「あこがれ掃除機」の最新版「Pure Q9」の進化を実感! デザインも充電台も「抜け感」がすごくイイ

筆者が初めて「コードレス掃除機が欲しい!」と思ったのは、スウェーデン発の家電メーカー・エレクトロラックスの「エルゴラピード」シリーズでした。日本でまだコードレス掃除機がメジャーではなかったころにインテリアショップで見かけて、さすが北欧生まれは違う! これならリビングに置いても絵になるな~と憧れたものです。当時は吸引力、運転時間ともに物足りず、どちらかというとサブ的な存在であったものの、おしゃれなオフィスには必ずこれがあったような……(完全な偏見ですが)。

 

あれから10年以上が経ち、いまや性能のいいコードレス掃除機が群雄割拠する時代。「エルゴラピード」もデザイン性の高さはそのままに、吸引力、運転時間が年々パワーアップしています。

 

そんななか今年6月に登場したのが、今までにないデザインの新モデル「Pure Q9」です。なんでも「エフォートレスな操作性」と「デザイン」を両立したそうですが、エフォートレスってどんな感じ……? さっそく使ってみました。

↑「Pure Q9」を実際に使ってチェックしました!

 

デザインは「抜け感」があるためかインテリアに意外となじむ

エレクトロラックスのコードレスといえば、モーターなどの重心が下方にある足元重心の構造が特徴です。新モデル「Pure Q9」も足元重心はそのままですが、デザインはかなりユニーク。曲線を描くようなアルミフレームがモーターを搭載したハンディ部を挟み込んだようなデザインです。

↑ユニークなデザインのPure Q9のラインナップ。左のサテンホワイト(実売価格6万9740円)は付属品が多く、中央のマホガニーブロンズ(実売価格5万4780円)、右のインディゴブルー(実売価格5万4780円)はベーシックタイプ。今回はインディゴブルーを使用しました

 

今までに見たことがないデザインのため、最初は正直、変わったデザインだな……と違和感を感じました。しかし実際に置いてみると、抜け感があるためかインテリアに意外となじむのです。今回使わせてもらっている「インディゴブルー」の色味も落ち着いていていい感じ。今までの「エルゴラピード」シリーズも好きでしたが、これはより近未来的な印象を受けました。

 

充電台離れがスムーズで、使い始めは確かにエフォートレス

ちなみに、キャッチコピーにあった「エフォートレス(effortless)」とは、努力を要しない、無理のない。肩肘張らないなどの意味があるそうで、Pure Q9もスムーズに使える操作性の良さにこだわっているよう。

 

そのポイントの一つが充電しやすさ。コードレス掃除機の多くは手元に重心があり、充電部もハンドル付近にあるため、たいていの充電台は背が高く、上からひっかけてぶら下げるような感じでセットします。しかしPure Q9は足元付近に充電部があり、本体自体も自立するほど安定感があるので、充電台も低くてコンパクト。使いはじめも「よっこらしょ」と持ち上げる必要がなく、スッと手前に引き出すだけで、そのまま掃除が始められます。デザインと同様、充電台からの「抜け感」も抜群にいいということで、なるほど、これは”エフォートレス”ですね。

↑充電台にセットした状態

 

↑充電台から降ろすときは上に持ち上げることなく、手前に引くだけ。マグネットが付いているので、充電時は安定して固定されます

 

平面の掃除がスムーズで、ハンディ部はサッと引き抜けるのが便利

昨今は2kgを切るモデルが多数登場するなど、コードレスクリーナーの軽量化が進むなか、本機の重量は2.9kg。重いほうの部類ですが手元自体は軽いため、自走式のモーターヘッドが動き出すと、むしろスイスイと軽く感じられます。また従来のエルゴラピードに比べると、ヘッドの動きもスムーズな印象。ただし足元重心のため、やはり小回りはききづらく、ヘッドから持ち上げようとすると重さを感じます。

↑広い面の掃除は得意ですが、家具のまわりの掃除など、小回りを利かせたいときはちょっともどかしく感じることも

 

さらにハンディとして使いたいとき、レバーやボタン操作が不要でハンディ部をサッと取り外せるのも「エフォートレス」なポイント。ハンディ部の「抜け感」も上々です(笑)。特にPure Q9は自立するので、たとえば掃除機をかけている途中に家具の上に気になるホコリを見つけたとき、ハンディ部をサッと引き抜いてその場で掃除が可能。

 

その間、本体はその場に立てておけるので、いちいち充電台に戻したり、床に寝かせたりする必要はありません。ハンディ部は使い始めるまでが面倒だと、つい使わなくなってしまうので、これはかなり便利です。

↑レバーやボタンを押すなどの操作なしで、ハンディ部が引き出せるのは珍しいです。ハンディ部を使っている間、本体はその場に立てておけるので、ハンディ部を戻せばすぐに床掃除が再開できます

 

フローリングの吸引力テストでは十分な吸引力を発揮

↑インディゴブルーに付属するフローリング掃除用の「ソフトブラシノズル」。かたさの違う2種類の素材を採用し、大きなゴミから細かなホコリまで吸い取ってくれるそう

 

デザイン性と使いやすさの進化については十分体感できましたが、気になるのは吸引力と運転時間。運転時間についてはスペック上だと低電力モードで53分、最大モードで14分だそう。低電力モードであれば1回の充電で、家じゅう掃除できそうです。

 

なお、インディゴブルーに付属しているのはフローリング掃除に適した「ソフトブラシノズル」のみ。もちろんカーペットにも使えますが、汚れをしっかりかき出したいなら、カーペット用ノズル「ブラシロールクリーンフロアノズル」も付属したサテンホワイトを選ぶといいでしょう。

 

さて、それでは吸引力をチェックしてみましょう。フローリングに重曹をまき、低電力モードと最大モードで掃除してみたところ……正直、ほとんど違いが分からないほど、どちらもきれいに吸い取りましたよほどゴミが多くない限り、低電力モードでよさそうです。

↑フローリングで重曹を吸引。ヘッド前方にLEDを搭載しているので、暗い場所でもゴミがよく見えます

 

↑低電力モードで掃除した場合でも、これだけきれいに吸引できました

 

ダストケースに付着したホコリは水洗いでスッキリ

続いて、ダストケースにゴミが溜まったので、ゴミ捨てをチェック。エレクトロラックスのゴミ捨てというと、小さいプリーツフィルターの中に溜まったものをトントンと出さなければならず、ちょっと面倒なイメージがありましたが(笑)、今回はプリーツフィルターが入っていない様子。片手でワンタッチとはいかないものの、以前よりはだいぶ簡単にゴミが捨てられるようになりました。

↑まずダストケースを取り外し、さらにフタを外して中のゴミを捨てます

 

ダストケースの汚れやホコリがこびりついたときは、分解して水洗いも可能。排気については、メッシュフィルター、マイクロフィルター、排気フィルターなどによる「5段階フィルターシステム」により、0.3~10μmの微粒子を99.9%カットできるそうです。

↑ダストケースに付着したホコリは水洗いでスッキリ。フィルター部分は完全に乾いてから戻します

 

このように、Pure Q9をしばらく使ってみましたが、吸引力は十分なうえ、充電台からの着脱やハンディ部の着脱もスムーズ。使いやすさは大きく進化したと感じました。あとはこのデザインをどう見るか。個人的には従来のエルゴラピードも好きですが、このPure Q9も抜け感があって思った以上にインテリアになじみますし、徐々にオブジェのように見えるので、けっこう気に入っています。ホワイトサテン、マホガニーブラウンのカラーも含め、検討してみてはいかがでしょうか。

 

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その手があったか! 「洗剤自動投入」の応用で「ドラム式の課題=汚れ移り」を克服する洗濯機

パナソニックは、ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX900BL/R(左開き/右開き)を10月1日に発売します。実売予想価格は41万5800円です。

↑ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX900BL(左開き)。本体寸法は幅600×奥行722×高さ1009mm。カラバリはストーンベージュ(左)とクリスタルホワイト(右)

 

予洗いで汚れを剥がして排水したあと、キレイな洗浄液で本洗いを行う

汚れ移りは、洗濯時に衣類から汚れが洗浄液に溶けだし、その洗浄液に衣類が長時間浸され、汚れが再度付着してしまうことで起こります。衣類の黒ずみの発生要因の1つで、ドラム式は縦型と比べて水の使用量が少ないため、汚れ移りが発生するケースも出てきます。

 

本機は、こうした汚れ移りを抑制するため「液体洗剤・柔軟剤 自動投入」機能を利用した「2度洗い」モードを搭載しました。予洗いで汚れを衣類から剥がして排水したあと、キレイな洗浄液で本洗いを行うので、汚れ移りを抑えることができます。こちらは、「液体洗剤・柔軟剤 自動投入」機能で適切なタイミングで洗剤を途中投入できることから実現できた機能。泥汚れや皮脂、汗汚れが気になるとき、時間がなくて汚れた衣類とキレイな衣類の分け洗いができないときなどに便利です。

↑「2度洗い」モードは予洗いのあとで排水・洗剤再投入を行い、本洗いを行います。運転時間の目安は約40分(「おまかせ」に比べて+8分)

 

また、シーズン終わりの毛布のしまい洗いに便利な「約40℃毛布」コースも搭載。本コースでは約40℃のお湯と通常の毛布コースの約1.5倍の洗剤でしっかり洗い、皮脂汚れを除去しながらニオイまで落とします。

 

槽洗浄のタイミングを通知する機能を搭載し、槽洗浄コースも充実

このほか、定期的な洗濯槽のお手入れを促すため、月1回の槽洗浄のタイミングを知らせる機能を搭載しました。洗濯槽のお手入れの目安である洗濯回数約1か月相当の使用回数に達すると、操作パネルでお手入れのタイミングを知らせます。

 

サインが出たら、洗浄剤の必要ない「約60℃槽カビクリーン」コース、もしくは、衣類用の塩素系漂白剤を使い「槽洗浄/約30℃槽洗浄」コースなどで洗濯槽をケアすればOK。また、「サッと槽すすぎ」コースは、循環ジェットシャワーと遠心力水流でドラム槽と外槽を約5分ですすぐので、各槽の汚れが気になるときに便利です。

↑槽洗浄のタイミングを知らせる機能を搭載しています(画像はNA-VX900B)

 

「液体洗剤・柔軟剤 自動投入」機能を活用し、ドラム式の課題であった汚れ移りを抑えた本機。洗濯槽もしっかりケアできる点がうれしいですね。ぜひ注目してみてください。

こういう夏家電を待っていた! アイリスオーヤマ「らしい」新製品で超注目の6選

恒例となりました、自称「アイリスおじさん」によるアイリスオーヤマの季節家電紹介コーナー。今回紹介する2020夏家電は、「そうそう、そういうのが欲しかったんだよ!」という、アイリスらしいひと工夫ある商品が目白押しです。これからようやく夏本番となりますが、まだまだ間に合うし、基本的に一年中使える製品がほとんどなので、どうぞチェックしてみてください!

 

【その1】好評の音声操作に対応するサーキュレーター

まずは、同社でおなじみの音声操作家電シリーズです。スマートスピーカーと接続して音声操作できる家電は多くありますが、アイリスの場合はスマートスピーカー不要、スマーフォン不要、面倒なセットアップ不要ですぐに音声操作ができるのが特徴です。

 

昨年、同社はLEDシーリングライトと4K対応液晶テレビを発売し、スマホ操作に不慣れな人でも簡単に音声操作ができると好評を博しており、今回はサーキュレーターとエアコンの2製品で音声操作対応モデルを新たに発売しました。筆者はこの2つの家電こそ、音声操作機能が欲しいと常々思っていたので、今回の発売は本当にうれしい!

↑サーキュレーター扇風機2機種。左が羽根サイズ15cmモデル「KSF-DCV151T」で参考価格は1万7800円(税別、以下同)、右が羽根サイズ18cmモデル「KSF-DCV181T」で参考価格は1万9800円。首を伸ばした最大高さは15cmモデルが700mm、18cmモデルが750mm

 

まずは、サーキュレーター系を見ていきましょう。サーキュレーター扇風機2機種とサーキュレーター(ブランド名:サーキュレーターアイ)1機種が音声操作に対応しています。サーキュレーター扇風機は上下左右の3D自動首振り機能がとても便利で、筆者も1年を通して使用しています。ただ、もともとがサーキュレーターとして開発されたために羽の直径が15cmと小さめで、扇風機として使うには風の拡散が小さいことがいささか不満でした。今回、この不満を解消すべく羽根の直径が18cmのモデルが新たにラインアップされ、扇風機ニーズも満たしてくれるようになったのです。さらに、15cmモデルとともに待望の音声操作対応となりました! ありがとう! アイリス!

 

サーキュレーター扇風機の場合、「ねえ、せんぷうき」または「はい、せんぷうき」がウェイクワード(起動させるトリガーとなる言葉)になり、音声で操作できるのは、電源のオン/オフ、風量の強/弱、上下首振り、左右首振り、首振り停止の7動作となります。なお、サーキュレーターアイのウェイクワードは「ねえ(はい)、さーきゅれーたー」となりますが、操作ワードは扇風機と同じです。

 

音声操作が可能だと、腰をかがめてボタンを押す必要もありませんし、障害物で付属のリモコンが効かなくてイライラする必要もありません。特に夜中に暑苦しくて目覚めたとき、あるいは寒くて起きてしまったときも便利。音声で「ねえ、せんぷうき、でんげんをいれて」「ねえ、せんぷうき、でんげんをけして」と寝ぼけまなこで呪文を唱えるだけで扇風機が動いたり止まったりしてくれるのです。もちろん、風量の強弱も操作可能。なんて便利なのでしょう! 扇風機から離れている時や食事の準備で両手がふさがっているとき、風呂上がりなど、どんな時でも声で操作できるのはうれしいです。

↑右が音声操作機能搭載サーキュレーターアイ「KCF-SCV151T」の参考価格は1万2800円(左は音声操作非対応モデル)

 

【その2】高温・多湿を感知し、自動で冷房運転を行う音声操作エアコン

一方、音声操作機能を搭載したエアコン「airwill(エアウィル) GVシリーズ」は4機種をラインアップ。こちらは、面倒な設定なしでマイク付きの専用リモコンに話しかければ操作が可能。壁に設置しておけば、就寝中の暗がりの中でも電源のON/OFFや温度の調整が可能。真夏の蒸し暑い屋外から帰ってきたときも、真冬の凍える屋外から帰ってきたときも、いち早くスイッチを入れられます。音声設定ワードは12種類です。

 

このほか、室温が28℃以上になったとき、または23℃以上で湿度が高いときに、最適な風量・風向で自動的に冷房運転を始める「高温多湿みはりくん」機能も搭載しています。暑くても我慢してしまって、室内にいながら熱中症にかかるという事故が毎年起こりますが、同機能はこれを防いでくれるでしょう。ホント、こんなエアコンを待っていたのです。

↑音声操作機能を搭載した「airwill(エアウィル) GVシリーズ」は4機種をラインアップ。参考価格6万800円(冷房6~9畳用/税別・工事費別)~12万8000円(冷蔵15~23畳/同)

 

↑エアコン本体の中心に温度・湿度センサーを搭載し、高温多湿になると自動的に冷房運転を始めます

 

【その3】野外音楽フェスなどで人気を呼んだファン付きウェアに参入

お次は、アイリスオーヤマとしては珍しいアパレル製品、ファン付きの「クールウェア」です。ファン付きウェアはもともとは工事現場作業員向けに開発された商品で、昨年、野外音楽フェスに参加する人々の間で口コミで広がり、一気にヒット商品になったことを背景に、アイリスも今年から参戦したものです。ファン付きウェアは、背中の2つの小型ファンが外気を取り込み、身体から熱を奪いながら首元へと風が抜けることで涼しさを感じる仕組み。着てみると、これが予想以上に涼しいのです。

↑写真はセット商品の「クールウェア長袖セット」。見た目はパンパンに膨らんだオッサンですが、首元を風が抜けていって涼しいです

 

↑「クールウェアPROベスト」のネイビー

 

↑背中側の両脇に送風ファンを装着して使います

 

アイリスのクールウェアはサーキュレーターで培ってきた技術を活用し、9枚の羽根のファンを使うことで小型ながら静音・大風量を実現しています。風量を4段階に調節できるのも便利。今回、ベストタイプと長袖タイプの2モデル(サイズはM/L/LL)、それぞれグレー・ネイビー・迷彩の3種類のカラーバリエーションを用意しました。

 

ウェアの価格は「クールウェアPRO長袖」が4980円(税別、以下同)、「クールウェアPROベスト」が4380円。これに、ファン(2個セットで2780円)と6500mAhの専用バッテリー(1万800円)が必要になります。バッテリーの駆動時間は、風量1:約35時間~風量4:約8時間。このほか、5000mAhバッテリー/ファン/ウェアのセットも発売しています。「クールウェア長袖セット」「クールウェアベストセット」ともに1万800円で、色はグレーのみです。

↑ウェアの内ポケットに専用のバッテリーを収納します

 

↑「クルールウェアPRO長袖」のグレー(左)と迷彩(右)

 

【その4】60℃以上にならないよう温風温度を自動で切り替えるドライヤー

夏用というわけではありませんが、ドライヤーの新製品も発売されました。「モイストプロドライヤー(HDR-MC1)」(参考価格1万6800円・税別)です。

↑「モイストプロドライヤー」はブラック/ホワイト/ピンクの3色展開。消費電力は1200W、風量1.1立法メートル/分、質量約700g

 

本体に搭載した超指向性赤外線センサー(サーモセンサー)により、髪の表面温度が60℃以上にならないように温風温度を自動で3段階切り替え、髪を熱によるダメージから守ります。なぜ60℃なのかというと、60℃以上の高温になると髪の毛を構成するたんぱく質が変質してしまうから。60℃を超えないよう温度自動コントロールすることで、髪の水分比率が16%向上するとしています。また、マイナスイオン発生装置も搭載し、静電気の発生を抑えて髪の広がりを低減します。

↑温風吹き出し口の根本にサーモセンサーを搭載

 

↑濡れている箇所では早く乾くように温度の高い風を出します。LEDが赤く光り、温度の高い温風が吹き出ていることがわかります(写真)。一方、乾いている箇所では温風の温度を自動的に下げて、髪の表面温度が60℃以上に上がらないようにします。温風温度が下がると、LEDは緑色に変化します

 

↑生卵で実験。右のドライヤーはサーモセンサーをオフ、左はオン。右の卵は温度が上昇することでタンパク質が変化して徐々に白身が固まっていますが、左は60℃を超えずに制御しているため生のままです

 

【その5】時短でふとんが乾かせるハイパワーのふとん乾燥機

このほか、春に発売した製品もこの機会にいくつか紹介しましょう。まずは「ふとん乾燥機カラリエ ハイパワー(KFK-301)」(参考価格1万9800円・税別)。DCブラシレスモーターの採用とヒーターの出力向上により、ハイパワーな運転を実現しました。高温風時の消費電力は900Wと、既存ツインノズルモデルの760Wから大幅アップしています。

 

新搭載のターボモードを使えば、夏時期のふとん乾燥時間が合計50分、ダニモードは80分、冬時期のふとんあたためモードは5分と従来より時短になりました。さらに、ホースが従来の450mmから750mmに大幅延長、ホース先端のフラップ(ふとんを持ち上げる板)も140mmから200mmにサイズアップし、温風をより広範囲により早く届けられるようになりました。

↑「ふとん乾燥機カラリエ ハイパワー」。ホースが長く、フラップが大きくなりました

 

夏は寝汗でふとんに湿気が溜まりますが、最近の夏はゲリラ豪雨が頻発してなかなかふとんが干せないことも。そんなときに本機があれば毎日でもふとんにこもった湿気を取り払え、快適な睡眠をとることができます。なお、ふとんから吹き飛ばした湿気がまたふとんに戻らないよう、除湿機やエアコンを併用するとより効果が高いです。

 

ふとん関連でもう一つ、ふとん専用掃除機「ふとんクリーナーハイパワー(KIC-FAC4)」(参考価格1万9800円・税別)。たたきパッドによる約7000回/分と高速回転ブラシによる約8000回/分のたたきを合わせ、合計1万5000回/分ものたたきでふとんの奥のゴミを浮き上がらせ、前モデルより吸引力が約140%アップしたハイパワーモーターで強力に吸い取ります。

↑吸引力が140%アップした「ふとんクリーナーハイパワー」

 

ゴミの量でダストカップの光の色が変わる「ダニちりセンサー」で、汚れ具合を視認できるのも便利。また、ハイパワーモーターの排熱をふとん側に吐き出すことで掃除と同時にふとんの乾燥もできます。ヘッド幅が従来モデルより5cm大きくなって掃除の効率が上がるなど、とにかく改良点がてんこもりなふとん掃除機です。

↑ゴミが多い場所はダストカップが真っ赤に光ってお知らせ

 

天日干しではダニを死滅させることは不可能で、ダニ対策にはふとん乾燥機がもはや常識ですが、それだけではアレルゲンとなるダニの死がいとフンがふとんの中に残ってしまいます。ふとん乾燥機を使ったら、本機のようなハイパワーな掃除機でふとんを掃除したいところですね。

 

【その6】「まぶしさガード」で目が疲れにくいデスクライト

最後に、テレワークで売り上げ好調なデスクライトを紹介しておきます。「LEDデスクライト ホワイト(LDL-501RN-W)」(参考価格4980円・税別)は、直下照度2200lx、昼白色、無段階調光のLEDライトで、一番の特徴は、光源の周りに装着した「まぶしさガード」。これにより、ユーザーの目に光源が入らずまぶしくないので、目が疲れにくいのです。

 

コロナ自粛で自宅作業になったものの、シーリングライトだけでは手元が暗い、でも市販のデスクライトはまぶしくて目が疲れて仕事がはかどらない、という人に同モデルは売れています。台座にはスマホスタンドおよびUSBポートを1口搭載。台座は左右付け替え可能で、右置き/左置きの両方で使えます。

↑「LEDデスクライト ホワイト」。光源を取り囲んでいる黒い帯がまぶしさガード。わずか1cm程度の帯ですが、これにより光が拡散せずに手元だけが照らされるようになります

 

記事でアイリスオーヤマの商品を紹介するたびに、筆者もいくつか自腹買いしているのですが、今回も魅力ある製品が揃っていて、どれにしようかな……と迷ってしまいます。とりあえず、音声操作できるサーキュレーター扇風機とまぶしさガード搭載のLEDデスクライトは買おうと思っています!

 

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クチコミで高評価の理由は? 「テレビ通販の会社」が扱う電気圧力鍋「クッキングプロ」を改めてレビュー

電気圧力鍋は数々の家電メーカーから登場しており、なかでも2019年8月に発売されたショップジャパンの「クッキングプロ」(実売価格1万6170円)は根強い人気を誇っています。こちらはもともと、全世界で90万台の出荷実績をもつイギリス生まれの電気圧力鍋「プレッシャーキングプロ」を、TV通販でおなじみのショップジャパンが販売しており、そのリニューアルモデルとして発売したもの。クチコミサイトやAmazonでも高評価を集めています。

 

これまでさまざまなメーカーの電気圧力鍋を使ってきた筆者ですが、海外にルーツを持つモデルは使ったことが有りません。そこで、今回は実際にクッキングプロを使って、その使い勝手をチェックしてみました。

↑クッキングプロを使って実際に調理してみます!

 

無骨なデザインに海外らしさを感じる

本体を見てまず感じたのが、「少人数の世帯には大きい&家電っぽい無骨なデザインだな」ということ。クッキングプロは、プレッシャーキングプロを日本仕様に改善したモデルで、ボタンを見やすく、押しやすいデザインに変更しているのですが、やはりベースのデザインが海外の家電なので、日本生まれの調理家電ほどデザインにこだわっているような印象はありません。

↑本体サイズは幅285×奥行き273×高さ295mm、重さは約3.6kg

 

とはいえ、2019年11月には新色として「レッド」も登場したので、キッチンにあるほかの家電のテイストに合わせた選び方はできそうです。日本メーカーの調理家電のように、ホワイトもラインナップに加われば、さらに注目を浴びそうですね。

 

サイズに関しては、正直、ひとり暮らしの筆者にとっては大きいと感じましたが、内釜の調理容量は約2.4Lとなっており、白米は2〜5合、カレーは約6人分作れます。これなら家族が多い家庭にはぴったり。逆に、少人数の家庭やキッチンが狭い家庭では、もう少しコンパクトな電気調理鍋を選んだほうがいいかもしれません。

 

角煮は肉がホロホロで、味もしっかり染み込んだ

クッキングプロは、圧力調理だけでなく、炊飯、無水調理、蒸す、煮込み、温め直し、炒め、スロー調理の計8つのモードを搭載しています。最初に試したのは、圧力調理による豚の角煮作り。電気圧力鍋といったら、やっぱり角煮は外せません。

↑内なべに材料を入れたらフタをし、「肉・豆」ボタンで30分加圧する

 

電気圧力鍋全般に言えることなのですが、レシピに出ている加圧時間に加え、「加圧するまでの時間」と「減圧が終わるまでの時間」がプラスされるので、圧力調理にかかる時間は計1時間ほどかかりました。

↑圧力が掛かると圧力表示ピンが上がる。このピンが下がれば完成

 

公式レシピでは、加圧後にフタを開けて煮詰めるよう書かれています。そう、クッキングプロは「煮込み/炒め」モードがあるので、最後に煮詰めて照りを出すことができるんです。これは通常の圧力鍋と同じような使い勝手なので、一般的な圧力鍋から乗り換える人にとってはありがたい機能ですね。

↑「煮込み/炒め」モードは、電気とは思えないくらいグツグツと煮込み調理ができる

 

最近の電気調理鍋にはこういった炒め調理ができるものが増えており、シャープの「ヘルシオ ホットクック」やティファールの「ラクラ・クッカー」も同様です。圧力調理もできて、大容量モデルとなると、ティファールの「クックフォーミー エクスプレス」がこれに近いといえるでしょう。

 

15分ほど煮込めば完成。完成した角煮は肉がホロホロで、味もしっかり染み込んでいます。調理中に火を使わないのでほったらかしておくだけという手軽さは、料理を作るハードルを一気に下げてくれました。

↑お箸で触るだけで肉がほろりとほどける。通常の圧力鍋で作った角煮とまったく変わらない

 

炒めと煮込みのあわせ技もカンタン

続いて作ってみたのは、公式レシピとして紹介されている「手羽元の洋風煮込み」です。こちらは最初にオリーブオイルでニンニクを炒めてから、凍ったままの手羽元と野菜を入れて「肉・豆」ボタンで20分加圧します。

↑火にかけているのと同じような感覚でニンニクを炒めることができた。洗い物が内なべひとつで済むのがいい

 

実際に使っていてわかりやすいなと感じたのが、メニューボタンの説明です。「シチュー/スープ」「ごはん」「煮込み/炒め」「魚・野菜」「肉・豆」「パスタ」といったように、何を作るかで押すボタンがわかるので、使い方に慣れてくれば、レシピを見なくても加圧時間などを自分なりに設定できそう。

↑日本語表示のボタンはスタイリッシュさには多少欠けるものの、使い勝手はいい

 

完成した料理は、じゃがいもなどの野菜がしっかり煮込まれており、手羽元も骨から肉がぽろっとカンタンに外れました。また、調理中に鍋のなかの食材をかき混ぜる必要もないので、煮崩れしづらいのも電気圧力鍋のメリット。魚料理などにも向いています。

↑ホールトマトを1缶丸ごと使い、水は1/2カップしか入れていないので、素材の旨みが存分に楽しめる

 

豚じゃがの無水調理も試してみたところ、こちらもパーフェクトな仕上がり。タイマー機能を使えば、最大12時間の予約調理が可能なので、朝出かける前にセットしておけば、帰宅後にできたての料理を楽しめます。保温機能もあるので、家族の食事の時間が異なる家庭でも重宝しそうですね。

↑豚じゃがは最初に材料を炒めてから、「シチュー/スープ」ボタンで10分加圧。加圧を終えたら「煮詰め/炒め」ボタンで9分煮詰めれば完成

 

機能面で死角がなく、価格も手ごろ。ファミリーにオススメの一台

このほか、クッキングプロは、前モデルではできなかった「スロー調理」機能が新たに搭載されています。つまりこれは低温調理のこと。サラダチキンやローストビーフ、魚のコンフィといった、これまではお店で買うしかなかった料理が手軽に作れるので、料理好きにとっては注目の機能です。

 

お手入れの面では、内鍋に焦げ付き防止加工が施されているので、通常の圧力鍋のようにゴシゴシ洗う必要もありません。こういった手入れのしやすさも、電気圧力鍋ならでは。

 

今回、いろいろ使って筆者が感じたのは、機能面に関してクッキングプロは「死角なしのお役立ち電気圧力鍋」ということです。そして、肝心のお値段は、1万6170円(税込)となっています。これだけの機能と大容量という点を考えれば、他社の製品よりもお得! 家族が多い家庭にとっては、まさに「買いの一台」といえるのではないでしょうか。

 

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「業界最軽量」と「シリーズ最高吸引力」を同時発売! シャープのコードレス掃除機「ラクティブ エア」より新モデル

シャープはコードレススティック掃除機の「RACTIVE Air(ラクティブ エア)」シリーズより、業界最軽量1.2kgの軽量ボディを実現した「EC-AR5」(実売予想価格6万3580円)と「EC-AR5X」(充電式バッテリー2個同梱・同7万1280円)、および標準質量1.5㎏でリーズナブルな価格の「EC-FR5」(同5万4780円)を発売。また、標準質量1.6kgでRACTIVE Air史上最強の吸引力を実現した「RACTIVE Air POWER(ラクティブ エア パワー) EC-SR5」(同8万2280円)も発売します。発売日はすべて8月6日。

↑左からEC-SR5-S(シルバー系)/EC-AR5X-P(ピンク系)/EC-AR5-N(ゴールド系)/EC-FR5-B(ブラック系)

 

「EC-AR5X/AR5」はパーツを軽量化して1.2kgのボディを実現

「EC-AR5X」および「EC-AR5」の本体には、同社従来機比約32%もの大幅な軽量化を図った新開発の軽量高効率モーターを搭載。加えて本体パイプ部には従来機の4層構造を3層とし、強度を確保しつつ軽量化した新構造ドライカーボンパイプを採用し、業界最軽量の1.2kgのボディを実現しました。

また、新開発の軽量高効率モーターの搭載により、吸引性能をキープしながら、バッテリー1個あたりの最長運転時間を約50分まで延長(同社従来機種の約1.6倍に相当)。さらに、予備バッテリーが付属するEC-AR5Xは、バッテリーを付け替えて連続使用することで、最長約100分の長時間運転が可能となっています。

 

「EC-SR5」はシリーズ史上最強の吸引力と1.6㎏の軽量ボディを両立

一方、「RACTIVE Air POWER」シリーズの「EC-SR5」は、新開発の高出力モーターと25.2V大容量高電圧バッテリーの組み合わせにより、「フルパワーモード」時の吸引性能が同社従来機と比較して約40%アップし、RACTIVE Air史上最強の吸引力を実現。また、先述の「EC-AR5X/AR5」と同様、新構造ドライカーボンパイプを搭載した新設計ボディを採用し、同社従来機より約300g軽量化。標準質量1.6kgの軽量ボディを実現しています。

また、「EC-SR5」は、吸込口に内蔵した新開発ネオジウム磁石モーターにより、同社従来機と比較して約2倍の回転数でブラシが回転する新構造「倍トルヘッド」を搭載。吸込口先端のバンパーの形状をくし歯状に変えることによって、じゅうたんの毛をかき分けながらゴミを掻き出して吸引するほか、取りづらい壁際のゴミも効率よく吸い取ります。

1.2㎏の圧倒的な軽さを実現した「EC-AR5X」「EC-AR5」、パワーと軽さを両立した「EC-SR5」と、シャープのコードレス掃除機に魅力的な製品が登場しました。いままでクリーナーの重さが気になっていた方は、ぜひ注目してみてください。

2020夏本番! 暑さ対策で活躍する「卓上・ポータブル扇風機」まとめ【現在17製品/随時更新】

GetNavi編集部には、この時期、毎日のようにハンディ扇風機、ポータブル扇風機、卓上扇風機の新製品リリースが届きます。今年はマスクを装着しながら夏を越えなければならないので、こうした小型の送風マシーンの需要が例年以上に高まるはず。本記事ではリリースベースの説明にはなりますが、本年発売の多彩なアイテムをまとめて紹介していきます。

製品は定期的追加・更新(10日1回程度の予定)

 

 

1.とりあえずシンプルに! 卓上・小型扇風機編

●とにかくベーシックで使いやすい

小泉成器

ハンディファン

1400円

持ち運びでも卓上でも使える、2WAYタイプのミニサイズ携帯ファン。コードレスでも使えるUSB充電式で、卓上でも使えるスタンドが付属し、風量は3段階に調節できます。充電時間は約3時間、1回のフル充電で風量「強」の場合は約1間使えます。ストラップを用いて首掛けで使えるタイプも同時に発売。

 

●卓上スタンドが充電ドックになっているからシームレスに使える

Spigen

2WAYUSB扇風機 H900

2790円

卓上とポータブルで使える2WAY扇風機。卓上スタンドは充電ドックにもなっており、シームレスに使えます。風量は5段階で調整でき、最大連続運転時間は12時間。落下防止ストラップも付属します。

 

●3通りで使えて6時間連続稼働

スリー・アールシステム

Qurra 首掛け式 ハンディファン Anemo Portable

1490円

首かけ・卓上・手持ちの3通りで使えるストラップ付きハンディファン。ヘッド部分は約90度まで無段階の角度調整が可能で、風量弱なら最大6時間の連続稼働します。コンパクトで持ち運びにも便利です。

 

●小型でシンプル、そしてパワフル

ウィナーズ

レコルト コードレステーブルファン

4180円

小型でシンプルなデザインながら十分なパワーを備えた卓上扇風機。70°の首振り機能もついて広範囲に風を送ります。風量は10段階に調整でき、4時間の充電で最大8時間の連続運転が可能です。

 

●ベルトに装着して使える独特な形状

スリー・アールシステム

Qurra ハンディファン Anemo ユニバーサル

2990円

首かけ・ベルト装着・卓上・手持ちの4通りで使えるマルチ扇風機。手をふさがずに涼しさを得られます。本体上部に送風口を配置しているため、集中的に送風できます。最大11時間の連続稼働可能なロングスタミナを誇ります。

 

●傘に取り付けて雨の日も活躍

セシール

3WAYワンタッチファン

2290円

ハンディ使用に加え、卓上、さらには傘に取り付けることもできる小型扇風機。室内はもちろん、雨の日の屋外でも活躍します。

 

●異なる特徴の3タイプをラインナップ

KEYUCA

ハンディファンシリーズ

2728円(シルキーウインドタイプ) 2178円(マルチタイプ) 1320円(スリムタイプ)

2019年の人気商品、ハンディファンシリーズをバージョンアップ。二重反転ファンによる風の心地よさが特徴のシルキーウィンドタイプ、傘にも取り付けできアロマも楽しめるマルチタイプ、超薄型・超軽量のスリムタイプの、3モデルを新たにラインナップしました。

 

●LED内蔵で、ナイトライトにもなる

ヤザワコーポレーション

充電式ハンディファン

1848円

卓上設置のスタンドとストラップが付属し、2段階調光のLEDライトを内蔵した、ナイトライトとしても使えるハンディファン。風量は3段階で調節できます。

 

●36時間の連続運転ができ、場所を問わず活躍

ロア・インターナショナル

BLUEFEEL 4D FAN 多機能コードレス卓上扇風機&サーキュレーター

7920円

省エネで低騒音設計のブラシレスDCモーターを採用した、コンパクト扇風機。内蔵バッテリーで最大36時間の連続運転ができるうえ、高さは約30cm~52cmの間で調節可能、リモコンも装備しているので場所を問わず活躍します。

 

●壁掛けにもできるクリップが付属

CIO

CIO-CLIPFAN01

2728円

ベビーカーなどに取り付けが可能なクリップを付属した卓上扇風機。クリップに壁掛け用のホールもついているのがユニークです。3段階の風量調節が可能で、70°の首振り機能もついています。また、フタと羽は取り外して水洗い可能なので、清潔感を保てます。

 

●定番商品が人気ゲームとコラボ

山善

白猫プロジェクトコラボ モバイルバッテリー搭載ハンディファン

4290円

山善のポータブル卓上扇風機FUWARIと、人気ゲーム「白猫プロジェクト」がコラボ。「Lost Weather Cord」の「サテラ」及び「ジーク」の描き下ろしイラストをプリントしたモデルを発売しました。 コラボ記念のノベルティとして、オリジナルネックストラップと、オリジナル大判ポストカードも付属します。

 

●老舗サッカーチームのファングッズ

東京ヴェルディ & 日テレ・ベレーザ

ハンディファン

2420円

サッカーチーム、東京ヴェルディと、日テレ・ベレーザのファングッズ。チームカラーに染まった本体に加え、台座・ストラップ・充電用USBケーブルも付属します。

 

2.もっと涼しく! ミスト噴射機能付き編

●連続30分間のミスト噴射機能

ギャレリアインターナショナル

コールドミストハンディーファン

3080円

ミスト機能を搭載した小型扇風機。ミストは30分間の連続噴射が可能です。最大8時間の連続運転ができる本品は、卓上のほか、クリップでの固定、ハンディの3WAY仕様になっています。

 

●リーズナブルな価格でミスト噴射対応

TPO

ミストハンディファン スタンド付き

1848円

ミスト機能を搭載しながら、リーズナブルな価格のハンディファン。ミストは連続25分の継続噴射ができます。卓上でも使えるスタンドも付属します。カラーは、ピンクとブルーの2色です。

 

●ユニークな形状の大型タンクを備える

Gloture

HBLINK ヨット型ミスト扇風機

5390円

ヨットを模したデザインのミスト噴射機能付き扇風機。ヨット部分はタンクになっており、最大8時間のミスト連続噴射ができます。。ミスト噴射機能付き扇風機としては大型なので、卓上用途のミスト扇風機が欲しい方にはぴったりです。

 

●氷水も張れる大容量タンクを内蔵

Gloture

HBLINK レモン型加湿扇風機 

7250円

上部に水タンクを備えた加湿扇風機。200mlの大容量タンクは氷水を張れば、従来のミスト噴射扇風機以上の冷感をもたらします。空気を濾過する防塵フィルターを内蔵しているので衛生面も安心です。

 

3.こんなのもあります! 変わり種編

●水洗いできる扇風機付きベスト

セシール

ファン付きベスト カゼフィット

1万4900円

見た目にもユニークな、 扇風機のついたベスト。小型ファンが左右の裾に2台ついており、 4段階で風量調節ができます。ベストが汚れてきたらファンを取り外して手洗いすることもできるため、 汗をかく夏でも清潔さを保てます。

ガラストップと洗剤自動投入つきで7万円台! 才色兼備のファミリー向け洗濯機が登場

ハイアールジャパンセールスは、8.5kg全自動洗濯機「JW-KD85A」を、2020年8月1日より発売します。実売予想価格は7万2800円です。

↑JW-KD85A。サイズは幅590×奥行570×高さ970mm

 

ハーフミラーガラストップと液体洗剤の自動投入機能を採用

同社では、ひとり暮らしを中心とした少人数世帯向けの容量・ラインナップを充実させてきましたが、今回発売する8.5kg全自動洗濯機は、現在ハイアールブランドが日本国内で展開する全自動洗濯機の中では最大容量で、2~5人向けの商品です。

 

その大きな特徴は、ガラスの透明感を活かしたハーフミラーガラストップ。汚れをサッと拭き取れる利便性を備えつつ、洗練されたサニタリー空間を演出します。また、ガラストップの特性を活用することで、指一本で重いふたをラクラク開閉できる「パワーアシスト」と、ふたの内側に槽の中が映り込むことで衣類の取り忘れを防止する「ミラーアシスト」の「Wアシスト」を実現したといいます。

↑ガラスの透明感を活かしたハーフミラーガラストップを採用

 

天面後方には、シンプルなデザインの洗剤タンクを備えており、衣類の量に合わせて液体洗剤を自動投入することが可能。洗剤タンクの容量は540mlで、約1か月分の洗剤が入ります。タンクは取り外して洗うこともできるので、お手入れも簡単とのこと。

↑液体洗剤自動投入タンク

 

このほか、同社独自の機能として、洗濯・脱水槽を空の状態で約2分間軽くさっと洗う「ちょっと槽洗浄」を搭載。洗濯後に使用することで、カビの栄養分になる槽に残った洗剤や柔軟剤の洗い流しをサポートし、カビの発生・繁殖を抑制します。忙しい人でも短時間で洗濯できる「10分洗濯」と、脱水時のしわを抑えてアイロンがけの時間と手間を短縮する「しわケア脱水」も搭載しています。

 

ガラストップや洗剤自動投入機能を採用し、デザイン性と使い勝手を高めた本機。「ちょっと槽洗浄」で清潔性にも配慮している点もうれしいですね。ぜひ注目してみてください。

冷蔵庫が行きつけのスーパーの特売情報を教える!? AIoT機能が進化したシャープのフラッグシップモデル

シャープは、スマートライフサービス「COCORO HOME」に対応するプラズマクラスター冷蔵庫2機種を発売します。同社のフラッグシップモデルとなる6ドアの「SJ-AF50G」は8月6日発売予定で、実売予想価格は37万1800円。5ドアでどっちもドア(両開きドア)の「SJ-AW50G」は8月27日発売予定で、実売予想価格は34万9800円です。

↑左から、SJ-AF50G-T(グラデーションファブリックブラウン)/-W(ピュアホワイト)/-R(グラデーションレッド)、SJ-AW50G-W(ピュアホワイト)/-R(グラデーションレッド)、庫内イメージ(SJ-AF50G-T)。定格内容積はすべて502L

 

指定した最大5店舗の特売情報を冷蔵庫が教えてくれる

本機は、AIoT(※)機能の進化により、お気に入りの店舗や指定した食品の特売情報が受け取れます。特売情報を受け取りたい店舗は、自宅周辺だけでなく、仕事帰りに立ち寄るスーパーなど最大5店舗まで登録でき、その店舗の特売情報を優先的に受け取れるようになりました。また、冷蔵庫が旬の食材やその日のお買い得食品を使った献立を提案したり、他の家電と連携したりすることで、「AIoTでラク家事」を実現するといいます。

※AIoT……シャープの登録商標。AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせ、あらゆるものをクラウドの人工知能とつなぎ、人に寄り添う存在に変えていくビジョンのこと

↑登録したスーパーの特売情報を教えてくれるうえ、特売の食材を使ったメニューも提案してくれます

 

このほか、冷蔵室、チルドルーム、野菜室には、庫内を清潔に保つ各室専用のプラズマクラスターユニットを搭載。プラズマクラスターイオンが冷蔵室内に浮遊する菌の細胞表面のタンパク質を分解、除菌します。庫内に付着している菌も除菌するので、きれいな冷気が冷蔵庫全室を循環します。また、「プラズマクラスター見守り運転」を搭載し、ドア開閉の多い時間帯やキッチンの温度上昇を温度・湿度センサーで検知・分析。冷蔵室のドアを閉めた直後に、集中的にプラズマクラスターイオンを放出し、庫内を清潔に保ちます。

↑プラズマクラスター見守り運転のイメージ

 

このほか、まとめ買いや作り置きの保存に便利な170Lの大容量冷凍室「メガフリーザー」も引き続き搭載。下段冷凍室はそれぞれ深さの異なる3段構造で、食品を取り出しやすく、たっぷり収納できます。

 

家で料理を作ることも増えてきた昨今、安い食材をまとめ買いしたいと思う方も多いはず。そんな方にとっては、特売情報を教えてくれて、大容量のフリーザーを持つ本機が強い味方となりそうですね。

家飲みのおつまみ飽きたぁ…という方へ! 家で使える「超お手軽な燻製機」が予約販売を開始

エクセルリビングはクラウドファンディングサイトMakuakeにて「IBUSIST燻製機 IBU-001」の予約販売を開始しました。応援購入は燻製ドーム・燻製チップ付きのセットが1万9260円~。

 

チューブから噴出するスモークで燻製がカンタンに完成!

使い方は本体上部のカップに燻製チップを投入し、スイッチを入れてチップに火をつければOK。本体から伸びるチューブからスモークが噴出するので、このスモークを食材の入った密閉容器に注入し、時間を置くだけでカンタンに燻製が完成します。調理時間の目安は、ローストビーフ7分、枝豆6分、明太子4分、ポテトチップス3分、チーズ3分、刺身3分。

↑桜エビ(6分)&ポテトチップス(3分)を燻製した例

 

スモーク量は3段階で調整が可能。多くの食材を一度でスピーディに燻製することも可能です。USB充電によるコードレス仕様かつ600gのコンパクト仕様なので、インドア・アウトドアを問わず、どこでも使えるのが便利。使用後はスモークの通り道を水洗いでき、清潔に保てます。

 

本機を使えば、一般的なアウトドア用のように、ゴツイ器具と大量の燻製チップを使い、長時間かけて作る必要もないのがうれしい点。家庭で手軽に燻製ができるので、ウチのおつまみ飽きたぁ……という方、ぜひ本品で家飲みのおつまみをランクアップさせてみてはいかがでしょうか。

 

最新コードレス掃除機の「からまないブラシ」の実力は? ロングヘア人口が多い家庭で検証!

パナソニックの「パワーコードレス」は2018年に登場した同社のコードレス掃除機の上位シリーズで、ハイパワーモーターと高電圧&大容量バッテリーを搭載するのが特徴。今回、その最新モデルである「パワーコードレス MC-SBU840K」(実売価格9万6580円)を実際に試す機会を得た。全く新しい構造のヘッドを搭載し、「毛がからまない」というが、その実力はいかなるものであろうか。

↑パナソニック「パワーコードレス MC-SBU840K」。サイズ/質量は幅253×奥行218×高さ1150mm/2.6kg(スティック時)。運転時間は強:約6分、自動:約18~約30分、ロング:約40分/約90分(ノズルブラシ回転オフ)

 

ブラシに毛が絡まないのは本当か? ロングヘア人口が多い我が家で試す

今回、筆者に検証の依頼が来たのにはワケがある。筆者には3人の娘と奥さんがいて、その全員がロングヘアなのだ(著者は短毛)。ロングヘアの家族が多い我が家では掃除をすると大量の髪の毛を吸い取ることになる。そして吸い取った毛の一部はヘッドのローラーに絡むため、本気で掃除をするときは1、2回、ローラーに巻き付いた髪の毛を切ったり、取り外したりという手間が発生していた。その点、「パワーコードレス MC-SBU840K」は新構造の「からまないブラシ」を搭載し、髪の毛がヘッドのローラーに絡まないという。その性能を試すには、筆者の家庭はもってこいというわけだ。

 

一般的に、掃除機のヘッドには、回転して床のゴミやホコリなどを掻き込むブラシローラーがついている。ヘッド内にはモーターも内蔵されており、スイッチを入れるとブラシローラーが回転。吸い込む力とブラシの回転を合わせてゴミを回収する仕組みだ。しかし、このときに長い髪の毛はダストボックスに吸い込まれる前に、ブラシローラーの回転に巻き込まれて、絡まってしまう。

 

そこで、新開発の「からまないブラシ」は、ブラシローラーの形状を一新。円すい状のローラーを2本搭載し、間を少し開ける、業界初の円すい形ダブルブラシ構造を採用することで、髪の毛の巻きつきを解消している。

↑ヘッドに円すい状のダブルブラシを内蔵した「からまないブラシ」

 

↑ヘッド内には2つのモーターを搭載しているため重くはなっているが、同時に自走性もアップしている

 

実際には髪の毛を吸い込んだ直後は、従来通りブラシローラーに巻きつくのだが、円すい構造とブラシの角度や配置を工夫することで、絡みついた髪の毛がだんだんとヘッドの中心に集まって行き、最終的にはローラーから外れて隙間から吸い込まれるという仕組みだ。このほか、ブラシの毛量をアップすることで、絡んだ毛がブラシの奥まで入り込むのを防ぐ工夫もなされている。

↑「からまないブラシ」搭載のパワーノズルのほかに、ふとん清潔ノズル、ペタすき間ノズル、すき間用ノズル、ロングホースが付属する

 

ブラシに絡みやすいミシン糸でテストしたら上々の結果に

では、実際に使って「からまないブラシ」をテストしてみよう。まずは細いミシン糸で試してみた。30cmぐらいに切ったミシン糸を100本ほど用意し、床にばらまいたらそこを2、3回往復して糸を収集する。吸い取った後もローラーを回転させるため、さらに2、3回往復した。

↑毛からみのテストに用意した3色のミシン糸。30センチの長さで各30本強、100本ほどを用意して2m四方の床にばらまいた

 

その結果は下の写真の通り。ブラシの左側に1本だけピンク色の糸が残ったが、残りの糸はからむことなく、全てキレイに吸い込むことができた。パワーコードレスの開発担当者によると、ミシン糸は髪の毛よりもかなり太いため、ブラシの毛に絡みやすいという。そのミシン糸がこれだけ絡まずに吸えるなら上出来だろう。かつ、2m四方に100本ものミシン糸が床に落ちているというシビアな環境は現実では考えにくく、この結果であれば、通常使用ではまったく問題ないはずだ(ちなみに、GetNavi web編集長の山田が3週間近く本機を使った際、髪の毛以外の物も吸ったが一度も絡まなかったという)。

↑掃除が終わったあとのヘッド。ブラシに1本だけ残ったが、ほかはすべて絡まず吸い込まれている

 

↑ダストボックス内のミシン糸。ダストボックス内で巻き付いていないのも評価できる

 

リビングでは3姉妹+妻の髪の毛も絡まず取れた

実際に子ども達が一日中過ごしているリビングも掃除してみた。床には3姉妹+妻の髪の毛が落ちているのだが、それを本機はどんどんと吸い取って行く。吸引力は非常に高く、さらにホコリなどが多いところはクリーンセンサーが反応し、「自動」運転だと自動的に吸引力をアップしてくれるのも便利だ。

 

10畳ほどのリビングスペースを掃除した後のヘッドが以下の通り。髪の毛は一切絡んでいなかった。これまで 掃除のたびに行っていた、ブラシローラーに巻き付いた髪の毛を切る作業はこれで不要になったわけだ。

↑実際にたくさんの髪の毛が落ちているリビングを掃除した後のヘッド。猫の毛が少し残っているが髪の毛は巻きついていない

 

さらに「からまないブラシ」には副産物もある。円すい状のブラシを左右から2本搭載する構造のため、ヘッドの中には2つのモーターが内蔵されており、ヘッド自体の前に進もうとする推進力が強いのだ。このため、掃除をしているときに本体が軽く感じられた。実際には前モデルより、質量はわずかにアップしているのだが、モーターの推進力のおかげで、重さを感じることなく、より軽快に掃除できるというわけだ。

↑こちらは重曹を使った吸引力のテスト。1往復で通過した場所の重曹はきれいに吸い取れていた

 

席においているプラスチックのコップから「からまないブラシ」の着想を得た

以下では、7月に行われた本機の体験会で聞いた「からまないブラシ」の開発エピソードにも触れていこう。開発を担当したパナソニック アプライアンス社の堀部 勇さんは、髪の毛が絡まない構造を3年前から研究していたそうだ。その過程ではキャタピラータイプのヘッドやクワで耕すような構造のブラシなども考案。しかしいずれもうまくいかなかったという。

↑ゼロから「からまないブラシ」を開発したパナソニック アプライアンス社 ランドリー・クリーナー事業部 クリーナー事業 クリーナー技術部 クリーナー設計課の堀部勇さん

 

新しいアイデアを求めるなか、ふと目に付いたのが、席においている在籍状態を示すプラスチックのコップ(上写真参照)だった。ブラシが円すいならば、径の太いほうから径の細いほうへ、髪の毛を動かすことができるのではないか……と考えた。当初は一本のブラシを円すい構造にして試してみたがそれではうまくいかず、最終的に吸い込み口のある中央に髪の毛を集められるダブルブラシを採用することになったそうだ。このような紆余曲折を経て、ようやく完成したのが「からまないブラシ」というわけだ。

 

「からまないブラシの搭載」でトップクラスの魅力的なモデルになった

ダストボックスの脱着が硬い点や、ダストボックスのフタが100度ぐらいまでしか開かない点など、個人的には気になる点はまだあるが、そこはもはや好みのレベル。200Wのハイパワーでしっかりとゴミを吸い取ってくれる基本性能の高さに加え、「からまないブラシ」を搭載することで、「パワーコードレス MC-SBU840K」は多くのコードレススティック掃除機の中でもトップクラスの魅力的なモデルとなった。特にロングヘアの家族がいる家庭や長毛種のペットを飼っているような家では大活躍することは間違いないだろう。

↑専用スタンドが用意されており引っ掛けるだけで充電もできる

 

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冷凍食品の“まとめ買い”にはどっちが安心? 最新冷蔵庫と小型冷凍庫の選び方

“withコロナ“の時代といわれる今、人混みを避ける生活やリモートワークが定着しつつあり、自宅で食事をする機会が増えました。冷凍食品に関する日刊紙『冷食日報』の2020年5月8日付け記事によると、今年4月の家庭用冷凍食品の販売金額は、前年同月と比べて19.5%増という結果に。新型コロナウイルスの感染拡大による自粛生活で、長期保存が可能な冷凍食品へのニーズが高まったことがうかがえます。

 

そうした中、従来の冷蔵庫では、冷凍室のスペースが足りなくなっている家庭も少なくないでしょう。そこで、冷凍室の容量が多い大型冷蔵庫への買い替えがいいのか、小型冷凍庫を買い足す方がいいのか。さらに、最新モデルとその選び方について、家電プロレビュアーの石井和美さんに伺いました。

 

冷蔵庫の販売数は昨年の4割増!
大容量冷蔵庫への買い替え需要が拡大

実際に、冷蔵庫の需要は高まっているのでしょうか? ビックカメラの冷蔵庫販売実績によると、2020年6月の冷蔵庫の販売実績は、前年同月比と比べて4割増という結果に。

 

「今年は400L以上の大容量タイプの冷蔵庫がよく売れています。最新モデルは、冷凍室の容量が大きい上に、冷凍技術の進化により、素材の味が損なわれないような機能が搭載されています。素材の鮮度やおいしさを長時間キープできる、野菜室の進化も好評です。また、省エネ性にも優れているので、ランニングコストを視野に入れて、新しい冷蔵庫への買い替えをされる方も多いようです。小型冷凍庫に関しては、比較的設置スペースに余裕があることが多い郊外でのニーズが高く、こちらも販売数は上昇しています」(ビックカメラ広報・IR部・齋藤俊明さん)

 

それでは、冷凍室が充実した最新冷蔵庫と、冷凍食材のストックに適した小型冷凍庫について見ていきましょう。

 

収納しやすく、おいしく簡単に冷凍できる!
最新「大型冷蔵庫」の冷凍室の魅力

たくさんの食材を収納できて取り出しやすく、おいしく簡単に冷凍ができるというのが、ここ最近の大型冷蔵庫の冷凍室の魅力だと、石井さんは話します。

 

「冷凍したい食材が増えている今、冷凍室はパンパンの状態になりがちですが、使いたいものが見つけやすく収納できるような、冷凍室内の仕切り収納が充実しているタイプが増えています。ほかにも、食材を小分けせずに冷凍しても、使いたい分だけ取り出せる冷凍技術や、冷却スピードを上げることで、食品の鮮度や旨味をキープする機能も搭載されています。この急速冷凍機能を使えば、お弁当のあら熱が数分でとれるので、忙しい朝にはとても助かります」(家電プロレビュアー・石井和美さん、以下同)

↑解凍なしで使いたい分だけ取り出せる三菱電機の「切れちゃう瞬冷凍」なら、事前の小分けが不要で時短に(写真提供=三菱電機)

 

設置スペースや冷凍したい食品の数で決める!
最新の「小型冷凍庫」はココがスゴイ

食材を週末にまとめ買いする生活スタイルが定着し、小型冷凍庫へのニーズが高まっています。小型冷凍庫を買い足したいときは、どのようなタイプを選べばいいのでしょうか?

 

「小型冷凍庫は大きく分けて、前開きと上開きの2タイプがあります。前開きはスリムな縦長タイプが多く、場所を取りません。扉を開いて食材の位置も把握しやすく、引き出しタイプならば、底に食材が埋もれてしまう心配もありません。冷凍食品の種類が多い方にオススメです。

 

一方、上開きは縦長タイプが多く、たっぷりと入れることができます。下向きに流れる冷気が逃げにくいので、開け閉めの度に温度が上がりにくく、庫内温度の上昇が防げます。ただし、詰め込んでしまうと、下の方にある食品が取りにくいというデメリットがあります。冷凍する食材、設置場所を考慮して、用途にあったものを選びましょう」

↑今年に入り、小型冷凍庫の売り上げは各メーカー軒並み上昇中。アイリスオーヤマでは当初計画比2倍の売り上げで推移している。(写真提供=アイリスオーヤマ)

 

冷蔵庫の買い替えか、小型冷凍庫の買い足しか……どっちを選ぶべき?

最新の冷凍技術を搭載した大型冷蔵庫を購入するのは、大きな買い物になります。今使っている冷蔵庫が壊れていないのであれば、数万円で購入できる小型冷凍庫を買い足す方が、予算を考えると手取り早いように感じますが……。

 

「冷蔵庫は約10年で寿命を迎えます。最近の冷蔵庫は冷凍室に高度な機能が付いていたり、野菜をおいしく長く保存できたりする上に省エネタイプで、10年前と比べて電気代が半額近くになるものもあります。今お使いの冷蔵庫が、購入から5年以上経過しているのであれば、電気代や冷凍庫の性能を考えると、2台持ちよりも新しい冷蔵庫への買い替えを検討した方がいいかもしれません

 

一方で、今お使いの冷蔵庫が購入から5年未満で、自宅に小型冷凍庫を設置するスペースが確保できる場合は、2台持ちをすることで、冷凍食材のストックがかなり増やせます。小型冷凍庫の電気代は年間でも約5000円前後なので、電気代をかけてもメリットの方が多いと感じる場合は、“セカンド冷凍庫”を購入するのがよさそうです

 

では具体的に、どの冷凍冷蔵庫/小型冷凍庫がおすすめなのか、現在販売中のモデルから石井さんに選んでいただきました。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

家電プロレビュアー選! 冷凍室の容量が多い最新大型冷蔵庫3選

冷凍食材がたっぷり収納できて取り出しやすく、まとめ買い食材を無駄なくおいしく使い切れるような、最新の冷蔵庫の魅力を見ていきましょう。

 

・冷凍室の収納力がバツグン! たくさんの冷凍食材を使いやすくストックできる


シャープ「SJ-AF50F」
実売価格:26万8000円(税込)

・外形寸法 W685×D699×H1833mm
・年間消費電力量:約250Wh

「容量502Lの庫内の中で、製氷室を含む冷凍スペースが170Lという大容量の『メガフリーザー』があり、冷凍食品の収納力が抜群です(記事トップのイメージ写真参照)。中央左上の引き出しがアイスルーム、その下が上段冷凍室。アイスキャンディーなどの小物を収納するのに向いています。メインの冷凍室は3つの引き出しに分かれており、一番上の引き出しは自由に動かせる「4切り名人(しきりめいじん)」付き。冷凍食材のサイズに合わせて仕切りの位置が調整できます」

 

・面倒な小分け冷凍の手間が激減! 食材の用途に合わせて冷凍パターンが選べる


三菱電機「MR-WX60F」
実売価格:36万800円(税込)

・外形寸法 W685×D738×H1821mm
・年間消費電力量:約270Wh

「101Lある通常の約-18℃の通常の冷凍室のほかに、解凍しなくても使いたい分だけ取り出せる約-7℃で凍らせる『切れちゃう瞬冷凍 A.I.』が27L、それ以外にも冷蔵室の下段にチルドよりも低温の約―3〜0℃で食材が保存できる『氷点下ストッカーA.I.』があります。数日以内に使うもの、1週間後に使い切るもの、長期保存したいものなど、用途に合わせて3つの部屋を使い分ければ、解凍時の面倒な小分けの手間が大幅に省けます」

 

・3段トレイで冷凍食材を段階別に管理。おいしく凍らせて取り出しやすい!


日立「R-HX60N」
実売価格:42万円(税込)

・外形寸法 W685×D738×H1833mm
・年間消費電力量:約254Wh

「冷凍室は製氷室を含み180Lという大容量で、お弁当用の常備菜やカット野菜のストックをすばやくホームクリージングできる深さ5cmの薄物ケースと、深さ9cmの小物ケース、500mlのペットボトルを立てて収納できる深さ14.5cmの大物ケースという3段ケースに分かれおり、500mlのペットボトルを立てて収納できるスペースもあります。7月30日に新発売する『R-KX57N』は、『ぴったりセレクト』機能として、冷凍室と野菜室のスペースを選択できる機能付き。冷凍食品を大量にストックしたい場合は、野菜室をなくし、2段とも冷凍室にすることもできるので、こちらも魅力的ですね」

 

家電プロレビュアー選! あると安心の小型冷凍庫3選

冷蔵庫の冷凍室との使い分け方や、ストックが多い冷凍食材のサイズ感、小型冷凍庫の設置場所をイメージしながら、使いやすいものを選んでいきましょう。

 

・冷凍食品のストック量や内容で臨機応変に温度調整ができる!


アイリスオーヤマ「ノンフロン前開き式冷凍庫 60L IUSD-6A 全2色」
実売価格:2万7280円(税込)

・外形寸法 W480×D500×H850mm
・年間消費電力量:約212Wh

「庫内容量は60L。前開きのクリアトレータイプなので、中身が一目で確認できます。3段に分かれているので、使いたい食材の引き出しのみ取り出せば、冷気が逃げにくく食材の温度変化を最小限に抑えられます。冷凍する食材の量や室温により、冷凍庫内の温度を5段階から調節ができるので、必要以上の冷却をすることなく、無駄な電力消費を防げます。高さ85cmで、上部は100℃まで耐えられるので、冷凍庫の上には電子レンジが置けます。こちらのサイズ以外にも、庫内容量が42Lの小型タイプや75Lの大型タイプがあります」

 

・冷凍状態をしっかりキープ! かさばる食材の長期保存にぴったり


ハイアール「145L上開き式冷凍庫 JF-NC145F」
実売価格:2万4435円(税込)

・外形寸法 W720×D565×H885mm
・年間消費電力量:約202Wh

「たっぷり入る145Lの上開きタイプです。約33Lの買い物カゴ4.3個分もの食材をストックすることができます。遠方にある実家から送られてきた家庭菜園のとうもろこしやトマトなどの夏野菜や、趣味の釣りで獲得した魚、大容量パックのアイスクリームなど、長く保存したい食材やかさばる食材のストックに適しています。急冷スイッチ付きなので、旨味を閉じ込める短時間冷却ができます。水抜き栓があるのでお手入れも簡単です。ドアを閉めたままタッチパネルで庫内温度設定のできる前開きタイプも人気があります」

 

・小分けにした冷凍食材が一目瞭然でサッと取り出せる!


パナソニック「冷凍庫(ホームフリーザー) NR-FZ120B」
実売価格:4万6530円(税込)

・外形寸法 W480×D586×H1126mm
・年間消費電力量:約430kWh

「冷蔵庫の冷凍室スペースでは容量が足りない、冷凍食材を多く活用されているご家庭にオススメです。高さ約112cm、幅48cmというスリムな形で、容量は121L。500ml凍結用ボトルが立てて入る『深型バスケット』と3段のバスケット、その上にはアルミトレイのスペースがあります。アルミトレイ部分に余ったごはんや常温食材を置いて、「急冷」設定をすれば、効率よく冷凍が進みます。ドア前面の操作パネルで外から温度調節や急凍設定が可能。上部は100℃まで耐えられるので、冷凍庫の上には電子レンジが置けます」

 

最後に番外編として、2020年人気の冷凍食品と、冷凍の新常識となりそうな“下味冷凍”についてみていきましょう。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

【番外編】冷凍庫にストックしておきたい! 人気の冷凍食品

最新冷凍庫をチェックしたところで、人気の冷凍食品をチェックしていきましょう! 新型コロナウイルスによる自粛期間を経た今、どんな冷凍食品が売り上げを伸ばしたのでしょうか。ニチレイフーズの広報担当・中澤佐穂さんに、今年の人気の5アイテムを教えてもらいました。

 


ニチレイ「本格炒め炒飯」
実売価格386円(税込 ※編集部調べ

「中華料理店のプロの技を再現した『三段炒め製法』によるパラッとした香ばしさと、丁寧に仕込んだ自家製焼豚のおいしさが特長です。好きな量を解凍して食べられるので、リモートワークの昼食用に、ストックしておくと重宝します」(ニチレイフーズ・中澤佐穂さん、以下同)

 


ニチレイ「特から」
実売価格610円(税込 ※編集部調べ

「ジューシーな肉汁とカラッとした衣が『特別なおいしさ』、1個約32gの『特大サイズ』、1袋415gの『おとくトクなボリュームパック』という、3 “特”が魅力の鶏のから揚げです。そのまま味わう以外にも、暑い時期は、たっぷりの夏野菜と合わせた南蛮漬けアレンジはいかがでしょうか?」

 


ニチレイ「極上ヒレかつ」
実売価格354円(税込 ※編集部調べ

「2020年春に発売した新商品です。箸でも切れるやわらかな肉質と、サクッと食感の良い衣が特長で、大変ご好評いただいております。そのまま食べる以外にも、パンに挟んでかつサンドにしたり、卵でとじたヒレかつ丼にしたりして楽しむのもオススメです」

 


ニチレイ「蔵王えびグラタン」
実売価格397円(税込 ※編集部調べ

「宮城県の蔵王山麓にある蔵王酪農センター直送の新鮮なミルクを使用したホワイトソースに、モッツァレラチーズなど4種のチーズをブレンドしたミルク感のあるグラタンです。電子レンジでチンしている間に、野菜サラダと白ワインを用意すればちょっとリッチな夕食メニューの完成です」

 


ニチレイ「そのまま使える高原育ちのブロッコリー 250g」
実売価格248円(税込 ※編集部調べ

「標高約3000mのエクアドルの高原で、陽光をたっぷり受けて育った緑鮮やかなブロッコリーです。下茹でしてあり、自然解凍でそのまま食べられるので、お弁当はもちろん、サラダやシチュー、パスタなどに加えれば、彩りアップや野菜不足の解消になります。常備しておくと便利です」

 

チャック式ビニール袋を活用した「下味冷凍」も人気!

冷凍食品をストックする以外にも、多めに購入した野菜や肉、魚を使いやすく小分けにしたりカットしたりして冷凍する、ホームフリージングをすれば、食事作りがグンとラクに。最近は、肉や魚に下味をつけてから凍らせる「下味冷凍」が人気です。

 

例えば、鶏もも肉や薄切りの豚肉を一口大にカットし、焼肉のたれとともに、チャック式ビニール袋に入れ、空気を抜いて冷凍保存しておけば下味冷凍の完成。冷凍時と解凍時に焼肉のたれの旨味が肉に浸透するので、解凍後はお好みの野菜とともに炒めるだけで、しっかりとした味わいのボリュームあるおかずが完成します。

 

冷凍庫は食品のおいしさをキープし、時短調理にも一役買ってくれます。その上、大規模災害の発生頻度が増している近年、自宅の冷凍庫に防災のための備蓄庫としての役割を持たせるという考え方も広まりつつあります。この機会に自宅の冷凍庫を見直してみてはいかがでしょうか?

 

【プロフィール】

家電プロレビュアー / 石井和美

家電プロレビュアー歴15年。白物家電や日用品の製品レビューを中心に、新聞、雑誌、WEB媒体や企業のオウンドメディアなどでも多数執筆中。家電をテストするための一戸建てのレビューハウス「家電ラボ」のオーナー。
HP=http://kaden-blog.net

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

【マンガでわかる】パナソニックの「新パワーコードレス」で髪の毛もペットの毛もほぼ絡まない生活

コードレススティック掃除機は、隙間時間にササっと使えて便利。でも、使用前のノズルの毛がらみ除去を負担に感じている人も多いはず。パナソニック調べでは、掃除機ノズルの毛がらみに不満を感じている人は9割以上。新パワーコードレスは、そんな悩みに応えた革新モデルです!

 

メンテナンス性を追求した掃除機の“ニューノーマル”!!

MC-SBU840Kは、ノズルには独自開発の円すい形ダブルブラシを採用し、ブラシに毛がからまない構造を実現したモデル。さらに同モデルはハイパワーモーター搭載で高いゴミ除去性能を確保。ワンタッチで外せる親子ノズルや、親子ノズルのLEDナビライトなど、使いやすさに直結する機能が満載なのもうれしいポイントですね。吸引力や操作性に加え、ブラシのお手入れのしやすさが掃除機買い替えの“ニューノーマル”です!!

パナソニック

コードレススティック掃除機 パワーコードレス MC-SBU840K

オープン価格

髪の毛やペットの毛がほとんどからまない回転ブラシを採用。ブラシの毛量を従来の1.9倍に増やして吸引力も増強し、高いゴミ除去性能と快適なメンテナンス性を両立しています。目に見えない微細なゴミもセンサーで検知して、取り逃しが極めて少ないのが特徴。

SPEC●吸込仕事率:205~約10W●充電時間:約3時間●運転時間:強約6分、自動約18~約30分、ロング約40分(ブラシ回転オフ時約90分)●集じん容積:0.2L●サイズ/質量:W253×H1150×D218mm/2.6kg

★商品の詳細はコチラ!

 

【マンガの前に革命的ブラシの仕組みをお伝えしたい!】

中央に向かって先端が細くなる円すい形ダブルブラシを採用。かき取った毛をほどきながら中央に集めて吸引します。同社実証実験では髪の毛が99%以上(※1)からまないことを確認済み。

※1:パナソニック調べ【試験方法】人毛(長さ20cmと40~45cm)を1サイクル0.25gとし、3畳のフローリングにまき「強」「自動」運転で掃除機をかける。これを10サイクル行う。【試験結果】1サイクル後の回転部のブラシへの絡みつく毛量が1%以下 ●毛の太さや長さ、ペットの種類によってからむ場合がある

 

【ココもすごい〜密集ブラシ】

密集したブラシ毛で、毛髪やペットの毛がブラシ根元に入り込むのを抑制。Y字ブラシと硬質ブラシの根毛により確実にかき取ります。

 

【ココもすごい〜円すい形状】

ブラシの高速回転で髪の毛が巻き締まる力を利用し、ブラシ径の太いほうから細いほうに毛を移送。毛は移動するにつれて巻きが緩みます(※2)。

※2:写真は試作品のためブラシの色は製品版と異なる

↑巻きつけながら同時にほどく

 

【ココもすごい〜中央部空間】

ダブルブラシが向き合うノズル中央部には隙間が。移送されてきた髪の毛はここでブラシからスルリと抜け、掃除機本体に吸引されます。

↑吸引口で吸い取る

 

<さて、本題>

【使った人】マンガ家 奈良裕己さん

イラスト・マンガの創作を中心に雑誌、ウェブなど幅広く活躍。妻と娘の3人家族で、夫婦とも最新家電に興味津々。

 

<他の性能もチェック!>

【清潔性】クリーンセンサー搭載で「見えないゴミ」も捕集!

ゴミが多い場所ではランプが赤く点滅し、吸引力が自動でアップ。きれいになるとランプが青点灯に変わり、ゴミが取れたことがわかります。

 

【吸引力】モーターパワーを強化し、史上最高の吸込仕事率!

モーターを小型・軽量化しつつ、回転数を上げてパワーを強化。同社コードレススティック史上最高の吸込仕事率205Wを実現しています。

 

【使い勝手】「親子ノズル」で床掃除から隙間掃除に瞬時に移行

延長パイプとノズルの接続部に、隙間掃除用の「親子ノズル」を装備。ノズルのペダルを踏むと親子ノズルが外れ、隙間をクイックに掃除できます。

 

親子ノズルのLEDナビライトで奥のゴミも逃さない

親子ノズル先端にLEDナビライトを装備。薄暗い家具の隙間も明るく照らして掃除できる。光の照射角度は5度でゴミが浮いて見えます。

 

<「からまないブラシ」搭載のキャニスターもラインナップ>

新開発の「からまないブラシ」は、8月発売のキャニスター掃除機にも搭載されます。コード式キャニスターにこだわる人にはこちらがオススメ。

紙パック式掃除機

Jコンセプト

MC-JP830K

業界最軽量(※3)の本体2.0kgで取り回し抜群の紙パック式。「からまないブラシ」、親子ノズルのLEDナビライト、クリーンセンサーを装備。

※3:2020年06月23日現在、家庭用床移動形掃除機において

★商品の詳細はコチラ!

 

サイクロン式掃除機

プチサイクロン

MC-SR580K

ゴミ付着を抑えるメタル素材採用のダストボックスは約2年間メンテ不要(※4)。親子ノズルなどMC-JP830Kと同じ便利機能を搭載。

※4:ダストボックス及び本体クリーンフィルターのお手入れ。お手入れ期間はゴミの種類や条件など使用環境により異なります。試験基準:当社試験ゴミ(家庭塵埃)で評価。1日3.2 g×365日×2年分=約2350 gを吸わせてもパワーが持続。通常の試験基準は家庭ゴミ1日分の平均量=1 g(日本電機工業会の調査において)ですが、調査において最もゴミが多かった家庭のゴミの量=3.2 gを基準に試験を行いクリア。

★商品の詳細はコチラ!

 

文/平島憲一郎 撮影/島本一男(BAARL) マンガ/奈良裕己

「共働き世帯歓喜」の洗濯機がトップに!! パナソニックの洗剤・柔軟剤自動投入モデルを総解説!【家電大賞2019 洗濯機部門 金賞】

GetNaviと白物家電専門ニュースサイト「家電Watch」による年に一度の家電アワード「家電大賞」が今年も開催され、3月10日に受賞製品が決定しました。本記事では、洗濯機部門でナンバーワンに輝いた、パナソニックの自動投入機能付き洗濯機です!

 

なお、各部門の受賞モデルは下記の記事から確認できます。

【家電大賞2019結果発表】史上初の快挙だ! イノベーティブな冷蔵庫がグランプリを受賞

 

【本記事で紹介する受賞製品】

 

 

パナソニック

ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX900A L/R

オープン価格

液体洗剤・柔軟剤の自動投入機能で洗剤を計量して入れる手間を省略。「温水泡洗浄W」を搭載し、温めた洗剤液でガンコな黄ばみやニオイまでスッキリ落とします。目的や洗う衣類に応じて多彩な温水洗浄コースを搭載。ドラム槽のお手入れ機能で黒カビ抑制・除菌が行えるなど、清潔性能の充実ぶりもポイントです。

SPEC●洗濯容量/乾燥容量:11㎏/6㎏●消費電力量:約890Wh(※2)●洗濯〜乾燥所要時間:約98分(※2)●標準使用水量:約55L、乾燥時0L(※3)●運転音:約32dB(洗濯)・約41dB(脱水)・約46dB(乾燥時)●ナノイーX:搭載●本体寸法/本体質量:約W600×H1009×D722㎜/約79㎏

【商品詳細はコチラ

※2:定格6㎏洗濯乾燥時「おまかせ」コース・標準乾燥の場合 ※3:熱交換器自動洗浄の使用水量は含みません

 

液体洗剤・柔軟剤自動投入が忙しい共働き世帯に大反響!! 除菌能力や清潔性もスゴい

2017年に発売した業界初の液体洗剤・柔軟剤自動投入モデルがヒットして以降、パナソニックの自動投入機能付き洗濯機の累計出荷台数は59万台超え(※1)に。その便利機能を備えたNA-VX900Aは、いま最注目の機種です。

※1:2017年10月1日発売〜2020年5月31日。パナソニック「液体洗剤・柔軟剤 自動投入」搭載洗濯機の国内出荷台数(パナソニック調べ)

 

「洗剤投入なんて全然手間じゃない」と思っていた人も一度使えば自動投入のラクさを実感。洗濯機に不慣れな男性にも「柔軟剤を入れるタイミングに悩まされず、洗濯に積極参加できた」と好評でした。

 

また、基本の洗浄・乾燥機能も充実。先進の温水泡洗浄Wで黄ばみやニオイをスッキリ洗い流すほか、おしゃれ着も繊維を傷めず黄ばみ汚れをしっかり落とせます。外出自粛でクリーニング店に行きにくい時期に、この機能の優秀さを実感したユーザーも多かったようです。

 

人々の除菌意識が高まるいま、温水泡洗浄Wやヒートポンプ乾燥の除菌効果、多彩な洗濯槽の洗浄機能も魅力的。日々忙しいなかでも家事の効率化や清潔性に気を使う人には特にメリット絶大です。

 

【投票者の声】

洗浄力も使いやすさも清潔性もNo.1だと思います!(50代・男性)

自動投入が秀逸。使ってみて初めて洗剤を入れる行為は手間だと気づいた(40代・女性)

タオルをふわふわに仕上げる乾燥コースがスゴい! 超気持ち良くてヤミツキです(30代・女性)

 

【POINT1】液体洗剤・柔軟剤自動投入

洗濯物の量に応じて適量の液体洗剤や柔軟剤を自動投入。洗濯のたびに洗剤の量を計るひと手間が減らせます。自動投入タンクは洗剤が約870mL、柔軟剤が約580mL入るので、ボトルを置いておく必要がなく、サニタリー空間がスッキリ。

↑タンクに液体洗剤や柔軟剤の詰め替え用パウチの中身をセット。コースを選んでスタートボタンを押せば、適量が投入されて断然ラク!!

 

↑専用アプリと連携すれば、自動投入機能と連動して、外出先からも洗濯の操作が可能。帰宅時間に合わせて洗濯終了時刻を設定すれば、帰宅時に乾燥したての状態に仕上がります

 

↑スタートボタンを押すだけ

 

【POINT2】温水泡洗浄W

洗剤中の酵素が活性化する温度まで洗剤液を温め、さらに洗剤液を泡立てて浸透力を高める技術を採用。黄ばみのもととなる皮脂やニオイの原因菌まで、繊維の奥からスッキリ洗い落とす技術です。専用ヒーターで洗剤液を温めながら設定温度を保つため、より高い洗浄効果を発揮できます。

↑「約40℃つけおき(普段着)コース」では、約40℃の高濃度2倍洗剤に衣類を浸しながら洗浄。あきらめていた黄ばみもしっかり落ちます。おしゃれ着の黄ばみを落とす「約40℃つけおき(おしゃれ着)コース」も搭載

 

↑「約40℃においスッキリコース」は、酵素が活性化する約40℃の洗濯水で2回洗浄。部屋干しで気になるニオイの原因菌を洗い落とします(※4)※4:[試験機関](一財)日本食品分析センター[試験成績書発行年月日]2016年7月13日[試験成績書発行番号]第16046506001-0101号[試験方法]菌液付着試験布の生菌数測定[試験結果]金の減少率99%以上(自社換算値)・衣類上のにおい原因菌。すべての菌に効果があるわけではありません

 

↑ドラム槽下に洗剤液温め用のヒーターを搭載。センサーで水温を検知し、設定温度を保つことで、洗剤の洗浄効果を十分に引き出します

 

洗浄前 おまかせコース

(約20℃)

約60℃おまかせ

(除菌/※5)

コース

↑「約60℃おまかせ(除菌)コース」は高温水で白物衣類をしっかり除菌(※5)。乳幼児用のよだれかけなど清潔さを保ちたい衣類の洗濯に最適です。※5:<除菌の試験内容>[試験機関](一財)日本食品分析センター [試験成績書発行年月日] 2013年9月10日 [試験成績書発行番号] 第13047337001-02号 [試験方法]菌液付着試験布の生菌数測定 [除菌方法]加熱高温水により[対象部分]ドラム内の衣類[試験結果]菌の減少率99%以上(自社換算値) 

 

【POINT3】洗濯槽お手入れ機能

清潔性にもこだわる本機は、洗濯槽のお手入れ機能が充実。洗濯中のすすぎ・脱水時に自動槽洗浄する日々のお手入れに加え、黒カビ発生を抑えるコース、黒カビやニオイが発生したときの槽洗浄コースなど、豊富に搭載しています。

↑毎回すすぎ時にきれいな水で槽洗浄。ドラム槽が通常の約3倍速で回転し、遠心力水流でドラム槽外側と外槽に付いた洗剤カスを洗い流します

 

↑「約60℃槽カビクリーンコース」は約60℃の温水でスチームを発生させ、槽の黒カビの発育を抑制(※6)。洗浄剤が不要なので手軽に使えます。所要時間は約2時間で、月1回のお手入れが目安です。※6:[試験機関](一財)日本食品分析センター [試験成績書発行年月日] 2019年4月22日 [試験成績書発行番号] 第19015638001-0101号 [試験方法] 外槽に取り付けたカビ培養プレートの生菌数測定 [黒カビ抑制方法] 加熱高温水と温水スチームによる [対象部分]外槽[試験結果]菌の減少率99%以上(自社換算値)

 

↑洗濯終了後、電源を切らずに衣類を取り出してドアを閉めると、乾燥風吹き出し口から「ナノイーX」を放出。黒カビ発生を抑えます

 

【POINT4】 ヒートポンプ乾燥

洗濯〜乾燥スピードは業界No.1(※7)。衣類の傷みや縮みを抑えて乾燥するうえ、除菌(※8)もできます。タオルのパイルを立たせてふんわり仕上げるタオル専用コース、プレ乾燥で寝具のダニを高温加熱してアレル物質を洗い流すコースなど、機能も充実。

※7:国内の洗濯乾燥時において。定格6㎏洗濯乾燥時。所要時間約98分

※8:<衣類の除菌について> [試験機関](一財)日本食品分析センター [試験成績書発行年月日]2015年7月15日 [試験成績書発行番号]第15053786001-0101号 [試験方法]菌液付着試験布の生菌数測定 [除菌方法]加熱温風による [対象部位]ドラム内の衣類 [試験結果]菌の減少率99%以上(自社換算値) 

 

↑風量約4.6㎥/分の大風量でシワを抑えて乾燥。タオル専用コースではプロの洗浄技術に学び、よりふっくらした風合いに仕上げます(※9)。※9:「つり干し」は、洗濯3kg時「おまかせ」コースにおいて。「ヒートポンプ乾燥」は、洗濯〜乾燥3kg時「おまかせ」コースにおいて。パナソニック実験による。衣類の量、素材、使用状況、一緒に乾燥するものの種類によって効果は異なります

 

↑「ダニバスターコース」では、洗濯前に約65℃の温風でダニを毛布などの繊維から引き剥がして洗浄。アレル物質を99%以上除去するので衛生的です

 

【INFORMATION】

購入者のなかから抽選で100名に、P&G液体洗剤「アリエール」1年分をプレゼント。対象は2019年度発売のななめドラム、2020年度発売のタテ型洗濯乾燥機・全自動洗濯機。購入期限は8月31日、応募締切は9月14日。

 

文/平島憲一郎 撮影/篠田麦也

日立らしい着実な進歩だ! 100g軽量化し、ごみ圧縮機構を採用したスティック掃除機の新モデル

日立グローバルライフソリューションズは、コードレス スティッククリーナー「パワーブーストサイクロン PV-BH900H」を8月15日から発売します。実売予想価格は9万8780円です。

↑「パワーブーストサイクロン PV-BH900H」。カラバリは2色で、シャンパンゴールド(写真左)とルビーレッド(中)を用意。写真右はスタンド式充電台に収納した状態です。サイズはW255×H1024×D268㎜(スティック時)、標準質量は1.9㎏

 

軽量化を果たし、「からまんプレス」構造を採用するなど着実な進歩

本機は、スムーズな気流を実現した新設計の本体流路に加えて、リチウムイオン電池の電圧を上げることで強力パワーを実現。また、本体や延長パイプの樹脂部を軽くすることで、従来機種より軽量化した標準質量1.9kgを実現しています。

 

また、強い旋回気流でごみと空気を遠心分離する「パワーブーストサイクロン」、小型・軽量でも強力なパワーを発揮する「小型ハイパワーファンモーターX4」、押すときも引くときも吸引することでごみの取り逃がしを減らす「パワフル スマートヘッド」、約5秒間吸引力をアップする「ターボモード」などは引き続き採用。このほか、本体は凹凸の少ないシンプルなデザインに一新しました。

↑「パワーブーストサイクロン」など、集じん力を高める機能は引き続き搭載(左)。本体は凹凸の少ないシンプルなデザインに(右)

 

また、同社の軽量モデルに新搭載され、「ごみ捨てがカンタン」と好評を集めた集じん構造「からまんプレス」構造を採用。ダストケース内でごみと空気を遠心分離したあと、ダストケース下部(内筒下部)でごみを捕集する際、空気の流れを利用して集めたごみをしっかり圧縮。これにより、遠心分離の中心となる内筒部分のフィルターに髪の毛などが絡まりにくくなるので、お手入れがラクになるといいます。

↑ダストケース内のイメージ。ごみと空気を分離し(左)、ダストケース下部にごみを圧縮します(右)

 

設置サイズをコンパクトにした新「スタンド式充電台」では、付属のツールがすべて収納できるため、本体と必要なツールをサッと取り出して掃除を始めることが可能。また、多彩なツールを組み合わせることでさまざまな場所が掃除できる「立体おそうじ」を継続採用しました。

↑多彩なツールが付属しています

 

吸引力には定評のある「パワーブーストサイクロン」。従来機種より100g軽量化し、ごみも捨てやすくするなど、着実な進歩を果たしています。標準運転時間は約40分と十分ですし、付属ツールも豊富とあって、家中のごみをしっかり吸い取りたい人にはぴったりです。強力なメイン機を探している方は、ぜひ注目してみてください。

コードレス対応の「全部入り」でこの価格!? 「スマート扇風機2S」のコスパに驚くばかり

家電ライターという職業上、筆者は基本的に空調管理はエアコンで行っています。とはいえ、それでも手放せないのが扇風機。エアコンと扇風機を併用すれば、夏は設定温度を少し高めにしても涼しさを感じられますし「足元だけ冷える」という不快な状況もありません。そんなわけで、毎年夏になると扇風機をチェックしているのですが、今年とくに目を引いたのがプラススタイルのSmartmi「スマート扇風機2S」(以下、2S)です。

 

この扇風機、コードレスでも使用できるほか、なんとIoT対応で外出先からでもスマートフォンで操作可能。そして、最大の注目ポイントが価格。なんとこれだけの機能を搭載しながら1万1980円というお手頃価格なのです(2020年7月現在)。とはいえ、こういった製品は使ってみないと本当に良いかはわかりません。そこで1か月使用した感想を詳しく紹介します。

↑シンプルで爽やかなデザインのSmartmi「スマート扇風機2S」

 

高級扇風機のようなソリッドデザインで置き場所を選ばない

扇風機といえば2000円レベルの安い製品もありますが、最近は2万円を超えるような高級扇風機も人気です。高級扇風機と安価な扇風機の違いはいろいろありますが、個人的に大きな違いはデザイン性の高さ、モーターの種類と遠くまで届く優しい風、そして付加機能にあると考えています。そこで、ここからはこれらのポイントから2Sをチェックしたいと思います。

 

最初の「デザイン」ですが、2Sは部屋を選ばないシンプルでモダンなデザインです。ポイントは2点あり、ひとつは操作ボタンが羽根裏側の見えにくい場所にあること。一般的な扇風機は台座部分に操作ボタンを配置しているのですが、これがないだけで生活感が薄れてデザイン性がぐっとアップします。もうひとつは羽根の形。安い扇風機の羽根は3~5枚でスカスカした配置のものが多いのですが、2Sは7枚羽で羽根自体も比較的曲線を使わないソリッドなデザインです。

↑本体サイズは幅340×奥行330×高さ960mm。一見すると操作ボタンなどが見えない生活感のなさが魅力。どんなインテリアにも合いそうなシンプルデザインです

 

↑物理操作ボタンは羽根裏上面に配置。余計な説明はなく、長押しで電源ON/OFF、普通に押すと風量を4段階で切り替えてくれます

 

↑首は写真の幅で上下に角度をつけることができます。扇風機としては十分な角度ですが、個人的にはもう少し上に向いてくれると部屋干しの補助やサーキュレーターとして使いやすいと感じます。横方向には左右120°まで首振り可能です

 

3.5m離れても風をしっかりと感じる

次にチェックするのが「遠くまで届く優しい風」と「モーター」についてです。じつは、家電ライターとして扇風機を購入する際に最初にチェックするのはモーターの種類。扇風機にはACモーターとDCモータータイプがあるのですが、DCモーターのほうが同じ風力でも消費電力が少なく、さらに細かなパワーの切り替えが可能です。また、ACモーターよりも風のコントロールがしやすく、より自然に近い風や微弱な風が作りやすい特徴もあります。2SはこのDCモーターを搭載し、さらに7枚羽根を採用することにより滑らかで疲れにくい「優しい」風を生み出すといいます。

 

ちなみに、2Sは手動で4レベルのパワーを切り替えられますが、スマートフォンと連動させればアプリからなんと100段階の風量切り替えが可能です。実際に風を感じてみると最大パワーの風量100では廊下の端から端までの3.5mほど離れても風をしっかりと感じるレベルのパワーがありました。風速計で計測したところ、最大パワー時の平均風速は約4m/s前後で扇風機としては平均程度かやや強い程度でしたが、直進性能が高いために風が遠くまで届くようです。

↑最大パワーであるレベル4(風量100)で送風。風速は平均約4m/s前後。瞬間的に4.3m/sほどになることもありました

 

↑廊下の端に2Sを置いて3.5m地点で最大風量の風を計測。1m/sというなかなかの数値になりました

長時間風にあたっていても疲れにくい最小風量が気に入った

個人的に気に入っているのがレベル1の最小風量。風速計で計ったところ、最小レベル時の風速は約0.9m/s前後。扇風機の前に立つと、風を感じるというより肌にふんわりと柔らかいものが接触しているような感覚です。じつはこういった超微風が作れるのはDCモーターならでは。このパワーだと直接自分にむかって風をあてても肌に「風が当たっている」と感じませんが、ふんわりとした涼しさが実感できます。このため長時間直接風にあたっていても疲れにくいのがメリットです。

 

また、騒音計で計測したところ、最小風量時の騒音レベルは平均約53dBと静かな事務所レベル。超微風だからという理由はありますが、扇風機としてはかなり静音性が高いのがわかります。このため、近くに2Sを置いてテレビを観たり、寝るときにベッド横に置いても音が邪魔になることはありませんでした。個人的に気に入ったのは、微風なので仕事中に紙資料などの軽いものが風で飛んだりめくれたりすることがないところ。自宅で仕事をしている人にとって、これは結構うれしいポイントではないでしょうか。

↑机のまわりは紙の資料だらけ……という我が家では、紙をまき上げずに静かな微風が非常に便利でした。在宅勤務で同じような状況の人も多いのでは? 微風でも直接風を当てれば意外なほど涼しく、クーラーの設定温度はいつもより2℃ほどあげていました

 

一定の強さで常に送風する通常の「強風モード」以外に、数秒ごとに風に強弱をつける「自然風モード」の切り替えが可能なのも特徴のひとつです。筆者はレベル1の微風モードが気に入ったので、あまり自然風モードは選ばなかったのですが、「扇風機の風に直接あたると疲れやすい」「でも扇風機のパワーはほしい」という人は自然風モードを試してみるのも良いかもしれませんね。

 

起きてもまだ動いている! コードレスがとにかく便利

最後のポイント「付加機能」は、コードレス運転ができることと、IoTに対応していることが挙げられます。とくに便利なのがコードレス機能で、なんと風量1なら、コンセントにつなぐことなく20時間連続運転可能です(スペック値)。我が家では基本的に2Sを筆者の仕事部屋に設置していたのですが、夜はコードを抜いて寝室に移動させてエアコンと2Sを併用していました。ちなみに、就寝時はレベル2(風量35)でずっと運転していましたが、8~9時間たった朝でもしっかり運転をしていました。

↑本体重量は約3.5kgで家のなかの移動くらいなら女性でも軽々できます

 

↑コードは一般的な差し込みタイプで抜くのに少々力がいりました

 

↑電源がいらないので庭での作業やアウトドア時にも便利。停電時などのいざという時にも使えるのも安心感があります

 

専用アプリ「Mi Home」で細かな設定が可能

もうひとつのポイントがIoT機能。2Sは専用アプリ「Mi Home」を使うことで本体だけではできない細かなコントロールはもちろん、外出先からも操作ができます。アプリでは風量を100段階から細かく変更できるほか、自然風の切り替え、チャイルドロック、首振りの有無に首振り範囲、タイマーなど細かな点まで設定可能です。とはいえ、このあたりまでは普通の扇風機でも設定できるものもあります。2Sはさらに別画面にある「デバイス設定」で予約設定時間にオン/オフさせることも可能なので「起床時間にあわせてON」「普段会社にいる時間は自動的にOFF」といった使い方もできます。こういった細かな設定ができるのはIoT家電ならではですね。

↑2Sのアプリ画面はこちら。風量を100段階から変更できるほか、自然風の切り替え、チャイルドロック、首振りのい有無に首振り範囲など、本体では操作できない細かな点まで設定できます

 

ただし、デメリットもあります。ひとつはスマートフォンアプリで操作できるためか、リモコンは付属していません。細かな操作をするのに毎回アプリを立ち上げるのは面倒と感じる人もいるでしょう。もうひとつが、デザイン性を優先させたためか、本体のボタンで操作できるのは電源のON/OFF(長押し)と4段階の風量レベル切り替え(ボタンプッシュ)のみ。さらに、操作ボタンまわりに操作説明がないので、マニュアルを読まないと操作方法がわからないという人もいるでしょう。このあたりは「シンプルで美しいデザイン」を優先させるためと割り切る必要があるかもしれません。

操作性などで少々気になるところがある本製品ですが、充分なパワーと洗練されたデザイン、DCモーターの搭載、自然風モードの搭載、コードレス駆動、IoT機能の搭載と、とにかく最近の扇風機の機能を「全部入り」にしたような製品。これだけの機能で2万円を大幅に下まわる価格というのはただただ驚くしかありません。

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これ1台でラジオもライトもスマホの充電もOK――大容量バッテリー搭載の災害用ポータブルラジオ「MIGHTY」

台風や大雨、地震など、自然災害の多い日本では、日ごろの備えが重要だとされています。もしものときの備えとして、非常食や防災用品などをまとめていつでも持ち出せるようにしておきましょう。1台で様々な用途に使用できる多機能な製品なら、荷物を減らすことができます。

 

SYRIDEが2020年6月に発売した防災用ポータブルラジオ「MIGHTY SY-003P」は、パナソニック製の大容量リチウム電池を搭載した最上位モデル。AM/FMラジオ(ワイドFM対応)と、懐中電灯として使えるLEDライトを搭載し、新たに6400mAhの内蔵バッテリしたことで、緊急時のバッテリ切れを防いで長時間使用できます。

