猛暑の個室でも、キンキンに冷えてやがる! 家電のプロおすすめ「ミニ冷蔵庫&ワインクーラー」5選

これだけの猛暑、もっともうれしいのはキンキンに冷えた飲み物ですよね。すぐに冷えた飲み物を楽しむには、個室に置ける省スペースな冷蔵庫&ワインクーラーが便利です。そこで今回は、家電のプロ・戸井田園子さんがオススメするコンパクトなアイテム5選をご紹介。便利に活用して、猛暑を快適に過ごしてみてはいかがでしょう。

 

その1 ワインクーラー

場所をとらずに、ワインと食材を同時に冷やす!

エスキュービズム

冷蔵庫一体型ワインクーラー SCW-208S

実売価格2万6800円

コンパクトな家電を得意とする「エスキュービズム」の冷蔵庫一体型ワインクーラー。ワインクーラー部分は1℃単位で8~18℃に温度設定ができ、4本×2段の計8本のワインを適温に冷やせます。冷却方式は静音性に優れたペルチェ式で、運転音は35~40dBとささやき声並みの静かさ。LED庫内灯付きで手元やワインボトルラベルが見やすいのも特徴です。冷蔵庫部分の容量は45Lで、見た目以上にたっぷり収納できます。

SPEC●サイズ/質量:W450×H730×D525mm/約18kg●消費電力:130W●年間消費電力量:547.5kWh/年●ドア開閉:右開き●定格内容積:68L(ワインクーラー:23L/冷蔵庫:45L)●収納本数:8本●冷却方式:ペルチェ式、ファン式併用

 

【戸井田さんのレコメンド】

セカンド用や一人暮らし向けにオススメ!

「冷蔵庫一体型のワインクーラーで、食材とワインを一緒に保存できるユニークなタイプです。ワインクーラーの冷却はペルチェ式で振動も少なく、振動に弱いワインの保存に最適。冷蔵庫は6~12℃の7段階で切り替えでき、2Lのペットボトルも収納可能です。年間消費電力量が500kWh超えとやや電気代はかかりますが(1年で約1万4782円)、ワインと一緒におつまみやソフトドリンクなどを冷やしておけるのは便利。デザインもすっきりスタイリッシュです。書斎や趣味の部屋などに置くセカンド冷蔵庫として、また、あまり料理をしないという一人暮らしの人にオススメ」(戸井田さん)

↑上部には8本のワインを収納でき、下部はおつまみなどを収納できる45Lの冷蔵庫となっています(画像出典:エスキュービズム公式サイト)

 

その2 ワインセラー

家庭でワインを美味しく保存するならコレ!

シロカ

12本収納ワインセラー SW-P121(左) 6本収納ワインセラーSW-P111(右)

実売価格3万2220円(SW-P121)、2万180円(SW-P111)

全自動コーヒーメーカーやノンフライオーブンなどで知られる家電メーカー・シロカのワインセラー。冷却方式はフロンガスを使わないペルチェ式。6本タイプは8~18℃、12本タイプは10~18℃までの温度設定ができ、ワインを冷やしすぎず適温で保存・管理できます。ワイン棚はボトルが取り出しやすい引き出し式。前面のガラスはUVカット仕様で、紫外線からワインを守ります。

SPEC●サイズ/質量:W340×H475×D500mm/約12kg(SW-P121)、W265×H405×D500mm/約8.8kg(SW-P111)●内容量:35L(SW-P121)、16L(SW-P111)●収納本数:12本(SW-P121)、6本(SW-P111)●消費電力:90W●冷却方式:ペルチェ式

 

【戸井田さんのレコメンド】

高級感があり、初めてのワインセラーに最適!

「コスパが良いワインセラーとして、長く人気を集めている製品です。冷却方式は、振動が少ないペルチェ式でワインに最適。コルクを乾燥から守るための加湿トレーも付いています。ただ水を張るだけのトレーではありますが、湿度の多い季節は結露受けにもなります。内部が見えるUVカットガラスのドアや凹凸のないフラットなタッチパネルなど、価格の割に高級感アリ。初めてのワインセラーにオススメですね」(戸井田さん)

↑ワインとコルクを乾燥から守る加湿トレーつき(画像出典:シロカ公式サイト)

 

その3 保冷庫

2つの電源が選べるキュートな保冷庫

ドメティック

ミニフリッジ F16

実売価格8130円

20世紀初頭から冷却キャビネットを手がけ、ミニバーでも定評があるスウェーデンのドメティック社の保冷庫。丸みを帯びたフォルムとビビッドなカラーが目を引きます。コンパクトながら容量は15Lあり、ペットボトルや缶ビールもしっかり収納できます。2つの電源が選べるのが特徴で、通常のAC電源のほか、シガーソケットを使って車内での使用も可能。約5kgと比較的軽く、別の部屋に移動させるのもカンタンです。

SPEC●サイズ/質量:W270×H510×D265mm/約5.0kg●消費電力:37W●内容量:15L●冷却方式:ペルチェ式

 

【戸井田さんのレコメンド】

ドライブやキャンプのお供にも!

「本格的な冷蔵庫ではなく、あくまで保冷庫ですが、コンパクトさとその可愛らしいデザインが人気です。容量は15Lで、庫内の仕切り棚を外せば、1.5Lのペットボトルも4本収納可能に。電源はAC100Vの通常のコンセントのほか、クルマのシガーソケットに繋げるDC12Vの電源コード付きなので、ドライブやキャンプのお供に使えるのも魅力的。また、洗面所に置いて化粧品の保存などにも使えます。色はポップな4色展開なので、インテリアのアクセントとしてもいいですね」(戸井田さん)

 

その4 クールキャビネット

冷蔵・チルド・冷凍の“1台3役”のストッカー

AQUA

クールキャビネット AQF-GS13G(左) AQF-GS15G(右)

実売価格5万8710円(AQF-GS13G)、実売価格6万2360円(AQF-GS15G)

白物家電でおなじみの家電メーカー・アクアのファン式冷凍庫(冷蔵庫)。洗練された家具のようなデザインが高級感を醸し出します。庫内を冷凍・チルド・冷蔵の3つの温度帯に切り替え可能。熱伝導のいいアルミのフリージングトレイと冷気によって、通常モードの3倍の速さで食材を冷凍する急速冷凍機能も搭載されています。クリアトレイ&引き出し式バスケットで、食材を整理しやすく、奥のものも取り出しやすい設計になっています。

SPEC(AQF-GS13G)●サイズ/質量:W503×H1185×D598mm/約43kg●年間消費電力量:370kWh/年●全内容積:134L●冷却方式:ファン式

(AQF-GS15G)●サイズ/質量:W503×H1310×D598mm/約46kg●年間消費電力量:440kWh/年●全内容積:153L●冷却方式:ファン式

 

【戸井田さんのレコメンド】

冷蔵庫業界に新風を巻き起こしそう!

「家具のような見た目で、しかも3つの温度帯に変更できるいままでにない冷蔵庫。製品名には、『家具のように使って欲しい』という意味が込められていて、『冷蔵庫はキッチンに置くもの』という既成概念にとらわれず、『必要な場所で使おう』という新提案がなされています。扉を開けるハンドルは設けず、扉上部に手を掛けて開けるフラットデザインも魅力。ドアを閉めたまま操作ができるタッチパネルは天板の小口にすっきり納めてあります。

 

加えて、庫内全体を冷蔵(約3~5℃)・チルド(約0℃)・冷凍(約-18℃)の3つの温度帯に切り替えられるのが、極めて便利! この切り替えは前開きフリーザーとしては業界初です。ダイニングやリビングに置いてセカンド冷蔵庫にしたり、寝室や書斎のパーソナルユースにしたりとさまざまな使い方が可能で、今後の冷蔵庫業界に新しい風を起こしてくれそうなモデルです!」(戸井田さん)

↑冷凍(左)、チルド(中央)、冷蔵(右)と3つの温度帯に切り替えることができます(画像出典:AQUA公式サイト)

 

その5 小型冷蔵庫

ヒートパイプ採用でペルチェ式でもパワフル冷却!

Sun Ruck

冷庫さん SR-4802

実売価格1万4080円~

コスパの高いキッチン家電やインテリアを提供するブランド「サンルック」の小型冷蔵庫。冷却方式に庫内スペースを多くとれるペルチェ式を採用し、さらに放熱部分にヒートパイプを配置することで冷却能力を高めています。用途に合わせて「LO」「MED」「HI」の3段階の温度調節つまみを搭載。小型ながら500mlペットボトルなら庫内に8本、ドアポケットに4本、1.5Lペットボトルなら庫内に6本、ドアポケットに1本の収納力を誇ります。

SPEC●サイズ/質量:W430×H510×D480mm/約12.5kg●定格消費電力:83W●全内容積:48L●冷却方式:ペルチェ式●温度調節範囲:0~3℃(周囲温度28度時)

 

【戸井田さんのレコメンド】

幅広いニーズを満たしてくれるコンパクトサイズ

「楽天レビュー4.0以上と高評価の製品です。ペルチェ式で静音性に優れ、駆動部分が小さいので庫内スペースも広さを確保。個室に置きやすいコンパクトサイズで、寝室や書斎のドリンク専用冷蔵庫のほか、自分の部屋に置きたい実家暮らしの若者、こまめに水分補給が必要な高齢者、自炊をほとんどしない単身者など、幅広いニーズを満たしてくれそう。カラバリはウッド柄2色(ナチュラル・ダークブラウン)・赤・白・黒の5タイプあり、インテリアに合わせて選べるのもうれしいところ」(戸井田さん)

↑コンパクトながら庫内スペースは48Lを確保(画像出典:サンルック公式サイト)

 

【2018年 冷蔵庫ガイドまとめ】家電のプロが本気ですすめる13モデル、世帯別に教えます!

だんだんと暑くなってきて、冷蔵庫に負担がかかる季節になってきました。効率の悪い古いモデルを使っていると、電気代がかさむおそれも……ということで、そろそろ買い替えを考えてはいかがでしょうか? GetNavi webでは、家電のプロ・戸井田園子さんをガイドに招き、「性能重視モデル」「コスパ重視モデル」「デザイン重視モデル」というテーマで、それぞれの選び方とオススメモデルを3回にわたって紹介。今回は、その総集編をお届けします。一気にチェックして、ご自身のくらしに合った最高の一台を見つけてみては? なお、オススメモデルは、容量別で「一人暮らしにオススメ」「夫婦世帯にオススメ」「ファミリーにオススメ」と示していますので、ぜひご参考に!

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

その1「性能重視モデル」の選び方&オススメモデル5選

●「性能重視モデル」の選び方

周囲のインテリアとの相性を考えましょう!

「このカテゴリでは、機能だけでなく、扉表面の仕様も含めて全体的にグレードが高いです。ですから『これだけは外さないで欲しいポイント』は、基本的にあまりないのが現状。強いて言えば、性能を重視するあまり、インテリアとの調和を後回しにしてしまうことも。冷蔵庫は空間に締める面積が大きく、リビングから見える位置に置くことも増えています。カラー・素材感・グレード感など、周りのインテリアとの相性も十分に考慮して選んでください!」(戸井田さん)

 

●「性能重視モデル」オススメ5選

「性能重視モデル」その1【一人暮らしにオススメ】

フリーザーが54Lと大きく省エネ性も優秀!

AQUA

AQR-16G

実売価格4万4110円

ワイド幅が特徴の2ドア冷蔵庫。幅52.5cmでトップは耐熱100℃のテーブル仕様なので、本格派のオーブンレンジも置くことも可能。引き出しタイプで「54L大容量ワイドフリーザー」には、冷凍食品がたっぷりストックできます。製氷・貯氷スペース付きのバスケットがあり、一食分ずつパックしたご飯やアイスクリームを見やすく整理できるのもポイント。奥行57.6cmの薄型設計で、すっきりと設置できます。

●サイズ/質量:W525×H1160×D576mm/約38kg●容量:157L(冷蔵室 103L/冷凍室 54L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:2ドア●運転音:25dB●年間消費電力量:308kWh

↑カラバリは「ミルク」に加え、「ルージュ」(写真)も用意

 

戸井田さんのレコメンド

「100L台はみな似たりよったりですが、フリーザーが54Lと大きいのは便利! 冷蔵室には『低温フリーケース』があり、整理がとてもしやすいです。全段強化処理ガラス棚で高級感があり、清潔さもキープしやすくなっています。冷蔵室には、Agイオン除菌酵素脱臭フィルターを搭載。省エネ基準達成率も100%クリアしていて優秀です!」(戸井田さん)

 

「性能重視モデル」その2【一人暮らしにオススメ】

料理にこだわるひとり暮らしに最適!

