自動車評論家に衝撃走る! 「シングルタイヤ」が日本のベビーカーに革命を起こす

モータージャーナリストの私には、2歳の長男と6か月長女がいます。長男はそろそろベビーカーを卒業し、かわってこれから長女が使う機会が増えていきますが、思えばベビーカーというのは、それなりに長い期間を毎日のように使うもの。

 

わが家は、メインで使う妻の要望で、ネットの情報を参考にしながら、とにかく軽いベビーカーを選びました。妻はこのバギーに対してあまり不満もなく、軽くてよいと感じている様子。しかし、筆者は、職業柄か、4つのタイヤが付いているものならなんでも走りを分析したくなります。わが家のベビーカーについても、走行性能についてはいろいろ思うところもありました。たしかに軽い点では重宝しているものの、走行性能については不満を覚える点も多々あります。そんな折、今回ピジョンのベビーカーを取材することができたのですが、もしこれから述べる話をもっと前に知っていたら、迷わずピジョンのベビーカーを選んだのにと少し悔しく思っています。

 

ベビーカーのタイヤってどうなっているの?

↑シングルタイヤ(左)とダブルタイヤ

 

「Runfee」や「Bingle」をはじめ、ピジョンのベビーカーの最大のポイントは「シングルタイヤ」を採用していること。そして、シングルタイヤは「走行性」に優れていることが特徴です。ベビーカーにダブルタイヤとシングルタイヤがあることは、普段、街中で見かけてなんとなく認識していましたが、両者の間に大きな違いがあることはまったく知りませんでした。そこが、ピジョン開発本部の主任研究員である加藤義之さん(写真下)からお話を伺って思い知らされた点です。

日本製のベビーカーではダブルタイヤが多い一方、海外製品ではシングルタイヤが主流。それぞれ一長一短あります。シングルタイヤは走行性能において優れていますが、どうしても重くなりがち。対するダブルタイヤは軽くできる反面、走行性能に劣ります。

 

また、工業製品というのは生産上どうしてもある程度のバラツキが生じるものですが、しっかり走らせるためにはシングルタイヤのほうが高い精度が求められるのに対して、ダブルタイヤは「ごまかし」が利くとのこと。さらには、車体の骨格や車輪の取り付け部の剛性や角度の設計など、シングルタイヤのほうがはるかにシビアだそうなのです。このような理由でシングルタイヤのほうが作るのが難しくなっていますが、それでも、走行性能を重視する地域、特に欧州ではシングルタイヤが主流。対照的に、日本では軽さが一番に求められるうえ、色やデザインの可愛らしさでベビーカーは選ばれています。

走りのよさを追求するとは、まさしく筆者の専門分野である自動車に通じる話。最近では日本車もレベルアップして、欧州車とりわけドイツ車との差というのは、かつてよりもだいぶ小さくなったように感じていますが、欧州では走りが重視されるのに対して、日本ではそれがなおざりにされているというような話は、まさしくクルマの世界でもよく耳にしてきました。そしてベビーカーの世界でも、欧州の人は走りのよさを求める傾向が強く、それに応えるべく、これから述べるとおり走りの面で有利なシングルタイヤが一般的となっているのです。

 

「ベビーカーの使用期間は一般的に3年です。それなりに長い期間使うものになるので、軽さやデザインなどで選ぶ方も多くいらっしゃいますが、そうした表面的なものだけではなく、ちょっと視点を変えて、使いやすさを基準にして選んでいただいたほうがよいのかなと思っています。競合他社と差別化を図るのはなかなか難しいところですが、そこで私たちが着目したのがシングルタイヤです」(加藤さん)

 

開発にあたって加藤さんは最初、とにかく数多くの競合ベビーカーを試し、特に海外の製品をたくさん押して歩いたと言います。すると、シングルタイヤを採用した海外製品が概ね押しやすかったのに対して、ダブルタイヤを備えた日本製は押しにくいうえ、作りが粗いと感じるようになりました。

↑Runfee RA8

 

「ベビーカーは海外と日本では棲み分けが全然違います。日本製は剛性感に乏しく、ぐらつきがあったりして、押しにくく感じたものばかりで、単に運べればよいと考えているように見受けられたものが少なくありませんでした。それはママさんにとっても赤ちゃんにとっても好ましくない状況でしょう。しかし、海外製のものは非常に重いので、日本市場におけるニーズとかけ離れています。どうやったらこのような壁を打破できるのかと考えていました」(加藤さん)

 

ちょっとクルマに乗せて目的地まで移動するなど、ベビーカーを頻繁に畳んだり開いたりせざるをえないような場面が多々ある日本では、むろん軽いに越したことはありません。日本では軽さが重視されることにも、それなりの理由があるわけです。

 

そこで加藤さんはRunfeeを開発するにあたって、海外製と日本製の優れたところを掛け合わせると面白いものができるのではないかと考え、シングルタイヤながらも日本市場にマッチするように軽さを追求する方針を打ち出しました。

「シングルタイヤにすると走行性能が改善するのはよいけれど、普通にやると絶対に重くなるというのは当初から分かっていました。よくタイヤの数が減る分軽くなると思われがちなのですが、シングルタイヤを成立させるための構造面のことを考えると、実際にはその逆。そこでタイヤの代わりに躯体や車体の部分、赤ちゃんを乗せる部分で重量をできる限り落としました」と加藤さんは言います。

 

他社のシングルタイヤ製品は8kg台のものが多く、10kgを超える製品も多々見受けられるのに対し、Runfee RA8の重量は5.3kgと圧倒的に軽くなっています。また、Runfee RA8をダブルタイヤと比較してみても、ピジョンの「PATTAN」が4.7kgなので、両者の差は小さいといえるでしょう。シングルタイヤでこれほど軽量で押しやすいベビーカーというのは、現状では唯一ピジョンのランフィだけと加藤さんは胸を張ります。

クルマの技術をベビーカーの開発に持ち込んだ

実は、加藤さんは前職で自動車関連の開発に携わっていたという経歴の持ち主。ベビーカーの走行性の向上を図るために参考にしたのは、やはりクルマだったそうです。そこでまず、走りの要素を「直進安定性」、「段差乗り越え性」、「振動吸収性」、「転回操作性」、「転回安定性」、「静粛性」の6項目に分解し、クルマの走りを意識しつつ開発を進めました。また、シングルタイヤの優位性を確かなものとすべく、加藤さんはCAE解析(コンピューター技術を活用して製品の設計や開発をシミュレーションすること)やタイヤメーカー出身の大学教授らの力を借りたと言います。

 

構成する部品の強度や剛性、取り付けの角度などは綿密に計算されたうえで決められたもので、それぞれに意味があります。シングルタイヤとダブルタイヤでは車輪の数が違うだけでなく、部品の取り付け方や接続の構造もまったく異なり、入力の伝わり方も違ってきます。一般的なダブルタイヤの衝撃吸収構造はあまり凝ったものにはならないのに対し、スイング式のサスペンションを持つランフィでは上下だけでなく前方からの力も吸収。さらに、軽くてクッション性に優れる中空構造のタイヤが振動を巧みに吸収してくれます。

また、タイヤの外径が大きいほうが段差を乗り越える際の踏破性が高まります。外径18cmのタイヤを採用したRunfee RA8も、段差の乗り越えやすさについては、すでに多くのユーザーから高く評価されています。

走りにおけるシングルタイヤとダブルタイヤの最大の違いは、タイヤの接地点にあります。荷重のかかり方からして、ダブルタイヤの場合はパイプからくる軸とタイヤ同士の軸が離れているので、実は常に横に細かく揺れるような動き方をします。ところがシングルタイヤでは構造的に同軸上なので、タイヤの横ブレは絶対的に少ないゆえに、不快な振動が減少されます。

実際に試してみると、まさしく目からウロコ! 同じ条件の場所でシングルタイヤと押し比べてみたところ、その違いは歴然としていることがよく分かりました。シングルタイヤのほうが思った通り素直な動き方をします。これは、よくクルマの走りを表現するときに用いる“意のままのハンドリング”そのもの。狙ったとおりにラインをトレースしていけるので、これなら狭い場所を通らざるをえないような状況でも押しやすく、苦になりません。

一方、ダブルタイヤは、直進時の据わりも悪ければ方向性も定まりにくいです。その理由は4か所それぞれで両輪がバラバラに動いてしまうから。2輪ずつあるならより安定するような気がするところですが、実際にはそんなことはありません。安定感は車幅の広さで決まるものであって、タイヤの数の問題ではないのですね。

シングルタイヤが静かなことをご存知?

