時代を駆け抜ける総合芸術「クルマ」の肉体美を堪能せよ。雑誌「ENGINE」の装幀写真家、秦 淳司 ポートレート写真集『ENGINE ERA』発売!

雑誌『ENGINE』(新潮社)の装幀写真を長年撮り続けているフォトグラファー 秦淳司氏の写真集『ENGINE ERA』が11月14日(木)に発売された。 

 

↑秦淳司 『ENGINE ERA』

 

秦氏はファッション・カメラマンでもありながらクルマをこよなく愛する写真家の一人。2014年に雑誌『ENGINE』の「乗る車×着る服」というカーファッション・ページの撮影を担当し、翌年の2015年から同雑誌の顔となるクルマ自体の撮影を行ってきた。 

 

今回、出版された写真集『ENGINE ERA』は、秦氏がその雑誌『ENGINE』の撮影で出会ったクルマの数々を記録した一冊。雑誌掲載用とは別のものとしてカットをまとめた、極めて希少価値の高い写真集だ。 

↑LAMBORGHINI HURACAN PERFORMANTE(2019)

 

↑McLaren 765LT SPIDER(2021)

 

秦氏がシャッターを切ったクルマの写真は、まるで人間を撮影したかのようなポートレート写真になることが特徴。

 

クルマ一台一台が持つ個性豊かな表情や細部に渡る造形美を、独特のフレーミングを用いて切り取る――その写真を見た感想として出る言葉は「官能的」。クルマに対する形容としては相応しくないようにも思うが、その艶やかなボディを見続けるうちに、否が応でも見る者の感情を刺激してくるのである。 

↑VOLKSWAGEN TYPE14 KARMANN GHIA 1200(1955)

 

↑FERRARI 250LM(1965) 

 

掲載されるクルマの総台数は驚愕の114台。大衆車から数量限定生産のスーパーカーに至るまで、多種多様なクルマ達が顔を連ねる。なかには、現代では姿を拝むことが難しいヒストリックカーもラインナップ。ハイクオリティな写真で歴史的名車がプリントされているだけで、クルマ好きとしては胸が躍る一冊と言えよう。 

↑ラルフローレン氏のコレクション・ガレージ

  

写真集には、世界有数のカー・コレクターとして知られるラルフローレン氏の愛蔵品の数々も収録。ニューヨーク郊外にあるというガレージにも足を踏み入れ、コレクションを写真に収めている。 

 

この歴史的にも類を見ない巨大カーポートレート集について、秦氏は次のように語る。 

 

「フロントや中央、リアにエンジンを積むことによって生まれるフォルム。クルマが生き物のように見えるのはエンジンという心臓を内蔵しているからこそ。

ひとたびキーを捻れば鼓動を打つエンジンを抱きかかえるフォルムであるが故に、クルマは美しい。生命体のような金属の塊と対峙して、僕はその肉体を撮る。顔、腰、尻。それはポートレートを撮る作業に他ならない」(秦氏) 

 

本写真集は、さながらクルマの「博物館兼美術館」。本文なんと336ページ、重量2.3キロもの重量感に仕上がったこの一冊は、クルマの歴史の証人ともいえる存在だ。

 

自動車は18世紀にフランスで発明され、以後様々な進化を遂げた。動力源も蒸気からガソリンへ、そして現在は電気自動車へと急速にシフトしつつある。本書は、その変遷を美麗なグラフィックで体感できる、唯一無二のパッケージと言えるのだ。 

 

定価は圧巻の3万3,000円。安くはないが、ページをめくる読者に深い懐古と憧憬を刺激を与えてくれる。その価格だけの価値は、十分にあるだろう。 

↑ASTON MARTIN DB6(1966)

 

写真集の購入者は収録カットのプリント額装20%OFFで購入できる特典が付く。好きなページの写真を公式ページから注文することが可能だ。 

 

秦 淳司(Hata Junji 

赤坂スタジオで写真を学び、アシスタントを経て1994年からフリーランス・フォトグラファーとして活動。ファッション誌を中心に、アーティスト写真・CDジャケットや広告など多岐に渡る分野にて活動中。2022年には『DEKOTORA -Spaceships on the Road in Japan-』を上梓。夜の闇に鮮やかに浮かび上がる電飾を点灯したデコトラの数々を厚さ5センチ、重さ2.6キロの一冊に収録。 

 

書誌情報 

秦 淳司『ENGINE ERA』

発売日:2024年11月14日(木)
定価:3万3,000円(税込)
体裁:B4変形判(356×240×30mm)/336ページ/ハードカバー/2.3kg
発行所:DIAMOND HEADS
特設サイト:https://www.heads.co.jp/era/
販売サイト:https://store.heads.jp/items/93858903 

 

購入者特典

好きな掲載写真のオリジナルプリント2タイプを20%OFFで購入可能 

 

Print Size A
価格:13万2,000円(税込)
プリントサイズ:W490×H325
フレームサイズ:W610×H508 

Print Size B
価格:22万円(税込)
プリントサイズ:W900×H600
申し込み:写真集同封のQRコードから 

 

イベント情報 

カフェ併設ガレージ「Kitasando garage / Flip Flip Coffee Supply」で写真集販売とオリジナルプリントを展示

日程:2025年1月18日(土)~2月18日(火)
時間:8:30-18:00(土日祝日は10:00-18:00)
場所:Kitasando garage / Flip Flip Coffee Supply
住所:東京都渋谷区代々木1丁目21-5
入場:無料/予約不要
※カフェ営業中につき、ひとり1品の注文が必要 

写真家が教える「iPhone16/16Pro」で失敗しない撮影術とは?進化した超広角カメラと望遠カメラを活用した5つの撮影シーン

2024年9月に発売されたiPhoneの新モデル「iPhone 16」。@Livingでは今回も、年々進化するiPhoneのカメラ機能を使った撮影術を解説します。今回はフォトグラファーのコムロミホさんに、撮りおろしの作例写真を用いながら、撮影のポイントを解説していただきました。

 

 

写真家が教える「iPhone15/iPhone15Pro」の撮影術…13枚の作例で解説するポートレートモードの使いこなし

 

撮りたい瞬間を逃さない!
iPhone 16のカメラ性能が大幅に進化

新作発表のたびに驚くべき進化を遂げるiPhoneのカメラ機能。とくに今回は、すべてのモデルでカメラの性能が大幅に向上しています。

 

48メガピクセル(4,800万画素)のメインカメラ(Fusionカメラ)のほか、超広角カメラはiPhone 16/16 Plusが12メガピクセル(1,200万画素)に、iPhone 16 Pro/Pro Maxはメインカメラと同等の48メガピクセルに進化。またProモデルの望遠カメラは、iPhone 16 Pro/Pro Max両機種で光学5倍ズームが可能になりました。

 

「実際にiPhone 16シリーズで撮影してみて、『iPhoneのカメラってここまで進化しているんだ!』と非常に驚きました。これを使ってぜひ作品を撮ってみたいと思いましたね」(フォトグラファー・コムロミホさん、以下同)

 

コムロさんがとくに注目したのが「カメラコントロールボタン」です。本体右側面に搭載されたボタンをワンプッシュするだけでカメラが瞬時に起動し、最短2プッシュで写真撮影ができます(動画はカメラ起動後に長押しで撮影開始)。

 

カメラコントロールボタンは、タッチ操作にも対応。撮影画面でボタンを軽く2回押すと、露出、被写界深度、ズームなどの設定が表示されます。左右にスワイプすることで細かい調整ができるので、実質、指一本で操作が完結します。

 

「すぐにカメラを起動できるのはすごく便利だと思います。撮りたいと思った瞬間に、タイムラグなしで撮影できるのがいいですね」

 

撮影の前に押さえておきたい3つのポイント

まずはカメラの設定や構図などの基本を教えていただきます。

 

1.高解像度で撮影するには事前の設定が必要

初期設定では48メガピクセルの高解像度の撮影が無効になっているため、撮影前に設定を変更する必要があります。

 

【設定方法】
設定アプリ→「カメラ」→「フォーマット」→「解像度コントロール」(Proモデルは「Pro RAWと解像度コントロール」)をON

 

2.「三分割構図」「放射線構図」を意識する

「被写体を配置する位置で、写真の印象は大きく変わります。被写体をどのように際立たせたいかを考え、構図を意識しながら撮影することで、写真の魅力はぐっと増します。ここでは基本の『三分割構図』と、広角で奥行きを表現できる『放射線構図』をご紹介します。少しずつ、構図のバリエーションを増やしていきましょう」

 

【三分割構図】
画面を縦横に三分割し、縦横の線が交わる「交点」やそのライン上に被写体を配置する構図です。これにより、空間のバランスを取ることができます。

 

「わかりやすいよう、三分割構図を使った作例にガイドラインを入れています。被写体と背景の比率が1:2になるように、分割したラインの上に被写体を配置すると、背景を活かした写真を撮ることができます」

 

【放射線構図】
奥行きを出したいときにおすすめの構図です。ある一点(収束点)から線が放射状に伸びたように見える構図で、広角レンズを使った撮影と相性がいいのが特徴。道の奥行きや建物の高さを表現したいときに活用してみましょう。

 

「手すりや地面上の線が放射状になるように配置することで、道の奥行きを強調できます。広角になるほど奥行き感が出やすくなるので、画角を調整しながら撮影してみましょう」

 

3.「水平」を意識する

「風景撮影では特に、水平を取ることを意識しましょう。iPhoneのカメラには、画面上で水平を確認できる『水平器』機能があり、これを有効にすると撮影画面中央に水平器が表示されます」

 

水平が取れると、「水平器」機能で表示された線が一直線になり、白から黄色に変わります。そのタイミングでシャッターを切りましょう。

 

【設定方法】
設定アプリ→「カメラ」→構図の「水平」をON

 

iPhone 16のカメラで撮りたい
5つの撮影シーンとポイント

基本的な構図と設定を押さえたら、早速撮影に挑戦してみましょう。今回の作例撮影では、iPhone 16 Proを使用します。

 

1.「超広角カメラ」で迫力のある写真を撮る

「超広角カメラは、視覚的な効果をうまく活かすと印象的な写真を撮ることができます。構図を工夫し、被写体との距離や角度を調整すれば、広がりや奥行きを強調したダイナミックな撮影が可能です」

 

超広角カメラへの切り替えは、撮影画面に表示される「.5」をタップするだけ。ワンタッチでスムーズに切り替えることができます。

 

 

2.「マクロモード」で被写体のディテールにフォーカス

超広角カメラの画質向上により、被写体に接近して撮影するマクロモードも、より高画質で撮影できるようになりました。細部まで鮮明に捉えることができるので、迫力のあるクローズアップ撮影が可能です。

 

マクロ撮影ができる距離まで被写体に近づくと、画面左下に花のアイコンが表示され、自動的にマクロモードに移行します。

 

花を撮影する際は、マクロモードを活用して花びらや花芯の質感、色のグラデーションなど細部に焦点を当てると、より印象的な写真に仕上がります。

 

「ぐっと寄ることで水滴の質感まで捉えることができ、マクロモードでしか撮れない写真に仕上がりました」

 

花壇やお花畑で撮影するときは、アングルも意識してみましょう。下の写真はスマホを傾け少し斜め上から撮影したもの。アングルを変えることで、背景の写り込む範囲を変えることができます。

 

「写真の主役となる花を決めたら、真上からではなく斜めからアプローチするといいでしょう。角度をつけて撮影するとほかの花も写り込むので、奥行きが生まれ立体感のある写真に仕上がります」

 

3.被写体を際立たせる「望遠カメラ」の活用法

「望遠カメラは、遠くの被写体を大きく写し出したいときに活躍します。運動会や遊園地など、人ごみの中にいる人物を撮影するときにも便利です」

 

近づくと逃げてしまいそうな鳥も、望遠カメラなら離れた場所から大きく切り取ることができます。背景を引き寄せて撮影できるため、背景のタワーも大きく写り、迫力のある写真になりました。

 

「望遠カメラは、背景を整理したいときにも有効です。被写体が写る範囲を整理することによって、余計なものの写り込みが減り、被写体をより際立たせることができます」

 

左は標準域、右は光学5倍の望遠カメラで同じ場所から撮影。雑然とした背景から被写体だけを際立たせることができます。

 

4.「ポートレートモード」の効果的な使い方

背景をぼかすことで人物などの被写体を際立たせることができる「ポートレートモード」。カメラアプリを起動し、撮影モードを左右にスワイプすることでポートレートモードに切り替えられます。

 

画面の右側にある「撮影モード」をスワイプして「ポートレート」を選択すれば設定は完了。F値は、左上の「f」マークから設定します。

 

ポートレートモードで重要になるのが、「F値(絞り値)」の設定です。カメラレンズの絞り具合を示す数値で、背景のボケ具合をコントロールできます。

 

「F値を小さくすると、被写界深度(ピントが合って見える範囲)が浅くなり背景がボケやすくなるため、ポートレート撮影など被写体を際立たせたいときにおすすめです。反対にF値を大きくすると、被写界深度が深くなり、ピントが合う範囲が広がるので、風景撮影などに適しています。
例えば、観光地などで人物と背景を一緒に撮る場合、F値を小さくするとせっかくの景色がぼけてしまいます。そうならないためには、F値を大きくすること。そうすれば、人物と背景の両方にピントが合った写真を撮ることができますよ」

 

F値は、撮影画面上部の「f」マークを押すと調整できます。iPhone 16の場合は、f1.4からf16まで設定できます。

 

「2枚ともf1.4で撮影。左の写真は手前の花にピントを合わせて背景をぼかしました。右の写真は奥にピントを合わせて『前ボケ』を作り、奥行を強調しています。構図やF値は同じでも、ピントの位置を変えるだけで、写真の雰囲気はガラリと変わります」

 

せっかくなので、ポートレートを撮影するときのコツも教えていただきました。

 

「撮影した自分の写真を見て、『写真写りが悪い……』と感じたことのある人は多いでしょう。もしかしたらそれは、広角のデフォルメ効果が原因かもしれません。というのも、広角レンズで顔に近づくと、デフォルメ効果により遠近がつくため、顔の形が歪んで写ってしまうからです。
そうならないためにも、人物の写真を撮るときは望遠カメラで撮影してみてください。物理的に近づくのではなく、少し離れた位置から望遠カメラで近づけば、顔の歪みがなくなり自然な写りになりますよ」

 

5.進化した「フォトグラフスタイル」でより自由な表現が可能に

撮影中に写真のトーンやカラーをリアルタイムで調整できる「フォトグラフスタイル」機能は、iPhone 16シリーズでさらにアップデートされ、より直感的で細かな調整が可能になりました。

 

「コントロールパッドを指でドラッグするだけで、トーンやカラー、明るさを自在に調整できます。撮影画面右上からコントロールパッドを開くと、撮影中の画面にも自動で反映されます。直感的な操作で簡単に絵作りができるのも、この機能のすごいところですね」

 

