静粛かつ重厚…メルセデス・ベンツ「EQE SUV」は「ピュアEV」を感じさせない完成度!

今回は、アッパーミドル級に属する本格派のピュアEV、メルセデス・ベンツEQE SUVを紹介する。

※こちらは「GetNavi」 2023年12月号に掲載された記事を再編集したものです

 

EQシリーズSUVではこれが完成型?

メルセデス・ベンツ
EQE SUV

SPEC【ローンチエディション】●全長×全幅×全高:4880×2030×1670mm●車両重量:2630kg●パワーユニット:電気モーター×2●バッテリー総電力量:89kWh●最高出力:292PS●最大トルク:78.0㎏-m●一充電最大航続距離(WLTCモード):528km

 

高い完成度はもはやEVであることすら意識させない

EQE SUVはピュアEVのラインナップ拡大に積極的なメルセデス・ベンツの最新作。名前の通り、サイズ的にはアッパーミドル級に分類されるSUVボディの全長は4.9m弱。全幅は約2mに達する堂々たるものながら、実車の佇まいは意外にも控えめ。外観のイメージもEQAの兄貴ぶんという趣で、ピュアEVとしての自己主張はさほど強くない。

 

室内についても、基本的な仕立ては最新メルセデスの流れを汲むもの。上質であっても、特に「電気」の存在を意識させる作りではない。当然居心地はこのクラスのSUVとして申し分ないもので、前後席の空間、荷室の広さは十二分。後席に座ると、多少シートの座面とフロアの距離が近いと感じるものの、それも言われなければ気付かないレベルにすぎない。

 

前後に搭載する電気モーターの総出力は292PS、最大トルクは78.0kg-mに達するが、車重が2.6t超えとあって動力性能は必要にして十分という水準。極めて静粛、かつ重厚な乗り心地は上質なピュアEVならではの魅力で、快適性はミドル級のメルセデスに相応しい出来栄え。これに500kmを超える航続距離まで考慮に入れれば、その完成度はもはや内燃機関のメルセデスからの代替えとしても立派に通用するレベルと言って間違いない。

 

室内空間はサイズ相応の広さ

高級感あふれるレザー仕立てのシートは、前後ともにサイズもたっぷりで座り心地は良好。内燃機関のSUV比だとフロアは若干高め。

 

SUVらしい使い勝手を確保

荷室容量は通常時でも520lを確保。最大では1675lに達するなど、使い勝手はエンジンタイプのSUVと比較しても遜色はない。

 

大柄なボディでも実用性はハイレベル

大柄なボディながら、4輪操舵を装備することで取り回し性能はコンパクトカー級。メルセデス・ベンツ版のEQE SUVは現状モノグレードだが(1369万7000円)、高性能なメルセデスAMG版も用意される(1707万円)。

 

室内は最新のメルセデス流

中央の大型ディスプレイを中心としたインターフェイスは、最新メルセデスの流儀を踏襲。ピュアEVとはいえ、SUVらしくオフロードを想定した走行モードも用意される。

 

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メルセデス最上級オープンモデル「SL」に乗って、お金持ちの心情について考えてみた【クルマの神は細部に宿る】

ベテラン自動車ライターの永福ランプとフリーエディターの安ドが、深いような浅いようなクルマ談義をするクルマ連載。今回はメルセデスの最上級オープンモデルであるSLに乗って、お金持ちの心情について考えてみた!

※こちらは「GetNavi」 2023年12月号に掲載された記事を再編集したものです

 

【PROFILE】

永福ランプ(清水草一)
日本中の貧乏フェラーリオーナーから絶大な人気を誇る大乗フェラーリ教の開祖。様々な自動車専門誌や一般誌、ウェブなどで、クルマを一刀両断しまくっている。初老となり運転支援装置の必然性を実感、クルマを評論する際に重要視するように。

安ド
元ゲットナビ編集部員で、現在ではフリーエディター。妻子を抱えても愛車はMTにこだわる。

 

【今月のGODカー】

メルセデスAMG/SL

SPEC【SL43】●全長×全幅×全高:4700×1915×1370mm●車両重量:1780kg●パワーユニット:1991cc直列4気筒+ターボ●最高出力:381PS(280kW)/6750rpm●最大トルク:480Nm/3250〜5000rpm●WLTCモード燃費:10.8km/l

1700万〜2980万円

 

量産車史上初の電動ターボは未完成!?

安ド「殿! 今回はメルセデスSLです!」

永福「うむ。正確にはメルセデスAMGのSLだ」

安ド「今回からもれなくAMGが付いたんですか?」

永福「そうだ。もれなくAMGだ」

安ド「でも、あえて2.0l 4気筒ターボのSL43に試乗したんですね」

永福「うむ。量産車史上初の電動ターボを体感したくてな。電気モーターでタービンを回し、2.0l ながら381馬力という大パワーを発揮する」

安ド「僕は、なんだかレスポンスが良くないように感じましたが……」

永福「私もだ」

安ド「エッ、殿もですか!」

永福「アクセルを踏み込むと、ほんの一瞬出足が遅れる感覚がある。それを除けば十分以上にパワフルだが、まだ電動ターボ技術は未完成のようだ」

安ド「AMGが未完成の技術を市販するんですか!」

永福「AMGだろうとBMWだろうと、未完成なものは未完成だ」

安ド「さすが殿! ただ僕世代にとっては、SLといえば電動ハードトップでしたので、このソフトトップは新鮮でした」

永福「うむ。約20年ぶりの原点回帰だ。メタルトップのバリオルーフはもはや貧乏くさい、ということだろう」

安ド「エエッ! 貧乏くさい!?」

永福「メタルトップなら雨や盗難に強く普段使いしやすいが、お金持ちはそもそもクルマを何台も持っているのだから、スポーツカーに実用性は必要ない。それが世の流れだ」

安ド「なるほど!!」

永福「そのわりに、燃費に配慮して4気筒エンジンを用意したのは矛盾だが、環境も無視できないということだな」

安ド「板挟みですね!」

永福「そもそもSLというクルマは、ラグジュアリーなスポーツカーの代名詞だった。走り命、快適性は二の次のフェラーリやポルシェの対極として、大きな存在感を放っていた」

安ド「確かに!」

永福「しかし現在は、フェラーリもポルシェも超ラグジュアリーで快適になってしまったので、SLの立場がなくなった」

安ド「言われてみれば!」

永福「それで、どうしたらいいかわからなくなってしまったのだ」

安ド「なんと!」

永福「このSL43は1700万円だが、V8ターボで585馬力のSL63は最高約3000万円だ」

安ド「エエ〜〜〜〜ッ!」

永福「ものすごい開きがある。お金持ちも、どっちを買えば良いのか迷うだろう」

安ド「迷いますかね?」

永福「結局、スポーツカーはフェラーリかポルシェ、メルセデスAMGの速いヤツなら、GT4ドアクーペを選ぶのではないか」

安ド「お金持ちのことはサッパリわかりません!」

 

【GOD PARTS 神】ディスプレイ

細かな調整までほとんどココで完結

中央のディスプレイはとにかくデカく、設定や操作をほぼこの画面上で行うため、インパネの物理的なスイッチは少なくなっています。屋根の開閉、車内照明、シートの包まれ具合までここで操作します。なお、オープンカーらしく角度も微調整できるようになっています。

 

【GOD PARTS 1】パナメリカーナグリル

レジェンドモデルから受け継いだ縦格子形状

この縦方向にルーバーの入ったグリルは、「パナメリカーナグリル」と呼ばれています。かつてレースで活躍した名車「300SL」のグリルデザインがモチーフだそうですが、現在はハイパフォーマンス車であるAMGの象徴となっています。

 

【GOD PARTS 2】AMG

 

AMGモデルのみの潔さ

かつてジジイたちが「アーマーゲー」と呼んだメルセデスのサブブランドで、ハイパフォーマンスモデルを開発しています。ベンツ各車にAMGグレードは設定されていますが、新型SLはAMGのみの潔いスポーツカーです。

 

【GOD PARTS 3】ステアリング

クラシックでスポーティ

ツインスポークタイプのステアリングが採用されています。どこかクラシックなイメージもあるこのデザインですが、オリジナリティがあって素敵です。奥のメーターも中央部にひさしがない珍しい形状をしています。

 

【GOD PARTS 4】リアスポイラー

 

スピードが上がるとせり上がってくる

ラグジュアリーなスポーツモデルらしく、リアウイングは格納式です。ステアリング内のスイッチで自由に出すこともできますが、走行中は80km/hになると自動でせり上がってくるそうです。運転中に自分で見るのは難しいと思いますが、一度見てみたいです。

 

【GOD PARTS 5】ソフトトップ

 

流麗に畳まれるクラシックな幌

電動式であることは先代から引き継ぎましたが、その素材は幌製へと原点回帰しました。2+2シートなのでちょっと前後に長いのですが、幌がシート後方スペースに畳まれていく開閉動作は、メルセデスらしい精密な動きで、実に美しいです。

 

【GOD PARTS 6】アンビエントライト

雰囲気のある車内を演出

すっかりメルセデスの定番装備となった車内の間接照明です。最も小さなモデルであるAクラスにも当然のように搭載され、車内を好きなカラーで彩ることができます。単色や複数色、さらに時間で色を変化させることもできます。

 

【GOD PARTS 7】トランク

 

屋根を開けても問題なし

ソフトトップはトランク内上部に収納されますが、パーテーションで区切られているため、トランク内に荷物が入っていても干渉しません。容量はあまり大きいとは言えませんが、後席にも荷物を置けば問題ないでしょう。

 

【GOD PARTS 8】エンジン

どちらを選ぶかは貴方の財布次第

このSLは2グレード構成で、「SL63」は4.0lV8ツインターボエンジン、今回試乗させてもらった「SL43」は2.0l電動ターボエンジンが搭載されています。気筒数が2倍も違うわけですが、価格も約1.7倍になります。お財布と相談ですね。

 

【GOD PARTS 9】2+2シート

広すぎる空間の空気を循環!

リアシートの天井にはサーキュレーターが付いていて、後席まわりの広い空間にエアコンの冷気や暖気を循環させてくれます。空気清浄のプラズマクラスター付きで、「プレミアム」系のグレードに標準装備されています。

 

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トップモデルの出来映えはまさにAMG!実用性もアップしたメルセデスAMG 「SL」

今回は新たにメルセデスAMGブランドの専用車となった伝統のSLを紹介。その出来映えはまさに鉄壁と呼べるものだった。

※こちらは「GetNavi」 2023年11月号に掲載された記事を再編集したものです

 

トップモデルの出来映えはまさにAMG!

メルセデスAMG
SL

SPEC【SL63 4マチック+】●全長×全幅×全高:4705×1915×1365㎜●車両重量:1940㎏●パワーユニット:3982㏄V型8気筒DOHC+ツインターボ●最高出力:585PS/5500〜6500rpm●最大トルク:81.6㎏-m/2500〜5000rpm●WLTCモード燃費:非公表

 

現行AMGでは文字通り最高峰

63のパワートレインは、4lV8ツインターボ+9速ATにSL史上初となる4WDを組み合わせる。なお、ベーシックな43は2lターボ+9速ATで駆動方式は2WD。

 

よりスポーツカーらしく!

先代比ではボディがコンパクト化。外観はスポーツカーらしい引き締まった佇まいになった。また、ルーフはメタル製リトラクタブルハードトップからソフトトップに回帰した。

 

ラグジュアリーにして実用的

インテリアは最新のメルセデスに準じた仕立てながら、ラグジュアリーな風情も満点。乗る人の身長が150㎝までに制限されるが、2人ぶんの後席も用意され乗車定員は4名に。

 

乗車定員が4名になり地味ながら実用性もアップ

SLは、その源流を辿ると1950年代の純レーシングカーに行き着く伝統あるモデル。しかし今回の新型ではメルセデス・ベンツブランドから離れ、メルセデスAMGの専用車となった。先代と比較すると、ボディはコンパクトに引き締まる一方、搭載するハードウエアはAMGを名乗るに相応しい高性能ぶり。また、オープンカーの見せ場であるルーフがリトラクタブルハードトップからソフトトップに回帰したことも目を引くが、後席が用意され乗車定員が4名となったこともトピックのひとつに挙げられるだろう。

 

今回は導入が遅れていた旗艦モデルの63に改めて試乗したのだが、SL史上初となる4WD +4lV8ツインターボの動力性能は圧巻の域。日常域では扱いやすい一方、積極的に操れば盤石の安定感を維持しつつ血の気が引くような速さを披露する。操る楽しさ、という意味ではベーシックな43も魅力的だが「AMGならやはりコレ」と思わせる出来映えだった。

 

 

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ベストセラーの後継に相応しい完成度! 2代目メルセデス・ベンツ「GLC」をチェック

今回はメルセデス・ベンツの世界的ヒットとなったプレミアムSUV「GLC」の2代目を紹介。

※こちらは「GetNavi」 2023年9月号に掲載された記事を再編集したものです

 

ベストセラーの後継に相応しい完成度!

メルセデス・ベンツ
GLC

SPEC●全長×全幅×全高:4720×1890×1640mm●車両重量:1930㎏●パワーユニット:1992cc直列4気筒DOHCディーゼル+ターボ●最高出力:197PS/3600rpm●最大トルク:44.9㎏-m/1800〜2800rpm●WLTCモード燃費:18.1km/l

 

その走りは進化と同時に深化を実感させる出来栄え

世界的には、メルセデス・ベンツのSUVでもトップセラーを誇ったGLCが2代目へと進化。いまのところ、日本向けの選択肢はマイルドハイブリッドを組み合わせる2lディーゼルターボ仕様のみだが、その走りはすでに盤石といえる完成度だ。先代と比較して特に印象的なのは、動き出しからの滑らかさと静かさ。この点は先代も秀逸だったが、新型はより着実な進化を実感させる仕上がり。2t近い車重に対する動力性能も申し分ない。日常域では力強く、積極的に操る場面ではディーゼルであることを意識させない吹け上がりを披露する。

 

それを受け止めるシャーシも、いかにもメルセデスのSUVらしい。ステアリングの操舵感、足回りのストローク感は上質そのもので快適性の高さはトップレベル。素直な操縦性も相変わらずで、新型ではそこに正確かつ軽快なレスポンスという「深化」が加わる。また、新たに後輪操舵が追加されたことで、日常域での取り回し性能も向上。街中でも1.9m近い全幅を意識させない。

 

その見た目はヒットした先代の後継ということで、イメージを引き継いだ部分が多い新型。しかし、中身は同クラスのライバルをさらに引き離す出来栄えであることは間違いない。

 

街中での扱いやすさに大きく貢献

新型に採用された後輪操舵は、このように低速域だと後輪が大きく逆相に動く。その効果は絶大で最小回転半径はコンパクトカー並みを誇る。

 

現状パワートレインは一択

日本仕様のエンジンは、ISGと名付けられたマイルドハイブリッドを組み合わせる2ℓディーゼルターボのみ。先代より走りの質感が向上した。

 

座り心地、スペースともに上々

先代比で特別広くなったわけではないが、車内空間は十分な広さ。後席は若干硬めだが前席の座り心地は適度にソフトでサイズもたっぷり。

 

ヘビーユーザーのニーズにも対応

荷室容量は通常時で620l、後席を格納すれば1680lに達する。ミドル級としては余裕の広さで、SUVを使い倒したいというニーズにも対応できる。

 

様変わりの度合いは外観以上の室内

画像化されたメーターは「オフロードコックピット」と名付けられたグラフィックも選択できる。インテリアはメルセデスの最新モードに準じた作り。

 

ボディは先代より若干ながら大型化

全長とホイールベースが伸びる一方、全幅は先代と変わらない新型。本国ではすでにクーペ版も登場しているが、いまのところ日本仕様はSUVボディのみのモノグレード。価格は820万円。

 

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専門家が厳選! スポーティな走りを楽しめるステーションワゴン6選

セダンの利便性はそのままに、荷室スペースを拡大した2ボックスモデルがステーションワゴン。その魅力は使い勝手の良さがおもにクローズアップされがちだが、美しいデザイン、そして低い重心がもたらすスポーティな走りこそ真骨頂。今回は、自動車ライター・海野大介さんに、低重心のスタイルが生む安定した走りが魅力な6台のステーションワゴンを選んでもらった。

※こちらは「GetNavi」 2023年6月号に掲載された記事を再編集したものです

 

【私が選びました】

自動車ライター・海野大介さん

ウェブを中心に活動する自動車ライター。国内A級ライセンスと1級小型船舶という、趣味性の高い資格を保持。

 

水平対向エンジンを搭載するスポーティワゴン

SUBARU
レヴォーグ
310万2000円〜414万7000円

レガシィツーリングワゴンに代わるステーションワゴンとして2014年にデビュー。現行モデルは2020年にデビューした2代目になる。低重心を生み出すSUBARU伝統の水平対向エンジンを搭載し、スポーティな走りが魅力だ。

SPEC【GT-H EX】●全長×全幅×全高:4755×1795×1500mm●車両重量:1570kg●パワーユニット:1795cc水平対向4気筒DOHC直噴ターボ●最高出力:177PS/5200〜5600rpm●最大トルク:30.6kg-m/1600〜3600rpm●WLTCモード燃費:13.6km/l

 

↑運転支援システム「アイサイト」は全モデルに標準装備。グレードによってはより進化した「アイサイトX」を装備するモデルもある

 

↑荷室床下に290㎜の深さを持つ大型のサブトランクを装備。底面からルーフまでは最大1105㎜の高さがあり、大きな荷物も積載可能だ

 

↑主力エンジンは177PS/300Nmを発揮する1.8l直噴ターボ。低回転域から最大トルクを発揮するので扱いやすいのが特徴だ

 

【ココがスポーティな意匠】低重心のエンジンとAWDの安定した走り

なんといっても低重心を生み出す水平対向エンジンとSUBARU独自のシンメトリカルAWD。コーナー進入時もしっかりと路面を捉え続け、立ち上がりの良さも抜群だ。

 

マイルドハイブリッドが高い環境性能を実現

メルセデス・ベンツ
Cクラス ステーションワゴン
622万円〜1202万円

無駄を削ぎ落としたスポーティなデザインが魅力のモデル。現行モデルでは全グレードでマイルドハイブリッドを採用する。モーターによる高効率なエネルギー回生やブースト機能が、高度な環境性能と気持ち良い走りを実現。

SPEC【C 200 Stationwagon AVANTGARDE】●全長×全幅×全高:4755×1820×1455㎜●車両重量:1700kg●パワーユニット:1494cc直列4気筒DOHC●最高出力:204PS/5800〜6100rpm●最大トルク:30.6kg-m/1800〜4000rpm●WLTCモード燃費:14.2km/l

 

↑エンジンは1.5l直4ターボと2l直4ディーゼルターボの2つ。いずれも9速ATが組み合わされ、スムーズな加速を実現している

 

↑ディスプレイを多用したインパネ。正面は12.3インチ、コクピット中央のものは11.9インチだ。後者はドライバー側に傾けて設置される

 

