家電大賞 金賞の理由を実感!バルミューダ「ReBaker」がつくる“忙しくても贅沢なひととき”シーン集

提供:バルミューダ

「家電大賞」は、読者の投票によってグランプリと部門賞を決定する、年に一度の家電アワード。10回目を迎えた「家電大賞2024-2025」において「こだわり調理家電部門」金賞に輝いたのが、バルミューダのリベイクトースター「ReBaker(リベイカー)」です。こちらは冷めた惣菜パンや揚げ物を絶妙な状態に温め直し(リベイク)できるのが魅力。投票者のコメントでも「本当に美味しい」「もっと早く導入すればよかった」「焦げずにサクサクに仕上がる」「もうリベイクせずに食べられない!」などの感動の声が寄せられました。

 

モードと調理時間を選ぶだけで手軽に使えるため、調理に手間をかけられない忙しい人にもぴったりです。そこで今回は、家電大賞投票者の具体的なコメントを参考に、「ReBaker」が活躍するシーンを「プチ贅沢ランチ」「至高の晩酌」の2つに分けてご紹介。忙しい生活のなかでも実現する“おいしい幸せ”を、みなさんに追体験していただきます!

バルミューダ

ReBaker KTT01JP

2万5300円(税込)

1秒ごと1℃単位の温度制御による絶妙な火入れで、トーストは理想的なサクふわ食感に、惣菜パンは焦がさずアツアツ、揚げものは油のキレを戻してさっくりと仕上げます。5つの専用モードを備えたシンプルかつ簡単な操作も特徴。「キッチンの小さな焼き職人」をコンセプトにしたデザインで、カラーは写真のホワイト以外にブラック、ウーロングレー(※)を用意しています。

※オンラインストアとバルミューダ各店舗限定

電源ONと調理モードは本体左側のボタンで操作。「トーストモード」「チーズトーストモード」「リベイクモード」「フライドモード」「オーブンモード」の5つを用意しています。調理時間は本体右側のダイヤルで操作。各モードの推奨時間は天面に表記されていますが、ダイヤルのLED(右)が点灯し、目安の時間の範囲を示してくれます(写真の場合は「トーストモード」で2.5~3.5分)

 

【シーンその1. プチ贅沢ランチ編】

時が戻ったクロワッサンで朝食・昼食をリッチに格上げ!

まずピックアップした投票者コメントは、「パン好きな私にとって、ReBakerは『家で手軽にお店の味』を実現してくれる最高の商品です。これからも毎日のパンが楽しみです!」との声。パンといえば忙しい人の朝食・昼食の定番ですが、たまには名店のクロワッサンなどを食べたいところ。というわけで、今回はクロワッサンを「リベイクモード」で3.5分で調理します。この「リベイクモード」は、パンの表面が焦げないギリギリの温度帯を検知しながら加熱するのが特徴で、表面はパリッと、中の水分はキープしたまま温めます。果たして、その繊細な風味を損ねることなく楽しめるのか……?

調理終了。まるで、焼きたてに時を戻したかのような仕上がりに! 一般的なトースターを使った場合だと表面が焦げてしまうところですが、キレイな焼き色のまま、表面はパリサク、中はしっとりじゅんわりした食感になりました。また、特筆すべきはその香り。生地にたっぷり練り込まれたバターがリベイクで目を覚まし、クロワッサンのおいしさをいっそう格上げしてくれます。あのバターの優雅な香りが部屋いっぱいに漂うと、幸せを感じるんですよね……同じく香り高いコーヒーを合わせたら、忙しい朝食・昼食のひとときがリッチになること間違いなしです!

 

お昼どきの暴力的な空腹を癒す軽やかカレーパン

続いて取り上げたいのが、「コンビニパンをリベイクした時に圧倒的に美味しかった」というコメントです。コンビニパンのなかでも、お昼どきの暴力的な空腹に効く存在といえば、やっぱりカレーパンですよね。だからこそ、できたてのようなウマさであれば、感動もひとしおだと思うのです。

 

ということでリベイクスタート。こういった揚げパンタイプは「フライドモード」でリベイクします。このモードの特徴は、上下それぞれのヒーターで絶妙に温度を制御し、固くなっている油を液体にしてキレを戻すこと。加えて、じっくり加熱しながら衣を焦がさずに中身の熱量を最大化。これにより、揚げもの本来の香ばしさやサクサク感、ジューシーなおいしさが楽しめるようになるのです。

「フライドモード」で6分調理したカレーパンを食べてみると、これは感動的……! 生地の外側は軽やかでサクッと、中はふわっ、しっとりとしていて、中身のカレーもとろ~りホクホク。冷めたカレーパンだといつもは胃に重く感じるのですが、リベイクした状態だとジューシーで軽やかな印象に。カレーのパンチ力も格段にアップし、空腹も手伝って夢中で食べきってしまいました。お腹ペコペコ! というときこそ、ぜひ「ReBaker」でカレーパンを調理してみてください。

 

もりそばに惣菜の天ぷらをプラスして華やかさをアップ!

続いて注目したのが「惣菜パンや揚げ物が本当に蘇った。あの美味しさは唯一無二だと思う」との投票者の声。こちらを参考に、休日のランチをイメージして、天ぷらがメインとなる天もりそばを用意することに。

 

天ぷらのレシピは「フライドモード」で、時間は6分。温まるにつれ、海老の芳香がふわ~っと広がってきました。これはおそらく衣の中で海老が蒸され、固まっていた油が溶けて、香り成分が引き出されているのでしょう。

食べてみると、これまた絶品! 海老はサクッとプリッと、甘みも十分に引き出され、レンコンはシャキシャキでうまみのエキスがじゅわ~り。サツマイモやインゲンもサクサクほっくりして、素材のうまみがたっぷり感じられます。これらをそばつゆにちょっと浸して食べれば、天ぷらのコク、そばつゆのコクも増して一石二鳥。スーパーなどで買った天ぷら惣菜でも、「ReBaker」でリベイクすれば揚げたて同様に蘇るので、食卓の華やかさも格段にアップします。かけそばに合わせてもいいですし、サックサクの天丼もオススメなのでぜひお試しを!

 

【シーンその2. 至高の晩酌編】

若返った唐揚げ×冷えたビールで思わず声が……

まず紹介したいのが、「唐揚げを調理して非常に美味しかった。中はしっとりしっかり温まって、外はカリッと香ばしく、できたてのようでした」という声。おつまみの超定番である唐揚げには、同じく晩酌酒の王道・ビールをペアリングしましょう!

↑唐揚げはやはり「フライドモード」で、時間は7分に設定。軽くくしゃっとして溝をつけたアルミホイルを敷くと、余分なオイルをカットできます

 

リベイク後の唐揚げは、調理前に比べて一気に若返った(?)かのような印象。衣は見るからにカリっとして、肉はハリツヤ感が増したように感じます。そしてひと口ガブッといけば、表面はパリッとクリスピー、中からはじゅわっと肉汁があふれて感動的! 加熱によって強調されたにんにく、しょうがの風味を感じつつ、キリリと冷えたビールを合わせる至福たるや……思わず「クウゥーッ!」と声が出てしまいました!

 

「ザクザク」食感のアジフライ×爽快レモンサワーの口福

同じ揚げ物でも、少し別の視点から届いたのが「冷めた揚げ物の油のキレがよく、サクッと仕上がるのはすごくうれしい」というコメント。こちらの方は、よりクリスピーに感じやすく、サクっと歯切れのよい揚げ物をリベイクしたと想定できます。ということで、次はクリスピー系の代表であり、歯切れも魅力のアジフライを調理してみましょう!

↑アジフライも「フライドモード」で調理。時間は6分です

 

調理後のアジフライはまさに理想的! 衣の粒立ちからして違います。食べてみると、決して厚めに衣付けされてはいないのですが、サクサク以上の「ザクザク」ともいえるクリスピー感! 中のアジはふんわりしていて、ザクザクとフワフワのメリハリがいっそうおいしさを感じさせます。コメントの通り余分な油が落ちているから、口周りや口内にベタツキや重さも感じません。

 

そんなアジフライにペアリングしたのは、すっきり爽快なレモンサワー。残ったアジフライの油を適度に洗い流し、次のひと口がまたおいしく迎えられます。ここは居酒屋か? と一瞬、錯覚するような完璧な組み合わせ。居酒屋での“口福”体験を家でも味わいたい人は、ぜひ「ReBaker」に注目を!

 

デリバリーのピザが極めてヴォーノな仕上がりに!

最後にピックアップするのが、「食事を宅配することが日常化したなか、できたての温かさと食感を再現するリベイクに特化した製品コンセプトがタイムリー」というコメント。「タイムリー」という点は、ステイホーム時の需要増をきっかけに定着したデリバリー料理をリベイクした際の評価ですね。このほか、タイパ(タイムパフォーマンス=時間の効率の良さ)が求められる現代において、シンプルな操作と数分の調理でおいしさを蘇らせる特性も、タイムリーといえるでしょう。

 

さて、こちらのコメントから想定したのは、デリバリーの代表的な料理であり、冷めるととたんに味が落ちるピザです。調理法は、ナポリ発祥のもっちりしたピザは「チーズトーストモード」がオススメ。生地が薄いミラノ式や、チーズがのっていないマリナーラなどは「リベイクモード」でもいいでしょう。

「ReBaker」や「BALMUDA The Toaster」ブランドは庫内が広めに設計されているのも特徴で、円形のピザなら直径19cmサイズを切らずに1枚そのままリベイクできます。

 

今回用意した一般的なピザは「チーズトーストモード」で4分リベイク。「チーズトーストモード」は、温度を制御しながら上面のヒーターを強めに加熱してくれるので、チーズをトロッと焼き上げる一方、裏側は焦がさず最適な焼き加減で仕上げるのが特徴です。

食べてみると、こちらも味わいは極めてヴォーノ! サクサクの生地にとろ~りとしてコク深いチーズ、そこに加熱されてうまみ・酸味が凝縮したトマトが加わり、三位一体のおいしさが口いっぱいに広がりました。チーズの溶け具合や焦げ具合が絶妙で、焼きたてと見間違うような仕上がりはお見事。晩酌であれば、ぜひビールやワインを合わせて楽しみたいですね。

 

なお、余談ですが、取材の後日、筆者はフライドチキンをデリバリーし、時間をおいてリベイクしてみました(「フライドモード」で15分)。すると、衣はパリッと香ばしく、身はほろっとジューシーな仕上がりに。香りの広がりも抜群で、デリバリーが到着したときと同じ感動が体験できました。セットで買ったビスケットとフライドポテトもリベイクしたところ、やはりサクサクでホクホクに。あらためて、「ReBaker」はデリバリーファンの心強い相棒になると確信しました。

 

忙しい毎日でも、「おいしい時間」をあきらめなくていい

今回、パン、ピザ、総菜など様々な料理を「ReBaker」でリベイクして食べましたが、どれも想像を超えるおいしさでした。おいしい食事がメンタルにもたらす効果は絶大ですから、慌ただしい時間のなかであっても、ひとときの幸せを感じられるはず。しかも調理は数分で、操作はダイヤルを回すだけ。先述の「タイパ」の面でも忙しい現代人の大きな支えとなるでしょう。忙しい毎日でも、おいしい時間をあきらめなくていいというのが、本機の最大のメリットだと感じました。

 

このほか、投票者のコメントには、利便性や機能美に関するものも多く、そこはさすがに名機「BALMUDA The Toaster」の流れをくむ製品ですね。現在、特別キャンペーンも用意されていますので、ぜひこの機会に「家電大賞2024-2025」の金賞プロダクトを手に入れてみてはいかがでしょうか。

 

【キャンペーン情報】

バルミューダでは、期間限定でキッチン製品の購入者を対象に、現在お使いの同カテゴリの製品を無料で引き取るキャンペーンを実施中(2025年5月11日23:59まで)。気になる製品を月額制で体験できるサブスクサービスもあり、いずれもReBakerが対象となっています。詳細はキャンペーンページをぜひご覧ください!

 

取材・文/中山秀明 写真/湯浅立志(Y2) スタイリング/高橋千帆

【2024年の感動家電ベスト5】「そう来たか!」家電のプロが唸った電気ケトルって?

2024年に発売された数多くの家電のなかで、プロの心をもっとも動かしたアイテムは何だったのか? 今回は、テレビや雑誌、YouTubeなど数多くの媒体で活躍する家電ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさんにベスト5を挙げてもらい、感動ポイントを語っていただきました!

私が解説します!
家電ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさん

新聞社勤務、フリーランスライターを経て、家電ライフスタイルプロデューサーとして独立。「企業の思いを生活者に伝え、生活者の願いを企業に伝える」べく、東京・広尾の「家電アトリエ」をベースにテレビやラジオ、雑誌やウェブなどさまざまなメディアで情報発信中。家電を「感動ベース」で語れる担い手として、その独自の視点にメーカーの開発者やマーケティング担当者のファンも多い。

 

1.「おいしくて使いやすくて、お手入れがラク。肌も胃腸も調子がいいのです」

ヒューロム 

スロージューサー H70ST

実売価格6万5780円(税込)

食材にかかるストレスや熱を最小限に抑え、ゆっくり、しっかりと搾汁。熱に弱い酵素やビタミンC等も壊さずに抽出でき、空気の混入も少ないため食材の酸化も抑えます。内径13cmのメガホッパ―を採用することで、食材を小さく切る手間が不要。皮ごと食材を入れスイッチを入れたら、ハンズフリーでジュースが完成します。アタッチメントを変えれば、凍らせたバナナやベリーなどの果実を使ったフローズンデザートも作れます。

↑内径13cmのメガホッパ―採用で、食品を細かく切らなくてもOK

 

【サリーさんの感動ポイント】

「果物や野菜の下ごしらえが不要でほったらかしでOK。おいしくて使いやすくて、お手入れがラク」これに尽きますね。また、静音性も優秀で、テレビのロケのときに、運転を止めずに話しても大丈夫だったほど。ヒューロムのメガホッパー付きスロージューサーのなかでも断然スリムで設置性がよく、シンプルで美しいデザインも気に入っています。

 

アトリエではほぼ毎日、これを使ったフレッシュジュースを飲んでいて、とにかく肌も胃腸も調子がいいのです。家族のリクエストで自宅にも一台導入。息子によるとダイエットにも役立ったようで、「おいしくて腹持ちがいいから、食べる量が減ってお腹の調子も快調」とのこと。野菜や果物をたっぷり摂りたいけれど、準備や後片付けが面倒なのは苦手という方にはぴったり。消化がよくて胃腸に優しいので、病後や高齢の方にもオススメです。

↑搾りかすの中に不溶性食物繊維を排出することで、舌触りがよく、消化吸収の良いジュースができます

 

2.「格調高いデザインに一目惚れ。カフェラテやラテマキアートがカンタンに作れます!」

ネスプレッソ 

ヴァーチュオ クレアティスタ

実売価格9万9000円(税込)

独自の「セントリフュージョン(遠心力抽出法)」を搭載。カプセルを回転させながら遠心力を使ってお湯を注入することでコーヒー豆全体にお湯を行き渡らせ、豊かなアロマと味わいを引き出します。フォームミルクの温度とテクスチャーの調節が可能な「ミルク温度ボタン」と「ミルクテクスチャーボタン」を搭載し、カフェラテやラテマキアートなどの各レシピに最適なフォームミルクを簡単に作ることができます。

↑「ミルク温度ボタン」と「ミルクテクスチャーボタン」でそれぞれ好みのレベルに設定。スチームボタンを押すだけで、レシピに応じた最適なフォームミルクが作れます

 

【サリーさんの感動ポイント】

ステンレススチールの質感となめらかな曲線を描くフォルムが織りなす格調高いデザインに一目惚れ。そこにあるだけで、まるでカフェにいるかのようで心が躍ります。スチームパイプの円を描く持ち手と、内側に施された赤い色も素敵!

 

使い方は、実はとても簡単。スチームボタンを押すだけで、ふわふわモコモコのカフェラテやラテマキアートを楽しめるなんて、まさに感動もの。これまでブラックで味わうことが多かったコーヒーにミルクレシピが加わって、仕事の合間のカフェタイムがぐんと充実しました。お客様にお出しすると驚かれるのも、ちょっとうれしいポイント。エスプレッソからラテマキアートまで多彩に楽しめるので、家族でコーヒーの好みが分かれる場合もおすすめですよ。

 

3.「取り回しの良さに納得。苦手だったアイロンがけが楽しくなりました!」

パナソニック 

コードレススチームアイロン NI-QL300-Y(サニーイエロー)

実売価格6600円(税込)

パナソニック史上最軽量クラスの約750gで、手に収まるサイズ感のコンパクトモデル。スタンドは長さ約235mmと省スペースで置けるのも特徴です。約50秒で素早く立ち上がるのでサッと手軽に使えるほか、スリムヘッド採用で細かい作業がしやすく、ドライ/スチームのモード切り替えもワンプッシュでOK。キャリーケースが付属し、準備も片付けもカンタンです。

↑収納に便利なキャリケースが付属

 

【サリーさんの感動ポイント】

コンパクトなデザイン、気持ちが明るくなるサニーイエローのカラーに感動! 小回りの利く機動性やコードリール付きで収納性がいいところなど、取り回しの良さに納得しました。パワフルなスチームショットで、衣類スチーマーのように使えるのも本当に便利。軽くて手軽に使えるので、苦手だったアイロンがけが楽しくなり、腕前も上達した気分です。アイロン嫌いな人、衣類スチーマーだけでは足りず、プレスできるアイロンを探している人、アイロンのコードが邪魔だと思っている人などにオススメ。お手ごろ価格なので、友人やお世話になった方へのプレゼントにしてもいいですね。

↑スリムヘッド採用で細かい作業がしやすいです

 

4.「電動ノズルが付属し、『最強の掃除機』に。コードレススティック掃除機が不要になりました」

シャークニンジャ

EVOPOWER DX(エヴォパワー デラックス) WV517JST

実売価格3万4980円(税込)

初期モデル「EVOPOWER W35」との比較で吸引力が2.5倍にアップ。駆動時間が従来の35分から最大40分に延びたほか、ハンドルの角度を変え、フィンガーグリップ部分にゴム素材を採用するなどしてより扱いやすくなりました。前モデルの「EVOPOWER EX」よりLEDヘッドライト照射の幅を広くし、より多くのゴミを照らし出せるのも便利です。

↑より手にフィットしやすいよう、ハンドルの角度を変えました

 

【サリーさんの感動ポイント】

「EVOPOWER」シリーズはスタイリッシュなデザインとカラーが魅力ですが、特に本機のライトモカは上品な色合いでアトリエにも馴染んでいて大好きです。さらに、吸引力も駆動時間もアップしたうえ、カーペットやラグにも使えるフロア用電動ノズルが付属したことで「最強の掃除機」になりました。コードレススティック掃除機が不要になり、もはやロボット掃除機とこのEVOPOWER DXがあれば十分。一人暮らしや高齢の方のメイン機としてもオススメです。

↑フロア用電動ノズルを使えば、通常の掃除機として使えます

 

5.「『そう来たか!』と唸るデザイン。沸くまでの時間で、目でも耳でも癒してくれる」

バルミューダ

MoonKettle(ムーンケトル) KPT02JP

実売価格2万7500円(税込)

古くから使われ続けるやかんの機能美をとり入れ、現代の道具としてコンパクトにデザインされた電気ケトル。湯沸かしを待つ間、電源ベースが優しく発光し、サウンドが流れるのがユニーク。半月型のハンドルによるスムースな注ぎ心地も特徴です。湯温は50℃から100℃まで1℃単位で温度設定が可能。KEEPボタンを押すと、30分間温かい状態を保つことができます。容量は900mlで、カラバリはブラックとホワイトを用意。

↑50℃から100℃まで1℃単位で温度調整が可能です

 

【サリーさんの感動ポイント】

円を描いた取っ手が何とも味わい深く、道具としての美しさが光るデザインで、発表会で初めて見たときに「なんとまあ、そう来たか!」と唸ってしまいました。現在は、ホワイトモデルをアトリエのデスクからもっともよく見えるところに置いて、見るたびに「うふふ」とほほ笑んでいます。眺めているだけで幸せになるのです。

 

お湯を沸かし始めると、ケトルの下のLEDライトが光り、ゆらゆらと炎のようなゆらめきを見せて電化製品ではないような趣があります。カチコチという時を刻むようなサウンドも聞こえてきて、目でも耳でも癒してくれるのはさすがバルミューダ。お湯が沸くまでの時間まで楽しいものに変えてしまうなんて! 温度調節機能がついているので、いろいろな飲み物に応じた湯温で沸かしたい人にもいいですし、何より、デザイン性や世界観を大切にしたい人にオススメです。

↑沸かしている間、電源ベースが発光してサウンドが流れます

 

2025年の家電は「インテリアそのもの」と言える質感、デザインを実現してほしい

2024年はコンパクトで高級感のあるもの、機能性にもデザイン性にも優れた家電が増えてきたのはうれしいことです。コンセプトモデルの段階でしたが、5月には日立の冷蔵庫「Chiiil(チール)」とカリモク家具がコラボした「家電なのに家具」といったモデルが登場したのも興味深いことでした。

↑日立Chiiilとカリモク家具が共同開発したプロトタイプ

 

10月には、シャープが隈 研吾さんの事務所に監修をお願いした木製の空気清浄機が登場していますし、「家電の家具化」や、バルミューダのMoonKettleに見られるような「和のデザイン」はこれからも顕著になるのではないでしょうか。そして、それは日本の家電が世界へと羽ばたいていく証になると思います。

 

2025年は、「インテリア性が高い」のではなく、「インテリアそのもの」として存在できるような質感、デザインの家電を望みます。また、「思いがけない場所に置ける〇〇」「思いがけない形をした〇〇」…というように、私たちが「当たり前」だと思っていた暮らしを変えてしまうような、新しい提案ができる家電の登場にも期待しています。

高さわずか73mm!30cmの鍋が置けるバルミューダのカセットコンロ「Table Stove(テーブルストーブ)」発売

バルミューダは、食卓の可能性を広げるカセットコンロ「Table Stove(テーブルストーブ)」を発表しました。価格は1万9800円(税込)。ブラックは2024年11月22日(金)、ホワイトは12月上旬の発売を予定。

 

調理や取り分けがしやすいスマートなデザインに加え、薄型・幅広設計に耐荷重性を備えたことで、これまで難しかった大きなサイズの鍋も扱うことを可能にしました。Table Stoveは、テーブルで楽しむ料理の可能性を広げる、現代の食卓に最適なカセットコンロです。

 

薄型設計により、見やすく・取りやすく・美しく

五徳までの高さはわずか73mmの超薄型設計。座ったままでも料理が見やすく、取り分けが簡単とのこと。シンプルなデザインは、定番の鍋も、手の込んだ料理も美しく引き立てるといいます。

幅広設計で大きな鍋も対応

ゆとりのある幅広設計で、直径30cmの鍋やフライパンが使用可能。4人前のパエリア、6人前の鍋料理など、毎日の食事からおもてなしまで、さまざまなシーンで活躍します。

弱火ノッチ機構で、いつでもアツアツ

弱火の火力調整がスムーズにできる「弱火ノッチ機構」を搭載。とろ火による調理やできあがった料理の保温に使え、いつでもアツアツのおいしさを楽しめます。

 

高い堅牢性と安全性

本体はアルミダイキャスト製で、高い耐久性を実現。内部の熱を効率的に放出する独自の放熱機構や、異常時に自動で消火する圧力感知安全装置も搭載します。ヒートパネル方式でガスを無駄なく使えるといいます。

 

料理もテーブルも引き立てるデザイン

Table Stoveは、テーブルを囲う時間を美しく、できたての料理をより楽しく味わうために作られました。定番の鍋料理や、卓上で仕上げるごちそうを引き立てます。

 

 

バルミューダ「Table Stove(テーブルストーブ)

価格:1万9800円(税込)

高さわずか73mm!30cmの鍋が置けるバルミューダのカセットコンロ「Table Stove(テーブルストーブ)」発売

バルミューダは、食卓の可能性を広げるカセットコンロ「Table Stove(テーブルストーブ)」を発表しました。価格は1万9800円(税込)。ブラックは2024年11月22日(金)、ホワイトは12月上旬の発売を予定。

 

調理や取り分けがしやすいスマートなデザインに加え、薄型・幅広設計に耐荷重性を備えたことで、これまで難しかった大きなサイズの鍋も扱うことを可能にしました。Table Stoveは、テーブルで楽しむ料理の可能性を広げる、現代の食卓に最適なカセットコンロです。

 

薄型設計により、見やすく・取りやすく・美しく

五徳までの高さはわずか73mmの超薄型設計。座ったままでも料理が見やすく、取り分けが簡単とのこと。シンプルなデザインは、定番の鍋も、手の込んだ料理も美しく引き立てるといいます。

幅広設計で大きな鍋も対応

ゆとりのある幅広設計で、直径30cmの鍋やフライパンが使用可能。4人前のパエリア、6人前の鍋料理など、毎日の食事からおもてなしまで、さまざまなシーンで活躍します。

弱火ノッチ機構で、いつでもアツアツ

弱火の火力調整がスムーズにできる「弱火ノッチ機構」を搭載。とろ火による調理やできあがった料理の保温に使え、いつでもアツアツのおいしさを楽しめます。

 

高い堅牢性と安全性

本体はアルミダイキャスト製で、高い耐久性を実現。内部の熱を効率的に放出する独自の放熱機構や、異常時に自動で消火する圧力感知安全装置も搭載します。ヒートパネル方式でガスを無駄なく使えるといいます。

 

料理もテーブルも引き立てるデザイン

Table Stoveは、テーブルを囲う時間を美しく、できたての料理をより楽しく味わうために作られました。定番の鍋料理や、卓上で仕上げるごちそうを引き立てます。

 

 

バルミューダ「Table Stove(テーブルストーブ)

価格:1万9800円(税込)

バルミューダのトースター「ReBaker」に限定色ウーロングレー登場。お試しキャンペーンも

バルミューダは、2024年2月に発売したリベイクトースター「ReBaker(リベイカー)」の限定カラー「ウーロングレー」を発表しました。バルミューダオンラインストア、 BALMUDA The Store Aoyamaをはじめとするブランドショップ各店だけの限定モデルとして販売されます。2024年9月6日より予約受付を開始し、9月12日より順次発売。実売価格は2万5300円(税込)。

 

記事のポイント

バルミューダの人気のトースターに待望の新色が限定登場。シックなカラーでキッチンをおしゃれに彩ってくれそうです。合わせて実施される100日間お試しキャンペーンも見逃せません!

 

リベイカーは、1秒ごと1℃単位の温度制御による絶妙な火入れで、惣菜パンは焦がさずアツアツに、揚げものは油のキレを戻してさっくりと仕上げられるトースター。同社の代表作である「BALMUDA The Toaster」との大きな違いは、スチーム機能が無いこと。これによりリーズナブルな価格を実現しています。

 

 

これまで定番カラーの「ブラック」「ホワイト」をラインナップしていましたが、新たに落ち着いた深みのあるグレーの「ウーロングレー」が加わります。

 

また、新色登場を記念して、リベイカーをはじめとする同社のトースターシリーズを対象とした「トースター100日間お試しキャンペーン」も実施されます。これはトースターを購入後、もしおいしさに満足できなかった場合は、購入後100日以内であれば購入金額を全額返金するというもの。トースターに絶対の自信を持つバルミューダならではのキャンペーンとなっています。

 

購入対象期間は2024年9月6日~12月末まで。対象機種は以下の通り。

【キャンペーン対象機種】
ReBaker(KTT01JPシリーズ)
BALMUDA The Toaster(K11Aシリーズ)
BALMUDA The Toaster Pro(K11A-SEシリーズ)

対象購入店舗:バルミューダオンラインストア、 BALMUDA The Store Aoyamaをはじめとするブランドショップ各店、全国の家電量販店や百貨店など正規販売店

 

バルミューダ
リベイクトースター「ReBaker(リベイカー)」
2024年9月12日発売予定
実売価格:2万5300円(税込)

時短オーブンにオシャレな扇風機! GetNavi的、愛用し続けたい殿堂入り家電アイテム

GetNaviは「買って間違いなし!」のアイテムを紹介し続けて25年。膨大な数の家電製品からベスト・オブ・ザ・ベストを専門家に挙げてもらった。これらのアイテムがいかに革新的なのか、最新モデルはどのように進化しているのかを徹底解説。

※こちらは「GetNavi」2024年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【その①】独自開発の過熱水蒸気技術で食生活に革命を起こした逸品

シャープ
ウォーターオーブン「ヘルシオ」AX-LSX3A
実売価格15万6540円

最新・第20世代の最上位機種。「ヘルシオあたため(おいしさ復元)」機能搭載で、テイクアウト料理などを出来立てのようなおいしさに復元できる。さらに、塚田農場と共同開発した新ダウンロードメニューに対応している。

SPEC●総庫内容量:30l(2段調理)●定格消費電力:レンジ1460W、オーブン、グリル1410W●オーブン・グリル加熱方式:過熱水蒸気(ヘルシオエンジン)、2段熱風コンベクション●搭載センサー:64眼赤外線ムーブ、らくチン!(絶対湿度)、温度センサー●掲載メニュー数(自動メニュー数):256(266)●サイズ/質量:W490×H420×D430mm/約23kg

 

選定人

家電王 中村 剛さん

テレビ番組のスーパー家電通選手権で優勝。動画マガジン「くらしのラボ」をはじめ様々なメディアで情報を発信中。

 

業務用で使われていた過熱水蒸気に着目

シリーズ累計出荷台数280万台を突破しているヘルシオ。過熱水蒸気の熱源の力だけで、手間をかけずおいしく健康的に調理できる点が評価され、約20年間高い支持を得ている。“電磁波を使わない加熱方式の調理家電を作りたい”という考えから開発が始まり、当時業務用に活用されていた過熱水蒸気に着目したのだという。

「キッチンに収まるサイズ、業務用の半分の電圧……という家庭用の条件において、いかにおいしく調理を実現するか。何度も何度も試作を繰り返しました」(シャープ・川尻百恵さん)

過熱水蒸気を生かした独自技術だけでなく「ユーザーの声を反映し、需要のある機能を柔軟に付加していく、製品価値向上に務めるメーカーの姿勢も素晴らしいと思います」と、中村 剛さんは評価する。

 

↑高気密構造とハイパワーエンジン搭載で過熱水蒸気が庫内にたっぷり充満。そのため、水だけで調理が完結

 

↑過熱水蒸気とは100℃以上に加熱された水蒸気のこと。熱効率が高く、食材の中心までしっかり熱を通す

 

<これぞ殿堂入りの理由>

「過熱水蒸気の特徴を生かし、冷凍・冷蔵の食品が混在していても同時に仕上げられるのが画期的で、長きに渡ってヒット。また、減塩や脱油できて健康志向の強い層にも根強い人気です」(中村さん)

↑異なる温度帯の食品を同時調理するレシピも積極的に発信。モーニングセットはその代表的なレシピだ

 

開発担当者に聞きました!

シャープ 国内キッチン事業部調理企画開発部 課長

川尻百恵さん

「手間をかけず、すべてヘルシオに任せておいしいお料理が食べられ、ゆとりのある時間を創出できると好評をいただいております。また、過熱水蒸気で調理すると食材の余分な塩分や油をカットでき、ヘルシーな食生活を実現できる点でも支持されています。」

↑初号機AX-HC1は04年発売。電子レンジ機能は非搭載だったが、ユーザーの要望に応えて第2世代以降には搭載

 

時短家電のパイオニア的存在! ヘルシオ ホットクック

初代は2015年発売。当時、“日本初、自動で無水調理が可能な家庭用電気鍋”として話題を呼び、コチラも長らくヒット。現在は2〜6人前の調理が可能なKN-HW24Gのほか、2〜4人、1〜2人用の少人数世帯向けも展開している。

 

【その②】カテゴリ自体の価値を爆アゲした世界初のDCモーター扇風機

バルミューダ

GreenFan Studio

実売価格4万2900円

換気や部屋干しなどにも適した季節を問わず使えるDCモーター扇風機。今年4月に発売された本機は脚が3本構成。安定性に優れ、アトリエなどの制作現場にある道具のようなラフさを兼ね備えたデザインが特徴的だ。

SPEC●対応畳数:40畳●消費電力:1.5〜36W●コードの長さ:約3m●動作音:10dB(風量1の場合)●運転モード:5段階●カラー展開:ブラック、ホワイト、ホワイト×ブラック(限定カラー)●サイズ/質量:W598×H900×D520mm/約3.6kg

 

選定人

家電ライフスタイルプロデューサー 神原サリーさん

新聞社勤務、ライターを経て現職。撮影や情報発信のベース「家電アトリエ」を構え、様々なメディアで活躍中。

 

“面”の風を生み出せる唯一無二の扇風機

世界初のDC(直流電流)モーター扇風機として、誕生したGreenFan。独自の二重構造の羽根による心地良い風が唯一無二の快適さを実現し、今や世界中で愛される扇風機となった。

「自然界にある心地良い風を生み出せることが、長く支持されている理由。機体から離れるほどにグンと風の幅が広がり、いわゆる“面の風”がやってきます。部屋の隅に置けば、部屋全体にそよそよと気持ちの良い風が舞うのは、GreenFanだけです!」と、神原サリーさんも絶賛する。

開発において自然界の風と扇風機の風の違いを検証。そのなかで、自然な風は面で進むのに対し、扇風機の風は回転しながら進み、“渦”を発生させていることがわかったそう。この“渦”を壊すことが心地良い風を生み出すと考え、試行錯誤を重ねて独自のグリーンファンテクノロジーが開発されたのだという。

「面で広がる風は、部屋干しや冷暖房の効率化にも最適。動かせる換気扇としてなど、便利な送風機として一年中お使いいただけます」(バルミューダ・増子直哉さん)

 

↑独自の二重構造の羽根とDCブラシレスモーターを搭載。一般的な扇風機に比べて約4倍風が広がり、より自然な風を生み出す。静音性も◎

 

↑GreenFan Studioでは「ジェットモード」を新搭載。圧倒的な送風量で室内の空気を大きく動かし、最大約23m先まで風が届く

 

↑家の中での使用範囲を広げられるように、長さ約3mの電源ケーブルを採用。束ねてから本体にかけたときに美しく見えるよう配慮されている

 

<これぞ殿堂入りの理由>

「当時高価だったDCモーターを扇風機に採用。微風から強風まで幅広い風を送り出せるように制御でき、省エネ性もアップしました。また、当たり続けられる快適な風を生み出したことで扇風機の価値をも高めました」(神原さん)

 

製品担当者に聞きました!

バルミューダPR担当 増子直哉さん

“夏の自然な風はずっと浴びていても快適なのに、なぜ扇風機の風は違うのか”という疑問から生まれたGreenFan。「とにかく風が優しい」、「そよ風が心地良い」などの反響をいただいております。製品を通じて“快適な夏”という価値を感じていただけていることが、長くご愛顧いただいている理由だと考えております。

“リベイクトースター”をどう活用する?バルミューダ「ReBaker」でできるもっと楽においしくなる3レシピ

“リベイクトースター”が家電市場で注目を集めています。冷めたパンを温め直す意味の「リベイク」をコンセプトにしたトースターをバルミューダ、レコルト、ツインバードなどの家電メーカーが続々と発表。作りたてのおいしさをよみがえらせる“リベイク”に新しい家電トレンド、調理トレンドが生まれそうです。

 

今回は、リベイクトースターの代表的モデルとして、バルミューダの「ReBaker(リベイカー)」をピックアップし、意外な活用法からアレンジレシピまでを解説。教えてくださるのは、オーブン料理やパン作りも得意とする料理研究家の上島亜紀さんです。

 

 

“リベイク”って?

「re」「bake」が示すとおり、焼き直し・温め直しを意味します。おいしいパンや惣菜を買って帰っても、食べる頃にはすっかり冷めてしまっている……ということは多いのではないでしょうか。焼きたて、作りたてのおいしさを復元するのは意外と難易度が高いのです。“リベイク”によっておいしく温め直すことを謳ったトースターは、忙しい働き世代にはぴったりの家電といえます。

 

パンや揚げものを“最適”に温めなおす「ReBaker」

今回、初めて使ってみて驚いた、という上島さん。

 

「まず焦げる心配がありません。パンを温めるときには中を温め、表面をさっくりと仕上げることに気を使いますが、一般的なトースターだとその熱加減が難しい。焼きが足りないと思って追加加熱をすると硬くなったり、焦げてしまったりということが多々あります。しかし、『ReBaker』は食材に合ったモードを選んで時間を設定するだけで最適な加熱をしてくれるため、そういったことがありませんでした。唐揚げもサクッとジューシーです」(料理研究家・上島亜紀さん、以下同)

 

選べる5つのモード

温める食材によって、モードを使い分けることで、それぞれにぴったりの温度制御で食材のおいしさを蘇らせます。

・トーストモード
食パンやベーグル、イングリッシュマフィンなどを温める調理モード。中はふっくら、外はさっくり。山型食パンは、山部分に水分が少なく、ふんわりトーストするのが難しいとされていますがムラなくおいしく焼き上げます。

 

・チーズトーストモード
上火が強めで、チーズや具材を乗せてもしっかり火を通すモード。チーズトーストは表面にほどよい焼き目をつけながらも、中はとろりとした理想的な焼き上がりに。ピザトーストにも最適です。

 

・リベイクモード
クロワッサンやフランスパン、惣菜パンなど様々なパンを温めるための調理モード。焼き目をつけない温度帯でじっくりで温めることで水分を逃さず中までふんわり、表面を焦がすことなくさっくり焼き直します。

 

・フライドモード
唐揚げやとんかつ、フライドポテトなどの揚げ物を温めるための調理モード。中までしっかり温めながら、表面は焦がさずに、カリッと仕上げます。余分な油を切りながら温められる「ステンレストレイ & アミセット」が別売りで販売されており、よりおいしく温められます。

 

・オーブンモード
焦げにくく、焼き目がつきやすい、使いやすい240度の温度を保って焼き上げるモード。通常のオーブンであれば庫内を温めるのに10分ほど時間がかかりますが、『ReBaker』は予熱不要で、お餅なら5〜6分、具が温かい状態のグラタンであれば6〜7分で焼き上げることができ、時短も叶います。

 

「ReBaker」を使ったアレンジレシピ3選

上記の調理モードを活かしたアレンジレシピを上島さんに教えていただきました。各調理モードに合わせて最適な量でレシピを作っているので、まずはレシピ通りの分量で作ってみましょう。

 

とろりなめらか洋風茶碗蒸し「きのことベーコンのフラン」

「フランとは卵と牛乳を使った洋風茶碗蒸しのことです。とろりなめらかで、野菜とベーコンの旨みが詰まった塩気のあるおいしさは、パンの付け合わせにぴったり。スクランブルエッグや目玉焼きなど、いつもの卵料理の代わりに作ってみるとよいでしょう。リベイクモードの低温調理により、すが入ることなくなめらかに仕上がります」

 

【材料(2人分)】

〈A〉
・しめじ……50g
・玉ねぎ……1/4個(50g)
・ベーコン……30g

〈B〉
・卵…… 1個
・生クリーム……50g
・ピザ用チーズ……20g
・塩、粗挽き黒胡椒…… 少々

※使った容器10×14×3cm

 

【作り方】

1.耐熱ボウルにAの材料を、玉ねぎ、しめじ、ベーコンの順に入れ、ふんわりラップをし、600wの電子レンジで5分加熱する。レンジにかけている間に、ボールにBの卵、生クリームを加え、白身がほぐれるまでなめらかになるまでよく混ぜる。さらにチーズを加えて混ぜる。

「ベーコンの塩気と旨みを具材にまんべんなく行き渡らせるためにベーコンを一番上に乗せて加熱します。卵の白身をしっかり割ほぐすことで、焼き上がりがなめらかなになります」

 

2.耐熱容器にバター(分量外)を塗る。1で加熱したAの材料を混ぜ合わせ、耐熱容器に広げ、Bの卵液をかける。


「耐熱容器にバターをしっかり塗ることで、洗い物が楽になります。時間のない朝にはこのようなちょっとした手間が後片付けを楽にします」

 

3.「ReBaker」に入れ、リベイクモードで10分焼く。


「リベイクモードは低温調理のため、焦げる心配がありません。卵料理は火が強すぎるとすが入ったり、周りが固くなったりしてしまいますが、水分が奪われることなくなめらかに焼き上がります。洋風茶碗蒸しの調理がおいしくできるのであれば、プリンも焼けそうです。焼きの時間が約10分と短いのもうれしいポイントです」

 

お酒とごはんがすすむ!「お惣菜の唐揚げを使ったチーズダッカルビ」

「買ってきた唐揚げもフライドモードを利用すれば、さくっとジューシーに。コチュジャンを使った甘辛いタレにチーズを加えることで辛さがマイルドになり、食欲をそそるおいしさに変身。玉ねぎをスライスし、作ったタレをかけるだけ。簡単です」

 

【材料(2人分)】

・市販のから揚げ……250g
・ピザ用チーズ……30g
・玉ねぎ……1/2個(100g)

〈A〉
・コチュジャン……大さじ2
・にんにくすりおろし……小さじ1
・はちみつ……大さじ1
・マヨネーズ……小さじ2

 

【作り方】

1.耐熱容器にごま油(分量外)を塗り、極薄切りした玉ねぎを敷き詰め、市販のから揚げをのせる。

「玉ねぎの火の通りをよくするため、極薄切りにスライスします。全体に火をしっかり通すため、食材をまんべんなく広げます」

 

2.Aの調味料をよく混ぜて唐揚げの1つ1つにかける。上からチーズを散らす。

「焼く過程で、タレとチーズが溶けて広がるので、玉ねぎにはコチュジャンソースを加えなくてOK。味が濃くなりすぎるのを防ぎます。玉ねぎの分量は100gが適量です。多すぎると火が通らないことがあります」

 

3.「ReBaker」に2を入れ、フライドモードで10分焼く。


「全体に火が通るので、焼きムラがありません。サクッとジューシーな唐揚げにトロリとしたチーズがおつまみにもぴったり。味がしっかりついているので、レタスやきゅうりなどサラダの上に乗せて食べるのもおすすめです」

 

まるでホテルの朝食!?「ベイクドフレンチトースト」

「パンに卵液を染みこませる作業に5〜10分、『ReBaker』で焼くのに10分、計20分でできるお手軽なフレンチトーストです。『ReBaker』に入れてほおっておくだけなので、とにかく簡単。焼き加減をこまめに見る必要もありません。中はふっくら、トロッとジューシーな食感のフレンチトーストです。好きなアイスやフルーツをトッピングすれば、休日のご褒美モーニングにぴったりです」

 

【材料(2人分)】

・バゲット(3 cm厚さ)……4枚
・キビ砂糖……大さじ1

 

〈A〉
・バニラアイス(レンジで溶かす)……70g
・卵……1個
・ヨーグルト……30g

 

【作り方】

1.バニラアイスを600wの電子レンジで30秒加熱し、完全に溶かす。溶けたアイスと卵、ヨーグルトをよく混ぜ、バゲットをスポンジのように押しながら裏表をしっかり染み込ませる。


「バニラエッセンスが含まれるアイスを溶かして利用することで、簡単にバニラ風味の卵液が作れます。卵液をパンに染みこませるのには時間がかかりますが、スポンジのように押しながら染み込ませることで時間を短縮させることができます」

 

2.耐熱皿にバター(分量外)を塗り、バゲットを乗せ上にキビ砂糖を振りかける。


「卵液にヨーグルトを足すことで、プルンとした食感に。きび砂糖はお好みで量を調節しましょう」

 

3.2を『ReBaker』に入れ、トーストモードで8分焼く。バニラアイスや季節のフルーツをトッピングする。


「きび砂糖の茶色が、焼き目のようなアクセントになります。きび砂糖の甘味のかわりにはちみつやメープルシロップも。好きな具材をトッピングして楽しみましょう」

 

・おまけのポイント


「特別な材料を使っていなくても、むずかしい調理をしていなくても、見た目の盛り付けにちょっと気を使うことで、気分が上向く食卓づくりができます。盛り付けるアイスも、ただスプーンですくうのでは無く、スプーンのくぼみを利用してくるくると丸長に形を整えて盛り付ければ、ちょっとおしゃれな一皿に。気持ちが伝わりますよ」

 

これも注目! もうひとつの“リベイクトースター”

続々と投入されるリベイク家電ですが、その機能は機種によってさまざま。見た目や使いやすいさ、温められる食材など、人によって重視点は異なります。『ReBaker』にならぶ、もう1つのおすすめリベイク家電、レコルト『スライドラックトースター』を紹介します。

 

インテリアとして馴染む、おしゃれなリベイク家電


レコルト「スライドラックトースター」
1万6500円(税込)
インテリアのようにお部屋に馴染む、おしゃれなリベイク家電、レコルトの「スライドラックトースター」は、取り外し可能な脚が付属しており高さがあるため、キッチンカウンターの上でも、かがまずに庫内が見えます。まるで自宅に小さな釜があるかのようなかわいらしい見た目と評判です。

 

トーストやおもち、お菓子まで焼ける!

スライドラックトースターには、トーストモード、冷凍トーストモード、デリモード、冷凍リベイクモード、180℃モード、220℃モードと6つのモードが搭載されています。

 

上下4本の遠赤外線ヒーターと、庫内に施したディンプル加工によって、庫内の熱を効率よく循環することで、表面はこんがり、水分を閉じこめたサクふわトーストに仕上げます。180℃モードはクッキーやマフィンなどのお菓子作りに、220℃モードは冷凍ピザやグラタンの調理に適しています。

 

調理にも取り出しにも便利な「スライドラック」

ラックの両側の持ち手を握って手前にスライドさせれば本体から取り外せる便利な構造になっています。熱くなりにくい持ち手のため、でき上がったばかりの料理も簡単に引き出し、食卓へ熱々のままサーブできます。もちろんトレイに乗せたままの調理も可能。テーブルの近くにスライドラックトースターを置いて、みんなでわいわいおしゃべりをしながら調理し、焼いている様子を見ながら楽しむのもいいですね。

 

2011年の総務省「家計調査」では、日本の一般家庭におけるパンの消費額がコメを上回り、パンはブームではなく、日本人の日常食となりました。焼きたてのパンを食べることに幸せを感じる方も多くいらっしゃいます。そんな朝食が手軽に実現できるリベイク家電は、忙しい現代人にぴったりの家電。最新のリベイク家電を取り入れて、手軽で豊かな食卓を手に入れてみませんか。

 

Profile


料理研究家 /上島亜紀

神奈川県の自宅にて、料理教室「A’s Table」を主宰する。確かな腕と明るく温かな人柄が人気で数十年通い続ける生徒さんもいらっしゃる。雑誌やテレビでのレシピ提供、カフェや企業のレシピ監修など、活動は多岐に渡る。自身の著書や関わった書籍は60冊を越え、豊富な知識とアレンジの広さに定評がある。
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「快眠扇風機」は真実だった! バルミューダ「The GreenFan」の科学的メリットを睡眠インストラクターに聞く

提供:バルミューダ株式会社

2024年も猛暑になるそうですね。ここ最近、毎年言っている気がするんですが、気のせいでしょうか? エアコン動かすか~と思っても、最近は電気代が高騰していて、以前ほどリモコンのスイッチが気軽に押せない……そんなとき、扇風機で急場をしのぐ、あるいは扇風機で冷房効率を上げてみてはいかがでしょう。なかでもオススメはBALMUDA(バルミューダ)の「The GreenFan」(ザ・グリーンファン※)。発売から14年、シリーズ累計80万台以上売れ続けている人気のモデルです。

※以下GreenFanと表記します

↑本体サイズはW330×H871×D320mm(通常サイズ)/ H497mm(ショートサイズ)、質量は約4.1kg、消費電力は1.5W~20W。カラーはホワイト×ブラック(写真)、 ホワイト×グレー、ダークグレー×ブラック、ホワイト × シャンパンゴールド(限定カラー)の4種類を用意

 

幸せすら感じる静かでやわらかな風

GreenFanは、何といっても風が気持ちいいんです。この風は独自の二重構造の羽根が速度の違う風を送り出すことで実現しているのだとか。

↑独自の二重構造の羽根を採用。同時に速度の違う風を送り出すことで、通常の約4倍に拡がる風を生み出します。また、風は約15m先まで拡がり部屋中の空気を循環させるため、エアコンとの併用で部屋の温度のムラを均一化してくれます

 

また、GreenFanは高効率のDCブラシレスモーターを採用していて、消費電力を抑えながら圧倒的な静音性を実現しています。風量1の音量は10dBで、なんと蝶2羽の羽ばたきと同じくらいとのこと。確かに、運転音はごく近くに寄らないとわからないレベルです。

 

「どこでもターン」が衝撃的に使いやすい

あとは、手動で首振り範囲がカスタマイズできる「どこでもターン」が衝撃的に使いやすいです。首振り角度は最小30°、最大150°までの範囲で自由に設定可能。ずっと同じ場所に風が当たるのはうっとおしい、でもほしいタイミングで来てくれないか……そんなときにぴったりでした。

↑「どこでもターン」の設定は超カンタン。ヘッドをつかんで首振りを開始したい位置まで回転させて止め、「ピピッ」という音が聞こえたら、今度は首振りを止めたい位置までヘッドを回転し、「ピピッ」と音が鳴るのを待てばOK。音が鳴った範囲のみを首振りして送風します

 

首振りすることで、偏りがちなエアコンの冷気をうまく循環させてくれるのもうれしいですし、部屋干しの洗濯物を乾かすのにもちょうどいい

 

さらに、衝撃的だったのが電気代の安さ。風量1だと消費電力は1.5Wで、1シーズンの電気代はわずか33円、風量3でも112円です(※)。

※1日8時間、90日使用した場合。電気料金は1kWhあたり31円で計算

 

GreenFanで夜もよく眠れた気がするのはなぜ? 眠りの専門家に聞いてみた

それともうひとつ、ここまで気持ちよくて静かだと、風を浴びているうちに気持ちよくて眠ってしまいそうになるんです。最近は夜もだんだん暑くなってきたけれど、なんだかGreenFanをつけて就寝すると夜もよく眠れた気がする……いったいなぜなんだ? 何か秘密がありそうですが、私ひとりで考えると、「気持ちよかったので、よく眠れました」という小学生みたいな結論になる……。そうだ、ここは眠りの専門家を訪ねて、科学的な見地から意見をうかがってみよう!

↑ついつい眠ってしまいそうになる心地よさ

 

というわけで、以下では睡眠改善インストラクターの益田桃花(ますだ ももか)さんにお話しをうかがいました。なお、益田さんにはGreenFanの特徴を把握してもらい、正確に事実を語ってもらうため、事前にGreenFanを送って機能を確認してもらっています。

【教えてくれた人】

益田桃花さん

株式会社nemuli

睡眠改善インストラクター / 睡眠環境・寝具指導士(R)

大学時代から睡眠についての研究に従事し、一般社団法人日本睡眠改善協議会(JOBS)主催の睡眠資格である「睡眠改善インストラクター」の資格を取得。株式会社nemuliでは「身長別に製造するパーソナルマットレス」などの自社商品の監修や、様々な企業とのコラボレーションにおける企画、監修を行っている。

 

手足の血管を収縮させることなく自然な放熱をサポート

――益田さん、よろしくお願いします! さっそくなんですが、GreenFanを使ってると、本当によく眠れる気がするんですけど、どうしてでしょうか?

 

益田 それは、人間の睡眠のメカニズムをサポートするからだと考えられます。まずは、睡眠のメカニズムから説明しますね。実は、人が眠るときは、深部体温が自然に下がっていくことで眠くなるんです。深部体温とは、身体の本当に深いところの温度で、脳や内臓などの温度ですね。この深部体温がうまく下がらないと、なかなか寝付けなかったり、途中で目が覚めてしまったりするんです。

↑人間の深部体温の分布イメージ。身体の中心部にいくほど体温が高くなっています

 

――なるほど、眠くなるから体温が下がるんじゃなく、深部体温が下がるから眠くなる、と。

 

益田 たとえば、映画などで雪山で眠くなって「寝るな!」と言うシーンがあるじゃないですか。あれは深部体温が下がって眠くなっているからですね。ちなみに、深部体温は主に脳の視床下部にあるマスタークロック(体内時計)によってコントロールされていて、自分の意思で意図的に下げるのが難しい。じゃあどうやって深部体温を下げるのかといえば、手足の末端部分の血管が拡張して、そこから放熱を行う。その放熱がうまくいくと深部体温が緩やかに下がっていって、よく眠れるというメカニズムがあるんですね。

↑睡眠時の放熱イメージ。手足の血管が拡張し、そこから放熱するしくみ

 

――単に手足を冷やすだけじゃダメなんですかね? たとえば、氷水に手足を突っ込むとか。

 

益田 もちろんダメです。どうしてダメかというと、急に冷やしてしまうと血管が収縮してしまうから。一時的には手足が冷えるのですが、熱の出口がなくなって、その後の深部体温の放熱が妨げられます。結果的に深部体温は下がらない=睡眠の質が下がる、ということになりますね。エアコンの冷房も同じで、エアコンの風が直接身体に当たると、血管が収縮して放熱の妨げになることも。その点、GreenFanの面で広がる風は手足の冷やしすぎず、血管を収縮させることなく自然な放熱をサポートすると考えられます。

 

風がやさしく静音性が高いので、睡眠を妨げる刺激になりにくい

――なるほど、ただ冷やせばいいだけではなく、「自然な放熱」というのがポイントなんですね。

 

益田 それともうひとつ。質の良い睡眠にとって重要なのが「できるだけ刺激がない」ということ。五感の刺激を全て取り除いた状態がベストで、光や音がなく、イヤなニオイや感触もないという状態ですね。たとえば、睡眠中に大きな音を鳴らした途端、脳波がボン! と上がって覚醒状態になってしまう。脳が危険だと判断して「起きた方がいいんじゃないか?」 と警戒するわけですね。刺激があることで睡眠段階が浅くなることもわかっています。

 

同様に、寝ているときのエアコン直撃も常に刺激が身体に入力され続けてる状態。音がうるさい扇風機などもそれ自体が刺激になり、目覚ましになってしまいます。一方、GreenFanは風がやさしく静音性が高いので、触覚と聴覚に対して刺激になりづらい。その点でも睡眠の妨げになりづらいと考えられます

 

首振り機能「どこでもターン」が睡眠の質に貢献していた!

――あと、GreenFanには「どこでもターン」という機能があって、首振りの範囲がカスタマイズできます。私が寝るときはいつも首振りで使っていたんですが、これが睡眠の質に関係することはありますか?

 

益田 部屋の形やベッドの幅は人それぞれですので、自分の当てたいところに風を届けられるのがいいですね。また、風が一部だけに当たってほかの部分からの放熱は進んでいない……という状況は避けたいところ。その点、GreenFanはベッドサイドに置いて足先から頭までを首振り範囲に設定すれば、ムダなく身体の放熱を促すことできます。手足ほどではないですが、顔からもわずかに放熱していますので、首振り機能で風が顔まで当たるよう設定するのも有効ですね。

――身体全体からまんべんなく放熱させたほうがいい、ということですね。あとは、GreenFanが空気を循環させるという点ではいかがでしょうか?

 

益田 エアコンの冷房と併用した場合、室温の偏りを抑えて均一にしてくれるのがいいですね。また、空気が循環していないと、自分の周りの空気の二酸化炭素濃度が上がるんですが、これによって血中酸素濃度が低下して睡眠の質が下がります。睡眠中は起きている状態よりも脳に酸素が行き渡っていない状態なので、血中酸素濃度が低下すると、脳の疲労回復がうまくいかず逆に疲労がたまってしまう。その点、二酸化炭素を拡散して新鮮な酸素を循環させるために、風が拡がるGreenFanを使うのは効果的だと思います。

――それは重要な部分なので、今回知ることができて良かったです。ちなみに、扇風機とは関係のない部分で、睡眠の質を上げる方法はありますか?

 

益田 眠りたい時間の2時間前に39℃くらいのぬるめのお湯に10~15分浸かるのがオススメですね。いったん深部体温は上がりかけるんですが、体内時計としては下げたい時間帯なので、頑張って身体が深部体温を下げようとする。すると、体温が急降下してスッと入眠できますよ。あとは、朝起きたら日光を浴びるのがいいですね。体内時計がリセットされて睡眠・覚醒リズムが整うので、質のよい睡眠がとりやすくなります。

 

――わかりました。本日はありがとうございました!