シングルタイヤのメリットはそれだけではありません。前述したように、振動と密接に関わってくるのが「音」。音の発生するメカニズムにはいくつかの要素がありますが、そのなかで最も大きく影響するのが振動です。

 

ダブルタイヤの場合はキャスターの軸とタイヤの軸が離れていることから、どうしても不規則な動きを常にしていることになります。実は片方のタイヤが上がってはもどり、次に別のほうが上がって下がり、片方だけ上がって下がるなどといったような動きを細かく繰り返していて、それが音になっているのです。

 

これはダブルタイヤ特有の現象で、シングルタイヤではそのような動き方はしないので、振動が圧倒的に少なく、その結果、静粛性も向上します。特に荒れた路面では音の違いが顕著。「ダブルタイヤのベビーカーを押してくると、ダブルタイヤだとすぐ分かります(笑)」と加藤さんは言います。

 

実際にどれぐらい違うのでしょうか? 詳しく測ってみると全然違います。専門の測定メーカーとのコラボレーションにより、ブロック敷きの路面で「ランフィRA8」とダブルタイヤのベビーカーを押したときのタイヤ近傍に設置したマイクラウドネスの結果はこの通り。平滑面において、実に約3分の1も走行音が静かであることがわかりました。シングルタイヤは条件が悪くなるほど優位になると加藤さんは言います。

このように静粛性にも優れることが明らかなので、「シングルタイヤは音も静かだ」ということをもっと伝えていきたいと加藤さんは強調します。

 

「ピジョンが競合他社さんと差別化できる要素として、シングルタイヤによる走りやすさという価値はあると自負しています。軽さももちろん大事だし、見た目の好みもあると思いますが、ママさんが使うことを考えると、ベビーカーを選ぶときにはもっといろいろな着眼点を持っていただいて、そのなかでもぜひ走行性能というものをもっと意識していただき、さらに音という部分にも目を向けていただけると幸いです。そうした走行性能に優れたベビーカーを選ぶと、より快適に子育てしていただけることをもっと伝えていきたいと思います」

 

日本のベビーカーにイノベーションを

そんなわけで冒頭でもお伝えしたとおり、いろいろお話をうかがって、もしもいま私がベビーカーを選ぶとしたら絶対にピジョンのランフィだと強く思ったわけです。筆者だけでなく、シングルタイヤはよいものだということが幅広く理解されると、いずれは日本でも走りのよさで選ぶことがベビーカーの常識となるかもしれません。

 

それにはまず少しでも多くのユーザーによさを実感してもらうことが大事。ピジョンではクルマの試乗会のように、「シングルタイヤ走行体験会」を全国各地で実施し、店頭の段差や疑似ロードを設定したスペースで実感してもらえる機会を設けているので、関心がある方はぜひ足を運んでみることをおすすめします。

 

走行体験会詳細はコチラ

 

テクノロジーの集合体である自動車に比べると、ベビーカーの進化というのはずっとゆっくりであることには違いありませんが、まさしくこうした取り組みからブレークスルーが始まるのではないだろうかと思います。ピジョンのシングルタイヤには、日本のベビーカーに変革をもたらすことを感じさせるだけのインパクトがありました。

 

寝ている子を起こさない! 「赤ちゃんに優しい」家電アイテム7選

赤ちゃんが生まれると、生活が一変! 家の中や衣類、布団の清潔さにこだわったり、寝ている赤ちゃんを起こさないよう工夫したり、赤ちゃんのために気を付けたいことがたくさん出てきます。そこで今回は、赤ちゃんがいるご家庭にオススメしたい家電グッズなどをピックアップしました。ご紹介するのはパナソニックの空気清浄機やドウシシャの扇風機、アイロボットのロボット掃除機、ピジョンのさく乳器など計7点。赤ちゃんにも優しく、静かで、パパママにもうれしい家電製品を選ぶ際の参考にしてみてください。

 

[空気清浄機]

パナソニック

加湿空気清浄機 F-VXP90

実売価格 5万3070円

SPEC ●サイズ/質量:W398×H640×D268㎜/11.8㎏ ●空気清浄適用床面積〜40畳 ●空気清浄時間8畳/約7分 ●最大加湿量870㎖/h ●フィルター交換目安約10年

 

花粉やPM2.5などの粒子から約0.3μmの粒子まで、99.97%以上集じんしつつ、ナノサイズの微粒子イオン「ナノイーX」が花粉などのアレル物質やウイルス、菌などの活動を抑制。床上30cmに溜まりがちな花粉、ハウスダストは、本体下部の開口部に設けた「メガキャッチャー」機能がパワフルに吸引します。加湿機能付きなので、乾燥が気になる季節も大活躍。

 

【おすすめポイント】

空気清浄機能に加え、アレル物質の活動も抑制してくれる高性能モデル。特に床上30cmの空気の汚れを吸引してくれる「メガキャッチャー」は、床で過ごすことが多い赤ちゃんに嬉しい機能です。部屋が暗くなると、風量と表示ランプの明るさをセーブするので、眠っている赤ちゃんを起こさないという配慮も○。

 

[扇風機]

ドウシシャ

カモメファン FKLT-232D/TLKF-1232D

実売価格 1万5410円

SPEC●サイズ/質量:W305×H800~900×D260㎜/約4.4kg●動作音:12.0dB●風量調節:無段階●自動首ふり角度:左右30・60・90度●手動角度調節:上下 上向き90度、下向き90度※真正面起点●タイマー:入 / 切 1・2・4・8時間●消費電力:1.2W(最小時)~10.5W(最大時)

 

カモメの羽をヒントにつくられた羽根を採用し、やわらかく心地よい風を遠くまで届けるDCモーター扇風機。フレキシブルに曲がる5つの関節を備え、真上や真下など、様々な方向に送風できます。徐々に風が弱まる「おやすみ風」や、まぶしさを抑えるLEDの減光・消灯機能など、睡眠中も使いやすい機能も搭載。

 

【おすすめポイント】

カモメファンの風はとてもやわらかく、繊細な赤ちゃんも負担なく、心地よい風が浴びられます。特にこのモデルは、フレキシブルアームを調整すると真上から見下ろすように送風できるので、お布団で寝ている赤ちゃんを優しい風で包み込んでくれますよ。

ロボット掃除機

アイロボット

ブラーバ 380j

実売価格 3万7580円

SPEC●走行システム:iAdapt2.0●掃除モード数:3●稼働面積(ウェットモップモード):約12畳●充電時間:2時間●サイズ/質量:W178×H84×D170㎜/約1.2kg

 

フローリングを自動でお掃除してくれる床拭きロボットは、動作音がとっても静か。スイスイと部屋の隅から隅まで移動しながら、フローリングの汚れを拭き取ります。皮脂汚れや食べこぼしには「ウェットモード」、ホコリや髪の毛には「ドライモード」で日々のフローリング掃除と使い分けが可能。

 

【おすすめポイント】

掃除機のように吸引しないので音が静かなうえ、ホコリを立てないので赤ちゃんが寝ていても安心して使えます。床に溜まりがちな花粉やホコリ、こびりついた菌も取り除いてくれるので、フローリングが中心の家にオススメです。

 

スティッククリーナー

ケルヒャー

スティッククリーナーKB5

実売価格:1万1580円

SPEC●集じん容積:0.37ℓ●充電時間:約3時間●連続運転時間:約30分(フローリング)●清掃幅:210mm●運転音:55dB●サイズ/質量:W215×H1120×D230mm/1.17kg

 

1.2kgと軽くてコンパクトなスティッククリーナー。自立するので部屋の隅に立てておき、使いたいときはスティックを倒せば自動でスイッチが入ります。インテリアを邪魔しないシンプルなデザインも特徴。独自のクリーニングシステム搭載で排気を出さず、ホコリを舞い上げる心配もありません。

 

【おすすめポイント】

出しっぱなしにできるので、ちょっとゴミが気になったときや、隙間時間で掃除したいとき、サッと手に取りスティックを倒すだけで掃除が始められます。一般的な掃除機に比べて動作音も静かなので、寝ている赤ちゃんを驚かせてしまうことはなさそう。

 

洗濯乾燥機

シャープ

プラズマクラスター洗濯乾燥機 ES-PU11B

実売価格:11万7000円

SPEC●洗濯脱水/乾燥:11kg/6kg●定格洗濯乾燥時間:約220分●サイズ/質量:約W600×H1050×D650mm/約48kg●消費電力量:約2200Wh(洗濯乾燥時)

 

洗濯槽に穴がないので、洗濯槽の外側や底裏についた黒カビや汚れが槽内に侵入せず、清潔な水で洗えるのが、シャープのタテ型洗濯機の特徴。洗濯後も独自イオン「プラズマクラスター」で洗濯槽のカビ菌繁殖を抑制します。洗剤なしで予洗いできる「サッと予洗いコース」や、部分洗いに便利と話題の「超音波ウォッシャー」など、予洗いの手間を軽減してくれる機能も多数搭載しています。

 

【おすすめポイント】

食べこぼしやおもらしなど、ほかの洗濯物と一緒に洗いたくない衣類やシーツの予洗いが洗濯機でできるのは便利! 洗濯容量11kgでシーツや毛布などの大物もたっぷり洗えるので、赤ちゃんの寝具もこまめに洗いやすく清潔に保てます。

照明

フィリップス

Philips Hue Go

実売価格:9680円

SPEC●サイズ/重量:W15×H8.0×D15cm/0.5kg●ランプ技術:LED/24V●ワット数:6W●照明カラー:クール ホワイト●ルーメン出力合計:300lm●寿命:2万時間

 

照明の色温度やカラーが変えられるポータブルライト。実用的な温白色光から、涼しげでやる気を引き出す昼光色など、色温度を変えられるほか、カラー照明で空間の雰囲気づくりに一役買います。ブリッジに接続すればスマートデバイスからもコントロールでき、1600万色のカラー演出が可能に。バッテリー内蔵で、屋外でも使えます(3時間)。

 

【おすすめポイント】

赤ちゃんと眠るときに枕元に置いておけば、おむつを替えたり、授乳するときに便利。照明の明るさを暗めに設定すれば、赤ちゃんを完全に目覚めさせることなく、お世話ができます。カラー照明は、誕生日やクリスマスなどイベント時のムードづくりにもオススメ!

