1月27日、駐日フィンランド大使館がTwitterにフィンランドで作られた日本語のアニメを投稿して話題になっている。
出典画像:「駐日フィンランド大使館」公式Twitterより
フィンランド公共放送の謎アニメが話題
注目を集めた動画は、フィンランドの公共放送YLEが大統領選への関心を高めるために作成した動画。フィンランドに住む若者向けのアニメーションなのだが、なぜか台詞はどれも片言の日本語で会話が展開される。
フィンランドの公共放送YLEが、明日の大統領選への関心を高めるために作成した動画。音声はなぜか日本語!
選挙無関心を引き起こす悪者を、選挙の候補者と民主主義が倒すというストーリー MT @ylekioski: Kuka meillä on huomisen jälkeen pressana? #presidentinvaalit2018 pic.twitter.com/aT6Sy62mcH— 駐日フィンランド大使館 (@FinEmbTokyo) January 27, 2018
まず動画の冒頭は、学ランを着た主人公とセーラー服を着たヒロインが登場。赤い顔をした“有権者の無関心”という名前の怪人と対峙するのだが、このモンスターの放つ謎の光線で人々が次々と無関心になってしまう。そんな様子をみて主人公が「民主主義が危ない!」と言うやいなや、スーツを着た人たちが空から参上する。
彼らは大統領選の候補者で、「平和で解決」と言いながらビームなどで怪人と応戦。しかし“有権者の無関心”は平気なようで「お前らは7人しかいねえ。それだけじゃ敵わないぜ」と言い放った。
すると「孤独ライダー」と書かれた車に乗って8人目の候補者が登場すると、全員が宙に飛び上がりロボットに。主人公とヒロインは勝利を確信したのか、「お前はもう、死んでいる」と決め台詞を披露。ロボットからビームが飛び出し、最後は「フィンランドの選挙はどうなる。大統領には誰が選ばれる。それは日曜日の選挙でわかる」というナレーションで締めくくられた。
色々と謎の多い動画に、日本の視聴者からは「なんで『平和で解決』って言いながらビーム撃ってるんだ…」「ストーリーが斬新すぎるけど、なぜか最後まで見ちゃう」「これが今期の覇権アニメか?」「車だから『孤独ライダー』じゃなくて『孤独ドライバー』では?」との声が。また「北斗の拳はわかりやすいけど、他にも色々なパロディがあって面白い」「『孤独ライダー』はイニDのハチロクかな?」と指摘する声も上がっている。
日本のアニメはフィンランドで大人気
なぜこのような動画が作られたのか。同アカウントはツイートで「今の世代はドラゴンボールとか日本のアニメに囲まれて育ってきたから、それをパロディ化したら選挙にも関心を持ってもらえるんじゃないかなって思ったんだ」と解説。若者に選挙への関心を持ってもらうために、現地で人気のある日本のアニメのような動画を作ったようだ。
海外の人からは「めっちゃ笑った」「すごいおもしろいけど、なんでこのアニメは日本語の台詞なんだ?」「もっとフィンランドアニメを作ってほしい」「これには驚いたよ!」との声が上がっており、やはりいくつかツッコミどころはあるものの概ね好評の様子。
ちなみに駐日フィンランド大使館のTwitter公式アカウントでは“フィンたん”というマスコットが採用されており、過去にはショートアニメになったことも。フィンたんの役には、人気女性声優の早見沙織が抜擢された。
何かと日本のアニメ文化の影響を受けているフィンランド。次の大統領選挙ではどのようなアニメーションが作られるのか、次回作に期待したい。