【ココがスポーティな意匠】スポーツカー並みの旋回性能が楽しめる

メルセデスの特徴でもあるボディ剛性の高さは、足回りの安定感をより感じさせる。それはハンドリングの良さにもつながり、ロールの抑えられたコーナリングを楽しむことが可能だ。

 

伸びやかなルーフラインがスポーティさを強調

トヨタ
カローラ ツーリング
207万円〜304万8000円

いまや数少ないトヨタブランドのステーションワゴン。伸びやかなルーフラインがスポーティさを演出している。2021年にマイナーチェンジ。ガソリンエンジンとハイブリッドがあり、ハイブリッドのみE-Fourの4WDが設定される。

SPEC【W×B(ハイブリッド・2WD)】●全長×全幅×全高:4495×1745×1460mm●車両重量:1390kg●パワーユニット:1797cc直列4気筒DOHC+モーター●最高出力:98[95]PS/5200rpm●最大トルク:14.5[18.9]kg-m/3600rpm●WLTCモード燃費:27.3km/l

※[ ]内はモーターの数値

 

↑すべての電動モジュールを刷新したハイブリッドシステム。モーター出力は従来比+16%を実現した。パワーと燃費の高バランスが特徴だ

 

↑後席はワンタッチで格納可能な60:40の分割可倒式を採用。G以上のグレードにはセンターコンソール背面にUSB端子が備わる

 

【ココがスポーティな意匠】アクセル操作に忠実なパワー出力が魅力

アクセルやステアリング操作に対する反応が素直で扱いやすく、低重心パッケージのシャーシ特性と相まって気持ちの良いコーナリングが楽しめる。意外に低いドラポジも魅力。

 

クリーンディーゼルの追加で魅力が増したワゴン

アウディ
A4 アバント
508万円〜693万円

アウディを代表する人気車種、A4のワゴン版がアバントだ。A4としては5代目になり、2015年にデビュー。2020年には大幅なマイナーチェンジを受けた。ディーゼルエンジン搭載車もラインナップに追加され、魅力がいっそう高まった。

SPEC【35 TDI advanced】●全長×全幅×全高:4760×1845×1435mm●車両重量:1610kg●パワーユニット:1968cc直列4気筒DOHCターボ●最高出力:163PS/3250〜4200rpm●最大トルク:38.7kg-m/1500〜2750rpm●WLTCモード燃費:17.1km/l

 

↑デザインは同じだが、アバントの後席はセダンよりも座面から天井までの高さがある。35TFSI以外は3ゾーンのエアコンを標準装備する

 

↑ラゲッジルームは後席を使用した状況で495ℓの容量を確保。40:20:40の可倒式後席を倒せば1495ℓの大容量荷室が出現する

 

【ココがスポーティな意匠】実用域でも楽しめるエンジンとハンドリング

ディーゼル特有の厚いトルクは低回転域での加速に優れ、クルマはステアリング操作に対し正確に反応する。正確だが穏やかなレスポンスなのでリラックスして運転できる。

 

独自の車両制御技術で卓越した操縦性を誇る

マツダ
MAZDA 6 ワゴン
296万2300円〜385万8800円

2019年のマイナーチェンジ時にアテンザから世界共通名のMAZDA 6に名称変更。現行モデルは2012年にデビューした。マツダ独自の車両制御技術により、ステーションワゴンながらスポーツカー並みのハンドリングが魅力だ。

SPEC【XD Sport Appearance】●全長×全幅×全高:4805×1840×1450mm●車両重量:1630kg●パワーユニット:2188cc直列4気筒DOHCディーゼルターボ●最高出力:200PS/4000rpm●最大トルク:45.9㎏-m/2000rpm●WLTCモード燃費:17.8km/l

 

↑ソフトパッドを多用し高いインテリアの質感も定評があるマツダ6。8インチのセンターディスプレイはスマホとの連携も可能だ

 

↑豊かなトルクで力強い走りを実現するディーゼルエンジン。それまでの回らないディーゼルの概念を変えたパワーユニットでもある

 

【ココがスポーティな意匠】ドライバーの意図に忠実で安定した挙動が堪能できる

ホイールベースが短くても安定した直進性を持ち、ドライバーの意図に忠実でリニアなステアリングフィールを誇る。安定した挙動はロードスターに通じる爽快感が感じられる。

 

PHEVが追加されたバカンスの国のワゴン

プジョー
308SW
362万1000円〜576万6000円

コンパクトモデルの308に設定されるワゴンがSW。現行モデルは2022年に発表され308としては3代目になるモデルだ。パワー・オブ・チョイスのコンセプトに基づいてガソリン、ディーゼル、PHEVと合計3つのパワートレインを設定する。

SPEC【GT・ハイブリッド】●全長×全幅×全高:4655×1850×1485mm●車両重量:1720kg●パワーユニット:1598cc直列4気筒DOHCターボ+モーター●最高出力:180[110]PS/6000rpm●最大トルク:25.4[32.6]kg-m/1750rpm●WLTCモード燃費:17.5km/l

●[ ]内はモーターの数値

 

↑インパネはステアリングの上下がフラットで包まれ感のあるi-Cockpitを採用。308のものはディスプレイを多用した最新進化版だ

 

↑シートの良さに定評ある308。現行モデルで採用されたシートはAGR(ドイツ脊椎健康推進協会)に認められた人間工学に基づくもの

 

【ココがスポーティな意匠】帰ってきた「ネコ足」は剛性感たっぷりで快適

一時はドイツ車的な固い足回りのセッティングだったが、柔らかく深くロールし、粘りのある走りが特徴の「ネコ足」が復活。高い剛性感が特徴だが、都市部でも快適に走行可能だ。

メルセデスのEVにようやく主役が登場! 最高級EVのベンツ「EQS」に試乗した感想は。

長年、数多くの高級車を試乗レポートしてきた清水草一が、「これは謎の円盤だ!」と言うクルマ。それは、近年モデルラインナップにEV(電気自動車)を増やし続けてきた、メルセデス・ベンツの最新EV「EQS」だ。メルセデス・ベンツでは、車名のアルファベットで車格が表されており、「S」はフラッグシップモデルであることを示す。世界的ラグジュアリーメーカーによる、最高級EVの仕上がりとは?

 

■今回紹介するクルマ

メルセデス・ベンツ/EQS

※試乗グレード:EQS450+

価格:1578万円~2372万円(税込)

 

最高級EVの仕上がりは、例えるなら「謎の円盤」?

これまで試乗したメルセデスのEVは、どれもこれも、いまひとつな印象だった。ボディ骨格はガソリンエンジンモデルの流用だったし、航続距離も意外と短くて、実質300kmくらいしか走れない。ベンツの威光で効率がよくなるわけではないので、航続距離はバッテリー容量にほぼ比例する。贅沢なベンツだからこそ、贅沢装備が電気を食っているのか? などと想像していた。

 

ついでに書くと、ガソリン/ディーゼルエンジン搭載の新型Sクラスの印象もイマイチだった。これまでのSクラスのような、圧倒的な何かがなく、「先代のほうが凄かったなぁ」と感じさせた。メルセデスはすでに電動化に舵を切っている。だから内燃エンジン専用車であるSクラスの開発に手を抜いたのだろう。が、しかし肝心のEVモデルもいまひとつ揃い。「これで大丈夫なのかメルセデス!」みたいなことを密かに思っていた。

 

そんな状況で、ようやく主役が登場した。メルセデスの新しいフラッグシップ、EQSである。このクルマこそが、新しいSクラスなのだろう。いわゆるSクラスは、出たばっかりで「お古」になった。デザインを見た瞬間に、それが実感できる。EQSのフォルムは、横から見ると「謎の円盤」である。全長はしっかり5.2m以上あるが、前後の部分が極端に短く、どちらもなだらかに傾斜したどら焼き風味(どら焼きと書くと語感がアレなので、やはり謎の円盤とさせていただきます)。

↑全長5225×全幅1925×全高1520mmを誇る。ボディカラーは全10色から選べます

 

超古典的な超高級セダンの象徴・Sクラスが、謎の円盤にリボーンしたのだから、時代の変化を感じざるを得ない。謎の円盤フォルムには理由がある。EVのモーターは、内燃エンジンに比べると断然コンパクトだ。逆にバッテリーは、できるだけ車体の中央部分に薄く広く敷き詰めたい。前後の短い謎の円盤形状になるのは、機能の要請なのである。

 

ライバルであるBMW「i7」が、内燃エンジンを積む7シリーズとボディを共用し、超伝統的な四角っぽいセダンフォルムで勝負をかけているのとは対照的だ。「この対決、どっちが勝つのか?」、外野としてはそこも興味深い。

↑ルーフからなだらかに繋がるクーペのようなリアエンドは官能的なデザインとする一方、テールゲートにスポイラーを設けることによりスポーティな印象も持ち合わせています

 

話がそれた。EQSのドアを開けようとすると、ドアと一体化していたドアノブが、ドライバーを手招きするようにせり出してきた。さすが謎の円盤。ドアノブを引いて運転席に座ると、これがまた謎の円盤だ。運転席から助手席まで、3つの液晶パネルをガラスのカバーが覆っている。これまでも、左右にながーい液晶パネルは存在したが、EQSのソレは、インパネ形状の新しさと相まって、明らかにこれまでとは別の何かに見える。つまり謎の円盤のコクピットに見えるのである。

 

この「MBUXハイパースクリーン」、デジタルインテリアパッケージというオプションに含まれていて、価格は105万円。さすがSクラス! というお値段だが、これを付けないと、インパネのレイアウトは内燃エンジン車のSクラスと同じような感じになってしまう。EQSのお客様は、もれなくこのオプションを注文するに違いない。「これがついてなければ謎の円盤じゃないゼ!」なのだから。

↑MBUXハイパースクリーンは、コックピットディスプレイ(12.3インチ)、有機ELメディアディスプレイ(17.7インチ)、有機ELフロントディスプレイ(助手席・12.3インチ)で構成。3つのディスプレイを1枚のガラスで覆うことで、幅141cmにわたる広大なスクリーンとしている

 

「宙に浮かんで走ってるみたい!」

今回試乗したEQSは、後輪駆動のEQS450+だ。EQSには、4駆の高性能版「AMG EQS53 4MATIC+」も存在するが、今回はお安いほうのグレードだ。450+は、システム最高出力333PS、53 4MATIC+は658PS。ほぼ2倍もの差がある。お値段も1578万円対2372万円と、かなりの差がつけられている。

 

ちなみにEQSのバッテリーの容量は、どっちも107.8kWh。私が「意外と航続距離が短いなぁ」と感じた「EQA」は66.5kWhだから、2倍までは行かないが、だいぶ差がある。おかげでEQS450+の航続距離は、カタログ上700kmを誇っている。実用上も500kmくらいは行くだろう。

 

で、実際に走らせたイメージはどんなものかというと、これまた「謎の円盤」としか言いようがなかった。333馬力の加速は、EVとしては控え目なほうだ。日産「アリア」やヒョンデ「アイオイック5」あたりとも大差はない。しかし、アクセルを全開にする機会なんて、そうそうあるもんじゃないから無視していい。それより重要なのは、フツーに走って、どれくらい高級感があるかだ。なにしろこれは、メルセデスの最高級セダンなのだから。

↑コックピットの機能と操作は基本的にSクラスと同様。EQS 450+に標準装着されるステアリングは本革巻

 

EQS450+の乗り味は、高精度感がすさまじい。「これぞメルセデスのフラッグシップ!」と唸るしかない。新型Sクラスに手を抜いたぶん、きっちり手をかけた印象である。

世のEVの多くは、SUV風のボディ形状+バッテリーによる重量増加+重心の低さによって、自然と硬く締まったスポーティな乗り味になりがちだ。それはEQA等のメルセデス製EVも同じだった。

↑車両重量は2530kgに達します。ホイールは、21インチ10スポークデザイン

 

しかしEQSはまったく違う。全高の低いセダンフォルムの超ロングホイールベースボディに、連続可変ダンピングシステム「ADS+」を備えた標準装備のエアサスペンションによって、謎の円盤としか言いようのない、しっとり上質な乗り味が実現しているのである。いや、「しっとり上質」と書くとどこか旧世代的なので、「宙に浮かんで走ってるみたい!」と訂正させていただきます。

 

ライバルのBMW・i7は、ロールスロイスを彷彿とさせる超フンワリした超フラットライドな新テイストで勝負しているが、それとはまったく趣の違う、これまで経験したことのない謎の円盤テイストなのである。先ほどから謎の円盤を連呼しているが、「結局謎の円盤ってナニ?」と思われることでしょう。でも、乗ってみればわかります。「これは謎の円盤なんですヨ!」、さすがメルセデスの新しいフラッグシップ。

 

SPEC【EQS450+】●全長×全幅×全高:5225×1925×1520㎜●車両重量:2530㎏●パワーユニット:電気モーター●最高出力:333PS(245kW)●最大トルク:568Nm●WLTCモード一充電走行距離:700㎞

 

 

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静かで力強く走行できるシャーシ性能が魅力のメルセデス・ベンツ「EQB」

気になる新車を一気乗り! 今回の「NEW VEHICLE REPORT」でピックアップするのは、メルセデス・ベンツのEQB。SUVのピュアEVで、実用性について見どころが多いモデルだ。

※こちらは「GetNavi」 2023年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【EV】

メルセデス・ベンツ

EQB

SPEC【EQB350 4MATIC】●全長×全幅×全高:4685×1835×1705mm●車両重量:2160kg●パワーユニット:電気モーター×2●バッテリー総電力量:66.5kWh●最高出力:195[98]PS/5800〜7600[4500〜14100]rpm●最大トルク:37.7[15.3]kg-m/0〜3600[0〜4500]rpm●一充電最大航続距離(WLTCモード):468km

●[ ]内はリアモーターの数値

 

電動化によってシャーシの性能強化も魅力に!

Cセグメントというギリギリコンパクトなクラスながら、3列シートを実現。日本の都市部で理想的なパッケージとして大人気のSUV、GLBのEVバージョンといえるEQBだけに、メルセデスの電動車ブランドである“EQ”のなかでも一番人気のモデルだ。

 

リーズナブルな価格でFWD(前輪駆動)のEQB250は一充電走行距離が520km(WLTCモード)、ハイパフォーマンスで4WDのEQB350 4MATICは468kmと航続距離はそれぞれ十分で、プレミアムブランドの電気自動車のなかでも、多くの人が購入の第一候補としているモデルというのにも納得できる。

 

SUVらしいボクシーなスタイルも魅力だが、その背の高さによるデメリットを打ち消してしまうのが電気自動車ならでは。バッテリーを床下に敷き詰めているので、低重心で操縦安定性が高い。環境負荷が低減できるだけではなく、静かで力強く走行できるシャーシ性能でも魅力のモデルだ。

 

[Point 1]随所に専用デザインを採用

アンビエントライトやメーター回りなどが専用デザインとなるが、インパネの作りは基本的にエンジンモデルのGLBと変わらない。最新のメルセデスらしく運転支援関連の装備は充実している。

 

[Point 2]荷室の使い勝手はベース車と同等

3列シートまで使用する状態でも荷室容量は110Lを確保。後席を完全にたためば、容量は最大で1620Lにまで拡大する。SUVとしての実用性はハイレベルだ。

 

[Point 3]ベース車のイメージも踏襲

随所に専用デザインを採用しつつ、外観はベースとなったGLBのイメージを踏襲。日本仕様は、2WDの250と前後にモーターを搭載した4WDの350 4マチックの2グレードが揃う。

 

[Point 4]3列目シートは身長制限アリ

3列目は身長165cm以下という制限付きだが、コンパクト級SUVとしては満足できる広さを確保。2列目には前後スライド機構も備わる。

 

[ラインナップ](グレード:パワーユニット/駆動方式/税込価格)

EQB250:電気モーター/2WD/822万円

EQB350 4MATIC:電気モーター×2/4WD/906万円

 

 

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Apple Musicの空間オーディオがクルマでも聴ける! メルセデス・ベンツとアップルが共同発表

Apple Musicの空間オーディオが、メルセデス・ベンツ製の自動車に搭載されることが発表されました。これまでiPhoneやAirPodsなどに対応していた本機能が、初めてクルマにも広がります。

↑Image:Mercedes-Benz

 

メルセデス・ベンツとアップルはプレスリリースで、まずメルセデス・マイバッハSクラス、EQS、EQS SUV、EQE、EQE SUV、Sクラスに搭載されたインフォテイメントシステム(情報や娯楽を提供するシステム)「MBUX」 を通じて、Apple Musicの空間オーディオを提供すると発表しました。

 

ただし空間オーディオを楽しむためには、オプションの31スピーカーを備えたBurmester 3D/4Dサウンドシステムが必要です。これらを装備する場合、購入時に追加の料金を支払うことになります

 

この機能を搭載すれば、車内の人たちは「どんなコンサートホールよりも優れたスタジオ品質のサウンド」と「比類ない多次元的なサウンドと透明感で、完全に没入できるリスニング体験」を得られるそうです。

 

Apple Musicの空間オーディオ機能が車載インフォテインメントシステムに対応するのは、これが初めてのことです。ちなみにアップルは元メルセデス・ベンツのエンジニアを雇い入れて独自開発の自動運転EV「アップルカー」計画にテコ入れしたとの噂もありましたが、そちらのゆくえも気になるところです。

 

Source:Mercedes-Benz 
via:9to5Mac

ドイツの代表的な自動車メーカーからBMW「グランクーペ」、メルセデス・ベンツ「Cクラス」の新車をレポート!

気になる新車を一気乗り! 今回の「NEW VEHICLE REPORT」は、ドイツの代表的メーカーであるBMWとメルセデス・ベンツそれぞれの新作をピックアップする。4シリーズ・グランクーペの2代目は、スタイリッシュな外観と実用性を兼ね備えた1台。新型Cクラスは全方位的に進化した総合力の高さが魅力だ。

※こちらは「GetNavi」 2022年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【その1】新生グランクーペは万能なモデルに進化!

4ドアクーペ

BMW

4シリーズ・グランクーペ

SPEC【M440i xDrive】●全長×全幅×全高:4783×1852×1442mm●車両重量:1900kg●総排気量:2997cc●エンジン形式:直列6気筒DOHC+ターボ●最高出力:374PS/5500〜6500rpm●最大トルク:51.0kg-m/1900〜5000rpm●WLTCモード燃費:10.8km/L

 

実用性とデザイン性、走りの3拍子が揃う万能モデル!

