【独占公開】安室奈美恵「Finally」で最も聴かれている曲は!? 再生回数TOP10を徹底解説

本日9月16日をもって引退することが決まっている歌手の安室奈美恵さん。その日が近づくにつれて、ネット上には「アムロス」を嘆く声や、新たな旅立ちを応援する声が上がっています。今週末には故郷・沖縄で最後のライブステージが披露され、今夜盛大な花火イベントも開催されます。

 

平成という時代を代表する存在となった安室さんですが、その去り際にも多くの記録を打ち立てています。まず、ラストツアーの模様を映像化したBD/DVD「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」は、9/13時点で売上累計が146.8万枚を突破。音楽映像作品としては史上初となるミリオンセールスを記録しました。

 

また、昨年11月に発売されたベスト・アルバム「Finally」は、CD不況が叫ばれているこの時代に売上累計200万枚をわずか発売2か月で突破し、いまもなお数字を伸ばし続けています。

 

そこで今回は、平成を代表する歌姫が残したベスト・アルバム「Finally」収録曲のなかから、再生回数が多い曲トップ10を紹介します。25年のキャリアで残した数多くの曲のなかで最も聴かれているのはどの曲なのか、ぜひ予想しながらチェックしてみて下さい。

 

「CDレコ」アプリでの再生回数を集計

今回の調査は、アイ・オー・データ機器が発売しているCDドライブ「CDレコ」および専用アプリでの再生回数から割り出したもの。このCDレコは、スマホと直接接続してPCいらずで音楽CDの取り込みができるリッピング用のCDドライブです。CDの楽曲名やアートワークも自動取得するので、PCを使った場合とほぼ遜色ない取り込みが可能。専用アプリは現時点で75万ダウンロードされています。

↑アイ・オー・データ機器「CDレコ」(CDRI-W24AI2シリーズ)

 

「Finally」の再生回数ランキングは、2017年12月31日までのものがCDレコ公式サイトで発表されていますが、今回はCDが発売された2017年11月8日から~2018年9月1日9:00までのデータを再集計して独占公開しています。2017年末時点でのランキングとの違いを見比べてみてもおもしろいかもしれません。

CDレコランキング 2017(http://www.iodata.jp/ssp/cdreco/aw/)

 

なお、集計方法はCDレコランキングと同様、同じタイトルが同じユーザーに1日複数回再生されても1回としてカウントしています。

 

安室奈美恵「Finally」再生回数トップ10

10位「TRY ME ~私を信じて~」

小室プロデュースになる前の、ユーロビート3部作の1曲目が堂々10位にランクイン。前曲「PARADISE TRAIN」が最高137位だったのに対し、この曲はなんとオリコンチャートで最高8位を記録。これ以降、破竹の勢いで時代のトップに登りつめた初期の安室奈美恵のイメージを決定づけたダンサブルな1曲です。ちなみにこの曲までは「安室奈美恵 with SUPER MONKEY’S」名義でした。

 

9位「Finally」

ベスト・アルバム「Finally」に収録された表題曲。歌手を引退し、新しいステージへ旅立つ安室の心境をそのまま歌詞にしたような、やさしいメロディーのなかにも確かな決意が感じられる曲となっています。この曲を聴いてしまったら、ファンはその決断を応援するしかないというか、それほどまでに彼女が前を向いて引退を決めたことが伝わる曲です……ステージでマイクを置いて引退した山口百恵と並んで語り継がれるであろう、平成の歌姫・安室奈美恵伝説に欠かせない1曲といえます。

 

8位「CAN YOU CELEBRATE?」

97年にリリースされた安室奈美恵の代表曲が8位にランクイン。リリースから20年以上経ったいまでも結婚式の定番曲として人気があるこの曲は、歌詞やCan you celebrate?というフレーズの是非について注目されがちですが、あらためて聴いてみるとなかなか凝った構成の曲ということがわかります。特に最後の転調でのカタルシスは、思わず涙腺が緩んでしまいそうなほど感動的な効果を生んでおり、さすが小室哲哉! と唸るほど。もう飽きるほど聴いた、という方も、ぜひもう一度じっくり聴いてみてほしい名曲です。

 

7位「Chase the Chance」

コギャルの教祖として崇められていた当時の安室奈美恵の勢いをそのまま曲にしたようなパワフルな曲。注目ポイントは、あいだにはさまれるラップ部分。「楽しまなきゃ生きてる意味がない」という刹那主義的なフレーズも、若さの勢いで押し切ってしまう説得力が感じられ、なんだかわからないけど「やるっきゃない」と錯覚してしまいそうな気持ちになります。仕事に疲れた中高年にこそ聴いてほしい曲です。

 

6位「Mint」

同じ髪型におそろいのレオタードを身に付けた30名以上の女性ダンサーを引き連れたPVが話題となったこの曲。44作目のシングルとしてリリースされていたものの、アルバム未収録だったため「Finally」が初収録となりました。曲調はギターのフレーズが印象的なロックテイストに仕上げつつ、安室らしいダンサブルな曲となっています。

 

5位「Just You and I」

日本テレビ系ドラマ「母になる」の主題歌に起用されたラストシングルが5位にランクイン。この曲は、20歳で結婚、出産を経て母になった安室奈美恵だからこそ歌える、母と子の強い絆ともとれる歌詞が人気となっています。芸能界の第一線で仕事を続けながら、シングルマザーとして子育ても行ってきた安室の生き様に共感する女性ファンは多く、歌手を引退したあとどのような道に進むのかにも注目が集まっています。

 

4位「Don’t wanna cry」

ユーロビート路線でヒットを飛ばしていた安室が、初めてR&B的アプローチを試みたターニングポイントともいえる曲。盟友MAXを引き連れた激しいダンスパフォーマンスから、黒人ダンサーやコーラスを従えた演出に代わり、ブラックミュージック路線もイケることをアピールしました。日焼けした肌にアーチ状の細眉やベージュ色の口紅、ミニスカート、厚底ブーツなど、いわゆるアムラーファッションが定着しはじめたのもこの時期でした。

