100均で全材料を調達!親子で工作するハロウィンインテリア

ハロウィン発祥の地であるアイルランドでは、世界中から多くの人が集まる大規模なパレードが開催される一方で、伝統的な食事を食べたり、ゲームをしたりと自宅でのハロウィンパーティも楽しみます。その楽しみの1つが家を飾り付けること。

 

今年のハロウィンは、本場アイルランドのように、ちょっぴり不気味なモチーフや、オレンジや黒のインテリアで、ハロウィン気分を盛り上げましょう。

 

絵画・造形教室「ART LABORATORY」を運営する、画家でアイアン作家の甲斐荘暁子先生に、100円ショップで手に入る材料だけで作った親子で楽しめるハロウィン工作を教えていただきました。

 

 

ハロウィンをおさらい。
死者の魂がこの世に帰る1年に1度の日

アイルランドのハロウィン。

 

ハロウィンは、古代アイルランドのお祭り『サウィン(Samhain)』が起源です。サウィンは、『夏の終わり』を意味する言葉で、古代アイルランドで暮らすケルト人の暦では10月31日が夏の終わりの日であり、1年の終わりの日でもあります。このサウィンの時期は、現世と来世を分ける境界が弱まる時期と捉え、死者の魂が蘇ると考えられてきました。蘇った死者の魂を迎えるため、家を飾り付け、ご馳走を用意し親しい人たちと宴を開き祝ってきたのです。

 

ハロウィンは一年の中でも特別な行事のひとつで、毎年ハロウィンの時期にはすべての学校がお休みになるのだそう。子どもたちは何週間も前から仮装やゲームの準備をし、ハロウィンの工作や飾り付けを楽しみます。当日の夕食では、伝統的なドライフルーツが入ったパン「バーンブラック」を切り分けて食べます。バーンブラックのなかには、ドライフルーツや指輪や硬貨、ボタンなどが仕込まれていて、それによって運勢を占う楽しみもあるのだそう。そして、死者は悪霊とともに蘇って来ると考えられ、暗くなると多くのコミュニティでは魔よけのための焚火をします。

 

ハロウィンの背景をおさらいしたところで、ここからは甲斐荘先生に工夫と遊び心、そしてプロ考案ならではのセンスあふれるデコレーションの方法を教えていただきましょう。

 

あっと驚く仕掛けや温もりのあるライト…
手作りならではの工夫で楽しむ

小学生や小さな子どもがいる家庭でのハロウィンといえば、仮装して、友だちとお菓子交換をするのが定番。そのほかには、どんな楽しみ方があるのでしょうか?

 

「ぜひハロウィンにちなんだ工作を楽しんで欲しいです。親子で工作を楽しめば、1つのものを一緒につくる達成感を味わえますし、おしゃべりも増えます。会話しながらすすめることで新しいアイディアが生まれ、よりよいものができることもあるでしょう。また、ハロウィンの由来や意味を話せば、より一層思い出に残る作品になるはずです。作った作品で飾り付けを楽しめば、準備から当日までハロウィンをたっぷり楽しめます」

 

今回教えていただく工作は、4点。

 

「材料は100円ショップですべて揃い、手順が簡単で、ちょっとした失敗があったとしてもそれが素敵な味になる工作です。また、ライトを使って温もりのある雰囲気楽しんだり、目玉が入った棺桶ボックスで誰かを驚かせたり、そんなプラスアルファの楽しみもあります。
アイルランドでは、当日は友人や家族と食卓を囲むそうです。自分たちで飾り付けたお部屋とテーブルコーディネートで、ぜひ家族との楽しい時間を楽しんでください」(画家・アイアン作家の甲斐荘暁子先生、以下同)

 

■ まだらな色合いにほっこり! 張子のジャックオーランタン

「生のかぼちゃの代わりに、『芯材にひっつくねんど』と風船を使って作るジャックオーランタンです。芯材にひっつくねんどは、のびが良く、手にくっつきにくいので、お子さんでも扱いやすいんですよ。最近ではろうそくのようにゆらゆらと揺れるLEDライトが100円ショップで売られているため、雰囲気のある灯りを気軽に楽しめます」

 

【材料】

・芯材にひっつくねんど
・風船
・LEDキャンドルライト
・絵の具
・ペーパークラフトバンド
・すずらんテープ
・木工ボンド

 

【作り方】

1.風船を好きな大きさに膨らませたら、かぼちゃのもりっと膨らんだ形を表現するために、すずらんテープで縛る。

 

2.芯材にひっつくねんどに水彩絵の具を練りこみ、かぼちゃ色や好きな色で色づける。

 

3.目と鼻、口を空けてねんどを貼り付けるために、風船にマジックで目と鼻、口の形を描き、穴を避けながらねんどを風船に薄く伸ばしていく。ねんどを貼り付けたら、一晩置いて乾かす。

 

4.ねんどが乾燥したら風船を割り、持ち手となるペーパークラフトバンドを木工ボンドでくっつける。ぺーパークラフトバンドがボンドから剥がれやすい場合には、マスキングテープなどで仮止めをして安定させる。完成したランタンの中に、LEDキャンドルライトを入れる。

 

「写真にあるようなあたかかみのあるランタンにするには、オレンジに少しの黄色とピンク、紫をランダムに混ぜながら、練るといいでしょう。粘土に練り込んでいくことで、まだら模様になり、温もりを感じる色合いになります。色づきが濃かったり薄かったりすることが味になるので、お子さんでも失敗しません。かぼちゃの色はお好みで、お子さんの好きなピンクや水色で作ってもいいですね。暗くなってきたら、ぜひあかりを灯して、ちらちらと揺れる光を楽しんでください」

 

イケアやニトリのクリスマスグッズも活用! ハロウィンの飾り付けを手軽にシックに仕上げる方法

 

■ かわいくて個性的!お手軽ガーランドライト

「切ったり、貼り付けるだけで簡単に作れるガーランドです。100円ショップで販売されているガーランドライトは、あたたかみのある光。丸い飾りから漏れる光もやさしくて素敵です。蜘蛛の丸い部分にはおかしが入っているので、ハロウィンが終わってからみんなで食べる楽しみもあります」

 

【材料】

・ガーランドライト
・黒いビニール袋
・丸いお菓子
・キョロ目シール
・ラッピングバック
・タイ
・丸いお菓子

 

【作り方】

1.ラッピング袋に、おばけやかぼちゃなど好きな絵を描く。ハロウィンにちなんだ絵柄でも、関係ない絵柄でもお子さんが好きな絵柄でOK。

 

2.黒いゴミ袋の角に、ポスカで三角形に切り取る線と三角形の頂点に5センチほどの、切り込み線を書き、ハサミで切る。

 

3.頂点に切り込みを入れて2つに分かれた山を、それぞれぎりぎりのところでひと結びし、おばけの角にする。

 

4.黒いゴミ袋を約15センチ四方の正方形に切り、少し大きめの丸いお菓子を入れ、てるてる坊主の形になるように包み、1本のモールでねじって止める。残りのモールをバランスを見ながら、蜘蛛の足になるように巻きつけ、キョロ目をつける。

 

5.蜘蛛は、ガーランドの好きな場所に吊るして、黒いおばけは、角の間から照明を入れて、テープで止める。ラッピングは、付属のタイを使って止める。壁に画鋲で、バランスを見ながら飾る。

 

「ハサミでビニール袋をカットをするときに、きれいに作ろうしなくても大丈夫です。ぜひお子さんに切らせてあげてください。ビニール袋がライトにふんわりとかかるので、線がゆがんでも気になりません。キョロ目が付けば、かわいさもアップし、どんな形でもかわいらしいおばけが完成します。ジグザグに切れるはさみを利用してもよいでしょう。蜘蛛やおばけ、ラッピング袋以外にも、折り紙などでおばけを作ったり、写真を飾ったり、好きにデコレーションするのもおすすめです」

 

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■ ゆらゆら揺れるおばけがかわいいおばけのモビール

「ガーランドライトで作った黒いおばけと蜘蛛を使ったモビールです。白いビニール袋を使って、ゆらゆら揺れる白いおばけも加えました。くるくる回る姿がまるで動いているみたいで楽しい工作です」

