【家電大賞】快適と省エネを両立した高性能エアコンに賞賛! 2つのセンサーと2つのファンで 1人ひとりを快適にする最新「霧ヶ峰」

提供:三菱電機

「家電大賞」は、モノ・トレンド情報誌「GetNavi」および同ウェブメディア「GetNavi web」と、家電と暮らしの情報サイト「家電 Watch」による年に1度の総合家電アワード。今年で10回目となった2024年発売のノミネート家電200製品のなかから、読者の投票(投票期間は2024年11月22日~2025年1月6日)により、グランプリと部門賞(特別賞含む全27部門)が決定した。霧ヶ峰 FZシリーズ (2025年度モデル)がパートナー賞を受賞。今回は、投票者の声とともに受賞モデルの魅力を紹介する!

 

快適さをそのままに、省エネ運転できる高性能エアコンに賞賛の声が相次ぐ!

三菱電機
霧ヶ峰 FZシリーズ (2025年度モデル)
オープン価格

人の気持ちを測って空気を整える(※1)独自の空調システム「エモコテック(※2)」を搭載し、風あたりの好みに合わせて温度調整することで省エネ性がアップ。新湿度制御により、設定温度到達後の湿度の上昇も抑える。

【SPEC】MSZ-FZ4025S ●畳数の目安:冷房11〜17畳(18〜28㎡)、暖房11〜14畳(18〜23㎡)●期間消費電力量:1022kWh●省エネ基準達成率(2027年度目標):112%●低温暖房能力(外気温2℃の時):8.5kW●サイズ:W890×H285×D358㎜(室内機)

 

【投票者コメント】

「エアコン自ら周囲を感知する能力もここまで進化したのかと驚かされます。デザインも斬新。そしてエコ」

「夏は28度でとても涼しく過ごせて、省エネになっていると思います。冬もあっという間に暖まるし快適です」

「主要な部品が取り外しできるので隅々までお掃除ができて楽ちん。次回の買換えも霧ヶ峰にします」

 

高い省エネ性能とAI&センサー技術が好評

家庭用ルームエアコンのブランドとしては最長である、58周年を迎えた三菱電機の「霧ヶ峰」。全モデルを国内で生産しており、シリーズ全体の累計生産数は4400万台を超える。〝霧ヶ峰高原の心地良い風を家庭に届けたい〟というコンセプトのもと進化を続けてきた同シリーズは、半世紀以上続くその歴史のなかで様々な技術革新を実現してきた。

 

特に力を注いできたもののひとつが、省エネ性能の向上である。大型のW字型熱交換器を搭載し、プロペラファン構造で送風効率を高めて一気に温度を変えるFZシリーズは、7年連続で省エネ性能日本一(※3)を獲得している。

↑運転停止後、エアコン内に到達したホコリやペットの毛などの汚れを自動で掃除。エアフィルターを清潔に保つ

 

AIとセンサーの技術も、業界をリード。FZ、Zシリーズに搭載されている、赤外線を活用して温度を探知するセンサー「ムーブアイ」にAIが加わった「ムーブアイmirA.I.+」と、人の感情を数値化して読み取るバイタルセンサー「エモコアイ」が先進的だ。いずれも独自開発のセンサーで、部屋にいる人の温度・湿度の感じ方と心の動きを見極め、それぞれに適切な気流を届けることができるのだ。

 

また、外気温や日射量の変化による室内の温度変化を予測して、先回りして室温を調整する機能も備わっている。このような革新的且つ挑戦的な技術開発が高く評価され、今回の投票者からも高い信頼を得ている。

 

【POINT 01】全容量帯で7年連続省エネNo.1!(※3)2027年度省エネ基準を先んじてクリア!

エアコンの構造をいちから見直すことで、FZシリーズは優れた快適性と省エネ性を実現。壁掛けタイプのエアコンの空調システムは従来、内部にラインフローファン(細長い板状の羽根が筒状に配置された換気扇)を採用しているものが多いが、FZシリーズでは扇風機のようなプロペラファンを2つ搭載。それぞれが独立駆動するプロペラファンが下へ効率的に風を届け、W字型に配置された熱交換器の温度を一気に変化させる。

 

この独自構造により省エネ性能が格段にアップし、全容量帯で7年連続省エネナンバーワンを達成。省エネ法に基づく2027年度を目標年度とする新たな省エネ基準「APF(通年エネルギー消費効率)」を、2年も先じてクリアしている。

 

【POINT 02】2つのセンサーを搭載! AIが温度とキモチを見つめて快適な空気を整える

温度を見通す高精度赤外線センサー「ムーブアイmirA.I.+」と人の感情を推定するバイタルセンサー「エモコアイ」を組み合わせた空調制御システム「エモコテック」(※2)を搭載。「ムーブアイmirA.I.+」は人の動きや状態、室内の形状・広さなどから温度変化を検知し、独自のAI指標で“暑い”・“寒い”という人の温度の感じ方を見分ける(※4)。さらに、温風・冷風が接する床や家具の温度変化から空気の流れを推測し、自動で風を調節してくれる優れものだ。

 

本体内部に搭載された「エモコアイ」は人の脈を非接触で計測し、脈から感情を推定・数値化することによって温度や気流を制御。このダブルのセンサーにより、体感温度や湿度だけでなく人の気持ちまで察して、家族全員がくつろぎやすい空調環境を実現する。

 

【POINT 03】2つのファンで2つの温度の気流を作りだし、暑がりさんも寒がりさんも快適!

個々の温度の感じ方を「ムーブアイmirA.I.+」が見極め、左右独立駆動の2つのプロペラファンが風を吹き分け。冬の場合、暑がりな人へは弱い風を、寒がりな人へは強い風を……と、的確に吹き分けてくれる。手前と奥で温度の感じ方が異なるL字型の部屋でも2つのプロペラファンが大活躍。ファンの回転数をそれぞれで変化させて強風と弱風を同時に作り、それぞれのエリアにぴったりな気流を届けることができるのだ。

 

吹出し口のフラップも左右に分かれており、それぞれが独立稼働。2カ所同時に最適な風を届ける。さらに、暑いと感じている人、寒いと感じている人それぞれの温冷感に寄り添って、自動で「風あて」と「風よけ」の切り替えが可能だ。

 

↑L字型の部屋は冬の場合、左右同じ風だと奥が冷えがちになる。FZシリーズなら右側だけ風を強くし、奥まで暖気が届く

 

人気バラエティ「ガリベンチャーV」でも 「センサーがスゴ過ぎる!」と話題に

テレビ朝日 毎週水曜 深夜0時15分 ※一部地域を除く −

【Check!】TVerで配信中! 2025年3月24日〜4月23日(期間限定)

小峠CEOは「エモコアイ」のユーザーの“脈”をセンサーで計測し、脈から感情を推定・数値化することで温度や気流を制御する機能にビックリ! また、エアコンは一般的に丸みを帯びたデザインが多いが、霧ヶ峰 FZシリーズ(2025年度モデル)のスクエアなデザインが「スッキリしてカッコいい!」と小峠CEO、シロちゃんともに好評だった。

「脈まで感知できるとは驚き!」CEO 小峠英二(バイきんぐ)
「デザインもステキ♪」社員 電脳少女シロ

 

※1:人の脈を非接触で計測することで脈から人の感情を推定し、温度や気流を制御。使用条件などにより効果は異なり、個人差がある。※2:emoco-tech(エモコテック)、emotion conditioning technologyを略した三菱電機の造語。※3:国内家庭用エアコン、2019〜2025年度、4.0〜9.0kWの各クラスにおける、FZシリーズ。2025年度:期間消費電力量 MSZ-FZ4025S:1,022kWh、MSZ-FZ5625S:1,605kWh、MSZ-FZ6325S:1,833kWh、MSZ-FZ7125S:2,202kWh、MSZ-FZ8025S:2,609kWh、MSZ-FZ9025S:3,040kWh(2025年3月12日現在)。 ※4:当社独自の指標で暑い・寒いという温度の感じ方を見分けます。体質を見分けるわけではありません。

 

三菱電機「霧ヶ峰 FZシリーズ (2025年度モデル)」を詳しく知りたい方はコチラ

冷凍野菜を手で砕いてそのまま調理!家電のプロがヒットを確信、冷やすだけじゃなく時短もする「個性派冷蔵庫」

2025年に流行するモノは何か、専門家が大断言する「GetNavi NEXTトレンド」。

 

今回は各家庭の使い方に合わせて作業効率を高めてくれる「個性派冷蔵庫」、需要が高まっている「防犯カメラ」など様々な家電のヒットの秘密を探る。

 

単に冷やす家電とは一線を画す【個性派冷蔵庫】

時短や節約を目的とした、まとめ買い需要が増加。作り置きして冷凍保存したり、便利な冷食をストックしたりするなど、昨今冷凍機能が見直されている。さらに、家具調デザインでインテリア性を高めるなど、単に冷やす家電とは一線を画した個性派モデルが増えている。

 

冷凍した野菜を手で砕いて調理できる!

三菱電機
MR-MZ54M
実売価格45万1000円

 

抜群の収納力と使い勝手を両立した「中だけひろびろ大容量」対応機。冷凍した野菜を手で砕いて調理ができ、野菜の使い切りや時短調理をサポートする「できちゃうV冷凍」を採用する。AIが部屋ごとに最適な運転を行うアシスト機能も搭載。

 

SPEC ●ドア:6(フレンチドア) ●定格内容積:540L ●省エネ達成率104%(2021年) ●年間消費電力量:276kWh/年 ●年間電気代(目安):7450円 ●サイズ/質量(本体):W650×H1833×D699mm/118kg

↑すべての部屋が仕切られ独立した「全室独立構造」を採用。部屋ごとの温度や扉開閉などを見張って冷気を循環し、ムダなくしっかり冷やす。

 

↑通常より低い温度で野菜を冷凍。調理の際、手でパリパリと砕いて鍋やフライパンに投入できるため、仕込みの手間が省ける。

 

【ヒット確定の根拠】凍ったまま調理できる独自機能で人気が上昇

「本機は生野菜を冷凍し、解凍することなく調理に使える機能を搭載。凍ったまま手で砕くことができるので、野菜炒めや餃子など、包丁いらずで調理可能。まとめ買いした野菜も腐らすことなく最後まで美味しく食べられます」(家電ライター・近藤克己さん)

 

冷凍容量比率52%を実現した「冷凍」特化型冷蔵庫

アイリスオーヤマ
冷凍冷蔵庫 IRSN-HF24A
直販価格6万9800円

 

235Lクラスの製品中、業界最大の冷凍容量比率52%の冷凍室を備えたモデル。中段と下段で全容量の約半分となる123Lの冷凍室を備える。中段は、冷蔵・ソフト冷凍・冷凍の3つのモードをボタン操作で切り替えが可能。

 

SPEC ●ドア:3 ●定格内容積:235L(冷蔵室112L/冷凍室123L) ●省エネ達成率100%(2021年) ●年間消費電力量:337kWh/年 ●サイズ/質量:W562×H1725×D563mm/約49kg

↑取り出しやすい上段トレイと、冷気が逃げにくい2つのクリアケースを採用。買い物かご約2.4個分の食品を収納できる。

 

【ヒット確定の根拠】ファミリー層の多くが大容量冷凍庫を待っていた

「一般家庭では、冷蔵庫の冷凍室がパンパンになりがち。冷凍食品のストックから余った料理の保存まで用途が広く、コロナ禍以降サブの冷凍庫を使う家庭も増えました。本機は全容量の半分が冷凍室で、しかも2段使えて便利」(家電ライター・小口 覺さん)

 

<コレも注目!>インテリアを彩るファニチャー冷蔵庫

アクア
家具冷蔵庫「LOOC」 AQR-FD7P
実売価格6万5930円

 

家具調の脚が付いたキャビネットのようなデザインの冷凍冷蔵庫。開閉スペースが気にならないフレンチドアで、右側に冷蔵室、左側に冷凍室を備える。グレージュウッドとブラウンウッドの2色をラインナップし、インテリアや置き場所に合わせたチョイスが可能。

↑本体および庫内はブラックで統一。内部のレイアウトは冷蔵室・冷凍室を縦に2分割するスタイルで、それぞれの容量を確保している。

 

強盗事件多発で、需要が急増【防犯カメラ】

自宅周りをしっかり見守り、防犯をさらに強化

パナソニック
モニター付き屋外カメラ VL-CV100K
実売価格5万4780円

 

屋外カメラとモニター親機がセットになったモニター付き屋外カメラ。スマホやインターネット環境がなくてもすぐに使用できる。2つの検知機能を搭載し、検知機能が働くと自動録画を開始するとともにモニター親機に音で通知する。

 

SPEC(カメラ)●撮像素子:400万画素CMOS ●サイズ/質量:W108×H108×D195mm/約620g
(モニター)●画面表示:約8型 カラー液晶ディスプレイ ●サイズ/質量:約W198×H131×D25.5mm(突起部除く)/約450g

↑新開発のスマホアプリ「いえモニ」と手持ちのスマホを連携可能(※モニター親機のネットワーク接続(有線LANにて)および、専用アプリ「いえモニ」のインストールが必要)。外出先から映像の確認ができる。

 

↑カメラとモニターの電源を入れるだけで、すぐに映像が確認可能。モニター親機はタッチパネルで直感的に操作できる。

 

【ヒット確定の根拠】Wi-Fi環境がなくても導入できる手軽さが◎

「強盗事件が多発していることから、防犯カメラの需要が急増。しかし、取り付けの際に、Wi-Fiが届かない、設定自体が難しいなど、ハードルがあります。本製品は、ネット環境がなくても導入できるのが最大のメリットです」(家電ライター・小口 覺さん)

 

たっぷりの水でパンの内部までおいしく焼き上げる【リベイクトースター】

独自の過熱水蒸気技術を用いて、好みの食感でパンを焼き上げる

シャープ
ヘルシオトースター AX-WT1-B
実売価格3万3000円

 

独自の過熱水蒸気技術を用いて常温・冷凍を問わず、様々な種類のパンを好みの食感に焼けるオーブントースター。約50mlの大容量水タンクの搭載により、たっぷりの水でパンの内部までしっかりと水分を与えながら焼き上げる。

 

SPEC ●定格消費電力:1410W ●水タンク容量:約50ml ●温度調節/時間調節(手動):約120〜260℃(20℃単位)/10秒〜30分 ●コード長:約1.4m ●サイズ/質量:W340×H270×D363mm/約5.0kg

↑液晶表示と大きなつまみを搭載し、直感的に操作できる。メニューや枚数を選んで決定を押せば、カンタンにふわふわ度や焼き加減を選択可能。

 

【ヒット確定の根拠】唯一無二の独自技術でトーストも冷食もおいしく調理

「おいしくリベイクできるオーブントースターのプチブームが到来していますが、ヘルシオは元祖のひとつ。過熱水蒸気を使う点で一線を画した焼き上がりで、ふわふわ・もっちり感が秀逸。オシャレなデザインも見逃せません」(家電ライター・田中真紀子さん)

 

モノトーン家電は終焉。いまや家電は新色の時代【くすみカラー家電】

大手家電量販店PB生まれのネオカラー家電シリーズ

エディオン
e angle カラーデザインシリーズ
実売価格4480円〜

 

家電量販店エディオンのPB商品「e angle」のアイテム。オーブントースター、グリル鍋、タンブラーミキサーからスタートし、いずれもティール・ピンクベージュ・モカホワイトのくすみカラーをラインナップする。

↑上からモカホワイト、ピンクベージュ、ティール。10月より、カーボンヒーターとセラミックヒーターが追加された。

 

【ヒット確定の根拠】ファッションに牽引され家電にもブームが到来

「若い女性を中心にくすみカラー(グレーがかったくすんだ色)が流行っており、家電にもその波が押し寄せています。昨今のレトロブーム、ファッション界での流行を受け、特に小型家電で今後さらに採用モデルが増えそうです」(家電ライター・近藤克己さん)

 

家電ライター:近藤克己さん
家電をはじめ、デジタル、防災、アウトドアまで幅広いジャンルを編集・執筆。特に家電は流通分野に詳しい。

家電ライター:田中真紀子さん
家電のトレンドや活用法を研究し、年間300以上の執筆監修に携わる。生活総合情報サイト「All About」白物家電ガイド。

家電ライター:小口 覺さん
ITから家電まで、業界のトレンドに幅広く精通。自慢したくなる家電を指す「ドヤ家電」の命名者としても知られる。

 

※「GetNavi」2025月2・3月合併号に掲載された記事を再編集したものです

毛量アップし、使いやすさ向上! 軽くてハイパワー、三菱電機の掃除機「Be-Kシリーズ」4機種登場

三菱電機は、軽量とハイパワーを両立したキャニスター掃除機「Be-Kシリーズ」より、TC-ED2E(サイクロン式)、TC-FD2E/FM2E/FJ2E(紙パック式)を、2月8日に発売しました。

 

記事のポイント

三菱キャニスター掃除機Be-Kは、特許を取得した、同社製造の「かるツヨモーター」搭載により、軽さと吸引力を両立している商品。新たに発売する掃除機もその強みを持ちつつ、多様なブラシを搭載し、より快適に掃除するためのこだわりが随所に詰め込まれています。「使い勝手の良さ」を重視して掃除機を選ぶなら注目ですね。

 

今回発売する新型は「快速からみにくい自走ブラシ」の植毛を改善することで、使いやすさが一段と向上しているといいます(TC-ED/FD/FM)。回転ブラシの「拭き植毛」の毛量を40%アップし、さらにからみにくくなったほか、「掻き出し植毛」の毛の高さをアップしたことで、より軽く操作できるようになったといいます。

 

お手入れの簡単さも特徴の一つです(ED/FD/FM)。毛のからみは吸引力の低下につながりますが、回転ブラシをサッと引き抜くだけで簡単に除去でき、わずらわしさを軽減。さらに、ブラシは水洗いできるので清潔さを保てます。毛の抜けやすいペットがいる家庭にとっても、うれしいポイントですね。

 

ブラシが入らない狭い場所や、棚の上もサッと掃除できる「すみずみブラシ」を、伸縮パイプの先端部、手元ハンドル部の2か所に搭載。さまざまな部分に手が届き、掃除の幅が広がる、としています(TC FJ2E は手元ハンドル部のみ)。

 

他にも、このような特徴や機能があります。

 

■床面からブラシが浮きにくい「らくピタ機構」(ED/FD/FMED/FD/FM)

ブラシヘッドを動かしても、床面から浮かずにスイスイ掃除できます。

 

■小型軽量設計「本体質量2.4kg」(ED/FD/FM/FJED/FD/FM/FJ)

軽量なので、片手で持ちながら掃除できます。リビングはもちろん、階段の掃除もラクラク。
※本体質量は本体のみの質量です(電源コード含む)。本体質量は本体のみの質量です(電源コード含む)。

 

■「らくリーニングヘッド」(ED/FDED/FD)

壁際の掃除中に壁や家具などに当たると、回転ブラシにバンパー内側のプレートくし歯が接触し、からんだ毛やゴミをからめとって吸引。回転ブラシのお手入れの負担を軽減します(※)
※回転ブラシに付着したゴミを全て除去するものではありません。ゴミの種類や付着状態、一度に吸引するゴミの回転ブラシに付着したゴミを全て除去するものではありません。

 

■大容量の集じん容積(FD/FM/FJFD/FM/FJ)

集じん容積は1.5Lと大容量。紙パックの交換回数が少なく、手間が省け、紙パック費用の節約に。

 

■ティッシュdedeガード(ED)

ティッシュをセットすることで、フィルターのお手入れ回数を軽減。

 

■軽さとハイパワーを両立する、「かるツヨモーター」(ED/FD/FM/FJ)

特許を取得した、自社製造の日本製モーターを採用。軽さと圧倒的な吸引力を両立しているとのこと。

 

三菱電機

「Be-Kシリーズ」TC-ED2E-H(サイクロン式)
参考小売価格:4万8400円(税込)

「Be-Kシリーズ」TC-FD2E-N(紙パック式)
参考小売価格:5万3900円(税込)

「Be-Kシリーズ」TC-FM2E-S(紙パック式)
参考小売価格:4万700円(税込)

「Be-Kシリーズ」TC-FJ2E-W(紙パック式)
参考小売価格:2万7500円(税込)

「野菜は切らずに砕くもの」手間を減らして気持ちイイ三菱冷蔵庫の「新たな冷凍スタイル」

食品の冷凍と一口に言っても、実は様々な方法があります。たとえば、「チルド」は食品が凍り始める直前の約0℃の温度帯を保ち、冷蔵で保存する場合よりも熟成や発酵を遅らせることで鮮度を長持ちさせます。凍りきらないので乳製品やカット野菜、お惣菜などの加工食品の保存に適しています。

 

このチルド搭載冷蔵庫を今から40年も前の1984年に業界で始めて発売したのが三菱電機。その三菱電機が冷蔵庫の新製品で「新たな冷凍のスタイルを提案する」というので、取材してきました。

↑新しい冷凍スタイルに対応するJWシリーズ

 

野菜がスナック菓子のようにパリパリ砕ける!

約-7℃で冷凍することで食品がサクッと切りやすくなる「切れちゃう冷凍」や「切れちゃう瞬冷凍A.I.」、-3℃~0℃で保存する「氷点下ストッカー」など、様々な冷凍スタイルを世に送り出してきた三菱冷蔵庫。

 

新たに加わった冷凍技術はその名も「できちゃうV冷凍」です。うん、名前だけでは内容がさっぱり想像できませんね。実は「V」とはVegetable(野菜)の頭文字で、できちゃうV冷凍は「野菜を美味しく無駄なく使う冷凍」とのこと。それは一体どのような冷凍方法なのでしょうか。

↑Vegetable(野菜)の頭文字を名前にした新機能とは?

 

「できちゃうV冷凍は野菜をチャック付きのポリ袋に入れて冷凍室に保管し、そこに-25℃の冷気を吹きかけて冷やす機能です。この温度で凍った野菜は手でパキパキと砕くことができます。ザク切りも、粗くも、細かくも、砕きたいサイズに砕けます」と語るのは、三菱電機 冷蔵庫営業課の川島宏朗氏。

 

冷凍室に入れるときは通常の-18℃の冷凍になります。その状態で8時間以上経過してから、手動でできちゃうV冷凍の設定をオンにします。操作は扉の操作パネルかスマホアプリから行います。

↑操作は扉の「できちゃうV冷凍」のマークをタッチして行います。-25℃の冷凍が完了すると、このマークが点滅します

 

-25℃の冷気で冷やし始め、約20~30分で野菜を砕ける状態になります。この状態は約1.5時間持続し、その後は元の-18℃に戻ります。なお、冷凍室が常時-25℃の部屋になるのではない点には注意が必要。1回のV冷凍でだいたい1円の電気代になるとのことでした。

↑製氷室の下にある冷凍室の上段のケースに入れた野菜がパッキパキに凍ります

 

↑野菜室を取り出して庫内奥を見ると幾つもの送風口が見えます。このうちの最上段にあるのが、-25℃の冷気を出す送風口です

 

デモンストレーションでは、担当の女性が冷凍室の上段ケースからキャベツの入ったポリ袋を取り出し、包丁もまな板も使わずに素手で袋ごとパキパキッと音を立てて揉んでいきます。

 

力を込めている様子はなく、キャベツはポリ袋の中で簡単に砕けました。これは後で筆者も試しましたが、まるでスナック菓子を割っているような感覚です。

 

どのくらいのサイズで砕くかは、その日に調理したい料理に合わせて自由に調整できます。そのため、冷凍前に使い道を想定して使うサイズにカットするといった下準備が不要になるのです。

↑冷凍室の上段ケースからチャック付きポリ袋に入ったキャベツを取り出します

 

↑キャベツは数枚の葉がそのまま袋に入っています。これを両手で揉むようにして砕きます

 

↑砕いたキャベツは、このように細かいサイズまで砕くことができます

 

日本の家庭の食品ロスを減らしたい

川島氏は、できちゃうV冷凍は食品ロスの低減に貢献できると説明します。

 

「日本の食品ロスは2022年度のデータだと472万トンあり、そのうち約半分の236万トンは家庭内から出ています。1世帯あたり年間7万円分もの食品を捨てているのです。水道代は4人家族だと1年で5万円くらいと言われているのでそれより多いことになります。

 

その食品ロスの食材ごとの割合を見ると、28%で最も多いのが野菜です。さらに野菜の中で最も多いものを調べると38%が葉物野菜でした。V冷凍で今まで捨てられてきた家庭内の野菜を減らせれば、食品ロスの低減につながるものと考えています」(川島氏)

↑食品ロスの多い食材は野菜で、そのうちの約4割が葉物類

 

できちゃうV冷凍の搭載機種は、2024年12月から2025年1月にかけて発売される、「中だけひろびろ大容量」シリーズの一部。MZシリーズ3モデル、MDシリーズ1モデル、WZシリーズ6モデル、JWシリーズ2モデル。いずれも450L以上の大型冷蔵庫。MZシリーズとMDシリーズは野菜室が中央にあり、他は冷凍室が中央にあります。

↑できちゃうV冷凍の搭載機種

 

実演調理を見て実感、これは間違いなく手間が減る!

できちゃうV冷凍(以下V冷凍)の実演は、料理家でNadia アーティストの西岡麻央さんが担当しました。西岡さんが三菱電機と共同開発したオリジナルレシピは「くらトクサイト」で紹介しています。

 

実際にどのように調理でV冷凍を活かしていくか、今回はオムレツとスープ作りで実演しました。まずはオムレツです。V冷凍で凍らせたキャベツを手でパリパリと砕き、塩こしょうで味付けした溶き卵に入れてざっくり混ぜます。お肉を入れてフライパンに流し込み、形を整えてIHクッキングヒーターの庫内に入れれば、あとは完成を待つだけ。

↑こちらでもチャック付きポリ袋に入れてV冷凍したキャベツを取り出して素手でクシャクシャに砕きます。力を入れなくても簡単に砕けていく様子が見て取れます

 

↑袋からボウルへザザーッと直接流し込むので手が汚れず、洗い物も増えません

 

一方、スープはV冷凍したカリフラワーを砕き、薄切りにしたマッシュルームを加えてバターでサッと軽く炒め、お水を入れて味付け。温めている間にV冷凍のキャベツをオムレツの時よりも細かく砕きます。西岡さんはみじん切りくらいのサイズまで手で砕いていました。これを加えて牛乳を入れて煮詰めればスープの完成です。

 

「砕いたときに薄いガラスのようで気持ちいいです。手が汚れず、洗い物が出ないのもメリットだと感じています」と西岡さん。

 

西岡さんは自宅でレシピ開発のためにV冷凍した野菜を砕いていると、それを見て楽しそうに感じた4歳の息子がやりたがり、手伝ってくれるようになったといいます。

↑盛り付けた完成品。試食は美味でした!

 

12種類の野菜のV冷凍で食材のロスが減る

V冷凍の対象となる野菜はいまのところ12種類。キャベツ、玉ねぎ、ほうれん草、豆苗、しいたけ、えのき、パプリカ、ニンジン、カリフラワー、白菜、小松菜、大根です。

↑スライドでは小松菜と大根の写真がありませんが、この2つを加えて12種類となっています

 

上記にない野菜でも、葉物などの薄い野菜ならば対応できるのではないかと感じました。また、そのままだと砕きづらいニンジンや大根、パプリカなどの野菜も、切ってチャック付きポリ袋に入れれば、V冷凍で砕きやすくなります。なお、じゃがいもはV冷凍に不向きとのこと。

 

葉物を中心とした野菜の長期冷凍保存ができちゃう、野菜を切らずに調理できちゃう、洗い物も最小限にできちゃう、そんな「できちゃうV冷凍」。野菜を使い切れずに捨ててしまいがちな家庭には注目の機能ではないでしょうか。

人の気持ちを測るエアコンがさらに進化!省エネ性を向上した新「霧ヶ峰」4シリーズ

三菱電機は、ルームエアコン「霧ヶ峰」の新製品全4シリーズ、計30機種を10月4日に発売します。新製品は人の気持ちを測って空気を整える(※1)世界初(※2)の空調「エモコテック(※3)」を進化させ、風あたりの好みに合わせた温度調節を実施することで省エネ性を向上。新たな湿度制御により設定温度到達後に湿度の上昇を抑えることで快適性も向上させたといいます。

 

三菱電機は、生活者のウェルビーイングに貢献するために、「エモコテック」を搭載した2023年度モデル「Zシリーズ」を2023年2月に発売しました。今回、「エモコテック」をさらに進化させ、快適な体感温度を維持しつつ必要に応じた温度補正を行い、消費電力を抑えた運転を行うことで、さらなる省エネ性の向上(※4)を実現。

 

また、新たな湿度制御の搭載により、設定温度到達後の安定運転時に発生する湿度上昇を抑制し、温度と湿度のバランスを維持することで快適性の向上を実現。特に、安定運転時間が長い傾向にあるZEH(※5)を含む高気密・高断熱住宅において、より効果が期待できます。

 

さらに、「Zシリーズ」では、サーキュラーエコノミーの実現に向けた自己循環リサイクルへの取り組みとして、再生プラスチック材の利用量を従来比最大37.2%(※6)増加したとのこと。

 

新製品の特徴①

世界初の空調「エモコテック」の進化により、省エネ性が向上

今回、気流が体感温度に与える変化や風あたりの好みを考慮して最適な運転を判断するアルゴリズムが進化し、気流調節に加えて温度調節にも対応。「エモコアイ」が在室者の脈を計測・解析、快・不快の感情を推定し、風あたりが快適と感じ、冷暖房を弱めても快適性を維持できると判断した場合に、温度を調節し消費電力を抑えた運転を実施することで省エネ性を向上するといいます。

 

「エモコテック」について

「エモコテック」は、室温や人の温冷感などを検知して最適な空調を実現する赤外線センサー「ムーブアイmirA.I.+」と、非接触で人の脈を計測して独自のアルゴリズムにより人の感情を推定するバイタルセンサー「エモコアイ」を組み合わせた独自の空調制御のこと。「エモコアイ」が在室者の脈を計測・解析し、快・不快の感情を推定。家族の団らんシーンや在宅勤務・学習シーンなど選択された生活シーン(※7)に合わせて気持ちを測って空気を整えます。

 

新製品の特徴②

新たな湿度制御で、高気密・高断熱住宅における快適性と省エネ性を向上

新たな湿度制御の搭載により、設定温度到達後、部屋の冷やし過ぎを抑えるためコンプレッサーを停止させる安定運転時に、エアコン内部の結露した水分が空気中に戻ることで発生する湿度上昇を抑制。室内機のファン制御を最適化し、快適な湿度帯を保つことが可能とのこと。

 

外気温の影響が少なく、安定運転の時間が長い傾向にあるZEHを含む高気密・高断熱住宅においても快適性の向上に貢献します。

 

また、安定運転時に湿度上昇を抑えることで、再度コンプレッサーを立ち上げて運転する際の消費電力を抑制し、省エネ性の向上にも貢献。(※8)

 

新製品の特徴③

【Zシリーズ】再生プラスチック材の利用量を従来比最大37.2%増加させ、サーキュラーエコノミーの実現に貢献

ハイパーサイクルシステムズ(※9)の使用済み家電製品のリサイクル工程から発生する破砕混合プラスチックを、グリーンサイクルシステムズ(※9)にて高度選別。回収した高純度プラスチックを原料とする再生プラスチック材を採用しました。

 

また、意匠面に配慮しつつ、従来の「ダストボックス」に加え「はずせるフィルターおそうじメカ」の保持部品での再生プラスチック材の利用を拡充。これにより、利用量を最大37.2%(※6)増加させ、サーキュラーエコノミーの実現に貢献するといいます。

 

そのほかの特徴「霧ヶ峰REMOTE」を家電統合アプリ「MyMU(マイエムユー)」内に統合

エアコンのスマートフォンアプリ「霧ヶ峰REMOTE」をWebアプリ化し、「MyMU(マイエムユー)アプリ(※10)」内に統合。「霧ヶ峰REMOTE」の熱画像表示、換気アシストなどの各種機能を「MyMU(マイエムユー)アプリ」に統合することで、利便性を向上したといいます。

 

※1 人の脈を非接触で計測することで脈から人の感情を推定し、温度や気流を制御。使用条件などにより効果は異なり、個人差があります
※2 空調機器において。室内にいる人の脈を非接触で計測することで、脈から人の感情を推定し、温度や気流を制御する技術。2023年2月17日発売。三菱電機調べ
※3 emoco-tech(エモコテック)、emotion conditioning technologyを略した三菱電機の造語
※4 MSZ-ZW4025S。当社環境試験室(14畳)において、外気温:冷房35℃/暖房7℃・設定温度:冷房28℃/暖房23℃で、風あたりが快適と感じ冷暖房を弱めても快適性を維持できると「エモコアイ」が判断した場合と、従来制御とでそれぞれ1時間安定運転した場合の消費電力量比較。気流感「強」が快適と「エモコアイ」が推定した場合:冷房498Wh/暖房655Wh、従来制御:冷房536Wh/暖房676Wh。使用環境により効果は異なります
※5 net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略称
※6 2025年度モデル「Zシリーズ」において。自己循環リサイクル材の資源再利用指標(JIS C 9911(2014)電気・電子機器の資源再利用指標などの算定および表示の方法)に基づく。算定単位:エアコン室内機、資源再利用指数:従来14.0%、今回19.2%(最大)、資源再利用質量:従来1.
1kg、今回1.6kg(最大)。調達の状況によって再生プラスチック材の利用率は変動する場合があります※7 家族団らんシーンはリモコンの「A.I.自動」ボタンで「おまかせ A.I.自動」運転を選択、在宅勤務・学習シーンではリモコンの「セレクト」ボタンで「フレッシュモード」に切り替える必要があります
※8 MSZ-FZ6325S・ZW4025S。三菱電機環境試験室(20畳:FZシリーズ/14畳:Zシリーズ)において、外気温31℃・外気湿度60%・設定温度28℃で安定時1時間運転した場合。体感「入」・「冷房」・風速「自動」設定時。従来制御:84Wh(FZシリーズ)/84Wh(Zシリーズ)、新湿度制御:74Wh(FZシリーズ)/79Wh(Zシリーズ)の消費電力量比較。使用環境により、効果を発揮できない場合があります
※9 三菱電機グループ会社
※10 三菱電機のIoTライフソリューションプラットフォーム「Linova(リノバ)」と接続し、家電や住設機器、センサーを連携させたソリューションの提供を目的とした三菱電機家電統合アプリ

 

三菱電機 三菱ルームエアコン「霧ヶ峰」

「家族で掃除したくなる工夫」が満載! 三菱コードレススティッククリーナーが気持ちまでスッキリさせる秘密

提供:三菱電機株式会社

ラクに取り回せる機動力の高さがコードレススティッククリーナーの魅力ですが、スタンドから掃除機を外し、電源を入れ、モードを選択したり、掃除場所に合わせてハンディ仕様に切り替えたりと、少なからず「掃除の準備」が必要だったのも事実。そんな、ほんの少しの手間さえも省いたのが、三菱電機の「iNSTICK ZUBAQ(ズバキュー) HC-JD2C」(以下iNSTICK ZUBAQ)です。今回は、親子で過ごすリビングをイメージしながら本機を詳しくレビュー。家電ライター・田中真紀子さんの太鼓判コメントとともにその魅力をレポートします!

↑「iNSTICK ZUBAQ」は、いい意味で掃除機らしくないスタイリッシュなデザインも魅力。スタンドと本体の一体感があり、リビングルームに違和感なく調和します

 

パパ、僕も掃除したい! ワンアクションで掃除を始められる手軽さが魅力

「iNSTICK ZUBAQ」の魅力を語るうえで、欠くことのできない要素となるのが“使いやすさ”。一般的なコードレススティッククリーナーの場合、まずスタンドから掃除機を外し、次に電源を入れ、続いてモードを選択したり、掃除場所に合わせてハンディ仕様に切り替えたりする手間がありますが、「iNSTICK ZUBAQ」はそんな手間が不要です。

 

本体を上に持ち上げればハンディ仕様で掃除でき、スタンドから手前に本体を引けばスティックになる「ワンタッチ着脱」を採用。さらに掃除機本体の傾きを検知して自動的に電源が入る「らくイックモーション」を備えているため、掃除の始動は充電台から本体を手前に引き出すだけ。引き出すと本体が自然に傾く=電源が入るので、電源ボタンを押すこともないまま、ワンアクションで掃除が始められるのです。

↑本体を上に持ち上げればハンディ仕様に、スタンドから手前に本体を引けばスティックになる「ワンタッチ着脱」

 

↑本体が傾くと電源が入るので、ワンアクションで掃除がスタート

 

↑充電台から上に持ち上げてアタッチメントを着ければ、ハンディに早変わり

 

実際に使ってみると、これが驚くほど手軽。「掃除しよう」と意気込む必要がなく、サッと掃除機を引き出して、見つけたゴミをすぐに取り除ける感覚が新鮮です。「掃除=面倒な家事」という意識が180度ひっくり返り、掃除が日常の一部になる印象でした。

 

このほか、「パワーシフトモード(自動運転)※」で運転がスタートするのも便利。床面の種類を検知し、フローリングなら「標準」、カーペットなら「強」にパワー(吸引力)を自動で切り替え。いちいちモードを切り替える必要がないのもラクちんです。さらに、掃除機本体をスタンドに戻す際も同様で、スタンドに戻すと自動で電源がオフになる仕組みも気が利いています。

パワーシフトモード(自動運転)※:床やじゅうたんの種類によって、運転が切り替わることがあります

↑「パワーシフトモード(自動運転)」では、床面がフローリングからカーペットに変わると「標準」から「強」に吸引力を自動切り替え

 

↑スタンドに戻すと自動で電源OFF。本体を充電台に戻すときはヘッドをスライドさせて充電台に差し込み、そのままグリップ部分を垂直に戻すだけ

 

あまりにもスムーズな使用感を見て、子どもが「僕も掃除したい!」なんて言い出すこともあるでしょう。「iNSTICK ZUBAQ」なら詳しく操作方法を説明するまでもなく、小学生の子どもでもスイスイと掃除を楽しめるはず。

↑子どもが自分から「掃除したい」と言い出したので、心の中で、「よし!」とガッツポーズ。誰もが手軽に掃除できる「iNSTICK ZUBAQ」ならではのワンシーンです

 

↑付属ツールも充実していて、写真左から「毛ブラシ」「ロングノズル」「アレルパンチ※ふとんクリーンブラシ」

アレルパンチ※:アレルパンチ植毛がダニの死がいやフンなどのアレル物質を抑制。試験機関:住化エンバイロメンタルサイエンス(株)、試験方法:ELISA法に基づく、抑制の方法:抗アレル剤を塗布、対象部分:アレルパンチ植毛、試験結果:抑制率約90%。

↑「毛ブラシ」と「ロングノズル」を組み合わせると、すき間掃除に便利

 

プロの目線でチェック!
家電ライター・田中真紀子さん

家電を生活者目線で分析し、雑誌やウェブで紹介する家電のスペシャリスト。自宅には最新家電を中心に200以上の家電を所有する。高校生の子どもと夫、犬の3人+1匹暮らし。

<家電ライター 田中真紀子が感じた“ココ”がいい!>

掃除が「家事」ではなく日常の「当たり前の動作」になる

ダイニングテーブルのコップをキッチンに持っていく。これを「家事」と思う人はいませんよね? 引き出すだけで自動的に電源が入り、パッと掃除できる「iNSTICK ZUBAQ」は、まさにそんな感覚。掃除が面倒な「家事」ではなく、日常の当たり前の動作の1つに組み込まれていく印象です。家事をしている感覚が驚くほど少ないので、子どもにお手伝いを頼みやすいのも魅力ですよね。食べこぼしや砂汚れなど、自分が付けた汚れは自分で掃除する……そんな習慣が自然と身に付きそう。家族全員に「汚したものは自分でキレイにする」というメンタルを育むきっかけになるかも。上に引き上げるだけでハンディになる機構も画期的で、掃除頻度のアップにつながるはず。

 

 

子どもの食べこぼしもワンストロークで!「JCモーター」が生み出すパワフルな吸引力

↑毎分最大約12万5,000回の回転で強力な吸引力を生み出す「JCモーター」のイメージ。風速約51m/s※のサイクロンでパワフルな吸引力を生み出すとともに、吸引力も99%以上※持続します

風速約51m/s※:流体解析によるサイクロンボックス内の最大風速(解析値)
99%以上※:JEMA自主基準(HD-10)により測定

 

気になる清掃力はどうでしょうか?  「iNSTICK ZUBAQ」は、小型・軽量でありながら、毎分最大約12万5,000回転の「JCモーター」を搭載しており、吸引力は十分。フローリングと毛足の長いカーペットの上に茶葉をまいて吸引力をチェックしてみたところ、カーペットの奥のゴミを掻き出す植毛を装備しているためか、カーペット上の擬似ゴミも、1ストロークで吸引成功。カーペットに顔を近づけて確認してみましたが、取りこぼしはまったくありませんでした。これなら子どもの食べこぼしも、手間をかけずに難なく吸引することができますね。

↑フローリングでの吸引テストでは茶葉をばっちり吸引

 

↑カーペットでの吸引テストでも茶葉をしっかり吸引

 

↑ベビーパウダーをまき、壁際の清掃力もチェック。高い吸引力によって、壁際にまいた微細なベビーパウダーも一網打尽でした

 

床面からブラシが浮きづらい「らくピタ機構」もポイントで、ダイニングのイスの脚回りもスイスイと快適に掃除できます。手首を返すとクルッとヘッドが向きを変え、しっかり追従してくるので、「ここ!」と狙ったポイントにきっちりヘッドを当てられました。

 

また、通常ソファやベッド下を掃除する際は、掃除機本体を床と平行にする必要があり、その際にヘッドが浮いてしまう場合が少なくありませんが、「iNSTICK ZUBAQ」ならば問題なし。ベッド下の奥までヘッドを入れ、ホコリをキレイに取り除けます。

↑手首の動きにブラシヘッドが追従する「らくピタ機構」。ヘッドを動かしづらいテーブルやイスの脚回りもストレスなく掃除できます

 

↑ハンドルをラウンド形状にすることで、重心バランスを最適化。低いところ、高いところの掃除も手元に負担がかかりにくい設計です

 

↑独自の試験基準をクリアしたバッテリーを搭載。バッテリー容量の減りが緩やかなので、長く使えるのも特徴です。なお、「標準」モードなら約40分※、パワフルな「強」モードでも約10分※使用できるので、広めの間取りでも部屋中をくまなく掃除できます

約40分※・約10分※:JEMA自主基準(HD-10)により測定、電池が満充電、初期状態で周囲温度20℃の場合。ご使用方法や周囲の環境によって変化します。

 

<家電ライター 田中真紀子が感じた“ココ”がいい!>

リビングのメイン機にふさわしい吸引力がある

体感として、リビングのメイン機にふさわしい吸引力があると感じました。フローリング、カーペット、階段など、さまざまな場所で実際に掃除してみましたが、ゴミが一度で取れなかったことはなく、吸引力に不満はまったくありません。子どもが遊んで帰ってきて服から砂ゴミが落ちることがありますが、こうした砂ゴミも高い吸引力でワンストロークできっちり吸引。また、ウチではワンちゃんが毎度ペットフードを食い散らかすのですが、こちらもササっと掃除できました。なお、床への吸い付きが強すぎると、ヘッドが動かしづらくなってしまい、吸引力と操作性は両立しづらいのですが、「iNSTICK ZUBAQ」はそのバランスも素晴らしく、取り回しがしやすいのも気に入りました。

 

 

毛が絡みにくい独自設計にパパも納得! お手入れのしやすさも抜かりなし

コードレススティッククリーナー選びで重要なポイントとなる、お手入れのしやすさ。とりわけ、ヘッドの回転ブラシに毛が絡まり、掃除するたびにハサミやカッターを持ち出さなければならないのは億劫ですよね。その点、「iNSTICK ZUBAQ」は、毛の絡みにくい植毛を採用した「快速からみにくい自走ブラシ」を搭載。

 

また、充電台に掃除機本体を戻すだけで、自動で回転ブラシに残った毛やゴミをプレートが絡め取って吸引してくれる「らくリーニングスタンド」、回転ブラシを引き抜くだけで、ブラシに絡まった毛を除去できる「毛がらみ除去機能」という、3段構えで毛の絡まりを抑制。3つの機構の合わせ技によってお手入れの負担が減り、家族みんなが手間なく掃除できるというわけです。

↑高密度な植毛によって、回転ブラシのすき間に髪の毛などが入り込みにくい「快速からみにくい自走ブラシ」

 

 

↑掃除機本体を充電台にセットすると、自動で回転ブラシに残った毛やごみをプレートが絡め取って吸引してくれます

 

↑それでも回転ブラシに毛が絡まってしまった時は、「毛がらみ除去機能」の出番。回転ブラシを横に引き抜くだけで、回転ブラシに絡まった毛を除去できます

 

このほか、ダストボックスを丸ごと水洗い※できるうえ、0.3μm以上の微細なゴミを99.9%以上逃さない※銀ナノHEPAフィルターを採用しているため、排気もキレイ。小さな子どもやペットのいる家庭でも、排気に神経質になることなく、安心して掃除できます。

丸ごと水洗い※:各部品のゴミやホコリを落としてから流水で洗い、陰干しで十分に乾燥させてください
99.9%以上逃さない※:粒子径0.3μm以上の微細じんを99.9%以上捕じん〈当社試験ゴミ(JIS 試験用粉体1 4種)による〉

 

このほか感心したのは、ゴミ捨てのしやすさ。回すだけでダストボックスが外れるので、あとはダストボックス内のゴミをポイッとゴミ箱に捨てればOK。組み立ても回すだけなので、この点でも家族みんなが手軽にメンテナンスできそうです。

↑ダストボックスには銀ナノHEPAフィルターを採用

 

↑サイクロンボックスはワンタッチで外すことができ、ゴミが溜まったら手早く捨てられます。静かに開閉できるので、ホコリが舞い上がることもありませんでした

 

<家電ライター 田中真紀子が感じた“ココ”がいい!>

「らくリーニングスタンド」でペットの毛がらみも不安ナシ

我が家はワンちゃんを飼っていて、私自身も長髪なので、髪の毛とペットの毛が回転ブラシに絡まるストレスはよく知っています。その点、「iNSTICK ZUBAQ」はたとえ掃除中に毛が絡まっても、自動で回転ブラシに残った毛やゴミを絡め取って吸引してくれる「らくリーニングスタンド」があるので安心。実際、清掃後に回転ブラシをチェックしてみると、毛の絡まりはありませんでした。ゴミを圧縮するので、ゴミ捨ての際にホコリが舞い上がりづらいのも良かったです。

 

 

家族みんなが掃除したくなる、革新の1台

子どもがお菓子をこぼした時、ホコリを見つけた時、掃除機本体を引き出すだけで自動的に電源が入り、パッと掃除できる「iNSTICK ZUBAQ」。家電ライターの田中真紀子さんいわく、「掃除のハードルを極限まで下げたことで、本機は家族の誰もが使いやすく、掃除がしたくなる1台となりました。掃除は家族で気づいた人がやるのが理想ですが、本機ならそれが実現できる」とのこと。たしかに、掃除を家族全員でシェアすれば、それぞれの自立心や掃除の習慣が育まれて、心もスッキリ整うはず。家庭円満にもつながりますね。

 

「掃除の手間を徹底的に省く」を具現化しつつ、吸引力も十分でお手入れカンタンな「iNSTICK ZUBAQ」。リビングのメイン機として、ぜひ検討してみてください!

撮影/福永仲秋(ANZ) 取材・文/雪か企画

「理想のケース」が付属! 三菱電機の冷蔵庫「MZシリーズ」製造現場で進化を見た

三菱電機は新型6ドア冷蔵庫「MZシリーズ」を1月26日に発売しました。その発表にあたり、冷蔵庫を製造している静岡製作所で新製品のお披露目、新製品と同社調理家電を使ったリレー調理の実演、さらに製造現場の見学もしてきましたので、その内容をレポートします。

↑写真左からグランドリネンホワイト、グランドアンバーグレー、グランドクレイベージュ

 

MZシリーズは、定格容量602LのMR-MZ60K(実売価格48万4000円・税込)、540LのMR-MZ54K(同45万1000円)、485LのMR-MZ49K(同42万9000円)の3機種。それぞれ、グランドリネンホワイト、グランドクレイベージュ、グランドアンバーグレーの3色展開となります。三菱電機では2022年に高級冷蔵庫のフルモデルチェンジしているため、今回はマイナーチェンジという位置付けとなり、本体カラーの変更ほか、使い勝手の面で改善を施しています。

自由度の高い整理ケースを新たに付属

まず、使い勝手で改善したのは、「思うまま整理セット」を付属したことです。「思うままフリーケース」の大と小、フリーケースに使う「思うままストッパー」の3点セットで、冷蔵室の棚はもちろん、野菜室の段違いケース、冷蔵室ドアポケットにも収納できる整理ケースです。

↑新たに標準付属となった「思うまま整理セット」の3点は冷蔵庫内の整理整頓に役立つ。なお追加購入はできない

 

↑思うまま整理セットの使用例

 

「思うまま整理セット」がハード面で整理整頓をアシストする一方で、ソフト面でもアシストをし、省エネの手助けを行うのも改善ポイントのひとつ。三菱電機は昨年、ハイエンドモデルに「A.I.予報」という機能を搭載しました。センサーでドアの開閉状況を分析し、開けている時間が長くなってきたら庫内が整理整頓できておらず、無駄な電力を消費していると、冷蔵庫ドアの操作パネルに通知を出すものです。三菱電機の公式アプリにて冷蔵庫内の整理整頓術を紹介しているので、通知を受けたユーザーは動画を見ながら庫内の整理ができるという仕組みです。

 

前年モデルでは、通知を受けた後に整理整頓をするかしないかはユーザー任せでしたが、新製品ではA.I.予報で通知を受けた後、扉を開けている平均時間が減ったら整理整頓ができたと判断し、扉パネルおよびアプリに成果を評価する仕組みを導入しました。扉オープンの長さに合わせて優・良・可の3段階で評価されるのですが、これによりユーザーは整理整頓のモチベーションを維持できるという仕組みです。なお、新製品の発売に合わせて、「思うまま整理セット」を使った整理整頓術の動画も公開しています。

↑A.I.予報で冷蔵庫の中が散らかっていると通知を受けたあとに整理整頓すれば、その成果をフィードバックしてユーザーのモチベーションを上げる

 

トレンドに合わせて自然の要素を取り入れた新カラー

新しいカラーバリエーションはインテリアのトレンドに合わせた色を採用したと三菱電機は説明しています。近年、「バイオフィリックデザイン」という自然の要素を住環境に取り入れることで快適性や生産効率が向上するという考えが住居やオフィスインテリアデザインに採用されていますが、コロナ禍において在宅時間が増えたことでより一層、この傾向が強まりました。そのような中、冷蔵庫はLDKの中で最も存在感の強い家電であり、インテリアと融合したデザインが求められているため、新製品では自然の要素を取り入れたカラーを採用したとのこと。

 

MZシリーズはインテリアのトレンドである低彩度・中明度を基本とした3色。グランドアンバーグレーは琥珀(アンバー)をイメージしたダーク調の落ち着いたデザイン。コンクリート打ちっぱなしや鋳物など、モノトーンインテリアを好むユーザーをターゲットにしています。グランドクレイベージュは粘土(クレイ)をイメージしており、色のトーンを抑えたナチュラルな空間に合います。こちらはステンレスのキッチン、木目の家具、レザー張りのソファを好むユーザー向けに。グランドリネンホワイトは麻布(リネン)をイメージしており、明るく生活感のある空間にマッチします。観葉植物や木目調家具、布・フェルトの家具といったナチュラル志向のユーザーをターゲットにしています。

↑新色の3色は近年のインテリアのトレンドである自然の要素を取り入れたバイオフィリックデザイン

 

「思うまま整理セット」で得られる3つの効果

新製品説明に続いて、生活情報発信系インフルエンサーでNadia Lifestyle Artist/整理収納アドバイザーのみなさんが登壇し、冷蔵庫の整理整頓がいかに大切かを解説しました。

 

「冷蔵庫を整理整頓することで、時間的効果、経済的効果、精神的効果の3つの効果が得られます。時間的効果というのは、探している食材がすぐに見つかること。経済的効果は、ドアの開閉時間が短くなることで省エネになること。食材が見つけやすくなることで同じものを2回買うことを防いだり、賞味期限切れで食材を廃棄することも防げるという経済的効果もあります。

 

最後の精神的効果は、自分時間ができてゆとりが生まれ、探しものが見つからないストレスから解放されることです。冷蔵庫の整理整頓方法でよくあるのが市販のケースを活用することなのですが、自宅の冷蔵庫に合った理想のケースを探すのがまず大変。今回、純正品の『思うまま整理セット』を付属するのはとてもありがたいことです。まさに主婦の味方だと思います」

↑冷蔵庫の整理整頓が多くの恩恵をもたらすことを説明するみなさん

 

その後、みなさんは「思うまま整理セット」の活用方法を紹介。バターやジャム、ヨーグルトを収納した朝食セットにまとめたり、半端野菜を収納したりするほか、納豆やカニカマ、チーズなどバラバラになりやすい食材を収納するなどの例を紹介してくれました。

↑みなさんが考える「思うまま整理セット」の活用術。料理で余った野菜の切れ端をまとめたり、朝食で使う食材をまとめたりと、用途ごとにまとめるのがコツといいう

 

冷蔵庫とIHクッキングヒーターのコンビで時短・おまかせ調理が進化

続いて、Nadia Artist/三菱家電アンバサダーの西岡麻央さんが、三菱電機の冷蔵庫とIHクッキングヒーターを使ったリレー調理を実演しました。三菱電機の冷蔵庫と言えば「切れちゃう瞬冷凍A.I.」。冷凍肉に包丁がさくっと入り、カット野菜も解凍せずにほぐせるのが特徴。一方、IHクッキングヒーターは業界で初めてグリル部にレンジ機能を搭載し、時短調理・おまかせ調理がより進化しています。

 

「生の鶏肉は包丁で切りにくいのですが、『切れちゃう瞬冷凍』で冷凍したままの鶏肉はサクサク簡単に切れます。あらかじめカットして冷凍していた野菜も、使うぶんだけ凍ったままパラパラとフライパンに投入することができて本当に便利。食べきれなかった野菜を瞬冷凍しておけば、時間がある時にミックスベジタブルを作るという工夫もできます。私はもう7年くらい三菱電機の冷蔵庫を使っていますが、まとめ買いしてきた肉と野菜を冷凍保存して全て使い切るという循環が出来上がっており、幸せ度がとても高いのです」(西岡さん)

↑自宅でも実際に三菱電機の冷蔵庫を使っている西岡さん。切れちゃう瞬冷凍によって幸福度が爆上げとのこと

調理は瞬冷凍した肉と野菜をフライパンに入れ、IHで炒めた後に牛乳と小麦粉、ショートパスタを入れて少し煮込み、チーズを乗せてフライパンごとレンジグリルに投入。あとはレンジとグリルのリレーにより、煮込みから焼き上げまでを自動で行います。

 

「IH、レンジ、グリルをリレーすることで、ショートパスタは下茹せずに乾麺のままフライパンに投入できるので時短になります。レンジ調理は短い時間で食材の中まで火を通し、最後はグリルで表面をパリッと焼くので1台で本格的な調理が簡単にできてしまう。また、1台の中で3役こなせるので、IHから振り向いて後ろのオーブンに入れるという動作もなくなり、動線が短くなるのでとてもラクです」(西岡さん)

↑切れちゃう瞬冷凍ならカット野菜がくっつくことなくパラパラのまま冷凍できるので、冷凍庫から出してそのままフライパンに投入できる

 

↑三菱電機のIHクッキングヒーター「レンジグリルIH」シリーズはグリル部にレンジ機能を搭載。横幅が広いので上部のIHで炒めたフライパン(取っ手が外れるタイプ)をそのままグリル部に入れてレンジ調理→グリル調理と連携して時短調理が可能

 

間違いの出ない生産工程に安心感がある

ここ清水製作所では1日約1600台、年間約35万台の冷蔵庫を生産し、日本全国およびアジアを中心に世界各国に輸出しています。単一機種を生産する小ロット方式と、複数の機種を1つのコンベアで生産するミックス方式を併用することにより、必要な機種を必要な台数・必要なタイミングで効率的に製造する体制を整えているとのこと。

 

冷蔵庫の外箱・内箱などの成形は機械で行っていますが、部品の組み立ての多くの場面で人の手が介在しています。ミックス生産ラインでは最大8機種を同時に組み立てることがあるため、部品の取り付けを間違えないように1つのハンガーに1台ぶんの部品すべてを搭載。部品ハンガーと冷蔵庫本体が同じ速度で流れていくなか、作業員は各自決められた部品のみをピックアップして取り付け、最後にゴンドラが空になればミス無く完了という、アナログながら間違いの出ない仕組みを導入しています。最後は人の目で外観検査をした後、全数通電チェックし、メイド・イン・ジャパンの品質を保っているというわけです。

 

冷蔵庫は今や生活に欠かせない必需品。それゆえに、使い勝手と安心感が重要となってきますが、今回の清水製作所の見学ではその両方を確かめることができたのが収穫でした。

↑1つのハンガーに冷蔵庫1台を構成する内部パーツ全てが用意され、作業員は決められた部位のみを取り付けて左の作業員にリレーする

電気代7%削減はデカい! 三菱電機「霧ヶ峰」上位モデルが省エネ性能を強化

エアコンは高価な家電ですが、そのぶん高機能モデルには各メーカーが特徴的な機能を搭載しています。そして、三菱電機のエアコン「霧ヶ峰」の特徴的機能といえば、昨年モデルより登場した「エモコテック」。これは、エアコンが室内にいる人間の脈波を計測し、人間の「気持ち」に合わせてエアコンを制御するというSFのような機能です。

 

「人の気持ち」がわかると何が便利になる?

昨年まではプレミアムモデル「Zシリーズ」にのみ搭載されていたエモコテックですが、発表されたばかりの24年モデルではZシリーズのほか、次世代プレミアムモデルである「FZシリーズ」、暖房強化モデルの「ZDシリーズ」と「FDシリーズ」の全4モデルに搭載されます。そこで、ここではエモコテックにできることと、4モデルの違い、そしてエモコテック以外の新機能について解説します。

↑三菱電機が開催した関係者向け展示会「暮らしと設備の総合展」に展示されていた新モデル。左からFDシリーズ、FZシリーズ、ZDシリーズ、Zシリーズ

エモコテックとは霧ヶ峰のセンサー機能のひとつ。バイタルセンサーと呼ばれる「エモコアイ」が、微弱な電波を発することで血管の動きをとらえて室内にいる人の脈波を検知。この脈のゆらぎ方を解析することで人が感じる「快」や「不快」、そして脳の活動量まで推定します。エモコテック搭載モデルのエアコンは、このエモコアイと、室内の温度分布がわかる赤外線センサー「ムーブアイ」を併用することで、さまざまな動きを自動化できるのです。

↑エモコテック搭載のZシリーズ。写真右側に見えるセンサーは「ムーブアイ」。エモコアイは外からは見えない位置に内蔵されています

 

たとえば「A.I.自動(くつろぎ)」設定時は、エアコンの風が人に当たっている状態で「不快」と感じていたら、自動的に風を避ける制御が可能。また、勉強や仕事などの集中したいタイミングで利用する「フレッシュモード」では、エモコアイが脳の活動量をチェック。眠くなるなどで活動量が低下したら、わざと人に風を吹きつけて刺激をあたえてくれます。

↑エアコンの動きを可視化したエモコテック体験コーナー。集中して説明を聞いていると脳の「活動レベル」値がどんどん上がります

 

4モデルの違いは「風」と「暖房強化」

今回エモコテックは4モデルに搭載されましたが、それぞれの違いはなんでしょうか? まず、昨年から引き続きエモコテックを搭載している「Zシリーズ」は多機能なプレミアムモデル。エモコテックだけではなく、エアコンが住宅性能を学習したり、人の手先の温度変化などから「暑がり」「寒がり」までを見分ける「ムーブアイmirA.I.+」というセンシング機能などを搭載しています。

↑プレミアムモデルのZシリーズ

 

一方「ZDシリーズ」はこれらの機能に加えて暖房機能を強化した「ズバ暖」モデル。エアコンは外気温が寒すぎると暖房性能が発揮できないことがありますが、ズバ暖霧ヶ峰なら外気温が-20℃でも吹き出し口の温度を約55℃まで上げられます。

 

「FZシリーズ」もZシリーズと同じく「ムーブアイmirA.I.+」機能などを取り入れた多機能モデル。そして「FDシリーズ」はズバ暖を搭載した暖房強化モデルになります。

↑スタイリッシュな鋭角デザインを採用している次世代プレミアムモデルのFZシリーズ。FDシリーズも外観はほぼ同じです

 

FZシリーズとFDシリーズは、送風ファンに「プロペラファン」を採用しているのが最大の特徴です。一般的なエアコンは、長い筒を横にしたような形の「シロッコファン」で風を生み出しますが、FZ/FDシリーズは扇風機の羽根のようなプロペラファンを2つ内蔵しています。このため、FZシリーズはひとつのエアコンで強い風と弱い風を同時に生み出すことが可能。センサーのムーブアイと組み合わせることで「寒がりさんには弱い風を当て、暑がりさんには強い風を送る」といった送風が可能になるのです。

↑FZ/FDシリーズに内蔵されているプロペラファン。一般的なシロッコファンより省エネ効率も良いため、FZシリーズは省エネ性能の高さも特徴のひとつです

 

省エネが性能アップし、ズバ暖モデルも快適に進化

エモコテックのラインナップが増えた以外にも進化点があります。それが省エネ性能の強化です。霧ヶ峰のプレミアムモデルはそもそも省エネ性能が高いシリーズですが、新ZシリーズとFZシリーズは新「エコスタート」機能を搭載することでで省エネ性能がさらにアップしています。

 

「エアコンは立ち上げ時に一番電気を消費する」と言われていますが、これは起動時にフルパワーで室内温度を快適にしようとするため。なかでも問題になるのが、スタート時に勢いよく運転することで「設定温度に達したのに設定温度より部屋を冷やして(温めて)しまう」というオーバーシュート現象です。

 

そこで、エコスタートではエアコンが過去に使用したデータから家の断熱性能や気密性、広さなどを判断し、設定温度ピッタリになるようにエアコンを制御。これにより従来モデルより冷房なら約8%、暖房は約7%の省エネを実現できるそうです。

↑新旧制御の違いを表したグラフ。新制御で消費電力が抑えられています

 

さらに、従来までは暖房時に「室外機に霜が付いているかどうか」にかかわらず約90分ごとに3分前後の霜取り運転を行っていました。新モデルでは霜が付着しているかをモニタリングすることで、最大600分間霜取り運転なしで連続して暖房することが可能になりました(Z/FZシリーズ)。

 

また、暖房強化モデルであるFD/ZDシリーズは、従来から搭載している「デュアルオンデフロスト回路」を強化。一般的なエアコンは霜取り運転中は暖房が一時的に止まってしまいます。しかし「デュアルオンデフロスト回路」搭載のズバ暖モデルは、熱交換器の半分を霜取り運転し、残りを暖房に利用することで霜取り運転中も暖房を継続できるのです。

 

昨年モデルまではデュアルオンデフロスト回路使用時の霜取り運転中の吹き出し口温度は46℃でしたが、新モデルでは最高温度を50℃まで引き上げています。

↑霜取り運転中のエアコン。左がデュアルオンデフロスト回路非搭載のZシリーズ、右がデュアルオンデフロスト回路搭載のZDシリーズ。吹き出し口温度がかなり違うのがわかります

「ピンポイントで賢い吹き分け」は三菱ならでは

霧ヶ峰シリーズの高機能モデルは、そもそも機能性の高いエアコンです。高機能赤外線温度センサーで人の手先や足先の温度を見分けて「暑がり」や「寒がり」を見分けて吹き分けたり、室温に影響を与える窓に優先的に風を送ることで効率的に空調調整したりと、センサーを駆使した賢い運転にとくに定評があります。

 

一方で、ここ数年、国内エアコンは「センサーを駆使した吹き分け」をするタイプよりも「部屋全体を快適に空調する」タイプが増えています。

 

そんななかエモコテックやムーブアイmirA.I.+を搭載した霧ヶ峰シリーズは貴重な選択肢。必要な場所に必要な温度の風をピンポイントに送ることで、部屋全体を均一に空調するより高い省エネ性能が期待できるメリットもあります。電気代が高騰しているいま「快適性」と「省エネ」を両立できるのはうれしいポイントですね。

リビング・寝室を快適に冷やす家電といえば? プロが推す熱中症対策アイテム4選 

室内での熱中症を防ぐためには、冷房機器が欠かせない。しかし、涼しさが得られる一方で、風が当たって不快だったり、部屋の空気がこもったりといった問題も。最近はそんなデメリットを解消した製品が増えている。そこで本記事では、家電ライターの平島憲一郎さんが厳選した熱中症対策にうってつけの家電をシーン別に4種紹介しよう。

※こちらは「GetNavi」 2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が選びました

家電ライター 平島憲一郎さん

雑誌やウェブメディアなどで執筆活動を行う。空調家電のレビュー記事を多数手掛けており、製品評価では特に使い勝手を重視する。

 

【シーン1 リビング】

人の体温と脈を非接触で計測し室温や風向きを快適に調節!

三菱電機
霧ヶ峰 Zシリーズ MSZ-ZW4023S-W
実売価格30万7210円

バイタルセンサー「エコモアイ」を新搭載。赤外線センサー「ムーブアイmirA.I.+」と組み合わせ、人の体温や脈から “くつろぎ” や “シャキッ” といった感情を推定し、温度や気流を制御する。

 

↑「エコモアイ」が人の脈を非接触で計測し、脈の揺らぎ方から快・不快の感情を推定。不快と判断すると、風よけ運転などで空気を整える

 

ココが心強い!

人の気分まで察して空調する技術に脱帽!

人の脈から感情を確かめて、快適空調する技術がスゴい! 暑がりの人と寒がりの人それぞれに快適な風を吹き分け、省エネかつ家族全員快適に過ごせます。

 

蝶の羽根を応用した独自機構でムラが少なく心地良い風を届ける

シャープ
プラズマクラスター扇風機 ハイポジション・ リビングファン PJ-R3DS
実売価格2万9890円

アサギマダラ蝶の羽根のくびれ、羽ばたくときのうねりを応用した、同社独自の「ネイチャーウイング」を採用。ムラの少ない滑らかな風が快適性を高め、ダルさや手足の冷えすぎを抑制する。

 

↑「衣類消臭モード」を搭載。洗濯物の部屋干し時に気になる生乾きのイヤなニオイを、プラズマクラスターがスポット消臭する

 

ココが心強い!

風当たりと運転音に “上質” を感じる扇風機

本機の風は風質が柔らかで音も静か。風量切替32段階で、ズバリ自分好みの風が選べます。プラズマクラスターでニオイを抑えて部屋干しできるのも便利です。

 

【シーン2 寝室】

寝室や子ども部屋でも冷やしながら換気できる!

ダイキン工業
うるさらmini Mシリーズ AN223AMS-W
実売価格20万1300円

寝室や子ども部屋などに適したコンパクトモデル。給気換気機能を搭載し、夏は冷房・除湿、冬は暖房・加湿を同時に行える。目標湿度も設定でき、個室でも快適な環境作りが可能だ。

 

↑屋外の新鮮な空気を取り込み、エアコンの熱交換器で適温にして室内に届ける。給気換気のみで運転できる「連続換気運転」も用意

 

ココが心強い!

ベッドルーム生活を重視する人にピッタリ!

6畳モデルながら換気機能やストリーマ空気清浄など最上級機能が満載。ワンルームの生活やベッドルームでの時間を充実させたい人に文句なくオススメです。

 

エアコンと併用して冷房を効率化! 分解できてお手入れも簡単

YAMAZEN
洗えるサーキュレーター YAS-AFKW15
実売価格4980円

風量は3段階で、左右のスイング運転に対応。上下の風向きは、手動で最大90度調節できる。エアコンの冷気・暖気の循環や、洗濯物の部屋干し時間の短縮など、1年中活躍する。

 

↑前面ガード、羽根、背面ガードは、工具不要で簡単に取り外し可能。それぞれ水で丸洗いできるので、いつでも清潔に使い続けられる

 

ココが心強い!

面倒な羽根とカバーの掃除がラクで大助かり!

サーキュレーターの羽根やカバーについた汚れは掃除が本当に面倒。それを工具なしで分解・水洗いできて超助かります。価格がお手ごろなのもまたうれしい!

メリット・デメリットは? 最新「セカンド冷凍庫」の選び方とおすすめ7選

ここ数年、冷凍室の容量不足を補う “セカンド冷凍庫” の新モデルが次々と発売されています。コロナ禍によってライフスタイルが急激に変化したなかで存在感を増したことがうかがえますが、行動規制が緩和された今もなお、需要が衰えないのはなぜでしょうか?

 

家電プロレビュアーの石井和美さんに背景を聞くとともに、手に入れるならどのように選べばいいか、またおすすめモデルとは? くわしくお話を伺いました。

 

セカンド冷凍庫がなぜ注目された?

↑山善「YF-SU70(S)」

 

セカンド冷凍庫が注目されるようになりましたが、そのきっかけはやはり、2020年に始まったコロナ禍。

 

「2020年1月以降、たちまちさまざまなタイプのセカンド冷凍庫が発売され始めました。それ以前は、横長で上扉が開くタイプ、いわゆる業務用の冷凍庫が主流であり、家庭で使うにしては大きすぎる上に、取り出しにくいため、ニーズはほとんどありませんでした。
その後すぐにステイホームとなってスーパーに買いものに行く回数が減り、まとめ買いが増えました。大きな冷蔵庫を持っていても、冷凍スペースは限られています。まとめ買いした食品を長期保管するために、冷蔵庫機能より冷凍庫機能の需要が増えたのです。このような背景のなか、セカンド冷凍庫の人気に火がつきました」(家電プロレビュアー・石井和美さん、以下同)

 

アフターコロナでも、セカンド冷凍庫が人気の理由

↑ハイアール「208L 冷凍冷蔵庫JR-SX21A(W)」

 

新型コロナウィルスの収束の兆しが見えるなか、セカンド冷凍庫の需要が続いているのはなぜなのでしょうか?

