DMMオンクレで「ムー」限定グッズが登場! あの三上編集長の直筆サインが当たる「獲得グランプリ」も

DMM.comが提供するオンラインクレーンゲームサービス「DMMオンクレ」は、スーパーミステリー・マガジン「ムー」 のDMMオンクレ限定グッズを、2025年3月7日(金)18:00から期間限定で展開します。

 

記事のポイント

あのスーパーミステリー・マガジン「ムー」の、ここでしかゲットできない限定グッズがDMMオンクレに登場。タンブラーやマグネット、アクキーなどミステリーファンならずとも欲しくなるグッズがラインナップされます。まだオンクレで遊んだことのない方は、この機会に挑戦してみてはいかが?

 

「DMMオンクレ」は、PCやスマートフォンを使って実物のクレーンゲーム機を遠隔操作し、ユーザーが24時間どこからでもクレーンゲームを楽しめるサービスです。オリジナルアイテムから日用品や食品まで、3000種類以上の景品を取り揃え、獲得した景品は後日自宅に配送する仕組みとなっています。豊富な遊び方や、景品の獲得をサポートするゲットゲージ(獲得保証)機能などがあり、初心者でも安心して楽しめます。

 

今回登場する「ムー」グッズは、タンブラー(全1種)、マグネット(全1種)、ステッカー(全5種)、アクリルキーホルダー(全3種)の4品10種。グッズ展開期間は、2025年3月7日(金)18:00~2025年4月7日(月)23:59まで。

 

また、DMMオンクレのプレイに必要なDC(3500DC)と、月刊ムー「表紙風アクリルキーホルダー」がセットになったDCパックが販売されます。

 

さらに、期間中「ムー」グッズの獲得個数が多かった方上位5名に、ムーの三上編集長直筆サイン入り色紙をプレゼントする「獲得グランプリ」も開催されます。グランプリの詳細は、DMMオンクレのサイトやアプリを確認してみてください。

特集ページ:https://onkure.dmm.com/lp/mu

 

DMMオンクレ
スーパーミステリー・マガジン「ムー」DMMオンクレ限定グッズ
2025年3月7日18時スタート

地球の歩き方 VS ムー! 青森・新郷村の仕掛け人も登場するミステリー対談イベント決定(4.18Thu/新宿ロフトプラスワン)

神秘の国・日本のミステリー旅ガイドとして「地球の歩き方 ムーJAPAN」が発売された。全国の書店、販売店から読者の手に渡り始めたところだが、この4月18日(木)、記念イベントの実施が決定!

 

出版記念のトークイベントといえば書店を舞台に筆者や関係者がしっぽりと制作秘話を語る……というのが定番だが、そこは「地球の歩き方 ムーJAPAN」だけに、普通ではない。トークイベント酒場の新宿ロフトプラスワンにて、地球の歩き方とムーの代表がトークバトルするのだ。

 

「混ぜるな危険」の異次元コラボでトークイベントを実施!

ムーからは、ご存じ月刊ムーの編集長・三上丈晴が登場。対する地球の歩き方からは、代表取締役社長の新井邦弘氏が迎え撃つ。新井社長はGakkenグループ入りした地球の歩き方社をV字回復させた立役者として知られるが、実は元ムー編集部員であり、なんと三上編集長が新人時代の先輩だったという。

 

つまりこの対談イベントは、「地球の歩き方VSムー」の形をとった、師弟対決ともいえる。三上編集長の新人時代や「ムー」的なロジックを知る新井社長がどんなトピックで攻めてくるのか? 過去にない「ムー」トークイベントとなりそうだ。

 

しかもゲストとして、青森県新郷村から「キリストの墓」などの発信を仕掛ける角岸秀伸氏も参加。「地球の歩き方 ムーJAPAN」でも掲載されているご当地ミステリーの裏側を語っていただく予定だ。

 

そして驚くべきは司会進行担当=坂東工氏というところ。俳優であり、オーラアートを手掛けるスピリチュアリストとしてwebムーでもご登場いただいたことがあるが、世間的には『バチェラー・ジャパン』『バチェロレッテ・ジャパン』の司会進行役の姿が一般的だろうか。今回の対談はあの番組のようにスマートな進行になりようがない、カオス確定の現場だ。もう坂東氏に託すしかないと判断した。

 

4月18日(木)の19:30から、対談、対決が始まる。新宿ロフトプラスワンの現地に来られない人も、配信で楽しんでほしい。

 

<イベント概要>

「地球の歩き方 ムーJAPAN: ~神秘の国の歩き方~」発売記念イベント
“地球の歩き方 VS ムー 旅のミステリー対決! 青森キリストの墓の仕掛け人も参戦!”

OPEN 19:00 / START 19:30

【出演】
新井邦弘(株式会社地球の歩き方 取締役社長)
三上丈晴(株式会社ワン・パブリッシング 月刊ムー編集長)
角岸秀伸(新郷村ふるさと活性化公社)

【進行】
坂東工(俳優、アーティスト)

 

《会場チケット》
前売¥2000 / 当日¥2300(+order)
会場チケットはLivePocketにて発売中

《配信チケット》
¥1500
配信チケットはキャスマーケットにて発売中

※アーカイブは5/2 22:00まで購入可/5/2 23:59まで視聴可能

イベントページ(ロフトプラスワン)
https://www.loft-prj.co.jp/schedule/plusone/280230

 

「地球の歩き方 ムーJAPAN」には「キリストの墓」がもちろん掲載されている

今年も開催! 石川県のUFO&パワースポットを巡る「ムー旅 in 石川」第2弾……12月9日~10日

12月9日~10日、月刊ムーとクラブツーリズムのコラボによる「ムー編集長・三上丈晴氏とめぐる 宇宙科学博物館コスモアイル羽咋と奥能登・伝説のパワースポット 2日間」が開催されます。

 

同ツアーは、昨年好評を博した「ムー旅 in 石川」の第2弾。ムー三上丈晴編集長の案内のもと、コスモアイル羽咋から聖域の岬(珠洲岬)を巡るバスツアーです。

↑コスモアイル羽咋

 

今回は、コスモアイル羽咋で高野誠鮮さんとのUFOトーク、能登半島のパワースポット珠洲岬で元気のチャージ、円山応挙作と伝わる「幽霊画」の鑑賞などを予定。宿泊ホテルでは三上編集長のトークショーとサイン会も実施します。

↑能登半島「聖域の岬」

 

集合場所は金沢集合と大阪集合の2つから選べます。旅行代金は、金沢集合が7万9800円~8万5800 円、大阪集合が8万9800円~9万5800円。

 

ツアーの詳細は、クラブツーリズム公式サイトの当該ページ(金沢集合/大阪集合)をご覧ください。

「猫神」の謎に迫る!? 「ムー」とコラボしたあやしい猫グッズ第3段が発売中

月刊「ムー」と、新日本カレンダーが運営する犬猫グッズ通販サイト「ペピイ」がコラボした猫用ミステリーグッズが、数量限定で発売中です。

 

今回、第2弾-第2章として新たに発売となったのは、「捕まえてごらんUMAじゃらし」(2種類)、「モアイの謎キッカー」、「古代猫帝国のコロッセオ爪とぎ」の3アイテム。

 

価格は、捕まえてごらんUMAじゃらしが各2530円(税込)、モアイの謎キッカーが2530円(税込)、古代猫帝国のコロッセオ爪とぎが4990円(税込)。

 

第2弾-第1章のグッズ「帰ってきたツチノコキッカー」「ファラオの添い寝爪とぎ」も現在発売中。価格は帰ってきたツチノコキッカーが2530円(税込)、ファラオの添い寝爪とぎが4200円(税込)です。

 

11月15日まで、月刊ムー表紙ポストカードプレゼントキャンペーンを実施中。ペピイで対象のコラボグッズを含む、合計1万円(税込)以上商品を購入すると、抽選で32名に月刊ムー表紙ポストカードが当たります(12種類の中からランダムで1つ)。応募方法などの詳細は、ペピイ内の特設ページをご覧ください。

UFOに遭遇できるかも!? 福島・飯野町でUFOづくしの2日間! ムー三上編集長出演「UFOフェスティバル2023」「千貫森ミステリーツアー」

福島県福島市飯野町で、UFOの里いいの聖地化プロジェクト(福島県福島市飯野町)主催による「UFOフェスティバル2023」が、11月11日に開催されます。

 

今回で2回目となる同イベントは、UFOと宇宙人に特化したイベントとしては国内最大級。フェスティバルのメインとなる宇宙人(仮装)パレード&コンテストは、昨年開催時には国内外から約2000人の参加者が集まりました。

 

イベントでは、上述の宇宙人パレード&コンテストのほか、芸人のスカチャンによるお笑いショー、国際未確認飛行物体(UFO)研究所 所長の、月刊ムー三上丈晴編集長によるトークイベント「UFOの謎に迫る!」や、「UFOと遭遇イベント」などが行なわれます。

 

開催時間は10時30分~。参加料は無料ですが、宇宙人仮装パレード&コンテスト参加者は別途参加協力料1000円が必要です(※中学生以下、UFO研究所会員は無料)。

 

また、翌日の11月12日午前より、30年前から数多くのUFO目撃情報が報告されている千貫森(福島県福島市飯野町)でUFOを探す「千貫森ミステリーツアー」も実施。こちらも三上編集長が参加します。

 

ミステリーツアーでは、UFOのエネルギー源である電磁波を補充する基地に足を踏み入れます。三上編集長による、UFOと千貫森に関する話を聞きながら、約30分の登山の後、頂上でUFOを呼ぶイベントを行ないます。定員は100名(先着順)で、別途参加料金がかかります。

 

両日ともに、イベントの詳細は、国際未確認飛行物体(UFO)研究所の公式サイト(https://ufo-laboratory.com/)をご覧ください。

 

「ムー旅」がついにメキシコへ……“春分の日の奇跡”をメキシコで目撃せよ! 2024年3月「ムー旅メキシコ・ツアー」開催

2024年3月17日~24日、月刊ムーとメキシコ観光のコラボによる「ムー旅メキシコ・ツアー」が開催されます。旅行代金は66万6000円。

 

同ツアーは、「三上編集長と行く! メキシコの神秘と歴史を体験する5泊8日の旅」と題して、ムーの三上丈晴編集長も同行。

 

首都メキシコシティから、UFOとミステリーのテポストランに滞在し、チチェン・イッツァやテオティワカン遺跡などを巡ります。ツアーの目玉は、春分の日と秋分の日にしか起こらないという2つの奇跡「チチェンイツア遺跡のククルカンの降臨現象」「ジビルチャルトゥン神殿から昇る朝日」の見学です。

 

メキシコ観光では、10月21日11時より無料説明会を開催。説明会では、メキシコ旅の基本情報などをわかりやすく説明するほか、メキシコ在住でムー的メキシコを知り尽くした担当ガイドがオンラインで登場し、生の情報を伝えます。

 

詳細や申し込みは、説明会のPeatix(https://peatix.com/event/3721348/)をご覧ください。

 

「将門塚の祟り」は意外にも近年の話だった!怨霊を復活させた大河ドラマの衝撃

江戸の総鎮守、東京の地霊、あるいは日本最大の「祟る神」。さまざまな呼び方で畏怖される古代の武将、平将門。東京大手町の将門塚はその首を供養した聖地、霊域として名高いが、「塚の祟り」が取り沙汰されるようになったのは意外に近年のことだった! (月刊ムー2021年6月号記事)

 

↑2020年に改修中の「将門塚」を取材したときの写真。仮祭壇に参拝中の筆者

将門塚ブームのルーツを探る

厳しい禁足の聖地というほどではない。むしろ庶民的な信仰の場、参拝者が絶えない東京の観光地でもある。ただもし不敬に「いじって」しまえば、たちまち強大な祟りをおよぼすだろう……。それが、「平将門の首塚=将門塚」に対しての一般的イメージのはずだ。あの大手町の狭い一画こそ、日本でもっとも知名度の高い「祟る場所」なのである。

 

たとえば、こんな噂も有名だ。

 

「1990年、爆笑問題・太田光がテレビロケ中、ふざけて将門塚の石碑を蹴り上げた。その祟りによって3年もの間、コンビは仕事を干されてしまった」

 

この行動については、太田自身がたびたび言及しているので事実だろう(※1)。ただ、1990~93年にかけて彼らの仕事が閑散期だった原因は、事務所独立によるものとハッキリしている。にもかかわらず将門塚の祟りとの関係ばかりもてはやされるのは、それが「近年の日本人が好む伝説像」だからだ。

 

そう、将門塚が祟るとの「伝説」が周知されたのは、意外なほど「近年」なのである。もちろん当地の「祟る場所」としての歴史は古い。

 

1305(嘉元3)年、芝崎村にて疫病が蔓延したため、真教上人が将門の怨霊を神田明神として祀り、日輪寺に供養して鎮めたとされる。そして神田明神は江戸時代に入り、江戸城および都市の開発に伴い、現在の場所(外神田2丁目)へ移動。

 

現在の将門塚の地はその後、酒井家上屋敷の庭の一部となったが、祟りめいた噂が出ることはなかった。同屋敷にて伊達藩士4名が死亡した「伊達騒動」の際にも、塚との関連は(少なくとも大っぴらには)取りざたされていない。

↑2020年11月に整備工事がはじまる前の将門塚。「南無阿弥陀仏」の文字が彫られたものは供養のための石碑で、その後ろにみえるのが将門塚の石塔

当時そこは「前に神田明神があった場所」か「奥女中たちが縁結びを願った将門稲荷」、せいぜい「将門公の首を洗った池があるらしい」としか認識されていなかった(※2)。あとは神田明神の氏子なら、例祭で神輿を立ち寄らせる場として知っていた程度だろうか。そもそもここが「将門の墓」と広く認識されるようになったのは、大蔵省の敷地となった明治後期~大正時代からである。

 

そのキッカケは『平将門故蹟考』を著した織田完之。情熱的に各地の将門関連史跡を調査していった織田は、大蔵省内の盛り土と将門伝説に着目。このときにはまだ酒井家の庭園も、塚の土盛りもそのまま保存されていたようだ。

 

大蔵官僚・阪谷芳郎(渋沢栄一の娘婿でもある)の尽力もあり発掘調査も行われた。遺体や首などは出土しなかったが、何者かを供養した塚であることが判明し、1903(明治39)年、史跡認定へと至る。

 

もっとも、当時の将門ルネッサンスは、逆賊の汚名を返上せんとする啓蒙活動といった側面が強く、「祟り」などのオカルト要素はうかがえない(※3)。

↑『平親王将門之図』(東京都立図書館蔵)

 

関東大震災での「祟り」

オカルチックな将門塚祟り伝説の第1次ブームは、関東大震災をキッカケとする。被災により大蔵省の建物、庭園はともに損壊。2度目の発掘調査の後、塚も池もつぶされ、その上に仮庁舎が建つ。すると大蔵大臣をはじめ官僚や工事関係者が次次に死亡したのである。

 

死者数は10人以上におよび、庁舎内での転倒によるケガ人も続出。恐れをなした当局は1927(昭和2)年、塚の石碑を新たに建立。翌年3月27日、神田明神による鎮魂祭と、日輪寺による法要を執り行ったのである。

↑大蔵省が庁舎内で将門の「怨霊鎮めの祭」を行ったことを伝える記事(「朝日新聞」昭和3年3月27日)
さらに1940(昭和15)年には、落雷によって大蔵省庁舎が焼失。大手町の官庁街まで燃え広がる被害が起きた。奇しくも将門没後・1000年目にあたる年だったこともあり、再び大蔵省による慰霊祭が催された。
こうした椿事が新聞などのメディアで話題となり、祟り伝説が全国に広まっていった……と考えれば、まだ伝説発生から100年もたっていないのである。
↑関東大震災後に撮影された将門塚。当時は立派な「塚」だったことがわかる。大蔵省仮庁舎建設のため切り崩されたのはこのあと

将門塚=祟りを定着させた大河ドラマ

しかもこの第1次ブームですら前振りに過ぎない。将門塚の祟りイメージが現在のかたちで定着したのは第2次ブームのとき、ずばり「1976年」といいきってしまおう。

 

この年は将門塚にとっての重要事が重なった。三井物産ビル建設に伴う整備工事(第5期)、そして将門を主役としたNHK大河ドラマ『風と雲と虹と』の放送である。

 

すでに日本時代劇の代表格となっていた大河ドラマに採用されることで、将門人気が再燃。マスコミの注目が集まったところで、折良く(または折悪しく)、将門塚にまつわる恰好のネタが発掘された。

 

まず早かったのはオカルトものが得意な「微笑」。1975年夏には「なんと! 平将門の首の怨霊が生きていた!」と題する怪談記事を発表している。

 

先述の大蔵省エピソードをはじめ、

①周辺の工事をする際、メディアが将門を扱う際は、参拝しないと事故に遭う。

②戦後、アメリカ軍が同地を駐車場にしようとしたところ、ブルドーザーが横転して日本人運転手が死亡した……という、今では常識となった祟り伝説を紹介している(※4)。

↑「微笑」1975年7月12日号(祥伝社)より、第2次将門塚ブームの先鞭を切った「将門の首の怨霊」記事
続いて1976年1月「週刊平凡」がネタを補強した。
①については進行中の第5次整備工事について「工事関係者が6人も死んでいるらしい」「工事が一年半も中断したのはお祓いを受けなかったので祟りがあったのでは」との噂を取り上げつつ(記事内で否定してはいるが)、加藤剛ら大河キャスト・スタッフの参詣写真も掲載している(※5)。

 

↑「将門塚の祟り」を扱った1975〜76年の雑誌各種。大河ドラマ『風と雲と虹と』放送に前後してわきおこった第2次ブームが、現在のかたちでの将門塚イメージを定着させたといえる。(「週刊サンケイ」1976年6月17日号( 扶桑社)より。©扶桑社)

②についても「同地の町内会長・遠藤政蔵氏がマッカーサー司令部に首塚を残すよう陳情した」との後日談を紹介。コメントを寄せた息子の遠藤達蔵氏は、1976年当時の将門塚保存会副会長でもある。保存会が情報元である同エピソードが、現在も広く引用されつづけているのは周知の通りだ。

 

さらに③1961年からの整備工事(第1期)で建った日本長期信用銀行(以下、長銀)ビルでは、塚に面した各階の部屋で病人が続出。お祓いの後、机を窓側にして塚に尻を向けないようにした……との話が登場した。

 

③の裏取りをしたのがビジネス誌の最古参「財界」で、3月号に長銀の吉村勘兵衛副頭取、6月号に秋田兼三専務の談話を載せる。特に後者、秋田専務の詳しい述懐は今なお貴重な歴史的証言だ(※6)。日本経済の中心地という土地柄のせいだろう。将門塚の祟りは同年のロッキード事件、および癒着を騒がれた丸紅とも関連づけられてしまう。

 

「週刊サンケイ」は、丸紅・檜山相談役がロッキード事件を受け、それまで将門塚に背を向けていた机を反対向きにしたとの噂を検証。「週刊ポスト」も松尾社長へのインタビューを敢行し、丸紅ビル移転時に将門塚へのお祓いをしていないことを追求した(※7)。

 

……とはいえ丸紅ビルが位置するのは、500メートルも離れた竹橋側。将門塚の参詣をしていなくても当然だし、そこからロッキード事件まで絡めるのは、さすがにコジツケが過ぎる。1976年における将門塚ゴシップ報道の過熱は、このあたりで飽和しきったと見るべきだろう。

↑「週刊ポスト」1976年7月9日号(小学館)より。©小学館

反復するブームは戦後史にシンクロする

さて、種々の将門塚エピソードをまとめておこう。

 

①工事などに際して塚を参拝しないと害を受ける。
②戦後の米軍による駐車場工事が、祟りにより阻止される。
③隣接するビルでは、塚に尻を向けないよう座席配置している。

 

大手町ビジネスマンに限定すれば、これらは昔から有名なローカル怪談だったのかもしれない。しかし全国的な知名度が低かったことは、当時の各誌の書きぶりから察せられる。少なくとも私自身は、1975年以前の新聞・雑誌を検索しても、①~③の伝説を紹介する記事を発見できなかった。しかし1976年の大河ドラマを契機に、将門塚の怪談ネタをメディアが拡散し、これによって現在の祟り伝説が定着したのである。

 

こうした経緯を、戦後復興史と関連づけることもできそうだ。

将門塚の1960年代から1976年までの整備工事は5期に分かれているものの、大手町パルビル着工から三井物産ビル竣工までの15年にわたる一連の土地開発と捉えてもよい。つまり戦後高度経済成長がオイルショックでひと息つくまでの期間である。日本全体の経済復興は、そのまま大手町ビル街の興隆となり、開発の行きつく先に噴出したのが、街の中心点=将門塚の祟り伝説だった……という流れだ。

 

1976年を境に、伝説は完全に全国区となった。世間一般に周知されたからこそ、次世代の80年代半ば~90年代前半(奇しくも、バブル景気へ向け再び土地開発が盛んになった時代)にかけて、カウンターとなる言説が出てきたのである。「ポスト将門塚祟り伝説」とでも呼ぶべきだろうか。

 

それは先述した太田光の「テレビロケ中に塚(の石碑)を蹴る」行為(密かな個人的行動ではなくテレビという点が重要だ)だったり、捻りをくわえた伝奇ロマン察だったりもする。後者の先駆けはもちろん荒俣宏『帝都物語』(1985年~)で、ここから加門七海『将門は神になれたか』(1993年)までを、第3次ブームとしておこう(※8)。

 

そして2021年現在──。第5次以来、実に45年ぶりとなった整備工事が終わり、将門塚の石碑ももとに戻された。

 

そういえば昨年11月の工事初期、碑を移動させたとたん茨城県沖で最大深度5弱の地震が発生し、「将門塚の祟りか」と騒がれたものだ(関連記事)。もっとも本当に被害を受けたのは、オープンとともにコロナ禍に見舞われた大手町ONEタワーとそのテナントだろう。同地の将門がもともと疫病神だったことを思い出せば、またもや祟りめいた想像をしてしまうのだが……。

 

ここから将門塚の第4次ブームが始まるのかどうかは、まだわからない。

↑整備期間中に設置された仮設の祭壇。工事の見物がてら手を合わせる人の姿もいた

 

↑2021年2月、整備工事中の将門塚。石碑も周囲の植栽も撤去され、まっさらになっている

 

本記事の校了後、改修工事が完了した将門塚を訪れた筆者。

 

参考文献
※1=『ビートたけしのいかがなもの会2016』(テレビ朝日、2016年7月31日放送)、『爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ、2020年7月21日放送)など。
※2=織田完之『平将門故蹟考』(碑文協会、1907年)
※3=荒井康夫『呪はれたる将門』(雑誌「日本及日本人」1922年5月15日号収録)など。
※4~※7=「微笑」(祥伝社、1975年7月12日号)、「週刊平凡」(平凡出版、1976年1月22日号)、「財界」(財界研究所、同年3月号・6月号)、「週刊サンケイ」(扶桑社、1976年6月17日)、「週刊ポスト」(小学館、1976年7月9日号)
※8=荒俣宏『帝都物語』シリーズ(角川書店、1985年~)、加門七海『将門は神になれたか』(1993年、文庫版は『平将門魔方陣』に改題)

 

解説動画はこちら

 

<お知らせ>「平将門巡り」ツアー開催

2023年6月18日、ローソントラベルとムーの企画で「ムー旅 平将門巡り 胴と首をつなぐ!崇敬の旅」が開催される。日帰りバスツアーで、関東の英雄の伝説を知るチャンス。申し込みはローソントラベルにて。ムーによる告知記事はコチラ

https://tour.l-tike.com/package_tour/domestic/event.php?id=896017

 

文=吉田悠軌

「ムー」がローソントラベルと再びコラボ!テーマは平将門巡りで”胴と首をつなぐ”崇敬のツアー

ローソントラベルの「ムー旅」の第2弾が開催決定しました!今回は「平将門巡り」。6月18日(日)日帰りバスツアーとなります。

 

将門の娘が将門を祀ったといわれる国王神社からはじまり、将門の遺体を葬ったといわれる延命院胴塚、将門の首を祀る将門塚、そして江戸の総鎮守の神田明神を巡ります。

↑国王神社

 

↑延命院胴塚

 

↑将門塚

 

行きと帰りのバス内では、月刊ムーの三上丈晴編集長が「将門の謎」を解説。最後の浅草ビューホテルでは夕食をいただきながらのトークショーも開催されます。旅の思い出を振り返りつつ、ここだけの秘話が楽しめそう。

 

またツアーには、「平将門魔方陣」でおなじみ、加門七海さん執筆の「平将門巡り北斗七星結界ガイド」冊子が付いてきます。将門の胴と首をつなぐ今回のツアーを体験したら、この冊子を手に、東京都内の将門・北斗七星結界を巡ってみましょう。

↑「平将門巡り北斗七星結界ガイド」表紙

 

↑「平将門巡り北斗七星結界ガイド」冊子より

 

祟りをおそれるばかりでなく、関東の英雄としての将門の姿を知る「ムー旅」へのご参加、お待ちしております。宿泊プランもあるので、遠方から参加したい方でも安心してお申し込みいただけます。詳しくはローソントラベルの申込みページにて!

ロイヤルホテル能登に「ムー」が協力した客室が誕生!宇宙的感覚で宿泊しよう

能登で疑似宇宙体験

コスモアイル羽咋で知られるUFOの街・羽咋に近い大型ホテル「ロイヤルホテル能登」に、「プラネットルーム」が誕生!

「ムー」とのコラボ観光事業の一環として、ホテル内の1室をムーのテーマの一つである「宇宙」を演出した装飾を施した部屋になっている。旅の思い出に特別な疑似宇宙体験を加えられるというわけだ。

 

【プラネットルーム 837号室】
★宇宙を旅するような新しい部屋★
~ご家族や大切な方と宇宙旅行へGO!!~

●ベッドにはマニフレックス製マットレス(抗菌仕様)を使用し、お客様それぞれに最適な睡眠姿勢を実現させ、肩や腰にご負担なくぐっすりとお休みいただけます。
※睡眠の感覚は個人差があります。
(ロイヤルホテル能登のHPより)

 

ムー旅を楽しむ特典つき


ロイヤルホテル能登
〒925-0156
石川県羽咋郡志賀町矢蔵谷ラ-1

https://www.daiwaresort.jp/noto/

 

【7月9日】UFOも幽霊も現れる!? すべての“ムー民”に感謝を込めた500分の生配信……「ムー民感謝祭」

1979年10月に創刊した、月刊「ムー」。「世界の謎と不思議に挑戦する」をテーマに刊行を重ねて今年で43年。2022年6月7日発売の7月号で、創刊500号を迎えました。

 

ムー創刊500号を記念した「ムー民感謝祭」が、7月9日にYouTube「ムー公式チャンネル」と、TikTok「ムーPLUS」で開催されます。

 

同配信は14時開始、22時20分終了予定の「500号にちなみ500分の生配信」を行う、「ムー」史上前代未聞の異次元のバラエティとボリュームで全世界にお届け! ムーを取り巻く全領域の“ムー民”に感謝を込めて、ともに“未来の「ムー」”を展望する場となります。

 

第1部の「日本ムー振興計画」編には、島田秀平さんと桜野羽咲さん(ARCANA PROJECT)第2部の「ムー民大集合SP」編には、原田龍二さんと鹿目凛さん(でんぱ組.inc)、第3部の「ムー時代の夜明け」編には、松原タニシさん、雛形羽衣さん(劇団ディアステージ)など、超豪華MC陣にもご注目ください!

『オカルト編集王』刊行記念!? 「月刊ムー」スタッフが激白! あなたの知らない三上編集長の“あやしい”世界

日本のオカルト情報誌の元祖にして最長寿である月刊「ムー」。創刊は1979年で、2022年7月号が通算500号となる。近頃はさまざまな媒体で取り上げられるようになったが、マスコミでの露出となると、雑誌自体よりも五代目編集長を務める三上丈晴氏のほうがはるかに多い。その三上編集長が自ら筆を取り、これまでのすべてについて語る『オカルト編集王 月刊「ムー」編集長のあやしい仕事術』(学研プラス・刊)という本が出版される。

本書は、入社半年後にムー編集部の住人となった三上編集長の経歴をなぞる流れで進む。異彩を放ちながら40年以上も存在し続ける「ムー」という媒体の定義から始まり、“マインドマップ”や“1パーセントのニュートラル”といったキーワードをちりばめながら「ムー」ならではの企画術や編集術が語られ、ジョー・マクモニーグル氏や高野誠鮮氏をはじめとする「ムー」基準の重要人物が紹介され、心霊写真やロズウェル事件など「ムー」が取り扱うミステリアスな事象の裏側に踏み込んでいく。

 

その過程で「ムー」が擬人化されていき、読者は三上編集長という生身の人間と並べて見ているような感覚にとらわれる。それと同時に、 “バーチャル編集部員”のような立ち位置で三上編集長の記憶をたどりながら疑似的追体験の中で遊ぶことができるのだ。

 

『オカルト編集王』は、世間で“ムー的”という表現によって形容されるものをつまびらかにしていく役割も果たしている。独特であやしい響きを感じる“ムー的”という言葉に込められているもの、そして三上編集長がまとう“あやしさ”をよりよく定義するためには、同じ空気を共有してきた人たちの口から語られる話を直接聞くのが一番良いに違いない。そこを出発点として走り出すこの原稿は、『オカルト編集王』のプロローグに記されている次の文章で始めたい。

 

月刊「ムー」の編集を通して感じたこと、考えたこと。もっといえば、月刊「ムー」を通して世間を見たとき、このように観えるんですよとお伝えしたい。世の中、すべて表と裏がある。人間も本音と建前がある。常識で語られる世界と超常識がまかり通る世界では、まるっきり世界観が異なる。

『オカルト編集王』より引用

 

30年の付き合いがある副編集長曰く「編集長は全部あやしい」

まずは直接的なかかわりの中で多くの時間を共にしている現編集部のみなさんからお話を伺うのが順番として座りがいいと思う。本書では語られなかった三上編集長の真の姿を、スタッフ達に語ってもらおう。

 

最初に紹介するのは、入社当時から三上編集長と一緒に仕事をしている副編集長、宍戸宏隆さん。編集長について、あやしいと思うところから話を始めていただいた。

 

あやしいところって、全部あやしいですよ。僕は編集長と30年の付き合いです。最初のころはそうでもなかったんだけれど、どんどんあやしくなっていったことを感じますね。僕自身は、最近のことのほうが知らないという気がしています。昔に比べて会社にいないことが多くなったのは、確実に言えますね。昔は有給もほとんど取らずに、ずっと編集部にいる感じでした

 

そして当時は、仕事が終わっても家には帰らなかった。

 

彼は僕の1年先輩で、若いころは毎晩朝まで飲んでました。そういえば、香港返還の日も飲んでました(笑)。編集長は、自分が好きなものはとことん突き詰めていくタイプだと思います。おそらく、これからの興味の対象はスペイン語になると思います。ただ、ある時期を過ぎると興味がほかへ移ることが多いようです

 

宍戸さんのようにごく身近にいる人たちとのコミュニケーション方法にも、ちょっとしたクセがある。

 

すごく近くにいるのに、メール経由で進める会話のほうがスムーズな場合があります。話しかけてもこっち向かないのに、メールだとすごくレスが早いんです

 

向き合ってご飯を食べているのに、ライン経由で言葉をやり取りするカップルみたいだ。

 

ヘブライ語でビールを注文する

ムー集部に女性が所属していることをご存じない方もいらっしゃるはずだ。そこで、次は女性編集部員お二人に登場していただく。最近は“スー女”と全く同じニュアンスで、“ムー女”というワードが使われる場面も増えている。編集部の内側にいる女性の目線から、三上編集長のあやしさについて語っていただこう。ちなみにここでは、毎号ムー本誌に掲載されている“ムー新聞”や“STAFF ROOM”のコーナーで使われているニックネームでの登場となる。まずはキャリア5年のきび子さん。

 

私が入ったばかりのころ、編集部で出す年賀状に押すためのヘブライ語の印鑑を作って、『俺の名前はこれを押しといて。こっちが上で、こっち周りで読むんだよ』って言って渡されました。わけのわからない文字が刻んである印鑑です

 

20年目のムロミンさんが頷きながら話を受け取る。

 

きっと、自分の中のブームだったんだと思います。その流れで、ある時期からホワイトボードにヘブライ語で行き先を書き始めました。誰も読めないけど、自分の中では楽しいんだろうと思ってました。それに、飲み会の時に店員さんにヘブライ語で注文し始めて、私たちが謝りながら『すみません。ビールで大丈夫です』って言ってたりしました。この人ほっといていいです、みたいな感じですね

ヘ…ヘブライ語で注文だと!

 

きび子さんが言葉を続ける。

 

チャコールにハマってた時期もありましたね。今は納豆にハマってて、納豆食べながらメールをチェックしてます。Amazonで変な種を買ってます。あやしい袋に入ってる海外産の聞いたことないような植物の種。それに、ムー新聞でオリジナルカレーのレシピ載せてたこともありました

 

ムロミンさんにも思い当たるところがあるらしい。

 

半年間毎日、1日1食は絶対にカレーを食べるという時期がありました。ある日雑談していてカレーのレシピの話が出て、ちょっと経ったら『これです』っていうメッセージとオリジナルカレーの画像がメールで送られてきたことがありました。すぐ近くにいるのに

 

すぐ近くにいるのに直接話しかけず、メール経由でコミュニケーションを構築するメソッドは編集業務に限ったことではないようだ。インサイドストーリーはさらに続く。

 

どこで、誰と会っているのかが謎

ムー編集部からの最後の証言者は、現時点ではおそらく編集長と関わる時間が最も長いと思われる望月哲史さん。さまざまな異業種とのコラボ企画、ムーのコンテンツ展開の最前線にいる人だ。

 

昔は『テレビなんか出るか』というスタンスでした。当時のお昼の国民的バラエティー番組に出たことがメディア露出のきっかけになったのかもしれませんが、決してノリノリではなく、周囲に促されてという感じでした。何がきっかけでこれほど露出が多くなったのかな。レギュラー番組的なものが始まったタイミングは7年ぐらい前だったと思います。テレビに馴れ始めたのはあのころです

 

望月さんは、編集長との距離感を次のような言葉で説明してくれた。

 

コミュニケーション遊びみたいな感覚のものを仕掛けてくることがあります。本気でやってるのかボケてツッコんでほしいのか、見極めかねます。ただ、ツッコんだらツッコんだで、そこからの返しはそれほどうまくないんです。昔、上下デニム姿で現れた時に強めのツッコミを入れても、レスがありませんでした

 

編集長は、誰かと顔を合わせる前の時点でその場の自分のあり方を決めているのかもしれない。望月さんは、そう語る。

 

会議の席とかネタの話をしている時は、自分の中ですでにかなり仕上がっていると思います。記事にするという話をしている時点で、しっかり流れができています。これから筆者さんと打合せをするという段階の話はあまりしません。方向性が急展開することもあります。ウクライナの話をしていて、何かのタイミングでものすごい勢いで聖書の記述の解説を始めたこともありました。それに、誰とどこで会っているのかわからないことがあります。これはかなりあやしいと思います。どこで誰と会って、それがどんな記事となって昇華していくのか。そのプロセスはあやしいですね

 

三上ワールドの扉が開くと、普段のワンワードが100ワードに増殖

執筆陣からは、並木伸一郎氏に登場していただく。創刊号から記事を書いていらっしゃる超常現象研究家で、ムーの歴史そのものと呼べる書き手だ。並木氏にも、独特な言い回しで編集長のあやしさを表現していただいた。

 

編集長のあやしさ。それはなんと言っても、三上ワールドですね(笑)。取材に行くと、別人格が登場します。話しっぱなしで、止まることがありません。そして、すべてを自分で解説します。移動中の車の中では、MCになってすべての会話を回します。MCミカミです。自分で話の流れを構成して、それを展開しながら自分の世界にのめり込んでいきます。構成して、段取りして、落とすまで行って終わり。三上ワールドの扉が開くと、もう止まりません

 

そこにビールが加わると、三上ワールドはいよいよ加速度的に膨張する。

 

ビールしか飲まないんだけれど、ものすごい量を飲みます。飲んでいない時は、自分から話を切り出すことは少ないんじゃないでしょうか。こちらから問いかけてもひと言返ってくる程度です。たぶん、人見知りなんだと思います。まあ、この業界はそもそも人見知りが多いのですが(笑)。三上ワールドの扉が開くと、普段のワンワードが100ワードに増殖します。そうなると誰も介入できなくなります。そこから極めつけのあやしい話が始まって、極秘情報もバンバン出てくるので、それが面白くてみんな聞き入ってしまいます。『え? そうなんだ』なんて合の手を入れると、さらに回転数が上がります

 

ビールが入ると「三上ワールド」の扉が開かれる

 

“あやしい”という形容詞は、編集長という仕事のあり方そのものに当てはまる。

 

一定のテンションで仕事をしていることが感じられるので、編集長としての軸がぶれることはないんじゃないでしょうか。仕事の対象がオカルトなので、そういう姿勢があやしいと言ってしまえばあやしいのかもしれませんね。「ムー」が大好きで編集部に入ったので、仕事ぶりはすごく安定していると思います。世の中で好きなのは、ビールの次に「ムー」でしょう。編集長の話は全部面白いですよ。本当に何でもよく知っています。情報収集能力が高くて、本も相当読んでいると思います。それもこれも、とにかく「ムー」が好きだからです。学生自体にレギュラー投稿者だったという話は有名です。世間レベルで考えれば、それだけで十分あやしいかもしれません(笑)

 

「ムー」のあやしさを体現している男・三上丈晴

フリーライターになる前、筆者はとある通信社で働いていた。渋谷のマンションの一室にあった編集部に出入りし始めたのはそのころだったので、「ムー」との関わりは30年以上になる。渋谷の編集部を満たしていたあの空気。ムーの媒体としてのあやしさは、まさにそれなのだ。出入りしていた人間としては、たとえがちょっと違うかもしれないけれど、言霊めいたものも感じられた気がする。そして、そのあやしい空気を純化させてぎゅっとひとつに固めたような人物が三上編集長なのだと思う。

 

筆者自身のエピソードも紹介したい。フリーになった翌年から書き手として「ムー」に関わっている筆者は、これまで何回も取材で三上編集長に同行した。並木氏もおっしゃっていたが、ロズウェル事件に関してもエリア51に関しても、とにかく知識が広くて深い。そういう背景があるからこそ、筆者はいつも編集長をリスペクトし、無条件かつ全面的に信じる。何か頼まれたら、とにかく動く。同じようなことを感じている関係者は決して少なくないはずだ。

 

この原稿の締め切りの一週間前も、とある取材で石川まで同行した。新幹線できっちり144分、日本という国の裏の構造についての深い知識を次々と繰り出してくる。その姿は、かなり長い付き合いである筆者から見ても、やっぱりあやしかった。こういう時の編集長こそ、まさにムー的と形容するにふさわしいと思う。そしてあやしさという要素は、三上編集長の人間的魅力の一部にほかならない。

 

ムー的と形容されるものを可視化していく『オカルト編集王』は、現代日本のサブカルチャーの先端部分をつまびらかにする一冊となるにちがいない。そして何より、巻頭に書かれているとおり、「あやしい」は誉め言葉なのだ。

 

【書籍紹介】

オカルト編集王 月刊「ムー」編集長のあやしい仕事術

著者:三上丈晴
発行:学研プラス

唯一無二のオカルト雑誌「月刊ムー」編集長が、秘められた舞台裏を初公開! 日本中を驚愕させる「謎」と「不思議」は、どのように創られるのか? 創刊40年を突破、ムーはあんなに怪しいのに、何故、日本中で愛され続けるのか? UFO、UMA、心霊写真、ノストラダムス、ユリ・ゲラー……数々の鉄板記事に隠された「真実」とは!? 日本最強のオカルトマスター・三上丈晴が、今、すべてを明らかにする!

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【週間ムー占い】絶好調の1位が「投資すべきもの」って? 2位には怒涛のようなチャンスが…10月1日~7日の運勢&開運ヒント

週末は台風で家に釘付け。ストレスがたまった……という方も多いでしょう。とはいえ、今日から10月。心機一転、パワフルに日々を過ごしていくにはどうしたらいいでしょうか? というわけで今週も、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いに耳を傾けていきましょう。

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング  10位

引き続き、パートナー運は高め安定。恋愛の場合、ドキドキ感はやや少ないながら、信頼で結ばれた関係を築くことができそうです。トータルに見れば、社会や集団の中で活躍することの多い一週間。それだけに、プライベートな時間を楽しく充実させるよう工夫すれば、満足感が大きくアップします。

【開運アクション】

気の進まないことから先に片付けましょう。気持ちがかなりラクになります。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング  5位

仕事や学業での努力が、ストレートによい結果を生みそうな気配。頑張った分だけ、しっかりと手応えが得られるので、モチベーションが一気に高まります。パートナー運は引き続き良好。とくに私生活では甘い時間を過ごせそうなので、ムーディーなデートコースを設定するのもおすすめ。

【開運アクション】

歩きましょう。目指すは1日1万歩。元気な人は少し速度を上げて。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング  8位

「よく遊び、よく学べ」を地で行くような運気が継続中。仕事や学業に精を出すと同時に、各種の集まりにも積極的に参加しましょう。ただ、イベント会場で出会った相手には、すぐに飛びつかないこと。人間性をよく見きわめる時間を取ってください。他人の秘密を小耳に挟む暗示も。他言無用です。

【開運アクション】

電車やバスで運よく座れたら、目を閉じて瞑想を。短時間でも気持ちが落ち着きます。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング  7位

目上の男性から、何やかやと指導されそう。いわば愛の鞭なので、とりあえずは耳を傾けておきましょう。たとえ的外れなアドバイスであっても、いたずらに言い返さず、相づちを打って聞き流すのが正解です。各種パーティーには、引き続きツキと楽しみあり。基本的に参加する方向でご検討を。

【開運アクション】

気の合う友人と、お洒落なアフタヌーンティーを楽しんで。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング  11位

パートナー運に変化が訪れやすい運気が継続中。これまでのご縁に区切りをつけ、新たなご縁を結ぶ時期なので、そういう動きがあったら、流れに乗るほうが吉です。健全な好奇心が高まり、情報収集力がアップする暗示も。琴線に触れるものを見つけたら、積極的に手を伸ばしましょう。

【開運アクション】

歴史や伝統に触れましょう。史跡探訪もよし、茶華道をたしなむのもよし。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング  6位

嬉しいニュースや有益な情報が、あれやこれやと耳に入ってきそう。その中から、あなたの内面や感性を豊かにしてくれるものを優先的に選ぶと吉です。身近な人たちとの情報交換も、実りあるものになりそう。あまり難しく考えないで、楽しくおしゃべりするだけでも十分です。

【開運アクション】

いつもより少し多めに運動しましょう。過剰なエネルギーを健康的に発散できます。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング  1位

好調な運気がすっかり定着。とくに今週は、人の集まる場で主役級の輝きを放つことができそうです。いつもより華やかなお洒落をして、堂々とふるまいましょう。金運も引き続き上々で、なかなかの余裕あり。住環境や仕事机の周辺を整えるためにお金を使うと、想像以上の快適さが得られます。

【開運アクション】

イライラを解消するなら、絶叫系マシン、モグラ叩き、カラオケなどがおすすめ。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング  3位

愛と美の金星、発展と拡大の木星に守られ、今でも十分に好調なのですが、今月の後半には、太陽と水星も蠍座に集結して、さらに運気を盛り上げます。今やるべきは、スタートの合図を待つランナーよろしく、心身を整えること。小さな気がかりはサッサと片付けて、心置きなく突っ走る準備を!

【開運アクション】

足指の間を広げましょう。手指と互い違いに組み合わせて、しばしニギニギすればOK。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング  12位

全天一の吉星である木星が、約1か月後の11月8日、とうとう射手座にご入場。それまでに、自分にとって不要なものを捨て去りましょう。ここには自分自身の悪癖や、よからぬ人間関係なども含まれます。今週は、心身ともにスッキリとして幸運期を迎えるための第一歩を踏み出してください。

【開運アクション】

ヘアスタイルをマイナーチェンジすると、よい情報をキャッチしやすくなりそう。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 2位

友人や知人を経由して、有益な情報や嬉しいチャンスが舞い込んできそう。共同でプランを立ち上げたり、イベントを開催したりするにも適した運気です。お金は相変わらず出ていきやすいのですが、自分を磨くためか、将来の可能性を広げるためであれば、多少無理をしてでも出しておくべきです。

【開運アクション】

半年先、1年先にどうなりたいかをクリアにイメージすると、星の導きが得られます。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング  9位

引き続き、はっきりとした目的意識を持って事に当たれそう。クリアなビジョンを描くほど、やるべきことが明確になり、実現が早まります。リーダー的なポジションが回ってくる運気でもありますが、偉そうな態度を取ってはダメ。頭と腰を低くして、関係者一同の利益と安心のために働きましょう。

【開運アクション】

知人の顔がふと浮かんだら、連絡を取ってみて。よいニュースが聞けそうです。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング  4位

引き続き、きわめてプライベートな人間関係に異変が生じやすい運気。それにともない、オフィシャルな立場や、あなた自身の価値観が変わるか、変えざるを得ない可能性もあります。そうした変化を嘆くのではなく、自分が生まれ変わるチャンスとしてとらえれば、運気がひと回りグレードアップします。

【開運アクション】

旬の根菜類がたっぷり入ったスープか、お味噌汁を召し上がれ。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー未来人の動画】ネット世界に出没するタイムトラベラーたちが現代に警告!? その目的とは?

アメリカのApexTV(ApexTV:https://www.youtube.com/user/myApexTV/)という動画サイトが、最近、急成長している。その理由は、タイムトラベラーの動画にあるというのだ。

もともとこの動画サイトは、エイリアン、UFO、動く人形、ゴーストなどといった超常現象動画を多数、紹介していた。そして2016年4月からは、テレポーテーションの瞬間を思わせるような不思議な動画の情報が増えるという傾向はあった。

 

ただ、基本的には世界中で拡散されている動画を紹介しているだけで、この時点ではまだ、オリジナリティのあるチャンネルとはいえなかったのである。

 

これら一連の動画を見たい読者は、筆者のブログ(ameblo.jp/siyohtomiyama)の「APEX TVのタイムトラベラー動画が面白くてしょうがない」という記事をご覧いただきたい。

 

なかでもコンビニエンス・ストアのドアを通り抜ける男性の動画などは、非常に興味深いのではないかと思う。

 

このドア抜け動画の男性だが、実はタイムトラベラーなのではないかといわれている。なぜならこの男性が店内に入り、再び出てくるまで、左上に記された年号がひっきりなしに2016年と2019年の間で入れ替わっているからだ(時刻表示は変わっていない)。

 

こうした動画を盛んに紹介しはじめたことで、タイムトラベラー自身がこのチャンネルに興味を示したようだ。

 

同年、ApexTVに「未来から来た」と称する男が、世界の未来に関する警告を送ってきたのである。その動画を9月に公開したところ、自分も未来から来た、または未来に行ったことがあるという人々の動画や音声が次々と送られてくるようになり、なかにはインタビューに応じるケースも出てきたのだ。

ApexTVのホームページ。

 

そして2017年11月――かつてCIA(アメリカ中央情報局)に在籍していたというある人物が、ApexTVにコンタクトしてきた。彼は、タイムマシンで未来へ行った経験があるというのだ。この人物については、「ムー」本誌記事にて詳しく紹介するが、ここではまず、本稿の主題でもあるタイムパラドックスについて、説明しておきたい。

2118年の未来へ行ったと主張するタイムトラベラー、アレクサンダー・スミス。

 

タイムパラドックスのふたつの解釈

タイムパラドックスは、物理の分野でも真剣に論じられているテーマだ。要するに、タイムマシンを使って時間軸を移動することで、歴史的・時間的な矛盾が生じることをいう。

 

すなわち――過去に戻って、自分に会ったらどうなるのか、あるいは自分の祖父を殺したら自分の存在はどうなるのか。

 

かのアインシュタインがタイムトラベルの可能性を示し、後に物理学者が並行宇宙(パラレルワールドのようなもの)の存在や、タイムトラベルの実現性について本気で向かいあうようになると、必然的にこのタイムパラドックスが真剣に論じられるようになってきたのだ。この問いには、大きくふたつの解釈がある。

 

『パラレルワールド 11次元の宇宙から超空間へ』という、理論物理学者ミチオ・カクの本には、下記のふたつの解釈が紹介されている。

 

「まず、ロシア人の宇宙論者イゴール・ノヴィコフは、『われわれはパラドックスが起きないように行動することを余儀なくされる』と考えている」

 

「タイムパラドックスを解決するもうひとつの案は、時間の川が滑なめらかにふた手に分かれ、ふたつの宇宙ができるとするものだ」

 

すなわち「見えざる神の手」のようなものによって、タイムパラドックスが起こるような行動はわれわれの意志とは関係なく制限されるということ。

 

そしてもうひとつは、並行宇宙は実在し、いつどこでだれがどのような行動をしたとしても、ただ単に別の世界が新たに誕生するだけ、とするものだ。

 

これらの解釈は、実際のタイムトラベラーたちの行動に、大きく関係してくるのである。

(「ムー」2018年10月号 総力特集「タイムトラベラー大予言」より抜粋)

 

文=冨山詩曜

 

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【ムー究極の食】閲覧注意!G粉入りで上手に焼けました!「G」食時代(3)

乾燥デュビアは手に入ったので、ゴキブリパンの製作を開始する。ブラジルの女学生たちの言うような、ゴキブリが入っているとは気づかないレベルのパンが焼けるのか?

乾燥した「G」をガーッと粉末に。

 

仕事や学校でみなさんが家を出たタイミング、お昼時に向けてクッキング開始だ。

 

パン焼き機を使うのはこの時が初めてで、本当なら嫁に使い方を聞きたいところだが、焼くのがゴキブリパンではダメだ。たとえば店でパンを買い、かじった断面からゴキブリの足が突き出ていたらどうか? やった、ラッキー! と思うか? 思うわけがない。トイレに駆け込み、便器を抱えながら、訴えてやる! と涙目で思うのが普通である。であるのに、よりによってそんなゴキブリをわざわざ練り込み、家で月に数回は使っているパン焼き機で焼くのだ。

 

パン焼き機と私が、来月の粗大ごみに出されても文句は言えない。すべては極秘裏に進めなくてはいけない。

 

用意するのは乾燥ゴキブリ、小麦粉、スキムミルク、バター、塩、砂糖、イースト菌。パン焼き機についていたクッキングガイドを見ながら準備する。

 

乾燥ゴキブリを粉末にする。ミキサーに入れ、ブワーッと数回転で粉末になった。しかし外皮が粗く残っている。皮は網で漉して粉末だけにする。それを小麦粉に混ぜ、規定の材料と合わせてスイッチを入れれば、あとはやることはない。焼き上がるのは3時間後だ。

 

3時間後、焼き上がりを知らせる音楽が鳴った。なんて便利なんだ、パン焼き機。材料入れたら勝手にできてくれるのだ。

 

アツアツのパンを取り出す。……パンである。疑う余地のないほどパン。一体、誰がこのパンに20匹のゴキブリが混ぜられていると思うだろうか。

 

さっそく焼きたてを切ってみた。表面にプツプツと黒い点が散らばっている。網で漉せなかった外皮である。ちょっと嫌な感じ。パンは全体にべったりと蒸しパンみたいになってしまった。これは私のミスだろう。パン焼きのことをなめていた、材料の計量が雑だったに違いない。

 

食べてみる。ゴキブリの粉末入りパンを食べるのは生まれて初めて。ゴキブリを食べるのは生まれて3回目だ。

 

最初にゴキブリを食べたのはマダガスカルゴキブリという巨大なゴキブリで、蒸したゴキブリの内臓をすくって食べた。真っ白な内臓は、新聞紙でゴキブリを叩いた時にぐにゃっと腹が飛び出すアレで、アレだと思ったら軽く吐き気がこみ上げた。しかし周りの昆虫食愛好家は「カニみそみたいだ」「虫の中でこれが一番好き」「マダゴキはうまい」とほめまくる。極めてグルメな味らしい。

 

おいしいならいいか、と食べた。……食べてわかったが、この味はなにか独特。カニみそと言えばカニみそだが、磯の風味もなければレバー系のうま味もない。まずくはないが、虫臭い。私には虫の臭い、虫スメルがどうにもダメだ。羊肉やパクチーがダメという人と同じで、臭いの好悪ばかりはどうにもならない。体が拒否するのだ。

 

さて、今回のゴキブリパンを食べると全粒粉のパンのような風味がした。ゴキブリのタンパク質の味をそう錯覚しているのだと思った。なるほどブラジルの女の子たちが言うように、そこまで変わった味はしない。

 

これなら大丈夫……?

 

なんだ?

 

なんだ、この後から追いかけてくる変な味は?

 

薬? 粉の風邪薬を飲んだ後のようなケミカルな味がする。

 

それがどんどん口の中に広がる。

 

これは何の味なんだ? ああ、これがゴキブリの味なのか。大丈夫なのか、こんなの食べて。

 

寄食の集いでGパン品評会

ゴキブリは漢方薬になる。シャ虫と呼ばれ、乾燥させた粉末は生理不順の特効薬であり、口内炎などの炎症にも効くそうだ。だから薬のような味がしても当然なのかもしれない。

 

『米とサーカス』に食べさせることにする。昆虫食を出すカフェ『米とサーカス』では、ちょうど昆虫食フェアを開催中で、グループ店のバー『あでぃくしょん』では昆虫食の写真展を準備している最中だった。

「きゃー、これですか? 見た目は普通のパンですねえ。おいしそう」

 

同グループの運営会社・宮下企画のプランニングを担当している宮下慧さんにゴキブリパンを見せる。とりあえず食べてもらいましょう。

 

「これ? いいんですか? ……ねちゃねちゃしてますね」

 

すいません、それはわたしのミスで配合を間違えたみたいなんですよ。パン、難しい。

 

「うん、別に匂いもしないし、普通のパン」

 

後味に変な味が残りませんか?

 

「そうですか?」

 

そうですよ。

 

「そうかなあ」

 

私だけ?

 

「あー、わかった。ダイエット飲料を飲んだ後みたいなインチキな味でしょう?」

 

ですかね。

 

ちょうどそこへカメムシを浸け込んだジンを昆虫食愛好家が持ってきた。『あでぃくしょん』で出すのに作ってもらったのだそうだ。彼は家でデビュアを飼って、食べてもいるのだという。せっかくなのでゴキブリパンを食べてもらう。

 

どうです?

 

「あ、、たしかにデビュアの味ですね」

 

これがデビュアの味かあ!

 

「デビュアとミルワームを一緒に入れておくと、ミルワームの成虫は死ぬんですよ」

 

ほう?

 

「なにかガスを出して殺すみたいですね。その味じゃないですか?」

 

すごく剣呑な味ですね。

 

「それじゃ体に悪いみたいじゃないですか!」

 

な、なんですか、慧さん?

 

「昆虫は体にいいんですよ!」

 

それはあなたの店が昆虫食やってるからでしょう! 栄養あればなんでもいいのか?

 

「いいんですよ」

 

いいのか。

 

内装を手伝っていた女性が、ひとくち食べて眉をひそめた。

 

「龍角散の味がする」

 

それだ! ゴキブリパンは龍角散の味。

 

私が帰った後、『あでぃくしょん』で働く女性たちに食べさせようとしたら、「もし食べさせたら、店をやめます」と言われたと慧さんからメールが。非常に正しい反応である。

 

その後、デビュアの社長はエンジニア魂に火がついてしまったらしい。

 

「こんなの作りましたよ」

 

?? コオロギ? コオロギのフリーズドライを作ったの?

 

「生き餌はロスが多いので、これならロスが出ない」

 

なるほど。みなさん商売人ですねえ。

 

*ご安心ください。「G」パン編はこれで終了です(編集部)。

 

取材協力:宮下企画 http://miyashitakikaku.com/

 

文=川口友万

 

「ムーPLUS」の超常現象ファイルはコチラ

【週間ムー占い】1位は万能感がスゴイ! 5位は友人が突然…? 9月24日~30日の運勢&開運ヒント

9月2度めの三連休が終わりました。いよいよ本格的な秋が始まりますね。秋の食材からパワーをいただくとともに、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いからエナジーをいただいてみては?

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング  5位

パートナー運が急上昇して、気になる人が目の前に出現しそう。友人として親しく付き合ってきた人が、突然クローズアップされることもあり得ます。一気にディープな関係を結ぶ暗示も見られ、けっこう幸せそうな気配なのですが、後悔のないように行動してください。玉の輿に乗る可能性もチラリとあり。

【開運アクション】

お茶をいれるときは丁寧に。小休止の時間が極上のひとときになります。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング  9位

先週までは遊びに向いた運気でしたが、今週からは心機一転、学びと仕事に打ち込むことが運気アップのカギに。同時にパートナー運も良好で、温かい援助と理解が得られそう。相手のアドバイスに救われ、ステップアップのヒントを得る暗示もありますので、しっかりと耳を傾けましょう。

【開運アクション】

夜空がきれいな日には星を眺めましょう。一番星に願いをかけるのもおすすめ。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング  4位

仕事運・学業運は相変わらず好調ですが、今週はそれに加えて、イベントやパーティーなどの華やかな場へのお誘いが多くなりそうです。体調を整え、気合いを入れて、どちらの運気もガッチリとつかみましょう。シングルの人には出会いの好機も舞い込みますが、お友達から始める慎重さが必要です。

【開運アクション】

久しぶりに会う人には、1000円以内のちょっとした手土産を。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング  11位

仕事の契約や結婚の約束など、長期にわたる約束を交わすのによい運気が継続中。信頼に満ちたおつきあいに向けて、自分の気持ちを再確認しましょう。無理だと思ったら、勇気を出して身を引くことも開運のポイントです。人の集まる楽しい場で、予想外の嬉しい出会いに恵まれる可能性もありそう。

【開運アクション】

虫の声や雨の音など、自然界のサウンドに耳を澄ませて。心身が落ち着きます。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング  12位

引き続き、パートナー運に変化が訪れやすい運気ですが、その変化を前向きに生かす力も働いていますのでご安心を。仕事の場では、無尽蔵の意欲と気力に恵まれて、大きな成果を上げる暗示あり。でも、自分が頑張っているせいか、周囲に厳しい視線を向けがち。努めて穏やかな態度を心がけると吉です。

【開運アクション】

冷蔵庫の中身を整理して、棚もスッキリと拭き掃除を。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング  7位

満足度の高い、楽しい買い物ができそう。とはいえ、大枚をはたくのは危険。便利グッズなど、身の回りのちょっとした物を買いそろえて、暮らしの快適さをアップするのに適した運気です。あなたの興味をそそる展覧会やイベントの情報が入ってくる暗示も。目を肥やし、経験を増やすチャンスです。

【開運アクション】

仲間内でお茶会をどうぞ。ストレス解消と情報収集という一石二鳥が実現できます。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング  1位

太陽と水星が相次いで天秤座に入り、目が覚めたような気持ちになれそう。生命力がアップし、頭の回転も速くなって、いろいろなことに気づけるでしょう。早速あちこちからお声がかかる暗示もあるので、面白そうな催しなどがあったら、ぜひご参加を。金運も上々で、貯金に向いた運気です。

【開運アクション】

家族や親友にサービスを。感謝やねぎらいの言葉をかけるだけでもOK。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング  6位

今週は、黒子的な役割に徹してみましょう。裏の情報があれこれと入ってくる運気でもあるので、ひょっとしたら裏番的な存在になってしまうかも。とはいえ、みんなの利益を考えながら行動すれば、最後には感謝されること間違いなしです。あなた自身の好奇心を伸ばしていくことも運気上昇のカギに。

【開運アクション】

たまにはのんびりとお散歩を。木々や自然の風景を眺めながら歩ければ、なお吉です。

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング  10位

金運が落ち着きはしたものの、好調とはいえない状態が続いています。今週はとくに、「買いたい、行きたい、でも余裕がない」という悔しさを味わう可能性も。もう少しの辛抱だと思って、今しばらく耐えてください。一方で、密かな楽しみや、ひとりで過ごす時間が充実する気配あり。

【開運アクション】

ドキリとする出会いがあるかも。すぐに声をかければ、親しくなれそうです。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 2位

相変わらず堅調です。気力・体力が充実しているので、多少のことではビクともしないでしょう。お金が出ていきやすい運気は継続中。自分のキャリアやスキルアップにかかわることなら出して正解ですが、恋愛がらみのことにつぎ込むときは、事前に熟考を。

【開運アクション】

今週の出会いを大切に。恋愛とは限りませんが、あなたの味方になってくれる相手です。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング  3位

ぜひ実現させたい夢や目標が明確になり、行動力に拍車がかかりそう。ゴールを目指してよいスタートが切れるはずなので、今週のうちに第一歩を踏み出しましょう。陰ながら、あなたを見守ってくれる人もいるはず。心当たりがあれば、アドバイスをもらうのもおすすめです。

【開運アクション】

ひとしきり考えた後は、クールダウンの時間を取ってから結論を出すのが吉。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング  8位

表からは見えない人間関係に、異変が生じるかもしれません。その異変は悪いものではなく、これまでの自分をふり返り、気持ちを整理する好機となるでしょう。それと関連して、付き合う人たちが変わる暗示も。一連の出来事は、あなたが前向きに受けとめることで、星からの祝福に変わります。

【開運アクション】

他人への説明は言葉を尽くして丁寧に。あなたの誠意が伝わります。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー究極の食】閲覧注意! 焼くぞゴキブリパン!「G」食時代(2)/グルメの錬金術師

ゴキブリパンを作るのはいいが、ゴキブリをどうするか? 当たり前だが、そこらをチョロチョロするゴキブリなんて食べられない。雑菌の塊なのだ。

液体窒素で冷却され、真空チェンバーに格納されるデュビア。

 

幸いなことに私の友人は某メーカーのエンジニアにしてゴキブリ養殖会社『ヒールリッチ』の経営者である。話せば長くなるが、いろいろと事情があり、彼はゴキブリの養殖を副業にしている。

 

ゴキブリを養殖してどうするかと言えば、魚や爬虫類のエサにする。一番のマーケットはアロワナ。デュビアという小型のゴキブリがアロワナのエサに適しているのだ。

 

アロワナは中国の金持ちに大変人気が高い。龍魚と呼ばれ、富と幸運をもたらす魚とされている。当然、個体の価格も高い。そうであるならエサにもこだわるだろう、生き餌を与えるだろう、生き餌で一番人気はデュビア。そこでデュビアでひと儲けをたくらみ、会社を作ったわけだ。

 

彼はエンジニアとしての知識と人脈をフルに使い、世界最高品質のデュビアを作ってしまった。通常のデュビアに比べて脂質が3倍、タンパク質が1.4倍である。いわばアメリカ牛に対する神戸牛。さらに、その品質保証にNASAによる栄養分析表をつけている。三ツ星レストランが採用みたいなものと思えばいい。アロワナのエサとしては文字通りに世界唯一かつ最高品質である。

 

そういう雅な育ちのゴキブリ様なので、生育環境も清潔。清潔だが、部屋の中に置かれた数十のコンテナの中がすべてゴキブリで、全部で推定10万匹と聞き、足がすくんだのは内緒だ。生理的にダメ。私は極めて普通の日本人なので、ゴキブリがお金に見えたり食べ物に見えたりはしない。

 

彼にかくかくしかじかと内容を伝え、ゴキブリパンを作るためのゴキブリ粉末を作れるか、相談する。

 

「デュビアの体重の60%を急速乾燥すればアンモニア臭を抑えた良粉が得られると思います。凍結乾燥の検討が必要でしょうか。何グラム必要ですか?」

 

素晴らしいレスポンス。50グラムあれば余裕です、と伝える。凍結乾燥、ようするにフリーズドライにすれば、あとはフードプロセッサーで簡単に粉末にできる。しかしそんな設備ある? 食品加工会社でもないのに。

 

「大丈夫ですよ、会社の使うから」

 

会社の? 本業の方の?

 

超真空でゴキブリを乾燥させる

フリーズドライの基本は真空と超低温。気圧が下がると100度以下でも水は沸騰する。山でごはんを炊くと失敗するのは70度前後で水が沸騰してしまうからだ。

 

気圧がどんどん下がっていくと沸点はどんどん下がる。そして真空中では零度以下で水が沸騰する。つまり氷がそのまま水蒸気になってしまうのだ。

 

まず対象を氷点下で急速に凍結させる。カチコチになったところで真空にすると、含まれている水分=氷がすべて蒸発、対象の形状はそのままにカラカラに乾燥させることができるわけだ。

 

真空にするには専用の機械が必要だが?

 

「電子顕微鏡の真空チェンバー使うので大丈夫ですよ」

 

さらっとスゴイこと言いましたね、今。電子顕微鏡の標本作る機械でゴキブリのフリーズドライ作るの?