 

【材料】

・竹ひご
・白いビニール袋
・たわし用ヤーン(アイボリー)
・キョロ目シール

 

【作り方】

1.直径15cmほどの円を書き、はさみで切り取る。

 


2.ビニール袋を4つ折りにし、中心にヤーンが通るほどの小さな穴を開ける。

 


3.穴にヤーンを通し、ヤーンが動かないよう、セロハンテープで止める。

 


4.表にキョロ目を付ける。

 


5.竹ひごにお好みで色を付ける。

 


6.バランスを見ながら、黒いおばけ、白いおばけ、蜘蛛をヤーンを使って結びつける。※黒いおばけ、蜘蛛の作り方は、灯のガーランドを参考にする。

 

「ポリエステルのたわし用ヤーンが、揺れるたびにキラキラと光ります。ヤーンは色の種類が豊富なのでお好きな色を選び、それに合わせて竹ひごに色をぬってオリジナルの組み合わせを楽しむのもいいですね」

 

■ 開けてびっくり!棺桶おやつボックス

「蓋を開けると、あらびっくり。目玉や蜘蛛がつまった棺桶おやつボックスです。中味はおやつでできているので、人をびっくりさせながらも楽しませる、ハロウィンにぴったりの工作です。食卓に飾って、楽しいハロウィンを演出しましょう」

 

【材料】

・蓋付空き箱
・太めのマスキングテープ
・細めのマスキングテープ
・絵の具
・赤い紙パッキン
・黒いビニール袋
・白いビニール袋
・お菓子
・黒いモール
・タイ
・キョロ目

 

【作り方】

1.箱に太いマスキングテープを十字架に貼り、細いマスキングテープで周りを囲う。マスキングテープの上から、蓋全体を黒く塗る。絵具が乾いてからマスキングテープを剥がす。

 


2.おばけのガーランドの作り方の1を参考に、白いビニール袋を直径10cmほどの円に切り抜き、お菓子を包み、タイで止める。白の丸シールに目の瞳孔を描き、白丸に貼る。赤ペンで充血をかく。黒い蜘蛛の作り方は「灯のガーランド」を参考にして作る。

 


3.赤い紙パッキンを敷き、目玉、蜘蛛、お菓子を詰め合わせる。

 

「黒い絵具を水で溶きすぎると、マスキングテープに染みてしまうので、普段より硬めで塗ります。真っ黒に厚塗りすることで棺桶らしさを作れます。目玉の中に、ハズレのお菓子を隠してロシアンお菓子ルーレットなどのゲームに利用しても楽しいですね」

 

ハロウィンに親子工作を楽しめば、親子の会話も弾み、行事の理解も深まるきっかけになると話してくださった甲斐荘さん。誰でも簡単にチャレンジできるように、100円ショップで手に入れられる材料を使った作品をご紹介いただきました。ぜひ気軽にチャレンジしてみてください。

 

Profile

画家・アイアン作家 / 甲斐荘暁子(かいのしょう・あきこ)

東京都表参道と駒沢PREETY THINGS、神奈川県川崎市で3つの子ども向け、絵画・造形教室「ART LABORATORY」を運営する。武蔵野美術大学卒業。10年にわたり児童向け絵画教室を主宰。アートセラピーを取り入れた絵と工作の教室、マクラーレン南青山などでのワークショップを開催。
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クリスマスリースを季節の花材で制作…フローリストが教えるドライフラワーリースの作り方

吊るすだけで部屋を華やかにしてくれる“リース”。クリスマスに飾られる印象が強いですが、季節の花材を取り入れれば、インテリアアイテムとして一年中楽しむことができます。なかでもドライフラワーを使ったリースは、インテリアに取り入れやすいだけでなく、長い期間楽しめるのが大きな魅力。

 

ドライフラワー教室を運営するフローリスト・新井聡子さんに、ドライフラワーの魅力やリースのこと、クリスマスにぴったりのドライフラワーを使ったハーフリースの作り方などを教えていただきました。

 

 

日常にも取り入れたい、
「リース」に込められた意味

クリスマスシーズンになると、あちこちで目にするリース。この時期だけ家に飾るという人も多いかもしれませんが、新井さんは「日常的に、もっと気軽に飾ってほしい」と語ります。まずは、リースを飾る意味や込められた願いについて教えていただきました。

 

「リースには、『魔除け』や『無事に戻ってこられますように』という願いが込められています。その意味を知ると、普段使いはもちろん、新築祝いなどのギフトにもぴったりだと感じていただけるのではないでしょうか。

 

また、つなぎ目がない輪の形をしていることから『永遠』という意味が込められています。ウエディングでも『永遠の愛』という意味を込めて、リースブーケを取り入れる方が増えてきました。そして、造形心理という視点から見ると『円形』は、心が穏やかになるとも言われています。ですので、雰囲気が堅苦しいと感じる部屋やオフィスにリースを飾ると、そうしたセラピー効果を感じられるかもしれません」(フローリスト・新井聡子さん。以下同)

 

インテリアアイテムとしてもぴったり
ドライフラワーリースの魅力

フレッシュな生花のリースも魅力的ですが、今回おすすめしたいのが「ドライフラワー」を使ったリースです。その魅力はどんなところにあるのでしょうか?

 

「ドライフラワーの最大の魅力は、お手入れ不要で長く楽しめるということです。生花を楽しめる期間は1週間ほどとあっという間。一方でドライフラワーは、保存環境によっては1年以上楽しめるものも多くあります。また、お部屋のインテリアになじみやすいというのも魅力のひとつです。ドライフラワーは味気ないと感じる人も多いかもしれませんが、最近は発色のいいものも増えています。ナチュラル系のインテリアはもちろんのこと、自分のお部屋の雰囲気に合ったものを見つけることもできるはずです」

 

「もし賃貸にお住まいでリースを壁に掛けられないという方は『テーブルリース』として楽しんでみてはいかがでしょうか。真ん中にキャンドルや小型のアロマディフューザーを置くのもいいですね。華やかな雰囲気を演出できると思います」

 

長く楽しむなら?
直射日光・風・湿度を避け
応急処置は“ヘアスプレー”で

設置環境によっては、より長く楽しめるというドライフラワーリース。長持ちさせるコツをうかがいました。

 

「注意すべきは『直射日光が当たる場所』、『風が当たる場所』、『湿度が高い場所』を避けるということです。ドライフラワーはもともと乾いているものですので、光が当たると退色し、より乾燥が進んでパラパラと落ちてきてしまいます。風も同様に、乾燥をもたらす大きな原因のひとつです。また、湿度の高い場所もカビが生える危険性がありますので、洗面所などの水回りは避けたほうがいいかもしれません」

 

「触ってパラパラと花材が落ちてくるようになったら、捨てるタイミング。ですが、『もう少し長く楽しみたい!』と思うときもありますよね。そんな時は、応急処置として無香料のヘアスプレーや糊スプレーをさっとかけると花材が落ちづらくなり、長く楽しむことができますよ」

 

リースにぴったりの、季節のドライフラワー

「ドライフラワーからも季節を感じてほしい」という思いから、アレンジメントにも旬の花材を取り入れている新井さん。今回は、ドライフラワーリースにもぴったりな季節の花材をいくつか教えていただきました。

 

■ 3月……ミモザ

「3月に見ごろを迎えるのが、春を告げる花として親しまれている『ミモザ』です。イタリアでは、3月8日を『ミモザの日』と呼んでおり、男性が感謝を込めて女性にお花を贈る風習があるそうです」

 

■ 6月……スモークツリー

「もこもこの素材感が可愛いスモークツリー。乾燥しやすいので、ドライフラワーにぴったりな花材です。色もグリーンだけでなく、赤や白っぽい色など様々ですので、多彩なアレンジが楽しめるのも魅力です」

 

■ 9月~10月……パンパスグラス

「最近は花嫁が手に持つウエディングリースなど、ブライダルの現場でもよく見かけるようになったパンパスグラス。ふんだんに使うとふわふわとして、華やかな印象になります。保存環境によっては、3-4年ほど長持ちするものもあるので、アレンジにおすすめの花材です」

 