 

GreenFanがあるとよく眠れる理由まとめ

いやあ、今回はためになりました。やっぱりGreenFanがあるとよく眠れる気がしたのは、間違いじゃなかったんですね! ポイントをまとめると以下の通りです。

【深部体温が下がるのをサポート】

●人が眠るとき、深部体温(体の内側の温度)が下がることで眠くなる。

●眠る時間になると手足の血管が拡張し、放熱されることで深部体温が下がる。ただし、冷やしすぎると血管が収縮して放熱の妨げに。

●GreenFanの風は面で広がるやさしい風で、手足からのほどよい放熱をサポート。

 

【睡眠の質を下げる刺激が少ない】

●睡眠にはできるだけ刺激の少ない環境が良い。光、音、ニオイ、感触の刺激を減らすことが重要。

●直接身体に当たるエアコンの風やうるさい扇風機の音は刺激になる可能性も。

●GreenFanはやさしい風と抜群の静音性で、睡眠を妨げる刺激になりづらい。

 

【部屋の空気を循環させる】

●空気を循環させると、部屋の室温が均一になる。

●眠っている間、空気が循環していないと自分の周りの空気の二酸化炭素の濃度が増え、血中酸素濃度が下がると、睡眠の質が下がる。すると脳の疲労回復が進まない。

●風が拡がるGreenFanは部屋の空気を効率よく循環させ、睡眠の質の向上に貢献。

 

うーん、素晴らしい! 睡眠のプロに睡眠のメカニズムを踏まえて解説してもらったことにより、GreenFanを使うことで睡眠の質の向上が期待できる、というのがロジカルに理解できました。睡眠の質が変わるということは、まちがいなく人生の質まで変わるということ。特にこの夏は熱帯夜が増えそうですから、万全の対策をして充実した夏を過ごしたいですね。というわけで、ぜひみなさんも「快眠扇風機」ことバルミューダの「The GreenFan」に注目してみてください!

写真/高原マサキ(TK.c) イラスト/小柳英隆

推しパン「まるソー」を美味しく食べたい! バルミューダが新作「ReBaker」に込めた熱い思い

2024年の第一弾としてバルミューダが放った新作は、”お家芸”といえる調理家電。しかも、あの「BALMUDA The Toaster」の派生品として「その手があったか!」と思わせるようなプロダクトを発表しました。それが「ReBaker(リベイカー)」です。

 

発表会にはバルミューダの寺尾 玄代表取締役社長が登壇し、熱烈なプレゼンを展開。社長が同商品に込めた“愛”や機能性のほか、本機で調理した料理の味わいなどをレポートします。

↑2月20日発売の「ReBaker」の価格は2万4200円(税込)。ホワイト(左)とブラック(右)の2色展開です

 

最高の「まるソー」を食べたいという思いから開発

「ReBaker」の開発背景にあるのは、寺尾社長が「若いころから大好きだった」という「まるごとソーセージ」(山崎製パン)への愛。個別取材の最後に、「とにかくまるソー(「まるごとソーセージ」の愛称)推しでね!」とにっこり笑ったのも印象的でした。

 

ただし、昔から「まるソー」をより美味しく食べるべく、トースターや電子レンジで温めたものの、表面は焦げているのに芯まで熱が入らないなど、思い通りにならなかった記憶があるそう。

↑「まるごとソーセージ」への愛を力説する寺尾社長。このパートは特に熱量が高く、本気度を感じました

 

最高な状態の「まるごとソーセージ」を食べたい――。そんな願いを叶えるべく、開発したのが「ReBaker」。現行の「BALMUDA The Toaster」でも「フランスパンモード」や「クロワッサンモード」など、リベイクに適したモードはありますが、このリベイクに特化したのが「ReBaker」。「リベイクモード」を搭載し、ソーセージのパンやクロワッサンも表面は焦がさずにパリッと、中はふんわりアツアツに仕上げるといいます。

↑注目すべきは全体を均一の温度にするだけでなく、ふんわり仕上げること。そのため「ReBaker」で温めたほう(左)が、パンの背が高くなっていることがわかります

 

こうした美味しさを実現するのが、同社ならではの緻密な温度制御。1秒ごとに庫内温度を測り、1℃単位で上下ヒーターの強さを調整し続け、絶妙な火入れを行います。

↑「ReBaker」の緻密な温度制御の例。製品ページより

 

「フライドモード」で揚げ物を美味しく温める

また、揚げ物の温めに対応する新採用の「フライドモード」も「ReBaker」の特徴。冷めて固くなった油を液体にしてキレを戻しつつ、衣を焦がさずに中身の熱量を最大化することで、揚げたての食感と香ばしさを楽しめるとのこと。

↑モードは全5種。それぞれの選択は、ダイヤルを回すのではなくボタンプッシュで行います

 

さらに、「トーストモード」「チーズトーストモード」のほか、予熱なしで庫内が240℃に保たれる「オーブンモード」も搭載。こちらはグラタンなどのオーブン料理や餅など様々な調理に役立つ機能で、「BALMUDA The Toaster」や「BALMUDA The Toaster Pro」のクラシックモードのひとつ「230℃」に近いものといえるでしょう。

 

スチーム機能をなくしてリーズナブルな価格を実現

このほか、「ReBaker」と「BALMUDA The Toaster」との大きな違いはスチーム機能がないこと。そのため、しっとりさせつつサクッとさせることに関しては、「BALMUDA The Toaster」のほうが得意。ただし、パンのリベイクや揚げ物の再加熱などに関しては「ReBaker」に軍配が上がるそうです。

↑左が「BALMUDA The Toaster」で、右が「ReBaker」。サイズやデザインにも微妙な違いがあり、スチーム機能がない「ReBaker」には注水口やボイラー機構もありません

 

↑庫内はこのような感じ。ちなみに「ReBaker」の本体サイズは幅347mm×奥行き330mm×高さ216mmで、重さは約3.9kgです

 

なお、「ReBaker」はスチーム機能などをなくしたことで、リーズナブルな価格を実現。「BALMUDA The Toaster」は2万9700円、「BALMUDA The Toaster Pro」は3万7400円なのに対し、「ReBaker」は2万4200円となっています。

 

「まるソー」はサクもちに仕上がり、揚げ物も絶品!

プレゼン後は、「ReBaker」で調理した様々な料理を試食させてもらいました。まずは寺尾社長が溺愛する「まるごとソーセージ」から。なるほど、表面はサクッと香ばしく、パンの内部はふわっとしてモチモチ。ソーセージや辛子マヨネーズにも適度な熱が入っており、確かにこれは過去イチといえそうな美味しさです。

↑「まるごとソーセージ」を試食。ふわっとふくらむ理由は、絶妙にゆっくり加熱することで、小麦でん粉のアルファ化がゆっくり進むからだそう

 

「フライドモード」で特に印象的だったのは、フライドポテトです。調理後に「ReBaker」から出てきた瞬間の香りは、揚げたての美味しい油の風味でした。食感も表面サクサク中身ホクホクで絶品! この仕上がりに関しても、「ReBaker」独自の優位性があるとのこと。

↑調理したてのフライドポテト。揚げ物はクシャッとさせたアルミホイルを敷くことで、溝に油を落として余分なオイルをカットするとともに、庫内を清潔にできるとのこと

 

それは、二度揚げにならない温度帯で仕上げる温度制御の妙。一般的な揚げ油の180度より低い温度で、ゆっくりと内部を温めながら、表面の水分を飛ばすように熱を入れていくのだとか。また、「フライドモード」は、唐揚げやコロッケなどの厚みのある食材でも衣を焦がさないようアツアツにできるといいます。

↑コロッケは衣がサクッとしていて中はしっとり

 

トーストはドライでサクサクの食感に

「ReBaker」はスチーム機能こそないものの、「トーストモード」や「チーズトーストモード」は実装されており、「トーストモード」によるトーストも試食させてもらいました。あくまでも筆者の記憶との比較ですが、「BALMUDA The Toaster」の「トーストモード」のようなしっとりさっくり感はないものの、ドライで美味しいサクサクの食感で、これはこれで十分美味しいと感じました。

↑「ReBaker」の「トーストモード」で焼いた食パン。「BALMUDA The Toaster」のスチームなしで調理すると、このように仕上がるんだろうなと想像できる食感でした

 

「BALMUDA The Toaster」のスチーム機能は、パンをしっとりサクサクに温めてくれる独自性のある機能ですが、調理前に水を補給する作業を手間と感じる人もいるでしょう。「ReBaker」はそんなズボラ派にオススメ。また、食パンはあまり食べない、スチーム機能をほぼ使わない、というハード系パンの愛好家にもオススメです。

↑「ReBaker」が得意とするリベイクメニューは多彩

 

というわけで、機能がシンプルかつ「BALMUDA The Toaster」より価格が5500円安いこちらのほうが刺さるという方もいるでしょう。特に新生活を始める方は、ぜひチェックしてみてください。

 

なお、バルミューダは同時に新作のオールシーズンファン「GreenFan Studio」も発表したほか、2024年の秋にも新商品の発表を予定しているとか。引き続き注目です!

 

「BALMUDA The Plate Pro」で作りたい意外な4品と注目の“見せるホットプレート”6選

インテリアとして出しっぱなしにできるような、見栄えの良いホットプレートは今では当たり前。そこへ、高級トースターで家電業界を席巻したバルミューダから新たな価値を提案するホットプレートが発売され、話題になりつつあります。今回はこの「BALMUDA The Plate Pro」を起点として、さまざまな“見せるホットプレート”をピックアップ。家電ライターの田中真紀子さんに解説していただきたました。

 

「ホットプレート」のターニングポイント

「きっかけは、2014年にBRUNOが『コンパクトホットプレート』を発売したことです。当時、ホットプレートと言えば、とにかく大きく、見た目もそれほどおしゃれではない家電。棚の奥底にしまわれて、下手をすると年に1度使うか使わないか……そんなアイテムでした。ところがBRUNOはコンパクトかつおしゃれ。キッチンに置いておいてもそれこそ絵になるデザインだったため、人気に火がついたんですね。キッチンのちょっとしたスペースにそのまま収納できるため、使いたいときにさっと取り出せる。結果として、使用頻度が高くなり、ホットプレートがより身近な存在になりました。そこから、デザインを重視した数々のホットプレートが生み出されるようになっていきました」(家電ライター・田中真紀子さん、以下同)

 

世相を反映する
ホットプレートの使用シーン

食卓の変化とともにホットプレートの役割にも変化が起きた、と田中さんは話します。ではどのように変化していったのでしょうか?

 

 ホームパーティーが流行った2010年代半ば
「BRUNOが『コンパクトホットプレート』発売した当時は、ホットプレートでアヒージョを作るなど、ホームパーティー特集が多くのメディアで取り上げられていました。お友達や親戚を招いてホットプレートを囲んでおもてなしをすることが流行としてありましたね」

 

 ステイホームを楽しむ工夫をしたコロナ禍
「その後、ホットプレートの人気は少し落ち着きを見せました。ところが2020年の新型コロナウイルスの流行によって、ステイホームを余儀なくされるようになると、おうち時間を充実させるために、家族で一緒に料理を作れるホットプレートの人気が再び高まりました」

 

■ 家族との時間を大切にするようになった現在
「コロナ禍が落ち着き、日常生活が取り戻されつつある中で、以前よりも『家族との時間を大切にしたい』という意識が高まりを見せています。家族との食事を楽しむためのツールとして、ホットプレートは位置付けられてきていると感じますね。
今では、出しっぱなしにしてすぐに使える見栄えの良いホットプレートがすっかり定着しました。また、ホットプレートの楽しみ方もさまざまに広がり、商品にも個性が生まれています。その一角をなす存在として、『BALMUDA The Plate Pro』があります」

 

ここが新しい!
『BALMUDA The Plate Pro』の独自性

「『BALMUDA The Plate Pro』のコンセプトは、”調理をエンターテイメントとして楽しむ”こと。新型コロナウイルス流行の際、外食ができなくなったことで、バルミューダの寺尾玄社長は自宅で、家族のためにお寿司を握ったそうです。キッチンカウンターに立ってお寿司を握ってみたところ、家で振る舞うことの楽しさを実感したのだとか。この経験により、調理をエンターテイメントとして楽しむホットプレートというコンセプトができたのだとお聞きしました」

 

1.調理を見て楽しむライブ感

「プロのおもてなしを体感できるようなホットプレートです。そのスタイリッシュなデザインも含めて、本格的な料理を味わえる期待感が膨らみます。プレートの表面はステンレス仕様で、ホテルの鉄板焼きのように、プレートの上で包丁を使ってステーキを切ることができます。シェフに振る舞ってもらえるようなライブ感を演出できるので、人をあえて招きたくなります」

おいしく、かつ見て楽しめる新たな価値を付加した。

 

2.厚みのある本格的なプレート

「一般的なプレートの厚みが約3mmのところ、こちらのプレートは6.6mmと家庭用のホットプレートでは例を見ない厚さです。最大温度220度になるまで約13分かかり、温まるのに時間を要しますが、蓄熱性が高いため、冷たい食材を乗せてもプレートが冷めにくく安定した温度を保つことができるため、食材の味の良さを引き立ててくれます。時間をかけるだけの価値がありますし、慣れてしまえば早めにスイッチを入れて、ほかの料理の準備をしている間にプレートが温まっています。
家庭用としては、プレートが重すぎても厚すぎても使い勝手が悪くなってしまうため、プロの焼き上がりを目指しつつ、家庭で使える最適なプレートの厚さとして、6.6mmとなりました」

ステンレスとアルミニウムの3層構造により実現した高い蓄熱性能をもつ。

 

3.プレートの隅でもしっかりとした熱量を実現

「従来のプレートでは熱源のある中央だけが温まり、隅の方には熱量が行き渡らずに食材がなかなか焼けないことが難点でした。しかし、こちらのプレートは、表面は蓄熱性のあるステンレス、中心には熱伝導性に優れたアルミニウムを使用することで、隅にある食材もしっかりと温めることができるのも特徴です。どこに食材を置いてもおいしく焼けますよ」

左が一般的なホットプレートのサーモカメラ画像、右が「BALMUDA The Plate Pro」のもの。高い蓄熱性能により隅々まで熱量が行き渡らせることができる仕組み。(※画像提供=バルミューダ)

 

4.温度の揺らぎを最小限に抑えた正確なプログラミング

「温まり過ぎて温度を下げたり、下がりすぎてまた上げたりということはホットプレートを使う際にはよくありますよね。『BALMUDA The Plate Pro』は設定したい温度を一定に保ってくれます。温度の揺らぎがあると、お肉が煮えたようになりおいしく焼けないのですが、一定の温度でしっかりと焼けるため、ステーキは外側がカリッと、中はほどよく熱が通っておいしく仕上がります」

正確なプログラミングによって、安定した熱量の供給が可能に。(※画像提供=バルミューダ)

 

5.ダイナミックに包丁で切れて金タワシでも洗えるタフさ

「プレートは金属ヘラを使ったり、包丁で食材をそのままカットできたりすることもありがたいですね。細かなことは気にせずにダイナミックな調理ができるのは、一般的なテフロン加工のホットプレートではできない楽しみ方です。焦げ付きも油のこびり付きも、気兼ねなく金タワシでガシガシと洗うことができます」

金タワシで気兼ねなく水洗いできる。

 

プロの味を自宅で味わう!
『BALMUDA The Plate Pro』で作るおすすめ料理

実際に調理するとなったら、どんな料理がおすすめでしょうか? 定番からデザートまで紹介していただきました。

 

・本格的な鉄板ステーキ
「鉄板の温度にムラがあると加熱しすぎてしまっておいしく焼けないのですが、安定した温度で焼けるため、おいしく仕上がります。表面はしっかりと焼き目がついて、中はほどよいレアな仕上がり。私も何度か試しましたが、自宅でこんなにステーキがおいしく焼けたのは初めてかもしれません」

 

・旨みを凝縮させたグリル野菜
「グリル野菜も絶品です。付属の金属ヘラで野菜をプレートに押し付けるように焼くと、焼き目をつけながらもほどよく水分が抜けて旨味が凝縮した味わいに仕上がります。野菜は温度が低いと水分が先に外に出てしまっておいしく焼けないのですが、安定した高火力でいっきに焼くことによって旨味を引き出すことができます。とくにアスパラガスのおいしさは格別。ぜひお試しください」

 

・食感を味わうハンバーガー
「ひき肉をそのまま丸めてぎゅうぎゅう押しつけながら焼くことで、表面はカリッと、中はジューシーに仕上がります。焼き上がりにチーズをのせ、サイドで温めておいたバンズをサッと挟んでできあがり。私は安いステーキ用のお肉を用意して、それをフードプロセッサーで粗挽きにしています。適度にお肉の食感が残り、たまらないおいしさです」

 

・きれいな焼き色のクレープ
「安定して160℃設定にしてくれるため、自宅では難しいクレープの皮も、焦がすことなくきれいな焼き目をつけて焼くことができます。また、クレープは、サイドからヘラを差し込んで返しますが、フライパンですとフチが当たってしまうところ、『BALMUDA The Plate Pro』はフラットなため、ヘラの差し込みも自由自在です。温度管理の難しいホットケーキもおいしく焼けますよ」

バルミューダ『BALMUDA The Plate Pro』
4万2,900円(税込)

 

【Item Data】
・サイズ=
本体:573mm(幅)×334mm(奥行き)×88mm(高さ) ※電源コードの長さは含まない
プレート:380mm(幅)×245mm(奥行き)×25mm(高さ)
・本体重量=約5.2kg(プレートセット時)
・電源=100V 50/60Hz
・消費電力=1120W
・電源コードの長さ=約3m
・温度設定=160℃、180℃、200℃、220℃(4段階)
・パッケージ内容=本体、クラッドプレート、油受けトレー、ヘラ、取扱説明書(保証書付)
・カラー=ブラック

 

プロが選ぶ「見せるホットプレート」6選

さまざまな食卓を演出してくれる「見せるホットプレート」。続いて、最新のおすすめホットプレートをリストアップしていただきました。

 

1.無水調理ができることによって料理の幅を広げる

象印「デイリーコンパクトホットプレート EJ-DE30」
実勢価格2万2880円前後(税込)

 

フタの裏側についた厚みのあるリブ構造により、食材から出た水分を外に漏らすことなく料理に還元。食材の旨みを余すことなく味わうことができるのが特徴。また、ヒーターが、波型3往復で隅々まで熱源が通り、強火力。コンパクトでありながら、機能性も兼ね備えたホットプレートです。

無水調理で作るアクアパッツァ。食材のおいしさをぎゅっと凝縮した料理を作れる。

 

「コンパクトでテーブルにおいてもちょうど良い大きさとシンプルで飽きのこないデザインが人気です。フタは密閉構造にでき、出汁や水を使わずに食材の水分のみで仕上げる無水調理もできます。先日、肉じゃがを試食しましたが、一般的な鍋で作るような料理もほったらかしたまま仕上がるので、とにかく楽でした」

 

【Item Data】
・サイズ=
深なべ使用時:355mm(幅)×260mm(奥行き)×175mm(高さ)
平面プレート、たこ焼きプレート使用時:340mm(幅)×255mm(奥行き)×150mm(高さ)
3枚重ね時:355mm(幅)×260mm(奥行き)×205mm(高さ)
・プレート内寸法=
深なべ:285mm(幅)×190mm(奥行き)×55mm(深さ)
平面プレート:285mm(幅)×190mm(奥行き)×28mm(深さ)
たこ焼きプレート:285mm(幅)×190mm(奥行き)×8mm(深さ)
・本体重量=約6.0kg
・電源=100V  50/60Hz
・消費電力=1100W
・電源コードの長さ=2.5m

 

2.美しい食卓を演出! 映える韓国式プレート

レコルト「卓上IHクッキンググリドル」
1万9800円(税込)

 

韓国発祥のグリドルは中心に向かってなだらかにくぼみがあるプレートが特徴です。白くお皿のような形状は食卓においても華やかで、ホームパーティーにもおすすめ。プレートはフッ素加工が施されており、焦げ付きにくいのでさっと洗い流すだけでお手入れも簡単です。

グリドルプレートの下にはツメを設け、IH台からずり落ちない工夫がされている。

 

「フチが少し上がっている皿形をしているので、グツグツと煮込む料理も作れます。操作パネルは出し入れが調整できるので、使わないときにはしまっておくことで、良い意味で家電っぽさを感じさせません。シンプルでスッキリとしたデザインが洗練したテーブルを演出します」

 

【Item Data】
・サイズ=
卓上IHヒーター:約260mm(幅)×260mm(奥行き)×55mm(高さ)
クッキンググリドルプレート:380mm(幅)×330mm(奥行き)×42mm(高さ)
・本体重量=卓上IHヒーター:約1.8kg、クッキンググリドルプレート:約1.0kg
・電源=AC100V  50/60Hz
・消費電力=1200W
・カラー=
卓上IHヒーター:クリームホワイト、グレー
クッキンググリドルプレート:ホワイト

 

3.スマートなデザインが人気のabien MAGIC GRILLにホワイトが登場!

abien「abien MAGIC GRILL」
2万3980円(税込)

 

独自開発のフィルム状のヒーターにより、極薄プレートとスタンド脚のスタイリッシュなデザインを可能にした人気商品。プレートと一体化している高密度ヒーターで、食材をムラなく焼くことができます。お手入れしやすく、洗った後は水切りかごに立てて乾かすこともできます。

プレートは大きくても、立てて置いておけるため場所をとらない。

 

「シンプルでホットプレートには見えないデザインが人気のマジックグリル。ブラックもたいへん人気がありますが、今年の春にホワイトが登場し、選択の幅が広がりました。白はお皿のように使うことができ、一層美しく食卓を彩ることができそうです。見た目に劣らず火力もしっかりとあるので、使う頻度も高くなるのではないでしょうか」

 

【Item Data】
・本体サイズ=約405mm(幅)×305mm(奥行き)×79mm(高さ)
・電源=100V  50/60Hz
・消費電力=約850W
・電源コードの長さ=約1.8m
・パッケージ内容=プレート、スタンド脚2種、取扱説明書(保証書付)、電源コード
・カラー=ブラック、ホワイト

 

4.部屋に広がる煙や食卓の油ハネを抑える吸煙タイプ

YAMAZEN「煙の少ない焼き肉グリル XGRILL PREMIUM YGMC-FXT130」
実勢価格1万7000円前後(税込)

 

内蔵のファンがプレートの上部に空気の流れを作るため、煙を部屋に広げにくい仕組みになっており、食卓の油ハネも大幅に減らすことができます。焼き肉後のニオイも軽減します。また、プレートの裏面は立体的な“X”、焼き面は曲線を描くダイヤモンド形状になっているため、油が落ちやすいのもうれしいポイントです。

煙が少なく油の飛び散りも少ないため、気兼ねなく焼肉を楽しめる。

 

「焼肉をしたいけれど、その後のお部屋のニオイが気になる方や、ベランダやお庭でBBQを楽しみたいけれど、近隣への影響を懸念される方には本当におすすめの商品です。徹底的に油を落とす構造と煙自体が発生しにくいのは頼もしいですね」

 

【Item Data】
・本体サイズ=約515mm(幅)×約290mm(奥行き)×約145mm(高さ)
・本体重量=約4.9kg
・電源=100V  50/60Hz
・消費電力=1300W
・電源コードの長さ=約1.9m
・パッケージ内容=本体、焼き肉プレート、たこ焼きプレート、電源コード

 

5.サイドメニューやおひとり様にぴったりのコンパクトサイズ

ELECOM「LiFERE IH卓上調理なべHOT DISH cocotte HAC-IH01CWH」
実勢価格1万7000円前後(税込)

 

コンパクトなIH卓上なべは、同メーカーのHOT DISH(型番:HAC-IH01DWH)に付属している焼きプレートや、別売の焼きプレート(型番:HAC-IHD01WH)を載せることができ、鍋としてだけではなく、ミニホットプレートとしても使うことができます。鍋の縁は吹きこぼれを防ぐ仕組みとなっているので安心して卓上で料理を楽しめます。

付属の鍋のほか、IH対応の鍋なら市販のものを使える。

 

「一人鍋や、サイド料理としてチーズフォンデュやバーニャカウダなどをするのに最適なサイズ感です。IHのため火加減を気にしなくて良いのもありがたいですね。プレートへの互換性もあるので、寒い季節にちょっと温かいものをいただきたいときに重宝してくれるアイテムです」

 

【Item Data】
・サイズ=
本体=206mm(幅)×214mm(奥行き)×69mm(高さ)(ゴム足からトッププレート面)
なべ=直径187mm×高さ75mm
ガラスふた=直径168mm×高さ40mm(つまみ含む)
なべ固定リング=直径206mm×高さ57mm
・重量=本体:1.2kg  なべ:440g   ガラスふた:360g
・電源=100V  50/60Hz
・消費電力=800W
・電源コードの長さ=2m(マグネット脱着式)
・パッケージ内容=専用電源コード
・カラー=ホワイト

 

6.ナチュラルテイストのお部屋に飾っておきたくなるプレート

Toffy「オーバルグリルプレート」
2万2000円(税込)

 

台座にけやき材を使い、一見家電とは思えないたたずまいのグリルプレート。色は「ペールアクア」と「グレージュ」の2色展開で、流行のナチュラルテイストの部屋にしっくりと馴染みます。また、フタの裏面には突起があり、食材から出た蒸気を鍋の中に還元することで旨味を増してくれます。

蓋裏の突起により蒸気を旨みに変えて鍋の中に戻す。

 

「エレガントなデザインでテーブルが華やぐだけでなく、料理の仕上がりも期待できるヒーター一体プレートを搭載。ヒーターとプレートが別々のタイプに比べて熱効率が良く、熱ムラを抑えられます。プレートが深いので、焼き物はもちろん、煮物や蒸し物でも活躍。グリルプレートは焦げ付きにくく、水洗いできるのでお手入れも簡単です」

 

【Item Data】
・本体サイズ=約490mm(幅)×260mm(奥行き)×175mm(高さ)(ウッドベース、蓋使用時)
・本体重量=約3.5g(ウッドベース、蓋使用時)
・電源=AC100V 50-60Hz
・消費電力=1000W
・電源コードの長さ=約1.4m
・付属品=ウッドベース(けやき材)、蓋、温度調節プラグ、ユーザーズガイド(保証書含む)
・カラー=ペールアクア、グレージュ

 

 

ホットプレートに“見せる”ライブ感というもてなしの要素が加わることで、使い方はさらに広がるはず。ホームパーティなど人が集うシーンで、今後さらに活躍する機会が増えそうです。

 

Profile

家電ライター / 田中真紀子

白物家電、美容家電を中心に、雑誌、ウェブなどで執筆。家電製品の検証やレビュー記事では、主婦目線を大切にした感性に定評がある。家事やインテリア、生活雑貨など、暮らしにまつわる記事も手がける。近年は専門家としてコラム執筆やメディア出演も多数。
ブログ

猛暑…よりも「植物好き目線」で扇風機の魅力は伝わるか? バルミューダ「The GreenFan」実験的レビュー

少々生意気ですが、以下のバルミューダ広報さんのお話をうかがって、「お目が高い」と思いました。筆者は自他ともに認める植物好きです。コロナ期に観葉植物にどハマりして以来、現在ではハンギングやラックを駆使して約20種類を育成。リモート会議では、あえて背景に植物を映り込ませていい気になっています

 

そんな筆者に、先述の広報さんがおっしゃいました。「これからは植物が来る! そこで、The GreenFanは植物と相性が良いことを伝えたいんです」。なんでも、これからNHKのテレビ小説で植物学者を主人公とした朝ドラが始まるらしく(※話を聞いた時点)、今後はこれまで以上に植物に脚光が当たると予想→この風に乗って同社の扇風機「The GreenFan(ザ・グリーンファン)」をPRしたい、とのこと。広報さんいわく、「植物といえば小林(筆者)さんだよ、とうかがいまして。今回、ぜひお使い頂きたい、と……」。

↑The GreenFanの設置イメージ

 

シンプルなデザインが植物のグリーンによくなじむ!

筆者の植物好きは同社の別の広報さんにも伝えており、それを耳にしてレビューをご依頼になった、というわけですね。たしかに、植物がテーマなら筆者がやるべき必然性があります。「ええ、植物の健康のためにも、風は欠かせませんよね。製品名にもGreenが入っていますし。ぜひ使わせてください」と返答した次第です。

 

お借りする実機のカラーは、オーソドックスなホワイト × ブラックを選びました。部屋に置いて改めて、やっぱりオシャレだな、と思います。シンプルですっきりしているのに、ネック部分にブラックやシルバーを配するなど、要所にアクセントがきいていてカッコいい。ボディ表面には微妙なシボ(凹凸)があって、安っぽさや不自然さがなく、植物のグリーンにもよくなじみます。3万9600円の高級機にふさわしいたたずまいですね。

台座も見てください(下写真)。超シンプルです。4つのランプが2列、合計8つのランプがあるだけ。筆者が以前に使っていたものは、台座に漢字の表示入りで「切」「弱」「中」「強」のボタンが付いていて、実用的ですが生活感がにじみ出ていました。その点、本機は見た目が涼やかですし、掃除もしやすいです。

↑上の列がタイマーを示し、下の列が風量を示しています

 

台座部分に操作ボタンがなくて不便はないの? と思われるかもしれませんが、まったく不便はありません。操作部はファンの後ろの天面にあり、しゃがんで操作する必要がないので圧倒的にラク。

↑ファン後方の操作部。操作ボタンは写真下から電源、風量、首振り、タイマーとなっています。アイコンでひと目でわかるのも便利

 

↑筆者はほぼ使いませんでしたが、コンパクトなリモコンも付属しています

 

風を例えるなら、実家のすだれ越しに感じる自然の風

気になるのは、扇風機としての性能ですね。使い始めて思ったのが、とても風がやわらかく感じること。その風を例えるなら、夏の日の夜、実家(長野なので割と涼しい)のすだれ越しに感じる自然の風。予期せぬ瞬間、冷涼な風がふわっと肌を撫でていく、あの感じ……。特に本機を首振りで使うと、たまに来る感じがよりリアルで気持ちいいんです。

 

このやわらかい風は、独自の二重構造の羽根によるもの。同時に速度の違う風を送り出すことで通常の約4倍に拡がる風を生み出し、風は15m先まで拡がって部屋中の空気を循環させるそうです。部屋の冷房ムラを防いで効率よく冷やすのにも便利ですね。

 

そして、冒頭で述べた通り、植物にとっても風は重要。風は植物が蒸れるのを抑え、土の水はけを良くして根腐れや病気、害虫のリスクも減らしてくれます。とはいえ、強すぎる風はストレスになる可能性もあるとのことで、その点でも自然に近いやさしい風が送れる本機はもってこいですね

↑こちらが独自の二重構造の羽根。なお、前面カバー部分のグリルと、中にある羽根は工具なしでカンタンに取りせるので、お手入れもカンタンです

 

もうひとつ、いいと思ったのが、その静かさ風量1の音量は13dBで、蝶2羽の羽ばたきと同じくらいとのこと。蝶の羽ばたきなんて聞いたことないですが(Gはあります)、実際に風量1で運転していると、耳を近づけないと音が聞こえないほど静か。本機のほうが近くにあるはずなのに、遠くのエアコンや冷蔵庫の音が聞こえてくる始末。その意味で、就寝中に使いたい人にもぴったりです。

 

これ以上ないほど直感的。衝撃を受けた「どこでもターン」

そして、何より驚いたのが、「どこでもターン」という特許登録済の機能。用途に合わせて30°〜150°まで首振り角度を自由に設定できるんです。そのやり方は、ヘッドをつかんで首振りを開始したい始点までひねって止め、「ピッ」という音が聞こえたら、今度は首振りを止めたい終点までヘッドをひねり、「ピッ」と音が鳴るのを待つ。設定はこれだけ。本当にこれだけで、指定した2か所の範囲で首振りをするんです。これ以上ないほど直感的で、あっけないほどカンタン。「こんな発想があったのか!」と衝撃を受けました。

 

この機能があることで、植物がある範囲だけに絞って首振りできるのがうれしいところ。また、寝ているときに風がずっと身体の一部に当たるとイヤですが、これなら首振りで頭から足まで身体にまんべんなく風を当てることも可能です。部屋干しで風を送る際も便利ですね。

↑首振りを開始したい場所(左)までひねったあと、首振りを止めたい場所(右)までひねるだけで範囲の設定が完了

 

また、今回は別売のアクセサリ「Battery&Dock」(実売価格1万780円・税込)も併せて手配してもらったので、こちらをセットしてコードレス扇風機として使うことができました。拙宅にはキッチンの近くにエアコンがないので、キッチンへサッと持っていって使えるのがありがたかったです。最近、植物の根詰まりを解消するために、キッチンのシンクで大規模な植え替え作業をしたのですが、その際の作業も快適でした。もちろん、熱がこもりやすい調理のシーンで使ってもいいでしょうし、ベランダやデッキでの作業にも使えそうですね。

↑バッテリーパックを本体の台座底に装着し、バッテリードックに重ね合わせることで充電できます。充電しながら運転も可能。バッテリー駆動時間は最大20時間(風量1の場合)

 

↑ちなみに、ポールを短くして使うことも可能。高さの制限があるときや、圧迫感を減らしたいときに便利です

 

風量1で1日中つけっぱなしで使うのがオススメ

いやあ、使ってみると「The GreenFan」、いいですね。グリーンになじむ上質なデザインと自然なやさしい風、画期的な首振り機能のおかげで、たしかに「植物と相性が良い」と言えるでしょう。静かで就寝中も使えて、コードレスとしても使える利便性、お手入れしやすい点を見ても、非の打ちどころがありません。植物との相性を抜きにしても、完成度が高いと思いました。強いて言えば、もうちょっと首が上に向いてくれたら良かったな、といった点くらいです。価格の折り合いさえつけば、手に入れたときの満足感は大きいでしょう。

 

なお、筆者のオススメの使い方は、自分と植物に風が当たる範囲で首振りを設定し、風量1で朝から夜まで1日中つけっぱなしにすること(※1)。自分も気持ちがいいし、植物にとっても良いというわけで一石二鳥です。つけっぱなしだと電気代が……という方もいらっしゃると存じますが、風量1だと消費電力は1.5Wで、電気代は1日24時間×90日使用した場合でもわずか87円です(※2)。3か月つけっぱなしで電気代が100円を切る……ならば、つけっぱなしでいいじゃないですか。電気代を抑えて効率よく冷やす意味でも、The GreenFanを賢く活用してみてはいかがでしょう。まあ、その、植物をテーマにしてやってきましたが、やっぱり今夏は猛暑ですし……。

※1:安全機能として、18時間無操作のときはオートパワーオフになります ※2:1kWhあたり27円で計算した場合

撮影/鈴木謙介

家電のプロがベタ惚れ! 美容家電「フェイシャルクレンジングナノスチーマー」がオススメの理由

家電ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさんは、テレビやラジオ、雑誌などで活躍する家電のプロフェッショナル。東京・広尾の「家電アトリエ」を中心に撮影を行うYouTubeチャンネル「神原サリーの家電アトリエchannel」では、最新家電の情報を発信中です。そんな活動を応援するGetNavi webでは、サリーさんのYouTube動画をダイジェストでご紹介。今回は、「【美容スチーマー】コスパ抜群!ナノスチームでぐんぐん潤う&癒されるFESTINOの新モデルがオススメな理由」をお届けします!

 

ナノサイズのミストが肌を包み込むスチーマー

注目の美容家電ブランド「FESTINO(フェスティノ)」から、昨年11月にリリースされた「フェイシャル クレンジング ナノスチーマー」。ナノサイズのミストが肌を包み込み、角質層まで浸透。やさしくしっかりメイクを落としながら、保湿もしてくれるフェイシャルスチーマーです。1/1,000,000mmのナノミストを回転しながら噴射する独自開発の「スパイラル噴射」で、毛穴の汚れやメイクを浮き上がらせてくれるとのこと。

 

まずは、コンパクトな「フェイシャルクレンジングナノスチーマー」(幅120×奥行き136×高さ208mm)を手に、いつにもましてニコニコ顔のサリーさん。

 

「これ、ミストが細かいんです。ナノスチーマーというだけあってナノサイズのスチームが出るので、ムダにびしゃびしゃしないし、グーッと(肌に)入っていく感じがすごい! あと45℃ぐらいの熱すぎないスチームなので、心地よさが違うんですね。顔周り全体を気持ちよく潤してくれるから、とにかく温泉に入ってるみたいに気持ちがいい!」

 

本体後ろにある水のタンク(使い切りでタンク満水で約15分使用可能)を取り出して示し、再びセットするサリーさん。

「使い方もすごくカンタン。後ろに水のタンクがあるんですけど、ここにお水を入れて、こういう風にセットするだけなんです。こういうスチーマーは水道水を使えるものと、精製水しか使えないものとあるんですけど、これは水道水OKだから手軽に使えます。ここに電源ボタンがひとつあるだけで、難しい操作は何もないんですよ! だからこそシンプルで誰にでも使いやすいし、コンパクトなので置いておいて邪魔にならない。そこがすごくいいなと思って前のモデルから愛用してます」

 

デザインもサリーさんのお気に入りとのこと。

 

「前モデルはピンクとホワイトのつるっとしたデザインだったんですけど、新モデルはマットで大人っぽい感じ! ホワイトもあるんだけど、こちら(サンドベージュ)のグレージュっぽい感じがすごくいいなと思って。もちろん男性にもいいし、ちょっと大人な感じが気に入っています」

 

クレンジングにデコルテのケアと大活躍

それでは、「フェイシャルクレンジングナノスチーマー」を実際に使ってみることに! 今回も、サリーさんお気に入りのソーラーパネルで充電できるポータブル電源につないで使用します。サイドテーブルに置いてスイッチオン。画面でもスチームを出ているのがわかります。

「ああ、いい気持ち~。癒されるんですね。こういう風にスチームを浴びて3分から5分ぐらい使って、その後クレンジングするとほんとにつるっとメイクがキレイに落ちます。肌に負担をかけずにメイクがよく落ちるので、まずはクレンジング前に使うのもオススメなんです。しかも、しっとりするのに全然びしゃびしゃはしないんですよ。服も濡れるわけじゃない。髪の毛にもすごくいいんですよ!」

 

再び本体を手にとって、吹き出し口を指して説明するサリーさん。

「あと大事なのがデコルテ(首から胸元)ね。吹き出し口の角度が3段階に調節できるんですね。吹き出し口を下のほうに持ってきて、デコルテからスチームが上がるように使うのがオススメです。年齢が出やすいと言われているデコルテから包まれるように顔周りにスチームが行くので、しっとりして、その後の美容クリームもよく浸透するんです。実は私、首元だけは割と褒められるんですね。それも首回りを重点的にやってきたからだな、と 」

 

スチームに包まれるスパイラル噴射

サリーさん激推しの「フェイシャルクレンジングナノスチーマー」だけに、まだまだトークは止まりません。

 

「スパイラル噴射っていうように、1箇所だけ集中するわけではないので、本当にスチームに包まれたような感じ。ちょうどいいお風呂に入って、なんとなく湯気が来てああいい気持ち! って感じなんです」

ほかにも「安すぎると思う」「自分へのご褒美はもちろん、贈り物にもいい」「男性にもオススメ」などと大絶賛。お値段ほかオススメの理由の詳細については、こちらの動画をチェックしてみてください! このほか、もっと最新家電の情報を知りたい方は、「神原サリーの家電アトリエchannel」へどうぞ!

味は変わった…? 家電のプロがバルミューダ炊飯器の新旧モデルを食べ比べ!

家電ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさんは、テレビやラジオ、雑誌などで活躍する家電のプロフェッショナル。東京・広尾の「家電アトリエ」を中心に撮影を行うYouTubeチャンネル「神原サリーの家電アトリエchannel」では、最新家電の情報を発信中です。そんな活動を応援するGetNavi webでは、サリーさんのYouTube動画をダイジェストでご紹介。今回は、「【バルミューダ炊飯器】ぐんとおいしくなった5年ぶりの新モデルの魅力を新旧比較でお伝えします!」をお届けします!

 

バルミューダの炊飯器に新モデル登場!

昨年12月にバルミューダから、5年ぶりとなる炊飯器「BALMUDA The Gohan(バルミューダ ザ・ゴハン)」の新モデルがリリースされました。内釜と外釜からなる独自の二重釜構造で、外釜に入れた水を加熱して蒸気の力で炊飯。お米を動かさず、じっくりと丁寧に炊きあげるので、表面が傷つかず粒立ちがよいご飯に仕上がるといいます。

まずは新モデル(画面左)と旧モデル(画面右)を並べて、カメラに示すサリーさん。新モデルも旧モデルと同じく、蒸気炊飯でもっとも美味しく炊けるという3合炊き。新モデルは少し全体が大きく見えますが、「かまど」にヒントを得たなめらかな曲面と鋳物を思わせる質感のデザインが特徴です。

 

「私は前のモデルのことを、『60年前に炊飯器が生まれた時と同じような炊き方をしていて、美味しくない』と酷評しておりましたが、今回の新モデルは試食会ではけっこう美味しかったんです! 改めまして、ここで炊いてみてどのぐらい違っているのか確認したいと思います」

 

まずは、サイズ感やデザインから比べていくサリーさん。

 

「横幅は取っ手がない分、新モデルのほうが幅は狭いんです。新モデルは『かまどをイメージした』とデザイナーさんは言っていました。フタを開けてみます。こんな風に二重構造になっていて、(外釜の)中にお水を入れてその蒸気でご飯を炊き上げる『蒸し炊き』にするのがバルミューダの炊き方で、新モデルも同じ。外釜に入れる水の量は新モデルのほうが200mlから180mlに少なくなっていますね。内釜は、前のモデルはこんな風に外側も黒いです。それに対して新モデルは外側がステンレスな感じ。(重さは)持ってみると同じくらいかな。旧モデル(の内釜)が235g。新モデルは4g少なく231g。ほぼ内釜の重さは変わらないです」

 

二重構造は同じながらも意外と違いは多い!?

それでは、いよいよご飯を新旧モデルで炊き比べ。今回は北魚沼の「新之助」を1合ずつ炊くことに!

「こっちの古いモデルは200ccのお水を外釜に入れます。新モデルは180ccの水を入れました。洗米したお米(が入った内釜)を中にセットします。そしてフタをします。そうそう、どちらもポータブル電源につないでいます~」

 

サリーさんが「電気のちょこっと貯金」として愛用する、ソーラーパネルで充電できるポータブル電源が今回の炊飯でも活躍していました。そして、新モデルのフタ上部にある操作パネルで炊飯モードを選択。

「『白米・普通(コース)』で炊飯だからこのままでいいですね。ここ(フタ上部のダイヤル)はどうなんだろう? これはあれだ! タイマーをセットする時にこのダイヤルでカチカチできるって言ってました。で、こっち側(旧モデル)も炊き方を選びましょう。白米で普通に炊飯。炊飯は、60分ね。……面白いね。(新モデルは炊飯時間が55分なので)5分違います。新モデルのほうが炊き上がりが早くなってる。熱の制御というか、何か変わってるんだと思います」

 

炊飯中の時間で、改めてデザインに触れていくサリーさん。

 

「こういう風に見てみると、やっぱり新しいモデルのほうが圧倒的に安定感があって良いデザインな気がしますね。上にあるタイマーのダイヤルなんかもいい感じにデザインされていると思います」

 

ツヤツヤに炊きあがったご飯、新旧味比べ!

さて、いよいよご飯の試食タイムです。先に炊きあがった新モデルのフタを開けると、湯気が立ったほかほかのご飯が姿を現します。

 

「(新モデルを)先に開けてみたいと思います。ほほう…どうです……? ツヤツヤな感じね。かき混ぜてみましょう。……前のモデルのサクッとした感じはないみたい。割とふっくら炊けているようですね」

やがて旧モデルも炊き上がりました。旧モデルから食べ始めるサリーさん。果たして新モデルはどのくらいご飯が美味しくなったのか……? さらに、卵かけご飯も試してみた結果は……? 気になる試食の様子は、こちらの動画をチェックしてみてください! このほか、もっと最新家電の情報を知りたい方は、「神原サリーの家電アトリエchannel」へどうぞ!

 

加熱性能が向上! 外見もシュっとした「BALMUDA The Range」新モデルを見てきた

バルミューダは「BALMUDA The Range」(バルミューダ ザ・レンジ)の新モデル(K09A)を6月1日に発売しました。こちらは2017年に発売された旧モデル(K04A)の後継機種で、ブラック・ホワイトおよび限定カラーのダークグレーは実売価格5万3900円(税込)、ステンレスは 6万2700 円(同)です。

↑「BALMUDA The Range」の本体寸法は幅 456 × 奥行 435 × 高さ 331mm(ハンドル含む)、幅 456 × 奥行 387 × 高さ 331mm(ハンドル含まない)。庫内寸法は幅 352 × 奥行 314 × 高さ 177mmです。本体重量は約15.3kg

 

レンジ・オーブン機能とも加熱性能が向上

「BALMUDA The Range」は容量20Lのオーブンレンジ。シンプルな機能で直感的な操作が可能なほか、操作や運転時のギター音、まるでステージのようなライトアップによってキッチンに楽しさを届けるものとなっています。

↑ハンドルに内蔵されたLEDライトもリニューアル

 

使用時に複雑な設定は不要で、6種類のモードから直感的に選んでダイヤルを回すだけで調理を開始できます。シンプルで直感的な操作方法で誰でも手軽に料理を楽しめます。

新モデルは庫内構造を見直すことによって、レンジ・オーブン機能とも加熱性能が向上したとのこと。旧モデルでは、レンジ機能で温めた際、食材の温度ムラを指摘されることもあったそうですが、新モデルでは庫内中心部が正確に加熱されることにより、より均一な温めが可能になりました。また、オーブン機能は、ヒーター管を1本から2本に増やして庫内上部に内蔵することにより、均一な焼き上がりになるそうです。そのため、パンやお菓子類などを作るのにも適しているとのこと。開発者は、BALMUDA The Rangeによってオーブン料理をシンプルでハードルの低いものにしていきたいそうで、その言葉通りの設計となっています。

↑説明会では、実際にBALMUDA The Rangeで作られたフォカッチャが提供されました。しっとりモチモチした食感に仕上がり、焼き目もムラがありません。

 

また、旧モデルは庫内天井部分にヒーター管がむき出しで、メンテナンス時に破損させてしまうリスクもあったそうですが、今回はヒーター管を内蔵することにより、手入れのしやすさも実現させています。このほか、通気口の位置を背面から上部に変更。側面の設置制約がなくなり、設置の自由度が高まりました。

↑新モデル(左)と旧モデル(右)の背面の比較。新モデルでは背面の上部に通気口が設置されています。そのため左右の側面を壁にピッタリとくっつけて設置できるようになりました

 

デザインもクラシック&モダンにアップデート

新モデルは、クラシックな要素を取り入れながらも、モダンで無駄のないデザインにアップデート。ハンドルやダイヤル、窓枠などの細部に改良が加えられ、より洗練されたデザインとなりました。なお、開発段階では、扉と本体の質感が違うなどの課題があり、担当者が工場のある中国に7か月間滞在して金型を作りなおすなど、試行錯誤を重ねたとか。

↑左が旧モデル、右が新モデル。新モデルはハンドルが細くなり、クラシックな意匠が施されているのが特徴。金属の質感表現にもこだわったそうです。また、ハンドルが細くなったぶん、LEDを埋め込むのに苦労したとのこと。このほか、窓枠には段差が設けられてよりシャープな印象を演出しています

 

カラーバリエーションは4色。旧モデルでも人気色だったブラック・ホワイト、プロの厨房をイメージした特別モデルのステンレスカラー、限定カラーのダークグレーが販売されるとのこと。

↑左からホワイト、ブラック、ステンレス、ダークグレー

 

同梱されている角皿はフッ素加工からホーロー加工に変更。傷の目立たない上品な質感となっています。また、保温性と冷却性にも優れており、料理の幅を広げてくれます。テーブルにそのまま出すことができるそう。

↑同梱されているホーロー加工の角皿

 

シンプルで直感的な操作方法はそのままに、加熱性能やデザインがアップデートされたBALMUDA The Rangeの新モデル。ギターの操作音、洗練されたデザインとともに、手軽に調理を楽しんでみてはいかがでしょうか。

「五感で楽しめるコーヒーメーカー」家電のプロがバルミューダの「BALMUDA The Brew」を激オシ!

家電ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさんは、テレビやラジオ、雑誌などで活躍する家電のプロフェッショナル。東京・広尾の「家電アトリエ」を中心に撮影を行うYouTubeチャンネル「神原サリーの家電アトリエchannel」では、最新家電の情報を発信中です。そんな活動を応援するGetNavi webでは、サリーさんのYouTube動画をダイジェストでご紹介。今回は、「【バルミューダのイチオシ】アイスコーヒーが絶品のコーヒーメーカー」をお届けします!

 

淹れる様子が見えて、香りが立つのがいい!

オシャレな家電で知られるメーカー・バルミューダの「BALMUDA The Brew」は、独自の抽出方法「クリア ブリューイング メソッド」を採用した革新的なコーヒーメーカー。目が覚めるようなストロングな味わいと、クリアな後味を両立した特別な一杯が楽しめます。

「(バルミューダは)高級トースターで有名になって、社長の寺尾さんはその時点で、『パンと言ったら(次は)コーヒーだろう』ということで、コーヒーメーカーを早く出したかったみたいなんです。でも、なかなか思うようなものができなくて、それで一時は頓挫していた。それが、自動車メーカーのソフトエンジニアだった方がバルミューダに転職されて、しかもその方はコーヒー好きで。このコーヒーのいろいろな資格を持っていらっしゃる方が入社したことで、ついに形となったのがこれなんです!」

 

奥行き29.7cmはありますが、幅は14cmとコンパクトで設置性も高く、機能的でオシャレなデザイン。その魅力をサリーさんは熱く語ります。

 

「税込だと6万円くらい(5万9400円)で高価ではあるんだけど、味わいを良くするためのいろんな制御をしている。そのための機械を安全性も考えてこのなかに詰め込むのは、本当に大変だったらしい。限界まで頑張ったのが、この価格だと聞いています。あと、淹れてる間にカチカチカチカチって音がするのも心躍るし、普通のコーヒーメーカーはココ(上部のフタ)が閉じてしまっていて、淹れる様子が見えなかったり、香りがあまりしなかったりするんだけど。コレは本当に手で淹れてるみたいに、シュワっとお湯が入る様子が見えるし、香りもするし。淹れてる間も楽しいところを含めて、私はこれを『五感で楽しめるコーヒーメーカーだ』って言ってきたんです!」

 

レギュラーのホットコーヒーを淹れてみる

続いて、実際にコーヒーを淹れていきます。ドリッパーの上にフタがないオープンドリップ式なので、淹れている過程もしっかり見られます。ライブ感たっぷりに伝えていくサリーさん。

「まずはレギュラーのホットコーヒーを淹れます。水が入ったタンクを本体の後ろにスライドさせるようにセット。付属のコーヒースプーンで1杯分測ったものをドリッパーに入れ、正面からセットして、くるっと回すとハマります。サーバーは下からまっすぐにポンとはめ込みます」

 

準備が整ったらスイッチオン! ポーンという澄んだ音が響きます。

「電源を入れたときのこの音がバルミューダっぽいよね。で、今日はレギュラーなのでこのまま『レギュラー』を選んで、1杯だけなので『1杯』に設定してスタート。ほらほら、今、シュワーっていってるでしょ。これはサーバーの中をまず蒸気で温めてコーヒーが冷めないようにしてるんです。

 

続いて、ほら見てみて、少しのお湯が出て今コーヒーを蒸らしてる感じかな。『BALMUDA The Brew』は、まるで自分でドリップするときみたいに、淹れてる様子が見えるのと、香りがどんどん出てくるところがいいんですよね! あと、円錐形のドリッパーは割と早くにお湯が落ちるので、ハンドドリップでも入れるタイミングが難しいんですけど、ここをものすごく細かい制御で淹れてくれます」

 

こだわりの一杯が完成! そのお味は?

もう少しで淹れ終わり。コーヒーメーカーからほんのり湯気が立っているのが見えます。動画から香りが伝わってこないのが悔しいほど。

 

「本当にいい香りがしてる。今ドリッパーを通さないで、サーバーの中にスチーム(お湯)を入れてます。こうすることで雑味のない味わい深いコーヒーが入るっていうのがバルミューダの考え方ですよね。はい、今、終了の音がしてコーヒーを淹れ終わりました。では、ちょっと味見してみます!」

こだわりの一杯が完成! はたしてそのお味は? さらに、その後はホット以上に美味しいと評判のアイスコーヒーもお試し。

気になる試飲の様子は、以下の動画をチェックしてみてください!

 

このほか、もっと最新家電の情報を知りたい方は、「神原サリーの家電アトリエchannel」へどうぞ!

