海外の赤ちゃんはどんなバギーに乗ってる? 世界のベビーカー事情

赤ちゃんや小さな子どもが乗るベビーカー。ひと昔前まで日本では、歩行がおぼつかない子どもを乗せるための移動手段として主に使われていましたが、最近では4歳まで乗れるように設計されているものもあります。しかし、海外に目を向けると、デザインや大きさ、機能に至るまで、まったく発想が異なっている様子。今回は下記の4点をテーマにイギリス、アメリカ、チリ、中国、ドバイ(UAE)の5か国を取り上げて、各国のベビーカー事情を垣間見てみます。

1:どんなベビーカーが主流? タイヤはシングル、ダブルタイヤ?

2:ベビーカーを取り巻く周辺事情、道路や環境などにまつわる状況

3:国によって異なるベビーカー購入時のポイント

4:日本との共通点相違点

 

[イギリス]

イギリスでは10キロ以上あるトラベルシステム(ベビーカー、チャイルドシート、ベビーキャリーを一台に集約した機能)が定番です。今年、特に人気があるのはイギリス製シルバークロスの「Wayfarer」 やiCandyの「Peach」。日本でもお馴染みのバガブーやストッケなどにも根強いファンがいます。

 

トラベルシステムは、大きめのシングルタイヤ4個のもの(前輪と後輪で大きさが違うタイプも多い)が主流。まずこれを1台目として購入、1歳前後からダブルタイヤ(計8個)の小さめなB型へと移行することが一般的です。

石畳が多いイギリスでは、がっちりしたタイヤがマスト。また電車やバスなどでも、ベビーカー優先や専用置き場があるうえ、イギリス人は赤ちゃん連れに寛容なので大きなベビーカーが主流です。購買層の中心である中流階級のイギリス人はおしゃれなママが多く、デザインやメーカー名を重視。日本との共通点として、人気ブランドのベビーカーを持つことは一種のステータスであること、相違点としては、日本のような利便性や軽量さはさほど求められない点が挙げられます。

 

[アメリカ]

 

アメリカにおけるベビーカーの特徴は、クルマ生活に合わせた仕様であること、そしてライフスタイルに合わせた選択肢が豊富であることの2点です。クルマ社会のアメリカでは、ベビーカーのシートがそのままチャイルドシートになる「3 in 1」タイプが多く、寝ている赤ちゃんを起こすことなく、クルマからベビーカーへの移動が容易になっています。

 

日本に比べ道も家も広く、ベビーカーがコンパクトである必要はありません。そのため、タイヤが大きく操作性の良い重量型が主流。荷物入れのスペースも大きく、ドリンクホルダーも4つあるなど高い機能性を備えています。

さらに、運動好きのママがジョギングをしながらベビーカーを押す「ストローラーラン」も一般的で、「Baby Jogger」社などの3輪タイプが人気(写真上)。そのほか、ベビーカーを好きになるために、クルマの形にデザインされた幼児向けの「Step2」社も人気を集めており(写真下)、公園や図書館では必ず見かけるほど。旅行用に、簡易な傘くらいに折りたためる20ドル程度のベビーカーを2台目として持つ人もいます。

購入するときに重視するポイントは、ベビーカーのシートをクルマへ移動する際の設置しやすさや折りたたみやすさなど、クルマにまつわる機能性です。クルマのトランクサイズに合わせてベビーカーを購入するのはもちろん、ベビーカーが入れやすいクルマを買う人までいるほど。

 

しかし、アメリカのベビーカーを日本で使うとなると、駅の改札を通れない、電車内で身動きが取れない、階段での持ち運びに重いなどかなり不便です。

[チリ]

南米チリではダブルタイヤのシンプルなB型ベビーカー(生後7か月ころから使えるタイプ)が一般的。そのほかにもシングルタイヤ、対面式のベビーカーなどにも人気がありますが、日本でよく見かけるベビーカーが主流です。

 

チリの首都サンティアゴではきちんと舗装されていますが、郊外や地方になると舗装されていないところもあり、ベビーカーで出かけるには辛い場所もあったりします。

チリ人がベビーカーを購入する際に最も重視するのは、「価格が手ごろであるか?」という点です。というのも、チリ人の最低月給は約4万円ほどだから。そのため、一般的には5000~1万円程度のべビーカーを購入する人が多いようです。