初心者でも簡単!
クリスマスハーフリースの作り方

最後に、クリスマスにぴったりの花材を使って、初心者でもチャレンジしやすい「ハーフリース」の作り方を教えていただきました。ハーフリースは、その名の通りリースの半分に花材を配置するリースのこと。リース土台の素材感や色を見せることができるのも特徴です。

 

「本来はリースワイヤーを使って花材を巻き付けていくのですが、今回はグルーガンを使用します。初心者の方でも比較的簡単に作ることができますよ」

 

【準備するもの】

道具
・グルーガン
・園芸用ハサミ

 

材料
・リース土台
・麻ひも
・ドライフラワー数種 ※今回使用する花材は以下の通り
(写真上段左から)ブルニア、ラムズイヤー、サンキライ(赤い実)、ブルーバード
(写真中段左から)コットンフラワー、ハス(ゴールド)、ドライオレンジ、松ぼっくり、トウガラシ
(写真下段)ブルーアイス

 

「クリスマスリースに取り入れる赤色の素材は、イエスキリストの血を意味します。サンキライの実が赤くなるのはこの時期だけですので、季節を感じることもできますね。また、ブルーバードなどの常緑樹は一年中緑色をしているのですが、そこから連想して『永遠の命』や『健康』といった意味があるそうです。
松ぼっくりやオレンジは、冬の寒さに負けず、来年もたくさんの食物に恵まれますようにという『豊作』の願いを込められています。また、『繁栄』や『豊かさ』を象徴する、金や銀のアイテムを取り入れてみるのもおすすめです」

 

【作り方】

1.メインになる花材を決める

まずは、最初に取り付ける「リースの主役」を決めましょう。「今回は、2つの茶色いコットンを主役にしたいと思いますので、そこから取り付けていきます。コットンは白だけでなく、色の付いているものも販売しているんですよ」

 

2.花材は斜めにカットし、グルーを付けて差し込むように取り付ける

「花材をカットする際は、必ず斜めにカットしてください。斜めにカットすることで、グルーが付く面が広くなるので落ちにくくなります」

 

「グルーは、そこまでたくさん付けなくても大丈夫。ツルの間に差し込みながら取り付けてくださいね」

 

3.主役の花材を中心として、そこから伸びるようにほかの花材を付ける

コットンの隙間を埋めるように、松ぼっくりも配置。この部分を主役に他の花材を取り付けていきます。「この中心部分を球根に見立てて、そこから花が伸びていくようなイメージで他の花材を取り付けていきましょう。今回はハーフリースですので、中心から上と下の方向に伸ばしていきます。リースは、流れが大事。それさえ意識していれば綺麗に仕上がると思いますよ!」

 

A.ブルーバード

まずはブルーバード。ブルーバードのようにボリュームのある花材は、房をいくつかに分けるのがポイント。同じように斜めに枝をカットしてグルーを付け、中心部分に枝を差仕込むように取り付けます。

 

上方向と下方向に、およそ同じ量のブルーバードを取り付けました。「リーフ作りの初心者さんは、上下同じ量の花材を取り付けるのがおすすめ。バランスを見ながら取り付けていきましょう」

 

B.ブルーアイス

ブルーアイスも、長さを見ながらカットして上下の流れに沿って取り付けていきます。「ブルーアイスは針葉樹でさわやかな香りを感じる花材です。差し込む枝の部分に葉があるとくっつきにくいので、ある程度枝の先端を綺麗にしてから使うといいですよ」

 

【POINT】上下左右からの見え方を都度確認

リース作りの過程で重要なのは、確認作業。座って作る場合は、途中でリースを持ち上げ、正面からの見え方だけでなく、上下左右全方向からの見え方を都度確認しましょう。

 

「どこから見ても、花材が綺麗に見えるように配置していくのがポイント。例えば、横から見たときのボリューム感や高さに差がないかなど……色々な角度から見て、調整しながら作っていくと綺麗に仕上がると思います」

 

C.ハス

アクセントとなるゴールドのハスを、コットンの隙間を埋めるように配置します。

 

D.ブルニア

キノコみたいな見た目がかわいらしくて人気のブルニア。実が付いている部分とそうでない部分で、いくつかの房に分けてから使います。

 

まずは、実がついていない素材を中心の花材から生えるように取り付けていきます。「同じ色の花材を取り入れる際は、テクスチャーが違うものをチョイスするのがおすすめ。同じグリーンでも、形と質感に特徴があるブルニアを取り入れるとそれだけでボタニカルな印象になります」

 

丸い実の部分は、ハス同様に中心部分の隙間を埋めるような形で配置しました。「同じ花材を取り付けるときは、高低差を意識しながら配置すると平坦な印象にならず綺麗に仕上がりますよ」

 

E.ラムズイヤー

白い毛で覆われたふわふわの質感がかわいらいしいラムズイヤー。つぼみの部分と葉の部分で切り分けて配置していきます。形が特徴的なつぼみの部分は中心付近に、葉は後ろ側などにも入れると、ボリュームと奥行きが生まれます。

 

F.ドライオレンジ

ドライオレンジは、接着する部分にだけグルーをつけて差し込むように取り付けていきます。

 

「接着する部分にだけグルーを仕込み、ハスに隣接するようにドライオレンジを配置してみました。全体のバランスを見て、お好みの場所に取り付けてみてくださいね」

 

G.トウガラシ

トウガラシも房を分けて、上下に配置。少し手前に立たせるように取り付けると立体感が生まれます。「濃い色は、真っ先に目が行く部分ですので最後に配置するのがベスト。今回のリースは赤がポイント色ですので、トウガラシやサンキライは最後に全体的なバランスを見ながら取り付けましょう。白いラムズイヤーの近くに配置すると、赤色が映えるのでおすすめです」

 

H.サンキライ

サンキライも同様に、房を分けて上下に取り付けます。「サンキライは、この時期に赤くなる旬の素材です。好みではありますが、長めにカットして、枝が見えるように取り付けていくとダイナミックな印象に仕上がりますよ」

 

5.出来上がったら、軽くリースを振る

リースが完成したら、きちんと花材がリースに付いているか確認するため、軽くリースを振ります。付いていない部分があればグルーで補強しましょう。

 

6.麻ひもを通して、完成!

あらかじめ輪を作っておいた麻ひもを、リースに括り付ければ完成です。スタイリッシュな印象にしたいのであれば、ワイヤーを通してもOK。仕上がったら壁に掛けて、見え方の確認も忘れずに!

 

 

グルーガンを使えば、簡単に作れるドライフラワーリース。花材のチョイスによって、雰囲気の違いを楽しめるのも魅力のひとつです。みなさんもぜひ、クリスマスだけでなく、季節の花材を取り入れたリース作りにチャレンジしてみてください。

 

 

Profile

フローリスト / 新井聡子

東京・品川区でフラワーサロンRANUN(ラナン)を運営するフローリスト。生花アレンジメントの経験を活かし、現在はドライフラワーを使ったアレンジメントを中心に、初心者にもわかりやすいレッスンを開講。アレンジメントやブーケ、スワッグなどのオーダーも受け付けている。フラワーライフセラピストや花育士など、花に関する数多くの資格を保有。造形心理学、色彩心理の知識を生かしたアレンジメントも得意。
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DIY専門誌『ドゥーパ!』が徹底解説! 部屋のデッドスペースを埋めるミニ収納棚を作る手順

部屋の隅や家具のスキマに、デッドスペースができてしまってもったいない……と思うことがあるはず。こうしたスキマを埋めるためのオシャレな家具はさまざまありますが、ピッタリのサイズを探すのは至難の業。DIYで自分だけの家具を作る楽しさを味わいながら、デッドスペースを活用してみましょう。

 

今回はスキマ空間にぴったりのミニ収納棚を製作するコツを、日本唯一のDIY専門誌「dopa(ドゥーパ!)」編集部の中村信之介さんに教えていただきました。

 

ホームセンターのカッティングサービスとレンタル工房を活用しよう

DIYに挑戦したくても、賃貸のアパートやマンションでは作業スペースが確保できなかったり、電動工具の音が気になったりすることがあります。

 

