オンライン会議で好印象を与えるには?“画面映え”するコツとアイテムをガジェット通が指南

テレワークが浸透し、社内、社外問わずオンラインでの打ち合わせが一般化してきました。ときには、初対面の相手とオンライン会議をすることもあるでしょう。もちろん会議で何を発言するかは大切ですが、画面越しという制限があるなかで、相手に与える印象を大きく左右する「画面映り」にも気を配りたいところです。

 

そこで、デジタルガジェットや家電などのモノ情報を日夜配信しているウェブメディア「GetNavi web」の編集長・山田佑樹さんに相談。仕事柄、ガジェットに精通し、自身も1日に複数本のオンライン会議を日々こなしている山田さんに、オンライン会議での画面映りを良くするためのコツと、オススメのアイテムを教えていただきました。

 

コツ1.「機能性スーツ」で部屋着のような着心地ときちんと感を両立

オンライン会議に参加するとき、どのような服装でのぞんでいますか? オフィスで仕事をしているときよりも、ラフな服装をしていることが多いのではないでしょうか。

 

「社内の人との打ち合わせであれば、カジュアルな服装でも問題ありませんが、社外の方が相手の場合は、きちんとして見えるかも大切。そこでおすすめしたいのが“機能性スーツ”です。機能性スーツとは、ストレッチ性や通気性、抗菌防臭、UVケアなど、何かしらの機能が付与されたスーツのこと。

例えば、私が愛用しているニューバランスの機能性スーツは、ジャージのような伸縮性に優れた素材で作られているため、部屋着のようなラクな着心地ながらも、画面越しでは普通のスーツやジャケットを着ているように見えます。はおるだけで、気持ちが仕事モードに切り替わるのもポイント。女性用の機能性スーツも増えているのでチェックしてみてください」(GetNavi web編集長・山田佑樹さん、以下同)

 

WWS(旧ブランド名:ワークウェアスーツ)
「テーラードライトジャケット」
1万7600円(税込)

「スーツに見える作業着」がコンセプトのブランド、「WWS(ダブリューダブリューエス)」の女性用ジャケット。ストレッチ性、速乾・撥水性に優れ、イージーケア機能も備えます。
「水洗いが可能なので、自宅で洗濯できてお手入れが簡単。ブラック、ダークネイビー、ネイビー、チャコール、ベージュの5色展開で、コーディネートもしやすいんです」

 

コツ2. 顔に「光」が当たる場所を探し、なければ自分で光を作る

“カメラ映り”を考えるうえで、顔への光の当たり方も重要だと、山田さんは言います。ベストは窓の方向に顔が向くように、PCをセットすることだそう。そうすれば自然光が射し、顔が明るく写ります。

 

とはいえ、ちょうどいい場所に窓がない、天気や日当たりが悪く自然光が入ってこないという人もいるでしょう。

 

↑山田さんは普段、リビングでオンライン会議を実施。そのときだけ顔が窓の方を向くように、テーブルの配置を変えているとか

 

「自然光の力を借りられないときのために、ライトをひとつ用意しておきましょう。本格的なリングタイプのライトを導入しても良いですが、デスクライトでも十分。また、アウトドアが好きな方なら、キャンプ用のLEDランタンで代用するのもいいでしょう。ただし、オレンジ色ではなく白色のライトを選んで。

また、編集部の部員には、部屋の日当たりが悪いため、浴室を使っている人もいます。浴室の壁が白っぽいなら、それもひとつの手ですね。白いものに囲まれると光がうまく回り、顔が明るく照らされるんです。浴室は音が響くので、声が届きやすくなるというメリットもあります」

 

コツ3.「カメラの位置」はなるべく顔の正面に

画面映りを良くするためには、カメラの位置も重要です。ノートPCのインカメラを使う場合、パソコンを机に直接置くとカメラを見下ろす姿勢に。そうすると威圧感が生まれるだけでなく、顔に影ができ表情が暗くなってしまいます。

 

↑左は机の上にノートPCを直で置いた場合。右はPCスタンドを使い、顔の正面にカメラが来るように調節した場合。顔に光が当たって表情も明るく見えますね

 

「PCスタンドを使えば、カメラが顔の正面の位置にくるように調整できます。ただし、キーボードを打ちにくくなるので、外付けのキーボードも用意すると便利ですね。また、外付けのキーボードを使えば、カメラと自分との間に適度な距離を作れるので、顔がアップになりすぎるのも防げます。おすすめは、打鍵音がしにくい静音タイプ。これなら会議中にPCで議事録やメモを取っていても気になりません」

 

ロジクール
「サイレント ワイヤレスキーボード K295GP」
実売価格2970円(税込)

独自のSilentTouchテクノロジーで、従来モデルよりも90%ノイズを軽減させたフルサイズキーボード。電池寿命が長く、約24か月電池交換が不要です。
「いままでの静音キーボードよりも圧倒的に静か。防水機能も備えているので、万が一飲み物をこぼしたとしても安心です」

 

コツ4. PCの「カメラ性能」がイマイチならスマホも活用する

カメラのスペックにも気を使いましょう。ノートPCのカメラのスペックが低い場合は、スマホのインカメラを使うのがおすすめだそう。

 