シャープ

SJ-D23C

実売価格5万8870円

225Lとたっぷり収納できる2ドアトップフリーザー冷蔵庫。触媒にナノサイズの粒子を採用した「ナノ低温脱臭触媒」で、脱臭+抗菌のダブル効果により、気になるニオイ・雑菌・カビを抑えます。冷蔵室内の「フレッシュケース」は、生ものの保存に最適。製氷皿のレバーをひねるだけで氷が出せる冷凍室の「クルリポンアイスメーカー」も便利です。庫内が明るく見やすいLED照明を採用しているのもポイント。

●サイズ/質量:W545×H1509×D595mm/約43kg●容量:225L(冷蔵室 162L/冷凍室 63L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:2ドア●運転音:23dB●年間消費電力量:385kWh

 

戸井田さんのレコメンド

「性能にこだわるなら100L台では物足りない場合が多いので、ひとり暮らしでも少し大きい容量をセレクトしてはいかがでしょうか。もともと200L前半の冷蔵庫は少ないですが、その中でもこの機種は多機能かつ高性能なモデル。200L以下では省かれがちな野菜ケースもついています。ドアポケットも全面しっかり使え、2Lペットボトルが2本入る大容量。ひとり暮らしでも、しっかり自炊をする人にオススメです!」(戸井田さん)

 

「性能重視モデル」その3【夫婦世帯にオススメ】

働く女性の使いやすさを追求したモデル

三菱電機
CXシリーズ MR-CX27C
実売価格11万1560円

女性チームが中心となり開発した、3ドア冷蔵庫。働く女性が使いやすい収納と毎日の調理をサポートする機能を搭載しています。冷蔵室の棚は全段ガラス棚で、作り置きした料理も鍋ごと保存できる高さを確保。「真ん中野菜室」は、立ったまま取り出せて重たい野菜の出し入れもラクラクです。側面から扉に手が掛けられ開け閉めも簡単な「フリーアクセスデザイン」を採用。下段のフリーザーは70Lの大容量で作り置きの保存に重宝します。

●サイズ/質量:W540×H1630×D656mm/約58kg●容量:272L(冷蔵室 142L/野菜室 60L/冷凍室 70L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:3ドア●年間消費電力量:325kWh

↑働く単身女性が使いやすい収納レイアウト

↑働く単身女性が使いやすい収納レイアウト

 

戸井田さんのレコメンド

「200Lクラスだと、三菱がもっとも機能をしっかり搭載。本機は使いやすさとデザインを両立させたモデルで、女性社員が中心となり、働く単身女性が忙しい日々でも健康な食生活が送れるように工夫されています。上位モデルで好評の『氷点下ストッカー』(※)も搭載。食材の鮮度を維持しやすく、取り出してすぐに調理ができます。高効率インバーターできめ細かい温度コントロールが可能で、省エネ性も優秀。“共働きでもできるだけ手作りを!”というご夫婦にオススメです」(戸井田さん)

※氷点下ストッカー……氷点下(約-3℃~0℃)でも食品を凍らせず、生鮮食品の鮮度を長く保てるストッカーのこと

 

「性能重視モデル」その4【ファミリーにオススメ】

クラウドサービスとの連携で献立を教えてくれる!

シャープ

SJ-GX50D

実売価格23万8750円

冷蔵室扉の前面に液晶ディスプレイを搭載し、サポート機能を充実させた6ドア冷蔵庫。クラウドサービス「COCORO KITCHEN」との接続により、家庭ごとの生活リズムを学習し、献立や保存方法、食材などを冷蔵庫が提案してくれます。新搭載の「プラズマクラスターうるおいチルド」は、送風ファンをなくして食品の乾燥を避け、鮮度を保持。「雪下シャキット野菜室」は、5面輻射冷却で野菜室全体を低温の冷気で包み込み、安定した低温制御で野菜を長持ちさせます。

●サイズ/質量:W685×H1833×D699mm/約109kg●容量:502L(冷蔵室 259L/野菜室 73L/製氷室 21L/冷凍室上段 20L/冷凍室下段 129L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア●運転音:20dB●年間消費電力量:240kWh

 

戸井田さんのレコメンド

「最先端のAIoT(※)搭載! 次世代の利便性を楽しみたい人にオススメです。無線LANにつなげると、クラウドサービス『COCORO KITCHEN』に接続可能で、献立提案や保存の豆知識などを音声で教えてくれます。使っていくほどに、使い手の嗜好や利用状況を学習し、ぴったりの提案や情報を提供してくれるようになるなど、成長していく点がポイント。これからは、冷蔵庫も家族の一員です!」(戸井田さん)

※AIoT……AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせたシャープの造語。モノがインターネットを通じてデータをやりとりし、人工知能で学習・成長していく技術です

液晶では「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンス

↑パネルでは「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンスしてくれます

 

「性能重視モデル」その5【ファミリーにオススメ】

新開発の「うるおい低温冷蔵」で食品長持ち!

日立
真空チルド HWシリーズ R-HW60J
実売価格39万7440円

「真空チルド」や「新鮮スリープ野菜室」に加え、新開発の「うるおい低温冷蔵」を搭載した大容量冷蔵庫。冷蔵室のための専用冷却器を搭載し、「うるおい冷気」で食品の乾燥を抑えるほか、「うるおい低温冷蔵」がオンの時は約2℃で保存でき、まとめて作った料理や総菜の鮮度が長持ちします。また、温かいままの鍋を入れても、周囲の食品の温度上昇を抑制してくれます。

●サイズ/質量:W685×H1833×D738mm/約126kg●容量:602L(冷蔵室 308L/野菜室 114L/製氷室 24L/冷凍室上段 33L/冷凍室下段 123L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア●年間消費電力量:259kWh

 

戸井田さんのレコメンド

「2018年2月下旬から発売された新製品です。『うるおい低温冷蔵』は、冷蔵室全体が2℃を維持するため、どこに食材を入れてもチルド室で保存をしているのと同じような状態になります。“冷蔵室丸ごとチルド室”と言っても過言ではないですね。人気の『真空チルド』はもちろん、発生させた炭酸ガスで野菜を眠らせる『新鮮スリープ野菜室』は、7日間経っても野菜をシャキシャキにキープできるのは驚き。大型アルミトレイで素早く凍らせて肉や魚のうまみ成分の流出を防ぐ『デリシャス冷凍』や、大型ドアポケット、小物ケース2個搭載など、ますます使いやすく進化しています!」(戸井田さん)

↑新開発の「うるおい低温冷蔵」は冷蔵室を独立冷却することで、うるおいと鮮度を保ちます

 

その2「コスパ重視モデル」の選び方&オススメモデル3選

●「コスパ重視」モデルの選び方

省エネ性と冷却方式(ファン式)は最低限死守を!

「本体価格の安さだけでなく、消費電力量も要チェック。消費電力量が高い機種を選んでしまうと、電気代がかさむので、長い目でみてかかる費用が多くなることも。年間の電気代と使用する予定年数で、必要なトータル費用を把握しましょう。年間電気代の算出方法は、消費電力量(kWh)×27円が目安。仮に1年の消費電力量が300kWhだと300×27年=8100円、400kWhだと400×27=1万800円が目安となります。そのほか、小型で低価格なモデルの場合、冷却器で直接庫内を冷やす『直冷式』の製品もありますが、霜取りが自動ではないため、手間がかかります。その点を考えて、霜取り不要の『ファン式』を選ぶのがオススメ。ちなみに、今回選んだ以下3モデルはすべてファン式です」(戸井田さん)

 

「コスパ重視モデル」その1【一人暮らしにオススメ】

底値に近い価格ながらデザイン性と省エネ性能も良好!

ハイアール

JR-GNF148E

実売価格4万4110円

透明感あるガラストップドアで、デザイン性が高いユーロスタイルの2ドア小型冷蔵庫。54L大容量ボトムフリーザーには、目的の品がすぐ取り出せる引き出し式3段ケース「区っ切り棚冷凍室」を採用し、冷凍食品の買いだめに便利です。独立したバスケットで冷気が出にくく食品が外気にさらされにくいのもポイント。コンパクトに収納できる「すっきりポケット」には、2Lペットボトル3本が収納可能です。

●サイズ/質量:W502×H1275×D594mm/約45kg●容量:148L(冷蔵室 94L/冷凍室 54L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:2ドア●運転音:25dB●年間消費電力量:232kWh

↑庫内の様子。冷凍室が3段引き出し式なのがポイント

 

戸井田さんのレコメンド

「小型冷蔵庫では底値に近い価格ですが、ガラストップドアでグレード感があります。冷凍室は54Lと収納量があり、3段引き出し式で冷気が逃げにくく省エネです。耐熱の天板で電子レンジが置けるので、ひとり暮らしには便利! 省エネ基準達成率131%、年間消費電力量232kWhと省エネ性も高く優秀で、運転音25dBというのも魅力です。ワンルームにあってもうるさくないレベルです」(戸井田さん)

 

「コスパ重視モデル」その2【夫婦世帯にオススメ】

「どっちもドア」など必要な機能を網羅しているお得なモデル

シャープ

SJ-W351D-S

実売価格7万4430円

ひとつのドアが右にも左にも開き、キッチンの動線がスムーズになる「どっちもドア」を採用した冷蔵庫。女性の身長に合わせたローウエスト設計で、高さは169cmサイズと少し低めになっており、最上段まで楽に手が届きます。気になるニオイ・雑菌・カビを抑える「ナノ低温脱臭触媒」、冷蔵庫の使用状況を判断して各家庭の生活パターンに合わせて通常運転よりさらに約5~7%節電できる「節電モード」も搭載しています。

●サイズ/質量:W600×H1690×D660mm/約62kg●容量:350L(冷蔵室 183L/野菜室 68L/冷凍室 99L)●ドア開閉タイプ:左右フリー●ドア数:3ドア●運転音:23dB●年間消費電力量:430kWh

↑ローウエスト設計で女性でも使いやすいです

 

戸井田さんのレコメンド

「中型サイズでは底値で、コスパが高いモデルです。『どっちもドア』なので、引越しで冷蔵庫への動線が変わっても使いにくくなることがありません。チルドルームは高さ15cmと十分な収納力あり。野菜室には深さの違うケースがあり、整理しやすく使いやすいですね。年間消費電力量430kWhとやや高いものの、『節電モード』で、5~7%の節電が可能になっています。基本的な性能を網羅しつつ本体価格も安い、おトクなモデルと言えるでしょう」(戸井田さん)

 

「コスパ重視モデル」その3【ファミリーにオススメ】

「ワンダフルオープン」搭載かつ省エネ性能が高く、この価格はお見事!

パナソニック

NR-FVF453

実売価格12万1300円

キッチンにすっきり納まる、奥行き約63cmの薄型6ドア冷蔵庫。冷蔵庫も野菜室も100%全開する「ワンダフルオープン」を搭載。野菜室は買い物カゴ約4個分、冷凍室は買い物カゴ約3.5個分とたっぷり収納できます。コンプレッサーを最上段奥に設置するパナソニック独自の「トップユニット方式」で、収納力はさらにアップ。各家庭の生活に合わせて自動で節電する「エコナビ」によって、省エネ性も高いモデルです。

●サイズ/質量:W685×H1828×D633mm/約82kg●容量:451L(冷蔵室 232L/野菜室 95L/製氷室 14L/新鮮凍結ルーム 26L/冷凍室 84L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア●年間消費電力量:390kWh

 

↑野菜室は100%全開する「ワンダフルオープン」採用で、奥まで取り出しやすいです。ベアリング式なので、片手でラクに取り出せます

 

戸井田さんのレコメンド

「450L超えの低価格帯は、消費電力量が高くなりがちです。しかしこのモデルは、年間消費電力量400kWh以下で、しかも価格がリーズナブル。パナソニックの特徴である、引き出しが最後までしっかり引き出せる『ワンダフルオープン』で、出し入れしやすいのもいい点ですね。生活リズムや収納量、曜日ごとのパターンに合わせて節電運転する『エコナビ』も搭載し、さらなる省エネが見込めます。基本の機能を搭載しつつ、この価格を実現したのはお見事!」(戸井田さん)

 

その3「デザイン重視モデル」の選び方&オススメモデル5選

●「デザイン重視」モデル選び方

25dB以下の静音性が高いモデルを選ぶべし

「デザイン性の高い冷蔵庫は、ひとり暮らしでなくても、見える場所に設置する可能性が高いので、静音性は気にしたいところ。特に最近はオープンキッチンが多いので、リビングでくつろいでいるときにモーター音が気になるなんてことも……。これでは、せっかくのくつろぎタイムが台無しですよね。静音性の目安としては、25dB以下なら合格ライン。この点をしっかり確認しておきましょう」(戸井田さん)

 

●「デザイン重視モデル」オススメ5選

「デザイン重視モデル」その1【一人暮らしにオススメ】

一人暮らし向けに開発されたガラストップ扉が際立つモデル

シャープ

SJ-GD14D 

実売価格5万3600円

洗練されたスクエアな形でインテリアにも溶け込む、ガラスドアの冷蔵庫。ハンドルは一枚の板をモチーフにしており、徹底的にノイズを少なくした形状でガラス面を際立たせます。「つけかえどっちもドア」はドアの開閉方向を自由につけかえられ、インテリアの配置に合わせる際に便利です。シャープ独自の「プラズマクラスター」搭載で食品を清潔に保存できます。

●サイズ/質量:W480×H1125×D600mm/約36kg●容量:137L(冷蔵室 91L/冷凍室 46L)●ドア開閉タイプ:片開き(付け替え可能)●ドア数:2ドア●運転音:約23dB●年間消費電力量:300kWh

↑カラバリは左からピュアブラック、メタリックベージュ、クリアホワイトの3種類

 

戸井田さんのレコメンド

「『ひとり暮らしサイズにもデザイン性の高い冷蔵庫を!』というコンセプトでシャープが開発したモデルです。このサイズでは珍しいガラストップ扉で高級感あり。ディティールもシャープなスクエアタイプですっきりとした印象。カラーは3色展開で、部屋のインテリアイメージに合わせてコーディネートできます。プラズマクラスター搭載、フリーケースや46Lのフリーザーなど性能も充分。新生活のスタートをワンランクアップしてくれる一台です!」(戸井田さん)

 

「デザイン重視モデル」その2【一人暮らしにオススメ】

丸みを帯びたかわいいレトロスタイル!