↑防災用ポータブルラジオ「MIGHTY SY-003P」

 

↑懐中電灯として使えるLEDライトを搭載

 

また、USB給電機能を備えており、USBケーブルをつなげばスマートフォンを充電することも可能。最新のスマホでも約2回分の充電が可能です。

↑スマホの充電も可能

 

搭載している液晶画面はボタン操作でバックライトのオン/オフが切り替え可能。ラジオ聴取用のイヤホン端子も備えており、夜間などでも周囲に気兼ねせずに使用できます。

 

充電方法は、コンセントにつないで充電できるほか、手回し充電と内蔵するソーラーパネルでの充電に対応。単四乾電池3本で使用することもできる4way仕様となっています。

↑手回し充電やソーラー充電にも対応

 

本体はIPX3相当の防沫性能を備えており、ちょっとした小雨や水しぶきにも耐えられます。万が一の際に大音量サイレンとLEDライトの点滅で知らせるSOSボタンも搭載。

↑IPX3相当の防沫性能で水濡れにも安心

 

被災時に活躍してくれる多機能ポータブルラジオを手元に1台用意しておけば、もしものときのにも安心して行動できそうですね。

 

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やんちゃなペットも安心して見守れる! “転倒防止構造”で進化したパナソニックのペットカメラ「KX-HDN215」

近年、ペットを家族の一員として考える方が増えており、仕事や外出などで不在の時にペットの様子を見守りたいという需要が増えているそうです。また、ペットのかわいい姿を写真や動画に残して、SNSや動画投稿サイトにアップしたいという人も多いのだとか。

 

そんなペット愛好家にピッタリのペット用見守りカメラがパナソニックから登場します。

 

「KX-HDN215」は、フルHD画質の高画質な映像で、外出先からも自宅のペットの様子を確認できる見守りカメラ。新たに、ペットにいたずらされても倒れにくい「転倒防止構造」を採用し、やんちゃなペットにいたずらされてもカメラが倒れにくい構造となっています。

↑パナソニック「KX-HDN215」(8月20日発売予定)

 

その秘密は、本体の底面に備えた特殊吸盤にあります。この吸盤は、カメラを垂直に持ち上げたときには簡単に持ち上がりますが、横から押すと吸盤が設置面に吸い付いて密閉状態を維持します。これにより、ペットがいたずらしたり、ぶつかってもカメラが倒れにくく安定するのです。

↑横から押しても倒れにくい「転倒防止構造」を採用

 

また、トイレや水飲み場など登録した場所にペットが一定時間立ち寄った映像を簡単に確認できる「行動ログ」機能や、1日分の動画を5秒ずつ自動でランダムに選び、1週間を最長35秒の動画にまとめてくれる「一週間ダイジェスト」機能を搭載。より簡単に動画のチェックが行えるようになりました。

 

カメラは、左右(水平)360度、上下(垂直)90度の首振り機能を備えるほか、本体2か所に備えた「赤外線センサー」と「動作検知センサー」による自動追尾機能も搭載しており、動きまわるペットの様子をしっかり捉えます。

↑カメラがペットの動きをしっかり捉えます(画像は柴犬のゆうちゃんと、猫のとろちゃん)

 

また、明るさセンサーと連動して自動的に点灯する赤外線LEDにより、夜間や暗闇でも白黒映像でペットの様子を確認できる「ナイトモード」も備えています。

 

撮影した写真や動画は、スマホに保存することも可能。スマホを介してSNSなどに簡単にアップすることができます。

 

このほか、室内の温度を検知し、設定した温度の範囲を超えた場合に教えてくれる通知機能や、スマホを通じてペットに呼びかけたり、ペットの声を聴ける機能も搭載しています。

↑温度センサーが室内の温度を検知して、異常があれば知らせてくれます

 

日中、自宅を不在にしているあいだのペットの動向が心配、という方は、ぜひパナソニックの新しいペット用見守りカメラ「KX-HDN215」を導入してみてはいかがでしょうか。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

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留守中の家族やペットは大丈夫? 離れた場所からチェックできる「見守りカメラ」5選

 

やんちゃなペットも安心して見守れる! “転倒防止構造”で進化したパナソニックのペットカメラ「KX-HDN215」

近年、ペットを家族の一員として考える方が増えており、仕事や外出などで不在の時にペットの様子を見守りたいという需要が増えているそうです。また、ペットのかわいい姿を写真や動画に残して、SNSや動画投稿サイトにアップしたいという人も多いのだとか。

 

そんなペット愛好家にピッタリのペット用見守りカメラがパナソニックから登場します。

 

「KX-HDN215」は、フルHD画質の高画質な映像で、外出先からも自宅のペットの様子を確認できる見守りカメラ。新たに、ペットにいたずらされても倒れにくい「転倒防止構造」を採用し、やんちゃなペットにいたずらされてもカメラが倒れにくい構造となっています。

↑パナソニック「KX-HDN215」(8月20日発売予定)

 

その秘密は、本体の底面に備えた特殊吸盤にあります。この吸盤は、カメラを垂直に持ち上げたときには簡単に持ち上がりますが、横から押すと吸盤が設置面に吸い付いて密閉状態を維持します。これにより、ペットがいたずらしたり、ぶつかってもカメラが倒れにくく安定するのです。

↑横から押しても倒れにくい「転倒防止構造」を採用

 

また、トイレや水飲み場など登録した場所にペットが一定時間立ち寄った映像を簡単に確認できる「行動ログ」機能や、1日分の動画を5秒ずつ自動でランダムに選び、1週間を最長35秒の動画にまとめてくれる「一週間ダイジェスト」機能を搭載。より簡単に動画のチェックが行えるようになりました。

 

カメラは、左右(水平)360度、上下(垂直)90度の首振り機能を備えるほか、本体2か所に備えた「赤外線センサー」と「動作検知センサー」による自動追尾機能も搭載しており、動きまわるペットの様子をしっかり捉えます。

↑カメラがペットの動きをしっかり捉えます(画像は柴犬のゆうちゃんと、猫のとろちゃん)

 

また、明るさセンサーと連動して自動的に点灯する赤外線LEDにより、夜間や暗闇でも白黒映像でペットの様子を確認できる「ナイトモード」も備えています。

 

撮影した写真や動画は、スマホに保存することも可能。スマホを介してSNSなどに簡単にアップすることができます。

 

このほか、室内の温度を検知し、設定した温度の範囲を超えた場合に教えてくれる通知機能や、スマホを通じてペットに呼びかけたり、ペットの声を聴ける機能も搭載しています。

↑温度センサーが室内の温度を検知して、異常があれば知らせてくれます

 

日中、自宅を不在にしているあいだのペットの動向が心配、という方は、ぜひパナソニックの新しいペット用見守りカメラ「KX-HDN215」を導入してみてはいかがでしょうか。

 

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近年、ペットを家族の一員として考える方が増えており、仕事や外出などで不在の時にペットの様子を見守りたいという需要が増えているそうです。また、ペットのかわいい姿を写真や動画に残して、SNSや動画投稿サイトにアップしたいという人も多いのだとか。

 

そんなペット愛好家にピッタリのペット用見守りカメラがパナソニックから登場します。

 

「KX-HDN215」は、フルHD画質の高画質な映像で、外出先からも自宅のペットの様子を確認できる見守りカメラ。新たに、ペットにいたずらされても倒れにくい「転倒防止構造」を採用し、やんちゃなペットにいたずらされてもカメラが倒れにくい構造となっています。

↑パナソニック「KX-HDN215」(8月20日発売予定)

 

その秘密は、本体の底面に備えた特殊吸盤にあります。この吸盤は、カメラを垂直に持ち上げたときには簡単に持ち上がりますが、横から押すと吸盤が設置面に吸い付いて密閉状態を維持します。これにより、ペットがいたずらしたり、ぶつかってもカメラが倒れにくく安定するのです。

↑横から押しても倒れにくい「転倒防止構造」を採用

 

また、トイレや水飲み場など登録した場所にペットが一定時間立ち寄った映像を簡単に確認できる「行動ログ」機能や、1日分の動画を5秒ずつ自動でランダムに選び、1週間を最長35秒の動画にまとめてくれる「一週間ダイジェスト」機能を搭載。より簡単に動画のチェックが行えるようになりました。

 

カメラは、左右(水平)360度、上下(垂直)90度の首振り機能を備えるほか、本体2か所に備えた「赤外線センサー」と「動作検知センサー」による自動追尾機能も搭載しており、動きまわるペットの様子をしっかり捉えます。

↑カメラがペットの動きをしっかり捉えます(画像は柴犬のゆうちゃんと、猫のとろちゃん)

 

また、明るさセンサーと連動して自動的に点灯する赤外線LEDにより、夜間や暗闇でも白黒映像でペットの様子を確認できる「ナイトモード」も備えています。

 

撮影した写真や動画は、スマホに保存することも可能。スマホを介してSNSなどに簡単にアップすることができます。

 

このほか、室内の温度を検知し、設定した温度の範囲を超えた場合に教えてくれる通知機能や、スマホを通じてペットに呼びかけたり、ペットの声を聴ける機能も搭載しています。

↑温度センサーが室内の温度を検知して、異常があれば知らせてくれます

 

日中、自宅を不在にしているあいだのペットの動向が心配、という方は、ぜひパナソニックの新しいペット用見守りカメラ「KX-HDN215」を導入してみてはいかがでしょうか。

 

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「清潔感のある食洗機」といえばコレでしょ! 全コースで除菌ができる大容量モデル登場

パナソニックは、卓上型食器洗い乾燥機「NP-TZ300」を9月1日に発売します。実売予想価格は11万円(工事費別)です。

↑卓上型食器洗い乾燥機「NP-TZ300」。カラバリはホワイトとシルバー。サイズはW約550×D約344×H約598 mmで質量は約20 kg。庫内容量は約50 Lで、食器点数40点/5人分に対応しています

 

「ストリーム除菌洗浄」と「ボトルホルダー」を新搭載

本機は従来の「高温除菌」コースを見直し、「ストリーム除菌洗浄」を新搭載。手洗いでは難しい約50℃以上の高い水温と高圧水流で食器類を洗い上げ、「低温ソフト」も含めた洗浄全コースで洗浄と同時に除菌が可能になりました。また、従来から搭載のパナソニック独自の技術「ナノイーX」で、庫内のニオイを抑制・除菌することで、まとめ洗い時の食器を清潔に保管できます。

 

また、同社の調査によると、手洗いしにくいものとして、水筒やマイボトルやタンブラーなど長筒形状の食器類が上位に挙がるとのこと。同社はここに着目し、「ボトルホルダー」を新搭載。これを活用することで、食洗機対応マイボトルやタンブラーなど長筒形状の食器類の奥底まで清潔に洗浄することが可能に。また、手洗いでは隅々まで洗いにくい食洗機対応マイボトルのパッキンや飲み口などのパーツも清潔に洗浄できるといいます。

↑ボトルホルダーを使用した状態。各ホルダーが独立し、ボトル形状の食器が最大3点までセットできます

 

↑ボトルのパーツは左下の「ちょこっとホルダー」に収納して洗えます

 

これからは衛生面やニオイが気になる季節。ニオイ抑制や除菌に対応する本機はありがたいですね。奥まで手洗いするのが面倒なボトルがラクに洗えるのもうれしいところ。食器点数は40点と多く、大皿やフライパンも一度に洗える大容量も魅力です。家で食事することが増えたいまこそ、検討してみてはいかがでしょうか。

「清潔感のある食洗機」といえばコレでしょ! 全コースで除菌ができる大容量モデル登場

パナソニックは、卓上型食器洗い乾燥機「NP-TZ300」を9月1日に発売します。実売予想価格は11万円(工事費別)です。

↑卓上型食器洗い乾燥機「NP-TZ300」。カラバリはホワイトとシルバー。サイズはW約550×D約344×H約598 mmで質量は約20 kg。庫内容量は約50 Lで、食器点数40点/5人分に対応しています

 

「ストリーム除菌洗浄」と「ボトルホルダー」を新搭載

本機は従来の「高温除菌」コースを見直し、「ストリーム除菌洗浄」を新搭載。手洗いでは難しい約50℃以上の高い水温と高圧水流で食器類を洗い上げ、「低温ソフト」も含めた洗浄全コースで洗浄と同時に除菌が可能になりました。また、従来から搭載のパナソニック独自の技術「ナノイーX」で、庫内のニオイを抑制・除菌することで、まとめ洗い時の食器を清潔に保管できます。

 

また、同社の調査によると、手洗いしにくいものとして、水筒やマイボトルやタンブラーなど長筒形状の食器類が上位に挙がるとのこと。同社はここに着目し、「ボトルホルダー」を新搭載。これを活用することで、食洗機対応マイボトルやタンブラーなど長筒形状の食器類の奥底まで清潔に洗浄することが可能に。また、手洗いでは隅々まで洗いにくい食洗機対応マイボトルのパッキンや飲み口などのパーツも清潔に洗浄できるといいます。

↑ボトルホルダーを使用した状態。各ホルダーが独立し、ボトル形状の食器が最大3点までセットできます

 

↑ボトルのパーツは左下の「ちょこっとホルダー」に収納して洗えます

 

これからは衛生面やニオイが気になる季節。ニオイ抑制や除菌に対応する本機はありがたいですね。奥まで手洗いするのが面倒なボトルがラクに洗えるのもうれしいところ。食器点数は40点と多く、大皿やフライパンも一度に洗える大容量も魅力です。家で食事することが増えたいまこそ、検討してみてはいかがでしょうか。

「清潔感のある食洗機」といえばコレでしょ! 全コースで除菌ができる大容量モデル登場

パナソニックは、卓上型食器洗い乾燥機「NP-TZ300」を9月1日に発売します。実売予想価格は11万円(工事費別)です。

↑卓上型食器洗い乾燥機「NP-TZ300」。カラバリはホワイトとシルバー。サイズはW約550×D約344×H約598 mmで質量は約20 kg。庫内容量は約50 Lで、食器点数40点/5人分に対応しています

 

「ストリーム除菌洗浄」と「ボトルホルダー」を新搭載

本機は従来の「高温除菌」コースを見直し、「ストリーム除菌洗浄」を新搭載。手洗いでは難しい約50℃以上の高い水温と高圧水流で食器類を洗い上げ、「低温ソフト」も含めた洗浄全コースで洗浄と同時に除菌が可能になりました。また、従来から搭載のパナソニック独自の技術「ナノイーX」で、庫内のニオイを抑制・除菌することで、まとめ洗い時の食器を清潔に保管できます。

 

また、同社の調査によると、手洗いしにくいものとして、水筒やマイボトルやタンブラーなど長筒形状の食器類が上位に挙がるとのこと。同社はここに着目し、「ボトルホルダー」を新搭載。これを活用することで、食洗機対応マイボトルやタンブラーなど長筒形状の食器類の奥底まで清潔に洗浄することが可能に。また、手洗いでは隅々まで洗いにくい食洗機対応マイボトルのパッキンや飲み口などのパーツも清潔に洗浄できるといいます。

↑ボトルホルダーを使用した状態。各ホルダーが独立し、ボトル形状の食器が最大3点までセットできます

 

↑ボトルのパーツは左下の「ちょこっとホルダー」に収納して洗えます

 

これからは衛生面やニオイが気になる季節。ニオイ抑制や除菌に対応する本機はありがたいですね。奥まで手洗いするのが面倒なボトルがラクに洗えるのもうれしいところ。食器点数は40点と多く、大皿やフライパンも一度に洗える大容量も魅力です。家で食事することが増えたいまこそ、検討してみてはいかがでしょうか。

どう違う? 全然違う! ダイソンの「日本向け小型軽量モデル」の新旧を比較

ダイソンはこのほど、日本のユーザーニーズに応えたコードレスクリーナー「Dyson Digital Slim」(ダイソン デジタル スリム)を発売しました。新製品は簡単に言うと、小型軽量になり、バッテリーが脱着できるようになったものです。あれ? そういえばダイソンは昨年、日本向けに小型軽量モデル「Dyson V8 Slim」(以下V8 Slim)を発売したよね。これといったい何が違うのだろう? と、疑問に思いながら取材に行ってきました。そこには、V8 Slimとは似て非なる、全く新しい製品が待っていたのです。

↑6月22日から販売を開始しているDyson Digital Slim。スティック時のサイズは幅250×長さ1100×高さ233mm、スティック時の質量は1.90kg(バッテリー・パイプ・Slim Fluffyクリーナーヘッド装着)

 

フラッグシップモデル「V11」シリーズを全面的に改良

昨年発売したV8 Slimは、2018年に発売された「V8」シリーズをベースに日本人のニーズに合わせて改良したモデル。一方、最新モデルのDyson Digital Slimは、2019年4月に発売されたフラグシップモデル「Dyson V11」(以下V11)シリーズを日本市場に合わせて全面的に改良したものです。つまりはV8 Slimに比べて機能・性能が格段に向上しているということ。

 

まず形状からしてV8 Slimとは大きく異なります。V8 Slimはパイプとサイクロン部分が直角に交わっているのに対し、Dyson Digital Slimはパイプとサイクロン部分が直線的に接続され、空気が一直線に入るインライン形状を採用。モーターのパワーを効率的に伝えて吸引力を落とさない構造になっています。また、搭載するモーターは新開発の「Dyson Hyperdymium(ダイソン ハイパーディミアム)モーター」で毎分最大12万回転。V8 Slimの10万7000回転から大幅に性能がアップしています。クリーナーのもっとも重要な要素である吸引力が、V8 Slimに比べて飛躍的にアップしているということですね。

↑上から「Dyson V11」、「Dyson Digital Slim」、「Dyson V8 Slim」。Dyson Digital SlimはV11のフォルムと機能を継承しながら、V8 Slimよりコンパクトで軽量になりました

 

↑Dyson Digital Slim本体のカットモデル。吸い込んだ空気が真っ直ぐにサイクロンに入ってくるインライン形状となっています。サイクロンの後ろには新開発の小型で強力なDyson Hyperdymiumモーターが一直線上に配置されています

 

運転の残り時間を分・秒単位で表示するディスプレイを搭載

Dyson Digital Slimは、機能面でも飛躍があります。V11同様、本体背面に液晶ディスプレイを搭載しました。運転モードによる残りの時間を分・秒単位で表示するので、掃除中にバッテリーが切れてしまったという失敗を防げます。液晶ディスプレイでは吸引モードのほか、メンテナンス時期の告知、エラーおよびエラーからの復帰の方法などを表示します。

↑本体トップ部に液晶ディスプレイを搭載し、バッテリーの残り時間やメンテナンス時期を表示します

 

バッテリーをワンタッチ着脱式にしたのは「長く使ってもらうため」

Dyson Digital Slimには、V8 SlimにもV11にも無い、新しい機構が追加されました。それは、バッテリーがワンタッチ着脱式になったこと。従来のスティッククリーナーもバッテリーの取り外しが可能でしたが、ドライバーを使ってネジを外す必要がありました。それが、Dyson Digital Slimはボタン一つで簡単に取り外すことができるようになったのです。この点について、同社のフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデントであるジョン・チャーチル氏は以下のように説明します。

 

「Dyson Digital Slimは、エコモードで最長約40分の運転が可能で、家中を掃除するのに40分で十分だと考えています。今回、バッテリーを簡単に取り外せるようにしたのは、経年劣化によりバッテリー性能が落ちることで製品寿命自体が短くなることを防ぐため。長く製品を使ってもらいたいので、バッテリーを簡単に交換できるようにしたのです。ただ、1台のバッテリーでは足りないという家庭もあるでしょうから、ワンタッチ脱着式にしたことでこの不満は解消できるでしょう」

↑バッテリーの底部フロントにある赤いレバーを使って、ワンタッチでバッテリーが取り外せます

 

↑外したバッテリーは付属のACアダプターに挿して直接充電できます

 

↑オンラインインタビューに答えるフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデント、ジョン・チャーチル氏

 

交換バッテリーは付属のACアダプターで充電可能。専用バッテリーが7月末発売予定で価格は未定です。Dyson Digital Slimの運転時間はエコモードで最長約40分で、中モードで約25分、強モードでは約5分となります。じゅうたんを敷いた部屋が多い、ペットを飼っている、小さな子どもがいるなど、強モードを多用する家庭にとってはバッテリーが簡単に交換できるのはありがたいことです。

↑Dyson Digital Slimのラインナップ。左から、「Fluffy Pro」(直販限定モデル。Slim Fluffyクリーナーヘッドほか付属ツール10点、直販価格9万7900円・税込)、「Fluffy+」(同9点、同8万6900円)、「Fuffy」(同6点、同7万5900円)、「Fluffy Origin」(同4点、同6万4900円。充電ドックはなし)

 

V11に比べて25%軽量化し、パーツの小型化も実現

そして、これだけ機能てんこ盛りなのにもかかわらず、Dyson Digital Slimの重量は1.9kgとダイソン史上最軽量! V11に比べて25%も軽量化に成功しています。液晶パネルを搭載したにもかかわらず、V8 Slimの2.15kgより軽くなっているから驚き。また、サイズに関してもV11より20%小さくなっています。

↑手前がV11、奥がDyson Digital Slim。並べてみると大きさの違いが一目瞭然です

 

メインパイプがV11より15%短くなり、先に説明したDyson Hyperdymiumモーターも15%小型化、フィルターも19%小型化しています。サイクロンは吸気口の部分に曲線的なフォルムを採用することで、サイクロン内部での空気の流れをよりスムーズにでき、その結果、狭いスペースに11個のサイクロンコーンを配置することができたため、V11より5%小型化しています。

 

そして、もっとも大きく変わったのが「Slim Fluffyクリーナーヘッド」。ブラシバーの素材には、航空機に使われているアルミニウムを採用することで、耐久性を高めながら軽量化。直径も29%細くすることで小型化も実現できました。この結果、クリーナーヘッドはV11比で40%小型化、40%軽量化できたのです。

↑Slim Fluffyクリーナーヘッドのカットモデル。ブラシバーの素材にアルミを使用することで軽く丈夫に細く作ることができ、ブラシモーターを効率よく内蔵できるようになりました

 

↑上段がV11、中段がDyson Digital Slim、下段がV8 Slim。Dyson Digital SlimのヘッドはV11に比べてかなり小型になり、家具の多い日本の家屋で使いやすくなりました

 

もう一つ、Dyson Digital Slimで初めてのことがあります。それは、クリアビンが水洗いできるようになったこと。クリアビン自体はプラスチック素材なのでこれまでも水洗いができないことはなかったのですが、ダイソンでは推奨していません。というのも、クリアビンを水洗い後、乾燥が不完全な状態で本体にセットした場合、接触面から水分が電子部品に流れ込んで故障の原因となるからです。

 

その点、Dyson Digital Slimでは電子部品をクリアビンから完全分離することでこの問題を解消しています。これにより、クリアビンの汚れが気になる場合には、ガシガシ水洗いができるようになったのです。

↑クリアビンが水洗いできるようになりました。本体フィルター、ブラシバーも水洗い可能です

 

ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが違う!

さて、それでは実際に使ってみましょう。手に持った最初の感想は「軽い!」の一言。これまで説明してきた通り、物理的に重量が減っているのは当然なのですが、操作しているときの軽さの質がV8 Slimとは全く違うのです。数値の差ではない何か。その1つはヘッドの首の関節の滑らかさです。

 

V8 Slimも関節が滑らかではあったのですが、新モデルDyson Digital Slimはさらにその一歩上を行っています。首を右左に回した時に、V8 Slimは曲げる途中のほんの一瞬、わずかにストレスがかかる箇所があるのですが、Dyson Digital Slimではそれが全く感じられず、極めてスムーズ。これは、パイプとクリアビンが直線上にあることに関係がありそうです。V8 Slimを左右に回すと、クリアビンが左右に振られる感覚が手元にわずかに伝わるのですが、Dyson Digital Slimは左右に振られる感触はないのです。椅子やテーブルの脚周りをくるくる掃除するのがスゴくラクになりそう。

↑写真では伝わりづらいのですが、ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが神がかっており、手首の返しがとてもラクです

 

グリップとトリガーが握りやすくなって、手首への負担が減った

グリップの工夫も見逃せません。少しわかりづらいのですが、グリップがV11およびV8 Slimに比べて若干細くなっています。手が小さい日本人にとっては、握りやすく疲れにくくなるのは間違いありません。スイッチとなるトリガーも形状を変更しています。ダイソンのスティッククリーナーはトリガーを引いている間だけ稼働する仕様なので、掃除しているときはずっとトリガーを引きっぱなし。ゆえにとても重要なパーツなのですが、Dyson Digital Slimのトリガーは湾曲形状にすることで指をかけやすく、滑りにくく、少ない力で押し続けることが可能に。これらの工夫により、手首に掛かる負担も大幅に軽減されました。

↑中央がDyson Digital Slim。左のV8 Slimと右のV11に比べてブリップが細くなっているのがわかるでしょうか

 

↑Dyson Digital Slim(下)はトリガーが湾曲して指をかけやすくなっています

 

↑Dyson Digital Slimの「Fluffy Pro」と「Fluffy+」にはLED隙間ノズルが付属します。家具の隙間の掃除に便利です

 

仕事柄、ダイソンのモデルを毎年見て触って使ってきて、そのたびに「これは良いものだ」と思ってきました。ところが今回のDyson Digital Slimは、「歴代のモデルを大きくまたいで越えた」と思えるほど、完成度の高さを感じました。この軽さ、コンパクトさ、取り回しやすさ、握りやすさは大きな魅力。まさに、日本人のためのスティッククリーナーといえます。

 

なお、フラッグシップのV11も引き続き販売。V11はDyson Digital Slimに比べると大きくて重いものの、12万5000回転のモーター、運転時間最長60分のバッテリー、たくさんのゴミが溜め込める大きなクリアビンという特徴があり、とにかくパワーが欲しい人、広い自宅を1回で掃除したい人、こまめにゴミ捨てするのが面倒な人にはV11が最適です。今後はこのV11とDyson Digital Slimが、同社ラインナップの強力な柱となっていくのは間違いありません。

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

どう違う? 全然違う! ダイソンの「日本向け小型軽量モデル」の新旧を比較

ダイソンはこのほど、日本のユーザーニーズに応えたコードレスクリーナー「Dyson Digital Slim」(ダイソン デジタル スリム)を発売しました。新製品は簡単に言うと、小型軽量になり、バッテリーが脱着できるようになったものです。あれ? そういえばダイソンは昨年、日本向けに小型軽量モデル「Dyson V8 Slim」(以下V8 Slim)を発売したよね。これといったい何が違うのだろう? と、疑問に思いながら取材に行ってきました。そこには、V8 Slimとは似て非なる、全く新しい製品が待っていたのです。

↑6月22日から販売を開始しているDyson Digital Slim。スティック時のサイズは幅250×長さ1100×高さ233mm、スティック時の質量は1.90kg(バッテリー・パイプ・Slim Fluffyクリーナーヘッド装着)

 

フラッグシップモデル「V11」シリーズを全面的に改良

昨年発売したV8 Slimは、2018年に発売された「V8」シリーズをベースに日本人のニーズに合わせて改良したモデル。一方、最新モデルのDyson Digital Slimは、2019年4月に発売されたフラグシップモデル「Dyson V11」(以下V11)シリーズを日本市場に合わせて全面的に改良したものです。つまりはV8 Slimに比べて機能・性能が格段に向上しているということ。

 

まず形状からしてV8 Slimとは大きく異なります。V8 Slimはパイプとサイクロン部分が直角に交わっているのに対し、Dyson Digital Slimはパイプとサイクロン部分が直線的に接続され、空気が一直線に入るインライン形状を採用。モーターのパワーを効率的に伝えて吸引力を落とさない構造になっています。また、搭載するモーターは新開発の「Dyson Hyperdymium(ダイソン ハイパーディミアム)モーター」で毎分最大12万回転。V8 Slimの10万7000回転から大幅に性能がアップしています。クリーナーのもっとも重要な要素である吸引力が、V8 Slimに比べて飛躍的にアップしているということですね。

↑上から「Dyson V11」、「Dyson Digital Slim」、「Dyson V8 Slim」。Dyson Digital SlimはV11のフォルムと機能を継承しながら、V8 Slimよりコンパクトで軽量になりました

 

↑Dyson Digital Slim本体のカットモデル。吸い込んだ空気が真っ直ぐにサイクロンに入ってくるインライン形状となっています。サイクロンの後ろには新開発の小型で強力なDyson Hyperdymiumモーターが一直線上に配置されています

 

運転の残り時間を分・秒単位で表示するディスプレイを搭載

Dyson Digital Slimは、機能面でも飛躍があります。V11同様、本体背面に液晶ディスプレイを搭載しました。運転モードによる残りの時間を分・秒単位で表示するので、掃除中にバッテリーが切れてしまったという失敗を防げます。液晶ディスプレイでは吸引モードのほか、メンテナンス時期の告知、エラーおよびエラーからの復帰の方法などを表示します。

↑本体トップ部に液晶ディスプレイを搭載し、バッテリーの残り時間やメンテナンス時期を表示します

 

バッテリーをワンタッチ着脱式にしたのは「長く使ってもらうため」

Dyson Digital Slimには、V8 SlimにもV11にも無い、新しい機構が追加されました。それは、バッテリーがワンタッチ着脱式になったこと。従来のスティッククリーナーもバッテリーの取り外しが可能でしたが、ドライバーを使ってネジを外す必要がありました。それが、Dyson Digital Slimはボタン一つで簡単に取り外すことができるようになったのです。この点について、同社のフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデントであるジョン・チャーチル氏は以下のように説明します。

 

「Dyson Digital Slimは、エコモードで最長約40分の運転が可能で、家中を掃除するのに40分で十分だと考えています。今回、バッテリーを簡単に取り外せるようにしたのは、経年劣化によりバッテリー性能が落ちることで製品寿命自体が短くなることを防ぐため。長く製品を使ってもらいたいので、バッテリーを簡単に交換できるようにしたのです。ただ、1台のバッテリーでは足りないという家庭もあるでしょうから、ワンタッチ脱着式にしたことでこの不満は解消できるでしょう」

↑バッテリーの底部フロントにある赤いレバーを使って、ワンタッチでバッテリーが取り外せます

 

↑外したバッテリーは付属のACアダプターに挿して直接充電できます

 

↑オンラインインタビューに答えるフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデント、ジョン・チャーチル氏

 

交換バッテリーは付属のACアダプターで充電可能。専用バッテリーが7月末発売予定で価格は未定です。Dyson Digital Slimの運転時間はエコモードで最長約40分で、中モードで約25分、強モードでは約5分となります。じゅうたんを敷いた部屋が多い、ペットを飼っている、小さな子どもがいるなど、強モードを多用する家庭にとってはバッテリーが簡単に交換できるのはありがたいことです。

↑Dyson Digital Slimのラインナップ。左から、「Fluffy Pro」(直販限定モデル。Slim Fluffyクリーナーヘッドほか付属ツール10点、直販価格9万7900円・税込)、「Fluffy+」(同9点、同8万6900円)、「Fuffy」(同6点、同7万5900円)、「Fluffy Origin」(同4点、同6万4900円。充電ドックはなし)

 

V11に比べて25%軽量化し、パーツの小型化も実現

そして、これだけ機能てんこ盛りなのにもかかわらず、Dyson Digital Slimの重量は1.9kgとダイソン史上最軽量! V11に比べて25%も軽量化に成功しています。液晶パネルを搭載したにもかかわらず、V8 Slimの2.15kgより軽くなっているから驚き。また、サイズに関してもV11より20%小さくなっています。

↑手前がV11、奥がDyson Digital Slim。並べてみると大きさの違いが一目瞭然です

 

メインパイプがV11より15%短くなり、先に説明したDyson Hyperdymiumモーターも15%小型化、フィルターも19%小型化しています。サイクロンは吸気口の部分に曲線的なフォルムを採用することで、サイクロン内部での空気の流れをよりスムーズにでき、その結果、狭いスペースに11個のサイクロンコーンを配置することができたため、V11より5%小型化しています。

 

そして、もっとも大きく変わったのが「Slim Fluffyクリーナーヘッド」。ブラシバーの素材には、航空機に使われているアルミニウムを採用することで、耐久性を高めながら軽量化。直径も29%細くすることで小型化も実現できました。この結果、クリーナーヘッドはV11比で40%小型化、40%軽量化できたのです。

↑Slim Fluffyクリーナーヘッドのカットモデル。ブラシバーの素材にアルミを使用することで軽く丈夫に細く作ることができ、ブラシモーターを効率よく内蔵できるようになりました

 

↑上段がV11、中段がDyson Digital Slim、下段がV8 Slim。Dyson Digital SlimのヘッドはV11に比べてかなり小型になり、家具の多い日本の家屋で使いやすくなりました

 

もう一つ、Dyson Digital Slimで初めてのことがあります。それは、クリアビンが水洗いできるようになったこと。クリアビン自体はプラスチック素材なのでこれまでも水洗いができないことはなかったのですが、ダイソンでは推奨していません。というのも、クリアビンを水洗い後、乾燥が不完全な状態で本体にセットした場合、接触面から水分が電子部品に流れ込んで故障の原因となるからです。

 

その点、Dyson Digital Slimでは電子部品をクリアビンから完全分離することでこの問題を解消しています。これにより、クリアビンの汚れが気になる場合には、ガシガシ水洗いができるようになったのです。

↑クリアビンが水洗いできるようになりました。本体フィルター、ブラシバーも水洗い可能です

 

ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが違う!

さて、それでは実際に使ってみましょう。手に持った最初の感想は「軽い!」の一言。これまで説明してきた通り、物理的に重量が減っているのは当然なのですが、操作しているときの軽さの質がV8 Slimとは全く違うのです。数値の差ではない何か。その1つはヘッドの首の関節の滑らかさです。

 

V8 Slimも関節が滑らかではあったのですが、新モデルDyson Digital Slimはさらにその一歩上を行っています。首を右左に回した時に、V8 Slimは曲げる途中のほんの一瞬、わずかにストレスがかかる箇所があるのですが、Dyson Digital Slimではそれが全く感じられず、極めてスムーズ。これは、パイプとクリアビンが直線上にあることに関係がありそうです。V8 Slimを左右に回すと、クリアビンが左右に振られる感覚が手元にわずかに伝わるのですが、Dyson Digital Slimは左右に振られる感触はないのです。椅子やテーブルの脚周りをくるくる掃除するのがスゴくラクになりそう。

↑写真では伝わりづらいのですが、ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが神がかっており、手首の返しがとてもラクです

 

グリップとトリガーが握りやすくなって、手首への負担が減った

グリップの工夫も見逃せません。少しわかりづらいのですが、グリップがV11およびV8 Slimに比べて若干細くなっています。手が小さい日本人にとっては、握りやすく疲れにくくなるのは間違いありません。スイッチとなるトリガーも形状を変更しています。ダイソンのスティッククリーナーはトリガーを引いている間だけ稼働する仕様なので、掃除しているときはずっとトリガーを引きっぱなし。ゆえにとても重要なパーツなのですが、Dyson Digital Slimのトリガーは湾曲形状にすることで指をかけやすく、滑りにくく、少ない力で押し続けることが可能に。これらの工夫により、手首に掛かる負担も大幅に軽減されました。

↑中央がDyson Digital Slim。左のV8 Slimと右のV11に比べてブリップが細くなっているのがわかるでしょうか

 

↑Dyson Digital Slim(下)はトリガーが湾曲して指をかけやすくなっています

 

↑Dyson Digital Slimの「Fluffy Pro」と「Fluffy+」にはLED隙間ノズルが付属します。家具の隙間の掃除に便利です

 

仕事柄、ダイソンのモデルを毎年見て触って使ってきて、そのたびに「これは良いものだ」と思ってきました。ところが今回のDyson Digital Slimは、「歴代のモデルを大きくまたいで越えた」と思えるほど、完成度の高さを感じました。この軽さ、コンパクトさ、取り回しやすさ、握りやすさは大きな魅力。まさに、日本人のためのスティッククリーナーといえます。

 

なお、フラッグシップのV11も引き続き販売。V11はDyson Digital Slimに比べると大きくて重いものの、12万5000回転のモーター、運転時間最長60分のバッテリー、たくさんのゴミが溜め込める大きなクリアビンという特徴があり、とにかくパワーが欲しい人、広い自宅を1回で掃除したい人、こまめにゴミ捨てするのが面倒な人にはV11が最適です。今後はこのV11とDyson Digital Slimが、同社ラインナップの強力な柱となっていくのは間違いありません。

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どう違う? 全然違う! ダイソンの「日本向け小型軽量モデル」の新旧を比較

ダイソンはこのほど、日本のユーザーニーズに応えたコードレスクリーナー「Dyson Digital Slim」(ダイソン デジタル スリム)を発売しました。新製品は簡単に言うと、小型軽量になり、バッテリーが脱着できるようになったものです。あれ? そういえばダイソンは昨年、日本向けに小型軽量モデル「Dyson V8 Slim」(以下V8 Slim)を発売したよね。これといったい何が違うのだろう? と、疑問に思いながら取材に行ってきました。そこには、V8 Slimとは似て非なる、全く新しい製品が待っていたのです。

↑6月22日から販売を開始しているDyson Digital Slim。スティック時のサイズは幅250×長さ1100×高さ233mm、スティック時の質量は1.90kg(バッテリー・パイプ・Slim Fluffyクリーナーヘッド装着)

 

フラッグシップモデル「V11」シリーズを全面的に改良

昨年発売したV8 Slimは、2018年に発売された「V8」シリーズをベースに日本人のニーズに合わせて改良したモデル。一方、最新モデルのDyson Digital Slimは、2019年4月に発売されたフラグシップモデル「Dyson V11」(以下V11)シリーズを日本市場に合わせて全面的に改良したものです。つまりはV8 Slimに比べて機能・性能が格段に向上しているということ。

 

まず形状からしてV8 Slimとは大きく異なります。V8 Slimはパイプとサイクロン部分が直角に交わっているのに対し、Dyson Digital Slimはパイプとサイクロン部分が直線的に接続され、空気が一直線に入るインライン形状を採用。モーターのパワーを効率的に伝えて吸引力を落とさない構造になっています。また、搭載するモーターは新開発の「Dyson Hyperdymium(ダイソン ハイパーディミアム)モーター」で毎分最大12万回転。V8 Slimの10万7000回転から大幅に性能がアップしています。クリーナーのもっとも重要な要素である吸引力が、V8 Slimに比べて飛躍的にアップしているということですね。

↑上から「Dyson V11」、「Dyson Digital Slim」、「Dyson V8 Slim」。Dyson Digital SlimはV11のフォルムと機能を継承しながら、V8 Slimよりコンパクトで軽量になりました

 

↑Dyson Digital Slim本体のカットモデル。吸い込んだ空気が真っ直ぐにサイクロンに入ってくるインライン形状となっています。サイクロンの後ろには新開発の小型で強力なDyson Hyperdymiumモーターが一直線上に配置されています

 

運転の残り時間を分・秒単位で表示するディスプレイを搭載

Dyson Digital Slimは、機能面でも飛躍があります。V11同様、本体背面に液晶ディスプレイを搭載しました。運転モードによる残りの時間を分・秒単位で表示するので、掃除中にバッテリーが切れてしまったという失敗を防げます。液晶ディスプレイでは吸引モードのほか、メンテナンス時期の告知、エラーおよびエラーからの復帰の方法などを表示します。

↑本体トップ部に液晶ディスプレイを搭載し、バッテリーの残り時間やメンテナンス時期を表示します

 

バッテリーをワンタッチ着脱式にしたのは「長く使ってもらうため」

Dyson Digital Slimには、V8 SlimにもV11にも無い、新しい機構が追加されました。それは、バッテリーがワンタッチ着脱式になったこと。従来のスティッククリーナーもバッテリーの取り外しが可能でしたが、ドライバーを使ってネジを外す必要がありました。それが、Dyson Digital Slimはボタン一つで簡単に取り外すことができるようになったのです。この点について、同社のフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデントであるジョン・チャーチル氏は以下のように説明します。

 

「Dyson Digital Slimは、エコモードで最長約40分の運転が可能で、家中を掃除するのに40分で十分だと考えています。今回、バッテリーを簡単に取り外せるようにしたのは、経年劣化によりバッテリー性能が落ちることで製品寿命自体が短くなることを防ぐため。長く製品を使ってもらいたいので、バッテリーを簡単に交換できるようにしたのです。ただ、1台のバッテリーでは足りないという家庭もあるでしょうから、ワンタッチ脱着式にしたことでこの不満は解消できるでしょう」

↑バッテリーの底部フロントにある赤いレバーを使って、ワンタッチでバッテリーが取り外せます

 

↑外したバッテリーは付属のACアダプターに挿して直接充電できます

 

↑オンラインインタビューに答えるフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデント、ジョン・チャーチル氏

 

交換バッテリーは付属のACアダプターで充電可能。専用バッテリーが7月末発売予定で価格は未定です。Dyson Digital Slimの運転時間はエコモードで最長約40分で、中モードで約25分、強モードでは約5分となります。じゅうたんを敷いた部屋が多い、ペットを飼っている、小さな子どもがいるなど、強モードを多用する家庭にとってはバッテリーが簡単に交換できるのはありがたいことです。

↑Dyson Digital Slimのラインナップ。左から、「Fluffy Pro」(直販限定モデル。Slim Fluffyクリーナーヘッドほか付属ツール10点、直販価格9万7900円・税込)、「Fluffy+」(同9点、同8万6900円)、「Fuffy」(同6点、同7万5900円)、「Fluffy Origin」(同4点、同6万4900円。充電ドックはなし)

 

V11に比べて25%軽量化し、パーツの小型化も実現

そして、これだけ機能てんこ盛りなのにもかかわらず、Dyson Digital Slimの重量は1.9kgとダイソン史上最軽量! V11に比べて25%も軽量化に成功しています。液晶パネルを搭載したにもかかわらず、V8 Slimの2.15kgより軽くなっているから驚き。また、サイズに関してもV11より20%小さくなっています。

↑手前がV11、奥がDyson Digital Slim。並べてみると大きさの違いが一目瞭然です

 

メインパイプがV11より15%短くなり、先に説明したDyson Hyperdymiumモーターも15%小型化、フィルターも19%小型化しています。サイクロンは吸気口の部分に曲線的なフォルムを採用することで、サイクロン内部での空気の流れをよりスムーズにでき、その結果、狭いスペースに11個のサイクロンコーンを配置することができたため、V11より5%小型化しています。

 

そして、もっとも大きく変わったのが「Slim Fluffyクリーナーヘッド」。ブラシバーの素材には、航空機に使われているアルミニウムを採用することで、耐久性を高めながら軽量化。直径も29%細くすることで小型化も実現できました。この結果、クリーナーヘッドはV11比で40%小型化、40%軽量化できたのです。

↑Slim Fluffyクリーナーヘッドのカットモデル。ブラシバーの素材にアルミを使用することで軽く丈夫に細く作ることができ、ブラシモーターを効率よく内蔵できるようになりました

 

↑上段がV11、中段がDyson Digital Slim、下段がV8 Slim。Dyson Digital SlimのヘッドはV11に比べてかなり小型になり、家具の多い日本の家屋で使いやすくなりました

 

もう一つ、Dyson Digital Slimで初めてのことがあります。それは、クリアビンが水洗いできるようになったこと。クリアビン自体はプラスチック素材なのでこれまでも水洗いができないことはなかったのですが、ダイソンでは推奨していません。というのも、クリアビンを水洗い後、乾燥が不完全な状態で本体にセットした場合、接触面から水分が電子部品に流れ込んで故障の原因となるからです。

 

その点、Dyson Digital Slimでは電子部品をクリアビンから完全分離することでこの問題を解消しています。これにより、クリアビンの汚れが気になる場合には、ガシガシ水洗いができるようになったのです。

↑クリアビンが水洗いできるようになりました。本体フィルター、ブラシバーも水洗い可能です

 

ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが違う!

さて、それでは実際に使ってみましょう。手に持った最初の感想は「軽い!」の一言。これまで説明してきた通り、物理的に重量が減っているのは当然なのですが、操作しているときの軽さの質がV8 Slimとは全く違うのです。数値の差ではない何か。その1つはヘッドの首の関節の滑らかさです。

 

V8 Slimも関節が滑らかではあったのですが、新モデルDyson Digital Slimはさらにその一歩上を行っています。首を右左に回した時に、V8 Slimは曲げる途中のほんの一瞬、わずかにストレスがかかる箇所があるのですが、Dyson Digital Slimではそれが全く感じられず、極めてスムーズ。これは、パイプとクリアビンが直線上にあることに関係がありそうです。V8 Slimを左右に回すと、クリアビンが左右に振られる感覚が手元にわずかに伝わるのですが、Dyson Digital Slimは左右に振られる感触はないのです。椅子やテーブルの脚周りをくるくる掃除するのがスゴくラクになりそう。

↑写真では伝わりづらいのですが、ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが神がかっており、手首の返しがとてもラクです

 

グリップとトリガーが握りやすくなって、手首への負担が減った

グリップの工夫も見逃せません。少しわかりづらいのですが、グリップがV11およびV8 Slimに比べて若干細くなっています。手が小さい日本人にとっては、握りやすく疲れにくくなるのは間違いありません。スイッチとなるトリガーも形状を変更しています。ダイソンのスティッククリーナーはトリガーを引いている間だけ稼働する仕様なので、掃除しているときはずっとトリガーを引きっぱなし。ゆえにとても重要なパーツなのですが、Dyson Digital Slimのトリガーは湾曲形状にすることで指をかけやすく、滑りにくく、少ない力で押し続けることが可能に。これらの工夫により、手首に掛かる負担も大幅に軽減されました。

↑中央がDyson Digital Slim。左のV8 Slimと右のV11に比べてブリップが細くなっているのがわかるでしょうか

 

↑Dyson Digital Slim(下)はトリガーが湾曲して指をかけやすくなっています

 

↑Dyson Digital Slimの「Fluffy Pro」と「Fluffy+」にはLED隙間ノズルが付属します。家具の隙間の掃除に便利です

 

仕事柄、ダイソンのモデルを毎年見て触って使ってきて、そのたびに「これは良いものだ」と思ってきました。ところが今回のDyson Digital Slimは、「歴代のモデルを大きくまたいで越えた」と思えるほど、完成度の高さを感じました。この軽さ、コンパクトさ、取り回しやすさ、握りやすさは大きな魅力。まさに、日本人のためのスティッククリーナーといえます。

 

なお、フラッグシップのV11も引き続き販売。V11はDyson Digital Slimに比べると大きくて重いものの、12万5000回転のモーター、運転時間最長60分のバッテリー、たくさんのゴミが溜め込める大きなクリアビンという特徴があり、とにかくパワーが欲しい人、広い自宅を1回で掃除したい人、こまめにゴミ捨てするのが面倒な人にはV11が最適です。今後はこのV11とDyson Digital Slimが、同社ラインナップの強力な柱となっていくのは間違いありません。

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レイコップの「スティック掃除機」は買いなのか? レイコップ歴6年のユーザーが使った買い換えるべき人、買い足すべき人

筆者はレイコップのふとんクリーナーの愛用者。我が家ではもう6年前以上前に買ったモデル(レイコップ SMART/2012年発売)を使っている。このレイコップ SMART、まったく壊れる気配がなく、吸引力も衰える気配もしないので満足度は高く、ずっと使い続けている。そういう人、相当数いるのではないだろうか?

 

ただ、それなりに不満もある。コードが有線で取り回しが面倒、結構重い、そこそこデカい、という点だ。まあ、このあたりの問題は最新モデルではほぼ解決されており、使い勝手も大幅に向上している。

↑今回筆者が使用したレイコップRSC。実売価格はUVヘッドが付属する「レイコップ RSC-300」が3万6800円。布用ノズル付属の「レイコップ RSC-100」が2万8800円

 

さて、一方でレイコップから6月に発売されたコードレススティッククリーナー「レイコップRSC」という商品をご存知だろうか。ふとん掃除機としても、通常のスティック掃除機としても使える一挙両得の新製品だ。

 

本機は古いレイコップを使っているユーザーのお悩みを解決するアイテムであり、高い満足度を与えてくれると確信している。これは、6年間レイコップを使っている筆者が本製品を使って思い至った結論だ。何がそこまでオススメなのか、本稿で明らかにしていこう。

 

レイコップならではの「ふとんのふわふわ感」をしっかりキープ

本来であれば、「レイコップRSC」はコードレススティック掃除機なので吸引力や清潔性の話から入るべきだが、個人的にレイコップをかけ続けるモチベーションのひとつになっているのが、かけたあとの「ふわふわ感」。そして、きっと多くのユーザーもこの点は気になっているところだと思っているので先にお話したい。

 

結論から言うと、柔らかく包み込んでくれる肌触りの良い感覚は変わっていない。我が家は日々の掃除・洗濯は最低限で済ませて、土曜日にまとめて行うのがルーティーンとなっている。ふとん掃除もそのときに行うのだが、土曜日の夜にベッドに入った瞬間の心地よさは何物にも代えがたい。幸せ度合いでいうと、ここが1週間のピークといえるほど。身体的衛生面だけでなく、精神衛生面でも良い影響を与えてくれているのだ。

↑レイコップRSCは、ヘッドを替えればふとん掃除機としても使える。写真はUVヘッドを装着したレイコップ RSC-300

 

とはいえ、いくらふわふわでもきちんとゴミやホコリ、ダニなどを吸ってくれなければ意味がない。次の項目ではスペック的な部分から同機の高い性能を見ていこう。

 

ふとんのゴミ・チリは十分に取れて除菌・ウイルス除去性能も高い

レイコップ製品の要のひとつとして「たたき回数」がある。これは文字通り、ブラシがふとんをたたく回数で、叩く回数が多いほどふとんの中のゴミ・ダニ・チリが取れる。

 

ここも結論から述べよう。本機レイコップRSCのたたき回数は毎分6200回。専用機であるレイコップ PROが毎分2万8800回、レイコップ RNが毎分1万8000回なので、ここは専用機のほうが軍配が上がる(当たり前ではある)。

 

とはいえ、実感としてはたたき能力も吸引力も、レイコップRSCで十分だと感じている。筆者はややアトピー体質で調子が悪いと肌をかいてしまい、皮膚がふとんに付着するケースがあるのだが、本機はそうした皮膚もしっかりと回収。また、タオルケットやクッションの毛玉がベッドに溜まりやすいのだが、そうした細かいゴミもしっかりと吸引してくれた。

 

では、続いてレイコップの大きなウリ、「UV性能」についてはどうだろう? レイコップ RSC-300に付属するUVヘッドには波長253.7nm(ナノメートル)のUV-C(深紫外線)を照射するUVランプを搭載。99.9%の除菌・ウイルス除去性能(※)を備えている。こちらは同社ふとんクリーナーの上位機種、レイコップPROと同等の性能だ。その意味で、UVによる除菌・ウイルス除去の機能を重視するなら、本機は狙い目ということになる。

↑レイコップ RSC-300のUVヘッド。中央がふとんをたたく役割を持つフィンパンチブラシで、先端の青く光っている部分がUVランプだ

 

スティック型で軽量だから大きなベッドの掃除もラクラク

続いては、使い勝手について目を向けてみよう。メーカーによれば、レイコップのふとんクリーナーは、短時間でも良いので週1回以上かけることを推奨している。我が家では、週1回が現実的なペースである。というのも、うちはベッドが広いのだ。自慢ではなくて、寝ることは身体のための投資と考え、広いスペースでゆったり寝たいと思い、夫婦でクイーンベッドを使っている。

 

というわけで、レイコップのふとんクリーナーを使うときは片膝をついて手を伸ばすようなイメージ。体幹トレーニングのダイアゴナル(対角線の動き)のような体勢でいつもレイコップをかけている。自粛生活でなまった身体に刺激を与えるにはいいのだが……。

↑クイーンサイズのベッドでレイコップ SMARTを使用する筆者

 

その点、レイコップRSCはスティックタイプなので、苦もなくベッドの奥まで届く。軽量で安定感もあるので、スイスイと掃除することができるのだ。

↑レイコップRSCだと大きなサイズのベッドの掃除もカンタン

 

思い立ったらすぐ掃除できる機動力はスティックならでは

もうひとつ、レイコップRSCは掃除するまでのアクションが少ないのも魅力。そもそも、掃除というのは些細な障害でもモチベーションが削られる行為だ。我が家で使っているふとんクリーナー・レイコップ SMARTを例にあげると、押入れから本体を出す→ケーブルを解いてコンセントにつなぐ→掃除機をかける→ダストボックスを取り出して洗う→干す→コンセントを外してケーブルをさばいて結ぶ→押入れにしまう、という工数が必要になってくる。

↑レイコップ SMART(左)とUVヘッドを装着したレイコップ RSC-300(右)

 

その点、レイコップRSCなら、リビングに常時置いてある(「立てかけクッション」付きで壁に立てかけておくことが可能)製品を持ってくる→UVヘッドを装着→掃除機をかける→リビングに戻す→必要であればダストボックスを洗う、といった程度で、極めてスムーズに掃除をスタートすることができる。これならふとんを整えるついでにさっと使えて、いつも気持ち良いベッドで寝ることができる。……幸せだ。この機動力の高さはデイリー使いするスティック掃除機ならでは。その気軽さは、毎日ふとん掃除をしたうえで、娘の部屋のふとんまでついでにかけたくなるレベルだった。

↑立て掛けて置いておけるのが魅力。デザインもオシャレで出しっぱなしでも違和感がない

 

なお、ふとん掃除で使用するモードは、吸引でふとんを巻き込まないよう、メーカーはLowを推奨している。マットレスなどの巻き込みづらい生地でしっかりかけたい人はMidもオススメ。一番強いMaxは吸引が強すぎてふとんに吸い付きやすく、使用時間も限られてしまうため、あまり向かない印象だ。ふとんを掃除する時はLowもしくはMidで使用するのがよさそうだ。

 

ソファで使ったら、ベッドとは違うゴミがたんまり取れた

ソファの掃除というのはどうしても億劫になりがちだ。床は髪の毛やゴミが落ちているとイヤでも目につくが、ソファの場合、一見わかりづらいから見て見ぬフリをしがちだ。しかし、我が家の場合、夕方〜夜は娘が、深夜は私がソファに座ってゲームをする。そのときおつまみやお菓子を食べたりするものだから、ボロボロとカスがこぼれがち。さらに、最近はおうち時間が増えて映画やドラマを見る時間も増えたから、ソファはかなり汚れているはず。

 

というわけでソファで実際にレイコップRSCを使ってみたら、やはり思った通り。ベッドではまた違ったゴミがわんさか取れた。また、すき間ノズルを使えばゴミが溜まりがちなところも一気にキレイになって気持ちがいい。ふとん専用クリーナーだとこうはいかないが、こうした汎用性の高さは、取り回しの良いスティック型ならではのメリットと言えるだろう。

↑ソファに使用したらたんまりとゴミが取れた!

 

こんなに活躍するのに、さらに床掃除までできるのである

ここまで長々とふとん掃除機としてのレイコップRSCの高い実力をみてきたが、忘れてはいけないのが、本機は床掃除もできるということ。以前の記事で家電ライターの平島憲一郎さんがおっしゃった通り、吸引力が高く、床掃除の性能は極めて高い。吸引力「Low」でも日常使いには全く問題なし。メイン機としても十分に活躍する性能になっている。

↑床保護マットの上にカラーサンドをまいて吸引したら優秀な結果に

 

↑床保護マットにドライペットフードを撒いて吸引した結果。走行したヘッドの幅でしっかり吸引しているのがわかる

 

なお、我が家の場合はロボット掃除機があるので、ロボットが広範囲を掃除し、細かい部分をレイコップRSCで掃除して仕上げるという形で運用。ロボットが掃除できないポイントは部屋の角、微妙に入れない棚の下などと決まっていて、そのような場所もカンタンに掃除できるし、何よりUVヘッドでカーペットやじゅうたんがキレイにできる点もうれしい。

↑ロボットが見逃していそうな部分をレイコップRSCでカバー

 

↑UVヘッドはブラシを交換すればカーペットやじゅうたんにも使える

 

レイコップRSCを使ってみた結論

では最後に、日ごろレイコップのふとんクリーナーを愛用している筆者が、レイコップRSCを使ってみた印象を踏まえたうえで、誰にどんなモデルをすすめるべきか、自分なりに考えてみた。その結論は以下の通りだ。

●もともとレイコップを使っていた人で温風機能を求める人=ふとんクリーナーのレイコップ PRO

●もともとレイコップを使っていた人で高い叩き性能を求める人=ふとんクリーナーのレイコップ PRO、レイコップ RN

●もともとレイコップを使っていた人でマルチな性能を求める人=レイコップRSC(筆者)

●もともとレイコップは使っていなかったが、ふとん掃除機にも興味がある人=レイコップRSC

●もともとレイコップは使っていなかったが、一台でふとんを含めて家中の掃除を完結させたい人=レイコップRSC

●ロボット掃除機がすでにあり、サブで活躍する掃除機を探している人=レイコップRSC

なんだ、ほぼレイコップRSCでいいじゃないか、という方。そう、まさにその通り。同社のふとんクリーナーのユーザーにも、ふとんクリーナーに興味のある人にも、コードレススティックを求めている人にもオススメできる汎用性の高いモデルということ。詳しい内容は検証記事に譲るが、UVヘッドで除菌やウイルス除去を行えるのもうれしい。ぜひ、多くの人に注目してもらいたい製品だ。


撮影/我妻慶一

 

※【UV除菌】(一財)日本食品分析センター調べ【方法】菌液を含む布に製品のUVを約8㎝/秒で2往復移動させて照射し大腸菌(生菌数79×10⁵)を測定※自社換算値※全ての菌に有用ではありません。第20012503001-0101号令和2年4月14日
※【ウイルス除去】(一財)北里環境科学センター調べ【方法】シャーレにウイルス液(A型インフルエンザウイルス)を入れ(1.3E+07)製品のUVを2秒間照射後、ウイルスを回収して感染価を測定※全てのウイルスに有用ではありません。北環発2019_0538号令和2年4月16日

 

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最新扇風機はここまでミニになりました!コスメ風なポータブル扇風機「OCLESS」が汎用性高げ

リスティックは、超小型ポータブル扇風機「OCLESS(オクレス)」の国内発売をします。昨年、一気に流行したポータブル扇風機ですが、ここまで小さくてファッショナブルなものを見たのはなかなかお目にかかれません。「コスメのように持ち歩く」というキャッチコピーの通り、化粧道具のように質感の高いガジェットです。

 

↑OCLESSの価格は3850円(税込)※一部パーツ、パッケージは予告なくデザイン変更する場合あり

 

​​OCLESSは、どこにでも収まる超小型サイズとステイリッシュなデザインで、2万RPMの高速モーターと独自の技術力を融合させた超小型ポータブル扇風機です。

↑中央がOCLESS

 

約150~200g前後が平均重量の​スマホと比べても、OCLESSの89gはかなりの軽さです。サイズはΦ34×H135㎜。

 

 

高出力モーターに、空気の量を最大化するプロペラ形状を採用し小型でも十分に強力な風を生み出します。

 

プロペラ可変にキャップの取り回しなど、細かな使い勝手に配慮されているのもうれしいですね。

 

 

充電はUSB Type-Cで行えるので、PCで作業しながら動かすこともできます。女性の朝のメイク中に使っても違和感なく使えそうですし、カラーはホワイトとブラックの2カラーあるので男女問わずデスクに置いても馴染むでしょう。昨年の夏はポータブル扇風機を首から下げるスタイルが主流でしたが、OCLESSはそれ以上の自由度で使えそうなアイテムです。これからの季節に備えてゲットしましょう。

もう使い捨てには戻れない…!? 半永久的に使える「コンパクト除湿機」の快感

梅雨や夏のジメジメした湿気は、住まいや衣類の大敵! カビが発生したり、ニオイの原因になることもあります。特にクローゼットやトイレ、下駄箱など、閉めきることが多い場所は、湿気の溜まり場になりやすいため、わが家でもふだんから使い捨てタイプの除湿剤を置いています。しかし、湿気を吸って水が満タンになったら新しいものに交換しなければならず、その手間とコストは意外とバカになりません。

 

さらに個人的には、使い捨てタイプの除湿剤は見た目が少々気になるところ。クローゼットや下駄箱なら奥に隠せば見えませんが、トイレでは目立たないよう便器の裏にこそっと置いています。そんななか、「半永久的に使える」という除湿機があると聞き、使ってみたところ、これが予想以上によかった! さっそくご紹介していきましょう。

↑今回使用したYoitas コンパクト除湿機

 

除湿剤のビーズが詰まったスリムな本体を設置して使用

↑シンプルでどこにでも置きやすいボトル型の除湿剤。振るとジャラジャラと音がするので、ボトル全体に除湿剤が入っているようです

 

今回使ったアイテムは「Yoitas コンパクト除湿機」(実売価格5980円)。空間専門ブランド「Yoitas」が手掛ける新製品です。本体の中に除湿剤となる二酸化ケイ素(シリカゲル)のビーズが入っており、電源不要でそのまま設置できます。スリムなのでクローゼットや下駄箱など、狭い場所に置きやすく、すっきりしたデザインも好印象。湿気がたまると、一般的な除湿剤なら交換が必要ですが、これは付属のドライスタンドにセットし、温風で乾燥させれば吸湿力が復活するので、半永久的に使える、というわけです。

 

湿気が溜まったかどうかは、ビーズの色を見れば分かります。乾燥状態では、キレイなオレンジ色をしていますが、これが濃い緑色に変われば水分がいっぱいになったサインだそう。

↑ビーズの色は天面から確認できます。このキレイなオレンジ色が本当に緑になるのか……?

 

クローゼットに設置したら1週間でビーズがどす黒い色に!

さっそくクローゼットに入れてみました。クローゼットや押し入れは湿気がこもりやすく、特に蒸し暑い時期などは、扉を開けた瞬間、モワっとした湿気と熱気が出てくるので、カビや臭いが発生するリスクも大! 湿気取りは欠かせません。

↑スリムなので、衣類の隙間に入れられます。実際には、湿気が特に溜まりやすいクローゼットの奥に押し込みました

 

放置すること一週間。ビーズの色はまだオレンジ色なのですが、少し黒ずんできたような……? ただ緑色にはほど遠く、まだまだ吸湿してくれそうです。しかしその後、蒸し暑い日が続いたこともあってか、設置から2週間経った頃に見てみると、ビーズがどす黒い色に!

↑こ、これは緑? 黒? 茶色? 少なくともオレンジ色から大きく変色したことは確かです。かなり湿気を吸ってくれているのを実感!

ドライスタンドで2時間、キレイなオレンジ色が戻った!

ちなみに吸湿量は1本あたり100mlだそうなので、コップ半分の水が溜まっている計算になります。そして、この水分を乾燥させてくれるのが、ドライスタンド。本体を差し込んで電源ボタンを押すと、乾燥が始まりました。

↑電源マークはありますが、タッチパネル式なので、そっと触るだけでOK

 

温風で乾燥しているので風の音がしますが、音の大きさはほとんど気にならないレベル。本体自体が30~40℃になるので、触ると温かく感じます。乾燥時間の目安は2時間で、2時間経過するとビーズは元のきれいなオレンジ色に! 運転も自動で停止しました。

↑乾燥後(左)と乾燥前(右)。比べてみると色が全然違います ※1本は別売の除湿ボトル(2980円)を使用

 

なお1回の乾燥にかかる時間は約1.5円。最初に本体一式(除湿ボトル1本+ドライスタンド)を購入する費用(5980円)はかかりますが、使い捨てのようにゴミが出ないのでエコであり、長い目で見ればコスト面でもオトクになりそうです。しかも別売の除湿ボトル(1本2980円)を買い足せば同時にいろいろな場所に使えるのも便利。

 

スリムでおしゃれなデザインなので、どの場所にも抵抗感なく置ける

今回は、別売の除湿ボトルを湿気が気になるトイレや下駄箱にも置いてみました。トイレでは2週間ほど置いておいたら、どす黒い色に。やはり湿気が溜まりやすいようです。下駄箱では、ボトルの背が高いので置き場所が限定されました。ブーツなどを入れる、高さのある棚に入れればOKです。

↑トイレに2週間ほど置いたらどす黒い色に!

 

↑下駄箱に置くときは高さを考慮して

 

いずれの場所も、除湿ボトルがスリムかつおしゃれなデザインなので、抵抗感なく置けるのが気に入りました。また使い捨てを使っていたときは買い替えが面倒で、湿気が溜まっても放置してしまっていたのですが(意味がない……)、これならスタンドに立てるだけで除湿力が復活。ビーズの色で湿気がたまった様子も、乾燥できた様子も確認でき、ちょっとした達成感も味わえます。

 

そんなわけでこれを使い始めたら、もう使い捨てには戻れません。キッチンのシンク下収納用、洗面台下収納用、洗濯機の隙間用……と買い足そうか検討中。スリムでおしゃれで半永久的に使えるコンパクト除湿機は、エコ意識が高い人にもぜひ使ってほしいアイテムです。

 

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もっと注目してあげて! 「コードレスキャニスター掃除機」2大新モデルの「着実な進化」をチェック

掃除機市場でコードレススティック競争が激化するなか、シャープと東芝が推進する「コードレスキャニスター」が独自に進化。家電ライターの平島憲一郎さんは同分野の魅力をこう解説します。

 

「キャニスター型はモーターやバッテリーをハンドル部から分離でき、手元にかかる負担がスティックより少ない。“コードをコンセントに挿す”面倒も、バッテリー性能の進化で解消しました」

 

シャープの新モデルは掃除のしやすさを徹底追求。ラグマットの段差を軽々と乗り越えるヘッドなどで、掃除中の身体の負担を軽減します。東芝は強力な吸引力とスタミナを両立。「おまかせモード」の運転時間は従来機の約1.5倍に。以下では、その実力の詳細をチェックしていきましょう!

 

【教えてくれた人】

家電ライター

平島憲一郎さん

掃除機から調理家電、空調家電など生活家電全般を担当。新製品のお試し記事も数多く手掛けています

 

コードレスキャニスターその1

本体質量1.8㎏、手元質量1.1kgで操作もラクラク!

シャープ

RACTIVE Air

EC-AS710

実売価格8万6270円

モーターの軽量化などで本体質量1.8㎏、手元質量1.1㎏を実現。ヘッド前面が開いた構造になり、大きめのゴミもヘッドを持ち上げずに除去できます。自立できるヘッドを新採用し、掃除の中断・再開もスムーズ。着脱式バッテリーを2個付属。

SPEC●モーター:大風量高圧3Dファンモーター●運転時間(バッテリー2個連続使用時):弱モード約60分/自動エコモード約40分/強モード約16分●便利機能:強力ごみ圧縮ほか●サイズ/質量(本体):W204×H230×D390㎜/1.8㎏●最長連続使用期間:約60分(バッテリー2個連続使用時)●充電時間:約80分(バッテリー1個):別途形状:ラグ越えベッド(自走パワーアシスト)●集じん容量:0.25ℓ

↑身体を屈めず、スイッチひとつで吸込口を外せて小型ブラシに切り替わる「スグトルブラシ」を採用。部屋の角や棚の上を素早く掃除できます

 

↑吸込口を含む総質量は2.9㎏と世界トップクラスの軽さ。階段も片手で本体を持ってラクに掃除できます

 

【ココがプロ推し!】

圧倒的に軽いうえに掃除の負担を軽減する機能充実!

ラグマットの段差を乗り越えて掃除する「ラグ越えヘッド」や「スグトルブラシ」、自立するヘッドなど掃除の負担軽減機能を多数搭載。こうした細かな使い勝手の良さが、シャープの掃除機の魅力です。

↑ヘッド前面の開構造と自走アシスト機能でラグマットの段差もヘッドを持ち上げず走行

 

コードレスキャニスターその2

上下が反転しても掃除でき、毎分約12万回転のモーターでパワフル吸引

東芝

VC-NX2

実売価格8万6270円

円筒形ボディで上下が反転しても掃除が続けられるのが特徴。最大毎分約12万回転のモーターと大容量リチウム電池でパワフル吸引と最長約60分の連続運転を実現します。ゴミの有無に合わせ吸引力を自動制御し、室内を効率良く掃除。

SPEC●モーター:ハイスピードDCモーター●運転時間:標準約60分/おまかせ約30〜40分/強約7分●便利機能:ゴミ残しまセンサー、ワイドピカッとライトほか●サイズ/質量(本体):W261×H185×D234㎜/2.8㎏●最長連続使用期間:約60分●充電時間:約5時間●ヘッド形状:ラクトルパワーヘッド(自走式)●集じん容量:0.4ℓ

↑パイプ先端のLEDライトが家具の下など薄暗い場所を照射。見えにくい場所のゴミも見逃さずに掃除できます

 

↑ハンドル部の手元にかかる重さは約520g。ラウンド形状グリップの採用で、掃除場所により握る場所を変えられ、手首への負担を軽減できます

 

【ココがプロ推し!】

「ゴミ残しまセンサー」により強い吸引力がより長く持続

高性能モーターによるパワフル吸引が魅力的。さらに「ゴミ残しまセンサー」が吸引力を自動制御し、ムダなバッテリー消費を抑制、吸引力不足を感じることなく、約30〜40分の掃除が可能です。

↑「おまかせ」ボタンでセンサーによる運転制御を開始。ゴミがあるとランプが赤く点灯します

 

文/平島憲一郎 撮影/福永仲秋(ANZ)

アクアの冷蔵庫、値段が違うと何が違う? 価格帯別3モデル、家電のプロが徹底比較!

冷蔵庫は移動できず、隠すことが難しいだけに、デザイン面でもこだわりたいですよね。そこで今回は、スタイリッシュでお手ごろ価格のAQUA(アクア)の冷蔵庫を特集します。家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、3つの価格帯別でオススメを選んでもらいました。各モデルは電気代から機能の有無まで、表組みでわかりやすく比較しているので、ぜひ参考にしてみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

20170629reese_1-3

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【AQUAの冷蔵庫の特徴とは?】

基本的な機能を搭載し、価格が手ごろで若い世代に人気

「元サンヨーが立ち上げた『AQUA』ブランドを、中国のメーカーHaier(ハイアール)が引き継いで販売しています。最大450Lクラスで、中型・小型冷蔵庫が中心。全体的に年間消費電力量がやや高めなのは惜しいですが、デザインがスラッとした製品が多く、若い世代に人気があります。最近発売した製品は、機能も充実しつつ使い勝手にも注力していますが、大手メーカーほど凝った技術ではなく、あくまで基本的な性能のみ。ただし、そのぶん本体価格は手ごろです。身の丈に合ったほどよい機能・価格が魅力ですね」(戸井田さん)

 

【AQUAのオススメその1 個性派モデル】

欧米感覚のショーケース・スタイルがオシャレ!

AQR-SBS45F

実売価格11万3500円

扉を開けると庫内が一目で見渡せる、欧米で主流のショーケース・スタイル「パノラマ・オープン」を採用した冷蔵庫。右側が冷蔵室、左側が冷凍室という独自の配置となっています。まとめ買いしたものを素早く冷やす「急速冷蔵」、食材の新鮮さを閉じ込める「急速冷凍」を搭載。全段丸ごとの急速機能で鮮度を保ちます。タッチパネルを採用したガラスドアは、フラットで手入れがしやすく、インテリアに調和するのも魅力。

 

↑左側に冷凍室、右側に冷蔵室を配置したスタイルを採用(画像出典:アクア公式サイト)

 

戸井田さんのレコメンド

奥行きが浅く、奥まで手が届きやすい

「449LとAQUAの中でもっとも大きい容量のモデル。年間消費電力量は400kWhとやや高く、省エネ基準達成率は73%となっているのが惜しいです。ただ、ドア数が多い日本の冷蔵庫の中で、2枚扉はとても珍しく貴重。『急速冷蔵』『急速冷凍』があり、鮮度維持機能も搭載しています。

 

冷凍室と野菜室は扉を開けると中にケースがあるタイプで、冷気や湿気が漏れにくく、整理がしやすいのがメリット。自動製氷はありませんが、製氷皿と貯氷ケースは備えています。庫内の奥行きが約56cmと浅く、奥まで見渡せて上段でも手が届きやすいのはいいですね」(戸井田さん)

【AQUAのオススメその2 上位モデル】

「旬鮮チルド」と「旬鮮フリーザー」で食材のおいしさを守る

SVシリーズ

AQR-SV42G

実売価格9万9300円

自動製氷室付きの5ドアモデル。冷蔵室下段の「旬鮮チルド」ルームは、スピード冷却と「HCS-Cフィルター」による湿度コントロールで、冷気にうるおいをプラスしておいしさを長持ちさせます。冷凍室は冷凍焼け(食材の表面から水分が蒸発し、変色したり味が落ちたりする現象)を抑える「旬鮮フリーザー」。食材の風味を損なわず冷凍できるほか、温度変化も少ないためアイスクリームの舌触りも滑らかなままです。直線を基調としたスッキリしたデザイン。扉には「グリップハンドル」付きで開けやすいのも特徴です。

 

↑旬鮮フリーザーは取り出しやすい2段フリーザー(画像出典:アクア公式サイト)

 

戸井田さんのレコメンド

全段強化処理ガラス棚やチューブスタンドが便利!

「冷蔵庫の機能面を見ると、ごく一般的なモデルですね。年間消費電力量は290kWhと悪い数字ではないですが、400L台の基準が厳しいため、省エネ基準達成率は86%という数字が出ています。冷蔵室には、スピード冷却と湿度コントロールで鮮度を長持ちさせる『旬鮮チルド』を搭載しています。冷凍室『旬鮮フリーザー』は、霜取り運転時の暖かい空気が入るのを防ぐ『アンチフロスト機能』で、庫内温度の変化を抑え、食材の霜つきを防いでおいしく冷凍できます。

 

また、ドアポケットにある卵ケースに、チューブタイプの調味料が置ける『卵皿&チューブスタンド』を設けているがミソ。冷蔵室の棚は全段強化処理ガラス棚で視認性が良いため、清潔さがキープしやすいです」(戸井田さん)

【AQUAのオススメその3 スタンダードモデル】

中央2段の冷凍室で冷凍食品の整理もカンタン!

Standardシリーズ

AQR-36G

実売価格6万7320円

中央2段に冷凍室(自動製氷室はなし)を配置した4ドアモデル。冷蔵室には「旬鮮チルド」の代わりに、生鮮食品を保存するための「フレッシュルーム」を備えています。冷凍室は2段に分かれているため、上段をホームフリージング用、下段を冷凍食品用と使い分けるのに便利。内部の冷凍ケースはすべて外せてお手入れも簡単です。冷凍室の庫内温度を調整し、最大10%節電する「節約ecoモード」を搭載。冷蔵室にはLED庫内灯と全段強化処理ガラス棚を採用し、明るく見やすい庫内になっています。

 

戸井田さんのレコメンド

機能を最小限に絞ったベーシックモデル

「上位モデルにも使用されている握りやすいグリップハンドルを踏襲しつつ、扉デザインがベーシックになったシリーズ。冷蔵室の全段強化処理ガラス棚や、LED庫内灯、卵皿&チューブスタンドなど、使い勝手のいい機能は残りますが、鮮度維持機能の『旬鮮フリーザー』や『旬鮮チルド』はなくなります。また、独立自動製氷も省かれているものの、冷凍室に製氷皿はあるので氷を作ることは可能。機能を最小限に絞っている分、価格は魅力的になっていますね」(戸井田さん)

 

<総括>

お手ごろ価格でスタイリッシュなモデルが揃う

「AQR-SBS45Fは、欧米で主流のショーケース・スタイルで、個性あふれる特別枠のような存在です。スッキリした扉デザインはスタイリッシュでオシャレ! 海外で使われているような冷蔵庫を、お手ごろ価格で手に入れたい人にオススメです。ただし省エネ重視の人は慎重に。デザインのためと割り切って、レアな冷蔵庫を楽しむ気持ちで購入しましょう。容量は449Lのワンサイズのみ。色も『ヘアラインシルバー』1色です。幅833mmと大きいので、設置スペースだけでなく搬入経路もしっかり確認して下さい。

 

SVシリーズは、AQUAの中ではもっとも使いやすい容量を網羅している上位グレードです。415L・355L・272Lに加え、238Lが追加されて全4展開となりました。415L・355L・272Lは、『グロスブラウン』と『チタニウムシルバー』の2色展開。幅は全て600mmですが、容量により高さと奥行きはさまざまです。また、238Lは高さ130cmのロータイプ3ドアとなり、色も『ヴィンテージブラック』と『アンティークホワイト』と展開が異なります。ハンドルのデザインが印象的で、扉の仕上がりもキレイと、デザインは高評価。価格を抑えつつ、デザイン性の良いモデルが欲しい人にオススメですね。

 

Standardシリーズは、小規模ファミリーやカップルに適したサイズの中位モデル。他メーカーに比べて、価格はかなりお手ごろです。『買い物はマメにするので長期間の鮮度維持機能は不要』『自炊はあまりしないので、冷やしてさえくれればOK』という人に向いています。355Lと272Lの2展開で、色は『ミスティシルバー』と『ナチュラルホワイト』が用意されています。355Lは、フリーザー2室の4ドアタイプ。272Lは、3ドアタイプで天板にオーブンレンジが置ける耐熱100℃テーブル付きと、それぞれ仕様が異なります。幅はいずれも600mmとなっています」(戸井田さん)

東芝の冷蔵庫「VEGETA」値段が違うと何が違う? 価格帯別3モデル、家電のプロが徹底比較!

冷蔵庫は常に稼動しているだけに、省エネ性能の高いモデルに買い替えたいもの。今回は、「まんなか野菜室」や「マジック大容量」などを特徴とする東芝の冷蔵庫を特集します。家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、4~5人の家庭で一般的な450~500Lクラスの3つの価格帯別でオススメを選んでもらいました。各モデルは電気代から機能の有無まで、表組みでわかりやすく比較しているので、ぜひ参考にしてみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

20170629reese_1-3

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【東芝の冷蔵庫の特徴とは?】

野菜室に力を入れているのが特徴で、「ツイン冷却」など技術力は確か

「東芝の冷蔵庫は『VEGETA』(ベジータ)という名の通り、野菜室に力を入れています。最大の特徴は『まんなか野菜室』で、大容量サイズの冷蔵庫で唯一、野菜室を真ん中にレイアウトしたモデルを展開し続けてきました。また、冷蔵ゾーンと冷凍ゾーン、それぞれの温度帯に適したに冷却機を搭載する『新鮮ツイン冷却システム』も独自の技術。幅685mmで600L台をいち早く実現するなど、技術力は確かです。冷蔵室のタッチオープン式の自動ドアも古くから搭載されていて、使い勝手の面でも好評。最大601Lまでと超大容量タイプの展開はありませんが、現実的に一番よく売れる400L台のモデルが6機種と多く、地に足のついた展開をしています」(戸井田さん)

 

【東芝のオススメその1 ハイエンドモデル】

野菜の老化を抑制する「プラチナ触媒」を新搭載

FWシリーズ

GR-P510FW

実売価格33万260円

野菜室の性能を向上させた2018年の新モデル。野菜に適した低温・高湿度を保つ「もっと潤う 摘みたて野菜室」には、野菜を老化させるエチレンガスを分解する「プラチナ触媒」が新たに加わっています。従来の光触媒を用いた除菌・脱臭機能「ルネキャット」との組み合わせにより、エチレンガス分解性能が約10%アップ。野菜の水分保持率も約1.2倍に向上しました。また「自動節電機能」を新採用し、24時間扉の開閉がない場合は、自動で「おでかけモード」に切り替えて約20%の節電を行います。

 

↑野菜室にプラチナ触媒を追加したことで、野菜の劣化を促すエチレンガスを分解します(画像出典:東芝公式サイト)

 

戸井田さんのレコメンド

機能は最上位と肩を並べるフルスペックモデル

「扉がミラーガラスでないだけで、最上位と同様のフルスペックモデルです。『新鮮ツイン冷却システム』で、1日20回以上も『うるおい冷気』が庫内を循環。冷蔵室も高湿度がキープできます。扉は触れるだけで開く『タッチオープン』。両手が塞がっていてもひじや手首で開けられて便利です。

 

大風量のうるおい冷気で一気に冷却するチルド室(速鮮チルド)は、他社にはあまりない2段式で整理がしやすいのが特徴。また30分でサクッと切れる-7℃まで解凍する『解凍』モードは、独自の提案ですね。

 

『もっと潤う 摘みたて野菜室』で野菜の鮮度を維持するのはもちろん、生のままで野菜を冷凍できる『野菜そのまま冷凍』もあって野菜の保存は得意。『野菜そのまま冷凍』より水分を減らす冷凍『ドライモード』は揚げ物や煮物に使う予定の野菜をおいしく冷凍できます。

 

さらに、『マジック大容量』の名の通り、業界初のウレタンレス断熱構造で外壁の厚みを減らし、スリムなのに大容量(幅685mmで601L)を達成。『新鮮ツイン冷却システム』と真空断熱材の性能向上、センサーを活用した効率運転などにより高い省エネも実現しています」(戸井田さん)

 

【東芝のオススメその2 中位モデル】

スリムなのに機能・性能ともに上位モデル並み!

GWシリーズ

GR-M470GW

実売価格18万580円

スリムサイズながら、前述のGR-P510FWと同様、「もっと潤う 摘みたて野菜室」「速鮮チルド」といった人気機能を網羅したモデル。野菜室にエチレンガスを分解する「プラチナ触媒」がないのと、片開き5ドアになっているのが違いです。また、ウレタンレスにした外壁の薄型化で庫内容積をアップし、465Lの大容量を実現。2つの独立した冷却器で効率よく運転する「新鮮ツイン冷却システム」も搭載され、1年間の電気代も上位モデルと変わりません。

 

戸井田さんのレコメンド

すべての面において充実のスリムモデル

「幅600mmで上位機種と同等の機能を搭載したモデルです。冷蔵室と野菜室の背面を『ウレタンレス断熱構造』にすることによって外壁が薄くなり、465Lの容量を実現しました。

 

高湿度を保つ『新鮮ツイン冷却システム』のほか、『もっと潤う 摘みたて野菜室』『速鮮チルド』といった機能で、野菜・肉・魚などを新鮮なまま保存するのも得意です。その他の機能も、上位グレード『FWX』『FW』シリーズとほぼ変わらず。省エネ性能も高く、使い勝手も良好な充実のスリムモデルといえます」(戸井田さん)

↑従来は冷蔵・野菜・冷凍室をひとつの冷却器でまかなっていましたが、新たに冷蔵・野菜室用に独立した冷却器を設けることで、外気温との気温差が少なくなり(右)、断熱材のウレタンレス化が可能に。外壁の厚みが減って、スリムなままで庫内の大容量化を実現しました(左)(画像出典:東芝公式サイト)

 

【東芝のオススメその3 普及モデル】

光触媒「ルネキャット」や「タッチオープン」を搭載

GXVシリーズ

GR-M41GXV

実売価格12万2160円

光触媒で除菌・脱臭する「ルネキャット」やドアがタッチで開く「タッチオープン」などが搭載されたコスパのいいモデル。野菜室は「もっと潤う 摘みたて野菜室」ではなく「うるおいラップ野菜室」で、野菜室と冷凍室をしっかり仕切って野菜室の密閉性を高めることで湿度をキープし、野菜を新鮮に保ちます。新鮮ツイン冷却システムやウレタンレス断熱構造も採用されていないため、容量や省エネ性能は上位・中位モデルと比べてやや低くなっています。

 

戸井田さんのレコメンド

使い勝手を高める機能はそのままに、ガラスドアでデザイン性も高い

「チルド室・野菜室・冷凍室ともに基本性能がやや落ち、省エネ性も落ちます。ただ、扉が自動で開く『タッチオープン』や、LEDの庫内灯が前側に配置され庫内が明るい『フロントブライト照明』、全棚ガラス仕様など、使いやすさを高める機能は網羅。手をかざすと操作ボタンが浮かび上がるガラスドアでデザイン性も高くなっています。

 

さらに光触媒『ルネキャット』も搭載され、清潔対策も万全。野菜室の密閉性を高めて水分を閉じ込める『うるおいラップ野菜室』は、野菜に直接冷気を当てず野菜の乾燥を抑えてくれます」(戸井田さん)

 

<総括>

価格がこなれたGW、GXVは長期の鮮度維持機能の有無で選択すべき

「FWシリーズは、東芝ラインナップの第2グレードで、601L~462Lの4展開。『幅685mm・601L』『幅650mm・509L』など比較的スリムでも大容量なので、限られた寸法でも大きな冷蔵庫が欲しい方にオススメです。扉は大理石調のクリアガラス扉で、色は新色『クリアグレインホワイト』と従来の『ラピスアイボリー』の2色展開。新色は最近のインテリアトレンドを取り入れ木目の表現を生かし、ラグジュアリーなインテリアにもマッチします。高級感がありつつインテリアにも馴染む色で、コーディネートがしやすいですね。2018年9月末発売なので、価格は今が最高値。2017年モデルが残っていたら、おトクなそちらを検討するのもアリ。

 

GWシリーズは第3グレードに当たり、片開きタイプで容量は465Lの1サイズのみ。FWシリーズ同様に大理石調のクリアガラス扉で、色は『クリアシェルホワイト』と『ラピスアイボリー』の2色展開。幅600㎜とスリムなので、マンションや賃貸などで冷蔵庫の幅寸法に制約がある場合に向いています。ただし、片開きは扉を開けるスペースが観音開きより必要なため、設置寸法だけでなく周囲の寸法もしっかり確認を! 2018年3月発売で、価格はこなれている時期です。

 

GXVシリーズは、上から5番目グレードで、普及価格帯モデル。片開き5ドアタイプです。『幅600mm・411L』と寸法はスタンダード。色は『グランホワイト』と『サテンゴールド』の2色展開です。ガラス扉で高級感もありますね。ちなみにひとつ上のFDシリーズは、鮮度維持機能が上位モデルとほぼ変わらない分、使い勝手を向上させるいくつかの機能が省かれています。それに対し、本シリーズは使い勝手に関わる人気機能は網羅し、そのぶん鮮度維持機能を絞ってお手ごろ価格にしています。『買い物はこまめにするので、長期の鮮度維持にはそこまでこだわらない』『日々の使い勝手を重視したい』というにオススメです。2017年11月発売のため、価格も手ごろです」(戸井田さん)

シャープの冷蔵庫、値段が違うと何が違う? 価格帯別3モデル、家電のプロが徹底比較!

冷蔵庫は常に稼動しているだけに、省エネ性能の高いモデルに買い替えたいもの。今回は、クラウド連携などの先進機能や、プラズマクラスターなどの人気機能を搭載したシャープの冷蔵庫を特集します。家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、4~5人の家庭で一般的な450~500Lクラスの3つの価格帯別でオススメを選んでもらいました。各モデルは電気代から機能の有無まで、表組みでわかりやすく比較しているので、ぜひ参考にしてみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

20170629reese_1-3

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【シャープの冷蔵庫の特徴とは?】

「どっちもドア」や「AIoT」などユニークな提案が強み

「シャープは扉が左右どちらからも開閉できる『どっちもドア』のようなユニークな提案が得意なメーカーです。冷蔵庫に無線LANを搭載し、インターネットとつながるIoTや人工知能AIを利用した『AIoT(※)』を提案しているのも大きなウリです。

※AIoT……シャープの造語。IoT(モノがインターネットに接続して、相互に情報をやりとりすること)とAI(人工知能)を組み合わせたもの

また、おなじみのプラズマクラスターで庫内の除菌ができるのも人気の秘密。冷蔵室全体にプラズマクラスターを放出し、庫内に侵入した付着菌や浮遊菌を除菌します。牛乳パックやペットボトル、豆腐のパックなどは洗わずに冷蔵庫にしまうことがほとんどですので、『店頭でどんな菌が付着しているか不安……』というキレイ好きな方に好評です。

 

600L台の冷蔵庫は展開していませんが、一般的な配置のタイプやフリーザーだけを大きくした『メガフリーザー』タイプ、フレンチドアや『どっちもドア』タイプなど、選択肢も多くラインナップは実用的です」(戸井田さん)

 

【シャープのオススメその1 ハイエンドモデル】

ほかの調理家電と連携するAI時代の冷蔵庫

GXシリーズ

SJ-GX50E

実売価格33万5170円

AIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN(ココロキッチン)」対応。「ウォーターオーブン ヘルシオ」「ヘルシオ ホットクック」といったCOCORO KITCHEN対応の調理家電と連携します。冷蔵庫の「献立ナビ」が提案する約2000種類のレシピからひとつ選ぶと調理家電に送信され、調理家電に食材を入れてボタンを押すだけで調理が可能です。「ステンレス・ミスト冷蔵室」は、ドアの開閉時に入る湿気を「ステンレスパネル」に吸着し、うるおいとして庫内に補給。食品の乾燥を抑えて鮮度を守ります。下段は大容量冷凍室「メガフリーザー」(170L)となっていて、冷凍食品のまとめ買いにもぴったり。人工知能で約25%節電する「節電25」モードと省エネ技術「e-COOLシステム」搭載により、省エネ性能も優秀です。

 

戸井田さんのレコメンド

未来の冷蔵庫体験を味わうならこれ!

「無線LAN搭載で、インターネット上のクラウドサービス『COCORO KITCHEN』につなぐと、各家庭に合ったメニューを提案してくれたり、そろそろ切れそうな食材や食材の保存方法を教えてくれたりと、さまざまな先進機能が使えます。さらにスマホアプリを併用すれば、アプリの買い物メモから庫内の食材を認識して在庫管理してくれるなど、より便利に。まだまだ手入力が必要な部分もありますが、未来の冷蔵庫体験をしたいならこのモデルです。

↑消費サイクルや購入履歴を学習し、いつも買う食材や食材の買い忘れがないかを教えてくれます(画像出典:シャープ公式サイト)

 

そのほか、特徴的なのは『メガフリーザー』。全体容量500L台でも、600Lクラスの冷凍室容量を実現。下段の大きな冷凍室は、3段トレイで整理もしやすくなっています。自宅の製氷機で、4種類の氷ができるのもうれしいですね。

 

また、プラズマクラスターを存分に活用しているのもポイント。特に『プラズマクラスターうるおいチルド』は、気密性の高いチルド室内にプラズマクラスターを放出し、雑菌を抑制。チルド室は生鮮食品やハム・チーズなど、そのまま食べる食品を保存するのでこれは安心ですね。

 

野菜室は、冷凍ゾーンを大きくしているぶん、コンパクト。『雪下シャキット野菜室』は、輻射冷却により、低温でケース全体を包み込みながら、上ブタの『うるおいガード』でうるおいをキープし、野菜の乾燥を抑えます。

↑包み込むように密閉して冷却する「雪下シャキット野菜室」(画像出典:シャープ公式サイト)

 

また、フレンチドア部分の合わせ目に、ホタテ貝の形状を応用した凹凸を採用。一般的な冷蔵庫についているドアの隙間を埋める『センターピラー』は、冷気もれ・露つきを抑えるためにヒーターを内蔵し、電力を消費しています。その部材をなくした『センターピラーレス』仕様で省エネにも貢献。また、地震の揺れを感知すると扉がロックされる『対震ロック』があるのはこのシリーズのみ。いざというときの備えになりますよ」(戸井田さん)

 

【シャープのオススメその2 中位モデル】

クラウド非対応も機能はハイエンドモデルと同等!

GTシリーズ

SJ-GT50D

実売価格13万7280円

プラズマクラスター冷蔵庫の2017年モデル。AIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」は非対応ですが、「プラズマクラスターうるおいチルド」「雪下シャキット野菜室」「新鮮冷凍」「省エネe-COOLシステム」といった機能は前述の「SJ-GX50E」と共通です。ただし、期間消費電力量は275kWh/年で、「SJ-GX50E」の235kWh/年と比べてやや高くなっています。

 

戸井田さんのレコメンド

ネットとの連携を求めないならこのグレードで申し分なし!

「こちらも大容量冷凍室『メガフリーザー』搭載で、フレンチドアモデル、ガラスドア仕様になっています。無線LAN機能がなく、ネットに繋がらないのが前述のハイエンドモデルとの決定的な違い。といっても、冷蔵室のプラズマクラスターや『プラズマクラスターうるおいチルド』、冷凍室の『新鮮冷凍』『おいそぎ冷凍』『熱いもの冷凍』『タイマー冷凍』、野菜室の『雪下シャキット野菜室』など、性能は先述のGXシリーズとすべて一緒。機能面で変わるのは、自動製氷で作れる氷の大きさが2種類に減るくらい。ネットとの連携を求めないのであれば、このグレードで申し分なし!」(戸井田さん)

↑チルドルームにプラズマクラスターイオン発生ユニットを搭載する「プラズマクラスターうるおいチルド」

 

【シャープのオススメその3 スリムモデル】

プラズマクラスターを中心に必要な基本機能が揃う!

 

Wシリーズ

SJ-W412D

実売価格11万5270円

幅60cmとスリムで基本性能が充実したモデル。特別なチルド技術や野菜室技術は非搭載ですが、プラズマクラスターは搭載されていて、庫内を清潔に保つことができます。また「ナノ低温脱臭触媒」の脱臭+抗菌のダブル効果によって、庫内の気になるニオイや雑菌を抑制。上位モデルと同様、25項目の省エネ技術「節電25」も採用し、人工知能が使用状況を判断して賢く省エネを行い、最大で約25%節電してくれます。

 

戸井田さんのレコメンド

スタンダードな機能を網羅! 「どっちもドア」も便利

「シャープ独自の『どっちもドア』タイプで鋼板ドア仕様。左右どちらからでもドアが開閉できるのは便利ですね。機能面では先のGXシリーズ・GTシリーズと比べるとかなり減りますが、扉を閉めた直後にプラズマクラスターを集中的に放出する機能はあります。

 

冷蔵室は女性の身長に合わせたローウエスト設計で、大きなペットボトルの出し入れもラク。高さ15cmのチルド室で、背の高い食品も収まりやすくなっています。野菜室は『雪下シャキット野菜室』ではありませんが、冷凍室の『新鮮冷凍』『おいそぎ冷凍』『熱いもの冷凍』などの機能は残っています。基本性能はしっかり網羅されていますね」(戸井田さん)

↑近いほうから開けられるのが魅力の「どっちもドア」イメージ(画像出典:シャープ公式サイト)

 

<総括>

無線LANを除く機能面ではGTシリーズにおトク感あり

「GXシリーズは、『メガフリーザー』のフレンチドアタイプで最上位グレード。冷凍室最下段の『4切り名人(しきりめいじん)』は秀逸! 前後左右自由に動かせる仕切りで、冷凍食品の整理整頓がとてもしやすくなっています。まとめ買いでホームフリージングをする人や、お弁当などで冷凍食品を多く使う世帯にオススメ。また、『おうちでロック製氷』は、大きなサイズの透明氷ができてロックアイスのよう。自宅でウイスキーを楽しみたい人に喜ばれています。ただ、逆に野菜室はコンパクトなので、野菜のまとめ買い派には向かないかも。容量は551Lと502Lの2展開。色は『グラデーションレッド』『エレガントシルバー』の2色と選択肢が多くはなく、幅寸法も500L台で685mmなので特にスリムというわけではありません。2018年8月発売なので、今が最高値。価格条件はあまり良くないですが、AIoTの未来感をいち早く楽しみたい人にはピッタリです!