「最近は、スマホのインカメラの画質がかなり良くなっているので、ぜひ一度試してみてください。PCよりもきれいに映る場合があります」

 

↑MacBook Airのカメラ(左)と、iPhone 11のインカメラ(右)の映り方を比較。iPhoneのほうが輪郭がくっきりしているだけでなく、肌の色もきれいです

 

「ただ、スマホからでは資料などを画面で共有することができないので、資料を見せたい場合はPCからも参加をして、画面共有のときだけPCからログインしたアカウントを使いましょう。マイクを両方オンにすると声が重なってしまうので、片方をミュートにするのも忘れないでくださいね」

 

コツ5.「背景」はできるだけシンプルに

家の中からオンライン会議に参加をする場合、背景をどうするかも迷うところ。「Zoom」を筆頭とし、オンライン会議システムには好きな画像を自分の背景に合成できる「バーチャル背景」機能がありますが、はたして会議で使用してもいいのでしょうか?

 

「バーチャル背景を使うとPCへの負荷が大きくなります。スペックがギリギリのPCを使っている場合、動きが鈍くなるなど支障が出ることもあるので要注意です。とはいえ、部屋の中を映したくないという方もいらっしゃると思います。そういった方は表情と声に集中してもらうために、できるだけシンプルな背景画像を選びましょう」

 

「ちなみに、とある海外のデザイン会社が、キャンドルを置いたやや暗めの部屋や絵を飾った部屋、書棚を置いた部屋など6種類のバーチャル背景を用意して、相手に与える印象がどう変化するかを調べたデータがあります。そのなかで『“知性”を感じる』と答えた人がもっとも多かったのは、植木鉢を置いた部屋だったそうです。この部屋は“信頼感”や“親密性”など他のスコアも総じて高いという結果でした。これを受けてではありませんが、私は部屋に植物を置いて写り込むようにしています」

 

コツ6.「通信環境」を見直そう

そして、意外と見逃しがちなのが通信環境の整備だと言います。きちんと整えていないと、声が途切れたり動きが止まったりして、画面映えどころではありません。

 

「最新の無線ルーターを使っていても改善しない場合は、間取りが影響しているはず。そういった方は、大切な打ち合わせのときだけ、無線LANから有線LANに切り替えるのもひとつの手です。また、電磁波は無線LANに対してノイズになるので、会議中の電子レンジの使用も避けましょう」

 

Tp-link
「AC1900 メッシュWi-Fi中継機 RE550」
実売価格7150円(税込)

間取りによる無線LAN通信の不良を改善する方法のひとつに、中継機の導入があります。本品は6つのストリームを搭載し、クラウドゲーミングや4K動画ストリーミングを行ってもストレスがなく、最大1900Mbpsの超高速通信を可能にします。
「我が家でも、本品を導入したら通信速度がアップしました。コンセントに直接挿せるので、置き型のように掃除機をかけるときなどに邪魔になることもありません」

 

おまけ.「個性」を映り込ませてアイスブレイクにつなげる

最後に、社外のオンライン会議でよくある、“参加者が全員揃うまでの気まずい時間”を減らすための、アイスブレイクのコツも教えていただいたので紹介しましょう。

「ツッコミたくなるようなアイテムを使っていると、アイスブレイクになります。例えばマイク。私はラジオの収録などで使われるようなコンデンサーマイクを使っているんですが、そうすると『普段、音声配信をされているんですか?』など聞かれるので、そこから会話が生まれます。ちなみにこのマイクは画面映えも抜群ですよ(笑)」

 

オンライン会議中の水分補給用にイエローのタンブラーを愛用。「画面に映り込むことでアクセントカラーにもなるだけでなく、明るい印象を与えられる気もします」

 

JBL
「ENDURANCE RUN イヤホン」
実売価格1880円

見た目重視のマイクのほかに、山田さんがおすすめするマイク付きイヤホン。「スポーティなカラーリングが画面越しでもさりげなく映えます。ワイヤレスイヤホンを愛用している方が多いとは思いますが、Bluetooth接続がうまくいかなかったときのために、有線タイプも持っておくと安心です。手頃ながらも、運動時の使用を想定して作られているので耳から抜け落ちにくく、会議中のストレスを減らせます。防水仕様なのも魅力ですね」

 

「このようにアイテムを導入してもいいですし、ある程度気心の知れた相手との会議であれば、オンラインツールに表示される名前を『山田佑樹/コーヒーにハマり中』など、趣味や近況がわかる内容に変えるのも面白いですね。話のきっかけにもなりますし、人となりがわかることで空気も和らぎます。

また、先ほどバーチャル背景はシンプルなものが良いと言いましたが、あえてネタとしてユニークな背景を選ぶのもアリです。会議の内容や相手に合わせて臨機応変に対応しましょう」

 

【プロフィール】

GetNavi web編集長 / 山田佑樹

アイテム情報雑誌「GetNavi」の編集を経て、2016年に同誌のウェブ「GetNavi web」の編集長に就任。ガジェットや生活家電、オーディオなどの新製品情報を日々発信している。アナログデジタルを問わずゲームも好きで新作に精通。

世界最軽量モバイルPC「UH-X」と「QUADERNO(クアデルノ)」で仕事環境が激変! 新しい働き方をレポート

第11世代のインテル(R) Core(TM) i7-1165G7 プロセッサーを搭載し、世界最軽量の約634g(※)という軽さを実現した新「UH-X」が登場した。本機は、目に優しく、バッテリー性能に優れた電子ペーパー「クアデルノ」と一緒に持ち歩いても、その重さは1㎏以下。このコンビネーションが仕事を変える!

