タイトルから勝ってる婚活ドキュメンタリー『57歳で婚活したらすごかった』

最近、twitterをはじめとする各種SNSを激しく使っている。使い分けもうまくなった。そんな中、どんな媒体でも見るジャンルの広告のバリエーションが気になっている。

 

 

出会いの場の主流となったマッチングアプリ

それは、マッチングアプリの数々だ。30歳までの年齢層に特化したもの、50歳以上のシニア狙いのもの、変化球的にはパパ活したい女性たちの受け皿になっているものもある。

 

気軽な出会いから結婚相手をがっつり探すためのものまで、真剣度のグラデーションもさまざまだ。頻繁に行われているマッチングアプリの利用率に関する調査を見ると、どのサービスもメンバー数が上昇していることがわかる。ごく普通の飲み会もできなくなった今、第一義的な出会いの場として選ぶには弱めだったかもしれないマッチングアプリが主役になりつつある。

タイトルから勝ってる婚活ドキュメンタリー

57歳で婚活したらすごかった』(石神賢介・著/新潮社・刊)は、もうタイトルから勝っている。婚活という戦場に舞い降りた57歳の戦士にとって、何がどうすごかったのか。どうしても知りたい。プロフィールを見たら、著者の石神氏は1962年生まれ。同い年だ。がぜん距離が縮まる。序章に、次のような文章を見つけた。

 

この本は57歳からの、オヤジの“熟年婚活記”だ。婚活アプリ、結婚相談所、婚活パーティーなどを利用したリアルな体験をつづっていく。いい大人になってなお女性と上手に付き合えないもどかしさも、はるか年下の女性に罵倒された屈辱も、ありのまま打ち明ける。

『57歳で婚活したらすごかった』より引用

 

石神さんと筆者は、同じポップカルチャーの影響を受けているはずだ。高校から大学時代にかけて、身近に『週刊プレイボーイ』とか『HotDog Press』とかの恋愛情報ツール的な性格が強い媒体がいつもあった。こうした媒体から得た恋愛ノウハウには、耐用年数みたいなものがあるのだろう。それに、時代精神と恋愛行動のコンパティビリティみたいなものもあるだろう。序章の文章を読んだだけでさまざまな思いや場面が浮かび、広がっていく。

 

年齢を重ねてからの婚活はディストピアでしかないのか

章立てを見てみよう。

 

序章  57歳で一人、がつくづく嫌になる

第1章 41歳女性に「クソ老人!」とののしられる

第2章 予期せず本気の恋をして打ちひしがれる

第3章 結婚相手の愛犬に尻をなめられる

第4章 イベント系婚活は人柄がわかる

第5章 コロナ禍で追い詰められる婚活者たち  

終章  誰かと生きるのではなく、誰かのために生きる

 

各章のタイトルを見て感じられるのは、ある程度年齢を重ねてからの婚活のディストピア感だ。ただ、それだけが本書のテーマかといえば、決してそうではない。ディストピア感の向こう側に、温かく柔らかいものが確実に存在している。

 

プロフィールと現実の絶望的乖離

マッチングアプリを使えば、自分と相手の需給関係の調整をある程度までの段階まで、ある程度のスピード感を持って進めることができる。ただ、実際に会って話をして、ある程度うまくいったという“打感”があっても安心はできない。プロフィールによる選択と実際の顔合わせは、まったく違うゲームなのだ。そのあたり、第1章で詳しく触れられている。

 

石神さんは41歳の女性と会った。かつて地方のテレビ局でレポーターの仕事をした経験があり、離婚歴が一度ある銀行員だった。趣味が合うことも確かめ、アドレスを交換し、二人とも好きなR&Bアーティストの来日公演に行くことまで約束して別れた。

 

チケットも買ったが、全く連絡が来ない。LINEでメッセージを送ったら、3回目に「しつこいです。もう連絡しないでください。無理です」という返信が来た。そこで、「失礼しました。もう連絡はさしあげません」と送信して寝ると、翌朝こんなメッセージが届いていた。「連絡すんなって書いてあんの読めないのかよ。老眼鏡つけとけよ。てめーからLINEくるだけでゾッとして不眠になるわ。クソ老人!」

 

老眼鏡、クソ老人というワードの響き。石神さんと同い年である筆者自身が世界からどう見られているのか、思い知らされる気がする。

 

行くぜ! 婚活

60歳近くになってからの婚活が順調に進むわけがないし、それを望む方がまちがっているのかもしれない。ただ石神さんは、クソ老人と罵られたり、思わず出会ってしまった本気の恋で心折れたりしながらも、ある境地に至った。以下に紹介するものも含め、本書に記された一つひとつの文章を味わい、行間から感じ取るべきものはたくさんある。

 