新規参入で選択肢増の「オーブンレンジ」最新事情…個性派か高機能か、選び方とおすすめ7機種

お弁当を温めたり冷凍食品を解凍したり、日々の暮らしの中で欠かせない存在となっている電子レンジ。自炊しないならこれで十分なのでは? と思ってしまいますが、レンジ機能にオーブン機能がついたオーブンレンジ市場に近頃、なにやら異変あり。ひとり暮らしでも使いたくなる、魅力あるモデルが続々と登場しているのです。昨今相次ぐ新規参入メーカー発モデルのポイントや、おすすめのラインナップを家電YouTuberのまさとパパさんに伺いました。

 

電子レンジで十分?「オーブンレンジ」のメリットとは

↑写真提供=日立

 

「オーブンレンジ」とは、電子レンジ機能にオーブン料理ができる機能がついたもの。買ってきた惣菜を温め直したり冷凍食品を解凍したりするだけなら電子レンジで事足りますが、もっともシンプルでわかりやすいメリットは、オーブン機能があると食材に焼き色がつけられる、という点でしょう。グラタンやピザを焼いたり、パンをトーストしたり、揚げ物をサクサクに温めたりすることができるのです。

 

「オーブンというと、クッキーを焼いたりグラタンを作ったり、料理が好きな人にしか必要ないと思われがちですが、それだけではありません。電子レンジでコロッケを温めると、どうしても衣がしなしなとしてしまいますよね。

例えば、わたしがイチオシしている象印のオーブンレンジには、コロッケや唐揚げを温めるときにサクサクジューシーに仕上がる機能がついているんです。冷凍食品の温めもとても上手にできるので、ただ温めるだけでいい、と思っている人にもおすすめです」(家電YouTuber・まさとパパさん、以下同)

 

オーブンレンジのトレンドは「コンパクト」で「複雑な機能なし」

↑写真提供=象印

 

オーブンレンジは電子レンジより機能が増える分、どうしても大きくなりがち。でも、電気ケトルにコーヒーメーカーにジューサーに……と家電が並ぶキッチンに置くなら、できるだけコンパクトなものがいいはず。

 

「従来のオーブンレンジは、家族4人分をイメージして作られた、大型のものが主流でした。クッキーが二段で焼けたり、庫内が広くてローストチキンも入ったりするような30L以上のものですね。たくさんの自動調理機能がつき、食材や調味料を入れるだけで料理が完成したり、一度に何品もの料理を同時調理できたりと、時短調理もできる優れものです。

でも、一人、または二人暮らしで、料理はそこまでしないという世帯には、それほど大型でハイスペックなものはいらないですよね。新規参入したメーカーのオーブンレンジには、自動調理機能やスマートフォンでの操作機能などはついていません。その分、安価でコンパクトな作りをしているので、ひとり暮らしのキッチンにも置きやすく、購入しやすい価格に抑えることでより身近な家電になっているんです」

 

オーブンレンジを選ぶときの手順

↑写真提供=パナソニック

 

では、実際にオーブンレンジを選ぶとなったら、どういった視点で選べばいいのでしょうか? 順を追って教えていただきました。

 

1.設置場所のサイズを測る

「まず決めなくてはならないのは、キッチンのどこに置くか。オーブン機能のあるレンジは周辺が熱くなるので、周辺に放熱スペースを取ることも必要です。ゆとりを持って測っておきましょう」

 

・幅50cm×高さ40cm程度→30Lくらいの大型商品も視野に入れられる
・幅45cm×高さ35cm程度→18L〜20L程度のコンパクトなものから探す

 

2.使いたい機能を決める

サイズが決まったら、どのような料理に使いたいかを考えます。クッキーやパンを焼いたり、オーブン料理を作ったりしたいのか、おいしく温められるくらい程度でいいのか、それによって必要な機能が決まってきます。

 

「極端なようですが、シャープの『ヘルシオ』か、そうでない商品にするか、です。過熱水蒸気のみで調理できるヘルシオだけは、他のオーブンレンジと調理法が違い、とても個性的なオーブンレンジなんです」

 

・ヘルシー調理がしたい → シャープ「ヘルシオ」
・日常的にオーブンを使ったり、パン・クッキーなどを焼いたりしたい → 30L以上のオーブンレンジ(東芝、日立、パナソニック)
・オーブン料理もしたいが、1人または2人分で → コンパクトなオーブンレンジ(バルミューダ、シロカ、象印)
・おいしく温められるだけでいい → 機能特化型のオーブンレンジ(バルミューダ、象印)

 

3.「上位モデル」「下位モデル」のどちらにするか検討する

サイズや必要な機能が決まってきたら、型番を入手して比較していきましょう。

 

「よく教えてほしいと言われるのが、上位モデルがよいのか、それとも下位モデルでもそんなに劣らないのか、という点です。ここに “型落ち” (新製品が発売されたことで旧機種となった製品のこと)も加わると、迷ってしまいますよね。

わかりやすいのは、30L以上の大型オーブンレンジを購入したいなら、迷わず各メーカーの最上位モデルを買いましょう、という点です。こちらのオーブンレンジで予算を下げていくとなると、どうしても機能が少なくなってしまい、パフォーマンスの引き算になっているものが下位モデルになってくるのです。たくさんの機能を必要としないなら、下位モデルに落とすのではなく、欲しい機能だけが備わっている新規参入メーカーのものをおすすめします」

 

家電YouTuberおすすめのオーブンレンジ7選

では具体的に、30L以上と大型のハイスペックモデルと、必要な機能だけが高性能で備わったミドルレンジモデル、それぞれから、おすすめモデルをまさとパパさんにおすすめしていただきました。

 

■ ひとり暮らし〜2人家族用にぴったり! 新規参入のコンパクトなオーブンレンジ

・スタイリッシュなデザインで唯一無二の存在感

バルミューダ「バルミューダ ザ・レンジ
5万2800円〜(税込)
サイズ:18L
発売年:2017年

2017年に発売して以来、ロングセラーとなっているバルミューダのオーブンレンジ。小型ながらも機能は抜群で、発酵機能もついているなど、オーブンとしての満足度も高い商品です。

「バルミューダのオーブンレンジの特筆すべき点はやはり高いデザイン性でしょう。レンジが終わるチン! という音には実際のギターの音色が使われているなど、操作音や調理中の効果音も洗練されていて、新しい価値を生み出しています。自動あたため機能や解凍機能など、できることをぐっと絞っているのも、使い勝手がいいですね。一般的に1000Wの電子レンジが多いなかで800Wしかありませんが、十分だと思います」

 

・ “解凍” 上手になりたいならシロカがおすすめ

シロカ「SX-20G151
3万4980円(税込)
サイズ:20L
発売年:2022年

2021年に電子レンジ市場に参入したシロカが発売したオーブンレンジは、SX-20G151。コンパクトで左右と背面に隙間を開けず設置できるのも魅力的です。

「シロカのオーブンレンジの特徴は、解凍の技術に優れているところで。ムラなくじょうずに解凍ができるので、冷凍ごはんや冷凍食品などを解凍したい人に向いています。また、価格的にも手が出しやすいので、電子レンジだけでいいかなと思っていた人でも、オーブンつきのものを検討することができます」

 

・揚げ物がサクサクに温められる “サクレジボタン”

象印「オーブンレンジ EVERINO(エブリノ) ES-GT26
オープン価格(実勢価格6万5780円・税込)
サイズ:26L
発売年:2022年

まさとパパさんイチオシのEVERINOは、象印が17年ぶりに再参入したと話題になった商品です。

「おすすめなのは、コロッケや唐揚げなどをカリッと温められる、サクレジボタンがあること。焼き魚やハンバーグなども、電子レンジだけで加熱するとべちゃっとしがちですが、EVERINOにはレジグリという機能があり、レンジで温めてからグリル機能で仕上げてくれます。オーブン料理をたくさんするというよりは、おいしくリベイクしたい、という方におすすめしたいです」

 

■ 2〜4人家族で料理中心に使いたいなら、30Lの大型オーブンレンジ

・過熱水蒸気のみで焼き上げる独自の調理法

シャープ「ウォーターオーブン ヘルシオ AX-XA30
オープン価格(実勢価格17万4000円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

100℃を超える温度に加熱された水蒸気で調理するウォーターヒート技術を使い、焼き目をつけながら食材を焼き上げられるオーブンレンジです。

「油分や塩分などを落として焼くことができ、ヘルシー調理をしたい方にはヘルシオをおすすめします。2022年モデルは、あたため機能がバージョンアップし、焼き魚や照り焼き、冷凍パンなどをできたての状態に戻す “おいしさ復元” ができるようになりました」

 

・350℃でパンやピザもふっくら本格的

東芝「石窯ドーム ER-XD7000
オープン価格(実勢価格12万円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

業界最高(2023年2月1日現在、国内家庭用100Vオーブンレンジにおいて)という350℃の高火力と、丸みを帯びた天井で熱対流がよいのが特徴の石窯ドームは、お菓子作りやパン作りをする人から絶大な支持を得ています。

「石窯ドームを選ぶなら、やはり350℃という機能をどう活かせるか考えたいですね。お菓子やパンを作る人にはもちろんおすすめですし、深さ5cmの深皿がついているので、シチューやアクアパッツァなども作ることができます」

 

・熱風旨み焼きでお肉の表面はこんがり、中はジューシー

日立「ヘルシーシェフ MRO-W10A
オープン価格(実勢価格10万5500円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

「熱風旨み焼き」という機能が備わっているオーブンレンジです。焼網の上に下味をつけた食品をのせ、液晶画面で肉の種類や形状を選択するだけで、赤外線センサーが食品の表面温度を見極め、ちょうどよく自動調理してくれます。付け合わせの野菜も一緒に調理できます。

「ヘルシーシェフはとにかく高機能で、自動調理に優れています。自動調理メニューが減ったりタッチパネルでなくなったりはしますが、機能としてはひとつ下のMRO-W1Aでも十分なくらいです」

 

・スチーム機能にすぐれている人気モデル

パナソニック「スチームオーブンレンジ ビストロ NE-UBS10A
オープン価格(実勢価格15万円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

スチーム機能にすぐれているオーブンレンジで、2022年モデルでは食器を入れると、ヒーターとスチームで除菌できるコースがつきました。グリル機能も進化し、自動調理のレシピも豊富です。

「塩分や脂を落とす調理や、餃子などもふっくらカリッと焼き上げられるスチーム&グリル機能など、毎日の料理のグレードをあげたい人にぴったりです。自動調理機能は忙しい人にも便利で、冷凍うどんなどもそのままグリルに入れて調理できます」

 

 

今やオーブンレンジは、自炊しない人にとっても必需品なのかもしれません。買ってきたお惣菜を今よりもっとおいしく温められたら、それだけでQOLが上がるはず。ライフスタイルに合うオーブンレンジを見つけて活用してみてはいかがでしょうか。

 

※価格はいずれも編集部調べ

 

プロフィール

家電YouTuber / まさとパパ

家電量販店での販売員歴10年のキャリアを活かし、家電YouTuberとして独立。業界にいたからこそわかる裏話やトレンド情報を発信している「まさとパパの家電チャンネル」は、チャンネル登録数6万人を超えるコンテンツに。家電を買う前にチェックすると失敗しないと、ユーザーから信頼されている。
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提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

ハリツヤ抜群、しゃっきりウマい! 進化したバルミューダの蒸気炊飯器「BALMUDA The Gohan」味の特徴を詳細レポート

2017年に誕生し、2022年12月に新モデルが発売となったバルミューダの蒸気炊飯器「BALMUDA The Gohan」。蒸気で炊く現行の炊飯器では希少な製品であり、旧モデルも独自の機能とデザインで話題となりましたが、今回の新作では何が進化し、ご飯の味がどうなのかが気になるところ。そこで本稿では、実際に白米や玄米など数種のモードで炊き分け、味の特徴をレポートしていきます!

↑新モデルの「BALMUDA The Gohan」。直販価格は4万9500円で、写真のブラックほか、ホワイトも用意されています

 

熱効率が増し、温度制御が進化した

改めて本機の特徴をおさらいすると、前述したように蒸気で炊くことが最大の差別化ポイント。内釜に直接熱を当てず蒸気の熱を利用するため、お米を動かさずにじっくり丁寧に炊き上げることが特徴です。お米が動かないので表面に傷がつかず、甘みが凝縮して粒立ちも良く、しゃっきりとした食感に炊けることが魅力だといいます。

↑外釜(右下)に水を入れ、その上から内釜(左下)をセットして炊きます

 

↑公式サイトより。構造としては、内釜に外釜、ふたつの釜があるのが特徴です

 

ご飯に求める食感は、粘りよりもしゃきっとしたほぐれのよさ……そういった嗜好の人にはうってつけの炊飯器といえるでしょう。では、新モデルは旧モデルに比べて何が進化したのでしょうか?

 

それは大きくふたつ。ひとつは外釜の厚みの強化で、1.2mmから2mmになったことで伝熱効率が増し、ご飯はより甘く、香り高く炊けるようになったそう。さらに、白米は5分速く炊けるようになりました。

 

もうひとつの進化は温度制御。低温でじっくり吸水させたら一気に高温で炊き上げ、仕上げの蒸らしでご飯のツヤとハリを最大化。この温度コントロールをいっそう緻密にすることで、お米の甘み・香りを最大限に引き出すといいます。

↑このほか、予約が1パターンから2パターンになったり、ボタンの配列や仕様が使いやすくなったり、外観にシボ感のある素材が用いられたりと、随所がアップデートされています

 

いわば細マッチョ! ハリツヤと透明感が抜群でしゃっきりウマい

炊飯モードは白米/白米早炊/炊き込み/おかゆ/玄米を用意。今回は、そのうち3つのモードで炊き分けてみます。まずはシンプルに「白米モード」で炊飯。炊飯の手順は、外釜に水を入れてから内釜をセットすること以外は、ほかの炊飯器と変わりません。

↑白米はコシヒカリでトライ

 

白米モードはボタンを押してから55分で炊飯が完了。炊き上がってからフタを開けると、見た目では特に違いはありません。ただ、しゃもじを通してみると、確かにしゃっきりしているような気がする! 立ち昇る香りも素晴らしいです。

↑しゃもじがサクッと入り、ベチャッとした感じは皆無

 

いざ実食! といきたいところですが、せっかくなのでレンジで調理するパックご飯と食べ比べてみることに。それは「BALMUDA The Gohan」で炊きたてのほうがおいしいのは決まっているので、通常の食べ方と、冷ましておにぎりにしたものとで比べてみました。

↑左が「BALMUDA The Gohan」、右がパックご飯。どちらもコシヒカリです

 

まずは炊き立てのご飯と比較。炊いてからの時間差もあるでしょうが、以下写真の通り、「BALMUDA The Gohan」のほうが透明感があり、粒立ちのよさも一目瞭然。

↑左が「BALMUDA The Gohan」です。このツヤとハリと透明感、一目瞭然といっていいでしょう

 

この違いは食べ比べてもはっきりわかるレベルで、「BALMUDA The Gohan」で炊いたご飯にはピンッとした弾力があります。硬くはないのに噛み応えがあり、噛む回数も多いような。例えるなら、端正な見た目と引き締まった筋肉を併せ持つ「細マッチョ」のようなイメージです。一方のパックご飯を食べると、どこかふにゃっとほわっとした食感で、甘みの凝縮度も薄く感じました。

 

とはいえ、炊きたてと比べるのはハンデがありすぎるので、冷まして作り、約3時間置いたおにぎりでも食べ比べを実施。ただこちらでも「BALMUDA The Gohan」はハリや豊かなうまみがほぼ損なわれておらず、時間が経ってもおいしいことを実感しました。

↑左の「BALMUDA The Gohan」はおにぎりにしてもハリやうまみを実感! 右のパックご飯おにぎりはうまみがややぼんやりしていました

 

 

親子丼はふわとろ感が引き立ち上品な味わいに

次は、先ほど白米モードで炊いたご飯とおかずの相性をチェック。まずは、オンラインストアで「BALMUDA The Gohan」を買うと付いてくる、オリジナルレシピブック(別途購入の場合1650円)を参考に「The 親子丼」を作ってみました。

↑粒立ちのいいご飯ならではの料理がたくさん載ったこの一冊から、「The 親子丼」を調理

 

↑いい感じに完成です!

 

食べてみると、ご飯がしゃっきりしているため具材のふわとろ感が引き立って、手前味噌ながら激ウマ! ご飯が汁を吸ってベチャッとする感じがなく、上品な味わいになるのも「BALMUDA The Gohan」ならではだと思いました。

↑汁気の多い丼のほか、サラサラ系のカレーもよく合います。パラパラチャーハンを作りたいときも「BALMUDA The Gohan」がよき相棒になってくれます

 

玄米は甘みともっちり感がある凛とした粒立ち

次は「玄米モード」にトライ。高めの水温でお米の内部までじっくり吸水し、表面に硬さのある玄米でも蒸気の力でふっくら優しい香りに仕上げるとのこと。浸水不要の90分で炊き上げるのもポイントです。

↑玄米が炊き上がりました!

 

食べてみると、これまた「BALMUDA The Gohan」のポテンシャルの高さがよくわかるおいしさ。玄米は甘みとともにもっちり感があります。ベチャッとすることもなく、凛とした粒立ちがお見事!

↑玄米はプリもちっとしてハリツヤもよく、ちょうどいいバランスです

 

炊き込みご飯も粒立ち良好で絶品

ラストは炊き込みご飯に挑戦。今回は、市販の鶏&きのこ炊き込みご飯の素をベースに、オリジナルレシピブック内「釜めしごっこ」の具材を一部加えてみました。「炊き込みモード」は長めの蒸らしが決め手。これにより、具材から出たうま味がお米の中まで染み込むとのこと。こちらも楽しみです!

↑ボタンを押してから60分で完成。写真のような定番の炊き込みごはんのほか、赤飯、また一風変わったビリヤニまでアレンジも自在です

 

仕上げにきぬさやや生姜の酢漬けなどをあしらって完成。炊き込みご飯の素の汁気が加わったため白米ご飯よりやわらかい食感でしたが、だしのうまみが染み込みつつ、ベチャベチャすることもなく、粒立ちも良好。ふっくらプリッとした食感のナイスな仕上がりに。

↑炊き込みご飯は味がよく沁み込んで、食感も良好でした

 

弁当のご飯で例えるなら「崎陽軒」

いろいろ試した結果、「BALMUDA The Gohan」は粒立ちがよく、冷めてもおいしいことがよくわかりました。ちなみに、蒸気炊飯は駅弁の名作として知られる崎陽軒「シウマイ弁当」でも用いられており、その点を踏まえるとハリツヤのよさ、冷めてもおいしいという点はいっそう納得です。

↑洗いやすさもチェック。釜が2種あっても重くなく取り回しがいいので気になりません。外釜は水を入れるだけなので、ストレスなく洗えます。内ブタも取り扱いがカンタン

 

「BALMUDA The Gohan」は一度の炊飯が最大3合で、あえて保温機能を付けていないなど、使う人を選ぶ点もありますが、家族が多くない家庭や、炊いたらすぐに冷凍する派の方にはむしろ歓迎でしょう。玄米や炊き込みご飯もおいしく炊けるのも魅力です。何より、おかずを引き立てるしゃっきりご飯がお好みの方、ぜひ本機をチェックしてみてください。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

2022年、家電のプロが「本気でほしい!」と思った6つの掃除機

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【その1】ペットの抜け毛問題をスッキリ解決してくれる!

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Complete

実売価格7万7300円

抜群の吸引力、暗い場所だけでなく明るい場所でもゴミを浮き上がるように可視化するレーザー光技術、人やペットの毛が絡まないFluffyヘッド(ナイロンフェルト製ローラーを搭載したヘッド)など、ほぼ文句なしの機能と性能を誇るDyson V12 Detect Slim。唯一の弱点はFluffyヘッドがカーペットやラグの奥に潜む微粒子ゴミを除去しにくいことでした(カーペットに使えるツールはあるが効率が悪い)。そこでDyson V12 Detect Slim Completeには、従来のFluffyヘッドに加えて新たにMotorbarクリーナーヘッドを搭載。このヘッドはブラシでカーペット上もパワフルにゴミ除去できるうえに毛がらみ対策も万全で、ついにあらゆる床面をストレスなく掃除可能になりました。

↑Motorbarクリーナーヘッド

 

さらに、別売のペットグルーミングキットを使えばペットの毛をブラッシングしながら同時に抜け毛を吸引可能。ペットの抜け毛はヘッドブラシにも絡みやすく、猫を2匹飼っている我が家でも悩みの種ですが、同モデルはその悩みをスッキリ解決してくれます。まさに、救世主的なアイテムといえますね。

↑別売のグルーミングツールを使用すれば、ブラッシングしながら抜け毛を吸い込めます

 

【その2】軽さは何と1.1㎏! 自走式ヘッドも搭載

日立

ラクかるスティック PV-BL3J

実売価格4万3340円

わが家では現在重さ1.4kgの軽量コードレススティックを使っていますが、そのモデルを使い始めたときの掃除の快適さは驚きでした。 PV-BL3Jは、それよりさらに300g軽い1.1kg。しかも吸引力は十分強いうえに自走式パワーヘッド採用でゴミをしっかり捕集します。微小なゴミも目視しやすい緑色LEDライトの搭載、毛がらみしにくいヘッドブラシなど、掃除の面倒ごとを大幅に軽減してくれる工夫が満載なのもうれしいポイント。軽量で使いやすく集じん力も高い、かつお手入れのストレスが少ない掃除機を求める人には最適な1台です。

 

ちなみに、ゴミ捨てやお手入れストレスをより軽減したい人には、紙パック式採用で手を汚さずゴミ捨てでき、ダストカップの掃除の手間も不要の「かるパックスティック PKV-BK3K」(実売価格6万860円)という選択肢もあります。

【その3】掃除が楽しい! 新しい掃除体験を求める人には激推しのモデル

バルミューダ

BALMUDA The Cleaner Lite

実売価格6万4900円

まさに「床上を滑る」異次元の操作感が話題を集めた従来モデル・BALMUDA The Cleanerの弱点だった重さ(約3.1kg)を改善。約0.9kg軽量化することで、その快適な操作感を実際の掃除で体感できるようになりました。独自のホバーテクノロジーと下重心構造、手のひらにすっぽり収まる棒状のハンドルにより、フロアワイパーのようにストレスなくヘッドを操作でき、長時間掃除しても手首や腕が疲れません。まさに「掃除するのが楽しくなる掃除機」で、新しい掃除体験を求める人には激推しのモデルです。

 

【その4】モップを天面まで持ち上げるから毛足の長いカーペットも安心

アイロボット

ルンバ コンボ j7+

実売価格15万9800円

フローリングとカーペットが混在するフロアを手間なしで吸引&水拭きしたいならこれがオススメ。他の2in1モデルは吸引&水拭きモードで掃除する場合にカーペットへの進入を回避するので、掃除終了後にモップパッドを外してカーペット上のみ再度吸引掃除を行う必要があります。なかにはカーペットを検知するとモップをリフトアップする機種もありますが、リフトする高さが短いので毛足の長いカーペットだとカーペットが濡れてしまうことも。その点、本機はモップパッドを天面まで持ち上げるため、毛足の長いカーペットがある部屋でもフローリングの吸引&水拭きとカーペットの吸引をシームレスに行えます。障害物の回避性能も優秀です。

↑センサーがカーペットを認識すると、モップパッドを支えるアームが起動。パッドを天面まで持ち上げるため、カーペットが濡れることもありません

 

【その5】吸引&水拭き&自動ゴミ収集機能アリでこの価格はおトク

エコバックス

DEEBOT N8 Pro+

実売価格5万5000円

吸引&水拭き&自動ゴミ収集機能を搭載して、走行性能もそこそこ優秀な高コスパのロボット掃除機を求めるならこのモデルはかなりオススメ。吸引力は最上位モデルには劣りますが、実際は水拭きも同時に行うため、通常の生活には十分なレベルで床の清潔さを保てます。

 

カーペット自動回避機能を備えているので、水拭きの際にカーペットを濡らす心配もなく、スマホアプリのマップ上での進入禁止エリアの指定も簡単。スマートスピーカーを使って音声で掃除を始められるのも便利です。同社の最上位モデルの半額以下の価格でここまでの機能・性能が手に入れられるのは超おトクと言えます。

 

【その6】空気を吹き出すブロワー機能とデザインが魅力

AQUA

HANDY DUO!AQC-HH700

実売価格1万5190円

近年はスリム&軽量、かつ吸引力の強いハンディ掃除機が人気。本機はそうした特徴に加え、豊富なアタッチメントを付属し、多彩な掃除に対応できるのが魅力です。特にキレイな空気を吹き出すブロワー機能は、通常の掃除機では掃除しにくい窓のサッシなどを手早く掃除できるうえ、簡易空気入れとしても使えてアウトドアでも重宝します。

↑空気を吹き出すブロワー機能を搭載

 

また、シンプルなモノトーンのデザインで、充電台に設置した姿もオシャレ。リビングボードなど目立つ場所に置いても悪目立ちすることもありません。ハンディ掃除機はサッと取り出して使えるのが重要なので、部屋置きしやすいデザインなのはうれしいですね。

今度は掛け値なしにウマい! リニューアルしたバルミューダ炊飯器「BALMUDA The Gohan」は何が変わった?

今から5年前の2017年、バルミューダが初めての炊飯器「BALMUDA The Gohan」を発表しました。二重構造の内釜に水を入れ、蒸気の力で米を炊き上げる蒸気炊飯という聞き慣れない方式で話題となりましたが、蓋を開けてみれば大ヒットには遠く及ばずの結果。トースターで一世を風靡したバルミューダが作った炊飯器だけに、市場は大きな期待を抱いていたのですが、舌の肥えた日本人の評価はなかなかに厳しいものがあったのです。

 

「今度こそは」の想いを込めてリニューアル

そんな苦い思い出がある「BALMUDA The Gohan」が5年の時を経て大リニューアル。「今度こそは」という想いを込めて12月に新発売しました。価格は4万9500円(税込)と前モデル(4万1500円)からは8000円ほど値上げされています。

↑新しい「BALMUDA The Gohan」。本体寸法:幅242×奥行266×高さ219mm、本体質量:約4.6kg、定格消費電力:670W、3合炊き。カラバリはブラック(左)とホワイト(右)

 

前作がヒットしなかった理由について、マーケティング本部の半澤直子本部長は、「万人受けする味ではなかった」と振り返ります。「美味しかったとは思いますが、美味しいと感じるストライクゾーンが狭かった。美味しく炊くためには水の量をシビアに計量する必要があり、さらにはお米の銘柄にも味が左右され、ブランドによっては美味しく感じないことも。条件がぴったりハマったときには美味しく炊けますが、そうでないときには旨味や香りが足りないと感じることもありました」。

↑「前モデルは万人受けする味ではなかった」と、ヒットしなかった理由を話す半澤部長

 

「ユーザーに努力を強いたり、素材によって味にバラつきが出るのは家電製品としてはやってはいけないこと」という反省のもと、改善すべきところは改善し、バルミューダとしての美味しいごはんを再提案したいという想いから、今回のリニューアルに至ったものです。

 

同社はこの5年間、蒸気炊飯以外のさまざまな方式を試したり、5合炊きにも挑戦するなど、炊飯器づくりを一から見直してきましたが、最終的には蒸気炊飯(マイコン式)、3合炊き、保温機能なしと、基本的な機能は前モデルを踏襲することとなりました。しかし、見た目も味も、前モデルとは全くの別物に仕上がっています。

 

蒸気によって均一に熱を伝える炊飯方式を採用

まずは、基本的な構造から見ていきましょう。前モデル、新モデルともに共通の「蒸気炊飯」とは、釜が二重になっており、外釜と内釜の間に入れた少量の水を加熱して発生する蒸気の力を使って炊飯する仕組みです。

 

多くの炊飯器は高火力で内釜を直接加熱することで釜の中の米を対流させ、均一に熱を伝えることで炊きムラをなくし、ふっくらとしたごはんを炊き上げます。しかし、蒸気炊飯では上面を含めた全方向から蒸気によって均一に熱を伝えるため、釜の中の米を対流させなくても炊きムラは起こらず、むしろ米が動かないので米同士がぶつからず、傷ついたり欠けたりすることなく、粒の揃ったごはんを炊き上げることが可能。その結果、粒立ちが良く、口の中で一粒一粒がほぐれる食感を楽しめる、とバルミューダでは説明しています。

↑二重の釜の隙間に入れた水を加熱することで発生する蒸気によって、米を均一に加熱する「蒸気炊飯方式」

 

↑内釜(左)に米と水を入れ、水を入れた外釜(右)に重ねてセットする

 

↑外釜に入れる水を計量するため、升型の計量カップが付属

 

細かい改善で米にしっかりと熱を伝える

新モデルは、前モデルから大きな進化を遂げたというわけではなく、細かな調整の積み重ねによって改善を果たしたそう。改善点の1つめが、外釜の厚みを増したこと。前モデルの外釜の厚みは1.2mmでしたが新モデルでは2mmにアップ。わずか0.8mmの違いによって外釜の蓄熱性が上がり、中の米全体に均一に熱を伝えられるようになって、より炊きムラを防ぎ、ふっくらと仕上げられるようになったのです。

 

2つめが蒸気口の形状変更。炊飯時に発生する過剰な蒸気を外に逃がすために内ふたには蒸気口が設けられているのですが、前モデルに比べて小さくなっています。前モデルでは蒸気の排出量が多かったため、米に十分な熱量が伝えられていませんでした。そこで、コンマ1mm単位で調整し、過剰な蒸気を排出しながら米に伝える熱量を上げることに成功しています。

↑内ふたの蒸気口の比較。右が新モデル。写真では分かりづらいが蒸気口を前モデルより小さくしているとのこと

 

3つめが、蒸気発生のための水の量を変えたこと。前モデルでは外釜に入れる水の量は200ccでしたが、新モデルは180ccに減らしています。内釜の厚みが増し、蒸気口を小さくすることで全体的に熱量が上がったため、蒸気を発生させる水の量自体を減らすことができたとのこと。

↑右が新モデルの外釜。前モデルより厚みが0.8mmアップして若干重くなり、蒸気用に入れる水の量が180ccに減っている

 

このほか、炊飯工程全般で温度制御を細かく見直したことで、新製品では「炊き上げの熱量をアップすることでお米にしっかりと熱を伝え、甘み、旨味を引き出しながら、ふっくらと炊き上げられるようになりました」(プロダクトマーケティング部の片山ゆかりさん)といいます。

↑消費電力は前モデルと同じ670Wと変わらないが、炊飯工程における温度制御を細かく見直すことで、“炊きが甘い”問題を克服。100℃近い高温でしっかり米に火を通し、旨味を引き出す

 

なお、最も大きく変化したのは炊飯器の形状です。これはあくまでデザインであり、性能には影響していないとのこと。前モデルは羽釜をイメージしていましたが、今回は竈に羽釜を組み合わせたイメージとなっています。

↑左が前モデル、右が新モデル。形状とサイズが大きく変わっている

 

粒立ちが良く香り高いごはんは、掛け値なしにウマい!

では、いよいよ実食です。もう5年前のことなので記憶が定かではありませんが、前モデルは粒立ちは良かったものの、味が薄く、ごはんの甘みがあまり感じられなかった印象があります。不味くはないけど、取り立ててウマいというわけではない……そんな個性の少ない味でした。

 

対して新モデルは……掛け値なしに美味しい! まず、香りが高い。さらにごはんの香りがしっかりと立っており、ごはん粒は大きく、形が揃っています。欠けや割れが見受けられないのは蒸気炊飯ならでは。

 

口に含むと、舌触りはサラッとしており、粘り気は弱め。口の中でごはん粒一つ一つが簡単に解けていき、口いっぱいにごはんの香りが広がります。食感は硬めではありますが、決して芯のある硬さではなく、ごはんを“噛む”という動作が楽しくなる硬さ。噛んだ瞬間から甘みを感じ、その甘みが口いっぱいに広がっていくイメージです。

↑ふたを開けた瞬間に立ち上るごはんの甘い香り。粒立ちのよい、ふっくらとした大粒のごはんに仕上がっている

 

↑割れや欠けがなく、一粒一粒の形が揃っている。噛みごたえがあり、噛むほどに甘み・旨味が湧き出してくる

 

玄米も毎日食べられる美味しさだった

興味深かったのが、米のブランドに応じた炊き分けメニューがないのにも関わらず、ブランド米それぞれの特徴を際立たせていること。今回、山形県産つや姫と北海道産ゆめぴりかを試食しましたが、つや姫は粒がしっかりしてシャッキリとした食感に、ゆめぴりかはもちもちした食感にと、それぞれの特徴を上手に引き出し、ともに美味しく炊き上げていました。炊飯器が余計な味付けをせず、米本来の味と食感を上手に引き出しているという印象です。

 

さらに特筆すべきが玄米。水っぽさも芯残りもない、ちょうどよい柔らかさで、ぬかの臭いが一切ありません。ツヤツヤして舌触りがよく甘みも出ており、玄米好きや健康志向の人にオススメです。筆者は玄米のモキュモキュした食感とぬか臭さが好きではないのですが、BALMUDA The Gohanで炊いた玄米はそれが一切なく、毎日食べられる美味しさでした。

↑今回の試食で、初めて玄米が美味しいと思った。これなら毎日食べられる!

 

新製品は、明らかに前モデルとは別物でした。ごはんだけで何杯もお代わりしたくなる美味しさを持ちながら、卵かけごはんで食べたい、ふりかけで食べたい。納豆も、カレーも……と、いろいろな味を試したくなる味と食感を兼ね備えていました。これに出会ってしまったら、炭水化物抜きダイエットは当分無理そうです(笑)。

↑卵かけごはんにしても、口の中で米一粒一粒の形がはっきりとわかり、卵の黄身の甘さとごはんの甘さが調和して絶品だった

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

バルミューダ最新トースターの新機能「サラマンダーモード」を徹底レビュー! 4つの料理で「メイラードおじさん」も大満足

「BALMUDA The Toaster」(バルミューダ ザ・トースター)といえば、「スチームテクノロジーと完璧な温度制御によって誰でも簡単に、驚くほどおいしいトーストを作ることができる」とされるバルミューダの看板商品。その新モデル「BALMUDA The Toaster Pro」(バルミューダ ザ・トースター プロ)が9月15日に発売され、編集者から筆者にインプレッション依頼が舞い込んできました。しかも、ちょっと変わった方向性で。

↑「BALMUDA The Toaster Pro」は実売価格3万5200円。プロ仕上げの火入れを実現する「サラマンダーモード」が最大の特徴です

 

編集者いわく、「中山さん、レビュー記事でよく“メイラード反応”という言葉を使いますよね。正直、なんだよメイラードって。誰もが知っていると思うなよ……と苦々しく思っていたんですが、バルミューダの新作トースターがまさにメイラードなトースターなんですよ。発表会のプレゼンで、社長がその言葉を口にしていまして。そこで、ぜひ中山さんに『メイラードおじさん』として『BALMUDA The Toaster Pro』のメイラードっぷりを試してほしいんです」とのこと。

 

メイラードおじさんとは一体……(苦々しく思われていたのか……)。ともあれ、メイラード反応とトースターとの関係が深いのは確かですし、まあいいでしょう。

 

「メイラード反応」とは、焼き目をつけると美味しくなること

まずは、さっきから話に出ている「メイラード反応」(英語でMaillard reaction)について説明していきましょう。これは、糖とアミノ酸を加熱することで、褐色物質の「メラノイジン」などが発生する反応のこと。食材を加熱すると茶色くなる現象であり、これに伴って香りやうまみも生成されます。要は、「焼き目をつけると美味しくなる」ということですね。

 

例えば、「おこげが好き」「炙り寿司が好物」「ベーコンはカリカリ派」「プリンは蒸しより膜がある焼きプリンがイイ」といった人は、メイラード反応の恩恵を受けているといえるわけです。

↑左右の違いがメイラード反応の強弱です

 

メイラード反応を存分に楽しめる「サラマンダーモード」

そして、このメイラード反応を存分に楽しめるのが「BALMUDA The Toaster Pro」の新機能「サラマンダーモード」。火力を上火に一極集中させることで、数秒のうちにこれまでの1.4倍もの熱エネルギーを食材に届けます。これにより、短時間で食材の表層に強い焼き目をつける=メイラード反応を起こして美味しくしながら、本来の食感や風味を活かした調理が可能となるのです。

↑モードダイヤルの右下に見えるのが、新たに追加されたサラマンダーモード

 

↑本体上面には各モードの解説が記載されています

 

ちなみにサラマンダーというのは、ゲームやファンタジー小説などで登場することもある火の精霊のこと。おじさんたちにはコナミ「グラディウス」シリーズのシューティングゲーム「沙羅曼蛇」でもおなじみですね。

 

一方で、料理業界でサラマンダーは料理の仕上げに焦げ目をつける調理器具として知られ、フレンチレストランを中心に重宝されています。「BALMUDA The Toaster Pro」は、この調理器具の機能を搭載したトースターというわけです。

 

サラマンダーモードのトーストは明らかに香ばしい

まずは定番のトーストでその真価を試してみました。4枚切りの厚切り食パンを用意し、そのうち2枚をトーストモードで3分焼き、片方はさらにサラマンダーモードで15秒仕上げました。

↑「BALMUDA The Toaster」でもおなじみの、水を入れる所作。これによって庫内にスチームが充満し、サクふわ食感に焼き上がるのです。なお、サラマンダーモードやクラシックモード(170℃、200℃、230℃で焼く)では水を入れません

 

焼き上がりは下の写真の通り。サラマンダーモードを使ったほうが明らかに香ばしいビジュアルです。また、しっかりとしたメイラード反応によって香りもワイルド。味の違いはどうでしょうか。

↑写真右がサラマンダーモードを使用したトースト。香ばしさの違いは一目瞭然。これぞメイラード反応の妙!

 

トーストモードだけで焼いたほうはサクサクのふわもちで、これはこれで十分なおいしさ。一方のサラマンダーモードで「追い焼き」したほうは、ふわもちの弾力はそのままに、表面がザクザク食感に。断面をチェックすると、サラマンダーモードを使ったほうが、メイラード反応によるサクサクの表層が深くなっていることがわかります。

↑断面を見ると、サラマンダーモードを使ったほう(右)がサクサクの層が深いです。サラマンダーモードを使うレシピは、「ゴールデン・バタートースト」として公式サイトに載っているのでご参考ください

 

どちらがおいしいかは好みによると思います。前述したような、おこげが好きな人、香ばしい風味が好きな方はサラマンダーモードのほうが好きと感じるかもしれません。

↑香ばしい風味がバターにマッチ

 

ピザは生地と耳がクリスピーな食感に

「BALMUDA The Toaster」シリーズは、パン以外もおいしく調理できるのが魅力のひとつ。続いて、パン以外をサラマンダーモードで焼いたらどうなるのかを試してみました。まずはピザのリベイク(焼き直し)から。

↑チーズトーストモードで4分焼いたのち、サラマンダーモードで15秒追い焼きします

 

サラマンダーモードは一気に最高温度で焼くので、焦げすぎてしまうこともあります。そのため、前面パネル(窓)から目を離さずに見守ることがオススメ。ピザではいい感じにサラミ表面の脂がジュワッと浮き立つ様や、メイラード反応によってチーズがほどよく焦げるシーンも見ることができました。美味しいものが出来上がっていくのを見守る時間って、ワクワクしますよね。

↑好みの焼き加減になったら、既定の時間を待たずに取り出してもOK

 

サラマンダーモードで焼いたピザは、耳を含むクラスト(生地)がカリッとクリスピーに。一般的なピザはクラストがふにゃっとなりがちですが、このリベイクでは土台がほどよくハードでしっかりした食感でした。メイラード反応による香ばしさも加わって、食欲を刺激する仕上がりとなりました。たった15秒でこの差が出るのはサラマンダーならではですね。

 

パーティに出せそうなおしゃれなタパスもカンタン

次はマッシュルームのガーリックグリルを作りました。調理はカンタン。ヒダの部分に刻んだ生ハムとニンニクをのせ、オリーブオイルを適量かけて焼くだけです。

 

「BALMUDA The Toaster Pro」では、クラシックモードの230℃で8分焼き、仕上げにサラマンダーモードで2分。これだけで、スペインバルのタパス(小皿料理)のような一皿が完成しました!

 

イイ感じのメイラード反応で見た目はもちろん、味のほうもばっちり。マッシュルームはジューシーで、生ハムとニンニクはカリカリのナイスなメリハリ食感に。きのこ特有のうまみに、ニンニクのコクと生ハムの塩味があるので、味付けしなくても十分ウマいです。

↑マッシュルームの調理には、オリジナルの別売アクセサリー「野田琺瑯ホワイトバット 21取(ロゴ入り)」1760円(税込)を使いました。もちろん、他社のバットでも代用できます

 

↑白ワインやビールが飲みたくなる味。パーティのフィンガーフードに最適なサイズ感もナイス

 

「2段攻め」で魚はふっくらパリパリのレストランレベルに!

ラストは魚料理。こちらはもう、素材だけで挑戦してみようと思い、鯛の切り身にオリーブオイルと塩こしょうだけでシンプルにいきました。身はふっくら仕上げるため、通常の火入れにはトーストモードを活用します。

↑これはまだノンメイラードな状態。まずはトーストモードで15分、じっくりふっくらと焼いていきます

 

焼き上がったら、サラマンダーモードで2分30秒追い込んでいきます。すると、ラストは皮目がパリッとしたビジュアルに。ナイスメイラード! これは期待できます。

↑皮目がぷっくりと丸くふくれ上がり、間違いなく美味しい仕上がりに!

 

こうして鯛のポワレが完成。味わってみると、身のふっくらとしたみずみずしさと、香ばしい皮のパリパリ感が絶妙なコントラスト。最適なメイラード反応が功を奏し、レストランレベルといっても過言ではないウマさ。魚を手軽においしく焼くなら、トーストモードとサラマンダーモードの2段攻めで決まりでしょう!

↑レストランレベルに仕上がりました!

 

今回、メイラード反応にアツく焦がれる「メイラードおじさん」として「BALMUDA The Toaster Pro」をインプレッションしてきましたが、どの料理もナイスメイラード! おじさん納得の仕上がりでした。サラマンダーモードで表面をサッと炙るだけで、料理の風味だけでなく、シズル感も大幅アップ。表面がカリっと焼けていく視覚効果も相まって、料理がより楽しく、美味しくなりました。みなさんもぜひご自宅で、極上のメイラード体験を味わってみてはいかがでしょうか。

 

バルミューダの最新トースターは「焦がし」が絶妙! 新機能「サラマンダーモード」の絶品料理を食べてきた

バルミューダ躍進のきっかけとなっただけでなく、日本国内に高級トースターブームを巻き起こすきっかけともなった「BALMUDA The Toaster」(現行モデル2万7940円・税込)。現在までに累計150万台を販売した日本一有名なトースターです。実は、2015年の発売以降は安全性を高めたり、カラーバリエーションを増やしたりと細かなマイナーチェンジは重ねてきたものの、機能・性能に大きな進化はありませんでした。

 

そんなバルミューダが今回、7年目にして初めて新機能を搭載した「BALMUDA The Toaster Pro」(バルミューダ ザ・トースター プロ)を9月15日に発売します。価格は3万5200円(税込)。新機能「サラマンダーモード」を搭載したProモデルはどこまで美味しくなったのか、試食会付きのプレス発表会に参加してきたので、その様子をレポートします。

↑9月15日に発売する「BALMUDA The Toaster Pro」。実売価格は3万5200円(税込)。カラーはブラックのみだが、従来モデルよりも濃い黒色で高級感を醸し出す。取っ手とダイヤル、モードサインにプロの調理器具をイメージしたアクセントカラーを採用

 

あるシェフとの出会いが生んだ新機能「サラマンダーモード」

「2015年のBALMUDA The Toasterの発売に向けて、我々は5000枚ものトーストを焼きました。そうして作り込んだBALMUDA The Toasterに対しては、『もうやることはないだろう』と思っていました」と、バルミューダの寺尾 玄社長は振り返ります。ところが、そんな考えを覆したのが、ある一人のシェフとの出会いだったのだとか。

 

かつて、とあるホテルのバーでワインを楽しんだ際、美味しいおつまみがほしくなった寺尾社長は、自己流レシピでステークアッシェ(挽き肉のステーキ)を作ってくれないかとワガママを言ったそう。これに対して同ホテルのシェフが快諾し、さらには寺尾流レシピを本人より美味しく作ったとのこと。そのシェフがバーを退職すると聞いた寺尾社長は「バルミューダで一緒に仕事をしませんか」と誘い、2021年6月、バルミューダ初のシェフが入社することとなりました。それが岡嶋伸忠シェフです。

↑バルミューダの岡嶋伸忠シェフ(左)と寺尾玄社長(右)。今回の新モデルは岡嶋シェフ考案によるもの

 

岡嶋シェフは現在、バルミューダでキッチン製品のおいしさ体験の品質担保責任者として製品に携わる一方で、レシピの開発も担当しています。その岡嶋シェフが提案してきたのが、BALMUDA The Toasterにサラマンダーモードを搭載するというアイデア。「サラマンダー」とは、高温で料理の表面に焼き目・焦げ目をつける業務用の調理器具で、レストランなどでグラタンや焼き魚の仕上げに使われています。

 

「“命がけ”というには大げさかもしれないが、BALMUDA The Toasterはそれほどこだわり抜いて作った渾身の製品だったので、最初、話を聞いた時は全く魅力を感じませんでした。しかし、実際に岡嶋シェフがサラマンダーモードで作った料理を試食したら、衝撃を受けたのです」(寺尾社長)

 

新搭載した「サラマンダーモード」とは、上ヒーターだけに火力を集中させ、高温で一気に焼き上げるモード。従来から、「クラシックモード」で230℃の高温調理ができるモードがありますが、クラシックモードは上下ヒーターのオン/オフ繰り返し徐々に庫内温度を上げてゆき、庫内全体を230℃に保って食材全体をじっくりと調理するのに対し、サラマンダーモードは上ヒーターだけを一気に230℃の最高温度に引き上げるという違いがあります。従来の1.4倍の熱エネルギーによって、食材の上面だけを高温でパリッと仕上げるのが同モードのメリットになります。

↑追加したサラマンダーモードは従来通りモードダイヤルで選ぶ

 

↑天板のモード説明にもサラマンダーモードが加わった。使用時間は最大3分

 

↑トーストに焼き目をつける様子

 

トーストの食感はさっくりの“さ”に薄い濁点が付いている感じ

サラマンダーモードをトーストに使う場合、まずはいつものようにトーストモードで焼き、いつも自分が設定している時間より30秒だけ短く設定します。いつも3分30秒でパンを焼いているなら、3分に設定してスイッチオン。焼き上がったら次にサラマンダーモードに設定して30秒焼く。

 

ここで注意しなければいけないのが、放ったらかしにせずにトースターの前に張り付いて焼き具合に目を光らせること。サラマンダーモードは一気に最高温度に到達するゆえに、ちょっと目を話した隙に焼きすぎてしまい、焦げて真っ黒になることも。自分の目で判断し、好みの焼き加減になったら30秒を待たずに取り出しましょう。

↑サラマンダーモード使用中にトーストを見守るのは、自分好みの焦げ目、食感を得るための大切な儀式。寺尾社長いわく、これにより「調理する喜び」を感じることができるとのこと

 

というわけで、通常のトーストモードで焼いたバタートーストにサラマンダーモードを追加したバタートースト(ゴールデンブラウン・トーストと呼ぶそう)を食べ比べてみました。通常のトーストモードは、いつものバルミューダの味。美味しいです。一方、サラマンダーを加えたバタートーストは、不思議な食感です。トーストの上面だけが歯ざわりが増しているのですが、硬いわけじゃない。サクッとしているのだけど、とても軽い食感なのです。一般的なトースターで追い焼きをした場合は全体的に硬くなって焦げ気味になりますが、サラマンダーモードは違う。焦げてはおらず、新たに薄い香ばしい層が加わった感触です。ああ、言葉でうまく説明できない!(笑)

↑サラマンダーモードで焼き上げたバルミューダ推奨レシピ「ゴールデンブラウン・トースト」。染み込んだバターの香りと濃厚な味、こんがり焼けたパンの香ばしさとサクッとした食感がミックスした極上のトーストでした

 

トーストについて寺尾社長は、サラマンダーモードで短時間焼くことで、表層にメイラード反応(加熱によって糖やアミノ酸が反応して褐色に色づき、旨みや香りが出ること)の層がわずか0.55mmプラスされ、それが食感の違いを生んでいるといいます。

 

「さっくりの“さ”に薄い濁点が付いている感じ。さっくりとざっくりの中間くらい。それでいて中の水分は失われていないのでモチモチ感が残っています。これまでのバルミューダは、自動制御によっていかに簡単に食べる喜びを提供できるかに挑戦してきました。サラマンダーモードは最後に自分自身が関与することで、自分だけのオリジナルレシピを作る喜びを提供します」

↑左がトーストモード+サラマンダーモード、右が通常のトーストモードのみ。左のトーストの上面にだけごく薄い焦げができており、サクッとした不思議な軽い食感が加わる

 

発表会ではこのほか、「The ニューヨーク・ピザ」「The オイスター」(牡蠣のエスカルゴバター焼き)、最後にデザートとして「クレーム・ブリュレ」が振る舞われました。いずれもサラマンダーモードで最後に上面の表面だけをパリッと焼いたもの。素材本来の味・食感を損なうことなく、香ばしさだけをプラスした絶品でした。

↑The ニューヨーク・ピザは、230℃のクラシックモードで4分半焼いた後、サラマンダーモードで約1分加熱。仕上げに上火だけで加熱したので、ピザ生地が焦げてカチカチにならずに表面さっくり中もちもち。上にかかったチーズはちょっと焦げ目がつきながらトロトロ、サラミはアツアツと、絶妙のバランス

 

↑The オイスターは200℃のクラシックモードで4分加熱後、サラマンダーモードで1分加熱。魚介類は火が通り過ぎると硬くなって美味しくなくなるが、サラマンダーモードは上火のみでパン粉と香草を炙るだけなので、香ばしい風味と生牡蠣のみずみずしさを同時に味わうことができる

 

↑最後のデザートにクレーム・ブリュレ。一般的には、上面にまぶしたグラニュー糖をガスバーナーの炎で炙るが、サラマンダーモードなら約5分の加熱でパリパリに仕上げられる

 

↑見よ、この表面パリパリ、中トロトロのクレーム・ブリュレを! 美味しそうでしょう?(美味しかったです)

 

新たなキッチン家電にも期待が高まる

バルミューダのこれまでの製品開発は“横跳び展開”でした。他の家電メーカーのように既に発売した製品のバリエーションを作ったり、改良・進化した製品を毎年発売したりすることはなく、基本的に1ジャンル1製品として、次々と別ジャンルに挑戦していくスタイルだったのです。しかし、既にクリーナーでは「Lite」の名前でバリエーション展開したほか、今回初めて「Pro」の名を冠したバリエーションを発売しました。今後も、こうした1ジャンルでのバリエーション展開はあり得ると寺尾社長は語ります。

 

また、「BALMUDA The Toaster Pro」は岡嶋シェフ考案によるものでしたが、同じく岡嶋シェフ主導による新製品を来年にも発売すべく開発を進めているとのこと。「それ作るの? って最初は驚いたのですが、美味しさが半端ない。岡崎シェフによって、“The作る喜び”という企画が育っています」と寺尾社長は自信をうかがわせます。一体何が出てくるのか、そちらも楽しみですね。

アナタは全部ご存知ですか!? 2022年上半期売れたモノSELECTION「家電・デジタル」18選

早いもので、2022年ももう下半期!! ここでは、上半期に売れたモノ・話題になったコトを「家電・デジタル」カテゴリから総ざらいしていく。……さて、アナタは全部ご存知ですか!?

※こちらは「GetNavi」2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【その1】レトルト亭

レトルト食品を湯沸かし不要でパウチごと温める斬新家電

【レトルト専用調理器】

2022年1月発売

アピックスインターナショナル

レトルト亭 ARM-110

実売価格7680円

お湯を使わずにレトルト食品を温められる調理器。レトルト食品を袋のまま投入し、本体に内蔵された低温ヒーターでパウチを挟み込んで温める。本体サイズは約W255×H200×D80mmとスリムなので、限られたスペースにも設置しやすい。

 

↑定格消費電力200Wと省電力なので電子レンジとの同時使用も安心。レンジでご飯を温めるなど並行して調理すれば時短になり、アツアツをいただける

 

↑ダイヤルを回すだけの簡単操作。目盛りの「小盛」は180g、「普通」は260g、「大盛」は300gまでがそれぞれで調理できる容量の目安だ

 

レトルト食品生産数量の推移(※1)によると、レトルト食品市場は10年間で概ね伸長傾向にある。例えばカレーは約1.1倍、シチューは約1.4倍、スープ類は約1.5倍の増加(※2)を記録しており、コロナ禍で引き続き市場の成長が見込まれる。

※1:公益社団法人日本缶詰ビン詰レトルト食品協会、2020年最新データおよび2011年以降推移データ
※2:それぞれ2020年と2011年の生産箱数に基づく

 

最近では丼ものや惣菜も登場しており重宝されているが、一方でお湯を沸かすのを手間に感じる人は多い。また、パックごはんやパスタもレンジで準備しようとすると時間がかかることも。そこで活躍するのが、レンジも湯沸かしも不要なレトルト亭だ。レンジでごはんを温めながら、パスタを茹でながら、カレーやパスタソースは本機にセットすれば、実に効率的。時短だし、先に温めていたごはんが冷めてしまうこともなく、アツアツを楽しめる。パウチごと温められるのでラップも要らず、洗い物とゴミを最小限に抑えられるのもうれしい。

 

商品化に際しては同社内でも、「レトルト食品の利便性を考えればレンジ1台で十分なのでは」といった、懐疑的な意見があったという。そこで生活者にダイレクトに訴求できるプラットフォームを試金石とするべく、クラウドファンディングを実施。結果として応援購入総額2200万円超、サポーター数3100人という実績を残し、その有用性を証明した。

 

各種メディアでの紹介やSNSでの反響も追い風となり、1月末の一般発売から4月末までの3か月間で約4万7000台を売り上げている。ライフスタイルの多様化に合わせて、さらなる利便性、安全性、省エネ性を追求する同社のプロダクトに今後も注目だ。

 

【ヒットの裏付け】クラファンで注目を集め一般販売も想定以上の好発進

試験的に行ったクラファンで購入総額2200万円以上を達成。バラエティ番組「家事ヤロウ!!!」の2022年ヒット予測で本誌編集長・川内が推薦して第1位に輝き、業界で話題を呼んだ。一般販売も好調。

 

コレも話題に!

ボタンひとつで温玉も作れる失敗知らずのゆで卵調理器

アピックスインターナショナル

ゆで卵調理器 エッグマイスター AEM-420

実売価格4490円

生卵をセットして注水、スイッチを押せば一度に4個のゆで卵が完成。固ゆでや半熟、コンロでは温度調節が難しい温泉卵も簡単に作れる。昨年4月の発売から1か月間で年間目標の3倍にあたる3万台、1年間で6万5000台を売り上げた。

 

ネクストヒット!? 同社の注目家電

ソーラー充電でき多彩なシーンで活躍!

アピックスインターナショナル

SOTOMO ソーラーパワーファン APF-560

実売価格1万1880円

背面にソーラーパネルを備え、屋内外問わず使える折りたたみ式の扇風機。太陽光発電した電気は内蔵バッテリーに蓄電されるので、アウトドアでの使用や停電時にも重宝する。USB接続で外部デバイスへの給電も可能。

 

【その2】バルミューダ×スタバ

独自のチューニングを施し店舗のおいしさを自宅で再現

【コーヒーメーカー】

2021年11月発売

バルミューダ

BALMUDA The Brew STARBUCKS RESERVE LIMITED EDITION

6万4900円

「スターバックス リザーブ」ブランドとコラボした限定モデル。カッパーとダーククロームが目を引く、洗練されたデザインが特徴だ。精緻な温度制御などの技術は踏襲しつつ、スターバックスの豆に合わせた専用の抽出モードを搭載。

 

↑モードはHot/Iced、サイズは店舗と同様にShort/Tallから選択可能。ドリッパーにはブランドロゴがあしらわれ、細部まで世界観にこだわった

 

【ヒットの裏付け】予約開始時は即完売で現在は販売店舗拡大中

店頭では予約開始から半日で、販売サイトでは2日間で完売。“おうちカフェ”需要が高まるなか、自宅でスタバ体験ができる唯一のコーヒーメーカーとしてファンの熱視線を集めた。

 

【その3】セカンド冷凍庫

省スペースで設置しやすく冷蔵庫の冷凍室の容量不足を解消

【冷凍庫】

2021年7月発売

AQUA

スリムフリーザー AQF-SF10K

販売終了

横幅36cm、高さ145cmのスリムボディながら容量102Lを実現。家具の間などデッドスペースに設置できると評判に。食材の大きさや形状に合わせてバスケットと棚を使い分けられるのも魅力。シンプルなデザインがインテリアに調和する。

 

↑現在は後継機種AQF-SF11M(実売価格5万1700円)が発売中。新色シャインブラックが加わり、サイズは変えずに容量が105Lに増加した

 

↑4段の引き出し式バスケットとガラス棚は取り外し可能。ガラス棚はフラットなので、型崩れが心配な食品も傾けることなく出し入れできる

 

【ヒットの裏付け】冷凍食品の消費が増えて冷凍庫も需要増

共働き世帯の増加やコロナ禍により冷凍食品や食材のまとめ買いをする人が増えたことで、ホームフリージングの需要が急増。当初想定した2倍以上の売れ行きで生産が追い付かず、数か月に渡って品薄状態が続いた。

 

【その4】Chiiil(チール)

リビングや寝室にも馴染む重ねて使えるデザインが斬新

【冷凍庫】

2022年4月発売

日立

Chiiil R-MR7S

実売価格8万5310円

キッチン以外のスペースにも置きやすい新コンセプトの冷蔵庫。グレー系を中心に10色のバリエーションを揃え、室内のレイアウトに合わせて選びやすい。最低約2℃から最高約16℃まで2℃刻みの温度調節と、庫内の棚の位置調整が可能。

 

↑本体サイズはW559×H750×D420mm。リビングや寝室など様々な部屋に設置しやすく、2台を組み合わせて縦置き・横置きもできる

 

【ヒットの裏付け】GREEN FUNDINGで目標の7倍を達成

昨年12月から3か月間クラファンサイトで先行予約を行い、目標の7倍以上にあたる720万円超を達成。ショールーム「蔦屋家電+」の展示でも冷蔵庫に見えないデザイン性を評価する声が多く寄せられた。

 

【その5】水硬度炊き分け炊飯器

硬度が高い水道水でもふっくらおいしく炊き上げる

【炊飯器】

2022年4月発売

東芝ライフスタイル

真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

実売価格11万5080円

真空圧力IHジャー炊飯器のフラッグシップモデル。地域で異なる水硬度に合わせて炊き方を調節する新機能「水硬度炊き分け」を搭載する。熱対流の回転方向を切り替える加熱方式を採用し、米本来の甘みを引き出す。

 

↑内釜は大きな熱対流を起こす丸底形状を採用。加えて、より効率的に対流させるために中央部分に膨らみを設けた

 

↑業界初(※)のカラータッチ液晶を採用。ベースカラーはブラック/ホワイトに切り替えられ、非使用時は表示が消えるノイズレス仕様だ
※:国内家庭用100Vジャー炊飯器において(2022年4月20日発売)

 

【ヒットの裏付け】水硬度炊き分けが好評で出荷台数は従来機の4倍以上

従来の炊飯器にはなかった、水の硬度に合わせて炊き分ける新機能に惹かれるユーザーが多数。生産・出荷台数は、従来機種(RC-10ZWP)と比べ昨対4倍以上、シェアも昨対2〜3倍以上で推移している。

 

【その6】LOCABO

炊くだけで糖質をカット! 2台目炊飯器としての需要増

【炊飯器】

2021年7月発売

forty-four

糖質カット炊飯器 LOCABO

実売価格1万4800円

糖質が米に付着しないよう炊飯する機能を搭載。炊き上がりのおいしさにもこだわり、水分量・火力・蒸気量の調整を重ねた独自製法「LOCABO炊き」を採用する。サイズはW255×H220×D220mmで、省スペースで収納できるのも魅力。

 

↑炊飯時に水に溶け出した糖質(でんぷん)が外釜に溜まる二重構造。糖質最大45%、カロリー最大44%カットを叶える

 

↑炊き込みごはんもできる玄米炊飯機能や、炊き加減調整機能を搭載。スチームモードでは内釜を使って蒸し野菜も作れる

 

【ヒットの裏付け】クラファンで大注目!家電量販店でも上位に

昨年実施されたクラファンでは、開始から2週間ほどで応援購入総額7800万円以上を達成。手軽に糖質をカットでき、置き場所もとらないので2台目の炊飯器として購入者に喜ばれている。

 

【その7】テイエール

茶こし内蔵のケトルでティータイムのひと手間を省略

【電気ケトル】

2021年10月発売

ティファール

テイエール 1.5L

実売価格1万4000円

7段階の温度コントロール機能と保温機能を備えた電気ケトル。取り外し可能な茶こしに茶葉を入れれば、そのままティーポットとして使用できる。本体は割れにくい耐熱強化ガラス製で湯量がわかりやすく、ニオイ移りも少ない。

 

↑タッチパネル式電源プレートを採用。飲み物に合わせて7段階(60/70/80/85/90/95/100℃)の温度設定が可能だ

 

↑茶こしの底を取り外せるので、残った茶殻も取り除きやすい。日々使うモノなので、手入れのラクさも購入の決め手に

 

【ヒットの裏付け】活躍シーンが幅広く4か月で年間目標達成

1年間の売り上げ目標を4か月で達成。温度設定、保温、煮出し機能により、様々な飲み物を最小限の手間で作れるのが好評だ。お茶や紅茶のほか、漢方の煮出しに活用する人も。

 

【その8】BONECO

空気の質を追求するブランドのスタイリッシュな空気清浄機

【サーキュレーター兼空気清浄機】

2022年4月発売

BONECO

BONECO F220CC Clean & Cool Fan

3万9800円

スイスの老舗家電メーカーが“空気の質”にこだわり開発。キレイになった空気を強力なファンで室内の隅々まで循環させることで、効率的に快適な空間を実現する。最大運転音約60dBの静音設計で、夜間などシーンを問わず活躍する。

 

↑00.3μmまでの粒子を捕集するESPフィルターと、除菌効果のあるUV-Cライトを搭載。マグネット式カバーはすぐに外せてフィルターの手入れも簡単だ

 

【ヒットの裏付け】確かなブランド力が日本でも受容された

世界三大デザイン賞のひとつ「レッドドット・デザイン賞」受賞機種のデザインを踏襲。衛生意識の高まりを受け、クラファンで目標の407%を達成。国内一般販売が実現した。

 

【その9】DEEBOT X1

モップへの給水から洗浄・乾燥まで全自動化

【ロボット掃除機】

2022年3月発売

エコバックス

DEEBOT X1 TURBO

15万9800円

家庭用ロボット世界シェア2位の同社が発表したフラッグシップライン。5000Paのパワフルな吸引力に加え、モップへの給水から洗浄・乾燥までを自動で行う水拭きシステムを備える。独自のAI音声アシスタント「YIKO」による音声操作も可能。

 

↑中央のメインブラシと1対のサイドブラシを装備。写真下部の「加圧回転式デュアルモップ」は180回転/分で汚れを落とす

 

↑120万画素、148.3度の超広角レンズを有する高性能HDRカメラを搭載。AIが障害物を識別し、マッピングしてくれる

 

【ヒットの裏付け】モップの自動洗浄・乾燥機能に注目

モップの洗浄から乾燥までを自動化した革新性が話題に。「TURBO」はクラファンで先行販売を実施し、5400万円超で目標達成。同シリーズで自動ゴミ収集機能を搭載した最上位モデル「OMNI」も売れ行き好調だ。

 

【その10】セパレートコードレス

ダストボックスを分離してゴミ捨ての手間を軽減

【コードレススティッククリーナー】

2021年10月発売

パナソニック

セパレート型コードレススティック掃除機 「パワーコードレス」 MC-NS10K

実売価格6万5340円

ダストボックスを本体からセパレートした、新発想のスティッククリーナー。手元重量0.45kgの軽い操作性でスムーズに床掃除できる。クリーンセンサーが目に見えない約20μmのハウスダストまで検知し、キレイになるとライトが赤→青点灯に。

 

↑「からまないブラシ」を採用。円すい形のダブルブラシが髪の毛やペットの毛を自然に除去し、手入れの際の負担を軽減

 

↑本体をクリーンドックに戻すとモーターが起動し、本体内のゴミをドック内の紙パックに自動収集。都度のゴミ捨てが不要に。ダストボックスをなくしたことで本体のスリム化にも成功

 

【ヒットの裏付け】発売から半年間で計画の185%を記録

掃除後の手入れやゴミ捨てを負担に感じる人が多いという同社の調査結果に基づいて本機を訴求。昨年10月の発売から今年4月までの集計で販売計画の185%を売り上げている。

 

【その11】NFT

圧倒的な取引量とユーザー数で世界最大のNFTマーケット

【NFTマーケットプレイス】

2017年12月開始

OpenSea

“NFT版Amazon”ともいわれる、アメリカのスタートアップ発の一大マーケットプレイス。NFTの制作から出品までは手数料がかからないので一般の利用者も始めやすく、8歳男児が自由研究で描いた絵が最高160万円相当で二次流通した事例も。ETHほか多数のブロックチェーンに対応。

 

↑ナイキは昨年末、NFTブランドのRTFKTを買収。今年4月にはメタバースで着用できるバーチャルスニーカーを発表した

 

↑現代美術家・村上隆のNFTアートも話題に。「Murakami.Flowers Seed」は6月8日現在8098ドルの値が付いている

 

Non-Fungible Tokenの頭文字をとった「NFT」は、非代替性トークンと和訳される。デジタル空間のアートや音楽などコンテンツにブロックチェーン技術を適用。唯一性が担保されたデジタル資産として、制作者・所有者を証明できる点で画期的だ。マーケットプレイスを通じて売買され、二次流通の取引では制作者に一定の手数料が支払われるのが主流。コンテンツ・権利分野のビジネスを中心に、新たな価値の創出が期待されている。

ここで紹介するOpenSeaは、昨年3月に2300万ドル、同7月に1億ドル、今年1月に3億ドルの資金調達を実施。設立からわずか4年で評価額15億ドルを突破し、現在世界最大のマーケットプレイスとして君臨している。

昨年のNFTの市場規模は、一昨年と比べて約70倍(※)に成長。所有権において現行の法整備では不十分であるなど課題も残るが、大手企業や著名人の参入、意外な作品の高騰などセンセーショナルな話題は尽きない。まだルールや活用方法が模索されている状況なので、いま興味がないという人も今後の動向に注視してほしい。
※:フランス・BNPパリバ傘下の調査会社ラトリエのレポートよると、NFT市場の2020年取引額は約2.5億ドル、2021年取引額は約176億ドル

 

【ヒットの裏付け】今年1月の取引額が過去最高の50億ドルに

NFTは昨年から急激に注目され始めた。Googleトレンドを参照すると検索数のピークとなっている今年1月には、OpenSeaでの取引額が過去最高の50億ドル/月を計上した。

 

このマーケットプレイスも注目!