※:13.3型ワイド液晶搭載ノートPCとして世界最軽量。2020年9月1日時点、富士通クライアントコンピューティング調べ

 

世界最軽量ボディにパワフルCPUを搭載

富士通クライアントコンピューティング

FMV「LIFEBOOK UH-X/E3」

実売予想価格22万円前後

狭ベゼル化や、フットプリントの縮小、部材の見直しなどを実施することで、約634gという世界最軽量ボディを実現したモバイルノート。グラフィック性能が大幅に向上した第11世代Core i7プロセッサーを搭載する。

SPEC●OS:Windows10 Pro●CPU:インテル(R) Core(TM) i7-1165G7 プロセッサー●メモリ:8GB●ストレージ:約1TB SSD●バッテリー駆動時間:約11時間●サイズ/質量:約W307×H15.5×D197mm /約634g

★商品の詳細はコチラ!

 

↑天板には新たにカーボン素材を採用。発表時は世界最軽量だった前機種の約698gから約64gという大幅な軽量化を実現している

 

↑キーピッチ約19mmのフルサイズで、ストロークも約1.5mmと十分な深さを確保したキーボード。独立配置のカーソルキーも快適だ

 

↑USB Type-C端子とUSBType-A端子は各2基を搭載。端子類はキーボードの両脇に、左右に分けてバランス良く配置されている

 

↑ディスプレイ上部の狭いベゼル幅にウェブカメラを搭載。しかも、物理的なシャッターを備えており、突然のテレビ会議でも安心だ

 

膨大な資料を手軽に持ち歩き、直感的に書き込みできる!

 

富士通クライアントコンピューティング

QUADERNO(クアデルノ)

実売価格3万9800円(A5)、5万9800円(A4)

紙のような書き味を実現した薄さ約5.9mmの電子ペーパー。A5サイズで約251g、A4サイズで約350gという軽さを誇る。1回の充電で最長約3週間の利用が可能(※)で、内蔵メモリに約1万ファイルのPDFを保管できる(ファイルあたり約1MBとした場合)。

SPEC●ディスプレイ:10.3型1404×1872ドット(A5)、13.3型1650×2200ドット(A4)●内蔵メモリ:約16GB●対応無線LAN:IEEE 802.11a/b/g/n/ac●充電時間:約5.5時間●サイズ/質量:約W174.2×H243.5×D5.9mm/約251g(A5)、約W224×H302.6×D5.9mm/約350g(A4)

※:Wi-Fi機能およびBluetooth(R)機能オフの状態で、PDFドキュメントを1日60分間/30ページを閲覧し、閲覧中にペンによる書き込みを計1分間行った場合(使用時以外、本体はスリープモードに入れる)

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↑ペン先にフェルトを使用した書き味の秀逸な専用ペン。消しゴムボタンとハイライトボタンを備え、手元で機能を切り替えられる

 

↑書き手の癖に合わせてペン先の位置を調整可能で、 違和感なく線を引ける。バックライトのないディスプレイなので目も疲れにくい

 

<QUADERNO×新UH-Xは「だから」働き方改革に強い!>

資料にペンで直接、直感的に書込める!

在宅勤務時は、なるべくペーパーレスで済ませたいもの。そんなとき、PDFに直接書き込めるクアデルノがあれば、印刷やスキャンといった手間ナシで、PC単体ではやりにくいチェック作業やコメント付けなどを快適に行える。

 

↑クアデルノは16階調グレースケールだが、 データ上は「青/赤」または「黒/赤」の2色のペンの色を使用できる。太さなども選択可能だ

 

PCとの連携性に優れ、オールデジタル化も容易

PC用アプリ「Digital Paper PC App」を用いることで、UH-Xとクアデルノの連携性は格段に向上する。初期設定を済ませれば、PC内のフォルダとクアデルノの同期が可能で、データのやり取りも一瞬。スマホ用アプリも用意されている。

 

↑アプリを使って、クアデルノと同期したいPC内のフォルダを指定。するとフォルダ内のPDFを、クアデルノで自由に読み書き可能

 

大量の資料を収納可能でフリーアドレスに強い!

クアデルノの利点は「書く」ことだけではない。16GBのメモリを内蔵しており、PDF化した紙資料を大量に保管し、持ち歩けるのも大きなメリットだ。フリーアドレスのオフィスでも資料確認時などに重宝する。

 

↑クアデルノ上ではファイルをサムネイル表示やリスト表示などで管理可能。検索にも対応しており、大量のファイルも扱いやすい

 

【開発チームに聞く「新UH-Xのココを見て」】

「軽さ」の価値がますます高く

働き方改革により、PCを持ち運ぶ機会が増加。昨今では、PCを使うシーンも多様化し、軽さの価値はますます上がっていると考えています。新UH-Xでは、天板にカーボンを採用したほか、筐体サイズを縮小。さらにユニット類や基板類などのぜい肉をそぎ落とし、世界最軽量の更新を実現しました。また、新UH-Xではキーボードの打鍵時の自然な打ち抜き感や「押した感」、Enterキーの静音性などもさらに進化しています。

 

↑新UH-Xでは、ディスプレイまわりを狭額縁化。筐体サイズを低減することで、さらなる軽量化を果たした

 

 

★「UH-X」の詳細はコチラ!

