セイコー プレザージュは、同社機械式時計のエントリーに位置するモデルだが、2016年のバーゼルワールドで琺瑯ダイアルを発表するなど、意欲的な開発が好印象のコレクション。
レギュラーシリーズでも鮮やかなブルーなど美しいダイアルに定評のある時計だが、このほど、黄綬褒章を受章されたバーテンダーである岸 久(ひさし)さんとコラボレートし、限定色のStarlightとSakura Fubukiとを発表。岸さんが考案した美しい発色のカクテルに想起された文字盤を備えるということで、早くも話題を呼んでいます。
プレザージュ Starlight SARY085 4万8600円
プレザージュ Starlight SARY087 6万4800円
中央に向かって描かれる淡いブルーのグラデーションが美しい
プレザージュ SakuraFubuki SARY089 4万8600円
プレザージュ SakuraFubuki SARY091 6万4800円
薄ピンクのダイアル中央から、放射状に広がる型打ちパターンがエレガント※Starlightは各1300本、Sakura Fubukiは各1000本限定
↑シェイクの軌道が∞を描くことから“インフィニティ”の名が
岸さんは普段、銀座の名店STAR BARで腕をふるっており、今回、コラボカクテルを味わえる貴重な会に招かれました。ゆったりとした店内は大人の雰囲気が漂いますが、そもそもニューヨークから入ってきたバーというものは大箱のお店で1、2人のバーテンダーがせかせかとお酒をふるまうというスタイルだったそう。日本において、限られたお客にじっくりとバーテンダーがもてなす形に進化し、現在の「ジャパニーズバーテンディング」なる文化に昇華されたとのことです。岸さんはその生き字引ともいえる存在で、1996年にIBA 世界カクテルコンクールで日本人初のチャンピオンになると、2008年には「現代の名工」をバーテンダーとして初受賞、2014年に黄綬褒章を受章するなど、バー文化の発展に大きく寄与されています。
そんな岸さんが世界から賞賛を浴びるシェイク技術である“インフィニティーシェイク”で2つのカクテルをふるまってくださいました。
↑手元には限定のプレザージュStarlight。シェイク中の激しい動作にも耐えられる頑丈な作りである
Starlightは日本・知多のクラフトウイスキーがベース。ブルーのリキュールに銀座で作ったはちみつを加えシェイク後、最後にソーダで爽やかに。プレザージュのダイアルと同様、夜空のような深みのある青色ですが、炭酸のおかげか意外にも爽快な風味。クイクイと何杯でも飲めてしまう、筆者的には少し危険なカクテルでした。
Sakura Fubukiは国産のジンベースでえぐみのない、柔らかな飲み口が印象的。ジンというとアルコール風味の強さが連想されますが、女性にも人気が出そうな優しいお味でした。まさに、たおやかな雰囲気のSakura Fubukダイアルとピッタリのイメージです。
今回のコラボ企画は、“匠”と組むことがアプローチの本質だった、と語るのはセイコーウオッチ マーケティング部の伏見さん。「プレザージュは伝統を大切にしつつ、新たな価値観を創造するというテーマがあり、日々技術の研さんを継続する岸さんの姿勢に感銘を受けました。レギュラーモデルでも、岸さんにセレクトいただいた定番のカクテルから着想を得て、文字盤のデザインをしたモデルをラインナップしています」(セイコーウオッチ・伏見さん)
↑プレザージュコレクション。レギュラーモデルも展示された
腕時計について岸さんに伺ってみると、普段はグランドセイコーを愛用中とのこと。
「バーには、時計好きなお客さんも多く来店されるので、話のネタとしても重宝します。夜、少し着飾ろうとすると女性には指輪などいろんなアクセサリーがありますが、男性には時計くらいですし。それに、バーで時刻を確認するなら腕時計は必需品。最近よく見かけるようになった、スマホで時刻を確認する行為は店内の暗いバーでは非常に目立つのでスマートに過ごすのなら時計は嗜まれると良いと思います」(岸さん)
また、ご自身も銀座にお店を構える1人として、街の象徴の1つであるセイコーに敬意を払っているご様子。仕事中に着用するには重さが気になるので、今回のプレザージュくらい軽量な時計は好印象ということです。
夜のバーで無言の会話を楽しむには、プレザージュは岸さんお墨付きの時計。大人の嗜みをはじめるにはうってつけの1本です。
問 セイコーウオッチお客様相談室 Tel 0120-061-012
公式サイト www.seiko-watch.co.jp
プレザージュ公式サイト www.seiko-watch.co.jp/presage