車中泊バン&手作りキャンパーのアイデア満載!『dopa(ドゥーパ!)』154号の内容を紹介!

DIYライフマガジン『dopa(ドゥーパ!)』2023年6月号が、5月8日(月)に発売!

特集は「車中泊バン&キャンパーDIY」「単管パイプで物置小屋作り」の2本立て!

 

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特集は「車中泊バン&キャンパーDIY アイデア130」

今やdopaの人気コンテンツとなった手作り旅車特集。154号では、dopaの持つ膨大なアーカイブを再編纂し、キャンピングカー作りのアイデアを13のカテゴリーに分けて徹底紹介。これぞ、まさに保存版! バラエティあふれる旅車作りのポイントを比較できる、唯一無二のDIYテクニックカタログをじっくりとご堪能ください。

 

バラエティ豊かな旅車が集合! 車中泊バン&手作りキャンパー最新実例集

ヴィンテージのトラックをベースにした移動酒場を筆頭に、幌馬車デザインのシェル、軽トラベースの動く寝室や喫茶空間、バンをカスタムした釣り仕様のキャンピングカーなど、バラエティあふれるDIY旅車事例を紹介。製作エピソードはもちろん、細かな製作ポイントまで迫った渾身の実例集。

 

第2特集は「単管パイプで物置小屋を作る」

単管パイプを使った物置小屋作りの実践リポートをメインコンテンツに、単管DIYの基礎知識と実例集がドッキング! 作業に役立つ実用情報から、知っておくとより製作が楽しくなる豆知識まで、単管パイプ活用術を20Pにギュッと詰め込みました。この特集を読めば、きっとこう思うはず。「タンカンDIYはカンタンだ!」。

 

バラエティあふれる連載にも注目!

車中泊や旅を楽しむための軽バンカスタム、レザーソーイングやグリーンウッドワークなど、さまざまなジャンルのもの作りの魅力を個性あふれる作家とともにお届けします。その他、自給自足の田舎暮らしエッセイなど読み物も充実。

吊り戸車&ステーの取りつけ方を徹底解説!/蝶番&金具辞典(17)

蝶番&金具を使いこなせば、作品の幅が広がる! グレードがアップする!

最もベーシックな平蝶番を筆頭に、自由蝶番、フラッシュ蝶番、バネ蝶番…といった、機能性・デザインの異なるさまざまな蝶番の特徴と使い方を解説した、不定期連載企画をこれまでお届けしてきた。

蝶番以外の金具も種類が豊富で、これらを上手に使いこなせば、建具&家具作りの幅を広げてくれる。今回からは、そんなラッチ、落とし、戸車、ステー…といった建具・家具に使うアイテムを紹介。

*蝶番の基本構造についてはコチラをチェック!

*蝶番の基本的な取りつけ方はコチラをチェック!

*ラッチ・掛け金の基本とバリエーションはコチラをチェック!

 

Hardware 07 吊り戸車

ドア、窓、カーテンなどに使う吊り下げ式戸車。敷居なしで引き戸を作るならこの金物を使おう!

 

一般的な吊り戸車。金具部分は鉄、車輪は耐摩耗性の優れたジュラコン製のものが多い

 

引き戸には吊り戸車でドアを吊るし、鴨居につけたレールを走らせる方法もある。吊り戸車はよく倉庫の出入り口などに用いられることが多く、通常の戸車はドアの下に取りつけるが、吊り戸車はドア上につけるのが特徴。ドアだけでなく、窓やカーテンなどの戸車として使うことも可能だ。サイズもバリエーションがあり、ひとつの金具に車輪が複数ついているものも存在する。使うときはドアの耐荷重に注意して選ぼう。

 

吊り戸車の取りつけ例

 

Hardware 08 ステー

扉の開きを直角に止めるための金物。扉を開け閉めする感触にこだわることもできる。

 

折りたたみ式のステー。任意の角度で止められる。サイズやデザインもさまざま

 

ソフトダウンステー。扉がゆっくりと閉まるので、上開きの扉に使うのに最適。ある程度、扉に重さがないとうまく働かない

 

ライティングデスクなど、手前に引き出しながら開けるキャビネット扉などに使用される金物。小屋の窓などに流用しても面白いだろう。種類としては写真上のような「折りたたみ式」が一般的。他にも丸棒がスライドする「回転式」、閉まる方向にはゆっくりと折れ曲がる「ソフトダウンステー」、車のバックドアのように少ない力で開けられる「トルクステー」などがある。また、それぞれに横開き用と上開き用が存在するので、注意しよう。取りつけ方は蝶番と併用し、ステーは側板と扉の前板の裏につけて使用する。いずれも扉が直角に開いた状態で、ステーが45度になるように取りつけよう。

 

折りたたみ式ステーの取りつけ例

 

ソフトダウンステーの取りつけ例

*小さく表示されている写真はクリックすると大きく表示されます。

*掲載データは2014年8月時のものです。

戸車&レールを使った引き戸・引き窓の作り方を徹底解説!/蝶番&金具辞典(16)

蝶番&金具を使いこなせば、作品の幅が広がる! グレードがアップする!

最もベーシックな平蝶番を筆頭に、自由蝶番、フラッシュ蝶番、バネ蝶番…といった、機能性・デザインの異なるさまざまな蝶番の特徴と使い方を解説した、不定期連載企画をこれまでお届けしてきた。

蝶番以外の金具も種類が豊富で、これらを上手に使いこなせば、建具&家具作りの幅を広げてくれる。今回からは、そんなラッチ、落とし、戸車、ステー…といった建具・家具に使うアイテムを紹介。

*蝶番の基本構造についてはコチラをチェック!

*蝶番の基本的な取りつけ方はコチラをチェック!

*ラッチ・掛け金の基本とバリエーションはコチラをチェック!

 

Hardware 06 戸車・レール

引き戸をスムーズに開閉するための金物。ドアの種類や重さなどを考慮して選びたい。

 

平戸車。レールは使わず、敷居の溝を走らせるタイプ

 

丸戸車。車輪に丸いくぼみがあり、丸いタイプのレールと合わせて使う。レールも鉄製や真ちゅう製といった種類がある

 

アルミサッシの取り換え用の戸車。はめ込み式で簡単に取り付けできる。購入する際はアルミサッシのサイズや種類をよく確認しておこう

 

開き戸を開くスペースがない場所などに有効なのが引き戸。戸車とレールを使えば意外と簡単に作ることができる。また、ドア・窓枠の下を戸車のサイズに合わせて掘れば、金具が表面に見えず、スマートに仕上げられるのも大きなメリットだ。

戸車には上記の「丸戸車」「平戸車」以外にも、車輪の両脇が覆われた「ソデ付き戸車」など、様々なバリエーションが存在する。取り付けるドアの種類や重さ、環境によって種類やサイズを選ぶようにしたい。とくにアルミサッシ用の戸車はメーカーによってサイズや形状が異なるので、交換する際は注意して購入しよう。

 

戸車・レールの取り付け例(引き戸)

 

戸車・レールの取り付け例(引き窓)

 

溝彫りや切り欠きを行なわない引き窓の作り方

断面イメージ図のように、上の窓枠に材をつけて窓がはずれないようにすれば、溝掘り&切り欠き加工は不要。ビギナーにおすすめ。

*小さく表示されている写真はクリックすると大きく表示されます。

*掲載データは2014年8月時のものです。

狭小空間を120%活用する、等身大のガレージ作り『dopa(ドゥーパ!)』153号の内容をチラ見せ!

DIYライフマガジン『dopa(ドゥーパ!)』2023年4月号が、3月8日(水)に発売!

特集は「ガレージ工房」「DIYサウナ」の2本立てです。

 

 

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特集は「小さなガレージ工房の作り方」

映画や洋書に出てくるような大きなガレージは憧れだけど、日本の住宅事情を考えると実現はなかなか難しいもの。そこで本特集ではガレージの一角に作る小さな創作空間に注目。ビルトインガレージのコーナー、壁面の一部、2m四方の小屋……狭小ながらも創作熱が渦巻く作業場を舞台にした、等身大のリアルなガレージ工房特集をお届けします。

 

狭小空間を大活用!ガレージ工房実例集

ガレージの一部を工房として活用しているさまざまな事例を紹介。セルフビルド、ビルトインガレージ、キットガレージといったガレージの形態から、各設備の工夫・ポイント、そこで生まれる作品など、DIYerの創作空間とスタイルを徹底分析します。

 

木工、鉄工、革細工…小さなガレージの工房化マニュアル

小さなスペースを活かした工房作りのポイントを、各ジャンルにプロに直撃インタビュー。木工、溶接・金工加工、レザークラフト、これら3つの作業場を想定し、各ブースの作り方やポイントを紹介。工房作りの基本はもちろん、日々製作に励むプロ作家ならではの視点にもご注目ください。

編集部実践リポート ビックサイズのガレージを作る

2年前から始めた編集部のガレージビルドの完結編。ミキサー車をオーダーしたコンクリートフロア打設から、ガレージリビングとなる室内の木製の小上がり、大開口の折れ戸作りなど、素人集団のガレージビルドの様子を赤裸々に公開した、DIYドキュメンタリーをご覧ください。

 

第2特集 サウナタテタイ!DIYサウナビルド図鑑

本誌がDIYによるサウナの作り方を公開してから約1年半。手作りサウナは今や単なる小屋という形に留まらず、さまざまなバリエーションが生まれ、進化している真っ最中! そんな熱いサウナビルドのシーンから「これぞ!」と唸るユニークなサウナをピックアップ。Mook『Sauna Builder』で広めた世界から、さらに一歩踏み込んだ内容で手作りサウナの魅力をお届けします。

 

バラエティあふれる連載にも注目!

車中泊や旅を楽しむための軽バンカスタム、レザーソーイングやグリーンウッドワークなど、さまざまなジャンルのもの作りの魅力を個性あふれる作家とともにお届けします。その他、自給自足の田舎暮らしエッセイなど読み物も充実。

ガーデンを彩る薪小屋&出窓下をいかすアイデア物置2連発!/ガーデン収納DIY大作戦!(10)

物置は手作りに限る。

理由その1、あいているスペースに合わせて作れる。
理由その2、収納したい物に合わせて作れる。
理由その3、好みのデザインで作れる。

すなわち物置は、自分の都合に合わせて作ったものと、そうでないものの、満足度の差がとりわけ大きいというわけ。

では、どうすれば自分仕様の物置が作れるか?

そのヒントも答えも、これから紹介する数々の手作り物置の中に、わんさと見つけられるはず。

File01/パーゴラ&デッキつき工房物置はコチラ

File02&03/かわいらしいデザインの個性的な物置はコチラ

File04/モルタル造形の南仏風物置はコチラ

File05/アメリカンテイストのトタン物置はコチラ

File06&07/こだわりのサイクルガレージはコチラ

File08/アンティーク風の物置自転車小屋はコチラ

File09~11/庭に調和するナチュラルデザインの物置3例はコチラ

File12/庭の角にぴったりなペンタゴン物置はコチラ

File13~15/多彩なアイデア物置3連発はコチラ

番外編1/スチール製物置のリメイク術はコチラ

番外編2/玄関ポーチの自転車収納実践リポートはコチラ

 

<記事内ギャラリー *画像をタップするとご覧いただけます>

 

File16 居心地イイ作業場つき!ナチュラルガーデンを彩る薪収納小屋

完成から日が経ち、草花に囲まれてすっかり庭に溶け込む薪小屋。Tさん夫妻が居るのが作業場

 

幅が広い小屋なので、バランスを考えると奥行もそれなりに欲しいと、薪が3列並ぶほどのサイズに。とはいえ、3列並べても真ん中の薪は出し入れしにくいので、そこには自作タンパーなどをしまってある

 

桁の上には長尺の資材を収納。あきスペースを徹底的に活用するのは基本中のキホン!

 

<DATA>
製作者…Tさん
DIY歴…10年
製作期間…14日
製作費用…約10万円
作品サイズ…幅5700×奥行1500×高さ2900mm

 

薪ストーブ生活の必需品といえば薪収納小屋。ストーブをよく使うほど、広いスペースの薪置き場を整え、薪を乾燥させつつ備蓄しなければならない。Tさんの薪小屋のこだわりは、ガーデニング作業などに使える作業場をつけ加えたことと、単なる薪置き場に終わらせないデザインだ。

作業場は、奥さんがガーデニング作業をしたり、Tさんが室内でできないDIY作業(レンガの切断など)をするのに重宝。照明、コンセントを装備しているので、夜でも作業できるし、コード式電動工具が手軽に使用できる。これは電気工事士の資格を持つTさんの強み。

デザインの決め手は、屋根の形状。両端の棟を突き出させたり、作業場部分のみ大きく張り出させたりと、ひと手間ふた手間をかけてスタイリッシュに仕上げている。また、キシラデコールのタンネングリーンによるカラーリングもイイ感じ。奥さんが手をかけるナチュラルガーデンの隅に立つ薪小屋は、景観の一部としても重要な役割を果たしているのだ。

 

あとは作業場を残すのみの、完成直前の状態。小屋全体の構造がわかりやすい。骨組みはSPF2×4材、床と屋根の下地には合板を使用している。屋根材はアスファルトシングル(Tさん撮影)

 

作業場の隅には長尺のガーデニング道具を収納

 

フックなど、ホームセンターで入手した収納用品を活用している

 

手作りの建物に、市販品をうまく採り入れているのがナイス

 

柱は4×4材ではなく、2×4材を2本抱き合わせたもの

 

骨組みの接合には金具を多用している

 

方杖のデザインもこだわりのポイント

 

作業台ではドライフラワー作りの最中。台の左手にコンセントがついている

 

File17 出窓下をスマートに活かすピッタリ収納庫

骨組みは家を建てたときに余ったSPF2×4材、ドア枠は1×4材、各面にはOSB(12mm厚)を使用。収納庫の下にはレンガを敷いている

 

上段にはスプレー缶などが並ぶ。なお上段の高さは280mm、下段の高さは499mm

 

下段の扉をあけると、こんな感じ。内側にはドアのすき間をふさぐための角材を留め、コーキングをしている。最初はなかったが、降雨時に浸水するため追加したそう

 

<DATA>
製作者…Sさん(39歳)
DIY歴…3年
製作期間…3日
製作費用…約6000円
作品サイズ…幅1960×奥行440×高さ850mm

 

ガーデン収納を作るにあたり、出窓下のデッドスペースに目をつけたSさん。違和感なくスマートに仕上がるように、スペースにピッタリはまる収納庫を作った。庫内は上下2段に仕切り、上にはスプレー缶などを、下には刈払い機を収納。かなり横長になる開口部には、上開き式の扉をつけたが、使い勝手はなかなかいいそう。さてさて、あなたの家の出窓の下、あきっぱなしになってませんか?

 

刈払い機は持ち手だけのために全幅が広がっていて、まともに収めようとすると無駄なスペースができる。そこでSさんが思いついたユニークなアイデアが、持ち手だけを上段に突き出させるというもの。上段の棚板にすき間をあけ、持ち手を下から通すというシンプルな構造だが、これは有効!

 

*掲載データは2013年10月時のものです。

多機能なアイデア物置の製作事例3連発!/ガーデン収納DIY大作戦!(9)

物置は手作りに限る。

理由その1、あいているスペースに合わせて作れる。
理由その2、収納したい物に合わせて作れる。
理由その3、好みのデザインで作れる。

すなわち物置は、自分の都合に合わせて作ったものと、そうでないものの、満足度の差がとりわけ大きいというわけ。

では、どうすれば自分仕様の物置が作れるか?

そのヒントも答えも、これから紹介する数々の手作り物置の中に、わんさと見つけられるはず。

File01/パーゴラ&デッキつき工房物置はコチラ

File02&03/かわいらしいデザインの個性的な物置はコチラ

File04/モルタル造形の南仏風物置はコチラ

File05/アメリカンテイストのトタン物置はコチラ

File06&07/こだわりのサイクルガレージはコチラ

File08/アンティーク風の物置自転車小屋はコチラ

File09~11/庭に調和するナチュラルデザインの物置3例はコチラ

File12/庭の角にぴったりなペンタゴン物置はコチラ

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番外編2/玄関ポーチの自転車収納実践リポートはコチラ

 

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File13 物置と薪ストッカーが一体化した多機能カーポート!

母屋の壁面を利用し作ったカーポート。このカーポート右側の支柱を利用し、物置と薪ストッカーを製作

<DATA>
製作者…Uさん(31歳)
DIY歴…2年
製作期間…約3カ月
製作費用…約25万円
作品サイズ…幅7500×奥行5000×高さ3000mm

 

屋根付きの車庫が欲しいな~、せっかくだから物置もつけちゃって~、そうだそうだ、薪ストーブ用のストッカーも欲しい!」とUさんのDIYカーポート計画は加速。結果、これらすべての条件を満たしたDIYらしいカーポートがこちら。肝心の物置と薪ストッカーはカーポートの支柱を利用し、ここに2×材の桟を通し、スギ板を張ることで空間を仕切ればOK。簡単な方法ですぐに収納スペースが作れちゃうのだ。同じようなカーポートを持っている人であれば、簡単にアップグレード可能。ぜひチャレンジを!

 

「右も左も薪・薪・薪ッ!」という具合に薪が並ぶ大容量の薪ストッカー×2台。雨の日も濡れずにストーブの薪が取りに行けると奥さんも大満足

 

薪ストッカーと隣接する場所にも壁を張り、簡易的な物置スペースを製作。カーポートのフレームを利用しL字の棚を作り、電動工具やガーデニングツールを収納している

 

File14 既存の屋根を利用した和風モダンな物置小屋

引き戸に使われた障子と窓の部分の格子が和風の雰囲気を引き立てる。屋根の先端上部に見えるのが既存のテラス屋根。これがパーゴラのように立っているのを利用し、物置に増築したというわけだ

 

奥行4500mmの物置は物を入れても広々している。今後は木工室や趣味部屋に改造するかも?とKさん

 

<DATA>
Kさん(36歳)
DIY歴…2年
製作期間…約1週間
製作費用…約20万円(テラス屋根含む)
作品サイズ…幅2500×奥行4500×高さ2800mm

 

大きなサイズの物置をすべて自分の手で作るのはひと苦労、そんな人にはこちらがオススメ。Kさんは新築の家の勝手口上部にテラス屋根の取り付けを業者にオーダー。この屋根の支柱を木材で巻き、3面にスギの羽目板で壁を取り付ければ…ハイ、物置のできあがり! これなら屋根の雨漏りなど素人には難しいポイントを気にすることなく、DIYを楽しめるというわけだ。物置の顔となる正面入口には廃材の障子を引き戸に使用。和洋折衷なデザインもグー!

 

小屋背面。壁にはスギの羽目板を使用。明かり取りの窓には透明の波板を取り付けた

 

引き戸の障子は下部にキャスターをつけ、2×材で作ったレールの上を走らせている。これもすぐに真似できる簡単アイデア

 

File15 バックヤードを収納空間に!勝手口を利用した狭小物置

物置と家の関係がわかる1枚。家の裏庭というデッドスペースを見事、収納スペースに変身させた

 

勝手口を出れば、物置にすぐにアクセス可能。こちらの入口は引き戸になっている

 

バックヤード側には開き戸を設置。家側、庭側の両方からアクセスできるので便利

<DATA>
Iさん(41歳)
DIY歴…10年
製作期間…約1カ月
製作費用…約14万円
作品サイズ…幅3865×奥行1080×高さ3650mm

 

家のバックヤードを利用して作ったアイデア狭小物置。屋根のかかった家の勝手口からアクセスできるので、雨の日でも出入りOK。庭側にもドアがついているので、通り抜けもできて、使い勝手は抜群! また物置の高さを3650mmと高くすることで、勝手口の屋根との統一感を演出するとともに、ロフト棚を製作し、狭いながらも収納容量を稼いでいるところも見逃せない。物置内部は2×材とシェルフリンクスを使った棚も設置。さながらミニ工房のような雰囲気の物置となった。

 

物置内部には2×材とシェルフリンクスを使い、電動工具の収納棚を設置。ちょっとした作業なら棚の天板を作業台にするのもあり

 

もともと面積の少ない狭小サイズのため、屋根を高くしてロフトを製作。ここにアウトドアツールなどを収納している

*写真◎佐藤弘樹、製作者提供

*掲載データは2013年10月時のものです。

庭の角に物置を設置するなら五角形で作るのが最適解!/ガーデン収納DIY大作戦!(8)

物置は手作りに限る。

理由その1、あいているスペースに合わせて作れる。
理由その2、収納したい物に合わせて作れる。
理由その3、好みのデザインで作れる。

すなわち物置は、自分の都合に合わせて作ったものと、そうでないものの、満足度の差がとりわけ大きいというわけ。

では、どうすれば自分仕様の物置が作れるか?

そのヒントも答えも、これから紹介する数々の手作り物置の中に、わんさと見つけられるはず。

File01/パーゴラ&デッキつき工房物置はコチラ

File02&03/かわいらしいデザインの個性的な物置はコチラ

File04/モルタル造形の南仏風物置はコチラ

File05/アメリカンテイストのトタン物置はコチラ

File06&07/こだわりのサイクルガレージはコチラ

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File09~11/庭に調和するナチュラルデザインの物置3例はコチラ

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File12 庭のコーナーにすっぽりはまるペンタゴンシェッド!

電動工具、作業台、アウトドアツール、手作りスモーカー…趣味の道具がこれでもかと詰め込まれたペンタゴンシェッド

 

物置の設置場所の様子。庭のコーナーにジャストフィット、ドアの開閉もスムーズ。五角形というフォルムを最大限に生かしている

 

小屋外観。使用した材はウエスタンレッドシダーと合板。小屋の雰囲気が重くならないようダミーの窓を取りつけた。写真では見えないが屋根にはアスファルトシングルを使用

このようにそれぞれの柱を丸ノコで切り欠くことにより、見事五角形の躯体を作り上げた(右:柱A、左:柱B)

 

<DATA>
製作者…Nさん(52歳)
DIY歴…3年
製作期間…約1カ月
製作費用…約10万円
作品サイズ…幅1350×奥行1350×高さ2300mm

 

庭のスペース効率化とユニークなデザインを両立したのがNさんの物置。五角形のフォルムは、庭のコーナーにフィットするだけでなく、入口(ドア)へのアクセスがスムーズで使いやすいという点もポイント。

物置内には電動工具やアウトドアツールを収納。ドア裏にはメッシュネットを取りつけ、作業用グローブやドリルビットなどを引っかけて収納している。二段ある棚の中段は電動工具置き場。きれいに工具が並んだその姿から「見せる収納?」と思いきや、斜めに固定した板は蝶番で取りつけてあるため開閉可能。裏側にはキャリアバッグ等を収めている。

小屋の骨組みはウエスタンレッドシダーを組み上げて製作。外観をできるだけシンプルにするため、各柱に切り欠きを入れ、壁の化粧板を収めている(前述イラスト参照)。軽やかな感じを演出するためダミーの窓を取りつけるのも忘れない。

というわけで文句なしの物置は毎日大活躍。しかし、その完成度の高さからか「サウナですか?」と聞かれてしまうのが悩みどころだとか(笑)。

 

物置内には棚を二段取りつけ、中段は電動工具置き場に。この電動工具置き場、ちょっとした工夫が…

↓↓↓

電動工具を飾り立てた板は実は蝶番で固定されていて開閉が可能。裏側にも収納あり!

