左利きでも不器用でもサクサク切れる!コクヨの新ハサミ「サクサ」の一点に込められた秘策とは

ハサミの使い方にも、様々ある。たとえば、紙を直線で切る単純な作業と、薄いフィルムを滑らかな曲線に沿って切る作業など。それぞれ必要な技術も難易度も、大きく異なる。特に薄くてコシのないフィルムをスムーズに切るためには、ハサミのハンドルを指の力で微妙に傾け、刃と刃の接点を強める必要があるが、これはハサミで切れる原理を十分に理解し、ある程度のテクニックをもっていないと難しい……。

 

だが、そんな原理だとかテクニックだとか、小難しい話を抜きで“よく切れるハサミ”が、正しいに決まっているのだ。

 

ただチョキチョキするだけでよく切れるハサミ登場

とはいえ、道具を使いこなすテクニックは自らの努力で身につけるべきであり、ただ便利な道具に頼ればよいというものではない! なんて価値観はもはや古い。確かにテクニックは尊いが、それをより高めていくには道具の進化も必要なのだ。

 

そこへくると文房具メーカーの開発力というのはすごいもので、そういった切るためのテクニックを機構に組み込んだ、便利なハサミを生み出してしまうのである。

コクヨ
ハサミ<サクサ>
480円(税別)

 

「ハサミ<サクサ>」(以降、サクサ)といえば、コクヨの低価格で良く切れるハサミのシリーズ。その「サクサ」がこのほど7年ぶりのリニューアルを果たし、さらに良く切れるように進化したという。

 

もともと「サクサ」は独自のハイブリッドアーチ形状をしたカーブ刃を搭載したもので、“刃の根元から先端まで同じ力で切ることができる”、というのがポイントとなっている。もちろん、この度の新「サクサ」も、ハイブリッドアーチ刃の切れ味は健在だ。

 

↑アーチ状の刃によって、切りづらい刃先でも安定した切れ味が保たれるのがポイント

 

ではどこが変わったのか? その最大の変更点が“傾斜インサート”という新構造である。

 

これは、ハンドルに対して刃が斜めに傾いた状態でセットされたもので、これによって刃と刃の交点距離が従来よりも近づくという仕組み。ハサミが切れる原理は、チョキチョキと動く中で刃と刃が交わる点に力が集中し、そこに挟まれた物体(紙など)をせん断するというものなので、刃と刃の交わる距離が近ければ近いほど、力が逃げずに集中する。

 

↑傾斜インサートのサクサは、ハンドルに対して刃が傾いているのが見て取れる

 

↑傾斜インサートによって刃と刃の距離が近付き、切る力が集中する

 

以前ダンボール工作の達人に話を伺った際に印象に残ったことがある。それが、「カシメの緩んだ古いハサミを大事にしている」という話だ。

 

カシメというのは、ハサミの刃同士をつなぎ止める真ん中の支点のことで、使い古したハサミはこのカシメが緩んで刃がガタガタ動くようになる。ただガタつくだけでは切りづらいだけだが、ハンドルを指でひねるようにして動かすと、緩みの分だけ刃が斜めに傾いた状態で擦れ合うので、交点距離が近づいて良く切れるようになるというのである。

 

これは達人級のハサミ使いテクニックだが、つまり「サクサ」の傾斜インサートには最初からこのテクニックが構造的に含まれているので、ただチョキチョキ動かすだけでも達人が使っているように切れる、というわけだ。

 

ハサミが苦手とする薄物もサクサク!

また小難しい話になってしまったが、要するに「新しいサクサ、よく切れる」ということ。

 

例えば梱包用のエアキャップ、いわゆるプチプチシートを切ってみよう。これはハサミが苦手とする薄くてコシのないフィルムを重ねて間に空気を挟みこんだものなので、とにかく切りづらい。雑な作り(刃の交点距離が遠い)のハサミだと刃と刃の間にフィルムを巻き込んでしまい、まったく切れなくなってしまうのだ。

 

↑サクサなら、切りづらいプチプチシートも自在にスパスパ。これは気持ちいい!

 

実際、ダメなハサミだとプチプチシートは刃に押されてぐにゃっと伸びるばかりで、切れる気配はゼロ。対して「サクサ」は、何も考えずにチョキチョキするだけで、気持ちよくサクッと切れる。より難易度の高いカーブ切りだって自由自在である。

 

最近の国産ハサミは全体的に性能が向上しており、「これは画期的だ! すぐに買い換えるべきだ!」と感じるほどの劇的な性能差があるわけではない。しかし実際に切り比べてみると、「確かにこちらのほうが切れる気がする」と感じられる程度の切れ味の違いは体感できた。

 

傾斜インサート構造は、左利きの人にもメリットがある

↑左手での切断比較。従来のハサミは刃先のあたりで力が逃げてしまい切れなくなったのに対して、サクサはどこまでもスムーズに切れている

 

従来型のハサミの多くは、右利きの人が使いやすいよう設計されている。右利きの人がハンドルに力を加えることで、刃の交点の隙間を自然に縮めやすい構造になっているためだ。対して左利きの人がこのハサミを使用すると、ハンドルへの力が逆方向になってしまい、切りづらく、十分な切断力も得られない。

 

しかし、あらかじめ刃をひねってくれている傾斜インサート構造のハサミなら、ハンドルに特別な力を加える必要もなく、左右どちらの手でも同じように切ることが可能。左利き専用ハサミを探したり、無理して利き手矯正をしたりする必要もないわけだ。

 

粘着テープにベタつかないタイプなど4種をラインナップ

↑特殊な3Dグルーレス刃+フッ素コートの「フッ素・グルーレス刃」(税別980円)は、ベタつかないノンスティック性能に優れる

 

新しい「サクサ」シリーズには、4種類の刃がラインナップしている。もっともベーシックで低価格の「スタンダード刃」、粘着テープののりが付着しづらい「グルーレス刃」(税別630円)、コーティングによりより高い非粘着性能をもつ「フッ素・グルーレス刃」(税別980)、切れ味が長持ちする「チタン・グルーレス刃」(税別1270円)である。

 

切れ味については、4種類とも大きな違いは感じられなかったが、筆者個人としては、コスパの良いスタンダード刃か、非粘着性能に優れたフッ素グルーレス刃をオススメしたい。

 

↑新サクサシリーズはブリスター入りから紙パッケージへと変更された

 

現代のハサミは品質が非常に高く、簡単には壊れないため、買い替える機会はそれほど多くない。まだ壊れていないものを買い替えるのにはいくばくかの抵抗があるだろう。

 

だが、もしタイミング良くハサミの買い換えを検討していたり、買い足そうと考えているなら、「サクサ」を選択肢に加えて欲しい。1000円以下のハサミとしては、その性能の高麻は群を抜いており、買って損することもないはずだ。

 

この記事のリンクから商品を購⼊すると、売上の⼀部が販売プラットフォームからGetNavi webに還元されることがあります。 ※価格などの表示内容は掲載時点のものです。在庫切れなどによって変更の可能性もありますので、詳細は商品ページを確認してください。 

ワンタッチでサッと使える! コンパクトな携帯はさみ「フィットカットカーブ ツイッギー キャップレス」

プラスは、携帯はさみ「フィットカットカーブ ツイッギー」シリーズから、サッと取り出し、ワンタッチですぐに使えるキャップレス仕様の新機種「フィットカットカーブ ツイッギー キャップレス」を、8月30日に発売します。

 

同製品は、新設計のキャップレス仕様で、今すぐ使いたい場面でもワンタッチで操作可能。刃の外側全体を覆う樹脂カバーを付けることで、手が刃に触れる心配がなく、ポーチやペンケースに入れても中身を傷つけにくくしています。