画面下部に表示されているのが「コントロールパッド」。撮影中はもちろん、編集画面からも調整できます。

 

新しい「フォトグラフスタイル」では、フィルターのバリエーションも大幅に増えました。なかでも注目なのが「スキントーン」。被写体となる人物の肌を自動で認識し、好みの色相に調整することができます。

 

左上はフィルターなしの写真。人物の肌色や周辺の環境に合わせて、自然な肌のトーンに補正してくれます。

 

シーンや被写体の雰囲気に応じてさまざまな撮影を楽しめるフィルター機能は、コムロさんご自身も普段の撮影で積極的に活用しているそう。

 

「『スターブラック』というフィルターを使って撮影しました。主役となる被写体(この写真の場合は中央の人物)を囲むようにして撮影する『トンネル構図』で、被写体を印象的に見せることができます」

 

「同じ構図の写真でも、フィルターの使い方次第で多彩な表情を楽しむことができます。自分のそのときの感情や表現したい世界観を演出できるのも、フィルターを使った撮影の醍醐味です」

 

「4K120fps」の映像美!
プロ級の画質で動画撮影が可能に

最後に紹介するのが、動画撮影機能です。iPhone 16シリーズは、動画の撮影機能も大きく進化しており、Proモデルは最大4K120fpsに対応しています。fpsとは、動画1秒あたりのフレーム数のこと。この数字が大きいほど、滑らかで高精細な映像となり、とくにスローモーション映像で威力を発揮します。

 

撮影した動画は、「写真」アプリの編集機能のなかにある、時計マークのような「再生速度」アイコンから再生速度を調整できます。

 

「街で人が行き交う様子や、鳥が飛んでいく様子など、日常の何気ない風景もスローモーションでドラマチックに表現することができます。ただし、120fpsはデータ容量がかなり大きくなってしまうため、普段の動画撮影で使うにはオーバースペック。普段は30fpsに設定しておき、スローモーション撮影を行いたいときに120fpsを選ぶとよいでしょう」

 

動画撮影で活躍するおすすめの機能が、もうひとつあります。それは、iPhone 16シリーズから登場した「風切り音の低減」。動画撮影中のノイズを自動で調整してくれるので、風が強い環境でもクリアな音で記録することができます。iPhone 16シリーズを購入したら、事前にこの設定を有効にしておくといいでしょう。

 

【設定方法】
設定アプリ→「カメラ」→「サウンド収録」→「風切り音の低減」をON

 

何気ない日常のワンシーンを楽しんで

最後に、コムロさんにiPhoneカメラならではの楽しみ方についてうかがいました。

 

「iPhoneのカメラの最大の魅力は、いつでもどこでも持ち運べること。つねに携帯しているので、本格的なカメラを持っていなくても、気軽に直感的に撮影できますよね。街を歩いているときや旅行に行ったときに、『これいいな』と感じた瞬間を写真に収めておくと、たとえそれが日常の何気ないシーンだったとしても、後から見返したときに特別な思い出になるのではないでしょうか。
iPhone 16シリーズでは撮影の幅が広がり、より多彩な楽しみ方ができるようになったと思います。ぜひ新しいiPhone 16シリーズで、たくさん写真を撮ってみてくださいね」

 

 

Profile


フォトグラファー / コムロミホ

文化服装学院でファッションを学び、ファッションの道へ。 撮影現場でカメラに触れるうちにフォトグラファーを志すことを決意。アシスタントを経て、現在は広告や雑誌で活躍。街スナップをライフワークにしながら旅を続けている。YouTubeチャンネル「写真家夫婦上田家」「カメラのコムロ」でカメラや写真の情報を配信中。
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予約不要で日帰り可!GWに行きたい写真映えするお出かけスポット9選

2024年のゴールデンウィークは、4月27日(土)から4月29日(月)の3連休と、5月3日(金)から5月6日(月)の4連休。連休の間にある3日間の平日も休めば最長10連休も可能ですが、仕事が忙しく丸一日を費やせる日は限られるという人も多いでしょう。混雑が予想されるなか、いまから長期間の旅行を計画するのは至難。

 

そこで今回は、思い立ったらすぐ行かれる、予約不要で、首都圏からなら日帰り可能な関東近郊のレジャースポットをリストアップ。短時間の滞在でもしっかり思い出を残せる、撮影にぴったりな施設やイベントとともに紹介します。

 

子ども連れでも友人とでも、ひとりでも思い思いに楽しめるスポットを、9ヶ所ピックアップ。

 

1.東京都「国営昭和記念公園」

春のフラワーフェスティバル開催中。開花リレーを楽しみにリピートしたくなる

チューリップやカモミールなど、春の花たちが公園のいたる所で咲き乱れます。なかでも、可憐なブルーの小花が美しいネモフィラの展示に注目。段々畑のような形状になっている「花の丘」に咲く約180万本のネモフィラは、下から見上げると空の青と相まってとても鮮やか。奥行きもあるので、人物を入れた写真なら、まるでネモフィラに包まれているかのように撮れます。一年の中でも4月下旬から5月中旬頃までの貴重な景色です。

 

Point! 物語性のある写真が撮れるフォトスポット多数

撮影=Ken Narahashi

 

開花に合わせ、園内各所には多彩なフォトスポットが設置されています。イチ押しは、ネモフィラが咲く「花の丘」にある青白のドア。この扉は、一体どこにつながっているのでしょう。春風を感じながら、雰囲気のある写真づくりにチャレンジしてみては?

 

Point! シャボン玉のフォトジェニックタイムも!

開園40周年を記念し、ネモフィラが咲く「花の丘」では4月27日(土)と4月29日(日)の2日間限定で「ネモフィラ×シャボン玉のフォトジェニックタイム」が行われます。自分たちでシャボン玉を吹いて撮影しようとすると、シャッターチャンスになかなか恵まれないもの。この機会を利用すれば、ネモフィラを背景にシャボン玉が舞うロマンティックな雰囲気を収められるはずです。

 

【Spot Data】
施設名=国営昭和記念公園
住所=東京都立川市緑町3173
電話=042-528-1751
入場料=大人(高校生以上)450円、小人(中学生以下)無料、シルバー(65歳以上)210円
アクセス=
ネモフィラが咲く砂川ゲートは武蔵砂川駅より徒歩約20分。砂川ゲートから徒歩約5分。
営業時間(有料区)=9:30~17:00(4~9月の土日祝は~18:00まで)
公式HP「国営昭和記念公園公式ホームページ」

 

写真家が教える「iPhone15/iPhone15Pro」の撮影術…13枚の作例で解説するポートレートモードの使いこなし

 

 

2.「あしかがフラワーパーク」(栃木県)

『ふじのはな物語』は、350本以上の藤の花と5000本以上のツツジを鑑賞できるイベント。毎年4月中旬から5月下旬に開催されています。

 

藤が主役のイベント開催中。夜にライトアップされた幽麗な姿は必見

見どころは何と言っても、園のシンボルである樹齢160年を超える大藤(「野田九尺藤」 のだきゅうしゃくふじ)です。四方八方に伸びた棚の面積は1000平方メートルで、なんとテニスコート約5面分、畳み約600畳分という圧巻のスケール。花房は最長1.5〜1.8mほどもありで、しだれるようにして咲く姿が優雅です。見ごろを迎える4月下旬から5月上旬には、夕方以降にライトアップが施され、昼とは一味違った幽麗な姿を垣間見られます。夜には、水鏡となった池が藤を映し出す幻想的な絵も撮影可能。夜景撮影はハードルが高いように思われがちですが、携帯のカメラ機能を駆使すれば、納得のいく写真が撮れるでしょう。ぜひチャレンジを。

 

Point! 迫力のある八重の大藤棚と白藤のトンネル


しだれるように咲く野田九尺藤がある一方、ぶどうの房のようにころころとした花をつける「八重の大藤棚」も見逃せません。現存する藤品種の中で、唯一の八重咲き。世界的にも貴重な種として県の天然記念物にも指定されています。ほか、長さ80mにもおよぶ「白藤のトンネル」は、可憐な白色がどこまでも続く世界。ファインダーからはみ出るほどの迫力のある写真を撮れます。

 

Point! 赤やピンク、白など色鮮やかなツツジも楽しめる


時を同じくして見ごろを迎えるのがツツジ。同園では5000株のツツジが藤棚のそばで咲き誇ります。低木であることを生かし、背景に藤を入れると奥行きのある写真が撮れるでしょう。

 

【Spot Data】
施設名=あしかがフラワーパーク
住所=栃木県足利市迫間町607
電話=0284-91-4939
入場料=大人(中学生以上)1,000円 ~ 2,200円、子ども(4歳以上小学生以下)500円 ~ 1100円
【ふじのはな物語】開催期間:4月13日(土)~5月15日(水)
アクセス=
ライトアップ期間=4月18日(木)~5月15日(水)
営業時間 =4月25日(木)~5月6日(月)7:00~21:00
公式HP

 

3.「四万湖・奥四万湖」(群馬県)

四万ブルーと称されるラムネ色の湖面に癒される

どちらもダム湖ながら、なんともいえない神秘的な青色は”四万ブルー”の愛称がつくほどに人気。季節や天候、時間帯によって、ラムネ色のような風合いになったり、モネの絵画『睡蓮』のような青緑色になったりと、その瞬間だけしか見られない楽しみがあります。 強いブルーをお望みなら、雪解け水の流れ込む4月から5月が一番。写真を撮るなら、湖の周りを車で一周でき、せせらぎ公園や見晴台がある奥四万湖がおすすめです。

 

Point! カヌー、カヤックでもっと近くから四万ブルーを楽しむ

写真提供=ぐりーんぴーす

 

鉄道会社のCMで女優の吉永小百合さんがカヌーを楽しんだ奥四万湖と、車で約23分の距離にある四万湖では、カヌー・カヤックツアーが開催されています。穏やかな春の木漏れ日を感じながら、パドルをくぐらす体験は貴重。写真撮影にもうってつけです。ほか、SUPやパックラフトツアーを開催しているショップもあります。アクティビティは要予約。一年のなかでも人気な時期なので早めの予約を。

 

Point! 四万温泉でほっとひと休み

四万湖と奥四万湖の間にある四万温泉は、平安時代から愛される胃腸の名湯。日帰り温泉もあるので、撮影後に立ち寄ってみては。『千と千尋の神隠し』のモデルの一つとされる四万温泉積善館は、フォトスポットとしても有名です。

 

【Spot Data】
施設名=四万湖、奥四万湖
住所=群馬県吾妻郡中之条町大字四万
電話=0279-75-8814(中之条町観光協会)
入場料=無料
アクセス=
<車>関越自動車道「渋川伊香保IC」から約50分(四万湖)、約60分(奥四万湖)
<公共機関>
・JR吾妻線「中之条駅」から関越交通四万温泉行きバスで約30~40分。「四万湖」下車(四万湖)。終点「四万温泉」下車、徒歩40分。(奥四万湖)
・東京八重洲通り~四万温泉への高速バス「四万温泉号(関越交通)」で約4時間、終点「四万温泉」下車 ※1日1~2便
公式HP=四万湖奥四万湖

 

4.「相模湖リゾート プレジャーフォレスト」(神奈川県)

↑山麓エリアの地球交響楽フォトロケーション。映画は2024年3月1日から5月上旬まで公開

 

光と音に包まれる体験型イルミネーション

600万球を使った大規模なイルミネーションイベントで知られる「相模湖イルミリオン」に、『映画ドラえもん のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー)』のスペシャルイルミネーションエリアが登場。園内の傾斜を生かしたイルミネーションは、都心では味わえない圧倒的なスケールです。映画のワンシーンをイメージしたフォトロケーションが点在しており、シャッターチャンスは多岐にわたります。

 

・Point! アトラクション感満載のリフトに乗って空中散歩


イベント入り口にあたる山麓エリアを楽しんだら、「虹のリフト」に乗って山頂エリアへ。眼下に広がるのは五線譜に見立てた全長約250mものイルミネーション。移り変わる景色は、動画撮影にも向いています。

 

・Point! 山頂エリアにはアイコニックなフォトスポットがたくさん

山頂エリア。ドラえもんが楽しく演奏する様子を表現した「おもちゃの楽団ドーム」(上写真)。ドラえもんの顔を半球体型のバルーンで表現した「ドラえもんフェイスドーム」(下写真)

 

山頂エリア。ドラえもんが楽しく演奏する様子を表現した「おもちゃの楽団ドーム」(左側)。ドラえもんの顔を半球体型のバルーンで表現した「ドラえもんフェイスドーム」(右側)
山頂エリアには、思わず駆け寄って撮影したくなるフォトスポットがなんと10箇所も存在しており、撮れ高抜群!

 

【Spot Data】
・施設名=相模湖リソート プレジャーフォレスト
・住所=神奈川県相模原市緑区若柳1634番地
・TEL=0570-037-353
・入場料=大人(中学生以上)2,000~4,500円、子ども(3歳以上小学生以下)・シニア(60歳以上)1,300円~3,700円
・『映画ドラえもん のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー) イルミネーション』開催期間=2024年5月12日(日)まで
・アクセス=
<車>中央道-東京方面から約50分(相模湖東出口から約8分)
<公共交通機関>JR中央線相模湖駅からバスで約8分
・営業時間=4月20日(土)~5月6日(月) 7:00~21:00
公式HP

 

ⒸFujiko-Pro, Shogakukan, TV-Asahi, Shin-ei, and ADK 2024

 

iPhone15Pro・ProMaxで夜景撮影に成功するには?望遠レンズの活用や構図の決め方など夜景写真家が解説

 

5.「掛川花鳥園」(静岡県)

コガネメキシコインコ。

 

約100種600羽の鳥たちとのふれあいが楽しめる全天候型テーマパーク

全国でもめずらしい、放し飼いにされた鳥たちと直接ふれあえるテーマパーク。ガラスハウスの中に展示されている鳥たちなら、雨の日でも快適に写真撮影が可能です。手に乗せたエサをパクパクとついばむ鳥たちの姿はとっても可愛い! ガラスハウスには、色鮮やかなインコやオオハシ、不動の様子が特徴的なハシビロコウなど数十種類が展示されていて、ここだけでも撮影に1日かかりそう。
※鳥たちは撫でられたり追いかけられたりするのは苦手。適切な距離を保ってふれあいを楽しみましょう。

 

Point! ペンギンやフクロウと一緒に記念撮影ができる!