 

チリのベビーカーは日本のものとまったく一緒で、他国のブランドにあるようなバギータイプなどはあまり見かけません。日本との相違点をあえて言うなら、使用環境の違いと言えるかもしれません。ベビーカーに関しては寛容で、バスなどで周囲が上げ下ろしを手伝うのはごく当たり前の風景となっています。

 

[中国]

中国の街中でよく見かけるのは日本でいうA型(生後1か月から使用可)で、赤ちゃんとの距離が近くなれるハイシートタイプも人気を集め、タイヤの形態もシングルとダブルのどちらも見かけます。また、石畳の歩道が多いので振動を受けやすくなっています。そのため、タイヤが大きめなもの、重量がそこそこあるものは抗振動性が高いと認識されています。

購入ポイントとしては、まず赤ちゃんが安全で快適に乗れるかどうか。次に操作性へ重点が置かれます。中国にも安全基準はありますが、EU基準での欧州系ベビーカーはより評価が高く、好まれる理由の1つです。中国では共働き世帯が多く、祖父母やお手伝いさんにお世話をお願いすることになるので、その人たちが操作しやすいこともポイント。タイプの異なるものを2台購入し、状況に応じて使い分ける人も少なくありません。

日本との共通点は、中国で販売されているベビーカーは日本とラインナップが同じということ。ただし、中国では、日本人が重視する押しさすさや畳みやすさはそれほど重要視されていません。

[ドバイ]

ドバイは人口の8割以上が外国人。特に西洋人がストローラーを使うため、アメリカやヨーロッパのブランド(Uppa babyやStokkeやCiccoやBagabooなど)が主流で、シングルタイヤのものは多くのベビー用品店でも大きく展示されています。ローカルのアラブ人向けには、ゴールドカラーや高級車とコラボした約50万円もするストローラーも販売されている一方(写真下)、インド人やパキスタン人が多く住む「オールドドバイ」とよばれる地域では、ダブルタイヤや小型で軽量のベビーカーを見ることもあります。

1年間の最低気温が20度、夏は50度まで上がるドバイでは、外でベビーカーを押す姿はあまり見かけません。ベビーカーはショッピングモールやレストラン、カフェで見かけることが多く、特にモールやメトロも広いスペースなので、大型ベビーカーを押す人が多いです。たまに駅の改札を通れる日本製ベビーカーを見かけることもありますが、とても小さく見えます。クルマ社会なので、アメリカのように直接取り付け可能なシートも人気。

身長が高い西洋人はなるべく赤ちゃんと距離が近くなるようハイシートを重視。「Uppa bab」や「Stokke」などの使用率が高いのが特徴です。その一方、現地のアラブ人は一夫多妻制なので、子どもを4~5人連れた大家族もよく見かけ、双子用やステップのついたもの、荷物がたくさん入るものなど、利便性を重視する傾向です。ドバイは物価が高いので、ストローラーやベビー用品などは年に数回ある大きなセールでまとめ買いをします。

日本との共通点は、ポケットの多さやカップホルダーなどオプションの豊富さと利便性です。ドバイでは欧米系ブランドが多いので、サイズと身長の高さが圧倒的に違います。大きくて安定感はあるものの、折りたたんでもかなり幅をとるうえ、重さも10kg以上あるため、小柄な女性には取り扱いが困難。ただし、ドバイの人たちは妊婦や子どもに優しく、男性トイレにもベビールームが完備されるほど徹底されているので、著者は大きくても困ったことはありません。

 

では、日本は?