★「QUADERNO(クアデルノ)」の詳細はコチラ!

 

撮影/高原マサキ(TK.c) イラスト/勝間田しげる

「docomo in Car Connect」対応で格安&手軽にLTE通信を利用できる! 車載用Wi-Fiルーターのススメ

屋外で仕事をするとき、欠かせないのがネット環境だ。クルマ移動時、通信量を気にしながらスマホのテザリングを利用しているという人は多いだろう。そんな人にオススメなのが車載用Wi-Fiルーター。ここでは、その莫大な利点をオンとオフのシーンを挙げながら紹介しよう。

 

【今回紹介する製品】

パイオニア カロッツェリア

DCT-WR100D

2万7500円 12月発売予定

NTTドコモの4G/LTE通信網を利用可能な車内向けインターネット接続サービス「docomo in Car Connect」に対応した車載用Wi-Fiルーター。2年有効なSIMカードが付属し、別途契約すれば定額でLTE通信を利用できる。

SPEC●対応通信規格:4G/LTE(NTTドコモ回線)●無線LAN:IEEE 802.11b/g/n(2.4GHzのみ)●最大同時接続台数:5台●動作保証温度:-10°C〜+60°C●サイズ:W91.5×H16×D44.5mm

★商品の詳細はコチラ!

 

↑本機は取付工事が不要で、シガー電源に挿し込むだけでOK。12V/24V車対応のため、車種を選ばず設置できるのがうれしい

 

↑幅44.5mm×長さ91.5mmとコンパクトな筐体。両面テープが付属しており、インパネの下部などに貼り付けることもできる

 

【ONの利用シーン01】急ぎのメール返信もサッとPCで対応できる

突如来たメールに急ぎで対応しなくてはならない場面は、一日に何度もあるだろう。そんなとき、車載用Wi-Fiルーターを使っていれば、PCを即座に立ち上げ、効率的に対応できる。スマホでチマチマと返答する必要はないのだ。

 

【ONの利用シーン02】車内ビデオ会議で時間も場所も効率化

安定した4G/LTE回線を利用するため、ビデオ会議も余裕でこなせる。移動と移動の隙間時間でウェビナーに参加するなんてことも可能。また、自室での対応が難しいタイミングに車内から会議に参加といった使い方も可能だ。

 

【ONの利用シーン03】PCとタブの併用時もWi-Fi接続だから快適

PCとタブレットを併用しているときに困るのが、データのやり取り。車載用Wi-Fiルーターを使う場合、同一LAN内に両端末が存在するため、アプリのWi-Fi共有機能などを使って、作業中のデータをよりスムーズに扱える。

 

【OFFの利用シーン01】ゲーム機などもネットに繋げて楽しめる!

車載用Wi-FiルーターはNintendo Switchのようなゲーム機などもWi-Fi接続可能で、プライベートでも重宝する。すぐに車内の環境に飽きてしまう後部座席の子どもたちも、ネットゲームなど多彩なエンタメを楽しむことができる。

 

【OFFの利用シーン02】通信量を心配せずにサブスク動画を見放題

「docomo in Car Connect」は定額使い放題のプランとなっているため、車内のモニターでサブスク動画サービスのコンテンツも見放題。スマホのテザリングなどと違って通信量を心配する必要がなく、長時間のドライブでも安心だ。

 

<ビジネスの最前線からも車載Wi-Fiへ熱視線!>

事業戦略家

山口豪志さん

安定したドコモ回線を利用できるのは大いに魅力的。出社が制限されているけれど家では仕事に集中できないという方には、車内で仕事やビデオ会議が可能になる本機は要注目アイテムでしょう。また昨今では、ワーケーションのひとつの形として、キャンピングカーや大型バンの後部座席に机を置いて仕事する起業家などが増えてきています。こうした人にも、本機はピッタリだと思います(※)。さらに、複数人で社用車に乗って移動するときにも後部座席でビデオ会議ができるなど、仕事効率をアップできそうです。

※:DCT-WR100Dは車載用のため、走行中と一部の停車中のみWi-Fiサービスを利用できます。詳細は下記の図を参照

 

【「docomo in Car Connect」って何?】

クルマの中でLTE通信が使い放題になる車内向けインターネット接続サービス。事務手数料や固定の月額がなく、利用形態に合わせて使いたいときだけ必要なぶんをチャージできる。1日プラン、1か月プラン、1年プランの3種が用意され、1日プランは500円、1か月プランは1500円、1年プランは1万2000円となる。1年プランは、ひと月あたりの料金が1000円と非常にリーズナブルだ。専用サイトから手軽に申し込める。

1日プラン:500円/1か月プラン:1500円/1年プラン:1万2000円

●利用料金はすべて税抜価格

↑一般的なWi-Fiルーターと同様、初回接続時は端末のWI-Fi設定で接続先を選んでパスワードを入力する。以後は、自動接続となる

 

カロッツェリア DCT-WR100Dの詳細はコチラ!