屋外エリアには、ダチョウの仲間のエミューや、猛禽類に代表されるフクロウやタカ、コンドルなど大型の鳥が多数展示されています。ふれあいイベントでは、ペンギンを膝の上に乗せたり、フクロウやミミズクを手に乗せたりした状態で記念撮影。全国でもめずらしいフォトイベントです。
※「ペンギンと記念撮影」は10名限定の人気イベント。開園と同時に入園チケット売り場にて整理券が配布されます。

 

Point! 参加無料! 迫力満点のバードショー

ヘビクイワシ。

 

鳥たちの特技を生かしたバードショーでは、ヘビをキックで倒すヘビクイワシの足技や、野性味あふれるハリスホークのフライトショーを観賞できます。屋内バードショーはお客様参加型なので、お子さまと鳥たちの臨場感ある撮影にチャレンジするのも楽しそう。

 

【Spot Data】
施設名=掛川花鳥園 住所:静岡県掛川市南西郷1517
電話=0537-62-6363
入場料=大人(中学生以上)1,800円、小学生 900円、幼児 無料 詳細はこちら(https://k-hana-tori.com/information/)
有料イベント=
ペンギンと記念写真撮影:700円/人
乗せてみよう:300円/人 詳細はこちら(https://k-hana-tori.com/fureai/)
アクセス=
<車>東京から約160分、名古屋から約90分(東名高速道路 掛川ICより約5分)
<公共交通機関>JR掛川駅北口2番乗り場より、市街地循環線(南回り)乗車で約10分。掛川花鳥園前下車。
参加無料イベント=ハリスホークのフライトショー 10:30、屋内バードショー 13:00、15:00
営業時間 =9:00~16:30(最終入園16:00)
営業スケジュール=
4/27(土)9:00~16:30
4/28(日)・4/29(月)8:30~16:30
4/30(火)~5/2(木)9:00~16:30
5/3(金)~5/5(日)8:00~16:30
5/6 (月)8:30~16:30
5/7(火)9:00~16:30
※4月25日(木)は休園日
※GW中は営業時間が変則的になるため、来園の際は事前に公式HPを要確認。
公式HP

 

6.「日向山」(山梨県)

日向山にある「天空のビーチ」。写真提供=北杜市

 

向かうは白亜の砂浜! アイコニックな「天空のビーチ」へ日帰りハイキング

晴れた日に「何しようかな」「自然の中にでも行こうかな」と思い立ったときにおすすめなのがハイキングです。関東に山は数あれど、山梨県北杜市にある日向山は、山頂西側に広がる白砂の稜線が絶景! 花崗岩が風化した真っ白な砂浜は「天空のビーチ」と呼ばれていて、アイコニックなフォトスポットとして人気です。見晴らしも良好で、八ヶ岳連峰や甲斐駒ヶ岳が一望できる大パノラマが広がります。都心から車で片道約3時間、標高1600m台と家族連れでも無理なく楽しめる条件が揃う山です。

 

Point! マイナスイオンでリフレッシュ!

尾白川渓谷。写真提供=北杜市

 

ハイキングの前後には、エメラルドグリーンの川が流れる尾白川渓谷の散策はいかがでしょう。

 

尾白川は、日本名水百選にも選定されており、透明度の高い清らかな水が魅力です。見どころは、マイナスイオンたっぷりの滝つぼを有する「千ヶ淵」や小規模ながら整った流身が美しい「神蛇滝」、滝つぼ間近まで行ける「不動滝」など盛りだくさん!暖かい日なら、水遊びを楽しんでも。

 

Point! いつも飲んでいるあの天然水、どうやって作られる?


南アルプスの自然に触れたなら「サントリー天然水 南アルプス白州工場」で、「サントリー天然水」が育まれる過程を学ぶツアーに参加するもよし。サントリー天然水 南アルプス白州工場では、プロジェクションマッピングにより、南アルプスの自然の素晴らしさを視覚的に理解したり、包装ラインの見学をしたり。見学後は、製品の試飲が可能です。

 

【Spot Data】
施設名=日向山
住所=山梨県北杜市白州町白須1891(尾白川渓谷駐車場)
電話=0551-42-1351(北杜市産業観光課)
アクセス=
<車>東京、名古屋から約3時間(中央道長坂ICより県道606号、614号を経て約13km)
<公共交通機関>JR中央本線長坂駅よりタクシーで約20分
公式HP

 

7.「長井海の手公園 ソレイユの丘」(神奈川県)

長井地区の小高い丘は、海風が吹き抜ける開放感抜群の遊び場!

相模湾からの心地よい海風を感じながら、体を動かすならここ。東京ドーム6個分にもなる園内では、農業体験や手作りクラフト、水遊び、デイキャンプなど、選ぶのが迷ってしまうほどの体験プログラムが用意されています。なかでも目を引くのは、2023年4月にリニューアルされた高さ15mの大型アスレチック。ハーネスを付けて挑戦するアトラクションは、スリル好きな家族メンバーにぴったり。
※アスレチックの参加は身長120cm以上から(年齢制限なし)

 

Point! 展望台から撮る南フランスさながらの写真

大型アスレチック屋上の展望台からは、相模湾と伊豆半島を見渡せる大パノラマを楽しめます。手前には、南フランスのプロヴァンス地方をイメージした石畳の道やレンガ造りの建物が点在しており、まるで海外に来たかのような写真が撮影できます。

 

Point! 食育や環境教育、SDGsの学びに!

体験農園「シテコベ サステナブルファーム」にある畑では、こだわりの農法で育てたおいしい野菜の収穫や採れたて野菜の試食を楽しめます。4月から5月に採れる野菜は、こまつな、ラディッシュ、ルッコラ、 春キャベツ、ほうれん草、かぶなど。

 

【Spot Data】
施設名=長井海の手公園 ソレイユの丘
住所=神奈川県横須賀市長井4丁目地内
電話=046-857-2500
入場料=無料
有料施設・体験=
アスレチック:大人(18歳以上)3,500円/1時間、子ども2,800円/1時間(※)
ジップライン:1,400円/1回
農業体験(新鮮野菜の収穫体験):2,000円/1セット
※現在キャンペーン中につき、最大50%オフ
アクセス=
<車>東京から約80分(横浜横須賀道路本線 衣笠ICより約18分)
<公共交通機関>京浜急行電鉄久里浜線「三崎口」駅より京急バス「ソレイユの丘」行きにて約20分。または「荒崎」行きにて「漆山」で下車し、徒歩10分〜15分。
※徒歩の場合は、京浜急行「三崎口」駅より約4キロで、約45分かかります。
営業時間 =9:00~18:00
公式HP

 

8.「埼玉県こども動物自然公園」(埼玉県)

東園にいるクオッカ。下から見上げると笑っているような表情。

 

オーストラリアやドイツに行かなくてもクオッカに会える!

子どもたちに人気なコアラや、カンガルー、ペンギン、レッサーパンダなど160種類以上が飼育されている動物園。ウォークスルーや背の低い柵を使う展示の仕方で、グッといきものと近づけるのが魅力です。ペンギンやカンガルーは柵がない状態で観察できるというから驚き。そんな園内で、忘れずに会いたいのが”世界一しあわせな動物”として、SNSやテレビで一躍有名となったクオッカ。オーストラリア以外の動物園ではドイツと同園だけでしか見られないので大変貴重です。
※クオッカの公開時間は日によって異なるため事前に要確認。

 

Point! 広々としたエリアで自由に過ごす姿に驚き

北園のペンギンヒルズ。

 

世界最大級のフンボルトペンギンの展示。波の立つ大きなプールのほかにも、木が生い茂る陸エリアが用意されているのがユニークです。これは、フンボルトペンギンの故郷、チリのチロエ島を再現した展示だから。丘の上を元気に駆けまわるめずらしいペンギンの姿を激写できます。

 

Point! まるで”きなこもち”とSNSで人気のグンディにも注目


クオッカやフンボルトペンギンに負けず劣らず貴重な種なのが、アフリカ北部の岩場などに暮らすネズミの仲間「グンディ」です。日本で見ることができるのは同園と神戸どうぶつ王国の2園のみ。きなこもちのように見える寝姿や、お手玉を寄せ集めたようにフニャッと折り重なってくつろぐ姿がSNSで人気です。昼行性なので、寝姿が撮れたらラッキー。

 

【Spot Data】
施設名=埼玉県こども動物自然公園
住所=埼玉県東松山市岩殿554
電話=0493-35-1234
入場料=大人(高校生以上)700円、小人(小学生以上)200円
アクセス=
<車>東京から約60分(関越自動車道「鶴ヶ島」ICより約27分)
<公共交通機関>東武鉄道東上本線「高坂」駅から徒歩30分。東武鉄道東上本線「高坂」駅発
鳩山ニュータウン行きバスに乗車し、「こども動物自然公園」停留所下車すぐ。
営業時間=9:30~17:00(最終入場は16:00まで)
公式HP

 

9.「ブッシュ&レイク in はぎビレッジ」(茨城県)

喧騒から離れ、非日常を満喫できるキャンプ場

キャンプに行こうと思っても、近年高まるアウトドア熱に推され、キャンプ場の予約が取れないなんてことも少なくありません。そんなときは、日本では珍しいブッシュクラフト専用のキャンプ場が穴場。ブッシュクラフトとは、木の枝を使って焚き火台をつくったり、川釣りで食料を調達したりと、身の回りにある自然を活用する自然回帰なアウトドアスタイル。とはいえ、既製品を持ちこんでもOK。ガスコンロで湯を沸かしてカップ麺をつくってみたり、ガスバーナーでコンビニおにぎりをあぶって焼きおにぎりにしてみたり、プチ探検気分で立ち寄ってみては。

 

Point! 首都圏より遅いサクラの開花を楽しめる

優しい白色のオオシマザクラ。

 

まだお花見できていない人に朗報。キャンプ場の中央、さくら広場に立ち並ぶオオシマザクラは4月中旬から見ごろを迎えます。5月からは、場内に分布するヤマザクラの開花がスタート。都心のお花見スポットは混雑ぎみですが、ここならゆっくり過ごせるはずです。

 

Point! 開放感たっぷりの湖でカナディアンカヌー体験


キャンプ場へは車で入場するのが一般的ですが、カナディアンカヌーに乗ってアプローチするというユニークな選択肢も用意されています。カヌーは積載量も多く安定した作りなので、家族メンバーと人数分の持ち物を積んでもへっちゃら。隣接する こやま湖から出艇して、キャンプ場まで約900m、15分ほどの水上散歩が楽しめます。東京ドーム5.4個分の広大な湖での開放感溢れるカヌートリップ。写真を撮らずにはいられません。手ぶらで参加できるように専門装備はレンタルあり。

 

【Spot Data】
施設名=ブッシュ&レイク in はぎビレッジ
住所=茨城県高萩市秋山2989-14
電話=0293-24-2331
入場料=
宿泊利用 基本料金 2,000円~/人
日帰り利用 基本料金1,000円~/人
カナディアンカヌーレンタル料:2,000円~/日
営業時間=
宿泊 チェックイン 13時~、チェックアウト 翌10時まで
日帰り チェックイン 11時~、チェックアウト 16時まで
※毎週月曜日・火曜日は定休日
アクセス=
<車>東京から約90分(常磐自動車道「髙萩」ICより約36分)
<公共交通機関>JR東日本常磐線「高萩」駅よりタクシーで約33分
公式HP

 

 

忙しい日々が続くと、たとえ貴重な大型連休の前であっても旅程が直前になってしまいがち。それでも、思い立った日に遊びに行けるお出かけスポットはたくさんあります。ぜひ、家族や友だちとの楽しいひと時を写真に収めてみてください。

 

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iPhone15Pro・ProMaxで夜景撮影に成功するには?望遠レンズの活用や構図の決め方など夜景写真家が解説

新シリーズが発売されるとともに、カメラ機能にも注目が集まるiPhone。2023年9月に発売された「iPhone 15」シリーズのカメラ機能や撮影方法を「進化したポートレートモードをどう使いこなす? 写真家が教える「iPhone15」シリーズ撮影術」で紹介しましたが、今回は少しレベルを上げて、iPhone 15シリーズを使った夜景撮影術を解説します。

 

夜景撮影に有効なカメラ機能から、専門家が重視している夜景撮影のポイントまで、夜景写真家の中村勇太さんに教えていただきました。

 

 

iPhone 15シリーズのカメラ機能をおさらい

 

年々進化しているiPhoneのカメラ機能。撮影する前に、iPhone 15シリーズのカメラ機能をおさらいしておきましょう。

 

iPhone 15シリーズの最大の特徴は、望遠カメラが優れていること。「iPhone 15 Pro」は光学3倍の望遠カメラ、「iPhone 15 Pro Max」には光学5倍の望遠カメラが搭載されています。これにより、遠くから被写体を撮影した場合でも高画質な写真が撮れるようになりました。

 

「iPhone 14シリーズのProとPro Maxでは、カメラ機能に差はありませんでした。ですが、iPhone 15シリーズの場合は違いがあるので、よりカメラ機能にこだわりたい方はPro Maxを選ぶなど、選択できるようになったのがいいですね」と評価する中村さん。

 

「Pro Maxに搭載されている光学5倍の望遠カメラには、一眼レフでいうところの120mmレンズが使われています。ほかには、13mmの超広角カメラ、24mmの広角カメラ、以上3つのカメラが搭載されています。2倍望遠(48mm)も加えて、『超広角』『広角』『2倍望遠』『5倍望遠』の4段階をワンタップで切り替えられる点も魅力です。ちなみに、48mmのカメラはついていませんが、最大4800万画素の高解像度カメラを高度なデジタル技術で2倍望遠にしています。これにより、2倍望遠にしても画質が荒れることなく、高い解像度で撮影することができます」(夜景写真家・中村勇太さん、以下同)

 

iPhone15 Pro Maxでは、「5×」をタップすると、簡単に光学5倍の望遠カメラに切り替えられます。

 

ほかにも、被写体を認識すると自動で「ポートレートモード」に切り替えてくれるのもiPhone 15シリーズならでは。背景のボケ感も幅広く設定ができ、まるで一眼レフで撮影したような写真になります。

 

写真家が教える「iPhone15/iPhone15Pro」の撮影術…13枚の作例で解説するポートレートモードの使いこなし

 

撮影前に設定を確認しよう!

