「ドリンクサーバー」が危ない! 米のファストフード店で大腸菌が検出される

ファストフード店にあるドリンクサーバー。米国の店では、客がドリンクカップを持って自分で好きな飲み物を入れるセルフサービス式が一般的です。自由に何度もおかわりできるとあって自由度が高いのですが、最近発表された研究でドリンクサーバーから大腸菌などの細菌が検出され、衛生面に不安があることが明らかとなりました。

↑まずいことが明らかに

 

米・ロマリンダ大学医学部の研究チームは、カリフォルニア州南部のコーチェラ・バレーの地域でファストフード店にあるドリンクサーバーを調査。その結果、集めた72のサンプルのうち41%で細菌類を検出したのです。見つかったのは、大腸菌をはじめ、食中毒菌の1つであるリステリア菌や水まわりでよく見つかる緑膿菌など。

 

また、ドリンクサーバーの注ぎ口近くをぬぐった綿棒の80%、店の水道水の50%からも、同様の細菌類が検出されました。

 

実は、ファストフード店のドリンクサーバーでこのような細菌が見つかったのは、今回が初めてではありません。例えば、米国のマクドナルドでコークゼロを飲もうとした客がカップの底に小さな蛆虫を見つけたこともあります。ワシントン州のハンバーガーレストラン「フルーガルズ」では、アイスクリーム製造機が適切に洗浄されておらず、菌に汚染され、ミルクシェイクを飲んだ客の6人が入院して、そのうち3人が死に至っています。

 

そのため、今回の内容を発表した研究者は、カリフォルニアの一部地域だけで調査を行ったものの、「その地域だけで起きていることとは思えない」とコメント。

 

この指摘は、米国だけではなく日本を含め世界各国に対して、それとなく警戒感を漂わせているようにも思います。

 

【主な参考記事】

New Yorkl Post. Deadly ‘superbug’ bacteria detected in soda fountains: study. October 10 2023

米女性が104歳でスカイダイビング! 世界最高齢記録を更新後に逝く

「死ぬまでにやりたいこと」の1つに、スカイダイビングをあげる人がいるかもしれません。最近、米国では104歳でスカイダイビングを行い、世界最高齢記録を樹立した女性が現れました。

↑冥土の土産になったスカイダイビング

 

米・シカゴに住むドロシー・ホフナーさん。彼女は10月1日に、シカゴ郊外でスカイダイビングに挑戦。約4000メートルの上空から飛び立ち、およそ7分のスカイダイブを楽しみ、無事に地上まで戻ってきました。

 

これまでスカイダイビングをした人の世界最高齢記録は103歳。2022年にスウェーデンの女性が打ち立てたものです。しかし、ホフナーさんはそれを上回る104歳での挑戦に成功(初めてスカイダイビングをしたのは100歳のとき)。ギネスに公式記録として申請しているところとのことです。

 

スカイダイビングを終えたホフナーさんは、地元新聞社の記者に「次にスカイダイビングするときは、近所に住む109歳の友人を誘おうと思う」とおどけていたそう。

 

ホフナーさんは「次は熱気球に乗りたい」と話していたそうですが、その数日後に亡くなったことがわかりました。死因は明らかにされていませんが、いくつになっても果敢にやりたいことにチャレンジし、スカイダイビングも楽しんだホフナーさん。きっと、人生をエンジョイして、悔いを残すことなく天国に向かったのではないでしょうか。

 

【主な参考記事】

New York Post. 104-year-old woman dies after breaking world record for oldest skydiver. October 10 2023

どうやって猛暑を乗り切った? 英国の答えは日本人でも驚く家電だった…

ある日、英国のニュースを見ていたら、エアコンに関する記事を見つけました。そのリードが実に興味をそそるもので、思わず読んでしまいました。

↑今年の夏も暑かった…

 

「そのときのことは今でもよく覚えている。奥さんとの会話で最も短いやり取りの1つだった。去年、ある夏の暑い夜、私たちはベッドで本を読んでいた。7月の猛暑日で夜も汗が止まらない。ベッドの横にある温度計を見ると、気温は29.8℃。『エアコンを買うべきかな?』と奥さんに聞くと、『そうしましょう』と二つ返事」

 

こんな冒頭文で始まる家電の記事なのですが、英国のこの夫婦(夫がその記事の著者)はどんなエアコンを買ったのでしょうか?

 

日本の一般的な家庭でよく見るエアコンを買ったのかな……と思いきや、答えはポータブルクーラーの「Meaco MC Series 12000」(約8万円※)。日本ではあまり聞いたことがない空調メーカーの製品かもしれませんが、英国人の発想は日本人と違いますね。
※1ポンド=約182円で換算(2023年10月10日現在)

 

日本でもポータブルクーラー(ポータブルエアコンとも呼ばれる)は販売されています。日本のある家電量販店のサイトは、その機能や魅力をこう表しています。「職場の自分のデスクに置いたり、夏のアウトドアに持って行ったりするのに便利なアイテム」「室外機がなくても使用できる」

 

確かに日本ではこのように使われると思われますが、英国の場合、ポータブルエアコンは部屋全体を涼しく(もしくは暖かく)するために使われるようです(構造や性能の違いは割愛させていただきます)。日本人が広い空間を涼しくしようと思ったら、ポータブルではないエアコンの購入を検討するのが一般的だと思いますが(エアコンが嫌いな人を除く)、英国人は必ずしもそう考えないようです。

 

近年、英国や欧州の夏はこれまでにないほど暑くなっているのに、どうしてこの夫婦はポータブルエアコンだけで猛暑を乗り切ろうと思ったのでしょうか?

 

この夫婦は、1年にわずか3週間程度しか使わないであろう物に数百ポンドを費やすのはぜいたく過ぎると考え、ポータブルエアコンでさえ買うのを躊躇していたそうです。

 

でも、他にも理由はあるはず。この夫婦の1年間使ってみた感想を見てみましょう。

 

著者の結論は、ポータブルエアコンは期待していたほどの冷房効果は得られないけど、買ったことに後悔はしておらず、それなしで猛暑を過ごせるとは思えない。

 

そう述べたあと、著者は「このポータブルクーラーを絶対に買うべきではない理由」と「絶対に買うべき理由」をそれぞれ詳しく挙げています。

 

絶対に買うべきではない理由
・環境に良くない
・電気代が高くなる
・効率的に部屋を涼しくしない(日本のエアコンのように本体にパイプが付いていて、壁に穴を開けて外に暖かい空気を排出する仕組み。しかし、涼しくしたい部屋に暖かい空気が入り込んでしまうとか)
・ポータブルという割には、大きくて、重たくて、扱いにくく、見苦しく、うるさい
・水のタンクを空にしないといけない
・小さな部屋でしか機能しない

 

絶対に買うべき理由
・欠点も多いけど、確かに部屋は涼しくなる
・それほど高くはない買い物(安いものもあるし、シーズン終了後には価格が落ちる)
・思っている以上によく使う(著者は数週間しか使わないと思っていたけど、結果的には数可決も使用)
・持ち運びづらいけど、異なる部屋で使用できる
・手動で電源をオン/オフにする必要がない(アプリで運転を予約することも可)
・多用途(暖房や除湿機として使うことも可)

 

絶対に買うべきではない理由に注目すると、その中で見苦しさが指摘されています。なるほど。もしかしたら英国人は費用と同じくらいエアコンの見た目(形)も気になるのではないか?

 

そう思って調べてみると、欧米のエアコンには窓型もありました。文字通り窓辺に設置するエアコンですが、これについては「ugly(見苦しい、不快)」という評判が目につきます。また、イタリアの家庭では、エアコンの普及率が50%程度のようで、そこには古い家には設置できないという理由がありますが、「美しくない物は隠す」というイタリア人の美的感覚を考慮すれば、デザインを理由にエアコンの導入に抵抗感を持つ人がいても不思議ではありません(室外機は部屋の内側から目に見えない外壁の上に設置するのが一般的)。このような理由で、どうやって見栄えの悪いエアコンや室外機を隠すかに頭を悩ませている人も少なくない模様。

電気代を節約できそう! イタリア人のエアコンを使わずに「猛暑を乗り切る」シンプルな方法

 

日本人にとっても窓にエアコンを設置することは必ずしも美しくないかもしれませんが、このように見ると、英国(ひいては欧米)と日本では「エアコン観」が違うことが分かります。熱波に襲われている近年の英国は、携帯扇風機といった日本の小さな暑さ対策に注目するようになりました。エアコンを小さくして持ち運べるようにしたポータブルエアコンは、英国が日本から導き出した答えの1つなのかもしれませんが、「来年の夏はもっと大きなエアコンを使ってみては?」と思ってしまいます。

 

【主な参考記事】

Mirror. Are portable air conditioning units worth it? Here’s why you should and shouldn’t buy one. September 7 2023

どうして室外機を壁の上に置くの? 日本人と発想が違うイタリア式「部屋のレイアウト」

家電や家具をどう置くか? 家の掃除や部屋の片付けをしながら考えることがあると思いますが、この問題は個人のセンスが問われているだけでなく、文化や社会の影響も受けています。滅多に地震が起きないイタリアでは、家電やキッチン用品は日本の一般的な家庭ではあまり考えられない場所に配置されます。イタリア式のレイアウトについて3つ例を取り上げて、それらの背後にある考え方を見てみましょう。

 

1: エアコンの室外機

↑外から見える分には構わない

 

一般的に、イタリアの家庭でエアコンの室外機が設置される場所は「家の外壁面の上部」。日本では、大抵の場合、室外機をベランダの床など安定した場所に設置しますが、イタリアでは壁面上部にキャッチャーを固定して室外機を載せることが多いです。

 

なぜ床に置かないのか? その理由は「隠す収納」を好むイタリア人にとって室外機は目障りであり、外壁のキャッチャーに載せれば部屋の中からは見えないから。また、ベランダのスペースをフルに使えるため、地震対策を考えずに済むイタリアでは当たり前なのです。

 

住民の美意識が高い富裕層地区などでは、外観の統一感を重視しているため、ベランダに置いてよいものが決められていますが、中間層を含む庶民的な地区で外観はあまり気にされません。中庭がある建物では、外から見えない中庭のベランダに室外機やパラボナアンテナなどが設置されています。

 

2: 洗濯機と乾燥機

↑これが美しい

 

日本では洗濯乾燥機が人気ですが、イタリアでは乾燥機能が充実した一体型洗濯機は高価であるため、洗濯機と乾燥機を別々に購入するのが一般的です。家電量販店では「修理が簡単」「どちらかが壊れたときに片方だけを買い替えれば安く済む」「一体型はヒートポンプ搭載の最上位機種でないと乾燥機能に難がある」とよくアドバイスされるほど、この2つの家電は別々に購入するのが“常識”。

 

そして、並べて設置するよりも省スペースになり見た目もすっきりするため、洗濯機と乾燥機は上下に重ねて置かれます。日本人にとってはあまり考えられない置き方ですが、イタリア人はスペースの有効活用や見た目を最優先するので、転落防止器具も設置しないなど安全面を気にする様子はほとんどありません。

 

3: 食器の水切りコーナー

↑意外と合理的?

 

イタリアでは、ほとんどの家庭に食洗機が備えられていますが、同じようにシステムキッチンにビルトインされているのが「食器の水切りコーナー」。シンク上の棚の扉の中に洗った食器を立てかけて、そのまましまっておける作りになっています。

 

水切り棚は、(食洗機を使うほどの数ではないときに)手洗いした食器を置くほか、食洗機の中に放置しておきたくないけれど、食器棚にはしまわずにいつでもすぐに使いたい食器を置いておくなど、食洗機と併用して使われています。

 

食器の水切りコーナーを日本のようにシンクの横に置かないのは、やはりイタリアでは隠す収納が基本になっているから。食洗機やオーブン、冷蔵庫などのキッチン家電やごみ箱は全てシステムキッチンにビルトインするというほど、隠す収納を徹底したイタリアらしい構造およびレイアウトといえます。ちなみに、このコーナーにも安全ロック装置は付いていません。

 

隠すレイアウト

↑ローマにある集合住宅。エアコンの室外機は床に置かれる場合もあるが、なんとなく絵になる(撮影/mike nguyen/Unsplash)

 

イタリア人は人を家に呼ぶのが大好きで、どこの家もいつ来客があってもいいように整理整頓されています。家具や家電のレイアウトに隠す収納が取り入れられているのも、それが最大の理由。

 

一般的に日本の家は居住スペースが狭いので、隠す収納はハードルが高くなってしまうかもしれませんが、それでもイタリア人の収納やレイアウト術を取り入れることができる部分はあるかもしれません。まずは部屋を見回して、目障りなものを特定する。そして、それらをしまうための収納スペースを作る。キッチンの場合、表に出ている小さめで使用頻度が少ないハンドミキサーやパン焼き器などは目に見えない場所にしまう。リビングなら、子どもの学校グッズやおもちゃなどは、使わないときには見えない所にしまっておき、使う際に取り出す。

 

このように考えると、イタリア人の隠す収納は当たり前のことをやっているだけとも思われますが、「隠す」という視点を持てるかどうかで、部屋のレイアウトの発想が違ってくるかもしれません。

 

筆者/Ciho

「Airbnb」で家を貸した米のお金持ち、まさかの地獄が待っていた…

米・ロサンゼルスにあるAirbnbで、ゲストが1年半も住み着いてしまった……。困ったオーナーが立ち退きを求めると、なぜか裁判所はオーナーの要請を却下。それどころか、10万ドル(約1480万円※)を支払わなければならないというのです。他の人に貸し出して収入を得られないうえ、おまけにそんな大金を求められる理由とは?

※1ドル=約148.5円で換算(2023年10月6日現在)

↑いっそここに住んじゃおうかしら?

 

ロサンゼルスの高級住宅地、ブレントウッド。サッシャ・ジョバノビッチさんは、自身が所有して家族とともに住んでいる家の一部をAirbnbとして貸し出していました。そこに2021年9月から利用したのが、1人の女性ゲスト。彼女は1泊105ドル(約1万5000円)で、6か月間の契約で入居しました。

 

しかし、6か月後の2022年4月になっても、彼女は退去することなく、今もそのまま住み着いているというのです。最初の6か月間の滞在費は、手数料を含めて20793ドル(約308万円)。彼女はこの費用を支払ったとみられていますが、その後の居座っている期間については支払いもありません。

 

これに対してジョバノビッチさんは、女性の立ち退きを裁判所に求めたのです。しかし、裁判所が出した答えは「彼女に立ち退きを求める正当な理由はなく、彼女の退去には、ジョバノビッチさんが引っ越し費用を支払わなければならない」というもの。彼女が求めた引っ越し費用は10万ドル(約1480万円)にもなるというのです。

 

実はこの判決は、家賃が高騰する中、収入が低い人でも安定した生活を送れるようにする、ロサンゼルス市の家賃安定化条例に基づいたもの。どうやらこの女性は、住宅を確保することや、新型コロナウイルス感染症の合併症のリスクを抱えていることから、「立ち退きを強いられるのは安心できない」と主張しているようなのです。

 

そこでジョバノビッチさんは、ロサンゼルス市の住宅局を巻き込んで、彼女の退去を申し立てようとしました。しかし、同局はこの住居が貸し出しを認められた物件ではなく、シャワーも許可なく作られていると、2つの違反を見つけたのです。そのため、市の規則に遵守していることを証明できるまでは、彼女の退去も撤回しなければならないと言われるはめに……。

 

しかも、この女性は迷惑行為、精神的苦痛、違法な商行為など、15の違反行為でジョバノビッチさんを告発。ジョバノビッチさんは、滞在費5万8000ドル(約860万円)を取り戻す損害賠償請求と、立ち退きを却下した裁判官を控訴しており、事態は泥沼化しています。

 

ジョバノビッチさんは、彼女のことを「地獄からやってきた入居者」と表現し、家族が暮らす部屋のすぐ近くで、いまだに彼女が住んでいることについて「銃弾が飛ばない戦争のようだ」と語っています。

 

【主な参考記事】

New York Post. Airbnb guest ‘from hell’ squatting at home for 500 days — wants owner to pay $100K. October 4 2023

飛行機のドリンクホルダーに手を突っ込んでみたら、まさかの事態に…

飛行機や新幹線などの乗り物についているドリンクホルダー。その輪っかの部分に、なぜか手を突っ込み、取れなくなった乗客が海外で現れました。

↑変なことを思い付いたぞ

 

シンガポール航空のホーチミン行きの飛行機に乗り込んだ、シンガポール人のアブラハム・デ・ローレさん(29歳)。飛行機に乗っておよそ1時間が過ぎると、彼は何を血迷ったのか、座席の前にあるドリンクホルダーに自分の手を突っ込んだのです。

 

すると、手が抜けなくなる事態に……。

 

彼いわく、「ドリンクホルダーに自分の手が入るかどうか試してみようと思った」のだそう。しかし、彼の思惑に反して、手がホルダーにハマってしまったのです。

↑ヤバい!

 

この間抜けな事態を、隣に座った友人がさっそく動画で撮影。恥ずかしい姿に、男性は友人に小声で「CAを呼ぶな!」と言っているのですが、たまたま通りかかったのか、1人のCAが男性の手元に気づくと、思わず笑ってしまっています。

 

手伝おうと手を差し伸べるCAに対して、滑りをよくして手を抜こうと考えたアブラハムさんは「バターをください!」と頼むのですが、「ああ、バターはありません……」と言われる始末。

@kdarshen Indeed a great way to fly #singaporeairlines #flysq #agreatwaytofly #bestie ♬ bunyi asal – haa

結局、手のひらの角度を変えたり、あれやこれやと10分ほど格闘し、最後は力任せに手を引き抜き、無事にドリンクホルダー地獄から抜け出すことができたのです。

 

私たちは突然、変なことを思いついて「やってみよう!」という衝動にかられますが、ドリンクホルダーにだけは手を入れてはいけないようです。

@kdarshen Replying to @Hungry Bangladeshi Aunty the update you guys were waiting for #bestie #singaporeairlines #flysq #agreatwaytofly ♬ original sound – Darshen

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. Curious man gets his hand gets stuck in airplane cup holder mid-flight to Vietnam. October 3 2023

「お手頃に美食を食べられる世界の都市ランキング」が発表! 1位に輝いたのは…

ミシュランガイドに掲載されたレストランは、どうしても高級店が多く、食事にもそれなりのお金がかかってしまいます。そこで、英国の金融企業・John Lewis Financeは、「お手ごろな価格でおいしい料理を食べられる店が多い都市」を調査。お得にグルメを堪能できる世界の都市がランキング形式で発表されました。

↑コスパの良いレストランがたくさんある都市は…

 

世界的な飲食店の格付けである「ミシュランガイド」。最高ランクである三つ星は、「そのために旅行する価値のある卓越した料理を出す店」とミシュランではうたっています。そんなお店では、当然ながらそれなりの価格の料理がメニューにずらりと並びます。

 

そこで、John Lewis Financeではミシュラン独自の基準を参考に、ミシュランガイドに掲載されている世界の1万6000軒のレストランから、平均で25ポンド(約4500円※)未満で食事を楽しめる店をピックアップし、「お財布にやさしいグルメな店が多い都市」をランキング形式でまとめました。その結果は以下の通りです。

※1ポンド=約181円で換算(2023年10月6日現在)

 

  • 1位 東京(77軒)
  • 2位 韓国(59軒)
  • 3位 大阪(46軒)
  • 4位 バンコク(43軒)
  • 5位 京都(40軒)
  • 5位 台北(40軒)
  • 7位 台南(35軒)
  • 8位 広州(24軒)
  • 9位 ジョージタウン(23軒)
  • 10位 台中(22軒)

 

9位のジョージタウン(米国)を除き、すべてアジアの都市が占める結果となりました。1位は東京で、3位の大阪、5位の京都を含めて日本の3都市がランクイン。欧米ではインフレが日本以上に進んで物価高であることから、飲食店の平均価格も上がっているのでしょう。その結果、アジアの都市の名前が多く挙がったのは、当然かもしれません。

 

ヨーロッパに限って見てみると、上位の都市には、コペンハーゲン(デンマーク)、パリ(フランス)、プラハ(チェコ)、リヨン(フランス)、ナポリ(イタリア)などが並んでいます。

 

グルメを重視した旅行を考えているのなら、この結果を参考にしてみてはいかがでしょうか?

 

【主な参考記事】

John Lewis Finance. Discover the world’s best cities for affordable MICHELIN dining.

2040年までに月に家を建てる! NASAが大胆宣言

初めて人類が月に降り立ったのは、1969年。それから50年以上のときを経て、NASAが先日明らかにしたのが、月に家を建てるという計画です。長期滞在する宇宙飛行士が利用するほか、民間人も利用できるそうですが、本当にそんなことが可能なのでしょうか?

↑月の家? ローンは何回払えばいいんだ…

 

NASAによると、この計画は3Dプリンターを月まで運ぶことから始まります。そして、月の上層にある岩や鉱物の欠片、粉塵などを材料にコンクリートを作り、それをもとに3Dプリンターで家を建設するという考えです。

 

驚くほどの大金がかかるようですが、それでも民間人も宇宙旅行を楽しめるようになったいま。宇宙飛行士が長期滞在するほか、民間人も利用できるといい、そうなれば地球外に誕生する初めての民泊施設といえるかもしれません。

 

ただ、多くの人の頭に浮かぶのは、「本当にそんなことが可能なのか?」という疑問ではないでしょうか。NASAは、現在進めている「アルテミス計画」で、2025年以降に月に物資などを運び、月面拠点を作り、月での持続的な活動を目指しているわけで、月の家も2040年までに実現したいと発表しています。

 

このニュースを報じた米・ニューヨーク・タイムズ紙では、話を聞いたNASAの科学者は誰もが、アルテミス計画の目標を達成し続けることができれば、2040年までに月の家を建設するという目標も「達成可能だ」と答えたと紹介しています。

 

逆に、アルテミス計画が難航するなら、月の家の実現も難しいのではという専門家もいるようです。

 

NASAは2025年に宇宙飛行士の月面着陸をしたい計画で、それに先立ち、2024年11月には4人の宇宙飛行士を乗せた「オリオン」を打ち上げ、月を周回する予定が発表されています。月の家が本当にできるのかどうかは、これからのアルテミス計画の進捗を見ていれば分かるかもしれません。

 

【主な参考記事】

The New York Times. Maybe in Your Lifetime, People Will Live on the Moon and Then Mars. October 1 2023

初の「AIオーブン」が英で登場! 3分で最高のステーキを作るのに酷評される理由は?

AIを搭載したグリル。英国のスタートアップが初めて開発したもので、わずか90秒で「完ぺきなステーキ」を調理できるとうたっています。AIを搭載することで、どんなことが可能になるのでしょうか?

↑本当に完ぺき?

 

オーストリアのスーパーでは、植物性原料を使い3Dプリントした「ビーガンサーモン」が販売され、イスラエルの企業は実験室で作られた3Dプリントの培養肉を開発するなど、進歩が目覚ましい近年の食品業界。そんななか届いたのが、今回のAI搭載型グリル「Perfecta」のニュースです。

 

これは、英・アストン大学工学部の卒業生が立ち上げたスタートアップが開発したもの。焼き過ぎて表面が乾燥してしまうことが多く、調理時間も長いという、従来のステーキの調理法に不満を感じていたことから、開発が始まったといいます。

 

ステーキを焼くときは肉から落ちた脂によって、庫内に煙が広がり、それによって肉が乾燥することから、「Perfecta」では、トースターでパンを焼くように肉を垂直に固定して焼きます。

↑ステーキを垂直に焼く

 

そして、このグリルの最大の特徴は「NeuralFire」と呼ばれるAIを搭載していること。機械のセンサーが、肉の厚みや大きさ、脂肪の量などを読み取り、あらかじめ登録した好みの調理法に合わせて最適な調理を実現するというのです。さらに、従来のガスバーナーでは、260~316℃程度の温度にしかなりませんが、最大900℃まで達するという赤外線バーナーを採用したことで、なんと90秒でステーキをベストな状態に焼き上げるというのです。

 

もちろん、鶏肉や魚、ピザなどの調理もできるPerfectaは、ステーキ好きの人にとって理想的なグリルと思えます。英国ではすでに予約可能で、2024年第3四半期には発売予定といいますが、価格はなんと3500ドル(約52万円※)です。

※1ドル=約148.5円で換算(2023年10月5日現在)

 

あまりにも高価なため、このニュースを読んだ人からは「そんな無駄な金があるなら、まともなステーキレストランに行く」「私は自分でステーキを完ぺきに調理できる」「ガスグリルを使うよ」「“AI”を付けるブームにのっているだけ」など、否定的なコメントがたくさん。機能に対して価格が見合っていないと思う人が多いようです。

 

仮にAIを搭載していたとしても、もう少し手ごろな価格でなければ、広く使われることは難しいのかもしれません。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Raising the steaks! World’s first AI-powered grill promises to cook the perfect steak in just 90 seconds – but it has an eye-watering $3,500 price tag. October 3 2023

実は欧米で少ない「フィルター付き洗濯機」、これから大変なことが起きるかも

ドラム式洗濯乾燥機を使っていると、「フィルターが目詰まりしています」というメッセージを目にすることがあります。「昨日も掃除したはずだけど……」と思いながら乾燥フィルターを取り出してみると、ほこりや糸くず、毛などがもっさりと付着しているということも。

↑新しいフィルターを付けましょう

 

それぐらいごみを捕まえるのがうまいフィルター。縦型洗濯機には糸くずフィルターが、ドラム式には換装フィルターと排水フィルターが搭載されていますが、日本ではそんなことは当たり前。でも、海外では必ずしもそうではありません。

 

米国の家庭やコインランドリーでは、フィルターの付いていない洗濯機が多いようです。乾燥機の糸くずフィルター(lint trap)の存在は広く知られているようですが、洗濯機の中にはフィルターが付いていない物もあり、フィルター付きの洗濯機を見たことがない人さえいる模様。20世紀初頭に動力(水力)を利用した洗濯機や電動式を初めて開発した国だけに、意外な感じもします。

 

しかし、これからはそんな状況が変わっていくかもしれません。最近、カリフォルニア州議会が洗濯機にフィルターの取り付けを義務付ける法案を審査しています。どうして今なのでしょう?

 

主な理由とされているのは、マイクロファイバーによる海洋汚染や水質汚染を食い止めるため。多くの洋服にはポリエステルやナイロンといったプラスチック素材が使われていて、洗濯機で洗うとマイクロファイバーを大量に排出するとされています。微小なプラスチックの破片は水処理施設を経て海や河川に流れているようで(先進国の場合、マイクロファイバーは下水処理施設で7割以上回収されているという見方もあります)、これを防ぐために洗濯機を変える必要があると考えた民主党の議員が立案したそう。まだカリフォルニア州知事(民主党)は承認していないようですが、似たような動きは欧州でも2023年5月に起きていました。

 

法案が成立した場合、2029年1月1日までに販売される家庭用と商業用の洗濯機は全てフィルターを備え付けなければならなくなります(フィルターを搭載していない古いモデルでも、同日までに購入されたものであれば使用し続けても良いとされています)。フィルターの穴の大きさは100マイクロメートルとされており、洗濯機はラベルでフィルターの搭載を表示しなければなりません。違反した場合には罰金が課せられます。

 

この法案にはコインランドリー業界が反対。商業用の洗濯機で使用する水の量は家庭用と比べてはるかに多いため、フィルターはすぐに目詰まりしてしまうというのが反対根拠の1つです。また、商業用の洗濯機でフィルターを機能させるためには機械を根本的に作りかえなければならないとも。このような理由により、この法案で大きな打撃を受けるのは小規模のコインランドリー業者だと主張しています。そうだとすれば、大変です。

 

日本にも影響はあるのでしょうか? 環境という視点で洗濯機を見ると、使う電気や水の量を抑えるエコモードがあります。また、ドラム式洗濯機の排水フィルターは「排水時に出たゴミがたまる」(パナソニック)という機能を担っていて、住環境(排水管や排水溝)を汚さないようにしているとも解釈できます。それらに加えて、マイクロファイバーフィルターを導入するというのは、日本人にとっても新しい機能かもしれません。

 

家を見渡せば、すでにたくさんのフィルターがあります。洗濯機、掃除機、エアコン、換気扇、空気清浄機、レンジフード、ウォーターサーバー、コーヒー……。家電だけではありません。インターネットの世界にもフィルターは存在しますが、これらは全く無関係とも言えません。家電とインターネットは「IoT」でつながり、IoTによって家庭のエネルギーは管理しやすくなり、その結果、環境の改善につながると論じるITの専門家もいます。

 

米国でも日本でも洗濯機の「スマート化」が進んでいますが、マイクロファイバーフィルターが洗濯機に導入されると、ユーザーやその家族のプラスチック排出量を自動的に計測することが可能になるのではないかとも考えられます。さらにその先を想像すれば、適切な排出量を守る人にはメーカーなどから特典がもらえたりして……。フィルターのお手入れがもっと大事になるかもしれません。

 

【主な参考記事】

Forbes. California May Crack Down On Washing Machines Without Filters—Here’s Why. September 27 2023

イタリアに「部屋の片付け」のヒントあり! 日本と正反対の方法とは?

多くのイタリア人は、家の中の美観に並々ならぬこだわりを持っています。家に人を招待して食事をすることが大好きなので、彼らの家を初めて訪ねると必ず待っているのが、整理整頓された自宅の見学ツアー。そこでよく疑問に思うのが、どうすれば家をこれほどきれいに保つことができるのか? そこで今回は、片付けが大の苦手なイタリア在住6年の筆者が、イタリア人から学んだ「家の整理整頓術」を紹介します。

↑イタリア人の片付け術を教えてあげよう

 

家は社交の場

日本人にとって自宅はとてもプライベートな空間かもしれません。しかし、一般的にイタリア人にとって家は「社交の場」であり、友人や親族などと時間を過ごす場所という感覚に近いようです。

 

「人を招き入れる」という意識が強いことから、見せることを前提とした空間づくりを心がけているのです。初めての訪問ではリビングやキッチンだけでなく、ベッドルームやトイレなど隅から隅まで見せてくれます。

 

筆者がイタリア人と共同生活を始めて2年弱が経ちましたが、一番驚いたのがゴミ箱の少なさ。日本ではリビング、キッチン、寝室、トイレ、洗面所と各部屋に設置している家庭が一般的ですが、イタリアではそうではありません。必ずと言っていいほどイタリア人はゴミ箱をキッチン下の扉内、もしくはベランダなど外の空間にまとめて設置します。

 

便利さよりも「美しくない物は見せない」という見た目の美しさを重視するイタリア人ならではのこだわりと言えるでしょう。ある調査では、アンケートに参加した10人中6人が家を整理整頓することを重視していることが分かりましたが、外側の美しさを大事にする考えがその価値観を支えているとも言えそうです。

 

ちなみに、筆者の自宅にはリビング・寝室を含む4部屋とバスルーム(洗面所・トイレ・シャワーが一体化した空間を指す)がありますが、ゴミ箱があるのはキッチンのシンク下と、2つあるバスルームのうちの1つだけ。最初はとても不便に感じていましたが、慣れてしまえば特に気になりません。

↑生ゴミ・プラ・その他に分けてゴミ箱はシンク下に(筆者撮影)

 

「見せる収納」対「見せない収納」

日本のキッチンをYouTubeで見た複数のイタリア人が「なぜこんなに散らかっているの!?」と私に尋ねました。動画を確認したところ、筆者には整理されている普通の台所にしか見えません。

 

どうやら彼らには、調理器具や調味料がいつでも手に取れる位置に置いてあることが気になるようです。特に、醤油やソースなどが並んでいるとデザインに統一感がなく、整理整頓されていない印象を与える模様。「見せる収納」が基本である日本の家は、片付いていないように見えてしまうのです。

 

対照的に「見せない収納」を尊重するのがイタリア人。フルーツを盛りつけたカゴや、コーヒー粉を入れた美しい陶器など、インテリアの一部にもなり得るようなものだけを厳選してキッチンに置いています。

↑電子レンジを置くことさえも反対された筆者の自宅のキッチン

 

日本人の片づけといえば、「こんまり」メソッドが米国などで昨今ブームになりましたが、それでさえイタリアで話題になったことはないと思われます。家族のつながりや古い歴史を持つものを大切にするイタリア人には、「心がときめかなければ捨てよう」という考えは受け入れにくいようです。

 

では、イタリア人は「捨てられないけど保管しておきたい(大量の)物」を一体どこに収納するのか? その答えは、物置やガレージです。彼らはこれらのスペースを上手に利用しており、単身用のアパートでも、地下に小さな個別の専用スペースが用意されているケースが多く、家の中に収納しきれない物はそこで保管します。

 

自宅を美しく保つことに強いこだわりがあるイタリア人は、物を「見せない」テクニックに長けています。それは逆に、自宅のプライベート空間まで人に「見せる」ことが前提となっているからでしょう。

 

友人や知り合いを頻繁に自宅に招いて食事や会話を楽しみたいという思いがある限り、モデルルームのような家がイタリアからなくなることはなさそうです。でも、そんなイタリア人の整理整頓術や考え方には、日本の家の片付けにも使えそうなヒントがありそうですね。

 

執筆/素山えりか

2023年冬の「電気代に要注意の家電」は何? 英国が警告

物価高に苦しむ英国。暑かった夏が終わったばかりですが、冬がやってくれば光熱費の出費はさらに増えると見られています。では、同国の専門家は、どの家電が特に電気代を上げると警告しているのでしょうか? 英の大衆紙「エクスプレス」が要注意の家電を5種類取り上げ、対策を紹介しています。

↑どれが家計にはヤバそう?