 

「3億円ですよ、3億円」

 

3億円の電子顕微鏡でゴキブリのフリーズドライ。

 

「凍結用の液体窒素も手配しました」

 

あはは、バカじゃなかろうか。ちょっとした好奇心のために、ゴキブリを液体窒素でマイナス196℃に凍結、絶対真空で乾燥させる。大掛かりにもほどがある。

 

翌週、液体窒素が届くのを待って実験開始。作業が進むごとにメールで作業風景の画像を送ってもらった。

 

最初はゴキブリの液体窒素漬け。もうもうと白い煙が上がり、やがてそれが晴れるとゴキブリ。だははは、面白すぎる。

 

続いて真空。ごつい真空容器にゴキブリを入れ、排気する。

 

「2時間ほどするとデュビア 体内の氷がガスへと真空中で昇華するはずです」

 

ゴキブリは外骨格だから、鎧を着ているようなものだ。真空でフリーズドライにしても、形が変わらず、うまくいっているのかいないのか、外見からはまったくわからない。どこが止め時なのかわからず、結局20時間も超真空状態にさらしていた。

 

「暇だったんで、プラズマ中でデュビアが生きてるかどうかやってみたら、あいつら生きてましたよ」

 

何をやってるんですかね、この人は。デュビアを別の真空容器に入れて高電圧をかけ、プラズマを発生させてもデュビアは死なないって、何も役に立たない情報ですね。

 

数日後、自宅に乾燥してパリパリになったデュビアが届いた。さすが超真空。ゴキブリパンの製作開始である。

20時間後、デュビアはフリーズドライになった。

 

*続きは9月14日に公開です。

 

取材協力:ヒールリッチ http://heal-rich.com/

 

文=川口友万

 

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【ムー昭和オカルト回顧録】ユニバーサルなモンスター「ミイラ男」の恐怖

前回の本コラムでは、70年代なかばあたりまでの子ども文化において奇妙な「ミイラブーム」(のようなもの)が起きており、特撮ドラマなどを中心とした多くの子ども番組にミイラをモチーフとしたさまざまなキャラが続々と登場していた……という記憶について回顧した。今回は、我々世代が幼少期を過ごしたあのころ、どうして「ミイラ」があれほどまでにもてはやされていたのか、その要因を探ってみたい。

映画『ミイラ再生』(1932年・米)。カール・フロイント監督、ボリス・カーロフ主演。以降、シリーズ化される「ミイラ映画」の原点。現在もDVD、ブルーレイの両方で販売されている。1959年のハマー・フィルム製作『ミイラの幽霊』の方は、残念ながら現行品として流通しているソフトはない。

 

当時の子ども向けメディアに登場するミイラといえば、主流となるのはモンスター化された「ミイラ男」である。つまり、なんらかの超自然的な力によって蘇り、干からびた体に包帯を巻いた姿のままで動きまわる「バケモノ」としてのミイラだ。前回列挙したように、こうしたキャラは無数の特撮ドラマに悪役・怪人として起用され、また当時は盛んに読まれた『妖怪事典』の類の児童書にも、「西洋の妖怪」といった形で紹介されることが多かった。僕ら当時の子どもたちにとっては、おなじみの定番ホラーキャラだったのである。

 

しかし、考えてみれば変な話で、ミイラは本来、古代エジプトなどで行われた人為的加工によって長期保存された死体のことである。妖怪でもなければ心霊でもないし、誰かが創作したキャラクターでもない。現実に存在するものなのだ。それがなぜ体中に包帯を巻いた「バケモノ」として定型化され、「ミイラ男」などという妙な呼称まで与えられて、フランケンシュタイン博士の人造人間や吸血鬼ドラキュラ、半魚人、狼男などと同列の「舶来モンスター」として広く認知されるようになったのか?

 

……と、わざとらしい問いかけをしてみたが、この問いかけ自体に実はヒントがあるのだ。フランケンシュタイン博士の人造人間、吸血鬼ドラキュラ、半魚人、狼男と同列に「ミイラ男」が扱われていた、というところがポイントなのである。

 

上記のドラキュラや狼男などの超定番「舶来モンスター」たちはユニバーサル社の怪奇映画のオールスターであり、一般に「ユニバーサル・モンスターズ」と呼ばれている。それぞれ『フランケンシュタイン』『魔人ドラキュラ』『大アマゾンの半魚人』『狼男』など、30~50年代に制作された映画のシリーズによって、一気に定番モンスターとして世界中に知れわたったキャラクターだ。

 

で、ミイラもまた1932年製作の『ミイラ再生』という映画で主役モンスター(?)に起用され、ここに初めて「体中に包帯を巻いたバケモノ」としてのミイラが誕生する。「ミイラ男」という奇妙な訳語(「狼男」を前例にして考案されたモンスターとしての名称だと思う。原語では単にThe Mummy)が広く用いられるようになったのも、この映画の日本公開(33年)からだろう。本作でジャンル化された「ミイラ映画」シリーズは1955年までにユニバーサルで5本製作され、59年からはやはり怪奇映画で名高いハマー・フィルムに引き継がれ、71年までに4本もつくられている。

 

つまり、欧米ではすでに30年代からミイラといえば怪奇映画の定番モンスターだったのだ。日本でもシリーズ第1弾の『ミイラ再生』は話題になったようだが、特に国内の子ども文化に大きな影響を与えたのは、「戦後型ミイラ映画」の代表作とされるハマー・フィルムの『ミイラの幽霊』だ。59年に公開されたこの映画によって、60年代以降の日本の子どもメディアに続々と「ミイラ男」をモチーフとしたモンスター的悪役キャラが登場することとなったのである。

 

日本中にトラウマを与えた『恐怖のミイラ』

ユニバーサル及びハマー・フィルムの「ミイラ映画」の直接的な影響を受け、日本でも本格的な「ミイラもの」が製作されている。

 

それが1961年にテレビ放映が開始された『恐怖のミイラ』だ。おそらくこの番組が日本の子どもたちの「ミイラ観」を強烈に決定づけたのだろう。テレビによる連続特撮ホラードラマの先駆け的作品で、当時子どもだった人たちの記憶によると「トラウマ級に怖かった!」のだという。火曜日7時半からの放映なのであくまでも子ども番組だが、大人たちの間でも話題になっていたようだ。

 

ストーリーはまさに「ミイラもの」の典型である。法医学の教授と考古学博士が、エジプトで発掘された4000年前のミイラを蘇生させる実験を密かに行っている。蘇生実験は成功するが、生き返ったミイラは博士を殺し、夜の闇へと消えてしまう。やがて街では謎の殺人事件が多発しはじめる……。

 

最終的には、人間の勝手な都合で生命を与えられてしまったモンスターの悲哀を感じさせる悲劇的展開になるが、これは「ミイラもの」の典型というより、『フランケンシュタイン』以降のモンスターもの全般の定形を踏襲した作品といえるだろう。

 

生まれる以前の作品なので僕は数年前に発売になったDVDで初めて見たが、正直、脚本や演出的にはかなりグダグダで「は?」となってしまう部分が多いものの、終始陰湿で暗い場面構成、不気味な音楽、そしてなんといってもグロすぎるミイラの造形など、確かに小学生時代に見ていたら「ひぇ~っ!」と叫んでしまうであろう場面の目白押しだった。

 

こうして60年代初頭に日本でもすっかりミイラはモンスター化され、以降ブームのような形で子ども向けメディアに「ミイラ男」が続々と登場する状況が定着し、僕ら世代はその後期、いわば「ミイラブーム」の残滓のなかで幼少期を過ごしていたわけだ。

 

多くの「舶来モンスター」同様、「ミイラ男」の荒唐無稽なホラーテイストは70年代後半にはリアリティを失い、子ども文化においてもあまり語られなくなったが、一昔前に吸血鬼映画がハリウッドホラーの新たなトレンドになったように、またギレルモ・デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』で突如(一瞬だけだったけど)半魚人が復活したように、ハリウッドでは「ミイラもの」復権の動きもある。というか、あった。

 

ユニバーサルは往年の「ユニバーサル・モンスターズ」の映画をリブートしようと、「ダーク・ユニバース」というプロジェクトを進めており、その第1弾として製作されたのが日本でも昨年公開された『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』である。1932年の『ミイラ再生』のリブート作品だ。「ミイラ男」ならぬ「ミイラ女」が大暴れするトム・クルーズ主演のアクションホラーで、ユニバーサルはこれを皮切りに往年の「舶来モンスター」映画をドシドシ送りだすつもりだったようだ。が、残念ながらこれが大コケ……。「ダーク・ユニバース」というプロジェクト自体の雲行きも怪しくなっているらしい。

 

もちろんミイラに思い入れのある僕は『ザ・マミー』を見たが、クラシックな怪奇映画的な雰囲気や、大味でユルい80年代風アドベンチャー映画の陽気なタッチに好感は持ったものの、やはり「なんじゃこりゃ?」というガッカリ感は否めなかった。が、それでも往年のモンスターを復活させるという時代錯誤感バリバリのアホな企画は、アホだからこそおもしろくなり得るとも思うのである。すでに投資筋はプロジェクトから逃げ出しているらしいとの噂もあるが、ユニバーサルはあきらめないでほしい。ミイラ、がんばれ!

 

さて、長々と語ってきたが、これまでの流れは当時の「ミイラブーム」の要因の半分を解説にしたに過ぎない。「ミイラブーム」はモンスター化された「ミイラ男」関連のアレコレだけでなく、それと並行してよりリアルなミイラに関するアレコレ、それに付随してピラミッドに関するアレコレ、またエジプト文化に関するアレコレなど、もうちょっと本格的なオカルトネタや古代史に関する話題とともに子どもたちを魅了していたのだ。

 

次回は、そのあたりの事情を回顧してみたい。

『恐怖のミイラ』。1961年に日本テレビ系で放映された。当時から「失神する視聴者が続出した」といわれ、放映終了後は「怖すぎたから打ち切りになった」との噂がたったのだとか。『月光仮面』『遊星王子』『怪傑ハリマオ』などで知られる宣弘社プロの制作。現在もDVD、ブルーレイが販売されている。

 

初見健一「昭和こどもオカルト回顧録」

◆第15回 昭和の「ミイラ」ブームの根源的な謎

◆第14回 ファンシーな80年代への移行期に登場した「脱法コックリさん」

◆第13回 無害で安全な降霊術? キューピッドさんの謎

◆第12回 エンゼルさん、キューピッドさん、星の王子さま……「脱法コックリさん」の顛末

◆第11回 爆発的ブームとなった「コックリさん」

◆第10回 異才シェイヴァーの見たレムリアとアトランティスの夢

◆第9回 地底人の「恐怖」の源泉「シェイヴァー・ミステリー」

◆第8回 ノンフィクション「地球空洞説」の系譜

◆第7回 ウルトラマンからスノーデンへ!忍び寄る「地底」世界

◆第6回 謎のオカルトグッズ「ミステリーファインダー」

◆第5回 東村山水道局の「ダウジング事件」

◆第4回 僕らのオカルト感性を覚醒させた「ダウジング」

◆第3回 70年代「こどもオカルト」の源流をめぐって

◆第2回 消えてしまった僕らの四次元2

◆第1回 消えてしまった僕らの四次元1

 

関連リンク

初見健一「東京レトロスペクティブ」

 

文=初見健一

 

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【週間ムー占い】4位には「遊びなさい」と天の声が! 6位にはキケンな恋の暗示も…9月17日~23日の運勢&開運ヒント

ビッグスターの安室奈美恵さんが引退し、名女優の樹木希林さん、格闘家の山本KID徳郁さんが亡くなるというさびしい話題が続く連休明け。世の無常を感じずにはいられませんね。そんなときは、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いに耳を傾けてみてはいかがでしょう。

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング  11位

引き続き、仕事と学業をめぐる運気がパワフルかつポジティブで、頑張った分だけ、よい結果が出せそう。目指すものを明確にして、脇目を振らずに邁進することが、大成功を引き寄せるカギとなります。特定の人と深いおつきあいをする暗示も継続中。その人のアドバイスに耳を傾けると吉です。

【開運アクション】

「面倒だから、もういいや」と思ったときに、もうひと手間を。満足度が高くなります。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング  4位

仕事や勉強ばかりしていないで、大いに遊びなさい、と天の声。先週に続いてパーティーやイベント運が好調で、よい刺激を受けられそうだし、シングルの人にとっては出会いの好機が得られる暗示あり。身近な人から嬉しい誉め言葉を聞く可能性も。素直に受け取り、その長所に磨きをかけましょう。

【開運アクション】

考えが煮詰まったら、とにかく外へ出て歩きましょう。心身が気持ちよくほぐれます。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング  7位

引き続き、職場と学びの場で、ラッキーなことが待ち構えています。それに甘えず、目標を絞って精進すれば、自分でも驚くほどの結果を出すことができそう。変化を恐れないことも成功のカギ。予想外の出来事が起こったら、チャンスがきたと思って、果敢に行動してください。

【開運アクション】

引き出しの奥など、見えないところのお掃除を。嬉しい物が見つかるかも。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング  5位

仕事の契約や結婚の約束など、長期にわたる約束を交わすのによい運気が継続中。信頼に満ちたおつきあいに向けて、自分の気持ちを再確認しましょう。無理だと思ったら、勇気を出して身を引くことも開運のポイントです。人の集まる楽しい場で、予想外の嬉しい出会いに恵まれる可能性もありそう。

【開運アクション】

虫の声や雨の音など、自然界のサウンドに耳を澄ませて。心身が落ち着きます。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング  9位

パートナー運に異変あり。意外な人と急接近したり、親しい人との間に激震が走ったりするかも。それを災難と思うと、物事がややこしくなります。うまく利用するくらいのつもりで、前向きな対処をぜひ。職場や学びの場では、新たなやり方を進んで取り入れることが、福を招くコツとなりそう。

【開運アクション】

窓や網戸をキレイにしましょう。運気と住まいに明るさが加わります。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング  1位

引き続き、最良といえそうな運気に守られています。この運気の特徴は、ビッグチャンスがドカンと訪れるのではなく、小さなチャンスが頻繁にやってくること。ひとつずつをものにしていけば、最終的には大きな成功にたどりつけます。井戸端会議的なおしゃべりから、よい情報を得る可能性もありそう。

【開運アクション】

机まわりのプチ模様替えを。PCの壁紙を新しくするだけでもOK。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング  8位

金運が相変わらず好調。この傾向は来月いっぱい続くはずなので、その間に貯金を増やす努力をするといいかも。身近な人たちへのさりげない気配りと優しさが、運気上昇の後押しとなる暗示あり。親しくなるほどぞんざいになりがちなのが世の常ですが、今週はぜひ、きめこまやかな対応を。

【開運アクション】

喉をいたわってください。緑茶でうがいをするのもおすすめ。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング  2位

依然として好調な運気が継続中です。大きな目標の実現を目指すより、小さな目標をテンポよくクリアしていくよう心がけると、成果が明確になってモチベーションがアップするはず。身近な人から風変わりなプランが持ち込まれたら、前向きに検討すると吉。運気に新しい風を運んでくれそうです。

【開運アクション】

いつもより少し明るく、少し派手なファッションを心がけると、元気が出ます。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング  10位

金運が落ち着きを取り戻し、ホッとひと息。これまで取り組んできたことの成果が見えてくる時期でもあり、しみじみと達成感を噛みしめることができそう。職場で思わぬ行き違いや誤解が発生するかもしれませんが、腹を立ててはダメ。穏やかに対処すれば、災い転じて福となります。

【開運アクション】

気になりつつも放置していた場所のお掃除を。1か所だけでOKです。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 3位

エネルギーが有り余っている状態から、通常モードへと運勢が推移。しかし、持ち前の冷静沈着さには磨きがかかり、充実した運気が継続します。恋愛がらみでドカッとお金が出ていく暗示も。さしずめ旅行かお祝い? 悪いことではなさそうですが、無駄遣いは避けて、実りある使い方を。

【開運アクション】

食事のメインディッシュに魚介類を。毎日とはいいませんが、2日に1度を目標に。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング  12位

得体の知れぬイライラが消失して、霧が晴れたように気持ちがスッキリ。行動力が爆発的にアップするので、すぐさま飛び出したくなりますが、それは危険。運気はまだ若い芽のように繊細で傷つきやすい状態です。十分な安全確認を行い、慎重に物事を進めていきましょう。

【開運アクション】

週末はデート日和。コースとファッションをロマンチック系でまとめると吉。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング  6位

集団や社会の中でのオフィシャルな生活に目を向け、そこで実力や才能を発揮していく運気がしばらく続きます。素敵なチャンスが山ほど訪れますので、果敢に手を伸ばし、つかみとってください。一方で、少しばかり危険な恋が発生する暗示も。わりに合わない交際からは、勇気をもって撤退しましょう。

【開運アクション】

「すみません」と恐縮するより、「ありがとう」と感謝の言葉を。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー昭和オカルト回顧録】昭和の「ミイラ」ブームの根源的な謎

この連載の趣旨は、70年代の子どもたちの間で流行したオカルトネタをいまさらながら回顧してみることにあるのだが、なかでもすでにこちらの記憶が曖昧になっていて、かなりモヤモヤしてしまっているトピックにも焦点を当ててみたいと思っている。

「ムー」1980年11月号より。1979年創刊の同誌としてはほぼ初の「ミイラ特集」。エジプトをはじめ世界各国のミイラを詳細に解説。ミイラ総論ともいえる本格的な特集だ。

 

超能力やコックリさん、口裂け女など、僕ら世代がブーム生成のプロセスにリアルタイムに関わることのできた大ネタだけではなく、「あの頃、コレがやけに流行っていた……ような気がする」とか、「なんでアレがあんなに話題になってたんだろう?」とか、今思えばブームの実態も、そのきっかけもわからなくなっているような、でも、確かにあの頃の僕らはソレに夢中になってたよね、といようなボンヤリとしたネタを再検証してみたいのだ。

 

で、連載の企画段階からやってみたいと思っていたのが、僕ら世代の幼少期にあった(ような気がする)「ミイラブーム」(のようなもの)はいったいなんだったのか?……というモンダイの解明なのである。

 

これは同世代でなければピンとこないかも知れないし、同世代でも「ミイラブームなんてあったっけ?」と首をかしげるかも知れない。

 

しかし、僕は以前からずっと気になっていたのだ。僕ら世代がものごころつく70年代初頭からなかばあたりにかけて、なんだか知らないがやたらとメディア(本と雑誌とテレビ)にミイラ、及びそれに類するエジプトのアレコレが登場していなかったか?

 

特にミイラは本場(?)エジプトのミイラの実像からかけ離れ、「ミイラ男」などと称されるひとつの定番モンスター、あるいは妖怪的キャラとして扱われて、ありとあらゆる子ども向けテレビ番組に登場しまくっていたではないか。なんであんなことになっていたのか?……ということが、僕には長らく謎だったのである。

「いや、ありとあらゆる子ども番組にミイラが出てきた、といのは大げさだろ?」と、同世代の読者でさえ思うかもしれない。

 

しかし、これは単に大仰なレトリックではないのである。童心にかえってよく思い出していただきたい。きっとあなたは忘れているだけだ。我々が見ていたテレビ番組はミイラだらけだったはずなのだ。当時のテレビはミイラ、ミイラ、ミイラ……だったのである。すべてのテレビ局がミイラに占拠されているかのような状態だったのだ。ミイラが一度も出てこない子ども番組を探す方が大変なくらいなのだ!

 

……というのはさすがに言いすぎだが、しかし、そうも言いたくなるくらいにミイラは子ども文化にあれふれていた。

 

子ども番組を席巻していた「ミイラ男」

テレビで目にしたミイラのなかでも、僕の記憶に鮮烈に残っているのが、1972年に放映された特撮ドラマ『緊急指令10-4・10-10』のエピソード、「闇に動くミイラ」(第7話)に登場した「ミイラ男」である。5歳ごろの記憶だし、その後は見返してもいないので今見るとどうだか知らないが、とにかく超絶ホラーテイストの演出で、めちゃくちゃ怖かったのを覚えている。

 

同じように悪夢的な恐怖の記憶を刻みつけられたのが、再放送で見た『ウルトラマン』。「ミイラの叫び」と題された回に登場した「ミイラ人間」も、泣きたくなるくらいに怖かった。

 

当時、特に子ども向けの特撮番組では、こうした「ミイラ男」=生き返って動きまわる心霊的・妖怪的ミイラが続々と登場していたのだ。記憶に残っているものだけをランダムに書きだしてみると……

 

まずは「おまえら、どうかしてるだろ!」と制作陣に言いたくなるほどグロくて悪趣味な悪役ばかりが登場した『バロム・1』。片目がなく、肋骨が露出した「ミイラルゲ」というトラウマレベルのエグい怪人が登場した。『恐怖劇場アンバランス』の記念すべき初回放映も『木乃伊(みいら)の恋』。生き返った即身仏をめぐるブッ飛んだストーリーで、監督はなんと鈴木清順だ。『仮面ライダー』シリーズにもミイラが何度も登場するが、印象的なのは「生き返ったミイラ怪人エジプタス」だろう。「ヒカラビーノ」というヒドい名前のミイラ怪人も記憶に残っている。また、悪の組織が人間をミイラにしてしまう陰謀を企てる回もあった。さらに『ジャイアントロボ』の悪の幹部は「ミイラーマン」だし、『タイガーセブン』の悪の親玉はエジプトモチーフの「ギル太子」で、「ミイラ原人」を操る。『キカイダー01』にも「シャドウミイラ」が登場するし、『レインボーマン』にも「ミイラシスター」が登場する。そういや『魔人ハンターミツルギ』の「魔人サソリ」も即身仏のイメージだ。

 

あと、そうだ、マジで怖いシーンが目白押しだったドラマ版『悪魔くん』にも「ミイラの呪い」というエピソードがあった。不気味な巨大ミイラが直視できなかった記憶がある。巨大ミイラといえば、特撮ではなくアニメだが、『ガッチャマン』の「嵐を呼ぶミイラ巨人」も忘れがたい。

 

そう、アニメ方面も思い出してみると、まずは当時のミイラキャラとしてはソフビ人形の人気も非常に高かった『タイガーマスク』の「エジプトミイラ」(投げやりなネーミングである)。それから『妖怪人間ベム』にも「ミイラの沼」という陰惨なエピソードがあったし、かの『ゲゲゲの鬼太郎』のお父さんである「目玉おやじ」も、もともとは「ミイラ男」という設定である。

 

怖さ抑えめのギャグ的作品におても、『怪物くん』にはヌボーッとした「ミイラ男」が登場するし、『ぐるぐるメダマン』の仲間にもデップリ太った「ミイラ男」がいる。さらには米国産ギャグアニメ『ドボチョン一家』にも広川太一郎が声をアテた「ミイラ男」がレギュラーで出演していたし、それからそれから……

 

いや、「もういいよっ!」と言われそうなのでやめるが、とにかく列挙しているとキリがない。

 

というわけで、今回のコラムはなんだか単に「70年代懐かし子ども番組」の羅列みたいになってしまったが、次回以降、なぜこうまでミイラが当時の子ども文化を支配していたのかについて、我々世代が生まれる以前、60年代初頭にまでさかのぼって検証してみたい。

 

子ども文化におけるひとつのボンヤリとした傾向にも、たいていは発端となる文化的背景というものが存在するものなのである。この、あったのかなかったのかさえよくわらかないボンヤリとした「ミイラブーム」(のようなもの)も、かなりハッキリとした2つの要因から派生したものなのだ。

『緊急指令10-4・10-10(テンフォーテンテン)』。1972年に放映された円谷プロ製作のドラマ。無線愛好家たちのチーム(当時はCB無線が大ブームだった)がさまざまな怪事件を独自に捜査する操作する、という内容。『怪奇大作戦』のジュニア版という感じだった。

 

初見健一「昭和こどもオカルト回顧録」

◆第14回 ファンシーな80年代への移行期に登場した「脱法コックリさん」

◆第13回 無害で安全な降霊術? キューピッドさんの謎

◆第12回 エンゼルさん、キューピッドさん、星の王子さま……「脱法コックリさん」の顛末

◆第11回 爆発的ブームとなった「コックリさん」

◆第10回 異才シェイヴァーの見たレムリアとアトランティスの夢

◆第9回 地底人の「恐怖」の源泉「シェイヴァー・ミステリー」

◆第8回 ノンフィクション「地球空洞説」の系譜

◆第7回 ウルトラマンからスノーデンへ!忍び寄る「地底」世界

◆第6回 謎のオカルトグッズ「ミステリーファインダー」

◆第5回 東村山水道局の「ダウジング事件」

◆第4回 僕らのオカルト感性を覚醒させた「ダウジング」

◆第3回 70年代「こどもオカルト」の源流をめぐって

◆第2回 消えてしまった僕らの四次元2

◆第1回 消えてしまった僕らの四次元1

 

関連リンク

初見健一「東京レトロスペクティブ」

 

文=初見健一

 

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【ムー究極の食】閲覧注意! 来ちゃうのか? まさかの「G」食時代(1)/グルメの錬金術師

ネットを見ていて、思わず声が出た。

ブラジルの大学で作られたゴキブリパンには、乾燥させたゴキブリが練り込まれる。

 

「焼くなよ、そんなもん!」

 

ゴキブリパンである。リオグランデ連邦大学で食品工学を専攻する女子大生、アンドレッサ・ルーカスとローレン・ミーガンの2人が、ゴキブリを乾燥させて粉末にし、パン生地に練り込んで焼いたのだ。

 

昆虫食を最初に食べてから、7~8年になる。ミルワーム、セミ、コオロギ、バッタ。マダガスカルゴキブリをマダゴキと略し、タガメの入った酒を洋ナシのにおいみたいだと飲む。

 

正直、飽きた。

 

最初はもの珍しさ、あるいは小さな冒険、度胸試し。でも歯に挟まるんだ、脚が。食べた後、歯に何か挟まっているなあとつまみ出したらゴキブリの脚だったこともある。

 

それに今や高田馬場のカフェ『米とサーカス』が昆虫食を常時出し、テレビ局のイベントでコオロギ入りのラーメンに列ができ、アマゾンでは食用コオロギの粉末が売られている。珍しくもなんともない。

 

国連食糧農業機関によれば、現在、人間が食べている昆虫は1990種類(!)。たまたま日本人が食べない、白人が食べない、それだけに過ぎず、世界の大半からすれば、「虫を食べないの? なんで?」なわけだ。

 

仕事で一緒になった中国人カメラマンに昆虫食のことを聞いたら、

 

「セミ食べますよ、おいしいよ、フライパンでチャーして塩コショウ、晩ごはんにうれしい」

 

中国じゃスーパーでパックに入って売られているんだそうですよ、セミ。

 

そんなものを奇食怪食扱いするなんて、アメリカ人が日本人に、おまえらフグ食べるんだな、毒あるのに食べるんだな、と好奇心ミチミチで訊くのと同じで、ただの田舎者だ。

 

かといって昆虫食を愛する人たちのように、まるで鮎の解禁のように夏のセミを楽しみに待つという情熱はない。たしかにセミは甘エビの頭みたいでおいしい。昆虫の中で、私が食べていいと思うのはセミとイナゴぐらいだ。しかしだからといって、夏を楽しみにするほどおいしいかといえば、私は甘エビが好き。

 

昆虫食は未来の食糧なのだという。

 

現在の世界人口は約76億人。2050年には90~98億人になるとみられている。人口が増えれば、それだけ食料の需要は高まる。しかし地球上の耕地面積が決まっている以上、耕地が人口増加に見合っただけ増えるとは考えにくい。やがて全世界で食糧供給が不足し、未曽有の食糧危機が訪れる。

 

その危機を乗り切る方法は、現在の家畜よりも高効率で繁殖し、栄養価が互角かそれ以上の畜産物が必要だろう。その筆頭が昆虫だという。未来には手ごろなタンパク源として昆虫が養殖され、肉や魚の代わりに日常的に食べられるようになるはずだ……。

 

2013年5月13日、国連食糧農業機関は昆虫の食糧化に関する報告書を公表した。それによると昆虫は<偏在性、餌料変換率[feed conversion rate]が>が高く、<生活環中に環境に与える被害が少ない生物>なのだそうだ。そして<たん白質及び良質の脂肪を多く含み、カルシウム、鉄分及び亜鉛の量>が豊富で、栄養価が高い。養殖方法によって食用としての衛生管理は可能とのこと。

 

……「生活環境に与える被害が少ない」って、わかりますけどね、言いたいことは。でもね、ゴキブリ一匹に悲鳴を上げて逃げ出す人たちにそれを食べさせる?

 

それに食糧危機って本当に来るのか? もし本当に食糧危機が近いのなら、農作物の輸入自由化反対どころの騒ぎじゃなくて、農業の法人化を認めるとか漁協や農協の利権を解体するとか、虫を食べる前にやることが山積みなのに、その気配はまったくない。

 

石油と同じではないのか。毎年毎年、石油は30年後に枯渇する。なぜいつまでも枯渇しないかといえば、技術革新が深海の油田開発を可能にしたから。今後、技術さえできれば、石油はほぼ無限に採掘可能らしい。食料もまたそうではないのか?

 

農林水産省大臣官房食料安全保障課の『2050年における世界の食料需給見通し』によれば、92億人を養うためには、食料生産全体を1.55倍引き上げる必要があり、特に穀物は2倍の生産量が必要になる。

 

これを可能にするのが化学肥料だ。

 

19世紀から20世紀にかけて16億人から60億人まで世界の人口は増加した。ほぼ4倍である。にもかかわらず世界的な食糧危機は起きていない。なぜかといえば、穀物生産量の増加が人口増加を常に上回ったからだ。その秘密が化学肥料なのだ。収穫量が横ばいのアフリカや人口の急激増が見込まれる中国・インドで、化学肥料の利用が進めば、生産量は飛躍的に増加する。当面、食糧が不足する心配はない。

 

エコロジーだの有機農法だのが一面的で情緒的だと思うのは、こういうシンプルな事実を知った時である。科学って素晴らしい。

 

だから今後、昆虫を食糧生産に利用するとしても、せいぜい牛豚ニワトリの飼料に配合する程度で、人間が食べる必要はないのだ。

 

高栄養のゴキブリパン

ブラジル人の学生は、なぜゴキブリパンを作ろうと思ったのか?

 

報道によれば、ゴキブリが高蛋白源(自重の70%を占める)で9種類の必須アミノ酸のうち8種類を含み、オメガ3やオメガ9など高品質の脂肪酸も有しているからだという。そしてゴキブリ粉末を小麦に対して約10%加えることで、パンのタンパク質含有量を1.5倍にすることができたそうである。

 

養殖面積が小さくエネルギー効率のいい昆虫の食用化を考えることは、食糧危機に対しての備えとして重要だという。

 

それなりのインテリがこうした考えだとすると、貧乏人に虫を食べさせるためにありもしない食糧危機が来るんじゃないかと疑ってしまう。諸星大二郎のマンガ『食事の時間』は、貧乏人にゴミを消化できる細菌を植え付け、金持ちは食事を楽しみ、貧乏人はゴミを食べるという未来の話だった。そしてゴミの次は糞尿を食べさせようし、そのために作られた人工細菌が暴走する。

 

シャーデンフロイデ、ドイツ語で他人を貶めることで感じる快感。他人の不幸は蜜の味だ。

 

昆虫食に対する愛は私にはないが、昆虫食が未来の食としてあり得るか否かを検証したいという好奇心と義務感はある。

 

10%程度なら小麦粉に入れても味は変わらないのだそうだ。

 

……信用ならない。高蛋白質ということは強力にダシが強いということだ。そんなものを混ぜて味が変わらない? ウソをつけ。パンにかつお節を混ぜるようなものではないか。それに私が昆虫食を好きになれないのは、独特の臭いがあるからだ。牛肉には牛肉の、魚には魚の臭いがある。昆虫にもある。虫かごの臭いだ。カブトムシやスズムシを飼うときにただようあの臭いを、おいしそうだとは私は思えない。ゴキブリにあの臭いがない? 信じられない。

 

ゴキブリパン。それは本当に未来を予感させる、おいしいパンなのか? ブラジルの女学生たちは新しい食の可能性を拓いたのか?

 

私はうれしくなる。シャーデンフロイデとは別の感情、他人が正義と信じることを突き崩すことで感じる感情を何と呼べばいいのか。

 

さあ、ゴキブリパンを焼くぞ!

ゴキブリパンを食べる開発者の女学生(YouTubeより)。

*次回は9月7日公開です。

 

文=川口友万

 

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【ムー怪談】広島県宮島市の怪異――二度来る僧侶

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」(隔週水曜日更新)!連載第34回も、ちょっと怖い妖怪談から、広島県の宮島に伝わる怪異を補遺々々します。

高僧の不思議な体験

どんなに偉業を成した人でも、どんなに優しい心をもつ人でも、人は人であるかぎり、欲を捨てきれません。その欲心が醜いものであればあるほど、人はそれを隠し、表に出さないようにするもの。

 

ですが、どんなに隠しても、その心はだれかに見られてしまっているかもしれない、今回はそういうお話です。
舞台は広島県の宮島。ここには浄土宗の寺院、光明院があります。

 

その開基である以八(いはち)上人は、実に不思議で怖い体験をされているのです。

 

村上辰午郎「厳島に関する事」 『旅と伝説』通巻十六号から、そんな1話をご紹介いたします。

 

以八上人が行脚で山へ入ったときのことでした。そろそろ陽も暮れてきたので、一宿を乞おうと一軒の家をたずねました。

 

ところがその家は今、とても大変なときでした。たった今、この主人の妻が亡くなってしまったのです。

 

それでも主人は断ることなく、「このような所でもよろしいならば」と受け入れてくれました。

 

主人はこれから、山ひとつ向こうにあるお寺に行かねばなりません。妻の死を伝え、葬儀をしてもらわねばならないのです。迎えに行っている間、妻のことを守って留守をお願いできませんかと、逆に頼まれてしまいました。

 

「たやすいことです」と留守を引き受けた以八上人は、主人が出ている間、妻の死体の枕元に座って読経をしていました。

 

どれくらいたったころでしょうか。家に、ひとりの僧が入ってきました。

 

この僧、以八上人の目の前で、鳥肌の立つような不気味な行為をはたらいたのです。

 

異様な光景

僧は妻の死体に近寄りますと、何を考えてか、その衣をはぎ取りはじめました。そしてその死体の顔を、べろべろと舐めだしたのです。

 

なんと異様な光景でしょう。

 

幾度も死体の顔を舐めた僧は、そのまま家を出ていってしまいました。

 

今の光景はなんだったのだろう……不思議に思っていますと、主人が僧を連れて帰ってきました。

 

なんと主人が連れてきた僧は、先ほど来た死体の顔を舐めていった者と同じ人物でした。

 

これも何かの縁です。以八上人は妻の葬儀が終わるまでこの家に滞在させてもらい、後に山の向こうにあるという寺へ向かいました。

 

着いた寺は、本堂がぼろぼろでした。

 

怪異の真相

妻の葬儀をとりおこなった僧に会いますと、このようにたずねました。

 

「あなたは先日、死人が出たと報せを受けたとき、何かを心に思ったでしょう?」

 

そんなことはないと否認するので、あの晩に見た不思議な光景について話しますと、相手の僧は顔を真っ赤にし、「まことに恥ずかしいことです」と真実を語りました。

 

死人が出たという報せを主人から受けたとき、僧はこう思ってしまったそうなのです。

 

「ああ、これで本堂を修繕するお金が入る」と。

 

きっと、そんな欲が生まれてしまったため、あのような異様な光景を見せてしまったのでしょう。

 

この一件から、以八上人は大きな寺を建てることは欲心の基であると悟り、厳島へ来ると小さな庵に住みました。それが後の光明院であるということです。

 

文・絵=黒史郎

 

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【ムー怪談】宿の怪異――壁の染みの大坊主小坊主

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」(隔週水曜日更新)!連載第35回は、大好評「ちょっと怖い妖怪談」第3弾、旅先の宿での恐怖談から補遺々々します。

旅は憂いもの怖いもの?

恋人との初めての旅行で、あなたはとても浮かれていました。

 

チェックインの手続きを済ませると、ホテルマンがあなたたちの荷物を持って部屋へと案内してくれます。

 

「東京からですか?」「好天に恵まれてなによりですね」「山菜がとても美味しいんですよ」

 

とてもよく喋る、人の好さそうなホテルマンです。

 

ところが――予約した部屋の前に立つと、ホテルマンは急に何も喋らなくなりました。無言でカードキーを通すと、室内の様子をうかがいながら、なぜか恐々とドアを開きます。

 

恋人は「わあっ」と感動の声をもらしました。とても広く、きれいな部屋です。恋人は窓際にかけ寄ります。そこからは新緑のまぶしい山々が見えるのです。

 

「それではごゆっくり」

 

一瞬だけあなたに憐れむような視線を投げかけると、ホテルマンは足早に部屋を出ていきました。

 

そんなホテルマンの態度が気になりつつ、あなたは部屋の中を見て回ります。大きなベッド。広いバスルーム。外国の高級ホテル並みです。こんな素敵な部屋に、まさかあんな〝格安〟で泊れるなんて夢のようです。

 

あなたの目は、壁に掛けられている額縁で止まります。そこには花の絵が飾られています。

 

ここであなたは、違和感を覚えます。この絵の存在が、どうも不自然に思えてなりません。

 

なんの変哲もない普通の絵なのに、そこから何かが放たれているように感じるのです。

 

恐る恐る手を伸ばし、壁から額縁をはずしてみます。

 

――あなたは凍りつきました。

 

壁に、何かが飛び散ったような茶色い跡があります。

 

そしてそこには、黄ばんだお札がべったりと貼られていたのです。

 

……こんな話を耳にしたことはありませんか?

 

ホテルの怪談ではよくあるシチュエーションです。この類の話のすべてが実話なのかはわかりませんが、過去に〝何かがあった部屋〟というのは間違いなく実在しています。

 

もし、たまたまそんな部屋を引き当ててしまったら、せっかくの楽しい旅の思い出も台無しです。

 

今回ご紹介するのは、ある宿で起こった、ちょっと怖い出来事です。

 

ある旅の一座の恐怖体験

静岡県の韮山町にある宿で、巡業中の旅の一座が泊ることになりました。

 

部屋の振り分けは、1階は衣装屋がひとり、2階の2部屋は頭取やお囃子などの4人でした。

 

衣装屋の泊まる1階の部屋だけ、なぜか陰気な雰囲気に満ちており、壁には気味の悪い雨染みがあります。その染みは、大坊主と小坊主の形をしていました。

 

染みのことを女中に聞くと、壁紙を貼っても、同じような染みが滲みでてくるのだといいます。

 

衣装屋は「嫌だなあ」と思いましたが、その部屋で寝るしかありませんでした。

 

真夜中のことです。

 

大慌てで2階の部屋に飛び込んでくる者がありました。

 

1階の部屋で寝ていた衣装屋です。

 

どうしたのかと皆が尋ねますと、次のような話をしたのです。

 

眠っていると、閉めたはずの表の格子戸を開く音がしました。

 

すると今度は、手をはたいて砂を払っているような、さらさらという音が聞こえてきます。

 

布団の中でゾッとしていますと、壁の染みの大坊主と小坊主が、ふらふらと抜けでてきました。

 

そんな光景を見てしまった衣装屋はたまらなくなって、部屋を飛びだしたのです。

 

あの部屋には怖くて戻れないから、今夜はこの部屋で寝かしてくれと衣装屋は頼みました。

 

怪異への反撃なるか

衣装屋の話をまるで信じなかったのは、亀さんというお囃子担当の方でした。

 

この方、体重は20貫と大柄で、背中一面に入れ墨のある、なかなか迫力のある人物です。

 

「そんなバカげたことがあるもんか」と衣装屋を脇に寝かせ、自身も腹這いになってウトウトとしておりました。すると――。

 

「手を引っ張るぞ、手を引っ張るぞ

 

耳元で何者かの声が聞こえてきます。そこで亀さんは、「ようし、引っ張ってみろ! てめえのツラを見てやる!」と、力んで返しました。

 

次の瞬間です。

 

亀さんの身体がズルッと、床の間のほうへと引きずられていきました。

 

さすがの亀さんもこれには肝を冷やし、根を上げてしまいました。

 

後に亀さんは、これほど怖かったことはないと語ったそうです。

 

壁の中から出てきた坊主たちは何者なのでしょうか。

 

この宿で、過去に何かがあったのでしょうか。

 

壁の染みは、本当にただの雨染みだったのでしょうか……。

 

文・絵=黒史郎

 

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パルコミュージアムで「ムー展」開催! 「月刊ムー」40年の軌跡と未来を目撃せよ!

「月刊ムー」。言わずと知れた世界の謎と不思議に挑戦する月刊誌です。

 

 

「ムー40周年」が、池袋パルコで始動!

1979年の10月9日に創刊された「ムー」は、今年、2018年に39周年、そして来年の2019年には40周年を迎えます。この大きな節目となるアニバーサリーイヤーを目前に、「ムー」の軌跡を一挙に体験できるイベントが、10月12日から東京・池袋のパルコミュージアムで開催されます。

 

会場では、創刊号から現在まで、時代を彩った誌面を通じて雑誌としての「ムー」史を追体験できるとともに、「ムー」が挑んだ〝世界の謎そのもの〟も展示。さらに、世界的超能力者が曲げたスプーン、北米の大型獣人の痕跡、インドの聖人にまつわる神聖物などを通じて、「ムー」の世界を立体的に堪能できるはず。

 

会場ひとつ下の階、6階の「カフェ ・アドレス」では、「ムー展」にちなんだ特別メニューが展開されるので、ご来場の際はそちらにもぜひ足を運んでみてはどうでしょう。

 

 


「創刊40周年記念 ムー展」

開催日:2018年10月12日(金)~29日(月)
開場時間:10:00~21:00 *最終日は18:00閉場 *入場は閉場の30分前まで
会場:池袋パルコ本館7階「PARCO MUSEUM」
入場料:一般700円、学生600円、小学生以下無料

*「ムー」特派記者カードをお持ちのご本人様は入場無料!(他割引サービスとの併用不可)

 

主催:パルコ 監修協力:学研プラス 企画制作:松竹

【週間ムー占い】6位は金星が「驚き」を運ぶ! 9位は「出世街道」をばく進? 9月3日~9日の運勢&開運ヒント

9月が始まりました。今年はサンマが久々の豊漁とのことで、「食欲の秋」の柱になりそうですね。さて、そんな楽しみな9月、美しくスタートさせるには、スピリチュアルなメッセージに耳を傾けるのもひとつの手。というわけで、今週もスーパーミステリーマガジン「ムー」の占いをチェックしていきましょう!

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング  9位

目上の人のサポートを得て、念願の夢に近づくか、出世街道をばく進しそう。自分のことだけでなく、まわりの利益にも配慮すれば、運気がいっそうグレードアップ。問題があるとしたら、感情の不安定さ。とはいえ、数日もすれば平常に戻るはずなので、それまでは自分を上手にお守りしてください。

【開運アクション】

笑える漫画、映画、落語などを大いに楽しみましょう。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング  5位

私生活や仕事のパートナーから、ふんわりとした優しさをもらえそう。実務面ではアテにならない感じですが、忙しくてカリカリしがちなあなたを和ませてくれるはず。自分を追い込むなかで活路を見いだす運気ではあるものの、気持ちの余裕は大切。しっかり休んで英気を養うと吉です。

【開運アクション】

食べすぎたな、と思ったら、夕食を1回抜くか、ごく軽めにするのがおすすめ。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング  11位

よくも悪くも、ひとつのことに深くのめり込みやすい運気。その対象が仕事や学業ならば何の問題もありませんが、交際相手の浮気チェックや、だれかへの恨み辛みにとらわれると、心の闇にハマるので気をつけて。メンタルなパワーが増大することは間違いないので、よい方向へ生かしてください。

【開運アクション】

いいそびれたことは、たとえ半日遅れでもいいから、きちんと伝えるほうが吉。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング  3位

引き続き、パートナー運が好調。本気のおつきあいを求めている人には、チャンスがたくさん訪れるはずなので、ひとつでいいからつかまえて。交際中の人にとっては、結婚に向けて話を進めるにもいい時期。ただ、どちらの場合も意気込みすぎると失速します。肩の力を抜いて事に当たりましょう。

【開運アクション】

字を書くときは、ゆっくりと丁寧に。それだけで気持ちが静まります。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング  8位

あなたらしい魅力に知性が加わり、出会いのチャンスを引き寄せます。ですが、一気に燃えあがると後悔する可能性があるので、様子を見ながらそろりそろりと。一方で、仕事がやたらと忙しくなりそうな気配も。がんばるほど評価は上がりますが、オーバーワークにならないよう調整して。

【開運アクション】

困っている人に手を差し伸べましょう。見えない世界からお礼が届きます。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング  10位

公私ともに、パートナーとの関係はとても良好ですが、相手の視点が少々現実離れしやすい傾向あり。大事な場面がきたら、相手の意見は参考程度にして、自分で決断を下すほうがよさそう。集団の中で、いっぷう変わったお役目を負うことも。それがブレイクスルーのきっかけとなるかもしれません。

【開運アクション】

いつもより少しだけ速度を上げて、大股で歩きましょう。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング  6位

守護星である金星が最後の輝きを放ち、驚きの出来事や思わぬ出会いを運んでくれそう。突如として恋に落ち、恋に溺れる可能性もありますが、長続きするかどうかは神のみぞ知る……。金運は上々ながら、うっかり散財してしまう危険が同居。財布の紐を意識的に締めれば、蓄えが増えるはずです。

【開運アクション】

ソフトな色をファッションに取り入れると、運気がいっそう華やかに。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング  2位

絶好長期の締めくくりに向けて、運気が拡大中。このビッグウェーブをつかむコツは、まだ見ぬ結果を案ずるより、今このときを最大限に充実させること。身近な人たちとの連携も重要なポイントとなります。隠れたところに味方がいる暗示も。来週以降はさらに運気が盛り上がりますので、心の準備を。

【開運アクション】

大接近中の火星を愛でましょう。健全な闘志をもらうことができます。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング  7位

交際中の、もしくは密かに心を寄せる相手がらみで、けっこうな出費があるかも。それが起爆剤となって関係が深まる可能性はありますが、お財布に負担をかけすぎないよう、くれぐれもご用心。働き方に関することで、よい変化が起こる暗示も。これまで努力してきた人は、大いに報われます。

【開運アクション】

家族などの身近な相手に優しいねぎらいの言葉をかけましょう。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 1位

恐ろしいほどの意欲とバイタリティーに恵まれそう。それを全開にすると周囲が引きますので、小出しして、長く細く維持するほうが得策です。何事も、自分ひとりでどうにかできてしまいますが、味方もたくさんいることだし、チームで取り組むと吉。恋愛では、風変わりな相手とご縁があるかも。

【開運アクション】

ロマネスコ、ストロベリートマト、ビーツなど、珍しい西洋野菜を召し上がれ。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング  12位

引き続き、内なる嵐が吹き荒れそうな気配ですが、その力をプラスに活用できれば、莫大なエネルギーが手に入ります。怒りを意欲に、不安を慎重さに転換するなら、逆転満塁ホームランも夢ではありません。集団内で重要なポジションにつく可能性も。実力を発揮するチャンスです。

【開運アクション】

身近な人たちとのおしゃべりにツキあり。心が慰められるうえ、よい情報が得られます。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング  4位

引き続き、友人や知人から面白いプランが持ち込まれそう。でも、実現を目指すには内容がフワフワしすぎているので、しっかりと詰め直す必要があるかも。具体化の上手な人を見つけて、サポートしてもらうと吉です。仲間だと思っていた人に恋愛感情を抱く可能性あり。いろいろと楽しみな週です。

【開運アクション】

いうべきことはビシッと。穏やかな態度で話せば、受け入れてもらえます。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー驚異の新事実】ゲノム解析で判明!! タコは地球外生命体だった!!

「タコは宇宙から飛来した生物かもしれない」

2018年5月、この驚きの学説を学術誌「Progress in Biophysics and Molecular Biology」に発表したのは、世界各国から集まった33名の研究者グループである。

 

確かにタコのルックスは、エイリアンそのものである。火星人が、昔からタコのお化けのように描かれてきた事実もある。日本人なら、その味や肉質が、ほかの生物と大きく異なっているのもよく知っているだろう。もちろん、学術誌に論文として発表される以上、見かけで議論しているわけではない。それなりに科学的な根拠があるのだ。

 

今から、約5億4100万年前、古生代カンブリア紀の始まりに、生物は爆発的進化を遂げた。短い期間に、現在見られるほとんどの生物種が現れ、カンブリア大爆発と呼ばれている。

 

生物の起源が宇宙にあると考える説をパンスペルミア仮説と呼ぶが、このカンブリア大爆発自体が、生物が宇宙からもたらされた証拠であり、パンスペルミア仮説の証拠だとする科学者も多い。

 

タコは、分類上は、イカやオウムガイとともに頭足類(軟体動物門頭足綱)に属している。頭足類の祖先が出現したのもカンブリア紀とされているが、後の中生代にアンモナイト類が大繁栄したことで知られている。

 

初期の頭足類は、現在のオウムガイに近い硬い殻を持った生物だったが、殻を持たない、現在見られるような複雑な形態を持ったタコの祖先は、およそ2億7000万年前に突然現れたらしい。

 

研究発表によると、タコの複雑さは、オウムガイの祖先などと比べ際立っていて、はるか未来の生物の特徴を突然借りてきたように見えるという。

遺伝子レベルで違うタコ

2015年8月、最新のゲノム解析で意外な事実が判明していた。なんと、タコの遺伝子は人間よりも複雑だったのだ。

 

タコのゲノム解析は、シカゴ大学、カリフォルニア大学バークレー校、ハイデルベルグ大学、沖縄科学技術大学院大学により行われた国際研究である。

 

12種類の異なるタコから採集した組織で解析が行われた。タコのゲノム自体は27億対で、ヒトの31億対よりわずかに少ない。ところが、タコのたんぱく質をコードする遺伝子は3万3000あり、ヒトの2万5000をはるかに上回る数字だった。

 

神経細胞ニューロンの発現とニューロン間の短時間の相互作用を制御するプロトカドヘリン遺伝子クラスターの数に至っては168も存在し、哺乳類の約2倍だという。このため、タコは体の大きさに対し比較的大きな脳と多くの神経細胞を持っていたのだ。

 

しかも、タコの神経細胞の3分の2は、触手の部分に存在する。これはそれぞれの触手が独立した制御コンピューターを持つようなもので、それぞれの触手で同時に複数の異なる作業ができる。

 

動物の胚の発生初期に体節の構造を決定する遺伝子は「ホメオティック遺伝子」と呼ばれ、通常の動物であれば、ゲノム上でクラスターを形成し、まとまって存在する。しかし、タコでは、クラスターを形成せずにバラバラで存在するという。

 

たんぱく質ドメインのスーパーファミリーのひとつで、DNAに結合する性質を持つジンクフィンガーの転写因子の発達に関与する遺伝子ファミリーも、タコでは1800存在した。これは知られている動物の中で、2番目に大きな値だという。

 

また、タコは数百単位の特有の遺伝子を持っていることもわかった。

 

特有の遺伝子が多いということは、当然、ほかの動物とかけ離れているということである。この特有の遺伝子群が、神経伝達や吸盤などタコの独特の組織の発現で重要な働きをしているという。

 

研究グループは、タコの体表の色や質感の制御にかかわるたんぱく質をコードする6つの遺伝子も同定した。これらの遺伝子のおかげで、タコは非常に高い擬態能力を備えていたのだ。

 

さらにタコのゲノムには、ゲノム上の位置を転移可能な遺伝子「トランスポゾン」が数多く存在し、きわめて複雑なゲノム構造を持っていた。

 

このようにタコのゲノム構造は、ほかの動物とあまりにもかけ離れていたのである。

 

この結果には、ゲノム解析を行った研究グループが一番驚いたようで、「エイリアンのようなゲノム配列を記述したのは、私たちが初めてです」とのコメントを発表している。

 

なぜタコは、体の機能や能力がほかの動物とかけ離れているのか?

 

この事実を説明する最も可能性のある仮説が、イカ・タコ類として同一グループにまとまった遺伝子が、凍結保存されて宇宙からもたらせられた可能性である。

(ムー2018年9月号 「タコは地球外生命体だった!!」より抜粋)

 

文=権藤正勝

 

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【ムー古代の予言】精霊カチーナは異星人か? 古代ホピ神話と終末予言の謎

アメリカ合衆国南西部の名高い景勝地グランドキャニオンのすぐ東側に、アリゾナ、ニューメキシコ、ユタ、コロラドの4州境が合流することから“フォーコーナーズ(4州境合流点)”と命名された地点がある。

その座標地点に建造された円形の金属床面には、「神の下、自由を享けて、4州ここに集う」と英語で記され、その中央の白い円形の陶製銘板には、十字が彫り込まれて4州それぞれの方角がひと目でわかるようになっている。

フォーコーナーズの4州境界合流点の標識。手前がアリゾナ州、右側はニューメキシコ州、左側がユタ州、向こう側がコロラド州。

 

このフォーコーナーズ付近に広がるのが、西部劇映画でおなじみの先住民インディアン、アパッチ族の同族とされるナバホ族が居住する特別居留地の“ナバホ国ネーション家”だ。

 

さらにそのナバホ国家にぐるりと囲まれるようにして存在するのが、“ホピランド”(ホピ国ネーション家とも。ホピ語では“ションオポビ”)と呼ばれる土地で、アメリカ最古の先住民を自称するホピ族の人たちが、3つのメサ(平頂丘)上にそれぞれ、オライビ村など3つの小さなコミュニティを形成して、独特の“カチーナ”信仰を守りながら平和につましく暮らしている。

 

ヨーロッパから白人たちが押し寄せる大航海時代(15〜17世紀)のはるか以前から、南北アメリカ大陸最初の先住民として住んでいたインディアン(北米)ないしインディオ(中南米)と総称される諸部族の中でも、このホピ族は際立ってユニークな存在だ。

 

彼らの族長と長老たちが先祖代々口伝口承してきた、その発祥を辿れば恐らく有史前にまで遡れる神話伝説に基づく主張は、近現代に発展した欧米アカデミズムにおける人類学や歴史学の専門家たちが組み立てた通説や定説とは真っ向から対立する。

メサ(平頂丘)上にあるホピ族の集落近景。

 

たとえば、われわれが学校で教えられてきた最有力とされる定説では、シベリアとアラスカの間に横たわるベーリング海峡が、1万数千年前の最終氷河期には凍結して陸橋化していたおかげで、アジアの極東付近に住むわれわれ黄色人種の祖先たちがその陸橋を渡ってまだ無人の地だったアメリカ大陸に進出し、最初の先住民として南米の最南端まで到達したとされる。

 

だが、現代ホピ族の大長老オズワルド・“ホワイトベア”・フレデリック(1905〜1996年)によれば、彼らが畏怖と尊敬を込めて“ヒサツェノム(太古の御方かた々がた)”と呼ぶ遠い祖先の時代から、代々の長老たちが語り継いできた古代ホピ神話は、それとはまったく真逆の説を主張する――

 

「われわれホピ族の祖先たちは、アジアからベーリング海峡を経由して北米大陸を南下し、現在のアリゾナ州内に定着したのではない。真実はそれとはまったく逆だった。

 

遙かな遠い昔、現在の時の測り方に換算すれば、およそ8万年の太古の時代に“カッスカラ”という超古代文明大陸が天変地異に見舞われて、今では太平洋と呼ばれる大海のど真ん中に沈んだ。

 

だが、カッスカラ大陸が沈む直前、大船や“空パトゥーボタ飛ぶ楯”という飛行装置で脱出した祖先たちは、沈む故郷と入れ替わって新たに出現した現在の南米大陸に辿り着いた。

 

それから長い時をかけて陸地を北上しながら、しだいに中米と北米の各地に分散しながら拡散し、最終的にホピ族直系の祖先たちは、アリゾナのこの付近に安住の地をやっと見出したのだ!」

現代ホピ族の大長老オズワルド・"ホワイトベア"・フレデリック(左)とナオミ夫人。

 

〝聖なる古代予言〟の大いなる謎

さらに古代ホピ神話は、ホピ族が先祖代々崇めてきた神秘的な超自然生物“カチーナ”の話を抜きには決して語れない。

 

大長老ホワイトベアの主張によれば、カチーナは空想上の神話動物ではなく、あくまでも実在する生身の天上生物だという。

 

カチーナはまた、人間が太古の昔から何度も文明を興しては、繁栄と堕落と破滅を繰り返すのを見守りつづけてきた生物で、ときには陰ながら人間の営みを手助けしてくれる存在でもあるという。

 

さらにホピ族は遠い祖先の時代から、人類文明の興亡に関する“聖なる古代予言”を、途絶えぬように代々大切に守りつづけてきた。

ホピ族は独特の"カチーナ"信仰を守り暮らす。写真はホピ神話の物語を忠実に再現したカチーナダンス。

 

その古代予言によれば、次にまたこの世界が終わる“大いなる浄めの日”が訪れる直前には、この世界が創造され、新たな歴史が始まるのを見届けるとともに再来を約束して去った“消えた真のパハーナ”が、再び降臨するという。

 

ホピ語でパハーナは「白い兄」(白人)の意味だが、“真のパハーナ”は人のことではなく“白く輝く神”を意味するという。

 

はたしてこれらは、いったい何を表しているのか?

(ムー2018年9月号 総力特集「ホピの終末預言と失われたムー大陸の謎」プロローグより抜粋)

 

文=南山宏

 

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【ムー昭和オカルト回顧録】ファンシーな80年代への移行期に登場した「脱法コックリさん」

前回までに解説したようなプロセスで、「コックリさん禁止令下」の70年代オカルト女子たちが、「法の目」をくぐるための「女子的降霊術」である「キューピッドさん」を開発すると、次々に類似の女の子専用「脱法コックリさん」が誕生しはじめた。

『キューピッドさんの秘密』に付録として折り込まれていた「フラワーさん」用の「文字盤」。霊ではなく、「お花の妖精」(笑)を呼び出して行う占いで、主に低学年女子に人気が高かった

 

前回も紹介した『キューピッドさんの秘密』によると、「キューピッドさん」は東京近郊で開発され、当初は関東地方を中心に普及していったものなのだそうだ。

 

一方、同時期の関西で流行していたのが、こちらも高い知名度を誇る「エンゼルさん」である。10円玉を使用する「エンゼルさん」はほとんど「コックリさん」と同様の方式だが、「文字盤」が多少アレンジされている。鳥居の代わりにひとつの円を配置し、ひらがなの50音表の代わりにアルファベットを使用する。つまりは、ローマ字でコミュニケートする「コックリさん」だ。

 

これが関西発祥の儀式だということを僕はまったく知らなかったが、ウチのクラスでは「キューピッドさん」流行とほぼ同時期に「エンゼルさん」もポピュラーなものになっていた。やはり誕生からほどなくして全国レベルで普及したのだろう。

 

続いて、用紙を縁取るような形で50音を配置した独特な「文字盤」を使用する「星の王子さま」も流行。さらには鳥居の代わりに花の絵を描く「フラワーさん」も普及した。

 

おそらくこのあたりまでが、僕ら世代の多くがリアルタイムで体験した「脱法コックリさん」だと思う。ちょっと補足すると、「キューピッドさん」と「コックリさん」をハイブリッドさせたような「ラブさま」(ハートマークと50音表を描いた「文字盤」を使う)というのも僕の教室では流行していた。『キューピッドさまの秘密』に記述はないが、これも全国に普及し、現在も一部の若い世代に継承されているらしい。

 

ただ、こうした当時の「脱法コックリさん」の数々は、継承されていくうちにさまざまな変更が加えられていくらしく、最終的にはほとんど本家の「コックリさん」と同じものになってしまう傾向があるようだ。本コラムで「現在の『キューピッドさん』は『コックリさん』の鳥居をハートマークに代えただけ」ということを書いたが、「ラブさま」なども「コックリさん」の名称を変えただけの儀式として伝わっている学校も多いらしい。

 

大人たちが「コックリさん」に目くじらを立てなくなるに従って、数々の「脱法コックリさん」が徐々に本家「コックリさん」の方へ戻っていった、という感じなのだろうか?