クレカも使えてNFT初心者にやさしいシステム

Rakuten NFT

トレーディングカードのように、ショップから「パック」を購入するシステム。獲得したNFTは個人間で取引ができる。2月のサービス開始以来、アニメやJリーグ、歌手などのコンテンツが展開。クレカ決済や楽天ポイントも利用可能だ。

 

アーティストのファンに向けた特典を用意

Fanpla Owner

音楽アーティストのファンサイトを手掛けるFanplusが5月に開始。アーティストに特化しエンタメ領域のNFTコンテンツを展開する。NFT保有者向けの先行チケット販売や限定コミュニティの提供など、実利的な付加価値も提供予定。

 

アスリートたちのパフォーマンスがNFTで蘇る

META ALL-STARS

トップアスリートに着目した、3月オープンのプラットフォーム。第1弾ではプロ野球・新庄剛志、第2弾ではフィギュアスケート・浅田真央のコレクションをラインナップに加えた。個人間のマーケット機能は今後拡充される予定。

 

【その12】M10 HD

必要十分な内蔵メモリでエンタメ視聴も快適

【タブレット】

2022年3月発売

レノボ・ジャパン

Tab M10 HD(2nd Gen)

3万6080円(ZA6W0116JP)

薄型・軽量設計の10.1型Androidタブレット。4GB(RAM)/64GB(ROM)メモリを搭載し、快適に操作できる。1280×800ドットのワイドIPSディスプレイは視野角が広く、ファミリーでの動画視聴がしやすい。音声検索にも対応。

 

↑背面に800万画素のアウトカメラを搭載。サウンド面では、フロントスピーカーとドルビーアトモスで臨場感のある音場を実現。動画や音楽、ゲームなどのエンタメを満喫できる

 

↑厚さ約8.25mmのメタルボディに質量約420gの薄型軽量設計。スマホ用充電器などと共用しやすいUSB 2.0 Type-Cポートを備える

 

【ヒットの裏付け】実売台数ランキングでApple製品に肉薄

BCNランキング(※)「タブレット」部門ではiPadが上位を占めるなか3月、4月ともに3位と健闘。10.1型高解像度ディスプレイで動画視聴やゲームを楽しみやすいと好評だ。
※:PC・デジタル家電のマーケティング調査を行うBCNがPOSデータを基に集計した売れ筋ランキング

 

【その13】ハイブリッドチェキ

多彩な撮影エフェクトとクラシックな風合いを兼備

【インスタントカメラ】

2021年12月発売

富士フイルム

instax mini Evo

実売価格2万5800円

レバーを引くとその場でプリントされるチェキ。各10種類のレンズ/フィルムエフェクトの組み合わせで、100通りの写真表現ができる。アプリ連携でスマホの写真データを共有し、チェキプリントすることも可能。

 

↑背面に3.0インチのTFTカラー液晶モニターを搭載。画面を見ながら撮影して、選択中のエフェクトもひと目で確認できる

 

↑エフェクト選択はダイヤル式を採用。操作音までこだわったアナログな操作感で、“作品を創る”楽しさを味わえる

 

【ヒットの裏付け】デザインが好評で計画の2倍以上を販売

世界三大デザイン賞から「iFデザイン賞」「レッドドット・デザイン賞」を受賞した、高級感あるクラシックなカメラデザインが好評。2021年度は国内で計画の2倍以上を販売した。

 

【その14】EOS R3

高速連写と高画質を両立し多様なシーンに対応する

【ミラーレス一眼】

2021年11月発売

キヤノン

EOS R3

実売価格74万8000円(ボディ)

フルサイズ裏面照射積層型CMOSセンサーと、映像エンジン「DIGIC X」を新搭載。電子シャッター撮影時には、AF/AE 追従で最高30コマ/秒の高速連写と高画質を両立した。高速性能を拡充し、プロやハイアマチュアのニーズに応える。

 

↑電子シャッターが約30コマ/秒を実現。従来のミラーレス機では難しかった、スポーツなどの素早い動きが撮影可能に

 

↑ブラックアウトフリーな電子ビューファインダーを搭載。表示パネルはシームレスな応答性を誇る約576万ドット有機ELだ

 

【ヒットの裏付け】現在は緩和されたが納品半年待ちが続いた

2300台/月を生産(※)しているが、国内をはじめ世界各国から注文が殺到。発売から約6か月間は半年待ちとなっていた。「視線入力」など直感的な操作性がプロ・アマ問わず支持される。
※:発売時から最需要期にかけての平均値

 

【その15】ゲーミングネックスピーカー

臨場感抜群の音響でゲーマーも納得

【ネックスピーカー】

2021年10月発売

パナソニック

ネックスピーカーシステム SC-GN01

実売価格1万9260円

人気ゲーム「FF XIV」のサウンドチームの協力で実現した4chネックスピーカー。RPG/FPS/ボイス強調と、3モードを切り替えられる。シリコンゴム製のパッドを採用し、質量約244gと軽量で、長時間プレイでも快適。

 

↑ボイスが届きやすい「エコーキャンセルマイク」を搭載。ゲームサウンドの干渉を抑え、快適なボイスチャットを叶える

 

↑側面に配したボタンでサウンドモードの変更やミュートの操作ができる。ゲームを中断せずに切り替えられて便利

 

【ヒットの裏付け】革新的な音響設計にゲーマーからの予約殺到

4基のスピーカー設計が革新的な「FF XIV」推奨モデルとして話題に。昨年10月の発売時には予約が殺到し、年明けの配送となる人が続出した。

 

【その16】ZE3000

独自開発の音質設計で残響や低域も鮮明

【ワイヤレスイヤホン】

2021年12月発売

final

ZE3000

実売価格1万5800円

新開発ドライバーの搭載により超低歪サウンドを実現。一音一音が埋もれず明瞭に聞き分けやすく、残響音までクリーンに拾える。IPX4の生活防水や、再生/停止と通話/終話のタッチ操作など、機能面も充実。

 

↑有線イヤホン設計のノウハウを生かした特徴的な形状。耳に接触するのは3点のみで圧迫感がなく、誰でもフィットしやすい

 

↑抜群の遮音性が好評の、ソフトな着け心地に仕上げたイヤーピース「TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様」を同梱。SS/S/M/L/LLの5サイズを揃える

 

【ヒットの裏付け】発売3か月時点で年間予想の3倍を販売

独自機構を実装し、従来の完全ワイヤレスイヤホンでは難しかった、低域の調整や自然なボーカルの聴こえを実現。発売3か月で年間販売予想の300%を達成している。

 

【その17】ミライスピーカー

音量そのままで聞こえやすく高齢者の家族に好評

【テレビ用スピーカー】

2020年5月発売

サウンドファン

ミライスピーカー・ホーム

実売価格2万9700円

テレビの音量は上げずに、音の伝え方を変換することで聞こえ方を改善するスピーカー。空間全体に音が広がる設計で、部屋のどこでもくっきりと聞こえる。サイズはW86×H143×D212mmと小型でテレビ台などに設置しやすい。

↑AC給電とテレビから本体イヤホンジャックへの端子接続のみで準備OK。機械の操作が苦手な人でも使いやすい

 

↑特許取得の「曲面サウンド」技術を採用。年配者には聞こえづらい高音域も、特殊な音波で広範囲に届けられる

 

【ヒットの裏付け】在宅時間増も影響し販売2年目で昨対4倍

在宅時間の増加もあり、発売1年目の販売台数1万台強から2年目は5万台強まで伸長。家族のテレビ音量に悩まされている人からの需要が多いほか、PCに接続して使う人も。

 

【その18】チューナーレステレビ

Android TV搭載で“動画派”には必要十分

【チューナーレステレビ】

2021年12月発売

ドン・キホーテ

AndroidTV機能搭載チューナーレススマートテレビ

2万1780円(24型)、3万2780円(42型)

チューナーを非搭載とし、低価格を実現したスマートテレビ。Chromecast機能を使えば、スマホ画面をミラーリング表示して大画面で楽しめる。ノートPCのデュアルモニターとして活用することもできる。

 

↑地上波放送は見られないが、Android OSを搭載し充実のネットコンテンツを満喫できる。HDMI端子を3基備え、接続端子も十分

 

↑NetflixやYouTube、Amazon Prime Videoなどの人気サービスにはリモコンから素早くアクセス。音声操作にも対応

 

私が解説します

テクニカルライター

湯浅顕人さん

本誌AV記事などのテスターとしておなじみ。AV以外にもPCやガジェット、アウトドアなど幅広い知識を持つ。

 

チューナーレステレビの人気について湯浅さんは語る。
「ドンキのテレビは、放送を視聴するためのチューナーを外し、ネット動画視聴に特化。Android TVを搭載したスマートテレビなので、ネットに接続するだけで動画配信や動画共有サービスが楽しめます。チューナー非搭載とはいえ、42V型のフルHDテレビが3万円台前半なら、売れるのは当然。さらに、NHK受信料の支払い義務が発生しないのも大きなポイントです」(湯浅さん)

とはいえ“テレビ”である以上、放送を見たい気持ちも湧いてくる。
「リアルタイムにこだわらなければ、テレビ視聴アプリを利用して番組は見られます。しかも、TVerなどの見逃し配信なら無料です。近年、テレビ番組をリアルタイムで視聴しない人が増えていますが、そういったスタイルのほうが便利だと思う人にはぜひオススメします」(湯浅さん)

また、スマート化の波はプロジェクターにも押し寄せている。
「Android(OSやTV)搭載のプロジェクターも人気です。前出の“放送をリアルタイム視聴しない層”のなかにはテレビを常時置かなくていいと考えている人が一定数います。そういう層が、“たまには大画面で見たい”とプロジェクターを購入しているのでしょう」(湯浅さん)

 

【ヒットの裏付け】若者から支持を集め、初回生産6000台が1か月でほぼ完売

昨今では、自宅では動画配信サービスが視聴できれば十分という若年層も多い。20~40代を中心に人気で、初回生産ぶんの6000台は1か月でほぼ完売。5月までの累計で1万台以上を売り上げている。

 

コレもAndroid対応!

持ち運びやすいサイズでネット動画もゲームも投影可能

【モバイルプロジェクター】

2019年6月発売

アンカー・ジャパン

Nebula Capsule II

実売価格6万7160円

500ml缶よりコンパクトなモバイルプロジェクター。Android TV 9.0を搭載し、HD解像度で最大100インチの映像を投影できる。単体でスマホと連携が行えるほか、HDMIケーブルでレコーダーやゲーム機と接続可能。

 

↑独自のオートフォーカス機能を採用。様々な場所へ持ち運んで使用しても、面倒な調整不要ですぐに高精細な映像を楽しめる

 

正当に進化した最新型はファミリーに最適

【ホームプロジェクター】

2022年6月発売

popIn

popIn Aladdin 2 Plus

実売価格10万9800円

シーリングライトとスピーカーが一体の3in1プロジェクターの最新モデル。ワイヤレスHDMIアダプター(別売)によって、手持ちのゲーム機や映像機器、PCの画面も投影できるのが特徴。より好みに合ったコンテンツを大画面で楽しめる。

 

↑Android 9.0を搭載し、さらに同社オリジナルの動画配信サービスやアプリも提供。子どもから大人まで、豊富なコンテンツを楽しめる

この軽さに「捲土重来」を見た! バルミューダ最新クリーナー「BALMUDA The Cleaner Lite」躍進の予感を詳細レポート

3.1kgという「重さ」を理由に、バルミューダのコードレススティック掃除機「BALMUDA The Cleaner」の購入を躊躇していた人に朗報がある。約900gの軽量化を果たした「BALMUDA The Cleaner Lite」が発売されたのだ。あたかもヘッドが浮遊しているかのような操作感や、スタイリッシュなデザインはそのままに、「軽さ」も手に入れたバルミューダの意欲作だが、さて、その実力はいかに? 実際に使って確かめていこう。

 

ヘッドの「浮遊感」はそのままに、約900gの軽量化を実現

2010年に発表した扇風機「GreenFan」で「DCモーター扇風機」というジャンルを、2015年に発表したキッチン家電スチームトースター「BALMUDA The Toaster」で「高級トースター」というジャンルを確立したバルミューダ。2020年10月には同社初のクリーナー「BALMUDA The Cleaner」を発売して新ジャンルの開拓を目指したが、思いのほか苦戦を強いられたという。原因は、本体の重さ。最新コードレススティック掃除機の多くが2kgを切り、1kgに満たない超軽量モデルも続々と発売されるなか、やはり約3.1kgという重さは消費者の目にウィークポイントに映ってしまったのだろう。たとえそれが、「ひとたび掃除を始めると、まるで浮遊しているかのように軽々と掃除できる」としてもだ。

 

今回レビューするのは、そんな消費者の声に応えた「BALMUDA The Cleaner」の進化モデル、「BALMUDA The Cleaner Lite」である。ヘッドが前後左右360°可動する独自の「ホバーテクノロジー」や、リビングに置きっぱなしにしておけるスマートなデザインはそのままに、約900gの軽量化と、42%の集じん性能の向上を実現。ヘッドの厚みも5cmから4cmへと薄くなったほか、ヘッドの倒れ角も拡大され、狭い家具下の掃除がしやすくなった。

↑2022年5月に発売された「BALMUDA The Cleaner Lite」。カラーは「ブラック」と「ホワイト」の2色展開で、実売価格は6万4900円(税込)

 

【ヘッドの動きを動画でチェック!】

↑エアーホッケーのような浮遊感と、360°自在に回転する独自のヘッド。軽やかな操作性は「BALMUDA The Cleaner Lite」でも健在だ

 

【ヘッドのディテールをギャラリーでチェック】

 

掃除中以外も「重さ」を感じさせない軽量ボディ

「ホバーテクノロジー」によって重さを感じさせない「BALMUDA The Cleaner Lite」。従来モデルでは掃除機を充電スタンドに乗せる時や、電源を切って移動する時など、掃除中以外のシーンで重さを感じる場面があったが、約2.2kgに軽量化された「BALMUDA The Cleaner Lite」ではそれがない。ヒョイッと片手で持ち上げられるので、ちょっとした移動はもちろん、階段掃除なども苦にならなかった。

 

また、ヘッドがコンパクトになったことで、家具下の狭いスペースにもヘッドを差し込みやすくなったほか、従来モデルでは難しかった椅子の足まわりにもくるりとヘッドが回り込む。狙ったところにしっかりヘッドを当てられるストレスのない操作性は、痛快ささえ感じるほど。ヘッドをスイスイ滑らせながら、フロア全体をしっかりキレイにできた。

【使い勝手のディテールをギャラリーでチェック】

 

機能美を体現する洗練されたデザイン

余計な装飾を排したミニマルなデザインは「BALMUDA The Cleaner」を踏襲しており、バルミューダ製品らしい洗練された雰囲気が漂う。本体を充電スタンドにセットすると、本体がわずかに後傾する点も従来モデルと同様。使わない時間の方が長いクリーナーだからこそ、立てかけている姿も美しくなるよう設計されている。

【デザインとディテールをギャラリーでチェック】

 

使い勝手の向上の面では、バッテリーが着脱式になったのもうれしいポイントだ。別売のバッテリーを追加購入すれば、連続運転時間が2倍になるので、広い家でも最後までバッテリーが持つだろう。なお、サイクロンによる遠心分離方式を採用しているため、ゴミ捨てはダストカップを外し、ゴミ箱にゴミを捨てるだけ。ダストカップの容量は約0.13Lから約0.1Lに減ったが、ボディのコンパクト化を考えれば許容範囲と言えるのではないだろうか。

↑新たに着脱式のバッテリーを採用したため、別売のバッテリーを追加購入すれば連続運転時間が2倍になる。目立たない部分だが、使い勝手を向上させるうれしい進化点だ

 

↑ダストカップの容量は0.1L。3~4回掃除したらゴミ捨てを行うイメージだ。なお、ダストカップ、サイクロン部分、フィルターは分解して水洗いできる。お手入れのしやすさも、本機の魅力のひとつと言える

 

「軽さ」を手に入れたバルミューダの意欲作

まるで氷の上を滑らせているような浮遊感、手首を返せばクルッとヘッドが回転する抜群の追従性、そして、優雅ささえ感じる洗練されたデザイン。こうした従来モデルの強みはしっかりと踏襲しつつ、ボディを軽量化することで、掃除中以外のちょっとしたシーンでも「重さ」を感じさせなくなった「BALMUDA The Cleaner Lite」。なるほどこれなら、「重さ」を理由に購入をためらっていたユーザーも振り向かせることができそうだ。コードレススティック掃除機市場において、予想外の苦戦を強いられていたバルミューダだが、捲土重来(※)、「BALMUDA The Cleaner Lite」の登場で潮目が変わるのではないだろうか。今後の躍進に、大いに期待したい。

※捲土重来(けんどちょうらい)……再び勢いを盛り返して巻き返すことのたとえ

掃除が楽しすぎて怖い…「バルミューダ最新クリーナー」を使った女性編集部員が大興奮!

提供:バルミューダ株式会社

突然ですがみなさん、掃除機がけはお好きですか? 部屋を清潔に保つために、こまめに掃除するべきとは思うけれど、やっぱり疲れるし面倒……といったジレンマを抱えている人も多いはず。そんなお悩みを解決してくれるクリーナーが今年の5月、バルミューダから登場しました。「BALMUDA The Cleaner Lite( バルミューダ ザ・クリーナー ライト )」です。

↑バルミューダの最新クリーナー「BALMUDA The Cleaner Lite」。サイズは幅275×奥行150×高さ1170mm、重量は約2.2kg(フィルター含む)。充電時間は約4時間で、運転時間は標準モード約30分、強モード約10分

 

この「BALMUDA The Cleaner Lite」を、掃除に不満を感じているGetNavi編集部の女性編集部員3人に使ってもらったところ、「いままでの掃除機とは全然違う」「これなら毎日使いたくなる」と大絶賛! では、ほかの掃除機とどこがどう違うのか、家電ライターの筆者によるガイドを交えて見ていきましょう!

↑左からガイド役の家電ライター・田中真紀子(筆者)、GetNavi編集部の金矢麻佳、松山葉南、金子麻衣子

 

 

「浮いているみたい!」「こんな掃除機は初めて」と驚きの声

田中 まずはみなさんの日頃の掃除スタイルと不満について教えてください!

 

金矢 掃除はあまり好きじゃないんですよ。私はコード付きのキャニスター掃除機を使っているんですが、私の部屋は家具やモノが多いので本当に面倒ですね。すき間や家具の下には掃除機も入らないし、隅まで届かないから、『もういいや』ってなっちゃいます(笑)。

 

松山 私はハウスダストアレルギーなので、掃除は毎日しています。でも、掃除機はほとんど使わないですよ。もっぱらクイックルワイパー派。だって掃除機を出してくるのも面倒だし、力がないので掃除機を前後に動かすのも疲れちゃうんですよね。

 

金子 うちは小さい子どもがいるので、トランポリンが置いてあったり、床におもちゃが散らかっていたりして、掃除しづらいんですよね……。汚れが気になる場所を、その都度掃除できればいいんですが、うちもコード付きを使っているので掃除機を出すのが面倒なんです。

 

田中 「今だ!」と思った瞬間に掃除するなら、やっぱりコードレスがいいですよね。なかでもこの「BALMUDA The Cleaner Lite」なら、みなさんのお悩みをスッキリ解決できるはず。では、使ってみてください!

松山 めちゃめちゃスタイリッシュですね~。しかも、なんでこんなに軽やかなの? まるでヘッドが浮いているみたい! あれ? 持ち手がクイックルワイパーと同じですし、 動きもまるでクイックルワイパーじゃないですか!

 

金矢 ホントだ! 手首を回すだけで、こんなにヘッドがくるくる回る掃除機は初めてです。掃除機とは思えない!

金子 掃除機って、前後に動かすのが当たり前だと思っていたけど、こんなに自由自在に動くなら、部屋をただ歩き回る感覚で掃除できますね。これなら散らかっているおもちゃを避けながら、スイスイーっと掃除できそう(笑)

 

【BALMUDA The Cleaner Liteの動きがわかる動画はこちら】

 

 

独特の浮遊感を生む「ホバーテクノロジー」とは?

編集部員が体験した「浮いているような感覚」「自在な動き」を実現しているのが、バルミューダ独自の「ホバーテクノロジー」です。その名の通り、ホバークラフト(※)からヒントを得た技術で、ヘッドに搭載した2本のブラシが床面との摩擦を減らし、まるで浮いているかのような操作感を実現しました。さらに、ヘッドの接続部のユニバーサルジョイントと、ヘッド裏面の左右のキャスターが、前後左右斜めと自由自在な動きを可能にしています。

※ホバークラフト……水面や地面に向かって空気を噴出し、浮いて進む乗り物

↑ヘッドには2本のブラシを搭載したデュアルブラシヘッドを採用。左右のキャスターがヘッドの動きに追従し、全方向への掃除を可能にしています

 

↑独自設計されたユニバーサルジョイント。あらゆる角度の移動や横方向へのスライドなど、いままでにない動きを実現します

 

ちなみに、先ほどGetNavi編集部の松山さんが「クイックルワイパーみたい」と言ったのは、実はメーカーにとってうれしい反応かも。何しろ、同社の寺尾 玄社長自身が「既存の掃除機は使いづらい」という理由で、長年クイックルワイパー派であり、2020年発売の初代モデル「BALMUDA The Cleaner」も「クイックルワイパーのように軽やかに掃除できる掃除機」を目指して開発されたのですから。

 

 

約900gも軽くなったのに、集じん力が42%アップしたワケ

このほか、「BALMUDA The Cleaner Lite」は先述の初代モデル「BALMUDA The Cleaner」から大きく進化しています。まず重さが約900gも軽量化し、本体の重さは約2.2kgになっています。「軽量化」と聞くと、集じん性能は下がっちゃったのかな? と思う人もいるかもしれませんね。しかし、「BALMUDA The Cleaner Lite」は、軽量化しつつ集じん性能も42%アップしているんです。

どのようにして軽量化と集じん性能のアップを両立したのか、開発担当のプロダクトマーケティング部・原賀健史さんに聞いてみました。

 

「まずは軽量化に関して。性能への影響を最小限にしながら、部品を見直したり、パーツを小型化したり、金属パーツを樹脂に変えたりすることで、少しずつ重量を削り落としていきました。もちろん安全性は担保されないといけませんので、耐久テストは気が遠くなるほど行っています」(原賀さん)

 

あらゆる方面から見直してそれぞれ少しずつ軽量化を実現し、それを地道に積み重ねて全体で約900gの軽量化に成功した、というわけです。では、どのようにして集じん性能を42%アップしたのでしょうか。

 

集じん性能のアップも小さな努力の積み重ねですね。例えば空気の流れ。空気の通り道を狭くすることで、ビル風のように吸い込む力が高くなるんです。そのためにヘッドの長辺のカバーの長さや細かいヘッドの構造などをイチから設計しました。そしてかきだし力。新採用のブレードフィンをはじめとして、ブラシが物理的にゴミをしっかりかき取れるよう、ブラシの長さや材質にもこだわっています」(原賀さん)

 

なお、集じん性能は上がりつつ、初代モデルと同じ運転時間(標準モードで約30分、強モードで約10分)をキープしているのもありがたいですね。

↑ブラシには新たにブレードフィンを採用し、ゴミのかきだし性能がアップ

 

 

使い勝手やデザイン面も改良

さらに、使い勝手の面でもかゆいところに手が届く改良が。ヘッドの厚みが5cmから4cmと薄くなったほか、初代モデルより床に近い位置までヘッドが倒せるようになり、家具下が掃除しやすくなったのです。

↑ヘッドの倒れ角が拡大したので、家具下の掃除もラクラク

 

初代モデルから評価されていたデザインもさらに進化。バレリーナをイメージし、パーツの中に多くの曲線を採り入れたとのこと。なるほど、滑るような動きと相まって、バレリーナを思わせる優雅なイメージを感じさせます。

↑ヘッド接続部のパーツにも、優美な曲線が採用されています

 

また、アタッチメントをまとめて入れられる収納ボックスを新たに採用。充電台に設置できるほか、取っ手付きなのでそのまま別の場所に保管しておいてもよし、掃除する場所にボックスごと持ち運んでもよし。バッテリーも着脱可能になったので、予備(別売り)を用意しておくと充電が切れたときに交換できて便利です。

↑充電スタンドの横には付属のツールボックスが設置可能。付属のアタッチメントが 全て収納できます

 

 

「まさか」と驚く動きを実際に体験してみて!

田中 実際に「BALMUDA The Cleaner Lite」を使ってみて、どうでしたか?

 

金矢 まさか、こんな動きをするとは思いませんでしたね。動きがすっごく軽やかなので、掃除が楽しすぎて怖いくらい……。ヘッドがサッと横から縦になるし、家具の下などの低いところも掃除できるし。これなら掃除頻度も上がりそう!

 

松山 握り部分がスティック状なので、くるくる回して使いやすい! 女性でも軽い力で掃除機がかけられるのがいいですね。まさに『私が求めていたのはコレだ!』という感じです。

 

金子 出しっぱなしにできるデザインだから、常に使いやすい場所に出しておいて、床におもちゃが散らばっていないタイミングを狙ってサッと掃除したい。この軽さなら階段の上り下りもラクそうだし、次の掃除機はコレかな。さっそく夫に相談してみます!

 

【編集部員の感動ポイントを画像ギャラリーでチェック!】

 

コメントにある通り、実際に編集部の3人が掃除機がけをする姿を見ると、とにかく自由で軽やか。掃除機といえば、前後に動かすのがふつうですが、「BALMUDA The Cleaner Lite」は好きな持ち方ができ、前後左右斜めに自在に動かせるので、「人が掃除機に合わせて動く」のではなく、「人に合わせて掃除機を動かす」といったイメージです。「掃除をしている」という感覚も半減するので、もはや掃除はイヤイヤ行う家事ではなく、むしろ楽しさを感じるひとときに変わっていくのかもしれません。

 

とはいえこの不思議な感覚は、実際に使ってみないとわからないのも事実。気になった方は、ぜひ家電量販店やバルミューダのブランドショップなどで試してみてくださいね。ちなみに、バルミューダでは7月末まで「BALMUDA The Cleaner Lite」の「30日間返金保証」を実施中。店頭またはオンラインで購入し、30日間使ってみて合わないと感じた場合でも全額返金してもらえるので安心です。「まさか、こんな動きをするとは」と編集部員が驚いた「BALMUDA The Cleaner Lite」。みなさんもぜひ体験してみてください!

 

撮影/島本一男(BAARL)

「初の掃除機」で味わった無念を晴らす! バルミューダ、軽くなった2代目モデル「BALMUDA The Cleaner Lite」に自信アリ

バルミューダが同社初となるコードレス掃除機「BALMUDA The Cleaner」(バルミューダ ザ・クリーナー)を発売したのは、2020年11月のこと。空間になじむスマートなデザインに加え、まるでヘッドが浮いているような軽いかけ心地、さらに前後左右斜めの自在な動きは今までになく、衝撃を受けたものでした。あまりに軽やかに動くので、一度かけ始めたら、あっちもこっちもスイスイ掃除したくなる、そんな今までにない体験が味わえる掃除機でした。

↑従来の掃除機の常識を覆し、ヘッドがくるくる回り、自由自在に動かせる「BALMUDA The Cleaner」

 

期待通り、軽量化を果たした新モデルが登場!

一方で、2㎏を切るモデルが多数登場し、コードレス掃除機の軽量化が進む昨今において、やはり約3.1kgという重さはズシッときます。正確にいうと、電源を入れて掃除機をかけているときは非常に軽やか。ところが、横に動かしたり、電源を切って移動したりするときに、どうしても重さを感じてしまうのです。例えば、ヘッドをちょっと持ち上げようにも持ち上がらない……。とはいえこのデザイン性、滑るようなかけ心地は捨て難いし……。そんなジレンマを感じていたこともあり、筆者はかねてから軽量化を期待していたのです。

 

そして今回、掃除機の新製品発表会があるとのことで、期待を胸に、会場である東京・南青山のBALMUDA The Storeに足を運んだところ……やっぱり軽量化していました! スマートなデザインはそのままに、明らかにコンパクトになっている。バルミューダいわく「ただの軽量化ではなく進化」だそう。新モデルの名前は「BALMUDA The Cleaner Lite」(バルミューダ ザ・クリーナー ライト) 。価格は6万4900円(税込)です。

↑従来モデルから大幅に進化した「BALMUDA The Cleaner Lite」。本体寸法は幅275×奥行150×高さ1170mm、質量は約2.2㎏。運転時間は標準モード約30分、強モード約10分、充電時間は約4時間。ダストボックス容量は約0.10L。カラーはホワイトとブラックの2色

 

クイックルワイパーを目指して開発された従来機

新製品の紹介をする前に、まずは従来モデルBALMUDA The Cleanerがどのような掃除機なのか、おさらいしてみましょう。BALMUDA The Cleanerは、同社の寺尾 玄社長が「掃除機は前後にしか動かないし使いづらい。自由自在に動かせるクイックルワイパーのほうが便利」と感じたことから、クイックルワイパーのように軽やかに掃除できるコードレス掃除機を目指して開発されました。

 

軽やかな動きを実現するために採用したのは、浮揚して進む水陸両用のホバークラフトからヒントを得た独自の「ホバーテクノロジー」。ヘッドに2本のブラシを搭載(デュアルブラシヘッド)し、それぞれ内側に回転させることで摩擦を減らし、氷の上を滑っているような浮遊感を実現しました。さらにヘッドとパイプの接合部に採用した「ユニバーサルジョイント」が、あらゆる角度の移動や横方向へのスライドといった自在な動きを可能にしています(360°スワイプ構造)。

↑BALMUDA The Cleanerはデュアルブラシ(2つのブラシ)をそれぞれ内側に回転させることで、床面との摩擦を減らします

 

↑ヘッドの付け根に専用設計された「ユニバーサルジョイント」を搭載。これにより、前後左右斜めに動かせる「360°スワイプ構造」が実現しました

 

わかりやすく一般受けする要素=軽さを重視

こうして、いままでにない掃除体験ができる掃除機として世に送り出された従来モデルですが、「正直、この素晴らしいコンセプトをすべての皆さんに届けることはできなかった」と同社プロダクトマーケティング部の原賀健史氏は振り返ります。

↑「部屋を清潔にする掃除は本来、良いものであるはず。その掃除体験をより良い時間にしたい」と話す原賀健史氏

 

「この新しいコンセプトの掃除機が完成したとき、私たちはこれが掃除機の新たなジャンルを切り開くことを期待していました。BALMUDA The Toasterが高級トースターという新たなジャンルを確立し、The Green FanがDCモーター扇風機という新たなジャンルを確立したように。ところが掃除機はそこに至らず、とても悔しい思いをしました」(原賀氏)

 

ではどこに壁があったのか。トースター、扇風機との違いを考えたとき、トースターと扇風機は、バルミューダが重視する体験価値が非常にシンプルであることに気づいたといいます。

 

「たとえばトースターは、おいしいトーストが焼ければ100点、扇風機は心地よい風が届けば100点かもしれない。でも掃除機の100点は人によって異なり、1人にとって素晴らしいが、みんなにとって素晴らしいというわけでない。そこで、掃除機のこの素晴らしいコンセプトにポピュラリティ(※大衆性・一般受けのこと)を持たせることが大切だと考えました」(原賀氏)

 

こうして生まれたのが「BALMUDA The Cleaner Lite」というわけです。

 

コンパクト化したうえ、集じん性能もアップ!

新モデルは、従来モデルのメリットを継承しつつ、以下の点が進化しています。

・本体重量が3.1kgから2.2kgと900g軽量化

・ヘッドの厚みが5cmから4cmと薄くなり、本体サイズもコンパクト化。

・空気の流れの効率化、ブラシの最適化により集じん性能が従来比42%アップ

・ヘッドの倒れ角が拡大し、家具下の掃除性が向上

・バッテリーが着脱可能に

・付属アタッチメントが収納できるツールボックスを追加

 

なるほど、ただコンパクト化しただけでなく、集じん性能もアップしているとは。ほかにも細部にわたって改良されていますし、確かに「軽量化ではなく進化」です。一方、ダストカップの容量は0.13Lから0.1Lとわずかに減ったようですが、コンパクト化の代償としては許容範囲と言えるのではないでしょうか。

 

実際どれほどコンパクトになったのか、従来モデルと比較してみると、確かにコンパクトになっています。また、持ち上げたときに感じる重量感も驚くほど違います。さすが、約1kgの違いは大きい!

↑長さは、1240mmから1170mmとなり、背が低い人でもバランス良く持ちやすくなりました

 

↑ヘッドだけでもこの違い。右が新モデルのBALMUDA The Cleaner Lite

 

これだけ軽量かつコンパクトになると、掃除機のかけ心地もだいぶ変わります。引き続きホバーテクノロジーは採用しているため、軽やかなかけ心地はそのままに、細かい部分へのアプローチもストレスなくできるようになりました。

↑細いいすの足回りにもきめ細かくアプローチ

 

従来モデルでは難しかったいすの足回りにも、くるりと回り込んで吸引でき、ヘッド前面で取りきれなかったゴミも、サイドを当てるとキレイに取れました。

↑構造を工夫したことで、サイドからもしっかり吸引。ブラシに新たに採用したブレードフィン(ゴム部分)も、集じん性能のアップに貢献しているそう

 

デザインにバレリーナのような優雅さをプラス

一方変わらなかったのは、そのスマートなデザイン。「掃除機を出してくるのが面倒という問題を解決するには、リビングに出しておけるデザインが必要だった」と原賀さん。また、デザイン担当の比嘉一真さんは、従来モデルに「バレリーナのような優雅さ」をプラスしようと、パーツの随所になめらかな曲線を採り入れたといいます。

↑プロダクトデザイン部の比嘉一真氏

 

↑充電台を少し後傾させたのも、「ほうきを立てかけているのをイメージしました」と比嘉さん。逆にまっすぐ立っていると、人は少し不安を感じる

 

一方、新提案として、付属品を充電台にまとめて置けるツールボックスも付属しました。使いたいときに迷子にならず、使わないときもごちゃごちゃ見せない。また別の部屋を掃除したいときは、ボックスごと持ち運べます。

↑ツールボックスは充電台の後ろに置いておけます

 

↑取っ手がついているので、そのまま持ち運びも可能

 

バッテリーが着脱式になったのもいいですね。別売りのバッテリーを追加購入すれば、連続運転時間が2倍になるので、広い家でも最後まで掃除できます。「ほぼデザインが完成していた段階で、バッテリーを着脱式にしてほしいと言われ、なんとかデザインに取り込めないか試行錯誤しました(笑)」と比嘉さん。

↑充電時間は約4時間で、運転時間は標準モード約30分、強モード約10分。バッテリーがもう1つあれば、掃除の途中で切れても交換できるので安心です(ただし、バッテリーのみでの充電は不可。充電は本体装着時のみ可能です)

 

↑別売りの専用ノズルセット(5点セット)を使えば、布団やソファ、高い場所など様々な場所の掃除が可能に

 

以上、期待して参加した新製品発表会でしたが、BALMUDA The Cleaner Liteはその期待通り、いや、期待以上の進化を遂げた製品でした。もともとデザインの良さと掃除が楽しく感じる浮遊感は唯一無二だと思っていたので、そこに軽さと吸引力が加わり、大幅に魅力がアップした印象です。

 

自宅での使用感はどうなんだろう……そこは気になるところですが、7月31日まで本製品の「30日間全額返金保証キャンペーン」を実施しているとのこと。文字通り、30日間でお気に召さなければ全額返すという、自信満々のキャンペーンです。欲しいけど迷っている、という人は一度試してみてはいかがでしょうか。

「バルミューダのコーヒーメーカー」は本当にウマイのか? 名喫茶のバリスタがガチ評価

2021年の10月に発売され、家電業界とコーヒー業界ともにザワつかせているバルミューダのコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew(バルミューダ ザ・ブリュー)」。コーヒーの抽出過程を楽しめるデザインを採用したほか、雑味を極限まで取り除き、「ストロング&クリア」な味わいを目指したとのこと。発表会の取材で試飲して、その味わいに筆者も納得しました。ただし、そこでふと気になったのが、「コーヒーのプロは本機をどう評価するのか?」という点です。

↑発表会で展示されていた「BALMUDA The Brew」(実売価格5万9400円・税込)。緻密な温度制御、コーヒー豆の個性を引き出す0.2ml単位の正確なドリップ、クリアな後味を生むためのバイパス注湯といった技術を組み合わせた「クリア ブリューイング メソッド」により、「ストロング&クリア」な味わいを実現します

 

そこで、東京・渋谷の有名喫茶店「茶亭 羽當(ちゃてい はとう)」のバリスタ・天野 大(だい)さんに協力を得て、実際に本機を使ってもらいました。その評価を中心に、「BALMUDA The Brew」の特徴をいっそう深掘りしていこうと思います!

↑サードウェーブコーヒーの旗手として知られるブルーボトルコーヒーに影響を与えた名店「茶亭 羽當」のバリスタを務める天野さん。バリスタ歴は20年以上で「茶亭 羽當」での勤務は15年目となっており、コーヒーの味わいを見極める目は確か。THE OMEN 666という、パワーパンクバンドのドラマーという顔も持っています

 

淹れたての香りをダイレクトに届けてくれる

まずは外見など、味わい以外の感想からうかがっていきましょう。天野さんは、ドリッパーがオープンになっているデザインは目で見える楽しさだけでなく、おいしさの訴求としても理にかなっているといいます。

 

「コーヒーにとって、香りはすごく重要。そして実は、飲むときよりも淹れているときのほうがフレッシュな香りが立つんです。つまり、ドリッパーが露出しているということは、淹れたての香りをよりダイレクトに届け、広げてくれるということ。飲む空間までおいしくしてくれるんです」(天野さん)

↑ドリッパ―が露出しているオープン式を採用。蒸気とともに豊かな香りが広がります(製品のカットは編集担当者宅で撮影)

 

このオープン構造をはじめ、天野さんはマシンが生み出す“ライブ感”にも言及。これはバンドマンでもある天野さんならではの視点ともいえそうですが、バルミューダの寺尾 玄社長もバンドマン。この共通点は、筆者にとって非常に興味深いです。

 

「立ち上げ時の電子音や電源ランプのゆらめき、抽出時のメトロノームのようなクリック音(※)、それに水蒸気のシューッという音にも、こだわりを感じますね。『体験』という表現が、実によく似合うコーヒーメーカーだと思います」(天野さん)

※実際は古時計の振り子の音をイメージした音

 

地味ながらサーバーを予熱する点がいい

次に、肝心の味に対する感想を教えてもらいました。先述の通り、オープン式の採用で香りが空間に広がることに加え、保温機能がなく、味の劣化が少ないのが魅力だと言います。

 

「保温機能がない点は、むしろコーヒーをおいしく飲むなら好都合。温め続けると、それだけ風味が飛んでしまうからです。それに、保温機能はなくても下のポットが熱を逃がさない真空構造なので、すぐに冷たくなることもないですから」(天野さん)

↑本体に保温機能はありませんが、サーバーに真空二重構造のステンレス素材を採用することで、温度の低下を抑えます

 

「すぐに冷めない」ことに関連して、天野さんは本機の予熱機能にも言及。

 

「コーヒーを淹れる直前に、サーバー内に蒸気を入れて温めますよね。これ、地味なんですがかなり重要です。例えば、レストランやラーメン店でも器を温めてから提供することがあるじゃないですか。街のカフェでもよくエスプレッソマシンにマグが積まれているのを見かけますよね。あれはマグを温めているんです。うちの店でももちろん、カップを温めてから提供していますよ。なるべく冷めないように、かといって温め続けて香りを飛ばさないようにすることが、コーヒーのおいしさには重要なんです」(天野さん)

↑予熱の様子。写真ではわかりづらいですが、ドリッパーの後ろ、サーバーとの境目あたりから蒸気が噴き出しています

 

↑天野さんが話す、エスプレッソマシンにマグが積まれて温められている例(写真は過去に筆者が撮影)

 

酸味が豊かな豆は「レギュラー」で淹れるべし

↑「BALMUDA The Brew」の操作パネル。「REGULAR(レギュラー)」「STRONG(ストロング)」「ICED(アイス)」の3つのモードを用意

 

「BALMUDA The Brew」は「レギュラー」「ストロング」「アイス」の3つのモードが選べるようになっており、それぞれの特徴について天野さんにうかがいました。

 

「『レギュラー』は浅煎りから深煎りまで、どんな豆でもしっかり特徴を出してくれるオールマイティな設定です。なかでも、酸味を特徴とする豆を使うなら『レギュラー』がオススメ。ほかの2つだと、酸味が強く出すぎてしまうと思います」(天野さん)

↑「レギュラー」で淹れたコーヒー

 

「ストロング」は、ビターテイストが好きな人やミルクで割る飲み方にオススメとのこと。特にミルクをたっぷり入れたい場合は「アイス」がオススメだといいます。

 

「『レギュラー』でもビター感は出るんですけど、『ストロング』はさらに濃厚。豆の煎り方にもよりますが、深煎りの豆を使うなら『ストロング』を選んだほうがいいと思います。そして『アイス』は、アイスコーヒーはもちろん、ホットのままでミルクをたっぷり入れたいときにもオススメ。カフェラテやカフェオレは、濃くドリップしないと水っぽくなってしまうんですが、『アイス』ならその心配がありません。このように、本機の3つのモードは三者三様でキャラがはっきり分かれていて、面白いと思いました」(天野さん)

 

中深煎りで酸味が強すぎないフルーティな豆が合う

今回天野さんは、普段から使い慣れている「羽當オリジナルブレンド」の豆や、手に入りやすいカルディの「マイルドカルディ」のほか数種類の豆を使用。飲み比べて気付いた点もうかがいました。

 

「苦みと酸味のバランスが良くなるので、個人的には『シティロースト』ぐらいの中深煎りの豆がイチオシ。それ以上の深煎り(フルシティ、フレンチ、イタリアン)になると苦みが出すぎてしまうかも。シングルオリジン(単一品種豆)か、ブレンド豆かという点はあまり関係がなく、それよりも焙煎の度合いが重要です。あえてオススメの豆を挙げるなら、酸味が強すぎずフルーティな香りもある『マンデリン(インドネシア)』や『ブラジル』。『BALMUDA The Brew』は、ナッティな(ナッツのような)香りやウッディな香りが強調される傾向があるため、あえてフルーティな豆を使うことでバランスが整うと思います」(天野さん)

↑自宅でテイスティングを行う天野さん

 

湯を注ぐタイミングや湯量のコントロールが秀逸で「買って損なし」

最後に、「ここが惜しい」という点があったかどうかを聞いてみると、バリスタならではの回答が返ってきました。

 

「ハンドドリップのように、お湯を回しながら淹れられるといいですよね。そうすればドリッパーの全体にお湯を行き渡らせて、豆が持つ甘みや繊細な風味をもっと引き出せるのかな……と。とはいえ、シャワーで広範囲に湯を噴射するのでその点はカバーできているとは思いますし、湯を注ぐタイミングや湯量のコントロールは秀逸。現状でも十分に高いクオリティです。約6万円と価格は強気ですけど、買って損はないコーヒーマシンだと思いますね。仮に回しながら注ぐ機能を付けるとより高額になってしまうでしょうから、現状でベストなバランスなのかもしれません」(天野さん)

↑注湯シーン

 

コーヒーのプロも太鼓判を押す「BALMUDA The Brew」。今回、各モードの傾向やベストな豆などを教えてもらったことで、より具体的に味わいや使い方をイメージできた方も多いはず。ドリッパーが露出するオープン式の採用で、視覚と嗅覚で楽しめるのも魅力です。本機があれば、コーヒータイム、ならびにおうち時間が充実することは間違いありませんね。以前に紹介した「スタバモデル」とともに、検討してみてはいかがでしょうか。

【飲み比べ】バルミューダのコーヒーメーカー「スタバモデル」と「通常モデル」の味はどう違う?

5万9400円(税込)と高額ながら、機能美や味わいで大注目を集めている「BALMUDA The Brew(バルミューダ ザ・ブリュー)」。2021年の10月に発売されましたが、まさかの続報に家電業界がまたザワつきました。「BALMUDA The Brew STARBUCKS RESERVE LIMITED EDITION(バルミューダ ザ・ブリュー スターバックス リザーブリミテッドエディション)」、いわゆる“スタバモデル”の発売です。

↑カッパーのサーバーが目を引く「BALMUDA The Brew STARBUCKS RESERVE LIMITED EDITION」。価格は6万4900円(税込)で発売中

 

最初に商品情報を知った時は、「どんなデザインなんだろ?」ぐらいにしか思っていませんでしたが、常識破りのバルミューダをなめてはいけませんでした。なんでも、こちらはスターバックスで最上級のコーヒー豆のブランド「スターバックス リザーブ」をおいしく淹れるために最適化されているとのこと。「それはいっそう気になる!」ということで、体験会に参加。しかも、その場で特別に通常モデルとの味の違いをチェックさせてもらいました!

