オンライン会議を快適化! キングジムの「ウェブカメラ」は、これ一台で影なく俯瞰で映せるのがスゴい

オンライン会議の最中、製品サンプルなど、手元に持っている物をカメラに見せて「ここがこうなってるんですよー」みたいな話をすることがあるだろう。その場合、ヒョイとカメラの前に掲げられるような物ならいいが、例えば液体が入っていて持ち上げづらいとか、平面を保ちたいとか、難しい場合もあるはずだ。そういうとき、カメラをヒョイと手元に向けられたら便利なのになー、と感じるのだ。

 

ただ、ノートPCではだいたいモニター上部にカメラが内蔵されているから、アングルはほぼ固定。カメラの画角を調整するのは、思った以上に難度が高いのである。

 

であればもう、最初から自由に動かせるカメラを使っておけばいいじゃない? って話だろう。

 

写したい物をサッと写せるフリーアングルウェブカメラ

例えば、フリーアングルのアームを机に設置してウェブカメラを据え付けるなどすれば、カメラを自由に動かすシステム自体は組めなくもない。だが、いちいちコストも手間もかかり、面倒くさいのも事実。

 

そういうときはもう、最初から「自由に動くカメラのシステム」として一体になっているタイプを導入してしまうのが楽だ。

キングジム
フリーアングルUSBカメラ SUC10
2万4000円(税別)

 

キングジムのフリーアングルUSBカメラ「SUC10」は、まさに自由に動かせるカメラ一式、という感じ。ご覧の通り、スタンドアーム先端にLEDライト・マイク内蔵のウェブカメラが付いているので、これをPCに接続してしまえば、好きな角度に動かして撮影できるというわけ。

 

↑ボールジョイントの先には、マイク・ライト・カメラがまとまったヘッドを搭載。好きな角度に向けることができる

 

↑スタンド底部はずっしりとした鋳物なので、ひとまず机に置いてしまえばきちんと安定する

 

アーム自体は中央のヒンジで約90度開くだけだが、カメラヘッドとの接合部はスイング180度+ボールジョイントの組み合わせなので、だいたいどの方向にもカメラを向けられるはずだ。

 

また、そもそもアーム自体が最大まで引き上げると高さ35cmまであるので、自分の顔に正対の位置でスマートに写すことができるのもポイント。ノートPC内蔵カメラは覗き込むようになるため、だいたい鼻の穴が目立ってしまうのだ。

↑ノートPCと並べて配置した状態。モニター上部の内蔵カメラと比べると、まっすぐ高い位置にカメラが来るのが分かる

 

もちろんカメラアームを動かせば、真上から手元を俯瞰で撮影するのも簡単。例えば小型ホワイトボードやノートに議事録を書き留めて、会議中たまにそれを写してやるだけでも、情報の共有はしやすいだろう。

 

ちなみに俯瞰で約A3相当の範囲が収まるので、おそらく画角的に不満を感じることは少ないはず。

↑カメラヘッドをつまんで動かせば、素早く手元画像も得られる

 

↑画面上のオンライン会議ツールに表示された映像。ホワイトボードを写して会議の進行をスムーズ化

 

カメラヘッド側面には、ボタンが3つ。写真上から「カメラ/動画ボタン」(専用アプリでのみ使用)、「AFボタン」「輝度変更/上下反転ボタン」となっている。

 

基本的にカメラは常時AFオンとなっているが、対象物にピントが合わないときは改めて「AFボタン」を押すことで、フォーカスを合わせ直すことができる。最短接写距離はだいたい10cmぐらい。それなりにアップでもしっかりピントは来る印象だ。

↑カメラヘッド側面の物理ボタン。基本的には「AF」と「輝度変更」を多用することになると思う。

 

↑最短接写10cmで写したところ。文字にもきちんとピントが合っている

 

レンズの周りに内蔵されたLEDライトは、薄暗い場所でも顔色をきれいに写すことができる。「輝度変更ボタン」で3段階に明るさを調整できて、体感的には、最大輝度だと真正面では眩しすぎるぐらい。かなり明るめだ。

 

俯瞰撮影だとカメラ自体の影が真下に落ちて暗がりになるものだが、内蔵ライトのおかげでそういった心配がないのも強みのひとつである。

↑ライトオフ(左)と輝度最高(右)。直視すると眼がシパシパするぐらいには強いライトだ

 

ちなみに「輝度変更ボタン」を3秒長押しすると、画像の上下反転操作となる。カメラを自撮り→俯瞰で動かすと、手元の映像が上下逆になってしまうが、こういうときはボタン長押しでクルッと反転させられる。フリーアングルを活用した撮影をすると、このボタンはわりと多用することになるので、覚えておくべきだろう。

 

さらにフル活用するなら、専用アプリの導入をおすすめしたい。

専用アプリで用途がよりワイドに

「SUC10」自体は、接続するだけでPCからカメラと認識されるので、とくに何をすることなくZoomやTeamsといったオンライン会議ツールで使用することが可能だ。ただ、実はこのカメラはもうちょっとポテンシャルを秘めているので、フル活用したいならば、専用アプリ「SUA-1」(Win/Mac)をインストールするといいだろう。

↑専用アプリ「SUA-1」のメイン画面。下のアイコンから各機能を操作する

 

使ってみて面白かったのは、複数画面表示機能。これは「SUA-1」のウインドウ内で「SUC10」とPC内蔵カメラを同時に出力できる機能である。オンライン会議ツールで「SUA-1」を画面共有すれば、話者(自分)の顔を写しながら、もう一つの画面で同時に手元を写すこともできる。

 

カメラひとつごとに違うアカウントでログインしてもいいが、手間を考えるとこっちのほうがラクだ。

 

↑複数画面表示で内蔵カメラとSUC10(PCの脇に配置)の映像を同時表示

 

また、オートフォーカスを強制的にオフにしたり、俯瞰で写しているノートの傾きをAIで自動補正したり、といった機能も使いこなせると便利だ。

 

ただ、あまりUIが分かりやすくないので、同時にキングジムの製品ページから「SUA-1ユーザーガイド」PDFもダウンロードしておくのがオススメ。

 

ひとまず「SUC10」を使ってみて感じたこと

とにかく筆者のように「文房具サイズの小物をオンライン会議で説明する」機会の多い人にとっては、めちゃくちゃ便利! ということ。カメラなんて固定で支障ない、という人も多いとは思うが、動かして撮影したい人だってそれなりにいるんじゃないだろうか。在宅ワークでオンライン会議中に膝上のネコを見せびらかしたりとか、楽しいし。

 

ただ、カメラそのものは800万画素とはいえわりと偽色も多く、高画質とは言いづらい。あくまでも筆者個人の感覚だが、記録映像や動画配信用としてはちょっと物足りないなー、というのが正直なところだ。

↑内蔵カメラとの比較。SUC10はかなり明るく補正される傾向があり、やや不自然な印象だ。

 

もちろんオンライン会議用として考えれば充分以上のクオリティではあるし、なによりフリーアングルの便利さは、一度慣れてしまうと元のPC内蔵カメラには戻りづらいのではないだろうか。

 

気軽に導入できる価格ではないかもしれないが、これまでの説明で気になるポイントがあった人には、間違いなく価値があると思う。

 

在宅勤務の座りすぎ問題を解決! 重力で座面を動かす独自の機構を採用、体幹を整えるワーキングチェアー「ingLIFE」

コクヨは、ワーキングチェアー「ingLIFE(イングライフ)」を、12月20日に発売します。税込価格は7万2600円~。

 

同製品は、Multi Objective Chair(マルチオブジェクティブチェアー)をコンセプトとしており、仕事や学習、食事、ゲームなどの自宅での様々なシーンに対応。体の微細な動きに合わせて座面が360度揺れ動くことで、長時間心地よく座れるグライディング機能を搭載。バネを使わずに、シート底面に内蔵された円盤が起き上がりこぼしのように重力で揺れることで座面を動かす、同社独自の新たなテクノロジーを採用しています。

 

PCワークの前傾姿勢はもちろん、背にもたれた後傾姿勢にもフィットし、心地よい姿勢に整えてくれます。重力で動く機構は、体重に合わせて動きが調整されるので、大人から子どもまで、あらゆる姿勢とさまざまなシーンを心地よくサポートします。

 

座面の幅をワイドに設定し、グライディングの揺れとの掛け合わせにより、自由な姿勢を受け止める一方で、肘掛けや脚部の幅はコンパクトにすることで、レイアウトしやすいサイズ感に収めています。

 

「空間のアクセントになりつつも日常生活になじむカラーと素材感」をコンセプトに、ブラック、ミディアムグレージュ、ディープグリーン、ブリックレッドの、4色のカラー展開。背もたれは背合板タイプと背布張りタイプを用意し、脚部はキャスター付きとキャスターなしのタイプがあり、合計68パターンの中から、インテリアに合わせて選択できます。

 

発売に先駆けて、同製品を試せる展示スペースを、コクヨ東京品川オフィス「THE CAMPUS」1Fなど全11か所に設置。展示場所などの詳細は、同社公式サイトをご覧ください。

アイデアと完成度に脱帽! コクヨの2つ折りファイルとコピー用紙で作るノートが書類の持ち歩きを快適化

前回、PC関連の便利アイテムとして、コクヨ「BIZRACK(ビズラック)」シリーズの新しいワークツール2点を紹介した。ところが「BIZRACK」の新アイテムはまだあって、それも紹介しないわけにはいかないぐらいに面白いのである。

在宅ワーク環境を快適化!コクヨのPC周辺アイテムでキーボード入力もメモもスムーズ
https://getnavi.jp/stationery/659728/

 

が、その前にまず前提として述べておくべきポイントがある。それが、テレワークによって「書類を持ち運ぶ機会が増えているらしい」という話なのだ。これまではオフィスに置きっぱなしだった資料などの書類は、在宅で仕事をするならそれも持って帰らなきゃいけないし、出社する際には当然再び持って行くことになる(もちろん、持ち出せるものに限るが)。サーバーにファイルをアップロードして閲覧すればいいのでは? という話もあろうが、画面で見るよりプリントアウトした方が、取り回しがラクというケースも多いのである。

 

そこで今回は「BIZRACK」シリーズから、書類輸送に適した最新アイテムを紹介したいと思う。

 

コンパクトに書類を運べるドキュメントファイル

“書類”と一般的に呼ばれるものを大きく分けると、自分だけで見るためのものと、他人が目を通すものの2つになる。他人(社内でも社外でも)が見る用の書類であれば、そこはやはりシワなく折り目なくピシッとしているべき。だが単に自分が参照するためだけにプリントしたものなら、多少折れてようが読めるなら問題ないし、それよりは持ち運びしやすさを優先したっていいだろう。

コクヨ
2つ折りドキュメントファイル<ビズラック>
700円(税別)

 

そういう感覚で運用するなら、「2つ折りドキュメントファイル<ビズラック>」はかなり優秀だ。A4サイズの書類ホルダーを、その名の通り2つ折り(A5サイズ)にして携行できる。つまりコンパクト化されるため、単純に持ち歩きやすくなるという話である。

 

近年増えてきた感のある「書類の二つ折り収納」だが、小さなカバンにもスルッと入って助かるという人も多いのではないだろうか。実際、筆者はノートPCレスで外出する際には小さなボディバッグを多用しているので、今後はこの「2つ折りドキュメントファイル<ビズラック>」がヘビーに役立ってくれそうな気がしている。

 

↑表紙のゴム紐を外して開いた様子。A4書類を半折りの状態でストックできる

 

 

↑インデックスで仕切られた書類収納。インデックスの山が表紙と同色で見づらいので、ラベルシールか何か貼った方が使いやすいかもしれない

 

書類ホルダー部は、2山のインデックスで3つに分かれており、書類の分類収納が可能。案件ごとに分けてもいいし、至急/いつでもいい/終わったけど念のため保持、というように優先度で分けてもいいだろう。

 

同サイズの紙をざっくりと収納するツールなので、必要な書類を探す手間を考えれば、インデックスによる仕分け収納は必須と言える。

 

↑ペン類も飲み込むミニポケット。容量は大きくないが、簡易的なペンケースとしても機能しそう

 

書類ホルダー以外には、透明窓のミニポケットと名刺用のスリットがついている。特にミニポケット(厚さ8mmの物まで入る)は、付箋やラインマーカー、目薬など、書類仕事にあると助かる小物がまとめて持ち運べるのがありがたい。

 

PCを使わない書類チェックのような作業であれば、何ならこのドキュメントファイルひとつでこなせるわけで、これはなかなか気の利いた仕様だと思う。

 

↑名刺をストックしておくと、ファイル自体を紛失したときに戻ってくる確率が上がる(名前シール代わり)。特に必要なくても入れておくのがオススメだ

書類をオフィス外に持ち出すにあたって、空き時間に腰を下ろせる場所で資料を読み込んでおく……というような使い方なら、「2つ折りクリヤーブック<ビズラック>」もアリだ。

コクヨ
2つ折りクリヤーブック<ビズラック>
600円(税別)

 

こちらは10枚のクリアポケットを備えたファイルを、先のドキュメントファイルと同様に2つ折りにしたもので、パラパラとページをめくれる分、閲覧性が高い。外出先で、急に一覧や数字を参照する必要に迫られた場合などは、携帯しやすさも含めてかなり便利なのだ。

 

↑表紙を開くと、書類ホルダー兼用の中表紙が現れる

 

↑さらに中表紙を開くと、ペラペラとめくって見られるクリアポケットのページが出現。書類は側面から入れるサイドスロー式だ

 

↑中表紙はホルダー型のポケットも兼ねる。カドを差し込んで固定しておけるので、収納した書類が抜け落ちる心配もなさそうだ

 

実のところ、2つ折りのクリヤーブックはすでに他メーカーからいくつか先行製品が出ているのだが、それを踏まえても良さを感じるのが、展開時の表紙にあたるホルダー型のポケット。2辺が開くクリアホルダーのような形状のポケットなので、ひとまずざくざくと書類を入れておくのに使えるのである。

 

ポケット式はいちいち書類を収納するのが手間だが、こういうラフに使える要素が入っていてくれると、気軽に使えていいと思う。

コピー用紙と書類をまとめてノート化

書類を携行するだけに限らず、汎用性の高さで面白いのが「クリップノート<ビズラック>」だ。

コクヨ
クリップノート<ビズラック>
550円(税別)

 

背のクリップでA4サイズ程度の紙なら何でも挟みこんでおけるというもので、コピー用紙を挟めば無地のノートになるし、書類を一緒に挟んでおくことも可能だ。

 

また、ルーズリーフのように紙の抜き差し自在だが、リング穴は不要、という便利さが最大のポイントと言える。

 

↑背表紙には、回転式のクリップを2つ備える。閉じるとギュッと強めの圧がかかるので、紙の固定にも安心感がある

 

↑A4用紙を差し込んでクリップを戻せば、この通りしっかりち綴じられたノートの完成だ

 

以前にこの連載でも紹介したPageBase(ページベース)「SlideNote(スライドノート)」と同じコンセプトの後発製品だが、使い勝手の部分で違いがある。

第三のノート誕生! 入れ替え可能な“綴じ”ノート「SlideNote」は“アイデア出しは手書き”派の最適解!?
https://getnavi.jp/stationery/573803/

 

まず「SlideNote」は、背全体を挟む大きなスライドクリップが特徴だったが、この「クリップノート<ビズラック>」は樹脂製の回転クリップを2点に備えている。「SlideNote」はA4以下であればどんなサイズの紙でも綴じることができたが、こちらはクリップが上下端に分かれて配置されているため、基本的にはA4限定と言っていいと思う。

 

↑プリントアウトの書類と無地ページを混ぜ込んだ仕事ノートも、簡単に作れる

 

とはいえ背周りがコンパクトな分だけ、表紙は非常に開きやすい。表紙を360度折り返して使うこともできるほどで、これは閲覧だけでなく立ったまま筆記も可能というメリットがある。また、背が薄い=全体的にスリムということで、カバンに突っ込むときも、よりスムーズに入った。

 

↑表紙を折り返すことで、クリップボード的な使い方も可能だ

 

また、挟む紙が少なくても抜けにくい、というのも「クリップノート<ビズラック>」の重要なポイントだろう。回転クリップは紙1~2枚程度でもしっかり挟んでくれて、背を折り返しても抜ける気配はほとんど感じない。書類を挟んでの閲覧用ファイルとして使うのであっても、スポ抜けしての紛失を心配しなくて良いのは嬉しいところである。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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在宅ワーク環境を快適化!コクヨのPC周辺アイテムでキーボード入力もメモもスムーズ

とある調査によれば、コロナ禍の1年で売り上げを伸ばしたファッション関連製品の第2位が、PCケース・バッグだったという。前年比で598%だというから、これは相当なものだ。

 

ちなみに第1位は当然ながらマスク類で、80,508%。“8万%”なんて、昨対(昨年比)でそんな数字、初めて見た。と、さすがにケタが違いすぎるマスクはさておき。

 