 

理由1.家計節約のためにまとめ買いをするようになった

「新型コロナウィルスの収束とともにセカンド冷凍庫の需要もだいぶ落ち着いてきたところはありますが、日常的に大型倉庫店舗や業務用のスーパーを利用する人は多く、まとめ買いが習慣化している人たちにとってセカンド冷凍庫が重宝します。また、食品や生活用品などの値段が高騰していくなかで、まとめ買いをして少しでも家計の負担を小さくしようとする傾向が強まっています。まとめ買いは、今後の食品の買い方として、ますます定着していくでしょう」

 

理由2.食品の冷凍技術の向上

「冷凍技術の進化により、短時間で食品を冷凍することができるようになりました。その結果、冷凍食品のクオリティが上がったことで冷凍食品を買う人が増えました。無添加でヘルシーかつバランスのとれた冷凍食品が豊富に販売されています。共働き世帯や小さなお子さんのいる世帯を中心に冷凍食品を賢く取り入れて、生活をラクにしたいというニーズが増えています」

 

理由3.デザイン性の向上

「家庭用として、居住空間で使いやすい前開きで縦長のデザインが主流となってきました。縦長の冷凍庫であれば場所をとりません。またデザイン性にも優れており、インテリアに馴染みどこにでも違和感なく設置することができます。キッチンのみならず、個室や廊下など場所を選ばずに置くことができるようになりました」

 

理由4.収納性の向上

「小分けの引き出し式のデザインになったことで冷凍食品を整理しやすく、目的の食品がすぐに見つけやすくなりました。
現在の大型冷蔵庫の冷凍室もそうですが、一昔前の冷凍庫は、冷凍スペースはただ大きなカゴになっているものが多く、どこに何が入っているかわかりにくかったり分類しづらかったり、整理しても中で崩れてしまったりすることも。コロナ禍以降に発売した冷凍庫は、コンパクトで、中の収納が4段から5段の引き出し式のカゴになっているものが多いです。引き出しが細分化されたことで、扉を開ければどこに何があるのかが分かりやすく、むやみにいろいろなカゴを引き出さなくても良くなりました。また、可動棚になったのもポイント。大きな食品を購入した場合、食品の大きさに合わせて、棚を外して入れることも可能です。
ご家庭によって買う食品の種類は多種多様なため、それぞれに合わせられるように融通をきかせている点が人気の一つです。家庭で使う冷凍庫ならではの工夫ですね」

 

買う前に知っておきたい! セカンド冷凍庫の選び方と注意したいポイント

↑山善「YF-SU70(S)」

 

実際にセカンド冷凍庫の購入を考えた場合、どのような基準で選べばいいのでしょうか? チェックポイントを教えていただきました。

 

・使用目的はなにか

「セカンド冷凍庫に何を入れたいかを把握しましょう。例えばチャーハン、ピザ、お肉なのか、それによりパッケージのサイズも違います。普段、何を多く買うかにより、収納するカゴの理想サイズが見えてきます。カゴ内側の寸法を検討することが大切です」

 

・サイズをしっかりと検討する

「最近では冷凍庫をネットで購入してしまう人が多いですが、いざ家に置いてみるとサイズがいまいち合わないということをよく聞きます。意外と多いのが、幅が狭いわりに奥行きがある場合です。家具と並べたとき、冷凍庫だけ突出してしまい不格好です。設置場所の幅や高さはもちろん、奥行きもしっかり測っておきましょう。
また、冷凍庫はしっかりとものを詰めておいたほうが電気代が安くなります。大きいサイズを買ってスカスカになっている位であれば、購入する食品がちょうど収まるサイズ感を選びましょう。実物を見て購入するほうが間違いがありません」

 

・右開き/左開きか

「置く場所によっては開き方により、とても不便になるので注意が必要です。購入前に、開く側を選べたり、設置後に自分で左右に扉を付け替えられるタイプも出ています」

 

・温度調整設定の機能があるか

「冷蔵、チルド、冷凍と庫内の温度調整設定を変えられるものも多くなってきています。季節によって温度調整をしたいなど希望があるのであれば、温度調整設定の有無を確認することをおすすめします」

 

・セカンド冷凍庫の上に物を置くか

「冷凍庫の上にコーヒーメーカーやトースターを置く人も多くいます。置く場合は、耐熱性能があるかカタログでチェックしてください」

 

・霜が付着しにくいか

「冷凍庫には直冷式とファン式があります。価格の安いもののほとんどが直冷式で、価格が高くなるにつれてファン式になります。
直冷式は価格が安いぶん、霜がつきやすいのが難点。定期的に中に入っている食品をすべて取り出し、付いている霜を取り除く作業が発生します。これがとても大変です。カタログを見れば必ず直冷式かファン式が書いてあるので、そこは必ず購入前に見てほしいです」

 

・運転音が静かか

「運転音は何デシベルとカタログに記載されているのですが、実際にはあまりあてにならないのです。普段は静かですが、急にパチッなどと音がなることがあります。音の原因は、冷凍庫の背面にある気体冷媒を取り込み圧縮する役割を果たす、コンプレッサーです。値段の高い機種はコンプレッサーにカバーが付いていますが、廉価品には付いていないことも。リビングや寝室に置くのであれば、音の静かなものを選ぶのが良いでしょう。静音性を前面に押し出している商品のほうが、静かというのは実感としてあります。あまり音のことには触れていないような商品はそこまで静音性を重視していない可能性があります」

 

・アース線の有無はどうか

「アース線とは、電化製品から漏れ出た電気を地面に逃すための線のことです。プラグの脇に細い線が出ているのを見たことはあるのではないでしょうか。アース線のある冷凍庫にも関わらず、アース付きコンセントがない場合、電気工事専門の人にアース付きコンセントを取り付けてもらう電気工事が発生します。しかし最近ではアースのない漏電対策の処理がされている機種がほとんどです。このような機種を選べば、コンセントに差し込むだけになるので心配いりません」

 

各モデルの機能や特徴だけでなく、あらかじめチェックしておくべきこともあります。

 

・設置場所を事前に確認しておく

「冷凍庫の熱を逃す放熱スペースを設ける必要があるか否かは冷凍庫によって異なります。狭い場所に置く場合、放熱スペースのいらない機種を選ぶようにしましょう。放熱スペースをしっかりと取る必要がある機種にもかかわらずスペースを設けることができない場合、電気代が上がってしまうリスクも。注意が必要です。
また、コンセントの位置もあらかじめチェックしましょう。冷凍庫はずっとつけているものなので、延長コードを使ってつなぐことは大変危険です。壁にあるコンセントに直接つなぐようにしてください」

 

・電気代を念頭におく

「セカンド冷凍庫の電気代は、現在、各メーカーが出しているフラッグシップモデルの省エネ性能の良い冷蔵庫と同等にかかることを念頭に置いておきましょう。フラッグシップモデルは、技術を集結させているため大容量でありながら電気代はとても安い。現在、家庭の冷蔵庫のにかかる電気代はおおよそ、1ヶ月あたり600円〜1000円位です。セカンド冷凍庫を入れた場合は、その2倍となる1ヶ月あたり1200円〜2000円くらいに電気代が上がります。電気料金自体がこれから上がってくるので、ランニングコストを考慮し購入を検討する必要があります。まとめ買いでうまく節約ができたり、冷凍おかずを買って時短したいなど、電気代がかかってでも導入するメリットを感じるかどうかがポイントです」

 

家電プロレビュアーがすすめる、最新セカンド冷凍庫と冷凍付冷蔵庫 7選

まとめ買いをした冷凍食品を収納しやすく、サイズもコンパクトな、最新の冷凍庫と温度調整機能のついた冷蔵庫を性能別におすすめしていただきました。

 

■ サイズで選ぶ

浅い奥行きで家具との相性も抜群。もう少しだけ保存スペースを増やしたい! がかなう冷凍庫

アイリスオーヤマ「奥行スリム冷凍庫66L IUSN-7A-W ホワイト」
実勢価格=6万5780円(税込)

・種類:冷凍庫
・外形寸法(mm):W552×D390×H800
・年間消費電力量:約256kWh / 年

 

「奥行を390mmと浅くデザインされているので、家具と並べたときに前面が揃いやすく圧迫感なく置けるのがポイントです。庫内の壁を薄くすることで、しっかりと保存スペースを確保しており、買いものカゴ1.5個分は入ります。家庭用冷蔵庫にある冷凍スペースでは少し物足りないという方におすすめです。色は白と黒の2色、インテリアのテイストに合わせて選べます」

 

業界最小幅を実現! 狭いスペースにも置け移動もできるキャスター付き

山善「スリム冷凍庫70L YF-SU70(S) シルバー」
実勢価格=4万9800円前後(税込)

・種類:冷凍庫
・外形寸法(mm):W335×D580×H1170
・年間消費電力量:約158kWh / 年

 

「セカンド冷凍庫で、3パターンのサイズ展開があるのがめずらしく、ライフスタイルに合わせて収納力を選ぶことができます。今回紹介するのは中サイズの70L。またキャスターが付いているので移動するのもラクラクです。幅は業界最小※の335mmととてもスリム。スーパーでよく見かける小さめの冷凍食品を収納するにはちょうどよいサイズ感です」
※2022年7月26日時点でのメーカーの独自調査によるものです。

 

■ デザインで選ぶ

マグネットカバー着せ替え扉が新しい! 希望の温度設定を分けられる2ドアデザイン

ハイアール「208L 冷凍冷蔵庫JR-SX21A(W)」
実勢価格=7万円前後(税込)

・種類:冷凍冷蔵庫
・外形寸法(mm):W453×D632×H1775
・年間消費電力量:約247kWh / 年

 

「2ドアなので片方を冷蔵庫、もう片方を冷凍庫として分けて使うことができるのはとても便利です。扉にはドリンクの入れられるスペースがあるのもセカンド冷蔵庫としてはめずらしい。すぐに取り出したい食品をリビングに保存するのにはもってこいの商品です。独自の特徴としては、マグネットカバーで扉のデザインを気分により変えられること。海外では売られていたりするのですが、日本でははじめての発売となります。こんな冷凍庫の楽しみ方があってもいいですね」

 

扉の開きが左右自由につけ替えられる。置く場所を選ばない使い勝手のよさが魅力

シャープ「冷凍庫(ファン式)FJ-HM7K」
実勢価格=7万7000円前後(税込)

・種類:冷凍冷蔵庫
・外形寸法(mm):W495×D598×H770
・年間消費電力量:約277kWh / 年

 

「扉を自分で左右どちらにも付け替えられるので部屋のレイアウト変更も自由にできます。引っ越しがあっても場所を選びません。冷凍から冷蔵まで9段階での温度調整ができるので保存温度にこだわりのある方には人気があります。例えばビールの保存温度の適温は6℃、日本酒には−5℃などお好みの温度に設定ができます」

 

■ 機能で選ぶ

寝室や個室におすすめ、静音性能の高い冷凍庫

三菱電機「Uシリーズ MF-U12H 121L」
実勢価格=5万5000円前後(税込)

・種類:冷凍庫
・外形寸法(mm):W480×D586×H1126
・年間消費電力量: 約400kWh / 年

 

「静音設計を特徴としているだけに、運転音はとても静かです。寝室など、音が特に気になる場所に置くにはおすすめです。4段に分かれた大容量引き出し式収納ケースは、整理しやすく、食品を見つけやすいので、まとめ買い後の保管にも最適。トップテーブルも約100℃までの耐熱性があるので、冷凍庫の上に、コーヒーメーカーやオーブンレンジ※を置くこともできます。さらに、まとめ買い志向の方には、218Lの大容量冷凍庫(6月30日発売)MF-U22Jもラインアップされていますので、検討してみてください」
※オーブンレンジのタイプ・サイズによっては、置けない場合があります。耐荷重は30kgまでです。

 

共働き家庭にうれしい! ソフト冷凍で食品を取り出したらすぐ切れる

ハイセンスジャパン「168L 冷凍庫 HF-A16S」
実勢価格=5万円前後(税込)

・種類:冷凍庫
・外形寸法(mm):W521×D626×H1346
・年間消費電力量:約511kWh / 年

 

「ー7℃のソフト冷凍機能が特徴です。凍っていても解凍することなく、切ったりすくったりと、わずらわしい解凍の手間がなく、料理を作れるのがポイント。忙しい人や共働き世帯にはありがたい時短冷凍庫です。また、表扉の前面に温度調整のパネルがついているので、扉を開けずに中の温度を変えることができます。最大ー30℃まで設定でき、食品を急速に冷凍します」

 

作り置き派におすすめしたい! 食品を急速冷凍して保存できる

パナソニック「ホームフリーザー NR-FZ120D」
実勢価格=5万円前後(税込)

・種類:冷凍庫
・外形寸法(mm):W 480×D 586×H1126
・年間消費電力量:約365kWh / 年

 

「省エネ性が高いところがポイント。アルミトレイが付いていることで、作り置きをした料理を即座に凍らせることができます。食品は凍らす時間が短いほど、味を保つことができます。最初に最上部のトレーで凍らせ、凍ったならば下の引き出しに次々に収納していけばとても効率的です。作り置き派にはおすすめの商品です」

まとめ買いや作り置き、冷凍食品の活用など、忙しく働く世代の救世主となってくれるセカンド冷凍庫。デザインもおしゃれで収納もしやすくなっているのであれば、生活の中に取り込むメリットは充分にあると言えそうです。

 

プロフィール

家電プロレビュアー / 石井和美

家電プロレビュアー歴15年。白物家電や日用品の製品レビューを中心に、新聞、雑誌、ウェブ媒体や企業のオウンドメディアなどでも多数執筆中。家電をテストするための一戸建てのレビューハウス「家電ラボ」のオーナー。
HP


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

冷凍食品のストック需要に対応。大容量でおしゃれな三菱の最新2ドア冷凍庫「MF-U22J」登場!

三菱電機は6月30日に、コンパクトながら大容量の2ドア冷凍庫として、ホームフリーザー「Uシリーズ」から新モデル「MF-U22J」を発売します。

 

リモートワークの普及により、食事作りの負担軽減のために冷凍食品のストック需要が高まっている昨今。三菱電機の最新ホームフリーザーであるMF-U22Jは、これらのニーズに応えるべく、コンパクトながら218Lと大容量で、たっぷり収納できる2ドアレイアウト仕様にしました。食品のまとめ買いにも便利そうです。

 

また、運転音が20dBと静かなので、設置場所を選ばないほか、よく使うものは取り出しやすい上段エリア、⾧期保存したいものは下段エリア、といった使い分けも可能。上段エリアの一番上の棚では、ピザなどの幅が広い食品も収納できます。

 

さらに、家具や空間と違和感なく溶け込むよう、凹凸の少ないスマートなボディデザインを実現。リビングや廊下など、キッチン以外の場所に置いても空間に調和します。シンプルなハンドルや、本体上部に集約された操作スイッチなど、細部にもこだわっています。

 

ドアは1扉ずつ開閉できるので、冷気漏れを抑制し、節電につながります。また、内部は4段に分かれたクリアケースで、整理がしやすく、庫内の食品が見つけやすいとのこと。加えて、上段扉の下にLED照明が付いているので、下段だけを開けたときでも手元が明るく、庫内を見渡しやすいといいます。

 

このほか、ファン式自動霜取によって面倒な霜取りが不要だったり、急冷スイッチとアルミトレイで急速に冷やし、おいしさをしっかり閉じ込めたりと、細かな点も特徴です。本体サイズは約幅542×奥行き650×高さ1496mmとなっています。

高級炊飯器で作る「TKG」はやっぱり至高だった! こだわりの卵・醤油を使った食べまくり試食会【番外編その2】

炊き立てのごはんをどのおかずで食べたら最高か? これは意見が分かれるところだと思います。しかし、「TKG(=卵かけごはん)が至高!」という方も多いのではないでしょうか?

 

というわけで今回は、高級炊飯器検証企画の番外編として、象印、タイガー、東芝、パナソニック、日立、三菱電機の6メーカーの最上位機種でごはんを炊き、こだわりの卵&こだわりの醤油で卵かけごはんを作ってみました! いつも食べている普通の卵かけごはんがどのくらい変わるのか? そして、どの炊飯器が卵かけごはんに一番適しているのか……? 炊飯器のレビューで定評がある家電ライター・平島憲一郎さんと編集スタッフが実食し、ざっくばらんにディスカッションしていきます!

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電評論家の平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

↑高級炊飯器で炊いたごはんでTKGを作ったら一体どんな味になるのか…?

 

高級炊飯器を使って“夢のような”卵かけごはん

小林 せっかく最高級炊飯器6モデルでごはんを炊いたのだから、卵かけごはんにして食べ比べてみようという企画です。用意したのは、JAが卵かけごはんのために何年もかけて開発したという卵「とくたま」と、日本たまごかけごはん研究所から発売されている同研究所の公式醤油。つまり、醤油も卵も、そして炊飯器も最高のものなのです!

楠本 これは楽しみですね! ちなみに、公式醤油っておいくらなんですか?

小林 1本1100円(税込)です!

楠本 醤油にしては値が張りますね!

↑卵かけごはんのために開発された「とくたま」(税込257円)と、「日本たまごかけごはん研究所 公式醤油」(税込1100円)、高級炊飯器で炊いたごはんと夢のコラボレーションが実現!

 

↑味と香りのベースとなる飼料原料の黄金比は、味覚の専門家117名が審査し、たどりついたという。黄身の色、コク、粘り気にこだわった弾力のある卵となっている

 

最高の卵かけごはんを堪能したメンバーの感想は?

↑真っ白なごはんに鮮やかな黄身、こはく色の醤油が注がれる…そのシーンには神々しさすら感じる

 

小林 6メーカーそれぞれの炊き立てのごはんで、卵かけごはんを食べていただきました! まずは全体として最高の卵かけごはんはどうだったか? 感想を聞きたいと思います。

大島 やっぱり違いますね。普通の醤油で食べるよりも断然旨みが強かったです!

平島 醤油の濃さが絶妙ですよね。普通の醤油だと濃すぎるからでしょうか。うちの田舎は九州で、卵かけごはんには九州の醤油を使うんです。味の方向性は割と似てますが、グレードが3段、4段違った(笑)。

小林 醤油が好評ですが、卵もさすがですよね。

平島 ええ、「とくたま」の黄身の濃さがすごい。醤油と卵が良すぎるんで、ごはんの味の判断が非常に難しいですね(笑)。

楠本 私、卵を割る前はもうちょっと黄身が大きいのかなって思っていたんです。でもちっちゃめでした。見た目より味ですね。おいしゅうございました。

大島 以前、別ブランドの卵かけごはん専用卵を食べたときはやや期待外れでしたが、それに比べると濃くて美味しかったです!

↑たまごの混ぜ方をひとつとっても、会話が弾むTKG。チームビルディングにいいかも!?

メーカーごとに卵かけごはんの違いは出るか?

小林 それでは、各メーカーの炊き立てごはんで作った卵かけごはんの特徴を語っていただきましょう!

平島 いや、これね、醤油と卵の味が鮮烈で、ごはんの味までたどり着けない印象!(笑)これをブラインドテストしたら味の違いは判別できないかもしれません。ただし、そのぶん食感の違いがより際立つようになったのは面白かった。タイガーと日立は割と粒に弾力がある気がしました。一方で象印は柔らかめの印象です。パナソニックは弾力があって粒立ちも感じられる

平島 あと、三菱のごはんは比較的小粒に炊き上がるじゃないですか。それが功を奏して、卵かけごはんにすると粒立ちが良く感じられて美味しかったです。三菱はほかの炊飯器と違って圧力をかけずに炊くので、さっぱりしているのも卵かけごはんにはプラスですね。

小林 私は東芝が美味しかったです。みずみずしさがあって、卵かけごはんが本当にするする入ってくる!

楠本 私は「美味しい卵かけごはん=旅館の朝食」って考えると、三菱が安心の旅館の味と思いました。あと、東芝は一粒一粒に溶き卵がコーティングされたのに対して、日立はそこまでコーティングされないイメージ。日立は「外硬内軟」の炊き上がりを打ち出しているので、そのせいかな、と思いました。個人的には、実家でも使っていた象印がなじみがあって好きです(笑)。

大島 私も象印の卵かけごはんが好きでした。柔らかめだけど粒がパラッとした感じもあって、卵の味に負けていない気がします。

野田 私は象印と日立が好み。パナソニックは卵かけごはんより、ふつうのごはんのほうが美味しく感じますね。粘りがあるごはんだと、生卵はそこまで合わないのかも。

平島 ごはんの一粒一粒の弾力やもちもち感で、卵かけごはんの印象が変わるのかもしれませんね。

小林 なるほど、今回はごはん粒のかたまりで戦うチーム戦じゃなくて、一粒一粒の個人戦になったと。そうすると、ほどよいボリューム感があるモデルを好む人が多くなるのかもしれませんね。

 

最上位機種で作った卵かけごはんは普段とどう違う?

小林 それでは、今回の至高の卵かけごはん、普段食べている卵かけごはんとはどのくらい差があったのか、わかりやすくたとえで説明して下さい!

平島 ……かなり難しいお題ですね(笑)。

↑差をたとえるって一体……。思わぬ無茶振りに、またもや困惑する平島さん

 

楠本 私は普段、卵かけごはんを食べるときは早く出かけたいときなんですね。冷凍ごはんをチンして卵をかけるだけの最速の適当ごはん。それが、今回は完全なる「ごちそう」になりました!

野田 そうそう。たとえるなら、今まで食べていた卵かけごはんはゴザで食べるものでした(笑)。今日の卵かけごはんは、畳職人が作ってくれた真新しい畳の上に正座して食べるようなものです(笑)。

大島 私はテーブルから余計なものは全部どかして、テレビもなくして、自分の好きなお皿で集中して食べたくなりました。

平島 わかります! それと、卵かけごはんってお茶碗と箸でかきこむイメージが強いですけど、それだと早く食べ終わってもったいないから、お気に入りのレンゲやスプーンで少しずつ楽しみながら食べたい。

↑あまりの旨さに箸が止まらない小林(左端)

 

小林 僕は炊き立てのときによく卵かけごはんにして食べるんですが、その喜びの質と量が爆上がりする感じです(笑)。なんだか、ブランドもののコートを羽織るときと似ていますね。触れるたび、味わうたびに自然とテンションが上がる――そうした積み重ねが、人生を楽しむコツなんじゃないかな?……って、ブランドもののコート、羽織ったときありませんが(笑)。まあ、「人生を豊かにする体験」ってことです。では最後に平島さん、高級炊飯器で炊いたごはんを卵かけごはんにする意義ってなんでしょうか?

平島 卵かけごはんって、シンプルなのに奥がものすごく深いですよね。醤油や卵にこだわるんだったら、やっぱりお米にもこだわって、そしてお米のポテンシャルを最大限に高める炊飯器にもこだわったほうがいい。これが「味を追求する」っていうことだと思うんですよ。いろいろな卵や醤油を試してみるのも楽しいし、お米の銘柄を変えてみるのもアリだと思います。高級炊飯器はお米の銘柄に合った炊き方をしてくれる機能が備わっているものが多いので、ぜひ卵かけごはんの探究にも使ってみてください。

小林 確かに、炊き分け機能が多い高級炊飯器なら、いろいろ試してみるのも楽しそうです。みなさん、様々なご意見ありがとうございました!

4人家族にちょうどいい450Lクラスの三菱冷蔵庫に、サイズ変わらず容量アップしたモデル追加

ちょうど1年前、三菱電機は8年ぶりに冷蔵庫のフルモデルチェンジを行いました。外形寸法はそのままに庫内の容量をアップしたモデルを発売、コロナ禍のまとめ買い・お取り寄せブームによる「冷蔵庫容量が足りない問題」解決の糸口として注目されましたが、当時発売されたのは600Lクラスと540Lクラス。いやそんなに大きなものは入らないよ、という設置に困ったユーザー層のニーズには応えられていませんでした。

 

そこで今回、4人家族の標準サイズである490Lクラスもフルモデルチェンジし、新たに「中だけひろびろ大容量」シリーズとして450Lクラスをラインアップに加えることとしました。

 

発表したのは、1月27日発売のMZ49J(485L)と3月10日発売のWZ50J(495L)の2機種。MZ49Jは野菜室が真ん中、WZ50Jは冷凍室が真ん中と、レイアウトが異なるだけで機能はほぼ同じです。

↑MZ49Jの税抜実売想定価格は39万円前後、WZ50Jは37万円前後

 

システムキッチンの横に並べても飛び出ないサイズで容量アップ

↑今回、MZ49J/WZ50Jのほかに、600Lクラスと500Lクラスもマイナーチェンジ。後ほど述べる「A.I.予報」と「遠隔保守機能」「MeAMOR」機能が搭載された

 

新製品はどのくらい内容量アップしているかというと、MZ49Jは前モデルに比べて30L、WZ50Jは25Lもアップしています。スーパーマーケットのレジカゴがだいたい33Lなので、結構増えていることがイメージできるでしょう。

 

外形寸法はほとんど変わっていません。2機種ともに幅650mm、奥行き650mmで前モデルと全く同じ、高さだけMZ49Jが前モデルより7mmアップ、WX50Jは12mmアップしただけ。

↑前年モデルとの比較。サイズそのままに内容量が25-30Lも増えた

 

コロナ禍で人気となった500L超モデルは奥行きが700mm前後となりますが、システムキッチンの奥行きは約650mmが一般的なので、冷蔵庫がシステムキッチンから飛び出てしまいます。キッチンの中にスッキリ収めたいニーズに応えるべく、今回三菱冷蔵庫は奥行き650mmの450Lクラスで容量アップを図ったのです。

 

サイズそのままなのに容量アップ、その秘密とは

なぜサイズそのままに容量アップが実現できたのかというと、1つは新開発した断熱材を導入したこと。新ウレタン原液の採用により、断熱性能はそのままに、側面や背面、庫内の間仕切りの断熱材の厚さを16mm薄くしました。さらに、従来は冷蔵室内の「氷点下ストッカールーム」の横にあった製氷用の給水タンクを冷蔵室と製氷室の間仕切りに埋め込むことで「氷点下ストッカールーム」を冷蔵室の横幅いっぱいに拡張することに成功。加えて、冷蔵室内天井の傾斜部分をなくしてデッドスペースを排除するといった、細やかな工夫によって容量アップが実現しています。

↑断熱材、給水タンクなどの改良により内容積アップが実現できた

 

↑前モデルまでは「氷点下ストッカールーム」の左横にあった製氷タンクを冷凍室と冷蔵室の間の壁に埋め込んだ

 

↑「洗える埋めっちゃタンク」の採用により、「氷点下ストッカールーム」が広がり内容量アップ。これは嬉しい改良点だ

 

左右段違い棚の導入も改良点の1つ。冷蔵室の中段が2分割され、それぞれ2段階の高さに調整できます。大きな鍋など食品のサイズに合わせて高さを変えられるとともに、棚のデッドスペースを減らしてたっぷり収納できます。

↑左右段違い棚は鍋やホールケーキなど大きなものを入れるのに便利。デッドスペースを減らしてたっぷり収納できる

 

↑左右段違い棚のほか、棚とドア両方に収納できるタマゴケース、扉ポケットの仕切りが外すことでさまざまな形状の食材を入れられる「思うままボトルストッパー」と、利便性の向上を図っている

 

なお、冷凍なのにひき肉が切れたり切り身の鮭が簡単に1枚1枚剥がせる「切れちゃう瞬冷凍A.I.」、氷点下で凍らずに保存することで肉・野菜の鮮度を保ちながら長く保存できる「氷点下ストッカーD A.I.」、3色LEDで野菜のビタミンCと糖量がアップし緑化も促進する「朝どれ野菜室」、AIが生活パターンを学習して部屋ごとにエコ運転する「全室独立おまかせA.I.」といった三菱冷蔵庫の特徴的な機能は引き続き搭載しています。

 

冷蔵庫の中身を整理整頓する時期をお知らせ

また、これまでネット機能は500Lを超える大容量モデルにのみ搭載してきましたが、今回、450Lクラスにも初めてアプリ機能が搭載されました。スマートフォンで冷蔵庫の設定の確認・変更ができたり、給水タンクの水切れの通知、エコレベル・扉開閉回数の確認ほか、切れちゃう瞬冷凍で保存した食材を使ったレシピも提供します。

 

さらに、新機能として、時短・節電・食品ロス削減を実現するために「A.I.予報」を搭載しました。これは、冷蔵庫の扉を開けている時間から庫内の状況を予測し、ユーザーに対して「そろそろ冷蔵庫の中を整理整頓したほうがよいですよ」と通知する機能です。

↑冷蔵庫の中が散らかりだすタイミングをAIが予測し、ユーザーに通知して整理整頓を促す「A.I.予報」

 

↑扉の操作パネルにハートマークが出たら整理整頓の合図

 

具体的には、冷蔵室・野菜室・冷凍室に搭載されたセンサーが各扉の開閉時間と回数を計測、一定期間データを蓄積し、どのようなタイミングで扉の開閉時間が長くなるかを分析。その分析結果を元にAIが扉の開閉時間が長くなるタイミングを予測し、長くなる前に冷蔵庫扉の操作パネルにハートマーク、またはスマホのアプリでお知らせするものです。

 

なお、三菱冷蔵庫ではスマホアプリで整理整頓のコツやお手入れ方法を解説した動画を用意しています。冷蔵庫の効率的な収納の仕方が分からないというユーザーには便利なサービスです。

 

このほか、冷蔵庫が故障した際に、自動的にエラーコードがクラウドに送信され、訪問修理が必要な場合には修理を依頼するウェブページをアプリ上に案内する「遠隔保守機能」を新搭載。また、月額1080円(税込)の有料となるが、冷蔵庫の扉の開閉によって離れた家族の生活状況を確認する「MeAMORアプリ」も利用できるようなりました。前週との使用状況を比較したレポートも作成するので、離れた家族の生活変化にも気づきやすくなります。

 

食材をすぐに見つけて省エネ

週末にまとめ買いをした場合、最初はどこに何をしまったか覚えているけど、数日すると食材をあちらこちらと移動して庫内が乱雑になります。目当ての食材がすぐに探し出せなくてついつい長めに扉を開けがち。三菱冷電機によると、庫内の整理により扉の開放時間が1回あたり最大約50%も減少、消費電力も最大約7%削減されるとしています。また、庫内を整理整頓することで食材が見つけやすくなり、食品ロスも減ります。

 

ひろびろとした庫内で見渡しやすくなり、省エネ・食品ロス減が期待できることに加え、AIが庫内の散らかる時期を予想してさらに省エネを促す。冷蔵庫の省エネ性能の進化は行き着くところまで来ており、基本性能で消費電力を大きく減らすことはなかなか難しい局面にありますが、ユーザーの使い方を改善することで省エネ、電気代の削減がまだ可能であることを三菱冷蔵庫は提案します。

「神家電だと思ってます」家電のプロが11年愛用するレンジグリルって?

家電ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさんは、テレビやラジオ、雑誌などで活躍する家電のプロフェッショナル。東京・広尾の「家電アトリエ」を中心に撮影を行うYouTubeチャンネル「神原サリーの家電アトリエchannel」では、最新家電の情報を発信中です。そんな活動を応援するGetNavi webでは、サリーさんのYouTube動画をダイジェストでご紹介。今回は、「【神家電登場!】三菱の超便利レンジグリル降臨!」をお届けします!

 

【今回紹介する動画はコチラ】

 

任せておけば、勝手に調理してくれる「神家電」

三菱電機の「レンジグリル ZITANG(ジタング) RG-HS1」は、ほったらかしでも時短料理ができる調理家電。「高精細デジタル赤外線センサー」を搭載し、瞬時に食品の温度を測って自動で「レンジ→グリル」をリレーさせる独自の機能を持っています。サリーさんによると、本機との付き合いはとても長いのだとか。

「初代モデルが出たのが2011年。ずいぶん前だけど、知らない人がいまだに多くて。そして、私はもうずっとずっといろいろなテレビでも紹介してるけど、調理家電のなかでもオーブンレンジ系のなかでも一番だと思っています。ほかに素晴らしいモデルもあるんだけど、日常使いでお年寄りでも誰でもカンタンに使える。 調理もできるし、温め直しも何も考えないで全部この人が勝手にやってくれる。とにかく『神家電』だと思ってます。

 

温めたいときは、だいたい(デフォルトの)80℃にすればちょうどいい感じになる。『ちょっとアツアツがいいな』っていう時は、このプラスボタンを1回だけ押すと85℃になって、あとはスタートボタンを押すだけなんです。(メニューの)『のみもの』というのは、『60℃にしますよ』ということ。あとはお任せでボタンを押すだけ。何も考えなくていいんです」

 

庫内は高さ15cmでも不便なし

「庫内は高さが15cmしかなくて、『なんでこんなに狭いの?』と思うかもしれないけど、これは必要にして十分な高さ。いろいろなところで売っているマグカップも、90~95%のマグカップはこれ以上背が高くないから入る。オーブンも予熱なしですぐに使えるし、大抵のものはこれで調理ができます。

なので、私はこの大きさで不便を感じたことがないし、なんてったってうちの自宅でずっとずっと11年間使い続けてますから。あまりにも使い続けて、ちょっと途中で調子が悪くなったら、代替わりして同じものを使うぐらい。超愛用してますね。ポイントはレンジグリル。レンジグリルっていうのはまず食材をレンジで温めて、センサーが火が通ったと認識したら、自動でグリルに移行して焼き付けに入ってくれる。だから、食材の量が多ければ、レンジの時間が長くなるし、少なければ短くてすぐにグリルに行く。というように、全部センサーで見てくれるから、お任せでいいんです」

 

安全で簡単な焼きそば作りにチャレンジ!

続いて、お気に入りの付属品を取り出すサリーさん。

「ちなみにオーブンに入れる鉄板、角皿は普通だいたい黒ですよね。ところがこれは、『お料理したときにこのまま食卓に持って行ってください』ということで、珍しいセラミック製のホワイトのお皿が付いているんです。素敵ですよね。全然違います」

このホワイトのお皿を使って、いよいよ調理の実演へ。「火を使わない焼きそばが、コレだったらものすごく簡単にできる」とのことで、今回は焼きそばを作っていきます!

 

「焼きそばの麺は、今回は見映えがいいように2玉にしていますが、1人分なら1玉を広げればいいし、乗せられるだけ乗せてもいい。あとはセンサーが付いているので、いかようにもなります。最初に麺、その上に野菜を広げる感じですね。(さらに肉を乗せるサリーさん)私、豚バラ肉好きなんだー。そして、この材料を乗せた白い角皿を庫内に入れました。で、レンジグリルの『調理』を選んで、あとは待つだけ」

 

唐揚げもブリの照り焼きもお任せでOK!

焼きそばを調理している間、「ZITANG」の良さを熱く語るサリーさん。

 

「同じように、セラミックの角皿の上に網を乗っけて、唐揚げ粉をまぶした鶏肉を並べると唐揚げもできます。ブリの照り焼きもできちゃう。あれも焦げ付きやすくてパサパサになりやすいけど、それもお任せでOK。1切れだったら量に応じて早くできるし、4切れだったらそのぶん時間がかかるだけ。ラクでしょう? 私が『神家電』という理由もわかるでしょ?」

 

 

と、話しているうちに、焼きそばが完成しました!「ほら見て! この(豚肉の)カリカリの感じ、すごいでしょう?」と満面の笑みを浮かべるサリーさん。

果たして、「ZITANG」におまかせででき上がった焼きそばのお味は? さらに、そのあとはスーパーで買った揚げ物を温め直したものも試食します。気になる試食の様子は、以下の動画をチェックしてみてください!

このほか、もっと最新家電の情報を知りたい方は、「神原サリーの家電アトリエchannel」へどうぞ!

「霧ヶ峰エアコン」の新製品は人の感情まで察知して空調するらしい。

三菱電機は、ルームエアコン「霧ヶ峰」の新製品として、非接触で高精度に人の脈波を計測・解析し感情を推定するバイタルセンサー「エモコアイ」を搭載し、さらに赤外線センサー「ムーブアイmirA.I.+(ミライプラス)」を組み合わせ、「エモコテック」を実現した「Zシリーズ」12機種を2023年2月より発売します。価格はオープン価格となっています。

三菱電機の調査では、在宅ワーク時、リビングで仕事をしている人が約6割もいることが判明。リビングはくつろぐ場所以外にも、仕事をする場所など使用用途が多様化しているといいます。本製品は、そんな新しい生活様式とその変化に対応するため、生活シーンごとの気持ちに合わせて空気を整える新しい空調が必要と考え開発されたそう。

 

人の感情を推定する「エモコテック」

新搭載された「エモコアイ」は、非接触で高精度に人の脈波を計測し、独自のアルゴリズムにより人の感情を推定して数値で見える化するバイタルセンサーです。室温や体感温度などを検知し空調を整える赤外線センサー「ムーブアイ mirA.I.+」と組み合わせることで、くつろぎやすい空間や集中しやすい空間など、気持ちに合わせた空気にする「エモコテック」を実現。

↑「エモコアイ」のバイタルセンサーにより、脈拍と集中度を計測

 

集中したいときには、リモコンの「フレッシュモード」を選択。室温を少し下げて運転し、集中しやすい室内環境を創出します。同時に、「エモコアイ」がユーザーの脈波を計測・解析し集中度を推定。集中力が低下してい ると判断すると、自動で優しい風をあてることで、集中を促す仕組みだそうです。

 

また、別売の「換気ユニット」を取り付けることで、換気機能(排気)の追加が可能になります。「ムーブアイ mirA.I.+」が検知した在室人数に応じて換気量を自動で最適化し、さらに「エモコテック」の「フレッシュモード」との併用で、室内の CO2を排出。集中力が持続しやすい室内環境づくりに貢献します。

高級炊飯器6モデルで「新米」を炊こう! 味の特徴を「新入社員」に例えてみたら

今回は高級炊飯器検証企画の番外編。この季節の楽しみといえば、ピカピカつやつや、みずみずしい新米! この新米を高級炊飯器で炊いたら、香り、味、食感はどうなるのでしょうか? 象印、タイガー、東芝、パナソニック、日立、三菱電機の6メーカーの最上位機種でコシヒカリの新米を炊いて実食しました。

 

実食後は、炊飯器のレビューには定評がある家電ライター・平島憲一郎さんを中心に、編集スタッフを交えてざっくばらんにディスカッション。それぞれの機種で炊かれた新米の特徴に迫っていきます!

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電評論家の平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

まずは新米の収穫を祝う儀式から

小林 さて、今回は番外編。高級炊飯器6モデルで新米を炊き、それぞれの炊き上がりや味の特徴をチェックしてディスカッションしていく企画です。まずは、みなさんの新米のイメージを教えて下さい!

クレア楠本 実は、家族が2人なので新米の季節になったからといってもすぐに買い替えることはできないんですよね。なので、これは贅沢な企画です。

平島 僕は果物や野菜の旬のように、新米の季節になると楽しみなんですよ。お米としては食べた瞬間に感じるみずみずしい香りと味がたまらない。食感はふっくら柔らか、かつ弾力があるイメージですね。

小林 私も新米と聞くとテンションが上がるタイプです(笑)。それでは炊き上がってきたので食べましょう! 2022年の新米の収穫を祝って、乾杯……ならぬ、乾椀(かんわん)!!

困惑する一同 え!? かん……わん……?

↑戸惑いつつも、”乾椀(かんわん)”を行う一同。 乾杯にかわる新たな音頭 となるか……!?

 

同じ新米でもメーカーごとに味も食感も全然違う!

小林 では、6メーカーの試食が終わりました。あなたの思う“最高の新米ごはん”に一番近かった機種はどれかを挙げていただきたいと思います!

クレア大島 私は東芝でした! ツヤがあってキレイに炊き上がっていて、これぞ新米という美しい見た目に惹かれました。

小林 確かに新米といえばまずは見た目のツヤツヤ感がいいですよね。

↑東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」で炊いた新米

 

クレア野田 私はタイガーですね。新鮮さ、フレッシュさがあって、新米ならではのみずみずしさを一番感じました。

平島 僕もタイガーと象印は、新米を炊いた際に、炊飯器としての実力がブーストされたような錯覚を覚えました。両方とも炊飯器メーカーとして歴史があって、その蓄積がいかんなく発揮された感があります。

小林 新米の水分の多さを上手く活かして炊き上げている感じがしますね。

↑タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」 で炊いた新米

 

↑象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」で炊いたみずみずしさが引き立つ新米

 

平島 それから、日立は炊き上がりの食感に独特な個性があり、それが新米の美味しさに上乗せされた印象。東芝は粒感が新米だとより際立った一方、みずみずしさに関しては新米であることの“上乗せ”が他のモデルより控えめだったと感じました。逆に言うと普通のお米でも新米並みのみずみずしさを引き出せるということですけど。

小林 6メーカーのうち日立だけは、新米でもいつもの水加減で悩まず炊ける「極上新米」コースが今回のモデルで新設されています

平島 普通の水加減では柔らかい炊き上がりになる新米も、日立ならではの「外硬内軟」に炊き上げる炊飯技術とプログラミングが素晴らしいです。

↑日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳RZ-W100FM」で炊いた新米

 

小林 パナソニックと三菱はいかがでしたか?

平島 パナソニックは炊飯器のふたを開けた瞬間、濃厚な香りをもっとも強く感じました。新米の甘く香ばしい香りを存分に堪能できますね。粒立ち、弾力も十分です。三菱は、今回試したモデルのなかではもちもち感は控えめ。甘みに関しては、ごはんを食べ進めるほどに増していく印象でした。通常のお米との差はそこまで感じなかったです。

↑パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」で炊いた新米

 

↑三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」で炊いた新米

 

【新米を試食したポイント】

東芝は、新米らしいツヤがあってキレイな炊き上がり。新米だと粒感がより際立っていた。
タイガーと象印は、新米を炊くと魅力がブーストされる。新米の水分の多さを上手く活かしている印象。
日立は炊き上がりの食感に独特な個性あり。新米でも「外硬内軟」に炊き上がる。
パナソニックは新米の甘く香ばしい香りが堪能できる。粒立ち、弾力も十分。
三菱はもちもち感は控えめ。甘みはごはんを食べ進めるほどに増していく印象。

 

各メーカーの新米ごはんを新米社員に擬人化してみよう!

小林 さて、ここからはちょっと趣向を変えていきましょう。各メーカーの新米ごはんの味を、新入社員にたとえて炊飯器の特徴を語っていただきたいと思います! そう、新米だけに!

クレア野田 かなりの無茶振りですね(苦笑)。

↑無茶振りのお題に唖然とする平島氏

 

小林 では、僭越ながら言い出した僕から。たとえばパナソニックは、すごくハリや粘りがあって、気合の入ったガッツある新米社員かなと思いました。ミスをしてもめげずに、気がついたら出世している、みたいな(笑)。

クレア楠本 あ、そういう感じなんですね。それならタイガーで炊いた新米は、白くて美しく、フレッシュだったので、大学でもアイドル的な存在だった新米社員ですね(笑)。みんなとはちょっと外見も違うのよ、みたいな。でも、みずみずしくて憎めない。

クレア大島 そうすると三菱で炊いた新米は、非加圧で炊かれたやさしい味なので、マイペースでガツガツしてない現代っ子でしょうか。周りから揉まれてもやんわりかわす。でもちゃんと優秀という社員ですね。

平島 日立は結構トガってますよね。すでに学生時代からガンガン起業していたタイプ(笑)。ちなみに日立の炊飯器って、これまではそこまで評価が高くなかったんですよ。でも、京都の老舗米屋にならった「外硬内軟」をコンセプトにした頃から実力と評価が上がってきている。そういう意味では時流に乗った大型新人のイメージがあります(笑)。

小林 東芝はどうでしょう?

平島 東芝は今年の新モデルで新しい方向性を打ち出してきました。各地域の水の硬度に合わせてごはんの炊き上がりを調整するというこだわり。個性があってほかとは違う。

小林 「一芸入社」みたいな感じですかね(笑)。スペシャリストとして社内で一目置かれる存在に育ちそう。ごはんは食感と味わいのバランスが絶妙で、表面はぬめっとした独特の質感。かなり私の好みでした。

↑試食しながら、誰の得にもならない顔芸を披露するGetNavi webの小林

 

平島 一方で、象印は由緒正しい家の御曹司、といったところでしょうか。家庭の教育をしっかり受けていて、伝統の味を受け継いでいる新米社員、というイメージです。

小林 同じ新米でも、メーカーごとに炊き方が違い、味や食感はさまざまでした。これは新米社員をどう育てるか、企業ごとに社風が違うのと同じこと。みなさんもどの新米社員だったら一緒に働きたいか、長くお付き合いしたいかを、じっくり考えて炊飯器を選びましょう!

 

【新米を新入社員に例えてみたら】

パナソニックは十分なハリと粘りがあり、気合の入ったガッツある新米社員を思わせる。ミスをしてもめげずに、気がついたら出世していそう。
タイガーは白くて美しく、フレッシュな見た目から、大学でもアイドル的な存在だった新米社員。でも、みずみずしいので憎めない。
三菱は非加圧で炊かれたやさしい味なので、マイペースな現代っ子のイメージ。仕事は優秀で、周囲のムチャ振りはやんわりかわす。
日立は学生時代から起業していたトガったタイプ。新コンセプトを掲げて躍進する様から、時流に乗った大型新人を思わせる。
東芝は「水の硬度」に対応する他社にはない個性を持つことから、「一芸入社」のイメージ。社内で一目置かれる存在に育ちそう。
象印は、由緒正しい家の御曹司のイメージ。家庭の教育をしっかり受けていて、伝統の味を受け継いでいる。

 

主要6メーカーの高級炊飯器(2021-22モデル)を食べ比べ!「最上位」「早炊き」「冷凍」の3パターンで徹底チェックした結論

新米の季節が到来し、主要メーカーの高級炊飯器が出揃いました。内釜の素材や機能にこだわった10万円を超えるものもあるだけに、しっかりと各モデルの特徴をつかんで、自分に合った炊飯器を購入したいところです。

 

そこで炊飯器のレビューに定評のある家電ライター・平島憲一郎さんを監修に迎え、全6メーカーの最上位機種をGetNavi webが徹底的に調査しました! 果たして炊飯器ごとにごはんの味と食感はどのくらい違うのでしょうか?

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器 炊きたて土鍋ご泡火炊きJPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電ライターの平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

 

【今回テストした6機種はコチラ】

エントリーその1 立体的な対流でお米の美味しさを引き出す!

象印マホービン  圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

実売価格11万4640円(税込)

かまど炊きをヒントにした激しい対流が特徴の「炎舞炊き」。2022年モデルは縦・横・斜めの対流を実現した「3DローテーションIH構造」へ進化。冷凍ごはんメニューは1.3気圧の高圧力をかけることで、解凍しても美味しいごはんが食べられます。15通りの炊き分けが可能な「炊き分けセレクト」とアンケートに答えて好みの食感に近づける「わが家炊き」搭載で、多様な好みに対応。

 

エントリーその2 土鍋にしかできない理想の炊きワザを実現!

タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて>土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

実売価格12万1000円(税込)

内釜には本物の土で作られた蓄熱性の高い「本土鍋」を使用し、最高温度約280度の高火力でごはんの甘みを引き出します。2022年モデルは最大火力を理想的な時間まで延長する新技術「連続ノンストップ加熱」を搭載。「銘柄巧み炊きわけ」は70銘柄に対応しています。

 

エントリーその3 水の硬度に合わせてお米を炊き分け

東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎 匠炊き RC-10ZWT

実売価格11万9000円(税込)

大火力と多段階火力調節により、ふっくらとした甘みのあるごはんに炊き上げる「炎 匠炊き(ほのおたくみだき)」の2022年モデル。日本初となる、水の硬度に合わせてお米の粘りとかたさを調節する「水硬度炊き分け」を搭載。熱対流の回転方向を切り替える独自の加熱方式も採用されています。

 

エントリーその4 高温スチームでお米の芯まで熱を浸透

パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

実売価格9万7900円(税込)

2021年発売のハイエンドモデル。お米の状態を見極め、大火力IH、可変圧力、最高250℃の高温スチームの3要素を自動でコントロールして炊き分けができるほか、爆発的な沸騰力でムラなく加熱する「おどり炊き」により、お米一粒一粒の旨みを引き出して炊き上げます。アプリ「キッチンポケット」と連携し、米の出来栄えに合わせて炊き方をアップデートする機能も搭載。

 

エントリーその5 京都の老舗米店が理想とする炊き上がりを実現

日立 IHジャー炊飯器 ふっくら御膳 RZ-W100FM

実売価格7万2850円(税込)

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」が理想とする「外硬内軟(がいこうないなん)」の炊き上がりを実現した日立の「ふっくら御膳」。2022年モデルは、新米もいつもの水加減で美味しく炊ける「極上新米」コースを新設。また「スチーム保温」は、保温時にスチームを送り込む時間を長くすることで、最大40時間ごはんをしっとり保てます。

 

エントリーその6 あえて圧力をかけず丁寧に炊き上げる

三菱電機 本炭釜 紬(つむぎ) NJ-BWD10

実売価格12万570円(税込)

あえて圧力をかけずに一粒一粒丁寧に炊き上げることにこだわった三菱電機「本炭釜」シリーズの、7年ぶりとなるフルリニューアルモデル。大火力と「新・八重全面加熱」で甘いごはんに炊き上げます。全国50銘柄の個性を引き出す専用モード「銘柄芳潤炊き」は、9通りの食感に炊き分けできます。

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調査その1 最上位炊飯モード(通常モード)のごはんの味・食感をチェック!

「調査その1」では各炊飯器の最上位モード(基本的にもっとも時間がかかる炊き方)を使用して炊飯。10kg4039円(税込)で購入した無洗米のコシヒカリ3合を炊いて実食。味と食感の違いをチェックしました。各機種ともに無洗米設定で、かたさやねばりの炊き分けは「標準」や「ふつう」を選択し、銘柄指定がある場合はコシヒカリをセレクトしています。

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

大粒に炊き上がったごはんは甘くてもちもち!

↑象印のNW-FA10の「熟成」で炊飯。じっくり時間をかけて米の旨みを引き出す。 炊き上がりまで実測で70分。ちなみに、象印によると「熟成」モードはじっくりと時間をかける炊飯モードで、甘みは出るが食感は柔らかめに仕上がる。バランスの取れたごはんを炊く場合は、「炊き分けセレクト」の「かたさ」「粘り」が「標準」のモードが推奨とのこと

 

監修の家電ライター・平島さんは炊き上がりを見て、「しっかり膨らんだ大きな粒」に感心。試食では「もちもちと柔らかさが両立した食感」をポイントに挙げていました。

もちもちとしながらも柔らかい食感ですね。最初はそんなに甘みが来ないんですけど、噛めば噛むほど甘みが増していく。どんどん食べてしまう美味しさがあります。なのに後味は比較的すっきりでキレが良い。味・食感ともオールラウンドにどんなおかずにも合うと思います。幅広い世代に喜ばれそう」(平島)

このほか試食に参加したスタッフからは、「お米がとても甘く感じられました」(クレア大島)、「見た目からして大粒で、口のなかに入れると粒立ちを感じます。私の実家も象印だったので、おなじみのほっとできる味ですね」(クレア楠本)といった声が上がっていました。

↑象印の炊飯器は最高1.3気圧の高圧力をかけてお米の含水率を高めているため、見た目が大粒になる傾向がある

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

土鍋ならではの香りと味わいを堪能できる!

↑白米モード「炊きわけ」は、おこげの濃さとごはんのねばりを調整できる。「火かげん中」「炊きわけ標準」設定で銘柄指定をして炊き上がるまで、実測で53分かかった

 

「土鍋で炊いているだけあって、タイガーらしい香ばしい甘い香りが新モデルでも感じられた」という平島さん。弾力と甘みが強いのも特徴だそうです。

「タイガーは土鍋で炊いていることもあって、昔からおこげが得意なんですよ。今回のモデルも、普通に炊いてもほんのりとおこげの香りがする香ばしい甘いごはんでした。ごはんの見た目は、白さがすごく感じられますね。弾力の強い食感で、甘くて後口が残ります。お肉系や洋食に合いそうな存在感のあるごはんですね」(平島)

このほか試食に参加したスタッフからは、「炊き上がりはねばりを感じます」(小林史於)、「ごはんに弾力がありますね」(クレア楠本)といった声も上がっていました。

↑白さが際立つ炊き上がり。「萬古焼」で知られる三重県四日市市で製造された土鍋により、甘さと香りが引き出されていた

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

水へのこだわりが生む旨みとみずみずしさ

↑RC-10ZWTの最上位モード「かまど名人」は、「かたさ」が5段階から選べるほか、地域指定をすれば、住んでいる場所の水の硬度に合う炊き方をしてくれる。炊き上がりまで実測で43分

 

「炊き立て時の香りは控えめだが、みずみずしさがある」と平島さん。口に入れてもやはり旨みとみずみずしさがあり、「思わずトウモロコシを思い浮かべた」という感想が印象的でした。

香りにみずみずしさを感じられますね。ごはんの味の面では、甘みとともに旨みがあり、みずみずしさやジューシーさも感じられました。その点、いい意味で”野菜感”があって、なんとなくトウモロコシを連想させますね。独特な味わいではあるものの、これはこれで一般受けしそう。好きになる人も多いのではないでしょうか」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちがよくて弾力がある。ごはんの周囲に薄い粘りの膜をまとったような、独特の食感が好みです」(小林史於)、「舌の先でぱらっとほどける感じ」(クレア楠本)、「鮭とすごく合いそう! おにぎりにしてみたいですね」(クレア大島)との声が上がっていました。

↑粒が崩れず、ツヤツヤと光っているのが印象的。みずみずしく米本来の甘さと旨みを引き出した炊き上がりとなった

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

甘すぎず米本来の旨みが出た炊き上がり

↑SR-VSX101の最上位モード「銀シャリ」は、3種類の硬さが選べる。炊き上がりまでは実測で48分

 

監修の平島さんは、「甘すぎずしっかり米本来の旨みが感じられる」という点を評価していました。独特の食感も特徴だそうです。

「炊き立てごはんのオーソドックスな香り。甘みもしっかりありますが、甘すぎず、米本来の旨みもしっかり出ています。炊き上がりのお米は白さと透明感がありますね。食感は柔らかめですが、口のなかでハラハラとほぐれたあとに一粒一粒のもっちり感が感じられました」(平島)

このほかスタッフからは、「ハラリとしている感じで粒立ちがいい。冷やし茶漬けに合いそう」(クレア楠本)、「卵かけごはんやカレーにも合いそうですね」(クレア小林有紀)といった声がありました。

↑高温スチームでお米の旨みが引き出されたごはんは、白さと透明感があって見た目も良し。粒立ちがよくほぐれる食感も好評

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM

京都の老舗にならったバランスの取れたごはん

↑RZ-W100FMの最上位モード「極上」で炊飯。食感は「ふつう」に設定した。炊き上がりまで実測51分

 

京都の老舗米店・八代目儀兵衛の理想の食感「外硬内軟」を再現したごはんというだけあって、独特の食感に対する驚きの声が上がりました。

全体にモチモチ感とほどよい硬さがあるうえで口のなかでほぐれる、バランスの取れたごはんと感じました。最初は『甘みすっきりながら旨みがよく出ている』と思っていましたが、食べ進めるうちに口の中で甘みがどんどん増していきました。お米の味わいを引き出す炊飯器で、いろいろな銘柄のお米でおにぎりを作って食べ比べたくなりました」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちの良さもありながら、ふっくらしている」(クレア大島)、「滑らかさのある食感ですね」(クレア楠本)、「口当たりがやさしい感じがします」(クレア小林有紀)といった声がありました。

↑お米の一粒一粒の形がしっかりしているのがわかる炊き上がり。京都の老舗米店・八代目儀兵衛の理想「外硬内軟」を炊飯器で再現したごはんは、ほどよい硬さが特徴

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

こだわりの非加圧で米本来の旨さを引き立てる

↑NJ-BWD10の最上位モード「銘柄芳潤炊き」は、銘柄と「ねばり」「かたさ」を指定して炊ける。炊き上がりまで実測で60分

 

炊き上がりは柔らかく、そのさっぱりした味わいを支持する声も。平島さんは、「6モデルのなかでもっともやさしいごはんだった」とのこと。

「柔らかいけどベチャッとしているわけではありません。もちもち感は控えめで、お米の香りを強く感じました。みずみずしさも際立っていましたね。これはあっさり食べられて和食と合いそうだなと。特にシニア世代が好みそうな味である一方、食べ盛りの若い人にはやや物足りなく感じられるかもしれません」(平島)

このほかスタッフからは、「想像していた以上に柔らかいですね。甘くて粘りもあります。ふりかけごはんで食べたい」(小林史於)、「柔らかいけど粒立っていますね」(クレア大島)といった声が上がりました。

↑非加圧で炊き上げられたごはんは、やや小粒で柔らかめ。ほかのモデルとはごはんに対するアプローチが違う

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調査その2 早炊きモードのごはんの味・食感をチェック!

時短したい家庭にとっては、早炊きモードはなくてはならない存在。でも、各メーカーこだわりの最上位モードに比べるとどうしても仕上がりは落ちるもの。その味と食感はいかに? 使用したお米は最上位モードと同じくコシヒカリの無洗米。同様に時間も実測しています。

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

炊き上がりのスピードは特急だが、少し食感は硬め

早炊きモードに「急速」「特急」の2種類が用意されている象印。今回はより速く炊き上がる「特急」をセレクト。炊き上がりまでは実測で20分と6モデル中で最短でした。

「香りに関しては、『熟成』モードで炊いたごはんよりいくぶん雑味を感じました。お米の膨らみも『熟成』モードではかなり大きかったんですが、今回は膨らみがやはり少ないですね。食感は硬めになってわずかに芯があり、よく言えばアルデンテ。一方、味は善戦していて甘みがしっかり出ています。20分の特急モードで、この炊き上がりなら文句は言えないですね」(平島)

このほかスタッフからは、「硬い食感ですが、味自体は満足できる」(小林史於)という声がありました。

↑最上級モードと比べると少し小粒となり、やや透明感も失われた印象

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

おこげの香りはなくなったが、ごはんの香りは豊か

「早炊き」モードを使用。炊飯時間は今回の6モデルのなかでは実測35分と、最長の炊き時間となりました。

「白米モード『炊き分け』ではおこげの香りが感じられたんですが、残念ながらおこげの香りはなくなってしまいましたね。ただ、香りは早炊きでも十分豊かです。さらに、甘みに爽やかさが加わった印象があって、プラスとマイナス両方のポイントがあり、別のごはんに変わった印象です」(平島)

このほかスタッフからは、「早炊きでも美味しいですね。粒立ちも感じられるし、口当たりも滑らか」(クレア楠本)という声がありました。

↑早炊きモードではおねばが出る量が控えめになるためか、白米モード<炊き分け>よりもほぐれ感があるとの感想も

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

炊き上がりにムラがあるものの、炊き立ての香りが立つ

「早炊き」モードで炊飯。炊き上がりまでは実測26分と6モデルのなかでは平均的。

「炊き立ての香りはしっかり感じられますね。ただ、やや形が崩れているお米もあり、少し炊き上がりにムラがあるなと思いました。もちもち感は控えめですが、ほどよい甘みがあって、満足感はあります。最上位モードでは『トウモロコシの味わい』と言いましたが、これは普通のごはんかな」(平島)

このほかスタッフからは、「やや水分が多く感じますね。潤っていて硬さはある程度抑えられている」(小林史於)という声もありました。

↑柔らかい炊き上がりも、少しムラが感じられる食感。最上位モードとの差は感じられる

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

最上位モードに比べると少し平面的な味に

「高速」モードを使用。最上位モードと同様に圧力とスチームがかかっていて、炊飯時間は実測で28分でした。

「粒立ちがちょっと減ったなあという印象。味は奥行きがないというか平面的に感じました。時短できるとはいえ、最上位モードにあった味の独自性がなくなってしまったのは少々残念です。食感は柔らかめになり、もちもち感は多少残っています」(平島)

このほか、スタッフからは、「深い味わいというわけではないですが、普通に美味しい。20分台で炊けるならアリ」(小林史於)という声もありました。

↑ややツヤとハリが少なくなった印象。ただし、普通に食べるぶんには十分美味しいとの感想が出ていました

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器 ふっくら御膳 RZ-W100FM

早炊きでも「外硬内軟」の食感が残っている

「快速」モードで炊飯。炊飯時間は実測で26分でした。

「ちょっと硬めの食感ながら、本機がウリにしている『外硬内軟』の食感はまだ残っていますね。ただ、甘みに関しては最上級モードではいい意味で後を引く印象だったんですが、その傾向はちょっと減っています。さっぱり目の食感なので和食には合いそうですね」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちがより際立つので、雑炊やお茶漬けに合いそう」小林史於)という声もありました。

↑最上位モードで際立っていたごはんの白さと透明感は控えめに。食感に関しては好みが分かれるところ

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

特徴の柔らかさは減り、やや硬めの食感に

NJ-BWD10の早炊きモードは「うま早」「お急ぎ」の2種類。今回は「お急ぎ」を使用し、炊飯時間は実測で24分でした。

「先程はかなり柔らかい食感でしたが、これは少し硬めに感じられます。意外にも、もちっとした食感が少し強くなった気がしますね。イヤな甘さは少なく、米自体の旨みもまだまだ感じられます。みずみずしさも減りましたが、それなりにどんなおかずにも合うと思います」(平島)

このほかスタッフからは、「最上位モードと比べると、少し硬さを感じました。リゾットにするといいかも」(クレア小林有紀)という声もありました。

↑全体的に味や風味は少し落ちているものの、旨みはキープ。どの料理の邪魔もしない味に

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調査その3 冷凍モードのごはんの味・食感をチェック!

時短のため、週末など時間があるときに一気にまとめ炊きをし、冷凍保存しておく家庭も多いはず。そんなニーズを見越して、冷凍専用のモードを用意しているモデルもあります。ここでは、冷凍モードがあるものは冷凍モードで炊飯して冷凍し、翌日に電子レンジで加熱して試食。最上位モードで炊き、冷凍→加熱したごはんと比較しました。冷凍モードがないものは最上位モードのごはんを冷凍し、翌日に加熱して試食しました。

↑象印とパナソニック、三菱電機は冷凍モードで炊飯したごはんを冷凍し、通常モード(最上位モード・写真外)で炊いた冷凍ごはんと比較。冷凍モードのないタイガー、東芝、日立は通常モード(最上位モード)で炊いたものを冷凍・加熱して試食した

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

「熟成」モードを冷凍するのもおすすめ

NW-FA10には専用の「冷凍ごはん」モードが用意されており、こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと、最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。「冷凍ごはん」モードは、炊き上がりまで実測56分とやや長め。

「冷凍モードのごはんは解凍すると粒感が少ないですね。ほぐれるよりも崩れる……。『熟成』モードで炊いたものを冷凍したほうがもちもち感は残っています。冷凍モードはみずみずしさも減っている印象。冷凍するなら少々時間をかけても『熟成』モードを使ったほうがいいかも」(平島)

そのほかスタッフからは、「冷凍のごはんに慣れているのもありますが、解凍されても柔らかくて普通に美味しく食べられますね」(クレア楠本)との声がありました。

↑もちもち感はやや落ちるものの、柔らかく安定の美味しさ

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

香ばしさは弱くなったが美味しさは残る

冷凍モードがないため、白米モード「炊き分け」で炊いたごはんを冷凍→加熱して試食しました。

「香りは、おこげっぽい甘い香りが弱くなっています。もちもち感も減っていますね。ただ、甘みはしっかり感じられます。炊き立てと比べると見劣りしますが、十分美味しく感じられました。おこげ系の香りは時間がたつとイヤな香りになることもありますが、そうならないのは優秀です」(平島)

このほかスタッフからは、「解凍されたごはんでも十分な甘みを感じました」(クレア大島)、「炊き立てより粘り気が出たという印象」(クレア野田)という声もありました。

↑ツヤっぽさは減るが、お米の甘みはそのまま。冷めても硬くなりにくい

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

もちもち感と粒立ちはかなり残っている

冷凍モードがないため、最上位モードで炊いたごはんを冷凍→加熱して試食。

もちもち感と粒立ちはかなり残っているほうだなと思います。炊き立ての食感をそれなりに保てている点では優秀だなと。炊き立てで感じた、いい意味での“野菜”としての風味が、冷凍・解凍後も少し残っていたのには驚きました」(平島)

このほかスタッフからは、「電子レンジで解凍して、少し置いたものを食べましたが、それでも甘みは感じてイケるなと思いました」(クレア楠本)という声も。

↑お米の粒立ちも良く、プリッとしたおこわのような美味しさ

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

冷凍しても炊き立てごはんの感覚あり

冷凍保存に適したごはんを炊ける「冷凍用」モードがあり、こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。炊き上がりまで実測54分。

炊き立てごはんといわれてイメージする美味しさが、冷凍でもしっかり出ている気がしました。食感は柔らかくて食べやすい。ただ、もちもち感は少なくなっています。冷凍モードと最上位モードを比べると、最上位モードの解凍ごはんはもちもち感がさらに減って、べたつきが出る印象。冷凍モードを活用したほうがいいでしょう」(平島)

一方でスタッフからは、「個人的には美味しいと感じたのは最上位モードのほうでした。粒立ちがあって噛んで旨みが出るなと」(クレア大島)という声も。最上位モードと冷凍モード、どちらも甲乙つけがたいといったところでしょうか。

↑「冷凍モード」というだけあり、炊き立てに近い軽く柔らかな印象

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器  ふっくら御膳 RZ-W100FM

冷凍ごはんでももちもち感を味わいたい人に

冷凍モードがないため、最上位モードで炊いたごはんを冷凍→加熱しています。

「食感に関してはもちもち感がありますね。粒立ちも良くて口の中でほぐれます。ただ、冷凍ごはんを解凍したときにはよくある話ですけど、場所によってダマになりかけてるのは気になりました。ともあれ、ごはんのもちもち感を冷凍でも楽しみたい人にはオススメです」(平島)

このほかスタッフからは、「『外硬内軟』の特徴が薄れてちょっとベタつきが出たかも。でも美味しさにはそれほど問題はなかったです」(小林史於)という声もありました。

↑もちもち感とほぐれ具合が絶妙だが、解凍によるダマも……

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

冷凍モードのレベルが高く、味の繊細さをキープ

冷凍専用モード「まとめ冷凍用」が用意されています。こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。「まとめ冷凍用」は、炊き上がりまで実測57分。

「炊き立てごはんは『柔らかい』という印象が強かったんですが、冷凍したごはんはもちもち感が強くなっていました。甘みに関しては冷凍モードでも最上位モードでも変わらないですね。味は繊細さをキープしています。冷凍モードのレベルが高く、もしかしたら炊き立てよりも一般的に好まれる味かもしれません」(平島)

このほかスタッフからは、「冷凍モードは外が硬くて中が柔らかく、最上位モードは全体的にまとまっている印象ですね」(クレア野田)という声もありました。

↑もちもち感が強く、味わいは繊細だった。冷凍ごはんを食べることが多い人におすすめ

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【味・食感の調査のまとめ】

●象印の「熟成」モードで炊いたごはんは、もちもちとしながらも柔らかい食感が特色で、幅広い世代の方に喜ばれそう。早炊きの速度は「特急」モードで約20分(3合)で、炊き上がりの食感が硬めながら味わいはまずまず良いので、忙しい家庭にもオススメ。「冷凍ごはん」モードはあるが、「熟成」モードの冷凍も美味。

 

●タイガーの白米モード「炊き分け」で炊いたごはんは、おこげの香りがする香ばしさと弾力、強い甘みが感じられます。「お肉系や洋食に合いそうなごはんだと思います」(平島)との意見も。「早炊き」モードは炊飯時間が35分(3合)とやや長めながら、爽やかな甘みのごはんに炊き上がります。冷凍モードはなく、白米モード「炊き分け」の冷凍は香りこそ落ちるものの、十分美味しく食べられます。

 

●東芝の「かまど名人」で炊いたごはんは、甘みだけではなく旨みとみずみずしさを兼ね備えた独特の風味でクセになる味わい。「なんとなくトウモロコシを連想させる」(平島)という個性があってハマる人も多そう。「早炊き」モードは26分(3合)と平均的で、最上位モードほど味わいに個性はないが、レベルは高い。冷凍モードはありませんが、最上位モードの冷凍ごはんはもちもち感や粒立ちが優秀で、炊き立て感も残っていました。

 

●パナソニックの「銀シャリ」で炊いたは、「お米本来の旨みを引き出している」(平島)とのコメントの通り、純粋にごはんの味を楽しみたい人向き。「高速」モードは28分(3合)と平均的で、柔らかくシンプルな味に炊き上がります。また冷凍モードは炊き立ての味をキープしており、冷凍ごはんを多用する家庭にオススメ。

 

●日立の「極上」モードは、ほどよい硬さともちもち感が出たバランスのいいごはんで、お米のポテンシャルを引き出しています。銘柄炊き分けがないぶん、「フラットにいろいろな銘柄で食べ比べてみたい人向き」(平島)との意見も。早炊きは26分(3合)と平均的で、やや硬めでさっぱりとした炊き上がり。冷凍モードではなく、最上位モードの冷凍ごはんはもちもち系で粒立ちは良いが、一部ダマになることも。

 

●三菱電機の最上位モード「銘柄芳潤炊き」は、非加圧にこだわり柔らかめのナチュラルな炊き上がり。「みずみずしくやさしいごはんで、特にシニア世代は好みそうな味」(平島)とのコメントも。早炊きモードは2種類で、うち「お急ぎ」は実測24分(3合)と早く、硬めに炊き上がるものの、適度に旨みが感じられるまずまずの炊き上がり。冷凍モード「まとめ冷凍用」で炊いたごはんはもちもち感が強まり、味わいも繊細。さっぱりした食感のごはんを好む家庭、冷凍ごはんを頻繁に活用する家庭にオススメ。

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コスト度外視の「炭釜」で「粒」が違う! 三菱の炊飯器50年の集大成「紬」のごはんはどこまでウマイ?

三菱電機はIHジャー炊飯器のフラッグシップモデル「本炭釜 紬(ほんすみがま・つむぎ) NJ-BWD10」を発売すると発表しました(※上海市ロックダウンの影響で発売日は未定)。炊飯容量は0.5~5.5合で、実売予想価格は12万1000円(税込)です。発売に先駆けて行われたメディア向け事前説明会に参加してきましたので、その模様をお伝えします。コロナ禍により、試食を伴う炊飯器の説明会は本当に久しぶりなので、今年のモデルがどう進化したのか、とても楽しみです!