↑会場は、中目黒にある特別な店舗「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」。「スターバックス リザーブ ロースタリー」は世界4か国に6店舗しかないとあって、メチャメチャおしゃれです

 

コーヒーは水1mlの違いで味が変わる

体験会の前半は、両社の責任者によるトークセッション。スターバックスジャパンのコーヒースペシャリスト・江嵜讓二さんと、バルミューダの商品設計部・太田剛平さんが開発秘話などを語りました。

↑江嵜さん(左)と太田さん(右)。会社同士が互いのブランドやカルチャーに尊敬し合える関係性で、共同開発は楽しかったと振り返りました

 

協業は今回が2度目。過去には2019年に発売された電気ケトル「BALMUDA The Pot(バルミューダ ザ・ポット)」のスターバックス リザーブ限定モデルがあります。その企画と並行して今回のコラボモデル開発も進めていたとか。江嵜さん曰く、長年、スターバックスジャパンとしてもオリジナルのコーヒーメーカーを作りたいという思いがあり、今回のモデルは悲願だったそうです。

↑機能の独自性はボタンだけを見ても明らか。抽出モードはHotとIcedの2つ(通常モデルではICED、STRONG、REGULARの3つ)。また、店舗で注文するときと同様にShortとTallの2サイズから選べるようになっています(通常モデルでは1~3CUPS)

 

↑横から見ると、タンクの目盛りにも違いが。また、スタバモデル(右)のほうはサーバー下部に「★/R」のロゴが印字されています

 

江嵜さんと太田さんのトークで筆者が印象に残っていることのひとつが、コーヒーは水1mlの違いで味が変化する世界だという話。それは温度や注湯のタイミングもしかり。江嵜さんはもちろん、太田さんにもその認識があるため、機械の制御などを緻密に作り込み、毎回同じ味を安定して再現できるようこだわったとのことです。

↑デザインにもこだわりが。スタバモデル(右)はマットブラックとカッパーのカラーリング。表記のフォント(文字の書体)もスターバックス リザーブで使われているものをあしらい、トータルで世界観を体験できるようになっています

 

雑味が少ない豆を湯にしっかり浸らせる

続いて、今回のスタバモデルが通常モデルの「BALMUDA The Brew」とはどう違うのか、太田さんに聞きました。

 

「大きな違いの一例を挙げるとすれば、抽出時にどれだけコーヒー豆がお湯に浸かるか。浸かりやすいレシピで設計したのがスターバックスモデルです。より浸かっているぶん豆本来のポテンシャルを引き出せるのですが、雑味が出てしまう点も否めません。ただ、本機で推奨しているスターバックス リザーブの豆はもともと高品質で雑味が少ないので、おいしい部分だけを抽出できるのです」(太田さん)

 

一方で通常モデルの「BALMUDA The Brew」は、あらゆるコーヒー豆の使用を想定しているため、汎用性が高いレシピになっているとか。そのぶん、推奨している豆の量にも違いがあると太田さんは言います。

 

「1杯ぶんの量は、通常モデルが33gでスターバックスモデルが25g。どちらも『BALMUDA The Brew』独自のバイパス注湯(※)は行いますが、その湯量もそれぞれ違いますね」(太田さん)

 

※バイパス注湯……3/4ほどの湯量でコーヒーを抽出したあと、コーヒーサーバーに残り1/4ぶんのお湯を注ぎ“ストロング&クリア”を実現する「BALMUDA The Brew」ならではの機能

↑それぞれの豆の既定量がこちら。よく見ると左の通常モデルのほうが、コーヒー豆(挽いた粉)が多くなっています

 

では、スターバックスのコーヒー豆を使うならどんな種類がいいのでしょうか。こちらは、より詳しい江嵜さんに質問。すると、フレーバーに個性があるタイプがオススメと言います。

 

「ブレンドコーヒーとシングルオリジン(単一農園・単一品種)のどちらがよいかといえば、やはりシングルオリジンでしょう。なぜなら、基本的に豆の個性や繊細な風味をより感じられるのがシングルオリジンだからです。例えば、極めて希少で高価ですが『ゲイシャ種』のシングルオリジンなどはフレーバーが実に優美でオススメですよ」(江嵜さん)

 

スタバモデルはボディが豊かでまろやか&華やか

それではいよいよ、通常モデルで淹れたコーヒーと「BALMUDA The Brew STARBUCKS RESERVE LIMITED EDITION」で淹れたコーヒーの飲み比べをしていきましょう。今回使った豆は、スターバックス リザーブの「スマトラ」という高品質なタイプ。それぞれのコーヒーメーカーで同じ「スマトラ」を使い、通常モデルは「REGULAR」、スタバモデルは「Hot」で同時に抽出し、飲み比べを行いました。

↑左が通常モデルで右がスタバモデル。まずは蒸らし、そしてドリップ。太田さんの言う通り、注湯の強弱や「注ぐ・止める」のタイミングなどに違いがあります

 

「それぞれのフィルターの中をよく見比べてください。スターバックスモデルのほうが、豆のふちに見えるお湯が多いはずです。イメージでいうと“浸って落とす、浸って落とす”。つまり、十分に豆をお湯に浸らせてドリップする、という工程を繰り返すんです」(太田さん)

 

見てみると、確かにスタバモデルのコーヒー豆のほうがお湯を多く含んでいる印象。使用する豆の量が少ないことも関係しているかもしれません。

↑右のスタバモデルのコーヒー豆のほうがお湯を多く含んでいる印象があります

 

実際に飲み比べてみると、やはり明確な違いがありました。どちらも香り高く、「スマトラ」のコクの深さや甘やかでスパイシーな印象がしっかり出ています。そのうえで、通常モデルで淹れたほうはクリアでブライト。スタバモデルはボディの強さや、まろやかな口当たりをより豊かに感じました。また、酸味に関しては通常モデルがすっきり、スタバモデルは華やかな方向性に引き出している印象です。トータルで見ると、やはりスタバモデルのほうが豆の個性を強く引き出していると感じました。

↑同じ豆なので、コーヒーの色に違いはありませんが、味には明確な違いがあらわれました

 

というわけで、個人的にはコーヒービギナーや、色々なコーヒー豆を試したい人は通常モデルの「BALMUDA The Brew」。スタバ好きの人や、高品質なスペシャルティコーヒーにこだわっているような愛好家には「BALMUDA The Brew STARBUCKS RESERVE LIMITED EDITION」がオススメです。

 

厳選された豆を特別なモデルで淹れる体験は、家で過ごす時間をきっと豊かにしてくれるはず。スタバモデルを選んで、とことん豆にこだわってみるのも面白いのではないでしょうか。

 

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バルミューダから4.9インチの5Gスマホ登場! 「BALMUDA Phone」はスマホ選びの新たな選択肢となるか

バルミューダは11月16日、新ブランド「BALMUDA Technologies」および製品第1弾となるスマートフォン「BALMUDA Phone」を発表しました。国内キャリアではソフトバンクが独占販売し、同時にSIMフリー版(税込10万4800円)が発売されます。

↑「BALMUDA Phone」

 

これまでバルミューダといえば、トースターや空調製品などほかにないデザインの生活家電を手掛けてきました。そんな「家電メーカー」が作ったBALMUDA Phoneとは、どんなスマホなのでしょうか。詳細を見ていきましょう。

 

目指したのはコンパクト&エレガント

発表会に登壇したバルミューダの寺尾玄 代表取締役社長は、スマートフォン開発に至った2つの理由を説明しました。1つは、「いまのスマホはどれも画一的である」こと。もう1つが、「大型化が止まらず、人は画面ばかり見るようになった」こと。そうしてBALMUDA Phoneは、ユーザーの新たな選択肢として開発されました。

↑「スマホを使うわれわれがスマートではなくなってきている」と寺尾社長

 

BALMUDA Phoneの最大の特徴は、その本体デザイン。ディスプレイサイズはなんと4.9インチという小ささで、手のひらに収まるほどコンパクトです。さらにおもしろいのが、本体がすべて曲線によってデザインされている点。手のひらが触れる背面は緩やかなラウンド形状をしていて、エッジ部分やディスプレイ表面までもわずかにカーブしています。

↑本体サイズは、約123mm(H)×69mm(W)×13.7mm(D)。重量は約138g

 

背面の質感にもこだわっており、「河原に落ちている小石」をイメージしてわずかに凹凸の加工が施されています。また、革製品のように使っているうちに味わいが出てくる仕掛けになっているそう。

↑背面はゆったりと丸みのある形状で、表面にわずかな凹凸がある。中央にバルミューダのロゴ

 

サイズや形状は、直線がない人間の体になじむようにと寺尾社長が自らデザイン。1日に何回も手に取るスマホだからこそ持ちやすさを最重要視した結果、このサイズが最良であるという結論になったといいます。

 

実際に手に取ると、そのコンパクトさとフィット感に驚きます。また、曲線のデザインが視覚的な「デバイスっぽさ」を和らげ、自然的な印象をもたらしているように感じました。

↑iPhone 13(左)とサイズを比べてみた

 

スマホの基本スペックも見ていきましょう。OSはAndroid 11、CPUはクアルコムのSnapdragon 765を搭載し、5Gに対応します。メモリは6GB、ストレージは128GB。バッテリー容量は2500mAh(USB Type-Cポートを搭載、ワイヤレス充電にも対応)。

 

4.9インチのディスプレイは、フルHD(1920×1080)の解像度。指紋認証に対応し、背面の電源ボタンが指紋センサーを兼ねています。Felicaにも対応するため、おサイフケータイを利用可能。IPX4相当の防水性能、IP4X相当の防塵性能を搭載します。

↑背面の左上に電源ボタンを搭載。左手で持ったときに自然と人差し指が当たる位置にあるためスムーズにロック解除できそうだ

 

↑本体左側に音量ボタンを搭載

 

スペックを見たかぎりでは、いわゆるミドルハイクラスに相当する性能といえそうです。

 

基本アプリも自社設計。“画面を見る時間を減らすため”の工夫

BALMUDA Phoneのための設計は本体だけではありません。身のまわりの道具が集約されたスマホだからこそ、普段使いのアプリにバルミューダらしい工夫をしたといいます。

 

「カメラ」アプリは、「ムービー」「フォト」「料理」「人物」「夜景」の5つの撮影モードを用意。とりわけ料理モードは、バルミューダの料理撮影のノウハウをつぎ込んだと自負しています。夜景や料理モードで撮影してみると、シャッターボタンを押してから撮影終了まで数秒がかかり、その間にモードごとに最適な処理を施しているようでした。

↑各モードをタップして切り替え可能。非常にすっきりしたUIも特徴だ

 

予定管理を行う「スケジューラ」アプリは、縦軸を日付、横軸を時間という新しい表示方法を考案。ピンチ操作で日ごと、週ごと、月ごとなど自由に表示範囲を調整できます。もちろん、Googleカレンダーなど外部のスケジュールサービスとの同期も可能です。また、「メモ」「計算機」といったアプリでも、新たな管理方法や機能を搭載しています。

↑週や月で表示を区切らない、シームレスな新しいカレンダー。古来のカレンダー表示はスマホには適さない、と寺尾社長は話していた

 

↑「計算機」アプリは4桁ごとにコンマを入れる「億万」表示に切り替えられる

 

さらに、これらの機能はアイコンをタップするのではなく、ホーム画面から直感的な操作で呼び出せるのも特徴。ホーム画面を複数回タップしたり、壁紙のストライプ線をなぞったりして各アプリを起動できます。このように、デザインと操作性が結びついたショートカットも、バルミューダらしい工夫だと感じました。

↑ホーム画面の配色や、ショートカットで呼び出すアプリはカスタマイズ可能

 

こうした工夫は、ただ便利だからという理由ではなく、作業を時短する=スマホの画面を見る時間を減らすねらいがあると寺尾社長は言います。スマホというものはあくまでも人間が使う補助道具にすぎないとし、生活をより良くするための工夫であると説明していました。

 

これらのアプリはBALMUDA Phoneでしか利用できないようになっています。また、来年以降にはさらなるアプリの提供を目指しているとのことです。

 

あれもこれもできるのがスマホの便利なところ。しかし、そのスマホにとらわれすぎているという実感も多くの人が抱いているのではないでしょうか。BALMUDA Phoneはひときわ小さなボディに目がいきますが、手に取ると「スマホはあくまで補助道具であり、画面を見る時間を減らすべき」という思いや狙いがよく反映されていることがわかります。持ちやすさやアプリの使いやすさは、使えば使うほど実感できるのでしょう。

 

BALMUDA Phoneは11月17日よりバルミューダ、ソフトバンク両社のオンラインストアで予約を開始。発売は11月26日(水)を予定しています。

 

また11月19日には初の旗艦店「BALMUDA The Store Aoyama」がオープン。同店でBALMUDA Phoneの体験、契約ができるとのこと。トースターや扇風機などの製品も店頭にならび、体験・購入ができます。

↑旗艦店ではバルミューダの製品を体験できる

 

↑バルミューダの代名詞ともいえるトースターなどの家電製品も店頭に並びます

 

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ShortとTallも選べる!「自宅スタバ」を実現するバルミューダのコーヒーメーカー発売

バルミューダは、スターバックスの体験を自宅で楽しめるコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew STARBUCKS RESERVE LIMITED EDITION」(バルミューダ ザ・ブリュー スターバックス リザーブリミテッドエディション)を発売しました。11月2日よりバルミューダオンラインストアにて予約受付を開始。発売は12月上旬を予定しています。スターバックス リザーブロースタリー東京および、スターバックスオンラインストアでは、11月8日より先行発売します。価格はり6万4,900円(税込)となっています。

スターバックスの豆に合わせた特別な抽出レシピ

本製品は、同ブランド独自の抽出法「Clear Brewing Method」(クリア ブリューイング メソッド)により、ストロングな味わいとクリアな後味を実現したオープン ドリップ式コーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」とSTARBUCKS RESERVEがコラボレーションした特別モデルで す。お店のおいしさを再現するために、スターバックス の豆に合わせた注湯メソッドを開発。温度制御、注湯の量と間隔、バイパス注湯とすべての過程において専用のレシピで抽出します。抽出モードはHotとIcedの2つです。また、店舗で注文するときと同様に、ShortとTallからサイズを選べるようになっています。

↑スターバックスの豆に合わせた注湯メソッドで、家に居ながらお店の味を楽しめます

 

カラーは、鮮やかなカッパーと、ダーククローム。スターバックス リザーブの洗練され た世界観を凝縮したデザインが魅力です。キッチンはもちろん、リビング、コーヒー コーナーなど、自宅のお気に入りの場所で楽しめます。

↑マットブラックとカッパーのコントラストが上品です

 

↑キッチン、リビング、どこに置いても◎

開発者は筋金入りのマニアだった! バルミューダのコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」のこだわりを聞く

10月1日が「国際コーヒーの日」ということもあって、本格的な秋の到来とともにコーヒー業界がザワついている今日このごろ。コーヒーといえば、今年は家電業界もかなりアツいのです。なぜなら、あのバルミューダがコーヒーメーカーを発表したから。その名も「BALMUDA The Brew(バルミューダ ザ・ブリュー)」! 価格は5万9400円(税込)で、2021年9月8日からバルミューダのオンラインストアで予約受付が開始されています(※)。

※10月2日時点では11月中旬出荷予定

↑「BALMUDA The Brew」のサイズは幅140×奥行297mm×高さ379mm(取っ手含む)、質量は約3.4kg。サーバー容量は約500ml、水タンク容量は約490ml

 

新製品体験会では、密を避けるためにテーブルに分かれて説明がなされました。GetNavi/GetNavi webチームを担当してくれたのは、開発のリーダー・太田剛平(たけひら)さん。根掘り葉掘り聞いたことを中心に、味わいのレビューなどもお届けします!

↑「BALMUDA The Brew」の開発リーダーはこの方。バルミューダの商品設計部、ソフトウェア設計チームマネージャーの太田剛平さんです

 

濃く淹れたコーヒーにあとからお湯を注ぐ手法を採用

BALMUDA The Brewが目指した味は「ストロング&クリア」。コーヒー豆が持つ香ばしさ、苦み、華やかさを引き出しつつ透明感のある余韻を生み出せるのが特徴とのこと。この味わいを実現するのが「Clear Brewing Method(クリア ブリューイング メソッド)」という独自の抽出法です。

↑ブランドロゴはあえて側面などには表記せず、注湯口の部分に

 

蒸気で包み込んで焼くトースターなど、これまでもバルミューダは既成概念にとらわれない斬新なプロダクトを世に送り出してきましたが、「Clear Brewing Method」もまさにそれ。特に、3/4ほどの湯量でコーヒーを抽出したあと、「バイパス注湯」という手法でコーヒーサーバーに残り1/4ぶんのお湯を注ぐ点がきわめてユニークです。

↑指を指している部分が「バイパス注湯」の経路

 

「ストロング&クリア」という言葉通りの味わいだった

抽出について、より具体的に見ていきしょう。「Clear Brewing Method」は3つのテクノロジーから成り立っています。1つは先述の「バイパス注湯」。もう1つは注湯温度の緻密な温度制御。そして、コーヒー豆の個性を引き出す0.2ml単位の正確なドリップです。

↑コーヒーの種類は、レギュラー、ストロング、アイスと3つのモードから選べます。1回の抽出における量は1~3杯

 

操作はシンプルで、ペーパーフィルター、挽いたコーヒー豆、水などをセットしたら電源を入れてモードと杯数を選びスタートボタンを押すだけ。前回の設定は記録しているので、同じでいいならよりスムーズです。電源を入れると同時に加熱が始まり、60~90秒で適正温度に。注湯口には5つの孔があり、そこからシャワーのようにお湯が噴出します。最初は杯数に応じて25~40秒蒸らし、その後じっくりと本抽出。

↑抽出中は古時計の振り子をイメージした「チックタック」という動作音が。抽出中はオレンジ色のランプが灯るのも特徴です。お湯はプロのハンドドリップのように少しずつ、インターバルをおいて注がれます

 

3/4が注がれると「バイパス注湯」の出番。こちらは真空二重構造のステンレス製コーヒーサーバーに対して注湯されます。

↑「バイパス注湯」を行っているところ。なお、「バイパス注湯」はレギュラーモードのみに適用され、ストロングは4/4すべてが濃いコーヒーの味に。さらにアイスは氷で満たしたグラスに抽出するため、より濃い味となります

 

抽出時間は杯数などによりますが、4~7分で終了。完了音が鳴って自動的に電源が切れますが、同時に内部の水分を飛ばすためのヒーター加熱なども行われます。この一連の流れのなかで細かい温度制御がなされ、注湯口では93℃から82℃まで徐々に温度を下げて抽出。ラストの「バイパス注湯」では86℃のお湯で仕上げていきます。

↑温度制御の一例。太田さんによると「従来のコーヒーメーカーの常識を覆す緻密な温度制御」とのこと

 

レギュラーで抽出した一杯を飲んでみると、ボディはこっくりしていて余韻はスムーズ。華やかな香りもしっかり感じられます。確かに「ストロング&クリア」というのも納得。今回使用した豆はスターバックスコーヒーの「TOKYO ロースト」とのこと。この豆はコクやまろやかさに特徴があるタイプで、「BALMUDA The Brew」はその個性をまっすぐ届けてくれたのではないかと思います。

↑浅すぎず、深すぎずのミディアムロースト。ビター感と華やかな香りをしっかり感じられます

 

おいしい部分を抽出し、雑味を排除するので豆の種類は選ばない

その後、開発のリーダー・太田さんがわが取材班のテーブルに来てくれたので、いろいろとお話をうかがいました。まずはドリッパーの話から。

 

「ドリッパーの形は、一般的に台形か円錐形の2つ。前者はお湯を溜めつつ出すのでゆっくり、後者は溜めずに出すので速いという特徴があり、『BALMUDA The Brew』は後者ですね。遅いか速いかは一長一短で、台形は雑味が出にくいのですが、豆本来のおいしさも出にくいんです。一方、円錐形はおいしさをダイレクトに出しやすいぶん、雑味も出てしまいがち。

 

この雑味を防ぐために、適切な湯量を適切なタイミングでコーヒー豆に注げるよう、ソフトウェア制御でしっかりコントロールしています。温度管理もそうですね。いかにコーヒー豆のおいしい部分だけを抽出できるかを考えて、ネガティブな風味が出る温度までは上がらないようにしているんです」(太田さん)

 

このほか、味の劣化につながるためにサーバーを保温する機能をカット。そのぶん真空二重構造のステンレスを採用し、事前にスチームで温めることで温度の低下を抑えたことも隠れたポイントなのだとか。

↑円錐型のドリッパーを手にする太田さん。ちなみに、ぺーパーフィルターの端のほうにお湯がかかると、そこからお湯が抜けてしまうため注意が必要。その点、「BALMUDA The Brew」では、端にお湯がかからないようしっかり制御されています

 

筆者が気になったのは、豆の個性をどう生かすのか? というところ。例えば、今回のスターバックスの豆より酸味が豊かで、フルーティな豆を使った場合はどうなるのでしょうか?

 

「『BALMUDA The Brew』は豆の種類も焙煎の浅深も選びません。なぜなら、コーヒー豆のおいしい部分を抽出し、ネガティブなえぐみや雑味を排除するのが『Clear Brewing Method』だからです。酸味の豊かな浅煎りのタイプは、より繊細かつエレガントな味で抽出してくれますよ」(太田さん)

 

開発者はもともと筋金入りのコーヒーマニアだった!

ところで太田さんは、本機を開発するにあたってコーヒーについて勉強したのでしょうか?

 

「私がもともとコーヒー好きなんです。ハマり始めたのは中学生ごろからで、この10年ぐらいで焙煎もやるようになりました。個人所有は家庭用のロースターですが、プロ用の焙煎機を持っている友人がいまして、それを使ってロックフェスでコーヒーショップを出店したこともあります。海外のコーヒーの産地も訪れましたし、あくまでアマチュアですが、実はカッピング(コーヒーの香りや味を評価すること)の資格を持っているんですよ」(太田さん)

↑「BALMUDA The Brew」の目指す味として、どこかの喫茶店をベンチマークはしていないと太田さん。むしろさまざまな店を飲み歩いて、よりコーヒーの奥深さを学んだと言います

 

なるほど、プロジェクトが始まるはるか前から筋金入りのコーヒーマニアだったんですね! コーヒーメーカーの開発には、この上ない適任だというのがよくわかりました。

 

「もともとコーヒーメーカーの構想は2015年発売の『BALMUDA The Toaster』のときにはすでにありましたが、難航をきわめて時間がかかりました。ということで、コーヒー関連では先に『BALMUDA The Pot』が世に出たんです。今回の『BALMUDA The Brew』が本格始動したのは2019年ごろ。約2年半かかりました」(太田さん)

↑こちらはアイスで抽出。水出しで淹れたかのようにスムースで、深みがありながらもゴクゴク飲める軽快さがありました

 

外観やサイズ感のこだわりについては、まず抽出の所作を目で直接楽しめるようオープンスタイルにしているとのこと。また、キッチンなどにもすっきり置けるよう、横幅はスリムな14cmに収め、そこから抽出量を計算していまの高さにしているといいます。

 

いろいろ話を聞くと、やっぱりバルミューダのプロダクトは見どころが多くて面白い! 10月7日からは、バルミューダ製品の正規販売店にて順次販売を開始するとのことなので、ぜひチェックしてみてください。

目が覚めるような味わいとクリアな後味を実現したバルミューダのコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」が登場

バルミューダは9月8日、オープンドリップ式のコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」を発表。同日からバルミューダオンラインストアやブランドショップをはじめ、主要家電量販店・百貨店・インテリアショップなどで予約受け付けを開始します。価格は5万9400円(税込)です。

 

BALMUDA The Brewは、厳密な温度制御、コーヒー豆の個性を引き出す0.2ml単位の正確なドリップ、バイパス注湯の、3つの独自抽出方法を採用。これにより、目が覚めるようなストロングな味わいとクリアな後味を実現したといいます。

 

 

注湯温度は、独自のテクノロジーを採用し、蒸らしは93度、抽出は92~82度、仕上げは86度などと、工程ごとに最適な温度のお湯を瞬間的に沸かします。この温度制御によって、理想的な味わいを実現したとのこと。

 

 

また、ドリップにおいては、蒸らし時間や注湯の量、注湯の速度を自動で観測し、的確な間隔で適量の湯を0.2ml単位で落とします。これにより、豊かな香りや味わいを凝縮させるとしています。また、ドリッパーには、台形型ドリッパーに比べて、豆の成分を引き出しやすく、雑味が出にくい円錐型ドリッパーを採用しています。

 

さらにクリアな後味にするため、ドリッパーとは別の注湯口を搭載。仕上げ時に湯を加えることで、クリアな後味を実現しているそうです。

 

本体サイズは幅140×奥行き297×高さ379mmで、重さは約3.4kg。また、抽出量はレギュラーで約360mlまで、アイスコーヒー仕様で約225mlとなっています。なお、抽出時間は約4~7分です。

バルミューダ、タンクなしで本体に直接給水できる人気加湿器「Rain」の2021年度モデルを発売

バルミューダは9月1日、加湿器「Rain」の2021年度モデルの販売を開始しました。価格は4万9500円(税込)です。

 

Rainはタンクレスを実現した加湿器。水を本体上部から注ぎ入れるだけで給水ができます。その給水のしやすさと、4.2Lのタンク容量の大きさによる長時間加湿から、ロングセラー商品として好評だそうです。

 

本体デザインも特徴で、本体上部にある有機ELディスプレイ周りのコントロールリングを回したり、クリックしたり、長押ししたりで操作が可能。ボタンなどはありません。ディスプレイを見ながら、メニューの選択や決定などを操作できます。また、ディスプレイには、風量や給水時の水量を表示。必要な情報を確認できます。

 

 

 

加湿方式は気化式を採用。人が快適だと感じられる約50%の湿度を自然に作り出すとしています。さらに、本体には取り入れた空気に含まれる細菌を分解する酵素プレフィルターを搭載。これにより、ホコリや雑菌を取り除いた、清潔な空気を加湿して送り出すといいます。

 

 

Rainの適用畳数目安は約17畳まで(プレハブ洋室の場合)。また連続加湿時間の目安は最大で25時間となっています。このほか、運転音は6~42db、消費電力は2~23Wです。

 

本体サイズは約幅350×奥行き350×高さ374mm、重さは約5.7kg(タンクが空のとき)。

バルミューダからコーヒーメーカー登場か、サイトに製品チラ見せ

↑バルミューダのサイトから

バルミューダのWebサイトで、「新製品 BALMUDA The Brew 2021.9.8」というティーザーページが公開されています。

 

ページには、「バルミューダがお届けする、最良のコーヒー体験」と書かれているほか、コーヒーメーカーのようなシルエットが見えます。詳細は書かれていませんが、9月8日に「BALMUDA The Brew」という名称のコーヒーメーカーが登場するものと思われます。

 

トースターを始め、調理家電で話題を呼ぶ製品を次々に投入してきたバルミューダだけに、今回登場する製品にも注目が集まりそうです。

バルミューダの大人気トースターがひっそり進化していた! 新旧焼き比べで「やっぱりパンがウマい」と再確認

高級トースターの代名詞ともいえるのが、バルミューダの「BALMUDA The Toaster(バルミューダ ザ・トースター)」です。BALMUDA The Toasterは2015年に初代モデルが発売され、「トースターが変わるだけでパンがここまで美味しくなるのか!」と多くのユーザーに衝撃を与えました。そんなBALMUDA The Toasterですが、実は昨年2020年にひっそりとリニューアルしています。そこで、ここでは新BALMUDA The Toasterのどこが進化したのか、味や使い勝手をじっくり試してみました。

↑BALMUDA The Toaster(直販価格2万5850円・税込)【SPEC】本体サイズ:幅357×奥行き321×高さ209mm、質量:約4.4kg、定格消費電力:1300W、付属品:5ccカップ、取扱説明書(保証書付き)、ガイドブック

 

そもそもBALMUDA The Toasterはどこがすごいの?

BALMUDA The Toasterが登場したのは2015年。それまでトースターといえば、上下にヒーターがあり、設定した時間加熱するという単純な構造でした。そんななか、BALMUDA The Toasterは「水蒸気による熱制御」「食材に合わせた細かな加熱コントロール」という新しい機能を追加。本体上部の給水口から5ccの水を入れ、庫内にスチームを充満させることで素早くパン表面に熱を伝えます。これにより、従来のトースターよりも外側は薄くカリカリ、中はしっかり水分が残ってモチモチとしたトーストが焼けるのです。個人的に、この「水を入れる」という一手間が「面倒」と感じるか「(美味しいパンが食べられる準備として)ワクワクする」と感じるかが、BALMUDA The Toasterを購入する判断ポイントのひとつです。

↑本体上部に給水口があり、ここに専用カップで5ccの水を給水してパンを焼き上げます

 

↑扉上部に給水カバーがあり、扉の開閉で自動的に口がカバーされるのでホコリが入りません。カバーを外したり付けたりする手間が必要ないのは嬉しいポイントですね

 

もうひとつの革新的機能が「細かな温度コントロール」。BALMUDA The Toasterには食パンを焼く「トーストモード」のほか「チーズトーストモード」「フランスパンモード」「クロワッサンモード」があり、それぞれの食材に合わせて1秒単位で細かく温度制御をします。たとえば、トーストモードでは60℃前後でパンの中のデンプンをアルファ化させてモチモチ感を蘇らせ、160℃で表面をカリッと焼き締め、最後に220℃で焦げ目をつけて香ばしさを演出します。一方、チーズトーストはパンの上の食材にしっかりと火を通すために上面ヒーターを強めに設定。チーズ以外でさまざまな具材をのせて焼く場合にも適したモードです。

↑チーズトーストモードでハムチーズトーストを焼いているところ。扉の窓からしっかり焼き色をチェックすることができます

 

↑このチーズのしっかりとした焼き色がBALMUDA The Toasterチーズトーストモードの特徴! チーズのトロッと感と香ばしさを両方味わえます

 

BALMUDA The Toasterで個人的に気に入っているのがフランスパンモード。このモードでは、厚みのあるフランスパンでも上部が焦げず、表面はパリッとしつつも中までふっくら柔らかく加熱できます。従来までの「ヒーターをON/OFFするだけ」のトースターではできなかった焼き方です。

↑時間がたってふにゃふにゃになったバタールをBALMUDA The Toasterにセットしたところ。背が高いので、パン上面とヒーターの位置がかなり近くなることがわかります(取扱説明書には、食材の高さは5.5cm以下と記載)

 

↑フランスパンモードの標準焼き時間は3~4分。写真は3分半焼いたパンですが、上面が焦げていないのがわかります。ですが、手で割ってみると表面はパリパリ! しかも中までしっかり加熱されています

 

ちなみに、バルミューダの公式ホームページには多くのBALMUDA The Toasterを使用したオリジナルレシピを用意。時間があるときに、オリジナルレシピを試してみるのも楽しみのひとつです。

↑あらかじめフライパンで肉に焼き色をつけ、BALMUDA The Toasterで仕上げるローストビーフ

 

↑ローストビーフはフランスパンモードで10分焼くことで、中まで美しいピンク色に仕上がりました

 

↑個人的に大ヒットだったのが食パンに焼きのり、バター、しょうゆで作る「のりトースト」

 

新モデルで何が変わったのか?

BALMUDA The Toasterがリニューアルしたと先述しましたが、実は見た目はほとんど変わっていません。このため、新旧モデルを並べても、カラー以外はパッと見ても違いに気付かない人が多いと思います。ただし、よくみると給水カバーが小さくなっていたり、ドアの窓部分が従来よりも少しだけ奥まっていたりするなど、両モデルを並べるとわかる違いはあります。

↑一見すると違いがわかりにくい新旧モデル。左が旧モデル(2017年発売)で右が新モデル(2020年発売)

 

↑新モデル(右)は給水カバーが小さくなり、パンの出し入れ時に従来より邪魔になりにくくなりました

 

一目でわかる違いは操作部。モード切替表示が「どのモードを選んでいるか」がひと目でわかるデザインになり、主操作部はボタン中央に「電源ON/OFF」のボタンが付きました。BALMUDA The Toasterは旧モデルの完成度が高く、現在も旧モデルを売っている店がありますが、新旧の違いはダイヤルに電源ボタンがついているかどうかでチェックすると間違いありません。

↑本体左側のモード変更ボタン。新モデル(右)はモードアイコンの間にラインをデザインすることで、現在選んでいるモードがわかりやすくなっています

 

↑新モデル(右)のボタンは電源とタイマーが一体化。従来品(左)はタイマーを回すと自動的に電源ONになっていましたが、新モデルからは電源を自分で入れる必要があります

 

このほか、さまざまな細かな違いはあるのですが、個人的にデザイン面で一番うれしい進化が「焼き網」のデザイン変更。従来は焼き網にフックがついており、このフックを本体に引っかける必要がありました。一方、新モデルの焼き網のセットは本体のフレームに「のせるだけ」。脱着が簡単なので洗うのも簡単です。またBALMUDA The Toasterには金属トレイが付属しないため、網にアルミホイルなどを巻き付けて調理することもあるのですが、ホイルを焼き網にぐるっと巻き付けて、ポンとフレームに乗せられるのも手軽です。

↑揚げ物の調理やオーブン調理など、汁や油が垂れる調理などにはアルミホイルを活用。新モデルでは焼き網にホイルを巻き付けて利用できるようになりました

 

新旧モデルで違いを感じたモードは?

リニューアルに際して、各モードの加熱コントロールも改良しているといいます。そこで、今回は新旧モデルでパンの焼き比べもしてみました。一番気になるトーストモードは、従来より焼き色が薄くなった印象。また、旧モデルは裏面の焼き色が少し濃い目の印象だったのですが、新モデルでは裏面の焼き色が比較的均一になっている気がします。味と食感は新旧どちらも一般的なトースターより断然美味しく、大きな違いはそこまで感じませんでした。ただし、新モデルのほうが裏側が焦げすぎずに上手く焼けると思います。

↑新旧モデルの「トーストモード」3分半で6枚切りトーストを焼いてみたところ(上2枚が新モデル、下2枚が旧モデル)。いずれも中央の焼き色が濃いめ。写真は2枚焼きをしましたが、1枚焼きだとほぼ焼きムラはありません。味は両モデルともに外が薄くカリッとしており、中はふんわりモチモチ! バターをつけなくても香ばしさと食感の豊かさだけで美味しくトーストが食べられます

 

↑裏面の焼き色(上2枚が新モデル、下2枚が旧モデル)

 

ちなみに、比較的違いがあるかも? と感じたのはクロワッサンモード。スーパーの安いふにゃふにゃのクロワッサンを新旧モデルで焼いてみました。両モデルともに驚くほど表面がパリパリ、中はふっくらと仕上がります。ただし、新モデルのほうが焼き上がり直後のパリッと感が強く感じられました。

↑左2個が旧モデル、右2個が新モデルのクロワッサンモードで焼いたクロワッサン。焼き色はほぼ同じに見えるのですが、焼き上がり直後のパリッと感は明らかに新モデルのほうが上

 

ところで、BALMUDA The Toasterでは水を使わない170/200/230℃のオーブン機能(クラシックモード)もありますが、こちらは従来モデルとほぼ変わりなし。試しに170℃モードでクッキーを焼いてみたところ、庫内奥側が強く焼けてしまいました。オーブン機能に関してはコンベクションオーブンには勝てません。ただし、グラタン等の「焼き色をつけるだけ」程度の調理なら問題なくこなせます。

 

美味しいパンが食べたいならBALMUDA The Toasterは買い!

BALMUDA The Toaster発売以降、各メーカーが高機能トースターの開発をスタート。いまではフランスパンモードやクロワッサンモードを搭載した、食材に最適な加熱コントロールができる製品も続々と増えています。しかし、今回のレビューでBALMUDA The Toasterはそういった後発製品と比較しても、新旧モデルともにトップクラスの美味しさだと実感しました。

 

また、リニューアル後もほとんどデザインは変わっていませんが、これはある意味旧モデルのデザインが完成されていることの裏返し。今みても「カッコイイ」と思わせられる希有なシリーズです。

 

今回は2017年の旧モデルと2020年発売の新モデルで比較しましたが、前者のユーザーもそろそろ買い換えを検討する時期かもしれません。個人的に、いま旧製品を問題なく使えているなら、無理に買い換えをしないでも良いのではないかと思います。加熱制御はリニューアルに際して再調整されていますが、パンの味に関してはそこまで大きな変化は感じません。ただ、細かな点で使い勝手が向上しているので、不具合などで調子が悪くなってきているなら買い換えもアリだと感じました。

 

【キャンペーン情報】

バルミューダオンラインストアでは購入特典にBALMUDA The Toasterのオリジナルレシピブックをプレゼント。また、オンラインストアおよび店頭で30日間の返金保証キャンペーンを実施中。

 

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バルミューダが家電以外のIT・AV機器を扱う新ブランド「BALMUDA Technologies」発表

 

バルミューダは8月6日、IT機器やAV機器などの技術集積度の高いとする製品を扱う新ブランド「BALMUDA Technologies」を発表。

 

第一弾は、2021年5月に発表した5Gスマートフォンを予定しているそうです。その後は、IT機器やAV機器などの製品をラインアップするほか、それらに関するアプリケーションやサービスの展開を予定。

 

バルミューダは、BALMUDA Technologiesの展開によって、ユーザーに驚きや感動、喜びを届けていきたいとしています。

 

なお、2021年11月以降に予定している5Gスマートフォンの発表に合わせて、バルミューダ初の旗艦店「BALMUDA The Store Aoyama」が東京・青山に誕生します。ブランドの世界観が表現された空間で、バルミューダの製品すべてを体験できるとのこと。

 

 

オープン予定は2021年11月以降としています。

デュアルブラシが掃除を変える!家電プロレビュアーが解説する最新「コードレススティック掃除機」選び

自宅にいることが多くなった今、コンパクトで手軽に掃除ができる「コードレス掃除機」の需要がますます拡大しています。それに伴い、各メーカーから高性能モデルが続々と登場。なかでも最近発売が続いているのが、ヘッドに2本のブラシを搭載した、“デュアルブラシ型”の掃除機です。

 

2020年末に話題となったバルミューダの「BALMUDA The Cleaner」や、ダイソンの「Dyson omni-glide」は、デュアルブラシ掃除機の代表例。今回は、デュアルブラシのメリットや搭載モデルの選び方を、家電プロレビュアーの石井和美さんに教えていただきました。

 

コロナ禍で変化した掃除機トレンド
今後はますます「手軽さ」が求められる時代へ

技術革新により、ますます進化するコードレス掃除機。そのトレンドと、背景にある消費者のニーズはどう変わってきているのでしょうか?

 

「コードレス掃除機は『吸引力が弱い』というイメージを持つ人が多かったため、これまでは吸引力の強い掃除機に注目が集まっていました。でも、そのニーズはコロナ禍で変化しつつあると感じています。

家にいる時間が長くなり、掃除をする頻度が増えた今、消費者のニーズは『より気軽にサッと掃除ができる掃除機』へとシフト。扱いやすい軽量化モデルや、力を入れなくてもごみを吸うことができるもの、手入れが簡単なものなど、“手軽さ”をより追求した掃除機が多く発売され、人気を博しています」(家電プロレビュアー・石井和美さん 以下同)

 

こんな人にオススメ! 注目の“デュアルブラシ掃除機”4モデル

ブラシが2つあるデュアルブラシ掃除機も、“掃除の手軽さ”を追求した上で開発されたものばかり。とはいえ、その目的と方向性は各社さまざまだと石井さんは話します。現在発売されている4つのデュアルブラシ掃除機の特徴と、どういった人に向いているのかを、解説していただきました。

 

1. 話題をけん引する、独自の浮遊感が魅力の「BALMUDA The Cleaner」

バルミューダ「BALMUDA The Cleaner」
5万4000円+税

 

デュアルブラシ掃除機の国内での先駆けとなったのが、2020年11月に発売されたバルミューダの「BALMUDA The Cleaner」。独自の「ホバーテクノロジー」により、浮遊感のあるかけ心地を実現しています。

 

「『BALMUDA The Cleaner』は、2つのブラシを内側に回転させることで床との摩擦を減らし、浮いているかのような感覚で掃除できるのが最大の魅力です。さらに、ヘッドが360度くるくると回転するため、操作は自由自在。いろいろな方向に動かすことができるので、これまでの“押して引く”掃除スタイルよりも、短時間でササッと掃除することが可能になりました」

 

↑起動するとヘッドに搭載された2つのブラシが内側に回転し、床との摩擦を軽減。まるで浮いているかのような感覚で掃除が可能です

 

↑柄が長いので、両手で持ちながらほうきのように掃除することが可能。たたずまいもスタイリッシュで、どんなインテリアにも馴染むデザイン性も魅力

 

「ヘッドが大きめなので、広いフローリングのある家にお住まいの方にはオススメです。しかし、浮遊感がある分、少し吸引力は弱め。カーペットやラグが多いお部屋にはあまり向いていないかもしれません。

また、稼働中はとても軽いかけ心地なのですが、本体自体の重さが3.1kgあり、持ち上げたり移動させたりする際は重たく感じる人も多いかもしれません。そのため、女性よりも男性にオススメしたい掃除機ですね。浮いているかのようなスムーズなかけ心地はとても気持ちいいので、パートナーの男性に掃除をしてもらうきっかけにもなるのでは、と思います」

 

【Spec】
・製品重量=約3.1kg
・最長稼働時間=標準モード30分・強モード10分
・付属品=ハンディハンドル・すきま用ノズル・充電スタンド・充電アダプター・メンテナンスブラシ

 

2. ダイソン史上、最高の操作性を兼ね備えた「Dyson omni-glide」

ダイソン「Dyson Omni-glide Complete (SV19 OF)」 
6万4900円+税

 

韓国で2020年7月に先行発売され、好評を博していた「Dyson omni-glide」。2021年4月に満を持して、日本でも発売となりました。「BALMUDA The Cleaner」と同様、2つのブラシを搭載することで“浮遊感”と“自由自在な操作性”を実現した、ダイソンの掃除機のなかでもより操作性に特化したモデルです。

 

↑「オムニダイレクショナル フラフィクリーナーヘッド」には、360度回転するホイールと、2本のブラシを搭載。床面との抵抗を抑え、スムーズな操作が可能となりました

 

「バルミューダの『BALMUDA The Cleaner』と同じように、2本のブラシの効果で床を滑るような、なめらかなかけ心地を実感できる掃除機です。縦にも横にも動かすことができるので、障害物の周りもストレスなく掃除することができます。従来モデルと比べると吸引力が弱いと感じる人もいるかもしれませんが、押しても引いても大小のごみをよく吸い取ってくれるので、より効果的に掃除できます」

 

↑「ミニモーターヘッド」に付け替えれば、ハンディクリーナーとして布団やマットレス、車の中なども掃除可能。その他にも、高所の掃除に便利な「コンビネーション隙間ノズル」や、机の上の掃除に最適な「卓上ツール」が付属しています

 

「バルミューダと異なっている点は、『フローリング専用』と言い切っているところ。しかし、付属のアタッチメントである『ミニモーターヘッド』に付け替えれば、ちょっとしたラグの上なども掃除可能です。広範囲は大変かもしれませんが、玄関やキッチンのマットなどを掃除する際にとても便利です」

 

↑専用の自立式充電ドック。再度にはアタッチメントを収納することができ、より手軽に付け替えられます

 

「さらに注目は、専用の充電ドックが付属している点。本体と各種アタッチメントを収納できる自立式です。これまでの充電ドックとは違い、壁にネジで取り付ける必要がないので、賃貸住宅に住んでいる方も安心してお使いいただけます。ごみを見つけた時に、ぱぱっと手に取って掃除することができるのは高ポイント。こまめに掃除をしたい方にはオススメです」

 

↑ワンタッチで簡単に捨てられる仕様。フィルターやブラシバーは取りはずして水洗いが可能なので衛生的です

 

「溜まったごみの捨てやすさもメリットです。ダストボックスのボタンを押しながら下にスライドさせることで開閉し、ごみやほこりに触れることなく捨てることができます」

 

 

「また、ヘッドが小さ目でクルクルと動くので、家具の下や隙間など、細かい部分も掃除しやすいんです。ひとり暮らしの方にも向いているコンパクトな掃除機だと思います。かつ本体が1.9kgととても軽く、女性も扱いやすいモデルです。

逆に、広い家を掃除する際は、少し時間がかかってしまうかもしれません。ダイソンからはさまざまなモデルが発売されているので、自分の家に合った掃除機を選んでみてはいかがでしょうか」

 

【Spec】
・製品重量=1.9kg
・最長稼働時間=20分
・付属品=ミニモーターヘッド・コンビネーション隙間ノズル・卓上ツール・収納用ブラケット・専用充電ドック

 

バルミューダとダイソンは、より「かけ心地」や「操作性」を追求したデュアルブラシ掃除機でした。次に紹介するのは、また別の方向性で2つのブラシを搭載した掃除機です。

 

3. パワフルな吸引力でごみを逃さない「TORNEO VC-CL3000X」

東芝「TORNEO(トルネオ)VC-CL3000X」
8万7780円(実勢価格)

 

バルミューダとダイソンが、吸引力を弱めてでも使い勝手を重視したモデルなのであれば、東芝の「TORNEO VC-CL3000X」は、より吸引力を追求したパワー重視型のモデル。2本のブラシも、その吸引力を高めるために搭載されていると言います。

 

「東芝の『TORNEOシリーズ』は、メーカーのプライドをかけたフラッグシップモデルです。なかでも2021年2月に発売された最上位機種の『VC-CL3000X』には、2本の異なるブラシを搭載した新開発の『オシドリヘッド』を採用し、シリーズ史上No.1のごみ取れ性能を実現しています」(家電プロレビュアー・石井和美さん 以下同)

 

↑新開発の「オシドリヘッド」。2本の異なるブラシをそれぞれ異なる方向に回転させ、中央の吸引口に向かってごみをかきこむことができます

 

「前方のブラシは正回転、後方のブラシは逆回転と、2本のブラシを異なる方向に回転させることでごみをからめとり、中央の吸引口に集める仕様。絨毯やカーペットのごみもしっかりとかきだすだけでなく、フローリングは拭き掃除も同時に行うことができ、床の菌を99%除去する優れものです。

掃除機をかける際、押して引いてを繰り返すと思いますが、実は押している時ってあまりごみを吸い取っていないんです。しかしこの掃除機は、押した時にもしっかりとごみを吸うことができるよう開発されているので、掃除時間の短縮につながるというメリットがあります」

 

↑目詰まりしやすいサイクロン部のプリーツフィルターをなくした「フィルターレスサイクロン構造」。これにより吸引力は99%持続。さらに、強力な気流でごみを圧縮するトルネードプレス構造で、ごみを約1/4に圧縮するので、ごみ捨ても簡単です

 

「独自のサイクロン技術でゴミ詰まりを抑えているため、吸引力が99%持続。掃除中吸引力の低下を気にしなくていいので、ストレスなく掃除できます。しかし、それだけハイクラスな機能を搭載しているので、少し本体は重たく感じてしまうかもしれませんね。

とにかく吸引力重視なので、1週間分まとめて掃除したい人や、とにかくしっかり掃除をしたい! という人にオススメです」

 

【Spec】
・製品重量=約2.9kg
・最長稼働時間=標準 約 40分・おまかせ:約10分~30分・強モード 約 10分
・付属品=ふとん用ブラシ、2WAYブラシ、すき間ノズル、お手入れブラシ、充電台

 

4. 髪の毛が99%以上からまない「パワーコードレス MC-SBU840K」

パナソニック「パワーコードレス MC-SBU840K」
6万円前後(実勢価格)

 

2020年7月に発売されたパナソニック「パワーコードレス MC-SBU840K」も、2本のブラシを搭載した掃除機のひとつです。

 

「『パワーコードレスシリーズ』は、パワフルな吸引力に加えて、髪の毛やペットの毛がからみにくい『からまないブラシ』を搭載しているのが最大の特徴です。これまで紹介したデュアルブラシ掃除機とは異なり、2つの円錐状のブラシをV字に配置しているのがポイントです」

 

↑中央に向かって先端が細くなる円すい形のダブルブラシ構造を、V字に配置したヘッド。真ん中に髪の毛を集め、中央で吸い込む仕様。99%以上の髪の毛がからみつかない実証結果も

 

「それぞれのブラシを高速回転させることで、サイドでからめとった髪の毛を中央へと移動、真ん中の吸引口で吸い込むという構造になっています。さらに従来製品と比べて、ブラシの毛量を1.9倍にアップ。よりキャッチした毛がブラシにからみにくいように改良されています。

面倒なブラシの手入れの手間を軽減できるので、髪の毛の長い女性や、ペットを飼っている人にオススメしたい掃除機です」

 

【Spec】
・製品重量=2.6kg
・最長稼働時間=強 約6分・自動 約18分~30分・ロング 約40分~90分(ノズルブラシ回転オフ)
・付属品=ふとん清潔ノズル・ペタすき間ノズル・すき間用ノズル・ロングホース・充電台

 

 

デュアルブラシ掃除機と言っても、その目的と用途はそれぞれ異なっています。それぞれの機能をよく見極めて、自分のライフスタイルに合った掃除機を探してみてください。

 

【プロフィール】

家電プロレビュアー / 石井和美

家電プロレビュアー歴15年。白物家電や日用品の製品レビューを中心に、新聞、雑誌、WEB媒体や企業のオウンドメディアなどでも多数執筆中。家電をテストするための一戸建てのレビューハウス「家電ラボ」のオーナー。
HP=http://kaden-blog.net

 

「向いている」と言われて始めてみたら…バルミューダのクリーナー開発者「挑戦者ゆえの大きな苦労」と「ダブルブラシの新市場」を語る

バルミューダが2020年の11月に発売したホバー式クリーナー「BALMUDA The Cleaner」(バルミューダ ザ・クリーナー 直販価格税込5万9400円)は、独自の「ホバーテクノロジー」による浮いているような操作感と360°全方向に動かせる自在な動きで注目を浴びました。

↑BALMUDA The Cleaner。ホワイト(左)とブラック(右)のカラバリがあります。サイズは幅300×奥行165×高さ1240mm、質量は約3.1kg(フィルター含む)。運転時間は標準モード30分、強モード10分、充電時間は約4時間

 

さらに今年4月にはダイソンが同様のコンセプトの製品を日本でも発売し、再度話題に上っています。そこで今回、「BALMUDA The Cleaner」開発のキーマンであるプロダクトデザインチームの比嘉一真さんに改めて開発の現場で起こっていたことを、プロダクトマーケティングチームの原賀健史さんに今後の方針をうかがいました。

↑クリエイティブ部プロダクトデザインチームの比嘉一真さん(左)とマーケティング部プロダクトマーケティングチームの原賀健史さん(右)にお話をうかがいました

 

「掃除機の開発に向いている」と言われてその気になった

――まずは、「BALMUDA The Cleaner」開発の最初のきっかけを教えて下さい。

 

比嘉 最初は代表の寺尾からの発案でした。ランチのときに会社の近くの蕎麦店に連れて行かれて、「掃除機をやるから。(開発は)比嘉、行けるんじゃないか? 向いていると思うよ」といきなり言われました。驚きましたが、「向いている」と言われてやる気になりましたね(笑)。

 

――根幹技術のホバーテクノロジーは、すぐに思いついたんでしょうか?

 

比嘉 そうですね。早い段階で原案はできています。とはいえ、私自身は、生まれて何十年も使っている掃除機の固定概念があって、その範囲以上のものが考えられませんでした。しかし、寺尾が「掃除はもっと自由であるべきじゃないかな。いまの掃除機はひたすら前後にしか動かせないけど、掃除機の原点であるほうきは前後左右自由に動かせる。手元に重心があるわけでもない」と、新製品の基本的な概念、進むべき方向性を示してくれました。それをヒントに、その日のうちに何枚かラフデザインを書き上げて翌日に寺尾のところに持っていき、「試作まで進めていいですか?」と聞いたらOKを頂いたんです。

 

――おお、行動が早い!

 

比嘉 勢いが大事ですから(笑)。

↑開発当初のラフデザイン。ジョイント部が自在に動き、2本のブラシでスティックの軸に電源スイッチがあるなど、この時点ですでにBALMUDA The Cleanerの原型ができていたのがわかります。右下のスケッチのように、当初はダブルブラシのうち、カーペット用のブラシとフローリング用のブラシを分けることを想定していました(現行製品は2本とも同一のブラシを使用)

 

初期段階で浮遊感のある操作は実現していた

比嘉 実は、「前後左右に自由に動かすには軸はセンターがマスト」とは最初から考えていました。従来の掃除機は軸が後ろにあり、自走式ローラーヘッドによって引っ張られて前に進みますが、前に進む動作のときにゴミはあまり吸い込まず、後ろに引く時にゴミを吸い込みます。しかし、ローラーヘッドの前への推進力は、後ろに引く動作の時に負荷になり、腕への負担が強くなるんです。

 

――確かに、前に進む力に逆らう形になりますね。

 

比嘉 ええ。そこで、当初から「逆向きに回転する自走式ブラシをもう1本搭載すれば、前後に引っ張り合う力が打ち消し合い、力をかけなくてもスーッと動くのではないか?」という仮説を立てていたんです。その仮説を検証するために、市販の掃除機を2台買ってきて、2つのヘッドをつなげて試作してみたんです。すると思った通り、ホバークラフトのように浮いたような感覚になって、軽い力で前後左右、自由自在に動かすことができたんです。

↑BALMUDA The Cleanerはデュアルブラシ(2つのブラシ)をそれぞれ内側に回転させ、床面との摩擦を減らしています

 

やればやるほど課題が出た

――なるほど、初期段階でアイデアは出ていたんですね。とはいえ、蕎麦店での最初の打ち合わせが2018年末で、発売が2020年11月……。開発に2年近くがかかっています。

 

比嘉 そうですね。クリーナーの場合は、吸引性能を引き出すのに時間がかかりました。先ほどの2本のブラシをつけた初期の試作品は吸引機構を持っておらず、ただ動くだけのもの。ホバーテクノロジーを実現したはいいが、そこから掃除機として「吸う」という本来の性能を追求しなければならなかったんです。吸引することでせっかくの浮いた感触が失われ、逆に床に張り付いてしまっては意味がない……。ここからは検証、検証の毎日でした。

 

――素人目に見ると、ヘッドに穴が空いていて、そこから単純に吸い込んでいるように見えますが……。

 

比嘉 実は、しっかり吸うにはさまざまな部分のバランスを取らなければなりません。先行のメーカーさんには、その点、独自のノウハウがある。しかし、我々はイチから始めましたから、最初の試作機は全く吸い込みませんでした。一般的な掃除機に比べて開口部が広いので、吸引効率が悪くて重いゴミや大きいゴミなどを吸うことができず……一般的な掃除機のレベルになかなか到達しなかったんです。さらに、2つのローラーの回転速度が少しでもズレると、浮いた感覚が失われたり、ヘッドのバランスが崩れてヘッド自体が回転してあまり吸わなくなったり。やればやるほど課題が出てくる状態でした。

↑ちなみに、開発時の苦労を語ってくれた比嘉さん(左)と広報の鈴木 聡さん(右)は、10年前は扇風機の修理ばかりしていたそう。「まさか掃除機や携帯電話を作ることになるなんて……」と感慨深げでした

 

吸引力と浮遊感のバランスを取りながら、手探りで開発を進める

――なるほど。吸引するにはモーターのパワーを高めるだけではダメなのですね。

 

比嘉 そうなんです。まず、ある程度ヘッドを床に密着させないと吸引しないのですが、ヘッド面を床に近づけすぎるとゴミは吸う一方で、浮遊感が無くなって床に張り付いてしまう。かといって、ブラシ部分だけを接地すると、浮遊感は上がりますが開口部分が広すぎてゴミを吸わない……。というわけで、各パーツのそれぞれのバランス、組み合わせを検証したんです。ローラーブラシの毛の長さ、ローラーブラシの両側に付いている硬いブラシの高さ、四辺にある固定ブラシの高さ、ヘッドを支える3つのキャスターの高さ、ヘッド中央の固定ブラシの長さ……これらを最適なバランスで組み合わせて、浮遊感と吸引力を両立できるポイントを見つけるのが難しかった。この検証には時間がかかりましたね。

 

――吸引口を中央ではなく、ローラーブラシ側に2か所空けているのも意味があるのですか?

↑吸引口はブラシの内側に設置(反対側のブラシも同様)

 

比嘉 はい。中央に吸引口をつけると、開口部が広すぎて吸わなくなるんです。それに、実は、ゴミは真上から吸っても持ち上がりません。水平に移動させてから引っ張り上げたほうが吸うんです。それもいろいろと試した結果わかったこと。こうした小さな積み重ねの毎日でした。試作品ごとに複数の社員に何度も使ってもらいました。「キャスターの滑りを改善したほうがよい」などの細かな意見をフィードバックして、量産直前まで改善に改善を重ねていったんです。

 

――ちなみに、使ってみた感触ではフローリングだけでなくカーペットでもゴミがしっかり取れる印象でした。これはモーターの力やサイクロン機構によるものですか?

 

比嘉 それよりもブラシの性能が大きいですね。実は、ゴミを吸う力は吸引力が3割、ブラシの力が7割と言われていて、ゴミをブラシで浮かしてしまえば、吸引力はそれほど必要ありません。そのため、ブラシの毛の素材、長さもさまざまな検証を重ねました。特にカーペットは毛の奥に入り込んだゴミを掻き出す必要がある。加えて、ホバー性能も大きく損ないたくはないので、ブラシの毛の素材や長さにはかなりこだわりました。その結果、フローリングよりはホバー性能は落ちますが、カーペットに張り付くことなく、しっかりゴミを掻き取れるブラシができたと思っています。

↑長さと硬さの異なる2種類の繊維を使用したブラシ。加えて、帯電防止用の繊維も織り込まれています

 

デザイン面ではほうきのような自然なたたずまいを追求

――デザインもバルミューダらしく、ミニマルで美しいですよね。どのような部分にこだわったんですか?

 

比嘉 デザイン面で追求したかったのが、自然なたたずまい。人が手に持ちやすい、使いやすい形であるべきという制約があるなかで、ほうきのように自然に部屋に溶け込むシンプルなデザインを目指しました。そのために、リビング内で悪目立ちしないよう無駄を削ぎ落としたシンプルなフォルム、モノトーンのカラーとし、表面には汚れが落ちやすく傷が目立たないシボ加工を施すなど、細部まで気を使いました。

↑本体表面は、目に見えないほどの小さな凹凸が刻み込まれたシボ加工が施されています。ホコリが付きにくく、マットな質感となることも魅力

 

――充電スタンドにもかなりこだわりがあるようですね。

 

比嘉 はい。目立たないように必要最低限の大きさとし、機能もシンプルにしています。充電スタンドに立てたとき、壁側に持たれかけるように斜めに傾けたのもこだわりのひとつ。自然で美しいたたずまいを意識した結果ですね。

↑充電スタンド収納時。絶妙な傾きが美しいたたずまいに貢献します

 

↑余分なコードがはみ出ないよう、充電スタンド裏にコード巻取り機構を搭載。コンセント周りがスッキリ見えます

 

ダイソンには同じ開発姿勢を感じる

↑ダブルブラシを搭載するDyson Omni-glide。BALMUDA The Cleanerと同様、自在に動くジョイント部を持ち、ヘッドの底部にキャスターホイールを配置することで、全方向へスライドさせることができます

 

――2年の開発期間を経て、BALMUDA The Cleanerは2020年の11月に発売されるわけですが、それ以前の2020年7月、ダイソンは、同じ様にダブルブラシを持つ製品「Dyson Omni-glide(ダイソン オムニグライド)」を韓国で発売しています(日本での発売は2021年の4月)。これについて、どのように感じましたか?

 

比嘉 私としては、「これまでにない素晴らしい体験を世界で初めて提供する」という思いで必死で開発してきたので、韓国で発表されたという事を聞いた時は驚きました。しかし、世界No.1のクリーナーメーカーがスペックのアップデートだけではなく、常に新しい価値を追求している姿を改めて感じました。自分が開発していたこともあり、この1台を世に送り出すということは、掃除の時間・体験を良いものにしようという似たような開発姿勢があったのかなと思います。また、似てはいますが実際のメッセージは違うので、バルミューダは変わらず‟掃除の時間をよりよくする”という体験を押し出すことに迷いはありませんでした。

 

――ちなみに、ダイソンのオムニグライドは「フローリング専用」を謳っているので、カーペットでの使用は想定していないようです。また、BALMUDA The Cleanerのような浮遊感は感じなかったですね。

 

比嘉 バルミューダも一番得意なのはフローリングです。独自の浮遊感を一番感じていただけるのではないかなと。一方で、カーペットの上では毛足によってヘッドが転ぶこともなく、低重心のヘッドが活躍するでしょう。

 

――マーケティングご担当の原賀さんはいかがでしょうか?

 

原賀 市場ではスティッククリーナーが主流の中、「自由自在に動く掃除機」として、一つのカテゴリとして認識いただけたと思います。バルミューダは扇風機で「DC扇風機」、トースターで「スチームトースター」というカテゴリを作りました。実は今回、BALMUDA The Cleanerでも同様に市場のカテゴリを作ることも目指していたため、同様のコンセプトの製品が出ることで、お客様にも「こういう選択肢もあるんだ」と感じていただけたのではないかなと思います。今回、掃除機を担当して研究しましたが、各社それぞれいいところがあると思います。もちろん、僕はこれ(BALMUDA The Cleaner)が一番好きですが(笑)。

 

今後もクリーナーはラインナップの拡充や製品の改良を行う

――原賀さんがおっしゃるように、「BALMUDA The Cleaner」は2本のブラシを持つ掃除機の市場を作り出す可能性がありますよね。御社は高級扇風機や高級トースターの市場を作った例もありますし。

↑高級扇風機市場を創出したバルミューダ初期の代表作「The GreenFan」(写真は2021年モデル)。3万円台と高額ながら「自然に近いやさしい風」が体験できると話題を呼び、大ヒットとなりました

 

原賀 そうですね。特に、これまで積極的に掃除をしていなかった方に対して訴求するパワーは大きいかと。寺尾が試作機を家に持って帰って使ったところ、「掃除が楽しいんだよ」と言っていました。また、体験会や量販店の店頭でお客様が初めて手に取って使ったとき、みなさん、必ず驚きの表情をされるんです。その意味で、「BALMUDA The Cleaner」は新しい体験のもと、掃除に対する意識を変えることができると自負しています。ただ、一方で購入者アンケートやユーザーレビューを見ると、必ずしも良さが伝わってきているわけではありません。多くの人に素晴らしい体験をしてもらうためには、もっと製品を磨き上げていかねばならないと思っています。

 

――ということは今後、クリーナーはラインナップを増やしたり、改良版を出すお考えなのですか? 御社はこれまで、一度発売した製品のメジャーアップデートは行ってきませんでしたが。

 

原賀 昨年の発表会でもお伝えしましたが、この1本で終わるつもりはありません。今回、コンセプトとしては良いものができたので、この方向性を堅持しつつ、もっと多くのユーザーに手にとってもらえるようより良い製品の開発に取り組んでいきます。

 

――今後も楽しみにしております。ありがとうございました!