 

3位「Body Feels EXIT」

ユーロビート3部作のあとにエイベックスに移籍し、小室プロデュースのもとでリリースした新生・安室奈美恵の第1弾作品ともいえるのがこの曲。ユーロビート路線を継承しながらも、小室哲哉らしいオリジナリティーが感じられ、本場のダンスミュージックとJ-POPの融合を加速させたといっても過言ではないでしょう。初お披露目となった95年のイベント「TK DANCE CAMP」の直前に出来上がった曲らしく、そのステージではCDと異なるキーや歌詞で歌われているので、ぜひチェックしてみて下さい。

 

2位「Hope」

国民的人気アニメ「ONE PIECE」のOPナンバーとして使われた曲が2位にランクイン。ONE PIECEの主題歌としての起用は、「Fight Together」に続いて2回目となります。今回の調査では、Finally収録の新曲6曲のうち、最も再生回数が多い曲となりました。少年漫画が原作のアニメの作風にあった、爽やかでスピード感のあるアップテンポなナンバーとなっています。

 

1位「Hero」

NHKのリオ五輪のテーマ曲として使われ、お茶の間にも広く浸透した大ヒット曲が堂々1位となりました。覚えやすいメロディに力強い歌詞、ゆったりとした出だしから中盤以降にテンポアップするドラマチックな展開など、ヒット曲の要素を詰め込んだ曲もさることながら、PVの安室奈美恵の美しさがオリンピックの女神のごとく神々しく、大衆の目にしっかり焼き付いたことも勝因と思われます。ここ数年はテレビ出演を控えていたにもかかわらず、2017年末の紅白歌合戦に出演して瞬間最高視聴率を記録するなど、安室奈美恵最後の大ヒット曲として人々の心に長く記憶される曲になっていくことでしょう。

 

協力:アイ・オー・データ機器

安室奈美恵のライブをスマホで体感せよ! NTTドコモから2つの無料アプリが登場

NTTドコモは、デビュー25周年を迎える安室奈美恵さんのライブパフォーマンスを体感できる8KVRアプリ「namie amuro×docomo VR stage」を本日2月16日より配信します。期間は9月16日まで。

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本アプリは、スマホで楽しめる8KVR(※)ミュージックビデオとして、無料で高精細な視聴体験ができるもの。「namie amuro×docomo VR stage」では、2017年11月よりOAを開始した安室奈美恵さん出演のTVCMで使用されている楽曲「How do you feel now?」のスペシャルパフォーマンスが観られます。スマホで観ることのできる高精細8KVRのミュージックビデオは世界初で、360°VR映像向けにオリジナルの振付を準備し、自由な視点でパフォーマンスが楽しめます。

※:8KVRは水平方向に一周約8000ピクセルで撮影した映像を360°全天周パノラマ映像に加工したVR動画

 

「namie amuro×docomo VR stageアプリ」詳細

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■提供期間:2018年2月16日(金)~2018年9月16日(日)
■推奨環境:①Android 5.0~8.0(RAM2GB以上)②iOS 10.0~11.2
■動作確認端末:①SO-04J/SO-03H/SO-01G/DM-01H/L-01K/MO-01J/SC-04J/SH-04H
②iPhone X/iPhone 8/iPhone 7 Plus/iPhone SE/iPhone 6/iPhone 5s
■利用方法:アプリダウンロード ①Google Play ②AppStore 「vrstage」で検索
■アプリ使用料:無料(アプリケーションダウンロードや情報取得時の通信料は有料)

 

また、2月17日よりスタートする安室奈美恵さん全国ツアー「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」をさらに楽しくスペシャルなライブ体験ができるアプリ「ENJOY LIVE APP」を6月4日まで配信しています。本アプリでは、ライブ会場内で非可聴音に反応してコンテンツを見ることができるスペシャルな体験やライブに向けて安室奈美恵さんにメッセージを送ることができるコンテンツなど、ライブ体験をより楽しめる仕掛けになっています。

 

「namie amuro×docomo ENJOY LIVE APP」詳細

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■提供期間:2018年2月8日(木)~2018年6月4日(月)
■推奨環境:①Android 5.0~8.0②iOS 10.0~11.2
■動作確認端末:①SO-01J/SO-02J/SO-03J/SO-04J/SO-01H/SO-02H/SO-04H/SO-01G/SO-02G/SO-03G/SO-04G/SC-04J/SC-02H/SC-05G/SC-04F/SH-04G
②iPhone X/iPhone 8/iPhone 8 Plus/iPhone 7/iPhone SE/iPhone 6s/iPhone 6/iPhone 6 Plus
■利用方法:アプリダウンロード①Google Play ②AppStore  「enjoylive」で検索
■アプリ使用料:無料(アプリケーションダウンロードや情報取得時の通信料は有料)

 

2018年9月16日付けで芸能界を引退する安室奈美恵さん。世の中を常にリードし続けてきた彼女のライブパフォーマンスと、ハイクオリティな8KVR映像をスマホで体験してみてはいかがでしょうか。

【紅白歌合戦】安室奈美恵、14年ぶり紅白の舞台へ

『第68回NHK紅白歌合戦』に安室奈美恵が特別出場歌手として出場することが決まった。

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安室は1992年にデビュー。ミリオンヒットを次々と記録し、社会現象に。以来、シングル・アルバムの総売り上げは3000万枚を超える。トップ歌手として走り続けた安室は、デビュー25周年を迎えた2017年9月に、残り1年での引退を発表した。

 

その後に発売したベストアルバムは180万枚以上の売り上げを記録。11月23日に放送され、安室が今の気持ちを赤裸々に語った『安室奈美恵「告白」』(NHK総合)は大きな反響を呼び、2018年1月8日(月・祝)には再放送も決定している。

 

安室は1995年の『第46回NHK紅白歌合戦』以来、2003年の第54回まで紅白に9回出場。そして今回、14年ぶりに紅白の舞台へ。

 