PCケース・バッグが大幅に売れ行きを伸ばした要因として考えられるのは、やはりオフィス・自宅間でノートPCを持ち運ぶ機会が増えたということ。あとは、在宅環境でのPC周辺環境を快適にしたいという要望もあるだろう。ウェブ会議など、これまであまりなかった業務に対応しやすい製品というのも、望まれているんじゃないだろうか。

 

仕事のやり方がコロナ前とは変わっちゃったんだから、仕事道具も変えていくのは当たり前、という話なのである。

 

そこで今回は、コクヨのワークツールブランド「BIZRACK(ビズラック)」から10月に発売される、新しい機能を持ったPC周辺アイテムを2点紹介したい。それぞれ、変わってしまった仕事環境に対して「こういうのがあると便利じゃない?」という提案が含まれており、なかなか面白いのである。

 

狭い机でのウェブ会議を快適にするPCスタンド

まず紹介したいのは、「スライドボード付きノートPCスタンド <ビズラック>」。

 

“運搬”という用途が明白なPCケースと違って、PCスタンドというのはまだ認知度が低い。しかし、実は使うことで首・肩の負担を減らして作業ストレスを軽くする効果が期待できるため、できれば使った方がいいツールなのだ。

コクヨ
スライドボード付きノートPCスタンド <ビズラック>
4500円(税別)

 

収納時は13インチのノートPCとほぼ同サイズの薄い板状。このままPCと一緒にケースに入れて持ち運ぶのも問題なさそうだ。

 

そして、いざ使用するときは、表面のスタンド部を持ち上げ折り返してからノートPCを乗せると、ほどよい角度がついた状態になるという仕組み。さらに折り返し方を変えることで、角度は15度/25度の2段階に調節できる。

 

↑スタンドでノートPCに程よく角度をつけることで、作業効率はアップする

 

↑角度は2段階に調整可能。手首から肩にかけて無理のない角度を選ぶとラクだ

 

この角度がつくことで、今まで液晶を見下ろしていた視線が少し上がる。これによって、まず首の負担がかなり減るのだ。近年、スマホを見下ろし続けることによって頸椎を痛める“スマホ首”が問題になっているが、ノートPCの画面見下ろしもなかなかに問題なのである。

 

また、打健姿勢も変わって肩の位置が下がるため、肩胛骨周りの緊張が減る=肩こりもラクになるというわけだ。

 

↑スタンドなしの状態。首が前傾して、肩周りにもやや無理がある姿勢だ

 

↑スタンドで角度をつけてやると、首・肩が自然な位置に戻る。長時間の作業だと、これだけで体の負担が大きく違ってくるはず

 

↑PC内蔵カメラの高さも変わるので、スタンドを使えばWEB会議での写りもナチュラルに。ドーンと鼻の穴を晒さずに済むのはありがたいかも

 

とはいっても、ここまではあくまでも普通のPCスタンドのメリットでしかない。「スライドボード付きノートPCスタンド」が面白いのは、狭い机でウェブ会議が快適になる、とあるギミックの部分なのである。

 

そのギミックというのが、名前の通り手元から引き出せるスライドボードだ。

 

↑筆記具を使いたい場合は、スライドボードを引き出すと……

 

狭い机にPCを置いていると、ウェブ会議中にメモを取るだけの場所も取れない、なんてこともあるだろう。そういうときは、スタンド下端のタブをつまんで引くと、とフラットなボードが出てくる。これをパタンと折り返すと、ちょうどキーボードにフタをする形でボードが安定。

 

なんとこのキーボード上の板が、メモを取るための簡易的な机面として機能するのである。

 

↑キーボードが一時的に机として使えるように。ウェブ会議でのメモ取りはこれが快適

 

ボードはしっかりした硬さでたわみにくいため、上で筆記することで勝手にキータイプされてしまうようなことも、ほぼなかった。もちろん書きづらさもなし。書く場所がないからと、膝の上にノートやメモを置くより、はるかに快適だ。

 

また、画面とメモが同じ垂直軸上の近い位置で並ぶため、筆記時に際に画面から大きく視線を外さなくて済むのもありがたい。相手側から見ても、会話中にこちらが(メモを取るためとはいえ)顔を逸らしているのは、あまり感じの良くないもの。その点でも、キーボードの上で筆記できたほうが、印象の点で好ましいだろう。

 

↑文章を書く時などは、手元のグラつきがそれなりに気になる。ひとまずは「ウェブ会議用ツール」と考えて使うべきか

 

ただ、使ってみた感覚としては、スタンドとして使うには素材的な安定感がやや足りないかな、と感じることもあった。特に15度モードで使っていると、使用時に左右にグラグラと傾くことがあるのだ(25度だとだいぶ安定する)。これは、使いにくいと感じる人もいるかもしれない。

 

とはいっても、「狭い机でウェブ会議をする際のメモの取りやすさ」という視点で作られたPCスタンドは他にない。この利便性は一度味わってしまうと、なかなか離れがたい魅力があるのだ。

 

PCにくっつくガジェットポーチに、自立機能をプラス

合わせてもう一つ紹介したいのが、同じくBIZRACKシリーズの「スタンド型ノートPCオーガナイザー <ビスラック>」。これはシンプルに、マウスや電源ケーブル、イヤホンといった、ノートPCと同時に使いたいガジェットを収納するポーチだ。

コクヨ
スタンド型ノートPCオーガナイザー <ビズラック>
3200円(税別)

 

↑前面の収納量はこんな感じ。ポケットは膨らむが、厚みのあるものも収めておける

 

↑裏面のメッシュポケットは横マチがしっかりあるので、見た目以上の容量がある

 

表側の素材はネオプレンで伸縮性のあるポケットが3列4個並び、裏側は全面メッシュポケットとゴムベルト、という構成。ポケットに必要なツールを入れた状態でゴムベルトをノートPCにかけてしまえば、一体化してまとめて持ち運べるのがメリットだ。オフィス内での移動はもとより、自宅内でだって、必要なものはまとまってくれていた方がありがたいのは、道理である。

 

↑自立させる際は、裏面のマグネットスナップをパチンと留めるだけ

 

↑中身が入ったまま自立するので、ツールスタンドとしても使える

 

で、いざ作業を始める段になれば、PCから外して、ゴムベルト両端の根本にあるマグネットスナップを噛み合わせる。すると、少し傾いた四角柱型に変形して自立する。

 

携帯時は一体化、作業時は自立してコンパクトに置ける。徹底的に場所を取らない仕組みはユニークだ。

 

↑タブ裏面にはうっすら段差があるので、そこにスマホ下端が乗ると安定する

 

さらに、自立状態で下端のタブをめくってスマホを乗せると、スマホスタンドとしても機能する。自立した本体が傾いていることで、スマホ画面が見やすいようになっているのだ。

 

PCで作業しつつ業務連絡はスマホで受ける、といったやり方であれば、この使い方はかなりスマートにハマるのではないだろうか。スマホでウェブ会議に出たり、ビデオ通話をしたりするにしても、使いやすいのは間違いない。

 

 

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座る&立つのハイブリッドが正解!「スタンディングデスク」で作る効率が上がる仕事環境

在宅勤務など、テレワークが新しいワークスタイルとして定着してきて、あり合わせの物で手当てしていた頃から、自宅での仕事環境を本格的に整える人が増えてきました。そんな環境として注目されているのが、座りっぱなしを防止する「スタンディングワーク」。そして、そのツールとなる「スタンディングデスク」です。後者はその名の通り「立って作業できる」デスクで、腰痛や疲労感の緩和のために開発されたもの。でも、本当に立ったままで、パソコンに向かって集中できるのでしょうか?

 

そこで、3年前からスタンディングデスクを導入しているというブロガーの鳥羽恒彰さんに、そのメリットや実際の使用感などを教えていただきました。

 

作業環境が整うと身体も整う!

鳥羽さんが3年前にスタンディングデスクを導入するきっかけになったのは、長時間座っていることへの負担感からだったといいます。

 

「1日15時間くらいはパソコンに向かって作業しているので、どうしても腰が痛くなったり、首や肩が異常に凝ったりしてしまうんです。凝りを緩和するツールとして、バランスボールやスタンディングデスクが注目されていることは2015年くらいから知っていたのですが、スタンディングデスクは高価なものが多くて、躊躇していました。当時から、前向きな気持ちで作業できるとシリコンバレーで流行していて、日本で注目されるようになったのは、やはりコロナ禍になったことが大きいようですね。3年前に導入したときは、“スタンディングデスクって何?”とよく聞かれましたよ。どういうタイミングで座ったり立ったりするか、使い方はそれぞれですが、体の負担が軽減されていることは間違いないです」(ブロガー・鳥羽恒彰さん、以下同)

 

立つ・座るは作業内容ではなく時間で区切る

スタンディングデスクの導入でもっとも気になるのは、いったいどういうタイミングで座ったり立ったりしているのか、ということ。鳥羽さんは体の声を聞きながら、2〜3時間座ったら30分くらい立って作業する、という繰り返しで体の負担を軽減しているのだそう。

 

「午前中は立ったまま作業する、というのを推奨している方もいらっしゃいますが、立ちっぱなしは足が痛くなるので、1時間半くらいが限界でした。僕はメールチェックや頭を使わない作業のときは立つ、というふうに作業内容で区別するのではなく、座りっぱなしで疲れたなと思ったら立つというシンプルな使い方をしています。使用しているスタンディングデスクは、ボタンひとつで記憶させた位置まで移動してくれる機能があるので、“立とう”と思ってすぐに立ち上がれるし、作業を長く中断しなくていいのが気に入っています」

 

スタンディングデスクのメリット5

鳥羽さんがスタンディングデスクを導入して感じたメリットをまとめてみました。

 

1. 体が楽!

「同じ姿勢を無理にキープし続けなくていいので、首や肩の疲れ方、腰の痛みが分散されて、体がすごく楽になりました」

 

2. 数cmの移動が首と肩に優しい

「立ち上がらなくても、首の疲れに合わせてちょっと机を下げたり、高くしてスマホ首にならないようにしたりと、ほんの少しの調節ができるのがうれしいです」

 

3. 気分転換になる

「眠気との戦いになるときや、なんとなく集中力が続かなくなってきたときにも、高さが変わると視界に入る景色も変わるので、気分転換になるんです。そういう意味では効率も上がりました」

 

4. 写真が撮りやすい

「モノを俯瞰で撮影したいときにデスクを下げると、すごく撮影しやすいんです。仕事柄写真を撮ることが多いので、作業がスムーズになりました」

 

5. 家族で使える

「家族の身長に合わせて高さ調節ができるので、ひとつの机をみんなでシェアすることができます。また、高くすれば掃除機や雑巾もかけやすくなるので、掃除がしやすいのもメリットです」

 

導入するときに気をつけたい、スタンディングデスクの選び方

スタンディングデスクの購入を検討するときは、何に気をつけて選べばいいでしょうか? さまざまなスタンディングデスクが登場する中で、好みのものを探せるポイントを教えていただきました。

 

「スタンディングデスクの導入はおすすめできる一方で、やっぱりネックになってくるのが価格と重さなんです。値段はさまざまありますがどれも安価とは言えず、検討するときに躊躇してしまう部分でもあります。また、僕の使用しているスタンディングデスクは50kgほどあり、ひとりで動かすことができません。重さがあるからこそ、安定していて揺れが少なく作業できるのですが、模様替えや、ちょっと机の位置を変えたいなというときには大変なので、そのことを踏まえて導入するといいでしょう」

 

1. 電動タイプを選ぶこと

「スタンディングデスクには、手動で高さを変えるものと、電動タイプがあります。価格的には手動の方がお手頃かもしれませんが、電動をおすすめしたいです。手動タイプは、“さあ、立とう”と思ったときにぐるぐるハンドルをまわして高さ調節をしなくてはならないので、その間に集中力が途切れたり、調節が面倒になり“座ったままでいいか”という気持ちになりがち。ボタンひとつで動かせることで、作業を止めずに気持ちよく仕事ができます」

 

2. デザイン性を考えること

「スタンディングデスクのほとんどはオフィスライクなデザインで、自宅に置くにしてはちょっと会社っぽすぎる……という悩みもあります。僕が使っているスタンディングデスクは可動式の脚だけでも販売しているので、自作した天板と組み合わせています。インテリアに合わせたい方はこちらのスタイルがおすすめです」

 

3. スタイルに合うかどうか試してみること

「そもそも立って作業することに馴染めなかったり落ち着かなかったり、という方もいらっしゃると思います。まずは立って仕事することが違和感なくできるのか、ということを知るために、他の家具の上などで構わないので、パソコンを高い位置に置いて立って仕事してみてください。高い買い物なので、お試ししてみてくださいね」

 

ヘビーユーザーの鳥羽さんがおすすめする「スタンディングデスク」

ここでは、鳥羽さんがスタンディングデスクを導入する際に検討した商品を紹介していただきましょう。

 

・導入しやすい価格と小さめサイズのデスク

フレキシスポット「EG1」
2万5300円(送料込み・沖縄北海道を除く)

「定価で2万5000円ほど、セールだと1万6000円程度と、電動昇降式にしては格安で購入できるのが大きなメリット。天板つきのタイプもありますが、ホームセンターで自分の好きな天板を購入して取り付けることもでき、インテリアに合うスタイルでスタンディングデスクを導入することができます。大きめのデスクが多いなか、こちらはひとり暮らしの部屋にも置けるくらいのサイズです。僕が使っているのは『E3』シリーズという少し大きいタイプなのですが、こちらは今販売しておらず、『E7』シリーズというものがこちらの後継モデルになります」

 

↑E7シリーズでは、昇降時に障害物を検知するセンサーが内蔵された他、ケーブルを収納できるトレーが天板下に付属しています

 

・10年品質保証つきでシンプルデザイン

イケア「BEKANT /ベカント デスク 昇降式」(120×80cm)
4万5446円+税

「もともと、これを導入しようと検討していた電動式のものです。イケアで実物を見て買えますし、10年の保証がついているのも安心ですよね。サイズは横幅が160cmのものもあり、天板は黒と木目、白の3種類を選べます。また、以前はイケアの『OLOV/オーロヴ』という伸縮式の脚を購入して好みの天板につけて使っていました。手動式で持ち上げることにはなりますが、ちょっとトライしてみたいという方には安価で使いやすいと思いますよ」

 

今あるデスクをスタンディングデスクにできるアイデア

本格的にスタンディングデスクを導入する前に、スタンディングワークを体験したいなら、まずはこういったアイデアやアイテムを取り入れてみてはどうでしょう?

 

・卓上型のスタンドを使って、PCだけ高さを上げる

ビーラボ「MOFT Z」
6346円+税

「折りたたみ式の、デスクの上に置くタイプのスタンド。通常のノートPCスタンドとしても使用できますし、パタンと閉じれば持ち運びもでき、自宅ではなくコワーキングスペースやオフィスなど、机は変えられないけれどスタンディングスタイルで仕事したい、という場所での使用にも向いています」

 

・0円で叶うスタンディングデスク……段ボールや本類で自作する!

「段ボールや本をデスクに重ねてパソコンを置き、立って仕事することに慣れてみるのがおすすめです。家具は、買ってみたけれど必要なかった……というときとても困るので、手持ちのものをうまく利用してトライしてみてください」

 

体のことを考えるのはもちろんのこと、これからも生産性を上げて快適に働けるよう、自己投資したいもの。集中力が途切れやすい自宅でも、オフィスかそれ以上に、効率を上げて仕事できる環境を作ってみてください。

 

【プロフィール】

ブロガー / 鳥羽 恒彰

ブロガー、YouTuber。茨城県日立市生まれ福島県郡山市育ちの28歳。千葉商科大学を卒業後、PRエージェンシーに入社。IT企業やスポーツイベントなど10社以上のPR業務を経た後、M&A仲介会社のマーケティング部署の立ち上げから実務を行う。2018年より独立し、「トバログ」として活動する傍ら、雑誌媒体やウェブマガジンにて、ガジェットやモノに関するコラムを多数執筆。ミニマリストの対岸にいる人。
https://tobalog.com/

 

おやつで栄養補給すれば罪悪感なし! 管理栄養士が教える在宅ワークの「間食」ルール

在宅ワークをしていると、気になるのは人目がないからといって、ついついおやつを口にしてしまうこと。通勤によって知らず知らずのうちにしていた“運動”の機会も減り、体重増加や健康面が心配な人もいるのではないでしょうか?