4シリーズのなかでは、実用性の高さも魅力のグランクーペが新型へとチェンジした。クーペを名乗るだけに、外観は変わらずスタイリッシュ。2ドア版と同じくBMW伝統のキドニーグリルが縦長のデザインになった効果もあって、フロントマスクは先代よりも押しが強まったのが印象的だ。

 

一方、4ドアということで後席の使い勝手などは3シリーズあたりと変わらない。荷室も十分な広さが確保されるので、ワゴン的な用途にも適するという先代の美点もしっかり受け継がれている。

 

現状、日本仕様のエンジンは2L4気筒と3L6気筒のガソリンターボという2種類。今回は後者に試乗したが、動力性能はさすがに強力だった。駆動が4WDとなるだけに安定性も高く、路面環境を問わず積極的に走らせられる。先代より格段に骨格の剛性感が向上したことも魅力のひとつ。新型は実用性とスタイリング、さらにスポーツ性も上々という万能な1台に仕上げられていた。

 

[Point 1]クーペでも実用性はセダン級

インパネ回りのデザインや装備は2ドアの4シリーズと基本的に同じ。運転支援系の機能は、もちろんトップレベル。クーペながら、後席の広さなどはセダンと同等の水準となる。

 

[Point 2]先代よりも存在感の強い造形に

繊細な風情だった先代と比較すると、新型の外観は骨太で存在感の強さを強調する仕立てに変化。一方ドアハンドルなどはフリップ式に変更して、スマートさも演出している。

 

[Point 3]使い勝手はワゴンと同等

荷室容量は、後席を使用する通常時でも470Lを確保。後席を完全に畳めば1290Lにまで拡大でき、ワゴン的な用途にも十分使える。

 

[Point 4]現状はガソリン仕様のみ

すでにEV版であるi4の先行予約も始まっているが、現状はガソリン仕様の2種のみ。3Lターボは直列6気筒らしい質感の高さも魅力だ。

 

[ラインナップ](グレード:エンジン/駆動方式/ミッション/価格)

420i:2.0L+ターボ/2WD/8速AT/632万円(税込)

420i Mスポーツ:2.0L+ターボ/2WD/8速AT/673万円(税込)

M440i xDrive:3.0L+ターボ/4WD/8速AT/1005万円(税込)

 

 

【その2】スポーティでありながら貫禄も旗艦級!

セダン

メルセデス・ベンツ

Cクラス

SPEC【C200アバンギャルド】●全長×全幅×全高:4755×1820×1435mm●車両重量:1660kg●総排気量:1494cc●エンジン形式:直列4気筒DOHC+ターボ●最高出力:204PS/5800〜6100rpm●最大トルク:30.6kg-m/1800〜4000rpm●WLTCモード燃費:14.5km/L

 

新しいパワートレインは痛快な吹き上がりが魅力的!

旗艦のSクラスと見まがうような外観ながら、ボンネットのパワードームなどの細部でスポーティさも独自に演出するのが新型Cクラス。大きな画面を2つ並べたインパネは、とりわけ若い世代に強い訴求力を持つに違いない。充実した先進装備はもちろん、ホイールベースの拡大やパッケージングの改善が効いて、車内空間の余裕は先代より向上している。

 

走りもなかなか鮮烈だ。クイックレシオのステアリングや最大で2.5度の後輪操舵機構を備えたAMGラインは、タイトターンでの回頭性が驚くほど高く、引き締まった足まわりと相まってスポーティな性格を強調している。

 

動力性能もより強力になった。エンジンとモーターの出力が共に向上したC200の新しいパワートレインは、俊敏なレスポンスと痛快な吹き上がりを両立していて走る楽しさも十分。スムーズなエンジン再始動もマイルドハイブリッドならではの利点だ。

 

先代と同じく豊かな低速トルクと経済性を兼ね備えたディーゼルが選べるほか、新型ではクロスオーバーモデルのオールテレインが初めて選べるようになったこともトピックだ。先代と比べて価格がだいぶ高くなったように感じられるが、中身はそれ以上に充実していることは間違いない。

 

[Point 1]先進装備の充実ぶりはSクラス級

11.9インチのセンターディスプレイなど、Sクラスを彷彿させる室内。生体認証システムやARナビゲーションなどの先進装備も充実していた。先代より室内空間も拡大した。

 

[Point 2]後輪操舵などの採用で俊敏な操縦性を実現

クイックなステアリングレシオや後輪操舵の採用などで、走りはスポーティなキャラクターに仕上げられている。その一方、外観は旗艦のSクラスに通じる存在感を獲得。

 

[Point 3]ミドル級セダンらしい広さ

先代から拡大されていた荷室容量は455Lと、数値的にもミドル級のセダンとして十分な広さが確保。ただし、ボディ形状の関係から開口部の大きさは若干ながら控えめだ。

 

[Point 4]ガソリン仕様は着実に進化

現状のガソリン仕様は、先代と同じく1.5L4気筒+電気モーターのマイルドハイブリッドだが中身はアップデート。エンジンはこのほかに2Lクリーンディーゼルも用意されている。

 

[ラインナップ](グレード:エンジン/駆動方式/ミッション/価格)

C200アバンギャルド:1.5L+ターボ/2WD/9速AT/651万円(税込)

C200 4MATICアバンギャルド:1.5L+ターボ/4WD/9速AT/ 681万円(税込)

C220dアバンギャルド:2.0Lディーゼル+ターボ/2WD/9速AT/ 679万円(税込)

 

文/小野泰治、岡本幸一郎 撮影/郡 大二郎

 

 

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スポーティでありながら貫禄も旗艦級のメルセデス・ベンツ新型Cクラス!

気になる新車を一気乗り! 今回の「NEW VEHICLE REPORT」は、メルセデス・ベンツの新作をピックアップする。新型Cクラスは全方位的に進化した総合力の高さが魅力だ。

※こちらは「GetNavi」 2022年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

新しいパワートレインは痛快な吹き上がりが魅力的!

セダン

メルセデス・ベンツ

Cクラス

SPEC【C200アバンギャルド】●全長×全幅×全高:4755×1820×1435mm●車両重量:1660kg●総排気量:1494cc●エンジン形式:直列4気筒DOHC+ターボ●最高出力:204PS/5800〜6100rpm●最大トルク:30.6kg-m/1800〜4000rpm●WLTCモード燃費:14.5km/L

 

旗艦のSクラスと見まがうような外観ながら、ボンネットのパワードームなどの細部でスポーティさも独自に演出するのが新型Cクラス。大きな画面を2つ並べたインパネは、とりわけ若い世代に強い訴求力を持つに違いない。充実した先進装備はもちろん、ホイールベースの拡大やパッケージングの改善が効いて、車内空間の余裕は先代より向上している。

 

走りもなかなか鮮烈だ。クイックレシオのステアリングや最大で2.5度の後輪操舵機構を備えたAMGラインは、タイトターンでの回頭性が驚くほど高く、引き締まった足まわりと相まってスポーティな性格を強調している。

 

動力性能もより強力になった。エンジンとモーターの出力が共に向上したC200の新しいパワートレインは、俊敏なレスポンスと痛快な吹き上がりを両立していて走る楽しさも十分。スムーズなエンジン再始動もマイルドハイブリッドならではの利点だ。

 

先代と同じく豊かな低速トルクと経済性を兼ね備えたディーゼルが選べるほか、新型ではクロスオーバーモデルのオールテレインが初めて選べるようになったこともトピックだ。先代と比べて価格がだいぶ高くなったように感じられるが、中身はそれ以上に充実していることは間違いない。

 

【Point 1】先進装備の充実ぶりはSクラス級

11.9インチのセンターディスプレイなど、Sクラスを彷彿させる室内。生体認証システムやARナビゲーションなどの先進装備も充実していた。先代より室内空間も拡大した。

 

【Point 2】後輪操舵などの採用で俊敏な操縦性を実現

クイックなステアリングレシオや後輪操舵の採用などで、走りはスポーティなキャラクターに仕上げられている。その一方、外観は旗艦のSクラスに通じる存在感を獲得。

 

【Point 3】ミドル級セダンらしい広さ

先代から拡大されていた荷室容量は455Lと、数値的にもミドル級のセダンとして十分な広さが確保。ただし、ボディ形状の関係から開口部の大きさは若干ながら控えめだ。

 

【Point 4】ガソリン仕様は着実に進化

現状のガソリン仕様は、先代と同じく1.5L4気筒+電気モーターのマイルドハイブリッドだが中身はアップデート。エンジンはこのほかに2Lクリーンディーゼルも用意されている。

 

[ラインナップ](グレード:エンジン/駆動方式/ミッション/価格)

C200アバンギャルド:1.5L+ターボ/2WD/9速AT/651万円(税込)

C200 4MATICアバンギャルド:1.5L+ターボ/4WD/9速AT/ 681万円(税込)

C220dアバンギャルド:2.0Lディーゼル+ターボ/2WD/9速AT/ 679万円(税込)

 

文/岡本幸一郎 撮影/郡 大二郎

 

 

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先鋭化するEVシフト! メルセデス・ベンツ「EQA」は“ガソリン車至上主義”のカーマニアの目にどう映る?

ベテラン自動車ライターの永福ランプとフリーエディターの安ドが、深いような浅いようなクルマ談義をする「クルマの神は細部に宿る。」。今回は、EV(電気自動車)導入に積極的なメルセデス・ベンツの小型EV、EQAを取り上げる。カーマニアの目にはどう映る?

※こちらは「GetNavi」 2022年2月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

 

【レビュアーPROFILE】

永福ランプ(清水草一)

日本中の貧乏フェラーリオーナーから絶大な人気を誇る大乗フェラーリ教の開祖。様々な自動車専門誌や一般誌、ウェブなどで、クルマを一刀両断しまくっている。2018年以降、ペンネームを「MJブロンディ」から「永福ランプ」へ変更している。

 

安ド

元GetNavi編集部員で、現在ではフリーエディター。永福ランプを慕い「殿」と呼んでいる。

 

【今月のGODカー】メルセデス・ベンツ/EQA

SPEC【250】●全長×全幅×全高:4463×1849×1624mm●車両重量:1990kg●パワーユニット:電気モーター●最高出力:190PS(140kW)/3600〜10300rpm●最大トルク:37.7kg-m(375Nm)/1020rpm●一充電走行距離:422km

640万円(税込)

 

メルセデス・ベンツが目指す未来形EVが見えてきた

安ド「殿! 殿はEVが嫌いでしたよね?」

 

永福「嫌いというわけではないが、ガソリン車のほうが1億倍好きだ」

 

安ド「物は言いようですね! そんな殿がなぜ今回、メルセデスのEVである『EQA』をリクエストしたんですか」

 

永福「メルセデスは2030年までに、すべての新車をEVにする準備を進めていると宣言した。つまりEV化の本丸だ」

 

安ド「たしかに!」

 

永福「つまり、私にとっては敵の本丸。そこに殴り込んでみようと思っただけだ」

 

安ド「で、どうでした?」

 

永福「……あまり何も感じなかったな」

 

安ド「エッ、それはナゼ!?」

 

永福「EQAは、乗り味がかなり自然だ。アクセルを深く踏み込めば、EVらしく出足はものすごく速いが、普通に踏んでいれば普通に走る」

 

安ド「それはまぁそうですが……」

 

永福「ベースはコンパクトSUVの『GLA』そのものだから、エンジン車と大きくは変わらない」

 

安ド「でも、かなり未来っぽく見えませんか?」

 

永福「グリルの穴をなくして、前後のルックスをより滑らかにしてあるから、ちょうど良い未来感は出ているな」

 

安ド「この高級でヌルッとした雰囲気が、これまでのクルマとは何かが違うと思わせてくれるんじゃないでしょうか!」

 

永福「それはある。しかし、それだけとも言える」

 

安ド「インテリアも、紫色のアンビエントライトがとても似合う雰囲気でした。ここ10年くらい、メルセデスが目指してたのはコレだったのか! と納得しました」

 

永福「言われてみれば、メルセデスのアンビエントライトは、ガソリン車だとラブホっぽく感じるが(笑)、EVだとEVっぽいな」

 

安ド「横長ディスプレイも、ちょうどいい塩梅のサイズになっていて、使いやすかったです。ただ、リアシートはけっこう狭いですね。このクラスですから仕方ないかもしれませんが」

 

永福「後席床下にEVのバッテリーがあって、床が少し高くなっているのも、そう感じる原因だろう。それより私は、このヌルッとした形のせいか、実際よりずっと幅広く感じ、取り回しに気を使ってしまった。これでもメルセデスの最小EVなのだが」

 

安ド「確かに最小ですね!」

 

永福「もうひとつ気になったのは、電費の悪さだ。400km程度あるはずの航続距離が、都内の渋滞走行時では、実測で200kmちょっとしか走れない数値だった。よく見ると、走行には58%しか使っておらず、残りはエアコンやオーディオなどに使われていた」

 

安ド「エッ!? そんなにですか」

 

永福「ひょっとして紫色のアンビエントライトが、電気を大量に食っているのかもしれぬ」

 

安ド「それはないと思います!」

 

【GOD PARTS 1】エンブレム(車名)

タイプは「EQ」、クラスは「A」!

EQAは、EQCに続くメルセデスとして2モデル目のピュアEVとして誕生しました。車名の「EQ〜」というのがEVシリーズを表し、「A」や「C」は車両のクラス、車格を表しています。EQAのベース車は、同社エントリーSUVのGLA。「A」の系譜なんですね。

 

【GOD PARTS 2】リアコンビランプ

曲線で左右を結ぶクールな形状

リアまわりのデザインでひと際目を惹くのが、このリアコンビネーションランプ。左右のランプが繋がっていて、なんだかバカボンに出てくるおまわりさん(本官さん)の目みたいですが、周囲はスッキリしていて、クールな印象です。

 

【GOD PARTS 3】ホイールデザイン

未来的でありながらミステリアス

これまでの同社のホイールといえば、もっとスポーティだったりラグジュアリーだったりと力強いイメージでした。しかしEQAでは、直線が放射線状に並んだ、幾何学模様のようなミステリアスなデザインが採用されています。

 

【GOD PARTS 4】ラゲッジルーム

ワケあって床下収納はなし!

流麗なデザインになっているため開口部はそれほど広くない印象ですが、内部はしっかり340L収納可能な空間が広がっています。ただしフロア下にリチウムイオン電池を搭載しているため、ラゲッジ床下収納はありません。

 

【GOD PARTS 5】給電口

普通充電と急速充電はバラバラに配置

従来のEVだと、フタを開けた中に普通充電と急速充電の給電口が並んでいたり、ボディの左右に分けられていることが多かったのですが、EQAでは右側のフェンダーとバンパーにバラバラに配置されています。あまり美しくありません。

 

【GOD PARTS 6】モーター

高級感を演出する、EVらしからぬアクセルの重み

モーターは従来車のエンジン同様、フロント前方に搭載され、前輪を駆動します。アクセルを踏み込めばその瞬間からスムーズに加速しますが、EQAはアクセルが重くて、重量感があります。高級感と言えるかもしれません。

 

【GOD PARTS 7】ダッシュボード

物置きとして使えない凹みはデザインのため

GLAと基本的には同じデザインで、助手席前には微妙な曲線を描くパネルが設置されています。ここは凹んでいますが、物を置いても安定しません。アンビエントライト(間接照明)に連動してうっすらと光ります。

 

【GOD PARTS 8】パドルシフト

回生ブレーキの制動力をコントロール

「シフト」と言いつつも、これはシフトチェンジ用のパドルではなく、回生ブレーキの強度を調整するコントローラーです。5段階の調整が可能で、最大の「D−−」にすると、アクセルを離すだけでかなり強烈な制動力がかかります。

 

【GOD PARTS 9】フロントブラックパネル

顔の中央を黒くしたグリルのオマージュ!?

全体的に「コレが未来のラグジュアリーのあり方だ!」と思わせる、先鋭的な雰囲気でまとめられています。ガソリン車にあったフロントグリル(正面の空気取り入れ口)は、ピアノブラックのパネルに代えられ、オマージュされています。

 

【これぞ感動の細部だ!】リアバンパー下

ガソリン車のようなえぐれは遊び心?

ボディ後方下部、リアバンパーの両端には、えぐれたようなデザインが見られます。ここは本来、ガソリン車であればマフラーの排気管が見えるあたり。排気ガスを排出しないのでマフラーはありませんが、このような痕跡を残すところにメルセデスの遊び心が見られて楽しいです。

 

撮影/我妻慶一

 

 

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走る道を選ばない、タフなクルマで行こう! プロが証言するワールドクラスのオフローダー4選

“タフそう”なクルマは数多いが、岩場や泥濘路などの本格的なオフロードを安心して走行できる、ガチでタフなクルマは限られている。険しい道を突き進む走破性を備えた、本物のタフなクルマのスゴさをプロが証言!

※こちらは「GetNavi」 2021年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

プロがそのタフさを証言! 世界を走破するタフなヤツら!

