個人が完全オリジナルロボットのインジェクションプラキットを製品化するという夢のあるプロジェクトが、CAMPFIREでクラウドファンディングを開始。プラキットファンの注目を集めている。
出典画像:「世界中でここにしかない完全オリジナルのロボットをインジェクションプラキットに!」CAMPFIREより
ドイツ製(設定)の無骨な人型重機をプラキット化!
同プロジェクトに挑戦するのは、広告代理店に勤めている西沢弘宜氏。“ガンダム直撃世代”でオリジナルロボットのプラキット化に憧れていた同氏が、ある日金型メーカー「株式会社エムアイモルデ」の社長と知り合うことで実現した。
出典画像:「世界中でここにしかない完全オリジナルのロボットをインジェクションプラキットに!」CAMPFIREより
今回開発されるのは、西沢氏が学生時代の頃から温めてきた人型ロボット「Reisen Panzer Ⅳ(リーゼンパンツァーフォー)-Ⅳ号人型重機」。“1940年代のドイツで開発された”という設定のため、どこかクラシカルで無骨なデザインになっている。製品のサイズは12.5cmで、設定上の全高の1/48スケール。詳細なディティールにもこだわりがあり、一部を除き全身の関節が可動する。
プラキットファンによるプラキットの製品化はかなり画期的だが、そこには様々な困難が。西沢氏曰く、現在日本で売られているキャラクターロボットのプラキットは、ほとんどがアニメやゲームに関連したものだという。アニメなどのコンテンツ自体がプラキットを売るための仕掛けになっており、ここには明確なビジネスモデルが。そのため今まではコンテンツごと世に送り出せるほどのお金を集めるか、スポンサーを探すのがプラキット開発の常識だったそうだ。
しかし西沢氏は金型メーカーの協力やクラウドファンディングの利用をもとに、個人でプラキットを製造することを決意。製造費の一部である400万円を、目標金額を達成した場合のみファンディングされる“All-or-Nothing方式”で支援を募った。
そんな同プロジェクトには、全国のプラキットファンから「組み立てられる日がくるのを楽しみにしています!」「デザインや世界観にすごい共感できる」「個人でプラキットを生産するなんて夢がある! 是非達成してほしい」と応援の声が寄せられている。
ロマン溢れる“解説本”にも注目!
出典画像:「世界中でここにしかない完全オリジナルのロボットをインジェクションプラキットに!」CAMPFIREより
今回のプロジェクトで製作されるのはプラキットだけではなく、背景となるストーリーや設定などをまとめた解説本も作られる。シナリオを担当するのは西沢氏の映画サークル時代の友人・星野智宏で、「冒険活劇+古典ハードSF+ロボットアクション」というストーリーに。コンセプトアートはイラストレーターの“からます”が担当した。
リターンはプラキットと解説本のほか、造形作家・chikaによる塗装済み完成品も。まさにプラキット好きによるプラキットファンのためのプロジェクトで、12月14日現在は194人のパトロンから179万4000円が集まっている。しかし目標金額が400万円なのでまだまだ道半ば。オリジナルの人型重機を世に送り出すことが出来るのか、今後の展開に注目していきたい。