 

GTシリーズは、前述のGXシリーズから無線LANを省略したタイプで、第2グレードに位置します。無線LAN以外の性能はほぼ一緒なので、AIoTの機能は特に要らないならこちらがおトク。容量はフレンチドアの502L・474L、『どっちもドア』の415Lの3種を展開。どっちもドアタイプは幅が600mmとスリムになっています(ただし、『どっちもドア』タイプは『ユーティリティールーム』と『雪下シャキット野菜室』のうるおいガードがなくなります)。色は『メタリックブラウン』『ピュアホワイト』の2色展開(415LのSJ-GT42Dは「グラデーションレッド」も用意)。ピュアホワイトは若々しいインテリアにもマッチします。2017年11月発売なので、価格がこなれた現在は極めて魅力的といえるでしょう。

 

SJ-W412Dは、プラズマクラスター冷蔵庫のお手ごろ価格帯グレード。今回取り上げた3機種の中では、唯一の『どっちもドア』タイプです。冷蔵庫にキッチンの両側からアプローチできるご家庭や、転勤や賃貸で引越しが想定される場合など、フレキシブルに対応できるので便利! 鋼板ドア仕様でメモや給食の献立などをマグネットで貼るのも簡単です。色はシルバー系1色のみとはいえ、どんな空間にも馴染む色合い。後継機種の『SJ-W411E』が9月に発売されましたが、今回紹介したモデルは2018年3月発売なのでしばらくは併売されるはず。後継機種よりも価格面ではおトク感があります」(戸井田さん)

ダイソン新作がヘルシー路線を強化!? 「光を読むライト」と「空気を読むファンヒーター」のやさしい機能

ダイソンが都内で新製品発表会を開催。新製品として「Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄ファンヒーター」と、「Dyson Lightcycle タスクライト」の2製品を発表したほか、なんと23.75カラットの金箔が施された「Dyson Sypersonic ヘアードライヤー」も新カラーとして紹介されました。

↑新製品2機種を発表。中央はダイソン CEO ジム・ローウェン氏

 

夏は扇風機、冬はファンヒーターとして使えるアイテムの新モデル

↑Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄ファンヒーター

 

Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄ファンヒーターは、部屋の空気を清浄しながら、冬はファンヒーター、夏は扇風機として使える製品の新モデル。LCDディスプレイを備え、Dyson Linkアプリ対応で、検知、清浄、循環、温風の4つの機能を持ち、コンクリート住宅10畳/5畳、木造住宅6畳/4畳に対応。本体サイズは764×248×248mmで、重さは5.70kg。カラーバリエーションはホワイト/シルバーと、アイアン/ブルーの2色。2018年10月17日発売予定で、価格はオープン価格となっています。

↑本体下部から空気を吸引し、独自の技術「エアーマルチプライアー」で、ループ(輪)から空気を遠くまで届けます。中央にはLCDディスプレイを搭載

 

↑内部構造。中央に高効率のブラシレスDCモーターを搭載。上部のループ周囲には、空気を温めるPTCセラミックプレートを搭載しています

 

フィルターの素材を増量し、PM0.1レベルの微細粒子も99.95%除去

空気清浄フィルターとしては、2018年4月に発表されたDyson Pure Coolのフィルターと同じものが採用されており、涼しい風が不要な季節は背面から排気できる「ディフューズモード」も装備。機能面では2018年4月に発売された空気清浄ファンヒーター「Dyson Pure Cool」に温風機能がついたコンパクト版と考えればいいでしょう。

↑活性炭フィルター(左)と360°グラスHEPAフィルター(右)

 

本体のLCDディスプレイは、室内の空気の状態を可視化します。センサーが部屋の汚染物質を検知すると、PM2.5/PM10/VOC(揮発性有機化合物)/NO2(二酸化窒素)のうち、何を検知したのかリアルタイムに表示。同時に温度、湿度センサーが室内の温度と湿度を計測して表示します。空気清浄用のフィルターは、前モデルと比べてHEPA材を60%増量したほか、活性炭フィルターの活性炭の量も3倍に。PM0.1レベルの微細粒子を99.95%除去することが可能で、ホルムアルデヒドなどの有害なガスや花粉などのアレル物質、ニオイなどを取り除きます。

↑部屋の空気を可視化するLCDディスプレイ

 

Dyson Link アプリでは室内外の空気がモニターできる

温風は設定温度になったら自動的に停止。室温が低下すれば自動的に再始動するなど、ムダなく自動的に部屋を暖めます。また、45°から最大350°の首振り機能や15分から9時間までのタイマーも備えています。

↑コンパクトなリモコン。右下から2番目が背面から排気できる「ディフューズドモード」のボタン

 

Dyson Link アプリでは、室外の空気状況をモニターしながら、室内も同時にチェック。外出先からリモコンとして本機をコントロールすることもできます。また、フィルターの状態や交換タイミングも確認できます。

↑Dyson Linkアプリ

 

サイズはコンパクトになりながら、温風機能がついた最新のオールオンワンモデル特に日本のワンルームにはぴったりな製品といえそうです。1年中利用できるのもうれしいですね。

目と身体に優しく長持ちな「Dyson Lightcycle タスクライト」

↑Dyson Lightcycle デスクライト

 

Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄ファンヒーターと同時に発表された「Dyson Lightcycleタスクライト」は、自然光をトラッキングし、太陽光のサイクルに合わせて最適な光を実現するLEDデスクライト。光束は1120ルーメン、照度は1194ルクス。2700〜6500ケルビンの範囲で色温度を変更できます。カラーバリエーションは、ホワイト/シルバーとブラック/ブラックの2色。10月3日よりダイソン直営店、ダイソン公式オンラインストア、各家電量販店で順次発売予定。実売予想価格は6万9120円となっています。

↑「Dyson Lightcycleタスクライト」

 

↑直販限定モデルとして、より高さのある「Dyson Lightcycle フロアライト」も用意されます

 

本機は、独自の3 Axis Glide(スリーアクシスグライド)モーションにより、高さやアームの長さを軽く押すだけでスムーズに変えられます。見た目は前モデルに似ていますが、光の広がりや色温度の調整機能、明るさなどが改良されたとのこと。

 

光が直接目に入らない設計で、より自然に近い色を再現

ヘッド部分には、3個の暖色系LEDと、同じく3個の寒色系LEDが、先端の7角形の小さなリフレクターの中に埋め込まれています。影ができにくく、光源が直接目に入らない仕組みになっているのが大きな特徴。なお、演色評価指数(※)は90Ra以上とのことで、より自然に近い色が楽しめることになります。

※演色評価指数……自然光が当たったときの色をどの程度再現しているか(演色性)を示す指標で、Raを単位としています。自然光が当たったときと同様の色を再現した状態だとRa100。通常の蛍光灯の演色性はRa60~70程度です

↑ヘッド部分。7角形のリフレクターの中にLEDが埋め込まれています

 

また、真空密閉された銅管を使って熱を逃す独自の「ヒートパイプテクノロジー」により、常に効率的にLEDを冷却。明るさと光の質が60年間保てる長寿命も特徴です。

↑真空の銅管を用いたヒートパイプテクノロジーを使った冷却サイクルを採用

 

作業面の明るさを一定に保つセンサーも搭載

基本操作はアームの上にある細長いスライダーをなでるように触ることで操作できます。アームの下にはアンビエント照明センサーとボタン、人感センサー、トラッキングボタンを配置。アンビエント照明センサーは、常に作業面の明るさを一定に保つ機能を持ち、人感センサーは、人を検知しなくなると2分後に自動的に消灯。1平方メートル内に入ると再び点灯します。

↑左が色温度、右が明るさを調整するスライダー

 

↑アームの下にセンサーやボタンを配置

 

また、スマートフォンとBluetoothで接続し、Dyson Link アプリと連携することで、「学習」「リラックス」「作業」「ブースト」と、シーンごとに最適な光を選択できるほか、カスタマイズで自分の好みに合った設定を保存することできます。USB-C充電端子も備えるため、充電や他の機器の接続も可能。

↑アプリでの操作画面

 

↑USB Type-Cのポートが1つついています

 

現在地の光に応じた最適な光を提供し、体内時計を正常に保つ

また、ダイソン グローバルカテゴリー ディレクター サム・バナード氏によると、「現代人は1日の90%を屋内ですごしている。照明のおかげで1日が長くなって活動できるが、誤った時間に誤った光にさらされると、悪影響を与えることがわかった」とのこと。

 

そこで、本機には、Bluetoothで接続したスマートフォンのGPSで測定された現在地の、自然光の色温度と明るさをトラッキングする機能を搭載。これに応じた最適な光を提供することで、人間の身体が持つ24時間周期のサーカディアンリズムを乱さないとしています。睡眠負債が話題となっている昨今、こうした機能の搭載はうれしいですね。有害物質を取り除いてくれる先述の「Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄ファンヒーター」も合わせて、同社が身体への影響に配慮している点に好感が持てます。

↑体内時計にやさしい光もサポート

 

金箔が施された「Dyson Sypersonic ヘアドライヤー」の新色も

↑「Dyson Sypersonic ヘアードライヤー」のブルー/ゴールド

 

発表会では、「Dyson Sypersonic ヘアードライヤー」の豪華版も発表されました。新たに追加されたのはブルー/ゴールド。9月14日よりダイソン直営店、ダイソンお客様相談室、ダイソン公式オンラインストアにて順次発売予定。価格は6万4800円となっています。デザインしたのはチーフエンジニアのジェームズ・ダイソン氏で、23.75カラットの金箔が施されているのが特徴となっています。こちらは大切な人への贈りものに最適ですね。

↑本体とアタッチメントが収納できる赤い収納ボックスも付属

 

男心をくすぐるぜ! 「ケルヒャー」30周年フェアで出会った「無骨な業務用マシン」たち

高圧洗浄機やスチームクリーナーなどで知られる清掃機器メーカー・ケルヒャージャパンは、創立30周年を記念して、東京国際フォーラムにて「ケルヒャーフェア30」を開催しました。そのフェアの模様および、事業戦略説明会についてレポートします。フェアでは、日本ではあまりなじみのないユニークな業務用アイテムも展示されていたので、合わせて紹介していきましょう。

 

30年の歴史で大きなターニングポイントになった3つの施策

まずは事業戦略説明会から。ケルヒャージャパン株式会社代表取締役社長の佐藤八郎氏が登壇し、ケルヒャージャパンの歴史や事業内容などについて説明を行いました。

30年の歴史の中で大きなターニングポイントとなったのは3点。まずは①業務用清掃機器業界におけるカスタマープラットフォームの拡大です。2006年より12のターゲット業種ごとにスペシャリストを配置し、新規市場の開拓を行ってきた結果、さまざまな業界でケルヒャー製品が使われるようになったとのこと。また、それに伴い全国規模でアフターサービス体制を強化しました。

 

次が②一般家庭用製品の認知拡大。これは主にテレビ通販番組への露出です。ケルヒャージャパンは2000年から本格的に家庭用市場へ参入。その後、テレビ通販を足がかりにホームセンター、家電量販店での対面販売にも力を入れることで、認知拡大を行ってきました。

最後のターニングポイントが、③「日本橋クリーニングプロジェクト」です。これは、日本で初めて「日本橋」という重要文化財をクリーニングすることで、製品技術力の証明ができた点が大きかったとのこと。世界的には自由の女神などの清掃も行ってきた同社。日本ではなかなか許可が下りないなど、困難なことも多いようですが、今後もさまざまなプロジェクトを展開していきたいと語りました。

 

また、「SUSTAINABILITY〜社会との共生〜」を重視している点も強調。自然災害の支援活動や、地球環境に配慮した企業活動、文化・歴史を次世代に継承するクリーニングプロジェクトなどを通じ、「清掃」による社会貢献を行っていきたいということです。

 

業務用も含むユニークな展示製品を一気に紹介!

「ケルヒャーフェア30」では、業務用から家庭用まで、幅広いジャンルの製品が展示されていました。そのなかから、主なものをピックアップしてご紹介します。

 

汚水の排水から充電まで自動で行うロボット自動床洗浄機「KIRA B 50」

「KIRA B 50」は、ロボットが自動で床洗浄、洗浄水の給水、汚水の排水、汚水タンクの洗浄、バッテリー充電を行うという、オールインワンロボット自動床洗浄機です。本体が自動的に清掃範囲をマッピングし、自動で清掃。光学音響センサーシステムを搭載し、障害物を避けつつ清掃を行います。

ドッキングステーションが付属しており、清掃が終わると本体が自動的にドッキングステーションへ帰り充電。また、サイドブラシを搭載することで隅々まで清掃できるように工夫されています。こちらは2019年後半の導入予定。想定価格は400万円ということです。

 

ドライアイスで汚れを吹き飛ばす「ドライアイスブラスター」

こちらは、ドライアイスを利用して清掃を行う「ドライアイスブラスター」です。ドライアイスのペレットを入れると、圧縮空気と混合されます。これを汚れに噴射することで、急激な冷却効果で汚れに割れ目を入れ、そこにドライアイスの粒子が入り込むと約400倍に体積が膨張。これによって、汚れを吹き飛ばします。強力な汚れの除去時間を大幅に短縮できるだけでなく、水や洗剤が不要、廃液が出ないため、環境に優しいのもポイントです。

ドライアイスブラスターの新製品IB 10/8 L2Pは、本体内部に液化炭酸ガスを注入することで、ドライアイスを生成できるという機能を搭載しています。

 

道路清掃、除雪、芝刈りなどができる「シティクリーナー MIC42」

こちらはオールシーズン使用できる多用途作業車です。前面のアタッチメントを変えることで、さまざまな用途に対応。道路清掃、除雪、芝刈りなど、多彩なアタッチメントが用意されています。また、吸引用ホースも搭載されているので、作業車が入り込めないところの清掃も可能です。

↑小型のMC 50も展示されていました

 

日本に合わせて静音化とコンパクト収納を実現した家庭用高圧洗浄機「K2 サイレント」

家庭用の高圧洗浄機の新製品「K2 サイレント」は、日本向けに開発されたもの。K2シリーズ初となる静音設計が採用されており、集合住宅などでの使用に配慮されています。また、本体重量は従来の水冷式静音モデル「K3 サイレント」と比較して約50%軽量化されています。

ホースやノズル、電源コードなどをコンパクトに収納できる点(上写真)も、日本の住宅事情に合わせた配慮。本機の登場で、より高圧洗浄機が身近になることでしょう。発売は10月1日(月)、実売予想価格は2万2980円(税抜)です。

 

2020年には日本向け浴室清掃機器を発売する予定

なお、同社は日本市場向けのプロジェクトとして、2020年の発売を目指し、浴室掃除に特化した製品を開発中とのこと。調査に参加した人からは「とても革新的。掃除が楽しくなりそう」「簡単にきれいになるのが想像できる」との声が上がっているとのこと。こちらも期待したいですね。

テーブルで使う「回転焼き鳥器」も出た! たのしい「卓上調理家電」8選

最近、ホットプレートなどの「卓上調理家電」が進化しています。今回は、リビングやダイニングのテーブルに置いて、家族や友人と囲んでワイワイと料理を作りながら食べられる、オススメの8モデルを紹介します。

 

みんなでテーブルを囲んで“作る”と“食べる”をシェア

近年、卓上調理家電が流行中。その火付け役とも言えるブルーノのコンパクトホットプレートは2014年の発売以来、累計売り上げ100万台を突破しています。卓上調理の魅力は、なんといっても、その場のみんなが料理作りに参加できること。作る人と食べる人、ホストとゲストの隔たりなく、作る楽しさも、食べるおいしさもシェアできます。
加熱・保温機能が優秀な家電も多く、レバーなどの簡単な操作で、食材に最適な温度で調理可能。サーモスタットなどの機能もあり、おしゃべりやほかの作業に夢中で、ほったらかしになっても安心です。みんなで食卓で使うからこそ、色味やサイズ感も気の利いたものばかり。パーティ映えも確実です。

 

【その1】

2口IH調理器にもなり用途が広いホットプレート


パナソニック
IHデイリーホットプレート
KZ-CX1
5万6520円

2口のIH調理器にもなるホットプレート。2つの熱源は温度(火力)を別々に調整でき、2品それぞれを最適な温度で同時調理が可能です。薄型ファンで製品内を効率よく冷却することにより実現した、薄型デザインもオシャレ。

【SPEC】●消費電力:約75W相当〜1400W●ホットプレート温度:保温90℃、140℃〜250℃は10℃単位●IH加熱時火力:75W相当〜1400W●サイズ/質量(本体):W593×H46×D323㎜/4.9㎏

↑専用プレートを使い、肉と野菜など食材に合わせて左右異なる温度で2品調理が可能。2面全体を使って調理する場合も、焼きムラを抑えられます

 

↑専用プレートを外せば、2口のIH調理器に。2つの鍋を同時に加熱したり、ひとつを加熱、もうひとつを保温に使うなど、使い方は自在です

 

【その2】

鋳物ホーローのような質感で食卓を華やかに彩る


ブルーノ
コンパクトホットプレート<レリーフ>
9504円

ふたにレリーフの装飾を施した人気ホットプレートの限定モデル。鋳物ホーローをイメージしたデザインがテーブルウエアのように食卓を彩ります。火力は保温から250℃まで無段階調節。平面プレートは深さがあり、パエリアなどもたっぷり作れます。

【SPEC】●消費電力:1200W●温度調節:保温〜250℃●付属品:平面プレート、たこ焼きプレート、木べら、マグネット式脱着コード●サイズ/質量:約W375×H140×D235㎜/約2.3㎏

↑2〜3人分にちょうどいいサイズ。食卓で邪魔にならずほかの料理といっしょにホットプレート料理が楽しめます。毎日の食事やパーティに大活躍

 

【その3】

焼きたてをシェアできるトップオープン式トースター


ブルーノ
トースターグリル
1万2960円

トースターとグリルが一体化したアイテム。本体上部が大きく開くトップオープン式で、中に並べた食材が取り出しやすくなっています。上下ヒーターの下ヒーターには熱量の大きいシーズヒーターを採用。上下それぞれオン/オフの切り替えもできます。

【SPEC】●消費電力:1050W●機能:30分計タイマー、上下ヒーターON/OFF切替え●安全機能:サーモスタット、温度ヒューズ192℃●サイズ/質量:W405×H221×D238㎜/3.9㎏

↑本体の上半分がまるごと開くので、並べた食材が取り出しやすい。後のせトッピングもスムーズです

 

【その4】

2つの調理を楽しめて折りたたんで収納可能


アイリスオーヤマ
両面ホットプレート
DPO-134
1万1660円

2つの調理が同時にできるホットプレート。独立した2枚のプレートで、別の料理を作ったり、調理と保温を行ったりが可能です。プレートを本体から外して丸洗いもOK。本体内にプレートや付属品を入れて、折りたたんで収納できます。

【SPEC】●消費電力:1300W●温度設定:保温、約140℃〜約250℃●付属品:平面プレート、たこ焼きプレート、ディンプルプレート●サイズ/質量:約W650×H90×D336㎜/約4.7㎏

↑それぞれの面で温度調節。片面でお好み焼き、もう片面で焼肉といった使い方も可能です。具材が混ざらない利点も!!

 

【その5】

焼き鳥の串を回転させて絶妙な火の通りに仕上げる!


サンコー
自家製焼き鳥メーカー
5980円

卓上で焼きたてが楽しめる焼き鳥器。串を本体内に環状に立てて焼く方式なので場所を取らず、串自体が回転するため焼きムラがありません。煙がほとんど出ないのも魅力。焼き鳥以外の野菜や肉も串に刺して焼けます。

【SPEC】●消費電力:800W●温度:60℃〜240℃●タイマー:60分●ケーブル長:1.0m●付属品:串10本●サイズ/質量:W210×H255×D210㎜/2.3㎏

↑立てた串自体を回しながら焼くので、中までムラがなくしっかり火が通ります。ヒーターに脂が落ちないため、煙も出ません

 

【その6】

トロトロチーズが絶品のラクレットを手軽に堪能


レコルト
ラクレット&フォンデュメーカー メルト
5400円

自宅のテーブルでラクレットやフォンデュが手軽に楽しめます。中段のヒーターで上下段を同時加熱、上段で焼いた野菜や肉に下段で溶かしたチーズをかければ、おいしいラクレットが完成します。省スペースに収納できるのも魅力。

【SPEC】●消費電力:350W●付属品:リバーシブルプレート、ミニパン×2、陶磁器耐熱ココット×2、専用レシピシート●サイズ/質量:約W295×H110×D
105㎜/約980g(ココット除く)

↑上段のグリルプレートで野菜や肉を焼き、下段のミニパンでチーズを溶かします。ラクレット作りがこのサイズのなかで実現するのがうれしい

 

↑グリルプレートは裏がフラットプレートでリバーシブルに使えます。ここに付属のココットをのせれば、フォンデュ料理が楽しめます

 

【その7】

写真映えするぷっくりソフトが自宅で!


ドウシシャ
電動ソフトクリームメーカー
DSC-18BL
5710円

SNS上などで人気の、太いソフトクリームが作れます。蓄冷容器にソフトクリームミックスを入れて15〜20分攪拌後にボタンを押せば、ぷっくり丸いソフトクリームが出てきます。市販のアイスクリームでも作れます。

【SPEC】●消費電力(50Hz/60Hz):25/21W●定格時間:25分●安全装置:過熱防止サーモスタット●コード長:約1.2m●サイズ/質量:約W200×H408×D295㎜/約3㎏

 

↑蓄冷容器を12時間以上凍らせてセット。冷やしたアイスクリームミックスを注いで攪拌するとソフトクリームに

 

【その8】

レトロなバケツの中でポップコーンが弾ける!


PRISMATE
ポッピング バケツ
PR-SK005
5980円

ユニークなバケツ型ポップコーンメーカー。付属のスコップでポップコーン豆を2杯分(60g)入れてボタンを押すと、約2〜3分でポップコーンが弾け出します。バタフライタイプとマッシュルームタイプの2種類の豆を使用可。

【SPEC】●消費電力:約1100W●連続使用可能時間:約5分●最大調理量:約60g(ポップコーン豆)●コード長:1.2m●サイズ/質量:約W250×H260×D250㎜/1.32㎏

↑テーブルのどこから手を伸ばしても取りやすく食べやすいです。付属レシピを参考に、味にバリエーションを出すのもオススメ

 

構成/えんどうまい 文/平島憲一郎

文字通りの「逆転の発想」が突破口に! 日立エアコン「白くまくん」が自動おそうじ「最後の牙城」をついに攻略

エアコンはホコリとの戦い。内部にたまったホコリが湿気を含み、それがカビの温床となってあのクサ~い風が吹き出す原因となるのです。いくら空気清浄機を使ったとしても、エアコンから部屋中にカビの菌をばらまいているのであれば意味がない……。そのため、メーカー各社は近年、エアコン内部もクリーンに保つ機能の開発に取り組んでいます。

 

いち早く内部の清潔性に取り組んできた日立「白くまくん」

なかでも、内部の清潔性にこだわってきたのが日立ジョンソンコントロールズ空調の「白くまくん」シリーズです。2000年には、ユーザーが自分でフィルターや熱交換器を掃除しやすいよう「クリーン全開パネル」を搭載。2006年にはエアコン内部のカビを防止するためプラスチック部分にステンレスフイルムを貼り付けるとともに、フィルターの自動清掃ロボットを搭載した「ステンレス・クリーンシステム」を採用。

 

そして昨年2017年の10月、ホコリ・カビの温床である熱交換器を自動でお掃除する「凍結洗浄」を開発・搭載しました。

↑日立の大きな特徴が、ステンレス・クリーン システム。昨年にはついに「凍結洗浄」という画期的なシステムを導入して業界の度肝を抜きました

 

ついに最後の牙城「ファン」の自動掃除に成功!

↑「最後に残っていたファンの自動洗浄に成功した」と日立ジョンソンコントロールズ空調の飯塚COO

 

「しかし、最後に(掃除できないものが)1つだけ残っていたのです。それがファン」と、日立ジョンソンコントロールズ空調の飯塚愼一COO。エアコンに空気を取り込み、冷風・暖風を放出する役目を持つファンは熱交換器の内側に位置するため手が届かず、ユーザーが自分で掃除できない場所です。

 

その最後の牙城ともいうべきファンの自動掃除に、とうとう日立は成功したのです。「これがクリーンの最終形。ファンを自動掃除することでエアコン内部がすべてきれいになる」と飯塚COOは胸を張りました。

↑日立の調査によると、ファンの汚れを気にしている人はなんと59%。目に見えないところだけに不安が高まっているようです

 

↑実際にファンは汚れています。2年間使用したエアコンのファンが発表会場に展示してありましたが、たった2年でこんなにもホコリだらけ

 

ファンを掃除するロボットの設置スペースがないのが課題だった

しかし、この「ファンの自動掃除」の実現にはいくつものハードルがあったそうです。そもそもファンと熱交換器の間隔は狭く、その隙間にファンのホコリを取り、取ったホコリを集め、捨てる、という一連の行程をこなす機械を搭載しなければなりません。さらにはそれらの機器をクリーンに保つシステムも必要。しかし、フィルターに搭載しているような自動お掃除ロボットを組み込むスペースなんてありはしない……。

 

「逆転の発想と、凍結洗浄を進化させた新しい機構、『凍結洗浄 ファンロボ』で解決しました」(飯塚COO)。

 

「逆転の発想」とは何か、「凍結洗浄 ファンロボ」とは何か、開発の経緯を以下で見ていきましょう。

↑狭いエアコン内部でホコリを取って/集めて/捨てて/お手入れするという難しい課題が立ちはだかりました

 

↑課題を克服したのが「凍結洗浄 ファンロボ」

 

掃除するのは、ファンの先端のみでいいことが判明

まず、同社はファンにホコリが付着するメカニズムを解析してみることにしました。ファンを回すと、羽に沿って空気が流れていくのですが、その時、羽の先端に流速がゼロになる淀みが生まれます。そこにホコリが流れてくるとそのまま付着して堆積していき、先端以外は流速が速いのでホコリが付着しません。つまり、ファンの先端だけをきれいに保つ仕組みがあればよいことが分かったのです。

↑ファンのホコリは先端にだけつくことが分かったので、先端だけブラシで掻き取ればよいのです

 

ブラシを設置し、ファンを逆回転させたのが逆転の発想

そこで、ファンと熱交換器との隙間に、ファンの先端を掃除する可動ブラシを設置しました。次に、ブラシが掻き取ったホコリを集める方法ですが、ここからが逆転の発想です。そのままファンを回してしまうと、掻き取ったホコリは風と一緒に室内に排出されてしまいます。これこそ、避けるべき最悪の事態ですね。

 

そこで、ファン掃除のときには「ファンを逆回転させる」ことにしたのです。これにより、ホコリはエアコン内部に吹き飛び、ファンを取り囲む熱交換器に付着するか、その下にある水受け皿に落ちます。

↑ブラシで掻き取ったファン先端のホコリは、ファンの逆回転で巻き起こった風で熱交換器と水受け皿に飛ばされます

 

熱交換器に飛ばしたホコリは「凍結洗浄」で一気に落とす

その後、可動ブラシは熱交換器側に動き、熱交換器と接触。そのタイミングで凍結洗浄を始めると、熱交換器のホコリ、ファンから飛んできたホコリ、可動ブラシ先端についたホコリ・汚れが凍結し、一気に解凍することで洗い流され、ドレン水として屋外に排出されます。これが「凍結洗浄 ファンロボ」の仕組み。洗浄後はしっかり乾燥させるので、ファンおよび熱交換器にホコリ・汚れが再付着することはありません。

↑ファン掃除のあと、ブラシは反転して熱交換器にくっつき、熱交換器と一緒に凍結。解凍した水で熱交換器とファンブラシの汚れを一気に洗い落とします

 

↑熱交換器が凍結した様子。約30分で全面に霜が付き真っ白になっています

 

【動画】

「凍結洗浄」の解凍した水で汚れを洗い流す様子。霜を一気に解凍することで、霜が水となって滴り落ち、ホコリと汚れを一緒に洗い流します。

 

凍結洗浄は自動で行われるのがうれしい

なお、ブラシがファンを掃除する時間はわずか5秒程度。基本的に、その後の熱交換器の凍結には約30分、解凍・乾燥に約30分かかります。凍結洗浄は約42~84時間おきで自動で行われ、独自のセンシングデバイス「くらしカメラAI」により、部屋に人がいない時間帯を見計らって洗浄します。

 

また、「くらしカメラAI」がエアコンとキッチンが近いことを認識すると、エアコン内部の油汚れが多くなると判断し、自動で凍結を2回繰り返し、念入りに汚れを落とします。お掃除のタイミングや頻度もエアコン任せでいいなんてうれしいですね。

そんな「凍結洗浄 ファンロボ」を搭載した「白くまくん Xシリーズ」は10月末の発売。市場想定価格は、冷房能力2.2kWモデルが25万円前後、2.8kWモデルが27万円前後、4.0kWモデルが30万円前後、5.6kWモデルが32万円前後など(いずれも税別)。

 

フィルターお掃除ロボット搭載のエアコンを購入したことで、エアコン内部が全てキレイになったと思っているユーザーは多いはず。しかし、フィルターをかいくぐったホコリはエアコン内部に侵入し、ファンや熱交換器に付着してカビの温床となります。専門業者による定期的なエアコン洗浄が推奨されていますが、白くまくんの新Xシリーズはその手間を大幅に省いてくれそうですね。

食事前に食べると効果大!「1日1食アロエダイエット」で食べ過ぎ防止

いつもより食欲が増し、ついつい食べ過ぎちゃうことってありますよね。もちろん食欲とともに増えていく体重も気になる…。そんな人におすすめしたいのが「1日1食アロエダイエット」。あのアロエでダイエットができるのです! これから迎える食欲の秋に太らないためにも、ぜひ普段の食事にアロエを取り入れてみてください。

 

Auther/岡田 明子

 

食べ過ぎてしまう人に「アロエ」ダイエット開始!

ダイエットに密接している体の基礎代謝量。この基礎代謝量が高ければ高いほど、やせやすい体といわれています。実は人間の体の基礎代謝量は、気温によって変動するのです。夏場に代謝は低下しますが、寒い時期は体を温めようとして、基礎代謝がアップします。

 

そして、冬は最も基礎代謝が高くなるので、寒くなりはじめる秋が、実はダイエットを始めるにはちょうどいい時期なのです!

 

 

食前アロエでダイエット

そんなダイエットを始めるのに最適な季節でありながらも、止まらない食欲に誘惑の多い秋。こういうときにおすすめなのが、1日1食アロエを取り入れるというダイエットです。

 

アロエ(葉・生)は100g・3kcalと、とても低カロリーな食べものです。食物繊維も多く含むので、便通の改善にも効果があります。

 

さらにダイエットに役立てるためには、食事前に食べることがおすすめです。食物繊維を多く含む食べものを最初に食べることによって繊維が胃にたまり、あとから食べる食事の糖質や脂質の分解、吸収を遅らせるため、急激な血糖値の上昇を抑えてくれます。

 

またアロエはかみごたえもあるので、食べ過ぎ防止にも!ほかにも、アロエにはむくみ防止に役立つカリウムや、日本人が不足しがちなカルシウム、葉酸などの栄養も含まれているので、理想的な食材ですね。

 

 

食欲のない朝にもおすすめ!

ダイエットは、継続することが大事です。そのためにムリなく、普段の食生活への取り入れ方としておすすめしたいのが、朝食にアロエを取り入れる食べ方です。
最近、朝食を食べないという人も増えてきていますよね。

 

朝食を食べるということは、1日を活動的に過ごすエネルギーの補給、体温の上昇、腸を刺激して排便を促すなど多くのメリットがあるのです。

 

アロエはアロエ入りヨーグルトやアロエジュースなどのど越しがよいものが多いので、食欲のない朝にも食べやすくておすすめ!
普段の朝食にアロエを取り入れ、ダイエットに役立ててみてはいかがでしょうか。

 

文/FYTTE編集部

 

 


岡田 明子
管理栄養士。一般社団法人NS Labo代表理事。健康や美容関連のレシピ提供や商品開発、講演や執筆、メディア出演などヘルスケア分野を中心に幅広く活躍中。個人への食事サポートも行い、ダイエットや妊活に悩む人への個々の生活習慣に合わせた的確な指導に定評がある。

もはや万能ではないか! 話題の「焼き芋メーカー」に楽しい仲間(プレート)が増えました

半年に一度のお楽しみ、ドウシシャ2018年秋冬新商品タッチ&トライに行ってきました。ドウシシャといえば、ニッチながらユーザーの心に深く突き刺さる商品を出している家電メーカー。扇風機の「カモメファン」や「ふわふわとろ雪かき氷器」などでおなじみです。どちらかというと夏のイメージが強い……という方も多いのかもしれません。

↑発表された商品群の一部

 

話題の「焼き芋メーカー」に「焼きおにぎりプレート」が付属して楽しみが広がった

しかぁし! ドウシシャには秋冬向けの商品にも魅力的な商品があるわけです。とりわけ、昨年注目されたのが「SOLUNA BakeFree 焼き芋メーカー」です。焼き芋は基本的に軽トラで売りに来たり、店先で売っていたりするものであって、家で作るイメージはないと思います。まあ、サザエさんの時代と違い、落ち葉を集めて焼き芋を作ると通報されかねない時代。ということで、家庭で焼き芋が作れることを提案し、「焼き芋は購入するもの」というイメージを覆したのが、この焼き芋メーカーだったわけです。

 

今年はその焼き芋メーカーがパワーアップして登場。こちらはなんと焼き芋プレート、平面プレートに加えて、焼きおにぎりプレートまで付属。普通、焼きおにぎりは冷凍食品を除けば、ほとんど家では作らないですよね。しかし、本機があれば、プレートにごはんをのせるだけで約10分で焼きおにぎりができてしまうので、握る必要すらないわけです。新製品の品番はWFT-103/TFW-103で参考価格は1万880円(税抜)。発売は10月を予定しています。

 

鯛焼き、ドーナツなどが焼ける別売のプレートも用意

さらに、昨年焼き芋メーカーを買ってしまった人にも朗報。この焼きおにぎりプレートは、別売でも用意されています。さらに、別売プレートのバリエーションは鯛焼きプレート、ドーナツプレート(参考価格各3480円)まであるので、もはや焼き芋プレートというより、万能プレートと呼ぶほうがふさわしいかも。

↑焼き芋メーカーに焼きおにぎりプレートが付属しリニューアル。焼きおにぎりプレートや鯛焼きプレート、ドーナツプレートは別売でも販売します

 

↑焼きおにぎりは、プレートにご飯を無造作に載せるだけでOK。多めにのせれば羽根つき焼きおにぎりができます

 

ちなみに、鯛焼きはたこ焼き器のように一気に複数の型に流し込んで作る場合を「養殖」、1匹ずつ型に流し込んで作る場合を「天然」と言うようです。この鯛焼きプレートは2匹いっぺんに作れるので、どっちなのでしょうか。

↑鯛焼きプレートで鯛焼きも作れます。具材を好きに選べるのも家庭用ならではの楽しみ

 

↑ひとくちサイズの小ぶりなドーナツが焼けます。油で揚げない焼きドーナツなので、ヘルシー

所要時間10分でテーブル上で燻製ができるアイテムも

次に気になったのは「Live(ライブ)」というブランド展開です。「5感で楽しむ」をコンセプトに“臨場感”をシェアするひとときを“スパイス”として提供する新ブランドで、商品はかなり魅力的でした。このLiveシリーズで最も気になったのは、「もくもくクイックスモーカーL」(参考価格4980円)です。こちらは9月下旬の発売。

↑白いプレート部分にスモークしたい食材をのせ、熱した桜チップの煙で燻すもくもくクイックスモーカーL

 

桜チップを入れた鉄鍋をガスコンロの強火にかけ、2分ほど経ったのち、鉄鍋をクイックスモーカー本体へ。ドーム型のガラスフタをかぶせると、ガラスフタ内に煙りが充満するという仕組みです。煙がなくなれば食べごろとのことで、桜チップを加熱する時間を含めても10分程度で燻製が完成してしまいます。大掛かりな道具が不要で、キッチンやテーブルで気軽に楽しめるのがうれしいですね。

↑鉄鍋をプレートにセットしてガラスフタをのせて押し込むと、磁石によって鉄鍋のフタが上に吸着。ガラスフタの内部に煙が充満する仕組み

 

また、少量でも楽しめる「もくもくクイックスモーカーS」も用意(参考価格2980円)。こちらは固形燃料を使うので、ガスコンロで桜チップを燻する必要がありません。

↑小型のもくもくクイックスモーカーS。固形燃料を熱源としているため、これ1台で燻製作りが完結します

 

ほかにも、自宅の魚焼きグリルでピザ作りが楽しめる「パリふわピザプレート」(参考価格2480円)や、卓上で石焼きのひとり焼き肉を楽しめる「じゅーじゅー石焼きプレート」(参考価格2480円)も魅力的でした。

↑魚焼きグリルで簡単にパリパリのピザが作れるパリふわピザプレート

 

↑同じく固形燃料を使うひとり焼き肉用のじゅーじゅー石焼きプレート

 

音声解説のほか、スマホ連携で動物やランドマークの映像を表示

次の注目したいのが、「しゃべる地球儀 パーフェクトグローブEXAR(エクサー)」(参考価格3万円)。ドウシシャの地球儀はすでに定評があり、いくつものバージョンが発売されています。なかでも本品は、ペンを地球に押し当てると、その地域の情報を音声で解説してくれる地球儀です。

↑しゃべる地球儀 パーフェクトグローブエクサー

 

まず、知りたい情報の項目(国名、人口、面積、通貨など)を本体下部のシートから選び、その後、地球儀の各地域をペンで押し当てると、その情報を教えてくれます。さらにどの場所のことをいっているかというクイズも可能。気分はまさにゴー☆ジャスです。

↑スペースシャトル型のペンで地球儀の好きな部分を押し当てると、その地域や国の情報を音声で解説します

 

↑地球儀を取り外し、開くと地球内部と宇宙の情報が

 

さらにスマホやタブレットと連携し、AR機能で地球儀に2D、3Dの映像を重ね合わせて表示できます。ランドマークだったり、生息している動物であったり、はたまたかつて住んでいた恐竜であったり。知育系の商品であることは間違いないですが、大人が使っても楽しいですよ。

↑専用アプリを使ってカメラ越しに本品をみると、その場所に即したCGが表示されます。写真は生息する動植物です

 

↑同じくAR機能を使って各国のランドマークを表示。万里の長城やタージマハル、東京タワーなどが見えます

 

このほか、カモメファンのKamomeブランド初の加湿器や超コンパクトな足下パネルヒーターやパーソナルセラミックヒーター、クレヨンやミルク缶を模したステンレスボトルなど、気になる商品が目白押しでした。今年の秋・冬もドウシシャから目が離せませんね。

空気清浄機は「季節家電」じゃないぜ! 韓国No.1ブランド「AIRMEGA」初上陸で日本に提言

コーウェイ(COWAY)は浄水器、空気清浄機において韓国シェアNo.1の企業。世界40カ国以上で展開。特に水と空気に関する分野を得意としている。

 

世界40か国で展開する韓国の空気清浄機ブランドが日本初上陸

空気清浄機においては、2008年から2017年の10年間での販売台数が755万台であったのに対し、2017年の1年間だけで119万台。うち7割が中国、アジア、アメリカ、ヨーロッパでの販売となっているように、すでにグローバルなブランドとして認知されているとのこと。そんな同社が、9月12日より日本国内において、空気清浄機「AIRMEGA」(エアメガ)シリーズの発売を開始。それに先立ち、新製品発表会が行われた。

↑コーウェイ代表取締役社長のイ・ヘソン氏

 

加湿機能やイオン機能は付けず、フィルターと風量にこだわった

↑グローバル事業本部 グローバルパートナー事業本部門長イ・ジフン氏

 

同社グローバル事業本部のイ・ジフン氏によると、AIRMEGAシリーズを通しての思想は、空気清浄機は花粉の季節のみに使う季節家電ではなく、「通年使用する健康家電である」ということ。また、加湿機能やイオン機能などは付けず、独自のフィルターとパワフルな風量にこだわることで、空気清浄に特化している点が特徴だ。

空気の浄化能力に関しては、独自設計のフィルターとその性能を引き出す思想「AIRMEGA FILTERISM」(エアメガ フィルタリズム)がポイント。抗菌フィルターと活性炭脱臭フィルターを一体化した独自のフィルターと、シーンに応じて追加ができるオプションフィルターを組み合わせることで、環境に合わせた最適な空気清浄を実現できるようになっている。

 

このフィルターを生かすべく、パワフルな風量で空気中の浮遊ウイルスや細菌、カビ、花粉などを素早く除去するほか、周囲の空気の汚れを感知し、最適なモードで運転する「スマート運転」も搭載。外出から帰ってきたときなどは高出力で空気清浄を行い、空気がキレイになったら低消費電力のエコモードに切り替わるなど、24時間稼働しても電気代を賢く抑えることができる。日本独自仕様としては「花粉モード」を搭載。一定時間運転して外部から侵入した花粉などの微粒子を除去することができるようになっている。

 

リビングなどに置いても景観を損ねない高いデザイン性もポイント。常に使われる機器だけに、インテリア性も重要視しているのだろう。

 

2021年には国内の販売台数10万台を目指す

日本での発売に関しては、ビックカメラ、エディオン、ヨドバシカメラでの店頭販売のほか、Amazonでの通信販売からスタート。また、今後販売チャネルは増える予定だという。

↑同社の販売チャネル

 

販売台数目標は、2019年で2万台、2021年には10万台を目指しているとのこと。日本ではすでに、多機能な空気清浄機が一般的になっているが、そこにどれだけ食い込めるか注目だ。直接の競合としては、空気清浄特化、高いデザイン性という同様の特徴を持つスウェーデンのブランド、ブルーエアが想定できる。

↑AIRMEGAの販売目標。2021年には10万台の販売を目指す

 

左右2面にフィルターを搭載するフラッグシップモデル「AIRMEGA 400/300」

↑「AIRMEGA 400」(左)の大きさはW376×D376×H580mmで、適用床面積の目安は約48畳。「AIRMEGA 300」(右)はW345×D345×H538mmで、適用床面積は約38畳

 

それでは、各機種を見ていこう。AIRMEGAシリーズのラインは主に3つ。うち、フラッグシップモデルとなるのが、「AIRMEGA 400」と「AIRMEGA 300」だ。こちらは本体の左右に、プレフィルターとMAX2 Greenフィルターを搭載。きれいになった空気は本体上面から送風される。

↑本体側面のプレフィルターを外すと、MAX2 Greenフィルターが見える

 

↑MAX2 Greenフィルターのプリーツ面

 

フィルターの取り外しは簡単に行える構造で、プレフィルターは水洗いが可能。MAX2 Greenフィルターはおよそ5年は使えるとのことだ。

↑2つのMAX2 Greenフィルターでより微細な粒子を除去する

 

静音性にも優れており、最大風量運転時でも50〜51db。8畳の部屋ならばAIRMEGA 400で約6分、AIRMEGA 300で約8分で清浄できるスペックを持つ。

 

前面には、空気の汚れ具合がわかるLEDリングを配置。ブルーは「きれい」、赤は「汚れている」など、LEDの色で、いまの空気の状態が目で見てわかるようになっている。実売価格はAIRMEGA 400が5万4800円(税抜)、AIRMEGA 300が4万4800円となっている。

 

床の花粉やハウスダストも除去する「AIRMEGA 600」

↑「AIRMEGA 600」の大きさはW514×D256×H631mmで、適用床面積の目安は41畳

 

やや大きめのタイプが「AIRMEGA 600」。こちらは、左右と底面の3か所にフィルターを装着し、3方向から空気を吸引。床に落ちた花粉やハウスダストも逃さす除去できるという。前面のデジタル表示窓にはPM2.5の濃度が表示されるほか、LEDメーターで空気の汚れ具合(色で4段階を表示)と運転中の風量を表示する。実売価格は5万4800円(税抜)。

 

広い部屋でも素早く清浄できる「AIRMEGA STORM」

↑「AIRMEGA STORM」の大きさはW410×D240×H765mm。適用床面積の目安は32畳

 

縦長のフォルムの製品が「AIRMEGA STORM」(エアメガ ストーム)。近くの空気を清浄する「サークル気流」、遠くの空気を清浄する「ジェット気流」、部屋全体を清浄する「ノーマル気流」の3モードを切り替えられる「マルチサーキュレーション」機能を搭載している。

また、「黄砂フィルター」「新築フィルター」「ダブル脱臭フィルター」の3種類のカスタムフィルターを使い分けることで、環境や季節に応じた悩みを解決できる。実売価格は4万9800円(税抜)となっている。

↑プレフィルター(左)、抗菌Green HEPAフィルター(右)のほか、3種類のカスタムフィルターを用意

 

パワー、デザインの割に安く感じる「AIRMEGA」がスタンダードになる可能性も

AIRMEGAシリーズは、実際に目にしてみると、空気清浄機とは思えないデザインが好印象。AIRMEGA 400とAIRMEGA 300に関しては、パネル部分の色を変えたモデルの販売も検討中であるとのことで、そのような遊び心も面白い。加湿機能やイオン機能といった付加機能はないものの、このスタイリッシュなデザインとパワフルな清浄能力を見れば、価格はかなり抑えられていると感じた。

 

健康への意識が高まっている背景を受け、今後は同社が提案する「24時間365日空気清浄」が当たり前になるかも。その際は、AIRMEGAシリーズのような空気清浄機が求められのかもしれない。

すご腕ガンマンか! 三菱電機の掃除機ZUBAQは「スタンドから抜く」動作が速すぎる

ここ数年、クリーナーは使いたいときにサッと使えるコードレスタイプが人気です。人気のカテゴリーとあって、各社ともしのぎを削り、連続運転時間や吸引力を向上させています。ところが、クリーナーのスペックが向上したからといって、不満がなくなるわけではありません。三菱電機の調査によれば、「疲れる」「掃除機の準備が面倒」「時間がかかる」といった不満が多く、忙しい現代の家族にとって、掃除は気持ちの面で負担になっていることがわかりました。

↑吸引力への不満は少ないものの、操作性や準備などに対する不満が目立ちます

 

こうした背景を踏まえ、三菱電機が新たに発表したサイクロン式コードレスクリーナーが、「iNSTICK(インスティック)ZUBAQ(ズバキュー) HC-JXH30P」です。発売日は10月1日、実売予想価格は8万円前後。本機の優位点を同社の担当者に聞くと、「吸引力、体に負担をかけない取り回し、そしてワンモーションで取り出しからハンディへと変換できる操作性です」とのこと。

↑リビングなどに出しっぱなしにしてもインテリアを損なわないデザインを意識したとのこと。充電時間は約90分。連続運転時間は標準約40分、強約8分です

 

スタンドから手前に引き出すだけで、ラクに掃除が始められる

ポイントは持ち手にアールがかかったユニークなデザイン。「スタンドに設置するとアルファベットの“Q”の字を縦長にしたような形になり、当社ではこれを『Q型スタンドクリーナー』と呼んでいます」と三菱の担当者。一見すると、どこから取り出せばよいのか迷うデザインですね。しかし、このデザインには使い勝手を追求した細かい工夫が施されているんです。

↑持ち手が曲線になっているので、自分が持ちやすい場所を持つことができます。

 

例えば、掃除を始めるときは、持ち手を手前に引き出すだけでOK。スムーズな動きでラクに掃除が始められます。このほか、持ち手部分を真上に持ち上げると、パイプが外れてカンタンにハンディクリーナーに。その動きはホルダーから素早く銃を引き抜く、凄腕ガンマンを思わせます。

 

【動画】

ZUBAQをスタンドから外す動き。持ち上げたりパイプをつけたりせずとも、手前に倒すだけでOKです。

 

↑真上に引っ張り上げるとあら不思議! 上の部分がハンディークリーナーに

 

また、付属品を同じスタンドに設置できるのも便利です。また、風でゴミを吹き飛ばせるエアブロー機能を搭載。ノズルを付け替えれば落ち葉などを触れずに一掃できます。窓の桟やベランダの掃除にもよさそうですね。

↑エアブロー用のパイプなどはスタンドのフックにかけられます(スタンドについている細いパイプ)

 

【動画】

ZUBAQのエアブロー機能。隙間のゴミが吹き飛ばせます。

12万5000回転/分のパワフルな専用モーターを開発

では、肝心の吸引性能はどうでしょうか。まず、注目すべきは掃除機の心臓部であるモーターです。三菱電機のモーターは、エレベーター、電車、重機といったBtoB向けを含めておよそ100年の歴史があります。こうした技術を生かして開発されたのが、「JC(ジェットコア)モーター」です。なんと、モーターはこの新製品のためだけに開発したというのだから驚きですね。

↑旧製品のモーター(右)と比べると、JCモーター(左)はコンパクトです

 

JCモーターは、コンパクトながら12万5000回転/分を実現した高性能なモーターで、そのパワーにより、フローリング、カーペット、ラグのゴミをしっかり吸込みます。

 

さらに、自走式のヘッド部分は、ネオジウム磁石モーターを内蔵。自走力をゴミのかき出し力をパワフルにしています。しっかりかき出したゴミを吸い取るため、吸引ダクトを幅広に設計。さらに、ヘッドの前側と床面の隙間を2.5mmに広げることで、微細なゴミだけでなく米粒程度の大きさのゴミも、ワンストロークで吸い込めるようにしています。また、ブラシ部分の面積を最大化して、広範囲からゴミを吸い込めるようにしました。

↑ヘッドの吸引口。ブラシは硬質のブラシと多毛のブラシを両方を搭載しています

 

カーペット上では細かいゴミも綿ホコリもしっかり吸引

どのようにゴミを吸い込むのか、フローリングとカーペットの両方で実際に試してみました。まず、フローリングで試したところ、ゴミはしっかり吸引。これは想定内ですが、カーぺットはどうでしょう? 通常、カーペットは毛の隙間に微細なゴミが入り込み、取り残しが多いものですが、本機で掃除してみると、以下の動画のようにワンストークでキレイになりました。

 

【動画】
ZUBAQの吸引テスト。ゴミが毛の間に入り込みやすいカーペットの上で掃除してみると、砂のような細かいゴミも、綿ホコリもしっかり吸い込みます。

 

使い方に慣れてしまえば、すぐに掃除できるのが大きなメリット

本機はスタンド型で「リビングに出しておけるデザイン」かつワンモーションで掃除が始められるので、手首などに負担がかかりませんし、「さあ、掃除するぞ!」と決意するヒマすらなく、すぐに掃除ができるのは大きなメリット。パーツの交換やスタンドにセットするときには、ちょっとしたコツがいりますが、使い方さえわかればカンタンです。

↑ダストボックスが本体の上側にあるので、家具の下を掃除する際、床にピッタリくっつけて掃除ができます

 

↑ダストボックスは分解できて水洗いできます

 

なお、三菱電機では今後、新製品が体験できるイベントなどを検討中とのこと。ワンモーションで掃除が始められる点など、独自のメリットをみなさんにもぜひ体験してほしいところです。

加湿器で「価格の次に求める意外なもの」って? シャープの「ニーズを汲んだモデル」が確かに使いやすそうだ

シャープが、2018年モデルの加湿器を発表しました。同社では、今回のモデルチェンジに際してユーザー調査を実施。ニーズを分析したところ、ユーザーが加湿器に求めているのは(購入時の1位が「価格」だったことを除けば)、加湿量や操作性、デザインなどより、「給水のしやすさ」のほうが大きいということがわかりました。特に高齢の女性ほど給水のしやすさを重視することが判明したといいます。

 

実は加湿パワーより「給水しやすさ」を重視するユーザーが多い

使用時の不満点でも、四割以上のユーザーが「給水が面倒」というを挙げました。加湿器を使わなくなったユーザーへの追跡調査では、28%が「給水が面倒だから」と回答。給水時に困っていることに焦点を絞った調査では、「タンクの持ち運び時の水漏れ」「水を入れたタンクが重い」「タンクの中を洗うのが手間」といった声が多く見られました。

↑シャープでは、加湿器は「給水のしやすさ」が購入するときも、購入したあとも評価の対象として大きなウエイトを占めると分析しました

 

そこで、ニューモデルでは、デザインを一新。加湿のための水をタンクの上から注ぐか、トレーを引き出して水場で汲んでくるか、好きなほうで給水できるようになっています。ラインナップは適用床面積21畳の「HV-H75」と適用床面積15畳の「HV-H55」の2モデルで、実売予想価格はそれぞれ2万7000円(税別)と2万3000円(税別)。発売はどちらも9月20日です。

↑新デザインの加湿器「HV-H55」

 

接地面積A4サイズのハイブリッド式コンパクトモデル

まずはHV-H75とHV-H55の概要を見ていきましょう。両者は加湿方式にハイブリッド式を採用。サイズや重量、カラーバリエーション(ホワイト系/ブルー系を用意)などの外観は2機種ともまったく同じです。接地面積を従来機種より約9%縮小して、ほぼA4サイズとし、インテリア性を高めたデザインも特徴。

 

HV-H75は1時間に750mLの加湿能力、HV-H55は同じく550mLの加湿能力を持っており、より広い部屋をより早く加湿したいという向きには、HV-H75がオススメとなります。

↑HV-H75とHV-H55のラインナップとカラーバリエーション。H75とH55の主な違いは加湿能力で、本体の寸法や重さは同じです

 

「上部から水を注ぐ」「取り出したトレーに直接注ぐ」の2通りから選べる

さて、先述した「給水しやすさを重視する」というニーズを踏まえ、今回のHV-H75とHV-H55に採用された機構が「どっちも給水」です。その特徴は、本体上部から水を注ぐ、本体からトレーを取り出して給水するという2通りから、ユーザーは好みの方法を選べるというもの。

↑タンクの上から水差しなどで注ぐことも、トレーを取り出して洗面台で水を入れることもどちらも可能

 

給水口は本体正面から見て、天面の右側に設けられています。上部がトレイになっていて水を注ぎやすい形状になっており、水差し、ヤカン、ペットボトルなど、自分の持ち運びやすい容器で給水可能。

↑ヤカンで注ぐ水には青の着色料を加えて見やすくしています

 

本体下部に格納されたトレイは、正面から見て右側から引き出します。半分まで引き出すと、トレイに付いている取っ手が使える状態に。トレイを持って水場まで行き、満水まで一度に給水したり、清掃などのお手入れをしたりすることが可能です。

↑トレイには取っ手が付いています

 

トレイは洗面台で蛇口の下に置きやすい箱型。手が入りやすく、突起も少ないので、お手入れしやすいのもうれしいところ。

↑トレイは洗面台で蛇口の下に入れやすいデザイン

 

水の残量は天面のパネルでひと目でわかる

タンクの水の残量は本体横から視認できるほか、天面の操作パネル部でもLEDでひと目で確認できます。操作パネルでは、電源のオン/オフ、運転モード変更、プラズマクラスターのオン/オフ、タイマー(6時間/2時間)設定などが可能。フィルターを乾燥してお手入れするフィルター乾燥ボタンも搭載しています。ちなみに、誤って吹出口から給水しても、すぐに故障するようなことはないそうです。ただ、シャープの担当者いわく、「水はできるだけ給水口から入れて欲しい」とのことでした。それは、そうでしょうね。

↑操作パネルがこちら。左側に吹出口があり、右側のスリットが給水口です

 

パーツが取り外して掃除でき、水の経路をタオルで拭ける

給水にばかり目が行きますが、お手入れのしやすさも新モデルがこだわったポイント。水と風の通り道となるほとんどのパーツが取り外して掃除でき、水の通り道にタオルを通して拭くこともできます。また、トレイ内に取り付けられる別売の「Ag+カートリッジ」(型番は「FZ-AG01K1」で、希望小売価格は900円)を用いることで、水のヌメリやニオイの原因を抑えます。少しでもきれいな水で加湿したい場合に利用したいところ。こちらの交換時期は年に約1回です。

↑本体はパーツをばらしたうえで、タオルなどで汚れを拭き取ることができます

 

冒頭で述べた通り、HV-H75とHV-H55の加湿方式はハイブリッド式です。ハイブリッド式は、本体内の濡れたフィルターに温風を当てることで、効率よく水分を気化させるため、室内を素早く加湿できます。

 

水をヒーターで加熱して水蒸気を作るスチーム式では、水蒸気が室内の下のほうに溜まりがちなのに対して、ハイブリッド式は水分をより細かく気化して飛ばすため、室内をまんべんなく加湿できるのもメリット。

 

部屋の隅に置いても、部屋中をきちんと加湿でき、いちいち腰を曲げて足元のトレイを取り外さなくても給水できるのは大きな魅力。トレイのお手入れタイミングだけ気を付ければ、使い勝手も良さそうです。

↑HV-H75/55の商品特長をまとめたパネル

 

キノコをリスペクトしたふとん乾燥機もブラッシュアップして登場

シャープでは、加湿器と同時にふとん乾燥機の新製品も「UD-BF1」発表しました。こちらは昨年発表された従来モデルをブラッシュアップしたもの。キノコが胞子を遠くへ飛ばす仕組みを応用し、温風がより広い範囲に届く「きのこアタッチメント」を採用しています。

↑ふとん乾燥機の新製品「UD-BF1」も同時にリリースしました

 

本機は、ヒーター性能や本体内部の構造を改良乾燥時間を従来比約17%短縮。本体の笠の部分の色が変更になったほか、従来機に比べてホースを10cm延長することで、高さのあるベッドでも使いやすくなりました。ふとんがホカホカになるので、寒くなる冬には重宝しそうですね。給水しやすくなった加湿器とともに、ぜひ注目してみてください。

↑ホースの先に付いた円盤状のものがきのこアタッチメント。ホースが長くなり、温風の吹出口がダブルベッドの中央にも届きやすくなっています

 

シャープ

加湿器 HV-H75

●実売予想価格:税抜2万7000円前後●発売日:9月20日●外形寸法/質量:W272×D220×H455mm/約5.2kg●加湿量:750mL/h(強)/200mL/(静音)●連続加湿時間:約5.3h(強)/約19h(静音)●タンク容量:約4.0L●加湿適用床面積(目安):木造和室12.5畳(21m²)/プレハブ洋室21畳(35m²)●プラズマクラスター適用床面積(目安):約12.5畳(約21m²)●電源コード長:約1.8m●本体色:プレミアムホワイト(W)/モイストブルー(A)

 

加湿器 HV-H55

●実売予想価格:税抜2万3000円前後●発売日:9月20日●外形寸法/質量:W272×D220×H455mm/約5.2kg●加湿量:550mL/h(強)/200mL/(静音)●連続加湿時間:約7.2h(強)/約19h(静音)●タンク容量:約4.0L●加湿適用床面積(目安):木造和室9畳(15m²)/プレハブ洋室15畳(25m²)●プラズマクラスター適用床面積(目安):約9畳(約15m²)●電源コード長:約1.8m●本体色:プレミアムホワイト(W)/モイストブルー(A)

 

ふとん乾燥機 UD-BF1

●実売予想価格:税抜2万2000円前後●発売日:9月20日●外形寸法/質量:W243×D243×H386mm/約4.0kg●プラズマクラスター適用床面積(目安):約6畳(約10m²)●安全装置:転倒時運転停止装置、湿度過昇防止サーモスタット●付属品:くつ乾燥アタッチメント

パナソニックの冷蔵庫、値段が違うと何が違う? 価格帯別3モデル、家電のプロが徹底比較!

冷蔵庫は常に稼動しているだけに、省エネ性能の高いモデルに買い替えたいもの。今回は、「微凍結パーシャル」「ワンダフルオープン」などの人気機能を搭載したパナソニックの冷蔵庫を特集します。家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、4~5人の家庭で一般的な450~500Lクラスの3つの価格帯別でオススメを選んでもらいました。各モデルは電気代から機能の有無まで、表組みでわかりやすく比較しているので、ぜひ参考にしてみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【パナソニックの冷蔵庫の特徴とは?】

「トップユニット方式」と「ワンダフルオープン」が人気!

「コンプレッサーを小型化し、冷蔵庫上部に配した『トップユニット方式』で、冷蔵庫下部のスペースを有効に使えるようにした設計は、パナソニックのオンリーワンです。また引き出し式収納部分は、レールによって奥までしっかり引き出せる『ワンダフルオープン』が大好評。ケース全体が見渡せ食材の出し入れがしやすくなっています。

 

ドアの開閉状況や周囲の明るさを感知し、使わない時間帯は無駄な冷却をコントロールする『エコナビ』を搭載し、省エネにも配慮。空気の浄化や脱臭、除菌に効果を発揮する独自の微粒子イオン『ナノイー』を搭載したモデルも多数あります。400L以上の大容量タイプのラインナップが豊富で選びやすいのも特徴ですね」(戸井田さん)

 

【パナソニックのオススメその1 ハイエンドモデル】

「ナノイーX」搭載の大容量プレミアムモデル

HPXタイプ

NR-F504HPX

実売価格34万3440円

除菌に効果のあるOHラジカルを、「ナノイー」の10倍含有した「ナノイーX」を搭載する2018年プレミアムモデル。「Wシャキシャキ野菜室」は、密閉性を高めた「新・モイスチャーコントロールフィルター」と野菜から放出される湿気を感知する「野菜室専用湿度センサー」により、野菜にちょうどいい湿度を保ちます。また、冷蔵室下段のパーシャル室では、約-3℃の低温で食品を微凍結保存し、肉や魚の鮮度を約1週間維持(「微凍結パーシャル」)。省エネに関しては冷気循環用ファンの大型化、ダンパー(冷気の風路にある装置)開閉のきめ細かい制御などを含む「フラット冷却システム」が新採用されています。

 

戸井田さんのレコメンド

食材の鮮度維持と省エネ機能に注目!

「省スペース&大容量のプレミアムモデルです。昨年、いよいよ『幅685mm・600L』を達成し、この2018年モデルが第二世代となります。ウリの機能は『微凍結パーシャル』。チルド以下、冷凍未満の-3℃は、低温かつ完全には凍らないギリギリの温度帯で、肉や魚など冷蔵では約3日、チルドでは約4日のところ、微凍結パーシャルでは約7日と食材の鮮度を長持ちさせることができます。完全冷凍ではないので、解凍いらずで使えるのも便利。忙しいときに短時間で調理が可能になります。冷凍室には『新鮮凍結ルーム』があり、ラップした熱いごはんをそのまま入れてもOK。こちらも時短になりますね。

 

『Wシャキシャキ野菜室』は『保鮮プレート』と『うるおいシャッター』で保湿効果が高いのが特徴。葉野菜も1週間鮮度を維持できるので、まとめ買いをしても大丈夫! 奥までしっかり引き出せる『ワンダフルオープン』、扉の位置が低めの『ローウエストライン設計』、3方向から照らす庫内灯など使い勝手も良好です。

 

また新冷却システム『フラット冷却システム』や新開発高断熱キャビネットなどハード面でも高い省エネ技術を搭載。収納量を光で判断する世界初の技術や、ドア開閉数、部屋の明るさなどの情報から無駄な運転を減らし節電する『エコナビ』も優秀です。おまかせで省エネできるのはうれしいですね!」(戸井田さん)

↑野菜室の内部。①が適切な湿度コントロールを行う新・モイスチャーコントロールフィルター、②が小物野菜ケース、③が野菜室本体ケースの葉野菜コーナー、④がボトル&調味料コーナーとなっています。奥まで引き出せるワンダフルオープンも特徴です

 

【パナソニックのオススメその2 中位モデル】

最上位にひけを取らないコスパ良の2017年モデル

 

XPVタイプ

NR-F503XPV

実売価格14万8720円

2017年発売モデル。先述のNR-F504HPXと同様に「微凍結パーシャル」「Wシャキシャキ野菜室」といった機能はひと通り揃っています。コンプレッサーをデッドスペースになりがちな最上段奥へ移動させた、パナソニック独自のトップユニット方式で収納力を確保。設定要らずで節電してくれる「エコナビ」も搭載し、省エネ性を高めています。清潔機能の面では、イオンの量が多い「ナノイーX」ではなく、一世代前の「ナノイー」を搭載。また新冷却システム「フラット冷却システム」は非搭載という部分で、最上位モデルとの差があります。

 

戸井田さんのレコメンド

予算を抑えつつ、人気機能を享受できるのが大きなメリット

「上位モデルとの差は、冷凍室が2段ケースになること(550L以上の上位モデルは3段ケース)、冷凍室・新鮮凍結のアルミプレートが1枚になることなどで、大きく性能が劣ることはありません。『微凍結パーシャル』『トップユニット方式』『ワンダフルオープン』といった人気機能は網羅。使い勝手の面では最上位と変わりなく、満足できる充実ぶりです。

↑微凍結パーシャルもしっかり搭載。変色しやすいひき肉も1週間鮮度を保ちます

 

ハード面では『フラット冷却システム』が非搭載で、消費電力量はやや高めになりますが、『エコナビ』が搭載されているのでそれほど気にしなくてもOK。スリムタイプではないですが、予算を抑えつつ同社の人気機能を享受できるのが大きなメリットです」(戸井田さん)

 

【パナソニックのオススメその3 スタンダードモデル】

「微凍結パーシャル」を搭載した鋼板モデル

 

Vタイプ

NR-F503V

実売価格13万7990円

基本機能を備えた鋼板ドアモデルに「微凍結パーシャル」を搭載した2017年発売のスタンダードモデル。「微凍結パーシャル」「ワンダフルオープン」は搭載されていますが、「ナノイー」による清潔機能が省かれ、野菜室は下段のみ「シャキシャキ野菜室」となっている点が上位モデルと違うポイント。省エネ基準達成率は88%とやや低めですが、「エコナビ」が搭載されており、きめ細かく節電してくれます。

 

戸井田さんのレコメンド

人気の機能がひと通り網羅されている!

「鋼板ドアのスタンダードモデルです。『エコナビ』『トップユニット方式』『ワンダフルオープン』『微凍結パーシャル』など、人気の機能は網羅されています。中位モデルとの差は、野菜室が『シャキシャキ野菜室』となり、下段のみ湿度コントロールタイプになること。長持ちさせたい野菜は下段に収納するなど、ちょっとした工夫をすればOKです。また、ナノイーが非搭載になりますが、『光Ag除菌+Agバイオ抗菌脱臭』の清潔機能は備わっています。

 

鋼板ドアなので、従来のようにマグネットが使え、給食の献立やスケジュールがドアに貼れて便利。鋼板ドアはガラス扉より生活感が出るデザインですが、冷蔵庫が見えにくいキッチン独立の間取りなら気にならないでしょう」(戸井田さん)

↑省エネ機能「エコナビ」を搭載。収納量が少ないと判断するとエコナビ運転を行い、冷やしすぎのムダを省きます

 

<総括>

サイズにこだわらないならXPVタイプがオススメ

 「HPXタイプは全体としてはセカンドグレードに当たり、最上位のWPXタイプとの差は野菜室にステンレスプレートがないことと、ガラス扉の加工が異なることで、ほぼ性能は一緒です。価格を若干抑えつつ、デザインも機能も充実した高性能モデルが欲しい人にオススメ。『幅685mm・600L』『幅685mm・550L』『幅650mm・500L』『幅650mm・450L』の4種とラインナップも豊富です。容量により展開している色が変わるため、欲しい容量と色が合致しないことがあります。色と容量、どちらを優先するかは検討を!

 

ちなみに同じタイプ内でも、冷凍室が3段ケースなのは600Lと550Lのみ。500Lと450Lは2段になります。2018年8月に発売されたばかりのモデルのため、価格は今が最高値となっています。お得な2017年モデルとも比較検討してみて下さい。

 

XPVタイプは、ガラスドアの4グレード目に当たります。寸法は『幅685mm・500L』と標準的。同じスペースにできるだけ大容量を置きたいなら上位モデルがいいですが、サイズに問題がないなら、基本性能を網羅しつつ価格面でもお手ごろなので、コスパがいいモデルです。シャンパンゴールド、スノーホワイトと色展開は2色。淡い色味なので、どんなインテリアに馴染みやすくいのもポイント。2017年9月発売で、価格面ではもっとも安い時期ですが、在庫が少なくなっている可能性があるので注意しましょう。

 

Vタイプは500L台の冷蔵庫のなかではベーシックな機能に絞り込んだスタンダードタイプ。『幅685mm・501L』『幅685mm・470L』『幅600mm・406L』の3展開。406Lのものは片開きになります。カラーは1色で、どんな空間にも馴染みやすい『シャンパン』のみ。2017年10月発売で、価格はいまがもっとも安い時期。こちらも在庫には注意すべきですが、機能と予算を両立させたい人にオススメです」(戸井田さん)

 

親、祖父母に贈りたい!「敬老の日」に絶対オススメ最新「プレゼント家電」10選

9月17日(月)は敬老の日。ある程度モノがわかり、財力もついてきたオトナとしては、少々値は張っても気の利いたものをプレゼントしたいところ。その候補として、先進技術を搭載しながら、意外に使いやすい最新家電を選んでみてはいかがでしょう。そこで今回は、シニアの方の生活をサポート、あるいは生活が楽しくなるアイテムのうち、操作方法がシンプルなものをチョイス。ご家族のニーズにぴったりのモノを選び、「こんなのほしかったんだ!」と喜ぶ顔を見てみようではありませんか。

 

その1 ロボット掃除機

ベーシックな機能で、誰でも迷わず操作できる

20171122-s4

ルンバ641

実売価格4万3070円

「高速応答プロセスiAdapt」を搭載するスタンダードモデル・600シリーズの最新機種。壁際のゴミをかきだすエッジクリーニングブラシ、本体中央に並んだ2本の回転ブラシ、微細なハウスダストまで吸い込む吸引部による「3段階クリーニングシステム」で部屋中のゴミを取り除きます。専用アプリに対応しておらず、曜日ごとに清掃開始時間の予約ができる「スケジュール機能」などは搭載しませんが、ボタンを押してスタートするだけのわかりやすい操作が魅力です。

 

その2 床拭きロボット

重労働の床のぞうきん掛けを代行してくれる!

20160819-s4-000

床拭きロボット

ブラーバ ジェット240

実売価格3万2270円

床拭きロボット、ブラーバのコンパクトモデル。ジェットスプレーで水を噴きつけ汚れを浮かせてから、クリーニングヘッドを細かく振動させて床をピカピカにします。床のぞうきん掛けは重労働ですが、これを代行してくれるのはうれしいですね。装着したクリーニングパッドの種類から掃除モードを自動で識別。使い捨てパッドは10枚1296円(税込)で用意しています。iRobot HOME アプリに対応しており、スマホから清掃スタート/ストップ、清掃モードの設定、清掃履歴の確認などを行うこともできます。

 

その3 エアコン

個室用に手ごろな価格&外から温度が確認できる

アイリスオーヤマ

ルームエアコン Wi-Fi・人感搭載シリーズ IRW-2817C

実売価格7万5384円

アイリスオーヤマが大型白物家電事業への参入第一弾として2017年に発売し、話題となったエアコン。無線LANを内蔵しているため、スマホでの遠隔操作が簡単にできるのが特徴。帰宅途中にスマホでエアコンの電源をオンにしておけば、家に帰ったときに快適な温度で迎えてくれます。睡眠モードは温度設定を1時間ごとに変更可能など、アプリで生活リズムに合わせた細やかな設定も可能。人の動きを検知する人感センサー搭載で、人がいない時は自動で省エネ運転をしてくれます。価格が手ごろなので、いままでエアコンがなかったおじいちゃん、おばあちゃんのお部屋用として最適。スマホで室内の温度が確認できるのも安心です。

 

その4 水なし自動調理鍋

材料を入れるだけで調理でき、素材の栄養素もキープ

シャープ
ヘルシオ ホットクック KN-HW24C
実売価格6万6680円

材料と調味料を入れるだけで、あとは放っておけば料理が完成する水なし自動調理鍋。かきまぜや火加減もすべて自動なので焦げつく心配もありません。食材に含まれる水分を活用して調理するので、おいしさが凝縮。さらに野菜の甘みや抗酸化作用のあるビタミンC、葉酸などの栄養素もより多く残ります。無線LANを搭載し、ウェブ上のAIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」に接続すれば、AI(人工知能)が調理準備のアシストをしてくれます。本機は丸鶏も調理できる大容量2.4Lタイプですが、よりコンパクトな1.6LのKN-HW16D(実売価格5万3000円)も発売されています。

 

その5 首掛けスピーカー

テレビの音が耳元で鳴るから聞きやすい!

ソニー
ウェアラブルネックスピーカー SRS-WS1

実売価格2万6840円

テレビに付属の送信機を付け、肩にのせて使うウェアラブルネックスピーカー。スピーカー開口部から放射状に音が広がるソニー独自のボディ構造と、デジタル音声処理により耳を包み込むように音が広がります。音が耳元で響くので、大きな音を出しにくい環境でも、迫力のあるサウンドが楽しめるのが魅力。低音と連動する振動板「パッシブラジエーター」を搭載し、低音部分が振動として再生されるため、映画、ゲーム、ライブ映像にシンクロし、迫力ある体験ができます。振動の強さは3段階(強・中・弱)で調節可能。テレビの音が聞きづらいな…と感じている人にもぴったりです。

 

その6 ポータブルテレビ

映画好きに個人用の高音質テレビはいかが?

20180306-s4 (2)
パナソニック
プライベート・ビエラ UN-19Z1
実売価格8万8880円

モニター部分を取り外して、家のどこにでも持ち運べる19v型液晶テレビ。モニター部のバッテリーは、最長約3時間30分持続。小型ながらもサブウーハー内蔵2.1chのスピーカー部とドッキングして、広がりのある音を体感できます。チューナー部から映像をワイヤレスで転送するので、アンテナ線のない部屋でもテレビを楽しめるのが魅力。同社レコーダーと連携すれば、レコーダーの映像をワイヤレスで飛ばして本機で楽しむことも可能です。チューナー部には500GBの録画用HDDを搭載し、テレビ番組の録画・再生できるほか、ブルーレイディスク、DVDの再生機能付き。個人でじっくり映画やテレビを楽しみたい、という方に贈れば、喜ばれるのは間違いありません。

 

その7 マッサージシート

もみ玉の速度や幅などが選べる本格マッサージシート

ドクターエア

3Dマッサージプレミアム MS-002

3万7800円

イスにかけて使うタイプのマッサージシートの上位モデル。体格を選ばない70㎝のロングストローク構造に、大型マッサージチェアと同等のユニットを搭載しています。これまでの「もみ」、「指圧」に加えて「たたき」、「もみたたき」を追加してより本格的なマッサージを実現しました。「肩上限」ボタンでもみ玉が動く範囲を指定できるほか、たたき位置や速度、もみ玉の幅など、細かいマッサージの調整が可能です。マッサージチェアは高いし置き場所がない、というご家庭でも本格的なマッサージが楽しめますよ。

 

その8 コードレススティック掃除機

身体に負担をかけない工夫が満載の軽量コードレス

シャープ

RACTIVE Air

EC-AR2SX

実売価格6万2290

軽くて丈夫な「ドライカーボン」製パイプを採用し、1.5kgの軽量ボディ(本体、バッテリー、パイプ、吸込口を含む)を実現。腕への負担を抑え、ホコリの気になる高所でも、ラクに掃除できます。吸引力が従来比約1.3倍の「フルパワーモード」を搭載し、気になる場所もしっかり掃除することが可能。手元のレバーでヘッドが外れ、腰をかがめることなく、棚などを掃除しやすい「スグトルブラシ」に切り替わります。外したヘッドは、パイプ接続部が自立するので、再び挿すときもカンタン。身体に負担をかけずに掃除ができる点、年配の方にはうれしいですね。

↑スグトルブラシの機能。ヘッドの切り替えがスムーズです

 

その9 集音機

声が聞き取りやすくなり、小型で目立たないのがうれしい

パイオニア

フェミミ VMR-E50

実売価格2万1384円

耳に収まって目立ちにくいコンパクトタイプの集音器。人の声を中心に音声を増幅する独自の“フェミミ効果”に加え、わずらわしい雑音やハウリング(ピーピー音)を抑制し、テレビの音や会話時の声などをクリアで聞き取りやすくします。本体はシンメトリーデザインになっており、右左の耳どちらでも使用可能。イヤーチップはS/M/Lの3種類同梱で、耳にフィットする最適なサイズを選べます。取り外しに便利なテグス付き。小型で目立たないので、耳が聞こえづらい、でも大げさなものは付けたくない……という方にはぴったりです。

↑装着したときの様子

 

その10 ICレコーダー

大きなボタンで操作しやすく、録音やラジオ番組が聞き取りやすい!

オリンパス

Voice-Trek DP-401

実売価格1万6000円

大きなボタンで操作しやすいシンプルなICレコーダーで、ポケットラジオとしても使用可能。雑音が入りにくいFM電波でAMラジオが聞ける「ワイドFM」、録音した音声データやラジオ番組もより快適に聞くことができる「ゆっくり再生」のほか、ステレオマイクで拾った音を増幅して聴ける「集音」機能など、シニアにうれしい機能も備えています。使い方に迷ったときは音声ガイドでサポート。これ1台で、大事な会話や日々のラジオ番組の録音が簡単にできますね。

 

これほど「身体思い」な掃除機はあったか? シャープ新コードレスの「やさしさ具合」を数字でチェック!

コードレスキャニスター掃除機は、キャニスター型のパワーと、コードレスの使いやすさを併せ持つ注目のジャンル。ここでは、9月13日に発売するシャープのコードレスキャニスター掃除機「 RACTIVE Air EC-AS710」を紹介します。軽さとパワーを両立しながら、身体への負担を大幅に軽減したという本機。以下では、従来機と比較した数字とともに見ていきましょう。


シャープ RACTIVE Air EC-AS710
実売予想価格8万6000円前後
2018年9月13日発売

コードレスキャニスター掃除機として、世界最軽量の総質量2.9㎏を実現。さらに、ヘッド先端構造の改良と新ブラシの自走アシスト機能により、ラグマットなどの段差を、ヘッドを持ち上げずにラクラク乗り上げられる仕様を実現しました。

【SPEC】 ●連続使用時間(バッテリー2個連続使用時):強モード約16分、弱モード約60分、自動エコモード約40分 ●充電時間(バッテリー1個):約80分 ●サイズ/質量:W204×H230×D390㎜/1.8㎏(本体)

 

ラクティブエアの大半はやさしさでできている

「コードレスクリーナーといえばスティック型」という人も多いでしょうが、「キャニスター型」という選択肢も大いにアリ。とくに本機は、【本体+バッテリー】で1.8㎏、【ヘッド+パイプ+ホース】で1.1㎏と、手元にかかる負担はスティック型よりも分散されて軽いです。パイプをヒョイッと持ち上げて、エアコンや棚の上などもラクラクと掃除が可能。

 

しかも、今回の新機能も、地味ですが使ってみると想像以上に快適です。例えば、ラグマットの掃除でヨイショとヘッドを持ち上げる身体的負担や面倒くささを軽減。また、キャニスター型として初の自立機能を搭載し、家具をどかすたびにパイプを床置きして、拾い上げて運転ボタンを押して再開……といった手間もなくなりました。“吸引力の強いスティック型コードレス”全盛時代に、それらとはまったく別アプローチでの“親切な進化”。できるだけラクに掃除したいという人にぴったりです!!

 

【 RACTIVE Airの進化の数字】

世界最軽量2.9kg


メインモーターや電子回路の小型・軽量化により、吸引力を強化しつつも本体質量は従来モデルと同じ1.8㎏に。ヘッド・パイプ・ホースを含んでも2.9㎏を実現し、階段掃除もラク。

 

【 RACTIVE Airの進化の数字】

かがまずにヘッド形状を切り替えられることで

身体への負担約68%軽減(従来比)


立ったまま手元のレバーを引くと、簡単にヘッドが外れ、家具の隙間もラクに掃除できるブラシに切り替わります。身体をかがめてブラシを着脱するよりも、筋活動量は大幅に軽減できました。

 

【 RACTIVE Airの進化の数字】

ヘッドがラグマットの段差にぶつかってもラクに乗り越えることで

身体への負担約55%軽減(従来比)


ヘッドのバンパー部を露出した構造にしたことと、新ブラシの自走アシスト機能との相乗効果により、ラグマットの段差を乗り上げるときの衝撃を軽減。筋活動量は、ほぼ半分に抑えられました。

 

【 RACTIVE Airの進化の数字】

“パイプを置く⇒拾う”の動作が省略することで

身体への負担約37%軽減(従来比)

従来は、掃除を中断する際にパイプを床に置き、再開する際にかがんで拾い上げる必要がありましたが、本機は自立が可能に。自立すると自動的に運転を一時停止し、パイプを傾けると自動的に運転再開します。

 

文/青木宏彰(GetNavi本誌)

家電ライター「価格は問題にならない」3万7000円のバルミューダ「子ども用デスクライト」が高くない品質以外のワケ

バルミューダといえば、デザインに優れた扇風機などの空調家電や、トースターや電気ポットといったオシャレなキッチン家電で有名。ところが、9月6日、バルミューダが発表したのはなんとデスクライト。その名は「BALMUDA The Light(以下、The Light)」で、「子どもが使いやすいこと」を念頭に開発されたといいます。そして、価格はなんと3万7000円(税別)とかなり高価。当初はいったい誰が買うのか……と思うのですが、製品を見てから考えてみると、個人的には「価格は問題にならない」という結論になりました。以下でその理由をお伝えしていきましょう。

↑バルミューダの新製品「BALMUDA The Light」

 

頭上にセットすると手元が影になり、手元を照らすとまぶしいという課題

バルミューダによると、小さな子どもは大人より小さく視界の範囲も狭いため、集中するとノートなどに「被さる」ように絵や文字を書くことが多いのだそう。このため、デスクライトを頭上にセットすると、子どもの頭が光を遮って手元が影になります。かといって、手元を照らすためにライトの位置を離し、手元方向に光源を向けると、今度はライトの光が直接目に当たってまぶしい…という問題が。そのため、理想的なのは、シェードを下に向けても斜め前方にある手元に光を送れるライトだそう。

↑頭上にセットすると手元が影になります

 

↑手元に光源を向けると光が目に入ってしまう問題が

 

手術灯の技術を応用した「ForwardBeam Technology」で課題をクリア

一方、手を使う細かな作業で失敗できないものといえば、人の命を左右する「手術」でしょう。なんと、The Lightはこの手術時に利用する「手術灯」の国内シェアNo.1の山田医療照明と共同開発しています。手術灯の大きな特徴は手や器具などの「影」ができにくいこと。この手元の影を作らないために、手術灯は光を一度鏡などに反射させて光の経路をコントロールしています。

↑会場に展示されていた手術灯

 

↑手術灯が照らすパプリカの茎に中指をのせてみましたが、パプリカにはまったく影が落ちません。まるで魔法のよう

 

今回発表されたThe Lightも、LEDで作った光を一度シェード裏の鏡で反射させ、本体の斜め前を明るくする「ForwardBeam Technology(フォワードビームテクノロジー)」を採用しています。このため、頭をノートに近づけたとしても、本機なら手元は明るく、また「ライトの光がまぶしい」という問題もありません。

↑The Lightのシェード内部。LEDは3つ内蔵されていますが、すべて直接光が机に向かわないように処理されています。写真で見えると通り、複雑な形状をした鏡で反射した光を机の上に届けます(写真はカバーを外した状態)

 

↑発表会現場にあった体験コーナー。ライトは机の端で下を向いているのに、机中央が明るく照らされているのがわかります。これは不思議!

 

太陽光に近い光の波長を持ち、目に優しいLEDを採用

The Lightは、「光の質」も一般的なLED照明とは異なっています。実は、我々の多くが目にしているLED照明は「白色LED」と呼ばれるもの。その点、The Lightは「太陽光LED」と呼ばれるLEDを採用しています。白色LEDと太陽光LEDの違いは、ズバリ「光の波長」。一般的な白色LEDは「青色LED」の光を「蛍光体」に通すことで白く見せています。このため、光の波長を調べると「青」の波長がダントツに多いのがわかります。

↑黒い線が一般的な白色LED、破線が太陽の光、そしてオレンジの線がThe Lightの光の波長。The Lightの光は400~500nmの間のブルーライトが少ないのがわかります

 

ちなみに、この青の波長が現在よく知られている「ブルーライト」のことで、目の疲労をはじめ、さまざまな悪影響を指摘されています。一方、太陽光LEDは、もちろん青の波長はあるものの、白色LEDの半分ほど。より自然な太陽光に近い光の波長になっているのが特徴です。

 

「モノ本来の色が見える」のも利点だが、太陽光LEDは価格が高い!

太陽光LEDはブルーライトの影響が少なく「目に優しい」というだけではなく、「本当の色が見える」のも特徴。白色LEDは青の波長が強いため、「赤っぽい色がくすんで見える」という問題があったのですが、太陽光LEDだと赤もハッキリと見えます。このため、太陽光LEDは医療現場のほか、きちんと「色」を再現する必要がある美術館などでも使用されているとのこと。つまり、本機を使えば、子どもにモノの「本当の色」を見せることができるわけです。

↑会場にあった白色LED(写真左)とThe Light(写真右)の明かりの違い。白色LEDはバナナが少し黄緑がかっていたり、ミカンの色が褪せているように見えます

 

ちなみに、目に優しく、物本来の色を再現できる太陽光LEDが普及していない理由は、ズバリ「価格」。太陽光LEDは白色LEDよりもかなり高価なパーツなのです。また、白色LEDと比較すると、複雑な排熱処理を行う必要があり、そのための冷却機(ヒートシンク)も必要なのだそう。

 

ペン立てのライトアップなど、子どもが喜ぶ仕掛けが満載!

The Lightは「子ども向け」ということで「光」以外にもさまざまな工夫があります。ひとつは点灯時や明るさ変更時に電子ピアノのカワイイ音が鳴ること。

↑明るさの度合いは、正面のつまみで6段階から選べます。明るさを変えるたびに軽快な音がなるのも面白いですね

 

ふたつめは、本体スタンド部がペン立てになっていること。「デスクライトを置くと机が狭くなる」との考えで明かり付きハイデスクのような勉強机を購入するユーザーも多いですが、ペン立てと一体型ならば、机の上に物を置くことにも納得できそうです。ちなみに、デスクライトを点灯するとペン立て内部も光るというギミックもあり、子どもに受けそうですね。

↑スタンド部分がペン立てになっているほか、内部をライトアップできるギミックも

 

↑ペン立てのなかは汚れやすいものですが、中にはカバーがセットされており、簡単に洗うことができます。カバー底面は柔らかい素材で、鉛筆を下方向に挿しても折れないよう、工夫が施されています

 

愛着を持ってもらうため、デザインの完成度を90%に抑えた

みっつめはシールなどを貼って自分らしいデコレーションができること。「シールなんて、他のライトでも自由に貼ればよい」と思うかもしれませんが、実はシールを貼ったり、剥がしたりすると塗料が剥げる製品はかなり多いのです。だからThe Lightはシールをつけ剥がししても剥げにくい塗料を使用しているそう。

 

また、本体は植物ポットのようなカワイイデザインで、素人目には完成度が高いように見えますが、同社の代表取締役社長・寺尾 玄氏によると「あえて90%のデザイン」に抑えているのだとか。残り10%のデザインは子どもが自分の手で完成させることで、「このデスクライトは自分のもの!」という愛着を持って欲しいということです。

↑バルミューダの代表取締役社長・寺尾 玄氏

 

1点、注意したいのが、質量が約3.2kgと重いこと。子どもが不用意に倒せないのは利点ですが、移動は親がしないと危ないですね。その点を除けば、手元が影になりにくいこと、色がキレイに再現されること。そして、「手術灯の技術を応用している」というロマンと、ヒートシンクを採用してまで太陽光LEDを採用した根性……。「好きだから作った」という熱い思いを感じます。シールを貼っても剥げない塗料や、ペン立て内部のカバーなど、細かな部分がしっかり考慮されているのも高ポイント。その品質に、自腹で購入するのもアリかな……と思うほどでした。

 

6ポケットの存在、大人の需要も考えると、3万7000円は高くない

さて、冒頭で「価格が問題にならない」と言った理由は、先述の品質の高さがベースにあることと、もうひとつは、小学校入学時の「6ポケット」の存在です。「6(シックス)ポケット」とは、子ども一人に対し、両親2人+その両親(祖父母)4人=合計6人の財源があるという事実を指す言葉。この6ポケットの存在を踏まえ、「小学校の入学祝い」というイベントの重さを考えると、3万7000円という価格は高すぎず、安すぎず、手ごろな価格に思えるから不思議です。

 

さらに、The Lightは一定数の大人の需要もあるはず。筆者でいえば、ベッドやソファ横のサイドテーブルに置いて読書灯として使いたいですし、普通に仕事机に置いて資料読みやラフ描きの作業に使いたいです。また、バルミューダのデザインのファンも一定数いるので、そういった層も購入するはず。上手にデコレーションすればインスタ映えしますしね。そう考えるとこのThe Light、絶妙なラインを狙ってきたな……という印象。「さすがはバルミューダ」と、改めて思わせる製品でした。

↑会場には付属のシールでデコレーションしたThe Lightも展示されていました。付属シール意外にもさまざまなシールでデザインを楽しんで欲しいそう

 

従来機とそこまで違う!? シャープのコードレスキャニスター掃除機「ラクティブ エア」ラグ掃除で見せつけた「絶大な差」

掃除機のヘッドがカーペットに吸い付いて掃除がしにくい! そんなお悩みを持つ方にオススメのコードレスキャニスター掃除機が発表されました。シャープ「RACTIVE Air」(ラクティブ エア)です。9月13日に発売するアイテムですが、一足先に発表会で実物を触ることができたので、その印象をレポートしていきましょう。

 

スティック売場では「浮いてしまう」

キャニスター売場では「気づかれない」という悩み

まずは「コードレスキャニスターとは何か?」という基本から見ていきましょう。キャニスタータイプは、床を動かす本体部分にモーターなどの駆動部分を配置するので、手元にかかる負担が圧倒的に軽いのが魅力です。従来のキャニスタータイプはコード付きがほとんどなので、「電池の持ちを気にしなくて良い」「大きなモーターが搭載できるので吸引力も高い」といったメリットがあります。反面、本体の取り出しが面倒、コードの抜き差しや、コードの届く範囲で掃除をしなくてはならないなど行動に制限がありました。

↑コードレスキャニスターとコード付きのキャニスターでは、同じ広さの部屋を掃除しても移動距離が異なります。コード付きだと移動など、掃除と直接関係ない動きが多くなります

 

一方、シャープ、および東芝が発売するコードレスキャニスターは、コードレススティックの手軽さと、キャニスタータイプの手元の軽さ・パワーを両立させた、まさに夢のような製品です。ところが……「コードレスキャニスターというカテゴリーをご存じないお客様が多い」とシャープの担当者は言います。

 

家電量販店では、コードレススティックの売り場が目立つ場所にあり、そのほか、コード付きキャニスターの売り場、ロボット掃除機の売り場に分かれていることがほとんど。実は、こうした売り場の状況だと、「コードレスキャニスター」はちょっと厳しい立場にあるのです。いったいどういうことでしょうか? シャープの担当者によると……

 

「キャニスターの売り場に置いても、『キャニスターはみんなコード付き』と思っているお客様が多いので、『コードレス』に気がついていただけません。一方、コードレススティックコーナーにおくと、『どうしてここにキャニスターがあるんだろう』と不思議がられます。ですから、今年はいままで以上に『コードレスキャニスター』というカテゴリーをお客様に知っていただくような仕掛けが必要だと感じています」

 

なるほど、「そもそも存在を知らない」というのは痛すぎますね。しかし、認知度を広めるため、専用のコーナーを作ったお店では販売台数が伸びたというので、「コードレスキャニスター」に対する潜在ニーズは高そうです。さて、前置きが長くなりましたが、以下ではシャープのコードレスキャニスターの自信作「ラクティブ エア」を紹介していきましょう。

 

軽さにこだわったシリーズ「ラクティブ エア」に新モデル

↑EC-AS710(左下・実売予想価格8万円前後)とEC-AS510(右上2モデル・実売予想価格7万円前後)。EC-AS710はバッテリーが2個付属するなど(EC-AS510は1個)、付属品が違います。

 

シャープの「ラクティブ エア」は、パイプ部にドライカーボンを採用するなどして、軽さにこだわったシリーズ。質量1.5kgのコードレススティックタイプと、本体質量1.8kgのコードレスキャニスタータイプが発売済みで、今回発表されたのは、コードレスキャニスタータイプの新製品EC-AS710とEC-AS510の2モデル。両者は本体・バッテリー・ホース・パイプ・吸込口を含む総質量が2.9kgで、世界最軽量となっているのが特徴です。

↑総重量2.9kgなので、持ち上げて掃除するときもラク

 

分厚いラグもラクラク越える「ラグ越えヘッド」の仕組み

軽さも大きな特徴ですが、今回の新製品のポイントはヘッドです。従来モデルと比べてヘッドの前部のバンパー(緩衝装置)が短くなり、前から見るとブラシが露出しているのがわかります。ヘッドを裏返すと、ブラシが吸引口の全面に配置されているのがわかりますが、実はここがカーペットに吸いつかず、ゴミをしっかりとるための工夫でした。

↑新モデル(左)と従来モデル(右)の比較。新モデルはバンパー部が開いてブラシ(青い部分)が露出しています

 

一般的に、掃除機のヘッドはバンパー部分を使って密閉状態にすることで、圧力を上げてゴミを吸い込みやすくしています。しかし、カーペットなどの場合だと圧力が強すぎてしまい、貼り付いてしまうという課題がありました。新製品の「ラグ越えヘッド」は、この課題を先述の工夫によって克服したのです。

↑新モデル(青いブラシ)のヘッド。ブラシが太く、全面に配置されています

 

「バンパーを上げると、大きいゴミが吸い込めるうえにカーペットなどの貼り付きを軽減できます。しかし、圧力が下がってしまうのでゴミを吸い込む力が弱くなるという課題がありました。そこで、『ラグ超えヘッド』では、これまで部分的に配置していたブラシを太くして全面に配置。いわばブラシがパンパーの代わりとすることで、ヘッド内部の圧力が下がらず、しっかりとゴミが吸い込めるんです。ブラシが露出しているので壁際のゴミもよく吸い取れますよ」とシャープ担当者。こうしたヘッドの工夫と、新開発のモーターにより、吸引性能は従来機より20%アップしたとのこと。

 

【動画】従来モデルと新製品の「ラグ越えヘッド」の比較 ゴミの吸引編

従来モデル(動画前半)は、ヘッドを床につけたままだと大きいゴミを吸いきれない一方、新モデル(動画後半)は大きいゴミも小さいゴミも一度に気持ちよく吸い込みます。

また、「ラグ越えヘッド」は固い剛毛ブラシとやわらかい捲縮(けんしゅく)ブラシを組み合わせているのもポイント。剛毛ブラシでラグマットの毛高をおさえながら、捲縮ブラシでラグマット面を捕らえるので、簡単にラグの乗り越えができるのです。

 

【動画】従来モデルと新製品の「ラグ越えヘッド」の比較 ラグの掃除編 

旧モデルでラグを乗り越えようとした場合(動画前半)は、ガツッガツっとヘッドがぶつかります。ヘッドを持ち上げてラグの上に乗せると、今度は吸い付きでうまく動かせません。一方、新製品の「ラグ越えヘッド」の場合は、ラグをスルリと乗り越え、スムーズにお掃除していきます。

 

パイプが自立するなど、腰の負担を軽くする機能が充実!