【その1】高級・高性能でどんな道も快適! すべてがオーバースペックすぎる

メルセデス・ベンツ

Gクラス

1080万円~1530万円(税込)

1979年に初代モデルが登場して以来、メルセデスの本格的オフローダーを一手に担うGクラス。数々の装備による悪路走破性はピカイチだが、その変わらない無骨なデザインも人気で、オンロードユース層からも人気が高い。

SPEC【G 350d】●全長×全幅×全高:4725×1860×1970mm●パワーユニット:2986ccV型6気筒ディーゼルターボ●最高出力:245PS(118kw)/3600rpm●最大トルク:61.2kg-m(600Nm)/1600~2400rpm●JC08モード燃費:10.8km/L

 

モータージャーナリスト

岡本幸一郎さん

日本に6台しかない「6×6」や希少なカブリオレなど、様々なG

時代とともに高級化しても受け継ぐ本質は変わらない

40年余り前、元々NATOのために開発された軍用車を民生用にアレンジしたのがGクラスのはじまりだ。そう聞いただけでもどれほどタフであるかがうかがい知れよう。当初のGクラスは、まさしく質実剛健なオフローダーだったのだが、やはりメルセデスの一員らしく高級感や快適性が求められるようになり、時間の経過とともに高級SUVとして進化してきた。

 

とはいえ2018年にアップデートした現行型でも、屈強なラダーフレームにリアリジッドアクスル、LOWモードギアに前後と中央の3つのデフといった伝統の基本構成は変わっていない。それでいて世のオフローダーでダントツの性能を誇るAMGモデルがあるのもGクラスならではである。

 

街なかで乗るにはすべてがオーバースペックに違いない。その点がまたGクラスの魅力でもあるのだ。

 

【岡本さんが証言!】なぜGクラスはタフなのか

[証言1] 鋼鉄製ラダーフレームにフロント独立懸架を直付け

ロの字型の鋼材をMAG溶接した新設計ラダーフレームを採用。ダブルウィッシュボーン化したフロントサスをサブフレームを介さずに取り付け、十分な地上高を確保する。

 

[証言2]「LOWレンジ」モードでは最大の悪路走破性を実現

デフロック、もしくは通常の2倍以上の駆動力を発揮するオフロード向けの低速ギアのLOWレンジを搭載。選択すると足まわりやアクセル特性を最適化できる。

 

[証言3] 3つのデフの作動/解除はワンタッチで自由自在

通常のオフローダーではデフロックの作動/解除には面倒な操作が必要。Gクラスはスイッチひとつで3つのデフを個別にメカニカルロックできる伝統の機能を備える。

 

[証言4] 悪路で役立つ情報を表示するオフロードスクリーン

外見とは逆にインテリアは先進的に。12.3インチワイドディスプレイには勾配、傾き、方位、舵角、デフロックの状況など悪路走行に特化した情報を表示できる。

 

【その2】一輪さえ接地していれば走行可能な世界屈指の絶対的オフローダー

ジープ

ラングラー アンリミテッド ルビコン

658万円(税込)

ジープ ラングラーのなかでも最強の悪路走破性を誇るのがルビコン。2WD/4WD-H/4WD-Lの切り替えができる副変速機はルビコン専用で、最終変速比は4.100。他のラングラーモデルよりも、さらに力強い走破性を生む。

SPEC●全長×全幅×全高:4870×1895×1850mm●パワーユニット:3604ccV型6気筒●最高出力:284PS(209kw)/6400rpm●最大トルク:35.4kg-m(347Nm)/4100rpm●WLTCモード燃費:8.0km/L

 

環境・自動車ジャーナリスト

川端由美さん

工学修士。エンジニアから自動車雑誌の編集記者を経て、自動車ジャーナリストに転身。ルビコン・トレイルを走破した猛者でもある。

世界屈指のオフローダーは難コースで走破性を鍛える

タフなことで知られるジープにおいて抜きん出たオフロード性能を持つのがラングラーであり、そのなかでも最上級の走破性を誇るのがルビコンである。その名の由来は、ルビコン・トレイルと呼ばれるアメリカの難関オフロードコースに由来しており、ここで鍛え上げられた証なのだ。

 

四角四面のスタイリングは、運転席からの見晴らしを重視した設計で、無骨なバンパーも簡単に外せる。機能の詳細を挙げるとキリがないが、実際にルビコンを走破した経験から言えば、一輪が接地しているだけでも走れたり、砂が浮いた岩場のような滑りやすい路面でも駆け上がれたり、ビーバーの住む深い川にジャブジャブ突っ込んだりと、まさに「道なき道を走る」ことができるのが本車だ。

 

ルビコンに乗らずして、タフなクルマを語るなかれ、である。

 

【川端さんが証言!】なぜラングラー アンリミテッド ルビコンはタフなのか

[証言1] スタビライザーを解除して悪路走破性を高められる

電子制御式フロントスウェイバーディスコネクトシステムを搭載。悪路でスタビライザーを任意に解除し、フロントアクスルの動きを拡大。走破性を一層高めている。

 

[証言2] ほぼフラットになる荷室にガンガン荷物が積める

2列目シートを前方に倒せば、ほぼフラットになる広大な荷室が登場。その容量は4ドアモデルで最大約2000L。キャンプでも大きな荷物をガンガン積載できる。

 

[証言3] 悪路走破性の高いギア比はルビコンだけのシステム

独自の4WDシステムである「ロックトラックフルタイム4×4システム」。4Lのギア比を4:1の低レンジにすることで、オフロードの走破性をより向上している。

 

[証言4] バンパーを簡単に外してアングル角を拡大できる

アプローチアングルやデパーチャーアングルは元々大きいが、バンパーを取り外すことでより拡大できる。ラチェットハンドルと対応ソケットがあれば簡単に行える。

 

【その3】タフさはそのまま受け継ぎスタイリッシュに進化!

ランドローバー

ディフェンダー

551万円~1171万円(税込)

70年にわたるランドローバーの歴史を象徴するモデルが、昨年登場した新型ディフェンダーだ。先代のタフな魅力はそのままに、堅牢性をさらに向上。もちろん快適性は天文学的にアップしており、まさに無敵のタフネスだ。

SPEC【110 X-Dynamic SE D300】●全長×全幅×全高:4945×1995×1970mm●パワーユニット:2993cc直列6気筒ディーゼルターボ●最高出力:300PS(221kw)/4000rpm●最大トルク:66.3kg-m(650Nm)/1500~2500rpm●WLTCモード燃費:9.9km/L

 

自動車ライター

清水草一さん

『そのフェラーリください!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、自動車ライター/道路交通ジャーナリストとして活動。

無敵のタフネスを受け継ぎ都会でも超絶ハマる

先代ディフェンダーは、元をたどれば70年以上作り続けられたイギリスのジープ的存在。世界各国の軍用車両や警察、消防車両などに多数採用され続けてきたモデルで、タフさのカタマリである。

 

新型は、先代のタフさをそのまま受け継ぎつつ、都会にも完璧にマッチするスタイリッシュなデザインと、洗練された快適な乗り味を手に入れた。そのエレガントなボディの至るところに、先代譲りの超タフなメカや意匠が散りばめられている。

 

もちろん悪路の走破性は無敵だ。日本ではサイズが大きすぎて、林道では取り回しに苦労しそうだが、これも真のタフなクルマだと思えば納得。超ヘビーデューティな4WD機構はもちろんのこと、ピカイチなのはその渡河性能だ。なんと水深90cmまで耐えられるように設計されているのである。

 

【清水さんが証言!】なぜディフェンダーはタフなのか

[証言1] クリアサイトグラウンドビューで車体の下を確認可

3つのカメラの映像をリアルタイムで合成し、ボンネットの下の状況をモニターに映し出す。クルマの下にある轍や岩を確認できる、魔法使いのような機能だ。

 

[証言2] ほぼ垂直に切り立ったテールラインが印象的

徹底的に実用性を重視すると、車体は限りなく直方体に近づく。先代ディフェンダーもテールラインは垂直だったが、新型もその設計を受け継いでいる。

 

[証言3] 実用的かつスムーズな直6ディーゼルターボ

エンジンは、2L4気筒ガソリンターボのほかに、3L直6ディーゼルを用意。この性能が素晴らしく、しかもディーゼルとは思えない超絶なる滑らかさだ。

 

[証言4] 電子制御エアサス搭載で水深90cmまで走行可

電子制御エアサスペンションを搭載。標準車高より40mm低いアクセス向け車高から、75mmアップのオフロード向け車高まで変更できる。渡河性能は最大90cmだ。

 

タフなクルマこそキレイな車内を! ナノイーで清潔空間を保てる

ランドローバーの多くのモデルで、カビや菌、花粉、ニオイを抑制できるパナソニックのナノイーを搭載。過酷な道を進むタフなクルマにこそ望まれる装備だ。さらに将来的には、新型コロナウイルスへの抑制効果が検証されているナノイーXの搭載も検討中。今後の進化にも期待だ。

↑広い車内はフロント、2列目シート、3列目シート独立で空調のコントロールが可能。もちろん同期させて調節することもできる

 

↑モニター内の「ion」アイコンをタッチすればナノイーが車内に充満。一般的なイオンより長寿命のため、広い車内でも効果がある

 

【その4】狭い道でも分け入ることができるコンパクトボディとタフな走り

スズキ

ジムニー

148万5000円~190万3000円(税込)

4代目の現行型も、新開発されたラダーフレームをはじめ、FRベースの副変速機付パートタイム4WD、3リンクリジッドアクスル式サスペンションという伝統に則っている。衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備も設定。

SPEC【XC 5MT】●全長×全幅×全高:3395×1475×1725mm●パワーユニット:658cc直列3気筒+ターボ●最高出力:64PS(47kw)/6000rpm●最大トルク:9.8kg-m(96Nm)/3500rpm●WLTCモード燃費:16.2km/L

 

自動車ライター

塚田勝弘さん

新車、中古車、カーナビゲーションなどのカー用品などを中心に取材、執筆している自動車ライター。元GetNavi編集部の乗り物担当。

小さくて軽いのが最大の武器大型トラックでも救出できる

数あるオフローダーのなかでもひときわコンパクトなボディを生かして、林道でもあぜ道でも狭い住宅街でも躊躇なく走れるのがジムニーの魅力だ。軽さも武器で、深い雪でも泥濘路でも容易に発進可能。しかも力持ちで、動画サイトでは歴代ジムニーが雪にハマった大型トラックを牽引して救出している様子を見られる。さらに現行型は、ブレーキLSDトラクションコントロールを標準化し、左右輪どちらかがスリップした際でも脱出しやすくなった。雪深い狭い山道を走らせたら世界最強だろう。

 

ラダーフレームによる高い耐久性やメンテナンス性はもちろん、修理できる専門ショップもパーツも多く、メンテナンスしながら長い年月乗れるタフさもある。中古車を手に入れて直して乗ったり、カスタマイズしながら楽しんだりする愛好家が多いのが特徴だ。

 

【塚田さんが証言!】なぜジムニーはタフなのか

[証言1] 大きな段差でもバンパーや車体の下側に接触しない

悪路走破時に重要な3アングル(アプローチ/ランプブレークオーバー/デパーチャー)に十分な余裕がある。岩場でも、見上げるような急勾配でも楽にクリア可能だ。

 

[証言2] 一定速で坂を降りられるヒルディセントコントロール

凍結した下り坂など滑りやすい路面でも4WD時にスイッチをオンにすることで、ブレーキを踏まなくても一定速でクリアできる機能。ステアリング操作に専念できる。

 

[証言3] いざというとき頼れるのが4WD低速用の「4L」

通常は2WD走行が基本で、豪雨時に「4H」にすれば安定した走りが可能。泥濘路や急勾配、他車を救出する際は「4L」にすることで通常の約2倍の駆動力が得られる。

 

[証言4] 剛性と耐久性を備えるタフなラダーフレーム

ラダー(はしご)型の強固なフレームに車体を載せる。現行型は中央部にX型のフレーム、前後にクロスメンバーを追加し、ねじり剛性を先代よりも約1.5倍向上させた。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると拡大表示されます)】

高級・高性能でどんな道も快適! すべてがオーバースペックすぎるベンツ「Gクラス」

“タフそう”なクルマは数多いが、岩場や泥濘路などの本格的なオフロードを安心して走行できる、ガチでタフなクルマは限られている。険しい道を突き進む走破性を備えた、本物のタフなメルセデス・ベンツ「Gクラス」のスゴさをプロが証言!

※こちらは「GetNavi」 2021年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

時代とともに高級化しても受け継ぐ本質は変わらない

メルセデス・ベンツ

Gクラス

1080万円~1530万円(税込)

1979年に初代モデルが登場して以来、メルセデスの本格的オフローダーを一手に担うGクラス。数々の装備による悪路走破性はピカイチだが、その変わらない無骨なデザインも人気で、オンロードユース層からも人気が高い。

SPEC【G 350d】●全長×全幅×全高:4725×1860×1970mm●パワーユニット:2986ccV型6気筒ディーゼルターボ●最高出力:245PS(118kw)/3600rpm●最大トルク:61.2kg-m(600Nm)/1600~2400rpm●JC08モード燃費:10.8km/L

 

プロがそのタフさを証言!

モータージャーナリスト

岡本幸一郎さん

日本に6台しかない「6×6」や希少なカブリオレなど、様々なGクラスに試乗経験あり。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員の一人。

40年余り前、元々NATOのために開発された軍用車を民生用にアレンジしたのがGクラスのはじまりだ。そう聞いただけでもどれほどタフであるかがうかがい知れよう。当初のGクラスは、まさしく質実剛健なオフローダーだったのだが、やはりメルセデスの一員らしく高級感や快適性が求められるようになり、時間の経過とともに高級SUVとして進化してきた。

 

とはいえ2018年にアップデートした現行型でも、屈強なラダーフレームにリアリジッドアクスル、LOWモードギアに前後と中央の3つのデフといった伝統の基本構成は変わっていない。それでいて世のオフローダーでダントツの性能を誇るAMGモデルがあるのもGクラスならではである。

 

街なかで乗るにはすべてがオーバースペックに違いない。その点がまたGクラスの魅力でもあるのだ。

 

【岡本さんが証言!】なぜGクラスはタフなのか

[証言1] 鋼鉄製ラダーフレームにフロント独立懸架を直付け

ロの字型の鋼材をMAG溶接した新設計ラダーフレームを採用。ダブルウィッシュボーン化したフロントサスをサブフレームを介さずに取り付け、十分な地上高を確保する。

 

[証言2]「LOWレンジ」モードでは最大の悪路走破性を実現

デフロック、もしくは通常の2倍以上の駆動力を発揮するオフロード向けの低速ギアのLOWレンジを搭載。選択すると足まわりやアクセル特性を最適化できる。

 

[証言3] 3つのデフの作動/解除はワンタッチで自由自在

通常のオフローダーではデフロックの作動/解除には面倒な操作が必要。Gクラスはスイッチひとつで3つのデフを個別にメカニカルロックできる伝統の機能を備える。

 

[証言4] 悪路で役立つ情報を表示するオフロードスクリーン

外見とは逆にインテリアは先進的に。12.3インチワイドディスプレイには勾配、傾き、方位、舵角、デフロックの状況など悪路走行に特化した情報を表示できる。

 

 

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完成度はウルトラC! 人気輸入車ランキングの常連ベンツ「Cクラス」が7年ぶりにフルモデルチェンジ!

8月に発売したばかりのメルセデス・ベンツの新型「Cクラス」。7年ぶりにフルモデルチェンジし、5代目にあたるW206型は全車のエンジンに電動化技術を採用。Sクラスに通じるデザインと、ふんだんに投入された先進技術により、今人気の輸入車です。

※こちらは「GetNavi」 2021年10月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

Sクラス譲りのデザインと最新テクノロジーが満載

【セダン/ステーションワゴン】2021年8月発売

メルセデス・ベンツ

Cクラス

654万円〜705万円(税込)

1993年にデビューした初代Cクラス。今回7年ぶりのフルモデルチェンジで5代目に進化した。新型はマイルドハイブリッドもしくはプラグインハイブリッドで全モデルが電動化。Sクラス並みの豪華な装備にも注目だ。

 

↑ラインやエッジを大幅に減らし、Sクラス然としたエクステリアはベビーSクラスとも。ヘッドライトはSクラス同様のデザインだ

 

↑インテリアもSクラスを彷彿とさせる。縦型の11.9インチディスプレイはドライバー側に約6度傾け、視認性の向上をはかっている

 

【トレンドのツボ】輸入車Dセグメントの雄は一段とコスパが向上

2015〜19年の5年連続で輸入車Dセグメントナンバー1に輝いた基幹モデル。上位Sクラスのデザイン思想を取り入れたなか、安全運転技術も大幅に向上し、コスパの高さが魅力だ。

 

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると拡大表示されます)】

 

安全なクルマは好みで選べる!「カテゴリ別」安全+αの最適モデル指南

衝突被害軽減ブレーキをはじめとして安全性能についてはお墨付きのモデルのなかから、より便利に、楽しく使えるモデルをプロがチョイス。スタイルや走り、使いやすさなど自分の好みに合ったモデルを選んで、ワンランク上の快適ドライブを満喫しよう!

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が選びました

モータージャーナリスト

岡本幸一郎

高級輸入車から軽自動車まで幅広く網羅。各社の予防安全技術の多くを体験済み。日本・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務める。

【タイプ1】SUV

多くの新モデルが登場し、安全運転支援技術も最新のモノが搭載されることが多いSUV。走破性能や使いやすさで優れたモデルもあるが、総合性能で選ぶならトヨタ・RAV4だ。

 

【独創性で選ぶなら】クーペ的なシルエットとインテリアの心地良さが秀逸

マツダ

MX-30

242万円〜305万2500円

SUVでありながらクーペ的シルエットとフリースタイルドアが印象的なモデル。インテリアにはコルクやペットボトルなどサステナブルな素材を用いて心地良さを演出する。

 

↑同社のRX-8以来となる観音開きを採用したフリースタイルドア。ピラーがないぶん後席の乗降もしやすい

 

[岡本’sジャッジ]

 

【先進機能で選ぶなら】e-POWERとプロパイロットの先進性を1台で味わえる

日産

キックス e-POWER

275万9900円〜286万9900円

日産独自のハイブリッド方式であるe-POWERと、安心・快適なドライブを実現するプロパイロットという、2つの先進機能が1台で楽しめる。EV走行時の静粛性も特筆モノだ。

 

↑アクセルペダルひとつで加減速が行えるe-POWER Drive。アクセルとブレーキの踏み替え回数も減ってラク

 

[岡本’sジャッジ]

 

【使いやすさで選ぶなら】3列シートを備えたモデルは人も荷物も余裕で乗せられる

メルセデス・ベンツ

GLB

512万円〜696万円

コンパクトなサイズながら、身長168cmまでの人が座れる3列目シートが便利なモデル。3列目シート使用時でも130L、シート格納時では500Lの荷室を活用して積載できる。

 

↑大人数で乗車するときに便利な3列目シート。身長168cmの人までに限られるが、あるとやはり便利だ

 

[岡本’sジャッジ]

 

【走破性能で選ぶなら】ジープ最強モデルが誇る世界最高の悪路走破性能

ジープ

ラングラー

499万円〜621万円

高い最低地上高、大径タイヤなどの見た目から想起するとおりのオフロード性能を誇るモデル。なかでも悪路走破性能を強化したアンリミテッド ルビコンは世界最強と言われる。

 

↑マニュアルで切り替えるパートタイム4×4を搭載。自動で前後輪に駆動力を分配するフルタイム4×4も採用する

 

[岡本’sジャッジ]

 

【デザインで選ぶなら】デザインは軽快ながら操縦安定性の良さが光る

 

フォルクスワーゲン

T-Cross

303万9000円〜339万9000円

若々しいデザインとカラーバリエーションが魅力のコンパクトSUV。一見軽快なモデルだが、ドイツ車ならではの高い操縦安定性もポイント。2WDのみなのが少々残念ではある。

 

↑リアシートは140mmスライドが可能。後席の広さを自在に変え、同時にカーゴスペースの拡大にも役立つ

 

[岡本’sジャッジ]

 

【総合性能で選ぶなら】悪路も難なくこなすオールラウンダーSUV

トヨタ

RAV4

274万3000円〜402万9000円

前後左右のタイヤへのトルク配分を変更する独自のダイナミックトルクベクタリングAWDを採用し、悪路走破性が高い。もちろんオンロードでの快適さもトップクラスを誇る。

 

↑路面の状況に応じて最適なトルク配分を行うダイナミックトルクベクタリングAWD。高い走破性を実現する

 

[岡本’sジャッジ]

 

【タイプ2】コンパクトカー

コンパクトカーでトップを争うトヨタ・ヤリスとホンダ・フィットがモデルチェンジし、走りや使い勝手が一層向上。走りを楽しみたいならスズキ・スイフトスポーツも選択肢のひとつだ。

 

【使いやすさで選ぶなら】広々とした室内空間は使い勝手も良好!