 

イラスト/勝間田しげる

【異業種座談会】「働く場所」が多様化する時代に必要なものは「高汎用性」

Withコロナ時代は、働く場所が日々変化する。従来以上の成果を出し続けるにはどうしたら良いのか。今回は革新的な製品で「働き方」をサポートする4社を選出。GetNavi web編集長の山田が各社の担当者に最新事情と自社のオススメ商品を聞いた。

 

【座談会の参加メンバー】

左から、ニューバランス ジャパン 営業本部営業企画部 オムニチャネル マーケティング課 前川貴宏さん、パイオニア販売 経営統括部 プロモーション課 藤田和幸さん、富士通クライアントコンピューティング コンシューマ事業本部 マーケティング支援統括部 プロモーション部 近上邦彦さん、カウネット 事業推進室 ブランド戦略グループ 入谷将也さん

 

働くスタイルを選ばない実用性と携行性が価値

山田 現在、「働き方」が大きく変わってきています。各社の状況はいかがですか?

 

前川 ニューバランスではポイントが2点あって、まずウォーキングとランニングの需要が世界的に広がりました。もう1点は「THE CITY」コレクションが好調です。これはスポーツ量販店のアルペン様専売品で、30〜40代のファミリー層、つまりお父さんが仕事をする際の快適性と利便性を狙っています。ジャージ感覚で着用できて伸縮性もあって、撥水性もあるから雨の日でも大丈夫。ビジカジに合うデザインでビジネスではもちろん、ゴルフでも着れてしまう。スポーツブランドの機能性に加え、洗濯機でも洗える実用性、オン・オフを問わないシームレスさが支持されていると分析しています。

↑ニューバランス「THE CITY」コレクション。2020年春より立ち上がった、アルペン専売のアパレルコレクション。ジャケットやパンツ、コート、ロンTなど幅広いラインナップを用意する。GetNaviチームでも愛用者が続出中

 

山田 富士通クライアントコンピューティング(以下、FCCL)さんはコロナ禍でパソコン需要は伸びていますか。

 

近上 伸びていますね。そもそも2020年はパソコン市場が苦しいと見られていたんです。Windows 7のサポート終了が2020年1月14日にあり、その買い替え需要が山場のはずでした。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務制度が普及。近年、PCは「一家に一台」 だったのが、「一人一台」に時代が変わりつつあります。弊社では、この秋にモバイルPCながら重量が約634gという世界最軽量の新製品を発売します。家の中はもちろん、会社や出先など様々な場所に持ち運べて、機動力高く業務を行える。働く場所が多様化する時代にうってつけの製品だと思っています。

 

山田 FCCLさんは電子ペーパーも力を入れているとか。

 

近上 モバイルPCと同時に力を入れているのが、電子ペーパー「クアデルノ」 です。PDFデータを画面に表示して、専用ペンで画面に紙と同じ感覚で文字を書けて、またデータとして送れる。ペーパーレスの観点で在宅勤務や外出先の業務でも活躍しますし、アイデアをアウトプットする点でも役立つものなので、今後ぜひ注目してもらいたいですね。

↑富士通クライアントコンピューティング FMV「LIFEBOOK UH-X/E3」実売予想価格22万円(税込)世界最軽量の約634g(2020年9月1日時点)を実現したモバイルPC。キーボードの押し心地にもこだわる。写真下は手帳やアイデア帳にもなる電子ペーパー「QUADERNO(A5)」

 

クルマの中の過ごし方という新しいニーズ

山田 パイオニアさんはいかがでしょう。最近、在宅勤務ならぬ「在車勤務」 だったり、ワーケーションが広がりを見せていて、モビリティも働き改革と連動する時代になってきたと感じています。

 

藤田 パイオニアのカー用品ブランド「カロッツェリア」では以前より「通信」 に着目した商品作りを行っています。弊社の主力商品はカーナビで、ナビの本質を追い求めて安全・安心に短い時間で目的地に到着してもらうことを目指していますが、一方で「クルマの中を自宅リビングにしたい」という思いもありました。 昨秋発売したカーナビのフラッグシップモデルであるサイバーナビではNTTドコモの「docomo in Car Connect」を活用して、車内をWi-Fiスポットにできるようになりました。

 

そして今冬は、通信機能に特化した「車載用Wi-Fiルーター」を新発売します。自宅にいる感覚で通信し放題で、手続きから開通までを非常にシンプルに設計しており、本体を購入してすぐにエンタメコンテンツを楽しんでオフの時間を充実させることができます。使い方によっては、働くこともできる。市況自体はコロナの影響で落ち込んではいますが、ワーケーションをはじめとしたクルマでの新しい過ごし方について、カーナビとは違う価値を提供できるチャンスであると捉えています。

↑パイオニア カロッツェリア「車載用Wi-Fiルーター DCT-WR100D」2万7500円(本体・税込)。車内にWi-Fi環境を構築でき、スマホやPCで通信が使い放題になる。シガーソケットに挿し込むだけで使えるので、多くの車種に対応する。通信プランは別途契約が必要。12月発売予定

 

山田 ありがとうございます。ワーケーションについて、働く現場を知るカウネットさんにもお聞きしたいのですが、ワーケーション需要は出てきていますか?

