東京競馬場内グルメ74店舗から厳選! 常連化確定の老舗人気“競馬メシ”5店

“競馬メシ”を楽しむのも、競馬場の醍醐味のひとつ。東京競馬場には74店舗ものレストラン・フードショップがあり、名物グルメが目白押しだ。なかには40年、50年以上にわたって味を引き継いできた、人気の老舗店もある。

 

編集部スタッフが体験した、東京競馬場おすすめグルメをご紹介!

 

老若男女問わず舌鼓を打つ! 東京名物の老舗立ち食いそば「馬そば 深大寺」

↑かき揚げそば580円

 

【うどん・そば】馬そば 深大寺
【出店場所】フジビュースタンド4F

40年以上親しまれている東京競馬場名物の立ち食いそば。鰹節、宋田節、鯖節と3種類の削り節と焼きアゴ、昆布などで出汁を取り、秘伝のかえしをブレンドしたつゆは絶品! 天ぷらはすべて店内調理している。

出汁の効いた関東風つゆ×そばのハーモニーが最高

「そばの風味がしっかりと感じられ、のどごしがイイ! 出汁はやや甘めの関東風だ。野菜たっぷりのかき揚げは可能な限り注文後に揚げるので、アツアツ。とりそばもオススメ!」

 

競馬場内でも二郎系ラーメンが食べられる!「俺の生きる道」

↑東京競馬場スペシャル 1400円

 

【ラーメン】俺の生きる道
【出店場所】フジビュースタンド1F ファーストフードプラザ (イースト)

 

二郎系ラーメン店「夢を語れ」で修行を積んだ店主が営業する人気ラーメンチェーン。豚骨醤油スープ&極太麺に超肉厚の炙りチャーシュー、そしてニンニクがガツンと効いたボリューミーな1杯で、そのビジュアルも食欲をそそる。朝から行列ができていることが多い。

豪華トッピングの競馬場限定メニュー

「野菜増し+ゆでたまご+ネギ+チャーシューをトッピングした「東京競馬場スペシャル」。量は多いが見た目ほどコッテリではなく、意外とスルスル食べられる」

 

ノスタルジックな雰囲気漂う、場内人気No.1のカレー「ハロンボウ」

↑ビーフカツカレーライス 950円

 

【カレー】ハロンボウ
【出店場所】メモリアル60 スタンドB1F

 

メモリアルスタンドの竣工前から存在した、東京競馬場イチの老舗カレー店。厳選した3種類のカレー粉を使って煮込み一晩寝かせたルーは、旨味とコクが凝縮されている。以前あった人気ラーメン店「ささや」のレシピを引き継いでおり、本格派のラーメンも味わえる。

一度食べるとリピーター化する、至高のカレー

「ダントツ人気のカツカレーのカツには、厚切りの国産豚肉を使用。じっくり煮込まれたコクと深みを感じるルーとよく合い、クセになるお味だ。重すぎないので朝からでも食べられる」

 

競馬場ならではの限定カクテルを味わえるバースタンドBAR2400@TOKYO

↑ジャパンカップ 1000円(ゼッケンコースター付は1800円)

 

【カクテル・ドリンク】BAR2400@TOKYO
【出店場所】フジビュースタンド3F

アルコール類を販売するバー。枠色カクテルを購入すると枠色カードがもらえて、当たれば人気のあまおうソフトなどがお得になる。開催期間に行われる重賞をイメージしたカクテルも販売。10〜11月は天皇賞(秋)、ジャパンカップ(JC)のカクテルを楽しめる。

 

オシャレなカクテルで重賞のウキウキ気分を演出!

「JC」は巨峰リキュール×特製みかんスカッシュの、フルーティーで飲みやすいカクテル。みかん果肉、ブルーベリー、オレンジスライス、琥珀糖のトッピングで馬の形が模されてるのがかわいい!

 

揚げたて・サクサク!シンプル イズ ベストな絶品フライドチキン「鳥千」

↑食べ比べ(骨付き、骨なし)セット 750円

 

【フライドチキン】鳥千
【出店場所】フジビュースタンド1F ファーストフードプラザ(ウエスト)

 

揚げ物系専門店で、特にフライドチキンは場内屈指の人気を誇る。店内調理なので、揚げ立て・アツアツだ。マヨネーズが練り込まれている鶏団子を揚げた「マヨネーズ風味チキンボール」もオススメの一品。


競馬場に行くとつい食べたくなる逸品

「フライドチキンは骨付き・なし共に胸肉を使用。シンプルな味付けの衣で、好みで塩、マスタードを付けて食べる。外はサクッと中はジューシーでビールが進む!」

 

TOPIC1:UMAJO SPOTでホッとひと休憩

↑【出店場所】フジビュースタンド5F

 

UMAJO SPOTは女性専用のリラックススペース(※1)で、フジビュースタンド5Fに2カ所ある。ワンドリンク無料サービスが受けられ、かわいいスイーツをいただきながらゆっくり座って休憩・予想するのに最適だ。店内にはコンシェルジュが常駐。馬券の買い方やマークカードの書き方も丁寧に教えてもらえるので、競馬初心者にもオススメのスポットだ。

↑SPOT内では、馬モチーフのオリジナルスイーツを販売。期間限定スイーツもある

 

↑オリジナルフレーバーのコーヒーや紅茶が楽しめる。パッケージもかわいい!

※1:男性は未就学児のみ利用可能。また、20歳未満のみの利用は不可。利用時間は、ひとり1日1回最長60分まで。

 

TOPIC2:期間限定グルメフェス開催

↑【出店場所】馬場内グルメエリア

 

本馬場の内側のエリア(内馬場)では、開催期間中さまざまなグルメフェアが開催される。エリアの中央には屋根付きの広いテーブル席を完備。フードコート感覚で利用できるので、ランチタイムなどはファミリーに人気のスポットだ。

 

東京競馬場

東京競馬場は3歳馬の頂点を決める競馬の祭典「日本ダービー」開催の地。日本最大の競馬場で、芝コースのゴールまでの直線距離は525.9mもある

所在地:東京都府中市日吉町1-1
競馬開催日:原則として9時00分~17時00分
公式サイト:https://www.jra.go.jp/

 

※「GetNavi」2024月12号に掲載された記事を再編集したものです

辛ラーメンが絶品ナポリタンに変身!? キャンプシーンにもマッチする旨辛アレンジ

韓国ラーメンの代名詞といえば「辛ラーメン」。もちろんそのまま食べても絶品だが、実はアレンジレシピも人気とか。そこでキャンプシーンにもマッチするレシピを紹介!

 

韓国で大人気のクリーミーアレンジ!「ロゼ辛(しん)ラーメン」

■材料(1人分)
辛ラーメン袋麺:1袋
たまねぎ:1/4個
ソーセージ:2、3本
油:小さじ1
牛乳:400ml
クリームチーズ:20g
コチュジャン:小さじ1
ベビーリーフミックス:適量

 

■作り方
1.たまねぎは薄切り、ソーセージは斜めに切れ込みを入れる。
2.熱したフライパンに油をひき、たまねぎとソーセージを炒める。
3.2に牛乳を加えて沸騰させ、辛ラーメン(麺、かやく、粉末スープ)、クリームチーズ、コチュジャンを加えて弱火から中火で4分30秒煮込む。
4.器に盛り、ベビーリーフミックスを飾る。

 

懐かしの味、なのに後味は辛い!「スパイ辛ナポリタン」

■材料(2人分)
辛ラーメン袋麺:2袋
たまねぎ:1/2個
ピーマン:1個
ウインナー:4本
オリーブオイル:大さじ1
ケチャップ:大さじ4
塩:少々

 

■作り方
1.たまねぎは薄切り、ピーマンは種を取り輪切り、ウインナーは斜め薄切りにする。
2.鍋にたっぷりの水(分量外)と辛ラーメンの麺、かやくを入れて火にかけ、4分30秒煮込んだあと湯切りする。
3.フライパンにオリーブオイルを熱し、1のたまねぎ、ウインナー、ピーマンの順で入れて炒める。全体に火が通ったら、2と辛ラーメンの粉末スープ、ケチャップ、塩を加えて、ケチャップが全体に絡むように混ぜながら炒めて完成。

 

ごまの香りが食欲をそそる!「ツナでヘルシー担々麺」

■材料(1人分)
辛ラーメン袋麺:1袋
チンゲン菜:1/2把
ツナ缶:1缶
しょうゆ:小さじ1
ごまペースト:大さじ2
すりごま:大さじ1
水:550cc

 

■作り方
1.チンゲン菜を適当な大きさに切る。
2.小さめの器にツナ缶としょうゆ、ごまペーストの半量(大さじ1)、すりごまを混ぜる。
3.鍋で水を沸騰させてから、辛ラーメン(麺、かやく、粉末スープ)とチンゲン菜、残りのごまペースト(大さじ2)を入れ5分煮込む。
4.3を器に盛り付け、2をのせる。

 

NONGSHIM
辛ラーメン(20個セット)
2210円(税込)

アマゾン 商品ページはこちら 

 

辛いだけじゃない!韓国袋麺の世界

ぽっちゃりとしたタヌキ(ノグリ)のような丸い麺で愛される「ノグリラーメン」の辛さ控えめ版。スープは、唐辛子と貝、いか、えびなどでダシを取った、さっぱりとした海鮮味だ。

農心ジャパン
ノグリラーメン マイルド 袋麺 10袋 

税込)

アマゾン 商品ページはこちら 


日本人向けに辛味と酸味をマイルドにした「辛ラーメン」。フリーズドライされた白菜キムチの、シャキシャキとした歯応えとさっぱりとした味わいがアクセント。

農心ジャパン
辛ラーメン キムチ 袋麺(120g×3袋)

1160円(税込)

アマゾン 商品ページはこちら

 

※「GetNavi」2024月12号に掲載された記事を再編集したものです
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関西風から関東風へ“味変”できる「超大盛りスーパーカップ2.0倍」

エースコックは、「スーパーカップ」ブランドより、関西と関東の味わいを一気に楽しめる「超大盛りスーパーカップ2.0倍 豚骨醤油ラーメン 関西風から関東風」を2024年12月16日に発売します。実売予想価格は382円前後(税込)。

「超大盛りスーパーカップ2.0倍 豚骨醤油ラーメン 関西風から関東風」

 

記事のポイント

豚骨強めの関西風スープから、ふりかけを加えて魚介強めの関東風スープへ“味変”が楽しめるのが特徴。スーパーカップシリーズならではのボリュームも、途中で味を変化させれば最後まで飽きずに食べられそうですね。

 

本品は、ポークをベースにオニオン、ガーリックなどをバランスよく加えた関西風の豚骨醤油スープを採用したカップ入りインスタントラーメン。半分食べてから別添のふりかけを加えることで、魚介の風味が広がる関東風の魚介系豚骨醤油スープに変化します。

 

めんは、適度な弾力のある角刃のめんで、ほどよく味付けすることでスープと相性よく仕上げられています(湯戻し時間:3分)。かやくとして味付けした肉そぼろ、色調の良いねぎを加えています。

 

パッケージには「関西・関東」の文字と街や電車のイラストを大きく配し、旅情感を演出。「半分食べて、味チェンジ!!」と記載することで、商品特徴が一目で伝わるデザインに仕上げられています。

 

エースコック
「超大盛りスーパーカップ2.0倍 豚骨醤油ラーメン 関西風から関東風」(MOT-ACPD65)
2024年12月16日発売
実売予想価格:382円前後(税込)

果たして定着するのか? 常温で3年保存できる「らーめん缶」発売

丸山製麺は、企画・運営するラーメンブランド『ヌードルツアーズ』より、業界初となる小麦麺を使った「らーめん缶」を発売。

 

①製麺所の作る本格小麦麺を使用

独自の製法で開発した、スープに浸っていても伸びにくい麺を採用。今までのラーメン缶はこんにゃく麺が主流でしたが、本製品は業界初の小麦麺を使用。メンマやチャーシューなど、具材も本格派。いつでもどこでも、本格的なラーメンを楽しめます。

 

②常温で3年保存可能・即食可能

らーめん缶は常温で3年間保存可能。常温のまま実食可能ですので、小腹が減った時に気軽につまむおやつや、いざというときの備蓄食としてもご活用できます(湯煎すると、より美味しく楽しめます)。

 

③自販機での展開が可能

らーめん缶は飲料自販機に納入可能なサイズ。全国にあるおなじみの飲料自販機にて展開可能とのこと(保温販売にも対応予定)。

 

すでにこんにゃく麺のラーメン缶は姿を消しているといいますが、果たして、小麦麺を使ったらーめん缶は定着するのか。保存食や軽食として重宝されるか、はたまた自販機フードの定番となれるのか……? 今後に注目していきましょう!

 

商品名:らーめん缶「醤油らーめん」
価格:オープン価格
内容物:麺、醤油スープ、具材(ネギ・メンマ・チャーシュー)
調理方法:調理不要、湯煎可能

 

あのブタメンに“高たんぱく質タイプ”が登場! たんぱく質7.1g配合の「高たんぱく質 ブタメン(とんこつ味)」

おやつカンパニーは、30年以上愛され続けているミニカップめん「ブタメン」から、タンパク質7.1gを配合した「高たんぱく質 ブタメン(とんこつ味)」を、2024年10月7日よりAmazonにて先行販売します。実売価格は140円(税込)。

 

記事のポイント

身体のためにたんぱく質を積極的に摂ろうという意識の高まりを受けて、高たんぱく質タイプの食品が増加中。こちらのブタメンは7.1gのたんぱく質を配合しており、食事でたんぱく質が足りないときに一品プラスするだけで手軽に栄養補給できます。

 

ポストコロナにおける生活者の健康意識は食事領域だけでなく間食領域にも拡大し、トレーニングの頻度に関わらず、意識してたんぱく質を摂取している人は20-50代男女の40%(同社調べ)にまで拡大するなど、たんぱく質をより日常的に摂っている人が増えています。

 

そこで、おいしいものを楽しく食べるという“食のエンターテイメント性”を残しつつ、たんぱく質を効率的に摂りたい人に向けて「高たんぱく質 ブタメン(とんこつ味)」が開発されました。

 

小腹満たしにちょうどいいミニサイズと、こってりクリーミーなとんこつ風味の美味しさはそのままに、たんぱく質を7.1g配合。小麦たんぱく質・大豆たんぱく質を練り込んだ麺に、ブタメンでおなじみの風味豊かなとんこつスープが絡み、ブタメンらしい味わいが感じられます。

 

お弁当のお供やいつものメニューに追加したり、たんぱく質を摂りたいときにプラスしたりと、手軽に食べられるミニカップめんです。

 

おやつカンパニー
「高たんぱく質 ブタメン(とんこつ味)」
2024年10月7日先行発売
実売価格:140円(税込)

 

1か月で14万袋を完売! スープのうまみが口中に広がる進化系ラーメンスナック「RAMEN CLUB」

COCは、スナック菓子の新ブランド「RAMEN CLUB」(ラーメンクラブ)を立ち上げ、口の中でスープが広がる進化系ラーメンスナック「東京醤油ラーメンスナック」と「札幌味噌ラーメンスナック」の販売を開始します。2024年10月2日から8日まで公式オンラインショップにて期間限定で先行販売を行うほか、10月9日よりJR東京駅構内に直営店舗「RAMEN CLUB 東京駅店」をオープンします。実売価格はいずれも5袋入 1080 円(税込)/8袋入 1674 円(税込)。

 

記事のポイント

メーカーのCOC(北海道コンフェクトグループ内)代表は、近年の大ヒット土産「プレスバターサンド」などを生み出したBAKEの創業者。現在は地元の北海道で新たなチャレンジをしており、「SNOWS」や「CHEESE WONDER」 など早速ヒット商品を連発しています。そんな同社の新基軸カテゴリーがラーメンスナック。味もデザインも秀逸な同社のプロダクトというのもあって、すでに地元でブレイクしており、それがついに東京(しかもお土産の聖地・東京駅)進出! ラーメンは国内外で大人気のグルメであり、ご当地ラーメンのお土産も日本に数多ありますが、スナックとなると希少。この「RAMEN CLUB」がヒットすれば、札幌味噌と並ぶ日本三大ラーメンである、喜多方、博多などの進化系ラーメンスナックも登場してくるかもしれません。ネクストトレンドの種としても、「RAMEN CLUB」は注目です。(GetNavi webグルメ・お酒アドバイザー/中山秀明)

 

「RAMEN CLUB」は、和洋菓子を手がける同社が初めて開発に挑戦したスナック菓子。世界が注目する日本のラーメン文化をリスペクトし、麺・具材・スープというラーメンを構成する要素に向き合い、1年6か月の期間をかけて開発されました。

 

その特徴のひとつは、麺にコーティングされたオリジナルスープが口の中で広がる“メルトスープ製法”によって実現した新感覚の味わいです。口の中で温度が約33度になるとオリジナルスープがじゅわっと広がる独自の製法は、1度単位で温度調節が大切なチョコレート洋菓子の技術から着想したもの。東京醤油ラーメンでは煮干しの香りと鶏の旨味が決め手のオリジナルスープを、札幌味噌ラーメンではニンニクと豚肉が2種類の味噌を引き立てるオリジナルスープを採用しています。

 

また、使用する麺には数種類の小麦粉を使い、スナックとして食すのに最適な配合で自家製麺を作成。東京醤油ラーメンは中太ストレート麺、札幌味噌ラーメンは中太縮れ麺に仕上げています。この麺を中温→低温→高温と“三度揚げ”することで、ガリッとした食感を実現しています。

 

リアルなラーメンの再現に近づけるべく具材にもこだわり、東京醤油ラーメンスナックにはオリジナルのチャーシュー、メンマ、なると、海苔、九条ネギの5種の具材を、札幌味噌ラーメンスナックにはオリジナルのチャーシュー、北海道由仁町のもやし、十勝の契約農家からのとうもろこし、ネギの4種の具材を使用。そしてこれらのラーメンの具材を一部「真空フライ」製法でスナック化。フライ工程を行う缶内を減圧することで、具材に含まれる水分の沸点を下げ、低温で原材料をフライ乾燥しています。通常よりも低い温度でフライにすることで、見た目も鮮やかなこだわり具材の食感と味の変化が楽しめます。(※札幌味噌ラーメンスナックのネギはエアードライ製法)

 

RAMEN CLUB 東京駅店のオープンを記念して、2000 円(税込)以上購入した人に、先着でミニラーメンどんぶりをプレゼントするキャンペーンも実施されます。

店舗イメージ

 

1袋分が入るミニラーメンどんぶり

 

COC
「東京醤油ラーメンスナック」「札幌味噌ラーメンスナック」
2024年12月9日発売
実売価格:5袋入 1080 円(税込)/8袋入 1674 円(税込)

 

餃子50個が1000円! お得な1000円分のクーポンも付いた餃子の福袋、12月25日まで予約受付中

物語コーポレーションは、同社が運営する「丸源ラーメン」「熟成醤油ラーメン きゃべとん」にて、「丸源餃子福袋」「餃子福袋」の予約を、12月25日まで受け付けています。

↑丸源餃子福袋(丸源ラーメン)

 

丸源餃子福袋、餃子福袋ともに、冷凍餃子(25個入り×2袋/税込1250円相当)と、1000円分のクーポン券(500円クーポン券×2枚)のセットで、価格はいずれも1000円(税込)。

↑餃子福袋(熟成醤油ラーメン きゃべとん)

 

丸源餃子福袋は12月28日~2024年1月5日まで、丸源ラーメン店舗で数量限定販売が行われます。餃子福袋は12月27日~2024年1月5日まで、熟成醤油ラーメン きゃべとんで数量限定販売となります。

3000円で5000円相当の商品入り! 2024年元旦「幸楽苑の福袋」発売、現在予約受付中

幸楽苑ホールディングスは、2024年元旦から販売する「幸楽苑の福袋」の事前予約を、現在受け付け中です。

 

価格は3000円(税込)。販売価格と同額(3000円)分のお食事券と、自宅で簡単に焼ける冷凍餃子の引換券、オリジナル調味料など、総額5000円相当の商品が入っています。

 

予約は「幸楽苑」全店、「餃子の味よし」、「幸楽苑since1954+幸楽苑のからあげ家」の店頭および電話で受け付けています。期間は12月31日まで。なお、販売数には限りがあり、売り切れ次第終了となります。

ファミリーマートから名店監修ラーメン3種類が新発売

ファミリーマートは、プライベートブランド「ファミマルKITCHEN」から、「中華そば処 琴平荘監修 中華そば」(税込598円)、「田中商店監修 豚骨ラーメン」(税込598円)、「三ん寅 味噌らーめん」(税込618円)を全国のファミリーマートで発売しました。

 

山形県鶴岡市で季節限定営業の老舗人気店「中華そば処 琴平荘」監修の中華そば、東京都足立区に本店を構える人気店「田中商店」監修の豚骨ラーメン、東京都新宿区の人気店「三ん寅」監修の味噌ラーメンが登場です。

 

中華そば処 琴平荘監修「中華そば」は、焼きあごなど魚介の旨みと鶏ガラなど畜肉系の旨みをバランスよく配合したスープが特徴の醤油ラーメン。チャーシュー、メンマ、ねぎをトッピングしています。

 

田中商店監修「豚骨ラーメン」は、豚骨を炊き出したガラスープを使用し、濃厚な香りも再現したこだわりのスープが特徴。麵は豚骨ラーメン専用の細いストレート麵を使用し、豚バラチャーシュー、青ねぎ、きくらげ、すり胡麻をトッピングしています。

 

三ん寅監修「味噌らーめん」は、炒めた味噌に野菜の甘みを溶け込ませたコクのあるスープに、隠し味の山椒をきかせて、コシのある熟成ちぢれ麵が絶妙にマッチするという一杯。青ねぎ、チャーシュー、肉そぼろ、玉ねぎ、もやし、生姜、メンマをトッピングしています。

 

完売は必然だった!?「みそきん」の ガチな美味しさに迫る!【2023年上半期売れたモノSELECTION フード編】

『GetNavi』が選ぶ「2023年上半期売れたものSELECTION」。今回は「フード編」から「みそきん」をピックアップ! 動画クリエイターHIKAKINが心血を注いだカップ麺の実力を、フードライターが分析する。

※こちらは「GetNavi」 2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです

 

香り高い白みその濃厚スープが中太麺にマッチ

HIKAKIN PREMIUM
みそきん 濃厚味噌ラーメン
300円

白みそをベースに、にんにくとすりごまの風味を効かせた濃厚スープが食欲をそそる、中太縮れ麺のカップ麺。「みそきん特製香味油」を加えると、ラー油の旨味や豚肉と野菜のコクが増し、より奥行き豊かな味わいに。

 

パンチのあるスープがごはんにしみ込んだクセになる味わい

HIKAKIN PREMIUM
みそきん濃厚味噌メシ
322円

にんにくでパンチを加えた、まろやかでコクのある白みそ豚骨スープがベース。ふっくらとしたごはん、味付け肉そぼろ、キャベツ、きくらげ、にんじんに、濃厚スープと別添の香味油が絡む、クセになる味わいだ。

↑発売と同時にTwitterでトレンドワード入り。5月29日に公開された再販発表の動画(※)は、6月12日時点で200万回以上再生されている。※:YouTubeチャンネル「HikakinTV」より

 

【ヒットのシンソウ】

<証言者>フードライター・中山秀明さん
食のトレンドに詳しい。GetNavi webでは連載「サニーデイ・サービス 田中 貴のラーメン狂走曲」を担当。

 

ラーメン県出身者によるガチなおいしさ
「HIKAKINさんは日本屈指のラーメン県、新潟出身。同県には5大ラーメンがあり、そのひとつが『新潟濃厚味噌ラーメン』です。ご本人のラーメン愛が凝縮された本品は、味も絶品。実直な商品力もヒットの理由でしょう」(中山さん)

売れ行き:★★★★★
革新性:★★★
影響力:★★★★★

 

完売したが8月の再販と第2弾以降のヒットにも注目

5月9日にセブンイレブン限定で発売されると、瞬く間に完売し話題となったのが「みそきん」だ。フードライターの中山秀明さんは、発売前からヒットの前兆はあったと語る。

 

「HIKAKINさんはトップレベルの動画クリエイターであり、発売前に約1週間の活動休止を報告して注目されていました。その理由がカップ麺開発。まさに本商品のことであり、同時にラーメンが大好きで、商品化は夢だったことも動画で熱弁。これは食べてみたくなりますよね」(中山さん)

 

結果、本品は転売者が出るほどの大ヒットに。それを受け異例の再販が決定。8月中旬ごろにチャンスがやってくるが、中山さんは以降も見逃せないという。

 

「そもそも『みそきん』は、HIKAKINさん初のブランド『HIKAKIN PREMIUM』の第1弾商品。2弾、3弾のヒットにも注目ですよ!」(中山さん)

頑固でお茶目な臍曲がりが作る魔法のようなラーメン【京王堀之内「口樂」】~田中貴のラーメン狂走曲~

ラーメン好きミュージシャンが一杯の味わいを一曲に例える斬新コラム――

モノ・トレンド情報誌「GetNavi」で2013年から続く連載「ラーメン狂走曲」が、2023年より「GetNavi web」へ引っ越し。通算119杯目となる今回は、最寄りの京王堀之内駅から徒歩20分以上かかる八王子の「口樂(こうらく)」を訪れた。

 

田中 貴

サニーデイ・サービスのベーシスト。2021年には2作目の著書「ラーメン狂走曲」を上梓。CSフジ「ラーメンWalkerTV2」のメインMCをはじめ、テレビ・ラジオ出演、ラーメン関連のコラム執筆も多数。TBS系「マツコの知らない世界」では「ご当地ラーメンの世界」を熱く紹介。

 

得体の知れない、掴みどころがない。謎すぎる店主

僕が好きなラーメン屋の店主は何故か一風変わった人が多い。変な人だからそのラーメンが好きということではなく、純粋に味で評価しているのだが、話してみると凄く変な人ということが多々ある。それも、ナチュラルに変な人。変人ぶってる人が作るラーメンには、何故か強く惹かれない。

 

2012年創業、八王子市下柚木にある「口樂」。ここを教えてくれたのは、同じく八王子の大名店「もつけ」の岡田智也店主。いくつか岡田さんの好きな店を伺ったのだが、自家製麺というのに惹かれ、すぐさま駆け付けたのが3年前。

 

最寄駅である京王堀之内、南大沢からは徒歩で20分はかかる場所。清潔な店内には独特な世界観のオブジェがセンスよく置かれる。まあ、この時点でちょっと変だとは感じていたが、店主の風貌で度肝を抜かれた。三つ編みおさげに長い髭のクールな男前。おぉぉう。インパクトあり過ぎるルックスの店主は、本格的な中華料理店で修業した色川賢一さん。

 

↑色川店主。「下のお名前は?」と聞くと、「けんいちです。一番賢いって書くんですよ。こんなですけど」とお茶目な返事

 

ブリンブリンな食感がたまらない艶やかな極太麺

料理技術の基礎はしっかり身に付けながらも、ラーメンに関しては独学だそう。当時の一番オーソドックスなメニューと思われる「鯵な漢の煮干そば」を注文。

↑「鯵な漢の煮干そば」(撮影/田中 貴)

 

寡黙な店主から手渡されたのは、強い煮干し出汁を香味油がうまくバランスを取る一杯。うどんのような艶やかな太麺がブリンと滑り込む喉越しの良さも素晴らしい。随所に垣間見える強いこだわりに感動し、今まで知らなかったことを後悔しつつ、その後通い続けている。

 

そしてこちらが、「鯵な漢の煮干そば」に相当する現在のオーソドックスなメニュー「中華そば」。

↑「中華そば」850円

 

スープは以前より澄んでいるが、煮干しの味わいはエッジを強めた印象。手揉みでウェーブを出す麺もワイルドさを増している。普通の店では、ベーシックなメニューが数年でここまで大きく変化をすることはない。

↑ひもかわのような平べったい麺も一本入る

 

口樂の最大の魅力は“得体の知れない”ところにある。次々繰り出される限定メニューの創造性と幅広さはもちろんなのだが、そもそもの通常メニューも独創的で、このように頻繁に変更される。

↑自家製麺は手揉みして独自にちぢれさせることも特徴

 

基本的には、全く別な味わいのあっさりとこってりの2種と、その時々の限定がラインナップしている。はずだ。取材を申し込んだ時には「口樂式家系ラーメン」がこってりの定番で、メインで紹介しようと思っていたのだが、取材の数日前に突然止めてしまった。

 

吉村家へのリスペクトを感じさせつつも個性的なスープと、口樂ならではの自家製極太麺の組み合わせは、家系と自ら名乗らなければそうとは思わないオリジナリティーのある豚骨醤油の名作だった。今回初めて会話をする色川店主に、挨拶もそこそこにまずその理由を伺った。

↑店主の背中越しに見えるのが餃子焼き機(後述)

 

「学生たちがそればっかり頼むから、もういいかなと思って」

 

ナイス臍曲がり。ライブでシングル曲じゃなく、マイナーな曲ばかりをやりたくなってしまう僕としては、非常に気持ちがわかる。好みの味のラーメンを作る人とは、なんだか気が合う。僕にはよく起こる現象だ。

 

アド街で紹介された人気メニューもあっさり変更

こんなウマいラーメンを出す口樂だが、ラーメン評論家からは一切評価されていない。というか、情報を足で稼ぐことをしない彼らは、この店の存在すら知らないであろう。駅から遠く離れた場所に隠れるように佇み、メニューは頻繁に変わり、おまけに店構えもちょいちょい変わる。そんな、近所の人にも理解が難しい存在からか、メディアで紹介されることは殆どない。

↑以前の外観。店が変わったのかと思うレベルの変化がチョイチョイある(撮影/田中 貴)

 

しかしなんと、昨年『アド街ック天国』の南大沢特集に出たのだとか。さすが人気長寿番組のスタッフは優秀ですな。紹介されたのは、その当時のメニュー「ルージャン麺」と、餃子をつけ麺のつけ汁に漬けて食べるオリジナルの「つけ汁餃子」。

↑当時の外観。暖簾には「元祖 名代 つけ汁餃子」の文字が(撮影/田中 貴)

 

だが、放映からしばらくして、どちらもメニューから消えた。「つけ汁餃子」はオンエアー前から人気で、暖簾も「餃子」と大きくデザインされたものに変更し、餃子焼き機まで導入する力の入れようだったのに。

↑単品の餃子は存在する。3個260円、6個520円で、タレは自家製の焼肉ダレで提供。ただし焼肉はメニューにはない

 

「人気店になりたくない訳じゃないんですけど、今やりたい事だけをやりたいんですよね」

 

取材を拒否する訳でもなく、便乗して一儲けしてやろうという気もない見事なマイペースっぷり。友達になれそうな気がする。

 

「ルージャン麺」も評判のメニューで、時折メニューにラインナップする。例の絶品極太麺に、中国の屋台でよく見かける羊肉串を思わせるスパイシーな焼豚、アチャールのような野菜類、生姜、フライドオニオンなどを特製の甘辛いタレに絡めて食べる。

作るのも相当な手間がかかるほどに多種の食材や調味料が入り、見るからに食欲をそそる。あらゆる味が混ざり合って完成する緻密に計算された味わいと、元々相当な二郎好きである色川店主ならではの豪快さが共存する一杯。

↑「ルージャン麺」880円。取材時には復活していたが、また消える可能性は高い

 

辛いルージャン麺(「中辛」+50円、「大辛」+100円)もメニューにあるが、さらなる刺激を求めるならキャロライナ・リーパーを使った「鬼辛」(+200円)という自家製の辛味がプラスされる。その都度マイナーチェンジが繰り返され、インド風、メキシコ風などのアレンジも加わる。うーん、想像しただけでたまらん…。

↑こちらがメキシコ風の「ルージャン麺」

 

接客しないでラーメンだけを作っていたいと笑顔で語る

高めのカウンターの奥、広めの厨房を忙しく動きながら、客が来ると小さな声で「いらっしゃいませ」と呟く色川店主。

 

「ラーメン作るのは大好きなんですけど、とにかく接客が苦手で…」

 

若い頃、レコーディングは大好きだけど、人前でのライブは苦手だった僕としては共感しかない。ラーメン作りに集中しているので無愛想に感じられることもある色川店主だが、現在は陽気なスタッフが入ってるので店内はいいバランスになっている。

 

気まぐれに、そして複雑に変化するメニューは、Twitterにて詳細に告知される。そう、面と向かっての接客は苦手だが、どこの店よりも親切で丁寧なのだ。そのTwitterでたまに見かけて気になるのが「居酒屋 口樂」の文字。不定期で開催される居酒屋営業では、色川店主ならではの創作料理の他、スパイスを使った口樂式レモンサワーなども提供される。

 

僕としては、電車とバスを乗り継いでも絶対行きたいやつだ。話すと気さくでオモロイ色川店主と酒を酌み交わせるなんて最高じゃないか。

そう書いて締めようと思っていたが、取材2日後に新メニュー「旅するラーメン」が登場していた。「鰹と煮干しの和風だしに爽やかな青唐が香る日本から、ライムを潰してカンボジア、えび味噌を溶かしてタイ、スパイストマトを混ぜると一気にメキシコへ!」と書かれている。

 

なにそれ! コンセプトもネーミングも素敵じゃないか。めちゃくちゃ食べたいんですけど! そんな心惹かれる新メニューが登場することを、なんで取材時に一言も話してくれなかったのか。色川店主、変というか、得体が知れないというか、掴みどころがないというか、とにかく謎すぎるが、僕にとっては最高なラーメン職人である。

 

この一杯からはこんな音色が聴こえてきた!

