フランスの若者がこぞって飲む大人気のお酒! 「キューバニスト・モヒート」とは?

いまも昔もフランスの若者が飲み会の席で飲むのは、実は意外にもワインよりビール。なかでもビアカクテルは根強い人気を誇ります。そのフランスのビアカクテル市場で長らく王者として君臨していたのが、テキーラ入りビアカクテル「デスペラード」。 しかし最近になって、この絶対的な王者との世代交代が始まったと噂されているのが、2017年春に登場した「キューバニスト・モヒート」です。キューバニスト・モヒートとは何なのか、なぜ人気となったのか−−。その秘密に迫ります。

 

インパクトが大きいパッケージ

↑「キューバニスト・モヒート」33cl×3本入り 4.59ユーロ

 

パーティーの席でコーラやペリエは盛り上がりません。そして、フランス人にとって普通のビールを飲むより、ずっとおしゃれで特別感を持つのがビアカクテルなのです。

 

そのビアカクテル市場で長らく独走状態だったテキーラ入りの「デスペラード」(蘭ハイネケン社)とウォッカの入った「スコール」(仏クローネンブルグ社)が、つい最近までよく飲まれているビアカクテルの2大ブランドでした。ここにベルギー資本のビール醸造会社「AB InBev社」が手掛ける「キューバニスト」ブランドが参戦したのが約5年前。キューバニスト・モヒートの発売をきっかけに、ブランド全体が王者デスペラードに迫る勢いで着実にシェアを伸ばしてきたのです。キューバニスト・モヒートを手掛けるAB InBev社によると、2016年にはフランスでの売り上げが47%上昇。

 

キューバニスト・モヒートの特徴の1つはアルコール度数。せっかくのパーティーに強いお酒で酔いつぶれてしまってはもったいない。そんなときにピッタリなのがこの「キューバニスト・モヒート」です。アルコール度数は5.9%。通常のモヒートが20%前後なので、その3分の1以下に抑えられています。だから、このお酒は手軽に、ほどよく酔いたいときにちょうどよいアルコール飲料なのですね。また、他のビアカクテル同様、瓶の中に直接ライムを入れて飲むと、よりカクテル気分も味わえます。

そして、なんと言っても「キューバニスト・モヒート」のインパクトあるパッケージが目を引きます。フランスでは近年ラテンアメリカ文化のブームが続いており、このラベルは南米伝統の祭り「死者の日」を彷彿とさせるもの。「mnBevフランス」のディレクターによれば、パッケージや瓶に描かれている「骸骨マスク」は、キューバの伝統的な祭りにインスパイアされたものだそうです。キューバニストのコンセプトに「祭り」という概念を取り入れたく、南米の祭りを象徴する「骸骨」をモチーフにしたとのこと。

AB InBev社は、フランスのビール好きに人気な「レフ(Leffe)」や、日本でも定評ある「ヒューガルデン(Hoegaarden)」を携える企業。ビールの香りを楽しみ、味わうのが好きなフランス人の嗜好や購買動向を知り尽くしている会社でもあります。

モヒート人気に着目し、パーティー好きな若者をターゲットにしたことが功を奏する

キューバニスト・モヒートが、ビアカクテル市場でシェアを伸ばすことができたのはなぜでしょうか? まず、米調査会社ニールセン社によると、同ブランドが設立された2013年時点において「モヒート」はフランス人がバーで注文するカクテルの1位でした。もともとモヒートの人気は高かったのですね。

でも、それだけでは不十分なので、キューバニスト・モヒートはフランスやイギリスの若い人々をターゲットにしたプロモーションを展開。これが功を奏したのです。キューバニストのプロモーションの場は、主にパーティー会場です。学生主催の大規模な「ソワレ」のオフィシャルスポンサーや、毎回テーマや場所など趣向を凝らし、DJを呼んで盛り上げる「ハウス・オブ・マスク」パーティーの主催なども手掛けています。パリでは若者に人気の米テレビドラマ「ストレンジャー・シングス」を模した内装による、シークレット・パーティーへインフルエンサーを招待するなど、若い世代へのブランド浸透に力を入れてきたことが、今日の結果に繋がったと見てよいでしょう。キューバニスト・モヒートは満を持しての登場だったのです。