 

物置のスペースを取るソーホースは小屋の壁裏に桟をつけ、ここにひっかけて収納

 

同じく物置の場所を取るトロフネは自作の一輪車台に収納し、壁に立てかけている。実用性もばっちり

 

製作途中の1枚。五角形の躯体の形がよくわかる。屋根のフレームは現物合わせで角度切りしていったそうだが、これが一番苦労したとか

*掲載データは2013年10月時のものです。

小屋作りの実用的バイブル最新刊『小屋を作る本2023』が好評発売中!

本気で小屋を作りたい人に向けた小屋DIY本『小屋を作る本2023』が、11月29日(火)より発売!本書では、バラエティー豊かな小屋、リアルなノウハウ、小屋作りの面白さを紹介しています。

 

 

<記事内ギャラリー>

 

巻頭企画は約60ページの特大ボリュームでお届けする「小屋作り完全リポート」。

コンセプトは“DIY未経験者が小屋を建てるためのガイド”です。

 

 

そろえるべき材料と道具の紹介から、床・壁・屋根の下地の作り方/屋根・外壁の仕上げ方/建具の作り方といった小屋作りの要所はもちろん、作りつけ家具を含む内装の仕上げ方まで、たくさんの写真とともに詳しく紹介しています。

 

 

モデル小屋のデザインコンセプトは「庭の小さなブックカフェ」。

すぐに楽しい小屋ライフが始められる状態に仕上げるまでをリポートするので、DIY未経験者だけでなく、幅広いDIYerにとって役立つ情報が満載です。

 

巻頭企画に続く「手作り小屋がある暮らし」では、全国各地に建つ9棟の手作り小屋と、その楽しみ方を紹介。

 

仲間と飲み食いを楽しむ三角屋根の焚き火小屋/こだわり工法とシンプルデザインのホームオフィス小屋/奥様の趣味部屋として作った和風小屋/自給自足暮らしの核となる小屋/二拠点居住の宿泊小屋/ガーデンパーティー開催時にカウンターとなる小屋など、さまざまなタイプの小屋が登場します。

続々と手作り小屋が並ぶページの中には、マネしたくなるデザインや、思わず唸るアイデアが頻出し、創作意欲を刺激されること請け合いです。

 

巻末では、初めての小屋作りのテーマとしてふさわしい、いちばん身近な小屋「物置」にスポットをあてています。

 

6棟の手作り物置実例集と、DIYライターが実践した物置製作リポートを掲載し、物置ならではのアイデア、そして、物置といえども感じられる小屋作りの楽しさを届けます。

 

[商品概要]
小屋を作る本2023
著者: dopa編集部
定価: 2145円(税込)
発売日:11月29日
判型: A4変形判

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庭に調和するナチュラルデザインの物置3連発!/ガーデン収納DIY大作戦!(7)

物置は手作りに限る。

理由その1、あいているスペースに合わせて作れる。
理由その2、収納したい物に合わせて作れる。
理由その3、好みのデザインで作れる。

すなわち物置は、自分の都合に合わせて作ったものと、そうでないものの、満足度の差がとりわけ大きいというわけ。

では、どうすれば自分仕様の物置が作れるか?

そのヒントも答えも、これから紹介する数々の手作り物置の中に、わんさと見つけられるはず。

File01/パーゴラ&デッキつき工房物置はコチラ

File02&03/かわいらしいデザインの個性的な物置はコチラ

File04/モルタル造形の南仏風物置はコチラ

File05/アメリカンテイストのトタン物置はコチラ

File06&07/こだわりのサイクルガレージはコチラ

File08/アンティーク風の物置自転車小屋はコチラ

番外編1/スチール製物置のリメイク術はコチラ

 

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File09 使用場所別に扉をつけた使い勝手のいい物置

アカマツの角材とスギ板を使って作られた物置。よく見ると、扉がいくつもあるのがわかる

 

左が長物収納。右が小物&資源ゴミ収納。使いやすいよう各扉が独立して開くように工夫がしてある

 

<DATA>
製作者…Hさん(59歳)
DIY歴…20年
製作期間…約1カ月
製作費用…約1万5000円
作品サイズ…幅990×奥行450×高さ1960mm

 

一見してわかるとおり、ドアのたくさんついた物置は、スコップやホウキ、農業資材などの長尺物と資源ゴミなどがきれいに整理できるよう設計された作品。左が長物、右上部が小物、右下部が資源ゴミを収納できるようになっている。なお右側の棚板は取り外し可能なので、両スペースを長物収納に使用する、なんて使い方もOK。

躯体の角材にはほぼすべてホゾ加工や切り欠き加工を施し、見える部分にはクギを使わないという徹底したこだわりぶりも◎。

 

作品の各部品を荷造り用の結束ベルトで固定して組み立て。万力やクランプで固定するより手軽で低コストで済むのだとか

 

物置の支柱下部にはアジャスターボルトを固定。高さ調整が簡単な上、がたつき防止にも一役買っている

 

File10 傷んだミニ収納庫を活用してモアベターな物置を製作

ルーバー下のスギ板を横張りした部分が、新たに作り足したところ。高さが、古い収納庫の倍以上になっている

 

内部を見れば、側板と背板の上部&天井に古い収納庫を再利用していることがよくわかる。アカマツ角材の柱で高さを延ばし、長尺のガーデニング道具もバッチリ収納。棚板は、ホームセンターの「端材詰め放題」サービスでゲットした材だそう

 

<DATA>
製作者…Mさん(51歳)
DIY歴…5年
製作期間…3日
製作費用…約3000円
作品サイズ…幅800×奥行500×高さ2000mm

 

もともと使っていた背の低い収納庫が傷んでしまい、新たな物置の製作を決意したMさん。とはいえ、側板や正面板はまだまだ使えそうなので、再利用することに。さらに、せっかくだから「長尺のガーデニング道具が収まるサイズ」という奥さんの要望にも応え、高さ約2mにサイズアップ。全体を鮮やかな色で塗装したら、なんともポップでキュートな物置ができあがった。もちろん、願いが叶った奥さんの評価は上々だ。

 

ルーバー状の側板の利点は、引っ掛け収納ができること。Mさんの物置ではフック付きの容器を掛けて小物を整理している

 

ドアには中空ポリカの固定窓をつけた。窓枠には壊れたパラソルの骨を活用!

 

File11 ナチュラルガーデンと調和する白いアンティークシェッド

バラに囲まれた庭にひっそりとたたずむアンティークテイストの物置。コンセプトは「バラと小屋」。庭のオブジェとしての存在感もばっちり

 

物置の外壁にも四角いボックスを作り付け、飾り棚に使用。スコップなども壁に取りつけたフックに収納している

 

<DATA>
製作者…Iさん(46歳)
DIY歴…14年
製作期間…約3カ月
製作費用…約4万円
作品サイズ…幅1550×奥行1000×高さ2000mm

 

庭に溶け込むような雰囲気の物置を作るため、1×4材に水性塗料のチョコレートブラウンとホワイトベージュを重ね塗りし、これを壁に使用。蝶番などの細かいパーツもこだわりチョイスなのはいわずもがな。

物置内部は「見せる収納」をコンセプトに、ガーデン雑貨のお店の陳列をイメージしていろいろなサイズの棚を手作りして設置。ただ雑然と物を詰め込むのではなく、オブジェのように見せているあたりはさすが女性DIYer。毎年開催するオープンガーデンのゲストからも大好評というのも頷けます!

 

小屋作りの余り材で様々なサイズの棚を設置。「見せる収納」をコンセプトに小さな雑貨屋さんの陳列をイメージしながら棚などの大きさ、数、配置を考えたそう

 

物置を上から見た様子。見た目重視で作った結果、屋根にも1×4材を横張りにして使用。痛んだら張り替える予定だとか

*掲載データは2013年10月時のものです。

キットガレージをDIYで自分スタイルにアレンジしてみました!/みんなのガレージ&工房(その3)

愛車を格納するガレージをキットで購入。ひとりでこつこつと組み立て、内部は趣味のDIYに使いやすくアレンジ。休日を木工三昧で過ごすスペースを自作で作り上げた。

このガレージは施主のSさんが、2005年に約半年かけて手作りしたグリーンベルのキットガレージ「ヒューロン」。製作前にはグリーンベルの主催する組み立て講習会にも参加し、2×4工法で組み立てるキット製作のノウハウを学び、万全の体制で自作にのぞんだという。

 

二段こう配二面切り妻のギャンブレル屋根が特徴的なSさんのガレージ工房。見えている内部壁面が工房のスペース

 

<記事内ギャラリー>

オーバーヘッドスライダーも自分で設置

基礎だけは業者に頼んだが、基礎から上はすべてSさんひとりによる作業。規格化された2×4工法のキットとはいえ、ひとりDIYで建物の組み立てというのはなかなか大変で、高所作業や暑い真夏に重なってしまった屋根のシングル張りは、果てしない作業に思えたそうだが、それだけに充実した組み立ての経験になったということだ。
ガレージドアはアメリカで見て以来あこがれていた電動式のオーバーヘッドスライダー。

ドアの材はガレージ本体と同じサイディング材を使って組み立て、リモコン付き電動オープナーはアメリカから輸入して取り付けた。

屋根垂木の間には断熱材を入れ込んだが、効果のほどは少ないという。その屋根部分の高さを生かして、屋根の内側に沿ってぐるっとロフトを設置。大容量の物置きとして活用している。壁の一面には手前から奥まで幅50cmの作業台を設置し、反対側の壁にはサブロクサイズの折りたたみ式作業台を取り付け、車を出せば広々とした工房・倉庫として使えるようにアレンジしている。収納には壁収納を目一杯に活用し、多くの道具、工具を収納している。

いい作品づくりのイメージやアイデアが浮かんだ週末は、このガレージにこもってDIY三昧に過ごすのが、Sさんお気に入りの休日の過ごし方だ。

 

オーバーヘッドスライダーを閉じた状態。ガレージ工房の塗装はSさんのオリジナル。ガレージ工房の奥には新しく建てたキットハウスが見える

 

 

ガレージ工房の片方の壁に沿って入り口から奥まで幅50cmの作業台が作りつけられている。収納は壁面を目一杯利用する

 

独自に雨ドイを設置。これで耐久性が大きく改善される

 

出入り用の側面のドアはアルミサッシ。ウッディな感じに改造したいという

 

内側から見たガレージドア。ガレージ本体と同じサイディングボードを使っている

 

下から見上げた屋根方向。屋根の内周を全部ロフトにして収納力をアップ。真ん中の梁に吊り下げられているのがドアオープナーのモーター部分

 

片側の壁にはサブロクサイズの合板をそのまま1枚天板にした作業台。サブロクサイズにしたのは天板が痛んできたら、簡単に交換できるため

 

写真の作業台。実は折りたたみ式になっていて、車を入れる場合は壁面に収納する

 

<DATA>
施主…Sさん(59歳・会社員)
DIY歴…10年以上
製作費用…約70万円
実働製作期間…約50日
面積…約22.5㎡

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年12月時のものです。

その他の自作ガレージ&工房も要チェック!

その1・自作ガレージに自作工房をドッキング!

その2・ビオトープ前でのんびり!デッキつきカーポート一体型ガレージ

ビオトープ前でのんびり!デッキつきカーポート一体型ガレージを作っちゃいました/みんなのガレージ&工房(その2)

ビオトープ観賞用のデッキを作るはずだったが、バイクや車がかわいそう……と、ガレージ、カーポートを次々にDIY。愛車を雨からガッチリ守る、理想の空間を自作することに成功した。

施主のTさんは、まず、10年ほど前に自宅庭にビオトープを作り、観賞用の簡単なウッドデッキを製作。それが朽ちてきたため、改めてデッキをDIYしようと考えていた矢先、書店でガレージを紹介する本を見かける。

「雨ざらしのバイクがかわいそうだし、デッキ付きのガレージにしてしまおう!」とひらめき、Tさんはガレージ作りを始めたそうだ。

 

ガレージとカーポートは屋根の勾配を合わせてある。出入り口にはスロープを作ってバイクを出し入れしやすくした

 

【ギャラリー一覧】

金具を使ってカーポートを一体化

「デッキだけのはずが、知らぬ間に壁や屋根がついたガレージになってたんですよ(笑)」とTさんの奥さん。

本誌50号の「ガーデンシェッドを作る」やDIYシリーズ『日曜大工で作る!ガーデン収納&物置小屋』を参考に製作した2×4工法のガレージ。コンクリート平板の基礎の上に根太枠を置いた土台に、24mm厚合板の床下地、床板を張る。床板は、壁に使ったスギ板をプレーナー加工したものを使用した。ガレージ完成後には、車が不憫になりカーポート屋根を製作。一体化したような造りにするため、ガレージと屋根をシンプソン金具でつないだ。

現在は、ガレージのトタン屋根を屋上デッキに作り替える計画を立てている。「ここは群馬県内でも暑い地域。デッキ屋根にすれば空気の層ができるし、今よりは快適になるはずです!」と夢を膨らませている。

 

ビオトープ側にミニデッキを作った。ビオトープは穴を掘り、ビニールハウスのビニールを二重に敷き、その上にブルーシートを敷いて、土を埋め戻して形成した。水草はコウホネや菖蒲。コイが住んでいる。「いろいろなトンボが飛んできますよ」(Tさん)

 

バイクはカワサキのTR。エンジンとフレーム以外を改造した。電気は母屋の屋外コンセントから引いて、50Aまで使用できる

 

壁面収納のドアに市販の鏡を使用

 

ガレージドアを開けると、ビオトープを臨め、室内の雰囲気が変わる

 

ドアを閉めた状態。外壁にいろいろな看板を張ってアメリカンスタイルに仕上げた

 

ガレージとカーポート屋根の接続部

 

換気扇のフード。ガレージ内に熱がこもりやすいため、暑さ対策に換気扇を設置

 

<DATA>
施主…Tさん(46歳・会社員)
DIY歴…約10年
製作費用…約30万円
実働製作期間…約6カ月
面積…約9㎡

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年8月時のものです。

 

その他の自作ガレージ&工房も要チェック!

その1・自作ガレージに自作工房をドッキング!

その3・キットガレージをDIYで自分スタイルにアレンジ!

自作ガレージに自作工房をドッキングしちゃいました!/みんなのガレージ&工房(その1)

毎回、読者自慢のDIYガレージ&工房を紹介するコーナー。オリジナリティーにあふれた、自作ならではの世界にひとつだけの作品を紹介していく。

第1回目は、週末を過ごす別荘に作った自作ガレージ&工房だ。

南アルプスの名峰を望む高原にキットガレージを改造した別荘をDIYで建てたKさん。現在、愛車のガレージになっているスペースは、その母屋を作るための資材や工具を置いておく小屋が必要ということから、母屋作りと同時進行で建てられた。

 

ガレージ&工房の前側全景。左側がガレージ、右側が工房となる

 

<記事内ギャラリー>

 

ガレージ側面に工房をドッキング

母屋を作りながら、家づくりの腕を上げていったKさん。ガレージ作りでは、自分で図面を引き、材木、資材をそろえて、週末ごとに現地に通い、完全DIYで製作し、資材置き場、工具倉庫、工房などとして使っていた。

このスペースを愛車のガレージとするのを機会に、ほこりを避けて愛車をきれいに保管したいので、新たにガレージ横に工房を増設し現在に至っている。

Kさんの作る建物は、基本的に2×4工法。このガレージ&工房もコンクリートのベタ基礎の上に土台を回し、その上に壁を立てこんでいくという工法で作られている。屋根、壁には断熱材を入れることで、夏の炎熱も防ぐことができる。

新しく増設した工房部分のメインドアはオーバーヘッドスライダー。専門業者に問い合わせると、組み立て作業も込みでないと注文できないということで、Kさん、自ら図面を引き、材料を発注し、自分で組み立ててしまったという力作だ。自作ガレージと工房は週末別荘暮らしの大切な設備として有効に使われている。

 

ドアを閉めた状態。ドアはクリア塗装されている

 

 

工房の前面ドアは自作のオーバーヘッドスライダーが取り付けられている(開けたシャッターを下から見た状態)

 

ケーターハムをガレージ奥まで入れるために、ロフトスペースを作って荷物や工具を上げてしまう

 

工房の天井には集じんシステムのパイプが取り付けられ、工房奥の集じん機で集じんできる

 

工房の室内作業台のスペースを大きく取った、長細いレイアウト。左に見えるドアでガレージと行き来する

 

<DATA>
施主…Kさん(65歳・自営業)
DIY歴…約6年
製作費用…約50万円
実働製作期間…約4カ月
面積…約39平米

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年6月時のものです。

 

その他の自作ガレージ&工房も要チェック!

その2・ビオトープ前でのんびり!デッキつきカーポート一体型ガレージ

その3・キットガレージをDIYで自分スタイルにアレンジ!

5㎡未満の床面積にDIY歴20年の履歴がギュッと詰まったセルフビルド工房/みんなのガレージ&工房(9)

以前は広々とした工房で木工を楽しんできたSさん。転居先の限られた敷地にセルフビルドした工房は5㎡足らずだが、DIY歴20年の間にそろった工具などを上手に詰め込み、最大限に快適な作業環境を作り上げた。

 

<記事内ギャラリー>

 

空きスペースいっぱいに建てたガルバリウム張りの工房。屋根もガルバリウム波板だ

 

5㎡足らずの室内ながら、たくさんの工具を収め、作業スペースも確保している。作業台の下は愛犬の居場所

 

<DATA>
施主…Sさん(72歳)
DIY歴…20年
製作費用…約20万円
実働製作期間…約2カ月
面積…約4.9㎡

 

 

工具の配置や収納を工夫して使いやすい狭小工房に

ガルバリウム波板で壁を仕上げた、かわいらしい小屋がSさんの工房。ケヤキの板で自作した看板には“グラン・チャイルド(=孫)舎”の文字。これまでお孫さんのために数々の作品を作ってきたSさんの木工歴をよく表している看板だ。

実は、以前はもっと広々とした工房で木工に没頭していたSさん。転居先にはスペースの余裕がなく、同様の作業環境を作ることはできなかったが、それでもできるだけ快適に木工を楽しみたいと、間口2730×奥行1820mmの工房小屋をセルフビルドしたのだ。

新工房には、以前から使ってきた工具などを可能な限り持ち込んだ。テーブルソー、トリマースタンド、ボール盤、角ノミ機、糸ノコ、卓上丸ノコ…DIY歴20年だけあって、大型工具もそろっている。ただ、大型の電動カンナ類はさすがに収まりきらず、別の場所に保管しているそうだ。

真ん中に鎮座する作業台も、以前の工房から引き続き使っているものだが、元はもっと大きかったのを、この工房に収まるサイズにぶった切ったのだとか。

窓を開ければ長材も扱えるように、テーブルソーを窓際に配置しているのは、狭小工房にとても有効な工夫。小物類は中身がわかるようにラベルを張った収納箱にしまい、その箱を棚にビッチリ詰め込むことで収納量を増やしていることにも注目したい。

そんな風に空間の使い方にこだわるSさんだが、作業台の下には愛犬の居場所をしっかりと確保しているのが面白い。以前より狭くなったとはいえ、愛犬と寄り添いつつ木工に没頭できるこの工房も、どうやらすっかりお気に入りの様子だ。

 

テーブルソーは窓際に。窓を開ければ長材も取り回せる

 

小物類はクリアケースなどに詰め込み、ラベルを張って棚に並べている

 

ランダムサンダー、ブロワーなど、この工房ではあまり使わない工具は、工具名を書いたカバーをして上の棚へ。カバーはSさんが工業用ミシンで自作した

 

天井には断熱材の発泡スチロールが見える。なお、この小屋はホゾ組みと金物を併用し、軸組み工法で作った

 

使える壁面はすべて収納に活用。隅にトリマースタンドのカバーが見える

 

夏場の室内はかなり暑くなるので扇風機は欠かせない。壁際には自作の扇風機専用ホルダーが

 

ドアのわきには、愛犬用の出入口を製作

写真◎佐藤弘樹

*掲載データは2013年12月時のものです。

ギャラリーを併設した木工家の工房はハーフビルドで建てました!/みんなのガレージ&工房(8)

今回は、なかなか見ることのできないプロの木工家が仕事場にしている工房を紹介。工房の構造から外装を本職の大工が作り、内装はDIYで作るハーフビルドと呼ばれる方法で作られている。

 

<記事内ギャラリー>

 

東京都町田市郊外の山すそに建つ平屋作りのシンプルな工房。手作りのウッドデッキも見える

 

据え置き型の電動工具や、素材となるオニグルミの在庫が置かれた工房内部。内壁となる石膏ボードは張ってあるが、まだむき出しのままで仕上げを待っている

 

<DATA>
施主…Oさん(39歳・木工家)、Kさん(44歳・会社員)
DIY歴…7年(Kさん)、プロ10年(Oさん)
製作費用…約900万円
実働製作期間…2008年から進行中
面積…60㎡

家具作りの合間に内装作業もコツコツ進行中

家具作りの工房として基礎から外装、サッシ、シャッターまで、つまり鍵を掛けて戸締りできるところまで大工に建ててもらい、木工房として使いながら、作り残している内装は自分たちで製作している。

ここを仕事場としているOさんは注文家具の作家さん。国産無垢材にこだわったやさしいカーブを生かしたデザインや、植物油、自家製蜜蠟ワックスを使う環境に配慮した仕上げの作品で、ひとつひとつをていねいに作るため、いつも順番待ちの状態という評判の家具作家だ。音の関係で自宅では作品づくりのための電動工具を動かすことができないので、自宅から通いが可能な場所に土地を求め、この工房が建てられた。

