【ワード】文書を効率よく二次利用する3つワザ。別名で保存/マーキング/隠し文字でメモ

一度作成した文書は、使い回すのが効率的なビジネスの定石です。同じような見積書を作成する際、以前の文書をもとに必要な箇所だけを変更すれば、すばやく作業が進みます。このとき、文書を別名で保存するにはF12キーがオススメ。一発で「名前を付けて保存」画面を表示できます。

 

また、同じような文書を作成する際、変更する日付や顧客名にマーキングしておけば、更新忘れを回避できます。印刷する前にマーキングの表示をオフにするのがポイント。使い回す際、文書にメモを残しておけば情報の散逸を防ぐことが可能です。このメモを印刷したくないときは、隠し文字に設定すれば印刷されません

 

それぞれの具体的な手順を見ていきましょう。

 

文書を別名で保存する

文書を別名で保存するには、「名前を付けて保存」画面でファイル名を変更して保存します。この画面を一発で表示するには、F12キーが便利です。

↑文書の編集画面でF12キーを押すと「名前を付けて保存」画面が表示されます

 

この画面で保存場所とファイル名を変えて「保存」ボタンをクリックすれば、別名で保存できます。

 

変更する箇所をマーキングする

文字をマーキングするには、文字を選択し蛍光ペンを使います。マーキングを印刷しない場合は、「Wordのオプション」画面で「蛍光ペンを表示する」をオフにします。

↑マーキングする語句を選択する

 

↑「ホーム」タブで「蛍光ペンの色」ボタンをクリックします。「蛍光ペンの色」の「▼」ボタンをクリックしてメニューから色を選択することもできます

 

文字がマーキングされます。

↑選択した語句がマーキングされます

 

印刷する際、マーキングを非表示にする場合は、「Wordのオプション」画面で設定を変更します。

↑「ファイル」タブ → 「オプション」をクリックして「Wordのオプション」画面を表示し、「表示」をクリックし、「蛍光ペンを表示する」のチェックを外します

 

マーキングが消えます。

↑マーキングが消えます

 

マーキングを表示するときは、「Wordのオプション」画面で「蛍光ペンを表示する」にチェックを入れます。

 

文字を隠し文字に設定する

文字を隠し文字にするには、「フォント」画面で設定します。

↑語句を選択します

 

↑「ホーム」タブで「フォント」ボタンをクリックします

 

「フォント」画面が表示されます。

↑「フォント」タブで「隠し文字」にチェックを入れ、「OK」ボタンをクリックします

 

選択した語句が隠し文字に設定され、点線のアンダーラインが引かれます。

↑隠し文字に設定され、点線のアンダーラインが引かれます

 

隠し文字に設定した語句は印刷されません。

↑印刷すると、隠し文字に設定した語句は印刷されません

 

文書を使い回すワザはいかがでしょうか。大量の文書を扱うビジネスでは必須のテクニックです。マスターしておきましょう。

【ワード 】どこが変更されたか一目瞭然!! 新旧の文書の「違い」をチェックする便利ワザ

チェックを依頼して戻ってきた文書を開いたら、どこが修正されたかわからない……といったことはないでしょうか。修正した箇所のチェックは欠かせませんね。こんなときは「比較」機能を使ってみましょう。新旧の文書が自動で比較され、違いが新しい文書に書き出されます。この「比較」機能は、昨年の文書を元に今年の文書を作成した際、どこを修正したかを確認するときにも有効です。

 

新旧の文書を比較する

新旧の文書を比較するには、結果の比較画面を使います。さらに修正を加える場合は、新旧の文書と見比べることもできます。

↑白紙の文書を開き、「校閲」タブで「比較」ボタンをクリックし、メニューから「比較」を選択します

 

「文書の比較」画面が表示されます。

↑「元の文書」の「開く」ボタンをクリックします

 

「ファイルを開く」画面が表示されます。

↑元の文書を選択し、「開く」ボタンをクリックします

 

「文書の比較」画面に戻り、元の文書が指定されます。

↑同様にして、「変更された文書」の「開く」ボタンをクリックし、変更された文書を指定します。最後に、「OK」ボタンをクリックします

 

新旧の文書が比較され、その結果が表示されます。作業をする際は、不要な変更履歴や新旧文書のウィンドウを閉じましょう。

↑ここでは、変更履歴と新旧文書のウィンドウの「×」ボタンをクリックして閉じます

 

結果の比較画面で作業しやすくするときは、すべての変更を表示します。

↑「校閲」タブで「シンプルな変更履歴/コメント」ボタンをクリックし、メニューから「すべての変更履歴/コメント」を選択します

 