クラフトビールを飲めるお店が急増中! クラフト専用ディスペンサー「タップ・マルシェ」で飲める話題の銘柄4選

最近話題の「クラフトビール」。かつては専門店で楽しむものというイメージの強いお酒でしたが、いまでは一般的な飲食店でも飲めるようになり始めています。

 

そんなクラフトビール市場を牽引するのが、キリンビールが飲食店向けに展開する「タップ・マルシェ」というクラフトビール専用ディスペンサーの存在です。2017年4月には首都圏で1000店舗以上に導入され、2018年3月には全国展開を開始。4月現在、すでに2500店以上がこのディスペンサーを導入しています。

 

 

これまでのタップ・マルシェで飲めたのは13銘柄。今回新たに4銘柄の追加が発表され、計7ブルワリー、17銘柄のクラフトビールが飲めるようになります。新登場の4銘柄を発表会で試飲してきたので、その詳細をお伝えしましょう。

 

 

世界が認めるクラフトビールが手軽に飲める

1つめのブルワリーは「伊勢角屋麦酒(いせかどやビール)」。1575年創業で、もともとは二軒茶屋餅を販売していた角屋ですが、やがて味噌やたまり醤油の醸造を手がけ、1997年からはクラフトビールの製造を始めました。そんな同社からは「ペールエール」と「ヒメホワイト」が登場します。

 

 

ペールエールは伊勢角屋麦酒のフラッグシップビールともいえる存在で、“ビール界のオスカー賞”とも謳われる「ワールドビアカップ(WBC)」での受賞経歴もある、世界に認められた銘柄です。

 

「イセペ」と呼ばれるこのビール、柑橘系の香りが立ち、かなりフルーティーな味わいなんです。それでいて後口のキレが良く、バランスのいいクラフトビールとなっています。

 

そもそも「エール」とはビールの種類を指す言葉で、大麦麦芽を使用しています。香りとコクがあり、フルーティーな味わいが特徴となっており、まさに伊勢角屋麦酒のペールエールは、王道のペールエールだといえます。

↑左が「ペールエール」、右が「ヒメホワイト」。同じクラフトビールでも色合いがこれだけ異なるのは、原材料や製法によるものだ

 

それに対して「ヒメホワイト」は、ベルギースタイルのホワイトエール。やさしい酸味で口当たりが柔らかく、軽やかな飲み心地となっています。柚子とコリアンダーも使われているので、少し和風なテイストがあるのが面白いところ。

 

ちなみにこの銘柄は、伊勢の神域の木の樹液から採取した「KADOYA 1」という野生の酵母を使っているのだとか。クラフトビールの苦みが苦手な人も、このホワイトビールなら抵抗なく飲めそうです。

 

 

新世代のブルワリーが生み出す「東京」をイメージしたビール

2つめのブルワリーは、2017年5月に山梨県小菅村に醸造所を開いたばかりの「ファーイーストブルーイング」です。2011年に設立され、当初はベルギーで「KAGUA」などのクラフトビールを委託製造していましたが、昨年ようやく国内での醸造を開始しました。

 

 

そんな同社の「東京IPA」は、フルーティーで華やかな香りと、しっかりとした苦みを併せ持ったインディア・ペールエール(IPA)です。日本ではまだまだ少ないベルギースタイルの醸造方法を用いており、”これぞクラフトビール”な味わいはクラフトビール好きなら気に入ること間違いなし。

 

↑左が「東京IPA」、右が「東京ホワイト」

 

それに対し、「東京ホワイト」は、フルーティーさが際立つものの、その香りから想像するような甘さはなく、苦みも少なくなっています。爽やかな口当たりで、こちらもヒメホワイトと同様、クラフトビール初心者におすすめです。

 