『第68回紅白歌合戦』は12月31日(日)NHK総合で後7時15分より放送。

『第68回紅白歌合戦』
2017年12月31日(日)NHK総合 後7・15~11・45(中断ニュースあり)

©NHK

祝紅白出場! GetNavi web編集部員が選ぶ「安室奈美恵を語る5曲」

日本中を驚かせた衝撃の引退宣言から3か月。これまでテレビ番組での歌唱披露を拒んできた安室奈美恵が、本日12月31日19時15分より生放送されるNHK「紅白歌合戦」に特別出演し、2016年のリオ五輪のNHKテーマ曲「Hero」を披露します。同番組で歌を披露するのは、なんと14年ぶりとのこと。

 

そこで、GetNavi webでは、先日掲載した小室哲哉好きライター湯浅氏のプレイリストに続き、編集部員が選んだ「安室奈美恵を語る上で欠かせない5曲」を紹介します。紅白ステージでの安室奈美恵さんの登場を待つまでのあいだに、編集部員の思い出がつまったコメントをお楽しみ下さい。

 

GetNavi web編集部・和田史子(元・ギャル誌編集者)の5曲

※思い出の曲が多すぎるので、ベストアルバム「Finally」に収録されていない曲から選曲

Stop the music

1995年7月発売のシングル曲で、avexに移籍し小室哲哉プロデュースに移行する直前、最後のユーロビート。SOPHIE「STOP THE MUSIC」のカバーで、訳詞は2004年の「ALL FOR YOU」の作詞も手がけた渡辺なつみ氏だ。1995年は「TRY ME」(1月)から「Chase the Chance」(同年12月)まで5作のシングルをリリースし、途中レコード会社も移籍した安室奈美恵第一の大転換期。「TRY ME」の時点で女子高生の間では大ブレイクを果たしており、学校の休み時間には教室でこの曲が鳴り響いていたのをよく覚えている。ちなみに、アーティスト名義では前作「太陽のSEASON」(同年4月)から「SUPER MONKEYS」が外れ単独に。一抹の寂しさを感じたことも、同時に記憶している……。

 

Hide&Seek

2007年6月に発売されたアルバム「PLAY」の1曲目。曲名こそ「かくれんぼ」だが、同アルバム収録のシングル曲「FUNKY TOWN」に向かって行進するテーマソングをイメージし、本人がマーチっぽいアレンジをオーダーした。マーチらしい管楽器と打楽器が主張する2拍子が力強い。2010年に国際音楽賞「WORLD MUSIC AWARDS」を受賞した際、現地モナコでパフォーマンスした楽曲でもある。

 

docomo25周年の企業CMを見ればお分かりの通り、ケータイと同様安室奈美恵のファッションも、25年の間に変遷してきた。言わずと知れたアムラーファッションから近年のAラインのロングドレスまで。ハイヒールのロングブーツはお決まりだが、特に2000年代後半以降、彼女のファッションを特徴付けているアイテムのひとつがコルセット。シフォンやレースを多用したトップスをコルセットでウエストマークし、従来の強さとセクシーさに、かわいらしさも加えるように。さらにこのアルバムの頃からはコスプレ的要素も相まって、ファッションアイコンとしての存在感を再び印象付けた。この曲、このアルバムでは、そういった衣装の進化も楽しめる。

 

It’s all about you

こちらもアルバム「PLAY」の収録曲。久しぶりにロックを歌いたい、とmichico氏にオーダーした曲。ところがレコーディングで意外にも大苦戦して「泣きそうだった」と、当時の雑誌インタビューで告白している。リズムも狭いレンジで走るメロディも複雑で、純粋に楽曲としても楽しめる。ジャネット・ジャクソンやTLCから多大な影響を受け、R&Bを指向した安室奈美恵とは違う一面を発見できる曲でもある。

 

make it happen

日本で少女時代やKARAをはじめとするK-POPブームが巻き起こっていた頃、同じくK-POPのガールズグループ「AFTERSCHOOL」とコラボした楽曲で、アルバム「Checkmate!」(2011年4月)に収録、同年シングルカットされた。AFTERSCHOOLのメンバー8人(当時)を従え、その中央でソファに腰掛けながらの斬新かつ挑発的なダンスは、バーレスクさながら「足の組み替えだけでもダンスになり得るのか!」などと受ける印象が強烈。ぜひMVも見て、ガールズパワーの洗礼を受けて欲しい。

 

このアルバムは、小室哲哉プロデュースから離れてセルフプロデュースを始めた以降に発表された、AI、土屋アンナ、DOUBLE、VERBAL、ZEEBRA、川畑要などとのコラボ楽曲をまとめたもの。先日のテレビインタビューで、“コラボによって音楽を楽しむことを思い出した”と本人が話しているように、新生「安室奈美恵」の突破口を開いた作品群だ。個性の異なるアーティストたちとアグレッシブに攻めつつもしっくりと調和した楽曲に仕上げており、ソロアーティストとしてだけでない、器用さ、引き出しの多さを実感する。

 

YEAH-OH(SINGING“YEAH-OH”)

2012年3月発売のシングル曲「YEAH-OH」と、これを英語詞にアレンジしアルバム「Uncontrolled」(2012年6月)に収録した「SINGING“YEAH-OH”」。歪んだ音のダークさと疾走感が両立したクールなダンスナンバー。「楽曲はライブで盛り上がるかどうかで決めている」と明かしているように、激しくダンスで魅せる箇所、客席と一体になれる箇所がバランス良く盛り込まれており、ライヴを重視する彼女らしい、ザ・安室奈美恵といえる一曲ではないだろうか。

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GetNavi web編集部・玉造優也の5曲

Hide&Seek

安室奈美恵が好きな女の子についてのお話。

僕の世代(84年生まれ)だと、女の子はみんな、あゆやアイドルグループがメインで「アムロもそりゃ好きだけどねー」なんて感じの子が多かった印象。男でいうと、B’zが近いかもしれませんね。GLAY、L’Arc-en-Cielより半世代だけ先というか。

