用途で選んで仕事を効率化!エッジの効いた最新付箋は“視線誘導型”と“複写型”に決定

付箋とは、単に「貼って剥がせる糊付きの紙片」に過ぎない。しかし、その用途によって求められる性能は微妙に異なる。

 

たとえば伝言を伝えるために相手のデスクに貼っておく場合、とにかく目立たなければ意味がない。うっかり見逃されては困るため、何が書かれているかを強烈にアピールする必要がある。

一方で、書類に補足を加える目的で付箋を使うなら、あまり目立ちすぎると書類の内容を邪魔してしまう。また、複数部の書類を用意する場合には、同じ内容の付箋を繰り返し書くことになるため、その作業を効率化する工夫があるとありがたい。

 

だからこそ、例の黄色やピンクの単色付箋だけでなく、用途に応じた特化型を選ぶことが、仕事の効率アップにつながるのである。今回は、そんな“付箋”というジャンルの中でも、それぞれの役割を突き詰めたエッジの効いた製品を2製品、紹介していこう。

 

これは見ちゃう!視線誘導に特化した目立ち付箋

冒頭でも触れたように、伝言を残すための付箋は「目立つこと」が主な役割であり、場合によってはメッセージの中身よりも視認性が優先されるべきかもしれない(自席に目立つ何かがあれば、それだけで「何かあったな」と察してもらえる)。

 

もちろん、色が派手であったり、貼るとポップアップするなどの工夫でも十分だが、もう一歩踏み込んだ仕掛けがあれば、さらに便利になるだろう。たとえば、ほとんどの日本人の視線をほぼ自動的に集めてしまうようなデザインだ。

ササガワ
商店街でよく見るアレの付箋 全12種
各450円(税別)

 

ササガワの「商店街でよく見るアレの付箋」は、その名の通り、個人商店やスーパーの店頭でよく見かけるPOPカードをそのまま付箋にした製品である。

 

名前だけではピンとこないかもしれないが、実物を見れば「これか!」と膝を打つはず。それほどまでに日常の風景に溶け込んでいる色・形・ハンドサインやイラストがふんだんに使われている。

 

↑この見慣れた店頭POP、見たことがないという人はほとんどいないはず。

 

ササガワという社名はあまり知られていないかもしれないが、賞状用紙(タカのマーク入り)や熨斗紙など、局所的には非常に有名な紙製品メーカーだ。「本日のお買い得品」や「当店おすすめ!」といったPOPカードでも、間違いなく国内トップクラスの存在である。

 

↑自席のPCにこの付箋が貼られていたら、まず間違いなく目がいくはず。

 

そして何より、我々はこのPOPカード付箋に書かれた内容をつい見てしまう。というのも、そこに記されるのは「◎割引」や「お買い得品」といった、お得情報であることが多く、それが習慣として脳に刷り込まれているからだ。

 

無意識のうちに目で追ってしまうこのデザイン、伝言用付箋としては、まさに最強の視線誘導ツールといえる。

 

↑書類に貼っても圧倒的な存在感。

 

……あらためて文章にするとやや“庶民くささ”が否めないが、それこそがササガワのデザイン戦略の妙。昭和の時代から築いてきた「お得感」という感覚が、日本人のDNAレベルで刷り込まれているのだ。自社のデザイン資産を活かした好例といえるだろう。

必要なだけ「CC」が作れる!ノンカーボンコピー付箋

部署で配布する複数部の書類に補足を加える際、同じ内容の付箋を何枚も手書きするのは非効率かつ面倒な作業である。

カミオジャパン
コピペタ
各600円(税別)

 

↑紙面は方眼・ドット・花柄の3種類。ピンクは60×75mmサイズ、ブルーは30×75mmサイズ×2柄。各50シート入り。

 

この手間を一度でも経験したことがあれば、カミオジャパンの「コピペタ」の価値がよくわかるはずだ。

 

これはノンカーボン複写用紙を付箋化した製品で、使い方はシンプル。まず複写したい枚数分だけ紙をめくり、下敷きにもなるカバーを差し込む。あとは一番上の付箋に筆圧をかけて書くだけで、同じ内容が下の付箋にも転写されるという仕組みである。

 

↑記入の際は、複写したくない位置に下敷き(カバー下部)を差し込んで使う。

 

↑筆圧を強めにして書けば、ボールペンでもしっかり転写される。

 

↑めくってみるとこの通り、きちんと青のノンカーボン複写ができている。

この付箋は、オフィスで大量のお土産を配る際のメッセージ付けや、捺印位置の指示など定型文を繰り返し使う場合にも活躍する。ToDoリストの複写にも便利で、1枚はデスクに、もう1枚は手帳に貼って携帯する、といった使い方もできる。

↑同じ付箋を何枚も書くより、こちらの方が確実に効率的。

 

かつて複写式のデスクメモが販売されたこともあったが、「複製したいならコピーすればいい」という結論に落ち着き、あまり便利とは感じられなかった。

 

しかし、付箋の場合は「糊がついていて貼れる」ことがポイントであり、コピー出力では代用できない。だからこそ、複写機能付きの付箋には、明確な機能的価値があるのだ。

 

使い方次第で、さまざまな場面での作業効率を向上させてくれそうである。今後もさらに使い込んでいきたい文房具だ。

 

猫好き必見「ねこハラ」文具!学研ステイフルから、じゃれつく猫たちの付箋、ノート、メモなどが登場

飼い主のパソコンに乗る、ビデオ会議に乱入する、卓上の書類を落とす……。「ねこ」が飼い主の仕事や家事の邪魔をする「ハラスメント」、通称「ねこハラ」。

 

その「ねこハラ」をテーマにした思わずクスッとしてしまう文具シリーズが、日本出版販売のグループ会社・学研ステイフルから登場しました。2月13日発売です。

 

記事のポイント

「いつでもねこハラを受けたい!」「リアルなねこハラは困るけど、気分を味わいたい!」という人のニーズを満たしてくれそうな実用性のある文具です。イラストレーターは、「猫のマチカ」というオリジナルキャラクターを中心に、絵本のような温かいイラストを描く霜田有沙さん。どの猫も憎めない表情をしており、見ているだけで癒やされます。

ラインナップは、ダイカットステッカーや付箋、シール、ファイル、ノート、メモ、ブックマーカーなど。いつでも「ねこハラ」気分を味わえます。

↑防水+UV加工を施したダイカットステッカー

 

大小セットになったダイカット付箋は、ちょっとしたメモやメッセージに最適。猫のお茶目ないたずら姿に癒されたい人におすすめです。

 

常に「ねこハラ」を受けているような状態を再現できる特大シールもあります。厚みのあるウレタンシールで、ぷっくりとした触り心地も楽しめます。

2ポケット式のA4ファイルやB6ノートなど、実用的なアイテムも充実しています。

↑1枚目がダイカットになっている、2ポケット式のA4ファイル。猫が書類の上に寝転がったり、座ったり、今にもいたずらを仕掛けてきそうな表情を浮かべていたり……。

 

学研ステイフル
ねこハラ ダイカットステッカー:全6種類、385円
ねこハラ ダイカット付箋:全4種類、528円
ねこハラ 特大シール:全2種類、1078円
ねこハラ A4ポケットファイル:全4種類、660円
ねこハラ B6ノート:全3種類、550円
ねこハラ ダイカットメモ:全4種類、583円
ねこハラ ブックマーカー:全4種類、330円
ねこハラ ブックカバー:全2種類、1540円
※価格は全て税込

付箋メモを一覧できる情報集約ボード…共栄プラスチック「フセンボード」が意外と便利だった

デスクワーク中にメモを取る際、筆者は付箋を使うことが多い。どうにも物忘れが激しいため、書き留めた内容がいつでも視界に入るように周囲に貼っておき、ことあるごとに思い出せるようにしたいのだ。基本的には仕事場で使っているPCのフチに貼ることが多いが、情報を持ち出したいときはスマホの裏側や、外出時に携帯しているノートに貼る場合もある。

 

とはいえ、あちこちに貼っていると情報が分散するし、どこに何を貼ったのかが思い出せなくなりそうだ。そこで「付箋の貼り場所」を統一するべく、使えそうなツールを探していたら、携帯タイプの付箋用ボードに行き当たった。要するに、単に付箋を貼っておくだけのシンプルな板ではあるが……ちょっとした工夫も施されており便利そう。さっそくレビューしてみよう。

 

場所を選ばず付箋メモを貼れる情報集約ボード

共栄プラスチックの「フセンボード」は、正直特段のひねりもなく、ただ付箋を貼っておくことに特化した携帯用ボードだ。本体はスチールシートをPP合紙で包んで製本したように畳んだもので、見た目の印象よりはかなりガッチリとした重さと手触りがある。

共栄プラスチック
フセンボード
900円(税別)

 

畳んだ状態での大きさは120mm×160mmで、B6サイズより一回り小さい程度。使用時は、不意に開いてしまうのを防ぐゴムバンドを外し、パタパタと広げて折り返すと、ボード面が前面に立ち上がった自立型ボードに変形する。

 

このボード面に付箋を貼って持ち歩き、必要な時に立ててやれば、大事な情報が常に視界に入るようにしておけるというわけ。

↑ゴムバンドを外して開いたら、中面のボードを立てて折り返す

 

↑自立して、付箋を貼り付ける用のボードに変形完了

 

筆者は、冒頭でも述べた通り物忘れが激しいので、例えば出先でPCを開いて作業をする場合、始める前にいちいち「えーと、まずなにをすればいいんだっけ」と仕事の組み立てを考え直すことがよくある。しかし、ToDoや作業に必要なメモをまとめて貼ってあれば、目の前に「フセンボード」を立てるだけで素早く実作業に戻ることができて、効率的なのだ。

↑必要な情報がまとめて視界に入るのはかなり便利。不要になったメモは剥がして即捨ててしまえば情報の取り違えも起きにくい

 

付箋は基本的に糊面が片側にあるため、糊のない側がヒラヒラと浮いてしまう。そうすると書いた内容が見づらいし、そこから剥がれ落ちたりということもよくある。

 

そこで便利なのが、付属のマグネットチップだ。ボードの内側にはスチールシートが入っているため、マグネットがくっつく。

↑付箋の端が浮かないように、付属のマグネットチップで押さえて安定感アップ

 

付箋の糊がついていない側にマグネットチップを貼ってやれば、浮き止めになって見やすい。また、表紙を閉じて付箋を貼ったまま持ち歩くにも、マグネットで固定してあれば勝手に剥がれ落ちにくいという仕掛け。

 

↑マグネットチップは大小合わせて17枚が付属

 

↑普段は必要なだけ小チップを隅に貼って持ち運べばOK

 

ただ、マグネットチップが貼り付くのは付箋を貼るボード面だけなので、全てのチップをまとめて携帯しようとすると、付箋を貼る場所がなくなってしまう。一番小さなサイズチップを4~6個隅に貼って持ち歩くのが実用的で、ちょうどよさそうに感じた。

 

やや使いにくさはあるが、それでも使いこむ価値はある

ボード面は、75mm×25mmの付箋を横に2列・縦に4行並べて貼ることができるサイズ。基本的にはメモ貼りスペースとして使うのが良さそうなので、50mm幅ではなく75mm幅の付箋を必要に合わせて使い分けるのが良さそうだ。

 

例えば、ちょっとしたメモやToDoは75mm×25mm、もう少し複雑な内容を書き残すには75mm×50mmの付箋……といった感じだろうか。

↑75mm×25mmと75mm×50mmの組み合わせが使いやすい

 

未使用の付箋はボードの内側に貼ってストックしておくことはできるが、あまり多くは持ち歩きづらいだろう。必ず付箋と組み合わせて使うものだけに、ストック問題はなにか別口で解決したほうが良いかも知れない。

 

筆者の場合は、無印良品のピルケースを改造した付箋携帯ケースと一緒に持ち歩いている。やはり各100枚ずつぐらい携行できないと、運用上の不安はあるからだ。

↑自作の付箋ケース。積極的にボードを使うならこれくらいの量は必要になってくる

 

↑スマホを立てかけてスタンドとして使うことも可能

 

マグネットチップや付箋の携行に別途の工夫が必要など、正直なところ、万全に便利なツールとは言い難い。

 

しかし、筆者と同様に付箋をメモ代わりに使っている人にとっては、その工夫を施してでも使う価値はありそう。うまく使いこなす技術さえあれば、作業効率の伸びしろは十分に見えるので、個人的にはもうちょっとじっくり使い込んでみたいツールである。

 

文具ソムリエール 菅未里が2024年度に注目する文房具トレンドベスト3と注目アイテム7選

2024年もすでに大量の良品がリリースされている文房具ジャンル。「自腹買い文房具」連載でおなじみの文具ソムリエール・菅未里(かん・みさと)さんに、2024年度に注目すべき、もしくは現在進行形でトレンドとなっているキーワードをピックアップしてもらった。

 

文房具トレンドとトレンドを代表する注目商品は?

もうすぐ2024年度が始まります。身の周りの文房具は揃ってきたでしょうか? 身近な存在である文房具のトレンドは気になるところ。引き続き文房具業界を席巻しそうなトレンドをチェックしていきましょう。

 

1.ニュアンスカラーブームが継続

ここ数年来、継続しているのがニュアンスカラーブーム。やわらかな色合いでプライベートシーンでも堅くなりすぎず、一方ビジネスシーンではカジュアルになりすぎない好バランスで、使い勝手の良さを発揮します。

 

・ミニクリップココフセン

フィルム付箋のさまざまなスタイルを提案し続ける、カンミ堂の「ココフセン」シリーズ。2023年11月に発売された最新作ミニクリップココフセンは、小さなクリップとココフセンが一体となったアイテムです。

↑くすみのやわらかなカラーでビジネスでも浮かない

 

カンミ堂
ミニクリップココフセン
各440円(税別)

 

これまでもパステルカラーなど優しい色合いのアイテムが多かった、同社のフィルム付箋。ニュアンスカラーはかわいくなりすぎず、とはいえやっぱりかわいらしい、という絶妙なバランス。

↑短めで小ぶりのフィルム付箋2色がセットされている

 

クリップ付きなので簡単に移動させられ、付箋を紛失しにくいので探し物が減るメリットもありますね。

 

・Waai

世界累計41億本を売り上げる消せるボールペン「フリクション」シリーズ。2023年11月に、最新シリーズの「Waai(ワーイ)」が発売されました。フリクションといえばビジネスパーソンがメインユーザーとなっているシリーズですが、Waaiは大学生をターゲットにした事務用品感のないおしゃれなビジュアルに注目。

↑従来品よりも細身のボディでやわらかな色合い

 

パイロットコーポレーション
Waai
各230円(税別)

 

また、インク色は赤、青といった一般的なカラーではなく、「ベルベットレッド」「ターコイズ」「チークピンク」などおしゃれなニュアンスカラーのラインナップ。発売当初は売り切れの店舗も出るほどの人気で、2024年も注目が続きそうです。

 

・awaii marker

2024年2月に発売されたばかりの新作。名前の通り「淡い」カラーのパッケージとニュアンスカラー8色展開のマーカー。

↑乳白色のボディ。インクごとに色が違うロゴもアクセントになっている

 

サンスター文具
awaii marker
各円(税別)

 

韓国コスメのような見た目がかわいらしく、ペン先がしなるタイプのマーカーで、分厚い参考書など曲面にもぴたっとフィットするペン先が特長です。

 

2.ノートや手帳は手のひらサイズが今らしさ

デジタルか? アナログか? と選択する時代は終わり、「デジタルもアナログも」どちらも上手く取り入れるのが、今の使い方。スマホの機能も使いながらアナログも上手に使うため、文房具のサイズにも変化が現れています。

 

・EDiT 手帳用紙を使った小さな方眼ノート

人気の手帳、EDiTシリーズは手帳だけでなくノートタイプも人気。特に今年の注目はB7サイズでしょう。

マークス
EDiT 手帳用紙を使った小さな方眼ノート B7変型
各1200円(税別)

 

タブレットやスマートフォンのスケジュール管理・メモ機能を使う人が増えるなか、必要最小限だけ紙の手帳やノートに記録したい人に人気です。

↑コンパクトで持ち運びやすい

 

・ポケットログ・ダイアリー(ラコニック)

今シーズンから発売が開始された日付フリーのダイアリー。日付がないので、年始だけでなくいつからでも日記や手帳として使用できます。小ぶりなポケットサイズのみの展開でメモ帳のようにさっと取り出してメモできる気軽さがいいですね。

↑左バンド付、右バンドなし

 

ラコニック
ポケットログ・ダイアリー
各1400円〜2500円(税別)

 

チェキの写真が入るポケットがついたものなど全14種類で、趣味別で記録を分けることもできます。チェキタイプは推し活にもぴったりなのだとか。

 

3.文房具メーカーがつくる防災グッズ

文房具という身近にあるアイテムを手がけてきた文房具メーカーは、コンパクトで使いやすい製品、縫製品が得意。オフィス用品とも相性がよく、文房具メーカーが作る防災グッズに注目が集まっています。

 

・災害常備ポーチ

「スーパードッチファイル」や「テプラ」などオフィスで使う文房具を手がけるキングジムからは、オフィスに備える防災用品の他、日常的に持ち運べるポーチタイプも販売。

↑バッグに入れられるサイズのポーチに非常時に使えるグッズがおさまる

 

キングジム
災害常備ポーチ
1900円(税別)

 

東日本大震災の後、防災意識が高まりオフィス用、車載用、個人用などシーンにあった防災グッズが揃っています。

 

・防災サコッシュ

オフィスのラベル用品で有名なヒサゴからは、サコッシュタイプの防災アイテムが販売されています。

↑サコッシュタイプは肩からかけられるので便利

 

ヒサゴ
防災サコッシュ
2850円(税別)

 

サコッシュの肩紐は光を反射し暗い場所でも目立ち、取り外してロープとしても活用できる優れもの。防寒アルシートや携帯トイレ、ホイッスル、マスク(大人用)など非常時に必要なものがコンパクトに入っていて安心です。

 

2024年度も文房具豊作の予感!