日本でも、最近では芸能人などのセレブたちがおしゃれな海外製を使うシーンがSNSなどで拡散されており、海外ブランドの人気が上昇中。それと同時に、ベビー用品店のオリジナルブランドも増加の一途をたどっています。

 

また、海外でも見られるように、安全性とともに、カーキャリア、ベビーキャリアなどに使える「~Way」式のベビーカーや、海外デザインを追従したスタイリッシュなものやカラーバリエーションも増えている傾向にあります。

 

狭い国土や道路、駅の改札、階段の上り下り、体型などの背景から、使用時や折りたたみ時のコンパクトさ、小回りのよさに重点が置かれているところは日本独特と言ってもよいでしょう。そして、女性一人が操作することを念頭にいれた軽量さや高い機能性を兼ね備えた設計もこの国の特徴。やはり大きさに関しては日本と海外、特に欧米系との決定的な相違点と言えますが、日本ならではの利便性や安全性などの細かい配慮も文化的な相違点かもしれません。

 

海外では振動抑制にはタイヤの大きさでカバーすることが多いですが、日本では小回りの良さをキープするため、タイヤ以外の機能、サスペンションやエアクッションなどで振動を抑える傾向も特徴的かもしれません。タイヤについてもダブルタイヤが多いですが、近年ではピジョンのRunfee(ランフィ)の登場でシングルタイヤのベビーカーも多く出回るようになりました。

海外と比較すると、残念ながら日本はベビーカーに対して寛容とは言いがたく、コンパクトなベビーカーでも電車やバスのなかでは広げたままかたたむべきかの論争が常々されている状況。背景には、日本は国土が狭いうえ、赤ちゃんが泣いたりぐずったりした際、親がすぐに抱っこして、あやすという行動や「他人に迷惑をかけない」という価値観があります。しかし、混雑時の公共の交通機関では子連れ側が自重するだけでなく、周囲の乗客も、ベビーカーを押している親に手を差し伸べるというチリやドバイの人たちの良いところを見習いたいですね。

海外の赤ちゃんは何を飲んでいる? 世界のミルク事情

日本では、母乳以外で赤ちゃんの栄養といえば「粉ミルク」が一般的ですが、海外では「液体ミルク」もあり、ふたを開けて飲ませるだけの便利な商品が売られています。日本でも東日本大震災や熊本地震の際に液体ミルクが認知され始め、国内での販売を希望する声が大きくなりました。

 

液体ミルクからも分かるように、人工栄養の種類に関して日本と外国には違いがあります。海外のミルク事情はどうなっているのでしょうか? そこで本稿では、スウェーデン、ロシア、中国、アメリカ、ブラジルにおける人工栄養の現状を調査。粉や液体ミルクの使用率や販売されている製品を見ながら、各国の特徴や日本との相違点を探りたいと思います。

 

1:スウェーデン

スウェーデンでは母乳育児が奨励されており、Socialstyrelsen(同国の国家保健福祉委員会)によると、2015年では生後4か月までが74%、7か月までは63%の母親が母乳を与えています(ミルクとの混合栄養も含む)。従って、完全ミルクの割合は全体の30%前後と考えられます。

 

スウェーデンにおける主要ミルクメーカーは、「Nestle」や「Semper(スウェーデンの老舗メーカー)」、「HiPP(オーガニック原料のドイツメーカー)」で、この3社が粉ミルク市場を独占。種類は「粉」と「液体」があり、「月齢別」や「アレルギー対応」なども揃っています。

ただし、以前には粉ミルクに植物油脂由来による発がん性物が含有されているとの疑いが浮上。メーカーはすぐに高品質な原料に変えてこの問題を対処しました。そして、国とEUが粉ミルクに関して厳しい基準を設けるようになったそうです。

 

現在は、粉ミルクの品質向上(母乳と大差ない栄養)やライフスタイルの変化から、母乳育児は奨励されつつも減少傾向。母親たちが粉ミルクを積極的に、そして罪悪感なく使用できるようにすべきだと主張する団体もあるほどです。

 

2:ロシア

公的機関や大手メディアのデータは見つかりませんでしたが、Демоскоп Weeklyというメディアによると、ロシアの粉ミルク利用率は47%。共働きも多く、ベビーシッターを雇う文化が日本より進んでいるので、母親たちも早く社会復帰します。

 

ロシアの人工栄養は欧州メーカーの粉ミルクが主流で、Nestleの「NAN(ナン)」とオランダ製の「Nutrilon(ヌトリロン)」が代表的です。液体ミルクは入手可能なものの、現在は2つのメーカーの製品のみ販売されており、大手ベビー用品店かインターネットでしか取り扱われていません。