ただ、そんななかでも、「アムロが好き!」って子は、めちゃくちゃに熱意を持っている印象で。

たしか24-25歳くらいだったと思いますが、当時、ひそかに好きだった女の子がまさしくそんな「安室奈美恵信者」でした。

その子がカラオケで歌っていたのが「Hide&Seek」だったわけですが、最初は歌詞もわけわからんし楽曲の印象はあまり良くなかった。

でも、その娘がすっごく楽しそうに踊りながら歌っている姿がやけに鮮烈で。

男って単純ですね。それだけで次の日から隠れてリピートしまくっちゃうわけです。その娘と共通の会話を作ろうという下心もあったのかな。

往年のJ-POPらしい王道展開ではなく、シンプルなリズムで展開していく感じが「そんなに派手な曲じゃないはずなのに、歌ってて楽しいのかな…」と最初は思ったものですが、

気付いたらスルメでした。鬼のようにキーが高いわけでもないから歌いやすかったのかな?

はぁ……Kちゃんお元気ですか? またカラオケ一緒に行きたいです。

 

SWEET 19 BLUES

先日、西武池袋線江古田の隠れた名スナック「ママン」が閉店するとの一報を聞いた(来年の1月25日だとか)。

ママンは夜~翌日昼まで営業しているお店で、学生の頃は朝まで飲んだくれてそれでもまだ帰りたくない時にお世話になっていた。なぜか私は、ママンでみんなが酩酊状態で会話もままならない中、何度か「Sweet 19 Blues」を歌ったことがある。

男のSweet 19 Bluesなんて喜ぶ人間は、通常皆無だろう。しかし、半日以上飲み続けた正午間近だと、なぜかみんな聞き入ってくれるものなのだ。

歌っている私自身も意識絶え絶えの中、目に入った「もうすぐ大人ぶらずに 子供の武器も使える いちばん旬なとき」の歌詞。

その時、実に22歳。大学も留年していたので、早く大人ぶるべきだし子供の武器はとっくに使えなくなっていたはずだけれど、大学生である限り19歳なんだとなぜか悟った気持ちに。

33歳を迎えた今でも、その気持ちは時折思い出す。日本中のそんなこじれた男子こそ、この曲は聞くべきなんじゃないかと思う。

 

YOU ARE THE ONE/TK Presents こねっと

この原稿を書くにあたり、ライター湯浅氏の原稿を読んで、安室版があったのか!! と知り、悔しい気持ちでいっぱいですが、97年の1月1日にこの曲がリリースされた当時、小学校6年生の私の胸に熱い想いがたぎったのを覚えている。

後にいくつもの、豪華アーティストたちによるコラボ曲が生まれていくが、この曲に限って言えば安室嬢の引退が決まったいまこそ評価されるべきではないかと思う。

華原朋美、globe、trf、観月ありさ、ダウンタウン浜田雅功、内田有紀などの人選、もはやいまとなっては意味不明。しかもTM Networkの3人が全員揃っているという。意味不明。

当の安室嬢は、今ではバラエティに引っ張りだこのDJ KOOによるシャウトから、「YOU ARE THE ONE~♪」と歌いだす。いったいこの時、どんな気持ちでいたのよあなた?

しかし、安室版があったとは…。シングル「SOMETHING ‘BOUT THE KISS」に入ってるみたいですよ。1月1日になったら聴いてみよ!

 

Do What U Gotta Do/ZEEBRA feat AI.安室奈美恵,Mummy D

Zeebra、、、本名は横井英之という、日本HIPHOP界の黎明期を支えたラッパーであり、今はテレビ朝日系の人気番組「フリースタイルダンジョン」のオーガナイザーを務めるおじさん。

そんなおじさんと安室嬢も何度かコラボしている。「SUITE CHIC」というユニット名で「good life」なんてグッドチルなR&Bソングを出しているし、おじさんと安室嬢には強い絆があるのです。

私の中でおじさんのベストバウトは、日本メロコアの雄・Hi-Standardが主宰するイベント「AIRJAM2010」でのキングギドラだけれど、その時のおじさんは熱いメッセンジャーの側面が強く、ミュージシャンではなかった。反面、安室嬢とのコラボにおけるおじさんは、往年のがなり、しゃがれたライムを徹底するラッパー。この曲、安室の存在感は薄いけど、久々に気張ってるおじさんを聴くには面白いですよ。

 

メルセデスベンツ/竹原ピストル

今年の紅白歌合戦の話題と言えば、1に安室、2にエレカシ、345が竹原ピストルの出演というのは言うまでもない。本人は「よー、そこの若いの」を歌うことが発表されているが、

竹原ピストルという稀代のシンガーが紅白の大舞台で歌うべきなのは、「メルセデスベンツ」かと思う。

本曲はしがない男による神様の独白の体裁で続くフォークソング。「ねえ、神様。ぼくにごっついごっついベンツを買ってよ」というラインで始まる。

男の独白は、全て好きな女の前でかっこつけたいだの、リビドー全開ないかにもモテない男を救いそうなアツ苦しいものだ。

男が想いを向ける女は、少し危ない仕事をしている影のある人。不幸で報われていないような印象の彼女は、もしかしたらブラウン管の中の安室嬢に憧れて育った……かもしれない。

都会に出てきて私もシンガーに! なんて言ってたけど現実は厳しく……なんてサイドストーリーを完全妄想できてしまう。

あまりに安室嬢と関係ない話すぎて怒られそうだけど、批判も集中する紅白歌合戦は、安室とエレカシと竹原ピストルを出演するのは偉いと、個人的に思いますよ。三者必見です。