WIZZARD「WIZZARD BREW」(撮影/田中 貴)

ド派手な見た目の妖しい魔法使い、ロイ・ウッドが作り上げる珠玉のポップス。色川店主も夜な夜な謎のスパイスを調合して、新たなメニューを創造するのであろう。一度その魔術にかかれば、日々口樂の新作を追い続けることになるだろう。

 

【今回訪れた店】

口樂

住所:東京都八王子市下柚木2-9-11 シルキーパレスⅡ 1F

アクセス:京王相模原線「京王堀之内駅」徒歩20分以上。京王バスにて下柚木のバス停「さんもり橋」下車すぐ

営業時間:11:00〜14:00、18:00〜20:00 ※日曜は昼のみ

定休日:月曜

※営業時間、定休日、メニュー、価格は掲載時のものです

https://twitter.com/ko_u_ra_ku

 

構成/中山秀明 撮影/鈴木謙介

おめでたい「福箱」入り6食セット! ニュータッチ「凄麺」ご当地シリーズ「東日本編・西日本編」発売中

ヤマダイは、「ニュータッチ 凄麺 福箱 ご当地ラーメン東日本編」「ニュータッチ 凄麺 福箱 ご当地ラーメン西日本編」を、期間限定で発売中です。

 

 

同商品は、ノンフライカップ麺ブランド「凄麺」の「ご当地シリーズ」6食セットで、縁起の良い福袋をイメージしています。

 

東日本編は、「函館塩ラーメン」「仙台辛味噌ラーメン」「佐野らーめん」「横浜とんこつ家」「信州味噌ラーメン」「静岡焼津かつおラーメン」の、東日本6か所の商品をセレクトした詰め合わせです。

 

西日本編は、「飛騨高山中華そば」「京都背脂醤油味」「奈良天理スタミナラーメン」「徳島ラーメン濃厚醤油とんこつ味」「尾道中華そば」「熟炊き博多とんこつ」の、西日本6か所の商品をセレクトした詰め合わせとなっています。

 

各セットには非売品のオリジナルミニノート「福箱特別バージョン 凄麺学習帳ミニ」が付いており、当たり箱には「オリジナルQUOカード1,000円分」が入っています。

 

税別価格は、どちらも1452円です。

公式通販会員限定「一蘭福袋」予約受付中! 松・竹・梅・桜の4種類

一蘭は、「おみやげ一蘭公式通販」会員限定で、数量限定「一蘭福袋」の予約受付を行なっています。

 

2023年は、非売品の一蘭どんぶり各種や、人気の自宅用ラーメンなど、「松」「竹」「梅」「桜」4種類の福袋を用意。既存会員だけでなく、新規登録会員も予約購入の対象となります。購入上限は、1人1種につき3個まで。発送は順次行ない、2023年1月末日までに届く予定とのことです。

 

税込価格は、松が2万円、竹が1万2500円、梅が1万円、桜が1万5000円です。

「二郎」と「二郎系」の違いとは? 取材拒否ラーメン店の凄みをラーメン好きクリエイターが激論

ラーメン好きミュージシャンとして有名なサニーデイ・サービスの田中貴さんが、2作目の著書として2021年12月27日に上梓した「ラーメン狂走曲」。ラーメンマニアの間からも絶賛の声が上がるなか、「一度ラーメン談義したいっす!」とラブコールを送ってきたのが“プロ営業師”“プロ飲み師”と称される高山洋平さんです。

 

高山さんは「ラーメン二郎」に1年で108回行ったことがあるほか、さまざまな店を食べ歩くラーメン好き。田中さんも「喜んで!」ということで対談が実現、その模様をお送りします。場所は同書にも載っている飯田橋の「びぜん亭」より。

 

田中 貴(左):サニーデイ・サービスのベーシストであり、バンドは現在ニューアルバムをレコーディング中。CSフジ「ラーメンWalkerTV2」のメインMCをはじめ、テレビ・ラジオ出演、ラーメン関連のコラム執筆も多数。TBS系「マツコの知らない世界」では「ご当地ラーメンの世界」を熱く紹介。

高山洋平(右):インターネット広告企業のアドウェイズに入社後、その子会社として2014年に株式会社おくりバントを創業。“プロ営業師”として多数の企業や大学にてセミナーの講師を務める。「ラーメン二郎」(特に目黒店)をこよなく愛し、高円寺「中洲屋台長浜ラーメン初代 健太」の常連でもある。

 

高山さんが「ラーメン狂走曲」に感銘を受けた点のひとつが、ほかのラーメン本にはない独自の観点で店主やラーメンが書かれていること。なかにはラーメンマニアですら驚く希少な情報もあり、「こりゃラーメン通のバイブルっす!」と高山さんは同書への愛を田中さんに語ります。

 

希少性のひとつが、かつて新宿御苑前にあった「佐高」の茂木佐高店主と田中さんとのツーショット。そんな話題から対談は始まりました。

 

実は饒舌で優しいという店主はけっこういる

高山:僕の飲み仲間に、ラーメンに超詳しい友人がいるんですけど、佐高さんの笑顔は超スゴいって言ってました。

 

↑左が茂木佐高店主。本書にも「ラーメンマニアは驚くであろう奇跡の笑顔ツーショット」と書いてあります(撮影/黒飛光樹:TK.c)

 

田中:そうそう。佐高さんはふだん寡黙だから、取材もNGなのかなって思ってたんです。でもあるとき食べに行ったら何かの記事がお店に貼ってあって。それで僕も聞いてみたらあっさりOK。しかも「昔から来ていただいてますね」って。

 

高山:営業中は寡黙で怖いけど、実はよくしゃべるし優しい店主さんってけっこういますよね。

 

田中:この本でいえば、大山の「Morris(モリス)」とか。

 

↑板橋区大山にある「Morris」の松田店主と。詳しくは動画「ラーメン狂走曲」にて

 

高山:「もー、最初っからこの笑顔見せてよー」ってやつですね。僕も、特に二郎(「ラーメン二郎」)好きだからいろんなとこに行くんですけど、例えば仙川店の大将の眼光が鋭いのは一生懸命なだけですから。

 

田中:二郎の店主さんはそのパターン多いですね。千住大橋駅前店の大将は僕飲み友だちですけど、普段はめちゃくちゃ気さくで面白い人ですし。

 

高山:「ラーメン狂走曲」は特に人にフォーカスしてるなっていう印象なんですけど、ラーメンの味はもちろん、そこにいる人も魅力だっていうことですよね。

 

田中:そうですね。僕が好きな店を振り返ってみると、ラーメンのウマさはもちろん重要なんですけど、そこの人がイチから作ってるってことも大切なんだろうなって思います。

 

高山:大事ですよね。だからセントラルキッチンでスープを作ってるチェーンよりも、店内で炊いている個人店がいいし、麺も自家製がいい。二郎と、ヘタな二郎インスパイアとの違いも、ひとつはそこにあると思います。

 

田中:高山さんがこの本を読んで、特に気になる店ってどこでした?

 

高山:行ったことのない店ですと、例えば「らーめんタンポポ」(荒川区新三河島)とか。修業もせず人気店の食べ歩きもしないで作り上げちゃった、天才的なラーメン。一刻も早く行きたいです。

 

田中:田平店主っすね、ゆるいけど個性の塊みたいな。3種の鶏皮をベースにした、独創的なこってりラーメンがあるかと思ったら、宍道湖(しんじこ)のシジミで作った「たんぽぽラーメン」があったり。

 

↑「らーめんタンポポ」のページ(本書P.64~65)

 

高山:「しじみくん」っていう、店主自らが描いたキャラクターの絵が飾られてるんですよね。気になってしょうがないっす!

 

都合のいいところだけパクる二郎系はダメ!

田中:高山さんはジロリアンでもあると思うんですけど、一番行くのってどこの二郎ですか?

 

高山:「ラーメン狂走曲」にも取り上げていただいた、メグジ(ラーメン二郎 目黒店)です! 108回行った年も6割はメグジで、いつもコラコラ(コラーゲンコラーゲン=コラーゲンマシマシ)でオーダーしてます。

 

↑「ラーメン二郎 目黒店」は、コロナ禍の営業自粛要請により特別に販売されたテイクアウトを紹介(本書P.80~81)

 

田中:6割! じゃあ若林さん(目黒店の若林克哉店主)とも親しいんですか?

 

高山:よくしていただいてますけど、恐れ多いです。僕にとって若林さんは大スターなので。でも以前メグジが25周年を迎えたタイミングで、お菓子を買って「おめでとうございます」って持っていったんです。

 

田中:目黒は1995年オープンだから、2020年ですか。

 

高山:そしたら、山田総帥(「ラーメン二郎 三田本店」の山田拓美店主)が喜寿祝いと生前葬やったときのグッズをお返しにいただけて。思わず嬉し泣きしちゃいましたね。

 

田中:常連ならではですね~。

 

高山:メグジも本店も高校生のときから通ってましたし、感無量でした。

 

田中:高山さんは、インスパイア系には行かれるんすか?

 

高山:それこそ、メグジの助手が2019年に開業した「らーめん玄」とかは行きますけど、基本的には本家の二郎ですね。本家だからこその味ってのもありますから。

 

田中:二郎なら醤油だったり、家系なら「吉村家」ならではの酒井製麺など食材の独自性もありますし、さらに本家や直系は、そこならではの心意気にグッときますよね。

 

↑「吉村家」直系の「ラーメン環2家 蒲田店」の「ラーメン」。「ラーメン狂走曲」にももちろん掲載されています

 

高山:大事ですよね。インスパイアするほうも、味をマネするだけじゃなくて、リスペクトや感謝の気持ちがなきゃいけないと思います。

 

田中:僕、二郎の心意気は価格にもあると思うんです。だって、目黒の「小ラーメン」は500円で、本店だって「ラーメン」600円でしょ。それなのに、セコいインスパイアは量が少ないのに平気で900円とか1000円とか。

 

高山:田中さんも「ラーメン狂走曲」で、「自分に都合のいいところだけパクッて、大事な心意気は真似しないとはどういう了見だ」って、ビシッと書かれてますよね。

 

田中:上っ面じゃダメなんです。でも、こういう話をしても「味がおいしければいいんじゃない?」っていうラヲタ(ラーメンオタク)もいるんですよ。

 

高山:ほんとですか? 僕のまわりのラヲタは、精神論も含めて語りますけどね。

 

田中:そう、でもそれ最近思うんです。もしかしたら高山さんも僕も、何かを創り出す側の人間だからかもしれないなって。

 

高山:と、言いますと?

 

田中:創り出すってことは、生みの苦しみを知ってるわけですよね。だから味を創り出すことの凄さもわかる。でも、そうじゃなければ凄さもわからないし、創り出すことへの敬意も生まれないと思うんです。

 

高山:パクりとかっていう部分では、ラーメン以外にも当てはまるかもしれませんね。影響は無意識のうちに受けるからいいんですけど、そこに敬意がないと悪用になってしまいかねませんし。

 

田中:そうそう。例えば音楽でも、新しいジャンルになるような凄い作品が生まれたとして、もちろんそれはいろんな影響を受けたうえで創り出されているんです。でも、その作風をマネした二番煎じのようなバンドや曲には魅力がないですし、オリジナルを超えることもないですから。

 

高山:ところで、田中さんはどこの二郎によく行くんですか?

 

田中:なんだかんだでよく行くのは、家から近くて遅くまでやってる歌舞伎町店(「ラーメン二郎 新宿歌舞伎町店」)です。

 

高山:飲んだあとに食べられる二郎だ。イイですよねー。

 

田中:泥酔して二郎食べるなんて最高ですよ(笑)。量も少なめなので二郎好きからは下に見られがちかもしれませんが、全っ然! 直系だしちゃんとウマいですから。インスパイア店とは比べ物にならないですよ。色々あったんですけど、歴史も長くて、90年代後半にはありましたね。僕、リキッドルーム(ライブハウス)が歌舞伎町にあった頃から行ってましたし。

 

高山:おお~! あの頃のカブジ(「ラーメン二郎 新宿歌舞伎町店」のこと)は、BGMがメタルかパンクしかかかってなかった記憶があります。

 

田中:営業時間長くて杯数も出るから、確かに他の二郎とは劣ってるところもあったけど、新代田店(「ラーメン二郎 環七新新代田店」)の辻本店主が店長になった頃から劇的に変化したんですよね。

 

高山:新代田店の辻本さん、ENGINEってバンドもやってますよね。CD買ったことがありますけど、店内に「CD買っても対応は変わりません」みたいに書いてあって(笑)、最高っす!

 

田中:あったあった。当時の辻本さん、朝は三田本店で麺を打ちに行って、夜は歌舞伎町店でも麺打って、みたいなことやってたから同じ麺を新宿で味わえたんですよ。

 

高山:そのあとの店員は、けっこう入れ替わってますよね。

 

田中:はい。僕は辻本さんのあとは、外国人の店員と仲良くやってましたね。通常ではやってもらえないカスタムもしてもらったり。あんまり行ったことないのに真似する人が出てくるから教えませんけど(笑)。

 

ラーメン界の奇才・「がんこ」家元のエピソード

高山:「ラーメン狂走曲」は、レジェンドのエピソードが載ってることも魅力ですけど、僕が気になったのは家元(「一条流がんこラーメン総本家」の一条安雪店主)とカラオケに行ったという話。あれはどういういきさつで?

 

田中:ネットやSNSが発達して、「一条流がんこラーメン総本家」もいまや大行列になっちゃったんですけど、いまの四谷三丁目に前身の「ふわふわ」が開業した2011年から数年間は、そこまで並ぶほどじゃなかったんです。

 

高山:そうだったんですね!

 

田中:もともと人気はありましたけど、行列といっても限定メニュー目当てにファンが押し寄せるとかで、一般の人が早朝から並ぶなんてことはなかったです。だから僕もよく通ってて、家元とふたりきりなんてこともありましたよ。

 

高山:それもあって取材を受けてくれたんですかね。

 

田中:「これが最後だな」みたいなことはおっしゃってましたけどね。でも、お店が混んでなかったから家元も元気で、よく飲み歩きもしてたんですよ。で、家元のお店にも「カラオケ大会やります」みたいに貼り紙がしてあって。

 

高山:なるほど! そりゃ行きますよね。

 

田中:はい。カラオケとか普段はまずやらないんですけど、家元と飲めるなら行きたいなと思いまして。

 

高山:田中さんを押しのけて1位になったおっちゃんもスゴいですね!

 

田中:まあ、僕は歌う人ではないんで(笑)。そんなこんなで、家元にはいろんな話を聞かせてもらいました。ラーメン屋になる前はマッサージ師をやってて、でも職場の人と話すのが面倒だからと2年くらい中国人のフリをしてたとか。そんなあるとき、家元が友人と居酒屋で楽しく飲んでたら偶然にも同僚が来ちゃったみたいで、「日本語しゃべってる!」って腰を抜かしたって言ってました。

 

高山:面白過ぎる! 昔から奇人だったんですね(笑)!

 

田中:ほかにも、若い頃はボディビルダーをやってたって言ってました。初めて聞いたときは、二つ返事で「そうなんですか」みたいな会話だったんですけど。そのあとお店に行ったら「前に話したボディビルの写真、出てきたんだよ」って。それを見たら、めちゃめちゃガチなのが出てきたんです。

 

↑田中さんがそのときに撮った、若かりし家元(「一条流がんこラーメン総本家」の一条安雪店主)のボディビル写真

 

高山:わっ、スゴ(笑)! でも確かにこれ、家元ですわ。ちなみに、こういう家元の伝説ってよく知られた話なんですか?

 

田中:どうですかね? がんこのファンやラヲタは知ってるでしょうけど。あとは2016年に出した1冊目(「サニーデイ・サービス 田中 貴 プロデュース ラーメン本 Ra:」)に、「一条流がんこラーメン総本家」の取材を通して家元のエピソードも詳しく書きました。

 

↑2016年に出版した「サニーデイ・サービス 田中 貴 プロデュース ラーメン本 Ra:」(学研プラス)

 

田中 貴は国際的な評価が高いラーメン映画に出演

高山:そろそろラーメン食べたくなってきました。

 

田中:いいですね、では注文しますよ!

 

高山:ありがとうございます! そういえば、田中さんは「びぜん亭」にもよく来るんですか?

 

田中:ここって飲めるのも魅力じゃないですか。で、あるとき来たら、知り合いの人が偶然いて、大将(「びぜん亭」の植田正基店主)とも仲がいいってことでよく来るようになったんです。

 

高山:「びぜん亭」はドキュメンタリー映画にもなって、田中さんも出演されてるんですよね?

 

田中:そうなんですよ。アメリカ人のジョン・ダッシュバックさんが監督の作品で、去年から世界中の映画祭に出品してます。

 

↑「COME BACK ANYTIME(邦題:またいらっしゃい)」の田中さん出演シーン。同作はソノマ国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞するなど、国際的な評価も受けています

 

高山:必見ですね!

 

田中:ラーメンも来たし、いただきましょうか!

 

↑「びぜん亭」の「ちゃあしゅうそば」

 

高山:あ~染み渡る! ラーメンがウマくて雰囲気もよくて、お酒も飲めるって最高ですね。今日はたくさんお話も聞けて、めっちゃ楽しかったです。

 

田中:僕も楽しかったです。また語りましょう!

 

高山:ぜひお願いします! 僕、中野や高円寺でラーメン仲間とよく飲んでるのでお誘いさせてください!

 

田中:ぜひぜひ!

 

↑「びぜん亭」の植田正基店主(中央)とともに

 

【取材協力店】
びぜん亭
住所:東京都千代田区富士見1-7-10
営業時間:11:30〜21:00頃まで
定休日:土、日曜、祝日

 

↑田中さんの新刊「ラーメン狂走曲」(ワン・パブリッシング)

 

取材・文/中山秀明 撮影/我妻慶一

ラーメン大愛好家のサニーデイ・サービス 田中 貴が語る「おいしさと同じぐらい大切なこと」

自身2作目の著書「ラーメン狂走曲」を2021年12月27日に上梓した、サニーデイ・サービスの田中 貴さん。音楽界屈指のラーメン好きとして知られ、モノ・トレンド情報誌「GetNavi」では2013年からラーメン連載を執筆しています。そのコラムと、新潟のローカル誌「Komachi」で執筆していた「新潟拉麺大学」をまとめたのが「ラーメン狂走曲」。

 

ここでは、田中さんに取材や執筆の日々を振り返ってもらい、エピソードや思い出に残るお店などを教えてもらいました。

 

↑田中 貴さん。サニーデイ・サービスのベーシストであるほか、CSフジ「ラーメンWalkerTV2」のメインMCをはじめ、テレビ・ラジオ出演、ラーメン関連のコラム執筆も多数

 

 

取材NGの店も特別OKで載っている

取材で特に思い出に残っているお店を聞くと「閉店されたラーメン屋さんは、もう味わえないという点でも感慨深いです」とのこと。掲載店には高齢のご主人が営むケースもあり、取材後に引退して閉じたお店も少なくありません。そして、なかには「ラーメン狂走曲」発売後に閉店した老舗も。

 

「『かも屋』(新潟市)ですね。2021年いっぱいで閉店となりました。取材当時で店主さんが77歳でしたから。ほかにも、校了直前の12月5日に閉店されたのが『めん処 くら田』(新潟市)です。こちらも取材時で68歳。ともに残念ですけど、感謝の気持ちのほうが大きいですね。

 

その意味では、店主さんがご高齢で後継者が決まっていないお店は、僕自身機会を見つけては何度も何度も食べに行ってしまいますね。この本に載っているのでいえば千葉県稲毛の『進来軒』や銚子の『中華ソバ 坂本』、東京なら『福寿』や『江戸川ラーメン角久(かどきゅう)』とか」(田中さん)

 

いずれにせよ、長年愛される味わい深いお店が「ラーメン狂走曲」にはあまた掲載されており、それも同書ならではの魅力です。

 

↑「中華ソバ 坂本」の「ラーメン」 撮影/黒飛光樹(TK.c)

 

↑「江戸川ラーメン角久」の「ラーメン」

 

「『進来軒』は基本的に取材NGなんですけど、お店に伺ってお話ししたところ、昔から僕が実際に大好きで何度も訪れていることをわかっていただき取材させてもらえました。その後も、テレビは絶対駄目と仰ってたんですが『田中さんならしょうがないなぁ』と『マツコの知らない世界』に出た際にチラッと紹介させていただきました」(田中さん)

 

「進来軒」は、日本ラーメン史を語るうえで欠かせない「来々軒」の味を唯一受け継ぐ直系店でもあります。詳しくは「ラーメン狂走曲」に載っているので、ぜひチェックを。

 

 

新潟には知られざる名店が多すぎる

「新潟拉麺大学」で紹介されたお店は、「GetNavi」の掲載店以上に老舗が多め。なかには、ラーメン本にはあまり載らないような知られざるお店も。そこには、田中さんのある想いが。

 

「新潟はラーメン文化が根強い県ですから、研究熱心な若手ラーメン職人も多いですし、最新型のラーメンを出す人気店はたくさんあります。『Komachi』の読者さんも、トレンドの味への興味はあるでしょう。でもそれは地元のラーメンガイドブックに載っているでしょうし、僕が東京から行って流行りの一杯を紹介してもあまり意味はないのかなぁと」(田中さん)

 

田中さんは「新潟拉麺大学」を書く何年も前から、新潟中のラーメン店を食べ歩いていました。しかし取材するようになって、より魅力の奥深さを思い知ったといいます。

 

「新潟は“五大ラーメン”も有名ですが、ほかにもそこにしかないウマさのお店があちこちに点在していて羨ましい限り。僕は、読者さんの街にも知られざるオンリーワンのラーメンがあることを知っていただきたかったんです」(田中さん)

 

また「新潟拉麺大学」の取材では、偶然の再会ともいえるエピソードがあったとか。しかも一度ではなかったと田中さんはいいます。

 

「ひとつは『シンポ―軒』(上越市)。僕は2000年ごろ担担麺にドハマリしていて、お気に入りのひとつが代田橋の『萬来軒総本店』でした。そこでかつて働いていたのが『シンポ―軒』のご主人だったんです」(田中さん)

 

↑「シンポ―軒」の「棒々鶏冷やし」

 

「そしてもうひとつは『らーめんの土佐屋』(魚沼市)。ここは1993、4年の僕が好きだった時代、良かった時代の『土佐っ子ラーメン』(環七ラーメン戦争をにぎわせた有名店)で腕を振るっていた方のお店だったんです。

 

ともに当時のおふたりと面識はなかったんですが、僕が店のことをよく覚えてたので、話すとかなり盛り上がりましたね。東京の修業先は現在閉店していますが、それぞれがレジェンドの良さを継ぎつつ、独自の味へ進化させた名店。おすすめです!」(田中さん)

 

↑「らーめんの土佐屋」の「背脂ラーメン」

 

「シンポ―軒」も「らーめんの土佐屋」も、自家製麺で個性的。特に新潟在住の方は要チェックです。

 

 

おいしいうえに「これはいいねぇ」がある

環七ラーメン戦争が話題に出たところで、気になる質問をひとつ。2015年発売の前著書「サニーデイ・サービス 田中 貴 プロデュース ラーメン本 Ra:」の付録CDとして音源化され、7年の歳月を経て配信&7インチ盤リリースが決定した「きみとラーメン」の歌詞の一節「環七歩くぼくらの今日の日は~」や「このへんの店もだいぶ変わったね~」は、何かのエピソードが関係しているのでしょうか?

 

↑「サニーデイ・サービス 田中 貴 プロデュース ラーメン本 Ra:」より。ラーメン好きの豪華ミュージシャンによるバンド名は「田中 貴と前後関係。」

 

「『きみとラーメン』は僕が曽我部(サニーデイ・サービスの曽我部恵一)に、ラーメンをテーマに書いてとお願いしたんですけど、特にエピソードや元ネタがあるわけではないんです。確かに環七のラーメン店もけっこう入れ替わりましたけどね。まあでも、曽我部なりに世界観を表現してくれたんだと思います。けっこう、ラーメンで曲を作るとどこかひょうきんな感じになりがちなんですけど、『きみとラーメン』はそんなこともなく、理想的なイメージに仕上がりましたね」(田中さん)

 

配信と7インチ盤には同時収録されていた、矢野顕子のカバー「ラーメンたべたい」も含まれます。リリース日など、詳しくは田中さんのTwitterなどをチェックしてください。

 

そして最後に、書籍の帯に書かれた興味深いメッセージについて。「この本はラーメンガイドブックではありません。ただおいしいだけのラーメン店を知りたいなら、ほかの本をご覧ください。」の、真意を聞きました。田中さんにとって、“ただおいしいだけ”ではないラーメン店とは?

 

「もちろん、おいしさは大前提。そのうえで、『これはいいねぇ』ってのがあるんです。個性があっていいとか、歴史を受け継いでいていいとか。僕はそこに惹かれますし、それがどういいのかをつづっています。まあ、僕の基準でしかないんですけどね」(田中さん)

 

その店がどんなおいしさなのか――。より深掘れば、スープにどの食材を使っていて、麺の小麦はどこで太さや加水率はどれぐらいなのかといった情報は、インターネットで検索すればラーメンマニアがいくらでもアップしている時代。

 

もちろん田中さんも自ら食べて味もスペックもインプットしていますが、田中さんが伝えたかったのはそれ以上のこと。ただ修業先を書くのではなく、先代や師匠から何を教わり、どう表現しているのか。店主はどんな経緯で創業し、どんな哲学をもってラーメンを作っているのか。そういった、検索しても出てこないエピソードや店主の横顔が「ラーメン狂走曲」にはちりばめられています。

 

同書を読めばきっと、絶品ラーメン店のおいしさの理由がもっとわかるはず。とにかく「いい」本であることは間違いありません!