 

バルミューダはこれまで、「五感に訴える家電」を標ぼうし、家電を単に家事を代行する機械ではなく、「人生に寄り添うもの=人生の一部」と考えてものづくりをしてきました。今回は、動かしたときまったく新たな感触=触覚を生むクリーナーを開発することで、ユーザーの人生を豊かにしようとしています。しかし、「新しい体験価値」とは「いままでにないもの」であるがゆえ、やっぱりその裏には想像を超える生みの苦しみがあったんですね。……とはいえ、ユーザーにしてみれば、だからこそバルミューダの家電は面白い。今後も同社の製品に期待していきましょう!

 

バルミューダおなじみのBALMUDA The Toasterに限定カラーのグレーモデル登場

バルミューダは6月17日、「BALMUDA The Toaster」のカラバリに新色のグレーモデルを追加。同日からバルミューダオンラインストア、ブランドショップのみで販売します。価格は2万5850円(税込)です。

 

BALMUDA The Toasterは、スチームテクノロジーと温度制御により、窯から出したばかりの焼きたての味を再現するとうたうトースター。バルミューダおなじみの製品です。

 

今回発売したグレーモデルは、マットで落ち着いた質感を備えており、クールな印象を与えてくれます。

バルミューダがまさかのスマホ参入! ソフトバンクから京セラ製5Gスマホ

バルミューダは5月13日、携帯端末事業の参入を発表しました。端末の発売時期は11月以降を予定しており、価格は未定です。

 

同社はこれまで家電事業で培った経験と実績をもとに、5Gスマートフォンの開発・販売に参入。自社工場を保有しないファブレスメーカーのため、京セラが製造パートナーとなります。キャリアはソフトバンクの独占となりますが、同時にSIMフリーモデルの販売も計画しているそうです。

 

バルミューダといえば、代表作の「BALMUDA The Toaster」をはじめ、「BALMUDA The Pure」「BALMUDA The Speaker」など、「音」にこだわる家電メーカーとしても知られています。高音質なプレイヤー機能を持たせたり、スマホに何らかの音のギミックを仕込んだりと、様々な期待ができそう。続報が楽しみなところです。

【2021冬 コードレススティック掃除機6選】バルミューダからも登場!賃貸や狭小住宅にもおすすめの手軽で高機能な最新モデルは?

家で過ごす時間が増えるなか、その時間を快適に過ごすためには、気になるたびにこまめに掃除をして、きれいな部屋を保つことが大切です。とはいえ、やっぱり掃除は大変だし、ちょっと面倒。そう感じている人も多いのではないでしょうか?

 

そこでおすすめしたいのが、スティック型のコードレス掃除機。コンパクトで気軽に使えるだけでなく、吸引力やごみの捨てやすさなど、掃除に便利な機能がどんどん進化しています。今回は、自分に合った掃除機選びのポイントや、今買い替えたい最新のスティック型掃除機について、家電のトレンドや機能に詳しい家電ライターの田中真紀子さんに教えていただきました。

 

掃除機を買い替えるなら“コードレススティック型”がおすすめ

バルミューダ「BALMUDA The Cleaner」

 

キャニスター型に加え、スティック型やロボット型など、多様化している掃除機。それぞれにメリットがあるので、自分のライフスタイルに合わせて選択することが大切です。

 

なかでもコードレススティック型掃除機は、コンセントの位置を気にせずにいつでもどこでも掃除ができ、コンパクトで収納場所も取らないなど、賃貸物件などコンパクトな家に住んでいる人にはぴったりです。そんなスティック型掃除機は、近年ますます注目を集めていると田中さんは言います。

 

「スティック型掃除機のニーズは年々伸びていたのですが、2019年にはメイン機として支持を集めていたキャニスター型の需要を上回る結果となりました。スティック型は吸引力が弱い、稼働時間が短いという印象をお持ちの方もいると思いますが、各メーカーの技術革新により、改善されつつあるんですよ。

さらに最近は新型コロナウイルスの影響で、おうちにいる時間が増え、掃除をする頻度が高まったという話をよく耳にします。そんなとき、パッと手に取れて、使い勝手がいいスティック型掃除機が1台あると、とても便利だと思います」(家電ライター・田中真紀子さん、以下同)

 

自分に合った掃除機を選ぶ際に注目したい3つのポイント

いざ、掃除機を買い替えよう! と思いたっても、メーカーも機種もいろいろとあって迷ってしまいますよね。そこで、実際に田中さんがスティック型掃除機を選ぶ際に注目しているポイントを3つ教えてもらいました。掃除機選びの参考にしてみてください。

 

ポイント1. まずは自分が気に入るデザインを

田中さんがまず注目するのは、掃除機のデザイン。メーカーによって強みはそれぞれあれど、機能的にはほぼ互角になってきているそう。そのため、自分の好きなデザインの掃除機を選ぶことは、重要なポイントのひとつだと話します。

 

「自分の好きなデザインでなければ、部屋の隅に置いたり、押し入れに収納してしまったりする人が多いと思います。そうなってしまうと、掃除機を目にする機会が必然的に減ってしまうので、『掃除をしよう!』という気持ちも薄れてしまうのではないでしょうか。最近のスティック型掃除機は、スタイリッシュで洗練されたデザインのものも多く発売されていますので、自分の好きなデザインを見つけて、掃除へのモチベーションを上げることも大切ですよ」

 

ポイント2. 稼働時間は、自分のライフスタイルに合わせてチェック

次に注目すべきは、稼働時間。充電式のスティック型掃除機は稼働時間が限られていますので、特に確認しておきたいポイントです。

 

「稼働時間の長さは、自分のライフスタイルに合わせてチェックしていきましょう。週に1回、家中を掃除するような人は、稼働時間が長めの機種を選んで。逆に、毎日こまめに掃除をするような人にとっては、そこまで重視しなくていいポイントかもしれません。稼働時間の長い掃除機は、バッテリーが大きいのでどうしても重たくなりがち。どの要素を重視するべきなのか、一度自分の掃除スタイルを見直してみるといいかもしれませんね」

 

ポイント3. 付属のアタッチメントにも注目

掃除機を買うと、付属品としてついてくるアタッチメント。豊富なアタッチメントがあれば、1台で家中を掃除することができます。

 

「すきまノズルやふとんの掃除に使うヘッドなど、付け替えるだけでいろいろな場所を掃除できるアタッチメントは要チェック。メーカーや機種によって個性的なアイテムを用意していたりするので、本体の性能だけでなく、忘れずに確認しておきましょう」

ダイソン「Dyson Micro 1.5kg」に付属するアタッチメント

 

家電のプロがおすすめ! 最新スティック型掃除機 6選

掃除機選びのポイントを踏まえ、具体的におすすめの最新のスティック型掃除機を紹介していただきました。

 

1. 浮いているかのような新感覚! バルミューダ初の掃除機「BALMUDA The Cleaner」

バルミューダ「BALMUDA The Cleaner」
5万4000円+税

家電ファンから近年、注目を集めているプロダクトメーカー、バルミューダからついに掃除機が発売しました。

 

「『クイックルワイパー』にヒントを得て作られたこの掃除機は、360℃回転するヘッドがなによりの魅力。小回りが利くので、椅子や机の下や、家具の隙間なども思い通りにお掃除できます。また、“ホバークラフト”のようにスムーズなかけ心地も特徴です。実際に起動してみると、いままでに経験したことのないような浮遊感に、本当に驚きました。長い廊下があるお家や、床面が広いお部屋にお住まいの方は思わずかけたくなるはず。ぜひ試してほしいですね」

 

ホバークラフトに着想を得たヘッドが独創的。2本のブラシがそれぞれ内側に回転し、床面との摩擦を減らします。運転を開始したとたん“浮いている”ような感覚になるような、軽い取り回しには驚くはず

 

ユニバーサルジョイントによって360度の方向にスティックを曲げられ、椅子の下などにもスイスイ潜り込みます

 

「スイッチはスティック上部の1つのみ。1度押したら起動、長押しで強モードに移行できます。シンプルな操作性も注目のポイントです」

 

「洗練されたデザインも魅力の1つ。1本のほうきのようなスタイリッシュな見た目で、立てかけておくだけでもとってもおしゃれ。すっきりとシンプルなインテリアを好まれる方にオススメです」

 

【商品情報】
・カラー=ホワイト、ブラック
・製品重量=約3.1kg
・最長稼働時間=標準モード30分/強モード10分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ハンディハンドル、すきま用ノズル、充電スタンド、充電アダプター、メンテナンスブラシ

 

2. 憧れのダイソンの掃除機を軽く取り回しやすくした「Dyson Micro 1.5kg」

ダイソン「Dyson Micro 1.5kg」
5万9000円+税

ダイソンから、1.5kgの最軽量モデルが登場しました。ダイソンならではの高い吸引力と、微細なホコリも99.99%捕らえて逃がさない、圧倒的な捕集力が特徴です。

 

「吸引力が強く、ハイスペックな機能が満載なダイソンの掃除機は、どうしても重く感じる人が多かったようです。しかし、10月に発売された『Dyson Micro』は、1.5kgと超軽量。本体も小型化され、小柄な女性やご年配の方でも扱いやすいように改善されました。本当に軽いので、エアコンや家具の上など、高いところも難なく掃除できますよ」

 

定評ある吸引力、集塵力は健在。8つのサイクロンと独自開発のパワフルなモーターによって、0.3μmもの微細なホコリを99.99%キャッチしながら、吸引力をキープします。

 

アタッチメントには、布団やマットレスの掃除に便利な「ミニモーターヘッド」や、高所の掃除に便利な「コンビネーション隙間ノズル」などを搭載。床の掃除だけでなく、さまざまな場面で活躍します

 

「ダイソンの掃除機は、もっとパワフルな吸引力を誇るモデルや、アタッチメントがさらに豊富についているモデルなど、多種多様です。今回、最軽量モデルの『Dyson Micro』が発売されたことで、より選択肢が広がったのだと思います。吸引力を重視したいのであれば、最上位モデル、扱いやすさを重視するのであれば『Dyson Micro』と、自分にあったモデルを見つけてみてください」

 

【商品情報】
・カラー=シルバー
・製品重量=1.5kg
・最長稼働時間=20分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ミニモーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル、卓上ツール、収納用ブラケット、ツールクリップ

 

次のページで、そのほかの4モデルをチェックしてみましょう。3モデル目は、日本人のニーズをぎゅっと凝縮した米国ブランドです。

3. 米国ブランドながら日本人のニーズをぎゅっと凝縮した「EVOPOWER SYSTEM」

シャーク「EVOPOWER SYSTEM」
CS401J(マルチフロア対応)=4万5000円+税

CS200J(フローリング専用)=3万円+税

ハンディクリーナーで絶大な人気を誇る、アメリカの掃除機ブランド「シャーク」が、今年8月にスティック型掃除機を発売しました。登場したのは、マルチフロア対応の「CS401J」(写真左)と、フローリング専用の「CS200J」(右)の2種。特徴は、何と言っても日本人の掃除スタイルをとことん調査して設計された、デザインと機能性だと田中さんは語ります。

 

「日本の住環境に適したサイズ感や、シンプルで無駄のないフォルム、日本人の感性にマッチするよう考えられたカラーリングなど、どんなインテリアにもなじむ高いデザイン性を兼ね備えています。もちろん機能性も抜群です。マルチフロア対応機種に搭載されているブラシローラーは、髪の毛が絡みにくい仕様。その他にも、ワンタッチで手を汚さずにごみが捨てられたり、スタンドに立てたままハンディ部分だけ引き出せたりと、手間を省くために計算された機能の数々は注目です」

マルチフロア対応モデルでは、ヘッドに「ブラシレスパワーフィン」を新開発し搭載。床にしっかり密着し、大小のゴミをすくい取れるうえ、髪の毛やペットの毛などの絡みつきを解決しています

 

「さらに、11月に発売となった数量限定のFLEXモデル『CS501J』は、ボタン1つでパイプを曲げることができる機能付き。かがまずに家具の下を掃除することができるので、より快適に掃除することができますよ」CS501J(マルチフロア対応FLEXモデル)5万円+税

 

【商品情報】

CS401J(マルチフロア対応)
・カラー=ロイヤルブルー、メタリックグレイ
・製品重量=約1.9kg
・最長稼働時間=最大24分(バッテリー2個使用時)
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ブラシ付き隙間用ノズル、マルチノズル、布団ノズル、ミニモーターヘッド、充電ドック兼アクセサリースタンド、リチウムイオンバッテリー(2個)

CS200J(フローリング専用)
・カラー=ルビーレッド、ノルディックブルー
・製品重量=約1.5kg
・最長稼働時間=最大12分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ブラシ付き隙間用ノズル、マルチノズル、布団ノズル、充電ドック兼アクセサリースタンド、リチウムイオンバッテリー(1個)

 

4. 軽くても抜群の吸引力をもつパナソニック「パワーコードレス」

パナソニック「パワーコードレス(MC-SB51J)」
オープン価格(実勢価格=5万円前後)

パナソニックのパワーコードレスシリーズは、キャニスター型の吸引力にも匹敵するパワーが自慢のスティック型掃除機です。2020年7月に発売した最上位機種「パワーコードレス MC-SBU840K」は、メーカー独自の「からまないブラシ」が搭載され、髪の毛やペットの毛も難なく吸い込みます。様々な機種が発売されている同シリーズですが、田中さんのオススメは10月に登場した、軽量モデルの「MC-SB51J」なのだとか。

 

「最上位モデルのハイスペックな仕様はとても魅力ですが、賃貸やひとり暮らしの人には十分すぎるかもしれません。そこでおすすめしたいのが『MC-SB51J』。1.6kgと軽量にもかかわらず、持ち前のパワフルな吸引力も両立。また、目に見えないごみまで逃さない『クリーンセンター』が搭載されているので、取りこぼしなくお掃除することができます。どんなインテリアにも馴染む、ナチュラルなベージュの色味も素敵ですね」

 

モーターには、コンパクトながら最適な回転数でハイパワーを出力する「小型モーター」を搭載。強力な吸引力と軽さを両立しています

 

花粉やダニのフンなど、約20 μmのハウスダストまで検知するクリーンセンサーを搭載。ゴミがあると赤色に点灯し集中的に掃除すべき箇所がわかります。また自動運転ならゴミの量に合わせてパワーを制御し、効率よく運転します

 

【商品情報】
・カラー=ベージュ
・製品重量=1.6kg
・最長稼働時間=自動モード 約10分~22分/強モード 約6分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ふとん清潔ノズル、ブラシ付きすき間ノズル

 

5. 1.1kgと驚愕的軽さの日立「ラクかるスティック」

日立「ラクかるスティック(PV-BL2H)」
オープン価格(実勢価格=6万5000円前後)

日立の最新機種は、何と言っても1.1kgと驚愕の軽さが特徴です。これまでのスティック型掃除機にはなかった最軽量モデルで、より気軽に、快適に掃除することができます。しかし、軽いだけではない魅力が満載だと、田中さんは話します。

 

「家中を掃除できる吸引力や、フローリングの磨き効果もある『かるふきブラシ』、吸い込んだごみをぎゅっと圧縮して捨てやすくする『からまんプレス構造』など、日立の技術力がぎゅっと凝縮された掃除機です。また、引き出しの中を掃除する際に便利なアタッチメントの『ほうきブラシ』も要チェック。吸込み口がチューブ状になっているので、クリップなどの小物を吸い込まず、ほこりだけを吸い込むことができるユニークなアイテムです」

 

空気の流れを利用しダストボックスに溜まったゴミを圧縮するので、捨てる際にまとめて捨てられる上、内筒に髪の毛が絡まりにくいのもポイント

 

メインとなる「パワフル スマートヘッド light」のほか、「すき間用吸口」「ハンディブラシ」など個性的なアタッチメントが充実。とくに田中さんも注目の「ほうきブラシ」は、チューブ状の吸込口を持ち、クリップなど軽量な小物を吸ってしまうことなくごみだけを吸引するので便利

 

【商品情報】
・カラー=シャンパンゴールド
・製品重量=1.1kg
・最長稼働時間=標準 約30分/強 約8分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ハンディブラシ、ほうきブラシ、すき間用吸口、延長パイプ、スティックスタンド、ACアダプター、お手入れブラシ

 

6.“紙パック式”搭載でゴミ捨てが楽なツインバードの最新モデル

ツインバード「コードレススティック型クリーナー」
オープン価格(実勢価格=1万9800円+税)

新潟県燕市に本社を置く日本の家電メーカー、ツインバード。2020年11月に発売された最新モデルは、安価で購入できるだけでなく、吸引力もしっかり。シンプルでスタイリッシュなデザインも注目です。

 

「ツインバードの掃除機は、スティック型には珍しい紙パック式を採用しています。紙パック式は、サイクロン式よりもホコリの舞い散りが軽減されるので、よりクリーンにごみを捨てることができます。紙パックはランニングコストがかかると不安に思う方も多いかもしれませんが、購入時には約約2年分(25枚)の使い捨てパックが付いてくるそうですよ。手頃な価格なので、ひとり暮らしの方も手に取りやすいのが、なによりの魅力です」

 

集塵システムには、微細なタルク粉も99.6%キャッチする不織布素材をした紙パックを採用し排気もクリーン。捨てる際もゴミの舞い上がりがなく快適です

 

ヘッドは自走式なのでカーペットの上でもスムーズに操作でき、関節部のジョイントとボールキャスターの効果で、フルフラットにできるなど取り回しも自在

 

【商品情報】
・カラー=メタリックグレー
・製品重量=約 1.4 kg
・最長稼働時間=自動モード 約30分/強モード 約7分
・集塵方法=ダストパック式
・付属品=ACアダプター、延長管、パワーブラシ、すき間ノズル、収納フック、使い捨てダストパック×25 (本体に1枚装着済み)

 

「自分にあった掃除機を見つけるためには、自分のライフスタイルを見直して、デザイン、機能、値段など、何を一番重視するかをまず考えてみてください。そうすれば、あなたにピッタリの1台が見つかるはずです」

 

【プロフィール】

家電ライター / 田中真紀子

白物家電、美容家電を中心に、雑誌、ウェブなどで執筆。家電製品の検証やレビュー記事では、主婦目線を大切にした感性に定評がある。ベビー用品、生活雑貨、医療など、暮らしにまつわる記事も手がける。近年は専門家としてコラム執筆やメディア出演も多数。
ブログ=https://ameblo.jp/makiko-tanaka89/entry-12313996618.html

 

2020年、GetNavi web編集部員が「本気でほしい」と思ったモノは? 家電・デジタル・AV担当が3つだけを厳選

GetNavi web編集部には、新製品情報が日々寄せられてきます。編集部員はこれらをチェックし、話題アイテムは実際に使って評価するのが仕事。そんな編集部員たちは2020年の新製品のなかで、どんなアイテムを良いと思ったのか?

 

なかでも、本気で「欲しい」と思ったアイテムは何なのか……? 知りたいとは思いませんか。今回は、当サイトで人気の家電、デジタル、オーディオ&ビジュアルの編集担当が、それぞれの分野で熱烈に「欲しい」と思ったアイテムをピックアップ。その理由とともに紹介します!

 

【家電担当・小林史於が本気で欲しいモノ】

新しい操作感を実現したバルミューダ初の掃除機

バルミューダ

BALMUDA The Cleaner

実売価格5万9400円

独自のホバーテクノロジーを搭載したバルミューダ初の掃除機。前後左右斜めと自在に動くジョイント部を新開発するとともに、ダブルブラシの高速回転でゴミを除去しながら床面との摩擦を低減し、浮いているような操作感を実現します。

 

さらに、300×165mmのワイドなヘッドと2つのブラシが確実にゴミをかき出し、高い集じん性能であらゆる種類のゴミを吸引。これにより、これまでの約半分の時間で掃除を完了させることができます。「一本のほうきのように自然であること」を目指したというシンプルで美しいデザインも魅力。

↑2つのブラシをそれぞれ内側に回転させ、床面との摩擦を低減。クリーナー自体が浮いているかのような操作感を実現します

 

担当編集が語るコレが欲しいワケ

フリーダムな動きで、掃除の時短ができるのがうれしい!

バルミューダは、社長が元ミュージシャンだけあって、常に「新しいモノを生み出そう」というロックな気概に満ちたメーカー。2020年の11月、満を持して発売した「BALMUDA The Cleaner」も、やっぱりただものではありません。まず動きが違う。掃除機なのに、ほうきのようにヨコにスライドして往復できるし、壁にぴったり当ててそのままスライドも可能。スティックを軸に回すとヘッドが連動してぐりんぐりん回るから、ヘッドをタテにしてすき間にねじこむ動きも自在です。

 

さらに、なんの抵抗もなくスルーっと動くから、とにかく気持ちいい! 重力から、床の抵抗から、障害物を避ける力まかせの動作から解放され、まるであらゆるしがらみから解放されたかのような……。久しく感じていなかったこの感覚は……フリーダム。そう、自由です! この心地よい自由な動きによって掃除の時間も短縮できるというから、まさに一石二鳥。特に掃除機がけの面積が広いマンションや一軒家にあったら重宝するのは間違いないですね。

 

これに同社らしいミニマルで美しいデザインが融合しているわけですから、そりゃあほしくなります。もし、自分の家にあったら見るたびに「ほお、いいね~」と思うでしょうし(以下写真参照)、確実にインスタにも載せるでしょう。ふと、田舎の一軒家に住む両親に贈ったら喜ぶだろうな……なんて想いも胸に浮かんできました。その点で、大切な人へのプレゼントにしても良いと思います。

↑インテリアに溶け込むデザインも魅力

 

【デジタル担当・玉造優也が本気で欲しいモノ】

折りたためる有機ELディスプレイを搭載したモバイルPC

Lenovo

ThinkPad X1 Fold

実売価格32万7426円

世界初、折りたためる有機ELディスプレイを搭載したモバイルPC。画面をフルフラットに開くランドスケープモードでは、革製カバーに内蔵されたキックスタンドにより、ディスプレイを立てて使用でき、使いやすいアスペクト比4:3の13.3型の画面に多くの情報を表示できます。

 

画面を折り曲げた状態でも使用可能で、2画面を駆使して効率的な作業が可能。片方の画面でビデオ通話をしながら、もう片方の画面でメモやドキュメント編集を行うことも簡単です。ペン入力にも対応。

 

担当編集が語るコレが欲しいワケ

「折りたたみできる2in1」が自分のニーズにドンピシャ

折りたたみ式のデバイスは、スマホが先行して数が揃っていますが、このThinkPad X1 Foldはパソコンで世界初のモデルです。折りたたみデバイスにもともと興味はあったものの、スマホの所持台数を増やすのはイヤだと思っていたので、PCで折りたたみができる本機に強い興味を持ちました。もともとペン入力できるタブレットを使っていますが(現在はiPad)、やはり出来ればデバイスの所持台数はなるべくコンパクトにしたいんですよね。

 

だから両者が統合されている2in1PCが以前から気になっていたんですが、さらにモバイルノートとしても大画面モニターとしても、使い方と使う場所ともにフレキシブルな利点がある本機は自分のニーズにドンピシャなのです!

 

さらに細かく気になる点を挙げると、電子書籍を読む際、この製品でしか味わえない読み味があるのが一番興味深い。紙の書籍よりも大きいサイズになるので、好きなマンガの見開きとか見たらどうなるんだろう……と気になっています。

↑フルフラットにすると広々とした画面に。本のように半開き状態にして読書することも可能です

 

【オーディオ&ビジュアル担当・一條 徹が本気で欲しいモノ】

サングラス型ウェアラブルBluetoothスピーカー

ボーズ

Bose Frames Soprano

実売価格3万3000円

ボーズ独自の“オープンイヤーオーディオ”テクノロジーを搭載したサングラス型ウェアラブルBluetoothスピーカー。テンプル(つる)に隠された独自の超小型音響設計により、サングラスとは思えない臨場感あふれるサウンドを実現しつつ、音漏れを大幅に低減します。ハンズフリーで通話も可能で、風切り音や周囲のノイズを抑えて、ユーザーの声をピックアップするように設計されています。タッチ式コントロールとモーションセンサー内蔵で、タップやタッチ、スワイプで快適な操作が可能。交換用のカラーレンズを用意しており、好みのレンズに交換することもできます。

 

担当編集が語るコレが欲しいワケ

周囲に迷惑をかけず、耳をふさがず音楽が聴ける

ボーズのスピーカー内蔵サングラスとしては第二世代なのですが、従来より音質がパワーアップし、さらにファッショナブルな本機とスポーツタイプ (製品名はBose Frames Tempo)が選べるようになりました。ステイホームになってから自転車によく乗るようになったのですが、サイクリングをしながらこちらを使って音楽を流せば、周囲に迷惑にならず、耳も塞がず安全に音楽を楽しむことができるので、すごく欲しいと思っています。おしゃれかつ機能的で、ボーズらしさが光るデバイスだと思います。

おこもり時間に“積ん読”解消! 蔦屋家電で選ぶ、快適読書グッズ6選

家で過ごす時間が増え、これまで以上に本を読むようになった、という人も多いのではないでしょうか? そんな家での読書タイムを充実させ、快適にするアイテムを紹介します。家電から雑貨まで、読書と相性抜群なアイテムを、二子玉川 蔦屋家電の“住コンシェルジュ”、吉田明穂さんにピックアップしていただきました。

 

まずは、読書に没頭するための空間づくりから! おすすめのライトを2点紹介します。

 

1. 持ち運びラクラク! 好きな場所で明かりを灯せるライト

Jya「コードレスLEDデスクランプ」
価格=ダークグレー/シルバーアッシュ 9800円、レッド 1万2800円(すべて税別)
カラー=ダークグレー、シルバーアッシュ、レッド

 

1つ目は、アルミ素材を使用したスタイリッシュなデザインが目を引くライト。中国の家電ブランド、Jya(ジャー)の「コードレスLEDデスクランプ」です。

 

「バッテリーが内蔵されていて、コードレスで使用できます。読書灯として使うときには、ベッドサイドに置くのはもちろん、持ち運びが簡単なので、本を読みたい場所に自由に移動させることもできますよ。

 

明るさは、ハイビームが2段階、ロービームが3段階の5段階で調節が可能。ライトの上部分を軽く押すだけで簡単に切り替わります。充電時間は3時間。読書の際におすすめの明るさは、ハイビームの“中”で、駆動時間は約4時間になります。また、台座の部分と本体が磁石でくっついているので、写真のように取り外して、懐中電灯のようにも使用できるんです」(二子玉川 蔦屋家電 住コンシェルジュ・吉田 明穂さん、以下同)

 

2. 読書に集中できる! 手元に影ができない画期的なライト

バルミューダ「BALMUDA The Light」
価格=3万7000円(税別)
カラー=ブラック、ベージュ、ホワイト

 

2つ目に紹介するのは話題の家電ベンチャー、バルミューダの「BALMUDA The Light」。子どもたちの目を守ることを考えてつくられたこのライトには、さまざまな工夫が施されています。

 

「『BALMUDA The Light』の大きな特徴は、目線の先に影ができないことです。一般的なデスクライトは、ライトの光が頭部でさえぎられ、手元に影が落ちてしまうこともあります。しかし医療用の手術灯をヒントにつくられたこのライトは、離れた場所からでも広く手元を照らすことができる構造になっています。そのため、ライトの下で本を広げても影ができにくく、読書の邪魔をしません。

 

また、明るさを6段階に調節することが可能で、ダイヤルを回すと可愛らしい操作音が鳴るという遊び心も!」

 

 

普段おうちで本を読んでいるとき、気が付くと姿勢が悪くなっていたり、長時間同じ体勢だったせいで体が痛くなったり……という経験はないでしょうか? 次に紹介するのは、そんなお悩みを解決してくれるアイテムです。

 

3. 読書をしながらエクササイズ!? エアバッグ内蔵のロッキングチェア

SYNCA(シンカ)「リラックスロッキングチェア」
価格=4万5000円(税別)

 

「一見すると、普通のおしゃれなチェアですが、実は背後と座部、左右の側面に電動エアバッグが内蔵されています。リモコンを使ってモードを選べば、エアバッグが膨らみ、腰やお尻、骨盤などを心地よく締め付けて、正しい姿勢をキープさせてくれるんです。そしてなんと、普通に座って前後に揺れるだけでも、体幹を鍛えることができるという優れもの! ゆらゆら揺られながらリラックスしつつ、エクササイズもしつつ、読書を楽しんでみるのはいかがでしょうか?」

 

 

ここからは、読書の際に口にしたい“おとも”にぴったりなアイテムを紹介しましょう。

 

4. 本格ホットチョコレートが、読書を贅沢な時間に

ホテルショコラ「ベルべタイザー」
予定価格=1万円(税込)
カラー=コッパー、チャコール、ホワイト

 

おうちで簡単に本格ホットチョコレートを作れる、ホテルショコラのチョコレートドリンクメーカー、「ベルべタイザー」(2020年12月中旬発売予定)です。

 

「専用のチョコチップと牛乳を入れてボタンを押すだけで、簡単にホットチョコレートが出来上がります。1回でできる量は、マグカップ約1杯分。牛乳の代わりに豆乳を使うこともできますし、チョコレートを入れる量を調整して、濃さを変えることもできますよ。また、チョコレートを入れずに牛乳だけを入れて泡立て、カフェラテ用のミルクを作ることも! ぜひ自分好みのドリンクを作ってみてください」

 

5. 暖かい部屋で冷たいドリンクを楽しめる“本を読むためのカップ”

蔦屋書店「本を読むためのアイスカップ」
価格=3080円(税込)

 

「暖かいお部屋の中で、冷たい飲み物を飲むのが好き!」という人におすすめ。シンプルながらもコロンとしたデザインが可愛らしいこちらのカップは、蔦屋書店のオリジナル商品です。

 

「冷たいものを飲みながら本を読んでいるとき、濡れたコップを持った手でうっかり本をさわってしまった……という経験がある方も多いのではないでしょうか? こちらのカップは、中が二重構造になっていて、外側に水滴がつかない仕様になっています。そのため、本のとなりに置いても安心。ホットドリンクにも対応していますので、読書のおともとして愛用していただけます」

 

 

最後は、大事な本を大切に扱うためのアイテム。

 

6. 大切な本に“本のセーター”を着せよう!

蔦屋書店 本のセーター
価格=2300円(税別)
カラー=ライトグレー/ミント、ベージュ/レッド、グレー/ネイビー

 

こちらも蔦屋書店のオリジナル商品。さまざまな商品を手掛けている蔦屋書店ですが、冬にとくにおすすめしたいのが「本のセーター」だそう。

 

「ブックバンドになっていて、本にセーターを着せるように、かぶせて使用します。読みかけの本にかぶせておけば、はさんでいるしおりが落ちてしまったり、ぺージが開いて折れてしまったりするのを防げますよ。伸縮性のあるニット素材で、文庫本からA5サイズの本まで使用可能です。前と後ろにはポケットがついているので、スマートフォンや文具などの小物を入れて、“ちょっとそこまで”のお出かけにもおすすめ。本が暖かいセーターを着ているように見えて、より愛着がわいてくるはずです」

 

 

ちょっと贅沢な雑貨を加えて、本そのものはもちろん、読書するゆったりとした時間もいっしょに楽しんでみてください。

 

【プロフィール】

二子玉川 蔦屋家電 住コンシェルジュ 吉田 明穂(よしだ・あきほ)

生活家電や暮らしの雑貨を幅広く展開する、住フロア担当のコンシェルジュ。特にクリーナーや洗濯機などの家電に精通。お客さまの悩みを丁寧に伺い、それぞれのニーズに合わせた製品をおすすめの使い方とともに提案している。

 

【店舗情報】

二子玉川 蔦屋家電

所在地=東京都世田谷区玉川1丁目14番1号二子玉川ライズ S.C. テラスマーケット
TEL=03-5491-8550
営業時間=10:00~20:00(※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、営業時間を短縮しています。最新の営業時間はホームページを確認してください)

HP https://store.tsite.jp/futakotamagawa/
Instagram https://www.instagram.com/tsutaya_electrics/
オンラインショップ http://store.shopping.yahoo.co.jp/ftk-tsutayaelectrics/

 

冬の新作家電続々登場! コードレススティック掃除機、価格帯別“買い”3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、コードレススティック掃除機。コードレススティック掃除機は、ゴミ取り性能と連続使用時間、掃除アシスト機能の豊富さで価格が変わってくる。自宅の掃除に本当に必要なスペックを見極めつつ、現実的な価格帯のなかから最適な一台を選ぼう。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新コードレススティック掃除機、 “買い”のポイント

吸引力や本体の軽さだけでなく、取り回しもよく吟味する

・付属アタッチメントや稼働時間など本当に必要なスペックを見極める

・部屋置きできるデザインは使用頻度が上がり、部屋をきれいに保ちやすい

 

私たちが解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

家電コーディネーターの資格を持つ編集者。コードレススティック掃除機の比較検証企画も数多く担当している。

家電ライター

田中真紀子さん

白物家電や美容家電などの検証記事を多数執筆。コードレススティックの最新モデルも数多くお試ししている。

 

軽さと使いやすさのバランスに秀でた製品が増加

近年のコードレススティック掃除機市場は、軽量化がトレンドに。だが、今季はその傾向が変化し始めたと、業界に詳しい家電ライターの田中真紀子さんは語る。

 

「これまで吸引力・軽量化が追求されてきましたが、いまは『大切なのは吸引力や軽さだけではない』というムードに。使いやすさのバランスを訴求したものが増えています」(田中)

 

特にその傾向を明確に打ち出したのが、パナソニックのパワーコードレスだ。従来の高い吸引力に加え、新構造の「からまないブラシ」を搭載し、ノズルの手入れの手間を大幅に軽減した。

 

「クリーンセンサーで目に見えないゴミも検知して知らせるなど、部屋の清潔さにとことんこだわる人にはオススメです」(青木)

 

さらに、デザインがオシャレなモデルも各価格帯で増えている。
「見た目が良く部屋置きできると掃除を始めやすく、結果的に室内をきれいに保てます」(田中)

 

【《松》クラス】予算額7万円以上

この価格帯の機種は、軒並み吸引力や使いやすさの総合力が高い。あとは「吸引力とメンテナンス性」「吸引力と軽さ」など、推しポイントが自分に合ったモデルをチョイスしよう。

 

【No.1】パワフルな吸引力と使い勝手が優秀!! ブラシはほぼメンテ不要に

パナソニック

コードレススティック掃除機 パワーコードレス MC-SBU840K

オープン価格

同社コードレススティック史上最高の吸込仕事率約200Wを誇る。髪の毛やペットの毛がからみにくい「からまないブラシ」を採用し、毛ゴミを取り除く手間がほぼない。床掃除からすき間掃除へとアタッチメント交換なしで移行できる「親子ノズル」を装備。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:0.2L ●充電時間:約3時間 ●付属品:ペタすき間ノズル、すき間用ノズル、ふとん清潔ノズル、ロングホース ●サイズ:W253×H1150×D218mm

最大稼働時間 約90分(※1)
ノズル からまないブラシ
質量 2.6kg(スティック時)
アタッチメント数 4

※1:ロングモード使用でノズルブラシ回転オフ時

 

↑ノズル前方のカバーを薄くし、ブラシが前まで届く設計に。ゴミが残りやすい壁ぎわまでしっかり掃除できる

 

↑円すい形のダブルブラシを両側から駆動。高速回転で毛ゴミを中央部に移送し、2本のノズルの間から吸い取る

 

↑リチウムイオン電池を8セル搭載の大容量バッテリー採用。パワフル吸引と最大約90分の長時間稼働を両立する

 

↑クリーンセンサーで見えないゴミも検知。ゴミが多いとランプが赤く点滅し、きれいになると青く点灯する

 

<クロスレビュー!>

微細ゴミも逃さず吸い尽くしたい人に激オシ

「普段使用しているクリーナーのあとにこれを使ったら、微細ゴミが驚くほど取れました。センサーの点灯できれいになったことが実感でき、部屋をとことんきれいにしたい人にオススメです」(青木)

 

吸引力もスタミナも抜群でコード付きのように心強い

「吸引力が高く運転時間も長いので、家中掃除できてコード付き掃除機のような使い方が可能です。『からまないブラシ』の採用で、お手入れが格段にラクなのも大きなメリットですね」(田中)

 

【No.2】同社最強の吸引力と豊富な付属品で家中カバー!

ダイソン

Dyson V11 Absolute Extra (SV15 ABL EXT)

実売価格9万7900円

同社のコードレススティック掃除機で最も吸引力の強いハイエンドモデル。フローリング用とカーペット用2種類のノズルをはじめとする多彩なアタッチメントを備え、家中カバーできる。稼働残り時間は液晶ディスプレイに表示され便利だ。

SPEC ●集じん方式:Radial Root Cyclone(TM) テクノロジー ●集じん容積:非公表 ●充電時間:3.5時間 ●付属品:ミニ・モーターヘッド、LED隙間ノズル、専用充電ドックほか ●サイズ:W250×H1134×D246mm

最大稼働時間 約60分(※2)
ノズル Fluffy TM クリーナーヘッド&ダイレクトドライブクリーナーヘッド
質量 2.76kg
アタッチメント数 8

※2:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑毎分最大12万5000回転の高速駆動を誇る自社開発モーターを搭載。微細ゴミも大きなゴミも強力に除去する

 

↑フェルト素材採用のクリーナーヘッドが大小のゴミを包み込んで逃さず吸引。髪の毛もからみづらい

 

↑付属の「LED隙間ノズル」はノズル全体が光る設計。家具の間を広範囲に照らして掃除できるのがうれしい

 

<クロスレビュー!>

様々なシーンで大活躍! 運転音が静かなのも◎

「カーペット用ノズルも備え、あらゆる床面で高いゴミ除去力を発揮。かつ運転音は思いのほか静かです。バッテリー残量が表示され、吸引モードによって表示時間が変わるのも秀逸!」(青木)

 

ノズルが床に密着しゴミをぐんぐん吸引する!

「業界トップクラスの吸引力。ノズルが床に密着し、どんなゴミもぐんぐん吸い込みます。追加購入したバッテリーを付け替えれば最長120分掃除でき、大掃除の際も活躍します」(田中)

 

【No.3】1.6kgと軽量ながらじゅうたんのゴミもパワフルに捕集

シャープ

コードレススティック掃除機RACTIVE Air POWER EC-SR5

実売価格7万4050円

新開発モーターと高電圧バッテリーの組み合わせで、フルパワー時の吸引力が従来比で40%アップ。質量1.6kgでパワーと軽さをハイレベルに両立した。ブラシ用モーターの進化により、じゅうたんや壁ぎわのゴミも逃さず捕集する。

SPEC ●集じん方式:遠心分離サイクロン ●集じん容積:0.2L ●充電時間:約80分(バッテリー1個)●付属品:すき間ノズル、はたきノズル、コンパクトふとん掃除ヘッドほか ●サイズ:W243×H1030×D179mm

最大稼働時間 約90分(※3)
ノズル 倍トルヘッド
質量 1.6㎏(スティック時)
アタッチメント数 6

※3:付属吸込口(すき間ノズルなど)使用時

 

↑回転数が従来比2倍の「倍トルヘッド」と、櫛歯型バンパーでじゅうたんのゴミをしっかりとかき出す。壁ぎわのゴミも効率良く除去可能だ

 

↑エアコンなど高いところの掃除に便利な「はたきノズル」をはじめ、アタッチメントが多彩。部屋中の掃除が一台で完結する

 

<クロスレビュー!>

80分充電&最長90分稼働のバッテリー性能が秀逸!

「80分でフル充電でき、最長90分掃除可能なのはスゴい!  松クラスのなかでは断然軽量なモデルで、ノズルも自走性が高く、使用中の身体への負担が少ないのがうれしいです」(青木)

 

軽さ・パワー・拡張性・使いやすさの総合力が高い

「軽くてパワフル、アタッチメント豊富と性能バランスが良いです。ムダなバッテリー消費を防ぐセンサーや、掃除中にサッと立てかけられるフックなど、使いやすさへの配慮も見事」(田中)

 

【《竹》クラス】予算額4万円〜7万円

竹クラスは、松クラスよりも吸引力・稼働時間は落ちるものの、特徴ある機能を前面に打ち出した製品が多い。長所がはっきりしているぶん、わが家に適した機種を選びやすいとも言える。

 

【No.1】日本の住環境に最適化したダイソン史上最も軽い掃除機

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg (SV21 FF)

実売価格6万4900円

ノズルやサイクロン、バッテリーの技術はそのままに、質量1.5kgを実現。モーターの再設計で強力に吸引できるうえ、45%小型化したノズルで取り回しがよりラクになった。電源がボタン式になり、長時間連続で掃除しても疲れにくい。

SPEC ●集じん方式:Radial Root Cyclone(TM) テクノロジー ●集じん容積:非公表 ●充電時間:3.5時間 ●付属品:ミニ・モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズルほか ●サイズ:W207×H1091×D222mm

最大稼働時間 20分(※4)
ノズル Micro Fluffy TM クリーナーヘッド
質量 1.5kg
アタッチメント数 5

※4:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑人間工学に基づき、重心がハンドルに近い重量バランスを実現。手で持つと1.5kgよりさらに軽く感じられる

 

↑5段階の捕集設計で0.3μmの微細なホコリを99.99%キャッチ。部屋の空気よりきれいな空気を排出する

 

<クロスレビュー!>

軽くてもダイソン品質! 音は静かで排気もきれい

「軽さのみならず、ゴミ取り性能もさすがのクオリティ。排気もきれいで運転音も十分静かです。『ダイソンを使ってみたいけれど、重いのがちょっと……』という人は満足できるはず」(青木)

 

圧倒的な軽さに驚き!! 吸引力や運転時間は十分

「ダイソンがここまで軽量化したことが驚き。吸引力や運転時間はV11より落ちますが、日常使いには十分です。本体の長さも短めなので、小柄な人もムリなく使えます」(田中)

 

【No.2】体感重量は1kg未満! 軽い使い心地がクセになる

エレクトロラックス

コードレス掃除機 Well Q7 WQ71-2BSWF

実売価格5万4780円

豊富なアタッチメントを付属し、高い場所、寝具まで家中掃除できる。掃除機の重心が下に設定され、体感重量は1kg未満と軽快な使い心地を実現。掃除の途中に自立させられるのも便利だ。

SPEC ●集じん方式:サイクロン方式 ●集じん容積:0.3L ●充電時間:約4.5時間 ●付属品:スーパーロングノズル、UVベッドノズルほか ●サイズ:W258×H1105×D140mm

最大稼働時間 約50分(通常モード)
ノズル パワープロフロアノズル
質量 2.8kg
アタッチメント数 6

 

<クロスレビュー!>

ふとん用UVノズルまで付いて5万円台はコスパが高い

「フロアノズルが床上を滑るように移動して、ラクに使うことができます。ふとん掃除用のUVライト付きノズルも付属して、この価格はコスパ◎」(青木)

 

デザイン性・吸引力が優秀! フローリングに向いている

「同社ならではのデザイン性と、吸引力が魅力。特にフローリング掃除に強いタイプで、フローリングの溝のチリまで取り逃しません」(田中)

 

【No.3】サッと取り出してすぐに使える日本家庭のための掃除機

シャーク

Shark EVOPOWER SYSTEM コードレススティッククリーナー CS401J

実売価格4万9500円

日本家庭の声を反映し、取り出してすぐに使えるスリムデザインを採用。ヘッドのフィン状ローラーが床面に密着してムラなくゴミを捕らえる。アクセサリーは手を使わずワンタッチで充電台から着脱可。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:非公表 ●充電時間:約3.5時間(バッテリー1個)●付属品:ミニモーターヘッド、マルチノズル、布団ノズルほか ●サイズ:W267×H1005×D124mm

最大稼働時間 24分(※5)
ノズル ブラシレスパワーフィン
質量 約1.9kg
アタッチメント数 4

※5:スティックでバッテリー2個使用時

 

<クロスレビュー!>

スリムなデザインで置き場所の自由度が高い

「スリムなデザインでどこに置いても部屋に溶け込みやすく、手に取りやすい場所に置けます。ヘッドがブラシレスで、手入れもラク」(青木)

 

床掃除の操作感が軽く本当にストレスなく使える

「計算された長さと重量バランス、自走ヘッドで操作が軽やか。充電台からハンディ部だけ引き抜いて使えるなど、使っていてストレスフリー!」(田中)

 

【《梅》クラス】予算額2万円〜4万円

この価格帯のクラスは運転時間が短めのものが多く、ワンルームでの使用や汚れをスポット的に掃除する用途がオススメ。購入時には、アタッチメントなど+αの機能に注目して選ぼう。

 

【No.1】自走式ヘッド搭載で操作がラク!! コンパクト収納もうれしい

日立

スティッククリーナーPV-B200H

実売価格3万480円

自走式ヘッド搭載でラクに動かせる。ノズル前面が壁に付くと前から底面に風が流れる「きわぴた構造」を採用し、壁ぎわのゴミもスッキリ吸引できる。捕集したゴミはサイクロンの力で圧縮し、ゴミ捨て頻度を低減。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:0.25L ●充電時間:約4時間 ●付属品:ブラシ吸口、すき間用吸口、充電台ほか ●サイズ:W270×H1100×D170mm

最大稼働時間 約40分(標準モード)
ノズル スムースヘッド(自走式)
質量 2.8kg
アタッチメント数 2

 

↑ノズル前方にLEDライトを装備。家具のすき間など暗い場所でもゴミがよく見え、取り逃がしを防げる

 

↑掃除が終わったらハンドルを折りたたんでコンパクトに収納可能。自立構造なので部屋に出しっぱなしでもOKだ

 

↑スティックから本体を取り外せばハンディ掃除機に。付属のすき間用吸口を装着し、狭い場所の掃除にも対応できる

 

<クロスレビュー!>

スティックからハンディへの切り替えがとてもスムーズ

「本体を立てたままハンディ部を取り出せるのは、使ってみるととてもスムーズでありがたい。ヘッド幅が27cmあり、1ストロークで広範囲を掃除できるのもメリットです」(青木)

 

重心が下にあるので手元が軽く操作しやすい

「足元重心タイプで手元が軽いので、長時間掃除しても疲れにくいです。ノズルのLEDライトやゴミ圧縮などの機能も魅力的。本体が重めなので、そこだけ店頭でチェックを」(田中)

 

【No.2】静電モップまで本体に装備! 多彩なツールで幅広い掃除に対応

アイリスオーヤマ

極細軽量スティッククリーナー SBD-E4P

実売価格3万7180円

床掃除をしながら付属の静電モップでテレビ周りなどのホコリを手軽に除去。ヘッドの自走感も上々だ。さらにミニヘッドなど多彩なツールが揃い、屋内からクルマの中まで1台で幅広く対応できる。

SPEC ●集じん方式:紙パック式 ●紙パック容量:0.3L ●充電時間:約3時間 ●付属品:静電モップ、ミニヘッド、布団用ヘッド、フレキシブルホースほか ●サイズ:W255×H1039×D190mm

最大稼働時間 約30分(自動モード)
ノズル 自走式パワーヘッド
質量 1.7kg(※6)
アタッチメント数 7

※6:モップ帯電ケース含まず

 

<クロスレビュー!>

アタッチメントが豊富でこの価格は満足度が高い

「自走式ヘッドに5種類のアタッチメントに静電モップが付いて3万円台は良心的。連続稼働時間は短めなので、毎日少しずつ掃除する人向き」(青木)

 

掃除動線にばっちりハマった静電モップが超便利

「床以外のホコリをすぐに取れる静電モップがとにかく便利。紙パック式なのでゴミ捨て時にホコリが舞うのが気になる人にオススメです」(田中)

 

【No.3】ゴミセンサーなどの高機能をシンプルデザインのボディに搭載

ツインバード

コードレススティック型クリーナー TC-E263GY

実売価格2万1780円

1.4kgと軽量ながら豊富な機能を搭載。「ゴミセンサー」がゴミを感知して吸引力の強弱を自動制御し、ソファの奥など見えにくい場所の掃除をサポートする。インテリアになじむムダのないデザインも魅力だ。

SPEC ●集じん方式:紙パック式 ●集じん容積:0.25L ●充電時間:約2.5時間 ●付属品:すき間ノズル、収納フックほか ●サイズ:W235×H1050×D135mm

最大稼働時間 約30分(自動モード)
ノズル パワーブラシ(自走式)
質量 約1.4kg
アタッチメント数 1

 

<クロスレビュー!>

排気がきれいなので子育て世帯にもピッタリ

「紙パック式で、専用紙パックには抗菌仕様の不織布素材を使用しており排気がきれい。壁掛け式の充電台で、床に収納場所を取らないのも◎」(青木)

 

家具やモノが多い部屋でも小回りが利くのがうれしい

「シンプルでスタイリッシュなデザインが好印象。軽量なうえノズルが左右に180度動くため、モノが多い狭い場所でもスイスイ掃除できます」(田中)

 

【Topic1】あのバルミューダから新感覚の掃除機が登場!

空気清浄機やトースターなどで圧倒的なブランド力を誇るバルミューダから、掃除機が発売されて話題に。ユニークなコンセプトに要注目だ。

バルミューダ

BALMUDA The Cleaner

実売価格5万9400円

水面に空気を噴出して浮揚するホバークラフトに着想を得て開発。ダブルブラシの高速回転でゴミを除去しつつ床面との摩擦を低減し、浮いているような操作感を実現。持ちやすいスティックハンドルと低重心設計で思い通りに操作できる。質量3.1kg。

 

↑回転するブラシが浮遊感を生む。さらに、ヘッドの360度スワイプ構造により従来にない自由自在な動きを実現

 

↑椅子の脚の間など狭い場所も軽やかに走行。フローリングのほか、フロアカーペットや畳も問題なく掃除できる

 

【Topic2】ハンディもデザインと付属ツールをチェック!

ハンディタイプのクリーナーはデザイン性がさらに多彩。スリムなボディや、収納時のコンパクト性などがセレクトのカギとなる。

 

【No.1】

シャーク

Shark EVOPOWER Plus W35P

実売価格2万8050円

スリムボディにパワフルな吸引力を装備。フローリング用延長ノズルでちょっとした床掃除にも対応できる。充電バッテリー2個搭載。●サイズ/質量:W53×H419×D61mm/約620g

 

【No.2】

レコルト

コードレス スティッククリーナー

実売価格1万3200円

落ち着いたデザインでどんな部屋にも違和感なく置ける。DCモーターによる強力な吸引力で微細ゴミから食べこぼしまでスピーディに除去。●サイズ/質量:W58×H344×D58mm/約515g

 

【No.3】

ツインバード

コードレスハンディークリーナー サットリーナサイクロンff

実売価格1万6500円

床用吸込口を使いスティックでも使える。6つのツールと本体を充電台にコンパクト収納可能だ。伸縮ホース内蔵の「マジックパイプ」も便利。●サイズ/質量:約W345×H180×D105mm/約1kg

プロがじっくり検証! バズりモノ実力診断、AV6選

SNSやテレビ番組などで話題となっているAV機器を、評論家やライター、GetNavi編集部員がじっくりと試用。使ってみてわかったホントのトコロを、じっくりこってりとレビューします!!

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【No.1】8K液晶で培った技術で細部まで見通しの良い映像が存分に楽しめる!(藤原)

<4K有機ELテレビ>

シャープ

4T-C55CQ1

実売価格28万6000円

「シャープの有機ELテレビが欲しい」というAQUOSファンからの要望に応えて登場し、話題に。新開発の4K処理エンジンを搭載するとともに、8K開発で培った画像処理技術を生かすことで、高精細で色鮮やかな映像を表示する。

SPEC ●チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地デジ/BS/110度CS×3 ●接続端子:HDMI入力×4、USB×2ほか ●サイズ/質量:W1228×H771×D290mm/約28.0kg

AV評論家

藤原陽祐さん

新聞記者・専門誌編集者を経て独立。核心を突いた評論とわかりやすい解説で読者から支持されている。

 

長年液晶を牽引してきたシャープが放つ有機EL

本機は“液晶のシャープ”が初めて手がけた有機ELテレビだ。長年、液晶市場を牽引してきた同社だが、ファンからの要望に応えるとともに、8K・4K液晶に“4K有機EL”を追加してさらにユーザー層を広げたいというメーカー側の思惑もあり製品化が実現。液晶モデルと差別化を図るべく、あえてAQUOSの冠は省かれた。メリハリが効いた、明るく見通しの良い映像は、多くの高画質愛好家から好評を博している。

 

パネル自体は他の国内メーカー同様、LGディスプレイ製を採用。映像エンジンは完全オリジナルの「Medalist S1」で、これは4K液晶にも採用されているが、元々有機ELとの組み合わせを想定して開発されたものだ。映像の見え方に大きく影響する中間輝度の制御や、黒からローライトの階調性の設定など、有機ELの持ち味を積極的に引き出すための工夫が数多く投入されている。

 

有機ELパネルの輝度性能を最大限に引き出す独自制御技術「Sparkling Drive」をはじめ、様々な映像を臨場感豊かに再現する「4K Master アップコンバートプロ」、音声の聞き取りやすさと広がり感を高める「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」などにより高画質・高音質を堪能できた。シャープの新たなる挑戦を感じられるモデルといえよう。

 

★新開発の映像エンジンを搭載し、あらゆる4Kコンテンツを最適化

新開発の画像エンジン「Medalist S1」を搭載。「Sparkling Drive」技術により、暗いシーンではピークが際立ち、明るい画柄では明部・暗部の階調を飛ばすことなくディテールを丁寧に描き出す。

 

★8Kテレビ開発で培ったアップコン技術を応用

8Kアップコンバート技術を4K用にアレンジした「4K Masterアップコンバートプロ」を搭載。解像度や映像レベルを判別して最適な高精細処理を行い、様々な映像コンテンツを臨場感豊かに再現する。

 

★65Wの余裕の音声出力で臨場感あふれる高音質を実現

サウンドシステムは、7基のスピーカーユニットを総合出力65Wのアンプで駆動する「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」を採用。引き締まったメリハリのある音で、声の明瞭度も高い。

 

【診断結果】

 

【No.2】持ち歩きやすいコンパクトサイズながら全方位的にサウンドを響かせる!(山本)

<ワイヤレススピーカー>

バルミューダ

バルミューダ ザ・スピーカー

実売価格3万5200円

上向きに設置した77mmスピーカーを搭載。独自ドライブユニットで音を拡散させて、立体的なサウンドを実現した。LEDが楽曲に合わせて輝くのも魅力。予約開始時から注文が殺到し、同社史上最多の予約数を記録した。

SPEC ●アンプ部最大出力:8W ●連続再生時間:約7時間 ●充電時間:約2.5時間 ●接続端子:3.5mmステレオミニ入力×1 ●サイズ/質量:φ105×H188mm/約1.0kg

オーディオライター

山本 敦さん

本誌をはじめ雑誌やウェブでオーディオ記事を多数執筆する。新製品や新技術に精通し、試した製品の数は数知れず。

 

落ち着いた場面からパーティまで広範囲で活躍

初見では、斬新なLEDランタンで話題を呼んだバルミューダらしいレトロなデザインに魅力を感じた。本機のLEDも輝き方に雰囲気があり、好感が持てる。光自体が思っていた以上に明るく、照明器具としても活用できる。

 

バッテリーを内蔵し、フルチャージから約7時間ワイヤレスで使えるのも美点。片手で持てるので、手軽に庭などへ持ち出せる。ただ、屋外用途を考えると防水・防滴に非対応なのはやや残念だ。

 

サウンド面においては、特定の帯域に偏らないナチュラルなバランスなのでBGMとして光と音楽を一緒に楽しむのに最適。いま流行の「家キャン」で使ってみるのもアリだろう。音の広がり感は、サラウンド対応の製品と違って自然な雰囲気に感じられる。出力がそれなりにあるので、華やかなLEDライトとともに、パーティ用としても活躍するはずだ。

 

ライトのモードを「Beat」にするとロック・ポップス系の楽曲に合った。光を長く見つめているとややうるさく感じるので、落ち着きたいなら「Ambient」や「Candle」に変えて女性ジャズボーカルを聴くとなお良い。

 

ちなみに、スマホにはBluetooth接続可能で、シンプルなワイヤレススピーカーとして使いやすい。デジタル製品に不慣れな人へのプレゼントにも◎だ。

 

★コンパクトかつバッテリー内蔵でどこにでも持ち歩きやすい

本体にバッテリーを内蔵しているので、フルチャージから約7時間ポータブルで使える。サイズもコンパクトで持ちやすく、パーティやBBQなど屋内外のイベントにも手軽に持って行きやすい。

 

★ナチュラルバランスなサウンドで落ち着いて楽しめる!