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GetNavi web編集部・一條 徹の5曲

SWEET 19 BLUES(KC DUB MIX)
安室奈美恵の25年もの活動期間に生み出された名曲は数あれど、個人的には「SWEET 19 BLUES」に勝る曲はないと思っている。この曲には、「19歳」の「安室奈美恵」にしか表現しえなかった“時代の空気”というものが、瞬間冷凍パックされているように感じる。あの90年代後半の渋谷の街並みと、そこに集まった若者たちの狂乱と孤独。そういったものを一心に背負って歌う安室奈美恵は、やはりあの時代を象徴する存在であったし、だからこそ彼女は稀代のスターなのだ。

 

このKC DUB MIXは、シングルカットされた「SWEET 19 BLUES」に収録されているリミックスナンバー。オリジナルの良さはそのままに、軽快なビートが加えられて、より気軽に聴けるアレンジになっている。同シングルには、アルバムでは途中でフェードアウトされてしまうm.c.A・Tとのラップナンバー「Joy」の完全版も収録されているので、ファンならチェックしておきたい。

 

Dreaming I was dreaming
当時、小室哲哉氏が手掛けた歌手は「小室ファミリー」と呼ばれていたが、そのなかでも安室やglobe、華原朋美のような“一軍”以外では、小室氏の右腕だった久保こーじ氏が作曲や編曲を担当することが多々あった。打ち込み主体の小室氏の曲と異なり、久保氏の曲は生音を使うバンドアレンジの曲が多かったが、そのなかでもこの「Dreaming I was dreaming」は出色のデキ。音数の少ないシンプルで渋めのアレンジに、けだるげに歌う安室のボーカルがハマり、ギャルの象徴から大人の女性へと成長していく安室奈美恵の新たな可能性を覗かせている。

 

リリース当時は「地味な曲だな……」としか思わなかったが、大人になってから聴くとしみじみその良さがわかるので、この機会にぜひもう一度聴いてみてほしい。

 

Did U
安室が産休を取っていた1998年にデビューした宇多田ヒカル、浜崎あゆみ、椎名林檎、aikoといった女性アーティストは、みんな自分で詞を書くタイプだったため、その後「アーティストとは、自分で作詞や作曲をするもの」という認識が広まったように思う。安室もその影響を受けてか、一時期作詞にチャレンジした時期があった。先日放送されたNHKの特番でも、「Say the word」という曲の詞は、息子に向けて書いたもの、というような発言があった。

 

この「Did U」は、2002年7月の離婚直後の同年9月にリリースされたシングル「Wishing On The Same Star」のカップリングとして収録されたもの。安室が自身でペンを取っているが、その内容がとても強烈なのだ。「意味のないやさしさならいらない」「その嘘がすべてを壊していく」「ほかの誰かといればいいじゃない」「言い訳なら聞くけど、絶対許さない」「もう二度と愛さない」と、浮気を繰り返す恋人への絶望と決別を描いており、こんな詞を書いた当時の安室の心境を思わず想像してしまう。SAMさん、あんた何したの……。

 

Namie’s Style
自身で転機だったと語る覆面プロジェクト「SUITE CHIC」での成功を受け、自信を取り戻した安室が、再び安室奈美恵の看板を掲げてリリースしたアルバム「Style」のオープニングを飾る曲。小室プロデュース以降の第二次黄金期をともに作り上げていく盟友T.Kura&michico夫妻によるディープなR&Bナンバーとなっている。

 

「これが私の新しいスタイル」と高らかに宣言した歌詞が、国民的スターの呪縛から解放され、やりたいようにやる! と吹っ切れた感じがして清々しい。当時、身近な人からも「安室奈美恵は終わった」と言われたことが悔しかった、とのちに語った安室の反撃ののろしともいえる曲だ。

 

Hello
2008年にリリースしたベストアルバム「BEST FICTION」はチャートで6週連続1位&ミリオンセラーを記録し、安室奈美恵は2回目の黄金期を迎える。その時代に安室を支えたクリエイターが、Nao’ymt氏とT.Kura&michico夫妻だ。とくにmichico氏が描いた、海外ドラマ「SEX AND THE CITY」の世界観を地でいくような強気で自立した女性像は、同性人気の高い安室奈美恵のパブリックイメージを作るのに貢献したと思う。

 

アルバム「PLAY」に収録されているこの曲は、男性に愛されるために自分を押し殺してきた女性が、自分らしい生き方に目覚めていく心境を、携帯電話のやりとりに例えてユニークに描いたもの。恋人からのフォンコールに対し、「いま忙しいか、電話に出たくない気分だからかけ直して」と言い切るところに、自分の生き方を誰にも邪魔させない、という強い決意が込められている。

 

90年代後半にギャルの象徴だった安室奈美恵は、2000年代には「男に媚びず、仕事も恋愛も楽しんで、ときには女同士でおしゃべりを楽しむ新時代の女性像」を体現する存在になった。そして人気絶頂のなかで引退を決めた彼女の生き方は、同世代の女性たちへ新たな道を指し示すのではないだろうか。伝説になりつつある安室の生きざまを、引退のその瞬間まで見届けることができるなんて、この時代に生まれてよかった!

 

イラスト/マガポン

【紅白歌合戦】『第68回 NHK紅白歌合戦』登場順&曲名をチェック!