工房は間口約5.4m。奥行き約7.28mで、100V電源のほかに、三相200Vの電源も引かれ、大型の電動工具にも対応できるようになっている。ギャラリーとして造られた工房奥にはトイレやシャワー、キッチンも完備し、長時間じっくりと作品づくりに取り組める環境も整備した。

内装作業は写真でご覧のとおり目線が通る高さまでは、ほぼ完成している。これからは脚立が必要な高い場所に取り掛かりたいということだ。平日は注文家具作りに追われるOさん、週末などを選んで夫のKさんと共同作業で、少しずつ作業を進めている。まだ時間がかかることはわかっているので、素材選びもじっくりと吟味しながら、こつこつと満足のできる内装作りを楽しんでいきたいということだ。

 

工房から見上げた屋根小屋組み部分。在来軸組工法で建てられていることがわかる

 

ギャラリーからは4連のフィックス窓を通して工房を見通せる

 

ギャラリーには薪ストーブが設置されている

 

昇降盤(プロの使う高精度のテーブルソーの仲間)は三相200V電源のモデル。上には木取りされた材が整理されている

 

ギャラリー奥のトイレ(左)とシャワー・脱衣所(右)のドアもDIY。素材はウォールナット。スペースの関係で左は開き戸、右は引き戸と工夫されている

写真◎高島宏幸

*掲載データは2013年8月時のものです。

趣味生活を思い切り楽しめる居住可能な工房をセルフビルド!/みんなのガレージ&工房(7)

第15回ドゥーパ!DIY大賞セルフビルド賞受賞。退職5年前から計画を開始した工房のセルフビルド。週末2日を作業にあてて、たったひとりで足掛け1年半をかけて作り上げた、夢にまで見たマイ工房。

 

<記事内ギャラリー>

 

 

間口11m、奥行き3.7mという細長いプランは、ひとりで楽に屋根、天井の作業が可能な寸法が3.7mというのが理由だからだ。ふたつある扉も、ウッドデッキも自作だ

 

工房のメインとなる工作室は12畳の広さを確保している。ソーホースを脚にした作業台の上にあるのはメンテナンス中の愛機

 

側面から見た工房、屋根仕上げはもちろん、壁仕上げ材もオンデュリンのクラシックシートを使っている

 

<DATA>

施主…Mさん(62歳)
DIY歴…3年
製作費用…約220万円
実働製作期間…約150日
面積…41㎡

 

ひとりセルフビルドのアイデアが詰まった工房

40年近く思い続けた自作ラジコン飛行艇への思いを、定年を機会に現実のものにするためにセルフビルドで完成させた工房は、自宅から離れた森の中なので、水洗トイレ、シャワールーム、ミニキッチン、エアコン、換気扇、ベッドなどを設置した、工房に寝泊りしながら模型作りに打ち込める設計になっている。

建て方の基本は独立基礎に2×4工法。いろいろと検討した結果、アマチュアでもひとりで作れる方法として、これら工法を選んだ。他にも、屋根を片流れに設定したり、浸透枡排水や簡易水洗トイレの導入など、セルフビルドしやすい方法を取り入れた。

実際の作業でも、基礎作りではコンクリート型枠を自作したり、2×4壁を立てる作業がひとりでできるように、ウインチのシステムを工夫するなど、ひとりセルフビルドならではのアイデアが投入されている。

機械技術者だったMさんなので、構造や力学的部分は自分で計算した上で、十分な安全マージンを取って作業することができた。

平屋12坪のスペースは、12畳の工作室と4畳半の塗装室(粉じんの出る研磨や切断もここで行なう)、資材保管室の3室に分けられ、工作室の端にシャワールーム、ミニキッチンが配置されている。

楽秋庵と名づけられたこの工房で、Mさんの念願だったラジコン三昧の日々はスタートラインに立った。

 

塗装室も4畳半の広さがある。コンプレッサーを使った塗装の他、粉じんの出る研磨や切断作業もここで行なう

 

工作室の壁際には長い作業台が作りつけられている。壁面収納で必要な工具にすぐ手が届く

 

4畳半のスペースのある資材置き場。部屋の奥にはモーターパラグライダーが袋に入って収納されていた

 

シンク、冷蔵庫、電子レンジのあるミニキッチン

 

お湯も出る独立したシャワールーム

 

簡易水洗トイレ

 

手回しウインチを利用した2×4壁枠の立ち上げ
支点を立てて角材に固定した壁枠を、ウインチを回してワイヤーでおこす仕組み

 

写真◎高島宏幸

*掲載データは2013年6月時のものです。

くつろぎガーデンカフェを廃材で製作しました!/最高の居場所があるガーデンファイル(2)

「俺の(私の)庭が一番居心地がいいんです!」

そんなDIYerたちの個性溢れるフェイバリットガーデンをご覧あれ。

後半にはプロが作る最高の居場所も収録!

 

<記事内ギャラリー>

 

FIle02 廃材で作ったガーデンカフェでくつろぎティータイム

ほぼすべてが廃材でできたガーデンカフェ。サイズ幅4000×奥行2400×高さ2600mm。製作者のSさんはこの作品でホームセンターコメリの第9回DIYコンテストでリフォーム・リサイクル部門賞を受賞

 

<DATA>
製作者…Sさん・自営業
DIY歴…2年
製作費用…約4万円
製作期間…約半年

 

戸、スノコ、ラティス、積荷用パレット、あぜ用波板、ピアノ椅子…ありとあらゆる廃材が集まって作られた不思議な佇まいの小屋。この小屋の中でお母さんと楽しくお茶を飲んでいるのは、製作者のSさん。作品の設置場所は自宅とは別の300㎡の開けた土地だ。

「はじめは小屋にしようなんて思ってなかったんです。母のガーデニングの休憩スペースが作れたらなって」

小さなもの作りをしたことはあるものの、大きな構造物を作ったことがなかったSさん。悩んだ末、「これならひとりでできるかも?」と単管パイプをつなげてフレームにして、そこにポリカ波板の屋根を載せた。いわば屋根付きのパーゴラの完成だ。脚立を使って、すべてひとりで組み上げられた。これが自信になった。

その後、工務店から出る廃材などをもらいうけ、少しずつ少しずつ作業は進んでいった。「このラティスはあの壁に使えるかも、このスノコは扉になるよね」そんな調子でパズルを組み合わせるように小屋がその姿を現していく。設計図なんてない。試行錯誤を重ねていく過程のもの作りの楽しさに夢中になった。四面の壁を白く塗装したら、雰囲気が一変。廃材が小屋に生まれ変わった瞬間だった。

「今はワークハウス兼レストハウスですが、いつかここでカフェを開きたいと思ってるんです」とお茶を片手に小屋内で明るく談笑するSさん親子。素敵な手作りカフェができるのは、きっとそう遠くない。

 

手作りカフェの室内でお茶を片手に庭話に花を咲かすSさん親子。まわりの壁はスノコやラティスなどすべて廃材

 

小屋側面。その場で試行錯誤を繰り返し、材料を継ぎ合わせて作った小屋は、正確なだけの建物にはない、不思議な暖かみを感じる

 

壊れたオーブントースターを白くペイントしたオブジェ。空間の雰囲気に見事ハマっている

 

小屋のコーナー壁面には棚を取り付け、植物をセッティング。緑が落ち着いた空間を演出する

 

最初は単管パイプのフレームにポリカ波板の屋根が載っているだけの状態だった。ここを囲うように廃材で壁を取り付けていった

 

小屋を支えるのは単管パイプのフレーム。ホームセンターで販売されていた3mと2.5mの規格サイズを切らずに利用した

 

入り口にあるのは廃材のスノコを使って作ったスライド式ドア。下部にキャスターを取り付けた

 

キャスターが走るのはホゾ加工が施された廃材。見事な廃材利用アイデア!

 

小屋の左手を作業スペースに。端材や流木の収納には廃材のリンゴ箱を使用

 

作業台では趣味のトールペイントやデコパージュのテクニックを駆使
したウエルカムボードを製作。ウェブで販売もしているそう

写真◎田里弐裸衣

*掲載データは2013年2月時のものです。

多肉植物を愛でるためのデッキつき小屋を作っちゃいました/最高の居場所があるガーデンファイル(1)

「俺の(私の)庭が一番居心地がいいんです!」

そんなDIYerたちの個性溢れるフェイバリットガーデンをご覧あれ。

後半にはプロが作る最高の居場所も収録!

 

<記事内ギャラリー>

 

File01 既存のシンクを利用してデッキつきプランターハウスを製作

西部劇×サーフィンという一見矛盾しそうなふたつのテイストが見事に混ざり合ったプランターハウス。休日は庭にお気に入りの道具を引っ張り出して、自宅でアウトドア気分を満喫

 

小屋内部。壁とシンクまで伸びる作業台は幅を合わせたさまざまな材を張って仕上げている。足元には瓦を粉砕したチップをまいた

 

<DATA>
製作者…Sさん(41歳)・大工
DIY歴…21年
製作費用…約3万円
製作期間…約10日

 

「いや~、毎日なにか作ってますよね~」

多肉植物を片手にゆる~く語るのはSさん。日々、大工として腕を振い、休日は波乗りとDIYに精を出す、根っからのもの作り好きだ。

そんなSさんは、自宅の庭の片隅にある古くなり使われなくなった野菜洗い用のシンクに着目。これをなんとかできないものかとシンクを取り囲むようにして、小屋を製作。何もなかった庭を、見事くつろぎ空間に変身させた。

小屋のイメージは、西部劇に出てくるバー。クリント・イーストウッドがバネ式のドアをバン!と開けば、中にいるゴロツキたちから睨まれる…まさにあれだ。そんなウエスタンなイメージに加え、サーファーらしいセンスで施工、装飾がなされているのがSさんの小屋の特徴。

2面が開放されたオープンなデザインで、内壁はさまざまな種類、サイズの廃材を、あえて厚みをそろえず縦張りにして仕上げている。一見、ランダムに張っているように見えるが、同じ列には幅を合わせた材を張り、壁全体のリズムが崩れないように計算されている。ラフでいてスマートな壁張りテクニックだ。

小屋内側は既存のシンクを取り囲むように収納棚や作業台を設置。棚にはスコップなど小さなガーデニングツールからランタンやバーナーなどのアウトドアツールが収納され、いるだけで落ち着く、好きなものに囲まれた空間を作り上げた。

「好きなだけ多肉植物を触ったら、コーヒーを淹れて、ボーッとする。夜には椅子を出して星を眺める。のんびりできる場所があるって、最高ですよね~」

 

デッキ側の壁に取り付けられた窓は廃材を利用。一部ガラスが割れていたので取り外し、網戸に張り替えて利用した

 

大小さまざまなサイズのプランターもDIY。「意外とバランスいい鉢を作るのって、難しいんですよね~」とSさん

 

屋根材にはアスファルトシングルを使用。余ったものを使ったのでツートンカラーに

 

屋根材と下地になる合板との間には、L字に折った板金を挟み込んでいる。雨が回り込まないための工夫

 

ウエスタンデザインの切り込み部分は裏から別の材をあてて固定している

 

正面の壁材にはジグソーで切り込みを入れ、ウエスタンな意匠を施した

 

小屋を側面から見る。小屋背面の支柱に長尺の2×4材を取り付け、西部劇風看板のフレームに利用

 

シンク上の収納棚には照明を設置。手元が明るく細かな作業もOK

 

基礎石と支柱の間にはゴムパッキンを挟み込み、材の腐食を防止

 

こんな小屋も作ってます!

仕事で家を作り、庭に小屋を作るだけでは飽き足らず、さらに近くの土地にスモールハウスを作ってしまったSさん。こちらは外がすべて見渡せるような大きな窓が特徴的。内壁は得意技のランダムの材を縦張りにして仕上げている。使い道はまだ未定だそうだが、内部を飾りつけたらミニ雑貨屋でも開けそう。

入り口に小さなデッキのついたスモールハウス。小屋の側面に取り付けられた大きな窓が特徴的

 

内壁はさまざまな材の幅を合わせた縦張り仕上げ。壁まで雰囲気のあるインテリアになるDIYテクニック

 

写真◎佐藤弘樹、田里 弐裸衣

*掲載データは2013年2月時にものです。

DIY小屋の魅力を大特集!9/8発売の『dopa(ドゥーパ)』2022年10月号(150号)の中身をチラ見せ!

DIYライフマガジン『dopa(ドゥーパ!)』2022年10月号は創刊25周年記念号!

特集は「小屋とDIY」。手作りだからこそ面白い、自由な小屋作りの魅力が満載でお届けします。

 

特別付録、dopa新ロゴステッカーつき!

 

 

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<記事内ギャラリー>

 

【特集 小屋とDIY】

小屋がブームになってから久しく、さまざまな既製品の小屋やキットハウスが登場したが、やっぱりDIYで作る小屋が圧倒的に面白い。市井の人々の自己表現であり、アートといってもいい造詣の妙、そしてそれを作る過程で得ることのできる経験や絆は、いずれも手作り小屋ならではの魅力だ。本特集では9人の小屋ビルダーとそのライフスタイルをとおし、新たな暮らし方を提案します。

【セルフビルドと僕の再生物語】

特集の冒頭を飾るのは、弊誌主催、第24回dopa DIY大賞のグランプリを勝ち取った焚き火小屋。屋根と壁が一体化し、室内には宙に浮かぶ焚き火台が鎮座するユニークな小屋は、突然の病魔に襲われ、人生の挫折を味わった男の再生の象徴だった。「生きることとは創ること」創作の歓びと生への執念がつまった作品から、小屋の力を味わってもらいたい。

【バラエティ豊かな小屋実例集も必見】

「庭で愉しむ小屋LIFE」「冒険のためのアウトドアベース」「小屋大工の創る、小屋の世界」とテーマ別に手作り小屋を紹介。小屋とひとくちにいっても、その使い方やライフスタイルによって千差万別の小屋の姿をお楽しみください。また特集の最後を締めるのは、フランス人セルフビルドアーティストたちの作る“小屋でできた村”。なかなか知る機会のない海外のユニークな小屋ワールドも注目です。

【大ボリュームの小屋作りリポートも!】

プロの手をかりず、編集部員のみで挑戦したセルフビルドプロジェクトの模様を32Pの特大ボリュームでお届け。テーマは「庭先の小さなブックカフェ」。漆喰仕上げの内外壁、型板ガラスのカラフルな窓、壁面本棚と読書デスク……小さな片流れ屋根の小屋には、ユニークなアイデアが満載。施工日数は11日、成功も失敗も赤裸々に語ったリポートをご覧あれ!

【バラエティあふれる連載にも注目!】

車中泊や旅を楽しむための軽バンカスタム、トリマー&ルーター木工、さらにはレザーソーイングやグリーンウッドワークなど、さまざまなジャンルのもの作りの魅力を個性あふれる作家とともにお届けします。その他、自給自足の田舎暮らしエッセイなど読み物も充実。こちらもぜひお楽しみください!

 

[商品概要]
ドゥーパ! 22年10月号(NO.150)
著者:dopa編集部
定価:1,265円(税込)
発売日:2022年9月8日
判型:A4変形

トイレにシャワー、寝室まで完備した木工房を作っちゃいました/みんなのガレージ&工房(4)

趣味のスピーカーや家具作りのために作った工房&趣味部屋。寝泊まりできる設備もついて、製作に没頭できるし、宴会だって楽しめる! 至れり尽くせりな空間。

 

<記事内ギャラリー>

 

大型の木工機械が置かれた工房内。200V電源を入れている。床はコンクリート土間。ペンキで塗装した

 

チューダー様式風に張った白い胴縁がアクセントになっている

 

<DATA>
施主…Kさん(53歳・設計士)
DIY歴…約15年
製作費用…120万円
実働製作期間…約6カ月
面積…約85㎡

DIYの拠点は没頭しすぎてもほろ酔いしてもOK!

畑の一角に立つKさんの工房&趣味部屋。農家からこの土地が売りに出ていると教えられ、趣味のスピーカーや家具作りの生産拠点にと購入し、セルフビルドした。

キットハウスのカタログを参考に小屋のイメージをかためる。設計は、資材を安価に抑えることを目標に行なった。

基礎はベタ基礎で、小屋は2×4工法。先に工房を完成させ、シャワーやトイレなどの水回りスペースと寝床を備えた趣味部屋を建て増しした。

2×4材と構造用合板で作った壁パネルを立ち上げ、2×4材で作った屋根トラスを900mm間隔で載せ、屋根材を張っていく。自然光を取り入れるため、屋根の中央部はポリカ波板を張った。外壁は住宅の外壁仕上げ材に使われる骨材入りの塗料をスプレーガンで合板に吹き付けて仕上げている。

建て増しした趣味部屋側は、内装を作るため、配線の修正が容易にできなくなる。事前の設計は工房以上に念入りに行なった。また、地下に浄化槽を埋めるなど、地下スペースへの施工があり、工房を建てたときより手間が掛かった。

自作スピーカー、家具などを販売することがKさんの目標。泊まり込んで作業に没頭できる場所ができ、目標がグッと近づいた。なにより「飲んじゃっても大丈夫」なのでちょっといい気分で作業できます。

 

趣味部屋の壁も吹き付け仕上げ。壁をスクリーンにしている。天井は見切りを使わなくて済むように格子状に板を張りつけた

 

屋根トラスの梁部分は2本の2×4材を接ぎ合せて作った。接触面積が大きいほど強い材になるのだとか。斜辺と水平の材が交わる付け根に合板を張った。面でしっかりと支えるため、張りつけには接着剤とビスを使用

 

手作りの作業台。天板の側面にバイスを取り付けているほか、天板面に材の固定に便利なベンチドックなどを差し込める穴なども作られている

 

自動カンナから排出される細長い木くずだけが入るダストボックス。ブロワーの入り口で詰まったため、自動カンナの木くずのみ分離するようにした

 

集じんシステムは200Vで稼働する。100Vのリモコンスイッチ&マグネットスイッチで遠隔操作できるようにした

 

趣味部屋に置いている椅子用のジグ。ひじ掛けの高さ、座板の幅と奥行きの調節が可能で体に合った椅子を作れる

写真◎佐藤弘樹

*掲載データは2013年2月時のものです。

アスレチック遊具のようなお城小屋を作ってみた/この夏挑戦!わんぱくキッズに捧げるDIY作品集(6)

子どもは元気で外遊びがいい。走り、飛び、駆けまわる。よじ登り、はしゃぎ、大喜びする。そんな幸せな光景を見たければ、子どもたちが楽しめるDIYに挑戦してみませんか? ついでに大人たちも楽しんでみませんか?

 

<記事内ギャラリー>

 

作品File06 アスレチック遊具のような小屋で一国一城の主になった気分♪

高床式の小屋は高さ5mもある。幅2.6×奥行4m の1階デッキ部分は、ぐるりと1周できるように作られた。壁に使われた材は、キットハウスの梱包材のパレットを使っている

 

床下の電線用ドラムがミニ迷路で、4、5歳の子どもが遊べるサイズ。小屋の周囲に落ち葉を敷きつめ、クッションにしている

 

<DATA>
製作者…Sさん(53歳・オートキャンプ場オーナー)
DIY歴…15年
作った期間…40日間
作った費用…10万円

 

15年ほど前からキャンプ場のオーナーを務めるSさん。昨年、キャンプ場に来る子どもたちが〝楽しく遊べる城〟のようなもの作りたいと考え、高床式の小屋を製作した。

「キャンプ場なので自然の中で遊ぶのが当然なんだけど、遊べる建物があってもいいだろうと思ったんです」(Sさん)

使用資材は、防腐処理済み材や廃材など。また、ツリーハウスのようにするため、敷地に生えていた4mほどのスギの丸太を大黒柱に使っている。作業は、この大黒柱の設置からはじめ、デッキ、展望台、デッキ上に小屋と製作していく。もっとも苦労したのが、大黒柱の設置だった。重機を使用しながら作業をしたが、ひとりで行なったため、なかなか垂直にならず、苦戦を強いられたという。

高床式の小屋は40日ほどで完成した。ロッククライミングを楽しめる壁、ミニ迷路など子どもが楽しめる仕掛けでいっぱいだ。一国一城の主になりきり、ひとり占めする子もいるとか。製作のきっかけ通り「子どもが楽しめる城」になっている。

 

中央のランプは夜になると点灯する。展望台から屋根に出てしまう猛者がいたため、緑のネットを張った

 

子どもたちは器用にロッククライミングの壁をよじ登っていく。壁の手足をかけるホールドは、2×4材の端材を使用している。サイズは、幅1.8×高さ2.7m

 

1階小屋内部に作られたロープを使えば、電線用ドラムのミニ迷路まで降りられる

 

1階デッキ部分につながる梯子は、DIYシリーズ『我が家に手作りガーデンハウス』(学研刊)を参考に作った

 

ドラム缶を使った基礎

高床式の小屋製作で、唯一コンクリートを使用したのが、この丸太の柱の設置。子ども向けの建物なので、頑丈な作りにするため、柱の基礎にドラム缶を使用している。丸太をドラム缶に差しこみ、コンクリートを流し入れて固めた。ドラム缶は地中に3分の2程度埋められている。

がっちりとした作りが印象的なドラム缶の基礎。コンクリートのトッピングに使われたビー玉や粘土の型抜きがかわいい

*掲載データは2009年6月時のものです。

写真◎冨士井明史

キットガレージをDIYで自分スタイルにアレンジしてみました!/みんなのガレージ&工房(3)

愛車を格納するガレージをキットで購入。ひとりでこつこつと組み立て、内部は趣味のDIYに使いやすくアレンジ。休日を木工三昧で過ごすスペースに作り上げた。

 

<記事内ギャラリー>

 

二段こう配二面切り妻のギャンブレル屋根が特徴的なSさんのガレージ工房。見えている内部壁面が工房のスペース

 

<DATA>
施主…Sさん(59歳・会社員)
DIY歴…10年以上
製作費用…約70万円
実働製作期間…約50日
面積…約22.5㎡

 

オーバーヘッドスライダーを閉じた状態。ガレージ工房の塗装はSさんのオリジナル。ガレージ工房の奥には新しく建てたキットハウスが見える

 

 

オーバーヘッドスライダーも自分で設置

紹介するガレージは施主のSさんが、2005年に約半年かけて手作りしたグリーンベルのキットガレージ「ヒューロン」。製作前にはグリーンベルの主催する組み立て講習会にも参加し、2×4工法で組み立てるキット製作のノウハウを学び、万全の体制で組み立てにのぞんだという。

基礎だけは業者に頼んだが、基礎から上はすべてSさんひとりによる作業。規格化された2×4工法のキットとはいえ、ひとりDIYで建物の組み立てというのはなかなか大変で、高所作業や暑い真夏に重なってしまった屋根のシングル張りは、果てしない作業に思えたそうだが、それだけに充実した組み立ての経験になったということだ。
ガレージドアはアメリカで見て以来あこがれていた電動式のオーバーヘッドスライダー。

ドアの材はガレージ本体と同じサイディング材を使って組み立て、リモコン付き電動オープナーはアメリカから輸入して取り付けた。

屋根垂木の間には断熱材を入れ込んだが、効果のほどは少ないという。その屋根部分の高さを生かして、屋根の内側に沿ってぐるっとロフトを設置。大容量の物置きとして活用している。壁の一面には手前から奥まで幅50cmの作業台を設置し、反対側の壁にはサブロクサイズの折りたたみ式作業台を取り付け、車を出せば広々とした工房として使えるようにアレンジしている。収納には壁収納を目一杯に活用し、多くの道具、工具を収納している。

いい作品づくりのイメージが浮かんだ週末は、このガレージにこもってDIY三昧に過ごすのが、Sさんお気に入りの休日の過ごし方だ。

 

ガレージ工房の片方の壁に沿って入り口から奥まで幅50cmの作業台が作りつけられている。収納は壁面を目一杯利用する

 

独自に雨ドイを設置。これで耐久性が大きく改善される

 

出入り用の側面のドアはアルミサッシ。ウッディな感じに改造したいという

 

内側から見たガレージドア。ガレージ本体と同じサイディングボードを使っている

 

下から見上げた屋根方向。屋根の内周を全部ロフトにして収納力をアップ。真ん中の梁に吊り下げられているのがドアオープナーのモーター部分

 

片側の壁にはサブロクサイズの合板をそのまま1枚天板にした作業台。サブロクサイズにしたのは天板が痛んできたら、簡単に交換できるため

 

写真の作業台。実は折りたたみ式になっていて、車を入れる場合は壁面に収納する

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年12月時のものです。

思い出のカシの木に多機能ツリーハウスを作ってみた/この夏挑戦!わんぱくキッズに捧げるDIY作品集(3)

子どもは元気で外遊びがいい。走り、飛び、駆けまわる。よじ登り、はしゃぎ、大喜びする。そんな幸せな光景を見たければ、子どもたちが楽しめるDIYに挑戦してみませんか? ついでに大人たちも楽しんでみませんか?