 

DAEWOO

DR-C15

実売価格4万8390円

お洒落なチェック柄の天板、シルバーの横ハンドルなどがかわいい、レトロスタイルの冷蔵庫。カラーはクリームホワイト、アクアミント、レッド、ブラック、スペースシルバーの5色。350mℓ缶がすっぽり入る深めのフレッシュケースは、乳製品やハム等の保存に最適です。ワイドな引き出し型の52L大容量冷凍室は、面倒な霜取りが不要なファン冷却式。ガラストレイを採用し、掃除がしやすいのも魅力です。

●サイズ/質量:W485×H1227×D653mm/約38kg●容量:150L(冷蔵室 98L/冷凍室 52L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:2ドア●運転音:25dB(50Hz)・26dB(60Hz)●年間消費電力量:320kWh

↑冷凍食品がたっぷり入るワイドな引き出し型の52L大容量冷凍室

 

戸井田さんのレコメンド

「丸みのある扉や素材感、取っ手のデザインなど、レトロな雰囲気が楽しめるモデル。インテリアのアクセントにもなる冷蔵庫です。耐熱トップテーブル、350ml缶が入る高さのフレッシュルーム、52Lの大きなフリーザー、ガラス棚など性能も申し分なし。消費電力量は320kWhとやや多めですが、年間9000円以下の電気代なので許容範囲でしょう」(戸井田さん)

 

「デザイン重視モデル」その3【夫婦世帯にオススメ】

シンプルながら存在感を感じるデザイン

ハイアール

URBAN CAFE SHRIES 

JR-XP2NF173E

実売価格4万6224円

「くつろぎをデザインしよう」をキーコンセプトに、シンプルなステンレスデザインを採用した家電ブランド「URBAN CAFE SHRIES」(アーバンカフェシリーズ)の2ドア冷蔵庫。家電の定番色であるホワイトではなく、シルバーとブラックで配色を統一し、すっきりとした印象を与えます。整理しやすい3段引き出し式の冷凍室は、ケース内の食材が見やすく、取り出しやすいのが特徴。冷気も逃がしにくいタイプで、冷凍食品のまとめ買いにも向いています。

●サイズ/質量:W502×H1410×D598mm/約45kg●容量:173L(冷蔵室 119L/冷凍室 54L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:2ドア●運転音:25dB●年間消費電力量:248kWh

↑ドアポケットには2Lペットボトルが3本収納可能

 

戸井田さんのレコメンド

「2ドアのステンレス扉のみの、至ってシンプルなデザイン。ちょっと厚みを感じる扉は、まさにアーバンな印象です。存在感があるので、重厚なヴィンテージスタイルにも、プロライクな厨房にもマッチしそう。3段ケースに分かれている54Lの大容量フリーザー、耐熱天板、2Lペットボトルが3本収納可能なドアポケットなど、使い勝手も優秀。年間消費電力量は248Kwhで省エネ性能の高さもポイントです。170L台なので、やや外食の多いご夫婦、または大きめサイズを望む一人暮らしに向いています」(戸井田さん)

 

「デザイン重視モデル」その4【夫婦世帯にオススメ】

グッドデザイン賞受賞の洗練されたフォルム

AQUA

AQR-SV27G

実売価格11万6550円

ソリッド&フラットなデザインで、2017年度グッドデザイン賞を受賞した「SVシリーズ」の3ドア冷蔵庫。アクセントとなる光沢を帯びたグリップハンドルは、心地よい握りやすさとデザイン性を併せ持っています。「旬鮮チルド」は、ドアの開閉時に入る外気の水分をフィルターに吸収し、運転中に庫内に放出するシステムで、スピード冷却と湿度コントロールのダブル効果を実現し、食品の鮮度が損なわれにくくなっています。

●サイズ/質量:W600×H1419×D657mm/約62kg●容量:272L(冷蔵室 178L/野菜室 44L/冷凍室 50L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:3ドア●運転音:25dB●年間消費電力量:326kWh

↑カラバリはチタニウムシルバーとグロスブラウン(写真)を用意

 

戸井田さんのレコメンド

「スッキリした扉と、個性的なハンドルが印象的! デザイン性が高いだけでなく、しっかり握れるハンドルは使い勝手も上々です。モダンな中にも、少しレトロなスパイスが感じられるデザインが魅力。旬鮮チルド室、全段ガラス棚、Agイオン除菌酵素脱臭フィルター、自動製氷、クイック冷凍など、機能も充実しているので、毎日しっかり料理をしたい人も満足できます。省エネ基準達成率も100%で、省エネ性も優秀。300L台で、子どもが生まれて家族が増えても安心の一台です」(戸井田さん)

 

「デザイン重視モデル」その5【ファミリーにオススメ】

サイド・バイ・サイドで欧米のセレブ気分を味わう!

AQUA

AQR-SBS45F

実売価格11万8480円

庫内が一目で見渡せる欧米で主流のショーケース・スタイル「パノラマ オープン」を採用した大型冷蔵庫。奥行き約67cmの薄型設計で、最上段の奥にも手が届きやすくなっています。高級感のあるガラスドアは、フラットで手入れがしやすく、インテリアにも調和します。まとめ買いしたものを素早く冷やす「急速冷蔵」、食材の新鮮さを閉じ込める「急速冷凍」を搭載。全段丸ごとの急速機能で鮮度を保ちます。

●サイズ/質量:W833×H1800×D667mm/約98kg●容量:449L(冷蔵室 266L(内野菜ケース 45L)/冷凍室 183L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:2ドア●運転音:25dB●年間消費電力量:400kWh

↑左に183Lの冷凍室、右に266Lの冷蔵室が隣り合わせに並ぶ構造です

 

戸井田さんのレコメンド

「大きな二枚扉の観音開きで、左右に冷凍室、冷蔵室が並ぶ『サイド・バイ・サイド』タイプは、日本では珍しいデザインです。扉を開けると中が引き出し式なのも欧米の冷蔵庫に多い仕様。ちょっとセレブな欧米スタイルが満喫できます。左右で冷蔵、冷凍に分かれているため、よく使う食材を取り出しやすい位置に収納できるのも特徴。フリーザーは183Lと大容量で、お取り寄せした食材もたっぷり長期保存ができます。やや惜しいのが省エネ性。年間消費電力量400kWhはそれほど高いわけではないですが、大容量モデルには200kWh台の優秀なモデルも多くなります(※)。このあたりを納得した上でご購入を!」(戸井田さん)

※1kWhあたりの目安が27円なので、年間消費電力量が100kWh高くなると電気代は年間で2700円、200kWh高くなると電気代は年間で5400円高くなる計算になります

 

 

個室に導入したい「安・良エアコン」といえば? 家電のプロがすすめる8畳用「買い足しモデル」5選

エアコンは、リビングでのメイン使用ばかりでなく、書斎や子ども部屋など、「新たに個室に導入したい」という「買い足し」需要も多いはず。そんなとき、「そこまでのスペックを求めないから、安いモデルがいい」と思う方も多いでしょう。そこで今回は、家電のプロ、戸井田園子さんにお願いし、買い足し用モデルを選ぶ際の注意点とともに、買い足しにぴったりな8畳用のオススメ5モデルを教えてもらいました!

 

私が教えます!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

20170629reese_1-3

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

買い足し用エアコンを選ぶときのポイントは?

付加機能が削られていてもOKかよく吟味を!

「目的は買い足しなので、価格面のメリットを重視してOK。廉価モデルの場合、エネルギー効率(APF※)や低温時の暖房能力など、基本性能が悪くなることもあるので、スペックが低くなりすぎないよう確認を! 最上位は8畳だとAPF7.0前後なのに対し、廉価モデルは5.8くらいが相場になっています。期間消費電力量にすると100~50kWhくらいの差があり、電気代だと年間2700~1350円くらいの差に。ですから、使用頻度が高い部屋なら10年使うことを前提に、電気代も考慮して上のグレードを検討するほうが良い場合もあります。

また、廉価モデルは基本性能がそこまで落ちていなくても、付加機能がぐっと削られている場合が多い傾向があります。特に、内部の自動掃除機能はほぼ非搭載、搭載していてもフィルターのみという可能性が大なので、それでも良いかしっかり検討を。不在時自動オフなどの機能がない場合もあり、子ども部屋に使うとき、つけ消しの管理が任せられない場合があるので、こちらもよく吟味してください!」(戸井田さん)

※APF……Annual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4~5点台、最上位モデルだと7点台になります

 

その1

スマホで遠隔操作して帰宅時には快適な温度に!

アイリスオーヤマ

ルームエアコン Wi-Fi・人感搭載シリーズ

IRW-2817C

実売価格7万5384円

アイリスオーヤマが大型白物家電事業への参入第一弾として2017年に発売し、話題となったエアコン。無線LANを内蔵しているため、スマホでの遠隔操作が簡単にできるのが特徴。帰宅途中にスマホでエアコンの電源をオンにしておけば、家に帰ったときに快適な温度で迎えてくれます。睡眠モードは温度設定を1時間ごとに変更可能など、アプリで生活リズムに合わせた細やかな設定も可能。人の動きを検知する人感センサー搭載で、人がいない時は自動で省エネ運転をしてくれます。

●サイズ/質量:W795×D230×H250mm/9.5kg(室内機)●適応畳数:冷房8~12畳、暖房8~10畳●定格能力:冷房2.8kW、暖房3.6kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「無線LAN内蔵モデルで、しかも廉価ということで昨年発売以来注目のモデルです。そろそろ発売後1年が経過しますが、2018年にモデルチェンジの予定はなく、今後も現行モデルとして継続販売。価格面でもおトク感があります。人感センサーも搭載されていて、不在時はセーブ運転に切り替わります。オートオフにはなりませんが、付けっ放しだとわかれば外から遠隔操作もできるので、オフにならないのは妥当な仕様ですね。エアコン内部の清潔維持機能がないのが惜しいですが、この価格では十分な機能があるといえます」(戸井田さん)

 

その2

清潔性の維持機能が充実し、「プラズマ空清」を搭載

富士通ゼネラル

nocria(ノクリア) Dシリーズ AS-D25H

実売価格10万5100円

熱交換器を加熱して除菌する業界初の「熱交換器(アルミフィン)加熱除菌」が搭載されたスリムモデル。熱交換器を55℃以上に加熱するため、付着したカビ菌や細菌に効果があります。部屋の空気を清潔にする「プラズマ空清」は、0.3~2.5μmの粒子を88%キャッチ。しかもフィルター方式ではない電気集じん方式のため、高い集じん力が持続します。本体の高さは250mmとスリムで、窓上の狭い空間にも納まる設置性の高いモデルです。

●サイズ/質量:W777×D319×H250mm/12kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「ひとつ下のCシリーズと比べても価格差はないので、こちらがオススメです。『熱交換加熱除菌』に加えて、抗カビ・抗菌コーティングされた『ハイドロフィリック熱交換器』なので汚れもつきにくくなっています。フィルター自動おそうじ機能や人感センサーを利用した自動セーブ・自動オフ機能も搭載。一年中適切な運転をセレクトしてくれる『毎日快適モード』も便利ですね。このクラスではかなりの高スペックで、コスパが高いモデルです」(戸井田さん)

 

その3

高濃度プラズマクラスターが部屋の空気と本体内部をキレイに!