今夜12月31日(日)7時15分から『第68回 NHK紅白歌合戦』が放送される。

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昨年より「夢を歌おう」をテーマに送る『NHK紅白歌合戦』。68回目となる今年の紅白は、紅組司会を有村架純、白組司会を二宮和也、総合司会を内村光良と桑子真帆アナウンサーが務め、「夢を歌おう」特別企画として安室奈美恵、桑田佳祐の出演も決定した。

 

ゲスト審査員には、加藤一二三、鈴木亮平、高橋一生、林真理子、宮本信子、村上茉愛、村田諒太、吉岡里帆という“今年の顔”がずらり。さらに、4年連続でバナナマンが担当する副音声の「紅白ウラトークチャンネル」や、昨年に続き渡辺直美の「紅白楽屋トーク」も実施する。

 

視聴者投票で決めるAKB48の紅白SPメドレーや、有村の特別企画「ひよっこ 紅白特別編」(脚本・岡田惠和)など、さまざまなスペシャル企画も満載の『第68回 NHK紅白歌合戦』はNHK総合で今夜7時15分から放送。

 

『第68回 NHK紅白歌合戦』歌手登場順・曲名
※カッコ内は出場回数

<前半>
1.Hey! Say! JUMP(初)
「Come On A My House」

2.Little Glee Monster(初)
「好きだ。~夢を歌おうver.~」

3.山内惠介(3)
「愛が信じられないなら~貴公子たちの舞踏会~」

4.E-girls(5)
「Love ☆ Queen」

5.SHISHAMO(初)
「明日も~紅白2017ver.~」

6.三山ひろし(3)
「男の流儀~けん玉世界記録への道~」

7.AI(3)×渡辺直美
「キラキラ」

8.竹原ピストル(初)
「よー、そこの若いの」

9.丘みどり(初)
「佐渡の夕笛」

10.Sexy Zone(5)
「ぎゅっと」

11.市川由紀乃(2)
「人生一路」

12.福田こうへい(4)
「王将」

13.三代目 J Soul Brothers(6)
「HAPPY~紅白スペシャルバージョン~」

14.天童よしみ(22)
「道頓堀人情」

15.SEKAI NO OWARI(4)
「RAIN」

16.倉木麻衣(4)
「渡月橋 ~君 想ふ~」

17.TWICE(初)
「TT-Japanese ver.-」

18.三浦大知(初)
「三浦大知 紅白スペシャル」

19.水森かおり(15)
「早鞆ノ瀬戸」

20.WANIMA(初)
「ともに」

21.島津亜矢(4)
「The Rose」

22.郷ひろみ(30)
「2億4千万の瞳~GO!GO!バブルリミックス~」

<後半>
23.欅坂46(2)
「不協和音」

24.関ジャニ∞(6)
「なぐりガキBEAT」

25.福山雅治(10)
「トモエ学園」

26.坂本冬美(29)
「男の火祭り」

27.西野カナ(8)
「パッ」

28.TOKIO(24)
「AMBITIOUS JAPAN!」

29.五木ひろし(47)
「夜空」

30.乃木坂46(3)
「インフルエンサー」

31.松田聖子(21)
「新しい明日」

32.平井堅(8)
「ノンフィクション」

33.椎名林檎(5)とトータス松本(初)
「目抜き通り」

34.Perfume(10)
「TOKYO GIRL」

35.X JAPAN(8)
「ENDLESS RAIN 2017 紅白スペシャル」

36.AKB48(10)
「視聴者が選んだ夢の紅白SPメドレー」

37.エレファントカシマシ(初)
「今宵の月のように」

38.松たか子(3)
「明日はどこから」

39.星野源(3)
「Family Song」

40.Superfly(2)
「愛をこめて花束を」

41.嵐(9)
「嵐×紅白スペシャルメドレー」

42.高橋真梨子(5)
「For you…」

43.氷川きよし(18)
「きよしのズンドコ節」

44.石川さゆり(40)
「津軽海峡・冬景色」

45.ゆず(8)
「栄光の架橋」

※「夢を歌おう」特別企画で出演する安室奈美恵、桑田佳祐は含まれていません

©NHK

【小室プロデュース】TKファンが選ぶ「安室奈美恵の名曲ベスト10」

2018年9月16日をもっての引退を発表した、歌手の安室奈美恵さん。その25年にわたるキャリアを語るうえで欠かせないのが、初期にプロデュースを担当したTKこと小室哲哉氏の存在ではないでしょうか。

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小室プロデュースのもとで、安室奈美恵さんは1995年10月発売の「Body Feels EXIT」から、2001年1月発売の「think of me/no more tears」まで17枚のシングルをリリースしています。

 

そこで今回は、TKの曲を愛してやまない筆者が選ぶ「小室哲哉がプロデュースした安室奈美恵の曲」を11曲セレクトしてご紹介します。どの曲も優劣はつけがたいので「ランキング」ではなく発売順とし、選曲もあくまで筆者の独断であることをご理解いただければと思います。

 

「小室哲哉プロデュースの安室奈美恵」10曲

1.Body Feels EXIT
リリース日:1995年10月25日 オリコン最高順位(週間):3位

小室哲哉プロデュース曲の第1弾。東芝EMIからavexに移籍した安室奈美恵は、この曲で第一歩を踏み出しました。それまでアイドルにも数多くの楽曲を提供してきた小室氏ですが、安室に提供した曲は、TM NETWORK時代を思わせるダンス・ミュージック。それまでのユーロビート路線をやや残しながらも、音を厚く重ねたシンセサイザーによるイントロはまさに小室サウンドの象徴。小室プロデューサーは、安室をアイドルではなくアーティストとして再出発させようとしていたのではないでしょうか。

 

2.Chase the Chance
リリース日:1995年12月4日 オリコン最高順位(週間):1位

小室プロデュース第二弾にして、初のオリコンシングルチャート1位を獲得。この年、安室は日本レコード大賞の優秀作品賞を受賞していますが、作品としては小室プロデュースではない「TRY ME ~私を信じて~」に対してでした。ただし、この年に初出場がかなった紅白歌合戦には、「Chase the Chance」で出場しています。この曲も、イントロや間奏は小室色バリバリのシンセ。ただし曲調はTM NETWORK調からやや離れ、ラップが効果的に用いられるなど、より安室の声質とダンスを活かすものになっています。

 

3.Don’t wanna cry
リリース日:1996年3月13日 オリコン最高順位(週間):1位

情報バラエティ番組「スッキリ!!」の2017年11月エンディングテーマだったため、それで知ったという人も多いかもしれません。それまでの2曲とはうってかわって、テンポを抑えたゴスペル調。のちに安室は小室プロデュースを離れ、本格R&B歌手としての道を歩み始めます。この曲は、そのきっかけのひとつだったのでしょうか。

