画質とスピードを磨き上げたフルサイズミラーレス一眼カメラ「ソニー α7R III」

ソニーが、約4240万画素のフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラ「α7RⅢ」を発売する。信号処理システムを一新し、画質と高速性能が大幅に向上した。光学式5軸手ブレ補正機構を内蔵し、シャッター速度換算で最高5.5段分の手ブレ補正効果を発揮する。10月31日より予約販売中。オープン価格。

 

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■描写性能

光学ローパスフィルターレス仕様の有効約2420万画素フルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーを搭載。画像処理システムは、画像処理エンジン「BIONZ X」とそれをサポートする「フロントエンドLSI」に一新し、イメージセンサーからの読出し速度が従来機種(α7R II)の約2倍、画像処理速度が約1.8倍に高速化した。

 

ISO感度は、常用でISO 100〜32000、拡張でISO 50~102400の幅広い感度域をカバー。高解像度ながら、高感度・低ノイズと広いダイナミックレンジを実現する。特にポートレート撮影では、肌色の再現性が大幅に向上している。サイレント撮影や連続撮影時の14ビットRAW出力にも対応する。

 

■連写性能

連写性能もAF/AE追従で最高約10コマ/秒と、従来機種の2倍に高速化しており、JPEG/圧縮RAWで約76枚、非圧縮RAWで約28枚まで撮影できる。サイレント撮影時も同じく最高約10コマ/秒、ライブビュー撮影時は最高約8コマ/秒の高速連写が可能。フリッカーレス撮影にも対応する*。

 

* サイレント撮影・BULB撮影・動画撮影時を除く

 

■AF性能

撮像エリアの縦横約68%をカバーする399点の像面位相差AFセンサーと、従来の25点から425点に多分割化したコントラストAFを併用するファストハイブリッドAFを搭載。動体追従性能と低輝度時のAF速度が従来機種の約2倍に向上し、精度も大幅にアップした。特に瞳AFは、うつむいたときや振り向いた瞬間、逆光時などでも瞬時に瞳を検出して追従が可能。AF-Sモード時は、シャッター半押しやAF-ONボタンを押すだけで瞳AFを作動させることができる。

 

■ピクセルシフトマルチ撮影

イメージセンサーを正確に1画素分ずつずらして撮影した4枚の画像から約1億6960万画素分の色情報を得て、細部の色や質感を忠実に再現した1枚の画像を生成する「ピクセルシフトマルチ撮影」機能を搭載。有効約4240万の全画素でR・G・Bの全色情報を得て補間処理を行わないため、偽色の発生を最小限に抑えた高精細な描写を実現する。撮影した画像は、新ソフトウェアシリーズ「Imaging Edge」の「Remote」「Viewer」「Edit」(いずれも近日提供予定)で合成や現像が可能。

 

■操作性

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約144万ドットの3.0型チルト可動式液晶モニターと、有機ELを採用した約369万画素の電子ビューファインダーを搭載。液晶モニターはタッチパネル式で、タッチフォーカスや、ファインダを覗きながら画面をタッチしてフォーカス位置を移動できるタッチパッドにも対応する。

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UHS-II対応のSDカードスロットとSD/MSカードスロットのデュアルスロットを搭載し、メディア間同時記録・リレー記録・振り分け記録・コピーが可能。

 

■動画撮影機能

画素加算のない全画素読み出しによるスーパー35mmフォーマットでの高解像度4K動画の本体内記録が可能。記録フォーマットは、業務用映像制作に使用されているXAVCを民生用途に拡張したXAVC Sを採用し、4K時は最大100Mbpsの高ビットレートで記録できる。4K HDR撮影にも対応する。

 

■その他の機能

防塵・防滴に配慮した設計のフルマグネシウム合金ボディを採用している。Wi-Fi/NFC機能を内蔵し、モバイル機器とワイヤレスで連携が可能。バッテリーは、従来機比約2.2倍の高容量になった。

 

■先行展示

2017年10月31日(火)よりソニーショールーム/ソニーストア銀座、ソニーストア札幌、ソニーストア名古屋、ソニーストア大阪、ソニーストア福岡天神にて先行展示を実施する。予約販売は2017年10月31日(火)10時開始。