「ホームセンターでは、購入した木材を1カット50円程度で直線にカットしてくれるサービスがあります。大きなホームセンターなら、直線以外にも複雑なカットや窓抜き加工、場合によっては鉄材のカットも対応してくれますよ」(「dopa(ドゥーパ!)」編集部・中村信之介さん、以下同)

 

また、工房を併設しているホームセンターも多いのだとか。

 

「当日購入した材料の加工なら、ホームセンターに併設されている工房が数時間無料で利用可能です。材料持ち込みの場合は、利用料を払えばOKというところもあります。基本的な金づちやノコギリのほか、卓上糸ノコ盤のような大型機械から、丸ノコ、ジグソー、インパクトドライバーなどの電動工具まで揃っているので、道具を持っていない人は、まずこういった施設を利用してDIYを楽しむとよいと思います。何より、材料が足らなくなったらすぐに買い足しに行けるというのも便利ですよね。
もし家で作業をする場合には、養生シートやポリ袋を床に広げておくと木くずなどの片づけが楽になります。木製タイルを敷けば、工具が落ちてしまった時に床を保護することもできます」

 

自分に合ったオンリーワンを作れるDIY

DIYは、既製品とは違ってお気に入りデザインや色などを選んで、自分だけのオリジナルアイテムを作れることが魅力。簡単に、安く済ませたいというだけなら既製品を購入するのもありですが、ゼロから自分で作り出すことでより愛着もわいて、使い続けることに楽しみも見出せます。

 

中村さんは、「まず、何のために作るかをイメージすることが大切」と言います。

 

「どのぐらいの高さが使いやすいのか、何を置くどんなものにしたいのかなどを具体的にイメージしておくとスムーズに設計できます。設計図は、初心者だといきなり自分で書くのは難しく感じるかもしれません。パソコンの基本操作ができれば扱える「設計ソフト」(後述)もありますので、ぜひ活用してみてください」

 

次に、設置場所を正しく採寸しておくのもポイントのひとつです。

 

「採寸には、「コンベックス」と呼ばれる金属製のメジャーを使うとよいです。先端のツメは前後にカタカタ動きますが、これはコンベックスのツメの厚みによる採寸のズレを防ぐための機能です。ここをしっかりとゼロ基点に押し当てたり引っかけたりすることで、ズレなく測ることができます」

↑薄い金属でできた「コンベックス」

 

↑コンベックスのツメをしっかりとひっかけて固定すると、誤差なく採寸できます。

 

部屋のデッドスペースを活用するコーナー用ミニ収納棚の作り方

今回は、DIY初心者でも手軽に出来るもの、かつコーナーインテリアにも活用できるものとして、コーナーにすっぽりと収まるミニ収納棚(430mm×270mm)の作り方を教えていただきました。

 

【材料】

木材
・SPF材(1×1材)38×38×910mm 3本
→200mm6本、430mm3本にカット
・パイン集成材15×300×910mm 1枚
→270×270mm3枚にカット

工具等
・両刃のこぎり
・引き廻しノコ
・紙やすり
・ハンドサンダー
・軍手、ビニール手袋
・ジグソー
・ノミ
・コンベックス
・ドリルドライバー
・インパクトドリル
・金づち
・ウエス
・ウッドワックス
・ビス(できれば半ネジ)※今回使用したものは、スリムビス75mm、38mm。
・クランプ
・マスカー(テープ付き養生シート)
・筆記用具(油性マジック、えんぴつ、消しゴム)

 

1.木取り図を用意する

木取り図とは設計図のこと。この制作に使用したのは、設計アプリ「caDIY3D-X(キャディースリーディークロス)」。ライセンス購入は9800円(税込1万780円)と、少し高く感じるかもしれませんが、3Dの木材や資材をまるで積み木のようにマウス操作で組み上げるだけで設計図を作ることができ、レイアウトのシミュレーションを確認することも可能な便利ツールです。

 

caDIY3D-X(キャディースリーディークロス):https://cadiy3d.com/wp/

2.木取り図に沿って、木材を切り出す。

天板と柱になる木材を、木取り図の寸法に合わせて切り出します。

 

3.天板に柱が通る部分の線を鉛筆で下書きする。

鉛筆を寝かせることで木材との間に隙間なく線を引くことができます。

↑カーブの始点に印をつける

 

↑中点、終点にも印をつける

 

↑つけた印を線でつなげていく。最終的に切り取った断面は紙やすりで整えていくので、ここはフリーハンドでも大丈夫です。

 

5.クランプで木材を作業台に固定し、下書きに沿って切断していく。

切断時に木材がズレたり、思わぬ方向へ飛んで行ってしまったりすることを防ぐために、クランプでしっかりと作業台に固定しましょう。上から押さえる力に自信がない人も、無理に手で押さえようとせずにこの工具を使うとスムーズに作業することができます。

↑今回使用したのは、F型クランプ。木材を挟む部分が可動式になっているので、ハンドルを回しながら締め付けていきます。

 

両刃のこぎりを使用する場合、木材の木目に対して垂直に切りたいときは「横引き」、木目に沿って切るときには「縦引き」、と刃を使い分けていくとスムーズにカットすることができます。

↑両刃のこぎりの横引き刃(左側)、縦引き刃(右側)

 

「まず、安全のために軍手を着用してください。木材を押さえている手の親指、第一関節部分をガイドにして、のこぎりがブレないように溝をつけてから切り始めましょう。人によっては指の腹や爪先をガイドにすることもありますが、これだとズレたときに誤って切って怪我をしてしまう可能性が高いのであまりおすすめしません」

↑軍手を着用して、親指は伸ばさず第一関節部分をガイドにしましょう。

 

「曲線を切るときは、引き廻しノコの使用がおすすめです。のこぎりは通常直線しか切ることが出来ませんが、引き廻しノコならジグソー(後述)で行うような曲線切りを手持ちで行うことが可能です」

「のこぎりは、一般的に『引いて切る』道具です。ですので、木材に押し込むときにまで必要以上に力をかけなくても大丈夫です」

 

素早く作業したいときには、電動工具を使っていきましょう。今回使用する『ジグソー』は、細長いノコギリ状の刃を上下に動かして材料を直線・曲線に切断する電動工具です。使用するときは、刃を木材に当てずにから回しをしてから刃を入れていくようにしましょう。これは、木材に刃を当てた状態で電源を入れたとき、刃が弾かれてしまい正確な位置がずれてしまうことを防ぐためです。刃が高速で動いているので、掘削物や工具が飛んで来ても安全なように、ここでも軍手やゴーグル着用を忘れずに。

↑ジグソー本体を上からしっかり押さえて切り進めていきます。※写真ではわかりやすいように安全カバーを外した状態で撮影しています。

 

機種によっては、先端にプラスチック板の「切断線ガイド」が付属している場合もあります。通常は下書きと刃を見ながら切り進めていきますが、ガイド線を下書きに合わせれば、刃を見ずに作業出来るので確認しやすく、楽に切り進められます。

↑先端のプラスチック部分が「切断線ガイド」

 

6.木材を紙やすりで整える

6-1. 切断面、表面を研磨する

紙やすりは、目の粗いものから細かいものまで番号で分かれており、これを「番手」と呼びます。数字が大きくなるほど目が細かくなっていき、一般的には以下の4つに区分けされます。木材の研磨は一般的には、240番くらいで仕上げることが多いそうです。

 

【紙やすりの番手区分】
・粗め:#40~#100
塗装を剥がし、大きなバリ取り、木材にカーブを付けるなど大まかな加工の際に使用します。

・中目:#120~#240
金属のサビ落とし、木材のニス塗り前などに表面の凹凸をならすために使います。

・細目:#280~#800
中目で研磨した後の仕上げ、塗装を塗り重ねる前の処理の際に使用します。

・極細目:#800~
木工ではほとんど使用しません。金属や陶器を研磨する時などに使用します。

 

紙やすりは木目に沿ってかけていきましょう。切断面に「バリ」と呼ばれるささくれが目立つ場合には、紙やすりのほかに、ミノを使って整える方法もあります。

6-2.面取り

切断面の角部分、縁は最も鋭利な状態ですので、触り方が悪いと怪我をしてしまうこともあります。紙やすりをかける際には、ぜひ「面取り」をして角を丸めておくようにしましょう。