新型コロナウイルスの感染拡大防止のためオンライン授業やオンライン会議などデジタルツールが広い世代で活用されるようになりました。アナログの文房具は使わなくなるのでは? という声も聞かれるなか、トレンドは「デジタルとアナログ、どちらも使う!」です。

 

膨大な情報をコンパクトに持ち運べるデジタルの強みと、自由度が高く電源がない場所でも使えるアナログの強み。どちらもかしこく使い分け、2024年度も快適な文房具ライフを送りましょう。

 

キングジムの電子メモパッド「ブギーボード」シリーズの最新モデル。ふせんのようにやわらかくて軽い「ブギーボード ペーパリー BB-18」

キングジムは、紙に書くような滑らかな書き心地の電子メモパッド「Boogie Board(以下、ブギーボード)」の新モデルとして、ふせんのようにやわらかくて軽い「Boogie Board papery(ブギーボード ペーパリー)BB-18」を2024年2月28日に発売します。

 

「ブギーボード ペーパリー」は、何度も繰り返し使える「電子ふせん」です。紙のようにやわらかくて軽く、保管時は重ねてすっきり収納できます。専用スタイラスの上部を本体に当てるだけで瞬時に画面を消去でき、1回の電池交換で約10万回使用できます。

 

本体にマグネットが内蔵されているため、ホワイトボードや冷蔵庫などに貼り付けることも可能。付属のステンレスシールを使用すれば、スチール面以外に貼り付けることもできます。SサイズとMサイズの2サイズ展開で、いずれのサイズもアオとオレンジの2枚セット。案件や仕事の優先順位などで色分けして管理できます。そのほか、本体3枚セットや専用スタイラスのオプション品も合わせて販売されます。

 

また、「ブギーボード」専用スマートフォンアプリ「Boogie Board SCAN」に対応。アプリを使えば、「ブギーボード」に書いた内容を画像データとして保存でき、テキストを加えるなどの編集も可能。データ化した画像はフォルダで管理・共有できます。

 

■製品名・品番:「Boogie Board papery(ブギーボード ペーパリー)」 BB-18

■価格:Sサイズ スターターセット……4700円(税別)/Mサイズ スターターセット……5400円 (税別)

■発売日:2024年2月28日(水)

カメラ目線でカンペをチラ見! 「ふせんボード」がオンライン会議で印象アップにも活躍する構造上の理由

オンライン会議をする際、事前準備として、聞きたいこと・話したいこと・伝えたいことなどをメモにまとめているのだが……話をしながらその紙面を盗み見るという動作は、思ったよりも相手にバレているようだ。対面で話をしているなら、ふと相手の意識が逸れた瞬間にサッと見ることもできる。しかし画面越しだと、相手の呼吸を読むのがとても難しいのだ。

 

加えて、フレーム内に顔がアップで写り込んでいるから、視線の移動は思ったよりも目立つ。話の途中でチラッと視線が斜め下辺りに逸れると、「おっ、今カンペか何かを見たな?」というのがモロバレだ。もちろん、カンペを見るのが悪いという話ではないし、相手がしていたとしても責めるつもりだってまったくない。ただなんとなく、スマートさには欠けるなー、とは常々感じてはいたのである。

 

常時カメラ目線でビデオ会議ができるボードが便利

「カンペを見るぐらい問題ないだろ!」というのはごもっともだが、とはいえ実際に相手の視線がしょっちゅうチラチラと画面の外に逸れると、「この人あんまり集中していないな」という気分にもなるというもの。それであれば、カメラから視線を外すことなくカンペが見られれば問題解決だろう。つまり、そういうことができるツールを導入すればいい、ということだ。

 

リヒトラブの「ふせんボード」は、ノートPCの画面上部に設置することで、内蔵カメラから視線をほとんど動かさずに、ボード面に貼った付箋(ふせん)を見ることができるというもの。まさに欲しかったヤツ、である。

リヒトラブ
ふせんボード
1200円(税別)

 

使う際には、折り畳まれたボードを展開し、90度回転させて立てたスタンドで画面裏側から支えて設置するだけ。設置までの所要時間は数秒という手軽さだ。ちなみに、横幅は13インチのノートPCにフィットするサイズとなっている。

↑折りたたまれたボードを展開し、アームを回して固定したら………

 

↑ノートPC上部に乗せて設置完了

 

あとは、平らなボード面に「会議進行に必要な情報」をメモした75×75mmの付箋を貼っておけば、カメラ目線を維持したままでカンペが見放題。付箋は4枚まで並べて貼れるので、60分程度の会議用ならメモの分量的にも余裕で間に合うはず。そんなのPCの画面外周に貼ればいいじゃん、と思われるかも知れないが、ふせんボードはボード面が平滑なので、しっかり貼れて剥がれにくいというメリットもあるのだ。

↑ボード面には、貼り位置を示す「+」の刻印があるので、これに合わせて付箋を貼ると並べたときの見た目もスマートだ

 

会議がテキパキと仕切れて、“デキる感”がスゴイ

実際に会議で試用した様子を後から動画で確認したが、我ながら思った以上に「仕事がデキる感」がスゴい。というのも、常にカメラ目線でテキパキと話を進められているので、全体の進行が完全にコントロールできているような雰囲気が作れるのだ。

↑視線上に会議で必要な情報が集約できるため、話がスムーズに進められる!

 

いちおう、事後に「実は今回こういうツールを使っていたんですが……」とネタバレをしてみたが、気付いていた人はゼロ。知人から「いつもより頭良さそうに見えて、ちょっと違和感はありました」と、失礼なコメントもあったほどで、印象アップしていたのは間違いない。話し方ひとつで大きな差が付くオンライン面接などに使うと、かなり効果が出るのではないだろうか。

↑ボード下部は中央の内蔵カメラを塞がない形状になっている

 

このようにデキる印象が与えられることに加えて、会議をテキパキ進行させることで時間が節約できるのも嬉しいポイント。そもそもダラダラと長い会議を喜ぶ人なんかいないので、サッと話を終わらせることで、さらに周囲からの「あの人、デキるな」という評価につながりそう。デメリットは無さそうだし、千数百円で周りからの評価が上がる可能性があるなら、だいぶお得ではないだろうか。

 

まるで洗濯バサミに付箋が付いた? カンミ堂「ミニクリップココフセン」が作業効率化に地味に役立つ!

ずいぶんと昔の話だが、新社会人の頃に先輩から「紙資料をチェックするときは必ず付箋を使うように」と、教えられた記憶がある。注意点の書き込みや訂正を入れたページにペタペタと貼っていくだけで、後から見返す際の効率がずいぶんと違ってくるし、全体的なチェック量のボリュームを可視化できるので、作業の進行度を掴みやすいからだ。

 

ここで意外と重要なのが「付箋をどこに置いて作業するのか」と、いうこと。紙面に目を走らせては付箋を貼る、という単純作業の繰り返しになりがちなので、できるだけ紙面から近い場所に付箋が配置しておくと作業しやすいのである。さらに言えば、紙資料に付箋を合体させてしまえたら最高というわけ。

 

ガバッと挟んで付箋を一体化

まさにその用途で使いやすいと感じたのが、カンミ堂から11月に発売された「ミニクリップ ココフセン」だ。プラスチック製ピンチクリップのボディにスリムサイズの付箋2色がセットされたもので、このクリップで書類束や書籍に挟んでセットすれば、簡単に紙面と付箋が一体化できる、という仕組みだ。

カンミ堂
ミニクリップ ココフセン
440円(税別)
4色展開

 

そもそもカンミ堂には、マネークリップっぽい薄型の金属クリップに付箋をセットした「クリップ ココフセン」という製品があり、筆者も書類チェックや資料の読み込み時には欠かせないアイテムとして重宝してきた。今回の紹介するミニクリップ ココフセンは、その派生系というか、より運用の幅を広くしたような製品という印象である。

 

使うときは、本体を書類や書籍のページへ洗濯ばさみのようには挟みつければ準備OK。あとは、ケースから出ている付箋の端をつまんで引き出すだけ。1枚取り出すと自動で次の1枚が顔を出すポップアップ方式なので、モタつかずに次々と引き出せて使いやすい。

↑洗濯ばさみのようにクワッと開いて挟み込むと……

 

↑付箋を貼りたい書類や書籍と合体完了

 

コンパクトなミニS付箋なので、大量に貼り付けても場所が埋まりにくいのもありがたい。また、薄いフィルム素材で、貼った書籍や書類全体が分厚くなりにくいのもポイントだ。一般的な紙製の25×75mm付箋だと、すぐに貼る場所がなくなるほどミチミチに詰まってしまうし、ぼってりと厚みも出てしまう。マーキングをするなら今のところ、このココフセンシリーズが最適だろう。

↑付箋自体はカンミ堂のお馴染み「ココフセン ミニ(Sサイズ)」。フィルム付箋がケースからポップアップして、1枚ずつ引き出せるのが使いやすい

 

↑付箋を使い切ったら、古いケースをピンチクリップから剥がして、新たな「ココフセン ミニ(Sサイズ)」ケースを貼り付けるだけ

 

洗濯ばさみ方式ならではの “付け外し” しやすさが高評価

先に述べた通り、「ココフセン」+「クリップ」という組み合わせには、金属クリップのクリップココフセンという先行製品(しかもかなりの人気アイテムだ)が存在する。そこになぜ似たような「ココフセン」+「クリップ」であるミニクリップ ココフセンが加わったのか? 端的に言うと、両者は「挟む」という機能は似ていても、運用思想が全然違うのである。

 

クリップココフセンの金属クリップはコピー用紙数枚ほどの厚みに挟み付けるためのもので、逆に言うと、それ以外の場所に装着するのは難しい。なので、例えば手帳や参考書の表紙など “ちょうどいい場所” にいったん取り付けてしまったら、それ以降はあまり付け外しする気になりにくい。

↑薄い金属クリップの「クリップココフセン」。挟める厚さの対応幅が狭いので、基本的には特定の場所に付けっぱなしになりやすい

 

対して、ミニクリップ ココフセンのピンチクリップは、バネで簡単に付け外しができて、挟める厚みの対応幅も広い。最大開口が約20mmあるので、紙束でも書籍でも、カバンのポケットでもお菓子の袋でも、だいたいなんでもパチッと挟むことが可能。つまりクリップココフセンのように、同じ場所に装着しっぱなしでなく「必要な時に必要な場所に装着して付箋を使う」運用に向いているというわけ。

↑洗濯ばさみ方式だから、書籍にガバッと挟むことも可能。とにかく付け外しがラクなのだ

 

もし、書類に挟むと重みで邪魔になると感じるなら、手近なペンケースの端に挟んでおくという方法でもよいのだ。さらに、机の上に付箋を置く場所がないときは、シャツの袖口に挟んで使用するのも便利だ。

↑こんなところにだってセット可能。この自由度の高さが面白い

 

どこにでも、何にでも挟めるというのは、使ってみると思った以上に気楽だし、さらには「どこに挟むとより快適になるか?」を考えてみたくなったりもする。とはいえ、手帳などには「クリップココフセン」の常時装着が便利なのも間違いないので、そのあたりはうまく使い分けて、ぜひ自分なりのベストな作業環境を作り上げていってほしい。

 

出社+リモートワークの「ハイブリッドワーク」をサポート! キングジム「EMILy」第3弾は、様々な場所で働く現代人に寄り添う3製品

キングジムは、ライフスタイルグッズ「EMILy(エミリー)」シリーズの新ラインナップ「横長ノート」「ふせん」「ワークポーチ」を、12月8日に発売します

 

今回発売となる3製品は、シリーズ第3弾として、昨今の働き方に合わせ、出社とテレワークのハイブリットワークに役立つ機能を詰め込んだアイテム。カラーは差し色となるオレンジやペールグリーンのほか、ネイビーやシロなどの落ち着いたカラーを追加し、より使いやすくトレンドをおさえたデザインへリニューアルしています。

 

横長ノートは、PCの前に開いて置けるスマートサイズのノートです。フラットに開ける製本で、PC前に置いてもタイピングの妨げになりにくい構造です。

 

フォーマットには横に4分割、上下に2分割できるガイドがついており、週間スケジュールやTODOリストなども簡単に作成しやすくなっています。

 

軽くて薄いので、案件ごとにノートを分けてもかさばらずに持ち運べます。不要となったページは中央のミシン目で切り取ることができ、必要なページのみを残すことができます。

 

価格は680円(税別)。カラーはオレンジ、ペールグリーン、ブルーグレー、チャイロ、ネイビー、シロの6色展開で、用途や案件ごとにカラーを使い分けることもできます。

 

ふせんは、効率的な仕事をサポートする便利なフォーマットを1冊に詰め込んでいます。台紙は2way仕様で、デスクにスタンドさせたり、持ち運ぶ際にカバーにしたりすることができます。

 

フォーマットは、インデックスや仕事メモなど、幅広い用途で使いやすい「Assort(アソート)」、タスク管理や一言メモなど、仕事の効率化に役立つ「Memo(メモ)」、タイムスケジュールとタスクの管理が合わせてできる「Schedule(スケジュール)」の3種類で、仕事のスタイルに合わせて選べます。カラーは各2色展開です。

 

価格はいずれも630円(税別)。

 

ワークポーチは、ノートや名刺など、仕事ツールを仕分けて持ち運べるショルダー付きのポーチです。軽量で、イベントや立ち仕事などのビジネスシーンをサポートします。ショルダー紐を背面ポケットにしまえるので、バッグに収納してもかさばりません。

 

サイズ展開はA6サイズ、A5サイズの2種類で、カラーはオフィスカジュアルにも馴染みやすいオレンジ、ペールグリーン、ネイビー、シロの4色展開です。 

 

価格はA6サイズが2700円(税別)、A5サイズが2900円(税別)。

↑A6サイズ

 