ホンダ

フィット

155万7600円〜253万6600円

広々とした室内空間と快適な乗り味でコンパクトカーらしからぬ心地良さを提供してくれる。後席の座面をはね上げて背の高いモノを積載できるなど、使い勝手も抜群に良い。

 

[岡本’sジャッジ]

 

【走りの良さで選ぶなら】強力ターボと軽量ボディが刺激的な走りを実現

スズキ

スイフトスポーツ

187万4000円〜214万1700円

1.4Lの強力直噴ターボエンジンと970kgの軽量ボディで刺激的な走りが楽しめ、コスパも抜群に良いモデル。クルマを操るのが好きな人にはうれしい6速MTも選べるのは◎。

 

[岡本’sジャッジ]

 

【燃費の良さで選ぶなら】操縦安定性に優れた驚異的低燃費モデル

トヨタ

ヤリス

139万5000円〜249万3000円

新形プラットフォームの採用で高い操縦安定性を実現。36.0km/Lというハイブリッド車の驚異的な燃費に目が行きがちだが、ガソリン車でも最高21.6km/Lと優秀な数値だ。

 

[岡本’sジャッジ]

 

【タイプ3】ミニバン

使い勝手の良い日産・セレナや、走りの良さを楽しめるホンダ・ステップワゴンに注目。独創的な三菱・デリカD:5のクロカン走破性能は他のミニバンにはない優位点だ。

 

【走りの良さで選ぶなら】低床設計が生み出すしっかりとした走りが魅力

ホンダ

ステップワゴン

271万4800円〜409万4200円

ホンダ独自のセンタータンクレイアウトが可能にした低床設計が、低重心のしっかりとしたフットワークを生む。ハイブリッド車の強力な加速と低燃費も大きな魅力だ。

 

[岡本’sジャッジ]

 

【使いやすさで選ぶなら】シートアレンジが多彩で広い室内を自在に使える

日産

セレナ

257万6200円〜419万2100円

広い室内と、乗り方や使い方によって自由にアレンジできる3列シートが特徴。通常の約半分のスペースがあれば開閉できるハーフバックドアを設定するなど、芸が細かいのも◎。

 

[岡本’sジャッジ]

 

【独創性で選ぶなら】個性的なフロントマスクと走破性能は唯一無二の存在

三菱

デリカD:5

391万3800円〜447万2600円

SUVとの融合を図った独創的なミニバン。話題となったコワモテのフロントマスクも印象的だ。走行シーンに応じてドライブモードを選択できるなど、ミニバン唯一無二の存在。

 

[岡本’sジャッジ]

 

【タイプ4】軽自動車

販売台数No.1を誇るホンダ・N-BOXの牙城は揺るがないが、遊び心満点のスズキ・ハスラーとダイハツ・タフトが華々しくデビュー。安全で楽しく使える軽が充実した。

 

【快適性で選ぶなら】独特な愛らしさに快適な乗り心地がプラス

スズキ

ハスラー

128万400円〜179万800円

愛らしい独特のデザインはもちろんだが、軽自動車らしからぬ快適な乗り心地にも驚かされる。丸目のヘッドライトと大きな3連フレームを備えたインパネデザインは個性的だ。

 

[岡本’sジャッジ]

 

【楽しさで選ぶなら】乗員スペースと荷室を分け多彩な使い方が可能

ダイハツ

タフト

135万3000円〜173万2500円

フロントシートをクルースペースとし、リアシートと荷室を荷物の積載スペースと位置付けることで、快適な室内空間を実現。開放的な天井のスカイフィールトップが魅力的だ。

 

[岡本’sジャッジ]

 

【使いやすさで選ぶなら】驚異の室内高が生む自由自在の室内空間

ホンダ

N-BOX

141万1300円〜212万9600円

センタータンクレイアウトによる低床設計で、子どもなら立ったままでも余裕で着替えられる室内高に驚き。両側スライドドアとスライドシートで、小さな子どもも乗せやすい。

 

[岡本’sジャッジ]

安全なクルマ“四天王”の先進技術を徹底診断!

高級車から軽自動車まで多くのクルマに導入が進んでいる予防安全技術。そのなかでも交通事故ゼロを目指して、予防安全にいち早く着目して独自の技術開発を進めてきた「安全なクルマ」四天王の先進技術のスゴさを診断する。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私たちが解説します

自動車・環境ジャーナリスト

川端由美

工学博士。エンジニアから自動車専門誌の編集部員に転身し、現在はフリーランスのジャーナリスト。テクノロジーとエコロジーを専門とする。

モータージャーナリスト

岡本幸一郎

高級輸入車から軽自動車まで幅広く網羅。各社の予防安全技術の多くを体験済み。日本・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務める。

 

【No.1】SUBARU/アイサイト

追突事故発生率はわずか0.06%! 高速道路で活躍する新機能も便利(川端)

SUBARU

レヴォーグ

310万2000円〜409万2000円

高速道路でのステアリング操舵支援や渋滞時ハンズオフ運転機能、自動車線変更などを実現する「アイサイトX」をオプションで設定。大型11.6インチのセンターディスプレイや12.3インチのフル液晶メーターなどが採用されている。

 

1999年から安全ひと筋 事故ゼロを目指し続ける

アイサイトは1999年からスバルがコツコツ開発してきた技術の蓄積から生まれた機能だ。実際の事故データでも驚く数字が出ており、アイサイトVer.3搭載車の追突事故発生率は、なんと0.06%(※)。一般的な事故発生率と比べると、ひとケタ小さい値だ。

 

新型レヴォーグに搭載された新世代のアイサイトはさらに進化。事故防止のためだけでなく、渋滞時のハンズオフ運転や料金所手前での自動減速など、高速道路で日常的に使える機能が充実した。レーダーにより交差点での飛び出しにも自動ブレーキがかかるなど、その性能はさらに向上している。

※:2014〜2018年の間に国内で販売したアイサイトVer.3搭載車の人身事故件数について調査した結果。公益財団法人 交通事故総合分析センターのデータを基にSUBARUが独自算出した

 

↑ステレオカメラの視野を広げ、コーナーレーダーを搭載。デジタルマップと複合させて、目では見えにくい物体まで検知する

 

↑アイサイトXでは、デジタルマップのデータとGPS情報を活用。高速道路のカーブ手前で、自動で減速する

 

↑前側方プリクラッシュセーフティでは、死角から近づく車両を検知。警告に加えて、自動ブレーキまで支援する

 

[川端さんの診断結果]

ブレーキ制御性能 ★★★★★

ステアリング制御性能 ★★★★★

市街地でのアシスト性能 ★★★★

高速道路でのアシスト性能 ★★★★★

 

【No.2】トヨタ/トヨタ セーフティセンス

高級車からコンパクトカーまで幅広く充実させるのはさすが(川端)

トヨタ

ヤリス クロス

179万8000円〜281万5000円

レーダークルーズコントロールをはじめとする高度な駐車支援システムや、もしものときにドライバーやクルマを助けるヘルプネットなど充実した装備を誇る。ハイブリッドモデルで最高30.8km/Lの燃費性能も優秀だ。

 

安全装備を幅広く展開して多くの人の安心につなげる

さすがトヨタ! と思うのは、クラウンのような高級車はもちろん、ヤリスのようなコンパクトカーまで安全装備を充実させている点。なぜなら、この種のエントリーカーの需要は、初心者や高齢者など運転技術に不安を抱くドライバーにこそ高いからだ。ヤリスなどで採用される駐車支援機能は、初心者にうれしい機能だろう。

 

交差点右折時に直進してくるクルマを検知するだけでなく、その先の横断歩道を渡る歩行者も検知してブレーキ操作支援を行うのは、優れたセンシング技術の賜物。これをコンパクトカーにも導入するのは、さすがトヨタ! である。

 

↑注目すべきは街灯のない夜の道でも自動ブレーキが作動する点。視野の悪い状況でのドライバー支援の機能も充実している

 

↑交差点を横断する歩行者を検知して、自動ブレーキをかける機能も搭載。優れたセンシング技術で実現した

 

↑駐車スペースへの誘導を行う機能を搭載。メモリ登録した区画線のない駐車スペースへも誘導してくれる

 

[川端さんの診断結果]

ブレーキ制御性能 ★★★★

ステアリング制御性能 ★★★

市街地でのアシスト性能 ★★★★★

高速道路でのアシスト性能 ★★★★

 

【No.3】ボルボ/インテリセーフ

独自の視点で予防安全を研究し先進技術を実現させる先駆者(岡本)

ボルボ

XC60

639万円〜949万円

車両や歩行者、サイクリスト、大型動物との衝突を回避、または衝突被害を軽減するための警告およびブレーキ作動を行うシティ・セーフティを搭載。全ラインナップが電動化を実現し、48Vマイルドハイブリッドとプラグ・イン・ハイブリッドモデルが揃う。

 

衝突軽減ブレーキの先駆者でいち早く歩行者などにも対応

日本では自動停止する機能が認められていなかったところ、その突破口を開いたのは日本のメーカーではなくボルボだ。完全停止可能なブレーキを日本で初めて導入したのが2009年のこと。以降、先進技術を次々に取り入れるとともに、いち早く歩行者やサイクリスト、大型動物なども検知できるようにした。最新の技術は被害軽減ブレーキの作動を自車線内に入ってきた対向車や右折時の対向車にも対応させたほか、ステアリングを制御して障害物との衝突回避や対向車線へのはみ出しからの復帰なども実現。より多くのシーンに対応できるように進化している。

 

↑様々な対象物を検知可能。交差点での右折時には対向車の動きを監視し、万一の際には被害軽減ブレーキを作動させる機能も

 

↑後方から追突の危険を検知した場合、ブレーキ力を高めて二次被害を予防する。シートベルトの巻き取りも行う

 

[岡本さんの診断結果]

ブレーキ制御性能 ★★★★

ステアリング制御性能 ★★★★★

市街地でのアシスト性能 ★★★★★

高速道路でのアシスト性能 ★★★★

 

【No.4】メルセデス・ベンツ/レーダーセーフティ

事故を検証することで生まれる予防安全技術は最先端をいく(岡本)

メルセデス・ベンツ

Eクラス

769万円〜1144万円

前方約250m、側方約40m、後方約80mを検知するレーダーと、約90mの3D視を含む約500m前方をカバーするステレオカメラを搭載。衝突時の衝撃音の鼓膜への影響を低減する「PRE-SAFEサウンド」技術も採用する。

 

SクラスからAクラスまで同等の機構を惜しみなく搭載

メルセデス車が関わった事故現場に急行してあらゆる形態の事故を検証してきた知見を活かし、安全性の向上に取り組んできたメルセデス・ベンツ。その答えのひとつがレーダーセーフティだ。自然現象の影響を受けにくいミリ波レーダーなどによって、周囲のクルマや状況を認識してドライバーをサポートする安全運転支援システム。これをすべてのモデルで搭載しているのも同社ならではだ。

 

最近では他社に先駆けてARナビも採用。カメラで捉えた前方風景をナビ画面に重ねることで運転に余裕を生む技術は、やはりメルセデスの知見が成せる先進性である。

 

↑移動したい方向へウィンカーを点滅させるだけで自動で車線変更が可能。高速道路などでの運転をラクにする

 

↑衝突時のダメージを最小限に抑える「PRE-SAFE」。わずか数秒の間に乗員の命を守りやすい状態に調整する

 

↑天候や周囲の明るさに影響を受けることなく高度な検知が可能なミリ波レーダー。多目的カメラと複数のセンサーを組み合わせて安全運転支援を行う

 

[岡本さんの診断結果]

ブレーキ制御性能 ★★★★★

ステアリング制御性能 ★★★★★

市街地でのアシスト性能 ★★★★

高速道路でのアシスト性能 ★★★★★

安全なクルマ“四天王”の先進技術を徹底診断!

高級車から軽自動車まで多くのクルマに導入が進んでいる予防安全技術。そのなかでも交通事故ゼロを目指して、予防安全にいち早く着目して独自の技術開発を進めてきた「安全なクルマ」四天王の先進技術のスゴさを診断する。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私たちが解説します

自動車・環境ジャーナリスト

川端由美

工学博士。エンジニアから自動車専門誌の編集部員に転身し、現在はフリーランスのジャーナリスト。テクノロジーとエコロジーを専門とする。

モータージャーナリスト

岡本幸一郎

高級輸入車から軽自動車まで幅広く網羅。各社の予防安全技術の多くを体験済み。日本・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務める。

 

【No.1】SUBARU/アイサイト

追突事故発生率はわずか0.06%! 高速道路で活躍する新機能も便利(川端)

SUBARU

レヴォーグ

310万2000円〜409万2000円

高速道路でのステアリング操舵支援や渋滞時ハンズオフ運転機能、自動車線変更などを実現する「アイサイトX」をオプションで設定。大型11.6インチのセンターディスプレイや12.3インチのフル液晶メーターなどが採用されている。

 

1999年から安全ひと筋 事故ゼロを目指し続ける

アイサイトは1999年からスバルがコツコツ開発してきた技術の蓄積から生まれた機能だ。実際の事故データでも驚く数字が出ており、アイサイトVer.3搭載車の追突事故発生率は、なんと0.06%(※)。一般的な事故発生率と比べると、ひとケタ小さい値だ。

 

新型レヴォーグに搭載された新世代のアイサイトはさらに進化。事故防止のためだけでなく、渋滞時のハンズオフ運転や料金所手前での自動減速など、高速道路で日常的に使える機能が充実した。レーダーにより交差点での飛び出しにも自動ブレーキがかかるなど、その性能はさらに向上している。

※:2014〜2018年の間に国内で販売したアイサイトVer.3搭載車の人身事故件数について調査した結果。公益財団法人 交通事故総合分析センターのデータを基にSUBARUが独自算出した

 

↑ステレオカメラの視野を広げ、コーナーレーダーを搭載。デジタルマップと複合させて、目では見えにくい物体まで検知する

 

↑アイサイトXでは、デジタルマップのデータとGPS情報を活用。高速道路のカーブ手前で、自動で減速する

 

↑前側方プリクラッシュセーフティでは、死角から近づく車両を検知。警告に加えて、自動ブレーキまで支援する

 

[川端さんの診断結果]

ブレーキ制御性能 ★★★★★

ステアリング制御性能 ★★★★★

市街地でのアシスト性能 ★★★★

高速道路でのアシスト性能 ★★★★★

 

【No.2】トヨタ/トヨタ セーフティセンス

高級車からコンパクトカーまで幅広く充実させるのはさすが(川端)

トヨタ

ヤリス クロス

179万8000円〜281万5000円

レーダークルーズコントロールをはじめとする高度な駐車支援システムや、もしものときにドライバーやクルマを助けるヘルプネットなど充実した装備を誇る。ハイブリッドモデルで最高30.8km/Lの燃費性能も優秀だ。

 

安全装備を幅広く展開して多くの人の安心につなげる

さすがトヨタ! と思うのは、クラウンのような高級車はもちろん、ヤリスのようなコンパクトカーまで安全装備を充実させている点。なぜなら、この種のエントリーカーの需要は、初心者や高齢者など運転技術に不安を抱くドライバーにこそ高いからだ。ヤリスなどで採用される駐車支援機能は、初心者にうれしい機能だろう。

 

交差点右折時に直進してくるクルマを検知するだけでなく、その先の横断歩道を渡る歩行者も検知してブレーキ操作支援を行うのは、優れたセンシング技術の賜物。これをコンパクトカーにも導入するのは、さすがトヨタ! である。

 

↑注目すべきは街灯のない夜の道でも自動ブレーキが作動する点。視野の悪い状況でのドライバー支援の機能も充実している

 

↑交差点を横断する歩行者を検知して、自動ブレーキをかける機能も搭載。優れたセンシング技術で実現した

 

↑駐車スペースへの誘導を行う機能を搭載。メモリ登録した区画線のない駐車スペースへも誘導してくれる

 

[川端さんの診断結果]

ブレーキ制御性能 ★★★★

ステアリング制御性能 ★★★

市街地でのアシスト性能 ★★★★★

高速道路でのアシスト性能 ★★★★

 

【No.3】ボルボ/インテリセーフ

独自の視点で予防安全を研究し先進技術を実現させる先駆者(岡本)

ボルボ

XC60

639万円〜949万円

車両や歩行者、サイクリスト、大型動物との衝突を回避、または衝突被害を軽減するための警告およびブレーキ作動を行うシティ・セーフティを搭載。全ラインナップが電動化を実現し、48Vマイルドハイブリッドとプラグ・イン・ハイブリッドモデルが揃う。

 

衝突軽減ブレーキの先駆者でいち早く歩行者などにも対応

日本では自動停止する機能が認められていなかったところ、その突破口を開いたのは日本のメーカーではなくボルボだ。完全停止可能なブレーキを日本で初めて導入したのが2009年のこと。以降、先進技術を次々に取り入れるとともに、いち早く歩行者やサイクリスト、大型動物なども検知できるようにした。最新の技術は被害軽減ブレーキの作動を自車線内に入ってきた対向車や右折時の対向車にも対応させたほか、ステアリングを制御して障害物との衝突回避や対向車線へのはみ出しからの復帰なども実現。より多くのシーンに対応できるように進化している。

 

↑様々な対象物を検知可能。交差点での右折時には対向車の動きを監視し、万一の際には被害軽減ブレーキを作動させる機能も

 

↑後方から追突の危険を検知した場合、ブレーキ力を高めて二次被害を予防する。シートベルトの巻き取りも行う

 

[岡本さんの診断結果]

ブレーキ制御性能 ★★★★

ステアリング制御性能 ★★★★★

市街地でのアシスト性能 ★★★★★

高速道路でのアシスト性能 ★★★★

 

【No.4】メルセデス・ベンツ/レーダーセーフティ

事故を検証することで生まれる予防安全技術は最先端をいく(岡本)

メルセデス・ベンツ

Eクラス

769万円〜1144万円

前方約250m、側方約40m、後方約80mを検知するレーダーと、約90mの3D視を含む約500m前方をカバーするステレオカメラを搭載。衝突時の衝撃音の鼓膜への影響を低減する「PRE-SAFEサウンド」技術も採用する。

 

SクラスからAクラスまで同等の機構を惜しみなく搭載

メルセデス車が関わった事故現場に急行してあらゆる形態の事故を検証してきた知見を活かし、安全性の向上に取り組んできたメルセデス・ベンツ。その答えのひとつがレーダーセーフティだ。自然現象の影響を受けにくいミリ波レーダーなどによって、周囲のクルマや状況を認識してドライバーをサポートする安全運転支援システム。これをすべてのモデルで搭載しているのも同社ならではだ。

 

最近では他社に先駆けてARナビも採用。カメラで捉えた前方風景をナビ画面に重ねることで運転に余裕を生む技術は、やはりメルセデスの知見が成せる先進性である。

 

↑移動したい方向へウィンカーを点滅させるだけで自動で車線変更が可能。高速道路などでの運転をラクにする

 

↑衝突時のダメージを最小限に抑える「PRE-SAFE」。わずか数秒の間に乗員の命を守りやすい状態に調整する

 

↑天候や周囲の明るさに影響を受けることなく高度な検知が可能なミリ波レーダー。多目的カメラと複数のセンサーを組み合わせて安全運転支援を行う

 

[岡本さんの診断結果]

ブレーキ制御性能 ★★★★★

ステアリング制御性能 ★★★★★

市街地でのアシスト性能 ★★★★

高速道路でのアシスト性能 ★★★★★

新しいドライブ様式は300万円台から始められる! 価格帯別イチオシEVガイド

排出ガス抑制のための規制強化が進むなか、世界の自動車メーカーはこぞって新たなEVを登場させている。ここではいま日本で購入できるEVを価格帯別に厳選して紹介。さぁ、新たなドライブ様式を始めよう!