総じて、ミルクに関しては、まだまだ国内製ミルクの質が他国に追いついておらず、輸入に頼るところが大きいことが問題となっています。

 

ロシアでは冬が長く寒いので、お湯と粉ミルクの使用が一般的。持ち運ぶ間に冷たくなってしまう液体ミルクの需要はほとんどありません。

3:中国

中国産業信息網によると、同国都市部の粉ミルク利用率は8割以上となっています。女性の社会進出率が増えているうえ、産休が短めなので、中国はミルクの利用率が高いのです。

 

中国では2008年に起きた「メラミン混入粉ミルク事件」をきっかけに国産品の信頼が著しく下がり、現在でも依然として海外製品の人気が高くなっています。中国産業信息網によれば、市場シェアはドイツ製の「Aptamil」がトップで12%。その次は「Nutrilon」が6%を占めています。国内系でトップ10に入っているのは「貝因美」と「伊利」の2つ。

18年1月からは粉ミルクに関する規制を設け、登録証の取得がない企業は粉ミルクの生産、販売、輸入が禁止されました。これまで2000以上のブランドが販売されていましたが、この規制によって今年以降は500~600程度にまで減少すると予想されています。

中国では「羊の乳」から作られた粉ミルクが販売されています(写真上)。羊乳は新生児・乳児消化管アレルギーなどの原因とされる、牛乳由来ミルク(まれに母乳)に含まれるタンパク質(カゼインなど)の含有率が1~3%程度と極めて少ないため、アレルギーを起こす可能性が低いと言われており、アレルギー反応を示す赤ちゃんへの代用ミルクとして使用する人もいます。

 

4:アメリカ

ベビー用品メーカーのピジョンによると、アメリカにおける粉ミルクの利用率は47%。それに加えて液体ミルクの利用者もいます。しかし、合理主義のイメージが強いアメリカでも最近は母乳が推奨されつつあり、「母乳育児」の傾向が高まっているのです。

 

米国のミルクの種類は主に次の3つに分けられます。

1)お湯で溶かすタイプの一般的な粉ミルク

2)調乳の必要がない、ふたを開ければすぐに飲める液体ミルク

3)濃縮還元の水溶けミルク

 

粉と液体ミルクの代表的なメーカーは「Similac(シミラック)」と「Enfamil(エンファミル)」。1つのメーカーから「あらゆる種類のミルク」が販売され、「吐き戻ししやすい」、「お腹が弱い」、「ミルクアレルギーがある」など、赤ちゃんの状態や特性に応じてミルクが選べるようになっています。

液体ミルク(写真下)も、便利さと衛生面で支持されていますが、価格がややネック。新生児用の量で1本59mlのものが約1ドル、1歳前後の1本237mlのものが約2ドルとなっており、粉ミルクの倍のコストがかかります。

しかし、液体ミルクは割高な一方で、外出時に利用する方をよく見かけます。アメリカでは生後数週間の赤ちゃんでも親と一緒に外出することが普通に行われるため、開けて飲ませるだけという利便性が人々に気に入られています。

5:ブラジル

ブラジルでは「2歳まで母乳育児」が推奨されています。しかし、母親の産休が6か月しかないため、職場復帰を機に粉ミルクへ変更する場合が多いのが現状。公的機関や大手メディアのデータは見つかりませんでしたが、Lunetasというメディアによれば、ブラジルでは6か月まで完全母乳で育つ赤ちゃんの割合は38.6パーセントなので、粉ミルク利用率は約62%となります。

 

ブラジルも日本のように「液体ミルク」はなく、製造・販売されているのは粉ミルクのみ。Nestleの「NAN」と「NESTGENO(ネストジェーノ)」、Danoneの「Aptamil」と「Milnutri(ミルニュトーリ)」が高い市場シェアを占めており、この2社は「母乳と同じような栄養素を持つミルク」や「ラクトースフリー」、アレルギー用の「乳たんぱくフリー(大豆ベースのもの)」などの各種ミルクを販売しています。