↑A5サイズ

出社+リモートワークの「ハイブリッドワーク」をサポート! キングジム「EMILy」第3弾は、様々な場所で働く現代人に寄り添う3製品

キングジムは、ライフスタイルグッズ「EMILy(エミリー)」シリーズの新ラインナップ「横長ノート」「ふせん」「ワークポーチ」を、12月8日に発売します

 

今回発売となる3製品は、シリーズ第3弾として、昨今の働き方に合わせ、出社とテレワークのハイブリットワークに役立つ機能を詰め込んだアイテム。カラーは差し色となるオレンジやペールグリーンのほか、ネイビーやシロなどの落ち着いたカラーを追加し、より使いやすくトレンドをおさえたデザインへリニューアルしています。

 

横長ノートは、PCの前に開いて置けるスマートサイズのノートです。フラットに開ける製本で、PC前に置いてもタイピングの妨げになりにくい構造です。

 

フォーマットには横に4分割、上下に2分割できるガイドがついており、週間スケジュールやTODOリストなども簡単に作成しやすくなっています。

 

軽くて薄いので、案件ごとにノートを分けてもかさばらずに持ち運べます。不要となったページは中央のミシン目で切り取ることができ、必要なページのみを残すことができます。

 

価格は680円(税別)。カラーはオレンジ、ペールグリーン、ブルーグレー、チャイロ、ネイビー、シロの6色展開で、用途や案件ごとにカラーを使い分けることもできます。

 

ふせんは、効率的な仕事をサポートする便利なフォーマットを1冊に詰め込んでいます。台紙は2way仕様で、デスクにスタンドさせたり、持ち運ぶ際にカバーにしたりすることができます。

 

フォーマットは、インデックスや仕事メモなど、幅広い用途で使いやすい「Assort(アソート)」、タスク管理や一言メモなど、仕事の効率化に役立つ「Memo(メモ)」、タイムスケジュールとタスクの管理が合わせてできる「Schedule(スケジュール)」の3種類で、仕事のスタイルに合わせて選べます。カラーは各2色展開です。

 

価格はいずれも630円(税別)。

 

ワークポーチは、ノートや名刺など、仕事ツールを仕分けて持ち運べるショルダー付きのポーチです。軽量で、イベントや立ち仕事などのビジネスシーンをサポートします。ショルダー紐を背面ポケットにしまえるので、バッグに収納してもかさばりません。

 

サイズ展開はA6サイズ、A5サイズの2種類で、カラーはオフィスカジュアルにも馴染みやすいオレンジ、ペールグリーン、ネイビー、シロの4色展開です。 

 

価格はA6サイズが2700円(税別)、A5サイズが2900円(税別)。

↑A6サイズ

 

↑A5サイズ

これぞ無限付箋! 油性ボールペンで書いて消せるシリコンパッド「wemoパッドタイプver.2」の使い心地は?

文房具ファンであれば、「wemo(ウェモ)」というブランド名に聞き覚えがあるかもしれない。2017年にコスモテックから発売された初代wemoは、腕に巻き付けるシリコンゴムのバンドで、油性ボールペンでメモ書きができるというもの。いわゆる “ウェアラブルメモ” =装着するメモ帳で、ペンの筆跡は消しゴムでこすると消せて、何度でも書き消しが可能、というアイテムだ。

 

このwemoシリーズには、スマホケースタイプやIDカードホルダータイプなど、さまざまなラインアップがあるが、なかでも使いやすさに定評があるのはパッドタイプだろう。シンプルな四角いシリコン板で、裏面の弱粘着の吸着シートを使えば、ノートPCのタッチパッド横やスマホの裏側に貼っておけるメモとなる。ワンタイムパスワードのような一過性の情報をサッと書き留めておくのに、これがなかなか重宝するのだ。

↑ノートパソコンに手書きメモを増設できる「wemo パッドタイプ」(以下、先代と呼ぶ)

 

このパッドタイプにver.2が登場した。もともと充分に便利なアイテムだったと思うが、そこからどう新しくなったのか? どう使いやすくなっているのか?  確認してみた。

 

何度でも書き消しできる “無限付箋”

2023年7月26日に発売されたコスモテック「wemo パッドタイプver.2」は、正方形のシリコン板表面に特殊なコーティングを施すことで、油性ボールペンで書いても繰り返し書き消しが可能。いわゆる “無限メモ” と呼ばれるジャンルの製品だ。サイズは75×75mmで、一般的な正方形の付箋と同じ大きさだ。

コスモテック
wemo パッドタイプver.2
各900円(税別)
全3色展開

 

色合いもまさに馴染みのある薄パステルカラーで、間違いなく付箋をイメージして作られたのだろうな、ということが見て取れる。表面に油性ボールペンで書くと、わりとサラッとした書き味で紙に書いたのと同様の筆跡が残る。そして、書き留めた情報が不要になったら、消しゴムでゴシゴシとこすれば、筆跡はキレイに消せる。この辺りは従来と変わらず、不満のない使い心地だ。

↑油性ボールペン(後述)で表面に書き込む。かなりツルツルしているので、ボールがすべらないようゆっくり書くのがポイント

 

↑書いたメモが不要になったら、消しゴムで普通にゴシゴシときれいに消すことができる

 

「wemo パッドタイプver.2」を使ってみて、ひとつ気が付いたのが、パッドを手に乗せたときの感触の違いだ。先代はかなりソフトでふにゃふにゃしているのに対して、ver.2は明らかにしっかりとしている。これはシリコン強度を上げた結果のようだ。手のひらに乗せても充分な張りがあるため、圧倒的に書き込みしやすくなったように感じられた。

↑ver.2(左)と先代(右)をつまんで水平に持ち上げる。ver.2は適度な硬さとコシがあるのに対して、先代は自重で曲がるほど柔らかい

 

ただし、wemoは基本的にどこかに貼り付けた状態で筆記するので、パッドのコシが取り沙汰される確率は低いのだが……それでも適度な硬さがあった方が使いやすい、ということに変わりはない。また、モニター側面の端などに貼り付けて使う場合も、本体が柔らかいと自重でふにゃっと曲がってしまい、メモした情報が見づらくなる。やはりコシがあった方が使いやすいといえよう。

 

視認性については、本体のカラーにも注目したい。先にもカラーについて述べたが、先代のラインアップは暗めのカラーが多く、黒インクでの筆跡は視認しづらいなと感じることがあった。その点、ver.2の明るいパステルカラーの方が、文字もはっきりと読み取りやすいのは間違いない。

↑カラーも重要な進化ポイント。ver.2(左)はグッと明るい色になったため、書き込みの視認性もアップしている

 

また、これはwemoシリーズ全てにおいて言えることだが、ジェットストリームなどの低粘度油性インクを使うと、書いてしばらく時間の経った筆跡はきれいに消せず、うっすら跡が残ることがある。公式によると、ゼブラ「ジムノック」やパイロット「スーパーグリップG」などのいわゆるレガシーな油性インク(ボール径0.7mm以上)が適正とされているので、使用の際には念頭に置いておきたい。

↑筆記は油性ボールペンで行うが、ジェットストリームなどの低粘度油性インクは跡が残るため使用NGとなっている

 

↑筆記1時間後に消してみた図。よく見ると左側(低粘度油性インク)はうっすらと跡残りしている

 

粘着具合もいい感じに進化している

公式のリリース情報によると「ver.2は弱粘着性になっており、簡単に貼り剥がしできるようになった」とある。例えば、先代は紙に貼れない(剥がす際に紙表が剥離してしまう)とされていたが、ver.2では「紙や革などに貼った場合、剥がす際に表面を破損または傷める可能性がありますのでご注意ください」という注意書き程度で収まっている。つまり、注意すれば使えないこともないわけだ。

↑裏面の粘着は何度でも貼り剥がし可能

 

↑紙面に貼っても紙を傷めることなく剥がせるので、使用シーンの幅も増えそうだ

 

とはいえ実際に貼り比べてみると、さほど粘着力が違うという感じも受けなかった。せいぜい、ちょっと弱くなってる気がするかな? ぐらいだ。ただし、これに関しては、筆者が試したのは発売前バージョンであり、製品版ではさらに粘着力が弱まっているとのこと。そもそも先代のときから「粘着が強すぎて困る」と感じたことはなかったので、変わらず程よい粘着具合がある、ということでいいんじゃないだろうか。ちなみに、埃や皮脂などで粘着力が極端に劣化した場合は、粘着面を水洗いをして乾かせば復元可能だ。

↑十分に付箋の代用として使えそうな使い勝手。何度でも書き消し・貼り剥がし可能なのも嬉しい

 

実際に試してみた見解としては、ver.2は「付箋代わりに充分に使えそう」ということ。先代は、ノートPCなどに貼り付けて「パッド型メモ」として使用することが大前提なのに対して、ver.2はより幅広いシーンで付箋の “無限に書き消しできるバージョン” として気軽に運用できそうだ。SDGsの観点からも無駄がないわけだし、筆者もしばらくは情報掲示用付箋として使い倒してみようと考えている。

 

世代間ギャップ問題もパーペキに解決できる? 「死語」をモチーフにした「しごとぶんぐ」で、コミュニケーションはバッチグー!?

ライオン事務器は、今は使われなくなった言葉「死語」をモチーフにした、「しごとぶんぐ」を発売しました。アイテムは付箋とシールの2種類。

 

同社は、職場における先輩・後輩の間で世代間ギャップを感じた経験について、どんなときにギャップを感じ、そのときどのような気持ちになるかを調査。その結果、職場でのコミュニケーションの取り方や言葉遣いにギャップを感じたり、ギャップに対して驚きや面白さを感じる人が多いことが明らかになり、そのような世情から、しごとぶんぐが生まれたとのことです。

 

ネーミングは「仕事文具」と「死語と文具」をかけており、過去に流行した言葉を、シンプルなタッチながらシュールなイラストとともに表現。その言葉を使っていた世代には懐かしく、知らない若い世代には新鮮に映る言葉が選ばれています。

 

付箋は全4種類で、1冊の付箋に3種類の絵柄がセットになっており、天のり加工で、好きな柄から使うことができます。税別価格は473円。

 

シールは全2種類で、1シートにイラストと死語が6種類ずつ描かれており、カードや手帳などに貼ってデコレーションを楽しむことができます。税別価格は250円。

目の前のタスクは1つに絞る! 仕事の順序に悩むビジネスパーソンを子ども向けツール「まずコレ!ふせん」が救うかも

お恥ずかしい話ではあるが……という書き出しも、この連載で何度目だろうか。まったく、生きているだけでお恥ずかしいことだらけである。

 

さて今回の恥ずかしい話とは、仕事を順序立てて片付けることができない、ということだ。というのも、筆者は物事のプライオリティ(優先順位)を考えるのがとても苦手。とにかく眼前のことにリソースを奪われがちなので、例えば「クライアントA社に一刻も早くメールして確認を取る」という最優先事項がリストにあったとしても、先にB社(特に急ぎじゃない相手)からメールを受信しちゃったら、それを読んで返事をしちゃう。

やるべき事の優先順位を考えて、目の前のことをいったん無視する、というのができないのである。そこで、思い切った改善案を打ち立ててみた。小学生用うっかりミス防止ツールの導入である。

 

目に見えるタスクを1つに絞る「うかサポ まずコレ!ふせん」

学童文具メーカーのソニックは、うっかりが起こりにくい仕組み作りをサポートする「#うかサポ」なる製品群を展開している。今回取り上げる「うかサポ まずコレ!ふせん」は、一見すると小ぶりな定期入れという感じ。そもそもは小学生の忘れ物を防ぐ管理ツールとして作られているのだが、これが上手く使えば、タスク管理超苦手マンの切り札になりそうなのだ。

SONiC(ソニック)
うかサポ
まずコレ!ふせん 携帯ケース付き
500円(税別)

 

↑表カバーの下には、タブ付きの透明シート×2がセットされている

 

↑さらにその下に、指示通りに専用付箋をセット

 

↑これで使う準備は完了

 

表のゴムベルトを外して透明窓付きの表カバーをめくると、まず透明のシートが2枚重なっており、さらにその下には専用付箋が挟みこまれている構造。

 

使うときは、まず付箋に「とにかく一番にやるべきこと」を書いて、上側の透明シートに貼る。もしその次にやるべきことがあるなら、もう一枚付箋に書いて、下側の透明シートに貼る。以上。

 

↑付箋に最初にやるべきタスクを記入して、透明シートに貼っておく

 

↑こんな感じでToDo確認。今やることを限定することで、集中しやすくなるのだ

 

カバーを閉じると、見えるのは「一番にやるべき=絶対に今やること」だけ。なので、これ以外のことはやらない! と心に誓わなければならない(コレが大事)。逆に、ここに表示されている以外はやらなくていい、と考えればラクかも知れない。

 

で、表示されているタスクを達成したら、付箋を剥がす。すると次にやるべきことが指示されるので、同じようにこなせばよい。

↑タスクを完了したら、シートから付箋を取り除く。次はまた表示されたタスクに取りかかろう

 

この作業が完了すればひとまず優先度の高いタスクは片付いた、ということになるだろう。そうしたらいったん落ち着いて、次の優先タスク1位と2位をふせんに書き出し、貼る。この繰り返しである。

 

↑さすがに専用付箋のデザインが子どもっぽすぎるな……と思うなら、普通の付箋(50×75mm)に交換してもOK

 

どうしてこんなに手間のかかることを……? と思われる方もいるかもしれない。普通にToDoリスト作ってこなしていけばいいじゃない、という話だ。分かる。

 

しかし、筆者のように物事の順序立てが苦手なタイプだと、リストにいくつものタスクが並んでいる時点で順序付けができなくなり、結果、リストを無視してしまいがち。対してタスクが目に見えている1つだけであれば、順序を考えるまでもない。つまり、悩まずに済むわけで、これは気分的にとても救われるのである。

↑自宅で使うときは、首から下げると良さそう。視界からあまり遠ざけないのがポイントだ

 

現時点で、手帳を始めとしたビジネス用タスク管理ツールは「できる人にやさしく、できない人に厳しい」形になりがちだ。だから筆者ほど酷くはないにせよ、似たような悩みを抱えている人は意外と多いんじゃないだろうか?

 

そういったタスク管理に振り落とされた人たちにとって、学童向けのツールは大いなる助けになるのかもしれない。子ども用だからなー、と恥ずかしさを感じる人もいるかもしれないが、付箋さえ入れ替えてしまえば、バレる心配は薄い。ガンガン使っていけばイイと思うのだ。

 

読書や学習に使いやすい「ミニサイズ」登場! カンミ堂「ココフセン」に新色と新サイズが追加

カンミ堂はフィルムふせん「ココフセン」の、「Mサイズ」に4種の新色と、新規格の「ミニサイズ」を追加。8月26日に発売します。

 

定番のMサイズで今回追加となるのは、ニュアンスカラーや落ち着いたグレー系、パステル系といった、無地タイプの4種類。税別価格はいずれも410円。バリエーションの詳細は、以下のギャラリーをご覧ください(画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません)。

 

ミニサイズは、“タテに短い”が特徴。ココフセンの従来規格はふせんのタテの長さがすべて42mmですが、ミニサイズは24mmで、約半分近くの短さです。

 

紙の本での読書や学習時に「ふせんを本の文字にかぶせて貼ることに抵抗がある」という人や、小さめサイズのノートや手帳を使っている人なども、便利に使えるサイズとなっています。

 

ミニサイズのカラーバリエーションは、前述のMサイズ新色と同じ(シャーベット、カラフル、ムーンライト、クールグレー)4色です。税別価格はいずれも290円。パッケージ画像は、以下のギャラリーをご覧ください(画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません)。

フィルム付箋タイプマーカーが進化!「はがせるマーカー」は真っ直ぐ線を引くのが苦手な人を本当に救えるのか?