シャープ

H-Dシリーズ AY-H25D

実売価格11万4400円

高濃度のプラズマクラスターを発生させる空気浄化技術「プラズマクラスター25000」搭載モデル。冷暖房を使わない時期でも、プラズマクラスターを単独運転することで空気をキレイにできます。「部屋干しモード」は、部屋干しのイヤなニオイを抑えつつ、暖房と除湿を効率よく組み合わせて、2時間の運転で約4kgの洗濯物を乾かせます。リモコンのカレンダー情報と外気温の変化で季節を判定し、エアコンが自動で適切な運転を選んでくれる機能もあるので、手間なく省エネができます。

●サイズ/質量:W770×D254×H260mm/9kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「ひとつ下のグレードと1万円程度の差なので、こちらのモデルがオススメ! フィルター自動おそうじ機能は非搭載、かつルーバーを取り外しての丸洗いもできませんが、シャープ独自の空気浄化機能のプラズマクラスターが搭載されていて、冷暖房を使わないときもプラズマクラスター発生機として単独運転ができます。また『パトロール』機能は、エアコン停止中でもカビが発生しやすい環境になると、自動的にプラズマクラスターを放出。同時にエアコン内部にもプラズマクラスターを満たし、送風ファンにカビが発生しにくい環境にしてくれます。熱交換器にも『親水性コート』が施されていて汚れが落ちやすいなど、清潔さをキープする環境はまずまず整っています」(戸井田さん)

 

その4

大風量と、一瞬で快適な温度に近づける「ワープ運転」が魅力

三菱重工

ビーバーエアコンTWシリーズ

SRK25TW

実売価格8万6172円

三菱重工ならではの、ジェットエンジンの翼形状設計に使われる技術を応用した「JET BODY」が特色のモデル。ファンと熱交換器の配置や吹き出し口の道筋を最適化することで、電力を抑えながらも、大風量の風を部屋の隅々まで行き渡らせます。吹き出し温度約6℃と強力な冷風を吹き出す「ワープ運転」は、今すぐ涼しくなりたいときに効果的。また、2018年度モデルから伊藤園の茶殻をリサイクルした茶殻樹脂をフィルターホルダーに配合し、資源の有効活用にも取り組んでいます。

●サイズ/質量:W798×D280×H250mm/10kg(室内機)●適応畳数:冷房8畳●定格能力:冷房2.5kW●APF:6.0

家電のプロのレコメンド!

「本体の高さは250mmで、窓上にも設置可能なコンパクトタイプです。フィルター自動おそうじ機能は非搭載ですが、酵素と尿素の力でフィルターに吸着した汚れ(アレル物質)を抑制する『バイオクリア運転』や、運転停止後に自動的にエアコン内部を乾燥させてカビの成長を抑制する『内部クリーン運転』など、清潔維持機能はあります。不在時セーブやオートオフ機能はなく、省エネ機能に関してはやや惜しい。エアコンの周辺を設定温度にすばやく近づけて、15分で元の運転に戻る『ワープ運転』は、お風呂上がりや帰宅直後などに便利です」(戸井田さん)

 

その5

基本機能の冷房・暖房・除湿に特化したシンプルなエアコン

コロナ

Nシリーズ CSH-N2518R

実売価格6万9800円

冷房・暖房・除湿が簡単操作で行える、基本機能に特化した日本製モデル。ワイドで心地よい気流をつくる「ビッグルーバー」を搭載。室内機内部を乾燥させ清潔に保つ「内部乾燥モード」は、運転停止後や冷房シーズン終了時に便利です。また、エアコン本体前面パネルは簡単に取り外して丸洗いも可能。室内熱交換器に溜まったニオイをドレン水で封じ込める「ニオイカット制御」によって、冷房開始時のイヤなニオイも抑えます。

●サイズ/質量:W795×D235×H290mm/9.5kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●AFP:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「冷房・暖房・除湿の基本性能があればOKという人向けの、超シンプルタイプです。シンプルといっても、運転停止後やシーズン終わりに、内部(熱交換器、通風路、送風ファン、ルーバー等)を乾燥して清潔に維持できる機能は搭載されています。自動フィルターおそうじ機能は非搭載なものの、フィルターは抗菌・防カビフィルターになっているのは安心。省エネモードやオートオフ機能はなく、フィルターのおそうじも必要なので、自己管理をするのが前提のモデルですね」(戸井田さん)

 

このクラスはコンパクトで、省スペースで設置できるのが多いのも特徴です。今回紹介したモデルで初期費用を抑えつつ、快適な夏を送ってください!

「エアコン=白いハコ」はもう古い! 理想の部屋を作る「デザイン重視モデル5選」を家電のプロが伝授

エアコンは常に目に入るものだけに、家具と同様、デザイン性が重要になってきます。近年は、部屋の統一感を重視するユーザーのニーズを受け、従来のような「白いハコ」を脱し、フォルムや色、質感にこだわったモデルも増加中。そこで今回は、家電のプロ、戸井田園子さんにデザイン重視モデルを選ぶ注意点を教えてもらうとともに、14畳程度のリビングユースのモデル(4.0kWクラス)を想定し、オススメ5モデルを選んでいただきました!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

20170629reese_1-3

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

デザイン重視のエアコン選びで注意すべきポイントは?

冷暖房の能力と設置環境をしっかりチェック!

「デザイン重視モデルの場合、冷暖房の能力の展開が少ないものもあるので要注意。設置したい部屋に見合った能力があるか最初に確認を! また、こうしたデザイン重視のモデルは、薄型のフォルムを採用した手前、『自動フィルターお掃除機能』を諦めている場合があります。その場合は、日々のメンテナンスが自分で管理できるのか、しっかりと吟味して判断してください。

 

もうひとつ、デザイン重視モデルのイメージ画像は、壁の中心に設置している場合が多いです。これは、余白がある状態で設置すると美しく見えるデザインになっているから。実際に設置する場所が天井や壁ギリギリだと、イメージ通りにならないこともあるので、設置環境には注意してください!」(戸井田さん)

画像出典:三菱電機「霧ヶ峰FLシリーズ」製品紹介ページ

 

その1

光を受けて華やかに輝く、ソリッドなデザイン

三菱電機

霧ヶ峰 FLシリーズ

MSZ-FL4018S

実売価格21万200円

2016年度の「グッドデザイン賞 グッドデザイン・ベスト100」にも輝いた「FLシリーズ」。正面から吹き出し口が見えない端正なフォルムでインテリアとも調和します。透明パネルとその裏面のヘアライン加工で表面を美しく仕上げ、光が当たる角度によって多彩な表情を生み出します。新色「オニキスブラック」、深みのあるメタリック調の「ボルドーレッド」、きらめくパール調の「パウダースノウ」の3種類のカラバリを展開。

●サイズ/質量:W890×D233×H307mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF(※):6.7●省エネ基準達成率:111%

家電のプロのレコメンド!

「発売当初は、これまでにないデザイン性が大きく話題になったシリーズです。シンプルかつシャープなフォルムと、素材感や仕上げにこだわったパネルは美しいのひとこと! 三菱のメイン機能である赤外線センサー『ムーブアイ極』や、冷暖房と送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』、不在時はセーブ運転から自動オフになる『スマートSTOP』など、基本的な性能は網羅。ただし、薄型にしたためフィルター自動掃除機能は非搭載です。とはいえ、内部のメカに特殊なコーティングがしてあり汚れがつきにくく、フラップも外せるのでお手入れはしやすいです」(戸井田さん)

 

※APF……Annual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4~5点台、最上位モデルだと7点台になります

 

その2

機能とデザイン、どちらも兼ね備えたハイスペックモデル

三菱電機

霧ヶ峰 FZシリーズ

MSZ-FZ4018S

実売価格25万4000円

「霧ヶ峰」のプレミアムモデル。高精度赤外線センサーとAIの連携で、少し未来の体感温度を予測する、世界初の「ムーブアイmirA.I.(ミライ)」を搭載します。「先読み運転」設定時には、左右独立駆動のファン「パーソナルツインフロー」が部屋にいるひとりひとりの温度の感じ方に合わせて、気流の強弱と方向を細かくコントロール。また、「プレミアム除湿」は、2つのファンの動きを制御することで寒くなりにくい快適な除湿を実現しています。

●サイズ/質量:W890×D358×H285mm/22kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:7.8●省エネ基準達成率:130%

家電のプロのレコメンド!

「FLシリーズと同様、シャープですっきりしたパネルを採用し、デザイン性は高いです。外見だけではなく、内部の構造も他にはない最先端のデザインモデル。従来の筒型ファンではなく、左右独立したふたつのプロペラファンを搭載し、それぞれに違う温度帯(最大5度差)の風を送り出すことができます。エアコン内部はハイブリッドナノコーティングが施され、カビの発生を抑制するモードやフィルター自動掃除など、清潔性も万全。デザイン・最先端技術の双方が揃ったハイスペックモデルです!」(戸井田さん)

 

その3

7色のカラバリ展開で、部屋の雰囲気とピッタリのカラーが選べる

ダイキン

risora(リソラ)

AN40VSP-W

実売価格23万5440円

壁から突き出たエアコンの圧迫感をなくすため、185㎜という業界最薄を実現したスタイリッシュな新モデル。前面パネルは表面加飾でマット質感やツヤ感を実現しています。カラバリは「ラインホワイト」「グレイッシュブラウンメタリック」のほか、綾織りの質感を表現した受注生産の「ツイルゴールド」など全7色。ダイキンの最上位機種「うるさら7」と同じく、温度と湿度を制御し続ける「プレミアム冷房」を搭載し、心地よさも追求しています。

●サイズ/質量:W798×D185×H295mm/10kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.0●省エネ基準達成率:102%

家電のプロのレコメンド!

「ダイキンがこの3月に発売した、カラバリが豊富なインテリアエアコンです。7色展開で、部屋のインテリアイメージに合わせてコーディネートしやすいのがポイント! 実は、かなり前に三洋電機が似たような製品を発売し、インテリア関係者の間では大いに話題になりましたが、当時は省エネや快適性重視の流れに負けて消えてしまいました。今回、売れ行きが好調ならば、ようやく時代が追いついたといえそうです。もちろん、ダイキンらしく基本性能に不安はなし。フィルターの自動お掃除機能は非搭載ですが、有害物質を分解する技術『ストリーマ』で内部を清潔に保つとともに、フィルターで捕らえた物質にストリーマを照射し、気流を清潔に保つ機能があります」(戸井田さん)

 

その4

空気清浄機能を持ち、丸みのある前面パネルも美しい

東芝

大清快 E-Rシリーズ

RAS-E405R

実売価格16万2000円

強力な空気清浄機能「プラズマ空清」を備えた「E-Rシリーズ」の新モデル。プラズマ空清ユニットが吸い込んだ汚れを帯電させて熱交換器に吸着し、屋外に排出することで、空気中に浮遊する花粉やカビ、PM2.5を99%除去します。さらにPM0.1レベルの微細な粒子も90分間で90%以上除去できるようになりました。前面パネルは落ち着いた質感のマット調。フィルター自動お掃除で取れたホコリは「楽ダストボックス」にたまり、掃除機で3か月に1度吸えばいいので手入れが簡単です。

●サイズ/質量:W790×D255×H250mm/11kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:4.9●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「個人的には、スタンダードなエアコンの中では、東芝の『大清快』が一番キレイなデザインだと思います。両サイドを包むように巻き込んでいる前面パネルがすっきりとした印象。特別尖ったデザインではないですが、さりげなく完成度が高いのが良いですね。なかでもオススメは自動フィルター掃除機能が搭載されているセカンドラインの『E-Rシリーズ』。空気清浄機と呼べるレベルのしっかりした空気清浄機能が搭載されているのがウリ。また、本機はふたつのシリンダーを持ち、パワーがそれほど必要ないときはひとつだけ動作させるなど、省エネなのもポイントです。ちなみに、すべてのグレードで同じデザインなので、予算に応じてどれを選んでもデザイン面では問題ありません」(戸井田さん)

 

その5

ヨーロッパの美意識が生んだ、インテリアの一部となる新スタイル

ダイキン

UXシリーズ

C40RTUXV-W

実売価格7万1195円(室内機のみの価格)

「ダイキンヨーロッパ」が工業デザイナーAlexander Schlag(アレキサンダー・シュラッグ)氏と共同でデザインしたモデル。ヨーロッパでは主流スタイルとなっている、室外機ひとつに複数の室内機を接続するハウジングエアコンです。室外機がひとつで済むため、住宅の外観も損ないません。室内機は風の流れをイメージして曲面を基調とした前面パネルを採用。左右両端の厚みを129mmに抑え壁との一体感を演出しています。飛行機のフラップのように前面パネルがスライドして、気流の吹き出し口が登場するなど、動きのクオリティにもこだわっています。

●サイズ/質量:W998×D212×H303mm/11kg(室内機)

家電のプロのレコメンド!

「いままでにない流れるようなフォルムのデザインが画期的! 壁掛けタイプですが、ハウジングエアコンなので単体で設置することは難しく、新築時やリフォーム時に導入するのがオススメ。特にインテリアデザインにこだわって家を新築する際は、ぜひ検討してほしいモデルです」(戸井田さん)

 

インテリアにマッチする上質なデザインのモデルを選べば、それだけで心地よく生活できるはず。カラバリが選べるモデルがあるのもうれしいですね。個人の状態を感知して吹き分けるモデル、空気清浄機能付きのモデルなど、家庭に必要な機能も合わせてじっくり吟味してみてください!