「ペールエール」「ヒメホワイト」は5月28日から、「東京ホワイト」「東京IPA」は6月18日から発売されます。とはいえ、タップ・マルシェにセットするビールは飲食店が自由に決めるもの。日本各地のタップ・マルシェ導入店で、さまざまなクラフトビールに出会ってみてください。

 

 

 

 

オランダが羨まっ! 春の訪れとともに彼らが嗜む絶品ビールとおつまみを紹介

代表的なオランダのビールといえばハイネケンやグロールシュ。これらは日本でもすっかりお馴染みですが、オランダのビールメーカーは、日本のビールでも見られるように季節ごとの限定ビールを発売しています。ウキウキと心躍る春は、ホップが香る爽やかなビールが最高。そこで今回は女子ウケ間違いなしの爽やかな香りを堪能できる、春限定販売のビールと春のおつまみをご紹介します。

 

季節にあわせた限定ビールを楽しむのが粋!

オランダは、ビール大国として知られるベルギーやドイツに隣接。オランダ国内の大手ビール会社や街のクラフトビール醸造所でも、たくさんのビールが製造されています。なかでも注目したいのは季節限定のビール。夏には味も色もライトで甘味の強い「ホワイトビール」、秋から冬にはアルコール度数が高くダークな色合いで香り高い「ボックビール」など、気候や季節の食べ物にあわせたビールが店頭を賑わせます。ラベルのデザイン性も高く、思わずジャケ買いしてしまうボトルが並びます。

 

春の限定ビールは「Lente bok(レンテボック。春のボックビール)」と呼ばれ、毎年3月21日から6月21日までの期間に限定販売されます。フルーティーでホップの香り豊かなフレッシュビールで、アルコール度数は6.5%程度。グラスに注いだときの明るい色合いが春の陽差しに映えるというのも特徴の1つです。

 

代表的なLente bok2銘柄を紹介しましょう。まず、オランダが誇る最大手のビールメーカーHeineken(ハイネケン)の傘下にあるビールブランドの1つ「Brand(ブランズ)」は1340年創業の老舗ブランド。深みのある良質なビールを安価で製造し続ける醸造所として知られています。焙煎したモルトとフレッシュでホップの香りは春の魔法のようなフルーティーな味わい。

 

「Grolsch(グロールシュ)」は、栓抜き不要のおしゃれなスイングトップ瓶が日本でも人気のビールメーカーです。開栓時にまるでシャンパンを抜くときのような音がするので、パーティー気分を盛り上げます。こちらのLentebokは、かんきつ系やカモミールの花、はちみつを連想させる柔らかな甘い味に仕上がっています。

陽気な乾杯の席には美味しいおつまみが欠かせません。オランダの定番おつまみは「ビターボーレン」という牛肉コロッケのような揚げ物にマスタードを付けたものと名産のチーズです。

春になると、オランダを含むヨーロッパのマーケットにはホワイトアスパラガスが登場します。それを柔らかく茹でて、焦がしバターと卵のクリーミーなソースをあわせた「オランデーズ」はフルーティーな春のビールにピッタリ! ビールもおつまみも旬なものを楽しむというのは、日本の食文化に通じるものがあるような気がしませんか?

 

日差しの少ない厳しい冬を越え、春の陽ざしの下で飲む喜び

オランダの冬は朝9時頃まで暗く(写真下)、日中もほとんど太陽が出ることがない厳しい季節です。日照時間不足から冬季うつ病になる人も多く、それを防止するためのサプリメント摂取も推奨されているくらい。特にクリスマスと新年が終わり、大きなイベントのない1~2月は気分が落ち込みやすく、会社でも町でも機嫌の悪い人が続出します。そこで、オランダの「リア充」は気分を晴らすために、友人とホームパーティーで音楽とお酒を楽しんで冬を乗り切ります。

そして冷たい風が吹こうとも、春が近くなり、少しでも太陽が出ていれば、オープンカフェで昼間から春のビールを飲むのがオランダの流儀。春限定ビールのケースを抱えて笑顔を浮かべる大人が続出する春はもうすぐです。

昼からグイッといっちゃう?爽やかな「一番搾り 匠の冴」で意外な食事との組み合わせを発見!