世の中には、意外と多くの“ラインマーカー下手クソ勢”が存在する。実のところ、筆者もその同志だ。どれほど下手かというと、線がまっすぐ引けず蛇行する、線幅が一定にならない、引き終わりが想定位置から常にズレる、使う度にインクが指につく……など、よくもそんなに失敗できるな? と我ながら驚くほどである。

↑ラインマーカーを使う度に「我ながら下手だなー……」としみじみ思う

 

しかし、線が不安定なのも指にインクがつくのも、基本的にはラインマーカーが抱えている構造的な欠陥と考えられないだろうか。(我ら下手クソ勢が極端に不器用とか、そういうのはひとまず置いておくとして。)

 

線幅が常に一定して曲がらず、引き終わり位置が分かりやすく、しかも手につくようなインクを使わない。そんなラインマーカーさえあれば、もうマーキングするのに困ることはないはずだ。

 

例えば、2020年に発売されたカンミ堂「フセンマーカー」は、その理想にかなり近づいた製品だと思う。インクではなく半透明のフィルム付箋テープを文字の上に貼ってマーキングするので、曲がらず線幅も変わらず、インクが手につくこともない。

↑付箋テープのラインマーカーとして話題になった「フセンマーカー」(カンミ堂)

 

ただ、細かな使い勝手の点で、やや不満を感じることもあったのだ。そこで試してみたいのが、同社から今年発売された新しい付箋タイプのマーカーである。

 

何が進化した? フィルム付箋テープのラインマーカー「はがせるマーカー」

2022年に発売されたカンミ堂「はがせるマーカー」は、「フセンマーカー」の不満点を解消するべく開発された、いわばフィルム付箋タイプマーカーのVer.2.0にあたるもの。実際に使ってみると、なるほど、確かにブラッシュアップが施されているのは感じられた。

カンミ堂
はがせるマーカー全9色
各360円(税別)

 

まず一目瞭然なのは、コンパクト化

まず、ひと目で分かるのがサイズの違い。「はがせるマーカー」はつまめば手にすっぽり隠れてしまうほどにコンパクトだ。

↑「フセンマーカー」(左)とのサイズ比較。テープリフィルは共通なので、それ以外の部分を大きく削り込んだ印象だ

 

ラインマーカーは何色かを使い分けることが多いツールだが、これならペンケースに複数色をストックしていても、以前ほどかさばりを感じることはないだろう。

 

使い心地は? 紙を傷つけることなくプツッとカット

↑まずはケースの半身をカチッというまで回転させる

 

使用する際には、まず本体ケースをぐるりと後ろに120度ほど回転させる。最後まで回すと、カチッとクリックを感じるところでカバーが固定されて、携帯モードからライン引きモードへ変形完了だ。

 

あとはマーキングを始めたい場所にテープ端を指で押さえつけ、本体底面を紙に当てたまま水平に動かしてラインを引いていく。

↑テープ端を左手でしっかり押さえながらラインを引く。本体底面が紙から離れないように引くのがコツ

 

マーキングしたい文末までラインが引けたら、テープカットだ。テープ出口付近を人差し指でふさぐようにして押さえたら、本体を軽く前転するように傾けてちょっと引く。すると、プツッと軽い手応えで内部の刃がテープを切ってくれる。

↑ハイライト部がテープカッター。ここを軸にして前へ傾けて……

 

↑軽く引くとカット完了。本体が透明になったことで、切る位置が見やすくなったのもありがたい

 

以前の「フセンマーカー」は、刃が下に降りてテープを切る構造だったため、うっかりすると刃で紙をガリッと削ってしまうことがあった。対して「はがせるマーカー」は、刃が紙に触れない位置で固定されているので、紙削りトラブルが発生しない。このカット方法の改良は、端的に「使いやすくなったな!」と感じる部分だ。

↑ふせんテープなので、貼ったラインを剥がすことができるのも便利

 

ラインマーカーらしいカラーが増えてバリエーション充実

テープ色に関しては、これまでの「ピンク」「グリーン」「グレー」「暗記用ブルー」「ストライプ柄」「スクエア柄」から、「イエロー」「オレンジ」「ライトピンク」「ライトブルー」「パープル」が追加。よりラインマーカーっぽい色が増えたことで、色を分けてのマーキングがやりやすくなった。

 

ちなみに、テープ自体は「フセンマーカー」と共通だが、ボディが全クリアになったことで、装備しているテープ色の視認性もアップしている。

↑2つ入りの替えリフィル(9色)は各270円

 

完全にマーカーの置き換えアイテムとなれるのか?

また、本体価格が従来から100円以上安くなっているのも、大きな改良ポイントと言えそうだ。もちろん通常のインク式ラインマーカーが1本100円強で購入できることを考えれば、コスト的に優れているとは言い難いが……それでも「試しに2~3色使ってみるか」と考えやすくなったのは間違いないだろう。

 

しかし、総じて不満のないパーフェクトなマーカーになったか? と問われると……正直なところ、まだ使い勝手で微妙なところは残っていると感じた。なにより、ラインを引くのに必ず両手での作業が必要になるため、軽快さに欠けるのは間違いない。やはり修正テープのように片手で引けるようにならないと、根本的な解決にはならなそうだ。

↑多少のクセはあるが、それでもノートや資料の仕上がりがグッと美しくなるので、使う価値はあるだろう

 

とはいえ、現状ではこれが「もっとも線がまっすぐ美しく引けるマーカー」であることには、間違いないだろう。万が一に失敗しても、剥がして引き直せるし。少なくとも、ラインマーカー下手くそ勢の自覚がある人なら、導入する価値はあると思う。

 

糊でおなじみ「ヤマト」のロングセラー文房具に、30周年限定モデルが登場! テープ型フセン「メモックロールテープ」

ヤマトは、同社の「メモックロールテープ」が2022年に発売30周年を迎えたことを記念し、「メモックロールテープ30周年限定モデル」を、5月25日より限定発売します。

 

同製品は、好きな長さにカットができる貼ってはがせる全面のり付きのテープ型フセン。全面のり付きでピッタリ貼れるので、ひらひらしてはがれたり折れたりなどの不便を防ぐことができます。1992年に紙タイプを発売して以来、カラーやテープ幅、素材などのバリエーションの拡充を行なってきました。

 

今回発売となる30周年限定モデルは、現在の時流に合わせて家庭での利用を想定し、“インテリアになじむカラーリング”をコンセプトに作られ、生活になじむ、シンプルで清潔感のある全4種のバリエーションです。メモとしてだけでなく、表示ラベルやインデックスなど多用途に使うことができ、付属のカッター付ケースは詰め替え可能で、繰り返し使用可能です。

 

テープサイズ25mm×10mでグレーカッターの「ローズ+レモン(2巻入)」「オレンジ+ライム(2巻入)」、ブルーカッターの「黄+白(2巻入)」、テープサイズ15mm×10mでブルーカッターの「ローズ+レモン+ライム(3巻入)」を用意。価格はいずれも450円(税別)です。

【文房具総選挙2022】ハンコ文化の逆襲!? 積極的に日常使いしたくなる「印をつける・捺す」文房具8点がノミネート

仕事や勉強、作業の効率をアップさせる高機能をもつ“はかどり文房具”の年間ナンバーワンを投票によって決定する、「文房具総選挙2022」がスタートしました。ここでは【機能別部門】「印をつける・捺す」部門にノミネートされた8商品を紹介していきます。

 

【ノミネート商品をまずは写真でチェック!】

<投票は4/24 23:59まで! 結果は5/24に発表>

 

【「印をつける・捺す」部門】

ハンコ関連商品に名品が多数登場し、部門名を「分類する・印をつける」から「印をつける・捺す」に刷新。もちろん、付箋やタグにも良品が揃っています。

 

No.50

シヤチハタ
いろづくり
440円(スタンプパッド本体)、330円(専用インキ)、1980円(はじめてセット)

好きな色の「専用インキ」を塗布して、世界にひとつだけのスタンプパッドを作れる。複数のインクを混ぜたオリジナル色や、まだら模様の盤面などの作成も可能だ。インクは29色展開。

 

No.51

シード
クリアほるナビ
440円(A7サイズ)、770円(A6サイズ)

消しゴムはんこを作れるスタンプ用消しゴム「ほるナビ」に、刃先が見えて彫りやすいクリアタイプが登場。オーブンで焼くと透明度が増し、捺したい箇所が見えてキレイに捺せる。

 

No.52

ビバリー
ココサス ポップアップ
572円

ミシン目が入った矢印柄の付箋。矢印の先端の三角形を切り離せば、残りの部分をブックマーカーとして使える。手帳などに引っ掛けられるクリップが付いた、ポップアップケース入り。

 

No.53

カンミ堂
ココフセンページ
297円

ケースのフチ部分が0.7㎜と薄く、しおりのように本に挟みやすい付箋。本やノートの行に貼るのに適した細幅に設計されている。半透明のフィルム製のため、下の文字が隠れず読みやすい。

 

No.54

INYUSHA
ドアPETAハンコ
1980円

強力磁石を内蔵し、玄関ドアやデスクの引き出しなどに貼れるハンコ。マスクやカギなどを掛けるフック、メモなどを挟める磁石の1台3役をこなす。八角形で転がりにくいのも◎。

 

No.55

こどものかお
Pochitto6
990円

PCのキーボードのボタンのような形をした浸透印。油性インクを採用しているため、上から水性ペンで色を塗ってもにじまない。6柄が1本にまとまっており、携帯性にも優れる。

 

No.56

コスモテック
Retag by wemo
418円〜

油性マーカーで書き込んでも消しゴムで消せる、特殊素材で作られた収納タグシリーズ。貼り剥がしできるインデックスやラベルシールに加え、表紙にメモ欄を備えた書類ファイルもある。

 

No.57

プラス
ローラーケシポン 箱用オープナー
1100円

ダンボールオープナーと個人情報保護スタンプがひとつに。宅配物の開梱と、宛名を隠す作業をスムーズに行える。スタンプには、つるつるした紙にもしっかり捺せる揮発性インクを採用。

 

※価格はすべて税込で表示しています。

トレンドと機能で分類した8部門・100商品!

2013年に始まった「文房具総選挙」は今回で記念すべき10回目。ノミネートされた文房具のラインナップに、その年の世相が見える!? 2021年度のはかどり文房具をフィーチャーした「文房具総選挙2022」は最新の傾向を反映した「トレンド部門」3部門と、機能によって分類した5部門の、合計8部門。部門によってボリュームの差があるものの、およそ10数商品ずつが選出され、合計100もの商品がノミネートされました。

 

【トレンド部門】
在宅・ハイブリッドワークがはかどる文房具&環境整備アイテム 部門

在宅ワーク用ツールは、2021年度も引き続きホットなジャンル。今年は机上だけでなく、仕事環境を整備するインテリア寄りのアイテムまで選出しました。 15商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/716263/

 

【トレンド部門】
キッズの学習がはかどる文房具 部門

子ども向けの学習情報ポータルサイト「学研キッズネット」とコラボした本部門。新しい教育方針を反映し、PCやタブレットと併用できる文房具も登場し始めています。15商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717396/

 

【トレンド部門】
SDGs文房具 部門

文房具の分野でも、脱プラや森林保全、ペーパーレスなどに貢献できる、SDGsに配慮したアイテムが続々と登場。左利きでも使えるといった多様性にも配慮するなど、企業努力が光るアイテムたちに光を当てました。13商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717444/

 

【機能部門】
書く 部門

「サラサ」や「ジェットストリーム」、「ボールサイン」など、人気シリーズの新モデルが多数登場。ノミネート商品が最多の16点という、激戦部門でもあります。16商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717119/

 

【機能部門】
記録する 部門

最新のクリップボードや狭いデスクでも広げやすいノート、メモ帳を中心に選出。ルーズリーフの利便性を高めるアイテムにも注目です。11商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717178/

 

【機能部門】
収納する 部門

例年はペンケースのノミネートが目立つ部門ですが、今年はドキュメントファイルが豊富に揃いました。小物を一緒に持ち運べる書類ファイルにも注目です。12商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717298/

 

【機能部門】
切る・貼る・綴じる 部門

開梱用カッターや瞬間接着剤など、ホームセンターに並ぶタフな文房具が多数登場。一方で、持ち運びやすいコンパクトな文房具も選出されています。10商品がノミネート。https://getnavi.jp/stationery/717325/

 

【機能部門】
印をつける・捺す 部門

ハンコ関連商品に名品が多数登場し、部門名を「分類する・印をつける」から「印をつける・捺す」に刷新。もちろん、付箋やタグにも良品が揃っています。
https://getnavi.jp/stationery/717346/

<投票は4/24 23:59まで! 結果は5/24に発表>

https://forms.gle/8fX4AHXHcWbvg7h66

しおりとしても使える、カンミ堂の人気付箋シリーズから新製品「ココフセンページ」登場

カンミ堂は11月5日、携帯性と利便性に優れたフィルム付箋をラインアップする「ココフセンシリーズ」から、本やノートなどの冊子状のものに、しおりのように挟んで使えるマーク用途のフィルム付箋「ココフセンページ」を発表。11月24日に発売します。希望小売価格は297円(税込)です。

 

ココフセンシリーズは、カンミ堂の中で人気の付箋シリーズで、2011年発売の「ココフセン」は、本やノートなどの表紙にケースを貼り付けて、付箋をコンパクトに持てることから注目を集めたというアイテム。

 

今回発売するココフセンページは、ケースを本などにじかに貼ることに抵抗がある人が一定数いたことから、「マーク用途に使いやすい付箋のかたち」を考えたとしています。

 

付箋が収まっているケースは約幅54×高さ115~120×奥行き3.5mm。手のひらサイズの四角形状で、本やノートなどに挿し込みやすくなっているそうです。また、付箋は1枚ずつ引き出せるポップアップ方式を採用することで、付箋を取り出す手間やストレスを取り除いたといいます。なお、付箋の幅は約6mm。文庫本やノートなどの行に合わせて貼りやすい幅になっています。

 

付箋の素材には半透明のフィルムを採用することで、文字の上に貼っても文字が隠れることがないうえに、紙より薄く、しかも丈夫でやぶれにくくなっています。加えて、特殊な表面処理を施しており、油性ボールペンや鉛筆での筆記も可能です。

 

付箋のタイプは、ドットやストライプなどの柄が入った総柄タイプ、ページから飛び出る部分は色が濃く、文字にかかる部分は色が薄い見出しタイプ、使い方を選ばないシンプルな無地タイプの3つを用意。

↑総柄タイプの「ココフセンページ イエロー RS」。ケースがピンクの製品もあります

 

↑見出しタイプの「ココフセンページ アイボリー S」。ケースがパープルの製品もあります

 

↑無地タイプの「ココフセンページ グレー S」。ケースがブルーの製品もあります

 

なお、付箋の枚数は1ケースあたり120枚。1ケースに4色入っており、各30枚ずつとなっています。

2分割によって重要箇所がリンクする!「ココサス ポップアップ」で付箋の利便性は高速進化

付箋とは、本の要点が書かれたページに目印として貼ったり、書類にコメントを添付したり、という用途を持つツールだ。

 

……とは言ったものの、そもそもそれ以上の機能を与えるのは難しい。しょせんは「貼って剥がせる(再剥離性、という)のりを塗布した紙片」でしかないのだから。

 

ところが、その単なる“のり付き紙片”に新たな機能を付加したのが、2013年に発売されたビバリー「ココサス」だ。

↑発売当時、単に“貼る目印”だけじゃない機能性が話題になったビバリーの「ココサス」

 

矢印型の付箋がミシン目で2分割できるようになっており、矢印先端を書籍のページ内にある、注目すべき要点部分を指し示すように貼る。分離した矢印の根本部分はページ端に貼る。

 

書籍を閉じているときは、開くべきページを根本部分で確認。ページを開いたときは、見るべきポイントを矢印先端が教えてくれる、という仕組みである。従来の付箋にありがちな、「付箋を貼ったものの、ページのどこに要点があるか分からない」というトラブルも、この分割方式なら発生しないというわけだ。

 

便利な矢印付箋がポップアップに進化

筆者は、発売されたときからこの「ココサス」の大ファンで、今でも資料の読み込みをする際には、手元に欠かせないアイテムである(特に、蛍光マーカーでラインを引きづらい古い書籍には必須)。その「ココサス」に新製品が登場したとあっては、そりゃ注目せざるを得ないだろう。

ビバリー
ココサス ポップアップ
各520円(税別)

 

その新製品こと「ココサス ポップアップ」は、名前の通りポップアップ式ケースに収納された、“フィルム付箋タイプの「ココサス」”だ。

 

ケース中央からはみ出た付箋の端をつまんで、シュッと引くことで抜き出せて、ティッシュペーパーのように次の端が自動的に現れる。抜き出したフィルムの矢印は、従来の「ココサス」と同様に先端と根本に分割できるようミシン目が入っているので、これまた従来通りに「要点指示」と「ページ指示」に分けて使うことが可能。

↑ケースからシュッと引き抜くと、次の付箋の端が自動的に露出。何枚も続けて貼りたいときにはポップアップ式が便利だ

 

↑使用時は、ミシン目からピリッと切って……

 

↑ピンポイントに要点指示+ページマークに。一般的な付箋よりも圧倒的に分かりやすい!