↑面取りは、使用時に表となる部分に施していきます。完成後の安全のためにもしておきましょう。

 

【ハンドサンダー】
紙やすりをかける作業は、研磨する動作を繰り返すため手が疲れてしまうことがあります。とくに広い面を研磨するときに活躍するのが「ハンドサンダー」と呼ばれる工具です。市販の紙やすりをプレートに取り付けるだけで使用でき、電動のものもあります。

↑ハンドサンダーの使用シーン

 

端材に紙やすりを巻きつけて、即席ハンドサンダーとして利用することもできるのでぜひ試してみてください。

7.ウエスで木材の表面を拭き取る。

切削時の木くずなどを木材の表面からウエスで丁寧に拭き取ります。

下処理を終えた木材にワックス剤をウエスで塗布していきます。ワックスは一度つくと落ちにくいため、衣類に付いてしまうのが心配な人はエプロンなどを着用するとよいでしょう。手袋は、ポリエチレン手袋だとワックス材が中に浸み込む場合もあるので、ビニール手袋がおすすめです。また、マスカーで作業台をカバーしておくと、ワックス材が付着する心配をせずに作業することができます。

↑マスカーは、自宅での作業時に机や床をカバーするのにも役立ちます。

 

今回は、古材風に仕上げるためにターナー色彩が製造・販売している「オールドウッドワックス」のウォルナットを使用。安全性の高い蜜ろうが使用されており、臭いもきつくないので換気しながら屋内で作業することも可能です。

↑ウッドワックスの分量はお好みで。多く塗布すればそれだけ濃い色合いに染まっていきます。

「オールドウッドワックスの場合、1時間~2時間で乾燥します。季節や作業環境、メーカーによって変動するので、乾燥時間には余裕を持っておくと良いです」

 

9.棚を組み立てる。

9-1.下穴を開ける

木材のワックスが乾いたら、いよいよビス留めで組み立てていきます。

 

「まっすぐにビスを打ち込むコツとして、すぐに打ち込むのではなく、最初に電動ドリルでガイドとなる『下穴』を開けていきます。下穴は、あくまでもガイドとなるものなので、太く・深く開けすぎると逆にビスが留まらなくなってしまうので注意が必要です。このとき、木材を組み合わせて完成イメージを明確にすると、下穴のガイドをつける時に迷わず作業できます」

↑木材を組み合わせて確認することで、どの木材をどこに留めるかがイメージしやすくなります。

 

↑下穴のガイドはビス留めする木材の両方につけます。

 

↑下穴はビス留めをするすべての箇所に開けていきます。

 

9-2.ビスの長さを確認する

ビスには全部に刻みがある「全ネジ」と、ネジ溝が半分ほどの「半ネジ」があります。今回使用したのは半ネジです。

 

「全ネジは打ち込めばその分どこまでも進んで行くので、やりすぎると木材がヒビ割れてしまうこともあります。その点、半ネジなら、板部分とネジの間に隙間があってもネジ溝の無い部分で空回りしてくれるので、程良く隙間を埋めることができるのでおすすめです」

↑画像は半ネジ。

 

「ビスの長さも重要です。ビスは打ち始めの板厚の2~3倍の長さを選ぶと、ねじ込みが浅くなりすぎず強度を保つことができます。今回の場合、脚同士の固定には38mm厚ということで75mmビス、棚板の固定には15mm厚ということで38mmビスを使用しています」

↑実際に、木材にビスをあてて長さを確認すると分かりやすいです。

 

↑上画像は短すぎる場合(左)と長すぎる場合(右)。

 

9-3.ドリルドライバー、インパクトドライバーでビス留めをする

「『ドリルドライバー』は、ネジ締めや穴開けをするために使われる電動ドリルで、基本的には回転のみの機能です。『インパクトドライバー』は、回転と打撃の機能を兼ね備えた電動ドリルのことで、穴が無いところへのビス留めやパワーを必要とする際の作業に向いています。インパクトドライバーなら素早く作業することができますが、繊細な作業には向かないうえ、手元に衝撃が来るので、初心者ならドリルドライバーを使用することをおすすめします」

 

9-4.ビスの頭部を油性ペンで塗る。

棚の表面に出ているビスの頭部は、油性ペンで木材の雰囲気に合わせて塗ってあげるとより自然な仕上がりになります。「今回は黒の油性ペンを使用しましたが、色に決まりはありません。好きな色で自分だけのデザインに仕上げられるのもDIYならではの楽しみだと思います。また、最近ではブラックやブロンズ、ホワイトなど色つきのビスも売られていますので、ぜひ自分好みのビスを探してみてください」

↑右側が油性ペン(黒)で塗った状態。

 

10.完成

 

テーブルランプを置くと、暖色の灯りに古材の風合いがマッチする上品なインテリアになりました。ベッドライドテーブルとして活用すれば、就寝前のひと時をあたたかく照らしてくれそうです。

 

ところで、DIYの仕上げには「ニス」を塗布しなくてはいけないのでは? と考える人も多いのではないでしょうか。中村さんによると、ニス塗布は必須ではないとのこと。

 

「ニスを塗布するメリットは、表面に樹脂でコーティングするので素材に汚れやシミがつきにくくなるほか、傷や凹みからの保護効果も見込めるということが挙げられます。一方、コーティングによって素材本来の質感や手触りが失われたり、塗り直しやほかの塗料でリメイクしたいときに塗膜を剥がす手間がかかったりするデメリットがあります。屋外で利用するならニスを塗布して、屋内なら木材の質感を優先する、など用途に応じて使用するとよいと思います。」

 

ステイホームで注目されたDIY。ネクストトレンドは壁面収納に便利な「石膏ピン」

「新型コロナ感染拡大で、自宅での時間を大切にする人が増えたと思います。それをきっかけに、DIYでリノベーションをしたり収納棚を作ったりする人が増えましたね。上級者になると、薪ストーブやウッドデッキを作って楽しむ人も多いです。

 

ちなみに、これからトレンドになりそうなのは『石膏ピン』と呼ばれる石膏ボード用ピン。これは、壁面収納を楽しみたいけれど、壁に穴を開けられないという悩みを解消してくれる商品です。原状回復範囲内の極小穴で、しっかりと収納棚などを固定することができるので、気楽に壁面収納を楽しむことができると注目されています」

 

初心者にはハードルが高そうなDIYですが、基本的な流れをしっかりとおさえておけば自分で好みの家具を作ることができます。まずは小物や小さな収納棚などから挑戦して、自分だけのインテリアで部屋づくりを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

プロフィール

DIYマガジン「dopa(ドゥーパ!)」編集部 / 中村信之介

同誌の編集部に10年にわたり所属。編集部実践リポート企画を通して家具や小屋作り、溶接や左官など、さまざまなモノづくりを経験。私生活でもダイニングテーブルや本棚、キャビネットなどを制作して楽しむ、生粋のDIY好き。好きな工具は、トリマー。ストレートビットで建具作り、継ぎ手もこなす。最近、モールディングビットでの面取りでのスキルが向上したそう。

 

DIYマガジン「dopa(ドゥーパ!)」

日本で唯一のDIY専門誌。アイデアフルな実例集、ノウハウが詰まった実践記事、達人たちによるテクニック集など、最新のDIY情報を掲載。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

イケアやニトリのクリスマスグッズも活用! ハロウィンの飾り付けを手軽にシックに仕上げる方法

ハロウィンといえば、仮装したりパーティを催したり、お菓子を配ったりなど、非日常感を味える“イベント”としてのイメージが定着しています。とはいえ、今年も昨年に続き、大々的なパーティを企画したり仮装に力を入れたりするのは難しいかもしれません。そこで、ハロウィンを日常に取り入れシーズンの到来を楽しむ方法として、インテリアをハロウィン調にアレンジしてみては?