 

電動さく乳器

ピジョン

さく乳器 母乳アシスト電動Pro Personal+(プラス)

価格:2万7000円

 

両胸同時にさく乳できる電動さく乳器。赤ちゃんが飲んでいるように自然にさく乳でき、おっぱいの状態に合わせて吸引リズムや強さが選べる「赤ちゃんここちリズム」を搭載しています。専用アプリと連動すれば吸引リズムが追加できるほか、さく乳できた量や赤ちゃんが飲んだ量の記録も可能。片胸ずつさく乳する「電動Pro Personal」(1万6200円)もあります。

 

【おすすめポイント】

外出先や夜中にさく乳する機会が多い人には、手などに負担なく、あてているだけで自動で効率よくさく乳できる電動タイプがオススメ。さく乳時のモーター音が従来品より静かになったので、赤ちゃんが寝ているときや外出先でも気兼ねなく使えます。

 

日本初のアプリ連動「さく乳器」で母乳育児とママのおっぱいが変わる

赤ちゃんにどうやって栄養を与える? 出産後にママは母乳かミルク(人工栄養)、混合栄養(母乳とミルクの両方)を選択します。大手ベビー用品メーカーのピジョンによると、プレママやママの関心が高いのは母乳育児。今年6月に同社が約1000人を対象に行った調査では、実に約75%が「母乳育児をしたい」と考えていることが分かりました。一方、出産後、母乳育児について悩みやトラブルを抱えたというママは約74%。理想と現実のギャップに悩むママも少なくないようです。

 

母乳育児に詳しい「よしたか産婦人科」副院長の善方裕美先生によると、「赤ちゃんが生まれてから1カ月が、母乳育児の修行期間」。母乳育児では、赤ちゃんが泣いたらおっぱいを吸わせるという行為を繰り返すことで、ママと赤ちゃんの母乳分泌サイクルが整っていきます。その間、頻繁に授乳させることになるため、ママの乳頭は傷つき、切れて痛みが続くと乳頭をくわえさせることができなくなってしまうこともあるそう。そんなときに活躍するのが「さく乳器」です。

↑「母乳育児は山あり谷ありですが、同時に幸せを与えてくれるもの。成功も失敗もありません」と善方裕美先生。様々なサポートを受けたり、グッズを利用しながら母乳育児を楽しんでほしいと話す

 

7月19日、ピジョンは同社のさく乳器「母乳アシスト」シリーズを全面リニューアルし、両胸を同時にさく乳できる「母乳アシスト電動Pro Personal+(プロパーソナルプラス)」を新たに加えた4製品を8月20日から全国で発売すると発表しました。

 

赤ちゃんが飲むような自然なリズムを再現

↑長年の哺乳研究から開発したさく乳リズム「赤ちゃんここちリズム」を搭載した「母乳アシスト電動Pro Personal」(左)および、両胸から同時にとれる「母乳アシスト電動Pro Personal+」

 

今回登場する4商品のうち、高機能シリーズの「母乳アシスト電動Pro Personal」および「母乳アシスト電動Pro Personal+」には、長年の哺乳研究から開発した「赤ちゃんここちリズム」が搭載されています。この新機能は、まず「準備ステップ」で吸い始めの赤ちゃんのようなやさしく速いリズムでおっぱいを刺激し、母乳が出るのを促します。

 

次の「さく乳ステップ」では、一定リズムで吸引する「シンプルモード」、強さと速さの変化を交えた「ナチュラルモード」、本体内蔵のリズムに加えて専用アプリ「Pigeon Switch(ピジョン スイッチ)」と連動することで、3つの吸引リズムを追加できる「カスタムモード」が用意されているのです。

また、おっぱいの状態によって、吸引の強さも6段階から選べ、自分にフィットする吸引リズムでさく乳が可能。なお専用アプリには、さく乳時間が自動的に記録され、搾乳した母乳の量や保存期限の管理、赤ちゃんの成長記録(体重と身長)なども合わせて管理することができます。アプリと連動したさく乳器は、海外では既に開発されているものの、日本では初めて。

赤ちゃんの横でさく乳できる静音設計に

さく乳時の静音性もアップしています。従来のさく乳器の騒音を100%とした場合、「母乳アシスト電動Pro Personal」をシンプルモードで使用した場合の騒音は89%、カスタムモード(リラックスシンプル)で使用した場合には77%にそれぞれ減少しており、寝ている赤ちゃんのそばでも安心してさく乳できるようになりました。また、さく乳口パッドにはママのおっぱいにやさしくフィットするエアクッション構造の採用し、さく乳口は透明度を高めることで、さく乳中のおっぱいの様子を見やすく改良しています。

 

4種類からライフスタイルに合わせて選べる

↑シンプルでコンパクトな「母乳アシスト電動Handy」。さく乳中でもママ自身が吸引の強さを調整しやすいようにダイヤル位置を変更した

 

このほかシンプルで使いやすい電動タイプの「母乳アシスト電動Handy Fit」、自分にあった強さと速さでさく乳できる「母乳アシスト手動」も、より使いやすくリニューアル。ニーズに合わせて選べる4つのラインナップから、ライフスタイルに合った1台を選んでみてはいかがでしょうか?

↑「母乳アシスト手動」には、「エルゴノミクス(人間工学)ハンドル」を採用。ハンドル角度が調整できるようになり、従来品より手と腕の筋肉の負担を軽減する

 

[価格一覧]

・母乳アシスト電動Pro Personal 1万6200円(税込)

・母乳アシスト電動Pro Personal+ 2万7000円(税込)

・母乳アシスト電動Handy 9504円(税込)

・母乳アシスト手動 4860円(税込)

哺乳びん業界に革命的な「触りご心地」!! シリコーンで包んだ「母乳実感」はデザイン性も秀逸

この夏、ガラス製にもプラスチック製にもなかった、なめらかで上品な手触りの哺乳びんが登場します。

大手ベビー用品メーカーのピジョンは、ロングセラーの「母乳実感」のガラス製哺乳びんに、シリコーンをコーティングした「母乳実感Coating」を、2018年8月1日から全国のアカチャンホンポとネット通販のオムニ7にて先行発売することになりました。

 

日本初登場となる母乳実感Coatingは、母乳実感のガラス製哺乳びんにシリコーンを薄くコーティングし、ふんわりやさしい雰囲気とシンプルで落ち着いたデザインが特長。哺乳びんをシリコーンで包むことで肌触りがなめらかになり、色合いも「すりガラス」のような、やさしい乳白色になりました。穏やかな授乳タイムをもたらしてくれそうです。

本製品は、機能面でもワンランク上の設計になっています。シリコーンコーティングのもう1つの長所は、哺乳びんが落ちて割れてしまったときもガラスが飛び散りにくいこと。安心・安全性が強化されているのです。より頑丈になっても、重さが大きく増えたわけではなく、手に持った感じは従来の母乳実感ガラス製哺乳びんと変わりません。

本製品は従来品と同様に、赤ちゃんの成長に合わせて「母乳実感」の乳首を取り替えることが可能。上質なデザインと安全に長く使えるだけに、自宅用としても、プレゼント用としてもほしくなる一本です。

 

[税込価格]160ml: 2700円、240ml: 2808円

[デザイン]木をモチーフにした「tree」が1種類。パステルカラーで描かれた羽と花をモチーフにした「wind」が2種類(windはアカチャンホンポ限定。Treeは2019年2月より全国のベビー用品専門店と百貨店でも販売予定)

 

哺乳びんの「機能美」――シンプルに見えて実は赤ちゃんのために計算されたデザインに迫る

一見するとシンプルながら、その実、使い勝手がよく、機能性に優れた製品を「機能美あふれる」と形容します。これは文房具や家具などに使われることが多い表現ですが、ベビーグッズの分野においても、この言葉が見事に当てはまるものがありました。それはピジョンの母乳実感哺乳びんです。

そこで今回は、同社の哺乳びんに隠された機能性とデザインを掘り下げるため、つくばみらい市にあるピジョン中央研究所を訪問。同社の開発本部でフェローを務める斉藤 哲さんにインタビューを行いました。育児休暇を取得したパパや子煩悩な父親だけでなく、モノづくりやデザイン全般に興味がある方にとっても興味をそそられるお話です。

 

全部同じではない。様々な種類がある哺乳びん

赤ちゃんが誕生すると、多くの家庭が用意する哺乳びん。ドラッグストアやベビー用品店には多くの種類が並んでいますが、違いがわからず、「どれも同じでしょう?」と考えている方も多いのではないでしょうか。8年前に長女が誕生した筆者もその1人でしたが、 実は哺乳びんは赤ちゃんの月齢やメーカーによって大きく違うのです。例えば、ピジョンの哺乳びん「母乳実感」では、月齢に合わせてSS、S、M、L、LLと5つのサイズの乳首が用意されています。

↑母乳実感について話す斉藤 哲さん

 