エアコンは「センサーと清潔性」が重要です! 家電のプロに聞くリビング用モデルの選び方&オススメ5選

気温が25℃を超える日も増えてきて、いよいよ夏の足音が聞こえてきました。リビングのエアコンの買い替えを検討している方は、設置の注文が込み合う前にぜひ購入しておきたいところです。ところが、何を基準にどうやって選べばいいのか、わからないという人も多いはず。本稿では、家電のプロ、戸井田園子さんに選び方のポイントとともに、14畳程度のリビングで一般的な4.0kWクラスのオススメ5モデルを教えてもらいます。

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

20170629reese_1-3

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

リビングのエアコン選びで注意すべきポイントは?

価格の安さだけを追わず、センサー機能の良いモノを選んで!

「リビングのエアコンの場合、価格の安さだけを優先しすぎるのはNG。ハイエンドクラスか、そのひとつ下のクラスまでで選んでほしいです。なぜなら安価なモデルを選ぶと、センシング能力や吹き分け機能が劣ってくるため、複数の人の快適を維持しにくくなります。快適性が損なわれることで、複数の人が無闇に温度変更したりON/OFFしたりするようになると、電気代がかさむ羽目に。その意味では、ある程度本体に投資した方が、使い初めてからストレスがたまらず、節約につながる可能性が高いです。特に、センサー機能が良いものを選んでほしい。センサーが良いと、温度を一定に保つ精度が高くなる=快適かつ省エネにつながります。

もうひとつ注目したいのが、清潔性を維持する機能。最近の家は、リビング・ダイニング・キッチンが一部屋になっているLDKが多いうえ、キッチンが対面かつ吊り戸棚や下り壁がない、オープンな空間構成も多いです。必然的にリビングにも調理の湯気や煙が回りやすくなり、エアコンの内部も汚れやすくなります。だからこそ、フィルターの自動お掃除だけでなく、フィンや熱交換器など、内部の汚れがつきにくい仕様のものを選びたいところ。『自動お掃除』といっても、フィルターだけのものもあるので、カタログなどでしっかりと確認を!」(戸井田さん)

 

その1

人工知能が“ちょっと未来”の体感温度を先読み!

三菱電機

霧ヶ峰 Zシリーズ

MSZ-ZW4018S

実売価格18万9800円

高精度赤外線センサーと人工知能が連携する「ムーブアイ mirA.I.(ミライ)」搭載で、ひとりひとりの“ちょっと未来”の温度の感じ方を予測して「先読み運転」をするハイスペックモデル。「ハイブリッド運転」モード時は、暑い昼間は冷房、涼しい朝は「爽風」(消費電力最小15W)というように自動で切り替わり、「エアコン」と「扇風機」のいいとこどりで快適性と省エネを両立します。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF(※):7.0●省エネ基準達成率:142%

 

家電のプロのレコメンド!

「人の体感温度を予測して先回り運転する『ムーブアイmirA.I』が画期的です! 複数の人がいても、ひとりひとりの体感温度を考慮してくれるのでファミリー向き。最上位のFZシリーズとほぼ変わらないスペックですが、FZに比べるとデザインがノーマルな仕上げとなっているぶん、価格はおトクになっています。また、『フィルターおそうじメカ』を取り外せる新構造で、中まで掃除しやすく清潔に維持できます」(戸井田さん)

※APF……Annual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4~5点台、最上位モデルだと7点台になります

 

その2

冷暖房開始時の“ブースト”で一気に快適な室内に

ダイキン

うるさら7 Rシリーズ

AN40VRS-W

実売価格31万820円

ダイキン最上位「Rシリーズ」のモデル。エアコンの基本性能を最大限に引き出す「ブースト制御」を行い、これまで以上に素早く快適環境を実現します。冷房時の「クールブースト」制御では、快適な湿度への到達時間が従来比40%も短縮しました。天井に沿って大風量で吹き出す「サーキュレーション気流」や、設定温度到達後も除湿を行う「デシクル制御」、0.5℃単位で温度をコントロールする「ピット制御」などで心地よい冷房環境が保てます。

●サイズ/質量:W798×D370×H295mm/15kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:6.3●省エネ基準達成率:128%

家電のプロのレコメンド!

「空気中の水分をエアコンが取り込んで加湿する『無給水加湿』ができる唯一のシリーズなので、少々お高くてもこちらがおすすめ。気流を制御して、部屋全体をムラなく均一に冷暖房するタイプで、風が当たるのが嫌いな人でも快適に過ごせます。ダイキンは基本性能に確かな実力があり、気象条件が厳しいエリアの人には特にオススメしたいですね」(戸井田さん)

その3

左右に付いた可動式ファンが2種類の気流を生み出す

富士通ゼネラル

ノクリアXS

AS-XS40H

実売価格18万6840円

最上位機種で好評だった、本体両横の可動式サイドファン「デュアルブラスター」を搭載したモデル。吹き出し口の角度が変わるデュアルブラスターで、温度と速さの違う2種類の気流「ハイブリッド気流」を生み出し、部屋全体をムラなく快適にします。また、AI機能「ノクリアセレクト」によって、深夜の暖房運転は静音運転に自動で切り替わるなど、AIが分析・判断して使用環境に応じた最適な運転を行います。

●サイズ/質量:W786×D378×H293mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.6●省エネ基準達成率:114%

家電のプロのレコメンド!

「両サイドについた扇風機のようなファンが特徴の『デュアルブラスター』にコンパクトタイプが登場しました。これまではファンがある分、横幅が大きかったですが、このXSシリーズは全機種が横幅786mmになり設置性がアップしています。部屋の温度・湿度を計測し、独自のアルゴリズムで分析して最適な運転を行う『毎日快適モード』も搭載。子どもだけの時も、季節の変わり目も、この機能をONにしておけば、無駄なく運転してくれて安心・快適です!」(戸井田さん)

 

その4

空気の汚れに応じて動く「アクティブクリーンフィルター」を搭載!

パナソニック

エオリア Xシリーズ

CS-X408C2-W

実売価格25万3000円

独自の「アクティブクリーンフィルター」と、ナノメートルレベルの凹凸表面処理を施した新開発の「ホコリレスコーティング」で、部屋の空気環境の清潔性と快適性を向上させた「Xシリーズ」の新モデル。20畳相当の高い集じん能力を持つ可動式「アクティブクリーンフィルター」は、PM2.5や浮遊ウイルス、花粉までしっかり除去します。また無線LANを内蔵し、スマホから遠隔操作はもちろん、部屋の空気清浄効果を確認することも可能です。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/16kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:7.2●省エネ基準達成率:146%

家電のプロのレコメンド!

「2018年度モデルは、空気が汚い時だけフィルターが出てきて空気清浄効果を高める『アクティブクリーンフィルター』が目玉です。空気が汚れていないときは、エネルギー効率を重視して密度の高いフィルターは格納されるという仕組みが画期的でユニーク! 空気清浄機を置かずに済むので、そのぶん費用も浮きますし、リビングが少しでも広く使えるのはうれしいですね。空気の浄化効果と脱臭効果が高い『ナノイーX』も搭載されているなどメリット満載。価格がややお高くても、家族が長時間過ごすリビングには、ぜひオススメしたいです」(戸井田さん)

 

その5

熱交換器を凍らせて一気に洗浄する「凍結洗浄」を新搭載

日立

白くまくん Eシリーズ

RAS-E40H2

実売予想価格21万3840円

手入れのしにくい熱交換器の洗浄を、年間通して定期的に行う「凍結洗浄」を搭載。エアコン内部の熱交換器を自動で凍らせて一気に溶かし、ニオイの一因となるホコリや油汚れを洗い流せます。通風路、フラップ、フィルターに除菌効果があるステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン システム」と合わせて、高い清潔性が特徴です。

●サイズ/質量:W798×D323×H295mm/重量13kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.3●省エネ基準達成率:108%

家電のプロのレコメンド!

「内部の汚れを落とす『凍結洗浄』が、2018年モデルから搭載されています。最上位モデルのような汚れに応じて洗い方をコントロールする機能はないですが、不在時の自動洗浄のほか、タイマー洗浄も可能です。エアコン内部がステンレス製なので汚れがつきにくく、キッチンが同じ空間にあるLDKにオススメ。また、人の数、居場所、動きなどをセンシングする『くらしカメラ F』の搭載により、温度・風向・風量をコントロールしてくれるので、部屋にいる全員が快適に過ごせます」(戸井田さん)

 

リビングは一家だんらんの中心となる大事な場所。家族の健康を守るためにも、エアコンを上手に使って快適に保ちたいですよね。センサー機能と清潔性を保つ機能に注目して、後悔のないモデルを選びましょう!

このデザインでこの価格はおトク! 家電のプロが教える「おしゃれ冷蔵庫」5選

冷蔵庫は大きなものだけに、意外に目に入ってくることが多いもの。そのぶん、もし、インテリアに調和するデザインのいいモデルを選んだならば、目にするたびに気分が盛り上がりますよね。そこで今回は、「冷蔵庫はデザインが命」という人のためのモデルをピックアップ。家電のプロ、戸井田園子さんに選び方のポイントを伝授してもらうとともに、「一人暮らし向け」「夫婦世帯向け」「ファミリー向け」の3つのカテゴリで特にオススメのモデルを教えてもらいました!

 

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【戸井田さんが教える「デザイン重視」モデル選び方のポイント】

25dB以下の静音性が高いモデルを選ぶべし

「デザイン性の高い冷蔵庫は、ひとり暮らしでなくても、見える場所に設置する可能性が高いので、静音性は気にしたいところ。特に最近はオープンキッチンが多いので、リビングでくつろいでいるときにモーター音が気になるなんてことも……。これでは、せっかくのくつろぎタイムが台無しですよね。静音性の目安としては、25dB以下なら合格ライン。この点をしっかり確認しておきましょう」(戸井田さん)

 

【一人暮らしにオススメ】

一人暮らし向けに開発されたガラストップ扉が際立つモデル

シャープ

SJ-GD14D 

実売価格5万3600円

洗練されたスクエアな形でインテリアにも溶け込む、ガラスドアの冷蔵庫。ハンドルは一枚の板をモチーフにしており、徹底的にノイズを少なくした形状でガラス面を際立たせます。「つけかえどっちもドア」はドアの開閉方向を自由につけかえられ、インテリアの配置に合わせる際に便利です。シャープ独自の「プラズマクラスター」搭載で食品を清潔に保存できます。

●サイズ/質量:W480×H1125×D600mm/約36kg●容量:137L(冷蔵室 91L/冷凍室 46L)●ドア開閉タイプ:片開き(付け替え可能)●ドア数:2ドア●運転音:約23dB●年間消費電力量:300kWh

↑カラバリは左からピュアブラック、メタリックベージュ、クリアホワイトの3種類

 

戸井田さんのレコメンド

「『ひとり暮らしサイズにもデザイン性の高い冷蔵庫を!』というコンセプトでシャープが開発したモデルです。このサイズでは珍しいガラストップ扉で高級感あり。ディティールもシャープなスクエアタイプですっきりとした印象。カラーは3色展開で、部屋のインテリアイメージに合わせてコーディネートできます。プラズマクラスター搭載、フリーケースや46Lのフリーザーなど性能も充分。新生活のスタートをワンランクアップしてくれる一台です!」(戸井田さん)

 

【一人暮らしにオススメ】

丸みを帯びたかわいいレトロスタイル!

 

DAEWOO

DR-C15

実売価格4万8390円

お洒落なチェック柄の天板、シルバーの横ハンドルなどがかわいい、レトロスタイルの冷蔵庫。カラーはクリームホワイト、アクアミント、レッド、ブラック、スペースシルバーの5色。350mℓ缶がすっぽり入る深めのフレッシュケースは、乳製品やハム等の保存に最適です。ワイドな引き出し型の52L大容量冷凍室は、面倒な霜取りが不要なファン冷却式。ガラストレイを採用し、掃除がしやすいのも魅力です。

●サイズ/質量:W485×H1227×D653mm/約38kg●容量:150L(冷蔵室 98L/冷凍室 52L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:2ドア●運転音:25dB(50Hz)・26dB(60Hz)●年間消費電力量:320kWh

↑冷凍食品がたっぷり入るワイドな引き出し型の52L大容量冷凍室

 

戸井田さんのレコメンド

「丸みのある扉や素材感、取っ手のデザインなど、レトロな雰囲気が楽しめるモデル。インテリアのアクセントにもなる冷蔵庫です。耐熱トップテーブル、350ml缶が入る高さのフレッシュルーム、52Lの大きなフリーザー、ガラス棚など性能も申し分なし。消費電力量は320kWhとやや多めですが、年間9000円以下の電気代なので許容範囲でしょう」(戸井田さん)

 

【夫婦世帯にオススメ】

シンプルながら存在感を感じるデザイン

ハイアール

URBAN CAFE SHRIES 

JR-XP2NF173E

実売価格4万6224円

「くつろぎをデザインしよう」をキーコンセプトに、シンプルなステンレスデザインを採用した家電ブランド「URBAN CAFE SHRIES」(アーバンカフェシリーズ)の2ドア冷蔵庫。家電の定番色であるホワイトではなく、シルバーとブラックで配色を統一し、すっきりとした印象を与えます。整理しやすい3段引き出し式の冷凍室は、ケース内の食材が見やすく、取り出しやすいのが特徴。冷気も逃がしにくいタイプで、冷凍食品のまとめ買いにも向いています。