 

新たに買わなくても家にあるものやクリスマス用のアイテムを活用し、コストを抑えて楽しめるテクニックを、スタイリストの鈴石真紀子さんに教えていただきました。ひとり暮らしからファミリー世帯まで気軽に取り入れられる、おしゃれなハロウィンアレンジは必見です。

 

専用グッズにこだわらなくてOK!
手軽に楽しむハロウィンインテリアのポイント

ハロウィングッズは例年、9月上旬頃からインテリアショップや100円ショップのイベントコーナーで見かけるようになります。モノトーンにオレンジやパープルの配色が目を引くガーランドや、ディスプレイ用のかぼちゃモチーフ、クモの巣オーナメントに仮装衣装など、さまざまなアイテムが並びますが、10月上旬には激減します。

 

「イベントグッズが店頭に並ぶ時期は、年々早まっているように感じます。これからハロウィンの準備を始める方は、専用アイテムが手に入らないこともあると思いますが、ちょっとした工夫でハロウィンの雰囲気を出すことができるんです。

インテリアにハロウィンを取り入れる際、まず考えるべきは、なにを買うのかではなく、どこをアレンジするのか。リビングの一角やソファ周り、玄関の棚上などに絞り込むことで、イメージがしやすく準備や片付けも簡単になります。シンプルな木箱があるなら、その箱をディスプレイスペースとしてアレンジするのもいいですね。木箱を黒系のマスキングテープで縁取り、黒×白柄のペーパーを貼り付けて、ミニかぼちゃを置くだけでもハロウィンらしさが出てきます」(スタイリスト・鈴石真紀子さん、以下同)

ハロウィンインテリアを手軽に楽しむポイント3

1.市販のハロウィングッズに頼り過ぎない
2.アレンジするのは部屋のワンコーナーに絞る
3.モノトーンの雑貨、空き箱やガラス器など、使えそうなものをピックアップする

 

わかりやすいオレンジじゃなくていい!
くすみカラーでハロウィンらしさを演出

モノトーンとオレンジ色の組み合わせは、それだけでハロウィンを連想させるインパクトのある色合わせです。

 

「1日だけのパーティや子ども部屋ならばいいのですが、リラックスしたいリビングや大人のひとり暮らしの空間には、オレンジ色の代わりにサーモンピンクやラベンダーなど、くすみ系の色味を加えるのもおすすめです。ハロウィンのアレンジは少し雑なぐらいでも、どこか味のある仕上がりになるもの。大小さまざまな瓶にハロウィンカラーのキャンドルをセットしたり、布やレースをラフに巻き付けたりして、リズムのあるディスプレイにしましょう。

クモやドクロモチーフの小物やガーランド、キャンドルなどは、100円ショップや雑貨店で購入できるシンプルなものをストックしておくと便利です。今の時期ならば、セールになっている可能性も高いのでチェックしてみましょう」

ハロウィンインテリアのクオリティを上げるポイント3

1.モノトーンをベースに、ハロウィンカラーに捉われず、差し色を加える。サーモンピンクやラベンダーがおすすめ
2.大小さまざまなサイズのものをランダムに配置。キレイにつくり込むというよりもラフな感じでゴーストタウンを演出する
3.クモやコウモリ、ドクロなどのモチーフは、アレンジの効くシンプルなものをストックしておく

 

手作りハロウィンインテリア 実践編

1. クリスマスグッズを活用したハロウィンインテリア

クリスマスアイテムを活用したアレンジから見ていきましょう。白樺のシンプルなツリーに飾っているのは、クリスマス用のボール型オーナメント。マスキングテープを貼って顔をつくるだけで、あっという間にハロウィン仕様になるのが驚きです。壁の右上には、クリスマスリースに白いメッシュの布と糸を巻き付けた、クモの巣リースを飾っています。かわいらしい雰囲気がありながらも、落ち着きのある空間になりました。

 

「シンプルな丸いオーナメントに三角形をベースにした顔を付けるだけで、ジャックオーランタンになります。お子さんと一緒につくるのも楽しいですよ」

 

「クリスマスリースを覆うように巻きつけたメッシュの布は、シフォンやレース、チュール、オーガンジーなど透け感のあるお好みのもので。布がない場合は、ストッキングや水切り用ネットを使ってもいいでしょう。糸やリボンをランダムに巻きつけて、クモやコウモリなどの小物を貼り付ければ完成です」

 

【使ったアイテム】

ニトリ「LEDツリー(40cm・シラカバウッド iBF)
1990円(税込)

 

ニトリ「ナチュラルリース(ゴールドモール iAN)
1490円(税込)

 

ニトリ「ボール10P(ホワイトシルバーミックス iKR)
499円(税込)

 

フライング タイガー コペンハーゲン「スパイダー冠
220円(税込)

※パーツを切り離して使っています。

※商品はいずれも季節商品のため、販売終了の可能性があります。

 

続いて、リビングのソファ周辺など、くつろぎスペースに取り入れるハロウィンインテリアを提案していただきます。

 


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2. くつろぎスペースに取り入れるハロウィンインテリア

人が集うリビングのソファ周りは、ファブリック類をチェンジしたり壁にハロウィンアイテムをさりげなくプラスしたり。

 

黒やグレーのクッションの中に、サーモンピンクの太いストライプ柄クッションを投入することで、落ち着いた中にもハロウィンらしいポップなニュアンスが加わります。流木タペストリーにフェルトのコウモリをあしらった、生成りの布地がミイラを感じさせるアレンジは、上級テクに見えますが簡単に作れるそう。

 

「黒いフレームは100円ショップやIKEA(イケア)などで購入できます。中に入れているハロウィンポスターは、フリーのイラスト素材をプリントしたものです」(スタイリスト・鈴石真紀子さん、以下同)

 

「このタペストリーは、以前娘のハロウィン仮装用に作った、ミイラコスチュームの巻きスカートのリユースなんです。平ゴムに紅茶染めした包帯や、チュールやリボン、細長くカットしたさまざまな素材の布をランダムに結びつけています。切りっぱなしのほつれた状態がミイラの雰囲気を出すので、ザクザクとハサミで切ったり、手で裂いたり、ミシンや針を一切使わずにつくれます。この巻きスカートを流木に結びつけ、コウモリの形にカットした黒いフェルトを両面テープで貼り付けました」

 

【使ったアイテム】

ニトリ「クッションカバー(シンプレBK)
399円(税込)

※ニトリのオンラインサイトのみ2点セットで販売しています

 

イケア「FISKBO フィスクボー フレーム ブラック21×30cm
299円(税込)

 

続いて、思わずインスタグラムなどSNSに投稿したくなるような壁面のアレンジを解説していただきます。

 


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3. フォトスペースとしてつくり込むハロウィンインテリア

思わずインスタグラムなどSNSに投稿したくなるような壁アレンジ。マスキングテープでつくったクモの巣や、ハロウィンガーランドをかけることで、にぎやかな壁面になりました。

棚の上には、空き瓶を再利用したキャンドルスタンドとアクリル絵具を塗ったカボチャが並びます。カボチャの下に敷いたクモの巣マットは100円ショップのもの。仮装した子どもたちには、紙ストローにハロウィンイラストを貼り付けたフォトプロップスを持って、ポーズを決めてもらいましょう。

 

「黒やグレー、シルバーなどのマスキングテープを使って、壁にクモの巣をつくります。少々いびつなぐらいがかわいらしく仕上がります。マスキングテープを放射線状に貼るところから始めると形作りやすいですよ。すべてフリーハンドでOK!」(スタイリスト・鈴石真紀子さん、以下同)

 

「ジュースやワインなどの空き瓶を洗ってラベルを剥がし、包帯や白いリボンを巻いて目玉シールをつけたり英字新聞の切れ端を貼ったりして、好みのアレンジに仕上げて並べます。瓶の口にハロウィンカラーのキャンドルをセットして火を灯しましょう。時間の経過とともに溶けた蝋が流れ、雰囲気のあるキャンドルスタンドに仕上がります。カッターナイフでキャンドルの底面の周囲を削って調整すると、瓶の口にさしやすくなります。キャンドルの火は必ず壁から離し、上のガーランドや横に置く小物類に引火しないように十分注意してください」

 

【使ったアイテム】

フライング タイガー コペンハーゲン「ガーランド
330円(税込)

※季節商品のため、販売終了の可能性があります。

 

フライング タイガー コペンハーゲン「ロングキャンドル」2本
110円(税込)

※カラーバリエーションは時期により変わります

 

ハロウィンインテリアは仮装と同じように、毎年違う雰囲気を楽しみたいもの。クリスマスアイテムを少し早めに出してハロウィン仕様にアレンジしたり、家にある布や箱などを有効に活用したりすることで、コストをかけずに楽しめるといいですね。今回紹介したアイデアを参考に、ハロウィンコーナーを作ってみませんか?