 

80年代に入ると、「森のシチュー屋さん」という、なにやらイラッとするネーミングの儀式も考案される。これは1983年にハウス食品から発売された商品の名前をそのまま借用したものだ。おそらく先述の「星の王子さま」が、同じくハウスから83年に発売された「カレーの王子さま」を連想させたため、その姉妹品から名前を取ったのだろう。

 

こうなると、いかにも小学生女子らしい「バカ丸出し」のセンスが炸裂している感があるが、見方を変えれば、80年代を支配することになる「ファンシー」の感覚が、オカルト的なものまでをも侵食しはじめていることがわかっておもしろい。70年代初頭から続くオカルトブームの様相が、このあたりで少しモードを変えたのかも知れない。

 

ちなみに、ハウスの「カレーの王子さま」「森のシチュー屋さん」などは、この時期に同社が打ち出した「子ども向けメルヘン路線」で、ほかに「ハヤシランドの王女さま」(笑)というハヤシライスのルーも販売されていた。いかにも80年代ならではの商品企画である。

 

以降、女子的「脱法コックリさん」は80年代を通じて、「ヘムレスさん」「グリーンさん」「ファラオさん」「文心さん」「分身さん」「ゴブリンさん」「ホワイトさん」「ニッコリさん」「守護霊さま」「花子さん」「マリアさま」……などなど、次から次へと考案されていった。どれもこじつけ的な設定が付加されているだけで、基本的には似たり寄ったりの内容なのだが、ちょっと変わっているのが80年代初頭に普及した「ダニエルさん」だ。

 

式の内容は相も変わらず「コックリさん」に準じたものだが、鳥居の代わりに、なんと「UFO」の絵を描くのだ。しかも、儀式のなかではこの「UFO」を「ベントラ」という懐かしい名前で呼ぶことになっている。この「ダニエルさん」は「降霊術」ではなく、「降宇宙人術」(?)なのである。つまり、宇宙人とのコンタクトを行う、という設定になっているのだ。「宇宙人」がなんで10円玉に「降りる」んだよ?と言いたくもなるが、矢追純一氏の「UFO特番」に多くの子どもたちが夢中になっていた時期に考案されたらしい。僕らもよくやった「ベントラ、ベントラ、スペースピープル……」という呪文を使う「UFO召喚術」と「コックリさん」をミックスしたような儀式だと言えるだろう。

 

もうひとつおもしろいのは「コンコンさま」。これは割り箸を組み合わせた三本足の「コマ」を使用する古典的な「コックリさん」で、つまり学校で禁止された「コックリさん」よりもさらに本格的な戦前版の「コックリさん」である(言うまでもなく名称の「コンコン」は狐の霊=稲荷信仰を示唆するものである)。

 

なんで「禁止令下」にこんなハードコアなものが流行ったのかといえば、「禁止令」を受けて大半の女子は抜け道を探して弾圧を回避しようとしたわけだが、なかには「禁止令なんて知るか、ボケ!」と考えた戦闘的な女子たちもいたらしい。彼女たちは「禁止令」によってさらに「コックリさん」への好奇心を深めて、あれこれ文献を漁ってより本格的な儀式にハマったようだ。いわば真性オカルト女子というか、「霊的武闘派女子」たちである。さすがにこれはウチのクラスでは流行らなかったと思うが、いや、わかったものではない。彼女たちも放課後の教室や友人宅で、密かに楽しんでいたのかも知れない……。

 

70年代オカルト女子たちの工夫と戦略

こうして数々の女子的「脱法コックリさん」を俯瞰してみると、いくつかの共通要素が見えてくる。もちろん「コンコンさま」のような例外もあるが、全体としてはどれも「憑依されたり呪われたりする心配のない安全な儀式」を(一応は)前提としており、「禁止令」下でも「これは大丈夫」と言い逃れができる儀式でなければならない。

 

このことは単に「先生対策」であるだけでなく、当時はさまざまなメディアが「コックリさん」の「憑依事件」をおどろおどろしく伝えていたので、本人たちもやはり単純に怖かったということもあったはずだ。とにかく「コックリさん」が持つ「怖いイメージ」をなんとか払拭する必要があったのだ。

 

そこで女の子たちが考えたのは、「名前をかわいくする」「文字盤をかわいくする」という2点である(笑)。そんなことで「霊障」や「呪い」に対抗できるのかという不安はあるが、恐怖に「かわいい」をぶつけて無力化してしまおうという発想は、やはり女子的には正当な対処のしかただったのだとも思う。

 

「エンゼルさん」「キューピッドさん」「ラブさま」などは、「呼び寄せるのは霊ではなく、無害で純真な『愛の天使』なのだ」というイメージ転換を意図したものだと思われるが、さらに後年の「フラワーさん」「ニッコリさん」などになると、そうしたコンセプトも消えて、もはやなんだかよくわらない「能天気さ」だけが漂う。とにかく「かわいくて明るくてファンシー」なフワフワ脱力系にしてしまうことで、「霊障」とか「呪い」といったものからできるだけかけ離れたものにしたかったのだろう。その最たるものが「森のシチュー屋さん」だが、ここまでくると「バカっぽい」という問題も出てきて、「天使系」の以降の儀式があまり普及しなかった背景には、「恐怖」を脱色しすぎたということもあったのだと思う。

 

「文字盤」のアレンジも重要だ。「コックリさん」の「文字盤」において「恐怖」の感情を呼び起こすのは、言うまでもなくあの鳥居である。これをハートマークや花の絵などの「かわいいもの」に変えてしまえば「もう大丈夫!」というわけだ。これまた馬鹿らしいほどシンプルな発想だが、しかし鳥居の印が日本人に喚起する畏敬の感情はやはり強烈である。ここを変更するだけでかなり印象は違ってくるのは確かだ。

『キューピッドさんの秘密』に付録として折り込まれていた「分身さん」用の「文字盤」。これは相手の「分身」(つまり生霊?)を呼び出し、ダイレクトに気持ちを聞くことのできる恋占い。ほとんど「コックリさん」と同じ文字盤を使用するが、鳥居の代わりにハートマークが描かれ、「yes/no」のアルファベット表記が用いられている。

 

また、「脱法コックリさん」にはアルファベットを使うものが多いが、これもまた「かわいい」に根差した改変なのだと思う。文字の持つ呪術的な雰囲気を消し去る、ということだ。「コックリさん」の「文字盤」で表記されるひらがなの「はい/いいえ」は怖いが、「yes/no」だと「あ、なんかオシャレ!」という印象になる(笑)……といった認識だったのだろう。

 

さらにポイントとなるのが、10円玉の代わりに鉛筆を用いる「儀式」が多いこと。これはウチの学校でもそうだったが、当時の先生は「コックリさん」を排斥する際、「お金をおもちゃにするな!」という言い方をよくしていたのである。今思えば、「コックリさんは危ないからやめなさい」と言ってしまうと、教師が「霊」の存在を認めることになってしまう。これに抵抗を感じ、ポイントをずらして「お金をおもちゃにするな!」という部分で子どもたちを叱る先生が多かったのだと思う。このあたりのことは今ではあまり語られないが、教室で堂々と楽しめる「儀式」には、「硬貨を使わない」はけっこう重要な要素だったはずだ。

 

こうして見てくると、僕のようなオカルトかぶれの70年代小学生男子は、常に「バカ丸出し」でアレコレのオカルトネタを楽しんでいたが、同じく当時の女の子たちもやはり「バカ丸出し」だったのだなぁと微笑ましくなってくる。しかし、どうして彼女たちがこれほどアホな試行錯誤と工夫を重ねてまで、男子的にはすでに「終わったブーム」である「コックリさん」に、その後約10年間にも渡ってしつこくこだわり続けたのか?……というのは、やはりひとつの大きなモンダイなのだと思う。

 

それは結局のところ、どうして多くの女性は昔も今も占いやおまじないに類するものに夢中になるのか?ということであり、これを考えはじめると、自分ではいかんともしがたい「運命」といったものに一方的に翻弄される不安を、男性よりも女性の方がより強く実感しやすい不均衡な社会構造が常にあるから、といった古今東西に共通する暗澹たる話になって、その「主体的には生きにくい」という不自由な感覚を、すでに小学校の低学年女子すらも共有していたのだということが70年代「コックリさん」ブームからも見えてくる……という絶望的な結論になりそうなので、ここらで筆を置くことにする(筆で書いてないけど)。

 

初見健一「昭和こどもオカルト回顧録」

◆第13回 無害で安全な降霊術? キューピッドさんの謎

◆第12回 エンゼルさん、キューピッドさん、星の王子さま……「脱法コックリさん」の顛末

◆第11回 爆発的ブームとなった「コックリさん」

◆第10回 異才シェイヴァーの見たレムリアとアトランティスの夢

◆第9回 地底人の「恐怖」の源泉「シェイヴァー・ミステリー」

◆第8回 ノンフィクション「地球空洞説」の系譜

◆第7回 ウルトラマンからスノーデンへ!忍び寄る「地底」世界

◆第6回 謎のオカルトグッズ「ミステリーファインダー」

◆第5回 東村山水道局の「ダウジング事件」

◆第4回 僕らのオカルト感性を覚醒させた「ダウジング」

◆第3回 70年代「こどもオカルト」の源流をめぐって

◆第2回 消えてしまった僕らの四次元2

◆第1回 消えてしまった僕らの四次元1

 

関連リンク

初見健一「東京レトロスペクティブ」

 

文=初見健一

 

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【ムー的呪具の世界】安倍晴明も使用した、最古にして最強の呪具「陰陽術願勾玉」

「陰陽術願勾玉」──陰陽師が正装をする際、身につけるという強力な呪具だ。

写真をご覧になればおわかりのように、中央に翡翠、その左右に水晶や瑪瑙、黒曜石などの天然石でつくられた勾玉が、神の使いとされる鹿の革紐でつながれている。この呪具を身につけることで、陰陽師の周囲には悪しきものがいっさい近寄れなくなるというのである。まさに最強といっていい守りの術だ。

 

陰陽術願勾玉の力の源になっているのは、なんといっても勾玉という独特の形状だ。

 

平安時代の陰陽師・安倍晴明の末裔で、本誌でもおなじみの第27代水の陰陽師・安倍成道師はこう語る。

 

「勾玉は、私たち陰陽師が登場するはるか昔から存在していた聖なる形です。独特な形は魂を象ったものともいわれています。勾玉の『玉』は、まさしく魂の『タマ』なのです。

 

また、陰陽道のルーツともいえる、陰陽五行における太極の図は、勾玉がふたつ組み合わさった形です。これもまた、勾玉の力の秘密のひとつといえるのではないでしょうか」

ご存じのように勾玉は、皇室の至宝、三種の神器のひとつとされる呪具だ。日本神話においては、天照大神の天の岩戸隠れの際に玉祖命によってつくられ、八咫鏡とともに榊の木に掛けられた、まさしく聖なる形そのものなのである。

 

実際、勾玉の歴史は縄文時代の遺跡からも発見されるほど古い。また一説にその形は、母親の胎内にいる胎児の姿、つまり命のエネルギーそのものを表しているともいわれている。

 

いずれにしても、古代より呪術のシンボルとして、大切に守られてきたのが勾玉なのだ。

 

ちなみに成道師によれば、陰陽師は勾玉を晴明の師匠である賀茂氏の時代、つまり陰陽道が日本で始まったころから使ってきているのだという。

写真でもおわかりのように、成道師の胸にも陰陽術願勾玉は下げられている。

 

天然石に込められる術の力

その勾玉本来の呪力に、陰陽師の力が加えられることで、術はますます進化した。とくに今回、陰陽術願勾玉には成道師の手により、勾玉本来の力に陰陽道の願望実現の術が乗せられ、より強力な呪具へとパワーアップしている。

 

このとき、重要な役割を果たすのが、勾玉の材料となる天然石だ。成道師はいう。

 

「天然石は、地球そのものから生みだされた分身です。したがって、龍脈・地脈という大地を流れるエネルギーを乗せやすいという性質があります。そのため、陰陽師の術の力も入れやすいのです」

 

陰陽師が結界を張るとき、要となる場所に天然石を置くことが多いのはそのためだ。あるいは、磐座と呼ばれる巨石に神が宿るとされるのも、同じ原理によるものだろう。

 

だが、同じ天然石であっても、石の種類によって術の効果はそれぞれ異なってくる。

 

「石によって、効果の違いは明らかにあります。ただ、もっとも術が乗せやすいのは、なんといっても翡翠です。ですから陰陽師は昔から、翡翠を特別な石として扱ってきました」

 

翡翠は、呪具・結界石としても最強・最適な天然石だというのである。そこでこの陰陽術願勾玉において、翡翠は中心に置かれ、術の要とされる。

 

とはいえ、翡翠以外にも水晶や瑪瑙、黒曜石など、陰陽師の術に適した石は数種類ある。いずれも術との相性がいいので、陰陽師は、現場の状況や使う術に応じて、常にこれらの石を使い分けてきた。

 

今回も、こうした天然石の勾玉が、翡翠の周りを「固める」のである。

御度で調整された秘術

陰陽術願勾玉を渡すとき、成道師は相手の御度(おど/オーラのようなもの)を読み、願いを察知する。その願いが実現するように、中心には要となる翡翠を、その左右には術がもっとも効果的に力を発揮できる天然石を自ら選び、神獣である鹿革の紐で結ばれる。鹿の革は、それぞれの石の力をつなぐバイパスになるわけだ。

 

このとき、成道師自らの手によって、ひとつひとつ勾玉の霊力が調整される。

 

こうしてできあがった陰陽術願勾玉を手にすることで、依頼者は開運や願望実現への近道を自然と辿ることができるようになるわけだ。

 

「依頼者の御度の願いをかなえるためには、私自身が最適な自然石を選ぶ必要があります。こうすることで運気を上げる効果もありますし、あるいは災いに対する魔除けにもなります」

 

そう、陰陽術願勾玉のもうひとつの力が、この魔除けだ。

 

最初に書いたように、陰陽術願勾玉にはその場に結界を張り、持ち主や対象を邪なものから守るという力もある。

 

たとえば陰陽師の数少ない弱点として、術の最中に自分の身を守ることがおろそかになる、ということがあるのだが、陰陽術願勾玉を身につけることで、その心配はなくなるというのだ。

 

これを一般に応用するなら、たとえば冠婚葬祭など、たくさんの人が集まる場所が効果的だろう。

 

人が集まれば、そこには必ずよからぬものも寄ってくる。そういうときに陰陽術願勾玉を懐に忍ばせておいたり、鞄に入れておいたりすることで、悪しきものから身を守ることができるのである。

 

陰陽師の肉体を結界石と成す秘術

これは余談だが、陰陽師が複数いれば、こんなこともできると、成道師はいう。

 

「『陰陽術願勾玉』には、陰陽師自身を結界石と化すという、特別な使い方もあります。

 

これは、陰陽術願勾玉を首から下げた陰陽師が5人、五芒星の形を成して立つというもので、そこには瞬時にして、陰陽師を要とした、五芒星と五角形の強力な結界が形成されることになるのです」

 

この結界が通常の結界と大きく異なるのは、陰陽師たちの歩みに合わせて、どこへでも自由に移動することができるということだ。まさに移動式の簡易結界となるのである。

 

このとき、中央に守るべき人や物を配置し、五芒星ごと移動していけば、邪なものはそこに近づくことができなくなる。たとえ移動中であっても、常に強力な結界で守られる。

 

いずれにせよ、守りと攻め、両方を兼ね備えた陰陽術願勾玉──まさに最強の結界アイテムといえるだろう。

(「ムー」2018年9月号より抜粋)

 

文=中村友紀

 

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【週間ムー占い】5位は「鉄壁」の星回り! 4位は「誘われた先」に出会いが- 8月20~26日の運勢&開運ヒント

あれ、ちょっと涼しくなってきたでしょうか? 夏の締めくくりちょっぴり寂しいですが、そんなときは、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いで気持ちを上げていきましょう。

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング  1位

引き続き、冒険を求める気持ちが高まっています。先週に比べてかなり安定した運気なので、行動に応じた収穫が得られるはず。清水の舞台から飛び降りるつもりで、大胆に攻めてもOKです。パートナーへの打ち明け話などは、おおむね吉と出る公算が大。いいそびれていたあれやこれやを伝えましょう。

【開運アクション】

ダイエットやボディビルドに幸運あり。短期決戦でジムに通うのもおすすめ。

 

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング  7位

職場の同僚をはじめ、仕事の関係者との意思疎通がスムーズで、気持ちよく働けそう。たまり放題の書類を整理するなど、小規模な断捨離を心がければ、さらに快適さがアップ。さまざまな面で、今の目標より少し上を狙えそうなので、鉢巻きを締め直すつもりで奮起してはいかが?

【開運アクション】

運動不足を解消しましょう! 難しいことは考えないで、歩くだけでも可。

 

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング  4位

楽しい出来事が次々と訪れそう。そのひとつひとつは小規模ですが、しみじみと味わえば階段状に気分と運気が上がり、かなりのところまで行けそうです。友人に誘われたら、できるだけ乗ったほうが吉。恋人募集中の人は、誘われて参加した先で、よき出会いのチャンスに恵まれるかも。

【開運アクション】

ファッションは、少しシックな路線でまとめるのがおすすめ。

 

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング  9位

ああしろ、こうしろと、あなたに干渉してくる人が現れそう。あなたのことを思えばこそではありますが、いささかウンザリ。真っ向から「ノー」というと、余計に面倒なことになるので、「ハイ!」と、その場限りのよい返事をしておくのが無難。遊びに力を入れると運気が拡張する時期でもあります。

【開運アクション】

かねてからやりたかったことを、最低ひとつ実行に移しましょう。

 

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング  6位

守護星の太陽が、そろそろ獅子座を去ります。やり残したことがある人は、大急ぎで目鼻をつけたいもの。でも、過労の星がまたたいているので、無理は禁物です。今週は、憧れの人と言葉を交わすチャンスが訪れやすいはず。遠慮しないで、かつ深刻にならないで明るく話しかければ好結果が得られます。

【開運アクション】

思い出の品がラッキーアイテムに。祖父母や両親にもらった物なら、なお吉。

 

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング  8位

石橋を叩いて渡る乙女座ですが、今週は大胆に行動するチャンスが訪れそう。信念があれば、勝利はあなたのもの。そういう機会に心当たりがない人は、イメチェンに挑戦するのが、ぜひともおすすめ。お洒落上手な友人の力を借りて、これまでは隠していた自分の魅力を演出しましょう。

【開運アクション】

いざというときに頼れる味方を、できればふたりくらい確保して。

 

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング  2位

天秤座を運行中の金星がパワーアップして、友人・知人からの支援や好意を運んできます。遠慮なく受け取り、行動の糧にしましょう。幸いなことに金運も好調。新たなチャレンジをするための資金に不足はないはず。家族や家がらみのアクシデントは気がかりですが、下手に動くより静観するほうが正解。

【開運アクション】

いちばん面倒な案件を、いちばん先に片づけて。運気も心もグッと軽くなります。

 

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング  3位

これまで取り組んできたことが、成就に向かって大きく前進しそう。平常心を保ちながら精進すれば、夢見たゴールへまっしぐら。陰であなたを支えてくれた人への感謝も忘れないで。今週は、たとえ相手に非があっても責めないほうがお互いのため。間違いを穏やかに指摘する程度にとどめましょう。

【開運アクション】

欲をかくとドツボにはまります。もう十分な状況のはずなので、控え目にどうぞ。

 

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング  10位

引き続き、お金の動きにはかなりの注意が必要。「節約しなくては!」という思いとは裏腹に、やむを得ない出費が発生する可能性もあり、少々ストレスがたまるかも。放置しないで、お金のかからない方法で発散を。生活習慣の改善にはよい時期。「変えなくちゃ」と思っていることがあれば、この機会に!

【開運アクション】

仲間と共催するイベントにツキあり。ちょっとした飲み会を開く程度でも吉。

 

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 12位

ひとつ間違えると、頑固で怒りっぽい人になってしまいそう。日常生活の中で「ムッ」とするようなことが発生したら、深呼吸するか、そのへんを歩き回って、まずは気持ちを落ち着けましょう。頑固さは不屈の忍耐に、怒りは情熱や行動力に転換できますので、自分をうまくコントロールすれば吉です。

【開運アクション】

笑ったり、体を動かしたりして、余分なエネルギーを発散させましょう。

 

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング  11位

今週は、あなた自身の内面的な平安を最優先して行動してください。というのも、怒りやイライラを募らせるほど、運気が荒れる可能性が高いからです。難しく考えず、日々のなかに楽しみを見つけて味わいましょう。街路樹の緑、空の青さ、友人の思いやりなど、目を向けるべきものはたくさんあるはずです。

【開運アクション】

手に余る問題は、ぜひ身近な人と分かち合って。三人寄れば文殊の知恵です。

 

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング  5位

守護星である海王星と、幸運の星である木星の守りが鉄壁なので、たいていのことは希望した範囲に収まるはず。とはいえ、今週に限っては、ちょっとした行き違いや連絡ミスに気をつけたほうがよさそう。大事な用件などは、事前に再確認しておくと安心です。仕事の関係者が、よき理解者となる暗示も。

【開運アクション】

赤い野菜を食卓に。トマト、赤いパプリカ、ビーツ、スイカもおすすめ。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー推薦アニメ】他者を取り込む禁断の呪術は実在する!? 生き人形「悪偶」

全身の骨を砕かれ、血を抜かれ、針と糸で肌を縫われ、人形のように縛り上げられる――。さらに不死の術を施されて、苦痛を味わいながら生きつづけることを強いられた人間は、強力な〝呪具〟となる。

それが「悪偶(あぐう)」である。

 

生き人形にさせられるのは、天賦の才能を持つ者、天才たちだ。「悪偶」を身につけたものは、犠牲となった天才の能力を得て、この世の栄華に浴することになる。犠牲となる本物の悲劇と、能力を奪うだけの偽物の栄光は、密かにこの世界で繰り返されているのだ……。

 

以上の話はテレビアニメ「悪偶—天才人形—」(以下、「悪偶」)の世界のものだが、「ムー」読者なら、この生き人形呪術から「蠱毒」を想起するだろう。ヘビやムカデやカエルなど毒を持つ動物を小さな壺などに閉じ込め、生き残ったものを最強の呪物として用いるという中国古来の呪術だ。「悪偶」だけでなく、映画などの題材になることも多い。

 

または、生きながらの苦痛を呪力に変える意味では、犬を生きながら穴に首まで埋め、エサを眼前に置いて餓死寸前に追い込んだところで首を刎ねる「犬神」にも通じるものがある。

 

「犬神」も動物を用いた「蠱毒」の一種であり、これらは古来、中国や日本において実際に行われていたものだ。日本では平安時代、中国では清朝においても、たびたび禁止令が出されているほどなのだ。

 

または、ネット都市伝説の「コトリバコ」を思い出す人もいるだろう。幼児の遺体をカラクリ細工の箱に詰めて相手に送ると祟りをなし、相手の家系は途絶えてしまう(=子獲り)というものだ。

 

中国のネット漫画を原作に持つアニメ「悪偶」はフィクションではあるが、「コトリバコ」と同じく、伝統呪術が現代においてさらに凶悪な術式に発展したようなという、史実と地続きの迫真性がある。

呪力は自らに跳ね返る

だが、「蠱毒」「コトリバコ」との根本的に異なるのは、「悪偶」呪術の目的が、憎い相手に祟り、呪い殺そうとするものではなく、他者の才能を簒奪し、安易に栄誉を得ようとする我欲にあるところだ。

「悪偶」呪術によって求められるのは、ライバルとの競争の勝利であり、社会的な成功であり、また、それらを通じた親からの承認としても描写される。その渇望には限界はなく、その意味で「相手を呪い殺したい」呪詛よりも業は深い。作中人物の心中は複雑に表現されているが、いったい何のために禁断の呪術に手を染めたのかという自問が根底にはあるだろう。

 

「悪偶」は、術者の身体に縫い付けられることで呪力を発揮する。糸に重ねてしまうイメージは拡張された神経細胞(ニューロン)であり、また、奪ったはずの能力に生き方を左右されてしまう、哀れな操り人形のお糸である。そしてまた、あらゆるモノがネットワークにつながり、相互に影響して監視する世相をも思わせる。

 

術を行使する目的に我欲が入り込んだとき、術者と呪物の関係は逆転する。生き人形のエネルギーは術者を蝕み、操ってしまうのだ。雑にまとめれば文明批判にもなるが、呪的であろうがなかろうが、自己を拡張するはずの物質に執着してしまい、しばりつけられ、ふりまわされている現代は、人間を操る呪術ネットワークが完成した時代といえる。だれも彼も、何者かの「悪偶」として生きさせられている……。

 

それもある意味で、人類社会が到達した苦悩との共存策なのかもしれない。

 

TVアニメ 「悪偶 -天才人形-」

毎週月曜日深夜0時~TOKYO MX、サンテレ ビ、KBS京都、BS11にて放送。GYAO、ニコニコ生放送、dアニメストアなどでも配信中。

http://aguu-anime.com/

©騰訊動漫

 

(「ムー」2018年9月号より抜粋)

 

関連リンク

「悪偶 -天才人形-」公式サイト

 

文=松雪治彦

 

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【ムー昭和オカルト回顧録】無害で安全な降霊術? キューピッドさんの謎

前回の本コラムでは、小学生時代のウチのクラスの女子たちが夢中になっていた「キューピッドさん」の記憶を紹介した。いわゆる「文字盤」に類するものを使用せず、大きなハートをひとつだけ描き込んだ紙を前に、2人で1本の鉛筆をにぎって行う奇妙な儀式だ。現在、一般に継承されている「キューピッドさん」は「コックリさん」同様の文字盤を使用するので、どうもそれとは別物らしい。

『キューピッドさんの秘密』(マーク・矢崎著/二見書房サラブエレッド・ブックス/1989年)。「キューピッドさん」のほか、70~80年代に女子文化のなかでブーム化した恋占い的「降霊術」を完全網羅。それぞれの誕生のプロセスなども解説されている。

 

あれはウチのクラスだけで流行っていたローカルな「キューピッドさん」だったのだろうか?……というのが僕にとっては長らく謎だったのだが、先ごろ、この積年の疑問がアッサリ解決してしまった。

 

古書店で『キューピッドさんの秘密』(マーク・矢崎著/二見書房サラブレッド・ブックス/1989年)という、そのものズバリの新書を発見してしまったのである(笑)。

 

こんな本が出ていたことなどまったく知らなかったし、著者のマーク・矢崎氏は『マイバースデー』(実業之日本社が1979年に創刊した女の子向け「愛と占いの情報誌」)で読者相談コーナー(もちろんオカルト的案件を解決するコーナーである)を担当していた人物で、そのスジの元・女の子たちにとっては「キューピッドさん」などの「恋占い的降霊術」分野(どんな分野だ?)の第一人者である……なんてこともまったく知らなかった。

 

『マイバースデー』については中学生時代にクラスの女子たちが読んでいたのを横目で見てはいたのだが、同時代に同じようなオカルトネタにうつつを抜かしていても、やはり女子文化と男子文化の間には高い高い壁があるのだなぁ、とあらためて痛感してしまう。

 

それはともかくとして、この本によればウチのクラスで流行していた「キューピッドさん」は、やはり正真正銘の「キューピッドさん」なのだそうだ。あれこそが正統派というか、原初形態の「キューピッドさん」だったらしい。

 

この初期型「キューピッドさん」は全国の学校で「コックリさん禁止令」が発令された直後、それに抗う形で女子たちが考案した新式の「降霊術」として普及、「憑依されたり呪われたりする心配のない安全な儀式」としてブーム化したという。このあたりの記述も僕の記憶と一致する。全国で一般化したのは1975年ごろからだというから、ウチのクラスでは普及の初期段階に大ブームを起こしていたわけだ。

 

ハタで見ていただけではまったく意味不明だった儀式の内容も、本書のおかげで明らかになった。地域によって若干の違いはあったが、おおよそ以下のようなものだったようだ。

 

1.白い紙に赤いペンか赤鉛筆で大きなハートを描く。

2.「降霊」を行う2人が紙をはさんで向かい合って座り、互いの右手の指をからませるようにして1本の鉛筆を握る。

3.その鉛筆の先をハートの中心に据え、「降霊者」は目を閉じ、声を合わせて「キューピッドさま、おいでください。いらっしゃいましたら、大きな輪を描いてください」という呪文を繰り返し唱える。

4.鉛筆が動きだして大きな円を描くようになったら(なるのか?)、「降霊者」は目を開き、「キューピッドさま、おしずまりください」と唱え、鉛筆をハートの中心に戻す。

 

この段階で「キューピッドさん」が「降りた」、つまり「降霊」が完了したことになるわけだ。

 

5.ここから「霊」とのコミュニケーションが開始されるが、最初は必ず「キューピッドさま、おたずねします。あなたのお名前をお教えください」と質問し、降りた「霊」の正体を見極める。

 

この「見極め」の方法の詳細が不明なのだが(というか、それぞれのケースで判断するしかないらしい)、「悪霊」的なものが召喚されると鉛筆は不穏・粗暴な動きをするようだ。そういうことが起こらなければ、「正しくキューピッドさんが降りた」と認識すればいいのだろう。

 

6.あとは任意に好きな質問をしていく。質問の前には必ず「キューピッドさま、おたずねします」というフレーズを付加する。

 

「キューピッドさま、おたずねします。クラスの伊藤くんはカオリちゃんのことが好きですか?」といった形で問いかけるわけだ。

 

7.質問に応じて鉛筆は動く(ことになっている)が、その動きや意味の取り方に特に決まりはなく、ケース・バイ・ケースで「降霊者」自身が判断する。例えば、鉛筆がきれいな真円を描いたら「イエス」、左右に激しく揺れたら「ノー」。また、文字らしきものを書きはじめたら、質問との関連でそれを判読していく。ひとつの質問が終わって回答を得たら、次の質問に移る前に必ず鉛筆をハートの中心に戻す。

8.すべての質問が終わったら「キューピッドさま、ありがとうございました。どうぞお戻りください」と呪文を唱える。鉛筆がハートの中心からしばらく動かなくなったら「キューピッドさん」が「お戻りになった」証拠なので、鉛筆から手を離し、儀式終了となる。「コックリさん」同様、式の途中で手を離すのはタブー。やはり霊が戻らなくなったり、憑依されるなどの危険があるという。使用した鉛筆と紙はその日のうちに燃やすか、捨ててしまう。

 

「自動筆記」と「ちょっとだけ危ない」魅力

以上の「キューピッドさん」の儀式のスタイルやルールには、ある種の子どもっぽいご都合主義や、いい加減かつ曖昧な部分が多分にあるものの、全体としては非常によくできた「降霊術」だと思う。こうした近代的「降霊術」のルーツであるテーブルターニングの方向へ「先祖返り」したかのようで、「文字盤」を使用する簡易でシステマチックな「コックリさん」よりも自由度が高く、変な言い方だが「降霊術らしさ」が豊かに含まれている。「霊媒」的な「読み」のスキルを必要するという意味でも、「コックリさん」よりも「本格的」だ。

 

こうしたルールは小中学生女子たちの間で自然発生的に考案され、次第に定型化していったものらしいが、それにしては「降霊術」の本質(?)が見事に押さえられていることに驚いてしまう。自然発生的だったからこそ、人が「降霊術」というものに求める要素を過不足なく反映できた、ということなのかも知れないが……。

『キューピッドさんの秘密』のカバー裏。「どんなに夢中になっても安心です」「とりつかれない、呪われない」と盛んに「安全!」が強調されているのがおもしろい。一方、本文のあちこちで「細心の注意を払いましょう」「取り憑かれたときはこうしよう」と「危険!」が示唆されている。このアンビバレントな感じこそ、女子的「脱法コックリさん」に共通する要素。

 

おもしろいのは、「キューピッドさん」はあくまでも「憑依されたり呪われたりする心配のない安全な儀式」であり、「コックリさん禁止令」以降、どうしてもそういう「安全」な代替物が必要だったからこそ考案されたものであるにもかかわらず、やはり「悪霊が降りることもある」とか「タブーを犯すと危険」といったリスクが設定されていることだ。

 

だとしたら「ぜんぜん安全じゃないじゃん!」とツッコみたくなるところなのだが、しかし、これこそがオカルティックな遊戯の、というより、そもそも「神仏信仰」といったもの全般の必須事項となる部分なのだろう。「危険」は効力・効能を担保するものであり、つまりは「祟らない神」は無力なのだ。「恐怖」や「畏怖」の要素をとっぱらって完全にリスクをゼロにしてしまえば、「キューピッドさん」は遊戯としてもまったく魅力のないものに成り果てていただろう。

 

うちのクラスの女子たちの間でよく起こった「憑依現象」、つまり鉛筆を握った2人の「降霊者」の腕の動きが止まらなくなり、紙の上にメチャメチャな線を書きなぐり続けるという茶番は、「悪霊が降りてしまった」もしくは「何らかの要因でキューピッドさんの機嫌を損ねてしまった」という失敗の結果だったらしい。

 

今思い出しても「よくやるよ」という感じだが、この儀式のポイントは「2人の人間による自動筆記」という部分で、ここには確かに一種の危うさというか、「恐怖」が入り込む余地がある。3人で10円玉を操作する「コックリさん」よりも作業的にシンプルなだけに、無意識的にせよ、意識的にせよ、「霊の暴走」は起こりやすかったし、「起こしやすかった」のだろう。身も蓋もない言い方をしてしまえば、この種のオカルト遊戯には必ず何らかの「アクシデント」の表現が必要であり、それが周期的に仲間内でなされることによって、ほどよい「恐怖」が共有され、つまりは「信仰」も共有され続ける、ということだったのだと思う。

 

というわけで、この話題も次回で最終回。「キューピッドさん」を皮切りに続々登場した女子的「脱法コックリさん」の数々を紹介しつつ、それらを生み出した70年代オカルト女子のメンタリティなどについても回顧してみたい。

 

初見健一「昭和こどもオカルト回顧録」

◆第12回 エンゼルさん、キューピッドさん、星の王子さま……「脱法コックリさん」の顛末

◆第11回 爆発的ブームとなった「コックリさん」

◆第10回 異才シェイヴァーの見たレムリアとアトランティスの夢

◆第9回 地底人の「恐怖」の源泉「シェイヴァー・ミステリー」

◆第8回 ノンフィクション「地球空洞説」の系譜

◆第7回 ウルトラマンからスノーデンへ!忍び寄る「地底」世界

◆第6回 謎のオカルトグッズ「ミステリーファインダー」

◆第5回 東村山水道局の「ダウジング事件」

◆第4回 僕らのオカルト感性を覚醒させた「ダウジング」

◆第3回 70年代「こどもオカルト」の源流をめぐって

◆第2回 消えてしまった僕らの四次元2

◆第1回 消えてしまった僕らの四次元1

 

関連リンク

初見健一「東京レトロスペクティブ」

 

文=初見健一

 

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【ムーグッズ情報】何を祓うのか引き寄せるのか!? ムー×パワーストーンのブレスレット誕生

Tシャツをはじめ、アパレル雑貨など「身に着ける」ものも多いムー公認グッズに、新企画が登場する。

「ムー」のロゴプレートを中心にジュエリーを連ねたブレスレットである。タイガーアイ、黒水晶、デュモライトといわゆるパワーストーンも用いた、3 種類の「パワーアップ・ストーンジュエリー」だ。

 

本誌の付録やムー本誌の誌上通販でパワーストーンを扱うことは多いが、ムー公認グッズとしては史上初。「ムー」ロゴまで霊験ありそうに見えるが、そこは気持ちだけで楽しんでいただきたい。

 

制作者はドクター・ジュエリーの代表であり、ジュエリーデザイナーの古里友見さん。

 

「ムー公認 パワーアップ・ストーンジュエリー」はオンラインショップのほか、表参道のサロンでも購入できる。

 

表参道のサロンでは、好みや気分、願いを相談しながらオリジナルのジュエリーデザインをデザインしてもらえるので、ムージュエリーをきっかけに覗いてみてはいかがだろうか。

 

ひとつ気になったのが、ブランド名に「ドクター」があるので、サロンでは診察のような、もしかして「霊的に診る」ことでのオーダー対応が……という点だ。

 

古里さんはもしや「そういう力」を持っているのかと思ったが、さすがに、そういう「みる」活動はされていないとのこと。

 

「ドクター」の由来の謎については、サロンで聞いてみるべし。

「ムー公認 パワーアップ・ストーンジュエリー」

価格:¥1万9000円(税込み)

サイズ:17センチ

直感力・仕事運UP(写真手前):タイガーアイ 8mm×1粒

厄除け(写真右奥):黒水晶 8mm×1粒

恋愛・家庭運UP(写真左):デュモライト 8mm×1粒

3種共通:

天眼石 8mm×2粒/ゴールデンオーロラ 8mm×2粒/シルバーオーラ 8mm×6粒/オニキス(128面カット)8mm×2粒/オニキス(丸)8mm×4粒/オニキス(丸)6mm×2粒/水晶(128面カット)8mm×2粒/メタルパーツ(ブラックロンデル+スワロフスキー)7mm×4個/ロゴ入りステンレスパーツ 13mm×27mm×1個

 

販売場所:ドクター・ジュエリー オンラインショップ

【ムーUFO対談】地上226.3メートルでUFO談義!天空のUFO展・秋山眞人×三上丈晴

2018年6月8日から7月1日まで、サンシャイン60展望台 スカイサーカスにて開催された「ムー認定 天空のUFO展」は連日の大盛況。

会期の最終版、6月30日に開催された、UFOコンタクティ秋山眞人氏と、ムー編集長・三上丈晴のUFOトークショーの模様をお届けしよう。



 

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【ムー妖怪図鑑】おんぶお化け〜バイロン石

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」(隔週水曜日更新)! 連載第32回は、新潟県に伝わる「背負う怪異」、いわゆる〝おんぶお化け〟の類を補遺々々します。

背負ってくれ

急に「背負ってほしい」と頼まれたら、どうしますか?

 

相手は病人や怪我人ではありません。困っているお年寄りや子供でもないのです。

 

あなたがひとりで暗い夜道を歩いているとき――

 

なんにも見えない真っ暗闇の中から、得体の知れないものの声に頼まれるのです。

 

妖怪には、そのように声をかけてくるものがあります。

 

頼まれるままにソレを背負ってしまったら、その人にはなにが起こるのでしょう。

 

今回は新潟県に伝わる「背負う怪異」を数例、ご紹介いたします。

 

バイロン石

●金塚村のバイロン石

これは、新潟県北蒲原郡のお話です。

 

金塚村小中山の入り口付近は、夕暮れ時になるとほとんど人が通りませんでした。

 

ここには「バイロン石」と呼ばれる、3、4尺の高さの石があったからです。この石は夜になると、「バイロン、バイロン」と叫ぶといわれ、村人たちはひどく恐れていました。

 

「バイロン」とは「負われたい」という意味で、「負う」とは人や物を肩や背中に載せることです。

 

そうです。この石は通った人に自分を背負ってもらおうと声をかけるのです。

 

これを、背負った人がいました。

 

ある晩のことです。

 

暗い夜道をひとりで歩く者がいました。金塚村の桶屋の旦那で、隣村へ仕事に行った帰りでした。

 

噂のバイロン石が近くなってきたので、恐る恐る歩いていますと、

 

「バイロン、バイロン」

 

何者かの声が聞こえてきました。

 

あの石が呼び止めているのです。

 

「桶屋どん、バイロン、バイロン」

 

明らかに自分を呼んでいます。これでは無視できません。度胸を決めた桶屋の旦那は、すうっと息を吸い込み、こう返しました。

 

「おー、バイロン、バイレ(おんぶしろ)」

 

――ズシリ。

 

なにかが背中に載ってきたような重みを感じます。なにが載ったのかは見ず、それを背負ったまま、まっすぐ家へと向かって歩きました。

 

そして家に着くなり、暗い中でそれを「そーれ」と下ろす素振りをします。すると背中が軽くなり、なにやら妙な音がしたので、すぐに家の人を呼んで明かりを持ってこさせました。

 

なんと、そこにあるのは例の石ではなく、思いがけないものでした。

 

たくさんのお金だったのです。

 

翌朝、桶屋の旦那はバイロン石を見に行ってみましたが、石にはなんの変化もなかったといいます。

 

この石は別に、自分を運んでもらいたかったわけではなかったようです。桶屋の旦那の度胸を試していたのでしょうか。

 

●乙(きのと)村と金屋村のバイロン石

北蒲原郡乙村の小学校の近くに「バイロン石」というものが祀られています。

 

付近には森があり、その奥深くには化け物がいるといわれていました。

 

この化け物、よく森から出てきては「ドーリ、ドーリ」と叫んで村中を行ったり来たりし、人の姿を見ると「バレロン、バロー」と呼びかけながら追いかけてきました。だから村の人たちは夕方になると戸を閉めて、めったに外へは出なかったといいます。

 

ある五月の雨の日のことです。

 

江端村で酒屋をやっている渡邊新左衛門という者が、夜の道を歩いていました。網元に呼ばれ、ごちそうになった帰りでした。

 

乙村にさしかかったとき、遠くからこんな声が聞こえてきました。

 

「ドーリ、ドーリ」

 

その声はだんだんと近づいてきます――かと思うと「バレロン、バロー、バロー」と繰り返しだします。

 

武芸に心得のある新左衛門はビクリともせず、こう返しました。

 

「バイロン、バイルならバイレ」

 

――と、その途端、ズンと背中に重みがかかりました。

 

次の瞬間、振り向きざまに刀を抜いて、背後の相手に一太刀浴びせます。

 

確かな手ごたえがあり、背中も軽くなったので、新左衛門はそのまま帰ってしまいました。

 

翌日になって、彼は数人の村人を連れて調べに戻りました。すると、庚申塚で祀られていた石に斬られたような跡があり、そこからは血が流れていました。

 

それ以来、「バレロン」と呼びかける化け物は出なくなったといいます。

 

岩船郡金屋村金屋では、化け物を背負って帰ったら石の仏像だったという話があります。喜んで仏像を祀ったら、次々と幸福が舞い込んできたという、めでたい話です。

 

油断ならないバイロンの化け物

新潟市沼垂(ぬったり)の元火葬場付近は、夜になると化け物が出るといわれていました。

 

その辺りは草も伸び放題のもの寂しい場所で、そこを通りかかると、何者かが「バイロン、ババロー」と呼びかけてきたそうです。

 

ある晩のことでした。

 

ひとりの男性が、件の元火葬場の辺りを歩いていると、

 

「バイロン、ババロー」

 

そんな声が脅かしてきました。

 

しかし、男性は臆することなく、「そら、バレロ」と返すと背中を出しました。

 

――と、次の瞬間、背後から見知らぬ娘がおぶさってきたので、あらかじめ用意していた紐を使って、すぐさま自分の身体に括りつけました。

 

そうです。この男性は、化け物の正体を暴いてやろうと、この機会がくるのを待っていたのです。

 

「うちには子供がいないから大事にしよう」

 

背中の娘に聞こえるように呟きますと、そのまま家へ向かって歩きだします。

 

ですが、持ちかえることはなく、すきを見て、商売道具の大きな鍋を娘にかぶせました。

 

するとどうでしょう。鍋から太い尻尾がはみ出ているではありませんか。

 

それは、ムジナの尻尾でした。

 

このムジナが退治されてしまうと、それからはもう、化け物は出なくなったといいます。

 

島の坂が来るぞ

「島の坂」とは、中蒲原郡金津村朝日と東島との間にあった小さな峠のことです。

 

とても物寂しい場所で、夜になると「バイロン、バイロン」と叫ぶ化け物が出て、通行人を脅かしたといわれています。他にも、棺から「大入道」が這いだして睨みつけたという怪異も起こったことがあるので、この峠を人々は避けて通っていました。

 

そのような怖いものが出る物騒な場所なので、子供がくずついたりすると、

 

「そーら、島の坂が来るぞ」といって、脅かしたといいいます。

 

文・絵=黒史郎

 

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【ムー妖怪図鑑】ちょっと怖い「妖怪談」~山伏の災難

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」(隔週水曜日更新)! 連載第33回は、著者から猛暑にぴったりの納涼の贈り物、ある山伏が体験した妖怪談から補遺々々します。

ある山伏に起こった怖い出来事

日本各地で厳しい猛暑が続いています。読者の皆様に少しでも涼しくなっていただきたいと思い、今回は怖めの妖怪談をご用意いたしました。

 

長崎県の島原半島に伝わるお話です。

 

ある日の正午ごろ、北串山村をひとりの山伏が訪れました。

 

2、3軒の托鉢を終え、次の村へ向けて移動していますと、一時もたたない間に、とっぷりと日が暮れてしまいました。

 

――今日は、ずいぶんと暮れるのが早いな。

 

少々、不審に思いながら歩を速めていますと、向こうのほうから白衣を着た人々がやってきます。

 

葬式の行列でした。

 

山伏が歩いているのは、路傍へ避けることのできない、細い一本道。このままでは、葬式の場へ向かう者たちの邪魔になってしまいます。

 

しかたがありませんから、元来た道を引き返しました。

 

ですが……葬式の行列の移動はとても速く、疲れた山伏の足では追いつかれてしまいそうです。

 

困った山伏は行列をなんとかかわそうと、道端に生えている木によじ登りました。行列が通過するのを、木の上で待とうと考えたのです。

 

ところが。

 

葬式の行列は、山伏の登った木の前でピタリと止まってしまいます。

 

なんだろうと見ていますと、白衣の人々は運んでいた棺桶を木の根元に下ろし、なんとその場で葬式を始めたのです。

 

これには山伏も驚き、木の上でじっと、その様子を見ていました。

 

無気味な葬式の後

葬式が終わりますと、白衣の人々は棺桶を木の根元に埋めてしまいました。

 

それも終わるとふとりふたりとその場から去り、やがてだれもいなくなってしまいます。

 

取り残された山伏は、ひどく気味が悪いです。

 

自分のいる木の下に、棺桶が埋まっているのですから。棺桶があるということは、当然、そこに人の死体があるのです。

 

下りたくても下りられず……かといって、このまま木の上で夜を明かすわけにもいきません。どうしたものかと困り果てていますと、どんどんとあたりは暗く、静かになっていき、そしてとうとう、世にも恐ろしいことが起きてしまうのです。

 

埋められていた棺桶から、何者かが這い出てきたのです。

 

棺桶の中身ですから、おそらく死体でしょう。

 

それはすぐに山伏のいる木を登ってきました。

 

山伏は必死になって上へと上へと逃げ、ついには木のてっぺんまで登りました。

 

棺桶から出てきた者は、白い手を伸ばして山伏の足を掴もうとします。

 

恐ろしさが極まった山伏は、そこで持っていた法螺貝を大きく吹き鳴らしました。

 

ぶおぉぉぉぉぉぉぉ

 

なんでしょう……法螺貝の音に重なって、人の声のようなものが聞こえます。

 

山伏は、そこで気がつくのです。

 

山の向こうに没していたはずの陽が、まだ空の上にあることに。

 

まだ、日は暮れてはいなかったのです。

 

木の周りには、いつの間にか畑仕事をしていた村人たちが集まって、山伏を見上げてワイワイと騒いでいます。

 

いったい、なにが起こったのでしょう。

 

怪異の真相?

実は、このようなことがあったのです。

 

この村で托鉢にまわる前、山伏は諏訪の池と呼ばれる池の近くを通りました。

 

ふと見ると、路傍に生えている木の根元で一匹の狸が気持ちよさそうに昼寝をしていたので、つい茶目っ気を出した山伏は持っていた法螺貝を狸の耳のそばで大きく吹き鳴らしてしまったのです。

 

当然、寝ていた狸は驚いて飛び上がり、大慌てで逃げてしまいました。

 

きっと、狸に仕返しをされたのでしょう。

 

文・絵=黒史郎

 

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【深夜の1冊】「月刊ムー」に届けられた35年分の恐怖を一気に体験!!――『ムー実話怪談「恐」選集』

「月刊ムー」の読者欄といえば、ペンフレンド募集コーナーが有名です。一時期は「前世・使命・戦士の記憶」を共有するソウルメイトを探すべく、切実な思いで文通相手を求めるムー読者たちのよりどころでした。

 

じつは、「月刊ムー」には、ほかにも読者コーナーがあります。創刊直後の1982年から始まった「あなたの怪奇ミステリー体験」(当初タイトルは「わたしのミステリー体験」)という投稿欄です。

 

ムー実話怪談「恐」選集』(吉田悠軌・著/学研プラス・刊)は、35年以上の歴史がある「ミステリー体験」の傑作選です。

 

 

パニック!「惨殺された叔母の通夜」

青森県・15歳女性。1980年代の読者投稿です。不幸な事件で亡くなった叔母(おば)さん。その通夜の席で、投稿者はこの世ならざるショッキングな体験をします。


突然、殺された叔母さんの長女が、口から泡を吹き、目を白黒させて倒れてしまったのです。
(中略)
そのうち、今度はお経を読んでいたお坊さんが棺桶のほうへズルズル引き寄せられ始めたではありませんか。

(『ムー実話怪談「恐」選集』から引用)

 

当然のごとく、通夜の会場がパニック状態に陥りますが、ある人物が発した「ことば」によって……。

 

「月刊ムー」創刊から現在にいたる30余年のあいだ、「ミステリー体験」投稿コーナーを担当している人物がいます。ライターの「T氏」です。T氏によれば、投稿者の所在地は、なぜか北海道や東北地方に偏りがあるそうです。

 

そのほか、1980年代の投稿は、連続神隠しについて語った「5歳の子供は」。魂が抜けた人の表情にまつわる「笑っているんですね」。ダンプカーに轢かれたくなる呪い「道路で横に」……などが収録されています。

 

 

怪奇!!「るみちゃん人形」

北海道・27歳女性。1990年代から2000年代前半の読者投稿です。子どものころに買ってもらった「声が出る人形・るみちゃん」。投稿者はとても可愛がり、中学生までは寝るときも一緒でした。しばらくのち、結婚と出産をきっかけに実家に預けたところ……身のまわりに異変が起こり始めます。


それからです。子供がだれもいないところを指さして、急に泣きだすようになったのは。私自身、台所に立っているときなど、だれもいないのに服の裾を引っぱられるようになりました。
(中略)
るみちゃんは、今も私の実家にいます。(中略)本当に大好きだった人形なので、いずれは家に連れて帰ってきて、娘と遊ばせたいと思っているのですが……。

(『ムー実話怪談「恐」選集』から引用)

 

投稿者だけは、るみちゃん人形にまつわる怪奇現象におびえません。この体験談の怖いところは、ふしぎな人形よりも……。

 

そのほか、1990年代〜2000年代前半の投稿は、ドッペルゲンガー現象の合理的解釈を示した「別の場所の夫」。小学6年生だった投稿者が、未来の電子機器を目撃した思い出「まだまださきのもの」……などが収録されています。

 

「月刊ムー」は、老若男女の愛読者によって読み継がれている雑誌です。なかには、元受刑者を名乗る読者からの投稿もありました。

出所者からの手紙!?「独居房」

栃木県・36歳男性。1990年代から2000年代前半の読者投稿です。おもに凶悪犯を収容する、死刑場もそなえた「ある刑務所」。そこに服役したことがある投稿者が、いわくつきの懲罰房に閉じ込められたときの体験談を語っています。


私が収監された独居は4舎2階にある、過去に3人もの自殺者が出たという部屋でした。
(中略)
私は、急にだれかに首を絞められる苦しさに目を覚ましました。見れば、なんと囚衣を着た中年の男性が、私の首に手をかけています。しかも、天井に7人の男女の顔が浮かんでいるのです。

(『ムー実話怪談「恐」選集』から引用)

 

投稿者のことを金縛りで苦しめたのは、かつて独居房で自ら命を絶った強盗殺人犯の霊だったようです。刑務官たちはそれを踏まえて、二重の懲罰を与えたつもりなのかもしれません。

 

 

オバケの当たり屋!?「飛び込みおばさん」

愛知県・52歳女性。2000年代後半の読者投稿です。投稿者が住んでいる町の有名人(?)。車と衝突を繰り返す「年配女性の霊」という、ちょっと珍しいエピソード。


数年前のこと、兄がその交差点を自転車で通りかかったとき、彼女に気づいて急ブレーキをかけましたが、間に合わず、彼女の体を通り抜けてしまいました。
その瞬間、醜く崩れかけた右目で鋭く睨みつけられたそうです。

(『ムー実話怪談「恐」選集』から引用)

 

目撃情報によれば、その霊は「白い割烹着の和服姿で、ケガをしていて全身が血まみれ」。年配女性の霊、いわゆる「ババア怪異」にはワケアリの事例が多いです。
詳しくは、以前に紹介した、ババア怪異たちの事情『日本現代怪異事典』にて解説しています。きっと悲しい理由があるのでしょう。

 

そのほか、2000年代後半の投稿は、部屋の片隅でひたすら新聞をめくる音が聞こえる「どなた様」。隣りのおじさんと目撃した真夏の夜の夢「小さなウルトラマン」……などが収録されています。

 

ふしぎな話。こわい話。びっくりする話。60通以上の読者投稿を収録している盛りだくさんの1冊です。お試しください。

 

【書籍紹介】

 

ムー実話怪談「恐」選集

著者:吉田悠軌
発行:学研プラス

月刊ムーに投稿された読者の恐怖体験談を厳選収録。選者は気鋭の怪談師・吉田悠軌。80年代初期から2000年代まで、実話怪談の歴史を追うような体験へ誘う。30数年にわたって投稿を選集している伝説の怪談ライターへのインタビューも収録した。

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【ムー昭和オカルト回顧録】エンゼルさん、キューピッドさん、星の王子さま……「脱法コックリさん」の顛末

さて、前回も解説したとおり、70年代なかばの「コックリさん」ブームは全国の小中学校を直撃した。もちろん僕の小学校も同様で、休み時間のたびにあちこちの席で各グループが「コックリさん」にうつつを抜かす日々が続き、案の定、ほどなくして担任から「コックリさん禁止令」が厳しく言い渡された。

『狐狗狸さんの秘密』に付録として折り込まれていた「専用文字盤」。この74年の時点では、後にポピュラーになる簡易なスタイルはまだ普及していなかった。中岡氏はより本格的・古典的なフォーマットの文字盤を採用している。

 

ちなみに、少なくとも当時の僕の周辺では「コックリさん」をめぐる怪異などはまったく起こっていない。というより、僕らが「コックリさん」による「降霊」に成功したことなどただの一度もなく、硬貨が動く場合も明らかに誰かが意図的に動かしているのはミエミエだった。ブーム勃発から一週間ほどで、特に男子のほとんどは早くも「つまんねぇなぁ……」みたいなテンションになっていたのを覚えている。

 

ごくごく最初のうちは、儀式の途中で硬貨から指を離してはいけないとか、文字盤はすぐに捨てるとか、10円玉はその日のうちに使うとか、お約束の各種タブーを侵さないように気を使っていたが(これを破ると「コックリさん」が「憑く」とされていた)、最後の方はみんなシラケてきて、そういうことにもまったく配慮しなくなった。なかにはわざと10円玉から指を離して「こら、コックリ! いるなら呪ってみろ!」などと、恐れ知らずの挑発をして笑いをとるヤツなどもいたのだ。

 

なので、担任から「今後いっさいコックリさんをやってはいけません!」と「禁止令」を出されたときも、特に反発もなく、「もうどうでもいいよ」という感じだった。大人たちが問題にしはじめた時点で、すでにみんなすっかり飽きていたのだ。

 

このあたりの時系列はちょっとウロ覚えだが、もう僕らの好奇心は徐々に過熱しはじめていた「スーパーカー」ブーム(『サーキットの狼』!)などの方に吸い寄せられていたのではなかったかと思う。

 

オカルト女子たちの奇妙なレジスタンス

ところが! 女の子たちの場合はまったく事情が違っていたらしいのである。「占い」や「おまじない」に対する関心は昔も今も男子よりも女子のほうが圧倒的に強い、ということなのかも知れないが、「禁止令」発令後も彼女たちは監視の目をかいくぐり、休み時間や放課後にコソコソと飽きもせずに「コックリさん」を続けていたのだ。

 

そもそも「コックリさん」を教室に持ち込んだのは女子たちで、当初はオカルティックな「降霊術」というより、あくまで「よく当たる恋占い」みたいなものとして流行しはじめたのだが、この期に及んでも、彼女たちは「クラスの◯◯くんは誰が好きですか?」とか「◯○ちゃんと◯◯くんはつきあってますか?」とか、たわいもない「恋占い」をやめようとしなかった。なんだか一種の中毒になっていたようで、彼女たちにとっての「コックリさん禁止令」は、今でいうと急に「スマホ所持禁止令」が発令された、みたない状態に近かったのかも知れない。もちろん多くの子が先生にみつかり、職員室へ呼び出されたり、親への「連絡帳」に「私は禁止されているコックリさんをやってしまいました」などと間抜けな反省文を書かされたりしていた。

 

さらに先生たちの弾圧が厳しくなってくると、彼女たちは不可思議な発想によって妙な抜け道を「発明」する。それが「コックリさん亜種」、つまり「コックリさん」だけど「コックリさん」ではないと言い抜けることのできる「脱法コックリさん」である。

 

最初に流行ったのが「キューピッドさん」、続いて「エンゼルさん」と称するものが流行した。先生に見つかって「あっ! またあんたたち、コックリさんやってるのね!」などと怒鳴られても、彼女たちは平然と「いいえ、これはコックリさんではありません。キューピッドさんです。キューピッドさんは人を呪ったりしないので大丈夫なんです!」などと意味不明の言い訳を真顔でするので、担任の先生も困り果てていた。

70年代にもっとも一般的に普及した簡易版「コックリさん」の文字盤。地域によって多少の違いがあった。

 

70年代っ子たちの恐るべき「口コミ」ネットワーク

ウチのクラスの女の子たちが行う「脱法コックリさん」にはさまざまなバリエーションがあったが、これらの多くは当時の小学生女子たちに全国レベルで共有されていたようだ。同じ名称の「儀式」でも地域によってルールに多少の違いがあったようだが、各種「脱法コックリさん」は同時多発的に起こった全国共通のブームだったのだ。

 

70年代の子ども文化のこういう側面を見るたびに、僕はいつも驚いてしまう。本家「コックリさん」の流行にもメディアを介在しない「口コミ」が大きな役割を果たしたのだとは思うが、女子たちの「脱法コックリさん」については、少なくとも70年代末までは(『マイバースディ』などの少女向け「占い・おまじない誌」の登場までは)、雑誌などに取りあげられることはほとんどなかったはずだ。にもかかわらず、誰かが開発した「新儀式」は次々と瞬時に全国へ拡散していったのである。

 

男の子文化においても、当時のメディアがいっさい取りあげなかった「スーパーカー消しゴム」の各種改造方法などがまたたく間に全国に普及したが、こうした「口コミ」による情報共有の速さと網羅する範囲の広さは驚異的だ。

 

一説には70年代の子どもたちの「口コミ」ネットワークは、「塾通い」の習慣が小学生の間で一般化したことで格段に強化されたといわれている。女子たちの「脱法コックリさん」のブームについても、塾や習いごと教室を媒介にした他校のカルチャーの流入・流出が、かなり大きく貢献していたのだと思う。

 

「キューピッドさん」の謎

当時の「脱法コックリさん」は、僕が覚えているものだけでも「キューピッドさん」「エンゼルさん」「ラブさま」などなど、無数のバリエーションがあったが、なかでも最初に流行した「キューピッドさん」は「脱法コックリさん」の元祖であり、代名詞的存在だ。

 

で、僕はこの「キューピッドさん」について、以前から非常に気になっていることがある。僕が記憶している「キューピッドさん」と、現在語り継がれている「キューピッドさん」は、どうもまったく別物のような気がするのだ。

 

まぁ、小学生時代の女子たちのカルチャーなどは男子には完全に謎で、彼女たちの間で次々に勃発する各種ブーム、たとえば「匂い玉」「リリアン」「紙せっけん」「香りつきティッシュ」……などなども、横目では見ていたものの、なにがおもしろいのかさっぱりわからなかったし、彼女たちがそれらをどのように楽しんでいるのかも知らなかった。興味もないのでわざわざ聞いてみることもなかったし、考えてみれば女子文化というものは、同世代の男子にも完全なブラックボックスだ。なので、「キューピッドさん」に関する僕の記憶などもまったく曖昧ではあるのだが……。

 

現在ネット上などで継承されている「キューピッドさん」は、ほぼ「コックリさん」と同じ「文字盤」を使用する、ということになっている。鳥居の代わりにハートの絵(もしくは矢が刺さったハート)を描き、「はい/いいえ」の表記を「Yes/No」に変えただけだ。やはりコインを使うか、もしくは二人で握った鉛筆で文字を追っていく。

現在ネット上などで解説されている「キューピッドさん」は、上記のような「文字盤」を使用することになっている。ほぼ「コックリさん」と同様のフォーマットだ。また、大きなハートを描き、その内部に文字盤を書き込むパターンもある。

 

しかし、ウチのクラスの女子たちが夢中になっていた「キューピッドさん」は、これとはまったく違っていたはずなのだ。いわゆる「文字盤」に類するものは使用しない。赤鉛筆で大きなハートをひとつだけ描いた紙を用意し、その上に二人で1本の鉛筆(色鉛筆やマーカーなどを使うこともあった)を握って身構え、なにやら呪文を唱えた後、ハートの絵を鉛筆でひたすら何度も何度もなぞっていく。どういうルールに従っていたのかはさっぱりわからないし、文字をいっさい使わず、ただひたすらハートを重ね描きしていくことで、なにをどうやって占っていたのかは知る由もないが、ときどき「憑依」が起こったことだけはよく覚えている。といっても、あくまで本人たちが「憑いた、憑いた!」と騒いでいただけなのだが。

 

「憑依」がはじまると、鉛筆を握った二人の腕の動きが徐々に早くなり、そのうちにメチャメチャな勢いでハートの絵の上に鉛筆を走らせ、しまいには紙の上がグシャグシャになって破けたりもするのだが、それでも彼女たちはやめない、というか、やめられないらしいのだ。で、「止まらないっ! 止まらないよーっ!」などと悲痛な声で助けを求めたりするのである。すると「識者」みたいな立場の女の子(オカルトマスター的存在)が慌ててやってきて、「大丈夫! 落ち着いて! 鉛筆は離しちゃダメよ!」などと言いながら動き続ける二人の手をギュッと握り、「キューピッドさま、お帰りください、どうかお帰りください…」などと何度も唱えつつ、二人の腕の「暴走」を止めるのである。

 

もちろん僕ら男子は、こうしたしょーもない茶番劇を冷たく眺めながら、「バカか、あいつら!」などと笑っていたのは言うまでもない。

 

以前にも、この記憶のなかの「キューピッドさん」について原稿を書こうとしたことがあったのだが、現在一般的にいわれている「キューピッドさん」とはあまりにも内容が違っているので、もしかしたらウチのクラスだけで流行した超ローカルな占いだったのか? ……とも考えて断念した。しかし先ごろ、この儀式についての長年の謎がようやく解明されたのだ(まぁ、解明されたところでなんのメリットもないんだけど)。

 

次回は、この「止まらないよーっ!」の儀式はいったいなんだったのか、さらには当時の女子たちが夢中になった各種「脱法コックリさん」について、主要なものを具体的に紹介しながら回顧していきたい。

 

初見健一「昭和こどもオカルト回顧録」

◆第11回 爆発的ブームとなった「コックリさん」

◆第10回 異才シェイヴァーの見たレムリアとアトランティスの夢

◆第9回 地底人の「恐怖」の源泉「シェイヴァー・ミステリー」

◆第8回 ノンフィクション「地球空洞説」の系譜

◆第7回 ウルトラマンからスノーデンへ!忍び寄る「地底」世界

◆第6回 謎のオカルトグッズ「ミステリーファインダー」

◆第5回 東村山水道局の「ダウジング事件」

◆第4回 僕らのオカルト感性を覚醒させた「ダウジング」

◆第3回 70年代こどもオカルトの源流

◆第2回 消えてしまった僕らの四次元2

◆第1回 消えてしまった僕らの四次元1

 

関連リンク

初見健一「東京レトロスペクティブ」

 

文=初見健一

 

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【ムーUFO遭遇事件】観測装置が捉えた有明海上空のUFOと驚異の接近遭遇

九州の「有明海」というと、謎の怪火現象「不知火」で知られているが、実はUFOの目撃多発地帯でもある。昨年11月以降、有明海ではUFOの活動が活発化しているようで、収束する気配もなく、いまなお続いている。

2018年5月19日、筆者は福岡県柳川市へと向かった。実は3月にも来訪しているのだが、目的はもちろんUFO観測である。しかも今回、最強の援軍ともいうべき世界初のUFO観測装置「SID‐1」の開発者、北島弘氏(宇宙現象観測センター=SPOC代表)に同行していただき、確たる証拠を摑むべく万全を期した。

 

観測場所は、同市南浜武に住む、椛島夫妻宅の敷地。ここから椛島夫妻は、しばしばUFOを目撃しているのだ(「ムー」2018年2月号既報)。

 

観測には、われわれだけでなく、佐賀県在住のUFO研究家・岡安信司氏、福岡から有明UFO情報発信者の千代島敏氏、同じくUFO研究家で占星術鑑定士の紀川亜佐子氏、女性カメラマンの椿千宙(つばきちひろ)氏が参加。遅ればせながらホリプロコムの芸人キック氏も駆けつけ、午後6時すぎに観測がスタートした。5月とはいえ寒い夜で、断続的に吹く寒風に耐えつつも皆、思い思いに空を凝視していた。

 

午後6時30分、UFOが頻繁に出現する多良岳(たたらだけ)方向に向けて設置された2台のSID‐1が自動撮影を開始。夜のとばりが下りると、雲間から星々がきらめきだした。時折、近くの佐賀国際空港から飛び立った飛行機が赤いライトを点滅させて空中を飛行していく。中国北京から大阪空港へむかうエアバス、中国上海から大阪空港へむかうエアバス、さらには香港から大阪空港へむかうボーイング機が、上空を飛んでいく。だが、肝心のUFOらしき怪しい物体は現れないまま、時だけがむなしく過ぎていく。底冷えで、体の震えがとまらず限界まで達したときだった。

 

「未確認飛行物体を捕捉しました」

 

SID‐1からの自動音声が闇に響いた。一同、驚きながら空を仰ぐ。だが、何も見えない。さらに目を凝らしたが、UFOらしき物体はどこにも確認できなかった。肉眼では捉えられなかったUFOをSID‐1がキャッチしたらしい。

 

ならば、と意気込んで観測に集中したが、結局UFOは出現せず、午後9時すぎに解散。SID‐1がキャッチしたデータに期待を抱きつつ、ホテルにもどり暖をとることにしたのだった。

UFOの拡大画像。画像処理で輪郭を強調している。

 

赤く脈動するUFO

“はたして、UFOをキャッチしているのか?”

 

翌日、北島氏は帰京し、すぐにSID‐1の撮影データをチェック。なんと期待通り、“巨大なUFO”が見事に記録されていたのである。録画開始時間はジャスト午後8時。動画にしておよそ0.5秒。画像を見る限り、UFOそのものは強烈な白色の発光体で、その周囲を赤味がかったオレンジ色の、いわゆるフォースフィールド(力場)のようなもので包まれていた。

 

映っている100メートル以上にも達することになるという。さらにその後の画像解析で、驚くべき事実が発覚。3D立体画像処理をしたところ、なんと、そろばん玉のような形状が明確に浮き出てきたのだ。SID‐1は、まちがいなくUFOを捉えていたのだ。

北島氏の分析では、UFOは、何もなかった空間に突如出現し、左から右方向へ(南から北の方向)移動し、0.5秒という短時間でスッとしぼんでいくように消滅している。まるで異空間から現れて、再び異空間へ吸い込まれるように、である。

 

UFOの下部に認められる筋状の光について、北島氏は、「あたかも異空間からこの3次元空間に出現したかのようだ。機体が安定せずに、上下振動していることを暗に示唆しているように見える」と、指摘している。

 

SID‐1が捉えたUFO――。それは未知の力が働き、その空間に異界の扉が開き、一瞬だけ、巨大なUFOが姿を見せたのだろうか?

 

いや、それはまだわからないが、この有明の海に出現するUFOには、何らかの未知なる“謎=秘密”が隠されているにちがいない…… !