※こちらは「GetNavi」 2020年12月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が紹介します

GetNavi編集部 クルマ担当

上岡 篤

EVに乗ってみて、その静かさと圧倒的な加速に驚くばかり。本気で欲しいと思うが、集合住宅住まいなので充電の方法に悩んでいる。

《300万円台》

最先端の技術や最新の素材の採用により、まだまだ“高嶺の花”と思われがちなEV。しかし新車で300万円台と比較的リーズナブルなモデルもあるのだ。もちろん実用性も問題ない。

 

【No.1】日本を代表するEVは電源としても活用できる

日産

リーフ

332万6400円〜499万8400円

2017年にモデルチェンジして2代目になったリーフ。40kWhと62kWhの2タイプのバッテリー容量が選べるが、いずれも一充電で300km以上の走行が可能。住宅に電気を供給する電源としても活用できるのが特徴だ。

SPEC【e+G】●全長×全幅×全高:4480×1790×1565mm ●車両重量:1680kg ●最高出力:218PS(160kW)/4600〜5800rpm ●最大トルク:340Nm(34.7kg-m)/500〜4000rpm ●一充電走行距離(WLTCモード):458km

 

★ここがイチオシ!

日本を代表するEVであるリーフは、プロパイロットなど安全運転支援技術も充実。電源として使えるのはいざという時に安心だ。

 

【No.2】タウンユースにぴったりなコンパクトモデル

三菱

i-MiEV

300万3000円

i-MiEVは2018年に衝突時の安全性確保のため全長が8cm拡大し、それまでの軽自動車規格から登録車規格になった。満充電時の最長航続距離は約164km。タウンユースなら気兼ねなく使えるコンパクトさもメリットだ。

SPEC【X】●全長×全幅×全高:3480×1475×1610mm ●車両重量:1100kg ●最高出力:64PS(47kW)●最大トルク:160Nm(16.3kg-m)●一充電走行距離(JC08モード):164km

 

★ここがイチオシ!

ステアリングのパドルで回生ブレーキの強弱を操作すれば、スポーティな気分も味わえる。年内で生産終了のウワサもあるので注意。

 

《400万円台》

この価格帯から欧州のプレミアムブランドのエントリーモデルが選択可能に。満充電時の走行可能距離は350kmを超え、遠距離ドライブ時の充電場所の不安から大きく解放されるのも選択基準のポイントとなる。

 

【No.1】小型SUVながら高いトルクでグイグイ走る

 

プジョー

e-2008

429万円〜468万円

プジョーのEVの歴史は1941年のVLV(航続距離は約80km)から始まる。そんなプジョーが今年の9月に小型SUVタイプのe-2008を導入。ガソリンエンジンで2.6L相当の260Nmのトルクを誇るモーターを搭載する。

SPEC【GT Line】●全長×全幅×全高:4305×1770×1550mm ●車両重量:1600kg ●最高出力:136PS(100kW)/5500rpm ●最大トルク:260Nm(26.5kg-m)/300〜3674rpm ●一充電走行距離(JC08モード):385km

 

★ここがイチオシ!

小型SUVのEVということで話題性は抜群。ボディは大きく見えるが全高を1550mmに抑えており、立体駐車場も安心して駐車できる。

 

【No.2】バッテリー容量がアップし走行距離もアップ

BMW

i3

499万円〜608万円

i3は2014年にデビューしたRRの完全EV。昨年リチウムイオンバッテリー容量が、従来より30%大きくした120Ahに変更された。バッテリーに充電するエンジンを搭載したレンジ・エクステンダーモデルも選べる。

SPEC【i3 Edition Joy+】●全長×全幅×全高:4020×1775×1550mm ●車両重量:1320kg ●最高出力:170PS/(125kW)/5200rpm ●最大トルク:250Nm(25.5kg-m)/100〜4800rpm ●一充電走行距離(WLTCモード):360km

 

★ここがイチオシ!

まずは個性的なデザインが◎。BMWの正確なハンドリングはEVでもしっかりと味わえる。希少となった観音開きのドアも魅力的だ。

 

《500万円台》

EVもこの価格帯になれば最新のインフォテイメントシステム、豪華な内装、力強いパワーユニットなどが魅力のひとつだったり、選ぶ決め手のひとつだったりする。来年発売予定のアリアに注目が集まっている。

 

【No.1】日本のデザイン意匠をふんだんに採用し急速充電性能も向上

日産

アリア

実売予想価格500万円強〜 2021年発売

アリアコンセプトのショーカーがほぼそのまま発売予定になった日産のニューフェイス。駆動方式も2WDと4WDが用意される。バッテリーは水冷式で細かな制御が可能となり、耐久性も向上。来年の発売が待ち遠しい。

SPEC【2WD 90kWhバッテリー搭載車】●全長×全幅×全高:4595×1850×1655mm ●車両重量:1900〜2200kg ●最高出力:242PS(178kW)●最大トルク:300Nm(30.6kg-m)●一充電走行距離(WLTCモード):610km(社内測定値)

 

★ここがイチオシ!

日本のDNAを表現したデザインは秀逸。急速充電への耐久性も向上し、30分の充電で375km走行可能。EVの充電としてはかなり早い。

 

【No.2】洗練されたインテリアに加え静粛性もポイント

DS オートモビル

DS3 CROSSBACK E-TENSE

534万円

PSAグループの高級車ブランド、DS オートモビルから初のEVが登場。DS3 CROSSBACKの上質感プラスEVならではの乗り心地と静粛性が味わえるのは大きな魅力だ。気になる最大航続距離も398kmと申し分ない。

SPEC【Grand Chic】●全長×全幅×全高:4120×1790×1550mm ●車両重量:1280kg ●最高出力:130PS(96kW)/5500rpm ●最大トルク:230Nm(25.4kg-m)/1750rpm ●一充電走行距離(JC08モード):398km

 

★ここがイチオシ!

低重心化と独特のサスペンションで上品な乗り心地が味わえる。ガラスも通常よりも厚いものや音響ガラスを使用するこだわりも◎。

 

《900万円台》

市場が大きく変わって輸入車が安くなったと言われても、この価格帯の輸入車はやはりブランド力を持っている。老舗ブランド初のEV、世界トップシェアが放つベンチャー企業の中核的モデルと好対照だ。

 

【No.1】テスラの中核的モデルは圧倒的な加速性能が自慢

テスラ

テスラ モデルS

989万9000円〜1699万9000円

テスラが最初に日本に導入したクルマがモデルS。駆動方式は4WDを採用。走行距離が610kmのロングレンジモデルでも100km/hに到達するまでにわずか3.8秒という、世界トップレベルの加速性能が自慢だ。

SPEC【ロングレンジ】●全長×全幅×全高:4979×1964×1445mm ●車両重量:2215kg ●最高出力:475PS(350kW)●最大トルク:750Nm(76.4kg-m)●一充電走行距離(WLTPモード):610km

 

★ここがイチオシ!

テスラの代名詞的存在の自動運転支援システムやEVパッケージによる室内の広さがウリ。またリモート駐車など新しい装備は魅力だ。

 

【No.2】スポーツカーに匹敵する加速性能をもちながら走行可能距離も十分

ジャガー

I-PACE

976万円〜1183万円

ジャガー初のEVはSUVスタイルで登場。200PSを誇るモーターを前後に2つ搭載し、スポーツカー顔負けの加速性能を持つ。それだけのパワーを持ちながらも満充電で438kmの走行が可能というスペックを誇る。

SPEC【S コイルサスペンション仕様】●全長×全幅×全高:4695×1895×1565mm ●車両重量:2230kg ●最高出力:400PS(294kW)/4250〜5000rpm ●最大トルク:696Nm(70.9kg-m)/1000〜4000rpm ●一充電走行距離(WLTCモード):438km

 

★ここがイチオシ!

ジャガーの魅力である、キャットウォークと呼ばれる乗り心地とハンドリングは健在。前後重量のバランスも50:50と理想的だ。

 

《1000万円超》

この価格帯はメーカーの提案するEVのイメージリーダーでもある。高機能なデバイス、新しいプラットフォーム、贅を尽くしたインテリアなど、いずれもメーカーの威信をかけたフラッグシップモデルなのだ。

 

【No.1】800Vの電圧システムを採用し効率よく充電可能

ポルシェ

タイカン

1448万1000円〜2454万1000円

ポルシェ初となる完全EVモデル。前後にモーターを配しミドルグレードのターボで最大出力680PSを発生させる。他のEVが400Vなのに対してタイカンは800Vシステムの電圧を採用しており、より効率的に充電が可能だ。

SPEC【4S パフォーマンスバッテリー搭載車】●全長×全幅×全高:4963×1966×1379mm ●車両重量:2140kg ●最高出力:435PS(320kW)●最大トルク:640Nm(65.2kg-m)●一充電走行距離(独自基準値):333〜407km

 

★ここがイチオシ!

800Vシステム採用で、わずか22分で80%の充電量にまで到達。最大走行距離は約450km。十分に実用的なポルシェの哲学が生きている。

 

【No.2】ガルウィングドアを採用したテスラ初のSUV

テスラ

テスラ モデルX

1059万9000円〜1299万9000円

テスラ初のSUVとなるモデルX。ロングレンジモデルでの走行距離は507kmを誇る。後席ドアはガルウィングで、身長の高い人でも乗り降りがラク。もちろん最新自動運転支援システムやインフォテインメントも装備する。

SPEC【ロングレンジ】●全長×全幅×全高:5037×1999×1680mm ●車両重量:2459kg ●最高出力:422PS(311kW)●最大トルク:660Nm(67.3kg-m)●一充電走行距離(WLTPモード):507km

 

★ここがイチオシ!

上方に開く後部座席のガルウィングドアは注目度バツグン。3列シートで大人7人がゆったり乗れる余裕の室内スペースも自慢だ。

 

【No.3】メルセデス初のEVは走行状況を判断する頭脳派モデル

メルセデス・ベンツ

EQC

1080万円

メルセデスブランド初の量産EV。ベースはSUVのGLCで、後席も大人がゆったりくつろげるスペースのヘッドルームを確保している。前後にモーターを搭載する4WDだが、低負荷時はFFにもなり走行距離の延長に寄与する。

SPEC【400 4MATIC】●全長×全幅×全高:4770×1925×1625mm ●車両重量:2500kg ●最高出力:408PS(300kW)/4160rpm ●最大トルク:765Nm(78.0kg-m)/0〜3560rpm ●一充電走行距離(WLTCモード):400km

 

★ここがイチオシ!

ロードノイズが抑えられており、Sクラスを超える静粛性能は秀逸。走行距離400kmも実用的。自動運転支援システムも魅力だ。

 

【COLUMN】名車チンクエチェントがEVになって復活!

↑↓バッテリーはフロントに搭載。5.5kWhと10kWhの2種類が用意されている。走行距離は前者が約40km、後者が80kmとなる

 

チンクエチェント博物館

FIAT 500 ev

506万円〜550万円

1957年に登場し1977年までに400万台以上が販売された2代目フィアット500。このモデルをベースにEVへと仕立て上げたのが、私設自動車博物館である、名古屋のチンクエチェント博物館。後部のエンジン位置に搭載されたモーターは約18PSと、エンジンモデルと変わらない出力にこだわった。名車がEVに変貌を遂げるという、クルマの保全の一端を担うという側面もある。

SPEC【ONE BATTERY】●全長×全幅×全高:2980×1320×1320mm ●車両重量:590kg ●最高出力:17.7PS(13kW)●最大トルク:160Nm(16.3kg-m)●一充電走行距離:約40km

“クルマは充電”が新しいドライブ様式になる! EVメーカーの現在地

世界各国でエンジン車への規制が強まるなか、自動車メーカーは近年こぞってEVを開発し世に送り出している。走行可能な距離が短い、充電スポットが少ないという不安は、もはや過去のもの。これからのクルマは“充電”が新たなドライブ様式となる。スポーツカーで有名なポルシェも、誰もが憧れるラグジュアリーカーのロールス・ロイスやアストンマーティンもEVを発表。もはやどのメーカーも避けて通れないクルマの電動化は、いまどうなっているのか。自動車ジャーナリストの川端さんに話を聞くとともに、世界の自動車メーカーの現在地を解説!

※こちらは「GetNavi」 2020年12月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

自動車・環境ジャーナリスト

川端由美さん

工学修士。エンジニアから自動車専門誌の編集部員に転身し、現在は、フリーランスのジャーナリスト。テクノロジーとエコロジーが専門。

 

排出ガス規制と政府の援助で着々と進むクルマの電動化

英語で“Petro Head”と言えばクルマ好きのこと。Petroとは石油のことだから、ひいてはエンジンとクルマは切っても切り離せない……というのはもう過去の話。多くの自動車メーカーがEVを発表する時代が来ている。その背景にあるのが、欧州委員会による「2050年までにカーボンニュートラル(※)を目指す」という発表だ。さらに、2030年までに自動車からの排出ガスによるCO²排出量を半分まで削減(2020年第3四半期比)し、2040年に新型車はほぼCO²を排出しないクルマだけになるというロードマップを描いている。

※ライフサイクルで見たときに、二酸化炭素の排出量と吸収量がプラスマイナスゼロになる状態のこと。2017年にパリで開かれたワン・プラネット・サミットでカーボンニュートラル宣言が発出された

 

この動きは、中国やアメリカでも加速している。中国では政府が税の優遇などを設けて、電池を含めたEV産業全体を後押ししている。アメリカのカリフォルニア州では、2035年までに州内で販売されるすべてのクルマを排ガスゼロにするという意欲的な目標を打ち出している。世界は電動化に向けて、着々と進んでいるのだ。

 

世界EVメーカーシェアランキング】

テスラが約18%と圧倒的なシェア。これは2016年に発表され手ごろな価格で大人気となったモデル3の影響が大きい。日本メーカーがベスト10に入っていないのは残念。

● ウェブサイト「EV Sales」の2020年1月から8月までの販売台数ランキングデータより引用。

● 販売台数のなかにはPHEV(プラグ・イン・ハイブリッド車)も含まれる

 

《アメリカ》

EVの世界シェアで断トツのトップを走るテスラが市場を牽引。シボレーのボルトEVは2021年に次期モデルが登場する予定だ。

 

【No.1】世界シェアでトップを走る気鋭のEVメーカー

テスラ

起業家イーロン・マスクを中心に「自分たちが乗りたいカッコいいエコカーを作ろう!」と一念発起。スポーツカー、セダン、SUVに続き手ごろなモデル3と、新車を連発中だ。

 

【No.2】転んでもタダでは起きない⁉ GM渾身のEVで巻き返す

シボレー

リーマンショックで倒産の憂き目にあったGMだが、政府から低利の融資を受けて電池とEVのボルトを開発。高級車ブランドのキャデラックでも、2023年にEVを発売予定だ。

 

《アジア》

政府の援助を受けられるなどEVの開発環境が整えられた中国は、多くのメーカーが参入。元々は電池メーカーなど、異業種企業も多い。

 

【No.1】商用EVのトップメーカーから乗用車へも進出

比亜迪汽車(中国)

電池メーカーとして創業し、EVメーカーを買収。いまEV商用車では世界一だ。アウディからデザイナーを招聘し、王朝シリーズで乗用EVにも進出。トヨタとの合弁も開始した。

 

【No.2】洗練されたデザインを武器に欧米市場への進出を目論む

広州汽車(中国)

2025年までに全車種をEV化すると宣言。心臓部には日本電産製モーターを積むeAxleを搭載し、スタイリングは欧州高級車メーカーから引き抜いてきたデザイナーが担当する。

 

【No.3】年内上場を目指す注目のEVスタートアップ

威馬汽車(中国)

コネクテッド・カーや購入後のアフターサービスなどをウリにした“スマートカー”として話題。「中国版Google Map」を提供する百度と手を組んで、自動運転や車載AIも提供する。

 

【No.4】中国版イーロン・マスクが起こしたEVメーカー

上海蔚来汽車(中国)

中国経済界の若手カリスマであるウィリアム・リー氏が創業。大気汚染を解決しようと、「青空の訪れ」を意味する「蔚来」を社名にした。自社工場を持たず、SUVのES8を委託生産。

 

【No.5】自社生産と提携を使い分け世界への販路拡大を続ける

上海汽車(中国)

第一汽車、東風汽車と並び、中国の三大自動車メーカーのひとつ。自社での生産も手掛ける一方、他国の企業と提携を結び拡大。イギリスの名門ブランドMGのEVをフランスで発売した。

 

【No.6】委託生産の依頼や出資と共に自社EVも発売する多様な戦略

長安汽車(中国)

今後10年で27車種ものEVを発売すると意気込む。自社ブランドを拡大すると同時にEVメーカーの蔚来に生産を委託したり、愛馳に出資したりと、多様なEV戦略を目論む。

 

【No.7】ボルボの親会社はEV専用ブランドも立ち上げた

吉利汽車(中国)

中国系大手であり、ボルボの親会社であり、ダイムラーの大株主。EV専用ブランド「ジオメトリ」を設立し、テスラのモデル3をライバルと目論む小型セダン、Aを発表した。

 

【No.8】EVのラインナップを拡充し自動運転技術も磨く

ヒュンダイ(韓国)

コンパクトハッチ・コナのEV版の登場に続き、SUVの45を発売予定。3月にジョイスティックで操作し、自動運転への切り替えも可能なコンセプト「Prophecy」を発表した。

 

《日本》

日産と三菱が日本のEVを牽引してきたが、ホンダとマツダも参入。日産は新型アリアの販売を予定し、やっちゃえシェア獲得となるか。

 

【No.1】ハイブリッド王国ニッポンでピュアEVの道を突っ走る

日産自動車

世界に名だたる“ハイブリッド王国”であるニッポンだが、日産は一貫してEV開発を貫いている。リーフは2017年に2世代目となり、なんと累計50万台(!)を販売している。

 

【No.2】小さいながらもグローバルでEVを展開

三菱自動車

EV開発の歴史は1960年代から。早朝の新聞配達に静かなクルマが欲しいと考えた結果、EVを開発することになったという。コツコツと開発を続け、2009年に世界初の量産EVを発売。

 

【No.3】電気駆動になってもホンダ独自の走りの魅力は健在

本田技研工業

電気の時代においても、ホンダは走って楽しいクルマを作ることを重視している。Honda eでは、走行距離を200㎞と割り切りつつ、コンパクトでキビキビ走るモデルに仕立てている。

 

【No.4】クリーンディーゼルだけじゃない EVにもしっかり着手

マツダ

昨今のマツダはクリーンディーゼルが有名だが、電動化にも着手している。第1弾となるMX-30はヨーロッパで販売開始。日本では2021年にリース形式での販売を開始する予定だ。

 

《ヨーロッパ》

EU各国でCO2排出規制が発出されたことで、続々とEVが登場。目標年度を定めてEVへシフトするメーカーも多く、その動きに注目だ。

 

【No.1】EVでも最善の性能と快適性を提供する

メルセデス・ベンツ(ドイツ)

「最善か無か」を旨とするメルセデス・ベンツだけに、EVでも高性能かつ快適なクルマを開発する姿勢を崩さない。EQCでは、パワフルなモーターと自社製電池を搭載している。

 

【No.2】次世代に向けてイチから刷新したEVを開発

BMW(ドイツ)

バイエルン・エンジン製作所を略した社名のBMW。徹底したエンジン屋のBMWがイチから刷新したEVブランドのiでは、EV特有の気持ち良い走りをBMW流に仕立てている。

 

【No.3】壮大な販売目標を揚げてEV市場の席巻を狙う

フォルクスワーゲン(ドイツ)

2025年までに300万台のEVを販売するという意欲的な目標を掲げるフォルクスワーゲンは、続々とEVモデルを発売している。第1弾となるiD.3に続き、iD.4も発売されている。

 

【No.4】電動化を推し進める国の牽引役となるメーカー

プジョー(フランス)

国を挙げて電動化を推し進めるフランス。プジョーはその牽引役となっている。日本上陸を果たしたe-208では、パワフルなモーターと大容量電池を組み合わせた心臓部を持つ。

 

【No.5】日本にもEVがお目見えしEVの販売比率拡大を目指す

アウディ(ドイツ)

アウディの電動シリーズe-tron Sportbackが待望の日本上陸を果たした。さらにe-tron SUVが続く。2025年までに20車種のEVを発表し、40%のEV販売比率達成を目指している。

 

【No.6】欧州最多のEV販売台数を誇る

ルノー(フランス)

30万台のEV累計販売台数を誇るルノー。一番人気の小型車・ゾエは販売台数を伸ばしており、累計販売台数は10万台を超える。今年はカングーのEV版コンセプトモデルも発表。

 

【No.7】「あのポルシェが!」と世界を驚かせた

ポルシェ(ドイツ)

世界有数のスポーツカーブランドも、量産EVであるタイカンを発売。最高250km/h、0-100km/h加速2.8秒というハイパフォーマンスを誇る。2021年モデルも欧州で発表された。

 

【No.8】レースで鍛えたEVの技術を量産モデルにも投入する

ジャガー(イギリス)

F1のEV版であるフォーミュラーEに参戦しているジャガー。量産EVでもI-PACEを発売した。最大696Nmもの大トルクを発揮するモーターによって、スポーティな走りを実現する。

メルセデス・ベンツ/Aクラスを徹底分析! 永福ランプが試したかったこととは?