「SSは0か月の赤ちゃんが使う新生児用です。このころの赤ちゃんは吸う力が弱くて、まだ上手に飲めません。なので、シリコーンはできる限り柔らかく、弱い力でも吸えるように作っています。その逆に、9か月以上の子が使うLLサイズでは、歯で噛んでも破れないように弾力性の強いシリコーンを採用しています。この5つの乳首はそれぞれ月齢に合わせて、最適な乳首になるように材料の配合から変えているのです」と斉藤さんは言います。

 

さらに、近年変わってきているのがボトルです。ボトルは素材としてガラスとプラスチックを用意。これも、月齢や使い勝手に合わせて様々なサイズのボトルが選べます。 例えば最近人気なのが、コロンとしたフォルムで可愛らしい「母乳実感 哺乳びん my Precious(マイプレシャス)」(写真下・左)。0か月からの赤ちゃんに合わせて80mlサイズから用意されており、クマやハリネズミなどのボトルのかわいいイラストも評判です。

また、プラスチックの哺乳びんにはポリフェニルサルホン(PPSU)という耐熱性の高い、特殊なプラスチックを採用。プラスチックの哺乳びんは軽さで優れ、また割れにくいのがメリットですが、衛生面ではガラスのほうが優れていると思われています。しかし、母乳実感のプラスチック製哺乳びんはガラスと同等の方法で煮沸消毒できるなど、使い勝手も向上。このように、哺乳びんは機能的な進化とトレンドの変化が常に起きているのです。

 

その昔、哺乳びんの乳首は先端にミルクの穴があいているだけでよいと思われていたこともあったそう。しかし、ママと赤ちゃんのためにより良いものを作りたいと考えたピジョンでは、哺乳で大事なことは何かを徹底して分析しました。

 

そこで発⾒したのが「吸着」、「吸啜(きゅうてつ)」、「嚥下(えんげ)」の3つの法則。「吸着」はおっぱいをくわえるということ。「吸啜(きゅうてつ)」は⾆を動かして乳首を上顎に押しつけて⺟乳をしぼり出すような運動。そして、「嚥下(えんげ)」が飲み込むという運動です。どれか1つが欠けても、赤ちゃんは母乳を飲むことができません。これは現在では「哺乳三原則」として一般的になった考え方ですが、これを提唱したのも実はピジョン。そして哺乳のための3つの運動それぞれを極めるべく、開発されたのが母乳実感の乳首なのです。

 

ピジョンが提唱する「哺乳三原則」

穴の形状から柔らかさ、形、素材まで細部にこだわった乳首

では、母乳実感シリーズの乳首って何がすごいのでしょうか? 乳首は一見同じような形状に見えますが、赤ちゃんは月齢に応じて飲む量が変わってきます。また、舌や口のなかの動きにも変化があるため、乳首もそのような条件に合わせて形や弾力などを変えて作られているのです。

 

「まず、哺乳びんの乳首は赤ちゃんが飲みやすいことが一番です。そのためには一番吸着しやすいパクッとくわえやすい形、そして月齢に応じて舌の動きが変わりますので、それに合った硬さ、大きさ、そして最適な量が出ることが求められます」(斉藤さん)

 

違いとしてわかりやすいのが、ミルクが出る穴の形状です。 月齢の低い赤ちゃんが使う、SSサイズやSサイズの乳首ではミルクが適切量出やすいように丸い穴が開いています。それに対して、 M、L、LLサイズの乳首はY字形に切れ込みが入ったスリーカットになっています。これは、月齢が上がってくると赤ちゃんはくわえているだけで実際には飲まない「遊び飲み」をしたり、自分でボトルを持って飲んだり、振り回してしまったりするようになり、これらをされると丸い穴ではミルクがこぼれてしまうのですが、スリーカットなら、ちゃんと吸わないとミルクが出ないようになっているのです。

 

「たまに硬いのが好みの赤ちゃんもいるのですが、基本的に乳首は柔らかくしています。そのほうが、成長に応じて赤ちゃんの口が大きくなっても、乳首が柔らかければ、ある程度は使ってもらえますからね。 月齢が高い赤ちゃん向けのLサイズやLLサイズは、乳歯が生えてくることを想定して、シリコーンを硬めにしています。逆に月齢が低い赤ちゃん向けのSSサイズとSサイズでは、同じ丸⽳でも大きさが異なります。穴の大きさで一度に出る量を調整しているのです」(斉藤さん)

実はこの乳首の形にも秘密があります。赤ちゃんがおっぱいを飲むとき、母乳を「吸う」と表現しますが、これは実は正しくありません。哺乳のメカニズムを詳しく見てみると、赤ちゃんは舌で乳首を上あごの「口蓋」に押し付けて、戻しているのです。この戻す時の引く力によって乳首から⺟乳を「引き出す」仕組みなんですね。このため、口のなかで乳首が折れてしまっては、母乳は出にくくなってしまいます。その点、母乳実感の乳首は、柔らかくても赤ちゃんの口の中で折れにくくなっているので、赤ちゃんは安心して飲めるのです。

 

さらに、乳首のシリコーン素材にもこだわりが詰まっています。母乳実感は0か月の赤ちゃんでも使えるようにと、SSサイズの乳首から開発がスタート。他のサイズの乳首が通常2か月使えるのに対して、SSサイズは新生児期の最初の1か月間で使用することを主目的としています。しかも、赤ちゃんの吸う力がまだ弱いため、シリコーンにも特別な柔らかさが求められます。そこでピジョンでは、シリコーン素材の供給メーカーと協力して、各サイズ毎に適したシリコーンを独自の配合で開発。「シリコーンは柔らかくし過ぎると、簡単にちぎれてしまいます。耐久性を兼ね備えながら柔らかくするのが大変なのです。月齢に合わせて配合を変えることで、月齢の低い赤ちゃんには柔らかくて吸いやすい乳首を、月齢の高い赤ちゃんには遊び飲みや歯で噛んでも破損しにくい耐久性を、ほぼ同じ形状で実現しています」(斉藤さん)

 

エコーで赤ちゃんの口のなかの動きを徹底分析

では、母乳実感の乳首はどうやって生み出されているのでしょうか? ヒントはピジョン中央研究所のモニタールームにありました。ここには様々な月齢の赤ちゃんが毎年60人前後訪れ、同社の哺乳研究に協力。斉藤さんは、超音波で体内の動きを見る医療器具のエコーを使い、小型の計測部を赤ちゃんのアゴ下に当てることで、舌や口のなかの動きを観察したり、仮説を検証したりしています。

 

「エコーを使うと、口のなかで舌がどのように動いているのが分かります。 硬い乳首や柔らかい乳首を試してもらったり、乳首の先の幅を少し広げたり狭めたりして、舌の動きの邪魔をしないかどうか調査。また、モニタールームには来てもらわず、乳首を送ってアンケートを返してもらうようなテストでは数百人ほどのママやパパたちに協力していただいています」

実は母乳実感のSSサイズの乳首とは別に、病院専用に展開している「弱吸啜乳首」(写真上)というものも一緒に開発されていました。弱吸啜用乳首は、早期産児/低出生体重児のための、ボトルも専用のガラス製で直接乳首をつける「直付け」と呼ばれるタイプのものです。耳たぶのような柔らかさで、厚みもあるのですが、生産するのは乳首のなかで最も難しいそうです。でも、だからこそ感慨もひとしお。「1kgに満たない赤ちゃんが、この乳首を使い、そして自身の力で、ママがさく乳した母乳を飲む場面は感動した」と斉藤さんは言います。著者もこれまで様々な家電製品の開発現場をのぞいてきましたが、製品の検証に医療機器が用いられているのを見たのはこれが初めて。赤ちゃんのためのモノづくりがいかに難しいかを物語っていると感じました。

↑形や厚み、弾力、柔らかさなどが哺乳びんの種類や赤ちゃんの月齢によって異なる母乳実感の乳首

 

小さな赤ちゃんから、3000gを超える赤ちゃんでは、求める物も変わっていきます。しかし、ピジョンではすべての赤ちゃんに対応できるように様々なサイズの乳首を用意。それは、長年の研究の蓄積によって作り出されているのです。

ママのおっぱいにもっと近づけたい!