 

<記事内ギャラリー>

 

作品File03 思い出のカシノキに作ったジイジのツリーハウス

孫たちのために作ったツリーハウス。床の高さ2.5m。床下にブランコや鉄棒をつけた。まだ1歳半になる孫娘さんだが、ツリーハウスに登るのが大好き。ひとりで登ってしまうというから驚く

 

材料は丸太の端材、2×材の端材などを駆使し、ほとんど費用はかかっていない

 

ツリーデッキの上にこんなかわいい家ができた。屋根は樹皮を葺いたもの。孫娘さんも中に入ってご機嫌

 

<DATA>
製作者…栗田宏武さん(55歳・ログビルダー)
DIY歴…物心ついたころから
作った期間…2日
作った費用…0円(端材利用のため)

 

わが国のチェンソーカービングの第1人者でもある栗田宏武さんが、自宅の敷地内に作ったツリーハウスはブランコと鉄棒がついた多機能ツリーハウスだ。

「僕が子どものころ、ここに縁台があってよく遊んでいた。この思い出のカシノキに孫たちが集まって遊んでほしかった」(栗田さん)

材料は庭に転がっていた丸太の端材や2×材。お金はほとんどかかっていない。2本の大きなカシノキとモチノキの周囲に柱を立て、地上高2.5m、床面積6畳ほどもある不定形のツリーデッキを立ち上げ、そこに梯子をかけ、樹皮の屋根のついたかわいいミニミニハウスをのせた。

木の幹や大きな枝があたるところは、デッキの床をくり抜き、樹を傷つけることはまったくない「地球にやさしいツリーハウス」だ。

現在、孫は小学校5年生、1年生のふたりの男の子、それに1歳半になる女の子の計3人。ジイジからの贈り物を思う存分楽しんでいる。栗田さんがそうであったように、大きなカシノキの下で遊んだツリーハウスの記憶は、3人の孫たちの大切な宝物になるに違いない。ジイジがくれた夏の日の鮮やかな記憶……。

 

床下の様子。基礎柱は方杖で補強されている。根太の位置も樹の位置によりバラバラなのがわかる

 

床は樹の幹や枝を避けて、くり抜かれている

 

樹の幹にやさしいロープフェンス

ツリーデッキの端に張られたフェンス代わりのロープは、よく見ると入り組んだ樹の枝や幹に繋がれており、風に揺られてふらふらと動く。ロープが枝といっしょに動くことによって、ロープにテンションがかからず、樹木を傷めないですむそうだ。これってグッドアイデア? なお、ロープは網の目にようになっているので、ロープが動くことで、孫たちが危なくなることもないのだとか。

太いロープを網の目のように枝に巻きつけてフェンス代わりにしている。ロープのそばにある豚のログカービング作品は栗田さんの作品

*掲載データは2009年6月時のものです。

写真◎冨士井明史

みんなの手を借りてツリーハウスを作ってみた/この夏挑戦!わんぱくキッズに捧げるDIY作品集(1)

子どもは元気で外遊びがいい。走り、飛び、駆けまわる。よじ登り、はしゃぎ、大喜びする。そんな幸せな光景を見たければ、子どもたちが楽しめるDIYに挑戦してみませんか? ついでに大人たちも楽しんでみませんか?

 

<記事内ギャラリー>

 

作品File01 園長先生、パパと子どもたち、皆で作った木の上の遊び空間

根太は、木の枝にあたらないように斜めに張られている。写真右の縄梯子は、板材とロープをボルトで止めて作ったもの。子供たちは、竹のスベリ棒から慣れた手つきで降りてくる

 

枝が食い込んでいるため、右側の小屋の壁を張らずにいる。小屋はいずれログハウス風に仕上げたいそう

 

<DATA>
製作者…Kさん(51歳・幼稚園園長)
DIY歴…16年
作った期間…1日
作った費用…5万円

 

2009年の3月に新調したのツリーハウスは、設置場所である幼稚園の園長先生・KさんがDIYした。金子さんにとっては、2棟目の作品にあたる。2001年にも、同じイチョウの木の上にツリーハウスを作っていたが、そのツリーハウスの傷みが激しくなり、園児の父母の協力を得て作り直すことに。

ツリーハウス作り経験者のKさんをリーダーに、2×材を使ってDIYスタート。木の上に作るから、当然足場なんてない。水平とりに苦労しながら大引きの受け木を4つ枝に取りつける。そこに、大引きを置き、根太、床板、小屋の順に施工していった。木材への塗装は、園児たちが行なったのだそう。

完成したツリーハウスは、ロープと木の幹を使って登り、竹のスベリ棒で下りる。2階もあるし、ハンモックもついているのだ。すべり台やブランコなどの定番遊具以上に、子どもたちの「楽しい」を触発させる唯一無二の遊具になっている。

 

2階部分はデッキのみで、2001年に作られたもの。広さは1階部分が約10㎡、2階部分は約3㎡

 

ハンモックには、2階のデッキから入る。使われたネットはゴルフ練習用のもの

 

誰もが登れるわけじゃない!?

1940年代ころヨーロッパで広まった「自分の責任で自由に遊ぶ」を信条にした子どもの遊び場。ツリーハウスはこの信条のもと、あえて簡単に登れないように作られた。地上約3mの位置にデッキ部分があり、大人でも勇気がないと登れない。「自力で登れるようになった子は、自分で考えて降りてきます」とKさん。子どもたちにとってツリーハウス登頂が、卒園までの目標になっているのだそう。

だいたいの子どもたちが年長クラスになると、登れるようになる。登れずに卒園した子が「登れたよ!」と報告に来ることも

 

*掲載データは2009年6月時のものです。

写真◎小山修司

趣味の木工とカー&バイクのメンテが楽しめるマイガレージライフに迫る!/手作りガレージ&工房(2)

老後の生活拠点として購入した那須の別荘。

母屋横のガレージ兼工房からは、週末ともなれば電動工具の小気味のいい機械音が響きわたる。

孫のために作る木工作品は、どれも愛情たっぷりの作品なのだ。

 

Case2 週末は趣味の木工とカー&バイクのメンテナンス。別荘に建てたハーフビルドのマイガレージ

ガレージ内、左半分が駐車スペース、右半分が木工用の工房

 

緑に囲まれたS邸のガレージ。シャッターのついた開口部の位置は自由に設定できるのだとか

 

<記事内ギャラリー>

 

<オーナーDATA>
製作者…Sさん(62歳・ホームセンターパート・DIY歴10年)
製作期間…5日間
製作費用…約180万円(基礎別)
ガレージスタイル…ハーフビルドによる木工房

 

 

基礎・構造は業者に、わずか5日間で完成!

将来の永住の地として購入した那須の別荘に、木工用の工房兼ガレージを建てたSさん。

「以前はオーディオが大好きで、スピーカーなんかも自作していたんです。それもDIYといえばDIYですよね」

自作のテーブルソー前で、笑顔で語るのがSさん。お孫さんの誕生をきっかけに、今はすっかり木工の魅力にはまってしまっているのだとか。自宅では思うように作業もできず、別荘購入の際、「木工もできるガレージを建てよう」と考えたのだという。

今回紹介するガレージは、Sさんにとって2棟目のガレージで、イソダウッドワークスのもの。基礎は地元の業者に依頼し、ガレージ材の搬入時1日だけ業者に躯体づくりを依頼した。「こつこつと時間をかけるのが苦手」というSさんは、その他の作業を独力で一気に5日間で仕上げてしまった。

「サイディングにはすべてスクリュークギを使用したのですが、これがなかなか打ち込みづらくて苦労しました」

ガレージ内は半分が木工用の工房で、もう半分は駐車スペース。もともと自動車ディーラーでメンテナンスの仕事をされていたことから、ガレージ内には当時使用していた工具類もずらりと並んでいる。

定年退職後は地元のホームセンターでパートタイマーとして働き、休日ともなれば奥様とこの別荘にやってくる。時間を忘れて木工三昧のSさん、奥様も趣味の裁縫に没頭し、「食事の時以外は顔をあわさない」と笑う。お孫さんが喜ぶ顔を思い描きつつ、今日も小気味の良い機械音を響かせている。

 

自作のテーブルソーで工作中のSさん。「道具を甘く見ると大けがをする」(Sさん)と、事故防止用のアクリル板も取りつけた

 

母屋デッキ上から見たガレージ。「やれることは自分で」がモットーのSさん。もちろん、このウリンのデッキもDIYによるもの

 

天井高も十分にあり、いずれはロフトを作って資材置場にする予定

 

現在製作中の“トトロの家”。もちろんこれもお孫さんのためのものだ

 

床面は整備工場用の特殊塗料を使用

ガレージの強度を考慮して、コンクリートのベタ基礎にしたSさんのガレージ。当初はコンクリート面むき出しのまま作業をしていたが、木屑とホコリに大苦戦。試行錯誤した結果、カーメンテナンスの仕事をしていた頃を思い出し、一般工場や修理工場などの床に使用される特殊塗料を使用することに。油にも強く掃除も楽になったという。

昔はモトクロスの選手だったというSさん。現在も50ccのバイクを1台所有

写真◎高島宏幸/取材協力◎イソダウッドワークス

*掲載データは2009年6月時のものです。

はじめてのDIYで完成した夢のマイガレージライフに迫る!/手作りガレージ&工房(1)

趣味の車いじりを思いっきり楽しみたい! でも、住まいはマンション。愛車はしがない青空駐車……。

「ガレージが欲しい!」、そんな夢をついに叶えたKさん。

ピッカピカのガレージには2台の愛車が気持ちよく納まっていた。

 

Case1 夢にまで見たガレージライフを実現!はじめてのDIYで完成したマイガレージ

開口部は4.8mあり、車2台が余裕で入る。サイディングに耐水合板を使用したことで、コストも抑えられている

 

<記事内ギャラリー>

 

<オーナーDATA>
製作者…Kさん(35歳・会社員・DIY歴 1年)
製作期間…3カ月
製作費用…約170万円(基礎別)
ガレージスタイル…車庫兼作業場

 

 

DIY初心者でも出来たハーフビルドガレージ

車いじりが大好きなKさんにとって、ガレージの設置は以前からの夢だった。2008年4月、現在の場所に中世ヨーロッパの建物を彷彿とさせるような瀟酒な母屋を新築した。

「実はこのガレージが欲しくて家を建てたようなものなんです」と笑うKさんの後ろには、約40㎡のガレージが。庫内には、チューンナップされた愛車のミニとパンダ、SRバイクが並んでいる。

「ここに越す前はマンション住まいで、車は青空駐車。雨が降ってしまうと車いじりができなくて、せっかくの休みも台無しになっていたんです」(Kさん)。ならばと、ガレージも設置できるような場所に家を建ててしまおうと考えたという。

これまでDIYにはまったく縁のなかったKさんだったが、どこか一部だけでも自分の手でガレージ作りができないものかと考え、ハーフビルドのガレージをネットで探しはじめた。そこで目に止まったのがイープランのハーフビルドガレージだった。

「基礎は地元の業者に頼み、ガレージの骨組みだけイープランさんに作ってもらいました」

とはいえ、これまで電動工具など一切触れたこともなかったKさん、それなりに不安もあったはずだが……。

イープランでは、はじめてハーフビルドに挑戦する施主には、〝ガレージインストラクター〟を派遣して、工具の使い方やガレージの組み立て方を丁寧に指導してくれるのだという。

こうしてKさんのイメージどおりに完成したガレージは、新築の母屋にもぴったりマッチしたものに。

「まだ完成したばかりで、ガレージ内もちょっとさびしいのですが、DIYで内部もどんどん充実させていきたいですね」と目を輝かせた。

 

屋根材はアスファルトシングルを使用。もちろん、すべてKさんがひとりで張りあげた

 

渋めの母屋にガレージがよくマッチしている。ガレージ右奥には空地があり、これからDIYで庭づくりに挑戦するという

 

2台の愛車がすっぽり納まった。車の後ろにはバイクも1台収納されている

 

アルミ製のスライディングドアは軽くて丈夫、しかも開閉が楽だ

 

ガレージ正面。真っ白のスライディングドアが眩しい

 

室内にはまだまだゆとりが。「内装にも凝りたい」とKさん

 

天井にはロフトも製作中。すべて端材で作った

 

イープランオリジナルのルーバーウインドウ。サイドのつまみを上げ下げするだけで、簡単に開閉できる

 

ゴム製床敷マットで作った作業台

無事ハーフビルドのガレージが完成して、愛車もいれた。でも、ちょっと殺風景!? てなわけで作ったのが、端材の2×材を使用したこの作業台。2×4材をテーブル状に組んでみたが、何か物足りない。そこで思いついたのが黒いゴム製の床敷マットを天板に張りつけること。タッカーで張りつけただけの簡単なものだが、これをつけたことで、ぐっとガレージアイテムっぽくなった。

DIYに目覚めたKさん自慢の作業台

写真◎高島宏幸/取材協力◎イープラン

*掲載データは2009年6月時のものです。

鶏小屋の作り方をニワトリ愛に目覚めたログビルダーに教えてもらいました!/新、田舎暮らし派、注目!サトヤマ通信(21)

べべ、マリリン、オードリー、ナタリー、イングリッド…。かつて、銀幕をにぎわせた名女優たちの名前がつけられた5羽の雌鶏(メンドリ)たちが元気に庭を走り回っている。「かわいいでしょ…」と目を細めるのは里山新住民のログビルダー、Hさん。そんなHさんに教えてもらった鶏小屋の作り方。

 

「名前つけちゃったら、もうかわいくて…」とHさん。ちなみに、ニワトリはホームセンター(ジョイフル本田八千代店)で、生後2日のヒヨコのときに買ってきた。1羽800円だった。種類はアメリカ種のボリスブラウン

 

ドゥーパ!のガーデンスタジオがある千葉県いすみ市には、都会からの移住者が多く住んでおり、DIY熱も実に高い。その中でもトップクラスのDIYerがHさん(70歳)だ。2年半かけ、独力で本格的な丸太小屋を自作し、さらに怒濤の勢いで物置、薪小屋、露天風呂などを建てた。先日、ふと気がつくと、いつ作ったのか、立派な鶏小屋ができていて、小屋の周りで若い雌鶏が走り回っていた。近づくと、一見コワモテのHさんが、猫なで声で「マリリンちゃん、おいで…」などとつぶやいているのだ。聞けば、3カ月前、ホームセンターで生後2日のヒヨコを5羽購入し、往年の名女優たちの名前をつけて溺愛中だという。両手に雌鶏を抱え、「だって、かわいいよ…」と、ニタニタと笑っているHさんを前に、「マ、タシカニ…」などと若干ヒキ気味に答えるしかないのだが、それにしても、ニワトリ愛に目覚めたログビルダーか…。間違っても「ツブして、鶏鍋にしますか!」などと言っちゃいけない。

でも確かに、全国の新・里山住人には、できればニワトリを飼ってみたいと思う方が相当いるんじゃないか。そんな気持ちもあって、さっそくHさんに鶏小屋の建て方を教えてもらった。この鶏小屋は、朝日があたるように東向きに建てられ、幅2300×奥行1200×最大高さ1500mm。

基本的な建て方は通常の物置や小屋と同じ。基礎石を並べ、根太を組み、柱や桁を組んでから、床、壁、垂木、屋根、金網、建具(ドアやニワトリの出入口)を作る。最後に小屋内部の寝床や止まり木、エサ箱などを作ってやる。最後に外まわりの塗装をしてもいい。

 

<Hさんの鶏小屋平面図>*単位はmm

 

外敵に備え、コーキング剤を使ってすき間をなくす

ポイントは、いくつかある。まず、イタチやハクビシン、ヘビなどの外敵の侵入を防ぐために絶対にすき間を作らないこと。骨組み(柱や桁)の接合部をすべて相欠きにしたのは、金網を張るときにぴったり張って、すき間ができないようにするためだ。金網もしっかりしたものを選びたい。イタチは金網を破って侵入することがあるし、壁の下の地面を掘って侵入してくることもある。ヘビは高いところも平気で上ってくるので、屋根の下地の垂木の間のすき間もコーキング剤などを使って、バッチリ塞ぐこと。

また、ニワトリは暑さに弱いので、風通しをよくすることもポイント。屋根はブリキやトタンではなく、断熱性の高いガルバリウム鋼板にしたのはそのためだ。

その他、小屋内部のレイアウトや設備。これは先ほどのイラストや後述の施工手順写真を見てもらえばわかるように、寝床と止まり木を用意してやればいい。

また、ニワトリ自身が自由に出入りするための出入口をドアとは別に用意した。ニワトリを自由に運動させることも大切だからだ。

購入した資材は、金網、ガルバリウム鋼板、コンパネ、基礎石くらいで、骨組みの木材の多くは、建築現場からもらってきたもの。鶏小屋は小さな構築物だし、こう作らねばならないというものではないから自由度も高い。廃材や端材をうまく利用するのも鶏小屋作りの醍醐味なのだ。

某日某朝。もうすぐ食べられる美味しい生みたて卵を楽しみに、今日もニワトリ愛を貫くHさんの朝が始まった。「べべちゃん、ご飯だよ…。オードリー、こっちこっち…」。

 

<Hさん流・鶏小屋の作り方>

文・写真◎脇野修平

*掲載データは2018年8月時のものです。

 

『庭遊びの達人が教える野外DIY実践術』好評発売中!