 

簡易ロック機能を搭載し、ハンドルを軽く下に押すとロックが外れる構造で、持ち運びの最中に不意に刃が開くのを防止します。

 

軽い切れ味の「ベルヌーイカーブ刃」を採用。常に最適な刃の開き角度を保ち、刃の根元から先端までどの位置でも対象物をしっかりキャッチします。

 

独自設計の「スマートハンドル」により、ハンドルを前方へスライドするだけで刃が開き、ワンタッチですぐに使うことができ、閉じるときはハンドルを後方へスライドするとロックがかかります。刃を閉じた状態はスリムなペンタイプで、携帯に便利です。

 

本体は全長108mmで、カラーはグレージュ、レッド、アイスブルー、ベビーピンク、アイボリー、ブラックの全6色。価格は869円(税込)です。

↑左から、グレージュ、レッド、アイスブルー、ベビーピンク、アイボリー、ブラック

 

また、新発売を記念して、プラス ステーショナリー公式Xアカウント(@plus_bungu)にて、抽選で20名に同製品をプレゼントするキャンペーンを実施。キャンペーン期間は8月30日12時~9月13日23時59分までとなっており、詳細は、同アカウントにてキャンペーン開始日に配信される投稿をご覧ください。

 

■サイズ:W108×D12×H10mm
■刃渡り:38mm
■板厚:1.3mm

握って刺して切る! 手間いらずのクツワ「二刀派ハサミ」で段ボール開梱ツールの使い勝手はここまで進化した

「通販などで届いたダンボール箱を開けるなら、専用の開梱ツールを使うべき!」ということは、この連載で繰り返しお伝えしてきた。というのも、手で開けるとダンボールのフチで指を切ってしまうおそれがあるからだ。カッターナイフやハサミをそのまま突き刺す方法も、中の荷物を傷付けたり、本来の使い方ではないために危険だったり、とトラブルの元になる。とはいえ、開梱のためだけに使い慣れない道具を導入するのも面倒……という人もいるだろう。

 

しかし逆に言えば、その抵抗をあまり感じずに導入できる開梱ツールがあれば良いのではないか、とも思うのである。

↑わりとよくやりがちな、ハサミを突き刺しての開梱。実はかなり危ないので、絶対にやらないで欲しい

 

【関連記事】ハサミ・カッターナイフ・開梱ツール レビュー

 

そのままザクッと突き刺せる開梱ハサミ

新しい道具の “不慣れさ” はどこに由来するのか? ということを考えると、「見た目の違和感」「やったことのない動作」の2点が大きそうだ。つまり、見た目と動作に馴染みがあれば、違和感少なく使えるはず。そこで試してみてほしいのが、クツワ「二刀派ハサミ」である。

クツワ
二刀派ハサミ
シルバー 1800円/ブラック(フッ素コート) 1980円(税別)

 

こちらはダンボールの開梱機能を搭載したハサミということだが、いかがだろうか? まず、見た目からは大きな違和感を覚えることもないだろう。実際のところ、一部を除いてはごく普通のハサミなので当然といえば当然なのだが。その “ごく一部” にして、肝心な開梱機能を司っているのが、刃先の部分である。

 

普通のハサミは、交差した刃が先端で揃っている。対して「二刀派ハサミ」は刃先が揃わず、互い違いになっているのが特徴だ。刃先は、下側の刃が上側よりも4mmほど長く伸びている(下画像参照)。これがまさに重要なポイントで、ダンボールを開梱するときには、この長い方の刃先(開梱カッター刃)を梱包テープに突き刺して切り開く、という仕組みなのだ。

↑片方の刃が長く突き出しており、これを開梱カッター刃として使う仕組みだ

 

ハサミを閉じたままの状態で刃を使うことができるので、一般的なハサミでの開梱とは比べものにならないほど安全だ。開梱機能付きのハサミは他にも発売されているが、「開梱用の刃を出すために、まずスイッチを入れてグリップを握る」といった特殊なセーフティ解除動作が必要となっている。その点、「二刀派ハサミ」なら事前操作が必要ないので、ザクッと刺してズバッと切って開けるだけ、と動作そのものにも違和感を感じにくいはずだ。

↑開梱カッター刃の長さはダンボール自体の厚みと変わらないので、突き刺して中身を傷つける心配も少ない

 

ハサミとしても細かな機能がさまざま

「二刀派ハサミ」は、開梱ツールとしてはもちろん、普段使い用のハサミとしての機能も充分なレベルにある。切れ味はかなりのもので、柔らかなフィルムからコピー用紙、硬いPPバンドまで、幅広く対応できる性能を持っているようだ。実際に切ってみた感覚としては、薄手のビニールやフィルムなどの柔らかいものをスパッと切る力はかなり強い。対して、ダンボールやPPバンドなどの硬めな素材だと少々力が必要かな、という印象だった。

↑切るときのコツは、長い方の刃を動刃(下側)にして握ること。刃の長さの食い違いを意識せず、切りミスも出にくいのだ

 

ちなみに刃自体も、直線刃(長い方)とカーブ刃(短い方)の組み合わせとなっている。これは、切る対象を包丁のように引き切る効果があり、せん断力を高めるためだそう。正直なところ、この引き切り効果がどれだけ働いているのかは実感しづらいが、ホームユースとしてはなんの不満も無く「良く切れるハサミ」と言えるだろう。

 

さらに刃の側面には、細かなリベット穴のような加工が一面にずらっと施されている。これはディンプル構造刃と呼ばれるもので、細かなくぼみによってテープなどの粘着材と接する面積を減らすことで、刃に粘着材が付着しづらくする工夫なのだ。フッ素コートほど強力な効果ではないが、長期間使い続けるうちに「ベタベタが溜まってジワジワ切れ味が落ちていくのを防ぐ」という効果は期待できそうだ。

↑刃の内側に施されたディンプル加工により、粘着材が付着しづらくなっている

 

↑廃棄時には樹脂ハンドルと金属部分をカンタンに分別できる構造になっている

 

↑磁力入りの刃先は、ネジやクリップなどを拾い集める際に便利

 

個人的には、刃先の食い違いが作業時に使いづらく感じられるのでは? という点が気になっていたのだが……実際に使ってみると、そこはさほど気にならなかった。開梱ツールとしてもシンプルに使えて安全かつ効率的と、不満はまったくない。値段は他の開梱ツールよりも少々高めではあるが、違和感少なく導入できるのは大きなメリットなので、気になる方はぜひ試してみて欲しい。

 

どこまで切れる? 「フィットカットカーブ」のキッチンバサミは料理以外でも便利な万能ハサミだった

一般的に “紙を切る用のハサミ” にとって最も重要なのは、やはり切れ味だろう。高品質な紙用ハサミであれば、コピー用紙程度なら抵抗なくスーッと切れてしまう。しかし、刃が鋭い=繊細でもあるため、紙より硬いものを切ると簡単に刃が鈍ってしまう。一方で工具系のハサミは、プラ板やDVDなどもザクッと切り落とすことができるのだが、対して布やフィルムなどコシのない柔らかなものを切るには不向きとなっている。

↑ハサミ好きな筆者宅で使われているハサミ群。紙用・ダンボール用・フィルム用・プラ板用など専用化されている

 

つまりハサミは切る対象によって専用化すべきツールなのだが、マニアでもない限り、そう何本もハサミを手元に置いておくのは無駄だと感じる人も多いだろう。そこでオススメしたいのが、紙でもフィルムでも程よく切断できる切れ味と、プラ板をバッサリ切って刃が鈍らない頑丈さを併せ持つ、汎用性の高いハサミを1本持っておくこと。とはいえ、筆者イチオシの高汎用性ハサミは、文房具店ではちょっと探しにくいかもしれない。なぜなら、ジャンルとしては “キッチンハサミ” に類する製品だから。