哺乳びんはどこまでママのおっぱいに近づけるのでしょうか? 斉藤さんは、「究極の目標として、赤ちゃんが口にふくんで飲み始めた時にママのおっぱいと同じ感触が得られるような哺乳びんを作ることを考えています。ママのおっぱいに見た目を似せたものをつくるのではなく、口に含んで飲み始めた時に同じ感触を再現できるようにするには、まだまだ年月が必要です」と言います。

 

理論的には、ママの皮膚細胞から哺乳びんの乳首を作ることは可能でしょう。しかし実際には、それはまだ先の話。現在はできる限り本当の乳首に近い哺乳びんの乳首を作り出している段階です。 そうなると、母乳実感哺乳びんの乳首の形はさぞ本当の乳首と似ているのだろうと思い込んでしまいますが、実はそうではありません。そして、そこにこそピジョンが考える機能美があるのです。

 

赤ちゃんは乳首を上顎の溝にはめて舌で押して飲みます。ピジョンは、この溝に赤ちゃんの舌がうまくはまるように素材や機能、設計を工夫。「母乳実感の乳首はママたちの乳首をトレースして平均値を取ったわけではありません。乳首の見た目を再現したわけではなく、口のなかでどう変化するか、そして赤ちゃんが飲みやすいかどうかを追求した結果、いまの形になったのです」と話す斉藤さん。「ママの乳首を目指しているけれど、ママを超えてはいけないし超えられない。ママの授乳の再現が目標です」

↑赤ちゃんの上顎の模型と乳首

 

生まれたばかりの赤ちゃんは飲むのが上手ではありません。また、ママのなかにも様々な事情のために直接おっぱいから授乳できない方がいます。そんな場合に母乳実感の哺乳びんがあれば、どんな赤ちゃんもお腹いっぱいさく乳したママの母乳やミルクを飲むことができます。

 

哺乳びんは、不満があっても説明できない、泣くしかできない赤ちゃんのためのプロダクト。だからこそ、徹底して機能を追求して考え尽くされた形状となっているのです。この点で母乳実感に勝る哺乳びんは、多分どこにもないでしょう。

 

 

「こだわりモノ好きパパ」たちが本音で語るベビーグッズの最新事情

近年、日本でも男性が育児参加に対して積極的になりつつあり、父親を意識して作られたベビーグッズが出てきています。モノにこだわりを持つパパはどのようにベビーグッズを選び、何を考えながら使っているのでしょうか? そこでGetNavi webは、実際に赤ちゃんを育てる(または出産を控える)5名の男性と、ベビー・マタニティ用品メーカーのピジョンから平田 武さんを招いてパパだけの座談会を開催。普段、同じパパとはなかなか話せない夜泣きの実態や哺乳びん、ベビーグッズに関する情報収集、おすすめのベビー用品についてじっくり話しました。

 

参加してくれた人

今井恒康さん(42歳)

現在、5か月の女の子を育児中。某スポーツアパレルメーカー勤務ということもあり、モノやアイテムには強いこだわりがあります。

 

茨田美生さん(28歳)

現在、1歳5か月の男の子を育児中。お子さんが夜頻繁に起きたり、よく動くようになったりと、いまは大変な時期を過ごしているそうです。

 

茨田仁生さん(30歳)

茨田美生さんの実兄。現在、奥さんが妊娠7か月。ベビー用品には特に安全性や機能性を求めているようです。

 

金野拓哉さん(37歳)

1歳7か月の男の子と中学1年生のお子さんがいるが、「第1子のころより育児への参加度合いが低くなっていることが悩み」とのこと。

 

久保田 遼(32歳)

GetNavi web編集部所属。現在、長女1歳、次女2か月という年子の女児2人を子育て中。

 

ピジョン・平田 武さん

WEBサイト「コモドライフ」の編集長として活躍中。コモドライフは妊娠・出産・育児に関して様々な人の経験や専門家のお話などを記事形式で提供し、ママ・パパに様々な視点から育児の提案をしています。

 

パパは「夜泣き」に気付かない?

――まず、男子目線での育児のお悩みなどをお聞かせください。

 

久保田 遼(以下、久保田):まず、子どもが生まれる前までによく聞いていた「男性は夜泣きに気付かない」という話が本当だったんだと最近思っています。奥さんは子どもが夜泣きをする度、奥さんは起きて授乳をして、おむつも替えたりしてくれるのですが、奥さんによると私は夜泣きにまったく気付いていないようです。

 

平田 武(以下、平田):「お父さんが起きない!」という話は時々聞きますよね(笑)。母乳が出る仕組みなんですが、乳腺の周囲にある小さな筋肉が収縮して母乳を押し出すのですが、これはオキシトシンというホルモンの分泌が関係しています。このホルモンは赤ちゃんの泣き声がきっかけで分泌されることもあるので、もしかしたら女性の方が泣き声で起きるきっかけになっているかもしれないですね。

 

今井恒康さん(以下、今井):なるほど。でも、僕は夜泣きのときは必ず起きていました。というのも、僕は転職活動中で子育てに集中することができたからです。だから、夜泣きをしたら必ず起きて妻と子どものケアをするように心がけていました。

 

茨田美生さん(以下、茨田(美)):僕は最初の1~2週間くらいしか起きれなかったですね。仕事で疲れて起きられなかったというのは言い訳ですが、夜泣きして僕が子どもを抱っこすると、余計泣きが酷くなったりして。それでそのまま吐いてしまったり、布団が汚れたりするので、「もうこれは奥さんに任せてしまったほうが良いだろう」と判断しました。

↑夜泣きのときはあえて奥さんに任せるようになったという茨田(美)さん

 

久保田:奥さんは怒りませんか?

 

茨田(美):いや、「もう仕方ないね」みたいに思ってくれています(笑)。

 

金野拓哉さん(以下、金野):赤ちゃんは夜泣きして、いったん抱っこして布団に置こうとすると、また泣きますよね。あれはなぜなのでしょうか?

 

今井:「背中スイッチ」と言われるものですよね。赤ちゃんは子宮のなかにいたので、くるまれていると安心するようですが、そうでない状態になると、「離れた!」というスイッチが入り泣くということを産婦人科の先生から知りました。だから、おくるみとかでくるんであげると安心するみたいです。あと、これはうちの子に限っての話かもしれないですが、授乳クッションで寝させると、結構スンナリ寝てくれます。

↑赤ちゃんを抱っこして布団に寝かせようとすると絶対に気づかれると話す金野さん

哺乳びんは何本必要?

――ベビーグッズはどのようにして買っていますか。

 

久保田:うちは通販サイトで買うことが多いですね。奥さんが徹底的に調べて、口コミを細かくチェックして「よし、決めた! これを買っておいて」と頼まれるのがパターンです。

 

今井:やはりネットでの情報を得ることは多いですよね。それに加えて、僕の場合は得た情報を基に、ベビー用品専門店などで実際に商品を手にとってみて選ぶことが多いです。

 

金野:うちの下の子は実は成長曲線のギリギリのラインなんです。このこと自体は特に心配していないのですが、飲む量があまり増えないんですよね。そこで、もうかなり色んな商品を見て、使い比べて、最終的にピジョンの哺乳びんに行き着きました。

 

今井:ピジョンの哺乳びんの乳首は月齢や飲み方に合わせて変えられるんですよね。僕は最初そのことを知らなくて、「なんか最近、うちの子の飲むスピードが遅くなったなぁ」と思ったことがあったんですけど、調べたところ「月齢に合わせて乳首も変えたほうがいい」そうなんですね。そこでピジョンの母乳実感哺乳びんを3本、いただきものの他社製のものを3本の計6本を使い回すようになりました。

 

久保田:6本は多いですね。

 

今井:そのなかでもピジョンの哺乳びんが一番飲みが良いのですが、やっぱり乳首が影響しているのかなと思っています。他社のものだと飲みが遅いですから。

↑使っている哺乳びん6本のなかでピションのものが最も使いやすいと言う今井さん

 

茨田(美):うちの場合は母乳が結構出ていたので、哺乳びんに関しては特別何もなく、使っていたのも1本だけでした。

 

金野:うちは4本あります。家にいるときは洗って、また使えばいいだけですけど、外出用のものも用意するとなると本数は増えますよね。

 

今井:ただ、家では哺乳びんは洗った後に一度消毒や煮沸をしないといけないですからね。これが結構手間なので、うちの場合は6本になりました。ピジョンの哺乳びんはプラスチック製と耐熱ガラス製があり、どちらも消毒は煮沸や電子レンジ、薬液を使ってできます。本数があると楽は楽ですよ。

↑「ピジョン 母乳実感 哺乳びん(耐熱ガラス製、160ml)」(1987円)。耐熱ガラス製とプラスチック製があり、どちらも消毒は煮沸、電子レンジ、薬液で可能。2サイズ(160mlと240ml)。

 

ピジョンの哺乳びん

 

ベビーグッズの検索と選択はママの役割。買うのはパパの仕事

――必要なベビーグッズはどうやって知ったのですか?

 

金野:僕の場合は産婦人科である程度の情報をもらったり、雑誌などで知ったり、調べたりしていきました。

 

久保田:自分は出産前に自治体がやっている出産講座があって、そこで「こういうものが必要になりますよ」「これは事前に買っておいてください」と教えていただいて揃えていきました。

 

茨田仁生さん:うちの場合はまだ妊娠中ですが、ベビー用品専門店などに行くと、準備リストみたいなものが用意されているんですね。現状では「最低限こういったものが必要なのかな」とイメージして、あとは出産を経験した奥さんの友だちや先輩ママさんからの口コミで準備しています。

↑ベビー用品専門店などでベビーグッズをチェックしているという茨田(仁)さん

 

今井:うちもそうです。確かに産院や先輩ママの口コミの影響は大きいですね。

 

茨田(美):うちもほとんど同じです。

 

――何を買うかを決めるのは奥さんですか?