このほか、「腰」への負担を軽減する機能も充実しています。手元から先の重心バランスを見直し、パイプ部分を自立させて掃除を中断できる「マジックバランス」を採用。腰をかがめてハンドルを床に置く必要がないのでとってもラク。再スタートするときはパイプ部分を傾ければ自動的に運転が再開する「スタンバイ機能」も搭載しています。

 

【動画】
掃除をしていてちょっと中断する時に、パイプを自立させて中断でき、パイプを倒すと、そのまますぐに再スタートできます。

さらに、本体のスイッチを押すと、身体をかがめず立ったまま吸込口が外れ、先端が掃除ブラシに切り換わる「スグトルブラシ」を搭載。本体のスイッチを押せばカンタンに切り替えられます。うれしいのは、ヘッドのパイプ部分が自立すること。そのままスムーズにヘッドに戻せるので、ここでも腰を曲げなくてOKです。

↑手元のレバーを引くとヘッドが外れて、ブラシになります

 

↑外したヘッドはパイプ部分が自立

 

また、上位機種のEC-AS710にはバッテリーが2本付属するので、2本を入れ換えて使えば最大60分の長時間運転が可能です。手元が軽く、本体も軽く、パワーも十分。腰をかがめる必要がなく、ラグがあっても快適に掃除できる新「ラクティブ エア」。コードレスキャニスターにはこんな面白い製品があることを、ぜひみなさんも覚えて帰ってください!

↑EC-AS710にはバッテリーが2本付属します。充電時間は約80分、連続運転時間はバッテリー2個使用時、自動エコモードで約40分です

 

↑ゴミは内部で圧縮できます。これならペットの毛もまとまりやすく、捨てやすいですね

 

世界初の自動運転エアコンが登場! 湿度まで察して動ける新「霧ヶ峰」は「最高の執事」だ

三菱電機のエアコン「霧ヶ峰」といえば、同社が持つ独自の赤外線センサー「ムーブアイ」で有名。特に上位機種には、AI技術を搭載した赤外線センサー「ムーブアイmirA.I.」を搭載し、360°部屋の隅々までセンシング。床や壁からの輻射熱や、窓からの日射熱などを検知・分析し、外気温などの変化により、部屋にいる一人ひとりに起こる少し先の体感温度変化を予測します。

↑ムーブアイが進化し、部屋に死角を作らず、センシングします

 

部屋に居るのが大人か子どもかを見分け、それぞれの暑さ寒さの感じ方の違いも見分けたうえで、気流の角度や風量を調節するといいますから、不便を感じる前に察してサーブする、まさに「有能な執事」そのものなわけです。そして今回、同社はさらに湿度までも察してコントロールする新製品を発表しました。以下で詳しく見ていきましょう。

↑今回発表されたハイエンドモデルのFZシリーズ。左右2つのプロペラファンを独立駆動させる「パーソナルツインフロー」を搭載し、一人ひとりに最適な風を送ります

 

↑Zシリーズ。パーソナルツインフローは搭載していません

 

エアコンまかせで勝手に最適な環境をキープ

今回発表したモデルはハイエンドモデルの「FZシリーズ」と「Zシリーズ」。発売はともに11月1日で、価格はFZシリーズが32万8000円~44万8000円前後(税抜)、Zシリーズが21万8000円~39万8000円前後(税抜)。両シリーズは、先述の「ムーブアイmirA.I.」に加え、世界初の機能「おまかせA.I.自動」を搭載。こちらは住宅によって異なる「顕熱(温度)負荷」、「潜熱(湿度)負荷」まで分析し、少し先の部屋の温度と湿度の変化を予測。最適な運転モードや気流に自動で切り替える機能です。

↑住宅の環境や天候、部屋の広さなど、使用環境によって最適な温度、湿度を判断し、運転内容を変えます

 

ボタン切り替えが不要で、省エネにも効果あり

例えば、温度はそのままに、湿度だけを下げたい場合とき。従来の冷房であれば、設定温度に達すると、冷房と同時に除湿も抑えてしまい、温度が低くても湿気でムシムシする場合もありました。しかし、「おまかせA.I.自動」なら、AIが判断して自動で湿度を下げる運転だけに切り替えてくれるので、常に快適な状態がキープされるわけです。なお、温度・湿度がこのままでもOKと予測した場合は、送風のみに切り替えるなど、賢く運転してくれます。

 

さらに、いまどんな運転をしているか、リモコンを見れば一目瞭然。「A.I.ナビ」機能により、「少し先のしつど(湿度)のバランスを予測し除湿に切り替えました」「外気・日射・住宅の性能から体感温度の下降を予測! 早めに控えめな運転にしました」など、理由とともにリモコンに表示してくれます。こうした「見える化」機能の搭載も、満足度のアップに貢献することでしょう。

 

なお、操作は基本的に「A.I.自動」ボタンを押すだけでOK。つまり、ボタンひとつ押しておくだけで、エアコンが勝手に最適な状態を保ってくれるわけです。デジタルカメラで言う「インテリジェントオート(※)」が搭載されたようなものですね。

※インテリジェントオート…被写体の撮影状況を自動で認識し、最適な設定で撮影してくれるデジタルカメラの機能

↑表示がわかりやすいFZシリーズ、Zシリーズのリモコン。一番押しやすい中央部には、「A.I.自動」と「停止」のボタンを配置しています

 

↑大きな液晶ディスプレイには、現在の運転状況や機能の説明などが表示されます

 

なお、この機能は、省エネにもメリットあり。室温や湿度が上がってから対応する従来の後追い運転では、必要以上の負担が強いられてしまうため、消費電力も高くなってしまいます。その点、「おまかせA.I.自動」なら、先読みして今後必要なぶんだけ運転するので、ユーザーは快適なままエネルギーも節約できるというわけです。

↑会場にあったプロジェクションマッピングを使ったデモ。部屋の温度が上がってから対応する後追い運転では、一度上がった気温を下げるまでにタイムラグが生じ、不快な時間が発生してしまいます

 

↑おまかせA.I.自動を使った先読み運転であれば、温度が上がることを見越し、運転するので、いつでも快適な温度が保てます

 

無線LANアダプターで、スマートスピーカーでの音声操作も可能

冷房の機能も強化しています。本機は、屋外気温が46℃でも冷房運転ができることを保証する「STRONG冷房」を実現。日本の歴代最高気温は先日、2018年7月23日に記録した熊谷の41.1℃で、いままでの保証温度43℃でも大丈夫そうですが、四方をコンクリートで囲まれた場所では観測気温以上の温度になることも。46℃までの対応はありがたいところですね。

 

さらに、別売の無線LANアダプターを導入すれば、スマートスピーカーによる音声操作が実現します。とはいえ、「おまかせA.I.自動」によって、エアコン操作の頻度が激減すると思うので、これらの連携もそこまで必要ないかもしれませんが……便利であることは間違いありません。また、無線LANアダプターで、スマホによる遠隔操作にも対応。これからの季節、帰宅前に運転させておけば、暖かい部屋に帰れる幸せが味わえますね。

 

従来の温度変化の予測に加え、湿度も察して賢く運転してくれ、拡張性も楽しみな新「FZシリーズ」と「Zシリーズ」。もう、エアコンは一切操作しなくていい……本機はそんな未来の姿を見せてくれた気がします。

↑外気温度が46℃まで冷房運転時保証温度が引き上げられました。今後、ますます夏の気温が高くなっても安心です

 

還元水素水生成器、なにそれ? と思って取材に行ったら、色々興味深かったのでレポート

還元水素水生成器(かんげん・すいそすい・せいせいき)って、聞いたことありますか? 家電ライターの仕事をしていても滅多に聞かない単語なのですが、8月18日と19日、二子玉川ライズで還元水素水生成器を体験できるイベントが開かれました。

 

しかも、このイベントを実施したのはパナソニック。実はパナソニックは還元水素水生成器を長年にわたって作り続けています。「パナって水機器も作ってるんですね!」という薄い知識のGetNavi web山田編集長を引き連れ、興味津々に行って見たところ、製品だけでなく、「水」についても意外に知らない情報に出合えました。そもそも、「水素水」という言葉にポジティブでない印象を持っている人もいるかもしれません。そのあたりの違いを含めて、還元水素水生成器を紹介していきましょう。

 

「水素水」と「還元水素水」の違い

今回のイベントは、二子玉川ライズの中央広場のスペースを使って、還元水素水と、生成器について体験するというものです。キッチンや洗面台などのスペースが用意され、還元水素水の仕組みを理解することができます。

↑コーナーをまわってクイズに答えていくというシステム

 

還元水素水を簡単に説明すると、「電気分解で作られた水素が入っているアルカリ性の水」のこと。還元水素水生成器は、まず水道水をろ過して濁りやカルキ臭などを取り除いた浄水をつくり、浄水を電気分解して還元水素水をつくります。

 

さて、最近はコンビニなどでも「水素水」の名前がついたドリンクなどが市販されています。それとはどのような違いがあるのでしょうか?

 

一般的な水素水は中性の水に水素を圧力をかけて入れています。還元水素水はアルカリ性なので、そもそも水の種類が違います」と教えてくれたのは、パナソニックで水機器の商品企画を担当する小林さん。ちなみに、日本の薬機法では、本商品で作られた還元水素水は、飲用することで「胃腸症状の改善」に有効とされています。

 

水素水と還元水素水はそもそものところで違うものだったんですね。さて、水素水ブームは最近のこと。本機も登場したばかりかと思ってたら、実はパナソニックの還元水素水生成器は、アルカリイオン整水器として発売されてから25年以上もの歴史があるというのだから驚きです。先見の明がありますね。

↑本イベントでメインで扱われていた、最上位機種TK-HS92。高さ338×幅195×奥行142mmと蛇口横に置けるサイズ感

 

↑TK-HS92の電解槽モデル。7枚の電極を使って電気分解します。電極の枚数が多いほどパワフルに電気分解でき、最大約7L毎分で生成します

 

還元水素水の実力はまず、フレーバーウォーターに出る!

「せっかくだから試しに飲んでみませんか」と案内されたのは、還元水素水で作ったフレーバーウォーターの試飲コーナーです。

 

↑水にフルーツや野菜、ハーブを漬け込んで作るフレーバーウォーターを試飲しました。使用した水はもちろん、還元水素水

 

早速試飲したところ、同行したGetNavi webの山田佑樹編集長が「うまい!」と一言。

フレーバーウォーターって、味がうすーいものが多いじゃないですか。定食店によくあるレモンの輪切りを入れて、一応レモン風味になっているような。フルーツを漬け込んだだけだから仕方ないですが、ちょっと物足りないなって思ってたんですよ。でも、本機の還元水素水でつくったものは、フルーツの味がはっきり分かりますね。うまい!」と山田編集長は驚いた様子。

実は、還元水素水には抽出力が優れているという特徴があるため、ただフルーツを入れただけなのにしっかり味が引き出されていたというわけです。

 

前出の小林さんによれば、「水出しのコーヒーや紅茶も美味しくできますよ。試しに還元水素水を使って水出し紅茶を作ったところ、一般的には一晩かけて抽出するところ半日くらいでできました。茶葉の成分がよく抽出されるので味も濃くておいしいですよ」とのこと。これはコーヒー派、紅茶派には見逃せない話です。

 

8種類の水がつくれて、様々な用途に使えるマルチプレーヤーぶり

最上位機種のTK-HS92では、モードを切り替えるだけでpH3.0程度からpH約10.5 まで8種類の還元水素水がつくれます(注:還元水素水強1/還元水素水強2/弱酸性水/酸性水は、直接飲用しないでください)。

 

例えば、pH10.5の強いアルカリ性の水は、野菜のアク抜きに適しています。フキ、ゴボウ、タケノコなどアクの強い野菜の下ごしらえもはかどりますね。浄水もつくれるので、薬やミルクなどを飲む時のに最適。こちらも、切り替えればOKです。さらに、弱酸性の水もつくれるので、洗顔などに使うとよさそうですね。また、強い酸性の水は、食器や台所用品のつけ置きにつかうと茶渋などもキレイに落とせます

 

↑ゴボウのアク抜きの様子。短時間でアクが抜けるとのこと

 

↑お茶の抽出の比較です。還元水素水を入れたお茶はしっかり抽出されています

 

 

↑水道水と還元水素水を入れたボトルにクリップを入れて2年放置したもの。茶色はサビだそうです

 

 

↑画面が大きく、ディスプレイの色が変わるので、アルカリ性か酸性か飲料に適しているかが、直感的にわかります。水は見た目では違いがわからないので、こうした細かい配慮がうれしいですね。また、水素チャージボタンも用意。井戸水など電気分解しにくい水の時に使うのがオススメだそうです

 

↑据え置きタイプなら、設置は蛇口にとりつけるだけ。工事不要で買ってすぐに使えます(注:取り付ける前に、使用している水栓は要確認)

 

↑気になるコスト面(カートリッジ代・電気代・水道代目安)は、1L約3円(※)とのこと。2年ごとにカートリッジ(1万4095円/税抜)を交換する必要があります ※:本体価格を除く。標準流量2.5L/分、水道代0.25円/L、電気料金目安単価は27円/kWh、グリセロリン酸カルシウム使用にて計算)

 

計算してみたら10年使った場合、1日あたりの費用は約96円

還元水素水生成器というと、飲料の水だけなのかなと思っていたのですが想像以上に水の用途が豊富で関心しました。取材を終えた後、山田編集長が「還元水素水生成器、いいですね。欲しくなりました」というので理由は以下のとおり。

 

「ウォーターサーバーを設置したり、ミネラルウォーターの定期配達を利用したりしている人は、いま増えていると思います。でも、ウォーターサーバーだと予想以上に場所をとるし、ミネラルウォーターはペットボトルのゴミ捨てが手間ですよね。それに対して還元水素水生成器は、蛇口のそばの設置できるのであまりスペースをとりません。また、工事いらずで設置が簡単なのもいいですね。以前、食洗機を導入したときに、分岐水洗でちょっと苦労したので、設置の手軽さはプラスポイントです。かつ、水の用途も広いので、いろいろなシーンで活躍しそうです。健康のことを考えて水にこだわりたいなと思った時に、還元水素水生成器という選択はアリだと思います!」

 

実売価格は17万6310円なので、高額と思うかもしれませんが、水は毎日飲むもの。一般的な家電の使用年数を10年とした場合、本体・カートリッジ・水道代・電気代など併せて、1日あたり約96円。水にこだわりたいという方は、チェックしてみてはいかがでしょうか。家電量販店なら、浄水器売り場に展示してありますよ!

 

↑パナソニックの還元水素水生成器のラインナップ。ビルトインで取り付けられるモデルもありました(写真中央)

なぜおいしく炊ける? なぜ普及しない? タイガーが教える「土鍋炊飯器」3つの魅力と2つの課題

「土鍋で炊いたご飯は美味しい」という話はよく聞きますが、家電量販店などでは本物の「土鍋」を使った炊飯器の種類は多くありません。そんななか、2006年から12年にわたって炊飯器の内鍋に「本物の土鍋」を採用してきたのがタイガー魔法瓶です。そのタイガー魔法瓶が、プレス向けに「土鍋ごはん勉強会」を開催するとのこと。土鍋のご飯が美味しい理由や、市場に土鍋炊飯器があまり出回っていない理由についても聞いてきました。

↑同社炊飯器のフラッグシップモデル「土鍋圧力IHジャー炊飯器 GRAND X THE炊きたて JPG-X100」(実売価格13万8207円)

 

土鍋が「炊飯に強い理由」は「蓄熱性の高さ」「土鍋泡」「遠赤外線効果」の3つ

同社によると、土鍋の炊飯におけるメリットはズバリ3つあるそう。ひとつは「蓄熱性の高さ」。最近の10万円前後する高級炊飯器のほとんどは、内鍋が分厚く重く設計されています。これは、一度取り込んだ熱を逃さず、高温を維持しながら炊飯するため。家庭で土鍋を使った鍋料理をすると、火を消したあともグツグツと沸騰し続けることがありますが、土鍋はこのように「高温をキープ」するのに優れているのです。

↑本土鍋内釜(写真左)と金属製内釜(写真右)の炊飯器で水を沸騰させ、同時にコンセントを抜いて約10秒後。本土鍋内の水は沸騰し続けているのがわかります

 

ふたつめが「土鍋泡」。土鍋は表面に細かな凹凸があるので、沸騰時に細かく均一な土鍋泡を発生させられます。この「細かな泡」が米の間を優しく通り抜けることで、米の一粒一粒にムラなく熱を伝えます。同社によると、最近の炊飯器は「勢いよく沸騰させる」ことで熱ムラを減らす傾向にありますが、激しい対流は米同士がぶつかって傷がつきやすいのだそう。傷ついた米は、傷口から水を吸ってベチョッとした食感のご飯に炊き上がったり、甘み成分が抜けてしまうこともあるそうです。

↑本土鍋内釜(写真左)と金属製内釜(写真右)で沸騰する様子の比較。土鍋の水は下から上に泡が次々と発生するのに対し、金属釜は内部に激しい対流が起き、水面が波立っているのがわかります

 

そして、最後のメリットは土鍋の持つ「遠赤外線効果」。土素材の持つ遠赤外線により米の中心までしっかり加熱できるので、ふっくらとハリのある炊飯ができるといいます。

 

土鍋の課題は「形がコントロールしにくい」「IHに対応させるのが難しい」

このように、メリットの多い「土鍋炊飯」ですが、反面、製造が難しいというデメリットもあります。炊飯ジャーは工業製品であるため、大きさなどの誤差をミリ単位で調整する必要があるのですが、陶器は焼成する際に変形するため、形をコントロールしにくいのです。そこで、同社はこの問題を解消するため、3回以上の「焼き」を実行しているそう。

 

さらに、最近の高級炊飯器は加熱方法にIHを採用していますが、陶器はそのままでは磁性がないのでIHによる加熱はできません。このため、タイガー魔法瓶では銀素材をベースとする発熱体を土鍋にコーティング。この作業も手作業で行っているため、ひとつの鍋ができるのにはなんと約3か月もかかるそうです。なるほど、それだと価格を抑えるのはなかなか難しいですね。

↑会場に展示されていた本土鍋ができるまでの製造工程の一部モデル。土鍋はすべて三重県四日市の「萬古焼」を採用しています

 

一般的な金属の内釜の2倍以上の高火力を実現

ちなみに、同社の炊飯器の上位機種は土素材で作られた「本土鍋」より熱伝導率が約2.5倍高いといわれる「プレミアム本土鍋」を採用しています。プレミアム本土鍋を採用している炊飯器は、なんと内釜だけでなく「遠赤特大土かまど」と呼ばれる釜を包み込む本体内部までが土素材。この「遠赤特大土かまど」と内釜の両方が発熱することで、鍋底の最高温度は約280度まで上昇します。ちなみに、一般的な金属製の内釜の鍋底温度は約110~130度とのこと。つまり、通常の金属の内釜の2倍以上の火力で加熱できるわけですね。

↑プレミアム本土鍋は伝統ある萬古焼に新素材の「炭化ケイ素」を配合。熱伝導性が良いのが特徴です。また、内釜をセットする本体内部も「遠赤特大土かまど」と呼ばれる陶器製。一般的な樹脂製の内部構造より高熱に強いのが特徴です

2つの気圧を使い分け、もっちり粒感のあるごはんに炊き上げる

さらに、プレミアム本土鍋を使った上位機種は土鍋の気圧コントロールにもこだわりがあります。なかでも特徴的なのが「可変W圧力」炊きです。これは大小2つの圧力ボールを配置することで、1.25気圧と1.05気圧の2つの気圧を使い分けて圧力炊飯する機能。炊飯時に1.25気圧の圧力でもちもちした弾力と粘りを作りだし、炊飯後に1.05気圧に減圧することでごはん粒をギュッと炊きしめます。これで、もちっとした弾力があるけれど、べちょべちょとせず粒感があるごはんが炊けるそうです。

↑2つの圧力ボールを搭載するJPG-X100の内ぶた。内ぶたには親水効果のある加工をしており、加熱時は余分な水分を蒸発させ、保温時は水の膜を作って保水。また、水タレが少ないのも特徴です

 

実際に試食したところ、確かにモチッとした柔らかさと弾力が同時に楽しめる食感です。また、土鍋炊飯はおこげができるため、のどを通る際にかすかに香ばしい後味も感じられます。

↑勉強会のあとには試食タイムも。炊きたてはモチモチとしているのに粒離れがよく、食感の良さがとにかく印象的でした

 

一人暮らし向けには「冷凍用ごはん」のモードと「15分時短調理メニュー」を搭載

また、今回は8月21日に発売された一人暮らし向け炊飯ジャー「炊きたて JPF-A550」(実売価格2万7230円)の実演試食会も行われました。本機は3合炊きの小容量炊飯ジャー。内釜はステンレスとアルミを重ねた「5層遠赤特厚釜」に「土鍋コーティング」を施しており、タイガー魔法瓶がこだわる土鍋の「遠赤外線効果」と「土鍋泡」を再現しています。

↑一人暮らしに最適な3合炊きの「JPF-A550」

 

本機の面白いところは2つ。ひとつは、一人暮らし向けに冷凍用ごはんに最適な炊飯モードを搭載していること。冷凍ごはんは「標準」モードで炊飯すると固くなりがち。とはいえ柔らかめに炊飯すると冷凍・再加熱後に水っぽい仕上がりになります。そこで、冷凍用ごはんモードでは、冷凍後に再加熱をしても美味しいごはんに調整しているそうです。

 

もうひとつの特徴が、炊飯器で副菜などが作れる「15分時短調理メニュー」の搭載です。こちらは材料を入れて加熱時間を設定するだけでおかずが一品作れるという、忙しい一人暮らしに最適の機能。勉強会では、この「15分時短調理メニュー」を使った牛肉のチャプチェの調理実演と試食がありました。こちらも作り方は驚くほどカンタンなのに、味のほうもまったく問題なし。冷凍ごはん用のモードも含め、一人暮らしに必要な機能を「わかってる」といった印象です。上位モデルと一人暮らし用のモデル、両者の魅力を改めて確認できた勉強会でした。

↑会場では手早く「チャプチェ」を作る実演も。肉にもやし野菜ミックス、調味料を入れて15分のタイマーを入れたら、あとは放置するだけ。準備時間は5分もかかりませんでした

 

↑JPF-A550は甘酒やもち麦の調理も可能です。会場では実演したチャプチェ(写真左下)のほか、甘酒メニューで作った甘酒を使ったシャーベット(写真上)、麦めしメニューで炊いたもち麦のサラダ(写真右下)の試食もありました

 

訓練の方法から違う! エアコンのダイキン「滋賀製作所」が世界をリードする理由

ダイキン工業の空調事業は、右肩上がりで成長を続けています。今回は、おもに住宅用空調機や給湯器を生産している「滋賀製作所」を訪ね、独自のエアコンを高品質・高効率で生産するモノづくりの現場を目の当たりにしました。

 

<ダイキンのエアコン>

risora(リソラ)

エアコンでは珍しく、7色のカラーから選ぶことができる「risora(リソラ)」。ダイキン工業の製品は選択肢が多いです。

 

うるさら7

無給水加湿機能を搭載した「うるさら7」。高価格ではありますが、ダイキン工業独自の機能で売れています。

 

ダイキン工業の「うるさら7」は、給水なしで加湿できる無給水加湿機能を搭載。指名買いされるほど人気が高いエアコンです。最近ではカラバリが豊富な薄型エアコン「risora(リソラ)」なども展開。インテリア空間に合わせて選べるのが実に珍しいです。

 

そんな“攻めている”ダイキン工業は、小ロット生産にも素早く対応。短納期で高品質な製品を実現しています。売上高は右肩上がりで、特に海外で拡大し続けており、地域密着型商品の現地開発を行っています。空調のグローバル拠点は生産拠点で80拠点以上と増え続けていますが、そんな拠点をリードするマザー工場の役割を果たしているのが日本の工場。多品種混合生産に対応するため、徹底的にムダをなくし、生産力を上げる努力が続けられています。滋賀製作所では、そういった「モノづくり力」を強化。商品の多様化と減産にも対応できる体制となっています。

 

工場内ではリードタイムを短縮。生産の計画サイクルを早めて需要変動に即応できる体制を整えています。実際に中を見ると、実に細やかな工夫が満載!! シンプルな設備や装置を自作して生産現場に適用する「からくり改善」が徹底され、作業者の体格や習熟度に合わせて的確に作業できるようになっています。熟練の技が必要な作業では、IoTを駆使し、短期間でマスターできるように工夫がなされていました。ムダの排除と小さな改善の積み重ねが、グローバル全体での品質を底上げしているのです。

 

体感訓練

↑新入社員は現場入りの前に「道場」と呼ばれるところで体感訓練を行います。ルールを破るとケガにつながるため、丁寧に指導されます

 

熟練者との比較

↑左右と上の3方向から撮影・録画。マイスター(熟練者)の動画と比較しながら弱点を探ります

 

動作のデータ化

↑人の動きをデータ化し、点数評価を行います。従来は習得までに3か月かかっていましたが、2か月まで短縮できました。最終的には1.5か月を目指します

 

からくり改善

↑作業者が取りやすいように、道具が入っている箱の角度が変わります。こうした「からくり改善」で身体の動きにムダがなくなり、ネジなどの部品を落とすこともなくなりました

 

ロウ付け

↑溶接の一種である「ロウ付け」は高い技術力が必要とされるため、IoTで習熟期間を短縮。工場の一画に訓練できる場所があります

 

板金加工

↑板金加工プレスライン。加工された板金は様々な形のため、都度、搬送機の交換が必要でしたが、改善を行って20分から8分17秒に短縮
↑滋賀製作所の敷地は約25.6万㎡。従業員は派遣社員を含めて約2000人で、年間生産台数は約116万台となっています

 

文・撮影/石井和美

【2018年版】日立の冷蔵庫「真空チルド」値段が違うと何が違う? 価格帯別3モデル、家電のプロが徹底比較!

冷蔵庫は常に稼動しているだけに、省エネ性能の高いモデルに買い替えたいもの。今回は、シリーズ名にもなっている「真空チルド」と高いデザイン性で人気が高い日立の冷蔵庫を特集します。家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、4~5人の家庭で一般的な450~500Lクラスの3つの価格帯別でオススメを選んでもらいました。各モデルは電気代から機能の有無まで、表組みでわかりやすく比較しているので、ぜひ参考にしてみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【日立の冷蔵庫の特徴とは?】

「真空チルド」が人気の理由で、デザイン面でも業界を牽引

「日立の冷蔵庫は、チルド室を真空にして食品の鮮度を維持する『真空チルド』が人気。700L超えの業界最大容量を展開するなど大容量化にも積極的に取り組んでいます。冷却器につく霜を利用して冷やす独自技術『フロストリサイクル冷却』や真空断熱材で消費電力量を削減し、省エネ性が高いのも特徴。いち早くミラー扉を採用したり、ガラス仕上げの扉や両開きスタイルを提案したりするなど、機能面だけでなく、冷蔵庫のデザイン面も牽引しているメーカーです」(戸井田さん)

 

【日立のオススメその1 ハイエンドモデル】

専用の冷却器とファンで「うるおい低温冷蔵」が実現!

HWシリーズ

R-HW52J

実売価格21万9140円

冷蔵室専用の冷却器とファンを設けた「冷蔵庫独立冷却システム」を新採用した今春発売のモデル。これにより、うるおいを保ったまま冷蔵室全段を約2℃にする「低温冷蔵」モード(うるおい低温冷蔵)が新設されました。冷蔵室全体を低温にできるため、作り置き料理の菌の繁殖を抑えたり、温かい鍋がそのまま入れられたりと、冷蔵室の使い方の幅が広がっています。新開発の流動性の高い発泡ウレタンによる薄壁化で、幅650mmで520Lの大容量も実現。

↑うるおい低温冷蔵のイメージ。約2℃の低温で保存し、うるおい冷気でラップなしでも食材の乾燥や変色を抑えます(画像出典:日立公式サイト)

 

HWシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「プラチナ触媒」など最新機能を満載し、使い勝手もいい!

「『うるおい低温冷蔵』が目玉機能の2018年3月に発売された新シリーズです。冷蔵室がまるごとチルド室のように使えるので、食材を入れる場所を考える必要がなくなり、ストレスフリーなのが素晴らしい!

 

もちろん日立の代表的な人気機能『真空チルド』も搭載。チルド室を0.8気圧の状態にし、酸化と乾燥を防ぎます。真空パックだと食材が長持ちするのと同じ原理で、わかりやすいですよね。ハムやチーズを開封後、保存していても劣化が少ないのは助かります。

 

さらに、庫内に設置した独自機能『プラチナ触媒』が、肉や魚から出るニオイ成分を炭酸ガスと水分子に分解。炭酸ガスが酵素の働きを抑えて鮮度を保ちます。野菜室にも『プラチナ触媒』が利用されていて(新鮮スリープ野菜室)、野菜から発生するエチレンガスやニオイ成分が『プラチナ触媒』と触れることで炭酸ガスを生成し、野菜の成長を止めて鮮度を維持します。野菜室の上段・下段ともに炭酸ガスが行き届く仕様で、どこに置いても大丈夫なのはうれしいですね。

 

冷凍室が3段トレイなのも日立の特徴。浅くて広い最上段には、食材の熱を奪いやすい大型のアルミトレイを設置し、温かい食材が入ると専用のセンサーが感知し自動で運転を切り替えるなど、素早く冷凍できる機能を搭載。食材の細胞壁が壊れにくく、ホームフリージングもうまくいきます。棚割りやドアポケットなど、細かな使い勝手にも定評あり!」(戸井田さん)

↑「プラチナ触媒」で野菜を眠らせるように保存します(画像出典:日立公式サイト)

【日立のオススメその2 中位モデル】

「スポット冷蔵」を搭載した2017年発売モデル

XGシリーズ

R-XG5100H

実売価格15万6800円

「真空チルド」冷蔵庫の2017年発売モデル。大型アルミトレイで素早く冷凍する「デリシャス冷凍」、炭酸ガスの濃度を高めて野菜を眠らせるように保存する「新鮮スリープ野菜室」、メインの「真空チルド」といった機能は、先述の上位機種R-HW52Jと同等です。一方、「冷蔵庫独立冷却システム」は未搭載で、省エネ性に関してはわずかに低くなっています。冷蔵室を約2℃にする低温冷蔵は3段目と4段目限定の「スポット冷蔵」。作り置きした料理や総菜などの鮮度を低温でしっかり保ちます。

↑冷凍室3段ケースの最上段にあるデリシャス冷凍のイメージ。大型アルミトレイで食材の熱を素早く奪って冷凍し、肉や魚の旨み成分の流出を防ぎます(画像出典:日立公式サイト)

 

XGシリーズ 戸井田さんのレコメンド

冷却システムは従来型でも、機能性は十分

「HWシリーズと比べて、このXGシリーズは冷却システムがひとつ前の従来型になっています。それ以外は、機能面で大きな違いはありません。冷却器につく霜を利用して冷やす独自の技術『フロストリサイクル冷却』で霜取りの時間を短縮し、消費電力を低減しています。

 

冷蔵室の3・4段目が『低温冷蔵スペース』になっていて、通常の冷蔵室よりも温度が低い約2℃に設定することができます。また、専用のセンサーにより、右棚部分は温度により自動で風量を調整する『オート急冷却スペース』に。カレーやシチューなど温かいままの鍋を入れても、まわりの食品への影響を最小限にしてくれるので、冷めるまで待たなくていいのが便利です。製氷皿が取り外して洗える仕様で、清潔性が維持しやすいのもポイントですね」(戸井田さん)

↑「スポット冷蔵」を採用し、冷蔵庫の3、4段目は「冷却モード」ボタンで、通常より低い温度に設定できます(画像出典:日立公式サイト)

【日立のオススメその3 スリムモデル】

幅620mmとスリムなのに容量500L台でたっぷり収納!

Sシリーズ

R-S5000H

実売価格15万910円

幅620mm、片開き5ドアのスリムモデル。真空環境によって酸化と乾燥を防ぐ「真空チルド」を搭載するほか、野菜の呼吸活動を抑えて長持ちさせる「新鮮スリープ野菜室」は下段のみに搭載。冷凍技術は「デリシャス冷凍」は非搭載ながら、「急冷凍」モードが用意され、急冷凍スペースで食材を一気に冷やし、中心まで素早く凍らせます。幅620mmと標準的な冷蔵庫よりも一回り小さいものの、容積は501Lと500L台を達成し、見た目よりもたっぷりと入ります。

↑「真空チルド」はしっかり搭載(画像出典:日立公式サイト)

 

Sシリーズ 戸井田さんのレコメンド

人気の機能を維持して価格を抑えるなら、このグレードまでが狙い目

「片開き・ガラスドアのスリムシリーズ。日立の人気機能は搭載しつつ、少しずつ性能を絞り込んだスタンダードモデルです。チルドルームには『新鮮スリープ保存』がなくなりますが、人気の『真空チルド』は搭載。真空チルドルームを『チルド』と『氷温』に切り替えられる機能もあり、チルド機能は十分です。『新鮮スリープ野菜室』は下段のみ。長く保存したい野菜は下段へ、すぐに消費するなら上段へと収納場所を工夫するのがオススメです。

 

冷凍室は3段ケースで、大容量なのは健在。『デリシャス冷凍』はないものの、『急冷凍』はあるので、ホームフリージングの際は上手に活用を。ちなみに、このグレード以下はぐっと機能が落ちるので、価格を抑えつつ機能性も維持したいなら、このグレードが狙い目です」(戸井田さん)

 

<総括>

底値に近い2017年モデルでは、XGシリーズが特にオススメ

「HWシリーズは、上から2つめのグレードにあたるモデルです。同社で初めて『幅685mm・602L』『幅650mm・520L』を達成しました。このモデルのみ『冷蔵室独立冷却システム』搭載の新仕様で、チルド保存したい食品が多いご家庭にオススメですね。ちなみに最上位のWXシリーズは、引き出し部分が電動になっているのも違いのひとつです。色は3色展開。インテリアに合わせて選びやすいですが、容量が2種類なのでより大きな容量が欲しい場合は上位のWXシリーズを選択して下さい。

 

XGシリーズは上から3つめのグレードになりますが、実質はセカンドグレードとも言えるポジション。容量別に6タイプが用意され、もっとも売れ筋のシリーズとなっています。色も3色展開で、各家庭に適したタイプが選択可能。幅の寸法は400L後半からは685mmとなり、設置スペースに余裕がある住まいに向いています。なお、475L~555Lは幅寸法が同一ですが、奥行きが違うので設置スペースにはご注意を。2018年9月には後継機種が発売されるので、2017年モデルのこのXGシリーズは今が底値に近い価格でお買い得と言えますね。

 

Sシリーズは、『真空チルド』搭載のスタンダードグレード。『幅620mm・501L』『幅600mm・401L』の2展開。スリムかつガラスドアでカラーも2色展開です。すっきりシンプルな冷蔵庫が欲しい人にオススメです。また、設置スペースがあまりないけれど『真空チルド』機能か欲しい人にもぴったり。XGシリーズ同様、2018年9月に後継機種が発売予定なので、今が底値に近い価格です。しかし、現在はXGシリーズとの価格差があまりないので、設置スペースが許すなら、上のグレードのXGシリーズがオススメです」(戸井田さん)

わずか「45秒」でかゆみが消える! テクノロジーで「虫刺され」の対処法が変わる

山やキャンプなど、まだまだアウトドアの季節。家族や友人と出かける計画を立てている人も多いのではないでしょうか? しかし、野外レジャーでネックになるのが蚊などによる虫刺されですよね。かゆみに負けて、肌をかきむしってしまい血が出たり、跡が残ったりすることもしばしば。かゆみ止めには液体やクリーム状など様々な種類がありますが、今回ご紹介するアイテムは従来なかった発明でしょう。

 

その名も「Bite Helper」。虫刺されの患部に振動と熱を当てるだけでかゆみを和らげてしまうという摩訶不思議なテクノロジーなのです。

本製品は、虫刺されのかゆみを感じる部分に45秒押し当てるだけで、魔法のようにかゆみが消えるという、即効性のある画期的なデバイスです。そもそも蚊に刺された際のかゆみの原因は、蚊が吸血するときに出す唾液へのアレルギー反応。そこで、Bite Helperはボタンを押すと、「Thermo-Pulse-Technology™」という特許技術を使って先端の金属プレート部分から患部に熱と脈を打つような振動を集中的に伝えることで、血管の血流と循環を高めます。その結果、アレルギー反応を中和し、かゆみを和らげるそうです。

 

熱と振動のみで薬品を使わないというのが本製品の最大の特徴。このデバイスは「安心のケミカルフリー」なので、これさえあれば、かゆみ止めや虫除けスプレーですら必要なくなるでしょう。かゆみに耐えられない子どもたちも、あればかゆみをあっという間に和らげてしまうのです(対象年齢は4歳以上)。

 

蚊以外にも、アリ、ノミ、ミツバチ、ハチ、クラゲなど他の虫などに刺されたときも使えます(ただし、毒性の違いでヘビとクモには使えないとのこと)。

単三電池2本で約100回分使えるので、ワンシーズンくらいは使えそう。もちろん、電池を交換すれば半永久的に使えます。サイズも16cm×3cmとコンパクトなので、お出かけや旅行の際に持ち運びのもラク。

 

公式サイトでは、1つ39.95ドルで購入可能ですが、アメリカのAmazonでは約30ドルで販売されています(日本でも並行輸入で購入できるそう)。

かゆみは熱で止める

日本では蚊に刺されると患部を叩いたり、爪でバッテンをつけるなどのかゆみ対処法がありますが、アメリカでは、虫刺されの応急処置として「湯煎で温めたスプーンを患部に押し当てる」という方法があります。筆者も留学時に初めてこれを教えてもらったときはかなり驚きました。日本で言うところの「おばあちゃんの知恵袋」のようなものらしいです。

 

ただ、2011年アメリカの研究でも、かゆみのもととなる「昆虫の毒」は、熱を集中して当てることにより症状が速やかに改善されると結論付けされています。Bite Helperもこの原理を応用したもので、毎年アメリカで行われるCES(世界最大の国際家電見本市)において、2017年にアワードとして選ばれた注目デバイスでもあるのです。

 

誰しも経験するあの不快なかゆみも、Bite Helperさえあればどこにいても、あっという間にかゆみを和らげてくれるでしょう。ケミカルフリーなので、敏感肌の人や子ども(4歳以上)にも安心して使えるうえ、電池式なので使用期限が切れて効き目がなくなる心配もありません。1度買えば繰り返し使えて、毎年かゆみ止めを買うよりもコスパがいいかもしれません。

 

毎日フル稼働のエアコン、使いっぱなしになってない? プロが教える簡単エアコン掃除術

例年以上の猛暑で、エアコンなしでは生活できず、毎日のように冷房をフル稼働。そのせいか、夏を迎える前にお掃除をしたのに、もうエアコンの嫌なニオイが気になる……。

 

たしかご近所の尾崎さんは、エアコンクリーニングに定評がある、ハウスクリーニング会社「おそうじ本舗」に勤めていたはず! エアコンの正しいお手入れについて、教えてもらおう!

参ったなぁ……と、いつも困っている「参田家(まいたけ)」の面々。きょうはお父さんが、なにやら困っているようです。

 

参田家の人々とは……
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ちょっと気弱なお父さん、元気でしっかり者のお母さん、もうすぐ小学生の娘、甘えん坊の赤ちゃん、家族を見守るオスの柴犬の4人と1匹家族。年中困ったことが発生しては、宅配便で届いた便利グッズや、ご近所の専門家からの回覧板に書かれたハウツー、知り合いの著名なお客さんに頼って解決策を伝授してもらい、日々を乗り切っている。
https://maita-ke.com/about/

 

家庭でのエアコン掃除の方法を教えて!

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お父さん「エアコンなしでは過ごせない毎日が続いてますね。フル稼働させているせいか、夏前に掃除をしたのに、ニオイやホコリが気になります……。エアコン掃除って、どのくらいの頻度でするべきなのでしょうか?」

 


尾崎さん「ニオイの主な原因はカビ。内部に溜まったホコリにカビが生え、嫌なニオイが発生します。このニオイを防ぐには、こまめなお手入れが必要です。毎日エアコンを使用する時期なら1週間に一度、あまり使用しない時期にも月2回のお手入れが理想的ですね」

 

comment-father
お父さん「そうなんですか! 前に掃除をしたのは1カ月以上も前だったなぁ。ニオイが発生するのも当然ですね……」

 


尾崎さん「ニオイの発生だけでなく、エアコンのフィルターが汚れていると、電気代にも影響が出ます。風の通り道がふさがれてしまい、通常より多くの電力が必要になるのです。さらにフィルターのホコリを放置していると、エアコンの内部にまでカビが繁殖し、エアコンの効きが悪くなってしまうんですよ

 

comment-father
お父さん「電気代がかかる上に、冷房の効きまで悪くなるなんて! でも、エアコンの掃除って、本当に面倒ですよね。妻に『週末ちゃんと掃除してね』って頼まれたんですが、面倒なんですよ……」

 


尾崎さん「いえいえ! 日常的なお手入れは、とっても簡単ですよ! エアコンの吹き出し口であるルーバーと、吸い込み口であるフィルターを水拭きする程度で構いません。水拭きで汚れが落ちない場合には、食器用の中性洗剤を水で薄めて使用しましょう」

 

comment-father
お父さん「えっ! たったそれだけでいいんですか? それならこまめにできそうです!」

 


尾崎さん「また、エアコンの使用後は内部に湿気がこもった状態。スイッチをオフにする前に、送風運転に切り替えましょう。湿気が除去され、カビの繁殖を防げますよ!」

 

comment-father
お父さん「なるほど、こまめな掃除を習慣化して、送風で防カビ対策! これなら簡単だし、習慣化できそうです! ちなみに、本格的にお手入れしたいときはどうすればいいのでしょうか?」

 


尾崎さん「エアコンを無理に解体すると故障の原因になり、水漏れやショートによって火災が発生する恐れもあります。ですので、ご家庭ではフィルターやパネルのお掃除にとどめましょう。手順としては、まずフィルター表面の汚れを掃除機で吸って、大体のホコリを除去してから外します。外したら、浴室のシャワーで水洗いし、しっかり乾かせば完了です! 同じ要領で、空気清浄機や浴室の乾燥機のフィルターもお掃除できますよ!」

 

comment-father
お父さん「たしかに、素人の僕がいろいろやってエアコンを壊してしまったら、家族からブーイングの嵐ですね……。ちなみに、エアコンクリーニングのプロに頼むと、どのようなお手入れをしてくれるのでしょうか?」

 


尾崎さん「独自に開発した除菌効果のある洗剤と、専用の高圧洗浄機を使用し、徹底的に内部を水洗いします。さらに、10リットル以上の水で丁寧にすすぎ、最後には防カビ剤で仕上げるので、きれいな状態を長持ちさせることが可能です。ご家庭のお掃除では手の届かない内部まで洗浄できるため、エアコンの風量がアップしますよ! 」

 

comment-father
お父さん「さすがプロの仕事! これまでお掃除をサボってきた分、うちのエアコンにも汚れが溜まっていそうだから、一度プロのクリーニングを頼んでみようかなぁ」

 


尾崎さん「徹底的な洗浄によって、嫌なニオイが防げますし、冷房効率が上がることから、電気代の節約にもつながると言われています。クリーニング終了後には、きれいな状態を保つための家庭でのお手入れ方法もお伝えしているので、参考にしていただけるはずです」

 

comment-father
お父さん「エアコン掃除のプロから直々に、お手入れ方法を学べるんですね! こまめなお手入れを習慣化することはもちろん、一度、プロのクリーニングを依頼してみよう! 尾崎さん、今日はどうもありがとうございました。さっそく今週末にエアコンフィルターを掃除して、妻と娘にいいところを見せようと思います! 」

 

簡単にできるエアコンフィルター掃除

①フィルターはエアコンに設置された状態で、ホコリをできるだけ掃除機で吸い込む。こうすることでフィルターを外したときにホコリが舞い上がるのを防げる。
①フィルターはエアコンに設置された状態で、ホコリをできるだけ掃除機で吸い込む。こうすることでフィルターを外したときにホコリが舞い上がるのを防げる

 

②エアコン本体からフィルターを外すときは、残ったホコリが舞い上がらないようゆっくり丁寧に外し、ホコリの飛び散りや故障を予防
②エアコン本体からフィルターを外すときは、残ったホコリが舞い上がらないようゆっくり丁寧に外し、ホコリの飛び散りや故障を予防

 

③浴室のシャワーで水洗い。表面から水圧をかけると、フィルターの網の目にホコリが詰まってしまうため、裏面から当てるのがポイント
③浴室のシャワーで水洗い。表面から水圧をかけると、フィルターの網の目にホコリが詰まってしまうため、裏面から当てるのがポイント

 

④フィルターをよくすすぎ、乾いたタオルで挟むようにして、水分を取り除く。しっかり乾いたら、エアコンに戻して終了。天日干しはフィルターの劣化になるためNG
④フィルターをよくすすぎ、乾いたタオルで挟むようにして、水分を取り除く。しっかり乾いたら、エアコンに戻して終了。天日干しはフィルターの劣化になるためNG

 

【まとめ】

冷房の効き目や電気代にも影響

面倒な気持ちが勝ってしまい、おろそかにしていたエアコン掃除……。こまめにお手入れすることで、嫌なニオイが防げるだけでなく、エアコンの効きや電気代にも影響するなんて! フィルターをお風呂場で洗うとき、水圧だけでは取れない汚れは、柔らかなブラシに水で薄めた食器用の中性洗剤をつけて優しくこするといいらしい。よし、うちのエアコンもキレイにしてこの夏を乗り切るぞ!

 

教えてくれたのは……

「おそうじ本舗」商品・サービス開発責任者/尾崎真さん

おそうじ本舗加盟店のスーパーバイザー職を経て、商品・サービス開発責任者に就任。多くの洗剤や機材メーカーとの人脈を持ち、最先端の洗浄技術に精通。テレビや雑誌、新聞をはじめとしたメディアにも登場し、専門的なプロの技や家庭でできるお掃除方法を紹介する。
https://www.osoujihonpo.com/

 

日々の「参った!」というお悩みを5分で解決!「参田家(まいたけ)のおうち手帖」

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残暑に心折れた方、10万円台のエアコンはどう? 主要6メーカー、買うべきコンパクトモデルはコレ!

8月も末だというのに、まだまだ暑いですね。この暑さは9月中旬まで続くとのこと。いままで、個室への設置を見送っていた方、「まだ暑さが続くのか……」と心が折れることも多いのでは。そこで今回は、家電のプロ・戸井田園子さん監修による、主要6メーカーのエアコンを紹介する連載から、10万円台のモデルをピックアップ。どれもコンパクトなモデルなので、個室への設置にぴったりです。この機会に、導入してみてはいかがでしょうか。

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

メーカーその1 ダイキン

「ストリーマ」で清潔さを保つシンプル&コンパクトなシリーズ

Eシリーズ AN40VEP(※200V)

実売価格14万2000円

限られたスペースにすっきり設置できるコンパクトなベーシックモデル。風を直接的に体に当てない「風ないス運転」により、夏は冷風をより上向きに吹き出し、冬は温風を足元へ吹き下ろします。フィルターの自動掃除機能は非搭載ですが、ダイキン独自の「ストリーマ内部クリーン」で、熱交換器や気流の通路にプラズマ放電の一種「ストリーマ」を照射してエアコン内部のカビやニオイを抑制。フィルターで捕らえた物質にストリーマを照射する「ストリーマ空気清浄」機能も搭載されています。

APF…Annual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなります。

 

Eシリーズ 戸井田さんのレコメンド

ベーシックな冷暖房機能はしっかり搭載

「室内外の温度に応じて、暖房・ドライ・冷房3つの運転モードを自動でセレクトする『自動運転』あり。0.5℃単位で温度をコントロールできる『PIT制御』や、すばやく暖房する『ヒートブースト制御』も搭載しています。下位シリーズとはいえ、ベーシックな冷暖房機能は万全ですね。幅770mmのコンパクトな室内機で、半間幅も余裕で収まる横幅も特徴。室外機も3.6kW以下は幅675mmとコンパクトです(4.0kWは795mm)。

↑室内機は幅770mmのコンパクト設計(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

フィルター自動掃除機能は非搭載ですが、エアコン内部・フィルターも独自のストリーマで清潔をキープ。熱交換器フィンには親水性に優れた2層コートを採用し、汚れを浮かせて洗い流せるので、上位機種と同等とはいきませんが、お手入れはラクな仕様になっています。ただし、省エネ性能は価格なりのレベルなので、短時間での使用を想定した部屋に設置するのがオススメですね」(戸井田さん)

 

メーカーその2 三菱電機

実績のある「ムーブアイ」を搭載し、価格を抑えた

霧ケ峰 Lシリーズ

MSZ-L4018S

実売価格18万8000円

赤外線センサー「ムーブアイ」を搭載したコンパクトモデル。上位機種FZシリーズとZシリーズの未来の体感温度を予測するAI機能は省かれていますが、センサーが体感温度や人の位置を感知し、冷やしすぎない快適な冷房が可能です。左右のフラップを別々に動かし、2か所を同時に吹き分ける「ビッグWフラップ」を搭載。また「スマート除湿」は、風速を「自動」に設定すると、ファンの回転数を制御しながら除湿し、部屋が寒くなりにくい効果があります。汚れがつきにくい「ハイブリッドナノコーティング」はファンのみに実装。前面パネルやフラップなど、外観パーツは取外しが可能で掃除がしやすい「はずせるボディ」です。

 

Lシリーズ 戸井田さんのレコメンド

コンパクトながらリビングに必要な機能を搭載

「長年の実績がある赤外線センサー『ムーブアイ』搭載モデル。2か所吹き分け可能で、『フィルターおそうじメカ』『はずせるボディ』は、このグレードまでの搭載です。リビングに必要な機能なので、最低限このグレードを選びたいところ。本シリーズの特徴は高さ250mmのコンパクトさ。設置寸法も295mmあれば大丈夫なので、窓上にしか設置できない条件でも問題ありません。夏はエアコンと送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』(特許)、冬は暖房とサーキュレーター運転を交互に行う『サーキュレーターモード』があるのも便利です。ただし、本体価格は安いものの、上位機種のFZシリーズやZシリーズと比べると電気代がかかるので、常にエアコンを使うという方は上位モデルを選んだほうがよさそうです」(戸井田さん)

↑Lシリーズの「ムーブアイ」のイメージ。床や壁などの温度から体感温度を測り、人の位置も見て冷やしすぎない、 あたためすぎない快適な空調を実現します(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

メーカーその3 パナソニック

「フィルターお掃除ロボット」搭載でも奥行きはコンパクト!

エオリア EXシリーズ

CS-EX408C2(※200V)

実売価格14万6800円

奥行き239mmとコンパクトなモデル。フィルターについたホコリをかき取って自動で配管穴から屋外に排出する「フィルターお掃除ロボット」もしっかり搭載。熱交換器の汚れをはじく「ホコリレスコーティング」や空気の汚れに応じて可動する「アクティブクリーンフィルター」は省かれていますが、「ナノイーX」での機内の除菌やカビの抑制は可能です。ナノイーXによる空気清浄機能はないものの、空気がエアコンを通過する度に0.3μmの粒子を80%以上キャッチする「クリーンフィルター」を内蔵し、空気の汚れをキャッチ。心地よいリズムの気流を作り出す「1/f ゆらぎ気流」も搭載しています。

 

EXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「こちらは上から4番目のグレードです。フィルターお掃除ロボットの自動排出方式を搭載しているのに、設置性が良いのがウリ。これより下のグレードは、ダストボックスに集めたホコリを手動で捨てる方式になります。人がいるかいないかを見分けて省エネ運転をする『不在省エネ』や『オートオフ機能』、部屋の特性を学習する『おへや学習機能』、『日射センサー』などはしっかり搭載しており、省エネと快適性をソフト面でカバーしています。

↑フィルターお掃除ロボットの仕組み。かき取ったホコリは配管穴から自動排出します(画像出典:パナソニック公式サイト)

 

ただ、最上位と比べると消費電力が多いので、長時間使う部屋よりは短時間使う部屋にオススメ。また、本体価格が抑えられている割に、オートセーブやオートオフ機能があるので、出入りの激しい小さなお子さんが居るリビングに使うのもオススメです。別売の無線アダプターをつければスマホによる遠隔操作もできるので、自己管理がまだ難しいお子さんがお留守番するときも安心ですね」(戸井田さん)

 

メーカーその4 東芝

「プラズマ空清」と熱交換器の汚れを洗い流す機能を搭載

大清快 E-Pシリーズ

RAS-E405P 

実売価格12万9800円

上位機種と同じく、東芝独自の空気清浄機能「プラズマ空清」を搭載したコンパクトモデル。PM0.1レベルの微細な粒子も集めて帯電し、熱交換機に吸着して屋外に排出します。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、除湿や冷房時に発生した水が熱交換器の汚れを洗い流す「マジック洗浄熱交換器」を搭載。運転停止後、プラズマ乾燥で送風路内のイヤなニオイも脱臭します。水平から足元まで風向をコントロールする「クルッとルーバー」で部屋の隅々まで風を届けます。

 

↑上下左右同時にスイングする「クルッとルーバー」を搭載(画像出典:東芝公式サイト)

 

E-Pシリーズ 戸井田さんのレコメンド

少しでも安く、使用頻度が低い部屋に設置したい人に

「こちらも、高さ250mm幅790mmのコンパクトサイズ。コンプレッサーや気流制御は、ひとつ上のE-Rシリーズと同等で、APFも変わりません。除湿に関しても同等。違いは掃除機能と省エネ運転関係で、フィルターの自動お掃除は非搭載ですが、熱交換器の汚れを自動で洗浄して屋外へ排出したり、送風路のニオイを脱臭したりする機能はあります。

 

また、センサーは『人サーチセンサー』がなくなり、『明るさ〔日あたり〕サーチセンサー』のみ。人がいない時、セーブ運転や自動オフにはなりませんが、部屋に入る日照を感知して、冷暖房の運転を調整してくれます。

 

基本性能はひとつ上のE-Rシリーズと同等なので、少しでも安くエアコンを調達したい人にオススメ。ただ、フィルター掃除や『ecoモード』などはなくなるので、自己管理が前提となります。日常的に頻繁に使う部屋よりは、使用頻度が低い予備部屋や客間などに設置したいところ。手入れの手間やムダな電気代がかからずにすむでしょう」(戸井田さん)

 

メーカーその5 富士通ゼネラル

清潔維持機能を重視したコンパクトなモデル

ノクリア Dシリーズ

AS-D40H

実売価格15万1200円

「デュアルブラスター」はありませんが、「熱交換器加熱除菌」を搭載したコンパクトモデル。スリムながら「フィルター自動おそうじ」もあり、清潔維持機能が重視されています。電気集じん方式の「プラズマ空清」の搭載により、0.3~2.5μmの粒子を88%キャッチして、部屋の空気を浄化してくれます。また、人感センサー「不在ECO」で人の有無を検知して、ひかえめ運転への切り替えやオン・オフを自動的に行い、節電をサポート。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

この価格帯で清潔機能が充実しているのはうれしい

「このクラスではかなりハイスペックでコスパが高いモデル。2018年モデルの目玉機能『熱交換器加熱除菌』を搭載するほか、『プラズマ空清』『フィルター自動おそうじ』などもあり、清潔機能は十分。お手入れが気になる人にはうれしいところですが、暖房を快適にする機能は少なくなるので、冷房メインの部屋で使うといいでしょう。

 

センサーは『人感センサー』のみになりますが、人がいなくなると節電運転に切り替えてくれるので省エネ。一年中適切な運転をセレクトしてくれる『毎日快適モード』もあります。上位機種で搭載する本体両側のサイドファン『デュアルブラスター』がないぶん、すっきりした見た目になっているのは、デザインにこだわる人にとっては魅力ですね。本体の高さが250mmで、高さ295mm(上部38mm・下部7mm)あれば設置できるスリム設計がウリ。パネルデザインもスッキリコンパクトで、狭い部屋でも圧迫感なく収まります。もうひとつ下にCシリーズもありますが、価格差があまりないでこちらがオススメ」(戸井田さん)

↑窓上のスペースにも収まる、コンパクトでスッキリしたボディが魅力(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

メーカーその6 日立

「凍結洗浄」「フィルター自動お掃除」を省略して価格を抑えた

白くまくん Dシリーズ

RAS-D40H2

実売価格11万3400円

「凍結洗浄」を搭載しないベーシックモデル。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、通風路、フラップ、フィルターにステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン」仕様で、エアコン内の菌や汚れを抑制します。また、日差しを感知する「くらしセンサー」で日差しの変化を見分け、「ecoこれっきり」ボタンを押すだけで曇りや夜になると控えめ運転に切り替わります。除湿は弱冷房方式で、吹き出す風の量をコントロールして肌寒さを抑える「ソフト除湿」となっています。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「くらしセンサー」で日差しの変化を見分けて、省エネ・快適な運転を行う

「『凍結洗浄』や『フィルター自動お掃除』などの清潔維持機能を省き、必要最低限の機能に絞ったベーシックモデルです。センサーは、温度・湿度のほか日差しを見る『くらしセンサー』を搭載。日差しの変化を見分けて、省エネ・快適な運転を行います。切りタイマーをセットしていても、室温が上がると再運転する『みはっておやすみ』タイマーも搭載。室内機が小さく、狭いスペースにも収まるので、設置スペースの狭い部屋に向いています。

 

ほとんどの機能を省略して価格を優先しているので、予備室や使用頻度の少ない部屋向き。内部の清潔機能が最小限ということもあって、汚れが発生しやすい部屋やタバコを吸う人が使う部屋などは避けた方が無難でしょう」(戸井田さん)

↑室内機がコンパクトなので、少ないスペースで設置できます(画像出典:日立公式サイト)

 

【2018年版】三菱電機の冷蔵庫、価格が違うと何が違う? 価格帯別3モデル、家電のプロが徹底比較!

まだまだ残暑が続く2018年。省エネ性能の高い冷蔵庫に買い替えたいところですが、高い買い物だけに、選択の失敗は許されません。そこで今回は、業界のトレンドリーダーとして知られる三菱電機の「置けるスマート大容量」から、4~5人の家庭で一般的な450~500Lクラスをピックアップ。家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、3つの価格帯別でオススメ3モデルを選んでもらいました。紹介する3モデルは電気代から機能の有無まで、表組みでわかりやすく比較しているので、ぜひ参考にしてみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

20170629reese_1-3

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【三菱の冷蔵庫の特徴とは?】

「切れちゃう冷凍」など多くの独自技術を生み出し、「コンパクトで大容量」を定着させた

「三菱電機は、機能・ハード面ともに数々のトレンドを生み出してきた冷蔵庫のトレンドリーダー的存在です。三菱の冷蔵庫は、『切れちゃう冷凍』や光合成で鮮度を維持する野菜室、部屋別に冷却をコントロールする省エネ設計など、他社にない独自性のある技術が特徴。ミネラルウォーターを使える『自動製氷』を初めて展開したのも同社です。

 

ハード面でも『コンパクト大容量』にいち早く着手し、685mmで600L台を達成し、高い支持を得ました。以後、他メーカーもこれに続き、『685mm・600L』『650mm・500L』は、現在のスタンダードになりつつあります」(戸井田さん)

 

【三菱電機のオススメその1 ハイエンドモデル】

野菜室が真ん中で出し入れしやすい新シリーズ

MXシリーズ

MR-MX50D

実売価格28万1650円

野菜室を中段に配置することで、腰をかがめずに野菜を出し入れできる2018年発売の新モデル。約-7℃で凍らせる「瞬冷凍室」と製氷室も腰の高さに配置されているため、調理の際に便利です。独自のウレタン発泡技術と薄型断熱構造「SMART CUBE」採用により、野菜室が中段でも高い省エネ性と大容量を実現しました。カラバリは新色のグラデーションブラウンと清潔感のあるクリスタルホワイトの2色でインテリアに調和します。

※()内は「瞬冷凍室」を冷凍庫としてカウントした場合(以下同) 1年間の電気代目安は1kWhとして計算

 

↑野菜室を真ん中に配置したのがMXシリーズの特徴

 

MXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

多彩な温度帯があり、食品を計画的に管理したい人最適

「三菱はいままで冷凍室が真ん中にあるタイプのみでしたが、2018年3月に野菜室が真ん中の『MXシリーズ』が追加されました。選択肢が増えたのは消費者にとっては朗報です。

 

野菜室のなかにLEDを設置した『クリーン朝どれ野菜室』は、1日の太陽のサイクルを再現し、成長を促すことで鮮度を維持する独自機能。切り花もつぼみの状態で花瓶に入れて光を当てれば、花を咲かせるのと同じ原理です。葉野菜を多く使う人には最適ですね。野菜室の底には、ハイブリッドナノコーティングをしたトレイがあり、野菜クズや土などの汚れがくっつきにくく、お手入れがしやすいのも◎。

 

また、凍らせずに生のまま鮮度を維持する『氷点下ストッカーD』、過冷却の原理を利用して食材を瞬間的に凍らせる『切れちゃう瞬冷凍』が可能な『瞬冷凍室』など、保存の温度帯がいろいろ選べるのも特徴です。保存期間に合わせて、すぐに使う食材は冷蔵、1週間以内なら氷点下ストッカー、2~3週間なら瞬冷凍、4週間以上なら冷凍室……と食品を計画的に管理したい人にはうれしいですね。『切れちゃう瞬冷凍』は半凍結で、肉や魚が包丁でそのまま切れたり、作り置きの食材やスープなどがスプーンですくえるので、お弁当に少量使いたいときなどに便利。解凍する時間がいらず、料理の時短にもなります。

↑「切れちゃう瞬冷凍」のイメージ。サクッと切れて、そのまますぐに使えるのが便利です(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

扉は高級感のあるガラスドア。触れると光って操作アイコンが浮かび上がるパネル『タッチdeアシスト』仕様なので、操作ボタンが扉デザインの邪魔にならずキレイ。製氷皿から給水経路まで、全て洗える仕様や静音設計で静かなのも好評です」(戸井田さん)

【三菱電機のオススメその2 中位モデル】

517Lの大容量でしっかり入り、機能も充実!

JXシリーズ

MR-JX52C

実売価格19万1430円

幅650mmとスリムながら517Lの大容量を実現したミドルクラスモデル。「クリーン朝どれ野菜室」「切れちゃう瞬冷凍」「氷点下ストッカーD」などの目玉機能は、ハイエンドモデルのMXシリーズと同等です。MXシリーズと違い、冷凍室が中段に配置されているので冷凍食品を多く使う家庭向き。ドア素材は鋼板になっています。庫内を部屋別に最適な状態で運転する「部屋別おまかせエコ」もハイエンドモデルと同じく搭載され、省エネ性も高くなっています。

 

↑「氷点下ストッカーD」のイメージ。低温の約-3℃~0℃で保存し、肉は約7日、魚は約5日間鮮度をキープ(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

JXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

便利な「動くん棚」や鋼板のドア扉が特徴

「最上位のWX・MXシリーズと基本性能は一緒です。『タッチdeアシスト』も搭載されていて操作性も良好。他シリーズとの違いは、指1本で棚が上下できる『動くん棚』が搭載されている点です。手前にあるつまみを左右にスライドさせるだけで、食品をのせたまま棚が上下に動かせます。こちらは長いこと人気のあった機能ですが、現在『動くん棚』を搭載しているのはこのモデルのみ。ケーキの箱やスイカ、大きい鍋などをそのまま入れる機会が多い家庭にオススメです。

↑つまみを左右にスライドさせると棚が上下する「動くん棚」(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

なお、上位機種はガラス扉が主流になっていますが、本機は扉に鋼板を採用しているため、マグネットが使用可能。ゴミの日カレンダーなどを冷蔵庫に貼っておきたい人には便利ですね。価格面で手ごろになっているのも魅力のひとつです」(戸井田さん)

【三菱電機のオススメその3 コンパクトモデル】

600mmのスリム幅でコンパクトなキッチンに最適!

Bシリーズ

MR-B46C

実売価格14万5800円

「置けるスマート大容量」シリーズの幅600mmのスリムモデル。冷蔵室が観音開き(フレンチドア)ではなく、片開きになっている5ドアタイプです。455Lと他のモデルと比べて容量はやや減りますが、「クリーン朝どれ野菜室」「切れちゃう瞬冷凍」「氷点下ストッカーD」など基本性能は上位モデルと同等。スリムモデルながらドアにはガラス素材を採用し、インテリア性の面でも見劣りはしません。

 

Bシリーズ 戸井田さんのレコメンド

ほどよいサイズ感でリビングダイニングにもなじむ

「幅600mmと狭いスペースに置けて、しかも400L後半の容量なのがウリ。スペースの都合で設置寸法に制約があるけど、フルスペックのモデルが欲しいという人にピッタリです。また、高級感があるガラスドアに静音設計となっていて、キッチンがオープンでリビングダイニングに冷蔵庫を置くような間取りでも、生活感が出ずインテリアの一部として馴染みやすくなっています。

 

こちらも『氷点下ストッカーD』など、基本性能は最上位と一緒。『タッチdeアシスト』も搭載されていて、操作性も良好です。ただし、片開きタイプなので、冷蔵室の扉が半開きの時に自動で閉まる『オートクローザー』機能はありません」(戸井田さん)

↑アイコンにタッチして操作するタッチdeアシストを採用(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

<総括>

機能はほぼ同等なので、サイズ、野菜室の位置、ドア素材で検討を!

「MXシリーズは、『置けるスマート大容量』シリーズの最上位モデル。冷凍室真ん中のWXシリーズとグレードは同等で、2018年3月発売で半年が経ち価格面では安定してきています。10年ほど前は“野菜室真ん中”が主流でしたので、買い替えても同じレイアウトが良いという人にオススメ。本シリーズは、今のところ容量展開が572Lと503Lの2展開のみですが、幅685mmと650mmの最も使いやすいサイズが用意され、一般家庭のニーズはほぼカバーできそう。もし、600L~700Lなど、より大きい容量が必要ならWXシリーズ内での選択となります。カラーはクリスタルホワイトとグラデーションブラウンの2種類。

 

JXシリーズは、グレードではセカンドラインになりますが、基本機能は上位のWX・MXシリーズと同等。違いは扉が鋼板タイプになることと、WX・MXと比べ手ごろやや年間消費電力量が多くなる点のみ。三菱ならではの性能をもれなく手に入れつつ、本体価格を下げたい人にオススメです。冷蔵庫が見えにくい位置にあり、オシャレなガラス扉にこだわる必要がないという場合にも向いています。容量は売れ筋の『幅685mm・600L』と『650mm・517L』の2展開。カラーはローズゴールドとロイヤルウッドの2色展開で、ホワイトはありません。

 

Bシリーズは、幅600mmで455Lと、スリムながら大容量を実現。搬入経路が狭く大きな冷蔵庫が入れにくい状況でも、置ける可能性があります。色はクリスタルピュアホワイトとクリスタルフローラルの2色展開。狭い空間に向くタイプなので、主張しない薄めの色味が合っています。これより下のグレードになると『クリーン朝どれ野菜室』がなくなり、また容量300L台に入るとぐっと機能が落ちるので、価格が許すならこのグレード以上を検討して下さい!」(戸井田さん)

BBQやキャンプで一目置かれる! アウドドアガイドには載ってない裏技家電

バーベキューやキャンプで活躍するアイテムといえば、ツーバーナーやダッチオーブンといった本格調理器具。持参者が羨望のまなざしを集めるなんてこともあるでしょう。ただ、これらは大きかったり高かったりで、ゲットするにはハードルが高いのも事実。しかし、なかには手軽でありながら、一目置かれるツールもあります。それが電池駆動のプチ家電。今回は、特に最先端トレンドに着目したアイテムを紹介します!

 

 

その1:ハンディアイスクレマサーバー

最先端トレンド、それは“泡”です。強い刺激の炭酸飲料が続々と新発売され、コーヒー界では「ニトロブリュー」という黒ビールのような泡のアイスコーヒーが一般的になりました。そして、このニトロブリューのような一杯を手軽に作れるのが、今春登場した「ネスカフェ ゴールドブレンド ハンディ アイスクレマサーバー」です。

↑「ネスカフェ ゴールドブレンド ハンディ アイスクレマサーバー」税抜3480 円(ボトルドリンクは別売り)。単三乾電池2本で駆動します

 

ドライバーなどは不要で、組み立ては簡単。「ゴールドブレンド」とありますが、同じネスカフェの「エクセラ」や「香味焙煎」の900mlボトルでも使えます。

↑操作もシンプル。赤いレバーを後ろに倒すとコーヒー、前に押すとクレマ(泡)を注げます

 

最初はレバーを後ろに倒してコーヒーを注ぎ、液体がコップの縁に近くなったら、逆の方向にレバーを押すだけ。すると、クリーミーな泡が抽出されてふんわりとした口あたりのコーヒーを楽しむことができます。

↑コーヒーが冷えていなくても問題なく、プラスチックのコップでもこの通り

 

↑屋外で楽しむ泡のコーヒーは、また格別のおいしさです!

 

お酒が苦手な人やドライバーにうれしい、泡で楽しむアイスコーヒー。また、キャンプの朝ごはんをパンにするなら、コーヒーはベストペアリングといえるでしょう。

 

 

その2:ワンタッチビールサーバー

今年はサントリーが「神泡」キャンペーンをヒットさせるなど、ビールでも泡が一層注目されています。家電メーカーからも以前より、自宅などで楽しむタイプのビアサーバーが発売されていますが、アウトドアで使うならコンパクト性が欠かせません。そこでオススメしたいのがこちら。

↑「ワンタッチビールサーバー GH-BEERM」2138円(送料、税込/メーカー直販価格)。単四乾電池2本で駆動します

 

コンパクト性だけでなく、簡単に取付け・取外しができるのも魅力。その秘密のひとつが、上下のユニットに付いている磁石です。特に力を入れなくてもユニットが「カチッ」とはまる感覚は、気持ちいいとさえ思えるレベル!

↑ユニットが分かれている理由は、洗いやすくするため。液体にふれるユニット(写真左)は非電化なので、丸洗いができて衛生的です

 

もちろん、サーバーとしての機能も優秀。ユニットを缶ビールの口に合うようにセットし、最初はそのまま注ぎます。そして前記のコーヒーのように、液体がコップの縁に近くなったらスイッチをオン。

↑缶ビールには様々なサイズがありますが、250ml、330ml、350ml、500mlとほとんどの缶に対応しています

 

↑最初はいつも通りに注ぐだけ

 

すると、ランプが赤く点灯してクリーミーな泡を出すモードに切り替わります。なお、このスイッチは押している間だけ作動するのではなく、赤く点灯している間はずっとオンなので注ぐことに集中できるのもポイント。

↑スイッチオンしてから傾ければご覧の通り。だれでも簡単にシルキーな泡のビールを注げます

 

↑外にいながらお店レベルのクリーミービール。炎天下でキンキンに冷えた一杯をゴクっと!

 

 

その3:ワンタッチビールサーバー

アウトドアでたまにやりがちな失敗が、ドリンクの冷やし忘れや冷却に追いつかないという事態。最後に紹介するのが、そんなアクシデントを緩和する優れものです。

↑「シュンcanクーラー」参考価格500+送料。単四乾電池2本で駆動します

 

コーヒーは常温でもいけますし、氷を入れて飲むのもあり。でも、一般的なビールは冷えていないとおいしくないし、氷で味が薄まってしまうのも避けたいところ。応急処置としては、氷を入れた容器のなかに突っ込むぐらいしかできませんが、おもしろいアイデアで冷やすのがこの「シュンcanクーラー」です。

↑缶ビール定番サイズの350mlの場合は、同梱されているアジャスターを使って氷がこぼれないようにセットして

 

↑フタを閉め、スイッチオン。すると、缶がクルクル回りはじめて急速冷却をはじめるのです

 

500mlボトルは使えませんが、350ml以下のサイズには適合し、もちろんビール以外の缶や小型のボトル缶にも対応。また、氷は大きすぎると入らないため、市販のロックアイスを使う際は削ったりして合わせる作業が必要となります。

↑ボタンを押すと、グイ~ンという音をたてて缶がローリング。見る見るうちに氷も小さくなっていきます

 

大きさなどの規定はあるものの、一刻も早く冷やしたいとときに「シュンcanクーラー」があれば、その場の救世主としてあがめられるはず。価格もリーズナブルなので、備えあればうれいなしという感覚で持っていてもいいのではないでしょうか。

↑秋の行楽はもちろん、春の花見や夏の海水浴などにも!

 

コーヒーとビール。みんなが大好きなドリンクをよりおいしく飲める今回のアイテムがあれば、きっと食シーンでヒーローになれることでしょう。ぜひこの秋は泡に使えるプチ家電で、ハッピー“泡”―なアウトドアライフを!

 

この石油ファンヒーター、使ってみたい! 新潟・ダイニチ工業の「動く羽根モデル」に未来を感じる

ダイニチ工業という会社をご存じでしょうか。「よく知らない」「聞いたことがない」……そんな人が多いかもしれません。実はダイニチ工業は、家庭用石油ファンヒーターで11年連続業界シェアNo.1、加湿器で5年連続業界シェアNo.1を獲得しているリーディングカンパニー。新潟県の新潟市に本社を構え、新潟での開発・生産にこだわり、安全性と信頼性を大切にしている実力派の企業なのです。

↑写真中央がダイニチ工業 代表取締役社長の吉井久夫氏、写真左が開発本部 空調機開発部 部長の堀江 淳氏、写真右が営業本部 東日本営業部 部長の中嶋純一氏

 

そのダイニチ工業が、創業以来初となる東京での新製品発表会を開催しました。今年で石油ファンヒーターは誕生してから40年。石油ファンヒーターの良さをもう一度しっかりアピールしたい、そんな想いが、今回の東京での発表会開催につながったそうです。

 

「石油ファンヒーターの市場は成熟していますが、製品はまだまだ成熟しているとは思っておりません」とは、ダイニチ工業代表取締役社長・吉井久夫氏の言葉。石油ファンヒーターはエアコンの普及によって淘汰されていく運命か……と思いきや、「速暖力」「部屋全体を足元から暖める」「加湿効果がある」といったメリットから、まだまだ根強い人気を得ているとのこと。エアコンとの併用も効果的とのことで、実際に、業界全体での石油ファンヒーターの売上は、2015年から右肩上がりに推移しています。

↑ダイニチ工業代表取締役社長・吉井久夫氏

 

「商品や事業は『30年が寿命』とよく言われています。石油ファンヒーターはそこから10年も延びて今年が40年目です。本音では『エアコンに撲滅されるんじゃないか?』という思いでやってましたが、ところが生き延びている。エアコンと共存できるということがわかりまして、それならばもっとアピールをしていこうと。40年経ってもまだ商品開発ができて、さらにいい商品が出てくる。これはやっぱり、大々的に説明会をしないわけにはいかないと思ったわけです」(吉井社長)

 

家庭用石油ファンヒーターその1「SGXタイプ」

動くフラップを含む5枚の羽根が遠くまで効率よく温風を届ける

↑石油ファンヒーターのプレミアムモデル「SGXタイプ」

 

それでは従来モデルより性能がアップしたという今回の新製品をチェックしていきましょう。まず、目玉といえるのが石油ファンヒーターのプレミアムモデル「SGXタイプ」です。本機には、ダイニチ工業として初となる可動式のフラップ3枚を吹き出し口に搭載。2枚の固定ルーバーを加えた5枚の羽根で、温風が上昇しがちな小火力時でも温風を遠くまで届け、足元から部屋全体をムラなく暖めます。

↑フラップの動きが見やすくなるようにカットしたモデル。フラップが閉じた状態(上写真)から外側の三枚のフラップが、内側に倒れこむように可動する(下写真)のがわかります

 

↑2枚の固定ルーバーが上部からの温風を受け止めて前方へ流し、3枚の動くフラップが火力に応じて温風の方向を変えます

 

「ルーバーが動くという試みは他社さんもすでにやっていたのですが、暖房の効率を実際に測ってみますとそれほど効果的ではない……というのがわかりまして。当初は、『それならウチがやることじゃないな』とも思ったのですが、やってみたらどうなるかと。羽根の枚数を増やしたり、奥にもルーバーをもう一個設置したりといろいろな試行錯誤をした結果、非常にいい性能になりました」(吉井社長)

 

ダイニチ史上最高というこの「SGXタイプ」は従来機種と比べ、小火力時で温風の到達距離と床面温度30℃以上のエリア面積がそれぞれ約30%もアップしています。

↑従来の固定ルーバー機(下)との比較。SGXタイプ(上)は動くフラップにより、小火力時でも温風の吹き上がりを抑えて遠くまで温風を届けます

 

細かい工夫の積み重ねで持ち前の「速暖」に磨きをかけた

また、着火時間も40秒から35秒に短縮。「実は、1980年、ウチが最初に作ったのヒーターの着火速度は40秒。長い間、その着火時間は変わっていませんでした。今回、5秒しか縮まっていないですが、ついに35秒に。他社さんだとタイマーで朝、運転を開始する前に予熱して『すぐつきますよ』と言っているところもありますが、我々はゼロの状態からスイッチを入れたら35秒で火がつく。なお、今回は画期的な開発があって5秒縮まったわけではなく、『あそこの鉄板をちょっと薄くできないか』『ここの溶接をどれだけ少なくできるか』といった、本当に細かい工夫の積み重ねで5秒の短縮に成功したんです」(吉井社長)

 

真冬の寒い時期は、一刻も早く身体を温めたいもの。わずか5秒の短縮といえど、ユーザーにとってはありがたいですね。

↑従来機の着火時間をさらに短縮し、35秒のスピード着火を実現。さらに、火力をアップするオートターボ運転で素早く部屋を暖めます

 

このほか、未燃ガスを燃やしきることで、消火時のニオイを従来比で約40%低減。操作しやすく見やすい角度を追求して操作パネルを23.4度に傾け、使用頻度に応じてボタンを配置するなど、操作性も向上させています。このSGXタイプ、温度ムラが少ない、素早く暖まってクサくない、使いやすいとあれば、これはぜひ使ってみたいですね。寒い冬には大活躍しそうなモデルです。

↑操作性と視認性を考慮し、操作パネルには23.4度の傾斜をつけました

 

↑SGXタイプの操作部。運転の入/切や温度設定などの基本操作のボタンは右側に、省エネ、タイマーなどのお好み操作は左側に整理して配置しました。液晶部分にある8段階の油量モニターも同社の大きな特徴です

 

実売価格は税込で「FW-3718SGX」(木造10畳/コンクリート13畳)が3万8700円前後、「FW-4718SGX」(木造12畳/コンクリート17畳)が4万7400円前後、「FW-5718SGX」(木造15畳/コンクリート20畳、40秒着火)が5万3800円前後を想定しています。

↑SGXシリーズのカラバリは左からコズミックブルー、ロイヤルブラウン、クールホワイト

 

【家庭用石油ファンヒーターその2「FZタイプ」】

業務用と同等のパワーと、家庭用の使いやすさを併せ持つモデル

↑ホワイトとブラックのツートンカラーが特徴のFZタイプ

 

石油ファンヒーターではもうひとつ、「FZタイプ」もお披露目されました。こちらは業務用石油ストーブ10kWモデルと同等の出力を誇り、家庭用石油ファンヒーターとしてはNo.1の暖房力となるモデル。木造26畳/コンクリート35畳の広い部屋もハイパワーでしっかり暖めてくれます。実は、わざわざ業務用石油ストーブを購入して家庭で利用するケースも多いようで、それが今回の業務用と同等のパワーを持った石油ファンヒーター開発のきっかけとなったそう。

↑事務所や店舗などでの使用を想定した業務用のFMタイプを発売したところ、意外にも35%が一般家庭で使われていたことが判明。この事実が、FZタイプの開発のきっかけとなりました

 

ストーブ型ではなくファンヒーター型なので壁際に設置でき、場所を選ばないのも長所。さらに給油もカートリッジタンク式で、石油ストーブと違い室外での給油が可能です。デザインは、ホワイトとブラックのツートンカラーでインテリアになじむ配色。実売価格は税込7万7600円前後を想定しています。

↑業務用のFMタイプ(左)は、四方に送風するため部屋の中央寄りに配置するほかなく、給油はその場で行う必要がありました。それに対し、今回発売するFZタイプ(右)は、送風が1方向なので壁際に設置でき、給油はタンクを取り外して別の場所で行えるのがメリットです

 

【加湿器「RXシリーズ」】

静音性などの特徴に加え、Ag+抗菌アタッチメントで清潔性をアップ

↑加湿器の「RXシリーズ」は、インテリアに溶け込むデザインも特徴

 

ダイニチ工業が2003年に発売を開始した加湿器は、同社の新たな柱となっている分野。同社はエアコンが拍車をかける冬場の室内乾燥を抑えるという意味でも、ニーズが高まってきているといいます。

 

今回の新製品「RXシリーズ」(温風気化・気化のハイブリッド式)は、従来機からの静音性や国内生産・3年保証などの特徴を踏襲しつつ、レジオネラ菌をはじめとした抗菌対策を念頭に置き、より一層の清潔性が図られたのがポイント。空気取込口・トレイ・気化フィルターに抗菌加工を施した従来の「トリプル除菌」に加え、もうひとつの水の通り道であるタンクのキャップに着目。キャップに「Ag+抗菌アタッチメント」を取り付けることで抗菌成分の銀イオンが水中に溶け出し、タンク内の雑菌の繁殖を抑えます。

↑風の経路などを改良したRXシリーズは静音性が大きな特徴。「運転していないのかと確認するほど静か」「寝室用として大満足」とのユーザーの声が寄せられるそうです

 

↑タンクのフタの青い部分がAg+抗菌アタッチメント。抗菌成分が水に溶け出し、水のヌメリやニオイを抑制します。先述のレジオネラ菌への抗菌効果も確認されました

 

RXシリーズ4機種は、「HD-RX318」(木造和室5畳/プレハブ洋室8畳)が1万9300円前後、「HD-RX518」(木造和室8.5畳/プレハブ洋室14畳)が2万2500円前後、「HD-RX718」(木造和室12畳/プレハブ洋室19畳)が2万5800円前後、「HD-RX918」(木造和室14.5畳/プレハブ洋室24畳)が3万0100円前後の実売価格を想定。

↑RXシリーズのカラバリは、左からプレミアムブラウン、クリスタルホワイト、シェルピンク、ネイビーブルー

 

さらに業務用の「HDシリーズ パワフルモデル」には「抗菌操作プレート」を搭載。毎日触れる操作プレート表面の雑菌の繁殖を抑えて清潔さを維持します。「HD-153」(木造和室25畳/プレハブ洋室42畳)は5万1700円前後、「HD-183」(木造和室30畳/プレハブ洋室50畳)は5万7100円前後、「HD-243」(木造和室40畳/プレハブ洋室67畳)は6万5700円前後の実売価格を想定しています。

↑HDシリーズ〔パワフルモデル〕

 

SGXタイプはもちろん、FZタイプも市場を拡大する可能性がある

最後に、吉井久夫社長にお話をうかがいました。初めて発表会をするだけあって、今回のSGXタイプは社運を賭けたモデルだったのでは?……と水を向けてみると、「ぜんぜん! 社運なんか賭けてないよ!! ダメなときはダメですし(笑)。とはいえ、製品に自信はある。受注もけっこうあるんですよ。ただ、それもまだ流通側が反応してるだけで、バイヤーさんは『いいじゃない!』とは言ってくれているんですけど。実売につながるかはフタを開けてみないとわからない」

↑記者の質問に対し、ざっくばらんに答える吉井社長

 

吉井社長は、フラッグシップのSGXタイプだけではなく、大型モデルのFZタイプにも大きな期待をかけているそう。

 

「FZタイプも評判が良くて。いままで、家庭用ファンヒーターは7kW台が上限でしたが、FZの10kWというパワーは、ひょっとしたら新しい商品として受け入れられるかも。2017年にも加湿器の大きいモデルを出して、『あんな大きいもの、どこで使ってるんだ?』と思っていたら、一般の家庭でも使っているんですよ、意外と。部屋が広いと、そうそう湿度は上がらないですから。それと同様、FZも新しいマーケットを作ってくれたら。これは期待したいですね」

 

今回の発表会を通して、ダイニチ工業とは小手先ではない、まじめな開発を行っている会社なんだな……とのイメージが伝わってきました。特に、動く羽根で遠くまで温風を届けるGXタイプと、家庭用で最大のパワーを誇るFZタイプ。その性能によって、ダイニチ工業は「石油ファンヒーターはまだまだこれからだ!」と雄弁に語っているようです。有名メーカーを押さえてトップシェアを握る加湿器も然り。静音性・国内生産という優位性に安住せず、抗菌対策を強化した点、顧客の要望にひとつひとつ丁寧に応えている様子が見てとれました。今年の冬は、そんなまじめな会社が作った製品、みなさんも大いに注目してみてはいかがでしょう。

撮影/我妻慶一

「Instant Pot」レビュー! Wish Listナンバーワンになった万能調理家電でお米を炊いたら……

キッチン家電はいろいろありますが、用途ごとに揃えると場所を取りますね。この問題を解決した家電がいまアメリカで人気を博しています。その名前は「Instant Pot」。これ一台で圧力調理器、鍋、フライパン、スロークッカー、炊飯器、蒸し器、ヨーグルトメーカー、低温調理器、オーブンなど何役にも使える、多数の機能を兼ね揃えた全自動調理アイテムなのです。2017年にはアメリカAmazonのWish List(欲しいものリスト)に最も選ばれた製品にもなりました。日本には未上陸なものの、インターネットでは時々話題に上っています(日本で使っている人もいるそうですが)。今回は、アメリカ在住の筆者がInstant Potを実際に使ってみた感想をお伝えします。

 

定番アイテムを超えるスーパーマルチプレイヤー

アメリカでキッチン家電といえば、「スロークッカー」が定番中の定番。その名の通り、低温調理や長時間調理、保温もできるのが特徴です。この調理機器は40年以上も前からアメリカの家庭を支えてきましたが、Instant Potはそのスロークッカーに代わるキッチン家電とも言われています。

 

実際、2017年にInstant PotはアメリカのAmazonプライムデーにおいて一番人気の商品となりました。関連するレシピ本も合わせて売り上げを伸ばしている様子。さらに、本製品は結婚祝いでのWish Listでも最も多く選ばれました(アメリカでは、花嫁があらかじめWish List を作っておき、贈る人はリストのなかから予算に合わせてギフトを選んで送ります。アメリカならではの実用的かつ合理的な習慣ですね)。

 

安心の全自動+安全装置付き

Instant Potは全自動調理器なので、火を一切使いません。圧力モードでも、圧力をかけたい時間をセットして、スイッチを入れれば、あとは何もしなくても大丈夫。その場につきっきりにならずに済むうえ、加圧時間がおわれば、自然に減圧・保温モードに切り替わります。例えば、カレーを作るときは、蓋を開けたままロースト(炒め)モードで調理し、圧力鍋モードで一気に加熱したあと保温モードに。圧倒的に時短できるのが魅力です。

 

しかも、圧力鍋の時間をセットすれば、圧力調理後は自然に圧力調整し保温になるのでとても助かります。11を超える安全装置を備えており、UL規格(電化製品における火災及び感電の危険確認・調査規格)の認定も受けています。

多機能なのでボタンも多く、当初は混乱しましたが、専用アプリ(英語のみ)があり、レシピや使い方が細かく紹介されており、動画もあるので、しばらく使うと慣れます。Instant PotのFacebookコミュニティメンバーは140万人を超え、YouTubeのチャンネル登録数も2万7000を超えています。

時短でおいしいうえに、お手入れも簡単

アメリカでもおいしいお米が食べたい筆者は、購入後、炊飯機能で早速お米を炊いてみました。これまでは日本から持ってきた炊飯器を使っていたのですが、これでは早炊きモードでも30分ぐらいかかっていました。しかし、Instant Potでは加圧4分、蒸らし15分と、驚くほど早くお米が炊けます。 しかも圧倒的においしいんです。調理が終わってからの時間が表示されるので、蒸らし時間がわかるのも便利。

 

旦那が大好きなBBQプルドポーク(豚の塊肉を煮たもの)は、通常スロークッカーで5~6時間かかります。でもInstant Potでは、塊肉とBBQソースを入れてスイッチを押すだけで加圧10分で肉汁じゅわーっと肉がほろほろくずれるほど柔らかくなります。先にジャガイモを加圧調理しておいて、肉を調理する間にマッシュポテトを作ればあっという間にメインとサイドディッシュが完成。

 

小さい子どもがいるとおいしい外食でもゆっくり味わえず、逆にストレスが溜まってしまうことが多々ありました。しかし、わざわざ外食せずとも自宅でレストラン級の味ができ、いつもよりちょっといい食材を買って調理することが増えました。テーブルセットもこだわれば、自宅でゆっくりレストラン気分を味わえるので、夫婦で「ワインの晩酌時間」が取れるようになり嬉しい限りです。さらにおいしい料理で会話も弾みます!

また、「Delate cook」という機能で調理のスタート時間をずらすことも可能。そのため出勤前にセットして、帰宅に合わせて、でき立てアツアツの料理を食べることもできます。

 

柔らかくなるまで煮たり裏ごししたりと、手間のかかる離乳食。けれど、Instant Potは自動で加圧、減圧、保温をしてくれるので、赤ちゃんを世話しつつキッチンに立ちっぱなしにもならず、息子のときにもこれがあればもっと楽に早くできただろうなと思いました。

 

ポット内にあるスチール鍋の部分はまるごと外せて丸洗いでき、もちろん食洗機にも対応。電気部分も拭くだけなので衛生的に使えますが、蓋のシリコン臭が気になるというレビューも見られます。筆者も、電子レンジでシリコンスチーマーを使った時の匂いが苦手ですが、Instant Potを使用しシリコン臭が気になったことはありません。もし匂いが気になる場合は、レモン汁を入れた水でスチーム調理を2分間行うとシリコン臭が消えるようです。

 

ただし、毎回蓋のシリコン部分は洗うようになっています。特にチリやカレーなど、匂いの強い料理を作った時には蓋のパーツも外して洗っています。とは言え、シリコンや加圧パーツを外し食洗機に入れるだけなのでお手入れも簡単。

 

気になるサイズ感と価格

機能によって様々なシリーズが販売されていますが、大きさの規格は3種類。2~3人用の3qt (2.8L) は119.95ドル(約1万3300円)~、4~6人用の6qt (5.6L) は149.95dドル(約1万6600円)~、6~8人用の8qt (7.5L)は179.95ドル(1万9900円)~となっています。

 

筆者が使っている6qtは小さめの太鼓ぐらいでしょうか。2017年にAmazonプライムデーで購入しましたが、80ドルぐらいで買ったと記憶しています。今年のプライムデーでも30%以上の割引になったので、おそらく2018年にも人気商品となることでしょう。

 

アメリカでは夫婦共働きが一般的です。そのため安全で時短、かつおいしい料理が全自動で作れるInstant Potは共働き世帯の強い味方。帰宅後、子どもを待たせつつしていた夕食作りのストレスが減り、気持ちに余裕ができたと感じます。作り置きですらめんどうに感じる筆者ですが、時間がかかるため敬遠していたBBQリブ、野菜を丸ごと使ったスープなど、料理のレパートリーが増えて野菜嫌いな息子も以前に比べ、良く食べるようになりました。おいしい時短料理のおかげで、夫婦でゆっくり話す時間が持てるようになったのもInstant potのおかげかもしれません。この調理家電はすでにアメリカの夫婦にとって、なくてはならないアイテムとなっています。

コストをかけずに「清潔感」を出す!! 「格安身だしなみ家電」の実力をプロがチェック

価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック!今回のテーマは、ヘアードライヤーや電動歯ブラシ、衣類スチーマーなどの「身だしなみ家電」です。 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。

 

【○×判定した人】

家電ライター・平島憲一郎さん

調理家電から掃除機、美容・健康家電まで、生活家電記事全般を担当。検証企画も多数手掛けています。

 

その1

カセット式タンク採用で給水の煩わしさが激減したスチーマー

アイリスオーヤマ

衣類スチーマー KIRS-01

実売価格5518

ハンガーにかけたまま服のシワが伸ばせるスチーマー。水タンクが着脱式で給排水が簡単です。スチームは連続約5分半使えるほか、本体底面のかけ面でアイロンがけもでき、頑固なシワもしっかり伸ばせます。

SPEC●消費電力:950W ●注水量:約60mℓ ●立ち上がり時間:35秒 ●連続スチーム時間:約5分30秒 ●アイロンかけ面温度:中温(約160℃) ●コード長:約2.5m ●サイズ/質量:W70×H130×D165㎜/約790g

 

【Check!】

機能性:○

かけ面付きで簡易アイロン可

「『かけ面』があり、付属のミトンを使ってハンガーにかけたままプレスすることも可能。ただ、面積は小さくあくまで簡易的です」(平島さん)

 

給・排水:○

カセット式で給・排水が簡単

「給水タンクが取り外せ、水道からの給水が簡単。使用後もタンクだけ外して残った水を捨てられ、タンク内を清潔に保てます」(平島さん)

 

操作性:×

ボタンを押したまま長時間使うと疲れる

「親指でボタンを押し続ける方式なので、長時間のスチームはやや疲れます。本体が少し重いのも、長く使うと負担になるかも」(平島さん)

 

総評

「タンクが着脱式なのは、給水が簡単なうえ本体に水もかからず、実はポイントが高い。スチームが均一に出るなど、基本性能もしっかりしています」(平島さん)

 

 

その2

4枚刃やコーム付きトリマー刃など価格帯以上のハイスペック機

IZUMI

A-DRIVE IZF-V757

実売価格4690

広い接触面で肌にやさしくシェービングできる4枚刃モデル。トリマー刃に高さ3段調節可能なコームを搭載し、ヒゲを好みの長さに調整できます。米国国防総省の調達基準「MIL-SPEC」準拠で風呂剃り可。

SPEC●刃枚数:4枚刃 ●内刃駆動方式:往復式 ●電源:充電・交流式 ●充電時間:約2時間 ●使用可能時間:約28日(1日1回3分使用) ●耐久性:MIL-SPEC準拠 高防水設計 ●サイズ/質量:W61×H156×D45㎜/約184g

↑MIL-SPEC準拠で水深1.5mに30分浸けてもOK。耐振動・耐衝撃性もあり、過酷な使用に耐えます。タフなデザインも◎

 

【Check!】

剃り味:○

4枚刃で爽快に深剃り

「4枚刃により、広い接触面積で肌への圧力を分散。ややヒリつきは残りましたが、肌に押し付けることなく深剃りができました」(平島さん)

 

機能性:○

コーム付きトリマー刃を搭載

「トリマー刃のグルーミングコームは高さを2/4/6㎜に3段調節。操作性は専用機に劣りますが、ヒゲやモミアゲを手入れできます」(平島さん)

 

使いやすさ:×

トリマーのコームが鼻に当たる

「鼻の下を剃る際に、トリマー刃のコーム部分が鼻に当たる。本体の表裏を返せば剃れますが、いちいち持ち変えるのはやや面倒」(平島さん)

 

総評

「この価格で4枚刃の快適なシェービングを体感できるのは魅力。肌が特別に弱い人でなければ、十分オススメできる深剃り性能です」(平島さん)

 

 

その3

パワフルな風と速乾ノズルでスピーディにヘアドライ!