 

なんでも切れて頑丈、しかも洗える万能ハサミ

プラス「フィットカットカーブ 洗えるチタン」(以下、洗えるチタンハサミ)は、今やハサミ界の大定番である「フィットカットカーブ」シリーズの、キッチン用ラインナップだ。刃はステンレス鋼にチタンコーティングを施したもので、もちろんお馴染みのベルヌーイカーブ刃(ベルヌーイ螺旋の数式をカーブに応用した刃で、刃の根元から先端まで同じ力で切りやすい)となっている。

プラス
フィットカットカーブ 洗えるチタン
1050円(税別)
5色展開

 

キッチンでは、フニャフニャの食品パック用フィルム、硬くて分厚い牛乳パック、弾力のある鶏むね肉、パキッと砕けやすいキュウリなど、あらゆるものを切らなければならない。つまりキッチンバサミというのは、非常に高い汎用性が求められるのだ。逆に言えば、キッチンバサミを日常用に転用すると、だいたいのものが気持ちよくサクサクと切れてしまう、というわけ。

↑ツルツル滑って切りづらいプラタグも、ギザ刃が噛むおかげで安定して切れる

 

「洗えるチタンハサミ」は片刃がマイクロセレーション刃(細かなギザ刃)になっているため、新品の靴下をつなぐプラタグや梱包用PPバンドなどの刃滑りしやすい素材でも、がっちり噛んで切ることができる。さらに緩衝材のプチプチシートのようなコシのない素材でも、刃と刃の隙間にフニャと落ち込んで切り損なってしまうということを減らせる。こういった “切り損ないの出ない安定性” こそが、このハサミ最大の魅力といえるだろう。

↑分厚い刃は力を込めて切れるので、ブリスターを大雑把に開封するにも最適!

 

刃厚も約2.5mmと分厚いので、力を入れてグイグイと切るのにも適している。例えば、雑貨やオモチャのブリスターパックも、透明のPETと下の厚紙台紙をまとめてザクッ! とカットできるので、苦労せずに開封が可能だ。この切れ味を一度体感すれば「信用できる……!」という気持ちになるはずだ。

↑コシが無くて切りづらいプチプチシートも、安定してサクサク切ることができる

 

キッチンハサミがだいたい全長200mm前後と大ぶりなのに対して、文具ハサミに近い約175mmというコンパクトさも、使いやすいポイントのひとつ。これなら取り回しもラクだし、気軽に手に取りやすい。ペンスタンドに立てて置いてもさほど主張は強くならないと思う。

 

もうひとつ、製品名通り「洗える」のも、万能ハサミとしてありがたい。あれこれ切っていると、油汚れや粘着材のようなものが刃に残ることもあるため、中性洗剤でゴシゴシ洗えるウォッシャブル仕様は実にありがたいのだ。もちろん刃物なので、洗う際は怪我しないように注意するようにしたい。

↑汚れたら洗剤をつけてゴシゴシ洗えるのが便利。もちろん食洗機にも対応している

 

調理用ハサミもフィットカットカーブがオススメ

キッチン用フィットカットカーブを汎用ハサミとして使っている筆者だが、じゃあキッチンの調理用ハサミは何を使っているのか? そりゃもちろん、キッチン用フィットカットカーブである。(どれだけフィットカットカーブ好きなんだ)

プラス
フィットカットカーブ 多機能料理はさみ
2700円(税別)
3色展開

 

こちらは2022年秋に発売されたばかりの「フィットカットカーブ 多機能料理はさみ」(以下、多機能調理ハサミ)という製品だ。先述の「洗えるチタンハサミ」よりも、調理用途に能力値を強く割り振ったタイプといえる。

↑サイズは調理用ハサミとしては標準。ハンドルはソフトなエラストマー製(ゴム弾性をもつ素材・材料のこと)で、濡れた手でも握りやすい

 

↑調理ハサミとしては切れ味も良好。ネギも潰さずに切ることができる

 

食材をザクザクと切るには刃渡りがある程度欲しいので、調理に使うハサミとしてはこれぐらいのサイズ感(全長約200mm・刃渡り約80mm)が適正だろう。ハンドルもしっかりと大きく、ゴム手袋をはめたままでも安定して操作できるようになっている。

↑一定の角度で開いたときのみ分解できる設計なので、落とした衝撃でバラけるような危険性は無い

 

↑調理ハサミは洗浄の機会も多いので、食洗機対応なのは嬉しい

 

刃が左右分離できるのもポイントで、汚れを洗ったり、食洗機に入れたりするにはこれがとても便利だ。他にも分離できる調理ハサミは多くあるが、「多機能調理ハサミ」はこの分離を司るカシメ周りのリングが非常に優秀。分離は簡単だが、通常の作業時にはまったくガタつかない安全仕様なのだ。

↑置いたときに刃先が浮いて接地しない設計で、衛生面も万全

 

刃の中央に空いたスリットは、皮剥き用のピーラーに。ハンドルには栓抜きと、固いビンのふたなどを開栓するふた回しが付属している。この辺りは正直「使うことある?」という気もするが、オマケとしてついていてくれる分にはまぁいいかな、というところ。

↑刃の内側はピーラーに。ただし残念なことに、この使い勝手はさほど良くない……

 

一人暮らしを新たに始めた! という人にとって、使用頻度の高い汎用ハサミと調理ハサミは、選び方次第でQOLが地味に大きく変わってくるはず。ということで、新しいハサミ購入時には、ぜひ本記事を参考にして、良いモノを選んでいただきたい。

 

「梱包開封シザーズ」バージョンアップと携帯タイプが登場! 開梱時の失敗をなくせそうな優秀機能とは?

これまで言葉を尽くして「ダンボールは “開梱ツール” を使って開けるとラクで安全ですよ」とを伝えてきたのに、いまだに届いた荷物を手でバリバリ開けてしまう人がいる。しかし、 “手でバリバリ人” たちの「わざわざダンボール開けるためだけに専用の道具を買うの、もったいなくない?」という意見に関しては、正直理解できなくもない。一般的な開梱ツールは約1000円前後なので、効果を体感できていない道具に払う金額としては、お安くないと感じるのはもっともだろう。

 

そんな人には、まずは他のツールと一体化している “多機能タイプ” の開梱ツールから試してみて欲しい。

 

便利な開梱ハサミがバージョンアップ&新タイプ登場!

多機能タイプ開梱ツールの代表格といえば、コクヨから2017年に発売された「2Wayハサミ<ハコアケ>」(以下、ハコアケ)だろう。この製品は、ハサミと開梱ツールが一体化したもの。ハサミモードで結束用のPPバンドなどを切ってから、開梱カッターモードでダンボールを開けるなど、これ1丁で効率的に作業ができるのがポイントだった。この「ハコアケ」が、2023年3月にバージョンアップ。加えて、コンパクトに持ち歩ける携帯タイプも登場した。

コクヨ
2Wayハサミ<ハコアケ>
左:チタン・グルーレス刃 1300円(税別)
右:グルーレス刃 950円(税別)

 

コクヨ
2Way携帯ハサミ<ハコアケ>
左:チタン刃 1200円(税別)
右:スタンダード刃 850円(税別)

 

従来の「ハコアケ」は、ハンドルに備えたスイッチをスライドさせると刃先がわずかに露出し、開梱カッターモードとして梱包テープなどをカットすることができた。しかし、安全性に配慮しすぎたのか、刃先の幅がわずか1mmほどしかなく、しっかりとテープに刃先が食い込まないなどして開けづらいと感じることがあった。