「FE 24-70mm F2.8 GM」装着時「FE 24-70mm F2.8 GM」装着時

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■主な仕様

●型名 ILCE-7RM3 ●マウント ソニーEマウント ●有効画素数 約4240万画素 ●撮像素子 35mmフルサイズ(35.9×24.0mm)Exmor R CMOSセンサー ●ISO感度 ISO 100〜32000(拡張:下限ISO 50、上限ISO 102400) ●シャッター速度 1/8000〜30秒、バルブ ●ファインダー 0.5型 3,686,400ドット 電子式ビューファインダー [倍率]約0.78倍 ●画像モニター 3.0型 1,440,000ドット TFT液晶モニター(チルト可動式/タッチパネル) ●記録媒体 メモリースティックPROデュオ/PRO-HGデュオ、メモリースティックマイクロ(M2)、SD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I/II対応)、microSD/microSDHC/microSDXCメモリーカード ●サイズ(幅×高さ×奥行き) 約126.9×95.6×73.7mm ●質量 約572g(本体のみ)/約657g(バッテリー、メモリーカードを含む)

シグマが、待望のミラーレス用大口径広角レンズ「SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary」を開発発表

シグマが、ミラーレスカメラ用大口径広角レンズ「SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary」の開発を発表した。ソニーEマウントとマイクロフォーサーズマウントを用意し、ソニーEマウントのAPS-Cミラーレスカメラ用としては初めて、35mm判換算で24mm F1.4相当をカバー。マイクロフォーサーズマウントは、35mm判換算で32mm F1.4相当をカバーする。発売日、価格は未定。

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2016年に発売された標準レンズ「30mm F1.4 DC DN | Contemporary」に続いてシグマが放つ、開放F1.4のミラーレスカメラ用大口径レンズ第2弾。シグマでは、今後は望遠レンズも開発し、ミラーレスカメラ用レンズ・システムのラインナップ拡充を目指すとのこと。

フード装着時フード装着時

 

■光学性能

フルサイズ用の大口径レンズに匹敵する13群16枚のレンズ構成で、サジタルコマフレア*や諸収差を抑制。2枚採用しているグラスモールド非球面レンズは、表面を高精度に加工することで渦巻き状の輪線ボケを抑え、画面全体でクリアな描写をもたらす。カメラ内収差補正機能にも完全対応。

 

* 点光源の像が一点に集まらず、尾を引いたような形ににじむ収差。

 

周辺光量を多く取り入れ、画面周辺でも円形のボケを保つことが可能。コーティングは、フレアやゴーストを抑制するスーパーマルチレイヤーコートを施している。

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FLD(“F” Low Dispersion)ガラス3枚、SLD(Special Low Dispersion=特殊低分散)ガラス2枚、グラスモールド非球面レンズ2枚を採用した13群16枚のレンズ構成。

 

■AF性能

静粛性に優れたステッピングモーターの採用により、動画撮影時も快適なAFが可能。ソニーEマウントではファストハイブリッドAFにも対応し、高速性と追従性に優れたAFを実現する。

 

■その他の機能

マウント部にゴムのシーリングを施した簡易防塵防滴構造。精度と堅牢性に優れた真鍮製バヨネット・マウントを採用している。

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付属の花形フード「LH716-01」は、フード部分を持って撮影することに配慮し、滑り止めの溝やラバーを採用している。

 

■主な仕様

●マウント ソニーEマウント、マイクロフォーサーズマウント ●焦点距離 ソニーEマウント 24mm相当 / マイクロフォーサーズマウント 32mm相当(いずれも35mm判換算) ●レンズ構成 13群16枚 ●画角(DC) 83.2° ●絞り羽根枚数 9枚(円形絞り) ●開放絞り F1.4 ●最小絞り F16 ●最短撮影距離 25cm ●最大撮影倍率 1:9.9 ●フィルター径 φ67mm ●サイズ(最大径×長さ) φ72.2×92.3mm ●質量 405g ●付属品 花形フード LH716-01