自我が育ち切ってしまった中高年の場合、一人で生きていく自信があってこそ、自分以外の人間に費やす時間と余力があってこそ、誰かと一緒に生きることができるのではないだろうか。

『57歳で婚活したらすごかった』より引用

 

驚きとか嘆きとか、喜びとかキュンキュン感など、振れ幅の大きなさまざまな感情が交差しながら進んで行く超リアリスティック恋愛ドキュメンタリー。57歳、恋の大冒険。『レイダース/失われたアーク』とか、『ロマンシング・ストーン/秘法の谷』とか、80年代前半のアドベンチャー映画のバイブスも感じる。確実に言えるのは、婚活はいろんな意味で本当にすごかったということだ。

 

【書籍紹介】

 

57歳で婚活したらすごかった

著者:石神賢介
制作:新潮社

やっぱり結婚したい。57歳で強くそう思った著者は、婚活アプリ、結婚相談所、婚活パーティーを駆使した怒涛の婚活ライフに突入する。その目の前に現れたのは個性豊かな女性たちだった。「クソ老人」と罵倒してくる女性、セクシーな写真を次々送りつける女性、衝撃的な量の食事を奢らせる女性等々。リアルかつコミカルに中高年の婚活を徹底レポートする。切実な人のための超実用的「婚活次の一歩」攻略マニュアル付!

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あなたの身近に意外といるかも? 40代からの婚活のリアル——『お互い40代婚』

最近、40代を過ぎてから婚活を始める女性が増えています。仕事に夢中になって30代を駆け抜け、気づいたら40代、そろそろパートナーをと考え始める人が多いようです。実際、40代の婚活とはどんな感じなのでしょう。

結婚相談所での苦境

私の周囲でも、40歳を過ぎて婚活を始める女性が何人もいます。最初のうちは張り切って結婚相談所に登録するのですが、そこでまず憤慨します。なぜなら紹介されるのが、年上の男性であることが多く、しかも10歳以上も年齢差があったりするのです。

 

同年代か年下の男性を希望する女性が少なくないのですが、なかなかそうした人を紹介してもらえません。それはなぜかというと、同年代の男性は年下の女性を希望することが多く、ニーズが合致しにくいからなのだとか。そこで初めて現実の厳しさに直面し、どうしたらいいのだろうと困り果ててしまう人もいます。

 

どこで出会えばいいのか問題

40代女性は近場での出会いにあきらめ気味です。「同世代でいいなと思った男性は大抵既婚者。もう結婚相談所に頼る以外ない」と思い込んでしまうのです。自然に生活していたら出会いは起きないので、頑張って婚活するしかないと考えてしまうのです。

 

40歳を超えると急に老後に不安を感じ始め「やっぱりパートナーがいたほうがいいかも」と、急いで婚活を始める人が多いと私は感じています。39歳までは「いい人がいたら結婚してもいいかも」と言いながら、楽しく仕事に没頭していた女性も、40歳になった途端「今が結婚のラストチャンスかも」と焦って迷走し始めてしまうのです。

 

実はすぐ近くにいるのかもしれない

コミックエッセイ『お互い40代婚』(たかぎなおこ・著/KADOKAWA・刊)は、40歳を過ぎてから結婚相手を見つけた、たかぎなおこさんの体験が綴られています。彼女は婚活をしたわけでも、結婚相談所に登録したわけでもありません。自宅のすぐ近くでお店を営む男性と交際し、ゴールインされたのです。

 

彼は、引っ越しのご挨拶をした時から親切でした。そして、たかぎさんが困った時には手を貸してくれました。その助けかたが押し付けがましくなく、とても自然なのです。おそらく普段から人を助け慣れている徳の高い男性なのでしょう。なのでたかぎさんも「この人いいなあ」と思い始めるのです。

 

長く生きてきたからこそ

この男性はとにかく女性を大切にしてくれます。サラダは自然に取り分けてくれるし、お取り寄せした果物をお裾分けしてくれたりもします。飾らない優しさは、一緒に暮らしてもきっとこんな感じなのではと思わせられます。たかぎさんが彼の素晴らしさに気づくことができたのは、やはり40年という長い歳月、人と関わってきた経験があったからなのでしょう。

 

若いころは、バラの花束を抱えて現れるような男性に胸がキュンとなり、まるでドラマのヒロインになったかのような恋愛に憧れるものです。けれど、年齢を重ねるうちに、結婚で大切なのはドラマではなく日常なのだと人は気づかされます。人生の長い時間を一緒に過ごすので、お互いに自然体でいられる相手であることが一番なのです。

 