パナソニック

ヘアードライヤー イオニティ EH-NE59

実売価格3230

1.9㎥/分の大風量で、髪を素早く乾かす軽量ドライヤー。「速乾ノズル」が生み出す強風と弱風が濡れた毛束をほぐし、髪を効率よくドライします。マイナスイオンが髪の表面をコートし、艶やかな仕上がりに。

SPEC●消費電力:1200W(ターボ時) ●温風温度:約85℃(ターボ時)/約105℃(ドライ時) ●風量:1.9㎥/分 ●コード長:約1.7m ●サイズ/質量:W208×H215×D89㎜/約475g

↑「速乾ノズル」はノズル中央から縦型の強風、外側から弱風を放出。これにより髪の内部まで風が届き、髪を短時間で乾かせます

 

【Check!】

風量:○

パワフルな風と軽量設計で快適に乾かせる

「1.9㎥/分のパワフルな風でスピーディに髪を乾かせます。約475gと軽く、機能もシンプルなので片手で操作できて快適です」(平島さん)

 

トレンド機能:○

マイナスイオン機能を装備

「マイナスイオン機能で髪のツヤがアップ。温風とマイナスイオンの吹出口を分け、マイナスイオンが含む水分を熱から守ります」(平島さん)

 

温度切替え:△

温度がもの足りないかも

「ターボモードにし続けると、やや温度が低くなる印象。一定の高温を保って乾かしたい場合は、ドライモードがオススメです」(平島さん)

 

総評

「マイナスイオンなどのトレンドも押さえてこの価格なので、人気なのも納得です。消耗品と捉えるなら高級モデルよりコレ、という選択もあり」(平島さん)

 

 

その4

わずか2分で手磨きの約2倍歯垢除去する電動歯ブラシの入門機

ブラウン

オーラルB すみずみクリーン やわらか

実売価格2980

丸型ブラシが特徴の電動歯ブラシ「ブラウン オーラルB」の入門モデル。毎分約7600回の左右反転運動により、2分間で手磨きの約2倍の歯垢除去力を実現します。付属の「やわらか極細毛ブラシ」は、0.01㎜の毛先で歯茎にもやさしいです。

SPEC●駆動方式:回転式(左右反転式) ●回転数:約7600回/分 ●電源方式:充電式●充電時間:約16時間 ●使用可能時間:約5日(1日2回、各2分間使用した場合) ●サイズ/質量:W31×H220×D31㎜/115g

↑極細毛と通常ブラシの毛を組み合わせた「やわらか極細毛ブラシ」。「マルチアクションブラシ」など、ほかのブラシも本機に装着して使えます

 

【Check!】

操作性:○

丸型ブラシで効率よく歯垢除去

「歯科クリーニング器具に発想を得た独自の丸型ブラシを採用。毛先を歯の表面に軽く当てるだけで、効率よく歯垢が取れます」(平島さん)

 

歯垢除去力:○

歯と歯のあいだもアプローチ

「毎分約7600回の高速反転運動で、奥歯や歯茎のキワの汚れも逃さず除去。ブラシを押し付けず、やさしく歯に当てるように磨くのがコツ」(平島さん)

 

メンテナンス性:×

充電器に水が溜まりやすい

「充電器に溝があり、洗面所に置くと水が溜まりやすく、水汚れが心配。水まわりで充電するときは、こまめに水分を拭く必要あり」(平島さん)

 

総評

「オーラルBシリーズはブラシ回転数などスペックの差はあれ、基本技術はほぼ同じ。これを使って気に入ったら、より上位のモデルを使うのもオススメ」(平島さん)

 

 

監修/戸井田園子

ハワイの物価はどんな感じ? 日本より驚くほど安いアイテム4選

夏休みなどを利用して海外旅行に行く際、気になるものの一つは現地の物価。日本では高額のものなのに、海外では驚くほど安く購入できることがあります(逆も然りですが)。そこで、ホノルル在住の筆者が、ハワイで販売されている商品のなかから、日本よりも価格が低いアイテムを4つご紹介。価格の違いからは文化の違いが見えてきます。

 

ジュースより安い!? アメリカ産ビール

日本よりも安く、いつでも気軽に飲めてしまうのがビール。特に「バドワイザー」、「ミラーライト」などのアメリカ産ビールは格安です。350ml缶が30本入りで23ドル程度で購入できますから、1本あたり1ドル(8月20日現在で110円)もしません。日本ならバドワイザーは350ml缶1本あたり、安くても200円近くはするでしょう。

 

その一方、「サッポロビール」「アサヒビール」は日本生まれのメーカーですが、北米に自社工場があるため、アメリカ産ビールとほぼ同程度の価格でハワイでも販売されています。

 

暑くていつも喉が渇くハワイで、グビグビとローカルがビールを飲むのも、これほど安いのなら納得……と言えるかもしれません。しかし、ハワイでアルコールの購入と飲酒ができるのは21歳以上ですからご注意を。

 

パイナップル王国ハワイ

オアフ島には、あの「ドール」のパイナップル畑があるように、ハワイはパイナップル天国。一年を通してドールをはじめとした、地元産パイナップルがかなり安く売られています。スーパーのお買い得プライスなら、1個3~4ドルほど。日本だと、パイナップルを丸ごと1個購入するということもあまりないかもしれませんが、ハワイなら当たり前。ここでは缶詰でパイナップルを食べるなんて邪道なんです。ぜひ丸ごと1個買って、ナイフで切って食べてみましょう!

1Lあたり1ドル以下!ガソリン

2018年8月現在、ハワイ(オアフ島)のガソリンは1ガロン(3.8L)あたり3.6ドル前後。1Lあたりに計算すると、1ドル未満です。日本のガソリン代(レギュラー)は1Lあたり140~150円ですから(8月20日現在)、日本よりもずっと安いと言えます。

 

ただし、アメリカ本土と比べると、ハワイのガソリン代はかなり高いほう。ハワイのなかでも、マウイ島やハワイ島の離島になると、オアフ島よりもさらにガソリン価格は高めになる傾向です。

 

ほとんどが数万円台! エアコン

ハワイの一般的な家庭にあるクーラーは、壁に取り付けるタイプではなく、窓にはめるタイプが主流。しかも冷房機能のみのため、エアコンの価格も全体的にかなり低めです。たとえば、一番小さい150平方フィート(約7.7畳)の部屋用のものなら、100ドル台から購入可能。500ドルも出せば、かなり良い性能のものを選べそうです。電気屋でエアコン本体を購入したら、あとは自分で窓に取り付けるか、業者を探して取り付けの依頼をする必要があります(取り付けの料金は、100ドル~数百ドルほど)。

 

海外旅行先でスーパーに出かけると、現地の人の生活が垣間見えてくるものです。お土産選びのときなど、日本との違いを発見する楽しさを味わってみてはどうでしょうか。

なぜ? 「AI冷蔵庫」が「調理家電」とつながると、食材のムダが減るふしぎ

シャープといえば、モバイル型ロボット電話「ロボホン」をはじめとするAIoT(※)クラウドサービスに力を注ぎ、家電による近未来的な生活を提案し続けているメーカーです。例えば、ウォーターオーブン「ヘルシオ」では、ユーザーが選んだレシピを学習して食の嗜好を分析し、ユーザーに最適なレシピを提案する機能を搭載。高額なモデルではありますが、日々のメニュー決めに悩んでいたユーザーに支持され、人気機種に。

※AIoT……シャープの造語。IoT(モノがインターネットに接続して、相互に情報をやりとりすること)とAI(人工知能)を組み合わせたもの

 

同社の調理家電と連携する新製品GXシリーズの説明会へ!

一方、冷蔵庫も2年前から同様の機能を搭載しており、このほど、ウォーターオーブン「ヘルシオ」と電気無水鍋「ヘルシオ ホットクック(以下ホットクック)」との連携ができるプラズマクラスター冷蔵庫「GXシリーズ」を発表しました。冷蔵庫と調理家電が連携すると、どんな良いことが起こるのか? 説明会で探ってきた結果を、以下でレポート致します!

↑中央2台が「GXシリーズ」。両脇2台は「どっちもドア」タイプの「WXシリーズ」で、こちらはAIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」に非対応

 

提案メニュー数が1500増加し合計2000種類に

シャープは、2014年から試験的に冷蔵庫でスマートフォン連携や音声発話などIoT対応モデルを発売。2016年モデルからは音声で献立相談ができたり、選んだ献立に必要な食材を買い物メモとしてスマートホンに記録できたりと、業界に先駆けてAIoTの本格導入を始めました。ただし、献立相談が音声のみだったため、ユーザーからは「聞き取りにくい」「聞き逃した」という不満が出ることも。そこで、2017年モデルでは扉にスマホ大の液晶画面を搭載し、音声だけでなくタッチ操作で献立相談と献立の確認ができるようなりました。

 

そして、今回の2018年モデルでは、新たにヘルシオおよびホットクックとの連携が加わったことで、提案メニュー数が大幅にアップしたのが大きな特徴。2017年モデルでは約500種類の鍋/フライパンメニューを提案していましたが、2018年新モデルではヘルシオとホットクック用メニュー約1500種類が加わり、合計約2000種類のメニューから提案できるようになりました。

↑ヘルシオ、ホットクックとの連携により提案メニューが2000種類と大幅に増えました。日々の献立に悩む主婦にとってはうれしいことです

 

ヘルシオ/ホットクック調理を選ぶと、レシピを自動でダウンロード

具体的な使い方は次の通り。新製品のGXシリーズ(電動フレンチドアタイプ)は、無線LANによりAIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」に接続した状態で、液晶画面で「献立ナビ」を選択すると、旬の食材を使ったメニューなどおすすめが3つ表示されます。1つのレシピには鍋/フライパンで作る場合と、ヘルシオ/ホットクックで作る場合の2通りの作り方が出てくるものもあるので、手間や調理時間を見て好きな方が選べます。

 

ヘルシオ/ホットクック調理を選んだ場合、同時にレシピがヘルシオ/ホットクックの本体にダウンロードされるので、あとは食材を下ごしらえしてヘルシオ/ホットクックのスタートボタンを押すだけで調理ができるのです。

↑冷蔵庫とヘルシオ/ホットクック連携の流れ。表示された3つのレコメンドから選択します

 

↑ホットクックの場合。冷蔵庫の「献立ナビ」液晶画面で「ホットクックで調理」を選ぶと(上写真)、ホットクックのダウンロードメニューに冷蔵庫で選んだレシピが表示されます(下写真)

 

食材の使用頻度に応じて冷蔵庫の中身を予測し、メニューを提案

でも、これだけでは冷蔵庫にAIoT機能は必要なく、AIoT対応のヘルシオまたはホットクックを購入すればよいことになります。「COCORO KITCHEN」の面白いところは、AIoTの名前の通り、冷蔵庫を使えば使うほどユーザーの好みや行動を学習し、ユーザーに合ったレシピを提案するところ。

 

どういうことかというと、献立ナビで提案されたメニューを選び続けることで、冷蔵庫の中にはその食材がストックされているということを「COCORO KITCHEN」が判断します。例えば、鶏肉料理を多く選ぶ家庭の場合、冷蔵庫には常に鶏肉がストックされており、料理に使った調味料や野菜も同時に購入しているだろうと予測。それらを使った別メニューを提案する、というものです。

 

メニューを数多く選ぶほどに情報が蓄積され、冷蔵庫の中身も含めた予測精度が上がり、好きなメニュー、嫌いなメニュー、最近提案していないメニューなど、提案されるメニューがユーザーの嗜好にマッチしたものになっていきます。

↑「COCORO KITCHEN」で選んだ調理メニューはスマートフォンに転送され、蓄積されていきます。メニューごとに使う食材・調味料の情報も蓄積され、それをもとにAIが冷蔵庫の中身を推測して、ストックしてある食材に応じて最適なメニューを提案します

 

献立ナビのメニューを選んだ場合、必要な食材は買い物メモとしてスマートフォンに送ることが可能。その購入履歴から、消費サイクルを学習して食材の買い忘れがないよう告知する「買わなきゃナビ」が便利なほか、買ったはいいが、うっかり使い忘れる食材や調味料を知らせたり、その食材を有効活用できるメニューを提案する「食材すっきりナビ」も搭載しています。

 

パッケージの都合で食材をレシピより多めに買ってしまい、その残りをすっかり忘れ、消費期限切れで泣く泣く捨てるご家庭も多いはず。その点、「COCORO KITCHEN」があれば、廃棄食材が減って、家計にも地球にもエコな生活ができそうです。

 

なお、今回の新製品からAlexaおよびGoogle アシスタント搭載のスマートスピーカーに対応したので、音声による献立相談も可能になりました。

 

家庭の生活リズムを把握し、最適なタイミングで役立つ情報を表示

新機能ではありませんが、「Good Timing Message(グッドタイミングメッセージ)」という、ちょっと面白い機能も搭載しています。曜日・時刻と冷蔵庫の扉の開閉頻度を学習し、その家庭の生活リズムを把握。最適なタイミングで買い忘れそうな食材から天気予報まで、生活に役立つ情報を表示します。

 

なかでも便利なのが、冷蔵庫の賢い使い方を伝授してくれること。夜などキッチンが落ち着いた時間を見計らって、季節ごとの庫内温度設定から食材の効率的な保管配置、食材ごとの正しい保存方法まで、冷蔵庫の使い方にまつわるさまざまなヒントを教えてくれるのです。省エネにもなりますし、食材をダメにしてしまうことも減るとあって、これまたエコですね。

↑「保存・解凍ナビ」と「冷蔵庫クイズ」で賢く便利でエコな冷蔵庫の使い方を伝授します

 

スマホで送ったメッセージを冷蔵庫に表示できる

ちょっと便利な伝言機能も新たに搭載しました。外出先からスマホで冷蔵庫にメッセージを送れるもので、メッセージがある場合はランプで知らせ、気づいてメッセージを読めば、送信者のスマホに開封通知が送られます。メッセージがあることに気づかない場合でも、冷蔵庫の扉を開けた瞬間に音声でメッセージ内容が読み上げられます。

 

例えば、夫婦共働きで子どもが一人で帰宅した時に、「冷蔵庫におやつがあるよ」「宿題やってから遊びなさいね」といったメッセージを送ったり、帰宅の遅いお父さんあてに、「冷蔵庫のおかずをレンジでチンして食べてね」とメッセージを送ったりすることができます。わが家の場合、「プリンは私のだから食べちゃダメ」という娘からのメッセージが頻繁に再生されそうです。

↑子どもがドキっとするこんなメッセージも。家庭の中心にあり、1日1回は必ず開ける冷蔵庫なので、メッセージが確実に読まれる安心感があります

 

「電動アシストドア」「対震ロック」など好評の機能は引き続き搭載

このほか、前モデルでも好評だった、両手がふさがっているときに便利な「電動アシストドア」、地震のときに扉をロックして食材の飛び出しを防ぐ「対震ロック」、鮮度が長持ちする「プラズマクラスターうるおいチルド」「雪下シャキット野菜室」などは継続して搭載されています。

↑対震ロックの仕組み。揺れを感知して自動的にレバーが降りて扉をロックし、揺れが収まるとレバーが上がってロック解除

 

↑赤丸の部分が対震ロックレバー

 

【電動アシストドア動画】

電動アシストドアは、ちょっとタッチしただけで扉が開きます。両手がふさがっているときに肘で開けることも可能。

GXシリーズの実売予想価格は、SJ-GX55E(551L)が35万円前後(税別、以下同)、SJ-GX50E(502L)が33万円前後。それぞれ、グラデーションレッドとエレガントシルバーの2色展開。いずれも8月23日の発売です。

 

AIに対応し、自動調理機器と連携することにより、食材をムダなく手間なく活用できるのが今回の製品の大きな特徴。献立に悩むことなく、調理の手間もかからないということで、共働き家庭には、極めて有用な機能といえるのではないでしょうか。AIと聞くと、何やら難しいことのように見えてしまいますが、食材の管理や献立の選択など、われわれの面倒事を代行し、新たな時間を生み出してくれるとしたら便利なのは間違いありません。このまま進化を続けていけば、生活に不可欠な存在になりそうです。

「格安家電」は本当に使える? 低価格「掃除&空調家電」の良いところ・悪いところを本音レビュー!

格安アイテムを識者が○・×でジャッジする本企画。今回のテーマは掃除&空調家電です。価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック! 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。

 

【○×判定した人】

家電ライター・平島憲一郎さん

調理家電から掃除機、美容・健康家電まで、生活家電記事全般を担当。検証企画も多数手掛けています。

 

その1

超軽量1.2㎏で部屋中を軽快に掃除できるコードレススティック

アイリスオーヤマ

極細軽量スティッククリーナー KIC-SLDC4

実売価格1万4958

質量約1.2㎏の超軽量な紙パック式スティック。ヘッド内に縦回転の気流を発生させる独自のヘッドを搭載し、床面を傷つけずに集じんします。ほこり感知センサーにより自動でパワー制御し、バッテリー消費を抑制。

SPEC●集じん方式:紙パック式 ●集じん容積:0.3ℓ ●ヘッド:サイクロンストリームヘッド ●充電時間:約3時間 ●使用時間:約30分(自動モード) ●サイズ/質量:約W236×H1003×D162㎜/約1.2㎏

↑紙パックは不織布製で、パックホルダーのクリップに挟んで固定。量販店で25枚入りが400円弱で購入可能です

 

【Check!】

吸引力:○

独自の回転気流で集じん

「ヘッド内で発生した回転気流で吸引。チリなどの微細なゴミは逃さず集じんします。ブラシレスで床面を傷つけないのも特徴です」(平島さん)

 

センサー:○

センサーでゴミの量を検知

「自動モードで、ほこり感知センサーがゴミの量に合わせて吸引力制御。ランプの色が変わってきれいになったとわかるのも◎です」(平島さん)

 

じゅうたん吸引:×

Before

After

ブラシなしでの吸引は困難

「ヘッドにブラシがないため、じゅうたんの毛に絡まったゴミは吸引が困難。羊毛ゴミも粒ゴミも残ってしまいました」(平島さん)

 

総評

「ヘッドにブラシが非搭載で、カーペットには不向き。あくまでフローリング、畳の軽量ゴミ専用と考えれば、この軽さと価格は大きな魅力です」(平島さん)

※「KIC-SLDC4」はミント、羊毛、ビーズ計10gで吸引力を検証

 

その2

長いサイドブラシと強力吸引でペットの毛やゴミを逃さない!

アイライフジャパン

I LIFE V3s Pro

実売価格1万6900円

長いサイドブラシと強い吸引力でペットの毛やゴミを効率よく集じんできるロボットクリーナー。薄型デザインで家具の下もスムーズに走行。自動掃除のほかエッジ掃除などのモードを装備し、スケジュール予約も可能です。

SPEC●集じん容積:0.3ℓ ●電池仕様:リチウムイオン電池(2600mAh) ●充電時間:約4時間40分 ●掃除時間:約2時間 ●掃除モード:自動、スポット、エッジ、毎日スケジュール(予約) ●サイズ/質量:φ306×H76㎜/2.05㎏

*楽天市場やヤフーショッピングなどで購入可能
↑機能も操作も超シンプル。自動モードは本体かリモコンの「CLEAN」ボタンを押すだけ。その他のモードや設定は、リモコンで行います

 

↑高さ7.6㎝で、ルンバなど一般的なロボット掃除機より薄型。脚が短い棚やソファの下もスムーズに潜り込んで掃除します

 

【Check!】

集じん性能:○

ペットの毛も逃さず吸い取る!

「ペットの毛など、軽いゴミがよく吸える印象。吸引口がブラシレスで毛ゴミが絡まないのは、ペットのいる家への配慮でしょう」(平島さん)

 

稼働時間:○

稼働時間120分で徹底掃除

「稼働時間120分で、自動モードでも室内を徹底掃除します。電池が切れそうになると、自分でしっかりと充電台に戻るのも優秀です」(平島さん)

 

スケジュール機能:×

曜日ごとの予約設定ができない

「リモコン付きで予約操作可能ですが、曜日ごとの予約ができないのは残念。ここは価格を考えると我慢すべきでしょう」(平島さん)

 

総評

「ランダム走行、落下防止センサー付きなどベーシックな機能のみでこの集じん能力はスゴい。充電台にもしっかり帰還してくれます」(平島さん)

※「I LIFE V3s Pro」は猫飼いの評価者自宅で吸引力を検証

 

その3

パワフルな吸引力と軽さが魅力のコード式スティック

ツインバード

サイクロンスティック型クリーナー TC-E152B

実売価格2450

吸込仕事率100Wで十分な吸引力のコード式スティック。本体約1.7kgの軽さと持ちやすいハンドル形状で、快適に掃除ができます。ハンドルを外せばハンディになる2Way仕様で、すきまノズルも付属。

SPEC●消費電力:500W ●吸込仕事率:100W ●集じん方式:サイクロン式(フィルター式) ●集じん容積:約0.5ℓ ●コード長:約5.0m ●サイズ/質量:約W230×H1050×D155㎜/約1.7㎏

↑ワンプッシュでダストケースが開く「ラクステ」機能を搭載。溜まったゴミに触らず捨てられます

 

↑ゴミ捨てなどでヘッドを外す際は、ロックボタンを押しながら引き抜きます。その手間がやや面倒かも

 

【Check!】

吸引力:○

Before

After

この吸引力がこの価格とは立派

「電源コードがあるモデルで、低価格でも吸引力は強い。フローリングではミントの吸い残しがややありました。運転音は大きめです」(平島さん)

 

汎用性:○

2Way仕様で床も棚も掃除

「ハンドルを外してハンディクリーナーとしても使え、床も棚も1台で掃除可能。コードが約5mもあり、長さは十分です」(平島さん)

 

排気:×

排気で床のゴミが吹き飛ぶ

「本体後部にある排気口から出る風がかなり強め。床に風が当たってゴミを吹き飛ばしてしまうこともあるので要注意です」(平島さん)

 

総評

「低価格で強い吸引力を実現できるのはコード式の大きな魅力。またとても軽いため、特にコードの差し替えが少ないワンルームでは使い勝手抜群です」(平島さん)

※TC-E152Bはミント、羊毛、ビーズ計10gでで吸引力を検証

 

その4

軽量化による使いやすさと吸引力を両立したふとんクリーナー

アイリスオーヤマ

超吸引ふとんクリーナー KIC-FAC2

実売価格8618

約1.6㎏という軽量設計と高い吸引力を両立。新形状の叩きパッドが毎分約6000回振動してゴミを浮かせて吸引し、ハウスダスト除去率98%を実現します。ダストカップが光って汚れの量を知らせてくれます。

SPEC●消費電力:400W ●集じん容積:0.2ℓ ●振動回数(叩き):毎分約6000回 ●センサー機能:ダニちりセンサー ●コード長:約4m ●サイズ/質量:W250×H212×D459㎜(使用時)/約1.6㎏(電源コード含む)

↑ヘッドの可動範囲は75°。家具の形状に合わせてスムーズに動くので、曲面の多い枕やクッションも快適に掃除できます

 

【Check!】

ホコリ除去力:○

叩きパッドでホコリを出す

「毎分6000回の高速叩きとサイクロン気流でチリを除去。ふとん叩きの形状を模した叩きパッドで、ふとんの奥のホコリも叩き出します」(平島さん)

 

センサー:○

センサーがゴミの量を感知

「約20㎛のゴミまで感知する『ダニちりセンサー』を搭載。ゴミの量でダストカップの色が変わり、ふとんの汚れ具合の確認が簡単です」(平島さん)

 

メンテナンス性:×

フィルター掃除がやや面倒

「フィルター掃除はフィルターを水中で取り外し、流水で洗って乾かす。チリの飛散防止に有効ですが、やや手がかかります」(平島さん)

 

総評

「この価格帯にしては良好な集じん性能で、操作もスムーズ。センサーが色でチリの量を知らせるのは、掃除できていることが実感できてうれしい」(平島さん)

その5

寝室に置いても邪魔にならない奥行約13㎝の薄型タイプ

日立

クリエアEP-NZ30

実売価格8510円

奥行約13㎝の薄型コンパクト設計で、寝室や個室に最適。アレルオフフィルターでタバコなどのニオイや花粉をキャッチし、0.1~2.5㎛の粒子を99%捕らえる。リモコン付きで、本体から離れた場所からも操作しやすい。

SPEC●空気清浄適用床面積:〜15畳 ●清浄時間:8畳を18分 ●最大風量(50/60Hz):3.2/3.3㎥/分 ●運転音(50/60Hz):46/49dB ●フィルター:アレルオフフィルター ●サイズ/質量:W400×H424×D133㎜/4.0㎏

↑操作は、3種類の運転モードと風量の3段階切り替え、2時間タイマーの設定だけ。取説不要で誰でも簡単に操作できます

 

【Check!】

コンパクト性:○

薄型設計で圧迫感が少ない

「厚さは、わずか13.3㎝。小さめの部屋に置いても圧迫感が少なく、パネルの前後・左右・上下からしっかり吸気して清浄します」(平島さん)

 

汎用性:○

卓上やトイレなど幅広い場所に対応

「4.0㎏と軽量なので、床置き・卓上兼用で使えます。小型で脱臭モード付きなので、トイレで使うのもオススメです」(平島さん)

 

モニター:×

エアモニターがないのは残念

「空気の清浄度がわかるエアモニターが付いていないのは残念。本体上部にリモコンを収納できる場所があるのはちょっと便利です」(平島さん)

 

総評

「1万円以下のモデルのなかではしっかりした作り。フィルターもアレル物質やニオイの抑制効果が高く、コスパが高いです。作動音も静かめでいい!」(平島さん)

 

その6

最大6・5ℓの除湿力、雨の日も部屋を快適な状態に保つ

LOWYA(ロウヤ)

boltz(ボルツ)コンプレッサー式除湿機

実売価格1万3990

1日あたりの最大除湿量が6.5ℓと室内を強力に除湿できるのが魅力。湿度を40%、50%、60%、連続の4段階で設定し、運転中は好みの湿度を維持してくれます。運転音は図書館レベルの45.3dBで、就寝中も快適に使えます。

SPEC●適用畳数:11畳(鉄筋) ●消費電力(50/60Hz):155/175W ●除湿能力(50/60Hz):5.5/6.5ℓ ●タンク容量:約1.8ℓ ●サイズ/質量:W290×H478×D190㎜/約9.4㎏

↑タンクは女性でも扱いやすいサイズ感で、満水でも簡単に排水できます。だがタンク容量は少なめです

 

↑フラップを自分で動かして風向きを調整。衣類乾燥時は風向きを変えて乾かしたい服へ優先的にアプローチ

 

【Check!】

除湿力:○

パワフル除湿で室内干しに対応

「6.5ℓ/日の除湿力で部屋干しの洗濯物も素早く乾燥。ただ、湿度を検知して風量や風向きを調節する機能は非搭載です」(平島さん)

 

ランニングコスト:○

1日37.8円で快適に過ごせる

「除湿力が高く、ランニングコストの安いコンプレッサー式を採用。1日8時間使用で1日の電気代は37.8円です」(平島さん)

 

容量:×

タンク容量がやや少ない

「排水タンク容量が約1.8ℓとやや少なめ。湿度の高い夜は約6時間でタンクが満杯になり、運転が自動停止します」(平島さん)

 

総評

「コンプレッサー式でこの価格はコスパが高い。必要十分な性能が手堅くまとめられています。大型のタンクだと排水が大変、という人にはオススメですね」(平島さん)

 

 

生活家電監修/戸井田園子

便器に「オゾン水」って! トイレを「汚さない技術」はここまで来た

世の人々を悩ますトイレの尿ハネ。特に男性が小用を足す時、便器に床に、さらには壁に飛び跳ねてしまい、放っておくとシミや臭いがこびりついてしまいます。マメな掃除が欠かせませんが、トイレ掃除は面倒だし、汚い場所を掃除するのは誰だってイヤ……。そんな不満を解消したのが、汚れが付きにくくなるパナソニックの後付け温水洗浄便座「ビューティ・トワレ(泡コート・トワレ)」と、全自動おそうじトイレ「アラウーノ」です。これらがあれば、長年の苦役であったトイレ掃除が劇的にラクになるのでは……ぜひ詳しく知りたい! というわけで、「ビューティ・トワレ」と「アラウーノ」の新製品と、それに伴うトイレ空間を提案するパナソニックの「トイレ空間快適セミナー」にお邪魔してきました。

↑今回発表した新製品。温水洗浄便座「ビューティ・トワレ(泡コート・トワレ) DL-AWMシリーズ」(左)と全自動おそうじトイレ「アラウーノ L150シリーズ」(右)

 

 

トイレは「居たくない場所」から、「リラックスできる場所」へ

パナソニックによると、一般家庭の約75%が週1回トイレ掃除をしているが、もっとも嫌いな家事としてトイレ掃除を挙げている人が4割もいます。トレイはキレイにしていたい、でも掃除はキライというジレンマが見て取れますね。

↑40%が「嫌いな家事」としてトイレ掃除を挙げました。トイレ掃除が好きな人って逆にいるのかしら…

 

一方で、家庭のトイレ空間はこの数十年で大きく変化しており、「あまり長く居たくない場所」から「清潔・快適な空間」になりつつあります。パナソニックでは、今後もトイレがリラックスできる場所としての役割を果たすと予測。その前提として、清潔さと掃除の手軽さが必要と考え、先述の2製品の発表に至りました。

↑時代とともにトイレ空間は様変わりし、今では長時間すごせる快適空間になりました

泡が便器の水面を覆い、尿ハネと汚れの定着を防ぐ

まずは温水洗浄便座「ビューティ・トワレ(泡コート・トワレ)」の新製品AWMシリーズから見ていきましょう。発売は9月25日、実売予想価格は8万~11万円前後(税抜)です。同製品はその名の通り、泡で便器をコートするのが最大の特徴。泡が便器内の水面を覆うことで立ち小便時の尿ハネを防ぐとともに、便器表面も泡でコーティングするので汚れがつきにくく、輪じみもつきにくくなります。新製品では、旋回しながら便器内に泡を噴射する「360°泡ビーム」が進化し、2方向の高圧噴射ノズルで隙間なくしっかりと便器内を泡コーティングします。

↑ビューティ・トワレ、アラウーノともに泡コート機能が最大の特徴。汚れがつきにくいので便器の掃除はもちろん、尿ハネを防ぐのでトイレの床・壁の掃除もカンタンに

 

↑新製品では泡ビームが進化。泡パワーが強力になり便器のすみずみまでまんべんなく泡でコーティングします

 

泡の強さは5段階に調節可能。また、使用1分後に自動で便器面をコートするモード、便座を上げると自動で中心部に泡を貯めるモード、3時間ごとに定期的に便器面をコートするモードと3種類の自動運転モードを搭載し、家族構成・暮らしのスタイルに合わせた設定ができます。

↑泡コートありとなしの比較。インクで汚れをつけると、泡コートありは水を流した後に汚れがきれいに落ちています

 

↑泡のもとは、市販の台所洗剤を便器袖の操作部内のタンクに入れるだけ。満タン280mlで約900回、家族4人で1日18回使うとして約1か月半もちます

 

「ナノイーX」の新搭載で、便器を除菌してトイレ壁面も脱臭

新たにナノイーXも搭載されました。従来のナノイーに比べて10倍のOHラジカルを発生させ、便器内面と便座表面を除菌します。さらに、便ふたと便座の間の隙間から放出されたナノイーXがトイレ壁面の脱臭もします。従来のナノイーに比べて、半分の時間で効果を発揮できるようになったとのことです。

↑ナノイーXは、便器内の除菌だけでなくトイレ空間の消臭効果も発揮します

 

おしり洗浄は25通りから選べ、好みの洗い方は登録も可能

また、おしり洗浄の種類も増えました。従来は洗浄の強さを5段階に切り替えられるだけでしたが、新たに5通りの洗浄幅に切り替えができるようになったのです。つまり、5×5=25通りから自分好みのものを選べるわけで、しかも選んだ洗浄をリモコンに登録すれば、次回からはワンタッチで自分好みの洗浄を呼び出せるのです。

↑リモコン中央の4つの「ユーザーボタン」で、4人ぶんの洗い方を呼び出すことができます

 

汚れをはじく素材を使い、汚れが入り込むスキマをなくした

便座の素材・形状も進化しています。自動車のピラーやバンパーにも使われている滑水性樹脂を採用することで、ハネた汚れもはじいて寄せ付けません。また、便器と便座のスキマをなくす構造としたことで、スキマに汚れが入り込むこと自体を防いでいます。

↑便器と便座の隙間から尿が入り込み、便座の裏に付着したり床にもこぼれ落ちることがあります。滑水性樹脂採用の便座はハネた尿が付着せず、スキマレス便座なので床へのこぼれ落ちも防ぎます

 

AWMシリーズは9月25日発売。実売予想価格は、全部入りハイエンドモデルのDL-AWM600が税抜11万円前後、ナノイーX・温風乾燥非搭載/便座自動開閉機能搭載のDL-AWM400が9万円前後、ナノイーX・温風乾燥非搭載/便座自動開閉非搭載のDL-AWM200が8万円前後となります。3モデルそれぞれ、ホワイト/パステルアイボリー/パステルピンクの3色を用意しています。

 

「激落ちバブル」「スパイラル水流」に加え「オゾンウォーター」を新搭載

次に新型の全自動おそうじトイレ「アラウーノ L150シリーズ」を見ていきましょう。こちらは、従来機と同様、細かい泡を便器内にめぐらせて汚れを落とす「激落ちバブル」と、強力な旋回水流で便器内をまんべんなくお掃除する「スパイラル水流」を踏襲。さらに、今回は新たに「ナノイーX」と「オゾンウオーター」機能を搭載しました。

↑激落ちバブルとスパイラル水流はアラウーノの代名詞。便器・便座一体型の利点は、洗浄水に泡を混ぜて一緒に流せること

 

除菌効果のあるオゾン水を散布して便器内を清潔に保つ

オゾンウォーター(オゾン水)とは、水道水を電気分解して生成した水で、除菌効果があります。人がトイレを退出した3分後に、洗浄ノズルと便器内に約1分間オゾン水を自動散布し、菌を抑制して便器内を清潔に保ちます。便器内の水位を下げてから散布するので、輪じみ汚れの防止にもなります。

↑トイレ退出後に自動的に便ふたを閉め、まずは洗浄ノズルをオゾンウオーターで除菌した後、オゾンウオーターを散布して便器内をオゾンで満たします

 

↑便器背面に組み込まれた「ダイヤモンド電極」が、水道水を電気分解してオゾン水を生成します

 

カラバリを追加し、各種設定の操作や家族の見守りに役立つアプリも開発

このほか、ふたとアームレストのカラバリも追加。便ふたに新たに6柄を追加して合計10柄に、アームレスト(ひじかけ)に4柄を追加して5柄展開としました。これに加え、新開発のアラウーノアプリにより、洗浄位置など各種設定ができるほか、フィルターやノズルの掃除時期を告知する機能や、離れて暮らす家族の使用状況を知らせる見守り機能などが使えるようになりました。新型アラウーノの受注開始は8月21日から。希望小売価格は29万4000円~35万9000円(税抜・工事費別)です。

↑新アラウーノの豊富なカラーバリエーション。自宅トイレの内装に合わせて選ぶことができます

 

空間デザイナーがカンタンにできるDIYトイレを提案

↑空間デザイナの石塚綾子さんはパナソニックセンター東京の演出も手がけたそうです

 

今回のトイレセミナーでは、空間デザイナーの石塚綾子さんがゲスト参加し、DIYでトイレを快適空間に変える方法を伝授してくれました。石塚さんは、「トイレで本を読んだり、スマホを見たりする人が増え、くつろぎスポットになっている。私はトイレに入るとアイデアがふっとひらめいたりするので、ある程度長時間でも快適に過ごせる空間にしたい。リビングのように絵や花を飾ったりする人も多いですが、トイレも一つの部屋と考えれば、自分の好きな空間に自由に変えることができると思います」と語りました。

 

セミナー会場には石塚さんがデザインしたトイレ空間も展示されていました。「北欧風とウッディという2つのテーマでデザインしてみました。自宅にあった端切れや、100円ショップ、インテリアショップの低価格な素材を利用していて、それぞれ1万円から1万5000円以内で収めています。道具もハサミとカッターナイフくらい。誰でも簡単にできるDIYです」(石塚さん)。特別な道具や技術が必要なく、価格も手ごろというならば、「自分でやってみよう」と思いますよね。これなら数年ごとに簡単に模様替えすることもできそうです。

↑石塚さんがデザインし、自らDIYしたトイレ空間。ちょっとした工夫でトイレがオシャレ空間になり、居心地がよくなるとは目からウロコです

 

筆者は一人暮らしが長かったので、尿ハネの掃除の面倒さは身にしみてわかっており、現在、自宅では座って小用を足しています。とはいえ、いくら注意しても、ちょっと掃除をサボっただけで便器は汚れ、輪じみがこびりついて、何ともやりきれない思いを抱えていました。わが家も築13年。あと数年で水回りのリフォームが必要になるでしょう。その時、アラウーノはまちがいなく便器の第一候補になる…今回のセミナーで、そう強く思った次第です。掃除はラクにしたい、でも便器を取り替えるほど大掛かりなことはしたくない……という方は、「泡コート・トワレ」を検討してみるのもアリですね。

寝ている子を起こさない! 「赤ちゃんに優しい」家電アイテム7選

赤ちゃんが生まれると、生活が一変! 家の中や衣類、布団の清潔さにこだわったり、寝ている赤ちゃんを起こさないよう工夫したり、赤ちゃんのために気を付けたいことがたくさん出てきます。そこで今回は、赤ちゃんがいるご家庭にオススメしたい家電グッズなどをピックアップしました。ご紹介するのはパナソニックの空気清浄機やドウシシャの扇風機、アイロボットのロボット掃除機、ピジョンのさく乳器など計7点。赤ちゃんにも優しく、静かで、パパママにもうれしい家電製品を選ぶ際の参考にしてみてください。

 

[空気清浄機]

パナソニック

加湿空気清浄機 F-VXP90

実売価格 5万3070円

SPEC ●サイズ/質量:W398×H640×D268㎜/11.8㎏ ●空気清浄適用床面積〜40畳 ●空気清浄時間8畳/約7分 ●最大加湿量870㎖/h ●フィルター交換目安約10年

 

花粉やPM2.5などの粒子から約0.3μmの粒子まで、99.97%以上集じんしつつ、ナノサイズの微粒子イオン「ナノイーX」が花粉などのアレル物質やウイルス、菌などの活動を抑制。床上30cmに溜まりがちな花粉、ハウスダストは、本体下部の開口部に設けた「メガキャッチャー」機能がパワフルに吸引します。加湿機能付きなので、乾燥が気になる季節も大活躍。

 

【おすすめポイント】

空気清浄機能に加え、アレル物質の活動も抑制してくれる高性能モデル。特に床上30cmの空気の汚れを吸引してくれる「メガキャッチャー」は、床で過ごすことが多い赤ちゃんに嬉しい機能です。部屋が暗くなると、風量と表示ランプの明るさをセーブするので、眠っている赤ちゃんを起こさないという配慮も○。

 

[扇風機]

ドウシシャ

カモメファン FKLT-232D/TLKF-1232D

実売価格 1万5410円

SPEC●サイズ/質量:W305×H800~900×D260㎜/約4.4kg●動作音:12.0dB●風量調節:無段階●自動首ふり角度:左右30・60・90度●手動角度調節:上下 上向き90度、下向き90度※真正面起点●タイマー:入 / 切 1・2・4・8時間●消費電力:1.2W(最小時)~10.5W(最大時)

 

カモメの羽をヒントにつくられた羽根を採用し、やわらかく心地よい風を遠くまで届けるDCモーター扇風機。フレキシブルに曲がる5つの関節を備え、真上や真下など、様々な方向に送風できます。徐々に風が弱まる「おやすみ風」や、まぶしさを抑えるLEDの減光・消灯機能など、睡眠中も使いやすい機能も搭載。

 

【おすすめポイント】

カモメファンの風はとてもやわらかく、繊細な赤ちゃんも負担なく、心地よい風が浴びられます。特にこのモデルは、フレキシブルアームを調整すると真上から見下ろすように送風できるので、お布団で寝ている赤ちゃんを優しい風で包み込んでくれますよ。

ロボット掃除機

アイロボット

ブラーバ 380j

実売価格 3万7580円

SPEC●走行システム:iAdapt2.0●掃除モード数:3●稼働面積(ウェットモップモード):約12畳●充電時間:2時間●サイズ/質量:W178×H84×D170㎜/約1.2kg

 

フローリングを自動でお掃除してくれる床拭きロボットは、動作音がとっても静か。スイスイと部屋の隅から隅まで移動しながら、フローリングの汚れを拭き取ります。皮脂汚れや食べこぼしには「ウェットモード」、ホコリや髪の毛には「ドライモード」で日々のフローリング掃除と使い分けが可能。

 

【おすすめポイント】

掃除機のように吸引しないので音が静かなうえ、ホコリを立てないので赤ちゃんが寝ていても安心して使えます。床に溜まりがちな花粉やホコリ、こびりついた菌も取り除いてくれるので、フローリングが中心の家にオススメです。

 

スティッククリーナー

ケルヒャー

スティッククリーナーKB5

実売価格:1万1580円

SPEC●集じん容積:0.37ℓ●充電時間:約3時間●連続運転時間:約30分(フローリング)●清掃幅:210mm●運転音:55dB●サイズ/質量:W215×H1120×D230mm/1.17kg

 

1.2kgと軽くてコンパクトなスティッククリーナー。自立するので部屋の隅に立てておき、使いたいときはスティックを倒せば自動でスイッチが入ります。インテリアを邪魔しないシンプルなデザインも特徴。独自のクリーニングシステム搭載で排気を出さず、ホコリを舞い上げる心配もありません。

 

【おすすめポイント】

出しっぱなしにできるので、ちょっとゴミが気になったときや、隙間時間で掃除したいとき、サッと手に取りスティックを倒すだけで掃除が始められます。一般的な掃除機に比べて動作音も静かなので、寝ている赤ちゃんを驚かせてしまうことはなさそう。

 

洗濯乾燥機

シャープ

プラズマクラスター洗濯乾燥機 ES-PU11B

実売価格:11万7000円

SPEC●洗濯脱水/乾燥:11kg/6kg●定格洗濯乾燥時間:約220分●サイズ/質量:約W600×H1050×D650mm/約48kg●消費電力量:約2200Wh(洗濯乾燥時)

 

洗濯槽に穴がないので、洗濯槽の外側や底裏についた黒カビや汚れが槽内に侵入せず、清潔な水で洗えるのが、シャープのタテ型洗濯機の特徴。洗濯後も独自イオン「プラズマクラスター」で洗濯槽のカビ菌繁殖を抑制します。洗剤なしで予洗いできる「サッと予洗いコース」や、部分洗いに便利と話題の「超音波ウォッシャー」など、予洗いの手間を軽減してくれる機能も多数搭載しています。

 

【おすすめポイント】

食べこぼしやおもらしなど、ほかの洗濯物と一緒に洗いたくない衣類やシーツの予洗いが洗濯機でできるのは便利! 洗濯容量11kgでシーツや毛布などの大物もたっぷり洗えるので、赤ちゃんの寝具もこまめに洗いやすく清潔に保てます。

照明

フィリップス

Philips Hue Go

実売価格:9680円

SPEC●サイズ/重量:W15×H8.0×D15cm/0.5kg●ランプ技術:LED/24V●ワット数:6W●照明カラー:クール ホワイト●ルーメン出力合計:300lm●寿命:2万時間

 

照明の色温度やカラーが変えられるポータブルライト。実用的な温白色光から、涼しげでやる気を引き出す昼光色など、色温度を変えられるほか、カラー照明で空間の雰囲気づくりに一役買います。ブリッジに接続すればスマートデバイスからもコントロールでき、1600万色のカラー演出が可能に。バッテリー内蔵で、屋外でも使えます(3時間)。

 

【おすすめポイント】

赤ちゃんと眠るときに枕元に置いておけば、おむつを替えたり、授乳するときに便利。照明の明るさを暗めに設定すれば、赤ちゃんを完全に目覚めさせることなく、お世話ができます。カラー照明は、誕生日やクリスマスなどイベント時のムードづくりにもオススメ!

 

電動さく乳器

ピジョン

さく乳器 母乳アシスト電動Pro Personal+(プラス)

価格:2万7000円

 

両胸同時にさく乳できる電動さく乳器。赤ちゃんが飲んでいるように自然にさく乳でき、おっぱいの状態に合わせて吸引リズムや強さが選べる「赤ちゃんここちリズム」を搭載しています。専用アプリと連動すれば吸引リズムが追加できるほか、さく乳できた量や赤ちゃんが飲んだ量の記録も可能。片胸ずつさく乳する「電動Pro Personal」(1万6200円)もあります。

 

【おすすめポイント】

外出先や夜中にさく乳する機会が多い人には、手などに負担なく、あてているだけで自動で効率よくさく乳できる電動タイプがオススメ。さく乳時のモーター音が従来品より静かになったので、赤ちゃんが寝ているときや外出先でも気兼ねなく使えます。

 

これなら手が届くかも…! 「新宿駅のトイレ」に勝った空間除菌脱臭機「ジアイーノ」にちょうどいいモデル出た

今年3月、JR新宿駅内アルプス広場トイレに28日間にわたって空間除菌脱臭機「ジアイーノ」を設置し、「公衆トイレvsジアイーノ 脱臭決戦」という大胆なイベントを実施したパナソニック。日本一乗降客の多い駅(※)のトイレだけあって、1か月という期間中にのべ20万人以上がその対決を体験したそうです。

 

そして、アンケートをとった1222人中89%の人が「ニオイが取れていると思う」という結果となり、公衆トイレに見事打ち勝つことができたとのこと。そんな「ジアイーノ」の新製品が発売されるというので、何がどう変わったのか? という期待を胸に、説明会に参加しました。

※新宿駅の1日平均乗車人数は約76.9万人

↑右が新発売のF-MV1000(8畳用)、左は既存モデルF-MV1500(10畳用)。現行モデルより一回り小さくなって個室にも置けるようになりました

 

↑今年3月に実施した新宿駅トイレジャックイベントでは。9割の利用者がジアイーノに消臭効果ありと答えています

 

業務用の空間除菌脱臭機を一般家庭向けに発売したのが「ジアイーノ」

「ジアイーノ」は次亜塩素酸(じあえんそさん)を利用した空間除菌脱臭機。これまでパナソニックでは業務用に販売しており、幼稚園やクリニック、介護施設などに納入していました。やがて、それら施設でジアイーノを見た一般客から、家庭向け製品はないか? という問い合わせが増えたことから、昨年9月に家庭用モデルの発売に至った次第です。売り出し価格は15畳用が15万円前後、10畳用が10万円前後と高価だったにもかかわらず売れ行きは順調で、パナソニックでは「既存の空気清浄機市場に上乗せする形で、『空間除菌脱臭機』という新たな市場を創出できた」(パナソニック アプライアンス社・西村奈津美さん)としています。

↑パナソニック アプライアンス社日本地域コンシューマーマーケティング部門の西村奈津美さん。「『家庭用のモデルはないのか?』との問い合わせがもっとも多かったのが、受験生の子どもがいる世帯。インフルエンザなどのウイルスがとても気になっていたのです」と西村さん

 

ジアイーノの購入者はペットを飼う世帯がもっとも多く、次いで介護者、乳幼児がいる世帯となっています。菌・ウイルス・ニオイに困っていて、既存の空気清浄機の能力に物足りなさを感じている家庭が購入しているそう。満足度を見ると、約9割のユーザーが「満足」と答えており、価格に見合った価値を感じていることが見て取れます。

↑菌・ウイルス・ニオイへの不安・不満が多いペット世帯、介護世帯、乳児世帯がジアイーノのユーザー。新製品では受験生世帯を狙います

 

価格であきらめていた層に向け、コンパクトで買いやすいモデルを発売

↑気になるけれど、購入をためらう理由は圧倒的に“価格”

 

ただ、上の調査結果を見てわかる通り、やはり価格がネックとなり、購入をあきらめていた層が多いことが判明。そこで、同社は価格を抑えた8畳用の小型モデル「F-MV1000」を9月20日に発売することを決定しました。実売予想価格は8万円前後(税別)となります。新製品は体積も現行モデル比で約7割とコンパクト化を果たし、個室に置きやすくなりました。

↑新製品F-MV1000はコンパクト化を実現し、勉強部屋などの個室にも置きやすくなりました

 

安全な物質「次亜塩素酸」の水溶液を含ませたフィルターに、空気を通して除菌・脱臭

さて、ここで、あらためてジアイーノの除菌・脱臭の仕組みを見てみましょう。ジアイーノで使用する「次亜塩素酸」は、プールの消毒やコンビニなどで売っているカット野菜の洗浄、市販の哺乳瓶除菌剤にも使われている、人体に安全な物質です。ジアイーノは、本体内で水道水と塩を電気分解することで、この次亜塩素酸を生成。その次亜塩素酸水溶液を除菌フィルターに含浸させ、そこに吸い込んだ部屋の空気を通過させることで除菌・脱臭を行います。さらに、揮発した次亜塩素酸が部屋内に拡散し、カーテンや家具、壁紙などに付着した菌・ウイルスの除菌、脱臭を行う仕組みです。

↑水道水と塩を合わせた塩化物イオンを電気分解することで次亜塩素酸水溶液が生成されます

 

なお、塩は専用の塩タブレットを使用。F-MV1000には、100個入りのボトルが1つ付属しており、塩タブレットは3日に1個の頻度で投入すればOKなので、付属品だけで約1年間は使用できます。塩タブレットはインターネットや電気店で注文が可能(実売価格2900円)。

↑水タンクトレイの先にあるのが除菌フィルター。ここに次亜塩素酸水溶液を含浸させ、空気を除菌・脱臭するとともに次亜塩素酸を揮発させ、付着菌・ウイルス・ニオイに効果を発揮。上に見えているのが専用食塩タブレットが入ったボトル

 

↑塩タブレットは水タンクを外したトレイにポトリと落とすだけ

 

スピーディに脱臭するから、ペット・オムツ臭など発生し続けるニオイも脱臭できる

「一般的な空気清浄機は、タバコや焼き肉など一時的に発生するニオイの消臭が得意。これらは主に、空気清浄機本体に吸い込んだ空気のニオイを、活性炭フィルターで少しずつ濾し取る仕組みです。ただ、それゆえに、ペット臭やおむつなど、発生し続けるニオイには消臭能力が追いつかず、脱臭しきれません。その点、ジアイーノはスピーディな脱臭能力を持つので、発生し続ける強いニオイもしっかりと脱臭。また、家具などに付着する菌・ウイルスもスピーディに除菌します」(西村さん)

 

説明会の会場には、くさやの干物を入れて密閉したクリアボックスが置かれており、ジアイーノの消臭効果を体感できるようになっていました。くさやしかないボックスは独特の刺激臭がして、5秒と顔を入れていられませんでしたが、ジアイーノを設置したボックスは全く臭いませんでした。

↑GetNaviの野村編集長が、くさやとジアイーノが置いてあるボックスで脱臭デモを体験。ジアイーノがあれば、顔を入れても全く臭いませんよ、というドヤ顔を見せてくれました

 

微粒子の捕集効果は実証していないが、強力な除菌・脱臭機能は大きな魅力

なお、パナソニックではジアイーノを「空間除菌脱臭機」としており、「空気清浄機」とは呼んでいません。ジアイーノ本体の空気取り組み口にもフィルターがありますが、花粉やPM2.5など微粒子の捕集効果が実証できていないことや、次亜塩素酸による不活性化の実証ができていないためです。

↑前面パネルを開けるとフィルターが出てきます。これである程度のチリ・ホコリは濾し取ります

 

プールでは次亜塩素酸の独特の臭いがしますが、もともと次亜塩素酸は無臭であり、菌に触れて除菌するときに初めてあのツーンとした臭いを発します。空気中ではほとんど臭うことはないようで、実際、説明会の会場でもジアイーノが4~5台稼働していましたが、プールのようなニオイもなく、極めて爽やかな環境でした。この強力な脱臭・除菌性能が、低価格化で手に入りやすくなり、コンパクト化でより使いやすくなったのはうれしいですね。

↑シンプルでわかりやすいF-MV1000の天面操作部

 

なお、同社では9月中旬以降に、東武動物公園にてジアイーノ体験イベント第2弾「ジアイーノvs動物園」を企画しています。果たして、強烈な動物のニオイをジアイーノは処理しきれるのか? こちらの結果にも大いに注目したいところですね。

だって、残暑ですから! 家電のプロが教えるおいしい「納涼系アイテム」総まとめ

暑い日が続きますね。全国的に8月はもとより、9月も残暑が厳しいとの予報が出ています。上手に暑さを克服するには、家電の力を借りてみては? そこで今回は、家電のプロ、戸井田園子さんがオススメする10アイテムを総まとめ。アイスクリームメーカーや流しそうめん器など、暑さを楽しさに変えるアイテムから、個室に置いて飲み物をキンッキンに冷やせるコンパクトな冷蔵庫&ワインクーラーまで、一気に紹介していきましょう!

 

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

その1 アイスクリームメーカー

自分の好みの材料で手軽にアイスクリーム作り!

ハイアール

アイスデリ JL-ICM710A

実売価格7770円

アイススイーツやシャーベットが家庭で手軽に作れる、ハイアールのアイスクリームメーカー。コンプレッサー式に比べ、静かでコンパクトなペルチェ式冷却装置を採用。容器の予冷が不要で、材料を入れてボタンを押すだけですぐにアイス作りが楽しめます。冷やしながら混ぜる工程が全自動で連続して行われるため、空気を多く取り込んでなめらかな口溶けが味わえます。仕上がりの固さは「かため」「やわらか」の2種類から選択可能。

SPEC●サイズ/質量:W185×H238×D265mm/約2.5kg●消費電力:90W●有効内容積:約700ml●冷却方式:電子式(ペルチェ式)●最大使用可能室温:30℃(推奨使用室温25℃以下)

 

【戸井田さんのレコメンド】

事前冷却がいらないのが画期的!

「アイスクリームメーカーのメリットは、材料から自分で選べること。豆乳を使ってヘルシーに仕上げたり、砂糖を少なめにしたりと、健康に気を遣ったスイーツが作れます。なかでも本機は、冷凍庫で事前に容器を冷やしておかなくても、アイスクリームができるのが画期的! 食材を入れてボタンを押すだけで、約60分程度で完成します。また、梅酒や日本酒などアルコールを凍らせれば、フローズンカクテルもカンタンに楽しめますよ。一方、本体から容器が取り外せず、お手入れがしにくいのが惜しいですが、テフロン加工なのでさっと洗い流せます」(戸井田さん)

↑調理例のひとつ「梅酒のシャーベット・ラフランス添え」(画像出典:アイスデリ公式サイト)

 

その2 かき氷器

温めてから削る新提案でさらに氷が“ふわとろ”に!

ドウシシャ

電動わた雪かき氷器 DSHH-18

実売価格9000円

「ニッチNo.1」メーカーを目指し、フライパンから扇風機、ぬいぐるみまであらゆるアイテムを扱う企業、ドウシシャの大ヒット商品、電動かき氷器の新モデル。冷凍庫から出したばかりの氷は温度が低すぎるため、内蔵ヒーターで氷の表面を温めることで、従来品以上にふわっととろける食感を実現しました。刃の高さを調節でき、氷の薄さを変えることも可能です。

SPEC●サイズ/質量:W200×H445×D210mm/約2.06kg●付属品:製氷カップLサイズ2個+レシピ

 

【戸井田さんのレコメンド】

オトナも納得のふわとろ食感は、今年のイチ押し!

「台湾風のふわふわかき氷ができるマシンをはじめ、ハンディタイプや昔ながらの手動タイプなど、様々なかき氷器を展開しているドウシシャ。その経験を生かし、氷の底面が当たる部分にヒーターを搭載し、氷を温めてから削る業界初の方式で、さらなる“ふわふわ”を可能にしました。使わないときは本体を上下に分割し、重ねてコンパクトに収納できるのもうれしいポイント。オトナも納得のふわとろ食感は、今年のイチ押しです!!」(戸井田さん)

↑従来品(下)との氷の比較(画像出典:ドウシシャ公式サイト)

 

その3 流しそうめん器

ありそうでなかった、大人のための流しそうめん器

イデアインターナショナル

BRUNO 流しそうめん

実売価格3780円

「愉しみ上手な大人が集い、生まれた、ライフスタイルブランド」がコンセプトのBRUNOによる、大人のための流しそうめん器。ラメが入ったガラス風の樹脂製容器がオシャレで、食卓に涼感をもたらします。乾電池式(単2電池2本)なので野外や屋上など好きな場所に持ち出して使えるのも便利。回転するスピナーは取り外して丸洗いが可能で、お手入れもカンタンです。

SPEC●サイズ/質量:W300×H125×D300mm/約850g●電源:単2形電池×2(別売)●必要な水量:約 2~2.5L

 

【戸井田さんのレコメンド】

フルーツを流せばインスタ映え間違いなし!

「この手の製品といえば、子ども向けのオモチャっぽいものが多かったのですが、こちらはいままでになくシンプルなデザインで、ぐっと大人っぽくてオシャレ。中央にはトッピングを盛り付けられる容器があり、テーブルを華やかに演出できます。そうめんに限らず、フルーツなどを流すと見た目が華やかになってインスタ映え間違いなし。乾電池式なので、電源のない場所でも手軽に楽しめて、後片付けも楽チン! 使用時のモーター音が少々うるさいのが玉にキズですが、みんなでワイワイ楽しめば気になりません」(戸井田さん)

↑フルーツを流してもキレイです(画像出典:イデアオンライン)

 

その4 ビアサーバー

ジュースとビールをブレンドし、本格的なビアカクテルの完成!

グリーンハウス

カクテルビールサーバー GH-BEERL

実売価格1万890円

オリジナルのビアカクテルが作れるカクテルビールサーバー。製品内部に缶ビール(330mℓ、350mℓ、500mℓの3サイズ)やペットボトルのジュース(500mlまで)を2本セットし、レバーを倒すと1:1の割合で自動でブレンドされたビアカクテルが注がれます。切り替えスイッチで片方のドリンクだけ注ぐこともできるので、通常のビアサーバーとしても使えます。1秒間に4万回の超音波を与え、クリーミーな泡を作れるのも特徴。本体のWウォール構造と付属の保冷剤を入れることで長く冷たさをキープできます。

SPEC●サイズ/質量:W203×H460×D218mm/約1740g●電源:単3形電池×2(別売)●付属品:保冷剤×4、レシピブック

 

【戸井田さんのレコメンド】

高級感あるデザインで、クリーミーな泡が楽しめる!

「ただのビールサーバーではなく、ビアカクテルを簡単に作れるのがいままでにないところ。デザインも凝っていて、高級感を感じますね。超音波で生成したクリーミーな泡は口当たり抜群。一方にトマトジュースをセットすれば『レッドアイ』、ジンジャエールをセットすれば『シャンディガフ』といった具合に、バーで出てくるようなカクテルが手軽に完成します。2種類のビールをセットして、ハーフアンドハーフもいいいですね。電池式なので屋外でも使えるので、BBQでも大活躍。ただし、甘みのあるジュースを使った後に放置しておくとチューブがベトベトになるので、早めに洗っておきましょう!」(戸井田さん)

↑電池式なので、アウトドアでの使用も可能です(画像出典:グリーンハウス公式サイト)

 

その5 ブレンダー

自分専用ドリンクが作れるオシャレなブレンダー

レコルト

ソロブレンダーソラン

実売価格4320円

シンプルでスタイリッシュな調理家電ブランド「レコルト」のブレンダー。材料を入れたボトルにカッターを取り付けて、本体にセットしたらあとはスイッチを押すだけ。フレッシュジュースやドレッシング、スムージーなどが手軽に出来上がります。ボトルは合成樹脂「トライタン」製のものと持ち手がついた「ガラスジャー」の2種類が付属。ドリンクキャップとメタルキャップ付きで、容器のままオシャレに飲むこともできます。

SPEC●サイズ/質量:W100×H280×D105mm/約690g(トライタン製ボトルセット時)、W110×H260×D105mm/約990g(ガラスジャーセット時)●容量:トライタン製ボトル400ml、ガラスジャー300ml●消費電力:160W

 

【戸井田さんのレコメンド】

かわいいのにパワフルでコンパクト、しかも2タイプのボトルが選べる!

「コンパクトサイズでデザインが可愛いですが、実は氷も砕けるパワフルな強者。スムージーはもちろん、氷を使ったフローズンドリンクも作れます。パーツは全て取り外して洗え、お手入れもラク。2タイプのポトルが同梱されているので、用途に合わせて使い分けられるうえ、どちらもそのままグラスとして使えるので、洗い物が減るのもうれしいです。家族それぞれ、好みの材料でひとりぶんだけ作れるのもメリット。家族の意向に合わせて苦手な材料をガマンしたり、好きな材料を諦めたりする必要もナシ。自分好みの一杯で一日をスタートできれば、家族みんなが幸せになれますよ」(戸井田さん)

↑2種類のボトルが付属。軽くて丈夫、持ちやすいトライタン製ボトル(左)と、持ち手がついたガラスジャー(右)(画像出典:レコルト公式サイト)

 

↑氷とフルーツを入れれば、カンタンにフローズンドリンクが作れます(画像出典:レコルト公式サイト)

 

その6 ワインクーラー

場所をとらずに、ワインと食材を同時に冷やす!

エスキュービズム

冷蔵庫一体型ワインクーラー SCW-208S

実売価格2万6800円

コンパクトな家電を得意とする「エスキュービズム」の冷蔵庫一体型ワインクーラー。ワインクーラー部分は1℃単位で8~18℃に温度設定ができ、4本×2段の計8本のワインを適温に冷やせます。冷却方式は静音性に優れたペルチェ式で、運転音は35~40dBとささやき声並みの静かさ。LED庫内灯付きで手元やワインボトルラベルが見やすいのも特徴です。冷蔵庫部分の容量は45Lで、見た目以上にたっぷり収納できます。

SPEC●サイズ/質量:W450×H730×D525mm/約18kg●消費電力:130W●年間消費電力量:547.5kWh/年●ドア開閉:右開き●定格内容積:68L(ワインクーラー:23L/冷蔵庫:45L)●収納本数:8本●冷却方式:ペルチェ式、ファン式併用

 

【戸井田さんのレコメンド】

セカンド用や一人暮らし向けにオススメ!

「冷蔵庫一体型のワインクーラーで、食材とワインを一緒に保存できるユニークなタイプです。ワインクーラーの冷却はペルチェ式で振動も少なく、振動に弱いワインの保存に最適。冷蔵庫は6~12℃の7段階で切り替えでき、2Lのペットボトルも収納可能です。年間消費電力量が500kWh超えとやや電気代はかかりますが(1年で約1万4782円)、ワインと一緒におつまみやソフトドリンクなどを冷やしておけるのは便利。デザインもすっきりスタイリッシュです。書斎や趣味の部屋などに置くセカンド冷蔵庫として、また、あまり料理をしないという一人暮らしの人にオススメ」(戸井田さん)

↑上部には8本のワインを収納でき、下部はおつまみなどを収納できる45Lの冷蔵庫となっています(画像出典:エスキュービズム公式サイト)

 

その7 ワインセラー

家庭でワインを美味しく保存するならコレ!

シロカ

12本収納ワインセラー SW-P121(左) 

6本収納ワインセラーSW-P111(右)

 

実売価格3万2220円(SW-P121)、2万180円(SW-P111)

全自動コーヒーメーカーやノンフライオーブンなどで知られる家電メーカー・シロカのワインセラー。冷却方式はフロンガスを使わないペルチェ式。6本タイプは8~18℃、12本タイプは10~18℃までの温度設定ができ、ワインを冷やしすぎず適温で保存・管理できます。ワイン棚はボトルが取り出しやすい引き出し式。前面のガラスはUVカット仕様で、紫外線からワインを守ります。

SPEC●サイズ/質量:W340×H475×D500mm/約12kg(SW-P121)、W265×H405×D500mm/約8.8kg(SW-P111)●内容量:35L(SW-P121)、16L(SW-P111)●収納本数:12本(SW-P121)、6本(SW-P111)●消費電力:90W●冷却方式:ペルチェ式

 

【戸井田さんのレコメンド】

高級感があり、初めてのワインセラーに最適!

「コスパが良いワインセラーとして、長く人気を集めている製品です。冷却方式は、振動が少ないペルチェ式でワインに最適。コルクを乾燥から守るための加湿トレーも付いています。ただ水を張るだけのトレーではありますが、湿度の多い季節は結露受けにもなります。内部が見えるUVカットガラスのドアや凹凸のないフラットなタッチパネルなど、価格の割に高級感アリ。初めてのワインセラーにオススメですね」(戸井田さん)

↑ワインとコルクを乾燥から守る加湿トレーつき(画像出典:シロカ公式サイト)

 

その8 保冷庫

2つの電源が選べるキュートな保冷庫

ドメティック

ミニフリッジ F16

実売価格8130円

20世紀初頭から冷却キャビネットを手がけ、ミニバーでも定評があるスウェーデンのドメティック社の保冷庫。丸みを帯びたフォルムとビビッドなカラーが目を引きます。コンパクトながら容量は15Lあり、ペットボトルや缶ビールもしっかり収納できます。2つの電源が選べるのが特徴で、通常のAC電源のほか、シガーソケットを使って車内での使用も可能。約5kgと比較的軽く、別の部屋に移動させるのもカンタンです。

SPEC●サイズ/質量:W270×H510×D265mm/約5.0kg●消費電力:37W●内容量:15L●冷却方式:ペルチェ式

 

【戸井田さんのレコメンド】

ドライブやキャンプのお供にも!

「本格的な冷蔵庫ではなく、あくまで保冷庫ですが、コンパクトさとその可愛らしいデザインが人気です。容量は15Lで、庫内の仕切り棚を外せば、1.5Lのペットボトルも4本収納可能に。電源はAC100Vの通常のコンセントのほか、クルマのシガーソケットに繋げるDC12Vの電源コード付きなので、ドライブやキャンプのお供に使えるのも魅力的。また、洗面所に置いて化粧品の保存などにも使えます。色はポップな4色展開なので、インテリアのアクセントとしてもいいですね」(戸井田さん)

 

その9 コンパクト冷凍庫(冷蔵庫)

冷蔵・チルド・冷凍の“1台3役”のストッカー

AQUA

クールキャビネット  AQF-GS13G(左)  AQF-GS15G(右)

実売価格5万8710円(AQF-GS13G)、実売価格6万2360円(AQF-GS15G)

白物家電でおなじみの家電メーカー・アクアのファン式冷凍庫(冷蔵庫)。洗練された家具のようなデザインが高級感を醸し出します。庫内を冷凍・チルド・冷蔵の3つの温度帯に切り替え可能。熱伝導のいいアルミのフリージングトレイと冷気によって、通常モードの3倍の速さで食材を冷凍する急速冷凍機能も搭載されています。クリアトレイ&引き出し式バスケットで、食材を整理しやすく、奥のものも取り出しやすい設計になっています。

SPEC(AQF-GS13G)●サイズ/質量:W503×H1185×D598mm/約43kg●年間消費電力量:370kWh/年●全内容積:134L●冷却方式:ファン式

(AQF-GS15G)●サイズ/質量:W503×H1310×D598mm/約46kg●年間消費電力量:440kWh/年●全内容積:153L●冷却方式:ファン式

 

【戸井田さんのレコメンド】

冷蔵庫業界に新風を巻き起こしそう!

「家具のような見た目で、しかも3つの温度帯に変更できるいままでにない冷蔵庫。製品名には、『家具のように使って欲しい』という意味が込められていて、『冷蔵庫はキッチンに置くもの』という既成概念にとらわれず、『必要な場所で使おう』という新提案がなされています。扉を開けるハンドルは設けず、扉上部に手を掛けて開けるフラットデザインも魅力。ドアを閉めたまま操作ができるタッチパネルは天板の小口にすっきり納めてあります。

 

加えて、庫内全体を冷蔵(約3~5℃)・チルド(約0℃)・冷凍(約-18℃)の3つの温度帯に切り替えられるのが、極めて便利! この切り替えは前開きフリーザーとしては業界初です。ダイニングやリビングに置いてセカンド冷蔵庫にしたり、寝室や書斎のパーソナルユースにしたりとさまざまな使い方が可能で、今後の冷蔵庫業界に新しい風を起こしてくれそうなモデルです!」(戸井田さん)

↑冷凍(左)、チルド(中央)、冷蔵(右)と3つの温度帯に切り替えることができます(画像出典:AQUA公式サイト)

 

その10 小型冷蔵庫

ヒートパイプ採用でペルチェ式でもパワフル冷却!

Sun Ruck

冷庫さん SR-4802

実売価格1万4080円~

コスパの高いキッチン家電やインテリアを提供するブランド「サンルック」の小型冷蔵庫。冷却方式に庫内スペースを多くとれるペルチェ式を採用し、さらに放熱部分にヒートパイプを配置することで冷却能力を高めています。用途に合わせて「LO」「MED」「HI」の3段階の温度調節つまみを搭載。小型ながら500mlペットボトルなら庫内に8本、ドアポケットに4本、1.5Lペットボトルなら庫内に6本、ドアポケットに1本の収納力を誇ります。

SPEC●サイズ/質量:W430×H510×D480mm/約12.5kg●定格消費電力:83W●全内容積:48L●冷却方式:ペルチェ式●温度調節範囲:0~3℃(周囲温度28度時)

 

【戸井田さんのレコメンド】

幅広いニーズを満たしてくれるコンパクトサイズ

「楽天レビュー4.0以上と高評価の製品です。ペルチェ式で静音性に優れ、駆動部分が小さいので庫内スペースも広さを確保。個室に置きやすいコンパクトサイズで、寝室や書斎のドリンク専用冷蔵庫のほか、自分の部屋に置きたい実家暮らしの若者、こまめに水分補給が必要な高齢者、自炊をほとんどしない単身者など、幅広いニーズを満たしてくれそう。カラバリはウッド柄2色(ナチュラル・ダークブラウン)・赤・白・黒の5タイプあり、インテリアに合わせて選べるのもうれしいところ」(戸井田さん)

↑コンパクトながら庫内スペースは48Lを確保(画像出典:サンルック公式サイト)

 

「二股ソケット」から、よくぞここまで…! パナ工場見学で「コンセントと電灯スイッチ」の進化を愛でる

パナソニックは今年で創業100周年を迎えます。創業当時の松下電気器具製作所が1918年(大正7年)に創業商品として発売した「アタッチメントプラグ」は、他社製よりも3~5割安かったことから爆発的なヒットとなりました。当時の住宅では、電気の供給場所が天井の電灯しかなかったため、アイロンなどほかの電化製品を使うには一度白熱電球を外し、アタッチメントプラグを取り付けてそこからコードを延長して使っていました。

↑創業商品のアタッチメントプラグ

 

通称「二股ソケット」の大ヒットが創業時の大躍進を生んだ

しかし、従来のアタッチメントプラグでは電灯とほかの電化製品を同時に使えないため、1920年、松下幸之助氏は電灯とアタッチメントプラグを同時に使える二灯用クラスター(二股ソケット)を開発。これがさらなる大ヒットとなり、松下電気器具製作所の大躍進につながります。ちなみにこの二股ソケットは、亀の子たわし、地下足袋とともに大正日本の三大発明品と言われるほどすごい商品だったそう。

↑二股ソケットにアタッチメントプラグを装着したところ

 

創業商品の流れを受け継ぐ三重県・津の配線器具工場へ

これら創業商品を受け継いだ配線器具を生産しているのが、パナソニック エコソリューションズ社エナジーシステム事業の津工場(三重県)です。爽やかな夏空が広がるとある夏の日、そんな歴史香る津工場を見学してきました。

↑パナソニック エコソリューションズ社エナジーシステム事業の津工場

 

津工場は敷地面積10万平方メートル、従業員数1600人で生産品目は1万品番、壁スイッチや壁コンセントなどの配線器具は年間8500万個を生産しています。

 

普段何気なく使っているコンセント・スイッチ類ですが、安全性や施工性、使い勝手、デザインなどさまざまな面で進化を続けています。コンセントの場合、当初は電気配線をコンセントボックスと接続する際に、ネジによる巻き締め方式を採用していましたが、作業する人によってネジの締め方や配線の処理にバラつきが発生し、電気的に不安定になるケースが見受けられました。

 

そこで1950年代に、ネジの部分に金具を装着し、金具の間に電線を挟んでネジ締めするEG端子を開発。誰でも簡単に同じレベルの施工ができるようになりました。さらに1960年代になると、電線を差し込むだけでロックがかかり、抜けなくなる速結端子を開発し、電気工事の時短に貢献しています。

↑パナソニックが開発した速結端子。電線を差し込むだけで外れなくなり、電気接続も安定

 

USB搭載コンセントなど時代に即した製品を用意

現在では、コンセントを抜かなくても電源をオフにできるスイッチ付きのエアコン用コンセントや、スマホやタブレット用など、電子機器の充電用にUSB端子を搭載したコンセントも発売しています。また、テーブルタップでは、子どものいたずらで事故が起きないように、片口だけに物を差しただけではシャッターが開かず、コンセントに2つ同時に差さないと開かないよう、安全性に考慮した商品もあります。

↑スイッチ付きエアコン用コンセント「こまめにスイッチ」(右)と電源アダプタなしでスマホなどの充電ができるUSB接続端子付きコンセント(中央)

 

人感センサー付きなど、電灯スイッチは高機能化が進む

一方、電灯スイッチはシーソー式でオン/オフを切り替えていたものが、2000年代にスライドカム機構の開発によりプッシュオン/プッシュオフが可能になりました。これによりスイッチのワイド化も実現できたため、高機能モデルの開発が進むことになります。

 

例えば、オフの時に小さなLEDが光ってスイッチの場所を知らせてくれる「ほたるスイッチ」、人感センサーの搭載により人の動きを感知して自動で明かりをオン/オフする「かってにスイッチ」、壁スイッチを取り外すとリモコンに早変わりする「とったらリモコン」、スイッチ部分を開けるとタイマーを設定できる「あけたらタイマ」など。

↑スイッチ部分が外れてリモコンになる「とったらリモコン」

 

↑扉を開けるとタイマー設定ができるスイッチ「あけたらタイマ」

 

先進的な製品を発売する一方、レトロなデザインのアイテムも生産

このほか、フラットなスイッチ部分を指でスライド・長押し・タップすると調光できるモデル、1つのスイッチで家じゅうの明かりをオフにできるワイヤレスモデルなども用意しています。今年秋にはスマートスピーカーにも対応し、音声によりオン/オフ、調光操作などができるようになる予定。

↑スライド・長押し・タップすることで調光ができるスイッチ「アドバンスシリーズ [タッチ]LED調光スイッチ」

 

昨年11月には「CLA-CHIC SERIES」(クラシックシリーズ)を発売し、シーソー型のタンブラスイッチを復刻させました。デザイナーなどがアンティークなインテリアデザインを設計する時に、レトロなコンセントやスイッチが欲しいというニーズに応えたものです。

↑レトロ感が逆に新しい「CLA-CHIC SERIES」(クラシックシリーズ)。復刻したタンブラスイッチ(左)などを用意

 

なお、津工場では、このような最先端のスイッチ類を生産するかたわら、創業商品であるアタッチメントプラグと二股ソケットもほぼ形を変えずに生産しています。夜祭の出店や漁船など電源が限られる場所で使われており、その生産量は年間約10万個とのことです。

 

消耗が激しい金型は順次工場内でメンテナンス

さて、いよいよ工場の内部に潜入してみます。1階はコンセント・スイッチに使う金属部品の加工場で、180品種を月間1億個生産してます。そのうち半分の5000万個が夜間に無人生産しているとのこと。生産金額は月間2億円。月間1億個もの部品を製造するプレス機は1分間に400~1300回転と高速稼働するため金型の消耗が激しく、工場内で金型のメンテナンスも順次行っているそうです。

 

また、超高速生産ゆえ、不具合があると一瞬で大量の不良品を生み出してしまうため、画像処理による高速検査を全数実施しています。これにより、超高速・大量生産でも安定した品質を維持できるのです。

↑超高速に金属プレス加工していくマシン。高速すぎて何をやっているのかほとんど見えません

 

↑過酷な使用環境にある金型は、金属プレス加工のすぐ横で随時メンテナンスしています。製造機械を大切に扱うことで、作られる部品の品質を維持できるのです

 

金属を折り曲げる機械には、44年前から使われているものも

3階はマルチフォーミング機による金属加工ゾーンです。複雑な形状でも自在に折り曲げ加工ができる機械で、ネジ止めなしでも電線が抜けない速結端子に使われる錠バネという部品などを生産しています。

↑複雑な曲げ加工ができるマルチフォーミング機

 

部材を投入すると円の中心に移動しながら7方向から曲げ加工を加えて成形していくものですが、部材を一度セットすると42時間連続で自動生産を続けます。マルチフォーミング機1台あたり1分間に1400個の錠バネの加工が可能で、全9台で月間6000万個を生産しています。一番古い機械で44年前から使い続けているとのこと。製造機械も丁寧に扱い、大切に長く使い続けるというパナソニックのモノづくり精神を垣間見ることができます。

 

夜間はたった2人で41台のプラスチック加工機械を運転

4階はプラスチックの加工場で、コンセントやスイッチのカバーなどを製造しています。200品種、月間4000万個の部品を生産しています。24時間交代勤務制ですが、夜間は2人のオペレーターで41台の機械を運転できるよう省人化されているとのこと。実際、プラスチックの圧縮成形・射出成形工程から成形後のライナーやバリ取り、成形部品の取り出し、搬送まで全自動化されており、人手の介する部分は非常に少ないようです。

↑ずらりと並ぶプラスチック部品成形機械。バリ取り、製品検査も含めてほぼ無人化しており、場内にオペレーターの姿は少ないです

 

0.7秒に1個の割合で組み立て、0.8秒で外観検査

1、3、4階で製造された部品が自動搬送車および自動ラックによって2階の組み立てエリアに運ばれます。自動組立機は12ラインで、部材は組み立て機までコンベアを使って自動で搬送され、0.7秒に1個の割合で製品化していきます。スイッチの部品点数は約20個で、これらを一瞬で組み立てる技術はすごいの一言。この高速組み立てを実現した結果、このフロアだけで年間6200万個のスイッチ・コンセントが生産可能となりました。

 

組み立て後は包装ラインに流れ、7台のカメラで外観検査を全数行います。外観検査も1個あたり0.8秒と高速。スイッチの場合は、押し込んだ時のストローク検査も全数行っています。その後は10ラインの自動包装機で梱包していきます。

↑組み立て部品から組み立て後の製品まで、場内の自動搬送レーンを高速で移動しています

 

↑梱包用のダンボールの組み立ても、製品の詰め込みも、最終梱包もすべてロボットが自動で行います

 

コンセントも電灯スイッチも現代の生活に欠かせない必需品中の必需品、いわばキング・オブ・必需品です。毎日無意識に使用していますが、耐久性と安全性は極めて重要で、特に事故を防ぐという意味で、われわれ生活者の命に関わるものです。今回の工場見学では、品質や安全がメーカーの努力によって担保され、私たちの生活や命が守られている、ということが実感できた貴重な体験でした。

こんなに安くて大丈夫!? 売れ行き好調「格安調理家電」の使い勝手をプロが○×判定!

価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック! 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。

 

生活家電分野では、近年、多くの有名メーカーから安くてコスパに優れた製品が登場。一方、最新ハイスペック機種も取り揃える大手メーカーでは、成熟した機能が光る中・下位モデルが人気です。第1回のテーマはそんな生活家電のなかでも「調理家電」をピックアップ! 本稿では、オーブントースター、電気圧力鍋、オーブンレンジ、炊飯器、ヨーグルトメーカーをご紹介します。

 

【○×判定した人】

家電ライター・平島憲一郎さん

調理家電から掃除機、美容・健康家電まで、生活家電記事全般を担当。検証企画も多数手掛けています。

 

最新格安家電は機能の成熟と高級機能導入の二極化へ

生活家電分野は、大手各社が最上位機で最先端技術を競い合う一方で、実際に売れ行きがいいのは低価格モデル。人気の理由は単に安いだけでなく、以前の先端機能が定番化し、使いやすい製品へと〝熟成〟したからです。

 

例えば象印のこんがり倶楽部は、オーブントースターながら上は250℃から下は80℃まで幅広い温度調節が可能。前面扉を外して洗えるのも便利です。日立のオーブンレンジMRO-TS7は、3万円を切る価格ながら本格的な過熱水蒸気機能を搭載。1〜2人世帯に便利な少人数調理機能も人気です。

 

一方後発メーカーでは、従来の高級機能を低価格に落とし込む動きが顕著。sirocaは電気圧力鍋に無水調理・スロー調理機能を搭載、アイリスオーヤマもマイコン式炊飯器に銘柄炊き分け機能、1万円台のスティック掃除機にゴミ発見センサーを採用しています。

 

今回は低価格を前提としつつも、多くの製品で十分な実用性を確認できました。ユーザー側で必要な機能と、割り切る機能を線引きできれば、満足度はかなり高いはずです。

 

その1

トーストがモチサクッ、揚げものがカリッとジューシーに温め直せる

ZOJIRUSHI

オーブントースター こんがり倶楽部 ET-WM22

実売価格3670

上下遠赤外線ヒーターによる1000Wの高火力で加熱できます。80℃〜250℃までの温度調節が可能で、温めからこんがり加熱まで対応する。汚れがつきにくいシリコン加工トレーを付属。

SPEC●消費電力:1000W ●タイマー:最大15分 ●庫内寸法:約W270×H110×D220㎜ ●トレー内寸:約W220×D200㎜ ●サイズ/質量:約W400×H235×D280㎜/約3.7㎏

↑焼き網は、食パンが1度に2枚まで置けるオーソドックスなサイズ感。揚げものの温め直しは、アルミホイルを敷いた付属トレーの上へ

 

↑6枚切りの食パンを250℃で2分半焼きました。こんがり焼けたトーストは外が「サクッ」、中は「モッチリ」で耳までおいしかったです!

 

【Check!】

温度調整:○

下が80℃まで温度調節可能

「ダイヤルを使い、加熱温度を80℃〜250℃に調整可能。特に80℃の低温加熱ができるオーブントースターは少ないです」(平島さん)

 

メンテナンス性:○

扉や焼き網を外して洗える!

「前面扉、焼き網、くず受け皿は簡単に取り外して洗える。全部外したあとは庫内の掃除もしやすく、手入れがすごくラクチンです」(平島さん)

 

汎用性:○

フライ温めやお菓子作りにも活躍

「幅広い調理に対応。フライ温めは油がしっかり抜け、衣カリッと中はジューシーに。溶かしチョコやマドレーヌなどのお菓子作りにも活躍します」(平島さん)

 

総評

「機能自体に突出したものはないが、基本の加熱機能、メンテ性などしっかりしています。特に、温度調整の幅の広さは、この価格帯では魅力です」(平島さん)

 

 

その2

圧力調理だけでなくスロー調理にも対応する格安の電気圧力鍋

siroca

電気圧力鍋 SP-D131

実売価格1万5800円

ボタンを押すだけで失敗なく料理が作れる電気鍋。圧力調理のほか無水調理など6種類の調理を行えます。ガス火で3時間はかかる豚の角煮が約35分(※)に時短。スロー調理は約85℃の加熱で食材の煮崩れを防げます。

SPEC●調理容量:1.3ℓ ●消費電力:700W ●使用最高圧力:70kPaゲージ圧 ●プリセットメニュー数:8 ●タイマー:最大12時間(白米・玄米のみ) ●コード長:約1.2m ●サイズ/質量:約W220×H249×D238㎜/約2.7㎏

※:下ゆでなしの場合

 

↑調理後は内なべ、内ふた、ふた本体、パッキン、圧力切替弁を洗います。内ふたは中央の突起をつまんで外します

 

↑スロー調理で作った肉じゃがは、じゃがいもの角を見事に維持。しかも箸を入れるとほろりと崩れ、中はしっかりと出汁が染みていました

 

【Check!】

トレンド機能:○

Before

After

 

旬のスロー調理は文句なしの完成度

「人気のスロー調理機能を搭載。肉じゃがを作りましたが、じゃがいもの角も煮崩れせず、かつ均一にしっかりと火が通っていました」(平島さん)

※肉は事前に加熱が必要

 

操作性:○

プリセットメニューが便利

「プリセットメニュー搭載で、無水カレーなどが簡単操作で作れます。ただし種類は8種。メニューがもう少し多いとなおうれしい」(平島さん)

 

容量:×

容量が小さく大量調理は不可

「調理容量が1.3ℓと小さく、大人数家族や大量に作り置きしたい家庭には不向き。ただ、そのぶん設置面積が小さいのは魅力です」(平島さん)

 

総評

「圧力のかかりは“高圧”までいかず、容量も小さいですが、幅広い調理に対応できるのは魅力。プリセット以外の調理も簡単で、献立の幅が広がります」(平島さん)

 

 

その3

実売3万円以内で本格派の過熱水蒸気機能を搭載

日立

ヘルシーシェフ MRO-TS7

実売価格2万9000円

過熱水蒸気機能によりヘルシーなノンフライ調理ができます。1人分、2人分を自動調理できる「少人数メニュー」も搭載。ヒーターが露出しない構造と庫内側面のシリコン系塗装で、内部の掃除がラクです。

SPEC●総庫内容量:22ℓ(フラット庫内) ●最大消費電力:1450W ●センサー種類:赤外線センサー+温度センサー ●オーブン最高温度:250℃ ●オートメニュー数:90 ●サイズ/質量:W483×H340×D427㎜/約14.0㎏

↑庫内底面はフラットで汚れをサッとひと拭き。汚れが落ちやすいシリコン系塗装を側面に採用するなど、手入れも快適

 

【Check!】

トレンド機能:○

 

過熱水蒸気で焼き魚も柔らか

「ノンフライなどヘルシー調理に最適な過熱水蒸気機能を搭載。加熱時間は手動で調整が必要ですが、ブリの照り焼きもふっくら焼けました」(平島さん)

 

操作性:○

少人数分の調理がワンタッチ

「オートメニューを1人分や2人分で作れる『少人数メニュー』が便利。ただ、重量センサー非搭載なので、食材量はレシピを厳守です」(平島さん)

 

センサー:×

独自の3つの重量センサーがない

「オーブン調理後の庫内でレンジ加熱できる日立独自の『トリプル重量センサー』が非搭載。ただ通常加熱は赤外線センサーで十分です」(平島さん)

 

総評

「この価格帯では珍しく給水タンク付きで本格的な過熱水蒸気調理が可能。庫内22ℓと小さく少人数メニューも豊富なので、1〜2人世帯には最適です」(平島さん)

その4

米の銘柄によって炊き方を変える銘柄炊き分け機能搭載の炊飯器

アイリスオーヤマ

銘柄炊きジャー炊飯器 KRC-MB30

実売価格9698円

米の銘柄によって炊飯プログラムを変える「銘柄炊き」機能を搭載。大型ボタンとわかりやすいディスプレイで操作性も高いです。玄米などの炊飯のほか、煮込み調理や付属の蒸しプレートを使った蒸し調理にも対応。

SPEC●炊飯容量:0.5〜3合 ●炊飯時消費電力:475W ●コード長:約1.0m ●付属品:しゃもじ、計量カップ(白米用、無洗米用)、蒸しプレート ●サイズ/質量:W232×H201×D274㎜/2.8㎏(電源コード含む)

↑検証では富山産コシヒカリを炊飯。モチモチ感は控えめですが、まずまずのふっくら感と甘みが感じられる炊き上がりに

 

【Check!】

トレンド機能:○

全国31銘柄の米を炊き分け

「パネルに表示の6銘柄を含む、全国の31銘柄を炊き分け可能。従来は高級機能だった銘柄炊き分けができるのはおトクですね」(平島さん)

 

内釜:○

厚さ3.1㎜の内釜を採用

「厚さ3.1㎜の内釜で釜内全体に熱を伝え、米の一粒一粒をふっくら炊飯。炊き上げたごはんは弾力控えめのさっぱり食感でした」(平島さん)

 

加熱方式:×

非IH式はモチモチ感が不足

「加熱方式がIH式でないので、火力が足りずにごはんのモチモチ感が出にくいです。ただ、モチモチ感を求めない人には問題ないかも」(平島さん)

 

総評

「銘柄炊き分けができるのは魅力ながら、基本の火力が足りず、感動のおいしさのレベルまでは行かず。それでも普段の食事には十分な味だと思います」(平島さん)

 

 

その5

発酵時間や細かい温度調整を行い好みのヨーグルトが作れる

アイリスオーヤマ

ヨーグルトメーカー プレミアム IYM-012

実売価格4298円

牛乳パックをそのまま使って自家製ヨーグルトが作れます。ヨーグルトの種類に合わせて温度と時間を細かく変更、硬さや酸味の微調整もできる。付属の調理用容器を使って、甘酒や塩麹も作れます。

SPEC●消費電力:30W ●使用環境温度:5〜35℃ ●温度設定:25〜65℃(1℃刻み) ●タイマー:1〜48時間(1時間刻み) ●サイズ/質量:W147×H280×D147㎜/570g

↑設定時間が経過するとランプが消えて調理終了。できたてのヨーグルトは緩めですが、冷蔵庫で落ち着かせると粘度が出ます

 

↑牛乳パック用のふたを付属。ヨーグルトを作る際や冷蔵庫で保存するときに、パックの隙間からの雑菌の流入を防げて衛生的です

 

【Check!】

使いやすさ:○

牛乳パックのまま作れる!

「作り方は市販のヨーグルトをパックの牛乳に混ぜて本体にセットするだけ。容器の煮沸などが不要で、簡単かつ衛生的に作れます」(平島さん)

 

汎用性:○

甘酒や塩麹なども作れる

「カスピ海ヨーグルトやギリシャヨーグルトのほか、甘酒や塩麹、納豆なども作れます。これだけ多機能で5000円切りはスゴい」(平島さん)

 

温度調節:○

細かい温度変更で固さを調整

「発酵温度を1℃刻みで調節できるのは魅力。種のヨーグルトの種類で固まりが緩いとき、温度を1℃上げて硬さの調節ができます」(平島さん)

 

総評

「従来の低価格機にない細かな温度調節機能が魅力。発酵食品をいろいろ作りたい人のほか、ヨーグルトだけ作る人も好みの硬さを追求できます」(平島さん)

 

 

監修/戸井田園子

甘酒や漬物まで作れるヨーグルトメーカーが魅力的すぎる!――料理の手間を軽減する便利調理家電4選

日々進化していく調理家電。様々な機能を兼ね備えた調理アイテムは料理の手間も大幅に軽減してくれます。せっかく便利なものなら、使わない手はないですよね。そこで今回は、電気式の酒燗器や様々な麺に対応したヌードルメーカーなどをご紹介。毎日の料理が楽しくなるような便利グッズを取り揃えています。家族や友人など複数で食卓を囲んだ時にも活躍してくれること間違いナシなので、この機会にぜひチェックしてみてください。

 

出典画像:TUF 公式サイトより

 

[その1]

和風なデザインが存在感を発揮する電気式酒燗器

出典画像:ツインバード 公式サイトより

ツインバード
酒燗器 TW-D418B
和の心を愉しめるシンプルなデザインの電気式酒燗器です。全体に黒の塗装が施され、テーブルの上で存在感を発揮して雰囲気を演出。一合半(約300ml)の容量で一升瓶から注ぎやすい片口の酒器と、コンパクトな本体がセットになっています。

 

<注目ポイント>
・シンプルでコンパクトなデザイン
・種類や好みに応じた4段階の温度調節
・保温機能も搭載
日本酒の種類や好みに応じて、「人肌燗(約37度)」「上燗(約44度)」「熱燗(約51℃)」「飛切燗(約60度)」の4段階に温度設定が可能。お酒をセットして約13分で、加熱しすぎることなく美味しい燗が出来上がります。もちろん保温機能もついているので、2杯目以降も同じ温度をキープ。

 

[その2]

超手軽に様々な「生麺」が作れるヌードルメーカー

出典画像:フィリップス 公式サイトより

フィリップス
ヌードルメーカー
うどん・そば・ラーメン・パスタなど、本格的な「生麺」が約10分で作れるヌードルメーカー。3ステップによるカンタン調理が可能で、基本となる材料は小麦粉・塩・水だけ。計量カップで計った水と粉を本体に入れてスイッチを押せば、自動的にこね作業が開始します。次に水などの液体をカバーの開口部全体に沿わせてゆっくり注入。すると、お知らせ音が鳴って製麺作業がスタートします。

 

<注目ポイント>
・約10分で本格的な生麺を作れるヌードルメーカー
・3ステップだけで簡単に調理可能
・豊富なバリエーションの製麺キャップが付属
720kgの大きな力で、麺にコシを作り出します。簡単に手に入る材料だけで本格的な生麺が作れるうえ、こね時間も好みや混ぜる材料に合わせて「コシ調整ボタン」で調節可能。「2.5mm角麺」や「2mm丸麺」をはじめ、餃子などの皮になる「0.8mmシート」も自由自在に作れます。付属の製麺キャップを取り替えるだけなので、とても簡単ですよ。

 

[その3]

対応した発酵食品は約100種類以上!