 

4.You’re my sunshine
リリース日:1996年6月5日 オリコン最高順位(週間):1位

資生堂「SEA BREEZE」1996年イメージソング。本人が登場するCMでは、ゆったりとしたメロディーがさわやかな海辺の風景にマッチしていました。……と思いきや、実際に曲を聞いてみるとテンポは途中から一変し、アップテンポなダンスミュージックになります。実は、完成させた曲はアップテンポになっていたのですが、その前に納入したCM用バージョンはゆったりしたものでした。しかし発売する曲の中に「CMで使われている部分」がないのはまずいので、「ゆっくり→アップテンポ」という変化をする曲になったそうです。ちなみに、そのテンポの変わり目のメロディー(「1日中……」からのくだり)で、一瞬「BRAND NEW TOMORROW」(trf)を思い出してしまうのは筆者だけでしょうか……。

 

5.SWEET 19 BLUES
リリース日:1996年8月21日 オリコン最高順位(週間):2位

「Don’t wanna cry」よりもさらにブラックカルチャー色が強まったR&B曲。19歳にしてスーパースターの座に駆け上がってしまった安室が、当時の心境を小室氏に語ったことがありました。そのときにできたのがこの曲です。そのためか、この曲を歌う安室の表情にはいつも、親しい人に本心を打ち明けるときのような安堵感が浮かんでいた気がします。また、曲の途中で感極まって涙することもありました。このとき小室氏とのあいだにどのような会話があったのかは知るよしもありませんが、のちに小室プロデュースを離れた安室は、本格R&B歌手へと突き進んでいきます。彼女が本音を語る曲としてR&Bを選んだ小室氏は、安室のよき理解者だったのかもしれません。

 

6.a walk in the park
リリース日:1996年11月 オリコン最高順位(週間):1位

出だしは低音で大人っぽさを強調し、「小室感を抑えた本格R&B曲の第二弾」……かと思ったら、サビはガラリと変わって明るい小室サウンド。意表を突かれるとともに、小室ファンとしては嬉しい気持ちになります。安室の進みたい方向であるR&Bと小室サウンドがうまくミックスされた曲だといえるでしょう。

 

7.CAN YOU CELEBRATE?
リリース日:1997年2月19日 オリコン最高順位(週間):1位

説明不要、「いわずとしれた名曲」という紋切り型がピッタリな曲といえるでしょう。この曲が発表された数か月後に、安室は結婚を発表。長らく結婚式の定番曲でもありました。ちなみに、このタイトルは文法的に間違っているということがよく指摘されます。確かに「祝う」意味での「celebrate」は他動詞ですから、後ろに目的語(何を祝うのか)が続かないのは間違いです。ただ小室氏もそんなことはわかっているはずなので、おそらくメロディーへの乗りのよさを重視したのではないでしょうか。実際、ある歌手のレコーディングで、英単語を本来とは正しくない発音で歌うように指示していたこともありました。そのほうがメロディーになじむという理由からです。

 

8.NEVER END
リリース日:2000年7月12日 オリコン最高順位(週間):2位

第26回主要国首脳会議(九州・沖縄サミット)のテーマ曲として、当時の内閣総理大臣であった故・小渕恵三氏が小室氏に制作を依頼した曲です。小渕氏は、誰にでも直接電話で相談や依頼をする「ブッチホン」で知られた人物で、この曲もブッチホンによって生まれた曲といえます。残念ながら小渕氏は曲の完成を待たずに急逝し、そのため曲調は哀愁を帯びたものになっています。曲には沖縄民謡のテイストがふんだんに散りばめられていますが、歌唱にはその要素がまったくなく、安室そのもの。とはいえ、やはり沖縄出身であるためか、歌声には沖縄への想いが籠められているように感じました。個人的な想いで恐縮ですが、大好きな小室サウンドと、愛する沖縄民謡がほどよく融合したこの作品は、「沖縄好きのTK信者」である筆者にはまさにベストソングなのです。

 

9.no more tears
リリース日:2001年1月24日 オリコン最高順位(週間):7位

声量を抑えて小刻みなリズムで歌う、安室のチャーミングな一面を堪能できる曲です。小室プロデュースによる(当時としては)最後の曲で、この曲をもって小室哲哉氏と安室奈美恵のタッグはいったん解消されることになります。1995年10月25日発売の「 Body Feels EXIT」から2001年1月24日発売の「no more tears」まで、およそ5年と3か月にわたる二人三脚でした。

 

10.How do you feel now
リリース日:2017年11月8日

営業開始25周年を迎えたNTTドコモと、同じくデビュー25周年を迎えた安室のタイアップ曲。この曲で、小室氏との約17年ぶりのタッグが復活しました。曲はベストアルバム「Finally」に収録されているのですが、発売日である11月8日までは、作詞・作曲・プロデュースが誰なのかは明かされていませんでした。もっともファンの間では、このタイミングで小室氏とのタッグが再結成されるのではないかという、ほぼ確信に近い予想と期待がありました。明るいダンスミュージックでありながら、かすかな哀愁と懐かしさが漂うという、まさに小室感満載のサウンド。スタジオで小室氏と安室が再開するというPVも、ベタな演出だなあと思いながら胸が熱くなってしまったのでした。タイトルの「How do you feel now」は、再開を果たした小室氏と安室がお互いに問いかけているのか、もしくは私達への問いかけなのなのでしょうか。

 

番外.YOU ARE THE ONE
リリース日:1997年1月1日(オリジナル)

ここまで10曲を紹介してきましたが、最後に「+1」として紹介したいのがこの曲。安室単独ではなく、小室氏にプロデュースや作詞・作曲を受けたアーティストたちの集まりである「TK presents こねっと」によるチャリティー作品です。アメリカでも、著名なアーティストたちが集まって「USAフォー・アフリカ」というユニットを結成し、「We Are The World」という作品を歌ったことがありました。それぞれの歌手が小室によって魅力を最大に引き出され、競うようにして歌うさまは圧巻。もちろん安室も参加しており、サビの部分など重要なパートを担当しています。のちに安室単体の作品としてもセルフカバーされ、シングル「SOMETHING ‘BOUT THE KISS」やアルバム「GENIUS 2000」に収録されています。