ドゥーパ!創刊編集長、脇野修平が20年間のDIY雑誌のロケ体験、取材体験、施工体験を綴った書籍『庭遊びの達人が教える 野外DIY実践術』が好評発売中。約40点の面白作品の施工レシピや思い出コラムなど、本誌読者には見逃せない内容だ。カラー176ページ、学研プラス刊。本体2000円+税

ビオトープ前でのんびり!デッキつきカーポート一体型ガレージを作っちゃいました/みんなのガレージ&工房(2)

ビオトープ観賞用のデッキを作るはずだったが、バイクや車がかわいそう……と、ガレージ、カーポートを次々にDIY。愛車を雨からガッチリ守る、理想の空間を作り上げた。

 

ガレージとカーポートは屋根の勾配を合わせてある。出入り口にはスロープを作ってバイクを出し入れしやすくした

 

<DATA>
施主…Tさん(46歳・会社員)
DIY歴…約10年
製作費用…約30万円
実働製作期間…約6カ月
面積…約9㎡

 

ビオトープ側にミニデッキを作った。ビオトープは穴を掘り、ビニールハウスのビニールを二重に敷き、その上にブルーシートを敷いて、土を埋め戻して形成した。水草はコウホネや菖蒲。コイが住んでいる。「いろいろなトンボが飛んできますよ」(Tさん)

 

金具を使ってカーポートを一体化

10年ほど前に自宅庭にビオトープを作り、観賞用の簡単なウッドデッキを作った。それが朽ちてきたため、改めてデッキを作ろうと考えていた矢先、書店でガレージを紹介する本を見かける。雨ざらしのバイクがかわいそうだし、デッキ付きのガレージにしてしまおう!とひらめき、Tさんはガレージ作りを始めた。

「デッキだけのはずが、知らぬ間に壁や屋根がついたガレージになってたんですよ(笑)」とTさんの奥さん。

本誌50号の「ガーデンシェッドを作る」やDIYシリーズ『日曜大工で作る!ガーデン収納&物置小屋』を参考に製作した2×4工法のガレージ。コンクリート平板の基礎の上に根太枠を置いた土台に、24mm厚合板の床下地、床板を張る。床板は、壁に使ったスギ板をプレーナー加工したものを使用した。ガレージ完成後には、車が不憫になりカーポート屋根を製作。一体化したような造りにするため、ガレージと屋根をシンプソン金具でつないだ。

現在は、ガレージのトタン屋根を屋上デッキに作り替える計画を立てている。「ここは群馬県内でも暑い地域。デッキ屋根にすれば空気の層ができるし、今よりは快適になるはずです!」と夢を膨らませている。

 

バイクはカワサキのTR。エンジンとフレーム以外を改造した。電気は母屋の屋外コンセントから引いて、50Aまで使用できる

 

壁面収納のドアに市販の鏡を使用

 

ガレージドアを開けると、ビオトープを臨め、室内の雰囲気が変わる

 

ドアを閉めた状態。外壁にいろいろな看板を張ってアメリカンスタイルに仕上げた

 

ガレージとカーポート屋根の接続部

 

換気扇のフード。ガレージ内に熱がこもりやすいため、暑さ対策に換気扇を設置

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年8月時のものです。

自作ガレージに自作工房をドッキングしちゃいました!/みんなのガレージ&工房(1)

毎回、読者自慢のガレージ&工房を紹介するコーナー。オリジナリティーにあふれた、DIYならではの、世界にひとつだけの作品を紹介していく。第1回目は、週末を過ごす別荘に作った自作ガレージ&工房だ。

 

ガレージ&工房の前側全景。左側がガレージ、右側が工房となる

 

<DATA>
施主…Kさん(65歳・自営業)
DIY歴…約6年
製作費用…約50万円
実働製作期間…約4カ月
面積…約39平米

 

ドアを閉めた状態。ドアはクリア塗装されている

 

ガレージ側面に工房をドッキング

南アルプスの名峰を望む高原にキットガレージを改造した別荘をDIYで建てたKさん。現在ガレージになっているスペースは、その母屋を作るための資材や工具を置いておく小屋が必要ということから、母屋作りと同時進行で建てられた。

母屋を作りながら、家づくりの腕を上げていったKさん、ガレージ作りでは、自分で図面を引き、材木、資材をそろえて、週末ごとに現地に通い、完全DIYで製作し、資材置き場、工具倉庫、工房などとして使っていた。

このスペースを愛車のガレージとするのを機会に、ほこりを避けて愛車をきれいに保管したいので、新たにガレージ横に工房を増設し現在に至っている。

Kさんの作る建物は、基本的に2×4工法。このガレージ&工房もコンクリートのベタ基礎の上に土台を回し、その上に壁を立てこんでいくという工法で作られている。屋根、壁には断熱材を入れることで、夏の炎熱も防ぐことができる。

新しく増設した工房部分のメインドアはオーバーヘッドスライダー。専門業者に問い合わせると、組み立て作業も込みでないと注文できないということで、Kさん、自ら図面を引き、材料を発注し、自分で組み立ててしまったという力作だ。自作ガレージと工房は週末別荘暮らしの大切な設備として有効に使われている。

 

工房の前面ドアは自作のオーバーヘッドスライダーが取り付けられている(開けたシャッターを下から見た状態)

 

ケーターハムをガレージ奥まで入れるために、ロフトスペースを作って荷物や工具を上げてしまう

 

工房の天井には集じんシステムのパイプが取り付けられ、工房奥の集じん機で集じんできる

 

工房の室内作業台のスペースを大きく取った、長細いレイアウト。左に見えるドアでガレージと行き来する

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年6月時のものです。

梅雨のシーズンに備える!雨どいのトラブル予防術を伝授/暮らしに生かすDIYメンテナンス(11)

今回は、どこの住宅にもあり、目立たないけれどトラブルを起こすと面倒な、雨ドイ(雨樋)のメンテナンスがテーマ。簡単なメンテナンスが、手に負えないトラブルを予防する。

 

雨ドイの構造と掃除方法

<雨ドイの基本構造例>

軒先に設置され、屋根の雨水を受けて、まとめて排水するのが雨ドイ。

雨ドイは、年に一度程度、落ち葉の季節が終わったころに、軽く掃除をしてやるだけで、トラブルを未然に防ぐことができ、雨ドイ全体の寿命を延ばしてやることができる。取り付けてから5年以上、何もしていないという場合は、ぜひ、目で見て状態を確認してみたい。

掃除自体は、軒トイに溜まった枯れ葉や塵をホウキで払い、縦ドイの内部を、イラストのような、長い針金の端に雑巾をつけた手作りの掃除用具を使って掃除するだけと、いたって簡単な作業だが、雨ドイは軒先という高所にあるため、ハシゴをかけて作業することになる。このためハシゴを掛け間違えて、肝心の雨ドイ自体を壊してしまったり、作業する人が、ハシゴ上でバランスを崩して落下してケガするということも心配だ。安全には十分気をつけて、個人の責任において慎重に作業したい。

雨ドイは耐候性の高い樹脂で作られているが、屋外で使われる樹脂の宿命で、10年を過ぎれば、劣化が進み、接合部分にヒビが入ったり、割れることもある。全体の強度が落ちてくれば、高温や、雪の重みに耐えられずゆがんだり、ごみが溜まって雨水の重みで金具が曲がる、錆びるなどのトラブルが起きる。

雨ドイは細かいパーツに分かれているので、こうしたトラブルが単発で起きているものなら、パーツ単体の交換で対応できる。雨ドイのパーツは円筒の樹脂タイプのものなら、メーカーごとにサイズが規格化されているので、補修する雨ドイの径を正確に測定するか、補修部分を取り外して現物合わせで確認すれば、間違いはない。

<縦ドイの掃除例>

 

縦ドイの割れのメンテナンス

物をぶつけて縦ドイがひび割れることは、確率の高いトラブルだ。大きな割れの場合は縦継ぎ手を使って、割れた縦ドイ部分を交換することになる。雨水がしみ出る程度のヒビの場合は、雨ドイ用補修テープ(雨ドイの色に合わせて何色かバリエーションがある)を縦ドイに巻いて補修すればいい。

<ひび割れの補修例1>

<ひび割れの補修例2>

 

軒トイの交換方法

例えば、軒トイが垂れ下がって、雨がジャブジャブあふれてしまうなら、トイ受け金具とトイ受け金具の間で軒トイを切り取り、新しい軒トイを、軒継ぎ手を使って取り付ければいい。軒トイ、軒継ぎ手は、ホームセンターの雨ドイ売り場で売っている雨ドイ用接着剤で固定する。

<軒トイの交換例>

 

集水器の詰まりのメンテナンス

雨水の詰まりが起こりやすいのは、集水器の部分。ここは、いくつかの軒トイが集まる部分なので、詰まりやすい。詰まるものは、枯れ葉が土ぼこりや飛び砂と混ざって固まったものが多いようだ。風で飛ばされてきたレジ袋が詰まっていたという例もある。

イラストのような棒に、太さ2mm程度の腰のある針金(針金を曲げたハンガーなど)を取り付けた棒で、集水器の上から、詰まった部分を突きまわすと、詰まりを取ることができる。土ぼこりがふやける、雨の降っているとき作業すると有効だ。

 

取り付ける箇所の木部の補修方法

古い木造家屋の場合、雨ドイのトイ受け金具は、イラストの金具のように、軒の垂木や、鼻隠しに、直接打ち込む金具で取り付けられていることがある。トイが破損して、雨水が漏れ、金具を伝わって、金具を錆びさせた上、伝わった水分が木部分を腐らせてしまうというトラブルがある。日本家屋の場合、トイの打ち込まれた部分が、家を支える主要な柱構造の部分でなければ、腐った部分を切り取って、材を継ぎ足し、新しい金具と取り換え、トイの破損部分を差し替えるという日曜大工の作業で補修することができる。

<取り付け木部の補修例>

イラスト◎丸山孝広

*掲載データは2011年8月時のものです。

バーベキュー炉つきヘキサゴンガゼボ&カントリー調のサークル囲炉裏を作っちゃいました!

イメージしたのはアジアン風!バーベキュー炉つき!ヘキサゴンガゼボ

六角形のガゼボ&バーベキュー炉。支柱には丸太、フレームには角材と2×材を使用。床にはインターロッキングを敷きつめ、枕木でエッジングした

 

<DATA>
Tさん(62歳)
DIY歴…10年
製作期間…約3カ月
製作費用…約5万円

 

Tさんお手製のガゼボ構造図

 

「ワイワイガヤガヤ!」約20人ほどの仲間と同時にバーベキューが楽しめる六角ガゼボを作ったのはTさん。

たまたま農作業小屋に余っていた300mm径×長さ8mの丸太に着目し、これをガゼボの支柱に使用。半径2mの円を描き、そこから2m間隔に塩ビパイプを埋めることにより、支柱の基礎を作ることに成功した。「六角形という構造上、垂木の角度切りなどは苦労しました」と製作を振り返る。

イメージはアジアン風ということから、屋根の内側によしずを張り、材にはすべて黒色の防腐剤を重ね塗りするというこだわりぶり。

ガゼボ内部は、床部分にインターロッキングを敷きつめ、砂決めで仕上げ。中心の炉の部分は瓦チップを詰めて、この上で炭を熾して、鉄板焼きやバーベキューを楽しむのだ!

 

基礎は中心から半径2mの位置に、2m間隔に30mm径の塩ビパイプを地面に埋め込む。ここに支柱の丸太を入れ、水平垂直を調整し、モルタルで固定

 

屋根の内側はよしずを張り、アジアの雰囲気を演出。垂木の角度切りには苦労したとか

 

ガゼボの屋根の下はインターロッキングを敷きつめ、砂決めで仕上げた。角や隅はディスクグラインダーでカットしたものをはめ込んだ

 

ガゼボの中心に作った1m径のバーベキュー炉。灰のかわりに瓦チップを敷きつめてあり、この上で炭を熾す。炉の上には丸棒を溶接したロストルをセット

 

四角でも和風でもない!常識を覆すカントリーデザインのサークル囲炉裏

直径72cmの鉄の大鍋を囲炉裏の炉として使用。五徳の上にはエキスパンドメタルで作った焼き網をセット。ここに鍋を置いたり、スルメなど渇き物をあぶったりするそう

 

<DATA>
Yさん(68歳)
DIY歴…50年
製作期間…約3カ月
製作費用…約2万円

 

「四角くて和風」という囲炉裏の常識を覆す洋風囲炉裏がこちら。囲炉裏の炉として直径72cmの鉄の大鍋を利用したサークル型のテーブル囲炉裏だ。

炉を支える台は鉄丸棒を溶接して製作し、ここに補強を兼ねた装飾を溶接。これだけで洋風なテイストがグンとアップ! テーブル囲炉裏の天板は、円形にカットした木材を白くペイント。炉に灰を入れてゴトクをセットすれば、あら不思議。カントリーテイストのポットもぴったりな爽やかなテーブル囲炉裏が完成。

なお天板と炉台の鍋を取り外すことができるので、屋外でも室内でも好きな場所に設置できるのも特長。夏は野外でバーベキューパーティー、冬は屋内で鍋をつつく…なんて1年中遊べる囲炉裏なのだ!

 

大理石の天板を載せればガーデンテーブルに。なおテーブルを囲むアイアンチェアもYさんのDIY

 

このように室内でテーブル囲炉裏として使ってもOK

 

囲炉裏なのに、こんなカントリーデザインのポットでも違和感なし!

 

テーブル天板は下地に黒を塗り、白を重ねた後、ペーパーで木目が出るよう研磨。仕上げに2液ウレタン(半ツヤ)でコーティング

 

天板を支える台は、13mm径の鉄丸棒を溶接して自作したもの

 

写真◎伊勢和人、製作者提供

*掲載データは2012年12月時のものです。

ジャッキはエライ!傾いた小屋&デッキが簡単に修復できたのだ…。/新、田舎暮らし派、注目!サトヤマ通信(20)

おそらくどんな車にもついている車載用のジャッキだが、1度も使ったことがないという人がけっこういるわけで、これは実にもったいない話。そこで今回は、使い方ひとつで、車載ジャッキは男のDIYの重要なツールになるという実証ドキュメント。ジャッキを使わずして、何が男ぞ!

 

傾いたデッキを修復、これで鉄製の重い焚き火台を置いても大丈夫

 

ジャッキ活用で復活した掘っ立て小屋

いきなり恥をさらすようだが、私の息子は、夏用と冬用のタイヤの交換を自分でやらない。1本1000円払ってガソリンスタンドでやってもらうという。つまり車のジャッキアップをしたことがない。私は怒った。そんな教育をしたつもりはない! 自分でやれ! すると、そのほうが楽だし安全だもん~などとチャラ顔で答えるのだ。どう思います?

まず、金を払えばいいという根性が気に入らない。もし、人の来ない荒野で、タイヤがパンクしたらどうするのか? JAFなんか来ないぞ! クマなんかもいるぞ! 日が暮れてくるぞ!ど~するんだ? え~!? と私は声を大にして言いたいのだ。

ま、いい。つまらないところで興奮してはいけない。そんな奴は、北の極地で、タイヤ交換ができないで、死んじゃえばいいのだ。それよりも、私は、とてつもない実力を持ちながら、その能力を発揮するチャンスにも恵まれず、暗いトランクの奥でじっと待機している車載ジャッキの復権を声を大にして叫びたいのだ。というのには理由がある。

実は、編集部で、数年前に建てた掘っ立ての高床式の小屋がある。基礎石を使っていないこともあるが、さすがに基礎柱が腐ってきて、小屋全体が傾き始めたのだ。これをなんとかせにゃと閃いたのが、車載のパンタグラフ型ジャッキを使った修復だった。まず腐った柱に支えられた根太をジャッキアップ、柱が浮き上がり、根太を水平に戻したところで、柱周りの四方に当て木をして補強した。当て木の下には砂利を敷き、平板を敷き、柱が沈まないようにした。こうして修復は万全に行なわれ、以後、小屋はまったく傾いてない。

このとき感動したのが、想像を超えたジャッキの力だった。小型ながら最大使用荷重が800kg。2坪程度の小屋の端っこを数cm持ち上げるのなんか笑っちゃうくらい簡単だった。敷石の上にジャッキを置き、ジャッキのハンドルを回すとメリメリいいながら小屋の傾きが直っていく。ジャッキは便利だと心から思ったのだ。

これに味をしめ、今回やったのが、根太が腐って傾き始めたパーゴラ付きウッドデッキの修復。普通なら、床材を剥がし、腐った根太を取り替えればいいという話なのだが、四隅にパーゴラの柱が載っているのがネックで、この柱をそのままにして、パーゴラごとデッキの傾きを直すという厳しい作業になる。そこでパーゴラの柱が載る部分を残して床材をすべて剥がし、パーゴラの柱にできるだけ近い大引をジャッキアップすることにした。

 

車載のパンタグラフ型ジャッキ。自分でタイヤ交換するとき以外、ほとんど使われることもない。ジャッキハンドルを回すと、計り知れない力を発揮する。タッパ(立端)が足らないときは、写真のように角材を載せてジャッキアップすればいい

 

柱が腐って沈み込んでいた掘っ立て小屋の柱をジャッキアップして修復した跡。腐った柱の周りに板材を当てて補強したほか、近くに新たな柱を追加した

 

パーゴラつきデッキ、簡単にジャッキアップしました…

 

まず、地面を平らにならし、枕木とコンクリート平板を置き、その上にジャッキをセット。さらにタッパ(立端)が足らないので4寸角の角材をジャッキに載せて、大引にかませる。ジャッキのハンドルを回すと、当然ながら簡単に大引が持ち上がり、沈み込んでいたデッキが一挙に水平に戻った。その状態のまま、あとは、新しい束柱に交換、ついでに束柱の数を増やし、床材を新しい材に張り替えたのだ。結果は見てのとおり。微妙に傾いていたパーゴラも正常に戻った。これはもう間違いなくジャッキの圧勝といっていい。

近年、確かにタイヤ交換を自分でやるという機会は劇的に減ったかもしれない。それにしたがって、車載ジャッキの存在感が薄まってきたのかもしれない。しかしだからこそ私は言いたいのだ。小さいけれど力持ち、普段は薄暗い車のトランクの片隅にひっそりと佇み、ここぞ!というときに一挙に爆発する陰のモンスターツール、ジャッキを忘れるなと。たとえば、小屋の根太を水平に立ち上げるときなんか、ジャッキを使って調整すると便利だと私は思うよ。

取材・文◎脇野修平

*掲載データは2018年6月時のものです。

 

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ドゥーパ!6月号(148号)連載「green wood work & life」で作り方を紹介している、「足踏みロクロ」の基本的な使い方を解説します。ぜひ本誌と合わせてご覧ください!

 

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『dopa』は、読者の皆さんと一緒に創っていくメディアになりたい。

その想いを形にすべく、YouTubeのdopaチャンネルで、メンバーシップ「セルフビルダーズ」プログラムをスタートさせました。

セルフビルダーズとは、「自ら築き上げる人」という意味です。庭作りだけでなく、暮らしや生き方そのものも自身の手で築き上げる人たち。

そんな面々が『dopa』を通して集う場を一緒に創っていきませんか。

皆さんのご参加を楽しみにお待ちしています!

 

「メンバーになる」とこんな面白いことがあります!

「なりたいセルフビルダーズ」…月額490円

<特典1>
2カ月に1回、「dopaミーティング」に参加!
dopa編集部のweb会議に参加できます。最新号dopaのさらに詳しいDIY解説や、誌面では紹介できなかった裏技のほか、資材購入のお得情報などをお伝えします。普段は聞けないあなたのDIYの疑問に編集部員がその場でお答えします(ミーティングは、偶数月第1週に開催予定。後日、メンバー限定で録画配信予定)!

<特典2>
セルフビルダーズ限定のイベントに参加できる!
dopaが主催するイベントに参加することができます。太陽光発電ワークショップ、小屋作りイベント、グリーンウッドワーク、サウナ体験などを企画していきます。(別途参加費が必要になります)

 

「私はセルフビルダーズ」…月額990円
*特典1、2のほかに、以下の特典がつきます。

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毎号dopaをご自宅にお届け!
最新号のdopaをご自宅に(ご希望の送付先へ)お送りします。書店さんに置いてない、買い忘れてしまった! ということもありません。

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実践!モルタル造形3つのテクニック/枕木ドア&錆びたポストの壁の造形編

ここからは実際にモルタル造形が作られていく過程とそのノウハウを紹介する。プラスターからレンガがのぞく壁、乱積みされた自然石の壁、枕木ドア&錆びたポスト、代表的な3パターンを製作。

*まずはこちらをチェック。モルタル造形の基礎知識編はコチラ

*テクニック1「レンガ&プラスター壁の造形」はコチラ
*テクニック2「乱積みされた自然石風の壁の造形」はコチラ

 

テクニック3 枕木ドア&錆びたポストの壁

 

各作業の共通の流れ

<モルタル造形>

  1. ギルトセメントをかくはんする
  2. ギルトセメントを薄く(5mm厚)圧着させる
  3. 造形用にギルトセメントを15mm程度塗り重ねる
  4. 作りたいものの形をレイアウトする
  5. デザインを元にカービングする

<エイジング塗装>

  1. 表面を清掃し、シーラーを塗る
  2. ベースとなる色の塗装
  3. ダークな色で全体に陰影を与える
  4. 乾いたハケと塗料で素材感を出す
  5. 全体の色調の調整
  6. クリア塗装で仕上げ

 

下準備

ギルトセメントと水をあわせて、よく混ぜ合わせる。目安は1袋に対し、5L

 

左官ひしゃくやコテ板にのせてダレない程度に水の量を調節しよう

 

モルタル造形の作業手順

*一部SNSでは表示されません。本サイトではご覧いただけます。

 

エイジング塗装の作業手順

*一部SNSでは表示されません。本サイトではご覧いただけます。

 

写真◎佐藤弘樹

*掲載データは2012年12月時ものです。

実践!モルタル造形3つのテクニック/乱積みされた自然石風の壁の造形編

ここからは実際にモルタル造形が作られていく過程とそのノウハウを紹介する。プラスターからレンガがのぞく壁、乱積みされた自然石の壁、枕木ドア&錆びたポスト、代表的な3パターンを製作。

*まずはこちらをチェック。モルタル造形の基礎知識編はコチラ

*テクニック1「レンガ&プラスター壁の造形」はコチラ

 

テクニック2 乱積みされた自然石風の壁

 

各作業の共通の流れ

<モルタル造形>

  1. ギルトセメントをかくはんする
  2. ギルトセメントを薄く(5mm厚)圧着させる
  3. 造形用にギルトセメントを15mm程度塗り重ねる
  4. 作りたいものの形をレイアウトする
  5. デザインを元にカービングする

<エイジング塗装>

  1. 表面を清掃し、シーラーを塗る
  2. ベースとなる色の塗装
  3. ダークな色で全体に陰影を与える
  4. 乾いたハケと塗料で素材感を出す
  5. 全体の色調の調整
  6. クリア塗装で仕上げ

 

下準備

ギルトセメントと水をあわせて、よく混ぜ合わせる。目安は1袋に対し、5L

 

左官ひしゃくやコテ板にのせてダレない程度に水の量を調節しよう

 

モルタル造形の作業手順

*一部SNSでは表示されません。本サイトではご覧いただけます。

 

エイジング塗装の作業手順

*一部SNSでは表示されません。本サイトではご覧いただけます。

写真◎佐藤弘樹

*掲載データは2012年12月時ものです。

実践!モルタル造形3つのテクニック/レンガ&プラスター壁の造形編

ここからは実際にモルタル造形が作られていく過程とそのノウハウを紹介する。プラスターからレンガがのぞく壁、乱積みされた自然石の壁、枕木ドア&錆びたポスト、代表的な3パターンを製作。

*まずはこちらをチェック。モルタル造形の基礎知識編はコチラ

 

テクニック1 レンガ&プラスター壁

 

各作業の共通の流れ

<モルタル造形>

  1. ギルトセメントをかくはんする
  2. ギルトセメントを薄く(5mm厚)圧着させる
  3. 造形用にギルトセメントを15mm程度塗り重ねる
  4. 作りたいものの形をレイアウトする
  5. デザインを元にカービングする

<エイジング塗装>

  1. 表面を清掃し、シーラーを塗る
  2. ベースとなる色の塗装
  3. ダークな色で全体に陰影を与える
  4. 乾いたハケと塗料で素材感を出す
  5. 全体の色調の調整
  6. クリア塗装で仕上げ

 

下準備

ギルトセメントと水をあわせて、よく混ぜ合わせる。目安は1袋に対し、5L

 

左官ひしゃくやコテ板にのせてダレない程度に水の量を調節しよう

 

モルタル造形の作業手順

*一部SNSでは表示されません。本サイトではご覧いただけます。

 

エイジング塗装の作業手順

*一部SNSでは表示されません。本サイトではご覧いただけます。

 

写真◎佐藤弘樹

*掲載データは2012年12月時ものです。

モルタル造形テクニック・これだけは知っておきたい!基礎知識編

中世ヨーロッパの石積みの街並み、ロンドンのようなレンガ造りの建物……。そんな外国の風景や理想のイメージを形にできるモルタル造形の世界。実はDIYでも十分製作可能である、そのノウハウをここに紹介する。

 

モルタル造形ってどんなもの?