撮影する前に、カメラ機能をデフォルトから自分好みに設定しておくのも大事なポイントです。iPhone 15シリーズで設定しておくと便利な機能を教えていただきました。

 

1.「アクションボタン」をカスタマイズする

「iPhone 15シリーズのProとPro Maxでは、側面のアクションボタンを好きなアプリに設定できるようになりました。従来のiPhoneシリーズですと、着信音のON・OFFを切り替えていたボタンです。ここを『カメラ』に設定しておくことで、画面OFFの状態や別のアプリを開いているときでも、すぐにカメラに切り替えられます。頻繁に撮影される方はカメラに設定しておくといいでしょう」

 

アクションボタンはカメラのほかにも、集中モードやボイスメモ、翻訳、ショートカットなどに設定することができます。

 

【設定方法】
設定アプリ→「アクションボタン」→「カメラ」を選択。

 

2.4800万画素&「Apple ProRAW」での撮影には、事前の設定を

「もう一つ、iPhone 15 ProおよびPro Maxを使い、最高解像度である4800万画素の写真を撮る際は、あらかじめ設定が必要です。何も設定しない状態だと、1200万画素で撮影されます。ですが、Apple独自の『Apple ProRAW』という形式で保存することで、4800万画素の写真を撮ることができるのです
iPhoneには自動で写真を調整し、HEICやJPEG形式に圧縮して保存する機能が備わっています。これにより、容量の軽い写真データを保存しておくことができますが、調整・圧縮が行われることで写真の品質は落ちてしまいます。ProRAWに設定しておくことで、調整や圧縮を行う前の状態で写真が保存されます。その分、容量は重くなりますが、高品質のまま保存できるのです。
ただし、ProRAW形式のまま保存し続けるとiPhoneの容量がいっぱいになってしまうので、必要に応じて切り替えるといいでしょう」

 

「ProRAWに設定すると、撮影画面の右上に表示が出ます。タップするとON・OFFの切り替えができるので便利です」

 

【設定方法】
最大4800万画素・ProRAW形式の場合……
設定アプリ→カメラ→フォーマット→「ProRAWと解像度コントロール」をON→「プロデフォルト」を「ProRAW(最大)」に設定。

※「プロデフォルト」を「ProRAW 12MP」にすると、最大画素数を1200万画素に抑えて撮影できます。

 

iPhoneでもっときれいに撮影するには? 写真のプロが解説するiPhone 14シリーズの撮影術とマクロや望遠、Apple Pro RAWの使い方

 

3.ガイドを設定し、構図を決めやすくする

「あとは基本的なところで、『グリット」と『水平』といったガイド機能もONにしておきましょう。構図を決めるのにガイドがあった方が便利です」

【設定方法】
設定アプリ→「カメラ」→「グリット」と「水平」をONにする。

 

プロが撮影するような
きれいな夜景写真を撮影する秘訣は?

設定が完了したら、夜景撮影に挑戦してみましょう。「夜景は目で見るととても美しいのに、撮影するとなんだかイマイチ……」と感じていた人でも、プロのようにきれいに撮るコツはあるのでしょうか?

 

1.画角に光を集めること

「夜景撮影で大切なのは、なるべく構図の中に明るい被写体を集めることです。iPhone 15シリーズのカメラが高性能といっても、明かりが少ない場所では画質の荒い写真になってしまいます。なぜかというと、明るさが十分でない場所では、iPhoneはISO感度を自動で上げるからです。ISO感度が上がれば明るく撮影できますが、その反面、粗さが出てしまいます。ですから、なるべくISO感度を上げないように明かりを集めた構図で撮影するのがポイントです」

構図の中に明るい場所を多くすることで、高画質のまま夜景を撮影できます。

 

・「ナイトモード」も知っておこう

かなり暗い場所では、iPhoneが自動的に判断してナイトモードが使われます。ナイトモードによって、暗所でも明るく撮影することができます。

 

iPhone 14の夜景撮影術…AE/AFロックやポートレートモードの使いこなし方

 

2.メリハリをつけた構図にする

「構図の中に明かりを多く入れるメリットは、ほかにもあります。例えば、何もない夜空を構図に多く入れるよりも、きらびやかなビルの明かりや、明かりが反射した水面を入れてみてください。美しい一枚に仕上がるはずです」

 

空や水面など、暗くて何もない部分が多いとぼやけた印象に。

 

ビル明かりや水面に映った光など、要素が多く入ることで印象的な夜景写真に仕上がります。「川沿いであれば橋を入れてみるのもおすすめです。奥行きが出て動きのある写真になりますよ」

 

3.望遠カメラを活かして構図を決める

「構図を決める際に活躍するのが、光学3倍または5倍の『望遠カメラ』です。イルミネーションを撮る際、イルミネーション全体を撮った方がいいか、それとも景色の一部分を切り取った方がいいかなど、構図を練る際にカメラを切り替えて画角を決めていくといいと思います。
一昔前のスマートフォンには複数のカメラが付いていなかったため、デジタルズームで拡大していました。ですが、デジタルズームで拡大すると粗さが目立ってしまうため、きれいに撮るためにズームしない方がよかったんです。その点、iPhone 15のProやPro Maxは、光学の望遠カメラが搭載されているので、粗さが出る心配がなくなりました。積極的に使いたい機能ですね」

 

24mmの広角カメラで撮影。きらびやかな街の雰囲気が分かる一枚。

 

同じ場所で光学5倍の望遠カメラを使って撮影。イルミネーションの並木道がフォーカスされ、上の画像と印象の異なる写真になりました。

 

4.ピントを合わせることを忘れずに!

「画面をタップするとピントを合わせることができます。この時、タップした部分を基準に露出設定も行われています。夜景やイルミネーションを撮影する際に、光がぼやけてうまく撮れないという方は、タップしてピントを合わせる習慣をつけてみてください。あとは、両手でしっかりと持ち、ブレないようにすることも大切です」

 

ピントを合わせたいところをタップすると、露出量を調整するマークも一緒に出てきます。

 

5.こんな写真も面白い! 光の反射を活かした夜景写真を撮るには

「光を反射するものを使えば、少し変わった写真が撮影できます。例えば、人工大理石のようなつるつるした素材のベンチや床、水たまりなどがあればカメラを近づけてみてください。反射部分が広く映り込み、光がたくさん入ったきれいな写真が撮れますよ」

 

よくある構図の写真も、手前にあるベンチにカメラを近づけてみると……。

 

ベンチに光が反射して、美しい一枚が撮れました。

 

夜景撮影のプロが撮りたくなる
おすすめの夜景とは?

夜景撮影を専門に活動されている中村さんは、国内外のさまざまな夜景スポットを撮影してこられました。夜景を熟知されている中村さんが、思わず撮影したくなる夜景とは?

 

「その時、その瞬間にしか見ることのできない夜景を撮影するのが好きですね。最近よく撮影しているのは、富士山の夜景です。夜景といっても、暗くなりきらない夕暮れ時の景色を撮影しています。東京や神奈川でも天候がよければ、ビルの隙間から見える富士山が撮影できるんです。冬は空気が澄んでいるので、富士山もよく見えるんですよ。
ほかの季節では、夏は花火が上がる夜空を撮影したり、梅雨の時期は雨が降っている様子も入れながら撮影しています。日中には撮れないような幻想的な写真を一瞬一瞬切り取っていくのが、夜景撮影のおもしろさだと思います」

 

とくに素敵に撮れたという夜景写真は、冬に訪れた北海道札幌市の藻岩山で撮影した一枚。「札幌市街に積もった一面の雪に札幌市内の街の明かりが反射して、とても幻想的な写真が撮れました」

 

 

プロの機材はなくとも、iPhone 15 ProやPro Maxの力を借りれば、プロ顔負け(?)の雰囲気ある夜景が撮れるはず。ぜひチャレンジしてみてください。

 

 

Profile

夜景写真家 / 中村勇太

夜景情報サイト「夜景FAN」の運営や夜景コンテンツの提供、各種メディアでの夜景企画監修など、「夜景×撮影」を軸に活動する夜景撮影の専門家。2016年には夜景オフィス株式会社を設立。台湾での夜景取材も行っており、2022年には台湾情報サイト「もっと台湾」をリリース。撮影だけでなく、自社メディアの開発・運営のノウハウを活かし、Webサイト制作や運用のサポートなども手掛けている。
「夜景FAN」

 

写真家が教える「iPhone15/iPhone15Pro」の撮影術…13枚の作例で解説するポートレートモードの使いこなし

2023年9月に発売された「iPhone 15」シリーズ。ラインナップはiPhone 15/iPhone 15 Plus/iPhone 15 Pro/iPhone 15 Pro Maxの4種類で、今回もさまざまな機能が進化しています。注目のカメラ機能も高性能になり、よりクオリティの高い写真が撮れるようになりました。

 

毎年、進化するカメラ機能を使いこなし撮影する方法を解説してきた@Living。今回も、iPhone 15シリーズのカメラの進化したポイントや上手に写真を撮るための方法を、作例を交えながら紹介していきます。解説と作例の制作は、写真家のこばやしかをるさんにお願いしました。

写真のプロに聞いた、iPhoneカメラの魅力

新しいiPhoneが発売されるたびに話題になるカメラ機能の進化。写真のプロであるこばやしさんに、iPhoneカメラのすごさをあらためて教えていただきました。また、実際に15Proで撮影してみて感じたことについても伺いました。

 

「iPhoneカメラのすごさは、撮った絵がすでに完成されているところです。画質の良さはもちろんなのですが、画像処理の能力が高いので、後からソフトで色味などを調整しなくても、満足度の高い写真を撮ることができます。iPhone 15 Proで撮影してみて、よりいっそう、そのすごさを実感しました。iPhoneカメラの登場によって、一眼レフを持っていなくても、日常の中で気軽にクオリティの高い写真が撮れるようになったことは、本当に革新的なことだとあらためて感じました」(写真家・こばやしかをるさん、以下同)

 

万人が好むような絵を描き出してくれるところもiPhoneカメラの良さです。また、iPhone 14シリーズではProシリーズのみだった4800万画素での撮影も、15シリーズからはすべての機種で対応できるようになりました。

 

こちらはナイトモードで撮影した写真。暗い場所でも自動で明るさを調整し、目で見る以上にきれいな絵を描き出してくれます。

 

iPhoneでもっときれいに撮影するには? 写真のプロが解説するiPhone 14シリーズの撮影術とマクロや望遠、Apple Pro RAWの使い方

 

押さえておきたい、
iPhoneカメラで撮影するときのポイント

高性能のiPhoneカメラですが、使いこなすために知っておきたいiPhoneならではの特徴もあります。撮影する前に押さえておきたいポイントや活用すると便利な機能について教えていただきました。

 

1.レンズの特性を知っておく

「iPhoneのカメラは、1倍で撮影してもかなり画角が広くなるのが特徴の一つです。例えば15 Proでは、1倍のレンズが24ミリなのですが、これは一眼レフでいうとかなり広角のレンズ。そのため、1倍で撮影したときに歪んで見えたり、画角が広すぎると感じたりしたときは、2倍で撮影するのがおすすめです。
iPhone 15シリーズからは、Proシリーズ以外でも『2倍』のズームオプションが追加されたので、タップするだけで簡単に切り替えることができます。ちなみに、15 Proは2倍と3倍のズームオプション、Pro Maxには2倍と5倍のズームオプションが搭載されています」

 

15 Pro のカメラ画面。タップするだけで倍率を簡単に切り替えることができます。

 

それぞれの数字を長押しすると、何ミリのレンズで撮影しているのかを確かめることができます。

 

「また15Proシリーズでは、メインカメラのレンズを24ミリ、28ミリ、35ミリから選ぶことも可能です。一眼レフでレンズを付け替えるような感覚を、iPhoneカメラではタップするだけで行うことができます」

 

 

【設定方法】
設定アプリ→「カメラ」→「メインカメラ」から、レンズを追加したりデフォルトのレンズを選択したりできます。

 

2.とにかく水平・垂直を意識!

「これはiPhoneカメラでの撮影に限りませんが、写真はとにかく水平・垂直を意識することが大切。特に画面の中心にある被写体や、地面や水平線が斜めになっていると、とても違和感のある写真になってしまうので注意しましょう。iPhone15シリーズのカメラには、水平・垂直での撮影がしやすくなるための2つのガイド機能があるのでぜひ活用してみてください」

 

 

「一つ目の機能が、格子状のガイド線を表示させる『グリッド』。常に表示させておくことで、水平・垂直が取りやすくなり、構図も決めやすくなります。そして二つ目がiOS17から追加された『水平』を表示する機能です。画面の真ん中に表示される線が一直線になるよう調整し、カメラが水平の状態で撮影するようにしましょう」

 

【設定方法】
設定アプリ→「カメラ」→「グリッド」と「水平」をON

 

進化した「ポートレート」機能を使いこなす!

iPhone15シリーズのカメラの中で、これまでと比べて特に進化しているのがなんといってもポートレート機能です。撮影後もさまざまな編集ができるなど、とても万能に使えるため、こばやしさんも「最初からすべてポートレートで撮影しておいても良いのでは?」とおっしゃるほど! ポートレート機能で進化したポイントや使いこなすための方法を教えていただきました。

 

1.通常のカメラでもポートレート撮影が可能に

「iPhone15シリーズの通常のカメラでは、被写体を認識すると自動でポートレートモードに切り替えることができます。これにより、わざわざ『ポートレートモード』に切り替えなくても、より気軽で簡単にポートレート写真を撮ることが可能になりました」

 

通常の「写真」モードで人物などの被写体を認識すると、画面の左下に「f」マークが出てくるように。タップすると背景が自然にぼかされ、簡単にポートレート写真を撮影することができます。

 

「ポートレートで撮影後は、『編集』からF値の調整が可能です。一眼レフカメラなどのレンズの絞り値と同様で、数値が小さいほど背景がぼけやすくなります」

 

2.ポートレートモードのオン・オフを後から切り替えできる

「iPhone15シリーズでは、ポートレートモードで撮影した後にポートレートのオン・オフも選べるようになりました。とりあえずポートレートモードで撮影しておけば、『やっぱり普通の写真にしたい』と思ったときでも、オフにするだけで切り替えられるのでとても便利です」

 

左がポートレートモードで撮影した写真で、右がオフにした写真。ポートレートモードで撮影した写真はカメラロールの左上にポートレートのオン・オフを切り替えるタブが表示されます。

 

3.ピントを合わせたい被写体を自由に変更できる!