 

資料の読み込みでは、付箋を何枚も立て続けに貼りたい。ところがベタベタと数多くふせんを貼ってしまうと、ページのどこに要点があったのかが分からなくなりがちだ。

 

つまり、「ココサス」の機能とポップアップ式の利点はガッチリと噛み合って、非常に相性が良いのである。実際に使ってみると、むしろなんで今までポップアップにしなかったの? というレベルで、使いやすいと感じた。

 

↑同じページ内に複数のチェックがあっても、色分けして貼れば分かりやすい。半透明フイルムなので、文字にかかっても問題なしだ

 

ポップアップケースの裏には、手帳や本に挟んで使うためのクリップが付いている。このクリップにもちょっとした工夫があり、二重になったクリップの内側で挟むとケースの上部がページ端から飛び出すように、外側で挟むと飛び出さないようになっているのだ。

↑裏面のクリップは、二重構造がポイント

 

例えば手帳に挟んで持ち歩く場合、普段は飛び出していると邪魔なので、クリップの外側を使う。いざ付箋を使うときはクリップ内側を使うと、ケース上部がインデックス代わりになって、アクセスしやすくなる。

 

もちろん、現時点で使うページに挟めばしおりとしても機能するわけで、シーンによって二重のクリップを使い分ければ、使い勝手も上がりそうだ。

↑挟む位置を変えるだけで、スッキリ収納(外側クリップ)・インデックスで分かりやすく(内側クリップ)と使い分けられる

 

現在では、文具店の店頭に数多くの“機能性付箋”が並んでいるが、「ココサス」はそのジャンルの先駆けとも言える画期的なもの。さすがに発売からすでに8年が経過して、愛用者以外にはやや影が薄くなっているのを残念に思っていたのだが……ポップアップタイプの発売をきっかけに再び注目されるようになれば、長年の愛用者としても嬉しいかぎりである。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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【菅未里の自腹買い文房具】フィルム付箋「ココフセン」の掘り出し物2タイプは色や形で気分も上向く!

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。仕事柄、文房具を試す機会は多く、手元には山のような文房具が……。そんな菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた、いま本当に気に入っている文房具とは?

 

今回は、フィルム付箋の人気ブランドのなかで、意外と知られていない2タイプです。

 

便利なうえ、デザインも魅力の付箋「ココフセン」シリーズ

文房具ファンにはよく知られた商品だと思いますが、私はカンミ堂のフィルム付箋「ココフセン」シリーズが大好きです。

 

なかでも最近気に入っているのが、「ココフセン ベーシック」シリーズ。何がいいって、とにかく色が綺麗なのです。流行りの“くすみカラー”を中心に展開していて、柄が入る場合でも非常に落ち着いた印象になっています。

 

付箋は、目立たせるためか鮮やかな色である場合が多いので、くすみカラーの付箋は貴重です。

 


カンミ堂
ココフセン ベーシック
180円(税別)〜

 

しかし、それだけではありません。使い勝手が非常にいいのも、ココフセン ベーシックを含む、ココフセンシリーズの特徴です。

 

その秘密は、ケースにあります。オーソドックスな「ココフセン」やココフセン ベーシックは、ケースの裏が粘着シールになっているので、手帳やノートにケースごと貼りつけられるのです。

↑このように、ケースは薄くてコンパクト。ケースごと、手帳などに貼り付けられます

 

あらかじめ手帳などに貼っておけば、必要になったときにいちいち付箋を取り出す必要がありません。

 

ケースの色も落ち着いていますから、おしゃれな手帳(やノート)に貼っても雰囲気を壊さないのも、重要なポイントですね。

 

↑ちなみに、さまざまな筆記具でココフセンに書き込んでみました。フィルム付箋なので、シャープペン(鉛筆)、油性ペン、油性ボールペンではくっきりと書けますが、ゲルインキや消せるボールペンは一見書けているようでも、実際はインクを弾いてしまうので注意が必要です

 

目標、見出しには「ココフセン COLOR パステル」

大人しいくすみカラーもいいけれど、華やかな色の付箋も欲しい……という方も多いでしょう。

 

そんな方に向けた商品も、ちゃんとあります。「ココフセン COLOR パステル」です。上質さを保ったまま、華やかなパステルカラーになっています。


カンミ堂
ココフセン COLOR パステル M(カタヌキ)
380円(税別)

 

COLOR パステルは、形が面白いのも特徴です。

↑4色それぞれ異なる形をしています

 

私はこれをノートや手帳に貼り、目標や、そのページの見出しを書いています。色が華やかで、しかも形が個性的なので、テンションが上がるわけです。目標の達成率も上がるかもしれませんね。

↑ユニークな形は、目標やコメントを書くにもいいですね

 

最後にひとつ、豆知識を。

 

今や、文房具ファンで知らない人がいないブランドとなったカンミ堂ですが、もともとは餡子の製造販売が本業でした。商品もユニークなら、成り立ちもユニークですよね。

 

 

「菅未里の自腹買い文房具」バックナンバー
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【文房具総選挙2021】「分類する・印をつける」文房具は機能も見た目も個性的なアイテム9点がノミネート

仕事や作業の効率をアップさせる高機能な文房具、「はかどり文房具」の年間ナンバーワンを決定するアワード、「文房具総選挙2021」がスタートしました。ここでは【機能部門】「分類する・印をつける」部門にノミネートされた文房具を紹介していきます。

「文房具総選挙2021」の全貌
https://getnavi.jp/stationery/585036/

 

【ノミネート商品をまずは写真でざっとチェック!】


投票は4/25 23:59まで・結果は5/24に発表します

 

【機能部門】分類する・印をつける 部門

名前の読み方を彫った印鑑や、メモを取れるIDカードホルダー、定規やマーカーペンの代わりに使える付箋など、新発想の商品が多く選出されています。9商品がノミネート。

 

No.65

コクヨ
IDカードホルダー〈wemo〉
2200円

メモ帳にもなるIDカードホルダー。油性ボールペンで繰り返し書き消しできる、特殊な表面コーティング加工のシリコン素材を使っている。外出時にIDカードの名前を隠せるカバー付き。

 

No.66

伊東屋
おいしい魚シリーズ
ヒラメ分度器/タイコンパス
各1760円

魚をモチーフとしたステンレス製の分度器とコンパス。分度器は中心の十字と口、尾びれをつないだ位置に一辺を合わせて、角度を測る。コンパスは、口の穴を支点に半径10cmまでの円が描ける。

 

No.67

アオトプラス
Kamidea 定規付箋
各385円

定規や三角定規、分度器の形を模した付箋。実寸の目盛りがレイアウトされており、実際に長さや角度を測ることができる。3種類とも長辺が粘着面になっているため、しっかり貼れる。

 

No.68

ヤマト
テープノクリップフセン
605円

全面にのりが付いたテープ型付箋の新モデル。カッター部分に差し込み式のクリップと磁石が付いていて、ファイル等に挟んで持ち歩いたり、冷蔵庫に貼り付けたりできる。付箋の幅は15mm。

 

No.69

ライオン事務器
はにわの形の指サック<はにさっく>
495円

とぼけた表情が魅力の指サック。紙をめくっているときに滑って回るのを防ぐため、内側はリブ状になっている。背中側には、紙をめくりやすくする凹凸加工も。大小セットで3種類用意。

 

No.70

カンミ堂
フセンマーカー
528円

好きな長さでラインを引く用途に特化した、新発想の全面のり付き付箋。半透明のフィルム素材のため、マーカーを引いたように下の文字を目立たせられる。きれいに剥がせるため、気軽に使える。

 

No.71

キングジム
フタマタフセン
253円〜429円

先端が二股に分かれた付箋。粘着面に対して縦に入ったミシン目で折ると先端が開き、平面や立体的な場所に立てて貼れる。両面に書き込めて、紙を挟めばインデックスとしても使える。

 

No.72

城山博文堂
ひらがな印鑑
1990円〜(浸透印タイプ)、3120円〜(印鑑タイプ)

漢字の大きさはそのままに、読み方を透かし彫りにした印鑑。学校や出先で、名前の読み方を尋ねられるストレスを解消する。難読漢字にも対応。印鑑タイプは、銀行印としても登録可能だ。

 

No.73

スリーエム
ポスト・イット
コネクトディスペンサー/ホルダー
スコッチ コネクトディスペンサー
550円〜

同社の強粘着付箋が付属するホルダーと、ロール付箋やテープが付属するディスペンサー。側面に凹凸があり、連結できる。接着面を傷めずに剥がせる両面テープ付きで、垂直面にも貼れる。

 

トレンドと機能で分類した8部門・99商品!

たった今の世の中の流れが見える「トレンド部門」3部門と、機能によって分類した5部門の、合計8部門。部門によってボリュームの差があるものの、およそ10数商品が選出され、合計99もの商品がノミネートされました。

 

【トレンド部門】
仕事がはかどる! テレワーク&フリーアドレス文房具 部門

コロナ禍で特に需要が広がったのが、本部門のアイテム。仕事道具をまとめる収納ツールから、狭いデスクでも使える省スペースアイテムまで、快適な環境構築を助ける商品が目白押し! 12商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/585389/

 

【トレンド部門】
勉強がはかどる! 学生応援文房具 部門

昨年に引き続き、ノートをきれいに取れる、使っていてモチベーションが上がるなど、学習効率を高めてくれる文房具が数多く登場。資格取得などに向けて勉強中の大人も要注目! 13商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/585398/

 

【トレンド部門】
デジタルと連携してはかどる! デジアナ文房具 部門

スマホやPCと連携することで、機能を拡張できる文房具が増加中。本部門では、それらの商品に加え、デジタル機器の使い心地を向上させる周辺アイテムもピックアップしました。9商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/585400/

 

【機能部門】
書く・消す 部門

人気ブランドから待望の多色・多機能ペンや細径モデルが登場するなど、ボールペンを中心に熾烈な戦いが予想される本部門。インク色にこだわった商品にも、ぜひ注目してみてください。19商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/585405/

 

【機能部門】
記録する 部門

白でも黒でも書けるノートや、油性ペンで書き込めるホワイトボード、半分に折りたためる手帳など、常識を覆すユニークかつ画期的なアイテムが満載。いままでにないフォーマットを採用した手帳も話題です。11商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/585407/

 

【機能部門】
分類する・印をつける 部門

名前の読み方を彫った印鑑や、メモを取れるIDカードホルダー、定規やマーカーペンの代わりに使える付箋など、新発想の商品が多く選出されています。9商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/585409/

 

【機能部門】
切る・貼る・綴じる 部門

コロナ禍で増えた荷物の梱包・解梱作業の効率アップを図るアイテムを中心に、多彩な商品が集結。携帯はさみをはじめ、コンパクトながらも使い勝手を極めた商品が増えています。13商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/585415/

 

【機能部門】
収納する 部門

今年は省スペースで使えるだけでなく、中身の取り出しやすさにもこだわった“立つペンケース”が多数ノミネート。雑貨のような素材やデザインの収納アイテムもトレンドです。13商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/585417/


投票は4/25 23:59まで・結果は5/24に発表します

“文具ソムリエール”菅未里が振り返る2020年に自腹買いしたベスト文房具5選

2020年は、社会が試された1年でした。言うまでもなく、新型コロナウイルスの影響です。海外旅行もできず、外出や会食も難しくなり、“新しい生活様式”下での不安やストレスに苛まされた方も少なくないでしょう。

 

しかし、文房具は元気でした。ひとりで、お家で楽しめる“趣味”であることも幸いしたと思いますし、自宅勤務をする方が増えた影響もありそうです。

 

その結果、いい文房具が、2020年もたくさん登場しました。

連載「文具ソムリエール・菅 未里の自腹買い文房具」アーカイブ
https://getnavi.jp/author/misato-kan/

 

1.“りくちのいきもの”のホッチキス

動物たちがかわいい、MAX(マックス)の「シリコンカバーホッチキス」は、2019年の文具女子博で1200個を超える売り上げを叩き出した注目作ですが、その第3弾ですね。私は2020年11月にあった「文具女子博2020」で先行販売されていたものを買いました。

 

ひと言で言うなら、ホッチキスに動物のかわいいシリコンカバーをつけたもの、なのですが、この第3弾では、ホッチキス本体だけでなく、ホッチキスの針にもカラフルなシリコンカバーがつくようになりました。失くしがちなホッチキスの針が目立つのはありがたいですね。

 

【商品情報】
マックス
シリコンカバーホッチキス Vol.1 みずべのいきもの
サメ/ワニ/ビーバー
各1200円(税別)

シリコンカバーホッチキス Vol.2 つめたいうみのいきもの
ペンギン/シロクマ/セイウチ
各1500円(税別)

シリコンカバーホッチキス Vol.3 りくちのいきもの
ライオン/パンダ/ゾウ/オオカミ
各1500円(税別)

シリコン針ケース付きカラー針 りくちのいきもの
ライオン/パンダ/ゾウ/オオカミ
各750円(税別)

 

2. ディズニーのカモフラージュホルダー

「カモフラージュホルダー」とは、中に入れた書類の文章が見えないクリアホルダーのことです。情報を守るためのものですが、細かい文字は見えないようにしつつ、タイトルや見出しなど、大きな文字は見えるのもポイントです。中の書類を出さなくても、持ち主にはどういう書類かわかるからです。

 

そのカモフラージュホルダーの限定版です。ディズニーのおなじみのキャラクターたちがあしらわれています。

 

↑挟んだ書類の文字をカモフラージュする柄も、よく見ればディズニーキャラクターという凝りよう

 

↑裏側

 

実は、この商品はサンプルを送って頂いたのですが、あまりの愛らしさに「保存用」を別に購入しました。したがって、「自腹買い文具」に含めてもいいのです。

 

【商品情報】
プラス
カモフラージュホルダー 限定ディズニーデザイン
各300円(税別)

 

3. 段違いに色が濃いゲルインクボールペン

ユニボールワンはごくシンプルなゲルインキボールペンなのですが、色が鮮やかで、黒も濃いことが特徴だと、メーカーは言っています。私は最初、黒以外の色はともかく、「黒が濃い」ということがどういうことなのかピンと来ていなかったのですが、いろいろなボールペンの黒を書き比べたところ、よくわかりました。

 

圧倒的に黒いのです。黒インクが黒いのは当然なのですが、その黒さが段違いというべきでしょうか。試す価値は大きいです。

 

ちなみに、今風の“くすみカラー”の限定色も出ていますので、そちらもおすすめです。

 

【商品情報】
三菱鉛筆
ゲルインクボールペン ユニボール ワン
120円(税別)

※写真は、数量限定モデル(各360円・税別)

