12月3日、民間企業が開発する観測ロケット「MOMO2号機」の打ち上げ支援クラウドファンディングが、CAMPFIREで開始された。北海道でロケット開発を行っているインターステラテクノロジズの2度目の挑戦に注目が集まっている。
出典画像:「今度こそ宇宙へ! MOMO2号機をみんなで飛ばそう」CAMPFIREより
民間によるロケット開発事業
出典画像:「今度こそ宇宙へ! MOMO2号機をみんなで飛ばそう」CAMPFIREより
インターステラテクノロジズは、日本中のロケット好きの集団「なつのロケット団」を前身とするロケット開発企業。2006年にはSNS株式会社も加わり、堀江貴文がファウンダーに。誰もが宇宙を目指せる時代を目指して、小型で低価格な“ロケット業界のスーパーカブ”を作ろうとしている。
そんな彼らが高度100km以上の宇宙空間を目指して開発しているのが、日本国産ロケットの「MOMO」。クラウドファンディング第1弾の「みんなの力で宇宙にロケットを飛ばそう」プロジェクトは2016年6月に行われ、2271万333円の支援金が集まった。その後2017年7月に“MOMO初号機”を打ち上げたのだが、66秒間飛行した後にロケットからのデータ受信が途絶。当初の目標であった高度100kmへの到達は失敗に終わってしまう。
同社は初号機が緊急停止に至った原因を検証。“機体の強度に対する条件の想定が足りなかったこと”や“機体を回転させる要因に対しての対策不足”が主な原因だったようだ。そこでこれらの原因に対する改良を加えた“MOMO2号機”の開発に着手。製造資金の一部を募った。
民間のロケット開発第2弾に、SNSなどでは「前回参加しそびれたから今度こそ参加したい!」「なんて夢のあるクラウドファンディングなんだ」「自分が支援したロケットが宇宙にいくとか、これ以上のエンターテインメントってある?」との声が上がっている。
破格のリターンに大注目
出典画像:「今度こそ宇宙へ! MOMO2号機をみんなで飛ばそう」CAMPFIREより
また同クラウドファンディングは、支援者が「自分のロケットが宇宙に行ったんだ!」という体験をすることも目的の1つ。そのためリターンもパトロンとして開発に参加したことを実感できるものが充実している。どの支援コースを選んでもMOMO2号機に自分の名前が載るほか、最高額である1000万円のコースで支援した人には“打ち上げボタンを押す権利”という破格のリターンが贈られる。
打ち上げボタンを押したい人は多いようだが、「ちょっと自分には手が届かない…」「打ち上げボタン押したい! でもお金がない!」「自分が打ち上げボタン押したロケットが成功したら最高だろうなぁ… 1000万円は出せないけど」と尻込みする人も。
ちなみに今回の目標金額は2700万円で、12月7日現在の支援総額は535万274円。ゆくゆくは純民間による“人工衛星の軌道投入”も視野に入れているロケット開発は、今後どのように展開してくのか。まずは2018年春の MOMO2号機打ち上げを楽しみにしていよう。