「ポートレート機能の進化の中でも、特に驚いたのが、ピントを合わせる被写体を後から変えられる機能。『こんなことができて良いのか!』と、すごすぎて恐ろしくなりました(笑)」

 

「例えば左は、手前のケーキにピントを合わせてポートレートモードで撮影した写真。右も同じ写真ですが、後から編集して、後ろにぼやけて映っていたサンドイッチにピントを合わせました。手前のケーキは自然にぼかされています」

 

 

「ピントの切り替えはとても簡単。『編集』から左上の『f』マークを選び、ピントを合わせたい被写体をタップするだけでOKです。さらにF値を調整して、ぼかし具合を変えることもできます」

 

ただし、これは確かにすごい機能ですが、だからといって“なんでもぼかせば良い”というわけでもない、とこばやしさん。

 

「今回の写真の場合なら、サンドイッチとケーキのうち、主役として見せたいものにピントを合わせるのが良いと思います。あるいはどちらも見せたい場合は、ポートレートをオフにするのもアリです。『何をどのくらい見せたいか』を考えながら、上手に活用しましょう」

 

こちらがポートレートをオフにした写真。「サンドイッチもケーキもかわいらしくて写真映えするので、ぼかさずにどちらも見せるのも良いと思います」とこばやしさん。

 

4.撮影できる被写体の幅が広がる、望遠のポートレート

「ポートレートの望遠機能も、さまざまな場面で活用できて便利です。中でも私が使いやすいと感じたのが、15Proに搭載されている3倍のズームオプション。近づくことが難しい被写体も上手に撮れますし、背景にきれいな玉ボケをつくることができます」

 

「こちらは3倍のポートレートモードで撮影した散歩中の犬の写真。近づいて撮ったかと思うほど鮮明に撮影することができました。ポートレートモードはこのように、ペットの写真や柵などの中にいて近づけない動物などを撮るときにも重宝します」

 

「こちらも同じく、3倍のポートレートモードで撮影した花の写真です。望遠のポートレートで撮るときは、背景に奥行きのある場所で撮るのがおすすめ。後ろにきれいな玉ボケができるので、雰囲気のある写真を撮影することができます」

 

いつもの写真をワンランクアップさせるための撮影術

ここからは、iPhoneで撮る写真をワンランクアップさせるためのコツをご紹介。ちょっとしたコツで、いつもの写真もより素敵に仕上がります。

 

・「光」を上手に活用する

写真を撮る上でとても重要なのが「光」。同じ構図でも、光の入り方などによって写真の印象は大きく異なります。正解があるわけではなく、光を上手に操れるようになることが大切です。

「左側は光が差し込まない場所で撮影し、右側は被写体の斜めから光が入る場所で撮影しました。同じ構図でも雰囲気の異なる写真になることがわかりますが、どちらの写真が良いというわけではありません。光の角度や向きによって写真の雰囲気が異なるとを知っておくことで、写真が撮りやすくなったり、自分のイメージに近い写真を撮ることができるはずです。

 

また食べ物の写真を撮るときには、食べ物の『顔』を意識することもポイント。この写真では、ケーキの上の部分やサンドイッチの中身がうまく見える角度から撮ると良いと思います。そのほか、平らなものは俯瞰で撮影するなど、その食べ物がおいしそうに見える角度を探してみてください」

 

もう一つのポイントとして、「明るさ(露出)」の調整についても教えていただきました。

 

「被写体をタップすると太陽マークが表示され、それを上下に動かすと明るさを調整できます。また、画面上部の下矢印をタップして、プラスマイナスのマークを選ぶと、数値で調整することも可能です。後者のやり方で設定した数値は、次にカメラを開くまでロックされます(iPhone11以降対応)」

 

「明るさは、肉眼で見えるのと同じくらいになるよう調整するのが基本です。左の写真のように明るくし過ぎると、白くなりすぎたり見せなくても良い部分まで見えたりするので注意。逆に露出を下げ過ぎると暗くなってしまいますが、右の写真くらいの暗さなら水面の影が濃く見えて素敵だと思います。明るいところと暗いところの差などもチェックしながら、好みで調整してみてください」

 

・トリミングでバランスを整える

不要なものが映ってしまったときはもちろん、写真全体のバランスを整えたいときにも便利なのがトリミング機能です。

「トリミングをするときは、まず画角を決めるのがおすすめ。例えば、インスタグラムに投稿したいときは、スクエアや縦向きの4:5で行うのが良いと思います。上の写真では、右端に映ってしまったオレンジのネット部分をカットし、噴水が真ん中にくるよう位置を調整しました。さらに、上下の葉っぱと水面のバランスを見ながら整えれば、よりクオリティの高い写真に仕上がります」

 

・「主役」を決めてから撮る

きれいな風景を撮ってもなんだかぼんやりした写真になってしまう……。そんなときには見せたいもの=「主役」をはっきり決めてから撮影してみましょう。

こちらはNG。

 

“主役”が明確なOKカット。

 

「例えば、花の写真を撮るときにやってしまいがちなのが、上の作例のように全体を撮ってしまうこと。どこを見せたいのかが分からず、写真の中にスカスカな部分もあって、ぼんやりした印象になってしまいます。

 

一方で下の写真のように、主役の花を決めて撮ると花の美しさがより伝わります。また、主役の選び方も大切。花の場合は、花びらがしっかりと上を向いているものや、色が鮮やかなもの、傷んでいないものを選ぶようにすると、映える写真が撮れると思います。常に『何を見せたいか』を意識しながら撮影してみてください」

 

iPhone 14の夜景撮影術…AE/AFロックやポートレートモードの使いこなし方

 

日常で「素敵な写真」を撮るには?

最後にこばやしさんから、iPhoneカメラを使って、日常の中で素敵な写真を残すためのアドバイスをいただきました。

 

「私が素敵だなと思うのは、温度、空気、音などを感じられる写真です。それは例えば、友達といるときや、ご飯を食べるときなど、その場を『楽しい』と感じながら撮った写真によく表れます。

 

また、良い写真を撮るためには素直さも大切です。技巧にこだわりすぎるよりも、丁寧に撮ることを意識したり、被写体に対して『好き』というまっすぐな気持ちをもったりすると、自然と写真も良いものになると思います。iPhoneのカメラは、気軽にいつでも撮影ができて、日常の写真を残しやすいところが大きな魅力です。季節の移り変わりや美しい光など、日常の小さなところに目を向けながら、自分が『いいな』と素直に思える瞬間をぜひたくさん撮ってみてください」

 

Profile

写真家・クリエイター / こばやしかをる

写真塾やワークショップを通して、写真は楽しい! をカタチにする写真企画のブランド「Photo Plus+」主宰。スマホカメラから一眼レフまで幅広く指導している。クリエイターとして、デザイン制作・企画、プロデュース、ディレクションを行いながら、写真・カメラ雑誌、WEB等にも執筆・寄稿するなど、ライターとしても活動中。
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スマホの写真、実家のアルバム…たまった写真を “生かす” 整理・管理術と習慣化のコツ

スマホで撮影するのが当たり前になった今、日常の何気ないシーンも、特別な日の思い出も、いつでも気軽に写真に残せるようになりました。一方で、いつのまにか写真フォルダの中が写真で溢れていたり、せっかく撮ったお気に入りの写真が埋もれてしまったと、整理できずに悩むことも多くなったのではないでしょうか。

 

写真整理アドバイザーの中村愛子さんに、スマホ写真を整理する方法や習慣にするためのポイント、さらには紙焼き写真の整理術について教えていただきました。

 

スマホ写真の整理は “部屋の片づけ” と似ている

スマホ写真を整理したいと思っても、そもそも何から手を付けたらいいのかわからないかもしれません。中村さんによると、写真の整理は部屋の片づけと同じように考えるのがいいそう。具体的にどのような手順で整理していけばいいのでしょうか?

 

1.写真フォルダを見返す

「最初に行うべきなのは、写真フォルダを見返すことです」と中村さん。まずは自分のスマホにどんな写真が入っているのか、あらためて確認してみましょう。

 

「写真フォルダを見返してみると、旅先で撮った写真、日常生活で撮った写真、メモ代わりに撮ったスクリーンショット、SNSなどからダウンロードした写真……など、さまざまな写真が混ざっている方が多いと思います。このように、写真フォルダの中がごちゃごちゃしているのは、部屋が散らかっている状態とよく似ています。そのため、部屋を片付けるときに、あちこちに散らばった雑多なものを用途別に分けていくように、フォルダの中にある写真もまずは分類することが大切です。分け方は人それぞれですが、例えば、家族や友達との写真、ペットの写真、 “推し” の写真、スクリーンショットやメモとして撮った写真……というように分けてみてください」(写真整理アドバイザー・中村愛子さん、以下同)

 

2.写真の “収納場所” を決める

写真の種類や用途を自分の中で分類したら、次はそれぞれの写真をまとめて置いておく収納場所をつくっていきます。

 

「もっとも手軽につくれる収納場所は、スマホの写真フォルダのアルバムです。『家族との写真』『ペットの写真』『推しの写真』など、それぞれアルバムを作っておけば、そこに写真を入れていくだけで、後から見返しやすくなります。そのほか、私が活用している写真の収納場所のアイデアをご紹介します」

 

■(iPhoneユーザー向け)共有アルバム
「私は、溜まってしまいがちなスクリーンショットやメモとして撮った写真は、iPhoneにある『共有アルバム』の中に入れています。ただし他の人には共有せず、自分だけが見られるように設定しています。共有アルバムに入れると画質が少し落ちるのですが、スクリーンショットなどは高画質で保存しておく必要がないのでちょうど良いんですよね。iPhoneの容量を圧迫せずに写真を保存できますし、カメラロールから共有アルバムに写真を移動させるのも簡単なので、ぜひ活用してみてください」

 

■フォトストレージサービス
「GoogleフォトやAmazonフォトといったフォトストレージサービスも写真の収納場所の一つ。パソコンやタブレットなど、他のデバイスから写真を見返したりすることが多い場合は、こうしたサービスを活用するのも選択肢の一つだと思います。私も仕事で使用する写真はGoogleフォトにまとめています。

 

ただし、外部のサービスを使用するときには注意すべき点もあります。それは、サービス自体がなくなったり、これまで無料で使えていたのに有料になったりする可能性もあるということ。そのため、利用する前に『どんな写真を預けるか』をよく検討しましょう。消えたら困る写真は入れない、一時的なメモとして撮った写真やダウンロードした写真だけを入れるなど、自分の中でルールを決めておきましょう」

 

3.写真整理を習慣にする

写真を分類して収納場所を決めた後は、それをうまく活用して写真整理を習慣にしていくことが大切です。

 

「例えば、家族や友達と出かけてたくさん写真を撮ったら、その日に撮った写真を後から皆で共有しますよね。大切なのは、こうしたタイミングで何かしらのアクションを起こしておくこと。不要な写真を削除したり、気に入った写真があれば別のアルバムに移したりしておくだけで、写真整理の第一歩になると思います。また、自分が映っていない、友達同士を撮影した写真なども、共有した後はある意味『役目を終えた写真』と言えますよね。共有したらすぐに削除する必要はありませんが、分類しておくと後の整理が楽になると思います。

 

さらに、スマホ写真の良いところは、外出先での空き時間など、すきまの時間に整理ができるところ。一気にやろうせず、最近撮ったものから少しずつ整理していくのが、無理なく続けていくためのポイントです」

 

お気に入りの写真は埋もれてしまわないように「見せる形」にして残す

スマホ写真の整理が習慣になったとしても、残しておきたい写真はどうしても増えていくもの。そこで、スマホの中に10万枚以上の写真を保持している中村さんに、せっかく撮ったお気に入りの写真を埋もれさせないためのアドバイスを伺いました。

 

「数ある写真の中でも、私がとくに残しておきたいと考えているのが子どもの写真です。そのためお気に入りの子どもの写真は、定期的にアルバムサービスなどを活用して、形にして残すようにしています。ここからは、私が活用しているおすすめのアルバムサービスをご紹介します」

 

・シンプルなフォトブックが手軽につくれる「しまうまプリント」

しまうまプリント フォトブックサービス

 

文庫サイズ、A5スクエア、A5、A4など、さまざまなサイズのフォトブックを手軽につくることができる「しまうまプリント」。スマートフォンやPCから簡単に注文することができて、仕上がりが早いのも特徴です。

 

「お気に入りの写真を選ぶだけで、シンプルなフォトブックがつくれる便利なサービスです。とくに、旅行のときの写真を一冊にまとめたいときなどにおすすめ。ページ数を選べるところや、手軽な価格でつくれるところもうれしいポイントです」

 

・大量の写真を一冊にまとめられる「PhotoZINE(フォトジン)」

PhotoZINE(フォトジン)

 

富士フイルムのフォトブックサービスの一つ「PhotoZINE」。本のようなフォトブックがつくれる「BOOKタイプ」、店頭で即日つくることもできる「MAGAZINEタイプ」、たくさんの画像を一覧にできる「SLIMタイプ」の3種類があり、用途にあわせて選べます。

 

「私のおすすめは『SLIMタイプ』。1冊に最大1100枚の写真をまとめることができて、『Lサイズの写真にするほどではないけど形にして残しておきたい』という写真にぴったりです。例えば、お弁当や趣味で作ったものの写真をずらりと並べるのも良さそうですよね。フォトブック自体も薄いので、省スペースで収納することができます」

 

・毎月8枚、無料でプリントできる「ALBUS(アルバス)」

ALBUS(アルバス)

 

ALBUS(アルバス)は、毎月8枚の写真を無料でプリントできるサービスです。スマホでアプリをダウンロードし、写真を選択するだけで、「ましかく」の形にプリントされた写真が自宅に届きます。かかる費用は基本的に送料だけなので、気軽に続けることができます。

 

「私もこのサービスを毎月利用しています。月末になると前月に撮った写真を見返し、その中からお気に入りの8枚を選ぶので、定期的に写真整理ができる良い機会にもなるんですよね。また、専用設計されたアルバムも販売されていて、別売りのリフィルを使えば台紙の数を増やすこともできるので、写真をたっぷり収納したい方にもおすすめです」

 

「フォトブックだけでも種類はさまざまなので、写真の種類や用途によってサービスを使い分けてみると良いと思います。もちろん、形にする方法はフォトブックだけではありません。グッズを作ったり、動画にしたりと、自分に合った方法でお気に入りの写真を埋もれさせない工夫をしてみてください」

 

紙焼き写真はどう整理する?

続いては、紙焼き写真の整理術。スマホ写真が主流になったとはいえ、子どもの頃の写真など、昔の紙焼き写真が押し入れや実家に大量に眠っている方も多いはず。紙焼き写真はどのように整理していくのが良いのか、中村さんに教えていただきました。

 

「紙焼き写真が大量にある場合、まずはそれらをどうしたいのかを考えることから始めましょう。例えば、定期的に見返していて、きちんと収納場所も確保できているのであれば、無理に処分する必要はありませんよね。でも何年も見ていない、引っ越すたびに持ち運んで保管し続けるのが難しいと感じるなら、処分したりデータ化したりして整理する必要があると思います。

 

とくに紙焼き写真のデータ化は、『整理したいけど、捨ててしまうのは気が引ける』という方におすすめです。データ化することで物理的に減らせるのはもちろん、劣化も防げるという利点もあります。データ化にはいくつかの方法がありますが、手軽なのは、スマホで紙焼き写真を撮影してスキャンしたり、コンビニのプリンターにあるスキャン機能を活用したりすること。枚数が少ない場合にはこうした方法が良いと思います。

 

一方、アルバム一冊を丸ごとデータ化したい場合などは、カメラ専門店などのデータ化サービスを利用すると便利です。サービスの中には、アルバムごと預けると、アルバム内の写真をデータ化して、写真をそのまま引き取ってくれるものもあります。私自身も最近、自分の学生時代の写真を『節目写真館』というサービスを活用してすべてデータ化しました。

 

私の場合、『もし自分がいなくなったときに、家族に見られたら恥ずかしい』と思う紙焼き写真を、データ化して自分だけが見られる状態にしています。紙焼き写真は放っておくとずっと残り続けてしまうものなので、自分の中で処分する基準を決めたり、どうしたいのかを明確にしたりしておく必要があると思います」

 

お気に入りの写真を “見せる” ことを楽しめば、写真整理ももっと楽しくなる!