 

こんなときだからこそ免疫力を高めて健康管理をしっかりと行い、栄養バランスにも配慮した生活をしたいものです。管理栄養士の麻生れいみさんがおすすめするのは、罪悪感なし=ギルトフリーなおやつで、間食の機会を「栄養を摂る機会」にすること。おいしくてためになる間食で体をすこやかに整えましょう。

 

おやつなのに罪悪感なし! さまざまな“○○フリー”と“○○オフ”

コロナ禍になる以前からさかんになっていた健康ブーム。麻生さんによると、2年ほど前から「ギルトフリー」という言葉が、日本でも流行しはじめたといいます。

 

「小麦粉を食べないグルテンフリーや、白砂糖や添加物を摂らない食事志向はヴィーガンのカルチャーからきています。もともと海外ではアレルギー物質を取り除くための、乳製品フリーやグルテンフリーなどの商品がたくさんあり、ギルトフリーもその流れから派生しました。下記のようなものがギルトフリーと呼ばれるものに当たります。

コロナ禍で免疫力をアップしたいと思っていらっしゃる方も増えましたし、在宅ワークで一日のリズムを整えづらくなっているので、健康や肥満を意識した商品は、このところますます増えていますね」(管理栄養士・麻生れいみさん、以下同)

 

ギルトフリーなキーワード

・糖質オフ
食品や飲料に含まれる糖質が一定量以下のもの。食品100g当たり糖質が5g(飲料は100ml当たり2.5g)以下のもの。

 

・カロリーオフ
食品は100g当たり40kcal以下(飲料の場合は100mL当たり20kcal以下)のもの。

 

・グルテンフリー
小麦粉を使用していない食品や飲料。品種改良により昔よりグルテンが多い小麦になり、グルテンの摂りすぎが不調になる人も。

 

・シュガーフリー
砂糖を使用していない食品や飲料。ただし人工甘味料に置き換えられていることが多いので、注意が必要。

 

他に、低GI保存料・添加物フリー、フェアトレード、トレーサビリティーなどがあります。

 

間食は栄養補給ととらえるべし! 10時と3時のおやつがチャンス

そもそもおやつは「お八つ」と書き、江戸時代中期まで一日二食だったことから、八刻(やつどき)である2〜4時に軽食をとることからはじまりました。朝から工事に勤しむ大工さんや保育園では、10時にもおやつの時間を設けるのですが、実はこの2度のおやつタイムをとるスタイルが、もっともおすすめなのだそう。

 

「一度の食事でドカ食いしてしまうと、食後に血糖値が急上昇してしまいます。それを体が下げようとするため、肥満ホルモンと呼ばれるインスリンが過剰に出てきて、低血糖の状態になり、眠くなったり倦怠感が襲ってきたりするのです。一日の中で血糖値の上がり下がりが急になると、糖尿病や動脈硬化などを引き起こす原因にもなりますから、血糖値の上下が緩やかになる食生活が理想的です。朝昼晩の食事はしっかりとりながら、そこで不足した栄誉を10時と3時に補給する、という間食の仕方を目指しましょう」

 

理想的な一日の食事

・朝ごはん
朝食は抜かず、しっかり食べる。パン一枚でも食べておく。

 

・10時のおやつ
これからエネルギーを使うので、エネルギー源となるものを食べる。ケーキやクッキーなど多少糖質脂質が多いものが食べたいときはこの時間帯に持ってくる。

 

・昼ごはん
和食がおすすめ。

 

・3時のおやつ
ここまでの食事で不足している栄養素を見直し、補給する。たとえば朝がパンでお昼がパスタなら、ビタミン・ミネラル、食物繊維など。

 

・夕食
脂質が少なめの食事に。夕食が21時以降になるなど遅い場合は、夕方に茹でたまごや小魚、野菜スティックなどで補給を。

 

・夜食
眠る3時間前までに食べることを終え、翌朝お腹がすいて目覚める状態を目指す。

 

おやつをとる、6つのメリット

2回の間食を含めて「一日5食」と捉えることで、6つのメリットを得られることになります。

 

1. 食事の食べ過ぎを防ぐ
間食で小腹が満たされているので、ドカ食いを防ぐことができ、食後の血糖値上昇を抑えられる。

 

2. 不足する栄養素を補う
食事で摂れなかった栄養を間食で補い、忙しい中でも健康的な体づくりができる。

 

3. インスリンの過剰分泌を抑える
空腹すぎる時間を作らないことで、血糖値上昇がセーブされ、血液中のブドウ糖を脂肪として溜め込むのを防ぐことができる。

 

4. 食後の眠気を抑える
食後の血糖値上昇が抑えられることで眠気や倦怠感がなくなり、午後も集中力アップして作業できる。

 

5. 脂肪が燃えやすくなる
吸収された栄養素が分解されると、一部が体熱となって消費されるので代謝がアップする。熱生産の回数を間食で増やし、太りにくい体づくりができる。

 

6. 自律神経を整えられる
食事の時間が6時間以上あくと、交感神経が優位になり、緊張状態になってしまう。腸を動かすことで副交感神経が活性化され、リラックスできるように。自律神経が整いやすくなる。

 

栄養が摂れるギルトフリーおやつの選び方とは?
おやつに食べたい3つのおすすめ

ギルトフリーな食品の中でも、麻生さんが特におやつでとることをおすすめしているのは「タンパク質の豊富なもの」「食物繊維が含まれているもの」「硬い食品」だそう。

 

1. タンパク質が豊富なもの

一日に必要なタンパク質量は、体重×1~1.2g /kg/日。50kgの体重なら一日に50~60g/日のタンパク質が必要という計算になります。肉や魚だとタンパク質は100gの食品中20gに含まれていますから、お肉であれば一日250~300gは食べてほしいところ。また、タンパク質は体内でつくることも貯蔵することもできないので、食事やおやつのときに分けて摂るのがおすすめです。血液中にあるアルブミンというタンパク質が、むくみを起こさないための役割を果たしているので、体がむくみやすいと感じる方はタンパク質不足の可能性も。免疫力やホルモンバランスを整える材料にもなりますから、しっかり摂りたい栄養素です。プロテイン入りの食品のほか、小魚魚肉ソーセージもいいでしょう」

【関連記事】「プロテイン」摂取の基本とおいしく続けられる「プロテイン食品」

 

2. 食物繊維が含まれるもの

女性の一日の摂取基準の目標量は18g以上。きのこやわかめ、ひじきなどにも多く含まれていますが、おやつとして食べやすいのはプルーンがおすすめ。また、納豆ヨーグルトでもいいですし、漬物にも食物繊維が豊富に含まれています。農家の方のおやつのように、3時のおやつはお茶とお漬物にするのもいいですよね。食物繊維は便通をよくし、体内の老廃物を流すデトックスにも必要です。不足すると腸内環境が悪くなり、便秘や肌荒れ、イライラにもつながります」

 

3. 硬い食品

「噛む回数が多い食品は脳の働きにもよく、満腹感も得られるのでおすすめです。また、柔らかいものに比べて食べづらいので、食べ過ぎ防止にもつながります。ナッツ昆布小魚あたりめなどをじっくり噛んで、あごをよく動かしましょう。ただしナッツはおいしくてたくさん食べすぎてしまうこともあるので、食べすぎに注意が必要。だいたい片手に握れるくらい、1日50gが適量です」

 

ギルトフリーなおやつ7選

ここからは、麻生さんがおすすめするギルトフリーなおやつを、3つのシーンに分けて選んでいただきました。

 

・10時のおやつにおすすめ

明治「オリゴスマートマイルドビターチョコレート 65g」
220円+税(参考小売価格)

「砂糖の代わりのオリゴ糖という甘味料が使われているチョコレートです。オリゴ糖は腸内環境を整えるのに適しているので、便秘や肌荒れなどが気になる方は、普段の食事でも砂糖をオリゴ糖に代えるのもおすすめです。手軽に食べられて、オフィスでもパクッとできるのがポイントです」

 

セブン&アイ・ホールディングス「セブンプレミアム 寒天ゼリーカロリー0」
118円+税(ぶどう味みかん味ヨーグルト味

「0キロカロリーで寒天が使われているゼリーは、食物繊維を補うのにおすすめのおやつです。寒天は水分を保ったまま大腸に届くので、水分と食物繊維をしっかり摂ることができ、便のかさ増しや柔らかくするのに適しています。つるんとした喉越しでお腹も気持ちも満たされて、気分転換にもなりますよ」

 

・3時のおやつにおすすめ

タマチャンショップ「ななつのしあわせミックスナッツ(無添加)300g」
1380円+税

「クルミ、アーモンド、ピーカンナッツ、カシューナッツ、マカデミアナッツ、ヘーゼルナッツ、ピスタチオと7種類のナッツが入ったミックスナッツです。お昼ごはんでパスタやうどんなど、単品チョイスで炭水化物が多ったときは、糖質をエネルギーに変えるために、ビタミンやミネラルが不足してイライラしたり眠くなったり、甘いものを欲したりします。ナッツのようにちょっと食べ応えのある満足感の高いおやつを食べると、気持ちも満たされます。高カカオチョコなどの鉄分豊富なものと食べ合わせるのもおすすめです」

 

タマチャンショップ「しあわせドライフルーツ プルーン 100g」
369円+税

「プルーンには100g中1.1mgの鉄分が含まれ、ビタミンや食物繊維などもたっぷりでまさに栄養補給にぴったりのおやつです。甘みはあるけれど自然な甘さなので、甘いものを食べた満足感もあり、続けられるのもメリットです。1度のおやつで4〜5粒を目安にしてみてください」

 

・夕食前の小腹が空いたときにおすすめ

成城石井「特選味付けうずらのたまご 20個入り」
691円+税

「化学調味料無添加でのおだしに漬け込んだ、柔らかな食感のうずらのたまごです。うずらのたまごは鶏卵より栄養価が高く、ビタミンAは2倍以上、ビタミンB12は5倍にもなります。貧血予防や糖質をエネルギーに変えてくれるので、疲労回復にも役立ちます。1回のおやつに5粒くらいは食べるとよいでしょう」

 

ソーキ「ポリポリ納豆こんぶ」
600円+税

「減圧フライ加工で納豆菌が生きたままのドライ納豆と、パリッとした食感のこんぶをミックスした栄養機能食品です。カルシウムが豊富で、免疫調整ホルモンとも言われるビタミンDも含まれています。日光に照らされることで生成されるビタミンDは、外出が減ると失われていきますから、サプリメントでも補いたいくらいの栄養素です」

 

石原水産「食べるおだし(かつお)50g」
463円+税

「ビタミンAとD、B12が豊富で、かつおに含まれているDHA、EPAも摂ることができる優れもの。高タンパク低カロリーで、肝機能に働きかけるタウリンも摂取でき、疲労回復や鉄分補給の助けにもなります。普段お魚料理をあまり食べない方は、ぜひこのおやつで栄養補給してください」

 

ルールと食べるものを決めれば、間食は健康とダイエットの味方にもなり得ます。長く続けて生活習慣にできるよう、時間を守って食生活を整えたいものです。ギルトフリーなおやつを見つけるのも楽しみになりそうですね。

 

※店舗や時期によって在庫状況は異なります。また、商品は価格変更や販売終了などになることがあります。

 

【プロフィール】

管理栄養士・料理研究家 / 麻生れいみ

現在、東京医療保健大学大学院にて、医療栄養学研究に勤しむ。企業の特定保健指導・栄養相談を務める傍ら、病院の臨床研究において栄養療法を監修。医療と予防医学、栄養学を深く結びつける役割を担うべく、料理研究を行う。ダイエット指導においては、自らもやせた経験を基に、これまで約6000人以上に指導。著書に『麻生れいみ式ロカボダイエット』(ワニブックス)、『オイルをたせば脂肪だけが燃える!麻生れいみ式ケトンアダプト食事法』(主婦の友社)、『20kgやせた!糖質オフの肉野菜炒め』(宝島社)など。

 

『20kgやせた!糖質オフの肉野菜炒め』(宝島社)

 

いつもの机をスタンディングデスク化するカウネット「パタスタ」が座りっぱなしの腰痛を解消する!

近頃はずいぶんと仕事が立て込んでしまい、スマホの歩数計で確認すると「77歩」!という日もあったほど。自宅でも、基本的にスマホはポケットに入れっぱなしなので、この歩数はおそらく、仕事机とトイレを何度か往復したのをカウントしたものだろう。

つまりずっと椅子に座りっきりで仕事をしていたわけだが、これがまぁ体に良くない。筆者はかなりの猫背なので、長時間座っているとまず腰がヤラれ、肩甲骨周りが固まり、背骨もきしむ感じ。つまり、ツライ。

↑猫背がひどいので、半日も座っているとたいてい腰から背中がバキバキ。座業の宿命と言えど、かなりの負担だ

 

お世話になっている整骨院の先生には、「1時間に1度は立ってストレッチでもしてください」と言われているが、仕事に追われていると、うっかり数時間ぐらいは平気で経ってしまう。

 

となれば次に考えるのが、いわゆる「スタンディングデスク」の導入である。板面の高い机で立ったまま仕事ができるデスクなら、座りっきりを回避できる。腰痛改善に効くという話もあるので、できれば試してみたいところ。

 

もちろん、狭い家に新たに机を一台新規導入するのは現実的じゃないし、そもそも値段がかなりお高い。では、自宅のテーブルを“スタンディングデスク化”できるツールを使えば、その辺りの問題もクリアできるかも?

 

立て、立つんだ“在宅ワーカー”!

そのスタンディングデスク化ツールというのが、オフィス通販のカウネットから発売されたばかりの「パタスタ」というPCスタンドだ。

 

これが“PCスタンド”というジャンルで語っていいのかどうか、ちょっとわからないのだが、これまでに類似製品のないアイテムなのは、間違いない。

カウネット
WORK FIT HOME スタンディングワーク用PCスタンド パタスタ
4980円(税別)

 

収納形態でのサイズは、小ぶりな座布団ぐらい(425×450mm)となかなか大きめ。とはいっても薄い板状なので、どこかに立てかけておけば、収納場所に困ると言うことはまずないだろう。

 

これをいったん広げ、折り紙を折るようにパタパタと組み立てると、立体的なスタンドに変形するという構造だ。

↑展開状態。畳まれているときは内蔵の磁石でくっついているので、勝手に広がってしまうことはない

 

↑折り目に従って折り曲げたら、スリットに差し込む

 

↑スリットから飛び出した部分のカドを折って、天板を乗せる

 

スタンド形態では、高さは260mm。これをダイニングテーブルや仕事机(だいたい高さ700~720mm)の上に置くと、トータルで高さ1m弱。つまりこれが、PCを置いて立ったまま仕事をするのに程よい高さになるというわけだ。

↑高さ約260mmのPCスタンドの完成。組み立て時間は10秒もかからない

 

ちなみにスタンドの天板面は260×450mm。13インチのノートPCを置いて横が少し余るぐらいの面積があるので、マウスや外付けテンキーなんかも置いて使うことができる。また底面積も板面と同じなので、机にA3のコピー用紙が置けるぐらいの空間が空いていれば、まず設置に問題はないだろう。

 

では、実際に使ってみよう。

立てば腰痛改善、座れば足がラク。交互なら超快適!

正直なところ、最初に見たときは強度的に不安も感じたのだが……使ってみれば、思ったよりはかなりしっかりした印象だ。折って作った柱部分がガッチリ支えてくれているので、左右にねじれるなどの挙動は全く感じられない。天板も端の方に手を乗せるとわずかにたわむが、作業に支障を感じるほどではない。少なくとも、PC作業をするのに充分な強度はあると思う。(ただし、飲み物の入ったコップを置くのはやめた方が無難だ)

↑13インチノートPC+マウス(筆者はトラックボール使用)でジャスト、という面積。個人的には、もうちょっと広いほうが嬉しい

 

↑端に手を乗せてもわずかにたわむぐらいで、作業スペースとしては安心して使えるレベル

 

さて、実際に立って仕事をしてみるとどうかというと、なるほど、これはいいものだ。

↑実際の使用風景。最初は座り体勢との違和感に少し戸惑ったが、5分もすれば慣れた

 

まず背がスッと伸びるので、椅子でバキバキ言ってた腰がかなりラク。腹部が圧迫されて呼吸が浅くなる(座業の猫背あるある)こともないので、集中しやすいというのもメリットだ。もうひとつ、食後でも立っていれば眠気に襲われにくいので、午後も効率が落ちにくいように感じた。

↑筆者(身長175cm)にはやや低いので、下に適当な台(写真下部のオレンジ色のもの)を置いて、高さを調節してみた。この構造では難しいと思うが、できれば高さ調整機能も欲しかったところだ

 

とはいえ、立ち仕事が快適なのはせいぜい30分~45分ぐらい。それ以降は足もだるくなるし、立ちっぱなしも、それはそれで腰痛の原因になり得るのだ。

 

要するに、長時間同じ姿勢でいることが“悪”なのであって、座りも立ちもほどほどが良い、ということ。逆に言えば、椅子に座ってつらくなったら立ち仕事、立ってだるくなったら座り仕事、と切り替えれば、常に快適でいられるわけだ。

 

↑スタンドのナナメ面にふせんを貼ると、うるさくない程度に視界に入るのが良かった

 

ということで特に時間を決めず、自分の体の欲求に従って立ち座りをローテーションしてみると、これがなかなかに快適。なんとなく仕事にリズムができるし、切り替えるごとにちょっとした気分転換にもなる。さらに、立ち仕事を始める前に体側を伸ばすなどの軽いストレッチを挟むこと一週間で、腰痛も確実に軽減した。うーん、これはいいな!