 

 

撮影/我妻慶一(人物、「江戸川ラーメン角久」)

 

 

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

 

「ラーメン狂走曲」は全グルメ通必読の歴史的文献だ!フードアナリストが理由を明かす

2021年12月27日に発売された「ラーメン狂走曲」は、サニーデイ・サービスのベーシストであり、ラーメン好きとして知られる田中 貴さんによるラーメン本。その編集を担当したひとりがワタクシ、フードアナリストの中山です。

 

「ラーメン狂走曲」とは、モノ・トレンド情報誌「GetNavi」における田中さんの連載名で、第1回が2013年の4月号。記念すべきその初回当時もよく覚えています。しかしながらこうして書籍になると、非常に感慨深いものが。おかげさまで様々なメディアからも本書を紹介していただいていますが、ここではいちフードアナリストとして、また編集者として「ラーメン狂走曲」の独自性やスゴさなどを語らせていただきます!

 

↑「ラーメン狂走曲」1760円。人の顔が見えて、音が聴こえる――。そんなウマくて面白いラーメンの名店が150以上

 

 

著者・田中 貴の評価軸が間違いない理由

まずは著者の田中 貴さんについて。日本を代表するロックバンドのベーシストという、バリバリのミュージシャンであるとともにラーメンに関する造詣もハンパなく、音楽とラーメンともに、その確かな知見は本書を読めばよくわかると思います。

 

↑田中 貴さん。CSフジ「ラーメンWalkerTV2」メインMCのほか、テレビ・ラジオ出演、ラーメン関連のコラム執筆も多数(撮影/我妻慶一)

 

ちなみに、僕が改めて「田中さんスゴい!」と思ったエピソードをひとつ。世界で初めてラーメンでミシュランガイドの星付き店となったのは「Japanese Soba Noodles 蔦」ですが、それは「ミシュランガイド東京2016」において。同書の発売は2015年暮れのことです。

 

他方、田中さんは「Japanese Soba Noodles 蔦」が世界一の店であることを以前から確信していました。そのことは、2015年3月発売の前著書「サニーデイ・サービス 田中 貴 プロデュース ラーメン本 Ra:」で具体的な理由とともに書きつづっています。

 

↑「サニーデイ・サービス 田中 貴 プロデュース ラーメン本 Ra:」。付録CDでしか聴けなかった楽曲「きみとラーメン」と矢野顕子のカバー「ラーメンたべたい」が、このたび配信&7インチ盤リリース決定!

 

↑Ra:より。「個人的に好きということではなく、客観的に見て日本一のラーメン店。日本一とは自動的に世界一ということでもある。」との一文

 

料理の味や店の善し悪しは主観的なものであり、ミシュランガイドの星も絶対的な評価ではありません。ただ、自己分析で導き出した世界一の理由を明言することがまずスゴいと僕は思いましたし、あらゆる美食に精通する世界的なグルメ誌の見解と一致していたことは、田中さんの評価軸が間違いないことの証でしょう。

 

 

レジェンドの笑顔と愉快なエピソードが随所に

そのうえで「ラーメン狂走曲」の魅力を解説します。書籍の帯には「この本はラーメンガイドブックではありません。ただおいしいだけのラーメン店を知りたいなら、ほかの本をご覧ください。」とあり。これはつまり、麺やスープなどの味わいやスペックを中心に紹介するガイドブックとは一線を画しているということです。

 

↑黄色いカバー題字は、サニーデイ・サービスのヴォーカル&ギター・曽我部恵一さんが手掛けています

 

特筆すべきは、店主のバックグラウンドや人となりがよくわかること。確かにほかのラーメンガイドブックにも、経歴や写真を載せることはあるでしょう。ただ田中さんは訪れた全店に何度も通うファンであり、多くの店主とは仲良し。また、自ら取材と執筆をしているので情報量が濃く、さらにフランクにツーショットを撮っているので店主の表情が自然なのです。

 

↑かつて新宿御苑前にあった名店「佐高」にて。普段は寡黙なご主人だけに、ラーメンマニアからすれば奇跡の笑顔

 

そして、味わいよりも店主のストーリーやラーメン愛、哲学などにフォーカスしているということは、保存性も高いということ。なぜなら、ラーメンの味は時代とともに進化していくことがほとんどである一方、店主のラーメン愛は不変だからです。

 

2022年時点で人気の味が数百杯紹介されている最新ラーメンガイドブックと、ラーメン史に残るレジェンド&未来のレジェンドが愉快なエピソードとともに150人以上笑顔で紹介されている「ラーメン狂走曲」。どちらに価値があるかと問われれば、答えは簡単でしょう。

 

 

「新潟拉麺大学」は地元ならではのほっこり話も満載

「ラーメン狂走曲」には、新潟県のローカル誌「Komachi」で4年近く連載された田中さんのコラム「新潟拉麺大学」全44話を加筆修正のうえ完全収録しています。なお「Komachi」はただのローカル誌にあらず、情報の質・量ともに圧倒的な熱量で制作されていて、同業者として僕がリスペクトする雑誌のひとつ。

 

↑「新潟拉麺大学」は同県にある名店を田中さんが訪れて教授(店主)から聞いた話をもとに研究し、体系的に紹介。これまた独創的な切り口が特徴です

 

地元出身ではない女優さんなど芸能人が表紙や巻頭に登場することもあるほか、強力連載陣には田中さんのほか、料理芸人のクック井上。さんなども名を連ねていました。そのクオリティの高さも、本書「ラーメン狂走曲」を読めばわかると思います。

 

また、ラーメン好きのなかでは有名ですが、新潟は全国でも有数のラーメン県。お米や日本酒だけではないのです。そして「新潟拉麺大学」では、同県五大ラーメンに挙げられる「新潟あっさり醤油」「越後濃厚味噌」「燕・三条背脂」などの各レジェンド店にも訪れつつ、新潟各地の知られざる名店も紹介しているのが田中さんらしいポイント。ビギナーにもマニアにも、おいしいセレクトになっています。

 

個人的に好きなエピソードが、新潟市内にあった「めん処 くら田」の回。概要をお伝えすると、長年取材NGで謎に包まれていた老舗が、通い詰めた編集長の熱意と人柄でOKとなり、フタを開けてみたら「歳で閉めようと思ったけどせっかく取材してもらったからもうちょっと頑張るよ(By店主)」的な展開です。

 

↑「めん処 くら田」の回は、「大スクープである。」の出だしから、グイグイ引き込まれる構成

 

「めん処 くら田」は取材時から約3年後の2021年暮れに閉店してしまったのですが、編集者の情熱、取材OKをいただけたときの嬉しさ、店主さんの温かさ、そして田中さんのお店への愛をひしひしと感じる内容。ほかにも「新潟拉麺大学」には、ローカルならではのほっこりエピソードが満載です。

 

駆け足で「ラーメン狂走曲」の魅力を紹介しましたが、きわめて価値的な一冊であることがわかっていただけたのではないでしょうか。表紙からしてインパクト大の全216ページ。サニーデイ・サービスファンやラーメン好きはもちろん、全グルマン必読の一冊だと断言します!

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

開発まで2年! 超行列店「飯田商店」監修のラーメンがセブンから限定発売

昨今、コンビニでは様々な有名店監修のラーメンが発売されていますが、かつてないビッグネームの商品が現在、地域限定で発売されています。それがセブン-イレブンの「飯田商店監修 しょうゆらぁ麺」。

 

↑「飯田商店監修 しょうゆらぁ麺」594円(税込)。レンチンタイプで、神奈川県と都内の一部店舗約2900店で販売中です

 

発売前に行われた発表会の情報も盛り込みつつ、商品の特徴や味のレポートをお届けします。GetNavi webでは、監修元の「らぁ麺屋 飯田商店」には過去に取材歴あり。そのアーカイブ記事と合わせてチェックしてください。

神奈川最西端の研ぎ澄まされた職人技で麺まで香り立つラーメン「飯田商店」――サニーデイ・サービス田中貴とRockなRamen
https://getnavi.jp/cuisine/216349/

 

合格まで2年。この厳しさはまるでラーメンの鬼だ!

「らぁ麺屋 飯田商店」は、数あるラーメン店のなかでも人気が高く、グルメサイトにおける全国1位の常連でもあります。お店の場所は神奈川の湯河原。小田原よりも静岡の熱海のほうが近いといえる遠方の立地ながら、首都圏はもちろん全国からお客さんが押し寄せる名店です。

 

↑かつて筆者が初めて訪れた際、改装前の「らぁ麺屋 飯田商店」。当時は行列ができていましたが、いまは予約制となりました

 

「飯田商店監修 しょうゆらぁ麺」の発表会は、オンラインで行われました。なんと、かけた開発期間は約2年。最初のあいさつが2019年8月で、方向性の打ち合わせを経て、初回の提案品評価は同年12月に行われたそうです。

 

↑左がセブン-イレブン・ジャパン 商品本部 地区MD統括部 首都圏担当 マーチャンダイザーの松本正志さん。右が「らぁ麺 飯田商店」店主の飯田将太さん

 

しかし、初回に飯田店主が下した評価は100点満点中の2点。この厳しさはまるで“ラーメンの鬼!”。飯田さんは当時「商品化は無理なんじゃないの?」と思ったそうです。

 

とはいえ、セブン-イレブンもまたコンビニ界の王者。2000年3月には製法を見直しゼロベースから再検討し、10月には仕切り直して再評価を受けることに。しかしそれでも11点という低評価。ただ、3回目の12月には43点と大幅にアップし、2021年3月からはほぼ毎月のように飯田店主のチェックを受けたのです。

 

そうして46点、61点、66点、71点、86点と少しずつ高評価を得るようになり、迎えたのはあいさつから2年が過ぎた2021年8月。ついに合格! 発表会では飯田さんも開発を振り返り、思いを語りました。

 

「最初は非常に厳しい評価でしたが、セブン-イレブンさんの執念ともいえる巻き返しがすごかったです。回を重ねるごとに『おいしいものを創りたい』という思いの強さを感じましたし、最後は同じチームで挑む一体感に包まれました」(飯田さん)

 

晴れて完成した「飯田商店監修 しょうゆらぁ麺」は10月5日に小田原市内で先行発売。その後西神奈川、京浜、東東京エリアと順次販売店が拡大し、今にいたります。

 

↑筆者が購入した渋谷のセブン-イレブンでは10月19日から発売されていました

 

スープ、麺、チャーシューすべてハイレベル。本気を感じる完成度!

店内のレンジ調理も可能ですが、筆者は持ち帰って家でじっくり試食しました。調理は簡単で、そのままチンしてスープとその他を混ぜるだけ。レンチン前に開封して見ると、それだけでもかなり豪華な内容です。

 

↑具材と麺の下にプラスチックのフタがあり、その下にはスープが隠れています。それにしても、大判のチャーシューがなんともウマそう

 

スペックは、内容量481gに対して麺が150g。401kcalで炭水化物52.9gと、同カテゴリーにおいてはなかなか低め。レンジの調理時間は500Wで5分が目安。なお、麺が150gというのはお店の量とほぼ同じです。

 

↑レンチン完了。左の4点を右のスープに投入し、混ぜれば完成です

 

きれいに盛り付けるコツは、麺の上からチャーシュー、メンマ、ねぎをいったんはずすこと。そして麺だけをスープINしたあとから、改めて具材を盛り付けるのです。

 

↑まずは麺だけを投入。なお、スペックで気になったのが「小麦ふすま」。低糖質かつ香り高いのが特徴で、比較的メジャーな全粒粉の麺とはまた違った風味と食感になるものです

 

発表会では、飯田さんとセブン-イレブンの松本さんが、各素材と製法のこだわりも語っていました。たとえば、麺は国産ブランド小麦を加えた特製の配合で、なおかつ表情が豊かな三層麺を同商品カテゴリーの麺で初採用。表面のしなやかさと、中心部のコシ・粘りを両立させたそうです。

 

↑そんなこんなで完成。優雅な香りには鶏のニュアンスを強く感じます

 

↑こちらは「らぁ麺屋 飯田商店」へ2回目の取材で筆者が訪れた際の「醤油らぁ麺」(都度進化し、現在は「しょうゆらぁ麺」1300円)

 

「飯田商店監修 しょうゆらぁ麺」のスープの大きなこだわりが昆布。だしを工場でいちから炊き出し、豊かな風味とうまみを抽出したとか。そして鶏と豚を合わせてベースとし、6種類の醤油を加えてバランスを調整しています。チャーシューは火入れから何通りも試し、低温でじっくり調理。肉感とやわらかさも両立させ、最終的に飯田さんが納得できる味に到達したのだそう。いやぁ、期待が高まります!

 

↑まずはスープから。表面には油がしっかり張っていますが、テクスチャーはサラッとしています

 

昆布も感じますが、メインに出ているのは鶏でしょうか。豚が骨格を補強しつつ、奥深さとふくよかさを高めているのが、滋味深い昆布のうまみ。ファーストタッチからラストの余韻までに変化する複層的な味わいが、円熟味のある醤油とともにおいしさに拍車をかけています。

 

 

「らぁ麺屋 飯田商店」や、飯田さんがリスペクトするレジェンド・佐野 実さんの「支那そばや」の麺は、トゥルンとした舌ざわりが特徴で、初めて食べる人は別次元に感じるレベルのおいしさ。そこが他店を凌駕するすごさひとつです。「飯田商店監修 しょうゆらぁ麺」の麺にも、その食感に近づけようとする探求心がキラリ。独特のつるみがあってなめらかなタッチは、コンビニ麺の同カテゴリーにはない独特なものです。

 

 

チャーシューは期待を超えるおいしさ。この手のチャーシューはサイズも小さく味や食感もそれなりといった味ですが、これは下手な専門店を凌駕するクオリティです。大きさもさることながら、噛みごたえがあるうえしっとりやわらかで、ジューシーさもお見事。セブン-イレブンさん、ぜひこのチャーシューで「飯田商店監修 チャーシュー丼」の商品化を!

 

名店監修の商品は全国で展開予定

全体的に感じたのは上品さと、力強いスープのうまみ。確かに、セブンイ-レブンの本気を感じる完成度でした。なお一点気付いたのは調理工程。もしかしたらチャーシューとメンマは麺と別にしてレンチン時間を短くし、ねぎは温めないほうがよりおいしいかもしれません。

 

販売エリアがさらに拡大するかは未定ですが、セブン-イレブンでは今後も名店監修の商品を全国で展開していくとのことで期待大。そして神奈川や東京以外在住の人は、もし上京する機会があればその際に「飯田商店監修 しょうゆらぁ麺」をご賞味あれ!

 

設置エリア拡大中! あの有名店の味がいつでも楽しめる「ラーメン自販機」

“いま”爆売れ中の「フード」はこれ! 今回は、あの有名店の味がいつでも楽しめる「ラーメン自販機」を紹介。

※こちらは「GetNavi」 2021年10月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

有名店のラーメンを好きなときに購入できて好評

名店の味を24時間即ポチ

【ラーメン自販機】2021年6月設置開始

ラーメン凪

RAMEN STOCK 24

昨年開始したラーメン通販「RAMEN STOCK」が販路を拡大。自社商品のほか、仲間の行列店に声をかけてその代表作を冷凍自販機で買えるようにした。都内を中心に設置場所が増加中だ。

 

↑ラーメン凪の名物「すごい煮干ラーメン」(1000円)。麺、スープ、具材まで店と同じ味わいを楽しめる

 

【トレンドのツボ】通販とは違い送料が不要。今後の設置拡大が期待される

「ヌードルツアーズ」は5月に関西、7月に静岡&長野とエリアを拡大し、現在全国21か所に設置。消費者にとって、送料不要で人気店そのままの味を楽しめるのは大きな魅力だ。

 

ココが火付け役!

【ラーメン自販機】2021年3月設置開始

丸山製麺

ヌードルツアーズ

東京・大田区の製麺事業者が開発。各地の人気店とタッグを組み、店の味そのままのラーメンを冷凍販売する。設置場所が地方にまで拡大しており、全国のラーメンファンが期待を寄せる。

 

↑二郎インスパイア系の人気店「らーめんバリ男」の1杯は1000円。野菜やにんにくマシはお好みで

“店主ブッキング型”のラーメン店!? 行列ラーメンを月替わりで味わえると話題の「ラーメンWalkerキッチン」に潜入

11月6日にオープンし、業界で大きな話題となっているのが「ラーメンWalkerキッチン」です。前代未聞の唯一無二であり、何度も訪れたくなる魅力にあふれた同店。様々なメディアで報じられているなか、本サイトでは独自の切り口を絡めながら紹介したいと思います。

↑本誌「GetNavi」の連載「サニーデイ・サービス 田中 貴のラーメン狂走曲」でも掲載(黒い服が田中さん)。本稿では店主のコメントもいただきました!

 

日本最高峰のラーメンを月替わりで味わえる

「ラーメンWalkerキッチン」は、様々なメディアを手掛けるKADOKAWA社が日本最大級のポップカルチャー発信拠点として開業した「ところざわサクラタウン」内に同時オープン。「ラーメンWalker」自体がKADOKAWAグループとしての一大コンテンツであり、だからこそ実現できた魅力が詰まっています。

↑11月6日のグランドオープン直前。予想通り、長蛇の列ができていました

 

大きな特徴は、“店主ブッキング型”のラーメン店であること。ライブハウスがバンドにオファーをするように、行列店のカリスマ職人をスーパーバイザーとしてブッキング。ほかではありえない、日本最高峰のラーメンが集結するステージとなっています。

↑スーパーバイザーは12人。「九段 斑鳩」坂井保臣店主、「五福星」早坂雅晶店主、「我武者羅」蓮沼司店主、「金色不如帰」山本敦之店主、「Japanese Soba Noodles 蔦」大西祐貴店主、「すごい煮干ラーメン凪」生田悟志大将、「ソラノイロ」宮崎千尋店主、「真鯛らーめん 麺魚」橋本友則店主、「中華そば ムタヒロ」牟田伸吾店主、「MENSHO」庄野智治店主、「麺や 七彩」阪田博昭店主、「饗 くろ㐂」黒木直人大将(順不同)

 

店内設備も革新的。スチームコンベクションオーブンや真空包装機など最新FoodTech機器を厨房内に常設し、さらには大型サイネージやプロジェクター、マイクシステムなども装備。メディアと連動したラーメン文化の発信基地として、ファンイベントやラーメン教室を始めとする様々なイベントにも対応します。

↑ロール型スクリーンの奥は窓ガラスを隔てたキッチンになっているなど、ユニークな仕掛けも

 

キッチンは広く、店主同士のコラボレーションなどがしやすい設計。客席も、厨房内の動きが見やすいビューシート、店主とコミュニケーションをとりやすいカウンター席、ゆったり食べられるテーブル席の3タイプがあり、思いおもいのラーメン体験を楽しむことができるのです。

↑内覧会当日。スープを作っているのが「麺や 七彩」の阪田博昭店主で、この日は共同代表の藤井吉彦店主も参加。ここぞとばかりに他のスーパーバイザーがビューシートに座り、その技を凝視していました

 

↑丼は“ラーメンの鬼”と呼ばれたレジェンド・佐野実さんが有田焼の窯元と共同開発した、ラーメンに最適な器を採用。奥様である、佐野しおりさんの協力によって実現したものです

 

ブッキングは約1カ月交代。2020年12月28日までは「麺や 七彩」の阪田博昭店主、大晦日(29、30日は休み)から2021年1月いっぱいは「真鯛らーめん 麺魚」の橋本友則店主、2月は「我武者羅」の蓮沼司店主がヘッドライナーを務めます。ということで、その一部を紹介していきましょう。

 

年内は限定手打ち麺。年初はめでたいラーメンに舌鼓

内覧会で提供された一杯は「麺や 七彩」の「打ち立て麺 喜多方ラーメン 醤油」。併せて、スーパーバイザー各店の特徴的な素材やトッピングなども同時提供され、きわめて贅沢なラーメンを味わうことができました。

↑阪田店主。ビューシートから「金色不如帰」の山本店主と「我武者羅」の蓮沼店主が見守っています

 

「麺や 七彩」の特徴は“こねない、練らない、寝かさない”という、一般的な製法とは真逆の、型破りな手打ち麺。この日の喜多方ラーメンは、埼玉の蔵元である弓削田醤油をかえし(タレ)のベースに、丸鶏や煮干しなどによるスープを合わせた一杯です。なおスープには珍しく、鹿の骨を使っているのも特徴。こちらは鳥獣被害対策で廃棄される鹿を使っていて、SDGs(持続可能な開発目標)の側面があるのもポイントです。

↑「打ち立て麺 喜多方ラーメン 醤油」(1200円)と、スーパーバイザー各店のマテリアルの数々

 

しかもこのラーメン、食べ進めるとともに柔らかな麺肌がスープを吸収し、麺自体の味わいもタイムリーに変化が。さらに麺の表面が溶けることでスープの深みに奥行きが加わり、止まらないウマさです。

↑打ち立ての麺には、醤油と同じく埼玉県産の小麦「ハナマンテン」を使用。ちゅるりんとした舌触り、ほわわんとした食感が独特で激ウマです

 

阪田店主は前述の通り、12月28日までのブッキング。「麺や 七彩」の本店で腕を振るう山崎雄介店長とともに、同店出身の人気店「松屋製麺所」の手打ち麺を使ったスペシャルラーメンなどを提供しています。

↑筆者は2015年に「松屋製麺所」を訪問。自然に恵まれた筑波山のふもとにあり、ラーメンの提供も麺やスープの販売もしています

 

↑阪田店主。内覧会後に意気込みを語ってもらいました

 

「ぶっ倒れるぐらいまで本気で一杯に向き合うことって、なかなかできないじゃないですか。そこを僕らはやってやろうと思ってて、そしたら絶好の場所と機会を与えていただきました! だから、マジで自分の力の限界に挑戦し、この期間中にやり抜きたいって思ってます」(阪田店主)

 

今後のスケジュールとして、「麺や 七彩」の次は錦糸町を拠点とする「真鯛らーめん 麺魚」の橋本店主が登場します。同店は、愛媛県宇和島産の生の真鯛をたっぷりと使った濃厚真鯛ラーメンや、鴨と水だけで仕上げた鴨100%スープのラーメンで、一大センセーションを巻き起こしている存在。

↑「真鯛らーめん 麺魚」の橋本店主。隣は「中華そば ムタヒロ」の牟田店主、その隣は「饗 くろ㐂」の黒木大将です

 

初日となる大晦日は18時に開店して深夜1時まで年越しの濃厚真鯛ラーメンを提供し、元旦は11時開店で濃厚真鯛ラーメンのほかに高級魚「くえ」を使った贅沢な一杯も提供予定。新春は、めでたい一杯で“麺初め”というのもオススメです!

↑濃厚煮干ラーメンの名店「すごい煮干ラーメン凪」を手掛ける奇才・生田悟志大将からもコメントをいただきました。大将は2021年3月以降にブッキング予定です

 

「創業当時にやってた、足で踏んで作る麺を出そうかなって思ったりしてます。僕らはまだ先なので、わかんないですけどね。とにかく、これまで支持いただいた感謝をラーメンで伝えられるよう、初心に立ち返って頑張りますよ!」(生田大将)

 

ほかにもたとえば、次世代の味も楽しめる人気店主監修の「チャレンジ店主」企画や、不定期で開催される人気店コラボラーメン企画など、見どころは盛りだくさん。2021年も「ラーメンWalkerキッチン」から目が離せません!

 

撮影/我妻慶一(「松屋製麺所」以外)

 

【SHOP DATA】

ラーメンWalkerキッチン

住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3 ところざわサクラタウン2階 205

アクセス:JR武蔵野線「東所沢駅」徒歩10分

営業時間:11:00〜20:00 ※売り切れ次第終了
定休日:不定休

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

 

クールな顔して味はワイルド! 東中野の熱き異端児「かしわぎ」——サニーデイ・サービス田中 貴とRockなRamen

ラーメン好きなミュージシャンとして知られる、サニーデイ・サービスのベーシスト、田中 貴さん。年間600杯以上を食べ歩く目・鼻・舌をもって、注目するラーメン店の味や店主に「Rock」を見出していくのが、この「RockなRamen」連載だ。

 

これまで登場したのは「麺家うえだ」「無鉄砲」「らぁ麺屋 飯田商店」「ラーメン 凪」と強者ばかり。これらに続く第5回は、オープンは昨年ながらも名店との呼び声が高い、東中野の「かしわぎ」だ。行ってみると店構えは正統派で、メニューに関しても特殊なラーメンがあるようには見えない。だが、その一杯を味わい話も聞くと、なんとも“Rock”なアティチュード(姿勢)が隠れていた!

 

【プロフィール】

田中 貴

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては今春、配信とアナログでニューアルバム『the CITY』をリリース。また6月13日にはアナログで『FUCK YOU音頭』と『DANCE TO THE POPCORN CITY』を2タイトル同時リリースするなど、精力的に活動している。また個人としては、音楽監修を務めるアニメ「ラーメン大好き小泉さん」のオリジナルサウンドトラック『ラーメン大好き田中さんと細野さん』が発売中!

 

あえてだれもやらない“豚清湯”というアプローチ

「かしわぎ」を一躍有名にしたのは、おいしさはもちろん“豚がメインの特徴的な清湯”であることだ。清湯はチンタンと読む。字からイメージできるように、クリアなスープであることが特徴。すっかり一大勢力となった「淡麗系ラーメン」は、清湯であるといっていいだろう。だがその多くは、地鶏のうまみを生かした鶏の清湯なのだ。

↑「かしわぎ」のスープもクリアな清湯。しかし同店の場合、鶏はある技法で雑味を取り除くためにしか使わない

 

また、豚メインの清湯スープで提供するラーメン店自体は少なくない。だが、それは厳密にいうと毛湯(マオタン)というガラスープのこと。「かしわぎ」の場合、豚のゲンコツと背ガラを中心に強火でボコボコと炊き上げ、まず白濁した毛湯を作る。これに脂の少ない鶏の挽肉を入れ、その肉に雑味や油分を吸着させて取り除く、掃湯(サオタン)という伝統中華のテクニックで清湯にしているのだ。この手法を取り入れているラーメン店は希少。だから同店は“特徴的な清湯”であり、ラーメン界にその名をとどろかすきっかけにもなったのである。

↑「塩ラーメン」680円。研ぎ澄まされたビジュアルながら、豚骨の風味とアサリが効いた塩味強めのタレで、ソリッドなテイストが特徴だ

 

↑麺は120g。京都にある、名店御用達の老舗製麺所「麺屋棣鄂」(ていがく)に特注した細麺を使用している。このジャンルでは珍しく、「替玉」100円ができるのも魅力だ

 

「店主は今田 匠(たくみ)さん。初めてスープを口にしたとき、頭のなかに『?』が浮かびました。透明なスープなのに、白濁した豚骨スープのような強靭なうまみ。一見すると、鶏の淡麗系のようなルックスですがまったく違う味わいで、しかも激ウマ。聞けば納得なのですが、その技法をあえて貼り出したりして主張しない姿勢も好きです。このジャンルでありながら600円台とリーズナブルですし」(田中さん)

↑長崎出身の今田 匠店主。脱サラ後に上京し、超名門「麺屋こうじグループ」である神奈川「神勝軒」での修業を経て、2014年に中野区野方に同グループ出身者と「麺処 今川」を開業。諸事情により閉店したあとは「麺や七彩」や「らぁ麺 すぎ本」を手伝っており、2017年6月2日に「かしわぎ」をオープン

 

「麺や七彩」の記事はコチラ → https://getnavi.jp/cuisine/103904/

 

真のウマいラーメンは何が足されてもウマい

このスープの魅力を楽しむのであれば、繊細な味わいの「塩ラーメン」がオススメ。だが、塩と双璧をなす「醤油ラーメン」も、ベースは同じでありながらクオリティの高さを感じられる仕上がりだ。その特徴は、あえて足し算の法則で個性をぶつけ合わせた醤油ダレにある。

↑「醤油ラーメン」680円。タレ以外は基本的に塩と一緒だ。チャーシューは57℃で低温調理したバラと、肉々しさとしっとり感を同居させたロースの2種類。メンマは上質でやわらかい穂先メンマである

 

ベースとなるのはヒゲタ醤油の名作「本膳」に、厚削りのカツオ節とサバ節、煮干しを加えた蕎麦のかえしのようなタレ。そこに中国地方のたまり醤油を加え、さらにうまみの輪郭を整えるために、福井伝統の魚醤である「いしる」も調合する。これによって、厚削りの燻香、たまり醤油の甘み、「いしる」のクセがブレンドされ、インパクトのある醤油ダレになるのだ。

↑色も味も濃い。だがそれは天然のうまみ成分が強く出ているためであり、のどが渇くしつこさはない

 

「あまりにも塩がウマかったんで、すぐに再訪して醤油も食べました。そしたらこれまた驚きの、真っ黒いスープ。味的にもパンチがあって、胡椒が合いそうだな~なんて思っていると『バンバンかけてください!』との声。お店によっては卓上調味料をあえて置かない(提供時の状態が最高の味だから何も加えないでほしいという考え)ところもあるなか、そういう今田さんの柔軟性あるところも好きですね」(田中さん)

↑好みの傾向が酷似しているふたり。田中さんのラーメン本「Ra:」が心のバイブルだという今田さんとはあっという間に意気投合、たびたび一緒にのみに行く仲だという
↑好みの傾向が酷似しているふたり。田中さんのラーメン本「Ra:」が心のバイブルだという今田さんとはあっという間に意気投合、たびたび一緒にのみに行く仲だという

 

田中さんのラーメン本「Ra:」についてはコチラ → https://getnavi.jp/cuisine/1210/

 

「根底には、お客さんが食べたい味で楽しんでほしいって思いがあるんですよ。あとは、以前お世話になった七彩で学んだんです。軸となるラーメンがしっかりしていれば、調味料が変わろうとおいしさは変わらないって」(今田店主)

↑胡椒以外の調味料も。今田さんのオススメは、「醤油ラーメン」にはハバネロソース(写真左)、「塩ラーメン」にはYUZUSCOという柚子胡椒ソース(写真右)

 

高級食材は使わずに一流の味を安価で提供

「かしわぎ」はサイドメニューにも独特な一品がある。それは今田店主がいる昼(夜は視察や味の研究などに勤しんでいる)限定の、その名も「お昼のご飯」。「今日のおかず」が日によって替わり、ベーシックなものは埼玉県産のブランド卵を使うTKG(卵かけご飯)だが、運のいい日はカレーをはじめとする贅沢な丼にありつける。

↑TKGやカレー以外にも、「今日のおかず」は様々なバリエーションがある

 

この日はラッキーデーで、「インドのチキンカレー」を食べることが叶った。サイドメニューといっても、その味は専門店顔負けの本格派である。シナモン、カルダモン、クローブはホール(実のまま)で用意し、クミン、ターメリック、コリアンダーなどはパウダーで使用。多彩なスパイスで魅惑的な味わいに仕上げている。

↑「インドのチキンカレー」120円。スパイスのほかトマトの酸味と玉ネギのうまみが生きており、隠し味にはあんずやマンゴージャムの甘みが光る。後引く辛さもたまらない

 

今田さんは「最近はカレーの研究に没頭しており、とにかく楽しいんです! ラーメンのことはほどほどでいいんで、カレーのことをしっかり書いてくださいね」と冗談めいたことを言う。ただ、きっとそれは真剣勝負であり大黒柱のラーメンがしっかりできているからこそ、副業的なカレー作りを楽しめているせいなのだろう。田中さんが音楽活動のかたわら、楽しくラーメン活動をしていることに通じるものがある。

 

同業者もマニアも唸るような、アイデアと技術を駆使したスゴいラーメンを作りながら、それをひけらかす事もしない。鳥の淡麗が全盛の時代に、あえて豚の清湯へのチャレンジする『人と同じ事はやりたくない』という、ちょっとひねくれたセンス。銘柄鶏などの素材を使い、それを高らかにアピールする高級ラーメン店が多いなか、普通の素材を丁寧に時間をかけて調理し、旨味を最大限に引き出し安価に提供する。今のラーメン界においてトップレベルの実力を持ちながらも、目指すのは『小さな商店街で評判のラーメン屋』だという。実際、世界的に評価されてもおかしくないラーメンを、近所の人たちがビールを一杯やりながら気軽に食べてる光景は痛快ですよ。自分のやりたいことがはっきり見えていて、周りや流行に左右されることなく我が道を進む今田さん。こりゃもうRockですよ」(田中さん)

 

↑かつては寿司屋、パーティ系のバルだった空間。寿司屋のカウンターはそのままに、ファミリー用にテーブル席も備えているうえ、ベビーカーが気軽に入れるようにスペースは広くとっている

 

ちなみに「かしわぎ」という店名の由来は、人ではない。JR「東中野駅」は明治時代、甲武鉄道の「柏木駅」として開業した歴史があり、今田さんの「地元の人に長く愛されたい」という熱い想いが込められている。やはりRockだから、LOVE&PEACEがあるのだ!