40代婚の良さ

本書に描かれている40代同士の交際や結婚、そして新婚生活はとてもおだやかで、そしてお互いに思いやりに満ちた温かいものです。同時に複数のことを頑張ることが苦手な人もいます。仕事中心だった30代が過ぎ、40代は精神的にも余裕ができてきて、自分の生活に目が行くようになる人がいますが、それも素敵な生きかたです。

 

そして、この本でとても興味深かったのは、たかぎさんが前々からの希望通りの男性に出会ったということ。友人知人に「タヌキっぽくて、ギャンブルしないのんびりした人」と話していたのです。そして結婚したのはまさにそういう男性でした。日頃から具体的なパートナー像を頭に描いていたから、良縁のお相手が現れた時に、ピンと来たのかもしれません。自己分析はやはり大事なのでしょう。

 

 

【書籍紹介】

お互い40代婚

著者:たかぎなおこ
発行:KADOKAWA

ひとりぐらしを満喫して、仕事に趣味に楽しい毎日をおくってきたけれど、楽しいからって私、ずっとこのままでいいのかな…? そんなときにカニがご縁で(?)仲良くなった通称「おつぐやん」。ほのぼの優しくて、食べ物の趣味も合うし、なんかこの人いい感じじゃない…? お互い40代で出会ったからこそ、オトナの幸せを満喫…と思いきや、妊娠・出産は待ったなし!! 「別冊レタスクラブ」に掲載された漫画に加え、書き下ろし94ページ! 大人気イラストレーター、たかぎなおこの40代ならではの焦燥感と貫禄(?)をたっぷり味わえる、ファン待望のコミックエッセイです。

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【夜更けの1冊】女性向け恋愛本から学ぶモテる男になるための3か条――『すべてがあなたのものになる!史上最強の乙女のシナリオ。』

女性向け恋愛指南本にはしばしば「男心と女心は違います。女性がしてほしいことを男性は察知できません」などというようなことが書かれている。では「女性がしてほしいこと」とは、具体的にどんなことなのだろうか?

 

 

女性は何を求めているの?

すべてがあなたのものになる!史上最強の乙女のシナリオ。』(上原愛加・著/学研プラス・刊)では、男心と乙女心(この本では女心は乙女心と書かれている)の違いを丁寧に解説している。そして男性心理について「彼は、闘いながら生きてきた。つまり、彼にとってこの社会は敵ばかり」と説明し、男性は傷を負っている、と考えている。だから「彼のキズの手当てをしてあげるナイチンゲール」になりましょうう、と、とても可愛らしいことが書かれている。

 

この本では「彼はちっともオトメゴコロをわかってない(略)。悪気はないんだし、仕方ない」と男心にかなり寛大だ。では、女性が求めていることとは、具体的に、いったいどんなことなのだろう。

 

 

「好きだよ」と言ってほしい

女性がしてほしいこととは、「少女漫画のようなこと」だ。多くの女性が支持するからこそ、少女漫画のイケメンが放つあのスイートなセリフがあるのだし、ロマンティックな告白がクライマックスシーンを盛り上げる。女性は男性から「好きです」と言われると、ぱあっと目の前が明るくなるもの。毎日のように浴びても構わないうれしい言葉なのだ。

 

しかし、日本の男性はこれがなかなかできない。照れて「好きだ」や「愛してる」という言葉をひんぱんには言えない。テレビなどでイタリア人男性が妻に毎日愛してるよと言っている様子が流れると、日本人女性はうらやましくてため息が出てしまうものなのだ。ということは、彼女に会うたびに「好きだよ」「愛してるよ」と言うだけで喜んでもらえるということなのだから、照れを忘れてやってみる価値はあるかもしれない。

 

 

「話を聞いてほしい」

本書では、女性は男性の聞き役になりましょう、と説いている。男性は自分がいかにすごいかを語り、女性からスゴイね、と言われることで奮い立つから聞き上手になればなるほど愛されるのだ、と。そして「好きな人の傍にいれば、自分のことを少しでもわかってほしいという気持ちが止めどなくあふれだしてしまう」、つまり自分のことも語りたいだろうけれど、そこはガマンしましょうね、と釘を刺してもいた。

 

女性はもともと話し好きだ。女同士が集まると何時間でもしゃべり続けていられるくらいである。なので、本当は好きな彼の前でも自分のことをいろいろと話したい。それは男性にとってあまり関心がないささやかな事柄も多いのだけれど、それを親身になって聞いてくれて、かつ後日もちゃんと記憶してくれている男性がいたら、好感度はかなり高くなるはずだ。

 

 

「ディズニーランドに行きたい」

そして、本のあちこちにディズニーランドの単語がある。彼とディズニーランドに行くのが多くの女性の夢なのだ。夢と魔法の王国で幸せ気分に浸りたいし、1日ずっと彼を独占もしたい。さらに乗り物待ちの時間には、女性が大好きなおしゃべりもできるのも楽しいのだ。