 

入谷 現時点では、ワーケーションを企業として積極的に導入する事例はそこまで聞いたことがなく、個人レベルで試験的に取り組んでいる印象です。一方で、 パイオニアさんのお話を聞いて車内でのスキマ時間を使った勤務という観点は新発見でした。都心の企業では業務にクルマを使う会社はそこまで多くないと思いますが、郊外や地方ではクルマを使って移動の合間に業務をされる方は相当数いる。スキマ時間を使い車内で働く方の実情を調査し、弊社でもサポートできることがないか模索したいです。

 

山田 何やら、コラボレーションの可能性もありそうな話ですね! カウネットさんではコロナ以降、どのような商品がヒットしていますか?

 

入谷 やはり、リモートワーク関連の商品の人気が高いです。弊社ではワーカーのお困りごと解決をコンセプトとしたオリジナルブランド「カウコレ」プレミアムがあり、業務に必要なツールをひとまとめにできる「テレワークバッグ」などが直近では好調です。また、在宅勤務の導入企業が増えたことで、これらの商品を会社単位ではなく個人で購入いただくケースも増えています。仕事の生産性を高めるツールを会社に提供してもらうのではなく、個人で選択する傾向は加速していくと考えています。

↑カウネット「テレワークバッグ」実売価格2990円(税込)。テレワークに使う小物類に加え、スマホを立てかけられる収納バッグ。畳めば持ち運びできるので、携帯性にも優れている。在宅勤務需要により、大ヒットを記録中だ

トークはコラボの可能性の話へ

山田 先ほど、コラボのアイデアの話も出ました。本日はまったくジャンルの異なる4社が集まりましたので、せっかくの機会なので「コレは!」というコラボレーションのアイデアはありますか?

 

前川 クアデルノは場所を問わず書けて、アイデア出しができる特徴があって、これが「THE CITY」コレクションと親和性が高い。「THE CITY」コレクションは、ジャージだけど、きちんとして見える。きちんとして見えるけど、リラックスできる。自宅でも外でもクルマの中でも活躍する。この共通点を一層深堀りできると新しい価値になるのではないかと。例えば、ウォーク(Walk)とワーク(Work)を合体することで「動きながら働く」を新しい働き方改革として提案できるのではないか、といった形です。

 

もう一点、リモートワークになってから感じるのが、移動時間がなくなって隙間なくミーティングを詰め込まれて、休憩する時間がないんです。今まで「動く時間」があったから息抜きができていたし、インプットもできていた。それがなくなって窮屈。そういった意味では、外に出かけて行うワーケーションは重要だと感じています。ただ、遠くに行く必要はなくて、近場でのワーケーションでOK。そうしたサードプレイスがあるだけでも窮屈にならずに働ける。我々がこうやって集まった中でも一つ形にできるのではないかと思っています。

 

山田 歩いて行ける近場でもいいですが、ちょっとクルマで移動しつつ、移動した先でクアデルノやリモートワークグッズを使って、リラックスできるウェアで働くということですね。なるほど。近上さんはそれに対してのリアクションはありますか。

 

近上 そうですね。パソコンは軽くなったといいながらも、やはりキーボードを置いて安定させる必要があります。ただクアデルノだと片手で書けちゃうんですよ。動きながら(外出先で)働くというのも、面白い!と思いました。

 

前川 場所を選ばない。

 

近上 はい。紙のノートだと土台となるバインダーなどがないと、力をいれるとグダっとなってしまいますが、クアデルノはそういったことがないので。

 

入谷 弊社はECショップを運営しており、文具メーカーさんの電子ペーパーデバイスなども扱っています。その動向を見ているのですが、なかなか紙のノートから電子ペーパーに移行していかないと感じています。その要因のひとつとして、用途提案の幅が広すぎるがゆえユーザー側からすると少し迷ってしまうのかなと。紙やノートの代替としてではなく、クアデルノだからできる明確な価値と用途を伝えるのが大事なんでしょうかね。

 

近上 そこは、まさに試行錯誤をしますね。バナーやコンテンツのABテストはもちろん行いつつ、公式サイト内では、クアデルノを実際に使った方の事例集を掲載しています。自分のライフスタイルに近い人を見てもらって共感してもらうところからクアデルノの世界に入っていただけるようにしています。

 

前川 ニューバランスの、他のメーカーと大きな違いは、「引っ張るブランド」ではないんですよね。「寄り添って一緒に行こう」というブランド。ニューバランスがニューバランスのことを語るのではなく、第三者が自発的にニューバランスのことを語りたい!というケースが多いんです。これはクラフトマンシップを追求しているメーカーだからこそだと思っていて。語ってくれる人がたくさんいると、「how to use」が増えていきますし、ニューバランスがクアデルノを使ったらこうなるとか、パイオニアさんがクアデルノ使ったらこうなるとか、カウネットさんが使ったらこうなるーーそういったコラボもできると考えています。

 

近上 入り口を増やしたいですね。いつもと違う入り口が用意できると、これまでアクセスできなかった人たちがやってきて、新しい刺激が生まれる。

 

山田 トークが加熱してきましたね。この流れで藤田さんはどうですか?