(ムー2018年8月号 特集「有明UFO接近遭遇事件」より抜粋)

 

文=並木伸一郎

 

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【深夜の1冊】あなたは昭和の心霊番組を知っていますか?――『真・怪奇心霊事件FILE』

夏休みに突入するはるか前から猛暑に見舞われている今年の日本。読者のみなさんは、夏の風物詩という言葉から何を連想しますか? 昭和生まれの筆者は、夏休み限定で放送されていた情報バラエティ番組の心霊現象コーナーを真っ先に思い浮かべてしまう。

 

朝は『ルックルックこんにちは』の心霊事件レポート。昼は『お昼のワイドショー』の「あなたの知らない世界」。そして『2時のワイドショー』の心霊写真コーナー。さらに夜は2時間枠の心霊特番。

 

それぞれの番組が独自の切り口で心霊現象を紹介していく。小学校の中学年くらいから大学受験のころまで、上の情報バラエティ3番組の心霊コーナーは必ずチェックしていた。ごくまれではあるものの、生放送中にマジな現象が起きてしまうことがあったからだ。

 

 

実際に起きてしまった恐怖現象

記憶があいまいだったのでネットで確認したところ、今でも多くの人が忘れられないだろう現象が起きたのは、1976年8月20日だった。放送事故と呼んでいいレベルの出来事の舞台になったのは、日テレで放送されていた朝の情報番組『ルックルックこんにちは』の「テレビ三面記事」というコーナー。主役は、生首が描かれた掛け軸だ。

 

画面に2枚の掛け軸が映し出される。向かって右側が僧侶、左側は武士らしき人物。レポーターが掛け軸の謂れについて話を進めていると、左側の武士の目が開き、カメラ目線になった。しかも黒目が、何かを追うような動きまで見せた。

 

大騒ぎになったのはこの日の放送が終了した後。視聴者から、“リアルタイムで自分の目で見た怪奇現象”についての問い合わせが殺到した。この時代、「電話回線がパンクする」という表現がよく使われていたが、まさにそういう状態が実際に生まれたようだ。翌週の放送はこの現象をとらえたVTRを徹底的に検証するという内容になった。

 

 

生中継された心霊現象

あの稲川淳二さんも、リアルタイムで進行する心霊現象に身を置いたことがある。1981年8月3日、ABC朝日放送の『ワイドショー・プラスα』という番組で「生き人形」―知る人ぞ知る最恐の実話怪談―という話をしているとき、「人形の隣に男の子が映っている」と訴える視聴者からの電話が多数かかってきたようだ。

 

そもそも関西ローカルだったこの番組、事件発生当時はテレビ朝日系列で関東圏でも放送されていたはずなのだが、なぜか記憶がない。かなり大人になってからこの番組を実際に見ていたというライターさんから話を聞いたことがある。スタジオにも電話の音が鳴り響き、天井から吊るされた照明が左右に大きく揺れて、観覧中のおばさんたちが一か所に集められるという緊迫した場面の空気を覚えていると言っていた。

 

 

ビジュアルへのこだわりとフィールドワーク志向

真・怪奇心霊事件FILE』(並木伸一郎・著/学研プラス・刊)は、そういう昭和の情報バラエティ番組の心霊コーナーのテイストを思い出させてくれる一冊だ。現存する心霊写真、そしてそういう言葉があるかどうかはわからないが、心霊ビデオが数多く紹介されている。

 

トラディショナルな心霊写真の画質を上げたもの、そしてポルターガイスト現象発生の瞬間をとらえた写真など、ビジュアルにこだわった作りという姿勢が強く感じられる。そして、著者・並木伸一郎さんのフィールドワーク志向を強調しておきたい。並木さんは敬愛する大先輩なので著書も数多く読んでいるのだが、この本に関しても、徹底的なフィールドワークに裏打ちされた姿勢が前面に出ている。

 

 

絶妙なバランス感覚

一冊で取り扱う情報のバランスのよさにも注目すべきだろう。日本発の情報と海外発の情報という比率においても、写真とビデオという比率においても、絶妙なバランス感覚が実現されていると思う。

 

巻末に収録されている『写真、ビデオからネットへ甦り続ける心霊表象のメディア史』(前川修・文)という考察文も、冷静で淡々としていて、興味深く読めた。

 

この本で紹介されている情報は、筆者のような昭和生まれにはとにかく懐かしい。平成生まれの人たちの目には、新鮮に映るのだろう。感じ方は世代によって異なるだろうが、共有する情報への興味は変わらない。その根底を形成しているのは、前の項目で触れたビジュアルへのこだわりとフィールドワーク志向にほかならない。

 

 

懐かしくて新しい昭和カルチャーの共有手段

心霊写真なんて、シミュラクラ現象の典型にすぎない。そう主張する人もいるにちがいない。点が三つあれば人間の目鼻に見えるという説にも、確かに一理ある。

 

ただし、提供される情報が記録文書に頼りっぱなしの文献学的アプローチによるものではなく、フィールドワーク最重視という姿勢なら、読み手の受け取り方もおのずと変わってくるはずだ。

 

地上波のテレビ番組ではまったくと言っていいほど見なくなった心霊現象関連番組。昭和の夏特有のカルチャーを懐かしく思い出す人も、まったく新しい感覚で受け容れる人たちも、同じ目線で楽しめて、そして怖い思いができる一冊。

 

 

【書籍紹介】

真・怪奇心霊事件FILE

著者:並木伸一郎
発行:学研プラス

身の毛もよだつ心霊写真、ビデオカメラに映ってしまったこの世ならざるもの、事件・事故が絶えない呪われた土地や物品……著者が長年にわたって研究・収集してきた数々の心霊事件を、豊富なヴィジュアルとともに紹介する。

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【ムー昭和オカルト回顧録】爆発的ブームとなった「コックリさん」

今回から数回にわたって取りあげるテーマは一応「コックリさん」なのだが、この「簡易降霊術」が70年代に社会問題となるほどの大ブームを起こした経緯や、当時の子ども文化がこれをどのように扱ってきたかなどについては、すでにあちこちにさんざん書いてきたので、拙著「昭和オカルト大百科」などを参照していただければと思う(宣伝!)。

コックリさんで使用される「文字盤」の一例。

 

とはいえ、当時の「コックリさん」ブームについてまったく知識がないと本コラムの次回以降のくだりはほぼ意味不明になると思うので、若い世代の読者などのためにまずは概要だけをザックリと記しておく。

 

「コックリさん」とは、50音を書き込んだ紙(文字盤)と文字を指し示すコマ(硬貨、割り箸、おちょこなどを用いる)を使って行う一種の「降霊ごっこ」。主に占い遊びとして普及した。

 

起源については諸説あるが、欧米の「テーブルターニング」(丸テーブルを使った降霊術)や「ウィジャボード」(木製アルファベット文字盤)を使った占いなどが明治時代に我が国へ伝来し、次第に日本風にアレンジされたもの……という説が有力だ。一方で、すでに江戸時代からほぼ同じような占術が下町の若い女性たちの間で流行っていたとする文献もあるそうなので、稲荷信仰などと結びついた日本古来のものだったのではないかという説もある。

 

ともかく、この「コックリさん」が70年代初頭に若者たちの間で爆発的に大流行したのだ。話題となった最初のきっかけは1970年前後に放送されたラジオの深夜番組だったらしいが、その後、毎度のように本コラムに登場する昭和オカルトの伝道師、中岡俊哉氏が『テレパシー入門』(71年)という著作で取りあげた。さらに中岡氏は、以前にも本コラムで紹介した本邦初の「コックリさん」入門書である『狐狗狸さんの秘密』(74年)を刊行、これがドカンと大ベストセラーになったのである。この70年代前半の時点では、中岡氏は「コックリさん」を「心霊」ジャンルのトピックではなく、どちらかといえば「超能力」に関連したものとして紹介していた。

 

ブームの初期の「コックリさん」は、「予知能力」や潜在意識を活用した「自動筆記」などに類するものとして、盛り上がりはじめた「超能力ブーム」の流れのなかで若者たちの好奇心を刺激したようだ。

『テレパシー入門 あなたが忘れているこの不思議な力』(1971年・祥伝社ノン・ブックス)。ブームとなる数年前に、いちはやく「コックリさん」を扱った中岡俊哉氏の著作。本格的に紹介しているわけではないが、超能力を活用した古典的儀式のひとつとして解説している。

 

ちなみに、この70年代のブームに至るまで、「コックリさん」が大きく流行した時期は少なくとも2回あったといわれている。

 

一度目は海外からの伝来時期にあたるとされる明治から大正にかけてのころ。このときに流行の発信源になったのは主に芸妓の女性たちで、花街における酒宴の余興としてブームになったらしい。

 

その次が戦中だ。出征した夫の安否を占うため、銃後の主婦の間で行われることが多くなったという。一説によれば、それまでの古典的「コックリさん」は割り箸やおちょこを用いる方法で行われていたが、このころに硬貨(五銭銅貨など)が使われるようになったのだそうだ。こうした背景には、「夫に四銭九銭(死線苦戦)を越えてほしい」という戦時の妻たちの願いが込められていたといわれている。もちろんあくまでも気休め的なものであって、夫が遠方の戦場に出ている間の不安を紛らわせる手慰みのようなものだったのだとは思うが、従来は「酒宴の余興」でしかなかった占い遊びの「コックリさん」は、この段階で少々シリアスなものに、いわば戦時特有の憂鬱な気晴らしのようなものに変容していったのかも知れない。

 

おもしろいのは、70年代のブームのときも、若者文化のなかでブレイクする以前の「コックリさん」は、一種の「スナック芸」のようなものとして、バーなどの飲み屋のカウンターで披露されることが多かったことだ。当時は酒の席でホステスさんの気をひくための不思議な手品(ビール瓶やマッチ棒などを使ったトリック)などがオジサン連中の間で散発的に流行していたが、「コックリさん」もこういうもののひとつとして夜の酒場で話題になっていたらしい。戦中に主婦の間で流行していた「悲しい遊び」を、その息子世代のオジサンたちが酒場で細々と継承していたということなのだろう。

 

ブーム以前の「コックリさん」についてはとにかく資料が少なく、今となってはこのあたりの事情は勝手に推測してみるしかないのだが、最初期に花街の「酒宴の余興」として普及した「コックリさん」が、戦後、再び同じような形でバーやスナックでのたわいもない「芸」として復活してきたとき、この戦後型の「コックリさん」は、やはり明治期のそれとはだいぶ違った性質のものになっていたのではないか。戦争を通過してきたことによって、つまり直接的に近親者の生死を占う「悲しい遊び」として捉えなおされたことによって、どことなく重く暗いものになっていたのではないだろうか。ただの「遊び」として行われながらも、やはりそこには「戦争の記憶」「死の記憶」がまとわりつき、「余興」として単純に楽しむにはちょっと不吉な、一種の「嫌な感じ」を漂わせる雰囲気を帯びていたのではなかったかとも思うのだ。

 

70年代にリバイバルした「コックリさん」がことさら「怖いもの」としてクローズアップされ、盛んに「遊び半分でやってはいけない」と警告された背景には、なにかこうした事情もあったような気がする。

『狐狗狸さんの秘密 君にも心霊能力を開発できる』(1974年/二見書房サラ・ブックス)。初めて刊行された「コックリさん」入門書であり、中岡俊哉氏の代表的ヒット作のひとつ。ブーム過熱以降は「コックリさん」の具体的なやり方を本や雑誌に掲載することは出版界のタブーとなったので、本格入門書としては本書が最初で最後のものである。

 

子ども文化における「コックリさん」

以上のような経緯で流行しはじめた「コックリさん」に多くのテレビ、週刊誌(主に女性週刊誌)などが追従してブーム化したのだが、とりわけ子ども文化への「コックリさん」普及に大きな影響を与えたのは、73年から『少年マガジン』に連載されたマンガ『うしろの百太郎』(つのだじろう)だろう。この作品の初期エピソード「こっくり殺人事件」のインパクトは絶大で、多くの子どもたちの好奇心を刺激した。同時期に少女マンガなどにも取りあげられ、全国の小中学校では、休み時間になると毎日のように子どもたちが「コックリさん」に興ずる光景が見られるようになったのである。

 

ところが、ほどなくして「コックリさん」の最中に子どもたちが「狐憑き」状態(一般にはヒステリー的な発作やパニック障害と解釈される)になる事件が続発し、深刻な社会問題となってしまう。全国の学校で「コックリさん禁止令」が発令され、それまでは児童雑誌などによく見られた「コックリさんのやり方」などの記事もすべて封印されることになった。

 

ちなみに「狐憑き事件が続発!」といっても、おそらく「続発!」はしていなかったのではないかと僕は思っている。当時は全国各地で多数の犠牲者が出ているというイメージが蔓延していたが、声高に騒ぎたてた女性週刊誌などをチェックすると、曖昧な伝聞形式や噂レベルの報道が多かったようだ。数件の事例が複数のメディアで大々的に報道されたため、印象が事実よりもはるかに大きくなってしまったということなのだろう。というか、メディアが確信犯的に過剰に煽ったということなのだと思う。

 

……ザックリ概要を紹介するだけのつもりがまたもや前置きが長くなってしまったが、実は今回からの「昭和こどもオカルト回顧録」で取りあげたいのは、王道の「コックリさん」そのものではないのだ。

 

あのころ、全国の小学校でPTA主導の「禁止令」による「コックリさん弾圧」(?)の嵐が吹き荒れるなか、70年代の小学生女子たちは創意工夫をこらして「コックリさん亜種=コックリさんではないコックリさん」を次々と考案、「70年代オカルト女子」ならではの意地としぶとさで規制を潜り抜け、平然と占い遊びを楽しみ続けていた。僕が考察したいのは、70年代後半から80年代初頭の女の子文化を彩った、これらガーリーでファンシーな「脱法コックリさん」の摩訶不思議な世界についてなのである。

 

というわけで、次回以降、いよいよ本題に入る。

1973年より『少年マガジン』に連載された『恐怖心霊レポート うしろの百太郎』。さまざまな「心霊事件」を実録風に紹介するスタイルの作品で、そのリアリティに多くの子どもたちが震撼した。本作の初期エピソード「こっくり殺人事件」によって、「コックリさん」は子ども文化においても大きくブレイクする。

 

初見健一「昭和こどもオカルト回顧録」

 

◆第10回 異才シェイヴァーの見たレムリアとアトランティスの夢

 

◆第9回 地底人の「恐怖」の源泉「シェイヴァー・ミステリー」

 

◆第8回 ノンフィクション「地球空洞説」の系譜

 

◆第7回 ウルトラマンからスノーデンへ!忍び寄る「地底」世界

 

◆第6回 謎のオカルトグッズ「ミステリーファインダー」

 

◆第5回 東村山水道局の「ダウジング事件」

 

◆第4回 僕らのオカルト感性を覚醒させた「ダウジング」

 

◆第3回 70年代こどもオカルトの源流

 

◆第2回 消えてしまった僕らの四次元2

 

◆第1回 消えてしまった僕らの四次元1

 

関連リンク

初見健一「東京レトロスペクティブ」

 

文=初見健一

 

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【ムー的脳力開発】アルファ波が示す「脳波と超能力」の確かな関係に迫る!

脳は巨大な迷宮だ。

脳の内部には、1000億個を超える神経細胞が連なり、互いに情報伝達用の細いケーブルで結ばれている。このケーブルを軸索や樹状突起と呼ぶ。軸索や樹状突起は複雑に入り組みながら、脳の内部に巨大な情報ネットワークを形成している。軸索や樹状突起を、仮に一本の糸としてつなげれば、その長さはなんと100万キロ以上にも及ぶ。これは地球から月まで往復してもまだ余る長さだ。

 

たったひとりの人間の脳の内部に、こんなにも巨大なネットワーク空間が広がっている。

 

そして、この複雑極まりない迷宮の中を、猛スピードで駆け抜けていく光がある。それは、ごく微弱な電気信号だ。人間が何かを考えたり、感情が高ぶったりすると、ごく微弱な電気信号がひとつの神経細胞から次の神経細胞へとジャンプを繰り返しながら、脳の内部を飛び回っていく。

 

この電気信号の受け渡しを行っているのは、神経細胞の中のシナプスと呼ばれる器官だ。ひとつの神経細胞には、数千から数万のシナプスが埋め込まれている。もし仮にあなたの脳がフル活動を行えば、1000兆個以上の電気信号の明滅が、脳という巨大な迷宮の中を飛び回るということになる。

 

シナプス間を飛び回るこの電気信号こそが、脳の内部で行われている精神活動の正体だ。

 

あなたが怒ったり悲しんだり、あるいはだれかを好きになったり嫌いになったりするのは、この電気信号が脳の中のどのような回路を通ったかで決定される。

 

感情や思考だけではない。

 

人間の脳のもっとも深い部分に隠された秘密の力――。

 

そう、いわゆる「超能力」と呼ばれる不思議な力も、これらの複雑に絡み合った電気信号の明滅から生みだされている。

 

脳波計で超能力を「見る」

超能力の秘密を、電子工学的なアプローチで解明する――。

 

そんな高いハードルを設定し、あえて困難な課題に挑戦している科学者がいる。脳力開発研究所・相談役の志賀一雅氏である。

 

志賀氏はもともと、超能力や超科学とは無縁の、オーソドックスな工学の世界でキャリアを積んできた研究者だ。電気通信大学を卒業後、当時の松下電器(現パナソニック)に入社。以後、研究所に勤務し、半導体の研究を主な仕事として行ってきた。しかし、やがてひょんなことから「脳波」の研究に取り組むことになる。

 

志賀氏は語る。

脳力開発研究所の志賀一雅氏。

 

「当時の研究所では、仕事の成果として、いかに多くの特許を取得するかということが求められていました。しかし、特許を生みだすには、斬新なアイデアや脳のひらめきが必要になります。では、アイデアやひらめきは、人間の脳の中でいったいどのようにして生まれるのだろうと考えているうちに、脳波をきちんと研究してみようと思い立ったのです」

 

しかし、思い立ったはいいが、その研究は苦難の連続であった。第一に、研究に必要な計測機器がない。当時、脳波を計測する機器は医療用のものしかなかった。それはあくまでも「脳の異常」を発見するための機器で、大雑把な脳波の形を見ることしかできない。脳波とひらめきの関係を調べるには、まるで不向きなものであった。志賀氏が研究を進めるためには、もっと精密な計測機器が必要であった。

 

しかし、餅は餅屋である。

 

半導体の専門家である志賀氏は、研究所にある材料を使って、精密な脳波測定器を自分で作ってしまった。当時、この測定器は微細な脳波の変化を、リアルタイムで正確に計測・表示できる、日本で唯一の装置であった。

志賀氏の脳波測定器。

 

最初のうちは、自分や周囲の人間の脳波を計測していた。しかし、それでは思うように研究が進まない。そこで、もっと非凡な人々を対象とするようになった。

 

並外れた集中力を持つ人や、優れたアイデアやひらめきを発揮する人たちの脳波を計測していった。日本を代表する大企業である松下電器の看板も幸いしたのだろう。各界で天才と謳われた才人や、スポーツ界を代表する一流のアスリートなどが、みな快く志賀氏の研究に協力してくれた。

 

そして時は流れ――。

 

ひとりの人物との運命の出会いが志賀氏を待ち受けていた。清田益章氏である。

 

脳波測定器の針が振り切れた!

清田益章氏。

 

超能力者、清田益章氏。

 

スプーン曲げや念写などの特殊な能力を自在に操る希代のサイキック。また近年では、パワースポットの提唱者であると同時に、すぐれた道先案内人としても活躍中だ。本誌読者には、いまさら説明の用もないだろう。

 

そんな清田氏と志賀氏の出会いは、まったくの偶然から始まったものであった。

 

当時、清田氏は電気通信大学の佐々木茂美教授による超能力研究に協力していた。佐々木教授は清田氏を被験者として、さまざまな実験データを収集していた。そしてたまたま志賀氏が脳波の研究を進めていることを耳にし、実験の協力を申し出てきたのだ。

 

当時のことを、志賀氏はこう振り返る。

 

「最初に依頼の話を聞いたときはとても驚きました。そしてすぐにお断りいたしました。というのも超能力など私にはまったくの専門外ですからね。でも、脳波を測定するだけでいいから来てくれないかといわれて、まあ、測るだけでいいならということで、実験に協力することになったわけです」

 

志賀氏は自作の脳波測定器を持参して、清田氏の待つ実験室へと向かった。

 

そこで志賀氏は信じられないものを目にすることになる。

 

「人間の脳から出力される電気というのは、とても微弱なものなのです。電圧でいえばたかだか十数マイクロボルト。とても強く出る人の場合でも、せいぜい15マイクロボルトがやっとでしょう。ところが、清田氏の脳から発せられる脳波は、なんと50マイクロボルトを超えていたのです」

 

驚くべきことに、志賀氏が持参した測定器の針は振り切れてしまったのである。

清田氏が超能力を発揮するとき、脳波は常人と異なるという。

 

同じ周波数の脳波がきれいに揃う

常人の3倍以上の高電圧 !

 

ということは、清田氏の脳の内部には、高エネルギーを発する特別な器官が存在しているということなのだろうか?

 

しかし、

 

「いや、それはちょっと違うと思いますね」

 

と、志賀氏は否定する。

 

「脳の内部で発せられる微弱な電気信号の集合体を、私たちは︿脳波﹀と呼んでいるわけですが、脳波にはさまざまな種類のものがあります。電気信号の周波数ごとにそれらを分け、たとえばアルファ波、シータ波、ベータ波などと呼んでいます」

 

志賀氏の説明によると、人間は何か考えごとをしているとき、さまざまに異なった周波数の脳波が、同時に出てくるのが普通なのだという。まあ、平たくいってしまえば、雑念というやつがポコポコと生まれてくるわけだ。

 

ところが、特別な能力を持つ非凡な人間の場合、同じ周波数の脳波がきれいに揃ってくることがある。具体的にいうと、ニューロンの回路がシンクロ現象を起こしているのだという。

 

同調された周波数の脳波は、計測装置が加算してとらえるので、モニター上の数値が高くなる。これが、清田氏の脳波が50マイクロボルト以上という、とてつもない数値を叩きだした原因だろうと、志賀氏は分析している。

 

しかし、同じ周波数の脳波が同調していくつも現れるというのは、実際には脳の内部で何が起きているのだろうか?

 

志賀氏はこう答える。

 

「おそらく、私たち一般人には想像もつかないような、高いレベルでの集中力が生まれているのだと思います。その集中力がニューロンの回路を何十個、いや何百個も揃えてシンクロナイズさせているのではないでしょうか」

(ムー2018年8月号 特別企画「アルファ波と超能力」より抜粋)

 

文=中野雄司

 

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【週間ムー占い】2位は「感性がピュア」な状態に! 6位には「相棒」が出現か? 7月16~22日の運勢&開運ヒント

サッカーのワールドカップと3連休が終わり、寂しさに胸がつぶれる思いの方も多いのでは。気合を入れ直し、この暑さを乗り切るにはどうしたらいいのでしょうか? そのヒントは、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いに隠されているかもしれません。

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 9位

お金をドカンと使うことになるかも。用途は、ボディケアか、キャリアやステイタスアップに関する事柄と見ました。よい使い方ができそうなので、熟考のうえ財布をはたいて。一方で、友人がらみの出費には警戒すべき。とくにイベント共催などのお誘いは、丁重にお断りするほうが無難です。

【開運アクション】

仕事かプライベートかの選択を迫られたら、プライベートを優先するのが正解。

 

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 2位

感性が無垢で敏感な状態になっています。さまざまな新しい出会いに感激したり、これまでは興味の持てなかった分野に面白さを見いだしたりして、刺激的な時期を過ごせそう。ユニークなアイデアに恵まれる運気でもあるので、存分に頭と心を使いましょう。ただ、会話が過剰になる傾向あり。沈黙は金です。

【開運アクション】

週の前半は、宝くじ購入にツキあり。商店街の福引きなどにもチャレンジを。

 

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 7位

はた目には平穏無事な1週間ですが、ごく親しい人との関係や、自分の密かな胸の内など、見えない部分は疾風怒濤かも。とはいえ、悪い変化は起こりません。過去のネガティブな思い出などを清算する好機でもあるので、一時的な痛みが伴うとしても、けじめをつけるほうが今後のためです。

【開運アクション】

夕食はできるだけ軽めにして、遅くとも就寝する3時間前までにすませましょう。

 

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 5位

パートナーに厳しいことをいわれたり、反対にいったりしそう。でも、根底にはお互いへの愛情があるはずなので、あまり根に持たないこと。友人や仕事仲間とのコミュニケーション力が高まり、共通の目的に向かって物事を進める時期としては大吉。斬新な視点が加われば、世間の注目を集める可能性も。

【開運アクション】

さやいんげんや枝豆など、旬の豆類をふんだんに召し上がれ。

 

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 8位

思いがけない出費が重なりそうですが、健康維持と仕事のスキルアップにかかわることは、ケチらないほうが吉。上司や先輩から、やや厳しい愛の鞭が飛んできそうですが、陰で温かく応援してくれる人もいるので、めげないこと。自分の実力をきちんと把握してベストを尽くせば、道が開けます。

【開運アクション】

恋愛や結婚に関する決断を下すのは、再来週以降に延期するほうが賢明。

 

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 1位

ポジティブな気持ちで、よりよい将来に向かって、冷静な判断を下していけそう。迷いや問題を抱えている人は、今週のうちにじっくりと考える時間を取り、結論を出すとよさそう。シングルの人は、よい出会いに恵まれる暗示も。派手さはないけれど、かなり頼れるお相手が、あなたを待っています。

【開運アクション】

本来の魅力が表れる星回り。いつもより念入りなお洒落をすれば、さらに倍増。

 

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 12位

けっして悪い運気ではありませんが、とりあえず表立った行動は控え目にして、裏方に回ったり、自分自身のメンタルを整えたりすることに注力するとよさそう。身内や親友との関係がギクシャクしている人は、修復への第一歩を今週中に踏みだして。また、遊びはじめると過剰に弾けがちなので要注意!

【開運アクション】

朝食には無糖ヨーグルトと季節の果物を。酵素と乳酸菌が体調とお肌を整えてくれます。

 

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 3位

ほどよい追い風が吹いているのに、二の足を踏んでいる状態かも。いつものように進めようと思わず、奇策を講じるか、あえてテンポをずらしては。ただし、どちらも無理に行うのは逆効果。あなた自身が楽しめなければ意味がありません。内弁慶になりがちですが、身内にこそ紳士的な対応を!

【開運アクション】

広報・PR活動にツキあり。自分の長所も大いにアピールすべきです。

 

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 10位

仕事や学びの環境を整えるために、お金が出ていく可能性が濃厚。とはいえ、必要な出費であることは確かなので、熟考のうえ、悔いのない使い方を。身近な人たちのサポートが、ありがたく感じられる時期でもあります。頼りすぎは禁物ですが、グチを聞いてもらうくらいなら許容範囲といえそう。

【開運アクション】

言葉が攻撃的になりがちかも。努めて優しくソフトな会話を。

 

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 4位

よい意味で刺激的なイベントやレジャーが、運気に新しい風を呼び込んでくれそう。流行を先取りするようなものや、レア感のある催しなどを目にしたら、とりあえずは接近してみることをおすすめします。美的センスの開花にも期待できる時期。人とは違う、あなたらしい審美眼を育ててください。

【開運アクション】

同好の士や仲間が意外と頼りになります。何かあったら相談してみると吉。

 

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング  11位

頑固なところや、人と同じであることがイヤな一面が前面に出やすく、いささか危うい運気かもしれません。カッとなったときや、すぐに行動したくなったときは要注意。少なくとも24時間以上、クールダウンの時間を取りましょう。静かな環境で冷静に考えさえすれば、最善の選択肢が見えてきます。

【開運アクション】

意外な人の、意外な言葉が起死回生のヒントになるかも。耳を傾けましょう。

 

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 6位

1対1の対人関係にツキあり。恋愛または仕事の場面で、自分の相棒と呼べる人が出現しそうです。その人は、けっこうキツイことをいうかもしれませんが、良薬は口に苦し。耳の痛い言葉にこそ、開運のヒントが隠れていることを忘れないで。複数の候補者が出現した場合は、それぞれにコナをかけても可。

【開運アクション】

あれこれと夢を思い描くだけでは形になりません。的を絞り、実現への第一歩を。

 

占い・文=山河ゆい

 

【ムー的スクープ!】1965年UFO墜落事件に新事実!ケクスバーグ事件のエイリアン

1965年12月9日、午後5時少し前、アメリカ北部の上空にオレンジ色に発光する正体不明の飛行物体が出現、警察や消防に、「空を火の玉のような物体が通過した」との情報が相次いだ。

墜落したUFOの目撃者の写真と目撃イラスト。

 

物体は、北から南にゆっくりと横切ったかと思うと、途中で南東へと進路を変えて、ペンシルバニア州ピッツバーグ南東の町ケクスバーグの森の中へと落下した。これを見た近隣住民を中心とする野次馬、地元の消防団員や新聞記者などが、いっせいに現場に駆けつけた。だが、時すでに遅く、現場は州警察や軍によって厳重に封鎖されてしまっていた。

 

当日の午後9時、地元ラジオ局は、「現在、公式機関による予備調査で、航空機やミサイルではなく、隕石または人工衛星が大気圏に再突入したものと推測されています。あと30分ほどで地元の軍基地から声明が出されるので、情報をお待ちください」と報じたが、続報はなかった。

 

しかし翌日、事態は一転する。

 

アメリカ政府と地元の軍当局は「ケクスバーグには何も落下していない」と声明を発表し、その後、いっさいの説明を拒否してしまったのだ。

事件発生当時の新聞。大大的に事件が報じられている。

 

地中に埋まったドングリ形の物体

だが、声明とは裏腹に州警察や軍にまぎれて墜落現場に分け入った者たちがいた。彼らは異様な光景を目撃し、見たままを証言している。

 

そのひとり自警消防団のジム・ロマンスキーは、地中に埋まった形で墜落している機体を見つけていた。それはくすんだ金色をしており、底部の直径は約3〜4メートル、長さ約5メートルで、ドングリのような形をしていた。物体の底部には金色のバンパーのようなものが取りつけられ、表面には点、四角形、または円のような模様とも文字とも見えるものが線刻されていた。ロマンスキーには、それらが古代エジプトの象形文字のようにも見えた。

 

後に、この目撃証言から、ロシア文字が象形文字に似ていることもあって、機体がソ連(現ロシア)製だという可能性が指摘された。というのも、同日午前3時ごろ、ロシアの人工衛星「コスモス96」が大気圏に突入しているからだ。

 

しかし、米空軍のUFO調査機関「プロジェクト・ブルーブック」は、この時間帯に件の衛星がケクスバーグへ墜落するのはありえない、と報告。事実、アメリカ宇宙司令部とロシア宇宙局から提供されたデータから、同衛星が同日午前3時18分にペンシルベニア州から遠く離れたカナダの大気圏に再突入したことが判明している。この事実から衛星落下説は否定されている。

 

また、地元に住むビル・ウィーバーも、同じく現場に先乗りしていて、『NASA』の記章をつけた白い作業服姿の男が数名、巨大な白い箱を現場から運び出すのを見ていた。さらに、翌日10日の午前1時すぎにも防水シートに覆われた積荷を載せたトラックが、森の中から猛スピードで出ていくのを近くの住民たちが目撃していたのだ。だが、トラックが走り去ると、州警察や軍も撤退し、森は何事もなかったかのように静寂を取りもどした。結局、事件は何の解決もみないまま、やがて人々の記憶から薄れていった。

 

事件を隠蔽した政府とNASA

時は流れて2003年10月、アメリカのケーブル・エンターテイメントグループNBCユニバーサルの会長ボニー・ハマーが記者会見で「ケクスバーグに墜落した物体がUFOと関係あるなしにかかわらず国民はすべてを知る権利がある」と主張。情報開示を求め政府機関に対して起訴する構えを表明した。

 

メディアにも取り上げられて論争となったが、その後も、「多くの目撃証言が報告されているにもかかわらず、NASAとアメリカ政府はいっさいの情報を公開していない」という、ハマーの痛烈な批判を受け、NASAは事件に関する36件の文書を公開した。だが真相につながるものはなく、一方のアメリカ国防総省=ペンタゴンと空軍は、かたくなに沈黙を守ったままだった。

 

2005年にNASAは、現場からコスモス96の部品が回収されたと再度発表したが、前述したように、これは欺瞞でしかなく焼け石に水だった。批判を浴びたNASAは、2007年10月までに再調査を約束したが、その後に〝記録文書を紛失した〟と回答し事件を隠蔽したのだ。

 

しかし、こうした隠蔽工作をよそに、事件の真相を追うリサーチャーたちによって新たな目撃証人たちの存在が明らかになってきた。

 

彼らの口から語られた、〝驚くべき新事実〟を紹介しよう。

事件当日の午後4時43分に地元住民が撮影した、墜落する火球の写真。本邦では初公開となる写真だ。

 

森から聞こえた奇怪な叫び声

地元で「未解明現象調査会」を主宰しているスタン・ゴードンは、事件当初から真相を摑むべく追跡調査を続けているリサーチャーのひとりだ。彼は調査の過程で「人間のものではない奇怪な叫び声を聞いた!!」という人物の証言を報告している。

 

ケクスバーグから約60キロ離れた小さな町ジョンズタウンに住んでいたドン・セバスチャンは事件当日の夕方、友人とドライブ中にラジオ番組でケクスバーグの森の中に正体不明の物体が墜落したというニュースを耳にした。

 

好奇心旺盛なセバスチャンは「どうせ州警察に止められるだけだ」という友人を説き伏せ、ケクスバーグの森へと向かった。彼らがケクスバーグへ到着したころにはもう夜になっていたが、謎の物体が落下した現場はすぐに判明した。なぜなら周辺一帯は武装した州警察によって厳重に封鎖されていたからだ。

 

あまりの厳戒態勢に「これは単なる墜落事故ではない」と直感したセバスチャンは、封鎖された道路の脇からこっそりと森の中へ入った。が、数百メートルほど進んだところで足を止めることとなった。100を優に超える軍人が腰の位置にライフルを構えながら、隊列を組んで森の奥へと進んでいたからだ。

 

この重々しい空気にセバスチャンは、軍事訓練をしているのかとさえ錯覚したが、軍隊が森の奥へ入っていったとき、突然、恐ろしい声が森の中にこだました。突如、〝何か〟の動物のような大きな叫び声が聞こえてきたのである。

 

「とても人間が発したとは思えないほどの大きな叫び声でした。その声を思い出すだけで、鳥肌が立ちます。これまで一度も聞いたことがない恐ろしい声で、今でもその声が耳から離れません」

 

とセバスチャンは語っている。

 

機体内部に搭乗者がいた!!

ゴードンは、UFO墜落現場で機体回収に携わった兵士のひとり、ジョエルと名乗る人物ともコンタクトしている。ジョエルもまた、驚くべき証言をしているのだ。

 

事件当時、現場の軍隊にさまざまな指示を出しているスーツ姿の人物がいたという。陸軍将校が、その人物に「奇妙な金属の物体が空中を飛んでいた」と報告しているのを聞き、この人物の所属や正体がとても気になったという。

 

仮名でゴードンの取材に応じたジョエルだったが、インタビューの途中から徐々に表情が曇り、自身の目の前で起きた、信じられないような出来事を、どのように話したらいいか深く思案している様子だった。

 

「スーツ姿の人物の指示で、陸軍将校がハッチを右から左に回しました。すると、中から〝シュルルル〟という何かが渦巻いているような奇妙な音が聞こえました。もしかしたらハッチは内側から開いたのかもしれません。

 

将校がハッチを開くと、中にゴムのような異常に長い腕が見えたんです。しかも指は2本でした。私が〝内部にもっと何かあるかもしれない〟と叫ぶと、突然、金属同士がぶつかりあうような大きな音を立てて扉が閉まってしまったのです」

 

ジョエルは、他にもう1本腕があったように見えたが、それ以上内部を見ることはできなかったという。彼の証言によって、墜落した機体に生きた乗組員がいたことが明らかになった。ただし、それは〝人間のものとは異なる腕〟をもつ生物だった。

 

(ムー2018年6月号より抜粋)

 

文=並木伸一郎+遠野そら

 

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【ムー宇宙人図鑑】ロボットか気密服に身を包んだ地球外生命体か!? パスカグーラ事件の異星人

アメリカのミシシッピー州パスカグーラで、造船所に勤務するチャールズ・ヒクソンとカルビン・パーカーというふたりの人物が、ロボットタイプの異星人たちにUFO内部へ連れ去られるという事件が起きていた。

事件は1973年10 月11 日の午後7時、パスカグーラ川の西岸にある桟橋で夜釣りをしていた際に起こった。突然、夜空に青みがかった発光体が現れ、ふたりの目の前に降下してきたのだ。発光体は幅3メートル、高さ3.5メートルの卵形のUFOだった。

 

あまりの恐ろしさにふたりは硬直してしまい、UFOをただ見つめていた。

 

すると、UFOの表面に出現したドアが開き、中から3体の異星人が姿を現したのである。

 

身長は1.5メートル、頭部には弾丸のように尖った突起があり、首がなかった。口は細い切れ目のようで、目はわからないほど細かった。体色は灰色で、ゾウの肌のようにシワだらけだった。さらに、手がカニのハサミのような形状をしていて、足は丸くなっていたという。

 

異星人たちは、ヒクソンとパーカーを強制的にUFOの内部に連行していった。このとき、パーカーはショックのあまり気絶してしまった。内部に連れていかれたふたりは、宙に浮いたまま横にさせられた。すると、目玉に似たフットボール大の装置が現れ、ヒクソンの体の周囲を駆け巡った。ヒクソンは何らかの身体検査をされていると感じたという。

 

身体検査が終わると、異星人たちはヒクソンを宙に浮かせたまま立ち去っていき、20分ほどしてから、ヒクソンをUFOの外へ連れ出して、現場に置き去りにした。気づくと、意識を取り戻したパーカーが、恐怖のあまり泣き叫んでいたという。その後、ふたりは近くの保安官事務所に届け出た。

 

翌日、この事件はマスコミによって世界中に広まった。現地調査に赴いたUFO研究団体「APRO」のジェームズ・ハーダー博士がヒクソンに、過去の記憶をさかのぼる退行催眠療法をかけたところ、ヒクソンがあまりにも恐怖を示したため、打ち切らざるをえなかったという。

 

ただ、ヒクソンが遭遇した異星人は、それまでに目撃されていたタイプとあまりにもかけ離れているため、ロボットタイプの異星人ではないか、という見解がなされたが、以来、ヒクソンたちの前に、この異星人が姿を見せることはなかったため、正体はわからずじまいである。

「ヴィジュアル版 超極秘 UFO・異星人図鑑」より。

 

文=並木伸一郎

 

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【ムー宇宙の神秘】未知なる天体ニビルと太陽の伴星ネメシスの謎

冥王星のかなたにもうひとつの惑星が存在する可能性が、天文学者らにより論議されてきたが、冥王星の外側には、小惑星だけでなく、もっと驚くべき天体が隠れているかもしれないといわれている。

赤外線天文衛星IRASが捉えた、太陽系の外辺に存在する未知の天体。

 

この驚くべき天体とは、太陽の伴星、もうひとつの太陽で「ネメシス」と呼ばれる恒星である。太陽系は伴星をともなう連星系の可能性があるのだ。

 

最初にこの可能性を指摘したのは、ミネソタ大学のクリス・ダビッドソン教授で、この伴星はほぼ木星の質量を有する褐色矮星であり、主に赤外線領域の光を放射しているものと推定している。

 

教授によると、この天体は少なくとも地球と太陽間の700倍、あるいはそれ以上の距離に存在しているという。ダビッドソン教授はこの星に「ルシファー」という名前をつけた。

 

そして、1999年10月、アメリカのルイジアナ大学とイギリスのオープン大学の研究チームが長周期の彗星の軌道を分析し、数千年周期の彗星群による、ある一定の規則に従った軌道パターンは、太陽系を取り囲む球殻状の「オールトの雲」の近くに存在する巨大な天体の重力から影響を受けた結果による可能性がある、という推測を発表した。

 

上図は太陽系が二重連星系であった場合のネメシスの軌道である。この場合、太陽とネメシスはその共通重心を中心に、周期的に近接と離隔を繰り返していると考えられる。

 

オープン大のジョン・マレー教授率いるチームは、この天体の大きさを木星級とし、太陽から約3万2000AU(天文単位)の彼方を回っていると計算している。また、ルイジアナ大のジョン・マティス教授のチームでは、その大きさを木星の3倍以上、約2万5000AUの公転半径をもつ天体であると計算している。ちなみに、AUとは太陽と地球との平均距離を表し、1AUは1億4959万7870キロとなる。

太陽と恒星、惑星のサイズ比較。奥から太陽、赤色矮星、褐色矮星、木星、地球の順で、伴星ネメシスはこの褐色矮星ではないかと考えられている(写真= NASA/JPL-Caltech/UCB)。

 

この天体は、上図に示すような大きさの恒星になり損ねた褐色矮星で、太陽系形成時に捕らえられた天体ではないかと考えられている。褐色矮星とは、その質量が木星型惑星より大きく、赤色矮星より小さな超低質量天体の分類に属する。つまり軽水素の核融合を起こすには質量が小さすぎるために、恒星になることができない天体のことだ。木星型惑星との違いは、形成初期に重水素による核融合反応が起きたときの余熱で赤外線を放射している点である。

 

1978年、アメリカのE・R・ハリントン博士は、パルサーの周期の観測結果に認められるアノマリー(法則や原則からは説明できない事象)から太陽系自身の加速方向を求め、そこから太陽系のそばに未知の巨大天体が存在する可能性を示している。彼は、この天体の明るさは太陽の10億分の1程度で、内部の核融合反応により発光するため、十分な質量を有していない赤色矮星あるいは褐色矮星ではないかと推測している。

 

また、この天体は数千万年という非常に長い公転周期を有すると考えられることから、過去に地球で起こっている数千年ごとの大絶滅になんらかの関係があると推定している、カリフォルニア大学のリチャード・ミュラーのような学者も存在する。

 

彼は、太陽の伴星が太陽系外縁にあるオールトの雲の彗星の軌道を変化させ、軌道の変化した彗星の一部が太陽系の惑星域に入り込み、さらにその一部が地球に衝突することで、地球環境に影響を及ぼすと主張している。

(ムー2018年7月号 「最新 太陽の伴星ネメシスの謎」より抜粋)

 

文=ToM

 

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【週間ムー占い】3位は「自分を主役」に! 7位と9位は「金運が膨張」する? 7月9日~15日の運勢&開運ヒント

サッカーワールドカップでの日本代表の衝撃的な敗戦に、ショックを受けた人も多いはず。ただし、その堂々たる戦いぶりによって、国際的な評価は1週間前から劇的に変化しました。サッカー王国・ブラジルも敗退し、まさに「諸行無常」を痛感しますね。そんな、刻々と変化していく状況のなかでよりどころにすべきものとは……? その答えは、スピリチュアルなメッセージの中にあるかもしれません。今週も、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いをチェックしていきましょう。

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 10位

予定外のお金がドカンと出ていくかも。出ていく先は、レジャーやパーティーなどの楽しいイベントと、スキルを磨くための講座など。ただ、どちらも「使って吉」の運気なので、財布と相談しながら無理と無駄のないようコントロールを。ごく身近な人たちから温かい応援が受けられる時期でもあります。

【開運アクション】

隠れた親切や見えない努力に、格段の開運効果あり。

 

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 4位

灯台もと暗し。あなたが探し求めていることは、はるか彼方ではなく足もとにあり、あなたが気づくのを待っています。周囲をじっくりと見直して。同志やパートナーと今後の夢を語りあうことも大切。実現できるどうかを神経質に考えるより、今はできるだけヴィジョンをふくらませると吉です。

【開運アクション】

他人のアラ探しはしないこと。少し無理をしてでも誉め言葉や感謝の言葉を。

 

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 9位

金運が膨張しそう。入るお金と出るお金、両方ともふくらむ傾向にあるので、慎重に手綱をさばいて。とはいえ、ケチになると運気が行き場を失います。健全な使い道を考えつつ、ここぞという場面ではドカンと手放すのも可。ただし、レジャーやギャンブルに使うのはNG。将来を見すえて手堅く運用を。

【開運アクション】

考えがまとまらないときは、散歩などの軽い運動を。よいアイデアが湧いてきます。

 

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 1位

星たちの厚い加護を受けて、順風満帆といえそうな運気。でも、健康なときは、そのありがたみに気づかないのと同じで、順風満帆な運気も、最中にあるときは自覚しにくいもの。それが唯一の落とし穴です。ボンヤリしていてはダメ。やりたいこと、やり残したままのことに、今すぐ着手してください。

【開運アクション】

遠慮は無用。少し図々しいくらいにプッシュしてみましょう。

 

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 8位

家族や親友、恋人など、ごく身近な人たちと温かい関係を築くことが、運気安定の特効薬。そのために必要なのは、丁寧な会話です。親しければ親しいほど以心伝心に頼りがちですが、それが意外に失敗のもと。とくに今週は、きちんと言葉にすることを心がけると吉。恋愛のチャンスは週の前半にあり。

【開運アクション】

ファッションは、軽め・甘めにまとめるほうが好印象につながります。

 

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 5位

公表したいけれど、諸般の事情で隠していたことが露見するかも。戸惑う半面、嬉しい気持ちもあって、少々複雑。とはいえ、トータルな運気は穏やかでほっこりとした雰囲気。こまごまとしたことを手際よく片付けるには打ってつけの時期です。しばらく連絡が途絶えていた知人・友人に声をかけ、旧交を温めるのもおすすめ。

【開運アクション】

情けは人のためならず。あなたの優しさを存分に発揮してください。

 

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 12位

金運は上々で、楽しいお誘いも多いのですが、いざ出かけると過剰にヒートアップするのが少々心配。常に冷静さを忘れないようにしてください。本音をいうと、この時期は、遊ぶことより真面目なことにお金を使うのが正解です。仕事や学業では、1ランク上を目指して頑張ると、案外すんなりと手が届きそう。

【開運アクション】

物思いに沈んで意気が上がらないときは、気の置けない友人とバカ話をどうぞ。

 

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 2位

人もうらやむような運気なのに、「どうも今ひとつ」と感じているのであれば、ちょっと考えすぎの傾向があるのかも。利益や結果だけに焦点を当てないで、自分と関係者一同が楽しめること、心地よく過ごせることを追いかけてみるとよさそうです。売られたケンカを買わないことも案外、大事なポイント!

【開運アクション】

やるべきことが複数あったら、いちばん厄介なものを優先的に片付けて。

 

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 11位

わりと瞬間湯沸かし器的な一面のある射手座ですが、今週は、それがよくない方向に出やすいかも。とくに警戒すべきは言葉による失敗。ついカッとなって口にしたことが、トラブルを生むかもしれませんので、努めて穏やかな会話を。金運とおごられ運は上々で、サプライズ・ギフトも期待できそう。

【開運アクション】

見えないところでの人助けや水面下での努力をぜひ。将来の運気が養われます。

 

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 6位

思いきった決断を下すのに適した時期。どうしようかと思い悩んでいたことがある人は、いったん区切りをつけるつもりで結論を出しましょう。悪習慣や悪癖を正すにもよい星回りなので、勇気を出して! 心が疲れたら、友人とたわいない会話を。よい情報を入手するきっかけにもなりそうです。

【開運アクション】

美術館や図書館など、文化の香り漂う施設がパワースポットに。

 

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 7位

金運が活性化するというよりは、いたずらに膨張しがち。あぶく銭のような収入を得たと思ったら、すぐに出ていくようなイメージです。でも、ここできちんと締めれば、手もとに残るものが多くなるはず。お金への執着が薄い水瓶座ではありますが、今週はきちんと計算するほうがよさそう。

【開運アクション】

わりと暴走しがちな傾向あり。何かを始めるときは、前後左右の状況を確認して。

 

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 3位

びっくりするくらいさまざまなアイデアが湧いてきて、あれもこれもやりたい、という状態に。きっちりと優先順位をつけて、ひとつずつ着手しましょう。自己主張をあまりしない魚座ですが、今週は自分を主役に据えると吉。加えて、ちょっと斬新な方法を採用すると、大きな手応えを得ることができそう。

【開運アクション】

魚介類のカルパッチョやアクアパッツァなど、シーフード料理を食卓へ。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー的古代日本神話】超古代史「秀真伝<ホツマツタエ>」と男神・天照大神の謎

男神イザナギと女神イザナミは富士山に登ると、こう語らった。

朝日に照らされる富士山。記紀の原典となったといわれる『秀真伝(ほつまつたえ)』では、天照大神は富士山の麓で正月元日の朝に生まれたと記されている(写真=Pixabay)

 

「ふたりで国々をめぐり、民を治め、姫御子を生んだが、この国を治めるべき世継ぎの男の子がまだいない。これでは末の楽しみもないから、世継ぎができるようにお祈りしよう」

 

イザナギは山の池の水で左の目を洗い、日の出を待って日の神に祈った。イザナミは右の目を洗って夜を待ち、月の神に祈った。

 

さらにイザナギは天下を治めるような尊い御子を生もうと切に思って2面の鏡を両手にもち、その鏡を日霊・月霊になぞえらえて、神の感応と降臨を願った。

 

こうして祈禱の日々を重ねると、やがてイザナギ・イザナミの身柱(頸椎の下端)に日の霊気が入り、行が1000日に達したころには、2神の白い肌は桜色に染まっていた。

 

イザナギが妻のイザナミに体の調子を尋ねると、女神は答えた。

 

「月のものも止まり、3日たちました。身は大変清くなりました。お日様が入るのをお待ちしております」

 

イザナギはこの答えを聞くとニッコリと微笑み、イザナミとともに朝日を拝んだ。

 

すると、いま拝んでいた太陽からその精が飛び降り、2神の前に落ちとどまった。2神は夢心地となり、やがて気がつくと、身も心も潤いに満ちて爽快になっていた。

 

2神が富士山麓の宮に帰ると、やがてイザナミは御子をはらんだ。

 

それから8年後のちょうど正月元日の朝、円い卵のかたちをした男児、天照大神が生まれた。

 

2神に仕えるオオヤマヅミは祝いの歌を心から唄った。

 

「よかった、よかった。祓い清められた大気のなんとすばらしいことよ。両大神のお世継ぎもできたので、世の幸いはこれで約束された」

 

夜を通して祝宴が張られ、多くの神々が喜びを分かち合った。

 

成長した天照大神は「日の若宮の若仁尊」という諱を奉られた――。

 

記紀の原典となった奇書『秀真伝』

ここに掲げた物語は、とある古文献に記された、天照大神の誕生の場面の要約だ。

 

つまり、富士山で輝かしい朝日の霊気を受けたことで母神イザナミがみごもり、そしてめでたく生まれたのが、天照大神だったというのである。

 

しかも、その天照大神は別名を「若仁尊」という男神だったとなっている。

神代文字で書かれた『秀真伝』本文に、漢訳が付された『秀真政伝紀』より、天照大神出現の箇所。天照は「アマテル」と訓まれ、「男子」であると明記されている(江戸時代中期/近江聖人中江藤樹記念館蔵)。

 

ここでいぶかる読者もいることだろう。

 

『古事記』や『日本書紀』には、天照大神の誕生については、「黄泉国から逃げ出してきたイザナギが川で禊をして左目を洗うと、天照大神が成り出でた」と簡単に描写されているにすぎない。したがって、この、富士山を舞台としてきわめて豊かに叙述された天照大神誕生譚たんは、記紀を換骨奪胎して富士信仰に篤い人間によって後世に創作されたものだろう――。

 

そう考えたとしても無理もない。いや、むしろ当然のことといえるだろう。

 

だが、真実は逆で、この誕生譚こそが記紀のオリジンとなった可能性があるのだ。

 

なぜなら、この誕生譚を記した古文献というのが、一説に記紀の原典になったともいわれている、『秀真伝(ほつまつたえ)』だからだ。

 

ここで、『秀真伝』では「天照」が、じつはアマテラスではなくアマテルと訓まれることになっていることにも注目しておいていただきたい。終章で論じるが、この訓み、加えてこの大神が男神として描写されていることは、『秀真伝』が記紀にさかのぼる古伝承を収めたものであることの、有力な証拠となりうるからだ。

 

『秀真伝』には、天照譚以外にも、記紀神話と大きく食い違う伝承が延々と綴られている。しかもその原文は、漢字ではなく、日本で太古の昔から用いられていたとされる神代文字で書かれているのだ。

 

そんな『秀真伝』とは、いったいだれによって書かれ、どんな内容をもち、そしてまたどうやって密かに伝承されてきたのか。そして、「男神アマテル」の伝承が意味することとは――。

(ムー2018年7月号 総力特集「秀真伝<ホツマツタエ>と男神・天照大神の謎」より抜粋)

 

文=古銀剛

 

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【ムー古代文明の謎】密林の中に6万か所以上の石造遺跡を発見! 古代マヤ文明調査の最前線

「私が思うに、これはマヤ考古学150年の歴史上、最高最大の画期的収穫といえるのではないだろうか。大げさに聞こえるかもしれないが、この“ライダー画像”を初めて見た瞬間、私はあまりの感動に体が震え、熱い涙が込み上げてきた !」

"ライダー"技術は写真左側のジャングルをデジタル消去して、地表の建造物をむきだしにする。

 

英BBC記者にインタビューされたとき、そんな感激的なコメントを思わず漏らしたマヤ考古学専門家は、米東海岸の名門ブラウン大学のスティーヴン・ヒューストン考古学・人類学教授だ。

 

ふだんは冷静なはずの科学者の心をそこまで揺さぶった“ライダー(LIDAR)”とは、「光(またはレーザー)検出と測距」という英語フレーズの頭字語である。

 

小難しそうな専門用語だが、要はコウモリが超音波エコーを使って、狭い場所でも巧みに障害物を回避しながら飛び回れるのと、基本的には同じ理屈だ。

 

レーダーで使われる電波をもっと波長の短い光に置き換えた“ライダー”リモートセンシング技術そのものは、すでに20世紀後半から実用化されていたが、その後電子工学的な進歩改良が大きく加えられたおかげで、今では邪魔な樹木や雑草を自動的にデジタル消去して、地上に存在する固形物だけを捉えた鮮明で立体的な3Dカラー画像を生みだせるようになっている。

 

2018年が明けて早々、かつては古代マヤ文明が繁栄していたが、現在は住む人もほとんどなく、ただ鬱蒼とした熱帯雨林に覆われているメソアメリカ(中米)のグアテマラ北部一帯が、この最新の“ライダー”技術を使って航空調査が実施された結果、当初の期待をはるかに上回る大きな成果がもたらされた。

 

なんと少なくとも6万か所をゆうに超える古代マヤ文明の石造遺跡群が、メソアメリカ特有の蒸し暑い熱帯性雨林の分厚いベールに隠されたままひっそり眠っているという、まさに世界を驚かせる考古学的な新事実が明らかにされたのだ!

"ライダー"技術が露出させたマヤ遺跡群(グアテマラ北部)。

 

6万か所にわたって太古の昔から眠る古代マヤ遺跡!!

 

それほど莫大な数の“遺跡”群が、もし住居や神殿や公共施設などのいわゆるインフラ(生活や産業の基盤)を意味するなら、そこまで大発展を遂げた古代マヤ文明を担っていたマヤ人は、少なくとも100万人ぐらいはいたかもしれない。

(ムー2018年7月号南山宏の綺想科学論「最新!マヤ文明と『太古宇宙飛行士』説」より抜粋)

 

文=南山宏

 

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【週間ムー占い】1位と12位は金運バッチリ! 2位は「流れにまかせる」が最善 – 7月2日~8日の運勢&開運ヒント

ついに7月に突入! まさかサッカー日本代表が、これほど国際的な批判にさらされようとは……1週間前には思いもよらなかったですね。まさに一寸先は闇。こんなとき道しるべとなるのは、スピリチュアルなパワーです。というわけで、今週もスーパーミステリーマガジン「ムー」の占いをチェックしていきましょう!

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 6位

相手が隠しているつもりでも、本音がわかってしまいそう。それをいいふらしたりしないで、さりげなくフォローしてあげれば、相手の信頼と好意を得ることができます。おごり・おごられ、贈り・贈られといった出来事が増える暗示も。サプライズ・ギフトにも期待がかかります。

【開運アクション】

イベントやパーティーには積極的に参加して。素敵な出会いが待っています。

 

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 7位

対人関係に変化が訪れそう。おおむねよい変化のはずなので、流れに乗ってみることをおすすめします。会話の中で、自分の意見や立場などを相手にしっかりと伝えることも開運への近道。黙っていると、承諾してくれたと誤解されて、事態が思わぬ方向へ進んでしまうかもしれません。

【開運アクション】

ゴーヤやシシトウなど、苦味のある野菜をどうぞ。運気が補強されます。

 

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 12位

双子座にしては珍しく、過激な発言が増えそうな気配に加え、抑えていた本音がポロリと出てしまう暗示も。そうなりがちな運気であることを念頭に置き、いいたいことを適切な言葉で伝えるよう心がければ、不利益な状況などを是正するきっかけになるはず。体力と金運は充実。たまには贅沢に過ごして。

【開運アクション】

後輩や部下など、目下の人の面倒をしっかり見ると、あなたの実力もアップします。

 

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 1位

気力と体力に恵まれ、遊び心が旺盛で、金運もバッチリという、非常に恵まれた運気。気合いを入れて行動を起こせば、たいていのことはうまくいくはずです。ハードルがいくつか出現しても、今の勢いなら軽々と乗り越えられるでしょう。星の加護を信じて、さまざまなことに挑戦してください。

【開運アクション】

目上の男性からのアドバイスは、無視しないほうがよさそう。

 

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 11位

対抗勢力とでもいいたくなるような人が、やたらと絡んできそうな気配。まともにやりあう意味はないので、はいはい、そうですか、という感じで、上手に受け流して。仕事や学業では、自分自身に厳しい試練を与えすぎかも。無理をすると続きません。少し課題を減らして、くつろぐ時間を取りましょう。

【開運アクション】

少し甘めのファッションが吉。バラのモチーフを取り入れるのもおすすめ。

 

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 4位

さまざまなプランや夢がふくらみ、周囲の賛同も得られるポジティブな運気ですが、どうかすると尻すぼみに終わりそう。言い換えれば、あれこれと夢を語ることはできても、それを実現するだけの行動力と胆力が不足しているのです。夢を夢で終わらせたくないのなら、ぜひ、もうひと踏ん張りを。

【開運アクション】

納豆やオクラなど、ネバネバ系の食品を多めに召し上がれ。

 

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 10位

金運が充実しているはずなのに、使ったという自覚がないまま、お金がどこかへ流れていきそう。最も警戒すべきは、レジャーやイベント関係。つきあいもあるでしょうが、ここは財布の事情を優先すべき。反対に、将来に向けてスキルや知識を得るための費用は、ケチらないほうが吉です。

【開運アクション】

自分を過小評価しないで。目標は少し高めに設定しましょう。

 

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 2位

パワフルでポジティブな運気に守られていることは間違いありません。ただ、緻密な計画を立ててもそのとおりには進まず、なんとなく進んだら結果オーライだった、という傾向があるので、几帳面な人にはストレスかも。多少アバウトになることが、この運気をうまく生かすコツです。

【開運アクション】

過剰な情熱はケガのもと。どこかで少しガス抜きを。

 

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 8位

知らず知らずのうちに、言葉がキツくなりがちかも。いうべきことはいわねばなりませんが、そんなときこそ穏やかな表現を選んで。運気的には、保養地で静かにくつろいだり、好きなことに没頭したりするのに適した時期。思い切って休暇を取り、とことんリラックスするのもおすすめ。

【開運アクション】

ふくらはぎのマッサージを。全身に「気」がめぐります。

 

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 5位

何かにつけて、けじめや総決算を求められるとき。仕事の中間報告から、結婚するか・しないかといったことまで、過去をふり返りつつ、今後の方針を決めましょう。この時期に正しく決断すれば、運気はグッと安定します。周囲の意見は脇に置き、自分の心と頭をフル回転させて答えを出してください。

【開運アクション】

イベントに参加するときは、思い切ったお洒落を。少しくらい奇抜なほうが吉です。

 

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 9位

敵に塩を送られるような出来事が発生するかも。変な意地を張らないで素直に受け取り、お礼のひとつも申し述べれば、友情が生まれる可能性あり。仕事の面では、過剰なミッションを抱えがち。キャパを超えそうだと思ったら、迷わず助けを求めましょう。自分さえ頑張れば、という犠牲的精神はNGです。

【開運アクション】

行動力が旺盛ですが、暴走にはご注意を。ときどき自分の位置を確認しましょう。

 

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 3位

非常によい運気ではありますが、「私が何とかしなくては」という思いが強すぎて、自分自身に無理をさせがち。途中経過で何かが起こっても、最後にはよい結果に落ち着くはずなので、あまり悲壮感を漂わせず、気楽に構えましょう。何気なく参加したイベント会場などで、よき仲間が得られる暗示も。

【開運アクション】

雄大な景色を眺めましょう。ナマで見るのがベストですが、動画や写真などでもOK。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー怪奇現象レポート】心霊スポット「地図にない浜辺」で撮った写真に異常が!?

千葉県・九十九里沿いにあるH海岸といえば、心霊スポット好きにはおなじみだろう。

1982年に不可解な連続焼死事件が起き、その死者に「44歳」という、これまた理由のない共通点があったことで知られている。

 

事件か祟りか?

 

以来、この浜辺は「地図から消された」ともいわれ、幽霊を目撃したという噂も絶えない。

 

これらエピソードのディテールについてはともかく、近隣がサーフィンや海水浴ができるエリアであるのに対し、このH海岸が遊泳禁止となっていることは事実だ。

 

ただし立ち入り禁止にはなっておらず、自由に入ることができるため、前述のような心霊スポットマニアの訪問が続いているというわけだ。

 

現場に行ってみれば、人気のない、かといって商業的、工業的にも利用されているわけでもなさそうな浜辺が広がっている光景は確かに、静かな無気味さを漂わせている。

 

そんな心霊スポットで撮影されてしまった、奇妙な写真を紹介しよう。

撮影=Keiichi Tsuruta (@tsurutak)

 

下半分が90度回転しており、写真右側の外国人男性の体が胸と膝のあたりでバラバラにされている。

 

パノラマ撮影などで顕著だが、撮影時にカメラが動いてしまうとこのような現象もありうる。

 

しかし撮影者いわく、この日は何枚も撮っており、パノラマ設定にはしていなかったという。それに明るい場所で静止画を撮影中であり、スローシャッターでもない。シャッターを切る間にカメラの向きがカクカクと3段階に傾けるような動作は逆に難しい。

 

そもそも場所が心霊スポットであり、撮影前には、浜に埋められていた謎の小型動物の死骸を発見してしまっていた。

 

犬などの死体を袋に詰めて勝手に埋めた人がいたのだろう。波風で自然に掘り返される可能性が高い浜辺、しかも心霊現象の噂がある場所に埋めなくてもいいと思うのだが……。見た印象では、全身の骨が揃っていなかったことも気がかりだ。

無気味な写真で「犠牲」となったこの外国人男性は、かつて「田原坂の心霊写真」を見せてくれた音楽プロデューサーのリッキー・ウィルソンさん。

 

暗黒系アイドルユニット「NECRONOMIDOL」のプロデューサーであり、楽曲のプロモーション映像の撮影現場やイベントの会場に、あえて心霊スポットを選んでいる、ある種の怪人である。

 

この浜辺に来たのも、NECRONOMIDOLのイベントでのことだった。

 

イベントに参加したファンも含めて、心霊スポットに集団でワイワイ探訪すること自体、本来は避けるべきなのだが……。

 

イベント後、リッキー・ウィルソンさんに変調はないようなので、「ムー」としては、次なる怪奇現象の報告を期待してしまっている。

関連リンク
NECRONOMIDOL公式twitter

 

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【ムー的W杯秘話】世界的スポーツが招いた悲劇も!? サッカーの都市伝説

サッカーW杯はもともと「フットボール世界選手権大会」という名称で開催される予定であった。しかしこれに強硬に反対したのは、〝W杯の生みの親〟として知られるフランス人のジュール・リメ氏だ。彼は会議でこう訴えた。

「これは単にフットボールが世界一強い国を決める大会ではない。世界中の人が一緒になって楽しむフットボールの祭典なのだ!!」

 

リメ氏の熱い夢は結実した。

 

1930年、ウルグアイにおいて初のW杯が開催される。それ以来100年近く、世界に類例のない壮大な祝祭空間としてW杯は人々に愛されつづけている。

 

単純なスポーツ大会ではない。サッカーの祭典なのである。そこには歓喜がある。夢がある。そして興奮がある。ただし〝興奮〟にはハプニングがつきものだ。そしてハプニングの先には、ときに悲劇も待ち受けている。

 

1950年7月16日。

 

後に「マラカナンの悲劇」として語り継がれる恐ろしい事件は、決勝戦となったブラジル対ウルグアイの試合で起こった。

 

世界最大の収容数を誇るマラカナン・スタジアムには、母国ブラジルの優勝を信じて疑わない観衆が詰めかけていた。後半2分にブラジルが先制点をあげると、勝利を確信した20万人の観衆の興奮はピークに達する。

 

が、信じられないことに、ウルグアイはその後立てつづけに2点を連取。だれもが予想だにしない逆転劇であった。

 

試合後、スタジアムは大混乱に陥おちいった。あちらこちらで悲鳴と怒号が飛び交う。

 

やがて肩をがっくりと落とした人々が立ち去っても、スタジアムには椅子に座ったまま微動だにしない観客が4名いた。彼らは呆然としたまま座りこんでいたのか? いや違う。彼らは母国のまさかの逆転負けに耐えられず、その場でショック死していたのである!!

 

試合結果が戦争へと発展!

W杯という祝祭空間は、ときに人人の理性を吹き飛ばすほどの魔力を秘めている。なんとW杯予選の判定をめぐって、国同士が戦争を始めてしまったのだ。

 

1969年7月、W杯出場権をかけた地区予選でエルサルバドルとホンジュラスが激突。互いに1勝1敗となり、プレーオフを争うことになった。最終戦は2対2のまま互いに譲らず、ついには延長戦へ。死闘の末、最後の力を振り絞ったエルサルバドルがゴールを決め、出場権を手にした。

 

ところが……。

 

試合をテレビ観戦していたホンジュラスの大統領が、自国に不利な判定があったと激げっ昂こう。即座に国家非常事態法を発令しただけでなく、対戦国のエルサルバドルに対して宣戦布告をしてしまったのだ。

 

一方、エルサルバドルの大統領も、負けず劣らず冷静さを失っていた。

 

「負け犬の遠吠えなど、ちゃんちゃらおかし!!」とばかりに軍隊に出撃を命令。以後、両国の軍隊は国境を挟んで激しい軍事衝突を繰り返した。

 

後に「サッカー戦争」と呼ばれるこの愚かな戦いは、完全な終結までにおよそ1か月近くもかかった。

 

この戦争における両国の犠牲者数は約2000人。

 

ただし、国境を接する両国の間には、領土問題、移民問題、貿易摩擦、さらには国内政情の不安定などさまざまなトラブルが横たわっており、必ずしもサッカーだけが原因ではなかったことは、両国の名誉のために付け加えておきたい。

W杯出場を阻んだ呪術師の呪い

呪いの本場といえば、アフリカ大陸。いまだ呪術信仰が人々の心を支配しているともいわれる地である。

 

2006年、コートジボワールは、アフリカ地区予選を制してW杯初出場を成し遂げた。が、この快挙の裏には、呪術師たちの暗躍があったといわれている。

 

そもそもの始まりは、1992年のこと。この年、コートジボワールはアフリカ・ネーションズカップの決勝戦まで勝ち残った。なんとしてでも優勝したいコートジボワールの政府高官は、呪術師を呼び、勝利のまじないをかけるように頼みこんだ。

 

そのかいあってか、コートジボワールはPK戦の末、11対10という壮絶なスコアでガーナを破り、初優勝を決める。

 

ところが政府高官は呪術師たちに、約束の報酬を一部しか支払わなかった。怒った呪術師たちは、コートジボワール代表に呪いをかける。するとそれから10年間、コートジボワール代表は国際試合でほとんど勝てなくなってしまったのである。

 

事態を憂慮した大統領は呪術師たちを官邸に招き、謝罪と約束した報酬の支払いで和解を求めた。

 

呪術師たちもこの謝罪を受け入れ、秘密の儀式が執り行われた。10年間に及んだ恐るべき呪いが解かれたのである。その途端、驚いたことにコートジボワール代表は国際試合で次々と勝ちつづけ、W杯初出場の快挙を成し遂げる。その後、コートジボワール代表は3大会つづけてW杯出場を果たしたが、今年のロシア大会は予選で敗退してしまった。

 

ひょっとすると、呪術師たちへの謝礼の支払いが、また滞とどこおってしまったのだろうか……。

 

(ムー2018年7月号「サッカーW杯の都市伝説」より抜粋)

 

文=中野雄司

 

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【週間ムー占い】3位は「想定外」が大チャンス! 9位は恋もお金も当たればデカイ? 6月25日~7月1日の運勢&開運ヒント

1週間前、ワールドカップでの日本の活躍を誰が予想したでしょうか。やっぱり世の中、何が起こるかわかりませんね。そんなときは、いっそのことスピリチュアルな言葉に耳を傾けてみては? たとえば、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いなどはいかがでしょう。

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 10位

何かとハイテンションな一週間。友人としてつきあってきた相手にふと恋心を覚えたり、逆に相手から告白されたりと、緊張感のあるドラマが待っていそう。家庭や職場では、少し重いお役目を引き受けることになるかも。気力・体力が途切れないよう、コンディションを整えて臨みましょう。

【開運アクション】

目の保養になるような、手の込んだスイーツを楽しみましょう。

 

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 3位

想定外の出来事をバネにして、開運への階段を駆け上がっていけるかも。アクシデントが発生しても凹まないで、「チャンス!」とガッツポーズをとるくらいの姿勢が吉。幼なじみまたは年上の異性に恋心を覚える暗示がチラリと。けっこう実りの多い恋愛に発展する可能性がありそう!