 

【店舗情報】

かしわぎ

・住所:東京都中野区東中野1-36-7
・電話番号:非公開
・営業時間:日曜・月曜11:30~15:00、水〜土曜11:30~15:00/18:00~21:00
・定休日:火曜
・アクセス:JR総武線「東中野駅」東口徒歩4分

 

撮影/三木匡宏

暑い夏こそ熱いラーメンが旨い! サニーデイ・サービスの田中貴がおすすめする4店

春にニューアルバムを発表、先週末には韓国公演を成功させるなど、熱い活動を続けるロックバンド、サニーデイ・サービス。ベーシストの田中 貴さんは、テレビや雑誌にレギュラーをもつほど、無類のラーメン好きとしても知られています。

 

GetNavi webがプロデュースするライフスタイルウェブマガジン「@Living」では、そんな田中さんに「女性も喜ぶ旬なラーメン」と銘打って数々のラーメン店を紹介してもらってきましたが、今回はその中から真夏にふさわしい、“熱い”ラーメン店をピックアップ! そうめんもかき氷もいいけれど、夏こそ、熱々のラーメンはいかがですか?

 

1 酸味が魅惑的なエスニックテイストも楽しめる

「一笑」は、はじめに麺とスープだけのラーメンを4タイプから1杯選び、そこに合わせる8種のトッピングからひとつチョイスするという独特のシステム。

↑「あっさり醤油らーめん(生姜風味)」+「すっぱベジ」(790円)。珠玉の豚骨スープに国産生姜の香りを効かせた、ライトで滋味深いテイスト。そこに、酢やレモングラスなどの酸味が魅惑的なパクチーたっぷりの野菜が!

 

「別皿で数種の野菜をしっかり食べられる。しかも味のバリエーションが豊富で、選ぶ楽しさがある。これって、女性にとってはうれしい魅力ですよね。野菜が別盛りになっている理由は、『まずはそのままスープと麺だけで味わってほしい』という金子さんの想いでしょう。真っ向勝負ですよ。寡黙で謙虚な金子さんですが、スープに絶対的な自信を持っているというのが感じ取れます。僕もいきなりトッピングを入れずに、かけスタイルで食べるのがオススメです」(田中さん)

↑ナンプラーやトムヤムペーストも加わった「すっぱベジ」。タイ料理店のなかにはトムヤムクンラーメンを提供する店はありますが、一笑はあくまでもラーメンありきのアジアンテイスト。ここまでラーメンとしての完成度がありながら、タイ料理にうまく寄り添っている一杯もないでしょう

 

「別皿で数種の野菜をしっかり食べられる。しかも味のバリエーションが豊富で、選ぶ楽しさがある。これって、女性にとってはうれしい魅力ですよね。野菜が別盛りになっている理由は、『まずはそのままスープと麺だけで味わってほしい』という金子さんの想いでしょう。真っ向勝負ですよ。寡黙で謙虚な金子さんですが、スープに絶対的な自信を持っているというのが感じ取れます。僕もいきなりトッピングを入れずに、かけスタイルで食べるのがオススメです」(田中さん)

 

麺処 一笑
Close Up ! → http://at-living.press/food/4597

 

2 薄くやわらかな錦糸卵が美しい、贅沢な冷やし中華

昨今流行りの“町中華”かのような佇まいをもつ「龍朋」。田中さんは、メニューの多くが革新的でクオリティも抜群なことから「おいしい中華料理を提供する老舗レストラン」と評します。

 

「マスターが中華料理店で学んだ仕込みの丁寧さと、長年の仕事で培った卓越なる調理技術。それは、練炭で数十年絶やさず炊き続けるスープひとつをとっても明らか。そこに衰えない探求心が加わり、オリジナリティとインパクト性の高い一皿が生み出されるんです」(田中さん)

↑壁に下がるメニュー板。ちょっとクセのある文字がまた、いい味を出しています

 

今回は、夏にふさわしい冷やし中華をピックアップしました。

↑「冷中華」(¥850)。生姜の搾り汁やレモンが甘酸っぱいタレに自然の清涼感を醸し出し、ほんのり香るゴマ油も絶妙。羽衣のような薄焼き玉子や、しっとりしてやわらかい短冊切りのチャーシューもお見事です

 

龍朋
Close Up ! → http://at-living.press/food/3431

 

3 シンプルであっさり、それが絶品の塩ラーメン

東京・荻窪の「五稜郭」は、店名にもあるように塩味のみ。さらにいえば、基本のラーメンはこれ一品という潔さです。

「この20年ほどで、観光客向けに魚介のスープや、海鮮の具がのったような本来の函館ラーメンとは違うスタイルの店が増えているんですよ。そこにあって、五稜郭は山本店主が子どもの頃に食べていた本来の函館ラーメンのスタイルを追求しています。昔からの名店の多くが閉店した今、ここまで徹底した王道の函館ラーメンは本場函館でもなかなか食べられませんよ」(田中さん)

↑「ラーメン」(¥750)。函館でラーメンといえば塩。そのため、あえてメニュー名に「塩ラーメン」とは書きません。そんなところも真の函館ラーメン店といえるでしょう

 

ちなみにここでは、北海道限定販売のビール「サッポロクラシック」も飲めるんです!

↑「サッポロクラシック」(¥400)。北海道限定で発売されているこの缶ビールを特別に取り寄せ、提供するという心意気も素敵です。北海道出身の方はぜひこのビールも!

 

五稜郭
Close Up !  → http://at-living.press/food/3807

 

4 ラーメン店に!? 食後のパフェで涼み締め

渋谷の文化エリアにあるのが「九月堂」。動物系スープが魚介ダシに対して6倍の割合で入った「らーめん(こってり)」と、カツオや煮干しなどの魚介ダシを、動物系スープの5倍になるよう配合した「らーめん(あっさり)」の両極端な2品は、ぜひ食べ比べてほしい!と田中さん。

↑らーめん(あっさり/¥770)。価格はこってりと同料金で、動物系と魚介系のスープの構成比が変わります。同じ素材ながら、比率でここまで味が違うというお手本的な一杯

 

また、同店ならではのお楽しみが、ラーメン店らしからぬ甘味!

「よく、雰囲気だけのカフェ“風”ラーメン店ってあるじゃないですか。でもここは正真正銘のラーメンカフェ。パティシエ自家製のスイーツも楽しめる、ガチな店なんです。渋谷だけど、喧騒とは無縁の静かなロケーション。そして白が基調のお洒落な空間もイイですよね。もちろん、肝心のラーメンが抜群においしいのは言うまでもありません」(田中さん)

↑「桜パフェ」(¥620)。コーンフレークの上に、バニラアイスと桜風味アイスほか、あんこや黒蜜がかかった和テイストあふれる甘味です

 

「僕は甘すぎるスイーツが好きですが、ラーメンの後はさっぱりしてるほうがいいと思うんですよ。その点、さすがにここのパフェは計算されていて、甘さは十分にありながらも後味はすっきりしていてちょうどいいですね」(田中さん)

 

らーめんと甘味処 九月堂
Close Up ! → http://at-living.press/food/810

 

今回は、冷やし中華や、あっさりスープのラーメン、パフェといった夏に体が欲するタイプをピックアップしました。でもやっぱり、背脂たっぷりのこてこてがいい! など、さらなるラーメン情報を求めるなら、「サニーデイ・サービス田中 貴presents女性も喜ぶ旬なラーメン」シリーズをチェックしてみてくださいね。

 

【プロフィール】


サニーデイ・サービス / 田中 貴

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては今春、配信とアナログでニューアルバム「the CITY」をリリース。また6月13日にはアナログで「FUCK YOU音頭」と「DANCE TO THE POPCORN CITY」を2タイトル同時リリースするなど、精力的に活動している。また個人としては、音楽監修を務めるアニメ「ラーメン大好き小泉さん」のオリジナルサウンドトラック「ラーメン大好き田中さんと細野さん」が発売中。

 

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いろいろ模倣しているけど中身はオリジナル!! マレーシア版「ヌードルミュージアム」でマイカップ麺を作ってみた

いつでもどこでも手軽に食べられるカップ麺。日本と同様、マレーシアでもお湯を注ぐだけで食べられるカップ麺は大人気です。コンビニやスーパーなどでよく見かけるのが、インスタントヌードルやスナック菓子を製造しているmamee(マミー)社の「chef(シェフ)」シリーズなのですが、そのマミー社が運営するマレーシア版ヌードルミュージアムがあるという情報をキャッチ。なんでも世界で一つのマイカップ麺が作れるとのこと(なんかどこかで聞いたことがあるような……)ですが、どんなところか早速行ってみました。

 

マラッカの住宅兼店舗をリノベーションしたヌードルミュージアム

クアラルンプールから南へ車で1時間半ほどにあるマラッカ。2008年世界遺産に登録され、国内外から多くのツーリストが訪れる観光地です。

 

ヌードルミュージアム(ミュージアムの詳細は文末を参照)の「Mamee Jonker House(マミー・ジョンカー・ハウス)」は人気観光スポットの旧市街のジョンカーストリートにあります。外観はマレーシアでよく見かける昔ながらの商店街兼住宅ですが、内部がリノベーションされていて、中に入ると思った以上に広くなっているのが印象的。

 

このミュージアムでの人気アトラクションは、スープと具材を組み合わせて作る「世界に一つだけ」のマイカップ麺です。ちなみにマミーのキャラクターといえば、「マミーモンスター」という青いモンスター。セサミストリートのクッキーモンスターの模倣ではないかと疑ってしまうほどです。「クッキー」ではなく、「ラーメンスナック」が大好きという設定。ラーメンスナックというのは、そのまま食べられる小さく刻まれたインスタント麺で、日本でいうベビースターラーメンのようなものです。

 

マイカップ麺を作れる工房へ

アトラクションがあるのは2階の工房「モンスターキッチン」です。まずは1階のショップで販売している、専用のカップ麺容器を購入します。最低販売個数が4個からとなっていて、1個あたり5.5RM(約150円)でした。工房は2か所にわかれており、マイカップ麺を作るところは「ヌードル・ドードル」という部屋です。

 

大人の利用者も意外と多めだなと思っていたところ、どうやら子どもたちの保護者たちでした。ここでやることは、マイカップ麺容器をデコること。そういうとたいそうな感じですが、単に容器のイラストに色を塗ったり、ふきだしに台詞を書き込んだりするだけ。筆者もテーブルにいるちびっこ達とカラーペンを交換したりしながら楽しく作業をしました。

ただし4つも容器があるため、一緒に参加していた家族も若干飽きてきて、最後の方は手抜きになっていました。

 

デコった容器は、部屋の一角にあるガラスで仕切られた加工スタッフがいるところへ持って行き、中身を入れてもらうために渡します。

マイカップ麺のカスタマイズ!

さて、ここからが「ヌードル・ドードル」の工程で醍醐味ともいえる「世界で一つだけのマイカップ麺」カスタマイズです。

 

スープ3種類から1つ、具材6種類の中から4つ選んでマイカップ麺に仕上げます。まずは最初に投入する粉末スープのフレーバーを聞かれます。「チキン」は定番でいいとして、他の2つが「ラクサ」「トムヤンクン」と東南アジア感あふれるラインナップ。容器は4つあるので全3種類選び、チキンだけ2つにしてもらいました。

次に具材ですが、コーン・キャベツ・グリーンピース・人参・赤唐辛子・ネギの6種類。このなかから4つ選ぶのですが、せっかくなので「赤唐辛子オンリー」などと大胆なオーダーもしてみました。最後にフタをして外装フィルムをしてもらって完成。

 

さて保存食として知られるカップ麺ですが、このマイカップ麺は消費期限が短く設定されているようで、3週間以内に食べてくださいとのことでした。それもあって帰宅後、早速食べてみることに。実はマレーシア生活でローカルのカップ麺を食べるのはほぼ初めてです。

 

チキンのほうはなんとなく味の予想がつくので、トムヤンクンを実食! 粉末スープを開けたとたん、咳込むほどの本格的なスパイスが香ってきます。お湯を入れて待つこと数分。ふたを開けると、手加減なしの真っ赤っかなトムヤンクンヌードルが完成していました。「インスタント食品だし」と若干なめていた筆者には衝撃的でした。

「マレーシアで世界に一つだけのマイカップ麺を作ると、本格的すぎるスープにインパクトを全部持っていかれる」というのが結論でした。もしマラッカを訪れる機会があったら、怖がらずにぜひ体験してみてください。

 

Mamee Jonker House(マミー・ジョンカー・ハウス)

住所:No 46 & 48, Jalan Hang Jebat (Jonker Street), 75200 Melaka.

URL:http://www.mameejonkerhouse.com/#

営業時間:10:00-17:00(月〜木)、10:00〜19:00(金〜日)

休み:火曜日(火曜日が祝日の場合は営業)

入館料:入館するだけなら無料。アトラクションごとに支払い

ラーメン好きなら知っておいて損なし!カリスマ製麺所「 西山製麺」の哲学と情熱

ラーメンファンの間ではよく知られ、同時にカリスマ視されることもある北海道の西山製麺。特に「味噌ラーメンには西山製麺」と言われるほどですが、一概に「西山製麺の麺」と言っても、実は数百ともいわれる麺が存在するそうです。今回は西山製麺・関東営業所の伊藤昌博さんに、同社の歴史と麺の秘密について話を聞きました。

 

↑西山製麺・関東営業所、伊藤昌博さん。北海道出身で、自身も西山製麺を使ったラーメンを食べて育ったそうです

 

 

始まりは札幌で開店した1軒の屋台だった!

――西山製麺の成り立ちから教えてください。

 

伊藤昌博さん(以下:伊藤) もともとは1949年に札幌に開店したラーメン屋台、「だるま軒」というお店が発端でした。このお店に、弊社創業者の西山孝之が製麺部門を担当するために入り、ここで作った麺が評判を呼び、ほかの屋台にも麺を納めることになりました。

 

やがて、1953年に「だるま軒」のご主人が札幌を離れることをきっかけに、西山製麺を開業、本格的に事業を始めました。

 

――当時は戦後間もない環境で、ラーメンを作るための素材はもちろん、技術やノウハウには苦労されたのではないかと推測しますが。

 

伊藤 そうですね。当時の札幌には素人からラーメン屋台を始める人が多くいたと聞いています。ラーメンの作り方を同業者から教えてもらったり、お客さまから意見を聞きながら改善していったりと、まさに手探りだったようです。

 

むしろ伝統的なラーメンの調理方法にとらわれることがなく、「もっとおいしくしたい」といった試行を重ねていった結果、札幌ラーメンが生まれたと言われています。

 

その流れのなかで、「味の三平」さんというお店が今日の札幌ラーメンの代名詞、味噌ラーメンを考案します。その際、「味噌をベースにしたスープに、より合う麺が欲しい」という要望を西山が受け、初めて麺に卵を練り込んで開発したのが今でいう「卵麺」というものです。やはり醤油や塩ラーメンよりも味噌は濃厚な口当たりですから、それに負けない麺ということで、これが瞬く間に浸透しました。

 

同時にこの時期は千歳空港が開港したり、百貨店では北海道物産展などもスタートしたりした時期で、弊社の麺を使った味噌ラーメンは、札幌の名物グルメとして全国にも広まっていきました。

 

現在は、卵の成分をパウダー状にしたものを練り込んでいますが、当時はまだ卵そのものを使っていましたので、三代目となる現在の弊社の社長も幼少期に、生卵を割る作業を手伝っていたようです。

 

↑1953年、西山製麺所が開業したころの写真。中央が創業者の西山孝之氏

 

↑1960年、現在の社長、西山隆司氏を抱く孝之氏。隆司氏は父の作業を手伝い、卵を割り続けたこともあったそうです

 

↑1968年には札幌市中央区に改めて工場と会社を設け、配達のための営業車もズラリと用意

 

↑2度の増築工事を経た現在の西山製麺本社工場。現在は日産最大20万食を生産することが可能になったそうです

 

 

ラーメン店主の要望に合わせて作った無数の麺が……

――ただ、最初の「だるま軒」から数えて10~15年の間にそれだけ瞬く間に浸透したとなると、類似品を出すメーカー、競合他社が出てきそうですね。

 

伊藤 弊社では、商品を使っていただくラーメン店の店主の方の要望、想いをいかにしてカタチにできるか。さらにラーメン店に食べて来られるお客さまにとって、何をしたら喜ばれるか。この2つを徹底して作り続けてきました。

 

要は弊社が作りやすく、扱いやすい商品を押し付けるのではなく、あくまでもお客さまが主役で、お客さまが本当に喜ばれる麺作りを徹底してきました。

 

この経営方針こそが、競合とは差をつけ、いまだに根強くお声がけをいただいている理由ではないかと自負しています。

 

――現在では、ラーメン専門店が「うちは西山製麺の麺を使っている」ということを看板に掲げる店もあります。つまり、西山製麺の麺は特別な存在になっているわけですが、どれだけの種類があるんでしょうか。

 

伊藤 生ラーメンの種類で言いますと、味(生地)の違いで200種類以上です。この枝分けとして「切り出し」の違うもの……つまり、太さ、長さ、形状が違うものを加えると500種以上があります。

 

――つまり、それほど膨大な数の麺が存在するんですか?

 

伊藤 はい。また、そば、うどん、生パスタ、餃子の皮なども作っていますので、これらも入れるともっと増えます。

 

また、我々はせっかく北の大地、北海道に生まれていますので、北海道産小麦を使ったもの、ベジタリアンの方に向けたもの、ムスリムの方に向けたものなど、ニーズに合わせた商品も近年は特に開発を進めています。

 

――海外にも展開されているのですか?

 

伊藤 はい、2017年現在、26か国にある合計92軒の世界中のラーメン店さんとお付き合いをさせていただいています。

 

ただし、いずれも札幌の工場で製造し、そのまま出荷、輸出するものですからどうしても時間がかかってしまいます。これを軽減するために、2014年にはドイツ、2016年にはアメリカに現地法人を設立し、各国のラーメン店さんにご提案と販売、そして調理指導もさせていただくようになりました。

 

↑西山製麺のラーメンは世界中で親しまれています。写真はドイツにあるDuisburg NORD FROSTの倉庫の様子

 

 

ラーメン店開業を志す人には、どんな人でも無償で調理指導を

――その「調理指導」なのですが、公式サイトを見ると、たとえば「ラーメン店を開業したい」という方であればどなたでも調理指導を受けられるようですね。

 

伊藤 はい。弊社工場で行っております。材料費だけはいただきますが、調理指導費などはいただきません。

 

だいたい実際のラーメン店さんはお昼のピークが過ぎた後、翌日の営業分の仕込みに入ります。ですから、志願される方にはだいたい昼過ぎに、札幌の本社にお越しいただき、実際に仕込みを行っていただき、翌日の朝10時頃には完成するというタイムスケジュールでやっていただいております。

 

――でも、一概に「志願者」と言っても、すでに経験がある人や、志を持った方から、まったくの素人まで様々ですよね。なかには「この人、本当に開業するのかなぁ」と、怪しい人もいるかもしれません。そういった方の線引きはされるのですか。

 

伊藤 しません。志願される方はすべて調理指導させていただいています。当然、調理指導を経て「やっぱり難しそうだから開業を諦めた」という方もいらっしゃいます。

 

――そうなると、西山製麺としては徒労に終わりませんか?

 

伊藤 そういう考え方もあると思いますが、弊社は「ラーメンを作りたい」と思う方がいないと、まず成り立たないですし、ラーメンの文化も広がらないし、維持していけません。ですので、どんなカタチであれ、まず「ラーメンを作りたい」という方には無償で調理指導をさせていただいているんですね。

 

↑まるで実店舗のようにも見えますが、これは西山製麺にあるプレゼンテーションルーム。ここで札幌ラーメンの調理法を志願者に伝授します

 

 

札幌の小学3年生は、ほぼ全員西山製麺を訪れる

――そういったアツく、でも控えめな企業方針というのは、北海道人という県民性に裏付けられるものなのでしょうか?

 

伊藤 それはわからないですけど、ただ我々北海道の人間からすると、やはりラーメンは特別な料理であることは確かです。

 

毎年1万1千人の小学3年生が、社会科授業の一環で工場見学に弊社を訪れます。余談ですが、私自身も小学生の頃に、弊社の工場を見学した経験がありますし、札幌に残してきた私の子どもも経験しました。それだけ我々北海道の人間にとって「ラーメン」は根付いたものです。

 

また、ほかの県ではなかなか見ないものとして、札幌の居酒屋さんにはまずほとんどの店に「ラーメンサラダ」というメニューがあります。

 

――なんですか、それは。

 

伊藤 1985年に誕生して浸透していったと言われるメニューですが、ゆがいて冷やしたラーメンの麺と野菜を一緒に食べるものです。現在はコンビニでもタイアップ商品が出るなど、北海道人にとっての定番メニューとなっています。

↑札幌市の社会科副読本『私たちの札幌』に掲載されるようになって以来、毎年約180校、1万人の小学生を毎年受け入れています

 

 

西山製麺の麺はすすって食べてはいけない?

――西山製麺の麺はプロユースだけでなく、一般家庭用も数多くあります。プロユースと一般家庭用では主にどういったところに違いがありますか?

 

伊藤 やはりラーメン店さんとご家庭では、調理器具が大きく違いますよね。それを意識して製麺を変えていますが、最も大きく違うのは食感です。コシが強く伸びにくい麺というのは密度があるので、家庭の鍋で上手に茹でるのはなかなか難しいです。

 

また、ラーメン店さんで使っていただく麺は使用期限が短い代わりに、熟成(寝かし)を行うことでお店が作りたい味や食感に変化させやすいよう工夫しています。

 

一方、家庭用は味の変化があってはいけませんので、賞味期限内の1~3週間、どの時期に食べても同じ味に近付くよう工夫しているという違いがあります。

 

――西山製麺の最もおいしく食べるための作法のようなものはありますか?

 

伊藤 よく「麺料理はすすって食べる」と言われますが、弊社の麺はすするというよりは、口の中に入れて、ゆっくり噛んで楽しまれることをオススメしますね。そうすることで、弊社の麺の本来の味が堪能できるはずだと思います。

 

――最後に、西山製麺がこれから目指すことを教えてください。

 

伊藤 ラーメンがただ空腹を満たすだけの食事ではなく、食事をしている間に、喜びや感動を与え続けていきたいと思います。

 

前述の海外での話もそうですが、ラーメンは世界では日本食の一つとして認識されています。その名に恥じぬような麺作りと、ラーメン文化の発展を今後も強く志していきたいと考えています。

 

↑プロユース麺。「西山ラーメン」のグラフィックが親しみやすくも、誇り高い印象です

 

西山製麺・伊藤さんのお話を聞いているうちに、無性に味噌ラーメンが食べたくなりましたが(笑)、同時に同社製の麺がカリスマ視され、北海道はもちろん全国各地、はたまた世界で支持される理由も伝わってきました。西山製麺の麺、意識されたことのない方、食べられたことのない方は、ぜひお近くのラーメン店で噛み締め、そのおいしさを確かめてみてください!

 

 

撮影:我妻慶一

ラーメン界に風を起こすどころか台風に! 振り切り方が凄い「凪」――サニーデイ・サービス田中 貴とRockなRamen

ラーメン好きなミュージシャンとして知られる、サニーデイ・サービスのベーシスト、田中 貴さん。年間600杯以上を食べ歩く目・鼻・舌をもって、注目するラーメン店の味や店主に「Rock」を見出していくのが、この「Rock なRamen」連載だ。

 

第1回はパワフル女将の「麺家うえだ」(埼玉県・志木)第2回は日本一のド豚骨「無鉄砲」(東京都・江古田)第3回では研ぎ澄まされた一杯を提供する「らぁ麺屋 飯田商店」。これらの強烈なインパクトを放つラーメン店に続く第4回は、新宿を拠点に海外にも展開している「ラーメン 凪」だ。その総本山が「すごい煮干ラーメン凪 新宿ゴールデン街店本館」。巨大ターミナル・新宿に残されたディープスポットにあり、24時間営業というスタイル。攻めともいえる破天荒な存在感は確かに“Rock”である。しかし、真のRockは店舗ではなく、凄い店主にあった!

 

【プロフィール】

田中 貴

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては今春、配信とアナログでニューアルバム「the CITY」をリリース。また6月13日にはアナログで「FUCK YOU音頭」と「DANCE TO THE POPCORN CITY」を2タイトル同時リリースするなど、精力的に活動している。また個人としては、音楽監修を務めるアニメ「ラーメン大好き小泉さん」のオリジナルサウンドトラック「ラーメン大好き田中さんと細野さん」が発売中!