↑開梱カッターモードを使用するときは、ハンドルを握りながら中央のスイッチを押し出す。すると刃先(赤丸の部分)が露出してカッターとなる

 

対してバージョンアップ版は刃の出る幅が約1mmから3mmへと変更になったことで、梱包テープなどに刺さりやすく、切り進めるのもラクになった。

↑「ハコアケ」新旧の比較。バージョンアップ版は確実に刃先が大きく飛び出している

 

この刃長の3mmは一般的な梱包用ダンボールの厚みに近いので、中身を傷つけてしまう心配はほとんどない。切り進む際に、ダンボールの合わせ目から刃がはみ出すこともほとんどなく、程よい塩梅で使用できる。たった数mmの差とはいえ、この変化により使い勝手がめちゃくちゃ違ってくるのだ。

↑バージョンアップによって、開梱しやすさも大幅アップ

 

↑ハサミとしても、PPバンドがサクッと気持ち良く切れる高品質っぷりだ

 

もちろん、テープの粘着材を切っても刃がベタつきにくい「3Dグルーレス構造」や、作業時に握る力を弱めると自動で開梱カッターモードが解除される安全設計など、優秀な部分は従来通り。すでに「ハコアケ」を使っている人にも、ぜひ買い替えを推奨したいところだ。

 

今回の本命は「2Way携帯ハサミ」!?

ところで、買い替えを勧めておいてナンだが、実は個人的には新たに登場した携帯タイプの「2Way携帯ハサミ<ハコアケ>」(以下、携帯ハコアケ)の方が本命だと思っていたりする。使用シーンにもよるが、いま買うのならやはりこちらをオススメしたい。

 

その特徴は、コクヨの携帯ハサミとしてはお馴染みのスライド収納方式。

↑普段は刃が完全にグリップに収まっているので、安全に携帯できる。使用時にはまず、黒いスライダーを押し込む

 

↑中央でカチッと止めると開梱カッターモードに

 

↑最後まで押し込むとスライダーがバネで持ち上がり、ハサミモードに変形する

 

使用時はグリップのスライダーハンドルを「Cutter」までスライドさせると「開梱カッターモード」、「scissors」にすると「ハサミモード」へと切り替え可能だ。各モード位置にはクリックがあるので、表示を確認せずノールックで設定できるのも機能的で嬉しい。

↑開梱カッターモードは、新「ハコアケ」と同様に大きく刃が露出して使いやすくなっている

 

↑斜めのガイド面をダンボールに当てると、刃がちょうど良い角度でテープに刺さるので、脱線しづらい

 

ガイド機能に注目!

ここまで基本操作を紹介したところで、「携帯ハコアケ」の何がオススメかという話をしたい。

 

それは、カッター刃を入れる角度が絶妙に決まるガイド機能がものすごく優秀、ということ。例えば、ダンボール天面のテープを切る場合、グリップ底部にある角度が付いた天面用ガイドを箱に添わせると、ちょうど良い角度で切り込めるようになっているのだ。さらに、ダンボール側面に回り込んでいるテープを切るときは、天面用ガイド内側の溝(角用ガイド)をダンボールの角に添わせると、これまたジャストな切り具合になる、という仕組みだ。

↑個人的に「これは便利!」と感じた角用ガイド。側面のテープを切るのがとてもスムーズになる

 

このガイドがあると切り始めがピタッと決まるので、急いで作業するときでも失敗しにくい。また、ダンボール自体を切り込みづらくなるので、箱の再利用もしやすい。従来の開梱ツールには無かった機能なのだが、どうして今まで無かったのか不思議なぐらいに親切な機能だと思う。作業のたびに刃を入れる角度などを気にしなくていいため、サクサクと無造作に開梱できて高効率というわけだ。

 

ちなみに、グリップにはストラップホールが空いているので、吊り下げて保管したり、カラビナでベルトに引っかけておくなどの使い勝手も充分。これから引っ越しの予定などで、大量のダンボールを開けていく予定のある人は、今のうちに「携帯ハコアケ」を作業する人数分揃えておくというのも手だろう。

↑携帯ツールにあると嬉しいストラップホール。使わないときは吊り下げて保管しておくにも便利

 

↑もちろん「携帯ハコアケ」のハサミモードもPPバンドは切断可能

 

↑刃渡りの長さに加えて、立体構造で刃に粘着材が着きにくいグルーレス刃など、ハサミ単体の性能は当然ながら「ハコアケ」の方が良い。結論としては、両方買うべきかも

 

とはいえ、ハサミとしての能力はやはりノーマルの「ハコアケ」が優秀なので……ここは、両方合わせて買うのが正解なのかもしれない、などと思ったりした筆者である。

 

プラス人気のアイテムが、シックで洗練された“オトナPLUS”カラーに! 海外でも発売「Classy Tone Series」

プラスは、同社の代表的文具を厳選し、洗練されたカラーにアレンジした「<数量限定>Classy Tone Series(クラッシー・トーン・シリーズ)」を、8月1日に日本国内のほか、台湾、韓国、シンガポール、香港、マレーシア、タイなどの海外でも発売します。

 

カラーバリエーションは、シックで上質感のあるダークブルー「Classy BlueClassy Blue(クラッシー・ブルー)」と、甘すぎず大人の雰囲気のグレイッシュなピンク「Classy Pink(クラッシー・ピンク)」の2色です。

 

ラインナップは、修正テープ「ホワイパーミニローラー」、テープのり「ノリノポッド」、家庭用はさみ「フィットカットカーブ」、携帯はさみ「ツイッギー」の4アイテム。

 

パッケージは、訪日外国人にも製品の魅力を伝えるため、オモテ面は日本語・英語の2言語、ウラ面は日本語・英語・中国語(繁体字)の3言語で表記。プラスロゴの下にはタグライン「stationery, and beyond」を記載し、世界に向けて「文具を超えた新しい価値を提供し、進化を続ける」という思いを表現しています。

 

ホワイパーミニローラーは、直進性が高く重ね引きに強い、先端の「ミニローラーヘッド」が紙面に密着し、軽くなめらかな引き心地を味わえます。「2WAY機能」で、1行修正だけでなく、本体を反転させて1文字修正も可能。左ききの人も使いやすい、利き手を問わないユニバーサル仕様です。テープはペン先で削れにくい薄さらテープを採用。価格は286円(税込)です。

 

ノリノポッドは、テープ容量10mで、テープたるみの発生を防ぐ「パワーギア」を搭載。独自開発の「テープ詰まり抑制機能」で、テープ巻き取りの不具合を検知して修正し、テープのたるみやからまりを未然に防ぎます。ヘッドと連動して閉じる「シャッターキャップ」により、ホコリが入り込むのを防ぎます。価格は330円(税込)。

 

フィットカットカーブは、軽い切れ味が特徴の「ベルヌーイカーブ刃」を採用。常に最適な刃の開き角度を保ち、刃の根元から刃先までどの位置で切っても対象物をしっかりキャッチし、軽くなめらかな切れ味を味わえます。柔らかく弾力性のあるエラストマー素材を使用した「低反発グリップ」は、握りやすく、長時間使用しても指が痛くなりにくいグリップです。「がたつき防止リング」は、すり鉢状の金具ピンに潤滑性と耐摩耗性のある樹脂を組み合わせて、がたつきを抑制します。価格は440円(税込)。

 

ツイッギーは、ペンケースやポーチなどにすっぽり収まり、持ち運びに最適なスリム設計が特徴。刃渡り42mm。簡単にロックと解除の操作ができる独自設計の「スマートハンドル」を搭載しています。価格は770円(税込)です。

すりガラスのような“透け感”が美しい! 約28gの軽量はさみ「トウメイハサミ」

サンスター文具は、「トウメイハサミ」を発売中です。価格は935円(税込)。

 