 

なので男性は「今度ディズニーランドに行こうか」と女性に切り出せば、大喜びされる可能性は高い。かなりの確率で「ほんとに!? 行く行く!」という返事が返ってくることだろう。遠方に住んでいる場合は「いつか行きたいね」と二人の目標にするだけでも絆が深まるのでおすすめだ。

 

こうやって見てみると、女性は困難なことを求めているわけではない。ただ、継続性があるというのは特徴的だ。「毎日のように好きだよと言われたい」「会うたびに私の話も聞いてほしい」「ディズニーランドに何度も行きたい」のである。何度も愛情表現されることで愛される実感を強めていくのが女性なのだ。だから面倒であってもこまめな愛情補給をすることが大切なのである。

 

【書籍紹介】

すべてがあなたのものになる!史上最強の乙女のシナリオ。

著者:上原愛加
発行:学研プラス

史上最強の乙女のバイブル コレクション」シリーズの第3弾。愛され乙女は、夢というのは、掴むものじゃなく、「授かるもの」だと思っている。夢や願いは、自分が育てるものじゃなく、まわりの人が育ててくれるもの。33の魔法で恋も夢も叶っちゃう!

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男と犬は同じと思え。オネエが教える恋愛の極意――『アンタたち!一生このままひとりでいいの?』

オネエと呼ばれる人たちがいる。女性的な話しかたをする男性で、恋愛対象は男性であることが多い。彼らのなかには恋愛相談が得意な人が結構いる。特に女性に対して「オトコの落としかたを教えるわ」とアドバイスしてくれる人がいる。その極意を聞いてみた。

 

 

なぜ効く!? オネエのアドバイス

私はイケメンが好きである。そして少なくないオネエもイケメンを好む。好みの傾向が似ているからか、私も時々オネエから「助言」を授かることがある。「まずは色気を鍛えなさい」という人もいたし「おいしいごはんを作れるようになりなさい」という人もいた。人によってアドバイスはそれぞれ違う。けれどどれももっともだなと感じるものが多い。

 

オネエセラピストTOーRUの愛のおしおきバイブル アンタたち!一生このままひとりでいいの?』(TOーRU・著/学研プラス・刊)によると、女性が書いた恋愛指南本は男性心理を無視していて、なんだかつめが甘い」し、「男性が書いた恋愛指南本は(略)ナルシズムの権化のような感じだし、正直言ってあまり参考にならない」という。だから両方の気持ちがわかるオネエのアドバイスが光るという言葉には妙に納得できた。

 

 

男心は犬心と同じ!?

TO-RUさんは、男はイヌと同じような方法でしつけるのはアリだという。そしてやはり、まずは「おいしいごはん」が必要なのだ。確かにイヌも食べ物が大好きで、好物を差し出すと目を輝かす。おいしいごはんをくれる人には、男はついていきやすいのだ。

 

犬が好きが男性は多いが、それは、男性自身も犬っぽいからだ、とTOーRUさんは言う。「バカ正直で、喜怒哀楽を隠せない」、そんな単純で不器用なところが男性と似ているのだ、と。確かに女性は秘密主義で、本音を隠したがる。好きな異性がいても、シッポを振って飛んでいったりはしない。ちらっと横目で見て、向こうが寄ってくるのを待ったりもする。どちらかという猫っぽいところがあるのかもしれない。

 

 

男性の浮気は犬のマーキング

男性の浮気心も、犬に例えると分かりやすい、とTOーRUさんは説く。犬は縄張りを主張するためにオシッコであちこちにマーキングするけれど、男性もあちこちの女性にマーキングしたがるのだとか。これは生理的なものである程度はしかたない、というけれど、納得できる女性は少ないだろう。

 

男性の浮気の対処法は、彼を責め立てることではないという。浮気をした時こそ怒らずに、彼に尽くすことだという。「悪いことしたのに、こんなに尽くしてもらえて悪いなあ」と愛が深まるのだとか。そして「こいつしかいない」と考えるようになっていくのだという。

 

 

ケンカは逆効果

確かに私のまわりでも、かなりの女性が彼のLINEを盗み見るなどして浮気の証拠を掴み、「なんなのこの女!?」と追及している。そして大抵ケンカになっている。女性の気持ちは「私が一番のはずなのにどうしてよそ見するの? うんと反省してあやまってよ!」というものだけれど、男性は謝るのが苦手だし、プライバシーを探られてムッとしてしまい、仲がこじれてしまうのだ。

 

怒りをグッとこらえ、淡々といつものように、もしくはそれ以上に彼に尽くせたら。確かに彼からも一目置かれそうだ。でもなかなかそんな気持ちになれる人はいないだろう。「頭にきたからお弁当作ってあげなかった!」などとスネる人がほとんどだ。

 

ただ、最近はマッチングアプリの発達のおかげで、女性たちも他の男性と出会いやすくなっている。一部の女性たちは「私だって浮気してやる!」とそうしたアプリを使うようになる。場合によってはそこで素敵な男性に出会い、今の彼氏との別れを選ぶ人もいるので、男性側も、浮気がバレたらリスキーな展開になるかもしれないということは肝に銘じておいたほうがいいのかもしれない。

 

 

【書籍紹介】

 

アンタたち!一生このままひとりでいいの?