造形用の特殊なモルタルを用いて、自然石や大木などの自然素材から、レンガや枕木、鉄扉といった人工的な素材の形を彫りだし、塗料で着色していく技法のこと。まるで中世ヨーロッパの石積みの壁や経年変化が起こった味のある枕木などを造形することができる。テーマパークや店舗の内外装などに用いられているので、誰でも一度は目にしたことがあるはず。主に床面から壁を造形する。DIYであればフェンスやゲート、小屋の壁などをターゲットにするのがオススメ。

こちらはDIYerが作った自転車小屋。外、内ともに壁面に造形用モルタルと珪砂を混ぜたモルタルを用い、アンティーク風に仕上げている。(埼玉県/H邸)

 

壁から屋根にいたるまですべてモルタル造形で作られた小屋。イギリス・コッツウォルズをイメージ。(埼玉県/ミズムラデザイン)

 

ガレージ扉の壁面と屋根、それに続く門扉にモルタル造形を用いた例。このように瓦なども造形できる。(奈良県/T邸)

 

どんな材料を使うの?

ギルトセメントというモルタル造形を行なうために開発されたプレミックスモルタルを使用する。ダレずに厚塗りができ、表面をしっかり削り取ることができるので、ダイナミックでシャープな造形が可能。また硬化反応が緩やかなため、時間をかけた造形ができるのが特長だ。その種類も豊富で、色が白く着色が容易で明るい仕上げになる「TS1-W」、擬岩や彫刻など細かな造形に向いた「レリーフ」などのさまざまなタイプをラインナップ。

写真はTS1-W。25㎏入りで定価3960円。20mm厚で約1平米の範囲を塗ることが可能。なお、販売元のギルトバンクではモルタル造形用の塗料、道具も購入することができる

株式会社ギルドバンク

 

通常のモルタルに比べて粘性があり、ダレない。使用しているのはTS1-W

 

必要な道具は?

モルタル造形の作業工程は、モルタルを作りたいものに造形する作業とそれを本物のように着色していくエイジング塗装の作業のふたつに分かれる。まず造形に必要になるのは、大小のコテや千枚通し、刷毛跡をつけるブラシなど。塗装に必要なのは、大小の刷毛と色を伸ばすためのウエス、霧吹きなど。塗料はホームセンターに売っている水性塗料を使用するので、誰でも簡単に道具をそろえることができるはずだ。

造形に使用する道具。左から時計回りに、ブラシ、刷毛、コテ板、カービング用のポイントツール、千枚通し、中塗りゴテなど

 

大量のモルタルを練るにはかくはん機は必須。その他、トロフネや左官バケツも用意しておくといいだろう

 

塗装に使用する道具。左から時計回りに、パレット(合板の端材)、海綿、ウエス、ビニール手袋、塗料カップ、バケツ、霧吹き、各種刷毛など

 

使用する塗料は通常の水性塗料でOK。写真のように何色かカップに出しておくと、調色しやすい。絵の具を混ぜる要領で自然に近い色を作ろう

 

下地はどうなっているの?

モルタル造形を作る前の下地は、作品によりさまざま。小屋壁に塗る場合、合板に防水シートを張り、ラス網、珪砂や砕いた発泡スチロールを混ぜた下地用のモルタルの上に、ギルトセメントを塗ることになる。既設のコンクリートブロックの上から造形する場合は、高圧洗浄機などで表面をきれいにした後、下地用のモルタルにガラスメッシュをふせ込めばOK。その他、スタイロフォームを下地にすれば、好きな形を切り出すことも可能だ。

枕木を造形した作品。このように庭のアクセントになる小物を作ることも可能。なおこれは塗装前の状態

 

裏返すと下地の発泡スチロールが見える。スタイロフォームや発泡スチロールを好きな形に切り出して、ラス網を張れば、軽くて見栄えのある枕木や自然石を作ることができる

 

屋根の瓦を製作中の1枚。防水シートを張った下地の上に、瓦の形にカットしたスタイロフォームを並べ、ラス網をかけた後、下地用のモルタルを塗っている。(奈良県/T邸)

 

写真◎佐藤弘樹

*掲載データは2012年12月時ものです。

縁側から出入り可能なミニ囲炉裏小屋は、まさにプライベート居酒屋!

小型の囲炉裏は昔使っていたものを再利用。テーブルは2×材を張り合わせて製作。また、味のある自在鉤は友人からもらったもの。壁にはLEDライトを仕込み、間接照明に。写真右のはめ殺しの窓はポリカーボネイトで自作

 

<DATA>
Nさん(57歳、遊漁船船長)
DIY歴…20年
製作期間…約1週間
製作費用…約10万円

 

 

縁側に面した庭に一坪の囲炉裏小屋を作っちゃったNさん。縁側のガラス戸を開ければ、そこは居酒屋!ということで仲間とワイワイ盛り上がっている。

1坪とはいえ、囲炉裏小屋の設備はなかなか本格的。テーブル囲炉裏の周囲に毛布を取り付け、ベンチの下部は収納スペースに。壁面にはLEDライトで間接照明をセット。電気も通っているのでテレビや電化製品を使用することも可能。もちろん換気対策として、換気扇の取り付けもばっちり。

小屋自体は躯体に2×材を使用し、床、壁下地には合板をチョイス。屋根は母屋の軒を利用して垂木を取り付けた片流れ屋根とした。

このあまりに気軽に出入りできる環境…気がついたら常にお酒を片手に囲炉裏小屋にこもってしまいそう。

 

縁側から直接出入りできるので、部屋がひとつ増えたよう。自在鉤は屋根の垂木にハンガーのようなコの字の金具を固定し、吊り下げている

 

囲炉裏ベンチの下は収納スペースに。座板には廃材のマットレスを使用

 

庭から見た囲炉裏小屋の外観。サイズは幅1800×奥行1800×高さ2500mm。外壁には市販のサイディング材を使用

 

小屋の躯体は2×材。床はコンパネ2枚を重ね張り。屋根は母屋の軒を利用して垂木を固定。波板で仕上げた

 

イラスト◎丸山孝広

*掲載データは2012年12月時のものです。

ピザ窯&囲炉裏のある”火遊び”三角小屋で思う存分、火と戯れる!

ピザ窯×囲炉裏という最強の組み合わせを実現。原始的ともいえる大ぶりの自然石を並べて作ったダイナミックな囲炉裏に心躍る

 

<DATA>
Tさん(57歳、施設職員)
DIY歴…12年
製作期間…約2カ月
製作費用…約20万円

 

 

部屋の中の囲炉裏なんかじゃなく、もっと火を思う存分遊ぶスペースが作りたい!」とTさんが作ったのは、弥生住居や合掌造りをイメージし、外壁を竹で覆った超個性的な三角屋根の小屋。床はすべて土間で、石積みの囲炉裏とお手製のピザ窯を備えた〝火遊び小屋〟だ。

 

竹で覆われた個性的な小屋の外観。三角の形がどこかかわいらしい

 

囲炉裏は土間の上に直接500~700mm径の自然石をランダムに並べ、粘土で固定。炉内は100mmほど掘り込み、灰を入れている。囲炉裏自体のサイズは1400mm径と大きいので、ダイナミックな火を焚いて、鉄板ででっかい肉を焼くのが、家族にも友人にも大好評だとか。

 

囲炉裏に鉄板をセットしたバーベキューバージョン。この鉄板の上で焼くステーキがパーティーの目玉

 

囲炉裏を使用しないときは、お手製のテーブルを置いたテーブルバージョンに

 

屋根の構造材に吊るされた自在鉤と火棚。煤竹と黒竹を使用し、使用感を演出

 

自在鉤と火棚は竹を使って自作。火棚には煤竹と黒竹を使い、煙に燻された雰囲気を演出している。鉤と火棚は小屋の垂木にワイヤーをかけて吊るし、固定した。

「小屋を設置したのは家の裏手の畑なので、季節の野菜を使ったピザを焼きたてで食べるのが楽しみ」とTさん。小屋内で火を焚くので近隣への煙の心配や天気の心配もいらない。大火で料理が楽しめ、火を囲み“ほんわり”とした温かさを感じる空間を大満喫している。

 

自然石を積み上げた土台にレンガを積んで作ったピザ窯は、スクエア型の二層式。煙突は屋外まで伸びている

 

外から見たピザ窯煙突。雨が室内に漏れないよう、煙突と屋根との干渉部分はステンレスの板で塞いでいる

 

写真◎清水良太郎/イラスト◎丸山孝広

*掲載データは2012年12月時のものです。

簡単に低コストでキュートな小屋をDIYで作ろう!

骨組みは2×材、外壁&屋根はトタン波板を採用。できるだけリーズナブルな材料を使った小屋作りの模様をリポート。ビギナーでもより気軽にチャレンジしやすい構造を目指し、通常の2×4工法をアレンジした、間柱の向きと棟木の形状がポイント!

外壁材のトタン波板は横張りに。コーナーのトリミングと破風板には2×6材を使用。通常は1×材を使うことが多いが、今回の場合は重厚感のある2×6材のほうが、トタン壁とのバランスが良いと判断

 

 

この小屋の最大の特徴は、2×4材で作る壁フレームの間柱の向き。通常の2×4工法では向きをそろえて組むのが一般的だが、2×4材の幅広のほうを外側に向けて組んでいる。これによりOSBの継ぎ目部分にあたるフレームの幅が広がって、ビスの打ち損じを減らせる。 また、屋根の束柱も間柱と同じ向きに固定し、棟木は2枚の2×材を逆T字に組んだ形状に。これにより垂木は角度切りを必要とせず、先端を棟木に載せてビス留めするだけでOK。よりビギナー向けの施工方法となっている。 通常の2×4工法の組み方をした小屋よりも強度的には若干劣ると思われるが、今回のようなコンパクトサイズの小屋なら問題なし。ぜひ気軽にトライしてみてほしい。

 

約3畳の室内。骨組みのみ水性ステインで塗装した。壁下地や野地板には構造用合板を使うことが多いが、今回はOSBを採用。独特の風合いを持つOSBなら、内壁を張らず、そのまま仕上げても雰囲気のいい室内に

 

【主な使用道具】
丸ノコ(木工用/鉄工用/プラスチック用チップソー)、スライド丸ノコ、インパクトドライバー(プラスビット2番/1番)、ドライバードリル(3/12mm径ドリルビット)、ジグソー(金属用ブレード)、ディスクグラインダー(金属用切断砥石、ディスクペーパー)、丸ノコ用平行定規、スピードスクエア、水平器、バール、ノコギリ、メジャー、自由スコヤ、チョークライン、サシガネ、ノミ、カナヅチ、ゴムハンマー、カンナ、ノミ、カッター、タッカー、金切りハサミ、波板ハサミ、つかみばし、コーキングガン、マスキングテープ、ハケ、塗料カップなど

【用意した資材】
2×4材(38×89×3658mm)26本
防腐処理済み2×4材(38×89×3658mm)7本
2×6材(38×140×3658mm)12本
防腐処理済み2×6材(38×140×3048mm)7本
OSB(9×910×1820mm)20枚
アカマツ野縁(30×40×3985mm)9本
スギ胴縁(15×45×4000mm)17本
アクリル板(9×910×1820mm)1枚
トタン波板(グレーホワイト8尺、約630×2420mm)8枚
トタン波板(グレーホワイト6尺、約630×1820mm)7枚
トタン波板(シャインブラック8尺、約630×2420mm)5枚
棟カバー(約1820mm)2本、コンクリート平板(60×300×300mm)8個
ルーフィング(1×21m)1巻、透湿防水シート(1×50m)1巻

【その他の材料】
ビス(50/75/90㎜)
スリムビス(38/40/50/65㎜)
なべ頭タッピングビス(25㎜)
溶融メッキクギ(50㎜)
捻り傘クギ(41㎜)
コーキング剤、蝶番(155㎜)3セット
取っ手2個
ドアラッチ1個

【用意した塗料】
屋外用水性ステイン(ウォルナット)

 

材料費…約14万円(塗料は除く)  

 

Work1 床を設置する

防腐処理済みの2×6材で床フレームを組み、OSBを2枚重ねて張る。

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毎朝、美味しい卵をいただこう!ニワトリ小屋の作り方/新、田舎暮らし派、注目!サトヤマ通信(8)

早朝、ニワトリ小屋で産みたての卵を見つけたときの充実感!奇跡のような、まっ白な楕円の球体を手に取ってみると、ほのかにあたたかくて、まだ生命が宿っているのがわかる。そんな感性も田舎暮らしで培われるのだ。今回は正しいニワトリ小屋を作る話。

 

いい加減に作るとあとで後悔する。それがニワトリ小屋だ。では、どんな作りにすればいいのか? それを知るために、実際にニワトリ小屋を自作している里山の先輩たちに話を聞いてみた。

 

case1 Sさんのニワトリ小屋

まず、30年前から、千葉県いすみ市で「自給自足」の農業を目指してきたS夫妻。米や野菜を作るかたわら、20年前からはニワトリ小屋を自作し、その後、失敗と進化を重ね、「何棟作ったか忘れた」くらい、たくさんのニワトリ小屋を作ってきた。

 

ひさしが張り出し、雨水が吹き込むのを防ぐ。網は細めのチキンワイヤーネット。板を16cmほど地中に埋めて、イタチの侵入に備えている

 

 

産卵箱

 

case2 Aさんのニワトリ小屋

続いて、10年前、都内から千葉県大多喜町に移住し、里山暮らしをしながらクラフト製作を行なっているAさん夫妻。Aさん夫妻は、3年前、隣の家から若いニワトリのヒナをもらったことがきっかけになってニワトリを飼い始めた。

 

奥行き2800mm、幅2000mmの小屋に現在オス1羽、メス3羽。十分な広さだ

 

 

奥の部屋と手前の運動場の2室構成(A邸)。奥の部屋の床はコンクリート敷きの上にモミ殻を敷いている

 

case3 Nさんのニワトリ小屋

そしてもうひとりが、やはり千葉県市原市の里山で、ニワトリを飼っているNさん(80歳)だ。元宮大工で、小屋作りはお手のもの。

 

チキンワイヤーネットの下半分はホームセンターで見つけたプラスチックの網が張られ、二重になっている。基礎はみかげ石を布基礎のように並べている

 

 

産卵箱(N邸)。中にワラが敷かれている

 

中は2部屋に分かれており、連絡口で行き来できる。ケンカをしたりイジメがあるときは連絡口を塞ぐ

 

時々外へ出して運動させるが、タカやトンビに狙われるので注意しなければならないとか

 

必要な設備は…?

彼らの話を総合したアドバイスをまとめてみると…。

まず止まり木。夜はここで寝る。高さは1.8mくらいあってもいい。ニワトリはけっこう高く飛ぶらしい。次にエサ箱と給水器。太いモウソウダケの半割なんかを容器にしてもいい。給水器は空き瓶を利用した自作がおすすめ。また産卵箱も必要。これはメスが卵を産む場所。外からの視界を遮る壁を作り、下にモミ殻などを敷く。

 

夜ニワトリがゆっくり休める止まり木は必要な設備。高い所に設置しても大丈夫

 

産卵箱の例。合板で作り、モミ殻を敷いている

 

・部屋を分ける?
世代の違うニワトリを同じ場所で飼ってはダメ。ケンカをして傷ついたり、イジメで死んだりする。世代に合わせて、2、3室あると便利。

・広さは…?
高さは人が中に入って掃除などの作業をしやすくするために2mはほしい。床面積は広ければ広いほどいいだろうが、できれば5羽あたりで1.8×1.8mはほしい。

 

室内は2mほどの高さがほしい。人が立った状態で世話ができる

 

網の下半分を縦格子の竹を張って強化している例

 

・網フェンスは…?
菱形の網は野犬などに壊されやすいから駄目。チキンワイヤーネット(亀甲形の目の細かい網)を張り、ヘビ(アオダイショウやシマヘビ)の侵入に備えたい。2.5cm径の網目を抜けてヘビが入ってくることもある。また、網フェンスの下半分は竹を縦格子状に張って強化したり、二重にして、野犬やハクビシンに備える。ネットはできればステンレスかコーティングされたものがいい。ビニール膜のものは弱い。

・基礎は…?
イタチ除けのために、周囲の地べたを掘って、板やブロックを15cm以上埋め込む。生コンを打ち、ブロックを深めに埋めて布基礎にすれば完璧。

 

チキンワイヤーネットと呼ばれる網を使う。なるべく目の細かいもの

 

 

・すき間は塞ぐ
野ネズミやヘビ対策のため、すき間を見つけたらすみやかに塞ぐ。

・湿気はダメ、暑さもダメ
風通しをよくし、湿気を防ぐ。グチャグチャは禁物。雨除けのひさしはほしい。清潔を保つために小屋の中はこまめに掃除をする。夏の日陰を作るために、小屋のそばに落葉樹を植える。

・運動場はほしいが
ヒナや若いニワトリをタカやカラスが狙うので、囲いだけでなく、天井に防鳥ネットをかける。野鳥との接触も避けられ、鳥インフルエンザ対策にもなる。

 

水が入った空き瓶を逆さにして容器に入れるだけで、適当な給水器ができる

 

エサ箱の例。雨ドイを利用している

 

 

取材・文◎脇野修平

*掲載データは2015年6月時のものです。

 

『庭遊びの達人が教える野外DIY実践術』好評発売中!

ドゥーパ!創刊編集長、脇野修平が20年間のDIY雑誌のロケ体験、取材体験、施工体験を綴った書籍『庭遊びの達人が教える 野外DIY実践術』が好評発売中。約40点の面白作品の施工レシピや思い出コラムなど、本誌読者には見逃せない内容だ。カラー176ページ、学研プラス刊。本体2000円+税

高所作業のための道具とその使い方・後編/超実践的DIY道具ラボ(18)

家屋のメンテナンスを手がけていると、屋根や煙突の掃除、2階ベランダや外壁上部の補修、植木の剪定など、高所での作業が必要になることがある。そこで今回は高所で作業するための基本的な道具のバリエーションを見ていきたい。

服装や脚立のバリエーションを解説した前編はコチラ!

 

脚立とハシゴの使い方

脚立とハシゴは、使用中に傾いて倒れたり、滑ったりしないように設置することが大切だ。まず設置する地面の状況を見極め、脚立は4本の足が水平に立つことを確認し、脚立全体が傾いていないか確認する。どうしても水平に置けないようなら、足場の地面を少し削って全体が水平になるように修正するか、厚めの合板を敷いたりして水平面を作ってから設置しよう。ハシゴは2本の脚が水平に立つことを確認し、滑らないようにがっちりと地面にふんばることができるか確かめること。ハシゴは横から見て75度の角度で屋根などに寄りかかるように設置する。

ハシゴは上部がしっかり構造物に寄りかかるように余裕をもって立てる。ハシゴの角度は75度に設定するのが理想。写真のような場合、ハシゴ下部と小屋の階段をロープで固定するとより安定する

 

脚立やハシゴの昇り降りでは、3点確保を守るように心がける。3点確保とは、動きの中で両手両足の4点のうち、3点が確実に踏ん張っている状態のこと。たとえば、昇りの動きで両手が支柱をつかんでいるとき、両手は支柱をつかんだままにして、右足を上げて1段昇る。このとき左足はステップに踏ん張っているので、3点で確保していることになる。3点確保は木登りや険しい登山でも守られる基本的な昇り降りのルールで、これを守ることで脚立やハシゴからの転落を確実に防ぐことができる。

 

脚立を使うときは、手をついて身体を支えられる(3点確保できる)構造がある場所か、足場板に立たずに作業するのが理想

 

ロープによる身体の固定方法(屋根上作業時)

本格的な高所作業ではさまざまな安全対策が実施されているが、今回はなるべく安価でより安全に屋根上作業を行なえるよう、簡易な安全ロープを張って墜落を防止する方法を紹介する。

基本的には作業する屋根面の反対側にロープを張り、腰につけた安全ベルトとロープを結んだ状態を作ること。若干作業範囲に制約ができ、移動するのにロープの掛け替えといった作業が必要となるが、屋根からの落下は防止できる。安全ベルトやロープ、接続金具はホームセンターで購入することができるので、店員に相談すればそれほど高額な出費をしなくても装備をそろえることができるはず。ロッククライミングやフリークライミングをやっている人なら、手持ちの器材を使うことも可能だ。

ロープはm単位で販売されていることが多い。購入したら端部分がほどけないようにテープを巻くなど処理してから使用する

 

黄色と黒色の縞模様が特徴のトラロープ。強度が高い太さ12mmのタイプがおすすめ。ポリエチレン製で結び目が少し滑りやすいので注意して使うようにしたい

 

安全ベルトを腰に装着し、ここにロープを結ぶ。ベルトを締める位置は腰骨の高さにする

 

 

事前に足場を組んで作業するのもアリ

高所作業でもっとも本格的なものといえば、足場を組んで作業する方法。足場とは、単管パイプと足場板、足場板を支える支持材などで構成される、建物を囲む仮設の作業スペースのこと。基本は外径48.6mm規格の単管パイプを骨組みに、足場板や階段板、ランヤード(墜落防止用ロープ)を引っかける手すり材などを組み合わせて、高所でも安全に作業できるようにしている。

 

住宅に設置された単管足場の例。作業は足場板の上に立って行ない、手すり状に配置された単管パイプにランヤードのフックを掛けて安全を確保する

 

2丁掛けフックタイプのランヤードがついた安全ベルト

 

ただ足場はとても便利だが、材料をそろえるのにかかる費用や手間、各部材の組み方などを事前に知っておくことが必要。足場を組んだ高所作業の機会はそうそうなく、次回の使用まで単管パイプや金具類を劣化させずに保管しておく場所を確保するのは難しい。そのためDIYでは業者からレンタルするのが望ましい。レンタル料金は壁面積250平米で1カ月~1カ月半単位で20~30万円程度が相場。これに、輸送、安全管理、設置、撤去などの費用が加算されることもある。昇降機付きのタワーや高所作業車を貸し出しているところもあるので、近所のレンタル業者をチェックしてみよう。

 

骨組みに使う単管パイプ、接続金具のクランプ(写真は直交)、固定ベース。近年はハンマーだけで組み立てられる、ユニット化されたパイプを使うことが多い(クサビ緊結式足場)

 