出典画像:クビンス 公式サイトより

クビンス
ヨーグルト&チーズメーカー KGY713SM
約100種類以上の発酵食品に対応したクビンスのヨーグルト&チーズメーカー。ヨーグルトやチーズはもちろん、酢・酵素・甘酒・漬物まで作れます。1時間から99時間まで自由に時間を設定できるので、好みの発酵具合を自分で調整可能。2000mlの大容量によって、多彩な発酵食品にチャレンジできます。

 

<注目ポイント>
・約100種類以上の発酵食品に対応
・一度に多くの量が作れる2000mlの大容量
・温度や時間をマニュアルでも調節可能
誰でも簡単に操作できるワンタッチメニューで余計な手間もありません。また、より速く発酵食品を作り出せる「回転式脱水機能」も搭載。温度や時間をマニュアルで調節すれば、微妙な味の変化も楽しめます。

 

[その4]

シリーズ最高峰の赤外線ロースターは「炙り」調理が決め手

出典画像:TUF 公式サイトより

TUF
赤外線ロースター ザイグルプラス
ザイグルシリーズの最高峰と言われる赤外線ロースター「ザイグルプラス」。煙を出さずに調理が可能な上、赤外線による直火調理も可能。上部に搭載されたカーボンランプが、直接食材を調理します。さらに油を引く必要もなく、プレートの傾斜によって余分な油をカット。

 

<注目ポイント>
・煙を限りなく抑えて食材を加熱
・赤外線による直火調理も可能
・プレートの傾斜により余分な油もカット
一般的な構造の調理器具は下から直火で食材を焼くため、熱源に油が落ちると煙の原因に。ザイグルプラスは上から焼くことで、煙を限りなく抑制。また搭載されたカーボンヒーターから発せられる赤外線は、食材の分子を振動させて加熱調理を行います。食材を直接熱するため、プレートをそこまで高温にしなくてもしっかりとした加熱が実現しました。

「子どもの靴クサイ」「玄関クサイ」の元を断つ! 「ナノイー X」でニオイを抑える約2万円の靴脱臭機

パナソニックは、気になる靴のイヤなニオイを手軽にケアできる「靴脱臭機 MS-DS100」を9月20日より発売します。実売予想価格は2万円前後(税抜)。

↑靴脱臭機 MS-DS100

 

微粒子イオン「ナノイー X」が靴のイヤなニオイを分解脱臭

本機は、同社独自の微粒子イオン「ナノイー X」を搭載しました。「ナノイー X」のサイズは約5~20 nmで、繊維の奥まで入り込み、イヤなニオイを分解脱臭。6つの吹出口から「ナノイー X」が靴のすみずみまでいきわたり、効果を発揮します。

↑カバーを取ると露出する2つの突起を、左右の靴にさしこんで使用します

 

本機では、通常モード(約5時間運転)と特にニオイが気になる時のロングモード(約7時間運転)を選択可能。また電気代はどちらのモードも1回1円以下と経済的です。手持ちのモバイルバッテリーでの運転も可能で、玄関や靴箱など、コンセントがない場所でも使用できるのが便利です。

 

収納ケースが付属しているのもうれしい点。靴に差し込むキャップ部分をむき出しにせずに収納が可能です。また、キャップは抗菌加工で、取り外して水洗いもでき衛生的です。

 

子どものいる家庭や来客の多い家庭などで重宝しそうなアイテム

本機の発表会で製品に接した当サイトの編集長・山田佑樹に意見を聞いてみると、「子ども向けに良さそう」とのこと。「子どもはそれほど多くの靴を持っていない割に、気にせず遊び回るからクサくなりがち。その意味で、お子さんの入る家庭では重宝するはず。ホームパーティなどで来客が多く『玄関がクサい』という事態を避けたいご家庭にも良さそう」とその用途を語ります。

 

さらに、「スニーカーマニアをはじめ、モノを大切にするコレクターにはマストアイテム。ランニングシューズやサッカーシューズなど、汗でムレやすい靴にも使えるので、持っていれば間違いなく役に立つ」と、本機に対してポジティブなイメージを持った模様。価格は税抜2万円で、もう少し安くなればなぁ……といったところですが、放っておくだけでニオイが取れる手軽さもあって、確実にニーズがあるアイテムといえそうです。

↑本機の発表会では、スニーカーマニアとして知られるお笑い芸人、レイザーラモンRGさんが登場。実際に本機を試して、その効果に驚くとともに、近藤真彦さんの「スニーカーぶる~す」に乗せて、「スニーカーのニオイあるある」を披露しました

 

靴脱臭機 MS-DS100

●サイズ/質量(約):W170×D92×H246 mm/480 g(本体のみ)●消費電力:約2.9 W●ケーブル長:2.5 m●付属品:ACアダプター/専用ケーブル/収納ケース

コーヒーはもちろん、みそ汁や炭酸水も超本格派で!――上質な味わいを楽しめるハイテクなドリンクサーバー4選

コーヒーメーカーをはじめ、家電量販店では様々な種類のドリンクサーバーが売られています。自宅でも手軽に本格的な飲み物を楽しめるようになり、ドリンクサーバーの進化には驚くばかり。とはいえお店に行くと、あまりにも種類が多すぎてどれがいいのか分からなくなってしまいますよね。そこで今回は、特殊な機能を兼ね備えたサーバー4選をご紹介。みそ汁専用サーバーや、スマートフォンに接続できるコーヒーメーカーなどをピックアップしています。この機会にぜひチェックしてみてください。

 

出典画像:マルコメ 公式サイトより

 

[その1]

お店でも使えるハイクオリティみそ汁サーバー

出典画像:マルコメ 公式サイトより

マルコメ
みそ汁サーバー 椀ショット 極
ワンプッシュであっという間に1人前(約150ml)の作りたてみそ汁ができあがる全自動サーバーです。1日30杯程度であれば、お店で使うこともできる本格仕様。好みのみそ汁量や濃さにできる湯量・味噌量調節機能がついており、自分好みのみそ汁を追求できます。

 

<注目ポイント>
・ワンプッシュで1人前のみそ汁を抽出
・湯量・味噌量調節機能を搭載
・専用液みそは豊富なラインナップを展開
本体のパーツは手軽に取り外しできるため、洗浄やメンテナンスも簡単。コンパクト設計で限られたスペースでも場所をとらずに置けます。別売りの専用液みそは、「貝だし」「あらだし」「減塩」など豊富なラインナップを展開中。

 

[その2]

茶道で使われる道具を手本にした超本格仕様!

出典画像:シャープ 公式サイトより

シャープ
ヘルシオお茶プレッソ TE-TS56V
挽く・沸かす・点てるを1台に凝縮したティーサーバー。茶道で使われる道具をお手本に設計され、まろやかで深みのある挽きたてのお茶が楽しめます。茶葉を粉末茶にしてから注がれるため、栄養成分も逃しません。

 

<注目ポイント>
・挽く・沸かす・点てるを1台で完結
・手入れが楽になる帯電防止樹脂を採用
・「うす」は取り外しも可能
茶葉を約3g使用した場合は急須だと約1杯にしかなりませんが、「お茶プレッソ」なら約3杯分に。また細かい粉末茶の飛散・付着を抑える帯電防止樹脂を前面パネルに採用しているので、手入れも簡単です。取り外しできる「うす」をいくつか用意しておけば、緑茶用、紅茶用と使い分けることも可能。

 

[その3]

シリーズ初のスマートフォン連動コーヒーメーカー

出典画像:ネスプレッソ 公式サイトより

ネスプレッソ
プロディジオ
スマートフォンに連動したネスプレッソ初の先進的コーヒーメーカーです。本体をBluetoothで接続すれば、カプセルの残数管理、抽出予約、メンテナンスのお知らせ機能などが利用可能。30秒の高速加熱や抽出量の選択機能によって、簡単に本格的なコーヒーを味わえますよ。

 

<注目ポイント>
・Bluetoothでスマートフォンと連動
・30秒の高速加熱
・自動カプセル排出システムも搭載
水タンクは接続部の向きを調整することで、どのようなスペースにもフィットします。さらに自動カプセル排出システムが、コーヒーを入れる度にカプセルをセットする手間を軽減。本体のカプセル残数が少なくなったり水タンクが空になった時は、ランプでお知らせもしてくれます。

 

[その4]

ボタンひとつで作れる炭酸水

出典画像:ソーダストリーム 公式サイトより

ソーダストリーム
ソーダストリーム Source Power
ボタンひとつで簡単に炭酸水が作れるサーバーです。3つのボタンを選んで、強炭酸水から弱炭酸水までを自動で生成。使い方はシンプルで、本体に専用の炭酸ガスシリンダーを取りつけるだけ。セットアップが完了した後は、専用ボトルを装着して好みの強さの炭酸を選びましょう。

 

<注目ポイント>
・強炭酸水から弱炭酸水までを自動で生成
・簡単な操作方法
・別売りのボトルシロップでフレーバーソーダを作成可能
冷水を使うと、より効率的に炭酸ガスの注入が可能。また別売りで様々な種類のボトルシロップが発売されているので、炭酸水ができたらフレーバーソーダとして楽しむのも良さそう。スリムでシンプルな本体デザインは、省スペースでインテリアにも馴染みます。

スーパーフード「黒にんにく」は自宅で作る時代に! 国内初「放っておくだけ」の専用メーカー約2万5000円で発売

エムケー精工は黒にんにくを自宅で手軽に作れる専用機「黒にんにくメーカー(BG-05T)」を9月20日に発売します。価格は2万4800円。

↑黒にんにくメーカー BG-05T

 

加熱して熟成させる「黒にんにく」が12日で完成!

近年の高齢化社会で人気を集めている健康食品のひとつが「黒にんにく」。黒にんにくは一般の白いにんにくを一定の温度と湿度のもとで熟成させたもの。にんにくに含まれている糖分とアミノ酸が加熱され、メイラード反応によって褐色に変化しています。なお、家庭で黒にんにくを作る場合、汎用機では熟成期間が3~4週間必要で、毎日状態を確認するなどの手間が必要でした。

 

さて、今回発売される「黒にんにくメーカー」は、家庭用の黒にんにく専用メーカーとしては日本初(同社調べ)の製品。ダブルヒーターと専用トレイの組合せにより、高品質でおいしい黒にんにくが、わずか12日間で家庭で手軽に作れます。

 

専用トレイを本体にセットしたら放っておくだけでOK

本機はフタ裏と本体側面のダブルヒーターを搭載し、庫内を上と横から効率よく温め、庫内全体に熱を均一に行き渡らせることが可能。またMサイズのにんにく約16~18玉がセットできる専用トレイ付きで、にんにく同士がぶつからず、ムラなく熱が通るうえ、面倒な入れ替え作業がないのもポイント。使い方はにんにくを並べた専用トレイを本体にセットし、スタートキーを押すだけで、あとは機械にお任せ。毎日の面倒な確認作業も不要で、12日後には、臭みと刺激が減り、ほどよい弾力としっとり甘酸っぱい味わいが楽しめる黒にんにくができあがります。

↑専用トレイ

 

マイコン制御でじっくり熟成させた黒にんにくは、にんにく特有の成分であるS-アリルシステインやアミノ酸の一種であるガンマ-アミノ酪酸(GABA)が約2倍、老化防止などに期待できるポリフェールは約24倍に増加するとのこと。本機でたくさん作っておいて、家族全員で楽しむのものいいですね。少ない手間で、健康にいい黒にんにくが手軽に楽しめる本機、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

↑完成した黒にんにく

 

↑にんにくを押してスタートボタンを押すだけ。デジタル表示では、庫内温度と残り時間を交互に表示します

 

エムケー精工
黒にんにくメーカー BG-05T

●発売:9月20日●価格:2万4800円●サイズ/質量:W280×H280×D290㎜/約2.7kg●容器容量:5L●付属品:専用トレイ

低水位は「2分30秒がベスト」と悟った日立、タテ型洗濯機「ビートウォッシュ」に脱帽の新機能

日立アプライアンスは、縦型洗濯乾燥機で高い人気を誇るブランド「ビートウォッシュ」の新製品「BW-DV120C」(実売価格26万1500円)を6月16日に発売しました。今回の新製品は、洗剤のタイプを判別して洗い方を変え、これによってミートソースなどの食べこぼしも、泥汚れもキレイに落ちるとのこと。メディア向けの説明会で、その詳細を聞いてきました。

 

予洗いの手間を減らしながらしっかり汚れを落とす「新・ナイアガラ  ビート洗浄」

洗濯をしていて「汚れが落ちていない!」と思うのはどんなときでしょうか。同社が行った調査によると、汚れ落ちに対する不満で多いものは「襟・袖」「黒ずみ」「食べ物のシミ」です。さらに、落ちにくい汚れの場合、約62%の人が洗濯機に入れる前に予洗い(手洗いなどであらかじめ汚れた部分を集中的に洗っておくこと)しているという結果になりました。

↑洗濯機のユーザー調査。落ちにくい汚れを予洗いする人は62%と多くなっています

 

さらに同社は、洗剤についても調査しました。すると、液体洗剤が主流ですが、粉末洗剤も根強い人気があることが判明。洗濯物の汚れを落とすためには、洗濯機の「機械力」と「洗剤の力」両方が効果的に働くことが重要です。しかし、一般的な洗濯機は、どの洗剤を使っても洗い方は同じ。この点に着目した同社は、「洗剤の特性に合わせて洗い方を変えれば、もっと洗剤の力を発揮できるはず」と考え、開発を進めてきました。その結果誕生したのが、使用する洗剤をセンサーが見分けて、洗剤に合った洗い方をする「新・ナイアガラ  ビート洗浄」。これにより、予洗いの手間を減らしながら食べこぼしのほか、泥汚れ、襟・袖の汚れをしっかり落とすといいます。

↑新製品BW-DV120Cは洗濯・脱水容量12kg、乾燥容量は6kgです

 

↑新・ナイアガラ  ビート洗浄は洗剤の種類で洗い方を変えます

 

高濃度洗浄液をキープする「2分30秒」で洗剤に応じた洗い方に

この「新・ナイアガラ  ビート洗浄」の洗いの工程を見ていきましょう。まず、センサーで洗剤の種類(粉末・液体)を見分けたあと、2分30秒間、低水位の状態を作って洗浄液が高濃度な状態をキープします。日立アプライアンス担当者によると、「低水位で濃度が高い洗剤液を作ると、洗剤液がよく浸透します。高濃度洗剤液を衣類に浸透させると、食べ物の油汚れなどに効果を発揮します」とのこと。この2分30秒の間、粉末洗剤を使っていると検知したら、洗剤を溶かす時間を長めにとり、しっかり溶かしてから洗います。一方、液体洗剤はよく溶けるので、溶かすことよりも洗う動きを優先。洗濯槽の底部にある回転羽根「ビートウィングX」の回転数を上げて衣類を動かし、しっかりかくはんする洗い方に。その後、大流量シャワーによるたっぷりの水で汚れを洗い流し、泥汚れなどを落とす仕組みです。

 

と、ここまで聞いて、筆者にはひとつの疑問が。高濃度洗剤液を2分30秒よりももっと長い時間染み込ませていれば、さらに汚れがよく落ちるのでは? 同社の技術担当者に聞いてみると、「我々も最初はそう思っていたんですよ。ところが、BW-DV120C の標準コースの洗濯時間の目安、45分で洗った場合、低水位状態を2分30秒よりも長くして、そのぶん高水位状態を短くすると、今度は泥汚れが落ちにくくなったんです」との答えが。

 

泥汚れを落とすには、たっぷりの水である程度時間をかけて洗うことが重要。そのため、高水位時間が短くなると落ちにくくなるというのです。

【動画】

さらに、同社の担当者は汚れの再付着の課題についても説明してくれました。

 

「低水位状態だと、汚れの再付着の懸念もあります。最近の洗剤は汚れが再度付着しないようにはなっていますが、実験の中では、低水位状態で長い時間洗っていると、汚れの再付着や黒ずみが起きることもありました。汚れ落ち、全体の洗濯時間など、ちょうどよいバランスを研究した結果、低水位時間は2分30秒となったわけです」。

 

なるほど、「2分30秒」は、研究に研究を重ねた結果、はじき出されたベストな時間だったわけですね。

↑標準コースの汚れ落ち具合の例。サインペンの汚れは残っていますが、泥汚れをはじめ、ケチャップやしょうゆなどの色素がある汚れ、ファンデーションやミートソースなどの油分がある汚れもしっかり落ちています。ちなみにカレーのあとは近くで見るとうっすら黄色く残っていました

 

約98分で洗濯~乾燥を行う新「おいそぎ」コースが1.5kgである必然

続いて紹介された新機能は、軽い汚れの1人分の衣類(1.5kg)の洗濯物なら約98分で洗って乾かす新「おいそぎ」コース。急いで洗って乾かしたいものがある場合に便利ですし、1日の洗濯物をその日のうちに処理したい、汚れが定着する前に洗いたいという人には最適です。

↑新「おいそぎ」コースは体操着など、急いで乾かしたい衣類の洗濯に便利です

 

同コースは、脱水の回転数をアップするとともに、乾燥時の洗濯槽内の温度を見て除湿の効率を改善します。具体的には、同社の洗濯乾燥機は乾燥時に温度が上がって湿気がこもった槽内を冷却水を使って除湿するのですが、本機はその冷却のタイミングを槽内の温度を見てコントロール。洗濯から乾燥までの時間の短縮を実現しています。

 

さて、ここでまた疑問がひとつ。洗濯槽内の温度を見ながら除湿の効率を改善できるなら、標準コースにも同様の技術が搭載されているのでは? 担当者いわく「そう思いますよね。実は我々もそう考えたんですよ。ですが、今のところは新『おいそぎ』コースのみの機能なんです」との答えが。

 

実は、この新「おいそぎ」コースの「1.5kg」という量にも意味があるとのこと。通常の乾燥では一定時間後から冷却を開始しますが、新「おいそぎ」コースの場合は洗濯物の量が少なく、槽内水分が少ないため、槽内の温度が早く上がり始めます。そのため、温度を検知して除湿を始めると効率がよいというわけです。この「温度を検知しながら除湿する」機能の必要条件となるのが、「高速脱水」と「洗濯物の量が少ない」こと。洗濯物が少ないほうが高速で脱水しやすくなりますが、量が多くなると、高速で脱水するためにパワーが必要になり、布傷みの懸念も出てきてしまうといいます。こうした条件を加味したうえで、最適な量が1.5kgだったというわけなのですね。

 

不安やストレスを減らす小さな配慮にも感激

さて、これまで「新・ナイアガラ ビート洗浄」や、新「おいそぎ」コースなど、新搭載の機能を取り上げてきましたが、実は使い勝手の部分でも改良ポイントがありました。それが、新「糸くずフィルター」です。通常の糸くずフィルターは、乾燥しているとこびりつくし、濡れていると手触りが不快な感じがすることが少なくありません。しかし、本機の場合は、ケースをスライドするとフィルター内部にくっついている糸くずがカンタンに剥がれます。糸くずに触らずに手軽に捨てられるので、お手入れのストレスが格段に減りますね。

↑新「糸くずフィルター」

 

さらに、筆者が密かに感心したのが、強化ガラス採用のふたが軽い力で開けられて、ゆっくり閉まる点。これなら、フタがバタン! と落ちることで、手をはさんだり、フタが傷ついたりするんじゃないか……という不安から解放されますね。細かい点ですが、糸くずフィルターを含めた配慮は、ユーザーにはうれしいところ。もともと洗浄力や機能性には定評があった「ビートウォッシュ」シリーズが、より生活に寄り添った機能を備え、完成度を高めてきたという印象です。今後も、同シリーズが注目を集めることは間違いありません。

【動画】

 

↑従来から搭載している「温水ミスト」を使った洗浄コースや「ダニ対策」コースはそのまま継続。写真は温水ミストを使って選択したTシャツ。ワキ部分の黄ばみがキレイになっています

 

感激を全部書いたら1万字に…! 話題の炊飯器「かまどさん電気」を家電ライターが渾身レビュー

2000年創業の新進気鋭の家電メーカー、siroca(シロカ)から本物の炊飯土鍋を使った電気炊飯器「かまどさん電気」(実売価格8万6184円)が発売され、話題になっています。本機は、シロカと三重県・伊賀焼の窯元「長谷園」が共同開発した製品。「長谷園」は炊飯土鍋「かまどさん」を発売し、累計出荷台数80万台以上の大ヒットを記録したことで有名です。この「かまどさん」の利点を取り入れ、これまで技術的に難しかった本格土鍋の電化を実現したのが、この「かまどさん電気」。特に「土鍋で炊いたごはんが一番!」という人から大注目されているのです。

筆者は土鍋ごはんをいただくたびに「おいしい!」と感じるのですが、「土鍋炊飯は火加減や手入れが大変」というイメージがあり、ふだんは手軽なIH炊飯器を使っています。ところが、発売日の前後に「かまどさん電気」を取材する機会があり、本機で炊いたごはんのおいしさに感心していました。そんなタイミングでいただいた今回のレビューのお話……断る理由がありません。そして、どうせやるのであれば、徹底的にテストしたい……そして、いままで数多く試してきた高級炊飯器と何が違うのか、明らかにしたい……というわけで、今回は本機で炊いたごはんの味や食感、使い勝手に関する6項目を検証。希少な“本格土鍋炊飯器”である本機の「IH炊飯器と比較してのメリット・デメリット」に迫っていきます。

 

【今回テストするのはコチラ】

人気土鍋の優位性を活かすべく、技術を結集した本格土鍋電気炊飯器

長谷園×siroca

かまどさん電気

SR-E111

実売価格8万6184円

“呼吸する土鍋”として知られる三重県伊賀焼の炊飯土鍋「かまどさん」を搭載。火力の調整なしにボタンひとつでふっくら甘いごはんを炊き上げる。土鍋の優位性を活かすため、IHヒーターでなくあえてシーズヒーターを採用し、二重のふたや土鍋内の水温を計るセンサー、土鍋冷却用ファン採用など、多くの工夫で、直火炊きに負けないおいしさを実現した。土鍋の乾燥モードなど独自機能も搭載。

SPEC●炊飯容量:1~3合(白米)、1~2合(玄米)●最大消費電力:1300W●加熱方式:電熱ヒーター式●炊き分け機能:食感3通り(かため・ふつう・やわらか)、おこげ3通り(うすめ・ふつう・こいめ)●操作方式:タッチパネル式●コード長:約1.8m(マグネット着脱式)●サイズ/質量:約W300×H261×D300m/約7.6kg(土鍋含む)

 

【検証内容はコチラ】

「食感と味」のチェックは、本機で炊飯した白米のおいしさを確認。炊きたての味に加え、冷やごはん、冷凍再加熱したごはんの味もチェック。さらに、「食感炊き分け」「少量炊飯」の味・食感の違いも確認していきます。機能面では、「保温機能」「操作性と炊飯器の扱いやすさ」「メンテナンス性」と、さらに「独自機能」と「設置性」を検証します。

【テストその1 食感・味の傾向は?】

今回は、甘みや粘りが強い魚沼産コシヒカリ平成29年米を炊飯し、食感と味を確かめました。<炊き上がり>だけでなく、<冷やごはん(おにぎり)>や<冷凍・再加熱>もチェックします。

 

<炊き上がり>

ふっくら・しゃっきり、粒立ちの良さが他機種にない独自の仕上がり

まずは「白米・炊飯」メニューを選び、炊飯量は「3合」、仕上がりは「ふつう」を選択。「土鍋直火炊きのおいしさを電気で再現した」という炊き上がりは、抜けるような白さ。みずみずしい香りが食卓に広がります。

 

さっそく茶碗によそってひと口食べると、ふっくら柔らかながら、しゃっきりとした粒立ちの良さを感じます。この食感はほかの電気炊飯器にはない唯一無二のもの。甘みは豊かですが「くどさ」がなく、あと味が良いため、「もうひと口、もうひと口」…と箸が進みます。

↑炊き立てを茶碗に盛ったごはんは、白く透明感があって見た目にもおいしそう。口に入れると、たっぷりと保水してふっくらした食感をまず感じますが、噛むとほどよい具合にほぐれてゆきます

 

<冷やごはん(おにぎり)>

冷めても独特のふっくら感が感じられる!

冷やごはんは炊きたてをラップで包んで、室内に5時間置いて冷ましたあとに試食。冷めても独特のふっくら感が残っているのが好印象でした。さすがに食べた瞬間に感じるしゃっきり感は減りましたが、それでも噛むうちに米粒がほどよくほぐれていくため、あと味がいいです。食べ進めるうちに甘みも強く感じるようになり、おにぎり1個食べ終わると大きな満足感が残りました。お弁当にも合う食感という印象です。

↑ラップに包んで5時間室内に置いたごはん。軽くおにぎり状にして食べたところ、しっとりした中にふっくら柔らかな余韻を感じました

 

<冷凍・再加熱>

柔らかさと粘りが出てきたが、ほどける粒感は残っていた

炊き立てを急速冷凍し、20時間経ったものを電子レンジで加熱して試食。試食。米一粒一粒のハリ感が弱くなり、かなり柔らかく粘りがある食感になりました。炊き立てのときほど食感の良さは感じられない、というのが素直な感想です。ただ、食べている間にほどよくほぐれる感覚は健在で、甘みもみずみずしさをキープしています。

 

とはいえ、冷凍後の食感と味の変化を伝えるため、やや厳しい表現を使っていますが、食事の際に出てくるごはんとしては何ら問題なし。「ごはんがちょっと柔らかめになったな」と感じる程度です。

↑白さが減って、表面に粘りが出始めているのがわかります。ただ、実際に食べたときのごはんの「ほどける」感じはまだまだ残っていました

 

【テストその2 食感炊き分けの幅は?】

その炊飯器で「最もしゃっきり硬めの食感に炊き上げるモード」と、「もっとももちもちに炊き上げるモード」で炊飯。それぞれの食感の違いを見ることで、食感の幅を確認しました。

 

「やわらか」ではほどける食感のなかにやや粘りが

本機の食感炊き分け機能は「かため・ふつう・やわらか」で、他社の高級IH炊飯器と比べると少なめです。一方、土鍋ごはんならではの「おこげ」モードも搭載し、「うすめ・ふつう・こいめ」の3段階でおこげのつき方を調整できます。まず、食感「やわらか」で炊いてみたところ、米粒にやや粘りを感じる炊き上がりになりました。それでも最後にごはんが「ほどける」食感は健在。甘みも豊かです。「ふつう」で炊いたごはんを冷凍・再加熱したときの食感に似ていますが、こちらのほうが、ごはんのみずみずしさを強く感じました。口の中でのほどけ具合も、冷凍・再加熱よりなめらかです。

↑食感「やわらか」で炊いたごはん。「ふつう」で炊いたごはんと、見た目の違いはほとんどありませんでしたが、食べてみると柔らかさと弾力が少し増していました

 

「かため」では、しゃっきり感がより際立つ食感に

一方、筆者の好みにもっとも合ったのが、「かため」に炊いたごはん。それほど硬い食感になることはなく、ほどよいふっくら感がありつつも、しゃっきりとした米の粒感が感じられる炊き上がりに。甘みもよりすっきりした印象で、特に和食などさっぱりしたおかずとの相性がいいと思います。

↑食感「かため」で炊いたごはん。見た目では、ごはんの周りの“おねば”が「ふつう」で炊いたときより少なく見えました

 

食感の炊き分けについては、全体に「やわらか」~「かため」で食感が激変するということはなく、あくまで土鍋炊きのふっくらしたおいしさをベースに、より柔らかく食べやすい食感にするか、粒感の立った食感にするか、といった程度の違いに留められている印象です。

↑本機では、おこげも「うすめ・ふつう・こいめ」の3段階で調整可能。「ふつう」で炊飯したところ、おこげの色はやや薄めですが、香ばしい風味はしっかり感じられました

【テストその3 少量炊飯の炊き上がりは?】

本機は3合炊きモデルで少人数世帯などに最適ですが、なかには「ひとり暮らしだけど、毎日炊きたてを食べたい」という人もいるでしょう。そこで、最小炊飯量の1合でごはんを炊いて、3合で炊いた場合との食感と味の違いを調べてみました。

 

3合でも1合でも食感に違いを出さない炊飯技術は見事!

1合炊きにすると、炊きたての香りがやや弱まり、甘みも控えめになった印象。しかし、ごはんのふっくら感やしゃっきり感は、3合炊きとそれほど違いを感じませんでした。高級炊飯器のなかには、少量炊飯専用プログラムでおいしく炊けるモデルもありますが、本機はこれに劣ることはありません。「炊飯量によって食感や味に違いがない」という意味では、極めて優秀な部類に入るといえます。

↑炊飯量1合で炊いたごはん。見た目には、ほんのわずかだけごはんのおねばが少なく見えますが、白くみずみずしい炊き上がりは言うことなし

 

ちなみに、炊飯量2合で炊いたところ、わずかに1合炊きよりもちもち感が強くなった印象でしたが、ふっくらかつしゃっきりした食感はそのままでした。こうした微妙な食感の違いは、食感を厳密に比較したからわかる程度のもの。米の量に対する水の量のわずかな違いと考えられ、ほぼ違いはないといえるでしょう。

↑炊飯量2合で炊いたごはん。おねばの量は3合炊きより1合炊きに近いように見えましたが、食感は3合に近い印象です。いずれにせよ、ほとんど差はありません

 

【テストその4 保温性能は?】

はじめに断っておくと、この「かまどさん電気」にはヒーターによる「保温機能」は備わっていません。それは「できるだけ炊きたてを味わってほしい」というメーカーの考え方によるものです。また、土鍋は蓄熱性が高いので、1時間程度は温かいごはんが食べられるとのこと。そこで、ここでは炊飯後土鍋に1時間保存したごはんの食感と味をチェックしました。

 

1時間後はほの温かく、もっちり感は出るもののベタつきはナシ

茶碗によそったごはんは、さすがにヒーターで保温した場合のようにアツアツとはいきませんが、ほの温かさを保っています。食感はしゃっきり感がわずかに弱まり、そのぶんもっちり感が出て甘みがより感じられます。注目は、ごはんのベタつきがないこと。これは鍋本体が多孔質なため、炊飯直後で土鍋内に水蒸気が多いときは鍋が水分を吸収し、逆に鍋の内部が乾燥してくると、吸収していた水分をまた鍋に戻すというはたらきがあるからだといいます。

 

もちろん、ヒーター保温の余分な加熱がないので、ごはんの劣化はほとんどなく、臭みも感じられませんでした。どうしてもアツアツが食べたければ、このごはんを軽くレンジでチンしてもいいでしょう。

↑土鍋で1時間“保温”したあとのごはん。水分を適切に保っており、ベチャつくことなくツヤツヤ輝いています

 

【テストその5 操作性/メンテナンス性は?】

土鍋ごはんはそのおいしさには定評がある一方、使い勝手や土鍋の手入れの手間がネックという人も多いです。「かまどさん電気」はそれらの課題を解消できているのか……? ここでは気になる操作性/メンテナンス性を検証していきます。

 

<操作性>

タッチパネルは快適だが、土鍋に水位線がない点に注意

本機のベースとなった炊飯用土鍋の「かまどさん」は、従来火加減調節が面倒だった直火炊き(ガス炊き)による土鍋炊飯を、一度中強火にかけたあと火を止めるだけ、あとはそのまま放っておくだけ…という工程に単純化し、大ヒット。「かまどさん電気」では、その手間をさらに減らしました。操作画面はタッチパネル式で、米の種類、炊飯メニュー、炊飯量、仕上がり(食感炊き分け)を選ぶだけ。

↑操作パネルはタッチ式。「米」キーで「白米/玄米/雑穀米」を切り替え、「メニュー」キーで「炊飯/おこげ/おかゆ」を、「炊飯量」キーで合数を、「仕上り」で炊飯時の食感と「おこげ」メニューでのおこげの濃さを調整します。

 

やや面倒なのは、金属製の炊飯器の内釜と比べて土鍋が重いことと、二重ぶたなのでふたを毎回二度セットする必要があること。また、土鍋に水位線がないため、専用の水カップで水の量を計って土鍋に給水する必要があることぐらいです。

↑土鍋のふたは二重になっています。重みのあるふたを二重にすることで、土鍋内を高圧に保て、高火力で炊飯しても吹きこぼれしない、中ぶたの2つの孔からうまみ成分の「おねば」が土鍋内に戻る、というメリットがありますが、炊飯時のふたのセットはやや面倒といえます。

 

↑本機の付属品。左上から水カップ、米カップ、しゃもじとしゃもじ置き、左下から鍋敷き、手ぬぐい。水カップには10㎖刻みの目盛りのほか、白米炊飯時の「1合・2合・3合」の水位線も入っています。本機でごはんを炊くときに水カップは必須ですね

 

使い始める前の作業「目止め」は「儀式」として楽しもう

ただし、炊飯後は二重ぶた(特に内ぶた)が熱いので、ミトンなどを使ってふたを取る必要があり、また取る際に蒸気が凝結したおつゆが垂れます。食卓にはふきんなどを用意しておいたほうがいいでしょう。

 

なお、本機を使い始める前には「目止め」を行う必要があります。これは土鍋表面の細かい気孔を米のでんぷん質で埋めて、水漏れを防ぐ作業のこと。と言っても、一度たっぷりの水でおかゆを炊いて水分を拭き取り、よく乾燥させるだけ。土鍋を使い始める前の“儀式”として、楽しむのがいいでしょう。ちなみに目止め工程で作ったおかゆは食べられます。

↑ちなみに本機は炊飯終了後に土鍋を本体から取り出して鍋敷きに乗せるのがオススメ。土鍋も本体も蓄熱性が高いため、炊飯後に土鍋を本体にセットしたままだと内部に残った熱でおこけができやすくなるそうです

 

<メンテナンス性>

土鍋の扱いには注意が必要だが「乾燥モード」が便利

本格土鍋を使う本機は、それなりにしっかりした手入れが不可欠です。まず、土鍋と2つのふたがかなり重く、また焼き物であるため、取り扱いに気をつけなければなりません。特に土鍋は約3.5kgあり、洗う際に流しにうっかり落とせば、土鍋が欠けるおそれもあります。

↑洗うパーツは土鍋、中ぶた、外ぶたの3つ。釉薬が塗られているので、汚れがそれほどこびりつきません

 

また、洗ったあとの乾燥も重要。一般的な土鍋は、しっかり乾く前に使うと、土鍋内部で水蒸気が膨張し、割れてしまう心配もあります。また、どこでどのくらいの時間乾燥させればいいのか、初心者にはわかりにくいもの。そんな方のために、本機には「乾燥モード」が搭載されています。土鍋を洗ったら水分をよく拭き取り、炊飯器本体に土鍋をセットして「乾燥モード」を選択するだけ。30分の乾燥時間で、しっかり土鍋を乾かしてくれます。

↑乾燥モードでは土鍋のみセットし、上ふたと中ふたは取り付けないようにします。乾燥モード終了後は土鍋を取り外し、風通しの良い場所で底面を上にしてしばらく自然乾燥させればOK

【テストその6 独自機能/設置性は?】

「独自機能」は各炊飯器に搭載されている、ごはんのおいしさにつながる独自の機能や技術、炊飯のバリエーションを広げる機能などをチェックします。また、使い勝手向上やお手入れの手間を省く便利機能も見ていきます。

 

「設置性」に関しては、横幅と奥行き、重さを確認します。また、炊飯中の蒸気の出方もチェック。さらに、設置性を高める独自の工夫があれば、それもチェックしていきます。

 

<独自機能>

本物の土鍋を使い、「多孔質」の良さを活かしているのが最大の独自機能

本機の独自性は、なんといっても本物の土鍋を使っていること。しかも、伊賀焼の人気炊飯用土鍋「かまどさん」を電気炊飯器用に調整したものを採用しています。先の「食感と味」の項でも触れましたが、本機の土鍋は“呼吸する”のが特徴。三重県の伊賀でとれた古琵琶湖層の土を使用しており、焼成の際に土に含まれた微生物の化石(遺骸)が焼け、土鍋の中に細かな気孔が多く生まれます。この気泡が炊飯時の蓄熱性を高め、同時に炊飯後の土鍋内の湿度を絶妙に調節してくれるのです。

↑伊賀焼の土鍋「かまどさん」を電気炊飯器用にチューニング。本来土鍋は手工芸品なので、個体ごとに微妙にサイズが変わるものですが、本機の土鍋は工業製品である本体にぴったり収まるよう、誤差1mmの範囲で作るそうです

 

ただし、この土鍋を使うには、課題も多かったとか。ひとつは発熱効率の高いIHが使えないこと。IHを使うには、土鍋の中に発熱するための金属を埋め込んだり、金属を土鍋に溶射したりする必要がありますが、それだと土鍋の孔がふさがれて、呼吸できなくなります。そのため、本機ではあえて昔ながらの加熱機器である「シーズヒーター」を採用。さらに、土鍋内の水温を検知し、適切な炊飯制御をするための温度センサーを土鍋に装着しました。

↑底面にあるグレーの円盤がシーズヒーター。通常のシーズヒーターでは出力1300Wの熱に耐えきれず溶けてしまうため、熱に強いアルミ製のものが使われています

 

また、蓄熱性の高さゆえ、短時間で温まりにくく冷めにくい土鍋内を急速に高温化するために、プログラムに予熱工程を加えたり、蒸らし工程で熱が入りすぎるのを防ぐために本体下部に冷却専用ファンを搭載したりしています。このような、他の炊飯器にはない機能を結集することで、本格的な土鍋炊飯の電気化を実現したわけですね。

↑土鍋底面の「長谷園」と刻印された部分にセンサーが埋め込まれています。このセンサーがあるため、「かまどさん電気」の土鍋は、直火では使えません

 

↑炊飯器の本体穂ひっくり返すと、冷却用ファンが設置されています。土鍋は金属製の内釜と違って熱が逃げにくいので、ファンによる強制的な冷却が不可欠なのです

 

乾燥モードが便利なほか、玄米が驚くほど美味しく炊ける

一方、使い勝手の面では、土鍋の乾燥機能を搭載している点に注目です。「メンテナンス」の項でも触れたように、土鍋は毎回しっかり乾燥させることが不可欠ですが、本機には「乾燥モード」があるので、ボタンひとつでしっかり乾燥できます。30分経ったら土鍋を取り出して裏返し、残った湿気を飛ばせばOKです。これまで土鍋直火で乾燥の作業を負担に感じていた人こそ、そのメリットを感じることができるでしょう。

↑操作パネルの「乾燥」キーを押し、その後「炊飯」キーを押せば、乾燥開始。洗ったあとの土鍋をしっかり乾かします

 

もうひとつ、独自機能と言うべきかはわかりませんが、本機は玄米がとてもおいしく炊けます。玄米1合を仕上がり「ふつう」で炊飯すると、炊き上がりまで86分かかりましたが、米を洗ってすぐ炊飯し始めたのに、玄米としては驚くほどふっくら柔らかく炊き上がりました。

↑玄米の炊き上がり。玄米特有のヌカくさいニオイは抑えられ、甘みといい風味だけ残ったおいしいたきあがりでした。プチプチした食感もいいアクセントに。なお、玄米を洗う際は、硬い殻をあえて傷つけるように洗うとおいしく炊き上がります

 

<設置性>

本体と土鍋の大きさ・重さが購入のハードルになりそう

本機でメンテナンス性とともに購入の際のハードルになりそうなのが設置性です。3合炊きタイプながら直径は約30cm、重さは土鍋を含めて約7.6kgと、5合炊きタイプと比べても、かなり大きく重いです。本体に取っ手がついていないので、炊飯のたびに収納場所から取り出すのではなく、設置場所をあらかじめ決めておくほうが現実的でしょう。

↑「かまどさん電気」(左)と、筆者の自宅で使っている三菱電機 本炭釜KAMADO(右・5合炊き)との比較。これで3合炊きということで、かなりのサイズ感です

 

さらに、本機は炊飯中に蒸気をかなり放出します。特に玄米炊飯の際は、かなりの蒸気が出ますので、レンジ棚など天井の低い場所に置くのは避ける必要があります。ただし、デザインは黒~グレーのモノトーンで統一され、かなりスタイリッシュ。「見せ家電」として、対面式キッチンやテーブルの上に堂々と置いておくのもオススメです。

↑玄米炊飯時の様子。二重ふたのせいで噴きこぼれはありませんが、蒸気がかなり盛大に出ていました

 

↑釉薬を塗った土鍋のつやつやした光沢感と本体のつや消しのグレーの組み合わせがオシャレです

 

【テストのまとめ】

「もちもち」ではなく、ふっくら・しゃっきりした食感を楽しめるのが魅力!

炊飯用土鍋をまるごと使い、それに合わせて加熱方法から炊飯プログラム、冷却方法まですべてをチューニングした「かまどさん電気」。「ふっくらしながらもしゃっきり粒立ちのいい炊き上がり」が特徴です。高級炊飯器、特に圧力IH系のモデルはふっくら感が強いと同時にもちもち感が強く、やや柔らかめの炊き上がりになりますが、本機はそれらと一線を画した食感。個人的な印象で言えば、三菱電機の本炭釜KAMADOがやや近い食感だと感じました。また、今回3合/2合/1合の3種類の炊飯量で味と食感を比較しましたが、1合を炊いた際に炊きたての香りと甘みがわずかに弱いと感じた以外は、それほどの違いを感じませんでした。他のIH炊飯器と比較しても、本機の炊飯量による食感の変化は少ないと思います。

↑炊飯量1合で炊いたごはんは、白くみずみずしい炊き上がり

 

また、土鍋で炊いたごはんは冷めてもおいしいと言いますが、本機で炊いたごはんは冷めてもふっくら感が残っていた点が驚き。一方、炊飯直後のごはんを急速冷凍・再加熱したごはんは、他のIH炊飯器で炊いたごはんとの差がそれほどない印象でした。当たり前のことですが、やはり土鍋ごはんのおいしさを100%堪能したいなら炊きたてに越したことはありません。

 

炊き分けの幅や土鍋の保温能力にはそこまで期待できない

食感炊き分けは3通りですが、他の多彩な食感炊き分けができる機種に比べて、食感の幅は広くありません。ただし、本機の食感を「やわらか」や「かため」にすることで、ごはんの“かたさ”はそのままに、みずみずしさや粒感を微妙に変化させることが可能。おかずや気分に合わせて、食感を炊き分けるのも楽しそうです。

 

保温機能に関しては、本機は保温モード非搭載ですが、土鍋の蓄熱性が高いため、炊飯後もしばらくは温かいごはんを楽しめます。また、土鍋が炊飯直後の余分な水分を吸収、鍋内が乾燥し始めるとまた水分を戻すので、ごはんの最適な水分量を長く維持できるのもメリットです。ちなみに、紹介記事などで「1時間はごはんの温かさを維持できる」と書かれることもありますが、ヒーターで保温する炊飯器と違い、さすがに“アツアツ”の状態を維持するわけではないことは理解しておきましょう。

↑アツアツとまではいきませんが、蓄熱性がいいので、一定時間温かさを保つことができます

 

土鍋の扱いはやや手間だが、直感的に操作できて乾燥モードも便利

では一方の「使い勝手」についてはどうでしょうか? まず、操作パネルの使いやすさについては、他のIH炊飯器とまったく遜色ありません。炊飯モードが他の高級モデルより少ないこともあり、取扱説明書を見なくても直感的に操作できます。ただし、土鍋に洗った米と水を入れ、本体にセットするまでに少々手間がかかります。それは、土鍋に水位線がないので、専用カップで水の量を測る必要があるため。もうひとつは土鍋及び二重ぶたが少々重いことです。さらに炊飯直後の中ぶたはかなり熱く、素手で掴むと火傷するので注意しましょう。

↑水位線がないので、専用カップで水を計量する必要があります

 

メンテナンス性に関しても、土鍋及び2枚の陶器ぶたが重いので、洗うときに注意が必要。また、洗った土鍋をしっかり乾燥させる必要がありますが、本機には土鍋を30分で乾かせる「乾燥モード」も搭載されており、これまで土鍋の炊飯で不便を感じていた人には大きなメリットと言えます。

 

炊飯機能は唯一無二だが、設置性が最大のネックになりそう

本機の独自性は、何と言っても土鍋を使っていること。その特性を活かすべく、現行の高級炊飯器とは異なる技術を結集したことこそ、本機の独自機能の最たるものです。また上でも触れましたが、土鍋を自然乾燥する手間を省ける乾燥機能も本機ならでは。

↑伊賀焼の炊飯土鍋のメリットを活かすために、技術を結集

 

設置性については、実はこれが一番のネックになるかもしれません。3合炊きモデルながら、5合炊き高級炊飯器に匹敵する大きさと重さ(どちらかというと5合炊きのなかでも大きめで重めです)。通常の炊飯土鍋と比べても、こちらは土鍋の周りにヒーターや断熱素材、冷却ファンなどが入った本体があるのですから、圧倒的に場所を取ります。特に土鍋を洗ったあとは、本体とは別にその土鍋を乾燥させる場所を確保しなくてはなりません。炊飯中に蒸気も出ますから、ひとつの場所に置きっぱなしで使うなら、炊飯器の上に広い空間があって、換気もしやすい場所を選ぶ必要あり。購入を考える人は、その設置場所もしっかり考えておいたほうがいいでしょう。

↑乾燥モードの使用後、残った湿気を飛ばすための場所も必要になってきます

 

土鍋ごはんの再現性でいえば、現状でもっともオススメのモデル

本機は本物の土鍋を使用している以上、メンテナンスでIH炊飯器より手間がかかるのは事実。設置のハードルもやや高い本機は、正直言って、万人にオススメできる炊飯器とはいえません。ですが、他の炊飯器では味わえない食感は、なにものにも替えがたい唯一無二の魅力。なによりも土鍋ごはんのおいしさを求める人には、現状でもっともオススメできるモデルといえるでしょう。火加減の調節が不要で、乾燥モードを使えばワンボタンかつ短時間で土鍋を乾燥できるため、省手間という面でも魅力的。特に、すでにガスコンロで土鍋炊飯を行っていて不便を感じている人は、本機に乗り換えるのも大いにアリ。少量炊飯でもおいしく炊けるので、新婚夫婦や中高年の二人世帯にとっても、狙い目のモデルと言えるでしょう。

掃除機のために家まで建てた? パナソニックが考え抜いた“ニッポンの住宅に合う”掃除機

8月末に登場するパナソニックの新作コードレスクリーナー「パワーコードレス MC-SBU820J-W」は、吸引力・スタミナ・使い勝手ともに好バランスのハイエンドモデル。日本の住宅事情を研究し尽くした逸品の魅力をトコトン紹介します。

 

【紹介するのはコチラ!】

パナソニック

コードレススティック掃除機

パワーコードレス MC-SBU820J-W

実売予想価格9万7200円(8月30日発売)

業務用モーターを改良したハイパワーモーターにより、パナソニックのコードレスクリーナー史上、最高の吸引力を実現。運転時間最長約65分の圧倒的スタミナも魅力。軽さやセンサー、ノズル形状のギミックなど、随所に使いやすさへの配慮が光ります。

SPEC●運転時間:最長約65分(ロングモード時)●充電時間:約3時間●集じん方式:サイクロン式(ステンレスガード)●集じん容量:0.2ℓ●サイズ/質量:W240×H1175×D218㎜/2.5㎏

 

クリーナー戦国時代を“ユーザー視点”で一刀両断

本機は、ハイパワーモーターによりキャニスター並みの高い吸引力を実現。また、大容量バッテリーで最長運転時間約65分(※)という馬力に。それでいて、本体質量2.5㎏に収めている。……と、ここまではスペックの話。当然パワーも軽さも魅力的なのですが、実際に試すと“細かな配慮”が満載です。

 

例えば、フローリングやじゅうたん・畳では、硬さもゴミの種類も異なります。本機は、フローリングの“拭き掃除”に適したブラシ(緑)と、じゅうたん・畳の“かき出し掃除”に適したブラシ(白)を合体させており、様々な床のゴミに対応。立ったままノズルを外して隙間を掃除できる機能も秀逸です。

 

数値ではないこうした“利便性”は、ユーザー視点の研究によって生まれました。一般的な日本の住宅を工場敷地内に建て、ユーザーの使用環境を再現。また、ロボットではなく人が、想定される製品寿命ぶんのゴミを地道に掃除しまくり、細かい動作や性能を徹底的に検証しているのです(後述のレポート参照)。

 

掃除機はユーザーが手に持って動かす家電ゆえ、ちょっとしたことが不満につながりやすい。本機は、真摯なモノづくりにより生み出された“業物(わざもの)”。同社がクリーナー戦国時代に投じた大きな一石なのです。

※:ロングモード時

 

ポイントその1.吸引力

↑モーターは、低負荷とパワーを両立する大口径モーターを新開発。最大20,000paの真空度と1.3㎥/分の大風量を実現しました

 

↑大口径モーターを動かすために内部のマグネットの大きさを2倍に。さらにマグネットを3層構造にするなどして、効率よく運転します

 

ポイントその2.バッテリー

↑コードレススティック業界最多の8本のバッテリーセルを直列に配置。電池への負荷を抑えながら最長約65分の長時間運転を可能にしました

 

ポイントその3.軽量性

↑「セルロースファイバー樹脂」などの新素材により、本体質量2.5kgの軽量性を実現。ハニカム構造を採用し、強度も両立しています

 

*ハニカム構造のイメージ

 

ポイントその4.クリーンセンサー

↑パナソニックのゴミ検知用センサーの歴史は30年。最新の「クリーンセンサー」では20μmのゴミを検知して赤く点灯し(上写真)、キレイになると青く点灯(下写真)します

 

ポイントその5.ゴミ捨て

↑ゴミ捨てはダストボックスのボタンを押してワンタッチで行えます。ダストボックスは分解して丸ごと水洗いできます

 

ポイントその6.立てかけ

↑ハンドル底部にはゴムグリップを用意。スタンド式充電台を使わずに、掃除の途中で壁に立てかけることも可能です

 

<いろいろなところで活躍できる!>

【1】フローリングの目地も!!

↑細かいゴミが目立つフローリング用に、床と密着しやすい素材を採用したブラシを搭載。ゆっくり撫でるように動かすだけで目地のゴミも吸い込みます

 

【2】じゅうたんも!!

↑独自技術「V字ブラシ」を採用。吸引力が強いノズルの真ん中あたりにゴミを集め、吸込口で確実にキャッチします。緑と白でブラシの毛質が異なります

 

↑じゅうたんではパワーを上げたくなりますが、そうするとノズルが張りついて掃除しにくくなりがち。本機は硬い素材のブラシで奥にあるゴミをかき出して、自動モードでもキレイに!

 

【3】部屋の隅も!!

↑ノズルの前面が開いてブラシが壁のギリギリまで届く「ガバとりノズル」。ゴミが残りがちな部屋の隅の掃除に頼もしい!!

 

 

↑普段は閉じているノズル前面のカバーが、壁に当たると大きく開きます。壁際のゴミも逃さず捕らえます

 

【4】家具のすき間も!!

↑本機のノズルは「親」と「子」に分離。親ノズル(T字ノズル)では入りきらない家具のすき間は「子ノズル」が活躍します。別のパーツに付け替える手間なく、一気に掃除可能

 

↑「親ノズル」を足で踏み込んでパイプを持ち上げると、「子ノズル」がお目見え。かがみ込んで外す必要もなくラクです

 

 

【REPORT】

本誌生活家電担当、青木宏彰が製造現場に行ってきた!

家電のために家まで建てた? パナソニックの掃除機を製造する八日市工場とは

滋賀県の琵琶湖近くに立地する同社の八日市工場は、40年以上にわたって家庭用の掃除機を生み出してきた工場。開発部と製造部が同じ敷地にあるので、柔軟に連携が取りやすいです。

 

↑ロボットによるゴミ取りテストに加え、人による試験も実施。パーツの着脱のしやすさなど、使い勝手のテストは人の感覚を重視しています

 

↑工場敷地内には2階建ての戸建ても。実際に家具などを配置したリアルな生活環境で、掃除機の性能をテストしています

 

猛暑の個室でも、キンキンに冷えてやがる! 家電のプロおすすめ「ミニ冷蔵庫&ワインクーラー」5選

これだけの猛暑、もっともうれしいのはキンキンに冷えた飲み物ですよね。すぐに冷えた飲み物を楽しむには、個室に置ける省スペースな冷蔵庫&ワインクーラーが便利です。そこで今回は、家電のプロ・戸井田園子さんがオススメするコンパクトなアイテム5選をご紹介。便利に活用して、猛暑を快適に過ごしてみてはいかがでしょう。

 

その1 ワインクーラー

場所をとらずに、ワインと食材を同時に冷やす!

エスキュービズム

冷蔵庫一体型ワインクーラー SCW-208S

実売価格2万6800円

コンパクトな家電を得意とする「エスキュービズム」の冷蔵庫一体型ワインクーラー。ワインクーラー部分は1℃単位で8~18℃に温度設定ができ、4本×2段の計8本のワインを適温に冷やせます。冷却方式は静音性に優れたペルチェ式で、運転音は35~40dBとささやき声並みの静かさ。LED庫内灯付きで手元やワインボトルラベルが見やすいのも特徴です。冷蔵庫部分の容量は45Lで、見た目以上にたっぷり収納できます。

SPEC●サイズ/質量:W450×H730×D525mm/約18kg●消費電力:130W●年間消費電力量:547.5kWh/年●ドア開閉:右開き●定格内容積:68L(ワインクーラー:23L/冷蔵庫:45L)●収納本数:8本●冷却方式:ペルチェ式、ファン式併用

 

【戸井田さんのレコメンド】

セカンド用や一人暮らし向けにオススメ!

「冷蔵庫一体型のワインクーラーで、食材とワインを一緒に保存できるユニークなタイプです。ワインクーラーの冷却はペルチェ式で振動も少なく、振動に弱いワインの保存に最適。冷蔵庫は6~12℃の7段階で切り替えでき、2Lのペットボトルも収納可能です。年間消費電力量が500kWh超えとやや電気代はかかりますが(1年で約1万4782円)、ワインと一緒におつまみやソフトドリンクなどを冷やしておけるのは便利。デザインもすっきりスタイリッシュです。書斎や趣味の部屋などに置くセカンド冷蔵庫として、また、あまり料理をしないという一人暮らしの人にオススメ」(戸井田さん)

↑上部には8本のワインを収納でき、下部はおつまみなどを収納できる45Lの冷蔵庫となっています(画像出典:エスキュービズム公式サイト)

 

その2 ワインセラー

家庭でワインを美味しく保存するならコレ!

シロカ

12本収納ワインセラー SW-P121(左) 6本収納ワインセラーSW-P111(右)

実売価格3万2220円(SW-P121)、2万180円(SW-P111)

全自動コーヒーメーカーやノンフライオーブンなどで知られる家電メーカー・シロカのワインセラー。冷却方式はフロンガスを使わないペルチェ式。6本タイプは8~18℃、12本タイプは10~18℃までの温度設定ができ、ワインを冷やしすぎず適温で保存・管理できます。ワイン棚はボトルが取り出しやすい引き出し式。前面のガラスはUVカット仕様で、紫外線からワインを守ります。

SPEC●サイズ/質量:W340×H475×D500mm/約12kg(SW-P121)、W265×H405×D500mm/約8.8kg(SW-P111)●内容量:35L(SW-P121)、16L(SW-P111)●収納本数:12本(SW-P121)、6本(SW-P111)●消費電力:90W●冷却方式:ペルチェ式

 

【戸井田さんのレコメンド】

高級感があり、初めてのワインセラーに最適!

「コスパが良いワインセラーとして、長く人気を集めている製品です。冷却方式は、振動が少ないペルチェ式でワインに最適。コルクを乾燥から守るための加湿トレーも付いています。ただ水を張るだけのトレーではありますが、湿度の多い季節は結露受けにもなります。内部が見えるUVカットガラスのドアや凹凸のないフラットなタッチパネルなど、価格の割に高級感アリ。初めてのワインセラーにオススメですね」(戸井田さん)

↑ワインとコルクを乾燥から守る加湿トレーつき(画像出典:シロカ公式サイト)

 

その3 保冷庫

2つの電源が選べるキュートな保冷庫

ドメティック

ミニフリッジ F16

実売価格8130円

20世紀初頭から冷却キャビネットを手がけ、ミニバーでも定評があるスウェーデンのドメティック社の保冷庫。丸みを帯びたフォルムとビビッドなカラーが目を引きます。コンパクトながら容量は15Lあり、ペットボトルや缶ビールもしっかり収納できます。2つの電源が選べるのが特徴で、通常のAC電源のほか、シガーソケットを使って車内での使用も可能。約5kgと比較的軽く、別の部屋に移動させるのもカンタンです。

SPEC●サイズ/質量:W270×H510×D265mm/約5.0kg●消費電力:37W●内容量:15L●冷却方式:ペルチェ式

 

【戸井田さんのレコメンド】

ドライブやキャンプのお供にも!

「本格的な冷蔵庫ではなく、あくまで保冷庫ですが、コンパクトさとその可愛らしいデザインが人気です。容量は15Lで、庫内の仕切り棚を外せば、1.5Lのペットボトルも4本収納可能に。電源はAC100Vの通常のコンセントのほか、クルマのシガーソケットに繋げるDC12Vの電源コード付きなので、ドライブやキャンプのお供に使えるのも魅力的。また、洗面所に置いて化粧品の保存などにも使えます。色はポップな4色展開なので、インテリアのアクセントとしてもいいですね」(戸井田さん)

 

その4 クールキャビネット

冷蔵・チルド・冷凍の“1台3役”のストッカー

AQUA

クールキャビネット AQF-GS13G(左) AQF-GS15G(右)

実売価格5万8710円(AQF-GS13G)、実売価格6万2360円(AQF-GS15G)

白物家電でおなじみの家電メーカー・アクアのファン式冷凍庫(冷蔵庫)。洗練された家具のようなデザインが高級感を醸し出します。庫内を冷凍・チルド・冷蔵の3つの温度帯に切り替え可能。熱伝導のいいアルミのフリージングトレイと冷気によって、通常モードの3倍の速さで食材を冷凍する急速冷凍機能も搭載されています。クリアトレイ&引き出し式バスケットで、食材を整理しやすく、奥のものも取り出しやすい設計になっています。

SPEC(AQF-GS13G)●サイズ/質量:W503×H1185×D598mm/約43kg●年間消費電力量:370kWh/年●全内容積:134L●冷却方式:ファン式

(AQF-GS15G)●サイズ/質量:W503×H1310×D598mm/約46kg●年間消費電力量:440kWh/年●全内容積:153L●冷却方式:ファン式

 

【戸井田さんのレコメンド】

冷蔵庫業界に新風を巻き起こしそう!

「家具のような見た目で、しかも3つの温度帯に変更できるいままでにない冷蔵庫。製品名には、『家具のように使って欲しい』という意味が込められていて、『冷蔵庫はキッチンに置くもの』という既成概念にとらわれず、『必要な場所で使おう』という新提案がなされています。扉を開けるハンドルは設けず、扉上部に手を掛けて開けるフラットデザインも魅力。ドアを閉めたまま操作ができるタッチパネルは天板の小口にすっきり納めてあります。

 

加えて、庫内全体を冷蔵(約3~5℃)・チルド(約0℃)・冷凍(約-18℃)の3つの温度帯に切り替えられるのが、極めて便利! この切り替えは前開きフリーザーとしては業界初です。ダイニングやリビングに置いてセカンド冷蔵庫にしたり、寝室や書斎のパーソナルユースにしたりとさまざまな使い方が可能で、今後の冷蔵庫業界に新しい風を起こしてくれそうなモデルです!」(戸井田さん)

↑冷凍(左)、チルド(中央)、冷蔵(右)と3つの温度帯に切り替えることができます(画像出典:AQUA公式サイト)

 

その5 小型冷蔵庫

ヒートパイプ採用でペルチェ式でもパワフル冷却!

Sun Ruck

冷庫さん SR-4802

実売価格1万4080円~

コスパの高いキッチン家電やインテリアを提供するブランド「サンルック」の小型冷蔵庫。冷却方式に庫内スペースを多くとれるペルチェ式を採用し、さらに放熱部分にヒートパイプを配置することで冷却能力を高めています。用途に合わせて「LO」「MED」「HI」の3段階の温度調節つまみを搭載。小型ながら500mlペットボトルなら庫内に8本、ドアポケットに4本、1.5Lペットボトルなら庫内に6本、ドアポケットに1本の収納力を誇ります。

SPEC●サイズ/質量:W430×H510×D480mm/約12.5kg●定格消費電力:83W●全内容積:48L●冷却方式:ペルチェ式●温度調節範囲:0~3℃(周囲温度28度時)

 

【戸井田さんのレコメンド】

幅広いニーズを満たしてくれるコンパクトサイズ

「楽天レビュー4.0以上と高評価の製品です。ペルチェ式で静音性に優れ、駆動部分が小さいので庫内スペースも広さを確保。個室に置きやすいコンパクトサイズで、寝室や書斎のドリンク専用冷蔵庫のほか、自分の部屋に置きたい実家暮らしの若者、こまめに水分補給が必要な高齢者、自炊をほとんどしない単身者など、幅広いニーズを満たしてくれそう。カラバリはウッド柄2色(ナチュラル・ダークブラウン)・赤・白・黒の5タイプあり、インテリアに合わせて選べるのもうれしいところ」(戸井田さん)

↑コンパクトながら庫内スペースは48Lを確保(画像出典:サンルック公式サイト)

 

「危険な暑さ」はコレで撃退! 家電のプロに聞く、楽しい「納涼系」調理アイテム5選

今年の夏は、「危険な暑さ」と言われるほど、記録的な猛暑となりました。そんなときは、冷た~いおいしい食べ物で、楽しみながら身体を冷やしてみませんか? そこで今回は、アイスクリームやフローズンデザート、流しそうめん器といった「納涼系」のフードが楽しめる調理家電を紹介。家電のプロ、戸井田園子さんにお願いし、オススメの5アイテムをピックアップして頂きました!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

その1 アイスクリームメーカー

自分の好みの材料で手軽にアイスクリーム作り!

ハイアール

アイスデリ JL-ICM710A

実売価格7770円

アイススイーツやシャーベットが家庭で手軽に作れる、ハイアールのアイスクリームメーカー。コンプレッサー式に比べ、静かでコンパクトなペルチェ式冷却装置を採用。容器の予冷が不要で、材料を入れてボタンを押すだけですぐにアイス作りが楽しめます。冷やしながら混ぜる工程が全自動で連続して行われるため、空気を多く取り込んでなめらかな口溶けが味わえます。仕上がりの固さは「かため」「やわらか」の2種類から選択可能。

SPEC●サイズ/質量:W185×H238×D265mm/約2.5kg●消費電力:90W●有効内容積:約700ml●冷却方式:電子式(ペルチェ式)●最大使用可能室温:30℃(推奨使用室温25℃以下)

 

【戸井田さんのレコメンド】

事前冷却がいらないのが画期的!

「アイスクリームメーカーのメリットは、材料から自分で選べること。豆乳を使ってヘルシーに仕上げたり、砂糖を少なめにしたりと、健康に気を遣ったスイーツが作れます。なかでも本機は、冷凍庫で事前に容器を冷やしておかなくても、アイスクリームができるのが画期的! 食材を入れてボタンを押すだけで、約60分程度で完成します。また、梅酒や日本酒などアルコールを凍らせれば、フローズンカクテルもカンタンに楽しめますよ。一方、本体から容器が取り外せず、お手入れがしにくいのが惜しいですが、テフロン加工なのでさっと洗い流せます」(戸井田さん)

↑調理例のひとつ「梅酒のシャーベット・ラフランス添え」(画像出典:アイスデリ公式サイト)

 

その2 かき氷器

温めてから削る新提案でさらに氷が“ふわとろ”に!

ドウシシャ

電動わた雪かき氷器 DSHH-18

実売価格9000円

「ニッチNo.1」メーカーを目指し、フライパンから扇風機、ぬいぐるみまであらゆるアイテムを扱う企業、ドウシシャの大ヒット商品、電動かき氷器の新モデル。冷凍庫から出したばかりの氷は温度が低すぎるため、内蔵ヒーターで氷の表面を温めることで、従来品以上にふわっととろける食感を実現しました。刃の高さを調節でき、氷の薄さを変えることも可能です。

SPEC●サイズ/質量:W200×H445×D210mm/約2.06kg●付属品:製氷カップLサイズ2個+レシピ

 

【戸井田さんのレコメンド】

オトナも納得のふわとろ食感は、今年のイチ押し!

「台湾風のふわふわかき氷ができるマシンをはじめ、ハンディタイプや昔ながらの手動タイプなど、様々なかき氷器を展開しているドウシシャ。その経験を生かし、氷の底面が当たる部分にヒーターを搭載し、氷を温めてから削る業界初の方式で、さらなる“ふわふわ”を可能にしました。使わないときは本体を上下に分割し、重ねてコンパクトに収納できるのもうれしいポイント。オトナも納得のふわとろ食感は、今年のイチ押しです!!」(戸井田さん)

↑従来品(下)との氷の比較(画像出典:ドウシシャ公式サイト)

 

その3 流しそうめん器

ありそうでなかった、大人のための流しそうめん器

イデアインターナショナル

BRUNO 流しそうめん

実売価格3780円

「愉しみ上手な大人が集い、生まれた、ライフスタイルブランド」がコンセプトのBRUNOによる、大人のための流しそうめん器。ラメが入ったガラス風の樹脂製容器がオシャレで、食卓に涼感をもたらします。乾電池式(単2電池2本)なので野外や屋上など好きな場所に持ち出して使えるのも便利。回転するスピナーは取り外して丸洗いが可能で、お手入れもカンタンです。

SPEC●サイズ/質量:W300×H125×D300mm/約850g●電源:単2形電池×2(別売)●必要な水量:約 2~2.5L

 

【戸井田さんのレコメンド】

フルーツを流せばインスタ映え間違いなし!

「この手の製品といえば、子ども向けのオモチャっぽいものが多かったのですが、こちらはいままでになくシンプルなデザインで、ぐっと大人っぽくてオシャレ。中央にはトッピングを盛り付けられる容器があり、テーブルを華やかに演出できます。そうめんに限らず、フルーツなどを流すと見た目が華やかになってインスタ映え間違いなし。乾電池式なので、電源のない場所でも手軽に楽しめて、後片付けも楽チン! 使用時のモーター音が少々うるさいのが玉にキズですが、みんなでワイワイ楽しめば気になりません」(戸井田さん)

↑フルーツを流してもキレイです(画像出典:イデアオンライン)

 

その4 ビアサーバー

ジュースとビールをブレンドし、本格的なビアカクテルの完成!

グリーンハウス

カクテルビールサーバー GH-BEERL

実売価格1万890円

オリジナルのビアカクテルが作れるカクテルビールサーバー。製品内部に缶ビール(330mℓ、350mℓ、500mℓの3サイズ)やペットボトルのジュース(500mlまで)を2本セットし、レバーを倒すと1:1の割合で自動でブレンドされたビアカクテルが注がれます。切り替えスイッチで片方のドリンクだけ注ぐこともできるので、通常のビアサーバーとしても使えます。1秒間に4万回の超音波を与え、クリーミーな泡を作れるのも特徴。本体のWウォール構造と付属の保冷剤を入れることで長く冷たさをキープできます。

SPEC●サイズ/質量:W203×H460×D218mm/約1740g●電源:単3形電池×2(別売)●付属品:保冷剤×4、レシピブック

 

【戸井田さんのレコメンド】

高級感あるデザインで、クリーミーな泡が楽しめる!

「ただのビールサーバーではなく、ビアカクテルを簡単に作れるのがいままでにないところ。デザインも凝っていて、高級感を感じますね。超音波で生成したクリーミーな泡は口当たり抜群。一方にトマトジュースをセットすれば『レッドアイ』、ジンジャエールをセットすれば『シャンディガフ』といった具合に、バーで出てくるようなカクテルが手軽に完成します。2種類のビールをセットして、ハーフアンドハーフもいいいですね。電池式なので屋外でも使えるので、BBQでも大活躍。ただし、甘みのあるジュースを使った後に放置しておくとチューブがベトベトになるので、早めに洗っておきましょう!」(戸井田さん)

↑電池式なので、アウトドアでの使用も可能です(画像出典:グリーンハウス公式サイト)

 

その5 ブレンダー

自分専用ドリンクが作れるオシャレなブレンダー

レコルト

ソロブレンダーソラン

実売価格4320円

シンプルでスタイリッシュな調理家電ブランド「レコルト」のブレンダー。材料を入れたボトルにカッターを取り付けて、本体にセットしたらあとはスイッチを押すだけ。フレッシュジュースやドレッシング、スムージーなどが手軽に出来上がります。ボトルは合成樹脂「トライタン」製のものと持ち手がついた「ガラスジャー」の2種類が付属。ドリンクキャップとメタルキャップ付きで、容器のままオシャレに飲むこともできます。

SPEC●サイズ/質量:W100×H280×D105mm/約690g(トライタン製ボトルセット時)、W110×H260×D105mm/約990g(ガラスジャーセット時)●容量:トライタン製ボトル400ml、ガラスジャー300ml●消費電力:160W

 

【戸井田さんのレコメンド】

かわいいのにパワフルでコンパクト、しかも2タイプのボトルが選べる!

「コンパクトサイズでデザインが可愛いですが、実は氷も砕けるパワフルな強者。スムージーはもちろん、氷を使ったフローズンドリンクも作れます。パーツは全て取り外して洗え、お手入れもラク。2タイプのポトルが同梱されているので、用途に合わせて使い分けられるうえ、どちらもそのままグラスとして使えるので、洗い物が減るのもうれしいです。家族それぞれ、好みの材料でひとりぶんだけ作れるのもメリット。家族の意向に合わせて苦手な材料をガマンしたり、好きな材料を諦めたりする必要もナシ。自分好みの一杯で一日をスタートできれば、家族みんなが幸せになれますよ」(戸井田さん)

↑2種類のボトルが付属。軽くて丈夫、持ちやすいトライタン製ボトル(左)と、持ち手がついたガラスジャー(右)(画像出典:レコルト公式サイト)

 

↑氷とフルーツを入れれば、カンタンにフローズンドリンクが作れます(画像出典:レコルト公式サイト)

 

新興家電メーカー、アンカー・ジャパンがたった5年で急成長を遂げた理由

Amazonなどで、おもにモバイルバッテリーなどのスマートフォン周辺機器やモバイル関連商品を購入しようとする際、必ずといっていいほど視野に入ってくるのがAnker(アンカー)製品。高い性能、コストパフォーマンス、優れたデザイン性によって、ユーザーからの評価が高い同社は「元Google出身者が作ったメーカー」として知られ、近年グングン支持を得ています。今回は、Ankerのフィロソフィーに惚れ込み、日本市場の開拓を手掛けるアンカー・ジャパンの井戸義経社長に、同メーカーが急速に成長している理由を聞きました。

 

アンカー・ジャパン代表取締役、井戸義経さん。金融業界での経験を経て、満を持して同社を設立。日本の家電市場、ユーザーの求める商品を深く追求しています

 

Googleの元プログラマーが立ち上げた画期的な「ビジネス家電構想」とは?

――もともとAnkerとはどういった企業だったのでしょうか?

 

井戸義経(以下:井戸) AnkerはGoogleのスタッフだったスティーブン・ヤンによって設立された中国のハードウェアベンチャーです。

 

スティーブン・ヤンは北京大学を卒業し、アメリカの大学院に進学し、インターンシップをGoogle本社で行ったことをきっかけにGoogleに入りました。Googleではエンジニアとして働いており、社長賞を受賞するほど優秀なプログラマーでしたが、とあるきっかけでハードウェアをインターネットを通じて販売することに関わることになり、Googleの仕事と並行しながら実験していきます。

 

そして、その成果が十分に得られたため、確信をもって中国に帰り、現在のAnkerを作りました。これが2011年の話ですね。

 

――そのAnkerを井戸さんが知り、実際にアンカー・ジャパンを設立された経緯をお聞かせください。

 

井戸 私はもともと大学時代に製造管理を学び、製造業へのシンパシーを持っていました。いつか製造業に貢献したいと考えていましたが、大学卒業後の10年間は証券会社、投資会社などに勤務しており、その夢はなかなか実現には至りませんでした。

 

30代前半に差しかかり、金融業界での経験もある程度積み重なった頃、「製造業に挑戦するなら今しかない」と思いました。世界中にある様々な新興メーカーの商品を取り寄せ、リサーチしたのですが、なかで最も惹かれたのがAnkerだったんですね。最初は「Google出身者が興した家電ブランド」ということでの興味が先行していましたが、実際に商品に触れてみると、実に高品質で高機能なものばかりであることがわかったのです。

 

さらに、創業者のスティーブン・ヤンと、彼の右腕である人物と一週間ほど話をする機会に恵まれ、彼らのビジョンにも感銘を受け、「Ankerという素晴らしいブランドを担いで、日本市場にも届けたい」と思い、2013年に日本での法人設立に至りました。

 

↑アンカー・ジャパンに掲げられた設立から5年を示すグラフィック

 

 

ネットのプラットフォームの利点を活かし、ユーザーの声を直接フィードバック

――Ankerがもともと目指していたというビジョンとは、どういったものだったのでしょうか?

 

井戸 これまでの製造業は、大きな組織と設備を抱え、長いサプライチェーンを経て、やっとお客様のもとに届くことが一般的でしたし、現在でもこういったモデルは多いです。しかし、Ankerは情報産業での経験から別の考えを持っていました。

 

アプリケーションやソフトウェアは、まず最善の状態で市場に出しながらも、お客さまからの声を真摯に受け止め、継続的に改善していくことが多いのですが、製造業もこういったやり方が合理的だというのがAnkerの考え方です。

 

たとえば日本市場でしたら、Amazonなどのプラットフォームを活用し、最終ユーザーであるお客さまに販売し、その評価や意見を受け、継続的に製品を改善していくというやり方ですね。実際、現在の弊社ではカスタマーサポートも必ず弊社の正社員が行い、直接お客さまの声をお聞きし、以降の製品にフィードバックできるような体制を整えています。

 

↑数々のヒット商品を前に話をしてくださった井戸社長。Ankerの製品はいずれもユニバーサルデザインに努め、どんな環境にあっても違和感のない造形を目指しているそうです

 

 

コンセプトは「よりスマートな生活や人生に力を与えていこう」

――メーカーからお客さまへ、という一方通行的な販売ではなく、お客さまからのフィードバックを大切にし、大手メーカー的なではやり方ではなく、言わば個人商店的な販売・やり取りをお客様ユーザーの方と行い、改善すべき点は即座に改善していくという合理的なやり方ですね。でも、これは特に日本市場では容易くないようにも思います。

 

井戸 確かに私も「そう容易くはないはずだろう」と思っていました。日本の家電メーカーのブランド力、信頼は厚く、お客さまもそういったブランドに強い愛着を持っている方が多いからです。そのなかで、我々のような新興メーカーが、たとえ素晴らしい製品を提供することができたとしても、成長、浸透に至るにはかなりの時間を要するだろうなと考えていました。

 

しかし、インターネットでご購入される方の多くは、Anker製品を評価・支持してくださり、思ったよりも早くお客さまからの信頼が構築できたというのが私の感想です。

 

――製品ラインナップは、携帯家電が多いですよね。

 

井戸 はい。我々はコーポレート・ミッションとして「Empowering Smarter Lives」という言葉を掲げていますが、これは「よりスマートな生活や人生に力を与えていこう」という意味で、どんな環境であっても、お客さまが今よりも豊かでスマートな生活を送れるように、ハードウェアの力でお手伝いをしたい……という思いによるものです。そうなると、どうしてもモバイル関連製品というものが大きな比率を占めていっているのが現状です。

 

↑Ankerアンカーのポータブル家電の挑戦は、プロジェクターにも。5月よりリリースされた「Anker Nebula Capsule」はPC、スマホ、タブレットからの動画を最大100インチにして投影できます

 

 

 

Ankerが高品質、優れたデザイン、そして安価を実現できる理由

――Ankerの製品は高品質なのに、コストパフォーマンスにも優れています。また、デザインも優れていますが、特に「なぜ他メーカーよりも安くできるのか」をお聞かせください。

 

井戸 やはりインターネットでの販売を基本に据えているからです。先ほども言った通り、一般的には大きな組織と設備、長いサプライチェーン、流通経路を経て市場に並びます。

 

しかし、我々はできるだけこれらをなくし、AnkerからAmazonなどのプラットフォームを通り、最短経路でお客さまにお届けしていますので、重層的なマージンを発生させないことで安価を実現させているんですね。

 

また、グローバル規格によって開発する製品が多く、欧米、中東アジア、東南アジアなどを合算した規模で製造するため、スケールメリットを活かして安く作ることができるのです。

 

――とは言っても、先ほどお聞きした「お客さまからの声を、できる限り迅速にフィードバック」となると、グローバル規格の場合はかなりリスキーなのではないかとも思います。

 

井戸 我々は一種のヒット・アンド・アウェイ方式をとっています。たとえば最初にある製品を作った場合、まず最低のロットで各国に割り振って販売します。その各国でのデータを基に、「大量生産するかどうか」を決めるので、リスクはさほど大きいわけではありません。

 

また、大手家電メーカーのように自社工場を保有せず、開発や品質管理に特化しながら運営しているので、たとえば「設備に大金を投じないといけない」といったリスクもありません。これらの理由から、合理的に高品質の製品を、安価にご提供できるわけです。

 

↑アンカー・ジャパン本社のミーティングルームにて。これだけの影響力を持ちながら、同社の環境も無駄を排したタイトで合理的な印象でした

 

 

ユーザーが求める製品を、予測することはできない!?

――ちょうど今年で日本法人を設立されてから5年という節目ですが、最も大変だったことはなんですか?

 

井戸 大変というと語弊がありますが、我々が最もエネルギーを使っているのはやはりお客さまの反応でした。お客さまからご支持を得た製品のどんなところが良かったのか、また、ご指示を得られなかった製品は何がダメだったのか……これらを正しく読み解き、次世代の製品開発に活かしていくということが、今までで最も神経を使ったところですし、これからもそれは変わらないと思います。

 

今から5年後になったとしても、「お客さまが何を求めているか」を完全にあらかじめ予測できるメーカーはないと思います。もちろん我々もそうです。しかし、「市場が変化していっている」「お客さまの求める商品が変わり始めている」といった兆候を読み取り、製品に反映し、提案することにおいては我々は優れていると自負しています。

 

これから先の未来も、時代に合わせたレベルの高いハードウェア、スマートフォン周辺機器をどんどん開発し、提案し続けていきたいと考えています。

 

 

Ankeの製品が、高性能、コストパフォーマンス、デザイン性の良さと全方位で高評価を得ているように、井戸社長もまた、どんな質問に対しても合理的でわかりやすい回答をしてくださいました。これらアンカー・ジャパンの試みは、日本の家電市場をさらに良く、面白くしていってくれるはずでしょう。今後の動向、製品開発にもおおいに期待したいです!

パナソニックが本気出したぞ! 「これでもか」と大容量電池を詰め込んだパワフルなコードレススティック掃除機

パナソニックは、吸引力を高め、大容量リチウムイオン電池を8本搭載したコードレススティック掃除機「POWER CORDLESS(パワーコードレス) MC-SBU820J-W」を8月30日に発売します。実売予想価格は9万円前後。

↑POWER CORDLESS(パワーコードレス) MC-SBU820J-W

 

新開発モーター搭載でキャニスター型並みの吸引力を実現

本機は大型高速ファンを搭載した新開発のモーターを搭載し、吸引力を高めています。ファン1回の回転で大きく速い風を効率よく発生させ、同社キャニスター掃除機(MC-SR560G)並みのパワフルな吸引力を実現。少ない回転数で風を発生させることで、回転によるモーターの負担や振動を抑えます。また、約20 μmのゴミまで検知する独自の「クリーンセンサー」を搭載。ゴミがあるときは赤点灯、キレイになったら青点灯となり、ゴミの可視化ができるため、取り残しを抑えることができます。

↑キャニスター並みの吸込仕事率約200Wを実現

 

大容量リチウムイオン電池を業界最多の8本搭載し、運転時間は最長で約65分

さらに、スタミナ面も向上させました。本機は大容量リチウムイオン電池を業界最多の8本搭載し、運転時間は標準の自動モード時約18分~約40分、ロングモード時は最長約65分(ノズルブラシ回転オン時は約50分)と長く、充電切れを心配することなく、家中の掃除が可能です。電池を8本搭載する事で1本あたりの負荷を抑え、繰り返し充電による電池寿命に配慮しているのもポイント。また、自動モード時には「クリーンセンサー」でゴミの有無を検知して運転のパワーを自動でコントロールするため、しっかり掃除しながらも最長約40分という長時間の運転時間を実現しました。

↑8本もの大容量リチウムイオン電池を搭載し(写真右下)、最長約65分の運転時間を実現

 

素材の吟味で重さを抑えたほか、同社で好評のノズルも搭載

また、軽さとしなりに強い性質を併せ持つ植物由来の「セルロースファイバー樹脂」を新開発し、ボディに採用。本体内側は蜂の巣状のハニカム構造で構成し、強度を保ちながら樹脂の使用量を抑えています。ノズルには、軽さと衝撃への強い強度を併せ持つ特許技術「中空ガラス配合軽量プラスチック」を採用。素材を吟味することで、ハイパワーを実現しながらも質量を2.5 kgに抑えています。

↑随所に重さを抑え、強度を高める工夫を施しています

 

ノズルには同社で好評の2つの機能を搭載。足で踏むとカンタンに外れて隙間用のノズルになる「親子ノズル」、壁にあたるとノズル前面が開いて壁際のゴミまでしっかり取れる「ガバとりノズル」となっており、壁際から隙間のゴミまでノズルを付け替えずに掃除ができます。「壁ピタゴム」採用で壁に立てかけたまま充電できるのもうれしい点ですね。パナソニックらしい使いやすさにパワーとスタミナが加わって、まさに死角なしといった印象。約9万円という価格はネックですが、スタンド充電台やふとん清潔ノズルなどを省略し、価格を抑えたMC-SBU620J-R(実売予想価格7万5000円)もあります。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

↑MC-SBU620J-R

 

最新モデルが1万円OFFに!? ダイソンが「コード付き掃除機」に引導を渡す下取りキャンペーン

ダイソンは、3月20日に行われたDyson Cyclone V10 コードレスクリーナーの発表会で、「今後はコード付きキャニスター掃除機の開発は行わない」と宣言しました。これは、同社のコードレススティック掃除機が、コード付きに負けないパワーと十分なスタミナを得たという自信の表れ。そんな同社は、コード付きからコードレスへの買い替えをより強力に後押しすべく、「最大10000円OFF コード付き掃除機 下取りキャンペーン」を実施しています。

他社のコード付き掃除機でも、下取りに出せばダイソンのコードレスが最大1万円引きに!

本キャンペーンはその名の通り、コード付き掃除機を下取りすることを前提に、購入する同社コードレススティック掃除機に応じて、表示価格から最大1万円を割引するキャンペーン。その大きな特徴は、下取りに出すコード付き掃除機の「メーカー、機種を問わない」ということ。つまり、他社製品でも、どんな安いモデルでもOKというわけです。極端にいえば、家に眠っているボロボロの掃除機でもいいということですから、ハードルはグッと下がりますね。ちなみに、最新にして最上位シリーズの「Dyson Cyclone V10」は、1万円OFFの対象商品。「Dyson Cyclone V10 Fluffy」を選んだとすれば、直販価格7万5384円のところ、6万5384円になるというわけです。

↑キャンペーンで1万円OFFになる最新機種Dyson Cyclone V10 Fluffy

 

なお、本キャンペーンは、対象製品(※)を「ダイソン公式オンラインストア」で購入するか、表参道、横浜、御殿場、広島にある「Dyson Demo 直営店」、あるいは「ダイソンご注文専用ダイヤル」で購入する際に利用できます。キャンペーン期間は7月31日まで。この機会に、ダイソンのコードレスにおトクに乗り換えてみてはいかがでしょうか。

※対象製品はDyson Cyclone V10 Absolutepro [SV12 ABL]、Dyson Cyclone V10 Fluffy+ [SV12 FF COM]、Dyson Cyclone V10 Fluffy [SV12 FF]、Dyson Cyclone V10 [SV12 FF OLB]、Dyson Cyclone V10 Animal+ [SV12 AN COM]、Dyson V8 Fluffy [SV10 FF3]、yson V7 Fluffy [SV11 FF2]、Dyson V7 Motorhead [SV11 ENT]、Dyson V7 [SV11 FF OLB]、Dyson V7 Motorhead Origin [SV11 EX]

30分放置でシャツのシワまでのばせる「アイロンいら〜ず」が本当にアイロンいらずだった!

湿度が高くて洗濯物が乾きづらい季節。シャツはなるべく自分でアイロンがけをするように心がけているけど、時間もかかるし、この時期は暑いし……。乾燥からアイロンがけまで、まとめてできる便利なアイテムはないのかなぁ……。

 

30分放っておくだけで、シャツの乾燥とシワ伸ばしが同時にできる

そんなお父さんには「アイロンいら〜ず」がおすすめ!

これは、ハンガーで吊った専用のエアバッグ“乾燥バッグ”に、洗濯後の洋服を着せて風を送り込む、吊り下げ型の乾燥機。スイッチを入れると、吹き出し口から放出される温風が洋服を乾かし、膨らんだ乾燥バッグがシワを伸ばしてくれます。

 

ワイシャツ1枚の乾燥にかかる時間はおよそ30分で、これを電気代に換算すると約13円。クリーニングに出す時間もお金も節約できるんです。さらにタイマーは最大180分まで設定でき、送風と温風の切り替えも可能。エアバッグは大と小の2サイズが付属されているので、レディースとメンズの両方に対応できるのもうれしいポイント。付属のベルトをハンガーに吊り下げてから乾燥バッグに入れれば、靴下やハンカチなどの小物を乾燥することだって!

 

STEP1
乾燥バッグを本体の吹き出し口に固定する

↑乾燥バッグの裾部分にある穴を本体の吹き出し口に通し、上から接続カバーをはめ込み固定します

 

STEP2
乾燥バッグの中にハンガーを通してラックに吊るす

↑乾燥バッグのファスナー部分からハンガーを通し、首元から出します。次に本体を固定した乾燥バッグを吊るしましょう

 

STEP3
脱水後のシャツを乾燥バッグに着せる

↑ 脱水後のシャツを乾燥バッグに着せる乾燥バッグのファスナーを閉じたら、脱水後のシャツを着せていきます。この時、首元と袖のボタンまでしっかり留めましょう

 

STEP4
タイマーをセットしシャツのシワを伸ばしたら、後は待つだけ!

↑本体下部のダイヤルで送風か温風を選択したら、上部のダイヤルでタイマーをセット。乾燥バッグが膨らんだら、洋服の形を整えシワを伸ばします。30分後、シャツが乾いているのを確認したら、乾燥バッグから取り外して完了!

 

まとめ

乾燥とシワ伸ばしを1度に済ませてくれる一挙両得な「アイロンいら〜ず」。本体に設置されているのは、2つのダイヤルのみなので、誰でも簡単に操作できます。また、ワイシャツだけでなく仕事場で1日着用したスーツジャケットのシワ伸ばしにも使えるんです! もちろん普段着のパーカーやワンピースに活用してもOK。「アイロンいら〜ず」を使ってアイロンがけの手間を減らし、時短を目指しましょう!

 

【商品情報】

サンコー「アイロンいら〜ず」
7980円

 

参田家の人々とは?

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ちょっと気弱なお父さん、元気でしっかり者のお母さん、もうすぐ小学生の娘、甘えん坊の赤ちゃん、家族を見守るオスの柴犬の4人と1匹家族。年中困ったことが発生しては、宅配便で届いた便利グッズや、ご近所の専門家からの回覧板に書かれたハウツー、知り合いの著名なお客さんに頼って解決策を伝授してもらい、日々を乗り切っている。
https://maita-ke.com/about/

 

日々の「参った!」というお悩みを5分で解決!「参田家(まいたけ)のおうち手帖」

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看板にほぼ偽りなし! フランス人のハートを捉えた万能家電「オートクック」を使ってみた

フランスに住む筆者が10数年来使用してきた超旧式の炊飯器が壊れてしまい、代わりになるものが欲しいと思っていた矢先、店頭で見かけたのがボッシュの「オートクック」でした。日本でも話題になっている自動調理鍋のヨーロッパ版といったところでしょうか。本稿では実際にオートクックを使ってみた感想をレポートします。

ボッシュのオートクックには16の調理法があり、調理プログラムが計48種類搭載されています。消費電力数が900ワット、大きさは横幅が30.5cm、奥行き38.5cm、高さは30.5cmで容量は5Lとなっています。 キャンペーン期間中の購入で、価格は78ユーロ(約1万円)でした。

 

同製品を購入すると、もれなく100種類を超えるレシピが掲載された冊子が付いてきます。料理に合わせたプログラムの選び方と使い方が明記されているので、折に触れて読むことになりそう。タイマー調理機能では、12時間前からの予約が可能です。

ほかの自動調理鍋と同様、オートクックはプログラムに調理をお任せできます。ただし、日本製品のように、機械が材料を混ぜてくれるような便利機能は付いていません。そのため、煮込む前に下ごしらえなどの作業が必要なレシピは、機械の蓋を開けたまま自分で行う必要があります。

 

「3D加熱システム」で素材本来の味と食感を引き出す

この点において、オートクックという製品名に反して、全自動調理とは言い切れない同製品。しかし、搭載されている「3D加熱システム」を使うと、従来の調理法では得られなかった食感や味わいを楽しむことができます。 ちなみに3D加熱システムというのは一定の温度でゆっくりと均等に火を通していく方法。このプログラムによって食材の水分を逃さずに、素材を最大限に活かした調理をすることが可能になります。

 

例えば、同機種で七面鳥や鶏の胸肉を使ったカレー煮込みや炒り鶏(筑前煮)を作りましたが、肉がパサパサにならず、ふっくらとした仕上がりに。根菜を含む野菜も蒸し焼きされた状態でホクホクと食感がよく、素材本来の味がしっかり味わえました。

さらに、レシピ本に載っていた、コンデンスミルクとレモンで作る「スペイン風ケーキ」(上の写真)も試してみました。こちらも3D加熱システムによって立体的に火が通り、食感がフワフワで、まるでカステラのよう。フランスにはあまりないタイプの新感覚ケーキに焼き上がり、家族や友人たちにも好評でした。使用後の手入れも簡単で、内窯や内蓋は食洗機に入れて洗うこともできます。

日本人には驚きのフランス式「炊飯方法」

ところで、同製品を炊飯目的で購入するという考えはフランス人にはありません。フランス人にとって、米はパスタと同じく「鍋で炊く(というより茹でる)もの」だからです。塩を加えた大量の水で米を茹で、火が通ったらお湯を捨て、まるで蕎麦かうどんを茹でるかのように、茹で上がった米を水で洗いぬめりを取る人までいるくらいです。

 

かくいう筆者も渡仏後5~6年くらいまでは、鍋でご飯を炊いていた時期があり、そのころは炊飯器を持つ必要性を感じていませんでした。しかし炊飯器があると、ガス台や調理コンロをふさがずに済むメリットがあり、バカンス先にさえ炊飯器を持参するほど米食の多い我が家にとっては、なくてはならない存在になりました。

オートクックには「米とシリアル」兼用のプログラムがあるので、炊飯器としての機能もしっかり果たしてくれます。付属の米料理のプログラムには「リゾット」があり、パエリアなどの炊き込みご飯もこのプログラムで作るように表示されます。

 

よい買い物をしたと満足している点が多いオートクックですが、欠点を挙げるとすれば持ち運びには、少し大き過ぎる点です。いままでのように炊飯器が必要だからと、バカンス先へ持参するのはちょっと難しいかなと考えてしまいます。

 

一台で何役も兼ねた万能家電

フランス人は基本的に調理家電が好きな人たちで、一時期は「自家製ヨーグルト製造機」が流行ったこともありました。オートクックは一台でヨーグルトも料理できる万能家電。キッチンが何台もの家電に支配されることなく、なるべく台所を汚したくない性分の国民性にもマッチしているのです。

 

下ごしらえさえ済ませれば、ほったらかしで煮込み作業が完了できるので、煮込み系の多いフランス家庭料理にとってオートクックは非常に重宝します。煮込む間の時間を有効活用でき、火の安全に気を遣う必要もありません。また、煮込み時間も鍋に比べて通常のおよそ60%くらいまで短縮できるので、時短料理としても最適なアイテムです。

 

ケーキ作りや炊飯器、ヨーグルト製造機も兼ねた「電気式圧力鍋」ともいえるオートクック。次は話題の真空調理にも挑戦してみたいです。

 

【2018年版】1万円以下の「狙い目」も教えちゃう! プロに聞く「オススメ扇風機」価格帯別12選

いよいよ夏本番! 自然な風が楽しめる扇風機はまだまだニーズが多く、新製品が続々と発売されています。エアコンと扇風機を併用して温度ムラを抑え、賢く電気代を節約するご家庭も増えているとのこと。とはいえ、ひとくちに扇風機といってもたくさんの種類があり、どれを選べばいいか迷ってしまう人も多いはず。そこで今回は、家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、価格帯別にオススメの扇風機を教えてもらいました!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

ACモーターとDCモーターの違いって?

DCモーター機はやや高価だが省エネ性や静音性が高い

扇風機選びで重要になるのがモーターの種類です。ACモーターは交流モーターを採用した従来型のモーター。DCモーターは直流モーターを採用し、ACモーターよりも電気代が安く、静音性が高いのがメリットです。また、モーターの制御がカンタンで、細かな風量調整ができるため、超微風の風も作り出すことも可能。通常、DCモーター搭載機はやや高価ですが、近年はDCモーターモデルでもリーズナブルなものも増えてきています。

 

<1万円以下>

その1(ACモーター) 

8枚羽根で機能も十分なベーシックモデル

日立

HEF-130R

実売価格8470円

風を送り出す間隔を短くし、切れ目の少ないやさしい風を実現した8枚羽根のベーシックモデル。「微(うちわ風)」から「強」まで風量を4段階から選べます。風量が時間経過に合わせてリズミカルに変化する「リズム運転」、開始約20分後に「弱」運転が「微」運転に変わる「おやすみ運転」モードを搭載。

SPEC●サイズ/質量:W371×D370×H735~950mm/約3.9kg●羽根枚数:8枚●風量切替:4段階●左右首振り角度:40°・70°・90°●上下角度調節:上20°/下10°●切・入同時タイマー:1/2/4/6時間

 

【戸井田さんのレコメンド】

切入タイマー同時設定など、十分すぎる機能を搭載

「スタンダードなACモーターモデルで価格も手ごろ。この価格帯にしてはやや多い8枚羽根の採用で、柔らかく広範囲に風が届きます。風量は4段階で、もっとも弱い『微(うちわ風)』はそよ風のようで心地良いですね。スタンド部分に表示があるので、運転内容が遠くからでもわかるのは便利。切入タイマーを同時に設定できたり、『おやすみ運転』『リズム運転』などのモードもあったりと、この価格では十分すぎる機能を搭載しています」(戸井田さん)

 

その2(ACモーター)

ロング気流で部屋の空気を効率よく循環

三菱電機

ハイポジション扇 R30J-HRV

実売価格9970円

風速アップ効果のある「ロング気流ファンガード」採用で、到達距離の長い風を実現したモデル。上位モデル「シーズンズ」と同様、滑らかに先端部が湾曲したウィングレット形状の5枚羽根を採用。強運転時でも36dBと低騒音です。微風「ベビー風」は風あたり感をおさえ、赤ちゃんにも安心な風を届けます。

SPEC●サイズ/質量:W390×D390×H848~1048mm/約4.8kg●羽根枚数:5枚●風量切替:3段階●左右首振り角度:85°●上下角度調節:上35°/下10°●入タイマー:2/4/6時間●切タイマー:1/2/4/6時間

 

【戸井田さんのレコメンド】

とにかく静かな扇風機が欲しいという人にオススメ

「とにかく静かな扇風機が欲しいという人にオススメ。新形状の5枚羽とファンガードの設計により、高い静音性を実現しています。また、まっすぐ遠くまで届く風が特徴で、『強』にしても当たりが強すぎない風が快適。入・切タイマーを同時に設定可能で、大きなボタンで操作もしやすく、使い勝手にも配慮されています」(戸井田さん)

 

その3(DCモーター)

7枚羽根とDCモーター採用で優しい風を送る!