著者:TO-RU
発行:学研プラス

有名女優からOLまで、アラサー・アラフォー女性に絶大な支持を受ける、オネエセラピストTO-RU(トオル)の恋愛指南。オネエだからこそわかる、オトコの本音、選ばれる女になる方法など、運命の出会いを逃さないための恋愛テクを指南する。

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科学で恋愛は成就する? 賛否両論のオーストラリア婚活番組「一目で結婚」が示していること

オーストラリアのお茶の間をくぎ付けにしたリアリティ番組「一目で結婚」。科学的なマッチングに基づく婚活番組という触れ込みで、これまで4年間毎年放送されてきましたが、現在も続いているカップルはたったの1組だけ。そのせいか、これまでの視聴率はイマイチでした。が、現在のシリーズはなんと最高視聴率を記録。一体なぜでしょうか? そして、科学的なマッチングというのは可能なのでしょうか?

 

科学的なマッチングの仕組み

「Married at First Sight」は、「Love at first sight(一目ぼれ)」からもじってつけられた婚活のリアリティ番組。あえて訳せば「一目で結婚」という番組名になるかと思います。20代~50代の婚活者を募り、応募者の性格や好みなど様々なデータを分析。科学的に男女11組(計22人)をマッチングさせ、その様子を放送するというものです。

 

番組の冒頭部分は、なぜこの番組に応募したかという背景説明で始まり、その後、いきなり初対面で「結婚」することになります。とはいっても正式な結婚ではなく、ただ結婚式を挙げるだけ。それでも、式後に1週間のハネムーンへ出かけ、戻ってから7週間アパートで一緒に暮らし、実際に夫婦のような生活をするわけです。これでは結婚の本当の価値を伝えることにならないとの批判もあり、最初のシーズンが始まる前は1万5000人の署名を集めて番組の中止を要求する声があがったこともありました。

ここで気になるのが「科学的なマッチング」の方法。このマッチングは3人の専門家によって行われます。1人目は博士号を持つ「心理神経療法家」、2人目は心理学士号を持ち、20年の経験がある「恋愛コンサルタント」、そして3人目も同様に15年の経験がある「恋愛コンサルタント」です。つまり、それなりに高いレベルの専門家に依頼していることになります。

 

実際に使うデータはかなり詳細に分類されています。その一部をご紹介すると、背の高さ・体重・育った環境・応募への親の反応、情熱を持っているもの、自身のユニークなこと、いままで一番後悔していること、暇なときの過ごし方、変化と安定への好み、秘密や子どもの有無、現在の生活、これまでの恋愛経験、好みのタイプなどがあります。

 

ただし、上述の質問事項は本人が回答するわけですから、客観的に正確であるとは言えないかもしれません。参加者のなかには初対面でマッチされた相手を毛嫌いしていた人もいるのですから。

ハプニング多発で視聴率アップ!

さて、過去4シーズンにおける最終回の視聴率が平均23.75%だったのに対し、最新シリーズでは31%と高い視聴率となり、他のチャンネルを押さえて1位を独占しました。その一因は、出場者全員を集め週に1回開かれるディナーパーティー。参加者たちは普段アパートで2人暮らしをしますが、そのパーティーでは22人のグループのなかに置かれます。このような場の変化で生み出されるのが「集団のダイナミズム」で、自分や相手を集団に置くことによって、自分たちの関係をより現実的に評価させるように設計されているのです。

 

こうした場面では自分や相手を、他の参加者と比較するようになります。これまでのシリーズでは「ただの社交」で終わっていましたが、今回は、このパーティーを通し「カップルAの男性」と「カップルBの女性」の間に「浮気」が発生。そこから、番組が思わぬ方向へ進み、視聴率がアップしたと言うわけです。結局、この浮気は男性が「元のさや」に戻り、寄りを戻して終わりました。

ところが最終回、さらに視聴者を驚かせたことがありました。番組はリアリティーショーと言いつつ、撮影は最終回の6週間前に終了しており、最終回では、この6週間でそれぞれのカップルがどうなったかを報告。8週間の生活を経て「今後は付き合わない」と決めたカップルが数組あり、そのうち3組の片方は別の参加者と付き合うようになっていたのです。さらに、8週間の共同生活後「今後も付き合う」とロマンチックに語った3組のカップルでさえも結局、破局。運命の赤い糸はやはり科学では見つけられないということになるのでしょうか。