●サイズ/質量:W502×H1410×D598mm/約45kg●容量:173L(冷蔵室 119L/冷凍室 54L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:2ドア●運転音:25dB●年間消費電力量:248kWh

↑ドアポケットには2Lペットボトルが3本収納可能

 

戸井田さんのレコメンド

「2ドアのステンレス扉のみの、至ってシンプルなデザイン。ちょっと厚みを感じる扉は、まさにアーバンな印象です。存在感があるので、重厚なヴィンテージスタイルにも、プロライクな厨房にもマッチしそう。3段ケースに分かれている54Lの大容量フリーザー、耐熱天板、2Lペットボトルが3本収納可能なドアポケットなど、使い勝手も優秀。年間消費電力量は248Kwhで省エネ性能の高さもポイントです。170L台なので、やや外食の多いご夫婦、または大きめサイズを望む一人暮らしに向いています」(戸井田さん)

 

【夫婦世帯にオススメ】

グッドデザイン賞受賞の洗練されたフォルム

AQUA

AQR-SV27G

実売価格11万6550円

ソリッド&フラットなデザインで、2017年度グッドデザイン賞を受賞した「SVシリーズ」の3ドア冷蔵庫。アクセントとなる光沢を帯びたグリップハンドルは、心地よい握りやすさとデザイン性を併せ持っています。「旬鮮チルド」は、ドアの開閉時に入る外気の水分をフィルターに吸収し、運転中に庫内に放出するシステムで、スピード冷却と湿度コントロールのダブル効果を実現し、食品の鮮度が損なわれにくくなっています。

●サイズ/質量:W600×H1419×D657mm/約62kg●容量:272L(冷蔵室 178L/野菜室 44L/冷凍室 50L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:3ドア●運転音:25dB●年間消費電力量:326kWh

↑カラバリはチタニウムシルバーとグロスブラウン(写真)を用意

 

戸井田さんのレコメンド

「スッキリした扉と、個性的なハンドルが印象的! デザイン性が高いだけでなく、しっかり握れるハンドルは使い勝手も上々です。モダンな中にも、少しレトロなスパイスが感じられるデザインが魅力。旬鮮チルド室、全段ガラス棚、Agイオン除菌酵素脱臭フィルター、自動製氷、クイック冷凍など、機能も充実しているので、毎日しっかり料理をしたい人も満足できます。省エネ基準達成率も100%で、省エネ性も優秀。300L台で、子どもが生まれて家族が増えても安心の一台です」(戸井田さん)

 

【ファミリーにオススメ】

サイド・バイ・サイドで欧米のセレブ気分を味わう!

AQUA

AQR-SBS45F

実売価格11万8480円

庫内が一目で見渡せる欧米で主流のショーケース・スタイル「パノラマ オープン」を採用した大型冷蔵庫。奥行き約67cmの薄型設計で、最上段の奥にも手が届きやすくなっています。高級感のあるガラスドアは、フラットで手入れがしやすく、インテリアにも調和します。まとめ買いしたものを素早く冷やす「急速冷蔵」、食材の新鮮さを閉じ込める「急速冷凍」を搭載。全段丸ごとの急速機能で鮮度を保ちます。

●サイズ/質量:W833×H1800×D667mm/約98kg●容量:449L(冷蔵室 266L(内野菜ケース 45L)/冷凍室 183L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:2ドア●運転音:25dB●年間消費電力量:400kWh

↑左に183Lの冷凍室、右に266Lの冷蔵室が隣り合わせに並ぶ構造です

 

戸井田さんのレコメンド

「大きな二枚扉の観音開きで、左右に冷凍室、冷蔵室が並ぶ『サイド・バイ・サイド』タイプは、日本では珍しいデザインです。扉を開けると中が引き出し式なのも欧米の冷蔵庫に多い仕様。ちょっとセレブな欧米スタイルが満喫できます。左右で冷蔵、冷凍に分かれているため、よく使う食材を取り出しやすい位置に収納できるのも特徴。フリーザーは183Lと大容量で、お取り寄せした食材もたっぷり長期保存ができます。やや惜しいのが省エネ性。年間消費電力量400kWhはそれほど高いわけではないですが、大容量モデルには200kWh台の優秀なモデルも多くなります(※)。このあたりを納得した上でご購入を!」(戸井田さん)

※1kWhあたりの目安が27円なので、年間消費電力量が100kWh高くなると電気代は年間で2700円、200kWh高くなると電気代は年間で5400円高くなる計算になります

 

今回紹介したモデルは、一人暮らし向けモデルが約5万円、夫婦向け、ファミリー向けのモデルは11万円台と、デザインがいい割にお手ごろなのもうれしい点。特に新生活のスタートする方、ぜひ検討してみてください!

プロが全力レコメンド! 3万円以下の「高コスパ生活家電」ベスト5

高級モデルではないが、「これで十分」と思える安くていいモノを紹介するコーナー。今回は、3万円以下で買える生活家電のおすすめ製品をピックアップ。家電のプロのオススメコメントとともに紹介します!

 

その1 コードレス掃除機

吸引口にブラシはないがヘッド設計に工夫あり!軽い使い心地でスリムなデザインもうれしい

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アイリスオーヤマ

極細軽量スティッククリーナー

KIC-SLDC4-R

実売価格2万6784円

業界最軽量クラスの軽さを誇るコードレススティック掃除機。本体のスリム化や内部構造の見直しで質量約1.2㎏を実現し、高い場所もラクに掃除できます。ホコリセンサーでゴミの量を感知し、吸引パワーを自動調節可能。紙パック式なのでゴミ捨て簡単。ダストカップの掃除も不要です。専用紙パックは抗菌・防臭加工済み。

SPEC●使用時間:標準モード約20分、ターボモード約9分、自動モード約30分 ●充電時間:約3時間 ●集じん容積:0.3リットル ●サイズ/質量:W236×H1003×D162mm/約1.2kg

 

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壁置きパーツを使って壁際にスマートに収納。パーツは壁に両面テープで取り付けできる。本体とパーツは磁石で固定。

 

【ココがポイント】

回転する気流で床上のホコリを99%集じん

ヘッド内に回転気流を発生させる独自構造でダストピックアップ率99%を実現。ヘッドと床の隙間が狭く、大きなゴミは上からヘッドを被せて吸引するなど使い方のコツは必要です。

 

ライター・平島憲一郎のレコメンド

掃除・メンテ・収納の手間を軽減する工夫が満載

「ヘッドのブラシを省略しつつ、吸い付きが強い設計で集じん力は高い。デザインもスリムで、部屋置きしても部屋になじみます。本体裏に磁石があり、掃除の途中に冷蔵庫などに立てかけられるのも便利。しかも、メンテの手間が少ない紙パック式で、ユーザーの負担を極力減らしてこの価格はエライ!」(平島さん)

 

その2 シェーバー

ツイスト式のふたがギミック的に面白く、剃り味も携帯用・旅行用としては十分!

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ブラウン

モバイルシェーブ M-90

実売価格2260円

オフィスや出張先などで手軽に使える携帯型シェーバー。上位機種も採用するマルチパターン網刃が様々な方向に生えたひげを確実に捕らえます。キワゾリ刃装備で、口ひげやもみあげも手入れ可能。シェービング後にそのまま本体ごと水洗いできます。外出先でも出張先でも手間をかけずに手入れできます。

SPEC●刃の枚数:1枚刃 ●駆動方式:往復式 ●電源:乾電池式(単3形乾電池2本)●キャップ:ツイスト式 ●サイズ/質量:W57×H118×D23mm/120g

 

【ココがポイント】

浮き沈みする網刃である程度快適な深剃りが可能

一枚刃ながら網刃にはクッション性もあり、時間をかければまずまず深剃りができます。スライド式のふたを開けないと電源が入らず、誤作動を防げるのも◎。

 

【編集部家電担当・青木宏彰のレコメンド】

替刃を買うよりも安価でサブ機としては十分な剃り味

「深剃りでは1万円超えの機種に負けますが、サブとしては十分な剃り味。ひげが薄い人でこれをメイン使いする人も。替刃は販売していないですが、本体2000円強だし、替刃を買うより手ごろ!」(青木)

 

シェーバーならこちらもオススメ!

独立して沈む2枚刃で肌にやさしく深剃り

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パナソニック

メンズシェーバーツインエクス ES4815P

実売価格2790円

2枚刃がそれぞれ独立して沈み、肌にやさしいシェービングができる携帯シェーバー。「60°鋭角内刃」を採用し、濃いヒゲもスムーズに剃れます。水洗いで清潔さを保ち、切れ味も回復。

SPEC●刃の枚数:2枚刃 ●電源:乾電池式(単3形電池2本) ●キワゾリ刃:非搭載 ●サイズ/質量:W58×H101×D31mm/100g(乾電池除く)

 

その3 コーヒーメーカー

豆から挽いて抽出まで1台で叶う! 全自動で1万円台はおトクすぎ

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siroca

全自動コーヒーメーカーSC-A121

実売価格1万1200円

小型ながらミルを内蔵し、挽きから抽出まで全自動。ステンレスメッシュフィルターがコーヒー豆の油分まで抽出、蒸らし工程も入れ、コクのある味に仕上げてくれます。洗う部分は丸ごと取り外し可。

SPEC●抽出方式:ドリップ式 ●最大使用水量:0.58リットル ●消費電力:600W ●保温機能:30分 ●ミル段階:1〜4杯用(すべて中細挽き) ●サイズ/質量:W173×H270×D220mm/約2.2kg

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淹れる杯数に応じて「中細挽き」の挽き方を適切にチューニング。これにより、いつでも安定したおいしさになります。

 

【ココがポイント】

「蒸らし」の工程により味に深みが増す!

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抽出時に「蒸らし」を入れると、コーヒー粉の油脂分と水分がなじみ、お湯が全体に浸透しやすくなります。この“ひと手間”をプログラムしたことで、コーヒーが一気に深みを増しています。

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

コンパクトで場所を取らずボタンひとつで本格派の味に

「抽出されるコーヒーは中細挽きで、ややワイルドな味わい。一度に4杯まで淹れられるので、ファミリーでも使えます。設置場所を取らず、デザインもシンプル。これが1万円そこそことはお買い得です」(戸井田さん)

 

その4 炊飯器

象印お得意の圧力技術は非搭載ながら内釜とIHで十分おいしく炊き上がる!

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象印

IH炊飯ジャー 極め炊き NP-VJ10

実売価格1万9220円

IHの高火力と米が対流しやすい丸底の内釜でごはんをふっくら炊き上げます。吸水時間を長くし、お米の甘みを引き出す「熟成炊き」機能を搭載。白米の食感を「ふつう」・「やわらか」・「かため」の3種から選択可。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合 ●炊飯1回の消費電力量:156Wh ●保温1時間の時消費電力量:15.0Wh ●サイズ/質量:約W255×H205×D375mm/約4.0kg

 

【ココがポイント】

同社の基本的炊飯技術だけでもかなりウマい

 

圧力炊飯や南部鉄器なしでも、象印が長年蓄積してきた高いレベルの炊き上がりを実現できると証明。多彩な炊飯機能はありませんが、厚さ1.7mmで丸い形状の羽釜とIHの高火力により実においしく炊き上がります!

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

象印のIH炊飯の技術で上位機に迫る味わい

「象印お得意の圧力炊飯は非搭載ですが、厚さ1.7mmで丸い形状の内釜と、IHの高火力により、上位機種に迫るおいしさです。再加熱して炊きたて感を蘇らせる『あったか再加熱』も実用性の高い便利機能です」(戸井田さん)

 

その5 ドライヤー

ダブルファンによるパワフルな風でより早く美しく髪をブローできる!

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コイズミ

モンスターダブルファンドライヤーKHD-W720

実売価格8610円

2つのファンを搭載し、2.0㎥/分の大風量で素早く髪を乾かせるヘアドライヤー。短時間で乾かすことで髪へのダメージも軽減できます。4か所からマイナスイオンをたっぷり放出し、髪に広く行き渡ります。

SPEC●消費電力(100V):1200W ●風量切換:ターボ/ハイ/ロー/クール ●マイナスイオン発生部:4か所 ●コード長:約1.7m ●サイズ/質量:約W270×H280×D100mm/約685g

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押している間だけ冷風ドライになる「クールショットスイッチ」を搭載。デジタルスイッチ式で操作性も高め。

 

【ココがポイント】

形の異なる2つのファンでパワフルに風を押し出す!

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実売価格8000円台で毎分約2.0㎥の大風量を実現できたのがスゴいところ。形状の異なる2つのファンで風を強く押し出し、より多くの風をより早く髪に届けます。

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

運転音は結構大きいけれどとにかく早く乾く!!