【開運アクション】

好意を受けたら「すみません」と恐縮するのではなく「ありがとう」と感謝を伝えて。

 

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 8位

恋人や友人を探している人は、気になる相手に、ぜひ話しかけて。ふたりの間で見えないエネルギーがスパークし、互いに刺激しあう関係になれるはず。金運・物質運がグッと活性化する暗示も。あまりケチらないで、出すべきときは出すほうが吉。ちょっとした手土産も運気上昇に効果あり。

【開運アクション】

会話をするときは、相手への誉め言葉を惜しまないで。

 

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 1位

パーティーや各種イベントなど、人の集まるにぎやかな場所に、恋愛運と金運が待機。機会があれば積極的に参加を。ただ、下心丸出しで会場へ行ってはダメ。欲は引っ込め、その場を無心に楽しむことが、幸運を引き寄せる最大のコツ。日常生活では、目上の男性のアドバイスに耳を傾けると吉です。

【開運アクション】

自信をもって、少し強気で行動しましょう。そのほうが、何かとうまくいきます。

 

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 6位

ひとことでいえば、踏ん張りどき。「もうダメだ」と思ったところから、もう一歩だけ前へ進むことが、予想以上に大きな成果を生みます。ライバルがいる人は、敵に塩を送るくらいの度量を備えることが、勝利をつかむポイントに。恋愛運もハイテンション。運命の出会いが待っているかもしれません。

【開運アクション】

あなたらしい魅力が発揮できるときなので、自信をもってお洒落を。

 

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 11位

だれかのために人知れず頑張ることが、心の喜びとなりそう。もちろん悪いことではありませんが、限度を超えて頑張りすぎる暗示が見られるので、くれぐれもご注意を。職場恋愛は、大いに盛りあがるものの、露見する可能性あり。今のうちに腹をくくるか、バレないように対策を講じて。

【開運アクション】

舗装されていない道を歩いて、大地の気を感じましょう。

 

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 9位

外す可能性もあるけれど、当たればデカイという運気。一か八かの場面に遭遇したら、覚悟を決めて勝負に出てはいかが。宝くじを買ってみるのもおすすめですが、外れても後悔のない金額でどうぞ。恋愛運も猛烈に沸騰中。とはいえ、こちらも当たり外れがあるので、相手をよく見定めて。

【開運アクション】

よきリーダーになれる星回りなので、さまざまなことを率先して進めましょう。

 

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 5位

公私のバランスに緊張感が走りそう。とはいえ悪い意味ではなく、私生活でも職場でも愛され、期待された結果、両肩に重いものをしょってしまいそうな気配です。ただ、木星の加護があるので、最悪の事態は起こりません。まずは、あなた自身がしっかりと休養することが、何よりも大切です。

【開運アクション】

厳しい意見ほど、優しく穏やかな言葉で。相手に聞き入れてもらえます。

 

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 12位

12位ですが、ことさら悪いわけではありません。むしろ、自分のやりたいことや目指すことを広くアナウンスする好機。広告・宣伝関係の仕事をしている人は、頑張った分だけ成果が得られます。金運が危ういものの、ギリギリのところで救いが得られる暗示も。かといって、油断は禁物。節約しましょう。

【開運アクション】

「差し上げます」といわれたら、遠慮するより、笑顔で受け取って。

 

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 4位

公私に限らず、パートナーとの間に緊張が生まれます。あなたが柔軟になり、相手の意見に耳を貸せば、運気も絆もグレードアップするはず。金運については大赤字の恐れがあるものの、闇雲にケチるのは意味なし。まずは熟考し、ここは出すべきだと判断したら、思いきって財布をはたくのが正解です。

【開運アクション】

目の前の課題に腰を据えて取り組むことが、開運への早道となります。

 

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 7位

気になる相手にキツイ突っ込みを入れてしまい、自爆しがちな運気。心配しなくても、相手はあなたを憎からず思っています。まずは肩の力を抜き、鼻息を抑えて、自然体を取り戻しましょう。仕事の場では、後輩の面倒を見ることが開運の王道。あなた自身もスキルが上がり、いっそうの信頼を獲得できます。

【開運アクション】

ボディーケアに力を入れましょう。手をかけた分だけ、変化が目に見えます。

 

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 2位

心の奥底に秘めた闘志やパワーを、現実の世界で正しく発揮できる時期。とはいえ、一気にやりすぎると、あなたも周囲も疲れてしまいますので、適度に出力を絞って行動するのが賢いやり方です。いろいろな可能性を生みだす、よき出会いも得られそう。お誘いがあったら、どんどん出かけるのが正解です。

【開運アクション】

夢を実現させるために最も必要なのは、シビアな視点。いざというときは、実務派の友人に助言を仰いで。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー的グルメの錬金術師】電気で味が変わる、催眠術で味覚をだます?驚異の電気味覚・後編

前編はこちら

 

味覚フォークの構造はとてもシンプルだ。柄の中に充電式の電池が内蔵され、スライダー式の調節レバーとプラス極とマイナス極の極性を反転させるスイッチが付いている。

柄にぐるりと巻かれている銅版が電極だ。

 

フォークが口に触れると、口→腕→手→フォークの柄と電気の回路ができるわけだ。この回路を電気が流れる。

 

電気味覚のデバイスは、舌と体と電池の間に回路ができればいいので、形自体は何でもいい。他にも電極の付いたストローとグラスで飲み物味を変えるなど多様なデバイスを開発している。

 

ではなぜ最終形をフォークにしたかといえば、

 

「これを使うと味が変わりますといったときに、実際に使ってもらうにはフォークやスプーンを使った方がいいと思ったんです。金属ですし、これなら付けられそうじゃん、と」
と中村さん。

 

フォーク側がプラス極のときは味が強化され、マイナス極の時は変化がない。

 

「フォーク側をプラス極にすると電気の味が加わります。結局、他の食べ物との組み合わせで、食べ物の味が増強されたように錯覚するんです」

 

錯覚なんですか?

 

電気が五味全部の神経を刺激していると考えられているんです、と青山さん。

 

「食べた味に電気味という雑味が加わることで、元の味を想起しやすいんです」

 

これは2016年に行われたイベント『NO SALT RESTURANT』(企画立案・全体統括 ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパン、プロダクト実用化はジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパン、aircordが担当)のメカニズムでもある。『NO SALT RESTURANT』は名前の通り、いっさい、塩分を加えていない食べ物でメニューを組み立て、それを電気味覚フォークで食べるというものだった。

 

すべての料理に塩分はないのだが、食べた人は電気に刺激された味覚に、塩味がすると錯覚した。

 

「とんかつやチキンライスなど、目で見ただけで唾液が出て来そうなものを料理研究家さんにチョイスしてもらっています」

 

中村さんのたくらみは、見た目で味をイメージさせた上で、電気味覚で舌を刺激して、電気味を塩味に錯覚させることだったのだ。

中村さんの開発した「味覚フォーク」。電気で味を変える未来のメカだ。

 

チーズの味が変わった!

何はともあれ、まずは体験。市販のチーズの味がどう変わるかを試してみる。

 

中村さんにいわれるまま、チーズをフォークで刺して……、

 

「舌にチーズを当てたままにしてください」

 

舌にチーズを押し当ててスライダーを上げる。

 

「半分ぐらい上げただけで、十分に変化がわかると思います」

 

……おっ。おおっ。おおおっ!

 

「味が『舌に迫ってくる』と表現された方もいます」

 

なんだこれ!

 

味が急に濃くなる。安いチーズがゴーダチーズのような濃厚な味に変わったのだ!

 

面白いな、これ。安い味が高い味に変わりますね。

 

「人体を回路にしているので、これが1人でも2人でもあまり変わらないんですね。イベントなどでは、カップルに手をつないでもらって、片方が片方に食べさせると味変わるよってやったりしています」

 

味覚細胞は少ないながら、喉の奥にも分布している。そこで喉に電極をつければ喉越しを生み出すことも。いわば電気ビールである。

 

電気によって味が生まれるのではなく、味覚が過敏になることで、ないはずの味が現出する。いわば脳がだまされているわけだ。

明確に味が変化した! 電気と食の関係は、これから深掘りしていくべきテーマだろう。

 

催眠術で味を錯覚する

テレビでよく見る有名な催眠術師に十文字幻斎という方がいる。幻斎氏の主催する催眠術の体験会へ参加した。よくテレビでは、催眠術をかけられた人が、わさびを甘いとなめたり、レモンを平気でかじったりする。演技でできるものではないだろうとは思うが、じゃあそれが本当なのかというと、なんともよくわからない。

 

何事も経験なので、わさびと豆板醤とレモンを持っていった。本当にこれをそのまま食べられるのなら、味は脳で生み出されることになる。脳をだませば、味なんてただの飾りなのだ。

 

同行した五十嵐美樹は、サイエンスジャーナリストになるべく東大の大学院に入り直した才媛で、理系がロジカルでだまされにくいのなら、これ以上にだまされにくい人はいないだろう。

 

お弟子さんの十文字悠迦さんによると催眠術は『自己催眠(いわゆる思い込み)』を外からの暗示で誘発させるものらしい。たとえば握った手が開かなくなる、手を固める催眠術では、催眠術師が「手が固まる!」という暗示をいう。そのとき、相手が「手が固まった」と思った時点で催眠術にかかってしまうのだ。手を「開かない」のは自分なのだが、「開けない」と思い込む。暗示を自分で思い込んだら、それが催眠術にかかるということなのだ。

 

「催眠術には強制力はなく、嫌な催眠術はかかることはありません。相手に合わせて催眠術をかけることが必要です。あなたは私を好きになる、といっても、まったくそういう気持ちがなければ、暗示にかからない。しかし、『安心感が増してきて一緒にいるのが心地よくなってきます』など安心感を与える暗示で、好きな気持ちを誘発しやすくなったりもします。どMの人ならば『ビンタされたくなる!』という暗示も喜んで受け入れるかもしれません」

 

マジですか。すごいな。

 

あれ? 五十嵐は……

 

「はい、あなたは洗濯機」

 

頭がぐるんぐるん回ってます。ヘビメタかよ。

 

なんだよ、めっちゃかかってるじゃないか! ホントに理系か?

 

幻を見せることもできる? ホントですか~。

 

十文字さんが五十嵐の目を見て、手を振った。

 

「あなたが憧れている人が目の前に現れます、1、2、3!」

 

あ、泣いた。喜びのあまりなのか?

 

「うれしい!」

 

泣いておる。

 

だれが見えてんの? ダンシングマッドサイエンティスト? 踊りながら実験するアメリカ人? マッドがつくんだ。ファンなの? あ、そう。泣くなよ、まったく。

 

さて。

 

本題の味覚がどこまで脳の幻なのか、検証実験を始めよう。

 

ここにわざびがあります。これを五十嵐になめさせて平気かどうか、お願いします。

 

「すーっと目を閉じます。頭、ボーッとして気持ちよ~く気持ちよ~くなります」

 

五十嵐の頭がぐらぐらしている。たったこれだけでかかったのか。

 

「3つ数えると目が覚めます。目が覚めるとあなたは、なぜかわざびの味が抹茶のソフトクリームの味になっています。甘ったるくて、めちゃめちゃ甘い、想像しただけで口の中がめっちゃめっちゃに甘くなっています。いいですか、3つ数えると口の中が甘くなって目が覚めます、1つ、2つ、3つ」

 

いつにもまして、ボーッとしているな。じゃあ食べさせてみよう。

 

おせんべいの上に、歯磨き粉のようにムニュムニュとわさびをひねり出し、口に放り込む。どうだ?

 

「甘い……クリーミイ」

 

すごいな。そして十文字さんが術を解くと、

 

「!!ブホッ!めっちゃ辛いんですけど、ヒーッ!」

 

面白い!

同じ要領でレモンを渡すと……うわあ、この人、皮ごとかじり出したよ! あ、全部食べた。レモン2個、皮ごと食べちゃったよ。大丈夫か?

 

「みかんの味がする」

 

梅ジャムだよと豆板醤を出すと、

 

「うん、すごいおいしい。甘い、おいしい」

 

と自分から豆板醤を塗りたくって食べはじめた。

 

そして十文字さんが、はい、辛くなります、というと

 

「!!」

 

甘くなります、と言うと

 

「……甘い」

 

どれだけ単純なんだ。

 

水はコーヒーの味になり、氷を押し付けても感覚はなく、鼻をつまんだ手は動かなくなる。すべては脳なのだ。

豆板醤をがっつり塗って、それを食べる五十嵐。東大理系といっても、催眠術師の前では赤子のごときである。

 

催眠術でわかったのは、被験者が連想する方向にしか味は変化しないということだった。わさびをハンバーグの味に変えることやレモンをしめさばの味に変えることは難しい(ただし! 中には非常に暗示にかかりやすく、刺身を焼き肉の味に変えられる、催眠のかかりやすさエリートさんもいるそうだ)。

 

まさにそれは『NO SALT RESTURANT』で、塩味を連想しやすい料理を選ぶことで、味覚フォークで塩味を体感させたテクニックと相通じるものなのだ。

 

味は脳の中で生み出される。ということは、舌を電気刺激した状態で、VRで食べ物の画像を見せれば、幻の料理を脳内に作り出すことが可能になるのだろうか?

 

「それが私の研究なんです」

 

と青山さんはいう。脳と感覚器官の関係を調べ、VRに応用するのが青山さんの研究テーマなのだ。

 

ごく近い未来、地球上で本人のみが味わうことができる究極の味が、電気刺激とVRシステムを使って実現するかもしれない。

 

それは文字通りの幻の味、脳の中で生まれる味なのだ。

 

(驚異の電気味覚編/了)

 

関連リンク

 

十文字幻斎 公式サイト

 

文=川口友万

 

「ムーPLUS」の超常現象ファイルはコチラ

【ムー的グルメの錬金術師】電気で味が変わる? 驚異の電気味覚・前編

「電気で味が変わる」という話は数年前に知った。明治大学の中村裕美さん(現在は産業技術総合研究所に所属)が作った電気味覚フォークは、食べ物の味を電気で変えるガジェット。味が濃くなったり薄くなったりするらしい。

東京大学大学院情報理工学系研究科 特任研究員 青山一真氏。

 

これを電気味覚という。

 

中村さんと同じく電気味覚の研究をしている東京大学大学院情報理工学系研究科 特任研究員の青山一真さんのおふたりから、味について話を聞く。

 

そもそも味とは何なのか? 光は網膜の視覚細胞を刺激し、音は鼓膜の振動で感知される。味は舌の上の味覚細胞に何がどうなるのか?

 

「食べ物の化学物質が唾液に溶けると、唾液に溶けた味を呈する物質が、味細胞の受容器に結合する。そこで、味の情報が脳に送られます」

 

と青山さんがシンプルに説明してくれた。

 

「味細胞それぞれ甘味とか酸味とかの受容体を持っています。ただし、うま味の受容体には何がくっつくのかよくわかっていない。グルタミン酸ナトリウムをなめれば、うま味がしますね」

 

します。味の素ですからね。

 

「グルタミン酸ナトリウムの代わりにHがついている物質は酸味がする。グルタミン酸と塩=NaClを一緒に口の中に入れると、グルタミン酸ナトリウムを口に入れた時と成分は同じはずなんですが、酸っぱいか、酸っぱくて塩辛い味になり、うま味にならないんです」

 

酸っぱい味はイオン化した水素の味なのだそうだ。

 

水素水は酸っぱい? 酢っぱくないよな。酸っぱくないってことは、水素が抜けちゃってるんじゃないの?

 

「口の中のペーハーも味に影響します。体調によってペーハーは変わるので、体調でも味は変わりますね」

 

疲れたら、酸っぱいものがおいしく感じるのは、どうもペーハーの変化が関係しているらしい。

 

舌はだまされやすいのだ

味は色や香りにだまされる。

 

かき氷の話は有名なので、ご存じの方も多いだろう。あれは全部同じ味なのだ。メロンもブルーハワイもイチゴもレモンも全部同じ味。味覚センサーを使うと、まったく同じ数字が出る。しかし脳は錯覚する。

 

「香料と色が違うので、味が変わって感じる」

 

と青山さん。

 

そういわれても、イチゴのかき氷はイチゴの味がするし、メロンはメロンっぽい味がするんだよなあ。不思議だ。

 

「最近、透明なミルクティーがありますよね? 味はミルクティーですが、色がついていない。あれに食紅を入れて、紅茶の色にするとストレートティーやレモンティーの味になるんだそうです」

 

舌はだまされやすいなあ。

 

見た目に味はだまされる。じゃあ香りは?

 

たとえば、まったく甘くないケーキに、バニラエッセンスの香りをつけるかしたら、甘いと思って食べちゃう?

 

「多少はあると思いますが、味覚が基本五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)で 収まっているのに対して、嗅覚は何千種類も受容体があるんですよ。だから味覚の表現は甘いとか辛いとかありますが、嗅覚はないんですね。代わりに桃のような香りとか甘いにおいとか、味覚や物の名前を借りて表現しているんです」

 

たしかにいわれてみれば。

 

だまされやすいとはいえ、うなぎのにおいでごはんを食べるのは、なかなか大変というわけだ。

産業総合研究所特別研究員 中村裕美氏。

味覚と視覚と音のインタラクション

味覚が他の感覚の影響を受けやすいのはなぜなのだろう?

 

生存のためでしょう、と中村さん。

 

「食べ物が腐っていたり毒だったら、死んでしまいます。それを避けるために、全部の情報を使って安全かどうかを判断しているんじゃないでしょうか」

 

その理屈でいくと、青い食べ物ってありますよね?

 

日本人には完全に腐敗色で、食べちゃダメだ!なんですが、外国の人はケーキでも何でも青くする。あれはなぜ?

 

「青くてもおいしいものを食べてきているからでしょうね」

 

味は学習か。

 

音はどうだろう?

 

中村さんによると、咀嚼音と味の関係の研究がされているのだそうだ。

 

「ポテトチップスを食べるときに、しけった音を聞かせるとしけっているように感じるのだそうです。音で食感をハックする。咀嚼音を変えることで、グミがやたら固く感じたり、おせんべいがふにゃふにゃに感じられるんです」

 

東京大学 廣瀬・谷川・鳴海研究室で開発した『メタクッキー』は、実際のクッキーよりも大きなクッキーをVRで見せて食べた満足度を操作したり、バニラクッキーを食べている際にチョコレートの香りを流してチョコ味と錯覚させたりと、味覚が他の感覚の影響をどのくらい受けるのか、研究する装置だ。

 

「たくさんの人に実際よりも大きなクッキーを見せながら食べてもらって、全体としてクッキーの消費量がどいのくらい減ったのかを調べたりしていますね」

 

味覚の抑制と増強

青山さんは電気味覚を使って、五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)を強化したり減らしたりする研究をしてきた。電気を流すと味覚が大きく変わるらしいのだ。

 

「電池をなめると電気の味がするじゃないですか?」

 

しますね。金属の味ですよね? アルミホイルを噛んだときにする、あのキシキシする味。

 

「あの味がするのは、舌にプラス極があるときだけなんですね」

 

電池のプラス極をなめるとあの味がする?

 

考えもしなかったけど、そうなのか。

 

「プラス極を首の後ろとか手でもいいんですか、舌以外のところにつけて、電池のマイナス極をなめても味がしないんですよ」

 

ホントに?

 

やってみよう。電池のプラス極をなめる……金属の味がする。マズい。反対側のマイナス極をなめる……あ~たしかに味が違う。マイナス極は普通に味だけど、プラス極はなんかジワジワする。

 

プラス極だろうがマイナス極だろうが、舌に電気は流れているだろう。なぜプラス極だけ電気の嫌な味がするんだ?

 

「舌はプラス極に対して、感度が高いんです」
100~1000倍ぐらい違うんだそうだ。

 

「そしてマイナス極を塩水といっしょに舌につけると、塩味が消えるんです。水しか感じなくなるんです」

 

???

 

なんで?

 

「塩=Naclは水の中ではNa+とCl-に電離します。そして塩味と感じるのはNa+だけなんです。マイナス極にNa+が引きつけられるため、舌の上からNa+がなくなり、塩味を感じなくなってしまうんです」

 

わかりやすい。

 

「これを証明するため、にがりとカフェインで同じことをやりました。どちらも苦みの物質です。にがりは電離してマグネシウムと塩基に分かれます。カフェインは電離しない。同じように口にマイナス極をくわえると、にがりは苦みがなくなり、カフェインは苦みが消えません」

 

ということは、塩やにがりのようなイオン化する味物質なら、味を薄くしたり消したりできることになる。

 

「甘味はグリシン(アミノ酸の一種で甘い)、塩・酸味はクエン酸、苦味はにがり、うま味はグルタミン酸、これらはマイナス極をくわえて電気を流すと味が薄くなります」

 

味物質は電極に集まっている状態なので、電気を切れば、味は一気に舌に戻ってくる。

 

「しかも元の味より味が濃くなるんです。これを私たちは『味覚の抑制と増強』と呼んでいます」

 

使っているのは約10v・1mAの電源だそうだ。乾電池レベルである。

 

この原理を使って、フォークに電流を流し、味覚を変えるというのが電気味覚フォークなのだ。

電気で本当に味が変わるのかどうかは後編で。

 

関連リンク

科学実験酒場

 

文=川口友万

 

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【24日まで】宇宙人から身を守るマジな方法、教えます! あの「食べられるUFO」が「ムー」監修の対策模試を実施

今、ロシアで、日本を代表する人たちが戦っています。大人の事情で詳しくは言いませんが、みなさんご存じの、世界的に注目されているサッカーのイベントです。そんな場での「日本代表」という立場は、いったいどんな気持ちなのでしょうか。きっとそれは、誇らしくて重たくて……。いや、意外となんとも思っていなくて、いつの間にか、当然のように日本代表になっていたなんていう、半端ない人もいるかもしれません。

 

異星人と遭遇してしまったとき、あなたはどうする?

では、想像してください。もしも、あなたが「地球代表」だったら? そして、それが、突然の、強制的な選出だったら? しかも、その状況が、誰からも注目されず、声援もない、孤独なものだったら……?

 

具体的に言いましょう。あなたの目の前に、銀色の円盤が着陸して、中から異星人が出てきたら? 山の中で墜落したUFOを発見してしまったら? ドライブ中に光る飛行物体に追いかけられ、連れ去られたら? UFO(未確認飛行物体)や異星人と遭遇してしまったとき、あなたは否応なしに「地球代表」として、その局面を切り抜けなくてはなりません。

 

まさか?

 

いえいえ、CIAが長期間にわたってUFO調査を行っていたことをニューヨークタイムズ紙が報じる時代です。カナダの元国防相ポール・ヘリヤーは、地球には82種類の異星人が潜んでいると公言しています。月刊ムーには、毎月のようにUFOや異星人についての情報が掲載されています。

 

ところが、日本政府は、今年2月27日の閣議で、未確認飛行物体(UFO)について「地球外から我が国に飛来した場合の対応について特段の検討を行っていない」とする答弁書を決定しました。つまり、日本は国家規模では、UFOへの対策が整備されていないのです。

 

国連では地球外から何らかのコンタクトがあった場合の規定はあります。ですが、それは国際宇宙ステーションや惑星探査などの活動中などの想定。あなたが日本の片隅で未知との遭遇を果たした場合……少なくとも日本政府はアテになりません。

 

そんな危機的状況に立ちあがったのが、日清、日清焼そばU.F.O.です。U.F.O.がUFO対策を進めるという、字面でいえば「オーストラリア-オーストリア」戦、「アイルランド-アイスランド」戦のような状態です。

 

サッカーの前振りが回収されたところで本題に入りましょう。そろそろ、地球外の脅威が現実的に気になってきたのではないでしょうか。

 

日清焼そばU.F.O.が実施している「全国統一UFO対策模試」は、UFOや異星人と遭遇した際に「どうするべきか?」を問う15問が収録されています。問題と解説は、超常現象専門誌・学研ムーが監修。実際にあった事件を例に、リアルな対策を学べるでしょう。実施期間は、6月24日――そう、「UFOの日」まで。なぜ6月24日が「UFOの日」なのかは、ここでは説明しません。「ムー」を読みましょう。

 

24日までって、時間がない? いやいや、明日、いや今、UFOが来るかもしれないのに、そんな気持ちでは「地球代表」は務まりませんよ! 「急にUFOが来たので」(QUK)って、滅亡しかけになってから記者会見します?

 

サッカーネタがしつこくてすいません。とにかく、まさかのときのイメージトレーニングに、「全国統一UFO対策模試」を。空を見上げるとき、あなたは「地球代表」なのです。

《全国統一UFO対策模試》

●実施期間:6月24日23:59まで

公式サイトはコチラ

【週間ムー占い】7位・9位には「劇的な恋」が…? 3位は「夢のあるプラン」が実現! 6月18日~24日の運勢&開運ヒント

ついにサッカーのワールドカップが始まりました。明日19日(火)は、日本時間の21時から日本vsコロンビア戦ですね。勝負の行方ももちろん気になるところですが、まずはご自身の運勢をチェックしてみませんか? ということで、今週もスーパーミステリーマガジン「ムー」の占いをお届け致します!

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 8位

身近な人たちから、秘密の情報がもたらされる暗示。嬉しいこともビックリすることもありそうですが、絆を守るには、口外しないほうが賢明。ふと大きな買い物をしたくなる日があるかも。目先の物欲と将来の蓄えを天秤にかけて、後悔しないよう決断を。

【開運アクション】

業務連絡はできるだけ簡潔に。私的な会話では優しさと思いやりを優先して。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 2位

親しい人たちとの会話から、新たな可能性や明るい未来のヴィジョンが広がりそう。ぜひ、語り合う時間を取ってください。自室の居心地がなんとなく今イチだと思っている人は、工夫のしどき。断捨離から机や寝具などの配置まで、納得の着地点を見つければ、気持ちも運気も軽やかに。

【開運アクション】

最も力を入れるべきはパートナーとの会話。未来の夢を語りあいましょう。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 4位

双子座を運行中の太陽に暖められて、本来のパワーを発揮することができそう。よい意味での軽さや温かみのある話術にも注目が集まります。とくに職場や学校では、心優しいムードメーカになれそうな気配。あなたのひとことで元気を取り戻す人もいるはずなので、積極的に声かけを。

【開運アクション】

仕事や学業にプラスになることには、お金の出し惜しみをしないほうが正解。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 1位

日々を楽しくするための、あれやこれやに知恵がまわりそう。アイデア満載のイベントを企画すると、多くの人たちに喜んでもらえること請け合い。基本的に知力が冴える時期なので、仕事や学業は、頑張った分だけきちんと結果が出るはず。理想の未来に向けて行動計画を立てるのもおすすめ。

【開運アクション】

いつも聞き役に徹することはありません。たまにはおしゃべりになりましょう。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 10位

私的な人間関係に運気のツボが詰まっているような一週間。身近な人と改めて深い話をしたり、思わぬところで秘密の話を聞いたり、さらには人に言えない恋心が芽生えたりと、あれこれにぎやか。内へこもらず、外での買い物や散歩を楽しめば、いざという場面でよい決断を下すことができます。

【開運アクション】

シャキッとしたいときは、お風呂を少し熱めに。のぼせないよう、短時間で切りあげましょう。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 12位

ふと手が空いたときや、就寝前のくつろぎのひとときに、つい余計なことを考えてしまいそう。考えても仕方がないとわかっているのなら、散歩をするなり、マンガを読むなりして気分転換を。秘密の恋をしている人は、緊迫した場面を迎える可能性あり。自分が最もラクになれる方法で対処するのが正解。

【開運アクション】

ヒーリング系の音楽と温かい飲み物が、気持ちをほぐしてくれます。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 9位

恋愛運が沸騰中。ひと目で恋に落ちるといった、劇的な展開もあります。ただし、打ち上げ花火のごとく、一瞬で消える可能性もなくはないので、あまりのめり込まないほうが無難かも。カップルの人は、斬新なデートを企画すると、久しぶりに盛りあがれます。最新流行のスポットへ行くのもおすすめ。

【開運アクション】

自宅の鏡をピカピカに磨きましょう。邪気を祓い、福を呼び込んでくれます。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 3位

夢のあるプランをきっちりと練りあげ、実現に向けて動きだすのにふさわしい一週間。少々現実離れした計画でも、知力と気力にモノをいわせれば、まっしぐらに成就へ。基本的に星の加護が厚い時期なので、ピンチは自動的に回避できそう。下手に悩むより、前向きな行動あるのみです。

【開運アクション】

パートナーを喜ばせてあげると、よい意味での倍返しが期待できます。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 11位

表より裏、外より内に目を向けるのに適した時期。はるか遠くに意識が飛びがちな射手座ですが、今週は、内なる心の整理と裏方的な作業に力を尽くしてください。水面下で暗躍する好機といえなくもないけれど、腹芸の得意な人限定。気持ちが顔に出る人は、ストレートな正攻法でどうぞ。

【開運アクション】

いつも支えてくれる人に最大限の感謝を。たまにはご馳走してみるのもアリ。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 6位

パートナーや同好の士などのひとことが、ブレイクスルーや新たな展望をもたらすヒントになるかも。できるだけ会話の機会を持ち、よい刺激を与えあいましょう。仕事や学業にも星の加護があるので、面倒くさがらずにきっちりとこなして。予想を超える成果が上がり、満足感や達成感につながるはずです。

【開運アクション】

お金の計算は、一度ですませないで、計算し直すほうが賢明。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 7位

仕事や私生活のパートナーがいる人は、相手を拘束したり、自分の思いどおりに動かそうとするより、当面、自由に泳がせておくべし。結果的にあなたもラクになり、関係も改善されて、万々歳。募集中の人には、劇的な出会いが待っている気配あり。外出するときは、いつもより念入りにお洒落を。

【開運アクション】

日中にドキドキする出来事があった日こそ、就寝前のクールダウンを大切に。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 5位

ぼんやりとした夢が、突如、鮮明なヴィジョンとなって、頭の中に降ってきそう。すかさずメモをとるなどして、今後の指針にしてください。また、実現に向けての行動計画を具体化することも大切です。ひそかに職場恋愛をしている人は、隠していることが辛くなるかも。いっそオープンにするのも吉。

【開運アクション】

不意に怒りが湧きあがってきたら、軽く目を閉じて深呼吸しながら、1から3までを繰り返し数えて。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー妖怪図鑑】首のお化けは、なぜ怖いのか?

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」(隔週水曜日更新)! 連載第29回で補遺々々するのは、昔の怪談・奇談ではおなじみながらも、最近ではあまり聞くことが少なくなった「生首」です。

首のお化けはなぜ怖い

水底のような冷たい夜に沈む、静かな住宅街。息苦しいほどに暗い路地を、不安と影をひきずって家路についている。数メートル先の街灯の下に、女の影がある。

 

「ああ、よかった。人がいて」

 

安堵したのも束の間、その影の異常に気づいてしまう。錯覚だろうかと何度も目をこすり、確かめる。

 

ああ、やっぱり。

 

――首から上がない。

 

あの女には、頭がないのだ。

 

凍りついたように立ち竦んでいると、「どうしました?」と声をかけられる。

 

声のした方に視線を下ろすと。満面の笑みを浮かべた女の生首が、足もとからあなたを見上げていた。

 

最近ではあまり聞きませんが、昭和のころはよく「生首(なまくび)」という言葉を耳にしました。これは切り落とされたばかりの生々しい首のことで、「生」と「首」の組み合わせは、その意味もさることながら、字面といい響きといい、なんとも気味の悪いイヤな言葉です。

 

意味が意味だけに普段使いの言葉ではありませんが、怪奇系ジャンルには有用です。特に昭和期はホラーコミックのタイトルや児童向けの怪奇系書籍に多用されていましたし、商品名に堂々と「生首」の二文字を掲げる玩具も売られていました。生首のイラストもたくさん使われていました。この手のジャンルとは相性がよかったようです。

 

「生首」のよいところは、その「使いやすさ」でしょう。

 

大きすぎず、形状も球なので、どこにでも仕込めます。目の前にぶら下げるもよし。転がしてもよし。カバンの中に仕込んでもよし。見た目も相当ショッキングなので、一瞬でトラウマを与えることも可能でしょう。

 

その有用性は昔の人もよくわかっていたようです。怪談・奇談には生首の登場するものが多数あります。

 

今回から3回にわたって「首にまつわる怪異」をご紹介いたします。

 

百物語をした結果……

武蔵の国の某所で起きた出来事です。秋雨の降る夕方、ある者の家に5人の男が集まり、百物語をすることになりました。百物語といえば、百の怪を語ったその後、実際に怪異が起こるといわれています。そんなことが本当に起こるものなのか、ちょっと試してみようということになったのです。

 

百物語の作法にのっとって、行灯に青い紙を張り、灯心(灯油に浸して火を点けた紐)を百本立てます。1話を語るごとに1本ずつ火を消していくのです。

 

こうして始まった百物語。ウソかマコトか、身の毛もよだつ怖い話が各々の口から語られ、火はひとつひとつ消されていきます。火が消えたぶん、家の闇は濃くなっていきました。

 

やがて、最後の1話が終わり、残る1本が消されました。
真っ暗闇の中、5人の男は固唾を飲んで〝その時〟を待ちます――が、一向に怪異は起こりません。

 

「まあ、そんなもんだろう」

 

笑いあって、その場でゴロリと横になると、5人は眠ってしまいました。

 

数刻が経ち、5人は朝を告げる寺の鐘の音で目を覚ましました。

 

そこには、信じられない光景がありました。

 

彼らの寝ていた枕元に、ひとつずつ、女の生首が置かれているのです。

 

たった今切り捨てられたような、血をこびりつかせた生々しい5つの首です。いずれも、美しい顔をしており、きれいな黒髪を生やしていました。

 

座敷の戸は鍵をかけていたので、だれかが入り込んで置いたとも思えません。

 

この無気味な出来事に青褪めた5人は、女の生首を近くの原っぱに捨ててしまいます。

 

すると不思議なことに、それまで美しい女の顔をはりつけていた生首は、5つとも野晒しのシャレコウベと変わり果てていたのです。

 

これは『諸国新百物語』巻之四「不思議は妙妙は不思議」にある怪異です。狐狸の仕業なのか、本物の骸がやったことなのか、たいへん興味深いです。

 

首斬りにふりかかった祟り

高知県に伝わるお話です。嘉永のころ、赤岡村に弥六という盗人がおりました。狙うのは大金持ちのお偉いさんばかり、かといって、義賊のように庶民を助けることもしません。この男、盗んだ金で武士に変装し、豪遊するのがなによりの楽しみでした。

 

弥六は行動範囲がとても広く、神出鬼没なのでなかなか捕まりません。藩の役人や捕方も困り果てていた、そんなある日のことです。

 

某お偉方の子分の家に弥六が隠れているというタレコミがあり、その家を捕方が囲みました。約50人の捕方に囲まれながら、弥六は刀を振り回して抵抗します。その抵抗によって何人かの捕方が斬られてしまい、捕らえたくとも近づけない状況でした。

 

このままでは逃げられてしまう――そのとき、たまたま通りかかった荒馬(あらうま)という相撲取りが、果敢にも弥六に立ち向かい、その身を組み伏せました。すると一斉に捕方たちも飛びかかり、神出鬼没の盗人はようやくお縄となったのです。

 

弥六は赤岡の浜で斬首されることになりました。彼の首を斬るのは処刑場の近くに住んでいた伊与田吾兵衛という首斬り役人でした。

 

この吾兵衛、これまで44人の首を斬ってきたベテランです。ところが、弥六のときだけ、なぜかしくじってしまい、1刀で首を落とすことができませんでした。二度も失敗して肩に打ち込んでしまい、3刀目でやっと首を落とすことができたのです。弥六は苦しんで死にました。

 

その後、大変なことが起こりました。なにを思ったか吾兵衛は、自宅の井戸で洗濯をしていたお鈴という名の女中に斬りかかったのです。この時、吾兵衛の目には、お鈴が弥六に見えていたのです。

 

お鈴は無残にも死んでしまい、後に彼女が盗人の弥六の遠縁にあたる人物だったことがわかります。

 

ある晩のことです。吾兵衛は急に喉のかわきをおぼえ、井戸へいきました。水を汲んだ吾兵衛は肝を冷やします。釣瓶の中にニタリと笑う弥六の生首が入っていたのです。すぐに払いのけ、また水を汲むと今度はお鈴の生首が入っています。その首も払いのけて水を汲みますと弥六の生首が、また払いのけて汲むとお鈴の生首が……とうとう吾兵衛はその場に卒倒してしまいました。

 

使用人たちが倒れている吾兵衛に気づいて座敷に連れ戻すと、天井から弥六とお鈴の生首がぶらさがります。使用人たちは悲鳴をあげて逃げました。

 

それから毎晩、吾兵衛の家ではギイギイという釣瓶の音が鳴り響き、雨の日には井戸のまわりに何十もの火玉がついたり消えたりしたといいます。

 

使用人はどんどん辞めていき、吾兵衛はひとりっきりで、気がおかしくなって死んでしまいました。

 

そしてなぜか、弥六を捕らえた相撲とりの荒馬も、自宅の納屋で腹を切って死んでいました。人々は弥六の祟りだと恐れたそうです。

 

一声社『土佐の怪談』からの一話です。これとよく似たお話が『土佐奇談実話集』(昭和32年刊)にありますが、そちらはもっと生々しい怪談で、「生首」の怪異ではないので別の機会にご紹介いたします。

 

文・絵=黒史郎

 

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【ムー昭和オカルト回顧録】ノンフィクション「地球空洞説」の系譜

「地底」1回目はこちら。

月刊「ムー」1987年8月号より。チベットにあるという伝説の楽園、地下王国「シャンバラ」を特集。チベット仏教に伝わる伝説をはじめ、各地に存在する類似の神話を紹介。さらに多くの探検家の証言から地球規模で広がる「地底世界ネットワーク」の存在を示唆!

 

そもそも「地底人」やら「地底世界」が実在するためには地中に広大な「居住スペース」が必要になるわけで、僕らが習った学校の教科書の地球の断面図のように、この惑星の内部に岩石やら金属やらがギッチリと詰まっていては具合が悪い。

 

どうしても地球の内部はカラッポである必要があるのだが、もともと太古の時代から各地の神話や伝説に「地球の内部には別天地がある」といった話は多い。

 

あのプラトンも「地球の中心には神がいる」など、「地底世界」を示唆するようなことを書いているし、広い意味では、古今東西にある「地獄」という概念も、多くが「地底世界」を前提としたものといえるのだろう。

 

僕らが子ども時代に読んだオカルト本の「地底世界」解説記事にも、よくチベットなどに伝わる「シャンバラ」とか「アルザル」とか「アガルタ」とか呼ばれる「神話的地底ユートピア」の話が出ていたのを覚えている。

 

一方、科学の見地から「地球の内部はカラッポなんだよ」といったことが最初に唱えられたのが、17世紀の後半のこと。ハレー彗星の発見者として著名な英国の天文学者、エドモンド・ハレーの学説である。彼は空洞の地球の中心に太陽の役割をする高熱球体が存在する、と主張している。これがいわゆる「地球空洞説」のはじまりだ.

 

その後、19世紀に米国の退役軍人、ジョン・クリーブス・シムズも似たような説を主張する本を書き、これによって「地球空洞説」は欧米ではかなりポピュラーな概念になったという。

 

1930年代にはポーが、そして1960年代にはベルヌが「地球空洞説」を前提にした小説を発表、特にベルヌの『地底旅行』は多くの人々の地底へのロマンをかきたてた。この作品は長らく学校図書館の定番の一冊だったし、映画化もされており、その影響は僕ら世代にまで及んでいる。

 

また、ちょっとジャンルは違うが、1895年にはウェルズが『タイムマシン』で未来世界の「地底人」(というか、地底に追いやられた下層階級の人類が退化したもの)を超絶ホラーテイストで描いている。昭和の時代には児童書として広く読まれる一冊だったが、その設定のあまりのエグさは多くの子にトラウマを残した。子ども時代の僕に「地底人」の恐怖を植え付けたのは、まさにこの作品だったと思う。

 

「地球空洞説」を実証した一冊

20世紀に入ると、現在も「地球空洞説」を「実証」する重要な文研として語られることの多い「問題作」が刊行される。米国のウィリス・ジョージ・エマーソンの『ザ・スモーキー・ゴッド(煙の神)』(『地球内部を旅した男』/1908年)だ。

 

今でいうフェイクドキュメントのような小説で、フィクションではあるが(といいきってしまっていいのかどうか知らないけど)「地底世界」侵入体験者の手記というスタイルをとっている。オラフ・ヤンセンというノルウェーの船乗りが、父とともに北極にある入り口から地底世界に迷い込むと、そこには高度な文明を持つ「巨人」が存在していた……といった内容だった。

 

当時は多くの読者が真に受けて大きな反響を巻き起こしたらしい。というか、前回ちょっとだけ触れたスノーデンの「地底世界」実在説が話題になったときも、この作品が好事家の間で引き合いに出されていた。一部の人にとっては、100年以上に渡って説得力を維持しつづける強力な作品ということなのだろう。

 

虚実曖昧な内容をもっともらしく提示して社会常識を撹乱した……といった批判もあるようだが、そもそも近代小説は、偶然に発見された手記や手紙を「そのままお見せする」といった体裁から派生しており、ある時期まではフィクションとノンフィクションは今ほど明確に分離されず、虚実は常に曖昧だった。

 

「これは“実話”である」という一文からはじまるのは、文学においては比較的新しい小説というジャンルが成り立つ時期には常套手段であり、そうした意味では、この作品も当時の「正統」な文学作品だったのだと思う。

月刊「ムー」1979年11月号より。『煙の神』(スモーキーゴッド)で描かれるヤンセン親子の「地底体験」が詳細に解説されている。さらに本項下記で解説されるバード少将が目にした地底の「古代文明」についての証言も掲載。

 

北極と南極の、地底へ続く穴

続いて米国のマーシャル・B・ガードナーが、『地球内部への旅』(1913年)を刊行。ヤンセン親子の冒険を踏襲した感のある内容で、南極と北極に巨大な穴があり、「地底世界」へ通じていると主張して話題になる。

 

同じく米国のウィリアム・リードも、南極・北極に「地底世界」への入口があると主張していた。

 

キリがないので途中のアレコレをすっ飛ばすが、戦後の1946から47年にかけて、航空機による初の北極点到達(1926年)に成功して英雄的存在となっていたアメリカの海軍少将・探検家のリチャード・バードが、米海軍による大規模な南極観測探検(ハイジャンプ作戦)に参加する。

 

その途中で彼は巨大な穴のなかへと迷い込み、マンモスらしき動物が棲息する緑豊かな「地底世界」を目にしてしまった……。

 

この驚くべき証言(?)を初公開したのが、1969年に刊行されたレイモンド・バーナードの『空洞地球 地球最大の地理的発見』という本だ。どうやら僕らの幼少期の「地底人」ネタの盛り上がりは、このあたりの影響をモロに受けたものだと思われる。

 

さらに同時期、ダメ押しのようなニュースが飛び込んでくる。1967から68年にかけて、なんと米国の気象衛星が北極と南極に空いた巨大な穴を撮影してしまったのだ。

 

「穴ではなく、ただの影だ!」という説も盛んに語られたが、この報道は当時、世界中でかなりの大騒ぎを巻き起こした。

 

これだけネタが揃えば、60年代後半から70年代初頭にかけて、子ども文化においても「地底人」の話題が盛りあがらないはずがない。ぼくらはその余波のなかで幼少期を過ごしたのだろう。

 

そしてもうひとつ、昭和こどもオカルトにおける「地底人」のイメージを決定づけた作品についても触れないわけにはいかないだろう。

 

これについては次回に回顧してみよう。

月刊「ムー」1979年11月号より。人工衛星が撮影した「北極の穴」の写真を紹介。極点を覆う黒い影は、確かに数々の「地球空洞説」を実証するかのように穿たれた巨大な穴のようにも見える

 

初見健一「昭和こどもオカルト回顧録」

 

◆第7回 ウルトラマンからスノーデンへ!忍び寄る「地底」世界

◆第6回 謎のオカルトグッズ「ミステリーファインダー」

◆第5回 東村山水道局の「ダウジング事件」

◆第4回 僕らのオカルト感性を覚醒させた「ダウジング」

◆第3回 70年代こどもオカルトの源流

◆第2回 消えてしまった僕らの四次元2

◆第1回 消えてしまった僕らの四次元1

 

関連リンク
初見健一「東京レトロスペクティブ」

 

文=初見健一

 

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イエティは焼肉パーティーで捕獲しろ。UMAハンターの必読本――『ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル』

人類に不可能はありません。第二次世界大戦のときに沈没した「戦艦武蔵」を、大富豪ポール・アレンのチームが発見・撮影したのは2015年のことです。世界中の人々をアッと驚かせました。

 

水深1000メートルで眠っていた沈没戦艦を見つけられるならば、UMAを捕まえることだって出来るはず。『ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル』(こざきゆう・編著、石原まこちん・絵、今泉忠明・監修/学研プラス・刊)は、めくるめく「未知との遭遇」を手助けしてくれるUMA図鑑です。

 

 

ユニークな捕獲方法

イエティの正体が、火を使いはじめた北京原人以降の異人類であれば、焼き肉の匂いを魅力的に感じるでしょう。焼き肉パーティーなどをしていれば、そのにおいにつられて、接近してくる可能性はじゅうぶんあります。

(『ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル』から引用)

 

イエティは、いわゆる「雪男」です。獣人タイプのUMAであり、ヒマラヤの山岳地帯でよく目撃されています。白クマのような外見かと思いきや、じつは「赤褐色」や「黒褐色」の体毛をそなえているそうです。『少年アシベ』に登場するイエティは白いので……新種かもしれません。

 

大型と中型のイエティは、ヤギの肉を好みます。おとなしい性格なので、人を襲ったという報告はありません。ちなみに、小型のイエティは「草食」なので穀物を好みます。焼きたてのパンを用意すれば、匂いにつられて姿をあらわすかもしれません。

 

 

ハイテクノロジーによる捕獲方法

スカイフィッシュの飛行速度は、時速80〜150キロと計測された例があります。これまで数々のビデオ撮影が行われ、その姿を記録していますが、ここはハイスピードカメラでの撮影がオススメです。

(『ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル』から引用)

 

スカイフィッシュは、その名のとおり「空飛ぶ魚」のようなUMAです。棒状のカラダに「ヒレ」や「飛膜」のようなものを備えています。UFOを撮影するつもりのビデオに「偶然」映り込んでいたことから、その存在が明らかになりました。

 

イギリスやオーストラリアで目撃されているUMA「エイリアン・ビッグ・キャット」は、テレポーテーション(瞬間移動)します。アメリカには、影のような生命体である「シャドー・ピープル」というUMAが存在します。どちらも捕獲は難しく、せめて撮影するためには「動体検知式のセンサーカメラ」を用意すべきです。

 

ところで、ミステリアスな生命体のことを指す「UMA」という呼称は、日本人が考案したものです。知っていましたか?

UMAとは何か?

世界各地で目撃される正体不明の未知生物=Unidentified Mysterious Animal(未確認動物)の総称、その頭文字をとったものが「UMA(ユーマ)」です。

この言葉は、実は日本発祥の造語で、世界では通用しません。そもそもは、動物学者の實吉達郎氏が、超常現象研究家の南山宏氏からの助言を受け、未確認飛行物体=UFO(Unidentified Flying Object)を参考に命名したものとされています。

(『ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル』から引用)

 

UMA探索は、危険と隣合わせです。ハイリスクを冒してまで、なぜ「UMA」を捕獲したがるのかというと……ハイリターンあるからです。

 

ヨーロッパに生息する「マンドラゴラ」は、人間のような顔と手足をそなえた根菜です。媚薬・不老不死の薬の原料になると伝えられていますが……土から引き抜いたときに「マンドラゴラの叫び声」を聴いてしまうと絶命します。ハイリスク・ハイリターンです。

 

捕獲できなかったとしても、ミステリアスな存在である「UMA」を撮影できれば、世界中のテレビ局が番組素材として買ってくれるそうです。TBSテレビ『マツコの知らない世界』の「UFOビジネスの世界」を特集したときに、超常現象研究家の山口敏太郎さんが言っていました。

 

 

正攻法でゲットだぜ!

代表的なUMAといえば、ネス湖のネッシーです。世界中を騒がせたUMAであり、親しみやすいネーミングは、我が国における「ふなっしー」というUMA(ゆるキャラ)にも受け継がれています。

大型のマグロを釣っても折れない竿、切れない糸で、岸からネッシーの子供をねらって釣りをしましょう。(中略)また、船からでは釣りあげるときに転覆する危険があるので、岸からの釣りがおすすめです。

(『ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル』から引用)

 

ネッシーの成体は「体長10〜20メートル」です。捕獲するには定置網を仕掛けるしかありませんが、ネス湖は観光地なので勝手に仕掛けたら怒られます。親ネッシーはあきらめて、一本釣りで「子ネッシー」を狙いましょう。

 

河童(かっぱ)を捕獲するためのエサといえば「キュウリ」です。仕掛けたキュウリに喰いついた形跡がなければ、カッパによく似た「ひょうすべ」の生息地かもしれません。「ナスビ」が好物のUMAです。

 

瞬間移動できる「エイリアン・ビッグ・キャット」は手強いですが、ネコ科なので「マタタビ」が効くかもしれません。いろいろ試してみてください。テクニック満載の『ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル』を読んで……UMAモンスター(ウマモン)、ゲットだぜ!

 

【書籍紹介】

ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル

著者:今泉忠明、こざきゆう、石原まこちん
発行:学研プラス

ツチノコを捕まえる方法は? ビッグフットと出会ったら危ない? ネッシーを撮影するテクニックは? ムー編集部が未確認動物の捕獲・対策方法を伝授。動物学者・今泉忠明氏の監修のもと、未確認動物の習性をリアルに解き明かし、確実なマニュアルとなった。

kindlleストアで詳しく見る
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【ムー昭和オカルト回顧録】ウルトラマンからスノーデンへ!忍び寄る「地底」世界

数年前、元CIA及びNSA職員のエドワード・スノーデンが「地底には地底人が棲息し、高度な文明を築いているっ!」と驚愕のリーク(?)をした、といったネタがメディアで話題になったとき、「あ、なんだか懐かしいな」と思った人は多いのではないだろうか?

月刊「ムー」1979年11月号より。オカルト史における各種「地球空洞説」を俯瞰する好企画。太古の神話から科学的見地に立つ各説までを網羅して紹介。

 

僕もこの話を聞いたときに、最初に感じたのは自分の子ども時代への甘酸っぱい「郷愁」だった。

 

そう、思えば僕ら世代の子ども時代は、「地底人」が今よりもずっと元気だったのだ。

 

いや、現在の地底人の元気がなくなっているかどうかは知らないし、そもそも存在しているかどうかも僕には知る由もないのだが、少なくとも小学校の低学年くらいまでは、仲間内でよく「地底人」のことが話題にのぼっていた。

 

70年代のこどもオカルトの世界で、特に「地底人ブーム」といったものが単独で成立したことはなかったと思うが、ネタとしてはひとつの定番であり、多くの怪奇系児童書で「地球空洞説」及び「地底世界・地底人実在説」といったものが解説されていた。

 

特撮ドラマやアニメで悪役が「地底人」に設定されるパターンはやたらと多かったし、僕たちが日常生活を送る地面の奥底にもうひとつの世界があり、そこでは別種の生命体が蠢いている……というイメージは、当時の僕らにとってはそれなりにリアリティのあるものだったと思う。

 

忘れられないのは、幼少時に再放送で何度も見せられた『ウルトラマン』の第22話「地上破壊工作」だ。このエピソードには地上世界の征服を目論む「地底人」の工作員が登場する。外見は人間そっくりで、サングラスをかけたブロンドの美女……。

 

このブロンド美女がサングラスをはずす瞬間の場面は、「ヒェ~ッ!」と叫んでしまうほど怖かった。両目がないのだ。闇のなかに生息する深海魚のように、目が退化しているという設定なのである。

 

今見れば落語に出てくる「のっぺらぼう」と同じ古典的なオチだし、特殊メイクも単に「目に肌色の粘土を貼り付けた外国人」というレベルなのだが、実相寺昭雄監督のひたすら不安を煽る静かな演出が効果的だった。

 

あの「地底人」の顔が顕になる瞬間は、再放送で見なおすたびに「見てはいけないものを見てしまった!」という気分になったものだ。

 

町内にも「地底人」がいた!

そういえば当時、僕らが暮らす街にも〝地底人〟が生息していた。もちろん直接会ったことはないのだが、近所の子どもたちの間では「ここに地底人が住んでいる」ということになっている場所が存在していたのだ。

 

通学路の途中に広大な敷地を持つ某生命保険会社があり、僕らはよくそこに忍び込んで遊んでいた。社屋の庭は手付かずの森のような状態になっていて、渋谷区のど真ん中であるにもかかわらず、カブトムシやクワガタが捕れる夢のような遊び場だった。

 

その敷地の一番はずれに崖のようになっている場所があって、そこを降りていくと木々で隠されるようにして、子どもがかがんでやっと通れるくらいの小さな穴が空いていた。

 

内部に入ると、ウネウネと妙に入り組んだ構造を持った洞窟というか、トンネルになっている。奥は真っ暗なので、行き止まりなのか、どこかへ続いているのかはわからない。

 

子ども時代の僕らはずいぶん無謀なことをやらかしたものだが、あのトンネルを最後まで探索した子はいなかった。「あの穴は地底人の世界に通じている。入ったら出られない」と言い合っていたのだ。

 

もちろん半分は冗談なのだが、「穴の入り口のところに鳩の死骸があった」とか、「穴のなかに子どもの靴が片方だけ落ちていた」とか、「奥からヒソヒソと話す声が聞こえた」とかいった噂を聞くたびに、「笑いごとではないっ!」という気分になって青ざめたものだ。僕はひとりのときは絶対にあの穴へは近づかなかった。

 

大人になって考えてみると、あれは戦時に防空壕として掘られたものだったのではないかと思う。

 

また、嘘か本当かは知らないが、あの広大な土地はかつてお寺の敷地だったという話を聞いたことがある。確かに敷地内には、妙な具合に残された石垣や、企業の庭には不釣り合いな古びた石灯籠や石像などが点在していた。夕暮れ近くになると少し無気味だったのだが、このままアレコレ思い出していくと心霊方面のネタにどんどんそれていってしまいそうなので、話をもとに戻す。

 

子ども時代の僕らがどうしてあれほどまでに「地底人」にリアリティを感じることができたのか、今思えば不思議だが、それは要するに当時の「怪奇系児童書」で日常的に「地底人」の話題を読んでいたということなのだろう。

 

では、どうして当時の昭和こどもオカルト関連メディが盛んに「地底人」ネタを取り上げていたのか?

 

大きなブームにはならなかったにせよ、1970年前後あたりに、子ども文化において「地底人」ネタのプチ盛りあがりのきっかけがあったはずだ。

 

次回は、そのあたりを考察してみよう。果たして現在、「地底人」に興味を持つ読者がどのくらい存在するのかという不安はあるものの、とにかく昭和こどもオカルトにおける「地底人」、及び「地底世界」ネタの扱われ方の系譜を回顧してみたい。

月刊「ムー」1982年5月号より。「メキシコの農夫が地底人と出会い、地底の文明から得た錬金術的知識を応用して“巨大野菜”を栽培している!」というスクープ記事。「地底人」ネタのなかでもかなり風変わりなトピックだ。

 

初見健一「昭和こどもオカルト回顧録」
◆第6回 謎のオカルトグッズ「ミステリーファインダー」
◆第5回 東村山水道局の「ダウジング事件」
◆第4回 僕らのオカルト感性を覚醒させた「ダウジング」
◆第3回 70年代こどもオカルトの源流
◆第2回 消えてしまった僕らの四次元2
◆第1回 消えてしまった僕らの四次元1

 

関連リンク
初見健一「東京レトロスペクティブ」

 

文=初見健一

 

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【ムー妖怪図鑑】姿無き音声の怪異

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」(隔週水曜日更新)! 連載第28回は、妖怪の〝基本〟ともいえる「音」、なかでも妖怪にカテゴライズされるものではなく、拾われにくそうな「怪異」から補遺々々しました。

不安を呼ぶ音

暗い場所や静かなところにいると、音に敏感になることがあります。余計な情報が入らないからでしょう、その音だけが妙に自己主張しているように感じます。

 

緊張時に聞こえてくる「ぽちゃん、ぽちゃん」という滴下音は、昔からよく映像作品などで恐怖・不安を呼ぶ演出として使われてきましたが、確かに夜中に滴る音が聞こえてくれば、そこから様々な想像を膨らませてしまいます。

 

怖いものを見聞きした後などは、普段なら気にもとめないような音が意味のある音・声に聞こえてしまいます。風が窓を震わせる音、古い家屋の軋み、衣擦れのように草木が葉をこすり合わせる音。一度、その音が気になってしまうと、もう無視はできません。

 

無視しようとしてもできない音もあります。

 

突然、どこからともなく金属めいた無気味な音が響きわたる現象を、現代では「アポカリプティック・サウンド」と呼んでいます。こちらはスケールが違います。音は町中に響き渡るほどに大きなもので、多くの人々がそれを耳にします。音の聞こえる原因には様々な説が唱えられていますが、明確な答えは出ていません。その名が示すように、これを世界の終末の音と考えている人もいるようです。

 

正体不明の音

人々は正体不明の音から様々な想像を膨らませてきました。私たちの国にも、そうして生みだされたものが数多くあります。妖怪です。

 

各地に伝わる「小豆洗い」などの「洗う系」の妖怪、奈良県宇陀郡の「べとべとさん」、栃木県芳賀郡の「静か餅」、岡山県和気郡の「貝吹き坊」、いずれも姿のない(見えない)音だけの妖怪たちです(「小豆洗い」は姿が記録されている資料もあります)。

 

とくに洗う(ような)音をさせる妖怪のいい伝えは多く、小豆の他には米を洗う音、洗濯をする音の怪などもあります。徳島県の西祖谷後山のタニヤには「箸洗い渕(ハシアライブチ)」という場所があり、ここでは夜半になると箸を洗うような音がしたといいます。

 

山での異音も数々の妖怪伝承を残しています。山中で地鳴りのように大きな笑い声がし、木が倒れるようなバキバキ、ドスーンという音が聞こえるのは、多くは「天狗」の仕業とされ、それらの怪異は「天狗笑い」「天狗倒し・」などと呼ばれました。

 

高知県長岡郡吉野村や土佐郡土佐山村では「山鳴り」という怪異が伝わっています。これは読んでそのままの意味で、深山で突然、「ドーン」という恐ろしい響きの音が鳴るというものです。またこの地域にも木を伐る音や木の倒れる音をさせる怪異がありますが、天狗の仕業だけではなく、「古杣(ふるそま)」という妖怪の名が語られています。音を起こす妖怪の名は違っていても、起きている現象は同じものなのかもしれません。

 

死の報せの音

各市町村の民俗資料の「迷信・俗信・世間話」の章に記録されている「音の怪異」には、死と関連づけられたものが多数見られます。

 

・ドシーン

神奈川県座間市入谷に伝わるお話です。

 

海静という上人が寺で眠っていると、真夜中に「ドシーン」と大きな音がしました。音は本堂のほうからで、何事だろうと様子を見に行きましたが、とくに変わった様子もありません。気のせいだろうかと寝床に戻ると、再び、「ドシーン」と聞こえてきます。

 

もしかしたら、檀家に不幸でもあったのではないか。気になりながら眠りにつきますと、朝早く、寺に使いの者がやってきて、檀家の方が亡くなったことを伝えました。

 

海静は「亡くなった方の魂が本堂に来たのだろう」と考えたといいます。

 

静かに枕元に現れるのではなく、寺を震わせるほどの大きな音をたてての来訪。よほど、伝えたいことがあったのでしょうか。

 

・男か女か

青森県下北郡脇野沢村では、家の中で聞こえる謎めいた音は、人の死期を伝えるものだと考えられていました。また、その音から亡くなる方の性別もわかったといいます。

 

だれもいないはずの台所や裏玄関で物音がすれば女性が亡くなる兆しであり、表玄関ですれば男性が死ぬ兆しであったといいます。

 

・棺桶とアジム

真夜中に棺箱を作るときのようなノコギリの音が聞こえることがあれば、それはだれかが死んだ報せなのだといいます。

 

また、夜中に棺桶を投げるような音が聞こえると、その音のした方向で死人が出るといわれていました。

 

同地域では、棺桶を作る音にかぎらず、大工仕事のような音が聞こえても不吉だといわれています。ギコギコ、トンカン。恐らくどちらも同じ音を指しているのでしょう。

 

この他、「アジムチケーの音」「アジムの音」が聞こえれば、死人の出る兆しであると考える地域もあります。これは杵と臼で米を搗くときの音です。

 

いずれも沖縄県島尻郡伊是名村をはじめ、同県内のいくつかの地域に伝わる俗信です。

 

不穏な声

以前に『犬が気味の悪い鳴き方をすると悪いことが起きる』という迷信について触れたことがあります。犬やカラスなど日常的に耳にしている動物の声がいつもと違って聞こえると、昔の人々はよくないことが起こる前触れだと考え、忌み嫌ったのです。

 

・赤子

『八塔寺周辺の民俗』には、「コナキジジイ」のような怪異の記録があります。

 

昭和7年の12月。杉ヶ頭の谷という場所を午前1時ごろにふたりで歩いていますと、谷にさしかかったところで谷間から「オギャー、オギャー」と赤子の泣くような声が聞こえてきました。谷の間の距離は約600メートル。そのような声が聞こえるには不自然すぎる場所です。この声は数回、3か所で聞こえました。それは鳥や猿などとはまったく異なった声で、赤子の泣き声であることは間違いなく、毛が逆立つほど恐ろしかったそうです。

 

・やってい様

岡山県上房郡有漢町で、明治末ごろまで神の使いのキツネといわれて信じられていた存在です。集落や集落に住む人々に異変があるとき、変わった鳴き声を聞かせたといいます。

 

神様の思し召しによって異変を告げているのだと人々は信じ、地域によってはこれが鳴くと夜籠り堂に参って異変のないように祈ったといいます。

 

・ヤワンカミ

奄美群島のひとつ、与路島に伝わる怪異です。

 

この島では日中、山の中で人の声を聞くことがありました。その声は次第に、大勢の人たちが集まっているような声へとなっていきますが、声のする場所へいってもそこには人っ子ひとりいません。

 

もし、このような人の騒ぐ声が夜中に聞こえてしまうと、その人には悪いことが起こるといわれています。

 

こうした人の声は、本当に〝人の声〟だったのでしょうか。

 

与路島では、このようないい伝えもあります。

 

山の中を歩いていると、遠くから4、5人の人の声がすることがあります。声は近づくにつれて、網石(魚網の重しにする石)がこすれ合うような音が混じりだして騒がしくなります。姿はなく、声や音だけが近づいてくるのです。これはヤワンカミ(山の神)が海に行く途中の音であり、もし行きあってしまったら、すぐに祓わねば命に危険が及ぶといわれています。

 

この「声と音」に行きあってしまった者が、無意識に藪の中に逃げ込んで助かったという話も残されています。

 

また、この地域では山の中で大木を伐り倒してから帰宅すると、その晩、人や牛馬の足音がして眠れないことがあったそうです。ヤワンカミが怒ったのでしょうか。

 

文・絵=黒史郎

 

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【週間ムー占い】2位は「天然で天才」な魅力が出ちゃう! 9位には思わぬチャンスが – 6月4日~10日の運勢&開運ヒント

ワールドカップの直前なのに、イマイチ盛り上がってないな。今年の渋谷の交差点は、静かなままで終わるのだろうか……。梅雨の足音が聞こえてきて、憂鬱でもあり……そんな思いをしている方々。とりあえず、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いで、気を紛らせてみてはいかがでしょう。

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 8位

心身が疲れているのに、どうにか明るく元気にふるまおうと頑張った結果、ごく身近な人たちに対して、無愛想になりがちかも。しんどいときは素直にそう伝え、早めに休養を取るほうが、あなたも周囲もラクになれます。とくに週の後半は、リラックスタイムを確保することが開運の鍵に。

【開運のヒント】

脳トレと筋トレ励行。ほどよい刺激を与えれば、運気も活性化します。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 10位

だんだん心身がシャッキリしてはくるものの、かつての好調さを取り戻すには、もう少し時間がかかりそう。焦らず、あわてず、今の自分にできそうなことから手をつけて。自分自身にサービスをするつもりで、楽しい時間を増やすのも大吉。ショッピングが楽しい時期なので、ちょっと贅沢するのもおすすめ。

【開運のヒント】

年長者のアドバイスは値千金。素直に取り入れてみましょう。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 5位

理想を高くかかげ、それに向かって全力で突っ走っていけそう。意志、知性、目的意識が絶妙のバランスをとり、あなたの運気をサポートしてくれます。恋愛では、ちょっとしたプレゼントが功を奏する気配あり。金額よりもセンスが問われますので、自分のチョイスに自信がないときは、贈り物上手な友人の知恵を借りましょう。

【開運のヒント】

ピリッとスパイシーな料理をどうぞ。心身にも運気にも、心地よい刺激となります。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 1位

ポジティブで美しい思いに守られる1週間。そこに行動力が加われば、たいていのことは難なくクリアできるはず。知的なことや、アカデミックなことにもツキがある時期。自分の意識や視点を高めれば、新しい世界が開けます。展望台や山頂など、実際に高い場所へ行ってみるのもおすすめ。

【開運のヒント】

隠れた一日一善が、運気をさらにアップさせます。小さなことでOK。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 11位

思わぬ人が味方についてくれたかと思うと、親しい相手から厳しい指摘を受けたりして、心が揺れそうな気配。ただ、どちらもあなたを思ってのこと。あまり一喜一憂しないで、冷静に受けとめましょう。オーバーワークのサインが点滅中なので、仕事も学業も、余力を残して切りあげるほうが吉。

【開運のヒント】

名画や名作など、普及の価値のあるものに触れる時間を。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 6位

ほんわかした明るいムードに包まれ、なんとなくハッピーな気分を味わえそう。解決すべき問題を抱えている人は、この時期に改めて考えてみると、丸く収まるような知恵がスルッと湧いてくるはず。「超」のつくほど仕事が忙しくなる暗示も。頑張った分だけ評価されはしますが、体を壊しては元も子もありませんから、ほどほどにしておきましょう。

【開運のヒント】

エメラルドグリーンが幸せの色。ファッションなどに取り入れて。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 9位

自分の健康や、将来への布石にかかわることに、お金が出ていきそう。どちらも非常に大切なことなので、よく吟味したうえで、惜しみなく使うほうが吉。各種イベントやパーティーの場に、思わぬ出会いやチャンスが潜んでいる可能性も。期待のしすぎは禁物ですが、気合いを入れてお出かけあれ。

【開運のヒント】

黒い食べ物をどうぞ。黒ゴマ、ひじき、黒豆、イカスミパスタなど。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 3位

家族をはじめとするごく身近な人や、腹を割って話せる人との関係がヒートアップ。丁々発止のやりとりから、新たなアイデアが湧いてきそうな気配です。豊かなイマジネーションに恵まれる時期が継続しているので、メモ帳の携帯はお忘れなく。他人の秘密を知ってしまったら、見て見ぬふりが正解。

【開運のヒント】

くつろぎタイムには、フローラル系の香りをプラスして。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 12位

本当のことではあるけれど、聞く人にとっては痛い言葉をポロリと口にしてしまいそう。悪気がないのはわかりますが、しまった! と思ったら、とりあえずフォローを。場合によっては、きっちりと謝ってしまうのもおすすめです。もらい物運・おごられ運は上々。感謝を伝え、遠慮なくゴチになって。

【開運のヒント】

レモンイエローが幸せの色。ファッションなどに取り入れて。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 7位

物事を丸く収めやすい時期が、6月下旬までは続きそう。面倒な案件を抱えている人は、この時期に目鼻をつけるようにすると、けっこうスムーズに進むはず。お金は出ていきやすいものの、よい買い物ができる暗示も。とくに、自分の技能を磨くことや、ボディーケアに関することには、使うほうが吉です。

【開運のヒント】

友人に苦言を呈されたら、感謝するとともに、きちんと耳を貸しましょう。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 4位

あちこちからお誘いの声がかかり、忙しくなりそう。出会いのチャンスが満載の時期なので、時間をつくって参加すると吉。ただ、下心が見え見えだと、幸運の女神が逃げていきます。まずはその場を楽しむという、純粋な気持ちを大切に。何かの拍子に心が冷えたら、温かい飲み物をゆっくりと味わって。

【開運のヒント】

海の幸をいただきましょう。天然ものなら、なおけっこうです。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 2位

あなたならではのセンスが発揮できるとき。いわゆる「天然系」の発言で場をなごませたかと思えば、アーティスティックな才能を見せつけて周囲を唖然とさせるなど、縦横無尽の活躍が期待できそう。恋愛のチャンスも多々。でも、相手を見る目が微妙にユルくなっているので、友人に助言を仰いで。

【開運のヒント】

進むか退くかで迷ったら、今はとにかく進むのが正解。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー古代石塔の謎】世界各地の石塔遺跡=ラウンドタワーは宇宙エネルギーの受信機か!?