 

【プロフィール】

スタイリスト / 鈴石真紀子

スタイリスト。10歳と13歳の女の子のママ。雑誌や広告などで衣食住に関わるライフスタイル全般のスタイリングで幅広く活躍。フードコーディネーターとして、またフードユニット「coton.(コトン)」として、ワークショップややイベント出店、ケータリングなどの活動にも力を注ぐ。
Instagram
@marsuzu https://www.instagram.com/marsuzu/?hl=ja
@cotonfood https://www.instagram.com/cotonfood/?hl=ja

 

「アイシングクッキー」作家に聞く、初心者でもセンス良く見せるコツと楽しみ方

ここ数年、InstagramなどのSNSで、クッキーを色鮮やかにデコレーションした「アイシングクッキー」が人気です。なかには、まるでアートのように繊細でクオリティの高いものも!

 

そういった“作品”を見るといかにも難しそうですが、アイシングクッキーの材料は砂糖、卵白、水、食用色素と、実はいたってシンプル。比較的身近な材料で作れるため、おうち時間に挑戦するにはちょうどいいかもしれません。とはいえ、最初からいきなり挑戦するのも……。アイシングクッキー作りの基本的なポイントを押さえつつ、楽しみの奥深さを知りましょう。

 

今回は、さまざまな企業から贈答向けなどのオーダーが絶えない、料理研究家である武 陽子さんに、アイシングクッキーの魅力と基本的な作り方を聞きました。

 

魅力は好きなモチーフをスイーツで再現できること

↑武陽子さんがオーダーを受けて実際に手がけたアイシングクッキーの一部。(上)御園座(名古屋市)で上演されたミュージカル「モーツァルト!」(中)歌舞伎座で限定販売中の「プティジョリーKABUKI」(下)「茅乃舎」を運営する久原本家

 

フランス料理と時短料理の研究家として、テレビや雑誌、ウェブなどで活躍していた武さんが、アイシングクッキーを作るようになったのは約6年前。ウェディングなどパーティ用スイーツのオーダーを受ける機会が増えたことがきっかけだそう。

 

「アイシングクッキーの魅力は、表現できることの幅が広いことです。例えば結婚式用では、新婦さんが実際に着用するウェディングドレスを描くなど、オーダーメイドの作品を作りやすいんです。描くモチーフが自在なことはもちろん、混ぜ合わせることでさまざまな色を作り出せ、使える色の幅が広いのもポイントですね。私は日本の四季が好きなので、うまく色を混ぜれば、そういった自然界にあるモチーフを表現するための微妙な色も作れます。

また、子どもから大人まで、幅広い年代の方が挑戦しやすいというのも魅力でしょう。とくにお子さんはみんな、お絵描きをするように、夢中になって作っていますね」(料理研究家・武 陽子さん、以下同)

 

↑武さんの工房で手を動かすスタッフ。「時間を忘れて没頭できるので、無心になりたいときにもぴったりです」

 

↑武さんの子ども向けのワークショップでは、博多の古典芸能「俄(にわか)狂言」の半面を再現。「博多駅の商業施設で行った親子向けのワークショップでは、地元の博多らしく“にわか面”の体験レッスンを開催。作る傍らで、アイシングクリームを食べてしまう子も多かったです(笑)」

 

ヴィクトリア女王にも愛されていた!“アイシング”の歴史

↑ヴィクトリア女王にも愛されていた!“アイシング”の歴史

 

アイシングとは 卵白と砂糖、水、食用色素を混ぜて作ったもの。アイシングクリームがキラキラと輝いて氷(ice)のように見えることが、その名の由来となっています。意外にもその歴史は長く、なんとヴィクトリア王朝時代のイギリスで誕生したそう。

 

「1840年に、ヴィクトリア女王がアイシングを使ったウエディングケーキを賞賛したという記録が残っていて、イギリスでは『ロイヤルアイシング』と呼ばれています。当時、砂糖はとても高価な食材だったので、王侯貴族を中心に愛されていたようです。その後、アメリカやヨーロッパに広がっていきました。

日本で盛んになってきたのは、15-6年ほど前ぐらいでしょうか。それまでは、鮮やかでカラフルな色合いのものがほとんどで、いかにも“海外のお菓子”という見た目でした。正直、食べるものというよりは、あくまで“見て楽しむもの”でしたね。それが、日本に入ってきたときに日本風にアレンジされ、淡い色合いと繊細なデザインのものが作られるように。ただ、入ってきた当時は相変わらず、あまりおいしいお菓子ではありませんでした。

でも私は、“食べられないお菓子はお菓子じゃない”がモットーなので、アイシングクッキーでも可能な限り、おいしいものを作ろうと思って作っています。使う食材は安心・安全なものにこだわっていますし、保存料は不使用。運営しているオーダー製菓工房『アトリエ桜坂AZUL』では、クッキーにもこだわっていて、アイシングに合うだけでなく、クッキー単体で食べてもおいしいように作っています。上に砂糖のコーティングがのることを考えて、甘さを控えめに作るのは、おいしいアイシングクッキーを作るためのコツですね」

 

絵心がなくてもOK! 最初は「星」と「ハート」の練習から

でも、武さんが手がけてきた美しい作品たちを見ていると、素人が挑戦するのは難しそうに見えます。

 

「絵心が必要と思われがちですが、あまり関係がない気がします。実際私も、あまり絵は得意ではありませんから(笑)。ただ、手先の器用な方は上達が早いことはたしかですね。

最初は、クリアファイルの上にアイシングシュガーで線を書く練習をするといいですよ。間違えたら拭き取れますし、乾いて固まったらペリペリと剥がせます。

クリアファイルの中に、星やハートを書いた紙を挟んで、それをなぞる練習をしましょう。形をフチ取ってから中を塗り潰していきます。線と曲線が入っているので、これができれば他の絵もきれいに描けるようになるはずです」

 

おいしく仕上げるコツは盛りすぎないこと

武さんの作品は、造形はもちろん、色使いも素敵です。

 

「ピンクひとつとっても、モーブ系なのか、青味系なのかで与える印象は全く変わります。いろいろな色を組み合わせて試しながら、色彩感覚をつかむ必要はありますね。

また、ひとつのクッキーにたくさんの色を使うというよりは、いくつかのクッキーが並んだときに、カラフルになるようにするのがコツ。というのも、アイシングシュガーを盛れば盛るほど甘くなり、おいしくなくなってしまうからです。私のお店では瓶にクッキーを入れているので、1個ではなく、複数個が揃ったときにバランスが良く見えるようにしています。

また、桜の花びらなど、形だけでも十分に何を描いているかわかるようなものは、書き込みすぎないようにしています。これも、感覚をつかむには数をこなすしかないのですが、足し算をしたほうが良いものと、引き算をしたほうが良いものを見極められるようになると、クオリティが上がります。手を動かす前に、何色を使うのかバランスを見て考えましょう。

ちなみに、クッキーに一度描いていてしまった線は消せないので、迷ったら描き足すのをやめる、ぐらいがちょうど良いと思いますね」

 

↑「セゾンシリーズ[新緑]」。形だけでも十分に何を描いたのかわかる「葉っぱ」モチーフは、カラフルにはせず同系色でまとめるのがコツだそう。最初に表面を塗りつぶして、乾いてからベースと同じ色で葉脈を描き、立体感を出しています

最近のトレンドは和菓子のような洋菓子?

色選びのコツがわかったところで、最近のトレンドのモチーフも教えていただきました。

 

「以前は、ハロウィンやクリスマスなど、イベントに関するものが多かったのですが、最近は日本らしいモチーフやご当地ものをモチーフにする人が増えている気がしますね。“和菓子のような洋菓子”といったギャップが面白いのかもしれません。

また、クッキーなら和菓子よりも日持ちがします。一般的な和菓子やケーキなどの生菓子よりは長く楽しめるので、ギフトなどにも人気です」

 

アイシングクッキーを自宅で作るには?