番組は賛否両論を呼んでいます。ある出場者は、番組の制作側が視聴率をあげるために番組の内容をあまりにもドラマ化しすぎたと批判。「科学的マッチング」への不信感も募っていますが、番組の専門家の一人ストラトフォード博士は「男女関係というものがいかに難しいか、そしていかに素晴らしいものであるかを学べるという点において、この番組は重要だ」と反論。一目で結婚は2019年にも放送が予定されていますが、今後も高い視聴率を維持できるかどうかは分かりません。

成功者が伝授する! 家にいながら励む「ネット婚活」成功の法則

最近、マジメな婚活に使えると人気が高まっているのが、いつでも、どこでも気になる相手をスマートフォンでチェックできる「マッチングアプリ」。職場や友だちの紹介、飲み会、合コン……そんな今までの出会いのチャンスをさらに広げたいと、検討している人も多いのでは?

 

効率よく出会えることがマッチングアプリの魅力ですが、理想の出会いを手にするためには、テクニックや注意点を知っておく必要があります。そこで、自身もネット婚活で現在の旦那様と出会い、スピード結婚したという婚活コンサルタントの澤口珠子さんに、婚活で成功するマッチングアプリのコツを紹介していただきましょう。

 

 

いま、素敵な出会いはネットにあり! 婚活アプリを使えば1年後の結婚も現実に

素敵な相手を見つけたい! と思っても、なかなかアプリの使用まで踏み切れないこといませんか? そもそも最近の「婚活アプリ」がどんなものなのか、その大まかな流れを説明すると……

1.写真や自己紹介など自分のプロフィールと、職業、年収などを任意で登録
2.気になる相手を探し、いいなと思ったら「いいね!」ボタンなどを押して意思表示。相手も押してくれればマッチング成立
3.マッチング後はアプリ上でメッセージがやり取りできるようになる
4.フィーリングが合ったらデートの約束をする

※アプリによって多少異なる場合があります。

というものが一般的に多いようです。

 

ところが、出会いの機会は欲しいけれど、なかなか婚活アプリの導入にまで至らないのには、いくつか共通の心配があるのではないかと思います。そのひとつとして、ひと昔前のいわゆる“出会い系”につきまとう不信感や警戒があるのではないでしょうか? というわけで、おすすめの婚活アプリについてうかがう前に、澤口さんに最近の婚活アプリ事情を教えてもらいました。

 

目指すのはいい出会いの確率を増やすこと! 人を見る目を鍛えることが肝心

「婚活アプリを運営する会社も、安全・安心のブランディングを重視して、いわゆる“出会い系”とは差別化を図る努力をして、本来の目的外のユーザーが利用しないように努めています。最近多いのはフェイスブックと連動し、身分証明の登録を必須にすることで、本人の身元確認を強化するアプリ。フェイスブックの友達も10人以上などの条件をつけて、架空アカウントでの登録を除外する努力をしています。

 

婚活目的で利用したい女性ユーザーの心配事として挙げられるのが、遊び目的の男性や既婚者に誘われるリスク。ですがこればかりは、自己責任で回避するしかありません。この手のリスクは、合コンや婚活パーティーでも起こり得ることですから、メッセージのやり取りをしながら注意すれば大丈夫。むしろたくさんの人と気軽にメッセージをやり取りして、気が合いそうならデート。そこで『怪しいぞ』と思ったらサッと切り上げてブロックしてしまうくらいの感覚のほうが、オンラインの出会いでは普通。そのくらいのスピード感のほうが、いい出会いの確率を上げると思います。

 

もうひとつ、よく質問されるのが『友達や職場にナイショにできますか?』というもの。フェイスブック連動型の婚活アプリの場合、フェイスブックの友達は検索から除外される設定になっています。それでも、フェイスブックでつながっていない友達や会社関係の人が出てくることはあるでしょう。でも、何も後ろめたいことはしていないのですから、気にしないのが一番。それに相手も同じく婚活アプリを使っているのですから立場は同じ。ブロックしてしまえば二度と出てきません。

 

ネットでの出会いが不安という話はよく聞きますが、相手がまともかどうかを見極めるのは、リアルでもネットでもご自身しかいません。大切なのは人を見る目を鍛えることです。それに婚活アプリでは、実際に会う前にメッセージをやり取りするわけですから、会う前にまっとうな人かを精査できるのでリスクを回避できる面もあるのではないでしょうか。

 