独自のドライブユニットによる音声は360度全方位に広がるので、置き場所にかかわらず同じように音楽を楽しめる。音色をゆったりと味わえるナチュラルバランスなサウンドも美点だ。

 

★LEDの輝き方は雰囲気があって心地良い!

LEDの光り方は抑揚の効いた「Ambient」(左)、落ち着いた光の「Candle」(中央)、最もダイナミックに輝く「Beat」(右)の3モードからセレクト可能。真空管を思わせる雰囲気のある輝きが美しい。

 

【診断結果】

 

【No.3】設置したら生活が一変! 楽しみが一気に増える魔法のランプ(湯浅)

<3 in 1 シーリングライト>

ポップイン

popIn Aladdin 2

実売価格9万9800円

ホームプロジェクター市場のシェア約4割を獲得したプロジェクター&スピーカー内蔵シーリングライト「popIn Aladdin」の最新型。新たにフルHD画質に対応しており、動画配信サービスの視聴やアプリの使用ができる。

SPEC ●投写方式:単板DLP ●明るさ:700lm ●上下可動域:0〜32度 ●台形補正:水平40度/垂直40度 ●スピーカー出力:8W+8W ●サイズ/質量:W476×H145×D476mm/4.9kg

テクニカルライター

湯浅顕人さん

PC&AVのライター。プロジェクターは20年近く愛用しており、趣味のアウトドアでも使っている。

 

設置面積は実質ゼロで照明・映像・音楽の3役

本機の設置は、天井の引っ掛けシーリングに取り付けるだけ。20分ほどで完了した。筆者の部屋は投写位置が近距離かつ斜めだったが、歪みなく大画面に表示できた。

 

映像はかなり明るく、白壁への投写でも満足の画質。晴れの日の室内でも、内容を確認できる程度には映る。夜は、部屋を真っ暗にせず普通に行動できる程度の明るさでも、楽しく観られるレベルの明るい映像を視聴することができた。

 

Android搭載で、動画配信サービスのアプリなどが用意されているのはユニーク。ただし、Google Playには対応せず、独自のアプリ配信サービスを利用するのだが、用意されているアプリがかなり少ない。これは今後増えていくことに期待したい。

 

HDMI入力はないものの、対応するテレビやレコーダーなら映像をWi-Fi経由で再生可能だ。

 

また、大きな魅力なのは、Bluetoothスピーカーとしても使えること。つまり天井スピーカーにもなるということで、カフェなどの店内のように、部屋中にまんべんなく広がる音を楽しめた。

 

設置面積が実質ゼロで、部屋に巨大な画面が登場するのはやはりスゴい。好きな写真を眺めたり、時計や目覚ましとしても使えたりできるほか、照明の色合いも変えられる。生活の様々なシーンに色々な楽しみをもたらしてくれる、本機はまさに「魔法のランプ」だ。

 

★Bluetooth対応だから天井スピーカーでカフェ気分

スマホやAVアンプなどの音声を天井から流せる。プロジェクター部分だけをオフにすることも可能なので、YouTubeや各種VODサービスなどで音声だけ流したい場合にも便利だ。

 

★動画配信サイトのほか子ども向けコンテンツも

YouTube、Amazon Prime Video、Netflix、Paravi、Abema TV、U-NEXT、DAZNなど、主要なVODに対応。絵本や実物で見られる動物図鑑など、子ども向けコンテンツも豊富だ。

 

★近距離の斜めからでも大画面で投写できる

設置した場所は、壁からは1.4mしか離せず、しかも画面の中央から左に60cmもズレている。それでもこの大画面。スペック上は約1.5m離れれば80インチ以上での映写が可能になる。

 

【診断結果】

 

【No.4】最高峰のノイキャン性能とかゆい所に手の届く利便性を兼ね備えた隙のないモデル(野村)

<ワイヤレスヘッドホン>

ソニー

WH-1000XM4

実売価格4万4000円

前モデルで初採用した「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」をBluetoothオーディオSoCと新たに連係。新アルゴリズムを採用し、ノイキャン性能がさらに向上した。価格比較サイトなどでジャンル内売上が上位に。

SPEC ●ドライバー型式:密閉ダイナミック型 ●再生周波数帯域:4Hz〜40kHz ●インピーダンス:40Ω ●連続再生時間:最大30時間(NCオン時)●質量:約254g

オーディオライター

野村ケンジさん

市場に流通するほとんどのヘッドホン・イヤホンを視聴済み。的確な分析と評論には定評がある。

 

どこでも音楽を楽しめるノイキャン&多機能を実現

ノイキャンワイヤレスヘッドホンのランドマーク的存在といえるシリーズが進化。実際に試してみると、その優等生っぷりに感心した。従来モデルでも世界最高クラスの高精度なアクティブノイキャン機能を持っていたが、本製品では毎秒700回もの頻度でセンシングを行うことで、リアルタイムでノイキャンを最適化。いつでも理想的なノイキャン効果を発揮してくれる。さらに、専用スマホアプリを利用することで、アプリがスマホのセンサーから得た情報を受けて、そのときの行動や場所に合わせてノイキャンの強さや外音取り込みモードのオン/オフなどを自動で切り替える機能まで備える。

 

ユーザーが声を発するだけで一時停止/外音取り込みモードに切り替える「スピーク・トゥ・チャット」は、ユーザー本人の声にしか反応しないので、街なかで他人の声で作動することを防げる。また、ヘッドホンを外すと自動で音楽が停止するセンサーを新搭載。停止を忘れて外したヘッドホンから音楽が流れ続けることもない。

 

イヤホンほどではないが、スイーベル&折り畳み構造とケーブルや本体をまとめて収納できる付属ケースによる携帯性の高さも◎。

 

肝心の音質は、LDACコーデック対応によって、Androidスマホならハイレゾクラスの高音質が楽しめるのがイイ。室内では有線で最高の音を楽しめる。

 

★頭から外すだけで自動停止! 電源自動オフの設定も可能

本体を外すと自動的に音楽を一時停止してくれるセンサーを新搭載。屋外利用時の環境エチケットにも役立つ。電源の自動オフも設定できるので、バッテリーのムダ使いを予防可能だ。

 

★外出時の普段使いではワイヤレスで室内では有線でと使い分け

LDACコーデックの採用によりワイヤレスでもハイレゾ級のサウンドを聴かせてくれるが、室内では付属のヘッドホンケーブルによる有線利用がオススメ。ワイヤレスでは実現できない高音質を楽しめる。

 

★持ち運びに便利なセミハードケース

高機能でありながらもコンパクトに折りたためるポータビリティの高さも魅力のひとつ。付属のセミハードケースに本体や付属ケーブル類をまとめられるので、バッグのなかにすっきり収まる。

 

【診断結果】

 

【No.5】ボーズシアターが3万円の衝撃! 開封して2分で使い始められる手軽な操作性も魅力(川内)

<シアターバー>

ボーズ

Bose TV Speaker

実売価格3万3000円

高さ5cm強のコンパクトサイズながら、フルレンジドライバーを2基搭載。豊かなサウンドを楽しめる。スマホやPCなどとBluetooth接続してオーディオスピーカーとしても使える。家電量販店やオーディオ専門店で爆売れ中。

SPEC ●入力端子:HDMI(ARC対応)×1、光デジタル×1、3.5mmステレオミニ×1ほか ●光デジタルケーブル長:1.5m ●サイズ/質量:W594×H56×D102mm/2.0kg

GetNavi編集長

川内一史

AV担当歴は約8年。ボーズの現行製品はほぼ試聴済みで、現在はサングラスのBose Frames Altoを愛用中。

 

シンプル仕様ながらテレビの音がグレードアップ

ボーズのテレビ用シアタースピーカーといえば、ド定番の鉄板アイテム。これが3万円ちょっとで手に入るのは衝撃的で、正直ちょっと訝しみながら試してみた。

 

ワンボディのバースピーカーで、付属の光デジタルケーブル1本でテレビと接続するシンプル仕様。「ホームシアターシステムって接続や設定がめんどくさそう……」と敬遠する人が多いなか、本機はマジで開封して2分で音が出るほど手軽だ。本体にはHDMIや3.5mmステレオミニ端子も備えており、ケーブルを用意すればこれらで接続することもできる。

 

肝心の音質をチェック。ボーズならではのイキイキとした大迫力サウンド、とまではいかないが、確実にテレビの音をグレードアップさせる。我が家のテレビは前向きスピーカー搭載の音質重視モデルだが、それでも歴然とした違いがあった。リモコンのボタンひとつで、低音を強調したり、人の声を聞き取りやすくしたりと、音質をチューニングできるのも良い。

 

テレビを視聴しないときは、スマホなどの音楽をワイヤレス再生可能。リモコンのBluetoothボタンを押すだけでペアリングの準備ができ、デバイスとの接続は快速。ポータブルタイプのスピーカーとは一線を画す、余裕のあるサウンドを手軽に楽しめた。“必要十二分”の性能を備える、コスパ最強シアターとして推したい。

 

★初期設定などは必要なくケーブルをつなげば音が出る

光デジタルのほか、HDMIや3.5mmステレオミニ端子を装備。付属のケーブル一本でテレビと接続したら、初期設定をする必要なく音が出る。バッテリーは非内蔵で、電源はACのみだ。

 

★リモコンのボタンワンタッチで各種の便利機能を使いこなせる

リモコンは小型でシンプルな設計。テレビ←→Bluetoothの切り替えや、低音を強化する「BASS」、視聴中の番組を分析して人の声を強調する「ダイアログモード」などをワンタッチで設定できる。

 

★スマホやPC内の音楽も手軽に高音質で再生できる

Bluetooth機能を搭載し、スマホなどの音楽をワイヤレス再生可能。テレビを視聴しないときでも、明瞭かつパワフルな余裕のあるサウンドを、手軽に楽しめるのはうれしい。

 

【診断結果】

 

【No.6】音声認識がとにかく優秀でテレビを使う機会が急増!(Masuo)

<セットトップボックス>

Amazon.com

Fire TV Cube

実売価格1万4980円

テレビに接続すればAmazon Prime VideoやYouTube、Netflixなど多彩な動画コンテンツを手軽に視聴可能。Alexa対応リモコンが付属し、音声でも操作が行える。Masuoさんによる紹介動画は13万回再生を超える人気っぷり。

SPEC ●接続端子:HDMI出力×1、MicroUSB×1ほか ●対応規格:Dolby Vision、HDR、HDR10+ほか ●ストレージ:16GB ●サイズ/質量:W86.1×H86.1×D76.9mm/465g

動画クリエイター

Masuoさん

どんなものでも率直かつ楽しくレビューする。MasuoTVは、チャンネル登録者数約118万人を誇る。

 

話しかけるだけでできることがたくさん!

以前から「Fire TV Stick」を使っていて十分便利だと思っていたものの、本製品を使ってみると便利過ぎて驚いた。

 

特に、Amazon Alexaによる音声操作への対応は一番の魅力。声による操作で音楽をかけたり、YouTubeやNetflixが見られたりと、予想以上にできることが多い。「アレクサ」と本体に呼びかけるだけで使用できるので、朝サクッと天気予報を確認したり、その日が何の日か聞いてみたりすることも。認識精度が優秀なので、ちょっとしたことでもついつい使ってしまう。

 

また、これまで部屋のテレビは飾り程度の使用頻度だったが、豊富なコンテンツを楽しめる本製品を使い始めてから利用する機会が格段に増えた。コロナ以前、友人が遊びに来た際などは、MVを流してパーティをして盛り上がった。一緒に遊んだ友人のなかには、音声認識の精度に感動して本製品を買った人もいるほどだ。

 

あえて言えば、使い込むうちに、もっと動画を楽しみたくなり、より大きなテレビやモニターが欲しくなるのが難点(笑)。あと、長時間使っていると、まれにフリーズすることも。その際は一旦電源を抜いて、再起動している。

 

音声操作が主で使う機会は少なかったが、付属のリモコンはシンプルで入力時の反応速度も超速だ。

 

★どこから話しかけても認識する精度の高さに脱帽!

Alexaは付属のリモコンのマイクボタンを押してから話しかけるか本体に「アレクサ」と話すだけで利用可能。本体に8個の内蔵マイクを内蔵しているので、どの方向から話しかけても音声を認識する。

 

★シンプルな設計のリモコンで反応速度も抜群!

付属のリモコンでは基本的な動画操作に加えて、テレビ本体のオンオフなどのコントロールも可能。シンプルな設計かつ、ボタンや音声操作の反応速度もスピーディなので、快適に使用できる。

 

★多彩なコンテンツが揃っていて飽きることがない!

Amazon Prime VideoやYoutube、TVerなど多彩なコンテンツに対応。最新のアプリを随時追加することも可能だ。ストレージはFire TV Stickの倍となる16GBなので、思う存分アプリを楽しめる。

 

【診断結果】

バルミューダ初の掃除機は「掃除キライな人に響く」って本当? 使ってみて「刺さったポイント」を詳しくレビュー

バルミューダ待望の掃除機「BALMUDA The Cleaner」(バルミューダ ザ・クリーナー)が11月17日に発売されました。同社は自然界の風を再現する扇風機「The GreenFan」や、美味しさを追求したトースター「BALMUDA The Toaster」をはじめ、イノベーティブな商品を開発し、家電業界に大きなインパクトを与えてきた会社。今回発売となった「BALMUDA The Cleaner」でもそのDNAは受け継がれており、「ホバーテクノロジー」といういままでにない技術を投入して、まったく新しい掃除体験を提案しています。

 

同社社長が語ったところによると、この「BALMUDA The Cleaner」は「社員モニターを行ったところ、家族のなかでいままで掃除しなかった層にも刺さった」とのこと。果たしてそれは本当なのか? 実際に試してみて、お掃除が嫌いな人もついつい動かしてみたくなる理由を探ってみました!

↑バルミューダ初の掃除機「BALMUDA The Cleaner」。カラバリはホワイト(写真)のほかブラックも用意。本体サイズはW300×D165×H1240mm、本体質量は約3.1kg(フィルタ―含む)。運転時間は標準モードで30分、強モードで10分

 

 

クイックルワイパーの軽快な操作性を掃除機で実現!

家事の中でも「掃除が嫌い」という人は多いでしょう。筆者も嫌いです。だって、掃除機を押入れから引っ張り出すのが面倒だし、いざ掃除を始めてみると掃除機がカーペットに吸い付いてイライラするし、家中を掃除するのに時間がかかって汗だくになるし、そもそも楽しくないし……。バルミューダの寺尾 玄(てらお・げん)社長も、こうした煩わしさが苦手で、家の掃除はクイックルワイパーですませていたそう。その気持ち、よくわかります。軽い力でスイスイ動いて、自在に方向転換ができるから便利ですよね。

 

そんな、寺尾社長が愛してやまないクイックルワイパーの手軽さを、掃除機で実現しよう! というコンセプトのもとに開発されたのが、「BALMUDA The Cleaner」です。本機の特徴は何といっても、ホバークラフトから想起したという「ホバーテクノロジー」。浮いているような軽い操作感と自由自在な動きを実現するとのことですが、百聞は一見にしかず。まずは以下の動画をご覧ください。

上の動画を見てわかる通り、「BALMUDA The Cleaner」は、前後左右斜めと自由自在に動かすことができます。他のスティッククリーナーも手首を返してヘッドを曲げれば横に動くことができますが、手首に負担がかかってそう何度もできるものではありません。一方、本機は動かしたい方向に軽く振るだけで、スーッと滑るように動きます。その感覚はまさにホバークラフト! 異次元の操作感です。

 

ちなみに、実際のホバークラフトは大量の風を下方向に吹き出すことでわずかに浮き上がり、地上との摩擦を減らすことで自在に動けるようにしています。ところが、掃除機は逆に空気を吸い込むものなので、ホバークラフトの原理をそのまま応用することはできません。ではなぜ「BALMUDA The Cleaner」はこんなに自由自在に動けるのでしょうか。秘密は新開発の「デュアルブラシヘッド」にありました。

↑2本のローラーブラシを搭載する「デュアルブラシヘッド」

 

一般的な掃除機のヘッドにはローラーブラシが1つしかありませんが、「デュアルブラシヘッド」はその名の通り2本のローラーブラシを搭載しています。この2つのブラシがそれぞれ内側に回転することで、お互いが同じ力でヘッドを前後に引っ張り合い、その力が相殺されて床との摩擦が大幅に減少。あたかも浮いているような操作感が得られる、というわけです。

 

この「デュアルブラシヘッド」による浮遊感を損なわず、自由自在な操作を可能にするのが「360°スワイプ構造」です。ヘッドとスティック本体をつなげるジョイント部を幅広い可動域を持つ独自設計としたことで、ヘッドを前後・左右360°あらゆる角度に動かすことが可能に。斜めや横方向へのスライドをはじめ、あらゆる角度への移動を実現しました。この「360°スワイプ構造」と、先述の「デュアルブラシヘッド」を合わせた技術の総称が「ホバーテクノロジー」というわけです。

↑前後左右斜めと自在に動く「360°スワイプ構造」

 

実際に使ってみると、これまで筆者が掃除から遠ざかっていた言い訳を本機はことごとく潰してしまいました。あまつさえ、「掃除も意外に楽しいかもしれない」とまで思い始めています。以下、「掃除がキライだった人」の筆者が、まんまとバルミューダのワナにはまったポイントを列記していきましょう。

 

 

掃除嫌いに刺さったポイントその1

掃除が圧倒的に早く終わる!

まずは下の動画をご覧ください。「BALMUDA The Cleaner」はそのまま前後に動かすのはもちろん、ほうきのように両手で持って左右に動かしたり、急に方向転換したりと、掃除機だけを自由に方向転換しながら、効率よく広い範囲を掃除できるのがおわかりいただけるはず。

【動画】BALMUDA The Cleanerと通常の掃除機の比較(音が出ます)

これに対し、一般的な掃除機は基本的に前後の往復運動で直線的に掃除するため 、ヘッドの動きに制限があり、取りこぼしたゴミをもう一度吸う手間も必要になっています。さらに、掃除を完了するまでの時間を計ってみると、倍以上の差がつきました。つまり、掃除機を自由自在に動かせるということは、掃除の時短につながるということなのです。

 

また、一般的な掃除機は押すときに吸引力が弱まりますが、「BALMUDA The Cleaner」の「デュアルブラシヘッド」は押すときも引くときも吸引力は同じ。しかも、一般的な掃除機は引くときにローラーの抵抗で手に負担がかかりますが、「BALMUDA The Cleaner」のヘッドは引くときも力を要さずスピードが落ちないので、一定のリズムで軽やかに掃除ができます。

 

ヘッドが幅300×奥行き165mmと大きく、ワンストロークで幅広いスペースのゴミを取れることも時短に貢献。さらに、2本のローラーがヘッド中央の吸引口に向けてゴミをしっかり掻き込んでいるので、集じん力も強力です。バルミューダによると、デュアルブラシヘッドにすることで、ローラーブラシが1本の場合と比べて集じん力が1.5倍に向上したそう。その結果、ゴミとり性能を表すダストピックアップ率も99%と好成績だったといいます。実際に試してみても、1回の掃除で取りこぼしが少ないため、動画の通り同じ箇所を何度も往復する必要がなく、短時間で掃除を終えることができました。これなら、いち早く部屋がキレイになりますね!

 

掃除嫌いに刺さったポイントその2

ヘッドが滑るように動くから気持ちがいい!

本機はモーター部が下部にある低重心設計で、手首への負担が少ないのがうれしいポイント。本体重量は約3.1kgですが、実際に手首にかかる重量は340g程度と格段に軽くなっています。さらに「ホバーテクノロジー」により、電源OFF時の時の動かす力を100%とした場合、電源ON時には最大29%まで減らすことが可能。つまり、71%の力を節約できるわけですね。その数値が示す通り、実際の操作もラクラク。これまでは、ヘッドが床に吸い付いたり、思い通りに動かなかったりしてストレスがたまったものですが、「BALMUDA The Cleaner」は、スルスルと快適に動かせるので本当に気持ちいい! ハンドルは握りやすいスティック型で、順手、逆手、両手と自分が持ちやすいように自由に持つことができます。くるくる、スイスイ、その快適な操作感を楽しんでいるうちに、気が付けば掃除が終わっていた……なんてことも。ああ、もっと掃除したかったのに! と物足りなく思う人もいるのでは?

↑手首にかかる負担が少ないので、片手での操作もラクラク

 

↑ハンドルはスティック型なので持ち方は自由。ほうきのように両手で持って、左右に振りながら掃除することもできます

 

壁際の掃除も、本機だとまったくストレスがありません。いままでは、掃除機のヘッドを何回も壁に当てるか、当てながら無理やり横に滑らせていたわけですが、これだと時間がかかるし、手首への負担が大きい。それが「BALMUDA The Cleaner」だと、ヘッドを壁に当てながらヨコにスーッと滑らせるだけ。これは「ホバーテクノロジー」の恩恵に加え、ミニ四駆から着想を得たという小型ローラーがヘッドの四隅に搭載され、壁際でのスムーズな走行をサポートするため。さらに、ヘッドの横には2か所の切れ込みがあり、壁に当てながら滑らせてもここから壁際の細かいチリを吸い込むことが可能。もう、何度も壁にヘッドを押し付けたり、力づくでヘッドを滑らせる必要はありません。ああ、この壁際をスーッとひとなでする快感もクセになる!

↑ヘッドの四隅に搭載した角ローラーにより、壁際も抵抗なく移動できます

 

↑力を入れずにヨコ移動できるから、壁際の掃除も気持ちいい!

 

 

掃除嫌いに刺さったポイントその3

家具のすき間にヘッドがうまく入るから、隅々まで掃除できる

いままでは、家具のすき間にヘッドがうまく入らず、イライラが募ることも。かといってアタッチメントを付け替えたり、家具をどかしたりする手間を思うとうんざりしたものです。その点、「BALMUDA The Cleaner」は「360°スワイプ構造」でヘッドが自在に可動するため、それらの手間が不要。家具の隙間にはヘッドをタテにすればすんなり入りますし、ホコリがたまりがちなテーブルやベッドの脚周りも、自在に動くヘッドのおかげでキワまで丁寧に掃除できます。これなら、家具のすき間や家具の脚周りも見て見ぬフリをしなくてOK。隅々まで掃除できた! という爽快感が味わえます。

↑ヘッドをタテにすれば狭い隙間も掃除可能。これも「360°スワイプ構造」だからできるワザ

 

↑ヘッドを回転させながら動かせば、テーブルの脚の奥にもヘッドが届き、キレイに掃除できます

 

掃除嫌いに刺さったポイントその4

手が届く位置に出しておけるから、掃除がしたくなる

いままで我が家で使っていたスティック掃除機は存在感が強く、リビングに置くとどうにも掃除を強制されているイメージがあって落ち着かないため、廊下に設置していました。一方、「BALMUDA The Cleaner」は、「一本のほうきのように自然であること」を目指したというデザインが特徴。バルミューダらしいモノトーンのシンプルなデザインで、リビングに置いてもまったく違和感がありません。

 

ふだんは家具のように良い意味で存在感を消していてくれるのに、掃除をしようと思ったらいつも手が届く位置にある。だから「掃除をするぞ!」と構える必要がなく、「ちょっとゴミが目立つな」と思ったときに手にとって、何も考えずにサ―っと動かせばいい。面倒くさがり屋な筆者でも、気負うことなく掃除が始められるのです。掃除への抵抗感がなくなるのは大きなメリットですね。

↑充電スタンドに乗せるとわずかに後方に傾きますが、これは、最も美しい角度になるよう設計されているとのこと。また、ゴミを見せないようにダストボックスが半透明、かつスタンドに置いたら後ろ側を向くよう設計されています。このさり気なさも心地いいですね

 

↑操作ボタンはたったひとつ。1回押すと電源ON、長押しすれば強モードに。シンプルな操作性もすっきりとしたデザインに貢献しています

 

 

排気が顔にかからず、パーツが水洗いできるのもうれしい

このほか、使ってみてちょっとイイなと思ったのが排気の位置。モーター部が低位置にあり、排気口が本体横にあるので、不快な排気が手や顔にかからないのです。付属のパーツでハンディになるのも便利。お手入れもカンタンで、ゴミはダストカップを外して、中身をゴミ箱に捨てるだけ。ダストカップとフィルターが汚れてきたら、取り外して水洗いすればOKです。「デュアルブラシヘッド」の2本のブラシは、工具やコインも不要で簡単に取り外すことができ、水洗いができるので清潔さを保てます。

↑ダストカップからゴミに触れずにゴミ捨てができます

 

↑ダストボックス、フィルター、ローラーブラシはすべて水洗いできます

 

掃除が素早くラクに終わるから、さらに「おうち時間」が充実する

「BALMUDA The Cleaner」を実際に使った体験を振り返ってみると、やはり本機は「まったく新しい掃除機」なのだと実感しました。滑るような独特の感触を楽しみ、自在に動くヘッドを楽しんでいるうちに、知らず知らずに掃除が終わっている。しかも、いままでより格段に短い時間で。掃除って、こんなに素早くラクに終わるものなんだ……と、ちょっと信じられないような気持ちになりました。

 

家で過ごすことが増えてきたこのご時世、家の中をいかに気持ちよく保つかが重要になっています。必然的に掃除の機会も増えてきますが、どうせならイヤイヤ掃除するのではなく、楽しんで掃除したいとは思いませんか。そのためのツールとして、「BALMUDA The Cleaner」はうってつけ。ストレスを感じることもなく、1日の空いた時間で楽しく気軽に掃除できるでしょう。特に在宅ワークの方は、気分転換も兼ねて本機を使うのがオススメ。家がキレイになって身体もほぐれて、さらに家族にも感謝されて、まさに一石三鳥ですね。掃除を時短して家族との時間を増やし、おうち時間を気持ちよく過ごすためにも、ぜひ「BALMUDA The Cleaner」に注目してみてください!

撮影/中田 悟

 

 

バルミューダ初の掃除機が「圧倒的に気持ちいい」のはなぜ? テクノロジーの細部を社長が語る!

自然界の風を生み出す扇風機「The GreenFan」の発売を皮切りに、高級トースター「BALMUDA The Toaster」を大ヒットさせるなど、斬新な発想で洗練されたデザインの家電を生み出し続けるバルミューダ。先日、同社初となるコードレススティッククリーナーが発表されました。その名も「BALMUDA The Cleaner(バルミューダ ザ・クリーナー)」。発売は11月17日で、実売予想価格は5万9400円です。本稿では、その発表会で触ることができた同モデルのインプレッションに加え、囲み取材で聞くことができたバルミューダ社長・寺尾 玄(てらお・げん)氏の思いをお届けします。

 

浮遊しているような感覚が味わえる「ホバーテクノロジー」を搭載

コードレススティッククリーナーといえば、いまや大手各社が開発にしのぎを削り、機能面ですでに高いレベルに達しているジャンル。この群雄割拠&超レッドオーシャン状態の中に参入するわけですから、おそらくいままで見たことがないようなものが登場するのでは……? そんな期待に胸を躍らせながら、発表会に参加してきました。

↑BALMUDA The Cleanerは「ホバークラフトとミニ四駆から着想を得た」(寺尾 玄社長)という、少年の夢が実現したかのような掃除機です。カラーはホワイトとブラックの2色。本体サイズはW300×D165×H1240mm、本体質量は約3.1kg(フィルタ―含む)で、運転時間は標準モード30分、強モード10分

 

結論からいえば、まさに「今までにない掃除体験が味わえる掃除機」でした。実際に動かしてみると、確かに前後左右、斜め方向でさえ軽い力で滑るように動きますし、ハンドルの軸を回せばヘッドがぐりんぐりんとヘッドが自由自在に動きます。なるほど、これなら広い床でもすばやく掃除できますし、家具のすき間もヘッドをタテに入れて掃除でき、イスの脚周りもヘッドを回転させて丁寧に掃除できます。スムーズにスライドできるので、壁際の掃除も実にカンタン。

 

【動画】BALMUDA The Cleanerの動き

この操作性を実現したのが、ホバークラフトから着想を得て開発された独自の「ホバーテクノロジー」。こちらは「デュアルブラシヘッド」と「360°スワイプ構造」からなる技術です。

 

「デュアルブラシヘッド」は、その名の通りヘッドに2本搭載したブラシをそれぞれ内側に回転させ、床面との摩擦を低減することで、浮いているような操作性を実現。さらに偏軸二輪式のキャスターがヘッドの動きに追従することで、前後左右と全方向への動きを可能にしたといいます。「360°スワイプ構造」は、独自設計されたユニバーサルジョイントを核とする技術で、あらゆる角度の移動や横方向へのスライドといった自在な動きを実現するとのこと。

↑ヘッドに搭載した2本の「デュアルブラシヘッド」が内側に回転することで軽やかな浮遊感を生み出します

 

↑ヘッドの付け根に独自の「ユニバーサルジョイント」を搭載することで、前後左右斜めに動かせる「360°スワイプ構造」が実現

 

クイックルワイパーの利便性を目指して開発

↑フロアワイパーやホウキのように、左右に振りながら掃除できるコードレススティッククリーナーなんて、見たことがありません!

 

それにしてもこの見た目、この動き。コードレススティッククリーナーというより、シートで床を拭き掃除するフロアワイパーのようです。それもそのはず、そもそも同社の寺尾 玄社長は「掃除機より(花王)クイックルワイパー派だった」から。掃除機は出しっぱなしにするには存在感がありすぎるし、前後にしか動かないのが不便であるのに対し、フロアワイパーは、サッと取り出し、自由自在に動かして掃除ができます。その点が気に入って愛用していた寺尾社長は、デザインが美しく、前後左右斜めに動かせる掃除機を目指したというわけです。

 

ちなみに、自在に動かせる掃除機を開発できないか? とデザイナーとエンジニアにオーダーしたのは、2018年の年末のある日、会社の近所にある「三河屋」というお蕎麦屋さんでのことだったそう。驚くべきことに、デュアルブラシヘッドやユニバーサルジョイントなどのアイデアは、すでにその日のお蕎麦屋さんのテーブルで語られていたといいます。

 

「今回は、自分たちが作りたいモノではなく、珍しく事業の拡大と発展を考えて始まったプロジェクトでした。だからこそ、自分たちが『欲しい』と思うモノでなければ、頑張って作ることができません。ですから、企画を立ち上げる最初の部分がとても重要だった。それが幸運にも、三河屋さんですぐに『コレだったら欲しいな』というアイデアが出て。これに向かってチーム一丸となって突き進むことができました」(寺尾社長)

 

なるほど、同社といえばマーケティングをしないことで知られていますが、今回も市場ニーズより「こういうモノが欲しい」という個人的な動機を重視し、蕎麦屋のテーブルに収まる小さなチームで共有したのが功を奏したわけですね。単に幸運が下りてきたのではなく、最初から自由な発想が出る下地ができていたということなのでしょう。

 

なお、完成した本機とクイックルワイパーを比べてどうか? との記者からの質問に対し、寺尾社長は「圧倒的に勝っていると思います。クイックルワイパーは自由自在に動かすことはできますが、浮遊感はありません。クイックルワイパー派だった私が、やっと掃除機派に乗り換えられる。それだけの自由さと浮遊感を達成できたと思っています」と自信を見せていました。

 

ミニ四駆に着想を得た角ローラーで壁際の掃除もスムーズ

そのほかにも本機には、独自の特徴を多数備えています。例えばヘッドの4隅に搭載された角ローラーは、ミニ四駆から着想を得たそう。ミニ四駆は、コース壁面との摩擦を減らしてスムーズに曲がれるよう、車体にローラーを付けたものがあり、同様に、本機はヘッドの角にローラーを付けたことで壁際をスライドさせながらスムーズに掃除ができます。

 

この角ローラーの開発について寺尾社長は、「デザインとの兼ね合いが非常に難しかった。角ローラーの軸をどこにするのか、(デザインのためには)キワまで攻める(なるべく外側に設置する)必要があって、攻めれば攻めるほど、素材の強度の問題が出てきて、その両立が大変だった」とのこと。

↑ヘッドの4隅に取り付けられた角ローラーのおかげで、壁際掃除もスムーズに

 

↑角ローラーのおかげで、階段の掃除もスムーズ

 

なお、操作は極めてシンプルで、スティック上面のひとつだけあるボタンを押すだけ。長押しすることで、強モードに切り替わります。

↑操作ボタンは1つだけ。見た目がスッキリしているだけでなく、操作も簡単です

 

スティックからハンディに切り替える方法もユニーク。一般的なコードレススティッククリーナーは、スティック部分を取り外す、ハンディ部を丸ごと外すなどの方法でハンディに切り替えますが、同製品はスティック部とヘッドを取り外し、ハンドルとノズルを装着します。手間はかかるものの、ハンディにしても姿が美しいのはさすがです。

↑ヘッドとスティックを外したら、付属のノズル(中)とハンドル(右)をつけるだけ。手順はカンタンです

 

↑家具の上や隙間など、細かい場所はハンディ仕様で掃除ができます

 

本体重量は重いほうだが、掃除中に負担を感じることは少ない

なお本体重量は約3.1kgと、最近のコードレススティッククリーナーの中では重さがあるため、やはり持ち上げると重く感じます。しかし基本的には床に置いた状態で使い、掃除を始めると軽やかに動くため、掃除中に負担を感じることはなさそうです。しかも、寺尾社長によると、このヘッドの重さにも理由があるとのこと。

 

「ヘッドにブラシが2本あり、モーターも2つ付いているため、一番重い部品がヘッドとなっています。しかし、実際の製品重量と動かしたときの体感はまったく違います。持ち上げる掃除機と(本機のように)滑らせる掃除機、同じ重さでも人にとっての感じ方は全然違うのではないかな、と。また、実はヘッドにある程度重さがないと、じゅうたんに対応できないんです。(ヘッドが軽すぎると)すぐに転がってしまうので、今回は私たちのクリーナー事業の第1弾ということもあり、ある程度のオールマイティさが欲しかった。そのための重さと大きさなのです」(寺尾社長)

↑記者の質問に答える寺尾社長

 

ゴミを浮遊させる力が優れていて、運転音も「意外に静か」

ちなみに、肝心の吸引力についてはどうなのでしょうか?

 

「私もすでに自宅で使っていますが、パワーは十分です。通常の掃除機に比べて、両側からかきこむという構造なので、そもそもゴミを浮遊させる力が優れています。また、通常の掃除機は引くときに吸い込むとされていますが、我々の掃除機はどちらの方向でもかき出すことができます。ゴミを浮かせる、吸う、このダブルの力で優れた掃除性能を商品に付与できたと思います。そして、(掃除するスピードが)びっくりするくらい速いです。数名のエンジニアが使い始めていますが、一番の変化は掃除をする人が変わったということ。圧倒的に気持ちがいいので『掃除機をかけたことがないけど、かけるようになりました』という社員が続出しています」(寺尾社長)

↑滑るような操作感が気持ちよく、クセになりそう

 

同社らしいデザインの美しさも健在。立てかけられた1本のほうきのように自然な姿を目指したといい、付属のスタンドは最も美しい角度で立てかけられるよう設計したとのこと。運転音についても、「作ってみたら意外と静かだった。デュアルブラシヘッドの効果で空気の流通が速いのではないか、と開発チームは推測をしている」(寺尾社長)といいます。

 

「デュアルブラシヘッド」と「360°スワイプ構造」を開発したことで、スイスイ滑ってぐりんぐりん回る、まったく新しい操作感が楽しめる本機。角ローラーなどの細部へのこだわりも、滑るような操作感に貢献しています。これらの技術は、「自分たちが欲しいモノ」という動機を重視し、個人的な着想を開発の起点としているのが大きなポイント。同社のこうした姿勢が実を結び、「圧倒的に気持ちいい」操作感が実現したといえるでしょう。

 

加えて、十分な集じん力を持ち、デザインも美しく、運転音も静か。このBALMUDA The Cleaner、単なるアイデア先行のモデルではなく、総合力が高いモデルに仕上がっているように思えます。新規参入ながら、群雄割拠の掃除機市場で新たな価値を創り出すかも……そんな期待が持てるクリーナーだと感じました。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

家電ライター「価格は問題にならない」3万7000円のバルミューダ「子ども用デスクライト」が高くない品質以外のワケ

バルミューダといえば、デザインに優れた扇風機などの空調家電や、トースターや電気ポットといったオシャレなキッチン家電で有名。ところが、9月6日、バルミューダが発表したのはなんとデスクライト。その名は「BALMUDA The Light(以下、The Light)」で、「子どもが使いやすいこと」を念頭に開発されたといいます。そして、価格はなんと3万7000円(税別)とかなり高価。当初はいったい誰が買うのか……と思うのですが、製品を見てから考えてみると、個人的には「価格は問題にならない」という結論になりました。以下でその理由をお伝えしていきましょう。

↑バルミューダの新製品「BALMUDA The Light」

 

頭上にセットすると手元が影になり、手元を照らすとまぶしいという課題

バルミューダによると、小さな子どもは大人より小さく視界の範囲も狭いため、集中するとノートなどに「被さる」ように絵や文字を書くことが多いのだそう。このため、デスクライトを頭上にセットすると、子どもの頭が光を遮って手元が影になります。かといって、手元を照らすためにライトの位置を離し、手元方向に光源を向けると、今度はライトの光が直接目に当たってまぶしい…という問題が。そのため、理想的なのは、シェードを下に向けても斜め前方にある手元に光を送れるライトだそう。

↑頭上にセットすると手元が影になります

 

↑手元に光源を向けると光が目に入ってしまう問題が

 

手術灯の技術を応用した「ForwardBeam Technology」で課題をクリア

一方、手を使う細かな作業で失敗できないものといえば、人の命を左右する「手術」でしょう。なんと、The Lightはこの手術時に利用する「手術灯」の国内シェアNo.1の山田医療照明と共同開発しています。手術灯の大きな特徴は手や器具などの「影」ができにくいこと。この手元の影を作らないために、手術灯は光を一度鏡などに反射させて光の経路をコントロールしています。

↑会場に展示されていた手術灯

 

↑手術灯が照らすパプリカの茎に中指をのせてみましたが、パプリカにはまったく影が落ちません。まるで魔法のよう

 

今回発表されたThe Lightも、LEDで作った光を一度シェード裏の鏡で反射させ、本体の斜め前を明るくする「ForwardBeam Technology(フォワードビームテクノロジー)」を採用しています。このため、頭をノートに近づけたとしても、本機なら手元は明るく、また「ライトの光がまぶしい」という問題もありません。

↑The Lightのシェード内部。LEDは3つ内蔵されていますが、すべて直接光が机に向かわないように処理されています。写真で見えると通り、複雑な形状をした鏡で反射した光を机の上に届けます(写真はカバーを外した状態)

 

↑発表会現場にあった体験コーナー。ライトは机の端で下を向いているのに、机中央が明るく照らされているのがわかります。これは不思議!

 

太陽光に近い光の波長を持ち、目に優しいLEDを採用

The Lightは、「光の質」も一般的なLED照明とは異なっています。実は、我々の多くが目にしているLED照明は「白色LED」と呼ばれるもの。その点、The Lightは「太陽光LED」と呼ばれるLEDを採用しています。白色LEDと太陽光LEDの違いは、ズバリ「光の波長」。一般的な白色LEDは「青色LED」の光を「蛍光体」に通すことで白く見せています。このため、光の波長を調べると「青」の波長がダントツに多いのがわかります。

↑黒い線が一般的な白色LED、破線が太陽の光、そしてオレンジの線がThe Lightの光の波長。The Lightの光は400~500nmの間のブルーライトが少ないのがわかります

 

ちなみに、この青の波長が現在よく知られている「ブルーライト」のことで、目の疲労をはじめ、さまざまな悪影響を指摘されています。一方、太陽光LEDは、もちろん青の波長はあるものの、白色LEDの半分ほど。より自然な太陽光に近い光の波長になっているのが特徴です。

 

「モノ本来の色が見える」のも利点だが、太陽光LEDは価格が高い!

太陽光LEDはブルーライトの影響が少なく「目に優しい」というだけではなく、「本当の色が見える」のも特徴。白色LEDは青の波長が強いため、「赤っぽい色がくすんで見える」という問題があったのですが、太陽光LEDだと赤もハッキリと見えます。このため、太陽光LEDは医療現場のほか、きちんと「色」を再現する必要がある美術館などでも使用されているとのこと。つまり、本機を使えば、子どもにモノの「本当の色」を見せることができるわけです。

↑会場にあった白色LED(写真左)とThe Light(写真右)の明かりの違い。白色LEDはバナナが少し黄緑がかっていたり、ミカンの色が褪せているように見えます

 

ちなみに、目に優しく、物本来の色を再現できる太陽光LEDが普及していない理由は、ズバリ「価格」。太陽光LEDは白色LEDよりもかなり高価なパーツなのです。また、白色LEDと比較すると、複雑な排熱処理を行う必要があり、そのための冷却機(ヒートシンク)も必要なのだそう。

 

ペン立てのライトアップなど、子どもが喜ぶ仕掛けが満載!

The Lightは「子ども向け」ということで「光」以外にもさまざまな工夫があります。ひとつは点灯時や明るさ変更時に電子ピアノのカワイイ音が鳴ること。

↑明るさの度合いは、正面のつまみで6段階から選べます。明るさを変えるたびに軽快な音がなるのも面白いですね

 

ふたつめは、本体スタンド部がペン立てになっていること。「デスクライトを置くと机が狭くなる」との考えで明かり付きハイデスクのような勉強机を購入するユーザーも多いですが、ペン立てと一体型ならば、机の上に物を置くことにも納得できそうです。ちなみに、デスクライトを点灯するとペン立て内部も光るというギミックもあり、子どもに受けそうですね。

↑スタンド部分がペン立てになっているほか、内部をライトアップできるギミックも

 

↑ペン立てのなかは汚れやすいものですが、中にはカバーがセットされており、簡単に洗うことができます。カバー底面は柔らかい素材で、鉛筆を下方向に挿しても折れないよう、工夫が施されています

 

愛着を持ってもらうため、デザインの完成度を90%に抑えた

みっつめはシールなどを貼って自分らしいデコレーションができること。「シールなんて、他のライトでも自由に貼ればよい」と思うかもしれませんが、実はシールを貼ったり、剥がしたりすると塗料が剥げる製品はかなり多いのです。だからThe Lightはシールをつけ剥がししても剥げにくい塗料を使用しているそう。

 

また、本体は植物ポットのようなカワイイデザインで、素人目には完成度が高いように見えますが、同社の代表取締役社長・寺尾 玄氏によると「あえて90%のデザイン」に抑えているのだとか。残り10%のデザインは子どもが自分の手で完成させることで、「このデスクライトは自分のもの!」という愛着を持って欲しいということです。

↑バルミューダの代表取締役社長・寺尾 玄氏

 

1点、注意したいのが、質量が約3.2kgと重いこと。子どもが不用意に倒せないのは利点ですが、移動は親がしないと危ないですね。その点を除けば、手元が影になりにくいこと、色がキレイに再現されること。そして、「手術灯の技術を応用している」というロマンと、ヒートシンクを採用してまで太陽光LEDを採用した根性……。「好きだから作った」という熱い思いを感じます。シールを貼っても剥げない塗料や、ペン立て内部のカバーなど、細かな部分がしっかり考慮されているのも高ポイント。その品質に、自腹で購入するのもアリかな……と思うほどでした。

 

6ポケットの存在、大人の需要も考えると、3万7000円は高くない

さて、冒頭で「価格が問題にならない」と言った理由は、先述の品質の高さがベースにあることと、もうひとつは、小学校入学時の「6ポケット」の存在です。「6(シックス)ポケット」とは、子ども一人に対し、両親2人+その両親(祖父母)4人=合計6人の財源があるという事実を指す言葉。この6ポケットの存在を踏まえ、「小学校の入学祝い」というイベントの重さを考えると、3万7000円という価格は高すぎず、安すぎず、手ごろな価格に思えるから不思議です。

 

さらに、The Lightは一定数の大人の需要もあるはず。筆者でいえば、ベッドやソファ横のサイドテーブルに置いて読書灯として使いたいですし、普通に仕事机に置いて資料読みやラフ描きの作業に使いたいです。また、バルミューダのデザインのファンも一定数いるので、そういった層も購入するはず。上手にデコレーションすればインスタ映えしますしね。そう考えるとこのThe Light、絶妙なラインを狙ってきたな……という印象。「さすがはバルミューダ」と、改めて思わせる製品でした。

↑会場には付属のシールでデコレーションしたThe Lightも展示されていました。付属シール意外にもさまざまなシールでデザインを楽しんで欲しいそう

 

ローストビーフもオートで調理? 「食欲の秋」に使いたい「グリル上手なオーブンレンジ」5選

うだるような暑さで食欲が沸かなかったという人も、涼しい日が増えるにつれて、美味しくご飯が食べられるのではないでしょうか。そこで今回は、「食欲の秋」に備えて、食材を上手に焼き上げるグリル機能つきのオーブンレンジをご紹介。火加減おまかせでローストビーフが作れる「ヘルシーシェフ」や、特殊なグリル皿で時短調理を可能にした「ビストロ」をはじめ、注目の最新モデルをお見逃しなく!

 

[その1]

バラバラの食材でもまとめて一気に調理できる!


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シャープ
ウォーターオーブン ヘルシオ AX-XW500
楽天市場実売価格 12万9800円

2段調理ができる総庫内容量30Lの「ヘルシオ」シリーズ最新モデル。複数の食材を角皿に並べても、調理方法を選ぶだけで最適に調理する、画期的な「まかせて調理」の機能を搭載。肉や魚、野菜でも、少量でもたっぷりの量でも、冷凍・冷蔵・常温でも、まとめて調理してそれぞれの食材を最適な状態に仕上げます。

 

<注目ポイント>
・総庫内容量30Lの2段調理式
・画期的な「まかせて調理」機能を搭載
・無線LAN接続で「COCORO KITCHEN」の音声操作が可能
無線LANに接続することで、シャープ独自のAIoT(※)クラウドサービス「COCORO KITCHEN」が利用できます。例えば、音声によって状況に応じた操作画面を呼び出したり、家族の好みを分析・学習してオススメのメニューを提案したりといったことが可能に。

※AIoT……シャープの造語。IoT(モノがインターネットに接続して、相互に情報をやりとりすること)とAI(人工知能)を組み合わせたもの

 

[その2]

進化したグリル性能で時短調理を実現


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パナソニック
スチームオーブンレンジ ビストロ NE-BS1500
楽天市場実売価格 12万8402円

総庫内容量30Lにもかかわらず、高さ45cmのスペースに置ける設置スペースが業界最小のオーブンレンジです。センサーで食品の分量・温度差・位置などをチェックし、加熱時間をコントロールして効率よく加熱。またマイクロ波をらせん状に放射する「サイクロンウェーブ加熱」によって、食品の中央部分からじっくり温めます。

 

<注目ポイント>
・高さ45cmのスペースに設置できる業界最小のオーブンレンジ
・食品の中央部分から温める「サイクロンウェーブ加熱」
・チタンコートグリル皿によって調理時間を短縮
グリル機能では高反射チタンコートのグリル皿が採用され、上部ヒーターの温度上昇を早めました。さらにグリル皿の裏面素材を新しくすることで、従来品より最高温度が約30℃アップ。調理時間の短縮に成功しただけでなく、旨みが凝縮された美味しい料理に焼き上げます。

 

[その3]

「Wスキャン」機能によっておまかせの調理メニューが充実!


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日立
ヘルシーシェフ MRO-VW1
楽天市場実売価格 6万3942円

日立の「ヘルシーシェフ MRO-VW1」は、最高温度300度に対応した2段式。重量と温度を測定する「Wスキャン」機能を搭載し、おまかせの調理メニューが充実しています。温めでは、温度変化から食品と容器のバランスを推測。「おかず」「ごはん」「酒かん」など、9つのオートメニューによって食品に合わせた最適な温め方を選べます。

 

<注目ポイント>
・重量と温度を測定する「Wスキャン」
・食品に合わせた9つのオートメニュー
・火加減の難しいローストビーフも調理可能
さらに、火加減の難しいローストビーフも、200g~800gまでオートで調理可能。焼網を使えば表面全体を加熱することができるため、裏返さなくても両面を焼けます。また主菜1品、副菜2品を一度にまとめて作れるセットメニュー「おかずセット」も用意。3品を同時進行で作れるため、忙しい朝などの時間にはうれしいですね。

 

[その4]

石窯ドームならではの高火力でスピーディに調理


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東芝
石窯ドーム ER-SD7000
楽天市場実売価格 11万9100円

業界最高350℃の火力を誇る、石窯ドームのオーブンレンジです。食材の旨みや水分を高火力で閉じ込め、スピーディに調理。庫内全面から遠赤外線を放射することで、食材の内側にもしっかり熱を通します。また石窯ドームの丸みを帯びた構造と「角皿スリット」によって、焼きムラを防止。

 

<注目ポイント>
・石窯ドームのオーブンレンジ
・業界最高350度の火力
・470種類の豊富な自動調理メニュー
本体には文字が見やすく簡単に操作できるカラータッチ液晶パネルが採用され、トップ画面の色も好みに応じて選択可能。また470種類という豊富な自動調理メニューが取り揃えられており、レンジまかせで料理のレパートリーが格段に広がります。

 

[その5]

来客時に自慢したくなるスタイリッシュなデザイン


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バルミューダ
BALMUDA The Range K04A
楽天市場実売価格 4万2790円

シンプルでスタイリッシュなデザインの「BALMUDA The Range」。その美しい佇まいは、来客時に思わず自慢したくなるかも。操作音がギターやドラムなど楽器の音で構成されているのも魅力です。本体の操作部は、わかりやすく設計されていて、複雑な機能は一切ナシ。しかし「おまかせ自動あたためモード」「ほっとひといき飲み物モード」など、手間を軽減してくれる設定はしっかり備えられています。

 

<注目ポイント>
・シンプルでスタイリッシュなデザイン
・分かりやすい操作部
・幅広い調理に対応した深さ4cmの深角皿
オーブンモードでは100~250℃の温度設定を10度単位で選べるので、発酵や予熱調理にも対応。また深さ4cmの深角皿を使うことで、鶏の丸焼きなど大きな食材も調理できます。

 

※商品価格は、2018年8月22日時点の楽天市場の最安値を記載しています。

 

提供:楽天市場

【今日の1冊】夏のボーナス! 買いたい家電が多すぎる――『GetNavi 2018年7月号』

先日、2018年1月〜3月期の国内総生産(GDP)が年率0.6%マイナスになったとのニュースが流れてきました。そのニュースでコメンテーターの方が、「中古品売買の割合が高くなったことも影響しているんですかね〜」なんて話をしていましたが、私自身も確かに最近「中古品」を買うこと、そして自分が中古品を売ることに抵抗がなくなってきたなと感じます。

 

しかし、奥さん! そろそろ夏のボーナス時期ですよ!!  欲しかったアレとかコレとか、年に一度のお祭りだと思って新品を買っちゃいませんか? ボーナスの使い道は貯蓄するという方も多いかもしれませんが、今の最新家電に変えるだけで、生活スタイルもガラリとチェンジさせてくれるんですっ。今回は『GetNavi 2018年7月号』(GetNavi 編集部・編/学研プラス・刊)より、夏のボーナスでゲットしたい最新家電をご紹介します。

 

 

ボーナス前に買ってしまった「BALMUDA The Toaster‎

これまでオーブンレンジでパンを焼いていたのですが、焼き目もつかないし、なんと1枚のトーストを作るのに13分もかかっていました。日に日に帰宅時間が遅くなる旦那…、朝はいつもギリギリで朝食も食べたり食べなかったり。毎日の始まりの朝がシャキ! っとならず、夜も遅く疲れも取れていないようだから心配だなー、と思っていたある日「バルミューダのトースター買ったw」と旦那からメールが!

 

これからボーナス入るのに!?  いきなり家電買っちゃう!?  と、驚いたのですが、それが大正解でした。パンも3分で焼き上がり、焼き目もバッチリで、なにより美味しい。時間短縮になっただけでなく、「朝は美味しいパンを食べたい」という思いからか、帰ってくる時間も少しずつ早くなり、朝起きるのも余裕を持てるようになりました。

 

私も朝食をほとんど食べていなかったのですが、毎朝美味しそうな香りが漂うので食べるようになり、バルミューダが私たちの生活スタイルを変えたんです!!(笑)こうなってくると、他にもいろんな家電が欲しくなってきちゃうんですよね。

 

 

ビギナーは「ルンバ641」から始めよう

毎日のお掃除、面倒ですよね。人がいれば汚れるし、人がいなくてもホコリはたまる。我が家の掃除は、気になる汚れは気がついた時に乾拭きしつつ、週末に2人で1時間くらいかけてしっかり掃除をしております。そんなに広い家じゃないのに、ゆっくりしたい週末に掃除で時間を取られるのもなぁなんて思っていると、3万円台でルンバが買えるというではないですか! 今回は家電ライターの田中真紀子さんが「ルンバ641」を試した感想が掲載されていたので、こちらでご紹介させていただきます!

 

「3万円台というお手頃な価格なのに、さすがはルンバ!! ︎ 基本スペックが高く、価格以上の賢さ・清掃力を兼ね備えています。ロボット掃除機ビギナーさんなら、十分満足できる1台です」

(『GetNavi 2018年7月号』より引用)

 

17畳のリビング・ダイニングでお試ししたそうなのですが、ボタンをピッと押すだけで部屋の中を縦横無尽に走り、約40分で終わったそうです。ゴミは自分で掃除していた時よりもたまっていて、自分でやるよりもキレイになったんだとか。

 

さらに驚きなのは、充電がなくなったらルンバさんは自分で充電しに戻るんですって! 実売価格は3万9880円とのことなので、ボーナスさえあれば手が届く価格ですよね。うーん、欲しい(笑)。

 

 

やっぱり「ダイソン」も欲しいなぁ

ロボット掃除機もいいですが、コードレススティッククリーナーも気になりますよね。今までコードがついていて当たり前の掃除機でしたが、コードレスを家電量販店でお試ししてみたらとにかく使いやすい! 「スイスイスイ〜」という響きがぴったりだなと感じました。最近CMでも話題になっている「Dyson Cyclone V10 Fluffy」は、毎分最大12万5000回転をする新型モーターが搭載されており、重さは2.58キロ。ダイソンの魅力を家電コーディネーターである戸井田園子さんにチェックしたとのことなので、コメントを見てみましょう!

 

「高い集じん力で、ロール型ヘッドがフローリングで活躍。本体がやや長く、背が低い女性は若干扱いにくいかも。ゴミ捨てはパイプを外す必要がありますが、従来機よりラク」

(『GetNavi 2018年7月号』より引用)

 

なるほど。ちなみに実売価格 7万5380円とちょっとお高めなダイソン価格! ただ面倒な掃除も、軽い力でゴミを吸い込み、あっという間にキレイになるお部屋を見れば気分も上がって生活スタイルも変わっちゃうかもですね!

 

ロボット掃除機にするか、コードレススティッククリーナーにするか、要検討ですね!

 

 

省エネは当たり前! 体感温度を予測する「霧ヶ峰 FZシリーズ」

賃貸で暮らしていると、「エアコンを買う」というのはなかなかない機会なので、最新のエアコンについて全く知らなかったのですが、最近のエアコンはデザインもスタイリッシュでオシャレですし、専用アプリをダウンロードすると自宅外からスイッチをオンにすることもできたり、冷房・暖房だけでなく空気清浄の機能がついているなどすごすぎてついていけないレベルまで進化していました。特に「ムーブアイ」で有名な霧ヶ峰は最新AIを搭載したものすごいエアコンに進化していたんです!

 

センサーが住宅機能、外気温や日射熱など熱源の影響を感知。室温が変わる前に各人の体感温度を先読みし、冷暖房を行う

(『GetNavi 2018年7月号』より引用)

 

どれだけ賢いの!?

 

さらに、運転が停止していても室温が28度以上になると冷房を開始してくれる機能まであるんです! 「暑すぎて寝れない」「冷房で冷えてコリが…」とか悩むことがなくなるってことですもんね。ちなみに実売価格は32万1840円。さすがにお高い買い物ですし、賃貸の方はなかなか替えられないと思いますが、ボーナスをどーんとエアコンに使える日を楽しみに頑張って働こうと思います(笑)。

 

『GetNavi 2018年7月号』には、夏のボーナスもらえないから引き続き節約生活だよーという人にも優しい「Amazon 楽天市場 ベストバイ」特集も紹介されています。家電だけでなく、食料品やインテリアなどお得に買える売れ筋アイテムがたっぷり紹介されているので、自分へのご褒美として『GetNavi 2018年7月号』を楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

 

【書籍紹介】

GetNavi 2018年7月号

著者:GetNavi編集部(編)
発行:学研プラス

読者の「賢い買い物」をサポートする新製品情報誌。話題のスマートフォンから薄型テレビ、パソコン、デジタルカメラまでベストバイを断言!

kindlleストアで詳しく見る
楽天Koboで詳しく見る
Bookbeyondで詳しく見る

空気清浄機は「空清特化&フィルター交換型」がおすすめ!「蔦屋家電コンシェルジュ」が教える空気清浄機の選び方

空気清浄機は多々あれど、清浄性能にこだわるなら空気清浄機能に特化したタイプを選ぶ手もあり。 今回は、「ライフスタイル提案型」家電店として知られる二子玉川 蔦屋家電の敏腕コンシェルジュ・久保雄一さんに、単機能空気清浄機の選び方とオススメモデルを教わりました!