 

藤田 先ほど、クラフトマンシップの話が出ましたが、カロッツェリアブランドも、非常に熱心なファンが多くいらっしゃいます。すごい厳しいんですけど(笑)、愛があるゆえにとても厳しいですが、そうした方々に支えてもらっています。熱心なファンの方々を拝見していると、ご自身のなかで様々に試行錯誤していただいて、自分なりの使い方や新しい使い方を産み出しています。とてもクリエイティブなんですよね。

 

なので、あえてひとつのコラボレーション商品を作るのではなく、みなさんの会社の製品の存在を自社のブランドサイトに導線を作って知らせてあげる。これだけでも非常に効果を生むと思います。多くの方が皆さんの会社の製品をすべて結び付けるのも難しいと思うんです。でもそれはとてももったいない。存在をお伝えするだけでも何かが生まれると思うんです。そうした部分はメディアさんの領域だと思うので、あとは山田さんがどんと言ってもられば。

 

山田 はい! では、ちょっと私も少し語ります。僕、クルマを運転するの好きで、もちろん運転中は運転に集中しているんですけど、同時に、頭の中を整理する時間でもあると思っています。運転に細心の注意や集中は払いつつ、残っている領域で面白い企画ないかなとか、何かできないかなというのを考えていると、ある時、ひらめく瞬間があるんですね。そのときってクルマを止めて、集中できる環境を整えて、すぐにでもメモしたい。その時はキーボードで打つよりは、図や絵でまとめたい。だから、カウネットさんの商品やクアデルノがあるとアウトプットの質が上がると思うんです。

 

同時に、クルマの話で言うと運転している時に長時間ジャケットを着ていると結構辛い。ドライブは楽しいものなので、なるべくリラックスして疲れを溜めないようにしたい。疲れないという意味では事故のリスクにも影響してくると思います。ドライブは、ランニングやトレーニングのようなわかりやすく身体を動かすものではないですが、カーブでは遠心力が身体にかかるので、実際にはそこそこ身体に負荷がかかっている。目と脳を使いますし、頭と体に負荷がかかって、ドライブのあとって気持ちいいんですよね。そのときにフィットした服を着ていると、何かとても良い時間を過ごしたなという気分になると思っています。

 

最後に言うと、カウネットさんにはめちゃくちゃ期待しています。車内用のグッズってネット通販で沢山あるんですよ。テーブルだったり、小物入れだったり。でもそれらって、ノーブランドだったり、門外漢のジャンルの会社がやっていたりするので、オフィス用品のプロであるカウネットさんが参入したら、まったく風景が変わると思うんです。

 

藤田さんがおっしゃるように無理やり結びつけてもしょうがないのですが、僕にとっては自然な形で皆さんの企業のプロダクトを使えるイメージが浮かぶし、働き方が改善されそうな感触があります。

 

入谷 働く場所が多様化するなかでクルマの中で働くことや、ワーケーションが普及していった場合に、購入商品をクルマや住所として登録されていない場所に届けてくれるといったサービスも面白いなと思いました。あと、FCCLさんとの関連で言いますと、特に最近はPC周りの用品を持ち運ぶことに、お困りごとや不満を感じてる方も多くいらっしゃいます。その結果、PC用品を効率的に持ち運ぶツールが今売れてると認識しています。そのあたり、お互いの知見を活かしながら、良い提案ができたら良いなと。

 

働き方やライフスタイルの領域では、ツールやインフラはおおよそ整ってきているので、まずは自身がどういった生活を送りたいかを描くことが重要だと感じていたのですが、本日皆さんとお話する中でその思いが一層強くなりました。

 

【まとめ】優れた機能を選ぶ= 働き方改革になる

さて、4社の座談会を楽しんでいただいたところで、最後にのまとめを。

 

自宅、オフィス、カフェやワークスペース――働く場所が1日の中でも変化するなかで業務を進めるのに必要なのは、シーンを選ばず発揮する性能や機能、つまり高い汎用性である。

 

上記のクロストークでも、各社の注力&ヒット商品にはどれもそういった要素が含まれていることがわかる。オン・オフ問わず着られてオンライン会議に臨めたり、軽いエクササイズまでできたりする服、持ち運びしやすくどんな場所でもすぐに仕事ができるモバイルPCや事務用品、はたまたクルマを移動手段ではなく、仕事場にする車載用Wi-Fiルーターといった形だ。

早い企業では在宅/リモートワークがスタートして8か月以上が経過。慣れるフェーズから成果を出すフェーズに入っている。今後のモノ選びではこうした汎用性に加え、軽量性、携行性といった+αの価値観から製品をチョイスすることがそのまま働き方を改革につながるだろう。

 

↑司会を担当したGetNavi web編集長・山田。異ジャンルのものを組み合わせることで、快適かつ成果も出せるが持論

 

↑取材場所は10月にオープンした「Kau-Box」。カウネットのオフィス型ショールームで最新商品に触れられる。要予約

 

撮影/篠田麦也

 