 

4.“日本の色見本帖”が付箋に

このシリーズではシールが人気で、今年のISOTの「日本文具大賞デザイン部門」にも選ばれていましたが、私はあえて付箋を推しましょう。

 

デザインや色の素敵さは言うに及ばず、色が「●●系」と、系統でまとめられているのがいいですね。同系統なら異なる色でも統一された印象を与えられますから、たとえば手帳に異なる色のふせんを使っても、全体としてまとまりが出るのです。ガチャガチャしません。色味も落ち着いていてすばらしいです。

 

↑手帳に。全く異なる色のようで、不思議とまとまりが出る

 

【商品情報】
カミオジャパン
日本の色見本帖付箋短冊
各400円(税別)

日本の色見本帖マスキングテープは文房具総選挙2020の準大賞に輝いた
https://getnavi.jp/stationery/496518/

 

5. 定番ノートの専用修正テープ

以前、連載でも取り上げましたが、かなり黄色が強いロルバーンの紙に合わせた修正テープが出たことは、本当に画期的でした。「合う修正テープがないから」という理由でロルバーンを敬遠していた人も、これからはロルバーンを選択肢に入れられるでしょう。

 

ロルバーンは限定柄が多いのが特徴なのですが、修正テープがあれば、コレクションするだけではなく、どんどん使えますね。

 

【商品情報】
デルフォニックス
ロルバーン 修正テープ
330円(税別)

【菅未里の自腹買い文房具】大定番ノート「ロルバーン」がリングノート苦手派にも支持される理由
https://getnavi.jp/stationery/553186/

 

文房具業界も新型コロナによるダメージは受けました。しかし、ユーザーは自宅にいる時間が長くなったので、お手元の文房具を整理したり、しまい込員でいたものを引っ張り出したりと、自分なりのしかたで文房具と向かい合えた一年だったのではないでしょうか。

 

メーカー側も変わった一年でした。特に、SNSやインターネットの力が再認識されたのが大きいですね。子育て中でなかなか文房具店に行けない方や、地方の方にとってはプラスもある一年だったはずです。

 

まだまだ新型コロナの収束は見えず、2021年も厳しい時期が続くはずです。でも、文房具は今までのように、いえ今まで以上に、みなさんを助けてくれるでしょう。どんな一年が待っているのでしょうか。

付箋がラインマーカーに!? カンミ堂「フセンマーカー」が斬新かつ便利

ノートなどでポイントとなる部分を目立たせるのに、ラインマーカーはとても便利なツールだ。ただスーッとラインを引くだけで、どこが重要か一目で分かるんだから、勉強や仕事には必須とすら言える。

 

とはいっても、文句のつけようがない完璧なツールなんてものは存在しない。やっぱり不満な点だってあるのだ。

 

まず最も大きいのは、インクたっぷり出過ぎ問題だろう。ペン先チップが太いため、その分だけ大量にインクが出る。その結果、紙によっては裏抜けもあるし、ボールペンで書いたところが滲むようなことにもなる。

 

筆者のような不器用な人間にとっては、ラインをまっすぐ引くのが難しいのも困りごとのひとつ。ラインがガタついたりナナメになったりするのを避けるなら、わざわざ定規を使うという手間までかけねばならない。

 

つまるところ、紙面をきれいに保ちつつラインマーカーを使うのはけっこう難しい、ということだ。便利さだけを享受しつつ、きれいに使えるラインマーカーはないの? 無理なの?

 

それなら考え方を変えてみよう。単に文字列を目立たせたいだけなら、マーカーで書く以外に方法があるんじゃないだろうか?

 

ラインマーカーは“ペンじゃなくてもいい”という発想転換

ということで今回紹介するのは、カンミ堂の「フセンマーカー」だ。

 

カンミ堂といえば、これまでにもいろいろな機能を持った付箋を発売してきた付箋メーカーである。そこがラインマーカーを発売すると聞いて最初は驚いたものだが、あらためて確認して納得。製品名は“マーカー”と名乗っているものの、実は“ラインマーカー的な働きをするフィルム付箋”なのである。

カンミ堂
フセンマーカー
480円(税別)
テープは「COLORグリーン」「同 ピンク」「同 グレー」「PATTERN BRスクエア」「同 GYストライプ」「STUDY ブルー」の6種類がラインナップ。ケースは共通。

 

同じようにラインマーカー的に使えるフィルム付箋は、以前にも他メーカーから発売されているのだが、これは“シートタイプをミシン目でちぎって使う”というもの。持ち歩くには少しかさばるのが難点だった。

 

対して「フセンマーカー」は、コンパクトなボディにロール状の6mm幅フィルム付箋テープを内蔵しており、かなりコンパクト。日常的に使うのであれば、ペンケースに放り込んでおけるサイズ感はありがたい。

 

どうやって貼り付ける?

使用する際は、まずケースからピロッとはみ出しているテープの先端を、目立たせたい文字列の先頭に貼り付ける。あとはケースを引いて必要なところまで貼れたら、上部の「ココ」と指示された部分を指で押し込みつつ、ケースを前に倒す。すると内蔵された刃でテープがスパッと切れるという仕組みだ。

↑使用する際は、ケース底部から出ているテープの端をつまんで……

 

↑マーキングしたい文字列の先頭に貼り付ける

 

↑必要なところまで貼ったら、ケース上部をギュッと指で押しつつ少し前に傾けると、テープが切れる

 

ケース上部を押すことで「内部のテープをロックする」+「刃を押し出して切る」という2つの動作を同時に行う構造で、これはよく考えられている。

 

↑ケース上部を押すことで、「テープの固定(A)」と「カッター刃を押し出す(B)」を同時に行う。慣れないうちは、露出した刃で紙面を傷つけたりすることもあるので、要注意

 

↑切り終わったテープ端は、ケース底部に貼り付けておけばOKだ

 

実際にフィルムを貼った文字列は、下の写真の通り、ラインマーカーを引いたような雰囲気で、しっかり目立つ。

↑ピンク・グリーン・グレーの見本。テープを貼っている分だけ下の文字はややぼやけるが、視認性は充分だ

 

しかも、インクではないから紙に染みたり滲んだりは当然しないし、ラインがガタガタになることもない。つまり、ラインマーカーの不満点はこれでスッキリと解決してしまうわけだ。

 

どんな使い道がある?

粘着部は全面付箋糊なので、貼り剥がしが可能。間違えてラインを引いた部分は、剥がせば簡単にクリアできるというわけ。マーカーでラインを引きたくない本にでも、これなら使えるだろう。

 

カンミ堂のフィルム付箋の特徴として、筆記具を選ばず貼った上から書ける、というのもポイントだ。手帳の予定欄に貼った上から予定を書き込み、もしリスケされた場合は別の場所に貼り直す、という使い方もできるのだ。

 

このあたりはやはり“書けるフィルム付箋”ならではの応用ワザである。さすがにゲルインクや水性インクは乾くのに時間がかかるが、それでも比較的問題なく書けるのが面白い。

 

↑暗記用ブルーはかなり濃いめで、赤シートを乗せれば完全に目隠しできる

 

↑柄テープは手帳の飾り付けなどに良さそう。6mm幅テープは3mm方眼に適合する

 

↑文字をテープの上から書き込むことで、スケジュールの移動も可能。貼って剥がせる付箋テープならではの使い方だ

 

発売時点でのフィルムのラインナップは、ラインマーカー感覚のピンク・グリーン・グレーに、暗記用ブルー、そして柄物のスクエアとストライプの6種類。ケースは全て共通なので、リフィルロールの補充も、入れ替えて好きなフィルムを使うことも可能だ。慣れればケース開閉も簡単なので、入れ替えで戸惑うことはあまりないだろう。

 

また、柄タイプは文字列を目立たせる用というよりは、手帳の飾り付けに使う感じだろうか。この場合は、マステよりも細幅で貼れるのがポイントと言えるだろう。

 

↑詰め替え用のテープは2本入り270円(税別)。使ってみると意外と消費が激しいので、本格的に運用する場合は、詰め替え用テープは事前に購入しておくのが良さそう

 

冒頭で、「文句のつけようがない完璧なツールなんてものは存在しない」と書いたが、もちろん「フセンマーカー」にも、これはちょっと……という点がある。

 

思ったよりも、狙った場所で切りにくいのだ。おかげで文字列からフィルムがはみ出したり、足りなかったり、ということがしばしば。慣れればもうちょっと改善できそうな気がするのだが、意外と難しい。

 

もうひとつ、コストもやや気になるところ。リフィルロールは長さが5mあるが、例えば文庫本で1行まるまるに貼ると、それだけで約12cm。これだと、単純計算で41回貼ったらもう使い終わってしまうので、場合によっては本1冊でリフィル切れなんてこともあり得る。

 

リフィルは2本で270円(税別)なので、そもそも1本あたりでも普通のラインマーカーより割高感がある。それが本1冊で切れてしまうとしたら、やはり、ちょっと高いかなという気はする。

 

であれば、インク染みやまっすぐ引けない問題を解決できる能力がどれだけ必要か、というところで価格部分と足し引きして決めるべきだろう。従来のラインマーカーに不満を感じているなら、まず試してみてほしい。

 

 

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クリップとマグネットの挟み撃ち! ロール付箋「テープノクリップフセン」が必要な時にすぐ使える優れモノに進化

文房具の“持ち歩き”について考えることがある。もちろん、全部まるっとペンケースに放り込めばいいのでは? って話なのだが、そうしにくいモノもあるのだ。

 

その代表が、付箋(ふせん)だ。一般的な短冊形の付箋をそのままペンケースに入れると、気付くと中でバラバラに分離していたり、汚れてみすぼらしくなっていたり、ということも少なくない。だから、付箋専用ケースを使ったり、ペンケースの隔離されたポケットに入れたりといった工夫はしたいところなのだ。

 

さらに、ペンケースと一緒に持ち運べないケースだってある。例えば、書類を挟んだクリップボード+ペン1本と付箋、という場合。さてこれは、どうしたものだろうか?

 

このように、携行するには意外と悩ましい付箋だが、その問題にひとつの提案をしてくれている新製品があったので、今回はそれを紹介したい。

 

かっこいいロールふせんが使いやすくバージョンアップ

ヤマト「テープノクリップフセン」は、以前にもこの連載で紹介した「テープノフセン」のバージョンアップ版。

 

ベースとなった商品は、ソリッドでやたらとカッコいいロールタイプの付箋だが、そこへ新たにクリップとマグネットが付きました、というものだ。ボディと紙テープロールの質感が揃ってスッキリとしたカッコよさで、前モデルと同様にグッドデザイン賞も獲得している。

ヤマト
テープノクリップフセン
550円(税別)

 

ただ、ボディ中央のロール軸になっている部分がポコッと盛り上がっており、そこがクリップとして機能するようになっているのが、新しくなった部分。

 

クリップは内部に食い込みがあるので、ノートや手帳の表紙、クリアホルダーなど、薄いものでもそれなりに固定は可能。つまり、貼るモノと貼られるモノをセットにして携行できるということで、そこは単純に使い勝手がアップしたと言えるだろう。

↑左が新商品、右が前モデル。飛び出した部分が新たに追加されたクリップ部だ

 

↑ノートの表紙につけて携行。わりとしっかり固定できるので、多少振り動かしてもポロッと落ちそうな危うさはない

 

加えられる厚みは、メーカー公称で0.4mm~2.5mm前後とある。クリップは、バネではなく素材の弾力だけで挟む構造。クリップボードでも3mm厚以上のものがよくあるので、バキッといかないように見定めつつ、あまり無理のない範囲で使うのが良さそうだ。

 

本来は、可動式のバインダークリップのようなものの方が運用上は向いているのだが……デザインとの兼ね合いを考えれば、これがほどよい着地点なのかもしれない。

 

また、クリップとは逆サイド(裏面)側にも、新たにネオジム磁石を内蔵した。金属面ならしっかりとくっつくので、冷蔵庫やオフィスのパーテーションに貼りつけての運用にも問題なさそうだ。

↑ネオジム磁石内蔵で、冷蔵庫にもピタッ。よく使う場所に貼れるのは、それだけで便利だ

 

冷蔵庫に貼っておけば、日付を書いて貼って手作り総菜の消費期限を管理するなど、地味ながら有用な使い方もできる。携行がラクなのに加えて、置き場所に悩まなくても済むのはありがたい。

↑小さく切ってのマーカー化は、「テープノフセン」シリーズが得意とするところ

 

↑二つ折りにしてインデックスに。使い道を工夫するのが楽しいタイプのツールだ

 

付箋としては、全面のりタイプなので、少し使い方にクセがある。ただ、長さを自由に調整できる分、慣れればいろいろと幅広く使えるのが面白い。

 

例えば、小さく切ってマーカーとして貼れば、紙コップなど自分の飲み物の目印にすることもできる(書き込みも可能なので、名前を書いてもいい)。手帳と一緒に携行した場合、よく開くページの端に二つ折りにして貼れば、インデックスに早変わり。テープ自体がしっかりとした硬さなので、ページを開く手がかりとしても充分に使えるはずだ。

 

また、付箋だけに粘着力は弱いものの、ちょっとした仮留めテープの代用として使うことも可能だ。実際、“付箋”というよりも、“多用途に貼れる紙片”と捉えた方が、使い道は広がるだろう。

↑カッターはギザギザが大きめのプラスチック刃。純粋な使いやすさで言えば、もう少しフラットに切れる刃が欲しいところ

 

↑ちょっと思いついて、ポケットの端にクリップをひっかけてみた。欲しいときに素早く使えるので、アリかも!?

 

もともと汎用性の高かった「テープノフセン」だが、それが携行しやすく、設置しやすくなっているわけで、「テープノクリップテセン」へのバージョンアップは確実に“アリ”。持ち歩いていれば便利に使えるシーンがそこかしこにあるはずなので、“とりあえず買い”で1個ぐらい持っておいてもいいのだろうか。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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【菅未里の自腹買い文房具】3Mのフィルム付箋&インデックスを学生時代から指名買いする理由

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。仕事柄、文房具を試す機会は多く、手元には山のような文房具が……。そんな菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた、いま本当に気に入っている文房具とは?

 

学生時代から愛用しているフィルム付箋

今回ご紹介するのは、私が学生時代から愛用している付箋です。使い始めてもう10年近くになるでしょうか。他に替わりがない、唯一無二の付箋なのです。

 

それは、3Mのフィルム付箋「ポスト・イット ジョーブ 透明スリム見出し」です。

3M
ポスト・イット ジョーブ 透明スリム見出し 680MSH
オープン価格(実勢各350円前後・税込)

 

マーカー替わりにも使える

各社から無数に出ている付箋ですが、私が今もこれを使い続けているのには理由があります。

 

まず、全体の半分(糊が貼ってある側)が透明になっていること。そのおかげで、文字の上に貼っても下の文章が読めるのです。本の重要な文章にマーキングするときには、とても便利です。また、紙ではなくフィルム製ですから、本から頭が飛び出ても折れにくいのも強みです。

↑本からはみ出すように貼っても、ボロボロにならないフィルム付箋。9色がパックになった「680MSH」なら、グループ分けも自在

 

幅がいくつか用意されているのもいいですね。読む本の一行の幅にぴったり合わせることができます。本から頭を飛び出させず、マーカー替わりに文章の重要ポイントに貼ってもいいでしょう。

↑横幅にはさまざまなサイズがあるが、この6mm幅の「680MSH」なら隣の行を邪魔せずにマーキングできる

 

3Mの付箋は糊が残りにくい

もっとも、それだけなら他社のフィルム付箋も同様です。私が数ある付箋の中でもポスト・イットを愛用しているのは、糊が残りにくいからなのです。

 

紙・フィルム問わず、貼って、剥がした後に紙の上に糊が残ってしまう付箋は珍しくありません。すると紙面が汚れてしまいます。

 

ですがポスト・イットは、剥がれにくいだけの粘着力を持ちつつも、剥がした後に糊がほぼ残らないのです。これは地味ですが、実はとても非凡な点です。

 

もちろん、見えないレベルでわずかに糊が残るので、借りた本には使えませんが、私物であっても本は綺麗に保ちたい、そんな人にはうってつけの付箋です。

 

インデックスも3Mを愛用

ついでというわけではありませんが、フィルム付箋と並んで読書を快適にしてくれるインデックス(見出し)もご紹介しましょう。

3M
ポスト・イット ジョーブ 超丈夫なインデックス 686S
オープン価格(実勢各350円前後・税込)

 

同じく3Mの「ポスト・イット ジョーブ 超丈夫なインデックス」は、本や資料にインデックスを付ける際に重宝してくれます。「透明スリム見出し」よりずっと幅があるので、油性ペンで見出しを書き込めます。商品名の通り、厚みがあって非常に頑丈なので、書き込むのが容易なのが売りですね。

↑油性ペンで見出しを書き込みインデックスに。分厚く耐久性に優れるので、長期間貼っておいてもへたらない

 

そしてやはり3M、必要がなくなったら綺麗に剥がせますから、本にダメージを残しません。

 

読書や資料整理には欠かせない付箋やインデックスは、地味であるだけにあまりこだわらない人も多いのではないでしょうか。しかしむしろ、地味でシンプルであるからこそ、差は小さくありません。いい付箋を使えば、読書はずっと快適になるはずです。

 

 

「菅未里の自腹買い文房具」バックナンバー
https://getnavi.jp/author/misato-kan/

 

まさに発明! 好きが高じて文具マニアがメーカーに作らせた文具が凄すぎ!