 

終わりに

わずか5年の間にメガヒットを連発した小室&安室のコンビ。コンビ解消後も安室はトップアーティストの座を維持し続け、そのまま引退しようとしています。その引退までの活動に再び小室氏が関わることは、両方のファンにとって大きな喜びといえるでしょう。

 

イラスト/マガポン

名曲ぎっしり!安室奈美恵 オールタイム・ベストアルバム「Finally」発売【全曲リスト】

安室奈美恵のオールタイム・ベストアルバム「Finally」が、11月8日に発売された。

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今年9月、引退を発表した安室。その翌日に発売を発表したベストアルバムは、好調に予約が推移し主要ECサイトでは軒並み1位を獲得。CD販売店などから所属レコード会社へのオーダーは、発売前日までに100万枚を越えたという。

 

CDは3枚組で、52曲を収録。1992年発売のデビュー曲「ミスターU.S.A.」から、2017年発売の最新シングル曲「Just You and I」までの45曲(うち39曲が新たにレコーディング)に加え、パッケージ初収録となる「Christmas Wish」、新曲全6曲が収録されている。

 

45曲には「ミスターU.S.A.」「TRY ME ~私を信じて~」をはじめ、小室哲哉プロデュース時代の大ヒット曲「CAN YOU CELEBRATE?」「Body Feels EXIT」「SWEET 19 BLUES」。セルフプロデュース時代から「Love Story」「Baby Don’t Cry」「NEW LOOK」。アルバム初収録となる、2016年NHKリオデジャネイロオリンピック・パラリンピック放送テーマソング「Hero」や、ドラマ『僕のヤバイ妻』主題歌「Mint」や、ドラマ『母になる』主題歌「Just You and I」など、超有名曲がずらり。さらに「ミスターU.S.A.」(1992年)から「TSUKI」(2014年)までは、ヴォーカルを新たにレコーディングした新録となっている。

 

新曲全6曲は、現在放送中のドラマ『監獄のお姫さま』主題歌「Showtime」、アニメ『ONE PIECE』主題歌「Hope」、HuluCMソング「Do It For Love」、『NEWS ZERO』テーマ曲「Finally」、セブン-イレブン Magical Christmas イメージソング「Christmas Wish」、NTTドコモ 25th Anniversary CMソング「How do you feel now?」となる。

 

映像付き商品には、アルバム初収録となるミュージック・ビデオ「Red Carpet」以後「Just You and I」までの6曲に加え、ここにも新曲を収録。うち3曲の「Showtime」「Do It For Love」「Finally」MVは、既に公開され話題に。未発表の「Christmas Wish」「How do you feel now?」MVにも注目が集まる。

 

Namie Amuro
ALL TIME BEST ALBUM「Finally」
発売中

 

CD3枚組+DVD(スマプラミュージック&ムービー対応)
¥4,300+税

CD3枚組+Blu-ray(スマプラミュージック&ムービー対応)
¥4,800+税

CD3枚組(スマプラミュージック対応)
¥3,500+税

※いずれも、初回BOXスリーブ仕様

 

<収録内容>

■Disc 1
01「ミスターU.S.A.」
02「愛してマスカット」
03「PARADISE TRAIN」
04「TRY ME ~私を信じて~」
05「太陽のSEASON」
06「Body Feels EXIT」
07「Chase the Chance」
08「Don’t wanna cry」
09「You’re my sunshine」
10「SWEET 19 BLUES」
11「a walk in the park」
12「CAN YOU CELEBRATE?」
13「How to be a Girl」
14「I HAVE NEVER SEEN」
15「RESPECT the POWER OF LOVE」
16「NEVER END」

 

■Disc 2
17「Say the word」
18「I WILL」
19「SO CRAZY」
20「GIRL TALK」
21「WANT ME, WANT ME」
22「CAN’T SLEEP, CAN’T EAT, I’M SICK」
23「Baby Don’t Cry」
24「FUNKY TOWN」
25「NEW LOOK」
26「ROCK STEADY」
27「WHAT A FEELING」
28「Dr.」
29「Break It」
30「Get Myself Back」
31「Fight Together」
32「Tempest」
33「Sit! Stay! Wait! Down!」
34「Love Story」

 

■Disc 3
35「arigatou」
36「Damage」
37「Big Boys Cry」
38「Contrail」
39「TSUKI」
40「Red Carpet」コーセーコスメポートOLEO D’OR TVCMソング
41「Mint」関西テレビ・フジテレビ系火曜22時連続ドラマ「僕のヤバイ妻」主題歌
42「Hero」NHKリオデジャネイロオリンピック・パラリンピック放送テーマソング
43「Dear Diary」映画『デスノート Light up the NEW world』主題歌
44「Fighter」映画『デスノート Light up the NEW world』劇中歌
45「Christmas Wish」セブン-イレブン Magical Christmas イメージソング
46「Just You and I」日本テレビ系水曜ドラマ「母になる」主題歌
47「Hope」フジテレビ系アニメ「ONE PIECE」主題歌
48「In Two」
49「How do you feel now?」NTTドコモ 25th Anniversary CMソング
50「Showtime」TBS系 火曜ドラマ「監獄のお姫さま」主題歌
51「Do It For Love」Hulu CMソング
52「Finally」日本テレビ系「NEWS ZERO」テーマ曲

全52曲収録

 

■DVD/Blu-ray
「Red Carpet」
「Mint」
「Hero」
「Dear Diary」
「Fighter」
「Christmas Wish」
「Just You and I」
「In Two」
「How do you feel now?」
「Showtime」
「Do It For Love」
「Finally」

全12曲収録

 

安室奈美恵オフィシャルサイト:http://namieamuro.jp/