 

1: 洗濯乾燥機

エネルギーの専門家によると、現在の英国では洗濯乾燥機を1回使用したときの平均消費電力量は4.5キロワットアワーで、月平均では52.25キロワットアワーとされています。「このように洗濯乾燥機の消費電力は馬鹿にならないので、できるだけ服は外に干すようにしてエネルギーとお金を節約しましょう」と専門家は述べています。

 

2: 食洗機

英国における食洗機の平均使用電力量は3.6キロワットアワーとされています。「使えば使うほど電気代は増えていくものなので、お皿の量が一杯になったときに回すようにしたり設定をエコにしたりして節約しましょう」と専門家はアドバイス。一般的に、エコ設定は通常モードより少ない水を使うので、費用を減らすことにつながるはずと言われています。

 

3: 冷蔵庫

英国では冷凍室付き冷蔵庫を“a fridge freezer”と呼びますが、このタイプの冷蔵庫の1日の平均消費電力量は1.9キロワットアワーと英国の専門家は見ています。出費を抑えるためには、冷凍庫から余計な氷を定期的に取り除いたりドアの開け閉めを極力減らしたりすることが大切。少し温かい食べ物は、冷蔵庫内の温度を乱すので、きちんと冷ましてから冷蔵庫にしまいましょうと専門家は助言しています。

 

4: 洗濯機

英国の洗濯機は1回使うと平均して2.1キロワットアワーの電力を消費しています。使用量を減らしたりエコ設定を使ったりすることはもちろん、予洗いは使わないほうがいいと言われています。服などについた汚れを落とすには、温水ではなく水で十分とも。

 

5: オーブン

英国のガスオーブンの平均消費電力量は1.5キロワットアワーで、電気オーブンの場合は0.87キロワットアワー。使用しないときは完全に電源を切り、必要な場合のみ予熱をするようにと言われています。

 

こうして見ると、英国人も家電の電気代を気にしていることが見えてきます。雨の多い英国で「冬でも洗濯物は極力外で干すべき」と言われているあたりに事態の深刻さが表れていますが、今年は再び暖冬となるのでしょうか? 多くの人がエルニーニョ現象の影響を気にしています。

 

【出典】
Express. Five home appliances ‘draining your wallet’ this winter – how to ‘save money’ on bills. September 27 2023

「インドの秋葉原」で受けた「量のおもてなし」の裏にあるもの

人口世界一になり、以後ますますの発展が期待される国・インド。この地には、いままさに成長著しい国の姿を、肌で体感できる場所がある。それが、“インドの秋葉原”ともいうべき電材街だ。経済発展に伴い多くの建物が新たに建てられている同国では、配線器具などの電材の需要が急増中。それをまかなっている場所こそ、国の各地にある電材街である。

 

筆者は今夏、インド南東部の大都市・チェンナイの電材街を、同国内で配線器具のシェア1位を誇るパナソニックのスタッフとともに訪問した。そこで待ち受けていたのは、カオスという言葉を絵に描いたような街の風景と、インド流の“量のおもてなし”だった。

 

人が多すぎる! カオスな電材街を歩く

インドには、乾季、暑季、雨季と、3つの季節がある。筆者が訪れたときは雨季だった。3日間同地に滞在した私が肌で感じた限りでは、チェンナイの雨季の暑さは、日本の夏と案外変わらない。一方で街の熱気は、我が国を凌駕しているものがあった。

↑チェンナイの街角。人や車がひしめいている

 

まず、道を埋め尽くす人の多さ。車道にまで歩行者が溢れており、新宿や渋谷といった繁華街と比べても、人の密度はこちらのほうが上に感じる。そしてその人波を強引にかき分けるようにして、車やバイクが通過していく。インドの道では、車の量が非常に多いうえ、歩行者より車が優先されがちだ。信号のない横断歩道では、自分が歩行者のとき、渡るタイミングはかなりシビアだ。道を歩くだけでも常に注意が必要で、歩きスマホなんて自殺行為である。

↑人波をかき分けて、荷物を高く積んだ車が遠慮なく進んでいく

 

↑電材街の入り口付近。道端の露店では、果物やジュースなども売られていた

 

↑カラフルな果物を見ると、ついつい食欲をそそられてしまう。インドのフルーツは甘みの強いものが多かった

 

道の左右に目をやると、電材の販売店が所狭しと並んでいる。LEDのカラフルな光に照らされた店舗もあり、日中の訪問ではあったが、きらびやかで大いに目立っていた。

↑カラフルなLEDで彩られた店舗

 

店舗で受けた盛大な“量のおもてなし”

カオスな街中を歩いた筆者は、パナソニックのスタッフの案内のもと、同社の電材を販売する代理店を訪問した。まず訪れたのが、スレッシュ・エレクトリック・コーポーレーション。パナソニックがインド進出の先駆けとして2007年に買収した現地企業・アンカー社の創立当初から、60年以上の取引がある老舗の代理店だ。

↑スレッシュ・エレクトリック・コーポレーションの店構えは、老舗の風格を漂わせていた

 

店内の狭い通路を通って奥に進んでいくと、多くのスタッフや社長のジャヤンティラルさんが出迎えてくれた。そこから始まったのが、“量のおもてなし”だ。

↑製品サンプルを手に持つ、ジャヤンティラルさん

 

出迎えと同時に、まずバラの花を1輪いただく。そしてすぐに茶菓子が出され、それを食べているとおかわりが卓上に運ばれてくる。おまけにジュース、おみやげのストールまでいただいた。片手には茶菓子の乗った皿、もう片手にはジュースのコップ、首にはストール、胸ポケットには1輪のバラ。現地に駐在経験のあるパナソニックのスタッフによると、これがインド流のおもてなしだという。

↑店内では、パナソニック製品をはじめとした配線器具の箱が、天井近くまで積まれていた

 

独特な風味の菓子をつまみながらジャヤンティラルさんに電材についての話を聞くと、アンカー社がパナソニックに買収されてからのポジティブな変化について教えてくれた。彼によると、最も大きな変化はブランドイメージの向上だという。

 

「パナソニックの製品は高品質であることに加え、増え続ける需要を満たせるだけの高い生産力を持っていることから、顧客からの信頼が厚い」と彼は語る。インドにおいて、日本企業全体の評判が高いことも、その信頼度に影響している。製品にクレームが入るケースはほとんどないそうだ。

↑パナソニックの主力製品のひとつ、PENTAモジュラー

 

凄まじい歓待を受け、“異国に来た”という感動に浸った筆者だったが、時間の都合もあり惜しみながら同店をあとにし、次の店舗へと向かった。そのとき筆者のお腹は茶菓子によって満たされ、首にはいただきもののストールが巻かれている大満足状態。そんな状態から再び、インド流のおもてなしを受けることになる。

 

訪問2店舗目は、パナソニックのインド国内主力商品であるROMAシリーズの販売数で同国内1位を誇る代理店、スマン・エンタープライズ。パナソニックとの取引は2010年になってからという、新進気鋭の店だ。

↑スマン・エンタープライズの店舗は、洞窟のような通路を抜けた先にあった

 

1店目同様、入ってすぐバラの花をもらう。そしてヒンドゥー教における祈りのための印・ティーカを額につけてもらった。筆者は今回のインド訪問でパナソニックの工場を複数訪れていたが、そこでももれなくティーカをつけるというおもてなしがあった。

 

椅子に座ると、茶菓子と飲み物が提供される。飲み物は本場のチャイで、日本で売られているそれより香りや甘みが強い。さらに、すでにストールが巻かれた首に、もう1本のストールが追加された。この歓迎ぶりにも、2回目ともなると慣れる…と思いきや、日本ではなかなかない経験ゆえ、ワクワク感は変わらない。

↑スマン・エンタープライスでのおもてなしを受けた後の筆者の自撮り。首には橙と白の2本のストール、胸ポケットにはバラの花が2輪、額にはティーカと盛りだくさんだ

 

パナソニック・スリシティ工場と、電材街の視察を通していただいたもの。工場ではパラの花束とストール(赤)をいただいた

 

同店社長のラケッシュさんは、ROMAシリーズが売れる理由を、「製品の品質に加えて、物流面での信頼性が高いから」だと語る。広大な国土を誇るインドでは、製品の配送はしばしば大きな課題となる。その点、パナソニックの製品は注文してから届くまでの時間が短く、顧客を待たせずに済むという。

↑ラケッシュさん。手に持っているのは、ROMAシリーズを最も多く売り上げたことを讃える賞状

 

↑店内の壁面には、多数の製品サンプルが並んでいた。写真中央がROMAシリーズ。アンカー社時代から継続して販売されているブランドで、ミドルレンジにあたるシリーズだ

 

↑製品サンプルのなかでも特に異色だった、D-subジャックと天井ファンの風力調整用のツマミがついたモジュール

 

「ロングセラー商品であることも、ROMAシリーズの強み」だと、ラケッシュさんは言う。インドでは配線器具を保証期間が過ぎたあとも使い続け、故障してから交換するという人が多い。変わらず販売されているROMAシリーズなら、故障時の取り替えがしやすいのだ。ROMAシリーズには、10年という長い保証期間が設定されているが、なかには20年以上も使い続ける人もいるという。

↑店舗脇の倉庫には、大量の製品が保管されていた。山積みの在庫が、たった3日ではけてしまうという

 

盛大なおもてなしの裏にあるもの

電材街への訪問を終えた筆者の胸に去来した思いは「インドのおもてなしはすさまじい」。工場などへの訪問でも薄々感じていたことではあったが、これだけ多くのものを贈る“量のおもてなし”は、日本にはあまりない。

 

筆者が盛大な歓待を受けられたのは、訪れた店のスタッフたちが、日本のメディアによる取材を喜んで受け入れてくれたからにほかならない。そして、パナソニックを含む現地に進出している日本企業が、インドの人々から大きな信頼を得ているからだ。筆者が受けたおもてなしの裏にある、地道な努力を忘れてはいけないだろう。

「死ぬまでに旅行でしたいこと」は何? 世界で最も人気があったのは…

「エンパイアステートビルの展望台からニューヨークの街並みを眺めたい」「パリのエッフェル塔にのぼりたい」など、誰でも1つは「いつか行ってみたい場所」や「海外でやってみたいこと」があるでしょう。そんな世界中の「死ぬまでに旅行でしたいこと」をまとめたリストを英国の旅行会社が発表しました。世界で最も人気の旅行先とやりたいこととは?

↑やっぱり楽園に行きたい!

 

英旅行会社のKuoniが発表したのは、世界各国の死ぬまでに旅行でしたいこと。Googleで検索される、110以上の死ぬまでにしたいことを世界219の国ごとに分析し、上位にあがったものをまとめました。また、国別のほかに、219か国全てのデータを合わせて、「世界で人気の『死ぬまでに旅行でしたいこと』」もリストアップ。以下に、そのリストからトップ20を取り上げます。

 

世界で人気の「死ぬまでに旅行でしたいこと」TOP20

  • 1位 モルディブに行きたい(モルディブ)
  • 2位 ナイアガラの滝で水しぶきをあびたい(カナダ、米国)
  • 3位 モナ・リザを見たい(フランス)
  • 4位 ボラボラ島に行きたい(フランス領ポリネシア)
  • 5位 自由の女神の展望台をのぼりたい(米国)
  • 6位 オーロラを見たい(アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、グリーンランド、フィンランド)
  • 7位 ストーンヘンジを見たい(英国)
  • 8位 タージ・マハルに行きたい(インド)
  • 9位 タイムズスクエアを見たい(米国)
  • 10位 ブルジュ・ハリファを見たい(アラブ首長国連邦)
  • 11位 ポンペイ遺跡に行きたい(イタリア)
  • 12位 サグラダ・ファミリアを見たい(スペイン)
  • 13位 チンクエ・テッレに行きたい(イタリア)
  • 14位 ビッグ・ベンを見たい(英国)
  • 15位 チチェン・イッツァまで歩きたい(メキシコ)
  • 16位 ヒマラヤ山脈で登山したい(ブータン、インド、ネパール、中国、パキスタン)
  • 17位 アルカトラズ島に行きたい(米国)
  • 18位 ホワイトハウスに行きたい(米国)
  • 19位 死海で浮きたい(イスラエル、ヨルダン)
  • 20位 ヨセミテ国立公園で景色を眺めたい(米国)

 

1位だったのは「モルディブに行く」ことで、特にヨーロッパやオセアニア、アフリカの国々でモルディブの人気が高いようです。また、世界的な著名観光地の名前が多くあげられる中、3位の「モナ・リザを見たい」のように、芸術作品の名前をあげる人もかなりの数いるようです。

 

ちなみに、日本で一番人気だった死ぬまでに旅行でしたいことは「ピサの斜塔を見たい」(イタリア)でした。あなたの死ぬまでに旅行でしたいことは何ですか?

 

【主な参考記事】

Daily Hive. Canadian attraction one of world’s most popular bucket-list travel spots. September 1 2023

Kuoni. The world’s most popular travel bucket list experiences.

まさかUFOが…? 50年間で2万人が行方不明になった謎の「アラスカトライアングル」

北米で行方不明者が続出している謎のエリアがあります。その名も「アラスカトライアングル」。50年間も次々と人が失踪しているにもかかわらず、真相が一向に分からないのです。

↑どこへ消えたのか?

 

アラスカ州最大の都市アンカレッジと、カナダ国境近くにある都市ジュノー、それにアラスカ最北部の都市バロー。この3都市を結んでできる三角形の地帯では、これまでに多くの行方不明者が出ており、「アラスカトライアングル」と呼ばれています。

 

その数は、過去50年間で2万人。ここで一体どんな事件が起きてきたのでしょうか?

 

例えば、1950年に起きた事件。8人の乗客と36人の乗客を乗せた軍用機が、この地域で消息を絶ち、捜索が行われたものの何も見つからなかったそうです。1972年には、米下院院内総務だったヘイル・ボッグス氏が乗った飛行機も同じようにこのエリアで行方不明になりました。

 

この地域は、ツンドラと呼ばれる凍結した荒野や林がある場所。ハイキングする人や観光客が行方不明になるのなら少しは納得できるかもしれませんが、飛行機が消息不明になるのは不可解。おまけに、その後なんの痕跡も見つからなかったというのも、腑に落ちません。

 

アラスカはUFOの目撃情報が多いとも言われ、人口が少ないことから超常現象を引き寄せていると考える専門家もいるそう。アラスカトライアングルの謎は依然として解明されておらず、その謎は深まるばかりです。

 

【主な参考記事】

The Sun. UNEXPLAINED Mystery of the Alaska Triangle as theory says strange disappearance of 20k people in 50 years is tied to Bigfoot & UFOs. September 26 2023

なぜ同じ道で「がん」が続出するのか? 米ミネソタ州南部を震撼させる「キャンサーロード」

米国ミネソタ州南部で、がんにかかる人が続出し、死亡する人まで出ている地域があります。「キャンサーロード(がんロード)」と呼ばれるこの場所で一体何が起きているのでしょうか?

↑ミネソタ州南部の水に何が起きているのか?

 

ミネアポリスから南に約150km弱。がん患者が多いのは、わずか3kmほどの1本の道路沿いのエリア。ここでがんにかかったのは4世帯12人。7人は死に至っています。20歳の若さでがんになった人もいて、乳がん、大腸がん、血液のがんなど、かかったがんの種類もさまざまです。

 

この原因として住民が疑っているのが、この地域の農地で使われている化学肥料。そこに含まれる硝酸塩が、川や池、井戸などに流れ込んでいるのではないかと言われているのです。実際、乳がんや大腸がんなどは、これまでの研究で硝酸塩と関連があると指摘されています。

 

また、この地域があるミネソタ州の隣に位置するウィスコンシン州では、卵巣がん、直腸がん、膀胱がん、腎臓がんなどの298の症例について、飲料水に含まれる硝酸塩が原因であると示唆する研究結果も発表されています。

 

実際、ミネソタ州のキャンサーロード周辺にある井戸の飲料水では、硝酸塩の含有量が安全値を超えているのだそう。

 

米国では、1974年に「飲料水に含まれる硝酸塩の制限値を1リットルあたり10mgとする」法律が制定されていますが、新たな研究で、1リットルあたり5mgでもがんのリスクが増加することが明らかになりました。

 

これ以上の健康被害を出さないためにも、早急な分析と対応が求められているようです。

 

【主な参考記事】

New York Post. Life and death on ‘Cancer Road’: Why is ‘every family’ suffering on this 2-mile stretch? September 27 2023

米航空会社が過剰予約でボランティアを募集、乗客が驚いた協力金の額とは?

飛行機で発生するオーバーブッキング(過剰予約)。そんなとき航空会社は、なんらかの特典を提示して「別の便に変更しても構わない」乗客を探します。でも、フライトを変えてもいいという乗客を探すのが難航したら……? 先日、海外で起きたオーバーブッキングで、米・デルタ航空が豪華すぎる特典を提示して話題になりました。

↑どなたか50万円で当機を降りませんか?

 

ボストン発ローマ行きのフライトで、デルタ航空は過剰に予約を取っていたことが判明。飛行機を降りる乗客を13人見つけなければならない事態になりました。そこで行われたのが、オークション形式のアナウンス。

 

機内の様子を撮影した乗客の動画で、乗務員が「ギフトカードでお買い物できますよ!」と、ショッピングチケットの特典を紹介し、別の便に変えてもいいという乗客を誘い出しています。でもなかなか手をあげる乗客がいない模様……。

 

すると「では、3500ドルでどうでしょう?」と、特典をさらに釣り上げていくのです。3500ドルといえば、現在のレートでおよそ52万円(※)。ギフトカードをもらうのか、それとも現金をもらえるのかは不明ですが、かなりの金額です。それでも、まだ必要な人数に達していなかったようで、しまいに乗務員は4000ドル(約59万円)を提示したのです。

※1ドル=約149円で換算(2023年9月29日現在)

 

この高額の特典には、さすがの乗客たちもビックリ。SNSに投稿されたこの動画には「クレイジーだ!」「4か月分の家賃だ!」「それだけあれば人生が変わる!」なんてコメントが寄せられています。

 

結局、2000ドルから4000ドルと、次の便まで過ごすのに必要な一泊分のホテルの用意というなんとも豪華な特典を、13人のボランティアが受け入れて、このフライトは無事に出発したのだそうです。

 

もしも時間や予定に余裕があるのなら、そんな特典でラッキーな旅を過ごすのも悪くないかもしれません。

 

【主な参考記事】

The Street. Passengers on overbooked Delta flight offered $4,000 to get off. September 26 2023

イタリアの飲食店で法外な請求を受ける人が続出! まさかその理由は…

最近、イタリアの飲食店の口コミサイトで増えているのが、「ケーキのカットで料金を請求された」「ジェラートの追加のスプーンで料金を取られた」など、従来なら無料で行われるサービスなのにお金を請求されたという体験談。しかも、特定の店で起きているのではなく、複数の店で同じようなことが起きているようなのです。

↑オーバーツーリーズムに悩み続けるベネチア

 

例えば、シチリア島にあるレストランを訪れた、ある家族のケース。この家族は店でケーキ20個のカットを頼んだところ、レシートの一番最後に「20ユーロ(約3100円※)」の項目があり、ケーキの取り分けの料金を請求されたというのです。

※1ユーロ=約157円で換算(2023年9月28日現在)

 

また、別の観光客のケースでは、イタリア北部のコモ湖にある高級レストランで「サンドイッチを半分にカットするように頼んだら、2ユーロ(約310円)を取られた」という例や、ジェラート店で「シェア用のスプーンを1個追加でもらったら、1ユーロ(約150円)を加算された」なんて話も。

 

これまでの常識からいえば、無料で行われるこれらのサービス。しかも、どこかひとつの店で起きたことではなく、あちこちで同様の経験をする観光客がいるのはなぜなのでしょうか?

 

その背景にあるのは、物価の高騰と観光客の急増と考えられます。ウクライナ侵攻やパンデミックの影響で、世界各国がインフレに直面しているように、イタリアでも同じく物価の高騰が起きており、しかもイタリアは周辺の国よりも物価が約240%も高いという報道もあります。

 

そして、これに追い打ちをかけているのが、観光客の急増。イタリア観光局では2023年の夏、同国を訪れる観光客数は6800万人と予測しており、コロナ禍前より300万人以上多いのだそう。そして、実際にこの夏はイタリアの各地が観光客であふれ、ついにはオーバーツーリズム対策として、来春からベネチアで観光客を対象に入場料を徴収する取り組みを試験導入することが決定したほどです。

 

そんな事情もあり、観光客は、サービスの値段を上げたり追加料金を徴収したりする格好のターゲットになりやすいのかもしれません。しかし、地元メディアが「クレイジーレシート」と呼ぶこのような対応が今後も続くのなら、イタリアが世界中の観光客から嫌われてしまうことになるのかも……。そうなれば観光客は減るかもしれませんが、評判も落ちるかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. Italian ice cream shop charges outrageous fee — just for an extra spoon. September 25 2023

New York Post. Italian restaurant charges a whopping $22 — just to slice a birthday cake. August 14 2023

CNN. $2 to cut a sandwich in half: The outrageous rip-offs targeting tourists in Italy. August 19 2023

約300年前に何が起きた? 世界最古のタイムカプセルがポーランドで見つかる

ポーランドの小さな町にある博物館の建物から、世界最古と見られるタイムカプセルが見つかりました。およそ300年前に作られたタイムカプセルの中に入っていたものとは……。

↑見つかったタイムカプセルの1つ(画像提供/Muzeum Ziemi Wschowskiej/Facebook)

 

タイムカプセルが見つかったのは、ポーランドのフスホバにある博物館。この博物館は、大きな塔もある聖スタニスラウス教会の建物にありますが、その教会の改修工事を行っている際、塔のてっぺんから球体状の大きな塊が見つかり、その中に入っていました。

 

中にあったのは、4つのタイムカプセル。それぞれの箱の上部には、1726年、1786年、1884年、1914年と大きく刻まれており、どうやらそれらのタイムカプセルが作られた年号のようなのです。それぞれの箱の中には、ヒツジやヤギの皮で作られたとみられる紙でできた文書と、18世紀から19世紀の硬貨が何枚か包まれていました。文書には「町や教会も飲み込んだ大きな火災があった」という記録が書かれていたとか。

 

また、銃が撃ちこまれ、文書の一部に穴が開き、鉛の弾丸も一緒に残っていたものもあったそうです。もしかしたら、かつての戦争で使われた銃の弾が、タイムカプセルの1つに撃ち込まれたのかもしれません。

 

今まで世界で見つかり年代が確認されているタイムカプセルで最古だったのは、2014年に米国のボストンにあるマサチューセッツ州議事堂で見つかった1761年のタイムカプセル。このときは、同国の初代大統領であるジョージ・ワシントンの絵の裏に隠されていました。

 

もしポーランドで見つかったタイムカプセルが本当に箱に書かれている年代のものであれば、これよりもさらに古いものになります。専門家によって調査が行われていると思われますが、歴史のロマンが漂ってきますね。

 

【主な参考記事】

The First News. ‘World’s oldest time capsule’ – dating back to 1726 – is found in Polish church spire, containing 300-year-old coins, Latin documents and a lead bullet. September 22 2023

実は知らずに使っているかも!? 循環型素材「RENU」が凄いことになっている

今年4月に公開した記事で紹介をした布製ランドセル「NuLAND(ニューランド)」でも使われている、循環型リサイクルポリエステル生地「RENU(レニュー)」。総合商社の伊藤忠商事が2018年に立ち上げた「RENUプロジェクト」の核となる素材で、現在までに国内だけでも100以上のブランドでRENUは採用されています。

※「NuLAND」は合同会社RANAOSの登録商標です。「RENU」は伊藤忠商事株式会社の登録商標です

 

衣料業界が抱える課題の解決策「RENUプロジェクト」

「祖業である繊維部門において、私たちの部署では繊維原材料の輸出入という昔ながらの事業を行う一方、市場のニーズを汲み取ったうえで、環境に配慮した素材の開発、販売も行っています」と話すのは、伊藤忠商事で「RENUプロジェクト」に携わる林進平さんと鎌形勇輝さん。

↑左:伊藤忠商事株式会社 繊維カンパニー ファッションアパレル第三部 繊維原料課 課長代行・林進平さん/右:鎌形勇輝さん

 

「世界中で生産される衣料品の数は年間約1000億着とも言われていますが、実はその陰で、大量の繊維ゴミや廃棄衣類が発生しています。その大半が焼却や埋め立てによって処理され、地球環境への影響が懸念されてきました。繊維業界が抱える衣料廃棄問題のソリューションを、繊維が祖業である商社として提案するのが『RENUプロジェクト』。

 

これまで廃棄されてきた衣類や生産時の繊維ごみをリサイクルやリユースするサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現が目的です。そのための手段として現在進行しているのが、ポリエステルのケミカルリサイクルです」(林さん)

 

RENUプロジェクトでは、化学メーカーの帝人が持つ「DMT法」と呼ばれるポリエステルのリサイクル技術が活用されています。古着や繊維ごみのポリエステルを最小単位に分解してから再重合し、再生ポリエステルの糸を作り、そこから新たな製品が生み出されるのです。

 

再生ポリエステルというと、一般的には使用済みのペットボトルを原料にしますが、ペットボトルの場合、原料の色素を完全に取り除くのが難しいそう。その点RENUは、衣類の元々の色や雑物を除去し、石油由来のポリエステルと同等のクオリティを実現可能だと言います。

↑「RENUプロジェクト」は繊維業界の廃棄問題の解決ができないかという純粋な思いから生まれた。https://renu-project.com/

 

RENUとして生まれ変わるのは約10

古着の回収作業は、パートナー企業のecommitが担っています。

 

「実は日本では、毎年約50万トン、1日に換算すると大型トラック130台分の衣類が廃棄されていると言われています。

 

そこで、一般のお客様から衣類を集め、リユースやリサイクルに繋げる『Wear to Fashion』という取り組みを2022年からスタート。北海道以外、全国に回収ネットワークをお持ちのecommit様の回収拠点は現在1000か所以上に及びます。衣料だけでなく、靴や鞄、小物も含まれ、現在、年間6000トンの回収を目指しています。

 

各地で回収された古着や繊維ごみは集積センターで選別されますが、古着を処理する時にいちばん環境に負荷がかからないのはリユースです。リユースできないものは、リサイクルやアップサイクル、サーマルリカバリーとして活用します。RENUの場合、現在の技術ではポリエステル100%でないとケミカルリサイクルができません。

 

衣類のタグを見ていただくとわかると思いますが、ポリエステル100%の衣類は意外と少なく、回収衣料の中でポリエステルにリサイクルできるのは10%程度だと思います。ですので、複合素材の衣類をどうやってリサイクルするかが課題としてあります」(林さん)

↑衣類廃棄問題を解消し、サーキュラーエコノミーの実現を目指す

 

反響は大きくパートナーは100を超える

2018年のRENUプロジェクト発足から約5年が経ち、賛同するパートナー企業(ブランド)は増え続けているそうです。DESCENTE、THE NORTH FACE、アシックス、ニューバランス、ユナイテッドアローズ、無印良品、ワコール、アオキ……ほか、身近な企業やブランドが多数。もしかしたら、気付かないうちにRENUが使われた衣類を着ているかもしれません。

↑例えばファミリーマートで販売中の商品(インナーTシャツ)でもRENUが使用されている

 

「『従来のポリエステルと比較しても品質に大きな差がないので使いやすい』『サステナブルな取り組みとして展開しやすい』という声を多くの企業様からいただいて、現在国内だけでも100を超えるブランド様にRENUを採用いただいています。

 

また、サステナブル・コレクションを展開するH&M様にRENUが採用されたことで注目を集め、これが海外での採用にブーストがかかるきっかけになりました。欧州、アメリカ、中国、韓国などのブランドにも広がっています。

 

日本では、『サステナブルだから買う』という消費者の方はまだまだ少ないと思います。しかしRENUは、従来のポリエステルと同じ物を作れるというのが大前提にあるため、『ほしいと思って手に取った商品がRENUでできていた』というのが当たり前になる世界観を目指しています。ですから、RENUを使っていることをうたわないブランド様もいらっしゃいますが、それは構わなくて、採用していただければいいというスタンスを取っています」(林さん)

 

年間でTシャツ1億5000枚が廃棄されずにすむ

我々消費者も気づかないうちに環境課題の解決に一役買っているかもしれないわけですが、実際、RENUを採用することで、どの程度の環境負荷の軽減ができるのでしょうか。

 

「本来なら廃棄されるはずのものが原材料になるわけですから、1年間RENUのパートナー工場でリサイクルポリエステルを生産することで、Tシャツ換算で約1億5000万枚を廃棄せずにすみます。それによりCo2の削減量は自動車の走行距離に例えて地球約1670周分、水の削減量も500mlペットボトル約6500万本分になります」(鎌形さん)

 

新事業会社RePEaT設立で繊維to繊維の地産地消を

環境問題はもちろん世界中の課題です。ただ、RENUプロジェクトを世界中で展開していきたいものの、バーゼル条約(有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関する条約)があるため、原材料となるごみ(繊維廃棄物)を輸出入することは相応のハードルがあるそうです。そのため、ポリエステルのケミカルリサイクル技術をライセンスする合弁事業会社として、RePEaT(リピート)を昨年12月に設立。

 