最後に中村さんから、写真整理を楽しむためのアドバイスをいただきました。

 

「私は、写真整理のモチベーションを上げるポイントの一つは、お気に入りの写真を誰かに見てもらうことだと思っています。SNSにアップしたり、アルバムサービスを利用したり、自分の思い入れのある見せたい写真は、どんな形であれ『見せること』を楽しむ。そうすると、写真整理も自然と楽しく続けられると思います。

 

さらに、誰にも見せたくない、自分だけで楽しみたい写真も、写真整理をすることでもっと楽しめるようになります。アルバムなどを作って一か所にまとめておくと、そこが『自分だけの宝箱』のようになり、見返しやすくなりますよね。いずれにしても、写真整理ができるようになると、良いことしかありません(笑)! 『何枚減らさないといけない』とか『1年分のアルバムにまとめないといけない』と意気込む必要はなく、自分に合った方法で、写真整理を楽しんでもらえたらと思います」

 

プロフィール

写真整理アドバイザー / 中村愛子

撮りためた写真の活用術を紹介するブログ「さくっとふぉとらいふ」を運営。これまでに利用したサービス・製品は600以上。200冊以上のフォトブックを製作。写真整理に試行錯誤してきた経験を活かし、セミナーの講師や写真アプリの監修も務める。

 


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iPhone 14の夜景撮影術…AE/AFロックやポートレートモードの使いこなし方

2022年9月に発売されたiPhoneの新モデル「iPhone 14」。気になるカメラの性能と撮影術については、「iPhoneでもっときれいに撮影するには? 写真のプロが解説するiPhone 14シリーズの撮影術とマクロや望遠、Apple Pro RAWの使い方」でも取り上げましたが、今回はさらに踏み込んで、きれいに夜景を撮影する方法について紹介します。

 

【関連記事】 iPhoneでもっときれいに撮影するには? 写真のプロが解説するiPhone 14シリーズの撮影術とマクロや望遠、Apple Pro RAWの使い方

 

iPhone 14のカメラ性能をおさらい

夜景撮影術を知る前に、iPhone 14のカメラ性能についておさらいしておきましょう。メインカメラの画素数はiPhone 13シリーズと同等の1200万画素ですが、F値(絞りの大きさによるカメラに取り込まれる光量を数値化したもの)がF1.6からF1.5に向上して、より明るく鮮やかに撮影することが可能になりました。また、独自機能「ポートレートモード」も進化し、従来の被写体の背景ボカシに加えて、iOS 16では被写体の前ボケ撮影も可能になったのです。

 

新たに搭載された機能は、「Photonic Engine(フォトニックエンジン)」。カメラ機能を高画質にする「Deep Fusion(ディープフュージョン)」を画像処理の早い段階で適用することで、暗い場面でもより美しい画像が得られるという技術で、最大2倍の性能向上が見込めるとか。さらに、強力な手ぶれ補正機能「アクションモード」により、動きながらの撮影でもジンバル(3軸電動で手ぶれを防止するデバイス)を用いているかのような、スムーズな映像も撮影できるようになりました。

 

iPhone 14のカメラを使って夜景を撮影してみよう

早速、夜景撮影のコツを共有していきましょう。夜景を撮影すると、上手くピントが合わなかったり、うす暗く写ってしまったり……とがっかりしたこともあるのでは? iPhone 14のカメラの性能を活用すれば、それも克服できるはず。夜景撮影のコツとして、以下のポイントをおさえておきましょう。

 

1.「ナイトモード」でより鮮明な画像を撮影する

iPhone 11シリーズから実装されている「ナイトモード」とは、暗闇でもきれいに写真が撮影できるモードのこと。iPhone本体が自動的に暗闇を判断しモードを切り替えるので、ユーザーがとくに設定をする必要はありません。

 

ちなみにiPhone 14では、前述のPhotonic Engineが搭載されたことにより、従来のシリーズよりも切り替わるタイミングが遅くなったように感じられると思いますが、これは通常モードであってもより暗所での撮影が可能になったため。

 

つまりカメラ任せでもじゅうぶんきれいな夜景は撮れるわけですが、もっと自分好みの鮮明さで撮影したい! と思うなら、手動でナイトモードに設定し、任意でシャッタースピード(カメラのシャッターを開けている時間=露光時間)を選ぶことも可能。基本的に、露光時間が長いほうが、被写体を明るく鮮明に写しとれます。

 

↑ナイトモード時は、画面左上に黄色いアイコンが表示されます。数字は露光時間で、場所の暗さに応じて変化。下部のメーターを左右させることで任意でシャッタースピードを選ぶこともできます。

 

【「ナイトモード」のマニュアル設定】
(1) カメラアプリを開いた状態で、画面左上の「ナイトモード」アイコンをタップ。
(2) アイコンがグレーから黄色になったことを確認。
(3) 黄色になったアイコンを再びタップ。露出時間を調整して完了。

 

ただし、シャッタースピードが遅くなり露光時間が長くなるほど、写真はブレやすくなります。任意で選べるとはいえ、iPhoneは周囲の明るさに応じた適正な範囲内で、露光時間の最大値を調整してくれるので、失敗はしにくいといえるでしょう。

 

2.「AE/AFロック」でピントと明るさを自分好みに

続いて、明るさやピントも、自分好みに調整してみましょう。その際に活用したいのが、「AE/AFロック」機能です。

 

AEとは、Automatic Exposureの略で露出(明るさ)を自動調整する機能。またAFはAuto Forcusの略で、自動でピントを合わせてくれる機能のこと。つまりこれらをロックし自動調整を行わないことで、いつもと違った写真が撮れるわけです。

 

まずはiPhone 14で、フルオートでイルミネーションを撮影してみましょう。iPhone 14では明るいイルミネーションが白飛びすることも、暗い周囲が黒つぶれすることもなく、美しい夜景写真が撮れます。

 

↑オートで撮影。

 

ではちょっと人とは違った写真を撮るには? ここで「AE/AFロック」機能を使い、自動調整を無効にしてみます。

 

↑「AE/AFロック」を使った写真。

 

「AE/AFロック」によってピントと明るさをマニュアルモードにしてから、明るさだけを変えてみます。例えばあえて全体的に暗くし、イルミネーションだけが浮かび上がらせる、なんてことも。

 

【AE/AFロックの操作方法】
(1) 撮影画面の中で、露出とピントを合わせたいところを長押しする。
(2) 「AE・AFロック」の文字が表示されたらロック完了。

 

↑AE/AFロックを設定した画面。

 

明るさは、タップした場所の明度が基準となって調整されますが、タップした部分を示す黄色い枠の横にある太陽マークを上下にスライドさせることで、好みの明るさに調整し固定することが可能です。

 

↑太陽マークを上にスライドすれば明るく、下にスライドすれば暗く調整できます。

 

3.「前ボケ・後ろボケ」でメインの被写体を際立たせる

焦点を絞って周囲をボカすことで被写体を際立たせると、ぐっとセンス良く写ります。iPhone 14と同時に発表された最新OS、iOS 16の「ポートレートモード」では、前方にピントを合わせ後ろをボカすだけでなく、逆の前ボケ撮影も可能になりました。前後を自在にボカせるようになったことで、必要な被写体だけがより際立つ一枚をさまざまに撮影できるようになったというわけです。

 

イルミネーションなどの夜景をポートレートモードで撮影すると、光が丸くボヤけている “玉ボケ” 効果を狙うことができます。まずは、後ろボケから見てみましょう。

 

前方の被写体が際立ち、背景のイルミネーションがきれいに玉ボケしています。

↑前方にピント。

 

後方にピント。

 

ポートレートモードでは、主要な被写体にだけフォーカスがあたっているおかげで、前後にモノがあってもすっきりまとまった印象の画像を撮影することができます。ちなみにこの際にも効果的なのが、さきほどの「AE/AFロック」。ロックしてしまえば、カメラを動かし好きなアングルを探していても、ピントが外れてしまうことがありません。

 

【応用編】水面のリフレクションを狙う

最後に、iPhone 14の機能や性能に頼らないおまけの撮影術。ほかにも新鮮な夜景写真を撮ってみたいという場合は、「リフレクション」を狙ってみてはいかがでしょうか?

 

雨上がりで濡れた地面には、イルミネーションなどの光が映り込んでいます。この映り込みがあると、より幻想的な画像を撮影可能。雨上がり以外にも、池や湖など水面であればリフレクション写真を撮ることができます。

 

同じ場所でもがらりと雰囲気が変わる夜景。コツをしっかり押さえることで、スマホでは難しいと思われている夜景もきれいに撮影することができるはずです。お出かけの帰り道や夜の散歩の時には、綺麗な「夜景」をぜひ撮影してみてはいかがでしょうか。

 

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

新進気鋭の風景写真家が語る「アカデミーX」の魅力――初心者から上級者まで納得するそのワケは?

多くの写真ファンの人気を集める富士フイルムX&GFXシリーズ。同社は、それらデジタルカメラを駆使してフォトライフをより楽しむためのセミナーを今春から大幅にリニューアルした。その内容やおすすめの受講方法などを講師の1人でもある写真家・今浦友喜さんに伺った。

アカデミーX講師 今浦友喜さん

1986年、埼玉県生まれ。写真誌の編集者を経て写真家に転向。風景からスナップまで「情景を拾い撮る」スタイルで活動を続ける。作品づくりにとどまらず、写真セミナーなどの講師としても多忙な日々を送る。
https://ja-jp.facebook.com/imaura.yuki

 

↑アカデミーXは、東京会場(富士フイルムイメージングプラザ)、大阪会場(富士フイルム大阪サービスステージョン)、福岡会場(富士フイルム福岡サービスステーション)の全国3か所で開催中

 

■アカデミーXの詳細・申込みはコチラ!
https://imagingplaza.fujifilm.com/academyx

 

魅惑の描画力に惚れ込んだ若き“Xシリーズ使い”

新進気鋭の風景写真家・今浦友喜さん。Xシリーズと出会い、その魅力に心惹かれてしまったという。

「なんといっても色彩美にしびれました。以前はRAW現像、プリントを自宅でしていましたが、狙いどおりに出力するのが一苦労。それがX-T1のJPEGデータをクリエイト(※1)でプリントしたら、一発で最高の仕上がり! 本当に衝撃でした。

 

いま愛用しているのは、X-H1とX-Pro2、それと中判ミラーレスのGFX 50S。私は、紅葉の名所や風景写真家の聖地のような場所に縛られず、琴線に触れた光景を“拾い撮る”スタイルなので、コンパクトなXシリーズはうってつけ。TPOで使い分けますが、特にX-Pro2は携行するだけでワクワクします。シャッターの音もたまりません(笑)」(今浦さん)

↑富士フイルム GFX 50Sを使った今浦さんの作品。「幹から出ていた葉にグッと近づきパースを強め、かわいらしさを狙いました。黄色はハイキーにすると色飽和を起こしがちですが、GFX 50Sの深い色再現はリッチなトーンで描ききっています。『カラークロームエフェクト(※2)』はデジタルの色の常識を塗り替えるほど優れた機能です」(今浦さん)

 

カメラ愛に溢れた今浦さんだけに、その多彩な機能の使いこなしにもこだわりがあり、かつ編集者の経験もあるためか、操作方法などの解説もわかりやすい。CP+で開催された「フォトウォーク」では2年連続で講師を務め、そのナビゲートがすこぶる好評だった。

「デジタルカメラは多機能ですから、意外と皆さん100パーセント使いこなせていなかったりします。中級以上の方でも失礼ながら『こう設定すれば、もっとキレイに撮れるのに』と感じる場面もありました。指導なんておこがましいことじゃなく、少しでもより良い写真表現のためのお手伝いができればと考えています」(今浦さん)

↑「講座では他の参加者にも触発されますし、密度の濃い体験ができると思います」と今浦さん。爽やかなキャラで人気も上昇中だ。「新製品のX-T3も楽しみです!」とメカ好きの横顔も

 

※1:クリエイト・・・富士フイルムが運営するプロラボサービス。リバーサル現像、各種プリント、デジタル出入力サービス等を行う
※2:カラークロームエフェクト・・・GFX 50SやX-T3に搭載されている、彩度が高く階調が出にくい部分に深みのある階調表現を加える機能

 

実践的なアドバイスが新しい表現世界を気づかせる

アカデミーXでの今浦さんの担当セミナーは、直近では『歴史と文化財の町“川越”でスナップ&風景!』撮影講座(9月29日*)が予定されている。

「私の講座では、現場で皆さんがどんなふうに撮りたいのかをお聞きして、具体的なカメラ設定や狙い方のコツなどを丁寧にお伝えしたいです。春の講座での一例を挙げると、露出に迷われていた方に、『ダイナミックレンジ拡張』機能の使い方を説明させていただきました。本機能はハイライトの白トビが自然に抑えられるので汎用性が高く、ノイズが目立つようなこともありません。階調再現が重要な風景写真だからこそ積極的に使っていきたい機能です」(今浦さん)

↑ヒントが満載の、今浦流セミナーの様子。春に開かれた講座では幅広い世代のXユーザーが参加し、今浦さんの話に熱心に耳を傾けていた

 

アカデミーXは今浦さんの講座以外にも、初心者から中・上級者までを対象とした多彩な講座が用意されている。

「中・上級者の方は、経験豊かなプロ写真家による自然風景、ポートレート、スナップ、モノクロなどの実践的な講座がいいと思います。もちろん、Xシリーズ各機種の使い方講座で、操作方法や各種設定を学び直してみるのもいいでしょう。

 

個人的にはXシリーズ対応RAW現像ソフトの講座を受けてみたい(笑)。講師の横山 崇さんはもともと画像処理ソフト開発に携わっていた方で、講座を聞けば目からウロコが落ちること間違いなしです。いずれにしても、まずは1回完結の講座から気軽に試してみるのがおすすめ。実践によって得られる“気づき”は、ガラッと写真を変えられる可能性を秘めていますからね」(今浦さん)

↑東京のセミナールームは富士フイルムイメージングプラザ内。スタジオが併設されていて、ポートレートなど、さまざまな講座で使用することもある。新型カメラやレンズのタッチ&トライコーナーも見逃せない。ギャラリーも要チェックだ

 

【10月の講座にも注目!】

10月21日(日)『昔にタイムスリップ! ~江戸東京たてもの園で風景写真講座~』*

江戸時代から明治、大正、昭和期の建物が復元・保存されている場所で、今浦さんが一味違う風景やスナップ撮影の楽しみ方を教えてくれる。

 

Xシリーズをもっと楽しむための『アカデミーX』 Q&A

Q1 Xシリーズをまだ持っていないのですが、受講可能ですか?

A1 可能です。カメラ貸し出しの講座があります。セミナーごとに対応が異なりますので、お問い合わせ下さい。

 

Q2 仕事帰りでも受講できますか? 土日の講座はありますか?

A2 平日夜の講座や土日の講座もあります。

 

Q3 講座は1クラス何名が定員ですか?

A3 講座によって異なり、8~20名程度。撮影実習を含む講座は16名程度です。

 

Q4 無料講座はありますか?