↑「本炭釜 紬(つむぎ) NJ-BWD10」は月白(げっぱく・写真左)と黒曜(こくよう・写真右)と2色を発売

 

↑外形寸法は、幅261×奥行き314×高さ257(蓋開け時484)mm、質量約5.8kg。前モデルに比べると若干小ぶりになった

 

7年ぶりにフラッグシップモデルをフルリニューアル

実は、業界で始めてジャー炊飯器を開発したのが三菱電機です。ごはんを炊くだけの電気炊飯器と、保温専用の電子ジャーを合体させて発売したもの。1972年のことです。2006年には始めて内釜に炭を採用した「本炭釜」を開発し、業界で始めて実売価格10万円を超える炊飯器を発売。現在まで続く高級炊飯器ブームのきっかけとなりました。

↑1972年に三菱が業界で初めて開発した保温機能搭載ジャー炊飯器「ふた役さん」

 

そして、初代ジャー炊飯器の発売から50周年となる今年。この50年間の集大成として7年ぶりにフルリニューアルしたのが「紬」です。現在、多くのメーカーが圧力IHを主流としていますが、三菱は「本炭釜」導入以降、一貫して圧力をかけずに高火力を引き出すことにこだわってきました。圧力IHで炊くごはんはおおむね柔らかく、もちもちしているのが特徴ですが、本機は圧力をかけないことで粒が立ち、硬めでもちもち、それでいて甘い「もち×あま」ごはんを目指したとしています。

 

「昔ながらのかまどで炊いたごはんは、そもそも圧力をかけていない。お米の生産者も、圧力をかけられることをイメージして品種改良していません。100℃の温度で炊くことを前提にお米づくりがされているのならば、やはりお米に適した1気圧で炊き、羽釜という特殊な構造で吹きこぼれを抑えた連続沸騰、そしてかまどのような断熱構造ですべての熱を余すことなくお米に伝えたい。そうして出来たのが『紬』です」と、三菱電機ホーム機器・販売促進課の松村眞介課長は力説します。

↑「かまどで炊いたごはんを再現するには圧力は必要ない」と三菱電機の松村課長

 

製造コストは金属製の数倍でも発熱性が圧倒的に優れている

それでは、製品そのものを見ていきましょう。まず内釜ですが、今回ももちろん炭を原料とした本炭釜です。従来どおり、約90日をかけて固め、職人が1個ずつ手作業で削り出し、約100日をかけて完成します。

 

なぜ三菱は本炭釜にこだわるのか? それは、IH(Induction Heating=電磁誘導加熱)と炭の相性が圧倒的に良いから。炊飯器の内釜によく使われているステンレスは、どんなに厚みをもたせてもIHの磁力線が0.24mmしか到達しないのに対し、炭は1cm近く浸透。電気抵抗もステンレスの約16倍あり、抵抗が大きいぶん発熱しやすのもメリットです。炭はIHによる発熱性に優れた素材だということですね。

↑本炭釜「紬」の内釜。前モデルから大きく形状が変化しているが、その理由は後ほど

 

↑同じ時間、同じ熱量を加えた時、ステンレス釜(左)は温度ムラが大きいのに対し、「紬」(右)は全体が発熱する

 

炭の発熱性能を証明すべく、説明会の会場にて実験が公開されました。ステンレス、鉄、炭でできた直径160mm、厚さ6mmの円盤を卓上型IHクッキングヒーターでそれぞれ30秒間加熱した時の温度を計る実験です。どれもスタートの温度は約22℃でしたが、ステンレスは30秒後に24℃、鉄は37℃までしか上がらなかったのに対し、炭は100℃を超えました。「金属製の数倍の製造コストがかかるが、炭でしか出せない高火力があり、それが粒感が際立つごはんにつながる」と松村課長。

↑左から、ステンレス、鉄、炭で出来た円盤

 

↑ステンレス(左)は30秒の加熱で2℃ほど上がった24℃程度まで、鉄(中)は36℃を超えるまでしか温度が上がらず。一方、炭(右)は30秒間で100℃を超えた。炭がいかにIHとの相性が良いかがわかる

 

吹きこぼれを抑えたうえ、断熱性能もアップ

この本炭釜の性能を引き出すべく、「紬」は前モデルより火力を約23%アップし、沸騰までの時間を短縮しました。ただ、お米が沸騰するとおネバが大量に出て吹きこぼれが起こります。そのため、多くの炊飯器はIHのオン/オフを繰り返す間欠加熱を行い、沸騰をコントロールしているのですが、三菱はスイッチをオフにしない連続沸騰を実現しています。

 

その秘密は内釜の形。紬で採用している本炭釜は段差を設けることで従来よりも泡を消す効果が高くなり、さらに間口が広くなったことで急速沸騰による吹きこぼれを抑制できるようになりました。

↑前モデルより火力アップし、急速沸騰を実現

 

↑急速沸騰による吹きこぼれを抑制するため、「紬」では内釜の内側に段差を設けました

 

さらに、本体に3層の断熱材と2層の空気層を設け、本炭釜の熱を外に逃さないようにすることで高火力を維持できるようにしました。これらの結果、ごはん一粒一粒がしっかり粒立ち、噛みごたえがあって甘みが凝縮した、もっちりごはんが炊きあがるとのこと。

↑本体側面に3層の断熱材と2層の空気層を設け、熱を逃さず効率的に高火力を引き出す

 

↑「紬」のカットモデル。内釜の側面を断熱材と空気層が取り囲んでいるのが分かる。上部のふたの部分にも断熱材と空気層が入っている

 

粒立ちが良く、おかずと調和するあっさり味

それでは実食してみましょう。まずは冷やごはんから。冷やごはんでもパサつきはなく、適度なしっとり感がありながら、粒が立って噛みごたえを維持しています。甘みは強くなく、控えめ。主張の強いごはんではないので、海苔巻きおにぎりに合いそうです。おにぎりの具も引き立ててくれそう。

↑冷やごはんでもツヤがあり、粒感が残っていて噛みごたえを維持していました。味は比較的さっぱりめ

 

続いて、炊きたてのごはんも食べてみました。確かに粒立ちが強く、口の中に入れるときれいにバラけるので、お米一粒一粒の味をしっかり味わえます。味のほうは比較的さっぱりで香りも控えめ。おかずの味を邪魔せず、むしろおかずを引き立てくれるごはんといえます。これだと複数のおかずと一緒に「三角食べ」する際に、前のおかずの味をリセットして次のおかずの味を楽しめそう。おかずが進むごはんといえるでしょう。

 

また、粒が立ってちょっと硬めの食感は、汁気のある料理、例えば卵かけごはんやカレー、親子丼などの丼物、肉じゃがなどの煮物などに合うはず。粒が崩れづらく、調味料も絡みやすそうなので、チャーハンやチキンライスにしても相性が良さそうです。

↑甘さ控えめ、香り控えめでさっぱり系の味はおかずをよく引き立てます。三角食いするとおかずが止まらない! 卵かけごはんが食べたくなる味と食感でした(笑)

 

↑説明会で提供された「彩り魚介の手まりすし」(右)は酢飯でもビチャッとせず、粒感があって酢と具材の味を引き立てます。握っているのに、口に入れるとパラッとほどける感覚は新鮮

 

この日、ゲストとして登壇した宮城県唯一の五つ星お米マイスターであり、三菱電機とともに水田でオリジナル米作りに尽力している佐藤貴之さん(高機能玄米協会理事)も、「日本食は、ごはんとおかずを交互に食べる、世界に類を見ない口中調味文化。口中調味でおかずを引き立てるごはんとは、おかずに負けることなく、バランスよくおかずの味と調和する粒のしっかりしたごはんである」とし、まさに「紬」が目指すものこそ、日本食文化に合った炊飯であると太鼓判を押します。

↑宮城県唯一の五つ星マイスター、佐藤さんも本炭釜を使い続けるほどの三菱ファン

 

なお、新製品はお手入れ面でも進化しています。部品点数を減らして洗い物は内釜と内ぶた1枚のみとし、洗いやすさを追求。内ぶたの重量も前モデルより約42%軽量化して約171gに軽くなっています。さらに、炊飯器のフレームをフラット化して、こぼれ落ちたごはん粒や汁を拭き取りやすくしました。なお、ふた開きボタンにはSIAA認定の抗菌処理を施しているのも特徴です。

↑洗うのは内ぶたと内釜の2点のみ。内ぶたは実感として本当に軽い

 

↑内釜周りのフレーム部分はフラットな構造で、汚れを拭き取りやすい

 

↑家族全員が触るふた開きボタンはSIAA認定の抗菌処理

 

最近は小麦粉の輸入価格が跳ね上がっていることで、お米が見直されています。毎年のように新しいブランド米が生まれ、ネット通販で全国のさまざまなお米が簡単に楽しめるようにもなりました。同様に、「ごはんのお供」の取り寄せも話題になっていますよね。その点、三菱電機50年の集大成「紬」なら、これらの米とおかずの魅力を存分に引き出してくれるはず。家庭で使ってみたらどうなるだろう…‥ぜひ、毎日使ってみたい! と思える仕上がりでした。

三菱電機がOisixやNadiaと連携したポータルサイト開設! エアコンクリーニングなどもワンストップで

三菱電機は2月22日、ユーザーの生活全般をサポートする会員制ポータルサイト「くらし×おトク+サイト」をオープンしました。家電製品の賢い使い方からメンテナンス情報、さらに外部サービスと提携した調理レシピやフードデリバリーなどをワンストップで提供するものです。三菱電機製品のユーザーだけでなく誰でも利用できるのが特徴で、同社としては2025年までに50万人の登録を目指しているそうです。

↑三菱電機が新たに立ち上げた「くらし×おトク+サイト」のトップ画面

 

暮らしに役立つ情報からフードデリバリーまで、生活を豊かにするコンテンツを配信

「くらし×おトク+サイト」が提供するコンテンツは、大きく3つのジャンルに分かれます。それぞれの内容を見ていきましょう。

 

①毎日の暮らしに役立つ情報の発信

1つは、毎日のくらしに役立つ情報の発信。電子レンジやレンジフードのお手入れといった家電製品の使い方やメンテナンス情報だけでなく、シンクやお風呂の掃除など、生活全般に役立つ情報をコラム形式で提供します。

↑「くらし×おトク+サイト」は大きく3つのジャンルでコンテンツを提供する

 

↑家電製品のお手入れ方法だけでなく、シンクの掃除など日々の暮らしに有益な情報を提供する

 

さらに、レシピサービスの「Nadia(ナディア)」と提携し、三菱家電ファンサイトも立ち上げ。ナディア所属の4人のプロ料理家が三菱家電アンバサダーとなり、三菱の調理家電を使ったレシピを紹介するものです。

↑レシピサービスの「Nadia」と提携し、三菱家電ファンサイトを立ち上げ、三菱の調理家電を使ったレシピを公開する

 

②コミュニティサービス

2つめが、コミュニティサービス。会員同士が情報や意見を交換しあったり、三菱サイドに意見や要望を伝えられる場となります。こちらはサイトローンチには間に合いませんでしたが、近日中にオープン予定とのことです。

↑コミュニティサービスは近日中にオープン予定。三菱とユーザーの双方向サービスとなり、ユーザーの意見を製品開発に活かすとしている

 

③豊かな暮らしをサポートするサービス

3つめが豊かなくらしをサポートするサービスで、内1つが有機野菜・無添加食品やミールキットの宅配サービス「Oisix(オイシックス)」と連携した、フードデリバリーサービスとなっています。当初は、オイシックスの既存商品の一部を期間限定(3月31日まで)で特別価格(30~40%割引)にて販売します。将来的には、三菱電機の調理家電がもつ特徴を活かせる食品や、専用のミールキットの販売を予定しているとのことです。

↑オイシックスと提携し、会員向けに期間限定の特別価格で食材を販売。ゆくゆくは三菱の調理家電専用のミールキットを販売予定

 

加えて、ハウスクリーニングサービスも提供。申し込みから訪問日の確定まで、すべてウェブ上で完結するワンストップサービスとなっています。当初は三菱電機製のエアコンクリーニングが対象となっており、関東1都3県の一部地域からのスタートですが、今後対象エリアを拡大してく予定です。さらにレンジフードなど、他のクリーニングサービスも展開予定です。

↑エアコンクリーニングサービスも期間限定で割引クーポンを配布。現在は三菱電機製のエアコンのみが対象だが、将来的には他社製エアコンのクリーニングも請け負う

 

「くらし×おトク+サイト」は20個程度のコンテンツでスタートしましたが、三菱としては3月末までには100までコンテンツを増やしたいとのことです。

 

「コロナ禍で生活が一変した。家事の負担が増えたり、フードデリバリー需要が伸びたりと、人々の生活スタイルはさらに多様化している。その中で、従来どおりの家電機器単独訴求ではユーザーを満足させることは難しい。日々の生活の中で発生するストレス、困りごと、ニーズを解決する情報やサービスを提供することでユーザーから評価を得て、必要とされる存在になりたい」と、三菱電機リビング・デジタルメディア事業本部家電映情事業部の清水 勉事業部長は説明します。“モノからコトへ”を実践することで、三菱のファンを増やし、それを製品販売へとつなげたい考えです。

↑「くらし×おトク+サイトは生活支援ソリューションをワンストップで提供するサービス」と三菱電機の清水事業部長は説明する

 

自社のIoT家電を管理するアプリとの連携を狙う

なお同社は現在、自社のIoT家電を一元管理するスマホアプリ「MyMU」を運営しており、2022年度中には「くらし×おトク+サイト」とアカウントを統合し、両サービス間で連携していくとしています。例えば、エアコンの稼働状況に合わせたお手入れ方法の指南やクリーニングサービスへの誘導、故障の際の受け付けを一元管理したり、炊飯器を使った自動調理レシピを検索したら、その温度や時間の設定を自動的に炊飯器にダウンロードしたり、といったことができるようになります。

↑「Linova」とは、三菱の機器のデータ蓄積や機器同士をつなぐプラットフォーム。これを通じて「くらし×おトク+サイト」とMyMUを連動させる

 

↑サイトとアプリの連動により、便利で快適な暮らしを提案する

 

ただ、三菱ではすでに会員制サイト「CLUB MITSUBISHI ELECTRIC(CME)」を運営しています。こちらは三菱電機の家電製品を購入したユーザーを主なターゲットとしており、「くらし×おトク+サイト」とは切り分けていくとしていますが、「くらし×おトク+サイト」もエアコンクリーニングやレシピのように三菱ユーザーをターゲットにしており、2つのサイトの関係性が少々分かりづらい側面があります。生活家電も今や、IoTを使ったソリューションが不可欠な時代に突入しています。三菱電機が今後、どのようにIoTサービスを整理・統合・進化させ、同時に家電製品そのものも進化させることで、われわれの生活を豊かにしてくれるか、注目していきたいところです。

狙った窓に風を吹かせて換気をアシスト! 三菱電機の霧ヶ峰「FZ・Zシリーズ」は換気忖度がスゴイ

左:霧ヶ峰「Zシリーズ」(ピュアホワイト)、右:霧ヶ峰「FZシリーズ」 (ピュアホワイト)

 

三菱電機は、ルームエアコン「霧ヶ峰」の新製品として、「FZシリーズ」と「Zシリーズ」計18機種を11月1日より発売します。

 

設定した排気窓に向け、気流を吹かせて換気をアシスト

今回の「FZ・Zシリーズ」では、換気タイミングをAIが判断してお知らせする「換気ガイド」機能を「霧ヶ峰REMOTE」アプリに追加。リモコンから離れた場所にいても、手元のスマートフォンで通知を確認できます。

 

さらに、「霧ヶ峰REMOTE」アプリに搭載されている「A.I.換気アシスト」機能では、事前にアプリに表示される室内の熱画像を確認しながら、タッチ操作で換気の排出口の窓を設定できます。これにより、自動でエアコンの気流を設定した排出口の窓に向け、換気を補助することに加え、室内の空気をかき回し、隅などに滞留する空気まで換気できます。

 

また、独自のIoTライフソリューションプラットフォーム「Linova(リノバ)」を活用することで、業界で初めてルームエアコンとロスナイセントラル換気システムの連携運転(スマートe-FloTM)を実現。エアコンのセンサーで検知した在室人数に応じて換気風量を自動調整するなど、両機器の運転情報を連動させることで、室内の快適性を維持しながら十分な換気風量を確保します。

 

さらに、水分に高電圧をかけて帯電させた微粒子「ピュアミスト」が、室内の空気に含まれる菌・ウイルス・カビ菌・花粉の活動を抑制。ピュアミストは粒子の細かいナノレベルのミストのため、乾燥が気になる冬場でも、肌や髪を保湿します。

 

このほか、センサーとAIによる室温変化先読み運転を行い、安定運転時の消費電力を従来品比約13%低減できるなど、快適性と省エネを両立しています。

 

FZシリーズは11月1日より、Zシリーズは12月上旬より順次販売が開始されます。本体色はそれぞれピュアホワイト、Zシリーズは加えてブラウンとなっています。

 

霧ヶ峰ルームエアコン 市場想定価格(税別)

FZシリーズ:34万8000円~46万8000円(4.0kW~9.0kW)

Zシリーズ:23万8000円~41万8000円(2.2kW~9.0kW)

本体の清潔も保てる、三菱電機の新コードレススティッククリーナー「iNSTICK ZUBAQ」

↑HC-JD2A

 

三菱電機は8月18日、コードレススティッククリーナー「iNSTICK ZUBAQ(ズバキュー)」の新モデルを発表。プレミアムモデル「HC-JD2A」とスタンダードモデル「HC-JM2A」をラインアップし、どちらも9月1日に発売します。市場想定価格はHC-JD2Aが9万9000円(税込)前後で、HC-JM2Aが8万8000円(税込)前後です。

 

三菱電機は、新モデル発売にあたり、気づいたときにサッとお掃除が始められることと、軽くて便利で使いやすいことを基本理念に設定。家族みんなが使いやすいモデルにすることで、気持ちにゆとりが生まれる掃除環境を広げていくとしています。

 

プレミアムモデルのHC-JD2Aには、新たに回転ブラシの自動クリーニング機能「らくリーニングスタンド」を搭載。本体を充電台に戻すと、回転ブラシに絡んだ毛や綿ゴミを自動で切断・吸引します。

 

また、回転ブラシをクリーナー本体から引き抜くだけで、絡んだ毛を簡単に除去できるうえに、回転ブラシをまるごと水洗いできる「毛がらみ除去機能」も搭載しており、部屋はもちろん、掃除機自体も清潔を保つことができます。

 

さらに、HC-JD2AとHC-JM2A共通で、ブラシ部にSIAA抗菌加工を採用。衛生的な状態で使用できるとしています。これに加えて、回転ブラシが収まっている部分の内側も抗菌加工を施しています。

 

このほか、充電時間は前年モデルの約90分から約70分に短縮。この充電時間で約40分続けて掃除できるとのこと(標準モード時)。

 

なお、両モデルともにハンディクリーナーとして使えるほか、ロングノズルやお手入れブラシなどの付属品によってさまざまな場所を掃除できるそうです。

 

両モデルともに重量は約1.9kgで、サイズは225×190×1005mm。また、集じん容積は0.25Lです。

↑HC-JM2A

静かさが感動レベル! 3万円台の高級扇風機「三菱SEASONS」で「ランクが違う」と感じた部分をしっかりレポート

この数年、2〜5万円前後の高価格帯の扇風機が、当たり前のように売り場に並んでいます。このプレミアム扇風機は、デザイン性や機能、そして風の質など、さまざまな点が従来までの「ただ羽根を回して風を送るだけ」である数千円の扇風機とは一線を画しています。

 

そんななか、「3D立体首振り」という首振りの自由度で人気なのが、三菱電機のサーキュレーション扇風機 SEASONS(シーズンズ)シリーズです。左右180°と上下100°という、圧倒的に可動範囲が広い首振りで、扇風機やサーキュレーターとして使えるのはもちろん、部屋干しのサポートまでしてくれる製品。今回は最新モデル「R30J-DDA」(実売価格3万7400円・税込)を使用し、実際に使ってわかったメリット・デメリットについて、詳細をレビューしていきます!

↑プレミアム扇風機はデザイン性の高さも特徴。R30J-DDAもシンプルながら高級感のあるデザイン。安っぽさがないのでリビングへの設置にピッタリ

 

2段階の高さ調整で扇風機にもサーキュレーターにもなる

まずはR30J-DDAの基本性能からチェックしていきましょう。通常時の本体サイズは幅370×奥行370×高さ1020mmと一般的なサイズ。ただし、本体重量は5.1kgと少々重め。移動には向きませんが、しっかりとした安定感があり、子どもやペットのいる家庭でも安心して使えそうです。また、本体の高さはポールを外すことで580mmまで低くすることもできます。

↑標準時(左)は高さ1020mm、ポールを外すと(右)580mmにすることも。580mmサイズにすると扇風機というよりサーキュレーターのような見た目。冬は短くして暖房のサポートとして利用すれば、一年中便利に使用できます

 

3D立体首振りは部屋干しのサポートに便利

本製品の大きな特徴のひとつが、3D立体首振り機能。左右180°、上下100°の首振り機能を搭載しており、自動首振り機能をONにすれば広い範囲に風を行きわたらせることができます。一般的な扇風機は左右の自動首振り機能はあるものの、上下は手動で角度が変えられるだけ、という製品がほとんど。そんななか、R30J-DDAは左右上下どちらも自動首振りに対応しています。また、一般的な扇風機は左右100°、上下40°程度の可動域が標準的なので、比較するとR30J-DDAの可動域の広さが際立ちます。

 

我が家でこの立体首振りと可動域の広さが特に役立ったのは部屋干しのサポート。左右首振り範囲が広いので、並べた洗濯物の端から端までしっかり送風。さらに、上下左右に首振りをするので、洗濯物の乾燥サポートと部屋の空気の攪拌が同時にできるのもうれしいポイントでした。

↑左右はなんと180°の首振りが可能。一般的な扇風機は左右100°くらいしか可動域がないため、この自由度の高さはうれしいポイントです

 

↑上下は100°の首振り。ちなみに上方向90°(左)、下方向10°(右)の首振りとなります

 

↑我が家では真上に向けて部屋干しのサポートに使用。 乾燥時は衣類の下部分に湿気が溜まるので、本体の高さを縮めて扇風機を衣類の真下にセットできるのは便利でした。しかも真下に置けば邪魔になりません

 

ただし、メリットばかりではなく、気になる点もありました。それが、縦方向の首の角度を調整する方法。左右の角度は10°ずつ調整できる専用の操作ボタンがあるのですが、縦方向の変更にはこういった専用ボタンがありません。とはいえ、普通の扇風機のように手で無理やり角度を変更するのは厳禁。というわけで、首振り機能を作動させて「この角度!」というタイミングで首振りをストップする手間が必要。洗濯乾燥のために真上に向いている首をもとの位置に戻すのに毎回、最適な角度になるまで待つのが少々面倒に感じることもありました。

 

シンプルなデザインに昔ながらの操作性が使いやすい

扇風機をリビングに設置するなら、インテリアを壊さないデザインも重要です。その点、R30J-DDAは羽根前面のアミ部分がらせん状になっており、高級感のある印象。羽根が透明な樹脂で軽やかなイメージがある点も気に入っています。

↑シンプルなようでいて複雑な造形。今回試用した実機のカラーは爽やかなピュアホワイトですが、重厚感のあるチャコールブラックも用意されています

 

R30J-DDAのデザインでもうひとつ気に入っているのが、ベースに操作ボタンを配置していること。最近のデザイン扇風機は、ベース部をスッキリ見せるためにヘッド裏にボタンを配置している製品が増えています。そうなると、足で操作できないのがズボラな筆者には少々悩ましいところ。ベースにボタンが集中したR30J-DDAなら、両手がふさがっていても電源を入れたり、風の強さや首の位置を変更したりすることが可能です。

↑ベース部分に配置された操作ボタン。選択中の操作がLEDで光るのもわかりやすいです

 

反対に、デザイン面で気になったのがコードとリモコン。R30J-DDAのコードは使用していない間は本体裏面に収納できるのですが、そのためかコードを引っ張り出すとクセがついてヨレてしまっていました。また、リモコンは使用していない間は本体ベース部分に収納可能。このリモコン、薄型コンパクトなのは良いのですが、本体のデザイン性の高さと比較すると、もう少し高級感がほしかった……と感じるところです。

↑ベースを裏返すとコードの収納スペースがあります。コードは細い上にグネグネと曲がってしまうので、床を這わせると正直、見た目がいまひとつ。ただ、プラグの端子の根元に絶縁処理を施しているなど、細かな部分での安全設計は「さすがは三菱製!」と感じます

 

↑付属のリモコンはベース側面に収納可能。台から出すのにかがむのは面倒ですが、収納場所が決まっているのでリモコンをなくさないメリットはあります

 

テレビの音を邪魔しない! 優しい風も魅力的

ここまでは本製品の基本性能について言及しましたが、R30J-DDAは使ってみるとその価値を実感できます。R30J-DDAを使用して、まず驚くのは静音性の高さ。風量は1から5までの5段階で変更できるのですが、2までの風量ならば比較的静かな部屋でも、耳をそばだてなければ駆動音にほとんど気がつきません。3以上だと、さすがに扇風機特有の「フワァーン」という音がかすかに聞こえますが、最大風量にしても安い扇風機の「弱」レベルの音しかしません。

 

これは、ちょっと感動するレベルの静音性の高さです。DCモーター搭載のプレミアム扇風機には静音性が高い製品が多いのですが、そのなかでもトップクラスの静音性だと感じます。あまりにも静かなので、風呂上がりに扇風機前で涼みながらテレビを視聴していたところ、風量2で扇風機の前50cmに座っても、扇風機の駆動音がまったくテレビ視聴の邪魔をしませんでした。これはかなりスゴイ静音性です。

↑室内は扇風機を動かしていない状態で38.8dB。我が家で一番よく利用した風量2だと41dBでした。ちなみに、最大風量では58.1dB。写真では羽根から10cmの距離で計測していますが、最大風量でも50cm離れると40dB台後半(静かな事務所レベル)とかなり静か! 狭い部屋でも安心して使えそうです

 

↑静音性の秘密は、航空機の低騒音化対策にも使われるという「エクストラウィングレットファン」の羽根形状。横からみると羽根が一枚一枚複雑な曲線を描いているのがわかります

 

整った優しい風が遠くまで届く

また、驚くのが「風の優しさ」。風量3以上にするとそれなりの風圧があるのですが、肌にあたる風が「整っている」ように感じます。安い扇風機にありがちな乱れた気流を感じないのです。

 

実際に風量をチェックしたところ、羽根から10cmあたりで最大風量だと3.4m3/s。これは、標準的な扇風機と同じくらいの風量です。しかし、風を整えて送り出しているためか、最大風量時なら10m近く離れてもフンワリと優しい風を感じられます。微風モードでも触れると涼しく感じる優しい風のため、長時間風にあたっても疲れない点も気に入りました。

↑10cmほどの位置で風量を計測すると3.2m3/sでした。この数値だけみると普通の扇風機なのですが、面白いのが3m離れても2.0m3/sほどの風量をキープしていたこと。風が整っているためか、普通の扇風機より風の減衰が少ないように感じます

 

リビングや寝室に置くのにオススメ

最近は扇風機とサーキュレーターが一体化した製品が増えているため、扇風機は一年中リビングに出しっぱなし、という家庭も増えてきました。そんななか、デザイン性が高く、さらに3D立体首振りと広い可動域により、広いエリアに風を送れるR30J-DDAはまさにリビング向けの製品だと感じました。

 

そして、R30J-DDAを実際に使って実感したのが、扇風機が静かであることの快適さ。リビングは映画を観たり、家族や来客と話をしたりと音に集中することが多い場所なので、この静音性の高さは本当に魅力的。今回、我が家では部屋干しなどの関係で主にリビングで利用しましたが、駆動音が小さいので、寝室で使用するのにも向いているでしょう。

 

また、騒がしい家電量販店でこの静かさを体感するのは難しいかもしれませんが、もし店舗でR30J-DDAをチェックできるなら、ぜひ「風の優しさ」を確認してもらいたいですね。本製品は可動域の広さ、デザイン性、静音性、風の優しさと、いずれも兼ね揃えたワンランク上の扇風機だと感じました。

↑使用しないときは分解してコンパクトに収納もできます。細かなところまでよく考えられている製品です

 

冷凍しても炊き立てのようなご飯を味わえる、三菱電機「本炭釜」シリーズに新モデル

↑NJ-VWC10

 

三菱電機は、IHジャー炊飯器「本炭釜」シリーズの新モデル「NJ-VWC10」を6月21日に発売すると発表。市場想定価格は8万8000円前後(税込)です。

 

本炭釜シリーズは粒感のあるごはんを炊き上げるのが特徴の炊飯器。ごはんの外はハリがあり、中はふっくらとした食感を実現しています。

 

内釜には本物の炭を使用しており、釜が丸ごと発熱体となるため、全体が一気に発熱。お米の芯まで熱をしっかり伝えるとしています。また、釜底を凸形状にしているため、釜の中央部に気泡が発生するうえ、激しい熱対流が起こり、ふっくら炊き上がるとのこと。

 

さらに、かまどの断熱構造を再現しており、ごはん全体にムラなく熱を伝えるほか、火力をキープする連続沸騰状態でも吹きこぼれないようになっているといいます。

 

NJ-VWC10では、新たに冷凍用モードを搭載。時間をかけてじっくり吸水させたうえ、お米に優しい1気圧で炊飯するため、冷凍しても炊き立てのような粒感のあるご飯に仕上がるとしています。このほか、長粒米の香りと食感を生かす長粒米モードや、炒飯をおいしく作るための炒飯モードを搭載しています。

 

炊飯容量は05~5.5合まで。本体サイズは幅237×奥行き292×高さ227mmで、重量は5.1kgです。

 

なお、熱伝導性の良好な5層構造の金属釜を備長炭コート熾火で塗装することで大火力を実現した「炭炊釜」シリーズの「NJ-VXC10」「NJ-VVC10/18」「NJ-VEC10/18」と、炊飯時に出る蒸気を逃がさず炊飯に利用する「蒸気レスIH」の「NJ-XSC10J」も6月21日に発売。

 

市場想定価格はそれぞれ、NJ-VXC10が6万6000円前後(税込)、NJ-VVC18が4万7000円前後(税込)、NJ-VVC10が4万4000円前後(税込)、NJ-VEC18が3万6000円前後(税込)、NJ-VEC10が3万3000円前後(税込)、NJ-XSC10Jが8万8000円前後(税込)です。

 

↑NJ-VXC10

 

↑NJ-XSC10J

未来標準のビルディング「ZEB」に全力投球する三菱電機ーー同社のSDGsとCSRを読み解く

省エネ・創エネ・快適性を同時に実現する「ZEB」に迫る~三菱電機株式会社

 

三菱電機といえば、GetNabi webでは家電のトップメーカーとして様々な製品を紹介しています。「霧ケ峰」でお馴染みのルームエアコン、本物の炭を内釜に使った「本炭釜」、最近では、美味しいパンが焼けるブレッドオーブンなど、挙げればキリがないほど。

 

我々にとっては家電製品が身近な三菱電機ですが、実は、未来の都市変化を先取りした取り組みを行っているなど、さまざまな価値創出による社会貢献にも積極的です。そのなかで近年、注目されているのが「ZEB」(ゼブ)というワードです。

 

年間のエネルギー収支ゼロを目指す「ZEB」とは

ZEBとは、「net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)」の略称で、快適な室内環境を保ちながら、設備の高効率化や建物の高断熱化による“省エネ”と、太陽光発電などの“創エネ”により、年間のエネルギー収支ゼロを目指した建築物のこと。国により定義は異なりますが、日本の場合、エネルギー低減率により、ZEB OrientedZEB Ready、Nearly ZEB、『ZEBと4段階に分かれています。

 

・ZEB Oriented

延べ面積が1万㎡以上の建築物のうち、再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギーから30~40%の省エネとなるように設計され、未評価技術を導入する建築物。

・ZEB Ready

再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量から50%以上の省エネとなるように設計された建築物。

・Nearly ZEB

ZEB Readyの条件を満たしつつ、再生可能エネルギーを加えて、基準一次エネルギー消費量を75%以上低減させた建築物。

・『ZEB

ZEB Readyの条件を満たしつつ、再生可能エネルギーを加えて、基準一次エネルギー消費量を正味100%以上低減させた建築物。

 

設計から運用管理までワンストップで提供

「ZEBが世界的に注目され始めたのは、2008年の洞爺湖サミットからです。日本では2014年に閣議決定された第4次エネルギー基本計画で、2020年までに新築公共建物など、2030年までに新築建築物の平均でZEBの実現を目指すとされました。さらに2015年のパリ協定で、日本は2030年までに温室効果ガス排出量を26%(2013年度比)削減すると宣言しています。昨年10月には、臨時国会の所信表明演説で菅首相が“2050年カーボンニュートラル宣言”にも言及していました。その目標の達成に向けて、ZEBはすごく重要な役割を担っています」と話すのは、同社ZEB事業推進課の南 知里さんです。

↑ビル事業部 スマートビル新事業企画部 ZEB事業推進課・南 知里さん

 

どうしてZEBが重要な役割を担っているのでしょうか。下は東京都環境局の資料ですが、実はCO₂排出量の約70%が建築物から出ているそうです。上記目標達成のためには建築物から出るCO₂を減らすことが不可欠なのがわかります。

↑「東京グリーンビルレポート2015」(東京都環境局)より

 

「ZEBは、建築物から発生するエネルギーを減らしたうえで(省エネ)、再生可能エネルギー(創エネ)をうまく組み合わせることによって、年間のエネルギー収支をプラスマイナスゼロに近づけるという取り組みです。省エネ対象設備は、空調、換気、給湯、照明、昇降機の5設備。弊社はそのすべての設備を保有し、業界でもトップシェアを誇ります。お客様のニーズにあった機器やシステムを選定することで、ZEB化の支援ができる、つまり設計から運用管理までワンストップで提供できる強みを持っています」(南さん)

 

同社は2016年からZEBの専門部門を立ち上げ、経済産業省が設定した登録制度「ZEBプランナー」を電機メーカーとして初めて取得。提案活動だけでなく、社内外向けの説明会も全国で実施しています。ZEB起点での案件引き合いは多く、2016年~2020年度上期だけで累計約370件あり、右肩上がりで増えているそうです。

 

快適性と省エネを同時に実現

ZEBの導入はSDGsの目標達成に繋がるのはもちろん、施主にとってのメリットも大きいと言います。

 

「省エネによる光熱費の削減はもちろん、快適なオフィス空間が作られる点もZEBのメリットになります。近年は、BCP(Business Continuity Plan/災害時の事業継承)対策の強化や、あるいは環境リーディングカンパニーである点を訴求するなど企業PRの一環として導入するお客様も増えています。社会貢献、環境保全活動推進、そして資産価値向上も期待できます」(南さん)

↑ZEBのメリット(三菱電機資料より)

 

ちなみにZEBを達成した建築物が日本国内に何件あるか、正確な数値はわかっていません。しかしBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)を取得した件数をZEBの竣工案件と読み替えることができるという前提だと、2020年8月末時点で、449件がZEB(ZEB4ランクすべて)を達成していると分析できるそうです。

 

建築物の条件によりエネルギーの低減率を算出

では、どうやってエネルギーの低減率を算出するのでしょうか。「基本的には、設計時点で『エネルギー消費性能計算プログラム』を用いて低減率を計算しています」と話すのは、実際にZEB導入を手掛けている、ソリューション技術第一課の柿迫良輔さんです。

↑ビルシステムエンジニアリングセンター システムインテグレーション部 ソリューション技術第一課・柿迫良輔さん

 

「新築だけでなく、既存の建築物のリニューアルや改修時でのZEB達成も可能です。というのもZEBは、図面のデータをもとに算出される“基準値”と、設計をした設備や躯体の性能から算出する“設計値”の差によって低減率を出します。例えば、東京都内に2020年に竣工したサンシステム株式会社様の新社屋は、地上6階建てのオフィスビルですが高効率空調や複層ガラスの導入、窓にブラインドを設置して日射の抑制をすることにより基準値から53%の省エネを達成しています。その他設備についても様々な工夫による省エネ化を図り、結果、建物全体の消費エネルギーは基準比56%減となり、ZEB Readyを達成することができたのです」

↑サンシステム株式会社様「SSビル」の省エネルギー性能 (出典:「環境共創イニシアチブ」ウェブサイト )

 

「この社屋の場合は都心部ということもあり、太陽光発電を設置できなかったのですが、設備や建築躯体の工夫により50%以上の省エネを達成し、ZEB Readyを実現しています。建築物全体でどれだけエネルギー消費量を低減できるかによってZEBのランクが決定しますが建築物の規模はもちろん、部屋の配置、用途、所在地により基準値は大きく異なります。例えば用途一つとっても、人の出入りが多い会議室なのかそうでないのかにより違いますし、北海道と沖縄では気候が全く違うことからもわかるように、所在地による地域区分が細かく設定されています」(柿迫さん)

 

例えばオフィスの場合は、建築物全体のエネルギー消費量における空調と照明が占める割合が大きいですが一方、病院なら給湯の割合が高くなるなど、建築物の用途や目的により数値は全く異なります。つまり手掛ける案件に、同じものは1つとしてないことがわかります。

 

「建築物の規模により、設置できる機器の目星は付きますが、そこにお客様の予算や要望が加わってきます。設計段階で、いかに数値を低減するか試行錯誤しなければなりません。本来は、お客様もZEBNearly ZEBと上のランクを目指したいのでしょうが、予算などの要因はもちろん、敷地面積の関係で太陽光発電を設置できないなど、設備の設置条件が障壁になることもあります。まずは自分たちができるところを目指されるお客様が多いようです」(柿迫さん)

 

ZEB関連技術実証棟が完成

社内外からZEBが注目を集めるなか、2020年10月には、三菱電機情報技術総合研究所内(神奈川県鎌倉市)に、ZEB関連技術実証棟「SUSTIE(サスティエ)」が完成しました。

 

「サスティナブルでエネルギーの明るい未来へということで、SUSTIEと名付けられた本施設は、省エネと創エネにより、基準値から106%の低減を達成し、ZEBを取得しました。6000㎡以上の中規模オフィスビル単体でBELS(建築物省エネ性能表示制度)の5スターとZEBの両立達成は日本初。CASBEEウェルネスオフィス(建物利用者の健康性、快適性の維持・増進を支援する建物の使用、性能、取り組みを評価するツール)で最高のSランク認証もいただいています。これまで、省エネと快適性は相反するというイメージが強かったかと思いますが、SUSTIEではZEB認証とCASBEEウェルネスオフィスSランクの同時取得により、それを両立できることを実証しています」(南さん)

↑2020年10月に完成したZEB関連技術実証棟「SUSTIE(サスティエ)」

 

総合電機メーカーの強みを生かし、各種高効率設備を設置。在室人数情報による換気や、照明の明るさ制御、昇降機の速度制御などの省エネ制御を導入。加えて自然換気による環境調整や太陽光発電など、SUSTIEには同社の技術が集約されています。

↑放射冷暖房パネルを配置し自然エネルギーを有効活用

 

「SUSTIEでは、設計時点の計画値を上回るさらなる省エネでの運用を目指しながら、新たな設備制御技術の導入や、省エネの実証実験も行われます。さまざまな効果を実証しながら運用化を目指していければと思います」(南さん)

 

CSR4つの重要課題

ZEBに限らず、三菱電機グループは他にもさまざまな価値創出への取り組みにおいて、SDGsの達成に貢献していこうとしています。

 

「当社は、『企業理念』と『私たちの価値観』(信頼、品質、技術、倫理・遵法、人、環境、社会)に従って経営方針を立て、すべての企業活動を通じてSDGsの達成に貢献していきます。価値創出への取り組みを推進することによってより具体的な行動を起こし、自社の成長とともにSDGsの達成に向けて貢献していきたいとの考えです」とはCSR推進センターの田中大輔さん。同社の企業理念は「私たち三菱電機グループは、たゆまぬ技術革新と限りない創造力により、活力とゆとりある社会の実現に貢献します」というものです。

↑総務部 CSR推進センター 専任・田中大輔さん

 

CSRについて、下記の4つの重要課題を掲げています。他が重要ではないということではなく、当社の特徴を生かせるものは何かと考えた上で特定しました。

↑CSR(企業の社会的責任)の重要課題

 

“持続可能な社会の実現”“安心・安全・快適性の提供”は、環境問題や資源、エネルギー問題、インフラなど、事業を通じて世の中に貢献できるという分野です。残りの2つは企業の基盤として厳守する分野です」(田中さん)

 

CSRの重要課題の検討が始まったのは、折しもSDGsが国連サミットで採択される直前でした。その後、SDGsの17の目標と照らし合わせ、基本的に相違がないと確認するとともに、三菱電機グループの特長をいかしてSDGsにどう貢献できるか、社内外でアンケートを実施。その結果、事業を通じた活動への期待が高いということがわかったそうです。

 

「まずは、SDGsに貢献できる分野は何か? 自社の取り組みを整理することから始まりました。エネルギー、インフラ、環境は、それまでも社会に貢献できていましたし、今後もさらに注力して貢献できる分野だと考えたのです。そして “重点的に取り組むSDGs”として、目標7(エネルギーをみんなに、そしてクリーンに)、目標11(住み続けられるまちづくりを)、目標13(気候変動に具体的な対策を)に注力することを2018年度に特定し、価値を創出していくことでSDGsの目標の達成に貢献していきたいと考えました。わかりやすい事例のひとつが、今回紹介させていただいたZEBです。SDGsという世界共通の社会課題が示されたことで、社会への貢献について具体的に説明しやすくなりました」

 

今後は変化する社会課題にも対応

2000年代前半以降、社会課題に対する意識は、世界的にどんどん高まっています。同社も環境面について2021年を目標とした「環境ビジョン2021」に沿って、低炭素社会の実現、循環型社会の形成、自然共生社会の実現に取り組んできましたが、さらに長期的に継続するために、昨年『環境ビジョン2050』を新たに策定したそうです。

 

「今年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、新たな生活スタイル、ビジネススタイルに適応しなければなりません。新たな社会課題が顕在化しているなかで、社内外の連携をより強化し、取り組んでいかなければならないと感じています。場合によっては、重点的に取り組むと定めたSDGsの目標7、11、13についても、今後は見直すべきかもしれません」(田中さん)

 

多岐にわたる事業分野で活躍する同社だからこそ、グループ内外の力を結集して、変化する社会課題の対応に取り組んでいくことが求められているのだといえるでしょう。

人気モデル多数! 最新「炊飯器」価格帯別ピックアップ3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、炊飯器。高級モデルは「吸水〜沸騰〜蒸らし」の各工程が高精度。ただし、下位機種にも上位機種の技術を踏襲した人気モデルが多いので要チェックだ。メーカーごとに異なる味の傾向、お手入れのしやすさを吟味しよう。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新炊飯機、“買い”のポイント

加熱温度や蒸らしの温度調節によりふっくら&粒立ちの良い食感を実現

おいしさにこだわるなら米の銘柄や食感の「炊き分け」機能に注目

・内ブタや天面などのお手入れのしやすさも満足度に大きく影響

 

私たちが解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

炊飯器の検証企画を多数手がける。製品チェックでは、ごはんの味に加え使いやすさやメンテのしやすさにもこだわる。

家電ライター

コヤマタカヒロさん

PCからキッチン家電まで幅広い分野に精通。家電テストの空間「コヤマキッチン」を運営し、米・食味鑑定士の資格も持つ。

 

「ふっくら粒立ちある食感」と「炊き分け」機能がトレンド

最新の炊飯器は「ふっくらしつつ粒立ちがしっかりとした炊き上がり」がトレンド。家電ライターのコヤマタカヒロさんはこう語る。

 

「象印マホービンの〝炎舞炊き〟、日立の“ふっくら御膳〟は特にその傾向が顕著。パナソニックの〝おどり炊き〟もごはんの食感のバランスが絶妙でオススメです」(コヤマ)

 

さらに、高級モデルが積極的に導入しているのが「食感炊き分け」機能。機種によっては数十種の炊き分けに対応する。

 

「近年、各地域から新種のお米が続々と登場。様々な品種を適切に炊き、最もおいしく味わうための『銘柄炊き分け』機能を搭載するモデルにも要注目です」(コヤマ)

 

一方、炊飯器選びで忘れてならないのがメンテのしやすさだ。

 

「内釜の重さや内ブタの洗いやすさが、毎日の家事の負担に大きく関わります。仕事や育児が忙しい家庭は特にここをチェックすると、購入後に後悔しません」(青木)

 

【《松》クラス】予算額11万円以上

この価格帯の炊飯器は高火力加熱や蒸らしでの温度調節などにこだわり抜いた製品ばかり。「炊き分け」機能も優秀で、どれも“米好き”が満足できる1台だ。高額なだけによく吟味しよう。

 

【No.1】炎のゆらぎまで再現することで甘く粒立ち良い味わいを実現

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き” NW-LA10

実売価格11万8680円

IHヒーターの細かな火力制御でかまどの大火力と炎のゆらぎを再現。甘く、粒立ってふっくら感のあるごはんに仕上げる。炊いたごはんの感想を入力すると炊き方を変えて食感を調整する「わが家炊き」機能搭載。麦ごはんも2通りの食感に炊き分けできる。

SPEC ●炊飯技術:炎舞炊き(ローテーションIH)●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・金芽米・雑穀米ほか ●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄〜くろがね仕込み〜豪炎かまど釜
炊き分け 食感121通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

↑釜底の6つのIHヒーターをローテーション加熱して強い対流を生む。単位面積あたりの火力も従来比4倍以上(※)
※:2017年モデルNW-AT10型との比較

 

↑天面パネルはフラット形状で汚れを拭き取りやすい。内ブタの構造もシンプルで、手入れがラクなのがうれしい

 

↑内釜はIHと好相性の鉄素材をアルミとステンレスの層でサンド。蓄熱性・発熱効率・熱伝導性を高め、炎舞炊きの大火力を生かす

 

<クロスレビュー!>

ごはんを好みの食感にする「わが家炊き」がユニーク

「121通りの食感から、ユーザーの好みの食感に自動調整して炊く『わが家炊き』はほかの炊飯器にない機能。玄米や雑穀米メニューが充実し、ヘルシー志向の人も気に入るはずです」(青木)

 

米の味を追求するなら断然オススメ!

「ローテーション加熱で米を激しく舞わせてしゃっきり感ともちもち感、甘みの強い“うまいごはん”が炊けます。純粋に“米”のおいしさで選ぶなら、トップクラスの電気炊飯器です」(コヤマ)

 

【No.2】米のうまみを引き出す技術で全国の米どころが認める味に

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 Wおどり炊き SR-VSX100

実売価格12万円前後

米の鮮度を判別し、最適な炊飯に微調整。炊き上げ工程の強火時間を長くすることで、ハリのあるごはんに仕上げる。炊き込みごはんもベタつかずほぐれやすい食感に。58銘柄の炊き分け機能を装備し、「星空舞」など新銘柄にも対応。

SPEC ●炊飯技術:Wおどり炊き ●炊飯時消費電力:約1210W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽/分づき米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W275×H234×D361mm/7.7kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 ダイヤモンド竃釜
炊き分け 銘柄炊き分け58銘柄
保温時間 24時間(スチーム保温)

 

 

↑通電切り替えと加圧減圧の「Wおどり炊き」でもちもちのごはんに。IHの大火力で釜を包み込み、米のうまみを最大限引き出す

 

↑炊飯や保温などの基本操作は3つの物理ボタンでシンプルに。「銘柄炊き分け」などの細かい設定はタッチパネルで行う

 

↑追い炊き・蒸らし時に220℃の過熱水蒸気を釜内に噴射。米の芯まで熱を浸透させうまみをコート

 

<クロスレビュー!>

炊飯能力だけでなく操作性とメンテ性も秀逸!

「ごはんの味はもちろん、タッチパネルが操作しやすいのも好印象。銘柄炊き分けでは58もある登録銘柄からお目当てをスムーズに探せます。内釜も軽く、洗い物がとてもラクです」(青木)

 

甘みや食感のバランスも本体の総合力も最高ランク

「ごはんの甘みや食感のバランスが抜群。米のセンシング機能で、夏場など米の鮮度が落ちる時期でもおいしいごはんが食べられる。保温機能も優秀で、まさに最高ランクです!」(コヤマ)

 

【No.3】〈炊きたて〉50周年の“技”で極上のごはんを炊き上げる!

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPL-A100

実売価格12万4220円

同社の土鍋炊飯技術を結集した<炊きたて>50周年記念モデル。土鍋特有の細かく大量の泡が炊飯中に米を包むため米同士がぶつかって傷つきにくく、もっちりつややかなごはんに仕上がる。銘柄炊き分け機能は50銘柄。

SPEC ●炊飯技術:土鍋ご泡火炊き+丹精仕上げ ●炊飯時消費電力:1080W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦めし押麦ほか ●サイズ/質量:約W290×H220×D351mm/約7.4kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 四日市萬古焼本土鍋
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間

 

↑「丹精仕上げ」は蒸らし時に徐々に圧力を下げ、余分な蒸気を放出。ごはんの甘みとツヤを引き出す

 

↑露が溜まるフレーム部は傷がつきにくい「クリアハード」仕様。サッと拭くだけで汚れも落ちる

 

↑少量(1合)を炊く際は専用土鍋中ブタをセット。炊飯空間を狭くして炊きムラを防ぎ、香り高く仕上げる

 

<クロスレビュー!>

おひつに学んだ保温技術やお手入れのしやすさが光る

「香ばしい香りのごはんが絶品。木製のおひつが呼吸するように中の水分と温度を整える保温技術を採用し、炊きたての味が長持ちします。拭きやすい天面パネルやフレームも◎」(青木)

 

土鍋+ガス火で炊いたような香り高いごはんが堪能できる

「ガスコンロで土鍋を使って炊いたような香りが楽しめます。50銘柄炊き分けや少量炊飯など機能も充実。3段階の火加減調節でおこげが楽しめるのも他機種にない魅力です」(コヤマ)

 

【《竹》クラス】予算額6万円〜11万円

ここで紹介する3モデルは、どれも各社の最上位モデル。松クラスよりも価格こそ安いが、スペックはほぼ同等と考えていい。炊き上がりが好みなら迷わず買いだ!

 

【No.1】本物の炭(※)でできた釜でふっくら粒立ち良く炊き上げられる

(※)木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

三菱電機

三菱ジャー炊飯器「本炭釜 KAMADO」NJ-AWB10

実売価格11万円

IHと相性が良く発熱性の高い炭釜で大火力炊飯でき、ふっくら粒立ち抜群のごはんが炊き上がる。銘柄炊き分けは50銘柄に対応し、冷凍してもおいしい「まとめ炊き」モードなど機能も多彩だ。音声ナビと液晶のデカ文字表示で操作も快適。

SPEC ●炊飯技術:本炭直火炊き/八重全面加熱/本・熱密封かまど構造 ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:無洗米・玄米・胚芽米・発芽米・長粒米ほか ●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.8kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 本炭釜
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間(始めの12時間はたべごろ保温)

 

↑二重の内ブタはワンタッチで取り外し可能。軽くて凹凸が少なく簡単に洗える。職人手作りの内釜を洗う際は丁寧に扱おう

 

↑八重構造のヒーターで米全体に熱を伝え粒感を立たせる。釜は羽釜構造にすることで熱を逃がさず香り高いごはんに

 

<クロスレビュー!>

ふっくらほぐれる食感と鮮やかな米のうまみが魅力

「ふっくらしつつ口の中でほぐれる食感と、鮮やかな米のうまみがしゃっきり派の人にオススメ。長粒米専用モードで、ジャスミンライスもおいしい。職人こだわりの内釜は大切に扱って」(青木)

 

非圧タイプは銘柄ごとの味の違いもわかりやすい!

「大手メーカーのフラッグシップ機では唯一の非圧タイプ。圧力をかけないのでしゃっきり感のあるごはんが炊けます。銘柄炊き分けも、米の甘み成分が出過ぎず銘柄ごとの味が引き立ちます」(コヤマ)

 

【No.2】京都の老舗米店がこだわる“外硬内軟”の味を実現!

日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100DM

実売価格8万1040円

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」の炊飯の極意を電気炊飯器で実現。1.3気圧の圧力と107℃のスチームで米の輪郭と甘みを際立たせて炊き上げる。カーボンフッ素加工の内釜はそのまま洗米可能。

SPEC ●炊飯技術:極上ひと粒炊き ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米(発芽玄米)・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:W248×H232×D302mm/約6.0kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 大火力沸騰鉄釜
炊き分け 食感4通り(極上コース)
保温時間 40時間(スチーム)

 

<クロスレビュー!>

蒸気がほとんど出ないので棚に置いたまま炊けて便利

「ハリがあって中がふっくらなごはんの食感が絶妙。炊飯中にほとんど蒸気が出ない構造なので、棚に置いたまま炊けて使い勝手も良いです」(青木)

 

しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事な炊き上がり

「圧力とスチームを利用した炊き上がりは、しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事。コスパ最高のフラッグシップモデルです」(コヤマ)

 

【No.3】伊賀焼の人気土鍋を電化し、ふっくら甘い至高のごはんに!

シロカ

かまどさん電気 SR-E111

実売価格6万4584円

伊賀焼の人気土鍋を使った機種。土鍋と好相性のシーズヒーターを採用してガス炊きを再現し、ふっくら甘く後味さっぱりのごはんに。土鍋がごはんの水分を最適な状態に保つため、冷めても美味。

SPEC ●炊飯技術:電熱ヒーター式 ●炊飯時消費電力:1300W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・おかゆ・おこげ ●サイズ/質量:約W300×H261×D300mm/約7.6kg

炊飯容量 1.0〜3.0合
内釜
炊き分け 食感3通り
保温時間

 

<クロスレビュー!>

土鍋炊飯がスイッチひとつで失敗なくできるのはスゴい

「火加減が難しい土鍋炊飯を電化し、スイッチひとつで失敗せずに炊けるのはスゴい。工芸品の風合いがあるデザインも高級感たっぷりです!」(青木)

 

保温機能などはないがそのおいしさはオンリーワン

「土鍋ならではの、甘みが強くもっちりして香り高いごはんが特徴。保温機能もないシンプルな作りですが、その味はオンリーワンです!」(コヤマ)

 

【《梅》クラス】予算額2万円〜4万円

この価格帯では、松や竹クラスの高級モデルに搭載される高機能を厳選して搭載。ベースのコストを抑えた“一点豪華主義”的なモデルが狙い目だ。シンプルさを求めるならオススメ!!

 

【No.1】ベストの炊き上がりを銘柄ごとに実現する高コスパ炊飯器!

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄量り炊き 圧力IHジャー炊飯器 KRC-PC50-B

実売価格3万8280円

米の銘柄ごとに加熱工程と加圧時間を調整し、それぞれのおいしさを最大限に引き上げる圧力IH炊飯器。大型タッチパネルで操作もスムーズだ。「こだわり炊き分け」ボタンで、「冷凍ごはん」モードや「おむすび」モードなどを選べるのがユニーク。

SPEC ●炊飯技術:圧力IH式 ●炊飯時消費電力:1230W ●白米以外の炊飯メニュー:炊き込み・玄米・食物繊維米 ●サイズ/質量:W265×H242×D382mm/6.6kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 極厚銅釜
炊き分け 銘柄炊き分け40銘柄
保温時間 銘柄炊き分け40銘柄

 

↑内釜に米を入れると最適な水量が表示され、ベストの炊き上がりを実現可能。よそったごはんのカロリーも表示できる

 

↑大火力のIHヒーターで内釜を上下から加熱。1.25気圧・105℃で炊き上げることで、ごはんの柔らかさと粘り、甘みが増す

 

<クロスレビュー!>

高級モデルのような銘柄炊き分け機能が優秀

「高級モデルに搭載される銘柄炊き分け機能をこの価格で実現したのがスゴい。ごはんのカロリー表示機能や食物繊維モードなど、健康を気遣う人にやさしい機能も見逃せません」(青木)

 

水加減を自動で教えてくれてシニア世代も大助かり!

「水量は少しの違いでごはんの味を変えてしまうが、それを自動で教えてくれるのは視力が心配なシニア世代も大助かり。銘柄炊き分けや発酵コースなど+αの機能も充実しています」(コヤマ)

 

【No.2】かまどの熱対流を再現し、米をふっくら炊き上げる

東芝ライフスタイル

真空圧力IH炊飯器 RC-10VSP

実売価格3万6990円

丸底60℃の銅釜でかまどのような熱対流を生み、ふっくら甘いごはんに。独自の真空技術で米の芯まで吸収させ、時短でおいしく炊き上げる。冷めてもおいしい「お弁当コース」など白米メニューが充実。

SPEC ●炊飯技術:炎匠炊き ●炊飯時消費電力:1250W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W296×H265×D387mm/約5.9kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鍛造かまど銅釜
炊き分け 食感3通り
保温時間 40時間(※)(真空保温)

※:白米の場合

 

<クロスレビュー!>

真空技術が炊飯・保温に貢献!手入れがラクなのもうれしい

「真空技術でごはんの甘みを高めたり、長時間おいしく保温したりできるのが◎。凹凸の少ない内ブタなど手入れもすごく簡単です」(青木)

 

食べたい時間に炊ける「ねらい炊き」が有能!

「5分単位で炊飯時間を調節できる『ねらい炊き』機能が便利。炊き方が難しい白米と玄米の混合炊きは専用モードを使えばうまくいきます」(コヤマ)

 

【No.3】本格的な食感炊き分け機能を2万円台で実現できる

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー 極め炊きNP-BK10

実売価格2万5510円

最上位機種にもある「わが家炊き」機能(49通り)と、7通りの「炊き分け圧力」機能を採用。蒸らし工程で再度圧力をかけて、しゃっきりふっくらごはんに仕上げる。2種類の麦ごはんメニューも搭載。

SPEC ●炊飯技術:人工知能IH炊飯/うまみ圧力蒸らし ●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:約W265×H220×D400mm/約5.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄器コートプラチナ厚釜
炊き分け 食感49通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

<クロスレビュー!>

食感の差がはっきり出る「炊き分け圧力」が秀逸!

「『熟成炊き』は炊飯に時間がかかるものの、ごはんの甘み満点。『炊き分け圧力』は加圧時間に加え圧力自体を変えるので食感の差が歴然です」(青木)

 

ごはんの炊き上がりも保温も自分好みに調整できる!

「炊飯器の質問に答えれば、49通りの食感に調整したごはんが炊けるのが魅力。保温モードも味重視と長時間重視の2種類から選べます」(コヤマ)

 

【Topic1】5合でも3合でもない絶妙なサイズもヒット!!

一般的な5合炊きだと大きすぎ、3合炊きだと物足りない、というニーズに応えた炊飯器も人気。シニア夫婦など少人数世帯にウケている。

 

【No.1】最上位機も採用する最高の土鍋炊飯技術を3.5合炊きに採用

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPJ-G060

実売予想価格10万9780円(12月1日発売)

同社最上位機種JPL-A100が誇る“土鍋ご泡火炊き”技術を3.5合炊きに投入。茶碗1杯ぶんから香り高い土鍋ごはんが味わえる。

 

【No.2】「炎舞炊き」「わが家炊き」など高機能を小型ボディに投入

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き”NW-ES07

実売価格8万1040円

ローテーション加熱の大火力を実現する「炎舞炊き」採用の4合炊きモデル。81通りの「わが家炊き」、7通りの炊き分け圧力機能を搭載する。

 

【No.3】職人こだわりの内釜が生む大火力で、粒感際立つ一杯に!

三菱電機

IHジャー炊飯器 本炭釜NJ-SWB06

実売価格8万5800円

純度99.9%の炭(※)を使った「本炭釜」搭載の3.5合炊き。炭の遠赤効果と独自の連続沸騰で炊いたごはんはしゃっきり、ふっくらと甘い。

※:木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

 

【Topic2】コスパ重視なら1万円台モデルも注目!

1万円台でも十分おいしく炊ける炊飯器がある!! 低価格でも銘柄炊き分け機能やヘルシーメニューなど高価格モデル並みのスペックが光る。

 

【No.1】浸し・蒸らしに時間をかけ、極上ごはんを実現

日立

IH炊飯器 RZ-BC10M

実売価格1万4640円

しっかり浸し、じっくり蒸らす「極上炊き」でおいしく。内釜は取っ手付きで出し入れしやすい。煮込みができる調理コースも備える。

 

【No.2】糖質約20%オフでダイエッターにやさしい!!

アイリスオーヤマ

ヘルシーサポート炊飯器 RC-IJH50-W

実売価格1万8480円

9種類のヘルシーメニューを搭載。低糖質メニューではごはんの糖質を約20%までオフ。極厚火釜で通常の白米炊飯もおいしく炊き上がる。

 

【No.3】多彩な炊き分け機能と炊飯メニューを装備

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄炊き 圧力IHジャー炊飯器 RC-PD50

実売価格1万6510円

9通りの食感炊き分け、40種の銘柄炊き分け機能を搭載。1.25気圧の圧力と高火力で米をふっくら炊き上げる。炊飯メニューも多彩。

目からウロコ! 「天面がテーブルの冷蔵庫」発表会で教えてもらった「キッチン収納術」がためになる

ワンルームの住人なら、「もっとキッチンを広く使いたい」と感じた経験のある人も多いのではないでしょうか。単身住居サイズのミニキッチンを少しでも広く使いたい……そんな願いを叶えてくれる容量300L以下の小型冷蔵庫が、三菱電機から登場します。発表会では「自炊をラクにするキッチン活用術」のミニセミナーも実施。製品の紹介と併せて発表会の様子をレポートします。

↑マットなデザインがお部屋のインテリアにもなる、容量146Lの「MR-P15F」(写真左奥)

 

スペースの狭いミニキッチンの根本的な問題を解決する冷蔵庫

三菱電機が発売する新しい小型冷蔵庫は、スペースの狭いミニキッチンの“根本的な問題の解決”をコンセプトにした商品です。根本的な問題とは具体的にどのようなもので、どう解決したのでしょうか。

↑新製品の小型冷蔵庫について「現在のラインナップとの違いを整理するのに苦労しました」と語る三菱電機 冷蔵庫営業課の遊佐正治氏

 

ミニキッチンが狭いことは今に始まったことではありませんが、近年外出が減った、家で食べる機会が増えた人が全国的に増加し、単身世帯でもミニキッチンで調理する機会が増えています。

 

全国の20歳以上の男女600人を対象にした、タキイ種苗の調査によれば、外出期間中の食生活に変化があったという人は、実に85.5%にものぼるそう。その変化の多くは、外食の減少、調理頻度の増加、生鮮食料品の購入量増加という形で現れ、小型冷蔵庫の需要にも影響を及ぼしています。

 

冷蔵庫市場全体を見ると、今年は4月まで前年の消費増税の反動と新型コロナの影響を受けましたが、5、6月あたりで平年並みの水準に戻り、そこから9月までは前年を上回る水準で推移しています。

↑1世帯当たりの人数が少人数化していることもあり、小型冷蔵庫(141L~220L)の販売台数も前年比127%と大きく伸びています

 

日本の単身世帯率は増加傾向にあり、小型冷蔵庫のニーズもますます伸びていくと見られています。それと同時に、「ミニキッチンが狭くて調理しづらい」という悩みを抱える人も増えると考えて良いでしょう。

 

調理スペースの効率化には、よく使うものだけを表に配置するのがポイント

発表会では、ゲストとして整理収納アドバイザーの七尾亜紀子さんが登場。ミニキッチンで快適に自炊するコツを語ってくれました。三菱の冷蔵庫のユーザーならずとも役立つ情報が豊富だったので、ここでご紹介します。

↑「ミニキッチンでの自炊をラクにするキッチン活用術」と題してミニセミナーを実施した、整理収納アドバイザーの七尾亜紀子さん

 

七尾さんは、ミニキッチンで自炊をラクにするには、調理前の調理スペースの効率化と、調理中の準備や片付けの効率化、そして冷蔵庫内の整理が重要だと言います。

 

調理スペースの効率化のためには、包丁、菜箸、お玉などよく使うものだけを表に配置し、大根おろしやトング、灰汁取りなど、たまにしか使わないものは表に出てこない場所にしまうこと。あまり使わない道具や調味料を片付けるだけで、キッチンにメリハリが付き、調理に使えるスペースが広くなります。

↑使用頻度の高い道具や調味料を出しやすい場所に置き、使用頻度の低いものは別の場所に収納することで調理スペースを効率化します

 

道具を選ぶときは、場所を取らないモノにするのも大事。一台二役の道具や使わない時に折りたたんで収納できる道具は省スペースに貢献します。折りたためる三角コーナー、使わないときはしまえる乾燥ラック、ゴミのある時だけ広げられるゴミ袋スタンドなどがオススメとのこと。

↑使用しないときはたたんでしまっておけるものなど、省スペースになるものを選びます

 

調理の準備や片付けを効率化するには、収納スペースを区切って使う

調理の準備や片付けを効率化するには、まず収納スペースを区切って使う工夫が有効です。特に賃貸住宅に多い、シンク下の観音型の収納は上の方のスペースが空いてしまいがち。ラックやスタンドなどで空間を区切ることで、無意味な空間を減らせます。上下だけでなく、使用頻度の低い調理道具は奥へしまうなど、三次元的に配置していくと、より多く使いやすく収納できますね。

↑準備片付けの効率化には、空間を区切れるラックやスタンドで収納スペースを区切って、無駄なスペースがなくなるようにします

 

続いて食材や調味料、日用品など、定位置が決まっていないモノがあればいつも置いておく場所を決めるのも有効。定位置が決まっていないとキッチンは散らかりがちです。買い物から帰ったら、買ってきたものは機械的に全部しまえて、定位置のないモノがなくなるのが理想。定位置が決まっていると重複購入も避けやすくなります。

↑食材、道具、調味料、日用品などのモノは、カテゴリごとにあらかじめまとめて置く場所を決めておきます

 

冷蔵庫の整理では、早く消費したい食材を同じ場所にまとめておく

そして、冷蔵庫の整理では、早く消費したい食材をできるだけ同じ場所にまとめておくと良いとのこと。単身世帯では一度にたくさんの食材を消費できず、消費期限切れで食材を無駄にしてしまうケースもありがち。足の早い食材や消費期限の近づいている食材を目立つ場所にまとめておくことで、それらの食材をこまめに消費して無駄を減らす習慣が身に付きます。

↑足の早い食材や、購入からしばらく経った食材など、早めに消費する食材の置き場所を決めておき、ここだけチェックしておけばOKという状態を作ります

 

冷蔵庫の整理にオススメの2つめのテクニックは、中身を見渡せるように収納すること。野菜室や冷凍室などの引き出し型の収納は、食材を立てることを意識して収納します。これで1つひとつの食材がどこにあるかが分かりやすくなります。重ねてしまうと見落としがちなので気を付けましょう。

↑引き出し型の収納は立てていれるなど、中が見通しやすくなるように入れていきます

 

三菱電機が、2500万人のユーザーを持つ国内最大級のレシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」のフードスタイリストやスタッフらと共同で行った調査によると、単身住居サイズのミニキッチンが料理に十分な広さではないと感じる人は実に95%に上ったそうです。

 

また、普段の調理でどのくらいの調理スペースを必要としているか調べると、お茶碗7個分(約90cm)とお茶碗5個分(約65cm)を必要と回答する人が多くいました。

 

ミニキッチンはこれらのスペースを確保できないケースが多く、「同時に複数の作業が進行できない」「調理器具や食材の置き場が足りない」「一品料理を仕上げるのでいっぱいになってしまい、二品目を諦めてしまいがち」といった声が聞かれたそうです。

 

天面にモノが置ける、フルフラットの天板を搭載した2ドアタイプ

三菱電機の新しい小型冷蔵庫では、こうしたミニキッチンならではのスペース問題を解決するため、さまざまな工夫を盛り込んだものとなりました。ラインナップは2ドア冷蔵庫の定格内容量146Lの「MR-P15F」(冷蔵室が100L、冷凍室46L)と、同168Lの「MR-P17F」(冷蔵室が122L、冷凍室46L)。いずれもマットチャコールとマットホワイトの2色を用意しています。

↑2ドア冷蔵庫は、容量168Lの「MR-P17F」と容量146Lの「MR-P15F」を11月20日に発売します。市場想定価格はそれぞれ税別6万5000円と税別5万5000円

 

冷蔵庫の天面は、MR-P15Fが121.3cm、MR-P17Fが133.8cmと、上にモノを載せて利用できる高さとなっています。さらに、上にモノを載せることを前提として、天面には鉄板を用いて耐荷重は手前が10kg、奥は30kgを実現しました。継ぎ目や段差のないフルフラットトップテーブルとなっており、耐熱は100℃で、電子レンジの設置スペースや食品・食器の一時置き場として利用しやすくなっています。

 

両機種とも、天面は幅48×奥行き59.5cmの広さ。電子レンジを置き、レンジから取り出した料理をちょい置きしたり、盛り付け作業に使ったり、冷蔵庫から出した飲み物などをグラスに注ぐテンポラリースペースとして利用したりできるゆとりがあります

↑天面がフルフラットなトップテーブルになっています

 

また、扉の上まで天板で覆われているため、手前のほうにモノを置いていたら、扉を開けた途端に落ちてしまった……といったこともありません。フルフラットなので掃除もラクラク。

↑天板で扉の上部が覆われるため、冷蔵庫内部へのほこりの侵入も抑制します

 

このほか、46Lの冷凍室は大容量フリーザーとなっており、冷凍パスタが18食分収納できます。容量の大きいMR-P17Fでは、3段で使えるドアポケットが、保存したいモノにあわせて高さを調節できる可変式になっています。

 

氷点下ストッカーを搭載する3ドアタイプもラインナップ

2ドア冷蔵庫のほか、3ドア冷蔵庫もラインナップ。容量272Lの「MR-CX27F」(冷蔵室が142L、冷凍室70L)と同300Lの「MR-CX30F」(冷蔵室が170L、冷凍室70L)の2機種です。高さはMR-CX27FFが163cm、MR-CX30Fが175cmあるため、天面はユーティリティスペースになっていません。扉は横も下も、掴んで開けやすいフリーアクセスデザインを採用。

↑3ドア冷蔵庫は、容量272Lの「MR-CX27F」(実売価格12万3790円)と容量300Lの「MR-CX30F」(同13万2780円)を10月16日から発売中

 

両機種とも三菱電機の大型冷蔵庫で好評な「氷点下ストッカー」を搭載。肉や魚を凍らせずに美味しく長持ちさせることで、解凍の手間なしですぐ調理できます。氷点下ストッカーの下には給水タンクに水を入れるだけの自動製氷も装備。60Lの大容量フリーザーは、冷凍パスタが27食分入るたっぷり容量です。

↑3ドア冷蔵庫では「氷点下ストッカー」を搭載しています

 

容量は小さいけれど天板をユーティリティスペースに使える2ドア冷蔵庫と、容量が大きく氷点下ストッカーが使える3ドア冷蔵庫。どちらも少人数世帯の自炊事情を大いに助けてくれはず。自炊が増えて冷蔵庫の価値が見直されつつあるこの時期に、改めて導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

ついに「運転オン/オフ全自動」のエアコンが出た! AI機能が進化した三菱電機「霧ヶ峰」の上位モデル

三菱電機は、ルームエアコン「霧ヶ峰」の上位モデル「FZシリーズ」と「Zシリーズ」の新製品を発売します。左右独立駆動プロペラファンを採用した「FZシリーズ」は、発売日が10月30日で、実売価格は税抜31万8000円~41万8000円前後。一般的なクロスフローファン(ラインフローファン)を採用した「Zシリーズ」の発売日は12月上旬で、実売価格は同24万8000円~38万8000円前後です。

↑FZシリーズ

 

↑Zシリーズ

 

AIを活用して自動でオン/オフ

本機は、室内の清潔性や快適性を高める独自の空気清浄機能と清潔技術を搭載。帯電させた水の微粒子「ピュアミスト」を放出し、室内の空気中に含まれる菌、ウイルス、カビ菌、花粉の活動を抑制することで、室内の空気清浄と脱臭に貢献します。

↑スチームよりはるかに小さな微粒子「ピュアミスト」を放出し、空気中に含まれる菌、ウイルス、カビ菌、花粉の活動を抑制します

 

ムダの少ない換気タイミングをAIが判断し、お知らせする機能「換気ガイド」も新たに搭載しました。例えば、冷房時は外気温の上昇に伴い空調負荷が高くなるため、冷房を強めた後の換気ではなく、冷房を強める前に換気をするなど、空調の無駄を抑制する最適なタイミングを通知します。

↑リモコンのA.I.ナビボタンを押すことで、換気のタイミングが確認できます

 

このほか、独自の清潔技術「ハイブリッドナノコーティング」と「デュアルバリアマテリアル」をエアコン内部のファンやフラップに採用。さらに、エアフィルターもウイルスを抑制する「清潔 V フィルター」を新搭載することで、風の通り道すべての清潔性を維持します。

 

おまかせで快適さをキープする自動運転技術の高さも魅力。AI技術と高性能赤外線センサーを搭載した「ムーブアイ mirA.I.+(ミライプラス)」が、住宅性能や外気温の影響を学習・分析し、室内の温度と湿度の変化を先読みして自動で運転を切り替えます。また、運転を停止しても快適性を維持できるとAIが判断した場合には、運転を自動でオフ(スタンバイ)し、運転が必要と判断した場合は運転を自動でオンする機能を業界で初めて搭載し、快適性と省エネ性を両立したとのこと。

↑夏の場合は、先読みして冷房、除湿、送風などを自動で切り替え、環境に応じてオンとオフ(スタンバイ)も自動で切り替えます

 

アプリ連携もグレードアップ。スマートフォン向け専用アプリ「霧ヶ峰 REMOTE(リモート)」では、「サーモでみまもり」機能で室内温度の高低を熱画像で確認できます。今回は業界で初めて、この画面上の熱画像を確認しながら気流を届けたい場所をタッチすることで、気流の方向を調整できるようになりました(「タッチ気流」機能)。これにより、リモコン操作による気流調整のストレスが減り、換気扇や窓に向かって気流を届ける換気をアシストするなど、効率的な換気が可能になります。

↑「タッチ気流」の操作イメージ

 

清潔性と快適性、省エネ性を高めた「霧ヶ峰」の「FZシリーズ」と「Zシリーズ」。コロナ禍でおうち時間が増えたいま、室内環境の充実はいままで以上に重要になってきます。ぜひ注目してみてください。

ついに「運転オン/オフ全自動」のエアコンが出た! AI機能が進化した三菱電機「霧ヶ峰」の上位モデル

三菱電機は、ルームエアコン「霧ヶ峰」の上位モデル「FZシリーズ」と「Zシリーズ」の新製品を発売します。左右独立駆動プロペラファンを採用した「FZシリーズ」は、発売日が10月30日で、実売価格は税抜31万8000円~41万8000円前後。一般的なクロスフローファン(ラインフローファン)を採用した「Zシリーズ」の発売日は12月上旬で、実売価格は同24万8000円~38万8000円前後です。

↑FZシリーズ

 

↑Zシリーズ

 

AIを活用して自動でオン/オフ

本機は、室内の清潔性や快適性を高める独自の空気清浄機能と清潔技術を搭載。帯電させた水の微粒子「ピュアミスト」を放出し、室内の空気中に含まれる菌、ウイルス、カビ菌、花粉の活動を抑制することで、室内の空気清浄と脱臭に貢献します。

↑スチームよりはるかに小さな微粒子「ピュアミスト」を放出し、空気中に含まれる菌、ウイルス、カビ菌、花粉の活動を抑制します

 

ムダの少ない換気タイミングをAIが判断し、お知らせする機能「換気ガイド」も新たに搭載しました。例えば、冷房時は外気温の上昇に伴い空調負荷が高くなるため、冷房を強めた後の換気ではなく、冷房を強める前に換気をするなど、空調の無駄を抑制する最適なタイミングを通知します。

↑リモコンのA.I.ナビボタンを押すことで、換気のタイミングが確認できます

 

このほか、独自の清潔技術「ハイブリッドナノコーティング」と「デュアルバリアマテリアル」をエアコン内部のファンやフラップに採用。さらに、エアフィルターもウイルスを抑制する「清潔 V フィルター」を新搭載することで、風の通り道すべての清潔性を維持します。

 

おまかせで快適さをキープする自動運転技術の高さも魅力。AI技術と高性能赤外線センサーを搭載した「ムーブアイ mirA.I.+(ミライプラス)」が、住宅性能や外気温の影響を学習・分析し、室内の温度と湿度の変化を先読みして自動で運転を切り替えます。また、運転を停止しても快適性を維持できるとAIが判断した場合には、運転を自動でオフ(スタンバイ)し、運転が必要と判断した場合は運転を自動でオンする機能を業界で初めて搭載し、快適性と省エネ性を両立したとのこと。

↑夏の場合は、先読みして冷房、除湿、送風などを自動で切り替え、環境に応じてオンとオフ(スタンバイ)も自動で切り替えます

 

アプリ連携もグレードアップ。スマートフォン向け専用アプリ「霧ヶ峰 REMOTE(リモート)」では、「サーモでみまもり」機能で室内温度の高低を熱画像で確認できます。今回は業界で初めて、この画面上の熱画像を確認しながら気流を届けたい場所をタッチすることで、気流の方向を調整できるようになりました(「タッチ気流」機能)。これにより、リモコン操作による気流調整のストレスが減り、換気扇や窓に向かって気流を届ける換気をアシストするなど、効率的な換気が可能になります。

↑「タッチ気流」の操作イメージ

 

清潔性と快適性、省エネ性を高めた「霧ヶ峰」の「FZシリーズ」と「Zシリーズ」。コロナ禍でおうち時間が増えたいま、室内環境の充実はいままで以上に重要になってきます。ぜひ注目してみてください。

ついに「運転オン/オフ全自動」のエアコンが出た! AI機能が進化した三菱電機「霧ヶ峰」の上位モデル

三菱電機は、ルームエアコン「霧ヶ峰」の上位モデル「FZシリーズ」と「Zシリーズ」の新製品を発売します。左右独立駆動プロペラファンを採用した「FZシリーズ」は、発売日が10月30日で、実売価格は税抜31万8000円~41万8000円前後。一般的なクロスフローファン(ラインフローファン)を採用した「Zシリーズ」の発売日は12月上旬で、実売価格は同24万8000円~38万8000円前後です。

↑FZシリーズ

 

↑Zシリーズ

 

AIを活用して自動でオン/オフ

本機は、室内の清潔性や快適性を高める独自の空気清浄機能と清潔技術を搭載。帯電させた水の微粒子「ピュアミスト」を放出し、室内の空気中に含まれる菌、ウイルス、カビ菌、花粉の活動を抑制することで、室内の空気清浄と脱臭に貢献します。

↑スチームよりはるかに小さな微粒子「ピュアミスト」を放出し、空気中に含まれる菌、ウイルス、カビ菌、花粉の活動を抑制します

 

ムダの少ない換気タイミングをAIが判断し、お知らせする機能「換気ガイド」も新たに搭載しました。例えば、冷房時は外気温の上昇に伴い空調負荷が高くなるため、冷房を強めた後の換気ではなく、冷房を強める前に換気をするなど、空調の無駄を抑制する最適なタイミングを通知します。

↑リモコンのA.I.ナビボタンを押すことで、換気のタイミングが確認できます

 

このほか、独自の清潔技術「ハイブリッドナノコーティング」と「デュアルバリアマテリアル」をエアコン内部のファンやフラップに採用。さらに、エアフィルターもウイルスを抑制する「清潔 V フィルター」を新搭載することで、風の通り道すべての清潔性を維持します。

 

おまかせで快適さをキープする自動運転技術の高さも魅力。AI技術と高性能赤外線センサーを搭載した「ムーブアイ mirA.I.+(ミライプラス)」が、住宅性能や外気温の影響を学習・分析し、室内の温度と湿度の変化を先読みして自動で運転を切り替えます。また、運転を停止しても快適性を維持できるとAIが判断した場合には、運転を自動でオフ(スタンバイ)し、運転が必要と判断した場合は運転を自動でオンする機能を業界で初めて搭載し、快適性と省エネ性を両立したとのこと。

↑夏の場合は、先読みして冷房、除湿、送風などを自動で切り替え、環境に応じてオンとオフ(スタンバイ)も自動で切り替えます

 

アプリ連携もグレードアップ。スマートフォン向け専用アプリ「霧ヶ峰 REMOTE(リモート)」では、「サーモでみまもり」機能で室内温度の高低を熱画像で確認できます。今回は業界で初めて、この画面上の熱画像を確認しながら気流を届けたい場所をタッチすることで、気流の方向を調整できるようになりました(「タッチ気流」機能)。これにより、リモコン操作による気流調整のストレスが減り、換気扇や窓に向かって気流を届ける換気をアシストするなど、効率的な換気が可能になります。

↑「タッチ気流」の操作イメージ

 

清潔性と快適性、省エネ性を高めた「霧ヶ峰」の「FZシリーズ」と「Zシリーズ」。コロナ禍でおうち時間が増えたいま、室内環境の充実はいままで以上に重要になってきます。ぜひ注目してみてください。

冷凍食品の“まとめ買い”にはどっちが安心? 最新冷蔵庫と小型冷凍庫の選び方

“withコロナ“の時代といわれる今、人混みを避ける生活やリモートワークが定着しつつあり、自宅で食事をする機会が増えました。冷凍食品に関する日刊紙『冷食日報』の2020年5月8日付け記事によると、今年4月の家庭用冷凍食品の販売金額は、前年同月と比べて19.5%増という結果に。新型コロナウイルスの感染拡大による自粛生活で、長期保存が可能な冷凍食品へのニーズが高まったことがうかがえます。

 

そうした中、従来の冷蔵庫では、冷凍室のスペースが足りなくなっている家庭も少なくないでしょう。そこで、冷凍室の容量が多い大型冷蔵庫への買い替えがいいのか、小型冷凍庫を買い足す方がいいのか。さらに、最新モデルとその選び方について、家電プロレビュアーの石井和美さんに伺いました。

 

冷蔵庫の販売数は昨年の4割増!
大容量冷蔵庫への買い替え需要が拡大

実際に、冷蔵庫の需要は高まっているのでしょうか? ビックカメラの冷蔵庫販売実績によると、2020年6月の冷蔵庫の販売実績は、前年同月比と比べて4割増という結果に。

 

「今年は400L以上の大容量タイプの冷蔵庫がよく売れています。最新モデルは、冷凍室の容量が大きい上に、冷凍技術の進化により、素材の味が損なわれないような機能が搭載されています。素材の鮮度やおいしさを長時間キープできる、野菜室の進化も好評です。また、省エネ性にも優れているので、ランニングコストを視野に入れて、新しい冷蔵庫への買い替えをされる方も多いようです。小型冷凍庫に関しては、比較的設置スペースに余裕があることが多い郊外でのニーズが高く、こちらも販売数は上昇しています」(ビックカメラ広報・IR部・齋藤俊明さん)

 

それでは、冷凍室が充実した最新冷蔵庫と、冷凍食材のストックに適した小型冷凍庫について見ていきましょう。

 

収納しやすく、おいしく簡単に冷凍できる!
最新「大型冷蔵庫」の冷凍室の魅力

たくさんの食材を収納できて取り出しやすく、おいしく簡単に冷凍ができるというのが、ここ最近の大型冷蔵庫の冷凍室の魅力だと、石井さんは話します。

 

「冷凍したい食材が増えている今、冷凍室はパンパンの状態になりがちですが、使いたいものが見つけやすく収納できるような、冷凍室内の仕切り収納が充実しているタイプが増えています。ほかにも、食材を小分けせずに冷凍しても、使いたい分だけ取り出せる冷凍技術や、冷却スピードを上げることで、食品の鮮度や旨味をキープする機能も搭載されています。この急速冷凍機能を使えば、お弁当のあら熱が数分でとれるので、忙しい朝にはとても助かります」(家電プロレビュアー・石井和美さん、以下同)

↑解凍なしで使いたい分だけ取り出せる三菱電機の「切れちゃう瞬冷凍」なら、事前の小分けが不要で時短に(写真提供=三菱電機)

 

設置スペースや冷凍したい食品の数で決める!
最新の「小型冷凍庫」はココがスゴイ

食材を週末にまとめ買いする生活スタイルが定着し、小型冷凍庫へのニーズが高まっています。小型冷凍庫を買い足したいときは、どのようなタイプを選べばいいのでしょうか?