 

無謀でもとにかくやる。トライ&エラーと前人未踏を繰り返す男

その人物は、田中さんが「大将」と呼ぶ生田智志さん。出身地である福岡の名店でラーメン人生をスタートし、同店の東京進出とともに上京。その後2004年に独立し、ゴールデン街に毎週火曜日だけ営業するラーメン店を間借りで開業する。スペースは4坪8席という、こぢんまりとした空間。当時はルーツの豚骨ラーメンがメインだったが、本格派の味わいや毎週味が替わる創作ラーメンなどの個性で話題となり、100人以上の行列ができるように。

↑いまの「すごい煮干ラーメン凪 新宿ゴールデン街店本館」がある路地。眠らない街に負けじと、眠らないラーメン店が気を吐いている

 

やがて行列は150人を超え、営業は週2回に。そうして2006年には渋谷に実店舗を構えることとなり、間借りは卒業。さらに、とあるラーメンコンペで優勝した副賞として立川に出店の権利を得て、一気にふたつの店舗をオープンすることに。念願の渋谷店では、夜はラーメン酒場になるというシステムや、日替わりラーメンを毎日出すという企画性も受け、“凪ブランド”は人気店としての地位を不動のものとしていく。

 

「日替わりは3年以上続けていましたね。昼夜で業態が変わる二毛作営業をしながら、一期一会の創作ラーメンをやり続けるという、そんな店なかなかありませんよ。絶対大変ですから。そもそも始まりからして、こんな狭小物件ばかりの場所でラーメンを作ろうという発想がクレイジー。しかも、あれだけ無謀だったにもかかわらず、創業の地という思い入れだけで、まさかの復活を果たすんです。このゴールデン街に」(田中さん)

↑ラーメンを提供する生田智志店主。取材中も田中さんとのラーメン談義や思い出話は尽きることがない。凪伝説はネタになる内容ばかりで、爆笑の連続だ

 

バタバタしながら少しずつ運営も板についてきた2007年。ある日、間借り営業をしていた「ブレンバスタ」が閉店するという話が舞い込んでくる。そして、ラーメン店の厨房設備的には不利なこの地に凱旋。しかも、またもや生田店主の試みが始まるのであった。

 

「それまでは凪=豚骨でしたが、革命が起こります。いまに続く煮干ラーメンですね。大将が青森で食べた煮干のラーメンに感動し、その味を自分でも作りたいと研究を始めるんです。彼のルーツは豚骨ですが、福岡にはイリコダシのうどん文化もありますから、煮干に興味を持ったんでしょう。で、このころに僕はゴールデン街店に入り浸るようになるんです。家が近かったんで。当時は朝5時までの営業でしたが客足は落ち着いた感じになっていて、深夜はわりとガラガラでした」(田中さん)

 

↑「すごい煮干ラーメン ラーメン」890円。店舗によってメニューは若干異なり、いまの本館にはつけ麺などはない。ただトッピングは充実しており、4枚の熟成ローストチャーシューや味玉がのる「すごい煮干ラーメン 特製」1200円や、「金箔焼海苔」3000円のような謎めいたものも

 

田中さんは夜な夜な訪れ、手持ちぶさたの生田さんと夢を語り合った。否が応にも仲は深まるとともに、田中さん自身の友人関係にも広がりが。生田さんを通して、さまざまなラーメン店主やラーメンマニアとつながりができていく。

 

↑生田さんが着ているのはオリジナルのシャツで、頭巾にも「nagi セクシーらーめん」という謎のロゴが。一部は店頭で販売しており、タオルは愛媛県今治市にある田中さんの実家「田中産業」が製造を請け負っている

 

↑現在は上板橋に仕込みの拠点を構え、400リットルもの寸胴を構えた凪グループ。しかし本館のオープン当初は、この狭いキッチンでスープを炊いていた

 

↑大きなマイワシがオブジェとしてぶら下がっている。味の骨格となる煮干は20種以上を使用し、一杯あたり60g。首都圏エリアだけで毎月6トン以上の煮干を使用しているとか

 

「いまでこそ煮干ラーメンの店はかなり多いですけど、凪はこれだけ大量に煮干を使うこともあって、ほかにはないパワフルなダシの風味が出ています。あとは自家製麺も独特。中太麺を手もみで縮れさせることで、もちっとした弾力に複雑な食感が加わっており、スープとの絡みも抜群です。『いったん麺』という幅広いちゅるっとした生地が入るのも特徴的。味の濃さや麺の硬さなどを細かくオーダーできるのも、カスタマイズ文化が根強い福岡出身の大将ならではの心意気ですかね」(田中さん)

↑好スパイスとなっているのが、イワシとそのエキスに数10種類の香辛料や調味料を合わせて数日寝かせた「海の辛銀だれ」。飽きさせない工夫のひとつだ。また麺は通常並盛(180g)だが、中盛(220g)や大盛(270g)に無料で増量できるのもうれしい

 

ちなみに、すっかり凪=煮干のイメージだが、豚骨へのリスペクトも消えてはいない。それは「ラーメン凪 豚王 渋谷店」にしっかりと息づいている。新しいことに挑戦する一方で、原点も大切。それが生田さんのアツさでもあるのだ。

 

普通は嫌だという反骨精神。型にはまらない姿勢

「試作を含め、さんざん食べ尽くしたからってのもあるかもしれませんが……」と田中さん。最近の凪では、ラーメンよりもつけ麺のほうがお気に入りとか。ただ「すごい煮干ラーメン凪 新宿ゴールデン街店本館」では現在、つけ麺の提供は行っていない。今回は特別に材料を用意して作ってもらった。

↑「すごい煮干つけめん つけめん」870円。本館では提供してないが、近場では「すごい煮干ラーメン凪 新宿ゴールデン街店別館」で味わえる

 

「このつけ麺の大きな特徴は平打ち麺。するするっと食べられる、みずみずしい食感がイイですね~。つけ汁にはサバやイワシの粉末を加えているからか、ラーメンとはダシのニュアンスが違います。いずれにせよ、パンチある煮干の存在感が生きた、独創性のあるつけ麺といえるでしょう」(田中さん)。

 

なお、冒頭で述べた伝説はここでは語りきれない以上に多い。むしろ本館オープン以降から生田さんの情熱は加速度を増していく。それは田中さんをして「新しいもの好きで、思いついたら大興奮。すぐにやらなきゃ気が済まないくせに飽きっぽい、厄介な性格」と言わしめるもの。田中さん自身も少なからず、新店のアイデアで振り回された友人のひとりであるが、それも素晴らしい思い出となっている。

↑ポスターをはがすと、そこにはかつて田中さんが書いた大きなサインが。ほかにもここには「祭りのようにしたい!」という生田さんの思い付きで、一緒に赤い縄を巻き付けた柱の装飾なども現存する

 

「『凪』には風のないところに風を起こすという意味があって、そういう想いで大将も名付けたんでしょう。でも、とにかく落ち着きがなくて、常にワサワサしていて、彼が通り過ぎたあとはすべてかき回されてグッチャグチャになってしまう。風というより、台風とか暴風雨なんですよ。でもそれが大将らしさであり、社名となっている『凪スピリッツ』なんでしょうね。いまでも名刺はなくなるたびに毎回違うデザインにするから1年で10パターン以上とか、笑っちゃいますけど。安住することをよしとせず、新しいことに挑戦し続ける大将。普通は嫌だという反骨精神、型にはまらない姿勢は『Rock』以外のなにものでもありません!」(田中さん)

 

かつて田中さんに語った夢のひとつが海外出店だが、目標よりも早く実現させた生田さん。これは台風のような勢いがあるからこそ、巻きのスピードで叶えられたといえるだろう。なお、今回書ききれなかった伝説という名の面白エピソードは、田中さんのラーメン本「Ra:」に詳しく載っている。ぜひ一読あれ!

 

【店舗情報】

すごい煮干しラーメン凪 新宿ゴールデン街店 本店

・住所:東京都新宿区歌舞伎町1-1-10
・電話番号:03-3205-1925
・営業時間:24時間営業
・定休日:無休
・アクセス:東京メトロ丸ノ内線・副都心線・都営新宿線「新宿三丁目」駅から徒歩3分、JR「新宿」駅東口から徒歩8分

 

撮影/我妻慶一

ウマすぎて箸が止まらん!?――やみつき必至の“ひと味違う”カップ麺4選

忙しい新生活のおともにぴったりのカップ麺。安定の定番商品も美味しいですが、たまには新たな味にチャレンジしたいもの。今回は、新発売の“ひと味違う”カップ麺を4つ紹介します。夜食にもぴったりの「ときたまご風」から定番カップヌードル、お菓子にするか食事にするか迷ってしまう「ポップコーン味」まで、多彩な味をそろえました!

出典画像:プレスリリースより

 

[その1]

最後までまろやかな食感を味わえる“ときたまご”ラーメン

エースコック

ときたまご風 チキン醤油味ラーメン
「スーパーカップ」でおなじみのエースコックから登場したのが、「ときたまご風」のカップ麺。独自に開発された「卵黄風きみまろペースト」を活用し、まるで卵を溶いたかのような味わいに仕上がっています。だしの旨みをしっかりきかせた濃い目のつゆときみまろペーストがマッチして、最後まで卵のまろやかな食感を味わえる逸品に。

 

<注目ポイント>
・独自開発の「卵黄風きみまろペースト」で最後までまろやかな味わいに
・食べ進めるたびに卵の風味や食感が徐々に変化
・「チキン醤油味」「チキンカレー味」「旨辛チゲラーメン」の3つの味で展開
「チキン醤油味」は、大好評だった第一弾よりもスープの卵風味をアップ。「旨辛チゲラーメン」は今回からの新登場で、魚介だしのきいた旨辛チゲスープが卵と相性抜群。ピリッとした辛さがまろやかな味わいへと変化します。鰹だしをアクセントにした「チキンカレー味」もおススメ。

 

[その2]

大人気エスニックシリーズに新商品登場!

日清食品

カップヌードル ブラックペッパークラブ
カップ麺の超定番「カップヌードル」からは、「エスニックシリーズ」3品が登場。2014年4月に発売されて大ブームを引き起こした「トムヤムクンヌードル」もリニューアルされ、パクチーがよりフレッシュで本格的に生まれ変わりました。「シンガポール風ラクサ」のパクチーも同じくリニューアルされています。

 

<注目ポイント>
・累計販売7500万食を突破した「トムヤムクンヌードル」がリニューアル
・パクチーのフレッシュな香りと色合いにこだわった本格的な新製法
・シンガポールの人気カニ料理をアレンジした「ブラックペッパークラブ」が新発売
今回エスニックシリーズに仲間入りしたのが、「カップヌードル ブラックペッパークラブ」。カニとバターの風味をベースに、ブラックペッパーでパンチをきかせた刺激的なスープはやみつきになる味わいです。ニンニク風味のとろっとしたスープで、インパクトのある旨みを堪能してください。

 

[その3]

味噌汁代わりに!? 「もう一品」にぴったりのカップヌードル

日清食品

カップヌードル 味噌 ミニ
エスニック系が定番になりつつあるカップ麺ですが、和風のカップヌードル「味噌 ミニ」も登場しました。味噌にぴったりのコーンも入っていて、スープは甘みのある麦味噌をベースに、赤と白の米味噌を加えた3種類の味噌を使用。ショウガとニンニクでアクセントを加えることで濃厚かつスッキリとした後味が楽しめます。

 

<注目ポイント>
・3種類の味噌を使用した濃厚かつスッキリなスープ
・ご飯との相性も抜群で、味噌汁代わりにも活躍
・シニア世代や女性に人気のミニサイズで「もう一品」にぴったり
「すこしだけ食べたい」「食事にもう一品加えたい」など多様なシーンで活躍するミニサイズのカップ麺は、女性やシニア世代から大人気。カップヌードルならではのしなやかでコシのある麺も特徴ですが、ご飯との相性も良く、おにぎりのお供や味噌汁代わりにもピッタリです。2006年に登場した「カップヌードルMISO」が好きだった人もぜひ味わってみてください。

 

[その4]

定番同士の意外すぎるコラボ

東洋水産

マイク・ポップコーン バターしょうゆ味 ワンタン
青と白のストライプ柄パッケージでおなじみのジャパンフリトレー「マイクポップコーン」の60周年とマルちゃんの「ミニワンタン」25周年を記念して作られた同商品。バターしょうゆ味のワンタンと、バターしょうゆ味の焼きそばの2品が発売されています。どちらも「マイクポップコーン」をイメージさせる味わいで、ちょっとしたおやつにもピッタリ。

 

<注目ポイント>
・60周年の「マイクポップコーン」、25周年の「ミニワンタン」の意外なコラボ
・「マイクポップコーン」をイメージしたバターしょうゆの味わい
・ワンタンしょうゆ味のマイクポップコーンも同時発売
1957年に日本初のポップコーン企業として誕生した「マイクポップコーン」は、ブランド化されたポップコーンとしては最も歴史が古く、おなじみの「バターしょうゆ味」は1983年に登場しています。一方の「ミニワンタン」は1993年に販売がスタート。今回のコラボでは「マイクポップコーン」のワンタンしょうゆ味も発売されているので、どちらもチェックしたいところです。

【海外進出する日本食チェーン店】ニューヨークで成功した秘訣は?

ニューヨーカーが日本食と聞いて、最初に思い浮かべるのは寿司――。そう思った方は情報のアップデートが必要です。寿司が日本食の代表だったのはもう10年以上前の話。今日では他の日本食も人気です。例えばラーメン。昔からマンハッタンにあったオリジナルのラーメン店に加え、いまでは日本からラーメンチェーン店が多数進出しており、一風堂イーストビレッジ店が2008年にオープンしてから10年経つ今でも、ニューヨークのラーメンブームはいまだに衰えを見せません。

 

それに加えて、ここ数年、日本のチェーンレストランが立て続けにオープンしています。「和定食の大戸屋」「うどんのつるとんたん」、そして新しい所では「いきなりステーキ」もオープン。もはや日本食のイメージが覆ったように見えます。このブームの背景や成功の秘訣には何があるのでしょうか?

 

ラーメン一風堂

2008年のオープン当初から常に行列のできる店。「Shiromaru Hakata Classic」が15ドル(+税とチップ)と、日本の一風堂と比べると値段は張りますが「2時間待ちでやっと入れた」という人も多く、ピークの時間帯には行列を覚悟していく必要があります。日本人店員と日本語を話さない店員はどちらも大きな声で「いらっしゃいませ!」「ありがとうございました!」と迎えてくれ、つたない日本語で「3名様ご案内します!」と声を張り上げるアメリカ人店員の姿は微笑ましくもあります。口コミサイトでは「今まで食べたラーメンのなかで一番美味しい」と絶賛する声も多く、人気の絶えないラーメン店です。

 

ラーメン一蘭

写真提供:ラーメン一蘭

 

マンハッタン内を歩けば必ず見かけるというくらい、ニューヨーカーの間で定着したラーメン一蘭。ラーメン店飽和状態のニューヨークでブルックリンにオープンし、当初はどうなるかと思われましたが、日本店と同様の「味集中カウンター(Flavor Concentration Booths)」と呼ばれる仕切られた個人用ブースで1人になって味に集中して食べるというユニークなアプローチが話題を呼びました。味集中カウンターは日本よりやや広めに設けており、様々な体型の人が快適に過ごせるよう工夫されています。

 

また、食べ物のオーダーをカスタマイズするのが好きなアメリカ人にとって、麺の固さやトッピングを細かく指定できるところが好評な様子。ブルックリン店は店舗横に工場を併設しており、まさに「できたてラーメン」を味わえる、こだわりのラーメン店です。

 

大戸屋

日本では手軽でカジュアルな雰囲気の定食屋ですが、ニューヨークの大戸屋はハイエンドな店内。「しまほっけ定食25ドル(チップ込)」とお値段も張ります。日本食を恋しがる日本人客に加え、「寿司とラーメン以外の日本食だって知っているのだ」という食通のアメリカ人も多く来店しています。

 

つるとんたん

Danny Meyerの老舗レストラン「Union Square Cafe」が、家賃の高騰で別のロケーションに移り、「次は何が入るのか?」と話題にのぼっていたところ、オープンした店が日本のうどんチェーン店だったということで注目を集めました。店内で打った手打ち麺はコシがあり大変美味。「顔がすっぽりと入ってしまいそうな大きな器」は、インスタ映えする食べ物を撮ることに熱心な若者にも人気があります。

いきなりステーキ

写真提供:Ikinari Steak 5th Avenue

 

バーでは何時間もカウンター前に立ったままお酒を飲むのに、「立ち食い」には馴染みがないアメリカで、いきなりステーキは「椅子のないレストラン」ということで話題になりました。2017年2月にニューヨーク最初の店舗をオープンし、1年で既に5店舗に拡大しています。ただ、「ステーキの立ち食い」はあまりアメリカ人に好まれなかったようで、各店舗にそれぞれ立ち食い用テーブルの他に椅子の席も用意されています。

 

味だけではない「付加価値」――独自コンセプトと日本特有のサービス

ニューヨークで働く著者が見る限り、日本食チェーンブームの要因の1つとして、近年のラーメンブームで「日本食は寿司だけではない」という認識がアメリカ人に広がったことが考えられます。それに加え、多くの地元メディアが報じているように、「椅子のないステーキレストラン」や「仕切りがあり、一人ずつ会話せずに食べるラーメン屋」など、普通とは違う「ユニークなセッティング」も好奇心旺盛なニューヨーカーの興味をそそるように見えます。

 

また全店共通して、口コミサイトのレビューで「サービスの良さ」が多く言及されています。日本とアメリカのチェーン店において、サービスのレベルの違いが、日本チェーン店の人気に一役買っていると言えるでしょう。ウエイターは必ずしも日本人ではありませんが、トレーニングをしっかりと受けていることが分かる丁寧さや、知識の深さも共通して見られます。日本のおもてなしがアメリカでは大変驚かれ、好印象を残すのでしょう。

 

カップ麺の具にフライドポテト?? 意外とハマる最新「変わり種カップ麺」4選

お湯を注ぐだけでパパッと食べられる「カップ麺」。最近では、定番の味以外にも変わった具を組み合わせた商品が続々と登場しています。そこで今回は変わり種のカップ麺4選をご紹介。「フライドポテト」をとり入れたカップヌードルや、CoCo壱番屋とコラボしたカップ麺などが揃っているので、ぜひ食べてみてくださいね。

 

出典画像:「日清食品グループ」公式サイトより

 

「ご飯がススム キムチ」とコラボしたカップ麺

出典画像:プレスリリースより

ピックルスコーポレーション×サンヨー食品
サッポロ一番 ご飯がススムキムチ味ラーメン 甘っ辛っうまっ!! 仕立て

「ご飯がススム キムチ」と「サッポロ一番」でお馴染みのサンヨー食品がコラボ。「ご飯がススム キムチ」の特徴である「甘っ辛っうまっ!!」な味わいをカップ麺で再現しています。同商品のキムチは辛さが控えめで、甘味と旨味が強いのがポイント。辛いものが苦手な人でもおいしく食べられるので、ぜひチャレンジしてみて。

 

<注目ポイント>

・「ご飯がススム キムチ」をカップ麺で再現

・“ガーリックのコク”と“りんごの甘味”が効いた「甘辛キムチスープ」

・滑らかさとつるつるとした食感がある「中太麺」

具材には肉そぼろやかき卵、ネギなどがラインナップ。“ガーリックのコク”と“りんごの甘み”、“かつおのうまみ”が効いた「甘辛キムチスープ」と具がよく絡み合って、おいしさを引き立てています。麺は滑らかさとつるつるとした食感がある「中太麺」を採用。コラボならではの味わいは必見ですよ。

 

カレー専門店CoCo壱番屋が監修した“カレーラーメン”

出典画像:プレスリリースより

エースコック
CoCo壱番屋監修 フライドチキン入りカレーラーメン チーズトッピング

カレー専門店CoCo壱番屋が監修したカップ麺「フライドチキン入りカレーラーメン」。ココイチの定番メニュー「フライドチキンカレー」と人気トッピング「チーズ」を再現しており、まるでお店で食べているかのような感覚が楽しめます。最後にふりかける「粉チーズ」の風味に食欲がそそられるはず。

 

<注目ポイント>

・CoCo壱番屋が監修した“カレーラーメン”

・適度な弾力を持つ滑らかな「丸刃めん」

・バリエーション豊富な具材

適度な弾力を持つ滑らかな「丸刃めん」を使用。麺にも味付けし、スープと相性良く仕上げています。カレースープには、玉ねぎやじゃがいもなど野菜の旨みが凝縮。フライドチキンや肉そぼろなどバリエーション豊富な具材が入っているのも魅力的です。

 

意外とクセになる新感覚の味わい

出典画像:「日清食品グループ」公式サイトより

日清食品
カップヌードル ポテナゲ ビッグ

日清食品の「カップヌードル ポテナゲ ビッグ」は、具材に“フライドポテト”と“チキンナゲット”を使用しています。スープはカップヌードルの味をベースに、具材と相性が良いブラックペッパーをプラス。ポテトとナゲットをとり入れた「ポテナゲ」の新感覚の味を満喫してみてはいかが?

 

<注目ポイント>

・具材に“フライドポテト”と“チキンナゲット”を使用

・「しなやかなコシ」がある麺

・クセになるスパイシーな味つけ

「しなやかなコシ」があるカップヌードルならではの麺が楽しめます。「ポテナゲ」以外の具材にはスクランブルエッグやネギなどが入っており、容量は食べ応え抜群の「ビッグサイズ」。意外とクセになるスパイシーな味わいを体感してくださいね。

 

温泉卵のトッピングを推奨するカップ麺

出典画像:「日清食品グループ」公式サイトより

日清食品
カップヌードル スキヤキ ビッグ

「カップヌードル スキヤキ ビッグ」は、「すき焼き」をカップヌードル流にアレンジした1品です。具材には、すき焼きをイメージした「大豆ビーフ」や大ぶりの「下仁田系ネギ」などを使用。食べる前に別添の「スキヤキのたれ」を加えると、本格的な味わいに仕上がります。牛脂のコクと野菜の香りが凝縮した絶品スープは病みつきになるかも。

 

<注目ポイント>

・本格的な味わいが堪能できる「スキヤキのたれ」

・「On卵(オンタマ)」推奨メニュー

・すき焼きをイメージした「大豆ビーフ」や「下仁田系ネギ」

同商品は、温泉卵をトッピングして食べる「On卵(オンタマ)」を推奨しています。卵とマッチするように味つけされていて、温泉卵を加えることにより一層おいしく食べられるのが特徴的。「On卵」を実践してお手軽にワンランク上の味を堪能しましょう。

「激辛ご当地ラーメン」のネクストブレイクは宮崎の「辛麺」。都内でも破竹の勢いで拡大中

東京をはじめとする都市部のラーメン界には、「蒙古タンメン中本」を筆頭に“激辛”カテゴリが確立されていて、多くの行列を生んでいます。一方、ご当地のラーメンにも愛知の「台湾ラーメン」や勝浦の「勝浦タンタンメン」といった辛いタイプがあり、やはり人気があります。

 

そんななか、ネクストブレイク必至なのが宮崎の「辛麺」。東京では、宮崎にある「辛麺屋 輪」の系列店「辛麺屋 一輪」が旗手で、2017年3月に1号店を目黒に出店するやいなや、池袋、渋谷と急拡大。関東ではあまりなじみのない「辛麺」とはどんなラーメンなのでしょうか?「一輪」の渋谷店で食べてみました!

 

 

辛い。だがウマい!「一輪」の辛麺を実食

ご当地の辛い食べ物を出す地方のお店、ということは、けっこう洒落っ気のない無骨な感じ……かと思いきや、外観も内装もスタイリッシュ! 白を基調とした、カフェのような空間です。

20180305DSC_1947↑渋谷店の外観

20180305DSC_1942↑店内1階

20180305DSC_1948↑店内2階

 

さっそく、予想外にオシャレな店内で「辛麺」とご対面。その特徴は、なんといっても唐辛子をガッツリきかせたスープ。そこに挽肉やニラ、溶き卵、ニンニクなどが加わります。名前の通り、辛いのは間違いないのですが、それだけじゃなくてうまみも感じられる、ヤミツキ確実の“辛ウマ”ラーメンです。

 

????????????????????????????????????↑こちらが一輪の「辛麺」850円

 

スープ自体はあっさりした鶏ガラがベース。キレがあり、ほんのりゴマ油が香って風味がいい感じ。そこに辛さをプラスしていくわけです。辛さのもとはシンプルに唐辛子のみで、豆板醤やラー油は使っていないそう。

 

一輪では、辛さのレベルを0~25まで指定可能。まったく辛くない「0」、一番人気の「5」などお好みで選べます。辛さ「25」をさらに超えた、蒙古タンメン中本より辛いと噂の「マグマ」や、それ以上にぶっとぶ辛さの「トンデモネェ」といったスペシャルVer.もあるので、上級者の方はチャレンジしてみてください。ちなみに筆者が今回食べたのは「1」でした。

※「6」以上を選ぶ場合は、辛さに応じた追加料金が必要です。

????????????????????????????????????↑1杯の辛麺に、ニンニクが約3かけ入っているそうです

 

味の決め手はほかにもあって、たとえばニンニク。けっこう入っていますが、生ではないのでジャンク感はなく、むしろコクが強まる印象です。スタミナが欲しいときにもいいですね。気になる方はニンニク抜きも可能で、その場合は煮切りみりんとウスターソースでカバーするのだとか。

20180305DSC_1977↑粉山椒の独特の風味と刺激で、さらにパワーアップ!

 

卓上の調味料は粉山椒のみ。たしかにこのスープの味変には、コショウよりも何よりも、粉山椒が一番合うと思います。

????????????????????????????????????↑辛くて低カロリー! モチっとした食感も絶妙です!

 

麺はオリジナルの“こんにゃく麺”。そば粉と小麦が主原料で、実際はこんにゃくではないのですが、こんにゃくのような食感が特徴です。独自のモチモチ感が面白く、しかもこの麺のおかげで、1杯約460kcal(通常の辛麺)とかなりヘルシー! ちなみに麺は、中華麺とうどん麺を選ぶこともできます。

 

 

まろやかで美しい、新感覚の期間限定メニュー

3月31日までの期間限定メニュー「はな美辛麺」も、エッジがきいていてスゴイ! こちらは、日本スーパーフード協会発表の2018年上半期のトレンド予想で1位になった「ITはなびらたけ」を使用したメニュー。一輪オリジナルのスープの上に、豆乳をたっぷり使ったエスプーマ(泡状のムース)が盛られています。

????????????????????????????????????↑はな美辛麺 1280円

 

食べてみると、見た目の通りクリーミーで、通常の辛麺にマイルドなコクが加わり、まろやかなうまみもプラス。さわやかな香りのセルフィーユも添えられ、ビジュアルも風味もキレイです。

 

20180305DSC_1968↑器の表面を覆うエスプーマ。ふわふわでクリーミー!

 

20180305DSC_1972↑エスプーマの下には、しっかりと辛麺が入っています

 

ハナビラタケには、美肌や美髪、抗酸化力アップが期待できる成分が含まれているとのこと。唐辛子をたっぷり使った燃焼系フードの辛麺に、美や健康を応援する栄養素が加わった「はな美辛麺」は、女性に特にオススメです。

20180305DSC_1974↑ハナビラタケのコリコリ食感と、こんにゃく麺のモチモチ食感が好相性

 

どんぶりの底に“アタリ”が出たら1杯無料になったり、毎月10日は“とうがらしの日”として追加の唐辛子が無料になったりと、心にくいサービスもいっぱい。どこかご当地の人情も感じます。髪エプロンやブレスケアも標準装備で、気になるポイントへの対策もバッチリ。

 

結論、辛いラーメン好きはマストで行くべき。女性なら「はな美辛麺」のフォトジェニックなところも見逃せないでしょう。ちなみに「はな美辛麺」は3月31日までなのでお早めに!

 

 

【SHOP DATA】

辛麺屋 一輪 渋谷店

住所:東京都渋谷区渋谷3-14-4 服部ビル1・2F

アクセス:JRほか「渋谷駅」徒歩7分

営業時間:11:30~24:00(L.O.23:30)

定休日:なし

「蒙古タンメン中本」がアニソンとコラボ!? 期間限定メニューと応援ソングの登場に「攻めたコラボだなぁ」との声

辛うまラーメンでお馴染みの「蒙古タンメン中本」が、歌手の西沢幸奏とコラボレーション。期間限定の応援ソングとコラボメニューが登場し、「攻めたコラボだなぁ」「斬新すぎ」と話題になっている。

出典画像:「西沢幸奏」公式サイトより出典画像:「西沢幸奏」公式サイトより

 

ラーメンとアニソンがコラボ!?

アニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」のEDテーマ「吹雪」や「ラーメン大好き小泉さん」のEDテーマ「LOVE MEN HOLIC」で注目を集める西沢。今回実現したラーメン界とアニソン界のROCKなコラボでは、期間限定メニュー「辛いぜ! 熱いぜ!! シビレるぜ!!! ロックンロールメン~辛肉魂(玉)入り~」を楽しめる。都内を中心にした15店で14時から各店30食限定で楽しめるこのラーメンは、「中本」で最も辛い“北極ラーメン”をベースにたっぷり野菜やミートボール、西沢の好物であるチーズをトッピングしたもの。

 

西沢は一足早く試食したようで、Twitterに「ものすっっっごく、、、辛かったです」「もう、シビれまくりです。すごい。そして辛さに負けない美味しさもあり。すごい」と感想をツイートしていた。


この辛うまラーメンを実際に食べた人たちからも「北極ベースと言うことで覚悟を決めて行ってきたけど激辛旨でした! 肉団子美味しかった!」「予想より辛くて、辛い物食べたい欲が満たされたわ」「激辛スープのベースにチーズが濃厚な味わいを醸し出す、辛くてシビれる食べ応えのある一杯でした」といった声が上がっており好評のようだ。

 

さらにラーメンだけでなく、「中本」の応援ソングとして「LOVE MEN HOLIC~蒙古タンメン中本Ver.~」も制作。西沢が「中本」の魅力を歌詞に書き起こし、1コーラスを新規収録した「LOVE MEN HOLIC」が楽しめる。

 

「中本」のコラボは過去にも話題に!

ラーメンとアニソンの異色のコラボが話題になっているが、「中本」はこれまでにも様々なコラボを行っている。2015年にはファストフード店の「ロッテリア」とコラボして、麺・ライス・バンズの“トリプル炭水化物”が楽しめる「蒙古タンメンバーガー」が登場。このコラボは「画像を見ただけでお腹いっぱい」「蒙古タンメンバーガーという炭水化物の暴力みたいなもん食べた。結構うまかった!」と話題になっていた。

 

さらに、2016年にはアニメ「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!」とコラボ。同作の第2話に登場する“麻婆ラーメン”をイメージした「プリズマ☆麻婆ラーメン」が登場している。ほかにも、2017年にはスマホゲーム「モンスターギア バーサス」とのコラボイベントが開催されており、「モンスターギア」をイメージして作られたオリジナルラーメン「モンスターギア ポテベジ麺」が登場。ゲーム内には「蒙古タンメン中本コラボ記念オーブガチャ」や店舗限定クエスト「中本ギアセット限定! ラーメン職人修行!」といったコラボコンテンツもあり、ラーメン以外のコラボを展開してきた。

 

様々なコラボで“辛者”たちを歓喜させている「中本」。今後のコラボにも注目が集まりそうだ。

「色々衝撃的すぎる…」「もちろん今年も食べる!」 賛否を巻き起こすバレンタインデー向けつけ麺「つけガーナ」が今年も登場!