A4 Xシリーズの使い方を学べる「基礎講座」と「入門講座」は無料です。プロ写真家や専門家による講座は有料で、内容・回数などにより受講料は異なります。

 

Q5 今後、講座の数やバリエーションは増えていくのでしょうか?

A5 いろいろなジャンルやレベルに合わせたセミナーをどんどん増やしていきます。

 

■アカデミーXの詳細・申込みはコチラ!
https://imagingplaza.fujifilm.com/academyx

TEL 050-3786-7034

 

*すでに応募がスタートしているため、申し込みが締め切られている場合があります

 

「朝」「オス」「無関心」岩合光昭氏が伝授するネコ写真をうまく撮るためのコツ――『カラー新版 ネコを撮る』

動物の写真は、わたしたちの心をなごませてくれます。ネコ写真が与えてくれる「癒し」は圧倒的です。TwitterやInstagramに投稿されたものが、何万リツイートや何万いいねを集めています。

 

カラー新版 ネコを撮る』(岩合光昭・著/朝日新聞出版・刊)という本があります。動物写真の第一人者による、ネコ写真をうまく撮影するためのコツや心がけを紹介します。

 

 

「朝」を狙う

朝、ネコは朝日を浴びに出てくる
これこそがネコ撮影のポイント。お日様が出てくるときが、ネコの活動の開始でもある。朝日が差し込むところに、ネコはいると考えていい。

(『カラー新版 ネコを撮る』から引用)

 

著者の岩合さんは、日の出(朝4時半〜6時半)からカメラを持って出かけます。そして朝10時前には、いったん撤収します。太陽が高くなれば、陰影が短くなるからです。

 

そして、ヒトが活動を始めれば空気中に塵(ちり)や埃(ほこり)が混じります。透明感のあるシャープネスなネコ写真を撮るためには、まさに「早起きは三文の徳」というわけです。

 

岩合さんのアドバイスどおり、早朝に出かけてみたところ……見つけました!
ある企業の従業員向けの駐車場に、5〜6匹のネコたちがたまっていました。出勤前の広い駐車スペースにて、野良ネコたちが寝ころんだり追いかけっこをしていたり。眼福でした。

 

 

「オス」を狙う

モデルネコに適しているのは圧倒的にオスだからだ。オスは習性として、自分の身体を見せたがり、自分の存在をアピールしたがる。(中略)声をかけたときに「え、オレのこと?」と、こちらを睨まず興味を示すのなら、しめたものだ。

(『カラー新版 ネコを撮る』から引用)

 

たしかに、路上でネコと出会ったとき、太っていたり、ひょうきんな顔つきをしたネコのほうが、すぐに逃げないような気がします。写真を撮りやすい、カメラを構えても逃げにくいのはオスだそうです。

 

【オス猫の特徴】
・体が大きい
・額(ひたい)の幅が広い
・骨格がしっかりしている
・足が太い

 

メスの猫は警戒心が強い傾向にあります。お母さんネコならば、なおさらです。こちらが一歩近づいたとき、ネコがすこしでも身構えるモーションを見せたときは、いさぎよく諦めましょう。

 

ネコの写真を撮るためにカメラを構えても、すぐに逃げられてしまう……。ネコに警戒されないためのコツを紹介します。

あえて「無関心」をよそおう

あなたがネコを見つけるよりも先に、ネコはあなたをしっかり見定めている、と言ったら驚くだろうか。(中略)このヒトは大丈夫、そうネコが判断したときに、あなたの側に近づいてくるし、写真を撮らせてくれる。

(『カラー新版 ネコを撮る』から引用)

 

鷹の目(ホークアイ)は、けっして獲物を見逃さない、観察力のするどさをあらわす言い回しです。猫の目(キャッツアイ)だって負けていません。

 

ネコは、刹那のあいだに、あなたの人柄や危険性を見抜きます。本書『ネコを撮る』の著者いわく、ネコは「ネコに対する敬意」すらも感じ取ります。たかがネコという気持ちでいる撮影者には、けっしてベストショットを撮らせてくれません。

 

 

すべての出会いがシャッターチャンス!

カメラレンズに顔を向けてくれない。お尻や背中を向けられてしまう。ネコを撮影するときのお悩みあるあるです。

 

シャッターチャンスは1日に何回もあるわけではないし、1週間の取材でもおそらくシャッターチャンスは、2回か3回あるかないかだ。(中略)1週間のうちの5日目や6日目まで何も撮れなくて今回の取材はダメだと思うことがほとんどなのだ。

(『カラー新版 ネコを撮る』から引用)

 

ネコ写真のプロフェッショナル、日本有数の動物写真家でさえ、1週間で2〜3枚しかベストショットを撮影することができないそうです。

 

動物写真は「静止画」ですが、生きて動いている「一瞬」を切り取ったものです。ネコが動くのは当たりまえですから、ピンぼけや構図を気にせずに、愛情のおもむくままにシャッターボタンを押しましょう。

 

本書『カラー新版 ネコを撮る』には、100枚を超えるネコ写真がオールカラーで収録されています。ネコ撮影のノウハウを学べるだけでなく、何度も読み返せるネコ写真集としてもオススメです。お試しください。

 

【書籍紹介】

カラー新版 ネコを撮る

著者: 岩合光昭
発行:朝日新聞出版

岩合光昭さんのねこ写真の原点、ロングセラー『ネコを撮る』をオールカラーに。モデルねこの探し方、機嫌の取り方、決定的瞬間のシャッターチャンス……。岩合さんのねこ写真の秘密に迫る。傑作をオールカラーで楽しめる待望の新版で、新作も一部所収する。

kindlleストアで詳しく見る
楽天Koboで詳しく見る

最高の瞬間を残したい! プロが教える、動き回る子どもやペットのブレない撮影術

子どものいい写真を撮りたいのに、言うことを聞いてくれないからうまく撮れない! 動き回るからブレるし、やっと撮れたとしても“いい写真”とはほど遠い……。だから、撮影するときはいつもイライラ。こんな悩みを抱えているのは、私だけではないはず。そういえばこの間ご近所に引っ越してきた篠田麦也さんは、フォトグラファーだって言っていたわね。記録用とはひと味違う写真に仕上げるテクニックを聞いてみようかしら。

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参ったなぁ……と、いつも困っている「参田家(まいたけ)」の面々。きょうはお母さんがなにやら困っているようです。

参田家の人々
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ちょっと気弱なお父さん、元気でしっかり者のお母さん、もうすぐ小学生の娘、甘えん坊の赤ちゃん、家族を見守るオスの柴犬の4人と1匹家族。年中困ったことが発生しては、宅配便で届いた便利グッズや、ご近所の専門家からの回覧板に書かれたハウツー、知り合いの著名なお客さんに頼って解決策を伝授してもらい、日々を乗り切っている。
https://maita-ke.com/about/

 

動き回る子どもの写真を上手に撮る方法は?

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子どもの写真って満足な1枚が撮れたことがないのよね……。とにかくじっとしてくれなくて……。そもそも、子どもにじっとしていてもらうことを望むのは難しいのかしら?
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そのとおりです(笑)。長時間になると、飽きてきたりふざけたりするので、とにかく手早く撮影しましょう。あと連写はマストですね。モード設定はカメラがすべて自動で設定してくれるオートプログラムの「P」や、シャッタースピード優先の「S」、絞り優先の「A」などカメラ任せのモード設定がおすすめです。もしあれば、常に動き続ける被写体の次の位置を予測してピントを合わせ続けてくれる「動体予測AF機能」などを使ってください。最新のカメラをお使いなら4Kや8Kなど、高解像度の動画から写真の切り出しができる機種もあるのでそれを使うのがおすすめですね。
comment-mother
スマホでも連写は必須なのね。保存枚数がやたら多くなるし、選ぶのが面倒なので避けていたけど、いい写真はその中にあるってことね。たしかに動画から切り出すのもいいわね! さっそく夫に最新機種を買ってもらおうかな。
20180206_maita_PH_profile
一番大事なのは、子どもの目線になって撮影することです。気持ちはもちろんですが、物理的にも目の高さを合わせてみてください。ハイハイしている赤ちゃんは、一緒に寝転んで撮影するとお子さんも自然な表情でこちらを見つめてくれることが多いです。こうして欲しいという思いはなるべく捨てて、子どもが楽しめることは何か、子どもの立場で状況を考えることが上手に撮る近道ですよ。
comment-mother
うっ、親の邪念を捨てなければ……。確かに一緒に遊んでいるときはいい笑顔が多いのよね。つい先日、お宮参りに出かけたときも、人が多くていい背景になるまでに時間が掛かって、上手く撮れなかったのよ。とはいえ、七五三や入学式は、きちんと背景も入れたいし……。かしこまった撮影をする場合、シチュエーションの上手な選び方はあるの?
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背景はテーマを明確にして、どこに何をしにきたのかわかるようにしたいですね。それから「〇〇くん、かっこいいよ〜!」とか、「〇〇ちゃん、かわいいよ〜!」など、声をかけて気分良くなってもらい、ササッと済ませるのがポイントです。背景がごちゃごちゃしている場所では、なるべく広い場所や、奥行きのある場所を選んで、背景をぼかして撮影します。この時、F値を小さい数値にあわせて、なるべく余計なものが写らないよう気をつければ完璧ですね。でも、私もプライベートの撮影では、子どもが思い通りにしてくれなくてつい怒ってしまうこともありますよ……。
comment-mother
プロでもプライベートはそんな感じなのね。なんかホッとしたわ(笑)。あと、どうしても聞きたかったのが太陽の光が強い場所で撮影する場合と暗い部屋で撮影する場合ね。顔の影がきつくなったり、顔が暗くなってしまったりするのが悩みなのよ。
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光が強すぎる場所では、顔の影が強くなってしまうので、なるべく日陰で撮影してください。それが難しい場合は、フラッシュを焚いて顔の影を消すように撮影するといいですよ。暗い部屋の場合は、なるべく光が入ってくる窓の近くで撮影するか、レンズに入ってくる光をカメラ内で増減させる「ISO感度」の数値を上げて撮影しましょう。最近のカメラは驚くほど高感度で、写真がザラザラして見えてしまう「ノイズ」が目立つことは少ないので、思い切って感度を上げても問題ないですよ。
comment-mother
ズバリ、写真がおしゃれに見えるポイントを教えて!
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思い切って大胆な構図を意識してみましょう。例えば、被写体にピントが合うギリギリまで近寄って撮影すると、ボケがキレイに写ります。逆にグッと引いて余白を多めにして撮影するのもおすすめです。写真を撮るときに、自分のなかでストーリーを考えながら撮影すると、見た人も引き込まれるような写真が撮れますよ。あえて目線を外してもらい、目線の先に余白をとると効果的ですね。
comment-mother
子どもに寄りつつも風景も入れたいと欲張って、中途半端な写真になっていたかも。これを実践するだけでもかなり印象的になりそうだし、スマホで撮影するときも意識するわ!
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あとスマホで撮影する時って、縦位置でも横位置でもレンズが上にくるように構えている方が多いですが、レンズの位置を下向きにし、地面やテーブルにスマホをくっつけて撮影してみてください。手前がボケて雰囲気のある写真になりますよ。
comment-mother
これはいいわ! 明日から写真を撮るのが楽しくなりそうね。早速ママ友にも教えてあげなくちゃ!

 

スマホで雰囲気のある写真を撮るには?

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1-2.レンズが上にくるように撮影すると、斜め上から見下ろしているような写真に。

3.地面やテーブルにスマホを設置し、レンズの位置が下になるようにして被写体をねらう。

4.レンズを地面やテーブルにつけたまま、ピント合わせを被写体に合わせると、手前にあるものがふわりとボケて雰囲気のある仕上がりに。

 

まとめ

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子どもを取るときは、まずは目線を合わせる

子どもの笑顔を引き出すには、今その場所で子どもが何をしたがっているか、子どもが夢中になれる何かを探すこともポイントなのね。木の実拾いとか、かけっことか好きだったわねぇ……。今まで親の都合ばかり考えて撮影してごめんね! そうそう、自分も動きながら撮影するときは、付属のストラップより「速写ストラップ」というのが便利みたい。お母さん、キレイに撮れるようにもっとがんばるわね!

 

教えてくれたのは……

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フォトグラファー・篠田麦也さん
雑誌、広告の撮影で活躍するフォトグラファー。子どもが生まれたのをきっかけに、妻と二人三脚で「ありのままの日常のワンシーンがステキな想い出になるように」をコンセプトにした家族写真撮影サービスH.P.S.TOKYO(Holidays Photo Service)を設立。昔ながらの写真館や子供写真スタジオとは違った、自然体の家族写真を撮影している。
http://hps-tokyo.com

 

 

日々の「参った!」というお悩みを5分で解決!「参田家(まいたけ)のおうち手帖」

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空き容量の不足はこれで解消! スマホの写真整理&管理術

“インスタ映え”という言葉が流行語になるほど、インスタグラムをはじめとしたソーシャルネットワークシステム(SNS)は、私たちの生活と深いかかわりをもつツールとなっています。そんなSNSでのコミュニケーションに欠かせないのが写真。スマートフォンの進化に伴って、カメラ機能も格段に向上しており、「いいね!」を求めてプロ顔負けのインスタ映えショットを撮りまくっている、という方も多いのでは?

 

料理に風景、子供の成長……。気づけば、スマホのストレージに写真は溜まる一方。手軽に撮影できるようになったのはありがたいことですが、一方で困るのが、この写真の保存です。スマートフォンの容量が大きくなってきたとはいえ、撮影する写真の枚数も増えているので、結果的にスマホがパンク状態に。

 

そこで活用したいのが、データを外部で保存してくれるクラウドサービスです。

 

スマホ本体ではなく外部のクラウドに保存。
無料で使えるサービスを積極的に活用しよう

そもそも、容量が足りない という問題は、スマートフォン本体の中に写真を保存しようとした場合に起こるもの。ならば、スマートフォン以外の場所にデータを移してしまえば、容量に関係なく、写真を保存しておくことが可能です。しかも、一定の容量までなら無料で使えます! 代表的なクラウドサービスと無料枠は以下のとおり。

・Dropbox/2Gまで無料
・One Drive/5Gまで無料
・Google Drive/15Gまで無料
・Amazon Drive/5Gまで無料

なかでも利用者数が多いのが、「Dropbox」です。写真に限らず、あらゆるデータを集約できるため、必要なものがすぐに見つかるのでとても便利! しかも、すべてのデバイスで安全に同期されるため、いつでもどこでも簡単にアクセス可能。ただ写真を外部保存するだけではなく、整理もできるので、ファイル探しで時間を無駄にすることもなくなります。

 

スマートフォンは、パソコンで言えばデスクトップのようなもの。デスクトップとは、読んで字のごとく“机の上”。つまり、スマートフォンに写真データ、つまり画像を保存しておくということは、机上に写真を出しっぱなしにしておくのと同じことです。そこで、溜まった画像を専用の“フォルダ”に入れて棚にしまいましょうというのが、クラウドサービスなのです。クラウドサービスに写真を移してスマートフォン内のデータを削除していけば、容量オーバーの心配はなくなります。

 

最近、保存している画像が増えてきたなぁとお考えの方は、まず無料で使えるクラウドサービスを利用されてみてはいかがでしょう?