1982年、チベット(当時)に遠征していたフランスの探検家ミシェル・ペイサル(1937〜2011年)は、中国との国境沿いのヒマラヤの渓谷で、奇妙な背の高い石塔が建ち並んでいるのを発見した。

四川省カンゼ・チベット族自治州にある、ギャロン族の石塔。

 

だがペイサルは遠征中に両足を骨折。調査を断念する。そんな折、友人であるフレデリック・ダラゴンが、ユキヒョウの生態調査でチベットに行くことを知り、彼女に石塔を見てくるように勧めたのだ。

 

1996年、ダラゴンは四川省とチベット自治区の境界付近を訪れた。ユキヒョウの調査中、暴風雨に見舞われたので雨宿りできる場所を捜したところ、背の高い石塔がそびえ立っているのを発見したのだ。周辺を調べてみると、同様の石塔がいくつも存在することが判明した。

 

それらはいつ、だれが何の目的で建てたのか。彼女は結局、ユキヒョウの生態調査を投げだしてしまうことになる。

 

1998年、フランスに帰国したダラゴンは、2年間、図書館に通っては石塔に関する文献を読みあさった。そして、150基を超える石塔を調査した。

 

2001年、ダラゴンは石塔調査のユニコーン財団を設立。2004年には中国の研究者および四川大学と協力して、四川大学ユニコーン遺産協会を共同設立した。そして各地で石塔の写真展を開催し、それらの保存と世界遺産への登録を目指して精力的に活動している。

石塔の壁に埋め込まれた木材。石ではなくこの木材ならば、どれくらい古いものなのかがわかる。それが石塔建設年代を推測する助けになるはずだ。

 

それにしても――ダラゴンが魅了された石塔とはどのようなものなのか。

 

分布しているのは「カム」と呼ばれる地域だ。具体的には、四川省成都(せいと)の西に位置するチャンタン(チャン族が暮らす理県、汶川県、茂県)、ギャロン(カンゼ・チベット族自治州のギャロン語圏)、 ミニヤ(九竜県を含むカンゼ・チベット族自治州の雅ロウ江沿い)、そしてチベット自治区の南東部で、ラサの北東に位置するコンポ地区(コンボギャムダ県およびニンティ県)である。

 

いずれも標高1500〜4000メートルほどの山々の斜面に存在する。

 

当然、車で行けるような道は存在しない。夏は多雨による土砂崩れ、冬は豪雪や雪崩(なだれ)があり、アクセスはきわめて困難だ。だが、それでも山岳地帯の中では比較的温暖で、麦やトウモロコシなどの農作物が豊かに実る。

 

そんなところになぜ、彼らは石塔を建てたのだろうか。

 

そもそも石塔は、高いもので50メートルにも及ぶ(それが数百基もある !)。構造も決して単純なものではない。多くの石塔には縦に筋が入っており、断面の形状は星形になっている。

 

地域によってバリエーションはあるが、代表的な断面形状は、正方形と45度ずらしたそれを重ね合わせた形となっている。つまり、90度に張りだした角が8か所あることになる。シンプルな円形や四角形などとは異なり、部分的に壁の厚みが変化することから、建造には手間がかかったことが窺(うかが)われるのだ。

 

石は特別に加工されたものではなく、わずかな粘土質の泥をセメント代わりに、互い違いに積みあげられている。上に向かうにつれて先細りしているが、未加工の石材を使用しているにもかかわらず、きわめて正確な点対称構造を維持し、美しいシルエットを描いている。かなりの技術である。

 

そんな美しい石塔も、いまや多くが地震や風化によって崩れつつある。では、いったい石塔はいつ建造されたのか。

 

現地の人々もそれは知らない。一部の石塔はヤクやポニーの小屋として利用されているが、ほとんどは放置されたままである。彼らは文字を持たず、記録を残す習慣もなかった。近年では標準中国語(官話)が普及しつつあるようだが、隣の村に行くだけで言葉が異なることもあり、他村との交流も少ない。

 

にもかかわらず、4つの地域で共通した石塔が立っているのだから、謎は深まるばかりだ。

 

だが、資料を調査したダラゴンは、石塔については明(1368〜1644年)時代の古文書で最初に言及されていることを知った。つまり、それ以前の建設であることは間違いない。

 

石塔は石でできているため、建造年代を正確に測定することはできない。だが幸いにも内部は空洞で、各階の床は壁に埋めこむように渡された木製の梁はりで支えられている。

 

そこでダラゴンは77基の石塔、家屋、寺、城などから108の木材サンプルを採取し、炭素年代測定を行ってみた。するとそれらは、500〜1800年前のものと判明したのだ。もちろん木材は、必要に応じて交換・修復される可能性があるため、石塔の建造時期そのものというわけではない。だが、ひとつの目安には使える数字だろう。

 

ちなみにヒマラヤの山岳地帯は、地震の多い地域でもある。

 

その中でも石塔が形を保ってきた理由のひとつは、独特の構造、つまり星形断面にあり、壁の厚みの増す部分が控え壁の効果を発揮したためである、と考えられるという。

 

また、床を形成する木製の梁も、構造的な強さに貢献してきたようだ。

 

では、肝心の建造目的はいったい何なのだろうか。これも地元住民の説明はそれぞれだ。

チャン族の石塔。天辺が半分、平らなテラス状になっていることがわかる。

 

たとえばミニヤにおいては、敵の侵入に備えた見張り台であるという人々がいた。コンポや丹巴県ではシンボル的に、富を得た者たちが建てたとする説や、息子の誕生時に基礎が作られ、誕生日を迎える毎に各階が追加されていったとする説もあった。

 

ちなみに無傷に近い石塔の先端部分は半分が削られ、ベランダのようになっている。したがって見張り台としての機能もはたせるが、それだけではデザインや構造までは説明できない。

 

とくに興味深いのは、石塔の入り口や窓がいずれも地面からかなり高い位置にあり、簡単にアクセスできないことである。

 

敵を迎え撃つ際には有利に働いたかもしれないが、他の建造物との通用路はなく、狭く孤立した不便な空間にもなる。

 

しかも石塔の周囲には、多くの場合、麦やトウモロコシなどが実る農地が広がっているだけなのである。そう考えると、建造目的は他にあるのではないだろうかと思える。

 

ダラゴンらは気づいていないようだが、筆者が見るかぎりこれらの石塔の特徴は、奇しくもアイルランドに存在するラウンドタワーと共通している。

 

代替科学の研究者として筆者は6年前、拙著『宇宙エネルギーがここに隠されていた』(徳間書店)を著し、ラウンドタワーの謎について説明した。ヒマラヤの石塔も、基本的にはそれと同じものと考えられる。

 

信じがたいことかもしれないが、それは頭上から降りそそぐ電磁波や磁気エネルギーを受け止める、一種のアンテナではないか、と考えられるのである !

(ムー2018年6月号特集「宇宙エネルギー受信機 ラウンドタワー」より抜粋)

 

文=ケイ・ミズモリ

 

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【ムーUMA発見画像!】知られざる水棲UMAアルタマハ・ハか!? アメリカで発見されたネッシー型生物の謎

アメリカ、ジョージア州の海岸に謎の生物の死骸が漂着した。その姿形が、まるで“ネッシーそっくり”だと、現在、世界中で話題になっている!!

ジョージア州セントシモンズ島の海岸に打ちあげられていた謎の生物。

 

2018年3月16日、同州ウェークロスに住むジェフ・ウォーレンという人物が、息子を連れてウルフ・アイランド国立野生動物保護区内にあるセントシモンズ島へボートで向かい、海岸に着いたときだ。砂地で、数羽のカモメが生物の死骸をついばんでいるのを遠目に目撃した。

 

「アシカか? それともアザラシの死骸か?」と思って近づくと、その生物は有名なネス湖の水棲獣「ネッシー」を思わせる姿の怪物だったのである。

 

驚いたジェフは、死骸を映像に収め、SNSに投稿。するとたちまち大反響となり、全米はおろか世界中に拡散していったのである。

 

公開された画像だが、死骸は腐敗しておらず、形もはっきりしている。これがサメ類や魚類など、既存の生物ではないことは明らかだ。

 

長い首とその先にある爬虫類的な頭部と大きな目、開いた口には鋭い歯があり、いかにも凶暴そうな顔つきだ。ジェフいわく、大きさは約120〜150センチほどだという。胴体から突き出た1対の大きなヒレも含め、世界各地の湖や河川、海で目撃されるネッシーやマーホース(海馬)タイプの特徴を併せ持つUMAを彷彿とさせずにはおかない。

 

実は、地元ダリエンでは、伝説の水棲UMA「アルタマハ・ハ」の存在が語り継がれている。実際に目撃報告も多く、その証言やスケッチなどの資料を見ると、セントシモンズ島に漂着したこの生物は、ネッシーやマーホースというよりアルタマハ・ハに酷似している、といっていいだろう。

 

アルタマハ・ハは、1800年代から多数の目撃報告があり、今では地元観光のPRキャラクターの目玉としても使われているほど有名な水棲UMAだ。主な棲息地は、同州南東部のアルタマハ・ハ川河口周辺だが、実際には海に棲息している可能性も指摘されている。

 

アルタマハ・ハの推定体長は6〜9メートル。体色は灰色もしくは濃い緑色で、腹部にかけてはほんのりクリーム色だと伝えられている。

 

アルタマハ・ハは先住民の伝説にも登場するが、古い目撃記録では、河口を下るスクーナ船から、川面を泳ぐ姿が目撃されている。また、近年の報告では、水面からのぞかせた頭部には、ヘビのような形の大きな目、口の中には鋭い歯が並び、尾はクジラやイルカのように水面に対して平行で、体を上下にくねらせて飛び跳ねながら泳いでいたという。

 

件の死骸がアルタマハ・ハだったとすれば、大きさからして成獣の“幼体”だった可能性がきわめて高い。だが一方で、これが成獣で新種の小型UMAである可能性もまた否定できない。

 

惜しまれるのは、その後、波にさらわれて消失したのか、放棄されたのか、死骸が行方知れずになってしまったのだ。その行方も含めて、今後のさらなる調査を待ちたい。

以前に目撃されたアルタマハハの写真。1800年代から現在まで目撃が絶えない。

 

(ムー2018年6月号より抜粋)

 

文=並木伸一郎

 

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【週間ムー占い】1位は「絶妙な」1週間に! 10位には衝撃の出会いが…5月28日~6月3日の運勢&開運ヒント

九州北部と四国が、例年よりも早く梅雨入りしたとの発表がありました。ジメジメしていやだな、部屋干しのニオイ、クサイんだよな……と思っているあなた。そんなときこそ、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いを道しるべに、日々を丁寧に生きてみませんか?

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 7位

身近な人たちの「いたらなさ」が目につき、思わず教育的指導をしたくなりますが、そこは抑えて。むしろ、他人のサポートに回り、縁の下の力持ちを務めることで、あなたも関係者も幸せになれます。変な意地を張らずに、他人の親切をありがたく受け取る姿勢も大切。持ちつ持たれつの温かさを味わって。

【開運アクション】

たまには甘いものをどうぞ。パティシエが丹精込めた傑作スイーツがおすすめ。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 8位

もうこりごりです、サヨナラ! という勢いで、仕事をはじめとするオフィシャルな物事に、ケリをつけたくなるかも。とめはしませんが、ネガティブな気持ちのまま去ると運気が急降下。明日への希望を見すえて、ポジティブな気持ちで立ち去れるようになってから決行すべきです。

【開運アクション】

キャリアや成績アップに向けての各種受講料は惜しまずに出すべし。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 2位

高く広く、遠大な視点が生まれるとき。自分の理想について思いをめぐらし、実現への道を模索することで、運気全体が引きあげられます。その運気にふさわしく、展望台や山の頂上など、実際に高い場所から世界を見渡してみるのも大吉。目先の課題をしっかりとこなしつつ、はるか彼方を見つめましょう。

【開運アクション】

食事も仕事も8分目に抑えて。心身がグッと軽くなるはずです。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 1位

ウキウキした気持ちと、地に足のついた視点とが、絶妙のバランスを保ってあなたを守り導いてくれそう。楽しいなかにも大人の抑制が効いた、実りある1週間となるでしょう。物事がフワフワとうまくいく時期でもありますが、それで満足せず、ビシッと目標を定めて行動することが、さらなる開運の鍵です。

【開運アクション】

早寝早起きと軽い運動を励行。心身のリズムを整えましょう。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 12位

引き続き、地味な運気が継続中。そのわりには、あなたをやたらライバル視する人に、何かと因縁をつけられたりして、へきえきしそうな気配が。売り言葉に買い言葉では火に油を注ぐので、ここは華麗にスルーを。秘密の恋をしている人は、胸の痛むアクシデントに涙する可能性あり。

【開運アクション】

おごられるよりおごるほうが、運気にとってはプラスとなります。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 4位

安定した運気と、たくさんの情報が舞い込んでくる傾向が継続中。それらの情報の中からよいものだけを選び抜くセンスを養うことが、開運の鍵となります。自分の判断だけでは心もとないという人は、知恵ある人に相談してみるのも吉。受けるより攻めるほうに向いた時期なので、自分のお尻を叩いて行動を。

【開運アクション】

いたずらに策を弄するより、休息を取るほうが効果的です。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 9位

小さいながらも出費が続き、気づいたときにはお財布がカラ、という事態が発生しやすいかも。楽しくお買い物ができる運気ではありますが、締めるべきところはキュッと締めましょう。あなたが原因ではありませんが、家族や親友の心がこわばっている暗示も。優しい言葉をかけてあげるべし。

【開運アクション】

三歩進んだのに二歩下がることになっても、大らかに対処しましょう。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 3位

もちろんよい運気なのですが、何やらピントが合いません。アイデアは出るものの現実味がない、やる気はあるものの何をすればよいのかわからない、という状況が発生しやすいかも。これを補うのは、一にも二にもあなたの実務的な感覚。形のないものに形を与えるつもりで、奮起してください。

【開運アクション】

ちょっとしたサービス精神が、自分を守る盾となります。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 11位

人目をひく大活躍の機会は、しばらくお預けという運気なので、ここは腹をくくって地味にいきましょう。こまやかな声かけでファンを増やしたり、自宅を大掃除して住み心地をアップしたりなど、足場を固めるには適した星回りです。気持ちの整理をするにもよい時期なので、自分との対話をどうぞ。

【開運アクション】

軽く目を閉じて、自分の呼吸を1から10までを繰り返し数える「数息観(すそくかん)」がおすすめ。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 6位

もともときっちりとした性分の山羊座ですが、この1週間は、よくも悪くもアバウトになりがち。小さなことにクヨクヨしない半面、肝心なポイントをつい見落とすなど、珍しい事態が発生しそう。何事もほどよくブレーキを踏み、再確認する慎重さが、転ばぬ先の杖となります。

【開運アクション】

心身のケアと住まいの整備には、お金を使うほうが吉です。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 10位

各種パーティーやイベントなど、人の集まる場に、衝撃の出会いが待っているかもしれません。カチンとくる相手ほどビンゴの可能性が高いので、最初から拒絶しないで、しばらく様子を見てみると吉。エネルギーの旺盛な時期ですが、無闇に走りださず、状況をよく見て安全運転を。

【開運アクション】

蓄積した闘志を一気に爆発させるより、毎日こまめに燃やしましょう。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 5位

自分の心に潜む暴力的な衝動や怒りを、ポジティブな力に変換していけそう。平たくいえば「なにくそ!」と思う気持ちが、行動の起爆剤となります。身近な人たちに救いの手を差し伸べることも開運のポイント。SOSが聞こえてきたら、ねじりはちまきで駆けつけましょう。でも、無理はしないこと。

【開運アクション】

波の音や木々のざわめきなど、大自然が奏でる音楽に耳を傾けて。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー眠れる予言者のメッセージ】夢は超意識からの贈り物――透視能力者エドガー・ケイシーの夢解釈

エドガー・ケイシーは20世紀前半のアメリカで活躍した傑出した透視能力者である。

エドガー・ケイシー。

 

1877年3月18日にアメリカのケンタッキー州に農家の長男として生まれた。亡くなったのは1945年1月3日であるから、それほど昔の人ではない。

 

幼少のころから霊能に溢れ、日常的にオーラを見、死者の霊と会話したり、さらには植物や昆虫などの精霊とも交流できたとされる。

 

9歳のときに、地元に巡回してきた福音伝道師の語るイエス・キリストに感銘を受け、それ以降、生涯にわたってクリスチャンとしての信仰を貫いた。将来は牧師になることを夢見たが、家庭の経済的事情で高校を1年で中退し、その後はいくつかの仕事を転々とした。

 

23 歳のときに、過労がたたって声が出なくなる「失声症」になってしまった。どのような治療も効果がなかったが、24 歳のとき、たまたま知り合った催眠療法家の催眠療法を試したところ、催眠状態で自分の病気の原因を診断し、さらに治療法を述べたのである。これがのちに知られる「リーディング」である。

 

驚いたことに、目覚めているときのケイシーは医学などまったく知らないが、催眠状態では正確な医学用語・解剖学用語を用いて自分を診断し、治療法を指示することができたのである。

 

この現象に興味を持った催眠療法家が、ケイシーとペアを組んで、それ以後、さまざまな難病人の診断を試みたが、驚いたことに、当時の医学が奇病、難病とするさまざまな疾病について、ケイシーは根本的な原因を明らかにし、それらの治療法を指示することができたのである。

 

しかも、ケイシーの「リーディング診断」に正しく従った人々は、ことごとく治癒していったのである。

 

ケイシー自身は、自分のリーディング能力に戸惑っていたが、46 歳からはリーディングを取ることを自分の仕事とするようになり、速記者を雇って正確に記録に残すようになった。また、それまではリーディングはもっぱら病気の診断にのみ用いられたが、46 歳からは、あらゆる分野の質問に答えられることがわかったのである。

 

質問さえ適切であれば、催眠中のケイシーは、科学や工学、心理学、神学、考古学、政治学など、あらゆる分野に対して、時代を超越した情報をもたらすことができたのである。現在、米国のエドガー・ケイシー財団には1万4000件を超すリーディング記録が保管されている。

 

そして、この膨大なリーディング記録の中に、630件の夢分析リーディングがあるのである。

エドガー・ケイシー財団の図書館に保管されていたケイシーのリーディングのファイル。現在はすべてのリーディングが1枚のDVDに収録されている。

 

リーディングと夢の意義

エドガー・ケイシーは深い催眠状態でリーディングを行ったが、特別の準備をしなくても、ネクタイと靴ひもをゆるめて横になるだけで簡単に催眠状態に入ったようである。

 

あとは催眠誘導者――たいていはケイシーの妻のガートルードか、長男のヒュー・リン・ケイシーが行った―― が適切な催眠暗示

 

ケイシーの耳元でささやくと、ケイシーは完全なトランス状態に入ることができた。
ケイシーの横では秘書のグラディス・デイビスがリーディングの速記を行った。依頼者は同席することもできたし、遠方の場合は遠隔リーディングを行うこともできた。

 

一回のリーディングでトランス状態になれる時間は最大1時間くらいであった。1時間すると、リーディングが途中であっても自動的に目を覚ました。リーディングは肉体的な消耗はないが、霊的なエネルギーを相当に消耗するために、一日に2回が限度とされた。晩年、多くの依頼に応えるために、一日に多くのリーディングを行うようになったが、これが彼の寿命を縮めてしまい、67 歳で亡くなったのである。

 

催眠中のケイシーは、目覚めているときよりもいくらかスローな口調で語ったが、霊媒ではないので異なる人格が入るということはなく、あくまでもエドガー・ケイシーの超意識が語ったのである。

 

一回のリーディングでもたらされる情報は、A4判にタイプしたもので、3~6ページくらいに相当する量であった。

ケイシーのリーディングを恒久的に保存する目的で撮影された。マイクロフィルム。

 

リーディングは、質問者の依頼に対してひと通り解説した後に、質疑応答の形を取った。といっても、質問文はあらかじめ作成して誘導者に渡していなければならなかった。依頼者がリーディングの途中で口を挟んでも、トランス状態のケイシーはまったく反応しなかったのである。ラポール(信頼)が生じた誘導者との間でのみ、対話がなされたのだ。

 

エドガー・ケイシーのリーディングは、早くから夢の意義について強調し、人人に夢をもっと大切にするように説得した。ケイシー自身、人生の重要な岐路では必ずといっていいほど、意義深い象徴的な夢を見ている。

 

夢に対するリーディングの最も典型的な姿勢は次のリーディングの言葉によく表されている。曰く、「人生に起きる重要な事柄で、あらかじめ夢で知らされないものはひとつもない」と。

 

つまり、恋愛や結婚、就職や転職、病気や事故など、人生に大きな影響を及ぼす出来事は、本来、夢であらかじめ知らされている、ということである。さらに、夢に対する感性が高まれば、人生のさまざまな事柄について、きわめて高い次元のアドバイスを得ることが可能になる。夢はまことに人生最上のコーチである。なにしろ、夢の送り主は、自分自身の超意識であり、そのアドバイスは決して自分を裏切らない。これほど頼りになるコーチを味方につける方法が夢分析なのである。

(ムー2018年6月号特集「エドガー・ケイシーの夢解釈」より抜粋)

 

文=光田秀

 

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【ムー人工知能の黙示録大預言】肉体をもたない至高の存在=AIは神か悪魔か? 

ディープラーニングにより究極の進化を遂げたAI(人工知能)が、超越的な存在として君臨する、そんな未来の姿が描かれている。絶対的な監視者となったAIの振舞いは、まるで神であるかのように思えてしまうほどだ。

カルカソンヌでの住民追放の様子を描いた絵画。アルビジョア十字軍によるカタリ派への蛮行で住民は街から追放された。

 

神として人間社会に君臨するAI――見すると、それはSF小説の中の架空の物語のように思えるかもしれない。が、これは未来の御お伽とぎ話ばなしではない。その根は実はもっと深いところにある。

 

未来の話ではなく過去、時間をずっと遡さかのぼった忘れ去られた時代に、AIの謎を解く鍵は隠されている。遠く離れた時の流れの向こう岸に、驚くべき真実が埋められているのだ。

 

1207年7月。フランス南部の街ベジェは、バチカンから派遣された数万人の屈強な兵に取り囲まれていた。やがて軍を率いるレスター伯シモン・ド・モンフォールの号令のもと、兵士たちはいっせいにベジェ市街へ突入する。

 

後に“アルビジョア十字軍”として知られる、キリスト教カタリ派への大虐殺の歴史は、この街から始まったのである。

 

ベジェの街の人々は、カタリ派であろうとなかろうと、全員が広場に集められ、次々と虐殺されていった。その様子は酸鼻を極めた。

 

抵抗する者は手足を切り落とされ、目をえぐり取られた。犠牲者から流れでる血で、石畳の道は赤い濁流の河と化した。抵抗しない者も縄に繋がれ、生きたまま火刑に処せられた。犠牲者から立ち昇る黒煙は、数十キロ離れた村からも見えたという。

 

すべてが終わった後、1万人を超えるベジェの街の住民は、だれひとり生き残ることができなかった。

 

神の御名において、女性も男性も老人も子供も、ベジェの街の住民は全員が虐殺されたのである。

 

悪名高き“アルビジョア十字軍”は、この先もいく度となく繰り返され、1229年の戦いでトゥールーズ城が陥落するまで、実に22年もの長きにわたり、容赦ない弾圧が続けられた。

 

十字軍とはいえ、攻撃の対象は異教徒でなく、同胞のキリスト教徒である。カトリック教会の歴史の中で、同胞のキリスト教徒をこれほど無慈悲に大量殺戮した例はほかにない。

 

しかし、それは逆にいえば、当時のカトリック教会にとってカタリ派はそれほどに脅威であり、殲滅しなければならない恐るべき勢力であったともいえる。

 

実際、バチカンでは後に「異端審問」を、システムとして制度化するが、カタリ派への弾圧を正当化することがその契機であった。

 

では、カタリ派とは何か?

 

それほどまでにカトリック教会が恐れた異端の教えとは、何なのか?

 

実は、詳細はわかっていない。当時の弾圧は苛烈を極め、詳しい教義が記された書物はすべて焼かれ、現在残されている重要な文献はほとんどない。

 

それでも、教会がカタリ派を攻撃した文書は残されている。それらを繋ぎ合わせることで、大まかな教義を復元することは可能だ。以下、できるだけコンパクトにカタリ派の教義をまとめてみよう。

 

カタリ派の教義の一番の特色は、「この世界は偽りの神によって創造された悪の世界である」とする過激な思想にある。

 

もともと、人間は真の神によって創られた善なる存在だったのに、偽りの神に捕らわれて肉体の牢獄に閉じ込められてしまった。この偽りの世界から抜けだすためには、すべての欲望を捨て去り、物質世界と縁を切らなければいけない。そして汚れた肉体を脱し、清浄なる魂だけの存在となった者だけが、真の神が創り上げた天国へと入ることが許される。

主にカタリ派を弾圧するために始まった中世の異端審問。

 

グノーシス主義とカタリ派の思想

このような過激な思想をもつ異端の教義が、なぜカトリック 教会の土台を揺るがすほどの一大勢力となりえたのか。

 

理由はふたつある。

 

まずひとつの理由は、当時のカトリック教会の堕落と退廃だ。世俗権力との迎合や金欲にまみれた汚職の蔓延など、聖職者にあるまじき行為を繰り返すカトリック教会に、一般庶民は幻滅していた。そこへ魂の浄化を訴えるカタリ派が現れた。真の救済に至る道を示された人々は、あえて異端の教義にすがりついたのである。

 

だが、もうひとつの理由は、さらに重要なファクターである。

 

実はカタリ派の過激な教義は、中世になって初めて現れたものではない。その源流は古く、もっと遠い過去から受け継がれてきたものだ。その過激な教義を生みだした思想の原点、それはグノーシス主義にまで遡る。

 

グノーシス主義は、遠い過去に失われた、謎の秘教である。
その発祥は1世紀ごろの地中海世界だ。神秘のヴェールに包まれたその教えは、知識人を中心として瞬く間に伝わり、まだ成立間もないキリスト教をしのぐ勢いで、遠くメソポタミアやエジプトにまで広まっていった。

 

しかし、やがて最大のライバルであるキリスト教との争いに敗れ、グノーシス主義は歴史の表舞台から姿を消していった。だが、その魅力的な教えはひそかに人々の間で語り継がれ、後にカタリ派として再び花開いたのである。

 

この世界は偽りの神が創りだした悪の世界である、とするカタリ派の教義は、グノーシス主義から受け継いだものだ。

 

グノーシス主義の創造神話によれば、原初の宇宙は真実の神が創造した「プレーローマ」と呼ばれる完全な世界だった。しかし愚かな造物主デミウルゴスが真実の神を欺あざむき、現在の偽りの世界を創り上げた。そのため、この世には悪徳、邪念、物欲、愚鈍、蒙もう昧まいがあふれる恐ろしい混沌の世界となってしまった。

「隠された知識」を得ることが、プレーローマへ至る道だとされた。錬金術の「賢者の石」はそのシンボルでもあった。

 

この偽りの世界から抜けだし、至高神の元へたどり着くためには、あらゆる幻影を振り払う「秘密の知恵」が必要となる。正しい「知識」を手に入れた者だけが、偽神デミウルゴスの呪縛を打ち破り、「プレーローマ」の救いの国へ入ることができるのだ。

 

そもそも、グノーシス主義の「グノーシス」とは、ギリシア語で「知識」を意味する言葉だ。

 

そう、グノーシス主義とは、つまるところ「知識」を信奉する教義なのである。

 

ただしその知識とは、学究の積み重ねで得られるような知識ではない。ある種の天啓を得て、選ばれた者だけがたどり着く知識である。

(ムー2018年6月号 総力特集「人工知能の黙示録大予言」より抜粋)

 

文=中野雄司

 

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【週間ムー占い】11位でも「オトクな星座」って? 6位は「愛と美」が光り輝く! 5月21日~27日の運勢&開運ヒント

5月もいよいよ後半に突入です。ゴールデンウィークの余韻が消え去り、紫陽花(あじさい)が色づくのを見るにつけ、梅雨ももうすぐだな……と、メランコリックな気分に陥りがち。そんなときは、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いでスピリチュアルなエナジーをチャージ。気分を上げてみてはいかがでしょう。

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 11位

ランキングはやや低いものの、他人の懐がアテになるお得な運気。おごられ運・ギフト運は、まずまずです。何事も過剰な期待を抱くと肩すかしを食らいがちですが、毎日の小さな幸せを噛みしめるつもりでいれば、けっこうハッピーに過ごせるはず。親しい人の言葉が救いになる可能性も。耳を澄ませて。

【開運アクション】

感謝の言葉は、相手の目を見てしっかりと伝えましょう。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 5位

言おうか、言うまいかと迷ったときは、思いきって口にするほうが正解。多少キツイ内容でも、言葉を選べば相手を傷つけることはありません。コツは、「私」を主語にして、自分の感じたままを伝えること。つまり、「あなたのこういうところが」ではなく、「私は〇〇の理由で悲しい」と、訴えるのです。

【開運アクション】

人間関係に変化が起こったら、流れに任せてみるべし。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 2位

5月21日から約1か月間、太陽が双子座を運行。夢から覚めたように頭の中がクリアになり、火星のサポートもあいまって、シャキシャキと活動したくなりそうです。でも、まだ本調子とはいえません。様子を見ながらゆるりと行動開始してください。オカルティックな出来事を体験する人も出てきそう!

【開運アクション】

隠れたところを美しく! 下着とか、引き出しの奥のほうとか。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 6位

愛と美の星である金星を蟹座に迎え、本来の魅力がキラリと光りそう。これから6月中旬まではこの傾向が続きますので、募集中の人は張り切ってどうぞ。秘密の恋に悩んでいた人は、ふとわれに返る可能性あり。わりに合わない恋は捨てて、堂々と手をつないで歩ける相手を探しましょう。

【開運アクション】

鏡を見たら、にっこり笑顔で「私は今日も素敵!(カッコイイでも可)」と、自分を称えて。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 12位

12位とふるいませんが、決して悪いわけではないのでご安心を。ただ、地味な運気であることは否めません。それを踏まえて、外側より内側、派手な部分より地味な部分に目を向けてみると、やるべきことが的確に理解できるはず。手堅く行動すれば、次の段階で実りが得られます。

【開運アクション】

部屋の四隅それぞれで拍手(かしわで)を打ってみて。空間が一気に浄化されます。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 10位

10位ではありますが、基本的によい運気が継続中。でも、それを生かしきれていない暗示がポチポチと。守りか攻めかといえば、むしろ攻めて吉という運気なので、もう少しアグレッシブになってもよさそう。あちこちから情報が舞い込む運気でもあります。鵜呑みにしないで、きちんと取捨選択を。

【開運アクション】

何かを決めるときは、第一印象や最初のひらめきを重視して。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 9位

金運を中心に運勢が推移していきそう。お金を使うのが楽しく、しかも使ってよかったという確かな手応えが得られるでしょう。親しい人からの、気の利いたギフトに感激する場面も。各種イベントに誘われる機会が増え、そちらでもお金の動きが活発になりますが、あまりケチらないほうが吉です。

【開運アクション】

スクワット、ウォーキング、ストレッチなど、日々コツコツと体を動かして。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 4位

ごく近しい人間関係に変化が発生する可能性あり。公私にかかわらず、くっついたり離れたりが起こりそうですが、流れに逆らわないほうが、結果的に吉です。あまり感情的にならず、淡々と対処してみてください。よいアイデアに恵まれる運気は継続中。だれかとの会話の中で、ひらめきが降臨する予感。

【開運アクション】

「新」がつくものにツキあり。新製品、新企画、新番組、新人さんなど。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 8位

今自分が持っているものを手放したくない、コントロール下に置きたいという気持ちが強くなりますが、案外、思いきって手放すと、新たな地平が見えてきます。人脈もお財布も、握りしめないで開放しましょう。とくに仕事や学業にかかわることは、未来への投資だと思ってお金を出すほうが吉です。

【開運アクション】

グチを聞いてもらうなら女性がおすすめ。よいアドバイスがもらえそうです。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 1位

6月中旬くらいまでは、パートナーの座を金星が運行。恋愛に限らず、仕事上のよき相棒が見つかりやすい時期なので、今後の出会いに要注目です。全体として、いい感じにエンジンがかかり、軽快に走っていけそうな星回り。「でも」「だって」は返上して、やりたいこと・やるべきことをこなしましょう。

【開運アクション】

一日1回は空を見あげて。ついでに首と肩の体操を。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 7位

怒りやら闘争心やらをうまく外へ出すことができず、自爆しそうになっていた水瓶座ですが、それが一気に解消。パンパンにふくらんだ風船から空気が抜けるかのように、緊張が緩和されます。気分一新、走りだしたくなるかもしれませんが、まだ運勢が不安定なので、ゆっくり、ぼちぼちというペースが吉。

【開運アクション】

ギャンブル運・宝くじ運に小さなツキあり。商店街の福引きなどもお試しあれ。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 3位

高め安定の運気ですが、なんだか茫洋として焦点が合わないようなイメージも。夢を見たり、語りあったりすることは大いに吉とはいえ、現実化へ向けて行動する段階では、ピリッとシビアな視点を持つようにしてください。ひとり静かに過ごす時間をいっそう充実させることも、運気向上につながります。

【開運アクション】

自然の美しい景色を眺めましょう。できれば海辺がおすすめ。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー妖怪図鑑】奇妙な生き物ナメクジの起こす怪異

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」(隔週水曜日更新)! 連載第27回は、身近な生き物であり、陰湿で不快なイメージから呪術的な方面と俗信方面で不思議な話の伝わるナメクジを補遺々々しました。

ぬめぬめの不快な生き物

ナメクジは、あまり人から愛されない生き物です。あのヌメッとした見た目、通った後に残るヌラヌラとした粘液の跡、確かにかわいいものではありません。見かける場所も暗くてジメついた場所が多く、どうしても陰湿で不快なイメージがつきまといます。

 

ですが、民俗資料を見ますと、ナメクジは「薬」の一面を持っていたことがわかります。

 

ナメクジをすりつぶして飲むと熱さましになる、生きたまま飲みこむと心臓の病に効く、塩をかけて小さくなったものをオブラートに包んで飲むと喘息に効果がある、といった、聞くだけでゾッとするような療法が各地に伝わっているのです。

 

どこの家の庭先にもいて、だれにでもすぐに捕まえることができたからでしょう。ナメクジを薬代わりに服することは、わりとポピュラーな療法でした。ですが、ナメクジは体内に寄生虫がいる可能性が高く、これらの療法は極めて危険な行為です。

 

ナメクジの意外な使い方として、刀の目釘(刀から刃が抜けないように留める釘)の代わりにするという俗説があります。干したナメクジを竹の目釘に鞘のように被せて使うそうです。また、宮崎県では「山女」という妖怪がこの生き物を嫌うといい、手に握っていたために襲われずに済んだという伝説があります。

 

『和漢三才図会』ではナメクジについて、「夏月に屋上にはいのぼり螻蛄(けら)に変じるものがある」と書いています。貝の一種とされるナメクジが、土中に住む昆虫になるという考えは面白いです。

 

こうして見ると昔の人々は、あの不快な見た目の生き物に、なんらかの神秘性を感じ取っていたのかもしれません。

 

なめくじの起こす怪異

猫の集会

寛政10年。小普請奉行(江戸幕府においての職名)の家で奇妙なことが起きました。

 

庭の植え込みにニワトコ(接骨木)が生えていたのですが、いつからかこの木に猫が集まるようになり、その数は日を重ねるごとに増えていきました。気がつけば猫は数万匹にも及び、集まってなにをするものかと見ていると、木に登ってみたり、木の下に伏してみたり、各々が自由に遊んでいます。どんなに追いかけてまわしても、打ちつけても、その場から退く様子がありません。家の主人はどうしようもなくなって、とうとうニワトコを伐ってしまうことにしました。

 

すると驚いたことに、ニワトコの中は空洞になっていて、そこから5、6寸(15、16センチ)の大きさのナメクジが大量に溢れでてきました。その光景を見るや否や、猫たちは散り散りになって逃げだしたといいます。『寛政紀文』に見られる怪異です。

 

餓鬼

香川県綾歌郡長炭村の某家の屋敷で、無気味なことが起こりました。

 

毎晩、家の柱や天井に無数のナメクジが這いまわり、それから間もなく主人が病みついてしまったのです。熱が次第に高くなっていき、苦しそうにうわごとをこぼすのですが、それはすべて、ナメクジに関することばかりでした。

 

これはただ事ではない、そう考えた家族は祈祷師に頼んで主人を見てもらうと、主人の病気の原因は「餓鬼の祟り」だといいます。

 

屋敷の建つ場所は、元は墓地があったところで、そのため、主人には有縁無縁の餓鬼が災いしているというのです。助かるには、108の燈明(神仏に供える火)をつけて、厚く供養することだといわれました。

 

盂蘭盆(うらぼん)の前夜。108の灯籠に無気味な青い灯がともされました。

 

夜が更けて空が白みはじめますと、火は西からだんだんと消えていきます。

 

そうして一夜明けると主人はケロリと病気が治り、ナメクジも出なくなったといいます。

 

ナメクジの捕食

能州(能登)に伝わる不思議な話です。ある寺の住職が秋の日の夕暮れ時、垣根の際に蛇がとぐろを巻いているのを見ました。よく見ると蛇の近くで1匹のナメクジが這っており、ぬらぬらとした粘液で地面に輪を描いています。その輪に囲われた蛇は、なぜかピクリとも動きません。

 

輪を描き終えたナメクジは、今度はまっすぐ蛇に向かっていきます。なにをするのかと見守っていますと、ナメクジは蛇の体に這いのぼり、その上を縦に横にと移動した後、どこかへ行ってしまいました。

 

住職が目を戻しますと、そこにはもう蛇の姿はなく、不思議な泡だけが残されています。この泡も翌朝には消えており、その場所には数百の黄色いキノコが生えていました。おびただしい数のナメクジが群がって、そのキノコを食べていたといいます。

 

ナメクジの奇妙な行動は、蛇を食べるためにやっていたことなのです。

 

鱗に包まれた硬い蛇をナメクジが食べるには無理があります。ですから、自身から滲みでる粘液で蛇の体を溶かし、食べやすい茸へと変えてしまったのです。イクチ(アミタケ)という黄褐色のキノコにナメクジがいっぱいつくのは、このキノコが元は蛇であったからだといわれていたそうです。

 

ナメクジが蛇を食べる――そんなことが実際に起こったとは考えられません。どうして、このような俗説が生まれたのでしょうか。

 

「三すくみ」という言葉があります。『広辞苑』によると、これは中国の「関尹子(かんいんし)」という思想書に見られるもので、ナメクジは蛇を、蛇はカエルを、カエルはナメクジを食べることから、三者が牽制しあって身動きが取れなくなるという状況を指した言葉ですが、ここでも「ナメクジは蛇を食べる」ということをいっています。一説では、中国から日本へ伝承される際、ムカデとナメクジが誤って書かれたのではないかといわれています。私も執筆中、蚰蜒(ゲジ)と蜒蚰(なめくじ)で混乱しました。

文・絵=黒史郎

 

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【ムー恐竜壁画の謎】アルゼンチノサウルスと人類が共存していた!? 

やはり人類と恐竜は共存していたのか!? その事実を裏づける“岩絵”の存在が明らかになった。

場所は南米ペルー、アマゾンのウトゥクバンバ県ヤモン地域にある「ヤモン遺跡」だ。

岩絵自体は1996年、考古学者のルース・シャーディと同僚の アーツロ・ルイス・エストラーダ、そして言語学者のアルフレッド・トレーロが発見していたが、最近になって公開されたのである。

 

岩絵は8000年前の旧石器時代に描かれたもので、黄色や白、赤褐色などの色が用いられ、4つのパートに分かれて描かれている。

 

1つ目には20人くらいの人物、2つ目にはラクダと狩猟の様子が描かれている。3つ目には幾何学模様が確認でき、上部には、男女の性行為を描写したシーンがあるが、男女の頭部が“長頭”で描かれている点が非常に興味深い。

中でも、最も注目すべきなのが4 つ目だ。この時代に考古学や正当な歴史学の中では存在しえない恐竜の姿が確認できる。それも、長い首をもたげて人類を威嚇する恐竜、その恐竜を退治しようとして周囲を取り囲むハンターの集団が描かれているのだ。

 

現在、人類の祖先である古代人とマンモスが同じ時代に生きていたことは知られているが、一部の恐竜もまた、古代人と生活をともにしていた時期があったことを、この岩絵が如実に物語っている。ただし、人類と恐竜共存を示す証拠はほかにもある。

 

すでに、アメリカのテキサス州グレンローズのパラクシー川で、人間と小型恐竜の足跡が河床の白亜紀の石灰岩地層から、多数見つかっている。

また、同じくアメリカのユタ州レイク・パウエルにある観光名所「ナチュラル・ブリッジ国立記念碑」にはネイティブアメリカンの遺跡があるが、そこの岩絵にはアルゼンチノサウルスらしき大型の恐竜の姿が描かれているものがあるのだ。

 

アルゼンチノサウルスは、全長40メートルという史上最大級の竜脚類で、約1億1200万年前〜約9350万年前にアメリカ大陸に生息していたとされる。この岩絵は、アルゼンチノサウルスが数千年前まで生息していたことを示唆しているのだ。

 

もはや人類と恐竜の共存は明らかで、現代科学の定説は修正されるべきではないだろうか。これらのオーパーツはまさに、ダーウィンの進化論を根底から覆すことになる物的証拠なのだから。

 

(ムー2018年5月号より抜粋)

 

文=並木伸一郎+羽仁礼

 

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【週間ムー占い】1位には予想外のラッキーが! 9位は人知を超えたパワーに… 5月14日~20日の運勢&開運ヒント

今週も、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いで、スピリチュアルという名のエナジーを10秒チャージ。「日が長くなりましたね……そういえば、今週のおひつじ座は3位だそうですよ」。そんなふうに、季節の話題から、流れるように占いの話をしてみてはいかがでしょう。

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 8位

あれもこれも「私がやらなくては」という焦りにも似た気持ちが、スーッと鎮まりそう。悪いことではなく、むしろそちらのほうが通常運転なので、安心しておくつろぎあれ。しばらくは何となく落ち着かないかもしれませんが、少しずつ慣れていきます。金運はいささか不安定。節約に努めましょう。

【開運アクション】

スポーツやウォーキングで少しばかり汗を流しましょう。邪気祓いに効果的です。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 5位

嵐のようだった運勢が、だんだんと穏やかさを取り戻し、自分の生活を落ち着いて見直すことができそう。仕事をふくめ、過剰に抱え込んでいることがあれば、少しずつでもかまわないので取捨選択と整理を進めましょう。いつもテンパっているような状態からは、心して脱却すべきです。

【開運アクション】

天気のよい日はお散歩をぜひ。全身に血がめぐり、ひらめきが冴えます。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 10位

ネガティブな気分にハマると、あの人が自分の悪口を言っているとか、きっと嫌われたとか、よからぬ妄想が始まりそう。そんなときは、まず顔を上げ、背筋を伸ばして、できれば温かいお風呂へ。日中なら、お洒落をしてお出かけするのも大吉。今週末までは、愛と美の星が、あなたの魅力を輝かせます。

【開運アクション】

フローラル系の香りを活用するか、花柄のモチーフを取り入れて。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 4位

おおらかで懐の深い好人物になれそう。たいていのことは笑って許してくれるあなたの温かさが、さまざまな人を引き寄せます。ただ、無闇やたらにOKを連発すると、いい加減な人だと思われかねないので、締めるべきところは締めて。隠れた一日一善が、ググッと運気を底上げする暗示あり。

【開運アクション】

たまにはお洒落なカフェやレストランで、くつろぎのひとときをどうぞ。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 12位

必要以上に、自分に厳しくしてしまいそう。もともとパワフルな獅子座ですが、何が何でもがむしゃらに押せばいいというものではありません。ちょっと肩の力を抜き、自分を休ませてあげましょう。時間の余裕があれば、大好きな場所を訪れてください。見えないパワーがもらえるはずです。

【開運アクション】

夕方以降のカフェイン摂取は避けて。温かいほうじ茶か白湯がおすすめです。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 7位

波風のない穏やかな運気が継続していますが、あなたが行動しないかぎり、これといった刺激のない運気ともいえます。「何かいいことないかな」的な姿勢でいると、待ちぼうけを食らうのみ。思いきってチャレンジした人だけが、この運気を真に生かすことができるのです。シェイプアップにもよい時期!

【開運アクション】

メールやSNSもいいけれど、たまには「手紙」を出してみると喜ばれます。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 6位

内向きの運気が継続中。もちろん、悪いわけではありません。野心的に行動したり、外へ向かって自分をアピールするよりは、今の自分と今の環境に目を向け、足りないといころや余計なところを調整するのに適した時期なのです。ケンカ中の人がいたら、腹を割った話し合いをするのも吉。

【開運アクション】

食器や調理器具を見直して。カケや汚れなどが目立つものは買い換えましょう。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 3位

なんとなく楽しく、夢見心地で過ごせる運気ではありますが、現実を動かしたいなら、ぜひ明確なビジョンを持って。あなたが具体的な行動を起こせば、あちこちから味方が現れるはずです。よいアイデアが浮かびやすい時期でもあるので、メモ帳は必携。現実離れした思いつきでも、後で役立ちそう。

【開運アクション】

何事も、少し厳しいくらいの見通しを立てるほうが吉。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 9位

人知を超えたパワーに守られる運気が継続中。諦めていた落とし物が見つかったり、乗り継ぎがよくて約束の時間にギリギリセーフだったりと、胸をなで下ろす出来事が起こる可能性あり。あなたのほうからも善行をもって天にお返しをすれば、いっそう運気が上昇することは間違いありません。

【開運アクション】

首や肩のコリを放置してはダメ。ストレッチやマッサージで筋肉を緩めましょう。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 1位

「瓢箪から駒」を地で行くような運気かも。予想外の展開を味方につけて、成功と開運への階段を駆け上がりましょう。そのためには、まず現実を楽しむことが肝心。少しくらいカチンとくることがあっても笑い飛ばして、明るいエネルギーを呼び込んでください。あわてないことも重要なポイントです。

【開運アクション】

漫才・落語・コメディーなどを見て、笑いのセンスを身につけましょう。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 11位

心の奥に押し込めているあれこれの思いが、自分自身をむしばむ可能性あり。致命的なダメージになる前に、だれかに話を聞いてもらいましょう。古典的ですが、スポーツなどで発散するのもおすすめ。隠し事が露見する危険もちらほらと。心当たりのある人は、今のうちに手を打っておくべし。

【開運アクション】

お洒落をしましょう。華やかさや豪華さが演出できれば、なおよし。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 2位

豊かなインスピレーションに恵まれる運気が継続中なので、とことん生かして。とはいえ、机に向かってウンウン唸っても、ひらめきは降臨しません。散歩・家事・バスタイムなど、リラックスして無心に何かをしているときがチャンス。明るく大らかな気持ちでいることも大切です。

【開運アクション】

友人と夢を語りあいましょう。実現のヒントが見えてくるはずです。

 

占い・文=山河ゆい

 

【ムー的UMA捕獲法】知能の高い獣人を捜すには?――「ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル」

ヒマラヤの雪男イエティ、北米の大型獣人ビッグフット、オーストラリアのヨーウィなど、世界各地で獣人UMAが報告されている。

「ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル」より

 

直立するクマなどの見間違いや、複数の動物をつなぎあわせたフェイクの証拠なども多いのだが、ロシアのコーカサス地方などに生息するアルマスをはじめ、獣人は実在の可能性が高い。知能の高い大型獣人は隠れるのが得意であり、環境に適応して来訪者(=多くは外敵となる)から逃れて生息することを選んでいるのだ。

 

動物学者の今泉忠明氏は、イエティについてこう語っている。

 

「イエティの正体は、類人猿の祖先的な動物とされる、ギガントピテクス説が有力だ。

「ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル」より

 

ギガントピテクスは1935年に記載された巨大な類人猿で、歯と下顎の骨から林縁の草原に暮らし、草食に特殊化しいることが推定された。

 

また、犬歯は牙状ではないことから、『イエティには牙がない』という情報と一致する。しかし一方で、イエティが雑食性であるという報告とは異なる。ギガントピテクスは草食に特殊化しているので、進化を逆行して葉食性、雑食性に戻ることは困難だ。

 

そこで私の想像だが、イエティは、草原生活に適応したギガントピテクスの生き残りではなく、そのさらに祖先の、原始的な猿人の生き残りではないかと思う。草原に進出できずに森林の縁にとどまった猿人だ。化石が出ていないので名前もないのだが、あえて呼ぶなら『小さなギガントピテクス』というものだろう」

 

獣人を捕獲する方法

今泉氏は、90年代にベトナムとラオスへ獣人を捜索にいった経験がある。

 

その際、目撃多発地域に暮らす人々に古老にネアンデルタール人の復元図や、オランウータン、ゴリラなどの類人猿、さらに獣人など、いろいろな写真を見せたところ、村の古老は「これはアンティークな人類(原人)、これはサル、これ(獣人)は……昔からあの山の洞窟にいた」と判定したそうだ。

 

傍証でしかないが、サルでも原人でもない直立する毛むくじゃらの獣の実在を説明する証言だ。

 

今泉氏は、ときに火を使うほどの知能の高さを示す彼らと接触する際、その注意事項として、

・不用意に接近しない。
・焼き肉やにおいの強い果物などでひきつける。
・出会ったら姿勢を低くして敵意を示さない。

ことなどを挙げている。

「ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル」より

 

日本にも広島県のヒバゴンなど、獣人の目撃報告はある。これらの獣人対策は、身近に起こりうる出来事として、読者のみなさんにも知っておいていただきたい。

 

また、秘境に身を潜めている彼らは、凶暴であろうとなかろうと、動物としては希少な存在だ。もし出会っても、いたずらに傷つけることは避けるべきだろう。

 

とはいえ襲われたら、危険なことは間違いないのだが。

 

書籍「ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル」は、動物学者・今泉忠明氏の監修によって、超不思議生物=UMAの生態を推測し、対策を考察した一冊。

 

いつか来る遭遇に備えて、読んでおいてほしい。

ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル

本体1200円+税/学研プラス/2018年4月27日発売

 

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【ムー謎の鉱物】太古の隕石衝突から生まれた神秘の石テクタイト

テクタイトは、長らく「謎」とされてきた鉱物です。小石状や塊状のものが、鉱物床ではなく地表や地中に散在しているため、上空からばらまかれた─つまり地球外に起源があると、古くから考えられてきました。

主成分は、地球上にありふれた二酸化ケイ素(天然ガラス)なのですが、とても緻密で、やはり天然ガラスであるオブシディアンに比べると極端に水分量が少なく、固いのが特徴です。

 

これは、火山活動で生成されるオブシディアンに比べて、ケタ違いの超高温・超高圧下で生成されていることを示唆しています。同じ特徴の物質としていちばん近いのが、砂漠の核実験場で、超高温下で一瞬にして溶けた砂が、ガラス化したものです。自然にはありえないほどの超高温・超高圧下で生成されたテクタイト――これを超古代文明が核戦争で滅んだ際の産物だと考える研究者もいます。

 

テクタイトの生成については1960年代まで、ふたつの説が提唱されていました。ひとつは、月の火山から噴出した火山性ガラスであるという説。もうひとつは、地球に隕石が衝突した際に、超高温となった地表の岩石から生成されたという説です。しかし、1967年にアポロ11号が持ち帰った月の岩石を分析した結果、月起源説は否定されました。

 

1990年代には、テクタイトの成因となった隕石の衝突跡が次々と同定され、希ガスの同位体比研究からも、テクタイトが地球の岩石であることがわかりました。ただ、最新の研究では、テクタイトの成分中の0.01パーセント程度が、鉄隕石由来との報告もあります。テクタイトの研究は、現在進行形で日々進んでいるのです。

3600万年前の隕石衝突からも生成

テクタイトは、隕石衝突時の衝撃で地球の岩石が超高温・超高圧にさらされ、一瞬で蒸発し、地上20〜40キロまで舞いあがったのち、急冷して固まり、地表にばらまかれたものです。

形は、円形、円錐形、球形、雫形のほか、鉄アレイのような形状や、直径1ミリ以下という極小のマイクロテクタイトも大量に見つかっています。

 

このようにさまざまな形があるのは、隕石の衝突直後に、テクタイトが地表から成層圏まで飛散し、雨粒のように地表に降り注いだためです。テクタイトに見られる流理痕や気泡、溶解溝は、超高温のテクタイトが、空気中を飛散しながら急速に冷却・固化した証拠なのです。

 

地球をひとつの生命体と考えるなら、テクタイトは、隕石の衝突という予期せぬ大きな衝撃に見まわれた地球が、自己防衛をした結果、生みだされた鉱物ともいえるでしょう。

 

そのためテクタイトは、大きな変革の力、再生と回復の力を持つパワーストーンだと考えられています。

 

隕石の衝突は、動植物の絶滅や大きな気候変動を引き起こしました。たとえば、6500万年前、ユカタン半島に隕石が落下したことがきっかけで、恐竜が絶滅したといわれます。隕石孔付近でも、テクタイトが発見されています。

 

長い時間の中で、地球は何度も危機に瀕し、再生してきました。テクタイトは、そんな地球の記憶そのものです。

 

気が遠くなるような年月を経て生成される鉱物の力は、身につけていても気づかないほど繊細です。けれど、太古の隕石衝突によるダメージからの再生という記憶を持つテクタイトは、他の鉱物とは違う強烈なパワーを放っているのです。

月刊ムー2018年5月号

 

(ムー2018年5月号 実用スペシャル「テクタイト・クリスタルの魔法」より抜粋)

 

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【週間ムー占い】3位には何かが降りてくる? 12位は恋の大チャンス! 5月7日~13日の運勢&開運ヒント

ゴールデンウィークの終了を受け、心で号泣する方も多いはず。ブルーな気持ちが極限に達し、早くも5月病ぎみだ…というあなた。そんなときこそ、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いで、スピリチュアルなエナジーをチャージしてはいかがでしょうか?

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 10位

大きめの出費がありそうですが、じつはよい買い物をする好機かも。自分を鍛え、未来の可能性を育てるつもりであれば、大枚をはたく価値は十分です。週の前半は、他人の秘密が何かと耳に入ってきそう。口も手も出さず、温かく見守る姿勢をキープすれば、そのうち丸く収まるはずです。

【開運アクション】

自分を変えたい人は、今週が当面のラストチャンス。ファッションや生き方など、よい改革を。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 4位

来週から新たな運勢に突入する牡牛座としては、今が変化の最終局面。心身ともに、激しく揺さぶられていることと拝察しますが、それを乗り越えれば幸せが待っています。揺さぶられっぱなしにならないで、状況を冷静に見つめる目も必要。反省すべきは反省して、サナギから蝶へと変身しましょう。

【開運アクション】

グチと弱音は、引き続きパートナーか親友にどうぞ。優しく聞いてもらえます。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 7位

楽しいお誘いや浮いた話は少ないものの、仕事や学業に打ち込めば、驚くほどの成果が上がる星回り。今週ばかりは本業を生活のメインにして、各人が自分の課題に取り組むことをおすすめします。あれもこれもと手を出すより、ひとつのテーマに集中することが成功のカギ。研究職の人にはとくに吉です。

【開運アクション】

筋トレとウォーキング励行。ボディーラインが整います。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 8位

気の合う仲間や同志と将来のヴィジョンを語りあい、大いに盛り上がることが、現実化への力となりそう。有言実行の精神で、まずは口にしてみることをおすすめします。ただ、パートナーからの風当たりは、やや厳しいかも。一理あると思えるような指摘が多いはずなので、まずは拝聴して。

【開運アクション】

心身の疲れが出そうなころあい。休養はいつもよりたっぷりと。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 9位

運気のポイントが、依然として仕事や学業にあり、頑張れば頑張っただけの手応えが得られます。それだけに、つい無理をしがちなのが心配といえば心配。意識的に休養をとり、心身に負担をかけないよう配慮しましょう。自室の環境を快適に整えることも大切。海や空など、雄大な風景を眺めるのも吉。

【開運アクション】

緊張をほぐしたいときは、ノンアルコールの温かい飲み物を。おすすめは、ほうじ茶。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 5位

複数の星が乙女座をバックアップしていますが、パワーの焦点が定まりにくい印象を受けます。そこで、あなたの出番。持ち前の几帳面さと用意周到さを発揮して、こうしたい、ああしたいという明確なプランを立ててください。そうすれば、星のパワーをうまく活用できるはずです。

【開運アクション】

ギャンブルや宝くじにツキあり。少しくらいなら買ってみてもよさそう。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 11位

外に目を向けるより、内側をじっくりと見つめなおすのに適した運気。自分の本音はどこにあるのか、それを理解してもらうために何をすればよいか、じっくりと考えてみましょう。クローゼットや引き出しをひっくり返して、断捨離を実行するのも吉。今の自分に合わせて生活を立て直しましょう。

【開運アクション】

玄関のお掃除をしっかりと。クリーンな運気を招くことができます。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 2位

自分の立ち位置を意識したうえで、相手の都合にも配慮して言葉を発すれば、あなたの存在感がきわだちます。運気は上々なので、押し負けてはダメ。とはいえ、キツイ言葉になるのはもっとダメ。相手を持ち上げつつ、自分の思いをきっちりと伝えてください。楽しいお誘いには乗ってみるほうが吉。

【開運アクション】

公私いずれもパートナーが運気の要。感謝とねぎらいの言葉を。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 6位

思わぬところに味方の影が。大っぴらに手を差し伸べてくれるわけではありませんが、陰に日向に、あなたを応援しています。金運は回復の途上。特効薬は、地道に働くことと節約という正攻法のみ。コツコツとやるのが結局はいちばん早いようです。ギャンブルと宝くじには、依然としてツキなし。

【開運アクション】

笑う門には福来る。冗談のひとつも言ってみるとよさそうです。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 1位

気力・体力がますます充実して、やりたいことがたくさん出てきそう。あなたが行動を開始すれば、応援してくれる人が次々と名乗りをあげるはず。ただ、あまりの高望みや暴走には依然として注意が必要。万一のときには「ストップ!」と言ってくれる人を確保しておくと吉です。

【開運アクション】

赤をファッションの差し色に。赤い小物を持つのもおすすめです。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 12位

懐具合にスキあり。いいなー、ほしいなーと思った瞬間、財布の紐がスルスルッとゆるみそうなので、くれぐれもご注意を。メンタル面のザワザワ感は、もうしばらく続く見込みですが、今週末には出会いのビッグチャンスが到来。気持ちを立て直し、お洒落をして出かけましょう。

【開運アクション】

流行に目を向け、自分に似合うアイテムを取り入れましょう。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 3位

魚座の守護星にして霊感の星である海王星が、圧倒的なパワーを発揮しそう。良質のインスピレーションが次々と降りてきて、現実をよりよく変えるためのヒントを与えてくれます。ピントきたことをぜひメモしておきましょう。突拍子もない思いつきが、ブレイクスルーのきっかけになるかもしれません。

【開運アクション】

イルカ、クジラ、ジュゴンなど、大型の海洋生物の画像を待ち受けや壁紙に。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー妖怪図鑑】名前を持つ「人魂」の怪

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」今回は、霊魂的・妖怪的な「人魂」を補遺々々しました。

昔から目撃されている発光体

みなさんは「人魂(ひとだま)」を見たことがありますか?