 

もちろん、立ち仕事が合う・合わないも、人によってあるだろう。それを確認する前にスタンディングデスク1台を導入してしまうのはギャンブルとも言える。それが、税込5千円ちょっとで試せるのであれば、合わなくてもギリギリ諦めがつきそうだ。合えばメリットは大きいので、これは試してみる価値があるのではないだろうか。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/

 

テレワークも快適になりそうなゲーミングチェアの新モデル「MAG CH120 I」

エムエスアイコンピュータージャパンは5月24日、ゲーミングチェアの新モデル「MAG CH120 I」の販売を開始しました。価格は3万6800円前後です。

 

MAG CH120 Iは、高耐久のスチールフレーム、前後・左右・上下・角度の調整が可能な可動域の広い4Dアジャスタブルアームレスト、耐荷重150kgのクラス4ガスシリンダー、通気性の高いクッションシートなどを採用。高い耐久性と快適な姿勢をサポートするゲーミングチェアです。ゲーミング用途はもちろん、テレワークにも活用可能とのこと。また、リクライニング機能を備えており、180度まで倒してフルフラットにすることも可能です。

 

さらに、5つのキャスターは安定性があるうえ、素材にポリウレタンを採用することで静音性にすぐれるほか、床に傷がつきにくいとしています。

 

このほか、デザインは落ち着きのあるシックな見た目に仕上げており、自宅でも勤務先でも違和感なく使えるとのこと。本体サイズは幅680×奥行き660×高さ1225~1300mmで、重量は約27kgです。

ペンケースからデスクまで! 家で仕事に集中できる「テレワーク」快適化グッズ18選

家やコワーキングスペースなど、オフィスから離れて仕事する「テレワーク」が増えています。とくに家では、仕事専用の机を持たず、リビングのテーブルで仕事をしているという人は多いのではないでしょうか。また、専用机を用意できたとしても、オフィスのように大きな机を置くというのはなかなか難しいものです。

 

そういった制限のある環境で効率的に、快適に仕事をするにはどうしたらいいのでしょうか?

 

アイテム情報誌「GetNavi」編集部で文房具カテゴリーを担当し、最新のワークツール事情に詳しい鈴木翔子さんに話を聞きました。

 

「狭いスペースで仕事をするときに、ぜひ活用していただきたいのが“自立する”アイテムです。例えばペンケース。普通のペンケースとして持ち運び、机の上ではペン立てのように立てて使えるというものです。寝かせておくよりも圧倒的に省スペース化を図れるというわけなんです。

実は、文房具業界では在宅ワークの普及よりも前から、“立つペンケースブーム”は起きていて、さまざまな商品が登場していました。そしてテレワークが進み、カフェなどの小さな机で仕事をする人が増えたり、在宅ワークが浸透したりしたことで“デスクが狭い問題”がさらに顕在化したからか、“立つ”ブームは他の商品ジャンルにも波及しました。昨年あたりから“立つ書類ファイル”に“立つツールポーチ”……と、狭い机の上でも使いやすいアイテムが多ジャンルで登場しています」(GetNavi編集部・鈴木翔子さん、以下同)

 

落ち着くどころか、さらなる広がりを見せているという“立つ”アイテム。ここからは、「自立する」をキーワードに、鈴木さんおすすめのリビングワーク快適化アイテムを紹介します。

 

立てられるファイルで書類の閲覧性もアップ!

「書類を立てるスタンドが付いたファイルは、省スペース化を図れるだけでなく、書見台としても機能し、作業効率を挙げられるのが魅力。書類を見ながらのPC入力作業もぐんとはかどりますよ」

 

キングジム「『ジリッツ』クリアーファイル」
660円(税込・10ポケット)、935円(税込・20ポケット)

背に内蔵されたパーツが3ステップでスタンドになり、自立。片付けるときは、通常の書類ファイルのように閉じるだけと簡単です。
「書類入れ部分はポケット式になっています。開いた状態で立てられるので、一度に2枚分の書類を閲覧できるのがポイント。もちろんスタンドを出さなければ、普通のファイルとして使えますよ」

 

リヒトラブ「クリップボード<スタンド付>」
726円(税込)

「書類を2枚並べるスペースがないという方には、スタンドが付いたクリップボードがオススメ。縦置きだけでなく、横置きにも対応します。クリップが透明になっているので、書類の文字が隠れないのもうれしいですね」

 

収納ポーチは片付けのしやすさも要チェック!

「リビングのテーブルを食卓兼・仕事机として活用している場合、仕事道具の出しっぱなしは避けたいところ。とはいえ、細々したアイテムが多いと片付けるのは意外と面倒ですよね。ガジェットポーチを選ぶときは収容量だけでなく、仕事道具の設置・撤収の手間を減らせるかどうかもチェックしましょう」

 

カウネット「テレワークノートPCカバー」
3280円(税込・シンプルタイプ)、3980円(税込・スタンドタイプ)

ワークツールをポケットに収納したまま、PCを開閉できるPCカバー。PCを開くだけですぐに仕事に取り掛かれ、就業後はPCを閉じるだけで撤収ができます。
「ポケット部分は伸縮性のある素材なので、中に入れたものがちゃんとホールドされ、収納ツールとしての実用性も◎。本品の自立ポイントは、机との設置面。折り畳み式のスタンドが付いているんです。PC作業をするときの目線が上がり、疲れにくくなりますよ(スタンドタイプのみ)」

 

↑「固定席がない場合、To Doなどを書き出した付箋の置き場所に困りますが、本品は付箋を貼り付けるためのボード付き。スライド式なので、付箋を貼ったまましまうこともできます」

 

コクヨ「THIRS FIELD STAND TOOL POUCH」
4400円(税込)

「ノートPC以外を入れるポーチを探している方に使っていただきたいのがコチラ。サイドにあるベルトを留めると自立するので、PCの横に立てておくと便利です。口が大きく開くので中身の出し入れがしやすく、開いた口はスマホスタンドにもなりますよ」

 

キングジム「SPOT『ツールスタンド』」
3718円(税込・デスクタイプ)、4378円(税込・フロアタイプ)

「部屋の雰囲気を崩さずにワークツールを収納したいならコレ。インテリアのような見た目で部屋に馴染みますよ。両サイドに大小さまざまなポケットを備え、ノートPCや書類ファイルなど大きめのアイテムから小物まで分類して収納できます。何より便利なのがマチの内側にもモノが入ること。ヘッドホンや箱ティッシュなど、厚みのあるアイテムの収納に最適です」

 

オフィスに行く機会が多い人は通勤バッグをワークツール入れに

「オフィスに通勤することが多い方は、通勤用バッグをワークツールの収納バッグにしてしまうというのも手。ものを増やさなくて済みますし、仕事道具を一式入れておけばオフィスに行くときの忘れ物も防げます」

 

コクヨ「THIRS FIELD STAND BACKPACK」
1万8150円(税込・13.3インチモデル)、2万900円(税込・15.6インチモデル)

満員電車に乗るときに邪魔になりにくいスリムなバックパック。荷室の下部がスタンドになるため、マチが小さいにもかかわらず立てて置くことができます。

 

「メインの収納スペースは、上下の2段構造。小さなアイテムがバッグの底に入って見つからない……ということが起きません。小物が多いときも荷室を隙間なく活用できるので、スリムな割にたっぷり収納できて使いやすい!」

 

立つペンケースの新モデルはスマホも立てられる

「オンライン会議の普及でスマホを立てるシーンが増えたため、最新の立つペンケースは、スマホスタンド機能付きがトレンド。立つことでペンケース置き場を節約できるだけでなく、スマホスタンド置き場まで節約でき、省スペース化の強い味方です。在宅ワークの導入でスマホから電話をする機会が増えた人にもオススメ。PCの横に立てれば通知に気づきやすくなりますよ」

 

クツワ「エアピタ」
1694円(税込 ※3月に発売された写真下段の新色は1815円)

机と接する面に強力な吸盤を備え、置くだけでピタッと倒れなくなるペンケース。外すときは本体の下の方にある「PUSH」部分を押すだけです。

 

「開いた口の部分がスマホスタンドに変身。スマホは縦横どちらの向きでも置くことができます。シリコーン素材で汚れたときに水洗いできるところも、このご時世にピッタリ!」

 

小型のホワイトボードがあればオンライン会議もスムーズ

「オフィスには当たり前のようにあったホワイトボード。自宅にもあるという方はあまりいないでしょう。そこでオススメなのが小型のホワイトボードです。顔の横に掲げてカメラに映り込ませることができるので、オンライン会議のときに大活躍! もちろんメモ書きにも使えます」

 

学研ステイフル「Write White」
880円(税込/B6)1320円(税込/B5)

「両面使える4枚のホワイトボードがリングノートのように綴じられています。B6タイプは表紙のリングが付いていない側の長辺に滑り止めが付いているので、卓上カレンダーのように机に立てて置けます」

 

「各ページの間に綴じ込まれた透明のシートが、筆記面の擦れを防止。透明シート自体も書き込めるので、例えばホワイトボードページに日課となるTo Doを書き込んで、チェックマークは透明シートに書き込むという使い方ができます。チェックマークだけを消せるので、TO Doを書き直す手間もありません」

 

ここまで“自立する”をテーマに商品を紹介していただきましたが、それ以外にも在宅ワークを快適にする技ありグッズはいろいろあるそう。次のページでは、鈴木さんがオススメするリビングでの在宅ワークお助けアイテムをまとめて紹介します。

【デスク&チェア周り】

カウネット「リビングワークデスク」
8778円(税込)

使わないときは厚さ80mmに折り畳めるワークデスク。
「折り畳みデスクでは珍しい、収納ポケット付きタイプ。ポケットにワークツールを収納したままでも折り畳むことができます。ポケットが不要なときは取り外すことも可能です」

 

パナソニック「組み立て簡単デスク『KOMORU』」
9万6800円(税込)

約120cmの高さの仕切りとデスクが一体化。約1平米の半個室空間を作れます。
「付属のレンチだけで組み立てられるので、工具を用意する必要がないのも魅力。仕切りの両面が有孔ボードになっているので、フックを付ければ小物をぶら下げることもできます!」

 

カウネット「ワークサポートクッション」
5489円(背用)、5489円(座用)8789円(エアーイン座用)

体圧分散性に優れたモールドウレタン素材で作られたクッション。ダイニングチェアがオフィスチェアのような座り心地に。
「背用と座用の両方を揃えるのが大変な場合は、座用だけでも試していただきたい! 特に座面の奥側にエアポンプを内蔵した『エアーイン』タイプは、座面の傾きを自分に合う角度に調節できるので、身体にやさしい前傾姿勢を簡単に作れるんです」

 

コクヨ「cuna」
実勢価格3万8830円(税込)

リビング空間にマッチするシンプルで無駄のない造形のワークチェア。
「ゆりかごのように心地よく揺れる“ソリ脚”を採用しているので、“前傾”や“後傾”など作業中に変わる姿勢に自然とフィットしてくれます。座面はオフィスチェアでよく使われているモールドウレタン素材。厚みがあるので、長時間の着座もしっかりサポートしてくれますよ」

 

【パーテーション】

カウネット「折りたたみ集中ブース」
3036円(税込)

広げるだけで視界を遮ることができるパーテーション。折りたたむと書類ファイルのサイズになります。3サイズ展開。
「折りたたみ式パーテーション人気の火付け役。昨年、弊誌が主催している文房具のアワードの“テレワーク&フリーアドレス部門”で1位に輝いた商品です。内側に書類が入るポケットや付箋を貼れるスペースがあって、ポケットに中身を入れたまま片付ければ、次に広げたときにすぐ作業に移れます。家族がいる場所で仕事をするときに広げれば、“仕事中だから話しかけないで”というサインにも!」

 

【収納ツール】

クツワ「パーソナルスポット」
4730円(税込)

“仕事場を丸ごと持ち運ぶ”がコンセプトのPCケース。「視線をブロックできるパーテーションが付きで、広げれば名前の通りパーソナルスポットが完成! パーテーションの内側とノートPCのモニターの裏側には、小物や書類、ケーブルなどを入れられるポケットがあり、抜群の収納力です」

 

ソニック「ハンギングボックス A4ファイル対応 ユートリム」
3630円(税込)

ダイニングテーブルなどにぶら下げて使う収納ツール。
「足元や机の上にモノを置きたくないという方に最適。手前側のマチの両サイドにファスナーが付いていて、開けるとマチが下に垂れるように開くので、セットしたままでも中身の出し入れがスムーズ。引っ掛けている金具部分を折り畳めば、一般的な書類ボックスのように中身を入れたまま書棚などにしまえます。14インチのノートPCが入れられるので、PC置き場として使っても便利ですよ」

 

【ノート】

ダイゴー「isshoni.ノート デスク 厚口」
770円(税込)〜

狭いスペースでも広げやすい横長のノート。罫線は「方眼」と、1日の予定を書き込めるタイムラインが入った「デイリー」の2種展開です。
「ノートPCと自分の間にぴったり収まるサイズで、PC作業をしながらメモを取るのがラクに。13インチPC用と15インチPC用の2サイズあります。方眼は192ページ、デイリーは368ページとページ数が多いので、コンパクトながらもたっぷり書けます」

 

バタフライボード「notesX」
7920円(税込)

消せるボールペンで書いた筆跡をウエットティッシュなどで拭き取って落とすことができ(水で洗い流すことも可)、何度も書き消しできるノート。
「自宅に紙類を増やしたくないという方に。各ページに内蔵したマグネットの力で綴じているので、ページを取り外したり入れ替えたりできます。取り外したページは磁石がくっつく壁に貼り付けることも可能。ボードの表面がマットなので、光の反射を気にせずに書いた内容を写真に撮ることができます!」

 

【ペンケース】

サンスター文具「SMAND」
1595円(税込)

「約23本の筆記具を収納できる大容量タイプのペンケース。滑り止めの付いたフラップを手前に倒すとスマホを立てられます。スマホを立てたまま中身を出し入れできるのが便利。収納部分が硬い素材でできているので、持ち運ぶときに中身をしっかり保護できて安心です」

 

【プロフィール】

雑誌「GetNavi」文房具担当 / 鈴木翔子

2017年よりアイテム情報雑誌「GetNavi」編集部で文房具などを担当。「GetNavi web」とともに、仕事をはかどらせる文房具のナンバーワンを一般投票で決定するアワード「文房具総選挙」の運営・制作を担当している。実用性を極めた機能派文房具に精通するのはもちろん、プライベートでは嗜好品としての文房具も好き。

 

準備から退出時まで油断禁物!マナー講師が教える、オンラインで失敗しないためのビジネスマナー

新年度が始まりました。就職や転職、人事異動などをきっかけに環境が変わった、という人も多いはず。そんな今だからこそ、あらためて確認しておきたいのがビジネスマナー。とくに最近は、オンラインでの会議が当たり前になっており、いままでとはちょっと異なる対応が求められています。

 

直接会うより、はるかにコミュニケーションをとるのが難しいオンラインで、どのようなマナーを踏まえて振る舞えばいいのでしょうか? 今回は、マナー講師で、マネジメントサポート代表の古谷治子さんに、オンラインミーティングでのビジネスマナーなどについて教えていただきました。

 

正しいビジネスマナーが、自分自身の武器となる

そもそも、ビジネスマナーにはどういった役割があるのでしょうか?

 

「ビジネスは人と人とが行うものだからこそ、安心や信頼が必要不可欠です。しかし信用を得たいという気持ちは思っているだけでは伝わらないため、挨拶や表情、言動などといったビジネスマナーを通して表現するんです。

 

また、コロナ禍でなかなか人に会うことができなくなった今、テレワークなどの柔軟な働き方が浸透しました。自ずと評価の仕方も『出社しなくていいから、やるべきことを自宅でやってください』といった成果主義に変わり、個人の裁量で結果を出さなくてはいけない状況になっています。各々が会社に選ばれる存在を目指す上では、ビジネスマナーが自分自身の価値を高める一種の武器となるんです」(古谷治子さん、以下同)

 

コロナ禍で、より一層重要なものとなったビジネスマナー。新社会人はもちろん、そのお手本となる先輩社員の皆さんも、今一度自分のマナーを確認しておいて損はありません! 早速、オンラインミーティングの準備~終了後までのビジネスマナーを総復習していきましょう。

 

【準備中のマナー】オンラインミーティングの良し悪しは事前準備で決まる!

まずは準備段階で気を付けるべき点について確認していきましょう。

 

・事前案内

ミーティングの日時が決まったら、主催者側がビデオ会議システムの種類とURLをお知らせしましょう。その際、時間を含めた当日のアジェンダも一緒に送るのがポイント。会議室の予約が必要ないからこそ、ダラダラと続いてしまいがちなオンラインミーティングですが、事前に時間を設定しておくことで、効率的に進められるようになります。相手も前後のスケジュールが立てやすくなるため、より親切な案内と言えます。

 

・資料の準備

事前に共有する場合には、郵送で送るべきか、メールで送るべきかを確認します。画面共有機能を使うのであれば送付の必要はないですが、資料作りに注意が必要です。スマホなどの小さな画面で参加する人を考慮して、文字数を減らしたり、イラストや図を使ったり、対面以上に見やすい資料作りを心掛けましょう。

 

【関連記事】オンライン時代に注目される「グラフィックレコーディング」の実践法

 

・機器の確認

思わぬトラブルでログインできない、声が聞こえない、なんてこともオンラインミーティングならでは。当日に慌てないよう、事前に一度確認しておくようにしましょう。

 

【関連記事】
ガジェットの目利きが考える、オンライン会議で“画面映え”するコツとアイテム
プリンターやスキャナーなしで仕事するには?在宅ワークで活用すべき最新“ペーパーレス”ツール

 

【ミーティング当日のマナー】相手が気になる要素を排除しよう!