ロッテと人気ラーメン店「麺屋武蔵」のコラボ商品「つけガーナ2018 ~トリュフの香り~」が期間限定で販売開始。「ガーナミルクチョコレート」を贅沢に使用したカワイイつけ麺の登場に、「色々衝撃的すぎる…」といった声や「『つけガーナ』の季節がやってきた! 今年も食べに行きます!」との声が上がっている。

出典画像:プレスリリースより出典画像:プレスリリースより

 

今年もやってきた「つけガーナ」の季節!

2018年2月14日まで「麺屋武蔵」新宿総本店と浜松町店の2店舗で楽しめる「つけガーナ2018」は、一日20食限定のメニュー。麺には、トリュフ、鴨肉、カカオニブなどをまぶした卵ボール、ウイキョウを中心とした野菜類と「ガーナミルクチョコレート」がトッピングされている。さらに、つけ汁にも贅沢に「ガーナミルクチョコレート」を使用。チョコと牛コンソメベースのスープに香味野菜を合わせ、昆布で出汁を取った牛乳をムース状に。その上に凍らせたチョコを細かく粉砕して、かわいらしくハート形にトッピングしたら「つけガーナ2018」の完成。

 

インスタ映え間違いなしの逸品に、ネットからは「トリュフと、ガーナミルクのタレ…?」「食べてないものをアレコレ言うのは好きではないんだけど、ごめん、ワケがわからないよ」「武蔵は好きだけど、これはやばい」といった困惑の声が。しかし、今年でコラボ10年目を迎えるロッテと麺屋武蔵の歴史を知っている人たちからは、「今年も来た! 食べたいーー!」「このコラボも10年目か。もちろん今年も食べる」など期待の声が続出中。

 

実際に食べた人たちからは、「はっきり言うけど、めっちゃ美味しかった」「例えるならコーンポタージュの中にチョコレートを溶かしたような味のつけ汁。今年の味はちょっと異次元」といった声が上がっている。

 

去年の「つけガーナ」の評判は?

「つけガーナ2018」に拒絶感を覚える人も多いようだが、「去年よりは食べられそうな見た目」といった声も多い。去年発売された「つけガーナ2017」は、1杯にチョコ約1.5枚を贅沢に使用した「フォアグラボール」がポイントのオリジナルつけ麺。ガーナミルクチョコ約1.3枚と牛コンソメベースのつけ汁に、中太麺を絡ませていただく衝撃の一杯だった。

出典画像:プレスリリースより出典画像:プレスリリースより

 

しかし、流石は麺屋武蔵。実食した人たちからは「予想外に美味しかった!」「人を選ぶと思うけどなかなかに美味しい。スープ割りが紅茶というのも面白い」「醤油麹で味付けして燻製したという豚バラベーコンがめちゃ旨!」「意外といけるぞこれ。葉っぱと漬物に酸味があるから、甘いだけじゃなくて食べやすい」と大好評だったようす。

 

麺の新しいおいしさを“チョコごはん”として提案するロッテと麺屋武蔵のコラボ。衝撃の一杯を味わってみてはいかがだろうか?

【ラーメンと血圧計のオイシイ関係 3】肉と脂と炭水化物がテンコ盛りの自作ラーメン「オレ二郎」で究極の自己満足を得る!(提供元:オムロン ヘルスケア)

日夜、仕事に遊びにグルメにと、多忙な中年男性たち。彼らが抱える最大の心配ごとといえば、健康ではないだろうか。

 

さまざまな数値の中でも血圧は、健康状態を知る上でもっとも大事なバロメーター。そこで、当サイトや雑誌『GetNavi』で連載をもつほどのラーメン好きミュージシャン、サニーデイ・サービスの田中 貴さんが、“健康不安世代”の代表として立ち上がった! 日々の“ラーメン生活”の中で定期的に血圧を測ることで、どんな作用を及ぼすのか検証する、というのが主旨だ。

 

全3回の同企画で最終回となる今回は、人気ラーメンブロガー・nonchさんが不定期に開くホームパーティに突撃し、自作の「ラーメン二郎」を堪能することに。すかさず持ち込んだのは、オムロンの「上腕式血圧計 HEM-7600T」。スタイリッシュで軽いうえにスマホ連携機能まで備えており、習慣化を後押ししてくれる逸品である。

 

【プロフィール】

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田中

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては2016年8月にリリースした通算10枚目のアルバム「DANCE TO YOU」に続き、2017年6月にはニューアルバム「Popcorn Ballads」を配信限定でリリース。Apple Music J-POPチャート第1位を獲得するなど話題に。12月25日にはCDとアナログ盤でもリリースするとともに、同年夏に行われた日比谷野外大音楽堂公演の模様を収めたライブDVD「サニーデイ・サービス in 日比谷 夏のいけにえ」も発売。

 

チャーシューつまみにビール! そんな欲望を叶えるオレ二郎

ここは、都内某所で年に一度だけ極秘裏にオープンする「オレ二郎 西新宿店」。普段はブログ「そんなに食うなら走らんと」を主宰するnonchさんが、ラーメン仲間に腕を振るう場所だ。日々、「オレ勝軒」「天下オレ品」「蒙古タンメン オレ本」なども自作するnonchさんの原点でもある「オレ二郎」。今回は田中さんたっての希望で、さらにインパクト大な“自作二郎”を作ってもらうこととなった。

 

「nonchさんは、ラーメンブロガーのレジェンド的な存在。全国を食べ歩くラーメン好きであり、しかも独学で激ウマのラーメンも作れる超人です。僕も昔から『そんなに食うなら走らんと』が大好きで、知人に頼み込んで紹介してもらったほど。過去には僕の著作『Ra:』(学研プラス)に、しずるの村上君と一緒に出てもらった恩もあります」(田中さん)

↑「ラーメンオレ二郎 西新宿店」のキッチンには、大きなスープの寸胴(右)と、麺を茹でるための鍋(左)が。nonchさんはこの日のために、丸2日間かけてスープを仕込んでいた↑「ラーメンオレ二郎 西新宿店」のキッチンには、大きなスープの寸胴(右)と、麺を茹でるための鍋(左)が。nonchさんはこの日のために、丸2日間かけてスープを仕込んでいた

 

↑寸胴の上層には、大量の背脂。その下にはじっくり煮込まれた珠玉の豚骨スープが↑寸胴の上層には、大量の背脂。その下にはじっくり煮込まれた珠玉の豚骨スープが

 

一連の企画「ラーメンと血圧計のオイシイ関係」は、初回に王道のラーメンを提供する新宿の「若月」、第2回にはラーメンの殿堂「新横浜ラーメン博物館」を訪れた。血圧を計測するにあたってラーメンの味はなんでもいいのだが、あえて凶暴な二郎系をオーダーするとは、田中さんには相当な自信があるとみえる。

 

「毎日計ってきた成果をはっきり証明するには、それなりの相手じゃないと。まぁ僕が個人的に“オレ二郎”を食べたいという気持ちのほうが強いんですけどね(笑)。だから今日は『ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ(キャベツとモヤシのトッピングを多めに盛り付け、ニンニクと背脂とタレを増量という意味のコール。“呪文”とも呼ばれる)』でいきますよ! nonchさん、手加減は無用です」(田中さん)

 

nonchさんも「もちろん! この段階では化調(化学調味料のこと)を入れてないけど、TT(田中さんの呼び名)のぶんは、思いっきり化調入れるからね」と、やる気満々。麺も、この日のために熟成を含めて2日間かけて仕上げてきたという。

↑こちらもnonchさんによる自家製麺。ラーメン二郎と同じく、「オーション」という精製度の低い強力粉を使って打たれている↑こちらもnonchさんによる自家製麺。ラーメン二郎と同じく、「オーション」という精製度の低い強力粉を使って打たれている

 

↑nonchさんはイタリア製と日本製、2種類の製麺機を保有している。今回使ったのは、大量生産するときに使う前者の「ATLAS MOTOR」(左)だ↑nonchさんはイタリア製と日本製、2種類の製麺機を保有している。今回使ったのは、大量生産するときに使う前者の「ATLAS MOTOR」(左)だ

 

↑この方がnonchさん。手際よく準備を進めるなか「まずはつまんでよ」と、チャーシューを前菜として出してくれた↑この方がnonchさん。手際よく準備を進めるなか「まずはつまんでよ」と、チャーシューを前菜として出してくれた

 

まずは、通称「ブタ」と呼ばれるラーメン二郎のチャーシュー。一番の特徴が、ロースやバラではなくウデ肉を使うことである。塊がスーパーで売られていることはあまりないが、nonchさんはなじみの業者から仕入れているとのこと。

↑味付けは、スープで煮込むだけと想像以上にシンプル。だがその調理時間によって、食感や味のしみこみ具合が変わってくるという。今回は約2時間半だ↑味付けは、スープで煮込むだけと想像以上にシンプル。だがその調理時間によって、食感や味のしみこみ具合が変わってくるという。今回は約2時間半だ

 

↑やがてブタの盛り合わせが登場。下には茹でたキャベツとモヤシが敷かれ、上にはニンニクがオン。タレもかけられている↑やがてブタの盛り合わせが登場。下には茹でたキャベツとモヤシが敷かれ、上にはニンニクがオン。タレもかけられている

 

「今日のnonchさんも気合入ってますね~。メチャメチャウマいっす!二郎は、どの店も行列しているので、ラーメンを食べたらすぐ退出して次のお客に席を譲る、というのが暗黙のルール。だからお酒やチャーシュー単品を出すところって基本的にないんです。でも、本心としてはブタをつまみにお酒を楽しみたい。そうなったら自分で作るしかないんですよ。こういう欲望を叶えられるのが、自作のいいところですよね」(田中さん)

↑壁にはnonchさん直筆のアツいメニューが。あえてもう一筆加えるとしたら「ニンニク入れますか?」だろう↑壁にはnonchさん直筆のアツいメニューが。あえてもう一筆加えるとしたら「ニンニク入れますか?」だろう

 

そしていよいよ麺料理。「どの丼で食べる?」と気を利かせてくれるnonchさん。出てきたのはさまざまなラーメン店のロゴが入った器。驚くことに、入手困難なマニア垂涎のアイテムもあるじゃないか!

↑なかには10万円分食べないともらえない「蒙古タンメン中本」や、店主から直接もらったという非売品の「中華そば 二代目にゃがにゃが亭」の丼も↑なかには10万円分食べないともらえない「蒙古タンメン中本」や、店主から直接もらったという非売品の「中華そば 二代目にゃがにゃが亭」の丼も

 

まずはウォーミングアップということで、希少な一杯を作ってくれた。なんと、まぜそばスタイルのオレ二郎。このタイプは「ラーメン二郎 横浜関内店」の「汁なし」が有名であるが、その他多くのラーメン二郎では提供されていない。

↑まぜそばのベースとなるタレ。このうえから麺、トッピングとどんどん重ねていく↑まぜそばのベースとなるタレ。このうえから麺、トッピングとどんどん重ねていく

 

↑完成。二郎のラーメンは「天地返し」という、トッピングと麺をひっくり返す技が食べ手に用いられるが、まぜそばの場合はより重要である↑完成。二郎のラーメンは「天地返し」という、トッピングと麺をひっくり返す技が食べ手に用いられるが、まぜそばの場合はより重要である

 

「大量の豚ガラとゲンコツで抽出した濃厚なスープとタレ。ワシっとした力強い麺。背脂が生み出す甘味。ジャンクさを強調するニンニク。それらがひとつになったパンチのある味わいは、まさしく二郎ですよ! 麺の仕上がりも素晴らしいし、豚肉をはじめ素材は本家二郎よりもいい物を使ってるので、ある意味本物を超えてます」(田中さん)

 

「雑なのが二郎のいいところ」と、nonchさんははにかむ。だが、素材の仕入れや選び方、煮込み時間など、大事なところは丁寧さを欠かさない。そして何よりも、長年の食べ歩きで鍛えた確かな舌と、何度もプロのラーメン店主に食べさせてうならせてきた経験がある。それらが、このおいしさの土台になっているのだろう。次に出てきた一杯にも、nonchさんのラーメン愛があふれていた。

↑その名も「燕三二郎」。ラーメン二郎的なスープと麺をベースに、新潟県のご当地麺「燕三条ラーメン」の要素を加えたハイブリッドな一杯。チャーシューは薄切りにしたブタで表現した。最大の特徴は背脂と刻み玉ネギ。煮干しのスープは今回なかったので、魚粉を加えてそれっぽさを演出

 

「二郎のスープの濃厚さは、ドロっと乳化させているからではなく背脂によるものなんですよね。豚骨の清湯(チンタン)と背脂が特徴の燕三条ラーメンとの共通点に着目して、サラっとアレンジするnonchさんのセンスに脱帽! しかもこの場合ニンニクや野菜トッピングがほとんどないから、スープ自体のおいしさがより際立っています」(田中さん)

 

とうとう完成の「小ブタ ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ」!

いよいよ“メインディッシュ”のラーメン作りがスタート。これには田中さんもnonchさんの元へ駆け寄り、間近でその工程を見守ることに。というよりも、どうやらカスタマイズをより細かく調整したいようだ。

↑タレとスープを合わせ、いったん背脂は取り除く。この塊が、ジロリアン(ラーメン二郎マニアのこと)の愛する“アブラ”である↑タレとスープを合わせ、いったん背脂は取り除く。この塊が、ジロリアン(ラーメン二郎マニアのこと)の愛するアブラである

 

↑この状態ではどんな味になっているのか、田中さんは興味津々。そして味見をしてにんまり笑顔に↑この状態ではどんな味になっているのか、田中さんは興味津々。そして味見をしてにんまり笑顔に

 

「二郎のタレは『カネシ醤油』という門外不出の専用醤油とみりん風調味料がベース。nonchさんはこれに近い醤油を仕入れて、あえて上質な本みりんを合わせているようですね。そして、よりジャンクにするなら化学調味料を。これは二郎おなじみの『グルエース』です」(田中さん)

↑続けて麺も茹で上がり。「今日の麺だと6~7分ですかね~」とnonchさん。スープの中に投入する↑続けて麺も茹で上がり。「今日の麺だと6~7分ですかね~」とnonchさん。スープの中に投入する

 

↑ヤサイもしっかりとスタンバイ。もちろんキャベツとモヤシだ↑ヤサイもしっかりとスタンバイ。もちろんキャベツとモヤシだ

 

↑ブタの上からこんもりと。ヤサイマシマシなので、山のように盛り付けていく↑ブタの上からこんもりと。ヤサイマシマシなので、山のように盛り付けていく

 

↑先ほど取り出したアブラ。チャッチャと細かく切ってふりかけるのではなく、そのままのせるのが二郎流だ。上からでっぷりと投下していく↑先ほど取り出したアブラ。チャッチャと細かく切ってふりかけるのではなく、そのままのせるのが二郎流だ。上からでっぷりと投下していく

 

↑nonchさんは宮醤油店の「特選かずさむらさき」をタレのベースに。煮沸させた本みりんを加え、5対1の割合で調合しているという↑nonchさんは宮醤油店の「特選かずさむらさき」をタレのベースに。煮沸させた本みりんを加え、5対1の割合で調合しているという

 

↑ヤサイマシマシにすると、そのぶん水分量も増す。そのため、カラメもオーダーするのがベターなのだ↑ヤサイマシマシにすると、そのぶん水分量も増す。そのため、カラメもオーダーするのがベターなのだ

 

↑ニンニクも必需品だ。nonchさん曰く、炊いたスープにもあらかじめニンニクを入れておくものの、熱で風味が飛んでいっていまうとか。そのため、適宜追いニンニクが欠かせないという↑ニンニクも必需品だ。nonchさん曰く、炊いたスープにもあらかじめニンニクを入れておくものの、熱で風味が飛んでいっていまうとか。そのため、適宜追いニンニクが欠かせないという

 

↑「ニンニク入れますか?」と聞かれる前に待ちきれず、自らニンニクを追加する田中さん。しかもかなり大量に入れている模様↑「ニンニク入れますか?」と聞かれる前に待ちきれず、自らニンニクを追加する田中さん。しかもかなり大量に入れている模様

 

↑盛り付けを終え、自ら運ぶ。こぼれないよう、丼から目を離さず慎重に……↑盛り付けを終え、自ら運ぶ。こぼれないよう、丼から目を離さず慎重に……

 

↑ついに完成! これが「ラーメンオレ二郎 西新宿店」の「小ブタ ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ」だ!↑ついに完成! これが「ラーメンオレ二郎 西新宿店」の「小ブタ ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ」だ!

 

↑なんとか天地返しに成功。いただきましょう↑なんとか天地返しに成功。いただきましょう

 

「強烈な個性を持ったスープやニンニクに負けない、強靭な太麺。脇を固めるヤサイの存在感。二郎としかいいようがないこのウマさを、普通の設備でこれだけしっかり作れるnonchさん、あらためてスゴイっす。でも、この中毒性ってなんなんでしょうね。数多のインスパイアはあっても、だれも本家は超えられないというレジェンド。このラーメンは、業界におけるひとつの大発明ですよ」(田中さん)

 

自然と健康を意識することでバランスをとれるように

ひと通り食べたところで、最後の計測に。ここまで3ヶ月以上、毎日計ってきた田中さん。慣れた手つきで装着しながら、血圧計のある生活について述懐してくれた。

 

「ダイエットでもよく言われることだと思うんですが、毎日計ること、続けることが大切なんです。そうすると、自然と健康へ意識が向いていくんですよ。たとえば今日は、こってりしたラーメンを食べましたよね。だから、明日はあっさりしたラーメンにしようって気を遣えるようになったんです。これは僕自身、計るようになって変わりましたね」(田中さん)

↑スマートに装着してスイッチオン。コンパクトかつスタイリッシュなデザインで、違和感もない↑スマートに装着してスイッチオン。コンパクトかつスタイリッシュなデザインで、違和感もない

 

↑数値はこの通り。最低65/最高111という数値が計測された

 

その日の朝に計ったときの血圧は86/120だったそうで、なんとオレ二郎の凶暴なラーメンを食べた直後にもかかわらず下がったことになる。だが驚くなかれ、食べた直後はたいてい血圧はいったん下がる傾向にあり、暴飲暴食した後の朝こそ、数値は高くなりやすいとされている。忘れたころの血圧の上昇をチェックできるのは、やはり血圧を日常的に測定している効果である。

 

ちなみに、田中さんの暴飲暴食後の血圧の推移に上下があったかといえば……

↑とある一週間、田中さんが測定した血圧の推移。並んだ水色の縦棒が血圧だが、大きくブレている気配はない↑とある一週間、田中さんが測定した血圧の推移。並んだ水色の縦棒が血圧だが、大きくブレているデータはない

 

とある一週間を見てみても平均して119/82と、年間600杯超=1日1〜2食がラーメンと食欲は荒ぶっていながらも血圧はいたって平穏。やはり常人とは異なる身体の持ち主のようだ。

 

「毎日続けているから、コンディションも把握しやすいんです。だから、今日のオレ二郎みたいな濃厚ラーメンを食べるってことになっても問題ありません。日々体調管理しているから、怖くないんですよ。それに、もし数値がちょっと悪くなってもそれがひと目で分かるのですぐ軌道修正できますから。食べること、飲むことが好きな人にはぜひオススメしたいですね」(田中さん)

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オムロン ヘルスケア

上腕式血圧計 HEM-7600T

血圧計本体とカフが一体化した、チューブレスタイプの上腕式血圧計。本体に腕を通して装着し、測定ボタンを押すだけで簡単に数値をチェックできる上、腕に巻いたとき、正しい測定位置から多少のズレがあっても正確に測れ、装着の向きを気にせず左右どちらの腕でもスムーズに装着が可能。薄手なら服の上からでも測定でき、腕まくりする面倒がない。健康機器には珍しい、スタイリッシュなデザインや、有機ELによる視認性の高さも魅力だ。

http://www.healthcare.omron.co.jp/

 

血圧の数値を管理するようになって、田中さんは最近、水泳も始めたという。これも健康への意識が高まったことでもたらされた変化といえるだろう。毎日測定するのは大変では? と心配されるかもしれないが、ハードルとなる装着から測定までの面倒くささを排したツールを選べば、おのずと無理なく習慣化されていくもの。これは上記のとおり、測定が簡単なことに加えて、データがクラウドに蓄積され、スマホなどで日々の数値を一覧できる点も魅力だ。「今度こそは健康的な生活を!」と思っている人は、まず計ることからはじめてみるといいだろう。

 

撮影/真名子

神奈川最西端で美しいまでの職人技によって麺まで香り立つ「飯田商店」――サニーデイ・サービス田中 貴とRockなRamen

ラーメン好きなミュージシャンとして知られる、サニーデイ・サービスのベーシスト、田中 貴さん。年間600杯以上を食べ歩く目・鼻・舌をもって、注目するラーメン店の味や店主に「Rock」を見出していくのが、この「Rock なRamen」連載だ。

 

第1回はパワフル女将の「麺家うえだ」(埼玉県・志木)、第2回では日本一のド豚骨「無鉄砲」(東京都・江古田)。この強烈なインパクトをもつラーメン店に続く第3回は、真逆といえるほどに洗練された一杯を提供する「らぁ麺屋 飯田商店」だ。ラーメンは一見、研ぎ澄まされたルックスをしているが、なんともいえないオーラと力強さにも満ちている。店の場所は神奈川最西端の地、湯河原。都心から気軽に足を運ぶにはロケーション的に不利ながら、極上の味を求めて全国から人が押し寄せ行列を生んでいる。そんな孤高の様相は、まさに「Rock」である。

 

【プロフィール】

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田中 貴

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては2016年8月にリリースした通算10枚目のアルバム『DANCE TO YOU』に続き、2017年6月にはニューアルバム『Popcorn Ballads』を配信限定でリリースし、Apple Music J-POPチャート第1位を獲得。12月25日にはCDとアナログ盤をリリースした。さらに同日、昨夏行われた日比谷野外大音楽堂公演の模様を収めたライブDVD「サニーデイ・サービス in 日比谷 夏のいけにえ」も発売。

 

鶏と水のみから生まれるスープに美しい線を描く自家製麺

店主は飯田将太さん。もともとはラーメンのチェーン店を営んでいたものの、藤沢(現在は戸塚)にあった「支那そばや本店」の味に衝撃を受け、一念発起。「支那そばや」の創業者であるラーメン界のレジェンド・佐野 実さんや、かつて首都圏のラーメン界を席巻した「69’N’ ROLL ONE」の嶋崎順一さん(現在は尼崎の「ロックンビリーS1」)などに薫陶を受け、自身の店を2010年に開業した。

 

「東京からだとちょっとした“ツアー”になりますけど、ついに来ました! 将太さんは、僕が仲良くしている『蔦』(「Japanese Soba Noodles 蔦」)の店主・大西祐貴さんと親交が深く、コラボレーションもしてるんですけど、このふたりは間違いなくいまのラーメン界のトップランナーです。共通の知人が多くて、ラーメンイベントなどでよく顔を合わせるんですけど、将太さんはフレンドリーで親しみやすい。その人柄が、ラーメンにもお店の雰囲気にも表れていると思います。ピシっとしているけど、どこか温かくてやさしくて」(田中さん)

↑内装はラーメン店とは思えない鮨屋のような設えで、凛とした印象。だが、飯田さんはお客とのコミュニケーションも大切にしており、営業中は笑顔や感謝の言葉が飛び交う温かな雰囲気にあふれる

 

そうこうしていると、1杯目が完成。有田焼の特注の丼から芳醇な香りを放つ、芸術品のようなラーメンが到着した。

↑「醤油らぁ麺」850円。タレは兵庫、群馬、和歌山などから濃口4種、薄口1種、再仕込み1種の計6種の生醤油を合わせたもの。麺はスープの味ごとに素材の分量などを変えており、醤油らぁ麺は卵を使った細めの平打ちタイプとなっている↑「醤油らぁ麺」850円。タレは兵庫、群馬、和歌山などから濃口4種、薄口1種、再仕込み1種の計6種の生醤油を合わせたもの。麺はスープの味ごとに素材の分量などを変えており、醤油らぁ麺は卵を使った細めの平打ちタイプとなっている

 

澄んだスープはなんと、鶏と水のみ。丸鶏を「比内地鶏」「名古屋コーチン」「山水地鶏」から、ガラは「比内地鶏」「名古屋コーチン」からそれぞれ抽出する。そして美しい線を描く麺は自家製。「はるゆたか」「きたほなみ」「チクゴイズミ」「さぬきの夢」などの国産小麦に、内モンゴル産の天然由来の添加物「かんすい」と沖縄の塩「ぬちまーす」で、小麦の味を最大限に引き出したものだ。

 

「スープの旨味がふくよかで、一方の醤油ダレはキレがあり、それらが高いレベルで絶妙にマッチ。また器からあふれ出るような鶏油の風味も素晴らしい! さらには麺が生きているかのようなみずみずしさで、香りと食感が圧倒的です。約2年ぶりに食べましたが、さらに進化しておいしくなってますね」(田中さん)

↑黄金色に輝く鶏油をアクセントとしてスプーン一杯加える。これが芳醇な香りを演出するのだ↑黄金色に輝く鶏油をアクセントとしてスプーン一杯加える。これが芳醇な香りを演出するのだ

 

お次はつけ麺。田中さん曰く、ほかのお店ではあまり見られない、“特別な仕掛け”が麺に施されているらしい。そこで、飯田さんの動きから目を離さずにいると、何やらレードル(お玉)でとろっとしたものを麺の上からかけている。一体これは?

↑麺の上から、とろみのあるダシ汁をたっぷりと。一般的につけ麺は、裸の状態の麺をつけ汁に浸けて食べるので、かなり珍しい光景↑麺の上から、とろみのあるダシ汁をたっぷりと。一般的につけ麺は、裸の状態の麺をつけ汁に浸けて食べるので、かなり珍しい光景

 

「これぞ“昆布水”! とろっとしているのは、水に溶け出た昆布の成分によるものなんです。つけ麺って、どうしても麺が乾燥するので、麺同士がくっつきやすいんですよね。それを解決すべく、嶋崎さん(前述の嶋崎順一さん)が考案した画期的な発明ですよ。こうして麺をコーティングすることで全く新しい食感を生み出し、つけ汁と麺の味が渾然一体となって、旨さの相乗効果を生むわけです」(田中さん)

↑「つけ麺(濃厚昆布鰹水出汁)」1000円。やはり盛り付けからして美しく上品。醤油味のつけ汁が用意される一方、麺を楽しむための工夫がほかにもある↑「つけ麺(濃厚昆布鰹水出汁)」1000円。やはり盛り付けからして美しく上品。醤油味のつけ汁が用意される一方、麺を楽しむための工夫がほかにもある

 

↑左から、沖縄産のぬちまーす、浜名湖産の生海苔、湯河原産のユズ。そのまま麺に付けて食べたり、薬味として使ったりといった食べ方ができるのも、このつけ麺の醍醐味だ↑左から、沖縄産のぬちまーす、浜名湖産の生海苔、湯河原産のユズ。そのまま麺に付けて食べたり、薬味として使ったりといった食べ方ができるのも、このつけ麺の醍醐味だ

 

「もともとみずみずしい麺が、昆布水の効果でトゥルントゥルンな今まで感じたことのない滑らかさに。普通のつけ麺なら、食べ進むにつれてつけ汁が薄まっていくんですが、このスタイルだと徐々につけ汁と昆布水が混ざって味わいが変化していく。まず塩だけで麺を味わい、つけ汁に漬けて食べ進み、途中から生海苔や柚子でアクセントをつける。アイデアだけなら簡単にマネできますけど、麺、スープ、タレ、具材と、それぞれが一番旨い状態になるよう細かく調整しているからこその完成度。聞けば将太さん、近いうちに石臼を導入して自家製粉まで始めるみたいですから、本当に研究熱心ですよね」(田中さん)

 

「器の底に飛び込んでいくようなラーメンを」と語る飯田商店の夢

飯田商店はもともと干物や海苔の卸業を営んでいた「飯田商店」が前身であり、その建物を使っている。ただラーメン店向きの設えではなかったため、2016年の6月に大幅な改装を行った。この際に客席や厨房を広くし、新たな調理器具も導入。もともと使っていた製麺スペースも進化し、より効率よく麺を打てるようになったという。

↑店内の奥には製麺所が併設。奥の額縁のなかには、飯田さんの憧れの人・佐野さんの写真が!