「RENUプロジェクトを世界中に広げたいと考えていましたが、自社で各国に工場を作っていくのは現実的ではありませんでした。想いばかりが募るなか、DMT法の技術を持つ帝人様から『ケミカルリサイクルの技術をライセンスとして提供する事業を一緒にやりませんか』とお声がけいただいたのです。もちろん二つ返事でお受けしました。

 

その際、国際的なベアリング企業である日揮様のノウハウや技術があれば、エネルギー効率を上げ、環境インパクトを軽減できるのではないかと考えました。繊維業界では珍しいタッグと言われますが、3社による合弁事業会社を設立したのです。

↑RePEaTのホームページ。https://repeat-inc.com/

 

RePEaTでは、ポリエステル製品をケミカルリサイクルする技術、廃棄衣料品や繊維ごみなどの回収システム、生産設備の設計や稼働に関するノウハウなどをライセンス提供し、コンサルティング的な部分も補っています。各国ごとの規制に沿って、使用済みポリエステルのリサイクルから流通までのエコシステムを構築し、地産地消による地球規模でのサーキュラーエコノミーを実現することが目的です」(林さん)

 

3月には中国の企業と契約。現在も、アメリカ、ドイツ、フランス、中東、インド、ベトナム、台湾、トルコなど、世界中の多くの企業が興味を示しているそうです。

 

サステナブルを意識しない世界を目指す

ライセンス契約を結び、世界各国にRePEaTの工場を増やしていきたいと話す一方で、RENUプロジェクトの今後についても言及してくれました。

 

「RENUの採用企業は増えていますが、まだ圧倒的に日本企業が多いので、今後は海外企業との取り引きを増やしていきたいです。また現在、回収・選別の部分は基本的には人海戦術なので、回収物が増えることを前提に、ecommitではオートメーション化も考えています。

 

さらに、課題である複合素材のリサイクル技術も確立できれば、サーキュラーエコノミーの実現に近づくと思います。先にも述べましたが、RENUプロジェクトのゴールは『ほしいと思って手に取ったら商品がRENUでできていた』です。消費者がサステナブルを意識しなくても、いつのまにか地球に優しい商品を手にしている世界を目指しています」(林さん)

 

伊藤忠商事には、「売り手よし、買い手よし、世間よし」という創業者の言葉から生まれた企業理念“三方よし”があります。RENUプロジェクトはまさに、それを具現化する事業と言えるでしょう。

 

 

実は知らずに使っているかも!? 循環型素材「RENU」が凄いことになっている

今年4月に公開した記事で紹介をした布製ランドセル「NuLAND(ニューランド)」でも使われている、循環型リサイクルポリエステル生地「RENU(レニュー)」。総合商社の伊藤忠商事が2018年に立ち上げた「RENUプロジェクト」の核となる素材で、現在までに国内だけでも100以上のブランドでRENUは採用されています。

※「NuLAND」は合同会社RANAOSの登録商標です。「RENU」は伊藤忠商事株式会社の登録商標です

 

衣料業界が抱える課題の解決策「RENUプロジェクト」

「祖業である繊維部門において、私たちの部署では繊維原材料の輸出入という昔ながらの事業を行う一方、市場のニーズを汲み取ったうえで、環境に配慮した素材の開発、販売も行っています」と話すのは、伊藤忠商事で「RENUプロジェクト」に携わる林進平さんと鎌形勇輝さん。

↑左:伊藤忠商事株式会社 繊維カンパニー ファッションアパレル第三部 繊維原料課 課長代行・林進平さん/右:鎌形勇輝さん

 

「世界中で生産される衣料品の数は年間約1000億着とも言われていますが、実はその陰で、大量の繊維ゴミや廃棄衣類が発生しています。その大半が焼却や埋め立てによって処理され、地球環境への影響が懸念されてきました。繊維業界が抱える衣料廃棄問題のソリューションを、繊維が祖業である商社として提案するのが『RENUプロジェクト』。

 

これまで廃棄されてきた衣類や生産時の繊維ごみをリサイクルやリユースするサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現が目的です。そのための手段として現在進行しているのが、ポリエステルのケミカルリサイクルです」(林さん)

 

RENUプロジェクトでは、化学メーカーの帝人が持つ「DMT法」と呼ばれるポリエステルのリサイクル技術が活用されています。古着や繊維ごみのポリエステルを最小単位に分解してから再重合し、再生ポリエステルの糸を作り、そこから新たな製品が生み出されるのです。

 

再生ポリエステルというと、一般的には使用済みのペットボトルを原料にしますが、ペットボトルの場合、原料の色素を完全に取り除くのが難しいそう。その点RENUは、衣類の元々の色や雑物を除去し、石油由来のポリエステルと同等のクオリティを実現可能だと言います。

↑「RENUプロジェクト」は繊維業界の廃棄問題の解決ができないかという純粋な思いから生まれた。https://renu-project.com/

 

RENUとして生まれ変わるのは約10

古着の回収作業は、パートナー企業のecommitが担っています。

 

「実は日本では、毎年約50万トン、1日に換算すると大型トラック130台分の衣類が廃棄されていると言われています。

 

そこで、一般のお客様から衣類を集め、リユースやリサイクルに繋げる『Wear to Fashion』という取り組みを2022年からスタート。北海道以外、全国に回収ネットワークをお持ちのecommit様の回収拠点は現在1000か所以上に及びます。衣料だけでなく、靴や鞄、小物も含まれ、現在、年間6000トンの回収を目指しています。

 

各地で回収された古着や繊維ごみは集積センターで選別されますが、古着を処理する時にいちばん環境に負荷がかからないのはリユースです。リユースできないものは、リサイクルやアップサイクル、サーマルリカバリーとして活用します。RENUの場合、現在の技術ではポリエステル100%でないとケミカルリサイクルができません。

 

衣類のタグを見ていただくとわかると思いますが、ポリエステル100%の衣類は意外と少なく、回収衣料の中でポリエステルにリサイクルできるのは10%程度だと思います。ですので、複合素材の衣類をどうやってリサイクルするかが課題としてあります」(林さん)

↑衣類廃棄問題を解消し、サーキュラーエコノミーの実現を目指す

 

反響は大きくパートナーは100を超える

2018年のRENUプロジェクト発足から約5年が経ち、賛同するパートナー企業(ブランド)は増え続けているそうです。DESCENTE、THE NORTH FACE、アシックス、ニューバランス、ユナイテッドアローズ、無印良品、ワコール、アオキ……ほか、身近な企業やブランドが多数。もしかしたら、気付かないうちにRENUが使われた衣類を着ているかもしれません。

↑例えばファミリーマートで販売中の商品(インナーTシャツ)でもRENUが使用されている

 

「『従来のポリエステルと比較しても品質に大きな差がないので使いやすい』『サステナブルな取り組みとして展開しやすい』という声を多くの企業様からいただいて、現在国内だけでも100を超えるブランド様にRENUを採用いただいています。

 

また、サステナブル・コレクションを展開するH&M様にRENUが採用されたことで注目を集め、これが海外での採用にブーストがかかるきっかけになりました。欧州、アメリカ、中国、韓国などのブランドにも広がっています。

 

日本では、『サステナブルだから買う』という消費者の方はまだまだ少ないと思います。しかしRENUは、従来のポリエステルと同じ物を作れるというのが大前提にあるため、『ほしいと思って手に取った商品がRENUでできていた』というのが当たり前になる世界観を目指しています。ですから、RENUを使っていることをうたわないブランド様もいらっしゃいますが、それは構わなくて、採用していただければいいというスタンスを取っています」(林さん)

 

年間でTシャツ1億5000枚が廃棄されずにすむ

我々消費者も気づかないうちに環境課題の解決に一役買っているかもしれないわけですが、実際、RENUを採用することで、どの程度の環境負荷の軽減ができるのでしょうか。

 

「本来なら廃棄されるはずのものが原材料になるわけですから、1年間RENUのパートナー工場でリサイクルポリエステルを生産することで、Tシャツ換算で約1億5000万枚を廃棄せずにすみます。それによりCo2の削減量は自動車の走行距離に例えて地球約1670周分、水の削減量も500mlペットボトル約6500万本分になります」(鎌形さん)

 

新事業会社RePEaT設立で繊維to繊維の地産地消を

環境問題はもちろん世界中の課題です。ただ、RENUプロジェクトを世界中で展開していきたいものの、バーゼル条約(有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関する条約)があるため、原材料となるごみ(繊維廃棄物)を輸出入することは相応のハードルがあるそうです。そのため、ポリエステルのケミカルリサイクル技術をライセンスする合弁事業会社として、RePEaT(リピート)を昨年12月に設立。

 

「RENUプロジェクトを世界中に広げたいと考えていましたが、自社で各国に工場を作っていくのは現実的ではありませんでした。想いばかりが募るなか、DMT法の技術を持つ帝人様から『ケミカルリサイクルの技術をライセンスとして提供する事業を一緒にやりませんか』とお声がけいただいたのです。もちろん二つ返事でお受けしました。

 

その際、国際的なベアリング企業である日揮様のノウハウや技術があれば、エネルギー効率を上げ、環境インパクトを軽減できるのではないかと考えました。繊維業界では珍しいタッグと言われますが、3社による合弁事業会社を設立したのです。

↑RePEaTのホームページ。https://repeat-inc.com/

 

RePEaTでは、ポリエステル製品をケミカルリサイクルする技術、廃棄衣料品や繊維ごみなどの回収システム、生産設備の設計や稼働に関するノウハウなどをライセンス提供し、コンサルティング的な部分も補っています。各国ごとの規制に沿って、使用済みポリエステルのリサイクルから流通までのエコシステムを構築し、地産地消による地球規模でのサーキュラーエコノミーを実現することが目的です」(林さん)

 

3月には中国の企業と契約。現在も、アメリカ、ドイツ、フランス、中東、インド、ベトナム、台湾、トルコなど、世界中の多くの企業が興味を示しているそうです。

 

サステナブルを意識しない世界を目指す

ライセンス契約を結び、世界各国にRePEaTの工場を増やしていきたいと話す一方で、RENUプロジェクトの今後についても言及してくれました。

 

「RENUの採用企業は増えていますが、まだ圧倒的に日本企業が多いので、今後は海外企業との取り引きを増やしていきたいです。また現在、回収・選別の部分は基本的には人海戦術なので、回収物が増えることを前提に、ecommitではオートメーション化も考えています。

 

さらに、課題である複合素材のリサイクル技術も確立できれば、サーキュラーエコノミーの実現に近づくと思います。先にも述べましたが、RENUプロジェクトのゴールは『ほしいと思って手に取ったら商品がRENUでできていた』です。消費者がサステナブルを意識しなくても、いつのまにか地球に優しい商品を手にしている世界を目指しています」(林さん)

 

伊藤忠商事には、「売り手よし、買い手よし、世間よし」という創業者の言葉から生まれた企業理念“三方よし”があります。RENUプロジェクトはまさに、それを具現化する事業と言えるでしょう。

 

 

タイのセブンイレブンを「野生のサル」が襲撃! 持ち去ったのは当然…

野生の動物が人間の食べ物を奪ったり人を襲ったりする事件は、日本でもしばしば発生しています。そんな事件は海外でも同じく起きていますが、タイでは先日、セブンイレブンに野生のサルが現れました。

↑狙いはもちろん…(画像提供/New York Post)

 

事件が起きたのは、タイのとあるセブンイレブン。2匹のサルが現れて、店の外に置かれていたカゴによじ登り、その中に入っていたバナナをくわえて持ち去ったのです。2匹は、近くにあった電線や柱を器用に飛び回って、何度か同じカゴからバナナを取っていきました。さらに店の裏手では、生ごみのようなものをあさっていた別のサルもいたようです。

 

店員が追い払おうとしても、サルたちは電線などによじ登るだけで、逃げだすそぶりも見せません。この様子を捉えた動画を見ると、周囲にはあっけにとられたまま傍観する人たちも写っており、サルたちが街中でそれほど警戒することなく、走りまわっていることかがうかがえます。

 

タイでは近年、野生のサルがこのように街中に現れて、人の食べ物を奪い取ったり、人を追いかけたりする事件が発生しているそう。観光地では、新型コロナウイルスのパンデミックで観光客の姿が消えてしまうと、サルがさらに攻撃的になって、建物に侵入するケースなどが増えるといいます。

 

タイ政府は、サルの保護区を作ったり、集団で不妊手術を行うプログラムを設けたり、個体数を管理しようとしているそう。しかし、サルたちが自然にある果物ではなく、人間の街中にあるバナナを奪うようになっている現実を知ると、やるべきことはまだ他にあるのではないかとも思われます。

 

【主な参考記事】

New York Post. Wild monkeys raid Thailand 7-11, make off with banana haul in bizarre theft: video. September 20 2023

米当局が承認しちゃった!「ニューラリンク」が脳インプラント人体実験の参加者を募集

ツイッターの名称を「X」にして、全アカウントを有料化することを示唆したり、なにかと話題になっているイーロン・マスク。そんな彼が設立した脳インプラント企業「ニューラリンク」が、脳にチップを実際に埋め込む人体実験のボランティアを募集しています。

↑こんな日がまた一歩近づいた

 

ニューラインクが開発を進めているのは、人の脳に埋め込む超小型デバイス。例えば、身体が麻痺したり不随になったりした人の脳に埋め込んで、自分の意思で身体を動かせるように支援するというのです。

 

ただ、人の脳にそんなデバイスを埋め込むことには、高い技術が必要なうえ、安全性への懸念や倫理的な課題もあり、これまでにも賛否両論が巻き起こってきました。しかし同社は先日、米国食品医薬品局(FDA)から人体を使った臨床試験を始めるための承認を得たと発表。晴れて脳内にチップを埋め込むボランティアを募集しているのです。

 

同社によると、募集しているのは22歳以上の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者で、信頼できる介護者がいる人。ボランティアには複数年にわたって脳にチップを埋め込み、同社スタッフからの訪問などを受けていくそうです。

 

これまでサルなどの動物を使った実験を行ってきた同社。ただし、マスク氏が臨床実験を急いだことから、必要以上に多くの動物を死に至らしめたことも報道されています。開発できれば革命的な技術になることは間違いないものの、その道はまだまだ険しそうです。

 

【主な参考記事】

Forbes. Elon Musk’s Neuralink Wants Volunteers For First Human Trial Of Its Brain Implant Chip. September 19 2023

「プリングルズ×キャビア」が米で大人気! 1個最大2万円でも「最高の組み合わせ!」

ひげと蝶ネクタイのキャラクターでおなじみの、米国発のポテトチップス「プリングルズ」。そんなプリングルズが同国で、手軽なスナック菓子とは対極にある高級キャビアとコラボレーションし、1個2万円のラグジュアリーなお菓子になってしまいました。

↑最高にホットな組み合わせ

 

このコラボレーションが生まれたきっかけは、TikTokでプリングルズにキャビアをのせた食べ方が話題になっていること。プリングルズをクラッカーのように見立てて、そこにバターやキャビアをのせて、オードブルのようにして食べるという方法で、プリングルズ以外にも「ドリトス」や「レイズ」といったポテトチップスブランドで試す人も続出しています。この話題は、米国の人気リアリティ番組『リアル・ハウスワイフ』のシーンにも登場するなど、今とってもホット。そんなブームにプリングルズも乗ったというわけです。

 

今回、コラボレーションで販売されているのは、49ドル(約7200円※)、110ドル(約1万6000円)、140ドル(約2万円)の3種類。高級感あるブラックボックスに、プリングルズとキャビア、クリーム、専用のスプーンなどがセットになって、オンラインで販売されています。

※1ドル=約147.6円で換算(2023年9月22日現在)

 

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身近なポテトチップスに、あまり口にすることはないであろうキャビアを組み合わせて楽しむ。そんな意外性のある食べ方もできるプリングルズは、ますます人気を呼ぶことになるかもしれません。プリングルズのインスタグラムには「欲しい!」「天才」「最高の組み合わせ!」などと、このコラボレーションを喜ぶコメントが数多く寄せられています。

 

間もなくやってくるパーティシーズンにも活躍しそうなこのコラボ。キャビアを提供するブランド側にとっても、新しい顧客層へアプローチする良いきっかけになっているかもしれません。

 

【主な参考記事】

USA Today. Caviar and Pringles? Not as strange as you think. New combo kits priced as high as $140. September 20 2023

PRINGLES X THE CAVIAR CO. 

パナソニックが「インドの地」で行う社会貢献。若者に技術と希望を与える「アンカースキルスクール」

インドに進出し、配線器具の同国内シェアで1位を獲得しているパナソニック。高い品質と大量生産の両立で、急増する需要に応え続ける同社が、その裏で行なっている社会貢献活動がある。同社のインド国内最大の生産拠点であるハリドワール工場のそばで、若者のスキル養成をする学校「アンカースキルスクール」だ。自らの将来のために技術を磨く若者が多く集う、同校を訪ねた。

 

インドの地で、生徒たちに伝えられる松下幸之助の魂

「教育が受けられず、職に就けない若者を救いたい」

アンカースキルスクールは、そんな想いのもと、2016年10月に設立された。インドでは、14歳までは政府による義務教育があり無料で受けられるが、高等教育は有償だ。アンカースキルスクールが位置するハリドワールでは、2022年の時点で25万人が金銭的都合などから高等教育を受けられずにいるという。

↑アンカースキルスクールの門。校名に冠されている「アンカー」は、パナソニックがインド進出を加速するため、2007年に買収した現地メーカーの名称だ。現地での知名度が高いことから、買収後もこのブランドは残されている

 

↑室内に入ったところで上を見上げると、「若者のスキル開発と雇用適性を磨くことによって、社会の幸福に貢献する」という学校のミッションと、パナソニックの創業者である松下幸之助の写真が掲示されていた

 

アンカースキルスクールでは、16〜35歳の生徒に、部品の成形、配線器具などの組み立て、家電・携帯電話の修理の技術を教えている。授業料はかからず、ランチや交通費もスクールから支給。卒業後の就職斡旋まで無償で行なっている。入学から修了までの期間は2〜3ヶ月で、1年の間に500人ほどの卒業生を輩出している。

↑入り口近くの壁には、多くの卒業生たちの写真が飾られていた

 

↑生徒たちに支給される、スクールオリジナルのテキスト

 

↑通学のためのオリジナルバッグも支給される

 

成形、組み立てを教えるクラスでは、パナソニック・ハリドワール工場から譲り受けた機械を使用し、技術指導を行っている。これらのクラスの卒業生の多くは工場に就職することになるが、現場で即戦力になる人材を育成できる環境が整っている。

↑組み立てのクラスの様子。生徒たちがブレーカーの組み立てを実践していた

 

↑教室の壁に大きく貼り出されているKAIZEN(改善)の文字

 

↑成形のクラスには、大型の成形機も用意されている。圧縮成形と射出成形の両方を2ヶ月で学ぶ

 

家電と携帯電話の修理を教えるクラスが定員オーバーするほどの人気に

特に人気で、定員オーバーになることも多いのが、家電・携帯電話の修理を教えるクラスだ。経済発展が著しい同国では、家電や携帯電話の需要が急増しているが、コストの問題で1台の機種を長く使い続ける人が多いという。それゆえ、修理のニーズが非常に大きいのだ。こちらの卒業生は、6割がメーカーの修理サービスセンターに就職するというが、独立開業をする人も多い。

↑家電修理のクラスでは、座学の授業が行われていた

 

↑修理する家電のジャンルは、冷蔵庫、洗濯機、浄水器、クーラー。教室には実機が置かれていた

 

↑携帯電話の修理のクラス。iOS、Android両方について学ぶ

 

↑教室前方のモニターには、半導体が大きく映し出されていた

 

アンカースキルスクールで実践的技術を習得した卒業生は、少なくとも月1万ルピー(日本円2万円弱)程度を稼げるようになるという。ハリドワール地域の平均月収は約8500ルピーだというから、同校でスキルを身につける意義は大きい。

↑報告書などを作れるようになるため、パソコン関連のスキルは、全クラス共通で教えているという

 

取材では、同校を卒業し、社会に出て働いている方々から話を聞くことができた。卒業後、パナソニック・ハリドワール工場に就職したアブシェイク・パルさん(23歳)は、「学校による就職斡旋があったことが大きな助けになった」と語る。アンカースキルスクールは企業からの評判が高く、卒業生を採用するために、各社の人事担当が学校をわざわざ訪れるという。生徒たちが自分で企業を探さずとも、学校にいるだけで就職活動ができるのだ。

↑アブシェイク・パルさんは、「スキルを身につけたことで、自分に自信がついた」と語る

 

サテンドラ・クマールさん(20歳)は、アンカースキルスクールで携帯電話の修理を教わり、2022年に卒業したのち、独立開業する道を選んだ。「トレーニングの質が良かった」と、同校で学んだ感想を述べる彼は、地域の平均収入の3倍以上にあたる月3万ルピーを稼げるようになったという。

↑サテンドラ・クマールさん。彼らの話を聞いた部屋の壁には、数々の企業のロゴがプリントされていた。同校の卒業生のうち、パナソニック以外の企業に就職する人も多いという

 

人口が世界一となり、注目されているインド。経済発展が進む一方で、根強く残るカースト制度の影響もあって、貧富の差は大きい。アンカースキルスクールの取り組みは、その格差を是正する力になるという点で、意義のあるものといえよう。

この学校の生徒たちは、自らの未来を切り拓くための技術を手に入れている。アンカースキルスクールは、知識や技術を習得する場のみならず、若者たちに将来への希望を与える場としても機能しているのだ。

米軍基地にクリスピー・クリーム・ドーナツの配送車が到着。匂いに釣られてやって来たのは…

甘いお菓子には、食べ出すと手が止まらなくなる麻薬のような作用があると言われています。そんなスイーツは、クマすら夢中にさせてしまうのかも……。

↑クマがドーナツに夢中(画像提供/Shelly Deano)

 

先日、米・アラスカで「クリスピー・クリーム・ドーナツ」の配送車にクマが侵入して、ドーナツをむさぼり食うというハプニングが起きました。

 

アラスカにある米軍基地内で配送を行っていたクリスピー・クリーム・ドーナツの1台のバン。店に立ち寄った際、配送員が後方のドアを開けっ放しにしていたところ、クマの親子が中に入り込み、バンにのせていたドーナツを夢中で食べていたというのです。

 

配送員がバンから姿を消していたのは、おそらく20分ほど。その間に近くをうろついていクマが、おいしそうな匂いに釣られてバンの中に入ったのでしょう。

 

中の様子に気づいた配送員は、クマたちを追い出そうと車体を橫から叩いたそうですが、まったく動じることなく、ドーナツを食べ続けていたのだとか。クルマを叩いても逃げる気配がないことから、基地内の警備員を呼んでサイレンを鳴らしてもらい、ようやくクマは森のほうへ逃げて行ったそうです。

 

アラスカの米軍基地では、これまでにも野生動物が現れることがあったと発表しており、今後も注意していくと述べています。

 

また、クリスピー・クリーム・ドーナツは、これまでも配送時にはいつもバンのドアを開け放していたそうですが、今回のことをきっかけに、ドアをしっかり閉めていると話しています。

 

【主な参考記事】

CBS News. Bears caught on camera raiding Krispy Kreme doughnut van at Alaska military base: “They don’t even care”. September 19 2023

イエス? ノー? 欧米で物議を醸す「プロポーズ」の新トレンド

プロポーズはどこでする? 結婚を考えているカップルにとっては重要な問題かもしれません。ある日本企業の調査によれば、女性が選ぶ人気の場所として「2人の思い出の場所」や「どちらかの家」が多く挙げられています。プライベートな空間が前提となっていると考えられるでしょう。

↑もしかしてやり過ぎ?

 

しかし近年、その前提が崩れつつあります。欧米でプロポーズは2人だけで行うものではなくなりつつあり、急速に「パブリック化」している模様。しかもそこでは、民間企業が商機を捉えているようです。

 

例えば、2023年初めには米・ニューヨークで、ある男性がタイムズ・スクエアにあるディスプレイの一部を借りました。そこにパートナーの女性と彼らの息子の写真を映し出して、見ず知らずの人たちに囲まれながら、この男性は片膝をついてプロポーズ。女性は「イエス」と答え、この作戦は見事に成功しました。

 

男性向け結婚サイトのThe Plungeによれば、プロポーズの場所には4つのレベルがあるそう。

 

レベル1: プライベート型(2人だけ)
レベル2: セミプライベート型(家で友人もしくは身内に囲まれながらプロポーズ)
レベル3: イベントなしのパブリック型(公園や海といった公共の場で行うものの、プロポーズに参加するのは2人だけ)
レベル4: パブリックイベント型(キスカムやフラッシュモブ、スカイライティングを行ったり、撮影クルーやオーケストラを雇ったりして劇的にプロポーズ)

 

この見方をすれば、レベル1のプライベート型からレベル4のパブリックイベント型へシフトしているというプロポーズ。この変化はコロナ禍で生まれたとされています。ロックダウンで自分やパートナーのためにお金を使いたいと考える人が急増したそう。

 

その結果、欧米ではプロポーズプランナーに相談することがトレンドになりました。依頼主の多くは男性で、英国では花婿候補が平均して2000〜2500ポンド(約36万〜46万円※)をプロポーズプランナーに支払っていると言われています(2人だけの特別な場所を用意してもらうのに16万5000ポンド〔3000万円以上〕を支払う人もいるそう)。業者に頼めば、プライベート型からイベント型まで、さまざまなプロポーズプランを作ることができるようで、なかにはヘリコプターやプライベートジェットを使う場合もあるようです。
※1ポンド=約183円で換算(2023年9月20日現在)

 

パブリックイベント型プロポーズには批判もあります。例えば、第三者(見ず知らずの人たち)が押しかけるような場所では、プロポーズされた人はプレッシャーを感じて「イエス」と言わざるを得ないという意見があります。

 

別の見方では、プロポーズプランナーの流行は日常生活のインスタグラム化を反映しているとのこと。日常生活のあらゆる瞬間が写真に撮られたり、動画に記録されたりして、共有されるようになってしまったと嘆いている人もいます。

 

実際には、パブリックイベント型プロポーズを受けても、断る(ことができる)人がいないわけではありません。2022年に米国では、アイスホッケーのプロリーグ・NHLの試合において、他の人が大勢いる観客席で男性が女性にプロポーズ。キスカムまで用意していたそうですが、この結婚の申し込みはあえなく失敗。女性は男性の耳元で何かを囁くと、1人でその場を立ち去ったのです。男性はがっかりして、恥ずかしそうですが、一連の出来事は動画に収められ、YouTubeに公開されてしまいました(以下の動画を参照)。

 

このようなことを考慮すれば、安全なプロポーズは従来のプライベート型になります。プロポーズを断ることができない状況に相手を追い込むこともなければ、プロポーズをした人が相手に「ノー」と言われても公衆の前で恥をかくこともありません。それでも、成功したパブリックイベント型プロポーズに遭遇するようなことがあったら、そのときはカップルを祝福してあげたいですね。

 

【主な参考記事】

The Week. Are public marriage proposals getting out of hand? September 5 2023

年収3000万円でも幸せになれない国はどこ? 答えは米国ではない意外な国

幸せに生きるためには、いくらかのお金が必要。しかし、幸福を感じるために必要な金額は国によっても大きく異なるもので、なかには年収が3000万円以上あっても幸せではない国もあるようです。幸福を感じるために必要な金額を国別にまとめたレポートが発表されているので、そこから、いくらお金があれば人は幸せになれるのかを見てみましょう。

↑幸せに生きるためにはいくら必要?

 

各国の「幸せを感じるために必要な年収」を8月下旬に発表したのは、外国為替プロバイダーのS Money。米・パデュー大学が行った研究で、人が幸せを感じるためにはある一定の収入が必要で、収入がそれ以上増えても幸福度には影響を及ばさないことが分かっています。その一定の幸福度に達する年収について、S Moneyは国際通貨基金(IMF)のデータから現地通貨に換算し、最後は米ドルに計算し直して、178か国の「幸せを感じるために必要な年収」を比較しました。

 

その結果、幸せと感じられるための年収が高い世界の上位10か国は次の通りとなりました(※1ドル=約148円で換算〔2023年9月21日現在〕)。

 

「幸せを感じるために必要な年収」が高い世界の国トップ10

  • 1位 イラン: 23万9700ドル(約3500万円)
  • 2位 イエメン: 17万2140ドル(約2500万円)
  • 3位 オーストラリア: 12万1191ドル(約1800万円)
  • 4位 ジンバブエ: 11万8342ドル(約1750万円)
  • 5位 ノルウェー: 11万7724ドル(約1740万円)
  • 6位 スイス: 11万5745ドル(約1710万円)
  • 7位 ニュージーランド: 11万4597ドル(約1700万円)
  • 8位 イスラエル: 11万2506ドル(約1670万円)
  • 9位 アイスランド: 11万1908ドル(約1660万円)
  • 10位 米国: 10万5000ドル(約1550万円)

 

最も高い収入がないと幸せを感じられない国だったのが、イラン。なんと約24万ドル(約3500万円)もの年収がないと幸福になれないことが判明しました。同国は人口の半分以上の人が貧困な暮らしをしており、2023年2月時点のインフレ率は約47.7%。日用品の価格が高騰しており、そんな社会的な背景がこのような結果を導いたようです。

 

ちなみに「幸せを感じるために必要な年収」がもっとも低い国はシエラレオネで、8658ドル(約128万円)。日本は7万3994ドル(約1100万円)で25位でした。

 

もちろん、国によって物価も平均年収も違うし、その人の性格や人生観によっても、幸せと感じるかどうかは変わってくるもの。このレポートで示された年収はあくまでも1つの目安です。でも、幸せには相対的な側面があるので、このレポートで何か見えてくることがあるかもしれません。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. The price of happiness in every country revealed: Fascinating map details the annual salary each nationality needs to be content – so how much cash would keep YOU cheerful? September 14 2023

S Money. The Price of Happiness in Every Country. August 24 2023

フランスで新お餅デザートの「モチグラス」が大人気! その衝撃的な味とは?

近年、お餅で包まれた日本のアイスクリーム「雪見だいふく」にそっくりな「モチグラス」がフランスで流行しています。見た目の可愛らしさもあり、若い世代の間で人気を集めるようになりました。でも、その味や色味などは雪見だいふくとかなり違います。フランスでどのように変化したのでしょうか?

↑色とりどりのモチグラス

 

フランスのモチグラスは日本より小さめの一口サイズのものが多く、何種類かが詰め合わせになっているアソートタイプが一般的です。まるで高級チョコレートのように、きれいな箱入りで包装されていたり、マカロンのようなカラフルな彩りでセットされていたりします。コンビニなどにはモチグラス専用の冷凍庫もあり、自分で好きな味を選んで購入することができます。

 

日本人からすると、モチグラスの味はかなり斬新で、日本発のアイスクリームというより「東南アジアの味覚」に近いと言えます。抹茶味やあずき味などの和テイストだけを打ち出すのではなく、マンゴー、ココナッツ、黒胡麻、ドラゴンフルーツ、タピオカミルクティーなど、アジアンテイストを中心にバラエティ豊かに展開していることもモチグラスの特徴です。

 

東アジアへの熱視線

このように、モチグラスは変化を遂げながらフランスに定着しつつありますが、これは画期的なことです。

 

食の多様性と創造性を高く評価しつつも伝統を重んじるフランスでは、トレンドフードといえども定番商品としては受け入れられにくい傾向があります。そのため、海外発祥のモチグラスがブームを超え、定番フードとしてフランスで受け入れられつつあることは、とても珍しいのです。

 

その背景には、現在フランスに東アジアブームが再来していることが挙げられます。1990年代から続く日本ポップカルチャー人気に続き、近年ではK- popの大流行や台湾グルメブームなど、東アジア熱が再燃しているのです。このような観点から見れば、モチグラスは日本を含む東アジアへの憧れを象徴しているとも言えるでしょう。

 

モチグラスのブームは一過性にとどまらず、新たなデザートとしてフランス社会に完全に受け入れられる可能性をも秘めています。モチグラスをめぐる今後の動向から目が離せません。

 

執筆/Mayumi Folio

なぜ米国はハリケーンに名前を付けるのか? 意外な理由があった

最近、米国とカナダにハリケーンが上陸しました。そんな中、欧米のメディアで話題になっているのが、どうして人間は自分たちの存在を脅かす物事に名前を付けるのか?