「内部に送風ファンが2つあり、ダイソンに迫る風量。マイナスイオンも大量に出るようで、髪が早く美しく乾くと高評価を得ています。運転音が大きいのが玉に瑕ですが、早く乾くので許容範囲!!ボディカラーが3色あり、老若男女問わず選びやすいのも魅力です」(戸井田さん)

ドンキの「1万5000円ロボット掃除機」本当の実力がわかったぞ! 家電のプロが自宅で使い、ホンネで採点してみたら

価格破壊で知られるディスカウントショップ、ドン・キホーテ。11月29日、そのプライベートブランド「情熱価格PLUS」から、参考価格なんと1万4800円(税抜)のロボット掃除機が発売されました。驚くのは、この価格でWi-Fiに対応し、スマホ操作ができること。その名も「スマホとつながるWi-Fi対応ロボットクリーナー」です。

20171127-s2-1↑スマホとつながるWi-Fi対応ロボットクリーナー

 

価格が価格だけに、「集じん力は?」「しっかり隅々まで掃除してくれるのか?」「運転音は?」「スマホで何ができる?」など、「実際どうなの?」という点が気になった人も多いはず。そこで今回は、ロボット掃除機を得意分野とする家電のプロ、戸井田園子さんに本機の検証を依頼。ロボット掃除機の代名詞、「ルンバ」の中位モデルを基準とし、「集じん性能」「走行性能」「操作性・アプリの使いやすさ」「メンテナンス性」の4つの項目で採点してもらいました!

 

【テストした人】

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。ロボット掃除機は、自宅で複数台を使用中。

 

その1

集じん性能……17/25点 

犬の毛と細かなホコリはそれなりに取れた

床に浮いていたホコリ(我が家の場合大半が犬の毛)は大半が取れましたが、何度試しても、ダイニングテーブルの下はほとんど取れず。家具の脚が林立する狭い場所に入り込むのは苦手な模様。犬の毛の集じん力は中の中といった印象です。細かなホコリもそこそこ取れていましたが、取れたホコリの量はルンバの半分程度でした。

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そもそも、ルンバなどと違って吸い込み口自体にはブラシが付いておらず、吸い込み口の脇にある回転ブラシが回るだけ。「ほうきとチリトリ」といったイメージの吸引方式で、吸い込み口にホコリがこない限りは集じんできません。フローリングの溝やカーペットの奥のホコリなどをかき込めないので、集じん力はこの程度かと思います。

 

その2

走行性能……15/25点

部屋中をしっかり網羅できるかは運まかせ

運転音はキュルル~ウウウウ~とモーターの駆動音が聞こえ、ちょうどラジコンカーのようなイメージ。決して静かとはいえませんが、ロボット掃除機としてはブラシの回転音がないぶん、静かなほうと言えます。走行パターンは自動モードの場合、ランダム→スポット(渦巻き)→壁沿い→スポット(渦巻き)→ジグザグ→スポット(渦巻き)→多角走行→スポット(渦巻き)、とプログラムが決まっているタイプ。部屋の大きさや形、家具レイアウトを認識しているわけではないので、部屋中を網羅できるか否かは、運に委ねるしかない……というイメージです。

 

10畳程度を40分かけて掃除し、電池が切れたらホームベースに帰還。14畳程度の広さで試した時は、40分程度で息絶えて帰還できず……残念。部屋が広いと、電池切れに気づいてからホームベースがうまく探せないのでしょうか。

↑充電している状態↑充電している状態

 

円盤状の本体形状のため縁の高さが低く、意外に家具下に入り込めるのはメリット。ただし、ソファなど柔らかい素材のときは良いですが、木材の家具があった場合、本体上面に傷がつきそうで心配です。また、一度だけ、家具の下にハマってしまい出られなくなったことも。微妙な高さの家具がある場合は、注意が必要です。

↑このように、数センチの高さの隙間に食い込むことも↑ソファの下(高さ約5cm)の隙間に入り込んでいる様子

 

その3

操作性・アプリの使いやすさ……18/25点

アプリの機能はシンプルで直感的に使える

Wi-Fiの接続方法は簡単でしたが、接続後、うまく繋がらないことが多発。ホームベースから少しでもズレていたり、アプリを少し操作すると接続が切れたり……。何度かペアリングし直すと繋がるのですが、やや不安定な印象があります。

 

アプリ操作画面はわかりやすく、直感的に使えるのは◎。アプリでできることは、状況確認、遠隔操作、予約とシンプル。予約タイマーは、「毎週◯曜日の〇時からスタート」という「繰り返し」なら設定可能。ただし、「今日だけ予約したい」というときもとりあえず「繰り返し」で登録し、解除しなくてはならないのがやや不便です。アプリには、他社の上位機種に見られる「掃除リポートが届く」などの高度な機能はなく、あくまで遠隔リモコン程度ですが、それでもアプリで操作できるのは便利です。

↑アプリの操作画面。曜日↑アプリの操作画面。タイマーは曜日で設定する必要あり(右)

 

その4

メンテナンス性……18/25点

ゴミ捨ては「その都度」がマスト。ダストボックス着脱やフィルターの手入れはラク

ゴミ捨てをしないまま2度目の掃除をしたところ、まったく集じんせず。ゴミ捨てサインが出ないので見落としがちですが、ダストボックスのホコリは、1回掃除したらその都度捨てるようにしましょう。一方、構造がシンプルなので、ダストボックスの着脱やフィルターの手入れはカンタン。なお、我が家では掃除後、本体裏にかなりの量の犬の毛がまとわりついていました。ペットがいる家庭はご注意を。

↑本体カバーを取り外した状態↑本体カバーを取り外した状態

 

↑本体カバーを外すと、ダストボックスが取り出せます↑本体カバーを外すと、ダストボックスが取り出せます。ダストボックスのフタになっている部分にはフィルターがあり、こちらも取り外せる仕様になっています

 

総合68/100点

「お買い得」とまではいかないが「許容範囲」。シンプルな部屋で使うべし

あくまで、廉価モデルの実力と割り切って使うべき。「お買い得」とまではいえませんが、1万5000円なら許容範囲です。「少しでも自分で掃除しなくて済むなら、このくらいの価格出してもいいや!」と思える人、大らかな気持ちで見守れる人向きですね。また、空間に凹凸があると入り込めない確率が高くなるので、家具が少なく、シンプルな形の部屋で使いたいところ。集じん力はそこまで高いワケではないので、日々のホコリを吸い取ってもらうイメージです。本体にペットの毛がまとわりつく点も考慮すると、ペットを飼っていない一人暮らしの方などが使うといいでしょう。

 

そのほか、コンパクトで、カバー上面にスイッチ類が一切なく、スッキリしているのは◎。お供え餅のような滑らかなフォルムなので、軽やかに見えるのも良いですね。本体カバーは汚れが目立ちやすく、すぐに外れるのが惜しいですが、今後は色や柄が選べるカバーが出てくると面白いかも。あるいは、黒いボディカラーを活かし、シールを貼ってテントウムシやハチなどの柄にするならすぐにできそう。価格がお手軽だからこそ「ロボット掃除機をデコってインテリアにする」といった楽しみ方ができそうですね。

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「ウチの冷蔵庫…クサっ」とならないために! 最新5モデルの冷蔵・冷凍「以外」の機能を家電のプロが徹底チェック

冷蔵庫は10年前の製品と比べて驚くほどの進化を遂げています。でも、いざ買い替えるとなると、どれも同じように見えて迷ってしまう人も多いはず。そこで今回は、主要5社の2017年新モデルのうち、4~5人の家庭で一般的な500Lクラスをピックアップ。家電選びのプロ、戸井田園子さんが5項目にわたって徹底検証していきます。「冷蔵・冷凍」「野菜室」などを検証した前回に引き続き、今回は、「清潔性・脱臭機能」「設置性・デザイン」 「省エネ性能」をチェック。併せて各モデルがどのような家庭に向いているか、結論を導き出していきます!

 

【今回のガイド】

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

検証モデルその1

省エネ性能もアップした、スリムな幅65cmの大容量冷蔵庫

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三菱電機
WXシリーズ
MR-WX52C(517L)
実売価格36万7070円

高性能真空断熱材の採用でさらなる省エネ性が図られた、「置けるスマート大容量」シリーズの新モデル。「クリーン朝どれ野菜室」は、世界初の「ハイブリッドナノコーティング」を使用した抗菌トレイを導入し、清潔さもアップしました。

【SPEC】●サイズ/質量:W650×H1821×D699mm/約118kg●容量:517L(冷蔵室 277L/野菜室 98L/製氷室 23L/瞬冷凍室 30L/冷凍室 89L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア

 

【三菱 WXシリーズ 検証03 清潔性・脱臭機能】

汚れ防止の「クリーントレイ」はお手入れ簡単!

「野菜室の底に汚れ防止の『ハイブリッドナノコーティング』を施したトレイ『クリーントレイ』が追加され、お掃除のしやすさがアップ。エアコンにも使われている技術で、その力は立証されています。トレイは薄型なので簡単に取り出せて、キッチンのシンクで洗えます。ただ、トレイがあるのは後方の大きいスペースのみ。できれば、前面スペースにもセットして欲しかったですね」(戸井田さん)

↑大きなボックスを取り外して洗わなくてすむので、手入れが簡単です↑大きなボックスを取り外して洗わなくてすむので、手入れが簡単です

 

【三菱 WXシリーズ 検証04 設置性・デザイン】

大容量コンパクトで狭いキッチンでも効率的

「三菱は断熱材の薄型化で、いち早く大容量・コンパクトに着手したメーカーです。この機種は、65cm幅で容量517Lを達成していて、諦めていたスペースにも大きな冷蔵庫が置けると人気に。デザイン面では、ガラスドアがすっきりとした印象を演出。ガラスから透けてみえる地の模様は、ステンレスのヘアラインを思わせ、落ち着いた印象を醸し出しています。シックで重厚感があるブラウン系、ベーシックで空間に馴染みやすいベージュ系、シンプルで爽やかなホワイト系の3色展開で、どんなインテリアにも合わせやすいですね」(戸井田さん)

↑カラーは3色展開。キッチンの雰囲気に合った色が選べます↑カラーは3色展開。キッチンの雰囲気に合った色が選べます

 

【三菱 WXシリーズ 検証05 省エネ性能】

三菱のみの全室独立設計で部屋別に省エネ

「冷凍室(大)・冷凍室(小)・製氷室が、完全に仕切られた全室独立設計なのは三菱のみです。『瞬冷凍室』と『冷凍室』で違う温度帯にできるのは独立設計だからこそ。また、独立設計は、部屋ごとの使用状況に応じて適切な運転ができるのもメリット。扉の開閉による温度上昇が他の部屋に影響しない、使わない部屋だけ冷却を止めることができる、など省エネにもつながっています」(戸井田さん)

 

【結論 三菱 WXシリーズはどんな家庭にオススメ?】

買いだめをして少量ずつ使いたい家庭向き

「共働きなど、頻繁には買い物に行かない、買いだめスタイルのご家庭に向いています。食材の鮮度が維持しやすいので、食材管理を担当する主婦(主夫)にとっては、先々の献立を考えて材料を買わなくてすむのは大きな魅力。『食材を早く使わなくちゃ!』と焦ることが減り、ストレスも軽減されます。

 

また『瞬冷凍』は、食材を少量だけ使う家庭にもおすすめ。たとえばお弁当作りのときや、少人数世帯なら、冷凍保存してある肉や魚を必要な量だけカットして使えるのでとても便利です」(戸井田さん)

 

検証モデルその2

プラス50Lの大容量化を実現した「微凍結パーシャル」搭載モデル

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パナソニック

HPXタイプ

NR-F503HPX(500L)

実売予想価格35万4240円

新たに開発された新形状の薄壁筐体を採用し、本体幅はそのままに冷却部品をコンパクト化した「微凍結パーシャル」搭載冷蔵庫の新モデル。初搭載の「フラット冷却システム」と新「エコナビ」で省エネ性能も向上しています。

【SPEC】●サイズ/質量:W650×H1828×D699mm/約118kg●容量:500L(冷蔵室 258L/野菜室 105L/製氷室 17L/新鮮凍結ルーム 28L/冷凍室 92L)●ドア開閉タイプ:フレンチドア●ドア数:6ドア

 

【パナソニック HPXタイプ 検証03 清潔性・脱臭機能】

「ナノイー」が全室に行きわたって庫内を除菌!

「微粒子イオン『ナノイー』が全室に行きわたり、壁面に着いている菌や庫内に浮遊している菌を除菌し、清潔な状態をキープ。また収納量センサーで、庫内に食材がたっぷり入っているときは、スピーディーに除菌してくれる『パワフルモード』に切り替わります。ナノイーは脱臭効果もあって、庫内のニオイも取り除いてくれるのがうれしいですね」(戸井田さん)

↑ナノイーのイメージ。↑ナノイーのイメージ。全室に行きわたって除菌するため、食品を新鮮に、かつ庫内を清潔に保ちます

 

【パナソニック HPXタイプ 検証04 設置性・デザイン】

新モデルは幅のコンパクト化を実現!