・身だしなみ

相手との関係に合わせた服装選びが大切です。親しい間柄であればカジュアルな服装でも良いですが、初対面の場合にはシャツなどのきちんとした格好が好ましいでしょう。また、柄選びにも注意が必要。千鳥格子や細めのストライプなど、画面を通して見ると目がチカチカするような洋服は控えるのがベターです。

 

「自宅から参加する際はマスクをせず、きちんと顔を見せて参加した方が良いと思います。オフィスから参加する場合など、周りに人がいる状況であればマスクをしたままでも問題ないですが、特徴的な柄や模様など、相手の注意が散漫するようなマスクは避けるべきですね」

 

・環境

オフィスや自宅から参加する場合、背景は壁やカーテン、障子などが無難です。社内の掲示物や洗濯物など、どうしても関係ないものが映り込んでしまうのであれば、ビデオ会議システムの機能を使ってシンプルな背景に変更します。

 

また、出先から参加してなくてはならない場合には、人の出入りが少ないカフェやカラオケボックスに入りましょう。古谷さんによると、ホテルのロビーもおすすめなのだとか。「外を走る救急車の音や周りの話し声・音楽が入らない場所が最適です。その点、ホテルは静かで人も少ないので良いと思いますよ。どうしても人の出入りの多い場所で参加せざるを得ない時には、挨拶の際、『雑音が入るかもしれません』と断るようにしましょう」

 

公共のスペースや施設の共有スペースを利用する場合は、スタッフにことわるか、周囲の状況を見て判断しましょう。

 

【関連記事】快適に効率的に在宅ワークできる環境の整え方

 

では、いざミーティングがスタート、となったら、どういった点に気を付ければいいでしょうか?

 

【ミーティング中のマナー】ルール作りが肝心!

・ホスト(司会者)の役割

ホストは5分前にログインし、参加者を出迎えるようにしましょう。全員が揃ったら、司会者としてミーティングの進行を務めます。参加者の中に音が聞こえなかったり、画面が傾いていたりと、トラブルが起きている人がいたら率先して声を掛けるのも、大事な役目の一つです。

 

「質問をする時は挙手するのか、チャットを利用するのかなど、参加者が迷うポイントについては、最初にルールを設けるのが良いと思います。機器に慣れていない人を含め、参加者全員が安心してミーティングに参加できる配慮をしてください」

 

・挨拶

オンラインミーティングの場合、音声が聞き取りづらいこともしばしば。だからこそ、冒頭の挨拶はいつも以上にハッキリと名乗るのがマナーです。特に、数字や固有名詞は間違えやすいため「ひ・び・や、支店です」「し・ぶ・や、支店です」などと、際立った話し方を意識しましょう。

 

「私は初対面の方とミーティングをする時、名刺交換ができない代わりに、カメラに名刺を映してご挨拶しています。その上で、『○○会社の○○と申します。後ほどお会いした際、名刺交換をお願いいたします』とお伝えすると、親切な挨拶になりますよ」

 

・話し方

話者が気を付けたいのが、発言の終わり方。オンラインミーティングの場合、話が終わったのか、続くのかが曖昧な場面がよくあります。マナーとして、発言を終えたら「以上です」と伝えるようにしましょう。また、もし誰かと発言が被ってしまったら、瞬時に「失礼しました、どうぞ」と譲ることも大切です。

 

・聞き方

対面に比べ、相手の反応が分かりづらいのがオンラインミーティングの難点。だからこそ聞き手に回った時は、分かったのか、分かっていないのかをハッキリ伝えるのがマナーです。一対一の場合には、相槌を打つなり、頷くなり、対面で話す時と同様に反応するようにしましょう。ただ、複数人が参加するミーティングの場では、相槌がうるさく感じることも。大きめに頷いたり、ジェスチャーで示したり、声を出さなくても「分かっている」ということを伝えるのがポイントです。

 

「5人以上が参加する場合、聞き手はミュートにしておくのが良いと思います。たまに『顔を映すのが恥ずかしい』とビデオまでオフにしている方がいますが、ビジネスマナーとしてはふさわしくありません。話を聞いていることを、常に周りが把握できる状況にしておいてください」

 

・雑音が入った時

犬の鳴き声が入ったり、自宅のチャイムが鳴ったり、周りの参加者が気になる物音を立ててしまった時には、すぐに「失礼しました」「急がないので大丈夫です」などと伝えるようにしましょう。

 

「くしゃみや咳をしてしまった時も同様です。話している最中であれば、カメラのある正面ではなく、横を向き、『失礼しました、続けます』という一声を挟んでから再開してください」

 

・退出

ミーティングが終了したら、司会者が「みなさんお疲れさまでした。ご退出いただいて構いません」などと退出を促します。参加者が退出しやすい雰囲気をつくることが何よりも大切です。そして、司会者は全員が退出し終わってからログオフするようにしましょう。

 

テレワーク時代に必要なのは、会えない不安を軽減すること

オンラインミーティング以外にも、コロナ禍によってさまざまなビジネスマナーが生まれました。従来のビジネスマナーになかったものとして、古谷さんは「会えない弊害への対応」を挙げます。

 

「ビジネスマンに対し、『今、不安に感じていることは何ですか?』と聞き取りを行ったところ、一般社員からは『オフィスよりも仕事がはかどらない』『周りに相談しにくい』『さぼっているのではないかと思われそう』などの声が、管理職の方からは、『生産性が下がっているのではないか』『報連相ができていないのではないか』『さぼっているのではないか』などといった声が上がりました。両者に共通して言えるのが、生産性の低下、報連相の欠如、信頼関係の薄れに不安を抱いているということであり、これらを招かない工夫が、今の時代におけるビジネスマナーと言えます。

 

生産性の低下を防ぐため、目の前の目標を明確にする。報連相を欠かさないよう、毎日決まった時間に情報交換をする。信頼関係を保つため、積極的なコミュニケーションを心掛ける。上司に任せきりにしたり、部下が自ら動くのを待っていたりするのではなく、お互いがお互いを思いやって動くことが大切です」

 

 

最後に、古谷さんはこう説いてくださいました。「新型コロナウイルスの最中でスタートした新生活。新社会人の方の中には、十分な研修が受けられずに不安を抱いている人も少なくないでしょう。しかし、冒頭でもお伝えした通り、ビジネスマナーはセルフブランディングであり、周りに選ばれるための鎧とも言えます。だからこそ、受け身になるのではなく、自分から進んで学ぶようにしてください。そして、先輩たちはお手本となるような振る舞いを心掛けるようにしてください」

 

【プロフィール】

マネジメントサポートグループ代表 / 古谷治子

東京放送、中国新聞社で9年間実務を経験した後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を経験。現在はマネジメントサポートグループの代表として、4つの教育専門会社を率いる傍ら、自らも講師としてビジネスマナーに関する講演を行っている。
http://www.ma-support.co.jp/

 

準備から退出時まで油断禁物!マナー講師が教える、オンラインで失敗しないためのビジネスマナー

新年度が始まりました。就職や転職、人事異動などをきっかけに環境が変わった、という人も多いはず。そんな今だからこそ、あらためて確認しておきたいのがビジネスマナー。とくに最近は、オンラインでの会議が当たり前になっており、いままでとはちょっと異なる対応が求められています。

 

直接会うより、はるかにコミュニケーションをとるのが難しいオンラインで、どのようなマナーを踏まえて振る舞えばいいのでしょうか? 今回は、マナー講師で、マネジメントサポート代表の古谷治子さんに、オンラインミーティングでのビジネスマナーなどについて教えていただきました。

 

正しいビジネスマナーが、自分自身の武器となる

そもそも、ビジネスマナーにはどういった役割があるのでしょうか?

 

「ビジネスは人と人とが行うものだからこそ、安心や信頼が必要不可欠です。しかし信用を得たいという気持ちは思っているだけでは伝わらないため、挨拶や表情、言動などといったビジネスマナーを通して表現するんです。

 

また、コロナ禍でなかなか人に会うことができなくなった今、テレワークなどの柔軟な働き方が浸透しました。自ずと評価の仕方も『出社しなくていいから、やるべきことを自宅でやってください』といった成果主義に変わり、個人の裁量で結果を出さなくてはいけない状況になっています。各々が会社に選ばれる存在を目指す上では、ビジネスマナーが自分自身の価値を高める一種の武器となるんです」(古谷治子さん、以下同)

 

コロナ禍で、より一層重要なものとなったビジネスマナー。新社会人はもちろん、そのお手本となる先輩社員の皆さんも、今一度自分のマナーを確認しておいて損はありません! 早速、オンラインミーティングの準備~終了後までのビジネスマナーを総復習していきましょう。

 

【準備中のマナー】オンラインミーティングの良し悪しは事前準備で決まる!

まずは準備段階で気を付けるべき点について確認していきましょう。

 

・事前案内

ミーティングの日時が決まったら、主催者側がビデオ会議システムの種類とURLをお知らせしましょう。その際、時間を含めた当日のアジェンダも一緒に送るのがポイント。会議室の予約が必要ないからこそ、ダラダラと続いてしまいがちなオンラインミーティングですが、事前に時間を設定しておくことで、効率的に進められるようになります。相手も前後のスケジュールが立てやすくなるため、より親切な案内と言えます。

 

・資料の準備

事前に共有する場合には、郵送で送るべきか、メールで送るべきかを確認します。画面共有機能を使うのであれば送付の必要はないですが、資料作りに注意が必要です。スマホなどの小さな画面で参加する人を考慮して、文字数を減らしたり、イラストや図を使ったり、対面以上に見やすい資料作りを心掛けましょう。

 

【関連記事】オンライン時代に注目される「グラフィックレコーディング」の実践法

 

・機器の確認

思わぬトラブルでログインできない、声が聞こえない、なんてこともオンラインミーティングならでは。当日に慌てないよう、事前に一度確認しておくようにしましょう。

 

【関連記事】
ガジェットの目利きが考える、オンライン会議で“画面映え”するコツとアイテム
プリンターやスキャナーなしで仕事するには?在宅ワークで活用すべき最新“ペーパーレス”ツール

 

【ミーティング当日のマナー】相手が気になる要素を排除しよう!

・身だしなみ

相手との関係に合わせた服装選びが大切です。親しい間柄であればカジュアルな服装でも良いですが、初対面の場合にはシャツなどのきちんとした格好が好ましいでしょう。また、柄選びにも注意が必要。千鳥格子や細めのストライプなど、画面を通して見ると目がチカチカするような洋服は控えるのがベターです。

 

「自宅から参加する際はマスクをせず、きちんと顔を見せて参加した方が良いと思います。オフィスから参加する場合など、周りに人がいる状況であればマスクをしたままでも問題ないですが、特徴的な柄や模様など、相手の注意が散漫するようなマスクは避けるべきですね」

 

・環境

オフィスや自宅から参加する場合、背景は壁やカーテン、障子などが無難です。社内の掲示物や洗濯物など、どうしても関係ないものが映り込んでしまうのであれば、ビデオ会議システムの機能を使ってシンプルな背景に変更します。

 

また、出先から参加してなくてはならない場合には、人の出入りが少ないカフェやカラオケボックスに入りましょう。古谷さんによると、ホテルのロビーもおすすめなのだとか。「外を走る救急車の音や周りの話し声・音楽が入らない場所が最適です。その点、ホテルは静かで人も少ないので良いと思いますよ。どうしても人の出入りの多い場所で参加せざるを得ない時には、挨拶の際、『雑音が入るかもしれません』と断るようにしましょう」

 

公共のスペースや施設の共有スペースを利用する場合は、スタッフにことわるか、周囲の状況を見て判断しましょう。

 

【関連記事】快適に効率的に在宅ワークできる環境の整え方

 

では、いざミーティングがスタート、となったら、どういった点に気を付ければいいでしょうか?

 

【ミーティング中のマナー】ルール作りが肝心!

・ホスト(司会者)の役割

ホストは5分前にログインし、参加者を出迎えるようにしましょう。全員が揃ったら、司会者としてミーティングの進行を務めます。参加者の中に音が聞こえなかったり、画面が傾いていたりと、トラブルが起きている人がいたら率先して声を掛けるのも、大事な役目の一つです。

 

「質問をする時は挙手するのか、チャットを利用するのかなど、参加者が迷うポイントについては、最初にルールを設けるのが良いと思います。機器に慣れていない人を含め、参加者全員が安心してミーティングに参加できる配慮をしてください」

 

・挨拶

オンラインミーティングの場合、音声が聞き取りづらいこともしばしば。だからこそ、冒頭の挨拶はいつも以上にハッキリと名乗るのがマナーです。特に、数字や固有名詞は間違えやすいため「ひ・び・や、支店です」「し・ぶ・や、支店です」などと、際立った話し方を意識しましょう。

 

「私は初対面の方とミーティングをする時、名刺交換ができない代わりに、カメラに名刺を映してご挨拶しています。その上で、『○○会社の○○と申します。後ほどお会いした際、名刺交換をお願いいたします』とお伝えすると、親切な挨拶になりますよ」

 

・話し方

話者が気を付けたいのが、発言の終わり方。オンラインミーティングの場合、話が終わったのか、続くのかが曖昧な場面がよくあります。マナーとして、発言を終えたら「以上です」と伝えるようにしましょう。また、もし誰かと発言が被ってしまったら、瞬時に「失礼しました、どうぞ」と譲ることも大切です。

 

・聞き方

対面に比べ、相手の反応が分かりづらいのがオンラインミーティングの難点。だからこそ聞き手に回った時は、分かったのか、分かっていないのかをハッキリ伝えるのがマナーです。一対一の場合には、相槌を打つなり、頷くなり、対面で話す時と同様に反応するようにしましょう。ただ、複数人が参加するミーティングの場では、相槌がうるさく感じることも。大きめに頷いたり、ジェスチャーで示したり、声を出さなくても「分かっている」ということを伝えるのがポイントです。

 

「5人以上が参加する場合、聞き手はミュートにしておくのが良いと思います。たまに『顔を映すのが恥ずかしい』とビデオまでオフにしている方がいますが、ビジネスマナーとしてはふさわしくありません。話を聞いていることを、常に周りが把握できる状況にしておいてください」

 

・雑音が入った時

犬の鳴き声が入ったり、自宅のチャイムが鳴ったり、周りの参加者が気になる物音を立ててしまった時には、すぐに「失礼しました」「急がないので大丈夫です」などと伝えるようにしましょう。

 

「くしゃみや咳をしてしまった時も同様です。話している最中であれば、カメラのある正面ではなく、横を向き、『失礼しました、続けます』という一声を挟んでから再開してください」

 

・退出

ミーティングが終了したら、司会者が「みなさんお疲れさまでした。ご退出いただいて構いません」などと退出を促します。参加者が退出しやすい雰囲気をつくることが何よりも大切です。そして、司会者は全員が退出し終わってからログオフするようにしましょう。

 

テレワーク時代に必要なのは、会えない不安を軽減すること

オンラインミーティング以外にも、コロナ禍によってさまざまなビジネスマナーが生まれました。従来のビジネスマナーになかったものとして、古谷さんは「会えない弊害への対応」を挙げます。

 

「ビジネスマンに対し、『今、不安に感じていることは何ですか?』と聞き取りを行ったところ、一般社員からは『オフィスよりも仕事がはかどらない』『周りに相談しにくい』『さぼっているのではないかと思われそう』などの声が、管理職の方からは、『生産性が下がっているのではないか』『報連相ができていないのではないか』『さぼっているのではないか』などといった声が上がりました。両者に共通して言えるのが、生産性の低下、報連相の欠如、信頼関係の薄れに不安を抱いているということであり、これらを招かない工夫が、今の時代におけるビジネスマナーと言えます。

 

生産性の低下を防ぐため、目の前の目標を明確にする。報連相を欠かさないよう、毎日決まった時間に情報交換をする。信頼関係を保つため、積極的なコミュニケーションを心掛ける。上司に任せきりにしたり、部下が自ら動くのを待っていたりするのではなく、お互いがお互いを思いやって動くことが大切です」

 

 

最後に、古谷さんはこう説いてくださいました。「新型コロナウイルスの最中でスタートした新生活。新社会人の方の中には、十分な研修が受けられずに不安を抱いている人も少なくないでしょう。しかし、冒頭でもお伝えした通り、ビジネスマナーはセルフブランディングであり、周りに選ばれるための鎧とも言えます。だからこそ、受け身になるのではなく、自分から進んで学ぶようにしてください。そして、先輩たちはお手本となるような振る舞いを心掛けるようにしてください」

 

