構図と自然光ーーストックフォト長者を目指す一眼修行ライターがセミナーで学んだ2つのこと【ナックルの挑戦状】

突然ですが、皆さん「ストックフォト」ってご存じでしょうか? ウェブサイトやカタログ、チラシなどで、必要に応じて購入し使用することができる写真素材のことです。身近にモデルもいないし、そんな暇もテクニックもないときには、モデルやカメラマンを雇うよりも安価に写真が使用可能。とても便利なサービスです。

 

ストックフォトは一定の使用条件さえ守れば、著作権や肖像権を抵触せずに高クオリティな写真を自分のサイトや出版物に組み込めるという安心感もあります。

 

近ごろでは、アマチュアからプロ級まで、多くのカメラマンがネットを介して自分が撮影した写真をストックフォトのサービスに出品する、「マーケットプレイス型」が流行しているのです。

 

ストックフォト長者を目指すべく……

ところで、筆者は1年ほど前にちょっと良いカメラを購入したんですよ。ある日、ゲットナビ編集部のとある人物から「写真がイマイチ……」と言われ、カッとなって購入したのがコレ。

↑カメラ:SONY α7II レンズ:SONY SEL2470GM↑カメラ:SONY α7II レンズ:SONY SEL2470GM

 

そんな話を聞きつけたゲットナビの中の人が「そんな良いカメラ持ってるならストックフォトで一発当ててみてよ。近々セミナーがあるから行ってきて!」との打診が。いやいや、カメラは良くても腕はイマイチですよ、と言い訳する暇もなくセミナーへ行くことに……。

 

あのアマナが主催するセミナーへ

今回のセミナーは「アマナイメージズ」というストックフォトの大手が主催。「アマナ」と聞いてどこかで見た記憶はありませんか? そうです、テレビなどで海外の著名人や報道写真など希少な写真の横に「アマナ」のクレジットが表示される、あのアマナです。

 

アマナイメージズは、そういったプロが撮影したストックフォトサービスのほかに、「FOR YOUR IMAGES(https://foryourimages.com/)」というマーケットプレイス型のストックフォトサービスも運営しています。今回、開催されたセミナーは、FOR YOUR IMAGES向けにカメラ初心者から中級者をターゲットにした撮影・現像テクニック講座となっています。

↑FOR YOUR IMAGES(https://foryourimages.com/)↑FOR YOUR IMAGES(https://foryourimages.com/)

 

FOR YOUR IMAGESには、スマホで撮影する人からプロ級まで多くのカメラマンが登録しており、現在では6000万点を超える写真素材が出展されています。出展した写真はSからXLの画像サイズ別に販売され、購入されると画像サイズに応じて、出展者へ料金が支払われる仕組みとなっています。最大で写真1枚につき1250円もの収入になるとか。つまり、1枚の写真を10人の人が購入してくれれば、1万2500円がチャリーンとなるので、アツいことこの上ナシ!

 

いざストックフォトセミナーへGO!

少しでも撮影の技術を向上させたい筆者としては、取材とは言えセミナーの内容に興味津々、熱が入ります。

20180225wada_amana_03↑会場はこんなオシャレなワーキングスペース

 

セミナーの主なセッションは
・ストックフォトとは?
・人物撮影のテクニック
・現像・フォトレタッチテクニック 
の3つに分かれた構成です。

 

↑真剣に聞き入る参加者。女性の姿も見えます↑真剣に聞き入る参加者。女性の姿も見えます

 

↑筆者もガチ。取材を忘れてメモっています↑筆者もガチ。取材を忘れてメモっています

 

人物撮影のセッションで登壇したのが、恋人たちを撮影した「カップル写真」というジャンルの第一人者である駒下純兵氏。主に構図について語られました。

 

↑株式会社ラブグラフ 代表取締役 駒下純兵氏。軽快な関西弁で楽しませてくれました

 

ストックフォト向けのアングルとは?