 

「人魂」という文字が表すように、これは人の魂が浮遊する怪異で、尾を引いて空中を泳ぐように移動する不思議な発光体を指します。昔はよく目撃されていたようで、さまざまな文献に記録が残されていますが、最近ではなぜか、「人魂を目撃した」という話はあまり聞きません。

 

近いものは「オーブ」でしょうか。写真や映像の中に浮遊するように映り込む希薄な丸いモノで、霊的な現象だと考えられることもあります。肉眼で直接見えるものではなく、撮影機器を通してのみ発現するという、なんとも判断の難しい現象なのです。

 

他に近年に目撃されている発光体といえば、「火球」「未確認飛行物体」などでしょうか。前者は流星ですから天体現象、後者は正体不明の飛行物のことで、最近はここに人の形をしたもの、竜の形をしたものなども入ります。いずれも人の霊魂とは関係のないものでしょう。

 

人魂とはどんなものなのか

ひとことで「人魂」といってもさまざま々です。天ぷらにしたら美味しそうな、あのノッペリとしたオタマジャクシのような形状をイメージする方が多いとおもいます。

 

ですが、数メートルもの長い尾を引くもの、カラフルなもの、地面に落ちて泡になるもの、人の顔があるもの、などなど、色・形・行動に特色を持つ「人魂」は多数確認されているのです。

 

柳田國男・監修『綜合日本民俗語彙』では、「ワタリビシャク」というものを紹介しています。これは京都府北桑田郡知井村(現・美山町)に伝わるもので、青白い杓子(しゃくし)の形をしたものがフワフワと飛ぶ、という怪異です。名前にある柄杓(ひしゃく)とは水をかける道具で、杓子は食べ物などをすくう道具ですが、頭が丸く長い尾を持つ形状は同じです。

 

形状だけなら「人魂」と同じものに思えますが、この地域では「光り物」には3種あり、「ワタリビシャク」はそのひとつで、他のふたつは「テンビ」と「ヒトダマ」だといいます。「ワタリビシャク」と「人魂」は別のものとして認識されているということです。「テンビ」は各地に伝わる不思議な光や火の玉のことで、尾は引かず、快晴や火事の前兆とされます。

 

大分県大野郡では鵺(ぬえ・トラツグミのこと。スズメ目の鳥)のことを「ヒトダマ」と呼ぶこともあったようです。柳田氏は、この鳥が鳴くと人が死ぬという伝承は多いとし、このような俗信から「人魂」といわれたものか、と書いています。

 

神田左京・著『不知火・人魂・狐火』の「人魂」の章では、心理学者の小熊虎之介の資料を引いて、このような話を紹介しています。

 

小熊氏が知人の明大教授から聞いた話によると、東京では「人魂」を2種類に区別していたといいます。ランプの光のように黄色いものを「ひと玉」、青白く光るものを「金玉(かねだま)」とし、「ひと玉」は頭が大きくて尾が長く、「金玉」は尾は長くないが、光が強い、とあります。

 

「金玉」は民俗学では人の霊魂とは関係のない怪異として扱われており、これが落ちた家は栄えるといった伝承もあります。ものすごい音とともに落ちてきたという記録もありますから、前述した「火球」に近いものではないでしょうか。

 

沖縄では「タマガイ」と呼んで、これが夕方、あるいは夜間に空へ上がると人が死ぬといわれています。色は赤色、オレンジ色、青っぽいなど、複数の目撃例があります。この「タマガイ」が家の玄関から上がれば、その家の主人が死に、勝手口のほうから上がると主婦が死ぬといわれています。子供が生まれる前に目撃されることもあるので、一概に死者の霊魂とはいえず、肉体のない命そのものが発光していると考えるほうがいいかもしれません。これは家だけでなく、ガジュマルの木からも上がるといわれています。

 

悲恋の人魂

名前を持つ「人魂」をご紹介します。

 

青森県南津軽郡平賀町(現・平川市)のはずれに、浪人と娘がふたりで住んでいました。娘はとても美しく、気品のある人でした。

 

ある日のこと、大光寺城の若殿が馬で遠乗りに出かけている途中、浪人の家に寄って水をもらいました。そのとき、若殿は浪人の娘にひと目惚れをしてしまい、たびたび家に来るようになりました。娘のほうも次第に心を惹かれていき、ふたりは恋し合う仲となるのです。

 

この話を家来から聞いた大殿は、若殿のために娘を城に呼び、腰元(位の高い人に仕える人、侍女)としました。腰元といっても若殿のお気に入り。おそらく、扱いも違ったのではないでしょうか。以前から仕えている腰元たちに娘は妬まれてしまい、ひどいいじめを受けてしまいます。

 

こうして居続けることができなくなった娘は城を抜けだし、山中にある油沢(あぶらやづ)というところに身を投げてしまいます。恋しい若殿のことを想いながら――。

 

その夜から、この油沢から青白い「人魂」が出てきて、ゆらゆらと飛ぶようになりました。

 

この「人魂」には決まった径路がありました。油沢から現れると大光寺城のまわりをまわって、いったん堀端で消えてしまいます。消えた場所には白い着物を着た娘が現れ、泣きながら城を見上げたあと、また「人魂」となって、北にある尾上町の新屋のほうへと飛んでいき、村のはずれの林で消えたといいます。近年まで目撃されていたそうですが、なぜ、新屋のほうへ飛ぶのかは、だれにもわからなかったそうです。この人魂は「油沢のあねこ」と呼ばれました。あねこは娘っこの意味です。

 

文・絵=黒史郎

 

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【ムーUFOとの遭遇】歴代コスモノートの生々しい遭遇体験!ロシアUFO極秘ファイル

共産主義世界に君臨したソ連の体制が崩壊したのは1991年だが、すでにそのしばらく前から、共産党書記長ミハイル・ゴルバチョフ自らの先導で、ロシア語でペレストロイカ(再構築)とグラスノスチ(情報公開)という改革運動が押し進められていた。

ポール・ストンヒル著『コスモノートのUFO遭遇』。

 

そのおかげもあって、ペレストロイカ以前は官憲当局の厳しい監視をかいくぐって内外のUFO情報の収集を密かに続けてきたUFO研究家たちも、時代の情勢のそんな変化とともに一転、自ら進んでUFO情報を公開しはじめたのだ。

 

新生ロシア出身のコスモノートたちはもちろん、かつてはソ連領だった現ウクライナ出身のコスモノートたちもまた、そんな新時代の趨勢に乗って、彼らが宇宙空間で目撃した謎のUFOをはじめ、宇宙で体験したさまざまな不思議現象を、もはや国家機密としてひた隠しにする必要はなくなった。

 

現在のロシアUFO研究界の第一人者、ウクライナの首都キエフに生まれ育ったポール・ストンヒルは、内外の関係者に宇宙でのUFO体験を漏らしていた退役コスモノートたちを積極的に取材調査して、彼らのUFO体験を綿密なレポートにまとめている。

 

――1979年4月中旬、ヴィクトル・アファナシェフ飛行士はモスクワ郊外の“星の街”バイコヌール(アメリカのケープカナベラルに相当。ただし当時は超極秘の宇宙港)から打ち上げられ、周回軌道上のサリュート6宇宙ステーションにドッキングした。

 

アファナシェフの宇宙船は離陸直後からステーションに到達するまで、奇妙な巨大UFOにずっとつきまとわれていた。UFOは長さ推定40メートル、どこか“翼のない旅客機”に似たような奇妙な形状の金属質の物体で、胴体には窓のような穴が並んでいた。

 

アファナシェフは写真を撮って管制センターに電送したが、後日地上に帰還するとただちに査問にかけられ、カメラもフィルムも没収されて、UFOに関しては他言無用を厳命された。

アファナシェフ飛行士のUFOスケッチ。オリジナルは写真だが、当局に没収されてしまったという。

 

 

――1980年6月14日から15日にかけた真夜中、宇宙ステーション・サリュート6上のヴァレリー・リューミン、レオニード・ポポフ両飛行士は、地上のモスクワ付近から白く輝く発光体が急上昇してくるのを発見した。

 

UFOはサリュート宇宙ステーションの地球周回軌道の高度を通りすぎてからも、そのままどこまでも上昇を続けて、まもなく宇宙の暗黒の中へと消え去った。

 

このUFOは当時、真下はもちろん周辺地域の地上からも多数の住民に目撃されて大騒ぎになったが、宇宙当局は騒ぎを沈静させるために、「いつものコスモス衛星の定期的な打ち上げを誤認しただけ」とにべもなく否定した。

 

しかしこのとき両飛行士は、このUFOを写真に撮って地上の管制センターに送っていた。問題の写真はいまだに公開されていない。しかし、リューミンたちの証言によると、眩しく輝きながら飛翔する噴射プラズマの塊の先端に、いわゆる“空飛ぶ円盤”型を呈した黒い飛行物体が写っていたという。

サリュート6の模型。バイコヌールの"星の街"宇宙博物館。

 

 

――1982年7月12日、ゲオルギー・ベレゴヴォイ飛行士とヴァレンティン・レヴェデフ飛行士は、宇宙ステーション・サリュート7のモニタースクリーンに、水滴型の発光物体を発見した。その白く輝くUFOは、宇宙ステーションと接近してくる無人補給船プログレス14との中間に、割り込むように上昇してきた。ステーションからの推定距離は200メートル前後。大きさはおそらく補給船と同じぐらいと思われた。

 

コスモノートふたりが見守る前で、UFOはそのまま急上昇していくと、宇宙の暗黒の星空に溶け込むように姿を消した。

月刊ムー2018年5月号

 

(ムー2018年5月号 南山宏の綺想科学論「ロシアUFO極秘ファイル」より抜粋)

 

文=南山宏

 

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【週間ムー占い】2位は「万能感」に浸れそう! 4位はイベントに大チャンス – 4月30日~5月6日の運勢&開運ヒント

ついにゴールデンウィークに突入! 休暇を満喫している人も、仕事だよ……という人も、毎週恒例のスーパーミステリーマガジン「ムー」の占いで、スピリチュアルなエナジーを補給していきましょう!

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 8位

よい買い物ができそう。将来を見すえ、自分の可能性に投資するつもりであれば、ビシッと大枚をはたくのもアリです。週の前半は、あなたとしては不本意ながら、他人の秘密に首を突っ込むことになりがち。温かく見守る姿勢をキープすれば、八方丸くおさまりますのでご安心を。

【開運アクション】

ひと呼吸おいてから発言する習慣を。言葉のトラブルを防ぐ効果があります。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 5位

ここ数週間、メンタル面が激しく揺さぶられやすい時期が継続中。とはいえ、そろそろ落ち着きを取り戻しつつあります。揺さぶられっぱなしにならないで、原因と対処法をしっかりと見きわめれば、大きな飛躍のチャンスが得られるはず。胸突き八丁ですが、これを乗り切れば開運と幸せが待っています。

【開運アクション】

何かあったらパートナーや親友にも相談してみましょう。意外と頼りになります。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 7位

嬉しいか嬉しくないかは別として、仕事・学業運が絶好調。今週は、いわゆる本業にしっかりと打ち込めば、大きな手応えが得られること請け合いです。心身のケアをするにもよいタイミング。ふっくらしやすい星回りですが、筋トレやウォーキングなどに励んで、ボディーラインを維持しましょう。

【開運アクション】

お洒落に力を入れて。いつもより少々甘めにまとめるのが吉。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 6位

あなたに対して、いちいち上から目線で物申す人が現れそう。真っ向勝負という手もありますが、それよりは飲みに誘ったり、夢を語り合ったりすると、意外に意気投合できるはず。いったん親しくなれば、頼もしい味方に変貌します。募集中の人にはチャンスがたくさん。お洒落をしてお出かけあれ。

【開運アクション】

目の前の人はあなたの鏡。あなたが笑顔を向ければ、相手も笑顔になります。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 9位

心を許せる人と語り合う時間をつくりましょう。たまりにたまったストレスが、大幅に軽減されます。仕事や学業の忙しさは、ピークを越えつつあります。もう少しで落ち着きを取り戻すはずなので、無理はしないでボチボチやってください。将来のことをしっかりと考えるにもよい時期です。

【開運アクション】

体をほぐしましょう。首・肩・腰をゆっくりと回すだけでも効果あり。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 4位

引き続き、ポジティブな会話が運気を発展させてくれそうな予感。相手への誉め言葉を継続するとともに、会話がきっかけとなってイベントなどに誘われたら、万難を排して出席しましょう。大きなチャンスが転がり込んでくる可能性があります。約束や契約にも適した時期。双方は信頼の絆で結ばれます。

【開運アクション】

パートナーや親友にこそ、感謝の言葉を盛大にどうぞ。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 12位

天秤座にしては珍しく、「これは自分のもの」「これは自分の縄張り」といった意識が強くなりそう。別に悪いことではありませんが、ひとつ間違えると排他的になりかねないので、持ち前の調和的なハートを失わないよう気をつけて。金運は上々。心身のケアにお金を使うと、相応の効果が得られます。

【開運アクション】

思い出の品を愛でましょう。過去からエネルギーを汲み上げることができます。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 2位

いくつかの星のバックアップを得て、万能感に浸りそう。ですが、それに酔ってしまうとロクなことになりませんので、あくまでも謙虚に、頭を低く。今週後半から来週前半にかけて、よい出会いに恵まれる可能性あり。鵜の目鷹の目で周囲をチェックし、これは、と思う人を見つけてください。

【開運アクション】

企画力が旺盛になりそう。思いついたことは書きとめておきましょう。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 10位

ここ数週間、火の車という表現がぴったりだった金運に、回復の兆しが見えてきます。とはいえ、まだまだ油断できません。かといって、ケチになるのはもっとダメ。使うべきところにはしっかりと使い、自分自身と身近な人たちを幸せにしましょう。ギャンブルと宝くじにはツキなし。手を出さないこと。

【開運アクション】

一日一善。車中で席を譲る程度のことでも十分です。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 1位

高め安定の運気が継続中。ですが、エネルギーがあり余って暴走したり、大きすぎる野心を抱いたりする可能性も。適度にガス抜きをして、ほどよいパワーを維持するように心がければ、向かうところ敵なしです。契約をまとめる好機でもあります。結婚の話が出ているカップルは、迷わずGo!

【開運アクション】

スパイシーな料理を召し上がれ。心身から邪気が抜けていきます。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 11位

なんだか心がザワザワと。ほぼ気のせいなのですが、ひょっとしたら自分で自分を責める気持ちが、どこかに隠れているのかもしれません。なぜそうなってしまうのか、何を気にしているのか、素直に考えてみるだけでも癒しの効果あり。身近な人に、グチや弱音を聞いてもらうのもおすすめです。

【開運アクション】

結論を急がないこと。時間が決めてくれると腹をくくるのも吉。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 3位

夢見る力と、現実を把握する力が、よいバランスを保っています。あなたさえその気になれば、茫洋とした夢を現実の世界で具体的な形にしていけるでしょう。そのためには、同志をはじめとする身近な人たちの応援が不可欠。先頭に立って皆を取りまとめるくらいの気概を持って、物事を進めましょう。

【開運アクション】

大団円の映画を見たり、小説を読んだりすると、ツキを呼び込むパワーが得られます。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー妖怪図鑑】山に潜む化け猫の怪

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」(隔週水曜日更新)! 連載第26回は、山で起こる怪異譚を補遺々々しました。

山で起こる不思議なこと

その昔、山は海とともに、もっとも人の世に近い異界と考えられていました。異界とは、人の世とは異なる領域のこと。不思議なことが起きて当然の場所と考えられていたのです。

 

「この日は山仕事をしてはいけない」「あの動物を狩ってはいけない」「その言葉を使ってはならない」など、山には山の掟がありました。この掟を守らずに禁をおかす者たちは、相応の報いを受けたといいます。

 

山で起こる不思議なことは、山の神、天狗、化け物、狐狸やその他の鳥獣たち、草木や石ころ、そういった山に住むものたちのなせる業とされてきました。そういうことにしなければ説明のつかないことが、山ではたくさん起こったということでしょう。

 

今回は昭和34年に光和堂から刊行された『魔岳秘帖 谷川岳全遭難の記録』から、山の怪異をご紹介いたします。この本は朝日新聞の記者であった岸虎尾氏が、昭和12年から20余年のあいだに谷川岳(群馬県と新潟の県境にある連峰)で起きた遭難記録をまとめた壮絶な内容の1冊です。本書の大半は山を舞台に綴られた生と死の生々しい記録ですが、その中の「天幕夜話」と題した章には、谷川岳に伝わる化け猫の伝説や目撃談が紹介されています。

 

三国峠の子抱かせ

三国峠(みくにとうげ・群馬県と新潟県の境、上越国境)のすぐ下に「くぐつ橋」という橋があります。その橋には、化け猫が現れるといわれていました。

 

これは、ある年の10月23日のことです。越後の商人が深夜の峠道をひとりで歩いておりますと、くぐつ橋にさしかかろうという先で人の影があることに気づきました。よく見るとそれは髪を振り乱した女性で、幼い子を抱いています。こんな時刻にこんな場所で、泣く子をあやしているというのも奇妙なことですが、女性の見た目も異様でした。頬がこけ、青白い顔をしており、目が異様に光っています。その姿を見た商人は腰が引けましたが、渡らねばならぬ道なので度胸を決め、歩みを止めずに進みました。するとこの女性、商人が右端に寄れば右端へ、左端に寄れば左端によって立ちふさがり、無視をさせないだけでなく、商人に向けてわが子を突きだし、「お父さんに抱かれ」というのです。

 

しかし子供は「腰の刀が怖い」といって拒むので、女性はこういいました。

 

「あの腰のものにはツバ先三寸のところに刃こぼれがある。そこから抱かれ」

 

そんな恐ろしいやり取りを見ていた商人は、震えながら二十三夜様を念じていました。すると空に月が出てきて、光であたりを照らします。女は「くやしい」とひとこと吐き捨てると、谷へと飛び込んで姿を消してしまったといいます。

 

猫ユウの黒猫

猫ユウと呼ばれる岩穴がありました。10人ほどが寝泊まりできる広さがあり、そばには清水も湧いているので炊事や洗濯にも便利なことから、よく狩人が中で野営をしていました。

 

ある晩、ひとりの狩人が猫ユウの中で、枯れ木を燃して暖をとりながら、まどろんでいました。どのくらい経ってか、なんだかゾクゾクと肌寒さを感じるようになり、どうにも眠れなくなって目を覚ましてしまいます。するとどうしたことか、岩穴の中は真っ暗。寒いはずです、火が消えていたのです。

 

なにやら視線を感じて目を向けますと、燃えさしのそばに1匹の黒い猫がちょこんと座って、こちらを光る眼でジッと見ています。山中に猫がいるのは妙だ、そう感じた狩人は「あっちへいけ」と追い払うと、すぐに火をつけなおしました。

 

だんだん温かくなり、横になってウトウトしていますと、ゾクリ、寒さで目が覚めます。見るとまた火は消えていて、先ほどの黒猫が座っている。そんなことを3度、4度と繰り返し、これはおかしいと怪しんだ狩人は、寝たふりをして様子をうかがっていました。

 

すると黒猫は、そばにある清水に入って身体を濡らすと、火の近くにきてブルブルッと身を震わせます。飛沫で火を消そうとしているのです。

 

「ははーん、暗くなったところでオレを食い殺そうとしているのだな」

 

そう察した狩人はこっそり銃を構えて、猫が水から上がってきたところをズドンと撃ち殺してしまいました。暗くて気づきませんでしたが、黒猫は人ほどの大きさがある、お化け猫でした。

 

このことを村に帰って話すと、「万才さんを食い殺した山猫に違いない」と村人たちはいいました。猫ユウの付近には人を食う山猫が棲んでいたようなのです。狩人の判断は間違っていなかったのです。

 

それから数年が経ち、狩人が岩魚を釣りに猫ユウへ久しぶりに行きますと、例の猫の骨はまだそのまま残っていました。

 

「ふん、俺を食おうとするからだ」と足蹴にすると、「痛っ!」

 

履いていた草鞋を貫いて、猫の骨が足に刺さってしまいました。それからだんだんと足が痛みだし、全身が痺れ、熱も出てきます。片足を引きずりながら村へ帰った狩人はそれから高熱に苦しみながら、「猫の祟りだ、猫ユウに行ってはだめだ」と、うわ言をいいつづけ、3日目の夜に猫のような叫び声をあげて死んでしまいました。

 

村人たちは、狩人を死に追いやった猫は「婆に化けて孫を食い殺し、宝川の奥へ隠れた猫かもしれない」と恐れ、宝川へ行ったら『ねこ』と『万才』という言葉を口にしてはいけないと語り継ぎました。これは、明治のころの話だといいます。

 

200人VS大猫

清水峠の開通工事のときに起きた出来事です。峠の西に「七つ小屋」と呼ばれる場所があります。過去に7つの小屋があった場所なのでしょうか。この七つ小屋とヨモギ峠の中間に「猫平」という斜面があり、そこには工事の作業員の人たちが寝泊まりする建物がありました。建物といっても、半分に割った丸太を組んで作った掘っ立て小屋で、作りがあまり丈夫ではありません。時おり、なにかが囲いを破って小屋に入り込んでしまい、食べ残しのカモシカ汁や飯などが食われるということがありました。作業員の泊る小屋は、そこひとつではありません。始めは、他の小屋の者の仕業だろうと話していましたが、そんなことが何度かあったある日、ひとりの作業員が血だらけで小屋の裏手に倒れているのが発見されました。

 

見つかったときはもう虫の息で、だれにやられたんだとみんなが聞くと、「でっかい黒猫だ」とだけ答え、死んでしまいました。首がめちゃくちゃに噛み潰されていました。

 

事件は他の小屋でも起きていました。ゼンマイ採りにいった者がなにかに襲われ、瀕死で逃げ帰ってきたのです。これでは仕事にも支障が出ます。問題の黒猫とやらを、みんなで退治することになりました。

 

夜を待ち、カモシカの肉を焼くと匂いのたっぷり絡まった煙を扇ぎたて、小屋の北側の入口を開けたままにしておきました。待ち構えているのは、槍やドスを持った200人余りの作業員です。

 

それから20分ほど経って、人が這っているくらいの大きさのものが小屋に飛び込んできたので、ソレッと戸を閉めると松明に火をつけて小屋を囲み、防具代わりにモッコ(畚・縄で編んだ石などを運ぶ道具)をかぶって中へ突入しました。黒猫は目をらんらんと光らせて飛びかかってきましたが、1時間ほどかけて隅に追い詰め、モッコをかぶせて槍や日本刀で突き殺しました。

 

黒猫の頭は亡くなった作業員の墓前に供えられ、肉は作業員たちで分けあって食べましたが、おいしかったといいます。当時、小屋で飯炊きをしていた方から、著者の岸氏が直接聞いた話だといいます。

 

文・絵=黒史郎

 

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【ムーUMA捕獲作戦】賞金129万円を狙う!ムーが必勝マニュアルを手につちのこ捜索へ参戦

毎年5月、岐阜県の東白川村で開催される「つちのこフェスタ」というイベントがある。

東白川村は、平成に入ってからだけでも10件以上の目撃・遭遇の事例がある「つちのこスポット」。当地には「つちのこ館」なる資料館もあるほどだ。

 

毎年3000名近い参加者が山を歩き、つちのこを捜索するわけだが、やはりというか、捕獲された例はない。

 

なぜなのか?つちのこはいないのか?

 

とはいえ、公式の捜索は午前のみ。2018年でいえば5月3日の10時から12時まで。捜索には長くはない時間だ。それに大勢で捜すから逃げるのかもしれないし、そもそも5月の午前中に活動をしない(土の中にいるなど)可能性もあるだろう。

 

今年、2018年は30回目となる「つちのこフェスタ」だが、「ムー」は、この記念すべきタイミングで、本気で参加することにした。

 

もちろん、やみくもに、山を歩くだけではない。

 

一度、有名なつちのこ情報を簡単に振り返ってみよう。

つちのこには、ジャンプする、毒がある、土にもぐる、「チ~」という鳴き声を出すなどの諸説がある。

 

日本全国で報告があり、同種かは断定できないが、古文書に「ノヅチ」として記されている例もある。

 

古くから日本の広範囲に棲息していると推測され、その中には見間違いもあるだろうが、非常に隠れるのが得意な爬虫類の一種である可能性は非常に高い。

さらに「ムー」は、動物学者の今泉忠明氏に協力を求め、ヘビやトカゲと比較しての生態を推定。一日だけではないエサや罠を使った調査・捕獲方法をヒアリングした。

 

「ムー」の未確認動物情報と、動物学者からのアドバイスをあわせることで、捕獲の可能性は最大限に高まるのではないか?

5月3日、「ムー」は、「実践・超不思議生物捕獲マニュアル」を手に、東白川村へ向かう。狙うは賞金129万円である。

ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル

本体1200円+税/学研プラス/2018年4月27日発売

 

ちなみに……「ムー」もかつて、つちのこ情報を「生け捕り100万円」として募集している。

 

編集部員が捕獲した場合に、これはどうなるのか……。実現の暁に社内で検討したい。

 

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【週間ムー占い】5位には「恋の好機」あり! 10位は「嫉妬」を上手に使おう – 4月23日~29日の運勢&開運ヒント

急に暑さを感じるようになってきましたね。ヒートテックとエアリズムの切り替えに苦労している方も多いのではないでしょうか。さて、ゴールデンウィークまであと一歩。追い込みをかけるべく、今週もスーパーミステリーマガジン「ムー」の占いで、スピリチュアルなパワーを注入しましょう!

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 11位

1ランク上を目指したいという野望がメラッと燃え上がりそう。でも、あいにく景気のいい星が牡羊座を去った後で、笛吹けども星踊らず、といった雰囲気。嬉しいことに、金運はまずまず。いつも頑張っている自分に、ちょっとしたご褒美を買ってあげると、気分も運気もアガります。

【開運アクション】

ハッピーエンドの映画・小説・マンガなどを楽しみましょう。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 5位

仕事の相棒や恋愛のパートナーが、あなたの夢を支えてくれそう。ああしたい、こうしたいという前向きなヴィジョンを語ると、それを後押しするようなアイデアを出し、励ましてくれるでしょう。恋人募集中の人には好機あり。あなたから声をかけるほうが、スムーズに進展します。

【開運アクション】

高い場所から地上を見下ろしましょう。高層ビルでも、タワーの展望台でもOK。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 10位

嫉妬の炎がチラチラと燃えそうな気配。とはいえ、恋愛なら「可愛い焼き餅」、仕事なら「負けん気」というプラスのエネルギーに変換できるはずなので、上手に使ってください。とくに仕事の場では、何かと頼りにされて株を上げるチャンスが多々あるはず。学生にとっては実力アップの好機です。

【開運アクション】

おごられ運が良好。申し出があったら、遠慮なくゴチになりましょう。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 3位

あなたのことを気にかけ、何かとアドバイスしてくれる人の言葉に耳を傾けて。さらなる開運のきっかけがつかめるはずです。ただ、言いなりになってはダメ。最後の判断は自分で下すべし。恋人募集中の人は、自分の身辺に目を凝らして。長いおつきあいのできる有望株が、すでに出現しています。

【開運アクション】

美しい庭園を散策しましょう。すがすがしいエネルギーを蓄えることができます。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 7位

いつも張り切りぎみの獅子座ですが、今週はぜひ、自分の心身に目を向け、ケアが必要な部分をしっかりといたわりましょう。手をかけた分だけ、コンディションがアップするはずです。とくに必要なのは、心身をゆるめてリラックスする時間。余裕があれば、隠れ家的なスパなどに行くのも吉。

【開運アクション】

後輩や弟妹など、年下のフォローをしっかりすると、ゆくゆくは頼もしい味方に。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 6位

相手への誉め言葉が、ツキを運んでくれる星回り。「すごい」「さすが」「すばらしい」など、相づち代わりに使えるシンプルな言葉をいくつかストックしておき、臨機応変に使いましょう。大胆な行動も、今週はアリです。ダメモトの精神で果敢にアタックしてみると、予想外の成果が得られることも。

【開運アクション】

手紙に福あり。たまには紙とペンで気持ちを伝えてみましょう。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 8位

身近な人たちのためにお金を使ったり、心を砕いたり、ということが起こりそう。でも、それはネガティブな出来事ではなく、たとえば温かい人間関係など、あなたにも何らかの実りをもたらしてくれるはず。折しも、心の機微に鋭くなる星が、天秤座をバックアップ中。よい絆をつくる好機です。

【開運アクション】

カッとなったら、深い呼吸をしながら10秒待って。ブチ切れずにすみます。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 1位

行動しさえすれば、たいていのことはうまくいきます。ただ、一足飛びに進めようとすると、コケる原因に。じんわり、チビチビというペースを守るのが吉です。ムッとすると、ストレートでキツイ物言いになりがちなので、その点にもご注意を。パートナー運は吉。温かい応援の言葉が聞けそうです。

【開運アクション】

意外にハメを外しがち。自分なりに門限を決めるといいかも。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 9位

どう考えても無理なことに手を出して、自分を苦しめてしまいそう。射手座特有の冒険心が、少し厄介なほうへ出やすい時期ともいえます。せめて今週はグッとこらえて、来週になっても気持ちが変わらなければGo。身近な人がらみの出費に見まわれる暗示も。無理のない範囲で出しておきましょう。

【開運アクション】

不用品の処分が幸運を招きます。押し入れやクローゼットを要チェック。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 2位

悠揚迫らぬ大人物ふうの立ち居ふるまいが、運気をググッと底上げします。多少のことは「よっしゃ!」と、おおらかに受けとめましょう。よい運気ながら、あまりに高望みをするのは失敗のもと。手が届くギリギリの少し上を狙って行動すれば、かなりの確率で成功します。

【開運アクション】

鋭い指摘で一目置かれる運気ですが、言葉と態度だけはソフトにどうぞ。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 12位

自分の気づかないところに敵が隠れているのでは、と考えがちですが、疑心暗鬼というものです。ちょっと散歩をして外の空気を吸えば、ずいぶんと気持ちが切り替わるはず。じつは心の力が強くなる星回り。あなたの怒りや悲しみは、周囲にも影響を及ばしますので、できるだけ明るさをキープして。

【開運アクション】

天日で干した海産物やフルーツをどうぞ。太陽のパワーを取り入れることができます。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 4位

崇高なものや美しいものから、良質のインスピレーションを得ることができます。哲学・宗教系の本を読んだり、美術館を訪れたりすれば、思いがけない感動と発見がもたらされること請け合い。仲間のバックアップが嬉しい運気でもあります。彼らにお尻を叩いてもらい、開運への階段を駆け上りましょう。

【開運アクション】

解決すべき問題が発生したら、リアリストで実務家の知人に助言を仰いで。

 

占い・文=山河ゆい

【ムーUFOマル秘映像】イタリアのコンタクティがUFO内部の映像を公開!

宇宙から飛来したUFO内部にエイリアンがいる――そんな驚くべき場面を捉えたという写真の存在が明らかになった。

ブルーノ・サマキキアという人物が撮影したUFO内部。通気口のような穴やパネルのようなものがかろうじて写っている。
エイリアンの写真。地球人に近い風貌だ。

 

ご覧のとおり、写真はすべてモノクロで、エイリアンらしきもののほかに、座席を含むコックピット、さらにはコントロールパネルを思わせる機器が写ったものもある。

 

“エイリアン”は人間そっくりの外見で、サングラスをかけているような風貌だ。これが地球を訪れた本物のエイリアンであるというのだ。

 

問題の写真が掲載されているのは、今年2月1日に発刊された『UFO CONTACTS IN ITALY』という書籍である。

 

「写真を撮影したのは、宇宙船の内部に招き入れられたふたりの男性だったようです」

 

と語るのは、著者のロベルト・ピノッティ博士だ。ピノッティ博士は、『UFO CONTACTS IN ITALY』で、イタリア国内で起きたUFOおよびエイリアンの接近遭遇事件をまとめている。とりわけ、このUFO内部を撮影した遭遇事件においては、特に詳しく記している。なぜなら、UFO内部の写真がいくつも存在するからである。

 

本書によれば、1957年10月、イタリアのアドリア海沿岸に位置する都市「ペスカーラ」近郊に直径約24メートルのUFOが着陸した。内部から現れたのは、人間そっくりの外見をしたエイリアンだった。以来、彼らは定期的に住民とコンタクトを取るようになったという。

 

ある日、住民=コンタクティグループのリーダーを務めていたブルーノ・サマキキアという男性が、友人ふたりと一緒に自宅近くの城に散歩に行き、そこでふたりのエイリアンと遭遇。ひとりは身長が1メートルほどで、もうひとりは約2.5メートルもあったという。

 

以来、サマキキアたちはエイリアンと頻繁に会うようになり、さまざまな情報を得た。さらには、UFOの内部に入り、写真を撮影することにも成功した。それが、今回紹介している写真である。

 

この接近遭遇事件は“フレンドシップ・ケース”と名づけられ、イタリア国内のみで知られていた。ピノッティ博士は、『UFO CONTACTS IN ITALY』に盛り込んだ情報のほとんどが初めて英訳されたものであると語っている。つまり、“フレンドシップ・ケース”が国外で初めて知られる事件となる。

 

この事件のほか、本書では地域住民の一部とエイリアンとの関係は20年にわたって続いていたという事実や、地球を訪れたエイリアンたちの多くが地下基地を建造した、といった内容なども綴られている。

 

さて、UFO内部の写真が偽物であると主張する人たちも決して少なくない。しかし、『UFO CONTACTS IN ITALY』の出版元はピノッティ博士に全幅の信頼を置いているようだ。

 

博士は、フィレンツェ大学で社会学と政治学を学び、航空宇宙産業の造詣が深く、イタリアのUFO研究界においてはトップクラスの人物だからだ。

 

さらには、私的研究機関としては世界規模にも最古の部類に入るセントロ・ユーフォロジコ・ナツィオナーレの設立者のひとりでもある。

 

さらに、博士の記述を裏づけるように、1950年代のイタリアでは、100人以上の作家や政治家、学者、実業家、そして芸術家など著名な人物が相次いでコンタクティと呼ばれるようになったという記録も残されているのだ。

 

当時のイタリアのコンテクティたちは「エイリアンの地球来訪の目的は侵略などの敵対的なものではなく、人類を助けるためだった」と口を揃えている。

 

はたして、50年以上前に起きた接近遭遇事件にまつわるという写真は本物なのか。

 

そして、ユーフォロジーに対して貢献する要素はあるのか? 邦訳が待たれる一冊である。

 

(ムー2018年4月号より抜粋)

 

文=宇佐和通

 

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【ムー過去世の記憶】生まれ変わりと過去世を結ぶ、記憶の謎

出生前記憶の研究で知られる池川明氏(産科医・池川クリニック院長)によると、子供が過去世の記憶を語りだすケースがある。

そのひとつが「とも君」の例だ。

 

「ニンニクをむきたい」

 

ある晩、当時3歳11か月だったとも君が、突然そんなことをいいだした。驚いた母親がいろいろと尋ねると、それに答えて次のような内容を語った。

 

「とも君って呼ばれる前に、ニンニクをむいたことがある。そのときは、イギリスのお料理屋さんの子供だった。1988年8月9日に生まれて、ゲイリースって呼ばれていた。7階建ての建物に住んでいた。高い熱が出て、死んでしまった」

 

母親は首を傾げたが、もう遅い時間だったので、とりあえず寝かしつけることにした。翌日、ニンニクを用意すると、とも君は右ききなのに、なぜか左手を使って器用にむいていった。

 

「ニンニクをむいたことがあるの?」

 

「うん。前のとも君のとき、したことがある」

 

「前のとも君って?」

 

「8月9日生まれだったとも君」

 

これ以来、とも君は「前のとも君」の話をするようになった。

 

「前のとも君が死んだのは、1997年10月24日から25日の間。家は、駅から30秒くらいのところにあるお料理屋さん。向かいに特別な商店街があって、日本の醤油を売っていた」

 

とも君の話には、幼い子が知るはずのない内容が含まれていた。たとえば、ホームセンターで地球儀を見つけたときは、イギリスのエジンバラ付近を指差しながら「エディンビア」と、まるでネイティブのように発音して、「このへんに住んでいた」といった。

 

「2階建てのバスに乗った。お金は、円じゃなくてパウンド(ポンド)」とも語った。

 

また、家族のだれも知らない料理の話をした。

 

「イギリスのお母さんは、チリコンカーンという辛い食べ物をつくってくれた。レッドビーンズとキドニーが入っていた」

 

計算上、イギリスのとも君は9歳で亡くなったことになる。

 

「前のとも君はB型で、体が弱くて運動ができなかった。やりたいことがいっぱいあった」「どうしてイギリスのとも君のことを思いだすの?」

 

そう母親が尋ねると、とも君は「イギリスのお母さんに会いたい」といって涙を浮かべたという。

 

過去世の母親を捜してエジンバラへ

2005年に、ひとつの転機が訪れた。JR西日本で大きな脱線事故が発生したとき、家族と一緒にニュースを見ていたとも君は、イギリスでの出来事を話しはじめたのだ。

 

「イギリスでもサウスオールで事故があったよ。テレビで『事故です、事故です』といっていた。列車同士がぶつかって、火も出た。8人死んだ。前のとも君が死ぬ少し前」

 

これを聞いた父親がインターネットで調べてみると、1997年9月19日、サウスオールで電車と貨物列車が衝突・炎上する事故が発生し、7人が死亡、139名が重軽傷を負ったことがわかった。

 

それまで父親は、とも君の話を否定こそしないものの、なんとなく聞き流していた。

 

だが、この一件以来、本当かもしれないと考えるようになったという。

このことがきっかけとなり、父子ふたりでのエジンバラ旅行が実現した。とも君は、7歳6か月になっていた。

 

現地での1日目は、レストランを回った。イギリスのとも君の家は見つからなかったが、何軒かのレストランが、チリコンカーンを出すことがわかった。

 

2日目、とも君は早朝に目を覚ますと、こういった。

 

「今、お母さんを感じた! お母さんがいる!」

 

街へ飛びだし、それらしい場所を捜したが、成果は得られなかった。翌日も同じで、結局「お母さん」も家も見つからないまま、帰国の途についた。

 

しかし、実際にエジンバラへ行ったことで、とも君の中で何かが吹っきれたらしい。帰国後はだんだんと過去世を語ることが少なくなり、十数年が経過した現在では、過去世の記憶がまったくないという。

月刊ムー2018年5月号

 

(ムー2018年5月号 総力特集「転生と臨死体験の謎」より抜粋)

 

文=文月ゆう

 

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【週間ムー占い】1位は「俳優になったつもり」が大吉! 9位は幸運の女神からごほうびが…4月16日~22日の運勢&開運ヒント

4月の後半戦がスタート。ゴールデンウィークももうすぐそこです。気合を入れ直して仕事に、プライベートにまい進していきましょう! まずはおなじみ、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いでスピリチュアルなパワーを補給してみては?

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 6位

思考であれ、生活習慣であれ、自分を変えたいと思っている人は、4月中がラストチャンス。とくに今週は、大胆な決断を下す好機です。ただ、勇み足にならないようご用心。よっしゃ! と思ったときは少なくとも1日待って、本当にそれで大丈夫なのか、自分自身に再確認しましょう。

【開運アクション】

部屋の雰囲気を少し変えてみましょう。宇宙空間や大自然のポスターなどを飾るのも吉。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 7位

口外できない秘密がある人は、4月中に処理を。放置しておくと、思わぬところでバレる可能性が濃厚です。一方で、長らくつづいていたモヤモヤ感は、初夏の訪れとともに払拭されそう。そうなればしめたもので、大胆なチャレンジも吉。恋を探している人は、今週のチャンスをお見逃しなく。

【開運アクション】

やりたくないことを真っ先に片づけましょう。心が軽くなります。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 11位

友人関係に異変が発生しそうな気配。「じつは……」という暴露話が関係者の間をかけめぐり、「まさか」の思いに打たれることも。けれど、本当のところは当事者しか知りません。鵜呑みにしないで、適当に聞き流しておくのが賢明です。密かな善行には、幸運の女神からの祝福あり。

【開運アクション】

野菜とヨーグルトをいただいて、腸内環境を整えましょう。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 5位

引き続き、パートナーが運気の焦点になりそうな予感。叱咤激励されるのはありがたいのですが、少々うるさいと感じることも。そんなときは、とりあえず笑顔で感謝の言葉を。仏頂面で拝聴するより、早めに切り上げてもらえるはずです。恋のチャンスも多々。遠慮しないで、一歩前へどうぞ。

【開運アクション】

美しい場所か、幻想的な場所へ足を運びましょう。美術館めぐりもおすすめ。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 9位

身近な人たちからサポートを求められ、あなた自身もやりがいを感じる星回り。誠意を尽くして取り組めば、幸運の女神からたっぷりのご褒美が。でも、知らず知らずのうちにオーバーワークになりそうで、かなり心配。こまめに心身を休めて、よいコンディションを維持してください。

【開運アクション】

見えないところにお洒落を。下着や香水に凝るのも吉です。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 2位

小さな一歩が次々と成功します。遠慮はご無用、自ら行動して、幸せへの階段を小刻みに素早くのぼっていきましょう。イベントやパーティーなどのお誘いにも幸運と出会いが待機していますが、あまり張り切りすぎないことが肝心。落ち着いた大人の雰囲気で参加するとよさそうです。

【開運アクション】

手入れの行き届いた庭園を散歩しましょう。気持ちが豊かになります。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 8位

別れあり、出会いありで、人間関係が変化しやすい運気。流れに任せて受け身に回ると、けっこう辛い時期になりがちですが、この機に乗じて人間関係を整理するつもりになれば、サクサクと物事が進みます。ただ、恋の出会いについては慎重に。少なくともしばらくは様子をみるべきです。

【開運アクション】

流行のアイテムをひとつだけ取り入れて。ジャンルは問いません。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 4位

楽しいことや嬉しいことが盛りだくさんで、充実した一週間。あなたが自発的に動きさえすれば、たいていのことはうまくいきます。しかし、とにかく仕事が忙しすぎるのが、難点といえば難点。スケジュールと体調を管理して、適切な休養を取り、心身の負担をできるだけ少なくしてください。

【開運アクション】

パートナーには、こまめに誉め言葉や感謝の言葉を。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 10位

楽しい時間を過ごしたくても、財政状況が厳しすぎて、ガマンするしかなさそう。そこで腐らず、お金がなくとも楽しめるよう工夫を凝らす姿勢が、よい運気をはぐくみます。仕事や学業については、星の加護が厚い時期。とりあえずは、そちらの方面にエネルギーを注ぐのが賢明かもしれません。

【開運アクション】

遊園地の絶叫マシンかお化け屋敷でワーワー、キャーキャーしてください。海に向かってバカヤローもOK。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 1位

どちらかというと物静かで重々しい雰囲気の山羊座ですが、今週は、ぜひ弾けてください。目立つのが好きで、自己主張の強い俳優になったくらいのつもりで行動すると、面白いように物事が進展していきます。イベントやパーティーのお誘いも、できるだけ断らないほうが吉。お洒落をしてご参加を。

【開運アクション】

家族をはじめ身近な人たちに接するときは、極力、優しい言葉と態度で!

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 12位

自分を責める気持ちや怒りなどで、心がザワザワしがちな時期が続いています。でも今週は、身近な人の優しい言葉や心配りに慰められる瞬間が何度もあり、気持ちを立て直すことができそう。お金がズルズルと出ていきやすいのも気がかりですが、自分の楽しみのために少しだけ使うのは吉。

【開運アクション】

自分の原点のような、懐かしい場所を訪れてみましょう。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 3位

「善は急げ」ですが、急がば回れ」。焦らず慌てず、最短コースを見きわめて、ただちに行動すべき時期といえそう。ありがたいことに、周囲からの応援が盛り上がり中。背中を押してもらい、できれば力も貸してもらって、目的地に向かいましょう。動きが多い分だけ何かと物入りですが、上手なやりくりを。

【開運アクション】

友人や仲間からのシビアな忠告には、耳を貸す価値あり。

 

占い・文=山河ゆい

【ムー古代貨幣の謎】現代にも影響を与えた古代ギリシア・ローマ期の貨幣デザイン秘話

1950年ごろの日本は、煙草がまだ専売制であり、日本専売公社が販売網を一手に握っていた。

鳩が横向きに刻まれた、ペロポネソスのシキュオンの銀貨

 

このとき公社は新しい高級煙草「ピース」の発売を企画し、パッケージのデザインをアメリカの一流工業デザイナーとして知られるレイモンド・ローウィに依頼したのである。その紺地に金色の鳩が描かれたデザインは1952年から採用され、好評のうちに売りだされたが、「ピース」のデザインは、これまでの煙草と違うのが子供の目にもはっきりわかった。

 

ところが発売後、しばらくしたころだった。「ピース」のデザインは「ギリシア・コインの模倣」という噂が海外から流れてきた。

 

そのコインとは、古代ギリシアのペロポネソス半島シキュオンのテトラドラクマ銀貨で、中央に横向きの鳩、そして周囲にオリーブの枝葉が配されていた。いっぽう、「ピース」のデザインは、縦(下向き)の鳩がオリーブの小枝をくわえる、というものだった。

 

日本にこの疑惑の報道が伝えられると、一時は100万円(当時だと200万円で地方に豪邸が建った)のデザインが盗作だったと大騒ぎになったが、デザイナーは強く否定。やがて時間が経過すると、熱しやすく冷めやすい、という気質の日本人らしく、この話はいつしか忘れ去られていった。

 

私は、このシキュオンのコインを初めて目にした際、即座にこれが「ピース」のデザインの原型だと察しがついた。父親が日に50 本も「ピース」を愛煙していたので、箱も馴染みあるパッケージといえた。そこに描かれていた鳩は、まさにコインで見た鳩だった。

 

レイモンド・ローウィが盗用したか否かはともかく、古代ギリシアの傑作のひとつ、シキュオンのテトラドラクマ銀貨が、その参考になったのはまちがいないだろう。

 

 

悪魔ゴルゴンの顔が描かれたコイン

古代ギリシア時代は、都市国家の守護神であるアテナなど、女神が各地のコインに登場していた。それと同時に少なからず、悪魔も描かれてきたのである。

 

その代表的なものが、人間を睨んで石にしてしまう、「ゴルゴン」という神話上の悪魔だった。ギリシア・コインを眺めていると、シラクサやマケドニアをはじめ、多くの都市国家のコインに見られたのだ。

 

それらに描かれたゴルゴンは、ユーモラスな容貌であるものがほとんどで、中には舌を突き出し「あかんべー」をしている。あたかも示し合わせたように、どれもこれもが、そうした表情を見せていたゴルゴンが描かれたコインの多くが、小型の金貨や銀貨だったが、数少ない例外がある。

スキュティアのオルビアで製造されたアエス・グラーウェの青銅貨。表面には人間を睨んで石にするゴルゴン(左)が、裏面には海鷲(右)が刻まれている

 

それが、ここで紹介するスキュティアのオルビアで製造されたアエス・グーウェ(重い青銅貨)だった。これは直径が70ミリ、量目が120グラムというもので、その大きさが目立つ。

 

オルビアで流通したのは、紀元前437〜前410年で、かなり古いものだ。表面にはゴルゴンだけが大きく描かれ、裏面には海鷲が海面すれすれに降下し魚を摑んでいる姿がみられた。

 

ちなみに、私がギリシア世界で見かけたもっとも見事なゴルゴンは、イスタンブールの地下貯水場にあった像だった。サイズが格段に大きく、あたかも飲み込まれそうな迫力を感じたものだ。

月刊ムー 2018年4月号

 

(ムー2018年4月号 特集「アンティーク・コインのミステリー」より抜粋)

 

文=平木啓一

 

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【ムー最新UMA情報】アルバニアの大プレスパ湖でネッシー型の巨大生物が撮影された!

ヨーロッパの湖に怪生物が姿を現し、「モッホ・ネス・モンスター」(ものまねネッシー、ロッホ・ネス・モンスター=ネッシーの呼び名をもじったニックネーム)で呼ばれ、大きな話題となっている。

2017年12月26日に大プレスパ湖で撮影された巨大生物。丸みを帯びた部分は頭部か

 

突如、注目を集めることになったレイク・モンスターの姿がビデオに捉えられたのは、昨年12月26日、バルカン半島のギリシア、アルバニア、マケドニアの3つの国にまたがる水面積273平方キロ、最深部54メートルの大プレスパ湖(水面標高853メートル)である。

 

問題のビデオを見てみると、水中から現れた生物らしきものが、鎌首をもたげながらゆっくりと泳いでいく様子がわかる。水面から出ている頭と思しき部分の長さは、2〜3メートルほどだろうか。本誌448号のホットプレスで既報のとおり、撮影者は、湖畔のロッジに泊まっていたグループである。

 

実は、地元マケドニアのプレトール村に住む人々の間では、湖に棲む怪物の伝説が代々語り継がれており、その正体に関して「巨大種のナマズ」という説が支持されてきた。しかし、今回のビデオを見る限りとてもナマズとは思えない。

 

あっという間にビデオが世界中に拡散した事実を受け、アルバニアのジャーナリストたちが調査隊を組織して目撃地点付近の検証を行うことになった。グループのリーダーを務めたのは、元地理教師のシーマ・ジョノスキー氏だ。ただし、このときの調査では客観的なデータは何ら得られずに終わっている。

 

1970年に大プレスパ湖を泳いで渡ったこともあるジョノスキー氏はモンスターについて、こう語る。

 

「昔、マリグラード島(大プレスパ湖に浮かぶ無人島)の近くで船が沈み、多くの子供たちが亡くなった。このとき行われた水中捜索に参加したダイバーが、巨大なナマズを何匹も見た。あまりにも大きくて恐ろしくなり、捜索活動が中止されたほどだ」

 

ジョノスキー氏は、言葉を続ける。

 

「1976年、先端がマッシュルームのような形をした柱のようなものが水面に現れたことがある。詳しい原因はわからないが、沈んでいたものが浮き上がってきたのだと思う。目撃されたのはギリシア側からだった。この物体は、10〜15分くらいで再び水の中に沈んだ。とても生物とは思えなかった」

 

ジョノスキー氏はモンスターの存在について懐疑的だ。だが、もう一度指摘しておくが、今回のビデオに映っているのは、正体が何であれ、ナマズでも柱でもない、「長い首をもった生物」にしか見えない。首から上の部分に限っていうなら、大プレスパ湖のモンスターはネッシーにそっくりである。

 

実は、今回の怪物の存在を裏づける映像が2012年にも撮影されている。この映像について、イギリスのBBCが現地取材を行い、存在の可能性を肯定している。

2012年に撮影された大プレスパ湖の怪物。首の長さが特徴である

 

また、大プレスパ湖から西に10キロほど離れた位置に、オフリド湖という湖がある。そこは大プレスパ湖とつながっており、水が流れ込んでいる。仮に両方の湖を繋ぐ地下水路があるとすれば、かなり大きな生物でも行き来することができるだろう。怪物は、その地下水路を使って、両方の湖を行き来しているのではないかと指摘する研究家もいる。

 

地下水路の存在が事実であれば、大プレスパ湖はネス湖と共通点が見られる。なぜなら怪物が棲息するとされるネス湖も多くの水路と思しき空洞があり、外海とつながっているからだ。

 

はたして、モッホ・ネス・モンスターの正体は、“首が長い”巨大ナマズなのか。湖底の遺跡の柱なのか。それとも、やはりネッシータイプの水棲獣なのか?
ひとつだけ確実にいえるのは、Cryptzoology(未確認隠棲動物研究)に、新しいメンバーが加わったということだけである。
(ムー2018年4月号より抜粋)

 

文=宇佐和通

 

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【週間ムー占い】4位は「整える」が幸運のヒント! 10位は禁断の恋に…? 4月9日~15日の運勢&開運ヒント

東京では桜が散り、寂しい思いをしている方も多いでしょう。そんなときこそ、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いで、心のサプリを摂取しては?

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 8位

金運がそこはかとなく上昇中。欲を出すのではなく、足るを知ることで、いっそうの開運が期待できます。何かを変えなければ、という気持ちが大きくなる時期ですが、明確なビジョンが見えてくるまではジッと待つほうが賢明。ジタバタしないで、自分が本当はどうしたいのかを考えてみましょう。

【開運アクション】

散歩をしながら春の花を愛でましょう。運気がふんわりと開花します。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 12位

いつも平常心を忘れず、だれにでも優しい態度で……などと、殊勝なことを考えているときに限って、厄介なトラブルが降りかかってきそう。イタズラな妖精が自分を試しているのだと思って、精一杯の対応をするしかありません。試練をひとつ乗り越えるごとに、たくましく成長していけます。

【開運アクション】

着心地や肌触りのよいものを身に着けましょう。集中力が高まります。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 10位

隠れたところに楽しみあり。人に言えない恋をしている人は、想いが一気に盛り上がり、後戻りできないほど深みにハマる可能性も。今は幸せかもしれませんが、先のことを考えると、どこかに冷静さを残しておくほうが身のため。他人の秘密をなぜか知ってしまう星回りですが、手も口も出さないように。

【開運アクション】

一日に1回は窓を開け放して、新鮮な空気を取り入れましょう。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 6位

ごく身近な人たちから愛の鞭がビシバシと飛んできそうな気配。ちょっと痛くはあるのですが、愛情が感じられて、ジーンとすることも。目上の意見はとくに重要なので拝聴を。気分転換には、ドラマチックでハッピーエンドの映画や小説がおすすめ。作品からポジティブなエネルギーがもらえます。

【開運アクション】

展望台や高層ビルの上層階など、高いところにあるカフェでティータイムを。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 9位

社会人は仕事に、学生は勉学に打ち込むことが求められるとき。なかなかシビアな状況ではありますが、実力を示す好機です。ここでしっかりと頑張れば、周囲から一目置かれる存在になれるでしょう。職場内や教室内で恋が芽生える予感も。切磋琢磨して長所を伸ばしあう関係になれそうです。

【開運アクション】

一日が終わったら、自分の心と体に「お疲れさま、ありがとう」と声をかけて。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 3位

各種イベントやパーティーなど、人が集まる華やかな場に、運命を感じる出会いが待機! シングルの人は、きっちりとお洒落をして会場に乗り込みましょう。カップルの人は、ふたりで楽しい時間を過ごせば過ごすほど、愛情が盛り上がります。噂話が耳に入ってくる暗示も。耳を貸さないほうが吉です。

【開運アクション】

ジェラシーは軽いうちに対処を。こじらせると、あなたがしんどくなります。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 4位

家の中と心の中を整えれば、大きな幸運が舞い込みます。まずは家のほうに着手を。散らかっている物を片づけ、不要な物を処分し、お気に入りの物や花を飾れば、心もだんだんとスッキリして、考えるべきポイントが見えてくるはず。来週早々には出会いのチャンスも。ちょうどよい準備運動になります。

【開運アクション】

木々の若葉に触れましょう。みずみずしい生命力を分けてもらえます。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 1位

あちこちから嬉しいニュースが舞い込みそうな予感。小さな喜びが積み重なり、それに背中を押されるかたちで、大きな一歩を踏みだすことができるでしょう。再来週あたりは、パートナーとの関係が大いに盛り上がるはず。相手が喜ぶようなイベントを今から仕込んでおくのもおすすめ。

【開運アクション】

ピンチはチャンス。頭を抱え込む前に、視点を変えてみましょう。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 7位

思いきった買い物をしたくなるか、する必要に迫られがちです。それが自分の将来のためになるか、関係者一同の幸せに貢献するならば、慎重に考えたうえで財布をはたきましょう。楽しいお誘いが急増しますが、「パーッと使っちゃえ!」的な使い方は、後悔のもとになるので気をつけて。

【開運アクション】

高い場所から遠くを眺めましょう。できれば自然の豊かなエリアで。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 5位

とてもエネルギッシュになっていることは確かですが、それを抑えようとする自分もいて、なんだかモヤモヤしそう。とりあえずは、自分の部屋や職場のデスクまわりなど、半径5メートル以内のエリアを心地よく整えましょう。気持ちが落ち着き、自分のやるべきことが見えてきます。

【開運アクション】

芝生や土の上を歩きましょう。過剰なエネルギーを大地に吸い取ってもらえます。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 11位

疑心暗鬼というか、物事をネガティブに考えがちかも。眉間にシワが寄ったり、視線が下を向いてきたりしたら、散歩や軽い運動で早めにリフレッシュするか、ゆっくりお風呂につかるべし。グチをだれかに聞いてもらうのもよさそうですが、その場合は、早めに切りあげることが大切なポイントです。

【開運アクション】

気がかりなのに放置していたことを片づけて。ひとつだけでOKです。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 2位

夢見がちといわれる魚座ですが、今週は現実的な視点に恵まれそう。その結果、ふわふわとした夢ではなく、達成可能な夢を描き、その実現に向かって駒を進めていけるでしょう。恋のチャンスもチラホラと。カギを握るのは友人。友人からの紹介でご縁が生まれるか、友人が恋人になる可能性もあります。

【開運アクション】

美しいものをたくさん見ましょう。名画・絶景・可憐な花・美男美女など。

 

占い・文=山河ゆい

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【ムー的陰陽道】怨霊と祟りは北東よりやって来る! 鬼門の起源と謎

陰陽五行説で、鬼の出入りする不吉な方角として、「鬼門」は万事に忌み嫌われる。「鬼方」ともいい北東方向、すなわち十二支で方位を示した丑(北北東)と寅(東北東)の間である丑寅(艮)の方角、またはその方位の場合をいう。鬼門は「鬼の出入りする門」の意で、陰悪の気が集まり、百鬼(多くの鬼)が出入りするといわれる。

陰陽道で用いられる式盤。陰陽五行説では、東北は鬼が出入りする不吉な方角として「鬼門」と呼ばれ、忌避されてきた。

 

陰陽五行説を唱える陰おん陽みょう道どうは、5〜6世紀ごろに中国大陸から日本に輸入され、朝廷の大宝律令(701年制定)には、中務省に陰陽寮が設けられている。天皇として陰陽道に精通していたと思われる天武天皇は、天武11(682)年正月13日に、陰陽師に食と禄(代価)を下か賜しされたとする記録がある。

 

同年の5月24日、天武天皇は重病に陥った。6月2日には陰陽師たちに官爵を授け、同月10日に陰陽師らに天皇の病因が占わせた。

 

このとき宮廷内に、尾張国の熱田宮(現在の熱田神宮)の御神体としてあるべき草薙剣が置かれていたためと占いに出、ただちに神剣は熱田宮に送り戻されたが、天皇の病気は回復せず、9月9日に崩御した。神剣の祟りは怒れる雷のなせる業、鬼神の障りであると考えられた。

 

草薙剣は八岐大蛇の亡骸から出てきた叢雲の剣であり、荒ぶる神・素盞鳴尊(須佐之男命)の神力が宿った神剣であった。

 

尾張国の熱田宮の位置は、大和国の宮廷、すなわち飛鳥浄御原宮から見て、ちょうど北東の方角にあたる。まだこの時代の日本に「鬼門」の語はないが、このころより王権は鬼門の怖さを意識するようになる。

 

もとは陰陽五行説と無関係であった「鬼門」が、陰陽道や仏教と結びつき、わが国特有の鬼門信仰が成立したのだ。

中国に見る鬼門の起源と由来

中国は後漢時代の文人・王充(27〜97年ごろ)が撰した『論衡』の「討鬼篇」は、紀元前3世紀ごろに成立した『山海経』の逸文を引用し、こう記す。

 

「東海の中に度ど朔さく山がある。山上に大きな桃の木があり、3000里にわたってくねくねとわだかまって(繁茂して)いる。その枝の間の北東を鬼門といい、多くの鬼どもの出入口になっている」

 

また同書「乱竜篇」には、次のようにある。

 

「大昔に神荼と鬱塁という兄弟の神がおり、彼らは鬼を捕らえることが上手かった。東海の度朔山上の桃の木の下にいて、すべての鬼どもを検閲していた。もし道理をわきまえず、人間たちに禍わざわいを起こす鬼がいると、蘆(葦)で編んだ縄で縛り、虎のところに連行して喰わせた。今、県の役人たちはこれにあやかって桃の木を削り、神荼と鬱塁を象った人形を作り、戸口の傍かたわらに立て、虎が描かれた画を門の敷居につける」

 

神荼と鬱塁を門戸の鬼除けとする漢代の風習は、唐代の皇帝・太宗の時代には王朝の将軍・秦叔宝と胡敬徳のふたりに置き換わり、現在に至るまで魔除けの「門神」として信仰されている。だが門神信仰には、日本のように北東(鬼門)を忌む考えはない。三皇五帝のひとり、伝説の黄帝による『黄帝宅経』には、「鬼門の宅は気を塞ふさぐ。缺(欠)け薄く空しく荒るるは吉よし。これを犯せば偏へん枯(半身不随)淋腫(性病による病の一種)等の災あり」とあるが、鬼門が北東の方角であるとは説明されていない。

十八宿の図。左から2列目、下から2番目に「鬼宿」が見える。古代中国ではこの星を、鬼(死者)の門戸と考えた(『安倍晴明簠簋内傳圖解』より)

 

また中国の古代神話を編纂した『神異経』の「中荒経」には、こうある。

 

「北東に鬼星の石室が300戸あり、ひとつの門を共有している。門榜(表札)には鬼門とあった。(中略)鬼門は昼は開かず、日が暮れるとすなわち人の声がし、青い火が飛び交う」

 

鬼星は二十八宿(古代中国の暦)のひとつ「鬼宿」であり、12星座の蟹座の甲羅の部分に相当する4つの暗い星と、その中央に青白く淡い雲のように見える散開星団「プレセペ星団」を指す。中国では「積尸気」と呼び、積み重ねた死体から立ち上る鬼火の燐光であると想像し、鬼(死者)たちの魂の住居や門戸と考えた。日本では忌まれる鬼門信仰と正反対に、占星術および風水学では鬼宿(鬼星)の巡る方角は吉とされている。
一方日本では宅地や家屋でも、地相や家相(家の位置、向き、間取り)でもっとも忌み嫌われるのは、北東および南西への出っ張りである。北東は艮(うしとら)の

 

鬼門、南西は坤(ひつじさる)の裏鬼門にあたる。
鬼門に張りだした家屋には病難があり、裏鬼門へ張りだした家は、女の権勢が強くなるともいわれている。そこで北東隅を人為的に欠かす例も多い。

 

ところが逆に、鬼門または裏鬼門方角を欠けた家は凶相で、子孫に恵まれないとする説もある。

 

間取りは鬼門の方角には床の間、戸口、水屋、便所、湯殿(風呂)、蔵を作ることが避けられる。鬼門除けには、屋根に魔除けの鬼瓦をつけたり、稲荷神の祠を祀ったりする。梅、槐、桃などを植えることも良しとされたようだ。

月刊ムー 2018年4月号

 

(ムー2018年4月号 特別企画「鬼門の謎」より抜粋)

 

文=多田克己

 

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【ムー古代の異人類文明の謎】ナスカの白色ミイラは異人類だった!?

2017年6月20日。アメリカ、コロラド州ルイビルで活動するミステリー探求サイト「ガイア」によって、南アメリカのペルー、ナスカ近郊にある地下墓地から発見されたという全身真っ白なミイラが公開された。

膝を抱えた姿勢で発見された3本指のマリア。

 

ミイラは「マリア」と名づけられ、その姿形から「地球に飛来した異星人ではないか?」と、大いに話題になった。それを記憶している読者も多いであろう(本誌2017年9月号既報)。

 

最初にX線による検査を行ったペルーの放射線科医レイモンド・サラス・アルファラ博士によると、マリアはかつて生きていた“現実の肉体”であるという。つまり、マリアは厳密にいえばミイラではなく、内臓がすべて残った保存死体だったというのだ。確かに、X線画像には体の骨格や頭蓋骨の構造も写っており、マリアが“贋作物=フェイク”ではなく、実際の遺体だったことを如実に物語っている。

 

さらに行われたDNA検査でも、3本しかない手足の指は同じ物質・化学成分でできており、そのDNAが体のDNAとも一致していたことが判明した。これにより、マリアが各部位をつないで作られたものではないかという一部の説も否定された。

 

また、CTスキャンによる検査で、長頭の頭蓋骨は脳の状態からして人工的に矯正されたものではないことも確認された。手のひらが5.5センチ、3本の指の長さは17センチあり、腕は膝上まで届くほど長いことも判明している。さらに、下肢には脛骨と腓骨がはっきりと見え、前腕には橈骨や尺骨が存在することも歴然としていた。

マリアを横からX線撮影したもの。

 

ちなみに、X線画像では体の骨格や頭蓋骨の構造のみならず、マリアの皮膚がいかにも骨格に沿ったごく自然なたるみを持ち、不自然なひきつれや亀裂箇所もいっさい見当たらないこともわかった。

 

つまり、皮膚が皮膚らしく全身を覆っていたことになり、その点も〝マリア=真正の遺体” であることの根拠として挙げられている。

 

骨の比率や形状も本物の骨格と一致し、骨格全体の形状が調和していて、アンバランスさが皆無だった点もしかりである。もし複数の遺体から骨をとって組み立てたら、必ずアンバランスな点が生じるものだという。

 

内臓もまた無傷だったことが、CTスキャンで明らかになっている。通常、ミイラのフェイクを作るとすれば内臓を取り除くはずで、そのまま放置すると遺体の腐敗を招きかねず、ミイラ化を妨げる恐れがあるからだ。

 

次いで、マリアの全身を覆っている白色の粉末。その成分がシリコン、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、鉄を含む珪藻土であることもわかった。珪藻土は、腐敗の原因となる寄生虫や有害な微生物を抑制する効果があるが、これまでミイラの保存に使われたことはなかったという。なぜマリアに珪藻土が使用されたのかは、現時点では謎となっている。

 

調査に加わったロシア、サンクトペテルブルク大学物理学部のコンスタンティン・コロトコフ教授をはじめとする研究チームは、このミイラが意図的にデフォルメされたものではなく、生前からこうした姿形だったと断言している。

 

実は筆者が気になっているのは、マリアの目だ。横に糸状になったこの人間離れした特徴を持つ目は、他のミイラには類例を見ない。だが唯一、日本の遮光器土偶の目と類似していて、興味をかきたてられるのだ。

細い糸状の目が興味深い。

 

マリアのルーツはナスカの異人類文化か?

その後、さらに驚くべきことが判明した。カナダ、オンタリオ州のレイクヘッド大学「パレオDNA研究所」で、マリアの手と脳から採取されたサンプルが調査された結果、そのDNAが100パーセント、ヒトの、それも男性のものだと結論づけられたのである。“ヒト型異星人”説が根強かったマリアではあったが、なんと“ヒトだった”ことがわかったのである。

 

だが、マリアは外見だけでも人間とはかなり異質でかけ離れている。

 

筆者は考えるに、ヒトはヒトでも、マリアはホモ・サピエンスとは別種の“異人類”と呼ぶべき存在だったのではないだろうか――?