 

茨田(美):同じような商品2~3種類くらいを出されたときは「このなかなら、これが良いんじゃない?」ということは言いますが、やっぱり妻が良いと思ったものを買うようにしています。

 

金野:そうですね。

 

今井:あとは実際に使ってみて、あるいは調べ直してみて、少しずつ改良したり、買い替えていったりするしかないんですよね。

 

平田:デザイン面で気にされることはありますか? 例えば男児向け、女児向けで使い分けるとか。

久保田:うちは女の子ですけど、男の子っぽい服も着ています。

 

金野:でも、ベビーグッズって総じて女の子のほうがおしゃれで、かわいいですよね。男の子向けのものって数が少ないんです。

 

茨田(美):僕もそう思っていました。男の子のものってバリエーションがとにかく少ないように思います。

 

座談会では、日用品に関してはママに決定権があり、パパは複数ある候補から選ぶ傾向が強いことが分かりました。その一方で、パパは何もしていないのかというと、そうではなく、座談会からはパパならではの活躍の場面も見えてきました。例えば、子どもと遊ぶ、お風呂に入れるといった体力が必要な場面では、パパが率先しておもちゃやお風呂グッズを購入するケースもあります。家庭によって千差万別ですが、役割分担が自然と明確になっていく場合が多いようです。

モノ好きパパたちのオススメ・ベビーグッズ

平田:ベビーグッズを買うときは何を重視されますか?

 

金野:機能性を最優先しますね。特に哺乳びんの乳首。赤ちゃんが飲みやすいように、月齢ごとにサイズが異なるものがあるとはこれまで知りませんでしたが、さっき今井さんの話を聞いて「これはすごい」と思いました。でも機能性以外のことで言うと、現状まだ情報が足りないなと思うこともあります。例えば、僕は赤ちゃんの爪を切るのが怖いです。切ってあげたいんだけど、やり方がよく分からなくて、なかなかできない。

 

茨田(美):どこまで切っていいのかがわからないですよね。僕も怖くてできません。寝ている間に、左右をスピード勝負で切るようにしています。

 

金野:そうなんですよ。ここにピジョンの爪切りがあるので、ぜひ試したいと思うのですが、そんな恐怖を解消するようなガイドブックとか情報がもっとあるといいなと思います。マニュアル通りに進めたいタイプなので(笑)。

茨田(仁):確かに、哺乳びんにしても、爪切りにしても、出産前の時点からある程度コツがわかるとうれしいですね。

↑「ピジョン 新生児つめきりハサミ」(0か月~)。生後まもない赤ちゃんに合わせて刃が小さくて薄いのが特徴。3本の指で支えるハンドルはバランスがよく、安定して使えます。キャップ付き。918円。

 

――おすすめのベビーグッズはありますか?

 

久保田:数あるベビーグッズのなかで僕が一番感動したのは、ピジョンの哺乳びん専用のブラシ。これを最初に見たときは、「こういうものが世の中にあるのか!」と驚きました。これは本当に使いやすく、哺乳びんを洗うことと消毒は僕の仕事の1つになりました。

↑「ピジョン スポンジブラシ」プラスチック製哺乳びん専用のソフトな洗浄ブラシで、さっと洗える回転洗いと、すみずみまで洗えるストレート洗いの2通りの洗い方ができます。母乳実感とスリムタイプ両方の哺乳びんに使用可能。540円。

 

茨田(美):僕はピジョンのぷちストローボトルです。これは先輩ママさんからの出産祝いで「後々使うことになるから」といただいたものなのですが、すごく良かったですね。赤ちゃんはコップを床やテーブルに放り投げたりして、水や白湯をこぼすことがよくありますが、このボトルがあると、好きなときに飲めるし、放り投げてもこぼれないので便利です。

↑「ピジョン ぷちストローボトル」ハンドルがたためるため、コンパクトで持ち運びやすく、バッグにもしまいやすい。消毒は煮沸、電子レンジ、薬液で可能。容量は150ml。864円

 

今井:僕は何回も言っていますが、やはりこのピジョンの哺乳びん。特にピジョンのものは口が広くて良いんですよね。調乳するときに入れやすくて、時間効率も良いので助かっていますよ。

 

茨田(仁):皆さんのご意見を参考にしながら、僕もベビーグッズを揃えていきたいと思います。

パパ目線による、育児とベビーグッズへのこだわり、そしてチョイスについての話はなかなか尽きることなく、座談会は夜遅くまでに至りました。現在、育児中のパパさんはもちろん、これから奥さんの出産を控えるパパさんもぜひこれらのご意見、ベビーグッズを買う際のご参考にしていただければ幸いです。

 

 

備えあれば憂いなし! ママ・パパが実体験からオススメする外出時に役立つベビーグッズ10選

赤ちゃんと一緒に出掛けるときに大切なのが荷物の準備。外出先で何が起きてもいいように、ベビーグッズは用意万端整えておかなければなりません。しかし、実際にはどのようなアイテムが役に立つのでしょうか? 

 

そこで、GetNavi webは子育て中のパパ・ママを対象にアンケートを実施。回答者から便利なアイテムをコメント付きで挙げてもらい、そのなかから人気の高かったものを選びました。

 

ご紹介するのは、明治やピジョン、サーモスといった人気メーカーのミルク関連グッズから、世界的に人気のエイデンアンドアネイやミキハウスの衣類アイテムまで全10品。赤ちゃんとの外出でお困りの方や出産・妊娠祝いを贈ろうとされている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

[ミルク編]

外出時にベストなキューブ状のミルク

明治

ほほえみ らくらくキューブ(27gx48袋入り)

実売価格 4088円

世界初のキューブタイプの粉ミルク。スプーンでの計量が不要で、いくつ入れたか一目で確認できるのが特徴です。個包装になっているので長期保存も可能。1袋にキューブが5個入っており計200mlのミルクが作れます(キューブ1個で40ml分)。対象年齢は0か月~1歳の誕生日まで。

[ママのオススメコメント]

「必要な分だけ持ち運べて、ミルクも簡単に作れるので、外出時にベストです。缶の粉よりも溶けやすいと思います。子どもも美味しそうに飲んでいます」(S・Kさん)

 

[水筒編]

優れた保温力と操作性を持つ魔法びん

サーモス

真空断熱ケータイマグ ルビーレッド JNL-751 RBR

実売価格 4500円

キャップユニットはワンタッチオープン式でロックリングが付いているのでもれないのが特徴。容量は0.75Lとたっぷり入ります。飲み口は外して洗うことが可能。

[パパのオススメコメント]

「保温力に優れているので、外出時にも安心して持って行けます。キャップがワンタッチで外せるので、子どもを抱っこしながらお湯を哺乳びんに入れられます」(R・Kさん)

 

[哺乳びん編]

軽くて「時短」なプラスチック製哺乳びん

ピジョン

母乳実感 哺乳びん

1987円(プラスチック製、160ml)

ベビー用品の代表的ブランド、ピジョンの定番哺乳びんで、2サイズ(160mlと240ml)で展開されています。プラスチック製なので軽いのが特徴(160mlのほうは約70g、240mlは約80g)。ポリフェニルサルホン(PPSU)を使っているので、消毒は煮沸、電子レンジ、薬液で可能。乳首は月齢に合わせて5タイプあります。

[パパのオススメコメント]

「ピジョンの母乳実感哺乳びんは機能性に富んでいて便利。加えて、口が広いために調乳しやすく、時間効率も良いので助かっています」(T・Iさん)

 

[ストローマグカップ編]

フタが付いていて持ち運びに便利なマグカップ

ピジョン

マグマグ

1296円

「自分で飲む」ことをトレーニングするために設計されたコップ。月齢に合わせて4つのタイプがあります(ベビー〔3か月ごろ~〕、スパウト〔5か月ごろ~〕、コップ〔8か月ごろ~〕、ストロー〔8か月ごろ~〕)。フタ付きのコップとストローは持ち運びやすいのが特徴。容量はすべて200ml。

[ママのオススメコメント]

「ベビー、スパウト、コップ、ストローと月齢に応じて付け替えられるのがいいです。分解して洗えるし、振り回しても落としても、内部の水が漏れません」(G・Oさん)

 

[おしゃぶり編]

その安心感に泣く子も黙るおしゃぶり

ピジョン 

おしゃぶり(ミッキー)

724円

素材や設計にこだわったピジョンのおしゃぶり。赤ちゃんが保持しやすい幅で、舌が動いているときでも口のなかで安定する形状になっているのが特徴です。柔らかいシリコーンゴム製を使って、歯の発達に対する影響が少なくなるように配慮。赤ちゃんの口の成長に合わせて3サイズあります(S:0か月以上、M:3か月以上、L:6か月以上)。

[ママのオススメコメント]

「外出先で子どもが泣きぐずったとき、このおしゃぶりをすると泣き止んでくれるので助かります。そのまま寝てしまうこともあるので、寝かしつけにもいいです」(K・Nさん)

[抱っこ紐編]

最も機能的でカッコいい抱っこ紐

ベビーキャリアADAPT

エルゴベビー

2万2000円~

エルゴベビーの抱っこひものなかで、もっとも人気が高く、グッドデザイン賞も受賞した新ベースモデル。メッシュタイプのクールエアシリーズを含め、選べるデザインは15種類。

[パパのオススメコメント]

「お店に行って色々なメーカーの抱っこひもを試したことがありますが、やっぱりエルゴベビーのものが一番機能的で良かったです。デザインも魅力的で、うちは見た目のカッコよさからデニム生地のものを選びました」(J・Hさん)

 

[おくるみ編]

多目的で使えるお洒落なおくるみ

エイデンアンドアネイ

おくるみ(クラシック・コレクション、4枚パック)