ベテラン自動車ライターの永福ランプとフリーエディターの安ドが、深いような浅いようなクルマ談義をするクルマ連載「クルマの神は細部に宿る。」。今回は、メルセデス・ベンツのエントリーモデルであるAクラスをピックアップ。永福ランプが久々に試したかったこととは?

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年10月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【PROFILE】

永福ランプ(清水草一)

日本中の貧乏フェラーリオーナーから絶大な人気を誇る大乗フェラーリ教の開祖。様々な自動車専門誌や一般誌、Webなどで、クルマを一刀両断しまくっている。2018年以降、ペンネームを「MJブロンディ」から「永福ランプ」へ変更している。

 

安ド

元ゲットナビ編集部員で、現在ではフリーエディター。永福ランプを慕い「殿」と呼んでいる。

 

【今月のGODカー】メルセデス・ベンツ/Aクラス

SPEC【A180スタイル】●全長×全幅×全高:4420×1800×1420mm ●車両重量:1430kg ●パワーユニット:1.3L直列4気筒+ターボ ●最高出力:136PS(100kW)/5500rpm ●最大トルク:200Nm/1460〜4000rpm ●WLTCモード燃費:15.4km/L

●337万円〜798万円

 

ベンツの中では一番安い部類

安ド「殿! 今回はなぜA180なのですか」

 

永福「ダメか?」

 

安ド「いえ、AクラスならセダンやAMGなど新しいモデルもあるのに、なぜ1年以上前に出たA180ハッチバックを希望されたのかと」

 

永福「それはもちろん、A180が一番お安いからだ」

 

安ド「なぜ一番安いモデルを?」

 

永福「それは言うまでもない。安いほうがサイフにやさしいではないか!」

 

安ド「実際に買うなら安いに越したことはありませんが……」

 

永福「A180は、一応337万円から買える。このA180スタイルだと380万円。オプションのレーダーセーフティパッケージが25万3000円、ナビゲーションパッケージが18万9000円。このふたつの装備を付けない人はおるまい。その他のオプションも含めると、今回の撮影車両は合計515万円にもなっておったが、それでもベンツの中では一番お安い部類なのだ!」

 

安ド「ハハー!」

 

永福「それにな、私は例の『ハ〜イ、メルセデス!』をもう一度やってみたかったのだ」

 

安ド「会話で操作できるMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)ですね。それならほかのメルセデスにも付いていると思いますが……」

 

永福「いや、Aクラスが出たとき、『この機能は学習によって成長するので、子どもを育てる気持ちで』と聞いていたから、1年半後の成長を見てみたかったのだ」

 

安ド「さすが深いお考えです! で、成長してました?」

 

永福「いや、成長しておらなんだ」

 

安ド「ええ〜〜〜っ!」

 

永福「メルセデスではない、私が成長しておらなんだ。相変わらずメルセデス君がちょっと物わかりが悪いと、『ボタンで操作したほうが早いじゃね〜かよ!』などと、すぐキレてしまってのう」

 

安ド「なるほどぉ! 僕は、『意外とすぐ理解してくれるなぁ』と思いましたが」

 

永福「うむむ……」

 

安ド「『ハイ、メルセデス。アンビエントライトを紫にして』と言ったら、一発でやってくれました」

 

永福「それを聞いていたので、同じことを言ってみたが私はダメだった」

 

安ド「ダメでしたか!?」

 

永福「アンビエントライトをアンビエントコントローラーと言い間違えたのだ。そしたらハネられた」

 

安ド「ですか……」

 

永福「クルマとお話するのは、中高年にはハードルが高いな」

 

安ド「ですか……」

 

永福「それと、メルセデスなのに高速道路で3回もアオられた」

 

安ド「えっ!」

 

永福「後姿が控えめで、国産の小型車っぽく見えるからだろうか」

 

安ド「う〜ん、顔はCLSなどと同じなんですけどねぇ」

 

永福「無念だ」

 

【GOD PARTS 1】ヘッドライト

ツリ上がったライトはシャープで都会的な印象

新世代メルセデスの特徴であるツリ目フェイスが採用されています。シャープで都会的な雰囲気ですが、ほかのモデルも造形が似ていて(よく見ると違うけど)、一般の人は見分けがつかないのではないかと心配になります。

 

【GOD PARTS 2】アンビエントライト

室内を艶やかに彩る照明は64色から選べる

間接照明のような淡い光で車内を彩る「アンビエントライト」がオプション装着されています。64色に変えられるそうですが、MBUXで言葉で伝えようとすると(下記参照)、そんなに色の名前を知らないため、結局、「赤」や「紫」になってしまいます。

 

【GOD PARTS 3】AMGホイール

ワルっぽさをプンプン放つ大型のアルミホイール

今回のモデルには、26万円もする「AMGライン」が装着されていました。「AMG」は、ハイパフォーマンスモデルを制作するメルセデスのサブブランドで、このホイールはAMG仕様。大径サイズで黒とシルバーに塗られ、いかにもワルそうです。

【GOD PARTS 4】大型ディスプレイ

シンプルな造形は煩わしくなくて好ましい

ドライバーの目の前には、非常に大きな横長ディスプレイが鎮座しています。インパネのデザインを損なわないシンプルな造形は好感が持てますが、実は表示は左右2面になっていて、メチャクチャ横に長い一枚絵が見られるわけではありません。

 

【GOD PARTS 5】タッチパッド

手元を見ることなくスマホのように操作可能

センターコンソール上にはコントローラーが設置されていて、センターディスプレイ上に表示されるカーナビなどの操作を、手元を見ずに行うことができます。近年のモデルではタッチパッドまで付き、指先だけでポインターを動かせます。

 

【GOD PARTS 6】エンジン

3種類のパワーユニットを設定

メルセデスはひとつのモデルに複数種類のエンジンを設定することが多いのですが、このAクラスも1.3Lターボのガソリンと2.0Lターボのディーゼルに加え、2.0Lターボのガソリン(AMG A35)と3種類をラインナップ。1.3Lでも十分速いです。

 

【GOD PARTS 7】MBUX

呼べば答えてくれる会話できるクルマ

「ハイ、メルセデス!」と呼べば答える、自動対話式音声認識インターフェイス「MBUX」が未来を感じさせます。「天気を教えて」など、フランクに話しても答えてくれますが、「ハイ、ベンツ!」では起動しません。何か気に障ったのでしょうか。

 

【GOD PARTS 8】フロントシート

スポーティさと高級感との両立を狙う

「AMGレザーエクスクルーシブパッケージ」では、本革シートはツートーンカラーです。赤と黒でスポーティさと高級感の両方を求めているようですね。座面の先端は前にせり出させることができるので、太ももが長い人には好都合です。

 

【GOD PARTS 9】リアシート

3分割の可倒式で自由に荷室アレンジ

先代モデルより広くなった後席ですが、もちろん前方に倒すことができます。荷室とつなげることで長尺の荷物を積めるようになり、40:20:40の割合で3分割できるので、載せたい荷物に合わせて、自在にアレンジできるのが便利です。

 

【これぞ感動の細部だ!】リアスタイル

攻撃性がまったく感じられないリアまわり

全体的にシンプルなスタイリングで徹底されていますが、フロントまわりはちょっとキツめな印象です。一方、ボディ後方に回ると、まったく別のクルマかのように柔らかなデザインが採用されていて、凡庸ながらも安心感があり、個人的にはこのお尻に好感が持てます。2019年にはセダンモデルも追加されていますが、こちらもトランクが付いて出っぱっただけで、やはりほんわかしています。

 

 

撮影/我妻慶一

メルセデス・ベンツCクラス最新の限定車はこだわり派向け?

4月2日、メルセデス・ベンツ日本はCクラス・セダンの特別仕様車「メルセデス・ベンツC200エクスクルーシブ・ベージュ・リミテッド」を発表。「メルセデス・ベンツ オンラインストア」限定で注文受付を開始した。販売台数は10台で、税込車両価格は682万円。納車は6月頃からの予定となっている。

 

 

 

 

 

この限定車は、184ps/300Nmを発揮する2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載するC200アバンギャルドがベース。通常販売されていない左ハンドルを採用しているほか、ボンネットにスリーポインテッドスターを配した伝統的なスタイリングが特徴のエクスクルーシブラインエクステリアや、特別仕様の18インチ5ツインスポークアルミホイールを装備している。

 

 

 

内装には専用のシルクベージュ/エスプレッソブラウンの本革シートと、ブラウンアッシュウッドインテリアトリムを採用し、上質な雰囲気に仕上げられている。そして、パノラミックスライディングルーフやブルメスター製サラウンドサウンドシステム、暑い日でも快適な前席シートベンチレーターといった豪華装備が盛り込まれ、高級感が一層高められている点も注目だ。 さらに、安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」やヘッドアップディスプレイ、ドライブレコーダーも搭載され、高い安全性も実現している。

 

 

 

ボディカラーはダイヤモンドホワイトとセレナイトグレーの2色で、それぞれ5台ずつ販売される。

 

●メルセデス・ベンツ オンラインストア
http://www.mercedes-benz.jp/onlinestore/

 

 

 

トヨタ「アルファード」に近づいた!? メルセデス・ベンツ新型「Vクラス」に「MBUX」を初搭載

未だ欧州では商用車的な扱いのミニバンだが、近頃はその意識も変わりつつあるようだ。

今回捉えられたメルセデス・ベンツの新型「Vクラス」では、ヘッドライトのグラフィック、バンパーのエアインテーク形状、そしてこの初期プロトタイプではまだ着手されていないが、テールライトやリアバンパーもリフレッシュされるなど、大きな修正が施されるようだ。さらにフロントの偽装ネット越しには、存在感を増したスリーポインテッド・スターが透けて見える。

しかし今回のハイライトはインテリアだ。先だって初公開された「Aクラス」も採用するインターフェイス、「MBUX」スマートマルチメディアシステムの搭載が濃厚だという。ダッシュボードにマウントされた2つのタッチスクリーン式ディスプレイは、iPhoneのように滑らかな反応を見せ、主画面からはドライバーの好みを記憶した多数のコマンドを呼び出すことが可能だ。この「MBUX」を初採用する新型「Vクラス」では、トリム類も見直されたようで、一気に日本の高級ミニバンと同レベルの豪華装備とはならないまでも、今後徐々に近づいてくるはずだ。

パワートレインは、160psを発揮する「220d」、187psを発揮する「250d」がキャリオーバーされる見込みで、燃費向上がなされる可能性もあるという。

 

ワールドプレミアは、2018年秋が有力だ。

 

Courtesy of Apollo News Service

メルセデス・ベンツSクラスに48Vシステム搭載の3モデルを追加

メルセデス・ベンツ日本は、フラッグシップサルーンの「Sクラス」に、新技術「ISG(Integrated starter alternator)」を搭載した「S 450」「S 450 エクスクルーシブ」および「S 450 ロング」の3モデルを追加。3月1日に都内で行われた発表会当日より予約注文の受付を開始し、デリバリーは4月中旬を予定しているとのこと。

 

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今回追加された「S 450」「S 450 エクスクルーシブ」および「S 450 ロング」の3モデルについて、新技術説明会のために来日したダイムラー社のM256およびV型ガソリンエンジン統括シニアマネージャーであるDr.ラルフ・ヴェッラー氏によれば、メルセデス・ベンツとしては20年ぶりの採用となる、この新型M256型3.0リッター直6直噴ターボユニット(最高出力367ps/最大トルク500Nm)は、高電圧「48V電気システム」の採用を前提に新開発され、従来はベルト駆動であったエアコンやウォーターポンプ等を電動駆動としてフリクションを低減させるとともに、補器類を左右スペースに配置してコンパクト化も実現。

 

 

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しかも、この直6エンジンとトランスミッションとの間には、オルタネーターとスターターの機能を兼ねた「ISG」を配置。最高出力16kW、最大トルク250Nmを発生させる電気モーターが、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行い、約1kWh容量のリチウムイオンバッテリーを充電。しかもターボチャージャーが効果を発揮しにくい低回転時には、その電力を利用した電気モーターの駆動と「電動スーパーチャージャー(eAC)」が協調して動力補助を行い、あらゆる回転域での俊敏なエンジンレスポンスと力強い加速を実現させている。

 

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こうした48V電気システムがもたらすアドバンテージのほかにも、アルミ製クランクケースやシリンダーへのNANOSLIDE®摩擦低減加工、高圧直噴システム、可変制御オイル回路、インテリジェント熱管理システムといった最先端技術を投入することで、先代M276型V6ユニット比で15%以上の出力アップと約20%の排出ガス低減、4気筒エンジンと同等の低燃費という高い効率性も獲得しているとのこと。

 

 

 

当然のことながら、フラッグシップサルーンにふさわしく、本革とウォールナットを用いた上質なキャビンや先進運転支援システム、連続可変ダンパーとエアを電子制御する「AIRマティックサスペンション」を標準搭載。AMGラインなどのパッケージオプションも従来と同様の充実ぶり。車両本体価格(税込)は、S450(ISG搭載モデル)=11,470,000円/S450エクスクルーシブ(ISG搭載モデル)=13,630,000円/S450ロング(ISG搭載モデル)=14,730,000円となる。

 

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S450(ISG搭載モデル)

 

 

 

【Specification※欧州参考値】メルセデス・ベンツS450(ISG搭載モデル)■全長×全幅×全高=5125×1899×1493mm■ホイールベース=3035mm■車両重量=-■エンジン種類/排気量=直6DOHC24V+ターボ/2999cc■最高出力=367ps(270kW)/5500-6100rpm■最大トルク=500Nm(51.0kgm)/1600-4000rpm■トランスミッション=9速AT■サスペンション(F:R)=4リンク:マルチリンク■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク■タイヤサイズ(F:R)=245/50R18:245/50R18■メルセデス・ベンツ日本:https://www.mercedes-benz.co.jp

 

 

 

次期型「CLA」を初激写! ノッチバックからファストバックにスタイリング変更!?

メルセデス・ベンツ「Aクラス」をベースとした4ドアセダン「CLA」の次期型の姿がこのほど、スウェーデン北部で捉えられた。その姿はカモフラージュによってノッチバック風ではあるが、情報によれば「AMG GTコンセプト」からインスピレーションを得たように見えるファストバックスタイルへと変貌するという。

 

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ヘッドライトはダミーが装着されているが、「AMG GTコンセプト」のデザインを彷彿とさせるワイドなグリルなどが装備されると予想される。室内はデュアルディスプレイをコックピットに配置する新世代インフォテイメントシステム、「MBUX」(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)の搭載が有力だ。

 

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パワートレインは2.0リッター直4ターボなどのほかに、トップモデルにはコードネーム「プレデーター」と呼ばれる最高出力は400ps超の「AMG CLA45ハイブリッド」が君臨するという。

 

早ければ2019年秋、遅ければ2020年3月のジュネーブモーターショーでワールドプレミアとなりそうだ。

 

 

 

メルセデス・ベンツがCESで擬装付き新型Aクラスを公開

ダイムラーAGは、米国ラスベガスで1月9日から12日まで開催しているCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)において、新世代のマルチメディアシステム「MBUX」を初公開した。また、このMBUXの披露にあたり、現在開発が進められており、すでにインテリアデザインが公開済みの次期型メルセデス・ベンツAクラスが、ボディに偽装を施す形で披露された。

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ユーザーエクスペリエンス(UX)を強調したネーミングのMBUXは、タッチスクリーン操作による高解像度ワイドスクリーンコックピットや、拡張現実技術を採用したナビゲーションディスプレイ、そして「Hey Mercedes」というキーワードで活性化される音声認識によるインテリジェントな音声制御などで構成される。

 

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乗員はタッチスクリーンのほか、センターコンソールのタッチパッドおよびステアリングホイールに備わるタッチコントロールボタンで直感的な操作が可能。各操作によるドライバーの注意低下を極力減らすことができるという。MBUXは、2018年春に生産が始まる次期Aクラスを皮切りに搭載される予定だ。

 

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ちなみに今回のCESでダイムラーは、「メルセデス・ベンツ・コンセプトEQA」や「スマート・ビジョンEQフォーツー」、「メルセデスAMGプロジェクトワン」、「メルセデス・ベンツGLC F-CELL」といった電気駆動技術を採用したモデルをブースに揃えた。

 

 

 

 

「アメトーク家電芸人」で、あまりの性能に「悲鳴が上がったアイテム」は? 番組で紹介した14製品をプレイバック!

12月30日、大人気トークバラエティ「アメトーーク!」の5時間スペシャルが放映されました。そのトップを飾ったのが、人気企画の「家電芸人」。見逃した人は、どんなアイテムが紹介されたのか気になったはずですし、見た人でも「アレ、なんていうアイテムだっけ?」とうろ覚えの人も多いはず。そこで今回は、番組で紹介されたアイテムを、番組の流れとともに振り返っていきます。なかには、司会の蛍原さんが「欲しくなった」というアイテムあり、あまりの性能にスタジオから悲鳴が上がったアイテムあり。ゲストの桐谷さんが歓喜し、「CM来るで」と言われたアイテムも。以下で一気に見ていきましょう!