 

実はその仮説を裏づけるような、興味深い事実が判明した。放射性炭素年代測定により、マリアが西暦245年から410年の間に生存していたことがわかったのだ。その時期は、ちょうどあのナスカ文化が栄えていたころと重なっている。となると、生前のマリアはナスカ文化の人々と交流していた可能性がある。

 

この驚くべき事実こそ、かつてナスカにマリアのような「異人類」が存在し、ホモ・サピエンスとともに普通に生活していたことを裏づけることになる。

 

実際、ナスカの周辺では、3本指の人物壁画やペトログリフ(岩面陰刻)が多く確認されている。これらの事実は、約1800年前のナスカにおいて、異人類がごくあたりまえに暮らしていたことを示唆している。

 

そう、マリアのルーツは古代のナスカに華開いた「異人類文化」にあるかもしれないのだ!

(ムー2018年4月号 総力特集「ナスカの地上絵と古代アメリカ異人類文明」より抜粋)

 

文=並木伸一郎

 

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【週間ムー占い】1位と4位はイメチェンの大チャンス! 8位は「軽く・浅く」が吉 – 4月2日~8日の運勢&開運ヒント

ついに4月がスタート! 新たな出会いや新たなステージに、胸を弾ませている方は多いはず。今年度もぜひ、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いを参考に、最高のスタートを切ってみませんか?

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 6位

あれもやりたい、これもやりたいと元気一杯ですが、前後左右に気をつけないと、衝突が増えそうな気配。安全と円満を優先して、そろりそろりと行動しましょう。激しすぎる野心と野望が、ケガのもとになる暗示も。あなたのパワーはだれもが認めるところなので、ほどほどのところで満足するほうが吉。

【開運アクション】

気が多くなる運気ですが、ターゲットをひとつに絞るほうが効率的。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 11位

「なんとなくマズイ」という感覚を無視しないことが、とても大切。気持ちをしっかりと落ち着けて、何がどうマズイのかを冷静に考えましょう。そして、自分の手に負えないと思ったら、さっさと逃げるべし。くつろぎの時間を確保することも忘れないで。

【開運アクション】

運動不足は運気沈滞のもと。一日15分以上のウォーキングかエクササイズを。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 8位

ハードでシリアスなパワーが天空に満ち満ちていますが、それを上手にかわしていけそうです。今週は、ムキになったら負けと心得て、何事も軽め・浅めにいくのが吉。多少の失敗やトラブルは、笑い飛ばすのが一番です。勘が冴え、他人の本音がわかってしまうことも。余計な口出しは避けて、静観を。

【開運アクション】

柑橘系の香りが心身と運気をリフレッシュ。柑橘類を食べるのも、もちろん吉。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 12位

厳しい上司や先輩に、ビシビシしごかれたり、お小言をいわれたりしそうな気配。つい反発したくなりますが、真っ向からやり合うのは下策です。とりあえずはハイハイと素直に聞くだけでも、相手は納得するはず。厳しい指導は、あなたを評価しているサインでもあるので、落ち込まないこと。

【開運アクション】

PCの壁紙やスマホの待ち受けを、空や星などにすると吉。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 5位

やらねばならないことばかりで、忙殺されそうな一週間。でも、ひとつひとつを丁寧にこなしていけば、大きな成果が得られることは確かです。くれぐれも体調に気をつけて、しっかりと心身を休めつつ、ゴールを目指してください。遠方に幸運が待っている暗示も。出張や旅行は、実りが多いでしょう。

【開運アクション】

宇宙を舞台にした物語を楽しみましょう。映画や小説など、表現形式は問いません。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 11位

ハメを外そうとすると、なんだか失敗しがちな星回り。ちょっと家飲みする程度なら大丈夫ですが、大勢で弾けようとすると、思わぬアクシデントが発生するかもしれません。他人のプライバシーに、やむなく首を突っ込むという暗示も。親身になって話を聞くだけでも、立派なサポートになります。

【開運アクション】

フローラル系の香りを取り入れましょう。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 3位

仕事や恋愛で、パートナーとの関係を変えたい、場合によっては別れたいと思う人は、行動を起こしましょう。今ならスッキリと片がつきます。何もしていないのに関係が変化したなら、それは神様のお導き。どのような変化であれ、ジタバタしないで受け入れるほうが得策です。

【開運アクション】

外出時には、忘れ物をしていないか、しっかりとチェックを。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 2位

気力・体力の充実が実感できる時期。忙しさが人一倍どころか、人三倍くらいになりそうな気配ですが、何とか乗り切れるはずです。また、頑張った分だけ収穫が得られます。大事なポイントは、カッカしないことと、人に厳しくしすぎないこと。眉間を開き、口角を上げて、柔和な表情をつくりましょう。

【開運アクション】

一日に1回は、空を見上げてみましょう。一番星を捜すのもおすすめ。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 4位

自分を変えたいという人には、打ってつけの星回り。まずは、どんな自分になりたいかを明確にイメージして、洋服を着替えるときのように、そのイメージに着替えましょう。成功のコツは、古い自分を思いきって脱ぎ捨てること。恥ずかしいだの何だの、余計なことは考えないで、実行あるのみです。

【開運アクション】

楽しいお誘いは断らないほうが吉。ばっちりお洒落してお出かけあれ。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 1位

物事を刷新したり、自分自身を変えたりするなら、今が最大のチャンスかもしれません。心身両面でのイメージチェンジをしてみたい人は、ぜひ今週、実行に移しましょう。状況などを変えていきたいときは、事を荒立てるのではなく、みんなが喜ぶような方向で。仕事でも、win-winの関係を目指すと吉。

【開運アクション】

野の草花や樹木を愛でましょう。ピュアな生命力を分けてもらえます。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 10位

勘が冴えていることは確かですが、物事を悪いほうへ考えがちなところが気がかり。ピンときたことがあったら、それをポジティブに解釈するよう心がけてください。同時に、モヤモヤやイライラを健全に発散するよう、ぜひ工夫を。親しい友人と一緒に出かけて、四方山話でもするのがおすすめ。

【開運アクション】

首や肩のコリは大敵。マッサージやストレッチで、よくほぐして。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 7位

金運が何かとにぎやかな運気が継続中。今週は、貯めるより使うほうに大きく傾きそうです。「みんなのために」「将来のために」という大義名分のもと、大金を動かしたくなりますが、本当にそれでよいのか、今一度よく考えたうえで決断を。そして、いったん決めたら、迷わずやり遂げる覚悟も大切です。

【開運アクション】

茶道や生け花など、日本の伝統文化を愛でましょう。

 

占い・文=山河ゆい

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【ムー昭和オカルト回顧録】僕らのオカルト感性を覚醒させた「ダウジング」

前回は、僕ら世代の「オカルトの入り口」となったのは「催眠術」と「ダウジング」だった……といったことを書いたが、ここでいう「催眠術」は引田天功(初代)がテレビ特番で流行させた「3、2、1!」という掛け声で行う「催眠術」ではなく、懐かしの「五円玉振り子」のスタイルだ。

紐をつけた五円玉を被験者の目の前で揺らしながら、「眠くなるぅ~、あなたは眠くなるぅ~」と唱える前時代的なスタイルで、これを真似た「催眠術ごっこ」も僕らの幼少期に大流行した(術が成功した試しは一度もなかったが)。

 

この段階の「催眠術特番」こそ、テレビ史における本格的な「オカルト番組」のルーツなのではないかと思っているのだが、そもそもオカルトの発端に「催眠術」があったということは、単に日本のテレビ史の話ではなく、19世紀の欧米を席巻した心霊科学の勃興に関連するデカいテーマなので、これについては別の機会に書いてみたい。

 

で、モンダイなのは、「五円玉催眠術」とおそらくほぼ同時期に流行した「ダウンジング」を、いたいけな園児だったわれわれがどのように知ったのか? ということなのである。

 

テレビの影響ではなかった……と思う。テレビでも「ダウジング」の実験をやっていた記憶はあるが、多くの子どもたちを夢中にさせるほどの影響力はなかったはずだ。

 

おそらく当時の子どもたちに最も大きな影響を与えたのは、『ドラえもん』の「地底の国探検」だったことは間違いない。これは同世代なら鮮烈に記憶しているはずだ。

 

小学館「てんとう虫コミックス」では第5巻に収録された「ドラミちゃん」登場のエピソードで、初出は1974年6月号の『小学生ブック』だ。

 

この『小学生ブック』は当初『小学館BOOK』の名で刊行された児童雑誌で、同社の学年誌よりもポップで通俗的なノリだった。芸能ネタなどのテレビ情報とマンガが中心で、すぐに廃刊したので記憶はあまりないが、キャッチコピーは「7つの世界、驚異の知識」。案の定、やたらとオカルトネタが多かった記憶がある。
『ドラえもん』の「地底の国探検」では、なぜか「ダウンジング」に夢中になっている「ジャイアン」が、「のび太」に100円玉を地中に埋めさせて、それを自家製の「ダウジングロッド」でサイキック探査する……という場面が描かれる。針金を用いた「ダウジングロッド」の作り方や探査方法なども詳しく解説され、当然、これを読んだ子は誰もが「僕も試してみたいっ!」と思うわけで、もちろん僕も友人たちとさんざん近所の公園の砂場で実験を繰り返した。

 

だから僕の「ダウジング」体験は『ドラえもん』がきっかけなのだと言ってしまえば話はすぐに終わるのだが、「いや、待てよ」と思ってしまうのだ。

『月刊ムー』1982年7月号より。ロッドの作り方や使い方、使うための訓練などが解説されている。『ドラえもん』の「地底の国探検」にも、こうした内容の解説ページが挿入されていた。

 

ロケットパンチ紛失事件とダウジング

僕らが初めて「ダウジング」を試みたのは、友人のひとりが買ったばかりの「マジンガーZ」の超合金の「ロケットパンチ」(腕部分)を、公園の砂場でなくしてしまったと訴えたからだった(あの「ロケットパンチ」は遊んでいるうちにやたらと飛び出して始末が悪かった)。

 

それで僕ともうひとりの友人が「だったらダウジングで探そう!」と非常に頭の悪い提案をして、近所の町工場から針金を盗んで……いや、もらってきて、みんなで探査したのである。

 

もちろん見つからなかったが、友人は「ロケットパンチはプラスチック製だからダメなんだ。金属のものなら必ず見つけられるはずだ!」とかなんとか言い出し、それから毎日のように僕らは「ダウジング」の実験に精を出したのである。

 

ここで気になるのは、もはや友人の「ロケットパンチ」を発見するという本来の目的はどこかへ消し飛んでしまったということではなく、「超合金マジンガーZ」の最初の発売(当初は「超合金」というブランドが冠されていなかったが)が1974年2月だったことである。この商品は発売直後に大ヒットを記録し、僕も友人たちも発売時に飛びついている。

 

つまり、「ロケットパンチ紛失事件」は「地底の国探検」が掲載された『ドラえもん』5巻の発売(1974年11月)よりも早かった可能性が高いのだ。僕は『小学生ブック』を購読していなかったので、リアルタイムの連載は読んでいない。となると、『ドラえもん』以前に、僕も周囲の子どもたちも「ダウジング」についてかなりの知識を持っていた……ということになる。

 

なんだかゴチャゴチャして時制がよくわからなくなってくるのだが、ここで注目すべきは、「地底の国探検」でも触れられている「武蔵村山の水道局」案件である。1973年、東京都武蔵村山市の水道局で地中の水道管探査のために「ダウジング」を用いているということが話題になり、これが当時はちょっとした「社会問題」に発展していた……。

 

というわけで、次回はオカルトブームの本格的な爆発を目前に控えた70年代初頭、昭和のメディアは「武蔵村山のモンダイ」をどう捉えたのか、また、当時のオカルトの重鎮たちはこれをどのように伝えたのか、そして、僕ら当時の子どもたちはいかにして「ダウジング」なるものを知り得たのか……といったあたりを推察しつつ、今ではオカルトブーム初期に流行した単なる「小ネタ」のように扱われがちな「ダウジング」が、「こどもオカルト」的には「けっこう重要」だったのかも……ということなどを回顧してみたい。


「ダウジング」は棒=ロッドを使用するものと、振り子を使用するもの(ペンデュラム)の2種類に分けられる。当初はロッドを使用するものが70年代っ子たちの間で流行したが、「ペンデュラム」も別の形で話題になった。これについては次回以降で解説する(写真はイメージ)。

 

文=初見健一

 

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【ムー的食の新世界】実験!完全栄養食を食べつづけたら健康になれるのか?完全食02/グルメの錬金術師

食事は無駄なことなのか?

私は食べることが好きすぎて、大学時代に58キロだった体重が、50代に入り、90キロを越えようとしている。大変に重い。重いので疲れる。疲れるので食べる。食べるから太る。太るからさらに食べる。これが世にいうカルマというやつか。

 

世の中には、食事をするのが苦手だ、興味がない、時間の無駄と考える人たちが一定数いるらしい。私は食べることことが生きる意味、それ以外は食玩のラムネぐらいの価値観なので、食べることに興味がなくなったときは死ぬときだ。

 

だから感覚的に1ミリグラムも共感できないのだが、アメリカ人のロブ・ラインハートは、ある朝、目玉焼きを焼きながら疑問に思ったという。

 

――これから先、毎朝、どのくらいの数の膨大な卵を焼き続けるんだ?

 

……焼けよ、卵ぐらい。焼いてやれよ、30年間、毎日2個焼いたからって2万個じゃないか! 10個入り2000パックだろう! ……たしかに多いな。

 

ともあれ、彼は卵を焼かずにすませるには、どうすればよいか、考えた。

 

卵を焼くよりも簡単に短時間で食べられる完ぺきな栄養食を作ればいいんじゃないか?

 

シリアルに牛乳をかける程度の手間で、1日に必要な栄養価のおよそ3分の1を満たす食品があれば、残りの人生で卵を焼く必要はない。

 

そのイメージに一番近い食品といえばプロテインパウダーだろう。ボディビルダーはホエイプロテインパウダーとビタミン剤と鶏のササミで生きている。だからそれらを全部混ぜ合わせれば、他に何も食べずに済むはずだ。

 

試行錯誤の末、作られたのはオーツ麦の粉末と米から作ったタンパク質を基本に、大豆レシチン、食物繊維、ビタミンやマグネシウムなどの微量物質などを混ぜ合わせた粉末だった。

 

これにキャノーラ油と魚油を加え、水を混ぜると乳白色のドロドロした液体ができる。それが完全栄養食品『ソイレント』だ。

完全栄養食品『ソイレント』は国内未発売。個人輸入で取り寄せるしかない。

 

1食=148gのカロリーは、粉末だけの場合は510キロカロリー、オイルを加えると670キロカロリー。つまり1日に3食または4食で2000キロカロリー前後が摂取でき、1日に必要なカロリーをカバーすることができる。

『ソイレント』はプロテインパウダーに油を加えたような食べ物だ。

 

食とはエネルギーの補給ではない!

ソイレントを飲んでみた。白いラミネートパックに黒いフォントでシンプルにデザインされたソイレントのパックは、いかにもIT系の出身者(ロブ・ラインハートはソフトウェア・エンジニアである)が好みそうなデザインだ。1パックは447gなので、およそ3~4食分。この全部をまとめて水1.66リットルに溶き、別添のオイルを加えてから、朝昼晩とおやつに飲む。

 

どんな味かといわれれば、プロテインの味としかいいようがない。きな粉とかたこ焼きの粉とか、いろいろと感想はあるが、一番近いのは缶のカロリーメイトだ。カロリーメイトは1缶200キロカロリーなので、2缶半を1食にすれば、ソイレントとほぼ同じカロリーと栄養価である。

 

2日間、食事をすべてやめ、ソイレントに変えてみたが、まったく楽しくなかった。

 

カロリーは足りているんだろうが、液体を飲むだけなので、お腹はとても早く空く。お腹が空けば、ソイレントもそれなりにおいしくなってくる。飽きる飽きないというより空腹感が強い。

 

犬やハムスターが毎日同じ物を食べてよく飽きないなと思っていたが、なんとなくわかった。腹が空けば何でもおいしい。

この5杯で1日分。最初はいいが、2日もすれば完全に飽きる。

 

2日間、ソイレントでしのいで3日目の朝。前の晩に家族が食べた夕飯を朝ご飯として食べたら、舌がきらめいた。ほとんど消化に使わなかった胃に熱い味噌汁が染み渡った。

 

ソイレントは食べる時間と食事に掛かるコストを大幅に節約できるとラインハートはいう。そりゃそうだろう。粉末を水に溶くだけなんだから。「だから何だ?」って話である。

 

それをする時間は無駄だ、あれは無駄だ、これは無駄だとIT系の人たちはよくいう。コンサルティングのやっていることは、ようは上品なリストラでありコストカッターだ。

 

彼らのいい分を聞きながら、思い出すのはミヒャエル・エンデ著の『モモ』に出てくる“灰色の男たち”。灰色の男たち”は、歯磨きの時間も服を着替える時間もみんなが暖炉の前に集まる時間も、何もかもが無駄であなたの時間が奪われていると村人を脅かし、奪った時間をタバコに詰めて吸っていた。

 

私は時間泥棒と戦うモモの味方である。人生はそのすべてが美しい無駄なのだ。

 

食事のベースとなる食事

ソイレントと同じ完全栄養食を謳うベースパスタ(前回参照)だが、私はベースパスタに感動した。それが根本的にソイレントとは真逆の発想で作られた食品だったからだ。

 

必要な栄養を摂ることは、いうほど簡単ではない。特に料理に興味のない学生や新社会人にとっては、結構なストレスだと思う。橋本氏のように、スーパーで何を買うべきか、途方に暮れる人は何十万人単位でいるだろう。

 

ベースパスタは文字通りに食生活のベースを目指す。朝ごはんを食べない、夕飯はファストフードのようなデタラメな食生活でも、子どもたちが健康を維持できるのは学校給食があるためと言われる。栄養価の計算された食事が3食のうち、1食でもあれば、そこから食のバランスを保つことはできるのだ。

 

ベースパスタはそういう意味での完全栄養食であり、これだけを食べれば他を食べなくていいというものではない。あくまで食生活のベースを作るものなのだ。

 

ダイエットに使えるのか?

ベースパスタのカロリーは1食364kcal。一般的なパスタソースが1食150~200kaclなので、600kcal程度になる。これをうまく使うと、1日のカロリーを抑えながら必要な栄養は満たされて、完璧かつ安全なダイエットができるのではないか?

 

そんなことを考え、食べ始めたのだが……すいません、ダイエットは失敗しました。

 

あったりまえだが、腹が減る。最初の3日間ぐらいは良かった。大変に調子が良かったのだが、そのあたりで飲み会が。それでペースが崩れ、あとはグダグダである。ダイエットの最大の敵は酒だと思う。

 

でも何も結果が変わらなかったかというと、そうでもない。体重は減るどころか増えてしまった(飲み会のせいだ)が、血圧が下がった。145-100という高血圧だったのが、135-80まで下がったのは、栄養のバランスが良くなったためだと思う。

 

というわけで、楽してやせられる道はなかった。食べれば食べるほどやせる食べ物があればいいのに。

(完全食編/了)

 

文=川口友万

 

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【週間ムー占い】3位は「意外な誘い」にニンマリ! 7位は新しいご縁の予感…3月26日~4月1日の運勢&開運ヒント

東京では桜が満開。春だ、花見だと浮かれる人も多い一方で、期末の忙しさに参っている人も多いのでは? そんなときは、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いで、スピリチュアルな栄養を補給しちゃいましょう!

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 1位

引き続き好調ではありますが、アクセルを踏み込みすぎの傾向あり。頭がよく動き、バイタリティーも充実しているだけに、暴走すると反動がコワイので、くれぐれも冷静に。運気のガス抜きをするなら、思い切ったイメチェンがおすすめ。予想以上に、素敵な自分になれるはずです。

【開運アクション】

カッときたら10秒間、お静かに。怒りが嘘のように去っていきます。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 12位

引き続き、見えないところがザワザワとしやすい星回りです。自分の心の置き所をどうするかもさることながら、隠しておきたい秘密がバレはしないかと冷や汗タラリのひと幕も。多忙な時期ではありますが、くつろぎの時間がぜひとも必要。グチを言いたくなったら、長いつきあいの友人に声をかけて。

【開運アクション】

「大丈夫」を口癖に。温かいほうじ茶をいただくのもおすすめ。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 7位

何はなくとも楽しい気分でいられそう。でも、肝心な場面で楽観的になりすぎないよう、少しばかり用心が必要かも。とくに、友人に頼りっぱなしだったり、だれかの尻馬に乗ってはしゃいだりするのは禁物。シングルの人は、新しいご縁に恵まれる可能性が十分。長期の信頼関係を築くべく、慎重な第一歩を。

【開運アクション】

海の画像を眺めましょう。実際に海辺へでかければ、なおよし。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 10位

恋人あるいは仕事仲間の言動に怒りを感じることがありそう。しかし、カチンとくる言葉ほど、そこに何らかの真実が含まれている可能性が大。「カチン」はいったん横に置いておき、相手の言動を冷静に吟味してみましょう。うまくすれば、ブレイクスルーのチャンスがつかめるはずです。

【開運アクション】

気晴らしには友人とのおしゃべりか、ウインドウ・ショッピングを。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 5位

複数の星々からバックアップされ、快調に飛ばしていきたいところですが、そのバックアップにいつもの勢いがなく、ブレーキがかかりぎみ。対策は、「よし、いける!」と思ったときほど慎重になること。そこさえ外さなければ、物事が首尾よく進みます。はしゃぎすぎると失速するので、落ち着いて。

【開運アクション】

縁のない分野の本を一冊読破しましょう。視野が広がります。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 3位

もらい物運・おごられ運が大盛り上がり。意外なところから嬉しいお声がけをいただき、思わずニンマリすることもありそう。ただ、変に期待するとアテが外れやすいので、邪心を追い払い、いつも心を真っ白に! グルメへの誘惑が激しくなる星回りなので、ダイエット中の人は踏ん張って。

【開運アクション】

使うか貯めるかで迷ったら、ぜひ貯めるほうを選びましょう。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 2位

引き続き、パートナー運がにぎやか。ただ、出会ってまもなく即断・即決するのは愚策かも。相手の人となりをよく確かめ、できれば周囲の評判なども探ってみると、最善の選択ができるはずです。目上の男性との関係がギクシャクしそうではありますが、気にしないこと。距離を取ってやり過ごすのが正解。

【開運アクション】

進行中の物事が停滞したら、いったん退却を。少し時間をおくと活路が見えてきます。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 9位

どういうものか、言葉にトゲあり。今週は、いつもの2倍くらい、優しく穏やかな言葉と態度を心がけましょう。それだけで凶意の大半が消失し、幸運の女神の祝福が得られます。とりわけ、愛するペットや可愛い後輩のお世話はこまめに。あなたも相手も癒されて、運気がなごやかになります。

【開運アクション】

春爛漫。セリ、タラノメ、フキなど、季節の山野草を味わいましょう。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 4位

あちこちから楽しそうなお誘いが舞い込み、大喜びで出かけていくのはけっこうですが、金運のほうにきっちりとダメージが返ってきそう。目先の楽しみに心を奪われず、堅実で賢明なお金の使い方を心がけてください。奉仕の精神が幸せを招く暗示も。一日一善を励行しましょう。

【開運アクション】

隠れ家的なカフェやレストランでくつろぎのひとときを。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 6位

やる気と野心はたっぷりなのですが、山羊座にしては珍しく、少しばかり空回りの傾向が。走りだした途端に、あれやこれやの小さなトラブルが発生する可能性もありそうです。とりあえず今週のところは、動きだす前の準備期間にあてるほうがよさそう。鼻息を鎮め、成功への布石を打ちましょう。

【開運アクション】

アスファルトではなく、土の上を歩いてみましょう。毒気が抜けていきます。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 11位

身近な人たちの言葉から、あるいは、ふと目にした雑誌やサイトから、嫉妬や猜疑心のタネを拾ってしまいそう。それが芽吹いて大きく育つ前に、実際はどうなのかを確認しましょう。おそらく、あなたが心配するほど悪いことは起こっていないはずです。信頼できる友人との会話が、心身を癒す暗示も。

【開運アクション】

四川料理をお楽しみあれ。ホットな味わいが邪気を祓ってくれます。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 8位

引き続き、お金の動きが激しくなりそうな気配です。とくに今週は「チリも積もれば山となる」方式で、支出が増えていきそう。「これくらいなら平気」とタカをくくらないで、節約に励んでください。将来への投資も、しばらくは慎重に。絶対に大丈夫という確信が持てるまでは待ちましょう。

【開運アクション】

久しぶりに会う相手や初対面の人には、ちょっとしたギフトを。思いのほか喜ばれます。

 

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【ムー懐かしの昭和オカルト回顧録】70年代「こどもオカルト」の源流をめぐって

70年代の「こどもオカルト」ブームの源流はどこにあったのか? ……という、非常に単純でありながら、同時にモヤモヤしたモンダイが以前から気になっている。

いや、そんなの資料をあたればすぐに答えは出るじゃないかと思う人も多いだろうし、僕も拙著『昭和オカルト大百科』ではブームの起点をはっきりと1973年と決めつけた。

 

この年に公開された映画『日本沈没』によって国民的終末ブームが勃発し、続いて終末気分を一気にオカルトの次元にまで高めた五島勉の超絶ベストセラー『ノストラダムスの大予言』の刊行が強力な起爆剤となった。翌年はもはや説明不要のユリ・ゲラー来日騒動、各地の映画館に長い長い行列ができた『エクソシスト』公開、今ではカルトなトンデモ映画とされているが、当時は邦画興行ランキング2位を記録する大ヒット作だった『ノストラダムスの大予言』公開などなど、その後の日本列島は「一億総オカルト愛好者」であるかのような状況に陥っていく……。

『ぼくらの昭和オカルト大百科 70年代オカルトブーム再考』(初見健一・著 2012年 大空出版)。

 

この流れの認識については今も充分に妥当性があると考えているのだが、70年代「こどもオカルト」の源流がどこにあったか? ……という問いは、こうした大きな文化史的なモンダイではない。

 

要するに僕ら世代が、あるいは僕自身が、初めて「オカルト的なもの」を「おもしろい!」と思うようになったのはいつで、そこにどんなきっかけがあったのか? という、非常に個人史的な記憶のモンダイなのである。ここがモヤモヤしているのだ。

 

同世代の人に聞けば、多くが「そりゃあユリ・ゲラーの『スプーン曲げ』がきっかけだろ?」とこともなげに答えるのだが、果たして本当にそうだったのか?

74年の「ユリ・ゲラー来日」によって子どもたちの間で「超能力ごっこ」が大流行。しかし、それ以前にも別種の「超能力ごっこ」が流行していた……(写真はイメージ)。

 

水木しげるを震源とする「妖怪ブーム」が起こったのは60年代だし、僕ら世代も大映の『妖怪百物語』や『妖怪大戦争』をテレビで見て夢中になった。もちろん各社の『妖怪図鑑』も読み漁っていたわけで、このあたりを70年代のブームの前段とすることも充分に可能だろう。

 

もっと視野を広げるなら、古い児童雑誌を紐解けば1950年代から周期的にオカルトネタは載っているし、さらには戦前だって同じようなもので、そうなると欧米の心霊科学勃興あたりまで遡ることになってしまい、いや、それ以前だって……ということになって、僕ら世代がどうのとか、個人史的な記憶がどうこうではなく、結局は「原始宗教の時代から人間はオカルト的なものが大好き!」で、そこには源流もなにもないんじゃ!ということで問い自体が無効化されてしまう……。

 

ほら、モヤモヤする!

 

ユリ・ゲラー以前のオカルト洗礼

あくまで自分個人の幼少期の記憶のモヤモヤに範囲を限定して、可能な限り過去へ過去へとたどってみると、おぼろげに見えてくるのは「催眠術」と「ダウジング」だ。

 

今となってはかなり盛り上がりに欠けるネタだし、僕自身、とっくに興味を失っているテーマではあるのだが、自分のオカルト的好奇心を逆にたどって行き着くのは、どうもこのふたつらしいのである。

 

もちろん「幽霊」「UFO」などはアニメや特撮ドラマのネタなどとしてすでに定番化していたが、それらはオカルトブームのはるか以前から子ども文化(だけではないが)に組み込まれていた常套手段的コンテンツだったと思う(「幽霊」はもちろん戦前から、「UFO」は主に1950年代から)。

 

この時点では、後にブーム化する「オカルト的なもの」とは、両コンテンツともにちょっと属性が違っていた。というか、おそらく70年代初頭までは、少なくとも子ども向けメディアにおいは、「幽霊」や「UFO」のネタは基本的には鑑賞するためのかなりフィクショナルな怪談・奇譚という形で扱われており、むきだしの「オカルト=心霊科学」情報としては提示されることは少なかったと思う。

 

おそらく園児から小学生へ以降するころで、このあたりの記憶はそれこそモヤモヤしているので、あくまで「気がする」レベルでしか捉えられないが、「ユリ・ゲラー体験」以前に「オカルト的なもの」に初めて触れ、開眼(というか、ただ「おもしろい!」と思っただけだけど)したきっかけが、僕の場合は「催眠術」と「ダウンジング」ではなかったか、という「気がする」のである。

 

「不思議なこと」が、この現実に、僕らの日常のなかに、すぐ目の前にも「あり得るのだ!」という確信……ではないが「予感」に、初めてワクワクした瞬間である。

 

そして幼少期の僕は以降の無数のブーム、「スプーン曲げ」も「コックリさん」も「心霊写真」も、すべてがその延長線上にあるもの……と考えていたように思う。

『月刊ムー』1982年7月号より。同誌では当時から近年まで、定期的に「ダウジング」の話題が取り上げられている。

 

次回は、僕ら世代の「オカルトへの入り口」となった「催眠術」と「ダウンジング」のうち、特に「ごっこ遊び」として大流行した「ダウジング」を僕らはいかに知ったのか?といったあたりを回顧してみたい……といったことを書くと、おそらく同世代の同好の士は「そりゃあ、『ドラえもん』がきっかけだろ?」とこともなげに答えると思うのだが、これについても果たして本当にそうだったのか? ……といったあたりを考察してみたいのである。

 

関連リンク

初見健一「東京レトロスペクティブ」

 

文=初見健一

 

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【ムー的食の新世界】これだけ食べれば健康に!完全栄養食の未来感、完全食01/グルメの錬金術師

“完全栄養食品”という言葉に魅かれた。

ベースフード社のベースパスタは、1食で1日に必要な栄養の3分の1を取ることができるパスタである。実に未来的だ。

 

私が子供のころ、未来の食事は「錠剤や液体状の何かをチューブで飲む」ことになるはずだった。

 

実際の21世紀も、朝ごはんにゼリーを飲んだり、サプリメントとプロテインでダイエットをしたりはする。かなり未来なのだが、味気ない。

 

食事自体を否定するソイレント(粉末を溶いて飲むとそれだけで栄養は完全で食事は不要だという)などの商品もあるが、食事の楽しさを奪って、何が完全食品だ?と思う。

ベースフード株式会社 代表取締役 橋本舜氏。

 

ベースフード社の橋本舜氏は、こう語る。

 

「ひとり暮らしでよく食べるといえば、ラーメン、ハンバーグ、牛丼あたりで、全部、栄養が足りないとか体に悪いといわれる食べ物です」

 

では、こうしたひとり暮らしのための食品で栄養が取れればいいのではないか? 完全栄養ラーメンや完全栄養牛丼があればいいんじゃないか?

 

「だから栄養バランスを良い主食をつくればいい」

 

――こうしたスタートしたのがベースフード社である。

 

同じ完全栄養食品でも、主食を完全栄養食品に変えるベースパスタの発想は興味深い。

ベースパスタの調理。2分間ゆでればOK。ソースをかけて食べればいい。

 

橋本氏は、もともとはIT企業で新規事業開発を行っていた。

 

「一般住宅の駐車場を時間貸しするシステムや自動運転車を使ったタクシー会社やバス会社を作るとか」の仕事をしていたのだが、そうしたある日、自分の食生活がひどいことに気がつく。

 

「実家にいるときは、それなりにうまいものを食べさせてもらうじゃないですか? それが社会人になって勤務先が渋谷で、拘束時間もそれなりに長いと自炊をしないわけですよ。99パーセント外食なんですが、まあひどい。朝は食パン食べて、昼はコンビニでパスタか何か買ってきて、夜は中華かカツカレーぐらい」

 

健康診断の数値も悪くなり、これはヤバいと自炊を始めようとしたが……

 

「スーパーで何買っていいかわからない。しいたけが体にいいのか、きゅうりは水と聞くけど本当なのか、わからないわけですよ」

 

食のことを考えると、改めて知らないことばかり。これから少子高齢化が進めば、医療費の増大はさらに深刻化していくだろう。健康寿命が非常に重要になってくる。

 

健康を維持するのは食、睡眠、運動の組み合わせだ。睡眠と運動はわかりやすい。時間と比例する。しかし食=栄養は相応の知識や調理の習慣がなければ難しい。

 

「栄養がボトルネックなんですよ。これを解決すれば、健康になるんじゃないか」

 

栄養バランスがどうこうみたいな細かな話を、全部すっ飛ばせるぐらいインパクトのある商品を作ることはできないか?

 

それが主食の完全栄養化であり、栄養が足りないものに栄養を足すというベースフードのコンセプトとなる。

 

現在、開発した商品は完全栄養パスタ『ベースパスタ』だ。2018年4月10日よりナチュラルローソンでの販売もスタートする。

ベースパスタは1食税別500円。ソースは別売。

 

「米も玄米にすると栄養価が上がります。しかしオメガ3脂肪酸など足りない栄養素も多い。足りない分を足していけば、完全栄養になるはずです」

 

製粉した小麦粉はデンプンがほとんど。そこで全粒粉を使い、ヨウ素を補うために昆布を加え、オメガ3脂肪酸を足すためにチアシードを加えるなどして栄養価を調整、1食で厚生労働省の1日摂取基準の3分の1を満たすように作った。

 

「パスタはゆでると栄養がお湯に溶け出します。そこでビタミンなど水に溶ける栄養素は基準値より多く配合しています」

 

なぜパスタなのか? 別にラーメンでも米でも同じことができるのだが?

 

「ラーメンは家で作らないじゃないですか。インスタントラーメンも、毎日は食べないですよね。パスタならゆでてソースかけるだけで、だれでも簡単に作れてソースのバリエーションもたくさんあって、案外、飽きなくてきちんとした料理の感じがしますよね」

 

ベースパスタは栄養の“ベース”であり、毎日の生活の“ベース”になる食事を目指している。ベースパスタは1食360kcal以下で、ソースを加えても400~800kcalに収まる。

 

これはもしかしてダイエットにも使えるのではないか? 必要な栄養を取りながら少しづつ健康にやせるというのは、結構難しいが、ベースパスタなら可能な気がする。そこで2週間、ベースパスタで生活してみることにした。


麺は太く、全粒粉。新そばのような、さわやかな後味がある。食べやすい。

 

(続く)

 

関連リンク

AISSY株式会社

科学実験酒場

 

文=川口友万

 

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【週間ムー占い】2位を中心に物事が回る! 3位は「相棒」に吉あり – 3月19日~25日の運勢&開運ヒント

3月もついに後半へ突入! 暖かくなってきて気が緩むと同時に、新年度への一抹の不安を感じる人も多いのでは? そんなときはスーパーミステリーマガジン「ムー」の占いを参考に、しっかり心を固めておきましょう!

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 1位

牡羊座に太陽と水星が入り、運気がホカホカと温まりはじめると同時に、頭がスッキリして回転が速くなりそうです。ただ、これまで取り組んできたことの結果を出したいと焦る気持ちが、マイナスに作用する可能性あり。順風であることは間違いないので、いろんなことを楽しむ余裕を持ちましょう。

【開運アクション】

外出時には、香りのお洒落も忘れずに。フローラル系か柑橘系がおすすめ。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 10位

よくも悪くも、心がざわつきそうな気配。不安と期待、どちらも不健康に膨らみがちな傾向にあります。太陽の日差しを浴びることを心がけると同時に、あと2週間くらいは、大きな決断を下さないほうが無難。自分の胸に去来するさまざまな思いを静かに見つめると、その裏にあるものが見えてきます。

【開運アクション】

ハッピーエンドの小説や映画を楽しみましょう。幸せなエネルギーが得られます。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 6位

自分や身近な人たちの将来に、明るい展望が持てる星回り。クリエイティブな仕事をしている人は、よきインスピレーションに助けられて成功を収める可能性も。ただ、仕事でも恋愛でも、ひとりの相手に固執しないことが大切。お互いの自由を尊重すれば、運気がスケールアップします。

【開運アクション】

スキンケアをいつもより念入りに。洗顔と保湿に力を入れましょう。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 12位

特定の相手が絡む問題について、いささか焦りが生まれそう。真っ先に危ないのは恋愛と結婚。どちらも急ぐとロクなことになりません。今週はとにかく衝突を避け、穏やかな対応を心がけましょう。仕事の場では強力な競争相手が出現するかも。ムキにならず、マイペースで淡々と前進を。

【開運アクション】

評判のベーカリーでおいしいパンをどうぞ。ほっこりとした気分になれます。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 7位

物事を深く掘り下げたり、裏を探ったりといったオタク的な傾向から、はるか彼方の理想に憧れを抱き、それを実現しようとする傾向への転換が終了。恋人の行動を深読みしがちだった人が、お互いの自由を尊重する恋愛に目覚めることも。クジ運、ギャンブル運は残念な暗示。手を出さないこと。

【開運アクション】

天守閣のあるお城を探訪してみて。精神的な視野が開けます。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 4位

仕事の場で、緻密さやキレのよい頭脳を生かすことができそう。いつもは感性を重視している人も、今週は理論的に考えてみると、よい展開を招くきっかけが見つかります。オーバーワークの暗示もあるので、あまりのめり込まず、サクッと切り上げるよう心がけて。目標の設定にも適した時期です。

【開運アクション】

モノトーン系のファッションを楽しんで。鮮やかな差し色をすると、なお吉です。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 3位

パートナー運が活性化。恋愛や仕事の場で「相棒」と呼べるような人との関係が良好になります。とくに仕事では、よい意味で多忙になりそうなので、相棒との連携が大切。また、相棒を募集中の人には、複数の候補者が出現するでしょう。感受性が豊かになり、よいアイデアに恵まれる傾向もあります。

【開運アクション】

名作に触れましょう。感動が味わえ、運気に弾みがつきます。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 5位

天空にはハードな運気が漂っているのですが、蠍座はどうにかそれをかわして、落ち着いた一週間を過ごせそう。身近な人たちへの優しい言葉がけが、いっそう幸せを大きくしてくれます。ごぶさたしている人たちにも、この機会に連絡を取ってみると吉。仕事では、こまやかな気配りが明暗を分けます。

【開運アクション】

心理学の本などを読んでみると、思わぬ発見がありそうです。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 2位

私生活の充実が必要とされる運気から、大勢の人が集う場で、自分の魅力をお披露目する運気への移行が終了。しばらくの間は、あなたを中心に物事が回っていくでしょう。親しい人たちを楽しませ、喜ばせることが、ストレートに運気を上昇させます。その意味では、腕の見せどころともいえます。

【開運アクション】

ヘアサロンで髪型を整えましょう。イメチェンもおすすめ。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 8位

見えないエネルギーが、裏から表へと一気に移動してきた感があります。先頭に立ってどんどん動いていきたいところですが、暴走ぎみの傾向もあるので、持ち前の慎重さを大切に。自室の掃除や心身のケアなど、自分の面倒をまめに見ると、よいことがありそう。居間やデスクまわりに花を飾るのもおすすめ。

【開運アクション】

神社やお寺にお参りを。願い事をするより感謝の気持ちを伝えると吉。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 9位

表には出さないものの、ネガティブな感情を抱え込みがちな傾向があります。なかでも「怒り」が蓄積されていきそうなので、貯め込まない工夫が必要です。最も手っ取り早いのは、相手にいっさい期待しないことと、適度な距離を置くこと。自分のすべきことをマイペースでこなしていけば、運気が安定します。

【開運アクション】

スパイシーでホットな料理を楽しみましょう。汗とともに負のエネルギーを発散できます。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 11位

11位ではありますが、ことさら悪いわけではなく、むしろリッチな星回り。何はなくとも懐が潤い、思わず笑顔になることもあるでしょう。ただ、入ったと思ったら、どんどん出ていきそうな気配も濃厚。そこをいかにやり過ごすかが、今週の課題となりそうです。とはいえ、将来への投資は控えないほうが吉。

【開運アクション】

自室のお掃除をこまめにしましょう。ちょっとした模様替えもおすすめです。

 

占い・文=山河ゆい

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【ムー秘密結社リポート】NYの巨大神殿!アメリカ・フリーメーソンのグランドロッジ訪問

世界征服を狙う悪の組織だとか、世界経済を牛耳る陰謀団体などとよくいわれているフリーメーソン。なかには都市伝説の中だけに存在する架空の組織だと誤解している人までいるようだ。謎に包まれている秘密結社の真の姿を見極めるには、自分の手でその扉を開いて中へ入り、自らの目でその存在を確かめてみるのが一番手っ取り早い。

日本にも、東京都港区の東京タワーの足下に日本のフリーメーソンの総本山・日本グランドロッジがある。だが、一般の人々が中に入って見学できるのは、年に1、2回開かれているオープンデーのときくらいに限られている。

一方、広報や宣伝に力を入れているアメリカのメーソンは、もっとフレンドリーだ。ニューヨークのマンハッタン島南西部チェルシー地区にあるニューヨーク・グランドロッジは、日曜祝日を除く毎日、午前10時30分から午後2時15分まで、グランドロッジ内部を見学して回れるガイド付きのツアーを催している。メーソンに興味のある人ならば、ニューヨーク旅行に行くついでに、ぜひ一度覗いてみることをお勧めしたい。

 

ニューヨーク・グランドロッジは、ニューヨーク州内に800以上あるメーソンの集会所(ロッジ)を束ねる代表機関だ。かつては所属するメンバー数が世界でもっとも多いといわれた巨大グランドロッジで、現在でも所属メーソンの総数は6万人を超えるという。

 

このグランドロッジに所属していた有名メーソンとして、ロバート・リヴィングストンがいる。彼はアメリカ独立宣言の起草者のひとりで、合衆国建国の父にも数えられている。このグランドロッジの3代目グランドマスターも務めた。またオカルトバスターとしてその名を馳はせた奇術師ハリー・フーディーニも、このグランドロッジに属するメーソン会員であった。

 

ロッジの作りの共通点

通りに面したビルの外壁には直角定規とコンパスが描かれた青い旗がひらめき、フリーメーソンのグランドロッジであることを誇示している。だが、それに気づき足を止めるニューヨーク市民はほとんどいない。

 

玄関を入ると右側にカウンターがあり、そこで入館手続きを行う。だれでも無料で入れてもらえるが、身分証明書が必要となるのでパスポートを忘れないように。交付してもらったバーコードをかざし、JRの改札のようなゲートを通れば、もうその中はフリーメーソンの世界だ。

現在のグランドロッジビルは、23番街と24番街にまたがるふたつのビルに分かれている。いずれも1910年代に建てられ、グランドロッジ自身が所有をしている。23番街のビルのほうは主に商業用ビルとしてテナントに貸し出されている。両方のビルに合わせて15の集会所(ロッジ)が入っているが、メーソンたちが儀式などで使用しないときは、一般に結婚式やパーティー用に有料でロッジルームを貸し出している。ニューヨークのメーソンたちは、商売上手でもあるようだ。

 

「ルネッサンスルーム」、「イオニックルーム」、「コロニアルルーム」などと名づけられた15ある各ロッジは、部屋ごとに天井や壁の装飾にオリジナルの工夫が凝こらされている。細部の模様や飾り付けは各部屋で異なっているものの、基本的な構成要素や方角の配置などはメーソンの思想に基づき、どこの部屋も共通となっている。

各ロッジを上から見ると、上記の図のような作りになっている。図の右側が東にあたり、ロッジの最高責任者であるワーシップフル・マスター(尊敬すべき棟梁)が座る席となっている。

 

東を上座とするのは、太陽が東から昇るためだ。メーソンの教えは、迷える闇の中から「光」を求めることに重きを置いているので、日が昇る東がもっとも重視される方位となっている。

 

棟梁の席の上方にはメーソンの象徴「G」の文字が光る。このGはGOD(神)のGとも、GEOMETRY(幾何学)のGともいわれているロッジのナンバー2であるシニア・ウォーデン(主席監督官)が西に、ジュニア・ウォーデン(次席監督官)が南に座る。

 

棟梁の足下には、粗削りの石と四角く整形された石が1個づつ置かれている。メーソンは教会のゴシック建築を請け負った石工組合から始まったと考えられており、入会以前は粗削りの石状態であった自分たちが、メーソンの儀式や体験を通して整った石へと成長していくことを表している。

(ムー2018年3月号「秘密結社の世界」より抜粋)

 

文・写真=皆神龍太郎

 

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【ムーUFO最新事情】米国防総省ペンタゴンがUFO情報を公開!

2017年12月16日、米紙「ニューヨーク・タイムズ」など複数のメディアが、米国防総省(ペンタゴン)が、2007年〜2012年まで極秘UFO調査を行っていた事実を認めたと報じた。さらに、秘匿していた調査資料のひとつであるUFO映像も公開され、世界中を震撼させたのである。


戦闘機スーパーホーネットの赤外線センサーが捉えた映像。

 

その公開された映像は、2004年にカリフォルニア州サンディエゴ沖付近で撮影されたものだという。だが、詳しい日付は明らかになっていない。

 

2万5000フィート(約7600メートル)上空を時速650キロ(マッハ0.58)で飛行していた米海軍戦闘機F/A-18Fスーパーホーネットから、米空軍空母へ無線通信が入った。スーパーホーネットに搭載されているレイセオン社の前方監視赤外線センサー(ATFLIR)がドローンのような物体を感知したというのだ。

 

間もなくして、この物体がドローンである可能性が否定された。なぜなら、強い風逆らいながら高速で飛行していたからである。当時、上空では西から120ノットの風が吹いており、その強風の中をドローンが飛行するのはほぼ不可能なのだ。

 

また、別のパイロットからも謎の物体が艦隊のように飛行していることが報告されると、空母管制官は直ちにその謎の物体の追跡を指示した。左記は、空母管制官とパイロットの通信の一部である。

 

管「何が起きているんだ!?」

 

パ「そこに全艦隊がいるようだぞ。おい、AESAディスプレイを見てみろ !――AESA監視を開始――なんてことだ!!西からの風120ノット、奴らは全員風に反している !」

 

管「監視を続けろ !」

 

パ「何なんだ、これはいったい !」

 

管「監視を続けろ !  見失うな !」

 

パ「物体が回転している !」

 

パイロットは、他国が米国の領空を侵犯する「対領空侵犯措置(ASA)」のおそれがあると判断し、スーパーホーネット搭載の赤外線センサーを“White-out”から“Black-out”に切り替え、すぐさま追跡を開始した。この赤外線センサーは、熱量を感知し物体を画面に表示するのだが、“Black-out”に切り替えたことで、上下に小さな突起があるいびつな楕円形の物体であることが判別できるようになったのだ。

 

周囲には、物体を覆うオーラのような空気の層がはっきりと映っており、強い向かい風の中を約100度回転しながら、まるで水面を滑るかのように飛行している様子も捉えていた。

 

やがて物体は、空気抵抗や空力といった現代の物理学の原理を無視するかのように飛行し、時速650キロで飛行するスーパーホーネットでも追尾できないほどのスピードで消え去ってしまったのである。

 

スーパーホーネットのパイロットは、特殊な訓練を受けた有能な兵士である。だが、そのパイロットをしても、この未知の飛行物体は理解を超えた存在だったのだ。

 

前述したように、ペンタゴンは「先進航空宇宙脅威識別計画」の名のもとにUFO調査を進めていた。投入された予算は、なんと約2200万ドル(約24億8000万円)。主に調査を担当したのは、元軍事情報担当ルイス・エリゾンド氏だ。彼はCNNの番組に出演し、調査について語る。

 

「2012年にいったん終了しましたが、その後も調査は継続されています。私は昨年10月に退職しましたが、あとのことは後任に託しています。UFOの能力や意図を解明することは軍や国家のために必要なことなのです」

 

これまで、UFO情報をめぐってさまざまな陰謀論が渦巻いてきたが、今回の公開によって、ついにペンタゴンがUFOファイルを隠していた事実が明らかになった。

 

だが、なぜ“今”になって公開したのか、それには何か理由がありそうだ。今年もアメリカのUFO情報から目が離せない。

 

(ムー2018年3月号「最新UFOレポート」より抜粋)

 

文=並木伸一郎

 

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【週間ムー占い】2位は星たちが守ってくれる! 12位はコレを口グセにすれば大丈夫 – 3月12日~18日の運勢&開運ヒント

3月も中盤に突入。暖かさを感じることも増えてきましたが、花粉に苦しむ方も多いでしょう。そんな人は、スーパーミステリーマガジン「ムー」の占いで、気分をアップしてみては?

 

◆牡羊座 3/21~4/20生まれ

01ohituji

★ラッキー星座ランキング 2位

引き続き星たちに守られ、楽しく華やかな1週間を過ごせそう。陰ながらあなたを応援してくれる人もいて、頼もしいやら、ありがたいやら。気をつけることがあるとすれば、油断をしないことと、感謝を忘れないこと。増長するとお仕置きが待っているかもしれませんので、ご用心あれ。

【開運アクション】

家族や親友にちょっとしたプレゼントを。ことのほか喜んでもらえそうです。

 

◆牡牛座 4/21~5/21生まれ

02ousi

★ラッキー星座ランキング 9位

四方八方から小石が飛んでくるかのごとく、いろんな事件が起こりそう。ひとつひとつは小さいけれど、チリも積もれば山のようなお荷物に。気力が充実していれば腕まくりをして片付けられますが、そこまで元気じゃなければ、早々に白旗を掲げてSOSの合図を。助けてくれる人がいるはずです。

【開運アクション】

小規模でいいから自室の模様替えを。

 

◆双子座 5/22~6/21生まれ

03hutago

★ラッキー星座ランキング 7位

魅力的な人から少し危険な人まで、いろんな人たちとの交流に大忙しとなりそう。遊ぶ分には非常に楽しいのですが、仕事がらみとなると、忙しさに見合った結果は得られそうにありません。あまり熱くならないで、自分にできることを淡々とこなしていくとよさそうです。

【開運アクション】

長めのお散歩を楽しみましょう。運気のコリがほぐれます。

 

◆蟹座 6/22~7/22生まれ

04kani

★ラッキー星座ランキング 6位

星の配置からすると、ほどよくリッチな金運が訪れているのですが、そのわりに楽しく過ごせないという微妙な運気。いっそケチに徹して貯金に回せば、それなりの金額を達成できそう。パートナーがいる人は、何かと助けてもらえる暗示。甘えるには好機といえます。

【開運アクション】

スパイシーな食事をたまには味わって。バイタリティーが刺激されます。

 

◆獅子座 7/23~8/22生まれ

05sisi

★ラッキー星座ランキング 11位

アリとキリギリスではないけれど、仕事で手抜きをしていた人は、痛い目を見る可能性あり。浪費の星も到来して、泣きっ面に蜂!? しばらくは否応なしに節約するハメになるかもしれません。その一方で、レジャーや各種イベントなどのお誘いが急増。財布と相談して適切な判断を下してください。

【開運アクション】

古くなった文房具を1点、新調しましょう。頭の回転が速くなります。

 

◆乙女座 8/23~9/23生まれ

06otome

★ラッキー星座ランキング 8位

身近な人に幸せになってもらいたいし、そのために力を貸したいのだけれど、なぜか言葉にトゲが!? それさえ気をつければ、周囲の人は皆、あなたに気持ちよく感謝できるはず。一方、他人様のことにかまけて自分のケアがおろそかになりがち。心身をいたわる時間を確保しましょう。

【開運アクション】

時間をつくって庭園の散策をどうぞ。運気が晴れ晴れとします。

 

◆天秤座 9/24~10/23生まれ

07tenbin

★ラッキー星座ランキング 10位

いろんな人たちから公私にわたって厳しいチェックが入り、思わずヘコんでしまいそう。まあ、星のいたずらという側面もあるので、気にしないでやり過ごしましょう。信頼できる友人とランチやおしゃべりを楽しむなど、ストレス発散の機会を持つことも重要。

【開運アクション】

土や芝生の上で四股(しこ)を踏みましょう。頭が冴え、腹がすわります。

 

◆蠍座 10/24~11/22生まれ

08sasori

★ラッキー星座ランキング 3位

自己評価が高まるし、周囲の評価も上々という運気。しかし、そのわりには物事が進展せず、どこかブレーキがかかっているように感じるかもしれません。焦らず慌てず、一歩ずつ進んでいきましょう。恋愛や仕事の場面で気になる相手にも、気長にアプローチするほうが吉です。

【開運アクション】

スケール感のあるクラシック音楽を聴いてみて。勇壮な気分になれるはずです。

 

◆射手座 11/23~12/21生まれ

09ite

★ラッキー星座ランキング 5位

公的な場で意見を求められるなど、聴衆を前にして話す機会が訪れそう。臆せず堂々とふるまえる星回りなので、思い切って自説をお披露目しちゃいましょう。海外旅行によい運気でもあります。そんな余裕がない人は、せめて海外の映画や小説などを楽しんでみて。

【開運アクション】

エメラルド色の海の画像を待ち受けや壁紙に。ゆったりとした気分になれます。

 

◆山羊座 12/22~1/20生まれ

10yagi

★ラッキー星座ランキング 4位

お金をどう使えばいいか、これをすると損か得かなど、金銭感覚が試されそうな気配。いたずらに儲けを狙わず、手堅い路線で攻めていくのが正解。大きなお金を動かすのは少々危険。どうしてもというときには財テクに強い友人・知人に知恵を借りるのが賢明です。

【開運アクション】

自分の悪い癖に気づいているなら、今週だけでも直してみましょう。

 

◆水瓶座 1/21~2/19生まれ

11mizugame

★ラッキー星座ランキング 12位

ランキングは12位ですが、悪いことが起きるわけではなく、ひたすらあなたの内面が揺れているだけ。気にしなくてもいいことを気にしたり、見果てぬ夢に振り回されたりと、見えないところで余計なモヤモヤが多くなりがち。現実を直視して心を整理し、決断を下せば問題はありません。

【開運アクション】

「大丈夫、うまくいく!」を口癖にしましょう。

 

◆魚座 2/20~3/20生まれ

12uo

★ラッキー星座ランキング 1位

頭は回るし、気力も充実しているし、頼もしい味方がバックアップしてくれて万々歳と言いたいところですが、大胆になりすぎて非現実的な決断を下しそうな点が、心配といえば心配。2日に1度くらいはクールになって、自分にできること・できないことを冷静に見直してみると吉です。

【開運アクション】

フローラル系の香りを取り入れましょう。気持ちに華やかさと優雅さが加わります。

 

占い・文=山河ゆい

 

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【ムーUFO撮影報告】オリオン座の方角に頻出する巨大葉巻形UFOの謎

太陽系外から飛来した巨大な葉巻形物体「オウムアムア」が、恒星間宇宙船ではないか、と注目されていた2017年末、同時期に別の巨大な葉巻形UFOが宇宙空間で目撃され、撮影されていた。

2017年12月11日、アマチュア天文家が偶然、撮影した巨大葉巻形UFO。

 

2017年12月11日、アメリカ、ノースカロライナ州在住のアマチュア天文家が、8インチの望遠鏡でM42オリオン大星雲の方向を観測し、5フレーム30.2秒のインターバルで撮影していたところ、偶然、葉巻形UFOの姿を捉えていたのだ。

 

公開された画像には、宇宙空間に出現しているシリンダー状の物体が写しだされている。推定される大きさは100キロを超えるサイズにもなり、物体を拡大すると、機体に縞模様らしきものが認められる。これは自然の天体などではなく、高度なテクノロジーで創造された葉巻形UFOを彷彿とさせずにはおかない代物といっていいだろう。

 

実はこのアマチュア天文家は、これ以前の11月29日にもオリオン大星雲周辺を飛行する葉巻形UFOを撮影しており、今回と同様のインターバルで撮影していたところ3番目のフレームにだけUFOが写っていた。撮影時間わずか約6秒、その間に姿を消しており、このUFOが超高速で空間を移動していた可能性が非常に高いという。

2017年11月29日にオリオン大星雲に出現した巨大葉巻形UFO。

 

それだけではない。驚くべきことに、2016年12月にも、オリオン座の方角に同様のものと見られる葉巻形UFOが出現しているのだ。

 

ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された有名なオリオン大星雲の画像(2006年に公開されたモザイク合成画像)で、その一部を拡大すると、なんとそこに超巨大な葉巻形UFOが写り込んでいることが、YouTubeチャンネルの「UFOovni2012」によって暴露された。機体中央部が発光しているようにも見える。これもやはりUFOとみて間違いない。

これら一連の情報を自身のブログに公開した台湾在住の宇宙現象研究家スコット・ワリングは、「このUFOは地球人類の常識を超越した超巨大なUFOであり、宇宙空間を自在に移動可能な超巨大宇宙要塞ではないか。UFO艦隊の母艦であり、近い将来、地球に飛来するかもしれない。その目的が侵略でなければよいが……」と懸念を表明している。

 

冬の季節に代表的な星座であるオリオン座の方角で、超巨大葉巻形UFOの出現が相次いでいる――。

 

巨大母艦UFOの編隊が地球へ何をもたらそうというのか? 今後も慎重に観測結果を見据えていかねばならない。

 

(ムー2018年3月号「オリオン座に巨大葉巻形UFOが出現!!」より抜粋)

 

文=並木伸一郎

 

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【ムー古代ゾンビの謎】マヤ文明はゾンビによって滅ぼされた!?古代から息づくゾンビ禍の恐怖

「ゾンビ・アポカリプス」という言葉をご存じだろうか?

映画なら『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』、テレビドラマなら『ウォーキング・デッド』といった作品で描かれたテーマで、地球を覆おおいつくすほどのゾンビによって現代文明が滅ぼされてしまうというシナリオだ。

 

こういう話は、映画やテレビ番組の中だけのはずだった。しかし今は、軍事や医療、科学といった各分野の専門家を巻きこみながら急速に高まりつつ、ひとつの認識を端的に示すキーワードになっている。

 

つまり、ゾンビは実在するというのである。

 

実際、有史以前から人間は、死せる者の復活と復ふく讐しゅうを恐れていた。石器時代のシリア、ルネッサンス期のイタリア、ギリシア文明の遺跡からも、ゾンビ・アポカリプスを示し唆さするさまざまな遺物が見つかっている。

 

中でも特筆すべきは、マヤ文明だろう。

 

西暦250年から900年ころに最盛期を迎えたマヤ文明は、世界史上稀まれに見る人口密集型文明で、社会的動力に満ちていた。現在のメキシコからホンジュラス、グアテマラ全土に都市が点在し、ホンジュラス西部の都市コパンだけでも、約43平方キロの敷地に6000棟以上の建造物がひしめきあっていた。

 

しかしこのメソアメリカ最大規模の文明は、突如として人口激減に見舞われる。そのペースは急激で、結果的にマヤそのものが姿を消すことになってしまった。このマヤ文明崩壊の謎は、考古学最大のミステリーのひとつとされている。

人肉を食するアステカの壁画。

 

大規模な人口減少も大きな謎だが、不思議なことはもうひとつある。マヤの都市から発掘される遺骸や遺骨に、共通する奇妙な特徴が見られるのだ。

 

それは、数多く残された咬かみ傷と思われる痕跡である。あるいは関節部分に、無理やり引きちぎられたような痕跡も目立つ。こうした特徴のある遺骸が、あちこちの遺跡から掘りだされるのだ。しかも、墓所ではないところに多くの人骨が集められ、埋められていることが多い。

 

一般的には、マヤ文明崩壊の原因は大干ばつだったといわれている。しかし、本当にそれだけなのだろうか。マヤほどの文明が、死者をその場でまとめて埋葬したとは考えにくい。おそらく、そうせざるを得ない「理由」があったはずなのだ。

 

また、大規模な村がまるごとひとつ、数日で全滅してしまった証拠も見つかっている。干ばつで食糧の備蓄が徐々に減っていったのではない。しかもそこには、「共喰い」を連想させる凄せい惨さんな場面の証拠や、子供が親を食べたことを思わせる痕跡さえ見つけられるのだ。

 

恐怖のゾンビ病が村中に蔓延?

オルターナティブ・アーケオロジーという研究分野がある。主流派科学の枠組みから離れたところで大胆な仮説を展開していく「代替考古学論」だ。この論でよくいわれるのが、マヤ文明崩壊の理由は「ゾンビ病」の蔓まん延だったという仮説である。

 

ゾンビ病――正確にいえば、ゾンビ・ウイルスということになるだろうか――の蔓延。主流派科学の中ではなかなか出にくい発想であることは間違いない。

 

こうした可能性に特化して、マヤ文明崩壊の謎に迫ろうとする「ゾンビ・リサーチ・ソサイエティ(ZRS)」というグループがある。

 

その中核メンバーであるユージーン・フレデリックは、次のように語っている。

 

「マヤ文明に関しては、ゴーストタウン化した都市がそのまま遺跡になったことを思わせるものが多い。しかもこうした都市は、ごく短期間のうちに、急激に滅びたと考えられる」

 

フレデリックはまた、死体をその場に埋めざるを得なかった理由についても語っている。ウイルスに感染した人たちが、それ以上の悪影響を与えないようにするためだというのだ。

 

ZRSによれば、ゾンビ・ウイルスは狂犬病に似た症状をもたらし、感染者が他の人たちを咬むことで拡散していく。こうしたウイルスの拡散過程は、まさに「共喰い」と表現できるかもしれない。

 

しかし、マヤ人たちも惨状をただ見ているだけではなかった。感染者を殺害し、その場で埋めた。生き返っても動きが取れないようにするため、手足の関節を意図的に壊してからだ。

 

考古学の分野からの裏づけも

ゾンビ・ウイルスは、人口が密集する都市が多かったマヤ文明であっという間に蔓延し、文明に終焉をもたらした――確かに斬新な仮説だ。

 

だが、ゾンビ・ウイルス説につながる可能性を研究をしている人は他にもいる。アメリカのアトランタにあるエモリー大学考古学部のリブ・ニルソン・スタッツ博士の専門は、埋葬考古学という耳慣れない分野だ。

 

スタッツ博士は「ニュー・サイエンティスト」誌2012年8月号に掲載された、石器時代の変わった風習に関する特集記事に注目している。記事を書いたのは、バルセロナに本拠を置くスペイン国立調査委員会所属の考古学者、ファン・ホセ・イバニェス博士だ。

 

博士はシリアの石器時代の遺跡で発掘調査を行い、奇妙な状態の遺骸を大量に発見した。頭蓋骨が完全に粉砕され、胴体と切り離された遺骸である。しかも、埋葬後一定の時間が経過してから頭蓋骨を砕き、首と胴体を切り離した痕跡が認められる。

 

そこでスタッツ博士は、次のような解釈を提示した。

 

「生ける者の世界に対する脅威は、生ける者たち自身が排除しなければならない。そのための手段として選ばれたのが、だれの目にも明らかな、一番わかりやすいアイデンティティーである顔を奪うことだったのだろう。

 

頭を切り落とすことで、生者の世界と死者の世界の境界線を明確に示したのだ。頭を頭蓋骨ごと潰つぶし、境界線を越えられないようにした例もある」

フランスの洞窟壁画。

 

古代の墓地では、首が切り離されただけでなく、胴体部分が大きな岩で押さえつけられた状態で埋葬されている遺骸が発見されることも珍しくない。口の中に岩が入れられた頭蓋骨が見つかることもある。こうした儀式的行動の意味は何だったのか。

 

「ヒストリック・ミステリーズ・ドット・コム」というウェブサイトを運営管理するキンバリー・リンは、次のように語る。

 

「墓から甦る死者という概念は、何千年も前から存在しつづけている。世界中の文明にアンデッドに関する迷信や伝説が残っており、そういう概念が今日でも受け容れられていることには何の疑いもない」

 

『ザ・ゾンビ・サバイバル・ガイド』(2003年)、および『ザ・ゾンビ・サバイバル・ガイド:レコーデッド・アタックス』(2009年)の著者マックス・ブルックスは、考古学関連の専門誌のインタビューに対し、次のように語っている。

 

「ゾンビが実在した証拠を求める考古学者が捜すべきものは、頭をはねられた死体、あるいは脳みそが取り除かれた形跡がある頭蓋骨である。リビング・デッドを止めるには、このふたつしかないからだ」

 

この仮説の信憑性を高める物証はあるのか?

 

前述のスタッツ博士は次のようにいう。

 

「考古学的記録、特に新石器時代の中東地域に関するものには、亡くなった人を埋め、組織が腐敗した後に掘り返し、頭蓋骨だけ外したという事実が記されている。漆喰いで塗り固め、その上に新しい顔が描かれることもあった。ゾンビ=リビング・デッドという概念は、未知ではあるが確実に――ある意味経験則的に――存在がわかっているものに対する恐れを表すものではなかっただろうか」

月刊ムー 2018年3月号

 

(ムー2018年3月号 特別企画「マヤ文明はゾンビで滅亡した!?」より抜粋)

 

文=シャニアル・エマニュエル、宇佐和通

 

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