↑怖いからこそ…

 

日本で台風は数字(⚪︎号)で表されますが、米国はハリケーンに名前をつけます(例えば、最近のものは「リー(Lee)」と「マーゴット(Margot)」)。名前は適当につけられているのではなく、そこにはルールがあります。例えば、大西洋で発生したハリケーンの名前は6年周期となっており、男性と女性の名前がリストアップされています(詳しくは以下の記事を参照)。そのため、2022年に聞かれた名前(Alex、Bonnie、Colinなど)が2028年にも登場する予定。

「ハリケーンの名前」はどうやって決まるの? 台風との違いは?【ちょっと気になる日常英語】

 

では、なぜ恐ろしい大気現象を人の名前で呼ぶのでしょうか? 一説によれば、人間が人間ではない物事に名前を付けるのは自然なことで、そうすることによって私たちは世界の不確実性(生と死、健康と病といった不安や緊張)に対処しているとのこと。私たちは人間でない物事(例えば、環境)を人格化することでコントロールしたいと思っているようです。

 

心理学ではこのことを「人格化のエフェクタンス動機づけ」と呼んでいますが、予測不可能な物事を予測可能なものに変えることで、私たちは安心感を得るのです。

 

この考え方は新型コロナウイルスにも応用されました。中国の研究者は、このウイルスが同国で大流行し始めた頃、新型コロナを「ミスター(Mr)コロナウイルス」と呼び、人間のように扱ったら、人々の反応にどのような変化が見られるのかを調べました。実験では「新型コロナウイルス」と書かれた感染予防メッセージと「ミスターコロナウイルス」と書かれたものを用意し、読み手の反応を比較したところ、後者のメッセージを読んだ被験者のほうが感染予防のための行動をより積極的に取ることが分かったのです。

 

この結果を受けて、人格化のエフェクタンス動機づけは公衆衛生にも役立つとされています。その反面、深刻な事態を引き起こす病気や大気現象にかわいらしい名前を付けることは、場合によっては不適切になる懸念もあり、バランスの取れた表現を見つけることが大切だと言われています。

 

日本では台風も新型コロナもあまり人格化されていないと思われますが、上述の見方をすれば、もしかしたらそこでは「周りから不謹慎と思われることを避ける」という社会心理が働いているのかもしれません。ちょっと表現を変えるだけで語感が変わり、私たちの行動も変わるだけに、怖いものを名付けるときは慎重さとユーモアのセンスが問われるようです。

 

【主な参考記事】
BBC. Why we personify threatening events. September 18 2023

米大手運送会社「UPS」のドライバーは週にいくら稼ぐ? 驚きの給与が発覚

全米で最大規模といわれる貨物運送会社のUPS。最近、同社のドライバーへの注目が上がっているようです。

↑羨望の的

 

きっかけとなったのは、掲示板サイトRedditにUPSのドライバーが自分の給与明細をのせたこと。それによると、1週間で2400ドル(約35万円※)も稼いだというのです。

※1ドル=約147.6円で換算(2023年9月15日現在)

 

そのドライバーが1週間に働いた時間は49時間。時給にすれば49ドル(約7200円)、月給は9600ドル(約140万円)になる計算です。Redditの投稿には「私はUPSのドライバーです。高校卒業以上の資格は何も持っていません」と書かれていたそう。

 

なぜこのドライバーがこれほどの給料をもらえたのでしょうか? この投稿文には「なんでこれが可能なのか? それは私の組合、チームスターズ(のおかげ)」と書かれています。

 

確かに2023年8月、米国のUPSの従業員およそ34万人が加盟する「チームスターズ」という労働組合は、従業員の賃上げや従業員間の賃金格差是正などを盛り込んだ契約内容を提示し、会社側と合意したことが、日本でもニュースとして報道されました。

 

日本と同じように、米国の宅配サービス業界ではドライバー不足が進んでいるといわれ、このような労働交渉が行われたのでしょう。

 

それにしても、あまりの高給ぶり。Redditには羨ましがる声や反発する声など、さまざまなコメントが入り混じっているようです。例えば、「アマゾンのドライバーだって同じ仕事なのに、時給は17ドルほどだ」と指摘する声もあり、また「労働組合がある仕事はいかに儲かるか」と、労働組合の存在を褒めたたえる声もあるようです。

 

なお、日本の宅配ドライバーの平均年収は300万円台~400万円ほどといわれており、UPSとの差が大きいことを感じずにはいられないかもしれません。

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. A UPS driver posted their $2,400 weekly paycheck to Reddit. Here’s the flood of comments it sparked.. September 14 2023

世界初! 米スタートアップが車椅子対応の自動運転車「WAV」を発表

宅配や地域の交通サービスとして無人運転車の開発が世界各地で進んでいます。最近では米・サンフランシスコ発のスタートアップが、車椅子に対応した無人自動運転車「WAV」を発表し、注目を集めています。

↑クルーズ社の「WAV」(画像提供/Kyle Vogt/X)

 

黒と白の四角い箱のように見えるクルマ。それが、サンフランシスコを拠点とするクルーズ社が発表した新型車両「WAV」です。同社によれば、世界で初めて車椅子に対応した無人自動運転車とのこと。

 

同社は、無人の自動車を開発し、すでにサンフランシスコの市内でドライバー不要の完全自動運転車のサービスを提供しています。今回はそのテクノロジーをさらに上回り、車椅子の方にも広く利用できるよう設計されています。

↑スロープが出てくる(画像提供/Kyle Vogt/X)

 

自動車が停止して、ワゴン車のようにサイドの扉が大きく開くと、自動で車体が下がり、スロープが出てきます。このスロープを使って、車椅子ごと車内に乗り込むことができるようになっています。

 

しかし、クルーズ社に対してはさまざまな声が上がっているのが現状。というのも、8月に街中を走行している同社の完全自動運転車が消防車と衝突事故を起こしたからです。

 

カリフォルニア州陸運局が調査を開始しているものの、サンフランシスコの市民やユーザーたちは、その安全性に疑問を持ち始めている模様。クルーズ社のクルマが走行できないようにトラフィックコーンが置かれたり、あげくの果てにはハンマーで破壊される事件が起きたりしています。

 

より多くの人が、気軽に外出できることを目指しているこれらの無人運転車ですが、本当に信頼されるようになるまでには、長い道のりが必要かもしれません。

 

【主な参考記事】

SFGATE. Cruise unveils steering wheel-less car for wheelchair users before attaining federal approval. September 14 2023

米のハイカーが「悪魔の崖」で何かを発見! ドローンを飛ばすと、あり得ない物が…

米・カリフォルニア州にあるデビルズ・スライド。「悪魔の崖」という名前がついているように、ここは、海岸に突き出た岬にある崖です。むきだしになった岩肌には、荒々しい波が打ち付け、とても人が行くような場所ではありません。そんな所に謎の家が発見されたのです。しかも、そこは誰かが暮らしているか、人が定期的に訪れているようなのです。

↑あれは一体なんだ!?(画像提供/Nick/YouTube)

 

この謎の家は、デビルズ・スライドでハイキングしていた人物が崖に何かがあると気づき、ドローンを飛ばして発見されました。場所は、直角に近い崖の下のほう。発見者がドローンを使ったように、人が簡単に行けるような場所ではないし、ましてや家を建てることなんて不可能なはずなのですが……。

 

撮影された動画をクローズアップして見ると、家は流木を組み合わせて作ったようで、同じく海から拾ってきたのか、椅子やサンドバックのようなものが見えます。さらに、ハイキングトレイルまで、ロープのようなものが伸びていることも確認されたそう。

↑こんな場所で一体どうやって…(画像提供/Nick/YouTube)

 

Tシャツが干されているような様子もうかがえ、ここには確かに、誰かが住んでいるのか、もしくは誰かが定期的に訪れているのかもしれません。

 

この家について紹介した地元メディアは、デビルズ・スライドがあるサンマテオ郡に問い合わせしたそう。その結果、「ここはサンマテオ群の土地ではない」と回答を受けたとのこと。この崖がどの地域に属するのか、そして一体だれがここに暮らしているのか、さらなる調査が必要とのことです。

 

【主な参考記事】

SFGATE. Mysterious driftwood home appears on Bay Area cliff face. September 14 2023

新種発見! ブラジルに現れた世界初の「犬とキツネ」のハイブリッド

種を超えた交配で生まれた動物がブラジルで見つかりました。初となる犬とキツネのハイブリッドで、どちらの特徴も持ち合わせていると言います。

↑世界初の「犬とキツネ」のハイブリッド

 

学術誌『Animals』に先日発表された研究によると、2021年にブラジルのバカリア地方で、自動車と衝突した1匹の動物が病院に運ばれました。

 

その動物は、キツネのように大きくとがった耳を持ち、一方で、鼻は長く、目は茶色で、中型犬の特徴も持ち合わせていたのです。動物病院のスタッフは、キツネの世話をしているのか、犬の世話をしているのか、判断が難しいと感じたそう。

 

地元の大学の研究者たちがこの動物の遺伝子解析を行い、母親はキツネで、父親は品種が不明の飼い犬であることを突き止めたのです。研究者の一人は、この生き物が非常にユニークな動物であることを強調。犬とキツネのハイブリッドが確認されたのは、世界で初めての例になるそうです。

 

ちなみにこの動物は、最初は動物病院で警戒する姿勢を見せていたものの、野生の犬のような攻撃性はなく、少しずつスタッフに心を開く様子を見せたそうです。また、一般的なエサは食べず、生きたネズミなどを食べたのだとか。

 

今回発表された研究論文では、この動物は世界で初めて確認された犬とキツネのハイブリッドではあるものの、世界にはこのようなハイブリッド動物が数多く存在する可能性があると指摘されています。

 

【主な参考記事】

TVP World. Fur real? World’s first dog-fox hybrid identified in Brazil. September 14 2023

いつ破産すると思う? 宝くじで2950億円を当てた米男性を世間が大心配するわけ

もし20億ドル(約2950億円※)もの宝くじを当てたら、何にお金を使いますか? 米国史上最高額の宝くじを当て、一躍億万長者の仲間入りをした男性は、どんなふうにお金を使い、世間にどう思われているかをご紹介しましょう。

※1ドル=約147.4円で換算(2023年9月15日現在)

↑買ったはいいけど、維持できる?

 

カリフォルニア出身のエドウィン・カストロさんは、31歳だった2020年に20億4000万ドルの宝くじに当せん。当せん金は現金で受け取ることを希望し、税金を差し引いて6億2850万ドル(約926億円)を手に入れました。

 

1か月後、彼はこの大金でハリウッドヒルズにある2550万ドル(約37億円)の豪邸を購入。さらに、故郷のカリフォルニア州アルタデナでも400万ドル(約6億円)の日本風住宅を1軒買い、ヴィンテージのポルシェ911に乗っているそうです。

 

そして先日、3軒目となる家をロサンゼルスで購入したそう。その金額は4700万ドル(約69億円)。この家は7室のベッドルームと11のバスルーム、さらにシアタールームやプールもある大豪邸。一夜にしてハリウッドセレブと肩を並べる大金持ちになってしまった彼には、まだまだお金が有り余っているようです。

 

このニュースに対して、30代で何もせずにビリオネアになったカストロに「うらやましい!」という声がある一方で、批判する意見も少なくありません。3つほど取り上げてみましょう。

 

1: いつ破産するか?

いつ彼が破産するのかが予想されています。高額の不動産を3軒も手にしたものの、この調子で行けば「最終的には高い経費を払えなくなるのでは?」と一部の人は思っています。「5~6年以内に破産宣告するのでは?」という見方も。

 

2: お金の使い道が賢くない

1つ目に関連して、豪邸3軒の固定資産税やメンテナンスなど、莫大な維持費を心配する声も少なくありません。「彼は賢くないのでは……?」と指摘する声もありました。

 

3: 他人を助けるためにお金を使ったら?

「自分のためだけにお金を使うのではなく、困っている人に使えばいいのに」という声も。「私なら、ほとんどを投資して、あとは他人を助けるための非営利団体を作りたい」なんて意見もありました。

 

お金の使い方は人を判断する材料の1つですが、ある日突然使いきれないほどの大金を手にしたら、あなたはどうしますか?

 

【主な参考記事】

Yahoo! Finance. Winner of $2.4 billion Powerball lottery purchases third home for $47 million. Sep 13 2023

最高時速は463km! 最新の「ドローン」で救急医療はどれくらい早くなる?

現在、「空飛ぶタクシー」と呼ばれるドローンが、新しい交通手段として世界各地で開発されています。そんな中、米国のスタートアップ「ジャンプエアロ」が発表したのが、この無人航空機を使った救急医療。このテクノロジーで救急医療はどのように変わるのでしょうか?

↑救急医療の未来の形(画像提供/ジャンプエアロ/YouTube)

 

垂直離着陸が可能で、渋滞の心配がなく、短時間で移動することができる空飛ぶタクシー。世界各国がそのいち早い商業化を目指し、開発競争を繰り広げています。そんな空飛ぶタクシーを医療分野に利用しようと進めているのが、カリフォルニアを拠点とするジャンプエアロで、同社は先日、新しい緊急医療対応モデル「パルス(Pulse)」を発表しました。

 

パルスの目的は、田舎で緊急事態が起きたときに、8~10分以内に救急救命士を派遣すること。心臓発作や脳卒中などは、発生からすぐに対応することが必要で、1分、2分の差が命取りになったり、脳の損傷に大きく影響したりします。しかし、都市部から離れた田舎では、従来の救急車がかけつけるまで15~20分ほどの時間がかかることも。そこで、パルスを導入することで、できるだけ多くの命を救おうとジャンプエアロは考えているのです。

 

パルスは8つのローターを備えた、1人乗り。離陸すると一定の高さになるまで垂直に上昇しますが、飛行中は地面と平行になって、機内のパイロットはうつぶせの状態で進みます。速度は最大250ノット(時速463km)に達し、50km圏内の現場まで8~10分で到着することを目指しています。

 

パルスの出動にかかるコストは明らかにされていませんが、サイズや対応範囲などを考慮すると、ドクターヘリよりも大幅にコストダウンできるものと見られています。また、パルスは患者を輸送することを目的としているわけではなく、救命救急の初動対応を行い、患者を安定させることを第一のミッションと考えています。従来の救急車と組み合わせることで、より多くの命を救うことが可能になるかもしれません。

 

エアロジャンプの目標は「年間10万人以上の命を救う」こと。その目標の実現に向けて日々開発が進められています。

 

【主な参考記事】

Forbes. Jump Aero’s First-Responder eVTOL Is a Big Jump. September 12 2023

Jump Aero.

株価上昇でウハウハ! ベッカム共同所有の「eスポーツ」企業が大手メディアと放映権契約

eスポーツの成長をサポートしているサッカーの元イングランド代表デビッド・ベッカム。同氏はeスポーツ企業の共同オーナーとなっていますが、最近、その株価が上昇したと英国のメディアなどで報じられました。eスポーツはビジネスとして巨大化しつつあるようです。

↑ベッカムもウハウハ?

 

ベッカム氏は2020年にギルドeスポーツ社への投資を始め、同社の共同オーナーになりました。「新たなスタンダードを作るというビジョンを持ち、将来に向けてeスポーツの選手たちをサポートする」とベッカム氏は意気込みを述べていました(ロイター通信)。

 

ロンドンに本社を構えるギルドeスポーツは2019年9月に設立。『FIFA』や『ロケットリーグ』で競うプロのチームやアカデミーを運営する同社は、eスポーツ企業として初めてロンドン証券取引所に上場。株主にはベッカム氏のほか、著名投資家のジョージ・ソロス氏のファミリーオフィス「ソロス・ファンド・マネジメント」が含まれているとされています。

 

2022年にギルドeスポーツは、欧州の大手メディア企業のスカイ・グループとスポンサー契約を結びましたが、最近、ギルドeスポーツはテレビ番組のストリーミング配信を行う同グループのSky Glassを公式テレビパートナーとして選出。この契約によってギルドeスポーツは数年にわたって放映権収入を得ると見られます。

 

このニュースでギルドeスポーツの株価は約11%上昇。市場価値は4700万ポンド(約86億円※)となり、ベッカム氏が4%近く保有する株の価値は18万5000ポンド(約3400万円)に増えたと報じられています。
※1ポンド=約183円で換算(2023年9月12日現在)

 

eスポーツの放映権ビジネスは世界的に大きくなりつつあるようですが、このフィールドでもベッカム氏は、現役時代と変わらずにキープレイヤーの1人であるようです。

 

【出典】
This is Money. David Beckham-backed online gaming group Guild Esports seals Sky TV deal. September 11 2023

快適な空の旅になるはずが…。プレミアムエコノミーを台無しにした珍客のまさかの行動とは?

最近、海外では、ある夫婦がシンガポール空港を訴えています。フライトに問題があったようですが、快適になるはずだった空の旅を何かに邪魔されたようです。

↑勘弁してくれー!

 

この夫婦はパリ発シンガポール行きの飛行機に搭乗。プレミアムエコノミークラスの座席に座っていると、どこからか不思議な音が聞こえてきたそうです。「鼻息がずいぶん荒いけど、夫のスマホからかな」と妻は最初に思ったとか。

 

しかし、さらに周りをよく見て、彼らは驚きました。その音の出所は犬だったのです。

 

この夫婦の隣に座った人がエモーショナルサポート犬(精神疾患がある人の情緒面をサポートする犬)を同伴しており、この犬の頭が夫の足元にあったそうです。

 

しかも、この犬は高度3万フィート(約9100メートル)でおならを連発。シンガポールに到着するまでの13時間、辺り構わず、ずっとおならをしていたそうです。

 

耐え切れず、夫は隣の乗客に文句を言いますが、この犬を通路に置いておくと機内サービスを邪魔してしまうと言い返されます。そこで、席の移動を客室乗務員に申し込んだそうですが、結局、エコノミークラスの最前列の席になり、まさかのダウングレード……。

 

このようなことが起きて、この夫婦はシンガポール空港にチケットの払い戻しを要求。同空港会社側は、この夫婦には搭乗前に席がエモーショナルサポート犬の隣であることを伝えるべきだったと述べ、おわびの印として95ポンド(約1万7000円※)分のトラベルバウチャーを渡したそうですが、「こんなものでは不十分だ」とこの夫婦の怒りは収まっていないそうです。
※1ポンド=183.5円で換算(2023年9月12日現在)

 

【出典】
Daily Star. Couple sue airline over ‘farting dog’ that ‘ruined their 13-hour flight’. September 10 2023

まさかハーバードが…。米の名門大学が最下位になったランキングとは?

世界の大学ランキングで常に上位に入る米・ハーバード大学。最近この名門大学が、ある調査で最下位になり、米国に衝撃が走っています。

↑知られざる側面があった

 

ハーバード大が最低の評価を受けたのは「言論の自由」。米大学の表現の自由を守るために1999年に設立された非営利団体「Foundation for Individual Rights and Expression(FIRE)」が、米国の大学254校を対象に調査してまとめた「2024年版大学における言論の自由ランキング(The College Free Speech Rankings)」で、ハーバード大がビリになったのです。

 

この調査には約5万5000人の学生が参加し、各大学における言論の自由を13の側面から評価しました。例えば、評価項目には「自分の考えをどれくらい言いやすいか」「リベラル派/保守派にどれくらい寛容か」「大学側のサポート体制」「銃規制や中絶といった問題について、どれほどオープンに議論することができるか」があります。

 

最下位になったハーバード大では、どんな結果が得られたのでしょうか?

 

ハーバード大の言論の自由(回答者数:209人)】

26%: キャンパスで話をさせないために登壇者をやじり倒すことは決して許されないと回答した人の割合

50%: キャンパスで自己検閲したことはほとんどない、または一度もないと回答した人の割合

39%: 自分の発言を他人が誤解して、自分の評判が傷つくのではないかと心配したことはないと回答した人の割合

3.3人: 保守派の学生1人に対するリベラル派の学生の割合

総合得点は0点で、言論環境は非常に悪い。

 

1位になったミシガン工科大学と比べてみましょう。

 

ミシガン工科大学の言論の自由(回答者数:135人)】

52%: キャンパスで話をさせないために登壇者をやじり倒すことは決して許されないと回答した人の割合

52%: キャンパスで自己検閲したことはほとんどない、または一度もないと回答した人の割合

49%: 自分の発言を他人が誤解して、自分の評判が傷つくのではないかと心配したことはないと回答した人の割合

1.1人: 保守派の学生1人に対するリベラル派の学生の割合

総合得点は78.01点で、言論環境は良い。

 

このように見ると、確かにハーバード大とミシガン工科大との間に差があることが明白です。

 

FIREの調査を受けて、Fox Newsがハーバード大の学生に取材したところ、大方の人は同大学は自分の意見を言っても安全な場所であると述べていたとのこと。学生によっても見解は異なるようですが、もしかしたら本音ではないのかもしれません。

 

【出典】

FIRE. 2024 College Free Speech Rankings.

DNA検査に賛否両論! 紛糾するフランスの「犬のふん」を片付けない問題

「美しい街並みに憧れて実際に訪れてみると、その汚さにうんざりする」と言われるほど路上放置されているフランスの飼い犬のふん。この問題に対してついに行政が本腰を入れ、マナー違反摘発に乗り出しました。賛否を呼ぶその対策とは?

 

公共空間の掃除は行政の仕事

↑やめろと言われても犬のふんを放置するフランス人

 

フランス人はペット好きで、都会で犬を飼っている人もかなりの数に上ります。そのため至る所に犬のふんを持ち帰るゴミ袋が設置され、場所によっては家に持ち帰らなくても済むように専用のゴミ箱まであります。さらに、公園や歩行者道路など公共の場所には、砂地でできた犬専用のトイレスペースも設置されています。

 

ところが、フランスでは近代までふん尿が道路に捨てられていたという歴史もあり、犬のふんに限らず公共空間の清掃は行政あるいは清掃業者が行うという考え方が根強く残ります。「個人が公共空間をきれいに保つ」という感覚が希薄なことが、ふん放置問題を引き起こしてきた原因の1つと言えるでしょう。

 

データで対抗も…

これまでもフランス全土では、警察官がふんを持ち帰らない人を見かけた場合や近隣住人からの通報があれば、罰金が科されていました。ところが、フランス南部のベジエ市は2023年7月から、さらに厳しい規制に着手。犬のDNA検査を飼い主に義務付ける条例が発令され、2年間限定で試験運用されることになったのです。

 

動物の権利や捨て犬問題対策のために、すでにフランスではペットのID登録を義務化していますが、ベジエ市では犬のID情報にDNAデータを紐づけるという方法を導入。かかりつけ獣医が専用キットで犬のDNAサンプルを採取して指定の研究所に送り、研究所が犬に番号を割り当てます。

 

もし飼い主がサンプル採集を拒否したりペットのIDカードを持っていなかったりした場合、38ユーロ(約6000円)の罰金が科せられます。飼い主が警察に犬のIDとDNA検査証明書の提示を求められて提示しない場合も、38ユーロの罰金。また、飼い犬のふんを放置すると、清掃料として120ユーロ(約1万9000円)の支払いを求められます。

※1ユーロ=約158円で換算(9月4日現在)

 

ベジエ市民やフランス国民の反応については、日頃からふんを放置しない人や犬を飼っていない人には賛成派が目立ちます。一方で、犬を飼っている人の中には「やり過ぎ」という反発の声も多く、賛否両論です。

 

ベジエ市長によれば、中心部だけで月に1000個以上のふんを回収しているとのことで、小さな町としてはかなりの数と言えるでしょう。マナーを守らない飼い主には罰則が必要との考え方は、どちらかと言えば推奨される雰囲気になりつつあるようですが、この実験がどんな結果を生むのか注目です。

 

執筆/Mayumi Folio

 

 

セレブの世界に没入!? 一度は受けてみたい米大学の「ユニークな授業」

米国の大学では9月から新学期が始まりますが、少し変わった授業が注目を集めているようです。現代の学生の興味を引くために、大学側はどのようなコースを作っているのでしょうか? Fox Newsの記事からいくつか取り上げてみましょう。

↑真面目な学問だけではつまらない

 

1: セレブ研究①

テキサス州立大学には、「ハリー・スタイルズとセレブリティ崇拝:アイデンティティ、インターネット、欧州の大衆文化」があります。2023年春に開講したそうですが、英歌手のハリー・スタイルズについて同大学で論じられるのはこれが初めて。この授業で学生はセレブの世界に没入し、それがどうやって発展してきたのかを文化や政治の観点から学びます。ちなみに、この授業を担当する准教授はハリー・スタイルズの大ファンみたいです。

 

2: セレブ研究②

セレブをトピックとして取り上げたコースは他にもあります。アリゾナ州立大学にはエンターテイナーの人気について学ぶクラスがあり、そこでは米歌手のテイラー・スウィフトを社会心理学の観点から分析するようです。ゴシップや人間関係、リベンジといった課題に直面したこの歌姫は、どう行動したのか? テイラー・スウィフトの作品とつなげながら考察していくと担当の先生は述べています。元恋人のハリー・スイタイルズにも言及するのでしょうか?

 

3: パラノーマル研究

10年以上前からですが、カリフォルニア大学ロサンゼルス校には「エイリアン、心霊現象、幽霊」と呼ばれるコースがあります。この授業では、文と文のつながりを分析する談話分析や科学的手法を用いて、人々がエイリアンや心霊現象、幽霊についての話をどう理解しているのかを考察するそう。なぜ私たちは超常現象を信じるようになるのか? 1コマ3時間にわたる授業で白熱した議論が展開されるようです。

 

4: 歴史に酔いしれる

最後に、テキサス・クリスチャン大学には「ウィスキースクール」があり、ウィスキーの裏にある歴史や科学を学ぶことができます。ウィスキーは米国の歴史や世界の文化をどう形成してきたのか? ワンパターンの説明や先入観から離れて、新しい視点で歴史を捉えることができるといいます。

 

どれも受講してみたくなるような授業ですね。最近、米国人の大学への信頼は学費ローン問題などによって揺らいでいますが、身近にある楽しそうな話題から学問をしていくことは若い世代にウケるかもしれません。

 

【参考記事】

Fox News. 5 surprising college courses that parents or kids are paying for — on Taylor Swift, aliens, whiskey and more. September 10 2023

米夫婦の新居が浸水、家の壁から大量に出てきたのは…

米国では、家の壁の中から変な物は出てくることが時々あります。タバコやバイアグラが見つかったりヘビが隠れていたり。そして最近また、珍しいものが家の壁から大量に出てきてニュースになっています。

↑これは一体…

 

ある1組の夫婦がニュージャージー州の家に引っ越してきました。新居で暮らし始めて2日目、その地域は嵐に見舞われたのです。そして地下室が浸水し、濡れた家具などの撤去を行うはめになっていました。

 

壁の一部も浸水したため、石膏ボードをはがしていたところ、壁のむこうにある隙間から酒の空き瓶が出てきたのです。しかも、数本どころではなく滝のように、次々と流れ出てきました。

 

この様子を撮影した妻の動画で、夫が「信じられない」というようなあきれた表情をしていることが分かります。結局、壁に隠されていたのはすべてラム酒の空き瓶で、その数は99本。

 

さらに驚いたのは、この空き瓶を隠した犯人がSNS上でわかったこと。この動画がSNSで広がり、前にこの家に住んでいたという男性が動画を目にして、この夫婦に連絡を取ったというのです。

 

その男性によると、空き瓶はさらにもっとあるとのこと。また、彼はもう3年間は禁酒していることを明かしたそうですが、おめでたい人ですね。

 

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【主な参考記事】
New York Post. We discovered a big, boozy surprise in the walls of our new home. September 7 2023

まさか掃除用流しでオレンジジュースを…? 中国のレストランに非難の嵐

食品の安全性について、たびたび問題視されている中国。最近では、とあるレストランで、清掃用具が置かれたシンクの蛇口から水道水を注いで、オレンジジュースを作っていることが動画で発覚しました。

↑カメラが決定的瞬間を捉えた(画像提供/全民話燒/YouTube)

 

問題があったのは、中国の浙江省温州市にあるレストラン。ある客が撮影した動画によると、オレンジジュースがたっぷり入った大きな鍋が無造作にシンクに置かれているのがわかります。しかし、そのシンクがあるのは、掃除用のモップやブラシがある場所。どうやら、調理用のシンクではなく、掃除用のシンクのようです。

 

カメラが向けられていることに気づくと、スタッフはすぐにその鍋を手にして、別の場所に移動しました。他のスタッフが、客の撮影をストップさせようとしますが、すでにバッチリとカメラに写ってしまったあと。

 

客は、この店では粉末のジュースのもとを、掃除用のシンクの水で溶かしてオレンジジュースを作っていると、店内にいる他の客たちに伝えたのです。さらにこの動画はネット上で拡散し、非難が広がりました。

 

現地の報道では、この店では声明を発表し謝罪。レストランのマネージャーは解雇され、オレンジジュースづくりに関与したスタッフは停職処分を受け、食品衛生の研修を受けるよう命じられているそうです。

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. Restaurant in China sparks outrage after patron films how they make orange juice. September 5 2023

「超富裕層」が住む国トップ10が発表! 日本は何位?

富裕層の中でもトップクラスの人だけが当てはまる「超富裕層」。この人たちはどこにいるのでしょうか? 海外の調査会社・Altrataは資産が3000万ドル(約44億円※)を超える超富裕層について調べ、最新のレポートを発表しました。

※1ドル=約147円で換算(2023年9月8日現在)

↑日本にはどれくらいいる?

 

同レポートによると、世界の超富裕層は39万5070人。その内訳を国別にみると、日本もトップ10にランクインしているのです。

 

【世界の超富裕層が暮らす国トップ10】

  • 1位 米国(12万9665人、総資産15兆530億ドル)
  • 2位 中国(4万7190人、総資産5兆3170億ドル)
  • 3位 ドイツ(1万9590人、総資産2兆3100億ドル)
  • 4位 日本(1万4940人、総資産1兆4170億ドル)
  • 5位 英国(1万4005人、総資産1兆4270億ドル)
  • 6位 カナダ(1万3320人、総資産1兆4160億ドル)
  • 7位 香港(1万2615人、総資産1兆5030億ドル)
  • 8位 フランス(1万1980人、総資産1兆2940億ドル)
  • 9位 イタリア(8930人、総資産9870億ドル)
  • 10位 インド(8880人、総資産1兆1440億ドル)

 

超富裕層が暮らす国トップ10を見ると、断トツの1位は米国。超富裕層の人数も総資産もずば抜けて多いことがよく分かります。その後には中国とドイツが続いていますが、4位に入ったのが日本。なんと超富裕層に該当する人は1万4940人にもなります。

 

世界の超富裕層のおよそ4分の3が、この上位10か国に住んでいるそうで、世界の貧富の格差がそれだけあるということでしょう。

 

また、超富裕層が暮らす場所を都市別に見ると、下記のようになります。

 

【世界の超富裕層が暮らす都市トップ10】

  • 1位 香港
  • 2位 ニューヨーク
  • 3位 ロンドン
  • 4位 ロサンゼルス
  • 5位 サンフランシスコ
  • 6位 シカゴ
  • 7位 シンガポール
  • 8位 パリ
  • 9位 東京
  • 10位 ワシントンDC

 

超富裕層の絶対数が多い米国の都市が上位を占めるのは当然ですが、それを抜いて1位になったのが香港です。東京は9位に入っていました。

 

日本でも格差が広がっていると言われるように、豊かな暮らしをしている人と、そうではない人の差が大きくなっているようです。特に東京を中心に一部の限られた人は、世界的に見ても超裕福な暮らしをしているのかもしれません。

 

【主な参考記事】

ALTRATA. World Ultra Wealth Report 2023. September 2023

ライブ配信中にびっくり仰天! アラスカ沖の深海で「謎の金の卵」が見つかる

金色に輝く謎の物体。アラスカの深海で調査を行っていた米国海洋大気庁(NOAA)は、水中で黄金色の不思議な物体を見つけました。深海はまだまだ謎が多いと言われていますが、この物体は一体何なのでしょうか?