アカウントひとつで、複数のデバイスからアクセス可能になる「Dropbox」。写真やムービー以外にも、あらゆるファイルの保存ができます。アプリを開いてプラスボタンをタップ。「写真をアップロード」で画像データを保存することができます。ちなみに、無料の容量をオーバーすると有料のアップグレードを要求されます↑アカウントひとつで、複数のデバイスからアクセス可能になる「Dropbox」。写真やムービー以外にも、あらゆるファイルの保存ができます。アプリを開いてプラスボタンをタップ。「写真をアップロード」で画像データを保存することができます。ちなみに、無料の容量をオーバーすると有料のアップグレードを要求されます

 

LINEでグループを作れば写真の共有にも便利

無料と言えば、とてもタダとは思えないクオリティーのコミュニケーションツールとして、すっかり定着している無料通信アプリ「LINE」にも、写真の保存に便利な機能が備わっています。

 

たとえば「LINE」のkeep機能。このフォルダに保存すれば、クラウドサービスと同じかたちで外部に写真の保存が可能です。

 

そのほか、「LINE」ならではの使い方として、アルバムの活用があります。「LINE」には、特定のグループでメッセージを共有できるシステムが備わっているのですが、たとえば、そのグループでパーティーを開いたり旅行に行ったりしたときの写真を、グループ「LINE」のアルバムにアップロードすれば、グループ全員で写真を共有できます。グループそれぞれが写真をアップロードすれば、ほかのメンバーが撮影したショットもとっておくことができるので、楽しさも倍増! 容量を気にせず、気の向くまま撮影を楽しめるわけです。

メンバー全員が「LINE」アカウントを持っているなら、LINEグループを作ってトーク上にアルバムを作成すれば、写真を共有できます。グループメンバーにも各自のスマホで撮影した画像をこのアルバムに追加してもらえば、みんなで写真が共有できるのです↑メンバー全員が「LINE」アカウントを持っているなら、LINEグループを作ってトーク上にアルバムを作成すれば、写真を共有できます。グループメンバーにも各自のスマホで撮影した画像をこのアルバムに追加してもらえば、みんなで写真が共有できるのです

 

家族専用SNSや自動でアルバムになるアプリも

ほかにも、写真の保存にうってつけのアプリとして、とくに小さな子どもを持つパパ&ママから絶大な支持を集めているのが、「wellnote」。家族のメンバーだけで写真やムービーを共有し、残していくことができる無料サービスです。

 

「Facebook」をはじめとしたSNSは、情報発信という点で非常に便利なツールですが、いろいろな人に情報が晒されるリスクがあるため、写真のアップロードをためらっている人も少なくないでしょう。一方、「wellnote」を共有できるのは家族のみなので安心です。

 

使い方はカンタン。ログイン後、右上の「家族招待ボタン」をクリックし、「家族の追加」を実行。「家族一覧」に家族が追加されるので、追加した家族の右にある「wellnote」に招待する」ボタンをクリックし、家族にメールで招待するだけ。アプリの場合、右上の黄緑のボタンを押し、家族の招待画面より招待すればOKです。

 

「かわいいこどもの成長を家族に見せたい」「スマートフォンにたまった成長の記録、動画や写真をスッキリ残したい」「SNSで子供の写真を共有するのは抵抗がある」といった方にオススメのアプリです。

「wellnote」は動画も無料でシェアし放題の家族専用SNS。ほかの人に公開することなくメンバーだけで子どもの成長を見守ることができるので安心。スマートフォンはもちろん、タブレットやパソコンでも管理が可能。スマートフォンをお持ちではないシニア世代の方でも利用できます↑「wellnote」は動画も無料でシェアし放題の家族専用SNS。ほかの人に公開することなくメンバーだけで子どもの成長を見守ることができるので安心。スマートフォンはもちろん、タブレットやパソコンでも管理が可能。スマートフォンをお持ちではないシニア世代の方でも利用できます

 

また家族の画像保存に便利なアプリとしては、「Famm」も注目を集めています。

 

最大50枚の画像を超高速でアップロード。さらに、子どもの写真を撮影するときなど、写真1枚ごとに自動で子供の年齢も自動表示されるので、何歳のときの画像なのかが、すぐわかります。保存する画像には、お気に入りやコメントもできます。もちろん、家族で共有できるので両親や親戚にも簡単にシェア可能。外部保存のため、スマートフォンを紛失しても、データが消えることはないので、大切な画像をいつまでも保存することができます。

 

また、普段のやりとりに「Famm」を使えば、チャットのやり取りで送った写真も自動でアルバムに整理されます。そして、最大の特徴は、写真を盛り込んだオリジナルのフォトカレンダーを作成してくれるサービス。しかも、毎月無料でもらえるんです。送られてきたフォトアルバムを会社に持って行ってデスクに置くというお父さんも急増中とか。

 

有料ではありますが、「TOLOT」というサービスを使えば、ベストショットのフォトブックやカレンダーを作成することができます。

「Famm」は写真を選択して住所登録するだけで、フォトカレンダーを毎月1枚無料で作ることができます。容量無制限で画像データを保存することも可能です↑「Famm」は写真を選択して住所登録するだけで、フォトカレンダーを毎月1枚無料で作ることができます。容量無制限で画像データを保存することも可能です

 

撮影はデジタルカメラからスマートフォン。そして、画像は本体保存から外部保存の時代へ。クラウドサービスやアプリの機能を上手に使って、容量を心配せずにどんどん画像を撮影し、サクサク保存、整理しましょう!

 

構成/n.プロジェクト 取材・文/松田高宏

 

何気ない日常を、大切な毎日に変えるウェブメディア「@Living(アットリビング)」

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今年もギリギリだぁ~!! 年賀状の準備でバタバタしないためのオススメプリンター4選

年末の大仕事といえば、なんといっても年賀状の準備。毎年ギリギリまで手をつけずにいる人は、今年こそ早めに済ませておきましょう。最近では業者に頼まなくても、自宅で簡単に印刷できて、さらに手早く低コストで刷れます。そこで今回は、いますぐ購入したい最新プリンター4機種をご紹介。オリジナル年賀状が作れたり、タッチパネルで操作がラクなものが揃っていますい。

 

300年経っても色あせない写真を実現したプリンター

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エプソン

カラリオ EP-880

楽天市場実売価格 2万4400円

インテリアのようなデザインの「カラリオ EP-880」。カラーバリエーションは、「ブラック」「ホワイト」「レッド」「ニュートラルベージュ」の計4色を揃えており、どんな部屋にも合わせやすいのが特徴です。また内蔵された6色のインクが色鮮やかなプリントを実現。エプソンが独自に開発した「つよインク200」は、色あせしにくく綺麗に写真を保存できるのも魅力的です。

 

<注目ポイント>

・スタイリッシュでコンパクトなデザイン

・300年経っても色あせない「つよインク200」

・豊富なカラーバリエーション

 

同商品は、背景や文字、細線などの細部に至るまで綺麗にプリントしてくれます。再生紙を使ったコピーでも背景が暗くならない「背景除去機能」、色つきの細線をしっかりと再現する「細線強調機能」、つぶれがちな小さな文字を見やすくする「文字くっきり機能」など、プリンターが起こしやすい不具合をもれなく解消。家族や風景が写った思い出の1枚を綺麗に印刷してみては?

 

SNSにアップした写真を大きなサイズで印刷しよう

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キヤノン

ピクサス TS6130

楽天市場実売価格 1万9800円

キヤノンの「ピクサス TS6130」は、写真やハガキを綺麗にプリントするだけでなく、豊富なプリントコンテンツが揃っています。インクは写真に強い“染料インク”と文字に強い“顔料インク”の5色を搭載。新プリントシステムにより全階調での画像安定性を最適化しているので、美しいプリントを実現しています。

 

<注目ポイント>

・美しいプリントを実現する“染料インク”と“顔料インク”搭載

・アプリ「PhotoJewel S」と連携すればフォトブックが作れる

・「ましかく写真」を大きなサイズでプリント可能

 

SNSで見かけることが多くなった「ましかく写真」を、大きなサイズでプリントできます。またフォトブックが作れるアプリ「PhotoJewel S」と連携できるので、思い出をいろんな形で残せる機能が満載。キヤノンが提案する写真の新しい楽しみ方をぜひ体感してください。

 

プリンターだけで年賀状が作れる優れもの

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ブラザー

プリビオ DCP-J973N

楽天市場実売価格 1万4119円

「横幅」「奥行き」「高さ」を大幅にサイズダウンした「プリビオ DCP-J973N」。体積は従来のモデルと比べて15%もダウンしているので、ちょっとしたスペースでも設置できます。コンパクトになっても高い性能を維持しており、原稿をスピーディーに読み取る「ADF(自動原稿送り装置)」や、コピーした際の裏写りを防ぐ「裏写り除去コピー機能」など、快適に印刷できる機能が満載。

 

<注目ポイント>

・従来モデル比15%もダウンしたコンパクトサイズ

・プリンター1台だけで年賀状が作れる

・操作がラクラクの「ストレスフリー設計」

 

使い心地に隅々までこだわった「ストレスフリー設計」なので操作はラクチン。手書きのイラストをプリンターで読み込むと自動でハガキサイズに調整してくれるので、簡単にオリジナル年賀状が作れます。宛先はプリンターから出力した「宛名シート」に書いて読み込むだけでOK。これからのシーズンに大活躍するプリンターですよ。

 

世界に1つだけの“オリジナル年賀状”

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エプソン

カラリオ ハガキプリンター PF-81

楽天市場実売価格 4万3900円

年賀状を作るには最適のプリンター「カラリオ ハガキプリンター PF-81」。9.0型の大画面タッチパネル液晶で操作しやすく、実際のプリントサイズをイメージしながら年賀状やハガキが作成できます。デジカメやスマートフォンで撮った画像をプリンターに取り込めば、年賀状のデザインにすることも可能。精度の高い年賀状を作りたい人はぜひチェックしましょう。

 

<注目ポイント>

・9.0型の大画面タッチパネル搭載

・簡単にオリジナル年賀状が作れる

・年賀状のデザインテンプレートは全4389種類

 

プリンターには年賀状のデザインテンプレートが豊富に内蔵されています。さらに付属のSDカードに有名作家の作品や浮世絵などが描かれた「特選年賀状」のテンプレートも。その他に15種類のフォントが選べたり住所の保存ができるので、1台あればバタバタしがちな年賀状の準備もスマートに解決できます。

 

※商品価格は、2017年12月15日時点の楽天市場の最安値を記載しています。

 

協力:楽天市場

AIが画像に映っていないものまで“復元”するだと!? 海外で話題の無料サービス「Let’s Enhance」を使ってみた

テクノロジーが発展しても、画質の粗い画像には悩まされ続けます。「SNSのプロフィール画像に良さそう!」と思ってもサイズを拡大するとモザイクのようになってしまったり、昔の画像を使おうと思ったらサイズが小さいものしか見つからなかったり、いろいろな場面で「クオリティを復元するような技術があればいいのに」と思うことってありますよね。

 

ちょっとでも画像ソフトを使ったことのある方なら「映っていないものを”復元”する」ということがいかに難しいかご存知でしょう。街頭の監視カメラの粗い映像を分析して高画質にするというのはSF映画ではよく登場するテクノロジーですが、そう簡単に行かないのが現実です。

 

しかし先日発表されたLet’s Enhanceというオンラインサービスを使うと、そんな技術の実現も近いことが分かりますよ。

20171121_kubo05↑ Let’s Enhanceのホーム画面

 

フォトショップなどの画像ソフトを使えば、画像に写り込んでいる邪魔なものを消したり、存在しないものを作り込んだりということは可能です。また、低解像度の写真から大きなサイズの写真を作る「single image super-resolution(SISR)」と呼ばれるテクノロジーの研究は数十年間行われており、最近ではAIが「機械学習」をしながら画素数を増やして写真の表現力を高める方法もドイツの研究機関から提案されています。しかし、元の画像を全自動で“復元”してくれるテクノロジーがオンラインで使えるというのは新しいことかもしれません。

 

Let’s Enhanceはウェブベースのサービスとなっており、自分の持っている画像をアップロードすると自動で画質を向上させたファイルを生成してくれます。AIはまず画像が人間なのか、風景なのか、動物なのか、といったカテゴリを判断するそうです。そして、そのカテゴリに応じて適切なアルゴリズムを使うとのこと。試しに画質を落とした画像で実験してみました。

20171121_kubo01↑ 修正前

 

画質を落としたハスキー犬の画像(上)はLet’s Enhanceを使うと・・・

20171121_kubo02↑ 修正後

 

こうなりました。確かに粗さがスムーズになっています。ポートレートはどうでしょうか。

20171121_kubo03↑ 修正前

 

20171121_kubo04↑ 修正後

 

確かに肌や目の周りがスッキリとして画質の低さも気にならなくなりました。もちろん画像のサイズは10倍以上に増えてしまっているので、「サイズを小さいまま画質を良くする」というテクノロジーではありません。

 

ファイルのサイズを大きくするのにも便利

Let’s Enhanceが生成してくれるファイルには3種類あります。1つ目はJPEGで生成される圧縮アーティファクトという歪みを修正してくれる画質に「Anti-JPEG」というフィルターを使ったファイル。2つ目は「Boring」フィルターで、オリジナルの特徴を残したまま画質を改善するというもの。そして3つ目の「Magic」フィルターは、画像データベースを利用してアップロードされた画像には存在していないディテールを作り上げてしまうというもの。そんなことができてしまうのですね。上記の犬の画像は「Magic」フィルター、白黒の人物の画像は「Anti-JPEG」フィルターによるものです。

 

Let’s Enhanceはファイル5つまでは無料で利用することが可能。それ以降はオリジナルファイル10個ごとに約5ドルの利用料金がかかりますが、70個だと約20ドルとお得な価格になっています。

 

Let’s Enhanceは一般の方でも昔のデジカメや携帯電話で撮影した画像を保存したいときや、これまでは難しかった画像を作ってみたいときなどに活用できそうです。Twitter上でも「昔の家族写真に使うのにピッタリ」「ファイナルファンタジー9の背景画像、サイズが320×200のものをアップロードして1280×900のpngファイルを作れた! ゲームの“リマスター”ができるなんてスゴい!!」と興奮の声が集まっています。

 

確かに「壁紙に使いたいけど小さ過ぎる」という画像を大きくするのにも向いています。使い方もシンプルなので、AIが作り出す画像に興味のある方はぜひお試しください。

 

Let’s Enhance:  https://letsenhance.io/