休日の昼下がりから、プシュッと缶ビールを開けるのって最高の贅沢ですよね。そんな爽快な気分のときに飲みたくなるビールが4月3日(火)に新登場します。その名も「一番搾り 匠の冴(さえ)」。

 

「一番搾り」といえばキリンのフラッグシップブランドですが、「匠の冴」はキリンとセブン&アイ・ホールディングスの共同開発により生まれたビールです。お酒を飲み始めた頃から“ビールといえば一番搾り”派の筆者が、さっそくその味をご紹介したいと思います!

 

 

「スッキリしている=味が薄い」ではないのがスゴイ

↑「一番搾り 匠の冴」は、350ml缶221円(税込・以下同)、500ml缶286円で販売される。これは通常の一番搾りと同じ値段だ

 

缶をひと目見るだけでは、これまでの一番搾りとはデザインが少し異なるものの、あまり大きな差はないような印象を受けます。

 

今回はセブン&アイとの共同開発とはいえ、従来の一番絞りのパッケージを踏襲することで、ちょっと高級な感じが。そう、“共同開発だから安物”というわけではないんです。

 

まずはひと口いただいてみると……かなりスッキリした味わいです。ビールの苦みが苦手な人も、この澄み切った味わいなら抵抗なく飲めると思います。

↑口に含んだ瞬間から軽やかさがわかる。喉ごしもよく、外国産のピルスナービールのような印象を受けた

 

こう書くと、「じゃあもともとビール派の自分には物足りなさそうだな」と思われるかもしれませんが、そんなことはないのでご安心を。一番搾りならではの麦芽の旨みがしっかり感じられるので、飲んだあとの満足感もあります。

 

かく言う筆者も、「スッキリ」と「薄い」は同義だと思っていたのですが、まったくそんなことはありませんでした。むしろ、最近はビールを何杯も続けて飲むのは飽きてしまうと感じていたので、雑味のない味わいの匠の冴なら何杯も続けて飲めそうです。

 

 

おいしさの秘密は「氷点下熟成」にアリ

匠の冴は、これまでの一番搾りが追求していた「麦芽100%」による混じり気のない麦芽だけの旨みと、「一番搾り製法」による一番搾り麦汁だけを使った純度の高い旨みに加え、新たな製法を試みています。

 

新製法は「氷点下熟成」と呼ばれるもので、通常の一番搾りは1~3℃で熟成するのに対し、匠の冴は凍る手前の氷点下の温度帯で熟成させています。こうすることで、すっきりした味わいに仕上げる際の雑味になるタンパク質などが取り除かれるのだとか。

↑左が匠の冴、右が一番搾り。飲み比べてみると、匠の冴はかなりライトな飲み心地で、一番搾りのほうが麦の旨みを強く感じたのは新たな発見だった。

 

アルコール度数は、一番搾りと同じ5%なので、“新たなバリエーションの一番搾り”として捉えると良さそうです。

 

 

スッキリしているから合わせる料理の幅も広い

今回の試飲会では、セブンプレミアムの商品とのペアリングの一例が紹介されました。試食したのは、「サバとトマトのさっぱりマリネ」「ちょっと大人のポテサラ塩辛クラッカー」「クリームチーズスフレ」の3点です。

 

サバとトマトのさっぱりマリネは、「さばの塩焼き」とミニトマトをマリネしてバジルを添えた一品。コンビニ惣菜がこんなにオシャレなメニューに変身するのが意外です。脂ののったサバとスッキリした匠の冴との相性も抜群。マリネには白ワインを合わせるのが一般的ですが、ビールと合わせるのもアリだなと思わされます。

 

ポテサラ塩辛クラッカーは、「ポテトサラダ」と「熟成いか塩辛」を組み合わせたザ・おつまみ。ポテサラとビールが合うのはわかるのですが、塩辛とビールも実はイケる! 匠の冴に雑味がないので、この組み合わせもお酒が進みます。

 

意外だったのが、「クリームチーズスフレ」と匠の冴の組み合わせ。筆者もたまにデザートにビールを合わせていただくことはあったのですが、結局は両者が味を主張しすぎて決しておいしくはなく……。

 

セブンプレミアムのクリームチーズスフレには、ミルクのコクと爽やかな酸味があります。それらの味わいを匠の冴が優しく包んでくれるので、デザートすらスッキリいただけました!