さらに、各社は上記ミルクに加え、6か月くらいから食べられる「シリアル入り」や「フルーツ味の米粉やコンスターチ」ベースの「栄養補助食品」も販売しています(写真上)。しかし、これらは便利な反面、危険な側面も。粉ミルクと共に「与えすぎて」しまうと、赤ちゃんが糖分過多や太り過ぎたりすることがあるのです。

また、ブラジルでは昔から「入眠儀式」として温かいミルクを飲ませる習慣があり、乳児期から就学前、もしくはそれ以降でも「フォローアップミルク」を飲む子どもがいます(写真上)。1歳を過ぎて哺乳びんを卒業していく日本とは違って、4〜5歳になっても就寝前に哺乳びんで粉ミルクを飲むことは珍しくないのです。

 

日本:高まる液体ミルクへの期待

日本における粉ミルク使用率は月齢に比例して高くなります。厚生労働省によると、0か月の完全ミルクは約3.5%ですが、6か月では約40%になり、それに混合栄養(母乳と粉ミルクの両方を与えること)も合わせると、その割合は6割以上(6か月の時点)に増加。母乳育児が推奨されつつも、「完全母乳」で育てる人のほうが少ないということが伺えます。

 

粉ミルク市場でも、国内メーカー大手5社などから多種多様のミルクが販売されています。国産粉ミルクを初めて販売した「和光堂」、乳業メーカーの「森永」や「雪印」、そしてお菓子で有名な「明治」や「グリコ」が市場に参入。アレルギー用のミルクだけでもメーカーごとに種類があり、味や栄養素も違うので、ミルクの「比較サイト」や「好み」などから選んでいくのが賢明です。

そして冒頭でも述べたように、日本でも液体ミルク解禁の動きから、厚生労働省が国内製造へ向けた食品衛生法や製造に関する規格の法整備を行っています。早ければ今夏には省令が改正され、国内製造が可能となる模様。しかし、実際に消費者の手に渡るのは、商品開発や生産ラインの確保など含めると、早くても2年後ではと言われているようです。

 

以前より設備が整ってきたとはいえ、外出先などでの調乳は大変だったりします。液体ミルクなら調乳する手間もなく、常温保存も可能なので、災害備蓄はもちろん、母親の負担を減らす意味でも大いに役に立つでしょう。販売が実現されるまでは、液体ミルクへの期待は高まりそうです。

「モノ好きパパ」たちが実体験に基づき選んだ! 失敗しない妊娠・出産祝いのおすすめ9選

出産祝いや妊娠祝いって、センスが問われる難しいプレゼントですよね。出産・子育てを経験している家庭であれば、我が子で使ったものをプレゼントすればよいですが、子どもがいなかったり、独身であったりしたら、そもそも何が必要で何を贈るべきかわからないはず。

 

ということで、今回はモノやアイテム、ガジェットにこだわりを持つ現役パパ5名(うち1名はプレパパ)を調査。会社の同僚や先輩・後輩、親戚や兄弟姉妹に赤ちゃんが産まれたときに贈りたいプレゼントを実体験に基づいてコメントをもらい、記事にしました。

 

紹介するのはピジョンやコンビ、ミキハウスといった人気メーカーから、知る人ぞ知るブランドまで全9品。プレママ向けのアイテムに加え、2歳児以上が対象の、教育に効果のあるおもちゃも取材からは浮かび上がってきました。育休前や産休取得前に限らず、幅広い月齢・年齢で使ってもらえるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

回答してくれた人

今井恒康さん(42歳)

現在、5か月の女の子を育児中。某スポーツアパレルメーカー勤務ということもあり、モノやアイテムには強いこだわりがあります。

 

茨田美生さん(28歳)

現在、1歳5か月の男の子を育児中。お子さんが夜頻繁に起きたり、よく動くようになったりと、いまは大変な時期を過ごしているそうです。

 

茨田仁生さん(30歳)

茨田美生さんの実兄。現在、奥さんが妊娠7か月。ベビー用品には特に安全性や機能性を求めているようです。

 

金野拓哉さん(37歳)

1歳7か月の男の子と中学1年生のお子さんがいるが、「第1子のころより育児への参加度合いが低くなっていることが悩み」とのこと。

 