 

「小型冷凍庫は大きく分けて、前開きと上開きの2タイプがあります。前開きはスリムな縦長タイプが多く、場所を取りません。扉を開いて食材の位置も把握しやすく、引き出しタイプならば、底に食材が埋もれてしまう心配もありません。冷凍食品の種類が多い方にオススメです。

 

一方、上開きは縦長タイプが多く、たっぷりと入れることができます。下向きに流れる冷気が逃げにくいので、開け閉めの度に温度が上がりにくく、庫内温度の上昇が防げます。ただし、詰め込んでしまうと、下の方にある食品が取りにくいというデメリットがあります。冷凍する食材、設置場所を考慮して、用途にあったものを選びましょう」

↑今年に入り、小型冷凍庫の売り上げは各メーカー軒並み上昇中。アイリスオーヤマでは当初計画比2倍の売り上げで推移している。(写真提供=アイリスオーヤマ)

 

冷蔵庫の買い替えか、小型冷凍庫の買い足しか……どっちを選ぶべき?

最新の冷凍技術を搭載した大型冷蔵庫を購入するのは、大きな買い物になります。今使っている冷蔵庫が壊れていないのであれば、数万円で購入できる小型冷凍庫を買い足す方が、予算を考えると手取り早いように感じますが……。

 

「冷蔵庫は約10年で寿命を迎えます。最近の冷蔵庫は冷凍室に高度な機能が付いていたり、野菜をおいしく長く保存できたりする上に省エネタイプで、10年前と比べて電気代が半額近くになるものもあります。今お使いの冷蔵庫が、購入から5年以上経過しているのであれば、電気代や冷凍庫の性能を考えると、2台持ちよりも新しい冷蔵庫への買い替えを検討した方がいいかもしれません

 

一方で、今お使いの冷蔵庫が購入から5年未満で、自宅に小型冷凍庫を設置するスペースが確保できる場合は、2台持ちをすることで、冷凍食材のストックがかなり増やせます。小型冷凍庫の電気代は年間でも約5000円前後なので、電気代をかけてもメリットの方が多いと感じる場合は、“セカンド冷凍庫”を購入するのがよさそうです

 

では具体的に、どの冷凍冷蔵庫/小型冷凍庫がおすすめなのか、現在販売中のモデルから石井さんに選んでいただきました。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

家電プロレビュアー選! 冷凍室の容量が多い最新大型冷蔵庫3選

冷凍食材がたっぷり収納できて取り出しやすく、まとめ買い食材を無駄なくおいしく使い切れるような、最新の冷蔵庫の魅力を見ていきましょう。

 

・冷凍室の収納力がバツグン! たくさんの冷凍食材を使いやすくストックできる


シャープ「SJ-AF50F」
実売価格:26万8000円(税込)

・外形寸法 W685×D699×H1833mm
・年間消費電力量:約250Wh

「容量502Lの庫内の中で、製氷室を含む冷凍スペースが170Lという大容量の『メガフリーザー』があり、冷凍食品の収納力が抜群です(記事トップのイメージ写真参照)。中央左上の引き出しがアイスルーム、その下が上段冷凍室。アイスキャンディーなどの小物を収納するのに向いています。メインの冷凍室は3つの引き出しに分かれており、一番上の引き出しは自由に動かせる「4切り名人(しきりめいじん)」付き。冷凍食材のサイズに合わせて仕切りの位置が調整できます」

 

・面倒な小分け冷凍の手間が激減! 食材の用途に合わせて冷凍パターンが選べる


三菱電機「MR-WX60F」
実売価格:36万800円(税込)

・外形寸法 W685×D738×H1821mm
・年間消費電力量:約270Wh

「101Lある通常の約-18℃の通常の冷凍室のほかに、解凍しなくても使いたい分だけ取り出せる約-7℃で凍らせる『切れちゃう瞬冷凍 A.I.』が27L、それ以外にも冷蔵室の下段にチルドよりも低温の約―3〜0℃で食材が保存できる『氷点下ストッカーA.I.』があります。数日以内に使うもの、1週間後に使い切るもの、長期保存したいものなど、用途に合わせて3つの部屋を使い分ければ、解凍時の面倒な小分けの手間が大幅に省けます」

 

・3段トレイで冷凍食材を段階別に管理。おいしく凍らせて取り出しやすい!


日立「R-HX60N」
実売価格:42万円(税込)

・外形寸法 W685×D738×H1833mm
・年間消費電力量:約254Wh

「冷凍室は製氷室を含み180Lという大容量で、お弁当用の常備菜やカット野菜のストックをすばやくホームクリージングできる深さ5cmの薄物ケースと、深さ9cmの小物ケース、500mlのペットボトルを立てて収納できる深さ14.5cmの大物ケースという3段ケースに分かれおり、500mlのペットボトルを立てて収納できるスペースもあります。7月30日に新発売する『R-KX57N』は、『ぴったりセレクト』機能として、冷凍室と野菜室のスペースを選択できる機能付き。冷凍食品を大量にストックしたい場合は、野菜室をなくし、2段とも冷凍室にすることもできるので、こちらも魅力的ですね」

 

家電プロレビュアー選! あると安心の小型冷凍庫3選

冷蔵庫の冷凍室との使い分け方や、ストックが多い冷凍食材のサイズ感、小型冷凍庫の設置場所をイメージしながら、使いやすいものを選んでいきましょう。

 

・冷凍食品のストック量や内容で臨機応変に温度調整ができる!


アイリスオーヤマ「ノンフロン前開き式冷凍庫 60L IUSD-6A 全2色」
実売価格:2万7280円(税込)

・外形寸法 W480×D500×H850mm
・年間消費電力量:約212Wh

「庫内容量は60L。前開きのクリアトレータイプなので、中身が一目で確認できます。3段に分かれているので、使いたい食材の引き出しのみ取り出せば、冷気が逃げにくく食材の温度変化を最小限に抑えられます。冷凍する食材の量や室温により、冷凍庫内の温度を5段階から調節ができるので、必要以上の冷却をすることなく、無駄な電力消費を防げます。高さ85cmで、上部は100℃まで耐えられるので、冷凍庫の上には電子レンジが置けます。こちらのサイズ以外にも、庫内容量が42Lの小型タイプや75Lの大型タイプがあります」

 

・冷凍状態をしっかりキープ! かさばる食材の長期保存にぴったり


ハイアール「145L上開き式冷凍庫 JF-NC145F」
実売価格:2万4435円(税込)

・外形寸法 W720×D565×H885mm
・年間消費電力量:約202Wh

「たっぷり入る145Lの上開きタイプです。約33Lの買い物カゴ4.3個分もの食材をストックすることができます。遠方にある実家から送られてきた家庭菜園のとうもろこしやトマトなどの夏野菜や、趣味の釣りで獲得した魚、大容量パックのアイスクリームなど、長く保存したい食材やかさばる食材のストックに適しています。急冷スイッチ付きなので、旨味を閉じ込める短時間冷却ができます。水抜き栓があるのでお手入れも簡単です。ドアを閉めたままタッチパネルで庫内温度設定のできる前開きタイプも人気があります」

 

・小分けにした冷凍食材が一目瞭然でサッと取り出せる!


パナソニック「冷凍庫(ホームフリーザー) NR-FZ120B」
実売価格:4万6530円(税込)

・外形寸法 W480×D586×H1126mm
・年間消費電力量:約430kWh

「冷蔵庫の冷凍室スペースでは容量が足りない、冷凍食材を多く活用されているご家庭にオススメです。高さ約112cm、幅48cmというスリムな形で、容量は121L。500ml凍結用ボトルが立てて入る『深型バスケット』と3段のバスケット、その上にはアルミトレイのスペースがあります。アルミトレイ部分に余ったごはんや常温食材を置いて、「急冷」設定をすれば、効率よく冷凍が進みます。ドア前面の操作パネルで外から温度調節や急凍設定が可能。上部は100℃まで耐えられるので、冷凍庫の上には電子レンジが置けます」

 

最後に番外編として、2020年人気の冷凍食品と、冷凍の新常識となりそうな“下味冷凍”についてみていきましょう。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

【番外編】冷凍庫にストックしておきたい! 人気の冷凍食品

最新冷凍庫をチェックしたところで、人気の冷凍食品をチェックしていきましょう! 新型コロナウイルスによる自粛期間を経た今、どんな冷凍食品が売り上げを伸ばしたのでしょうか。ニチレイフーズの広報担当・中澤佐穂さんに、今年の人気の5アイテムを教えてもらいました。

 


ニチレイ「本格炒め炒飯」
実売価格386円(税込 ※編集部調べ

「中華料理店のプロの技を再現した『三段炒め製法』によるパラッとした香ばしさと、丁寧に仕込んだ自家製焼豚のおいしさが特長です。好きな量を解凍して食べられるので、リモートワークの昼食用に、ストックしておくと重宝します」(ニチレイフーズ・中澤佐穂さん、以下同)

 


ニチレイ「特から」
実売価格610円(税込 ※編集部調べ

「ジューシーな肉汁とカラッとした衣が『特別なおいしさ』、1個約32gの『特大サイズ』、1袋415gの『おとくトクなボリュームパック』という、3 “特”が魅力の鶏のから揚げです。そのまま味わう以外にも、暑い時期は、たっぷりの夏野菜と合わせた南蛮漬けアレンジはいかがでしょうか?」

 


ニチレイ「極上ヒレかつ」
実売価格354円(税込 ※編集部調べ

「2020年春に発売した新商品です。箸でも切れるやわらかな肉質と、サクッと食感の良い衣が特長で、大変ご好評いただいております。そのまま食べる以外にも、パンに挟んでかつサンドにしたり、卵でとじたヒレかつ丼にしたりして楽しむのもオススメです」

 


ニチレイ「蔵王えびグラタン」
実売価格397円(税込 ※編集部調べ

「宮城県の蔵王山麓にある蔵王酪農センター直送の新鮮なミルクを使用したホワイトソースに、モッツァレラチーズなど4種のチーズをブレンドしたミルク感のあるグラタンです。電子レンジでチンしている間に、野菜サラダと白ワインを用意すればちょっとリッチな夕食メニューの完成です」

 


ニチレイ「そのまま使える高原育ちのブロッコリー 250g」
実売価格248円(税込 ※編集部調べ

「標高約3000mのエクアドルの高原で、陽光をたっぷり受けて育った緑鮮やかなブロッコリーです。下茹でしてあり、自然解凍でそのまま食べられるので、お弁当はもちろん、サラダやシチュー、パスタなどに加えれば、彩りアップや野菜不足の解消になります。常備しておくと便利です」

 

チャック式ビニール袋を活用した「下味冷凍」も人気!

冷凍食品をストックする以外にも、多めに購入した野菜や肉、魚を使いやすく小分けにしたりカットしたりして冷凍する、ホームフリージングをすれば、食事作りがグンとラクに。最近は、肉や魚に下味をつけてから凍らせる「下味冷凍」が人気です。

 

例えば、鶏もも肉や薄切りの豚肉を一口大にカットし、焼肉のたれとともに、チャック式ビニール袋に入れ、空気を抜いて冷凍保存しておけば下味冷凍の完成。冷凍時と解凍時に焼肉のたれの旨味が肉に浸透するので、解凍後はお好みの野菜とともに炒めるだけで、しっかりとした味わいのボリュームあるおかずが完成します。

 

冷凍庫は食品のおいしさをキープし、時短調理にも一役買ってくれます。その上、大規模災害の発生頻度が増している近年、自宅の冷凍庫に防災のための備蓄庫としての役割を持たせるという考え方も広まりつつあります。この機会に自宅の冷凍庫を見直してみてはいかがでしょうか?

 

【プロフィール】

家電プロレビュアー / 石井和美

家電プロレビュアー歴15年。白物家電や日用品の製品レビューを中心に、新聞、雑誌、WEB媒体や企業のオウンドメディアなどでも多数執筆中。家電をテストするための一戸建てのレビューハウス「家電ラボ」のオーナー。
HP=http://kaden-blog.net

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

すご腕ガンマンか! 三菱電機の掃除機ZUBAQは「スタンドから抜く」動作が速すぎる

ここ数年、クリーナーは使いたいときにサッと使えるコードレスタイプが人気です。人気のカテゴリーとあって、各社ともしのぎを削り、連続運転時間や吸引力を向上させています。ところが、クリーナーのスペックが向上したからといって、不満がなくなるわけではありません。三菱電機の調査によれば、「疲れる」「掃除機の準備が面倒」「時間がかかる」といった不満が多く、忙しい現代の家族にとって、掃除は気持ちの面で負担になっていることがわかりました。

↑吸引力への不満は少ないものの、操作性や準備などに対する不満が目立ちます

 

こうした背景を踏まえ、三菱電機が新たに発表したサイクロン式コードレスクリーナーが、「iNSTICK(インスティック)ZUBAQ(ズバキュー) HC-JXH30P」です。発売日は10月1日、実売予想価格は8万円前後。本機の優位点を同社の担当者に聞くと、「吸引力、体に負担をかけない取り回し、そしてワンモーションで取り出しからハンディへと変換できる操作性です」とのこと。

↑リビングなどに出しっぱなしにしてもインテリアを損なわないデザインを意識したとのこと。充電時間は約90分。連続運転時間は標準約40分、強約8分です

 

スタンドから手前に引き出すだけで、ラクに掃除が始められる

ポイントは持ち手にアールがかかったユニークなデザイン。「スタンドに設置するとアルファベットの“Q”の字を縦長にしたような形になり、当社ではこれを『Q型スタンドクリーナー』と呼んでいます」と三菱の担当者。一見すると、どこから取り出せばよいのか迷うデザインですね。しかし、このデザインには使い勝手を追求した細かい工夫が施されているんです。

↑持ち手が曲線になっているので、自分が持ちやすい場所を持つことができます。

 

例えば、掃除を始めるときは、持ち手を手前に引き出すだけでOK。スムーズな動きでラクに掃除が始められます。このほか、持ち手部分を真上に持ち上げると、パイプが外れてカンタンにハンディクリーナーに。その動きはホルダーから素早く銃を引き抜く、凄腕ガンマンを思わせます。

 

【動画】

ZUBAQをスタンドから外す動き。持ち上げたりパイプをつけたりせずとも、手前に倒すだけでOKです。

 

↑真上に引っ張り上げるとあら不思議! 上の部分がハンディークリーナーに

 

また、付属品を同じスタンドに設置できるのも便利です。また、風でゴミを吹き飛ばせるエアブロー機能を搭載。ノズルを付け替えれば落ち葉などを触れずに一掃できます。窓の桟やベランダの掃除にもよさそうですね。

↑エアブロー用のパイプなどはスタンドのフックにかけられます(スタンドについている細いパイプ)

 

【動画】

ZUBAQのエアブロー機能。隙間のゴミが吹き飛ばせます。

12万5000回転/分のパワフルな専用モーターを開発

では、肝心の吸引性能はどうでしょうか。まず、注目すべきは掃除機の心臓部であるモーターです。三菱電機のモーターは、エレベーター、電車、重機といったBtoB向けを含めておよそ100年の歴史があります。こうした技術を生かして開発されたのが、「JC(ジェットコア)モーター」です。なんと、モーターはこの新製品のためだけに開発したというのだから驚きですね。

↑旧製品のモーター(右)と比べると、JCモーター(左)はコンパクトです

 

JCモーターは、コンパクトながら12万5000回転/分を実現した高性能なモーターで、そのパワーにより、フローリング、カーペット、ラグのゴミをしっかり吸込みます。

 

さらに、自走式のヘッド部分は、ネオジウム磁石モーターを内蔵。自走力をゴミのかき出し力をパワフルにしています。しっかりかき出したゴミを吸い取るため、吸引ダクトを幅広に設計。さらに、ヘッドの前側と床面の隙間を2.5mmに広げることで、微細なゴミだけでなく米粒程度の大きさのゴミも、ワンストロークで吸い込めるようにしています。また、ブラシ部分の面積を最大化して、広範囲からゴミを吸い込めるようにしました。

↑ヘッドの吸引口。ブラシは硬質のブラシと多毛のブラシを両方を搭載しています

 

カーペット上では細かいゴミも綿ホコリもしっかり吸引

どのようにゴミを吸い込むのか、フローリングとカーペットの両方で実際に試してみました。まず、フローリングで試したところ、ゴミはしっかり吸引。これは想定内ですが、カーぺットはどうでしょう? 通常、カーペットは毛の隙間に微細なゴミが入り込み、取り残しが多いものですが、本機で掃除してみると、以下の動画のようにワンストークでキレイになりました。

 

【動画】
ZUBAQの吸引テスト。ゴミが毛の間に入り込みやすいカーペットの上で掃除してみると、砂のような細かいゴミも、綿ホコリもしっかり吸い込みます。

 

使い方に慣れてしまえば、すぐに掃除できるのが大きなメリット

本機はスタンド型で「リビングに出しておけるデザイン」かつワンモーションで掃除が始められるので、手首などに負担がかかりませんし、「さあ、掃除するぞ!」と決意するヒマすらなく、すぐに掃除ができるのは大きなメリット。パーツの交換やスタンドにセットするときには、ちょっとしたコツがいりますが、使い方さえわかればカンタンです。

↑ダストボックスが本体の上側にあるので、家具の下を掃除する際、床にピッタリくっつけて掃除ができます

 

↑ダストボックスは分解できて水洗いできます

 

なお、三菱電機では今後、新製品が体験できるイベントなどを検討中とのこと。ワンモーションで掃除が始められる点など、独自のメリットをみなさんにもぜひ体験してほしいところです。

世界初の自動運転エアコンが登場! 湿度まで察して動ける新「霧ヶ峰」は「最高の執事」だ

三菱電機のエアコン「霧ヶ峰」といえば、同社が持つ独自の赤外線センサー「ムーブアイ」で有名。特に上位機種には、AI技術を搭載した赤外線センサー「ムーブアイmirA.I.」を搭載し、360°部屋の隅々までセンシング。床や壁からの輻射熱や、窓からの日射熱などを検知・分析し、外気温などの変化により、部屋にいる一人ひとりに起こる少し先の体感温度変化を予測します。

↑ムーブアイが進化し、部屋に死角を作らず、センシングします

 

部屋に居るのが大人か子どもかを見分け、それぞれの暑さ寒さの感じ方の違いも見分けたうえで、気流の角度や風量を調節するといいますから、不便を感じる前に察してサーブする、まさに「有能な執事」そのものなわけです。そして今回、同社はさらに湿度までも察してコントロールする新製品を発表しました。以下で詳しく見ていきましょう。

↑今回発表されたハイエンドモデルのFZシリーズ。左右2つのプロペラファンを独立駆動させる「パーソナルツインフロー」を搭載し、一人ひとりに最適な風を送ります

 

↑Zシリーズ。パーソナルツインフローは搭載していません

 

エアコンまかせで勝手に最適な環境をキープ

今回発表したモデルはハイエンドモデルの「FZシリーズ」と「Zシリーズ」。発売はともに11月1日で、価格はFZシリーズが32万8000円~44万8000円前後(税抜)、Zシリーズが21万8000円~39万8000円前後(税抜)。両シリーズは、先述の「ムーブアイmirA.I.」に加え、世界初の機能「おまかせA.I.自動」を搭載。こちらは住宅によって異なる「顕熱(温度)負荷」、「潜熱(湿度)負荷」まで分析し、少し先の部屋の温度と湿度の変化を予測。最適な運転モードや気流に自動で切り替える機能です。

↑住宅の環境や天候、部屋の広さなど、使用環境によって最適な温度、湿度を判断し、運転内容を変えます

 

ボタン切り替えが不要で、省エネにも効果あり

例えば、温度はそのままに、湿度だけを下げたい場合とき。従来の冷房であれば、設定温度に達すると、冷房と同時に除湿も抑えてしまい、温度が低くても湿気でムシムシする場合もありました。しかし、「おまかせA.I.自動」なら、AIが判断して自動で湿度を下げる運転だけに切り替えてくれるので、常に快適な状態がキープされるわけです。なお、温度・湿度がこのままでもOKと予測した場合は、送風のみに切り替えるなど、賢く運転してくれます。

 

さらに、いまどんな運転をしているか、リモコンを見れば一目瞭然。「A.I.ナビ」機能により、「少し先のしつど(湿度)のバランスを予測し除湿に切り替えました」「外気・日射・住宅の性能から体感温度の下降を予測! 早めに控えめな運転にしました」など、理由とともにリモコンに表示してくれます。こうした「見える化」機能の搭載も、満足度のアップに貢献することでしょう。

 

なお、操作は基本的に「A.I.自動」ボタンを押すだけでOK。つまり、ボタンひとつ押しておくだけで、エアコンが勝手に最適な状態を保ってくれるわけです。デジタルカメラで言う「インテリジェントオート(※)」が搭載されたようなものですね。

※インテリジェントオート…被写体の撮影状況を自動で認識し、最適な設定で撮影してくれるデジタルカメラの機能

↑表示がわかりやすいFZシリーズ、Zシリーズのリモコン。一番押しやすい中央部には、「A.I.自動」と「停止」のボタンを配置しています

 

↑大きな液晶ディスプレイには、現在の運転状況や機能の説明などが表示されます

 

なお、この機能は、省エネにもメリットあり。室温や湿度が上がってから対応する従来の後追い運転では、必要以上の負担が強いられてしまうため、消費電力も高くなってしまいます。その点、「おまかせA.I.自動」なら、先読みして今後必要なぶんだけ運転するので、ユーザーは快適なままエネルギーも節約できるというわけです。

↑会場にあったプロジェクションマッピングを使ったデモ。部屋の温度が上がってから対応する後追い運転では、一度上がった気温を下げるまでにタイムラグが生じ、不快な時間が発生してしまいます

 

↑おまかせA.I.自動を使った先読み運転であれば、温度が上がることを見越し、運転するので、いつでも快適な温度が保てます

 

無線LANアダプターで、スマートスピーカーでの音声操作も可能

冷房の機能も強化しています。本機は、屋外気温が46℃でも冷房運転ができることを保証する「STRONG冷房」を実現。日本の歴代最高気温は先日、2018年7月23日に記録した熊谷の41.1℃で、いままでの保証温度43℃でも大丈夫そうですが、四方をコンクリートで囲まれた場所では観測気温以上の温度になることも。46℃までの対応はありがたいところですね。

 

さらに、別売の無線LANアダプターを導入すれば、スマートスピーカーによる音声操作が実現します。とはいえ、「おまかせA.I.自動」によって、エアコン操作の頻度が激減すると思うので、これらの連携もそこまで必要ないかもしれませんが……便利であることは間違いありません。また、無線LANアダプターで、スマホによる遠隔操作にも対応。これからの季節、帰宅前に運転させておけば、暖かい部屋に帰れる幸せが味わえますね。

 

従来の温度変化の予測に加え、湿度も察して賢く運転してくれ、拡張性も楽しみな新「FZシリーズ」と「Zシリーズ」。もう、エアコンは一切操作しなくていい……本機はそんな未来の姿を見せてくれた気がします。

↑外気温度が46℃まで冷房運転時保証温度が引き上げられました。今後、ますます夏の気温が高くなっても安心です

 

残暑に心折れた方、10万円台のエアコンはどう? 主要6メーカー、買うべきコンパクトモデルはコレ!

8月も末だというのに、まだまだ暑いですね。この暑さは9月中旬まで続くとのこと。いままで、個室への設置を見送っていた方、「まだ暑さが続くのか……」と心が折れることも多いのでは。そこで今回は、家電のプロ・戸井田園子さん監修による、主要6メーカーのエアコンを紹介する連載から、10万円台のモデルをピックアップ。どれもコンパクトなモデルなので、個室への設置にぴったりです。この機会に、導入してみてはいかがでしょうか。

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

メーカーその1 ダイキン

「ストリーマ」で清潔さを保つシンプル&コンパクトなシリーズ

Eシリーズ AN40VEP(※200V)

実売価格14万2000円

限られたスペースにすっきり設置できるコンパクトなベーシックモデル。風を直接的に体に当てない「風ないス運転」により、夏は冷風をより上向きに吹き出し、冬は温風を足元へ吹き下ろします。フィルターの自動掃除機能は非搭載ですが、ダイキン独自の「ストリーマ内部クリーン」で、熱交換器や気流の通路にプラズマ放電の一種「ストリーマ」を照射してエアコン内部のカビやニオイを抑制。フィルターで捕らえた物質にストリーマを照射する「ストリーマ空気清浄」機能も搭載されています。

APF…Annual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなります。

 

Eシリーズ 戸井田さんのレコメンド

ベーシックな冷暖房機能はしっかり搭載

「室内外の温度に応じて、暖房・ドライ・冷房3つの運転モードを自動でセレクトする『自動運転』あり。0.5℃単位で温度をコントロールできる『PIT制御』や、すばやく暖房する『ヒートブースト制御』も搭載しています。下位シリーズとはいえ、ベーシックな冷暖房機能は万全ですね。幅770mmのコンパクトな室内機で、半間幅も余裕で収まる横幅も特徴。室外機も3.6kW以下は幅675mmとコンパクトです(4.0kWは795mm)。

↑室内機は幅770mmのコンパクト設計(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

フィルター自動掃除機能は非搭載ですが、エアコン内部・フィルターも独自のストリーマで清潔をキープ。熱交換器フィンには親水性に優れた2層コートを採用し、汚れを浮かせて洗い流せるので、上位機種と同等とはいきませんが、お手入れはラクな仕様になっています。ただし、省エネ性能は価格なりのレベルなので、短時間での使用を想定した部屋に設置するのがオススメですね」(戸井田さん)

 

メーカーその2 三菱電機

実績のある「ムーブアイ」を搭載し、価格を抑えた

霧ケ峰 Lシリーズ

MSZ-L4018S

実売価格18万8000円

赤外線センサー「ムーブアイ」を搭載したコンパクトモデル。上位機種FZシリーズとZシリーズの未来の体感温度を予測するAI機能は省かれていますが、センサーが体感温度や人の位置を感知し、冷やしすぎない快適な冷房が可能です。左右のフラップを別々に動かし、2か所を同時に吹き分ける「ビッグWフラップ」を搭載。また「スマート除湿」は、風速を「自動」に設定すると、ファンの回転数を制御しながら除湿し、部屋が寒くなりにくい効果があります。汚れがつきにくい「ハイブリッドナノコーティング」はファンのみに実装。前面パネルやフラップなど、外観パーツは取外しが可能で掃除がしやすい「はずせるボディ」です。

 

Lシリーズ 戸井田さんのレコメンド

コンパクトながらリビングに必要な機能を搭載

「長年の実績がある赤外線センサー『ムーブアイ』搭載モデル。2か所吹き分け可能で、『フィルターおそうじメカ』『はずせるボディ』は、このグレードまでの搭載です。リビングに必要な機能なので、最低限このグレードを選びたいところ。本シリーズの特徴は高さ250mmのコンパクトさ。設置寸法も295mmあれば大丈夫なので、窓上にしか設置できない条件でも問題ありません。夏はエアコンと送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』(特許)、冬は暖房とサーキュレーター運転を交互に行う『サーキュレーターモード』があるのも便利です。ただし、本体価格は安いものの、上位機種のFZシリーズやZシリーズと比べると電気代がかかるので、常にエアコンを使うという方は上位モデルを選んだほうがよさそうです」(戸井田さん)

↑Lシリーズの「ムーブアイ」のイメージ。床や壁などの温度から体感温度を測り、人の位置も見て冷やしすぎない、 あたためすぎない快適な空調を実現します(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

メーカーその3 パナソニック

「フィルターお掃除ロボット」搭載でも奥行きはコンパクト!

エオリア EXシリーズ

CS-EX408C2(※200V)

実売価格14万6800円

奥行き239mmとコンパクトなモデル。フィルターについたホコリをかき取って自動で配管穴から屋外に排出する「フィルターお掃除ロボット」もしっかり搭載。熱交換器の汚れをはじく「ホコリレスコーティング」や空気の汚れに応じて可動する「アクティブクリーンフィルター」は省かれていますが、「ナノイーX」での機内の除菌やカビの抑制は可能です。ナノイーXによる空気清浄機能はないものの、空気がエアコンを通過する度に0.3μmの粒子を80%以上キャッチする「クリーンフィルター」を内蔵し、空気の汚れをキャッチ。心地よいリズムの気流を作り出す「1/f ゆらぎ気流」も搭載しています。

 

EXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「こちらは上から4番目のグレードです。フィルターお掃除ロボットの自動排出方式を搭載しているのに、設置性が良いのがウリ。これより下のグレードは、ダストボックスに集めたホコリを手動で捨てる方式になります。人がいるかいないかを見分けて省エネ運転をする『不在省エネ』や『オートオフ機能』、部屋の特性を学習する『おへや学習機能』、『日射センサー』などはしっかり搭載しており、省エネと快適性をソフト面でカバーしています。

↑フィルターお掃除ロボットの仕組み。かき取ったホコリは配管穴から自動排出します(画像出典:パナソニック公式サイト)

 

ただ、最上位と比べると消費電力が多いので、長時間使う部屋よりは短時間使う部屋にオススメ。また、本体価格が抑えられている割に、オートセーブやオートオフ機能があるので、出入りの激しい小さなお子さんが居るリビングに使うのもオススメです。別売の無線アダプターをつければスマホによる遠隔操作もできるので、自己管理がまだ難しいお子さんがお留守番するときも安心ですね」(戸井田さん)

 

メーカーその4 東芝

「プラズマ空清」と熱交換器の汚れを洗い流す機能を搭載

大清快 E-Pシリーズ

RAS-E405P 

実売価格12万9800円

上位機種と同じく、東芝独自の空気清浄機能「プラズマ空清」を搭載したコンパクトモデル。PM0.1レベルの微細な粒子も集めて帯電し、熱交換機に吸着して屋外に排出します。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、除湿や冷房時に発生した水が熱交換器の汚れを洗い流す「マジック洗浄熱交換器」を搭載。運転停止後、プラズマ乾燥で送風路内のイヤなニオイも脱臭します。水平から足元まで風向をコントロールする「クルッとルーバー」で部屋の隅々まで風を届けます。

 

↑上下左右同時にスイングする「クルッとルーバー」を搭載(画像出典:東芝公式サイト)

 

E-Pシリーズ 戸井田さんのレコメンド

少しでも安く、使用頻度が低い部屋に設置したい人に

「こちらも、高さ250mm幅790mmのコンパクトサイズ。コンプレッサーや気流制御は、ひとつ上のE-Rシリーズと同等で、APFも変わりません。除湿に関しても同等。違いは掃除機能と省エネ運転関係で、フィルターの自動お掃除は非搭載ですが、熱交換器の汚れを自動で洗浄して屋外へ排出したり、送風路のニオイを脱臭したりする機能はあります。

 

また、センサーは『人サーチセンサー』がなくなり、『明るさ〔日あたり〕サーチセンサー』のみ。人がいない時、セーブ運転や自動オフにはなりませんが、部屋に入る日照を感知して、冷暖房の運転を調整してくれます。

 

基本性能はひとつ上のE-Rシリーズと同等なので、少しでも安くエアコンを調達したい人にオススメ。ただ、フィルター掃除や『ecoモード』などはなくなるので、自己管理が前提となります。日常的に頻繁に使う部屋よりは、使用頻度が低い予備部屋や客間などに設置したいところ。手入れの手間やムダな電気代がかからずにすむでしょう」(戸井田さん)

 

メーカーその5 富士通ゼネラル

清潔維持機能を重視したコンパクトなモデル

ノクリア Dシリーズ

AS-D40H

実売価格15万1200円

「デュアルブラスター」はありませんが、「熱交換器加熱除菌」を搭載したコンパクトモデル。スリムながら「フィルター自動おそうじ」もあり、清潔維持機能が重視されています。電気集じん方式の「プラズマ空清」の搭載により、0.3~2.5μmの粒子を88%キャッチして、部屋の空気を浄化してくれます。また、人感センサー「不在ECO」で人の有無を検知して、ひかえめ運転への切り替えやオン・オフを自動的に行い、節電をサポート。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

この価格帯で清潔機能が充実しているのはうれしい

「このクラスではかなりハイスペックでコスパが高いモデル。2018年モデルの目玉機能『熱交換器加熱除菌』を搭載するほか、『プラズマ空清』『フィルター自動おそうじ』などもあり、清潔機能は十分。お手入れが気になる人にはうれしいところですが、暖房を快適にする機能は少なくなるので、冷房メインの部屋で使うといいでしょう。

 

センサーは『人感センサー』のみになりますが、人がいなくなると節電運転に切り替えてくれるので省エネ。一年中適切な運転をセレクトしてくれる『毎日快適モード』もあります。上位機種で搭載する本体両側のサイドファン『デュアルブラスター』がないぶん、すっきりした見た目になっているのは、デザインにこだわる人にとっては魅力ですね。本体の高さが250mmで、高さ295mm(上部38mm・下部7mm)あれば設置できるスリム設計がウリ。パネルデザインもスッキリコンパクトで、狭い部屋でも圧迫感なく収まります。もうひとつ下にCシリーズもありますが、価格差があまりないでこちらがオススメ」(戸井田さん)

↑窓上のスペースにも収まる、コンパクトでスッキリしたボディが魅力(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

メーカーその6 日立

「凍結洗浄」「フィルター自動お掃除」を省略して価格を抑えた

白くまくん Dシリーズ

RAS-D40H2

実売価格11万3400円

「凍結洗浄」を搭載しないベーシックモデル。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、通風路、フラップ、フィルターにステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン」仕様で、エアコン内の菌や汚れを抑制します。また、日差しを感知する「くらしセンサー」で日差しの変化を見分け、「ecoこれっきり」ボタンを押すだけで曇りや夜になると控えめ運転に切り替わります。除湿は弱冷房方式で、吹き出す風の量をコントロールして肌寒さを抑える「ソフト除湿」となっています。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「くらしセンサー」で日差しの変化を見分けて、省エネ・快適な運転を行う

「『凍結洗浄』や『フィルター自動お掃除』などの清潔維持機能を省き、必要最低限の機能に絞ったベーシックモデルです。センサーは、温度・湿度のほか日差しを見る『くらしセンサー』を搭載。日差しの変化を見分けて、省エネ・快適な運転を行います。切りタイマーをセットしていても、室温が上がると再運転する『みはっておやすみ』タイマーも搭載。室内機が小さく、狭いスペースにも収まるので、設置スペースの狭い部屋に向いています。

 

ほとんどの機能を省略して価格を優先しているので、予備室や使用頻度の少ない部屋向き。内部の清潔機能が最小限ということもあって、汚れが発生しやすい部屋やタバコを吸う人が使う部屋などは避けた方が無難でしょう」(戸井田さん)

↑室内機がコンパクトなので、少ないスペースで設置できます(画像出典:日立公式サイト)

 

【2018年版】三菱電機の冷蔵庫、価格が違うと何が違う? 価格帯別3モデル、家電のプロが徹底比較!

まだまだ残暑が続く2018年。省エネ性能の高い冷蔵庫に買い替えたいところですが、高い買い物だけに、選択の失敗は許されません。そこで今回は、業界のトレンドリーダーとして知られる三菱電機の「置けるスマート大容量」から、4~5人の家庭で一般的な450~500Lクラスをピックアップ。家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、3つの価格帯別でオススメ3モデルを選んでもらいました。紹介する3モデルは電気代から機能の有無まで、表組みでわかりやすく比較しているので、ぜひ参考にしてみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

20170629reese_1-3

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【三菱の冷蔵庫の特徴とは?】

「切れちゃう冷凍」など多くの独自技術を生み出し、「コンパクトで大容量」を定着させた

「三菱電機は、機能・ハード面ともに数々のトレンドを生み出してきた冷蔵庫のトレンドリーダー的存在です。三菱の冷蔵庫は、『切れちゃう冷凍』や光合成で鮮度を維持する野菜室、部屋別に冷却をコントロールする省エネ設計など、他社にない独自性のある技術が特徴。ミネラルウォーターを使える『自動製氷』を初めて展開したのも同社です。

 

ハード面でも『コンパクト大容量』にいち早く着手し、685mmで600L台を達成し、高い支持を得ました。以後、他メーカーもこれに続き、『685mm・600L』『650mm・500L』は、現在のスタンダードになりつつあります」(戸井田さん)

 

【三菱電機のオススメその1 ハイエンドモデル】

野菜室が真ん中で出し入れしやすい新シリーズ

MXシリーズ

MR-MX50D

実売価格28万1650円

野菜室を中段に配置することで、腰をかがめずに野菜を出し入れできる2018年発売の新モデル。約-7℃で凍らせる「瞬冷凍室」と製氷室も腰の高さに配置されているため、調理の際に便利です。独自のウレタン発泡技術と薄型断熱構造「SMART CUBE」採用により、野菜室が中段でも高い省エネ性と大容量を実現しました。カラバリは新色のグラデーションブラウンと清潔感のあるクリスタルホワイトの2色でインテリアに調和します。

※()内は「瞬冷凍室」を冷凍庫としてカウントした場合(以下同) 1年間の電気代目安は1kWhとして計算

 

↑野菜室を真ん中に配置したのがMXシリーズの特徴

 

MXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

多彩な温度帯があり、食品を計画的に管理したい人最適

「三菱はいままで冷凍室が真ん中にあるタイプのみでしたが、2018年3月に野菜室が真ん中の『MXシリーズ』が追加されました。選択肢が増えたのは消費者にとっては朗報です。

 

野菜室のなかにLEDを設置した『クリーン朝どれ野菜室』は、1日の太陽のサイクルを再現し、成長を促すことで鮮度を維持する独自機能。切り花もつぼみの状態で花瓶に入れて光を当てれば、花を咲かせるのと同じ原理です。葉野菜を多く使う人には最適ですね。野菜室の底には、ハイブリッドナノコーティングをしたトレイがあり、野菜クズや土などの汚れがくっつきにくく、お手入れがしやすいのも◎。

 

また、凍らせずに生のまま鮮度を維持する『氷点下ストッカーD』、過冷却の原理を利用して食材を瞬間的に凍らせる『切れちゃう瞬冷凍』が可能な『瞬冷凍室』など、保存の温度帯がいろいろ選べるのも特徴です。保存期間に合わせて、すぐに使う食材は冷蔵、1週間以内なら氷点下ストッカー、2~3週間なら瞬冷凍、4週間以上なら冷凍室……と食品を計画的に管理したい人にはうれしいですね。『切れちゃう瞬冷凍』は半凍結で、肉や魚が包丁でそのまま切れたり、作り置きの食材やスープなどがスプーンですくえるので、お弁当に少量使いたいときなどに便利。解凍する時間がいらず、料理の時短にもなります。

↑「切れちゃう瞬冷凍」のイメージ。サクッと切れて、そのまますぐに使えるのが便利です(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

扉は高級感のあるガラスドア。触れると光って操作アイコンが浮かび上がるパネル『タッチdeアシスト』仕様なので、操作ボタンが扉デザインの邪魔にならずキレイ。製氷皿から給水経路まで、全て洗える仕様や静音設計で静かなのも好評です」(戸井田さん)

【三菱電機のオススメその2 中位モデル】

517Lの大容量でしっかり入り、機能も充実!

JXシリーズ

MR-JX52C

実売価格19万1430円

幅650mmとスリムながら517Lの大容量を実現したミドルクラスモデル。「クリーン朝どれ野菜室」「切れちゃう瞬冷凍」「氷点下ストッカーD」などの目玉機能は、ハイエンドモデルのMXシリーズと同等です。MXシリーズと違い、冷凍室が中段に配置されているので冷凍食品を多く使う家庭向き。ドア素材は鋼板になっています。庫内を部屋別に最適な状態で運転する「部屋別おまかせエコ」もハイエンドモデルと同じく搭載され、省エネ性も高くなっています。

 

↑「氷点下ストッカーD」のイメージ。低温の約-3℃~0℃で保存し、肉は約7日、魚は約5日間鮮度をキープ(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

JXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

便利な「動くん棚」や鋼板のドア扉が特徴

「最上位のWX・MXシリーズと基本性能は一緒です。『タッチdeアシスト』も搭載されていて操作性も良好。他シリーズとの違いは、指1本で棚が上下できる『動くん棚』が搭載されている点です。手前にあるつまみを左右にスライドさせるだけで、食品をのせたまま棚が上下に動かせます。こちらは長いこと人気のあった機能ですが、現在『動くん棚』を搭載しているのはこのモデルのみ。ケーキの箱やスイカ、大きい鍋などをそのまま入れる機会が多い家庭にオススメです。

↑つまみを左右にスライドさせると棚が上下する「動くん棚」(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

なお、上位機種はガラス扉が主流になっていますが、本機は扉に鋼板を採用しているため、マグネットが使用可能。ゴミの日カレンダーなどを冷蔵庫に貼っておきたい人には便利ですね。価格面で手ごろになっているのも魅力のひとつです」(戸井田さん)

【三菱電機のオススメその3 コンパクトモデル】

600mmのスリム幅でコンパクトなキッチンに最適!

Bシリーズ

MR-B46C

実売価格14万5800円

「置けるスマート大容量」シリーズの幅600mmのスリムモデル。冷蔵室が観音開き(フレンチドア)ではなく、片開きになっている5ドアタイプです。455Lと他のモデルと比べて容量はやや減りますが、「クリーン朝どれ野菜室」「切れちゃう瞬冷凍」「氷点下ストッカーD」など基本性能は上位モデルと同等。スリムモデルながらドアにはガラス素材を採用し、インテリア性の面でも見劣りはしません。

 

Bシリーズ 戸井田さんのレコメンド

ほどよいサイズ感でリビングダイニングにもなじむ

「幅600mmと狭いスペースに置けて、しかも400L後半の容量なのがウリ。スペースの都合で設置寸法に制約があるけど、フルスペックのモデルが欲しいという人にピッタリです。また、高級感があるガラスドアに静音設計となっていて、キッチンがオープンでリビングダイニングに冷蔵庫を置くような間取りでも、生活感が出ずインテリアの一部として馴染みやすくなっています。

 

こちらも『氷点下ストッカーD』など、基本性能は最上位と一緒。『タッチdeアシスト』も搭載されていて、操作性も良好です。ただし、片開きタイプなので、冷蔵室の扉が半開きの時に自動で閉まる『オートクローザー』機能はありません」(戸井田さん)

↑アイコンにタッチして操作するタッチdeアシストを採用(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

<総括>

機能はほぼ同等なので、サイズ、野菜室の位置、ドア素材で検討を!

「MXシリーズは、『置けるスマート大容量』シリーズの最上位モデル。冷凍室真ん中のWXシリーズとグレードは同等で、2018年3月発売で半年が経ち価格面では安定してきています。10年ほど前は“野菜室真ん中”が主流でしたので、買い替えても同じレイアウトが良いという人にオススメ。本シリーズは、今のところ容量展開が572Lと503Lの2展開のみですが、幅685mmと650mmの最も使いやすいサイズが用意され、一般家庭のニーズはほぼカバーできそう。もし、600L~700Lなど、より大きい容量が必要ならWXシリーズ内での選択となります。カラーはクリスタルホワイトとグラデーションブラウンの2種類。

 

JXシリーズは、グレードではセカンドラインになりますが、基本機能は上位のWX・MXシリーズと同等。違いは扉が鋼板タイプになることと、WX・MXと比べ手ごろやや年間消費電力量が多くなる点のみ。三菱ならではの性能をもれなく手に入れつつ、本体価格を下げたい人にオススメです。冷蔵庫が見えにくい位置にあり、オシャレなガラス扉にこだわる必要がないという場合にも向いています。容量は売れ筋の『幅685mm・600L』と『650mm・517L』の2展開。カラーはローズゴールドとロイヤルウッドの2色展開で、ホワイトはありません。

 

Bシリーズは、幅600mmで455Lと、スリムながら大容量を実現。搬入経路が狭く大きな冷蔵庫が入れにくい状況でも、置ける可能性があります。色はクリスタルピュアホワイトとクリスタルフローラルの2色展開。狭い空間に向くタイプなので、主張しない薄めの色味が合っています。これより下のグレードになると『クリーン朝どれ野菜室』がなくなり、また容量300L台に入るとぐっと機能が落ちるので、価格が許すならこのグレード以上を検討して下さい!」(戸井田さん)

白物ライターに黒物家電の招待状が、なぜ。「画質こだわらない派」にも薦めたい三菱電機の新4K液晶テレビ「REAL 4K RA1000」

「画質」や「音質」といわれても……

皆さんは家電に「黒モノ」と「白モノ」というジャンルがあることを知っているでしょうか? 黒モノとはテレビやオーディオなどのAV機器、そして白モノとは冷蔵庫や掃除機、調理家電といった生活家電のことを指します。これは、テレビなどは黒いデザインが多く、冷蔵庫などの生活家電が白いデザインが多かったことから普及した名称といわれています。ちなみに筆者は白モノ家電を専門に執筆する「白モノ家電ライター」なのですが、そんな筆者になぜか三菱電機から「10月に発売するテレビの新製品説明会」の招待状が届きました。

↑新製品説明会が行われた京都にある三菱電機 京都製作所。音響などのさまざまな研究施設もあります

 

筆者が「黒モノ」に手を出さない理由は非常にシンプル。それは画質や音質にそこまでのこだわりがないからです。もちろん画質や音質が良いなら嬉しいとは思いますが、大金をはたいて「最高画質」を追求する熱意はありません。そして、じつは一部のAV機器好きを除いて、世の中にはこういったユーザーは意外と多いと思っています。そこで、ここでは「画質に(そこまで)こだわりのない人」の視点で新製品について紹介したいと思います。

 

4Kチューナーと録画機能の「全部入り」テレビ

さて、今回発表された製品は三菱電機の4K液晶テレビ「REAL 4K RA1000シリーズ」(以下、RA1000)。名前の通り4K対応のテレビで、40インチ、50インチ、58インチの3モデルが用意されています。本製品の特徴は新4K衛星放送チューナーを内蔵していること。また、2TBのハードディスクを内蔵していて、4K番組の録画も可能。もちろんUltra HDブルーレイディスクの再生にも対応した、いわゆる「全部入り」テレビです。

↑新しく発表されたREAL 4K RA1000シリーズ。左から40型のLCD-A40RA1000、50型のLCD-A50RA1000、58型のLCD-A58RA1000

 

AV機器に詳しくない人にとって、この「全部入り」は非常に魅力的。とくに嬉しいのが4Kチューナーの内蔵でしょう。じつは今年の12月から新4K8K衛星放送が本格的に開始しますが、この放送を受信するのに必要となるのがこの4Kチューナーなのです。ところが、現在発表されているK4テレビの多くはチューナーを後から取り付けるタイプ。こういった「外付け機器」の導入は、テレビに詳しくないユーザーにとっては意外と高いハードルです。

 

掃除がしやすいのはかなり魅力的

さらに、外付けの機器を導入するデメリットには「テレビ裏の配線が増える」という問題があります。チューナー1台くらいなら問題はありませんが、レコーダーやアンプなどを足していくとテレビ裏の配線はスパゲティのような状態に。こうなると、ケーブルのあいだにホコリは溜まる上、テレビ台をずらしてケーブルが抜けようものなら、元に戻すのも困難です。ところが、RA1000は本体裏から出ているコードは電源コードとアンテナ用のコードの2本だけ。これで4K衛星放送の視聴からレコーダーへの録画、ダビングなどができるのは嬉しいポイントです。

↑一体型のRA1000(写真右)とチューナーとレコーダーを外付けにした製品(写真左)の背面の配線を比較。非一体型は配線の汚さはもちろんですが、外付け機器ごとに電源を必要とするのも大きなデメリット

 

また、付属するリモコンがシートタイプなのも掃除をするうえで便利。一般的な「ゴムでできたボタン式のリモコン」はボタンと本体の隙間に細かなチリやベタつく食べかすなどが入り込みやすいもの。このため、リモコンには専用ビニールを貼り付けている人も多いのです。ところが、本体とボタン一体型のシート式リモコンなら、全体をさっと布で拭くだけで汚れが落ちます。毎日触るものだけに、こういった細かな配慮は嬉しいですね。

↑シート式リモコンなので「ボタンの隙間が汚れる」といった問題もなし。ちょっとジュースがかかってしまったくらいならティッシュですぐキレイになります。ただし防水ではないので注意

 

「ながら見」に便利な機能満載

もうひとつ気に入ったのがRA1000の「ながら見」に最適な機能の多さです。ニュースや天気予報といった番組は「ながら見」することも多いもの。そんなユーザー向けにRA1000はリモコンで画面の向きを変更できる「オートターン」機能を搭載しています。最近はリビングにオープンキッチンが隣接した部屋も多いですが、料理をしながらの視聴にも最適です。また、専用アプリをインストールすればスマホからもテレビ操作が可能なので、いちいちリビングまでリモコンを取りに行く必要もありません。

↑オートターンで液晶画面を前後40度(前20度、後ろ20度)まで回転可能。液晶テレビは斜めから見ると色が薄く見える視野角の問題があるので、地味ながら便利な機能です

 

↑スマホの専用アプリを使った操作も可能です。わざわざリモコンを取りに行くこと泣く手元で操作が可能。もちろんオートターン機能もスマホで操作できます

 

もうひとつ「ながら見」に便利だと感じたのがBluetooth送受信に対応している点。テレビの音声をBluetooth対応のスピーカーやイヤホンに飛ばして再生できるため、台所で洗い物をしているシチュエーションでも手元スピーカーなどで音声を聞き逃すことがありません。他社製品でもBluetooth対応テレビはあるのですが「Bluetooth使用時はテレビ本体スピーカーからは音声出力できない」という仕様が多いもの。その点RA1000は本体とBluetooth対応機器両方から音声出力ができます。このため、リビングの家族とキッチンで料理する人が同時にテレビを楽しむことができるのが魅力的でした。

↑写真ではJBLの手元スピーカーでテレビ音声を出力。シンクで水を流していてもハッキリと音声が聞き取れます

 

ちなみに「ながら見」でもうひとつ便利に感じたのが「声ハッキリプラス」機能の搭載。これは人の声だけを強調する機能です。バラエティのロケ番組などでは、背景音に紛れた声が聞き取りにくく、画面上に音声スーパーをいれることも多いものですが、家事中は画面を見ずに音声だけで内容を把握することも多いもの。こんな場合に声だけをハッキリと再生する本機能が力を発揮しそうです。

 

いざというときの安心感も

ちなみに、三菱電機スタッフによるとRA1000は耐転倒設計にも力を入れているのだとか。最近は日本各地で地震が起きていますが、年々薄く大きくなるテレビは地震の際の転倒も心配です。同社によると、日本では「テレビが10度傾いても倒れない設計」にする必要があるそうですが、RA1000はそれ以上の角度でも倒れることのない地震に強い設計になっているといいます(対転倒角度の数値は非公開)。会場ではスタッフが無理にテレビを傾けたり、揺らしたりしましたが、本体をかなり傾けた状態にしても倒れることはありませんでした。ただし、この耐転倒設計のためか、本体下にある専用スタンドは本体画面よりもかなり前方に張り出ています。最近の「インテリアの邪魔をしないミニマムデザイン」からは逆行しているので、このあたりは好みが分かれるかもしれません。

↑会場ではスタッフがテレビを勢いよく傾けたり、押したりしましたが倒れることはありませんでした。スタッフによると、最近の地震では「本棚が倒れたのに三菱電機のテレビは倒れなかった」という声もあったのだとか

 

このほか、レコーダーやブルーレイディスクプレイヤーなど、機能一体型テレビの場合「どれかのパーツが壊れたらテレビが観られなくなるのでは?」と心配になりますが、RA1000は録画用の内蔵HDDやブルーレイディスクドライブなどのユニットを取り外してもテレビの視聴が可能です。内蔵HDDやブルーレイディスクドライブだけの故障なら、修理中もテレビを使い続けられるのは便利だと思いました。

↑内蔵HDDやドライブを取り外しても、テレビの視聴は可能。取り外せるユニットだけの問題なら、修理中もテレビを使い続けられます

 

個人的に残念なのは全録に対応していないところ

実際にRA1000を触ってみて、さまざまな点で魅力を感じた本製品ですが、ひとつだけ残念だったのが、ここまで生活に密着した「使いやすさ」を追求しているにもかかわらず「全録」機能を搭載していないこと。全録とは複数チャンネルを数時間~数日間全部録画する機能で、わざわざ番組を指定して録画しなくても、視聴し忘れた数時間~数日分の番組などを気軽に視聴できます。このため忙しいユーザーや子育て世帯などに人気の機能。本製品は生活密着型の製品だけに、できれば搭載して欲しかった機能です。

 

ちなみに、今回は画質や音質についてあえて言及しませんでしたが、RA1000は高性能の4Kエンジンを搭載しているため、もちろん非常に高画質。会場ではテレビを並べて画質の比較なども行われましたが、RA1000はコントラストが高く鮮やかな映像をパキッと表現していました。個人的にはアニメやCG系向きの派手な映像に向いた画質だと感じます。また、音質については同社の老舗音響ブランドDIATONEのスピーカーを搭載しており、とくに中高域の音にキレのある音を楽しめました。

↑スピーカーにはこだわりの「DIATONE NCVスピーカー」を搭載しているそう。非搭載テレビとの聞き比べ体験もありましたが、スキッと澄んだ音が印象的でした

 

猛暑を乗り切る夏の快適家電! 楽天フラッシュセールでお得商品6選

ボーナスセールも終盤に差しかかりましたが、家電を買い替えるには夏休み期間がちょうど良いタイミング。しかし安価な買い物ではないので、どんな家電を購入するか悩んでいるという声も少なくありません。楽天市場では、掘り出し物の家電製品をお値打ち価格で大放出するフラッシュセールを開催します。期間は7月31日午前10時~8月7日午前9時59分までの8日間。8月1日0時からお得なクーポンを利用開始します。お得な商品が目白押しなので必見ですよ!

 

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[その1]

赤外線で床温度を測るエアコン


三菱電機
霧ヶ峰 MSZ-GE2217
楽天市場実売価格4万2800円

床温度センサー「フロアアイ」によって、快適な室温を調節するエアコンです。一般的なエアコンについているセンサーは、部屋の上部の温度しか測りません。しかし床温度までエアコンが把握してくれれば、普段人がいる位置を適温でしっかりキープ。

 

【ここがポイント】

フロアアイは「冷房節電」設定時に、床温度を測りながら「冷房」と「爽風」を自動で切り替えます。また「ねむりモード」を設定することにより、睡眠時は冷やし過ぎも防止。エアコンをつけっぱなしで寝てしまい、寒くて目が覚めることもありません。高温多湿なこの時期に嬉しい強・標準・弱の3モード除湿機能も搭載。洗濯物を部屋干しする時にも役立ちます。

 

[その2]

最新テクノロジーで部屋全体の空気を徹底的に清浄!


ダイソン
空気清浄ファン Pure Cool TP00
楽天市場実売価格3万6480円

PM0.1レベルの微粒子を99.95%除去する、ただひとつの空気清浄ファン。空気の汚れ具合を検知して微細な汚染物質まで捕集し、清浄された空気を部屋中に循環させます。高い密閉性を持つ「グラスHEPAフィルター」は、花粉・バクテリア・ウイルス・PM 2.5を除去。さらに活性炭を3倍に増やしたフィルターで、ガスやニオイなども取り除いてくれますよ。

 

【ここがポイント】

ダイソンならではのスタイリッシュなデザインも特徴の1つで、手入れが大変な羽根やカバーがついていません。置き場所を取らず、部屋の限られたスペースを有効に活用できます。また空気清浄機としてだけでなくサーキュレーターとしても使えるので、季節を問わず1年中活躍すること間違いナシ!

 

[その3]

「10年交換不要フィルター」でお手入れがラクな除湿機


コロナ
除湿機 CD-P6318
楽天市場実売価格1万3700円

部屋干しの衣類乾燥にも便利なコロナの除湿機です。縦に長いスリムなデザインで、3.5Lのビッグタンクを搭載。最大除湿量は1日約6.3Lを誇り、分かりやすい操作パネルや満水を知らせてくれるメロディー機能もついています。

 

【ここがポイント】
一般的な除湿機は本体にカビが発生しないよう、マメに手入れする必要が。しかし除湿機内部を清潔に保つ「内部乾燥モード」が、面倒を省いてくれます。また「10年交換不要フィルター」が採用されているので、頻繁にフィルターを交換する必要もありません。

 

[その4]

温度・湿度を調節してダニの繁殖を防ぐ布団クリーナー

レイコップ
布団クリーナー レイコップ RP
楽天市場実売価格3万7584円

夏になると、人は一晩に約500mlもの汗をかくといわれています。「レイコップ RP」なら、約70℃に温められた空気で布団の水分をしっかり除去。温風を通すことで湿度を調節し、表面だけでなく内部の温度も上げてくれます。部屋の湿度が高くなりがちなこの時期は、ダニの大量発生も心配。繁殖しにくい環境をつくるためにも、温度や湿度を調節することが重要です。

 

【ここがポイント】

布団の快適さをより向上させるため、「ドライエアブロー」が採用されています。除菌効果のある16WのUVランプ(紫外線)に加え、「たたきパッド」も4つ搭載。パワフルな機能によって、使えば使うほどハウスダストが発生しにくいふとん環境が作られていきます。

 

[その5]

スマートフォンで操作できる? 超薄型設計のロボット掃除機


ECOVACS ROBOTICS
ロボット掃除機 DEEBOT SLIM2
楽天市場実売価格1万9800円

高さ5.7cmという超薄型設計により、狭い隙間にも対応できるロボット掃除機が登場。掃く・吸い込み・モップ掛けを一度にこなせる掃除システムが組み込まれ、細かい汚れをふき取って床をきれいにします。決まった時間に清掃を行うタイマー機能や、バッテリーの残量が少なくなると自動的に充電台に戻る機能も搭載。

 

【ここがポイント】

掃除機をスマートフォンに連動させることもできます。専用アプリをインストールしてWi-Fiでつなげば、スマートフォンで操作可能。前進や回転などの方向制御や、清掃モードの変更、タイマー設定なども思いのまま。外出先でも操作できるので、帰宅する前に掃除を済ませておけます。

 

[その6]

どんなヒゲも徹底カットする5枚刃の電気シェーバー

パナソニック
メンズシェーバー ラムダッシュ ES-LV7C
楽天市場実売価格2万1200円

肌にやさしく密着して、圧倒的な深剃りを実現した5枚刃のメンズシェーバーです。回転・前後のスライド動作を加えた「5Dアクティブサスペンション」を搭載し、様々な方向に伸びたヒゲを徹底カット。肌に押しつけてみれば、柔軟に動く刃に驚きますよ。

 

【ここがポイント】

ヒゲの除去率がアップした「パワークイックスリット刃」によって、5枚刃がさらに進化。長くて寝ている毛もしっかり起こします。さらに誤操作を防ぐ「スイッチロック(電子式)」機能も搭載。バッグなどに入れて持ち運ぶ際、勝手にスイッチがオンになって充電が切れてしまう心配もなくなりますね。

 

協力:楽天市場

【2018年】エアコン主要6メーカー「価格帯別オススメモデル」全18機を総まとめ

いよいよ本格的な夏がやってきました! より快適な空間を手に入れ、電気代を節約するためには、最新のエアコンに買い換えたいところ。とはいえ、どのメーカーのどんなモデルを買ったらいいかわからない……。エアコンは高い買い物だけに、失敗したくないし……。そんな方のために当サイトでは、家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、6回にわたってエアコンのガイド記事を掲載。6つの主要メーカーの特徴をガイドしてもらうとともに、各メーカーごとに3つの価格帯でオススメモデルを選んでもらいました。今回はこれらの記事の総集編。スペックや機能を比較した表組みを参照しながら、じっくり検討してみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【まずは重要なスペックの見方をチェック!】

「APF」が高いほど省エネ性能が高い

「適用畳数」の読み方は、「冷房11~17畳」という場合だと、木造住宅で11畳(左の数値)、鉄筋住宅で17畳(右の数値)に適しているという意味になります。11~17畳の範囲で使えるというわけではないので、ご注意ください。また、夏場を前にしたエアコン選びで見落としがちなのが、暖房の能力。暖房の適用畳数は冷房よりも小さいため、冷房の適用畳数が部屋のギリギリのモデルを購入してしまうと、夏場はいいが冬場はなかなか暖まりにくいといった事態になります。暖房の適用畳数は余裕をもって選びましょう。

 

「APF」とはAnnual Performance Factorの略で、1年間、JIS(日本工業規格)に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4.0~5.0台、最上位モデルだと7.0台になります。APFとよく似た数値として、「期間消費電力量」があります。こちらは年間を通じてエアコンを使用したとき、消費する電力量の目安のこと。JISが定めた一定の条件をもとに試算したもので、数値が低いほど電気代がかからないことになります。

 

寒冷地では「低温暖房能力」も要チェック

kWで表される「能力」とは、単位時間当たりに室内から取り除くエネルギー、または室内に与える熱エネルギーのこと。この数値が大きいほど広い部屋に対応します。今回はリビングで使われることが多い14畳用を想定し、冷房能力4.0kWのモデルを紹介しています。

 

「省エネ基準達成率」は、省エネルギー法が定めるAPFの基準値(目標値)をどれくらいクリアしているかを示すもの。ただし、冷房能力とサイズによって目標値が違うので、純粋に省エネ性能を比較するならAPFの数値を確認すべき。「低温暖房能力」はその名の通り、低温時の能力の目安。JISが定めた条件下(室内20度、室外2度)での能力を示し、数値が高いほど優秀です。寒冷地の方は注目したいポイントです。

↑下位モデルのスペックの例。APFは4.9、期間消費電力量は1544kWhです

 

↑上位モデルのスペックの例。期間消費電力量、APF、低温暖房能力(「外気温2℃時の暖房能力」と表記)など、すべてが下位モデルを大きく上回っています

 

メーカーその1 ダイキン

ダイキンのエアコンの特徴とは?