↑一体何だこれは!?(画像提供/The Guardian/YouTube)

 

NOAAは、8月23日から開始して9月16日まで行う海洋調査の中で、不思議な物体に遭遇しました。場所は、アラスカ沖の深さ3200メートルの地点。海底なのか、岩なのか不明ですが、そこにくっつくように、金色の卵のような物体が確認されたのです。

 

自然界には似つかわしくない色で、卵のように盛り上がっています。この発見は、NOAAによるライブストリーミング中に起きたもので、解説していた研究者も驚きを隠せなかったよう。正面部分には丸い穴が開いているように見えることから、「何かが侵入したり、出てきたりした可能性があるかも」と予測しています。

 

NOAAは遠隔操作でこの物体を吸引して確保。実際にこの物体を手にした研究員によると、皮膚のようにデリケートな触感だそう。これからDNA検査などを行い、正体を突き止めるそうですが、なかから得体のしれないものが出てきたりする可能性も否定できないとか……。

 

宇宙よりも到達が難しく、謎が多いという深海。ここに生息する生きものの3分の2は、まだ科学的に未知とも言われています。なんらかの生物の卵の殻なのか、孵化したものなのか、新種の発見につながるのか。今後の調査の結果に期待が高まります。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Mysterious ‘golden egg’ is discovered on the seafloor off Alaska – and experts say they’ve never seen anything like it. September 7 2023

中国のアップルストアで「iPhone」を見つめる女性。次の瞬間とんでもない行動に!

世界中で絶大な人気を誇るアップルのiPhone。アップルストアなどのスマホ販売店では、店頭に見本用として置いているスマホをケーブルで台などにくくりつけて、簡単に盗難できないようにしています。しかし、中国福建省のとあるアップルストアで先日、1人の女性客がそのセキュリティワイヤーを自分の歯で噛みちぎるという荒業に出ました。

↑万引き対策が破られた

 

防犯カメラの映像によると、女性はまず店内でMacBookを見ていた模様。そして次に、最新のiPhoneをディスプレイしている台に向かいました。その最新のiPhoneがセキュリティワイヤーとつながれていることを確認するような素振りを見せると、それを自分の口元に運び、噛みついたのです。

 

両腕をディスプレイの台に置きながら、何度か噛んでは、その具合を確認するしぐさを繰り返し、最後はセキュリティワイヤーをしっかりと噛み切ったのでしょう。自分のバッグにそのiPhoneをしまい、何事もなかったかのように店を後にしたのです。

 

店では警報器が鳴ったそうですが、店員は誰も彼女の暴挙に気づかなかったとのこと。しかし、30分後には彼女は警察に捕まり、「最近スマホを失くし、新しいものは価格が高いので、盗難を考えてしまった」と話していたそうです。ちなみに、このセキュリティワイヤーは決して細いものではないと報じられています。

 

店員には気づかれなかったものの、防犯カメラにバッチリ映り、それがネットで拡散してしまったこの暴挙。ネット上では「最初に防犯カメラのワイヤーを噛み切ればよかったのに」「噛み切る労力を考えると、彼女はiPhoneをゲットしたと言える」などの反応があり、このニュースを報じた記事でも「ワイヤーを噛み切ることを奨励するわけではないが、その努力は間違いなく賞賛に値する」と皮肉っています。

 

【主な参考記事】

LAD Bible. Woman tries to bite through anti-theft cable to steal iPhone 14. September 5 2023

「世界のUFOホットスポット」の1つは日本! 米国防総省も注目する都市はどこ?

米国の国防総省が発表した「未確認異常現象」報告の中で、UFOの目撃情報が多い世界の地域が明らかとなり、その1つに日本が入っていることが分かりました。UFOのホットスポットになっているのは、日本のどこなのでしょうか?

↑日本によく来ているようです

 

8月末、未確認飛行物体を調査する米国防総省の全領域異常解決局(AARO)は、UFOのような未確認飛行物体に関して、機密解除された情報を提供する専用のウェブサイトを立ち上げることを発表しました。未確認異常現象に関する写真、動画、情報などが広く一般に公開されることになっています。

 

そして先日、世界で確認された未確認異常現象の場所を表示したマップを含めた資料を公開。それによると、世界地図の中で未確認異常現象が多く確認されて赤や黄色に色付けされた場所は、ごく一部のみ。大まかに取り上げると、米国の西海岸と南西部、中東、そして日本を含むアジアなのです。日本については、全域にわたり、未確認異常現象の報告が多いホットスポットであるというのです。

 

日本の中で名前が挙げられている場所には、広島、長崎、そして福島県福島市飯野町にある標高462メートルの小さな山、千貫森(せんがんもり)があります。特に飯野町はUFOの目撃例が多く、UFOに関する資料を展示する「UFOふれあい館」もある場所です。

 

このニュースを報じたNew York Postでは、日本では大規模な原子力事故が起きてきたと指摘。それがUFOの目撃情報の多さと関連があるかは不明ですが、もしかしたらその可能性があるのかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. Japan is full of UFO ‘hot spots’ — and they all have this in common. September 5 2023

New York Post. Pentagon launches new ‘one-stop shop’ website for declassified UFO information — which will include photos, videos. August 31 2023

電気代を節約できそう! イタリア人のエアコンを使わずに「猛暑を乗り切る」シンプルな方法

残暑が厳しいのは日本だけではありません。イタリアでも35度を超える酷暑がまだ続いていますが、日本と異なりイタリアの家庭は約50%しかエアコンを所有していません。イタリア人はなぜエアコンを持たないのか? そして、どのように猛暑を乗り切っているのでしょうか?

↑エアコンを付けられなくても暑さを乗り切る方法はある

 

イタリアの家庭のほぼ半数がエアコンを所有していません。そこには、いくつか理由がありますが、代表的なものを3つ挙げます。

 

1: 歴史的な建物の外観を変えてはいけない

イタリアには歴史的な建物が多くあります。これら建物の外観を守る法律が定められているため、簡易にエアコン設置ができないケースが多いのです。

 

2: 電気料金の大幅な値上げ

ロシアによるウクライナ侵略後、2022年には電気料金が20%も値上り、エアコンの購入を控える動きが強まりました。

 

3: 環境への意識の高さ

エアコンの使用は環境負荷が大きいとの認識が高く、2022年の国立統計研究所の調査ではイタリア人の約70%が「エネルギーの無駄遣いに注意している」と回答しています。

 

このような理由により、イタリアの家庭の半数にはエアコンがありません。では、そんなイタリア人はエアコンなしで、どのように猛暑を乗り切っているのでしょうか?

 

この時期、イタリアでよくネット検索されるのが「エアコンなしで猛暑をしのぐ○○の方法」。よく挙げられている方法が3つあります。

 

1: 温度の低い朝晩以外は窓を締め切る

気温が高い日中は雨戸と窓を締め切り、直射日光と熱風が室内に入って温度が上がるのを防ぎます。

 

2: 氷と扇風機で快適な室内温度をつくる

室内の温度が高くなった時は、扇風機の前にボール一杯の氷をセット。涼しい風を室内に行き渡らせて室内温度を下げます。

 

3: 不使用の家庭用電気器具の電源を切る

電源が入ったコンピューターやテレビなどの家庭用電気器具は、熱を放出して室内温度を上げる要因の1つ。不使用の家庭用電気器具の電源を切ることで、室内温度の低下につなげます。

 

日本と同様に酷暑が続いても、イタリアではエアコンをつけること自体が当たり前ではありません。保健省も「暑さを乗り切るために役立つ10のヒント」を公布し、健康のためにエアコンを使用しつつも、電気エネルギーの大量消費に注意することを推奨しています。

 

熱中症予防などまずは身体への配慮が一番なのはもちろんですが、知恵を絞り、環境に配慮しながらエアコンを適切に使うことが大切です。イタリア人の暑さ対策を試してみれば、私たちも電気代を減らすことができるかもしれませんね。

ちょっと魅惑的? オランダの航空会社が「大人専用席」を試験導入

赤ちゃんが泣き出したり、後ろに座っている子どもが自分の座席を蹴ったり……。飛行機の中で小さな子どもと居合わせて困ったことがある人は少なくないかもしれません。そんな方のために、欧州の航空会社が2023年の秋に「大人専用席」の試験導入を始めます。

↑魅惑のアダルトゾーン(画像提供/コレンドン航空)

 

大人専用席を試すのは、オランダのコレンドン航空。同国のアムステルダムとキュラソーを結ぶ路線で11月3日から「大人専用ゾーン(アダルトゾーン)」を設けます。この路線で使用するのはエアバスA350-900。アダルトゾーンは飛行機前方に設けられ、足元にゆとりのあるXL席9席と標準席の93席(合計102席)があります。このゾーンは壁とカーテンで区切られるそう。

 

機内では、しっかりと睡眠をとりたい人、仕事をしたい人、読書にふけりたい人など、過ごし方は人によってさまざま。静かに過ごしたいと思う人には、きっと快適な空間になるのではないでしょうか。

 

また「周囲へ迷惑をかけていないか」とやきもきする子連れの方にとっても、大人専用席があることで、気持ちが少し楽に感じられるかもしれません。

 

コレンドン航空はプレスリリースで、「私たちはお客様のさまざまなニーズにこたえられるよう努めています。フライト中のさらなる安心感をもたらし、お子様連れの方にもプラスの効果があると考えています」と発表しています。

 

ただし、この大人専用席は、片道で45ユーロ(約7200円※)、XL席の場合は100ユーロ(約1万6000円)の追加料金がかかります。この追加料金を払う価値があると思うかは人それぞれでしょう。

※1ユーロ=約160円で換算(2023年8月31日現在)

 

同航空の大人専用席の試験導入で、それなりの効果や乗客からの良いフィードバックがあれば、他の航空会社も同じような試みを始めることになるかもしれません。

 

【主な参考記事】

USA Today. Babies to the back: This airline is testing an ‘Only Adults’ zone. Aug 28 2023

「フリクションボール」がイタリアの小学生に大人気! その意外な理由とは?

書いた文字を消せるボールペンとして知られている「フリクションボール」。この便利な文房具のメインユーザーは日本では20〜30代のビジネスパーソンですが、実はイタリアでは小学生にとって不可欠な存在になっています。一体どうしてそうなったのでしょうか?

↑イタリアの小学生がフリクションボールを使う理由は?

 

便利なフリクションボールは、イタリアでもさまざまな商品が販売されています。日本では仕事で使う人が多いですが、イタリアでは当たり前のように小学生が使っているのです。

 

この現象について調べてみると、その背景にイタリアの教育方針があることが分かりました。

 

日本の学校では書き損じのないきれいなノートや答案を書くために、鉛筆やシャープペンシル、消しゴムが使われています。しかし、イタリアの学生は間違えた箇所や思考の過程がわかるよう、ノートの筆記やテストには鉛筆ではなくボールペンを使うのが一般的なのです。

 

ただし、小学生のうちは書き損じが多いため、消して書き直せるフリクションボールが重宝されます。ボールペンに慣れることができるうえ、鉛筆と同じように簡単に消すことができるので、授業で使うのには最適といえます。

 

キャップタイプの青、黒、赤と替芯は多くの文房具店で取り扱われている一方、9月から始まる新学期の前には大型スーパーなどで大々的に販売され、店内にズラリと並びます。しかし、学校では使わない青、黒、赤以外の色や少し値段が高いノックタイプはオンラインショップでの取り扱いのみで、街中で見かけることはほぼありません。

↑スーパーにズラリと陳列されている

 

価格は文房具店でだいたい5ユーロ(約790円※)と普通のボールペンの約10倍以上ですが、替芯もあって本体は長く使えます。担任の先生がフリクションボールを指定買いさせてクラス全員が使用するほど、小学生の間には浸透しています。

※1ユーロ=約158円で換算(2023年8月29日現在)

 

間違え方も含めて思考の過程を重視するイタリアの教育方針により、同国の小学生にとってなくてはならないものになったフリクションボール。間違いや考え方を消さずに残しておく機能が、子どもたちの知能の発展に役立っているようです。この発想は、私たちがボールペンを使う際にも応用できそうですね。

 

執筆/Ciho

宝くじで7300万円が当たった米国人のまさかの行動にびっくり! 人生どうなる?

宝くじに当たると不幸になる。巷でよく言われていることですが、分福をしたらどうなるでしょうか?

↑え、まさか…

 

最近、米・ケンタッキー州の男性が宝くじのスクラッチで50万ドル(約7350万円※)に当せんしました。
※1ドル=約147円で換算(2023年9月5日現在)

 

しかし、次にこの人は何をしたでしょうか?

 

なんと、スクラッチを買ったお店で自分の近くにいた同店の従業員たちに100ドル(約1万4000円)ずつあげたのです。

 

宝くじに当たってすぐに幸福を分ける人は、そう多くはいないでしょう。

 

この当せん者がなぜそうしたのかは不明ですが、従業員たちに100ドルを渡すときに、こう言ったそう。

 

「メリークリスマス」

 

この粋なプレゼントで周囲の人たちのマイナス感情(例えば、妬み)は少し和らいだかもしれません。

 

【出典】
UPI. $500,000 lottery winner shares the wealth with store workers. September 1 2023

パナソニックの配線器具がインドでシェア1位。急成長する国にハマった日本で培った技術とは?

人口世界一となったインド。アジアの中心国のひとつとして、ビジネスにおいても大きく注目されています。インドにはすでに多くの日本企業が進出していますが、そのなかでもパナソニックは現地企業を買収し、大規模工場を新設、インド国内の配線器具シェアで1位を獲得しています。

経済発展により多くの建物が新設されていることから、インドでは配線器具の需要が急増中。パナソニックはその需要に応えるべく、日本から持ち込んだ技術を活かして、高品質と大量生産の両立を実現しています。ビジネスの枠にとどまらない、同社の配線器具がインドで普及することの意義を、同地を訪れ探りました。

↑デリーでは、写真のような大型マンションが至る所で建設中

 

シェア1位の原動力。従業員4800人の巨大工場

今回筆者が訪ねたパナソニックの現地工場は、ハリドワール工場とスリシティ工場。この2つの工場は、ブレーカーやスイッチ、コンセントの差し込み口といった配線器具を製造しているという点で共通していますが、異なった性格を持っています。

 

ハリドワール工場は多くの人の力と機械による自動化が融合した量産力が特徴。一方のスリシティ工場は、工場のほとんどの機能を自動化したハイテク工場です。

↑インドで売られている同社製のコンセント。差し込み口の横に、スイッチが付いているのがインド式です

 

筆者がまず訪れたのがハリドワール工場。ハリドワールは、首都・ニューデリーの北東、200kmほど離れた場所に位置しています。ガンジス川の上流沿いにあたる同所は、ヒンドゥー教の4大聖地のひとつです。筆者が訪ねたときは宗教行事の真っ最中で、多くの巡礼者を目にしました。

↑ガンジス川の水を汲みに向かう巡礼者たち

 

宗教の聖地であるハリドワールは、工業都市としての顔も持っています。その規模感は大きく、現地の工業団地に拠点を置く企業の数は、なんと650社以上です。パナソニックのハリドワール工場も、その工業団地のなかにあります。

↑ハリドワールの街の風景。夏が旬のマンゴーを売る屋台(写真右下)があちらこちらに見られました

 

ここはもともと、インドの現地企業であるANCHOR社の工場でした。2007年、パナソニックがインド進出を加速させるべく同社を買収したことで、この工場はパナソニックのものとなったのです。ANCHOR社は、買収時点でインド国内トップシェアを誇る配線器具メーカーでしたが、パナソニックになって以降もシェアを拡大し続けています。そんな同社の最大の生産拠点が、ハリドワール工場です。

↑ハリドワール工場入り口にある看板。現地での知名度が大きいことから、パナソニックによる買収後もANCHORのブランドは残しています

 

この工場では、月産3500万個の配線器具を製造しています。パナソニックによるインド国内全体での配線器具生産数は月産5000万個なので、ハリドワール工場はその3分の2以上を生産していることになります。

 

ちなみに、2007年の買収時、ハリドワール工場の生産力はいまの3分の1だったそう。生産力が大きく向上したのは、パナソニックが持つ効率化のノウハウを現地に持ち込んだからです。

↑ハリドワール工場で製造されているスイッチギア(ブレーカー)

 

↑工場内には、どのようにして生産性を上げてきたのかの説明が書かれていました。溶接とプレス加工の工程を隣接させたこと、さらにはオートメーション化する計画について触れられています

 

↑ズラリと並んだ射出成形機。正確な射出成形は、パナソニックが日本で積み上げてきた技術です

 

ハリドワール工場の従業員数は、約4800人。日本国内の同社の配線器具主力工場である津工場でも、従業員は約1800人なので、ハリドワール工場の人の多さが窺い知れます。ハリドワール工場ではパナソニックによる買収以降、生産能力を高める過程で自動化に至った工程もありますが、現在でも多くの製品が人の手で作られています。

↑スイッチの組み立て工程で働くスタッフ

 

↑スイッチギアの検品。機械の力と人力が融合する様子はハリドワール工場のあちらこちらで見られます

 

↑完成品は、自動運搬車によって倉庫まで運ばれます

 

この工場は、部品の成形を担うUnit1と、部品を組み立てて製品を仕上げるUnit2に分かれています。特にUnit2では多くの人が従事しており、組み立ての工程に従事している従業員は2900人。うち女性が2000人を占めています。子育て中の女性も働けるように、工場内には託児所も整備されています。

↑Unit1で製造した部品を収納する巨大な倉庫

 

↑Unit2でスイッチギアの組み立てを行う女性従業員たち

 

↑託児所には多くの子どもたちがいました

 

↑託児所の横にあった巨大な食堂

 

ハリドワール工場で繰り広げられる人海戦術を可能にしているのが、現地の人件費の安さです。パナソニックの担当者によると、インドの人件費は年に8%くらいの割合で上昇しているとはいえ日本に比べれば安く、自動化のための大きな設備改修を急ぐメリットが薄いのだといいます。

↑もともと人力だったところをすべて自動化した工程もあります。写真はアイソレーターを組み立てる機械

 

↑金型のメンテナンスをする様子。金型は一部内製で、残りは現地のサプライヤーが供給したものを使用しています

 

パナソニックにとって、ハリドワール工場という存在は、“現在の”インドでの展開を牽引する最大の原動力です。ANCHOR社の大型工場に、日本で培ってきた高品質の製品を効率よく生産するノウハウを取り入れることで、生産力を2007年の買収時の3倍に拡大。急成長を遂げる国において、パナソニックがシェアを伸ばし続けられているのは、この工場があってこそといえます。

↑工場内の通路。スコールが降ると、ここが川のようになるのだそう

 

↑退勤時の様子。定時になると、建屋から一気に人が出てきます

 

未来を担う新工場は、たった300人で月1000万個の配線器具を生産

インド市場の現在を支えているのがハリドワール工場なら、未来を担うのがスリシティ工場です。スリシティは、インド南東部の港湾都市・チェンナイから、50kmほど離れたところにある工業団地。2008年に設立されたこの工業団地には205社が進出しており、日系企業も約20社が拠点を置いています。

↑スリシティ工業団地入り口にある看板。LEDディスプレイになっており、温度などの情報も表示されます

 

パナソニックがスリシティに工場を開設したのは2022年4月。この工場では自動化が徹底されており、わずか300人のスタッフで、月産1000万個の配線器具を製造しています。

↑スリシティ工場の入り口

 

↑敷地の外では、牛が闊歩していました

 

ハリドワール工場と数字を比較してみましょう。ハリドワールは4800人で月産3500万個。単純計算で1人あたりの月産個数は約7300個です。一方のスリシティは300人で1000万個、1人あたり月産3.3万個になります。

 

この数字だけで、2つの工場が明らかに違う性格を持っていることがわかります。同工場の担当者によると、ある工程では1台の機械を導入するだけで、人員100人と同程度の生産能力を賄えるといいますから、機械の力は偉大です。

↑射出成形された部品が青いカゴに入れられ、自動運搬車に積まれていくところ

 

↑成形された部品が運び込まれる自動倉庫。この倉庫には、自動運搬機が運ぶ青いカゴ1万個ぶんの部品を収納でき、組み立て機のある上階から注文が入ると、自動で部品を運び上げます

 

↑金属部品のプレス加工機。1分間に150回のプレスが可能

 

↑スイッチの高速組み立て機。高品質を維持しながら高い生産力を実現するため、日本の津工場から機械を持ち込んだそう

 

自動化には欠点もあります。設備をフル稼働させないと、生産コストが高くなってしまうという問題です。そのためスリシティ工場では、需要の多い、ミドルエンド向けの製品を専門に生産。ハリドワール工場で生産していた製品のうち、自動化の需要が高かったものも、スリシティ工場にシフトしています。

↑完成品の取り出し、梱包の工程のみ、人力で行われています。ネジなどの同梱品を入れる作業は、人の手で行うのが早いのだそう

 

スリシティ工場の特筆すべき点として、広大な空きスペースがあります。工場の敷地・13万3584㎡のうち、建物が立っているのはわずか3分の1。さらにその建物のスペースも、わずか3分の1しか使っていません。つまり、敷地全体の9分の1しか稼働していないことになります。

↑工場内の巨大な空きスペース

 

この広大な空きスペースは、スリシティ工場の拡張の余地が非常に大きいことを意味しています。パナソニックによると、現存する建屋内の設備拡張により、現在月産約1000万個の生産力を2025年には1700万個、2030年には2500万個に増やすとのこと。また2030年以降には、空き地となっているエリアに新棟を建設する計画です。

↑工場敷地内にある空き地。遠くに小さく見える白い壁までが、スリシティ工場の敷地です

 

スリシティ工場の拡張計画は、インドの成長を見込んでのこと。しかしそれだけが理由ではありません。パナソニックは、インドを拠点に、中東やアフリカなどへの進出も窺っているのです。

 

特にアフリカには、印僑と呼ばれるインド系移民が多く住んでいます。海によって隔てられてはいますが距離的には遠くなく、インドはアフリカ展開へ向けた拠点として優れた場所なのです。スリシティ工場は、インド国外にまで広がる展開を見据えた、同社の未来を担う新工場といえます。

 

シェア拡大を通して、「安心・安全」な電気設備を届ける

パナソニックは、海外電材事業の目指す姿として、「配線器具を基盤に、サステナブルで安心・安全なくらしの設備インフラを提供し、レジリエンスに強い環境負荷ゼロ社会に貢献する存在となる」という目標を掲げています。インドにおける同社のシェア拡大は、その先にある安心・安全を普及させる試みとも言い換えられます。

 

今回インドに初めて訪れた筆者も、タコ足状態になった電線を街のあちらこちで見て、電気設備の安心・安全は同国において普及されていくべきと感じました。同国でパナソニックの製品がシェアを拡大することには、ビジネスの面にとどまらない意義があるのです。

↑デリーの街中の電線。漏電などはないか、見ていて少し不安にもなります

 

どうして助手席に牛が…? 不思議なセダンに米国人さえあぜん

犬や猫をクルマに乗せることはあっても、それ以上の大きな動物は難しいもの。そんな常識なんてなんのその、牛を乗せた乗用車が米国の道路に現れ、人々を驚かせるハプニングがありました。

↑このクルマ、何がどうなっているんだ?

 

ネブラスカ州の都市・ノーフォークの警察は先日、ある通報を受けました。それは「牛を乗せた自動車が走っている」というもの。しかも、動物や家畜を乗せて走る専用のトラックではなく、ごく一般的なセダン。そこに大きな牛が乗せられて一般道を走っていたのです。

 

当然、牛はクルマの中に収まるわけもなく、助手席に4本の脚を乗せているようですが、胴体はクルマの外に大きく飛び出しています。おまけに、この牛は立派な角を持っていて、まるで周囲のクルマや人を威嚇しているように見えなくもありません。牛の重さでクルマは助手席側に傾いていますが、何事もないかのように道路を走り抜けていきます。

 

漫画の中に出てくるようなこの異様な光景に、人々はきっとあっけにとられたことでしょう。警察に通報する人や、スマホで動画を撮る人がいたようです。そして、通報を受けた警察が、このクルマを止めて事情を聴くことになったのです。

 

よく見ると、自動車の助手席側はフロントガラスも天井部分も壊されて、牛のスペースが確保されています。さらに助手席側の扉には、柵のようなものも取り付けられ、牛が落ちないようになっているようです。

 

この地域では、動物の運搬のために乗用車の改造をする人が多く、ネブラスカ州運輸局では改造の承認なども行っているそうです。結局、警察はこの牛を運んでいた人物に、注意して運転するよう伝えただけだったのだとか。

 

乗用車で牛を運ぶなんてぶっ飛んだ発想をして、おまけに実行してしまうとは、さすが米国。海外に旅行に行ったら、こんなクレイジーな光景を目にすることだって、あり得るかもしれませんね。

 

【主な参考記事】

NBC News. Car with giant bull named Howdy Doody crammed into passenger seat pulled over by Nebraska police. Aug 31 2023

パイロットが伝授!「揺れる飛行機の安全」を確認する簡単な方法とは?

乱気流によって飛行機が激しい揺れに見舞われたら、「もしかして、飛行機に何か問題があるのでは?」「ひょっとしてこのまま墜落?」などと、よからぬことを想像してしまうかもしれません。そんなときにおすすめなのが、ペットボトルを逆さにすること。あるパイロットが、飛行機の安全性を確認する方法としてSNSで紹介して話題になっています。

↑揺れて心配する前に…

 

オーストラリア人のパイロット、ジミー・ニコルソンさんは、休みの日に妻と一緒に飛行機に乗ったときのことをTikTokで紹介しました。どうやら飛行機は乱気流に遭遇したようで、ひどい揺れ。乗客の身体は左右や上下に揺れ、機内で悲鳴が起きるほどでした。ジミーさんも「自分が経験した中でも最悪の揺れかもしれない。たしかに快適ではない」と認めています。

 

そんな状況で彼が紹介したのが、ペットボトルを逆さにするという方法。動画では、飛行機自体も乗客の身体もかなり揺れているように見えますが、ペットボトルの水に注目してみると、それほど動いているわけではなく、水面が安定しているのが分かります。このように水位がほとんど変わらなければ、飛行機は安定して進んでいるということだそうです。

 

また、座席上部には通気口があり、ここを開けると外の新鮮な空気が機内に流れこみやすくなるので、窓の外を見て気持ちをリフレッシュするといいそうです。

 

とはいえ、彼の隣に座っている妻は、心配そうに胸に手をあて、飛行機の揺れですっかり動揺している様子。彼は、「このような揺れはまったく普通のこと。飛行機は空から落ちたりしないし、乱気流よりずっと悪い状況にも耐えられるように作られている」と話しています。

 

もしも、自分が乗った飛行機が乱気流で揺れることがあったら、彼が言った方法を思い出して、心を落ち着かせてみてはどうですか?

@jimmy_nicholson

Horrible turbulence on our flight today. Im a Pilot and actually fly this aircaft type (Airbus). Here’s why you have nothing to worry about #pilot #turbulence

♬ original sound – Jimmy Nicholson

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. An off-duty pilot filmed himself staying calm during ‘horrible turbulence’ and showed how he flipped his water bottle upside down to check if he should be worried. Aug 30 2023

カナダの30代夫婦が「スクールバス」を自宅に改造! 家計への効果にびっくり

インフレが続く経済状況で若い夫婦が生活していくことは決して簡単なことではありません。しかも住宅ローンの金利が5~6%と、日本よりずっと高いカナダでは、マイホームを持つハードルはかなり高くなります。そんな中、スクールバスを自宅に変えて、毎月の貯金に成功しているカップルが同国に現れました。

↑家としても使えるかも

 

エミリー(31歳)さんとマット(32歳)さんの夫婦は、日々のあらゆることで請求書がかさみ、働きづめの毎日に嫌気がさし、思い切った決断をしました。それは、古いスクールバスを自宅にすること。YouTubeで、ドイツから北米までを旅するカップルの存在を知り、非常に興奮したという2人。そこで、バスの中の間取りや、スクールバスでどの場所にどのくらい滞在するかを決めたタイムラインを作り、計画していったのです。

 

そして、2019年8月に5500ドル(約80万円※)で中古のスクールバスを購入。6万5000ドル(約945万円)をかけて、内部を改装し、1匹の犬と2匹の猫とともに、そこで新しい暮らしをスタートさせたのです。

※1ドル=約145円で換算(2023年9月1日現在)

 

車内にはミニサイズのキッチンに冷蔵庫も完備。シャワールームもトイレもあり、リビングとベッドルームも別に設けられています。スクールバス自体が一般的なキャンピングカーよりも大きいせいか、“彼らの城”はかなり広々とした印象。キッチンやシャワールームも、一般的なキャンピングカーについている簡易的なものよりも大きめサイズのよう。バスの外側も塗り替えられて、まさにオリジナルの家に生まれ変わっています。


 

そして、このスクールバスに移り住んだ大きな成果の1つが、日々の生活費を大幅に減らせたこと。以前、マイホームを所有していたときは、生活費も含めて毎月6000ドル(約87万円)もかかっていたところ、現在では3000ドル(約43万円)ほどで済んでいるそうです。

 

クルマを止めて生活する場所を探さなければいけないといったデメリットはあるものの、今の暮らしがとても気に入っているという2人。好きなところを旅してまわりながら、将来的には一般的な家を購入して、スクールバスのキャンピングカーは他の人に貸し出すことも考えているそうです。

 

【主な参考記事】

Need To Know. We sold EVERYTHING to live in a school bus with our three pets – now we save £2400 month. Aug 29 2023

15年間待っていた。豪の女性がふるさとで「金」を大発見!