6372円~

世界中で人気のエイデンアンドアネイのおくるみ。素材には通気性に優れ、柔らかい肌触りが特徴のモスリンコットンを100%使用。120cm×120cmの大判のためブランケットや授乳ケープとしても使える。

[ママのオススメコメント]

「軽くて何かと便利! ベビーカーにかけたり、授乳ケープとして使ったりしています。おしゃれなデザインも気に入っています」(M・Oさん)

 

[ブランケット編]

お布団や座布団にもなる便利な絵本

学研プラス

ミニブランケットえほん いろいろしまぐる(いっしょにあそぼ)

1998円

赤ちゃんに人気の絵本「しましまぐるぐる」シリーズの布絵本に変身するミニブランケット。赤ちゃんが好きなタグやクシャクシャが付いています。知育遊びとしてだけでなく、お布団や座布団代わりとしても使えます。

[パパのオススメコメント]

「外出時に持ち運べて、お座りしたときにはお尻に敷けるので便利です。軽くて丈夫なので、手軽にどこでも遊べます」(K・Oさん)

 

[ケープ編]

5通りの使い方ができる多目的なキャリーケープ

ミキハウス

5WAYダウンキャリーケープ

1万4040円

中綿に軽くて上質なダウンを使ったキャリーケープ。暖かく、軽量で持ち運びやすいことが特徴です。赤ちゃんの成長に合わせて横抱き(新生児~)、おくるみ(新生児~)、縦抱き(4か月ころ~)、おんぶ(6か月ころ~)、ベビーカー(1か月ころ~)の5通りで使用可能。

[パパのオススメコメント]

「抱っこ紐やベビーカーにも装着して使っていました。いまは電動自転車の防寒具として、また幼稚園のバスを待っているときのコート代わりとして活用しています。たくさん使っていますが、まったくへたりません」(G・Oさん)

 

[バッグ編]

荷物が多いママも安心して使える収納力抜群のマザーバッグ

ジェラートピケ

アニマルスリープママバッグ

6912円

動物たちの可愛らしいデザインをあしらったマザーバッグ。サイズは縦32cm、横45cm、マチ16cmと容量が大きいのが特徴。ポケットが9個あり、荷物を小分けして収納できます。ショルダーストラップ付きで肩にかけることが可能。ピンクと白の2色。

[ママのオススメコメント]

「大きくて、たくさん荷物が入るので、外出時に物が多くなるママも安心して使えると思います。内側にもポケットがいっぱいあって便利。メッシュポケットも見やすくて使いやすいです」(S・Kさん)

 

赤ちゃんとの外出を快適にサポートしてくれるアイテムは世の中にたくさんあります。使うアイテムは行き先や場面によって異なりますが、ママ・パパに人気のアイテムはいずれも「携帯性」や「利便性」「機能性」「多目的性」「収納力」といった点で秀でていることが分かりました。お出掛け時を想定したベビーグッズを選ぶ際は、このような視点から探してみてはいかがでしょうか。

「モノ好きパパ」たちが実体験に基づき選んだ! 失敗しない妊娠・出産祝いのおすすめ9選

出産祝いや妊娠祝いって、センスが問われる難しいプレゼントですよね。出産・子育てを経験している家庭であれば、我が子で使ったものをプレゼントすればよいですが、子どもがいなかったり、独身であったりしたら、そもそも何が必要で何を贈るべきかわからないはず。

 

ということで、今回はモノやアイテム、ガジェットにこだわりを持つ現役パパ5名(うち1名はプレパパ)を調査。会社の同僚や先輩・後輩、親戚や兄弟姉妹に赤ちゃんが産まれたときに贈りたいプレゼントを実体験に基づいてコメントをもらい、記事にしました。

 

紹介するのはピジョンやコンビ、ミキハウスといった人気メーカーから、知る人ぞ知るブランドまで全9品。プレママ向けのアイテムに加え、2歳児以上が対象の、教育に効果のあるおもちゃも取材からは浮かび上がってきました。育休前や産休取得前に限らず、幅広い月齢・年齢で使ってもらえるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

回答してくれた人

今井恒康さん(42歳)

現在、5か月の女の子を育児中。某スポーツアパレルメーカー勤務ということもあり、モノやアイテムには強いこだわりがあります。

 

茨田美生さん(28歳)

現在、1歳5か月の男の子を育児中。お子さんが夜頻繁に起きたり、よく動くようになったりと、いまは大変な時期を過ごしているそうです。

 

茨田仁生さん(30歳)

茨田美生さんの実兄。現在、奥さんが妊娠7か月。ベビー用品には特に安全性や機能性を求めているようです。

 

金野拓哉さん(37歳)

1歳7か月の男の子と中学1年生のお子さんがいるが、「第1子のころより育児への参加度合いが低くなっていることが悩み」とのこと。

 

久保田遼(32歳)

GetNavi web編集部所属。現在、長女1歳、次女2か月という年子の女児2人を子育て中。

 

[プレママの身体のサポート編]

楽な姿勢で寝れて「夫としても安心」な抱き枕

MOGU

プレミアム気持ちいい抱きまくら(カバー付)

実売価格8522円(2018年4月11日現在)

抱き枕ブランド「MOGU」の最高峰ライン、プレミアムシリーズ。繊維1本の太さから編み方まで、こだわり抜いて作り上げられた生地は身体に吸い付くような心地良い感触が特徴です。

[プレパパのオススメコメント]

「うちの妻は現在妊娠7か月。ベビー用品は少しずつ揃えたり、先輩から情報を聞いたり、必要となるものをいただいたりしているところですが、出産を控えたお母さんにプレゼントするなら、抱き枕が良いですね。妻がプレゼントされたものはMOGUの抱き枕で、就寝時に楽な姿勢で休めるので、夫としても安心しています」(茨田仁生さん)

 

[衣類編]

着心地が良く「いただいたなかで一番助かった」肌着

ミキハウス

ピュアベール天使のはぐ 星柄☆ニットガーゼコンビ肌着

3672円

2014年第8回キッズデザイン賞を受賞した肌着。やさしい着心地にくわえ、抗菌・抗ウイルス加工を施しています。

[イクメンパパのオススメコメント]

「消耗が激しいベビー用品はどれだけあってもうれしいものです。過去にいただいて特に助かったものは、靴下・衣服・タオルといった衣料品。職場の先輩・後輩や親戚にプレゼントをする場合も、やはりこういった消耗品の類をあげたいと思います」(金野拓哉さん)

 

男女兼用でオールシーズン使えるレッグウォーマー

ミキハウス

カラフル水玉レッグウォーマー

2052円

カラフルな水玉模様が目を引くレッグウォーマー。冬の寒さ対策だけでなく、夏の冷房や紫外線対策にも役立ちます。

[イクメンパパのオススメコメント]

「我が家では赤ちゃんに靴下を履かせていませんが、その代わりにレッグウォーマーは、寒い日に赤ちゃんの脚が冷えないように使っています。女の子っぽくない色使いや柄も気に入っている理由のひとつで、男の子にも女の子にも活用可能。男女兼用で使ってもらえると思います」(久保田遼)

 

[シューズ編]

甲高で「日本人の足に合っている」シューズ

アシックス

ファブレ FIRST CT II

4968円

赤ちゃんの皮膚に考慮して、肌にやさしい天然コットンをアッパーに使ったシューズ。歩き始めのベビーがつまずかないように、縫い目や段差など細部にこだわって開発されています。キッズデザイン賞受賞(本製品を含む「スクスクファースト」シリーズ)。

[イクメンパパのオススメコメント]

「『日本人の足に合っている』という評判を聞き、アシックスでファーストシューズを探しました。この靴は甲高で、娘の足にフィットしている様子。ベロが大きく開くので脱ぎ履きも簡単です。娘は外出するとき喜んでこの靴を履き、歩いたり、かけっこしたりしています。おしゃれな色使いも選んだときのポイントでした」(久保田遼)

 

[スキンケア編]

携帯性が良く「外出先でも気になったときに塗れる」クリーム

メディスキンベビー

ナチュラルベビーバーム

5616円(ナチュラルベビーローション〔190mL〕とナチュラルベビーバーム〔70g〕のセット)

バリア機能がまだ未熟な赤ちゃんの肌に対し、保湿とバリアを同時に実現させるために、保湿・整肌成分を配合したスキンケア用品。

[イクメンパパのオススメコメント]

「親戚・友人などからいただくものは洋服が圧倒的に多く、これもありがたいのですが、それ以外で最も重宝したもののひとつが、メディスキンベビーのナチュラリルベビーバームです。ベビーバームはリップクリームタイプのもので、持ち運びが便利。外出先でも気になったときに塗ることが出来るし、消耗品でもあるので、誰かの家に赤ちゃんが生まれたらプレゼントしたいです」(今井恒康さん)

[哺乳びん編]

優れた機能性を持つ「子どもが一番好き」な哺乳びん

ピジョン

母乳実感 哺乳びん

1987円(耐熱ガラス製、160ml)

ベビー用品の代表的ブランド、ピジョンの定番哺乳びん。同社は、赤ちゃんがママのおっぱいを飲む口の動きを60年以上にわたって研究し、ボトルデザインも様々な授乳姿勢でも持ちやすいのが特徴です。耐熱ガラス製とプラスチック製があり、どちらも消毒は煮沸、電子レンジ、薬液で可能。2サイズ(160mlと240ml)があります。乳首は月齢に合わせた5タイプを用意。