「部屋全体をムラなく均一な温度にする」がポリシー

「ダイキンは世界売上No.1の空調メーカー。確かな技術があり、基本性能が高いと評判です。外気温が低くても高くてもしっかり冷暖房してくれる、タフな室外機も大きなウリ。一方、他社に比べてセンサー技術にはあまり力を入れておらず、あくまで『部屋全体をムラなく均一な温度にする』というのが、ダイキンエアコンのポリシーです。人がいなくなると省エネ運転を行うオートセーブ機能やオートオフ機能は、上位機種以外にはないのも特徴。また、ラインナップは各グレードごとに個性があるというより、『グレードが下がるごとに確実に機能を減らして価格を下げる』というわかりやすい構成になっています。なお、全シリーズで、古い同社製エアコンの冷媒配管をそのまま利用することが可能(※)。露出配管であれは取り替えも手間ではないですが、隠蔽配管ならば助かる仕様です」(戸井田さん)

※Rシリーズの加湿ホースは流用不可

 

【ダイキンのオススメその1 ハイエンドモデル

無給水の「うるる加湿」や高度な気流制御で快適空間を実現

Rシリーズ うるさら7

AN40VRP(※200V)

実売価格24万2000円

他のシリーズにはない、無給水で加湿ができる「うるる加湿」を搭載した最上位シリーズ。暖房時には空気中の水分をエアコンが取り込み、自動で加湿してくれます。「さらら除湿」は除湿した冷風を室内の温まった空気と一緒に送風する機能。消費電力も少なく、寒くなりにくい除湿方法です。また、上位機種だけの、冷房時は天井に沿って冷風を回す「サーキュレーション気流」と、窓からの熱でできた温度ムラをセンサーが検知すると床付近に冷気を送る「垂直気流」で部屋の温度ムラも抑えます。年間電気代は他グレードのシリーズと比べてかなり割安です。

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

うるさら7(Rシリーズ) 戸井田さんのレコメンド

基本性能が高く、清潔性や操作性を高める機能が豊富

「『R』シリーズは、無給水加湿『うるる加湿』を搭載する唯一のモデルです。4.0kWクラスなら、1時間あたり750mℓの加湿量があり、本格的な加湿能力です。速暖性を向上した『ヒートブースト制御』、湿度を下げることで素早く涼しくする『クールブースト制御』、寒くならないハイブリッド方式の『さらら除湿』など、冷房・暖房・除湿の性能は非常に高いものがあります。

↑「うるる加湿」は外の空気中の水分をエアコンが取り込んで、室内を加湿。加湿量は4.0kWクラスで750mℓ/hを誇っています(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

また、上位シリーズに搭載されている音声ガイド機能は、リモコンで操作した内容やオススメの運転モードを音声で知らせてくれる便利な機能。エアコン内部の清潔性を保つ機能では、冷房・除湿で発生した水と一緒に汚れを洗い流す『セルフウォッシュ熱交換器』が採用され、下位クラスより高性能です。高温・高湿になると、音声で知らせて自動で冷房運転を開始する『高温パトロール』モードもあるので、高齢者や子どもだけのときも安心です」(戸井田さん)

 

【ダイキンのオススメその2 中位モデル

「さらら除湿」と「プレミアム冷房」で夏が快適に過ごせる

Fシリーズ AN40VFP

実売価格22万4845円

Rシリーズ、Aシリーズ、Sシリーズに次ぐ中位モデル。最上位の「R」シリーズと同様、「ヒートブースト制御」「クールブースト制御」と、設定温度到達後も温度と湿度をコントロールしてくれる「プレミアム冷房」を搭載したモデル。無給水の「うるる加湿」は省かれていますが、夏場に力を発揮する「さらら除湿」は搭載されています。「セルフウォッシュ熱交換機」は非搭載なものの、自動的にフィルターのホコリをブラッシングする「フィルター自動お掃除」機能でフィルターの目づまりを抑えます。ただし、APF(通年エネルギー消費効率)や年間電気代は、下位の「E」シリーズに近い数値となっています。

 

Fシリーズ 戸井田さんのレコメンド

体に風を当てない快適空調がポイント

「冷房時は、気流を天井に向けて持ち上げる『天井気流』で、エアコンの風が体に直接当たりにくく快適。暖房時は、気流を切り替える『暖気かくはん運転』で天井にたまった暖気をかくはんしてくれます。風をあてずに快適空調を実現する『立体気流』もあって、部屋をムラなく均一の温度にするというダイキンのポリシーはしっかり守られています。

↑「天井気流」イメージ。気流は、約5m先まで天井に沿って奥へ広がり、エアコンの風を直接身体に感じにくくなっています(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

なお、『プレミアム冷房』や、室温に近づけて除湿する『さらら除湿』はこのグレードまでの機能。ダイキンの魅力であるタフな室外機も採用されていて、冷房・暖房・除湿の基本性能は申し分なく網羅されています。『R』シリーズにはある『垂直気流』や『サーキュレーション気流』は非搭載なので、暖房時はサーキュレーターなどの空気をかくはんするアイテムを追加すると、より快適性が増すと思います」(戸井田さん)

 

【ダイキンのオススメその3 普及モデル

「ストリーマ」で清潔さを保つシンプル&コンパクトなシリーズ

Eシリーズ AN40VEP(※200V)

実売価格14万2000円

限られたスペースにすっきり設置できるコンパクトなベーシックモデル。風を直接的に体に当てない「風ないス運転」により、夏は冷風をより上向きに吹き出し、冬は温風を足元へ吹き下ろします。フィルターの自動掃除機能は非搭載ですが、ダイキン独自の「ストリーマ内部クリーン」で、熱交換器や気流の通路にプラズマ放電の一種「ストリーマ」を照射してエアコン内部のカビやニオイを抑制。フィルターで捕らえた物質にストリーマを照射する「ストリーマ空気清浄」機能も、他シリーズと同様に搭載されています。

 

Eシリーズ 戸井田さんのレコメンド

ベーシックな冷暖房機能はしっかり搭載

「室内外の温度に応じて、暖房・ドライ・冷房3つの運転モードを自動でセレクトする『自動運転』あり。0.5℃単位で温度をコントロールできる『PIT制御』や、すばやく暖房する『ヒートブースト制御』も搭載しています。下位シリーズとはいえ、ベーシックな冷暖房機能は万全ですね。幅770mmのコンパクトな室内機で、半間幅も余裕で収まる横幅も特徴。室外機も3.6kW以下は幅675mmとコンパクトです(4.0kWは795mm)。

↑室内機は幅770mmのコンパクト設計(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

フィルター自動掃除機能は非搭載ですが、エアコン内部・フィルターも独自のストリーマで清潔をキープ。熱交換器フィンには親水性に優れた2層コートを採用し、汚れを浮かせて洗い流せるので、上位機種と同等とはいきませんが、お手入れはラクな仕様になっています。ただし、省エネ性能は価格なりのレベルなので、短時間での使用を想定した部屋に設置するのがオススメですね」(戸井田さん)

 

<総括>

Fシリーズは冷房メインに最適で、Eシリーズは設置性でメリットあり

「『R』シリーズは、冷暖房の基本性能、室外機の性能、清潔維持機能など、ダイキン最高峰の仕様です。特に気流制御が優秀なので、エアコンの風が直接当たるのが苦手な人にオススメです。4.0kWは100Vと200V仕様がありますが、200V仕様の方が省エネ性能が高いので、電源の問題がなければ200Vがいいでしょう。

 

『F』シリーズは、最上位シリーズから『うるる加湿』と『垂直気流』を省いた中位モデルです。冷暖房の基本となるコンプレッサーの制御や室外機の性能はほぼ一緒。上位クラスに比べると付加機能が少なく、APF(通年エネルギー消費効率)もやや低くなくなります。しかし、夏に活躍する除湿機能や冷房機能は最上位クラスとほぼ同レベル。エアコンの使用は夏場がメインという人には最適な仕様といえるでしょう。

 

一方、『E』シリーズは、快適性能を高める最新機能がほぼ削られていますが、基本性能が高いダイキンエアコンが4.0kWクラスなら15万円以下で手に入るのが大きな魅力。室内機もコンバクトなので、設置スペースが限られている場合や、留守の時間が多く、リビングで長時間過ごすことは少ないという生活スタイルなら、おトク感がありますね」(戸井田さん)

 

メーカーその2 三菱電機

【三菱電機のエアコンの特徴とは?】

「三菱電機は、現在の家庭用エアコンで初めて、筒型のファン『ラインフローファン』を搭載。現在の壁掛けエアコンの雛形を作った老舗メーカーです。2015年には、世界で初めて左右独立駆動する新型ファン『パーソナルツインフロー』を開発し、エアコンの新世代を切り開きました。また、早くからセンサーを搭載しており、蓄積したセンシング技術の高さにも定評アリ。それらの技術でひとりひとりに適した温度で吹き分け、個人の快適性を重視した空調を得意としています。なお、三菱電機の4.0kWタイプは200Vのみなので、設置に際し電源工事が必要になる可能性があるので注意しましょう」(戸井田さん)

 

【三菱電機のオススメその1 ハイエンドモデル

2つのプロペラファンと「ムーブアイmirA.I.」がひとりひとりを快適に!

霧ケ峰 FZシリーズ

MSZ-FZ4018S

実売価格27万8000円

センサーとAIを活用して少し未来の体感温度を予測する「ムーブアイmirA.I.」が、快適な室温を保つプレミアムモデル。2つのプロペラファンがそれぞれ駆動する独自の機構「パーソナルツインフロー」が、ひとりひとりの温度の感じ方に合わせて気流の強弱と方向を細かくコントロールしてくれます。除湿運転時の「プレミアム除湿」は弱冷房方式ながら、2つのファンを制御することで室温低下を抑え、寒くなりにくい除湿を実現。APF(通年エネルギー消費効率)は「7.8」と他のシリーズに比べ優秀で、年間電気代も抑えられています。また、「ピュアミスト」を放出する機能を持ち、菌・ウイルス・カビ菌・花粉の活動の抑制、脱臭・保湿効果も期待できます。

 

FZシリーズ 戸井田さんのレコメンド

センサー、ファン、清潔機能も万全のハイスペックモデル

「ほかにはない独自の内部構造を持った、最先端のシリーズです。従来の筒型ファン(ラインフローファン)を止め、ふたつのプロペラファンを採用したダブルファン仕様『パーソナルツインフロー』が特徴。左右それぞれに違う温度帯(暖房時体感温度差 約5℃)の風を送り出せるため、ひとりひとりの快適さが追求できるのがメリットです。また『ムーブアイmirA.I.』による、未来を予想しての『先読み運転』もお見事。『フィルターおそうじメカ』搭載かつ、掃除がしにくいエアコン内部には汚れがつきにくい『ハイブリッドナノコーティング』を施し、カビの発生を抑制する『カビクリーンシャワー』『はずせるボディ』(特許)など、清潔維持対策も万全です! すっきりしたパネルでデザイン性も高く、デザイン・機能ともにまさにハイスペックモデルといえます」(戸井田さん)

↑左右独立駆動のファンで、1人ひとりの温度の感じ方の差や変化にあわせて、気流の強弱と方向を細かくコントロール(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

「これだけ最先端のセンシング技術が搭載されているからには、『自動』運転での使用が最適。『ムーブアイmirA.I.』に学習機能もあるため、エアコンの能力を信じて、しばらく使い続けることがポイントです。ただ、ダブルファンという構造上奥行きがあるので、設置スペースの確認は忘れずに!」(戸井田さん)

 

三菱電機のオススメその2 ハイスペックモデル

ダブルファンはないが、最上位シリーズと機能はほぼ同等のスペック

霧ケ峰 Zシリーズ

MSZ-ZW4018S

実売価格24万8000円

「FZ」シリーズと同じく「ムーブアイmirA.I.」を搭載したハイスペックモデル。2つのプロペラファン「パーソナルツインフロー」は省いていますが、体温変化を感知して「自動風あて・風よけ」によって室内の2人を同時に快適にしてくれます。除湿機能としては、「さらっと除湿冷房」を搭載。「冷房」と室温の下がらない「再熱除湿」を自動で切り替えて、除湿していても寒くならず、快適な温度に保ってくれます。「フィルターおそうじメカ」や「ハイブリッドナノコーティング」など清潔機能は「FZ」シリーズと同クラス。


 

Zシリーズ 戸井田さんのレコメンド

エアコンにお任せでOKの十分な機能

「ラインナップ順ではFZシリーズに次ぐ第2グレードに当たります。内部構造は従来のタイプですが、デザイン面を除けば、機能面は最上位とほぼ同等。人の体感温度を予測して先回り運転する画期的な『ムーブアイmirA.I.』も搭載しています。また、FZシリーズと同様、タッチパネルリモコンを採用し、必要最低限の操作で快適運転ができるので高齢者でも迷いません。リモコンのメニューからは細かな設定も可能。FZシリーズもそうですが、高性能なセンサー機能を活かすために、基本的に『自動』運転がオススメ。好みに合わせた設定もできるので、カスタマイズしたい人は最初にリモコンでいろいろ試してみるのがいいでしょう」(戸井田さん)

↑ムーブアイmirA.Iは身体の温度を0.1℃単位でチェックし、個人の体感温度を予測します(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

三菱電機のオススメその3 コンパクトモデル

実績のある「ムーブアイ」を搭載し、価格を抑えたコンパクトモデル

霧ケ峰 Lシリーズ

MSZ-L4018S

実売価格18万8000円

赤外線センサー「ムーブアイ」を搭載したコンパクトモデル。FZシリーズとZシリーズの未来の体感温度を予測するAI機能は省かれていますが、センサーが体感温度や人の位置を感知し、冷やしすぎない快適な冷房が可能です。左右のフラップを別々に動かし、2か所を同時に吹き分ける「ビッグWフラップ」を搭載。また「スマート除湿」は、風速を「自動」に設定すると、ファンの回転数を制御しながら除湿し、部屋が寒くなりにくい効果があります。「ハイブリッドナノコーティング」はファンのみに実装。前面パネルやフラップなど、外観パーツは取外しが可能で掃除がしやすい「はずせるボディ」です。

 

Lシリーズ 戸井田さんのレコメンド

コンパクトながらリビングに必要な機能を搭載

「長年の実績がある赤外線センサー『ムーブアイ』搭載モデル。2か所吹き分け可能で、『フィルターおそうじメカ』『はずせるボディ』は、このグレードまでの搭載です。リビングに必要な機能なので、最低限このグレードを選びたいところ。本シリーズの特徴は高さ250mmのコンパクトさ。設置寸法も295mmあれば大丈夫なので、窓上にしか設置できない条件でも問題ありません。夏はエアコンと送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』(特許)、冬は暖房とサーキュレーター運転を交互に行う『サーキュレーターモード』があるのも便利です。ただし、本体価格は安いものの、FZシリーズやZシリーズと比べると電気代がかかるので、常にエアコンを使うという方は上位モデルを選んだほうがよさそうです」(戸井田さん)

↑Lシリーズの「ムーブアイ」のイメージ。床や壁などの温度から体感温度を測り、人の位置も見て冷やしすぎない、 あたためすぎない快適な空調を実現します(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

<総括>

価格を抑えて快適性を重視するならZシリーズが狙い目

「3シリーズの違いを簡単にまとめますと、FZシリーズは、基本性能(省エネ性)・機能・デザイン、すべてが最新・最上のハイスペックモデル。省エネも快適性も見た目も重視したいという人向きです。暑さ寒さの感じ方が違う複数の人が一緒に過ごす部屋には最適ですね。本シリーズは4.0kWタイプ以上しかないので、14畳越えの大きい部屋のみ対応しています。

 

一方、Zシリーズは、最新機能は網羅していますが、基本性能(吹き分け機能)とデザインがやや落ちます。とはいっても、『パーソナルツインフロー』は搭載しないものの、機能はFZとほぼ変わらないので、価格を抑えて快適性を重視したい人にはこちらが狙い目です。

 

コンパクトモデルのLシリーズは、本体価格がお手ごろ。ただし、上位モデルに比べて省エネ性・機能性で劣るのがネックです。1日中使うことが想定されるライフスタイルなら、少しムリをしても上位クラスを選んだほうが、10年使った場合はおトクになる場合も。とはいえ、三菱電機独自の『ムーブアイ』『ハイブリッド運転』を搭載し、『フィルターおそうじメカ』搭載など、清潔性が担保されているのはメリットです。このあたりをしっかり検討して選んでください!」(戸井田さん)

 

メーカーその3 パナソニック

【パナソニックのエアコンの特徴とは?】

プラスαの機能が充実し、使い勝手がいいのがメリット

「他社に比べて価格がややリーズナブルに設定され、家電量販店で高いシェアを誇っているのがパナソニック。全7グレードが用意され、幅広いラインナップでニーズに合ったモデルが選択できます。独自の微粒子イオン『ナノイー』での除菌・消臭機能や、『フィルターお掃除ロボット』を早くから搭載し、清潔性の維持にも力を入れてきました。重電メーカーと違ってパナソニックは家電メーカーだけに、使い勝手やプラスαの機能(ナノイーや『おやすみナビ』アプリなど)など、ソフトの提案に力を入れているのが特徴。一方で世界初、温度帯の異なる2つの冷風・温風を作る『ダブル温度熱交換器』や、室外機の蓄熱槽に排熱を蓄えて活用する『エネチャージシステム』など、基礎技術の開発にも積極的です」(戸井田さん)

 

【パナソニックのオススメその1 ハイエンドモデル】

高効率のスクロールコンプレッサーで省エネ性は抜群

エオリア WXシリーズ

CS-WX408C2(※200V)

実売価格26万3700円

コンプレッサーに高効率な「スクロール方式」を採用し、省エネ性能を強化した最上位モデル。APF(通年エネルギー消費効率)は7.7と高い数値を誇ります。さらに、「新・ひとものセンサー」で「ひと」と「もの」を高精度で見分け、「暑い」「寒い」の感じ方(温冷感)まで解析。「ダブル温度熱交換器」で2つの異なる温度の風を同時に作り、個人の温冷感に応じて吹き分けます。部屋の断熱性を解析して最適な運転を行う「おへや学習機能」などを備え、きめ細かく節電します。また、ナノイー濃度が従来の10倍になった微粒子イオン「ナノイーX」や、空気の汚れに応じて可動する新搭載の「アクティブクリーンフィルター」で部屋の空気を清潔にする空気清浄機能も充実しています。

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

WXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

動くフィルターで空気清浄機としても使える!

「空気の汚れを感知して、空気清浄フィルターが自動で動く『アクティブクリーンフィルター』がユニーク! エネルギー効率を重視し、空気の汚れがある時だけ密度の高い高性能フィルターが出てくるので、省エネ性を維持しつつ空気を浄化することができます。4.0kWの200V仕様なら20畳相当をカバーできますよ。空気清浄機として単独運転もできるので、わざわざ空気清浄機を置きたくないという人にもオススメ。2018年モデルから無線LAN内蔵になり、『エオリアアプリ』をダウンロードすればすぐにスマホで遠隔操作が可能になりました。

↑アクティブクリーンフィルターの仕組み。空気が汚れに応じてフィルターが可動します(画像出典:パナソニック公式サイト)

 

また、室温と湿度のバランスを考えた『快適除湿モード』、弱冷房で除湿する『冷房除湿モード』のほか、ナノイーXで脱臭しながら除湿する『衣類乾燥モード』を搭載と、除湿機能が充実しているのが魅力。その他、熱交換器の『ホコリレスコーティング』が、オンリーワン。フィン表面だけでなく切断面までしっかりコーティングを施すことで汚れをはじく仕上げです。耐塩害仕様で、海岸近くのエリアでも大丈夫。北海道・東北電力推薦の『あったかエアコン』になっているほど暖房性能も高く、寒い地域の人にも安心です!」(戸井田さん)

 

【パナソニックのオススメその2 セカンドモデル】

省エネ性能以外の機能は最上位と同レベル!

エオリア Xシリーズ

CS-X408C2(※200V)

実売価格25万1600円

省エネ性能が高い「スクロールコンプレッサー」を採用していない(※)以外は、最上位のWXシリーズと同等の機能を搭載。「ナノイーX」と「内部クリーン」運転でエアフィルターを除菌する「オートクリーンシステム」、熱交換機表面(フィン切断面)にもコーティングした「ホコリレスコーティング」「フィルターお掃除ロボット」などで機内を清潔に保ちます。APF(通年エネルギー消費効率)は、200Vの「CS-X408C2」を選べば「WX」シリーズとあまり変わりませんが、100Vの「CS-X408C」の場合、APFは6.3とややダウン。その結果、年間の電気代目安も5000円ほど高くなっています。

※Xシリーズでは、5.6kW(18畳用)以上でスクロールコンプレッサーを搭載

 

Xシリーズ 戸井田さんのレコメンド

最先端の機能がありながら本体価格はお得!

「セカンドグレードに当たりますが、目玉機能である『アクティブクリーンフィルター』『ナノイーX』をはじめ、『ダブル温度熱交換器』や無線LAN内蔵、除湿機能、センサーなど、最上位WXと機能は一緒です。違いはAPFが下がる点。最先端の機能を少しでもおトクな価格で試したい人向けです。能力のバリエーションが幅広く用意されており、6畳用~29畳用まで10種類と豊富に用意しているのも強みです(WXシリーズは14畳用以上のみ6種類)。WX同様、空気清浄機を置かずに済むのでそのぶん費用も浮き、空気清浄機の置き場所も必要なくリビングを広々と活用できます。グッドデザイン賞を受賞した『Jコンセプトシリーズ』のエアコンなので、インテリアにこだわりたい人にもオススメ」(戸井田さん)

↑ダブル温度熱交換器の仕組み。センサーが個々の人の「暑い」「寒い」の感じ方を見分け、フラップで2つの温度の風を混ぜずに独立して吹き分けることで、複数の人を同時に快適にします

 

【パナソニックのオススメその3 コンパクトモデル】

「フィルターお掃除ロボット」搭載でも奥行きはコンパクト!

エオリア EXシリーズ

CS-EX408C2(※200V)

実売価格14万6800円

奥行き239mmとコンパクトなモデル。フィルターについたホコリをかき取って自動で配管穴から屋外に排出する「フィルターお掃除ロボット」もしっかり搭載。「ホコリレスコーティング」や「アクティブクリーンフィルター」は省かれていますが、「ナノイーX」での機内の除菌やカビの抑制は可能です。ナノイーXによる空気清浄機能はないものの、空気がエアコンを通過する度に0.3μmの粒子を80%以上キャッチする「クリーンフィルター」を内蔵し、空気の汚れをキャッチ。心地よいリズムの気流を作り出す「1/f ゆらぎ気流」も搭載しています。

 

EXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「こちらは上から4番目のグレードです。フィルターお掃除ロボットの自動排出方式搭載なのに、設置性が良いのがウリ。これより下のグレードは、ダストボックスに集めたホコリを手動で捨てる方式になります。人がいるかいないかを見分けて省エネ運転をする『不在省エネ』や『オートオフ機能』、部屋の特性を学習する『おへや学習機能』、『日射センサー』などはしっかり搭載しており、省エネと快適性をソフト面でカバーしています。

↑フィルターお掃除ロボットの仕組み。かき取ったホコリは配管穴から自動排出します(画像出典:パナソニック公式サイト)

 

ただ、最上位と比べると消費電力が多いので、長時間使う部屋よりは短時間使う部屋にオススメ。また、本体価格が抑えられている割に、オートセーブやオートオフ機能があるので、出入りの激しい小さなお子さんが居るリビングに使うのもオススメです。別売の無線アダプターをつければスマホによる遠隔操作もできるので、自己管理がまだ難しいお子さんがお留守番するときも安心ですね」(戸井田さん)

 

総括

Xは高性能でWXよりコンパクト。EXはエアコンをスッキリ見せたい人に

「WXシリーズは、省エネ性能を強化し、パナソニックの技術を詰め込んだ『全部のせ』タイプ。冷暖房の性能も高く、エアコン内部の清掃機能や空気清浄機能も高性能です。アプリで様々な操作が可能ですし、最先端のエアコンライフを楽しむならこのモデルでしょう。200V仕様は寸法フリータイプで本体幅899mmとやや大きめということもあり、電源や取り付け位置のレイアウト確認も忘れずに。なお、4.0kW(冷房14畳用)以上の大きさのみの展開なので、これより小さい部屋の場合はXシリーズをチェックしましょう。

 

Xシリーズは、性能・機能は最上位モデルと基本的には一緒。こちらもWXシリーズ同様、北海道・東北電力推薦の『あったかエアコン』で暖房性能が高いです。室内機の幅が799mmの寸法規定サイズになるため、そのぶん最上位のWXよりAPFが落ちますが、半間幅(約91cm)のスペースで高性能のエアコンをつけたい場合に最適です。リビングにも使える14畳用は100Vと200Vの仕様があり、200VのほうがAPF7.2と優秀。200Vでも本体価格はほぼ変わらないので、電源工事をしてでも200Vの方がオススメです。100Vか200Vかの確認は、エアコン専用コンセントの表示を確認するか、エアコン専用コンセントの穴の数(100Vは2つ、200Vは3つ)で判断してください。

↑200Vのコンセントの穴の形状は、スペック表にも表示されています(赤い円で囲んだ部分)。同じ形状か否か、しっかりチェックしましょう

 

EXシリーズは、全体的に性能は下がりますが、冷暖房の基本能力は搭載しており、日々の使いやすさを重視したタイプです。奥行きがコンパクトなので、エアコンをできるだけすっきり収めたい人にオススメ。お掃除ロボット搭載で清潔性も維持もしやすいです。4.0kW(14畳用)以上は200Vなので電源の確認を!」(戸井田さん)

 

メーカーその4 東芝

【東芝のエアコンの特徴とは?】

電機集じん方式の空気清浄機を搭載し、キレイなフォルムも魅力

「他メーカーに比べて、シリーズが少なく、選択肢があまりないのが惜しい。ただし東芝のエアコンは、しっかりした空気清浄機能が搭載されているのがウリで、エアコンで全シリーズ空気清浄機能の具体的なスペックが表記できるのは東芝のみ。全シリーズに搭載されている『プラズマ空清』は、プラズマ放電で汚れを帯電させて熱交換器に吸着させる『電気集じん方式』なので、空気清浄用のフィルターが不要、かつ交換の手間やコストもかかりません。空気清浄機を床に一台置く必要がなく、そのぶん部屋が広く使えるのもメリットです。

 

また、デザインエアコンと言えるほどの特別仕様ではないですが、室内機のキレイなフォルムは高評価。両サイドを包むように巻き込んでいる前面パネルが、すっきりとした印象を与えてくれます」(戸井田さん)

東芝のオススメその1 ハイエンドモデル

空気清浄機能の適用範囲が広く、「エナジーセーブコンプレッサー」で省エネ性能も高い

大清快 E-DRシリーズ

RAS-E405DR

実売価格21万8000円

省エネ性能が高い最上位モデル。必要な能力に応じてシリンダーを切り替える、東芝独自の「エナジーセーブコンプレッサー」を搭載。「節電」ボタンを押せば、扇風機並みの省電力45Wで運転が可能です。「プラズマ空清」は、4.0kWで適用床面積15畳と他モデルに比べてパワフル。また「Wビッグルーバー」を搭載し、二間続きの部屋でも隅々まで風が行き渡ります。寒くなりにくい「おすすめ除湿」を搭載するほか、「衣類乾燥」モードを選べば4kgの洗濯物が3時間で乾燥できます。

※200V電源の機種は適用畳数20畳。実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

E-DRシリーズ 戸井田さんのレコメンド

好みの気流が選べるうえ、長時間使うほどオトク!

「すべての機能が搭載されているフルスペックの最上位モデル。東芝独自の『エナジーセーブコンプレッサー』が採用されている唯一のモデルで、コンプレッサーのシリンダーが2つあり、フル稼働の時は2シリンダーを動かし、安定してくると1シリンダーだけ動かすことで少ない電力で運転できます。『プラズマ空清』に加え、『空質センサー』で得た情報をわかりやすく表示する『エアモニター』があるのもこのシリーズのみ。空質センサーが空気の汚れを感知するとランプがオレンジ色に、キレイになると青色に光り、状況が一目でわかります。

↑エナジーセーブコンプレッサーの仕組み。設定温度に近づくと2シリンダー運転から1シリンダー運転に切り替えて、エネルギーを節約します(画像出典:東芝公式サイト)

 

『Wビッグルーバー』でワイドかつロングに気流が届き、リモコンの『スイング』ボタンで『上下』『左右』『上下左右同時』の3つのモードが選べます。さらに、状況に応じて『風よけ』『風あて』『ワイド』『スポット』の4つの気流が選べる『快適気流』もあり。さらに、暖房はあらかじめ時刻を予約しておくと、それまでに室外機・室内機がスタンバイ状態になり、スイッチを入れると30秒で温風が出る『秒速ダッシュ暖房』が便利です。

 

最近の住宅は高気密・高断熱になっているだけに、温度が安定したときに電力が少なくてすむ『エナジーセーブコンプレッサー』の技術が活きてきます。ですから本機の場合、少しの外出(冷房1時間・暖房30分目安)でオンオフするのはやめて、ずっとつけたままにするのがオススメ。長時間エアコンを使う人ほど、電気代がおトクになりますよ!」(戸井田さん)

↑E-DRシリーズの設置例

 

東芝のオススメその2 中位モデル

フィルター自動お掃除機能を搭載し、センサーによる省エネ運転が充実

大清快 E-Rシリーズ

RAS-E405R

実売価格13万9800円

上位機種同様、「プラズマ空清」を搭載。最上位機種と同様、「楽ダストボックス」「フィルター自動お掃除」を搭載し、お掃除・清潔機能が充実しています。「楽ダストボックス」はフィルター自動お掃除でたまったホコリを掃除機で吸えるのが便利です。「ecoモード」では「人サーチセンサー」「明るさ〔日あたり〕サーチセンサー」により省エネ運転を実施。「人サーチセンサー」で不在が30分続くと自動で能力を抑え、1時間で運転を停止します。

※1:18畳用のRAS-E566Rのプラズマ空清の適用畳数は18畳 ※2:18畳用のRAS-E566RのみWビッグルーバーを搭載

 

E-Rシリーズ 戸井田さんのレコメンド

基本性能は最上位に劣るが、コンパクトサイズとメンテ性能が魅力

「4.0kWまでの機種なら、高さ250mm幅790mmとコンパクトサイズなので、狭い窓上にも収まります。また『フィルター自動お掃除』と、この機能で溜まったホコリを吸い取ることができる『楽ダストボックス』があるのは、このグレードまで。清潔性を重視する人にオススメです。

↑「楽ダストボックス」の吸引イメージ。フィルター自動お掃除で溜まったホコリを専用のお掃除ノズル(付属)を使って、掃除機で吸引できます(画像出典:東芝公式サイト)

 

センサーは、『人サーチセンサー』と『明るさ〔日あたり〕サーチセンサー』の2つ(最上位も同じ)。『ecoモード』やボタンひとつで省電力運転を行う『節電運転』など、節電機能も上位機種と同等です。ただし、『エアモニター』『Wビッグルーバー』『快適気流』は非搭載(※)。APFは4.9と、基本性能は上位機種に比べるとやや落ちます。

※18畳用のRAS-E566RのみWビッグルーバーを搭載

 

共働きなどで日中エアコンはあまり使わないが、省スペースで設置しつつ、メンテナンスの手間は省きたいという人にオススメ。下位モデルと本体価格は大きく変わらないので、お手入れをエアコンにお任せしたいなら、ぜひこちらを選ぶべき」(戸井田さん)

 

【東芝のオススメその3 コンパクトモデル】

「プラズマ空清」と熱交換器の汚れを洗い流す機能を搭載

大清快 E-Pシリーズ

RAS-E405P 

実売価格12万9800円

上位機種と同じく、東芝独自の「プラズマ空清」を搭載したコンパクトモデル。PM0.1レベルの微細な粒子も集めて帯電し、熱交換機に吸着して屋外に排出します。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、除湿や冷房時に発生した水が熱交換器の汚れを洗い流す「マジック洗浄熱交換器」を搭載。運転停止後、プラズマ乾燥で送風路内のイヤなニオイも脱臭します。水平から足元まで風向をコントロールする「クルッとルーバー」で部屋の隅々まで風を届けます。

 

↑上下左右同時にスイングする「クルッとルーバー」を搭載(画像出典:東芝公式サイト)

 

E-Pシリーズ 戸井田さんのレコメンド

少しでも安く、使用頻度が低い部屋に設置したい人に

「こちらも、高さ250mm幅790mmのコンパクトサイズ。コンプレッサーや気流制御は、ひとつ上のE-Rシリーズと同等で、APFも変わりません。除湿に関しても同等。違いは掃除機能と省エネ運転関係で、フィルターの自動お掃除と『楽ダストボックス』は非搭載ですが、熱交換器の汚れを自動で洗浄して屋外へ排出したり、送風路のニオイを脱臭したりする機能は残っています。

 

また、センサーは『人サーチセンサー』がなくなり、『明るさ〔日あたり〕サーチセンサー』のみ。人がいない時、セーブ運転や自動オフにはなりませんが、部屋に入る日照を感知して、冷暖房の運転を調整してくれます。

 

基本性能はひとつ上のE-Rシリーズと同等なので、少しでも安くエアコンを調達したい人にオススメ。ただ、フィルター掃除や『ecoモード』などはなくなるので、自己管理が前提となります。日常的に頻繁に使う部屋よりは、使用頻度が低い予備部屋や客間などに設置したいところ。手入れの手間やムダな電気代がかからずにすむでしょう」(戸井田さん)

 

総括

価格を抑えるなら清潔機能をカバーするE-Rシリーズがオススメ

※1:200V電源の機種は適用畳数20畳 ※2:18畳用のRAS-E566Rのプラズマ空清の適用畳数は18畳 ※3:18畳用のRAS-E566RのみWビッグルーバーを搭載

 

「E-DRシリーズは、すべての機能が搭載されているフルスペックモデル。独自のコンプレッサーを搭載し、基本性能が高いのが最大のウリです。在室時間が長いリビングや寝室などにオススメ。6畳(2.2kW)~26畳(8.0kW)まで全ラインナップが揃っているので、どんな大きさの部屋でも選べるのもこのグレードの特徴です。14畳(4.0kW)は100V(品番:RAS-E405DR)と200V(品番:RAS-E406DR)があり、200Vの方がAPFが高いので、より省エネ性能を求めるなら200Vで計画を!

 

E-Rシリーズは、基本性能はやや落ちるものの、清潔機能と省エネ機能はカバーされているモデルです。最上位と比べると、電気代は1年間で8000円強の差があり、また空気清浄能力も落ちるので、在宅率が低い家庭向き。コンパクトサイズを活かして、設置条件が厳しい場所の選択肢として有効です。ラインナップは18畳まで5機種で、12畳(3.6kW)はありません。また、5.6kWの18畳タイプ(品番:RAS-E566R)は高さが250mmではなくなる(293mmになる)ので、設置寸法で選ぶ場合は注意して下さい。

 

E-Pシリーズは、基本性能はひとつ上のE-Rシリーズと一緒。ラインナップは6畳(2.2kW)~14畳(4.0kW)までの4機種で、12畳(3.6kW)はなし。清潔機能や省エネ機能もシンプルなので、エアコンの使用頻度が少ない部屋向きです。ひとつ上のE-Rシリーズと実売価格で大きな差がないなら、E-Rシリーズのほうがオススメです!」(戸井田さん)

↑E-Rシリーズの設置例

 

メーカーその5 富士通ゼネラル

【富士通ゼネラルのエアコンの特徴とは?】

室内温度のムラをなくし、清潔機能でも一歩先行く

「冷暖房ともに室内温度のムラをなくし、快適にするのが富士通ゼネラルのポリシー。風を感じにくい穏やかな冷暖房はとても心地がいいもので、両サイドにファンを搭載した『デュアルブラスター』はそれを具現化するための象徴的な機構です。また、部屋の温度・湿度を計測し独自のアルゴリズムで分析して、季節と室温に応じて冷房・送風・除湿・暖房の切り替えを自動で行う『毎日快適モード』を全シリーズに搭載。これにより、運転モードの切り替えを気にせず生活でき、『一年中つけたままにする』という、一歩踏み込んだ新しい提案をしています。

 

清潔機能においても、同社は積極的な提案をしてきました。『フィルター自動おそうじ』機能を、業界で初めて開発したのは同社。さらに2018年モデルのXシリーズには、業界初の『熱交換器加熱除菌』を搭載。熱交換器のフィンとフィンの隙間に水分が残るとカビの原因となりますが、その水分を55℃以上に加熱してお湯にすることでカビ菌・細菌を除去できます。日立の『凍結洗浄』もそうですが、エアコン内部の清潔機能が今後のトレンドになりそうです」(戸井田さん)

 

【富士通ゼネラルのオススメその1 プレミアムモデル】

「熱交換器加熱除菌」「メタルハイコート」で内部は常に清潔!

ノクリア Xシリーズ

AS-X40H2

実売価格24万6460円

冷房や除湿で発生した水を加熱して、カビ菌・細菌などを除去する業界初の新提案「熱交換器加熱除菌」を搭載したプレミアムモデル。冷風・温風が吹き出すセンターファンをチタン化合物などでコーティングした「メタルハイコート」でホコリの付着も防止します。本体両側に設置されたサイドファン「デュアルブラスター」も特徴。本体センターからの「冷暖気流」とともに、温度と速さの違う2種類の気流を生み出して制御することで(ハイブリッド気流)、部屋全体の空気をムラなく快適にします。

↑加熱除菌運転の効果のイメージ(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

Xシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「デュアルブラスター」が温度ムラを減らし、清潔機能も充実

「本体両サイドについているファン『デュアルブラスター』が他メーカーにはない機能。冷房時は下に落ちやすい冷気を両サイドのファンから吹き出す風で持ち上げ、また、風を人に当てて涼感をアップさせることも可能です。暖房時は天井に昇りがちな暖気を両サイドのファンから吹き出す風で押さえつけ、暖気を床全体に広げるので、足元がしっかり温まり、顔だけが温まってぼーっとすることがなくなります。冷気だまり・暖気だまりができやすい大きな部屋や、長時間エアコンを使うと風が気になるという人にオススメです。部屋全体の温度を均一にするので、家事で四六時中動いていたり、子どもが常に動き回っていたり……といった家庭には最適ですね。

↑冷房(左)では、室内機の左右に搭載した「デュアルブラスター」の室温気流が冷気を持ち上げ、遠くまで運んで部屋中をムラなく涼しく。また、暖房時(右)は床付近を這うように遠くへ暖気が行き届きます(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

また、深夜の暖房運転は静音運転に自動で切り替えるなど、AI(人工知能)が分析・判断して最適な運転を行う『ノクリアセレクト』を搭載。このほか、エアコン任せで自動で最適な運転を行う『おまかせノクリア』では、全シリーズ標準の『毎日快適』モードに加え、X、XS、Zの上位モデルのみ搭載する『毎日みまもり』モードも用意しています。こちらは夏は31度以上・冬は15度以下になると自動運転を開始してくれるので、体感温度が鈍くなりがちな高齢者の見守りとしても活用できます。

 

清潔機能は、他のグレートにもある『熱交換器加熱除菌』『フィルター自動おそうじ』のほか、『メタルハイコート』と、電気集じんで室内の空気もキレイにする『プラズマ空清』が搭載されるなど、機能が充実しています。除湿は寒くならない再熱除湿、あるいは弱冷房除湿と、いずれかを好みに合わせて選べるので便利です」(戸井田さん)

 

【富士通ゼネラルのオススメその2 セカンドモデル】

「デュアルブラスター」搭載ながら「熱交換器加熱除菌」などを省略

ノクリア XSシリーズ

AS-XS40H

実売価格18万6840円

「デュアルブラスター」を搭載したスタンダードモデル。2種類の気流で室温を制御する「ハイブリッド気流」で、冷房時は気流を攪拌し、やわらかな風を部屋中に行き渡らせます。「熱交換器加熱除菌」は非搭載なものの、「フィルター自動おそうじ」は搭載。室温、リモコン付近、床温度の3点を計測する「3D温度センサー」を活用して運転を制御し、暖めすぎ・冷やしすぎのムダを抑制します。あらかじめ室温を上げて、霜取り運転中も暖かさをキープする「ホットキープ除霜」も搭載。

 

XSシリーズ 戸井田さんのレコメンド

デュアルブラスター搭載かつ設置スペースも少なくて済む!

「簡単に言うと『デュアルブラスター』は搭載しながら、『熱交換器加熱除菌』『プラズマ空清』などを省略し、価格を手ごろにしたモデルです。Xシリーズに比べ清潔機能と低温暖房能力が落ちますが、先述の『おまかせノクリア』や『ノクリアセレクト』といった便利機能やリモコンなどは最上位モデルと一緒です。除湿は再熱除湿はなく弱冷房除湿方式。温度が下がる『ソフトクール除湿』と、寒くなりにくい『ひかえめ除湿』の2モードから選べます。『デュアルブラスター』による温度ムラのない冷暖房が実現できるので、快適性重視の部屋で使うのがオススメ。『毎日快適』モードにすれば、ムダなく最適運転をしてくれます。子どもだけで過ごすときや、季節の変わり目で運転モードに悩むときなどにぜひ活用して下さい。

 

上位機種と同様、抗菌・防カビコーティングを施した『ハイドロフィリック熱交換器』となっていますが、エアコン内部の清潔機能は『フィルター自動おそうじ』のみ。Xシリーズに比べて清潔機能は大きく省かれているので、汚れやすいキッチン近くではなく、比較的汚れにくい子ども部屋や寝室で使うのがいいでしょう。6.3kW(20畳用)・7.1kW(23畳用)でも幅786mmとコンパクトなので、設置できるスペースが半間(約91cm)しかない部屋にも取り付けられます」(戸井田さん)

↑「ハイドロフィリック熱交換器」イメージ。冷房時と除湿時に発生した水で、熱交換器を自動で洗浄します(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

【富士通ゼネラルのオススメその3 ベーシックモデル】

清潔維持機能を重視したコンパクトなモデル

ノクリア Dシリーズ

AS-D40H

実売価格15万1200円

「デュアルブラスター」はありませんが、「熱交換器加熱除菌」を搭載したコンパクトモデル。スリムながら「フィルター自動おそうじ」もあり、清潔維持機能が重視されています。電気集じん方式の「プラズマ空清」の搭載により、0.3~2.5μmの粒子を88%キャッチして、部屋の空気を浄化してくれます。また、人感センサー「不在ECO」で人の有無を検知して、ひかえめ運転への切り替えやオン・オフを自動的に行い、節電をサポート。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

この価格帯で清潔機能が充実しているのはうれしい

「このクラスではかなりハイスペックでコスパが高いモデル。2018年モデルの目玉機能『熱交換器加熱除菌』を搭載するほか、『プラズマ空清』『フィルター自動おそうじ』などもあり、清潔機能は十分。お手入れが気になる人にはうれしいところですが、暖房を快適にする機能は少なくなるので、冷房メインの部屋で使うといいでしょう。

 

センサーは『人感センサー』のみになりますが、人がいなくなると節電運転に切り替えてくれるので省エネ。一年中適切な運転をセレクトしてくれる『毎日快適モード』もあります。両サイドの『デュアルブラスター』がないぶん、すっきりとした見た目になっているのはデザイン面にこだわる人にとっては魅力ですね。本体の高さが250mmで、高さ295mm(上部38mm・下部7mm)あれば設置できるスリム設計がウリ。パネルデザインもスッキリコンパクトで、狭い部屋でも圧迫感なく収まります。もうひとつ下にCシリーズもありますが、価格差があまりないでこちらがオススメ」(戸井田さん)

↑窓上のスペースにも収まる、コンパクトでスッキリしたボディが魅力(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

総括

「デュアルブラスター」「熱交換器加熱除菌」の有無で選択を!

「Xシリーズは『デュアルブラスター』に加え、清潔機能も便利機能もすべて搭載するフルスペックモデル。室温を均一に保つ冷暖房がしっかり実現されているので、エアコンの風が苦手という人も満足できます。両サイドにファンがありますが、5.6kW(18畳用)までは横幅が786mmに収まっています。それを超えると横幅が大きくなるので(20畳用のAS-X63H2だと幅898mm)、設置スペースにご注意を。

 

なお、停止時の姿は、以前のモデルよりもかなりスッキリしましたが、運転時は両サイドの『デュアルブラスター』が動くためメカニックな印象。『カッコいい』と感じる人と『ゴツい』と感じる人と、好みが分かれるデザインなので、動いた状態を見て判断することをオススメします。

 

XSシリーズは、清潔維持機能と暖房の快適機能が省かれているほか、APFも最上位機種に比べて低く、年間の電気代はXシリーズと比べて6000円強高くなります。清潔性を維持する機能が少ないため、エアコン内部のお手入れは定期的に業者に頼むつもりで購入をしたほうがいいでしょう。本シリーズは、とにかく風があたる冷暖房が苦手で、風をダイレクトに感じにくい『デュアルブラスター』をお手ごろに手に入れたいという人に最適です。

 

Dシリーズはデュアルブラスター非搭載ですが、清潔維持機能が充実しているモデル。冷暖房の快適性より、お手入れの手間を省くことを重視する人向き。スリムタイプなので、設置スペースに制約がある場合にも合っています。なお、ラインナップは2.2kW(6畳)~5.6kW(18畳)までなので、大きい部屋はXSまたはXシリーズで検討を!」(戸井田さん)

 

メーカーその6 日立

【日立のエアコンの特徴とは?】

「凍結洗浄」を新開発し、清潔性に磨きをかけた

「日立のエアコンは、『白くまくん』の愛称でおなじみ。寒冷地仕様を除くと全5シリーズあり、選びやすいバリエーションとなっています。室内機の内部にステンレスを採用した独自の『ステンレス・クリーン システム』で清潔性の高さには定評アリ。今季はさらに、熱交換器を凍らせてから一気に溶かして汚れを洗い流す『凍結洗浄』を開発。最下位モデルを除く4シリーズに搭載し、ますます清潔性を高めてきました。

 

近年、室内の状況をセンシングするために各社さまざまなセンサーを搭載していますが、画像によってセンシングするのは日立のみ。また、基本性能であるエネルギー効率が高いのも特徴です。高さや奥行きが小さいモデルも積極的に展開し、設置性が良い点も見逃せません」(戸井田さん)

 

【日立のオススメその1 ハイエンドモデル】

「くらしカメラAI」で幅広いデータを把握し、適した空調を行う

白くまくん Xシリーズ

RAS-X40H2

実売価格24万9130円

「くらしカメラ AI」と「凍結洗浄Premium」を搭載した最上位モデル。30万画素のセンサーを採用した画像カメラ、温度カメラや近赤外線LED技術を搭載した「くらしカメラ AI」で室内をセンシング。在室人数や時間、一人ひとりの体感温度までを把握し、高精度な空調制御を可能にしました。天井の温度を検知して天井から伝わる熱を抑える間接冷房「プレミアム天井気流」も備えています。また、熱交換器を凍らせて汚れを洗い流す「凍結洗浄」は、本シリーズでは「凍結洗浄Premium」に。「くらしカメラ AI」でエアコン内部の汚れ方を予測して自動で2回洗浄するなど、清潔性をキープする能力も高いです。ホコリなどを帯電させてフィルターで捕集する「ステンレスイオン空清」も採用。

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

Xシリーズ 戸井田さんのレコメンド

基本性能が高く内部クリーン機能が優秀

「最上位のプレミアムモデルです。APF7.7と基本性能が高く、幅800mm以下のコンパクトサイズながら優秀な省エネ性能を達成しています。エアコンを長時間使う生活スタイルであれば、よりメリットを感じるはず。『くらしカメラ AI』は、温度・湿度に加え、人の識別・在室時間・活動量・間取り・家具や窓の位置など、多数の情報を把握し、快適かつ省エネな運転をしてくれます。ただ、中央部分にカメラやセンサーがあり、運転時は全面パネルが開いて、フラップも6枚可動するのでややゴチャゴチャした見た目に。すっきりしたインテリアにしたい人は、運転時の姿を確認してください。

 

『カラッと除湿』は、寒くならずに除湿ができる再熱除湿を採用。室温が低くてもしっかり除湿ができるので、梅雨時や秋口も快適です。また、起きる時刻に合わせて温度と湿度をコントロールする新『快眠』モードや、タイマー時間が経過して運転停止した後も、室温の上昇や寝返りの頻度を見て、自動で再運転を行う『みはっておやすみ』タイマーなど、快眠のための機能が充実しているのもうれしいところです。

 

なお、ウリである『凍結洗浄』は、『くらしカメラ AI』により部屋の状況を認識して、汚れがひどくなる前に自動洗浄をするのがこのシリーズの特徴。エアコン内部を清潔に保つ機能は、他社より完成度が高いと感じます。そのため、調理時の油煙がつきやすいLDKなどに設置するのもオススメですね」(戸井田さん)

↑「くらしカメラ AI 」には、近赤外線LED技術や画像カメラ、温度カメラなど多数のセンシング機器を搭載(画像出典:日立公式サイト)

 

【日立のオススメその2 スタンダードモデル】

白くまくん E・ELシリーズ

RAS-E40H2

実売価格20万3040円

一部機能は省かれているものの、「凍結洗浄」と「くらしカメラ F」を搭載

「凍結洗浄Standard」と「くらしカメラ F」を搭載したスタンダードモデル。熱交換器を凍らせて自動で洗浄する「凍結洗浄」は、汚れを予測して洗浄する機能はありませんが、基本的な機能は最上位機種と同等です。「くらしカメラ F」は温度カメラ、湿度カメラなどは省かれていますが、画像で室内の状況を認識して人のいるエリアだけに風を送るなど温度や風向、風量をコントロールしてくれます。上位機種と同様、人がいなくなると1時間で運転を自動停止する「オートオフ」や「風よけエリアセレクト」機能も搭載されています。

 

E・ELシリーズ 戸井田さんのレコメンド

清潔性は優秀で、複数の人が居ても効率よく運転

「最上位シリーズと同様に『凍結洗浄』を搭載していて、不在時の自動洗浄のほか、タイマーでの洗浄の設定もできます。これより下のグレードでは『凍結洗浄』のタイマー設定はできません。フィルター自動掃除機能のほか、内部は『ステンレス・クリーン システム』で汚れがつきにくいのがメリット。汚れが多い環境で使うなら、タイマーで定期的に洗浄すると、汚れがたまらず清潔に使えます。

 

家具の位置や形状を検知し、気流の通り道を見つけて送風する機能は省略。フラップも6枚ではなくなりますが、人の位置と足もと、人数、活動量、日差しなどを認識して、温度・風向・風量をコントロールしてくれるので、複数の人がくつろぐ空間でも効率よく運転してくれます。冷やしすぎない冷房『涼快』や寒くならない再熱方式の『カラッと除湿』搭載で冷房機能は快適。寝返りの感知はありませんが、温度を見張って暑くなると再運転してくれる『みはっておやすみ』タイマーは搭載されています」(戸井田さん)

↑「凍結洗浄」の仕組み。熱交換器を急速冷却。大量の霜をつけて一気に溶かし、汚れを洗い流したのちに乾燥させます(画像出典:日立公式サイト)

 

【日立のオススメその3 ベーシックモデル】

「凍結洗浄」「フィルター自動お掃除」を省略して価格を抑えた

白くまくん Dシリーズ

RAS-D40H2

実売価格11万3400円

「凍結洗浄」を搭載しないベーシックモデル。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、通風路、フラップ、フィルターにステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン」仕様で、エアコン内の菌や汚れを抑制します。また、日差しを感知する「くらしセンサー」で日差しの変化を見分け、「ecoこれっきり」ボタンを押すだけで曇りや夜になると控えめ運転に切り替わります。除湿は弱冷房方式で、吹き出す風の量をコントロールして肌寒さを抑える「ソフト除湿」となっています。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「『凍結洗浄』や『フィルター自動お掃除』などの清潔維持機能を省き、必要最低限の機能に絞ったベーシックモデルです。センサーは、温度・湿度のほか日差しを見る『くらしセンサー』を搭載。日差しの変化を見分けて、省エネ・快適な運転を行います。切りタイマーをセットしていても、室温が上がると再運転する『みはっておやすみ』タイマーは本シリーズにも搭載。室内機が小さく、狭いスペースにも収まるので、設置スペースの狭い部屋に向いています。

 

ほとんどの機能を省略して価格を優先しているので、予備室や使用頻度の少ない部屋向き。内部の清潔機能が最小限ということもあって、汚れが発生しやすい部屋やタバコを吸う人が使う部屋などは避けた方が無難でしょう」(戸井田さん)

↑室内機がコンパクトなので、少ないスペースで設置できます(画像出典:日立公式サイト)

 

総括

日立のウリの機能を網羅したいならE・ELシリーズも狙い目

「Xシリーズは基本性能が高く、多彩な機能を搭載。まさに日立の技術を結集したプレミアムなモデルです。6畳(2.2kW)~29畳(9.0kW)まで、幅広いラインナップを用意。また、3.6kW(12畳)には珍しく100Vと200Vがあります。200Vのほうが年間の電気代が2500円ほど安くなるので、電源に問題がなければ、200Vタイプがおすすめです。なお、他メーカーと比べて、最上位のXシリーズとそれ以下のシリーズとの機能差が大きいのも特徴。Xシリーズだと年間の電気代も1万円以上安くなる計算です。快適性も省エネ性も差がつくので、予算が許すならXシリーズがオススメ。

 

E・ELシリーズは『凍結洗浄』搭載のスタンダードモデル。価格を抑えつつ、日立のウリの機能を網羅したいならこちらです。ただ、最上位Xシリーズとの差はかなりあるので、欲しい機能が落ちていないか、しっかり確認を! また、ひとつ下のW・WLシリーズは室内機がコンパクトな設計になっていますが、価格差はあまりないので、設置寸法に制約がない場合はE・ELシリーズがオススメです。

 

Dシリーズはもっとも廉価なベーシックモデル。といってもAPFや低温時暖房能力など、冷暖房の基本性能は悪い数値ではありません。付加機能は必要最低限で、快適性能も重視されていませんが、そこは割り切って『とりあえず冷暖房が欲しい』という部屋であれば問題なし。ラインナップは5.6kW(18畳)までなのでご注意を」(戸井田さん)

 

「気流制御」「省エネ」機能とも「5」のエアコンはコレだ! 家電のプロが最新3モデルを4項目で徹底チェック

最近のエアコンは特に、各社でアピールポイントがそれぞれ異なるため、部屋や目的に合わせて吟味したいところ。気流制御機能と省エネ性、メンテナンスのしやすさ、独自機能などを総合的にチェックして選びましょう。今回は、家電コーディネーターの戸井田園子さんが、「気流制御機能」「省エネ性能」「お掃除性能」「独自機能」の4つの項目でチェック。それぞれ5段階で採点したので、ぜひ参考にしてみてください!

 

【チェックした人】

家電コーディネーター

戸井田園子さん

テレビや雑誌、Webなど幅広い媒体で活躍しています。

 

デザイン性・気流制御など様々な特徴を持つ機種が登場

最近のエアコンは、気流制御が向上し、ますます快適に。多くの機種に新しいセンサー技術や吹き分け技術が搭載されています。デザインのブラッシュアップも顕著。今回はこれらの流れを踏まえつつ、4項目で吟味。気流制御の先進性では、体感温度を予測する三菱電機の「ムーブアイmirA.I.」が抜群だと家電コーディネーターの戸井田園子さんは語ります。

 

「複数の人の体感温度を検知できて優秀。冷暖房と送風を交互に運転する機能で省エネかつ快適です」

 

省エネ性では独自の2シリンダーで運転制御する東芝も優秀。本格的な空気清浄機能もユニークです。一方、デザイン面ではダイキンのrisoraがスタイリッシュ。

 

「7色展開でインテリアに合ったモデルが選べます」(戸井田さん)

 

【その1】最新の「ムーブアイ」が少し先の体感温度を予測し先回り冷暖房

三菱電機

霧ヶ峰 FZシリーズ

実売価格32万1840

(MSZ-FZ4018S-W/14畳)

先進のAI技術で少し先の体感温度を予測するモデル。新型コンプレッサーがハイパワー運転と安定運転時の両方で高効率運転を行います。運転停止中も室温が28℃以上になると冷房を開始する機能を搭載。【冷房能力:4.0kW】【低温時暖房能力:8.5kW】【期間消費電力量:970kWh】【サイズ/質量(室内機):W890×H285×D358mm/22.0kg】

↑センサーが住宅性能、外気温や日射熱など熱源の影響を検知。室温が変わる前に各人の体感温度を先読みし冷暖房を行います
↑家族ごとの温度の感じ方の差に合わせて左右独立駆動のファンで気流の強さと方向を細かく制御。暖房時足元温度差最大5℃で、暑がりも寒がりも快適です

 

【戸井田さんのJUDGE!】

気流制御機能:☆×5

省エネ性能:☆×5

お掃除性能:☆×4

独自機能:☆×4.5

気流制御やセンサーの技術力が圧倒的!

「業界初のダブルファン構造や、体感温度を予測して先回り運転するセンサー技術が見事。エアコン吹き出し口が中まで取り外しやすく、メンテナンスしやすいのもうれしい」(戸井田)

 

【その2】適用20畳の強力な空気清浄機能搭載で室内空気を通年浄化

東芝

大清快 E-DRシリーズ

実売価格30万450円(RAS-E406DR(W)/14畳)

PM0.1レベルの汚れも除去する強力な空気清浄機能を搭載。高性能コンプレッサーで冷やしすぎや温めすぎを抑えた快適空調を行います。エアコン内部自動掃除機能や抗菌の送風ファンなども採用し清潔性が高いです。【冷房能力:4.0kW】【低温時暖房能力:8.3kW】【期間消費電力量:1097kWh】【サイズ/質量(室内機):W798×H293×D352mm/17kg】

↑フィルター自動掃除したホコリは「楽ダストボックス」に。本体付属の掃除ノズルを掃除機に装着すれば、溜まったホコリを簡単に吸えます

 

↑微粒子をプラズマ空清ユニットで帯電させ、熱交換器に吸着。熱交換器は特殊コーティングしており、微粒子を除湿・冷房時に発生した水で洗い流します

 

【戸井田さんのJUDGE!】

気流制御機能:☆×4

省エネ性能:☆×4.5

お掃除性能:☆×4.5

独自機能:☆×4

室内空気と本体内部のキレイさは随一

「専用機レベルの空清機能搭載は東芝だけ。フィルター掃除後のホコリを掃除機で吸える機能も独創的。運転のON/OFFが少ない2シリンダー運転で省エネ性も高いです」(戸井田)

 

【その3】インテリアになじむ極薄スマートボディに多くの快適機能を搭載

ダイキン

Sシリーズ  risora(リソラ)

実売価格22万4850円(AN40VSP-W/14畳)

業界最薄の奥行き185㎜で、前面パネルの高級な質感がインテリアになじみます。設定温度到達後に温度と湿度を制御して、快適空間を維持する「プレミアム冷房」など、最上位機種譲りの機能を搭載。【冷房能力:4.0kW】【低温時暖房能力:5.5kW】【期間消費電力量:1513kWh】【サイズ/質量(室内機):W798×H295×D185mm/10kg】

↑専用アプリをスマホにダウンロードしエアコンを登録。屋外から運転ON/OFFやモード切替、温度・湿度調整が手軽に行えます

 

↑湾曲した2枚の吹出し羽根で気流を上に持ち上げ。冷房時は風を天井に沿わせることで人に直接当てず、身体にやさしい空調を行えます

 

【戸井田さんのJUDGE!】

気流制御機能:☆×4

省エネ性能:☆×3.5

お掃除性能:☆×3

独自機能:☆×5

デザイン性重視だが基本性能は不安なし

「薄型かつ前面パネルの高級感で、インテリア性を強く打ち出しているエアコン。カラバリが豊富なのも特徴です。もちろん、基本的な冷暖房能力や気流制御技術も不安なし」(戸井田)

【2018年版】梅雨に必須の「衣類乾燥除湿機」はどれがいい? 家電のプロが選ぶべき「方式」と「最新モデル5選」を伝授

NEW! 2018年6月8日更新

6月6日、気象庁は近畿、東海、関東甲信地方の梅雨入りを発表した。これから洗濯物の外干しがしにくい季節になるため、注目したいのが「衣類乾燥除湿機」だ。昔からある「除湿機」と同じだが、最近のモデルは衣類乾燥にフォーカスした機能を搭載したモデルが増えており、「衣類乾燥除湿機」として販売しているケースが多い。そこで今回は、梅雨時期だけでなく冬の結露対策、部屋干しにすることでPM2.5や花粉対策にもつながる衣類乾燥除湿機のオススメモデルを紹介しよう。

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選ぶなら断然「コンプレッサー方式」か「ハイブリッド方式」

衣類乾燥などで日常的に使う上で重要なのが除湿機の運転方式だ。除湿機は大きく「コンプレッサー方式」と「デシカント方式」の2つに分かれる(2つを組み合わせた「ハイブリッド方式」もあるが)。

 

これは洗濯乾燥機の乾燥機能の違いと同様で、コンプレッサー方式は洗濯乾燥機の「ヒートポンプ方式」、デシカント方式は「ヒーター方式」とほぼ同じと考えていい。コンプレッサー方式は空気を圧縮して内部の湿気を凝縮して水に変える方式だ。デシカント方式は内部のゼオライトと呼ばれる乾燥剤に吸着した湿気をヒーターによって蒸発させて、熱交換器で凝縮させて水に変える方式となっている。

 

コンプレッサー方式は構造が複雑で小型化しにくいことや、低価格化しにくいことがデメリットだが、熱を使わないため省エネ性が高く、室温が上がりにくいというメリットもある。ただし室温が低い場合は除湿性能が下がるため、冬場の結露対策を中心に使う人にはあまり向いていない。

 

一方のデシカント方式は構造がシンプルで小型化しやすい一方、ヒーターを用いて水分を蒸発・凝縮させるため消費電力が高く、室温も上がりやすいというデメリットがある。そのため、以下で紹介する「オススメのモデル」では梅雨での使用を想定し、デシカント方式以外を挙げることとした。

 

両方を組み合わせたのがハイブリッド方式だ。コンプレッサー方式とデシカント方式を切り替えて使えるというもの。1年中活躍するが、より大型化して価格も高くなるので、その点だけ注意してほしい。

↑
↑パナソニックのハイブリッド式モデルの乾燥イメージ

 

【一人暮らしなど少人数世帯にオススメのモデル】

まずは一人暮らしや夫婦2人世帯などにオススメの、コストパフォーマンスの高いモデルから紹介しよう。

 

A4サイズの設置スペースに置けて消臭機能も搭載

↑画像クリックで楽天市場の最新価格比較情報ページにジャンプします(以下同)

【コンプレッサー方式】

シャープ

プラズマクラスター除湿機 CV-H71

実売価格3万5760円

本機は空気浄化技術、プラズマクラスターを搭載しており、部屋干し衣類の「生乾き臭」(約3時間後の効果)や衣類に付いた「汗臭」(約6時間後の効果)のスポット消臭が可能なモデル。幅304×奥行き203mmと、ほぼA4用紙サイズに収まるコンパクトさなので、湿気やニオイの気になるさまざまな場所に置いて使いやすい。定格除湿能力は6.3L(関東などの50Hz地域)/7.1L(関西などの60Hz地域)/日と十分な能力を備えており、衣類乾燥時間(約2kg)は約180分。

 

吹き出し口は上下90°に手動で切り替えられる程度で、左右への吹き分けには対応していないなど、プラズマクラスター機能以外の機能はかなりシンプルだ。ただし衣類乾燥、除湿ともに消費電力は1時間あたり165W(約4.5円 ※50Hz地域の場合)/180W(約4.9円 ※60Hz地域の場合)と低いため、安心して使える。

 

コンパクトかつハンドル一体型で持ち運びもカンタン

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【コンプレッサー方式】

デロンギ

タシューゴ アリアドライ マルチ 衣類乾燥除湿機 DEX16FJ

実売価格2万2390円

本機はオイルヒーターやコーヒーメーカーなどで有名なデロンギが、生活家電として初めて日本市場に送り込んだモデルだ。こちらもシャープのCV-H71と同様、幅335×奥行き225mmとかなりコンパクトで、定格除湿能力は6.5L(50Hz地域)/7.2L(60Hz地域)/日とシャープより若干高い。

 

こちらはルーバーの角度が変えられないため、衣類乾燥に用いる場合はハンガーラックの下などに置く必要がある。とはいえ、発売から1年が経過し、価格が2万円台前半とこなれてきたのは大きな魅力だ。

↑衣類の下に置いて使う
↑衣類の下に置いて使用。ハンドル一体型で持ち運びもラク

 

↑付属の排水ホースをつなげば連続排水にも対応する
↑付属の排水ホースをつなげば連続排水にも対応する

 

【ファミリー向けのオススメモデル】

続いてはファミリー向けの、除湿能力の高いモデルを紹介したい。

 

空気清浄機能付きで除湿能力も高いおトクなモデル

【コンプレッサー方式】

アイリスオーヤマ

空気清浄機能付除湿機 DCE-120-2

実売価格3万4250円

粒径0.3μmの超微小粒子状物質を99.97%除去できる「HEPAフィルター」や、タバコやペットのニオイを吸収する「活性炭フィルター」などを備える空気清浄機能付きの衣類乾燥除湿機。定格除湿能力が12L/日と高く、空気清浄機の適用床面積も約28㎡(約17畳)と広いので、年中活躍してくれるのが魅力だ。

 

左右に吹き分けるルーバーは付いていないが、本体の「スイング」ボタンを押すと上下に自動スイングする機能を備えている。幅343×奥行き300mmと設置スペースはある程度必要になるが、能力が高いので利用シーンは幅広いだろう。約4Lの水タンクを備えており、市販のホースを使うことで連続排水にも対応する。

 

「光ガイド」で除湿機能が“見える化”した高性能モデル

【コンプレッサー方式】

三菱電機

サラリ MJ-M120NX

実売価格4万2700円

センサー機能の「部屋干し3Dムーブアイ」を搭載することで室内にある濡れた衣類を識別し、それらに対して重点的に乾燥した風を送る機能を備えた衣類乾燥除湿機。

 

「3次元広角狙えルーバー」と「ロング気流」によって、本体の上方から前方まで上下約160°、左右約100°と幅広い場所に送風できる。赤外線センサーを使った「部屋干し3Dムーブアイ」が洗濯物の乾き具合を常にチェックし、湿っている箇所にだけ送風するため、効率的に衣類を乾かせるのが大きな特徴。最新モデルでは、部屋干し3Dムーブアイがセンシングしている箇所を光でお知らせする「光ガイド」を搭載する。どこに重点的に送風しているのかがひとめで分かるので安心感が強い。

↑ルーバーの中央部分に「部屋干し3Dムーブアイ」と「光ガイド」を搭載する
↑ルーバーの中央部分に「部屋干し3Dムーブアイ」と「光ガイド」を搭載する(写真は同じ機能を持つ従来モデル)

 

この光ガイドを使って、大急ぎで乾かしたい衣類だけを重点的に乾燥する「ズバッと乾燥モード」も搭載。定格除湿能力は11L(50Hz地域)/12L(60Hz地域)/日で、約3Lの水タンクを備える。幅360×奥行き210mmと、奥行きがそれほどないため設置スペースは比較的コンパクトになっている。市販のホースを使うことで連続排水も可能。

↑部屋干し3Dムーブアイを使って室内をセンシングしているところ。光ガイドが動き回るため、機能が“見える化”されているのが安心感につながる
↑部屋干し3Dムーブアイを使って室内をセンシングしているところ。光ガイドが動き回るため、機能が“見える化”されているのが安心感につながる(写真は同じ機能を持つ従来モデル)

 

最大12.5L/日の除湿とワイド送風が可能なハイブリッドモデル

【ハイブリッド方式】

パナソニック

ハイブリッド方式 衣類乾燥除湿機 F-YHRX120

実売価格4万9600円

梅雨や夏に強いコンプレッサー方式と、秋・冬にも活躍するデシカント方式を組み合わせたハイブリッド方式を採用するモデル。

 

吹き出し口から約50cmの高さで送風幅約165cm、100cmの高さでは約230cmというワイド送風が可能な点が魅力だ。また、真ん中を中心に広範囲までカバーする「ウェーブ送風」、厚手の衣類などを乾かすために風を集中して送る「スポット送風」、靴などを乾かす際に低いところにしっかり風を送る「下向き送風」などの機能も備えている。

 

こちらもシャープのCV-H71のプラズマクラスターと同様、微粒子イオン「ナノイー」放出機能を備えている。「衣類乾燥」、「除湿」、「送風」それぞれのモードで自動的にナノイーを放出し、洗濯物の除菌や部屋干しの臭いの抑制(約6畳空間での約7時間後の効果)、衣類にしみついたニオイの脱臭(約6畳空間での約60分後の効果)にも役立ってくれる。

 

湿度を低めの約40%にキープしながらナノイーで収納衣類をケアする「クローゼットモード」も搭載している。ウォークインクローゼットのあるお宅には最適のモデルだろう。

 

定格除湿能力は9L(50Hz地域)/10L(60Hz地域)/日で、最大除湿能力は11.5L(50Hz地域)/12.5L(60Hz地域)/日。約3.2Lの水タンクを備える。幅370×奥行き225mmと、こちらも三菱のMJ-120MXと同様に比較的コンパクトだ。こちらのモデルは連続排水には対応していない。

 

しっかり乾かしたいなら予算に応じたコンプレッサー方式を選べばOK

ここまで5機種を紹介してきたが、どれも決して安くはない。とはいえ、1万円台で買えるデシカント方式のモデルは梅雨や夏の時期にはかなり暑くなってしまうので、あまりオススメできない。ベッドルームなど狭い部屋で衣類乾燥するならエアコンの除湿機能を使う手もあるが、やはり衣類をしっかりと乾かしたいのであれば衣類乾燥除湿機をオススメしたい。

 

コンプレッサー方式を採用したモデルなら、今回紹介したモデルよりももっと安い型落ちモデルでももちろんOKだ。風をしっかりと衣類に当てられれば確実に乾燥するので、センサーなどを搭載していなくても大丈夫。センサー機能などがあればより確実に乾かしてくれるが、予算が厳しいという人は、コンプレッサー方式のモデルの中からコスパ重視で選んでも問題なし。これらをうまく活用して、衣類の乾きにくい梅雨時期を乗り切ってほしい。

「鍋の中身が勝手に混ざる」まで、こんな歴史があったのか! 三菱電機IHクッキングヒーター発売20周年イベント

女性コンビ・パイレーツの「だっちゅーの」が一世を風靡し、長野ではオリンピックが開かれ、「HUNTER×HUNTER」が週刊少年ジャンプで連載を開始した1998年。三菱電機は200VタイプのIHクッキングヒーターの第一号機CS-A32Bを発売しました。そして今年2018年で三菱電機IHクッキングヒーターは20週年を迎えます。5月末、これを記念して都内のキッチンスペースにて、記念イベントが行われました。以下では、イベントで明らかになった同社IHクッキングヒーターの歴史を振り返っていきましょう。

 

「ひとあじ違うIH」を目指して開発

火を使わない調理機器として進化を遂げているIHクッキングヒーター。そのルーツは1970年代に遡ります。1972年、同社は世界初の商用周波誘導加熱方式の原理、通称「マグヒート」を発表。次いで1974年3月、日本初の炎を使わない加熱機器を開発、「クリーンレンジ」という名で発売し、こちらは煙が出ないことから、潜水艦や船舶などで利用されました。

 

その後も研究が重ねられ、三菱電機は1998年、200VのIHクッキングヒーターの一号機、CS-A32Bを発売。こちらは、左右IH、中央にラジエントヒーターの熱源を持ち、グリルは片面焼きです。カラーはブラックで、操作部はステレオのようなダイヤル式でした。

↑残念ながら初号機はなかったのですが、200VのIHクッキングヒーター2年めの製品がこちら

 

三菱電機ホーム機器の樋口裕晃営業部長は、記念イベントのなかで、「当社のIHクッキングヒーターは生活者視点を大切にし、”おいしさも、うれしさも、ひとあじ違うIH”という思いで開発を進めています」と語りました。その言葉の通り、同社は20年の歴史のなかで、独自の機能を訴求をしてきました。例えばグリル。「グリルは魚を焼くもの」という固定概念を崩したのは、三菱電機が行ったグリルと専用調理器具”グリルディッシュ”を使ったパン作り提案です。

↑独自形状の”グリルディッシュ”を使いパンづくりを提案しました(2008年体験会にて筆者撮影)

 

自動でかき混ぜ、焦げ付きを抑える機能も開発

さらに、「火加減のコントロールが得意」というIHクッキングヒーターならではのメリットを進化させ、かき混ぜなくてもよく、吹きこぼれもない機能「対流煮込み加熱<プラス>」も開発。「びっくリングコイルP」が、分割エリアごとに加熱を制御できるため、自動で加熱と停止を繰り返し、交互対流を起こします。そのため、カレーなどの煮込み料理の際、まぜなくてもルーが全体に行き渡り、焦げ付きも抑えるので、調理が格段にラクになるのです。

↑独自の「びっくリングコイルP」。大口径多分割のIHが、煮込み料理を上手につくれる秘密

 

↑「対流煮込み加熱<プラス>」によって、シチューやカレーなどを作る際、かきまぜなくても焦げ付きません

 

さらに機能を絞り込んだ製品を発売したのは、2017年のこと。なんとグリルすらなくしてしまい、その代わりに小物を入れられる引き出しを配した「シンプルIH」という製品を発売しています。

↑少人数世帯向けに機能を絞った「シンプルIH」。引き出しには調味料など入れておけます(2017年発表会にて筆者撮影)

 

最新フラッグシップは、加熱機能と使い勝手向上のための機能が豊富

こうして三菱のIHクッキングヒーターは、社会構造や食生活の進化に合わせて、生活者視点での機能を充実させてきました。これらの技術を踏まえ、最新のフラッグシップPT316Hシリーズは、先述の「対流煮込み加熱<プラス>」、吹きこぼれを抑制する「ゆでもの加熱」、炒めものに頼もしい「フライパン鍋肌加熱」といった豊富な加熱機能を備えています。

↑フラッグシップのPT316Hシリーズ

 

このほか、ユーザー目線の細かい配慮も三菱IHクッキングヒーターの魅力。直感的にすばやく火加減を調整できる「ダイヤル火力操作」、大きな文字で見やすい「ホワイトナビワイド液晶」、分かりやすい速さに3段階で設定できる「音声ガイド(話速調整機能付)」を搭載するほか、熱風循環加熱方式の「びっクリアオーブン」には、食材が取り出しやすいレール式プルダウンドアなどを搭載し、操作性も向上させています。

↑オーブンのレール式プルダウンドア。引き出したときにドアが下がるので、食材が取り出しやすいです

 

↑急いで火加減を調整したい時にも安心なダイヤル式

 

20周年を記念したキャンペーンを実施

20周年を迎える今年は、様々な販促を予定。特設Webサイトでは食に関わる各種情報を随時公開するほか、ユーザー向けにこだわり食材が当たるといったキャンペーンを実施します。また、健康や美容などを重視するオール電化料理教室「辻ウェルネスクッキング」とコラボして、オリジナルレシピを開発。特設Webサイトで、そのオリジナルレシピを公開します。前菜、主菜、デザートなど、三菱電機のIHクッキングヒーターの機能を利用したレシピが掲載されており、その便利さを実感することができそうです。

↑この料理はすべてIHクッキングヒーターで作っています

 

梅雨の淀んだ空気を吹き飛ばせ! 楽天フラッシュセールから梅雨時期にぜひ使いたい家電6選

梅雨の時期は、窓を開けて空気を入れ替えることもままなりません。部屋の中で快適に過ごすためには、部屋干しの洗濯物に使える乾燥機や除湿機などの家電があるといいですよね。そこで、楽天市場では掘り出し物の家電製品をお値打ち価格で大放出するフラッシュセールを開催します。期間は6月1日午前0時~6月7日午前9時59分まで。梅雨の不快さを解消してくれるお得な商品が目白押しなので必見ですよ!