同製品は、すりガラス風の“淡い透け感”を楽しめるクリア素材が特徴的なはさみ。持ち手部分も指にフィットしやすく扱いやすい形状です。

 

一般的なはさみは約40~50gですが、同製品は長時間の使用でも手が疲れにくく、持ち運びやすい約28gの軽量ボディです。

 

刃はステンレス素材でできており、紙だけではなくテープ類などもしっかり切れます。

 

カラーバリエーションは全4種で、それぞれ「smoke」(煙)、「ice」(氷)、「ramune」(ラムネ)、「dusk」(夕暮れの空)という、日常シーンでの落ち着いた透明感を連想させるようなネーミングが付けられています。

プラス5mmの刃先がカギ!ハサミからカッターへ早変わりする「梱包開封シザーズ」の切れ味が抜群だった

ハサミにこだわりがある人は、それなりに多い。そういう人は当然ながら、きちんと贔屓(ひいき)の製品を指名買いをすることになる。その代表と言えば、やはり知名度最強のプラス「フィットカットカーブ」シリーズで、売れ行きも10年連続1位と圧倒的。が、そんな中でも意外と(というと失礼だが)固定ファンが多い印象なのが、スコッチブランドのハサミである。

 

価格は全体的にちょっとお高めだが、その分ガッチリとした作りのものが多く、切れ味にも頼りがいがある、というイメージらしい。そのスコッチハサミシリーズに、新たに開梱用ハサミがラインアップされたという。いったいどう使うものなのか? 性能はどれほどか? その辺りを実際に使って試してみた。

 

最新のハサミは普通に見えてサクサク開梱

開梱用ハサミというのは、ようするに「ダンボールを開梱するカッター機能を持つハサミ」のこと。コクヨの「ハコアケ」シリーズがその元祖だが、2023年になって各社から似た方向性の製品が発売されたことにより、グッと注目度が上がってきたジャンルだ。

 

この7月に発売される3M「スコッチ 梱包開封シザーズ」も、そのひとつ。ラインアップは全長7インチ(約178mm)/8インチ(約211mm)の2サイズと、それぞれにノーマル刃/シリコンコート刃が設定されている。

3M
スコッチ 梱包開封シザーズ
左:7インチ ノーマル刃 1,200円/シリコンコート刃 1,740円
右:8インチ ノーマル刃 1,600円/シリコンコート刃 2,140円(すべて税別)

 

ざっと眺めたところとくに変わったところはなく、いたって普通のハサミという感じ。しかし、よく見ると、刃と刃の交点であるカシメ部分がスライドして動きそうな雰囲気だ。

↑握った感じも普通のハサミと変わらないが、カシメの部分に特徴がありそうだ

 

そこで、実際に動刃(親指側)のハンドルを手前に引いてスライドしてみると、カコッという強めのクリックとともに、動刃ハンドルと刃が後退して固定された。これは開封モードと呼ばれるもので、後退せず残った静刃の先が5mmほど長く突き出している状態である。

↑動刃側のハンドルを手前に引くと刃がスライドして開封モードに。戻す時は逆に押し出せばよい

 

↑各モードの刃先を比較。開封モードは片側の刃先が5mmほど飛び出したようになる

 

この約5mmの刃が開梱カッターとなるので、梱包の合わせ目に貼られたテープにサクッと突き刺して引き切ると、スムーズにテープが切れてダンボールが開けられる、という流れだ。

↑突き出した刃を梱包テープに刺して引き切ると、サクッと簡単に開梱できる

 

開梱カッターとしての切れ味は充分すぎるほどで、作業はとてもスムーズに行える。5mmという刃長は開梱カッターとしてはやや長めだが、その分合わせ目にしっかりと入り込んでくれて、脱線しづらいように感じた。もちろん、これぐらいならダンボールの中身に切り込んでしまう危険性はほぼないだろう。

↑フック状のパーツがハンドルのスリット内でひっかかる、シンプルなロック方式

 

刃とハンドルの固定に関しては、静刃のハンドルからフックのようなパーツが生えている。これが動刃ハンドル下部の穴に入りこんだままでスライドされることによって、開閉ロックがかかるという仕組みだ。シンプルな機構なのでミスロックなどは発生しにくそうだが、スライドの動きがやや固いことと、ロック時に強く握るとハンドルがギシギシときしむのがちょっと気になった(特に問題にはならないと思う)。

 

お値段やや高めだけど、ハサミとしての性能はさすが!

さて、ハサミとしての性能はどうかというと、切れ味や剛性感などは、いつも通りのスコッチのハサミだな! という高い安定感である。特に大型の8インチは、ダンボールなどの硬いものもザクッザクッと気持ちよく切り込んでいけるので、1本備えておくとかなり万能に使えそう。

 

ちなみに2タイプの刃に切れ味の明確な差は無かったが、粘着テープなどを切ることが多いのであれば、ベタつき防止加工のシリコンコート刃を選んでおくのが無難だろう。

↑刃の性能はさすがのひとことで、硬いものもザクッと力強く切り込める

 

また、スコッチのハサミではお馴染みの立体的なハンドルだが、こちらも従来通り指にフィットして、力を無駄なく刃先に伝えてくれる感じだ(このハンドルが好き、というファンも多い)。

 

内側の黒い部分の材質はある程度の柔らかさがあるエラストマーなので、力を入れて切ったときに指が痛くなりにくいのも注目したいポイントだ。

↑エラストマー素材なので、力を入れても内側に指が当たって痛くなることもない

 

使ってみた印象として、少なくともハサミとしてスコッチファンがガッカリすることはないように感じた。それに加えてきちんと実用性の高い開封モードがついているのだから、お買い得ではないだろうか。

 

気分は武将!? 織田信長や徳川家康など人気武将の愛刀をイメージした「日本刀はさみ」が登場

ニッケン刃物は、武将の愛刀をイメージした「日本刀はさみ」を、掛け台とセットで発売しました。

↑左から、伊達政宗、徳川家康、織田信長、真田幸村

 

同製品は、「おみやげグランプリ2016」のグランプリと観光庁長官賞を受賞した日本刀はさみに、織田信長、徳川家康、真田幸村、伊達政宗の4武将の家紋や掛け台を付けたモデルです。税込価格はいずれも3520円です。

 

はさみの形状は残しつつも日本刀のような装いで、刃体の沿りや刃紋にこだわっており、人気武将の家紋をあしらい、はさみとして使わない時でも飾って楽しめる掛け台が付いています。岐阜県関市の刃物職人が1本1本丁寧に刃付けをしているので、切れ味が鋭いのも特徴。

 

「日本刀はさみ 金龍モデル 掛け台付き」と「忍者刀はさみ 掛け台付き」も同時発売。金龍モデルは、ハサミの持ち手が純金(24K)メッキ仕上げで、煌びやかで豪華さを感じられるデザインが特徴。税込価格は6050円です。

 

忍者刀はさみは、フッ素コート仕上げの刃体で、テープなどの粘着物を切っても、べたつきにくい仕様です。暗闇に紛れる忍者を彷彿させるような、全体が黒で引き締まったデザインが特徴です。税込価格は3520円。

環境に配慮した“エモい”文房具シリーズ「COE365」第2弾! 紙ケース入り修正テープなど4製品が新登場

プラスは、Z世代の学生をターゲットにしたエコ文具ブランド「COE365(コエサンロクゴ)」シリーズ第2弾を、2月22日に発売します。

 