【きだてたく文房具レビュー】便利を加速する実用派の発明文具

文房具業界には、たまに発明おじさん(もちろん、発明おばさんも)が現れることがある。

 

「我が町のエジソン」と、地方のニュース番組で半笑い気味に紹介されるような人の話ではない。もうちょっとガチで、文房具マニアが見た瞬間に「えっ……ちょっと……これスゴくない!?」とザワつくような製品を、個人で考えて形にしちゃうレベルの、発明おじさんだ。

↑人間工学に基づいた扇形の「伊葉ノート」と、片手で簡単にテープが貼れる「ハリマウス」

 

ここ数年を振り返ってみても、片手でセロハンテープが貼れるテープディスペンサー「ハリマウス」を作った坂本さん、肘を支点にして動く人間の筆記姿勢に注目した扇形の「伊葉ノート」を作った宮坂さん……といった感じで、発明おじタレントは豊富である。

 

そんな中で、今まさに文房具マニアをザワつかせ中なのが、大阪の発明おじさん、横田さんだ。この横田さんが考え、プラスチック成形メーカーのエイジ化成が製品化した「横田文具」シリーズがかなり面白いので、今回はそれらを紹介したい。

 

ひょっこり便利な付箋ケース

付箋を1枚だけ取り出そうとした時、ついうっかり2枚3枚とまとめて剥がしてしまって持て余した、という経験はないだろうか。別にたいした損害があるわけではないのだが、軽くイラッとするアレだ。

 

「簡単にめくれる付箋ケース」は、そんな小さな不便さをカワイイ動きで解消する製品である。

↑エイジ化成「簡単にめくれる付箋ケース」大(75㎜×25㎜付箋対応)580円、中(75㎜×14〜15㎜付箋対応)560円。12.5㎜幅に対応した小サイズもある

 

ソリッドなケースの端に丸いローラーがちょこんと乗っており、付箋が1枚だけ欲しいなという時は、このローラーを指先でちょいと回す。

↑付箋を取り出すときに、赤いローラーを30度ぐらい回すと……

 

↑付箋が1枚だけ持ち上がるので、簡単に取り出せる

 

すると、そのローラーにつられて、付箋が1枚だけひょっこりと浮き上がるので、それを剥がして使う。この動きがなんとも愛嬌があって、つい何度もひょこひょこと繰り返してしまうぐらいにカワイイのだ。

↑複数のケースを横に並べると、磁力でパチッときれいに並んでくれる

 

付箋が1枚だけ確実に取り出せる……というこの機能は、付箋の使いやすさが劇的に上がる! というほどの話ではない。でも、使うとちょっとだけ、でも確実に便利になるのは間違いない。

 

あと、このケースの底板に磁石が仕込まれており、並べると自動的にパチッとスタックしてくれるのも、ささやかな便利さだ。

↑内蔵したスポンジの反発力で、付箋をローラーに密着させる。ローコストな仕組みだ

 

もうひとつ、付箋全体を持ち上げてローラーに密着させるための構造に、バネなどではなく、スポンジの反発力を使うという発想には「おお、なるほど!」と膝を打たされた。全体に均等に圧がかかって、故障しにくく、かつ安価。非常にうまくできているのだ。

 

スタンドにはさむだけで紙がシャキッ

我が家では、料理を作る時にレシピサイトをプリントアウトして、それを見ながら調理することが多い。タブレットに表示してもいいのだが、オートパワーオフがかかった時に画面を再表示するのが面倒(調理中だと手も濡れてたりするし)だし、油跳ねがかかるのも怖いしで、なんだかんだで紙の方がラクだったりするのだ。

↑エイジ化成「クタっとならないペーパースタンド」580円

 

ただ、紙は紙で、場所を取らないように掲示しておくのが難しい。これまでは小さな書見台のようなものを使っていたのだが、横田文具の「クタっとならないペーパースタンド」は、そういう用途にベストなんじゃないかと思う。

↑挟むだけで、魔法のようにコピー用紙1枚がシャキッと立つ

 

このペーパースタンド、一見すると単なる大きい置き型ピンチでしかない。ポストカードなど小さくて硬い紙ならこれで立つだろうが、A4のコピー用紙などコシのない紙ではクタッと倒れてしまうのではないか?

 

さにあらず。試しにプリントアウトしたレシピを挟んで置いてみると、なんとシャキッとA4の紙が自立するのである。

↑挟み口でわずかに紙を折り曲げてやるだけで、紙が自立。単純だけどこれは便利だ

 

タネを明かせばシンプルで、ピンチの挟み口の部分がわずかに手前に向かって曲がっており、これが紙の下辺を少しだけ湾曲させるのだ。たったこれだけの“曲げ”によって、多少揺れようが動かそうがきれいに立ったままで、紙面がよく見えるのである。うーん、よくできてる。

 

もちろんレシピ立て以外にも、書類1枚だけを見ながらPCに打ち込みしたいとか、そういった用途にも便利そう。シンプルだけど幅広く使えそうだ。

 

タブつきテープ量産ディスペンサー

あとで剥がす前提セロハンテープを貼るとき、テープの端を折り曲げてタブにしておくことがある。

 

すぐに解くことが決まっている梱包や模型の仮組み、一時的な掲示物を貼っておく時なんかには、タブで剥がし口を作っておくとラクなのだが、逆にいちいち手でテープの端を何枚も折り込むのが面倒だったりもする。

 

そういう場合にいいのが「タブも作れるテープカッター」だ。

↑エイジ化成「タブも作れるテープカッター」大 3200円/小 580円。小サイズは小巻・マステ対応

 

こちらも前出の2点と同様に非常にシンプルで、タブを作りたい時は可動式のカッター部を指でポンと押し込むだけ。あとは、タブをつまんだままテープを引き出して切ればOKだ。

 

もう1枚欲しいなと思ったら、またカッターをポンと押し込む。いくらでも剥がしやすいタブ付きテープが出来上がる。

↑タブを作りたいときは、テープカッター部(赤いパーツ)を押し込む

 

↑テープの先端が折り込まれ、仮留め用のタブ付きテープの出来上がり

 

↑テープを引き出すとカッターが自動的に降りるので、そこでカット

 

実はこれまでにも、タブ付きテープが作れるテープディスペンサーというのは存在した。店舗レジなどで買い物を詰めた袋を閉じるのに、タブ付きテープが作れるディスペンサーが使われているのを見たことがある人もいるだろう。

 

それらも仕組みは横田文具のものとだいたい同じなのだが、テープを切るとカッター部がバネで自動的にパチンと折り込むように動くものばかり。どうしても構造が複雑になるし、やや高価なものになってしまう(結果、業務用でしか使いようがなかった)。

 

筆者も、この製品を展示会で始めて見た際には「ああ、手でカッター押し込めばそれで済むんだ!」と思わず声が出たぐらいである。

↑タブ付きテープが作れるディスペンサー(既存品)。バネの力でカッターが動く

 

「タブも作れるテープカッター」は、あくまでも「タブ“も”作れる」とあるように、タブ作りはあくまでも手動で使うサブ機能。カッター部を指で押し込まずに切れば、普通のテープディスペンサーとして使えるのだ。

 

そもそもご家庭レベルであれば、タブ付きテープよりも普通のテープを貼る機会の方が多いだろう。わざわざ専用感の高い自動機を買わなくても、手動でいざというときだけタブが作れるディスペンサーで充分なのだ。

 

↑横田さんが発明した横田文具シリーズ。他にも、刃カバーが一体化して紛失しないハサミなどがある

 

横田文具シリーズ全般を通して感じられるのは「ちょっとした工夫で、ちょっとした不便をスッキリと解消してくれる」ということ。複雑な機構を使うことなく、あくまでもローコストで、QOLをちょっとだけ(しかし確実に)上げてくれる横田さんの発明コンセプトは、とても優しいものに感じられる。

 

横田文具が文房具の歴史を大きく変えることはたぶんないだろう。でも、個人的には横田さんのさらなる優しい発明を期待している。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。近著にブング・ジャムのメンバーとして参画した『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)がある。

文具による強制執行だ! スマホはもういじりません付箋を中毒者に捧げたい

【きだてたく文房具レビュー】強制的にスマホ中毒者を解毒してくれる付箋

ぶっちゃけ、ここ数年というわずかな期間のうちに、生活からスマホが完全に切り離せなくなっている。なにせ今や、仕事の依頼もLINE経由で来るぐらいで、公私ともにスマホがないと“詰む”のである。

 

「スマホ中毒」「スマホ依存症」という言葉に自分が当てはまるのかはよく分からないが、実はここまでの150文字足らずをPCで打つ間に、スマホの画面を3回見ている。家族からのLINEと仕事関係の電話とソシャゲの時間限定イベント周回だ。今は『コトダマン』が面白くて止まらない。

↑最低限、歩きスマホはやめましょう

 

さすがに以前から「これ、良くないんじゃないか?」という意識はあった。ちょっとなんとかすべきじゃないか……などと思いながらクラウドファンディングサイトを巡回していた(もちろんスマホでだ)ときに、ちょっと面白いモノを発見した。

 

それは、スマホの利用を制限するための付箋だと言うのである。

↑ARUPaPa Product Design「スマホシマ箋」20枚×2冊 1200円

 

↑付箋としての粘着部分は、赤色で示した部分のみ

 

スマホの見過ぎを防ぐ付箋「スマホシマ箋」は、工業デザイナーの河端伸裕氏がクラウドファンディングサイトMakuakeで立ち上げたプロジェクトだ。

 

パリッ、サラッとした手触りの竹紙(竹パルプ100%)製で、サイズはかなりよく見慣れた4.7インチのスマホ画面とぴったり同じ。

↑iPhoneの4.7インチ液晶とぴったりサイズの紙面

 

使い方はもうお分かりだろう。「スマホをちょっと見るのやめたいなー」と思ったら、スマホシマ箋をダイレクトにスマホ画面の上から貼ってしまうのである(すべりの良い画面保護フィルムなどを貼っていると、貼り付きが悪くなるので注意)。

 

なるほど、これなら確かに画面は見えないし、あえて貼って隠してあるものを剥がしてまで見る、というのは、やはりどこか意識的なセーブがかかるものだ。ついでに「21時までは勉強」とか「原稿終わるまでに剥がしたら罰金1万円」といった抑制的なメモ書きを加えておくと、より効果的だろう。

↑画面に貼り付けるとこんな感じで情報をシャットアウト。書き込みも筆記具を選ばず自由に書ける

 

ちなみに発案者の河端氏がスマホシマ箋を思いついたのは、「公園のブランコで3歳くらいの子供と遊んでいるお父さんが、スマホの画面をずっと見ながら子供の背中を押していたのを見たのがきっかけ」とのこと。なるほど、そういう場合は「おとうさん、あそんで」と子供に書いてもらったのを貼っておくのは効きそうだ。

 

それにしたって、スマホ見るの止めたいなら画面隠しちゃえ、というのは恐ろしいぐらいにシンプルでプリミティブな解法。

 

ただしこのスマホシマ箋、先にも書いた通り4.7インチ液晶サイズということで、使えるのはiPhone(6、6S、7、8)のみ。さらには対応するOSもiOS10もしくはiOS11に限られている。

↑切り抜かれた2カ所の窓は、主に着信を受けるためのもの

 

どうして液晶画面に貼るだけのふせんで、対応OSまで指定されているかというと、つまりこういうこと。ふせんに空いた窓の位置と、画面上の表示位置を合わせる必要があるのだ。

 

下に空いた角丸の大きな窓はというと、電話を着信した際にスライドスイッチで受けるためのもの。いくらスマホ画面を隠して見ないようにしているからって、かかってきた電話まで受けないのはやりすぎだ、と発案者の河端氏も思ったのだろう。そこはちゃんと使えるようにしてあるのは、なかなか面白い。

 

上の窓は、発信者の電話番号や登録名が見える窓になっている。可能な限りスマホは使わないと決めたのだったら、ここで「どうしても出ないとマズい相手」だけ確認して、あとは後でかけ直すぐらいの心持ちでいたい。

↑手前に傾けてスリープを解除すると、上の窓で時間確認を行える(紙の上からでも操作は可能)

 

ついでに、事前に「手前に傾けることでスリープ解除」と設定しておけば、スリープになったiPhoneをちょっと持ち上げる動作をすれば、狭いながらも窓から時間を確認することも可能。

 

確かにスマホを持ち出してからは腕時計をする習慣もなくなったし、画面で時間が確認できないのは困るのだ。

↑スケジュール/タスク管理も、直接書いてしまえばスマホ要らず?