 

この製麺機では、店で使う数タイプの麺のほかに、実験的に生み出すプロトタイプの麺や、ワンタンの皮も打っている。そこで、ワンタン入りのラーメンも注文することに。

↑「わんたん入り塩らぁ麺」1150円。純粋金華豚と淡海地鶏のワンタンが2個トッピングされる。ワンタンの追加は250円↑「わんたん入り塩らぁ麺」1150円。純粋金華豚と淡海地鶏のワンタンが2個トッピングされる。ワンタンの追加は250円

 

「醤油とはまた違った、滋味深い味わい。繊細な塩味だからこそ、ベースとなる鶏のピュアな旨味を感じられますね。ワンタンも、飯田商店ならではのピュルっとした食感で素晴らしい!」(田中さん)

 

久しぶりに同店のラーメンを食べた田中さん。店舗の設えもさることながら、味が進化して一層おいしくなっていることに驚いたという。

 

「2年ぶりにお店で食べて、全く別物というくらいの進化を感じたんですけど、将太さんに伺うと、大幅な改良はしていないとおっしゃるんですよね。毎日、「昨日より美味しく」という気持ちで作り続けた結果、ここまで進化したということなんです。『蔦』の大西さんもそうだと思うんですけど、評価が高いってことはプレッシャーになるでしょうし、連日お客さんが行列をなしているわけだから、気持ち的にも大変だと思うんですよ。そのなかでも、全国を食べ歩いたり生産者のところにいって学んだりと、味の向上のための探求は惜しまない。やることはとても多いはずだけど、その労苦を表に見せず進化し続け、想像を超えた激ウマラーメンを作っていく。また次に食べる時が心から楽しみです」(田中さん)

↑額に「飯田商店」「Japanese Soba Noodles 蔦」「中華蕎麦 とみ田」の名が並ぶ。この3店は、とみ田の10周年や「松戸ラーメンサミット」でコラボするなど、強い絆で結ばれている↑額に「飯田商店」「Japanese Soba Noodles 蔦」「中華蕎麦 とみ田」の名が並ぶ。この3店は、とみ田の10周年や「松戸ラーメンサミット」でコラボするなど、強い絆で結ばれている

 

飯田さんに「蔦」や「とみ田」の話を聞くと、こう語った。「リスペクトしていますよ。彼らはまるで、器から飛び出すようなラーメンを作るんです。そう例えるなら、僕は器の底に飛び込んでいくようなラーメン。それぐらい味の方向性は違いますけど、いい刺激を受けながらともにラーメンそのものの地位を向上させていきたいですね」

 

麺料理の地位としては、価格的にも「蕎麦をまだ超えられていない」と話す飯田さん。だがいつか超えるために切磋琢磨している。その情熱は、素材にとことんこだわった味で世間のラーメンの認識を変えた“ラーメンの鬼”佐野さんそのもの。鬼と呼ばれた男の魂と、尼崎で「Rock」なラーメンを作る男の精神は飯田商店に受け継がれ、ラーメンの在り方を変えていく。

 

【店舗情報】

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らぁ麺屋 飯田商店

・住所:神奈川県足柄下郡湯河原町土肥2-12-14
・電話番号:0465-62-4147
・営業時間:11:00~15:00 ※材料切れの場合終了
・定休日:月曜(祝日の場合は営業、翌日休み)
・アクセス:JR東海道本線「湯河原駅」徒歩12分

 

撮影/下城英悟

 

一生通いたいと思わせる店「佐高」——寡黙な職人が無駄のない所作で作る、雄弁なラーメン

サニーデイ・サービス 田中 貴のラーメン狂走曲 佐高 [新宿御苑前]

 

かつては東京にも手打ちの麺を出す店がいくつかあった。芳来、高揚、そして満来。今回は、満来で十数年修行したのちに独立した茂木佐高さんが、寡黙に腕を磨き続け作り上げた至高の一杯を紹介。

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田中

2008年に再結成を果たし、以来ライブを中心にマイペースながらも精力的に活動を続けるサニーデイ・サービスのベーシスト。ストリーミング配信のみで発表した「PopcornBallads」を、12/25にCDおよびアナログ盤として発売。配信時の収録内容から大幅に改訂され、全25曲100分超の壮大なアルバムになっている。

 

機械では絶対に作れない、喉越し最高の絶品麺

清潔で素っ気ないくらいにシンプルな店内。白いシャツに短く整えられた髪型の店主が、麺をやさしく両手で包みこみ、大きな鍋にパラリと入れる。チャーシューは切り置きせず、その都度、包丁で切り分ける。ひしゃくでスープをすくい、濃さを細かく調整しながら丼に注ぐ。麺の茹で上がりを確認するのにタイマーは使わない。ベストな茹で具合は、その日の気温や湿度、麺の状態によって変わるから、決まった時間では的確な調理はできないのだろう。

↑ラーメンマニアは驚くであろう奇跡のツーショット。普段は調理に集中しているので接客する余裕がないのだそう。感激!↑ラーメンマニアは驚くであろう奇跡のツーショット。普段は調理に集中しているので接客する余裕がないのだそう。感激!

 

たっぷりのお湯の中を泳ぐ麺を鋭い眼光で見つめ、その頃合いを見極めると、素早く一気に平ザルですくい上げる。チャッチャッと湯切りする音だけが静かな店内に鳴り響く。スピーディでまったく無駄のない動き。派手なパフォーマンスはない、熟練した職人の完璧な所作に惚れ惚れしながら「いただきます」とカウンター越しにラーメンを受け取る。僕が「佐高」に通うようになって十数年。店主さんは、いつもひたすらにラーメンを作り続けているので、一度も会話をしたことがない。それどころか笑顔すら見せない、無愛想なくらいの寡黙さ。緊張しながら取材にうかがうと、「昔から来ていただいてますね」と初めて見る笑顔で迎えてくれた。

 

知者不言、言者不知——本物はここにある

佐高の最大の特長は艶やかな自家製麺。毎朝3時から、茂木店主がひとりで数時間かけて打つ。ほぼ手作業で打たれ、手切りされる麺には、製麺機では絶対に再現できないみずみずしさがある。この見事な喉越しを楽しめる麺は、佐高でしか味わえない。

↑らーめん(550円)醤油・平打ち麺。魚介を使わない鶏ガラ、豚骨のシンプルなスープは、麺の風味を邪魔しない絶妙な味の濃さ。一般的なラーメンの倍近くの麺量でこの価格とは驚きだ↑らーめん(550円)醤油・平打ち麺。魚介を使わない鶏ガラ、豚骨のシンプルなスープは、麺の風味を邪魔しない絶妙な味の濃さ。一般的なラーメンの倍近くの麺量でこの価格とは驚きだ

 

茂木店主の師匠にあたるのは、「満来」の創業者である高野光男氏。高野氏が引退したいま、満来と満来出身者が営む店で手打ち麺を出す店はなく、全て製麺所の機械打ちの麺を使用している。「自分がおいしいと思うものを作り続けているだけです」細部にまで信じられないほどのこだわりを持ち、進化し続ける味。麺作りの大変さをアピールすることもなく、派手な看板も出さない店で黙々とラーメンを作り続ける。違いのわかる者だけが集う店。僕は一生通い続けるだろう。

 

<これも味わいたい!

↑納豆つけらーめん(800円)佐高発祥の味。全卵を溶いた程よい粘りとふわふわの食感が最高。酸味のあるつけダレに合う納豆を水戸まで行って探し求めたという↑納豆つけらーめん(800円)佐高発祥の味。全卵を溶いた程よい粘りとふわふわの食感が最高。酸味のあるつけダレに合う納豆を水戸まで行って探し求めたという

 

<この一杯からはこんな音色が聴こえてきた!>

BOBBY CHARLES「BOBBY CHARLES

音楽を愛する男が作り出す曲たち。飾りっ気のない、必要な音だけがそこにある。本当にいい音楽は、本当に音楽が好きな人のところへ届く。一生聴き続ける最高の一枚。

 

【店舗情報】

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佐高

住所:東京都新宿区新宿1-17-9
営業時間:[月~金]11:30~21:00、 [土]11:30~15:00
定休日:日曜日・祝日

 

取材・文/田中 貴 撮影/黒飛光樹(TK.c)

【ラーメンと血圧計のオイシイ関係 2 】「ラー博」は行くたびに“進化”を味わえるラーメンの殿堂だ!(提供元:オムロン ヘルスケア)

仕事に遊びにグルメにと、毎日を忙しく過ごす世の中年男性たち。そろそろ健康に関する悩みを感じ始め、毎年の健康診断で“数値”に直面するのがおそろしい……そんなひとも多いはずだ。なかでも血圧は、健康状態を知る上でもっとも大事な数値のひとつである。そこでこの企画では、当サイトや雑誌『GetNavi』で連載をもつほどのラーメン好きミュージシャン、サニーデイ・サービスの田中 貴さんを招聘し、まずは血圧計を進呈。“ラーメン生活”に血圧の測定はどんな作用を及ぼすのか、全3回で検証してみよう。

 

使用する機器は、オムロンの「上腕式血圧計 HEM-7600T」。スタイリッシュで軽いうえにスマホ連携機能まで備えており、習慣化を後押ししてくれる優れモノだ。気軽に持ち運べるのも魅力な本機を携え、今回はラーメンラヴァーの心踊るあのテーマパークに向かった!

 

【プロフィール】

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田中 貴

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては2016年8月にリリースした通算10枚目のアルバム『DANCE TO YOU』に続き、2017年6月にはニューアルバム『Popcorn Ballads』を配信限定でリリース。Apple Music J-POPチャート第1位を獲得するなど話題となっているが、12月25日にCDとアナログ盤でリリースすることも決定。しかも同日には、今夏行われた日比谷野外大音楽堂公演の模様を収めたライブDVD「サニーデイ・サービス in 日比谷 夏のいけにえ」も発売。また12月18日には東京・LIQUIDROOM、12月21日には大阪・梅田CLUB QUATTROでワンマンライブが開催される。

 

ラーメン界の文化遺産で最高峰の一杯を味わう

そう、世界中からラーメンラヴァーが集う、「新横浜ラーメン博物館」である! グランドオープンが1994年と、20年以上の歴史をもち、現在のラーメンの発展を語るに欠かせないスポットだ。いまでこそ全国各地の名店が首都圏に出店することも少なくないが、オープン当時はほぼ皆無。さらにいえば、名店の存在も現地でしか知られていなかったような時代だ。その招致を20年以上前から熱心に行い、実現してきた文化遺産ともいえよう。

↑エントランスを抜けると、そこはミュージアムショップとギャラリー。壁一面に、数千冊から厳選されたラーメンの書籍がおよそ500冊並ぶ。そして田中さんは博物館のパンフレットを見ながら、この日食べる店を熟考中……↑エントランスを抜けると、そこはミュージアムショップとギャラリー。壁一面に、数千冊から厳選されたラーメンの書籍がおよそ500冊並ぶ。そして田中さんは博物館のパンフレットを見ながら、この日食べる店を熟考中……

 

「ここはラーメン複合施設の先駆けであり、最高峰といえるでしょう。ご当地ラーメンをハシゴできるのはほかの施設も同様かもしれませんが、そのレベルの高さがハンパじゃないんですよ。僕も全国を食べ歩いてますが『よくこの店を引っ張ってきたなー』と、そのセンスに驚くこともしばしば。招かれるほうも、ご当地でこぢんまりとやっているお店だったり、店によっては店主がこっちに常駐することもあったり。実際のところ、従業員の問題とか本店の営業をどうするかとか、大変だと思うんですよね。だからそれを口説く情熱もスゴいなーと。ほかにもラーメンの歴史を学べるし、名店の丼ギャラリーなどのコレクションも圧巻。半日以上楽しめると思います」(田中さん)

↑店があるのは地下のフロア↑店があるのは地下のフロア

 

↑階段を下りると、ノスタルジックな昭和の光景が広がる。出店するラーメン店は不定期で入れ替わり、現在は9つのラーメン店が軒を連ねている↑階段を下りると、ノスタルジックな昭和の光景が広がる。出店するラーメン店は不定期で入れ替わり、現在は9つのラーメン店が軒を連ねている

 

田中さんが最初に足を向けたのは、「支那そばや」。ラーメン界のレジェンドのひとり、佐野 実さんが築き上げた名店中の名店である。田中さんに聞くと、最初に食べるべき店をどうするか迷うなら、ここがテッパンだという。

↑入口の脇に飾られた佐野 実さんの写真と一緒に。田中さんももちろん生前のご本人に会ったことがあり、佐野さんを慕う多くのラーメン店主とも仲がいい↑入口の脇に飾られた佐野 実さんの写真と一緒に。田中さんももちろん生前のご本人に会ったことがあり、佐野さんを慕う多くのラーメン店主とも仲がいい

 

「醤油味がラーメンのスタンダードですが、『支那そばや』はその最高峰のひとつと言えますね。全国を巡り厳選した素材でラーメンを作ったのは佐野さんがパイオニアですし、ラーメンはもっとおいしくできるという世界を切り開いたのも佐野さん。つまり、数ある料理のなかでラーメンの地位を高めたのが同店なんですよ」(田中さん)

↑「醤油らぁ麺」930円(「ミニ醤油らぁ麺」は570円)。山水地鶏や名古屋コーチンなど数種の地鶏に、多彩な魚介のダシを掛け合わせたスープ。そこに北海道産小麦「春よ恋」主体の、トゥルンとした舌ざわりの自家製細麺を使用↑「醤油らぁ麺」930円(「ミニ醤油らぁ麺」は570円)。山水地鶏や名古屋コーチンなど数種の地鶏に、多彩な魚介のダシを掛け合わせたスープ。そこに北海道産小麦「春よ恋」主体の、トゥルンとした舌ざわりの自家製細麺を使用

 

「奇をてらってないのに、こんなにおいしくなるなんて! スープ、麺、具材、それぞれの味が高いレベルで主張しながら、美しく調和しています。何度食べてもやっぱりすばらしい! ラーメンに詳しくない人でも『これはスゴい』っていうのが伝わるんじゃないですかね」(田中さん)

 

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海外や地方の名店の味が楽しめるのもラー博の魅力だ

次に向かったのは「無垢-muku-ツヴァイテ」。変わった店名と思いきや、なんとドイツ・フランクフルトに本店がある。「ツヴァイテ」とは英語の「セカンド」の意味であり、つまり2号店というわけだ。何やらこの店は田中さんも間接的に関わっているようで。

 

「2018年1月に放送スタートのTVアニメ『ラーメン大好き小泉さん』の音楽を担当させてもらってるんですけど、主役の小泉さんが同店のラーメンを食べるシーンがあって。そこで流れる音楽は、ドイツをイメージしてテクノっぽいサウンドにしました」(田中さん)

↑ドイツのビールやソーセージといった本国の名物も味わえるが、実は日本酒も充実。意外なことに「新横浜ラーメン博物館」は飲める施設でもあるのだが、日本酒好きなら同店は要チェックといえよう↑ドイツのビールやソーセージといった本国の名物も味わえるが、実は日本酒も充実。意外なことに「新横浜ラーメン博物館」は飲める施設でもあるのだが、日本酒好きなら同店は要チェックといえよう

 

ラーメンは、豚骨と鶏ガラを中心に3日間かけて炊いたスープがベース。そこに鰹節や昆布といった和のダシを加えたり、鶏油と魚介を攪拌させて加えたりして旨味の層を重ねる「無垢ラーメン」のようなメニューもある。またピッツァ用の小麦と、パスタ用のデュラム粉を配合した平打ちの太麺も特徴的だ。そんななかで今回注文したのは、豚骨と鶏ガラのスープを使った「無垢ツヴァイテラーメン」。

↑「無垢ツヴァイテラーメン」1200円。ベーコンとザワークラウト(キャベツのドイツ風漬物)を炒め、動物系のスープに溶け込ませた同店らしい一杯だ↑「無垢ツヴァイテラーメン」1200円。ベーコンとザワークラウト(キャベツのドイツ風漬物)を炒め、動物系のスープに溶け込ませた同店らしい一杯だ

 

「燻ったベーコンの風味やザワークラウトの酸味などが欧風テイストを醸し出す、独創的な味わい。よく見ると『ラルド』(ラード)という豚の背脂の加工品が入っていたり、奥深いスパイス感もあったり。でも決して異質ではなく、しっかりラーメンとして成立しています。ラー博にはいま『YUJI RAMEN』っていうニューヨークのお店も出てますが、国際的なラーメンを楽しめるのもここならではの魅力ですね」(田中さん)

 

そして3軒目。田中さんが選んだのは「龍上海(リュウシャンハイ)」。山形・赤湯のご当地辛味噌ラーメン「赤湯ラーメン」の元祖だ。創業時は醤油味だったが、自宅にスープを持ち帰って味噌を入れて食べていたのが誕生のきっかけだという。

↑「龍上海」の創業は1960年。「新横浜ラーメン博物館」は日清チキンラーメンが発売開始された1958年当時の街並みを再現しているが、それだけに違和感のない佇まいである↑「龍上海」の創業は1960年。「新横浜ラーメン博物館」は日清チキンラーメンが発売開始された1958年当時の街並みを再現しているが、それだけに違和感のない佇まいである

 

「『龍上海』は山形県外だとここしかないので、かなり希少ですよ。しかも、南陽市、旧・赤湯町で生まれたこのラーメンは、全国的に見てもかなり独特なんです。味噌味に負けないほどの強烈な煮干しスープというだけでも珍しいんですが、そこに辛味噌がのっていて、少しずつ溶かしながら食べる。そして、麺は極太、最後に青海苔が振られている。1960年にこんなアイデア満載のラーメンが山形で作られたっていう歴史を想像するだけでも楽しいですよね」(田中さん)

↑注文したのは「赤湯からみそラーメン」870円だ。左上は「ミニからみそラーメン」で570円。テーマパークならではの各店で用意されているミニラーメンは、通常量の約3/5の量になっている↑注文したのは「赤湯からみそラーメン」870円だ。左上は「ミニからみそラーメン」で570円。テーマパークならではの各店で用意されているミニラーメンは、通常量の約3/5の量になっている

 

煮干しの他にも豚骨、鶏ガラもしっかり感じるスープに、全国各地のさまざまな味噌を調合したタレを合わせる。そこにニンニクや香辛料などをブレンドしたオリジナルの“からみそ”を溶かしながら食べることによって、よりパンチのある味わいに変化する。ピュルっとしたもちもちの麺は180gと多めで、食べごたえも抜群。

 

「久々に食べましたけど、スープはもちろん麺のウマさに改めて感動。“からみそ”は全部混ぜるとかなり刺激的ですが、少しずつ溶かすタイプなので、辛い味が苦手な人でも食べられると思います。あとはスープ表面の脂の層にも注目。これによって冷めにくくなってるんですが、山形の寒い冬を乗り越えるための先人の知恵なのかなーと。こういった、地方ならではの風土が反映されるのもご当地ラーメンの面白さですね」(田中さん)

 

アツアツの辛いラーメンで体を温めた田中さん。では血圧はどうなのか、いよいよチェックしてみることに……。

↑すっかり慣れた手つきでサクっと装着し、軽々とスイッチオン。しばらくすると、ふだんの計測よりやや低めの結果が↑すっかり慣れた手つきでサクっと装着し、軽々とスイッチオン。しばらくすると、ふだんの計測よりやや低めの結果が

 

「3杯連食したからちょっと高めに出るかなと思ったんですが、そうでもなくてちょっと安心。いずれにせよ、毎日のデータがクラウドに蓄積され、スマホなどで日々の数値を知れるのは画期的ですね。しかも昨日と今日の比較、先週と今週の比較といった形でグラフから一覧可能。自然と気になって頻繁にチェックするようになるので、無意識のうちに暴飲暴食の防止に役立っていると思います。濃厚なラーメンを食べた次の日は、脂っこいものは控えようといった感じで」(田中さん)

↑田中さんの血圧の推移グラフ。Bluetoothでいったん接続すれば、以降は自動で接続し、測定するたびにワンタッチでスマホに転送され、データが蓄積されていく↑田中さんの血圧の推移グラフ。Bluetoothでいったん接続すれば、以降は自動で接続し、測定するたびにワンタッチでスマホに転送され、データが蓄積されていく

 

今回は、醤油の最高峰、ドイツの欧風、ご当地の辛味噌と食べ歩いた。あえて味のジャンルを変えて違いを楽しんだのだが、カラダにとってもメリハリやバランスは大切。食生活に自然とリズムを付けてくれるのが、気軽に測れるオムロンの血圧計の魅力といえよう。

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オムロン ヘルスケア

上腕式血圧計 HEM-7600T

血圧計本体とカフが一体化した、チューブレスタイプの上腕式血圧計。本体に腕を通して装着し、測定ボタンを押すだけで簡単に数値をチェックできる。腕に巻いたとき、正しい測定位置から多少のズレがあっても正確に測れるうえ、装着の向きを気にせず、左右どちらの腕でもスムーズに装着が可能。健康機器には珍しい、スタイリッシュなデザインや、有機ELによる視認性の高さも魅力だ。

http://www.healthcare.omron.co.jp/

 

【店舗情報】

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新横浜ラーメン博物館

・住所:神奈川県横浜市港北区新横浜2-14-21
・電話番号:045-471-0503(代表)
・1日入場料:中学生以上310円、小学生・60歳以上100円、小学生未満無料
・営業時間:月~土11:00~、日祝10:30~(最終入場は21:00~23:00で変動/ラーメンのL.O.は閉館の30分前) ※開館時刻も繁忙期等で変動あり。
・定休日:なし
・アクセス:JRほか「新横浜駅」徒歩5分、駐車場あり(駐車サービス付)

 

撮影/三木匡宏

【デパ地下の最新事情】東武池袋店の新生デパ地下と限定ラーメン店に百貨店の未来を見た!

今年は春に「GINZA SIX」、秋には「上野フロンティアタワー」といった新たなデパートの形といえる商業施設がオープン。各メディアでも度々話題になっていますが、ほかにも見逃せないトピックスがあります。それが「東武百貨店 池袋本店」の進化! ここ数年、池袋自体の街の在り方が変わり人気が高まっており、その原動力のひとつが同百貨店なのです。

 

各地の名店が並ぶなかに独自目線の斬新なセレクトショップが登場!

ここ最近のリニューアルを見ても一目瞭然。例えば、2016年の2月26日に11~15階のレストランフロアが25年ぶりに全面リニューアルしました。また、地下でいえば、同年7月に「HANA 3 TERRACE(ハナサンテラス)」というスイーツエリアがオープン。「クロッカンシュー ザクザク」などの超人気店に加え、定期的に注目店が入れ替わるイベントスペースとして人気を博しています。

↑「HANA 3 TERRACE」がオープンしたときの広告↑「HANA 3 TERRACE」がオープンしたときの広告

 

そして、今秋また新たにデパ地下の一部エリアが改装。地下1階約1,100㎡の広大なフロアが食品売場として生まれ変わりました。ということで、まずはそちらから紹介していきましょう。テーマは「自由に選べて、過ごせる食の空間」。新たな食ニーズに対応するために4つのエリアに分けて展開し、2つの自主編集売場とカフェ2店舗、イートイン併設のデリ5店舗を含む合計27ショップで構成されています。

↑東武百貨店が展開する「OYATSU table(おやつテーブル)」。全国各地のお菓子のセレクトショップとなっており、小分けの形で八つ橋やもみじ饅頭などを買うことができます↑東武百貨店が展開する「OYATSU table(おやつテーブル)」。全国各地のお菓子のセレクトショップとなっており、小分けの形で八つ橋やもみじ饅頭などを買うことができます

 

特に新しいと思ったのは、オリジナル店舗の「OYATSU table」と「nicodeli」です。前者は各地のお土産を含めた約400種の和洋菓子を、200~300円で小分けされた1品ずつ駄菓子屋感覚で楽しめるというもの。後者は、百貨店らしいコンビニといったところでしょうか。高級スーパーのようにこだわりのデリがありつつ、一般的な大手メーカーのNB(ナショナルブランド)商品もあり。「ちょっといいものをサクっと買いたい」というニーズにマッチしそうな新業態になっています。

↑弁当、惣菜、パン、ドリンク、デザート類などをワンストップで購入できるデリのセレクトショップ「nicodeli」。好きなものを好きなだけ自由に選べるセルフ方式なのも特徴↑弁当、惣菜、パン、ドリンク、デザート類などをワンストップで購入できるデリのセレクトショップ「nicodeli」。好きなものを好きなだけ自由に選べるセルフ方式なのも特徴

 

ほかにも「酒 Market」には、“缶つま”でおなじみの「国分」発の画期的なセレクトショップ「ROJI 日本橋 by KOKUBU」が、百貨店として初出店。併設される「ワインショップ・エノテカ」と、学芸大エリアの超人気フ-ドセレクトショップ「GOOD FORTUNE FACTORY」の2号店とともに売り場を盛り上げます。

↑ワインショップ・エノテカにはバーカウンターやテーブルも↑ワインショップ・エノテカにはバーカウンターやテーブルも

↑日本酒や焼酎は東武百貨店独自の売り場となり、ディスプレイも品ぞろえも圧巻!↑日本酒や焼酎は東武百貨店独自の売り場となり、ディスプレイも品ぞろえも圧巻!

 

そして、池袋のトレンドグルメ激戦区化に拍車をかけるであろう注目店も続々。超人気パン屋「365日」や「15°C」のオーナーシェフとして有名な杉窪章匡氏プロデュースの「サンチノ」、チョコレートトレンドの最先端である“ビーン トゥ バー”の専門店「ミニマル」、コンビーフが超有名な千駄木の老舗「千駄木腰塚」、宮城の名店「かまぼこの鐘崎」が手掛ける和惣菜の専門店「杜のこんだて鐘崎」など、各ジャンルの実力店が軒を連ねています。

↑千駄木腰塚の「コンビーフ」1944円↑千駄木腰塚の「コンビーフ」(1944円)

↑杜のこんだて鐘崎。イートインを備えており、名物の「海鮮せいろ蒸しごはん はらこ飯」(1201円)などを味わえます↑杜のこんだて鐘崎。イートインを備えており、名物の「海鮮せいろ蒸しごはん はらこ飯」(1201円)などを味わえます

↑ミニマル ビーントゥーバーチョコレート。世界中のカカオ農園に直接足を運び、品質の良いカカオ豆を選び仕入れ、店舗でカカオ豆から板チョコレートができるまでの全工程(選別・焙煎・摩砕・調合・成形)を管理し、製造しています↑ミニマル ビーントゥーバーチョコレート。世界中のカカオ農園に直接足を運び、品質の良いカカオ豆を選び仕入れ、店舗でカカオ豆から板チョコレートができるまでの全工程(選別・焙煎・摩砕・調合・成形)を管理し、製造しています

 

東武は池袋で最もラーメンに力を入れている商業施設だ!

ちなみに、池袋といえば「ラーメン激戦区」のイメージがあると思いますが、名店「東池袋 大勝軒 本店」をはじめ、いまでもあまたのラーメン店がひしめき合っている街です。それもあってか、「東武百貨店 池袋本店」は超名店の招へいに尽力し、成功しているのをご存知でしょうか。そのひとつが、つけ麺隆盛の歴史を語るに外せない本川越のレジェンド「頑者」の支店「TOKYO UNDERGROUND RAMEN 頑者」(東武ホープセンター内)であり、10月11日にニューオープンした「中華そば 依々恋々(いいれんれん)」なのです。

↑中華そば 依々恋々。東武百貨店 池袋本店の13階「レストラン街スパイス」内にあります↑中華そば 依々恋々。東武百貨店 池袋本店の13階「レストラン街スパイス」内にあります

 

依々恋々もまた、ラーメン界においては超話題のお店。「気むずかし家」「烈士洵名」「魚雷」「チラナイサクラ」などを展開する長野発の「ボンドオブハーツ」グループの塚田兼司さんが手掛けており、依々恋々は今年2月に長野にオープンした新ブランドの2店舗目にあたります。ただ注意したいのは、同店は2018年4月1日までの期間限定店舗ということ。半年というレアな出店となりますので、ぜひチェックを!

↑中華そば(780円)。丸鶏や赤鶏など鶏100%のスープに、生醤油をベースに信州の溜まり醤油と極上再仕込み醤油の3種の醤油で仕上げており、素材の旨さがあふれるラーメンです

↑懐かしさを感じる鶏ベースのやさしい醤油ラーメンながら、キリっと洗練された新しさもある淡麗系。ラーメンの超名店の多くは営業時間が短かかったり材料切れで終了したりというケースが多いですが、出店先が百貨店なら通し営業なので安心です↑懐かしさを感じる鶏ベースのやさしい醤油ラーメンながら、キリっと洗練された新しさもある淡麗系。ラーメンの超名店の多くは営業時間が短かかったり材料切れで終了したりというケースが多いですが、出店先が百貨店なら通し営業なので安心です

 

フードのトレンドに力を入れつつ、新しい池袋の食文化を発信しようとしている「東武百貨店 池袋本店」。しかも、来年の秋には地下2階の一部を新たに全面改装し、さらに魅力的なデパートへと磨きをかけるようです。渋谷、銀座、日本橋、新宿などとともに、池袋の今後も見逃せませんね!