久保田遼(32歳)

GetNavi web編集部所属。現在、長女1歳、次女2か月という年子の女児2人を子育て中。

 

[プレママの身体のサポート編]

楽な姿勢で寝れて「夫としても安心」な抱き枕

MOGU

プレミアム気持ちいい抱きまくら(カバー付)

実売価格8522円(2018年4月11日現在)

抱き枕ブランド「MOGU」の最高峰ライン、プレミアムシリーズ。繊維1本の太さから編み方まで、こだわり抜いて作り上げられた生地は身体に吸い付くような心地良い感触が特徴です。

[プレパパのオススメコメント]

「うちの妻は現在妊娠7か月。ベビー用品は少しずつ揃えたり、先輩から情報を聞いたり、必要となるものをいただいたりしているところですが、出産を控えたお母さんにプレゼントするなら、抱き枕が良いですね。妻がプレゼントされたものはMOGUの抱き枕で、就寝時に楽な姿勢で休めるので、夫としても安心しています」(茨田仁生さん)

 

[衣類編]

着心地が良く「いただいたなかで一番助かった」肌着

ミキハウス

ピュアベール天使のはぐ 星柄☆ニットガーゼコンビ肌着

3672円

2014年第8回キッズデザイン賞を受賞した肌着。やさしい着心地にくわえ、抗菌・抗ウイルス加工を施しています。

[イクメンパパのオススメコメント]

「消耗が激しいベビー用品はどれだけあってもうれしいものです。過去にいただいて特に助かったものは、靴下・衣服・タオルといった衣料品。職場の先輩・後輩や親戚にプレゼントをする場合も、やはりこういった消耗品の類をあげたいと思います」(金野拓哉さん)

 

男女兼用でオールシーズン使えるレッグウォーマー

ミキハウス

カラフル水玉レッグウォーマー

2052円

カラフルな水玉模様が目を引くレッグウォーマー。冬の寒さ対策だけでなく、夏の冷房や紫外線対策にも役立ちます。

[イクメンパパのオススメコメント]

「我が家では赤ちゃんに靴下を履かせていませんが、その代わりにレッグウォーマーは、寒い日に赤ちゃんの脚が冷えないように使っています。女の子っぽくない色使いや柄も気に入っている理由のひとつで、男の子にも女の子にも活用可能。男女兼用で使ってもらえると思います」(久保田遼)

 

[シューズ編]

甲高で「日本人の足に合っている」シューズ

アシックス

ファブレ FIRST CT II

4968円

赤ちゃんの皮膚に考慮して、肌にやさしい天然コットンをアッパーに使ったシューズ。歩き始めのベビーがつまずかないように、縫い目や段差など細部にこだわって開発されています。キッズデザイン賞受賞(本製品を含む「スクスクファースト」シリーズ)。

[イクメンパパのオススメコメント]

「『日本人の足に合っている』という評判を聞き、アシックスでファーストシューズを探しました。この靴は甲高で、娘の足にフィットしている様子。ベロが大きく開くので脱ぎ履きも簡単です。娘は外出するとき喜んでこの靴を履き、歩いたり、かけっこしたりしています。おしゃれな色使いも選んだときのポイントでした」(久保田遼)

 

[スキンケア編]

携帯性が良く「外出先でも気になったときに塗れる」クリーム

メディスキンベビー

ナチュラルベビーバーム

5616円(ナチュラルベビーローション〔190mL〕とナチュラルベビーバーム〔70g〕のセット)

バリア機能がまだ未熟な赤ちゃんの肌に対し、保湿とバリアを同時に実現させるために、保湿・整肌成分を配合したスキンケア用品。

[イクメンパパのオススメコメント]

「親戚・友人などからいただくものは洋服が圧倒的に多く、これもありがたいのですが、それ以外で最も重宝したもののひとつが、メディスキンベビーのナチュラリルベビーバームです。ベビーバームはリップクリームタイプのもので、持ち運びが便利。外出先でも気になったときに塗ることが出来るし、消耗品でもあるので、誰かの家に赤ちゃんが生まれたらプレゼントしたいです」(今井恒康さん)

[哺乳びん編]

