チェキやポラロイドといったプリンター付きのインスタントカメラは静かなブームが続いています。結婚式やパーティのときにしか使わない!という人も多いかもしれませんが、使ってみるとノスタルジックな色合いについ惹かれてしまいませんか?
さて、PC・プリンター大手のHPからも実は類似の製品が登場しています。ベースになっているのはポータブルプリンター「Sprocket」。これは、自分のスマートフォンに保存されている写真をBluetooth経由で気軽に印刷できるというもの。新製品の「Sprocket 2-in-1」はプリンターにカメラも埋め込まれたデバイスに進化しています。片手で持てる大きさでありながら、同時にプリントアウトまでできるデジタル・インスタントカメラなのです。
今やプリンターは一家に一台あり、紙とインクを用意すれば誰でも気軽に写真を印刷できます。それでもプリンターとカメラが一体化して、片手で持てるくらい小型になったデバイスには新たな価値がありそうです。
この新型ポラロイドカメラはスマートフォンとBluetoothで接続して、テキストを追加したりフレームを飾ったりすることができます。気に入った写真を選んでプリントアウトできるので、台紙の無駄遣いもありません。インクの要らないZinkペーパーに発色させるので、インクの交換も不要。ペーパーはステッカーになっているので、プリントアウトして冷蔵庫や壁にパッと貼り付けることができます。
今ではアルバムに入った写真を眺めることは少なくなりましたが、「スマホのスクリーンじゃなくて紙の写真を眺めたい」という気持ちが湧き上がってくるときもありますよね。
パーティや家族の集まりなどのイベントで写真を撮影した瞬間にプリントアウトして、その場で配ったり、壁に飾ったりすることで、日常の中に懐かしい光景を思い出させてくれる写真が増えるかもしれません。
さらに今回のバージョンアップによってAR機能も追加されたとのこと。プリントアウトした写真にビデオや画像を対応させて埋め込めるので、後日写真をアプリ経由でスキャンすれば、埋め込んだ写真やビデオを呼び出すことができるのです。
つまり、現実世界にプリントアウトされた写真が、あなたをアルバムの中へ連れて行ってくれるような役割を果たすということ。冷蔵庫に貼られた写真を見て、デバイスでそのイベントのビデオや写真をチェックするというリアルとデジタルを行き来する面白いアクションが可能なのです。
デバイスにはSDカードのスロットもあるので、撮影した画像を保存しておくこともできます。使えるのは最大256GBまでのmicroSDカード。
大きさもパーティなどに気軽に持っていけるサイズです(約7.7×12×2.9cm〔縦×横×幅〕)。重さは約190g。1つ約1万8000円という値段もスナップ好きには嬉しいですね。
AR、音声アシスタント、IoTといったテクノロジーの発展とともに、デバイスはどんどんと物理世界に入り込んできています。それを考えると、その場でプリントアウトできてデジタルのアルバムにもつなげられるプリンター付カメラの誕生は時代の最先端なのかもしれません。