ここで語られたのが、ストックフォト向けのアングルについて。ストックフォトの特性上、購入した人が画像を加工して、会社名やキャッチコピーなどを合成する「スキマ」があると好ましいということ。このスキマのことを「コピースペース」と言い、ユーザーの目的にあった最終形態の画像を作りやすく、ストックフォトとして売れやすいとのこと。

 

下記は筆者が撮影した写真ですが、被写体を画角のどちらかに寄せて、文字などを載せる余白がコピースペースとなります。本当は人物が妥当なのですが、協力してくださる美女モデルなどいるはずもなく、動物でご勘弁を。

↑ネコを人物に置き換えて撮影してください。背景とのバランスも重要↑ネコを人物に置き換えて撮影してください。背景とのバランスも重要

 

↑もう少しシカが占める面積が小さいほうが良いかもしれません↑もう少しシカが占める面積が小さいほうが良いかもしれません

 

撮影テクニックの実践講座

続いて、撮影テクニックの実践です。駒下氏がアングルなどを指導しつつ、参加者も撮影してみます。会場は照明を落とし、自然光による撮影というお題が課せられます。アングルもそうですが、露出も重要となります。

↑駒下氏による解説が始まりました↑駒下氏による解説が始まりました

 

 

↑カメラ女子も真剣に撮影↑カメラ女子も真剣に撮影

 

↑会場の暗さをお伝えするために露出を落として撮影しました。かなり暗いんです↑会場の暗さをお伝えするために露出を落として撮影しました。かなり暗いんです

 

↑筆者も、ここぞとばかりにシャッターを切ります↑筆者も、ここぞとばかりにシャッターを切ります

 

↑撮影した写真がコレ。ちょっと暗いかな?↑撮影した写真がコレ。ちょっと暗いかな?

 

現像・フォトレタッチ講座

続いて、今回のセミナーに協賛しているアドビシステムズの現像・フォトレタッチ講座。「デジカメなのに現像?」と思うかもしれませんが、撮影時にRAWという形式で写真を保存すると、後でパソコンやスマホを使って明るさや色味などを調節することができるのです。知識が多少必要になりますが、ストックフォト長者になるには必須テクニック。

 

現像はアドビシステムズの「Lightroom」というソフトで行います。Lightroomはプロも使用する定番中の定番な現像ソフト。“脱・初心者”するためには、導入することを強くオススメします。

↑短いセッションでしたが、Lightroomの威力がスゴイことは十分に理解できました↑短いセッションでしたが、Lightroomの威力がスゴイことは十分に理解できました

 

↑ストロボメーカーの「ニッシンデジタル」によるリモート発光の体験も催されていました↑ストロボメーカーの「ニッシンデジタル」によるリモート発光の体験も催されていました

 

ニッシンデジタルのストロボは安価なのに高機能で、筆者も愛用しております。もちろんこの日も持ってきて……、ありゃ? 忘れてしもうた! フォトセミナーの取材にも関わらず、ストロボを忘れてしまう痛恨のミス。しかし、ニッシンデジタルさんのご厚意で愛用しているモデルと同じモノを貸して頂きました! ほっ

↑ただしキヤノン用。ニッシンデジタルさんありがとうございました!↑ただしキヤノン用。ニッシンデジタルさんありがとうございました!

 

こうして、大盛況のうちに終了したセミナーですが、同様のセミナーは今回で2回目だそうで、今後も不定期で開催されるとのこと。しかし、参加者の募集を開始したとたん瞬殺で定員になってしまったとのこと。デジカメが流行していることを裏付けますね。

 

肝心のストックフォトですが、中にはン千万円稼ぐ猛者もいるとか。ですが、そこに到達するには尋常ではない努力と手間が必要。そうそう甘い物ではありません。ただ、アマチュアの皆さんが趣味で撮影した写真をハードディスクの肥やしにしていてももったいないだけ。写真を趣味にする以上、誰かに見てもらうことが、モチベーションの維持や技術の向上につながるというものです。

 

かといって、SNSに投稿してもせいぜい「いいね!」とかコメントがもらえる程度。SNSのいいね!は、無料で出来るし「接待いいね!」のこともままあります。しかし、ストックフォトは撮影者の有名無名に関係なく、ユーザーが使えると思った写真を、お金を出して購入する。つまり、お金を支払うほどアナタの写真に価値があったということ。まずは、儲けると言うよりも、写真への評価を得るところから、ストックフォトを始めるのがいいかも知れません。

 

ということで、筆者も早速FOR YOUR IMAGESに登録しました。これでα9が買える……かな?

20180225wada_amana_17

とりあえず動物写真を2点ほど出品。皆さん買って下さい!!!