ちなみに、私は婚活コンサルタントとして出会いのミスマッチは婚活アプリを使ったネット婚活で解消できると考え、実際に自分で実践してみようと取り組んだ結果、3カ月で104人の方とデートをしましたが、難ありの男性は6人だけ。あとはみんな素敵な人ばかりでした。しかも、半年後にその中の1人と結婚するに至ったのです。だから自信をもって婚活アプリをおすすめします!」(澤口さん・以下同)

↑婚活コンサルタントという立場から婚活アプリを実際に試した澤口珠子さん。結果、3カ月で104人とデート。その中のひとりと半年の交際期間を経て結婚。現在は一児の母として、子育てにも奮闘しています↑婚活コンサルタントという立場から婚活アプリを実際に試した澤口珠子さん。結果、3カ月で104人とデート。その中のひとりと半年の交際期間を経て結婚。現在は一児の母として、子育てにも奮闘しています

それではここからは、ネット婚活で成功する澤口さんオススメの婚活アプリや秘訣やテクニックを聞いていきましょう。

 

婚活コンサルタント澤口さん推奨成功する婚活アプリ

「Pairs」

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累計会員数700万人突破のPairs。豊富な検索機能や現在約9万を数えるコミュニティなど、マッチングしやすい仕組みも充実しています。

 

「youbride」

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30代を中心に婚活に特化したサービスとして、2017年実績で2742名が成婚。累計会員150万人は婚活サイトでは最大級。公式婚活パーティーもあります。

 

いよいよ次は、各場面でどのようなコツを押さえておいたらいいのか、実践的なアドバイスを教えていただきます。

 

好印象なプロフィールから会うポイントまで実践者が教えるマル秘テクニックを公開!

ここからは、「プロフィール」「マッチングするコツ」「会うときのポイント」と各場面でどんなことに気をつけたら良いか実践的なアドバイスを澤口さんにしていただきましょう。

 

・プロフィールに何を書いたらいい?

「マッチングアプリでの出会いは、とにかくプロフィール写真で決まるといっても過言ではありません。とくに男性は女性以上に好みのタイプの顔かどうかを重要視するもの。端的にいって、男性はまず『顔』で選ぶものなのです。

 

写真を見て“いいね!”をしてもらわないとマッチングが成立しないので、婚活アプリのメイン写真は奇跡の1枚でOK。自分の一番きれいな角度や光のまわりかたを工夫して撮影しましょう。多少の補正はいいですが、明らかに“盛りすぎ”加工は引かれてしまいます。

 

もうひとつの留意点は、笑顔で気軽な写真がおすすめです。お見合い写真のような写真スタジオで撮影した堅い写真は、気軽さがウリの婚活アプリでは敬遠されてしまいます。また、サブ写真には全身が写っているものも入れましょう」

 

↑澤口さんがPairsに登録していたときのプロフィール。リラックスして楽しそうな笑顔の写真を使用。サブ写真には全身やペットの写真もアップ↑澤口さんがPairsに登録していたときのプロフィール。リラックスして楽しそうな笑顔の写真を使用。サブ写真には全身やペットの写真もアップ

「それからプロフィール写真に添える自己紹介文は明るく、ポジティブな表現が基本です。自分を卑下するようなネガティブなことも書かないこと。『こんな私でも~』『なんの取り柄もありませんが~』『外見は期待しないでください』などのマイナスな印象を与えるようなプロフィール文章を書いて、魅力的に映るはずがありません。明るく、ポジティブに! がポイントです。

 

趣味や休みの過ごし方などの自分の好みを相手に伝えるのもいいですが、ふたりの楽しい未来を感じさせる文章もいれましょう。ポイントは『~してあげたい』『一緒に~したいです』など男性が誘いたくなるような、ほどよくかわいらしい一文がおすすめです」

 

↑プロフィール文章にも澤口さんならではの「会いたくなる」テクニックが満載。最初に訪問のお礼のひと言を入れた後に、家庭的で、気さくな雰囲気の人柄である感じが好印象。そして最後は「早めに会える方を希望します」と一文添えることで、目的をはっきりさせています↑プロフィール文章にも澤口さんならではの「会いたくなる」テクニックが満載。最初に訪問のお礼のひと言を入れた後に、家庭的で、気さくな雰囲気の人柄である感じが好印象。そして最後は「早めに会える方を希望します」と一文添えることで、目的をはっきりさせています

 

・数多く確度の高いマッチングを得るには?

