夏の万博は夜に楽しむ!行列の少ない穴場パビリオンは?ドローンショーやイルミなど昼に味わえない万博

大阪・夢洲で開催されている、大阪・関西万博。開幕から78日目となる6月29日には、累計来場者数が1000万人を超え、大きな盛り上がりを見せています。でも真夏のいま、昼間から行くのは暑いと考えて、躊躇している人もいるでしょう。また、パビリオンに入るためには長時間並ばねばならず、遅い時間から行ったら楽しめないのでは……と想像する人もいるのでは?

でも、そんなことはありません。確かに一部のパビリオンは入場数時間待ちであったり、予約がないと入れないケースもありますが、30分程度並べば入れるパビリオンも多数あります。また夜にはドローンショーや各所のライトアップもあるので、昼間とは違った楽しみを味わえるのです。

↑夜の万博会場、大屋根リング上から眺めた、パビリオンのライトアップ。

本稿では、並ばずに入れるかつ魅力的なパビリオンや、夜のドローンショーの様子を、会場に足を運んだ筆者がレポートします。

30分程度並べば、入れるパビリオンは多い

万博のパビリオンでは、イタリア館、フランス館などに人気が殺到しています。これらのパビリオンへ入場するには、数時間は待たねばならないため、夕方から来場して並ぶのは現実的ではありません。

でも、30分程度並べば入れるパビリオンは多数あるのです。並ばないパビリオン=つまらないと思われるかもしれませんが、そういうわけでもありません。展示が少ないパビリオンもなかにはありますが、内部の人流がスムーズであるためにあまり待たずに入れるというケースもあります。

↑トルコ館のエントランス。入り口には「並ばずに入れます」との掲示がありました。

その筆頭が、サウジアラビア館です。同館は小さな建物が林立してひとつのパビリオンを構成していますが、その中庭では伝統の織物を織っている姿を見学できたり、時間によっては同国のアーティストによるコンサートも催されています。コンサートスペースには座席も用意されており、階段に座れることもあるので、運良く座れれば疲れた足を休ませることもできます。

↑羊の毛織物を編んでいる様子を見学できます。触らせてもらったところ、かなり丈夫な作りであったのが印象的でした。

SNSでも、「並ばずに入れるのに面白いパビリオン」として人気を集めているサウジアラビア館。筆者が訪れたときは多数の人で混雑していましたが、ほとんど並ばずに入れました。パビリオン内部の人流は少しずつであっても常に流れており、コンサートも含めて、十分かつスムーズに楽しむことができました。

↑サウジアラビア館内でのコンサートの様子。ゆったりと流れる音楽で、リラックスできる空間でした。

また、人気を集めているヨーロッパ各国のパビリオンのなかでも、意外に穴場なのがスペイン館。30分ほど並ぶ必要はありますが、イタリア館やフランス館に比べて、かなり手頃な存在です。

↑スペイン館のエントランスを入ったところ。海を思わせる幻想的な展示がなされていました。

パビリオン内は、海に関する展示が中心。かつての難破船のストーリーや、海藻の培養テクノロジーなど、大航海時代から続く海洋大国らしい内容が展開されています。

↑海藻を培養する設備の展示。いかにも、研究所らしい雰囲気がありました。

またカフェスペースでは、同国のビールを飲むことも可能。併設されているレストランに入るには並ぶ必要がありますが、ビールだけであればほぼ待たずに飲めます。万博で海外気分を味わうなら、ぜひ海外産のものを食べたり飲んだりしたいところです。

これらのパビリオンに加え、筆者はブラジル館、コロンビア館などを回りましたが、それほど長時間並ばずとも入ることができました。並ばずに、あるいは短時間並ぶだけで入れるパビリオンはそこかしこにあるので、夕方以降に訪れて、入れる場所がなく困ることはありません。

↑10分ほど待つことで入れたコロンビア館。内部では、同国の生物多様性をアピールする展示が展開されていました。

毎晩恒例のドローンショーを大屋根リングの上から眺める

夜に万博会場にいることの意味は、昼間より涼しいことだけではありません。ドローンショーやライトアップなど、夜独特の催しを体験できるのです。

↑ライトアップされたパナソニックのパビリオン「ノモの国」。ライトアップに使う電力は、純水素型燃料電池で発電したものを使用しているそうです。

万博の象徴である大屋根リング内に並ぶパビリオンは色とりどりの照明で照らされ、大屋根リングの周囲2kmには、1600台のLEDスポットライトが点灯。大屋根リングのライトは、通常は白色の照明が小さく揺らぎながら灯されていますが、30分ごとに、季節に合わせた演出が行われ、カラフルな色の光がリングの縁を走ります。

↑大屋根リングの縁には、多数のスポットライト型照明が設置されています。1600台にも及ぶこれらのライトはパナソニックの街演出クラウド「YOI-en」によって、クラウドを介して1台1台が個別制御されています。
↑30分に1度の季節の演出では、照明の色が変化。筆者が訪れた際には、夏至に合わせた演出が行われていました。

さらに毎晩、海側のエリアではドローンショーが催されます。ライトアップなどと合わせたこの一連の演出は「One World, One Planet.」と題されたもの。「いのち輝く未来社会のデザイン」という万博のコンセプトとリンクした演出が、会場の各所でなされます。

↑ドローンショーでは、世界を木に見立てた「One World Tree」が空に浮かび上がります。また、ドローンショーの展開に合わせて、大屋根リングのライトアップも変化します。

この演出がなされている時間帯は、大屋根リングに多くの人が登り、空と地上で展開されるスペクタクルを眺めます。筆者は今回初めて大阪・関西万博を訪れましたが、この光景を目にしただけでもここにきた意味があったと思わされました。

↑夜の大屋根リングからの眺めはまさに絶景で、写真をひたすら撮影した筆者。あとから確認すると、撮った写真の枚数は731枚にも及んでいました。

今回の万博の会場には、大屋根リング以外の遮蔽物がないため、昼間に来場すると暑い日差しから逃れる術がほとんどありません。なので特に夏場のうちは、夕方の来場のほうが、体力的な負担も少なく楽しめます。暑いから、夏の間に万博に行くのは控えよう……と考えているなら、夜を狙って会場を訪れてみてはいかがでしょうか。

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