 

アイリスオーヤマ

LFD-305H

実売価格6480円

空気を細かく分ける7枚羽根とDCモーター採用で、静かで優しい風を送るハイポジション扇風機。送風モードは5種類(微風・連続・リズム風・快眠・そよ風)で、「微風」モードは長時間使用しても疲れにくい風当たりです。また、「リズム風」モードは強弱をつけてゆったりと流れる自然の風を再現。DCモーターなので省エネ性も優秀です。

SPEC●サイズ/質量:W365×D365×H910~1100mm/約4.2kg●羽根枚数:7枚●風量切替:12段階(連続モード)、3段階(リズム)、3段階(快眠)●左右首振り角度:75°●上下角度調節:上20°/下16°●切タイマー:0.5/1/2/4時間

 

【戸井田さんのレコメンド】

DCモーター搭載でこの価格は底値レベル!

「DCモーター搭載でこの価格は衝撃! ほぼ底値レベルでしょう。首の上下は手動で動かす仕様で、タイマーも『切』のみなど機能を絞っていますが、『風量12段階』『リズム3段階』『快眠3段階』と風量調整は充実。風量はダイヤル方式で直感的に操作できます。やや質感がチープなのが玉にキズ……なのですが、この価格なら十分許せるレベルです」(戸井田さん)

 

<1~2万円台>

その4(DCモーター) 

3種類のセンサーを搭載するハイコスパなモデル

トヨトミ

FS-DST30IHR

実売価格1万5580円

温度センサー、人感センサー、タッチストップセンサーの3種のセンサーを搭載したDCモーターのハイポジション扇風機。センサーが温度を感知し、風の強さを自動で調節。エアコンと併用すると電気代が節約できます。空気抵抗が少ない「サイレントファン」搭載で、前モデルより運転音が約30%ダウン。首を90°上向きにできるため、サーキュレーターとしても役立ちます。

SPEC●サイズ/質量:W360×D360×H900~1110mm/約4.6kg●羽根枚数:7枚●風量切替:24段階●左右首振り角度:3段階自動首振り機能(約30°、70°、110°)●上下角度調節:90°上向き可能●入タイマー:2/4/6時間●切タイマー:1/2/4/6時間

 

【戸井田さんのレコメンド】

これだけの機能が搭載されているのはおトクすぎる!

「この価格でこれだけの機能が搭載されているのは、とってもおトク! 風量は24段階からお好みに応じて細かく設定できますし、温度センサーが搭載され、自動で風量をコントロールしてくれる機能もあり。さらに人感センサー搭載により、人がいないと自動停止するので省エネですし、2時間以内に人を感知すれば再運転もしてくれます。ガードに触れると運転が停止する『タッチストップセンサー』は、小さなお子さんがいる家庭にはうれしい機能ですね」(戸井田さん)

 

その5(DCモーター)

音声認識操作を筆頭に機能テンコ盛り!

ユアサプライムス

極扇 YT-DVJH3427YFR

実売価格2万6784円

2017年に業界で初めて音声認識操作を導入して話題を呼んだ「コトバdeファン」の高位機種。新搭載のイオン発生器「イオニシモ」は、部屋干し臭や生活臭を軽減し、アレル物質の低減にも貢献します。らせん状の「ツイストウィング7枚羽根」で巻き込むように風を集め、よりやさしい微風を作れるのも特徴。風量は超微風から強風まで32段階。

SPEC●サイズ/質量:W360×D360×H820~1130mm/約4.8kg●羽根枚数:7枚●風量切替:32段階●左右首振り角度:72°●上下角度調節:40°●入切Wタイマー:1/2/4/6/8時間

 

【戸井田さんのレコメンド】

高級感のあるデザインと「次世代感」が楽しめる!

「とにかく機能テンコ盛りなので、どんな使い方にも対応できるのが魅力です。風量を32段階で細かく調整できるほか、サーキュレーション効果が高い『8の字立体首振り』のほか、『消臭イオン発生』『熱中症自動運転機能』『切入同時タイマー』と機能は盛りだくさん! デザインは濃い本体カラーにべっ甲色の羽根で、高級感があります。『音声認識操作』は他にないユニークな機能で、楽しく『次世代感』が味わえますよ!」(戸井田さん)

 

その6(DCモーター) 

面倒な組み立て要らずで、すぐに使える!

日立

HEF-DC6000

実売価格2万1080円

DCモーターの低速回転(約220回転/分)により、従来機種よりさらに穏やかでやさしい「微風(うちわ風)」を実現した8枚羽根扇風機。離れた場所で涼んでいるときでも、リモコン操作で好みの位置に風向きを調節できる「こっち向いてボタン」が便利。温度センサーが搭載され、室温を感知して「つよめ」「よわめ」に自動で風量を切り替えます。

SPEC●サイズ/質量:W371×D360×H810~1100mm/約5.2kg●羽根枚数:8枚●風量切替:8段階●左右首振り角度:約45°・70°・90°●上下角度調節:上90°/下10°●入・切同時タイマー:1~9時間(1時間ごと)

 

【戸井田さんのレコメンド】

「こっち向いてボタン」が便利なバランスの良いモデル

「高性能で使いやすい、とてもバランスの取れているモデル。箱から出してすぐ使える『組み立ていらず』で、メカに弱い高齢者や女性にウケています! 手動ですが真上に向けることもでき、サーキュレーターとしても活用可能。また、リモコンで自分の方向に風を向けることができる『こっち向いてボタン』は、ほかには見られないオンリーワン機能です」(戸井田さん)

 

その7(DCモーター)

高原を吹き抜ける自然の風を再現!

パナソニック

DCリビング扇 F-CR339

実売価格2万9370円

信州の蓼科高原に吹く風を計測して再現したパナソニック独自の「DC 1/fゆらぎ」が特徴のハイポジション扇。羽根全体を流線型デザインにして空気抵抗を減らした「なめらか気流7枚羽根」がふんわりとした風を生み出します。DCモーターにより、消費電力は最小でわずか2W、音も最小11dBで睡眠時の使用にも最適です。

SPEC●サイズ/質量:W370×D370×H905~1100mm/約6.0kg●羽根枚数:7枚●風量切替:8段階●左右自動首振り角度:60°・75°・90°●上下角度調節:上21°/下14°●入タイマー:4/6/8時間●切タイマー:1/2/4時間

 

【戸井田さんのレコメンド】

快眠にも役立つ納得の性能を持つモデル

「上下左右を組み合わせた『立体首振り』は、広範囲に風を届けてくれるのがメリットで、室温のムラを解消するサーキュレーターとしても利用可能。温度センサー搭載で風量を自動で切り替えてくれたり、『切・入タイマー』や『おやすみモード』があったりと、快眠にも役立ちます。また、脱臭効果がある『ナノイー』の搭載もうれしいですね。価格は約3万円とやや高価ですが、価格に見合う納得の性能と高級感があるタイプです」(戸井田さん)

 

その8(DCモーター)  

プラズマクラスター搭載で部屋干しにも使える!

 

シャープ

PJ-H2DBG

実売価格2万5480円

コンパクトタイプのプラズマクラスター扇風機。アホウドリとアマツバメの羽の形状を参考にした「ハイブリッド・ネイチャーウイング」を搭載しています。左右約90°、上下約100°に立体的に動く「3Dターン」首振りを採用し、部屋の空気をしっかり循環させます。サイズはコンパクトで、コードレスモードによってコンセントがない部屋でも使えます。

SPEC●サイズ/質量:W270×D270×H550~670mm/約3.2kg●羽根枚数:3枚●風量切替:8段階●左右首振り角度:約90°●上下角度調節:上約40°・90°/下10°●入タイマー:1/2/4/6時間●切タイマー:1/2/4/6時間

 

【戸井田さんのレコメンド】

ニオイを抑えるプラズマクラスターと「コードレスモード」が便利

「シャープは2017年の扇風機シェアNo.1メーカー。このモデルは空気清浄技術のプラズマクラスター搭載で、室内干しのイヤなニオイを軽減できるのが人気。部屋干しに使える扇風機が欲しいという人に特にオススメです。また、温度と湿度を感知して、熱中症の危険領域になると音と光で知らせる『高温・高湿みはり』機能も好評。コンパクトサイズなので移動しやすく、最大14時間使える『コードレスモード』もあるので、キッチンや洗面所などでコンセントがふさがっていても大丈夫。その意味で、ベランダやキャンプでも使えるのが便利です」(戸井田さん)

 

その9(DCモーター)

船舶プロペラメーカーと共同開発した柔らかい羽根が特徴

ドウシシャ

カモメファン Fシリーズ

FKLT-232D / TLKF-1232D

実売価格2万4710円

カモメの羽をヒントにした柔らかい羽根が特徴の「Kamomefan」(カモメファン)の新モデル。5つの関節を持ったフレキシブルアームの採用で、支柱を好みの角度に折り曲げて、頭上や足元など風の欲しいところにピンポイントに送風できます。組み立て不要で箱から出してすぐに使え、折りたたんでコンパクトにしまえます。

SPEC●サイズ/質量:W305×D260×H800~900mm/約4.4kg●羽根枚数:7枚●風量切替:無段階●左右自動首振り角度:30°・60°・90°●上下角度調節:上90°/下90°●入/切タイマー:1/2/4/8時間

 

【戸井田さんのレコメンド】

アームが自在に動き、あらゆる角度から風が送れる!

「船舶のスクリューを手がけるナカシマプロペラと開発した羽根が自慢の扇風機です。プロペラは柔らかい素材で、径が小さくてもしっかり風量が出せ、風切り音も低減。風量は無段階調節で、好みの風量に調整できるのもうれしいところ。新モデルはアームが自在に動き、上から風を当てるなど、あらゆる角度から風が送れるという新提案がなされています。リモコンも背面に取り付けられ、風量調節はプロペラの下にあるなど、ユニークな設計に先進性が感じられますね」(戸井田さん)

 

<3万円以上>

その10(DCモーター)

風の質を追求した高級扇風機のパイオニア

バルミューダ

The GreenFan EGF-1600

実売価格3万6600円

二重構造の羽根を採用し、自然界の柔らかな風を再現した高級扇風機ブランド「GreenFan」の2017年モデル。通常の扇風機に比べ、約4倍に広がる風が体を包み込みます。専用の低電力回路とDCブラシレスモーターの効果で最小消費電力は1.5W。電気代はひと夏でわずか29円と驚くほどの省エネ性を実現しました。

SPEC●サイズ/質量:W330×D320×H497(卓上)・871mm(フロア)/約4.1kg●羽根枚数:14枚●風量切替:4段階●左右首振り角度:150°●上下角度調節:上19°/下11°●切タイマー:1/2/3/4時間

 

【戸井田さんのレコメンド】

デザインに優れ、「風の質は別格」と大評判!

「14枚羽根とDCモーターにより、心地よい風の質を追求したことで大ブレイクした高級扇風機。風量4段階は決して多くはありませんが、『風の質は別格』と評判です! 首振り角度を任意に設定できるのも独自のウリ。ただ、真上には向けることはできないので、本格的なかくはん(サーキュレーター)機能はやや弱いか。インジケーターが最小限で、デザインがキレイなのもメリット。別売のBattery&Dock(バッテリー&ドック)  EGF-P100(実売価格1万580円)を使えば充電式になり、コードレスで使えるのもなかなか魅力です」(戸井田さん)

 

その11(DCモーター)

液晶モニター搭載で空気の汚れが見える!

ダイソン

Dyson Pure Cool 空気清浄タワーファン

TP04WS

実売価格6万5900円

空気清浄機とファンの機能を兼ね備えたダイソンの空調家電の新モデル。PM0.1レベルの微粒子を99.95%とらえるだけでなく、今回はLCDディスプレイを搭載し、空気中に浮遊する粒子状物質やVOC(揮発性有機化合物)、NO2(二酸化窒素)を検知。画面で空気の汚れが分かります。毎秒290Lの空気を送り出し、清浄された空気を部屋中に循環させます。

SPEC●サイズ/質量:W223×D223×H1054mm/約5.06kg●風量切替:10段階●首振り角度:45°、90°、180°、350°●スリープタイマーあり

 

【戸井田さんのレコメンド】

空気がどんな物質で汚れているかが一目瞭然!

「羽根のない扇風機の“空気清浄機+エアモニター搭載”タイプです。液晶パネルのエアモニターには、『PM2.5』『PM10』『揮発性有機化合物(VOC)』『二酸化窒素(NO2)』など、細かな分析結果が表示され、空気がどんな物質で汚れているのかが一目瞭然。原因が見えることで空気質の改善にも役立つという、一歩進んだ提案です。スマホでも空気の状況が確認でき、外からでも室内の様子が把握できて安心。インテリジェンスが加わった“次世代感”が魅力ですね」(戸井田さん)

 

その12(DCモーター)

空気清浄機と涼風・温風モードで1年中活躍!

デロンギ

空気清浄機能付きファン HFX85W14C

実売価格6万4580円

オイルヒーターやエスプレッソマシンなどで知られるイタリアの家電メーカー・デロンギが日本で先行発売した空気清浄機能付きファン。なめらかな物体に空気の流れが引き寄せられるという物理学の「コアンダ効果」を応用し、3Dのやさしい風を生み出します。本体上部のフィルターが、一般的な同機能製品よりも約11%もスピーディにPM2.5の有害物質を除去。温風モードつきで1年中使えます。

SPEC●サイズ/質量:W270×D270×H850mm/約7.2kg●風量切替:涼風10段階、温風6段階●首振り機能あり●オン・オフタイマー:30分/1/2/4/6/8/12時間

 

【戸井田さんのレコメンド】

印象的なデザインと包み込むような風で満足感アリ!

「空気清浄機と涼風&温風の3in1タイプで通年使える、いままでにない新タイプです。独自の『3Dコンフォート・エアテクノロジー』で、空気は背面のスリットから本体に沿って前方に吹き出し、柔らかな風に変化するのが最大の特徴。全身を包み込むような『3Dの風』は本当に心地いいですよ! 美しい曲線で印象的なデザインと風の質で、価格は高いが満足感アリ」(戸井田さん)

「ドライヤーのおかげで結婚」との感謝の声でひらめいた! 小泉成器が提案する4つの「幸せまとめ売場」

小泉成器が都内で秋冬商戦向けの総合展示会「LIFE CREATION 2018」を開催しました。同社はメーカーとしての顔(ブランド名:KOIZUMI)と、ディストリビューター(卸売業者)としての顔、2つの事業を持っており、オリジナル商品の製造のほか、営業力やサポート力の乏しい中小メーカーとリテール(小売)を結ぶ仕事もしています。このため、総合展示会には小泉成器自身はもちろん、50社以上のメーカーが出展。秋冬商戦に向けて何をどう訴求するのか、熱心な商談が繰り広げられました。

 

人を幸せにする4つの要素に分類して商品を提案

今年の総合展示会は30周年を期に、これまでの「お客様のための課題解決を提案する」から、「お客様の新しい生活を創造する」へとスローガンを進化させたとのこと。2018年のテーマは、「くらしの新・発・創」。“発想”をLIFE CREATIONに掛けて“発創”と表記しています。

 

展示会では、入り口からすぐのところにそのコンセプトに合わせた売り場提案のスペースが設けられ、商品ごとの展示スペースはそれに続く形で展開されました。

↑入り口の近くに設置された今回の展示会のコンセプトに合わせた、4つのキーワードごとに分類した家電製品の展示イメージ

 

「幸せを実現するための要素として『ユメ』『トキ』『タメ』『ヒト』の4つのキーワードを掲げて、提案する商品をグルーピングしました」と語るのは、小泉成器の広報・販促企画課の山名全人氏です。

 

「ユメ」では「夢の実現」、トキは「その場のひとときの体験」、タメは「誰かの為の行動」、ヒトは「人からの認知や評価」を表し、それぞれの生活ニーズを叶えるための手段として商品を提案しています。たとえば、「ユメ」では「富士山に登頂」「幸せな結婚」「いつまでも健康」「志望校に合格」の4つの夢をディスプレイ。それぞれの夢の実現に役立ちそうな商品を並べています。

 

「ドライヤーがきっかけで結婚」の実話から、今回の展示を発想

ここで山名さんが一つ裏話を教えてくれました。今回の展示のきっかけであり、真っ先にコンセプトが決まったのが、実は「幸せな結婚」。そこには、きっかけとなったひとつの実話がありました。「今までよりワンランク上のドライヤーに買い換えたら髪がつやつやになり、それがうれしくて笑顔が増えたことで、彼からプロポーズされて結婚しました」というユーザーからのハガキが届き、「これこそ、自分たちの目指しているビジネスの醍醐味だ!」と気が付かされたのだそう。

 

そして、同じようにユーザーの幸せに繋がった家電、繋がりそうな家電を、商品そのもののではなく、物事の提案に割り振って、商品の魅力を再発見してもらおうと考えたのです。

↑「幸せな結婚」の展示

 

ドライヤーのキービジュアルにも衝撃の裏話が

ちなみに、ここでもうひとつ裏話。昨年11月に発売されたダブルファンドライヤー「KHD-W720」(実売価格6570円)は、ミュージシャンの西川貴教さんを起用した広告プロモーションで話題になりました。しかし、そのキービジュアルが、どう見てもSF漫画「コブラ」にそっくり……。そのことに触れると、山名氏は「ですよね」と軽く肯定し、「ですから、原作者の寺沢武一先生に事後承諾で公式認定をいただきました!」と、またもや驚きの暴露。寺沢先生、大人だ…!

↑ダブルファンドライヤー KHD-W720

 

↑西川さんを起用した問題のキービジュアルがコチラ。左腕にサイコガンを持つ「コブラ」の主人公そっくり。キャッチコピーの意味も難解です

 

女心がわかってる「Bluetoothスピーカー内蔵の拡大鏡」

「トキ」「タメ」「ヒト」の展示ついても触れていきましょう。「トキ」に分類されるのは、いまそこでしか楽しめないひとときの体験に役立つ家電。「お花見を楽しむ」「夏フェスを楽しむ」「ハロウィンを楽しむ」「クリスマスを楽しむ」の4つの展示例が用意されていました。

 

ここで山名氏が「ハロウィン」を注目するように促しました。目をやると、ミシン、リセットブラシ、拡大鏡が並んでいます。「実はこの拡大鏡とは別に、新たにBluetoothスピーカーを搭載した拡大鏡を作ったんですよ」とのこと。「え? 鏡にBluetoothスピーカー付けてどうするの?」と、思ったあなた! 女心をわかってないっ!

↑いまを楽しむ「トキ」提案。ハロウィンといったら仮装とメイクですね!

 

女性のメイクには時間が掛かるもの。鏡にBluetoothスピーカーを搭載していれば、別途スピーカーを用意しなくても、お気に入りの音楽を掛けられるではないですか! さらに、音楽で気分を上げながら、スマホと接続してハンズフリーで通話しながらメイクする、といった使い方も可能なんです!

↑Bluetoothスピーカーを内蔵した拡大鏡 KBE-3130/W。実売価格は8610円

 

誰かの「タメ」での展示の注目はマイコン電気圧力鍋

「タメ」に分類されるのは、家族や身近な人を喜ばせるためといった、誰かのための行動に役立つ家電。「ペットのタメに」「恋人のタメに」「親のタメに」「孫のタメに」の4つの展示例です。

↑「親のタメに」の展示例

 

「たとえば離れた実家にすむ高齢の親になにか便利な家電を贈りたい。そんなときに注目してほしい家電の1つに『マイコン電気圧力鍋』があります」と山名氏。本機なら豚汁、生姜煮、ポトフ、筑前煮やおでんなど、本格煮込み料理から、ミートソース、中華おこわ、ビーフカレーといった簡単時短料理、ミネストローネ、ピラフ、パエリアなどの、ご飯もの、ヨーグルトケーキやチョコレートケーキなどのスイーツまで、この一台で作れます。

 

容量が2.5Lとそれほど大きくないので、シニア夫婦世帯はもちろん、一人暮らしにも良さそう。親子の世帯でも食卓にもう一品加えたいというときなどにはぴったりですね。

↑マイコン電気圧力鍋「KSC-3501」。実売価格は1万870円

 

今後、美容家電で目玉商品が登場するかも?

「ヒト」に分類されるのは、人に評価され認められたい自己承認行動に役立つ家電です。「オフィシャルタイムの見た目づくり」「プライベートタイムの見た目づくり」「カワイイSNS映え」「オイシイSNS映え」の4つの展示例となっています。こちらには、自分を鍛錬するものや、イメージアップするメイクやインスタ映えを意識した、美容家電や調理家電が並んでいました。

↑インスタ映えを演出するメイクアップ家電などを展示

ここでは、幸せの4要素、「ユメ」「トキ」「タメ」「ヒト」向けの展示例を見てみました。この展示例は、量販店などの売り場で、こうしたテーマに沿った商品展示をしてはどうかという提案になっており、各社のバイヤーと意見交換する材料になっているんですね。

 

実は、会場内は新旧の製品を織り交ぜた提案になっていて、ここで紹介できなかった未発表製品も多数展示。正式発表の際にはぜひ紹介していきたいアイテムがいくつもありました。ちなみに小泉成器がいま一番力を入れている分野は、ズバリ美容家電。詳しくは言えませんが、今後は美容関連で「これは!」と思う製品が登場するかも? 乞うご期待です!

「ホットクック3台持ち」のガチユーザー、勝間和代さん直伝! 最もシンプルな「絶対に失敗しない使い方」

「ヘルシオ ホットクック(以下、ホットクック)」といえば、シャープから発売されている無水調理ができる自動調理鍋のこと。昨年に発売された2.4Lタイプ(KN-HW24C)が家電量販店で6万円台半ば(7月11日現在)と、比較的高価ながら人気の家電となっています。こうした背景を受け、7月26日には、無線LAN機能を搭載した1.6Lタイプの新製品「KN-HW16D」が発売されることになりました。

人気の理由は、何といっても材料を入れればあとは「ほっとくだけ」という手軽さと、無水調理ならではの素材の旨みを引き出す美味しさでしょう。近年は電気圧力鍋などの「ボタンひとつで調理」という調理家電も増えていますが、ホットクックは調理中に材料を「かきまぜる」ことまで自動で行う点で他の製品と差別化をしています。
↑7月26日発売予定の無線LAN機能搭載1.6Lタイプの「KN-HW16D」(実売予想価格6万4670円)。フタを開けても加熱できる「煮詰め」機能などを新たに搭載しました

 

テレビで人気の勝間和代氏を招いたスペシャルイベントに参加!

一度使えばその魅力が体感できるホットクックですが、その手軽さや美味しさは実際に使ってみなければわからないもの。そこでシャープでは、ホットクック購入希望者や購入後に便利な使い方を知りたい、といったユーザーに向けて、さまざまな体験・使い方教室を開催しています。今回はそんな体験教室のなかでも、テレビで人気の経済評論家で、中央大学ビジネススクール客員教授でもある勝間和代氏を招いたスペシャルイベントに参加してみました。

↑勝間和代氏によるスペシャルイベントは、すでにホットクックを購入しているユーザーを対象に開かれました

 

「塩分濃度は0.6%」「甘味料は使わない」が味付けのポイント

今回、勝間氏が紹介してくれたのは、氏が自宅で毎日実践しているという「ロジカルクッキング」です。ロジカルクッキングとは、Logical(※)という言葉を踏まえ、勝間氏独自の「論理や公式」を使った調理のことで、レシピを見なくてもカンタンに作れるのが最大の特徴。その理論は非常にシンプルで、必要なのは「塩分濃度を0.6%に調整」し、「材料を適切に加熱」するだけなのです。

※Logical…「論理的な」「理に適った」という意味の英語

 

「料理に失敗する理由」はいろいろありますが、そのなかでもっとも失敗しやすいのが「調味」でしょう。味が薄かったり、濃すぎたり…といったことは料理に慣れている人にもある失敗です。ところが、ロジカルクッキングでは塩分濃度が最初から決まっているので、調味の失敗はほぼないとのこと。その方法は、鍋に投入した具材と水分の重さに対して、塩や味噌、醤油などを「塩分量0.6%」になるよう調整して入れるだけ。味噌や醤油の場合は、容器に塩分量が表示されていることが多いので、その塩分量に合わせて調整します。たとえば、「具材と水が合わせて1000g」ある場合は、塩なら1000g×0.006=6g。塩分量12%の味噌なら必要な塩分量6g÷0.12=50gといった具合。最初は計算が面倒かもしれませんが、料理をするうちに「具材が約●gなら塩分量は●g前後」と分かるようになるうえ、計算もスマホなどの電卓機能を使えば簡単です。

↑鍋のなかの食材の重さを計量して0.6%の塩分量の調味料を入れるだけ。「我が家では面倒な計算はスマートスピーカーに聞いてしまいます」と勝間氏

 

ちなみに、このロジカルクッキングでは基本的に砂糖やみりんなどの甘味料は利用しません。理由のひとつは野菜を理想的な温度帯で加熱すると甘みが増すため、追加の甘味料を必要としないから。そして、もうひとつの理由は健康のため。勝間氏によると、甘味料を追加すると、塩分濃度を高くしないと味のバランスが取りにくいのだそう。このため、「美味しさ」と「低塩」を両立するには甘味料を使用しない料理がオススメだといいます。

 

「まぜ技ユニット」で食材がかくはんできるのが大きい

ロジカルクッキング2つめのポイントが「素材に最適な加熱」です。たとえば、根菜はじっくり、葉物野菜はシャキッとした食感を残し、豆類は中心までふっくらと加熱できるのが理想的。とくに、根菜はゆっくりと温度を上げることで甘みがアップしやすいため、料理の味を決める重要な要素です。とはいえ、毎食料理ができあがるまで30分もコンロのそばについて火加減をチェックするのも現実的ではありません。そこで、登場するのが、料理時間や温度をあらかじめ設定でき、調理中もそばについていなくてもよい「電気調理鍋」の存在です。

 

現在、さまざまな電気調理鍋がありますが、勝間氏いわく、いまのところ一番使い勝手が良いのはホットクックなのだとか。その理由は「無水鍋」である点です。無水鍋とは、野菜などの素材から出る水分で調理が可能な、密閉性の高い鍋のこと。素材の旨みを最大限に活かしてくれるメリットがありますが、デメリットもあります。ひとつは水を使わないため、火加減を細かく調整しないと焦げやすい点。もうひとつが、フタを開けると水蒸気が逃げるため、加熱中にかき混ぜることができない点です。その点、ホットクックはセンサーで温度管理をし、無水調理中も「まぜ技ユニット」で食材のかくはんができます。

↑ホットクックなら無水調理中も鍋のなかをかき混ぜることができる「まぜ技ユニット」を搭載

 

調理に時間はかかるが、調理に「関わる時間」が少なくて済む

なお、ホットクックは圧力鍋ではないため、肉などを柔らかく煮るにはそれなりの時間がかかります。とはいえ調理時間の予約が可能なので、食べる時間にあわせて予約をすれば待つ必要はありません。晩ご飯は仕事前に、朝ご飯なら前の晩に材料を放り込み、食べたい時間を指定するだけ。実際に自分が「調理に関わる時間」は、材料を切って調味料を入れる部分だけ。大抵の料理は5分から10分あれば準備が可能です。実際、体験教室でも作業時間が1品10分もかからず、「料理教室なのに説明時間のほうが圧倒的に長いですよね」と、勝間氏は笑います。

↑新モデルKN-HW16Dでは手動設定で混ぜ方も選べます

 

「時短・カンタン・健康的・美味しい」といいことずくめ

今回のスペシャルイベントでは、勝間氏オリジナルレシピの「野菜のブレイズ(蒸し煮)」と「出汁(だし)なし味噌汁」を作りました。実際に調理する様子をみていると、このロジカルクッキングのメリットがよくわかります。

↑カットした野菜と塩とオリーブオイルだけで完成した「ブレイズ」。基本的な調理はすべて鍋のなかで行います

 

なんといっても最大のメリットは「時短」。火加減などはホットクックが自動で行うので、味噌汁とブレイズの2品を調理する作業時間は20分ほど。今回は計量や計算に慣れていなかったためこれだけかかりましたが、慣れれば一人でも10分ほどで作れそうです。

 

また作業がカンタンなのも特徴です。ロジカルクッキングは塩分濃度と適切な加熱さえ守れば良いため、いちいちレシピを見る必要はありません。どのような食材にも対応できるため、冷蔵庫の残りなどをササッと使えるのもうれしい点です。

↑スマホの計算機機能で、調味料の分量を計算しながら調理。「スケーラー(はかり)と電卓があれば失敗する心配がないのはうれしい」との声も

 

さらに「健康的」なのに「美味しい」を両立していること。ホットクックは野菜の甘さや旨みを引き出すため、少ない塩分でも十分美味しいのです。実は0.6%の塩分というのは一般的には「薄味」といわれる濃度。しかし、野菜の旨みを引き出すためか、実際に試食をするとまったく物足りなさを感じませんでした。

↑低塩は高血圧予防にも重要ですが勝間氏によるとダイエットにも有効とのこと。「私は昔デブだったのですが、デブの理由はだいたい塩分と糖分、脂肪分。これらを減らしたら、意識しなくても太らなくなりました」

 

高い素材やだしを使わなくても美味しいから、節約効果もある

さらに、意外なところでロジカルクッキングには「節約」効果もあるのだとか。勝間氏によると、ロジカルクッキングを美味しく仕上げるポイントは「良い調味料を使うこと」。このため、今回は勝間氏の指定した500gで約2000円ほどする塩を使っています。これは一般的な塩の10倍ほどの値段ですが、一回に使う塩の量は数十円程度。調味料さえ美味しいものを使えば、料理に使う野菜などは高価なものを使わなくても美味しく仕上がるといいます。

 

また、ロジカルクッキングでは、塩や味噌、しょうゆなど塩味以外の調味料はほとんど使わないため、この点でも節約が可能。実際、体験会で野菜と薄揚げ、水、そして味噌だけを使った「出汁なし味噌汁」を作ったところ、かつおぶしや昆布などは入れていないのに、野菜の旨みと味噌の塩分だけで非常に美味しい味噌汁に仕上がりました。

↑今回、勝間氏の要望で用意されたオリーブオイルと味噌、塩。添加物などを入れず、「昔ながらの方法できちんと作られた」調味料が重要だといいます

 

↑野菜と味噌だけで作った具だくさんの味噌汁。出汁なしでここまで美味しい味噌汁が作れるとは驚きでした!

 

ちなみに、勝間氏は現在ほとんどの調理をホットクックで行っているため、自宅には3台のホットクックがあるそう。氏いわく「いまは時間と手間が必要なIHヒーターはまったく使っていないので、IHの電源を抜いてコンロの上に3台のホットクックを置いています」とのこと。もちろん一般家庭で3台導入するのは難しいですが、まずは1台導入して、時短と美味しさ、健康、節約ができるロジカルクッキングを試してみてはいかがでしょうか。

手ぶらなのに風が、風がシャツの中を…! 1980円の「腰ベルトファン」が初回完売の大人気

うだるような暑さ、汗ばんだ身体に張り付くTシャツ……不快極まりないですよね。そんなとき、Tシャツをめくって直接風を浴びられたら、どんなに気持ちがいいでしょう。しかも、手ぶらで……。そんな願望をかなえてくれるアイテムが、サンコーから発売されました。それが、「持たないUSB充電式扇風機 腰ベルトファン」です。価格は1980円。

 

ベルトに引っ掛け、シャツの中に直接風を送る!

本機は衣服の中に直接風を送って、涼しさを味わうことのできるウェアラブル扇風機。普通の扇風機と違って筒状になっており、下から吸い込み、上へと風を送る仕組みです。設置方法は、本体の裏側のフック部分をベルトなどに引っかけ、表側のフックにシャツの裾を引っかけるだけ。

↑装着してシャツをかぶせた状態

 

あとは電源ボタンを押せば風が服の中を通り抜け、涼しさが体感できます。シャツの襟に付けて背中や首に風を送ったり、背中に取り付けてリュック使用時の蒸れを解消したり、ズボンの内側にセットして下半身の蒸れを解消したり…といった使い方も可能。風量は弱・中・強の3段階で調節でき、USBで約4時間充電すれば、最大約4時間使うことができます。

↑様々な使い方が可能

 

その性能に期待するユーザーは多く、1980円という価格の安さも手伝って、すでに発売1日で初回入荷分が完売したとのこと。次回の入荷は7月下旬です。特に外出が多い外回りの営業の方、もしかしたら本機が救世主になるかも。ぜひ注目してみてください。

 

サンコー

持たないUSB充電式扇風機「腰ベルトファン」

●価格:1980円●サイズ/質量:W78×H80×D63㎜/127g●電源:USB給電にて内蔵バッテリー充電(充電しながらも使用可)●内蔵バッテリー:18650 リチウムイオン充電池 1200mAh●入力電圧/電流:5V/0.5A●出力電圧:3.7V●消費電力:0.9W●充電時間:約4時間●風量調節:3段階(弱・中・強)●連続使用時間:弱 約4時間、中 約3.5時間、強 約3時間●内容品:本体、USB充電ケーブル(長さ130cm)

【2018年版】最新エアコン メーカー別家電のプロのおすすめモデル徹底比較

エアコンを買い替えるなら、設置工事が混みあう前のいまの時期に選んでおくべき。それはわかっているけれど、どのモデルを選べばいいのかわからない……。そんな人のために、各種メーカーの最新機種をまとめてみました。家電のプロ・戸井田園子さんのオススメモデルもご紹介。各モデルは、電気代から機能の有無まで表組みで比較しています。ぜひ参考にしてみてください!

 

目次

 

 


「ダイキン」のエアコン、値段が違うと何が違う? 価格帯別オススメ3モデルを家電のプロが徹底比較


ダイキン エアコン

「部屋全体をムラなく均一な温度にする」がポリシー

「ダイキンは世界売上No.1の空調メーカー。確かな技術があり、基本性能が高いと評判です。外気温が低くても高くてもしっかり冷暖房してくれる、タフな室外機も大きなウリ。一方、他社に比べてセンサー技術にはあまり力を入れておらず、あくまで『部屋全体をムラなく均一な温度にする』というのが、ダイキンエアコンのポリシーです。人がいなくなると省エネ運転を行うオートセーブ機能やオートオフ機能は、上位機種以外にはないのも特徴。また、ラインナップは各グレードごとに個性があるというより、『グレードが下がるごとに確実に機能を減らして価格を下げる』というわかりやすい構成になっています。なお、全シリーズで、古い同社製エアコンの冷媒配管をそのまま利用することが可能(※)。露出配管であれは取り替えも手間ではないですが、隠蔽配管ならば助かる仕様です」

記事詳細:https://getnavi.jp/homeappliances/263030/

 

 


三菱電機のエアコン「霧ケ峰」価格の差はどこに出る? オススメ3機種を家電のプロが徹底比較!


三菱電機のエアコン「霧ケ峰」

三菱電機は、現在の家庭用エアコンで初めて、筒型のファン「ラインフローファン」を搭載。現在の壁掛けエアコンの雛形を作った老舗メーカーです。2015年には、世界で初めて左右独立駆動する新型ファン「パーソナルツインフロー」を開発し、エアコンの新世代を切り開きました。また、早くからセンサーを搭載しており、蓄積したセンシング技術の高さにも定評アリ。それらの技術でひとりひとりに適した温度で吹き分け、個人の快適性を重視した空調を得意としています。なお、三菱電機の4.0kWタイプは200Vのみなので、設置に際し電源工事が必要になる可能性があるので注意しましょう。

記事詳細:https://getnavi.jp/homeappliances/262447/

 

 


パナソニックのエアコン「エオリア」値段が違うとココが違う! 家電のプロがオススメ3モデルを徹底比較


パナソニックのエアコン「エオリア」

プラスαの機能が充実し、使い勝手がいいのがメリット

「他社に比べて価格がややリーズナブルに設定され、家電量販店で高いシェアを誇っているのがパナソニック。全7グレードが用意され、幅広いラインナップでニーズに合ったモデルが選択できます。独自の微粒子イオン『ナノイー』での除菌・消臭機能や、『フィルターお掃除ロボット』を早くから搭載し、清潔性の維持にも力を入れてきました。重電メーカーと違ってパナソニックは家電メーカーだけに、使い勝手やプラスαの機能(ナノイーや『おやすみナビ』アプリなど)など、ソフトの提案に力を入れているのが特徴。一方で世界初、温度帯の異なる2つの冷風・温風を作る『ダブル温度熱交換器』や、室外機の蓄熱槽に排熱を蓄えて活用する『エネチャージシステム』など、基礎技術の開発にも積極的です」

記事詳細:https://getnavi.jp/homeappliances/264148/

 

 


日立のエアコン「白くまくん」値段が違うと何が違う? 家電のプロがオススメ3モデルを徹底比較


日立のエアコン「白くまくん」

「凍結洗浄」を新開発し、清潔性に磨きをかけた

「日立のエアコンは、『白くまくん』の愛称でおなじみ。寒冷地仕様を除くと全5シリーズあり、選びやすいバリエーションとなっています。室内機の内部にステンレスを採用した独自の『ステンレス・クリーン システム』で清潔性の高さには定評アリ。今季はさらに、熱交換器を凍らせてから一気に溶かして汚れを洗い流す『凍結洗浄』を開発。最下位モデルを除く4シリーズに搭載し、ますます清潔性を高めてきました。

記事詳細:https://getnavi.jp/homeappliances/273695/

 

 


東芝エアコン「大清快」価格が違うと何が違う? 家電のプロがオススメ3モデルを徹底比較!


東芝エアコン「大清快」

電機集じん方式の空気清浄機を搭載し、キレイなフォルムも魅力

「他メーカーに比べて、シリーズが少なく、選択肢があまりないのが惜しい。ただし東芝のエアコンは、しっかりした空気清浄機能が搭載されているのがウリで、エアコンで全シリーズ空気清浄機能の具体的なスペックが表記できるのは東芝のみ。全シリーズに搭載されている『プラズマ空清』は、プラズマ放電で汚れを帯電させて熱交換器に吸着させる『電気集じん方式』なので、空気清浄用のフィルターが不要、かつ交換の手間やコストもかかりません。空気清浄機を床に一台置く必要がなく、そのぶん部屋が広く使えるのもメリットです。


記事詳細:https://getnavi.jp/homeappliances/271941/

 

 


富士通ゼネラルのエアコン「ノクリア」値段が違うと何が違う? 家電のプロがオススメ3モデルを徹底比較


富士通ゼネラルのエアコン「ノクリア」

室内温度のムラをなくし、清潔機能でも一歩先行く

「冷暖房ともに室内温度のムラをなくし、快適にするのが富士通ゼネラルのポリシー。風を感じにくい穏やかな冷暖房はとても心地がいいもので、両サイドにファンを搭載した『デュアルブラスター』はそれを具現化するための象徴的な機構です。また、部屋の温度・湿度を計測し独自のアルゴリズムで分析して、季節と室温に応じて冷房・送風・除湿・暖房の切り替えを自動で行う『毎日快適モード』を全シリーズに搭載。これにより、運転モードの切り替えを気にせず生活でき、『一年中つけたままにする』という、一歩踏み込んだ新しい提案をしています。


記事詳細:https://getnavi.jp/homeappliances/273303/

 

 


「エアコンを買うなら、・・・・・・こうあってほしい!」と、みなさんエアコンに期待することはたくさんあると思います。安くて、省エネ、フィルター自動洗浄、抗菌、防カビ、大きさやデザイン性など、期待する点をあげればきりがありません。でも「どれを買えばいいの!?」「メーカーごとでどう違うの!?」「私の期待に応えてくれるモデルはどれ!?」と悩みもつきません。
せっかく高いお金を出して買うのだから、しっかり吟味して期待に応えてくれるエアコンを、ぜひ見つけてくださいね!

 

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「ウルトラセブン」のデザインが胸を打つ! 中年の敵「疲れ目とブヨブヨお腹」に効くリアル変身アイテムが登場

ウルトラな男を創り出す、新しいコンセプチュアルブランド「A MAN of ULTRA」と、トータルボディケアブランド、ドクターエアがコラボした目元ケア機器「3D アイマジック」(実売価格1万8000円)とEMS機器「EMS エクサパッド10」(実売価格1万2800円)が発売されることになりました。

 

ウルトラセブンがモチーフの目元ケア機器とEMS機器をお試し

こちらは、ウルトラセブンのシンボルをあしらったデザインとのこと。筆者にとってウルトラマンシリーズといえば、やっぱりウルトラセブンです。「アイスラッガー」を投げつけて怪獣の首を落としたシーン、かっこよかったな~。「セブン! セブン! セブン!(ブオー) セブン! セブン! セブン! (ブオー)」という主題歌を思い出すと、気持ちが高揚しますよね。しかも、今回発売される2製品は、それぞれ疲れた目元のケアができ、貼るだけでカンタンにトレーニングができるマシンとのことで、まさに41才、中年の筆者のニーズにドンピシャです。これはぜひ使ってみたい! というわけで、実際に製品を使わせて頂きました。

 

「3D アイマジック」の細部までこだわったデザインにテンションが上がる

↑製品画像のクリックで楽天市場の製品紹介ページにジャンプします(以下同)

 

まずは、「3D アイマジック」のほうから試してみましょう。おお、真っ赤なボディを手にとると、何だか、かきたてられるものがあります。外観はモロボシ・ダンが変身するときにかける「ウルトラアイ」っぽい! 注意して見ると、随所にウルトラセブンをモチーフとしたあしらいが……。同フロアにいる同世代の営業さんに見せたところ、「あ、本当だ、ここにアイスラッガーがある!」と興奮していました。なるほど、これはナイスミドルたち(おじさん)のテンションが上がるアイテムですね。

↑左目の部分にはウルトラアイのモチーフ。右下にある「D」はドクターエアのロゴマークにアイスラッガーを組み合わせたもので、この下に充電用のminiUSBポートが隠されています

 

↑右目の部分の上部には数字の「7」のモチーフ、その下にはアイスラッガーのモチーフがあしらわれています

 

こめかみを刺激する強さが絶妙

では、肝心の実力はどうか? スタートボタンを押すと、耳元に小さく音楽が聞こえてきました。何この曲…懐かしくてもの悲しい、それでいてどこか甘やかな……。と思っていたら、指圧を思わせるエアプレッシャーが断続的にやって来ました! こめかみ部分の玉(ふくらみ)がこめかみの芯を刺激し、目頭や目元にもほどよい圧迫が。音楽と相まって、なんとも心地よいアンサンブルを奏でています。そして、あっ…それ以上はダメ……(痛くなる)という一歩手前で、「プシュー」という音がしてエアプレッシャーが緩む、その「寸止め感」がなんともいえない快感でした。

↑肌が接する裏地は短い起毛素材となっていて、気持ちのいい肌触り。両耳の付近にスピーカーがあるようで、音色がクラリネット風、中国の胡弓っぽいものなど5パターンほどの曲が収録されています。音量調整や消音も可能

 

蒸しタオルと同様の温かさで目元リフレッシュ

やがて、目の周りがどんどん、どんどん温かくなってきました。ああ、これは蒸しタオルと同じ感覚ですね……。いま目は見えていませんが、このあと血行が良くなるのは目に見えています。疲れ目や視力の回復には温めるのが良いといいますから、これも目の健康には絶対にいいはず。なお、温めないコースを選択することも可能です。

 

さて、心地よい加圧と音楽に身をゆだねること15分……知らぬ間にコースが終わっていました。あまりの心地良さに、ちょっと寝てしまった模様です。いやあ、これは気持ちがいい! 使ったあとは、リフレッシュ感が違いますね。目の周りに清涼感が感じられ、まぶたも軽くなって何とも爽快。特に私たちのようなデスクワーカーは一日中パソコンに向かいあっているだけに、こうしたアイケア機器はありがたいです。

↑知らぬ間に使用中の姿を盗み撮りされていました

 

↑本体はコンパクトに折り畳むことができ、専用のポーチに収納できるようになっています

 

「EMS エクサパッド10」で腹部の代謝を高めたい

↑製品画像のクリックで楽天市場の製品紹介ページにジャンプします(以下同)

 

続いて、「EMS エクサパッド10」を試してみましょう。カラーは燃えるような真紅で、中央のボタン脇にウルトラセブンのボディライン、四隅にアイスラッガーをモチーフとしたマークを配しています。くにゃくにゃ曲がるシリコン素材で、軽くて付けやすい!

 

なお、EMSとは、Electrical Muscle Stimulation(電気筋肉刺激)の略で、電気刺激によって筋肉を効率的に運動させるシステムです。近年、筆者は中年太りに悩まされており、この脂肪を減らすには、脂肪の下の腹筋を鍛えて代謝を上げるのが一番。本機はまさに「渡りに船」なのですが、EMS機器を使うのは初めて。痛くはないのか、身体に悪影響はないのか……ちょっと不安もありました。

↑粘着力のある付属のジェルパッドを裏面にある電極に貼り付けて準備完了

 

↑ジェルパッドの面を鍛えたい部分にペタっと貼り付けて使用します。10極構造で広い範囲に刺激を与えられるのが特徴

 

刺激のリズムには2種類のパターンがある

本機はシリコン素材なので、中年太りのお腹の急なカーブにも難なく追従します。ペタっとお腹に貼りつけてスイッチオン。ピリピリとした刺激が来ました。刺激のリズムには2種類のパターンがあるみたいですね。始めは、トトトトトトト、トトトトトトという単調なリズムで刺激が始まりますが、やがて、トットットットットット、トトトトトトト……と、2つのリズムを組み合わせた刺激に変わります。これは効率的なトレーニングのため、リズムを自動的に切り替えているからだそう。ユーザーとしても、体感が変わって飽きずに楽しめるのがいいですね。

↑四隅にはアイスラッガーのモチーフが

 

↑電源はコンビニやスーパーなどで購入できるコイン形リチウム電池(CR2032)です

 

強度に幅があるので長く使えそう

本機は15段階で強度を設定可能。3段階あたりまではさほど刺激は感じませんが、それ以上になると明らかに刺激の強さを感じるようになります。筆者の場合は、10段階が本気の限界で、腹筋がつりそうになりました。ただ、読者のためにも、MAXの15段階はどうしても体験しなければ……。意を決して「+」ボタンを連打してみたところ……イテテテテテテテテテテ! つる! つる! …想像以上の刺激でした。見た目にも、本体が大きく上下しています。荒れ狂う和太鼓ユニットか? やんちゃなクルマから漏れてくる重低音か? それほど激しく、重いビートでした。しかし、これだけトレーニング強度に幅があるということは、ポジティブな要素です。筋肉の成長に応じて長く使えるわけですから。

↑電源ボタンの上下についている「+」「-」のボタンで強さの調節が可能です

 

本機はスタートから20分で自動的に電源がオフに。使ったあとはジンジンしている印象で、やっぱり筋肉に効いているな、というのがわかります。つる寸前の腹筋運動なんて自分でやることはないですから、それも当然ですよね。翌日はほどよい筋肉痛が起こり、深い呼吸をすると腹筋の硬さがわかるのが頼もしいです。「ながら」で使えるのもいいですね。テレビを見ながら、読書をしながら、なんてことも可能。使用中は息苦しくなるとか、気持ちが悪くなるといった危険な体験は一切なく、EMS機器の存在意義「ラクしてトレーニング」を堪能できました。

 

なお、本機には本体とは別に、ランニングコストがかかる点に注意しましょう(※)。電極に貼り付けるジェルパッドは消耗品で、1か月に1回、あるいは使用回数30回を目安に交換が必要。また、電池は1か月程度で交換する必要があります。

※交換用ジェルパッドEMS-004PDの実売価格は2500円、コイン形リチウム電池CR2032は250円が目安

 

本機を使ったあとにジョギングをするのもオススメ

さて、「『ながら』で使うだけじゃあ、物足りないよ」という意識の高い人には、ジョギングと組み合わせて本機を使うのがオススメ。みなさんもご存じの通り、筋肉が鍛えられるプロセスは、一度傷ついて回復する際に以前より筋繊維が太くなるというもの。本機を使ったあとにジョギングをすれば、同じ部分に負荷がかかることになり、より効率よく筋肉が壊せるのでは? と考えたのです。

↑太ももに使用したときの様子

 

本機は太ももや腰部分でも使えるとのことなので、使える場所には全部使ってみたうえで、30分程度のジョギングを行ってみました。すると、あれ、逆に身体が軽いぞ? しかし、終わってからしばらくすると、筋肉への効き方がスゴイ! このままいけば、たとえばこの夏、暑い、暑いとTシャツの裾をパタパタしたら、さりげなく鍛えられた腹筋がちらりとのぞく……といった状態になれるかも。本機があれば、実は可能な話なのかもしれません。

 

両機とも続けて使いたい「リアル変身アイテム」だった

今回、「A MAN of ULTRA」の「3D アイマジック」「EMS エクサパッド10」を使ってみて、両機とも、今後もぜひ使い続けたいと思うアイテムでした。まず、毎日手に取りたくなる、高揚感をかきたてるデザインがいい(ただ、これだけカッコイイのに、人に見せる機会がないのが残念ですが……)。また、両機で実際に変身願望を実現できる点が面白いです。「3D アイマジック」の場合は、目元をリフレッシュすることで、使う前とは別人のような新鮮な気持ちになれる。「EMS エクサパッド10」を活用すれば、憧れのヒーローのような、引き締まった肉体が手に入る(かもしれない)わけです。この機会を逃してはいけません。ウルトラセブンに親しんだ世代のみなさま、あなたもこの「リアル変身アイテム」で「デュワ!」っと変身してみませんか?

(c)A MAN of ULTRA (c)TSUBURAYA RROD.

 

3D アイマジック(ウルトラセブンモデル)の商品紹介ページはコチラ

EMS エクサパッド10(ウルトラセブンモデル)の商品紹介ページはコチラ

 

協力:楽天市場

ワンオペ育児の味方だった!「ヘルシオ ホットクック」は食材と調味料を入れてほっとくだけ!

朝起きたら、朝ごはんの支度をしながら家族のお弁当を作って、夫と娘を見送って、息子の子守りをしつつ掃除に洗濯。そうこうしているうちに晩ご飯の買い物をして、帰ってきたら急いで料理して……ってひと息つく間もありゃしないわ! 主婦だって少しはゆっくりしたいのに!(泣) せめて料理だけでも、私の代わりに作ってくれる魔法のようなアイテムがあればなぁ……。

 

食材と調味料を本体に投入してスイッチを押したら、あとは待つだけ!

そんな多忙なお母さんには、シャープの電気鍋「ヘルシオ ホットクック」をお届け!

本体に材料と調味料を入れ、メニューを選んでスイッチを押すだけで料理が完成してしまう、今話題のキッチン家電。材料をかき混ぜる工程や、火加減まですべて自動でコントロールしてくれるので、煮込み時間が長い料理や、焦げるのが心配な料理だって安心して任せられるんです。しかも最大15時間まで予約調理の設定ができるので、外出前にセットしておけば、帰るころにはホットなおかずが待っています!

 

専用のアプリをダウンロードすれば、「レシピ検索」「作りたい料理の材料確認」「予約時間の変更」など、さらに便利に使うことができる、まさに至れり尽くせりな家電なのです!

 

STEP1
食材をカットして、調味料一緒に入れる

↑レシピの中から食べたいメニューを決めたら、記載されている食材をカット。指定された調味料と一緒に鍋の中にまとめて投入します。 メニューを選択しスタートボタンを押す

 

STEP2
メニューを選択しスタートボタンを押す

↑本体の蓋部分に搭載されている液晶画面から「メニューを選ぶ」を選択。次に、レシピのメニューを選び、スタートボタンを押します。

 

STEP3
後は放っておけば料理が完成!

↑料理の完成を告げるお知らせ音声を確認したら、蓋を開けお皿に盛りつければ完了! 料理が出来上がった後も保温、温め直しをすることも可能です

 

まとめ

食材と調味料を入れてスイッチを押すだけで、あっという間に料理が完成してしまう「ヘルシオ ホットクック」。食材に含まれる水分を活用して調理する「無水調理」もできるので、食材の味が凝縮されて、おいしさをしっかり味わえます。

見やすく操作性のいい大きな液晶画面や、簡単に取り外して水洗いができるパーツなど、使いやすさも魅力的。この「KN-HW24C」は、無線LANへ接続して今まで調理したレシピを記憶し、お好みに合わせた料理を提案してくれますよ。

毎日頑張っている自分へのご褒美に、「ヘルシオ ホットクック」のある生活を始めてみましょう!

 

【商品情報】

シャープ「ヘルシオ ホットクック」KN-HW24C
価格:オープン価格
http://www.sharp.co.jp/hotcook/

 

日々の「参った!」というお悩みを5分で解決!「参田家(まいたけ)のおうち手帖」

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参田家の人々とは?

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ちょっと気弱なお父さん、元気でしっかり者のお母さん、もうすぐ小学生の娘、甘えん坊の赤ちゃん、家族を見守るオスの柴犬の4人と1匹家族。年中困ったことが発生しては、宅配便で届いた便利グッズや、ご近所の専門家からの回覧板に書かれたハウツー、知り合いの著名なお客さんに頼って解決策を伝授してもらい、日々を乗り切っている。
https://maita-ke.com/about/

日頃の使い方でリスクは回避できる! 洗濯機の寿命をのばす4つの方法

この10年あまりを振り返ってみても、家電はめざましく進化しています。洗濯機も、ドラム式や乾燥機能搭載モデルの普及が進み、洗濯の効率はぐっとよくなりました。また、各メーカーが電気代や水道代を抑えた省エネ性の向上に力を入れているため、洗濯機自体の機能・性能がアップし、それと同時にハイエンドモデルの価格も高額化しています。

 

そういった“大きな買い物”だからこそ、じっくり比較検討して気に入ったものを選び、手に入れればなるべく長く、便利に使いたいと思うものでしょう。とはいえ、どんな家電にも寿命はあり、使用年数が長くなれば性能が落ちてきてしまうことも。また、メンテナンスを怠ってきたために、まだ寿命ではないのにパフォーマンスが悪化しているケースも少なくありません。

 

まずは、今ある洗濯機が本来持つ機能を最大限に活かすためのメンテナンス方法をマスターしましょう。そこで今回は、総合家電メーカーのパナソニックで広報を務める石井由美さんに聞きました。

 

 

買い替えのタイミングは7~10年を目安に

洗濯機の平均使用年数は、およそ10年(※消費動向調査 平成29年3月実施調査より)。寿命が決まっているわけではありませんが、洗濯機の性能は10年で飛躍的によくなっているので、買い替えを検討するタイミングとして目安にするのがいいでしょう。

 

「たとえばドラム式では、2010年に発売したヒーターで乾燥させるタイプの乾燥機つき洗濯機と、昨年発売したヒートポンプタイプの乾燥機つき洗濯機を比較すると、年間の電気代+水道代で2万円弱のコストダウンが期待できます。また、洗濯から乾燥にかかる時間も、ヒーター乾燥では約170分かかっていたものが、ヒートポンプでは約98分と早くなっているんです」(パナソニック・石井さん)

 

メンテナンスで、買ったときと同じ洗浄力を取り戻そう

まだ買い替えを検討していない場合は、日々の使い方や掃除の仕方について見直し、メンテナンスしてみましょう。メーカーによって推奨していることはさまざまですから、取り扱い説明書を読み直してみることも大切です。

 

【洗濯機の寿命を延ばす使い方】

1.洗う前の洗濯物を洗濯槽に溜めない

洗濯機をまわすまで、日々の洗濯物を洗濯槽の中に溜めていませんか?  蓋を閉めてしまえば来客があっても気にならないので便利ですが、洗濯物についた湿気と菌が洗濯槽に充満して、黒カビや雑菌繁殖の原因になります。

 

洗濯機をまわしたあとすぐに蓋を閉めてしまうと湿気がこもるので、層乾燥機機能なども活用してしばらく乾燥させておき、洗濯機の中はいつも乾いた状態で清潔にしておくことを心がけましょう。

 

「洗う前の衣類は、洗濯かごに入れて保管することをお勧めしています。洗濯機を回すとき以外は、洗濯槽にものを残さないようにしましょう」(パナソニック・石井さん)

 

2.規定以上の洗剤を入れない

汚れ落ちが悪かったり、柔らかさが足りなかったりして、洗剤や柔軟剤を用量以上に入れてしまうと、衣類に洗剤が残り、黒ずみの原因になってしまうことがあります。汚れ落ちや柔らかさに不満を感じる場合は、洗剤自体を変えることや、洗濯時間や洗浄コースを変えてみるのもひとつの方法です。

 

また、洗濯機自体に搭載された先進機能を活用する手も。「パナソニックの最新式ななめドラム洗濯機では、衣類の量やコースによって洗剤や柔軟剤を自動的に計量し、投入するシステムがついていますので、ボタンを押すだけで手軽にお洗濯していただけます」(パナソニック・石井さん)

 

3.洗濯する前に洗濯物の汚れを確認する

洗濯かごに入れた衣類を洗濯機に移すときに、汚れの状態を確認してみましょう。ペットの毛や髪の毛、埃、子どもたちが外遊びで持ち帰った砂や小石、泥汚れなどは、他の洗濯物に汚れを付着させてしまうだけでなく、洗濯機自体を傷つけたり、洗濯槽の汚れにつながったりします。洗濯機に入れる前に予洗いをしたり、ブラシで落としたりしてから、洗濯機を回しましょう。

 

また、このときにひとつひとつの洗濯物のシミや汚れを把握しておくことで、部分用洗剤をつけるなどの対策をするのもおすすめです。

 

「例えば、防水性のアウトドアジャケットやレインコート、ウエットスーツなどは洗ったり脱水したりできません。取扱説明書をよく読み、洗濯できないものをチェックしておきましょう」(パナソニック・石井さん)

 

4.使うたびにするメンテナンスと、月イチのメンテナンスを怠らない

洗濯機を使い終わったあとは毎回、糸くずフィルターの掃除が必要です。また、ドラム式は週に一度は排水フィルターの掃除をし、乾燥機を使ったときは、必ず毎回乾燥フィルターの手入れをしてください。

 

洗濯槽の隙間の埃は、汚れが気になったら柔らかい布などで拭き取り、洗剤の投入口や風呂水フィルターも汚れたら掃除するようにして、いつも清潔な状態で洗濯機が回せるように保っておきます。また、月に一度は塩素系漂白剤で洗濯槽のクリーニングをすることで、付着している汚れを除去できるほか、カビの繁殖やニオイの発生を防ぐことができます。

 

「パナソニック製品では、黒カビの原因となる洗剤カスの付着を抑制するため、洗濯するたびに自動で洗濯槽を掃除ができる機能があります。一部機種には衣類を取り出したあと蓋を閉めれば、“ナノイー”で自動で槽のクリーニング運転をできる機能があるので、黒カビの発生を抑えることができます。洗濯物のニオイや黒カビの付着が気になる場合や、年に一度程度は、推奨している洗濯槽クリーナーでのお掃除がおすすめです」(パナソニック・石井さん)

 

ニオイや衣類に付着する汚れが気になり始めたら……
プロによる洗濯機クリーニングですっきりきれいに!

自分でお手入れしていても、やっぱりニオイが気になる、衣類に汚れが付着しているなどと感じている場合は、洗濯機そのものの汚れが取りきれていないこともあります。自分でお掃除できない部分は、プロのクリーニングを試してみましょう。

 

ダスキンの全自動洗濯機除菌クリーニングサービスは、縦型にもドラム式にも対応しています。ダスキン広報担当の梅村理恵子さんに、どういったサービスを受けられるのかを教えてもらいました。

 

見たくない現実ですが……左側はクリーニング前の洗濯槽の汚れ。洗濯槽を覗き込むだけでは見えない裏側の部分に、洗剤の残りカスやカビ、繊維のくずがたまり、汚れとして層になって付着しています。これではいくら洗濯しても、洗濯槽に繁殖しているカビが衣類についたり、水流がうまくまわらなかったりして、ニオイや汚れをしっかり落とせないこともあります。

 

「電動ブラシや専用の資機材を使って届きにくいところをお掃除させていただき、ダスキン独自の薬剤を使って漬け置きしたりすることで、右の写真のようにクリーニングすることができます。ニオイや汚れが気になったら、一度クリーニングするとよいと思いますよ」(ダスキン・梅村さん)

 

↑縦型洗濯機は上部のパネルを開け、普段見ることのできない部分まで、電気ドリルブラシで掃除してくれる

縦型全自動洗濯機除菌クリーニング1台
標準料金:1万2960円

 

↑洗浄液に浸け置きすることで洗濯槽を取り外さず、お客様宅での作業時間は約1~2時間が目安。短い時間でクオリティの高いお掃除をしてもらえる

ドラム式全洗濯乾燥機除菌クリーニング1台
標準料金:1万9440円

 

暑さと湿気で雑菌の繁殖が気になる季節だからこそ、普段からしっかりとお手入れして洗濯し、気持ちのよい衣類に袖を通したいものです。きちんと除菌・洗浄されていない衣類を着ると、汗や湿気で濡れたときに生乾き時の独特なニオイがしたり、下着やピローシーツなど、肌に直接触れるものは、その不衛生さが肌荒れの原因につながったりすることも。きれいな洗濯機で正しく洗濯し、清潔な毎日を過ごしましょう。

 

パナソニック https://panasonic.jp/wash/

ダスキン 洗濯機クリーニング https://www.duskin.jp/servicemaster/landry/sm000170/

 

取材・文=吉川愛歩 構成=Neem Tree

 

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安全! 美味い! 防災にも! 良いことづくめのウォーターサーバーを選ぶには?

季節を問わず、おいしく安全な水が飲めるウォーターサーバー。普段の水分補給にはもちろん、料理に使ったり洗顔したりするほか、ボトリングされた状態で常備しておくことができるため、防災対策にも役立ちます。かつては病院や企業などに置かれていましたが、美容や健康に関心のある人を中心に流行した上、東日本大震災など災害時の教訓もあいまって、今では自宅に設置している人も多くなりました。

 

一方で、ウォーターサーバーを扱っている企業は多く、その水質やサービスの内容にもさまざまあり、どのように選べばよいのかわからない、という人は少なくないでしょう。そこで、日本におけるウォーターサーバーの実情を知る一般社団法人日本宅配水&サーバー協会の芹澤卓道さんに、ウォーターサーバーに関する基本知識や選び方、おすすめブランドについて聞きました。

 

「天然水」と「RO水」の2種類がある

ウォーターサーバーのボトルに入っている水には、ふたつの種類があります。ひとつは「天然水」といって、天然の成分が含まれた水のこと。南アルプスや阿蘇など、特定の水源から採取した原水を濾過などし、化学処理を行わずにボトリングしたものです。もうひとつは「RO水」といい、逆浸透膜を通して水道水や地下水を濾過した水のことで、徹底的に不純物を除去しています。

 

「一般的に、天然水は宅配便を使用して全国展開している企業が多いです。たいていは使い捨てのボトルに入っていて、飲み終えたら捨てられるワンウェイ方式をとっています。反対に、RO水は製造工場を中心に従業員が配達している場合が多く、回収して再利用するリターナブルなボトルを使用しています。完全に不純物を除去しているのがRO水で、蒸留などの加工をしていない自然のままの水が天然水ですが、水の味や特徴はさまざまです」(芹澤さん)

 

日本人に合うのは軟水

水には「硬度」といって、その硬さを示す数値があります。水質を表す基準のひとつで、水に含まれているカルシウムとマグネシウムの量によって硬度が決まり、用途によって適している硬度があります。

 

たとえば、まだ胃腸の発達が未熟な乳児期は、カルシウムやマグネシウムが消化できないため、赤ちゃんのミルクづくりには軟水が適しています。一方、ヨーロッパでは飲料水が硬水のため、西洋料理には硬水が向いています。肉の煮込み料理に使うとアクがしっかりとれたり、肉を柔らかくしてくれたりする効果があるほか、ハードパンを焼くときの仕込み水を硬水にすると、パリッとした食感のパンが焼けるのです。

 

「日本の水はほとんどが軟水で、日本人の体や口に合うと言われていますから、国内では現在、硬水のウォーターサーバーの取り扱いはありません。ただ、同じ軟水でも硬度の差はあるので、口にしやすい味のものを選ぶといいと思いますよ」(芹澤さん)

 

生活スタイルで選ぶ、ウォーターサーバーの<方式>

ウォーターサーバーを選ぶときに重視すべきことのひとつが、水のボトルが回収式なのかワンウェイ方式なのか、でしょう。回収式は、野菜などの定期宅配と同じように、不在でも玄関口に置いておいてもらえるメリットがありますが、回収の日まで空になったボトルを保管しておく必要があります。一方ワンウェイ方式では、宅配便での受け取りなので、不在のときの受け取りに手間がかかる場合がありますが、飲み終わったらボトルを小さく潰しゴミとして捨てられます。

 

「転居時や妊娠、出産、ご結婚など生活に変化があったとき、新規に加入される方が目立ちます。お酒を割るときやコーヒーを淹れるときなど、熱いお湯をすぐ使いたい方や、飲料用に水を購入していらっしゃる方には、ウォーターサーバーをお使いいただくと便利だと思います」(芹澤さん)

 

特徴から選ぶ、ウォーターサーバーの<種類>

ウォーターサーバーがあると、日々の料理やお茶などの味に満足できるだけでなく、水をマグボトルに入れて持ち歩くこともできます。

 

「小さなお子さまがいらっしゃるご家庭では、ペットボトルのジュースやお茶の代わりに、おいしいお水で水分補給してほしいと考えられている方が多いようです。出かけた先で喉が渇いたとペットボトル飲料をいちい購入するより、ご家庭のサーバー水を水筒に入れて持って行くことで、経済的にも健康的にも大きなメリットがあると思います」(芹澤さん)

 

それでは具体的に、宅配の方法や水質の違うウォーターサーバーの種類を見ていきましょう。

 

1.安曇野の上流から来た天然水

「信濃湧水」(ワンウェイ方式)
https://shinanoyusui.jp/

自然豊かな長野県大町の工場で詰められた、標高1220mの北アルプスでとれた「信濃湧水」。水源は、わさび栽培で有名な安曇野の上流に位置しています。険しい山の中なので関係者以外入ることができず、自然環境が荒らされる心配がありません。ボトルは使い捨てタイプで、関東圏内に限り配送スタッフが配達してくれます。

 

「硬度が16と超軟水で、雄大な北アルプスが育んだ天然水の味が楽しめます。スタンダードタイプのサーバーはレンタル料が無料で、お水代のみでご利用できるので、安心してお使いいただけると思います」(信濃湧水販売店/トーエル)

 

2.ホタルのいる群馬県榛名山の天然水


「スイークレイ」(回収方式)
http://www.032014.com/

四季を通して15℃程度と水温が安定していて、ホタルが生息するために必要な酵素がたっぷり含まれた湧き水を採水した100%天然水。ミネラルや風味を損なわないよう加熱殺菌せず、高性能フィルターで無菌化しているので安心です。回収タイプのボトルは定期宅配なので、水が足りないと毎回注文する手間がかかりません。

 

「サーバーやボトル回収・宅配などはすべて無料で、水が足りない場合は追加することができ、余っていたら次回の配達で調節していただくことができます。温水と冷水の出るサーバーのほかに、常温のみで使っていただける木製サーバーがあり、お子さまが触ってしまう心配のあるご家庭に人気があります」(スイークレイ販売店/いずみや・平野さん)

 

3.ハワイ採取の天然水を徹底濾過したRO水


「ピュアハワイアン」(ワンウェイ方式)
https://www.hawaiiwater.co.jp/

ハワイの大自然で生まれた天然水の不純物を極小フィルターで濾過したピュアウォーター。ハワイはどの大陸からも数千キロ離れていて、各国が天文観測所を設置するほど空気が澄んでいると言われています。また、ウミガメやハイビスカスをあしらったボトルは、インテリアにも映えそうです。

 

「サーバーには温水と冷水の機能があり、温水のほうはチャイルドロックを二重にかけられるようになっていますので、お子さまのいたずらややけどなどを防ぎます。また、温水を循環させて自動で内部をクリーニングすることもでき、いつも清潔なまま使っていただけます」(ピュアハワイアン販売店/トーエル)

 

4.北アルプスの天然水を磨き上げたRO水

「アルピナウォーター」(回収方式・ワンウェイ方式)
https://www.alpina-water.co.jp/

北アルプスの天然水をRO浸透膜で濾過し、不純物を99.9%除去したピュアウォーターです。徹底的に磨き上げたことで、だれでも安心して飲める水に仕上がっています。また、ボトルは回収式と使い捨てのワンウェイ、どちらでも選べるようになっているのがおすすめのポイントです。

 

「回収式のボトルのほうは量が多く、業界最安価格というお得な価格でお求めいただけます。使い捨てタイプは8Lの小さなボトルで設置しやすいため、ひとり暮らしの方や外出の多い方、重たいボトルを持ち上げるのが大変な方などにおすすめです」(アルピナウォーター製造元/トーエル)

 

インテリアに合わせて選ぶ<デザインとサイズ>

一般的なウォーターサーバーは、直に床に置いて使う床置きタイプのものが多いのですが、限られたキッチンのスペースに幅をとるものを置けない、という方には、卓上タイプのものがおすすめです。また最近では、インテリアの邪魔にならないデザイン性に富んだサーバーもありますから、好みのものを探してみましょう。

 

1.床置き型と卓上型を選べる

「フレシャス」
https://www.frecious.jp/

シンプルなサーバーで人気のブランド「フレシャス」では、富士、朝霧高原、木曽の3種類の天然水を用意しているので、サーバーによって好みの採水地を選ぶことができます。水は使い捨てのボトルのほかに軽量のパック詰めされたものがあり、力のない方にもセットしやすいのがポイントです。

 

「床置きタイプはリビングに置いていただくとご家族で使いやすく、卓上型はスペースを取らないので、キッチンのシンクやカウンターなどに置いていただくのに適しています。ウォーターパックは、飲み終わったら小さく畳んで捨てることができるので場所をとりません。デザイン面では、シンプルでスタイリッシュなサーバーとしてグッドデザイン賞を受賞しています。世界的に有名なプロダクトデザイナーの安積伸氏にデザインしていただきました」(富士山の銘水・横山さん)

↑「床置きタイプdewo」は、インテリアと馴染みやすいデザインが人気。電気の節約モードで、従来のサーバーと比べて70%以上の電気代をカットできます

 

↑「卓上型dewo mini」は、小さいながらも4.7Lのウォーターパックが入ります。コンパクトで場所をとりません

 

2.デザイン家電ブランドとのコラボレーション


「プレミアムウォーター」
https://premium-water.net/

富士吉田、南阿蘇、金城の3カ所から採水し、非加熱処理を行った天然水。国際味覚審査機構(iTQi)やモンドセレクションを受賞するなど、そのおいしさは世界的に認められています。

 

「非加熱で処理することで、お水のおいしさに関わる溶存酸素量が減少しにくく、自然本来のおいしさを味わっていただけます。サーバーは、デザイン家電で大変人気のあるamadanaによるものや、性能やデザインが人気の家電ブランドcadoとのコラボレーションで製作した『cado×PREMIUM WATERウォーターサーバー』など、さまざまなご用意をしています」(プレミアムウォーター・與風さん)

↑「amadanaデザインサーバー」は、日本ならではの美意識を大切にしたエレクトロニクスブランド、amadanaがデザイン。木製の置き台で、北欧系インテリアにも和室にも合うよう考えられています
↑「cado×PREMIUM WATERデザインサーバー」は、大手メーカー出身者が立ち上げた家電ブランド、cadoとのコラボレーションで誕生。省エネや安全ロックなどを備えながらもスタイリッシュです

 

汗をかくことが多くなるこれからの季節、水分補給が欠かせなくなります。水質やデザインなど、生活スタイルや好みに合わせて選ぶことのできるウォーターサーバーで、おいしい水を取り入れてみませんか?

 

【プロフィール】
一般社団法人 日本宅配水&サーバー協会/芹澤卓道

80社もの宅配水企業等が加盟する団体で、通称「JDSA」。宅配水業界の発展を目指して、宅配水に関する消費者からの相談窓口の役割を果たすほか、製造工場内の除菌・殺菌のマニュアルなど、業界内のガイドラインを策定している。
http://www.jdsa-net.org

 

取材・文/吉川愛歩 構成/Neem Tree 写真提供=トーエル

 

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熊本県民みんな大好き、の隠れたイチオシはコレだ!――熊本のご当地グルメ3選

日本全国津々浦々、各都道府県のオススメ食材を紹介する【ご当地グルメ&おつまみショー】、今回は熊本県のご当地食材を紹介します。熊本県民なら1度は食べたことがあるものの、普段はあまり紹介されない隠れた逸品、県内のスーパーに必ず置いてあるオススメ品を集めてみました。熊本へお越しの際には、ぜひお土産としてチョイスしてみてください!

 

[1品目]

おやつにぴったり! やさしい味のおかきです

木村

おやつかきもち

 

熊本県民なら1度は食べたことがある「木村のあられ」で有名な株式会社木村。同社が作る「おやつかきもち」は、生地の水分や乾燥などに徹底してこだわった「まじめさ」が売りで、素朴な味わいの塩味がちょうどいい塩梅です。

 

ちょっと小腹が空いたときのおやつにぴったりで、サクサクと食感も軽いからあっという間にペロリと1袋を食べてしまいます。お値段は子どものお小遣いでも無理なく買える43円(参考価格)。子どもからご年配まで幅広い世代から愛されるこのかきもち、ぜひ手に取って食べてみることをおススメします。

 

木村のあられでは、「おやつかきもち」以外にもエビや青のり、豆味など種類も豊富に揃っているのでそちらもぜひ。

 

↑赤いパッケージが目印。一口サイズでサクサクと軽い食感を楽しめます

 

[2品目]

創業260余年の老舗が贈るだしの素のベストセラー

山内本店

千代の味

 

熊本県民なら1度は観たことがあるというCMでお馴染みのだしの素「千代の味」は、県内のスーパーに必ず置いてある定番の味です。360mlの瓶タイプが311円(参考価格)。販売から50年以上が経ち、現存する濃縮だしの素では日本最古とのことです。

 

鰹のけずり節といりこの風味が豊かな味わいの千代の味は、水で薄めてもぼけたりせずにちゃんと味がつき、九州のお醤油の特徴である「甘み」もしっかりと感じられます。お吸い物などの汁物以外に、うどんやそうめんのつゆとしても重宝します。寒くなったら、寄せ鍋やおでんの味付けにもぴったり。幅広く使えるので、色々な料理に合わせて熊本の味を感じてください!

 

↑いろいろな味付けに使えます。容器に記載された濃縮の割合も参考になります

 

[3品目]

阿蘇の新鮮な牛乳から作ったコク深いミルクココア

らくのうマザーズ 熊本県酪農業協同組合連合会

MOTHER’S Café ミルクココア

 

熊本県の給食の牛乳として馴染み深いらくのうマザーズは様々な飲み物を販売していますが、今回はスーパーや自動販売機で販売されている熊本のメジャードリンク「MOTHER’S Café ミルクココア」を推薦します。

 

雄大な阿蘇山麓で育った乳牛から搾った新鮮な牛乳を100%使用しており、コク深いココアの味もしっかり感じられます。お腹にやさしい乳果オリゴ糖入りなので、子どもからご年配の方まで幅広い世代に愛されています。ゆったり休憩したいときやリフレッシュしたいときなどにぜひご賞味ください! 250mlのパックで105円(参考価格)。

 

↑牛乳の味もココアの味もしっかり感じられ、温めても冷やしても美味しくいただけます

 

 

「これは使い続けたくなる!」アームが曲がる扇風機「カモメファン」に家電ライターがどハマりした理由

関東甲信では観測史上もっとも早く梅雨が明け、早くも猛暑日が続いています。つい先日まで、なんとか扇風機だけで暑さをしのいでいましたが、いまでは一晩中エアコンをつけないと耐えられないレベルになってきました。そして、わが家ではエアコン使用時も、たいてい扇風機を回しています。部屋の空気を循環させることで温度ムラを解消できるうえ、風が身体に当たると体感温度が下がるため、設定温度を高めにして扇風機を併用し、電気代の節約にも精を出しています(笑)。

 

とはいえ、扇風機の風を身体に当てるなら、やはり風の質にはこだわりたいもの。最近では、自然界に近い風を生み出す、高級扇風機の人気が定着しつつあります。これらは従来のACモーターと違い、DCモーターを搭載しているため電気代もオトク。微風から強風まで、きめ細かく調整できるのも特徴で、昔ながらの扇風機と比べると違いは歴然です。

↑フレキシブルに曲げられる細いアームを採用したスッキリしたデザイン。レバー部分を関節として、曲げたり伸ばしたりできます

 

なかでも今回は、風の心地よさに加え、支柱に5つの関節を持つフレキシブルアームを採用したドウシシャの「Kamomefan(カモメファン)」Fシリーズの新製品「FKLT-232D」(実売価格2万6870円)をご紹介します。下の写真を見て頂けばわかる通り、この扇風機、独特のフォルムがなんだか人の心を掴みます(笑)。

↑なんか通じ合ってる? まるで生きているように見えてくるドウシシャの扇風機「FKLT-232D」

 

いままではありえなかった方向にやさしい風が送れる

そもそも「カモメファン」とは、岡山県の世界的な船舶用プロペラメーカー「ナカシマプロペラ」が開発した羽根を採用した扇風機ブランド。カモメの羽をヒントに設計されており、ふわりとやさしい風が遠くまで届くという特徴をもっています。今回紹介する「FKLT-232D」は、上下の角度調節や左右の自動首振りはもちろん、フレキシブルアームに採用によって支柱の角度まで変えられるという、目からウロコの構造を備えているのです。

↑捨てずに取っておきたくなるような、かわいい段ボール箱に入っていました。組み立てた状態で梱包されているため、出したらすぐに使い始められます。もちろん、収納するときもラク

 

↑たとえばこんな姿勢で床を利用して風を拡散させることも可能。家電というより、おじぎをしている人のよう。なんともいえない愛嬌を感じます

 

操作部はプロペラ回りにあって屈む必要なし

ほかにもユニークところがいっぱい。まず台座が非常に薄く、電源コードを挿す場所が見つかりません。どこだろう? と探してみたら、なんと上のポールの端にDCジャックが(笑)。これは意外でした。

↑電源コードを挿す場所が見当たらないと思ったら、こんなところに!

 

また操作部は台座ではなく、プロペラの後ろにあるため、操作のたびに屈む必要がありません。操作部には電源ボタン、首ふりボタン、タイマーボタン、リズム/おやすみ風のボタンがあって……あれ? 風量調節ボタンがない? 再び探しまわったら、今度は本体の下、プロペラを顔とすると、アゴにあたる部分からダイヤル式の風量調節部が突き出していました。これも意外! ちなみに、リモコンも付属しています。

↑基本的な操作ボタンは本体上部に。これなら、「屈むのが面倒だから足で操作」なんてことも起こりませんね

 

↑風量調節はこちら。右に回すと強く、左に回すと弱くなり、そのレベルはインジケーターの光でわかります。無段階調節できますが、最弱から最強までは大きく回し続けなくてはいけません。風量を大きく変えるときはリモコンがオススメ

 

8m先までフワッと優しい風が届いた!

さて楽しみなのは風の質。さっそく風量を真ん中あたりにし、首振りで運転してみたところ、おお~、確かに当たりがフワリとやわらかい! スーっと自然の風が吹き抜けていくような心地よさを感じました。ちなみに、わが家にはまだ昔ながらの扇風機もあり、カモメファンと比べてみると、こちらは弱風でも風の当たりが硬く、ムラがあるのを感じます。

↑優しい風を届けるカモメファンのプロペラ

 

ちなみに「風を遠くまで届ける」というけれど、どれくらいまで届くのか。風速を測ってみると、最大でも約10km/h。昔ながらの扇風機の最大値が約20km/hだったのに対し、かなり弱めです。それでも部屋の隅に置いたら、なんと約8m先まで風が届きました。それもフワッと優しい風です。

 

上から風を浴びると、包み込まれるような心地よさ

そして最大の醍醐味といえば、フレキシブルアームのおかげで、寝ているときに上から風が浴びられるというもの。そもそも開発の経緯が「シャワーを上からかけると気持ちいいから、風も上から浴びると気持ちいいにちがいない」という発想だといいますから、これはぜひ試してみなくては。さっそく床に寝転んで風を浴びてみたところ、なるほど、優しい~。風を浴びるというより、包み込まれるような心地よさとリラックス感を感じます。まさに自然のそよ風を感じているようで、いい夢が見られそうです。

↑休日の朝、リビングで二度寝する息子と愛犬に向けて、扇風機をかけてみました。二人(?)とも気持ち良さそうです

 

息子も同様の使い方をしたところ、これがかなり気持ちよかったようです。以降もゴロ寝するときは、上から風が当たるよう、角度を調節して使っていました。

 

ちなみに前ガードについているセンターバッジ(アロマケース)を外し、フエルト部分にアロマオイルを垂らして、香りを楽しむこともできます。組み合わせて使えば、よりリラックスできそうですね。

↑就寝時に使うなら、ラベンダーなどの香りを漂わせてもよさそう

 

愛着を持って使い続けたくなる唯一無二の扇風機

家電ライターという仕事上、いままで数々の扇風機を使ってきましたが、これはいい意味で驚きが多い扇風機でした。デザインもスッキリしているし、ポールを曲げるだけで、人間のような親しみを感じるから不思議です。少々気になるのは、角度調整のときにやや力が必要ということ、また見た目以上に本体が重いということです(本体は約4.4kg)。ただし、それでも家族が自分の居場所に持ち運んでまで使っていることを見れば、その心地よさをいかに気に入っているかがよくわかります。

 

寝ている人をいつくしむような姿勢や、首をかしげたようなコミカルなポーズも本機ならでは。カッコいい扇風機はたくさんありますが、やさしい風質や愛嬌のある姿、かわいい段ボール箱を含め、「愛着を持って使い続けたくなる」という意味では、唯一無二のモデルといえるのではないでしょうか。

↑まるで「呼んだ?」とでも言っているような、この角度がお気に入り

 

●サイズ/質量:W305×H800~900×D260㎜/約4.4kg●動作音:12.0dB●風量調節:無段階●自動首ふり角度:左右30・60・90度●手動角度調節:上下 上向き90度、下向き90度※真正面起点●タイマー:入 / 切 1・2・4・8時間●消費電力:1.2W(最小時)~10.5W(最大時)

 

【2018年】エアコン主要6メーカー「価格帯別オススメモデル」全18機を総まとめ

いよいよ本格的な夏がやってきました! より快適な空間を手に入れ、電気代を節約するためには、最新のエアコンに買い換えたいところ。とはいえ、どのメーカーのどんなモデルを買ったらいいかわからない……。エアコンは高い買い物だけに、失敗したくないし……。そんな方のために当サイトでは、家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、6回にわたってエアコンのガイド記事を掲載。6つの主要メーカーの特徴をガイドしてもらうとともに、各メーカーごとに3つの価格帯でオススメモデルを選んでもらいました。今回はこれらの記事の総集編。スペックや機能を比較した表組みを参照しながら、じっくり検討してみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【まずは重要なスペックの見方をチェック!】

「APF」が高いほど省エネ性能が高い

「適用畳数」の読み方は、「冷房11~17畳」という場合だと、木造住宅で11畳(左の数値)、鉄筋住宅で17畳(右の数値)に適しているという意味になります。11~17畳の範囲で使えるというわけではないので、ご注意ください。また、夏場を前にしたエアコン選びで見落としがちなのが、暖房の能力。暖房の適用畳数は冷房よりも小さいため、冷房の適用畳数が部屋のギリギリのモデルを購入してしまうと、夏場はいいが冬場はなかなか暖まりにくいといった事態になります。暖房の適用畳数は余裕をもって選びましょう。

 

「APF」とはAnnual Performance Factorの略で、1年間、JIS(日本工業規格)に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4.0~5.0台、最上位モデルだと7.0台になります。APFとよく似た数値として、「期間消費電力量」があります。こちらは年間を通じてエアコンを使用したとき、消費する電力量の目安のこと。JISが定めた一定の条件をもとに試算したもので、数値が低いほど電気代がかからないことになります。

 

寒冷地では「低温暖房能力」も要チェック

kWで表される「能力」とは、単位時間当たりに室内から取り除くエネルギー、または室内に与える熱エネルギーのこと。この数値が大きいほど広い部屋に対応します。今回はリビングで使われることが多い14畳用を想定し、冷房能力4.0kWのモデルを紹介しています。

 

「省エネ基準達成率」は、省エネルギー法が定めるAPFの基準値(目標値)をどれくらいクリアしているかを示すもの。ただし、冷房能力とサイズによって目標値が違うので、純粋に省エネ性能を比較するならAPFの数値を確認すべき。「低温暖房能力」はその名の通り、低温時の能力の目安。JISが定めた条件下(室内20度、室外2度)での能力を示し、数値が高いほど優秀です。寒冷地の方は注目したいポイントです。

↑下位モデルのスペックの例。APFは4.9、期間消費電力量は1544kWhです

 

↑上位モデルのスペックの例。期間消費電力量、APF、低温暖房能力(「外気温2℃時の暖房能力」と表記)など、すべてが下位モデルを大きく上回っています

 

メーカーその1 ダイキン

ダイキンのエアコンの特徴とは?

「部屋全体をムラなく均一な温度にする」がポリシー

「ダイキンは世界売上No.1の空調メーカー。確かな技術があり、基本性能が高いと評判です。外気温が低くても高くてもしっかり冷暖房してくれる、タフな室外機も大きなウリ。一方、他社に比べてセンサー技術にはあまり力を入れておらず、あくまで『部屋全体をムラなく均一な温度にする』というのが、ダイキンエアコンのポリシーです。人がいなくなると省エネ運転を行うオートセーブ機能やオートオフ機能は、上位機種以外にはないのも特徴。また、ラインナップは各グレードごとに個性があるというより、『グレードが下がるごとに確実に機能を減らして価格を下げる』というわかりやすい構成になっています。なお、全シリーズで、古い同社製エアコンの冷媒配管をそのまま利用することが可能(※)。露出配管であれは取り替えも手間ではないですが、隠蔽配管ならば助かる仕様です」(戸井田さん)

※Rシリーズの加湿ホースは流用不可

 

【ダイキンのオススメその1 ハイエンドモデル

無給水の「うるる加湿」や高度な気流制御で快適空間を実現

Rシリーズ うるさら7

AN40VRP(※200V)

実売価格24万2000円

他のシリーズにはない、無給水で加湿ができる「うるる加湿」を搭載した最上位シリーズ。暖房時には空気中の水分をエアコンが取り込み、自動で加湿してくれます。「さらら除湿」は除湿した冷風を室内の温まった空気と一緒に送風する機能。消費電力も少なく、寒くなりにくい除湿方法です。また、上位機種だけの、冷房時は天井に沿って冷風を回す「サーキュレーション気流」と、窓からの熱でできた温度ムラをセンサーが検知すると床付近に冷気を送る「垂直気流」で部屋の温度ムラも抑えます。年間電気代は他グレードのシリーズと比べてかなり割安です。

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

うるさら7(Rシリーズ) 戸井田さんのレコメンド

基本性能が高く、清潔性や操作性を高める機能が豊富

「『R』シリーズは、無給水加湿『うるる加湿』を搭載する唯一のモデルです。4.0kWクラスなら、1時間あたり750mℓの加湿量があり、本格的な加湿能力です。速暖性を向上した『ヒートブースト制御』、湿度を下げることで素早く涼しくする『クールブースト制御』、寒くならないハイブリッド方式の『さらら除湿』など、冷房・暖房・除湿の性能は非常に高いものがあります。

↑「うるる加湿」は外の空気中の水分をエアコンが取り込んで、室内を加湿。加湿量は4.0kWクラスで750mℓ/hを誇っています(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

また、上位シリーズに搭載されている音声ガイド機能は、リモコンで操作した内容やオススメの運転モードを音声で知らせてくれる便利な機能。エアコン内部の清潔性を保つ機能では、冷房・除湿で発生した水と一緒に汚れを洗い流す『セルフウォッシュ熱交換器』が採用され、下位クラスより高性能です。高温・高湿になると、音声で知らせて自動で冷房運転を開始する『高温パトロール』モードもあるので、高齢者や子どもだけのときも安心です」(戸井田さん)

 

【ダイキンのオススメその2 中位モデル

「さらら除湿」と「プレミアム冷房」で夏が快適に過ごせる

Fシリーズ AN40VFP

実売価格22万4845円

Rシリーズ、Aシリーズ、Sシリーズに次ぐ中位モデル。最上位の「R」シリーズと同様、「ヒートブースト制御」「クールブースト制御」と、設定温度到達後も温度と湿度をコントロールしてくれる「プレミアム冷房」を搭載したモデル。無給水の「うるる加湿」は省かれていますが、夏場に力を発揮する「さらら除湿」は搭載されています。「セルフウォッシュ熱交換機」は非搭載なものの、自動的にフィルターのホコリをブラッシングする「フィルター自動お掃除」機能でフィルターの目づまりを抑えます。ただし、APF(通年エネルギー消費効率)や年間電気代は、下位の「E」シリーズに近い数値となっています。

 

Fシリーズ 戸井田さんのレコメンド

体に風を当てない快適空調がポイント

「冷房時は、気流を天井に向けて持ち上げる『天井気流』で、エアコンの風が体に直接当たりにくく快適。暖房時は、気流を切り替える『暖気かくはん運転』で天井にたまった暖気をかくはんしてくれます。風をあてずに快適空調を実現する『立体気流』もあって、部屋をムラなく均一の温度にするというダイキンのポリシーはしっかり守られています。

↑「天井気流」イメージ。気流は、約5m先まで天井に沿って奥へ広がり、エアコンの風を直接身体に感じにくくなっています(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

なお、『プレミアム冷房』や、室温に近づけて除湿する『さらら除湿』はこのグレードまでの機能。ダイキンの魅力であるタフな室外機も採用されていて、冷房・暖房・除湿の基本性能は申し分なく網羅されています。『R』シリーズにはある『垂直気流』や『サーキュレーション気流』は非搭載なので、暖房時はサーキュレーターなどの空気をかくはんするアイテムを追加すると、より快適性が増すと思います」(戸井田さん)

 

【ダイキンのオススメその3 普及モデル

「ストリーマ」で清潔さを保つシンプル&コンパクトなシリーズ

Eシリーズ AN40VEP(※200V)

実売価格14万2000円

限られたスペースにすっきり設置できるコンパクトなベーシックモデル。風を直接的に体に当てない「風ないス運転」により、夏は冷風をより上向きに吹き出し、冬は温風を足元へ吹き下ろします。フィルターの自動掃除機能は非搭載ですが、ダイキン独自の「ストリーマ内部クリーン」で、熱交換器や気流の通路にプラズマ放電の一種「ストリーマ」を照射してエアコン内部のカビやニオイを抑制。フィルターで捕らえた物質にストリーマを照射する「ストリーマ空気清浄」機能も、他シリーズと同様に搭載されています。

 

Eシリーズ 戸井田さんのレコメンド

ベーシックな冷暖房機能はしっかり搭載

「室内外の温度に応じて、暖房・ドライ・冷房3つの運転モードを自動でセレクトする『自動運転』あり。0.5℃単位で温度をコントロールできる『PIT制御』や、すばやく暖房する『ヒートブースト制御』も搭載しています。下位シリーズとはいえ、ベーシックな冷暖房機能は万全ですね。幅770mmのコンパクトな室内機で、半間幅も余裕で収まる横幅も特徴。室外機も3.6kW以下は幅675mmとコンパクトです(4.0kWは795mm)。

↑室内機は幅770mmのコンパクト設計(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

フィルター自動掃除機能は非搭載ですが、エアコン内部・フィルターも独自のストリーマで清潔をキープ。熱交換器フィンには親水性に優れた2層コートを採用し、汚れを浮かせて洗い流せるので、上位機種と同等とはいきませんが、お手入れはラクな仕様になっています。ただし、省エネ性能は価格なりのレベルなので、短時間での使用を想定した部屋に設置するのがオススメですね」(戸井田さん)

 

<総括>

Fシリーズは冷房メインに最適で、Eシリーズは設置性でメリットあり

「『R』シリーズは、冷暖房の基本性能、室外機の性能、清潔維持機能など、ダイキン最高峰の仕様です。特に気流制御が優秀なので、エアコンの風が直接当たるのが苦手な人にオススメです。4.0kWは100Vと200V仕様がありますが、200V仕様の方が省エネ性能が高いので、電源の問題がなければ200Vがいいでしょう。

 

『F』シリーズは、最上位シリーズから『うるる加湿』と『垂直気流』を省いた中位モデルです。冷暖房の基本となるコンプレッサーの制御や室外機の性能はほぼ一緒。上位クラスに比べると付加機能が少なく、APF(通年エネルギー消費効率)もやや低くなくなります。しかし、夏に活躍する除湿機能や冷房機能は最上位クラスとほぼ同レベル。エアコンの使用は夏場がメインという人には最適な仕様といえるでしょう。

 

一方、『E』シリーズは、快適性能を高める最新機能がほぼ削られていますが、基本性能が高いダイキンエアコンが4.0kWクラスなら15万円以下で手に入るのが大きな魅力。室内機もコンバクトなので、設置スペースが限られている場合や、留守の時間が多く、リビングで長時間過ごすことは少ないという生活スタイルなら、おトク感がありますね」(戸井田さん)

 

メーカーその2 三菱電機

【三菱電機のエアコンの特徴とは?】

「三菱電機は、現在の家庭用エアコンで初めて、筒型のファン『ラインフローファン』を搭載。現在の壁掛けエアコンの雛形を作った老舗メーカーです。2015年には、世界で初めて左右独立駆動する新型ファン『パーソナルツインフロー』を開発し、エアコンの新世代を切り開きました。また、早くからセンサーを搭載しており、蓄積したセンシング技術の高さにも定評アリ。それらの技術でひとりひとりに適した温度で吹き分け、個人の快適性を重視した空調を得意としています。なお、三菱電機の4.0kWタイプは200Vのみなので、設置に際し電源工事が必要になる可能性があるので注意しましょう」(戸井田さん)

 

【三菱電機のオススメその1 ハイエンドモデル

2つのプロペラファンと「ムーブアイmirA.I.」がひとりひとりを快適に!