「今年の新モデルは、機械室のコンパクト化、ボディの薄壁化、奥の収納スペースの拡大によって大容量ながら幅のコンパクト化に成功。幅650mmで500Lを達成しました。カラーはシックで上品なゴールド系、落ち着いた重厚感のあるダークブラウン系、シンプルなホワイト系のほかミラータイプも展開。取っ手の部分が目立たないデザインでスッキリとした印象です」(戸井田さん)

↑カラバリは3色のほかに、写真のミラータイプ「オニキスミラー」もあります↑カラバリは3色のほかに、写真のミラータイプ「オニキスミラー」もあります

 

【パナソニック HPXタイプ 検証05 省エネ性能】

省エネ技術「エコナビ」がきめ細かくムダを省く!

「さまざまなセンサーを採用した、パナソニックの省エネ技術『エコナビ』が優秀。光で収納量の変化を検知する独自の『収納量センサー』は、片側のみから検知する仕様から、左右で検知する仕様に進化して精度がアップしました。また、扉の開閉回数と時間まで検知し、使い方に合わせて霜取り運転の間隔を最適化する機能も搭載されています。生活リズムに合わせてきめ細かくエコナビで運転してくれるので、ほったらかしで省エネはバッチリです」(戸井田さん)

↑食品が減ってくると、「エコナビ」ランプが点灯して冷やしすぎのムダを省きます↑食品が減ってくると、「エコナビ」ランプが点灯して冷やしすぎのムダを省きます

 

【結論 パナソニック HPXタイプはどんな家庭にオススメ?】

小分けせず、一気にしまいたい清潔重視の家庭向き

「野菜室や冷凍室など引き出し収納のスペースが大きく収納がラクなので、一度にたくさんの買い物をして、がばーっと入れておきたいおおらかなご家庭向きです。食材を微凍結で少しずつ使えるので、作り置きしてお弁当作りをしている家庭にもおすすめ。『ナノイー』があるので、庫内の除菌・消臭をしたい清潔派の人も満足できそう」(戸井田さん)

 

検証モデルその3

約0.8気圧の「真空チルド」と炭酸ガスで食材の鮮度が長持ち!

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日立
「真空チルド」XGシリーズ

R-XG5100H(505L)

実売価格34万3440円

真空の効果で鮮度を保つ日立だけの「真空チルド」を搭載した冷蔵庫の新モデル。炭酸ガス生成能力を向上させた新「プラチナ触媒(ルテニウム配合)」により、食品表面の酵素の働きを抑えておいしく保存します。

【SPEC】●サイズ/質量:W685×H1818×D699mm●容量:505L(冷蔵室 269L/野菜室 94L/冷凍室 142L)●ドア開閉タイプ:フレンチドア●ドア数:6ドア

 

【日立「真空チルド」XGシリーズ 検証03 清潔性・脱臭機能】

製氷皿は外して洗えていつでも清潔

「特に目立った特殊な機能はないのですが、外して洗える製氷皿は清潔感があっていいですね。また、冷蔵室最下段が左右に2分割されているので、一枚の棚の幅が小さくなり、取り外しやすく、お手入れがしやすいのは他社より有利です」(戸井田さん)

 

【日立「真空チルド」XGシリーズ 検証04 設置性・デザイン】

デザインに関してはトレンドリーダー的存在!

「コンパクト化の面ではやや出遅れていますが、デザインに関してはトレンドリーダー的存在。ガラス扉、ミラー扉ともに、いち早く展開したのが日立です。また、扉の蝶つがい側をラウンド形状にすることで、扉の開閉時に角が出っ張らず、ギリギリまで壁に寄せて設置できる『スッキリ設置』も機能的。色は、クリスタルブラウン、クリスタルシャンパン、クリスタルホワイトの3色展開。地模様のない仕上げでスッキリ見えます」(戸井田さん)

↑クリスタルブラウンの設置例(写真はR-XG6700H)↑クリスタルブラウンの設置例(写真はR-XG6700H)

 

【日立「真空チルド」XGシリーズ 検証05 省エネ性能】

霜を利用した独自技術の「フロストリサイクル冷却」

「冷却器につく霜を利用して冷蔵室・野菜室を冷やす独自技術『フロストリサイクル冷却』を搭載。これにより、霜取り時間も短縮でき省エネにも貢献しています。ドアの開閉状況から冷蔵庫の使用パターンを学習し、深夜や留守中にヒーターを使う霜取りをするなど、庫内の温度上昇をできる限り抑えて省エネにつなげています」(戸井田さん)

↑運転時に冷却器に付着する霜を利用して、冷蔵室や野菜室を冷やすという逆転の発想がスゴイ!↑冷却器に付着する霜を利用して冷蔵室や野菜室を冷やし、コンプレッサーを止めるという逆転の発想がスゴイ!

 

【結論 日立「真空チルド」XGシリーズはどんな家庭にオススメ?】

鮮度のいい食材で毎日料理を作りたい家庭向き

「冷凍しなくて済む『真空チルド』は、生鮮食材を長持ちさせるだけでなく、食材を調味料に浸けておくと下味が染み込みやすく、下ごしらえの時短にもつながって本当に便利! 休日にまとめて下ごしらえや作り置きをするスタイルではなく、その日の食事はその日に作るというご家庭におすすめしたいです。デザイン面では、扉に地模様がない単一色なので、硬質な素材感やシンプルな印象が好きな方に向いています」(戸井田さん)

 

検証モデルその4

野菜の鮮度にこだわった、野菜室が真ん中の「ベジータ」シリーズ

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東芝
「べジータ」FWXシリーズ

GR-M510FWX(509L)

実売価格33万2640円

冷蔵庫の中段に使用頻度の高い野菜室をレイアウトした「ベジータ」の新モデル。野菜の乾燥を防いでうるおいを閉じ込める「ミストチャージユニット」を採用した「もっと潤う 摘みたて野菜室」で、野菜の保存性が高まりました。

【SPEC】●サイズ/質量:W650×H1833×D699mm/117kg●容量:509L(冷蔵室 260L/野菜室 112L/製氷室 20L/冷凍室 117L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア

 

【東芝「べジータ」FWXシリーズ 検証03 清潔性・脱臭機能】

汚れがちな野菜室は「Ag抗菌ボックス」で清潔

「野菜室の内側のボックスはAg抗菌仕様で、腐敗の原因となる微生物の増加を抑制してくれます。また、野菜室のボックスの底には『お掃除口』が設置され、ケースを外すことなく野菜クズや泥を捨てることができるようになりました。野菜室が真ん中にあるので、下にゴミ箱を持ってくればお手入れもラクラク。さらに光触媒『ルネキャット』で、庫内の冷気を除菌・消臭してくれるのも便利です」(戸井田さん)

↑野菜室の底に穴が空いていて、そこから野菜くずなどを捨てられます↑野菜室の底に穴が空いていて、そこから野菜くずなどを捨てられます

 

【東芝「べジータ」FWXシリーズ 検証04 設置性・デザイン】

新モデルも大容量・コンパクト化を追求

「東芝は、三菱に次いで大容量コンパクトを実現したメーカーです。今年もさらに冷蔵庫の壁面を薄くすることで、大容量を進化させています。幅650mmで509L達成は、三菱に続く大容量です。扉カラーは高級感のあるダイヤモンドミラーです」(戸井田さん)

↑高級感のあるダイヤモンドミラー↑高級感のあるダイヤモンドミラー

 

【東芝「べジータ」FWXシリーズ 検証05 省エネ性能】

真ん中にある野菜室は省エネの面でも貢献

「2つの冷却器がある東芝独自の『ツイン冷却』で、プラスの温度帯とマイナス(氷点下)の温度帯それぞれに適したぶんだけ冷やすことで、省エネを実現しています。冷蔵庫はその構造上、プラスとマイナスの温度帯には仕切りにヒーターを入れているのが基本。そのため、冷凍室が中央だと、その上下がプラスの温度帯になるため、2本のヒーターが必要になります。その点、野菜室が中央だと、プラスの温度帯とマイナスの温度帯が上下に分かれるため、ヒーターがひとつで済むのです。ということで、野菜室が真ん中なのも、実は省エネには有利。新モデルは、断熱性能の向上もあって昨年モデルより10%の省エネになりました」(戸井田さん)

↑ツイン冷却」イメージ↑「ツイン冷却」イメージ

 

【結論 東芝「べジータ」FWXシリーズはどんな家庭にオススメ?】

野菜料理にこだわるヘルシーな家庭向き

「『野菜室は絶対に真ん中希望』というご家庭なら一択! また、大きなチルド室、野菜そのまま冷凍、高湿度の野菜室など、手間をかけずに食材維持管理がしやすい機能が多いので、『休みの日まで作り置きするためにキッチンに立つなんてイヤ!』という人にもぴったり。特に野菜の保存は、冷蔵・冷凍いずれにしても独自機能があるので、野菜料理を重視するご家族には大いにオススメできます」(戸井田さん)

 

検証モデルその5

献立を提案してくれるIoT時代を象徴するIoT冷蔵庫

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シャープ

SJ-GX50D

実売価格37万5840円

チルドルーム内を清潔に保つ高密閉構造の「プラズマクラスターうるおいチルド」を新たに採用。人工知能とIoTを組み合わせたクラウドサービス「COCORO KITCHEN」に対応し、献立や食品保存方法などを教えてくれます。

【SPEC】●サイズ/質量:W685×H1833×D699mm/109kg●容量:502L(冷蔵室 259L/野菜室 73L/冷凍室 170L)●ドア開閉タイプ:フレンチドア●ドア数:5ドア

 

【シャープ SJ-GX50D 検証03 清潔性・脱臭機能】

扉を閉めたあと「プラズマクラスター」を一気に放出

「シャープならではの『プラズマクラスターイオン』を庫内に充満させるため、浮遊菌や付着菌の除菌ができます。冷蔵室のドアを閉めた直後は、集中的にプラズマクラスターを放出してくれるのもキレイ好きには好評ですね。他社もそうですが、冷蔵室の棚はオールガラス棚でお手入れがラク。野菜室は、底に敷いてあるプレートだけ取り外して洗えるので、こちらも手入れが簡単です」(戸井田さん)

↑チルドルーム内を清潔に保ち、乾燥を抑える「プラズマクラスターうるおいチルド」↑チルドルーム内を清潔に保ち、乾燥を抑える「プラズマクラスターうるおいチルド」も搭載しています

 

【シャープ SJ-GX50D 検証04 設置性・デザイン】

「本体幅のコンパクト化はまだ対応していませんが、取っ手やフレームが一切ないデザインでスッキリ感はバッチリ。扉カラーには、下方に行くほど色が濃くなる『グラデーションレッド』と『グラデーションブラウン』があり、こちらは高級感と安定感あり。『ピュアホワイト』はシンプルなインテリアにおすすめです。扉に軽く触れると開く電動アシストドアで、両手がふさがっていてもドアの開閉ができるのが便利!」(戸井田さん)

20170914-s3-1-1↑上に行くほど淡い色になっていくグラデーションレッド(写真はSJ-GX55D)

 

【シャープ SJ-GX50D 検証05 省エネ性能】

人工知能が25項目にわたって節電をアシスト

「人工知能を利用した25項目の省エネ技術『節電25』を搭載。生活パターンに応じた省エネ運転をしてくれるモードで、通常運転より最大25%も節電できます。また、半ドアだと自動でドアが閉まる『オートクローズドア』機能も搭載。扉は得意のネイチャーテクノロジーを生かし、合わせ目にホタテ貝ようなの凹凸形状を施すことで、空気の流出入を減らし、断熱効果を向上。さらに省エネ性をアップしました 」(戸井田さん)

↑「節電25」の25項目の省エネ技術↑「節電25」の25項目の省エネ技術

 

【シャープ SJ-GX50D その他・IoT機能 】

IoT対応で冷蔵庫が献立を決めてくれる!

「他モデルの検証項目にはありませんが、本機でぜひ触れなければいけないのがIoT機能。IoT機能搭載は業界初の機能で、その目玉は献立相談ができること!  中に入れている食材を登録して冷蔵庫に話しかけると、おすすめのメニューを提案してくれます。また、食材の購入サイク ルを冷蔵庫が学習して買う時期を知らせてくれたり、天気予報や生活パターンに応じた情報を知らせてくれたりと、本当に賢い モデルです。新モデルでは、扉にスマホのような操作パネルが搭載されたので、スマホのアプリを使わなくても、冷蔵庫だけでも使えるIoT機能が拡大しました。今後の進化が楽しみです!」(戶井田さん)

液晶では「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンスパネルでは「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンスしてくれます

 

【結論 シャープ SJ-TF49Cはどんな家庭にオススメ?】

食材管理を徹底したい新しモノ好きな家庭向き

「なんといっても最先端のIoT技術をいち早く試したいというご家庭向きです。また、スマホとの連携で食材管理ができるので、ついつい二重買いをしてしまいがちな人や、夫婦それぞれ食材の買い物をするご家庭にも合っています。シャープ製だけに、独自のプラズマクラスターで庫内の除菌ができて、清潔好きな人にも向いています。メガフリーザーで冷凍食品の買いだめもできるので、共働きなど忙しいご家庭にもオススメです」(戸井田さん)