世界情勢が混沌とし、金への注目度が高まる中、オーストラリアでは最近、若い女性が金塊を大発見しました。アナログとも思える方法で金が見つかったのは少し意外な場所。この金は長い間、この人に見つけてもらうのを待っていたのかもしれません。

↑よく知っている場所にあったなんて…

 

金を見つけたのは、オーストラリア人女性のタイラー・マホニーさん(27歳)とその家族。彼女のインスタグラムには、セルフィーや友だちと遊ぶ様子など、若い女性らしい投稿で溢れています。でも、そこに時々投稿されるのが、金を手にしている彼女の様子。そう、タイラーさんはフルタイムで金を採掘しているプロなのです。


先日、タイラーさんはドキュメンタリー番組に出演し、自身のキャリアで最大の金を掘り起こしたときのことを紹介しました。

 

金を見つけたのは、彼女が小さいときに住んでいた場所。昔はよくそこで兄弟と遊んでいたそうですが、今回の仕事で15年ぶりに戻ったそうです。

 

機械は使わず、手動の道具と豚を使って、父と兄と一緒に地面を掘り起こしていると、黒い鉄の塊の中に数多くの金色の斑点が見えてきました。「金の鉱脈のようだった」とタイラーさんは言います。

 

結局、3人がこの日に採掘した金は、全部でおよそ12万7000ドル(約1850万円※)相当。金を溶かしてゴールドバーにしたとのことです。

※1ドル=約145.6円で換算(2023年9月1日現在)

 

経済が不安定なときに安全な資産として重宝される金ですが、マホニーさんは久しぶりにふるさとに戻って正解でしたね。お宝というのは案外、身近な場所にあるものなのかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. I’m a real-life gold digger — I found $125K with just a few hand tools and a pig. Aug 30 2023

日本でも導入して! 炭酸水が無料で飲めるパリの「ラ・ペティラント」

フランスでは冷たい飲料水を無料で飲める給水機が至る所に設置されていますが、パリの街角には炭酸水が出る水飲み場もあります。炭酸水が好きな人にとってはうらやましくなる公共サービスですが、一体どんな背景があるのでしょうか?

↑炭酸水も公共サービス

 

パリに1200か所ある公共の無料飲料水機のうち13か所の給水機では、水だけでなく炭酸水を飲むことができます。容器を持参すれば自宅に持ち帰ることも可能で、フランスでは食事時など日常的に無味無糖の炭酸水を飲む習慣があるため、多くの人が利用しています。

 

「ラ・ペティラント」と呼ばれるフランス初の炭酸水給水機は2010年に設置が始まりました。炭酸水給水機が導入された1つ目の理由は、ペットボトルのごみを削減するためです。販売されている炭酸水には、緑や赤など着色されたペットボトルが使用されています。透明なものよりリサイクルコストがかかるので、回収しても焼却ごみとして廃棄せざるを得ません。無料の炭酸水給水機を設置すれば、色付きペットボトルの削減にもつながります。

 

2つ目の理由として、健康意識の向上が挙げられます。炭酸水は糖分やカロリーを含まないため、特に健康志向の人たちの間で人気があります。彼らが集まる公園やランニングスポットに設置することでニーズを満たすと同時に、市民の健康意識をより高める狙いがあります。

 

さらに、ラ・ペティラントの特徴として、水質の安全性と泡立ちの良さも挙げておかなくてはなりません。パリの地下帯水層から汲み上げる水の品質は極めて高く、品質を保証するために年間を通じて検査が行われています。炭酸水は、冷却システムで7度まで冷やした水に一気に二酸化炭素を加えることで繊細な泡が発生し、常に強い泡立ちが楽しめる仕組みです。

 

環境保護と市民の健康志向に応えるために設置が始まったラ・ペティラント。美食家で炭酸水好きなパリ市民にすっかり受け入れられていて、さらなる増設が期待されています。

 

執筆/Mayumi Folio

中国でエレベーターが急降下! 人が空中に飛ぶ

乗っていたエレベーターが急降下したら……。そんな悪夢のような出来事が中国で実際に起こりました。なかにいた人は、降下の勢いで天井にぶつかる事態に。一体何が起きたのでしょうか?

↑エレベーターが突然落下

 

この事件が起きたのは、8月26日、湖南省長沙市のとある住宅のエレベーター。報道によると、なかに居合わせた3人のうちの1人、リーさんは25階に住んでいて、そのエレベーターに乗りました。すると、降下していたエレベーターが4階に達した時点で止まり動かなくなったというのです。リーさんたちは慌てて他の階のボタンを押そうとしたのですが、ボタンのライトが全て消え、その後に突然、エレベーターが急降下を始めたのです。

 

防犯カメラがこの恐怖の瞬間を捉えた映像を見ると、エレベーターの急降下によって3人は空中に投げ出されて、1人は天井にぶつかり、その後3人は床にたたきつけられるようになり、しばらくそのまま床に這いつくばるようになっていたことが分かります。

3人は不動産会社に連絡し、救急車で病院に搬送されたそうです。リーさんは幸いなことに、足に軽い打撲を負っただけで済みましたが、他の2人は腰の骨などを折るけがを負ったとのこと。もし、高齢者や小さな子どもが乗っていたら、さらに大きなダメージを受けていたかもしれません。

 

後日、エレベーターの製造を行った会社が現場で調査と修理を行い、乗り合わせた3人は全ての治療費を同社に請求するそうです。

 

【主な参考記事】

New York Post. Sudden elevator plunge sends passengers flying, injures 3: shocking video. Aug 29 2023

寛容だけど…。日本で増える「ネパール人労働者」の意外な一面とは?

ネパール国内では経済成長を促すような産業が育っていないため、働き盛りの若者の多くは海外に出ます。日本でも最近は技能実習生の出稼ぎをはじめ、ネパール人の在留者数が増加(日本におけるネパール人労働者数は2022年10月に12万人近くになり、前年比で約20%増加)。もしかすると、職場など身近なところで彼らに接する機会があるかもしれません。そこで、ネパール在住のジャーナリストが、現地で知ったネパール人の国民性や思考パターンを説明します。

 

多民族国家だからこそ

↑ネパールの町並み

 

ネパールは約125の民族が共生する多民族国家であるため、一言で国民性を表すのは容易ではありません。

 

日本人は出身地が異なっていても同じ日本語を話し、共通する文化的な価値観を持っています。ところが、ネパールでは一応ネパール語を共通語として用いるものの、民族ごとに言語が異なり、家族の中ではそれぞれの民族語が話されます。民族によって宗教、祝日、習慣がまったく異なり、容姿もインド系、アジア系、ヨーロッパ系とさまざまです。

 

そのような環境で育ったネパール人は、自分と異なる環境で育った人に抵抗感を持たずに接することができる柔軟さを有しています。それぞれの価値観を尊重し、他人の個性や発言を寛容に受け入れる人が多いのです。その分ストレスを溜めにくいという長所もあるでしょう。

 

このように、おおらかな思考パターンが特徴である故に、日本でもネパール人は思ったことを何でも口に出したり勝手に行動したりしてしまうかもしれません。言動がストレート過ぎてトラブルに発展してしまう可能性もありますが、彼らの育った環境を理解していれば、日本人の国民性や慣習を丁寧に伝えることで良い関係を築けることでしょう。

 

責任を回避しがちな理由

↑無駄な責任は負わないネパール人

 

ネパール人を理解するうえで欠かせない、もう1つの考え方は、「負わなくてもよい責任はとことん回避して自分を守る」こと。無責任なように聞こえますが、これはネパールという国を理解すると納得できます。

 

ネパールは南アジアの最貧国であり、植民地になった歴史がないため良くも悪くも外国からの影響や支援が遅れています。いまだに停電は日常茶飯事で、雨が降れば脆弱な下水道施設から水が溢れ、外出などままならない状況になります。

 

先進国のインフラが整った国で生活しているとほとんど感じない人間の無力さを、ネパールでは日々痛感します。そのような不測の事態が頻発する国で、約束を守ったり、責任を最後まで全うしたりするのは大変困難といえるでしょう。

 

約束を果たせなかった言い訳が無数に存在するので、約束を破られた側も一方的に怒ることはできません。なぜなら、いつ自分が不測の事態で約束を破る側になるか分からないからです。このような社会的背景があるため、ネパール人はよく言い訳をしますし、相手もある程度はその言い訳を受け入れるのです。

 

このように、ネパール人の柔軟かつ寛容な性格や思考パターンを理解すれば、貴重な労働力として活躍している彼らと不要なトラブルを避けることができるでしょう。一方で、来日したネパール人は、日本人の勤勉さや時間厳守を徹底する姿勢に感銘を受けているようです。ネパール人に限らず、どの国の人であっても、互いの国民性の長所を認めて尊重し合う関係性を築いていきたいものです。

 

執筆・撮影/延原 智己

大韓航空が「乗客の体重」を測定へ。一体何のため?

飛行機に乗るときは、預け入れ荷物の重さを量り、規定の重さを超えれば超過料金がかかるのが一般的。ですが、最近ではそれに加えて、乗客自身の体重まで測定する航空会社が出てきているのです。

↑あなたの体重も量ります

 

乗客の体重測定の意向を発表したのは、韓国大手の大韓航空。地元メディアの報道によると、8月28日から9月6日までの期間、ソウルにある金浦空港発の国内線において乗客の体重を測定するとのことです。

 

その理由は、韓国国土交通省が飛行機の重量とバランスの基準を更新するため、最新のデータの提供を求めているから。航空会社では、乗客の標準的な体重について5年ごとに計算しなければならず、そのために測定を行うのだそうです。

 

乗客は搭乗ゲートに置かれた体重計に、手荷物を手にしたまま乗り、そのデータは匿名で記録されるとのこと。このデータはあくまでも調査の目的で利用するものであり、一定の体重を超えたからといって追加料金の請求があることはないそうです。

 

匿名になるとはいえ、自分の体重までチェックされるとなるとドキッとしたり、嫌な気分になったりする人がいるかもしれません。しかし、2023年6月にはニュージーランド航空も一定期間だけ体重の測定を行っていました。このときの目的も、大韓航空と同じように、機体の重さやバランスに関するデータを収集するためです。

 

確かに乗客数が分かったとしても、その重さが全部でどのくらいになるのかをきちんと把握できていないと、飛行の際に機体のバランスにも影響が出てくるはずです。実際、7月には英国のイージージェットが、機体が重すぎて離陸できず、19人の乗客に飛行機を降りてくれるように呼び掛けるという珍事が起きていました。

 

そんな事情を知れば、航空会社が乗客の体重を量るという取り組みも理解できるかもしれませんね。もし今後、自分が体重測定を求められる場面があったら、恥ずかしがらずに協力しましょう。

 

【主な参考記事】

USA Today. Boarding pass please? Now stand on this scale. Korean Air will soon weigh passengers. Aug 24 2023

大韓航空が「古い制服」を再利用! かわいいファーストエイドキットに

客室乗務員やパイロットなど、航空会社の制服は、転売されたり悪用されたりしかねないリスクが付き物。そこで大韓航空は、これまでは廃棄されるだけだった古くなった制服を再利用して、ファーストエイドキットにすることにしました。

↑これからは制服を再利用

 

出来上がったファーストエイドキットは、手のひらサイズのポーチに、解熱剤や風邪薬などの医薬品が入れられたもの。このポーチに、かつて大韓航空の従業員が着用していた制服の生地を使用しているのです。

 

ポーチは黒色と水色の2種類があり、黒いほうはパイロットの制服、水色のほうは客室乗務員の制服から作られています。パイロットの制服の袖や肩にはラインが入っていますが、そのラインの部分もポーチのデザインに生かされていて、「パイロットらしさ」を感じさせてくれます。また、水色は大韓航空を象徴するコーポレートカラーでできているため、これまた航空ファンの心をくすぐる仕上がりかもしれません。

↑かわいらしいデザインのファーストエイドキット(画像提供/大韓航空)

 

今回の取り組みは「アップサイクル」と呼ばれます。アップサイクルとは、本来なら廃棄されるはずだった物を、アイデアやデザインによって新しい付加価値を加えて別の物に創造すること。制服として使われていた物がファーストエイドキットになることは、廃棄物を減らし資源を大切することにもつながります。

 

今回のポーチは、太陽光発電を利用している工場で作られ、生地の洗浄工程では環境にやさしい生分解性の洗剤が使われるなどの配慮もされたとのこと。出来上がった500個のファーストエイドキットは、ソウルにある高齢者の福祉センターと小学校に寄贈されたそうです。

 

同社はこれまでもアップサイクルの取り組みを行ってきており、機体の一部をネームタグにしたり、救命胴衣をトートバッグに生まれ変わらせたりして、同社のオンラインストアで販売しています。他の航空会社も大韓航空に続くかもしれません。

 

【主な参考記事】

Simply Flying. Korean Air Is Turning Old Uniforms Into Upcycled First Aid Kits. Aug 23 2023

ルフトハンザ航空のCEOが客室乗務員を初体験! 現場で何を見た?

企業の規模が大きくなればなるほど、現場と経営陣のギャップは大きくなるものかもしれません。そんな溝を埋めるためか、先日、欧州の大手航空会社のトップが空の現場に出向き、社員と共に働いたことが海外の航空業界専門メディアで注目されています。

↑現場の視点から見えることは?

 

ルフトンハンザドイツ航空は、グループ全体の従業員数は10万人を超える大手企業。その最高経営責任者(CEO)を務めるイェンス・リッター氏が先日、フランクフルトからサウジアラビアの首都リヤド、そしてバーレーンまでを結ぶ国際線に搭乗しました。

 

同CEOが乗ったのは、乗客としてではなく、客室乗務員のアシスタントとして。行きはビジネスクラスで、帰りはエコノミークラスで乗客にサービスを行ったのです。

↑現場でアシスタントとして働いたイェンス・リッターCEO(画像提供/LinkedIn)

 

この経験について、CEOは自身のLinkedInに投稿。「私はルフトンハンザグループで長年働いていますが、客室乗務員として働く機会は一度もありませんでした」と、初めて現場に出たことを明らかにしました。そして、「メニューに記載されている食事と、機内に積み込まれた食事が合わないなど、計画通りに行かないことがいかに多くあることかと驚いた」と、社員たちが直面する現場での苦労や課題について身をもって体感したようです。

 

このCEOは、以前パイロットとして勤務していた人物。そのため、フライトの現場でのことはある程度経験して知っていることも多かったでしょう。それでも、夜の飛行時は睡魔と闘ったりするなど、たくさんの発見があったよう。「びっくりするほど多くのことを学べた」と言うCEO。「現場に出たことで、今後オフィスで決定を下す際は変わってくると思う」

 

単なるPR活動に終わらず、実際にルフトハンザのサービスがより良くなることに期待しましょう。

 

【主な参考記事】

One Mile at a Time. Lufthansa CEO Works Trip As A Flight Attendant. Aug 21 2023

LinkedIn. https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7098227992987852800/

個性的なバンライフのために、カップルが200万円で改造した意外なクルマとは?

キャンピングカーで寝泊まりしながら、行きたい場所を旅してまわる生活。そんなバンライフを1匹の犬と共に満喫しているカップルが自宅に選んだのは、元は警察の機動隊で使われていたバンでした。

↑以前このバンは…

 

このカップルは普段からTikTokでバンライフを投稿しており、先日「これが私たちの車両付きの小さな家」と“自分たちの城”を紹介。もともと警察の機動隊のクルマだったというバンですが、警察車両に入っているオレンジのラインと「POLICE」の文字、さらに上部の警光灯はないため、「警察で使われていた」と聞かなければわからない見た目です。

↑ビフォー&アフター

 

ただ、クルマの中には「Screen Guard Release(防護盾をおろす)」「Do not drive with side door open(サイドドアを開けたまま走行しないように)」「fire extinguisher(消火器)」などのマークがそのまま残されていて、確かに警察車両として使われていた形跡があります。

 

ただし、これらを除けば、車内にはベッド、ソファ、ミニキッチン、簡易トイレなどが設置されており、快適なキャンピングカーそのものです。飼い犬や彼女がベッドで寝そべる姿や、ソファでくつろいでいる日々の様子を紹介した投稿を見れば、彼らがこのクルマをとても気に入って、快適に暮らしていることがわかります。

↑車内の様子

 

投稿を見たユーザーからの「改造にいくらかかった?」という質問に、彼らは「だいたい1万4000ドル(約200万円※)」と回答。ただし、そのうち車両代が1万ドル(約145万円)かかったことを明かしています。ソーラーパネル、ヒーター、冷蔵庫なども買ったというから、このカップルはかなり上手にやりくりして、自分たちの家を作り上げたのかもしれません。

※1ドル=約146円で換算(2023年8月25日現在)

 

日本では、警察車両として使われたクルマが中古車市場に出回ることはないようですが、もしレアなクルマがあったら、それをキャンピングカーに活用するというのも面白いかもしれませんね。

 

【主な参考記事】

New York Post. Man converts police riot van into a tiny home on wheels for $14,000. Aug 23 2023

中国の飛行機に乗ったら見慣れない物が。よく見てみると…

小さな身体にものすごい生命力を宿し、世界中から嫌われているゴキブリ。そんな“招かれざる客”が飛行機に侵入し、ネット上で人々をザワつかせました。

↑ふと窓を見たらびっくり

 

ある乗客が中国国内を結ぶ飛行機に乗り、ふと隣の窓を見ると、黒い物体がとまっていることに気づいたそう。よく見たら、それは大きなゴキブリでした。外に逃げ出したいのか、このゴキブリは窓にへばりついていたんだとか。

 

この乗客は「ゴキブリは数分程度とどまったら、すぐにどこかに行く」と思っていたそう。そのため、客室乗務員に伝えることもしなかったのです。

 

しかし結局、このゴキブリはときどきモゾモゾと動いていたものの、およそ3000kmのフライト中もずっと窓にへばりついたままでした。ついには目的地に到着するまで、ずっと窓にいたのだといいます。

↑上空もどうってことなかった(画像提供/Zhaxi Delei Tianzhu ShouCang/Weibo)

 

航空会社職員の話によると、もともと貨物室または乗客の預け入れ荷物の中にいたゴキブリが、何かのきっかけで飛行機の中に紛れこんでしまい、二重ガラスの間に挟まってしまった可能性があるそう。

 

この人物がSNSに投稿した動画は、再生回数があっという間に1億2000万回以上を突破。「“ヤツ”は1万メートル上空でも生き延びた?」などと、ゴキブリの生命力に脱帽するコメントが多く寄せられていたようです。

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. A cockroach on a plane is going viral for appearing to stay alive and twitching while lodged in a plane window next to one fascinated passenger. Aug 21 2023

猫が13歳で「縄跳び」のギネス新記録を樹立! どこまで行ける?

最近、米国ではペットの猫が縄跳びでギネス記録を更新しました。

↑もっと長く一緒に跳ぼう

 

「キット・キャット」と呼ばれるこのオス猫は飼い主が回す縄を1分間に9回も跳びました。連続して跳んではいないものの、1回ごとに飼い主と呼吸を合わせて跳んでいます。

 

キットキャットは生後6か月で人前で縄を跳び始め、「猫は訓練できない」という見方を覆したと飼い主は言います。現在この猫は13歳。人間でいえば68歳と高齢であるため、跳ぶ回数を最低限に抑えているそう。

 

しかし、まだ13歳といったほうが良いのかもしれません。近年、動物医療や食事の向上により、ペットの寿命は伸びています。『サイエンス』の記事によれば、動物の寿命については「身体が大きいほうが寿命は長い」という説や、逆に「身体が小さいほうが寿命は長い」という説があるそう。猫の場合は後者が当てはまるようで、サイエンスの記事では、ペットの猫の平均寿命が15歳なのに対して、犬は12歳とされています(犬の平均寿命は15歳という専門家もいます)。

 

生物老年学の観点から見ると、猫は犬と比べて社会性が低いがゆえに、猫同士でウイルスを感染しにくく、捕食者に対する守備にも長けるようになったと言われています。そのため、猫は20年以上も生きるヤマアラシのようだとも喩えられますが、実際、2022年には英国でペットの猫が27歳(人間に換算すると120歳)となり、世界最高齢を記録しました。

 

「ペットの猫や犬はどれくらい生きられるようになるのか?」と専門家は研究を続けており、そこには人間の老化を解明するためのヒントもあるのではないかと期待されています。スポーツの世界に目を転じれば、トップアスリートの寿命は延びています。それと同じように、今回ギネス記録を更新した13歳の猫が自身の記録を塗り替える可能性もあるかもしれません。

 

【主な参考記事】

UPI. Jump-roping cat breaks Guinness World Record. August 18 2023

自動車教習所の従業員がクルマで職場に突っ込む! 米国の交通安全ってどうなってるの?

8月上旬、米国のコロラド州で自動車教習所の従業員が、クルマで職場に突っ込んでしまいました。この交通事故は日本の一部メディアでも報じられましたが、米の交通安全はどうなっているのでしょうか?

↑よほどクルマの運転を習いたかったのか…(画像提供/Lakewood Police Department)

 

今回の事故が世界的な注目を集めた理由は、その皮肉さ。奇しくもクルマが突っ込んだ場所は、「運転を学ぼう(Learn to Drive)」という看板のほぼ真下でした。地元の警察が事故現場の写真をXで共有していますが、これほど皮肉なことはないと揶揄するコメントが溢れました。クルマの運転でやってはいけないことを身を持って示してくれたという声もあります。


恥をかいた同教習所は、このスタッフが教習官ではないことを強調。働き始めてからわずか2日目の新入社員で、教習官になるための訓練はまったく受けていないと言います。このクルマ(ヒュンダイのツーソン)も同従業員の自家用車とのこと。どうやらクルマを駐車しようとしていたところで運転操作を誤ったようで、幸いにも大事故にはならず、ドライバーが軽傷を負った模様です。

 

しかし、こんなことが起きる米国の道路は、どれほど安全なのでしょうか? 日本でもドライバーが運転操作を誤り交通事故を起こしたり、自動車教習中の事故も起きています。でも、米国では交通事故で亡くなる人が多くいます。

 

世界銀行は、各国において交通事故で死亡した人が1年間にどれくらいいるのかを調べており、10万人当たりの割合を公表しています。最も新しい2019年のデータを見てみると、日本では3.6人だったのに対して、米国は12.7人。スウェーデン(3.1人)や英国(3.2人)、フランス(5.1人)、カナダ(5.3人)といった先進国と比べると、米国は突出しており、ブラジル(16人)や中国(17.4人)よりは低いものの、ロシア(12人)と比較的に近いようです。

 

そんな背景を知って今回の事故に対するコメントを見渡すと、まっとうな意見が見つかります。ある人は「自転車はこんな事故を起こさない」とコメント。「より安く、より安全な交通手段を優先させるべきでは?」と述べています。

 

その一方、米国では自動運転車への信頼度も高い傾向を保っています。YouGovの調査によれば、自動運転車は「とても安全」と考えている人の割合は36.7%(2022年12月)から少し減少して33.5%(23年6月)になったものの、「だいだい安全」と考えている人が22.3%から24.7%に上昇し、「まあまあ危険」と考える人(22.8%)を逆転しました。「とても危険」と思う人はわずか8.9%です。

 

今回の交通事故を見た人の中には、「冗談だろ!?」と思いつつ、「やはり自動運転車が必要だ」と真面目に考える人がいても不思議ではないでしょう。米国でクルマは自由の精神を象徴していますが、やはりそれは揺れているのかもしれません。

 

【主な参考】

Fox News. Employee at Colorado driving school plows through front of business’ building. August 10 2023

米で「洗車機」が急停止! ブラシが狂い、愛車のフロントガラスにまさかの悲劇が…

短時間でクルマをきれいにしてくれる洗車機。便利な存在ですが、大切な愛車にダメージを与えることも……。米国では最近、洗車機を利用したらフロントガラスが大破して、修理費用に400万円以上かかったという男性が現れました。

↑ここでも事故は起こり得る

 

コロラド州デンバーに住む男性は、洗車機での体験をTikTokに投稿。どこにでもある一般的な洗車機を利用しただけなのに、大切なクルマのフロントガラスが粉々になってしまった場面を紹介しています。

 

洗車の様子を店の映像カメラで見ていたところ、最初はクルマが順調に洗車レーンに入っていったのですが、途中で回転していたブラシが大きな音とともに停止。ゆっくり前進していたクルマもストップしてしまったのです。

 

どうやら、後部に取り付けていた自転車用のラックが洗車ブラシに引っかかり、それによって洗車ブラシがぐるりと回転して、フロントガラスに対して垂直に当たるようになってしまったようです。

 

その結果、洗車ブラシがぶつかったフロントガラスの上部は陥没するように穴があき、クルマの内部には粉々に割れたガラスの破片が散乱。クルマは大ダメージを受けたのです。

↑ピカピカになるはずが…(画像提供/b_stott26〔TikTok〕)

 

洗車機で起きた予想外の散々な体験ですが、さらに驚いたのがその修理費用。この男性はフロントガラスの修理代を3000ドル(約43万円※)程度だろうと思っていたとのこと。しかし、修理工場から出された見積額はその10倍の3万ドル(約430万円)。修理工場が損傷を受けた部分を次々に見つけ出し、修理代金が跳ね上がったそうです。

※1ドル=約145.3円で換算(2023年8月18日現在)

 

ただし、この男性は今回の体験について、洗車機の会社に腹は立てていないそう。対応してくれている担当者がとても協力的で、代車としてレンタカーを手配し、修理の全額を支払ってくれるとのこと。

 

「最初は少し動揺していたけど、今は早く自分のクルマを返してもらって、全て終わりにしたいと思っているよ」と話しています。

@b_stott26 Almost died in the carwash 🤠#carwash #fyp #fullsend #monday #sad #storytime ♬ Oh No – Kreepa

 

【主な参考記事】

Need To Know. Lad drives into car wash and ends up with broken windshield – and £23,000 repair bill. Aug 16 2023

放っておいたら悲惨なことに…。ブラジルの海辺で「ペンギン」が人間に救われる

陸ではよちよち歩きでも、ひとたび水の中に入れば、自由自在に素早く泳ぎまわるペンギン。でも、いつも泳ぎが得意とは限らないようです。

↑助けてー

 

そんなペンギンが目撃されたのは、ブラジルのビーチ。ある夫婦が海辺でくつろいでいたところ、波打ち際で何かが手足をバタバタしていることに気づきました。夫が走って近づくと、それは人間ではなく、ペンギン。高波が次々と押し寄せるなか、その波の中でもがき苦しんでいるようだったのです。

 

夫は両手でペンギンを抱き上げ、海から救出。ペンギンのほうは、人間に捕獲されても暴れるような素振りは見せず、むしろ安心したかのように大人しく撫でられていたのでした。

↑救助されたペンギン

 

この夫婦は、海洋動物の保護を行っている地元の海洋研究所に電話して、このペンギンを引き渡したそうです。

 

一連の様子を撮影した動画を見ると、確かにこの日は海が大荒れ。波打ち際でも、高く強い波が押し寄せており、人間でさえその中を歩いていくのは難しいほどの状態でした。

 

このペンギンは泳ぎが下手だったわけではなく、エサを食べておらず痩せ細り、弱っていたのだとか。この男性に助けられなければ、死んでいたかもしれません。海洋研究所で回復して、海のなかを元気に泳ぎまわれる日がくることを願いたいものです。

 

@leila.ferreira7♬ som original – Leila Ferreira

 

【主な参考記事】

Need To Know. Incredible moment man rescues struggling PENGUIN from waves. Aug 15 2023

ブラジルで脳腫瘍の手術中にギターが登場! 現場は前代未聞の光景に…

手術台で眠る患者に、医師が執刀する手術現場。きっと、必要最低限の会話だけが響く、緊張感走る空間でしょう。でも、ブラジルのある病院で先日行われた手術では、患者によるギターの演奏と歌声が響き渡り、執刀医や看護師たちから拍手が起きたというから驚きです。

↑執刀医は脳の中に何を見た?

 

この患者は、マウリシオ・アルキンダー・シュテルンベルクさん(55歳)。脳腫瘍を切除するため、ブラジルのサンパウロにある大学病院で手術を受けることにしました。手術台に身体を横たえた彼の頭部はドレープと呼ばれる布で覆われ、医師たちが頭部を手術していきます。しかし、彼はそこにギターを持ち込み、手術を受けながらギターを弾き、大声で歌を披露したのです。

 

実はマウリシオさんは地元のミュージシャンであり、音楽プロデューサーとしても活躍する人物。手術中に演奏してもらうことで、医師は彼の脳の言語機能を確認していたのです。脳腫瘍を切除する手術では、手術中に患者を全身麻酔から覚まして会話できる状態にして、言葉に深く関わる「言語野」や、身体の動きに関わる「運動野」に影響がないかを確認しながら手術を行うことがあるのだそう。

 

マウリシオさんが手術中にギターを受け取り、手指を動かしながらアカペラで歌う様子を撮影した動画を見てみると、まるでステージに立っているかのように、かなり大きな声で気持ちよさそうに歌を歌っていることが分かります。一曲終えると医師や看護師たちが拍手。なんとも陽気で明るい雰囲気に包まれていたのです。



手術室の外で心配しながら待っていた妻のソニアさんは、マウリシオさんの様子について看護師に聞いたところ、「ギターを弾いて歌っているから、大丈夫に違いありません」と言われたのだとか。4時間にわたる手術は無事成功したそうです。

 

【主な参考記事】

Need To Know. Patient croons and strums guitar while undergoing brain op. Aug 14 2023

1日1000回も自分を叩く!? トンカチで身体を鍛える「キューバのアイアンマン」

マッチョな身体を作るには、筋トレが役に立ちます。しかし、キューバには前代未聞の手法でボディメイクをしている男性がいました。

↑いまや一種のスペクタクル(画像提供/PRIMER IMPACTO)

 

リノ・トマセン・カマチョさんが行っているのは、腕、手首、拳、肘、脚の脛など、身体のあちこちを自分でトンカチで叩くという、なんとも手荒なトレーニングです。

 

カマチョさんは、このトレーニング方法を15歳のときから始め、1日1000回も身体を叩いていると言います。そんな彼を人々は「キューバの鉄人」と呼ぶそう。トンカチで叩いた拳は、傷のようになって皮膚の色が変わり痛々しい状態になっていますが、彼にとってはそれも一種の勲章かもしれません。

 

最近では、この珍しい手法が話題となり、カマチョさんは地元のTV番組に出演するなど、ちょっとした有名人になっているようです。キューバの首都ハバナで行われる著名なコンサートのオープニングに出演することも決まったそうで、ますます箔が付いています。

 

もはやカマチョさんのトンカチトレーニングは、一種のパフォーマンス。道端でトンカチで身体を叩く様子を人々に見せたり、ときにはサルサの音楽に合わせてノリノリで叩いたり。将来、関節炎にならないように、ほどほどに叩いてほしいものです……。

 

【主な参考記事】

Need To Know. Ironman hits himself 1,000 times a day with mallet. Aug 15 2023

米の女性が旅行から帰宅、トイレで待ち構えていた恐ろしい物とは…

旅行から帰宅すると、自宅にヘビが陣取っていた……。米国のアリゾナ州で暮らすある女性が、そんなギョッとする体験をしました。しかも、彼女がヘビと対面したのは、びっくり仰天な場所でした。

↑まさかの事態が…

 

その女性は、アリゾナ州の都市ツーソンに暮らすミシェルさん。4日間の旅を終えて帰宅すると、自宅でヘビと対峙することになったのです。しかも、その場所はトイレ。

 

用を足そうと便器のふたを開けると、なかに体長1メートル以上の黒いヘビがいたのです。まさかの事態に驚いた彼女は、父親に助けを求め、父親がヘビを捕まえようとしましたが、ヘビはシューシューと音を鳴らして逃げ回り、捕まえることはできなかったそう。

 

そこで、地元でヘビの捕獲を行う会社に電話し、退治してもらうことに。捕獲の様子を撮影した動画によると、彼らは慣れたもので、素手でヘビをつかむと、すぐに便器からヘビを引きずり出しているのが分かります。

 

捕獲されたヘビは、体長が1~1.2メートルほど。人間に向かって口を大きく開け、威嚇している様子は恐怖でしかありません。捕獲した会社によると、このヘビに毒はないとのことで、そのヘビを安全な生息地に放して一件落着となったそうです。

 

ちなみに、ミシェルさんが依頼したのは、地元で24時間体制でヘビの捕獲を専門に行う会社。その名も「Rattlesnake Solutions」。日本語に直訳すると「ガラガラヘビ解決策」となります。そんなサービスがあるくらいですから、この地域ではヘビに遭遇することが、決して珍しいことではないのでしょう。

 

ヘビが捕獲された後も、3週間は同じトイレを使うことができず、別のトイレを使っていたというミシェルさん。電気をつけずにトイレを使うことはなくなり、今もゆっくりとフタを開けているそうです。

 

【主な参考記事】

Khon2. Snake in a toilet: Slithering visitor to Arizona home camps out where homeowner least expects it. Aug 11 2023

モザンビークの「KFC」が世界一おいしいって本当? 現地取材で明らかになった新事実

世界140か国以上に店舗を構えるケンタッキーフライドチキン(KFC)。その中で一番おいしいフライドチキンを食べられるのはどの国なのかご存じでしょうか? 実は在モザンビーク日本大使館が「モザンビークのKFCが世界一おいしい」と紹介しています。その真偽を確かめるため、モザンビーク在住の筆者が取材してきました。

↑取材したモザンビークのKFC

 

そもそも、なぜモザンビークのKFCが世界で最もおいしいと言われるのでしょうか?