COE365はZ世代をターゲットとしたエコ文具企画として2022年2月にシリーズ第1弾を発売。テーマは「エモロジー」で、感情が揺り動かされるエモーショナルな瞬間を意味する「エモい」と「エコロジー」の両方を表しています。プラスチック使用量の削減や再生プラスチック・再生紙の使用、繰り返し使えるつめ替え式の採用、古紙の採用など、いずれもエコにこだわった仕様です。

 

第2弾では、QRコードから「自然」を感じられるオリジナル楽曲が流れる「エモ音」を導入。製品本体やパッケージのイラストには、イラストレーターのこまやま明さんを起用。「月明りで宿題」「朝の通学自転車」「休日の勉強会」「放課後の階段」という、自然とリンクした学生生活のワンシーンを、どこか懐かしいPOPなイラストで描いています。

 

今回発売となるのは、エコ対応紙ケース入り修正テープをはじめ、3色ボールペン、消しゴム、携帯はさみの4製品。

 

紙ケース入り修正テープ「ホワイパー」は、プラスチック使用量を機能・強度に必要な最低限のレベルまで削減しており、同社「ホワイパープチ」(6m使い切りコンパクトタイプ)と比較し、プラスチック使用量を約40%削減したエコな修正テープです。

 

本体の紙にはサトウキビ(非木材資源)からつくられた、バガスパルプ配合の環境対応紙を使用し、プラスチック部分には再生プラスチックを使用しています。紙とプラスチックを分別して廃棄できるのでリサイクル可能。廃棄ゴミを削減するパッケージレス仕様です。イラストは4パターンで、税込価格は275円です。

 

ゲルインキ3色ボールペン「アイプラス」は、本体に再生樹脂を一部使用。パッケージレス仕様で廃棄ゴミを削減しています。リフィルタイプで、お気に入りの一本を長く使用可能です。

 

イラストは3パターンで、それぞれのイラストに合わせたカラーインキを装着。インキ色は、「月明りで宿題」がコーラルピンク×ブルー×パープル、「朝の通学自転車」がゴールデンオレンジ×ライムグリーン×グリーン、「休日の勉強会」がキャロットオレンジ×ベビーピンク×ミルクブルー。税込価格は715円です。

↑ピンクやオレンジのカラーは暗記シートで隠すことができる

 

ケース消しゴム「くるっと」は、パッケージにプラスチックを使わない紙箱仕様で、一部に古紙を使用。消しゴムケースにはリサイクルしたプラスチックを87%使用しています。詰め替え式で、ケースは繰り返し長く使用することができ、消しゴムは繰り出し式なので持ちやすく、小さくなっても最後まで無駄なく使えます。4パターンのイラストで、税込価格は264円。

 

携帯はさみ「ツイッギーフッ素コート」は、本体に再生プラスチックを93%使用。パッケージはプラスチックを使わない紙箱仕様で、一部に古紙を使用しています。3パターンのイラストで、税込価格は990円です。

 

発売日の2月22日は、プラス ステーショナリー公式Instagramアカウントにて、「エモロジーでキュン」キャンペーンを開催。対象の投稿に「いいね」やコメントした人の中から抽選で合計30名に「COE365 第2弾」をセットでプレゼントします。詳細は、キャンペーン開始日に同アカウントより配信される投稿をご確認ください。

【文具ソムリエール・菅未里の自腹買い文房具】高機能ハサミの金字塔「フィットカットカーブ」にハサミのもうひとつの役割を知る

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。文房具の新作からロングセラーまでを知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた愛用の文房具とは?

 

10周年の「フィットカットカーブ」が記念で発売した限定モデルが美しい

↑意味もなく刃を開いて見つめてしまいたくなる美しさ

 

見てください、この美しい刃! レインボーカラーの刃がきらめいていますね。思わずビジュアル買いしたこのハサミは、プラスの「フィットカットカーブ発売10周年記念モデル」です。

 

ハサミや包丁など刃物には、安価な商品から贈答用の高級品まで様々な種類がありますが、家庭用ハサミでこの高級感を醸し出す物が、今まであったでしょうか?

 

フィットカットカーブは2012年に発売されたハサミで、「従来品の約3倍の切れ味!」と謳い、実際その切れ味は話題になりました。現在ではシリーズ累計3900万丁以上を売り上げている、大ヒット商品です。

 

プラス
フィットカットカーブ シリーズ
300円〜2700円(税別)

 

↑10周年記念モデルのプレミアムチタン・ピュアホワイト

 

特長は「ベルヌーイカーブ刃」。刃の内側が曲線になっていて、物を切る際に刃の根元でも先でも、どの位置で切ってもしっかり対象物をキャッチしてくれます。

 

↑こちらはレインボーカラーではないタイプのフィットカットカーブ。内側部分が曲線になっているのがわかる

 

↑一般的なハサミと比較すると、刃がカーブを描いていることが見てとれる

 

フィットカットカーブは、この10年でフッ素コーティングモデルや洗えるチタンコーティングモデルなど、様々なバージョンが発売されました。なかでもこちらの「チタンコート」は、さびや汚れに強く、軽い切れ味を長持ちさせてくれます。

 

↑PREMIUMの文字がキラリ

 

ハサミは「買い換え時がわからない」「100円均一の物でも十分」というユーザーも多く、なかなか違いがわかりにくいと言われることが多いのですが、私がこのハサミを買った最大の理由は、レインボーカラーの刃がなんだか運気を上げてくれそうと思ったからでした。

 

以前、ある刃物屋さんに「ハサミには未来を切り拓くという意味もあるんですよ」と教えていただいてから、使うハサミの切れ味をより一層気にするようになり、加えて見た目も美しいものがいいと感じるようになったのです。

 

ハサミの切れ味が落ちた時だけでなく、ビジュアルや気持ちよく使えそうだという理由で買い足してもいいのではないでしょうか。

 

↑同時発売された「コンパクトはさみツイッギー」(左上)にもレインボーカラーがラインナップ

 

レインボーカラーの刃は一目で違いがわかるので、接客業などお客様に見える場所でハサミを使うシーンがあるならおすすめですよ。

 

今回紹介したはさみは発売10周年記念の限定モデルなので、気になったならすぐに手に入れてください。切れ味よく美しく未来を切り拓いていきましょう!

 

コクヨが「HASA」で示した、ややお高くて高品質な「日本のハサミ」で陥るハサミ沼

日本のハサミ(紙を切る用の文具ハサミ)は、低価格帯の層が信じられないぐらいに分厚い。ざっくり言えば、切れ味に対して値段が安すぎの“円高ハサミ安”状態にあると思ってもらっていいだろう。実際問題、500円ちょっと出せば誰でもだいたい満足できるハサミが買えてしまうんだから、すごい話である。

↑500円前後でこれだけ高品質なハサミが揃う。日本の文房具は本当にすごい

 

とはいえ、文房具に詳しいおじさんこと筆者としては、「そこで満足しちゃって本当にいいの?」とも思うのである。お値段高め……と言っても充分手が届く範囲に、これまでと比べても驚くほどハイクオリティなハサミがあるとしたら、気にならないだろうか?

 

ちょっといいハサミにはお値段なりの価値がある!