霧ケ峰 FZシリーズ

MSZ-FZ4018S

実売価格27万8000円

センサーとAIを活用して少し未来の体感温度を予測する「ムーブアイmirA.I.」が、快適な室温を保つプレミアムモデル。2つのプロペラファンがそれぞれ駆動する独自の機構「パーソナルツインフロー」が、ひとりひとりの温度の感じ方に合わせて気流の強弱と方向を細かくコントロールしてくれます。除湿運転時の「プレミアム除湿」は弱冷房方式ながら、2つのファンを制御することで室温低下を抑え、寒くなりにくい除湿を実現。APF(通年エネルギー消費効率)は「7.8」と他のシリーズに比べ優秀で、年間電気代も抑えられています。また、「ピュアミスト」を放出する機能を持ち、菌・ウイルス・カビ菌・花粉の活動の抑制、脱臭・保湿効果も期待できます。

 

FZシリーズ 戸井田さんのレコメンド

センサー、ファン、清潔機能も万全のハイスペックモデル

「ほかにはない独自の内部構造を持った、最先端のシリーズです。従来の筒型ファン(ラインフローファン)を止め、ふたつのプロペラファンを採用したダブルファン仕様『パーソナルツインフロー』が特徴。左右それぞれに違う温度帯(暖房時体感温度差 約5℃)の風を送り出せるため、ひとりひとりの快適さが追求できるのがメリットです。また『ムーブアイmirA.I.』による、未来を予想しての『先読み運転』もお見事。『フィルターおそうじメカ』搭載かつ、掃除がしにくいエアコン内部には汚れがつきにくい『ハイブリッドナノコーティング』を施し、カビの発生を抑制する『カビクリーンシャワー』『はずせるボディ』(特許)など、清潔維持対策も万全です! すっきりしたパネルでデザイン性も高く、デザイン・機能ともにまさにハイスペックモデルといえます」(戸井田さん)

↑左右独立駆動のファンで、1人ひとりの温度の感じ方の差や変化にあわせて、気流の強弱と方向を細かくコントロール(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

「これだけ最先端のセンシング技術が搭載されているからには、『自動』運転での使用が最適。『ムーブアイmirA.I.』に学習機能もあるため、エアコンの能力を信じて、しばらく使い続けることがポイントです。ただ、ダブルファンという構造上奥行きがあるので、設置スペースの確認は忘れずに!」(戸井田さん)

 

三菱電機のオススメその2 ハイスペックモデル

ダブルファンはないが、最上位シリーズと機能はほぼ同等のスペック

霧ケ峰 Zシリーズ

MSZ-ZW4018S

実売価格24万8000円

「FZ」シリーズと同じく「ムーブアイmirA.I.」を搭載したハイスペックモデル。2つのプロペラファン「パーソナルツインフロー」は省いていますが、体温変化を感知して「自動風あて・風よけ」によって室内の2人を同時に快適にしてくれます。除湿機能としては、「さらっと除湿冷房」を搭載。「冷房」と室温の下がらない「再熱除湿」を自動で切り替えて、除湿していても寒くならず、快適な温度に保ってくれます。「フィルターおそうじメカ」や「ハイブリッドナノコーティング」など清潔機能は「FZ」シリーズと同クラス。


 

Zシリーズ 戸井田さんのレコメンド

エアコンにお任せでOKの十分な機能

「ラインナップ順ではFZシリーズに次ぐ第2グレードに当たります。内部構造は従来のタイプですが、デザイン面を除けば、機能面は最上位とほぼ同等。人の体感温度を予測して先回り運転する画期的な『ムーブアイmirA.I.』も搭載しています。また、FZシリーズと同様、タッチパネルリモコンを採用し、必要最低限の操作で快適運転ができるので高齢者でも迷いません。リモコンのメニューからは細かな設定も可能。FZシリーズもそうですが、高性能なセンサー機能を活かすために、基本的に『自動』運転がオススメ。好みに合わせた設定もできるので、カスタマイズしたい人は最初にリモコンでいろいろ試してみるのがいいでしょう」(戸井田さん)

↑ムーブアイmirA.Iは身体の温度を0.1℃単位でチェックし、個人の体感温度を予測します(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

三菱電機のオススメその3 コンパクトモデル

実績のある「ムーブアイ」を搭載し、価格を抑えたコンパクトモデル

霧ケ峰 Lシリーズ

MSZ-L4018S

実売価格18万8000円

赤外線センサー「ムーブアイ」を搭載したコンパクトモデル。FZシリーズとZシリーズの未来の体感温度を予測するAI機能は省かれていますが、センサーが体感温度や人の位置を感知し、冷やしすぎない快適な冷房が可能です。左右のフラップを別々に動かし、2か所を同時に吹き分ける「ビッグWフラップ」を搭載。また「スマート除湿」は、風速を「自動」に設定すると、ファンの回転数を制御しながら除湿し、部屋が寒くなりにくい効果があります。「ハイブリッドナノコーティング」はファンのみに実装。前面パネルやフラップなど、外観パーツは取外しが可能で掃除がしやすい「はずせるボディ」です。

 

Lシリーズ 戸井田さんのレコメンド

コンパクトながらリビングに必要な機能を搭載

「長年の実績がある赤外線センサー『ムーブアイ』搭載モデル。2か所吹き分け可能で、『フィルターおそうじメカ』『はずせるボディ』は、このグレードまでの搭載です。リビングに必要な機能なので、最低限このグレードを選びたいところ。本シリーズの特徴は高さ250mmのコンパクトさ。設置寸法も295mmあれば大丈夫なので、窓上にしか設置できない条件でも問題ありません。夏はエアコンと送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』(特許)、冬は暖房とサーキュレーター運転を交互に行う『サーキュレーターモード』があるのも便利です。ただし、本体価格は安いものの、FZシリーズやZシリーズと比べると電気代がかかるので、常にエアコンを使うという方は上位モデルを選んだほうがよさそうです」(戸井田さん)

↑Lシリーズの「ムーブアイ」のイメージ。床や壁などの温度から体感温度を測り、人の位置も見て冷やしすぎない、 あたためすぎない快適な空調を実現します(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

<総括>

価格を抑えて快適性を重視するならZシリーズが狙い目

「3シリーズの違いを簡単にまとめますと、FZシリーズは、基本性能(省エネ性)・機能・デザイン、すべてが最新・最上のハイスペックモデル。省エネも快適性も見た目も重視したいという人向きです。暑さ寒さの感じ方が違う複数の人が一緒に過ごす部屋には最適ですね。本シリーズは4.0kWタイプ以上しかないので、14畳越えの大きい部屋のみ対応しています。

 

一方、Zシリーズは、最新機能は網羅していますが、基本性能(吹き分け機能)とデザインがやや落ちます。とはいっても、『パーソナルツインフロー』は搭載しないものの、機能はFZとほぼ変わらないので、価格を抑えて快適性を重視したい人にはこちらが狙い目です。

 

コンパクトモデルのLシリーズは、本体価格がお手ごろ。ただし、上位モデルに比べて省エネ性・機能性で劣るのがネックです。1日中使うことが想定されるライフスタイルなら、少しムリをしても上位クラスを選んだほうが、10年使った場合はおトクになる場合も。とはいえ、三菱電機独自の『ムーブアイ』『ハイブリッド運転』を搭載し、『フィルターおそうじメカ』搭載など、清潔性が担保されているのはメリットです。このあたりをしっかり検討して選んでください!」(戸井田さん)

 

メーカーその3 パナソニック

【パナソニックのエアコンの特徴とは?】

プラスαの機能が充実し、使い勝手がいいのがメリット

「他社に比べて価格がややリーズナブルに設定され、家電量販店で高いシェアを誇っているのがパナソニック。全7グレードが用意され、幅広いラインナップでニーズに合ったモデルが選択できます。独自の微粒子イオン『ナノイー』での除菌・消臭機能や、『フィルターお掃除ロボット』を早くから搭載し、清潔性の維持にも力を入れてきました。重電メーカーと違ってパナソニックは家電メーカーだけに、使い勝手やプラスαの機能(ナノイーや『おやすみナビ』アプリなど)など、ソフトの提案に力を入れているのが特徴。一方で世界初、温度帯の異なる2つの冷風・温風を作る『ダブル温度熱交換器』や、室外機の蓄熱槽に排熱を蓄えて活用する『エネチャージシステム』など、基礎技術の開発にも積極的です」(戸井田さん)

 

【パナソニックのオススメその1 ハイエンドモデル】

高効率のスクロールコンプレッサーで省エネ性は抜群

エオリア WXシリーズ

CS-WX408C2(※200V)

実売価格26万3700円

コンプレッサーに高効率な「スクロール方式」を採用し、省エネ性能を強化した最上位モデル。APF(通年エネルギー消費効率)は7.7と高い数値を誇ります。さらに、「新・ひとものセンサー」で「ひと」と「もの」を高精度で見分け、「暑い」「寒い」の感じ方(温冷感)まで解析。「ダブル温度熱交換器」で2つの異なる温度の風を同時に作り、個人の温冷感に応じて吹き分けます。部屋の断熱性を解析して最適な運転を行う「おへや学習機能」などを備え、きめ細かく節電します。また、ナノイー濃度が従来の10倍になった微粒子イオン「ナノイーX」や、空気の汚れに応じて可動する新搭載の「アクティブクリーンフィルター」で部屋の空気を清潔にする空気清浄機能も充実しています。

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

WXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

動くフィルターで空気清浄機としても使える!

「空気の汚れを感知して、空気清浄フィルターが自動で動く『アクティブクリーンフィルター』がユニーク! エネルギー効率を重視し、空気の汚れがある時だけ密度の高い高性能フィルターが出てくるので、省エネ性を維持しつつ空気を浄化することができます。4.0kWの200V仕様なら20畳相当をカバーできますよ。空気清浄機として単独運転もできるので、わざわざ空気清浄機を置きたくないという人にもオススメ。2018年モデルから無線LAN内蔵になり、『エオリアアプリ』をダウンロードすればすぐにスマホで遠隔操作が可能になりました。

↑アクティブクリーンフィルターの仕組み。空気が汚れに応じてフィルターが可動します(画像出典:パナソニック公式サイト)

 

また、室温と湿度のバランスを考えた『快適除湿モード』、弱冷房で除湿する『冷房除湿モード』のほか、ナノイーXで脱臭しながら除湿する『衣類乾燥モード』を搭載と、除湿機能が充実しているのが魅力。その他、熱交換器の『ホコリレスコーティング』が、オンリーワン。フィン表面だけでなく切断面までしっかりコーティングを施すことで汚れをはじく仕上げです。耐塩害仕様で、海岸近くのエリアでも大丈夫。北海道・東北電力推薦の『あったかエアコン』になっているほど暖房性能も高く、寒い地域の人にも安心です!」(戸井田さん)

 

【パナソニックのオススメその2 セカンドモデル】

省エネ性能以外の機能は最上位と同レベル!

エオリア Xシリーズ

CS-X408C2(※200V)

実売価格25万1600円

省エネ性能が高い「スクロールコンプレッサー」を採用していない(※)以外は、最上位のWXシリーズと同等の機能を搭載。「ナノイーX」と「内部クリーン」運転でエアフィルターを除菌する「オートクリーンシステム」、熱交換機表面(フィン切断面)にもコーティングした「ホコリレスコーティング」「フィルターお掃除ロボット」などで機内を清潔に保ちます。APF(通年エネルギー消費効率)は、200Vの「CS-X408C2」を選べば「WX」シリーズとあまり変わりませんが、100Vの「CS-X408C」の場合、APFは6.3とややダウン。その結果、年間の電気代目安も5000円ほど高くなっています。

※Xシリーズでは、5.6kW(18畳用)以上でスクロールコンプレッサーを搭載

 

Xシリーズ 戸井田さんのレコメンド

最先端の機能がありながら本体価格はお得!

「セカンドグレードに当たりますが、目玉機能である『アクティブクリーンフィルター』『ナノイーX』をはじめ、『ダブル温度熱交換器』や無線LAN内蔵、除湿機能、センサーなど、最上位WXと機能は一緒です。違いはAPFが下がる点。最先端の機能を少しでもおトクな価格で試したい人向けです。能力のバリエーションが幅広く用意されており、6畳用~29畳用まで10種類と豊富に用意しているのも強みです(WXシリーズは14畳用以上のみ6種類)。WX同様、空気清浄機を置かずに済むのでそのぶん費用も浮き、空気清浄機の置き場所も必要なくリビングを広々と活用できます。グッドデザイン賞を受賞した『Jコンセプトシリーズ』のエアコンなので、インテリアにこだわりたい人にもオススメ」(戸井田さん)

↑ダブル温度熱交換器の仕組み。センサーが個々の人の「暑い」「寒い」の感じ方を見分け、フラップで2つの温度の風を混ぜずに独立して吹き分けることで、複数の人を同時に快適にします

 

【パナソニックのオススメその3 コンパクトモデル】

「フィルターお掃除ロボット」搭載でも奥行きはコンパクト!

エオリア EXシリーズ

CS-EX408C2(※200V)

実売価格14万6800円

奥行き239mmとコンパクトなモデル。フィルターについたホコリをかき取って自動で配管穴から屋外に排出する「フィルターお掃除ロボット」もしっかり搭載。「ホコリレスコーティング」や「アクティブクリーンフィルター」は省かれていますが、「ナノイーX」での機内の除菌やカビの抑制は可能です。ナノイーXによる空気清浄機能はないものの、空気がエアコンを通過する度に0.3μmの粒子を80%以上キャッチする「クリーンフィルター」を内蔵し、空気の汚れをキャッチ。心地よいリズムの気流を作り出す「1/f ゆらぎ気流」も搭載しています。

 

EXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「こちらは上から4番目のグレードです。フィルターお掃除ロボットの自動排出方式搭載なのに、設置性が良いのがウリ。これより下のグレードは、ダストボックスに集めたホコリを手動で捨てる方式になります。人がいるかいないかを見分けて省エネ運転をする『不在省エネ』や『オートオフ機能』、部屋の特性を学習する『おへや学習機能』、『日射センサー』などはしっかり搭載しており、省エネと快適性をソフト面でカバーしています。

↑フィルターお掃除ロボットの仕組み。かき取ったホコリは配管穴から自動排出します(画像出典:パナソニック公式サイト)

 

ただ、最上位と比べると消費電力が多いので、長時間使う部屋よりは短時間使う部屋にオススメ。また、本体価格が抑えられている割に、オートセーブやオートオフ機能があるので、出入りの激しい小さなお子さんが居るリビングに使うのもオススメです。別売の無線アダプターをつければスマホによる遠隔操作もできるので、自己管理がまだ難しいお子さんがお留守番するときも安心ですね」(戸井田さん)

 

総括

Xは高性能でWXよりコンパクト。EXはエアコンをスッキリ見せたい人に

「WXシリーズは、省エネ性能を強化し、パナソニックの技術を詰め込んだ『全部のせ』タイプ。冷暖房の性能も高く、エアコン内部の清掃機能や空気清浄機能も高性能です。アプリで様々な操作が可能ですし、最先端のエアコンライフを楽しむならこのモデルでしょう。200V仕様は寸法フリータイプで本体幅899mmとやや大きめということもあり、電源や取り付け位置のレイアウト確認も忘れずに。なお、4.0kW(冷房14畳用)以上の大きさのみの展開なので、これより小さい部屋の場合はXシリーズをチェックしましょう。

 

Xシリーズは、性能・機能は最上位モデルと基本的には一緒。こちらもWXシリーズ同様、北海道・東北電力推薦の『あったかエアコン』で暖房性能が高いです。室内機の幅が799mmの寸法規定サイズになるため、そのぶん最上位のWXよりAPFが落ちますが、半間幅(約91cm)のスペースで高性能のエアコンをつけたい場合に最適です。リビングにも使える14畳用は100Vと200Vの仕様があり、200VのほうがAPF7.2と優秀。200Vでも本体価格はほぼ変わらないので、電源工事をしてでも200Vの方がオススメです。100Vか200Vかの確認は、エアコン専用コンセントの表示を確認するか、エアコン専用コンセントの穴の数(100Vは2つ、200Vは3つ)で判断してください。

↑200Vのコンセントの穴の形状は、スペック表にも表示されています(赤い円で囲んだ部分)。同じ形状か否か、しっかりチェックしましょう

 

EXシリーズは、全体的に性能は下がりますが、冷暖房の基本能力は搭載しており、日々の使いやすさを重視したタイプです。奥行きがコンパクトなので、エアコンをできるだけすっきり収めたい人にオススメ。お掃除ロボット搭載で清潔性も維持もしやすいです。4.0kW(14畳用)以上は200Vなので電源の確認を!」(戸井田さん)

 

メーカーその4 東芝

【東芝のエアコンの特徴とは?】

電機集じん方式の空気清浄機を搭載し、キレイなフォルムも魅力

「他メーカーに比べて、シリーズが少なく、選択肢があまりないのが惜しい。ただし東芝のエアコンは、しっかりした空気清浄機能が搭載されているのがウリで、エアコンで全シリーズ空気清浄機能の具体的なスペックが表記できるのは東芝のみ。全シリーズに搭載されている『プラズマ空清』は、プラズマ放電で汚れを帯電させて熱交換器に吸着させる『電気集じん方式』なので、空気清浄用のフィルターが不要、かつ交換の手間やコストもかかりません。空気清浄機を床に一台置く必要がなく、そのぶん部屋が広く使えるのもメリットです。

 

また、デザインエアコンと言えるほどの特別仕様ではないですが、室内機のキレイなフォルムは高評価。両サイドを包むように巻き込んでいる前面パネルが、すっきりとした印象を与えてくれます」(戸井田さん)

東芝のオススメその1 ハイエンドモデル

空気清浄機能の適用範囲が広く、「エナジーセーブコンプレッサー」で省エネ性能も高い

大清快 E-DRシリーズ

RAS-E405DR

実売価格21万8000円

省エネ性能が高い最上位モデル。必要な能力に応じてシリンダーを切り替える、東芝独自の「エナジーセーブコンプレッサー」を搭載。「節電」ボタンを押せば、扇風機並みの省電力45Wで運転が可能です。「プラズマ空清」は、4.0kWで適用床面積15畳と他モデルに比べてパワフル。また「Wビッグルーバー」を搭載し、二間続きの部屋でも隅々まで風が行き渡ります。寒くなりにくい「おすすめ除湿」を搭載するほか、「衣類乾燥」モードを選べば4kgの洗濯物が3時間で乾燥できます。

※200V電源の機種は適用畳数20畳。実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

E-DRシリーズ 戸井田さんのレコメンド

好みの気流が選べるうえ、長時間使うほどオトク!

「すべての機能が搭載されているフルスペックの最上位モデル。東芝独自の『エナジーセーブコンプレッサー』が採用されている唯一のモデルで、コンプレッサーのシリンダーが2つあり、フル稼働の時は2シリンダーを動かし、安定してくると1シリンダーだけ動かすことで少ない電力で運転できます。『プラズマ空清』に加え、『空質センサー』で得た情報をわかりやすく表示する『エアモニター』があるのもこのシリーズのみ。空質センサーが空気の汚れを感知するとランプがオレンジ色に、キレイになると青色に光り、状況が一目でわかります。

↑エナジーセーブコンプレッサーの仕組み。設定温度に近づくと2シリンダー運転から1シリンダー運転に切り替えて、エネルギーを節約します(画像出典:東芝公式サイト)

 

『Wビッグルーバー』でワイドかつロングに気流が届き、リモコンの『スイング』ボタンで『上下』『左右』『上下左右同時』の3つのモードが選べます。さらに、状況に応じて『風よけ』『風あて』『ワイド』『スポット』の4つの気流が選べる『快適気流』もあり。さらに、暖房はあらかじめ時刻を予約しておくと、それまでに室外機・室内機がスタンバイ状態になり、スイッチを入れると30秒で温風が出る『秒速ダッシュ暖房』が便利です。

 

最近の住宅は高気密・高断熱になっているだけに、温度が安定したときに電力が少なくてすむ『エナジーセーブコンプレッサー』の技術が活きてきます。ですから本機の場合、少しの外出(冷房1時間・暖房30分目安)でオンオフするのはやめて、ずっとつけたままにするのがオススメ。長時間エアコンを使う人ほど、電気代がおトクになりますよ!」(戸井田さん)

↑E-DRシリーズの設置例

 

東芝のオススメその2 中位モデル

フィルター自動お掃除機能を搭載し、センサーによる省エネ運転が充実

大清快 E-Rシリーズ

RAS-E405R

実売価格13万9800円

上位機種同様、「プラズマ空清」を搭載。最上位機種と同様、「楽ダストボックス」「フィルター自動お掃除」を搭載し、お掃除・清潔機能が充実しています。「楽ダストボックス」はフィルター自動お掃除でたまったホコリを掃除機で吸えるのが便利です。「ecoモード」では「人サーチセンサー」「明るさ〔日あたり〕サーチセンサー」により省エネ運転を実施。「人サーチセンサー」で不在が30分続くと自動で能力を抑え、1時間で運転を停止します。

※1:18畳用のRAS-E566Rのプラズマ空清の適用畳数は18畳 ※2:18畳用のRAS-E566RのみWビッグルーバーを搭載

 

E-Rシリーズ 戸井田さんのレコメンド

基本性能は最上位に劣るが、コンパクトサイズとメンテ性能が魅力

「4.0kWまでの機種なら、高さ250mm幅790mmとコンパクトサイズなので、狭い窓上にも収まります。また『フィルター自動お掃除』と、この機能で溜まったホコリを吸い取ることができる『楽ダストボックス』があるのは、このグレードまで。清潔性を重視する人にオススメです。

↑「楽ダストボックス」の吸引イメージ。フィルター自動お掃除で溜まったホコリを専用のお掃除ノズル(付属)を使って、掃除機で吸引できます(画像出典:東芝公式サイト)

 

センサーは、『人サーチセンサー』と『明るさ〔日あたり〕サーチセンサー』の2つ(最上位も同じ)。『ecoモード』やボタンひとつで省電力運転を行う『節電運転』など、節電機能も上位機種と同等です。ただし、『エアモニター』『Wビッグルーバー』『快適気流』は非搭載(※)。APFは4.9と、基本性能は上位機種に比べるとやや落ちます。

※18畳用のRAS-E566RのみWビッグルーバーを搭載

 

共働きなどで日中エアコンはあまり使わないが、省スペースで設置しつつ、メンテナンスの手間は省きたいという人にオススメ。下位モデルと本体価格は大きく変わらないので、お手入れをエアコンにお任せしたいなら、ぜひこちらを選ぶべき」(戸井田さん)

 

【東芝のオススメその3 コンパクトモデル】

「プラズマ空清」と熱交換器の汚れを洗い流す機能を搭載

大清快 E-Pシリーズ

RAS-E405P 

実売価格12万9800円

上位機種と同じく、東芝独自の「プラズマ空清」を搭載したコンパクトモデル。PM0.1レベルの微細な粒子も集めて帯電し、熱交換機に吸着して屋外に排出します。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、除湿や冷房時に発生した水が熱交換器の汚れを洗い流す「マジック洗浄熱交換器」を搭載。運転停止後、プラズマ乾燥で送風路内のイヤなニオイも脱臭します。水平から足元まで風向をコントロールする「クルッとルーバー」で部屋の隅々まで風を届けます。

 

↑上下左右同時にスイングする「クルッとルーバー」を搭載(画像出典:東芝公式サイト)

 

E-Pシリーズ 戸井田さんのレコメンド

少しでも安く、使用頻度が低い部屋に設置したい人に

「こちらも、高さ250mm幅790mmのコンパクトサイズ。コンプレッサーや気流制御は、ひとつ上のE-Rシリーズと同等で、APFも変わりません。除湿に関しても同等。違いは掃除機能と省エネ運転関係で、フィルターの自動お掃除と『楽ダストボックス』は非搭載ですが、熱交換器の汚れを自動で洗浄して屋外へ排出したり、送風路のニオイを脱臭したりする機能は残っています。

 

また、センサーは『人サーチセンサー』がなくなり、『明るさ〔日あたり〕サーチセンサー』のみ。人がいない時、セーブ運転や自動オフにはなりませんが、部屋に入る日照を感知して、冷暖房の運転を調整してくれます。

 

基本性能はひとつ上のE-Rシリーズと同等なので、少しでも安くエアコンを調達したい人にオススメ。ただ、フィルター掃除や『ecoモード』などはなくなるので、自己管理が前提となります。日常的に頻繁に使う部屋よりは、使用頻度が低い予備部屋や客間などに設置したいところ。手入れの手間やムダな電気代がかからずにすむでしょう」(戸井田さん)

 

総括

価格を抑えるなら清潔機能をカバーするE-Rシリーズがオススメ

※1:200V電源の機種は適用畳数20畳 ※2:18畳用のRAS-E566Rのプラズマ空清の適用畳数は18畳 ※3:18畳用のRAS-E566RのみWビッグルーバーを搭載

 

「E-DRシリーズは、すべての機能が搭載されているフルスペックモデル。独自のコンプレッサーを搭載し、基本性能が高いのが最大のウリです。在室時間が長いリビングや寝室などにオススメ。6畳(2.2kW)~26畳(8.0kW)まで全ラインナップが揃っているので、どんな大きさの部屋でも選べるのもこのグレードの特徴です。14畳(4.0kW)は100V(品番:RAS-E405DR)と200V(品番:RAS-E406DR)があり、200Vの方がAPFが高いので、より省エネ性能を求めるなら200Vで計画を!

 

E-Rシリーズは、基本性能はやや落ちるものの、清潔機能と省エネ機能はカバーされているモデルです。最上位と比べると、電気代は1年間で8000円強の差があり、また空気清浄能力も落ちるので、在宅率が低い家庭向き。コンパクトサイズを活かして、設置条件が厳しい場所の選択肢として有効です。ラインナップは18畳まで5機種で、12畳(3.6kW)はありません。また、5.6kWの18畳タイプ(品番:RAS-E566R)は高さが250mmではなくなる(293mmになる)ので、設置寸法で選ぶ場合は注意して下さい。

 

E-Pシリーズは、基本性能はひとつ上のE-Rシリーズと一緒。ラインナップは6畳(2.2kW)~14畳(4.0kW)までの4機種で、12畳(3.6kW)はなし。清潔機能や省エネ機能もシンプルなので、エアコンの使用頻度が少ない部屋向きです。ひとつ上のE-Rシリーズと実売価格で大きな差がないなら、E-Rシリーズのほうがオススメです!」(戸井田さん)

↑E-Rシリーズの設置例

 

メーカーその5 富士通ゼネラル

【富士通ゼネラルのエアコンの特徴とは?】

室内温度のムラをなくし、清潔機能でも一歩先行く

「冷暖房ともに室内温度のムラをなくし、快適にするのが富士通ゼネラルのポリシー。風を感じにくい穏やかな冷暖房はとても心地がいいもので、両サイドにファンを搭載した『デュアルブラスター』はそれを具現化するための象徴的な機構です。また、部屋の温度・湿度を計測し独自のアルゴリズムで分析して、季節と室温に応じて冷房・送風・除湿・暖房の切り替えを自動で行う『毎日快適モード』を全シリーズに搭載。これにより、運転モードの切り替えを気にせず生活でき、『一年中つけたままにする』という、一歩踏み込んだ新しい提案をしています。

 

清潔機能においても、同社は積極的な提案をしてきました。『フィルター自動おそうじ』機能を、業界で初めて開発したのは同社。さらに2018年モデルのXシリーズには、業界初の『熱交換器加熱除菌』を搭載。熱交換器のフィンとフィンの隙間に水分が残るとカビの原因となりますが、その水分を55℃以上に加熱してお湯にすることでカビ菌・細菌を除去できます。日立の『凍結洗浄』もそうですが、エアコン内部の清潔機能が今後のトレンドになりそうです」(戸井田さん)

 

【富士通ゼネラルのオススメその1 プレミアムモデル】

「熱交換器加熱除菌」「メタルハイコート」で内部は常に清潔!

ノクリア Xシリーズ

AS-X40H2

実売価格24万6460円

冷房や除湿で発生した水を加熱して、カビ菌・細菌などを除去する業界初の新提案「熱交換器加熱除菌」を搭載したプレミアムモデル。冷風・温風が吹き出すセンターファンをチタン化合物などでコーティングした「メタルハイコート」でホコリの付着も防止します。本体両側に設置されたサイドファン「デュアルブラスター」も特徴。本体センターからの「冷暖気流」とともに、温度と速さの違う2種類の気流を生み出して制御することで(ハイブリッド気流)、部屋全体の空気をムラなく快適にします。

↑加熱除菌運転の効果のイメージ(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

Xシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「デュアルブラスター」が温度ムラを減らし、清潔機能も充実

「本体両サイドについているファン『デュアルブラスター』が他メーカーにはない機能。冷房時は下に落ちやすい冷気を両サイドのファンから吹き出す風で持ち上げ、また、風を人に当てて涼感をアップさせることも可能です。暖房時は天井に昇りがちな暖気を両サイドのファンから吹き出す風で押さえつけ、暖気を床全体に広げるので、足元がしっかり温まり、顔だけが温まってぼーっとすることがなくなります。冷気だまり・暖気だまりができやすい大きな部屋や、長時間エアコンを使うと風が気になるという人にオススメです。部屋全体の温度を均一にするので、家事で四六時中動いていたり、子どもが常に動き回っていたり……といった家庭には最適ですね。

↑冷房(左)では、室内機の左右に搭載した「デュアルブラスター」の室温気流が冷気を持ち上げ、遠くまで運んで部屋中をムラなく涼しく。また、暖房時(右)は床付近を這うように遠くへ暖気が行き届きます(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

また、深夜の暖房運転は静音運転に自動で切り替えるなど、AI(人工知能)が分析・判断して最適な運転を行う『ノクリアセレクト』を搭載。このほか、エアコン任せで自動で最適な運転を行う『おまかせノクリア』では、全シリーズ標準の『毎日快適』モードに加え、X、XS、Zの上位モデルのみ搭載する『毎日みまもり』モードも用意しています。こちらは夏は31度以上・冬は15度以下になると自動運転を開始してくれるので、体感温度が鈍くなりがちな高齢者の見守りとしても活用できます。

 

清潔機能は、他のグレートにもある『熱交換器加熱除菌』『フィルター自動おそうじ』のほか、『メタルハイコート』と、電気集じんで室内の空気もキレイにする『プラズマ空清』が搭載されるなど、機能が充実しています。除湿は寒くならない再熱除湿、あるいは弱冷房除湿と、いずれかを好みに合わせて選べるので便利です」(戸井田さん)

 

【富士通ゼネラルのオススメその2 セカンドモデル】

「デュアルブラスター」搭載ながら「熱交換器加熱除菌」などを省略

ノクリア XSシリーズ

AS-XS40H

実売価格18万6840円

「デュアルブラスター」を搭載したスタンダードモデル。2種類の気流で室温を制御する「ハイブリッド気流」で、冷房時は気流を攪拌し、やわらかな風を部屋中に行き渡らせます。「熱交換器加熱除菌」は非搭載なものの、「フィルター自動おそうじ」は搭載。室温、リモコン付近、床温度の3点を計測する「3D温度センサー」を活用して運転を制御し、暖めすぎ・冷やしすぎのムダを抑制します。あらかじめ室温を上げて、霜取り運転中も暖かさをキープする「ホットキープ除霜」も搭載。

 

XSシリーズ 戸井田さんのレコメンド

デュアルブラスター搭載かつ設置スペースも少なくて済む!

「簡単に言うと『デュアルブラスター』は搭載しながら、『熱交換器加熱除菌』『プラズマ空清』などを省略し、価格を手ごろにしたモデルです。Xシリーズに比べ清潔機能と低温暖房能力が落ちますが、先述の『おまかせノクリア』や『ノクリアセレクト』といった便利機能やリモコンなどは最上位モデルと一緒です。除湿は再熱除湿はなく弱冷房除湿方式。温度が下がる『ソフトクール除湿』と、寒くなりにくい『ひかえめ除湿』の2モードから選べます。『デュアルブラスター』による温度ムラのない冷暖房が実現できるので、快適性重視の部屋で使うのがオススメ。『毎日快適』モードにすれば、ムダなく最適運転をしてくれます。子どもだけで過ごすときや、季節の変わり目で運転モードに悩むときなどにぜひ活用して下さい。

 

上位機種と同様、抗菌・防カビコーティングを施した『ハイドロフィリック熱交換器』となっていますが、エアコン内部の清潔機能は『フィルター自動おそうじ』のみ。Xシリーズに比べて清潔機能は大きく省かれているので、汚れやすいキッチン近くではなく、比較的汚れにくい子ども部屋や寝室で使うのがいいでしょう。6.3kW(20畳用)・7.1kW(23畳用)でも幅786mmとコンパクトなので、設置できるスペースが半間(約91cm)しかない部屋にも取り付けられます」(戸井田さん)

↑「ハイドロフィリック熱交換器」イメージ。冷房時と除湿時に発生した水で、熱交換器を自動で洗浄します(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

【富士通ゼネラルのオススメその3 ベーシックモデル】

清潔維持機能を重視したコンパクトなモデル

ノクリア Dシリーズ

AS-D40H

実売価格15万1200円

「デュアルブラスター」はありませんが、「熱交換器加熱除菌」を搭載したコンパクトモデル。スリムながら「フィルター自動おそうじ」もあり、清潔維持機能が重視されています。電気集じん方式の「プラズマ空清」の搭載により、0.3~2.5μmの粒子を88%キャッチして、部屋の空気を浄化してくれます。また、人感センサー「不在ECO」で人の有無を検知して、ひかえめ運転への切り替えやオン・オフを自動的に行い、節電をサポート。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

この価格帯で清潔機能が充実しているのはうれしい

「このクラスではかなりハイスペックでコスパが高いモデル。2018年モデルの目玉機能『熱交換器加熱除菌』を搭載するほか、『プラズマ空清』『フィルター自動おそうじ』などもあり、清潔機能は十分。お手入れが気になる人にはうれしいところですが、暖房を快適にする機能は少なくなるので、冷房メインの部屋で使うといいでしょう。

 

センサーは『人感センサー』のみになりますが、人がいなくなると節電運転に切り替えてくれるので省エネ。一年中適切な運転をセレクトしてくれる『毎日快適モード』もあります。両サイドの『デュアルブラスター』がないぶん、すっきりとした見た目になっているのはデザイン面にこだわる人にとっては魅力ですね。本体の高さが250mmで、高さ295mm(上部38mm・下部7mm)あれば設置できるスリム設計がウリ。パネルデザインもスッキリコンパクトで、狭い部屋でも圧迫感なく収まります。もうひとつ下にCシリーズもありますが、価格差があまりないでこちらがオススメ」(戸井田さん)

↑窓上のスペースにも収まる、コンパクトでスッキリしたボディが魅力(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

総括

「デュアルブラスター」「熱交換器加熱除菌」の有無で選択を!

「Xシリーズは『デュアルブラスター』に加え、清潔機能も便利機能もすべて搭載するフルスペックモデル。室温を均一に保つ冷暖房がしっかり実現されているので、エアコンの風が苦手という人も満足できます。両サイドにファンがありますが、5.6kW(18畳用)までは横幅が786mmに収まっています。それを超えると横幅が大きくなるので(20畳用のAS-X63H2だと幅898mm)、設置スペースにご注意を。

 

なお、停止時の姿は、以前のモデルよりもかなりスッキリしましたが、運転時は両サイドの『デュアルブラスター』が動くためメカニックな印象。『カッコいい』と感じる人と『ゴツい』と感じる人と、好みが分かれるデザインなので、動いた状態を見て判断することをオススメします。

 

XSシリーズは、清潔維持機能と暖房の快適機能が省かれているほか、APFも最上位機種に比べて低く、年間の電気代はXシリーズと比べて6000円強高くなります。清潔性を維持する機能が少ないため、エアコン内部のお手入れは定期的に業者に頼むつもりで購入をしたほうがいいでしょう。本シリーズは、とにかく風があたる冷暖房が苦手で、風をダイレクトに感じにくい『デュアルブラスター』をお手ごろに手に入れたいという人に最適です。

 

Dシリーズはデュアルブラスター非搭載ですが、清潔維持機能が充実しているモデル。冷暖房の快適性より、お手入れの手間を省くことを重視する人向き。スリムタイプなので、設置スペースに制約がある場合にも合っています。なお、ラインナップは2.2kW(6畳)~5.6kW(18畳)までなので、大きい部屋はXSまたはXシリーズで検討を!」(戸井田さん)

 

メーカーその6 日立

【日立のエアコンの特徴とは?】

「凍結洗浄」を新開発し、清潔性に磨きをかけた

「日立のエアコンは、『白くまくん』の愛称でおなじみ。寒冷地仕様を除くと全5シリーズあり、選びやすいバリエーションとなっています。室内機の内部にステンレスを採用した独自の『ステンレス・クリーン システム』で清潔性の高さには定評アリ。今季はさらに、熱交換器を凍らせてから一気に溶かして汚れを洗い流す『凍結洗浄』を開発。最下位モデルを除く4シリーズに搭載し、ますます清潔性を高めてきました。

 

近年、室内の状況をセンシングするために各社さまざまなセンサーを搭載していますが、画像によってセンシングするのは日立のみ。また、基本性能であるエネルギー効率が高いのも特徴です。高さや奥行きが小さいモデルも積極的に展開し、設置性が良い点も見逃せません」(戸井田さん)

 

【日立のオススメその1 ハイエンドモデル】

「くらしカメラAI」で幅広いデータを把握し、適した空調を行う

白くまくん Xシリーズ

RAS-X40H2

実売価格24万9130円

「くらしカメラ AI」と「凍結洗浄Premium」を搭載した最上位モデル。30万画素のセンサーを採用した画像カメラ、温度カメラや近赤外線LED技術を搭載した「くらしカメラ AI」で室内をセンシング。在室人数や時間、一人ひとりの体感温度までを把握し、高精度な空調制御を可能にしました。天井の温度を検知して天井から伝わる熱を抑える間接冷房「プレミアム天井気流」も備えています。また、熱交換器を凍らせて汚れを洗い流す「凍結洗浄」は、本シリーズでは「凍結洗浄Premium」に。「くらしカメラ AI」でエアコン内部の汚れ方を予測して自動で2回洗浄するなど、清潔性をキープする能力も高いです。ホコリなどを帯電させてフィルターで捕集する「ステンレスイオン空清」も採用。

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

Xシリーズ 戸井田さんのレコメンド

基本性能が高く内部クリーン機能が優秀

「最上位のプレミアムモデルです。APF7.7と基本性能が高く、幅800mm以下のコンパクトサイズながら優秀な省エネ性能を達成しています。エアコンを長時間使う生活スタイルであれば、よりメリットを感じるはず。『くらしカメラ AI』は、温度・湿度に加え、人の識別・在室時間・活動量・間取り・家具や窓の位置など、多数の情報を把握し、快適かつ省エネな運転をしてくれます。ただ、中央部分にカメラやセンサーがあり、運転時は全面パネルが開いて、フラップも6枚可動するのでややゴチャゴチャした見た目に。すっきりしたインテリアにしたい人は、運転時の姿を確認してください。

 

『カラッと除湿』は、寒くならずに除湿ができる再熱除湿を採用。室温が低くてもしっかり除湿ができるので、梅雨時や秋口も快適です。また、起きる時刻に合わせて温度と湿度をコントロールする新『快眠』モードや、タイマー時間が経過して運転停止した後も、室温の上昇や寝返りの頻度を見て、自動で再運転を行う『みはっておやすみ』タイマーなど、快眠のための機能が充実しているのもうれしいところです。

 

なお、ウリである『凍結洗浄』は、『くらしカメラ AI』により部屋の状況を認識して、汚れがひどくなる前に自動洗浄をするのがこのシリーズの特徴。エアコン内部を清潔に保つ機能は、他社より完成度が高いと感じます。そのため、調理時の油煙がつきやすいLDKなどに設置するのもオススメですね」(戸井田さん)

↑「くらしカメラ AI 」には、近赤外線LED技術や画像カメラ、温度カメラなど多数のセンシング機器を搭載(画像出典:日立公式サイト)

 

【日立のオススメその2 スタンダードモデル】

白くまくん E・ELシリーズ

RAS-E40H2

実売価格20万3040円

一部機能は省かれているものの、「凍結洗浄」と「くらしカメラ F」を搭載

「凍結洗浄Standard」と「くらしカメラ F」を搭載したスタンダードモデル。熱交換器を凍らせて自動で洗浄する「凍結洗浄」は、汚れを予測して洗浄する機能はありませんが、基本的な機能は最上位機種と同等です。「くらしカメラ F」は温度カメラ、湿度カメラなどは省かれていますが、画像で室内の状況を認識して人のいるエリアだけに風を送るなど温度や風向、風量をコントロールしてくれます。上位機種と同様、人がいなくなると1時間で運転を自動停止する「オートオフ」や「風よけエリアセレクト」機能も搭載されています。

 

E・ELシリーズ 戸井田さんのレコメンド

清潔性は優秀で、複数の人が居ても効率よく運転

「最上位シリーズと同様に『凍結洗浄』を搭載していて、不在時の自動洗浄のほか、タイマーでの洗浄の設定もできます。これより下のグレードでは『凍結洗浄』のタイマー設定はできません。フィルター自動掃除機能のほか、内部は『ステンレス・クリーン システム』で汚れがつきにくいのがメリット。汚れが多い環境で使うなら、タイマーで定期的に洗浄すると、汚れがたまらず清潔に使えます。

 

家具の位置や形状を検知し、気流の通り道を見つけて送風する機能は省略。フラップも6枚ではなくなりますが、人の位置と足もと、人数、活動量、日差しなどを認識して、温度・風向・風量をコントロールしてくれるので、複数の人がくつろぐ空間でも効率よく運転してくれます。冷やしすぎない冷房『涼快』や寒くならない再熱方式の『カラッと除湿』搭載で冷房機能は快適。寝返りの感知はありませんが、温度を見張って暑くなると再運転してくれる『みはっておやすみ』タイマーは搭載されています」(戸井田さん)

↑「凍結洗浄」の仕組み。熱交換器を急速冷却。大量の霜をつけて一気に溶かし、汚れを洗い流したのちに乾燥させます(画像出典:日立公式サイト)

 

【日立のオススメその3 ベーシックモデル】

「凍結洗浄」「フィルター自動お掃除」を省略して価格を抑えた

白くまくん Dシリーズ

RAS-D40H2

実売価格11万3400円

「凍結洗浄」を搭載しないベーシックモデル。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、通風路、フラップ、フィルターにステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン」仕様で、エアコン内の菌や汚れを抑制します。また、日差しを感知する「くらしセンサー」で日差しの変化を見分け、「ecoこれっきり」ボタンを押すだけで曇りや夜になると控えめ運転に切り替わります。除湿は弱冷房方式で、吹き出す風の量をコントロールして肌寒さを抑える「ソフト除湿」となっています。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「『凍結洗浄』や『フィルター自動お掃除』などの清潔維持機能を省き、必要最低限の機能に絞ったベーシックモデルです。センサーは、温度・湿度のほか日差しを見る『くらしセンサー』を搭載。日差しの変化を見分けて、省エネ・快適な運転を行います。切りタイマーをセットしていても、室温が上がると再運転する『みはっておやすみ』タイマーは本シリーズにも搭載。室内機が小さく、狭いスペースにも収まるので、設置スペースの狭い部屋に向いています。

 

ほとんどの機能を省略して価格を優先しているので、予備室や使用頻度の少ない部屋向き。内部の清潔機能が最小限ということもあって、汚れが発生しやすい部屋やタバコを吸う人が使う部屋などは避けた方が無難でしょう」(戸井田さん)

↑室内機がコンパクトなので、少ないスペースで設置できます(画像出典:日立公式サイト)

 

総括

日立のウリの機能を網羅したいならE・ELシリーズも狙い目

「Xシリーズは基本性能が高く、多彩な機能を搭載。まさに日立の技術を結集したプレミアムなモデルです。6畳(2.2kW)~29畳(9.0kW)まで、幅広いラインナップを用意。また、3.6kW(12畳)には珍しく100Vと200Vがあります。200Vのほうが年間の電気代が2500円ほど安くなるので、電源に問題がなければ、200Vタイプがおすすめです。なお、他メーカーと比べて、最上位のXシリーズとそれ以下のシリーズとの機能差が大きいのも特徴。Xシリーズだと年間の電気代も1万円以上安くなる計算です。快適性も省エネ性も差がつくので、予算が許すならXシリーズがオススメ。

 

E・ELシリーズは『凍結洗浄』搭載のスタンダードモデル。価格を抑えつつ、日立のウリの機能を網羅したいならこちらです。ただ、最上位Xシリーズとの差はかなりあるので、欲しい機能が落ちていないか、しっかり確認を! また、ひとつ下のW・WLシリーズは室内機がコンパクトな設計になっていますが、価格差はあまりないので、設置寸法に制約がない場合はE・ELシリーズがオススメです。

 

Dシリーズはもっとも廉価なベーシックモデル。といってもAPFや低温時暖房能力など、冷暖房の基本性能は悪い数値ではありません。付加機能は必要最低限で、快適性能も重視されていませんが、そこは割り切って『とりあえず冷暖房が欲しい』という部屋であれば問題なし。ラインナップは5.6kW(18畳)までなのでご注意を」(戸井田さん)

 

パナソニックがデザインの拠点を京都に移した理由

パナソニック株式会社は2018年4月から、同社の家電デザイン拠点を京都に集結したオフィス「Panasonic Design Kyoto」を始動。6月27日に行われた同オフィスの見学会に、GetNavi編集部も参加してきました。

 

↑京都府京都市に開設された「Panasonic Design Kyoto」。9階建ての4階~9階にオフィスがある「縦構造」となっています

 

 

同デザインセンターは今年100周年を迎えたパナソニックが、家電デザイントータルでの連携を強化するために開設したもの。元々同社は滋賀県草津市に白物家電(生活家電)の、大阪府門真市に黒物家電(家庭用オーディオ・ビジュアル機器)のデザインオフィスを持っていましたが、そのふたつを融合したのが「Panasonic Design Kyoto」ということになります。

 

パナソニック アプライアンス社デザインセンター所長の臼井重雄さんは、新オフィスを構える場所として京都を選んだ理由を次のように語ります。

 

「IoTなど住空間の中で家電が横につながる状況のなかで、家電デザインの最適地として選んだのが京都。それは単に(草津市と門真市の)地理的な中間地点というだけではなく、今後パナソニックブランドを世界に発信していくときに、日本の中でもグローバルな発信力のある京都という街にデザイナーが身を置き、ここでデザインすることが、高いクオリティのデザインにつながると考えました」

 

↑アプライアンス社デザインセンター所長の臼井重雄さん。1990年に松下電器産業に入社。2007年から2016年までパナソニックデザインセンター中国拠点に勤務。同センターの所長を勤めたあと、2017年にアプライアンス社デザインセンター所長に就任

 

 

今回の新しいデザイン拠点設立にあたり、同社はデザイン体制そのものの改革にも着手。従来のプロダクトデザイナーだけでなく、現在の新しい価値、広義なデザインに対応できる人材を積極的に招いているそうです。

 

そのひとつが「デザインストラテジスト」の登用。ロンドンにあるクリエイティブコンサルティング会社「シーモアパウエル」のシニアデザインストラテジストで、多数のグローバル企業のデザインストラテジー立案などに携わってきた池田武央さんを、クリエイティブ・ディレクターとして招聘しました。

 

ほかにもCMFデザイン(色や素材のデザイン)のスペシャリストやデザインエンジニア、デザインのインサイトリサーチャーの専門家など、プロダクトデザインをさらに加速させるミッションを持つスペシャリストを集め、デザインの多様化を進めています。

 

写真は8階の「HUB」と呼ばれるフロア。社外とも様々なミーティングやプレゼンテーションなどが行われます。縦構造のフロアは「ドリップ・コンセプト」を導入。9階「GARDEN」8階「HUB」の上層階で幅広い外部からの情報をインプットし、7階6階の中層階でそれらの情報をもとにデザインしているとのこと。さらに5階4階の下層階でプロトタイピングやデザインの検討を行い、コーヒーがドリップされるように絞り込まれ、抽出された商品やサービスとしてアウトプットされます。

 

 

 

京都の伝統工芸との共創プロジェクト「Kyoto KADEN Lab.」も第2期に突入

パナソニックでは2015年11月から、京都の伝統産業の次世代リーダー集団「GO ON」とともに、日本の感性とものづくりの原点を探り、新たな家電デザインを探求する「Kyoto KADEN Lab.(京都家電ラボ)」プロジェクトを展開。第1期では「Electronics Meets Crafts:」をコンセプトに、「人の記憶や五感に響く未来の家電」のプロトタイプ10点を開発。「ミラノサローネ2017」で「ベストストーリーテリング賞」を受賞するなど、海外でも高い評価を受けました。ちなみに「ミラノサローネ」でも展示された、京都の手作り茶筒の老舗・開化堂とのコラボ作品「響筒」の発売が決定。2019年春を目処に、現在開発が進められています。

 

「創業者・松下幸之助は、『伝統工芸は日本のものづくりの原点である』と語っていて、その言葉は我々の心に深く刻み込まれている。『GO ON』さんは伝統を継承しながら素材やものづくりを新しい価値に変換させ、グローバルな市場に向けて発信されている集団。彼らの真摯なものづくりの姿勢と高い技術、イノベーターとしての姿勢に、我々が求めるヒントがあるのではないか、ということでコラボレーションさせていただいています」(パナソニック アプライアンス社デザインセンター 岡部健作さん)

 

↑アプライアンス社デザインセンターの岡部健作さん。「Kyoto KADEN Lab.」第1期メンバー。現在同社で掃除機のデザインを担当

 

現在はさらに第2期として、「Electronics Meets Crafts: Engraving Phenomena」をコンセプトに、新たに5点のプロトタイプを開発。 「Engraving Phenomena」とは「心に深く刻まれた現象・体験」とも訳され、「真っ赤に燃える赤い火」や「吹き抜けるそよ風」など、はるか昔から人の営みの中に刻み込まれた美しさや心地よさを指すのだそうです。

 

「第1期の活動を通して『世界で通用する日本らしい高価値なデザインを発信し、日本のものづくりの本質価値と五感に響く体験価値を掛け合わせたものが具現化できました。それを受けて今回は、『心を揺さぶる価値とは何か』を、さらに若いメンバーが深掘りし、新たな価値探求を実践してくれています」( 岡部さん)

 

見学会ではそうした新たな価値探求の結晶とも言えるプロトタイプ5点もお披露目。第1期のプロトタイプ作品とはまた違う、現代アート的とも言える作品のプレゼンテーションが行われました。

 

 

↑作品名「Kasa」

刺激を与えると消える照明。手に持つ人は明かりが消えないよう、自然と手が動かないよう集中します。家電を「壊れにくくする」のでなく、大事に使うことで結果的に壊れにくくなるという、人と物との新たな関係性から未来を考えるプロトタイプ作品です。

 

↑作品名「Soyo gu」

竹かごの技法で編んだ竹のソフトカバーを用いた大型の送風扇。ゆっくりと回る大型ファンによる風が吹き抜け、カバーの竹ひごがやさしくそよぎます。「そよ風」という心地良い体験を「風の触感」「静けさ」「そよぐ草花の様子」という3要素に分解し、テクノロジーと竹工芸のコラボレーションで再度編み上げました。

 

↑作品名「Oto no kotowari」

音楽を視覚化するスピーカーのプロトタイプ。LEDの光が天面に張られた水を透過して三日月のように壁に投影。スピーカーの振動が水に伝わることで壁に投影された光が細かく振動し、波打ちます。音程やリズムによって刻々と変化する波紋はいつまでも見飽きません。配信サービスの普及で音楽が聴き流されることが多くなった生活のなかで、「暮らしのなかの音のひとつひとつに意識を向ける」ことが豊かな体験につながることを提示します。

 

 

 

「GO ON」メンバーと「Panasonic Design Kyoto」スタッフとのクロスセッションも行われた

見学会の後半では「GO ON」からの4人を交えたクロスセッションも開催。セッション中には「GO ON」メンバーで西陣織・細尾の細尾真孝さんが「Kyoto KADEN Lab.」の第2期について次のように述懐しました。

 

「第1期では『家電と伝統工芸をイーブンにくっつけたらどういうものが出てくるか』というアプローチでやった。量産化の問題はとりあえず置いて。そこでできたのが『テクノロジーを隠す“ヒドゥン・テクノロジー”コンセプトの作品でした。第2期ではそこを踏まえ、僕たちはなるべく手を動かさず、伝統工芸の思想、哲学、価値観をどう家電にインストールするか、また量産可能なものにできるか、という挑戦をした。本当にギリギリまで手を出したいのを我慢して、僕らは量産可能な価値をどう提供できるか、逆にパナソニックさんはそれをどう形に落とし込むか、ということを考えました」

 

クロスセッション参加者。左の4人がGO ONメンバーで、左から西陣織・細尾 細尾真孝さん、中川木工芸 中川周士さん、朝日焼 松林佑典さん、竹工芸・公長齋小菅 小菅達之さん。右の4人はアプライアンス社デザインセンターのメンバーで、左から臼井重雄さん、池田武央さん、岡部健作さん、「Kyoto KADEN Lab.」第2期メンバーの杉山勇樹さん。一番右は司会の長谷川錦哉さん。

 

 

一方、アプライアンス社デザインセンター所長の臼井さんは「Panasonic Design Kyoto」開設の意義を、こう語ります。

 

「このセンターには150人のデザイナーがいますが、その全員がリセットしないと改革はできない。私は9年間、上海のパナソニックデザインセンターにいましたが、そこで中国が一気に成長してきたのを目の当たりにしました。その後日本に帰ってくると、日本があまりに変わっていないことに驚いて、『これは中国に絶対やられる』と思った。

 

そのときに『GO ON』さんとのプロジェクトを見て、日本がグローバルに打って出るひとつのトリガーになるという確信を持ちました。工芸も家電も作るものは違うけど、『いいものをお客さんに届けたい。豊かな生活に貢献したい』というスピリッツは一緒。でもその一番大事な根っこを家電のデザイナーは忘れていたところがあるのではないか。過去の成功事例というのも、市場や経済が成長していったところに乗っかってたまたま成長してきたところもあるので、果たして本当に自分たちの力で成長したのかなという疑問もあった。だからこういう活動のなかで、もう一度ものづくりの原点に還りたいと考えました。

 

今年はパナソニックが100年。次の100年のためにもう一度再スタートする、“トランジションズ(遷移)”として考えるいい機会になったと思います」

 

さらにクロスセッションにはデザインステラジストの池田武央さんも参加、大企業がストラテジー(戦略)を考える意義の説明がありました。

 

 

「日本って先進国なのにものづくりをやめないんです。ものづくりが好きで、いいものを作ることに対して絶対的な崇高感を持っている。でも同時に日本には、マスプロダクションのなかで中国やインドなどに負けない競争力を維持するという大きな課題があります。

 

僕はデザインを含め、新しい価値を作るために必要なプロセスは『気づいて』『考えて』『作って』『伝える』の4つだと思っています。過去11年間、何十社という企業と何百というプロジェクトをやらせてもらいましたが、各自テーマは違うにせよ、プロセスはその4つだけ。その4つをやらないと高い成果は出ません。『従来のものをよりよくする』という文脈では『作る』をひたすら頑張るのもいい。ただ、『気づいて』『考えて』作ったものを魅力的に『伝える』までやらないと、競争力は出ない。戦略(ストラテジー)はわかりやすく言うとその『考える』部分を行う職能。特に海外のデザインコンサルは、インサイトリサーチャーやデザインストラテジスト、ストーリーテラーなど、気づいて考えて伝える人がチームとして整っています。

 

一方日本のものづくりの組織は『作る』だけ多く、『作る』専門家が限られた時間で『気づく』『考える』もやっている部分が多い。そのがんばりは素晴らしいですけど、サッカーでもみんながストライカーだとおかしくて、それぞれの専門性を統合してチームとして機能すると、高いアウトプットが出る。なので、そういうインサイトリサーチャーやデザインストラテジスト、ストーリーテラーを社内に置いて、そういう専門家たちが、プロダクトデザイナーとチームになってクリエイトすることが、これからの先進国の日本に求められていることだと考えます。そうした意味でストラテジストとしてインハウス部門に入ることにはかなりやりがいを感じています」

 

 

「今後は、その評価がお客様にしっかり根づいた『パナソニックデザイン』を構築していきたい」と語る臼井さん。時代の要求に応えるべく、新オフィスおよび新体制によって、大胆な変革を目指す「パナソニックデザイン」のこれからの展開が楽しみです。

もはやお米は「冷やすのが常識」です! 35℃の猛暑でも温度・湿度をキープする「保冷米びつ」誕生

エムケー精工は、保冷保存で鮮度が長持ちする保冷米びつ「ライスクール」を発売しました。価格は米収納量約6kgの「HRC-05」は3万3480円、約11kgの「HRC-10」は3万6180円。色はそれぞれクラシックレッドとライスホワイトの2色展開です。

 

お米をしっかり冷やして劣化を抑え、害虫やカビも寄せ付けない

近年、冷蔵庫で保存するための米びつが無印良品やamazonで売れているなど、「お米は常温保存だと劣化する」という事実が「常識」として広まっています。今回紹介する保冷米びつ「ライスクール」も、こうした背景を受けて発売されたアイテム。本機でお米を保存すれば、虫・カビから米を守るだけでなく、鮮度と風味が長持ちします。さらに、猛暑日(ライスクールの周囲温度35℃)でも、庫内をお米の保管に最適な温度(15℃)と湿度に保てるため、酸化や害虫・カビの発生、長期保存による古米臭などのトラブルからお米をしっかりと守ってくれます。

 

レバーを押すだけで計量でき、計量装置は丸洗いが可能

本機は操作性、メンテナンス性も優秀。レバーを押すだけで1合が簡単に計量できます(最大計量は3合)。計量装置は分解して丸洗い可能。分解には特別な工具は必要ありません。また、お米の残量が約6合(約900g)になると、本体正面にあるLEDランプが点灯し、補充時期を知らせてくれる残量検知機能も付いています。

↑レバーを押すだけでカンタンに計量できます(画像出典:エムケー精工公式サイト)

 

 

↑お米が少なくなるとLEDが点灯(画像出典:エムケー精工公式サイト)

 

「お米は冷やして保存」が当然となった時代、特に毎日多くのお米を炊くファミリー層にとって、本機は欠かせないアイテムとなるかも。計量がラクになるのも見逃せないメリットです。これから本格的に暑くなる季節を前に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

エムケー精工

保冷米びつ「ライスクール」HRC-05

●発売:7月2日●価格:3万3480円●サイズ/質量:W215×H535×D450㎜/約7.5kg●米実収納量:白米6kg/玄米5kg●冷却温度:約15℃(室温35℃時)●冷却方法:冷気強制循環方式(ペルチェ素子による電子冷却)●電源:AC100V 50/60Hz●定格消費電力:68W

 

保冷米びつ「ライスクール」HRC-10

●発売:7月2日●価格:3万6180円●サイズ/質量:W215×H725×D450㎜/約8.5kg●米実収納量:白米11kg/玄米10kg●冷却温度:約15℃(室温35℃時)●冷却方法:冷気強制循環方式(ペルチェ素子による電子冷却)●電源:AC100V 50/60Hz●定格消費電力:68W

ネット販売オンリー。謎に包まれたガスコンロ「Vamo.」の実力を探ってみた!

料理をするほとんどの方が使うガスコンロは、数多くの種類があります。多機能、実用的、安価と様々なコンロが多いなか、これらを一線を画すように登場したのがリンナイのVamo.(バーモ)。シンプルを極めた重厚な外観と、家庭用ガステーブル最大の火力4000Kcalを実現していますが、インターネットでの販売だけであり、実機を見る機会は限られていました。今回は、このVamo.のポテンシャルを探るべく、リンナイの廣江沙紀子さんのご案内で体験してきました。

 

↑リンナイ営業本部・廣江沙紀子さん。リンナイ製品はもちろん、他社製品に至るまでガスコンロのことを知り尽くしたお方です

 

あえてグリル機能を排したガスコンロ

――インターネットだけで販売されているVamo.ですが、これまでは、その実体がイマイチわかりませんでした。

 

廣江沙紀子さん(以下:廣江) 一般にガスコンロには、ガス会社さんなどを経由して購入するコンロと、インターネットで購入するコンロがありますが、Vamo.はインターネット直販限定ですので、確かに購入前にお客さまが実際に手に触れる機会は少なかったと思います。

 

もともと弊社では、インターネット限定販売商品で「ホワロ」という商品を先に販売していたのですが、お客さまから「よりシンプルなコンロが欲しい」という声を数多く聞きました。

 

機能面、デザイン面どちらも、シンプルなコンロが求められていたことを知り、あえてグリル機能も削ぎ落とし、業務用のような家庭コンロを目指して開発したのがVamo.でした。

 

――一般的な家庭用コンロで慣れていると、使いずらかったり、特別な使い方をしなければなからなかったりすることはないんですか?

 

廣江 グリル機能がないこと以外は、むしろシンプルなぶん、使いやすいのではないかと自負しています。グリル機能があると、ガスコンロの後ろに排気口カバーを取り付けないといけませんが、Vamo.にはこれもありませんし、このことでお手入れも楽になりました。

 

また、五徳(ごとく)にしても鋳物製で重めのものを使っており、鍋を振ってもドッシリとした安定感があります。ですので、「特別な使い方をしなければならない」ということはなく、むしろガスコンロの機能性もシンプルで使いやすさを追求していると考えています。

 

↑極めてシンプルで重厚な外観(五徳を乗せていない状態)

 

↑話題に上がった五徳。一般的なガスコンロに付いている物に比べ、重厚で驚くほどブレませんでした

 

火加減3610kcalと4000kcalにはどれだけの差があるか?

――一方、料理好きにとっての悩ましいテーマとして「家庭用火力は限界がある」という問題ですが、これも最大限の火力を実現しています。

 

廣江 はい。一般的なガステーブルコンロは3610kcalという火力で、例えば炒めものなどをするときに、食材に火が通るまで時間がかかります。それを4000kcalにあげることで、素早く火入れができ、素材の食感やうまみを逃がさず料理できるようにしているんですね。

 

――どうやって1割もの火力アップを実現しているのですか?

 

廣江 バーナーの構造を鉢状に変え、酸素の取り込み量を増やすことで、火力を高めているのです。火力を高めることで、野菜炒めもよりシャキッとしたものを作ることができます。

 

――一方、最近のガスコンロには自動で弱火になる装置が付いています。安全面では優れた機能ですが、料理好きの間では「あれがあると、料理が限られる」という嘆きの声もあります。Vamo.はどうでしょうか?

 

廣江 Siセンサーは鍋底の温度が250℃を超えると、火が自動的に弱火になる仕組みで、もちろん「Vamo.」にもSiセンサーは付いています。ただし、「高温炒めスイッチ」というボタンを長押しすることで、通常250℃のところ290℃まで調理できるように工夫しています。

 

たった40℃の違いとも思えるのですが、実際に利用してみると、連続しての炒め物がよりしやすくなったという声をユーザーの方からよくいただきます。

 

●3610kcalと4000kcalの火力の差を比べてみた!

前半が一般的なガスコンロの火力(3610kcal)。後半がVamo.の火力(4000kcal)。一見すると、「Vamo.のほうがやや大きい」くらいですが、この後、廣江さんによって振る舞われた野菜炒めで、如実な差を感じることに!

 

 

4000kcalの野菜炒めはシャキシャキ感が違った!

↑Vamo.を点火する廣江さん。先ほどまでの笑顔から一変、料理人の表情に

 

 

 

↑Vamo.で素早く鍋を振る廣江さん。鍋への火の回り方が確かに早いように感じます

 

↑わずか1分半~2分ほど炒め、塩胡椒をして終了。お皿に盛りつけます

 

↑Vamo.での野菜炒め完成。実際に試食させていただきましたが、中華料理店のそれとまったく遜色のない仕上がりで、野菜にはシャキシャキ感があり、強い火力でうまみを封じ込めていることが伝わってきました

 

 

Vamo.を使う場合は“壁”に注意!

――良いこと尽くしのようなVamo.ですが、使う上での注意点はありませんか?

 

廣江 基本的な注意点は一般的な家庭用コンロと同じです。注意点としては、置く場所と壁ですね。

 

可燃性の壁が近くにある場合、火力が強いので燃え移ってしまう危険性があります。もちろんサイトや取り扱い説明書でも告知させていただいていますが、Vamo.を置く場所から可燃性の壁までの距離が15cm以内に入る場合は、必ず防熱板というステンレス製の板を取り付けていただく必要があります。これは必ず守っていただきたいです。

 

↑極めてシンプルで扱いやすいVamo.ですが、設置場所と壁対策だけは要注意。狭い場所には必ず防熱板を使いましょう

 

強い火力だけでなく、極小弱火も実現!

――ネットでの広告展開を見ると、この火力からか男性ユーザーが多いようですね。

 

廣江 当初は特に男性向け、女性向けということは意識していなかったんです。それよりも料理好きの方、業務用テイストを好まれる方を想定して販売していたのですが、現在は男性ユーザーの方からの反響、注目の声が多いようです。

 

もちろん、女性ユーザーの方からの支持もないわけではなく、特に煮込み料理が好きな方には好評をいただいています。

 

――煮込み料理と言うと、強い火力というより、微妙な火加減も大事です。この点はいかがですか?

 

廣江 Vamo.はアナログな回転式の点火ツマミを採用しているので、これも従来の物よりも微妙な調整ができるんです。一般的なガスコンロですと、最少の火加減が決まっているものも多いですが、Vamo.のようにアナログな点火ツマミだと、極小の火力までユーザーのさじ加減で絞ることもできます。

 

こういったところで、例えば強火力だけを求めない女性ユーザーの方にも好まれている理由だと思っています。

↑あえてアナログ的なツマミを採用し、極小の火力も実現。ユーザーが自由に火力を決められるのも料理好きの間で好まれる理由です

 

厳しいネットユーザーからの声にあえて挑戦!

――インターネットでの限定販売は今後も変わらず、ですか?

 

廣江 ありがたいことに、「もっと広く宣伝して欲しい」「一般のお店でも販売して欲しい」という声を多くいただきますが、Vamo.は本当に料理を好まれる方に向けた商品ですので、これからもインターネットを通じて商品の魅力を伝えて、販売していきたいと考えています。

 

それよりも機能面やデザインの良さが、クチコミで広がっていくほうが本商品にとっては一番良いのではないかと思っています。実際、インターネットでのレビューなどは嘘偽りがなく、商品の良い面も悪い面もすべて出てしまいます。

 

そういった情報の行き来が主流ですから、Vamo.はあえて、ユーザーの方にお使いいただき、直接の評価を得たいと考えています。きっと他のガスコンロでは味わうことのできない魅力があるはずなので、是非興味のある方はご購入いただき、長く使っていただければ良いなと思っています。

 

↑近代的な機能をあえて削ぎ落としているので、お掃除もラクです

 

機能の素晴らしさだけでなく、まるで業務用のようなシンプルかつ無骨なデザインで、どんなキッチンにも合うのもVamo.の魅力。購入前に手に触れる機会は極めて限られていますが、これは買って損のない商品だと思いました。気になる方、ぜひチェックしてみてください!

 

 

“モップ付き掃除機”に「その手があったか…」と家電ライター脱帽! アイリスオーヤマ、約2万7000円の軽量コードレスを発売

手ごろな価格と、生活者視点に立った”なるほど”という機能を盛り込んだ家電、通称「なるほど家電」の開発に力を入れているアイリスオーヤマが、新製品を発表しました。今度の新製品はクリーナー。一体どんな「なるほど」が詰まっているのでしょうか。

↑コードレスタイプのスティッククリーナーKIC-SLDCP5(左)とコード付きキャニスター型のKIC-BTP2(右)

 

今回アイリスオーヤマが発表したのは、コードレスタイプの「極細軽量スティッククリーナー KIC-SLDCP5」と、キャニスター型の「軽量紙パッククリーナー KIC-BTP2」の2機種。コードレスタイプのKIC-SLDCP5の発売日は6月20日、参考価格は2万6800円(税抜)。KIC-BTP2の発売日は7月上旬、参考価格は1万9800円(税抜)です。

 

清掃用品の知見を活かしてモップ付きモデルを開発

まずは「極細軽量スティッククリーナー」から見ていきましょう。このクリーナーの特徴は本体にハンディモップを付属していることです。

↑極細軽量スティッククリーナー KIC-SLDCP5

 

「当社で調査を行ったところ、ユーザーのうちクリーナーとハンディモップを併用している人が80%以上いるということがわかりました。掃除はクリーナーだけでは完結しません。そこで、掃除のたびにハンディモップを取りに行かなくてもいいように、清掃用品の開発で培った知見を活かし、クリーナーにハンディモップが付属した製品を開発しました」(アイリスオーヤマ 家電事業部執行役員統括事業部長の石垣達也さん)。

↑本体のパイプ部分にハンディモップがつきました

 

使う前に帯電して吸着しやすくし、使ったあとは除電してホコリを吸引

モップには帯電しやすいポリプロピレン素材を採用。掃除機の本体裏にあるナイロン製のケースからモップを取り出すと、ケースとモップが擦れ合って静電気が発生します。これにより髪の毛、綿ゴミ、ホコリなどを吸着しやすくなるというわけです。掃除をしたあとは、スタンド下部にモップを差し込むと、掃除機のスタンドに搭載している放電プレートが除電し、掃除機本体でモップについたホコリを吸引できます。しかもモップは洗って何度も使用できます。

↑スタンドでふわふわっと動かしてホコリを落とします

 

↑金属のプレート(白く見える部分)で除電します

 

「開発当初は、モップについたホコリを思うように吸い取れず、試行錯誤を繰り返しました。いろいろ試すうちに、ケースに金属プレートを施して除電するという方法にたどり着きました。この仕組みの開発が今回の開発の中で苦労した点のひとつです」と同社 家電開発部執行役員部長の原 英克さんは語ります。

 

実際に使ってみると、モップの付属が予想以上に便利

発表会では、リビングをイメージしたコーナーがあったので実際に掃除をしてみました。本体質量は1.4kgととにかく軽量。自走式の「サイクロンパワーヘッド」(後述)を搭載しており、取り回しがスムーズです。「ほこり感知センサー」があるので、キレイになったかどうかが直感的にわかるのも快感でした。

 

また、ハンディモップをクリーナーごと持ち運べるのは予想以上に便利。エアコンなど高い位置のホコリやテレビまわりなどホコリが気になった時にササッと掃除ができます。ハンディモップをケースに入れれば、すぐに床掃除に移れるので、モップを探したり、収納したりする手間がいらないのがラク。

↑モップの長さは2段階に伸縮できるため、高い場所にも対応します

 

しかも、モップについたホコリを最終的にクリーナーで吸い込めるので、モップをキレイな状態にキープできるのもうれしいポイントです。確かに、「モップ付き掃除機」はシンプルな発想ですが、さすがはアイリス、「その手があったか」と思わせるだけの十分な実用性がありました。ちなみに、本体は自立するので、ハンディモップで掃除をしている間は立てて置けるのも便利。なお、集じん方式は紙パック式で、本体集じん容積は0.3L。本体購入時に81枚もの交換用紙パックが付属します。

↑紙パックはクリップで固定する方式。固定するには、ちょっとコツがいります

 

サイクロン気流を発生させるヘッドを新開発

↑サイクロンパワーヘッド。ヘッドの手前に「パワーブラシ」を搭載し、綿ゴミや髪の毛を回転ブラシでかきだし、奥の吸引口に「サイクロンストリーム」を発生させて大きなゴミなどを吸い込みます

 

なお、今回の新製品「極細軽量スティッククリーナー KIC-SLDCP5」と、キャニスター型の「軽量紙パッククリーナー KIC-BTP2」に共通して搭載されているのが、新開発の「サイクロンパワーヘッド」です。これはヘッドの中にサイクロン気流を作り出すというもの。ヘッドの真空度を高めた吸引口で、高速回転するサイクロン気流を発生させ、砂などの比重の重いゴミを浮き上がらせて吸引するという仕組みです。実際に試すしてみると、粒上のゴミもしっかりと吸い込み、一度の往復でキレイになっていました。

 

【動画】

ヘッドの前の粒状のゴミをパワフルに吸引しているのがわかります。

 

キャニスター型は細くてやわらかいホースが特徴

今回発表したもう1つの新製品、キャニスター型の「軽量紙パッククリーナー KIC-BTP2」は、本体重量3.0kg(ヘッド、伸縮パイプ、ホース含む)と業界最軽量クラス。集じん容積は1Lです。特徴は先述の「サイクロンパワーヘッド」と、細くてやわらかいホースを搭載したことです。ホースはこれまで直径41mmだったのですが、新製品では34mmにまで細くなったことで、場所を取らずコンパクトに収納できるようになりました。

↑軽量紙パッククリーナー KIC-BTP2

 

「ホースを細くすると、空気の通り道が細くなるので吸引力は低下していきます。そこで、必要なゴミ取れ性能を実現するため、モーターとのバランスを調整しました。ホースを細くするとデメリットになりそうですが、当社が重視しているのは最終的な『ゴミ取れ性能』です。サイクロンパワーヘッドの搭載とヘッドの工夫により、ゴミを取る性能はしっかりと確保しました」(同社 家電開発部執行役員部長の原さん)。

 

そのほか、ゴミの吸引を可視化する「ほこり感知センサー」、2WAYタイプのすきまノズルを搭載しています。また、ゴミ捨て時に手が汚れない紙パック式を採用しています。

↑細くて柔らかいホースは扱いやすく、本体が軽いので階段での持ち運びなどもラクに感じそう

 

2018年はクリーナーのメーカーシェア3位を目指す

アイリスオーヤマの家電事業の中で、クリーナー部門はLED照明に続く2番めの規模です。同社では今年中にキャニスター、スティック、ロボットなどのフルラインアップを市場に投入する考えです。数量メーカーシェア目標は、現在国内市場5位のところを、2018年には3位まで上げていきたいとのこと。日本の家族構成やライフスタイルを意識した、「なるほど」なアイリスのクリーナーに注目です。

日本での成功も確実か? 「折れ曲がる掃除機」で米国No.1ブランドが本格上陸

家電のShark(シャーク)といえば、スチームクリーナーや掃除機などが有名。量販店ではあまり目にしないものの、テレビショッピングなどで知っている人はかなり多いのでは? 実はこのシャーク、2008年からの10年間で累計5000万台以上もの掃除機の売上実績を誇る、米国売上No.1の掃除機ブランド。そんなシャークが7月より日本法人「シャークニンジャ株式会社」を立ち上げ、本格的に日本上陸することになりました。そして、このシャークニンジャが最初に日本で発売するのがコードレススティック掃除機「EVOFLEX」(エヴォフレックス)です。アメリカ生まれのコードレス掃除機の実力はどのようなものか? 気になる新製品を体験発表会にて実際に使ってみました。

 

ボタンひとつでパイプの真ん中で折りたためる「MultiFLEX」機能を持つ

EVOFLEXはスティック型のコードレス掃除機。モーターやバッテリー、集じんカップなどはすべて手元本体に集約されており、アクセサリーを付け替えることでハンディタイプや布団掃除機のようにも利用可能です。

↑一見すると普通のスティッククリーナーにみえる「EVOFLEX」

 

本機最大の特徴は、なんといってもスティッククリーナー時の「MultiFLEX」(マルチフレックス)です。これは、ボタン一つでパイプの真ん中から折りたたむ機能のこと。折りたたみ時は約半分の大きさになるので、日本の狭い住宅事情でも、収納しやすいのが特徴です。また、スティッククリーナー時の本体重量は3.33kgと同ジャンルの製品と比較するとやや重いのですが、コンパクトにすると持ち運びがしやすいため、重量があまりストレスになりませんでした。

↑折りたたむと収納がしやすいほか、ハンドルも搭載しているので軽く持ち運びべます

 

パイプが曲がるからコンパクトに収納でき、家具の下の掃除もラク

MultiFLEXのメリットは「コンパクトに収納できる」だけではありません。パイプを曲げた状態でも掃除ができるため、一般的なスティック掃除機だと、しゃがんだり腰をかがめなければ掃除ができないソファーなどの家具の下を、立ったまま掃除できます。

↑ボタンひとつでロックを外すと、パイプ部を曲げたまま使用可能

 

↑この状態だと、家具の下の掃除が簡単です

 

また、本機はモーターやバッテリーなどの重量のあるパーツが手元にあるため、スティック時は自立させられません。しかし、折りたたみ時はカンタンに自立するため、掃除を一時中断する際などに便利だと感じました。

↑折りたたんだ状態ならば簡単に自立するのも使い勝手がよさそう

 

2つのブラシを搭載し、フローリング用/カーペット用を切り替えて使える

EVOFLEXのもうひとつの特徴が、2本のブラシを搭載した独自のヘッド「DuoClean」(デュオクリーン)。ヘッド内部には柔らかなブラシと硬めのブラシの2本が配置されており、手元の「床モード切替」ボタンで「フローリング/カーペット」を切り替えて回転するブラシを選択します。「フローリング」選択時は柔らかなブラシが回転。フローリングを傷つけないようにゴミをかき集めるほか、床を磨くような効果もあるとのこと。一方、「カーペット」を選択すると硬めのブラシが回転し、カーペットの毛足をかき分けるようにしてゴミをかき出します。

↑手前の黒と白のらせん模様がついたブラシがフローリング用の柔らかなブラシ。奥が固い毛足のカーペット用。フローリング用のブラシのみ取り外し可能です

 

↑手元の「床モード切替」スイッチ(左)で「フローリング/カーペット」の切り替えが、「パワー切替」スイッチ(右)で「標準/強」の切り替えが可能です

 

吸引デモでは大きなビーズを使ってパワーの強さをアピール

もともと土足文化のアメリカで人気の製品だけあり、ゴミを除去する力もパワフルだそう。一般的な掃除機の発表会では「こんな細かなゴミも吸引します」と粉ゴミを掃除するシミュレーションが行われることもありますが、本機の発表会では大きさ5mmほどの大きなビーズを使い「こんな大きなゴミもぐんぐん吸引します」と、パワーの強さをアピールしていました。

 

【動画】
会場では5mmほどの大きめのゴミをぐんぐん掃除するデモンストレーションも行われていました

 

日本人向けに製品の高さを抑え、HEPAフィルターを追加

ちなみにこのEVOFLEXは、アメリカではすでに発売中の人気のコードレス掃除機。今回はその人気製品を「日本人向け」に改良して発売しています。具体的にはアメリカと比較すると背が低い人が多いため、製品の高さは日本版のほうが少し低いそう。そのほか「キレイ好き」な日本人向けに排気口にHEPAフィルターを搭載したり、ダストカップ内のフィルターを外して掃除できるようになっています。

↑排気する空気までキレイなようにHEPAフィルターを搭載。これは日本仕様ならでは

 

高所を掃除するときは、やはり重量を感じる

このほかにもさまざまな改良がありますが、一方「アメリカ的だな」と感じるポイントもありました。まずは重さで、スティック掃除機として使用する際の重量は3.33kg。ダイソンの人気コードレススティック掃除機の重量が約2.6kg前後だと考えると結構な重さです。とはいえ、床掃除中はほとんどの重さをヘッドで吸収しますし、持ち運び時はコンパクトに折りたためば意外に軽く感じます。唯一重量が気になったのがカーテンや棚の上など、高所の掃除を体験したときでした。

↑床掃除では感じなかった重さも、本体を持ち上げる必要がある「高所の掃除」ではズッシリと感じます

 

工具を思わせる堅牢な作りに好感が持てる

もうひとつ気になったのがメンテナンス性です。日本で発売されているスティック掃除機の多くは、集じんカップが外れて水洗いできるようになっています。ですが、EVOFLEXはカップ内の筒形フィルターのみ取り外して掃除できる仕様です。現場スタッフによると、これはカップは汚れても吸引力には影響しないため、アメリカでは「カップを洗う」という需要が少ないのが理由だそう。

↑パイプを外してから、ダストカップのフタをあけるボタンを押すとゴミ捨てが可能。いちいちパイプを外すのがちょっと面倒

 

↑カップごと外すことは出来ませんが、カップ内部の筒状フィルターは外して掃除できます

 

とはいえ、この「アメリカっぽさ」も見る方向を変えればメリットともなります。たとえば、重さについては全体的にガッチリと堅牢な作りであることが影響しているそう。「軽さ」を追求していない丈夫な作りなので、少々手荒に扱っても壊れにくそうな安心感がありました。見た目もデザイン家電というよりは工具のような男性的な印象なので、質実剛健なデザインが好きなユーザーには喜ばれそうです。

 

上位モデルは予備バッテリー付属で、掃除中のバッテリー切れも安心

ところで、EVOFLEXには付属品の違いで2つのセットが用意されています。ひとつが「ミニモーターヘッド」に「布団ツール」、「抗アレルゲンホコリ取り用ブラシ」、「ロングフレキシブル隙間ノズル」の4つのヘッドアクセサリーと充電器、予備バッテリーが付属した上位モデル「S30」。そして、ミニモーターヘッドと充電台、予備バッテリーを省略した下位モデルの「S10」です。価格はオープンですが、S30は実売予想価格が6万9800前後、S10は5万9800前後。上位モデルを購入した場合は、掃除中にバッテリーが切れてもすぐに予備バッテリーとの交換ができるので、安心してじっくり掃除できそうです。

↑付属アクセサリー。左から「ミニモーターヘッド」に「抗アレルゲンホコリ取り用ブラシ」、「ロングフレキシブル隙間ノズル」、「布団ツール」

 

↑本体バッテリーはスライドして簡単に取り外し可能。充電は本体に直接プラグを接続するほか、バッテリー専用充電台(S30のみ付属)でも可能です

 

持ち前のマーケティング力で日本も制圧できるか?

なお、同社は徹底的にマーケティングを行うことでも有名です。実際、同社は本機の発売にあたり、綿密なリサーチを行ったうえで、日本の家庭50世帯での6週間にわたる試用テストを3回実施。その結果を踏まえて今回の発売に至ったとのこと。確かに、パイプが折れ曲がる機構は、家具の下を掃除でき、省スペースで収納できるメリットがあり、狭小な日本の住宅にはうれしいですね。カーペットとフローリングでブラシを切り替えられる点も斬新で、両者が混在する一戸建てにはぴったりです。バッテリーの持ち時間はどれくらいか、折れ曲がる部分の強度はどうか……など気になる部分は多いですが、アメリカ本国であのダイソンを押さえ1位になるだけあって、相応の実力があるのは間違いありません。果たして日本でもNo.1を獲得できるのか…その実力と今後の業界への影響に注目です。

 

【2018年版】日立のエアコン「白くまくん」値段が違うと何が違う? 家電のプロがオススメ3モデルを徹底比較

エアコンを買い替えるなら、設置工事が混みあう前のいまの時期に選んでおくべき。それはわかっているけれど、どのモデルを選べばいいのかわからない……。そんな人のために、今回は清潔機能やセンシング機能に定評のある日立の「白くまくん」をご紹介。家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、3つの価格帯ごとにオススメの3モデルを選んでもらいました。各モデルは、電気代から機能の有無まで表組みで比較しています。ぜひ参考にしてみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【日立のエアコンの特徴とは?】

「凍結洗浄」を新開発し、清潔性に磨きをかけた

「日立のエアコンは、『白くまくん』の愛称でおなじみ。寒冷地仕様を除くと全5シリーズあり、選びやすいバリエーションとなっています。室内機の内部にステンレスを採用した独自の『ステンレス・クリーン システム』で清潔性の高さには定評アリ。今季はさらに、熱交換器を凍らせてから一気に溶かして汚れを洗い流す『凍結洗浄』を開発。最下位モデルを除く4シリーズに搭載し、ますます清潔性を高めてきました。

 

近年、室内の状況をセンシングするために各社さまざまなセンサーを搭載していますが、画像によってセンシングするのは日立のみ。また、基本性能であるエネルギー効率が高いのも特徴です。高さや奥行きが小さいモデルも積極的に展開し、設置性が良い点も見逃せません」(戸井田さん)

 

【スペックの見方】

「APF」が高いほど省エネ性能が高い

「適用畳数」の読み方は、「冷房11~17畳」という場合だと、木造住宅で11畳(左の数値)、鉄筋住宅で17畳(右の数値)に適しているという意味になります。11~17畳の範囲で使えるというわけではないので、ご注意ください。また、夏場を前にしたエアコン選びで見落としがちなのが、暖房の能力。暖房の適用畳数は冷房よりも小さいため、冷房の適用畳数が部屋のギリギリのモデルを購入してしまうと、夏場はいいが冬場はなかなか暖まりにくいといった事態になります。暖房の適用畳数は余裕をもって選びましょう。

 

「APF」とはAnnual Performance Factorの略で、1年間、JIS(日本工業規格)に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4.0~5.0台、最上位モデルだと7.0台になります。APFとよく似た数値として、「期間消費電力量」があります。こちらは年間を通じてエアコンを使用したとき、消費する電力量の目安のこと。JISが定めた一定の条件をもとに試算したもので、数値が低いほど電気代がかからないことになります。

 

寒冷地では「低温暖房能力」も要チェック

kWで表される「能力」とは、単位時間当たりに室内から取り除くエネルギー、または室内に与える熱エネルギーのこと。この数値が大きいほど広い部屋に対応します。今回はリビングで使われることが多い14畳用を想定し、冷房能力4.0kWのモデルを紹介しています。

 

「省エネ基準達成率」は、省エネルギー法が定めるAPFの基準値(目標値)をどれくらいクリアしているかを示すもの。ただし、冷房能力とサイズによって目標値が違うので、純粋に省エネ性能を比較するならAPFの数値を確認すべき。「低温暖房能力」はその名の通り、低温時の能力の目安。JISが定めた条件下(室内20度、室外2度)での能力を示し、数値が高いほど優秀です。寒冷地の方は注目したいポイントです。

↑下位モデルのスペックの例。APFは4.9、期間消費電力量は1544kWhです

 

↑上位モデルのスペックの例。期間消費電力量、APF、低温暖房能力(「外気温2℃時の暖房能力」と表記)など、すべてが下位モデルを大きく上回っています

 

【日立のオススメその1 ハイエンドモデル】

「くらしカメラAI」で幅広いデータを把握し、適した空調を行う

白くまくん Xシリーズ

RAS-X40H2

実売価格24万9130円

「くらしカメラ AI」と「凍結洗浄Premium」を搭載した最上位モデル。30万画素のセンサーを採用した画像カメラ、温度カメラや近赤外線LED技術を搭載した「くらしカメラ AI」で室内をセンシング。在室人数や時間、一人ひとりの体感温度までを把握し、高精度な空調制御を可能にしました。天井の温度を検知して天井から伝わる熱を抑える間接冷房「プレミアム天井気流」も備えています。また、熱交換器を凍らせて汚れを洗い流す「凍結洗浄」は、本シリーズでは「凍結洗浄Premium」に。「くらしカメラ AI」でエアコン内部の汚れ方を予測して自動で2回洗浄するなど、清潔性をキープする能力も高いです。ホコリなどを帯電させてフィルターで捕集する「ステンレスイオン空清」も採用。

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

Xシリーズ 戸井田さんのレコメンド

基本性能が高く内部クリーン機能が優秀

「最上位のプレミアムモデルです。APF7.7と基本性能が高く、幅800mm以下のコンパクトサイズながら優秀な省エネ性能を達成しています。エアコンを長時間使う生活スタイルであれば、よりメリットを感じるはず。『くらしカメラ AI』は、温度・湿度に加え、人の識別・在室時間・活動量・間取り・家具や窓の位置など、多数の情報を把握し、快適かつ省エネな運転をしてくれます。ただ、中央部分にカメラやセンサーがあり、運転時は全面パネルが開いて、フラップも6枚可動するのでややゴチャゴチャした見た目に。すっきりしたインテリアにしたい人は、運転時の姿を確認してください。

 

『カラッと除湿』は、寒くならずに除湿ができる再熱除湿を採用。室温が低くてもしっかり除湿ができるので、梅雨時や秋口も快適です。また、起きる時刻に合わせて温度と湿度をコントロールする新『快眠』モードや、タイマー時間が経過して運転停止した後も、室温の上昇や寝返りの頻度を見て、自動で再運転を行う『みはっておやすみ』タイマーなど、快眠のための機能が充実しているのもうれしいところです。

 

なお、ウリである『凍結洗浄』は、『くらしカメラ AI』により部屋の状況を認識して、汚れがひどくなる前に自動洗浄をするのがこのシリーズの特徴。エアコン内部を清潔に保つ機能は、他社より完成度が高いと感じます。そのため、調理時の油煙がつきやすいLDKなどに設置するのもオススメですね」(戸井田さん)

↑「くらしカメラ AI 」には、近赤外線LED技術や画像カメラ、温度カメラなど多数のセンシング機器を搭載(画像出典:日立公式サイト)

 

【日立のオススメその2 スタンダードモデル】

白くまくん E・ELシリーズ

RAS-E40H2

実売価格20万3040円

一部機能は省かれているものの、「凍結洗浄」と「くらしカメラ F」を搭載

「凍結洗浄Standard」と「くらしカメラ F」を搭載したスタンダードモデル。熱交換器を凍らせて自動で洗浄する「凍結洗浄」は、汚れを予測して洗浄する機能はありませんが、基本的な機能は最上位機種と同等です。「くらしカメラ F」は温度カメラ、湿度カメラなどは省かれていますが、画像で室内の状況を認識して人のいるエリアだけに風を送るなど温度や風向、風量をコントロールしてくれます。上位機種と同様、人がいなくなると1時間で運転を自動停止する「オートオフ」や「風よけエリアセレクト」機能も搭載されています。

 

E・ELシリーズ 戸井田さんのレコメンド

清潔性は優秀で、複数の人が居ても効率よく運転

「最上位シリーズと同様に『凍結洗浄』を搭載していて、不在時の自動洗浄のほか、タイマーでの洗浄の設定もできます。これより下のグレードでは『凍結洗浄』のタイマー設定はできません。フィルター自動掃除機能のほか、内部は『ステンレス・クリーン システム』で汚れがつきにくいのがメリット。汚れが多い環境で使うなら、タイマーで定期的に洗浄すると、汚れがたまらず清潔に使えます。

 

家具の位置や形状を検知し、気流の通り道を見つけて送風する機能は省略。フラップも6枚ではなくなりますが、人の位置と足もと、人数、活動量、日差しなどを認識して、温度・風向・風量をコントロールしてくれるので、複数の人がくつろぐ空間でも効率よく運転してくれます。冷やしすぎない冷房『涼快』や寒くならない再熱方式の『カラッと除湿』搭載で冷房機能は快適。寝返りの感知はありませんが、温度を見張って暑くなると再運転してくれる『みはっておやすみ』タイマーは搭載されています」(戸井田さん)

↑「凍結洗浄」の仕組み。熱交換器を急速冷却。大量の霜をつけて一気に溶かし、汚れを洗い流したのちに乾燥させます(画像出典:日立公式サイト)

 

【日立のオススメその3 ベーシックモデル】

「凍結洗浄」「フィルター自動お掃除」を省略して価格を抑えた

白くまくん Dシリーズ

RAS-D40H2

実売価格11万3400円

「凍結洗浄」を搭載しないベーシックモデル。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、通風路、フラップ、フィルターにステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン」仕様で、エアコン内の菌や汚れを抑制します。また、日差しを感知する「くらしセンサー」で日差しの変化を見分け、「ecoこれっきり」ボタンを押すだけで曇りや夜になると控えめ運転に切り替わります。除湿は弱冷房方式で、吹き出す風の量をコントロールして肌寒さを抑える「ソフト除湿」となっています。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「『凍結洗浄』や『フィルター自動お掃除』などの清潔維持機能を省き、必要最低限の機能に絞ったベーシックモデルです。センサーは、温度・湿度のほか日差しを見る『くらしセンサー』を搭載。日差しの変化を見分けて、省エネ・快適な運転を行います。切りタイマーをセットしていても、室温が上がると再運転する『みはっておやすみ』タイマーは本シリーズにも搭載。室内機が小さく、狭いスペースにも収まるので、設置スペースの狭い部屋に向いています。

 

ほとんどの機能を省略して価格を優先しているので、予備室や使用頻度の少ない部屋向き。内部の清潔機能が最小限ということもあって、汚れが発生しやすい部屋やタバコを吸う人が使う部屋などは避けた方が無難でしょう」(戸井田さん)

↑室内機がコンパクトなので、少ないスペースで設置できます(画像出典:日立公式サイト)

 

総括

日立のウリの機能を網羅したいならE・ELシリーズも狙い目

「Xシリーズは基本性能が高く、多彩な機能を搭載。まさに日立の技術を結集したプレミアムなモデルです。6畳(2.2kW)~29畳(9.0kW)まで、幅広いラインナップを用意。また、3.6kW(12畳)には珍しく100Vと200Vがあります。200Vのほうが年間の電気代が2500円ほど安くなるので、電源に問題がなければ、200Vタイプがおすすめです。なお、他メーカーと比べて、最上位のXシリーズとそれ以下のシリーズとの機能差が大きいのも特徴。Xシリーズだと年間の電気代も1万円以上安くなる計算です。快適性も省エネ性も差がつくので、予算が許すならXシリーズがオススメ。

 

E・ELシリーズは『凍結洗浄』搭載のスタンダードモデル。価格を抑えつつ、日立のウリの機能を網羅したいならこちらです。ただ、最上位Xシリーズとの差はかなりあるので、欲しい機能が落ちていないか、しっかり確認を! また、ひとつ下のW・WLシリーズは室内機がコンパクトな設計になっていますが、価格差はあまりないので、設置寸法に制約がない場合はE・ELシリーズがオススメです。

 

Dシリーズはもっとも廉価なベーシックモデル。といってもAPFや低温時暖房能力など、冷暖房の基本性能は悪い数値ではありません。付加機能は必要最低限で、快適性能も重視されていませんが、そこは割り切って『とりあえず冷暖房が欲しい』という部屋であれば問題なし。ラインナップは5.6kW(18畳)までなのでご注意を」(戸井田さん)