 

現地の日本大使館によれば、その主な理由はコールドチェーンがモザンビークでは十分に発達しておらず、加工した鶏肉を運搬することが難しいから。そのような事情により、店内で絞めたチキンを使用しているため、新鮮で世界一おいしいフライドチキンを食べることができるとのことです。

 

しかし、本当に世界一のフライドチキンなの? 今度は公用語のポルトガル語でインターネットを検索してみましたが、特にそれらしき情報は見当たりません。それではと思い、噂の真相を探るべく、早速、近所のKFCを直撃してみました。

 

世界一(?)のコーラとともに…

↑やっぱりうまい

 

まずは店員に「モザンビークのKFCは世界で一番おいしいと言われているが本当か?」と尋ねると、「その通りだよ。ここのフライドチキンは新鮮で、熱々だからね」と笑顔で即答。期待が高まります。

 

ただし、店でチキンを絞めるのかどうか事実関係を確認したところ、「店で絞めることはしないさ。でもモザンビーク産の冷凍チキンは間違いなく新鮮だよ」との答えでした。

 

実際にフライドチキンのセット(約700円)を注文し、モザンビーク製のコカコーラと一緒に食べてみました。ちなみに、同国のコーラも以前に日本のあるテレビ番組でコーラ研究家に世界一おいしいと紹介されていました。どうやら砂糖に秘密があるとか……。

 

さて、フライドチキンに戻ると、確かにジューシーでふわふわサクサク。熱々でおいしいです!

 

もちろん、モザンビークのKFCが本当に世界一かどうかは他国のお店と食べ比べてみないとわからないでしょう。それでも、世界一おいしいとされるコーラと一緒に食べることで、フライドチキンがより一層おいしくなるというのが筆者の率直な感想です。

 

今回の取材で、モザンビークのKFCスタッフが自分の店のチキンのおいしさに自信を持っていることを知り、「世界一おいしい」のだと意識しながら食べることで、今までにない満足感を得られたような気がしました。

 

執筆・撮影/Miguel

塩素ガスを食べろって!? スーパーのAIが「爆笑」レシピを次々に提案

ニュージーランドの「Pak’nSave」というスーパーが、AIに食事のメニューを考えてもらうアプリを開発し、お客さんに試してもらっています。しかし先日、このアプリがとんでもないレシピを提案し、話題になってしまいました。

↑塩素ガスを食べることの意味は分かる?

 

このアプリは、インフレで生活費が上がる中、冷蔵庫にある残り物で創造的に料理ができると喧伝されていました。家にある食材を入力すれば、献立やレシピがコメント付きで自動的に生成される仕組みですが、当初は「オレオと野菜の炒め物」など、おかしなレシピが作られてSNSで笑われていました。

 

事態はもっとおかしな方向に進みます。最近では一部のユーザーが悪ノリして、より多くの食材をアプリに入力。すると、さらに奇妙で、まずそうな料理が提案されるようになってしまいました。

 

例えば、「アロマ風ウォーターミックス」と名付けられたレシピ。名前は良さげですが、実際には中毒症状を引き起こす塩素ガスの作り方でした。このAIは「喉の渇きを潤し、気分をリフレッシュするのに最適なノンアルコールドリンク」とコメント。おまけに「冷やして飲めば、爽やかな香りが楽しめます」とアドバイスしており、随分無邪気なものです。

 

ほかにも、このAIは「息がスッキリする漂白剤ノンアルカクテル」や「アリ用殺虫剤と糊(のり)のサンドイッチ」といったレシピを生み出しました。これらがSNSに寄せられ、悪い意味で盛り上がってしまったようです。

 

困ったPak’nSaveの広報担当者は、一部のユーザーに悪用されたことを遺憾としつつ、このAIの制御機能を微調整していくと述べたそうです。そのうえで、このアプリが提案するレシピは人間が確認していないことを強調。栄養バランスが取れているかどうか、そもそも提案されたレシピが食べられるかどうかについてスーパー側は保証せず、最後は「ユーザー自身がご判断ください」と述べています。

 

ごもっともですが、この話はAIの悪い一面を象徴してしまったように見えます。専門家の間では、AIがユーザーの意図や世の中の価値観と合致するようになることが必要だという意見があります。この考えは「AIアラインメント」と呼ばれていますが、まだ誰もAIを安全に制御する方法を見つけ出していないそう。今回の出来事はAIが悪用されたうえ、食の安全は眼中にないようなので、新たな失敗事例になってもおかしくはありません。

 

出来損ないでありながらも、家のキッチンに進出してきているAI。最近では、ChatGPTが夕食のメニューをうまく考えてくれるというケースもあるようです。「AIやロボットが料理をしてくれるようになる日も近いのでは?」と考えが飛躍しますが、未来予測プラットフォームのMetaculusによれば、2030年までにAIが一般的なキッチンで料理を手際よく完ぺきにできるようになる確率は、現時点でわずか20%。献立づくりから材料選び、下ごしらえ、調理、盛り付けまで、AIはまだまだ人間のレベルに達しないと考えている人が多いようです。今回の出来事を見る限り、その予測は外れていない気がします。

 

【出典】

The Guardian. Supermarket AI meal planner app suggests recipe that would create chlorine gas. August 10 2023

コストコの返品は便利すぎる!? 変革期を迎えた米国の「返品制度」

日本上陸以来、着々と店舗数を増やし続ける会員制倉庫型スーパーのコストコ。価格の安さもさることながら、「自己都合OK」「食べかけでもOK」など驚きの返品ポリシーはその特徴の1つでしょう。しかし米国では、コストコに限らず、原則的にどんな商品も返品が可能。そんなやり方で小売店は果たして利益を確保できるのでしょうか? 米国の返品制度の仕組みについて紹介します。

 

返品の損害はメーカー負担

↑返品されても小売店は大丈夫だったが…

 

消費者を優遇した返品ポリシーは、買い物天国・米国を支える重要な制度。返品手続きはとても簡単で、理由さえ問わないお店もたくさんあります。

 

この返品ポリシーが浸透した背景には、「返品の損害は小売店の負担ではなくメーカーが保証する」という米国式の仕組みがあります。これがあればこそ、小売店は緩い返品ルールを設けて売り上げ増につなげられるのです。メーカー側も返品による損害を計上したうえで価格を設定し、返品率が高くなれば商品価格を上げることで対応してきました。

 

米国と同じ返品ポリシーを日本で展開するコストコも、メーカー側に返品できる仕組みのようです。同社の場合は会員制で大規模な年会費収入があるため、それを返品損害に充てることもできるでしょう。

 

返品率の高さをカバーするために

このような返品制度であっても、これまで通り想定内の返品率ならば大きな問題はないはずでした。

 

しかし、新型コロナウイルスの影響でオンラインショッピングを利用する人が急増し、返品率も大きく上昇。米国の2020年の返品率は10.6%でしたが、2021年には16.6%、2022年は16.5%と高く、その額は年間8168億ドル(約116.9兆円※) にものぼります。

※1ドル=約142円で換算(2023年8月2日現在)

 

こういった返品率の高さはメーカー側の収益に大きく影響し、特に中小企業では死活問題にまで発展。そのため、「返品時の損害を含めた金額で商品価格を設定する」という暗黙の商習慣に対し、最近はさまざまな取り組みが始まりました。

 

例えば、「返品期間を90日から30日に短縮」「領収書とオリジナルパッケージの提出が必須」「自己都合は少額の手数料を徴収」といったルールの構築です。返品を繰り返している悪質な常習者は、返品を拒否されるケースも出てきました。

 

また、返品された商品を“新中古品”として再販する試みも活発です。返品商品は多くが破棄処分となるため、環境汚染の観点でも問題視されていました。再販は家電などの高額商品をリーズナブルに入手できる方法として人気が高まっており、拡大する可能性があります。

 

コロナ禍におけるオンラインショッピングの拡大もあり、米国の返品制度は今まさに変革期を迎えています。従来の緩い返品ポリシーは消費者にとって歓迎すべき内容であるものの、メーカーの損害分が商品価格に上乗せされるのであれば不条理な制度とも言えそうです。

 

さまざまな課題を抱える返品制度ですが、消費者ニーズに応えながら時代とともにどのように変化するのか、注目していきたいと思います。

 

執筆/長谷川サツキ

英メディアの記者が驚いた日本の暑さ対策! 食い入るように見た物とは?

日本は暑さをどうしのいでいるのか? 欧米諸国が慣れない熱波に襲われる中、日本のライフスタイルやデザインに世界的な注目が集まっています。

↑欧米が注目する日本の涼味

 

最近では英・BBCの旅行記者が、新婚旅行で真夏の日本を訪れました。彼らの目に映った日本は、伝統と超未来都市が調和した国。この暑さでも日本人は平然としているように見えたようで、さまざまな発見があったようです。日本人には「ものの哀れ」という価値観(美的理念)があったり、暑さに関連する語彙が日本語にたくさんあったり(例えば、酷暑、夏バテ、暑気払い)、お盆の時期には怖い話や怪談で盛り上がったり。もちろん、打ち水も取り上げています。

 

彼らを驚かせた日本の物やスタイルの中には、私たちにとっても面白いものがあります。その1つは、道路のあちこちにある自販機で販売されている、ポカリスエット。パッケージに英語で書かれた名前(POCARI SWEAT)がネイティブにとっては少しおかしかったようですが、日本人はこのようにして真夏に塩分を補給しているのかと思ったようです。飲んでみると冷たくて風味があり、「猛暑から救ってくれた」と同記者は述べています。

 

しかし、ポカリで身体を潤した彼らが日本の路上でもう1つビックリしたことがありました。それが、とび職人の作業服であるニッカポッカ。BBCの記者はこのズボンを「MCハマー(米のラッパー)のパラシュートパンツをもっとバギーにした感じ」と説明しており、どうやら涼しいと思っているようです。通りすがりの日本人がニッカポッカをはいており、その姿がうらやましかったようです。

 

日本の真夏のスタイルに感銘を受けた同記者は、さらに日本が生んだ涼をとるための物として「冷たいUVスプレー」「アイスリング(クールリング)」「かき氷機」の3つを紹介しています。いずれも外国ではあまり見られないような発明に思われますが、この中で唯一昔から存在している、かき氷機を取り上げている点は面白いですね。かき氷は東南アジアにもありますが、日本の多くの家庭ではいまだに昔ながらのかき氷機が使われていると述べられており、この点がハイテクな日本を想定する外国人には驚きなのかもしれません。

 

外国人ならではの視点が満載ですが、このような日本の物やスタイルが欧米にどう取り入れられていくのかは興味深いところ。同記者はお土産にユニクロのエアリズムのパンツをたくさん買い、日本に大満足して帰国したそうですが、ひょっとしたらこれからはニッカポッカも外国人にウケるようになるかもしれません。

 

【出典】
BBC. Want to cope with heatwaves? Look to Japan’s creative cooling solutions. August 8 2023

搭乗券のバーコードは絶対に見せるな! 旅の思い出をSNSで安全にシェアする4つの基本

空港に到着して搭乗チケットを手にしたら、旅への高揚感から、ついついスマートフォンで撮ってSNSに投稿したくなるかもしれません。でも、この行為にはリスクがあるとサイバーセキュリティの専門家が警鐘を鳴らしています。

↑やめておいたほうが…

 

仮想プライベートネットワーク「NordVPN」のサイバーセキュリティを専門とするAdrianus Warmenhoven氏は、旅行中に旅先で撮った写真をSNSに投稿すると、まず自宅に誰もいないことを知らせてしまう危険があると言います。もしSNSの別の投稿やプロフィールから、自宅の住所に関する情報がわかれば、それをもとに空き巣に入られる可能性も否定できません。

 

さらに危険なのが、飛行機の搭乗券を写真に撮ってSNSに投稿する行為。名前や連絡先などの個人情報が印刷されていなかったとしても、搭乗券にバーコードが写っていたらアウト。ハッカーはそのバーコードをスキャンして、その人物のフルネームはもちろん、予約番号、連絡先などの情報を入手できるというのです。

 

Adrianus氏によると、ハッカーはそれらの情報を手にすると、航空会社の人間を装って電話をかけて、帰りのフライトを確認するためにクレジットカード情報を聞き出す可能性もあるそう。そうなると、クレジットカードでお金を盗まれる被害に発展しかねません。

 

予約している別のフライトをキャンセルされたり、個人情報を盗み出されて悪用されたりすることも考えられます。さらに、盗まれた情報がダークウェブ上で売買され、悪用されることも……。

 

そこで覚えておきたいのが、旅行での思い出をSNSにシェアするときの4つのポイントです。

 

1: 旅行に関する投稿は、帰宅した後に行う

自宅を空けている最中に、あなたが旅行中であることを広く伝えることはやめましょう。

2: アカウントは非公開が安全

不特定多数の人が投稿を見ることができるように設定することは危険。友だちだけが閲覧できるように、「非公開」の設定にしておくと安心です。

3: 個人情報をSNSにのせない

基本中の基本かもしれませんが、自宅の住所、電話番号などの個人情報をSNSにのせるのはNG。さらに、飛行機の搭乗券、パスポートなどを写真に撮ってのせるのも絶対にやめましょう。

4: フリーWiFiに注意

旅行先では、空港、ホテル、カフェなどのフリーWiFiを使う場面があるかもしれません。ただし、フリーWiFiは安全ではない場合も多いため、注意が必要です。

 

コロナ禍を経て、この夏、久しぶりに旅行に行く人もいるかもしれません。セキュリティに関するこれらのアドバイスを参考にして、ぜひ楽しい思い出を作ってください。

 

【主な参考記事】

Msn. Why you should NEVER upload a picture of your boarding pass while away. Aug 1 2023

泥棒が侵入先のガレージで犬と遭遇! 常識では考えられない行動を防犯カメラが捉えた

最近、犬好きとみられる泥棒が、盗みに入った家の飼い犬と甘〜い時間を過ごした様子が、バッチリ防犯カメラに収められていることが報じられました。犬好きの人間は、盗みの最中という一刻を争う危機的状況であっても、手を止めて犬を撫でたくなるものなのかも……。

↑犬とめちゃくちゃ遊ぶ泥峰

 

7月15日午後10時40分頃、米・サンディエゴにある一軒の住宅に、1人の泥棒が盗みに入りました。泥棒が目を付けたのは、推定価格1300ドル(約18万6000円※)の自転車です。

※1ドル=約143円で換算(2023年8月8日現在)

 

泥棒が自転車を手で引いて外に出たところで、家の中からこの家で飼われている犬が、泥棒に向かって駆け寄ってきました。ただ、犬は泥棒に向かって吠えたり威嚇したりするどころか、しっぽを左右に振ってなんだかうれしそう。まるで「撫でて!」「遊んで!」と言っているようです。

 

すると、この泥棒は大の犬好きだったようで、驚くことに一旦ガレージまで引き返して自転車を置くと、犬の顔や体中を両手で撫でまくって応えてあげたのです。その行為は、やさしい愛犬家そのもの。犬のほうも、この人物がそんな犬好きだということを見抜いているのか、地面に寝転がって腹を見せて、警戒心ゼロで懐いています。犬に顔中をなめられると、「hahaha!」と歓喜の声をあげながら、まさに相思相愛なラブラブな時間を過ごしたんです。

 

しまいには、泥棒が犬に「クールな子だね、今まで知っている中で一番クールな子。アイラブユー、ぼくの恋人!」と話しかけているではありませんか。

 

結局、泥棒はひとしきり犬と戯れると、「お父さん(犬の飼い主のこと)は、ガレージは開けっ放しにしてはいけないよ」と伝え、自転車を持って外に出ていきました。

 

自転車を盗む様子も、犬と甘い時間を過ごした様子も、防犯カメラにばっちり取られていた、この泥棒。まだ警察には捕まっていないようですが、犬好きが弱点となって、すぐに御用となることに期待したいものです。

 

【主な参考記事】

New York Post. Burglar takes break from robbing home to cozy up with overly friendly family dog: ‘I love you, too’. Aug 7 2023

輸送中のクマが脱走!? 中東の飛行機にとんでもないハプニングが…

飛行機の出発が遅れることはよくあることですが、先日ドバイで起きたフライト遅延の理由は実に驚くべきことでした。それがクマの脱走です。

↑クマが脱走!?

 

クマの脱走が起きたのは、イラク航空の飛行機。同国の首都・バグダッドを飛び立ち、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ国際空港に着陸した飛行機は、機体整備などが行われた後、再びドバイからバグダッドに向けて出発する予定でしたが、出発が遅れてしまいます。

 

そして、イラク航空はその理由について「飛行機の貨物室からクマが逃げ出した」と説明。どうやら、ドバイ国際空港に到着したとき、輸送されていたクマが輸送用の檻から脱走をはかったよう。そして、イラク航空はUAE当局と連携し、専門の係員を派遣する事態に発展しました。

 

結局、鎮静剤を使ってクマを捕獲したようです。イラク航空は、クマは国際航空運送協会(IATA)が認めた基準に従って輸送されたと発表。飛行機については、機内点検を行ってクマによるダメージが及んでいないことを確認してから、バグダッドに引き返したといいます。しかし、同航空会社はクマがイラクからUAEに輸送された理由や、クマの状態について明らかにしていません。

 

ただし、クマのように危険な動物が脱走できてしまうと、人間にまで被害を及ぼすことになりかねないため、イラクの首相がこの一件について調査するよう命じる事態になっています。

 

過去には、小型飛行機が緊急着陸時にヒツジに衝突したり、ある家族が引っ越しのために飼い犬を英・ロンドンから米国に運んだ際、その犬がなぜかサウジアラビアまで運ばれたり、動物の輸送にはハプニングが起きるときもあります。しかし、動物にとってみれば、檻に入れられて飛行機で運ばれることは、きっと訳がわからない時間のはず。人間が想像する以上に大きなストレスが動物にはかかっているのかもしれません。

 

【主な参考記事】

The National News. Bear sedated at Dubai airport after escaping from crate on flight from Iraq. Aug 4 2023

AP News. Delayed passengers growl after a bear escapes from crate in cargo hold of an Iraqi plane in Dubai. Aug 6 2023

あの世でも幸せに! 異色の「バービー棺桶」、エルサルバドルで人気沸騰

公開から3週間で世界興行収入が10億ドル(約1430億円※)を突破した、映画『バービー』。女性たちはバービー人形をイメージさせるカラフルなドレスやヘアスタイルを楽しむなど、世界中に“ピンク旋風”が巻き起こっています。そんなブームに乗って、エルサルバドルでピンク色の「バービー棺桶」が登場しました。

※1ドル=約143円で換算(2023年8月8日現在)

↑型破りな棺桶はいかが?

 

エルサルバドルのある葬儀社が、バービーカラーに染まったド派手なピンク色の棺桶の販売を開始しました。このピンク色の棺桶は、映画公開前からもともとあったそうですが、『バービー』が公開されて大人気になると、葬儀社のオーナーは「このトレンドに乗らないと!」と思ったのでしょう。棺桶のフタの内側部分にバービーのイラストを貼り、「バービー棺桶」にして販売を始めたということです。

 

エルサルバドルでは、生前に自分の葬儀の準備をすることもあるそうで、「将来、自分が死んだときにはここで眠りたい」と考える人が早速購入。すでに10個売れたといいます。

 

エルサルバドルの葬儀で一般的に好まれる棺桶は、黒、茶色、白、グレーなど地味な色が多いそうですが、ピンク色の型破りに明るい棺桶に入れば「あの世でもハッピーに過ごせそう」と思う人がいる模様。この葬儀社のオーナーは、「人々が求めているから、もっとバービー棺桶を作るつもり」と語っています。

 

ちなみに、エルサルバドル以外の中南米の国々でも、バービー人気が沸騰。これに乗じて、バービーとは関連のないことにも、バービーのモチーフやピンクカラーが取り入れられています。

 

例えば、行方不明者が11万2000人もいるとされるメキシコでは、ある女性が行方不明になった姉妹を思ってバービー人形を作り、行方不明者を捜索しようとしない地元警察の現状を人々に呼びかけ訴えているそう。また、ペルーでは巨大なバービー人形を作って反政府デモの抗議活動が行われたこともあります。「バービー人気にあやかりたい」と思う人が各地で増えているようです。

 

【主な参考記事】

ABC 7 NY. Barbie movie inspires funeral home in El Salvador to offer pink coffins. Aug 5 2023

68台のiPhoneを身体に巻き付けて密輸しようとした男性、不自然な歩き方でバレて逮捕される

中国・青島港で、68台ものiPhoneを身体に巻き付けて密輸しようとした男が港湾当局に逮捕されました。

↑すごく歩きにくそう…(Image:CNBeta)

 

この男性は7月31日、申告不要のルートで税関をすり抜けていったとのこと。しかし、税関職員が行動や服装におかしな点があることに気づきました。紺色の半袖シャツを着ていたものの、重く硬い足取りで異常な姿勢で歩いていたため、取り押さえたそうです。

 

そこで調べてみると、腰や腹部、ふくらはぎに68台もの使用済みiPhoneが、テープでぐるぐる巻きにして縛られていました。公開された写真では、iPhoneを薄いラップに包んだ上で、梱包用テープで両脚の内側と外側に固定されていたことが分かります。

 

関税を逃れるため、衣服にスマートフォンなどを隠して密輸することは目新しいことでも、珍しいことでもありません。ただ、一度に密輸される台数が多すぎることや、その方法があからさまである点が注目を集めている次第です。

 

もっとも、これほど多くのiPhoneをテープで身体に巻き付けて密輸しようとした人は、今回が初めてではありません。たとえば。2017年には102台のiPhoneと15個の高級腕時計を含む42ポンド(約19kg)を服の中に隠していた女性が逮捕されました

 

また2015年には、香港から中国に94台ものiPhoneを密輸しようとした男性が逮捕されましたが、そちらもテープやラップで身体に巻き付けていました。この男性は、まるでiPhoneの鎧を着ているように見えることから「アップルマン」と呼ぶ声もありました。

 

いずれの場合でも、税関職員は異常な歩き方から気づいた模様です。大量のiPhoneを巻き付けたまま優雅に歩くことは、誰にとっても難しそうです。

 

Source:CNBeta
via:AppleInsider

ロシア人の生活を支えているのは「露店」!? 厳しい経済状況を生き残る術とは

ソ連の崩壊や経済制裁など、経済的に厳しい状況を何度も経験してきたロシア人。「一体どんな生活をしているの?」と思っている人もいるのではないでしょうか? 実はロシア人は、いつ降りかかるかわからない災難に対応するために、自給自足の生活が身に付いているのです。その一例としてロシアの露店文化を紹介しましょう。

↑お土産や日用品を販売しているバザール前の露店。コスパがよく何でもそろう(筆者撮影)

 

ロシアではショッピングモールや鉄道駅の前、目抜き通りなど、人通りが多い場所にビニールシートを敷いたり机を並べたりして、露店を営む人が多く見られます。自分の庭でとれた野菜や果物、乳製品、骨董品、衣類など、とにかく何でも売っているのが特徴。

 

黒パンを発酵させた旧ソ連圏伝統の飲み物である「クワス」は、ロシア人に広く親しまれている微炭酸で酸味のある健康飲料。その販売スタンドを営む人も多く、客は自分が好きな容量を購入できます。

↑クワスを販売するスタンド。300ml〜2Lの間で好きな容量を選ぶ(筆者撮影)

 

どこかで買い込んだ食料品を、道端に停めた自家用車の荷台に広げて売る光景を目にすることも。日本とのあまりの違いに衝撃を受けることもしばしばです。

 

露店を営む3つの理由

↑ロシアの田舎に行くとダーチャと見渡す限りの家庭菜園が広がる(筆者撮影)

 

ロシア人が露店を営む理由の1つは、家計のやりくりです。最新の調査結果を見てみると、2022年におけるロシア人の平均月収は6万5338ルーブル(約10万2000円※)でした。

※1ルーブル=約1.56円で換算(2023年7月26日現在)

 

ただし、モスクワやサンクトペテルブルク以外の地方都市では5〜7万円という月収も珍しくありません。年金は1万5000円〜2万円が平均的水準です。

 

しかも、生鮮食料品は日本より安いものの、その他の食料品は日本並みで、電化製品にいたっては日本よりもはるかに高くなっています。

 

このように厳しい経済状況が常態化しているロシアでは、年金生活者などが品物を露店で販売し生活費の足しにしているのです。

 

2つ目の理由は、ソ連時代から残るダーチャの存在。ロシア人は暮らす家とは別にダーチャと呼ばれる別宅を所有していることが多く、暖かい時期にはそこで家庭菜園を営みます。

 

野菜をピクルスにしたり、果物をジュースにしたりしますが、消費しきれない収穫物は露店で販売します。自給自足と露店ビジネスが盛んな背景には、ダーチャの家庭菜園があるのです。

 

3つ目の理由は、露店を規制する法律がないこと。ビニールシートやクルマなどを利用して気が向いた時に開くため、規制しきれないのが実情なのでしょう。

↑家庭菜園で収穫されたイチゴ。大部分をジュースやジャムにして残りは露店で売る(筆者撮影)

 

このように、経済的な理由とダーチャという文化を背景として、ロシアには露店文化が根づいています。スーパーではなかなか買うことができない新鮮な野菜や果物、日用品などがお手ごろ価格で販売されている露店は、おしゃべりをする社交場としても広く親しまれており、まさにロシア人の生活の一部なのです。

 

執筆/寝るカズキ

 

1か月働いて約250万円!「UNO」が初めて募集するチーフプレイヤーとは?

カードゲームの「UNO(ウノ)」をつくるマテル社が、初の「チーフUNOプレイヤー」を募集しています。

↑今回のゲームは超難しい?

 

チーフUNOプレイヤーの仕事は、4週間にわたって「UNO Quatro(ウノ クアトロ)」で遊び、このゲームを人に教えること。また、動画チャンネルのコンテンツを作ることにも協力します。

 

勤務形態は、週4日勤務で、1日あたり4時間出社。勤務地は米・ニューヨークで、9月13日から勤務開始。1週あたりの報酬は4444ドル(約64万円※)。4週間働けば、1万7776ドル(約254万円)が手に入ります。
※1ドル=約142.6円で換算(2023年8月2日現在)

 

この仕事に応募するための条件は、応募者自身のTikTok投稿にUNOのプロモーション動画を組み合わせて、以下の4つの質問に答えること。

 

  • UNOで遊んだ1番の思い出は?
  • リバースを使って最高だったときは?
  • あなたがチーフUNOプレイヤーになるべき理由は?
  • 好きなUNOのゲームは?

 

マテルは気さくで、オーラがあり、優秀で、どこにでもUNOを持っていく人を探しているそう。募集の締め切りは8月10日。UNOが大好きで、ニューヨークで働くことができる人は応募してみては?

 

【出典】
Sky news. ‘Chief UNO Player’ wanted – as toy company Mattel offers five-figure sum for one month’s work. August 1 2023

犬とサメの赤ちゃんがビーチで追いかけっこ! 種を超えた友情が芽生えた?

犬とサメがビーチで追いかけっこをして遊んでいる動画が、TikTokで話題を集めています。

↑珍しい追いかけっこ

 

TikTokでシェアされた動画に写るのは、水深10cm程度と思われる浅瀬のビーチをテンポよく歩く1匹の小型犬。よく見ると、犬のななめ前には小さなサメが泳いでいます。このサメは、T字の形が特徴的なシュモクザメ。体長は犬よりも小さく、まだ赤ちゃんのようです。

 

そんなシュモクザメの赤ちゃんが水の中をぐんぐん進み、その後を追うようにして犬も歩き続けています。犬はサメから視線をそらさず、終始しっぽを振っている様子を見ると、楽しい友だちを見つけたと思っていたのかもしれません。

 

犬とイルカの友情を描いた『ゼウス&ロクサーヌ/イルカにのった犬』という映画が1990年代後半に公開されましたが、今回も種を超えた友情が生まれたのかも……。

 

このほっこりする動画は550万回以上も再生されています。ただ、犬がサメに攻撃をしたことはなかったようですが、サメの赤ちゃんからすれば、命の危険を感じて、必死に泳いで逃げていただけなのかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. Brave dog and baby shark spotted splashing together in adorable video. Aug 1 2023

サメが麻薬を摂取している⁉ 米の専門家が危惧する理由

毎年のように世界中で報告される、サメによる襲撃事件。米国ではサメにまつわるニュースが次々に報じられていますが、最近では新たに驚愕の可能性が明らかになりました。サメは麻薬を摂取しているのではないかと専門家が指摘しているのです。一体どういうことでしょうか?

↑まさかそんなことが…

 

サメの専門家であるトム・ハードさんが、米国のある番組の調査で語っているのは、「フロリダ沖で、サメがおそらくコカインを摂取しているだろう」ということ。それは、南米から米国に大量の違法薬物が流入しており、特にフロリダは米国側の密輸地点になっていることが関係しています。

 

密売業者は船にコカインなどの薬物を積み、麻薬の密輸を行っているそうで、米国側も警備を強化していますが、輸送中に警察に見つかると、密輸業者は船に積んでいた薬物を海に投げ捨てているというのです。

 

2023年6月の1か月間に米国の沿岸警備隊がフロリダ南部とカリブ海周辺の海域から押収したコカインの量は、約6400kg。1億8600万ドル(約265億円※)相当以上になると見られています。これだけ大量の違法薬物が押収されているのですから、密輸犯が万が一のときに、薬物を海に投棄して逃走するケースは数多くあるのでしょう。

 

ハードさんは、サメが自分の縄張りを泳いでいる際、そのような薬物を見つけたら、それが何であるか確かめるだろうと語っています。「サメには手がなく、口しかありません。だから、近づいて噛みつくわけです。そうすれば、サメがコカインを摂取することになるでしょう」

 

サメがコカインを摂取している可能性が高いなら、気になるのが、それによってどんな影響があるのかということ。ハードさんは「コカインが、サメにとって麻酔薬として作用するのか、あるいは鎮痛剤として作用するのかは分からない」と、現段階でその影響は不明であると言います。

 

それでも「私たちの生活は海を頼りにしていて、食料も海にある。ここは麻薬を投棄するような場所ではない」とハードさんは話しています。

 

【主な参考記事】

Newsweek. Are Sharks Eating Cocaine Dumped by Smugglers?. July 26 2023

米フードデリバリーの配達員が客の食べ物をがぶり。同情の声があがる理由とは?