 

【施設情報】

東武百貨店池袋本店

住所:東京都豊島区西池袋1-1-25

アクセス:JR山手線ほか「池袋駅」直結

営業時間:10:00~21:00 ※日曜日・祝日は20:00まで(依々恋々は11:00~22:00/L.O.21:30)

定休日:1月1日、不定休

男気あふれる日本一のド豚骨「無鉄砲」――サニーデイ・サービス田中 貴とRockなRamen

ラーメン好きなミュージシャンとして知られる、サニーデイ・サービスのベーシスト、田中 貴さん。年間600杯以上を食べ歩く目・鼻・舌をもって、注目するラーメン店の味や店主に「Rock」を見出していくのが本稿だ。

 

パワフル女将が腕を振るう「麺家うえだ」に続く第2回は、これ以上にないヘビー級の豚骨ラーメンを提供するコチラ。コッテリ系といえば背脂ラーメンが主流だった約20年前から、ひたすらに豚骨の限界に挑み続け、とてつもなく破壊力のあるラーメンを作り出した「無鉄砲」だ。これはまさに、ビートルズが全盛の1960年代後半に、世界がぶっ飛ぶような轟音ギターを搔き鳴らし突如現れた「ブルー・チアー」のよう。この登場によってヘヴィロックというジャンルが生まれたように、無鉄砲の登場によって“ヘヴィ豚骨”という新たなジャンルが生まれたのだ。沼袋にある中野店へ向かうと、そこには豚骨がぎっしり入った巨大な羽釜を、金属製のゴツい棒で力一杯かき混ぜ続ける、「Rock」な男の姿があった。

 

【プロフィール】

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田中 貴

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては2016年8月にリリースした通算10枚目のアルバム『DANCE TO YOU』に続き、2017年6月にはニューアルバム『Popcorn Ballads』を配信限定でリリース。Apple Music J-POPチャート第1位を獲得するなど話題となっているが、12月25日にCDとアナログ盤でリリースすることも決定。しかも同日には、今夏行われた日比谷野外大音楽堂公演の模様を収めたライブDVD「サニーデイ・サービス in 日比谷 夏のいけにえ」も発売。また12月18日には東京・LIQUIDROOM、12月21日には大阪・梅田CLUB QUATTROでワンマンライブが開催される。

 

豪快ながらも緻密に考えられた円熟味のある“食べるスープ”

この人が、「無鉄砲」をはじめとするグループのオーナー・赤迫(あかさこ)重之さん。奈良で創業し、現在の総本店は京都に。いまや海外でも人気を博すグローバルなブランドとなっている。東京ではこの「無鉄砲 中野店」と、隣街の野方につけ麺専門店「無極」を出店。ラーメン好きの中でも“濃厚民族”と呼ばれる人たちに絶大な人気を誇っている。

 

「東京進出は2010年。先に『無極』がオープンしたんですが、その4日後にここも怒涛のスピード開業。たったの4日ってスゴいですよね。僕も無鉄砲はオープン当日に食べに行きました。まあ、当時のラーメン界は『あの無鉄砲が東京に攻めてくる!』って大騒ぎでしたから。僕は奈良、京都、大阪の無鉄砲グループすべての店で食べていましたけど、普通はそう簡単に行けないですからね。ラーメン好きの人でも、東京に来てからこの味を体験したという人は多いと思います」(田中さん)

 

驚くべきは、ザラっとした舌ざわりを感じるほど非常にねっとりと乳化したスープ。しかも、豚骨の旨味が凝縮していながらも臭みはまったくない。これは、赤迫さんの哲学に裏打ちされたものである。そう、このスープは大胆な製法の奥底に、緻密に計算されたウマさの方程式が隠されているのだ。大きな部分を占めるのが、素材選び。数あるなかから吟味し、肉片が多く旨味が豊富な宮崎産の豚のゲンコツと背骨を中心に使う。そして魚介や野菜はおろか、ほかの動物系素材も使わずに、豚骨と水のみでガンガン炊き込んでいく。

↑グツグツを通り越してボコボコと煮えたぎるスープの釜。その下には、通常より1.5倍の火力が出る特注バーナーが燃え盛っている↑グツグツを通り越してボコボコと煮えたぎるスープの釜。その下には、通常より1.5倍の火力が出る特注バーナーが燃え盛っている

 

豚骨ラーメンによく用いられる頭の部位は、無鉄砲では使っていない。聞けば、頭を使わないこと、また超強力な熱量で煮込むことで臭みを抑えられる上、タイミングに応じて骨を足せば足すほどさらに臭みは消えていくのだという。単純に強火で豚骨を焚くだけで、こうはならない。液色や素材の溶け具合などを見ながら、火加減を調節したり混ぜたりして、まるでスープと対話するように仕込むことで、無二の重厚なスープができ上がるのだ。その圧倒的な経験則から生み出される一杯は、なんともいえない貫禄に満ちあふれている。

↑「とんこつラーメン」780円。まるでジュレのような粘度の高さは、もはや食べるスープといえる仕上がり。ただ、実は濃度の異なるスープを3種類使い分けて巧みにブレンドしている。そのため、旨味や深みはありながらも雑味やクドさは皆無でペロリと味わえる↑「とんこつラーメン」780円。まるでジュレのような粘度の高さは、もはや食べるスープといえる仕上がり。ただ、実は濃度の異なるスープを3種類使い分けて巧みにブレンドしている。そのため、旨味や深みはありながらも雑味やクドさは皆無でペロリと味わえる

 

「口にした瞬間これこれ!とニンマリしてしまう、ほかにはない超重量級のウマさ。濃厚ラーメンというと、圧力釜で一気に白濁させたり、野菜でトロみを出す“ベジポタ”といったものもありますが、それらとはまったく別。豚骨だけを徹底的に炊き込むことで、この旨味とトロミを出しているのは本当に驚きです。ちなみに、もっと濃厚にしたい場合は、背脂増しにすることでよりドッシリとした味になりますよ!」(田中さん)

↑ということで、背脂増しもオーダー!↑ということで、背脂増しもオーダー!

 

↑「とんこつラーメン」の背脂を「超コテ」に増量。「ちょいコテ」や「ゲレンデ」などさまざまあり、そのほかスープをあっさりにしたり、麺の硬さやネギの量の変更などを好みに応じて調整したりできる↑「とんこつラーメン」の背脂を「超コテ」に増量。「ちょいコテ」や「ゲレンデ」などさまざまあり、そのほかスープをあっさりにしたり、麺の硬さやネギの量の変更などを好みに応じて調整したりできる

 

至高のスープから生まれる味わいは、「もはや無鉄砲というジャンル」と田中さんに言わしめるほど。ただ、このラーメンの魅力はスープだけにあらずとも力説する。

 

「例えば、チャーシューは薄めにスライスされてますよね。また、麺は中太の縮れたタイプを使用しています。これらはパワフルなスープとの一体感を考慮したもの。無鉄砲のラーメンは、チャーシューをかじって、麺をすすってスープをひと口、という食べ方じゃないんです。麺とチャーシューを一緒に箸でつまみ、絡みついたドロドロのスープとともに一気に頬張る。無鉄砲のド濃厚なスープでしか出来ない味わい方なんです。しかも、つけ麺は自家製麵なんですが、スタンダードなラーメンは、九州で修業していたお店に赤迫さんが学生時代お客として通っていた頃、その店が仕入れていた製麺所の麺で、しかも無鉄砲特製麺。初心を忘れないということでもありますし、なにより赤迫さんの男気ですよね。見た目はイカついですけど、超フレンドリーで笑顔が素敵。ファンが多く、全国のラーメン店主から慕われるのも納得ですね」(田中さん)

↑ジュレのようなスープをしっかり絡めて持ち上げる麺は約130g。大盛や替玉は150円となり、替玉の場合は自家製のストレート細麺を選ぶこともできる↑ジュレのようなスープをしっかり絡めて持ち上げる麺は約130g。大盛や替玉は150円となり、替玉の場合は自家製のストレート細麺を選ぶこともできる

 

魚介ダシに餃子に“二毛作”と幅広く楽しめる

好みによっては濃厚すぎるラーメンが苦手な人もいる。そんな配慮もあってか、実は同店には魚介のダシが香る「魚正油ラーメン」も存在。さらにはサイドメニューとしての「ギョーザ」や「お土産とんこつラーメン」などもあり、幅広く楽しめるようになっている。事実、年配の人には「魚正油ラーメン」ファンが多いそうだ。

↑「魚正油ラーメン」780円。煮干しを中心に、削り節、昆布、シイタケなどをブレンドした海の恵みが香る一杯だ。豚骨とミックスさせたWスープでオーダーすることもできる↑「魚正油ラーメン」780円。煮干しを中心に、削り節、昆布、シイタケなどをブレンドした海の恵みが香る一杯だ。豚骨とミックスさせたWスープでオーダーすることもできる

 

↑「ギョーザ(6コ)」420円。同店おなじみの、良質な豚肉とキャベツをメインに使った自家製の餃子で、素材の自然な甘味を堪能できる↑「ギョーザ(6コ)」420円。同店おなじみの、良質な豚肉とキャベツをメインに使った自家製の餃子で、素材の自然な甘味を堪能できる

 

「『魚正油ラーメン』は飲んだ後に食べたくなるやさしい味わい。『ギョーザ』はラーメンの前に一杯楽しみたい時のつまみにベストですね。そういえば、ここの深夜は『がむしゃら』っていう店名で二毛作営業してるんですよ。ラーメンは『無鉄砲』より“若い”スープを使ったライトなテイストで、スタンダードの白、ニンニクマー油の黒、魚介の効いた茶、トマトベースの赤と4種の豚骨ラーメンが味わえます。最近は、都内でも深夜に営業しているのはチェーン店ばかりなので、貴重な存在ですよね」(田中さん)

 

そんな田中さん、赤迫さんはラーメンイベントで何度も見かけているうえ、共通に仲がいいラーメン店主も多いとか。ただ、じっくり話すのは初めて。それは、イベント時の赤迫さんからにじみ出るオーラがそうさせていたのかもしれない。

 

「イベントって、ある意味お祭りだと思うんです。仲のいい店主たちが一堂に集まることってなかなかないから、みんな和気あいあいと楽しく盛り上がってる。でも、赤迫さん率いる無鉄砲グループは、ちょっと雰囲気が違うんです。祭りだからこそさらに手を抜かず、デカい羽釜や火力の強いコンロもすべて店と同じものを持ち込んできてるんですよ。しかもあの濃厚スープをいつも以上に大量に炊き続けなきゃいけないので「オリャーッ!」って気合い入れながら力一杯寸胴をかき混ぜてる。ウマいラーメンを作るために、鬼気迫る表情でスープを焚き続ける姿は、カッコイイのひと言ですよ」(田中さん)

↑赤迫さんへ色紙でメッセージを贈る田中さん。「みんなに自慢しよっと!」と、赤迫さんも笑顔でパシャリ。色紙には「日本一のド豚骨!」との田中さんの一筆が!↑赤迫さんへ色紙でメッセージを贈る田中さん。「みんなに自慢しよっと!」と、赤迫さんも笑顔でパシャリ。色紙には「日本一のド豚骨!」との田中さんの一筆が!

 

「『無鉄砲』の超濃厚豚骨ラーメンって、無性に食べたくなる瞬間があるんです。そりゃあ、若い頃よりは頻度は減ってるかもしれないけど、ガツンと、ドーンとしたラーメンを食べたい気持ちは全然あって。僕ら、最近のライブは、20代の頃よりもハードでヘヴィですからね。このラーメン食べると、まだまだ無鉄砲に、がむしゃらに生きていくぜ! みたいな気持ちになりますよ」(田中さん)

 

【店舗情報】

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無鉄砲 中野店

・住所:東京都中野区江古田4-5-1

・電話番号:03-5380-6886

・営業時間:11:00~15:00、18:00~23:00 ※売り切れ次第終了 (月~土の深夜1:00~4:00は「がむしゃら 東京中野店」として営業)

・定休日:月(祝日の場合は営業し翌日休み)

・アクセス:西武新宿線「沼袋駅」北口徒歩8分

 

撮影/三木匡宏

食べに行くたび期待値を上回る! 「道頓堀」の絶品中華そばは、店主の笑顔が調味料

サニーデイ・サービス 田中 貴のラーメン狂走曲/道頓堀 [成増]

 

ラーメン好きが「成増」と聞くとまずイメージするものは、間違いなく「道頓堀」。これ常識。そして、成増の人が「ラーメン」と聞いてイメージするものも間違いなく、「道頓堀」である。

 

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田中 貴

2008年に再結成を果たし、以来ライブを中心にマイペースながらも精力的に活動を続けるサニーデイ・サービスのベーシスト。ストリーミング配信のみで発表した「Popcorn Ballads」を、12/25にCDおよびアナログ盤として発売。配信時の収録内容から大幅に改訂され、全25曲100分超の壮大なアルバムになっている。

 

食べれば食べるほどに深みが感じられる一杯

僕が道頓堀のラーメンを食べたときの一口目の感想は、いつだって「ふはーウマイ……」だ。近くないのでそんなには行けないが、どんなラーメンかは知っている。おいしいことがわかっていて食べるのに、毎回その期待をちょっとだけ上回る。「うん、やっぱりウマイね」じゃない、じんわり驚く「ふはーウマイ……」。これはまさに、味が進化し続けているということにほかならない。

↑自分で仕込み作る。感謝の心が滲み出る笑顔。山岸氏の思いを正しく受け継ぐのは、弟子ではなくファンの庄司さんだと僕は思う↑自分で仕込み作る。感謝の心が滲み出る笑顔。山岸氏の思いを正しく受け継ぐのは、弟子ではなくファンの庄司さんだと僕は思う

 

道頓堀は1984年に創業。元々ラーメン好きだった庄司武志さんが独学で味を作り、なんと21歳の若さでオープンさせた。

「あの頃は、春木屋、丸福あたりが有名で、恵比寿ラーメンも人気でしたね。あとはコッテリ系のホープ軒、この近くだと土佐っ子が大行列でした」

懐かしい名前が並ぶ。色々食べ歩いたなかでも、東池袋の大勝軒が一番好きだったそう。確かに道頓堀の味には、故・山岸氏が作り上げた大勝軒の中華そばへの思いがうかがえる。

「昔の大勝軒は、そんなに魚介は強くなかったんですよ」

道頓堀の中華そばは、豚骨、鶏ガラが控えめながらもしっかりとベースを作り、魚介のシャープな味わいが前面に出た味わい。背脂豚骨ラーメンがグイグイと人気を出してきた時代に、若いラーメン店主が、ほかにないほどに魚介を際立たせたオリジナリティのあるラーメンを出してきたのは、当時かなり斬新だったはずだ。

↑中華そば(750円) 奇をてらったところがないので当たり前に食べてしまうが、スープ、麺、チャーシュー、メンマひとつひとつの丁寧な仕事ぶりと、それぞれのバランスは考え出すと気が遠くなるほどの完成度だ。醤油・中太麺↑中華そば(750円) 奇をてらったところがないので当たり前に食べてしまうが、スープ、麺、チャーシュー、メンマひとつひとつの丁寧な仕事ぶりと、それぞれのバランスは考え出すと気が遠くなるほどの完成度だ。醤油・中太麺

 

地元の人に愛されるもうひとつの理由

数十年間も行列が絶えない大人気店だが、この店の行列はほかの人気店とは少し違う。地元の人がたくさん並んでいるのだ。常連さんが並んででも食べに来るのは、味プラス、庄司さんの人柄も大きい。僕も帰り際にこう声をかけられた。

「楽しかったー。ありがとね。今度田中さんにはいつ会えるかな?」

屈託のない笑顔でこんなことを言われたら、返す言葉はひとつしかなかった。

「ウマかったです! またすぐ食べに来ます!」

この味にこの笑顔。本当においしいラーメンは味だけじゃないのである。

 

<これも味わいたい!>

↑塩らあめん(780円) 自家製麺もチャーシューも、醤油とは使い分ける。塩なのに尖った感じのしないやさしい味わいは、醤油とどちらにするか本気で悩む逸品↑塩らあめん(780円) 自家製麺もチャーシューも、醤油とは使い分ける。塩なのに尖った感じのしないやさしい味わいは、醤油とどちらにするか本気で悩む逸品

 

<この一杯からはこんな音色が聴こえてきた!>

とんねるず「バハマ・サンセット(New Version)」

成増の地名を全国に知らしめたのはとんねるず。石橋貴明が生まれ育った成増への思いを歌い上げる1985年の名曲。道頓堀のオープンがもう数年早かったら歌詞に登場していただろう。アルバム「成増」に収録。

 

【店舗情報】

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中華めん処 道頓堀

住所:東京都板橋区成増2-17-2

営業時間:11:00〜14:00頃、17:30〜20:00頃(いずれもスープがなくなり次第終了)

定休日:水・木曜日(第2木曜日の昼、第3木曜日の昼は営業)

 

取材・文/田中 貴 撮影/高原マサキ(TK.c)

「神のような食べ物がコンビニに降臨」新作ブラックサンダーが過去最高レベルの出来栄え? 今週のコンビニ加工食品ランキング

毎週たくさんの新商品が並ぶコンビニ。しかし、数が多すぎて全てを試してみることはなかなか難しい。そこでこの記事では、「加工食品」新商品の中からTwitterで反響が多かった商品をランキング形式にして紹介! 注目の商品を食らいつくそう!

出典画像:ローソン公式Twitterより出典画像:ローソン公式Twitterより

 

【第3位】
ごろっとパイナップルチョコレート ヨーグルト風味/ナチュラルローソン(198円)

出典画像:ローソン公式サイトより出典画像:ローソン公式サイトより

 

パイナップルの芯に、乳酸菌・オリゴ糖を配合したヨーグルト味のチョコレートをコーティングしたお菓子。パイナップルの甘さとヨーグルトの爽やかさがマッチしている。

 

発売直後の反応は少なかったものの、11月4日にローソン公式Twitterが宣伝すると1100以上の「いいね」がつくほどの反響が。ネット上では「これ何なん? 最近主食になってるレベルで美味いんだけど」「1、2粒のつもりが一気食いしてしまった」「私明日買いだめするから、みんなは明後日から買って」といった声があがっている。


【ツイート数】

火曜:1、水曜:0、木曜:1、金曜:0、土曜:1、日曜:8/計:11(1日平均:1.8ツイート)

 

【第2位】
来来亭 旨辛麺/ファミリーマート(216円)

出典画像:ファミリーマート公式サイトより出典画像:ファミリーマート公式サイトより

 

人気ラーメンチェーン店「来来亭」の数量限定メニュー「旨辛麺」を再現したカップ麺が、ファミリーマート(サークルK、サンクス)限定で数量限定発売。

 

「来来亭」の「旨辛麺」はかなり辛いと評判だが、カップ麺でもきちんと同じ味が再現されているよう。購入者からは「これ俺の中では旨辛の部類じゃなかった。激辛だわ」「うまいけどクソ辛いな」「汗と鼻水が止まらないレベルでした」といった感想が出ている。

【ツイート数】

火曜:2、水曜:5、木曜:7、金曜:4、土曜:4、日曜:3/計:25(1日平均:4.1ツイート)

 

【第1位】
ブラックサンダーティラミス/ローソン(43円)

出典画像:有楽製菓株式会社 公式サイトより出典画像:有楽製菓株式会社 公式サイトより

 

大人気のお菓子「ブラックサンダー」が、ローソン先行でティラミス味を発売。働く女性のランチを幸せに締めくくる、初のスイーツ系サンダーとして開発された同商品は、スイーツ感を表現するため、ほろにがコーヒーケーキが具材として入っている。

 

ネット上ではさっそく大反響が起こっており、「めっちゃうまい! びびった」「神のような食べ物がコンビニに降臨してた、うめぇぇ」「きなこ味に負けないぐらい好き。箱買いしようかな」「ピーナッツ、ゴールドに続くヒットの予感」といったように、過去の名作と遜色ない出来栄えだという。

【ツイート数】

火曜:264、水曜:250、木曜:133、金曜:77、土曜:79、日曜:48/計:851(1日平均:141.8ツイート)

 

オフィスで軽くつまむのに最適なコンビニ加工商品。お昼に「来来亭 旨辛麺」、デザートに「ブラックサンダーティラミス」、おやつに「ごろっとパイナップルチョコレート」という組み合わせも悪くないかも。

 

※ランキングの対象となるのは、2017年10月第5週(11月第1週)に発売された「セブン-イレブン(関東)」「ファミリーマート」「ローソン」の新商品です。本稿では、商品名のつぶやかれた回数を集計(期間:10月31日~11月5日)し、独自にランキングを作成しています。

【ラーメンと血圧計のオイシイ関係 1 】自家製麺で480円という奇跡。新宿「若月」へ食べに帰ろう

仕事に遊びにグルメにと、さまざまな経験を重ねた中年男性。それくらいの歳にもなると大なり小なり健康に関する悩みが出始め、健康診断を受ければ数値の高低に一喜一憂する人も少なくない。なかでも血圧は、健康状態を知るうえで大切なバロメーターのひとつ。だが血圧を測るのは年に一度の健康診断くらいで、“専用機器も必要なため、頻繁にチェックするのは難しい”というのが一般的なイメージだろう。

 

ところが、だ。最新の血圧計はそんなイメージを鮮やかに覆してくれる。軽くてスタイリッシュ、しかもスマホ連携機能までも備えており、習慣化すら容易にしてくれる。その筆頭が、オムロンの「上腕式血圧計 HEM-7600T」である。

 

そこで今回、当サイトや雑誌『GetNavi』で連載をもつほどのラーメン好きミュージシャン、サニーデイ・サービスの田中 貴さんを招聘! 年間600杯以上のラーメンを平らげる田中さんが、これからもおいしくラーメン生活を送れるよう、まずは血圧計を進呈。これが田中さんのラーメン生活にどんな作用を及ぼすのか、全3回で検証してみることにした。

 

【プロフィール】

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田中 貴

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては2016年8月にリリースした通算10枚目のアルバム『DANCE TO YOU』に続き、2017年6月にはニューアルバム『Popcorn Ballads』を配信限定でリリース。Apple Music J-POPチャート第1位を獲得するなど話題となっているが、12月25日にCDとアナログ盤でリリースすることも決定。しかも同日には、今夏行われた日比谷野外大音楽堂公演の模様を収めたライブDVD「サニーデイ・サービス in 日比谷 夏のいけにえ」も発売。また12月18日には東京・LIQUIDROOM、12月21日には大阪・梅田CLUB QUATTROでワンマンライブが開催される。

 

新宿駅至近にある手間暇かけた珠玉の一杯が480円!

さて、なにはなくともラーメンである。だがラーメンといっても、ジャンルは多彩。数あるなかから、まずはオーソドックスな味わいの店に的を絞り、田中さんの著書「Ra:」で“東京を代表する大名店”と紹介されている店を訪れた。創業は1948年という老舗「若月」である。

↑昭和の情緒あふれる店内はカウンターのみで、壁にはメニューがズラリ。価格も、まるで時が止まったかのように安い↑昭和の情緒あふれる店内はカウンターのみで、壁にはメニューがズラリ。価格も、まるで時が止まったかのように安い

 

店の立地は、乗降客数世界一を誇る新宿駅のすぐ近く。巨大ターミナルの再開発の波に飲まれず、店がひしめき合う遺産的なスポット「思い出横丁」の中にある。界隈には焼鳥店や大衆食堂など、多ジャンルの飲食店が軒を連ねる。そこにあって“自家製麺”と書かれた看板と、通り沿いに設置された鉄板から放たれる芳醇な香り。このただならぬ魅力に、多くの通行人が吸い込まれていく。そんな「若月」で、長年愛される名物が「ラーメン」である。

↑「ラーメン 並」480円。透き通った豚骨の清湯(チンタン)スープがベースで、トッピングはメンマ、チャーシュー、のり、ネギという王道の醤油ラーメン。だが無二といえる魅惑的な食感の自家製麺をはじめ、高いレベルですべての素材が調和しており、圧倒的な存在感を放っている↑「ラーメン 並」480円。透き通った豚骨の清湯(チンタン)スープがベースで、トッピングはメンマ、チャーシュー、のり、ネギという王道の醤油ラーメン。だが無二といえる魅惑的な食感の自家製麺をはじめ、高いレベルですべての素材が調和しており、圧倒的な存在感を放っている

 

最大の特徴は自家製であること。いまや多くのチェーン店では、機械やセンターキッチンにより、原料費や人件費を抑えて量産されたラーメンが低価格で提供される。決して悪いことだとは思わないが、その何倍もの労力をかけ、スープや麺はもちろん、チャーシューやメンマもベテランの職人が丁寧に仕込む。これだけ真摯に作られた一杯が、チェーン店に引けをとらない480円。それが「若月」なのだ。

 

「最初に訪れたのは、上京してすぐの二十歳そこそこの時。西新宿から大久保に延びる『小滝橋通り』はいまでこそラーメン店が乱立していますが、当時は飲食店すらまばらでした。ただ、ビルの一角に中古レコード店が多くあって、連日のように通っていたんです。で、空腹になったらちょっと勇気を出して『思い出横丁』へ。そこで出合ったのが『若月』でした。オーソドックスな中華そばスタイルにしては太麺ってのが珍しく、妙に惹かれたんですよね」(田中さん)

↑「思い出横丁」の店はどこも狭小。「若月」も例外ではないが、だからこそ目の前で仕上げられる一杯をスピーディに楽しめる↑「思い出横丁」の店はどこも狭小。「若月」も例外ではないが、だからこそ目の前で仕上げられる一杯をスピーディに楽しめる

 

機会があるごとに立ち寄っては食べて、時には飲んで。やがて田中さんは店主の竹内次作さんとも顔見知りになり、話すうちに独自のラーメン哲学に感服したという。

 

「時間をかけて手作りしているのは、味へのこだわりはもちろん、原価を下げるためでもある。メンマひとつをとっても、乾燥メンマから4日もかけて戻して手で裂くという労力を惜しまずやってるんだから、頭が下がる思いですよ。業務用の水煮メンマより、食感も風味もケタ違いにいいですし。また、最初は麺を業者に注文していたみたいなんですけど、小規模のお店だと細かいオーダーに応えてくれなかったので自家製を決意したんだとか。そこで、知り合いの先輩に習いに行って製麺を覚えたそうなんです。できるものは何でも手作り。昔は当たり前だったことをちゃんと続けて、その丁寧さから生まれる珠玉のラーメンが480円。新宿駅のすぐ近くにあってこのコスパのよさは、もう奇跡ですよ」(田中さん)

 

自家製麺を始めた当初は、その太さに「こんなのラーメンじゃない」、「うどんじゃないんだから」など散々の言われようだったとか。ところが、いまとなってはこの太麺こそが「若月」の“売り”。半世紀以上続く老舗も、昔は新進気鋭の挑戦者だったのだ。そしてその情熱は絶えることなく、日本はおろか海外のラーメンファンをもトリコにしている。

 

焼きそばと餃子で飲んで締めにラーメンというフルコース

「若月」には、もうひとつの看板メニューがある。それが序盤で軽く触れた、鉄板で作られる焼きそばだ。

 

狭小の空間ながら鉄板を備えており、抜群においしいラーメンに加えて絶品焼きそばも楽しめる。そんな魅力も、「若月」が奇跡の店といえる理由かもしれない。今回は卵入りを注文してみた。

↑「焼そば 卵入り」480円。通常の「焼そば」は並が400円、大が480円とこちらも破格↑「焼そば 卵入り」480円。通常の「焼そば」は並が400円、大が480円とこちらも破格

 

↑焼きそばは肉の入らないシンプルなタイプ。卵が入ることで味がマイルドになる↑焼きそばは肉の入らないシンプルなタイプ。卵が入ることで味がマイルドになる

 

↑凹んで年季の入った鉄板。と思いきや、もともと凹んだ形状で製造してもらっている特注だという。約5年しかもたないそうだが、熱伝導を早くするため、鍛冶屋に特注で薄く作ってもらっているからだ↑凹んで年季の入った鉄板。と思いきや、もともと凹んだ形状で製造してもらっている特注だという。約5年しかもたないそうだが、熱伝導を早くするため、鍛冶屋に特注で薄く作ってもらっているからだ

 

「『若月』には“フルコース”といえる楽しみ方があります。それが、焼きそばと餃子をつまみながら酒を味わい、締めでラーメンという流れ。ただ、あんまり酒を追加注文しすぎると、『うちは飲み屋じゃないよ!』って女将さんにたしなめられちゃうかもしれないのでご注意を(笑)」(田中さん)

↑「餃子」380円。中身は自家製で、豚肉とキャベツ、ネギに生姜など具だくさん↑「餃子」380円。中身は自家製で、豚肉とキャベツ、ネギに生姜など具だくさん

 

さて、ひと通り食べたあと、おもむろに血圧計を取り出す田中さん。「こんな場所で?」と思われるかもしれないが、この最新の血圧計は、一見してそうとわからないデザインをしており、さして違和感はない。

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「僕は毎日ラーメンを食べているので、栄養バランスは大丈夫かなーって思ってたんです。でも血圧計があれば数値で体調管理できるので、この企画はありがたいお話ですね。最初は続けられるかなって思ったんですけど、数週間使ってみてすっかり慣れました。なんといっても軽くてコンパクト。操作も簡単だから、計ることへの面倒くささがまったくないんですよ」(田中さん)

テーブルなどに置いていても邪魔にならないので、血圧が気になったときにすぐ測定することができるのだ。

 

ちなみに、血圧と同時に測れる脈拍は、この日90前後とやや高め。食事をした直後に計ったことが影響していたのかもしれない。このように、一日のバイオリズムを知れるのも定期的に測っているからこそ。健康管理は、日々の自分と向き合うことが大切なのだ。毎日黙々と打ち続ける自家製麺が特徴の、「若月」のラーメンのように。

 

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オムロン ヘルスケア

上腕式血圧計 HEM-7600T

血圧計本体とカフが一体化した、チューブレスタイプの上腕式血圧計。本体に腕を通して装着し、測定ボタンを押すだけで簡単に数値をチェックできる。腕に巻いたとき、正しい測定位置から多少のズレがあっても正確に測れるうえ、装着の向きを気にせず、左右どちらの腕でもスムーズに装着が可能。健康機器には珍しい、スタイリッシュなデザインや、有機ELによる視認性の高さも魅力だ。

http://www.healthcare.omron.co.jp/

 

【店舗情報】

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若月

・住所:東京都新宿区西新宿1-2-7 思い出横丁内

・電話番号:03-3342-7060

・営業時間:11:00~翌1:00

・定休日:日曜

・アクセス:JRほか「新宿駅」西口徒歩3分

 

撮影/三木匡宏