「当たり前ですがマッチングアプリは、お互いにいいと思わなければマッチングしません。女性はできれば男性から申し込みをしてほしいでしょう。もちろん自分好みの相手から申し込みをもらえたらベストですが、実際のところは好みではない人からのアプローチが大半です。多くの女性がここで挫折してしまいがちですが、そんなことでヘコんでいては時間のムダです。ネット婚活は実際に会うまではバーチャルな世界なのですから、いちいち傷ついたりしないのも成功のポイントです。とにかく数多くのマッチを得ること。そのためのテクニックをいくつかご紹介します。

 

まず、時間があったら頻繁にサイトにアクセスすること。なぜなら『ログインが新しい順』で検索する男性が非常に多いからです。こまめにログインしていると検索結果で上位に表示される可能性が高まります。

 

自分から“いいね!”を押すことに抵抗がある人もいるでしょう。そんな方には“足あと”を残す作戦がオススメです。代表的なマッチングアプリのPairsの場合、『足あと設定』で『残す』になっていればOK。そうして自分の好みや求める条件で検索し、素敵だなと思った男性のプロフィールを片っ端から閲覧して足あとを残しましょう。その時、文章はいちいち読まなくてかまいません。それならテレビを観ながらでもできるはずです。条件検索をしているので、自分好みのフィルターは最低限かかっています。足あとを残して、相手から申し込みがあったらラッキー! ここでもそのくらい気軽に、数をこなすのがポイントです」

 

さらに澤口さんがオススメするのが、コミュニティにたくさん入ること。多くのマッチングアプリでは、趣味や好きなもの別にコミュニティが用意されています。

 

「私がオススメするマル秘テクニックは、あなたが会ってみたい男性が入っているコミュニティに入ることです。私は『この人と会いたい!』と思った人が所属している人のコミュニティに戦略的に入りました。すると『あり得ないくらいコミュニティが被っていたので』とアプローチをゲットした経験があります。被っているのは当たり前ですよね(笑)。でも共通の趣味や好きなことが同じ人と仲良くなりたいのは皆同じ。コミュニティを是非活用してみてください」(澤口さん)

 

・会うときに心がけることとは?

ここまでネット婚活を成功させるための澤口さんからのアドバイスに共通するのが、「ネット婚活は会ってからが本番」ということ。まとめとして、実際に結婚という良縁をつかんだ澤口さんらしい必勝法を教えてもらいました。

 

「マッチングしてメールのやり取りをすると、うれしくなって忘れがちですが、メールは相手に会うためのツールに過ぎません。ダラダラとメールのやり取りばかり続けるのは時間のムダ。会わないとリアルな相手の印象はわかりません。

 

まだお付き合いしているわけではないので、婚活アプリでマッチングした複数の相手と同時期にデートするのもOK。むしろ出会いの数を多くして、理想の相手を見つけることが目的なので、並行してどんどん会いましょう。

 

それから、1度会って『なんか違う』と思ったら、デート後にブロックしても婚活アプリの場合はOKだと私は思います。丁寧にお断りの連絡をしたら、逆ギレされたという報告も聞いていますので。ですから、会う前に住んでいる場所や働いている場所などの個人情報を公開しすぎないように注意しておきましょう」

 

婚活アプリはいい縁に巡り合うためのツールに過ぎません。会う前にプロフィール写真で顔を知っていたり、メッセージをやり取りしていたりすると自分勝手な妄想を抱いてしまいがちですが、会ってからが本番。気軽に、数多く会って、うまくいかなくてもいちいち落ち込まないことが、ネット婚活の成功の法則のようです。
【Profile】
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婚活・女子力アップコンサルタント / 澤口珠子

スフィアロココス株式会社 代表取締役社長。「婚活」に特化したイメージコンサルタントとして、「マインド」「外見磨き」「コミュニケーション」の3軸で、理想のパートナーを引き寄せるノウハウを伝えている。主宰する少人数制女子力アップレッスンは1期生全員1年以内に結婚が決定。レッスン終了までに約6割が彼氏ができるなど、結婚相談所よりも高い成婚率を誇る。2つのメルマガ、"1日3分読むだけで婚活美人!365日の魔法のレッスン"と"90日で結婚につながる恋愛をはじめる!ネット婚活メールレッスン"を配信中。著書に『愛もお金も全て手に入る美しく自由な女になる方法(総合法令)』『素直になれない大人女子が結婚するための5ステップ(大和書房)』『1年以内に理想の自分で理想のパートナーを引き寄せる魔法のレッスン』 (かんき出版)などがある。

 

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『はじめての「ネット婚活」』
1404円/幻冬舎
安全に楽しく「ネット婚活」するためのノウハウやマル秘テクニックを今回アドバイスしてくれた、澤口珠子さんの実体験をもとにまとめた一冊。婚活アプリを実際に使用し、3カ月で104人とデート。その内の1人の男性と交際半年で結婚した著者がメールで「会いたい」と思わせ、初デートで「また会いたい」と言わせる秘訣を余すところなく伝授。

 

構成=n.プロジェクト 取材・文=神保麻美

 

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