金属製足場板。使うときは足場自体の重量制限によるスパン(渡し長さ)に注意する

 

自在ステップ。足場に階段を作るために使われる足場板だ

 

単管パイプに差し込んで使うジャッキベースにキャスターを組み合わせたもの。地面がコンクリートの場合に限るが、ベース金具として使えば移動式の足場(タワー)などが組めるようになる

 

単管パイプ用の簡易ブラケット(足場板受け)。足場板を好みの高さに取りつけられる

 

現在はあまり見られなくなったが、足場を構成する部材には丸太を番線(なまし鉄線)で組んだものもある。自然木なので使用後は薪にするなり、ガーデニングや木工の資材として活用できるため、DIYでの足場作りではこちらのほうが現実的かもしれない。使われる丸太は直径10cm程度のスギやヒノキの間伐材の皮をむいたもので、5~7mが定尺とされている。

イラスト◎丸山孝広

*掲載データは2017年6月時のものです。

高所作業のための道具とその使い方・前編/超実践的DIY道具ラボ(17)

家屋のメンテナンスを手がけていると、屋根や煙突の掃除、2階ベランダや外壁上部の補修、植木の剪定など、高所での作業が必要になることがある。そこで今回は高所で作業するための基本的な道具のバリエーションを見ていきたい。

 

安全を確保するための服装選びの2大ポイント

1、足の動きを制限しないズボンを履く

ハシゴや踏み台の上からバランスを崩して転倒すると、床の上で転んだときよりもケガをする確率は高くなる。高い場所での作業では作業のしやすさとともに、安全対策を講じておくのが大切だ。そのため服装は動きやすいものを身に着けるようにしよう。

ホームセンターで売られている作業着は価格が手ごろで、動きやすい機能を備えているのでおすすめだ。登山用のズボンやトビ職が履く下が広がったズボンも足さばきが楽で動きやすい。反対にジーンズはヒザが上がりづらく、高所作業には向いていない。

 

屋根に上がり、薪ストーブの煙突掃除をしている様子。傾斜がついているうえに手すりもないので特に注意が必要だ

 

屋根上の作業ではこのような無理な体勢をとることもあるため、動きやすい服装が必要となる

 

2、屋根上作業では頭と足元にも気を配る

屋根に乗る場合、もっとも重要なアイテムとなるのが作業靴だ。屈んだり中腰になることが多いので、滑りにくく脚の甲の部分がよく曲がるものを選ぶと、傾斜でもバランスが取りやすくなり踏ん張りもきく。トビ職の地下足袋もこうした作業に向いたアイテムといえる。また、滑る危険を回避するには、雨の日や現場が濡れている間は作業しない判断も大切だ。

 

傾斜のある屋根では屈んだり、ひざをつく姿勢をとることが多いので、よく曲がる靴の選択は重要だ

 

靴底が硬い靴は高所作業ではなるべく使わないようにし、写真のように靴底がよく曲がり滑りにくい材質の靴を履こう

 

ヘルメットもいざというときに頭を守ってくれるので、屋根に上がるなら確実に着用したい。購入する際は用途に墜落時保護用の表示のあるものを選ぼう。着用時は、ヘルメット内のサイズ調節ベルトやあごひもを締め、確実に頭にフィットさせることを意識しておきたい。

 

高所作業に使うヘルメットは必ず墜落時保護用の表示のあるものを選択する。これは透明バイザーがついたタイプで目の保護にも役立つ

 

脚立やハシゴのバリエーションを知っておこう

一般的な脚立は、2面のハシゴがAの字に開いて自立するタイプのことを指す。ホームセンターでは電球の交換など手軽に使えるコンパクトな1段モデルから、2m程度の高さのものまで購入できる。脚立は原則的に4本脚で自立した状態で使う道具なので、2面を平らに開いてハシゴのようにした使い方はしないようにしたい。

 

一般的なアルミ製脚立。ハシゴのついた2面を写真のように開いて自立させる。使用時はストッパーを正しくかけておくことが重要

 

片手で楽に開閉できるワンタッチバーが特徴の「脚軽~ASHIGARU~」という製品。軽くて持ち運びしやすいのが人気

 

足場板を広く取った折りたたみ脚立の小型タイプ

 

上部に持ち運びに便利なハンドルがついた小型タイプの脚立

 

なお、脚立には洗車用脚立と呼ばれるタイプもある。台形に開くため作業者が乗る足場が広く、足元の踏ん張りが利きやすい。横幅があり動ける範囲が広がるため、より安全に高所作業が行なえるだろう。ただし、あまりにも高さがあると前後に倒れる可能性があるので、そこまで高いモデルは販売されていないのが現状だ。

 

洗車脚立として販売されている幅広タイプの脚立。足場板が広いので上に立って作業することができる

 

ハシゴは、単純な固定式のものが一般的だが、ハシゴ部分をスライド式に延長して使えるタイプもある。外国製ではハシゴを1段ずつ伸び縮みできるモデルもある。

 

3脚タイプの脚立。植木職人がよく使っている

 

鉄パイプ製の脚立。いまはあまり使われていないタイプだ

 

1段ずつ伸縮できるハシゴ。長く使えてコンパクトに収納できる便利なタイプ

*掲載データは2017年6月時のものです。

炎のある暮らしを手作りで愉しむ「火とDIY」特集!『ドゥーパ!』2022年2月号(146号)発売

日本で唯一のDIY雑誌の最新号「ドゥーパ!2022年2月号」(発行:株式会社キャンプ)が1月8日に発売!

 

第1特集は炎のある暮らしを手に入れる「火とDIY」

2022年一発目のドゥーパ!は、炎と暮らしにまつわるDIYを大特集。囲炉裏暖炉、ペチカ風の蓄熱ストーブなんて唯一無二の暖房器具から、三層式石窯、ロケストコンロ、キャンプ用クッキングストーブなど人気の野外火遊び道具、さらには薪風呂や塩釜まで。DIYerたちの渾身の火遊び道具、火遊び場を紹介しつつ、そのライフスタイルの魅力を紹介します。

 

今回の編集部実践リポートは、自然石を円形に並べて作るシンプルなファイヤーピット作り。地面を掘り込んで作るタイプの大小2パターンの焚き火が楽しめるワイルドな二重サークルを創出する。特集の最後を飾るのは、世界を旅するライター&カメラマンコンビが紹介するファイヤープレイス紀行。ヨーロッパ、中東、南米、アジア、オセアニアを巡る火話をお楽しみください。

 

 

第2特集は「超実践的セルフビルドガイド」

自分で我が家を建てる、それは決して叶わない夢じゃない! 第2特集では、DIYで挑戦するセルフビルドの魅力と役立つ情報を徹底ガイド。土地の探し方・選び方から、気になる法律知識、図面の設計・提出、選ぶべき工法、実際に建てる過程やコツ、起こりがちなトラブルなど実用情報満載でお届けします。自分の住処を自分で作る自由と感動を、この手で。

 

バラエティあふれる連載にも注目!

車中泊や旅を楽しむための軽バンカスタム、トリマー&ルーター木工、さらにはレザーソーイングやグリーンウッドワークなど、さまざまなジャンルのもの作りの魅力を個性あふれる作家とともにお届けします。その他、自給自足の田舎暮らしエッセイなど読み物も充実。こちらもぜひお楽しみください!

 

<商品概要>
ドゥーパ!2022年2月号(No.146)
著者: ドゥーパ!編集部
定価: 1,100円(税込)
発売日: 2022年1月8日
判型: A4変形

<本書のご購入はコチラ>
Amazon
https://amzn.to/3qTGpUO

楽天市場
https://bit.ly/3JOH4zl

作品をがっちり支える!基礎材のいろいろ・後編/ドゥーパ!資材館(12)

前回に引き続き、ウッドデッキ、小屋、フェンス、ガレージ&カーポートなどあらゆる作品の基礎を固めるための資材の数々を紹介。地味でごつい見た目のものばかりだが、作品をがっちりと支える重要な資材だ。

 

一般的な基礎石以外で作る独立基礎

湿気や雨水による土台の腐食防止、上部構造の水平維持ができれば、ほかの資材でも独立基礎材として使うことが可能。たとえばコンクリートブロックやコンクリート平板といった資材があてはまる。また、全体の水平が取れるなら自然石を流用するという手もある。

本来基礎材でない資材を基礎として使用する場合は、設置する方向に注意したい。たとえばコンクリートブロックを使用する場合は、上部からの重量に対して本来の強度が保障されるように空洞が上下に向くように使うことが大切。横倒しにして使うと、上からの圧力に対して強度が足りず、時間の経過と共に割れたり、崩れたりする可能性がある。また、高さが低い基礎材の場合、上部構造に湿気が及ぶおそれがあるので、基礎石の上に載る束柱を高くするなど考慮が必要だ。

 

<専用品の代わりに使える主な資材>

 

単管支柱台

上面に単管パイプを立てるための丸い穴があいた資材。ガードレールの設置にも使われ、形状的には束石の一種といえる

 

スライドブロック

上面の溝にボルトナットをかませ、看板などを固定できるようにしたコンクリート資材。室外機の土台としてよく使われている。長さがあるので基礎としても安定がいい

 

コンクリート平板

本来は道路の舗装、庭のステップストーン(踏み石)として使われる平板。60mm厚のものが一般的。ウッドデッキなどで、高さを抑えたいときに利用できる
基礎パッキンや鋼製束など(後述参照)とセットで使われることが多い

 

重量ブロック

JIS規格のコンクリートブロックの中で圧縮に対して最も強度がある。穴のなかにコンクリートを充填して、アンカーボルトなどを埋め込むことができる。写真は190×390×150mm幅のタイプ

 

コンクリート角材

歩道のエッジなどに使われるコンクリート製の角材。地先ブロックとも呼ばれる。写真は100×120×500mmのタイプ。長さがあるので基礎としても安定がいい

 

プラスチック製角杭

樹脂でできた角杭。ビスが効くので、腐らない掘っ立ての独立基礎として使用できる

 

フェンスブロック

本来はフェンスの柱を支えるためのブロック。上面にあけた穴は奥に行くほど狭くなるようにテーパーがついている。柱が止まったところで、柱の周囲にモルタルを打てば柱をしっかり固定できる

 

基礎石を自作してみよう!

製作費を抑えるために、基礎石自体を自作するという選択もある。簡単な方法はペール缶などにコンクリートを打てばそのまま基礎石として使える。もう少しスマートに作るなら木枠を組んでそこにコンクリートを打ち、コンクリートが固まったら木枠を取りはずせばOKだ。ここでは、厚めのボール紙でできたボイド管を使う基礎石作りを紹介。

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コンクリート土間の基礎

カーポートなどある程度の広さを持ったコンクリート土間を作る場合は、砕石を敷き込んで突き固めたあと、ワイヤーメッシュを配してからコンクリートを打つ。コンクリートは固さは十分だが、たわみに対する粘りがない。そのためワイヤーメッシュを入れずに作ると、車の重量が集中した部分が簡単に割れてしまう。

作業上のポイントは、コンクリートの厚みの中間部分にワイヤーメッシュを設置すること。スペーサーを利用してワイヤーメッシュを浮かしてコンクリートを打つようにしよう。また、平らにコンクリートをならすためには、一般的な左官コテでは小さいので、地面をならすトンボや土間ゴテと呼ばれる大型のコテなどを使うと効率よく作業できる。

 

<コンクリート土間で使う主な資材>

 

ワイヤーメッシュ

コンクリート土間のひび割れ防止に使用。6mm径や10mm径の鉄筋を150mm角の格子状に組んだ1×2mのものが一般的

 

鋼製束

腐食の心配がない鋼板製の束。高さの調節が可能。受け部分に大引きを取りつける

 

滑り止め加工用ゴム型

傾斜したコンクリート面に乾く前に押しつけて、滑り止めのくぼみをつける硬質ゴム製の型

 

プラスチック製スペーサー

高さ60mmと40mmで使い分けられる樹脂製のスペーサー

 

調整束柱

マルチポストとも呼ばれている。傾斜に合わせて高さの調整ができるのが便利

 

コンクリート土間の作り方

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*掲載データは2017年6月時のものです。

作品をがっちり支える!基礎材のいろいろ・前編/ドゥーパ!資材館(11)

今回紹介するのはウッドデッキ、小屋、フェンス、ガレージ&カーポートなどあらゆる作品の基礎を固めるための資材の数々。地味でごつい見た目のものばかりだが、作品をがっちりと支える重要な資材だ。

 

基礎作りにおける5つの「基礎知識」

1、作品の水平を保ったまま支えてくれるのが基礎の役割

設置されたエクステリア作品の水平を保ち、傾いたり沈んだりすることなく安全に上部を支える下部構造の構成部分のことを基礎と呼ぶ。基礎には、上に載る上部構造の重量を受け止め、長期間地面に接していても腐ったり変形したりすることのないよう、丈夫で耐久性のある材料が使われている。今回はDIYで作る小屋や物置、ウッドデッキ、ガレージ&カーポート、フェンスなどの基礎として使われ、ホームセンターで購入できる資材を中心に紹介している。

 

2、ウッドデッキや小屋作りでは独立基礎がベター

本格的な住宅では、敷地全体に鉄筋コンクリートの基礎をめぐらす、耐震性能が高いベタ基礎が採用されることが多い。DIYで作る小屋やウッドデッキなどは、束石を床下部分に並べ、必要に応じて立てた束柱の上に、大引きや根太が載る「独立基礎」のほうが施工は容易でコストも抑えられるのでおすすめ。

束石を配置し、その上に束柱を立て根太とつないだ設置例。独立基礎の典型的な構造だ

 

ピンコロの基礎に直接根太を置いて支持する独立基礎の設置例。根太の交差部分にもピンコロが配された頑丈な構造

 

3、柔らかい地面や大きな作品の基礎には砕石も併用する

基礎の設置で基本となるのは、地面の状態に応じた設置場所の調整だ。しっかり固められた状態の地面に小型の物置やエクステリア作品など比較的軽量なものを設置する場合は、地面の上に直に基礎材を設置してもいい。畑地のような柔らかい土地や、3坪以上ある小屋やウッドデッキでは、基礎材の設置部分の下に基礎材よりひと回り広く
50mm以上の厚さで水平に砕石を敷き詰め、基礎の沈み込みを防止する。作品に応じて、適格な基礎の選択とプランニングをすることが大切だ。

 

4、車庫の基礎は鉄筋入りコンクリート土間でがっちり作る

1トンほどの重さのある車が載るガレージやカーポートの基礎は、重量に対して十分な強度を持たせる必要があるため、コンクリート土間が最適だ。コンクリート土間は6~12mm径の鉄筋を井桁に組んだワイヤーメッシュを、100mm程度の厚さのコンクリートの中間部分に張り巡らせて作る。

上部構造の面積全体をカバーするベタ基礎の例。外縁の立ち上がり部分をコンクリートブロックで作っている

 

5、既設のコンクリート土間を利用する手もある

もともとあるコンクリート敷きのテラスなどの上にウッドデッキや小屋を建てる場合は、金属や強化プラスチック製の基礎材を利用するのも便利だ。なかには高さの調整が自由に行なえるのもあり(鋼製束など)、その場合は既存のコンクリートテラスにつけられた雨勾配による高低差にも対応できる。

テラスの上に基礎パッキンを敷き、その上に束柱を立てて土台を作った例

 

独立基礎

独立基礎は上部構造をしっかり水平に支えるとともに、本体部分の木部が地面に直接触れないように地面からある程度持ち上げて、地面の湿気や雨の跳ねかえりを避け、風通しをよく保つ役目も担っている。

このため独立基礎材はコンクリート製の角型をしたものが大半で、単純なサイコロ型をしたものはピンコロ、上すぼまりの台形をしたものは束石や沓石などと呼ばれている。束石や沓石は上面にホゾ穴があるもの、羽子板が立っているもの、ボルト穴のあいたもの、2×材を差し込める溝があるものなど実に種類豊富だ。

DIYの小屋作り程度の規模であれば、とくにどれを選んだほうがいいという制約はなく、製作するもののデザインや好みに合ったもの、購入する店舗の在庫や価格との兼ね合いを考えて選ぶといい。

 

<主な独立基礎>

 

沓石

「くついし」と呼ばれる基本的な基礎石。上面の各辺が9cm、12cm、15cmなどのサイズがある。上面にあいた穴はホゾ穴で、束柱の底面にホゾを作りここに差し込む

 

羽子板付き沓石

上面に羽子板ボルトが埋めてあるタイプの沓石。上に載る束柱を羽子板にビスやボルトで固定することができる。DIYでは多く使われるタイプ

 

2×4用束石

上面センターの穴には4×4材、側面の溝には各種2×材を差し込むことができる。ウッドデッキの基礎として使われることが多い

 

ピンコロ

コンクリートをサイコロ状に固めたシンプルな基礎材。サイズは150×150mm程度が多い。束柱や根太を固定することはできないが、価格的にはリーズナブル

 

多目的ピンコロ

ボルトを打てるナットが埋め込まれ、ホゾ穴のついたピンコロ。ナットサイズに合わせて羽子板ボルトやアイボルトを固定して使うことができる

 

独立基礎材の使い方

基礎が置かれる地面をある程度平らにならし、各基礎石(束石)の設置場所を決めてから、一度基礎石をはずし、基礎石よりひと回り広く50mm以上掘り込む。穴の底をよく突き固めたら砕石を充填し、砕石が動かないように突き固めて、コンクリートを打ち、その上に基礎石を配置する。並べた基礎石が互いに水平になっているか確認し、最後に土で埋め戻せば作業完了だ。

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*掲載データは2017年6月時のものです。

小屋作りの実用的バイブル『小屋を作る本』の最新刊・2022年度版が発売中!

本気で小屋を作りたい人に向けた小屋DIY本『小屋を作る本2022』(発行:株式会社キャンプ/代表取締役社長:豊田大作)が、11月27日に発売開始!本書では、バラエティー豊かな小屋、リアルなノウハウ、小屋作りの面白さを紹介しています。

 

小屋の作り始めから完成までを詳しくリポートする「小屋作り実践」記事が5連発!

更地に基礎を作るところから、床、壁、屋根、建具などを作って小屋を完成させるところまでを実際に行い、その模様を詳細にリポートする「小屋作り実践」記事を5つ収録。5つの小屋はバラエティーに富み、多くの読者がそのうちのいずれかから自分が望む小屋作りのヒントを得られるはず。

5つの小屋の特徴は以下のとおり。
「セミ2×4工法で作る1.5坪小屋」
「軸組工法で作る東屋風の小屋」
「自然材と廃材で作るドームハウス」
「高効率基礎×キットで作るロフトつきの小屋」
「丸太の軸組で作るカーポート」

 

自然材や廃材を使った小屋、藁の小屋、土の小屋などを通じて小屋作りの自由さを表現

住宅の縮小版のように既存の規格や工法や技術に則った小屋作りも十分に面白いけれど、規格外の材料と自由なアイデアでチャレンジする小屋作りはさらにエキサイティング。

そこで、自然材や廃材を使った、設計しようのない現物合わせの小屋、藁を主材とするストローベイルハウス、土を主材とするアースバッグハウスなど、種々の小屋とその大まかな作り方を紹介し、小屋作りは自由な発想で楽しむべきであることを伝えています。

ぜひ本書で小屋作りの面白さに触れ、さまざまなノウハウを吸収してください。

 

[商品概要]
小屋を作る本2022
著者: ドゥーパ!編集部
定価: 1980円(税込)
発売日:11月27日
判型: A4変形判

【本書のご購入はコチラ】
Amazon https://amzn.to/3oVRdk7
セブンネットhttps://7net.omni7.jp/detail/1107251348

身近なDIY素材、波板のいろいろ/ドゥーパ!資材館【6】

屋根材や外壁などの資材として使われる波板は、実に多くのバリエーションがあり、軽くて、加工もしやすいということから、DIY素材としては、身近なものになっている。

 

金属系素材の波板

DIYの素材として身近な波板は、素材が樹脂系と金属系に分けられ、物置や小屋、ガレージの簡易な屋根や外壁の素材として使われることが多い。金属系の波板なら、薄鋼板に亜鉛メッキしたトタンがポピュラー。このトタンにカラー焼き付け塗装したカラートタンは塗装の分耐久性は高くなる。エクステリア関係で話題に上がるガルバリウム鋼板の波板は薄鋼板に亜鉛とアルミ、少量のケイ素がメッキされた製品で、独特な結晶質の表面を呈するのが特徴。20年以上の耐久性を持ち、一般住宅の建材としても十分に使うことができる性能を持っている。その分価格も6尺サイズで1枚1800円程度はする。

※波板の一般的規格
幅(共通)655㎜
ピッチ(共通)約32㎜
実寸(呼び寸法)
長さ 1515㎜ (5尺)
1820㎜ (6尺)
2120㎜ (7尺)
2420㎜ (8尺)
2730㎜ (9尺)
3030㎜(10尺)
3640㎜(12尺)

 

ガルバリウム角波
一般の建築にも使われる高性能な屋根材。写真は6尺、厚さ0.5mm、参考価格1858円。

 

カラートタン波板
焼き付け塗装して耐久性を上げたトタン波板。写真は6尺、厚さ0.25mm、参考価格610円。

 

樹脂系素材の波板

最もスタンダードな波板と呼べるのが、塩ビ波板で価格も安く定型の6尺サイズで1枚600円見当。惜しみなく使えるが、耐候性はそれほど高くない。特に熱にあたると劣化が進みやすい。スタンダードな塩ビ波板は仮設用と考えておけばいいだろう。同じ塩ビでも、硬質塩ビ波板なら、耐久性は向上するが、価格も若干高くなる。塩ビ波板を使うのであれば、ガラスネットと呼ばれるガラス繊維を挟み込んだタイプがもっとも耐久性が高い。

樹脂系の波板で耐久性が高いのがポリカーボネート製の波板。有機ガラスとも呼ばれ、透明度はガラスよりも高く、耐衝撃性は一般のガラスの250倍といわれ、ジェット戦闘機のキャノピー、機動隊のヘルメットシールドにも使われる。屋根のスカイライトなどに使えば、室内を明るくすることができる。ポリカーボネート波板には表裏の指定があるので、作業時には、張ってあるラベルで確認する。6尺サイズで1200円程度だ。

 

発泡ポリカ波板
ポリカーボネートの発泡材で作られた波板。緑、赤、灰色など。写真は6尺、厚さ1.6mm、参考価格1315円。

 

ポリカ波板
樹脂系の波板では1番性能が高いポリカーボネート製。6尺、参考価格1210円。

 