 

セール特設ページはコチラ

 

[その1]

赤外線で床温度を測るエアコン

三菱電機
霧ヶ峰 MSZ-GE2217

セール価格3万9300円

三菱電機の「霧ヶ峰 MSZ-GE2217」は、床の温度まで測ってくれるセンサーを搭載したルームエアコン。床温度センサー“フロアアイ”によって、夏は足元を冷やしすぎず、冬は足元から温かくできます。除湿モードは好みに合わせて強・標準・弱の3つを選択可能。

 

【ここがポイント】

「冷房節電」設定時は、フロアアイが床温度によって“冷房”と“爽風”を自動で切り替えます。わざわざリモコンで操作しなくても快適な室温を保ってくれますよ。さらに内側の熱交換器には親水性コートが採用されているので、ドレン水が広がって油汚れをガード。清潔感をキープするため、本体の前面パネルも取り外してお手入れできます。

 

[その2]

「トリプル脱臭」でどんなニオイもスピード脱臭する加湿脱臭機

富士通ゼネラル
加湿脱臭機 PLAZION DAS-303E

セール価格1万9650円

独自の「トリプル脱臭」によって、ニオイの問題を3ステップで解決する「加湿脱臭機 PLAZION DAS-303E」。大容量吸着フィルターで強力脱臭後、残ったニオイもオゾンの力で脱臭します。最後に本体から消臭成分を放出するので、部屋干しの洗濯物やカーテンなどの布製品をはじめ、家具や壁紙に付着したニオイにも効果的。

 

【ここがポイント】

多くの悪臭に含まれる主要成分“アンモニア”に強い触媒を20%増量し、除去スピードも従来の脱臭機より格段に早くなっています。さらに脱臭力が甦る脱臭フィルターオートクリーン機能が搭載されているので、フィルターを交換する必要もありません。

 

[その3]

寝具に合わせて最適なケアをしてくれる布団クリーナー

レイコップ
ふとんクリーナー RS2-100J

セール価格2万9800円

レイコップの「ふとんクリーナー RS2-100J」なら、布団だけではなく枕やマットレスもケアしてくれます。新機能「ふとんケアコントロール」は、布団ブラシ、たたき、吸引力を寝具に合わせて最適な状態に設定。敷き布団モード・掛け布団モード・羽毛布団モードの3つを切り替えて、様々な寝具に使えます。

 

【ここがポイント】

吸引したハウスダストの量を感知して、標準フィルターを洗浄するタイミングをアラームで教えてくれる圧力センサーを搭載。コンパクトに収納できるスタイリッシュなデザインなので、寝室のインテリアとしても自然に馴染みます。

 

[その4]

下吹きルーバーで床面の湿気もしっかり除湿

三菱電機
衣類乾燥除湿機 MJ-P180NX

セール価格3万8500円

1日18Lというパワフルな除湿能力を誇る三菱電機の「衣類乾燥除湿機 MJ-P180NX」。本体の正面についた下吹きルーバーで、ふとんやカーペット、床面の湿気もしっかり除湿できます。市販のホースをつないで排水すれば、タンクの水を捨てる手間もありません。浴室のカビ対策や大量に洗濯した時など、この季節に大活躍すること間違いナシ。

 

【ここがポイント】

通常時はタンクが満水になるとアラームで知らせてくれますが、夜干しモードにすればアラームは鳴りません。さらに就寝時にもほとんど気にならない低騒音で運転するうえ、タンク満水時は送風運転に自動で切り替わります。

 

[その5]

軽量・コンパクトで持ち運びに便利なふとん乾燥機

アイリスオーヤマ
ふとん乾燥機カラリエFK-C2

セール価格8500円

アイリスオーヤマの「ふとん乾燥機カラリエFK-C2」は、軽くて小さいコンパクトなデザインが特徴。羽毛や綿、合成繊維など、対応する布団の種類も豊富です。温度センサー・サーモスタット・温度ヒューズといった安全装置がついているので、布団を温めすぎてしまう心配もありません。

 

【ここがポイント】

布団の乾燥はもちろん、衣類の乾燥も可能。付属の「くつ乾燥アタッチメント」を使えば、濡れた靴まで乾燥できます。布団にホースを入れるだけの手軽さや、シンプルな操作パネルも嬉しいポイント。

 

[その6]

スタイリッシュなデザインで1年中使えるタワー型ファン

小泉成器
ホット&クール ハイタワーファン KHF-1282

セール価格1万3800円

上下の吹き出し口にそれぞれ独立したファンを装備した「ホット&クール ハイタワーファン KHF-1282」。イスやソファに座っても、全身にまんべんなく風が届く設計です。温風と送風どちらにも対応しているため、季節を選びません。スタイリッシュなタワー型のファンなので、1年中部屋に置いても省スペースな点もうれしいポイント。

 

【ここがポイント】

人感センサーを搭載し、感知範囲から人がいなくなると約2分後に運転を停止。その後、人の動きを感知すると自動的に運転を再開します。リモコンも付属しており、本体上部にはリモコンホルダーも搭載。就寝時のタイマー機能を使えばさらに快適です。

 

提供:楽天市場

【2018年版】三菱電機のエアコン「霧ケ峰」価格の差はどこに出る? オススメ3機種を家電のプロが徹底比較!

本格的な夏場になってしまうと、設置工事が順番待ちとなり、もっとも必要なときにエアコンがない……なんてことも。エアコンを買い替えるなら、いまのうちに選んでおきたいところです。そこで今回は、業界を代表するロングセラーとして知られ、機能に定評のある三菱電機「霧ヶ峰」ブランドをピックアップ。家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、3つの価格帯別で、リビングユースに最適なオススメ3モデルを選んでもらいました。紹介する3モデルは電気代から機能の有無まで、表組みでわかりやすく比較しているので、ぜひ参考にしてみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【三菱電機のエアコンの特徴とは?】

三菱電機は、現在の家庭用エアコンで初めて、筒型のファン「ラインフローファン」を搭載。現在の壁掛けエアコンの雛形を作った老舗メーカーです。2015年には、世界で初めて左右独立駆動する新型ファン「パーソナルツインフロー」を開発し、エアコンの新世代を切り開きました。また、早くからセンサーを搭載しており、蓄積したセンシング技術の高さにも定評アリ。それらの技術でひとりひとりに適した温度で吹き分け、個人の快適性を重視した空調を得意としています。なお、三菱電機の4.0kWタイプは200Vのみなので、設置に際し電源工事が必要になる可能性があるので注意しましょう。

 

その1 ハイエンドモデル

2つのプロペラファンと「ムーブアイmirA.I.」がひとりひとりを快適に!

FZシリーズ MSZ-FZ4018S

実売価格24万9900円

センサーとAIを活用して少し未来の体感温度を予測する「ムーブアイmirA.I.」が、快適な室温を保つプレミアムモデル。2つのプロペラファンがそれぞれ駆動する独自の機構「パーソナルツインフロー」が、ひとりひとりの温度の感じ方に合わせて気流の強弱と方向を細かくコントロールしてくれます。除湿運転時の「プレミアム除湿」は弱冷房方式ながら、2つのファンを制御することで室温低下を抑え、寒くなりにくい除湿を実現。APF(通年エネルギー消費効率)は「7.8」と他のシリーズに比べ優秀で、年間電気代も抑えられています。また、「ピュアミスト」を放出する機能を持ち、菌・ウイルス・カビ菌・花粉の活動の抑制、脱臭・保湿効果も期待できます。

 

FZシリーズ 戸井田さんのレコメンド

センサー、ファン、清潔機能も万全のハイスペックモデル

「ほかにはない独自の内部構造を持った、最先端のシリーズです。従来の筒型ファン(ラインフローファン)を止め、ふたつのプロペラファンを採用したダブルファン仕様『パーソナルツインフロー』が特徴。左右それぞれに違う温度帯(暖房時体感温度差 約5℃)の風を送り出せるため、ひとりひとりの快適さが追求できるのがメリットです。また『ムーブアイmirA.I.』による、未来を予想しての『先読み運転』もお見事。『フィルターおそうじメカ』搭載かつ、掃除がしにくいエアコン内部には汚れがつきにくい『ハイブリッドナノコーティング』を施し、カビの発生を抑制する『カビクリーンシャワー』『はずせるボディ』(特許)など、清潔維持対策も万全です! すっきりしたパネルでデザイン性も高く、デザイン・機能ともにまさにハイスペックモデルといえます」(戸井田さん)

↑左右独立駆動のファンで、1人ひとりの温度の感じ方の差や変化にあわせて、気流の強弱と方向を細かくコントロール(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

「これだけ最先端のセンシング技術が搭載されているからには、『自動』運転での使用が最適。『ムーブアイmirA.I.』に学習機能もあるため、エアコンの能力を信じて、しばらく使い続けることがポイントです。ただ、ダブルファンという構造上奥行きがあるので、設置スペースの確認は忘れずに!」(戸井田さん)

 

その2 ハイスペックモデル

ダブルファンはないが、最上位シリーズと機能はほぼ同等のスペック

Zシリーズ MSZ-ZW4018S

実売価格18万7300円

「FZ」シリーズと同じく「ムーブアイmirA.I.」を搭載したハイスペックモデル。2つのプロペラファン「パーソナルツインフロー」は省いていますが、体温変化を感知して「自動風あて・風よけ」によって室内の2人を同時に快適にしてくれます。除湿機能としては、「さらっと除湿冷房」を搭載。「冷房」と室温の下がらない「再熱除湿」を自動で切り替えて、除湿していても寒くならず、快適な温度に保ってくれます。「フィルターおそうじメカ」や「ハイブリッドナノコーティング」など清潔機能は「FZ」シリーズと同クラス。

 

Zシリーズ 戸井田さんのレコメンド

エアコンにお任せでOKの十分な機能

「ラインナップ順ではFZシリーズに次ぐ第2グレードに当たります。内部構造は従来のタイプですが、デザイン面を除けば、機能面は最上位とほぼ同等。人の体感温度を予測して先回り運転する画期的な『ムーブアイmirA.I.』も搭載しています。また、FZシリーズと同様、タッチパネルリモコンを採用し、必要最低限の操作で快適運転ができるので高齢者でも迷いません。リモコンのメニューからは細かな設定も可能。FZシリーズもそうですが、高性能なセンサー機能を活かすために、基本的に『自動』運転がオススメ。好みに合わせた設定もできるので、カスタマイズしたい人は最初にリモコンでいろいろ試してみるのがいいでしょう」(戸井田さん)

↑ムーブアイmirA.Iは身体の温度を0.1℃単位でチェックし、個人の体感温度を予測します(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

その3 コンパクトモデル

実績のある「ムーブアイ」を搭載し、価格を抑えたコンパクトモデル

Lシリーズ MSZ-L4018S

実売価格15万2000円

赤外線センサー「ムーブアイ」を搭載したコンパクトモデル。FZシリーズとZシリーズの未来の体感温度を予測するAI機能は省かれていますが、センサーが体感温度や人の位置を感知し、冷やしすぎない快適な冷房が可能です。左右のフラップを別々に動かし、2か所を同時に吹き分ける「ビッグWフラップ」を搭載。また「スマート除湿」は、風速を「自動」に設定すると、ファンの回転数を制御しながら除湿し、部屋が寒くなりにくい効果があります。「ハイブリッドナノコーティング」はファンのみに実装。前面パネルやフラップなど、外観パーツは取外しが可能で掃除がしやすい「はずせるボディ」です。

 

Lシリーズ 戸井田さんのレコメンド

コンパクトながらリビングに必要な機能を搭載

「長年の実績がある赤外線センサー『ムーブアイ』搭載モデル。2か所吹き分け可能で、『フィルターおそうじメカ』『はずせるボディ』は、このグレードまでの搭載です。リビングに必要な機能なので、最低限このグレードを選びたいところ。本シリーズの特徴は高さ250mmのコンパクトさ。設置寸法も295mmあれば大丈夫なので、窓上にしか設置できない条件でも問題ありません。夏はエアコンと送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』(特許)、冬は暖房とサーキュレーター運転を交互に行う『サーキュレーターモード』があるのも便利です。ただし、本体価格は安いものの、FZシリーズやZシリーズと比べると電気代がかかるので、常にエアコンを使うという方は上位モデルを選んだほうがよさそうです」(戸井田さん)

↑Lシリーズの「ムーブアイ」のイメージ。床や壁などの温度から体感温度を測り、人の位置も見て冷やしすぎない、 あたためすぎない快適な空調を実現します(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

<総括>

価格を抑えて快適性を重視するならZシリーズが狙い目

「3シリーズの違いを簡単にまとめますと、FZシリーズは、基本性能(省エネ性)・機能・デザイン、すべてが最新・最上のハイスペックモデル。省エネも快適性も見た目も重視したいという人向きです。暑さ寒さの感じ方が違う複数の人が一緒に過ごす部屋には最適ですね。本シリーズは4.0kWタイプ以上しかないので、14畳越えの大きい部屋のみ対応しています。

 

一方、Zシリーズは、最新機能は網羅していますが、基本性能(吹き分け機能)とデザインがやや落ちます。とはいっても、『パーソナルツインフロー』は搭載しないものの、機能はFZとほぼ変わらないので、価格を抑えて快適性を重視したい人にはこちらが狙い目です。

 

コンパクトモデルのLシリーズは、本体価格がお手ごろ。ただし、上位モデルに比べて省エネ性・機能性で劣るのがネックです。1日中使うことが想定されるライフスタイルなら、少しムリをしても上位クラスを選んだほうが、10年使った場合はおトクになる場合も。とはいえ、三菱電機独自の『ムーブアイ』『ハイブリッド運転』を搭載し、『フィルターおそうじメカ』搭載など、清潔性が担保されているのはメリットです。このあたりをしっかり検討して選んでください!」(戸井田さん)

梅雨をカラっと快適に! 「ジメジメ」撃退に役立つオススメ除湿機&乾燥機5選

5月も中盤に差しかかり、いよいよ梅雨の時期が近づいてきました。雨の日が続くと洗濯物は部屋に干さなければならず、ジメジメして気分が良くないですよね。そこで今回は、部屋干しができない梅雨に大活躍する便利な除湿機・乾燥機を紹介。うまく活用して梅雨を快適に過ごしましょう!

 

[その1]

パワフルな除湿能力を誇る“プラズマクラスター除湿機”


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シャープ

プラズマクラスター除湿機CV-H180

楽天市場実売価格 5万5149円

シャープの「プラズマクラスター除湿機CV-H180」は、本体の奥行が約25cmとコンパクトにもかかわらず、1日18Lというパワフルな除湿能力を誇ります。本体内部に残った水分を乾燥させる「内部乾燥」機能や、ホコリの侵入を抑える「ホコリブロックプレフィルター」を搭載。さらに市販されている内径15mmのホースをつなげば、本体に水を溜めない「連続排水」機能も使えます。

 

<注目ポイント>

・広範囲の送風が可能

・生乾き臭を消臭する「臭い戻り対策」運転を搭載

・移動に便利な4輪キャスターつき

可動域の広い自動スイングルーバーの送風で、洗濯物の乾燥も可能です。2段ハンガーや長い物干し竿に洗濯物を掛ける場合など、様々な部屋干しスタイルにも対応。しかし、湿気の多い日は、洗濯物が乾燥したあとでも、衣類に湿気が戻り、生乾き臭が発生してしまうことも。そこで衣類乾燥運転終了後も、“プラズマクラスターイオン”を照射し続ける「臭い戻り対策」運転を搭載。また、部屋干しした衣類に高濃度プラズマクラスターイオンを集中的に照射し、衣類の生乾き臭や衣類についた汗臭の消臭、タバコの付着臭を分解・除去することもできます。

 

[その2]

省スペース&エネ設計の衣類乾燥除湿機


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デロンギ

デロンギ タシューゴ アリアドライ マルチ 衣類乾燥除湿機 DEX16FJ

楽天市場実売価格 2万3750円

設置スペースはほぼA4サイズとコンパクトな衣類乾燥除湿機。一体型ハンドルがついており、持ち運びに便利です。最大7.2L/日、コンクリート住宅で約18畳まで対応と、クラス最大級のパワフルな除湿性能が特徴。部屋になじむ上質なホワイトカラーの本体には、電源ボタンとモードボタンのみのシンプルでわかりやすい操作部を採用しています。消費電力が少ない「コンプレッサー式」を採用しているため、一時間あたり約4.5円の省エネ設計。

 

<注目ポイント>

・コンパクトサイズで設置と持ち運びに便利

・クラス最大級のパワフルな除湿性能

・「Wフィルター」が花粉や黄砂を抑制

銀イオン抗菌フィルターと抗アレルゲンフィルターの「Wフィルター」が、菌や花粉、ダニのふん、死がいをブロック。梅雨の時期や秋の台風シーズンはもちろん、花粉や黄砂の対策に使えるのもメリットのひとつです。

 

[その3]

洗濯物の乾き残りを検知する「部屋干し3Dムーブアイ」を搭載


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三菱電機

サラリ 衣類乾燥除湿機 MJ-M120NX

楽天市場実売価格 3万9999円

充実した部屋干し機能を備えた三菱電機の「衣類乾燥除湿機 MJ-M120NX」。横幅最大約180cmのワイドな送風を誇り、洗濯物のすみずみまで風を送ります。さらに赤外線センサーの「部屋干し3Dムーブアイ」機能が、洗濯物の乾き残りを検知。その部分に光を当てて知らせるとともに、集中的に送風して乾燥させてくれます。

 

<注目ポイント>

・横幅最大約180cmのワイド送風

・「部屋干し3Dムーブアイ」で乾き残りを検知

・様々な乾燥モードに対応

経済的な「節電モード」なら、洗濯物の量に応じて自動で送風と除湿を組み合わせてくれます。「夜干しモード」は、低騒音で寝ている間にもしっかり乾燥させる機能。また狭い範囲に送風する「ズバッと乾燥モード」を使えば、大急ぎで乾かしたいときにも便利です。

 

[その4]

“スパイラルドライ気流”で乾燥時間を短縮


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アイリスオーヤマ

衣類乾燥機カラリエ KIK-C510

楽天市場実売価格 7582円

約3.5kgと軽量・コンパクトで持ち運びに便利な衣類乾燥機兼サーキュレーター。ポイントは、ワイドファンが生み出すスパイラル気流と、ミニファンから出る高温の温風を組み合わせた“スパイラルドライ気流”。より遠くまでパワフルな温風を届け、素早く衣類を乾燥させてくれます。また、振り幅約260cmの首振り機能を搭載。さらに上下にも送風角度が変えられるので広範囲に風を送ることができ、洗濯物が多いときでも乾きムラを抑えます。

 

<注目ポイント>

・衣類乾燥に理想的な“スパイラルドライ気流”

・振り幅約260cmの首振り機能を搭載

・送風モードでサーキュレーターの役割も

衣類以外にも押し入れや浴室など、湿気が気になる場所に温風を送って除湿効果を得ることも可能。送風モードを使えば部屋の空気を循環させ、エアコンの効率を上げるサーキュレーターとしても活躍してくれますよ。

 

[その5]

必要なものがすべて本体に収納できるふとん乾燥機


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日立

ふとん乾燥機 アッとドライ HFK-VH880

楽天市場実売価格 1万800円

速乾性に優れたふとん乾燥機。アタッチメントなど、必要なものがすべて本体に収納できるので場所をとりません。使い方も簡単で、アタッチメントをホースにつなげて布団にセット。あとはスイッチを押せば、約30分という短い時間で布団の乾燥ができます。

 

<注目ポイント>

・オールインワン収納で使用後もすっきり

・約30分のスピード乾燥

・U字型のアタッチメントで敷布団の裏側も乾燥

U字型の「ふとん乾燥アタッチメント」は、湿気のたまりやすい敷布団の裏側まで乾燥できるのがポイント。このほか、くつ乾燥や衣類乾燥も可能です。足元の暖めは約5分でできるので、冬の寒い時期にも大活躍。本体にはハンドルがついており持ち運びがラクなうえ、タテヨコ自在に置けるのもメリット。通常のコースと比べ、運転音と温風温度を抑えたふとんに優しい「低騒音コース」も搭載しています。

 

※商品価格は、2018年5月11日時点の楽天市場の最安値を記載しています。

 

提供:楽天市場

【2018年エアコンガイドまとめ】買うべきモノが見えてくる! 家電のプロに聞いた「賢い選び方&おすすめモデル15選」

本格的な夏場になってしまうと、販売店に注文が殺到して設置工事が順番待ちとなり、エアコンの価格も高騰。エアコンを買い替えるならいまがチャンスです。ただ、どうやって選べばいいか、わからない…そんな人のために、GetNavi webでは、家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、エアコンのガイド記事を3回にわたって公開してきました。各記事のテーマはそれぞれ「リビング向け・機能性重視モデル」「リビング向け・デザイン重視モデル」「個室向け・買い足し用モデル」。今回は、この3本の記事をまとめましたので、ぜひ一気にチェックしてみてください。ご自身がどんなモデルを求めているのか、はっきりわかるはずですよ!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【その1「リビング向け・機能性重視モデル」の選び方&おすすめモデル5選】

リビングのエアコン選びで注意すべきポイントは?

価格の安さだけを追わず、センサー機能の良いモノを選んで!

「リビングのエアコンの場合、価格の安さだけを優先しすぎるのはNG。ハイエンドクラスか、そのひとつ下のクラスまでで選んでほしいです。なぜなら安価なモデルを選ぶと、センシング能力や吹き分け機能が劣ってくるため、複数の人の快適を維持しにくくなります。快適性が損なわれることで、複数の人が無闇に温度変更したりON/OFFしたりするようになると、電気代がかさむ羽目に。その意味では、ある程度本体に投資した方が、使い初めてからストレスがたまらず、節約につながる可能性が高いです。特に、センサー機能が良いものを選んでほしい。センサーが良いと、温度を一定に保つ精度が高くなる=快適かつ省エネにつながります。

もうひとつ注目したいのが、清潔性を維持する機能。最近の家は、リビング・ダイニング・キッチンが一部屋になっているLDKが多いうえ、キッチンが対面かつ吊り戸棚や下り壁がない、オープンな空間構成も多いです。必然的にリビングにも調理の湯気や煙が回りやすくなり、エアコンの内部も汚れやすくなります。だからこそ、フィルターの自動お掃除だけでなく、フィンや熱交換器など、内部の汚れがつきにくい仕様のものを選びたいところ。『自動お掃除』といっても、フィルターだけのものもあるので、カタログなどでしっかりと確認を!」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその1

人工知能が“ちょっと未来”の体感温度を先読み!

三菱電機

霧ヶ峰 Zシリーズ

MSZ-ZW4018S

実売価格18万9800円

高精度赤外線センサーと人工知能が連携する「ムーブアイ mirA.I.(ミライ)」搭載で、ひとりひとりの“ちょっと未来”の温度の感じ方を予測して「先読み運転」をするハイスペックモデル。「ハイブリッド運転」モード時は、暑い昼間は冷房、涼しい朝は「爽風」(消費電力最小15W)というように自動で切り替わり、「エアコン」と「扇風機」のいいとこどりで快適性と省エネを両立します。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF(後述):7.0●省エネ基準達成率:142%

 

家電のプロのレコメンド!

「人の体感温度を予測して先回り運転する『ムーブアイmirA.I』が画期的です! 複数の人がいても、ひとりひとりの体感温度を考慮してくれるのでファミリー向き。最上位のFZシリーズとほぼ変わらないスペックですが、FZに比べるとデザインがノーマルな仕上げとなっているぶん、価格はおトクになっています。また、『フィルターおそうじメカ』を取り外せる新構造で、中まで掃除しやすく清潔に維持できます」(戸井田さん)

 

【ココもポイント!】

「APF」の数値と「適用畳数」を吟味しよう!

APFとはAnnual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4~5点台、最上位モデルだと7点台になります。

 

また、スペックの適用畳数の読み方は、「冷房11~17畳」という場合だと、木造住宅で11畳(左の数値)、鉄筋住宅で17畳(右の数値)に適しているという意味になります。11~17畳の範囲で使えるというわけではないので、ご注意ください。また、夏場を前にしたエアコン選びで見落としがちなのが、暖房の能力。暖房の適用畳数は冷房よりも小さいため、冷房の適応畳数が部屋のギリギリのモデルを購入してしまうと、夏場はいいが冬場はなかなか暖まりにくいといった事態になります。暖房の適応畳数は余裕をもって選びましょう。

↑スペックの例。適用畳数とAPFに注目してみましょう

 

リビング向け・機能性重視モデルその2

冷暖房開始時の“ブースト”で一気に快適な室内に

ダイキン

うるさら7 Rシリーズ

AN40VRS-W

実売価格31万820円

ダイキン最上位「Rシリーズ」のモデル。エアコンの基本性能を最大限に引き出す「ブースト制御」を行い、これまで以上に素早く快適環境を実現します。冷房時の「クールブースト」制御では、快適な湿度への到達時間が従来比40%も短縮しました。天井に沿って大風量で吹き出す「サーキュレーション気流」や、設定温度到達後も除湿を行う「デシクル制御」、0.5℃単位で温度をコントロールする「ピット制御」などで心地よい冷房環境が保てます。

●サイズ/質量:W798×D370×H295mm/15kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:6.3●省エネ基準達成率:128%

家電のプロのレコメンド!

「空気中の水分をエアコンが取り込んで加湿する『無給水加湿』ができる唯一のシリーズなので、少々お高くてもこちらがおすすめ。気流を制御して、部屋全体をムラなく均一に冷暖房するタイプで、風が当たるのが嫌いな人でも快適に過ごせます。ダイキンは基本性能に確かな実力があり、気象条件が厳しいエリアの人には特にオススメしたいですね」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその3

左右に付いた可動式ファンが2種類の気流を生み出す

富士通ゼネラル

ノクリアXS

AS-XS40H

実売価格18万6840円

最上位機種で好評だった、本体両横の可動式サイドファン「デュアルブラスター」を搭載したモデル。吹き出し口の角度が変わるデュアルブラスターで、温度と速さの違う2種類の気流「ハイブリッド気流」を生み出し、部屋全体をムラなく快適にします。また、AI機能「ノクリアセレクト」によって、深夜の暖房運転は静音運転に自動で切り替わるなど、AIが分析・判断して使用環境に応じた最適な運転を行います。

●サイズ/質量:W786×D378×H293mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.6●省エネ基準達成率:114%

家電のプロのレコメンド!

「両サイドについた扇風機のようなファンが特徴の『デュアルブラスター』にコンパクトタイプが登場しました。これまではファンがある分、横幅が大きかったですが、このXSシリーズは全機種が横幅786mmになり設置性がアップしています。部屋の温度・湿度を計測し、独自のアルゴリズムで分析して最適な運転を行う『毎日快適モード』も搭載。子どもだけの時も、季節の変わり目も、この機能をONにしておけば、無駄なく運転してくれて安心・快適です!」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその4

空気の汚れに応じて動く「アクティブクリーンフィルター」を搭載!

パナソニック

エオリア Xシリーズ

CS-X408C2-W

実売価格25万3000円

独自の「アクティブクリーンフィルター」と、ナノメートルレベルの凹凸表面処理を施した新開発の「ホコリレスコーティング」で、部屋の空気環境の清潔性と快適性を向上させた「Xシリーズ」の新モデル。20畳相当の高い集じん能力を持つ可動式「アクティブクリーンフィルター」は、PM2.5や浮遊ウイルス、花粉までしっかり除去します。また無線LANを内蔵し、スマホから遠隔操作はもちろん、部屋の空気清浄効果を確認することも可能です。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/16kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:7.2●省エネ基準達成率:146%

家電のプロのレコメンド!

「2018年度モデルは、空気が汚い時だけフィルターが出てきて空気清浄効果を高める『アクティブクリーンフィルター』が目玉です。空気が汚れていないときは、エネルギー効率を重視して密度の高いフィルターは格納されるという仕組みが画期的でユニーク! 空気清浄機を置かずに済むので、そのぶん費用も浮きますし、リビングが少しでも広く使えるのはうれしいですね。空気の浄化効果と脱臭効果が高い『ナノイーX』も搭載されているなどメリット満載。価格がややお高くても、家族が長時間過ごすリビングには、ぜひオススメしたいです」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその5

熱交換器を凍らせて一気に洗浄する「凍結洗浄」を新搭載

日立

白くまくん Eシリーズ

RAS-E40H2

実売予想価格21万3840円

手入れのしにくい熱交換器の洗浄を、年間通して定期的に行う「凍結洗浄」を搭載。エアコン内部の熱交換器を自動で凍らせて一気に溶かし、ニオイの一因となるホコリや油汚れを洗い流せます。通風路、フラップ、フィルターに除菌効果があるステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン システム」と合わせて、高い清潔性が特徴です。

●サイズ/質量:W798×D323×H295mm/重量13kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.3●省エネ基準達成率:108%

家電のプロのレコメンド!

「内部の汚れを落とす『凍結洗浄』が、2018年モデルから搭載されています。最上位モデルのような汚れに応じて洗い方をコントロールする機能はないですが、不在時の自動洗浄のほか、タイマー洗浄も可能です。エアコン内部がステンレス製なので汚れがつきにくく、キッチンが同じ空間にあるLDKにオススメ。また、人の数、居場所、動きなどをセンシングする『くらしカメラ F』の搭載により、温度・風向・風量をコントロールしてくれるので、部屋にいる全員が快適に過ごせます」(戸井田さん)

 

【その2「リビング向け・デザイン重視モデル」の選び方&おすすめモデル5選】

デザイン重視のエアコン選びで注意すべきポイントは?

冷暖房の能力と設置環境をしっかりチェック!

「デザイン重視モデルの場合、冷暖房の能力の展開が少ないものもあるので要注意。設置したい部屋に見合った能力があるか最初に確認を! また、こうしたデザイン重視のモデルは、薄型のフォルムを採用した手前、『自動フィルターお掃除機能』を諦めている場合があります。その場合は、日々のメンテナンスが自分で管理できるのか、しっかりと吟味して判断してください。

 

もうひとつ、デザイン重視モデルのイメージ画像は、壁の中心に設置している場合が多いです。これは、余白がある状態で設置すると美しく見えるデザインになっているから。実際に設置する場所が天井や壁ギリギリだと、イメージ通りにならないこともあるので、設置環境には注意してください!」(戸井田さん)

画像出典:三菱電機「霧ヶ峰FLシリーズ」製品紹介ページ

 

リビング向け・デザイン重視モデルその1

光を受けて華やかに輝く、ソリッドなデザイン

三菱電機

霧ヶ峰 FLシリーズ

MSZ-FL4018S

実売価格21万200円

2016年度の「グッドデザイン賞 グッドデザイン・ベスト100」にも輝いた「FLシリーズ」。正面から吹き出し口が見えない端正なフォルムでインテリアとも調和します。透明パネルとその裏面のヘアライン加工で表面を美しく仕上げ、光が当たる角度によって多彩な表情を生み出します。新色「オニキスブラック」、深みのあるメタリック調の「ボルドーレッド」、きらめくパール調の「パウダースノウ」の3種類のカラバリを展開。

●サイズ/質量:W890×D233×H307mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:6.7●省エネ基準達成率:111%

家電のプロのレコメンド!

「発売当初は、これまでにないデザイン性が大きく話題になったシリーズです。シンプルかつシャープなフォルムと、素材感や仕上げにこだわったパネルは美しいのひとこと! 三菱のメイン機能である赤外線センサー『ムーブアイ極』や、冷暖房と送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』、不在時はセーブ運転から自動オフになる『スマートSTOP』など、基本的な性能は網羅。ただし、薄型にしたためフィルター自動掃除機能は非搭載です。とはいえ、内部のメカに特殊なコーティングがしてあり汚れがつきにくく、フラップも外せるのでお手入れはしやすいです」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその2

機能とデザイン、どちらも兼ね備えたハイスペックモデル

三菱電機

霧ヶ峰 FZシリーズ

MSZ-FZ4018S

実売価格25万4000円

「霧ヶ峰」のプレミアムモデル。高精度赤外線センサーとAIの連携で、少し未来の体感温度を予測する、世界初の「ムーブアイmirA.I.(ミライ)」を搭載します。「先読み運転」設定時には、左右独立駆動のファン「パーソナルツインフロー」が部屋にいるひとりひとりの温度の感じ方に合わせて、気流の強弱と方向を細かくコントロール。また、「プレミアム除湿」は、2つのファンの動きを制御することで寒くなりにくい快適な除湿を実現しています。

●サイズ/質量:W890×D358×H285mm/22kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:7.8●省エネ基準達成率:130%

家電のプロのレコメンド!

「FLシリーズと同様、シャープですっきりしたパネルを採用し、デザイン性は高いです。外見だけではなく、内部の構造も他にはない最先端のデザインモデル。従来の筒型ファンではなく、左右独立したふたつのプロペラファンを搭載し、それぞれに違う温度帯(最大5度差)の風を送り出すことができます。エアコン内部はハイブリッドナノコーティングが施され、カビの発生を抑制するモードやフィルター自動掃除など、清潔性も万全。デザイン・最先端技術の双方が揃ったハイスペックモデルです!」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその3

7色のカラバリ展開で、部屋の雰囲気とピッタリのカラーが選べる

ダイキン

risora(リソラ)

AN40VSP-W

実売価格23万5440円

壁から突き出たエアコンの圧迫感をなくすため、185㎜という業界最薄を実現したスタイリッシュな新モデル。前面パネルは表面加飾でマット質感やツヤ感を実現しています。カラバリは「ラインホワイト」「グレイッシュブラウンメタリック」のほか、綾織りの質感を表現した受注生産の「ツイルゴールド」など全7色。ダイキンの最上位機種「うるさら7」と同じく、温度と湿度を制御し続ける「プレミアム冷房」を搭載し、心地よさも追求しています。

●サイズ/質量:W798×D185×H295mm/10kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.0●省エネ基準達成率:102%

家電のプロのレコメンド!

「ダイキンがこの3月に発売した、カラバリが豊富なインテリアエアコンです。7色展開で、部屋のインテリアイメージに合わせてコーディネートしやすいのがポイント! 実は、かなり前に三洋電機が似たような製品を発売し、インテリア関係者の間では大いに話題になりましたが、当時は省エネや快適性重視の流れに負けて消えてしまいました。今回、売れ行きが好調ならば、ようやく時代が追いついたといえそうです。もちろん、ダイキンらしく基本性能に不安はなし。フィルターの自動お掃除機能は非搭載ですが、有害物質を分解する技術『ストリーマ』で内部を清潔に保つとともに、フィルターで捕らえた物質にストリーマを照射し、気流を清潔に保つ機能があります」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその4

空気清浄機能を持ち、丸みのある前面パネルも美しい

東芝

大清快 E-Rシリーズ

RAS-E405R

実売価格16万2000円

強力な空気清浄機能「プラズマ空清」を備えた「E-Rシリーズ」の新モデル。プラズマ空清ユニットが吸い込んだ汚れを帯電させて熱交換器に吸着し、屋外に排出することで、空気中に浮遊する花粉やカビ、PM2.5を99%除去します。さらにPM0.1レベルの微細な粒子も90分間で90%以上除去できるようになりました。前面パネルは落ち着いた質感のマット調。フィルター自動お掃除で取れたホコリは「楽ダストボックス」にたまり、掃除機で3か月に1度吸えばいいので手入れが簡単です。

●サイズ/質量:W790×D255×H250mm/11kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:4.9●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「個人的には、スタンダードなエアコンの中では、東芝の『大清快』が一番キレイなデザインだと思います。両サイドを包むように巻き込んでいる前面パネルがすっきりとした印象。特別尖ったデザインではないですが、さりげなく完成度が高いのが良いですね。なかでもオススメは自動フィルター掃除機能が搭載されているセカンドラインの『E-Rシリーズ』。空気清浄機と呼べるレベルのしっかりした空気清浄機能が搭載されているのがウリ。また、本機はふたつのシリンダーを持ち、パワーがそれほど必要ないときはひとつだけ動作させるなど、省エネなのもポイントです。ちなみに、すべてのグレードで同じデザインなので、予算に応じてどれを選んでもデザイン面では問題ありません」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその5

ヨーロッパの美意識が生んだ、インテリアの一部となる新スタイル

ダイキン

UXシリーズ

C40RTUXV-W

実売価格7万1195円(室内機のみの価格)

「ダイキンヨーロッパ」が工業デザイナーAlexander Schlag(アレキサンダー・シュラッグ)氏と共同でデザインしたモデル。ヨーロッパでは主流スタイルとなっている、室外機ひとつに複数の室内機を接続するハウジングエアコンです。室外機がひとつで済むため、住宅の外観も損ないません。室内機は風の流れをイメージして曲面を基調とした前面パネルを採用。左右両端の厚みを129mmに抑え壁との一体感を演出しています。飛行機のフラップのように前面パネルがスライドして、気流の吹き出し口が登場するなど、動きのクオリティにもこだわっています。

●サイズ/質量:W998×D212×H303mm/11kg(室内機)

家電のプロのレコメンド!

「いままでにない流れるようなフォルムのデザインが画期的! 壁掛けタイプですが、ハウジングエアコンなので単体で設置することは難しく、新築時やリフォーム時に導入するのがオススメ。特にインテリアデザインにこだわって家を新築する際は、ぜひ検討してほしいモデルです」(戸井田さん)

 

【その3「個室向け・買い足し用モデル」の選び方&おすすめモデル5選】

買い足し用エアコンを選ぶときのポイントは?

付加機能が削られていてもOKかよく吟味を!

「目的は買い足しなので、価格面のメリットを重視してOK。廉価モデルの場合、エネルギー効率(APF※)や低温時の暖房能力など、基本性能が悪くなることもあるので、スペックが低くなりすぎないよう確認を! 最上位は8畳だとAPF7.0前後なのに対し、廉価モデルは5.8くらいが相場になっています。期間消費電力量にすると100~50kWhくらいの差があり、電気代だと年間2700~1350円くらいの差に。ですから、使用頻度が高い部屋なら10年使うことを前提に、電気代も考慮して上のグレードを検討するほうが良い場合もあります。

また、廉価モデルは基本性能がそこまで落ちていなくても、付加機能がぐっと削られている場合が多い傾向があります。特に、内部の自動掃除機能はほぼ非搭載、搭載していてもフィルターのみという可能性が大なので、それでも良いかしっかり検討を。不在時自動オフなどの機能がない場合もあり、子ども部屋に使うとき、つけ消しの管理が任せられない場合があるので、こちらもよく吟味してください!」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその1

スマホで遠隔操作して帰宅時には快適な温度に!

アイリスオーヤマ

ルームエアコン Wi-Fi・人感搭載シリーズ

IRW-2817C

実売価格7万5384円

アイリスオーヤマが大型白物家電事業への参入第一弾として2017年に発売し、話題となったエアコン。無線LANを内蔵しているため、スマホでの遠隔操作が簡単にできるのが特徴。帰宅途中にスマホでエアコンの電源をオンにしておけば、家に帰ったときに快適な温度で迎えてくれます。睡眠モードは温度設定を1時間ごとに変更可能など、アプリで生活リズムに合わせた細やかな設定も可能。人の動きを検知する人感センサー搭載で、人がいない時は自動で省エネ運転をしてくれます。

●サイズ/質量:W795×D230×H250mm/9.5kg(室内機)●適応畳数:冷房8~12畳、暖房8~10畳●定格能力:冷房2.8kW、暖房3.6kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「無線LAN内蔵モデルで、しかも廉価ということで昨年発売以来注目のモデルです。そろそろ発売後1年が経過しますが、2018年にモデルチェンジの予定はなく、今後も現行モデルとして継続販売。価格面でもおトク感があります。人感センサーも搭載されていて、不在時はセーブ運転に切り替わります。オートオフにはなりませんが、付けっ放しだとわかれば外から遠隔操作もできるので、オフにならないのは妥当な仕様ですね。エアコン内部の清潔維持機能がないのが惜しいですが、この価格では十分な機能があるといえます」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその2

清潔性の維持機能が充実し、「プラズマ空清」を搭載

富士通ゼネラル

nocria(ノクリア) Dシリーズ AS-D25H

実売価格10万5100円

熱交換器を加熱して除菌する業界初の「熱交換器(アルミフィン)加熱除菌」が搭載されたスリムモデル。熱交換器を55℃以上に加熱するため、付着したカビ菌や細菌に効果があります。部屋の空気を清潔にする「プラズマ空清」は、0.3~2.5μmの粒子を88%キャッチ。しかもフィルター方式ではない電気集じん方式のため、高い集じん力が持続します。本体の高さは250mmとスリムで、窓上の狭い空間にも納まる設置性の高いモデルです。

●サイズ/質量:W777×D319×H250mm/12kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「ひとつ下のCシリーズと比べても価格差はないので、こちらがオススメです。『熱交換加熱除菌』に加えて、抗カビ・抗菌コーティングされた『ハイドロフィリック熱交換器』なので汚れもつきにくくなっています。フィルター自動おそうじ機能や人感センサーを利用した自動セーブ・自動オフ機能も搭載。一年中適切な運転をセレクトしてくれる『毎日快適モード』も便利ですね。このクラスではかなりの高スペックで、コスパが高いモデルです」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその3

高濃度プラズマクラスターが部屋の空気と本体内部をキレイに!

シャープ

H-Dシリーズ AY-H25D

実売価格11万4400円

高濃度のプラズマクラスターを発生させる空気浄化技術「プラズマクラスター25000」搭載モデル。冷暖房を使わない時期でも、プラズマクラスターを単独運転することで空気をキレイにできます。「部屋干しモード」は、部屋干しのイヤなニオイを抑えつつ、暖房と除湿を効率よく組み合わせて、2時間の運転で約4kgの洗濯物を乾かせます。リモコンのカレンダー情報と外気温の変化で季節を判定し、エアコンが自動で適切な運転を選んでくれる機能もあるので、手間なく省エネができます。

●サイズ/質量:W770×D254×H260mm/9kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「ひとつ下のグレードと1万円程度の差なので、こちらのモデルがオススメ! フィルター自動おそうじ機能は非搭載、かつルーバーを取り外しての丸洗いもできませんが、シャープ独自の空気浄化機能のプラズマクラスターが搭載されていて、冷暖房を使わないときもプラズマクラスター発生機として単独運転ができます。また『パトロール』機能は、エアコン停止中でもカビが発生しやすい環境になると、自動的にプラズマクラスターを放出。同時にエアコン内部にもプラズマクラスターを満たし、送風ファンにカビが発生しにくい環境にしてくれます。熱交換器にも『親水性コート』が施されていて汚れが落ちやすいなど、清潔さをキープする環境はまずまず整っています」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその4

大風量と、一瞬で快適な温度に近づける「ワープ運転」が魅力

三菱重工

ビーバーエアコンTWシリーズ

SRK25TW

実売価格8万6172円

三菱重工ならではの、ジェットエンジンの翼形状設計に使われる技術を応用した「JET BODY」が特色のモデル。ファンと熱交換器の配置や吹き出し口の道筋を最適化することで、電力を抑えながらも、大風量の風を部屋の隅々まで行き渡らせます。吹き出し温度約6℃と強力な冷風を吹き出す「ワープ運転」は、今すぐ涼しくなりたいときに効果的。また、2018年度モデルから伊藤園の茶殻をリサイクルした茶殻樹脂をフィルターホルダーに配合し、資源の有効活用にも取り組んでいます。

●サイズ/質量:W798×D280×H250mm/10kg(室内機)●適応畳数:冷房8畳●定格能力:冷房2.5kW●APF:6.0

家電のプロのレコメンド!

「本体の高さは250mmで、窓上にも設置可能なコンパクトタイプです。フィルター自動おそうじ機能は非搭載ですが、酵素と尿素の力でフィルターに吸着した汚れ(アレル物質)を抑制する『バイオクリア運転』や、運転停止後に自動的にエアコン内部を乾燥させてカビの成長を抑制する『内部クリーン運転』など、清潔維持機能はあります。不在時セーブやオートオフ機能はなく、省エネ機能に関してはやや惜しい。エアコンの周辺を設定温度にすばやく近づけて、15分で元の運転に戻る『ワープ運転』は、お風呂上がりや帰宅直後などに便利です」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその5

基本機能の冷房・暖房・除湿に特化したシンプルなエアコン

コロナ

Nシリーズ CSH-N2518R

実売価格6万9800円

冷房・暖房・除湿が簡単操作で行える、基本機能に特化した日本製モデル。ワイドで心地よい気流をつくる「ビッグルーバー」を搭載。室内機内部を乾燥させ清潔に保つ「内部乾燥モード」は、運転停止後や冷房シーズン終了時に便利です。また、エアコン本体前面パネルは簡単に取り外して丸洗いも可能。室内熱交換器に溜まったニオイをドレン水で封じ込める「ニオイカット制御」によって、冷房開始時のイヤなニオイも抑えます。

●サイズ/質量:W795×D235×H290mm/9.5kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●AFP:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「冷房・暖房・除湿の基本性能があればOKという人向けの、超シンプルタイプです。シンプルといっても、運転停止後やシーズン終わりに、内部(熱交換器、通風路、送風ファン、ルーバー等)を乾燥して清潔に維持できる機能は搭載されています。自動フィルターおそうじ機能は非搭載なものの、フィルターは抗菌・防カビフィルターになっているのは安心。省エネモードやオートオフ機能はなく、フィルターのおそうじも必要なので、自己管理をするのが前提のモデルですね」(戸井田さん)

「エアコン=白いハコ」はもう古い! 理想の部屋を作る「デザイン重視モデル5選」を家電のプロが伝授

エアコンは常に目に入るものだけに、家具と同様、デザイン性が重要になってきます。近年は、部屋の統一感を重視するユーザーのニーズを受け、従来のような「白いハコ」を脱し、フォルムや色、質感にこだわったモデルも増加中。そこで今回は、家電のプロ、戸井田園子さんにデザイン重視モデルを選ぶ注意点を教えてもらうとともに、14畳程度のリビングユースのモデル(4.0kWクラス)を想定し、オススメ5モデルを選んでいただきました!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

デザイン重視のエアコン選びで注意すべきポイントは?

冷暖房の能力と設置環境をしっかりチェック!

「デザイン重視モデルの場合、冷暖房の能力の展開が少ないものもあるので要注意。設置したい部屋に見合った能力があるか最初に確認を! また、こうしたデザイン重視のモデルは、薄型のフォルムを採用した手前、『自動フィルターお掃除機能』を諦めている場合があります。その場合は、日々のメンテナンスが自分で管理できるのか、しっかりと吟味して判断してください。

 

もうひとつ、デザイン重視モデルのイメージ画像は、壁の中心に設置している場合が多いです。これは、余白がある状態で設置すると美しく見えるデザインになっているから。実際に設置する場所が天井や壁ギリギリだと、イメージ通りにならないこともあるので、設置環境には注意してください!」(戸井田さん)

画像出典:三菱電機「霧ヶ峰FLシリーズ」製品紹介ページ

 

その1

光を受けて華やかに輝く、ソリッドなデザイン

三菱電機

霧ヶ峰 FLシリーズ

MSZ-FL4018S

実売価格21万200円

2016年度の「グッドデザイン賞 グッドデザイン・ベスト100」にも輝いた「FLシリーズ」。正面から吹き出し口が見えない端正なフォルムでインテリアとも調和します。透明パネルとその裏面のヘアライン加工で表面を美しく仕上げ、光が当たる角度によって多彩な表情を生み出します。新色「オニキスブラック」、深みのあるメタリック調の「ボルドーレッド」、きらめくパール調の「パウダースノウ」の3種類のカラバリを展開。

●サイズ/質量:W890×D233×H307mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF(※):6.7●省エネ基準達成率:111%

家電のプロのレコメンド!

「発売当初は、これまでにないデザイン性が大きく話題になったシリーズです。シンプルかつシャープなフォルムと、素材感や仕上げにこだわったパネルは美しいのひとこと! 三菱のメイン機能である赤外線センサー『ムーブアイ極』や、冷暖房と送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』、不在時はセーブ運転から自動オフになる『スマートSTOP』など、基本的な性能は網羅。ただし、薄型にしたためフィルター自動掃除機能は非搭載です。とはいえ、内部のメカに特殊なコーティングがしてあり汚れがつきにくく、フラップも外せるのでお手入れはしやすいです」(戸井田さん)

 

※APF……Annual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4~5点台、最上位モデルだと7点台になります

 

その2

機能とデザイン、どちらも兼ね備えたハイスペックモデル

三菱電機

霧ヶ峰 FZシリーズ

MSZ-FZ4018S

実売価格25万4000円

「霧ヶ峰」のプレミアムモデル。高精度赤外線センサーとAIの連携で、少し未来の体感温度を予測する、世界初の「ムーブアイmirA.I.(ミライ)」を搭載します。「先読み運転」設定時には、左右独立駆動のファン「パーソナルツインフロー」が部屋にいるひとりひとりの温度の感じ方に合わせて、気流の強弱と方向を細かくコントロール。また、「プレミアム除湿」は、2つのファンの動きを制御することで寒くなりにくい快適な除湿を実現しています。

●サイズ/質量:W890×D358×H285mm/22kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:7.8●省エネ基準達成率:130%

家電のプロのレコメンド!

「FLシリーズと同様、シャープですっきりしたパネルを採用し、デザイン性は高いです。外見だけではなく、内部の構造も他にはない最先端のデザインモデル。従来の筒型ファンではなく、左右独立したふたつのプロペラファンを搭載し、それぞれに違う温度帯(最大5度差)の風を送り出すことができます。エアコン内部はハイブリッドナノコーティングが施され、カビの発生を抑制するモードやフィルター自動掃除など、清潔性も万全。デザイン・最先端技術の双方が揃ったハイスペックモデルです!」(戸井田さん)

 

その3

7色のカラバリ展開で、部屋の雰囲気とピッタリのカラーが選べる

ダイキン

risora(リソラ)

AN40VSP-W

実売価格23万5440円

壁から突き出たエアコンの圧迫感をなくすため、185㎜という業界最薄を実現したスタイリッシュな新モデル。前面パネルは表面加飾でマット質感やツヤ感を実現しています。カラバリは「ラインホワイト」「グレイッシュブラウンメタリック」のほか、綾織りの質感を表現した受注生産の「ツイルゴールド」など全7色。ダイキンの最上位機種「うるさら7」と同じく、温度と湿度を制御し続ける「プレミアム冷房」を搭載し、心地よさも追求しています。

●サイズ/質量:W798×D185×H295mm/10kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.0●省エネ基準達成率:102%

家電のプロのレコメンド!

「ダイキンがこの3月に発売した、カラバリが豊富なインテリアエアコンです。7色展開で、部屋のインテリアイメージに合わせてコーディネートしやすいのがポイント! 実は、かなり前に三洋電機が似たような製品を発売し、インテリア関係者の間では大いに話題になりましたが、当時は省エネや快適性重視の流れに負けて消えてしまいました。今回、売れ行きが好調ならば、ようやく時代が追いついたといえそうです。もちろん、ダイキンらしく基本性能に不安はなし。フィルターの自動お掃除機能は非搭載ですが、有害物質を分解する技術『ストリーマ』で内部を清潔に保つとともに、フィルターで捕らえた物質にストリーマを照射し、気流を清潔に保つ機能があります」(戸井田さん)

 

その4

空気清浄機能を持ち、丸みのある前面パネルも美しい

東芝

大清快 E-Rシリーズ

RAS-E405R

実売価格16万2000円

強力な空気清浄機能「プラズマ空清」を備えた「E-Rシリーズ」の新モデル。プラズマ空清ユニットが吸い込んだ汚れを帯電させて熱交換器に吸着し、屋外に排出することで、空気中に浮遊する花粉やカビ、PM2.5を99%除去します。さらにPM0.1レベルの微細な粒子も90分間で90%以上除去できるようになりました。前面パネルは落ち着いた質感のマット調。フィルター自動お掃除で取れたホコリは「楽ダストボックス」にたまり、掃除機で3か月に1度吸えばいいので手入れが簡単です。

●サイズ/質量:W790×D255×H250mm/11kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:4.9●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「個人的には、スタンダードなエアコンの中では、東芝の『大清快』が一番キレイなデザインだと思います。両サイドを包むように巻き込んでいる前面パネルがすっきりとした印象。特別尖ったデザインではないですが、さりげなく完成度が高いのが良いですね。なかでもオススメは自動フィルター掃除機能が搭載されているセカンドラインの『E-Rシリーズ』。空気清浄機と呼べるレベルのしっかりした空気清浄機能が搭載されているのがウリ。また、本機はふたつのシリンダーを持ち、パワーがそれほど必要ないときはひとつだけ動作させるなど、省エネなのもポイントです。ちなみに、すべてのグレードで同じデザインなので、予算に応じてどれを選んでもデザイン面では問題ありません」(戸井田さん)

 

その5

ヨーロッパの美意識が生んだ、インテリアの一部となる新スタイル

ダイキン

UXシリーズ

C40RTUXV-W

実売価格7万1195円(室内機のみの価格)

「ダイキンヨーロッパ」が工業デザイナーAlexander Schlag(アレキサンダー・シュラッグ)氏と共同でデザインしたモデル。ヨーロッパでは主流スタイルとなっている、室外機ひとつに複数の室内機を接続するハウジングエアコンです。室外機がひとつで済むため、住宅の外観も損ないません。室内機は風の流れをイメージして曲面を基調とした前面パネルを採用。左右両端の厚みを129mmに抑え壁との一体感を演出しています。飛行機のフラップのように前面パネルがスライドして、気流の吹き出し口が登場するなど、動きのクオリティにもこだわっています。

●サイズ/質量:W998×D212×H303mm/11kg(室内機)

家電のプロのレコメンド!

「いままでにない流れるようなフォルムのデザインが画期的! 壁掛けタイプですが、ハウジングエアコンなので単体で設置することは難しく、新築時やリフォーム時に導入するのがオススメ。特にインテリアデザインにこだわって家を新築する際は、ぜひ検討してほしいモデルです」(戸井田さん)

 

インテリアにマッチする上質なデザインのモデルを選べば、それだけで心地よく生活できるはず。カラバリが選べるモデルがあるのもうれしいですね。個人の状態を感知して吹き分けるモデル、空気清浄機能付きのモデルなど、家庭に必要な機能も合わせてじっくり吟味してみてください!

エアコンは「センサーと清潔性」が重要です! 家電のプロに聞くリビング用モデルの選び方&オススメ5選

気温が25℃を超える日も増えてきて、いよいよ夏の足音が聞こえてきました。リビングのエアコンの買い替えを検討している方は、設置の注文が込み合う前にぜひ購入しておきたいところです。ところが、何を基準にどうやって選べばいいのか、わからないという人も多いはず。本稿では、家電のプロ、戸井田園子さんに選び方のポイントとともに、14畳程度のリビングで一般的な4.0kWクラスのオススメ5モデルを教えてもらいます。

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

20170629reese_1-3

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

リビングのエアコン選びで注意すべきポイントは?

価格の安さだけを追わず、センサー機能の良いモノを選んで!

「リビングのエアコンの場合、価格の安さだけを優先しすぎるのはNG。ハイエンドクラスか、そのひとつ下のクラスまでで選んでほしいです。なぜなら安価なモデルを選ぶと、センシング能力や吹き分け機能が劣ってくるため、複数の人の快適を維持しにくくなります。快適性が損なわれることで、複数の人が無闇に温度変更したりON/OFFしたりするようになると、電気代がかさむ羽目に。その意味では、ある程度本体に投資した方が、使い初めてからストレスがたまらず、節約につながる可能性が高いです。特に、センサー機能が良いものを選んでほしい。センサーが良いと、温度を一定に保つ精度が高くなる=快適かつ省エネにつながります。

もうひとつ注目したいのが、清潔性を維持する機能。最近の家は、リビング・ダイニング・キッチンが一部屋になっているLDKが多いうえ、キッチンが対面かつ吊り戸棚や下り壁がない、オープンな空間構成も多いです。必然的にリビングにも調理の湯気や煙が回りやすくなり、エアコンの内部も汚れやすくなります。だからこそ、フィルターの自動お掃除だけでなく、フィンや熱交換器など、内部の汚れがつきにくい仕様のものを選びたいところ。『自動お掃除』といっても、フィルターだけのものもあるので、カタログなどでしっかりと確認を!」(戸井田さん)

 

その1

人工知能が“ちょっと未来”の体感温度を先読み!

三菱電機

霧ヶ峰 Zシリーズ

MSZ-ZW4018S

実売価格18万9800円

高精度赤外線センサーと人工知能が連携する「ムーブアイ mirA.I.(ミライ)」搭載で、ひとりひとりの“ちょっと未来”の温度の感じ方を予測して「先読み運転」をするハイスペックモデル。「ハイブリッド運転」モード時は、暑い昼間は冷房、涼しい朝は「爽風」(消費電力最小15W)というように自動で切り替わり、「エアコン」と「扇風機」のいいとこどりで快適性と省エネを両立します。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF(※):7.0●省エネ基準達成率:142%

 

家電のプロのレコメンド!

「人の体感温度を予測して先回り運転する『ムーブアイmirA.I』が画期的です! 複数の人がいても、ひとりひとりの体感温度を考慮してくれるのでファミリー向き。最上位のFZシリーズとほぼ変わらないスペックですが、FZに比べるとデザインがノーマルな仕上げとなっているぶん、価格はおトクになっています。また、『フィルターおそうじメカ』を取り外せる新構造で、中まで掃除しやすく清潔に維持できます」(戸井田さん)

※APF……Annual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4~5点台、最上位モデルだと7点台になります

 

その2

冷暖房開始時の“ブースト”で一気に快適な室内に

ダイキン

うるさら7 Rシリーズ

AN40VRS-W

実売価格31万820円

ダイキン最上位「Rシリーズ」のモデル。エアコンの基本性能を最大限に引き出す「ブースト制御」を行い、これまで以上に素早く快適環境を実現します。冷房時の「クールブースト」制御では、快適な湿度への到達時間が従来比40%も短縮しました。天井に沿って大風量で吹き出す「サーキュレーション気流」や、設定温度到達後も除湿を行う「デシクル制御」、0.5℃単位で温度をコントロールする「ピット制御」などで心地よい冷房環境が保てます。

●サイズ/質量:W798×D370×H295mm/15kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:6.3●省エネ基準達成率:128%

家電のプロのレコメンド!

「空気中の水分をエアコンが取り込んで加湿する『無給水加湿』ができる唯一のシリーズなので、少々お高くてもこちらがおすすめ。気流を制御して、部屋全体をムラなく均一に冷暖房するタイプで、風が当たるのが嫌いな人でも快適に過ごせます。ダイキンは基本性能に確かな実力があり、気象条件が厳しいエリアの人には特にオススメしたいですね」(戸井田さん)

その3

左右に付いた可動式ファンが2種類の気流を生み出す

富士通ゼネラル

ノクリアXS

AS-XS40H

実売価格18万6840円

最上位機種で好評だった、本体両横の可動式サイドファン「デュアルブラスター」を搭載したモデル。吹き出し口の角度が変わるデュアルブラスターで、温度と速さの違う2種類の気流「ハイブリッド気流」を生み出し、部屋全体をムラなく快適にします。また、AI機能「ノクリアセレクト」によって、深夜の暖房運転は静音運転に自動で切り替わるなど、AIが分析・判断して使用環境に応じた最適な運転を行います。

●サイズ/質量:W786×D378×H293mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.6●省エネ基準達成率:114%

家電のプロのレコメンド!

「両サイドについた扇風機のようなファンが特徴の『デュアルブラスター』にコンパクトタイプが登場しました。これまではファンがある分、横幅が大きかったですが、このXSシリーズは全機種が横幅786mmになり設置性がアップしています。部屋の温度・湿度を計測し、独自のアルゴリズムで分析して最適な運転を行う『毎日快適モード』も搭載。子どもだけの時も、季節の変わり目も、この機能をONにしておけば、無駄なく運転してくれて安心・快適です!」(戸井田さん)

 

その4

空気の汚れに応じて動く「アクティブクリーンフィルター」を搭載!

パナソニック

エオリア Xシリーズ

CS-X408C2-W

実売価格25万3000円

独自の「アクティブクリーンフィルター」と、ナノメートルレベルの凹凸表面処理を施した新開発の「ホコリレスコーティング」で、部屋の空気環境の清潔性と快適性を向上させた「Xシリーズ」の新モデル。20畳相当の高い集じん能力を持つ可動式「アクティブクリーンフィルター」は、PM2.5や浮遊ウイルス、花粉までしっかり除去します。また無線LANを内蔵し、スマホから遠隔操作はもちろん、部屋の空気清浄効果を確認することも可能です。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/16kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:7.2●省エネ基準達成率:146%

家電のプロのレコメンド!

「2018年度モデルは、空気が汚い時だけフィルターが出てきて空気清浄効果を高める『アクティブクリーンフィルター』が目玉です。空気が汚れていないときは、エネルギー効率を重視して密度の高いフィルターは格納されるという仕組みが画期的でユニーク! 空気清浄機を置かずに済むので、そのぶん費用も浮きますし、リビングが少しでも広く使えるのはうれしいですね。空気の浄化効果と脱臭効果が高い『ナノイーX』も搭載されているなどメリット満載。価格がややお高くても、家族が長時間過ごすリビングには、ぜひオススメしたいです」(戸井田さん)

 

その5

熱交換器を凍らせて一気に洗浄する「凍結洗浄」を新搭載

日立

白くまくん Eシリーズ

RAS-E40H2

実売予想価格21万3840円

手入れのしにくい熱交換器の洗浄を、年間通して定期的に行う「凍結洗浄」を搭載。エアコン内部の熱交換器を自動で凍らせて一気に溶かし、ニオイの一因となるホコリや油汚れを洗い流せます。通風路、フラップ、フィルターに除菌効果があるステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン システム」と合わせて、高い清潔性が特徴です。

●サイズ/質量:W798×D323×H295mm/重量13kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.3●省エネ基準達成率:108%

家電のプロのレコメンド!

「内部の汚れを落とす『凍結洗浄』が、2018年モデルから搭載されています。最上位モデルのような汚れに応じて洗い方をコントロールする機能はないですが、不在時の自動洗浄のほか、タイマー洗浄も可能です。エアコン内部がステンレス製なので汚れがつきにくく、キッチンが同じ空間にあるLDKにオススメ。また、人の数、居場所、動きなどをセンシングする『くらしカメラ F』の搭載により、温度・風向・風量をコントロールしてくれるので、部屋にいる全員が快適に過ごせます」(戸井田さん)

 

リビングは一家だんらんの中心となる大事な場所。家族の健康を守るためにも、エアコンを上手に使って快適に保ちたいですよね。センサー機能と清潔性を保つ機能に注目して、後悔のないモデルを選びましょう!

この冷蔵庫なら間違いなし! プロが教える世帯&価格帯別「機能充実モデル」おすすめ5選

新生活がスタートする春。このタイミングで冷蔵庫を買うという人も多いはず。今回は、「冷蔵庫は何よりも性能を重視する」という人のために、機能が充実したモデルをピックアップ。家電のプロ、戸井田園子さんに選び方のポイントを伝授してもらうとともに、「一人暮らし向け」「夫婦世帯向け」「ファミリー向け」の3つのカテゴリで特にオススメのモデルを教えてもらいました!

 

家電コーディネーター

戸井田園子さん

20170629reese_1-3

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【戸井田さんが教える「性能重視」モデル選び方のポイント】

周囲のインテリアとの相性を考えましょう!

「このカテゴリでは、機能だけでなく、扉表面の仕様も含めて全体的にグレードが高いです。ですから『これだけは外さないで欲しいポイント』は、基本的にあまりないのが現状。強いて言えば、性能を重視するあまり、インテリアとの調和を後回しにしてしまうことも。冷蔵庫は空間に締める面積が大きく、リビングから見える位置に置くことも増えています。カラー・素材感・グレード感など、周りのインテリアとの相性も十分に考慮して選んでください!」(戸井田さん)

 

【一人暮らしにオススメ】

フリーザーが54Lと大きく省エネ性も優秀!

 

AQUA

AQR-16G

実売価格4万4110円

ワイド幅が特徴の2ドア冷蔵庫。幅52.5cmでトップは耐熱100℃のテーブル仕様なので、本格派のオーブンレンジも置くことも可能。引き出しタイプで「54L大容量ワイドフリーザー」には、冷凍食品がたっぷりストックできます。製氷・貯氷スペース付きのバスケットがあり、一食分ずつパックしたご飯やアイスクリームを見やすく整理できるのもポイント。奥行57.6cmの薄型設計で、すっきりと設置できます。

●サイズ/質量:W525×H1160×D576mm/約38kg●容量:157L(冷蔵室 103L/冷凍室 54L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:2ドア●運転音:25dB●年間消費電力量:308kWh

↑カラバリは「ミルク」に加え、「ルージュ」(写真)も用意

 

戸井田さんのレコメンド

「100L台はみな似たりよったりですが、フリーザーが54Lと大きいのは便利! 冷蔵室には『低温フリーケース』があり、整理がとてもしやすいです。全段強化処理ガラス棚で高級感があり、清潔さもキープしやすくなっています。冷蔵室には、Agイオン除菌酵素脱臭フィルターを搭載。省エネ基準達成率も100%クリアしていて優秀です!」(戸井田さん)

 

【一人暮らしにオススメ】

料理にこだわるひとり暮らしに最適!

シャープ

SJ-D23C

実売価格5万8870円

225Lとたっぷり収納できる2ドアトップフリーザー冷蔵庫。触媒にナノサイズの粒子を採用した「ナノ低温脱臭触媒」で、脱臭+抗菌のダブル効果により、気になるニオイ・雑菌・カビを抑えます。冷蔵室内の「フレッシュケース」は、生ものの保存に最適。製氷皿のレバーをひねるだけで氷が出せる冷凍室の「クルリポンアイスメーカー」も便利です。庫内が明るく見やすいLED照明を採用しているのもポイント。

●サイズ/質量:W545×H1509×D595mm/約43kg●容量:225L(冷蔵室 162L/冷凍室 63L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:2ドア●運転音:23dB●年間消費電力量:385kWh

 

戸井田さんのレコメンド

「性能にこだわるなら100L台では物足りない場合が多いので、ひとり暮らしでも少し大きい容量をセレクトしてはいかがでしょうか。もともと200L前半の冷蔵庫は少ないですが、その中でもこの機種は多機能かつ高性能なモデル。200L以下では省かれがちな野菜ケースもついています。ドアポケットも全面しっかり使え、2Lペットボトルが2本入る大容量。ひとり暮らしでも、しっかり自炊をする人にオススメです!」(戸井田さん)

 

【夫婦世帯にオススメ】

働く女性の使いやすさを追求したモデル

三菱電機
CXシリーズ MR-CX27C
実売価格11万1560円

女性チームが中心となり開発した、3ドア冷蔵庫。働く女性が使いやすい収納と毎日の調理をサポートする機能を搭載しています。冷蔵室の棚は全段ガラス棚で、作り置きした料理も鍋ごと保存できる高さを確保。「真ん中野菜室」は、立ったまま取り出せて重たい野菜の出し入れもラクラクです。側面から扉に手が掛けられ開け閉めも簡単な「フリーアクセスデザイン」を採用。下段のフリーザーは70Lの大容量で作り置きの保存に重宝します。

●サイズ/質量:W540×H1630×D656mm/約58kg●容量:272L(冷蔵室 142L/野菜室 60L/冷凍室 70L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:3ドア●年間消費電力量:325kWh

↑働く単身女性が使いやすい収納レイアウト

↑働く単身女性が使いやすい収納レイアウト

 

戸井田さんのレコメンド

「200Lクラスだと、三菱がもっとも機能をしっかり搭載。本機は使いやすさとデザインを両立させたモデルで、女性社員が中心となり、働く単身女性が忙しい日々でも健康な食生活が送れるように工夫されています。上位モデルで好評の『氷点下ストッカー』(※)も搭載。食材の鮮度を維持しやすく、取り出してすぐに調理ができます。高効率インバーターできめ細かい温度コントロールが可能で、省エネ性も優秀。“共働きでもできるだけ手作りを!”というご夫婦にオススメです」(戸井田さん)

※氷点下ストッカー……氷点下(約-3℃~0℃)でも食品を凍らせず、生鮮食品の鮮度を長く保てるストッカーのこと

 

【ファミリーにオススメ】

クラウドサービスとの連携で献立を教えてくれる!