 

このように、スマホでできる最低限の行為はふたつの窓で確保してあるが、あとはもう完全に諦めたほうがいい。

 

スマホでスケジュール管理をしているという人は、ひとまずスマホ封印中の予定だけスマホシマ箋に直接書き込んでおこう。それで我慢だ。ちょっとした覚書をメモアプリに書き込みたいときも、とりあえずスマホシマ箋にメモっておけば、記録として残せるから良しとしよう。

 

SNS? LINE? ソシャゲ? 諦めろ、諦めろ。

 

実際にスマホを諦めてしまうと、当然のように作業は効率よく進むし、家族と話すこともあるし、電車の中でぼんやり車内吊り広告を見るのも悪くないと思い出す。もちろんずっとなんて耐えられるわけもないが、たまに時間限定で強制的にスマホ画面をふさいでしまうのも、面白いのかもしれない。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。近著にブング・ジャムのメンバーとして参画した『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)がある。

米国は文具だってマッチョだぜ! 100℃の蒸気噴射にも耐えるエクストリームな付箋

【きだてたく文房具レビュー】雨にも風にも負けない付箋

先日、知人がSNSで「これ、欲しいな。誰かアメリカで買ってきて」と、埃まみれで屋外にべったりと貼られたふせんの写真を投稿していた。粘着力の強さとタフな環境でも使えるのが売りの、アメリカ製の付箋らしいのだが、どうもコレ、3Mの「ポスト・イット」シリーズのひとつのようだ。

 

ポスト・イットなら日本でも買えるんじゃないの? と思って製品検索をかけてみたのだが、出てこない。やはり、日本未発売の製品なのか。

 

こちらも探しているうちにどうしても欲しくなってきたので、結局アメリカのAmazon.comから取り寄せてみたのだが、確かにコレ、すごく面白い。日本でも早く発売して欲しい! という要望込みで、こちらで紹介してみよう。

↑3M「Post-it Extreme Notes」(45枚×3色パック)4.99ドル(日本未発売)

 

その製品というのが、3Mの「Post-it Extreme Notes」。

 

3Mが開発した“Dura-Holdペーパー”と耐水性の強力な粘着材を組み合わせたもので、とにかく貼る環境を選ばない超タフな現場系付箋である。

↑パッケージには、タフさを謳う表示が並ぶ

 

そもそもパッケージに「Use Indoor/Outdoor」「WOOD」「BRICK」「HOT/COLD」「WET」と列挙されている通り、まず屋外/屋内どちらでもOK。木材やレンガといった、普通の付箋ではすぐ剥がれてしまう凹凸のある素材にも貼り付けられる。さらに暑さ・寒さに耐え、濡れても問題なし。

 

とにかく「自分、タフさには自信あるッス!」というアピール圧がすごいのだ。

↑手触りは、“ユポ”や“ストーンペーパー”などの耐水紙よりも紙らしい質感がある

 

使用されているDura-Holdペーパー、手触りと見た目は繊維が太く、和紙に近い感じ。3Mのサイトではどういう紙なのかが明記されていなかったが、強く引っ張るとやや伸びる感触があり、樹脂を使った耐水性の紙なのかな、とも思う。

↑どんな筆記具でも、ほぼ違和感なく筆記が可能

 

ちなみにゲルインクや油性、水性、鉛筆でも写真の通りきれいに書ける(少し鉛筆のノリが悪いかな、ぐらい)ので、筆記具を選ぶことはなさそうだ。もちろん、ウェット面に使うなら、油性インクか鉛筆でないと全部流れてしまうだろうが。

↑凹凸磨りガラスへも、指で真下に強く引っ張って剥がれないぐらいの強度で貼れる

 

貼れる面に関して言うと、フラットな面は言うに及ばず、普通の付箋ではすぐに剥がれてしまう畳表や、ザラザラの凹凸磨りガラスにもしっかりとくっつく。

 

これなら、引っ越し作業の際に業者さんに荷物を置く場所の指示を貼っておく、みたいな使い方もできるだろう。

 

逆に粘着力が強すぎて、壁紙などは剥がすときに粘着材に持って行かれないかという怖さはあったが、こちらも普通のふせんのように端からめくるようにすればキレイに剥がれた。雑に勢いよくベリッと引っ張り剥がす、みたいなことをしなければ大丈夫そうだ。(ただし、経年劣化した壁紙などは破れる可能性があるかもしれない)

↑濡れた面に貼って、さらに上から水道を流しても剥がれない

 

もちろん、耐水性を謳っている通り、水濡れも問題なし。貼った上から水をジャバジャバとかけ続けても、剥がれてしまう気配はない。

 

ちょっとすごいなと思ったのが、濡れた面にもそのまま貼れてしまうこと。これはガムテープなどの粘着系でもだいたい禁忌で、建材用の養生テープぐらいしか対応できない機能だ。

 

続いて、耐久テストもしてみたい。

 

自宅マンションで、ベランダの壁面と外手すりに貼って一週間様子を見た。期間中は残念ながら雨こそ降らなかったのだが、都内でも最大風速23.2m/sという台風並みな風が吹いた日に加えて、最低気温6℃から最高気温26℃の寒暖差もあり、テストにはなかなか悪くない気候条件だった。

 

で、結果がこちらだ。

↑通常の付箋(左)と、台風並みの強風や寒暖差にも負けず、1週間そのままだったExtreme Notes (右)。タフすぎる!

 

さすがにあの強烈な風ではダメだろうなー、と思っていたのだが、Post-it Extreme Notesは最初に貼った場所にそのまま残っていた。正直なところ、これはさすがに驚いた。

 

ちなみに比較用に貼った強粘着ふせんの方は、貼った翌日にはもう剥がれ落ちていた。そもそも屋外利用は推奨されていない製品なので、これは当然だし、逆に「無理させてごめんね」といったところだ。

 

ここまでタフさを見せつけられると、こちらとしてもややムキにならざるを得ない。最後にボイラー式スチームクリーナーで高温の蒸気を吹き付けてみた。耐水+耐熱試験である。

↑ケルヒャーのスチーム噴射でも剥がれない付箋って、どうなの。もちろん、手でめくれば普通に剥がせる

 

マジかー。換気扇の油汚れでもスルッときれいに取れてしまう、100℃の蒸気でも剥がれないのか! いくらタフ自慢とは言え、限度ってのがあるだろう。

 

さすが、伊達にエクストリームを名乗ってない、といったところか。ここまでタフなら、屋外の建築現場や厨房の水場などでも何の心配もなく使えるだろう。

 

アメリカに限らず日本でもいくらでもエクストリームな使用環境はあるだろうし、やはりいずれは国内販売もしてもらいたいものだ。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。近著にブング・ジャムのメンバーとして参画した『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)がある。

これはポケットか? ゴミ箱か? 中身ごと持ち歩くための付箋がやけに使える

【「毎日、文房具。」が●●な人にすすめたい文房具】手帳やノートに貼り付けたいポケット

 

最近、手帳やノートをカスタマイズする、周辺アイテムの人気が高まっています。後付けできるペンホルダーやポケット、インデックスシールなどさまざまなアイテムが出回っていますが、中でもユニークなのが、この「ふせんのごみ箱」です。

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商品名の通り、使い終わって剥がした付箋を、すぐに捨てられないときに活用できる“ポータブルごみ箱”。カラフルでポップなごみ箱の形をしたポケットで、手帳やノートの好きな場所に貼り付けて使用できるのです。

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ちなみに、使い方はこちらの記事「アレやったっけ……記憶力に自信をなくした世代に捧ぐ、タスク管理文房具http://getnavi.jp/stationery/208504/)でも詳しく解説されています。

 

「ごみ箱」という名前のアイテムではありますが、ごみ箱としての用途以外にもいろいろな使い方ができるのがうれしいところ。今回は、私の個人的な活用方法をご紹介しましょう。

 

1. 予備の名刺ケースとして使う

「ふせんのごみ箱」には2サイズありますが、小さい方は一般的な名刺のサイズにぴったりです。手帳の見返し部分に貼って予備の名刺を忍ばせておけば、名刺が切れた時や名刺入れを忘れた時にも安心。

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2. チケット類の持ち運びに使う

大きい方は展覧会やコンサートのチケットもすっぽり収まるサイズ。持ち運びに気を遣うチケット類も、折らずに収納できて、なくす心配もありません。透けるタイプの紙でできているので、中身がうっすら見え確認できるのもいいですね。

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3. 切手やフレークシールなど、小さなものを入れる

手帳用の後付けポケットはたくさん市販されていますが、こんな風に2辺が開いているものが多く、細かいものだと持ち運び中に飛び出してしまう心配がありました。

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「ふせんのごみ箱」なら開いているのは上部の1辺だけなので、切手やフレークシール(イラストに沿ってカットされた小さなシールのこと)など小さなものも飛び出しにくく、安心して入れておくことができます。引き出す台紙に挟んで入れておけば、奥の方に入り込んでしまって取り出しにくいといった心配もありません。

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4. 絆創膏など“あると便利なもの”を入れておく

頻繁には使わないけれど、ひとつ持っていると便利な絆創膏。「ふせんのごみ箱」に入れて手帳などに貼っておけば、いざという時に役立ちます。

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私は普段、予備の付せんやシールタイプのカットされているマスキングテープ「KITTA」を数枚、吸い取り紙としても使える万年筆のペン先クリーナー「suito」を数切れ入れて、いつも携帯するメモ帳に貼って持ち歩いています。

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5. 可動式ポケットとして使う

「ふせんのごみ箱」の背面シールは、付箋だけあって、弱粘着の貼って剥がせるタイプ。ですから一度貼り付けたあとも、ノートから手帳へ、手帳からクリアファイルへ……と場面に応じて移動させることができるんです。

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クリアファイルに貼り替えて持ち運んだり、テーブルの脚などに貼ってポケットとして使ったりすることもできますね。

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アイデアや使用シーンによって色々な使い方ができる「ふせんのごみ箱」。ぜひ自分だけの使い方を見つけてみてください。

 

こんなあなたにおすすめ!
・手帳用の後付ポケットを探していた人
・ポケットに細かいものを入れたい人
・ポケットを移動させて使いたい人

 

【商品情報】
カミテリア「ふせんのごみ箱」378円/486円
http://kamiterior.jp/fusenNoGomibako.html

 

【筆者プロフィール】
毎日、文房具。
2014年9月に創刊した文房具の魅力を紹介するウェブマガジン。文房具が大好きなライターたちが、良いと感じた文房具を厳選して紹介するほか、最近では文房具売り場のプロデュースやメーカーとのコラボ企画の運営など、活躍の幅を広げている。

ガンガン消費すべし! 付箋の「正しい使い方」、文房具のプロが教えます

【きだてたく文房具レビュー】惜しみなく使いまくるべきふせん2

 

「付箋はティッシュのように使え」。これは、テレビ東京の番組による「テレビチャンピオン文房具通選手権」3連覇チャンプ、“文具王”こと高畑正幸氏の言葉だ。

 

例えば、本を読んでいた時に何か関連して思いついたら、すかさず付箋にサッと書き込んでサッと貼る。もったいないから……とケチケチしていては、せっかくの浮かんだアイデアも本を読み終わったころには忘れてしまう。どちらかといえば、そっちのほうがもったいないだろう。

 

なので、付箋は常に手に届く範囲に置いておき、使う時は躊躇せずにガンガン消費する、というのが正しい使い方なのである。

 

今回は、そんなティッシュ方式で使うのに便利な付箋2種類を紹介したい。

 

デスクトップのティッシュ付箋

文具王の言葉にならって筆者がデスクに常備しているのが、3Mの「ポストイット 強粘着 ポップアップノート」。

 

75×75㎜の強粘着付箋(ポップアップ専用リフィル)が引っ張るだけで次々と、まさにティッシュのように出てくる付箋ディスペンサーである。

↑現在は、仕事中に思いついたことや、3時間以内に解決すべき急ぎの作業を書いてはPCモニターに貼って、片付いたら即捨てるという方式で使っている↑現在は、仕事中に思いついたことや、3時間以内に解決すべき急ぎの作業を書いてはPCモニターに貼って、片付いたら即捨てるという方式で使っている

 

定位置に置いておけば、電話を受けながらでも片手で付箋が取り出せるので、ほぼ卓上メモのような感覚。あまりに便利なので、自宅のPC前と作業デスク、会社のPC前の3台体制で運用中だ。

 

……なんだけど、ただちょっとしたワードをメモするだけだと、75㎜四方というサイズはちょっと大きく感じる時もあった。それがつい先日、この商品が『ポストイット 強粘着 ポップアップふせん/ノート』にリニューアル。これがまさに「待ってました!」という進化を果たしてくれたのである。

↑3M「ポストイット 強粘着 ポップアップふせん/ノート」1296円。こちらは最初から3色セットの「トリオ」↑3M「ポストイット 強粘着 ポップアップふせん/ノート」1296円。こちらは最初から3色セットの「トリオ」

 

↑2色セットの「コンビ」。もちろん付箋を入れ替えれば25㎜幅×3としても使用できる↑2色セットの「コンビ」。もちろん付箋を入れ替えれば25㎜幅×3としても使用できる

 

進化した箇所は写真でも分かる通り、従来の75×75㎜付箋だけでなく、75×25㎜、75×50㎜サイズにも対応。25㎜幅を3ライン、または50㎜幅を1ライン+25㎜幅2ラインというように、組み合わせて使えるようになったのだ。

↑左が75㎜幅のみの前モデル。右の新モデルは押し出しパーツが3ラインとなった↑左が75㎜幅のみの前モデル。右の新モデルは押し出しパーツが3ラインとなった

 

前モデルは付箋リフィルを押し出すスプリングがひとつだったのに対して、新モデルは3つ横並びに増えた。これで、最大3本の付箋を同時に押し出せるようになったということだ。

 

これなら、ちょっとしたメモは50㎜幅、書類にコメントを追記するときは25㎜幅というように、シーンによって使い分けが可能。もちろん75㎜幅もこれまで通り使える。

↑ポップアップ用の専用付箋リフィル。通常の付箋はセットしても使えない↑ポップアップ用の専用付箋リフィル。通常の付箋はセットしても使えない

 

↑使い始めは、詰め替えリフィルがセットになったお買い得な「スペシャルセット」もおすすめ。1868円↑使い始めは、詰め替えリフィルがセットになったお買い得な「スペシャルセット」もおすすめ。1868円

 

ひとつ、これは前モデルから共通の難点なのだが、このディスペンサーはあまりにも気軽にふせんが使えるため、専用の付箋リフィルの消費がやたらと早い。気がつくと付箋切れ、なんてことがしょっちゅうなのだ。購入時には、できれば詰め替え用にリフィルも揃えてまとめ買いしておくことをオススメする。

 

どこでも持ち運べるティッシュ付箋

デスクトップ用は上記のポップアップディスペンサーで良しとして、じゃあ外出先で付箋を使いたい場合はどうするべきだろうか。

 

そう考えている人はそれなりにいるようで、その解決策として使われている製品ももちろん存在する。

↑カンミ堂「クリップココフセン Mサイズ」予備リフィル1個付き 421円↑カンミ堂「クリップココフセン Mサイズ」予備リフィル1個付き 421円

 

カンミ堂の「クリップココフセン Mサイズ」は、ノートや手帳にクリップオンして持ち歩けるポップアップ型ふせんだ。

 

金属クリップに、ディスペンサーとして使える付箋ケースを貼り付けただけのシンプルなものだが、これが外出先でちょっとしたマーキング用に使うには、ちょうどいいサイズ感なのだ。

↑クリップで表紙に挟むだけなので、とにかく運用がラク↑クリップで表紙に挟むだけなので、とにかく運用がラク

 

例えば電車の中でビジネス本なんかを読んでいて、「あっ、ここメモっておきたい!」となった時にも、本の表紙にクリップココフセンをはさんでおけば話は簡単だ。その場でスパッと付箋を抜いて貼っておいて、あとで落ち着いてから再確認するだけである。

 

というか、単純にしおりの代わりとして使うだけでも充分に役に立つ。

↑外でも付箋が使える安心感というのは、意外と大きい。ユビキタスふせんである↑外でも付箋が使える安心感というのは、意外と大きい。ユビキタスふせんである

 

そもそもフィルム付箋なので、情報を書き込むといった用途にはあまり向いていない。手帳に未解決のToDoを書き込んだ時に目印として貼っておくとか、そういった目印用にザクザクと気軽に使うのがベストのように思う。

 

ところで、今回あえて通常の「クリップココフセン」(細いSサイズのもの)ではなく「クリップココフセン Mサイズ」と銘柄指定したのにはワケがある。

 

目印として使うにはSサイズで充分なのだが、Mサイズは幅広なだけでなく、フィルム素材自体が少し硬めに設定されているのだ。実際、本に貼ってカバンに放り込んでおくと、薄くて柔らかいSサイズのココフセンはクシャクシャになってしまうこともままあった。やはり、雑にザクザク使うなら、ちょっと硬めぐらいのコシがあったほうが使いやすい。

↑替えリフィルでも硬めが欲しい場合は、パッケージの「ふせん硬め」を目印に↑替えリフィルでも硬めが欲しい場合は、パッケージの「ふせん硬め」を目印に

 

使い切ってしまった場合は、クリップからケースを剥がし、クリップタイプではないノーマルの「ココフセン」(裏が貼って剥がせる粘着材タイプのもの)を貼り直せばOK。

 

ただし、硬めフィルムの使い勝手が気に入ったなら、補充の際も「ふせん硬め」とパッケージに書かれたものにすること。そこまでじゃなくていいや、という場合はノーマルのものでも充分だし、そっちのほうが少し割安だ。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。