[イクメンパパのオススメコメント]

「哺乳びんは複数を使い分けると便利です。うちはいただいたもの、自分で買ったものを合わせて合計7本を使い回していますが、なかでもピジョンの母乳実感哺乳びんは機能性に富んでいて特に便利。うちの子もピジョンの哺乳瓶が一番好きみたいで、これだとミルクをよく飲んでくれます」(今井恒康さん)

 

[コップ編]

コンパクトかつ「投げても壊れにくいので安心」なストローボトル

ピジョン

ぷちストローボトル

864円

ハンドルがたためるストローボトル。コンパクトで持ち運びやすく、バッグにもしまいやすいです。消毒は煮沸、電子レンジ、薬液で可能。容量は150ml。

[イクメンパパのオススメコメント]

「実際に自分がいただいた物ですが、ぷちストローボトルは本当に便利です。持ち手をひねってコンパクトにできるので、カバンにしまいやすく、外出先で重宝しています。また、まだ小さい赤ちゃんはコップなどを放り投げてしまうことが多く、自宅の床に飲み物が飛び散って汚れてしまうことも少なくないのですが、このぷちストローボトルなら、ストローを折りたたむことができるし、投げても壊れにくいので安心。友人に赤ちゃんが生まれたときにも、おすすめしたいアイテムです」(茨田美生さん)

 

[ベビーラック編]

抱っこして寝かしつけてあげられないときに役立つハイローチェア

コンビ

ネムリラFF

2万5920円

手動でスウィングするベビーラック。フレームカラーも選べ、1台で2つのデザインが楽しめるリバーシブルクッションがついています。赤ちゃんの成長に合わせて幅広く活躍できるのでプレゼントには最適。

[イクメンパパのオススメコメント]

「赤ちゃんがまだ小さいとき、一番大変なのが夜泣き対策。できるだけ抱っこで寝かしつけてあげたいですが、そうもいかないときに役立つのがベビーラックです。うちで使っているものは、コンビのエンジョイミー・ラック・R-1。こちらはもう販売されていませんが、現在でもコンビには様々なタイプのベビーラックがあります。ハイポジジョンやローポジションと高さを調整できたり、スイングを自動でしてくれたりするものもあって便利。高額な商品ですが、赤ちゃんが生まれた際はやはりプレゼントしたいアイテムの筆頭です」(久保田遼)

 

[おもちゃ編]

「娘がおじいちゃんと遊ぶ」ようになる“魔法の”ブロック

学研ステイフル

学研のニューブロックたっぷりセット

9180円

2歳から遊べるブロック。いろいろな形のパーツがあり、組み合わせは無限大。子どもが好きな電車やトラック、そして恐竜も作れます。一つひとつのブロックは大きくて、やわらかく、安全面も安心。

[イクメンパパのオススメコメント]

「このおもちゃは長女のお気に入り。祖父母が家に来てくれたときには、ほぼ必ずこれで遊びます。娘は乗り物が大好きなので、よく電車をリクエストしています。特にこれで良かったのは、娘がおじいちゃんと遊ぶようになったこと。この時期の娘は大人の男性を怖がり、近づこうとしないのですが、そんな恐怖心を取り除いてくれました。知育や創造性だけでなく、コミュニケーションを促す側面もあると思っています」(久保田遼)

 

モノにこだわるパパがいただき、別の家族にもおすすめしたいという失敗しないアイテムの数々。あまたあるベビーグッズのなかからプレゼントを選ぶ際は、これらの意見をご参考にしてみてはいかがでしょうか?

 

わずか1.5cmの違いがベビーカーの衝撃を衝撃的に変える! ピジョン「Runfee RA8」をいち早く試してみた

子どもが生まれたら必要になるベビーカー。小さい子どもと出かけるときには便利ですが、ベビーカーはいつもスムーズに進むとは限りません。道の段差につまずいたり、対面式が操作しづらかったりして、止まってしまうことがよくあります。しかし、こうした悩みを解決したベビーカーがまもなく発売されます。

 

2月20日、大手ベビー用品メーカーのピジョンは、同社の人気ベビーカーの新モデル「Runfee RA8」を発表しました。何が、どう新しくなったのか? どれほど使いやすいのか? 都内で行われた発表会に育児中のGetNavi webの男性編集者が発表会に参加して、新製品を一足先に試してきました。

20180226_kubo08↑ 新製品を発表したピジョン株式会社ベビー大型商品マーケティングGマネージャーの小笠原達一郎氏

 

Runfeeとは、ピジョンが生んだ傑作の1つです。ベビーカーはいくつかのカテゴリに分けられ、同シリーズは最近人気の「A型軽量・オート4輪」の部類に入ります。A型とは生後1か月から36か月または48か月までの子どもが乗れるベビーカーのこと。Runfeeは2015年1月に発売され、画期的な「16.5cmの大径シングルタイヤ」がお母さんの間で好評となり、上記のカテゴリーのなかでも秀でた製品の1つとなりました。

 

新Runfeeは、自らの強みに磨きをかけています。基本的にRA8は前モデル(RA7)の機能を搭載していますが、いくつかの部分が強化されています。そのなかで最も重要なのは、シングルタイヤの大きさ。対面時の前輪のタイヤが16.5cmから18cmになりました。これによって、Runfeeはミドルレンジにも関わらず、タイヤ径で同社や競合他社のハイエンドモデル(finoやコンビのUmbretta)と肩を並べました。

20180226_kubo12↑ 左側のタイヤが対面時の前輪

 

この背景には、赤ちゃんの親が心配する2つの問題があります。1つは、ベビーカーは対面走行時に押しづらくなること。ピジョンが今年1月に20~30代のお母さん349人を対象に行った調査によると、98%が対面式でベビーカーを使っている(または使っていた)ことが分かったものの、そのうちの61.3%が対面走行にストレスを感じていたのです。主な原因は、左右に曲がりづらいことや段差を乗り越えにくいこと(筆者も対面式は扱いづらいと感じているので使っておりません)。さらに、70%以上のお母さんが、段差のつまずきが赤ちゃんに与える衝撃を心配していることも判明しました。

 

Runfee RA8は、シングルタイヤを工夫することで、これらの問題を解決しました。本製品は、上下だけでなく前方からの力を吸収する「スイング式サスペンション」と、軽量でクッション性も高い「中空構造」を採用。この2つは前モデルにも使われていますが、新モデルはこれらに加えてタイヤをより大きくしたため、コレまで以上に快適かつ安全な対面走行を実現しました。

 

ピジョンが行った検証実験によると、Runfee RA8は、従来品(タイヤ径13.8cm)と比べて2.5cmの段差をはるかに乗り越えやすく、赤ちゃんの頭部への衝撃も50%低いことが分かりました。この実験を指導した東京工業大学工学院システム制御系の宮崎祐介准教授は、「大きな径のタイヤは段差乗り越え性と赤ちゃんにかかる揺れの観点から有利なのです」と述べています。

 

筆者は発表会の会場でRunfee RA8を実際に使ってみました。本製品はでこぼこの道でも確かに押しやすく、従来品との違いは明らかです(下の動画をご覧ください)。

 

コーナリングも滑らかです。その理由の1つは、対面時でも背面時でも前輪が自由に動く「オート4輪切替機能」が備わっているから。また、Runfeeはシングルタイヤなので、ダブルタイヤよりも小回りが利きます。

 

軽いことも注目すべき点です。Runfee RA8の重さは、前モデルから0.1kg減って、シリーズ最軽量の5.3kg。女性でも片手で持ち上げられます。軽量さを重視するお母さんのなかには、Runfeeが他社の競合製品(アップリカのラクーナAD〔5.2kg〕やコンビのスゴカル〔5kg〕)と比べて(若干)重いことを気にされている方もいますが、もはやその差はわずか。また、軽くなっても耐久性が損なわれているわけではなく、車輪やベルト、フロントガードなどの強度の検査が含まれるSG基準(A型)をクリアしています。(寿命については、対象年齢としている36か月までとのこと)

 

新モデルは、主にママのことを考えながら設計されましたが、パパのことが無視されているわけではありません。タイヤ辺りのフレームは八の字に開いていて、シングルタイヤということもあってタイヤとタイヤの間隔が広くなっているので、男性の足もあたりにくくなっています。

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また、色も男性に配慮されています。RA8のカラーは全4色あり、そのうちのミニマルネイビーとシュシュグレー(写真下)はお父さんが使うことも考えられているとピジョンの方は話してくれました。

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走行性能や安全性を高めたRunfee RA8。ママの不安を軽くし、パパにも使いやすい1台となっています。初めてのベビーカーを探している方や、ベビーカーの買い替えを検討されている方は要チェックです。

 

Runfee RA8

発売日:2018年3月2日

価格:5万7240円(価格)

サイズ:

(折畳時)w516 x D380 x H1028mm

(展開時)w516 x D830 x H1015mm(背面位)

w525 x D945 x H1015mm(対面位)

タイヤ径:対面時前輪18.0cm、対面時後輪16.5cm

リクライニング確度:100~175度