出演者(プレゼンター):品川 祐、ユウキロック、松橋周太呂、かじがや卓哉、土田晃之、関根 勤、劇団ひとり、天野ひろゆき ゲスト:井森美幸、桐谷美玲

 

その1 

プレゼンター:土田晃之

<スチームウォッシュ&ドライ>

「冷蔵庫?」と勘違いされたクローゼット型の新家電

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LG

LG styler

実売価格21万3840円

司会の蛍原さんが「冷蔵庫?」と勘違いしたアイテム。かけておくだけで衣類を清潔に保てるクローゼット型の新家電。毎分最大180回振動するハンガーラックが衣類についたほこりを落とし、庫内を循環するスチームがシワやニオイをケアします。 花粉・ダニなどのアレルゲンも除去。土田さんは、本機で衣類に好きな香りをつける裏技も紹介しました。

 

その2

プレゼンター:かじがや卓哉

<コードレスキャニスター掃除機>

「ウチの犬と同じくらい」軽量なのに吸引力はバツグン

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シャープ

RACTIVE Air(ラクティブエア) EC-AS700

実売価格6万5270円

「家電製品総合アドバイザー」の資格を持つものの、司会の宮迫さんに「面白いことひとつも言わない」と評されたかじがや卓哉さんがガイド。本機はパワーブラシタイプとしては世界最軽量の総質量2.9kgを実現したコードレスキャニスター掃除機。手元パイプ部には、航空機などにも使用される軽量素材「ドライカーボン」を採用しています。2.9㎏という重さを聞いた桐谷美玲さんは「ウチの犬と同じくらい」とコメント。大風量ターボファンやモーター駆動の自走式パワーヘッドの搭載で、集じん力も折り紙つき。番組では、ボーリング玉を持ち上げるデモが行われ、スタジオでは驚きの声が上がっていました。バッテリーが着脱式で充電場所を選ばないのもポイント。

 

その3

プレゼンター:土田晃之

<ロボット掃除機>

3種のセンサーによる賢い掃除とスマホ連携に「天才!」の声

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パナソニック

RULO(ルーロ)MC-RS800

実売価格12万9200円

超音波センサー、赤外線センサーに加えてレーザーセンサーを新たに搭載したロボット掃除機の新モデル。約2cm幅の障害物まで検知し、家具のキワまでしっかり掃除できます。本体が三角形状(ルーロー形状)なので、部屋のスミや壁ぎわのゴミ取りも得意です。カメラセンサーで走行ルートをマッピングすることで、間取りを学習。ゴミのたまりやすい場所がスマホで確認でき、ゴミの多い場所だけ掃除することも可能。スマホで侵入してほしくないエリアも指定できる万能ぶりに、桐谷さんは「天才!」と感動のひとこと。

 

その4

プレゼンター:関根 勤、松橋周太呂

<ルームエアコン>

フラップまで取り外せるから奥まで掃除できる!

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三菱電機

霧ヶ峰  Zシリーズ

実売価格28万9660円(20畳用のMSZ-ZW6317Sの場合)

AIで“ちょっと未来”の体感温度を予測する「ムーブアイmirA.I.」を搭載し、高い快適性・省エネ性を実現。前面パネルやフラップはもちろん、「フィルターおそうじメカ」も取り外せる構造で、熱交換器を露出させて掃除でき、いつでも清潔に保てます。スタジオでは、関根さんが部品の取り外しを実演。フィルターカセットや上下風向フラップを取り外し、左右風向フラップを露出させ、ファンの近くまで掃除できることをアピールしました。実演中、「ファン」という響きに合わせて関根さんがうろ覚えの「Choo Choo TRAIN」を歌い、観客の失笑を誘う場面も。

 

その5

プレゼンター:品川 祐、松橋周太呂

<グリル&スモーク>

1台4役の万能ぶりに蛍原さん「ヤバい、欲しなってきた~」

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パナソニック

ロティサリーグリル&スモーク NB-RDX100

実売価格5万1230円

かたまり肉を360°回転させながら焼ける新調理家電。遠近赤外線ダブル加熱、低速回転機構、温度制御という3種類の技術で、約600gのかたまり肉をじっくり美味しく焼き上げます。グリルのほか、燻製・オーブン・トースターの機能を持つ1台4役で、肉を焼く以外にもマルチに活躍します。スタジオでは、かたまり肉ではなく、お値段の安い鶏の胸肉をグリルで調理。これを試食した井森さんは「う~ん! 柔らかいし、みずみずしい!」、宮迫さんは「(肉汁で)ビチョビチョやん!」と驚きの声を上げていました。合わせて調理した燻製卵の味も大好評だったほか、トーストが4枚焼けてピザ 1枚が丸ごと焼ける万能ぶりに、ゲストと観客は唸るばかり。蛍原さんも「ヤバい、欲しなってきた~」とひとこと。

 

その6

プレゼンター:劇団ひとり

<小型ドローン>

「生きてるみたい!」思わず悲鳴が上がった高性能ミニドローン

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DJI

Spark

実売価格8万6440円

商用ドローンでは世界最大手の中国メーカー、DJIによる、手のひらサイズのミニドローン。ブレを抑える「ジンバル技術」できれいな動画撮影が可能。電源を入れてから25秒以内に手のひらから離陸し、その場でホバリング。送信機やモバイルデバイスを使わずに手のジェスチャーだけで機体をコントロールできます。番組では、本機を使って撮影した映像を披露。山を駆け上がる劇団ひとりさんの姿を木々の間を縫って捉え続け、崖の周りを旋回&崖から飛び出していくシーンでフィニッシュ。圧巻の映像に、司会の宮迫さんは「スゲエ」を連発していました。スタジオでは操作の実演も行われ、ジェスチャーで本機を呼び寄せ、手の平に着陸させるシーンでは、悲鳴にも似た歓声も。「生きてるみたい! コワなってきた…」と宮迫さん。

 

その7

<スマホカメラ用スタビライザー>

激しい動きもブレずに追跡&モーション・タイムラプスも撮影できる!

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DJI

Osmo Mobile

実売価格2万7550円

手ブレを防止し、滑らかな映像を撮影できるスマホ用ハンディスタビライザー(安定化装置)。商用ドローン業界大手のDJIが培った3軸ジンバル映像安定化技術がブレを抑制。アプリと連携させると動いている被写体にフォーカスし続け、決定的なチャンスを逃しません。また、以前は特殊な機材がなければ撮影できなかったモーション・タイムラプス(※)も撮影できます。劇団ひとりさんは、街中で10分ほど動かずにモーション・タイムラプス撮影を行ったところ、それを見かけた通行人に「アレ、劇団ひとりじゃね?」「でも、全然動かなくねぇ?」とウワサされたというエピソードを披露。

※モーション・タイムラプス……カメラを動かしながら撮影したタイムラプスのこと。タイムラプスとは、時間が経過する様子を早回しで見ることができる動画を指します

 

その8

プレゼンター:天野ひろゆき

<そうめんスライダー>

パーティに最適! コースが変えられる史上最大級のそうめんスライダー

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タカラトミーアーツ

ビッグストリーム そうめんスライダー エクストラジャンボ

実売価格2万4800円

東京サマーランドがデザインを監修し、人気アトラクション「DEKASLA」の動きを再現したそうめんスライダー。スライダー全長5.0m、スライダー高低差73cmでそうめんをダイナミックに流します。大人数でそうめんパーティーをすれば盛り上がること間違いなし。電池駆動なので屋外でも楽しめます。スタジオ実演では、天野さんはハンガリー舞曲(なぜその選曲?)を口ずさみながらそうめんを流し、井森さんがそうめんを桐谷さんの手前で阻止する展開に。「そんなときは…」と天野さん、ショートカットでコースを変更できる仕組みを使い、桐谷さんにめでたくそうめんが届けられました。最後に、天野さんから「これだけ盛り上がって、恐るべしニュースが……生産中止となっております!(※在庫限り)」と衝撃の事実が告げられました。

 

その9

プレゼンター:天野ひろゆき、松橋周太呂

<クッキングトイ>

食べたことのない白身の食感」が味わえるTKG専用クッキングトイ

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タカラトミーアーツ

究極のTKG

実売価格3400円

桐谷さんが「めっちゃ気になってました」と語った究極のTKG(※)が作れるクッキングトイ。卵をセットして上部のボタンを叩くと殻にヒビが入り、ホルダーボタンを押すと卵が割れて白身と黄身に分離。本体下部のホイップボタンを押すと、白身は高速でかくはんされ、メレンゲ状のフワフワの状態に。これをご飯にかけて、黄身を乗せればフワとろのTKGの出来上がり。試食した桐谷さんは、「食べたことない白身の食感。フワッッフワですよ! めっちゃおいしいです!」。その幸せそうな表情を見た宮迫さん、「美玲ちゃん、CM来るで」とコメント。

※TKG……卵かけごはんのこと。Tamago Kake Gohanの頭文字を略したものです

 

その10

プレゼンター:特になし

<炊飯器>

かまどごはんの味を追求し、卵かけご飯との相性もバツグン

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三菱電機

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

実売価格9万7810円

前述の究極のTKGを乗せるためのご飯を炊いた炊飯器。高級炊飯器の先駆けである「本炭釜」シリーズの新モデルで、沸騰工程での電力量を増加させ、沸騰力を約7%向上。また、断熱材を約8%増量した高断熱構造で熱を逃がさず炊き上げます。純度99.9%の炭素材を採用した業界最厚(※発売時点)の10mmの内釜で、かまどごはんの味を追求しています。かじがや卓哉さんは、「あえて圧力をかけずに炊くことで、粒がしっかりするので、卵かけご飯に合うんです」と解説。

 

その11

プレゼンター:土田晃之、関根 勤

<有機ELテレビ>

「あしゅら男爵」もビックリの薄さと美しさ

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LG

OLED65W7P

実売価格78万3390円

有機物が発光する原理を利用した有機ELテレビで、高いコントラスト比と発色の良さが特徴。65Vで4K解像度を持つ「LG OLED TV」シリーズの最上位モデルです。わずか約3.9ミリの薄さを誇り、絵画のように専用のブラケットで壁面に直接張り付けることも可能なので部屋もスッキリ。音が空間を自在に動くのが特徴のサウンド規格「Dolby Atmos」も搭載しています。実際、スタジオで横からディスプレイを捉えた際は、その薄さにスタジオからは驚きの声が。さらに薄さをわかりやすく示すため、横から見たディスプレイの奥に関根さんが顔を当て「『あしゅら男爵』です(※)とのギャグを行ったところ、古すぎてスタジオの反応はイマイチ。

※あしゅら男爵……テレビアニメ「マジンガーZ」(1972年~74年放映)の怪人。右半身が女性、左半身が男性という姿をしています

 

その12

プレゼンター:ユウキロック

<ホットプレート>

2つのプレートで同時に焼ける便利さと価格の安さに「関西バカ売れ」の声

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アイリスオーヤマ

両面ホットプレート DPO-133

実売価格7700円

左右に開く2つのプレートで、同時に複数の調理ができるホットプレート。2つのプレートはそれぞれに80度から250度まで温度調節ができるため、片面ずつで別の料理ができます。平面タイプ、ディンプルタイプ、たこ焼きタイプの3種類のプレートを付属。折りたたんで立てかけることで隙間スペースにしまえるのも便利です。同製品を説明する際、「絶対に製品を安く売る」というアイリスオーヤマの企業哲学に触れ、蛍原さんは「関西バカ売れ」とひとこと。またプレゼンターのユウキロックさんは、“本機の開発者は海鮮嫌い・嫁は海鮮好きで、ホットプレートの使い方でもめていましたが、本機の開発のおかげで問題が解決した”というエピソードを披露。(ホットプレートだけに)「二人の関係も温かくなりました」とドヤ顔で締めてくれました。

 

その13

プレゼンター:ユウキロック

<室内用扇風機>

親に叱られたことから高校生が思いついた画期的な扇風機

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山善(YAMAZEN)

あしもとスイッチfan

実売価格5970円

台座の正面先端にスイッチをつけており、つま先でポンと押すだけで電源や風の強弱などを簡単に操作できます。かがむ必要がないためシニア層にもぴったり。実演した桐谷さんは「簡単。面白い!」と絶賛。実はこの扇風機、“足で扇風機のスイッチを押し、親に叱られたことから思いついた”という高校生のアイデアをもとに、家電メーカーの山善が製品化したもの。そのエピソードを話したユウキロックさん、(あしもとスイッチだけに)「山善さん、高校生に足向けて寝られへんいうことですわ」とドヤ顔で締めてくれました。

 

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その14

プレゼンター:劇団ひとり

<自動車>

勝手にハンドルが回る! スマホ操作で縦列駐車ができる高級車

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メルセデス・ベンツ Sクラス

メーカー希望小売価格1140万円~

メルセデスのフラッグシップモデルである最高級セダン「Sクラス」。最新型は安全支援技術「インテリジェントドライブ」が大きく進化。スマホアプリと連携し、車外から遠隔操作によって車両の車庫入れや並列・縦列駐車などが可能になっています。助手席で体験する実演では、プレゼンターの劇団ひとりさんが3年ぶりのテレビ出演というユウキロックさんを指名するも、「ここは美玲ちゃんに決まってるだろ」と咎められるシーンも。結局、桐谷さんが助手席で体験したところ、運転手がいなくても勝手に車体が動くので「何コレ何コレ! (ハンドルが)回った! 何で!」と驚きを隠せず。あっという間に縦列駐車を完了した様子を見て、「想像より早いね。迷いがないもん」と天野さん。さらに、スマホ操作の体験者を指名する段では、劇団ひとりさんが再びユウキロックさんを指名し、笑いを呼んでいました。

 

新型メルセデス・ベンツGクラスの初公開はデトロイト・ショー

12月13日、ダイムラーは2018年1月13日に開幕する北米国際オートショー(通称デトロイト・ショー)において、新型メルセデス・ベンツGクラスを初公開すると発表。ショーデビューに先駆けて、インテリアの写真を公開した。

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デジタル化が進んだインテリア画像を先行公開

Gクラスは1979の誕生以来、本格オフローダーとして高い支持を保ってきた。公開された新型のインテリアは最新のメルセデスの作にふさわしく、デジタル化の促進が著しい。インスツルメントパネルにはワイドなディスプレイが備わり、最新のインフォテイメントシステムが搭載される。一方で、インパネの助手席側に設置されるハンドグリップや、センターパネル中央部にレイアウトされたデフの切り替えスイッチなど、Gクラスらしいディテールも確認できる。

 

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デザインはメルセデスの次世代モデルを感じさせる、洗練性をさらに高めたテイスト。航空機に積むジェットエンジンのタービンを想起させるエアコンルーバーは、ひと足先に公開された次期型Aクラスのそれに似たものだ。もちろん内装に使うマテリアルは厳選された高級なもので室内空間は拡大されるようだ。公表された情報では、レッグルームがフロントで38mm、リアで150mm広がる他、肘や肩まわりのスペースも前後席で拡大される。

 

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エクステリアデザインがどうのようになるのかは、デトロイト・ショーでのアンベールまで待つことになりそうだが、インテリアの写真からは、かなり期待が持てそうだ。

 

 

 

セダンに続きメルセデス・ベンツSクラスのクーペ系がアップデート!

12月3日、ダイムラーはフェイスリフトを受けた新型「メルセデス・ベンツSクラス クーペ&カブリオレ」を本国で発表した。モデルラインナップは以下のとおり。

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メルセデス・ベンツSクラス クーペ

・S450 4MATICクーペ

・S560 クーペ

・S560 4MATICクーペ

・AMG S63 4MATIC+クーペ

・AMG S65クーペ

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メルセデス・ベンツSクラス カブリオレ

・S560カブリオレ

・AMG S63 4MATIC+カブリオレ

・AMG S65カブリオレ

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パワートレインにおけるニュースは、セダンにも搭載された新しい4リッターV8ツインターボエンジンの採用だ。「S560」に搭載されるこのユニットは、469 ps/700Nmを発揮する。

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そのほか、S450には367ps/500Nmを発する3リッターV6ツインターボを、AMG S63には612ps/900Nmの4リッターV8ツインターボを、AMG S65には630ps/1000Nmを引き出す6リッターV12ツインターボを搭載している。

 

エクステリアでは、クロームメッキがあしらわれたフロントスプリッターと大型のエアインテークを備えたフロントエプロンを装着。テールライトには合計で66のOLEDが用いられ、独特の表情を作り出している。

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インテリアではデジタルコックピットを採用。高解像度ディスプレイによるワイドスクリーンが新世代モデルであることを主張する。

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運転支援システムでは、アクティブステアリングアシストをはじめ、さらにドライバーを快適にサポートする機能が盛り込まれた。

まずはインテリアから! 新型メルセデス・ベンツAクラスの写真が公開

11月23日、ダイムラーはメルセデス・ベンツの次期型Aクラスのインテリアの写真を公開した。

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次期Aクラスのインパネは、ワイドスクリーンディスプレイの搭載をはじめ、デジタル化を推進。一方で、エアコンのルーバーには航空機エンジンのタービンをモチーフにしたユニークなデザインを採用しているほか、現行のEクラスやSクラスなどにも用いられているアンビエントライトを装備。質感も従来型から引き上げられており、モダンラグジュアリーを再定義すると、ダイムラーは主張している。

 

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変更されたのはデザインや機能だけではない。従来型と比べて居住性も高められており、ショルダールームやエルボールームは、前席でそれぞれ+9mm、+35mm、後席でそれぞれ+22mm、+36mm拡大。ヘッドルームは前席+7mm、後席で+8mmを実現している。ラゲッジルームの容量は29L拡大した370Lを確保している。

 

 

 

エミレーツ航空のファーストクラスはベンツSクラスのテイスト?

ダイムラーはこのほど、エミレーツ航空のボーイング777機で刷新されたファーストクラスのインテリアが、メルセデス・ベンツSクラスにインスパイアされたデザインであることを発表した。

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新型Sクラスを送迎車両に起用

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ダイムラーとエミレーツ航空のコラボレーションが始まったのは2014年。新型メルセデス・ベンツSクラスのインテリアに感銘を受けた航空機のインテリアデザイナーは、エミレーツの航空機のファーストクラスのインテリアを刷新する際に、このクルマのデザインからインスピレーションを得た。

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3年におよぶ開発期間を経て完成した新しいファーストクラスは、ホテルのスイートルームを思わせる、乗客のプライバシーを完全に守る空間となった。インテリアに用いられた素材や高水準のクラフトマンシップ、各操作系の仕立て、そして魅力的な採光システムなど、Sクラスのそれを彷彿とさせるものに。

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この新しいファーストクラスを備える777型機は、2107年12月1日から導入され、ドバイ空港ではファーストクラスの乗客送迎用に新型Sクラスの利用が可能になるという。