↑変更した内容が表示されます

 

変更を確認し、校正する

比較した結果を確認し、問題ない場合は「承諾して次へ進む」、元に戻す場合は「元に戻して次へ進む」を選択します。語句を校正し直すこともできます。

↑変更した場所に|(カーソル)を移動します

 

↑変更がOKな場合は「校閲」タブで「承諾して次へ進む」ボタンを、変更をキャンセルする場合は「元に戻して次へ進む」ボタンをクリックします

 

↑指示した内容に変わります

 

次の変更箇所も同じようにして確認します。語句を直接修正することもできます。新旧文書の比較ワザはいかがでしょうか。ビジネスでは似た文書が多いので、違いを確認する場合は利用してみましょう。

ワードを使ってメールを送る!? 入力の手間とミスを減らせて地味に便利

内容が微妙に異なるメールを複数人に個別に送信する際、宛先と内容を一通ずつ入力するのは手間がかかり、指定ミスの原因にもなります。例えば、面接の案内状を、宛先と集合時間を変えて複数人に送るといった場合です。そんなときは、ワードの電子メールメッセージ機能を利用しましょう。差し込み印刷と同様、エクセルで名前と集合時間の一覧表を作り、ワードでメール本文に挿入する項目を指定して送信できます。送信する前にプレビューでチェックできるのも便利です。

↑ワードの電子メールメッセージ機能を使うと、差し込み印刷と同様、宛先と面接時間を自動で入力したメールを送信できます

 

エクセルで差し込み用のデータファイルを準備する

お知らせメールに差し込むデータをまとめた一覧表は、エクセルで作成します。表の先頭行に項目名を入力するのがポイントです。「面接者名簿」などと表のタイトルを先頭行に入れると、ワードで項目名を指定できなくなります。

↑差し込み用のデータファイルはエクセルで作成します。1行目には項目名を入力します。「面接者名簿」などタイトルは入力しないように注意しましょう。備考など差し込まない項目があってもかまいません

 

ワードでメール本文に氏名となどを差し込み「印刷」をする

ワードで元になる案内状を作成し、氏名と集合時間を入力したい場所にスペースを設けます。この場所には、データファイルの項目(差し込みフィールド)を挿入します。差し込み結果のプレビューでメール本文を確認したら送信します。

↑メール本文には、氏名と集合時間を入力するスペースを設けます

 

↑「差し込み印刷」タブ → 「差し込み印刷の開始」ボタン → 「電子メールメッセージ」をクリックします

 

表示がWebレイアウトに変わります。

↑「差し込み文書」タブで「宛先の選択」ボタンをクリックし、「既存のリストを使用」を選択します

 

「データファイルの選択」画面が表示されます。

↑エクセルで作成したデータファイルを選択し、「開く」ボタンをクリックします

 

「テーブルの選択」画面が表示されます。

↑メール送信に使用する表のあるシート(ここではSheet1)を選択し、「先頭行をタイトル行として使用する」のチェックを確認します。最後に「OK」ボタンをクリックします

 

差し込み用のデータファイルが指定されます。次に、氏名を差し込む指定をします。

↑氏名を差し込む場所に|(カーソル)を移動します

 

↑「差し込み文書」タブで「差し込みフィールドの挿入」の「▼」ボタンをクリックし、「氏名」を選択します

 

「氏名」(差し込みフィールド)が挿入されます。同じ手順で「集合時間」を挿入します。

↑「氏名」と「集合時間」の差し込みフィールドが挿入されます

 

今度は、氏名と集合時間の差し込み結果(メール本文)を確認します。

↑「差し込み文書」タブの「結果のプレビュー」ボタンをクリックします

 

1件目のデータを差し込んだメール本文が表示されます。

↑1件目のメール本文が表示されます。「次のレコード」ボタン、「前のレコード」ボタンをクリックしてほかのメールも確認します。元の表示に戻す場合は、「結果のプレビュー」ボタンをクリックします

 

メールの内容を確認したら送信します。

↑「差し込み文書」タブで「完了と差し込み」ボタンをクリックし、「電子メールメッセージの送信」を選択します

 

「電子メールに差し込み」画面が表示されます。

↑「宛先」で「メールアドレス」を選択して、「件名」にメールの件名を入力します。「メール形式」では「書式なし」を選択し、「OK」ボタンをクリックします

 

メールが送信されます。Outlookでメール送信の確認メッセージが表示されたら、「許可」ボタンをクリックします。

 

ビジネスでは、同じ内容で宛先だけが異なるメールはよく送信します。ぜひマスターして利用しましょう。