あらためて国産の文具ハサミを価格で大まかに分けると、普及クラスの500円前後帯、素材や刃に工夫のある1000円前後帯、そしてハイクラスとなる3000円前後帯、となる。(100均のものや、逆に8000円~1万円以上の高額製品もあるが、その辺りはひとまず対象外とする)

 

今回紹介したいのは、コクヨから2022年10月12日に発売されたばかりのハイクラスなハサミ「HASA」シリーズだ。

コクヨ
HASA(ハサ)

写真左から・すべて税別
HASA-001(強力):2200円
HASA-002(強力・ロング):2500円
HASA-003(紙・工作用):2200円

 

HASAというのは、実はコクヨ製ハサミの型番のこと。例えばコクヨの500円前後帯ハサミ「サクサ」の型番は「ハサ-P280」となっている。

 

そんな型番をそのまま製品名に用いて、さらに001から003という立派な番号を振る。これはコクヨによる「我が社のハサミのフラッグシップです」という宣言に違いない。

↑刃に刻印された「ハサ」の型番

 

3本はそれぞれ機能が分かれている。001:万能多用途、002:多用途で大型強力、003:細かな切り作業向き、という感じ。001と002は刃先まで切れ味が続くカーブ刃なので、ダンボールなどの厚物も安定してサクサク切れるのがポイントだ。ただしカーブ刃は構造上、刃先まで厚くなってしまうため、紙工作や切り抜きなどの細かな作業には使いづらい。そこで003では、あえてストレート刃にすることで、取り回しをよくしているのだ。

↑001・002はカーブ刃、003のみがストレート刃。刃はどちらのタイプも高品質な貝印製となっている

 

↑コクヨ独自のカーブ刃で、だいたいの紙モノはサクサクと切れる万能性がポイントだ

 

面白いのは、見た目を含む印象をとにかく地味~に抑えていること。パッと見で分かる外見的特徴があるわけでなし、画期的なギミックもなし。黒いシンプルなハンドルも見た目は超絶に地味(ただしエッジレスでめちゃくちゃ握りやすい!)。

 

つまりこれ、ただ「ハサミとして高品質で良く切れるよ」という部分だけを抽出して磨いたような製品なのである。

↑指の当たるカドを徹底的に削ぎ落としてフィット感を高めたハンドル。これがちょっと驚くほどに握りやすい

 

「そもそも500円ハサミで充分に切れるのに、何千円も出す意味が分からない」と考える人はもちろんいるだろう。実際そういう人は500円でもなんの問題もないはずだし、それはそれで正解と言える。

 

だが、ここで問題にしたいのは実用性ではない。何度も言うが、500円ハサミもハイクラスハサミも、実用的に「切れる」という点では同じ。価格によって大きく変わるのは、官能性とでも言おうか……切るときの気持ちよさの部分なのだ。

↑鋭い刃はなめらかに切れるため、ブレが少なく、まっすぐに切りやすい

 

ただ普通のコピー用紙を切るにしても、安価なハサミの場合は、「ジョリ……」という濁点混じりの音と手応えで切れる。

 

対してHASAシリーズは、「シュー……」という感じ。音が静かだし、なによりハンドルから伝わる手応えがまったく別物。鋭い刃は紙に入っていく際の抵抗が少なく、なめらかに切れているのが誰にでも分かるはずだ。

↑薄いフィルムが重なっている「プチプチ」をスパーッと切れるのは、ハイクラスハサミの証明のようなもの。爽快感のある切れ味だ

 

このなめらかに切れる感覚が、端的に「気持ちいい」というわけ。官能性にお金を出す・出さないは、あくまでも個人の嗜好の問題なので、「買うべき」だとか「オススメ」なんてことは、気軽には言いづらい。

 

が、少なくとも、気持ちいい切れ味を体験してみたい! という人に対しては「買っても損はしないと思うよ」と言っておこう。

 

とはいってもシリーズ3本全部買うとそこそこの金額になるし、悩ましい……という場合は、ひとまず002をおすすめしておきたい。

↑002はダンボールが一気に切れて気持ち良い。パワフルな厚物用ハサミは1本備えておくとなにかと役立つのだ

 

↑パワフルに切るだけでなく、カーブ刃を活かして刃先でダンボールを細かくささらにすることも可能。万能だ

 

繊細に切るには向いていないが、家庭内にある紙類(ダンボール含む)を長い刃でサックサックと切れる力強さは、頼り甲斐満点! なにより、この手の頼れるパワープレイ系文具ハサミは、市場の選択肢がわりと少ない。だから、持ってない人はこの機会に買っておくといいんじゃないかな、と思うのだ。

 

小さいけれど機能性はバッチリ! プラス「チームデミ」から、かわいいミニ文房具が登場

プラスは、8つのアイテムをコンパクトなケースに収納したステーショナリーセット「チームデミ」から、3アイテムを10月24日に発売します。

↑シザーズ

 

今回発売となる、サクサク切れる「シザーズ」、10 枚とじの「ステープラー」、カッティングに便利な「カッター+ルーラー」は、いずれもペンポーチにすっぽり収まり、持ち運びやすいミニサイズです。

↑ステープラー

 

本体は、セット品とは異なるオリジナルカラーを採用した、くすみカラーの「わかば」「ふじ」、バイカラーの「もも」「くるみ」の、全4色のラインナップ。各アイテムは、既存の「チームデミ」ケースへの収納も可能です。

↑カッター+ルーラー

 

シザーズは、対象物をしっかりとらえて最適な刃角度をキープできるベルヌーイカーブ刃で、刃の根元から刃先まで軽く快適に切ることができます。

 

ステープラーは、10号針を一度に50本セット可能。最大10枚の紙(コピー用紙64g/m2)をとじることができます。針の交換時、閉じきらない構造になっているので、最初の1本まで無駄なく使えます。簡単に針を取り除けるリムーバーも備えています。付属品として、、ホッチキス10号針300本が付いてきます。

 

カッター+ルーラーのカッターは、サビに強いステンレス刃を使用。全面フッ素コートにより、テープを切ってもべたつきません。大型カッターと同じ0.5mm厚刃を採用し、丈夫で折れにくく、切れ味も長続きします。ルーラー(定規)はポーチに入れやすい10cmで、片側の金属板はカッター作業に適しています。裏面シボ加工により、黒い紙の上でも目盛りが見やすくなっています。

 

税込価格は、シザーズが660円、ステープラーが693円、カッター+ルーラーが550円です。

プラスのハサミ「フィットカットカーブ」シリーズ10周年! 数量限定でプレミアムなレアモデル発売

プラスは、家庭用ハサミブランド「フィットカットカーブ」シリーズの、発売10周年を記念した数量限定「フィットカットカーブ 10周年記念モデル」を、7月7日に発売します。

 

「フィットカットカーブ」シリーズは、常に最適な刃の開き角度を保つ「ベルヌーイカーブ刃」による軽い切れ味が特徴で、2012年1月の発売以来、シリーズ累計3900万本以上を販売しています。

 

今回はシリーズ発売10周年を記念し、先進・高機能を表現する「ピュアブラック」と、限定感を華やかに彩る「ピュアホワイト」で本体カラーを統一した特別限定モデルの「フィットカットカーブ スタンダード 抗菌グリップ」「フィットカットカーブ フッ素3D刃」「フィットカットカーブ プレミアムチタン」「フィットカットカーブ ツイッギー チタンコート」の計4タイプ、全8アイテムが登場。フッ素3D刃は刃の部分もブラック/ホワイトで、シックな印象のデザインに仕上がっているほか、携帯はさみのツイッギーは、初めて刃にチタンコートを施しています。

 

税込価格は、フィットカットカーブ スタンダード 抗菌グリップが440円、フィットカットカーブ フッ素3D刃が891円、フィットカットカーブ プレミアムチタンが1155円、フィットカットカーブ ツイッギー チタンコートが935円です。

【菅未里の自腹買い文房具】ペットボトルやプルトップをスムーズに開ける「3機能はさみ」は家に1本置いておきたい!

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。仕事柄、文房具を試す機会は多く、手元には山のような文房具が……。そんな菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた、いま本当に気に入っている文房具とは?

 

キャップが開かない! を解決する便利なはさみ

ペットボトル飲料を飲むとき、キャップがかたくて開かずに困ることはないでしょうか?