シャープ

SJ-GX50D

実売価格23万8750円

冷蔵室扉の前面に液晶ディスプレイを搭載し、サポート機能を充実させた6ドア冷蔵庫。クラウドサービス「COCORO KITCHEN」との接続により、家庭ごとの生活リズムを学習し、献立や保存方法、食材などを冷蔵庫が提案してくれます。新搭載の「プラズマクラスターうるおいチルド」は、送風ファンをなくして食品の乾燥を避け、鮮度を保持。「雪下シャキット野菜室」は、5面輻射冷却で野菜室全体を低温の冷気で包み込み、安定した低温制御で野菜を長持ちさせます。

●サイズ/質量:W685×H1833×D699mm/約109kg●容量:502L(冷蔵室 259L/野菜室 73L/製氷室 21L/冷凍室上段 20L/冷凍室下段 129L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア●運転音:20dB●年間消費電力量:240kWh

 

戸井田さんのレコメンド

「最先端のAIoT(※)搭載! 次世代の利便性を楽しみたい人にオススメです。無線LANにつなげると、クラウドサービス『COCORO KITCHEN』に接続可能で、献立提案や保存の豆知識などを音声で教えてくれます。使っていくほどに、使い手の嗜好や利用状況を学習し、ぴったりの提案や情報を提供してくれるようになるなど、成長していく点がポイント。これからは、冷蔵庫も家族の一員です!」(戸井田さん)

※AIoT……AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせたシャープの造語。モノがインターネットを通じてデータをやりとりし、人工知能で学習・成長していく技術です

液晶では「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンス

↑パネルでは「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンスしてくれます

 

【ファミリーにオススメ】

新開発の「うるおい低温冷蔵」で食品長持ち!

 

 

日立
真空チルド HWシリーズ R-HW60J
実売価格39万7440円

「真空チルド」や「新鮮スリープ野菜室」に加え、新開発の「うるおい低温冷蔵」を搭載した大容量冷蔵庫。冷蔵室のための専用冷却器を搭載し、「うるおい冷気」で食品の乾燥を抑えるほか、「うるおい低温冷蔵」がオンの時は約2℃で保存でき、まとめて作った料理や総菜の鮮度が長持ちします。また、温かいままの鍋を入れても、周囲の食品の温度上昇を抑制してくれます。

●サイズ/質量:W685×H1833×D738mm/約126kg●容量:602L(冷蔵室 308L/野菜室 114L/製氷室 24L/冷凍室上段 33L/冷凍室下段 123L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア●年間消費電力量:259kWh

 

戸井田さんのレコメンド

「2018年2月下旬から発売された新製品です。『うるおい低温冷蔵』は、冷蔵室全体が2℃を維持するため、どこに食材を入れてもチルド室で保存をしているのと同じような状態になります。“冷蔵室丸ごとチルド室”と言っても過言ではないですね。人気の『真空チルド』はもちろん、発生させた炭酸ガスで野菜を眠らせる『新鮮スリープ野菜室』は、7日間経っても野菜をシャキシャキにキープできるのは驚き。大型アルミトレイで素早く凍らせて肉や魚のうまみ成分の流出を防ぐ『デリシャス冷凍』や、大型ドアポケット、小物ケース2個搭載など、ますます使いやすく進化しています!」(戸井田さん)

↑新開発の「うるおい低温冷蔵」は冷蔵室を独立冷却することで、うるおいと鮮度を保ちます

野菜室の場所、選べないから「両方」で! 三菱電機が「真ん中の野菜室」の冷蔵庫を復活

調理をよくする家庭ほど、冷蔵庫における野菜の出し入れは多くなります。大根やキャベツなど重さのある野菜は、持ち上げる動作が足腰に負担を掛けるため、野菜室が最下段にあるといちいちかがむのがおっくうに感じがち。そんな悩みを解決するのが野菜室の真ん中配置です。

 

野菜室が真ん中で、瞬冷凍室・製氷室も腰の高さに

三菱電機が3月3日から発売する「MXシリーズ」の2機種は、野菜室を中央に配置。さらに瞬冷凍室と製氷室も野菜室のすぐ上の腰の高さに配置しました。これにより、取り出した食材を、調理台までほぼ水平に動かせるようになり、足腰への負担軽減を実現しました。

↑野菜室が真ん中になったことで、野菜を取り出すときの腰や膝の負担が激減!

 

そもそも、10年ほど前まで各社の冷蔵庫は、野菜室を中央に配置するのが一般的でした。この状況が変わったのは2009年。各社が省エネ目標値の達成のため、冷凍室や製氷室など同じ温度帯の部屋を一カ所に集め、冷却効率の向上を図ったのがきっかけ。多くのメーカーで野菜室は冷蔵庫の最下段になり、中央には冷凍室が配置されるようになりました。三菱電機の従来モデルであるWXシリーズも、まさに冷凍室を中央に配置しています。

 

以降、冷凍食品の品質向上とニーズの高まりもあって、冷凍室が中央にあるほうが使いやすいという声も伸びてきました。しかし、依然として野菜室の中央配置を求める声も根強く、同社の消費者調査ではニーズがほぼ拮抗。この声に応えるには、ラインアップを分けるしかないとの判断に至りました。

↑2008年までは、野菜室が中央のモデルのほうが市場に多く出回っていました

 

↑野菜室を中央に配置する「MX」と、冷凍室を中央に配置する「WX」の2つのシリーズを展開

 

野菜室を中央にレイアウトする冷蔵庫は、他社からも販売していますが、三菱電機のMXシリーズは、前述のとおり製氷室と瞬冷凍室を野菜室の上に配置して、これらの使い勝手を維持しているのが特徴です。

 

独自の薄型断熱構造で熱効率と容積の問題をクリア

なお、野菜室の上下に氷点下となる部屋が配置されるのは、決して熱効率が良いとは言えません。断熱材が厚くなれば各部屋の容積も減ってしまいます。

 

三菱電機ではこの問題をクリアするために、独自技術である薄型断熱構造「SMART CUBE(スマートキューブ)」を採用。断熱性能の高い真空断熱材と薄型化したウレタンを効率よく配置することで高い省エネ性を確保。これにより、冷凍室が真ん中のWXシリーズと同じ省エネ性能、同じ保存容積を実現しています。

 

具体的には、定格庫内容積503LのMR-MX50Dと従来機のMR-WX52Cを比較すると、消費電力量は250kWh/年、野菜室容積は98L、冷凍室容積は89Lでまったく同じスペックになっています。この熱効率の確保が開発で一番苦労した点であり、この問題が解決できたからこそ、このタイミングでの製品投入になったといいます。

↑MXシリーズの断面。中央の野菜室の周囲を真空断熱材と発泡ウレタンでしっかり覆っているのが分かります

 

野菜室には奥に行くほど底が浅くなるデザインを採用

野菜室の中のレイアウトも変化しています。奥に行くほど底が浅くなるデザインを採用。野菜の大きさや形に応じて使い分けられる、「小物」「中物」「大物」「たて野菜」の4つのエリアを設けており、たて野菜エリアにはきゅうりやニンジンといった野菜のほか、2Lサイズのペットボトルが入れやすくなり、中物エリアには半玉キャベツなども収納しやすくなっています。

↑従来のWXシリーズ(右)の野菜室に比べると、少しだけ深さが増し、その分、奥行きが狭くなって同容積となっています

 

WXシリーズで採用する、3色のLEDの光で緑化を促進し、ビタミンCをアップする「朝どれ野菜室」や、トレイに抗菌処理を施して掃除しやすくした「ハイブリッドナノコーティング」は、MXシリーズでも継承。なお、メインの冷蔵室はWXシリーズとまったく同じレイアウトになっています。

↑「朝どれ野菜室」は、青、緑、オレンジの3色のLEDの光を切り替えながら野菜室に照射することで、野菜や果物の鮮度を長持ちさせてくれる機能です

 

↑製氷室と瞬冷凍室の上のメインの冷蔵室は、WXシリーズと同じ

 

このほか、野菜室や冷凍室はなだらかな曲面を描く美しいハンドルを採用。下から手を掛けることで、指一本でも開け閉めできます。製氷室と瞬冷凍室は、表面のガラス面材を際立たせる細いアクセントラインとなっていて、どちらも開閉しやすく、掃除もしやすいデザインになっています。

↑野菜室や冷凍室は下にローラーが付いていて、指一本で軽く開け閉めできます

 

↑使い勝手の良い三菱独自の「切れちゃう瞬冷凍」の瞬冷凍室には、細いアクセントラインを採用

 

ちなみに、MXシリーズの名称は、従来のWXシリーズに対して野菜室が「真ん中」であることから、Mをもってきたとのこと。まずは、572Lと502Lの大型サイズの投入となりましたが、今後は5ドアタイプや中型タイプなどへの展開も計画中。足腰の弱くなった高齢者などには、中小型タイプの登場がいまから楽しみですね。

 

三菱電機

6ドアセンター開き MXシリーズ MR-MX57D

●実売価格:43万1870円●サイズ/質量:W685×D738×H1826mm/131kg●カラー:クリスタルホワイト、グラデーションブラウン●定格庫内容積:572L(冷蔵室306L、野菜室114L、製氷室19L、瞬冷凍室32L、冷凍室101L)●年間消費電力量(50/60Hz):275kWh/年●2021年省エネ基準達成率:108%

 

6ドアセンター開き MXシリーズ MR-MX50D

●実売価格:38万8670円●サイズ/質量:W650×D699×H1826mm/123kg●カラー:クリスタルホワイト、グラデーションブラウン●定格庫内容積:503L(冷蔵室271L、野菜室98L、製氷室18L、瞬冷凍室27L、冷凍室89L)●年間消費電力量(50/60Hz):250kWh/年●2021年省エネ基準達成率:110%

これ見ないでテレビ買っちゃダメ! 国内メーカー5社のオススメモデルを一挙紹介

2018年は、2月の冬季五輪平昌大会を皮切りに、夏にはサッカーW杯ロシア大会が開催されるなど、大型スポーツイベントが目白押し。この機会に古くなったテレビを買い替えようとお考えの方も多いのではないでしょうか。しかし、価格が下がったとはいえ、まだまだテレビは高額なアイテム。買い替え前には各社の製品を見比べながら選ぶことをオススメします。

 

そこで今回は、国内メーカー5社のオススメモデルをピックアップして紹介します。

 

パナソニック「ビエラ」はコレがオススメ!

パナソニックのVIERA(ビエラ)は、自発光型のプラズマテレビで培った技術を生かし、有機ELテレビをフラッグシップモデルとして位置づけています。ラインナップは、プレミアムモデルの「EZ1000」シリーズと、スタンダードモデルの「EZ950」シリーズの2モデルを用意。

 

2モデルの最も大きな違いはサウンド性能。EZ1000はサウンドバー型のアンダースピーカーが同梱されており、テクニクスによる音質調整が施された「Tuned by Technics」仕様となっています。

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4K有機ELビエラ EZ1000シリーズ

サイズ:77型(受注生産品)、65型

実売価格73万7500円(65型)

↑テクニクスのチューニングによるスピーカーを同梱↑テクニクスのチューニングによるスピーカーを同梱

 

EZ1000/950共通の仕様としては、プラズマテレビで培われた自発光方式のチューニングを生かした新・映像エンジン「ヘキサクロマドライブ プラス」を搭載していることや、高品位なHDR映像を楽しめる国際認証「ULTRA HD PREMIUM」を取得していること、映画館の質感を再現する「THX 4Kディスプレイ規格」を取得していることが挙げられます。

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4K有機ELビエラ EZ950シリーズ

サイズ:65型、55型

実売価格44万500円(65型)

 

2月下旬に発売されたばかりの「FX750」シリーズは、4K液晶テレビのスタンダードモデル。地震などによりテレビが設置面から離れる力が働くとテレビ台に吸着する新開発「転倒防止スタンド」を備えているほか、上位モデルと同じく映像エンジン「ヘキサクロマドライブ」を搭載しています。

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4K液晶ビエラ FX750シリーズ

サイズ:55型、49型、43型

実売予想価格23万4740円前後(49型)

↑FX750は新開発の「転倒防止スタンド」を搭載。万が一転倒しそうになってもテレビ台に吸着して転倒を防ぎます↑FX750は新開発の「転倒防止スタンド」を搭載。万が一転倒しそうになってもテレビ台に吸着して転倒を防ぎます

 

→ビエラ全モデルを紹介した記事はこちら

 

ソニー「ブラビア」はコレがオススメ!

ソニーのBRAVIA(ブラビア)は、有機ELテレビと液晶テレビのそれぞれにフラッグシップモデルを用意。どちらもソニー独自の技術が投入されたオリジナリティあふれるモデルとなっています。

 

4K液晶テレビのフラッグシップ機「Z9D」シリーズは、高密度に配置されたすべてのLEDバックライトをひとつずつ完全に独立駆動させ、細かい範囲で明暗を緻密にコントロールする「バックライト マスタードライブ」を搭載。細かく配置されたLEDがまるで自発光パネルのように見え、有機ELテレビに肉薄する美しいグラデーションや暗部表現を実現しています。

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4K液晶ブラビア Z9Dシリーズ

サイズ:100型(受注生産品)、75型、65型

実売価格59万8000円(65型)

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有機ELテレビ「A1」シリーズは、画面を直接振動させることで音を再生する「アコースティック サーフェス」という技術を搭載。これまでガラス管を振動板としたスピーカーシステムを開発してきた同社ならではの技術により、テレビの画面自体を振動させ、映像と音がリンクした臨場感のあるサウンドを体感できます。ベゼルを極限まで薄くし、スタンドが正面から見えないようにすることで映像だけが浮かんでいるような感覚を引き起こす独特のデザインも特徴です。

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有機ELブラビア A1シリーズ

サイズ:77型、65型、55型

実売価格59万5000円(65型)

20180130-i03 (3)↑画面を振動させて音を出す「アコースティック サーフェス」技術

 

4K液晶テレビのスタンダードモデル「X8500E」は、超解像エンジン「4K X-Reality PRO」や広色域を実現する「トリルミナスディスプレイ」、さらなる高画質を実現する4K高画質プロセッサー「HDR X1」を搭載。リアリティー豊かな映像美を再現します。

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4K液晶ブラビア X8500Eシリーズ

サイズ:75型、65型、55型

実売価格14万6800円(55型)

 

→ブラビア全モデルを紹介した記事はコチラ

 

シャープ「アクオス」のオススメはコレ!

シャープのAQUOS(アクオス)は、業界初の民生用8Kテレビをラインナップしていますが、その8Kテレビと平行して開発を進めているのが、4K解像度のディスプレイで8K相当の画質を実現する「4K NEXT」シリーズ。これは、独自の「4原色技術」と「超解像技術」を融合することで、疑似的に縦横2倍の解像度を得るというもの。4Kディスプレイを使用するので、8Kテレビと比べて比較的安価に8K相当の高解像度を実現することが可能となります。

 

アクオス4K NEXTの「XG35」ラインは、地デジ放送も8K情報量で映像を再構成する「超解像・8Kアップコンバート」回路を搭載し、細部まで美しい映像を実現しています。また、「高演色リッチカラーテクノロジー」により自然でなめらかな色を表現。画面両サイドに独立型スピーカー(2.1ch 3ウェイ10スピーカー)を備えた「AROUND SPEAKER SYSTEM」により、広がりのあるサウンドを再生します。

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アクオス4K NEXT XG35ライン

サイズ:70型

実売価格:41万2500円

20180226-i06 (15)↑画素を分割駆動することで8K相当の画質を実現

 

4K NEXTと並び、同社の独自の技術が光るのが、AI(人工知能)技術の「COCORO VISION」。ユーザーがよく見る番組や時間帯をどんどん学習し、好きなジャンルの番組やよく見るタレントが出演する作品を音声で知らせてくれるなど、使い続けることで自分好みの提案をしてくれるようになります。

 

COCORO VISION対応モデルの「US5」ラインは、「4K-Master アップコンバート」機能やコントラストを高める「メガコントラスト(ダイナミックレンジ拡張)」機能を備えた「AQUOS 4K Smart Engine」により、精細で美しい映像を再生。広がりのあるサウンドを奏でる「AROUND SPEAKER SYSTEM」も備えています。

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アクオス4K US5ライン

サイズ:60型、55型、50型

実売価格:24万1800円(60型)

20180226-i06 (16)↑「COCORO VISION」は音声コミュニケーション機能も備える

 

同社の4Kテレビのハイグレードモデルとして位置づけられている「US45」ラインは、「AQUOS 4K-Master Engine PROⅡ」や「N-Blackパネル」などの高画質化技術を搭載。視聴位置に合わせて、画面角度を水平方向にを左右計約30度調節できる便利なスイーベルスタンドを採用しています。

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アクオス4K U45ライン

サイズ:60型、55型、50型、40型

実売価格:16万2000円(60型)

 

→アクオス4K全モデルを紹介した記事はコチラ

 

東芝「レグザ」のオススメはコレ!

東芝REGZA(レグザ)は、複数のチャンネルを24時間連続録画できる「タイムシフトマシン」機能を搭載していることが特徴(上位機種のみ)。地デジ最大6chを約80時間まるごと録画できるので(2TBのタイムシフトマシン対応HDDを利用した場合)、個々の番組の録画予約をしなくとも、過去の番組欄から見たい番組を選ぶように視聴できます。

20180228-i02 (10)↑最大6ch分の番組を連続録画できる「タイムシフトマシン」機能

 

4K有機ELモデル「X910」シリーズは、有機ELテレビ専用に新たに開発した高画質処理エンジン「OLEDレグザエンジン Beauty PRO」を搭載。有機ELパネルの特徴である深い黒を生かしながら、HDR復元やローカルコントラスト復元により高輝度なきらめきを再現しています。ドラマや映画などをじっくり見たい人にオススメです。

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4K有機ELレグザ X910シリーズ

サイズ:65型、55型

実売価格:49万9880円(65型)

 

4K液晶テレビ「BZ710X」は、「大容量バスレフボックス2ウェイスピーカー」を搭載した高音質モデル。臨場感のある重低音を再生する「バズーカウーファー」により、テレビのスピーカーとは思えない迫力のサウンドが楽しめます。さらに、付属のリモコンには専用の「重低音」ボタンを用意。好みのレベルに重低音を調整することができます。音にこだわる方にオススメのモデルです。

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4Kレグザ BZ710Xシリーズ

サイズ:55型、49型

実売価格:16万1000円(55型)

20180228-i02 (12)↑「大容量バスレフボックス2ウェイスピーカー」搭載

 

4K液晶テレビのスタンダードモデル「M510X」は、テレビの正面にスピーカーを設置し、音が聴き取りやすい「クリアダイレクトスピーカー」を採用。タイムシフトマシン機能は備えていませんが、「タイムシフトリンク」機能により、レグザサーバーやタイムシフトマシン搭載レグザとLANケーブルでつなぐだけで録画した番組を視聴できます。搭載チューナー数は地デジ・BS/CSとも各3つで、別売のUSB HDDを接続することでW録画も可能です。

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4Kレグザ M510Xシリーズ

サイズ:58型、50型、40型

実売価格:12万5800円(58型)

20180228-i02 (15)↑音が聴き取りやすい「クリアダイレクトスピーカー」搭載

 

→レグザ全モデルを紹介した記事はコチラ

 

三菱電機「リアル」はコレがオススメ!

三菱電機のREAL(リアル)は、全モデルで録画用のHDDを内蔵していることが特徴。別途、レコーダーやUSB HDDを用意しなくても、テレビだけで録画が可能です。また、4K対応の「LS3」シリーズ以外は、すべてブルーレイレコーダーも内蔵。BDソフトの視聴や、HDDに録り貯めた番組のダビングまで1台で行えるという多機能ぶりです。

 

最上位モデル「LS3」シリーズは、4K液晶パネルを採用。また、バックライトには業界で唯一、色純度の高い赤色レーザーとシアン色LEDを採用。一般的な白色LEDバックライトには真似できない豊かな色彩となめらかな諧調を実現しており、最新のHDR映像においても高い輝度表現を可能にしています。

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4K液晶テレビ REAL LS3シリーズ

サイズ:65型、58型

実売価格34万2800円(58型)

20180131-i03 (10)↑業界唯一の「赤色レーザーバックライト」を採用

 

フルHDモデルの「MD9」シリーズは、内蔵HDDに加え、ブルーレイレコーダーも搭載。カーボンナノチューブ配合のDIATONE NCVスピーカーを搭載しており、クリアなサウンドが楽しめます。

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液晶テレビ REAL MD9シリーズ

サイズ:40型(フルHD)

実売価格12万5000円

20180131-i03 (5)↑BDレコーダーを内蔵する

 

スタンダードモデルの「BHR9」シリーズは、上位モデルにも採用される映像処理エンジン「DIAMOND Engine」や、鮮明で引き締まった映像を実現する「DIAMOND Panel」を搭載。また、リモコンでテレビの向きを調整できる「オートターン」機能も備えています。

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液晶テレビ REAL BHR9シリーズ

サイズ:40型(フルHD)、32型(HD)

実売価格9万5500円(40型)

↑オートターン機能↑オートターン機能

 

→リアル全モデルを紹介した記事はコチラ

 

このようにメーカー各社のテレビを比較すると、それぞれに個性的な機能を備えていることがわかります。特徴やスペックを確認して、自分の使い方にあったテレビを探してみて下さい。

 

空気清浄機、どれが買い?――GetNaviが贈るお悩み解決バラエティ番組「クラベスト」第3回放送中!!

GetNaviと、アクトオンTV(J:COM 701ch.などで放送中)がタッグを組んだモノクラベ番組「クラベスト!」(毎月24日更新)。第3回目の今回、目利きたちがプレゼンするのは「空気清浄機」です!!

 

クラベスト第3回「空気清浄機」はコチラでご覧いただけます!

http://webcast.actontv.com/movie/1802kurabest.html?ref_e=qr

 

 

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MCはこの人
タレント ホリさん

木村拓哉、武田鉄矢、えなりかずき、テリー伊藤などのネタでおなじみのモノマネ芸人。家電好き。

 

 

【今回のお悩み】空気清浄機、どれが買い?

 

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相談者・明美見枝子さん
女優として舞台を中心に活躍。また、美容研究家としての顔も持ち、化粧品の企画販売なども行っている。

 

 

【3人の目利きがコードレス掃除機をプレゼン】

 

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タレント 井上咲楽さん
太い眉毛がトレードマークの現役JKタレント。本企画にはSNSなどの情報を元に一般ユーザー代表として参戦。

【咲楽イチオシ】
スティッククリーナー付き個性派空気清浄機能

三菱電機
三菱コードレススティッククリーナー
iNSTICK(インスティック) HC-VXG30P
実売価格6万円前後

スティック型クリーナー搭載の空気清浄機。充電台にHEPAフィルターを採用し、8畳の部屋を約51分で清浄可能。ハンディクリーナーやふとんクリーナーにもなるなど、汎用性が高い。

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女優・タレント 奈津子さん
芸能活動のかたわら、家電アドバイザー(エグゼクティブ等級)の資格を取得。家電の品評・執筆もしている。

【奈津子イチオシ】
空気環境や使用履歴を分析し賢く成長するAI活用タイプ

シャープ
プラズマクラスターNEXT搭載
加湿空気清浄機 KI-HP100
実売価格11万9760円

Wi-Fi経由で設置場所の空気やユーザーの使い方を分析して成長するクラウドサービス「COCORO AIR」に対応。運転モードの自動切り替えに加え、消耗品の正確な交換時期も通知する。

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GetNavi編集長 野村純也
生活家電やデジタル製品の最新トレンド・新作情報に精通。GetNaviのプライドをかけて熱烈プレゼンを行う!

【野村イチオシ】
フィルター掃除が不要な“特化型”空気清浄機

ブルーエア
Blueair Classic 680i
実売価格13万9900円

世界的な空気清浄機専業ブランドの最上位機種。花粉などすべての対象物質で空気浄化の世界基準「CADR」の最高値以上を達成。アプリで遠隔操作や室内・屋外の空気のモニタリングも可能だ。

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クリーナーとしても使える“4 in 1”空気清浄機

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ホリ さぁ、始まりました「クラベスト!」。この番組では、欲しいモノがあるんだけど何を買えばいいのかわからない、そんな方のために最強の目利きたちがイチオシの逸品をプレゼンします。今回の相談者は、女優で美容研究家の明美見枝子さんです!

 

明美 よろしくお願いします。

 

ホリ 明美さんは、空気清浄機を探されているそうですね。

 

明美 はい。実は花粉症がヒドくて、春が来る前に空気清浄機を最新のものに買い替えたいんです。

 

ホリ なるほど。では早速、プレゼンタイムです。まずは咲楽ちゃん、トップバッターよろしく!

 

咲楽 お任せください! 今回、私がオススメするのは、三菱電機のiNSTICKです。コチラの商品の何がスゴいかと言うと、1台4役のとんでもなくコスパのいい空気清浄機なんです!

 

ホリ 4役って、どういうこと!?

 

咲楽 ご覧ください。本体上部を持ち上げれば、このようにスティッククリーナーに早変わり!

 

ホリ お?!

 

咲楽 さらにヘッドを付け替えれば、ハンディクリーナーやふとんクリーナーにもなるんですよ。

 

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明美 ふとんも掃除できるのは、花粉対策に役立ちそうですね。

 

咲楽 もちろん、空気清浄機能もとても優秀でして。高性能フィルターのHEPAフィルターを採用しており、粒径が0.3マイクロメートル以上の粒子の捕集率は99・97%以上。ちなみに花粉の大きさは20~40マイクロメートルです。

 

ホリ 花粉は余裕でキャッチしちゃうってわけね。

 

咲楽 はい。しかも、弱モードなら運転音はわずか約29dB。どのくらい静かかというと、深夜にささやく声をイメージしてください♪

 

ホリ すげー静かじゃん。

 

明美 寝室でも使いたいので、静かなのはうれしいです!

 

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日本とスウェーデンが誇る頭脳派な空気清浄機が激突!

ホリ 続いては、奈津子さん!

 

奈津子 私が推薦するのは、ずばり“賢く成長する”空気清浄機!

 

ホリ え? 空気清浄機が勝手に賢くなっちゃうの!?

 

奈津子 そうなんです。クラウド上の人工知能が使う人のライフサイクルや設置場所の空気の情報を分析して、最適な空気環境に整えます。例えば、花粉対策で言えば、お住まいの地域で花粉がたくさん飛ぶと予報が出た場合、自動で「花粉運転」に切り替わります。

 

ホリ (キムタクのモノマネで)シャープさん、ハンパねぇッス!

 

奈津子 それだけじゃありません!「自動掃除パワーユニット」がプレフィルターを自動で掃除するため、1年後も集じん能力が約99%持続。メンテナンスは溜まったゴミを半年に1回捨てるだけ!

 

明美 半年に1回のゴミ捨てだけでいいのは、すごく魅力的かも。

 

奈津子 さらに、もうひとつ。高濃度プラズマクラスターイオンの効果で、「集中力が維持しやすい」などの身体にいい環境が作られることも証明されています。

 

ホリ 女優さんはセリフを覚えるのに集中する必要がありますからね。これは明美さんにぴったりなんじゃないでしょうか。では、最後に野村編集長、お願いします!

 

野村 この商品は、「空気が視える」というのが特徴です。

 

ホリ 空気が視える?

 

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野村 本体内蔵のセンサーで空気の汚れを成分別に細かく計測し、専用のスマホアプリで可視化。その状況から問題解決に向けたソリューションを提案してくれます。

 

明美 シャープの商品に負けず、これもとっても賢いですね。

 

野村 はい。そして、ブルーエアは空気清浄機の専業ブランドということで、清浄能力がダントツにスゴいんです! 44畳を1時間に5回きれいにするほどの清浄力を発揮し、花粉のように重い粒子も床に落ちる前に素早く吸引します。

 

ホリ つまり、44畳がたった12分できれいになるってこと? どんだけパワフルなんですか!!

 

野村 フィルターは、半年に1回交換すればOK。掃除は不要です。

 

ホリ いやー、今回も甲乙つけがたいですね……。さて、明美さんのジャッジやいかに!?

 

 

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【結論】
相談者・明美さんが選んだのはコチラ

シャープ
プラズマクラスターNEXT搭載 加湿空気清浄機 KI-HP100

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「一番の決め手は、メンテナンスがラクな点。性格がズボラなもので(笑)。あと、集中力が維持しやすくなるっていうのも、仕事の面でプラスになりそうで興味を持ちました」(明美さん)

 

 

information

ビックカメラ 新宿西口店では「クラベスト!」コーナーを展開中!!

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ビックカメラ 新宿西口店(東京)では、「クラベスト!」の特設コーナーを展開中。番組内で紹介された製品が展示されており、自由にじっくりお試しできます!

ビックカメラ新宿西口店

http://www.biccamera.co.jp/shoplist/shop-016.html

ビックカメラのネットショップ「ビックカメラ.com」はコチラ!

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BDレコ内蔵や「オートターン」機能で指名買い多数! 個性派テレビを狙うならココ【三菱電機編】

メーカー各社の薄型テレビをハイエンドからエントリーまで一挙に紹介し、テレビの購入や買い替えをサポートする連載企画。第3回目は、杏さんとオードリー・若林さん、戸田恵子さんのCMでおなじみの三菱電機REAL(リアル)を紹介していきます。

 

三菱は“録画テレビ”で攻める

三菱電機の液晶テレビのラインナップは現在4モデル(三菱電機ストア取扱モデルを除く)。他社に比べると少な目ですが、そのぶん個性的な機能を搭載して差別化が図られています。

 

まず注目したいのが、全モデルで録画用のHDDを内蔵していること。別途、レコーダーやUSB HDDを用意しなくても、テレビだけで録画ができちゃいます。レコーダーの接続やUSB HDDの設定が苦手という方には特にオススメです。また、4K対応の「LS3」シリーズ以外は、すべてブルーレイレコーダーも内蔵。BDソフトの視聴や、HDDに録り貯めた番組のダビングまで1台で行えるという多機能ぶりです。ブラウン管時代の「テレビデオ」を思い出しますね。

20180131-i03 (5)↑テレビにBDレコーダーを内蔵

 

独自のレーザーバックライトで鮮明な色を表現

また、三菱電機の液晶テレビといえば、忘れてはならないのが業界唯一となる「レーザーバックライト」です。いまではほとんどの液晶テレビのバックライトには白色LEDが使われていますが、三菱電機の4K対応モデル「LS3」シリーズには、色純度の高い赤色レーザーとシアン色LEDを採用したバックライトが用いられています。

20180131-i03 (10)↑レーザーバックライトの概要

 

同社の最上位モデル「LS3」シリーズは、このレーザーバックライトにより、ほかには無い豊かな色彩となめらかな諧調を実現しており、最新のHDR映像においても高い輝度表現を可能にしています。

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4K液晶テレビ REAL LS3シリーズ

サイズ:65型、58型

実売価格34万2800円(58型)

 

サウンド面では、三菱が誇るスピーカーブランド「DIATONE」の名を冠したサウンドシステムを搭載しており、サイドに配置された「シリンダー型サイドスピーカー」が立体感のある音を再生します。

20180131-i03 (6)↑シリンダー型サイドスピーカー

 

内蔵HDDは2TBで、最長2160時間の録画が可能。2番組を同時に録画しながら、さらにもう1番組視聴できる「3チューナー」搭載で、特番の多い改変期や年末年始も安心です。

 

三菱だけの「オートターン」が便利

フルHD/HDモデルは、いずれもBDレコーダー/HDD(1TB)を内蔵。また、リモコンでテレビの向きを変えられる人気の「オートターン」機能も搭載しています。

↑オートターン機能↑リモコン操作でテレビの向きを変えられる「オートターン」機能

 

上位モデルの「MD9」シリーズは、カーボンナノチューブ配合のDIATONE NCVスピーカーを搭載しており、クリアなサウンドが楽しめます。

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液晶テレビ REAL MD9シリーズ

サイズ:40型(フルHD)

実売価格12万5000円

 

前面に配置された2way4スピーカー(左右にツイーター+ウーファー各1基搭載)により、迫力のサウンドをハッキリ聴き取ることができます。

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スタンダードモデルの「BHR9」「BHR8/85」シリーズは、上位モデルにも採用される映像処理エンジン「DIAMOND Engine」や、鮮明で引き締まった映像を実現する「DIAMOND Panel」を搭載。映画やライブ映像などのBDソフトも高画質で楽しめます。

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液晶テレビ REAL BHR9シリーズ

サイズ:40型(フルHD)、32型(HD)

実売価格9万5500円(40型)

 

↑↑引き締まった画質を実現する「DIAMOND Panel」を搭載

 

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液晶テレビ REAL BHR8/85シリーズ

サイズ:50型、40型(フルHD)、32型(HD)

実売価格11万6400円(50型)

 

他社の薄型テレビにはない個性的な機能を搭載した三菱電機の液晶テレビは、「ブルーレイレコーダー内蔵」や「オートターン」などの機能を指名買いする人が多いとのこと。気になる機能があれば、ぜひ店頭でチェックしてみて下さい。

 

画期的すぎて、展示されたのは素材だけ…!?「掃除の摩擦」でフィルターが復活する「空気清浄デバイス」を三菱電機が新開発

「換気装置のフィルターのメンテナンスの手間を軽減し、交換の期間も飛躍的に延ばせる仕組みを開発した」と、三菱電機が発表しました。今回、三菱電機が開発を発表したのは、世界初の「摩擦帯電方式」による新しい空気清浄デバイス。外気と室内の空気を入れ替える換気空調システムに装着するものです。オフィスや集合住宅での導入を想定しており、事業化は2020年度を目標としています。

 

エアコンにも応用可能な新開発の空気清浄デバイスを発表

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エアコンや空気清浄機は外気との換気は行わないこともあり、空気清浄デバイスと言っても、三菱電機製の家庭用エアコンや空気清浄機にすぐに搭載される機能にはなりません。ただ、原理としてはエアコンや空気清浄機のフィルターにも応用可能な内容。10年間のメンテナンスフリーを謳っているため、家庭用製品への転用も自ずと期待してしまうところです。それでは、新開発の「摩擦帯電方式空気清浄デバイス」が従来と何が異なり、どのようにしてメンテナンスフリーを実現するのか? 以下で詳しく見ていきましょう。

 

換気装置の外側に設置すれば、フィルター交換の頻度が激減!

そもそも換気装置に搭載されているフィルターは、外気を取り込む際に大気中に含まれる汚れを除去するために使われます。一般の家庭で「換気」というと、室内の淀んだ空気を新鮮な外気と入れ替えるイメージがありますよね。しかし、昨今は花粉、塵埃(※)、PM2.5など、都市部の大気にはダストが多く含まれるため、外気を取り込む際にフィルターを通すことでエアコンなどの空調機器の省エネ性を維持しているのです。

※塵埃(じんあい)……チリとホコリのこと

 

今回、三菱電機が新開発した「摩擦帯電方式空気清浄デバイス」は、このフィルターの外側(外気側)に設置し、フィルターの負荷を軽減することで、通常2年に一回は必要なフィルターのお手入れや交換を、10年に一回に低減できるというものになります。

↑摩擦帯電方式空気清浄デバイスの構成例↑摩擦帯電方式空気清浄デバイスの構成例

 

自動清掃の摩擦で捕集板に静電気を補給する

摩擦帯電方式空気清浄デバイスの最も外側には、マイナスに帯電するプラスチック製の捕集板が設けられています。外気中のダストの多くはプラスに帯電しており、室内に取り込む際に捕集板に付着します。捕集板をすり抜けるプラス帯電していないダストは数が少ないため、フィルターが汚れにくくなるという仕組みです。

 

捕集板に付着したダストは、定期的に不織布で作ったブラシが自動清掃し、ダストをダストボックスに集めます。この自動清掃の際に、捕集板とブラシの摩擦によって捕集板に静電気が発生し、捕集板が再帯電するようになっています。

 

この仕組みにより、世界保健機関の環境基準であるPM2.5濃度10μg/㎥以下を達成。捕集板の捕集性能は低下することなく、10年間メンテナンスフリーで使えるとしています。なお、ダストボックスのゴミ捨て頻度も10年に一回の目安です。

↑不織布ブラシが自動清掃する際に摩擦を起こし、再帯電することでダストを捕集し続ける原理↑不織布ブラシが自動清掃する際に摩擦を起こし、再帯電することでダストを捕集し続ける原理

 

メンテナンスの手間を減らし、高気密・高断熱住宅に貢献

三菱電機 先端技術総合研究所 所長の水落隆司氏は、「経済産業省が音頭を取って進める、ZEH/ZEB(ゼロ・エネルギー・ハウス/ゼロ・エネルギー・ビル)市場の規模拡大により、オフィスやマンションの高気密・高断熱化が進んでおり、『換気』が社会的な重要性を増しています。新開発した摩擦帯電方式空気清浄デバイスを利用することで、少ないメンテナンスで空気のきれいな空間が提供しやすくなります」と、ZEH/ZEB化に貢献できるシステムであると力説しました。

↑三菱電機 先端技術総合研究所 所長の水落隆司氏↑三菱電機 先端技術総合研究所 所長の水落隆司氏

 

また、同研究所 環境システム技術部長の古川誠司氏は、「集じん原理を従来の放電による帯電から、非放電の摩擦による帯電に切り替えることで、デバイスの経時劣化が飛躍的に減少しました。火災リスクの極小化と、オゾンや窒化酸化物の発生の抑制が図れるほか、高い安全性も実現。メンテナンスの手間や費用も軽減できます」と語りました。

↑三菱電機 先端技術総合研究所 環境システム技術部長 古川 誠司氏↑三菱電機 先端技術総合研究所 環境システム技術部長 古川 誠司氏

 

↑従来と比較して、安全性や省メンテナンス性に優れているとしています↑従来と比較して、安全性や省メンテナンス性に優れているとしています

 

まずは中国市場でフィールド試験を実施

まずは北京などPM2.5が深刻な中国市場で、約1700か所の三菱電機の換気空調システムに搭載してフィールド試験を実施。2020年度の事業化を目指すとのこと。なお、今回の発表会ではデバイスの実物は展示されず、捕集板や不織布ブラシも素材のみの展示となっていました。1ユニットの外形寸法はW300×D300×H250mmと公表していますが、実物も写真もないので、まだその姿を見ることはできません。2020年度の事業化ということもあり、プロトタイプを一般公開するには未だ早いと判断したのでしょう。

↑捕集板の素材となるプラスチックとブラシの素材となる不織布↑今回展示された素材。捕集板の素材のプラスチックとブラシの素材となる不織布です

 

開発に際しては、「ダストの捕集率などの検証がもっとも大変で、時間が掛かりました」と古川氏。この発表にこぎつけるまでに、古川氏を中心に5年ほどの時間が掛かったそう。システムとしての価格は未定ですが、10年ぶんのHEPAフィルター交換のコストよりは安価に提供できる見通し。小型化できれば、家庭用のエアコン等への搭載も可能性はあるとのことでした。フィルターの交換やお手入れの手間を軽減する本システムが、エアコンや空気清浄機にも搭載される日が楽しみですね。

家電のプロが「もっとも勢いがある」と感じたメーカーは? 2017年「注目の家電」と「業界の流れ」を振り返る!

2017年も各社からさまざまな家電製品が登場しました。なかでも、家電のプロの目から見て、いったいどんなアイテムが印象に残ったのでしょうか。前編では、IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志氏に調理家電について語っていただきました。後編となる今回は、調理家電以外で注目したアイテムや、2017年の業界の流れについてお話を聞いていきましょう!

 

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安蔵靖志(あんぞう・やすし)

IT・家電ジャーナリスト。家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)。AllAbout 家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」に出演中。その他ラジオ番組の家電製品リサーチや構成などにも携わっています。

 

パワー、持続力ともに高い「コードレスキャニスター掃除機」がいよいよ出てきた

――2017年、調理家電以外で「これは!」と思ったものはありますか?

 

安蔵 いよいよ出てきたな! と思ったのは、シャープと東芝から相次いで登場したコードレスキャニスターのクリーナーです。実は以前にも発売されたことがあったのですが、当時はパワーとバッテリー容量がいまひとつなのに、価格も安くなかったので普及しませんでした。今回、シャープと東芝から出た製品は、パワー、バッテリーともしっかり確保されていて、実用性は十分です。

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シャープ

コードレスキャニスター掃除機

RACTIVE Air(ラクティブ エア) EC-AP700

実売価格6万9480円

紙パック式のコードレスキャニスター掃除機。本体質量1.8kg、標準質量2.9kgの軽量ボディが特徴です。着脱式のバッテリーを採用し、予備バッテリーを用意すれば連続して運転できます(自動モードで約30分×バッテリー2個=約60分)。バッテリーパックは本体と離れた場所で充電が可能。サイクロン式の「EC-AS700」もあります。

 

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東芝

コードレスキャニスター VC-NXS1

実売価格10万9190円

独自開発のモーターにより、強力な吸引力を実現。自走式のパワーヘッドで、スイスイお掃除できます。標準モードで最長約60分の運転が可能。裏表のない二面式の本体も特徴。また、大容量のダストカップを装備したダストステーションが付属しているので、本体のダストカップのゴミ捨てが不要です。

 

――今回は普及すると思われますか?

 

安蔵 訴求の仕方次第ですね。コードレスキャニスターで裾野を広げるためには、新しモノ好きのユーザーに訴求するだけでなく、高齢者を含めたマジョリティに訴えねばなりません。そのためには、今までのキャニスターと同じ使い勝手を実現して、高齢者でも迷わず使えるようにし、なおかつ充電は「充電台に置くだけ」というシンプルさが求められます。シャープも東芝もここはクリアしているので、あとは「いかに認知を広げるか」ということではないでしょうか。

 

ロボット掃除機ではパナソニックのRULOが他社と差別化できていた

――ロボット掃除機市場はいかがでしょうか。

 

安蔵 色々と出ましたが、どれか1台を選ぶならパナソニックの「RULO(ルーロ)」を推します。

 

――あ、センサーを増やした新モデルでしたよね。

 

安蔵 はい。特に上位モデルのMC-RS800は、人工知能も搭載して、マッピングしながら間取りを学習して効率よく掃除します。このマッピングが面白いんですよ。一度間取りをマッピングすれば、スマートフォンの専用アプリから「エリア指定モード」を利用して、掃除してほしくない場所を指定できるんです。例えばペットがいる家庭なら、エサの置き場所を指定すれば、そこを避けて掃除してくれます。ルンバの場合はバーチャルウォールという機材を設置する必要がありますし、その他のメーカーでは、磁気テープを貼る必要があることも。磁気テープだと、さすがにリビングの見栄えがね……。その点、RULOならリビングに余計なモノを置くことなく、除外エリアを指定できます。これは、大きな差別化ができているポイントですね。

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パナソニック

RULO MC-RS800

実売価格12万9220円

独自の三角形状を採用し、部屋の隅のゴミにも強いのが特徴です。新機種ではレーザー、超音波、赤外線の3種類の障害物検知センサーを搭載し、壁や障害物にぶつからないようにお掃除。スマートフォンからの操作にも対応します。

 

エアコンではアイリスオーヤマのWi-Fi搭載が衝撃的

――空調関連ではいかがでしょう。印象的な製品はありましたか?

 

安蔵 ユニークさという意味では、日立の凍結洗浄エアコンは印象的ですね。なかなか真似できないだと思います。しかし、なんといってもエアコンで衝撃的だったのは、新規参入したアイリスオーヤマがWi-Fiを標準搭載したこと。パナソニックやシャープも最上位のシリーズでは無線LANを内蔵していますが、アイリスオーヤマは8万~10万円台の低価格帯でWi-Fi搭載を実現し、業界を震撼させました。

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日立

ステンレス・クリーン 白くまくん

プレミアムXシリーズ
実売価格税込30万230円(※14畳タイプRAS-X40H2)

熱交換器の自動お掃除機能「凍結洗浄」は、熱交換器をいったん凍らせて霜を蓄え、一気に溶かすことで、従来取り除くのが難しかったホコリやカビを洗い流す新方式。エアコン内部をキレイにして清潔な空気を送り出します。[くらしカメラ AI]で部屋を検知し、人がいない時間を選んで自動で洗浄するのも特徴。

 

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アイリスオーヤマ

IRW-2817C(10畳用)

実売価格10万7780円

Wi-Fiと人感センサーを標準搭載し、屋外からのスマートフォンでの遠隔操作を実現したルームエアコンです。低価格とWi-Fi搭載で大きな注目を集めましたが、現在は販売終了。

 

安蔵 エアコンを遠隔操作しようという動きは2012年ごろからあったのですが、当時は法律の問題で電源ONができず、普及に弾みがつきませんでした。法改正を受けて、各社とも電源オンに対応するようになったのですが、これまでずっと「オプション(別売)対応」でした。そこにアイリスオーヤマが先陣を切ってWi-Fiを標準搭載し、パナソニックとシャープが続いた形です。パナソニックとシャープは最上位モデルのみですが、来年は下位モデルにまで広げて欲しいところですね。もちろん、他のメーカーも追随してくるでしょう。

 

――遠隔操作とは、それほど便利なものなんですか?

 

安蔵 もちろん。できたほうが誰にとっても便利です。家に帰る前に部屋を涼しくしておきたい、あるいは暖かくしておきたいとは誰しも思うでしょう。ましてやペットを飼っていると、春先の気温が落ち着かない時期などは「暑くて苦しんでいないかな……」などと心配してしまいます。この心配がなくなるだけでも、導入する価値がありますね。個人宅だけでなく、アパートやマンションなどの集合住宅に導入すれば、賃貸物件のアピールポイントの1つになるはずです。ペット可の賃貸物件とは、特に相性がいいのではないでしょうか。

 

もうひとつ、遠隔操作といえば、洗剤と柔軟剤を自動投入するパナソニックの洗濯機が良かった。こちらもスマホとの連携が可能なうえ、洗剤の量を自動で計量してくれるので、帰宅時間に合わせて洗濯が終了するよう、スマホで設定できるようになっています。

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パナソニック

ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9800

実売価格35万3620円

液体合成洗剤や柔軟剤をあらかじめ入れておけるタンクを搭載し、洗濯の際は最適な量を計算してタンクから自動で投入。手間が省けて洗剤の入れすぎなどもなくなります。外出先からスマートフォンで洗濯の仕上がり時間などを設定可能。

 

2017年は「見える化」の機運が高まった

――空気清浄機の分野ではいかがでしょう。

 

安蔵 これは、家電業界全体にも言えるのですが、2017年は「見える化」の機運が高まってきた印象があります。そもそも、空気清浄機というものは、本当に効いているのかがわかりづらい。メーカーもその点に配慮して、例えば運転状況が屋外からスマホで確認できるようにし、スマホアプリで空気の状況を示すことで、空気清浄機の効果を見せる……といった形で「見える化」を進めてきた印象ですね。ダイキン、シャープ、ダイソン、ブルーエアなどがこれに対応していますが、例えばダイキンの加湿空気清浄機「MCK70U」は、PM2.5、ホコリ、ニオイの3種類の汚れを6段階のレベルで「見える化」しています。今後はパナソニックなども当然対応してくるでしょう。

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ダイキン

MCK70U

実売価格5万7070円

独自のストリーマ技術を強化し、有害ガスの分解スピードや脱臭性能が2倍になりました。0.3μmの微小な粒子を99.97%除去するTAFUフィルターを新たに搭載。ルームエアコンと同じアプリで、スマートフォンから室内の空気を見える化。遠隔操作も可能です。

↑ダイキンのアプリ画面↑ダイキンのアプリ画面

 

安蔵 「見える化」という意味では、「部屋干し3Dムーブアイ」を搭載した三菱電機の衣類乾燥除湿機「サラリ」が抜群に良かった。衣類乾燥除湿機では「一択」と言っていいと思います。

 

――「一択」ですか! どこがそんなにいいんでしょうか?

 

安蔵 「光ガイド」という機能がいい。これは、濡れた部分だけ検知して緑色の光で照らし、重点的に温風を当ててくれる機能です。これがあるだけで、「ちゃんと働いてくれているな」と、確認できるので、安心感がまるで違います。発想が面白いうえに理に適っている、という極めて良いプロダクトですね。また、フィリップスの電動ハブラシは、スマホと連携して正しく磨けているか、コーチングできるものが出ています。こちらも「見える化」のひとつと言えるでしょう。

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三菱電機

サラリ MJ-120MX

実売価格4万3090円

経済的なコンプレッサー方式を採用する衣類乾燥除湿機。約180cmのワイド送風で、洗濯物を一気に乾燥できます。温度、湿度、赤外線センサーを用いて乾き残りを見つけ、緑色の「光ガイド」を照射しながら集中乾燥します。

↑除湿をスタートしてから約5分ほど経過すると、濡れた箇所だけ検知して重点的に送風するのが特徴だ↑除湿をスタートしてから約5分ほど経過すると、濡れた箇所だけ検知して緑色の光で照らし、重点的に送風します

 

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フィリップス

sonicare(ソニッケアー) HX9964/55

実売価格3万8880円

4種類の高性能ブラシヘッドを備えた電動ハブラシ。スマートフォンの専用アプリで歯磨きをリアルタイムに追跡し、きちんと磨けているかどうかをセンサーでチェックします。

 

メーカーで「勢いがあるな」と感じたのはパナソニックとシャープ

――ちなみに、2017年、安蔵さんが「勢いがあるな」と感じたメーカーはどこですか?

 

安蔵 まずはパナソニックですね。先述の「ロティーサリーグリル&スモーク」「洗剤を自動投入する洗濯機」をはじめ、創業100周年で気合いの入った商品が数多く発表されました。私は毎週、家電を紹介するラジオ番組をやっているんですが、面白いモノを立て続けに出すものだから、紹介したいのがパナばかりになってしまって。こんなに続けて大丈夫か……と思ったこともあります。

↑前編でも紹介したパナソニックのパナソニック ロティサリーグリル&スモーク NB-RDX100(実売価格5万1230円)↑前編でも紹介したパナソニックのパナソニックの「ロティサリーグリル&スモーク NB-RDX100」(実売価格5万1230円)。かたまり肉を回転させて焼くことができるほか、オーブン、トースター、燻製器としても使用可能

 

もうひとつ際立っていたのが、実はシャープだと感じています。もともと、どん底の時期に「蚊取空清」や「ロボホン」などのチャレンジングな商品を出していましたが、これは凄いことですよ。2017年も、そのチャレンジ精神は健在。先述のコードレスキャニスター掃除機のほか、冷蔵庫の分野では大容量の500Lクラスで左右どちらでも開く「どっちもドア」を実現したモデルや、AIoT(※)に対応したモデルを開発しています。どっちもドア&AIoTモデルが出なかったのはちょっと残念でしたが、いずれ開発されるでしょう。また、効果は床置きの方がいい部分もあるとは思いますが、発想の面では天井に取り付けることで邪魔にならないLEDシーリングライト付きの空気清浄機、「天井空清」も面白いですね。さらに勢いのあったメーカーの次点を挙げるとすれば、低価格でWi-Fi搭載エアコンを出したアイリスオーヤマでしょう。

AIoT……AI(人工知能)とIoT(モノがインターネットを通じてクラウドやサーバーに接続され、情報をやりとりすること)を組み合わせたシャープの造語。単なるIoTではなく、ユーザーの好みを学習して提案するなどが可能となります

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シャープ

SJ-GX50D

実売価格30万5680円

クラウドサービス「COCORO KITCHEN」に対応したAIoT冷蔵庫。献立や食品保存方法などを教えてくれます。チルドルーム内を清潔に保つ高密閉構造の「プラズマクラスターうるおいチルド」を新採用。

 

――では最後に、2018年の家電がどのように進化していくか、予想をお願いします!

 

安蔵 意外性に欠けると思いますが、やはり期待したいのは家電のスマート化。いま、スマートスピーカーは一部のギークが楽しんでいるだけですが、できることが増えると魅力も増していきます。メーカーには、他社が対応したら自社も……というのではなく、「何が何でも対応してやろう」くらいの意気込みで対応してほしいです。極端な話をすれば、情報をやりとりするインターフェイスさえしっかり作っておけば、アプリの開発やアップデートはある程度「後追い」でもできるはず。そんなイメージで、開発スピードをどんどん上げていってほしいですね。

 

――魅力的な調理家電が数多く登場し、「遠隔操作」「見える化」などがキーワードとなった2017年。2018年も、「何だコレ!」と、我々の度肝を抜くような、斬新な家電に登場してほしいところ。みなさんもぜひ、新たなアイテムの登場に期待してみてください!

 

2017年の注目の調理家電を紹介した前編はコチラ

テレビを買うなら“音”も大事なポイント! 国内主要7モデルを徹底比較「音質」編

年末年始のセールシーズンは割引額の大きい大型家電が狙い目。なかでもイチオシは「テレビ」。2011年の地デジ移行に合わせてテレビを買い替えた方は、そろそろ次の買い替えを検討する時期に入ったのではないでしょうか? 今回は、前回に引き続き国内主要メーカー6モデルと、話題のジェネリックテレビ1モデルの計7モデルを実際に用意し、スピーカーの位置や音質をチェックしました。

 

【比較機種】

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ソニー「BRAVIA KJ-49X8000E」 (49型/4K)

実売価格:12万9730円(2017年12月26日時点)

地デジやネット動画も4Kにアップコンバートして高精細な画質で楽しめるソニーの4Kテレビのエントリーモデル。「Android TV機能」を搭載し、見たい番組もネット動画も音声検索でラクラク検索可能。本体カラーはブラックとウォームシルバーの2色を用意し、お部屋のインテリアに合わせて選べます。

 

20171227-i02 (2)

パナソニック「VIERA TH-49EX850」 (49型/4K)

実売価格20万8200円(2017年12月26日時点)

テクニクスのチューニングによるハイレゾ再生対応のスピーカーを備えた高画質&高音質な4Kテレビ。独自の「ヘキサクロマドライブ」により、画面の諧調を保ちながら色を忠実に再現します。高輝度な映像を表現するHDR映像にも対応。

 

20171227-i02 (5)

シャープ「AQUOS LC-45US45」 (45型/4K)

実売価格13万1000円(2017年12月26日時点)

引き締まった黒を実現する低反射「N-Blackパネル」を搭載した4Kテレビ。独自の高効率LEDバックライトシステムにより、消費電力を抑えたまま画面輝度を高める「リッチブライトネス」機能を搭載。画面角度を水平方向に左右計約30度調節できるスイーベルスタンドにより、視聴場所に応じて自由に向きを調整できます。

 

20171227-i02 (6)

東芝「REGZA 50M510X」 (50型/4K)

実売価格10万7400円(2017年12月26日時点)

小さな音も聴き取りやすいフロントスピーカー搭載の4Kテレビ。独自の「レグザエンジンbeauty」により、地デジなどの映像をクリアに再生し、肌の色も美しく再現します。すばやい操作が求められるゲームプレイ時にクイックレスポンスを発揮する「ゲームモード」を搭載。レグザサーバーと連携して、リモコン1つで過去の番組をシームレスに探せる「タイムシフトリンク機能」も備えます。

 

20171227-i02 (1)

LGエレクトロニクス「49UJ6500」 (49型/4K)

実売価格9万1638円(2017年12月26日時点)

日常のテレビ視聴をワンランク上にしてくれる4Kテレビ。独自の「Color Master Engine」により、カラー、コントラスト、精細度を補正して高画質化。地デジなどの一般的な映像もHDR効果を与えて表現できる「HDR Effect」機能を搭載し、ハイコントラストな映像を楽しめます。

 

20171227-i02 (8)

三菱電機「REAL LCD-A40BHR9」 (40型/フルHD)

実売価格9万5880円(2017年12月26日時点)

ブルーレイレコーダーを内蔵したフルHDパネル搭載の個性派テレビ。大容量1TBのHDDを内蔵し、HDDからDVD/BDへのダビングも簡単。これ1台で番組録画やDVD/BD視聴が楽しめます。DIATONEの高音質技術と前面スピーカーにより、ニュースやドラマなどの音声もハッキリ聴きやすく再生可能。

 

20171227-i02 (7)

maxzen「J50SK03」 (50型/フルHD)

実売価格5万2800円(2017年12月26日時点)

必要最低限の機能にしぼり、低価格を実現したフルHD解像度のジェネリックテレビ。直下型LEDバックライトと国内メーカーの映像チップを搭載し、高品位な映像を再現。従来モデルからスピーカーの位置が前面に変更になり、より聴き取りやすく臨場感のあるサウンドが楽しめます。

 

スピーカーをチェック

液晶テレビの薄型化・狭額縁化が進むにつれ、スピーカーをどのように配置するかが問題になってきました。どうしても面積・容積を必要とするスピーカーは、テレビの薄型化のハードルのひとつだったのです。

 

以前よく見られたのは、スピーカーをテレビの下辺部分に配置し、下向きに音を出すというもの。これなら正面から見るとスピーカーが目立たず、スッキリとした印象に仕上げることができます。しかし、下向きに音を放出するため「音量を上げてもテレビの音が聴きとりにくい」といった問題や「ブラウン管テレビに比べて音が貧弱」といった問題が出てきました。そのため、バータイプやテレビを上に乗せるボックスタイプのテレビ用スピーカーなどが人気になったことも。

 

最近では、薄型テレビの音質を改善するため、さまざまな工夫を凝らしたモデルが登場しています。ひとつは、「音が聴きとりにくい」といった問題を解決するため、スピーカーを正面に向けて配置したもの。スピーカーを正面に向けることで音が耳に届きやすくなるので、音量を上げなくても人の声などが聴きとりやすくなります。今回紹介したなかでは、東芝「REGZA 50M510X」や三菱電機「REAL LCD-A40BHR9」、maxzen「J50SK03」がこのタイプ。

20171230-i02(2)↑三菱電機「REAL LCD-A40BHR9」などはスピーカーが正面を向いたタイプ

 

また、シャープ「AQUOS LC-45US45」は、音を前方向に導くリフレクター構造と前面開口の「フロントオープンサウンドシステム」により、前面スピーカーに近いサウンドになっています。さらに、オンキヨーと共同で開発したサブウーファー搭載の2.1chスピーカーにより、迫力のあるサウンドも楽しめます。

20170905_suzuki_3↑「フロントオープンサウンドシステム」

 

ふたつめは、パナソニック「VIERA TH-49EX850」のように、テレビの両サイドにスピーカーを搭載して音質を強化したもの。このタイプは、通常の液晶テレビに比べて横方向にサイズが大きくなるというデメリットがありますが、その分、外部スピーカーが不要なほど高品位なサウンドが楽しめます。

20171230-i02(3)↑画面の両サイドにスピーカーを搭載

 

パナソニック「VIERA TH-49EX850」は、本体サイドにミッドレンジスピーカーとハイレゾ対応ツイーターのスピーカーユニット、本体下部にダブルウーハー、クアッド・パッシブラジエーターを搭載した「ダイナミックサウンドシステム」を採用。背面のウーファーボックスの音を前面に放出する独自の音導管構造により、テレビの内蔵スピーカーとは思えないほどのサウンドを再生します。

↑背面にはウーハーシステムの重低音を前方へ導く音導管を装備↑背面にはウーハーシステムの重低音を前方へ導く音導管を装備

 

今回は紹介していませんが、ソニー「BRAVIA X9500E」シリーズも同様なサイドスピーカー搭載モデルとなっています。

 

実際の音を聴いてチェック

実際に各モデルで映画を再生して、音質をチェックしてみました。HDMIケーブルでBDレコーダーと接続し、BDソフト「スパイダーマン:ホームカミング」を再生しています。

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まず、最も迫力のあるサウンドだと感じたのはパナソニック「VIERA TH-49EX850」でした。音にサラウンド感があり、サブウーファーと音導管による重低音がほかのモデルとは段違いの迫力。映画を見るのにピッタリのモデルです。

 

次いで良かったのが、シャープ「AQUOS LC-45US45」、東芝「REGZA 50M510X」の2機種。どちらも音がクリアで聴きとりやすく、低音の迫力も十分に感じられました。どちらもオンキヨーと共同開発したスピーカーシステムを採用しているので、納得の音質です。

 

ソニー「BRAVIA KJ-49X8000E」とLGエレクトロニクス「49UJ6500」は、低音の迫力は感じられましたがセリフがやや聴きとりにくい印象。三菱電機「REAL LCD-A40BHR9」とmaxzen「J50SK03」は、聴きやすいサウンドですが、映画を見るにはややメリハリに欠けるように思えました。

 

日常生活でニュースやバラエティ番組を見る分にはどのモデルも音質は気になりませんが、ドラマや映画をよく見るなら音質重視モデルを選びたいところです。

 

次回はデザインや操作性をチェックします。お楽しみに!

 

2017年、家電のプロがこの9アイテムに「衝撃」と「笑撃」を受けたワケ

日々、多くの製品に触れている家電の専門家は、ちょっとやそっとの製品では驚くことはないはず。そんな彼らが2017年に「衝撃を受けたアイテム」とは何なのか……みなさんも、知りたいとは思いませんか? そこで今回は、業界に精通する家電のプロ・戸井田園子さんに「衝撃を受けた家電」を挙げてもらい、どんな部分に衝撃を受けたのかを語ってもらいます。番外編では、ユニークさが際立つ「笑撃」家電と、「2018年に期待したい家電」もピックアップ。以下で一気にチェックしていきましょう!

 

【今回のガイド】

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。年末の振り返り企画でも、多数のメディアに登場しています。

 

衝撃を受けた家電その1

「見た目のインパクトも、肉が回るシーンも衝撃的!」(戸井田)

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パナソニック

ロティサリーグリル&スモーク NB-RDX100

実売価格5万1230円

肉を360°回転させて焼くことができ、柔らかでジューシーなかたまり肉が焼けます。遠近赤外線ダブル加熱、低速回転機構、温度制御の3つのテクノロジーで肉を美味しく調理。グリル以外に燻製器・オーブン・トースターの機能を搭載し、1台4役のマルチユースで活躍してくれます。

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【ココが衝撃的!】

「見た目のインパクトも、肉が回るシーンも衝撃的! 『肉が回るのを見ると、誰でもテンションが上がる』という新たな発見もありました。調理過程でここまで楽しませてくれるとは……。久々にパナソニックの勢いを実感できたアイテムです!」(戸井田さん)

 

衝撃を受けた家電その2

「“どこを乾かしているか”を光で明確化した効果は絶大」(戸井田)

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三菱電機

サラリ MJ-120MX

実売価格4万3090円

「部屋干し3Dムーブアイ」を搭載した衣類乾燥除湿機。赤外線・温度・湿度の3つのセンサーを搭載して、洗濯物の状態を検知します。また、濡れている場所を検知して緑色のサーチライトで照らし、重点的に風を送る「光ガイド」が特徴的。

【ココが衝撃的!】

「独自の技術『ムーブアイ』で“見える化”を実現したのが衝撃的! どこを乾燥しているかを光で明確化した効果は絶大です。この機能を搭載したのは、『ムーブアイ』のセンサー技術に自信があるからこそ。除湿機でも高い技術力を証明したことで、さらに信頼感がアップしました!」(戸井田さん)

 

衝撃を受けた家電その3

「洗剤の自動投入搭載はまさに“IoTの申し子”」(戸井田)

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パナソニック

ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9800

実売価格37万2570円

最適な洗剤の量を自動で計量し投入する「液体洗剤・柔軟剤 自動投入」機能が売りのドラム洗濯乾燥機。液体洗剤約870mℓ、柔軟剤約580mℓをあらかじめ入れておけるタンクを備え、洗剤を投入する手間が省けます。アプリで洗濯終了時刻を出先で設定・変更することも可能。

【ココが衝撃的!】

「洗剤の自動投入機能、ついに出た~という感じで大注目! IoT(※)化したことで、洗剤の情報が常に更新されていくのも素晴らしい。まさに『IoTの申し子』といった製品です」

※IoT……モノのインターネット(Internet of Things)の略。あらゆるモノがインターネットを通じて接続され、制御が可能になる状態

 

衝撃を受けた家電その4

「『衣類を着るたびにリフレッシュする』いままでにない新発想!」(戸井田)

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LG

Styler スチームウォッシュ&ドライ S3RER

実売価格21万3840円

衣類の気になるニオイ・シワ・ホコリ・花粉を自宅で簡単にケアできる新家電。クローゼットに服をかけると、独自技術でスチームを循環させてニオイを取り、ハンガーラックを振動させることで衣類のホコリや花粉もふるい落としてくれます。

【ココが衝撃的!】

「いままでにない新発想の衣類ケアに衝撃を受けました! 庫内に蒸気を充満させることで、ホコリやニオイ、皮脂汚れなどを除去する仕組みは秀逸。『衣類を着るたびにリフレッシュする』という発想は、キレイ好きな日本人にも親和性があります。今後の定番家電になる予感!」(戸井田さん)

 

衝撃を受けた家電その5

「メーカーの心意気に打たれた! 話題性、見た目、実力が揃った力作」(戸井田)

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ドウシシャ

SOLUNA 焼き芋メーカー Bake Free WFS-100/SFW-100

実売価格9590円

焼き芋を手軽に作れる焼き芋メーカー。焼き芋型のプレートにサツマイモをセットすると、上下からしっかり包み込んで焼き上げ、約40分で甘みの強い焼き芋が出来上がります。付け替えられる平面プレートも付属しており、焼き魚やホットサンドなどにも対応しています。

【ココが衝撃的!】

「見た目のインパクトとネーミングセンス、この製品を出すメーカーの心意気に打たれました。実際に焼き芋を焼いてみたら、とっても美味しかったことにまたまた衝撃! 焼き芋以外の調理もできるし、デザインも良く、価格も手頃。話題性、見た目、実力が揃ったなかなかの力作。久々に痛快な製品でした」(戸井田さん)

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衝撃を受けた家電その6

「家庭用で『焙煎』、しかも頒布会形式のビジネスモデルが新しい!」(戸井田)

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パナソニック

The Roast

焙煎機本体価格10万8000円+GREEN BEANS(生豆2種または3種コース、12か月の定期頒布契約)生豆2種コース 4104円/月、生豆3種コース 5940円/月

豆の特長を引き出すための温度・時間・風量制御に優れたコンパクトな家庭用熱風式焙煎機。専用スペシャルティ豆と、世界チャンピオンの焙煎士が作成した焙煎プロファイルが12か月分がセットになっています。スマホと連携し、豆の情報や焙煎プロファイルも確認できます。

【ココが衝撃的!】

「家庭用で『焙煎』にフィーチャーした点が新しい! スマホ連携によってトレーサビリティが確保され、適正な焙煎方法がわかるのも魅力。頒布会形式(※)のビジネルモデルもユニークです」(戸井田さん)

※頒布会……会費を払っている会員に向けて、商品を定期的に届ける販売方法

 

番外編① 2017年「笑撃」を受けた家電はコレ!

「笑撃」を受けた家電その1

「卵かけご飯にここまでするか……と笑わせてもらいました」(戸井田)

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タカラトミーアーツ

究極のTKG

実売価格3400円

究極の卵かけご飯を作れる調理器具。生卵をセットして上部のボタンを叩くと殻にヒビが入り、ホルダーボタンを押すと卵が割れて白身と黄身が分離します。白身は高速でかくはんされフワフワの状態に。フワフワの白身の上に黄身を乗せるとフワとろの卵かけご飯が完成します。

【ココが「笑」撃的!】

「見ての通り、こんなもの作るんだ! という笑撃です。卵かけご飯にここまでするか……と笑わせてもらいました(笑)」(戸井田さん)

 

「笑撃」を受けた家電その2

「見た目からしてユニーク。でも実用性もあるのはさすが」(戸井田)

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パナソニック

脱臭ハンガー MS-DH100

実売価格1万9550円

ニオイや花粉を抑制するOHラジカルをたっぷり含む微粒子イオン「ナノイー X」を発生させ、衣類に付着したニオイ・花粉に効果を発揮する脱臭ハンガー。衣類をかけて電源を入れると8つの吹出口から「ナノイー X」が吹き出し、繊維の奥まで入り込んでニオイを減少させます。

【ココが「笑」撃的!】

「見た目からしてユニーク。パナソニックやるなーーと、こちらも笑える一品でした。とはいえ、実用性もあるのがさすがパナ」(戸井田さん)

 

番外編② 2018年に期待したい家電はコレ!

「久々に作り手の熱量を感じた良い製品。発売が待ち遠しい!」(戸井田)

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長谷園×siroca

かまどさん電気 SR-E111

実売予想価格7万9800円(税抜・2018年3月9日発売予定)

ヒットしている伊賀焼の炊飯土鍋「かまどさん」の窯元「長谷園」と、新鋭家電メーカー「シロカ」が共同開発した電気炊飯器。熱源感知センサーを鍋底に埋め込むなどで「かまどさん」を炊飯器に組み込むことに成功。1300Wの出力で直火と同じ環境を再現し、「かまどさん」の実力を最大限に引き出します。

【ココが「笑」撃的!】

「伝統と技術を守る窯元と、常に新しい製品を目指す家電メーカーも『ものづくり』に対する熱い思いは一緒。お互いを認め合うことでこの製品が生まれたんだなぁ……と実感しました。土鍋炊飯が手軽にできるだけでなく、『食卓を囲むことの大事さ』が伝わり、久々に作り手の熱量を感じた良い製品。3月の発売が待ち遠しいです!」(戸井田さん)

いま液晶テレビを買うならココに注目! 国内主要7モデルを徹底比較「画質」編

年末年始のセールシーズンは割引額の大きい大型家電が狙い目。なかでもイチオシは「テレビ」。2011年の地デジ移行に合わせてテレビを買い替えた方は、そろそろ次の買い替えを検討する時期に入ったのではないでしょうか? この数年のあいだにテレビの主流は4Kモデルに変化してきましたが、まだまだフルHDモデルで十分な場合もあります。そこで今回は、国内主要メーカー6モデルと、話題のジェネリックテレビ1モデルの計7モデルを実際に用意し、画質や使い勝手をチェックしました。

 

テレビの買い替えを検討されている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

【比較機種】

20171227-i02 (4)

ソニー「BRAVIA KJ-49X8000E」 (49型/4K)

実売価格:12万9730円(2017年12月26日時点)

地デジやネット動画も4Kにアップコンバートして高精細な画質で楽しめるソニーの4Kテレビのエントリーモデル。「Android TV機能」を搭載し、見たい番組もネット動画も音声検索でラクラク検索可能。本体カラーはブラックとウォームシルバーの2色を用意し、お部屋のインテリアに合わせて選べます。

 

20171227-i02 (2)

パナソニック「VIERA TH-49EX850」 (49型/4K)

実売価格20万8200円(2017年12月26日時点)

テクニクスのチューニングによるハイレゾ再生対応のスピーカーを備えた高画質&高音質な4Kテレビ。独自の「ヘキサクロマドライブ」により、画面の諧調を保ちながら色を忠実に再現します。高輝度な映像を表現するHDR映像にも対応。

 

20171227-i02 (5)

シャープ「AQUOS LC-45US45」 (45型/4K)

実売価格13万1000円(2017年12月26日時点)

引き締まった黒を実現する低反射「N-Blackパネル」を搭載した4Kテレビ。独自の高効率LEDバックライトシステムにより、消費電力を抑えたまま画面輝度を高める「リッチブライトネス」機能を搭載。画面角度を水平方向に左右計約30度調節できるスイーベルスタンドにより、視聴場所に応じて自由に向きを調整できます。

 

20171227-i02 (6)

東芝「REGZA 50M510X」 (50型/4K)

実売価格10万7400円(2017年12月26日時点)

小さな音も聴き取りやすいフロントスピーカー搭載の4Kテレビ。独自の「レグザエンジンbeauty」により、地デジなどの映像をクリアに再生し、肌の色も美しく再現します。すばやい操作が求められるゲームプレイ時にクイックレスポンスを発揮する「ゲームモード」を搭載。レグザサーバーと連携して、リモコン1つで過去の番組をシームレスに探せる「タイムシフトリンク機能」も備えます。

 

20171227-i02 (1)

LGエレクトロニクス「49UJ6500」 (49型/4K)

実売価格9万1638円(2017年12月26日時点)

日常のテレビ視聴をワンランク上にしてくれる4Kテレビ。独自の「Color Master Engine」により、カラー、コントラスト、精細度を補正して高画質化。地デジなどの一般的な映像もHDR効果を与えて表現できる「HDR Effect」機能を搭載し、ハイコントラストな映像を楽しめます。

 

20171227-i02 (8)

三菱電機「REAL LCD-A40BHR9」 (40型/フルHD)

実売価格9万5880円(2017年12月26日時点)

ブルーレイレコーダーを内蔵したフルHDパネル搭載の個性派テレビ。大容量1TBのHDDを内蔵し、HDDからDVD/BDへのダビングも簡単。これ1台で番組録画やDVD/BD視聴が楽しめます。DIATONEの高音質技術と前面スピーカーにより、ニュースやドラマなどの音声もハッキリ聴きやすく再生可能。

 

20171227-i02 (7)

maxzen「J50SK03」 (50型/フルHD)

実売価格5万2800円(2017年12月26日時点)

必要最低限の機能にしぼり、低価格を実現したフルHD解像度のジェネリックテレビ。直下型LEDバックライトと国内メーカーの映像チップを搭載し、高品位な映像を再現。従来モデルからスピーカーの位置が前面に変更になり、より聴き取りやすく臨場感のあるサウンドが楽しめます。

 

いま買うなら4K? フルHD?