【プロフィール】

マネジメントサポートグループ代表 / 古谷治子

東京放送、中国新聞社で9年間実務を経験した後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を経験。現在はマネジメントサポートグループの代表として、4つの教育専門会社を率いる傍ら、自らも講師としてビジネスマナーに関する講演を行っている。
http://www.ma-support.co.jp/

 

肩こりや腰痛は椅子選びの失敗が原因!? 在宅ワークがはかどる「オフィスチェア」選びと使いこなしの正解

この1年でオンライン会議が一気に普及し、家で仕事をするビジネスパーソンが増えています。通勤ラッシュから解放される一方、オフィス以外のスペースで長時間仕事をするのは、意外と体に負担をかけているもの。在宅ワークの増加によって、腰痛をはじめとする体の痛みや、集中できないことに悩まされている人も多くなっているのだとか。

 

その原因は、座っているイスにあるかもしれません。今回は、家でもオフィスに近い環境で快適に仕事できる「オフィスチェア」の選び方と、正しい使いこなしに迫ります。

 

増える在宅ワークの落とし穴

オフィス以外の場所で仕事をする「テレワーク」を導入する企業は、ここ数年で着実に増加傾向にありましたが、コロナ禍の影響もあって、多くの人が初めて、本格的な在宅ワークを経験したのではないでしょうか? 内閣府の調査(※)では2020年5月時点で、全国平均で27.7%、東京23区では48.4%の人が在宅ワークを経験、その後も引き続き、多くの人が在宅ワークを選択していることが明らかになっています。(※ 内閣府「第2回 新型コロナウイルス感染症の影響下における 生活意識・行動の変化に関する調査」より)

 

では、その実態とは? 事務用品・オフィス家具通販の「カウネット」が運営するコミュニティサイト「カウネットモニカ」で実施したアンケート調査をもとに見ていくと、多くの人が抱える問題点が明らかになってきます。

↑長期化するにつれ、徐々に身体に変調を感じる人も。特に疲れのたまりやすい、首、肩、腰といった部位の痛みを訴える人が多いようです

 

↑デスクではなく、ソファの高さに合わせたローテーブルをワークデスクに代用し、床置きのクッションや座布団に座って仕事をした人も多かったのでは

 

その問題点とは、本来仕事をする環境ではなかった家で働くことで発生した、身体の痛み。その大きな要因になったのが、上のグラフで利用者が少ない“キャスター付き回転椅子”=オフィスチェアであることは明らかです。これからも在宅ワークを続けることを前提にするなら、快適に仕事をするための環境づくりと、身体への負担を和らげるオフィスチェア選びは不可欠といえるでしょう。

 

オフィスチェアは在宅ワークにこそ取り入れるべし

それでは、いったいどのように仕事がはかどるオフィスチェアを選べばいいでしょうか? 今回は、オフィスチェアも豊富にラインナップするオフィス通販の「カウネット」を訪ね、オフィスチェアのバイイングから商品企画までをカバーする担当者に、市場動向から選び方のポイント、最新のおすすめチェアまでたっぷりと伺いました。

 

教えてくれたのはこの人

カウネット MD本部 商品部/上野啓太さん

入社時からオフィスチェアを担当。通販モデルの空間構築案件の営業や設計を経験したのち、現在再びオフィスチェアの商品企画・開発に携わっている。無類の家具好きで、家具全般に明るい。

 

「2020年は在宅ワークが増えて、みなさんのイスに対する関心がかつてないほど高まった1年だったと思います。在宅ワークが実施された当初こそ、間に合わせでダイニングチェアや、お子さんが使い終わった学習イスを使っていらっしゃる方も多かったようですが、長期化してくると、さすがにこれではキツイとホームセンターなどでオフィスチェアを購入されたようです。実際にいま、オフィスチェアの需要は右肩上がりで、チェア専門店には予約が殺到しており、納品まで数か月待ちの商品も多いですね」(上野さん)

 

イスの重要性に気づき自宅にオフィスチェアを導入しながら、なぜ、その後も体の痛みを感じている人が多いのでしょうか?

 

「自宅の家具と違って、仕事で使う家具は専門的な視点で選ぶ必要があります。選び方のポイントが認知されていなかったことが大きな要因ととらえています。感覚と予算で選ぶ傾向が強く、決して自分に合ったものを選んでいるわけではないため、実際に使ってみたら『思ったほど疲れがとれない』『自分に合わない』ということになったのだと思います」(上野さん)

 

【失敗しないオフィスチェア選び】在宅ワークにおけるオフィスチェアは3つのポイントで選ぶこと!

確かに、自宅で使うイスならまだしも、オフィスチェアをしっかり選んだ経験のある人は少数派でしょう。上野さんに、まずは失敗しない選び方の基本を教えてもらいました。

 

1. 着座時間・在宅率

「仕事内容などによってオフィスチェアの使い方は異なり、着座時間、在宅率によっても選び方は変わってきます。在宅率が高く、着座時間が長いほど、真剣に選ぶ必要があるわけです」(上野さん)購入前に使用環境をまとめておくことが大切です。

 

2. 予算

「同じく、着座時間・在宅率によって注ぎ込むべき予算も変わります。目安として価格帯別にチェアの特徴を紹介しましょう」(上野さん)

・1万円以下
短時間で終わる作業用。長く座ることを前提にしていないチェアが多く、価格が安くなるほど疲労軽減に大事な、背もたれのエルゴノミック形状が省かれていることもあります。

・1〜3万円
クオリティに差はありますが最も売れ筋の価格帯。腰を保護するランバーサポートや、座面の調整機能、デザイン性のどれかワンポイントに特化しているチェアが多いことが特徴です。

・3〜5万円
1~3万円台で紹介した機能やデザインなどの特化点が2ポイント以上あるタイプがメイン。一般的な売れ筋価格より高めで、着座時間の短い人にはややオーバースペックかもしれません。

・5〜10万円
自分にとって必要な機能を選べる価格帯。平均的な価格帯より高額ですが、着座時間が長く、週2日以上在宅ワークをしている人にはおすすめです。

・10万円以上
ブランドものの高級チェアカテゴリーに入ります。多機能な反面、機能を使いこなせている人は少なく、どちらかといえばチェア愛好家向けです。

 

3. 機能とデザイン、どちらを重視するか?

機能重視派は座面の大きさや素材、ランバーサポート機能の有無などを優先的にチェックしましょう。デザイン重視派はルックスから選んだとしても、必ず機能も確認を。「デザインだけで選ぶのは、オフィスチェア選びではNGだと思います」(上野さん)

 

【チェックポイント1】座面にモールドウレタンを使っているか?

座面に使用される素材は、カットウレタンとモールドウレタンが主流。「カットウレタンとはクッション材を必要な形に切り取ったもので、使い始めは気づきにくものの、使っていくうちに消耗し薄く潰れてしまうというデメリットがあります。一方、モールドウレタンは金型を使って成型した、低反発枕にも用いられるクッション材で、型崩れしにくく耐久性に優れており、お尻や太ももをあずけると適度に反発しながらしっかり受け止めてくれます。長時間作業であればモールドウレタンがおすすめ。商品によって硬さが違うので、体格や好みに応じて選んでください」(上野さん)

 

【チェックポイント2】背骨のカーブをキープする構造になっているか?

人体で最も負荷のかからないのが立ち姿勢です。その際の、背骨が描く正しいカーブを座っていてもキープできるよう配慮された構造・機能があるかも、大事なチェックポイント。背が、腰を立たせる形状になっているか、また、そのカーブを支える“ランバーサポート”が背面に装備されているかも確認しましょう。

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【おすすめオフィスチェアカタログ】カウネットで選ぶ、ハイコスパな高機能オフィスチェア4選

いよいよ、具体的におすすめのオフィスチェアを、カウネットで扱っている商品のなかから紹介していただきましょう。

 

1.「価格の割に座面のクオリティが非常に高いチェアです」

クローブ
アルペジオチェア
1万890円〜

座面のクオリティにこだわったコンパクトサイズのチェア。モールドウレタンクッションにスリットを入れたことで、お尻を支えながら正しい姿勢のサポートも実現。背のパーツを張地でカバーした上、背裏のツートーン仕上げにより、圧迫感を軽減し家のインテリアにも馴染むようにした。

【スペック】
・外寸法:幅591×奥行き585×高さ880~970mm
・座面寸法:幅495×奥行き450mm
・搭載機能:座モールドウレタンクッション、背ロッキング機能、ロッキング強さ調整

↑座面のフロントがカーブしているのでひざ裏が圧迫されず、より快適な座り心地。モールドウレタンの座面はお尻ともも裏にフィットする形状に設計されている

 

↑座面クッションの裏にスリットを入れることで、腰が垂直に沈み込み、体が前方向へ滑らないため姿勢が崩れるのを防ぐ

上野さんオススメ「“モールドウレタンでできている”とひと口に言っても、厚みや密度が足りないチェアもあります。『アルペジオ』は座面厚や密度は3~5万円のチェアに引けを取りません」

 

2.「ソファのような張地で自宅の雰囲気に合います」

クローブ
ルーナリビングチェア
1万8040円〜

リビングライクなオフィス向けにつくられたモールドウレタンチェア。上質な張り地感が自宅の家具にもマッチする。大きめの座面は固めに設計されていて、身体をしっかりホールド。「アルペジオチェア」と同様の、座面にスリットを入れた座スベリ防止機能が正しい姿勢をサポートする。

【スペック】
・外寸法:幅605×奥行き555×高さ900~995mm
・座面寸法:幅490×奥行き425mm
・搭載機能:座モールドウレタンクッション、シンクロロッキング、ロッキング強さ調整、ロッキング固定、ランバーサポート

↑耐久性に優れたモールドウレタンの広い座面クッションが、お尻やもも裏にフィット。体格の大きな人が座っても窮屈さを感じさせない

上野さんオススメ「スタンダードなオフィスチェアのメッシュタイプですが、座面の張地が自宅にもぴったりの風合い。オーソドックスなオフィスチェアが欲しいが、家に合うような雰囲気を探しているという方におすすめですね」

 

3.「座スベリを防ぎ、背の鏡面仕上げが美しいチェアです」

クローブ
スペキュラーチェア2
1万4490円〜

背の裏側に、美しく手入れも簡単な鏡面仕上げの樹脂を配した、明るくクリーンなスタイルが在宅ワークに最適。「アルペジオチェア」「ルーナリビングチェア」と同様、座面後方の裏側に入れたスリット効果で、お尻が深く沈み込み、座スベリを抑えて正しい姿勢を保つ。

【スペック】
・座面高さ:410~495mmmm
・座面寸法:幅490×奥行420mm
・搭載機能:座モールドウレタンクッション、シンクロロッキング、ロッキング強さ調整、ロッキング固定

↑腰のS字カーブにぴったりフィットする背もたれ形状が、長時間作業の疲れを軽減。奥まで深く座った時の、包み込まれるホールド感も特徴だ

上野さんオススメ「上のアルペジオチェアと同様、こちらも価格の割に座面のクオリティが非常に高いんです。さらに、ローバックなので空間に対する圧迫感を減らすことができ、狭い部屋やスペースにもフィットするはずです」

 

4.「デザインと必要最小限の機能を盛り込んだ人気作です」

コクヨ
エントリーチェア ブラックフレーム
1万8590円〜

座面の体圧分散に効果的な座スライド機能、体格に合わせた上下位置や背もたれの強度、座面の奥行き調節にも対応した多機能チェア。首の負担を和らげるヘッドレスト、位置調整も容易にできる肘かけもオプションで追加可能。

【スペック】
・座面寸法:幅490×奥行き430~473mm
・搭載機能:ランバーサポート、座奥行調節、シンクロロッキング、ロッキング強さ調整、ロッキング固定

↑光沢を放ち高級感のあるラインを採用した背面デザイン。背もたれは通気性にも優れたメッシュを採用する。腰を支えるランバーサポート付き

上野さんオススメ「座面はモールドウレタンではないものの、とにかくデザインがカッコいいチェアです。座面奥行き調節機能が付いているので、背の高い方にも向いています。着座時間はさほど長くないが見た目にこだわりたいという方におすすめです」

※商品価格はすべて、2021年1月時点のものです。詳細はカウネットのウェブサイトから確認してください。

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【高機能オフィスチェアの使いこなし】機能を使いこなさなければ意味がない!

どれだけ高機能なオフィスチェアを買っても、機能を使いこなし、自分の体にフィットさせられなければ宝の持ち腐れ。アジャスト機能の活用法をチェックしておきましょう。

 

まず確認しておきたいのが、正しい座り方。

左が正しい座り方。奥までしっかり座ることでお尻や太ももが座面にフィットし、背中もきれいな状態に保たれています。右のように、やや浅めに座ってしまいがちですが、腰と背もたれの間に隙き間ができると、腰や背骨に負担がかかります。

↑正しい座り方をしているときに効果を発揮するのがチェアの背のランバーサポート。座面奥まで座ることで、自然と背骨の形状をS字に戻してくれるのです

 

↑座面の手前に浅く腰掛ける“ちょこんと座り”もやりがち。どうしても前屈姿勢となり、チェアの背から身体が離れてしまうため、チェアによる腰のサポートがされず良さが活かせません

 

続いて、アジャスト機能を見てみましょう。

 

・座面の高さ調整・ロッキングの固定/解除

座って右側に付いているレバーは通常、座面の高さを上下昇降させる役割をもちます。背もたれのロッキング固定/解除が行えるケースもあります。

 

↑このアジャスト機能によって、床に足を置いた時ひざが約90度になるよう座面の高さを調整すること。高すぎても低すぎても、脚に負担がかかります

 

・座面の奥行き調整

座面の昇降やロッキング以外にも機能がある場合は、逆の左手側に、座面の奥行を調整するなどのレバーが付いています。これも見落としがちなので要チェック。

 

・リクライニングの強弱調整

座面の真裏には、多くの場合にダイアルがあります。これを回すと、リクライニングの強弱が調整可能。背中で寄りかかった時に押し返す力を増したり緩ませたりできます。

 

そのほか、モデルによってさまざまな機能が座面下の空間に隠されています。すでに高機能チェアを使っているなら一度、確認することをおすすめします。

 

「今回ご紹介したオフィスチェアを含め、カウネット東京ショールーム『Kau-Box』にはたくさんのオフィスチェアをご用意しているので、実際に座って試していただくことができます。専門のアドバイザーが、チェアの選び方や機能を詳しくご説明しますので、お気軽にお越しください」(上野さん)

ショールーム「Kau-Box」についてはコチラから ※来場には予約が必要です

 

期せずして推進された“働き方改革”。ウイルスの脅威がなくなっても新しい暮らし、新しい働き方として定着するでしょう。たかがイスと侮ることなく、高性能なオフィスチェアで、より快適な在宅ワークを実現してみてはいかがでしょうか。

 

取材・文/安藤政弘 写真/湯浅立志(Y2)

在宅ワークの腰痛はこれで解消! 好きな角度で前傾姿勢を作れるエアークッションの座り心地が最高だった

新型コロナウイルスが騒がれるようになって初の冬ということで、これまでには感じていなかった様々な“冬のつらいこと”が発生しているように思う。

 

アルコールやこまめな手洗いで手や指先がガサガサに荒れたり、密閉空間における「換気をこまめにしたい派」VS.「でも寒いじゃん派」の争いだったりと、コロナ禍の冬はとにかく大変なのである。コロナを疑われるから、軽い風邪すら引けやしない。

 

そんな中でも、自宅テレワーカーの腰痛はキツい問題だろう。そもそも、普通の家庭は仕事をする前提で設えられていない。リラックスできるソファやローテーブルはあっても、そこでがっつりPCで作業するなんて、不可能に近い。仕方なく、ダイニングテーブル&チェアで仕事をするとしても、硬くて座り心地の悪い椅子に長時間座っていたら、冷えとのコンボでヘビーな腰痛待ったなし! だ。

 

とはいっても、機能的なハイバックのオフィスチェアを自宅に導入するのはなかなかハードルが高い。であれば、あの硬くて座りづらいダイニングチェアを、少しでも改善するのが最善策ではないか?

 

そこで今回は、オフィス通販のカウネットが開発した商品を紹介したい。

 

長時間のPC作業から腰を守るなら“前傾姿勢”が重要!

そもそも、ダイニングチェアのなにが仕事に向いてないかといえば、基本的には深くゆったり腰掛ける前提の形状をしているのが良くない。数時間机に向かって作業すると、どうしても猫背になり、腰痛勃発。

 

かといって浅く腰掛けると、今度は座面が硬いのがアダとなる。小さい座面積で分散しきれなかった体圧が、尻や太股裏にかかって梨状筋がこわばる→座骨神経を圧迫→腰痛、というコースだ。

 

そう、ダイニングチェアに長時間座るのは、どうやったって腰痛につながるのである。

↑こんな環境で仕事をすると、背中は丸まってかなりの猫背に。これは腰へのダメージが大きい!