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「自己流の働き方」で、逆に業務の質、下がっていませんか? マンガと最新データでわかる正しい「働き方改革」

新型コロナウイルスの感染拡大により、都市部を中心に在宅勤務やリモートワークが定着し、自宅で過ごす時間が増え、日常生活やビジネスタイムのあり方が大きく変わりました。今後、合理的で優しい「働き方」を実践し、さらに新しい「働き方」に応じたプロダクトを積極的に取り込み、成果を出していかなければなりません。

 

そこで、雑誌版GetNaviおよびGetNavi webでは、今秋、「新しい時代の働き方改革」をテーマにした雑誌とウェブの連動特集を展開しています。今回は上記の考え方に共鳴してくれた4社が参画。これまで日々の配信してきた記事に加えて、下記のコンテンツを順次公開していきます。本稿は特集の導入として、あるあるマンガを展開しつつ、最新データをまとめてみました。

 

【特集】withコロナ時代の「働き方改革」

【公開中】ニューバランス「THE CITY」から2020秋冬の新作が到着! 早速4つのアイテムで「オン・オフ」コーデをしてみた

【10月28日公開予定】 働く場所が多様化する時代に必要なものは「高汎用性」! 【異業種4社対談】

【10月28日公開予定】「docomo in Car Connect」対応で格安&手軽にLTE通信を利用できる! 車載用Wi-Fiルーターのススメ

【10月29日公開予定】世界最軽量モバイルPC「UH-X」と「グアデルノ」で仕事環境が激変! 新しい働き方をレポート

【10月30日公開予定】ユーザーの声を反映した画期的商品を連発中!“業務のお困りごと”はカウネットで解決する!

 

従来の働き方改革よりも幅広く根本的な解決が必要

もともと「働き方改革」は、2019年4月に働き方改革関連法案の一部が施行されて耳にするようになった言葉だ。だが今春以降のコロナ禍で、非エッセンシャルワーカーを中心に、一層の働き方改革を迫られている。現在の状況を、最新の働き方に詳しい山口豪志さんは次のように語る。

 

「新型コロナによって、外的環境が急激に変わりましたが、仕事量や業務内容はそう変わりません。変化に素早く対応できた人とそうでない人とで生産性に大きな差が生まれています」(山口さん)

 

本特集では、まずは正しい現状把握をお届け。新しい働き方の特徴を浮かび上がらせ、そこで活躍するアイテムを山口さんの解説とともに紹介。働くための理想の環境を構築する一助となれば幸いだ。

↑事業戦略家 山口豪志さん。ベンチャーを中心に30社以上の企業経営に参画。最新の働き方事 情に詳しい

 

【マンガ】正しい「働き方改革」入門

 

【数字でわかる働き方の今】

■リモートワークを実施している企業

1万3166社が回答したこの調査によると、現在リモートワークを実施する企業は約34%。半数近い企業が新型コロナウイルス拡大感染以降もリモートワークを実施してないと回答する一方、現在は取りやめた企業が22%以上を占めている。リモートワークができない業種であるといった様々な事情ももちろんもあるが、新型コロナウイルスに端を発した働き方改革がまだまだ試行錯誤段階であることが読み取れる。

出典:東京商工リサーチ 第8回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査

 

■就業日のうち5割以上を在宅勤務する従業員の割合

リモートワーク実施企業で就業日のうち5割以上の在宅勤務を行う割合は39%。自粛色が強かった6月比で10%以上の下落だ。新型コロナのリスクを避けながら必要に応じて働く場所を選ぶ段階に入ってきている。

出典:東京商工リサーチ 第8回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査 および第6回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査

 

■出勤しなければいけなった業務

在宅勤務では対応できない業務は、契約・押印関連が上位を占めている。逆に言えば、通常業務はリモートワークで成立しているとも言え、新しい働き方の適応も徐々に始まっている。

出典:鈴与 コロナ禍のテレワークに関するインターネット調査

 

■リモートワークを実施できていない理由

通常業務は回るものの、インフラやルールの整備はまだまだ発展途上。経営者の考え方も大きく影響しているのがわかる。一方でここの表にはないが、通勤手当を廃止して、代わりに在宅勤務手当を導入する企業も増えており、働く環境の整備は進んでいる。

出典:株式会社2.1 マニュアル職人・RIKYU (誰もが活躍できる組織をつくるマニュアルマネジメント)

 

■コロナ後の外出における移動手段

2020年6月調査の交通手段の割合。2年前の調査に比べて、電車は12ポイントも減った。代わりに増えたのが、自転車やレンタカー・カーシェア。密を避けられる交通手段が求められている。

出典:デロイトトーマツグループ Post COVID-19の移動に関する消費者意識調査の解説

 

■リモートと出社時のコーディネートの変化

リモートワークの影響は服装にも表れており、コーデを変える人が8割近くも。同調査では「コロナ以降、服の着心地」を重視するようになった割合も50%を超えている。

出典:Qoo10 リモートワークでの女性の身だしなみに関する調査

 

次回の記事では、働き方の効率を大きく改善させる製品を提供している4社の担当者によるコロナ禍におけるプロダクトのあり方についてお届けしていく。

 

マンガ/奈良裕己

 

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