液晶テレビを購入するときに最も気になるのは、やはり「画質」。今回視聴した7モデルのうち、4K解像度モデルは5モデル、フルHD解像度モデルは2モデルとなっています。

 

これからテレビを購入する際、最初に決めなければいけないのは、「4Kテレビにするか、フルHDテレビにするか?」ということでしょう。現行モデルのなかでも、特に50型以上の大画面モデルはほとんどが4K解像度なので、大型テレビを購入するなら4Kテレビ以外にほぼ選択肢はありません。しかし、50型未満のテレビにはまだフルHDモデルも多く、どちらにすべきか迷う人も多いはず。

20171227-i02 (10)

 

現在、地上波デジタル放送の解像度はHD解像度(1440×1080ドット)、BSデジタルやブルーレイソフトはフルHD解像度(1920×1080ドット)となっています。テレビ番組やBDソフトなどを視聴するのがほとんどであれば、フルHD解像度のテレビでも十分に思えます。しかし、2018年12月1日以降には衛星放送による4K/8Kの本放送が開始予定となっていますので、もうすぐ始まる4K/8K放送のために4Kテレビを購入しておくというのもアリでしょう。現行の4Kテレビにこれから発売されるであろうチューナーを接続すれば、すぐに4K/8K本放送が視聴できるようになります。

 

新しいテレビを長く使いたい、リビングなどに設置するメインのテレビとして使いたい、と考えているなら4Kテレビがオススメ。一方、ひとり暮らしなどで数年後にはテレビを買い替えるかもしれないと考えている方や、寝室や子ども部屋などに置くサブテレビとして使いたいなら、価格が手ごろなフルHDテレビを選んでもいいでしょう。

 

4Kテレビはどれを選んでも失敗なし。ジェネリックTVは価格なり

今回、画質をチェックするためにテレビにBDレコーダーを接続し、地デジ放送を録画したものとBDソフト「スパイダーマン:ホームカミング」をそれぞれ再生しました。いずれもテレビの映像モードは、地デジ「標準」、BDソフト「シネマ」に設定しています。

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地デジは高解像度処理技術で差がつく

HD解像度の地デジ放送は通常、4Kテレビに映し出す際にアップコンバートされます。HD解像度の映像をそのまま4Kテレビに出力すると、画面の4分の1程度しか映像が表示されません。これを画面いっぱいに映し出すためにアップコンバートが必要になるのですが、そのまま拡大しただけでは画質の荒い映像になってしまいます。そこで各社は映像処理エンジンや超解像処理技術など独自の技術を用いて、映像をなるべくなめらかに再生するように工夫しています。

 

各社の4Kテレビで地デジを見てみると、いずれも日常で視聴するのに不満のない画質でしたが、特に自然に4Kアップコンバート処理が施されていると感じたのは東芝「REGZA 50M510X」でした。肌の質感を美しく再現する「美肌リアライザー」や、ノイズを低減する「地デジノイズクリア高精細化技術」といった高画質化技術がしっかり効いて、破綻のないなめらかな映像に仕上げています。

 

フルHD解像度の三菱電機「REAL LCD-A40BHR9」はやや地味め、maxzen「J50SK03」はやや派手めな絵作りと対照的ですが、地デジはどちらも違和感なく見ることができました。

 

映画を見るならソニーやシャープがオススメ

続いてBDソフト「スパイダーマン:ホームカミング」を視聴。明るい日中の屋外シーンや、動きのあるアクションシーン、黒の表現が難しい夜のシーンなどを再生して、それぞれのテレビの画質をチェックしました。映像モードは「シネマ」に設定しています。

 

7機種のなかで最も映画が美しく見えたのはソニー「BRAVIA KJ-49X8000E」でした。地デジに比べて色味や明るさの表現が抑えられ、グッと引き締まった映画ならではの映像が楽しめます。シャープ「AQUOS LC-45US45」も、コントラスト感がやや弱いものの、フィルムのような落ち着いた映像が好印象でした。

 

一方、パナソニックや東芝の場合、超解像処理や倍速補完処理が効きすぎているのか、CGとそうでないところの境目が際立ってしまい、映画というより高精細なテレビドラマのように見えてしまった場面もありました。映画を見る際は、シネマモードに設定するだけでなく、超解像処理や倍速補完処理を弱めに調整したほうがよいでしょう。

 

LGエレクトロニクス「49UJ6500」は、動きのある場面でややスムーズさに欠けるところがありましたが、映像自体は鮮明で上手く描写できていると感じました。

 

フルHD画質の2機種は、三菱電機「REAL LCD-A40BHR9」が地味ながら破綻のない描写なのに対し、maxzen「J50SK03」はカメラが大きくパンする(カメラを固定したまま水平に動かすこと)場面で、画面がガクガクとコマ送りのようになってしまうことがありました。このあたりの映像処理性能は、価格なりと割り切る必要がありそうです。

 

【まとめ】

地デジを見るなら4Kテレビはどれを選んでも十分な画質。なかでも東芝「REGZA 50M510X」は自然な解像感が際立つ

映画を見るならソニー「BRAVIA KJ-49X8000E」とシャープ「AQUOS LC-45US45」がオススメ

低価格なジェネリックテレビは、画質面では価格なりなところも

 

次回は画質と並んで重要なサウンドのチェックを行います。お楽しみに!

 

 

炊飯器・最新5モデル「4つの結論」がコレだ! 8項目徹底テストまとめが導く「買い」のポイント

本稿は、最新高級炊飯器の主要5モデル(象印、パナソニック、三菱電機、タイガー、日立)を多角的に検証してきた連載企画をまとめたもの。これまで各モデルの「上質炊飯機能」(炊き立て・冷やごはん・冷凍ごはんの食感チェック)「食感炊き分け」「一合炊き」「保温」「操作性・メンテナンス性」「独自機能・設置性」の各項目をチェックしてきた検証結果をまとめ、各機種がどんなタイプのユーザーにオススメか考えていきます。どんな違いがある? どれを選べばいいの?…と感じている方、ぜひ参考にしてみてください!

 

【検証する機種はコチラ】

エントリーその1

発熱性・蓄熱性に優れた南部鉄器の羽釜を採用し大火力で炊き上げる

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象印

圧力IH炊飯ジャー『極め炊き』

“南部鉄器 極め羽釜” NW-AT10

実売価格10万2370円

発熱性・蓄熱性に優れた南部鉄器の羽釜を内釜に使用した炊飯器。大きく伸びた羽根で側面ヒーターの熱を釜内に伝え、最大1450Wの大火力と1.5気圧の圧力炊飯でごはんをふっくらモチモチに炊き上げる。また、前回炊いたごはんの感想を入力することで、121通りのなかから好みの食感に近づける機能「わが家炊き」の炊き分け範囲を拡大。従来機種より固めに、よりモチモチに炊けるなど、幅広い食感に炊き分けられる。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:151wh●保温1時間あたりの消費電力量:17.1Wh●加熱方式:プレミアム対流●内釜:南部鉄器 極め羽釜●サイズ/質量:約W305×H245×D400mm/約11.5kg

 

エントリーその2

「Wおどり炊き」に「加圧追い炊き」を加え、甘みとモチモチ感がアップ

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パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器

Wおどり炊き SR-SPX107

実売価格8万2240円

IHの通電切り替えで激しい熱対流を生み出す「大火力おどり炊き」と、釜内を加圧状態から一気に減圧し激しい対流を生み出す「可変圧力おどり炊き」を組み合わせた「Wおどり炊き」を搭載。熱と水分を米に均一に行き渡らせ、ふっくらモチモチの銀シャリに炊き上げる。炊飯工程の終盤にさらに加圧して釜内を高温にする「加圧追い炊き」機能を新たに採用し、ごはんの甘みとモチモチ感がさらにアップした。50銘柄の銘柄炊き分け機能を搭載するほか、釜内を高温洗浄できる「お手入れ機能」も新採用。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:160wh●保温1時間あたりの消費電力量:14.4Wh●加熱方式:6段全面IH●内釜:ダイヤモンド竃(かまど)釜●サイズ/質量:W266×H233×D338mm/7.0kg

 

エントリーその3

発熱効率が高い「本炭釜」と連続沸騰技術でかまど炊きの味を再現

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三菱電機

IHジャー炊飯器本炭釜

KAMADO NJ-AW108

実売価格10万2370円

IHの発熱効率が高い純度99.9%の炭素材を使った「本炭釜」採用モデル。内釜全体の発熱と噴きこぼれのない連続沸騰技術により、粒感のいいふっくらとしたかまど炊きの味を再現する。沸騰力の向上と高断熱構造の強化で火力をさらにアップ。蒸気口に新搭載した密封弁が蒸らし時の蒸気の流出を抑え、潤いたっぷりのごはんに仕上げる。15通りの食感炊き分け機能「炊分け名人」に加え、35銘柄に対応する「銘柄芳潤炊き」機能も持つ。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:162wh●保温1時間あたりの消費電力量:17.2Wh●加熱方式:7重全面加熱+連続沸騰●内釜:本炭釜●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.7kg

 

エントリーその4 〔NEW!〕

土鍋に新成分を配合し、熱伝導が大幅に向上!

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タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

実売価格13万8240円

陶器の本場・三重県四日市市 “四日市萬古焼”の本土鍋と本物の土のかまどを本体に搭載した炊飯器。土鍋に「炭化ケイ素」成分を新配合し、熱伝導が従来の約2.5倍に向上した。さらに土かまどの表面積も従来比で約11.4%アップし、高火力でふっくらごはんに炊き上げる。タッチパネル全体がスピーカーとして機能する新構造で、音声ガイドの音質もよりクリアに。

SPEC●炊飯容量:1〜5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:150Wh●保温1時間あたりの消費電力量:15.8Wh●加熱方式:土鍋圧力IH+可変W圧力IH●内釜:プレミアム本土鍋(四日市萬古焼)●サイズ/質量:約W261×H220×D325mm/約7.3kg

 

エントリーその5

内釜の底に鉄の粒子を打ち込み効率的な発熱と高い伝熱性を両立

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日立

圧力スチーム炊き

ふっくら御膳 RZ-AW3000M

実売価格7万2310円

水温を60℃以下で米にしっかり吸水させる「高温浸し」と独自の圧力スチーム技術を搭載。ふっくら艶やかで甘み豊かなごはんに炊き上げる。アルミ合金の内釜の底に発熱性の高い鉄の粒子を打ち込むことで効率的な発熱と高い伝熱性を両立し、内釜全体に素早く熱を伝えることで炊きムラを抑える。0.5合でもおいしく炊き上げる「少量炊き」機能も特徴。「蒸気カット」機能付きで、キッチン棚の中で使っても棚の天面が濡れず、設置場所の自由度が高い。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:145wh●保温1時間あたりの消費電力量:13.7Wh●加熱方式:圧力スチーム炊き●内釜:高伝熱 打込鉄・釜●サイズ/質量:約W268×H237×D352mm/約6.6kg

 

【各機種の検証まとめ】

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高級炊飯器の購入動機は、何より「おいしいごはんが食べたい」ということ。従って、炊飯器選びの基本は、ユーザーの食感の好みになります。食感炊き分け機能があるとはいえ、炊き上がりの違いはどうしても出るため、各機種の“クセ”は事前に理解しておきたいところです。

 

一方、操作性やメンテナンス性は、各機種へのユーザーの向き不向きを判断する要因になります。特に内釜の材質はメンテナンス性に大きく関わってくるので、注意が必要。設置性も重要で、高級炊飯器はおしなべて大きく重いうえ、炊飯時に出る蒸気量も考慮し、実際に置けるか否かを確認する必要があります。以上に留意しながら、以下で各機種の特徴をまとめて見ていきましょう。

 

エントリーその1

象印

圧力IH炊飯ジャー『極め炊き』

“南部鉄器 極め羽釜” NW-AT10

「ふっくらもっちり」食感では全機種でトップクラス

ごはんの炊き上がりの特徴は、モチモチの弾力と豊かな甘み。「熟成」メニューで炊いた場合、炊き立ての香りが濃厚で、やや柔らかめに炊き上がりました。冷やごはんも冷凍ごはんを再加熱した場合も、もちもち食感をキープ。一方、1合を「熟成」メニューで炊いた場合、香りと甘みは豊かながら、やや粘りと弾力が少ない、硬めの食感になりました。

↑冷やごはん(おにぎり)。炊き立てごはんがまとっていたつやは、冷やごはんになってもしっかりキープされています。モチモチした弾力も相変わらずでした↑炊き立てごはんがまとっていたつやは、冷やごはんになってもしっかりキープされています。モチモチした弾力も相変わらずでした

 

本機の食感炊き分けは7通り。最も「しゃっきり」で炊くともちもち感を維持しつつ、ほどける食感が前に出てきます。最も「もちもち」で炊いた場合、粘り・弾力に加え、柔らかさが強まりました。さらに初期設定を変えると、「よりもちもち」「よりしゃっきり」の食感も可能です。

 

保温に関しては、ごはんの乾燥や変色を抑える「極め保温」を使用。保温6時間後では香りとみずみずしさは弱まりましたが、もちもちした食感と甘みは維持していました。

 

“わが家好み”のごはんに簡単に調整できる

本機の炊飯における独自機能は「わが家炊き」機能です。手動の食感炊き分けはパナソニックや三菱電機に比べるとやや物足りないですが、「わが家炊き」の場合、炊飯後にアンケートに答えることで、121通りの食感のなかから最適な食感に調整します。玄米をふっくらもっちりの食感に炊き上げる玄米の「熟成」メニューも搭載しています。

↑「わが家炊き選択」ボタンを押すと、上の画面に切り替わり。毎回炊飯したあとに、炊き上がりの「硬さ」と「粘り」の評価を入力すると、次回炊飯時にその評価が反映されます。これを何回か繰り返すことで、段々好みの食感に近づきます↑「わが家炊き選択」ボタンを押すと、上の画面に切り替わります。毎回炊飯したあとに、炊き上がりの「かたさ」と「粘り」の評価を入力すると、次回の炊飯時にその評価が反映されます。これを何回か繰り返すことで、段々好みの食感に近づく仕組み

 

ふたが自動で閉まる「スマートクローズ」機能が便利

操作性は、大型の液晶パネルに全炊飯メニューが表示されるのはわかりやすいですが、「進む/戻る」ボタンを何度も押してのメニュー選択はやや手間。メンテナンス性では、内釜がかなり重いのが難点で、本体も5機種のなかでは圧倒的に重く、持ち運びが大変でした。ちなみに、本機は炊飯器のふたを手で閉じる際に力を入れて押し込む必要があるため、ボタンを押すとふたが自動で閉まる「スマートクローズ」機能が搭載されているのが便利でした。

20170926-s2-27↑本体ふたの前側面にある「CLOSE(クローズ)」ボタン。炊飯器のふたが開いているときにこのボタンを押すと、ふたが自動で閉まります。力の弱い女性や年配の方は、これを押すことで確実にふたを締めることができます

 

上記をまとめると、以下の通りになります。

●とにかくもちもちの食感が好みの人。初期設定で最強の「もちもち」モードも選べる

●自分で食感設定を試行錯誤するのが面倒な人。「わが家炊き」機能で自分好みに調整可能

●玄米もふっくらもっちりに仕上げる。玄米で「熟成」メニューが利用可能

●その他、「スマートクローズ」機能はユニークだが実用性あり

 

エントリーその2

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器

Wおどり炊き SR-SPX107

バランスのよいごはんに炊き上げ、多数の銘柄炊き分けに対応

上質炊飯の「銀シャリ」コースで炊いたごはんは、ふっくらしつつも柔らかすぎず、弾力と甘みに富んだバランスのよい炊き上がりです。冷やごはんはもちもち食感にしっとり感も加わり、おにぎりやお弁当に最適。冷凍ごはんの再加熱では、炊きたての味と食感がほぼ復活しました。1合炊きは「少量」モードで炊くとさっぱり食感に。銘柄炊き分けの「おすすめ」モードのほうがふっくらもちもちの食感になりました。

↑追い炊き時の高温スチーム投入によって、うまみ成分が米一粒一粒の表面にコーティング。つやつやと輝く炊き上がりは、見るからにおいしそうです↑追い炊き時の高温スチーム投入によって、うまみ成分が米一粒一粒の表面にコーティング。つやつやと輝く炊き上がりに

 

食感炊き分けは10種類。最も「しゃっきり」に炊くとほどける食感ながら硬さは柔らかめ。最ももちもちに炊くと粘りは強いが、ほどける食感も出てくるなど、どんな食感に炊いても食べやすさを感じます。また、50銘柄の炊き分けも魅力で、各銘柄のなかで3種類の食感炊き分けもできます。

↑銘柄米の特性に合わせた火加減をプログラム、米のうまみを引き出す炊飯をしてくれます。本機では従来機種より4銘柄増え、50銘柄の炊き分けが可能になりました↑銘柄の特性に応じた炊き分けを行う「銘柄炊き分けコンシェルジュ」の銘柄選択画面

 

保温の検証では、6時間経つとややモチモチ感が減退するものの、甘みがすっきりして雑味のない、おいしいごはんでした。

 

本機は液晶パネルが大きく、表示も階層式でスムーズに設定できます。米の銘柄の特徴やごはんをおいしく炊くコツをパネルに表示できるのも便利。内釜が軽くお手入れも快適で、圧力式炊飯器の割には内ぶたの手入れもそれほど面倒ではありませんでした。

↑パナソニックの「ダイヤモンド竃釜」はおいしいごはんが炊けるのに軽くて使いやすいとユーザーから高評価を受けています↑パナソニックの「ダイヤモンド竃釜」は軽くて使いやすいとユーザーからは高評価

 

独自機能は銘柄炊き分けや10種類の食感炊き分けなど、前述の通り。また本機はスチーム用の水容器を装備、保温中にスチームを投入してごはんのうるおいを維持、「再加熱」ボタンを押すと、ごはんに炊き立ての食感が戻ります。

 

以上をまとめてみると、以下の通りです。

●ご飯のバランスを重視する人。どんなメニューでも食べやすく炊き上げる

●多くのお米の銘柄を試したい人。50種類の銘柄炊き分けに対応

●お弁当や冷凍ご飯をおいしく食べたい人

●メンテナンスがラクなほうがいい人。内釜が軽く、減圧弁の採用で洗いやすい

 

エントリーその3

三菱電機

IHジャー炊飯器本炭釜

KAMADO NJ-AW108

ほろりとほぐれる食感が心地いい

本機は今回検証した5機種のなかでは唯一の“非圧力式”炊飯器。「銘柄芳潤炊き」の「ふつう」モードで炊飯したごはんは、噛むと口のなかでほどけつつ、しっかり弾力もある独特の食感です。また、香りのみずみずしさは特筆もので、米本来の風味が豊かに感じられました。冷やごはんはモチモチ感が強まり、炊き立てとひと味違うおいしさ。一方、冷凍・再加熱したごはんは、強いしゃっきり感がありつつ、かなり柔らかくなりました。ちなみに、同モードで1合を炊くと、ごはんの粒感はそのままですが、香りがやや控えめに。また、ご飯の場所によって食感にばらつきもありました。

 

食感炊き分けは15通り。最も硬めでしゃっきりな設定だと米の粒感は突出するも「ほどよく硬い」食感で、それほど食べにくさは感じませんでした。一方、最も柔らかでモチモチに炊くと、粘りはかなり強くなりますが、ほぐれる感じもあり、柔らかさもほどほど。この粒感のあるモチモチ加減が本機の特徴といえます。また本機は、パナソニックと同じく銘柄炊き分けが可能。対応銘柄はパナソニックより少ない35銘柄ですが、各銘柄で9通りの食感炊き分けができます。

20170828-s1-2-760x570↑「しゃっきり」モードで炊いたお米。粒感が際立っています

 

パネルの情報量はやや少ないが音声ガイドに安心感あり

保温性能は、温度低めの「たべごろ保温」で検証。6時間後のごはんは、香りは減退したものの、炊き立てごはんのハリや粒感はしっかり維持されていました。

 

操作性は、液晶パネルが象印やパナソニックに比べると小さく、一度に表示できる情報量が少ないのがやや難点。音声ナビが付いているため、特に炊飯器に慣れていない時期は使っていて安心感があると思います。

↑表示はすっきりして見やすいが、一覧性↑表示はすっきりして見やすいですが、一覧性はいまひとつ。ただし、音声ナビ付きなので、現在選択している内容を音声で知らせてくれます

 

内ふたが洗いやすく玄米や麦飯の炊飯メニューが豊富

メンテナンス性は“非圧力”式のため内ぶたが洗いやすいのが特徴。ただ、炭釜を使うため、取扱う際は割れないよう注意が必要です。サイズはそれなりに大きいですが、重さが約5.7kgと5機種中最も軽く、丸みを帯びたデザインも魅力的。設置性はまずまずという印象です。

↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます

 

本機は15種類の食感炊き分けや、銘柄炊きでも9通りの食感に炊き分けできるのが特徴。「芳潤炊き(玄米)」「美容玄米」「麦飯(芳潤炊き)」など玄米や麦飯の炊飯メニューも豊富で、ごはんの食感にこだわる人にはオススメです。

 

以上をまとめると、本機にオススメな人は以下の通り。

●とにかくしゃっきりな食感が好きな人。特に米の粒感を重視する人にオススメ

●多彩な機能に慣れていない人。音声ガイドで操作をアシスト

●米の銘柄をいろいろ食べ比べたい人。35種類の銘柄に対応

●冷やご飯、玄米や麦飯を美味しく食べたい人

 

エントリーその4

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

ごはんの香り、ふっくら感、おこげの香ばしさはトップクラス!

土鍋と土かまどの大火力で炊き上げる本機は、ふっくらもっちりの炊き上がりとおこげの香ばしさが楽しめるのが特徴。土鍋の素材を見直すなどして火力がアップし、香りとおこげのつき方がさらにアップしました。

 

「白米」モードで仕上がり標準、火加減「中」で炊飯したごはんは香りが濃厚。鍋肌にしっかりおこげを作りつつ、内側のごはんはふっくら柔らか。しかも弾力、甘みは強く、米の粒感も感じられ、食べ応え満点でした。冷やごはんにするとごはんが締まり、しっとりしつつもモチモチ感と甘みがアップ。冷凍・再加熱したごはんは、おこげの香りは弱まったものの、弾力と甘みは健在です。1合炊飯では、甘みは3合炊きと同等ながら、食感がより柔らかく、弾力も香りも少なめになりました。

 

食感炊き分けは従来の3段階から5段階に増え、より細かく食感設定できるようになりました。最も「しゃっきり」に炊くと柔らかながらほぐれる食感、最も「もっちり」に炊くとモチモチ度が前面に出てきます。「火かげん」キーでおこげの濃さも3段階に調整可能。特に、火加減「弱」にしたときに炊きたてごはんの香りが濃厚になり、味に深みが感じられるようになったのが斬新でした。

↑「火かげん:強」にするとよりおこげがしっかりできています。米粒にもしっかりとしたハリが見られます↑「火かげん:強」にするとよりおこげがしっかりできています。米粒にもしっかりとしたハリが見られます

 

保温性能が格段に向上し、シンプル操作で使いやすい

保温に関しては、保温6時間後でもまだおこげの香りを維持していたのが見事。モチモチ感もキープしており、5機種の中でも6時間までの保温性能は1、2を争う優秀さです。

 

操作性に関しては、炊飯設定は「進む・戻る」ボタンで行いますが、食感(仕上がり)と火加減を専用キーで設定するため、煩雑さはありません。「モーションセンサー」がスリープするまでの時間が20秒から60秒に伸び、実用性が格段に向上。音声ガイド機能も声が聞き取りやすく、使っていて安心感があります。ただし、炊飯器の外ぶたが時々締めにくくなるのはかなり困りました(たまたまテストした機種がそうだったのかもしれませんが)。

↑従来液晶の左側に2列4個並んでいたキーが1列3個になり、右側の「もどる・すすむ」キーも表示が「<|>」になってスリムに。これにより、液晶パネルが大きくなっています↑従来液晶の左側に2列4個並んでいたキーが1列3個になり、右側の「もどる・すすむ」キーも表示が「<|>」になってスリムに。これにより、液晶パネルが大きくなっています

 

土鍋をお手入れするときは丁寧に扱って

お手入れ面では、内ぶたに付いた調圧ボールと安全弁がやや洗いにくいです。土鍋も落として割れたりしないよう丁寧に扱う必要あり。ちなみに、掃除の手間は変わりませんが、新機種からスチームキャップが外ぶたの内側から着脱する方式になりました。サイズは5機種のなかではコンパクトなほうですが、重さがやや重く取っ手もないので、持ち運びがやや面倒です。

↑「プレミアム本土鍋」に炭化ケイ素成分を配合し、より高火力な炊飯が可能に。鍋底には「波紋底」を採用しており、沸騰時の泡立ちを均一にし、お米がムラなく炊き上がります↑「プレミアム本土鍋」に炭化ケイ素成分を配合し、より高火力な炊飯が可能に。鍋底には「波紋底」を採用しており、沸騰時の泡立ちを均一にし、お米がムラなく炊き上がります。お手入れの際は、割れないように注意を

 

まとめると、以下の通りになります。

●好みの食感が決まっていない人。しゃっきりでももっちりでも、香り豊かなふっくらごはんに仕上がる

●香ばしいおこげごはんが好きな人

●仕事の帰りが遅く、家族と食事時間がずれる人。数時間の保温機能が優秀

●多機能炊飯器の操作に慣れていない人。音声ガイドで操作をアシスト

 

エントリーその5

日立

圧力スチーム炊き

ふっくら御膳 RZ-AW3000M

ほどよい弾力や硬さのごはんに炊き上げ、少量炊飯が得意

本機の炊き上がりの食感は、ズバリ「中庸」。「極上炊き分け」の「ふつう」で炊いたごはんはふっくらしながら柔らかすぎず、弾力と粘り、米の粒感のバランスが取れています。

↑米粒のかたちはスリムで、しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります。食感と味のバランスの良さが、画像からも伝わってきます↑米粒の形はスリム。しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります

 

最初さっぱりしながら食べるうちに甘みが増してくる味わいも良好です。冷やごはんはややベタつきが出るものの、粒感のなかにモチっと感がもあり。冷凍ごはんを再加熱すると粘りが強くなり、やや硬めの食感に。1合炊飯では「少量」ボタンを使うことで、3合炊きとほぼ同じ味と食感を実現できました。

↑日立の「少量」ボタン↑視認性の高い縦型パネルを採用。パネルの左には「少量」ボタンがあります

 

食感炊き分けは3種類。「しゃっきり」は三菱電機に次ぐしゃっきり感で、「もちもち」で炊いた場合も、もっちり感は象印やパナソニック、タイガーの「標準」で炊いた場合より控えめでした。玄米を3種の食感に炊き分けられるのも特徴です。

 

保温性能は優秀で液晶パネルは視認性が高い

本機はパナソニック同様「スチーム保温」がウリ。保温温度の低いモードで検証したところ、保温6時間後は炊き立ての食感と味をほぼ申し分なく維持していました。

 

操作性では、本機は縦型の液晶パネルを採用。サイズも大きく、視認性は高いです。炊飯設定で、メニューを逆方向から選べるボタンがないのがやや不便でした。

 

「蒸気カット」機能の装備で設置の自由度は最優秀

メンテナンス性については、内ぶたが調圧ボール搭載の放熱板とプレート、蒸気口上ケースの3パーツ構成で洗浄がやや面倒。ただし、内釜が軽く丈夫で洗いやすいのは魅力です。一方、設置性は本機が最も優秀。他機種が炊飯中に大量の蒸気を放出するのに対し、本機は「蒸気カット」機能搭載で通常の炊飯なら蒸気がほとんど出ません。キッチン用収納棚などに置けるのはメリットです。

↑↑日立ふっくら御膳は「蒸気カット」機能により、設置の自由度が高いです

 

上記を踏まえた結果は以下の通りです。

●しゃっきり寄りの食感を好みつつ、バランス重視の人

●玄米を炊き分けて食べたい人。3段階の炊き分け機能や「炊込み」メニューあり

●少量炊飯することが多い人。専用モードあり

●設置スペースが限られている人。「蒸気カット」機能付きで置く場所を選ばない

 

本稿を参考に、条件やごはんの好みを勘案して最適な1台を選んでください。その先にはきっと、幸せな“絶品ごはん生活”が待っていますよ!

「ウチの冷蔵庫…クサっ」とならないために! 最新5モデルの冷蔵・冷凍「以外」の機能を家電のプロが徹底チェック

冷蔵庫は10年前の製品と比べて驚くほどの進化を遂げています。でも、いざ買い替えるとなると、どれも同じように見えて迷ってしまう人も多いはず。そこで今回は、主要5社の2017年新モデルのうち、4~5人の家庭で一般的な500Lクラスをピックアップ。家電選びのプロ、戸井田園子さんが5項目にわたって徹底検証していきます。「冷蔵・冷凍」「野菜室」などを検証した前回に引き続き、今回は、「清潔性・脱臭機能」「設置性・デザイン」 「省エネ性能」をチェック。併せて各モデルがどのような家庭に向いているか、結論を導き出していきます!

 

【今回のガイド】

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

検証モデルその1

省エネ性能もアップした、スリムな幅65cmの大容量冷蔵庫

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三菱電機
WXシリーズ
MR-WX52C(517L)
実売価格36万7070円

高性能真空断熱材の採用でさらなる省エネ性が図られた、「置けるスマート大容量」シリーズの新モデル。「クリーン朝どれ野菜室」は、世界初の「ハイブリッドナノコーティング」を使用した抗菌トレイを導入し、清潔さもアップしました。

【SPEC】●サイズ/質量:W650×H1821×D699mm/約118kg●容量:517L(冷蔵室 277L/野菜室 98L/製氷室 23L/瞬冷凍室 30L/冷凍室 89L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア

 

【三菱 WXシリーズ 検証03 清潔性・脱臭機能】

汚れ防止の「クリーントレイ」はお手入れ簡単!

「野菜室の底に汚れ防止の『ハイブリッドナノコーティング』を施したトレイ『クリーントレイ』が追加され、お掃除のしやすさがアップ。エアコンにも使われている技術で、その力は立証されています。トレイは薄型なので簡単に取り出せて、キッチンのシンクで洗えます。ただ、トレイがあるのは後方の大きいスペースのみ。できれば、前面スペースにもセットして欲しかったですね」(戸井田さん)

↑大きなボックスを取り外して洗わなくてすむので、手入れが簡単です↑大きなボックスを取り外して洗わなくてすむので、手入れが簡単です

 

【三菱 WXシリーズ 検証04 設置性・デザイン】

大容量コンパクトで狭いキッチンでも効率的

「三菱は断熱材の薄型化で、いち早く大容量・コンパクトに着手したメーカーです。この機種は、65cm幅で容量517Lを達成していて、諦めていたスペースにも大きな冷蔵庫が置けると人気に。デザイン面では、ガラスドアがすっきりとした印象を演出。ガラスから透けてみえる地の模様は、ステンレスのヘアラインを思わせ、落ち着いた印象を醸し出しています。シックで重厚感があるブラウン系、ベーシックで空間に馴染みやすいベージュ系、シンプルで爽やかなホワイト系の3色展開で、どんなインテリアにも合わせやすいですね」(戸井田さん)

↑カラーは3色展開。キッチンの雰囲気に合った色が選べます↑カラーは3色展開。キッチンの雰囲気に合った色が選べます

 

【三菱 WXシリーズ 検証05 省エネ性能】

三菱のみの全室独立設計で部屋別に省エネ

「冷凍室(大)・冷凍室(小)・製氷室が、完全に仕切られた全室独立設計なのは三菱のみです。『瞬冷凍室』と『冷凍室』で違う温度帯にできるのは独立設計だからこそ。また、独立設計は、部屋ごとの使用状況に応じて適切な運転ができるのもメリット。扉の開閉による温度上昇が他の部屋に影響しない、使わない部屋だけ冷却を止めることができる、など省エネにもつながっています」(戸井田さん)

 

【結論 三菱 WXシリーズはどんな家庭にオススメ?】

買いだめをして少量ずつ使いたい家庭向き

「共働きなど、頻繁には買い物に行かない、買いだめスタイルのご家庭に向いています。食材の鮮度が維持しやすいので、食材管理を担当する主婦(主夫)にとっては、先々の献立を考えて材料を買わなくてすむのは大きな魅力。『食材を早く使わなくちゃ!』と焦ることが減り、ストレスも軽減されます。

 

また『瞬冷凍』は、食材を少量だけ使う家庭にもおすすめ。たとえばお弁当作りのときや、少人数世帯なら、冷凍保存してある肉や魚を必要な量だけカットして使えるのでとても便利です」(戸井田さん)

 

検証モデルその2

プラス50Lの大容量化を実現した「微凍結パーシャル」搭載モデル

20171004-s2-29

パナソニック

HPXタイプ

NR-F503HPX(500L)

実売予想価格35万4240円

新たに開発された新形状の薄壁筐体を採用し、本体幅はそのままに冷却部品をコンパクト化した「微凍結パーシャル」搭載冷蔵庫の新モデル。初搭載の「フラット冷却システム」と新「エコナビ」で省エネ性能も向上しています。

【SPEC】●サイズ/質量:W650×H1828×D699mm/約118kg●容量:500L(冷蔵室 258L/野菜室 105L/製氷室 17L/新鮮凍結ルーム 28L/冷凍室 92L)●ドア開閉タイプ:フレンチドア●ドア数:6ドア

 

【パナソニック HPXタイプ 検証03 清潔性・脱臭機能】

「ナノイー」が全室に行きわたって庫内を除菌!

「微粒子イオン『ナノイー』が全室に行きわたり、壁面に着いている菌や庫内に浮遊している菌を除菌し、清潔な状態をキープ。また収納量センサーで、庫内に食材がたっぷり入っているときは、スピーディーに除菌してくれる『パワフルモード』に切り替わります。ナノイーは脱臭効果もあって、庫内のニオイも取り除いてくれるのがうれしいですね」(戸井田さん)

↑ナノイーのイメージ。↑ナノイーのイメージ。全室に行きわたって除菌するため、食品を新鮮に、かつ庫内を清潔に保ちます

 

【パナソニック HPXタイプ 検証04 設置性・デザイン】

新モデルは幅のコンパクト化を実現!

「今年の新モデルは、機械室のコンパクト化、ボディの薄壁化、奥の収納スペースの拡大によって大容量ながら幅のコンパクト化に成功。幅650mmで500Lを達成しました。カラーはシックで上品なゴールド系、落ち着いた重厚感のあるダークブラウン系、シンプルなホワイト系のほかミラータイプも展開。取っ手の部分が目立たないデザインでスッキリとした印象です」(戸井田さん)

↑カラバリは3色のほかに、写真のミラータイプ「オニキスミラー」もあります↑カラバリは3色のほかに、写真のミラータイプ「オニキスミラー」もあります

 

【パナソニック HPXタイプ 検証05 省エネ性能】

省エネ技術「エコナビ」がきめ細かくムダを省く!

「さまざまなセンサーを採用した、パナソニックの省エネ技術『エコナビ』が優秀。光で収納量の変化を検知する独自の『収納量センサー』は、片側のみから検知する仕様から、左右で検知する仕様に進化して精度がアップしました。また、扉の開閉回数と時間まで検知し、使い方に合わせて霜取り運転の間隔を最適化する機能も搭載されています。生活リズムに合わせてきめ細かくエコナビで運転してくれるので、ほったらかしで省エネはバッチリです」(戸井田さん)

↑食品が減ってくると、「エコナビ」ランプが点灯して冷やしすぎのムダを省きます↑食品が減ってくると、「エコナビ」ランプが点灯して冷やしすぎのムダを省きます

 

【結論 パナソニック HPXタイプはどんな家庭にオススメ?】

小分けせず、一気にしまいたい清潔重視の家庭向き

「野菜室や冷凍室など引き出し収納のスペースが大きく収納がラクなので、一度にたくさんの買い物をして、がばーっと入れておきたいおおらかなご家庭向きです。食材を微凍結で少しずつ使えるので、作り置きしてお弁当作りをしている家庭にもおすすめ。『ナノイー』があるので、庫内の除菌・消臭をしたい清潔派の人も満足できそう」(戸井田さん)

 

検証モデルその3

約0.8気圧の「真空チルド」と炭酸ガスで食材の鮮度が長持ち!

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日立
「真空チルド」XGシリーズ

R-XG5100H(505L)

実売価格34万3440円

真空の効果で鮮度を保つ日立だけの「真空チルド」を搭載した冷蔵庫の新モデル。炭酸ガス生成能力を向上させた新「プラチナ触媒(ルテニウム配合)」により、食品表面の酵素の働きを抑えておいしく保存します。

【SPEC】●サイズ/質量:W685×H1818×D699mm●容量:505L(冷蔵室 269L/野菜室 94L/冷凍室 142L)●ドア開閉タイプ:フレンチドア●ドア数:6ドア

 

【日立「真空チルド」XGシリーズ 検証03 清潔性・脱臭機能】

製氷皿は外して洗えていつでも清潔

「特に目立った特殊な機能はないのですが、外して洗える製氷皿は清潔感があっていいですね。また、冷蔵室最下段が左右に2分割されているので、一枚の棚の幅が小さくなり、取り外しやすく、お手入れがしやすいのは他社より有利です」(戸井田さん)

 

【日立「真空チルド」XGシリーズ 検証04 設置性・デザイン】

デザインに関してはトレンドリーダー的存在!

「コンパクト化の面ではやや出遅れていますが、デザインに関してはトレンドリーダー的存在。ガラス扉、ミラー扉ともに、いち早く展開したのが日立です。また、扉の蝶つがい側をラウンド形状にすることで、扉の開閉時に角が出っ張らず、ギリギリまで壁に寄せて設置できる『スッキリ設置』も機能的。色は、クリスタルブラウン、クリスタルシャンパン、クリスタルホワイトの3色展開。地模様のない仕上げでスッキリ見えます」(戸井田さん)

↑クリスタルブラウンの設置例(写真はR-XG6700H)↑クリスタルブラウンの設置例(写真はR-XG6700H)

 

【日立「真空チルド」XGシリーズ 検証05 省エネ性能】

霜を利用した独自技術の「フロストリサイクル冷却」

「冷却器につく霜を利用して冷蔵室・野菜室を冷やす独自技術『フロストリサイクル冷却』を搭載。これにより、霜取り時間も短縮でき省エネにも貢献しています。ドアの開閉状況から冷蔵庫の使用パターンを学習し、深夜や留守中にヒーターを使う霜取りをするなど、庫内の温度上昇をできる限り抑えて省エネにつなげています」(戸井田さん)

↑運転時に冷却器に付着する霜を利用して、冷蔵室や野菜室を冷やすという逆転の発想がスゴイ!↑冷却器に付着する霜を利用して冷蔵室や野菜室を冷やし、コンプレッサーを止めるという逆転の発想がスゴイ!

 

【結論 日立「真空チルド」XGシリーズはどんな家庭にオススメ?】

鮮度のいい食材で毎日料理を作りたい家庭向き

「冷凍しなくて済む『真空チルド』は、生鮮食材を長持ちさせるだけでなく、食材を調味料に浸けておくと下味が染み込みやすく、下ごしらえの時短にもつながって本当に便利! 休日にまとめて下ごしらえや作り置きをするスタイルではなく、その日の食事はその日に作るというご家庭におすすめしたいです。デザイン面では、扉に地模様がない単一色なので、硬質な素材感やシンプルな印象が好きな方に向いています」(戸井田さん)

 

検証モデルその4

野菜の鮮度にこだわった、野菜室が真ん中の「ベジータ」シリーズ

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東芝
「べジータ」FWXシリーズ

GR-M510FWX(509L)

実売価格33万2640円

冷蔵庫の中段に使用頻度の高い野菜室をレイアウトした「ベジータ」の新モデル。野菜の乾燥を防いでうるおいを閉じ込める「ミストチャージユニット」を採用した「もっと潤う 摘みたて野菜室」で、野菜の保存性が高まりました。

【SPEC】●サイズ/質量:W650×H1833×D699mm/117kg●容量:509L(冷蔵室 260L/野菜室 112L/製氷室 20L/冷凍室 117L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア

 

【東芝「べジータ」FWXシリーズ 検証03 清潔性・脱臭機能】

汚れがちな野菜室は「Ag抗菌ボックス」で清潔

「野菜室の内側のボックスはAg抗菌仕様で、腐敗の原因となる微生物の増加を抑制してくれます。また、野菜室のボックスの底には『お掃除口』が設置され、ケースを外すことなく野菜クズや泥を捨てることができるようになりました。野菜室が真ん中にあるので、下にゴミ箱を持ってくればお手入れもラクラク。さらに光触媒『ルネキャット』で、庫内の冷気を除菌・消臭してくれるのも便利です」(戸井田さん)

↑野菜室の底に穴が空いていて、そこから野菜くずなどを捨てられます↑野菜室の底に穴が空いていて、そこから野菜くずなどを捨てられます

 

【東芝「べジータ」FWXシリーズ 検証04 設置性・デザイン】

新モデルも大容量・コンパクト化を追求

「東芝は、三菱に次いで大容量コンパクトを実現したメーカーです。今年もさらに冷蔵庫の壁面を薄くすることで、大容量を進化させています。幅650mmで509L達成は、三菱に続く大容量です。扉カラーは高級感のあるダイヤモンドミラーです」(戸井田さん)

↑高級感のあるダイヤモンドミラー↑高級感のあるダイヤモンドミラー

 

【東芝「べジータ」FWXシリーズ 検証05 省エネ性能】

真ん中にある野菜室は省エネの面でも貢献

「2つの冷却器がある東芝独自の『ツイン冷却』で、プラスの温度帯とマイナス(氷点下)の温度帯それぞれに適したぶんだけ冷やすことで、省エネを実現しています。冷蔵庫はその構造上、プラスとマイナスの温度帯には仕切りにヒーターを入れているのが基本。そのため、冷凍室が中央だと、その上下がプラスの温度帯になるため、2本のヒーターが必要になります。その点、野菜室が中央だと、プラスの温度帯とマイナスの温度帯が上下に分かれるため、ヒーターがひとつで済むのです。ということで、野菜室が真ん中なのも、実は省エネには有利。新モデルは、断熱性能の向上もあって昨年モデルより10%の省エネになりました」(戸井田さん)

↑ツイン冷却」イメージ↑「ツイン冷却」イメージ

 

【結論 東芝「べジータ」FWXシリーズはどんな家庭にオススメ?】

野菜料理にこだわるヘルシーな家庭向き

「『野菜室は絶対に真ん中希望』というご家庭なら一択! また、大きなチルド室、野菜そのまま冷凍、高湿度の野菜室など、手間をかけずに食材維持管理がしやすい機能が多いので、『休みの日まで作り置きするためにキッチンに立つなんてイヤ!』という人にもぴったり。特に野菜の保存は、冷蔵・冷凍いずれにしても独自機能があるので、野菜料理を重視するご家族には大いにオススメできます」(戸井田さん)

 

検証モデルその5

献立を提案してくれるIoT時代を象徴するIoT冷蔵庫

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シャープ

SJ-GX50D

実売価格37万5840円

チルドルーム内を清潔に保つ高密閉構造の「プラズマクラスターうるおいチルド」を新たに採用。人工知能とIoTを組み合わせたクラウドサービス「COCORO KITCHEN」に対応し、献立や食品保存方法などを教えてくれます。

【SPEC】●サイズ/質量:W685×H1833×D699mm/109kg●容量:502L(冷蔵室 259L/野菜室 73L/冷凍室 170L)●ドア開閉タイプ:フレンチドア●ドア数:5ドア

 

【シャープ SJ-GX50D 検証03 清潔性・脱臭機能】

扉を閉めたあと「プラズマクラスター」を一気に放出

「シャープならではの『プラズマクラスターイオン』を庫内に充満させるため、浮遊菌や付着菌の除菌ができます。冷蔵室のドアを閉めた直後は、集中的にプラズマクラスターを放出してくれるのもキレイ好きには好評ですね。他社もそうですが、冷蔵室の棚はオールガラス棚でお手入れがラク。野菜室は、底に敷いてあるプレートだけ取り外して洗えるので、こちらも手入れが簡単です」(戸井田さん)

↑チルドルーム内を清潔に保ち、乾燥を抑える「プラズマクラスターうるおいチルド」↑チルドルーム内を清潔に保ち、乾燥を抑える「プラズマクラスターうるおいチルド」も搭載しています

 

【シャープ SJ-GX50D 検証04 設置性・デザイン】

「本体幅のコンパクト化はまだ対応していませんが、取っ手やフレームが一切ないデザインでスッキリ感はバッチリ。扉カラーには、下方に行くほど色が濃くなる『グラデーションレッド』と『グラデーションブラウン』があり、こちらは高級感と安定感あり。『ピュアホワイト』はシンプルなインテリアにおすすめです。扉に軽く触れると開く電動アシストドアで、両手がふさがっていてもドアの開閉ができるのが便利!」(戸井田さん)

20170914-s3-1-1↑上に行くほど淡い色になっていくグラデーションレッド(写真はSJ-GX55D)

 

【シャープ SJ-GX50D 検証05 省エネ性能】

人工知能が25項目にわたって節電をアシスト

「人工知能を利用した25項目の省エネ技術『節電25』を搭載。生活パターンに応じた省エネ運転をしてくれるモードで、通常運転より最大25%も節電できます。また、半ドアだと自動でドアが閉まる『オートクローズドア』機能も搭載。扉は得意のネイチャーテクノロジーを生かし、合わせ目にホタテ貝ようなの凹凸形状を施すことで、空気の流出入を減らし、断熱効果を向上。さらに省エネ性をアップしました 」(戸井田さん)

↑「節電25」の25項目の省エネ技術↑「節電25」の25項目の省エネ技術

 

【シャープ SJ-GX50D その他・IoT機能 】

IoT対応で冷蔵庫が献立を決めてくれる!

「他モデルの検証項目にはありませんが、本機でぜひ触れなければいけないのがIoT機能。IoT機能搭載は業界初の機能で、その目玉は献立相談ができること!  中に入れている食材を登録して冷蔵庫に話しかけると、おすすめのメニューを提案してくれます。また、食材の購入サイク ルを冷蔵庫が学習して買う時期を知らせてくれたり、天気予報や生活パターンに応じた情報を知らせてくれたりと、本当に賢い モデルです。新モデルでは、扉にスマホのような操作パネルが搭載されたので、スマホのアプリを使わなくても、冷蔵庫だけでも使えるIoT機能が拡大しました。今後の進化が楽しみです!」(戶井田さん)

液晶では「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンスパネルでは「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンスしてくれます

 

【結論 シャープ SJ-TF49Cはどんな家庭にオススメ?】

食材管理を徹底したい新しモノ好きな家庭向き

「なんといっても最先端のIoT技術をいち早く試したいというご家庭向きです。また、スマホとの連携で食材管理ができるので、ついつい二重買いをしてしまいがちな人や、夫婦それぞれ食材の買い物をするご家庭にも合っています。シャープ製だけに、独自のプラズマクラスターで庫内の除菌ができて、清潔好きな人にも向いています。メガフリーザーで冷凍食品の買いだめもできるので、共働きなど忙しいご家庭にもオススメです」(戸井田さん)

【超濃厚レビュー】高級炊飯器の元祖は「ほぐれ感」がオンリーワン! 三菱電機「本炭釜 KAMADO」8項目詳細テスト

本サイトでは、主要メーカーのハイエンド炊飯器のなかでも人気の高い5機種を集め、徹底的に比較・検証した記事を連載してきました。今回は、高級炊飯器というジャンルを作り出した三菱電機「本炭釜」の最新機種を取り上げます。高級炊飯器の元祖だけに、その炊き上がりは強烈な個性を主張していました。以下で詳細をチェックしてみてください!

 

発熱効率が高い「本炭釜」と連続沸騰技術でかまど炊きの味を再現

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三菱電機

IHジャー炊飯器

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

実売価格12万6310円

IHの発熱効率が高い純度99.9%の炭素材を使った「本炭釜」採用モデル。内釜全体の発熱と噴きこぼれのない連続沸騰技術により、粒感のいいふっくらとしたかまど炊きの味を再現する。沸騰力の向上と高断熱構造の強化で火力をさらにアップ。蒸気口に新搭載した密封弁が蒸らし時の蒸気の流出を抑え、潤いたっぷりのごはんに仕上げる。15通りの食感炊き分け機能「炊分け名人」に加え、35銘柄に対応する「銘柄芳潤炊き」機能も持つ。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:162wh●保温1時間あたりの消費電力量:17.2Wh●加熱方式:7重全面加熱+連続沸騰●内釜:本炭釜●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.7kg

 

三菱電機

IHジャー炊飯器

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

【テストその1 食感・味の傾向は?】

最も上質な炊飯ができるコースで炊き上げ、その香りや味、食感を比較しました。お米は岩手県産ひとめぼれ(無洗米)を使用。コシヒカリの強い味わいと、ササニシキのさっぱりした味の中間にあたる、バランスの取れた味のお米です。米は3合で炊飯。今回は機種の味の傾向を知るために、中庸(ふつう)の食感設定を選択しました。

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また、食感と食味は炊きたてに加え、冷やごはんと冷凍・再加熱したものについてもチェックしています。冷やごはんは、炊きたてをラップに包んでおにぎりにし、室温で5時間ほど冷ましたものを試食。冷凍ごはんは、炊きたてをラップに包んで冷凍庫で冷凍し、1日経ったものを電子レンジで温めました。

 

<炊き上がり>

自然な風味があり、口のなかで米粒がほどける絶妙な食感

本機は、高級炊飯器では貴重な圧力炊飯を行わないモデル。お米に負担をかけない1.0気圧で炊くことで、お米の一粒一粒が甘み・弾力・ツヤ・香りといったおいしさの成分を含む「保水膜」に包まれ、ふっくらと炊き上がるのだそうです。

 

今回は、「銘柄芳潤炊き」メニューで「ひとめぼれ」を選び、食感選択で「かたさ:ふつう」「粘り:ふつう」を選んで炊飯。ふたを開けてまず驚いたのは香りのみずみずしさ。他機種とは一線を画す爽やかさです。味わいもその香りと同様、自然なお米の風味が感じられ、甘さも上品。口のなかで米粒がほどけるしゃっきりめの食感ですが、ただ固いのでなく、噛めば十分な弾力も感じられるという絶妙な食感です。

↑見るからに透明感、しゃっきり感のある炊き上がり。香りも味も、単に保水率が高いだけでは感じられないみずみずしさがありました↑見るからに透明感、しゃっきり感のある炊き上がり。香りも味も、単に保水率が高いだけでは感じられないみずみずしさがありました

 

<冷やごはん(おにぎり)>

雑身が少なく、しゃっきりした粒感にモチモチ感が加わった

冷やごはんは、しゃっきりした粒感を残しつつも、モチモチ感が出てきたのが印象的。味は炊き立て同様、やや控えめですが雑味がなく、食べ飽きないおいしさです。ベタつきは少し出てきましたが、それがほどよい粘りになった印象。口の中でほぐれる感じが冷やごはんでもまだ残っているのがうれしいです。

↑写真を見ても、ごはんに粘度が生まれてきたのがわかります。モチッとしつつも口の中でさっぱりほぐれる食感は、ほかの炊飯器で炊いたごはんには感じられないものでした↑写真を見ても、ごはんに粘度が生まれてきたのがわかります。モチッとしつつも口の中でさっぱりほぐれる食感は、ほかの炊飯器で炊いたごはんには感じられないものでした

 

<冷凍・再加熱>

柔らかさが出たが、みずみずしさが残り炊きたての味に近い

冷凍ごはんでは、しゃっきり感はかなり少なくなり、柔らかくもなりましたが、それでもほぐれる食感は強いと感じました。甘さはやはり控えめで、みずみずしさが蘇っており、炊きたての味わいにかなり近づいていると感じました。

↑冷凍・再加熱すると、さすがに炊き立てのハリ感やみずみずしさは減退しました。ただ、雑味のない味はまだまだ維持できていました↑冷凍・再加熱すると、さすがに炊き立てのハリ感やみずみずしさは減退しました。ただ、雑味のない味はまだまだ維持できていました

 

三菱電機

IHジャー炊飯器

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

【テストその2 食感炊き分けの幅は?】

その炊飯器で「最もしゃっきり硬めの食感に炊き上げるモード」と、「もっとももちもちに炊き上げるモード」で炊飯。それぞれの食感の違いを見ることで、その機種が実現できる食感の幅を確認しました。

 

もちもちモードでも「粒感の立ったもちもち」になるのが面白い

本機には「炊分け名人」という機能が付いていて、「硬さ5通り」×「粘り3通り」の計15通りに炊き分けできます。今回はそのうち、「最も硬めでしゃっきり」「最も柔らかでもちもち」の2つの食感で炊いてみました。

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まず、「最も硬めでしゃっきり」のほうは、噛んだ途端にほぐれる米の粒立ち感がすごいです。ただ、硬さはそれほどではなく、心地よく食べ進めることができます。甘さは通常モードよりさらに控えめで、すっきりした甘さだと感じました。

↑光の加減か、つやは通常モードより豊かな印象。米粒の膨張はやはりかなり少ないように見えます。食べてみると見た目よりは柔らかい食感でした↑つやは通常モードより豊かな印象。米粒の膨張はやはり少ないように見えます。食べてみると、見た目よりは柔らかい食感でした

 

一方、「最も柔らかでもちもち」のほうは、粘りがかなり強くなりますが、食べるとほぐれる食感も残っています。ごはんの柔らかさはパナソニックの「よりしゃっきり」に近い印象。全体に、三菱電機独特の「粒感の立ったモチモチ感」が楽しいです。甘みは控えめですが、これも噛むごとに甘みを増していきます。

↑「最も硬めでしゃっきり」で炊いたご飯と比べると、「吸水たっぷり」という感じで米がしっかり膨張しています↑「最も硬めでしゃっきり」で炊いたご飯と比べると、「吸水たっぷり」という感じで米がしっかり膨張しています

 

三菱電機

IHジャー炊飯器

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

【テストその3 少量炊飯の炊き上がりは?】

これまで同様、米は岩手県産ひとめぼれ(無洗米)を使用。米1合を標準(ふつう)の食感設定で炊飯し、3合炊きしたときのごはんの味・食感との違いをチェックしました。

 

しゃっきり感は増しながら3合で炊いた味に肉薄!

「銘柄芳潤炊き」メニューで「ひとめぼれ」を選び、食感選択で「かたさ:ふつう」「粘り:ふつう」を選んで炊飯。炊き立てのみずみずしく爽やかな香りが楽しめますが、香りの強さはやや控えめになった印象です。

 

全体のおいしさは、3合で炊いた場合に肉薄していました。食感はしゃっきり硬めで、3合で炊いたときよりさらにほぐれ感がアップ。口に含むとすっきりとした甘みが感じられます。唯一残念だったのは、食感にわずかにばらつきが出たこと。場所によってしゃっきりな部分と、やや粘りのある部分が出てしまっていました。

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↑透明感のあるツヤは、3合炊きの場合とほとんど変わりません。米の形もしっかり残っていて、非圧力式ならではの端正な炊き上がりです↑透明感のあるツヤは、3合炊きの場合とほとんど変わりません。米の形もしっかり残っていて、非圧力式ならではの端正な炊き上がりです

 

三菱電機

IHジャー炊飯器

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

【テストその4 保温性能は?】

最もオーソドックスなモードで、3合炊きしたごはんを24時間保温。炊飯6時間後の味と食感とニオイ、24時間後の味と食感とニオイをチェックしました。

 

24時間保温でも口の中でほどける粒感が残っている!

本機が搭載する保温機能は2つ。「たべごろ保温」は、低めの温度で保温し、ごはんの黄ばみや乾燥を抑えるそうです。「一定保温」はより高めの温度で保温します。「たべごろ保温」が12時間を超えると、自動的に「一定保温」に切り替わるようです。今回は「たべごろ保温」で保温し、6時間後のごはんと、「一定保温」に切り替わった24時間後のごはんをチェックしました。

 

保温後6時間経ったごはんは、ハリがしっかり残っていて、口の中でほどける粒感も健在。香りはやや弱くなりましたが、ごはんのみずみずしさはしっかり残っています。ごはんが柔らかくなった印象もそれほど感じず、炊き立ての味と食感を高いレベルで維持していると感じました。

↑ごはんのみずみずしさまでキープできているのは驚き。チェック時には米のつやがややなくなったようにも感じましたが、写真で改めて比べると、ほぼ遜色なく見えます↑ごはんのみずみずしさまでキープできているのは驚き。米のつやもほぼ遜色なく見えます

 

一方24時間保温のごはんは、米粒の形がやや崩れてきたところがあり、釜肌のごはんの量が薄い部分で乾燥して硬くなった部分も出ていました。全体として柔らかくなってはいますが、ニオイに関してはそれほど気にならず、味わいも甘みを保っていておいしいです。口の中でほどける粒感もまだ残っていました。

↑炊き立てと比べるとやや黄色くなった印象。ハリつやもなくなっていますが、食味に関しては、意外においしさを保っていました↑炊き立てと比べるとやや黄色くなった印象。ハリつやもなくなっていますが、食味に関しては、意外においしさを保っていました

 

三菱電機

IHジャー炊飯器

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

【テストその5 操作性/メンテナンス性は?】

「操作性」に関しては、炊飯設定する際の液晶パネルの見やすさや、ボタン操作のしやすさをチェック。特に、目的の炊飯設定にするまでの工程に注目し、取扱説明書を見なくても炊飯設定がスムーズにできるかどうかを確かめました。「メンテナンス性」に関しては、炊飯後に洗うパーツの数や洗いやすさ、フレームに付いた汚れや露の拭き取りやすさをチェックしました。

 

<操作性>

銘柄選択はやや大変だが食感炊き分けの設定はスムーズ

本機は「お米」ボタンと「上下」キーで白米や玄米、発芽米など米の種類を選び、「メニュー」ボタンと「上下」キーで炊飯メニューの設定をします。また、「銘柄芳潤」ボタンを搭載していて、米の銘柄炊き分けの選択画面にスムーズに入れるのは便利。ただし、35種類の銘柄を「上下」キーを何度も押して選ぶ必要があるのはやや大変だと感じました。ただ、一度設定するとその銘柄は記憶されるので、毎回違う米を楽しむ人でなければ、そこまで面倒に感じることもないかもしれません。また、各銘柄の特徴が左ボタンを押すと表示されるのも便利です。

↑液晶パネルの左にある「お米」「メニュー」「銘柄芳潤」ボタンとパネル下の十字キーで操作します↑液晶パネルの左にある「お米」「メニュー」「銘柄芳潤」ボタンとパネル下の十字キーで操作します

 

↑米の銘柄が35種類、50音順に並んでいて、銘柄によってはたどり着くまでが大変。ただ、一度設定するとその銘柄は記憶されるので、毎回違う米を楽しむ人でなければ、そこまで面倒に感じることもないかもしれません。また、各銘柄の特徴が左ボタンを押すと表示されるのも便利です↑米の銘柄が35種類、50音順に並んでいて、銘柄によってはたどり着くまでが大変

 

また、本機には「炊分け名人」機能が付いており、食感を15通りで炊き分けられます(銘柄芳潤炊きの場合は9通り)。炊き分け画面はチャート表示になっていて、上下+左右の十字キーで操作するため、スムーズに好みの食感を設定できます。

↑「炊き分け名人」のメニュー画面。ごはんの硬さ5通り×粘り3通りの合計15通りで炊き分けられます。銘柄芳潤炊きの場合は硬さ3通り×粘り3通りの計9通りです。選択した食感によって、どんなごはんのメニューに合っているかも表示してくれます↑「炊分け名人」のメニュー画面。ごはんの硬さ5通り×粘り3通りの合計15通りで炊き分けられます。銘柄芳潤炊きの場合は硬さ3通り×粘り3通りの計9通りです。選択した食感によって、どんなメニューに合っているかも表示してくれます

 

液晶パネルはバックライト式で見やすいです。画面の小さめですが、表示する文字を小さいと感じることはありません。ただ、そのぶん画面上に表示できる情報が少なく、米の設定やメニュー設定の全種類を一覧表示できないのが、やや残念でした。

↑写真は米の種類を選択しているところ。画面に表示されているほかに「分づき米」「玄米」があります。画面表示はすっきりして見やすい反面、一覧表示でないので、スクロールするまでほかの種類がわからないというデメリットもあります(ある意味、象印の液晶パネルとは真逆のタイプです)↑写真は米の種類を選択しているところ。画面に表示されているほかに「分づき米」「玄米」があります。画面表示はすっきりして見やすい反面、一覧表示でないので、スクロールするまでほかの種類がわからないというデメリットもあります

 

また、本機は音声ナビ付きで、現在選んでいる内容を声で知らせてくれるのがポイント。音量は3段階で選べますし、無音設定にすることも可能です。

 

<メンテナンス性>

内ぶたは洗いやすいが本炭釜の取り扱いには細心の注意を!

洗うパーツは内釜と放熱板セット(放熱板+プレート)の3種類。本機は圧力炊飯タイプではないので調圧ボールなどがなく、放熱板も洗いやすいです。

↑写真左が内釜。写真右下が放熱板で右上が住みコートが施されたプレートです↑写真左が内釜。写真右下が内ぶたで右上が「炭コート遠赤放熱板」です。内ぶたには調圧ボールや調圧弁がありません。プレートを引っ掛けるフック部が凸凹していますが、概ね洗いやすいです

 

内釜は本物の炭を使った本炭釜で、1178gとやや重いです。以前よりコーティング技術などが向上し、割れにくくなったそうですが、それでも割れたり欠けたりしないよう、気をつけて洗わなければいけません。

↑内釜の重さは1178g。炭でできているため、取り扱いは慎重に行う必要があります↑内釜の重さは1178g。炭でできているため、取り扱いは慎重に行う必要があります

 

フレームは他機種と比べると溝が深いので、やや拭き掃除がしにくい印象。ただ、今回3合炊いたときは、フレームにつゆが溜まらなかったので、掃除の頻度はそこまで多くはならないでしょう。

↑フレーム部の溝はやや深めで段差もあるため、サッとひと拭き、というわけにはいかないようです↑フレーム部の溝はやや深めで段差もあるため、サッとひと拭き、というわけにはいかないようです

 

三菱電機

IHジャー炊飯器

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

【テストその6 独自機能/設置性は?】

「独自機能」は各炊飯器に搭載されている、ごはんのおいしさにつながる独自の機能や技術、炊飯のバリエーションを広げる機能などをチェックします。また、使い勝手向上やお手入れの省手間につながる便利機能も見ていきます。

 

「設置性」に関しては、横幅と奥行き、重さを確認します。また、炊飯中の蒸気の出方もチェック。さらに、設置性を高める独自の工夫があれば、それもチェックしていきます。

 

<独自機能>

35種類の銘柄炊き分けと玄米の豊富なモードが目を引く

三菱電機KAMADOは、純度99.9%の炭釜と圧力をかけない炊飯にこだわった機種。そのしゃっきりとした食感は、今回検証した5モデルのなかでは極めて独自性が強いです。

 

また、新モデルから蒸気口下に「密封弁」を新採用。これはかまど炊きで使う重い木ぶたの役割をするそうで、沸騰時は弁が開き、蒸気を逃がして高火力沸騰を持続。蒸らし時は弁が閉じて、みずみずしく潤いのあるごはんに仕上げます。

 

炊き分け機能では、硬さ5段階×粘り3段階の15通りの食感を選ぶことができます。ちなみにここで「やわらか・もちもち」に炊飯しても、ふっくらもちもちした食感のなかに粒感を残しているのが、同社のこだわりを感じさせます。

↑白米と無洗米の炊飯時に「炊分け名人」機能を利用可能。ちなみに「かため」より「やわらか」の方が8割前後炊飯時間が長くなります↑白米と無洗米の炊飯時に「炊分け名人」機能を利用可能。ちなみに「かため」より「やわらか」の方が8割前後炊飯時間が長くなります

 

銘柄炊き分け機能の「銘柄芳潤炊き」モードでは35の銘柄に対応。さらにそれぞれの銘柄で、硬さ3段階×粘り3段階の計9通りの炊き分けができるのも、ごはんの味にこだわる人にはうれしいポイントです。

↑「銘柄芳潤炊き」の銘柄選択画面。右ボタンを押すと9通りの炊き分け設定画面に移動。左ボタンを押すと、その銘柄の味と食感の特徴が表示されます↑「銘柄芳潤炊き」の銘柄選択画面。右ボタンを押すと9通りの炊き分け設定画面に移動。左ボタンを押すと、その銘柄の味と食感の特徴が表示されます

 

↑内釜内の水加減の目盛が山型にデザインされていて、正確な水量調節を促しています。「おいしく炊くためにはこの水量をきちっと守ってください!」という無言の圧力を感じます↑内釜内の水加減の目盛が山型にデザインされていて、正確な水量調節をサポート。「おいしく炊くには水量をきっちり守ってください」という無言の圧力を感じます…

 

そのほか独自機能としては、「麦飯」モードよりじっくり吸水させてふっくら柔らかく炊き上げる「麦飯(芳潤炊き)」モードを搭載。麦飯のパサパサ食感が苦手な人も食べやすい炊き上がりになります。玄米の炊飯メニューも豊富で、柔らかく食べやすい食感に炊き上げる「芳潤炊き(玄米)」モード、ビタミンB1の残存量を増やす「美容玄米」のほか、玄米の「炊込み」も搭載しています。使い勝手の面では、「音声ナビ」機能が付いて、初心者でも安心して使えます。

 

<設置性>

流線型デザインがインテリアに映えるが蒸気対策は必要!

本体幅は28.5cmで奥行きは32cm、旬の果実など「実りの形」をイメージしたという流線型デザインが斬新です。重さは約5.7kgと5機種中最も軽量。取っ手が付いておらず、持ち運びには両手で持つ必要がありますが、取っ手を省略してすっきりさせたのはデザイン面では正解でしょう。

↑丸みのあるデザインがかわいい。キッチンまほか、ダイニングテーブルの上に置いてもカジュアルなインテリアになじむと思います↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます

 

炊飯中は、やはり蒸気がかなり出ます。レンジ棚のなかなどには置かず、上部に十分な高さがある空間やレンジフード(換気扇)付近で炊飯したほうがいいでしょう。

 

三菱電機

IHジャー炊飯器

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

【テストのまとめ】

ほろりとほぐれる食感が心地いい

本機は今回検証した5機種のなかでは唯一の“非圧力式”炊飯器。「銘柄芳潤炊き」の「ふつう」モードで炊飯したごはんは、噛むと口のなかでほどけつつ、しっかり弾力もある独特の食感です。また、香りのみずみずしさは特筆もので、米本来の風味が豊かに感じられました。冷やごはんはモチモチ感が強まり、炊き立てとひと味違うおいしさ。一方、冷凍・再加熱したごはんは、強いしゃっきり感がありつつ、かなり柔らかくなりました。ちなみに、同モードで1合を炊くと、ごはんの粒感はそのままですが、香りがやや控えめに。また、ご飯の場所によって食感にばらつきもありました。

 

食感炊き分けは15通り。最も硬めでしゃっきりな設定だと米の粒感は突出するも「ほどよく硬い」食感で、それほど食べにくさは感じませんでした。一方、最も柔らかでモチモチに炊くと、粘りはかなり強くなりますが、ほぐれる感じもあり、柔らかさもほどほど。この粒感のあるモチモチ加減が本機の特徴といえます。また本機は、銘柄炊き分けが可能。対応銘柄は35銘柄と多く、各銘柄で9通りの食感炊き分けができます。

20170828-s1-2-760x570↑「しゃっきり」モードで炊いたお米。粒感が際立っています

 

パネルの情報量はやや少ないが音声ガイドに安心感あり

保温性能は、温度低めの「たべごろ保温」で検証。6時間後のごはんは、香りは減退したものの、炊き立てごはんのハリや粒感はしっかり維持されていました。

 

操作性は、液晶パネルが象印やパナソニックに比べると小さく、一度に表示できる情報量が少ないのがやや難点。音声ナビが付いているため、特に炊飯器に慣れていない時期は使っていて安心感があると思います。

↑表示はすっきりして見やすいが、一覧性↑表示はすっきりして見やすいですが、一覧性はいまひとつ。ただし、音声ナビ付きなので、現在選択している内容を音声で知らせてくれます

 

内ふたが洗いやすく玄米や麦飯の炊飯メニューが豊富

メンテナンス性は“非圧力”式のため内ぶたが洗いやすいのが特徴。ただ、炭釜を使うため、取扱う際は割れないよう注意が必要です。サイズはそれなりに大きいですが、重さが約5.7kgと5機種中最も軽く、丸みを帯びたデザインも魅力的。設置性はまずまずという印象です。

↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます

 

本機は15種類の食感炊き分けや、銘柄炊きでも9通りの食感に炊き分けできるのが特徴。「芳潤炊き(玄米)」「美容玄米」「麦飯(芳潤炊き)」など玄米や麦飯の炊飯メニューも豊富で、ごはんの食感にこだわる人にはオススメです。

 

以上をまとめると、本機にオススメな人は以下の通り。

●とにかくしゃっきりな食感が好きな人。特に米の粒感を重視する人にオススメ

●多彩な機能に慣れていない人。音声ガイドで操作をアシスト

●米の銘柄をいろいろ食べ比べたい人。35種類の銘柄に対応

●冷やご飯、玄米や麦飯を美味しく食べたい人