 

「消費する趣味」を「生産する趣味」に変えて副業として稼ぐ方法

「仕事を辞めたいな~」
「好きなことで食べていけたらな~」

 

おそらく、社会人なら一度は思ったことがあるのではないだろうか。

 

でも実際に明日辞表を出したとしたら、よほどの貯えがない限り、まず生計は成り立たないだろう。そもそも、ノープランで職を失うのはナンセンスだ。

 

では、どうすればいいのか。

73044420 - happy businesswoman swimming on lilo in pool

ある日、『明日クビになっても大丈夫!』(ヨッピー・著/幻冬舎・刊)という印象的なタイトルの本を見つけた。著者は、WEBライターのヨッピー氏。帯には「商社マンを辞めて好き放題してるのにサラリーマン時代の何倍もの年収を稼ぐようになったWEBライター・ヨッピーのストレスフリーな生き方!」とある。

 

会社を辞めて、好きなことをして、年収も倍以上とは、そんなオイシイ話があるものなのか。そして、同じくライターの端くれである私は職業的にも興味を持ち、半ば疑いつつも本書を読み進めていくことにした。

 

 

趣味でお金を稼ぐなら副業から! 副業バンザイ!

そもそも、好きなことでお金を稼ぐということは、なんだか夢物語のように感じられるかもしれない。

 

ヨッピー氏が言いたいことは、ズバリこうだ。「本業以外で何かやるべし

仕事になり得る趣味を持った方がいい、それが本業になったときに大きな実績が残せるだろう、と述べている。そして、そのためにはいきなり会社を辞めるのではなく、「副業」から始めるべきだ、と。

 

その副業が次の3つの条件を満たしたときこそ、仕事を辞めてもよいタイミングなのだとヨッピー氏。

 

1.副業で月に10万円以上稼いでいる
月に10万円といっても、「超える月もある」のではなく「コンスタントに10万円以上の稼ぎがある」ということ。

 

2.1年間生活できるだけの貯金がある
ある程度の余裕がないと、稼がなくては生活できない→単価や条件の悪い仕事を受けざるを得ない→やりたいことをしたくて会社を辞めたのに、やりたくない仕事をしている……という負のループに陥りがち。

 

3.身軽になること
家賃や車など、月々の出費になるようなものはできるだけ手放し、支出を少なく抑えること。

 

俺には才能がある、いきなり辞めたってなんとかなる!! という人が成功する率は限りなく低いので、まずはこの3つをクリアしてから辞表を提出するほうが安全である。

 

 

その趣味に、生産性はあるか?

では、どんな趣味であれば副業になるのか。

 

判断基準は「生産する趣味か、消費する趣味か」だとヨッピー氏は言う。「趣味を通じてお金が稼げるようになる可能性がある、もしくは新しい人と知り合う可能性があるもの」が「生産する趣味」であり、副業にすべき趣味。その反対が、「消費する趣味」である。

 

そして特筆すべきは、どんな趣味でも「消費」を「生産」に変えることができるという点。TwitterやFacebook、Youtube、ブログなどを使い、趣味で得た成果をどんどん発信すること。つまり、世の中に対してアウトプットし続けることこそが、何よりも大切なのだ。

 

他人に見られることで、自分自身の趣味に対する姿勢が変わるし、よりレベルもアップしていくだろう。さらには、発信する場所にこそ、情報がどんどんと集まってくるのだとヨッピー氏。

 

何を隠そう(隠していないが)、ヨッピー氏は大学卒業後某商社に入社し、普通のサラリーマン生活を送っていた一人だったという。だが、仕事(+会社の体制)が死ぬほどつまらないと感じ、趣味としてインターネットで記事を書き始め、どんどんとアウトプットを続けた結果、今の大活躍に至るのだ。実際にさまざまな経験をした上でのアドバイスなので、かなり説得力がある。

 

 

稼ぐ秘訣は「儲かる椅子」を探すこと

ここまでのヨッピー流アドバイスによって、何人かの人は「趣味を副業にしよう」と決意したかもしれない。

 

最後に、趣味の中でも、特に儲かるジャンルを見極める方法をご紹介しよう。一言でいうと、「まだ誰も(もしくは一部の人しか)座っていない、空いている椅子を探す」こと。マーケットの広さと深さ、ライバルの有無から換算すれば、なんとなく勝算が見込めるか否かが見えてくるだろう。

 

ほかにも、ヨッピーが語る数々のアドバイスは実に的を射ていて、何かしら自分でも取り入れられそうなことが満載だ。

 

打たれることを怖れず出る杭になればいいし、なんなら出すぎてしまえば打たれない。

自分の成果は、遠慮せずにどんどん人に発表していこう。

 

私自身も、好きなことを職業にしたうちの一人だ。今年はアウトプットを徹底して、新たなステージに進みたい。サラリーマンも、専業主婦も、フリーターも。趣味を仕事にして極めることを考えてみてはいかがだろうか?