ガラスネット強化波板
細かなガラス繊維のネットを塩ビ波板で挟み込んでいる。3尺、参考価格665円。

 

オンデュリン・クラシックシート
アスファルトシングル系の波板型屋根仕上げ材。940×2000mm、参考価格1980円。

 

波板の切断加工

スタンダードな規格なら、波板は厚さが0.7mmしかないので、加工は簡単にできる。丸ノコを使う場合はトタンの切断では金属切断用のチップソーを取り付け(ガルバリウムの場合はガルバ専用チップソーもある)、樹脂系の波板では樹脂切断用のチップソーを装着するのが一般的なセオリーだが、経験上数枚のカットなら木工用のチップソーでも切断できる。この場合、切断深さは最低必要な深さに設定して、波板の下には捨て板を敷いて作業する。電動工具で切断作業するときは必ずゴーグルをして、目を保護するようにしたい。ハサミで切る場合は波板切りバサミという専用のハサミもあるが、金切りバサミがあれば切ることができる。金属の波板の場合は切断面にバリが出て、手を切る場合があるので、心配なら手袋をして作業する。

 

金切りバサミがあれば波板を切ることができる。用心のために革手袋があるとより安全

 

丸ノコでガルバリウム鋼板の波板を切っているところ。チップソーを専用品にすればストレスなしで切断できる。屋外の作業では写真のようなコードレスの丸ノコが使いやすい

 

丸ノコ用の切断砥石。波板程度の厚みなら金属も樹脂も切断できる。価格も手ごろだ

 

金属切断用チップソーの例。金属の大きな抵抗に対抗する強化されたソーチップがついている

 

樹脂切断用のチップソーの例。バリや割れを防ぐ小さなソーチップのモデル

 

切断砥石を装着したグラインダーで金属板を切断する。盛大な火花が出るが熱くはない

 

波板のクギ打ち

傘クギなど波板固定用の各種クギを使って、波板を打ち留める場合は、あらかじめ建物の骨組みにクギを受ける桟を固定して、波板の位置を決めたら、この桟でクギを受けるように打っていく。普通カナヅチで打てば、ほとんど下穴は必要ないが、ちょっと硬すぎて打ちにくいならば、ドリルでクギ径よりほんの少し大きい下穴をあけてから打てばいい。クギ打ちの間隔は原則4~5山間隔で、山の部分に打ち留める。波板を並べて張る場合は、山が2.5山ずつ重なるように張る。山の流れ方向に並べて張る場合は、8㎝程度重なるようにして、傾斜の下側から張り始め、先に張った波板に重なるように上側の波板を張る。雨流れが波板の内側に漏れないようにするためだ。重なった部分には必ずクギ打ちして、強風ではためかないようにしておく。

 

カラートタンクギ。カラートタンと同じ色で塗装されたトタンクギ。クギ頭が少し広くなっている

 

プラスチック連結傘クギ。1本ずつばらして使う。傘があらかじめ山にかぶさるデザインになっている。軸がスクリュー状なので、とても抜けにくい。

 

亜鉛メッキされたスポンジ付き連結傘クギ。スポンジが山にフィットして雨が漏りにくい

 

写真奥に向けて高くなる屋根の例。奥の波板の前端部が手前の波板にかぶさっている。また半透明部分ではクギを受ける左右方向に渡された桟が透けて見えている

 

屋根張りの手順例

実際にガルバリウム鋼板の波板を使った片流れの屋根張りの手順を紹介する。

屋根部分に垂木を渡したら、波板を打ち留める桟を垂木と直角の方向に固定する。作例では垂木の両端と、真ん中に合計3本の桟を渡してそこにクギを打つように組み立てている。波板の切断は金切りバサミを使用している。写真では波板の下に角材を置いて、地面から持ち上げて作業している。こうすると切断中、すき間があるのでハサミが使いやすい。打ち留めにはメッキされたスポンジ付き連結傘クギを使っている。

*一部SNSでは表示されません。本サイトでは閲覧いただけます

*掲載データは2016年10月時のものです。

広々デッキの上に2棟のサウナをDIY!/手作りサウナ小屋実例集

『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』(発行:株式会社キャンプ/代表取締役社長:豊田大作)が大好評発売中! そこで今回は発売を記念して、そのサウナムック本にも掲載されている全国の手作りサウナ実例集から、ひとつをピックアップし、その一部を特別に公開しちゃいます。

 

広々したデッキに2棟のサウナ、森に佇むととのいステーション

 

鋼材のフレームと耐久性の高いイタウバを使ったウッドデッキに、2棟のサウナをビルド。外気浴と森林浴が同時に楽しめる手作りチルスポット

 

熱に強いヒノキ羽目板で化粧されたサ室内。サウナのために作った専用ストーブでロウリュを楽しむ。写真はサウナ1号棟

 

BUILDER’S DATA
高橋憲三さん(59歳)/長野県茅野市/薪ストーブ製造業/DIY歴 40年

SAUNA SPEC(1号機)
材料費…約15万円(廃材利用)
製作期間…約半年
サイズ…幅1900×奥行1955×高さ2300㎜
工法…パネル工法
熱源…自作サウナストーブ
使用時温度…100℃
最高温度…120℃
収容人数…最大3人
水風呂…樽を利用した水風呂

 

[高橋さんのサウナ上面図]*単位はmm

 

八ヶ岳の麓の森で、薪ストーブを製作するケンズメタルワークこと高橋憲三さん。19歳の頃からサウナに通い詰めているという筋金入りのサウナ好きでもある高橋さんだが、コロナ禍でホームにしていた温浴施設が休業。いつの間にか日常からサウナは忘れられていった。

ところが2020年の夏、突如小型薪ストーブの注文が増え始めた。寒くないこの時期になぜだろうと不思議に思い、お客さんに聞いてみると「自宅に作るサウナに使う」と言う。その瞬間、目の前が開けた。そうか、自分でサウナを作ればいいのか! ストーブの製作はもちろんのこと、仕事柄、小屋を10棟以上建ててきた高橋さんにとって、サウナビルドに熱中するのは必然だったといえよう。

1棟目のサウナは、とにかく断熱性の高い小屋を作ってストーブを入れてみよう、と自身の勘と経験を頼りに急ピッチで製作したところ、見事成功。この経験から手作りサウナに可能性を感じた高橋さんは、サウナ小屋の構造を一から学習し、工務店を営む友人とDIYサウナキットを開発。給排気システムや壁に空気層を取り入れた本格的なサウナ小屋を作り上げた。

かくして外気浴と森林浴が同時に行なえる、なんとも贅沢なサウナステーションが誕生した。サウナ2棟というキャパシティに加え、デッキの上にはフェンスと屋根のついたセミクローズなスペースもあり、温浴後にそのまま宴会も楽しめる。ここはまさに森の天国なのだ。

 

Key Point 1 薪ストーブ、炉壁・炉床

ロウリュに対応したオリジナルサウナストーブ

高橋さん自身が設計、製作したオリジナルのサウナストーブ。天板が落とし込みボックス形状になっており、大量のサウナストーンを効率的に温める。こちらは初期の試作型

 

天板に格納されたサウナストーンは20kg。ロウリュを繰り返しても石が冷えにくい構造。煙突は120mm径で壁貫通部分のみ二重煙突を使用

 

ストーブ真上の天井には2.3mm厚の鉄板を固定し、遮熱板に。なお炉床は30mm厚の大理石。ビリヤード台の天板を加工して使用

 

炉壁は積み上げた赤レンガ。壁から20mmのクリアランス(空気層)を取り、アングルとフラットバーで自作したストッパーで上から留めている

 

Key Point 2 面白アイデア

壁の一部を開口し、動画視聴スペースに

施設サウナのテレビのあるサ室をイメージし、壁の一部を開口して引き違い窓を取りつけ、モニターやタブレットを置くスペースを製作。サウナに入りながら動画が楽しめる

 

タブレット設置スペースには外側のボックスからもアクセス可能

 

Key Point 3 サウナベンチ

サウナベンチの上にスツールをオン!

幅700mmのサウナベンチは蝶番で壁に固定してあり、掃除のときは跳ね上げることが可能。またベンチの上に載せたスツールに座ることで、より熱いサウナを楽しむことができる

 

Key Point 4 外壁

150年前の蔵の解体材でサウナの熱を外からしっかりガード

サウナ小屋の外壁には、厚さ50~60mmの蔵の解体材をキシラデコールで塗装したものを使用。2×4材の壁フレームに直接透湿防水シートを巻き込み、その上から張り込んだ

 

[壁の構造図]

 

 

 

Key Point 5 水風呂

ウイスキー樽、酒樽にドラム缶、用途別の3種類の水風呂

ウイスキー樽の上部をカットしたのがメインの水風呂(右)で、左側のドラム缶が温浴人数が多いときに使うサブ。やや小ぶりの酒樽は汗流し用のかぶり水。いずれも小屋裏手のウォータータンクから給水する

 

Key Point 6 サウナキット

DIYでサウナビルドが楽しめる、小屋キットを開発中!

デッキ右側に設置されているのは、八ヶ岳むらはま工房と共同開発している2畳サイズのサウナ小屋キット。外壁は焼きスギとオイル仕上げの2パターンで仕上げている

 

床パネルには床板が、壁パネルにはあらかじめ断熱材が充てんされており、誰でも簡単にサウナ小屋を建てることが可能。実際の温浴の様子は下記動画をチェック。製品詳細や発売時期などの問い合わせはケンズメタルワークまで

動画はコチラ!

写真◎福島章公/イラスト◎丸山孝広

 

日本唯一のDIY専門誌が総力を挙げて作った唯一無二の手作りサウナムック
『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』発売中!

近年人気が高まり、ますますその勢いを増しているサウナ。「ととのう」や「ロウリュ」などサウナ用語が一般に認知されるほど世間に浸透してきたサウナですが、そのネクストフェーズはずばりDIYで作るホームサウナ! 本書ではさまざまな手作りサウナの実例から具体的な製作方法の紹介をはじめ、テントサウナのカスタムや、サウナハットやヴィヒタやといったサウナツールの製作方法も紹介。DIYサウナで自分だけの特別なととのい時間を手に入れよう!

今回紹介したサウナ以外にも、さまざまな手作りサウナを実例として掲載!

狭小な立地をいかしたソロサウナ、秘密基地に作る大型ログサウナ、はたまたどこでも行けちゃうサウナトラック……。サイズやデザイン、構造はもちろん、温浴方法からとっておきのサ飯まで、その楽しみ方は千差万別。そんなDIYだからこそ実現した、個性あふれるサウナを徹底取材。気になる材料費、製作期間から、断熱の方法や熱源となるストーブ、さらには水風呂、外気浴の工夫など、サウナ作りで気になるポイントをあますことなく紹介します。

著者:ドゥーパ!編集部
発行:ワン・パブリッシング

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『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』掲載の自作サウナ小屋、ドゥーパ!YouTubeチャンネルでその魅力を公開中

日本唯一のDIY専門誌「ドゥーパ!」編集部が総力を挙げて作った唯一無二の手作りサウナムック『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』(発行:株式会社キャンプ/代表取締役社長:豊田大作)が大好評発売中。

用意した材料や使用した電動工具はもちろん、各部の構造や断熱箇所はイラスト図解つきで、製作過程を24Pに渡って詳細にリポートした、編集部自作のサウナ小屋の作り方&楽しみ方を、ドゥーパ!YouTubeチャンネル内「編集長設楽のDIYは暮らしの冒険だ」で解説している。

 

【自作サウナ】36万円で完成! DIYサウナ、10のポイント

 

【自作サウナ】<前編>床、壁、屋根、外壁、デッキ……サウナ小屋の作り方を一挙公開!

 

【自作サウナ】ホームセンターの庭石はサウナストーンに使えるのか!? 実際に検証してみた!

 

ドゥーパ!YouTubeチャンネルでは、これらの他にもDIYにまつわるさまざまな面白ネタを配信しているので、要チェックだ!

 

『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』

【書籍概要】

著者:ドゥーパ!編集部

定価:1980円(税込)

発売日:2021年9月30日

判型:A4変形

※全国の書店、またはネット書店にてお求めください。

 

DIYでプライベートサウナを手に入れろ! DIYサウナのバイブル『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』発売

『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』(発行:株式会社キャンプ/代表取締役社長:豊田大作)が9月30日に発売!

 

◆サウナブーム×DIYブーム、今やサウナも自作する時代!

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日本唯一のDIY専門誌「ドゥーパ!」編集部が総力を挙げて作った唯一無二の手作りサウナムックとなります。

 

◆DIYで作った日本全国の手作りサウナが大集合!

ムック冒頭を飾りのは手作りサウナ実例集。狭小な立地をいかしたソロサウナ、秘密基地に作る大型ログサウナ、はたまたどこでも行けちゃうサウナトラック……。サイズやデザイン、構造はもちろん、温浴方法からとっておきのサ飯まで、その楽しみ方は千差万別。そんなDIYだからこそ実現した、個性あふれるサウナを徹底取材。気になる材料費、製作期間から、断熱の方法や熱源となるストーブ、さらには水風呂、外気浴の工夫など、サウナ作りで気になるポイントをあますことなく紹介します。

 

◆DIYでできる!サウナ小屋の作り方を公開

編集部が森の中に作ったサウナ小屋の製作過程を24Pに渡って詳細リポート! 用意した材料や使用した電動工具はもちろん、各部の構造や断熱箇所はイラスト図解つきでわかりやすく紹介。また安全な薪ストーブの設置方法や薪の選び方、日本の職人が手がける国産サウナストーブやDIYサウナキットカタログも収録。これを読めば、あなたも絶対にサウナ小屋が作れる!

 

◆サウナテントも自分好みにカスタマイズ

機動性の高さが魅力のサウナテントは、今やアウトドアサウナの定番。本章では、そんなサウナテントをさらにパワーアップさせる、ミシンを相棒にしたカスタマイズ方法をフューチャー。実例紹介では、極寒の氷上でも快適な温浴を楽しめる、エクストリームな超断熱DIYサウナテントも登場。サウナテントはDIYでここまで進化する!

 

◆DIY専門誌ならではのディープなサウナツール自作アイデアも

せっかく自作サウナを楽しむなら、サウナツールまでこだわりたい。そんなハードなサウナビルダーたちに捧げるのが本章。羊毛を使ったサウナハット作りから、シラカバから作るフレッシュヴィヒタ、さらにはホームセンターの庭石を利用したサウナストーン検証実験まで……DIYサウナライフをより楽しむためのディープで尖った情報は、全サウナ-必見です。

 

◆DIYビギナー必見! サウナ小屋作りのための基本テクニックも収録

巻末には、サウナ小屋作りに必須の「切る」「固定する」「あける」、3つの材料加工テクニックのノウハウをていねいに解説。これを読めば、小屋作りはもちろん、日々のDIYにも役立つこと間違いなしです。

 

サウナが好きであればあるほど、それに比例してこだわりが増えるもの。そんな自分の理想を反映できるのがDIYサウナの魅力であり、サウナビルダーの特権です。サイズ、デザイン、使用する資材や熱源、楽しみ方まで……すべては自分の思いどおり。ぜひ本書を相棒に、DIYで究極のマイサウナを手に入れてください。

 

【書籍概要】

著者:ドゥーパ!編集部

定価:1980円(税込)

発売日:2021年9月30日

判型:A4変形

近未来的デザインのメタリックなアーチガレージ!キットで作るワークスペース【1】

サイズやオプションが自由自在、デザインも豊富なキットガレージ。大きなプラモデル感覚でガレージ作りを楽しむのも選択肢のひとつ。

 

KIT / Model-P(GARAGE ONE)
メタリックなアーチガレージでオンリーワンの隠れ家を手に入れろ

まるで宇宙船の中のような質感と形状のユニークなガレージ。壁が鋼板なのでどこにでもマグネットを接着できる

 

Profile
大石 豊さん(43歳)、神奈川県在住、DIY歴25年

Garage Spec
材料費…15万円(キット代、組立工賃除く)
製作期間…約1年

他の人とは違うオンリーワンのガレージが欲しい、そんなあなたにアメリカンスチールスパン社のキットガレージを紹介したい。ガルバリウムのメタリックな外壁、アーチを描く形状。大石豊さんもこのモダンなデザインのガレージにひかれたひとりだ。母屋わきという施工現場の形状に合わせ、ハーフアーチの特注モデルをオーダーした。

このガレージの特長は自立型で内部に柱が不要。その高さをいかした空間づくりを楽しめることだ。大石さんの場合、頭上にふたつの大きさのデッキを固定し、ガレージ内部を3層構造に。1階はバイクカスタムの作業スペース、ハシゴを上がったロフトは読書やPC作業を行なうミニ書斎、最上段の大型シェルフはキャンプ道具など雑貨の収納スペースとして利用。見事、縦に空間を使い分けている。

「ガレージ本体は業者に建ててもらったんですが、2時間くらいで組み立て完了。そのスピードに驚きました。使用して約2年、雨漏りもなくノートラブルです」

母屋に自室がない大石さんは、平日夜、休日のほとんどの時間をここで過ごすという。バイクメンテやカスタムはもちろん、書類作業もロフトで片付けるのだとか。

「これがない生活は考えられない」まるで友人に宝物を見せる少年のように、うれしそうな表情を浮かべる大石さん。その充実したガレージライフが垣間見えた。

 

アメリカンスチールスパン社、Model-Pを半割にしたような特注ガレージ。寒川町の工務店に組み立てのみオーダー

 

1階は愛車HONDAモンキーZ 50Jのカスタム作業用フロア。かれこれ10年カスタムを続け、完全に別物のバイクに。右に見えるのが母屋の壁と勝手口。アクセスも抜群

 

ロフトに上がった様子。写真左が最上段のシェルフ。小さなちゃぶ台にノートPC、狭いながらも(狭いからこそ)居心地のいい男の書斎

 

ロフトに上がるハシゴは真ん中で折りたたむことが可能。1階で集中して作業する際は、ハシゴを上げて空間を広く使う

 

ロフトのフレームは平鋼を溶接した自作の棚受けと単管パイプで支えている

 

ガレージのアーチと母屋の壁の接続部分。母屋壁に大きなアングルを固定し、そこにアーチ部材を載せて固定。すき間にコーキングを打設して仕上げている

 

暑い季節は床置きタイプの冷風機を使用。それでも暑い場合は母屋の勝手口を開けて、エアコンの冷気を取り入れるのだとか(笑)

 

Kit Garage Info
近未来的なデザインのガルバリウムガレージ

豊富なラインナップのアメリカンスチールスパン社のガレージの中から大石さんがチョイスしたのはModel-P。これをベースにカスタムした特別モデルだ。メタリックでユニークなデザインはもちろん、内部に柱不要の構造、サビに強いガルバリウム鋼板の外壁も大きな特長。サイズは13タイプ、写真のガレージはP16-12(幅5140×奥行4635×高さ3610㎜)で価格は158万円(税込)。ほかのサイズや価格など詳細は下記まで。

株式会社ガレージワン
http://garageone-inc.com/
TEL:0120・009・788

 

写真◎佐藤弘樹

DIYで小屋を作るためのノウハウを詰め込んだ一冊!『小屋を作る本2021』

ドゥーパ!特別編集のムック本『小屋を作る本2021』が好評発売中!

 DIYerが手作りした小屋の実例集、DIY初心者にもわかりやすく解説した基本テクニック&資材ガイド、さらに小屋が完成するまでの工程を完全リポートする小屋作り実践記事などを収録。 本書を読めば、憧れの小屋作りの実現にグッと近づくこと間違いなし!

 

Part1 厳選・手作り小屋実例集

庭に作ったカフェ小屋や、キャンプギアを収納する秘密基地、自然豊かなフィールドに建てた宿泊小屋、さらにツリーハウス、工房小屋、茶室、キッズハウス、見晴らし小屋など、それぞれにこだわりが詰まった多彩な小屋を一挙に紹介。小屋作りの参考になるのはもちろん、眺めているだけでも楽しくなる。

 

Part2 小屋作りのためのテクニックガイド

材料の切り方いろいろ、固定の仕方いろいろなど、小屋作りに関連するDIY基本テクニックを詳しく解説。このガイドをチェックすれば、きっとビギナーも小屋作りを実現できるはず。

 

Part3 実践・小屋作り完全マニュアル

「できるだけ手軽に作る」をコンセプトに実践した小屋作りの製作手順完全リポート。同じように作業すれば、ご覧の小屋が完成するというわけ。さらに小屋の室内をヴィンテージウッディに仕上げる内装施工手順完全リポートも収録。

DIYで小屋作りを楽しむ「超実践的!小屋作りガイド」〜『ドゥーパ!』2021年8月号〜

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特集の目玉はセルフビルドリポート3本立て! 人気急上昇のサウナを編集長自らが2×4工法で作る、サウナビルドドキュメントを筆頭に、軸組工法で作る東屋風小屋、資材材と廃材で作るドームハウスをラインナップ。いずれも図面や使用資材や材料費、加工方法など実践的な情報満載でお届けします。三者三様、工法はもちろん、デザインや用途によって変わる構造やテクニックの違いもお楽しみに。

DIY実例集は「小屋を作り、小屋で暮らす」と題し、実際に小さな小屋を作って暮らしを営む2組の夫婦を紹介。その他、新潟のユニークなセルフビルドプロジェクトや古材・廃材をメインにした小屋作りも。「読めば作れる」にこだわった、実用情報満載のリポートにもご注目ください!

 

・第2特集は「古民家リノベ成功術」
地方移住やデュアルライフのベースとして、注目が高まる古民家。本特集では、現代住宅にはない魅力を持った古民家を、DIYでオンリーワンの住まいに変えるアイデア&テクニックを一挙公開! 基礎・土台・床、外壁・内壁、キッチン・トイレ・浴室など、スペースごとにズームアップ。古民家ならではのトラブルや注意点も併せて紹介しています。DIYリノベで古民家のポテンシャルを引き出し、オンリーワンの住まいを作ろう!

 

 

・バラエティあふれる連載にも注目!
溶接を駆使したアイアンDIY、トリマー&ルーター木工、さらにはレザーソーイングやグリーンウッドワークなど、さまざまなジャンルのもの作りの魅力を個性あふれる作家とともにお届けします。その他、自給自足の田舎暮らしエッセイやDIYにまつわる法律相談など読み物も充実。こちらもお見逃しなく!

 

【書籍概要】

著者:ドゥーパ!編集部

定価:1100円(税込)

発売日:2021年7月8日

判型:A4変形