「一番搾り 匠の冴」は4月3日より全国のセブン‐イレブン、イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート等で購入できます。どんどん暑くなるこれからの季節、匠の冴でスッキリしたビールの良さを知ってみてください。

「火星で最初のビールになる!」と意気込むバドワイザー。ビールの“宇宙味”は生まれるか?

アポロ13号の月面着陸――。当時はまだ生まれていなかった人でも、その写真や映像はどこかで見たことがあるはず。歴史的な瞬間を捉えた写真は、世界中の人々の記憶に刻まれるものです。そんな作品を生み出すのは並大抵のことではありませんが、別の方向から宇宙開発の歴史に名を刻もうとしている企業があります。バドワイザーで有名なアメリカ大手ビールメーカーのアンハイザー・ブッシュ社は、「火星に人類が到着した時にバドワイザーを飲んで祝ってもらう」という目標に向かって宇宙空間でのビール醸造法研究に投資しているのです。

 

長い間、人類は火星探査を行っています。NASAは2030年までに有人探査に向けて人間を火星に着陸させる計画を進行中。2030年といったら13年後。13年前の自分が「2017年なんてまだまだ先」と考えたことを想像していただくと、「うーん意外とスグだな」と驚いてしまいませんか。

 

この計画は今年3月に発表されていましたが、ビールの原材料である水やホップなどを火星で確保・管理することは難しいとされています。そこで、バドワイザーは12月4日にSpaceXの宇宙船で国際宇宙ステーションに大麦の種を送り込み、無重力・微重力環境において発芽するのか、どのような速度で成長するのかといった実験を行いました。バドワイザーの公式リリースによると、バドワイザーに使われる大麦は地球上であれば発芽してから2週間ほどで約15センチほどに成長するとのこと。しかし火星は太陽光が地球よりも少ないので、これが種の育成を難しくするかもしれません。

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また、国際宇宙ステーションで30日間保存された種が無重力空間からどういう影響を受けるのかについても観測されるとのこと。美味しいビールを醸造するためには大麦から始まるということですが、こちらの実験結果はビール製造だけでなく、宇宙空間での植物栽培についての基礎研究としても活用されます。

 

風邪のときに何を食べても味がしないのと同じ

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宇宙飛行士が火星でバドワイザーを飲む。確かにこの映像が実現すれば、バドワイザーとしてもかなりのマーケティング効果が期待できそうですよね。しかし気になるのは「宇宙でビールを飲んで美味しいのか?」という点。米ワシントン・ポスト紙(Amazonが数年前に買収)は「重力がないと体液が下にとどまらないので鼻腔も詰まりがちになる。そうするとビールも味がしないだろう。風邪(で鼻がつまっている)のときに何を食べても味がしないのと同じだ」と指摘しています。これはちょっと残念。それにしても体液が下にとどまらないとは、どういう感覚なのでしょうね。

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他にも大気圧が低いため、炭酸の泡もシュワシュワっと上がってはこないだろうとのこと。缶を開けたときの「プシュッ!」という音もないわけですね。そう言われるとビールじゃなくて別の種類のアルコール飲料の方が良さそうな気がしてきます。米テクノロジー雑誌のWiredも「蒸留酒の方が良い」と指摘しています。

 

それでも、この計画にはワクワクしてきます。近年ではAmazonやSpaceXといったアメリカの民間企業が競って宇宙船を開発中。「火星で最初のビールになる!」とバドワイザーが名乗りを上げたことからも同国の精神が伺えますよね。他のビールメーカーが続くのか、そしてビールはどう進化するのか、要注目です。

「とりあえずビール」って英語でなんて言う?【ちょっと気になる日常英語コラム】

仕事の後の一杯って美味しいですよね。居酒屋に入って席に着くやいなや「とりあえずビール!」と注文する人も多いのではないでしょうか。
そんな「とりあえずビール!」というセリフ、英語でも言ってみたくないですか? 今日は、ビールに限らず「とりあえず◯◯で」と言いたい時に使える、お役立ち表現を紹介します!