優れた機能性を持つ「子どもが一番好き」な哺乳びん

ピジョン

母乳実感 哺乳びん

1987円(耐熱ガラス製、160ml)

ベビー用品の代表的ブランド、ピジョンの定番哺乳びん。同社は、赤ちゃんがママのおっぱいを飲む口の動きを60年以上にわたって研究し、ボトルデザインも様々な授乳姿勢でも持ちやすいのが特徴です。耐熱ガラス製とプラスチック製があり、どちらも消毒は煮沸、電子レンジ、薬液で可能。2サイズ(160mlと240ml)があります。乳首は月齢に合わせた5タイプを用意。

[イクメンパパのオススメコメント]

「哺乳びんは複数を使い分けると便利です。うちはいただいたもの、自分で買ったものを合わせて合計7本を使い回していますが、なかでもピジョンの母乳実感哺乳びんは機能性に富んでいて特に便利。うちの子もピジョンの哺乳瓶が一番好きみたいで、これだとミルクをよく飲んでくれます」(今井恒康さん)

 

[コップ編]

コンパクトかつ「投げても壊れにくいので安心」なストローボトル

ピジョン

ぷちストローボトル

864円

ハンドルがたためるストローボトル。コンパクトで持ち運びやすく、バッグにもしまいやすいです。消毒は煮沸、電子レンジ、薬液で可能。容量は150ml。

[イクメンパパのオススメコメント]

「実際に自分がいただいた物ですが、ぷちストローボトルは本当に便利です。持ち手をひねってコンパクトにできるので、カバンにしまいやすく、外出先で重宝しています。また、まだ小さい赤ちゃんはコップなどを放り投げてしまうことが多く、自宅の床に飲み物が飛び散って汚れてしまうことも少なくないのですが、このぷちストローボトルなら、ストローを折りたたむことができるし、投げても壊れにくいので安心。友人に赤ちゃんが生まれたときにも、おすすめしたいアイテムです」(茨田美生さん)

 

[ベビーラック編]

抱っこして寝かしつけてあげられないときに役立つハイローチェア

コンビ

ネムリラFF

2万5920円

手動でスウィングするベビーラック。フレームカラーも選べ、1台で2つのデザインが楽しめるリバーシブルクッションがついています。赤ちゃんの成長に合わせて幅広く活躍できるのでプレゼントには最適。

[イクメンパパのオススメコメント]

「赤ちゃんがまだ小さいとき、一番大変なのが夜泣き対策。できるだけ抱っこで寝かしつけてあげたいですが、そうもいかないときに役立つのがベビーラックです。うちで使っているものは、コンビのエンジョイミー・ラック・R-1。こちらはもう販売されていませんが、現在でもコンビには様々なタイプのベビーラックがあります。ハイポジジョンやローポジションと高さを調整できたり、スイングを自動でしてくれたりするものもあって便利。高額な商品ですが、赤ちゃんが生まれた際はやはりプレゼントしたいアイテムの筆頭です」(久保田遼)

 

[おもちゃ編]

「娘がおじいちゃんと遊ぶ」ようになる“魔法の”ブロック

学研ステイフル

学研のニューブロックたっぷりセット

9180円

2歳から遊べるブロック。いろいろな形のパーツがあり、組み合わせは無限大。子どもが好きな電車やトラック、そして恐竜も作れます。一つひとつのブロックは大きくて、やわらかく、安全面も安心。

[イクメンパパのオススメコメント]

「このおもちゃは長女のお気に入り。祖父母が家に来てくれたときには、ほぼ必ずこれで遊びます。娘は乗り物が大好きなので、よく電車をリクエストしています。特にこれで良かったのは、娘がおじいちゃんと遊ぶようになったこと。この時期の娘は大人の男性を怖がり、近づこうとしないのですが、そんな恐怖心を取り除いてくれました。知育や創造性だけでなく、コミュニケーションを促す側面もあると思っています」(久保田遼)

 

モノにこだわるパパがいただき、別の家族にもおすすめしたいという失敗しないアイテムの数々。あまたあるベビーグッズのなかからプレゼントを選ぶ際は、これらの意見をご参考にしてみてはいかがでしょうか?