 

硬い椅子がオフィスチェアに化ける魔法のクッション

そこでまずは、クッションを敷くのが急務だ。そういった腰痛サポートクッションは、すでにあちこちのメーカーから発売されているし、導入済みという人もいるだろう。冬と言わず、年中ガチの腰痛に泣かされている筆者も、これまでいろいろな腰痛クッションを試してきたが、そんな中で興味深かったのが、カウネットの独自ブランドであるカウコレプレミアムから発売された、「ワークサポートクッション エアーイン」である。

カウコレプレミアム(カウネット)
ワークサポートクッション エアーイン 座用
7990円(税別)

 

↑これを椅子に置くだけ。背もたれに装着する「ワークサポートクッション背用」は別売りだが、これもあるとなおよし。4990円(税別)

 

フォームウレタン製のふっかりとしたクッションなので、そのまま尻の下に敷けば、かなり快適。広い座面の全体で体圧が分散されるので、これだけでも充分に腰痛対策にはなるはず。なにも敷かない状態と比べたら雲泥の差だ。

 

しかしこのクッションは、それだけでは終わらない。座面をよく見ると、フチになにか不思議なモールドがあるのがわかるだろうか?

↑座面のフチにある小さなふくらみが、エアポンプになっている

 

実はこれ、座面の角度調整用エアポンプなのである。腰を浮かせた状態でモールド部を掴み、グッグッグッと何度か押し込むと……おお、座面裏側の奥が円筒状に膨らんでいる!

 

このポンプで膨らませた部分が持ち上がることで、座面の角度が急になり、座ったときに前傾姿勢がとれるようになるのだ。この姿勢なら、椅子に深く座ったままでも猫背にならず作業ができて快適。腰もつらくないのである。

 

ついでに背もたれに追加の背用クッションを装着すれば、座り心地はまさにちゃんとしたオフィスチェア! という感じだ。

↑ポンプはだいたい12~15回プッシュで最大角まで膨らむ。掌の母指球あたりで押すとラクだ

 

↑裏側の膨らむ前と後を、サイドから見た図。ボコッと膨らんだクッションが、お尻を持ち上げて前傾姿勢を作ってくれる

 

↑クッションに角度がつくと、特に意識しなくても自然と背筋が伸びる。これは長時間座りっぱなしでの疲労感がまったく違う

 

逆に、少し前傾がきつすぎると思うなら、もちろんほどよく調整することも可能だ。ポンプの隣にある黒い調整ボタンを押せば、スーッとエアが抜けていくので、自分の体格や好み、テーブルの高さに合わせて角度を決めればOK。

 

姿勢さえピタリと決まれば、腰の心配をすることなく長時間の作業でもこなせるはずである。実際、この記事もダイニングチェア+ワークサポートクッション エアーイン(ポンプ8プッシュ)で執筆してすでに3時間ほどだが、ぜんぜんラク! これいいわー。

↑スーッとかなり早くエアが抜けるので、ボタンで角度調整するときは少しずつ様子を見ながら行ったほうがいい

 

ただ、ウレタンが柔らかいため、膨らんだエアクッションの硬さまでダイレクトに尻に伝わってしまうのは、ちょっともったいない。個人的には、これがなければ満点だったように思う。

 

とはいえ、ここまで姿勢が調整できる機能は、他の腰痛サポートクッションにはなかったわけで。在宅ワークで腰痛が悪化したという人なら、まず試してみる価値はあるだろう。クッションとしては多少高価ではあるが、何万円もする大きなオフィスチェアを買うとか、冬場ずっと整骨院通いをする手間とかを考えれば、何ほどがあろうかという感じなのだ。

 

 

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会議やブレストを快適化するのはどれ!? ホワイトボードマーカーと最新ホワイトボードノートを比較レビュー

Zoomなどのツールを使ったオンライン会議をしている最中、「あぁ、今、ホワイトボードがあれば」と思うことがけっこうある。というより、今までの“会議におけるホワイトボードの重要性”を軽く見過ぎていたということかもしれない。出てきた意見を列記するだけでも、会議の参加者が「どこに話を着地させればいいのか」の目安にもできるので、話がまとまるまでにかかる時間が短いように思うのだ。

 

そういうときに意外と重宝するのが、ノート型の携帯用ホワイトボード。ノートのように綴じた紙に特殊加工を施し、ホワイトボードマーカーで書き消しができる、というものである。これは、すでにいくつかのメーカーから発売されており、A4からB6、小さいもので新書版サイズまで、幅広く展開している。

 

多くは、個人でアイデアをまとめるアウトプットツールとして作られたものだが、オンライン会議にも実は重宝する。書記役の人が手元で書きとめて、必要な時にカメラに向けて見せれば、それなりに従来のホワイトボードに近い使い方ができるのだ。

 

ここで気にしたいのが、まずはホワイトボードマーカー。なにしろ、ボードがノートサイズなので、従来のマーカーのような太さでは、あっという間に紙面が埋まってしまうし、そもそも書きづらい。できれば、線幅1mm以下の極細を使いたいところ。

 

そして、もうひとつ重要なのがイレイザー(イレーザー、イレーサーとも呼ぶ)だ。手元でチマチマと書く関係上、大きなイレイザーは邪魔。持ち歩く可能性も考えれば、マーカーのキャップに小さなイレイザーがくっついたタイプがベストだろう。

 

ということで今回は、各社から発売されているイレイザー付き極細ホワイトボードマーカーをあれこれ試してみたい。

 

極細ホワイトボードマーカー3種を比較

ノート型ホワイトボードに使いやすい条件である「線幅1mm以下」「イレイザー付き」を満たすものとして適当だろう、という3本をピックアップしてみた。

※上から
欧文印刷「nu board ホワイトボードマーカー」3本1000円
パイロット「ボードマスターS 極細」150円
コクヨ「ホワイトボード用マーカー(PM-B100D)」100円(すべて税別)

 

まず確認したいのは線幅と書き味、ということで書き比べてみよう。

 

線幅は一目瞭然、公称値で線幅0.6mmの「nu board ホワイトボードマーカー」(以下「nu boardマーカー」)が細い。次に細いのが、線幅0.8mmの「ボードマスターS」で、最も太いのが線幅0.7~1mmの「PM-B100D」となった。ここはそのまま、メーカーの公称値通りの結果と言える。

 

もちろん細い方がより優秀というわけではなく、ボードのサイズや使い方でそれぞれマッチする線幅がある。ここはあくまでも参考まで。

↑線の濃さ、細さは圧倒的にnu boardマーカーが優秀。書き味はすべり過ぎず、比較的紙に書いているのに近い感覚がある

 

書き味に関しては、ペン先に細字サインペンと同様のプラチップを使っている「nu boardマーカー」が快適だ。細くカリッとした書き味で、ボードに対してツルツルすべらず安定しやすい。「ボードマスターS」と「PM-B100D」は、マーカー系の太い繊維チップなので、やはり早書きするとすべりを感じてしまうのだ。

 

ただし「nu boardマーカー」はチップが硬いため、紙製のボードに筆圧をかけて書くと表面を掘ってしまう(消しても筆跡が溝になって残る)ことがある。そこは要注意だ。

↑コクヨ「PM-B100D」はチップが柔らかいのか、文字を書くとかなり太くなる気がする

 

純粋に書くだけなら「nu boardマーカー」がいいような気もするが、イレイザーで消してみると、また印象が変わってくる。

↑イレイザーを並べてみた写真(左からnu boardマーカー、ボードマスターS、PM-B100D)。nu boardマーカーのイレイザーはかなり硬く、密度が高い。他2つはフワッとした感触で消し感もソフト

 

「nu boardマーカー」は乾燥がやたらと早く、一度乾いてしまうと筆跡の皮膜がカリッと硬くなる。そのため、イレイザーでこすって消そうとしてもなかなか消えないし、黒いカスも発生しやすいのだ。

 

「ボードマスターS」と「PM-B100D」はどちらもスルッと消えて快適。書き消しを頻繁に行うなら、やはりこれくらい軽く消えてくれないと使いづらいかもしれない。

↑nu boardマーカーはやたらとボードに固着して、軽くこすったぐらいではなかなか消えない。硬いイレイザーでこすり取る、という感覚に近い

 

とはいえ、先にも述べた通り、ホワイトボードマーカーは自分の使い方にマッチしたものを選ぶのが最重要。ノート型ホワイトボードをまさにノート的に使うなら、細かく書き込めて、こすったぐらいでは消えない「nu boardマーカー」がベストだろうし、会議用ホワイトボードとして使うなら「ボードマスターS」と「PM-B100D」の消しやすさが生きてくる。

 

ちなみに全体的なバランスで言うなら、「ボードマスターS」が、シーンをあまり選ばず使いやすそうに思った。

 

さて続いては、今回のマーカー比べで試筆用に使った、ノート型ホワイトボードも紹介しておこう。実はこれに付属したホワイトボードマーカーが“大穴”ともいえる出来だったのだ。ノートの特色と合わせてチェックしてほしい。

ノート型ホワイトボードの注目商品も要チェック!

今回のマーカー比べで試筆用に使った、ノート型ホワイトボードも合わせて紹介しておこう。学研ステイフルから、2020年11月に発売された「Write White」だ。

学研ステイフル
Write White(ライトホワイト)
B5サイズ 1200円/B6サイズ 800円(すべて税別)

 

↑一見すると普通のリングノートだが、ホワイトボードマーカーで書いて消すことができる

 

サイズがB5とB6の2種類がラインアップされているが、意外にもこれまでなかったのがB6サイズ。さすがに「書き消しが手軽なアイデアまとめノート」という用途には小さ過ぎるのだが、実はこれ、目の前にあるウェブカメラに向けて写すのに、ちょうどいい感じのサイズなのである。

 

カメラからわざわざ身体を引くといった気も遣わず、ホイと見せればそれでボード面全体がフレームに収まって、自分の顔が写る隙間もちょっと残るくらい。これがオンライン会議にはとても使いやすいのだ。

↑B6サイズをヒョイとノートPCの内蔵カメラに向けると……

 

↑フレームに丁度いい感じに収まる。文字も充分に読み取れるので、しっかり実用に足るだろう

 

B6サイズは、表紙端に滑り止めが付いているのもポイント。表紙を折り返して立てれば自立するので、卓上の常時表示ボードとしても使いやすい。

 

今日のToDoやスケジュールを書き出しておくと便利だし、電話受けの卓上メモとしても機能する。個人的には、このB6サイズが大きすぎず小さすぎずのほど良さで使いやすく、お気に入りだ。

↑山型に折り返して置けばきちんと自立。個人用の常時掲示のボードとしてもいいサイズだ

 

このホワイトボードマーカーがベストかも!?

もうひとつ見逃せないのが、付属のマーカーである。見た目からは、さきほど紹介したコクヨ「PM-B100D」のマグネット抜きバージョンかな? と思ったものの、キャップを開けてびっくり。ペン先チップが、より細いものになっているのだ。

 

これ、探してもコクヨ製品としては販売されていないようなので、おそらく「Write White」用に別注されたカスタム品だろう。書いてみると、線の細さは「nu boardホワイトボードマーカー」に近いもの(表示スペックは0.8mm)で安定した書き味があり、かつインクはコクヨ製なので消しやすくクズも少ない。

 

正直なところ、筆者の好みとしてはこれがノート型ホワイトボード用のマーカーとしてベスト! というレベル。このマーカー目当てで「Write White」を買うのすらアリという気がするし、できれば別売してほしいぐらいだ。

↑外見的には、軸の印刷とイレイザー裏のマグネットがないだけが「PM-B100D」との違い。ただしキャップを開けると、まったく別もののチップが現れる

 

↑線幅も非常にシャープで細かく書き込める。nu boardマーカーよりも黒が薄いが、そのぶんきれいに消せるのはメリット

 

他の仕様はB5、B6ともにボード4枚(8ページ)+各ボード間に透明シートと、ノート型ホワイトボードとしては一般的。ペンホルダーには先述のナイスなマーカーが付属している。

 

ホワイトボードとしての性能は先行の製品とさして変わらないが、オンライン会議に使いやすいサイズ感とマーカーは優秀。もし現時点でノート型ホワイトボードを探しているなら、候補として確実にアリだろう。

 

 

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書斎に居酒屋まで!? 住宅メーカーによる新ワークライフ空間がストレスフリーそのもの

新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワークの定着によって、オンライン会議が導入された働き方はもちろん、暮らしのスタイル自体も大きく変化しようとしています。

 

この“ニューノーマル”といわれる“with/afterコロナ”の暮らし方の変化に、いち早く対応したのが住宅業界。生活の場に、デジタルシフトする在宅勤務のスペースを確保した“職住一体”の発想や、コロナ禍でも安心して過ごせる“シェルター”としての提案など、住宅に対するニーズの変革をとらえた戸建て住宅やマンションが登場しています。3つの最新事例を紹介していきましょう。

 

1. 大和ハウスが提案する、選べる2つのテレワーク専用ルーム

大手住宅メーカーの大和ハウスは、在宅ワーク経験者からの声に耳を傾け、テレワーク前提で家の快適さを追求した「職住融合」と、リスク対策を習慣化し家族の日常を守る「家族のBCP」(企業の事業継続計画を家族に置き換えたもの)を兼ね備えた、コロナ禍の課題を解決する“ニューノーマル時代の住宅”を発表しました。

 

「職住融合」として開発されたのが、2タイプを用意する同社初のテレワーク専用ルーム。一つ目の「快適ワークプレイス」は、生活音に邪魔されず仕事に集中できる、防音ドアと二重窓を備えた防音仕様のクローズ空間。オンライン会議の声が明瞭に聞こえる独自の音響アイテム「コーナーチューン」や、高速通信を確保する専用のWi-Fiアクセスポイントを完備し、仕事モードやリラックスモードなど、気分に合わせてスイッチできる3光色切替LED照明(昼白色/電球色/温白色)、オフィスデスクと同等の奥行き60cmのデスクも揃えています。

↑専用のWi-Fiアクセスポイントを備えビデオ会議もスムーズにできる「快適ワークプレイス」。2台のパソコンが設置できるうえ、奥行き60cmと広いデスクも便利

 

↑生活音を遮断し、集中力を高められる防音ドア

 

↑周囲の騒音ストレスから解放される二重窓で、快適なクローズ空間を創出する

 

もう一つのテレワーク専用ルームが、仕事・家事・子育てを効率よく両立させるために、リビングとつなげたセミクローズ空間「つながりワークピット」。ドアの開閉でオンとオフを切り替えられ、家族の共有空間ではなく個室で仕事を行うことで、“気持ちのスイッチ”に配慮しています。室内窓を設けることで、家族とほどよい距離感と、効率的な仕事環境が生まれ、趣味や家事空間としても利用できるマルチスペースとしても機能。「快適ワークプレイス」同様、専用の高速Wi-Fiアクセスポイントや光色切替LED照明、奥行き60cmのデスクも確保しています。

↑オフの時間は、子どもと一緒に時間を過ごすこともできる

 

さらに、「家族のBCP」として、マスクや消毒液、ティッシュ、トイレットパーパーの残量確認や購入、家族へ帰宅時の手洗いやうがいの呼びかけといった、コロナ禍で生まれた新三大“名もなき家事”に対応する「家事シェアハウス」も展開。帰宅後は、玄関で衣服を消毒し自分専用のロッカーに。手洗いをして部屋着に着替えてからリビングに向かう。など、コロナ禍の課題に対応した仕組みが導入されています。

↑玄関にある自分専用ロッカーで衣服を消毒

 

↑家族との情報をシェアする仕組みも

 

2. 積水ハウスの家は、仕事はもちろんフィットネスやバルまで楽しめる

大手住宅メーカーの積水ハウスからは、高い耐震性と設計自由度、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)にも対応可能な、優れた断熱性などの先進技術を使った人気住宅「ファミリー スイート」に、アフターコロナに対応する新たなライフスタイル提案を盛り込んだ、戸建住宅の新しいコンセプトモデル「ファミリー スイート おうちプレミアム」が誕生しました。

 

1階に最大幅5m、2.7mの天井高まで達する開放的な大開口を設置。2階には最大スパン10mの柱や壁のない大空間が広がります。これまで外でしていた仕事や楽しみを、家の中でもより快適にできることが特徴で、「在宅ワーク」「おうちでフィットネス」「うち de バル」など、家に多彩な役割を盛り込めます。

↑大空間を生かした専用や兼用のフィットネススペースを提案する「おうちでフィットネス」。運動スペースの確保によって運動のモチベーションを継続できる

 

↑住宅とは異なる照明、家具、仕上げなどで、隠れ場的なバーにいるような非日常感を演出する「うちdeバル」。夫婦の時間をお酒や肴とともに楽しむ暮らしを提案。おこもり感があり、楽しそうだ

 

さらに、ユーザー自身が「ファミリー スイート」のプランを作成し、SNSで発信をしたり、360度ビューのVR作成依頼をしたりも可能なウェブツール「おうちで幸せプランニング」を提供するのも、積水ハウスの特徴。「ファミリー スイート おうちプレミアム」は、柱や壁などの構造上の制限が少なく高い設計自由度を備えるため、理想の住まいをツールを使って自由に思い描き、形にすることができます。