 

困ったことに、私にはよくあります。握力が弱い、それだけの問題でもありません。昨今は新型コロナウイルスが広がっているので、手洗いや消毒の後にハンドクリームをつける機会が増えました。だから、なおさら手が滑って開けにくいのです。同じ悩みをもつ方もいるのではないでしょうか。

 

そこで最近、手放せないのがこのはさみです。

デビカ
3機能はさみ
800円(税別)

 

ペットボトルのキャップの話をしているのに、なぜはさみ? と思われるかもしれませんが、このなにやら個性的な形状のはさみのハンドル部分を見てください。親指を入れる穴がありますよね。ここをペットボトルのキャップに押し付けると……。

 

↑親指を入れている黄色い穴。ここに秘密があります

 

このはさみがもつ3つの機能とは?

ペットボトルの蓋のオープナーになるのです。

↑キャップの上からはさみの穴をかぶせて回せばOK

 

この通り、キャップを開けるときの滑り止めになります。穴周辺がエラストマーになっていて、キャップに食い込むからですね。

↑黄色い部材はエラストマー樹脂で、滑り止めになっています

 

というわけで、今回ご紹介するのはデビカの「3機能はさみ」です。単なるはさみではなく、キャップオープナーとしての機能も備えているというわけです。

 

おや? ①はさみ、②オープナー……1機能足りませんね。

 

はい、さらにもう一つの機能があります。それは、ハンドルのツメを使ったプルタブ起こし。

↑このように、ハンドルのツメを使ってプルタブを開けることもできます

 

私はプルタブを空けることがないので、この機能は普段使っていませんが、缶入り飲料をよく飲む方には便利でしょう。特に、今は手を清潔に保つために爪を深く切っている方も増えていそうなので、そういう方には救世主になりそうです。

 

はさみとしても優秀!

「3機能はさみ」は単に3つの機能を備えているだけではなく、はさみとしても優秀です。刃物の町・岐阜県関市で作られているので切れ味は折り紙付きですし、実はハンドルをスタンドとして自立もするので省スペース。置き場所に困りません。

↑このように自立するのも、収納を考えると高得点。省スペースです

 

はさみの先端が丸いのも安全面を重視する方には良いでしょう。さらには刃先を守るカバーまでついています。お子さんがいる方には喜ばれそうです。

↑先端は丸く、ケガをしにくくなっています

 

非常に持ちやすいユニバーサルデザイン的なハンドルも興味深いですね。

 

リビングやキッチンに置いておくと便利でしょう。このコロナ禍にあって、強い味方になるはずです。

 

 

「菅未里の自腹買い文房具」バックナンバー
https://getnavi.jp/author/misato-kan/

【日用品大賞】汎用性バツグンの「ハサミ」を徹底検証! 段ボールまでラクに切れるハサミはどれだ?

ハサミは“100均”でも手に入るため、つい手頃なアイテムを求めがちですね。ですが、上質の製品を選べば、作業効率が高まるうえに長年使えます。文具ソムリエールの菅 未里さんが高性能文具をテストしました。切れ味/刃の形状/持ちやすさの3項目を5点満点で採点します

 

【テストした人】

文具ソムリエール 菅 未里さん

文房具を紹介するコラムの執筆や商品の開発など、幅広く活躍する。メディアへの出演も多い。

 

「使い分け」を意識して実際に試して選ぼう

ハサミは、基本“ひとつあればいい”というモノ。しかし文具ソムリエールの菅未里さんは、“使い分け”が大切と語ります。

 

「今回取り上げたなかにも工作・クラフト用とそのものズバリな名前のモデルありましたが、近年、用途を明確にした製品づくりをしているメーカーが増えました。キッチンで使う、あるいはガムテープなどの粘着物を切るなど自分がどの場面で多くハサミを使うのかをイメージして選び、できれば複数持つのがベストです」(菅さん)

 

【エントリーNo.01】プラス フィットカットカーブ プレミアムチタン

 

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高い切れ味が特徴的な同シリーズ。本モデルは耐久性に優れたチタンコートを採用します。実売価格624円。

【切れ味】5点

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チタンコートによるコーティングの効果で切れ味はシャープ。ベタつかずに、サクッと切れました。

【刃の形状】5点

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少し曲がった刃が特徴的。深く切った際に切っ先で切れずに詰まることが少なく、布も切れます。

【持ちやすさ】5点

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柔らかい感触弾力感があって手が疲れにくい。小指の滑り止めがあり力が入れやすいのも◎。

 

【エントリーNo.02】コクヨ サクサ

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2つのアーチ曲線を組み合わせたハイブリッドアーチ設計を採用。切っ先まで軽い力で切れます。実売価格371円。

【切れ味】5点

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ビニールのような柔らかい素材でも使えます。ビニールに絡まらず、サクッときれいに刃が入ります。

【刃の形状】5点

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カーブした2枚の刃で切れ味を増しています。刃先が鋭くなっており、細かい物も切りやすいです。

【持ちやすさ】4.5点

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柔らかい持ち心地で、指が疲れにくく、スムーズに握りやすいです。対称形で手になじみやすいです。

 

【エントリーNo.03】スリーエム ジャパン スコッチ チタンコートシザーズ 工作・クラフト用

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高い耐久性が魅力のモデル。刃先も鋭い切れ味を誇り、一度で長い範囲を切ることが可能です。実売価格1010円。

【切れ味】5点

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スムーズに刃が入り、しっかり切れました。切り終わった後ものりがつきにくく、多用に適します。

【刃の形状】4.5点

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スッキリとした直線形。噛み合わせがよく、スルリと切れます。刃渡りは50mmと、やや短めです。

【持ちやすさ】4点

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グリップはソフトで持ちやすいです。ハンドルの穴が比較的大きく、手が固定しにくいことも。

 

【エントリーNo.04】ナカバヤシ サクットカットヒキギリ フッ素コート

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従来品の約1/4の力で楽に切れます。摩擦の少ない樹脂リングでスムーズな開閉をサポート。実売価格490円。

【切れ味】5点

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切れ味は抜群。しっかりと刃がガムテープに食い込むので、ズレることなくキレイに切れます。

【刃の形状】4.5点

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引き切るための長さが異なる2つの刃が特徴的。厚みのある紙でも、無理なく軽く切れました。

【持ちやすさ】4点

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グリップが大きく、指が遊びやすい面も。二層構造の樹脂を採用しており、持ち手にやさしいです。

 

【エントリーNo.05】レイメイ藤井 スウィングカット スタンダード

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支点の位置を刃の中心からズラすことで、引き切りが可能。軽く滑らかな切れ味が実現します。実売価格560円。

【切れ味】4.5点

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少しひっかかったものの、しっかり切れました。切り終えた物が手に当たらず、下に落ちるのが魅力的です。

【刃の形状】4点

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刃の長さの差が1㎝以上あり、引き切り力が高い。ただし、使いこなすまでには慣れが必要です。

【持ちやすさ】4点

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ハンドルのサイズが小さく、手が大きい男性はやや持ちにくいです。左右非対称で力は伝わりやすいです。

 

ハサミ大賞:プラス フィットカットカーブ プレミアムチタン

総評 根元から刃先までしっかり切れる フィットカットカーブに軍配

今回取り上げた5品は皆、ガムテープやビニールなど切れにくいものにも抜群の切れ味を見せました。なかでももっともサクッと切れて、ガムテープによるベタつきが少なく、持ちやすさも快適だったフィットカットカーブに軍配があがりました。

 

「フィットカットカーブの少し曲がった刃による、根本から切っ先までしっかりと切れる切れ味は随一です。さらにチタンのコーティングがしてあるので、段ボールやプラスチックなどの切れにくいモノにも確実な切れ味を発揮してくれます」(菅さん)