 

 

【著書紹介】

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明日クビになっても大丈夫!

著者:ヨッピー
出版社:幻冬舎

商社マンを辞めて好き放題してるのに、サラリーマン時代の何倍もの年収を稼ぐようになったWEBライター・ヨッピーのストレスフリーな生き方!  いまを生きながら楽しく稼げ!

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今までの経験と経歴を活かした副業を得て「ポートフォリオ・ワーカー」を目指せ!

副業ブームがやってきそうだ。今まで多くの会社の就業規則で「会社以外で労働すること」が禁じられていたが、それが撤廃される動きが出ているという。プレミアムフライデーの推奨など、労働時間は短縮化の傾向にある。残業時間が減り、残業代も削減され気味の今、副業に関心を持つ人が増えている。

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副業したい人88%!

エンジャパンの『副業調査』(2017年)によると、現在正社員で働いている人のうち「副業に興味がある」と答えた人はなんと88%!9割近くもの人が関心を持っている。けれど実際に副業経験があるのが33%にとどまっているのは、本業が忙しいということ以前に、いまだ44%の企業は副業を禁止していることが大きそうだ。

 

そして副業を希望する理由として85%が「収入のため」と答えている。今のままでも生活できるけれど、もう少しゆとりが欲しいということなのだろう。AIが仕事を代わってくれつつある現代では、時間の余裕が出てきた人が副業をすることは当たり前になっていくのかもしれない。

 

 

自由な副業スタイル

ちなみに私の本業は物書きだけれど、副業として2004年から「イケメン評論家」を名乗っている。最初は副業という意識はなく、趣味でイケメンのことだけを書く専用ブログに立ち上げたところ、思いがけずあちこちからコメント依頼が到来し、副業としての収入も発生している。

 

今後は「審査員」という副業を考えている。年に何度か小説やイケメンコンテストなどの審査員を引き受けるのだけれど、それが楽しくてたまらないので「審査員」としてやっていけたらなと夢見ている。趣味や好きなことの延長の副業は、楽しい事が仕事になっているので、全く苦にならない。こうした自由な副業も、今後は増えてくるのではないだろうか。

 

 

ポートフォリオ・ワーカー

25万部超のベストセラーとなった『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン・著/東洋経済新報社・刊)では、人生100年時代の新しい労働スタイルとして「ポートフォリオ・ワーカー」を提唱している。ポートフォリオ・ワーカーとは、異なる種類の活動を同時に行うスタイルである。

 

自分の時間を幾つかに分散させ、仕事に、趣味に、地域活動にと関心があるものに振り分けていく生き方で、もちろんメインは今の仕事である。けれどそれ以外にも副業も含め、今はいろいろなことを楽しみたいという人が、このワークスタイルに適している。

 

 

自分の経歴を活かす

本では「過去の経歴とつながりがあり、評判とスキルと知的刺激を維持できる」副業が勧められている。確かに今までの経歴が活かされれば、高めの報酬を得やすくなるし、やりがいもあるだろう。

 

もちろん趣味も経歴の一つになる。私の場合は今までにたくさんのイケメン写真集や美少年史などを読み、自分なりに知識を持ったからこそ「イケメン評論家」としてコメントもできるのだ。

 

 

自分に合った副業とは

では自分に合った副業というものは、どうやって見つけたらいいのだろう。まずは自分が何年も続けている好きなことを探すことだ。収入にすぐ結びつけず、まずは社会にどう役立てられるかということを優先して考えるほうがいいだろう。役立つことならたくさんの引き合いがあるはずだからだ。

 

もしかしたら思いついた副業は、そういった求人もなく、一風変わったものになるかもしれない。けれど今までなかったものにこそ高い需要があるかもしれない。例えば「政治家のネクタイ」について詳しい人がいるけれどそんなニッチな知識こそ、自分でなくては発せられないオリジナルな情報となるだろうからだ。

 

 

【著書紹介】

2000004741700

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 100年時代の人生戦略

著者:リンダ・クラットン
出版社:東洋経済新聞社

誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか。働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わる。目前に迫る長寿社会を楽しむバイブル。世界で活躍するビジネス思想家が示す、新しい人生のビジョン。

 

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