 

「二子玉川 蔦屋家電」とは?

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家電だけでなくインテリアや本なども販売する「ライフスタイル提案型」家電店。専門知識と経験が豊富な「コンシェルジュ」による、顧客に寄り添ったアドバイスに定評があります。

二子玉川 蔦屋家電の詳細はコチラ

 

教えてくれたのはこの人!

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二子玉川 蔦屋家電 住コンシェルジュ

久保雄一さん

家電メーカーの研究所勤務を経て、2013年、二子玉川 蔦屋家電を展開するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)に入社。顧客への商品購入提案のほか、商品選びなどにも携わっています。

 

「コストがかかっても上質な空気のためにフィルター交換型を選ぶお客様も多いです」(久保さん)

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空気清浄機は大きく分けて、空気清浄機能特化タイプと加湿機能付きタイプの2種類。加湿機能付きは1台2役で使える利点があり、国内モデルはこちらが主流だが、近年は特化型を選ぶ人も多いです。

 

二子玉川 蔦屋家電の住コンシェルジュ・久保雄一さんによれば、特化型のメリットはなにより「お手入れを軽減できること」だそう。

 

「加湿機能付きを使う場合、定期的なお手入れは必須。特に加湿運転をしなくなる春先に内部の水を抜いていないと、ウイルスや雑菌の温床になります。一方、特化型でフィルターを半年や1年ごとに交換するタイプは、フィルター購入費用はかかりますが、日々のお手入れはほぼ必要なくなります」

 

そんな久保さんがすすめる製品は以下の4機種。ブルーエアは独自の多層フィルターと汚れをマイナス帯電させる技術で、高い空気浄化性能を長期間維持できます。一方、ラビットエアーやバルミューダ、カドーはフィルターで捕集した汚れを分解し、フィルター性能が回復するのが特徴。

 

「もちろん、加湿機能付きがよくないわけではありません。部屋に空気清浄機と加湿器を置くスペースがない方には、加湿機能付きをオススメする場合もあります」(久保さん)

 

これから花粉の季節到来。久保さんに「花粉対策」視点での空気清浄機の選び方も聞いてみました。

 

「花粉は普段、浮遊しているものと思いがちですが、実は夜になると床に落ちます。そこで有利なのは、大風量に加え、下から吸って上から出す方式のもの。今回紹介したなかではバルミューダとカドーが該当します。ブルーエア480iも位置はサイドながら上方から下方まで全面吸引し、花粉除去力は申し分なしです」(久保さん)

 

その1

粒子イオン化技術と大風量で 微細な汚れまでも強力除去

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Blueair(ブルーエア)

Blueair Classic 480i

9万7200円

吸引した汚れをマイナス帯電し、プラス帯電したフィルターで捕集する技術で0.1μm以上の微粒子を99.97%除去します。目の粗さの異なる3枚のフィルター素材を重ねて折り畳んだ独自開発のフィルターを採用。フィルターは大小の汚れの捕集力が高く、しかも目詰まりを起こしにくいです。6か月ごとのフィルター交換で水洗いなどの手間なく完全に初期性能を取り戻せるのも魅力。専用アプリとWi-Fiで連携し、屋内や屋外の空気環境をモニタリングできます。

SPEC●適用床面積:〜33畳●最大風量:9.9㎡/分●運転音:32-52dB(A) フィルター交換目安:約6か月●消費電力:最大60W●CADR:タバコ煙280/ホコリ300/花粉300●センサー:PM2.5/VOC/温度/湿度●サイズ/質量:W500×H590×D275㎜/約14㎏

 

【フィルターをチェック!】

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目の大きさの異なる3枚のフィルターを重ねて圧着し、折りたたんで吸着面を最大化。1枚構成のものよりゴミ除去性能が高く、目詰まりもしにくいです。

 

【久保さんのレコメンド】

半年ごとのフィルター交換で高い集じん性能を常にキープ

「大風量と高度なフィルター技術で抜群の集じん能力。空気清浄力の目安となるCADR値は文句なしの高さで、タバコ煙、ホコリ、花粉ともしっかりと除去してくれます。半年に一度のフィルター交換でお手入れの肉体的負担を減らせるほか、内部構造もシンプルで、本体内にたまったホコリが掃除しやすいのも特徴。木造の茶の間や座敷で使う場合、障子や襖が多く気密性が高くないので、より適用畳数が大きいBlueair Classic 680iもオススメですね」(久保さん)

 

その2

多彩な空気浄化性能と インテリア性が魅力十分!

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Rabbit Air(ラビットエアー)

MinusA2 空気清浄機

6万4584円 北斎やゴッホなどの絵を用いたパネルに着せ替え可能なハイデザイン機。ブラシレスモーター採用で、パワフル空気清浄と静音性を両立します。フィルター除去したアレル物質をバイオの力で分解し、フィルター性能が長持ち。

SPEC●適用床面積:〜45畳●最大風量 6.2㎡/分●運転音:25.6-51.3dB(A)●フィルター交換目安:約1〜2年●消費電力:最大61W●CADR:タバコ煙193/ホコリ200/花粉208●センサー:粒子/ニオイ/光●サイズ/質量:W544×H508×D178㎜/8.8㎏

 

【フィルターをチェック!】

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写真左から「ミディアム」、「BioGS HEPA」、「カスタマイズ」「スーパー活性炭」と多数のフィルターを搭載。ほかにプレフィルターも装備しています。

 

【久保さんのレコメンド】

自分のニーズに合わせて フィルターを選べるのが◎

「『カスタマイズフィルター』は、細菌防御用、毒素吸収用、ペットアレルギー用、消臭用から選べます。自分のライフスタイルに合わせた性能にチューニングできるのがポイントです」 (久保さん)

 

その3

Wファンや酵素フィルターなど 先進機能をいち早く導入!

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BALMUDA(バルミューダ)

AirEngine

4万9896円

SPEC●適用床面積:〜36畳●最大風量:10.5㎡/分●運転音:15-60dB(A)●フィルター交換目安:約1年●消費電力:最大72W●PM2.5除去性能:23分で99%以上除去●センサー:ニオイ/ホコリ/照度●サイズ/質量:W250×H700×D250㎜/約8.0㎏

 

【フィルターをチェック!】

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360°酵素フィルターの酵素が捕集した細菌を分解しウイルスを不活化。触媒脱臭ユニットでニオイやシックハウス症候群の原因物質も除去します。

 

【久保さんのレコメンド】

Wファンの大風量と 高いフィルターが魅力

「2個のファンを使った大風量、汚れを分解して吸着力を維持するフィルター性能の高さは魅力。タワー型のシンプルなフォルムは、デザインを重視する人に特にオススメです」(久保さん)

 

その4

 気品あふれる円筒ボディに 高性能フィルターを搭載!

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cado(カドー)

AP-C200-PS

5万9400円

継ぎ目のない円柱形のステンレスボディが美しい限定プレミアムモデル(※)。360°吸引と真上への強力送風で続き部屋の空気清浄が可能だ。フィルター上の光触媒が菌や汚れを分解し、フィルター吸着力を自己再生。

SPEC●適用床面積:〜22畳●最大風量:4.3㎡/分●運転音:29-59dB(A)●フィルター交換目安:約1年●消費電力:最大33W●CADR:タバコ煙140/ホコリ153/花粉160●センサー:ニオイ/ホコリ/照度●サイズ/質量:φ242×H652㎜/6.3㎏  ※ステンレスモデルは販路限定モデル。 白・黒(各5万2920円)もラインナップしています

 

【フィルターをチェック!】

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青色LEDを活性炭フィルターに照射。フィルター上の光触媒皮膜が吸着した有害物質や花粉などを二酸化炭素と水に分解し、集じん力が再生します。

 

【久保さんのレコメンド】

送風技術・フィルター性能・ デザインのすべてが上質

「タワー型で全方位から吸って真上に吹き上げる空気の流れは理想的。フィルターも高性能で、PM0.09まで除去できます。1枚のステンレス板から成形した円筒型デザインも美しいです」(久保さん)

●価格は2018年1月15日現在の店頭価格(税込)です

 

自己満足から“ユーザーがうれしい”モノ作りへ。バルミューダ流「モノ・こと・時間」の作り方

自然界の風を再現する扇風機「The GreenFan」や、最高の香りと食感を実現するトースター「BALMUDA The Toaster」など、斬新なアイデアでヒット商品を生み出しているバルミューダ。創業者である寺尾 玄氏はなんと、元ミュージシャンという異色のキャリアの持ち主だ。

 

ロックスターの夢を諦めた、家電にはまったくの素人が事業を起こし、度重なる倒産の危機を乗り越え、導き出した経営哲学。現在バルミューダが掲げる「ものより体験」というポリシーは、どのように形成していったのでだろうか? 製品の開発エピソードを振り返りながら、ヒットの裏に隠された「寺尾 玄の理念」に迫る。そこから見えてきたのは、この時代を生き抜くためのヒントだった。

 

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値段が高いから売れないんじゃない。人々に必要とされるものを作らないから売れないんだ

——バルミューダは、パソコンの周辺機器から扇風機、トースターやレンジと、これまでいろいろな商品を発売してきました。それに合わせて、ものづくりのポリシーも変わってきたんでしょうか?

寺尾 玄社長(以下、寺尾):はい、変わってきました。創業時と同じポリシーでやっていたら、現在のバルミューダはなかったと思っています。振り返ってみると、大きく3つの段階がありました。ひとつ目は創業時。自分が欲しいと思う、カッコイイものを作ることしか考えていなかった時代です。そんな考えで商品を作っても、人々に受け入れてもらえるはずがないですよね。でも当時の私は、売れない理由を価格のせいにしたり、お客さんのせいにしていました。リーマンショックの影響が残っていた2009年、私を含めて3人の会社で、年商が4500万円、決算が1400万円の赤字で借金が3000万円。そして、注文は1か月間で1件もこない……。これで終わったと思いました。結局、会社が倒産寸前になるまで、ビジネスで最も重要なことに気が付けなかったんですね。

2003年発売の「X-Base」(実売価格3万7584円〜)。アルミから削り出して作られた、ノートPCの冷却台。温度差によって生じる空気の対流を利用し、平均してマイナス7℃という高い冷却性能を確保した↑2003年発売の「X-Base」(実売価格3万7584円〜)。アルミから削り出して作られた、ノートPCの冷却台。温度差によって生じる空気の対流を利用し、平均してマイナス7℃という高い冷却性能を確保した

 

2008年発売のLEDデスクライト「Airline」(実売価格8万6400円)。スプリングとウエイトを内蔵したハイブリッドバランス機構によって、ユーザーによってちょうどいい位置へ、静かに軽く動きぴたりと止まる。アルミ中空構造によるソリッドなデザイン。鏡面仕上げされたホワイトとブラックの2色↑2008年発売のLEDデスクライト「Airline」(実売価格8万6400円)。スプリングとウエイトを内蔵したハイブリッドバランス機構によって、ユーザーによってちょうどいい位置へ、静かに軽く動きぴたりと止まる。アルミ中空構造によるソリッドなデザイン。鏡面仕上げされたホワイトとブラックの2色

 

——それは、どういう気付きだったんでしょうか?

寺尾:会社から自宅への帰り道にファミリーレストランの前を通るんですが、世の中は未曾有の金融危機で自分の会社は潰れそうになっているのに、店内ではお客さんが楽しそうに食事をしているんです。その姿を見たときに、はっきりとわかったんです。商品が高いから売れないんじゃない、人々に必要とされるものを作ってこなかったから売れないんだ、と。もう少し早く気が付けばよかったんですが、タイムマシーンは持っていませんからね。まだ会社が存続しているうちに、人の役に立つものを作って、結果ダメでも前に倒れようと思いました。そんな想いで無心になって開発に取り掛かったのが、「GreenFan」(現在「The GreenFan」)という扇風機でした。

2010年に登場し、バルミューダのブレイクスルーとなった商品が、扇風機「GreenFan」。羽根の構造をイチから見直し、“扇風機の風に直接当たると不快”というイメージを根底から覆した。DCモーターにより消費電力を極限まで抑えられ、2011年の東日本大震災を契機に高まった節電需要にも応え、さらに注目を浴びることとなった。最新モデルは「The GreenFan」(実売価格3万8860円)↑2010年に登場し、バルミューダのブレイクスルーとなった商品が、扇風機「GreenFan」。羽根の構造をイチから見直し、“扇風機の風に直接当たると不快”というイメージを根底から覆した。DCモーターにより消費電力を極限まで抑えられ、2011年の東日本大震災を契機に高まった節電需要にも応え、さらに注目を浴びることとなった。最新モデルは「The GreenFan」(実売価格3万8860円)

 

最大の特徴は、二重構造の羽根。羽根を内周と外周で分割することで、速度の速い風と遅い風を同時に作り出し、元々の風がもつ渦を打ち消すことに成功。これによって“自然界の風”を再現した↑最大の特徴は、二重構造の羽根。羽根を内周と外周で分割することで、速度の速い風と遅い風を同時に作り出し、元々の風がもつ渦を打ち消すことに成功。これによって“自然界の風”を再現した

 

本当はものが欲しいのではなく、使ったときの経験や体験が欲しいんじゃないか

——2010年に発売された「GreenFan」は、普通の扇風機の10倍もする高価格で驚きました。ところが、自然の風を再現する新しい扇風機として、大ヒットしましたね。

寺尾:人に必要とされるものが作れたんだなと思いました。その後、サーキュレーターや空気清浄機などの空調家電でラインナップを広げていくんですが、実はもう一度危機に陥るんです。

——なぜですか?

寺尾:今度は、多すぎる在庫です(苦笑)。「GreenFan」が評価されたので、作れば売れると思ってしまいました。でも扇風機が売れるのは、夏の3か月間だけなんです。例えば、ひと夏で5万台くらいの販売計画を立てるとします。売れ行きを読み間違えると、1万台くらい在庫になってしまう。これらが売れるのは次の年です。つまり、数億円分が倉庫で1年も眠ることになるんです。夏の商品も冬の商品も、季節家電はすべて同じ。在庫を持つことは、恐ろしいほどの事業インパクトになるんです。実際に倉庫まで足を運んで、自分の目で在庫の山を見たとき、“ものを売ろう”と思っていた根性が間違っていたと気付きました。

 

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——“ものを売る”ことが間違っていた、と? では何を売るんですか?

寺尾:例えば30万円の時計を買ったとします。980円で売ってるキャラクター時計でも機能は同じなのに、なぜ人は高価な時計が欲しくなるのか? それは所有する歓びであったり、他人から見られる自分の品質にお金を出しているわけですよね。人はたくさんものを買いますが、本当はものが欲しいのではなく、使ったときの経験や体験が欲しいんじゃないかと、自分なりの仮説を立てたんです。

「ものより体験」。この仮説をもとに開発した商品が、「BALMUDA The Toaster」でした。このトースターは、デザインも音も焼き具合の制御もすべて、パンを口に入れる瞬間のために作ったんです。つまり、体験のためだけ。お客さんが「BALMUDA The Toaster」を使って食べるトーストの素晴らしさを作っているんだという想いで商品を作ったら、すごく上手くいきました。現在も「ものより体験」というポリシーで商品企画をしていますし、今のところそれが上手くいってるんだと思います。

バルミューダが初のキッチン家電として発売し2度目のブレイクスルーをもたらした「BALMUDA The Toaster」(実売価格2万4732円)。最初に注入する5ccの水が焼き始めにパンを蒸気で包み込み、焼き上がりまで細かく温度制御を行うことで、中はふわふわ外はカリッとおいしさが閉じ込められたトーストを焼ける。同製品の大ヒットは、大手家電メーカーが次々と高級トースターを発売するムーヴメントを作り出した↑バルミューダが初のキッチン家電として発売し2度目のブレイクスルーをもたらした「BALMUDA The Toaster」(実売価格2万4732円)。最初に注入する5ccの水が焼き始めにパンを蒸気で包み込み、焼き上がりまで細かく温度制御を行うことで、中はふわふわ外はカリッとおいしさが閉じ込められたトーストを焼ける。同製品の大ヒットは、大手家電メーカーが次々と高級トースターを発売するムーヴメントを作り出した

 

——その「BALMUDA The Toaster」は2015年に発売されましたが、今までにどれくらい売れているんですか?

寺尾:発売から2年半経っていますが、売れ行きは30万台を超え、2017年11月には過去最高のセールスを更新しました。今月(2017年12月取材時)はそれをさらに上回る勢いです。仮説が当たっていたという感覚を、強く抱かせる結果だと思います。でも私は、少し違和感も感じているんですよ。

——右肩上がりで順調に売れている商品なのに、ですか?

寺尾:個人的にはここまで売れると思っていなかったので、現状とのギャップを感じているんです。でもこの“違和感”こそが重要なポイントです。少しでも違和感を感じたとき、自分の予想と違ったときは、徹底的にその理由を考えるようにしています。それは、不調のときも好調のときも同じ。だから予想を上回る販売なら、なぜだ? と徹底的に考え、それを次に生かしていきます。思ってもないことが起こるのが人生ですし、そのときが考えどき。私は少なくともひとつの仮説を立てて、次に行動するときはその仮説を信じて行動します。これを繰り返してきたので、以前と比べると失敗することが減りましたね。以前と比べると、ですけど(笑)

——失敗を回避するための心掛けですね。

寺尾:そうです。でも、失敗を避けるために挑戦をしないという考え方は間違っています。挑戦して失敗するのは、とても大事なことですから。私も失敗は大嫌いだし、したくないことナンバー1です。でも失敗という経験がないと、よりよい自分になれないんですね。失敗は最良の学びの場ですから。

 

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五感で感じられるものを“うれしさ”まで昇華しないと、お客さんの心には残らないと思うんです

——バルミューダの最新作として、2017年末に「BALMUDA The Range」が発売されました。この商品も、「ものより体験」をコンセプトに開発されたわけですよね?

寺尾:「BALMUDA The Toaster」で「ものより体験」というコンセプトを打ち出してから、おいしさに関係する商品を発売してきました。でも、おいしさイコール素晴らしい体験ではないんです。

——違うんですか?

寺尾:はい。「おいしい」が、本当うれしさに直結して選ばれるものなのでしょうか。例えば、仕事の会食で行った星付きレストランと、子供と山登りした帰りに腹ペコで立ち寄ったチェーン店の牛丼屋。味の上質さでは星付きレストランのほうが上でしょう。でも、どっちを体験したいかと聞かれたら、私は後者を選びます。つまり、ものを食べるときは、おいしさよりも大事なものがあると思うんです。それが“うれしさ”。おいしい、美しい、気持ちいいといった五感で感じられるものを、うれしさまで昇華しないと、お客さんの心には残らないと思うんです。

「BALMUDA The Range」の話に戻りますが、電子レンジって便利の象徴ですよね。火を使わず、お湯も沸かさずに、あんなに短時間で簡単に温かい食べ物が出来上がってくる。そんな魔法のような製品は、マイクロウェーブの発明以前は存在しませんでした。もう、そもそも電子レンジというもの自体が素晴らしいですよね。でも、電子レンジが当たり前の家電になって、そのことを忘れてしまっている。箱の中で何かが起きている、そのワクワク。それをどう表現するかが、「BALMUDA The Range」の企画の始まりでした。

2017年12月に新発売された電子レンジ「BALMUDA The Range」(実売価格4万6980円(ホワイト、ブラック)/5万8860円(ステンレス))。バルミューダが送り出す4作目のキッチン家電。搭載されているのはレンジの「温め」「解凍」、オーブン機能とシンプルで、ユーザーを惑わせない。出来上がりには“チン”の代わりにギターの音がモードごとに音階を変えて流れてくる遊び心も↑2017年12月に新発売された電子レンジ「BALMUDA The Range」(実売価格4万6980円(ホワイト、ブラック)/5万8860円(ステンレス))。バルミューダが送り出す4作目のキッチン家電。搭載されているのはレンジの「温め」「解凍」、オーブン機能とシンプルで、ユーザーを惑わせない。出来上がりには“チン”の代わりにギターの音がモードごとに音階を変えて流れてくる遊び心も

https://www.balmuda.com/jp/range/

 

寺尾:ここでもっとも重要視したのが、“簡単さ”です。レンジはキッチンの行動を簡単にするために生まれたのに、操作が複雑すぎると感じていました。これをあるべき姿にしようとしたのが企画の始まりです。それに加えて“ちょっとうれしい”という感覚を、機械で表現できないかと試行錯誤して作り上げた商品なんです。この商品がお客様のご家庭に入って、ちょっとうれしいなって思わせることができるかは、まだわかりません。これからです。ベストは尽くしました。

——バルミューダはものをつくりながら、その先に人を見ているわけですね?

寺尾:そうです。結局、全人類が欲しがるものは、素晴らしい人生なんだと思います。人生は体験の積み上げなので、そのひとつひとつの体験を少しでも素晴らしいものにすることが、メーカーができる最大の社会貢献だと思うんです。私が「ものよりこと」ではなく「ものより体験」と言っている理由は、“時間”という概念にあります。デザイン家電には美しさという“こと”が含まれていますが、その喜びは一瞬で、使ったときにどれだけうれしいか、驚くか。それには、時間が必要なんです。その時間軸の考え方が、私が「ものより体験」と言っている理由なんです。

 

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人生は短い。だからやりたいことをやれるのが幸せなんだと思います

——では、寺尾さんが想う、素晴らしい人生とは?

寺尾:人それぞれだと思いますけど、自分にとっては持てるエネルギーをすべて使って完全燃焼することですね。やりきるということが、私にとっての素晴らしい人生。とにかく燃え尽きたい。

——ミュージシャンとして活動していた頃は、燃え尽きることができなかったのでしょうか?

寺尾:燃え尽きるために必要なのは、やっぱり夢なんですね。やりたいことしか夢中になれないですし、夢中にならないと燃え尽きることはできないですよね。私は最後のバンドが解散したときに、もう自分にできることが残っていないと思ってしまった。つまり、その時点でやりきっていたんですね。夢が終わったと実感したんです。

——もう音楽への未練はないですか?

寺尾:自分がロックスターになろうとは、もうまったく思いません。今は、この会社こそがバンドであり、ひとつひとつの商品が歌なので。つまり、バルミューダがロックスターになればいいんです。世界中の人が、この会社が提供する商品に驚き、喜んでくださるというのが、私が目指しているバルミューダ像です。それは家電メーカーというよりも、ロックスターのイメージですね。

——創業当時はおもしろい商品を作っていたのに、企業規模が大きくなると身軽ではなくなり、迷走してしまう企業も少なくありません。バルミューダは現在社員90名の会社で、今後もますます成長していくことと思います。常におもしろい商品を開発していける企業であるためには、何が大切だと思いますか?

寺尾:今おっしゃった“迷走してしまった企業”とは、大きくなったからという理由だけではないと思います。創業者がいなくなったということも大きな要因じゃないでしょうか。例えば創業者は、会社がまだなかった時期を知っています。2代目や3代目、はたまた6代目の社長は、先代からバトンを引き継いだ時期から社長業が始まる。このバトンだけは死守しなければ、と思うのではないでしょうか。

それに創業者は、わざわざ創業しているので、何か理由があるわけですよね。他の人を喜ばせようという想いから起業に繋がっていくんだと思います。人の役に立ちたいと思って仕事をしている人と、会社を守っていくために仕事をしている人では、目的が違います。人間は人間のことが好き、それが社会基盤です。だから、人の役に立とうという魂が欠如したら、その会社は活躍することができなくなるかもしれません。

——バルミューダにはどんな未来が待っていると思いますか?

寺尾:100年後にはなくなっているかもしれません。繰り返しになりますが、会社は人の役に立つためにあり、続けるためにあるものではないと思います。すべてのものは有限です。永遠のものなんてないんだから、その事実をはっきりと認めたほうがいいと思います。どうやって終わるかわかりませんけれど、この会社はいつか必ず終わります。我が命もまたそう。それがわかっているから、存分に働けるうちに働き、世の中と驚かせる商品を開発していきます。

——最後に、今日もどこかで働いている読者にメッセージをお願いします。

寺尾:自分はやりたいことをやっているか?と自問自答することが大切だと思います。人生は短いです。もたもたしているうちに、引き返せない場所まで行ってしまうかもしれない。だから、やりたいことをやれるのが幸せなんだと思います。やりたいことじゃないと、夢中になって頑張ることはできませんから。

 

【プロフィール】

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バルミューダ 代表取締役 / 寺尾 玄
1973年生まれ。高校中退後、ヨーロッパを放浪。ブルース・スプリングスティーンに憧れ、帰国後に音楽活動を開始する。2001年のバンド解散後、ものづくりの道へ。下町の工場へ飛び込み、設計や製造に関するノウハウを頭と体に叩き込む。2003年、有限会社バルミューダデザイン設立。2011年4月に社名をバルミューダ株式会社へと変更する。近著「行こう、どこにもなかった方法で」(新潮社)

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『行こう、どこにもなかった方法で』
1728円/新潮社

 

取材・文=馬渕信彦、@Living編集部 撮影=真名子

 

何気ない日常を、大切な毎日に変えるウェブメディア「@Living(アットリビング)」

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家電のプロは「最新の空気清浄機」をどう見たか? 主要5モデルの実力チェック!

今シーズン登場した大手空気清浄機メーカーの最新モデルは、各社の最新技術を投入した意欲作揃いです。そんな最新モデルのなかから5機種を厳選。“家電のプロ”戸井田園子さんが、それぞれの実力をじっくり検証しました。

 

チェック人

家電コーディネーター 戸井田園子さん

戸井田

消費者目線に立った製品評価でおなじみ。空気清浄機の主要機種は欠かさず自宅でチェックしています。

 

空気清浄機利用者の悩みは花粉と面倒なフィルター掃除

空気清浄機の最近のトレンドは「花粉・ニオイ除去」「メンテナンスの軽減」。花粉除去に関しては、室内で気になる空気の汚れに「花粉」を上げる声が多く、それに対する機能を各社強化しています。メンテナンスに関してはフィルター掃除の自動化の流れができつつあります。

 

今回試した5機種のなかで、パナソニックと日立は花粉除去に効果的な気流制御技術を採用しています。ニオイ除去ではダイキンがツインストリーマにより有害化学物質を分解し、脱臭力が従来の2倍に向上。ダイソンは花粉からニオイ、有害ガスまで捕集できる高機能フィルターを採用しています。フィルターの手入れの手軽さでは、自動掃除機能採用の日立とシャープに注目。さらに「IoT化」もトレンドのひとつに。シャープはAIoTクラウド連携の自動運転機能を強化し、新たな可能性を示しています。

 

その1

花粉撃退気流など様々な気流で室内の空気を清浄!

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パナソニック

加湿空気清浄機 F-VXP90

実売価格8万3850円

ハウスダストのなかでも重い花粉を効率的に吸引する気流など多彩な気流を搭載。花粉除去性能は従来の約2倍に向上しました。OHラジカル量がナノイーの10倍の「ナノイーX」で脱臭力もアップ。●サイズ/質量:W398×H640×D268㎜/11.8㎏ ●空気清浄適用床面積〜40畳 ●空気清浄時間8畳/約7分 ●最大加湿量870㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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2本の気流で床上の花粉を本体下部に導き吸引。送風と吸気が干渉せず、花粉が舞い上がりにくいです。

 

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フィルターは簡単に着脱。集じんフィルターは掃除機でホコリ除去。脱臭フィルターは手入れ不要です。

 

戸井田’s CHECK 

状況を先読みする独自のプログラムで快適!

「多彩な運転モードで集じん性抜群。状況を先読みするなど、独自のプログラムで自動運転し、人が操作しなくても快適性を高めてくれます」

 

その2

AIで空気環境や使い方を学び最適な自動運転を選択

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シャープ

プラズマクラスター加湿空気清浄機 KI-HX75

実売価格8万1460円

AIが空気環境や使い方を学習する機種。クラウド上のAIと連携し、花粉の時期には自動で花粉除去運転に切り替わります。空気清浄の効果が実感できるモードやフィルター自動掃除機能を装備。●サイズ/質量:W405×H666×D316㎜/約12㎏ ●空気清浄適用床面積〜34畳 ●空気清浄時間8畳/9分 ●最大加湿量750㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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部屋の隅々に風が行き渡る循環気流を実現。プラズマクラスターがホコリの静電気を除去し、効率良く集じんします。

 

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本体背面の「自動掃除パワーユニット」がプレフィルターを定期的に掃除。ゴミ捨ては約半年に1回。

 

戸井田’s CHECK 

人工知能が自ら考えて空気清浄するのが新しい

「AIで状況に合わせて運転する次世代型。フィルター自動掃除で手入れを軽減し、プラズマクラスターで付着菌やニオイの抑制も期待できます」

 

その3

増強したストリーマで花粉や有害ガスを分解

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ダイキン工業

加湿ストリーマ空気清浄機 MCK70U

実売価格6万3500円

●サイズ/質量:W395×H600×D287㎜/12.5㎏ ●空気清浄適用床面積〜31畳 ●空気清浄時間8畳/9分 ●最大加湿量650㎖/h ●フィルター交換目安約10年

放電量を増やしたツインストリーマでフィルターに捕集した花粉を芯まで分解。有害ガスの分解スピードや脱臭性能が2倍に向上しました。集じん力が持続する「TAFUフィルター」を新採用。

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集じん力が持続する「TAFUフィルター」を搭載し、電気集じんユニットをなくしたことで、メンテナンス性が向上しました。

 

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フィルター上部に2つのストリーマユニットを搭載。フィルターに効率良く照射できる設計です。

 

戸井田’s CHECK 電気集じん部を省略してメンテの手間を軽減!

「独自の電気集じんの長所を残しつつ、電気集じん部をなくして手入れを省手間化。加湿を併用しても空気清浄能力が落ちないのは同社のみです」

 

その4

従来比約2.5倍の吸い込み速度で花粉を素早く捕集する!

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日立

自動おそうじ クリエア EP-NVG110

実売価格9万1580円

8畳の清浄時間わずか6分の高性能モデル。従来機種の約2.5倍の吸い込み速度の気流で花粉を素早く捕集する「快速花粉」気流を新搭載しました。自動掃除機能でプレフィルターの清潔さを維持。●サイズ/質量:W360×H673×D291㎜/13.4㎏ ●空気清浄適用床面積〜48畳 ●空気清浄時間8畳/6分 ●最大加湿量約800㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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背面両側からワイドに吸気。「快速花粉」気流は斜め前への送風で花粉の多い床上付近に気流を起こします。

 

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緑色の自動お掃除ユニットが、運転48時間ごとにプレフィルター上を移動しながらホコリを除去。

 

戸井田’s CHECK 

自動掃除機能をはじめメンテのしやすさが光る

「自動お掃除機能搭載に加え、前面パネルがガラス製で手入れがラク。洗って脱臭力が回復する脱臭フィルターを採用しているのも魅力です」

 

その5

PM0.1や有害ガスを高性能フィルターで徹底除去

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ダイソン

Dyson Pure Hot+Cool Link

空気清浄機能付ファンヒーター

実売価格6万5780円

360°集じんの空気清浄機と扇風機、ファンヒーターを融合。フィルターの活性炭量を増やし、室内の有害ガスの捕捉・分解能力を高めました。専用アプリで室内の空気の状態をモニター可能。●サイズ/質量:W222×H632×D222㎜/4.01㎏ ●空気清浄適用床面積〜8畳 ●空気清浄時間畳/約30分 ●加湿機能非搭載 ●フィルター交換目安約1年(※1日12時間使用の場合)

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PM0.1レベルの粒子を99.95%除去し、清浄な空気で送風。ホルムアルデヒドなどのガスも逃しません。

 

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360°グラスHEPAフィルターはメンテ不要で1年で交換。手入れは本体に付いたホコリの除去のみです。

 

戸井田’s CHECK 

空気清浄できる涼風・暖房機器として大活躍!

「いち早くIoTに対応した機種。純粋な空気清浄機としてより、きれいな空気で涼風・暖房できるのがうれしい。設置性も群を抜いています」

 

番外編

デザインで選ぶ加湿器

2017年下半期は、加湿機能が充実しているうえに洗練されたデザインの製品が続々と登場しています。部屋に置いて使うものだからこそ、インテリア性も十分に考慮して選びたいですね。

 

デザインで選ぶ加湿器その1

上から水を注ぐだけのタンクレス構造!

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バルミューダ

Rain Wi-Fiモデル

実売価格4万9680円

上から水を注いで給水できる加湿器。本体に取り入れた空気を酵素フィルターで分解し、清潔な蒸気で加湿します。操作は本体上部のリングを回して押すだけ。スマホ操作も可能です。●サイズ/質量:φ350×H374㎜/約5.7㎏ ●加湿方式気化式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約17畳 ●最大加湿量600㎖/h ●給水ボウル容量4.2ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その2

大容量の流線型ボディで給水の手間が省けて便利

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シロカ

5L加湿器 SD-C111

実売価格5980円

たまご型ボディがインテリアとしても楽しめる加湿器。容量5ℓで、最大加湿量でも約12時間加湿できる。超音波式なのでミストが熱くならず、子どものいる家庭でも安心。●サイズ/質量:約φ230×H300㎜/約1.3㎏ ●加湿方式超音波式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約10畳 ●最大加湿量350㎖/h ●タンク容量約5.0ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その3

除菌とカルシウム除去性能が大幅に向上した超音波式

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カドー

超音波式加湿器

STEM620

実売価格4万5900円

床や壁が濡れないマイクロミストで部屋全体を加湿。特殊抗菌プレートが水槽内のカビや雑菌を99.9%以上除菌します。水道水内のカルシウム成分除去性能も大幅アップ。●サイズ/質量:φ270×H855㎜/4.3㎏ ●加湿方式超音波式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・27畳 ●最大加湿量600㎖/h ●タンク容量2.3ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その4

のびやかなラインで床濡れを軽減する加湿器

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ドウシシャ

ハイブリット式加湿器

実売価格1万7150円

インテリア性の高いデザインを採用したハイブリット式。高さ89㎝の吹出口からミストを放出することで床濡れを防ぎます。加湿量を4段階で調整可能です。●サイズ/質量:約φ200×H890㎜/約2.2㎏ ●加湿方式ハイブリッド式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約10畳 ●最大加湿量350㎖/h ●タンク容量約3.0ℓ

家電ライターが選ぶ「トースター大賞」はどれ? 話題の高級トースター3モデルを4項目で実力チェック

近年、トースターでは、機能性を高めた高級モデルが登場し注目を集めています。買うなら少しでも自分に合ったものを選び、末永く使いたいところですね。そこで今回は家電ライター小口 覺さんに依頼し、パナソニック、シロカ、バルミューダの高級トースター3機種の「焼き上がり」「調節しやすさ」「メンテナンス性」「使い勝手」の4項目を、各5点満点でテストしてもらいました!

 

味の安定と実用度を 重視して評価した結果は?  

トースターはそれぞれ加熱方式に独自性があります。トーストの焼き上がりに注力したバルミューダ、フライの温めや焼き芋、モチなどもオートキーで設定できるパナソニック、余熱なしでノンフライ調理を可能にしたシロカと、得意技は三者三様。今回は食パンと総菜パンで味の評価を行いました。

 

エントリーその1

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パナソニック

コンパクトオーブン NB-DT51

実売価格1万4540円

外はこんがり、中までしっかり温まる「遠赤外線ダブル加熱」を採用。●サイズ/質量:約W331×H263×D305mm/約3.3kg

 

焼き上がり:4.5/5点

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食パンは外はしっかり、中はしっとりと焼けました。総菜パンも表面が焦げるようなことがありませんでした。

 

調節しやすさ:5/5点

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焼き色は専用のボタンにより5段階に調節できます。タイマー設定もデジタルでわかりやすいです。

 

メンテナンス性:5/5点

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庫内が広く手を入れて掃除しやすいです。パンくずトレイも簡単に引き出せます。焼き網は着脱可能です。

 

使い勝手:5/5点

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庫内に高さがあるので、背の高いパンなども調理可能。奥が見やく、調理状態も確認しやすいです。

 

エントリーその2

シロカ ハイブリッド オーブン トースター ST-G111

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シロカ

ハイブリッド

オーブン トースター ST-G111

実売価格2万4300円

瞬間発熱ヒーターと、熱風循環方式を採用。ノンフライ調理も可能です。●サイズ/質量:約W350×H229×D362mm/約4.2kg

 

焼き上がり:4.5/5点

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食パンの焼き上がりはちょうど良かったです。火力が強く、総菜パンなどは焦げやすい場合があります。

 

調節しやすさ:4.5/5点

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加熱モードの切り替え(4種類)や温度設定が可能です。タイマーはアナログのダイヤル式を採用。

 

メンテナンス性:5/5点

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パンくずトレイは容易に引き出せます。焼き網は固定の線枠に載せるタイプで水洗いもしやすいです。

 

使い勝手:5/5点

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食パンを4枚同時に焼けます。家族の多い、もしくはたくさん食べる家庭にはありがたいですね。

 

その3

バルミューダ BALMUDA The Toaster

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水蒸気でパンの表面をカリッと焼き上げるスチームテクノロジーを採用。●サイズ/質量:約W357×H209×D321mm/約4.3kg

 

焼き上がり:5/5点

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トーストのカリッとした焼き上がりは圧倒的。中もモッチリ。総菜パンでは差が感じられにくい。

 

調節しやすさ:4/5点

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トーストやクロワッサンなど、パン中心の4種類のモードと3つの温度設定が切り替えられます。

 

メンテナンス性:4/5点

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本体を持ち上げないとパンくずトレイが引き出しにくいです。焼き網は着脱できるので水洗い可。

 

使い勝手:4.5/5点

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調理前に専用カップで水を吸水口に注ぎます。ひと手間がかかりますが、これを儀式として楽しみたいです。

 

トースター大賞:パナソニック コンパクトオーブン NB-DT51

総評:どんなパンやメニューも 失敗することなく焼き上げる

NB-DT51は、これといった弱点が見当たらない、オールラウンドなトースター・オーブンです。メンテナンス性など日常的な使い勝手が良く、庫内に高さがあるため、トースト以外の用途にも活用しやすいです。前面には多くのメニューボタンが備わり、料理の初心者もワンタッチで調理できます。反面、デザインはオシャレとは言い切れず、設置スペースもそれなりに必要な点で、シロカやバルミューダを選ぶ余地もあります。

家電ライターが選ぶ「トースター大賞」はどれ? 話題の高級トースター3モデルを4項目で実力チェック

近年、トースターでは、機能性を高めた高級モデルが登場し注目を集めています。買うなら少しでも自分に合ったものを選び、末永く使いたいところですね。そこで今回は家電ライター小口 覺さんに依頼し、パナソニック、シロカ、バルミューダの高級トースター3機種の「焼き上がり」「調節しやすさ」「メンテナンス性」「使い勝手」の4項目を、各5点満点でテストしてもらいました!

 

味の安定と実用度を 重視して評価した結果は?  

トースターはそれぞれ加熱方式に独自性があります。トーストの焼き上がりに注力したバルミューダ、フライの温めや焼き芋、モチなどもオートキーで設定できるパナソニック、余熱なしでノンフライ調理を可能にしたシロカと、得意技は三者三様。今回は食パンと総菜パンで味の評価を行いました。

 

エントリーその1

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パナソニック

コンパクトオーブン NB-DT51

実売価格1万4540円

外はこんがり、中までしっかり温まる「遠赤外線ダブル加熱」を採用。●サイズ/質量:約W331×H263×D305mm/約3.3kg

 

焼き上がり:4.5/5点

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食パンは外はしっかり、中はしっとりと焼けました。総菜パンも表面が焦げるようなことがありませんでした。

 

調節しやすさ:5/5点

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焼き色は専用のボタンにより5段階に調節できます。タイマー設定もデジタルでわかりやすいです。

 

メンテナンス性:5/5点

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庫内が広く手を入れて掃除しやすいです。パンくずトレイも簡単に引き出せます。焼き網は着脱可能です。

 

使い勝手:5/5点

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庫内に高さがあるので、背の高いパンなども調理可能。奥が見やく、調理状態も確認しやすいです。

 

エントリーその2

シロカ ハイブリッド オーブン トースター ST-G111

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シロカ

ハイブリッド

オーブン トースター ST-G111

実売価格2万4300円

瞬間発熱ヒーターと、熱風循環方式を採用。ノンフライ調理も可能です。●サイズ/質量:約W350×H229×D362mm/約4.2kg

 

焼き上がり:4.5/5点

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食パンの焼き上がりはちょうど良かったです。火力が強く、総菜パンなどは焦げやすい場合があります。

 

調節しやすさ:4.5/5点

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加熱モードの切り替え(4種類)や温度設定が可能です。タイマーはアナログのダイヤル式を採用。

 

メンテナンス性:5/5点

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パンくずトレイは容易に引き出せます。焼き網は固定の線枠に載せるタイプで水洗いもしやすいです。

 

使い勝手:5/5点

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食パンを4枚同時に焼けます。家族の多い、もしくはたくさん食べる家庭にはありがたいですね。

 

その3

バルミューダ BALMUDA The Toaster

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水蒸気でパンの表面をカリッと焼き上げるスチームテクノロジーを採用。●サイズ/質量:約W357×H209×D321mm/約4.3kg

 

焼き上がり:5/5点

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トーストのカリッとした焼き上がりは圧倒的。中もモッチリ。総菜パンでは差が感じられにくい。

 

調節しやすさ:4/5点

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トーストやクロワッサンなど、パン中心の4種類のモードと3つの温度設定が切り替えられます。

 

メンテナンス性:4/5点

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本体を持ち上げないとパンくずトレイが引き出しにくいです。焼き網は着脱できるので水洗い可。

 

使い勝手:4.5/5点

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調理前に専用カップで水を吸水口に注ぎます。ひと手間がかかりますが、これを儀式として楽しみたいです。

 

トースター大賞:パナソニック コンパクトオーブン NB-DT51

総評:どんなパンやメニューも 失敗することなく焼き上げる

NB-DT51は、これといった弱点が見当たらない、オールラウンドなトースター・オーブンです。メンテナンス性など日常的な使い勝手が良く、庫内に高さがあるため、トースト以外の用途にも活用しやすいです。前面には多くのメニューボタンが備わり、料理の初心者もワンタッチで調理できます。反面、デザインはオシャレとは言い切れず、設置スペースもそれなりに必要な点で、シロカやバルミューダを選ぶ余地もあります。

41才独身宅に、バルミューダのオシャレンジがやってきた! 3週間使ったら、最高すぎて「買う」以外の選択が見当たらない…

筆者は41才独身、彼女ナシ。そんな筆者が今年の9月、バルミューダがオシャレな電子レンジ「BALMUDA The Range(バルミューダ ザ・レンジ)」を発売すると聞いたとき、コレは欲しい! と思いました。

 

私事で恐れいりますが、筆者の狭小アパートは、玄関のドアを開けると「レンジと目が合う」といったイメージで、冷蔵庫の上の電子レンジが、事実上の玄関の「顔」となっています。現在、その「顔」となっているのが、中古5000円で買った古ぼけたモデル。風水でも「玄関は重要」といいますから、これでは運気が上がりそうもありません。

20171215-s5 (10)

代わりにこのオシャレンジBALMUDA The Range(以下The Range)を置いたなら、筆者宅のイメージが劇的に変わるのではないか。もしかしたら、運気も良くなったりして…そんな妄想を働かせた筆者は「長期レビューをします」という建前でメーカーに依頼し、本機を使わせてもらうことにしました。

 

そして、3週間ほどともに生活して返却したいま、深刻な「ロス」に苦しんでいる状況です。以下で「The Range」と過ごした、黄金の日々を振り返っていきましょう。

 

大ヒットしたトースターと同様、やっぱりデザインに注目

さて、まずは本機を開発した「バルミューダ」とはどんな会社なのか、製品を知るために、少々触れていきましょう。バルミューダは2003年、寺尾 玄(てらお・げん)氏によって創業。オシャレなPC冷却台やLEDデスクライトなどを開発していましたが、リーマンショックの影響で倒産の危機に。しかし2010年、自然に近いやさしい風を実現する扇風機「GreenFan」を開発し、起死回生の大ヒットを飛ばします。

↑バルミューダの社長、寺尾 玄氏。基本、ジーンズに洗いざらしのシャツというスタイルです↑バルミューダの社長、寺尾 玄氏。基本、ジーンズに洗いざらしのシャツというスタイルです

 

以降は加湿器、ヒーター、空気清浄機など優れたデザインの空調家電で定評を得て、2015年、オーブントースター「BALMUDA The Toaster」で調理家電に進出。「BALMUDA The Toaster」は2万円台という高額ながら、累計20万台以上を販売する大ヒットに。続いて「BALMUDA The Pot」(電気ケトル)、「BALMUDA The Gohan」(炊飯器)を次々と発売し、今回、同社4番目の調理家電「BALMUDA The Range」の発売に至りました。

20170906-s4 (4)↑バルミューダのキッチンシリーズ。左からBALMUDA The Pot、BALMUDA The Gohan、BALMUDA The Range、BALMUDA The Toaster

 

寺尾氏がプロデュースする同社の製品は、とにかくデザインがいい。「BALMUDA The Toaster」は、「世界一うまいトーストが焼ける」との謳い文句でしたが、筆者からすると、機能以上にトータルのデザインが印象的。外観、質感から操作音、ツマミのアイコンひとつとっても従来の品とは一線を画していて、このチューニングが絶妙なのです。そして、今回の「The Range」のコンセプトは、「キッチンを楽しくするオーブンレンジ」。外観のイメージは「レストラン」とのこと。さて実物はいかなるものか? 期待が高まります。

 

やはり違う……! 置いただけで空気がシックに変わった

20170906-s4-5

とある休日、筆者宅に「The Range」が到着。本体カラーは一番高い「ステンレス」でお願いしました。箱から出してみると…おお、意外にデカイですね。ネットで見た上の写真(写真はブラック)では引き締まった印象で、トースターくらいの大きさかと思っていたのですが……。意外に「ハコ」感があり、奥行きも結構あります。

 

ただ、設置してみると、う~ん、やっぱりたたずまいが違う。置いただけで明らかに空気感がシックに変わりました。新しいのに、ずっとそこにあるかのような……。表面の微妙なシボ(凹凸)加工、真鍮を思わせる温もりのあるカラーリング、黒みがかった取っ手の渋い光沢に、なんだか品格が感じられます。

20171215-s5-(19)↑筆者宅のコンパクト冷蔵庫の上にもしっかり設置できました。本体の下にはスカートのような黒い土台が。ディスプレイのレトロなフォントも特徴です

 

20171215-s5 (13)↑側面から見た本機

 

本機はトビラを開けると、電源が入る仕組み。操作音がギターの音だそうだけど、実際どんな感じ? とモードスイッチ(モード切替のレバー)をいじってみると…ジャララン、ジャララン、ポロロン…という音が。「OVEN」のときだけくぐもった音になるのも小憎らしいです。

20171215-s5 (8)↑モードスイッチ。アイコンはわかりやすく、かわいらしいです

 

「キャンセル(CANCEL)ボタン」や「START/OKボタン」を押す(決定する)と、硬くて小さなドラムを叩いたような、「タンッ」という音。元ミュージシャンという寺尾氏のこだわりが見てとれます。うん、これは楽しい。子どもが夢中でレバーを回す姿や、思い悩んだ大人がぼんやりとレバーを回して癒される…といったシーンも目に浮かびますね。ちなみに、温めたものを庫内に放置しておくと、1分ごとにギター音が鳴ります。通常のレンジの、あおるような警戒音に比べて、やさしく促してくれるのがうれしいです。

↑庫内はフラットでお手入れしやすかったです↑庫内底面はフラットで、ふき取りもラク

 

冷凍ごはんとアツカンはややぬるいが、気になるほどではない

さっそく、握りこぶし大の冷凍ごはんを温めてみました。操作はモードスイッチをごはんのアイコンに合わせて「1杯」か「2杯」をダイヤルで選択し、「START/OKボタン」を押すだけ。温めが始まると、レンジからツッツッ…カッツ、ツッツカカッ、とリズムを取る音が聞こえてきます。このときは、必要に応じて、指パッチン(フィンガースナップ)を織り交ぜるのもオススメ。気分が盛り上がりますよ。

 

なお、このリズム音は30秒経つと消えるので、無人の台所でずっとリズムを刻んでいる…ということもありません。ちなみに、ギター音がイヤだという方は、通常の「BEEP」音に設定することが可能。音量は無音を含む4段階で調整できます。

20171215-s5 (9)↑CANCEL(キャンセル)ボタンとダイヤル。CANCELを長押しすると各種設定が可能

 

操作音がわかる動画はコチラ(※音声が出ます)

「ジャララン」と鮮明なギター音がしたら、冷凍ご飯の温めが完了。ちなみに、オペレーションが終わると、ディスプレイには「ENJOY」(楽しんで)の表示が出ます。「good luck」や「bon voyage」に通じる粋な計らいに、ちょっぴり心が温かくなりますね。さて、ご飯の仕上がりはというと、まだ温めが足りない印象。冷凍ご飯の「1杯」は150gが目安で、今回、それよりは少ないと思うのですが……。おそらく、長期間の冷凍でカッチカチになっていたためでしょう。もう一回「1杯」で温めるとちょうどよく温められました。

 

そして、冬の楽しみといえば、日本酒の熱燗ですね。その点、本機はドリンク用のモードとして「コーヒー」と「ミルク」のほかに、「アツカン」を用意しています。さすがオトナのレンジ、わかっている! なお、この「アツカン」は「1杯」(1合目安)のみ選択可能。徳利に日本酒1合を入れ、「アツカン」モードで温めたところ…徳利がちょっと大きかったからでしょう、ややぬるめの仕上がりに。もう一回「アツカン」で温めると、ちょうどいい熱さになり、まろやかでおいしく仕上がりました。

 

設定の「仕上がり温度調節機能」で低(低め)/標準/高(高め)を選択することもできますが、筆者はそれ以上のあっつあつが好きなので、他のドリンクと同様、「2杯」以上も選択できれば良かったな…と。とはいいつつ、やっぱり手軽で楽しいので、従来は湯せんしていたところを、本機で温めることが多くなりました。

20171215-s5 (2)↑アツカンは1杯のみ選択可能。コーヒー、ミルクは3杯まで選択できます

 

その温もりに救われる日もある

「The Range」を借りて1週間。機械っぽくないところがいいな、と思うようになりました。たとえば平日の夜、仕事帰りに焼き鳥の缶詰を買って温めたとき。本機を開けたとき、筆者の手元を照らしたオレンジ色の光が温かく、まるで「オカエリ」と言っていてくれているようで……。「アツカン」とともに楽しむわびしい晩酌が、少しだけ救われた気がします。

↑取っ手のウラにLEDを搭載し、手元を照らしてくれます。上からやわらかな光が落ちるさまは、いかにも地元洋食店の夜のたたずまいを思わせ、温かさと親しみを感じます。外観はレストランをイメージしたというのも納得

 

風邪で会社を休み、コンビニ弁当を温めたときは、ガラス越しのコンビニ弁当がとてもキレイに見え、うっとり見つめていると解像度の高いのギター音が……。だるくて気分も落ち込んでいたのですが、これまたちょっと救われました。こういった感覚は、普通のレンジでは味わえませんね。

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角皿を使ってリア充のようなオーブン料理が簡単にできた

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さて、本機でもうひとつ、忘れてはならないのが、オーブン用の角皿の存在です。幅365×奥行264×高さ42mmというちょうどいいサイズ。ネット上でその使い方の例(上写真)を見て震えました。なんてリア充(※)なんだろう……。陽だまりのなかで、丸鶏にナイフを入れるかッ…!

※リア充…リアル(現実の世界)が充実している状態、またはその人物

 

筆者もやってみたい…とはいえ、丸鶏を手に入れるのは難しい…そこでネットで調べて「村井さんちのぎゅうぎゅう焼き」という料理を見つけて、これを作ることにしました。こちらは滋賀県在住の翻訳家、村井理子さんという方がSNSにアップして話題になったメニュー。材料をぎゅうぎゅうに詰めて焼くだけの料理で、簡単かつ見栄え良し。角皿のままで出してもOKとのことで、今回の趣旨にはぴったりです。

20171215-s5 (3)↑付属の角皿。サイズ比較用にティッシュを置いてみました

 

今回は、鶏もも肉を使ったぎゅうぎゅう焼きを作りました。市販のハーブ塩で下味をした鶏もも肉と、味がよく出るソーセージやベーコン、きのこやパプリカ、じゃがいもやにんじん、玉ねぎ、冷凍ブロッコリーなどをテキトーに敷きつめて塩、こしょう、オリーブオイルを回しかけ、「The Range」で焼くだけ。ちなみに、火が通りにくいじゃがいもやにんじんは、「The Range」でレンジ加熱しておくと失敗がありません。

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オーブン調理は「余熱あり」「余熱なし」が選べるので、今回は「余熱あり」を利用。まずはなにも入れずにスタートすると、やがて例のギター音が鳴って余熱が完了。あとは食材を載せた角皿を入れて、もう一度スタートボタンを押せばOKです。焼き始めると、いままでの我が家では決してかぐことのなかったかぐわしい香りが……。ああ、これがリア充の家庭に流れる香りなのですね……。

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「ジャララン」とギター音が鳴って完成。ちょっと焼きすぎてしまいましたが、上出来ではないでしょうか。食べてみると、全部の食材がジューシーで香ばしいです。玉ねぎひとつとっても最高にウマイ。時は土曜の昼下がり、先日の風邪は抜けきっていませんが、これは飲むしかないでしょう!

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大量の「ぎゅうぎゅう焼き」をつまみに、始めはビール、その後は赤ワインでほろよい気分を楽しみました。いままでこういう休日を過ごしたことはありませんでしたが、なかなかいいものですね。今度、友人を招いて振舞ってみようか。あ、来てくれる人いないか……。一瞬、自分がリア充だと錯覚させてくれるのも、「The Range」のなせる魔法かもしれません。

 

振り返ればThe Rangeがいる幸せ。返却したら「ロス」がひどすぎる…

楽しい月日はあっという間に過ぎ去るもの。初めて会ったその日から3週間が経ったころ、「The Range」との日々は、あっけなく終わりを迎えました(返却の期日が来ました)。使ってみて思うことは、「やっぱりデザインいいな」と。確かに、本機は温めに多少の温度ムラはありますし、温めの仕上がりがイメージよりちょっとぬるいこともあります。「必要十分な機能が整理されて搭載されている」といった印象で、他社の上位機種のように、スチームオーブンや高精度のセンサーがあるわけでもありません。でも、それが一体何だというのでしょう。そういう問題ではないのです。

 

たとえば一人、仕事から帰って玄関のドアを開けると、本機が目に入って、ほらカッコイイ。キッチンで作業していて、何気なく振り返ると…ほらカッコイイ。振り返ればヤツ(The Range)がいる幸せ……。そのせいか、本機が来てからレンジを使う機会も増えましたし、レビュー抜きにしても「今日は何を焼こうか」と考えたり、「友達呼ぼうか」と血迷ってみたりと、生活の意識の部分が変わりました。つまり、The Rangeには、人を変えるだけの力があるということ。本機に出会って、改めて「モノを持つ喜び」ってこういうことなんだなあ、と実感した次第です。

20171215-s5 (15)_edited-1↑ありし日の「The Range」

 

しかし、あまりにも愛着を持ってしまったばかりに、「The Rangeロス」が大きすぎました。玄関を開けると、アレ、何かが足りない……。この部屋、こんなにしょぼかったっけ? と夢から覚めたような状態です。だから、筆者は決心しました。これはもう「買おう」と。でも、5万4500円(税抜)の一括はムリ……。というわけで、一刻も早く「The Range」のある日に戻りたい、でもいまはまだ…と苦悩の日々を送っているわけなのです。

 

BALMUDA The Range

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●サイズ/質量:W450mm×D412mm×H330mm(突起物含む)/約12kg●庫内寸法:W353× D293×H168mm●カラー:3色(ブラック、ホワイト、ステンレス)●価格(直販サイト):ブラック、ホワイト4万3500円(税抜)、ステンレス5万4500円(税抜)●総庫内容量・庫内形状: 18L フラット庫内●消費電力:電子レンジ1270W、オーブン1130W●電子レンジ手動出力:100W、500W、600W、800W●オーブン温度調節:40°C(発酵)、100〜250°Cまで10°C単位●コード長:約1.4m●パッケージ内容:本体、角皿(W365×D264×H42mm)、取扱説明書(保証書付)