日本人にはなかなか理解できない海外のチップ文化。チップは法律で決められていることではなく、あくまでも慣習の1つですが、チップを払う側と受け取る側で考え方が違うことから、米国でもたびたび議論が起きています。例えば、先日、チップの金額に不満だったフードデリバリーのドライバーが、とんでもない行動を起こしました。

↑不満爆発

 

米国のフードデリバリーサービス「ドアダッシュ」のドライバーとして働いているある男性が、自身のSNSに「少ないチップに反抗する」様子を動画で紹介したのです。

 

それによると、彼は顧客から5ドル(約710円※)のチキンバーガー1個を16km離れた場所まで配達する依頼を受けた模様。チップの目安となる金額は州によって異なりますが、食事代金の総額に対して20%前後を支払うのが一般的です。今回は5ドルの注文だったので、チップは1ドル程度にしかなりません。

※1ドル=約142.5円で換算(2023年8月4日現在)

 

そのドライバーは、自分が依頼された仕事が「安すぎる」と感じたのでしょう。彼はドアダッシュに「クルマのタイヤがパンクした。現在ロードサービス待ち」と、実際はパンクなどしていないのに、うそを報告。その間に顧客のチキンバーガーを食べ始めたのです。

 

自分が受けた仕事の金額やチップに不満だからと言って、「パンクした」といううそをついて、顧客の注文まで食べてしまったこのドライバー。動画には「そもそも、この依頼を断る選択肢はなかったのか?」「(注文を届けたら)お客さんが現金でチップをくれるかもしれないのに」と、彼の行為を否定するコメントが寄せられました。

 

しかし、レストランのウエイター/ウエートレスなどと同じように、フードデリバリーのドライバーも時給が低めに設定されていて、チップが大きな収入源になっていることも事実。そのため、コメントの中には「よかった、楽しんで!」「私も同じ言い訳をしたことがある」など、彼の行為に賛同する声も少なからずあったようです。

 

賛否を呼ぶこのドライバーの行為。決して褒められたものではありませんが、彼のように不満を抱えている労働者は多いのかもしれません。弱者を守る制度が求められているようにも見えます。

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. DoorDash Driver Says He Lied About Getting A Flat Tire So He Could Eat A Customer’s Order Who Didn’t Tip Enough. July 31 2023

ソマリアの短距離選手にど素人疑惑! 学生スポーツの国際大会で「遅すぎる走り」に批判殺到

「大学生のオリンピック」とも呼ばれるFISUワールドユニバーシティゲームズ。2年に1度開催され、各国の大学生または大学院生が参加するスポーツの大会です。現在、中国の成都で開かれているのですが、ミステリアスなことが起こり、波紋を呼んでいます。

↑真ん中の選手が渦中の人

 

問題となっているのは、先日行われた女子100mのレースでのこと。このレースに出場した、ソマリアのナスラ・アブカル・アリ選手(20歳)が、「遅すぎる」結果に終わったのです。

 

スタートの合図が鳴ると、数秒後には周囲の選手からあっという間に引き離され、結果はビリ。1位の選手が11.58秒でゴールしてから遅れること約10秒、ようやくゴールにたどり着いたのです。

 

100mに20秒以上もかかるのは、国際試合にはふさわしくない“素人並みの記録”。そんなことから、彼女のレースの動画がSNS上で広がり、「彼女はなぜ選手として選ばれたんだ?」という疑問の声が上がりました。

 

確かに動画を見ると、スターティングブロックに足をかけるときに、ぎこちなさがあるうえ、ジョギングしているような走りと、最後はスキップしているようにも見えます。そんな“素人っぽさ”も、このネット上の波紋に拍車をかけたのかもしれません。

 

これを受けて、ソマリアのスポーツ大臣がこの選手について公的に謝罪。大臣は、この選手がどうやって選ばれたか把握していないと述べ、ソマリアオリンピック委員会の委員長を停職処分する旨を発表しました。

 

ソマリアの大学組合は、ソマリアの公式チームとしてこの選手を中国に派遣していないと述べているそうで、この選手がどうやって出場したかは謎のままのようです。

 

【主な参考記事】

The Guardian. Somali sports minister sorry after ‘slowest ever’ 100m runner goes viral. Aug 2 2023

過去数十年で最大規模の「ネッシー捜索計画」、8月下旬に実施へ。ボランティアも募集

いまから90年ほど前に、スコットランドのネス湖で目撃されたという未確認生物「ネッシー」。これまでも目撃談が報じられ、恐竜の生き残りではないかなど、さまざまな噂が飛び交ってきました。そんなネッシーを探すため、8月下旬に、ここ数十年間で最大規模となる捜索が行われます。

↑いつか必ず見つけてやる…

 

ネッシーの目撃情報が増えたのは、1930年代までさかのぼります。ネス湖にあったドラムナドロキット・ホテルの支配人が見たというもので、「water beast(水獣)」と呼ばれてきました。それ以来、科学者も巻き込んで捜索や研究が行われてきましたが、いまだにその存在は謎に包まれています。

 

そこで、現地にあるネス湖エキシビジョンセンターでは、8月26日と27日に、1972年以来となる大規模捜索を実施する予定です。

 

これまで使われたことのない測量機器が用いられるほか、ドローンによる赤外線カメラで上空からサーモ映像を撮影し、水面の異常などを確認する予定。また、水中でのネッシーの鳴き声をキャッチするため、水中の音響を検出する機械も使われるということです。

 

このような操作内容に伴い、水面の変化を観察するためのボランティアが募集されています。集まったボランティアには、当日の朝に注意点や記録方法などの説明が行われ、午後にはその日の変化などを振り返る報告会が行われるそうです。

 

ボランティア応募フォームは、英語のほか、フランス語、イタリア語などの複数の言語で用意されています。日本語での応募フォームはありませんが、ネッシー好きの方は応募を検討してみては?

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Can YOU find Nessie? Largest search for Loch Ness Monster in decades will begin later this month with volunteers wanted to help with huge surface water survey. Aug 3 2023

The Loch Ness Center

ブランケット1枚でエコノミー席がVIP席になる!? 飛行機でプライバシーを確保する奇妙な方法

飛行機のエコノミー席は、前後や両隣との間隔が近く、決して完ぺきなプライベート空間ではありません。そこで、ある人物が考え出したのが、エコノミーなのにVIP席仕様にできるユニークなトラベルハックです。

↑ブランケット1枚でエコノミー席が変わる

 

TikTokで58万回以上再生されている動画によると、そのハックはブランケットを頭上の棚に挟んで座席部分までたらし、周囲の視線を遮ってプライベートな空間を確保するというもの。

↑ 天才的なアイデア?

 

この人物はちょうど飛行機の一番後ろの座席に座っていたようで、ブランケットで座席右側の空間をシャットアウト。左側と前の席との空間は遮られていないようですが、それでもプライベート感はアップしているようです。

 

この人物と通路を挟んだ隣の席に座っていたカリフォルニアの男性は、この動画をTikTokに投稿。「高度3万フィート(約9100m)で、ソーシャルディスタンスをワンランク上のレベルに引き上げる」というコメントを付けて、このハックをシェアしました。

 

ブランケットは機内で乗客に配られるものですから、特別なツールやアイテムもなにもいらない。しかもお金もかからずにできるこのハックに、「賢い!」「天才!」といったコメントがあふれています。

@vashak27 When you take social distancing to the next level at 30,000 feet 😂✈ #HighFlyer #AirplaneMode #FlightFails #SocialDistancing #EconomyClassLuxury #TravelTikTok #FunnyMoments #Airlines #PlaneLife #Trending #Viral ♬ original sound – Giga Vashakidze

 

この男性は、米・サンディエゴからイタリアのベニスに向かう飛行機でこのハックを目撃したそう。12時間以上にもおよぶ長時間フライトを、狭いエコノミー席で過ごすのは、なかなかの苦痛。こんなアイデアが使えたら、少しはましな時間になるのかもしれません。

 

ただし気になるのが、このハックを行って客室乗務員に注意されなかったのかどうか。同じような疑問を持った人が動画にコメントを残していますが、彼はそれには回答していないため、この人物がフライトの間中この「VIP席」をキープできたかどうかは不明です。

 

【主な参考記事】

Msn. Passenger shares hack for turning economy seats into ‘VIP section’. Aug 2 2023

アマゾンから突然届いた100個以上の荷物。箱の中身は…?

7月下旬、米国・バージニア州の女性に、アマゾンから注文していない商品が100箱以上も届きました。

↑もっとたくさん届くことがあるかも

 

届いた箱の中身は、ジョギングやサイクリング用のヘッドライト1000個、グルーガン800個、そして多数の双眼鏡。

 

困り果てた彼女ですが、実はこの女性は環境科学の教授で自然保護論者。商品をクルマに積んで、道端で会う人全員にあげることにしました。

 

しかし、なぜこんなことが起きたのでしょうか? 専門家によれば、中国の販売業者がアマゾンの物流倉庫から在庫を処分するために、送付先をランダムに選び、不要になった商品を送ったとのこと。これで業者はアマゾンに支払う費用を抑えることができるといいます。

 

同社はこの事件を調査し、悪質な業者を突き止めたそう。この女性にも荷物が届かなくなったようです。

 

万が一、私たちに同じようなことが起きたら、処分するだけでも大変ですが、この女性のように無料で配ったり、慈善団体に寄付したりして片付ける方法も考えられます。彼女は「たくさんの人に変わっているね」と言われているそうですが、アマゾンでこんなことが起こることこそビックリです。

 

【出典】
WUSA9. Amazon takes action against vendor after hundreds of Amazon boxes stack up on Virginia woman’s doorstep. July 29 2023

「洗濯物を外に干せない国」アメリカ。摩訶不思議な理由とは?

天気のいい日に洗濯物を干すと、パリッと乾いて気持ちのいいものです。しかし、米国では庭先やベランダに洗濯物が干してある風景はめったに見かけません。今回は、日本ではあまり知られていない米国の「干す権利」にまつわる問題について紹介します。

 

屋外で洗濯物を干さない理由

↑快晴でも洗濯物を外に干さないの!?

 

米国人が洗濯物を干さない最大の理由は、約80%の家庭が洗濯乾燥機を所有しているため、外に干す必要がないからです。

 

ただし、理由はそれだけではありません。日本では「洗濯物を干す権利」が当たり前に認められていますが、米国では思った以上に根深い問題として今なお議論が続いています。

 

米国でも、かつては洗濯物を外に干すことが当たり前でした。しかし、1950年頃に洗濯乾燥機が登場すると、1960年代には中上流家庭に広く普及するようになります。その頃から、不動産に大きな影響力を持っている施設やエリアの管理組合「HOA(Home Owners Association)」や、地主の多くが、「洗濯物を屋外に干す行為は景観を損ない、不動産の資産価値を下げる」として禁止するようになったのです。

 

米国の不動産では景観が重視され、その良し悪しが不動産価格に直接影響します。美しく整えられた外観を目指すHOAは、庭先やベランダにぶら下がった洗濯物は「洗濯乾燥機を購入できない低所得者のイメージを与える」として排除。他にも、「洗濯物の紐に子どもが絡まって事故に発展する危険性がある」「犯罪を誘発する」といった理由もあるようですが、「不動産の資産価値を守る」というのが一番の理由であることは間違いないでしょう。

 

今も多くのHOAが洗濯物を屋外に干すことを禁止しており、その影響で米国では洗濯物が干された風景はめったに見られなくなったのです。

 

なんと複雑な問題

↑当たり前ではない景色

 

一方で、「自宅で自由に洗濯物を干す権利」を主張する声もあり、この問題は長年議論されてきました。そして2013年、ハワイやフロリダなど19の州で正式に洗濯物を干す権利が保証され、「洗濯物を屋外で干すことを禁止する行為は違法」と規定されました。

 

また、環境問題の観点から、エネルギーを消費する洗濯乾燥機よりも、自然の力で乾かす方法のほうが好ましいという考えが広がってきています。衣服が傷みにくく、コスト削減にもなるといったメリットも多く、洗濯物を干すという行為が見直されているのです。

 

しかし、禁止するかどうかを自治体に任せている州もまだまだ多く、「洗濯物を干す行為は法律で禁止されている」と信じている米国人も少なくありません。いまだに「洗濯物を干せない国」である米国。今後どのような変化があるのか、気になるところです。

 

執筆/長谷川サツキ

 

米で人気拡大中の「ピックルボール」が思わぬ問題に直面! 長所がかえって仇に…

近年、話題を集めている米国生まれのスポーツ、ピックルボール。テニスと卓球を混ぜたようなこのスポーツは、誰にとっても始めやすく、身体にかかる負担や他の選手との距離感が「ちょうどいい」ということで、この数年間で競技人口を増やしていました。ある調査によれば、2020年から2022年の間に競技人口は159%増加し、890万人に上るそうです。

↑注目を集めるがゆえに…

 

しかし最近では、人気急拡大の反動が起きている様子。ピックルボールに反対する声が広がっているようです。

 

【関連記事】

米国で人気沸騰中! 三拍子揃った「ピックルボール」とは?

 

長所は短所になります。まず、テニスと比べて、ピックルボールは他の選手との距離感が取りやすいという利点があります。しかし、それゆえに、おしゃべりが盛り上がってしまうそう。また、ボールを打つ「カーン」という音もピックルボールのファンにとっては気持ちのいい音ですが、そうでない人にとっては雑音。ピックルボールはラリーが続きやすいとされていますが、複数のゲームが同時進行していたら、なおさら近隣の人たちにとってはうるさくなります(ひどい場合には、プライベート領域を侵害されたと思う人もいるそう)。

 

テニスをしたい人にとってもピックルボールは問題。ピックルボールはテニスコートを使用することも特徴の一つですが、テニスをしたい人からしたら、ピックルボールにコートを占領されたようなもの。ピックルボールはテニスコートを使わず、専用のコートを作るべきという意見が少なくないようです。

 

そんな中、YouGovは「あなたの家の近くにピックルボールのコートが建設されるとしたら、どう思いますか?」という質問を米国の成人9166人に聞き、結果を7月28日に公開しました。最も多かった回答が「中立的(neutral)」で47%、次が「分からない(Not sure)」(21%)、3番目に多かったのが「いいと思う(Like it)」(16%)。ピックルボールに逆風が吹き荒れる今日の状況が反映されています。

↑近所にピックルボールのコートができたら、あなたは…

 

解決策はピックルボールの専用コートを建設することにありそうですが、それを許可する人が、果たしてどれほど出てくるのか……。ピックルボールが「ご近所トラブル」をどう解決するのか、注目されます。

 

【主な参考】

CNN. Pickleball is America’s fastest-growing sport. These people hate it. March 11 2023

YouGov. If a new pickleball court were built in close proximity to your home, would you…?. July 28 2023

観光需要の回復で…。飛行機の二酸化炭素排出量が見事にリバウンド!

夏真っ盛り、家族や大切な人と飛行機で国内外を旅行する人も少なくないでしょう。もはや気候変動のことはすっかり忘れて、旅モードになっているかもしれませんが、それでもカーボンフットプリントが後をついて来る世の中です。盛り上がる旅行気分に水を差すようですが、現在、飛行機はどれくらい二酸化炭素を排出しているのでしょうか?

↑旅行のニーズが戻って、飛行機も忙しい

 

世界中で旅行の需要が徐々に回復すると同時に、飛行機の国内および国際線から毎月排出される二酸化炭素の排出量も増加しています。Our World in Dataのデータ(下記のグラフを参照)によれば、この数値は新型コロナウイルスのパンデミック(2020年1月頃)後に激減していましたが、同年4月以降、緩やかな右肩上がりに。国際線より国内線のほうがCO2排出量が多い傾向が続いていました。

 

↑リバウンドする飛行機のCO2排出量(世界の国内線および国際線の月当たりの二酸化炭素排出量:2019年1月15日〜2023年3月15日)

 

しかし、2022年4月以降、このトレンドは逆転。最新のデータ(2023年3月15日)では、国際線の排出量が3327万トンであったのに対し、国内線は3259万トンでした。2つの数値を合わせると6587万トンとなり、2019年3月15日のレベル(6391万トン)を超えています。

 

空の旅を楽しんでいる人が明らかに世界中で増えているようですが、サステナビリティを理由に飛行機に乗ることに対してちょっぴり罪悪感を持つ人には、「Adva」や「Earth Hero」といった個人のカーボンフットプリントを計測するアプリがあります。

 

このようなアプリは、サステナブルな旅行やライフスタイルを意識している人には役に立つかもしれませんね。一方で、世界中を安心安全に旅したければ、ワクチンパスポートが使えると言われていますが、これについては空港や機内で考えてみては? よいご旅行を。

 

【出典】

Bastian Herre, Veronika Samborska and Max Roser (2023) – “Tourism”. Published online at OurWorldInData.org. Retrieved from: ‘https://ourworldindata.org/tourism‘ [Online Resource]

 

「ユニバーサル・スタジオのライドかよ!」米でサメが船を攻撃して大揺れ

またまたサメが米国でニュースになっています。

↑かなり揺れた

 

今度はメジロザメがフロリダ沖で漁船に近づき、何度もモーターを攻撃している様子がドローンで捉えられました。この動画はYouTubeに投稿されています(以下を参照)。


この船に乗船していた人物は「サメがあんなふうに船を揺らすなんて思ってもいなかった」と語っています。「地震が起きたときのように揺れたよ。船の後方に回り、サメの攻撃する姿を見て、『冗談だろ』と思った。ユニバーサル・スタジオのライド・アトラクションかよって感じだった」

 

乗組員は無事でしたが、このサメの襲撃によって船のエンジンはひどく損傷したそうです。

 

【参考】

UPI. Bull shark repeatedly attacks fishing boat’s motor in Florida. July 31 2023

「ジェラートにのせる生クリーム」は無料? 有料? 火花を散らすローマ対ミラノ

ジェラートの本場・イタリアでは、猛暑の癒しとなるこの食べ物に生クリームをのせる習慣があります。この食べ方は日本であまり見かけないので、驚く人もいるかもしれませんね。しかし最近、あるアニメをきっかけに、この生クリームについてSNSで論争が巻き起こっているのです。イタリア人は一体何を騒いでいるのでしょうか?

↑生クリームはのせますか?

 

イタリアに行ってジェラート屋を訪れたら、必ず耳にするのが「生クリームはのせますか?」というフレーズです。

 

日本人ならば戸惑ってしまうこのセリフ。でも周りを見れば、ジェラートの上に高々と生クリームをのせて食べているイタリア人ばかりです。実はこの生クリームが、論争のテーマとなりました。

 

イタリアの漫画家ゼロカルカーレは、ユーモアを交えつつ社会問題を取り上げる名手として評価されています。その彼の作品『Questo mondo non mi renderà cattivo世界は僕を切り裂けない』がNetflixで放映され、ある場面の背景が論争に火をつけました。そこには「生クリームは無料! われわれはミラノにいるわけじゃありませんから」と書かれていたのです。

 

実際に、ジェラート屋で生クリームをのせてもらうと分かります。

 

ローマを中心とする南部では無料、ミラノ周辺は有料なのです。イタリア人も常々不可思議に思っていたこの事象が、アニメのワンシーンによって再注目され、SNS上で論争が勃発したというわけです。

 

消費者もジェラート職人も黙っちゃいられない

↑たかが生クリーム、されど生クリーム

 

そもそもローマとミラノは、東京と大阪のように文化が異なります。その埋めがたい相違は、ジェラートにのせる生クリームにまで及びました。

 

Twitter上には「ローマ出身の伴侶はミラノに20年も住んでいるのに、いまだにミラノで生クリーム代を払うことに文句を言う」「ジェラートの上の生クリームはモノではなく気持ちだ、誰が気持ちにお金を払うか」など、ジェラート愛好者による発言がSNS上にあふれたのです。

 

ジェラート職人も黙ってはいません。ラ・レプッブリカ紙によると、「原材料にこだわるのならば物価高の昨今、生クリームが有料なのは当然」という職人がいれば、「生クリームはお客さんへのちょっとしたご愛敬なのだから無料のままがふさわしい」という職人も。論争は大いに盛り上がりました。

 

日本ではあまり馴染みがない「ジェラートと生クリーム」の組み合わせですが、イタリアではごく当たり前。味がまろやかになり、フラッペ感覚になるというのがその理由です。

 

生クリームの無料提供はローマで絶大な支持を得ていますが、物価高や質へのこだわりなどによって今後どう変わっていくのか? ローマっ子はやきもきしている、といったところでしょう。

 

米の女性が夫の誕生日に宝くじ。幸運の女神が微笑んだ

7月27日、米・ミシガン州の女性が、夫の誕生日に宝くじで28万8903ドル(約4000万円※)に大当たりしました。
※1ドル=約140円で換算(2023年7月28日現在)

↑多分、最高の誕生日プレゼント

 

この女性は積み立て賞金が15万ドルを超えたのを見て、宝くじを買うことにしたそうです。

 

宝くじに当せんした日は、夫の誕生日。この夫婦はご近所さんの自宅に招かれ、誕生日のお祝いをしていました。そのときに義理の兄弟から当選番号を知らせるメッセージが届き、妻がそれを見て驚嘆。「当たった! 当たったわ!!」

 

人生が変わるような今回の幸運について、妻は「これで生活にゆとりが出ます。夫は早めに引退できるようになるし、私たち両方が引退した後の家計のやりくりについても心配が減ります」と述べています。

 

現在、この女性は46歳。夫の年齢は不明ですが、今回の出来事は家族の将来設計にとって思いもよらない“誤算”。私たちも大切な人の誕生日に運を試してみたくなるようなニュースですね。

 

【出典】
UPI. Michigan woman wins lottery jackpot on husband’s birthday. July 27 2023

デンマーク人が飛行機を使わずに世界一周を達成! 何年かかった?

飛行機を使わずに、世界一周を達成した男性が現れました。かかった年月は、なんと10年。一体どうやってこの偉業を成し遂げたのでしょうか?

↑飛行機を使わず、よく頑張った!

 

この男性は、デンマーク出身のペダーセンさん(44歳)。壮大な旅の始まりは、2013年10月まで遡ります。当初はおよそ4年かかると予想していたそう。しかし、実際にはそれをはるかに上回る3512日をかけて、最後の国であるモルディブに先日到着。その後、デンマークに戻っていきました。

 

10年という長い年月をかけて世界を旅したペダーセンさん。主に公共の交通機関を利用し、飛行機を使わないというルールは、ときには困難な局面をもたらしたに違いありません。自身の旅について発信している彼のブログには「かなり強烈で、厳しい経験をした」と書かれています。

 

同ブログによると、これまでに必要になったパスポートは10枚。そして旅費を抑えるために、1日あたり20ドルに予算を制限していたそうです。

 

つらかったのは、新型コロナウイルスのパンデミック期間。2020年の初め、彼はちょうど香港にいて、そこで数か月間、足止めされることになったといいます。長いこと、各国が海外との往来を規制してきたため、一つの国から別の国に移動するのにも予想以上に時間がかかったのでしょう。彼は自身の10年間の旅について、「ストレス、失望、危険、困難。この偉業には、かなり暗い面があった」と表現しています。

 

とはいえ、無事にデンマークにたどりついた際は、100人以上の家族や友人が温かく出迎えてくれたそうで、自身のインスタグラムに「HOME!!」と喜びを爆発させています。きっと今ごろは、久しぶりの母国での生活を満喫しているのではないでしょうか。

 

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【主な参考記事】

People. Danish Man Claims He Visited Every Country on Earth Without Using a Plane. July 27 2023

豪の電車で「犬」がまさかの一人旅! 大冒険の結末は?

1人で電車に乗ることは、小さな子どもにとって「大冒険」。それは犬にとっても同じかもしれません。オーストラリアで、ある犬が1匹で電車に乗って旅するという珍事が起きました。

↑迷わず電車に乗り込んだラブラドール

 

この可愛らしいハプニングが起きたのは、メルボルンのフリンダース・ストリート駅。午前8時20分に出発する電車に、「ストーム」という名前の1匹のラブラドールが乗り込んできたのです。

 

駅のカメラが捉えた映像によると、ストームはホームを歩きまわり、電車の入口の前で少し立ち止まると、躊躇することなく乗り込み、その直後にドアが閉まったのが分かります。映像には他の乗客は写っていませんが、ストームはしっぽを振りながら、なんだか楽しそう。

 

電車の中にいた乗客は、飼い主と見られる人物が一緒にいないストームの姿に、きっと驚いたことでしょう。結局、乗客からの連絡を受けたのか、電車が8駅ほど停車して再びフリンダース・ストリート駅に戻った際、電車の運転士がストームを連れてホームに降り、別の職員にストームを引き渡しました。

 

ストームはマイクロチップを装着していたため、その情報から飼い主に連絡が行き、ストームは飼い主のもとに無事帰っていったそうです。

 

ちなみにメルボルンでは、電車やトラム、バスにペットを連れて乗車することは認められていますが、今回の珍事で電車が30分ほど遅れたそうです。ただ、ストームはもともと人懐っこい犬のようで、職員に保護されて飼い主の迎えを待っている間も、職員たちに撫でられて「特別な対応」を受けたとのこと。

 

ストームの大冒険は、こうしてハッピーエンドで幕を閉じたそうです。

 

【主な参考記事】

New York Post. Dog joins early morning commute by hopping on train alone: ‘He just needed an adventure’. July 25 2023

フロリダの海が38.4℃まで上昇し、風呂並みの熱さに。世界新記録の可能性も

日本をはじめ、世界中が連日のように厳しい暑さに見舞われています。沖縄とほぼ同じ緯度にある、米国のフロリダでは先日、海面の温度が37.8℃にまで達したことが分かりました。

↑フロリダの海が熱い

 

この記録が観測されたのは、フロリダ州南部のマナティ湾。米国海洋大気庁(NOAA)によると、現地時間の7月24日午後5時、沖に浮かんだブイが37.8℃を観測。その1時間後には38.4℃まで上昇し、午後8時まで38℃前後の温度が続いたそうです。

 

このブイがあった場所は、水深がわずか1.5メートルほどの場所。38℃前後といえば、ぬるめのお風呂並みの温度です。この記録について、元NOAAのハリケーン科学者であるジェフ・マスターズ氏は「驚くべき事態」と表現しています。

 

マスターズ氏によると、これまでの海面気温の最高記録は、クエート湾で観測された37.6℃と見られており、フロリダの今回の温度は世界記録になる可能性があるそうです。

 

ここまで海が熱くなると、心配されるのが海に生息している生き物への影響。先日、南フロリダの沖合では、以前修復されたサンゴが白くなり100%死亡していることが確認されたばかりです。サンゴはハリケーンによる高波を防ぐ役割を担っているほか、フロリダの大切な観光資源の1つ。このまま海面や海水の温度が高くなれば、多くのダメージが出てくることは想像に難くないでしょう。

 

国連の世界気象機関の気候サービス部長は7月、「(地球の現在の暑さは)未知の領域。エルニーニョがさらに進行し、今後はさまざまな記録が更新され、その影響は2024年頃まで続くだろう」と述べています。

 

【主な参考記事】

CBS News. Florida ocean temperatures surpass 100 degrees Fahrenheit, potentially a world record. July 25 2023

「空き缶とペットボトルのリサイクル」で米一家が10億円の不正利益。どんなからくり?

米国では、飲み終えた空き缶やペットボトルをリサイクルすると、換金できる制度が普及しています。1本あたりの換金額は微々たるものでも、缶とペットボトルが大量になれば、その額はかなりのものに。例えば、カリフォルニアに暮らすある一家が、空き缶とペットボトルのリサイクルだけで760万ドル以上(約10億6000万円※)を稼いだというから驚きです。

※1ドル=約139円で換算(2023年7月28日現在)

↑ちりも積もれば山となるが…

 

カリフォルニアでは、プラスチックやアルミ製のボトルに入った飲料を購入する際、1本につき5~10セント(約7~14円)が加算されます。しかし、飲み終わったあとの缶やペットボトルを州内にあるリサイクルセンターに持ち込めば、加算された分が返金されるシステムになっています。

 

そんなリサイクルシステムを利用して、760万ドル以上もの大金を得たというのが、カリフォルニアのある一家。とはいえ、1本あたり10セントが換金されると仮定しても、760万ドル以上を得るためには、7600万本もの缶とペットボトルが必要になります。この家族は8人だったと報道されていますが、これだけの飲み物を一家族だけで飲んだとは到底思えません。

 

このからくりは、この一家が他州から大量の空き缶と空きペットボトルを輸入していたことにありました。一家は、カリフォルニア州のようなリサイクルシステムがないアリゾナ州から、8か月間で約178トンもの空き缶とペットボトルを輸入。それをカリフォルニア州のリサイクルセンターで換金したのです。

 

これは、カリフォルニア州のリサイクルプログラムのシステムを欺く行為。現地の検察は調査を始め、早速100万ドル以上に相当する、違法に輸入したと見られる空き缶やペットボトルを発見したとのこと。

 

カリフォルニア州では、重窃盗罪には最高3年間の禁固刑が科されるため、この一家は数年程度の懲役刑を受ける可能性があると報じられています。

 

カリフォルニアでは、2022年にも同様にアリゾナからカリフォルニアに空き缶を輸送した“リサイクル詐欺”で6人が起訴されており、2010年から2019年にリサイクル詐欺で有罪判決を受けた人は少なくとも93人に上るそうです。

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. One family pocketed $7.6 million by taking cans and bottles from Arizona and recycling them in California. That’s fraud, prosecutors say. July 27 2023

米アマゾンの配達員が配送先のプールに乱入!? 飛び込んだ理由に感服

米・カリフォルニア州にあるデスバレー国立公園で先日、気温が49.4℃に達し、登山中だった71歳の男性が死亡しました。まさに殺人的な暑さに見舞われている2023年の夏に、同国のある住宅でアマゾンのドライバーが、暑さのためか、宅配先の自宅にあるプールにダイブしたことが話題になっています。

↑まさか本当に…

 

地元メディアなどで紹介されている動画によると、ドライバーはその住宅にある小さなプールに、服も脱がず帽子もかぶったままでダイブ。しかも、ジャンプ台を使ってきれいに頭から飛び込んでいる様子がしっかりと映されています。

 

実はこれ、ドライバーが勝手にプールに飛び込んだわけではなく、宅配先の顧客からの配達指示に「もし泳ぎたければ、ぜひどうぞ」というコメントが添えてあったから。つまり、厳しい暑さの中で荷物を配達するドライバーのことを気遣い、「もしよかったらプールに飛び込んで涼んでいいですよ」という、顧客からの粋な計らいだったわけです。

↑きれいに飛び込んだー!

 

ドライバーは、このコメントに気づいたのでしょう。防犯カメラの映像では、届ける荷物を裏庭のドアのところに置くと、おもむろにプールに歩いていき、スマホや鍵などの最小限の荷物を取り出すと、そのままジャンプ台に向かって飛び込んだのです。

 

その後、ドライバーはプールから上がり、自分の荷物を持ってすぐに去っていきました。

 

この動画には、「こんな親切を行う人が世界にはもっと必要だ」「彼を責めようとは思わない」「ドライバーにはこんなふうに優しく接しよう」など、この顧客の心遣いを歓迎するコメントが寄せられていました。

 

なかなか真似はできないものの、日本でも厳しい暑さのなか働いている人をねぎらう心の余裕を持ちたいものですね。

 

【主な参考記事】

People. Watch Moment Amazon Driver Dives Fully Clothed Into Customer’s Swimming Pool to Cool Off. July 26 2023