↑「ファミリー スイート」の大空間なら、デスクやテーブルの後ろに家具を置くだけで集中できるコーナーを作れる。防音性能を高めることも可能で、在宅ワークや⼦どものオンライン授業にも対応する

 

3. 三井不動産のタワマンにはテレワークに活用できるコワーキングスペースが充実

三井不動産レジデンシャルなどが進める、勝どき駅直結・商住複合大規模再開発プロジェクト「パークタワー勝どきミッド/サウス」(総戸数2786戸・敷地面積約2万2727m2・2019年3月着工・2023年8月竣工予定)でも、ニューノーマル時代の暮らしの多様性に対応した様々なプランを用意しています。

 

専有部では、暮らしの中でのパーソナルな時間への需要に応える書斎部屋プランを3LDK、2LDKの間取り変更メニューに新設定。

↑自宅部分の書斎部屋プランのイメージ

 

共用部では、個室ブース付きのリモートワークスペースや、ひとりでリラックスした時間を過ごすことができるプライベートサロン、またオンラインフィットネスに対応したパーソナルスタジオなど、パブリックスペースのパーソナルユースを実現する設備施設を拡充しています。

↑8時~22時まで自由に利用できるコワーキングスペースで、家族に気兼ねすることなく快適なリモートワークを実現

 

↑コワーキングスペース内にある、LANケーブルや電源、大型モニターを完備した個室ブース。より集中して仕事に取り組める

 

↑フィットネスエリアに、Wi-Fiやモニター、スピーカーを完備したパーソナルスタジオを設置

 

今後も、多くの企業でテレワークは継続される模様。またこのコロナ禍が終息したとしても、働き方の新たな選択肢として定着するでしょう。この先を見据え、家族に負担をかけず、仕事に集中できる居住空間を確保しておくことはより重要になってくるのではないでしょうか。

 

文=安藤政弘

テレワークは“スタンディング”でやってみる? 座る・もたれる2way仕様の「エルゴノミクスチェア」

デスクワークといえば椅子に座って行うのが当たり前でしたが、長時間座り続けることによる弊害が指摘されており、欧米を中心に「立って作業を行う」スタンディングスタイルが注目を集めています。

 

サンワサプライは、直販サイト「サンワダイレクト」で、スタンディングデスクや上下昇降デスクに最適なエルゴノミクスチェア「150-SNCERG11」を発売しました。直販価格は2万7091円(税抜)。

↑エルゴノミクスチェア「150-SNCERG11」

 

「150-SNCERG11」は、座面を高めに調整でき、座って使用できるほか、スタンディングデスクの背もたれとしても活用できるエルゴノミクスチェア。

↑ハイデスクと組み合わせてチェアとして使用可能

 

↑高さを調節すればスタンディング時の背もたれとしても使えます

 

座面の高さは、61.5cm~90cm、90cm~118.5cmまで2段階に調整できるので、座面を高めに調整すればもたれかかったり、背中や肘を支えながら使用することもできます。座面の高さ調整はガス圧リフト式。

↑座面の高さは2段階に調整可能

 

着脱可能な2cm厚の疲労軽減マット付きで、立ち仕事時の脚への負担を抑え長時間の作業でも疲れにくくなっています。また、キャスター付きなので、移動も簡単。フリーアドレスのオフィスや、テレワーク、在宅勤務にも最適です。

↑肉厚のマットが脚への負担を軽減

 

↑キャスター付きなので移動もラクラク

 

長時間の座り仕事による身体の疲れや肩こり、腰の疲れなどにお悩みの方は、スタンディングスタイルでの作業を試してみてはいかがでしょうか。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

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オフィスよりも快適なデスクを自宅に! 理想のテレワークを実現する「便利ギア」9選

テレワークに集中できる環境作り。自宅に快適な「書斎」を構築するデスク周りの収納アイデア

緊急事態宣言が解除されても、リモートワークを推奨する世の中の流れは、もはや止められないようです。急場をしのぐためではなく長い目で見て、自宅での仕事環境を整えることを考えるべきでしょう。では、どのようにホームオフィスを整えていけば、気分よく仕事ができるでしょうか?

 

今回は、『ものが多くてもできるコンパクトな暮らし』(すばる舍)や『狭くてもすっきり暮らせるコツ61』(宝島社)の著者である、ライフオーガナイザーのさいとうきいさんに、限られたスペースを有効活用してデスク環境を整える方法を伺いました。

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狭くてもオフィス用の家具で“仕事する空間”をつくる

自宅で仕事をするとき、作業用の場所を作らずダイニングテーブルにノートパソコンを開いて作業している人もいるのではないでしょうか? メールチェックやデータの確認など、ちょっとした仕事を週末にするだけ、という程度であればそれでもいいかもしれません。しかし、夫婦での在宅勤務が長期化したり、毎日自宅でパソコンを開けるような生活になったりするのであれば、狭い空間でも作業のためのスペースを作るのがおすすめです。

 

「わたしも以前はダイニングにノートパソコンを持ち出して作業していたのですが、これだとちょっと休憩したいときにも、パソコンや書類を片づけてからお茶を出さなくてはならない手間がありました。仕事は仕事、食べたり飲んだりリラックスする場所とは分けることで、気持ちの切り替えもうまくいきます。デスク周りが整っていると探しものをする時間が減り、やるべきことにサッと向かえて仕事の効率も上がりますよ」(ライフオーガナイザー・さいとうきいさん、以下同)

 

収納力を高めてモノを片づける! デスク周りの収納アイテム

それでは実際にさいとうさんのご自宅を拝見しながら、ごちゃごちゃしがちなデスク周りの整え方を教えていただきましょう。

 

1. 机は引き出しナシの“コの字型”に!高さのない引き出しを別添して収納しやすく

ホームオフィス用のデスクをこれから購入する方には、引き出しのないタイプをオススメしたい、とさいとうさん。引き出しがついているものだと、引っ越しや模様替えでデスクを移動したいときに“引き出しがこちら側だから”と置き場が決まってきてしまうことや、デスクに付属している引き出しが必ずしも使い勝手がよいとは限らないから、なのだそうです。

 

「デスクは狭いスペースで邪魔ならないよう、奥行き45cmのものを使っています。このくらいだとノートパソコンを置くのにちょうどいいサイズなんです。また、デスクについている引き出しは、一番下の段はファイルを立てて収納できるような高さのあるものが多いですよね。ファイルを保管する必要のある方にはちょうどいいのですが、書類の収納はしないという人にとっては、奥深すぎて収納しづらいこともあるんです」

【アイテム】
BISLEY「A4 キャビネット 29/10 引き出し10段」
3万4000円+税

「深すぎる引き出しが苦手な方におすすめしたいのは、このBISLEYの引き出し。一段一段の高さがなく、モノを重ねて収納しなくていいので、開ければ何が入っているか一目瞭然です。わたしはメイク道具もここに収納しています。この引き出しはスチール製で頑丈なので、文具以外のものを収納するのにも向いています。自宅に作業環境がいらなくなったあとも、別の使い方ができますよ」

 

2. デスク周りに置く文房具は使うものだけ! トレイで種類別にまとめてスッキリ

ノベルティーやいただきものなど、つい増えてしまいがちな文房具は、引き出しに入れる“いつも使うお気に入りのもの”と、“使わないけれど使えるもの”に分けて収納しているそうです。

 

「いろいろ持っていても、結局使うのは自分が好きなものですよね。お気に入りのものだけを引き出しに収納しておけば、不要なものの中から必要なものを探す手間が省けますし、見た目もさっぱりします。無印良品の収納用品は長く同じ商品を販売していて、新しくなっても規格が同じということも多いので、“また同じのがほしいな”と思ったときに揃えやすいところが気に入っています」

【アイテム】
無印良品「ポリプロピレンデスク内整理トレー3」
137円+税

「普段使わないけれど使えるから捨てるのはもったいない……と思う文具は、まとめて別のところに収納しています。人が集まるような場所やイベントでは、アンケートを書いたり何かを貼ったりという作業があることも多いので、持っていって寄付すると喜ばれるんですよ」

 

「外出用のペンも同じように、必要なものだけを持ち歩くようにしています。定番のものを決めておくと、買い物のときにも何をどこで買おうか悩まなくてすみますよね」

 

さいとうさんのご自宅では、家族用の文房具置き場も別にありました。「こちらには、家族それぞれの好みで使うものを置いています。文具のように、“今何かしなきゃ”というとき探す手間がかかってしまうと面倒になってしまうので、アクセスのよさは本当に大切です。子どもの文房具もすぐ出せるようにしてあげると、宿題もやりやすいですよね」

 

3. プリント、本、増えがちな紙モノは場所を分けて収納

会議で配布される書類や、子どもが学校からもらってくるプリント、手紙やら請求書やら紙モノの整理は見直すのがもっとも大変なところです。

 

「紙自体はかさばらないので、積んで置いておけば見た目も汚くないし、あまり邪魔にならないんですよね。でも、それだといつまでたってもいらないものといるものが混在していることになりますし、緩やかでも少しずつ溜まっていってしまいます。紙モノは不要なのか必要なのかを見返すのにとても時間がかかるので、まずは家に持って帰ってきたときにすぐ分類してしまうのがおすすめです。DMやチラシといった不要なものを最初に取り除いておくだけでも十分に効果的。デスク周りに置くのは本当に今すぐ必要なものだけにして、紙が積み重なりすぎてアクセスしにくくならないよう、高さのないトレーに置くようにしています」

 

「保険関係のものや請求書など、捨てられないけれど取っておかなくてはらないものはデスクではなく、室内の納戸に収納しています。このときも、たくさん入るだろうと高さのある収納ボックスを買ってしまうと、底の方に入っているものを取り出すのが大変になってしまうので、わたしは浅くてすぐにアクセスできるものを選んでいます」

 

「本や雑誌は本棚に入るだけ、というルールを決めて収納しています。書類や気に入っている雑誌の記事を、写真に撮ってデータで管理している方もいますよね。モノとしてはかさばらない一方で、データ化すると目に見えなくなってしまうので、アクセスのしにくさを感じたり、溜まっているものの整理が難しくなったりしてしまう側面もあります。アプリなどでじょうずに管理できない方は無理をせず、紙を整理して収納する方が扱いやすいと思いますよ」

 

4. コード類は自由自在にまとめられる面ファスナーが便利

リモートワークに必要なイヤホンや充電器に必要なコードは、一箇所にまとめて収納しておくと、探し物が減らせます。

 

「コード類はあちこちに出しっ放しにしていると、それだけで片づいていないように見えてしまうもの。手間なく収納できる定位置を決めておきましょう。面ファスナーのベルトは、巻きたいモノに合わせて長さをカットして使えるので、使い勝手がいいですよ。きれいに見せるために結束するバンドがだらんとしてしまうと、せっかく片づけたのに見た目がイマイチ、ということにもなりかねませんよね」

【アイテム】
スリーエム ジャパン「3M ワンタッチベルト」
400円+税(実勢価格)

 

続いて紹介するのは、毎日きれいなデスクを保つための掃除アイテムや、自宅で快適に仕事をするためにさいとうさんが買い足したアイテムです。


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

ホームオフィスを気持ちよく使うための掃除ツール

続いて紹介するのは、毎日きれいなデスクを保つための掃除アイテム。デスクの上と下を掃除するグッズを見せていただきました。

 

1. デスク上は細かいものもキャッチするブラシで

PCでの作業が多いさいとうさんは、ノートパソコンの掃除を定期的に行っているそう。掃除用に使っているのは、レデッカー社のホコリ取り用ブラシ。使っているパソコンに合わせて、ブラシや液晶画面用のクロスなどを用意しておくといいですよね。

 

「掃除用具は収納しておくことが多いと思いますが、わたしは収納してしまうと掃除しなくなってしまうんです。汚れているなあと思ってから出すのは億劫なので、なんとなく手持ち無沙汰なときや、テレビ会議のはじまりを待っている間の数分にパッとできるよう、デスクの上など見える場所に置いていますよ」

 

2. デスクの下には隙間掃除がしやすいコンパクトなヘッドの「マキタ」

デスク下の掃除には、マキタのコードレスクリーナーが活躍。ヘッドが小さくて狭いスペースの掃除がしやすく、吸引力も抜群だそう。

 

「一日の作業の終わりにデスク下をきれいにしておくと、また翌日の仕事もすっきりとはじめられますよね。コードレスクリーナーを買ってから、こういう細かい部分のお掃除がとても楽になりました。軽くて、目に見えてゴミが吸引されていくので、掃除した!という達成感もしっかり味わえてやる気がでますよ。こちらもさっと出せる場所に置いておきます」

 

自宅で快適に仕事するためにさいとうさんが買い足したアイテム

ここでは、作業スペースでの仕事をより心地よく行うために、さいとうさんが最近買い足したものをご紹介します。体に負担のかかるデスクワークも、使うものひとつで楽になります。

 

「ちょっとの作業ならばまだしも、1日に8時間作業するならば、体にとってはベッドと同じくらい大切な場所となりますから、ちょっと値が張ってもいいものを選びたいですよね」

 

1. ノートパソコン用のスタンドはテレカンのときに活躍

ノートパソコンの高さをあげることで、zoomなどのテレカンファレンスのときに映りがよくなるスタンドです。高さが調節できるものもあるので、顔が下に向きがちで首や肩に負担を感じている方は、パソコン画面の位置を調節して、疲れにくい姿勢で作業することを心がけましょう。

 

「ノートパソコンでの作業負担を軽減するために買ったのですが、使ってみたらとてもよかったので、家族に貸したんです。そうしたら気にいったみたいで返ってこなくなったので、もうひとつ買い足しました」

【アイテム】
LOE「ノートパソコンスタンド (11-15インチ用)アルミニウム製」
3373円+税

 

2. 腰痛や疲れは椅子から!体を支える2つの方法

リモートワークがはじまって多くの人が悩んで購入した椅子。さいとうさんは、もともとあった椅子にエアウィーヴのクッションを使っていました。

 

「クッションとしては高価ですが、椅子を買い換えるよりは安価に揃えられます。すでに持っている椅子を有効活用できるので、持っている椅子を使いたかったり、椅子を買うほどではないなと思っていたりする方にはおすすめ。丸洗いできるから清潔に保ちやすいし、座り心地も抜群です」

【アイテム】
エアウィーヴ「エアウィーヴ クッション」
8400円+税

もうひとつのアイデアは、さいとうさんのご家族のお部屋から。オフィス用チェアを買うことをためらう理由のひとつ、“キャスターがフローリングの床を傷つけるのでは”という悩みを解決してくれます。

 

「オフィス用の椅子についているキャスターはカーペット用であることが多く、そのまま使うとフローリングが傷だらけになってしまうことも。こちらは購入したときに、キャスターをウレタン製のものに変えました。傷がつかないだけでなく音が静かで、座り心地のよさは変わりません」

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ホームオフィスでの作業効率を上げる過ごし方

自宅での仕事は、誰とも喋らず作業ばかり淡々としているのがつらくなってしまうこともありますよね。最後に、さいとうさんがご自宅での仕事を楽しくするためのアイデアを伺いました。

 

1. 香りで癒して休憩時間にしっかりリフレッシュ

休憩時間を挟んでも、なんだか同じ空間だし残りの作業も気になるし、と、なかなか休んだ気持ちになれないのが自宅仕事の難しいところ。そうならないためにも、ダイニングやリビングとなる憩いの空間と、仕事をするオフィス空間を分けておくことは大切です。

 

「わたしは休憩のときに、お香をよく炊きます。香りが気持ちの切り替えにとても役立って、一息入れるときのスイッチになっています。お香は香りの持続力も高いので、好きな香りに包まれてまた作業に戻れるのも好きなところです」

 

2. 作業の合間にちょっとできる“お楽しみ”を用意する

自宅で仕事をする環境だからこそできる楽しみを味わうのも、リモートワークならではの時間の使い方ですよね。

 

「これまで全然やったことがなかったんですが、今年は自宅にいる時間が長いので、初めて梅シロップを漬けてみたんです。お砂糖が溶けるまで瓶を揺すらないといけないので、デスクのそばに置いて、ちょっと気づいたときに瓶を転がしているんですよ。これがなかなか楽しくて、毎日できあがりを楽しみに揺すっています。家にいるからこその楽しみを見つけられるといいですよね」

 

すっきりと片づいているさいとうさんのデスクなら、自宅での仕事も捗りそうですよね。オフィスにいるように集中して仕事に取り組めるように、やはりダイニングとデスクは分けたいもの。まずは環境から整えて、気持ちのいいおうちを作っていきましょう。

 

【プロフィール】

ライフオーガナイザー / さいとうきいさん

ライフオーガナイザー(R)・ライター・編集者。ニューヨーク・サンフランシスコ・ホーチミン・横浜・東京など、世界各地の60m2未満の小さな部屋で暮らしてきた経験を元に、「スモールスペースを最大限に活用して、狭くても快適な暮らし」を提案。60平米の2LDKに夫婦+子ども+愛犬との4人で暮らしている。著書に「ものが多くてもできるコンパクトな暮らし」(すばる舍)「狭くてもすっきり暮らせるコツ61」(宝島社)がある。
https://blog.keyspace.info/

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」