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「とりあえず」ってどんな意味?

店に入って言う「とりあえずビール」って英語で何て言うんだろう?と考えた時に「とりあえず」という表現が思い浮かばないと英語で言えそうにないですね。

 

では、日本語の「とりあえず」ってどんな意味で使われているのでしょうか?

 

国語辞典で調べてみると「まず第一に、何はさておき」と書いてあるので「とりあえずビール!」は「何はさておき、まずはビールを一番にください!」ということですよね。

 

そんな「まずは◯◯を下さい」「まずは◯◯から始めます」と言うシチュエーションにぴったりの表現が、実は英語にもあるんです。

 

「とりあえず」を英語で言うと?

その表現とは “start” を使った “start off with” というフレーズです。これを使うと、

 

I’ll start off with a beer.

とりあえずビール1つ

 

という感じに表せてしまいます。

 

“start off” とはCambridge Dictionaryによると、

 

to begin by doing something, or to make something begin by doing something

 

という意味なので、”I’ll start off with a beer” は「私はビールで始めます」というニュアンスになります。

 

カフェやレストランなどで「〜を下さい」と言う場合には、”Could/Can I have 〜?” を使わずに “I’ll have 〜(私は〜にします)” と言うこともあります。

 

なので、”I’ll have a beer” と言ってもいいのですが、そこで “I’ll start off with 〜” を使うことによって「まず最初は~をください」というニュアンスが出せるんですね。

Kirin

私は以前働いていた職場のレストランでこのフレーズをとてもよく耳にしました。

 

また、”I’ll start off with 〜” の表現は飲み物に限らず、前菜や軽い食事を「まずは〜を下さい(〜で始めます)」と注文する場合などにも使えます。

 

さらには、料理の注文に限らず「まずは簡単なエクササイズから始めましょう」と言うような場合にも “Let’s start off with some gentle exercises” のように使ったり、何かにコメントを述べる場合に “I’ll start off with some positives” のようにも使えます。

 

「今のところは」を英語で言うと?

「とりあえずビール」とはちょっとニュアンスが変わってきますが、注文する時に「◯◯と△△と□□と…」と注文して「とりあえずそんなところで」と言うこともありますよね。

 

「今のところはそれだけで、後で追加で注文します」というニュアンスで使われる「とりあえずそんなところで」というフレーズ。

 

そんな「とりあえず」には “for now” が活躍します。“for now” とは、

 

until a later time

 

という意味なので、まさしく「今のところは」という訳がピッタリですよね。

 

使い方としては、一気にいろいろと注文しないで、

 

I’ll have edamame and a Guinness for now.

とりあえず今のところは枝豆とギネスで

 

と注文しておいて、後からさらに追加することができます。

 

また、”start off with 〜” が「まずは最初に〜を下さい」という意味の「とりあえず」に使うのに対して、”for now” は「今のところはそれを下さい」という意味なので、一番最初の注文に限らず使えます。

 

「◯◯と△△と□□と…とりあえず今のところはそれで」は、

 

That’s all for now.

That’s it for now.

 

と言えばオッケーです。

 

海外ではちょっとだけ注意が必要

日本では「とりあえずビール」で注文できることもありますが、海外(少なくともニュージーランド)では “start off with a Heineken” などと具体的に銘柄で注文した方がいいかもしれません。

 

ビールの種類、瓶ビールなのか生ビールなのか、またグラスの大きさもいろいろあるので、”a beer” だけだと何が欲しいのか分かってもらえないことが多いです。

 

これはワインやコーヒーでも同じなので、どのワインをグラス/ボトルで、どの種類のコーヒー(ブラックなのかカプチーノなのかetc.,)が欲しいのかを具体的に言えばOKです!

 

【URL】
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