では、これからアイシングクッキーに挑戦したい人は、どのように始めればいいのでしょうか?

 

「材料は、卵白、砂糖、水、食用色素。それに道具として、コルネ(絞り袋)用のOPPシートがあれば作れてしまいます。ちなみに卵白は、製菓店で『乾燥卵白』(卵白を乾かして粉末状にしたもの)が購入できますが、衛生的で管理も簡単なのでおすすめですよ。

食用色素には油性のものと水性のものがありますが、アイシングクッキーの場合は、水で溶いて使うので水溶性を。最近では、必要な材料がセットになったアイシングキットが出ているので、はじめはそれらを使えば簡単に始められるでしょう」

※桜坂AZULではキットは使用していません。

 

アイシングの材料

・卵白
・砂糖
・水
・食用色素
・コルネ(OPPシート)

 

↑初心者向けとして、アイシングキットを編集部で用意してみました。左のアイシングシュガーパウダーは、すでに砂糖と乾燥卵白がミックスされていて、水で溶くだけでアイシングシュガーを作れます。食用色素は、アイシングの世界ではメジャーブランドである「ウィルトン」のジェルタイプ

 

↑コルネ用のOPPシート。くるっと丸めて円錐状にしてから、アイシングシュガーを入れて使います。「最近ではすでに袋状になったOPPシートも購入できるので、それを使うとより簡単です。100円ショップなどでも扱っているところがあるようです」

 

アイシングクッキーの基本的な作り方

用意したキットを使用し、編集部で実際にアイシングクッキーを作ってみました。

1. ベースのクリームを作る

まずは、アイシングシュガーのベースを作ります。アイシングシュガーパウダー(材料を個別に用意する場合は、粉糖と乾燥卵白をミキサーで撹拌)に水を少しずつ加えながら、ツヤが出るまで混ぜ合わせます。

 

2. 食用色素を入れて色を付ける

ベースのクリームを作りたい色の数だけ、小皿などに取り分けて、そこに食用色素を入れます。入れるときは爪楊枝を使うのがおすすめ。少量でもしっかり色がつくので、先端にほんの少し付けるだけで十分です。ヘラを使って均一に混ぜてみて、色が薄ければ食用色素を足していきましょう。

 

3. アイシングシュガーをコルネに詰める

コルネを巻いて円錐形にしてから、色を付けたアイシングクリームを入れていきます。きれいな形を作るのが意外と難しく、編集部は巻くのに苦戦……最初から袋状のものを購入すればよかったと痛感しました。編集部では、失敗しても剥がしやすいよう、封にはマスキングテープを使用。

 

4. クッキーに絵を描いて乾かす

好きな色を使い、クッキーに絵を描いていきます。最初は想像していた以上に線がガタガタに。きれいに書くには練習あるのみです。絵が描けたら時間をおいて、アイシングシュガーが乾けば、完成!

 

↑歌舞伎で限定販売中の「プティジョリーKABUKI[隈取]」。このようにベースを塗ったうえに、絵を描く場合は、下地がしっかりと乾いてから絵を描きます。そうしないと上の絵が下地に染み込んでしまい、くっきりとした線を描くことができません

「クッキー生地から作ると1日がかりの大仕事になりますが、気軽に楽しみたいときは、市販のクッキーを使えば2〜3時間で取り組めます。また、乾くのが待てないときは、予熱したオーブンなどに入れるという裏技も。

また、最初にお伝えしたクリアファイルに描く方法を使えば、アイシングシュガーのパーツを作れるので、作品に立体感を出すことができます。例えば、クリアファイルの上で、てんとう虫のイラストを描いてパーツを作り、グリーンに塗った四つ葉のクローバー型のクッキーにのせると、てんとう虫の部分が立体になってかわいいんです。クッキーで動物を作って、リボンなどはパーツにして装飾するのもいいですね」

 

↑武さんが、アイシングクッキーで作った立体のクリスマスツリー。アイシングを施した星形のクッキーをずらしながら重ねています。さらに、アラザン(銀色の粒状の製菓材料)やシュガーでデコレーション

 

「アイデア次第でさまざまな表現ができるので、ぜひ研究してみてください。私は普段から、思いついたアイデアをノートに書き溜めています。

また、いただきものラッピングなどをしっかり見ておくことも、自分がアイシングクッキーをプレゼントするときの参考になりますよ。そういったものを日頃から自分のなかにストックしておくと、より楽しめるのではないでしょうか」

 

【プロフィール】

フランス料理・時短料理研究家 / 武 陽子

オーダー製菓工房「アトリエ桜坂AZUL」、製菓料理教室[桜坂AZUL]主宰。ホームメード協会やル・コルドンブリーなどでフランス菓子を学び、製菓料理教室およびオーダー菓子工房をオープン。ギフトやウエディング、企業の販促ツールなども手がける。テレビや雑誌、ウェブなどのメディアやイベントにも出演し、ママ層から圧倒的な支持を集めている。

HP http://sakurazaka-azul.com/#top
Instagram https://www.instagram.com/sakurazaka.azul/

 

クリスマスのイルミネーション&アドベントカレンダーを100均グッズで可愛く作る方法

ハロウィンが終われば、あっという間にクリスマスがやってきます。新型コロナウイルスの影響が続く今年のクリスマスは、イベントやレストランに出掛けるよりも、自宅でのんびりと過ごす予定の人が多くなりそうです。

 

そこで今回は、クリスマスの雰囲気を家で簡単に、リーズナブルに楽しめる手作りのデコレーションアイテムを紹介しましょう。ルームスタイリストやDIY工作アドバイザーなど、多方面で活躍しているelie.さんに、作り方を教えていただきました。

 

[目次]
1. 空き瓶で作れる「クリスマスボトルライト」
2. 折り紙で作る「テトラパックライト」
3. 壁を飾る「アドベントカレンダー」

 

1. 空き瓶でもOK! 詰め込むだけでできる「クリスマスボトルライト」

ボトル型の容器に、まつぼっくりやクリスマスのデコレーションパーツ、LEDのジュエリーライトなどを詰め込むだけで作れるおしゃれなジャーライト。100円ショップのアイテムで作成可能です。詰め込むだけなので、最短5分ほどで完成します。

 

「食べ終わったジャムの瓶や、近くで拾ってきた木の実などを使えば、よりリーズナブルに作れます。また、夏には貝殻を入れ込むなど、中身を入れ替えるだけで1年中楽しめるので、是非1つ作ってみてください」(elie.さん、以下同)

 

【材料】

・PETジャーボトル
・LEDジュエリーライト
・お好みのデコレーションアイテム(数種)

 

【作り方】

1.デコレーションアイテムを敷き詰める

お好みのアイテムをボトルの中に入れ込んでいきます。赤や銀などクリスマスカラーのアイテムをアクセントに入れ込むと、よりクリスマス仕様に。「コツは、同じアイテムが固まらないようにランダムに入れ込むこと。ある程度入れたら、外側から見え方を確認しつつ位置を整えてください」

 

2. LEDジュエリーライトを仕込む

「半分くらい材料を詰め込んだら、LEDジュエリーライトをボトルの外周に沿うように入れ込んでください。白熱電球等の、熱を持つものは危ないので絶対に入れないでくださいね」

 

3. ボトル上部まで敷き詰める

「あとは残りの材料で、ボトルを埋めていくだけです。どんな風に入れ込んでもかわいいと思いますが、時々ボトルをぐるっと回してバランスを確認するといいですよ。最後に調整して完成です!」

 

elie.さんはさっそく、ラックやキッチンカウンターの上などに置いて楽しんでいるそう。プラスチック製のボトルであれば、落としても割れる心配はありません。

 

部屋のどこに置いてもかわいいアクセントに。おしゃれにクリスマス気分が味わえそうですね!

 

2つめは、折り紙で作る「テトラパックライト」です。

2. 折り紙で簡単クリスマスイルミネーション「テトラパックライト」

三角形がかわいく光るイルミネーションアイテム。こちらも全て100円ショップで購入できる商品で作成できます。

 

「難しそうな三角形も実はとっても簡単に作れますので、お子さんと一緒に是非チャレンジしてみてください!」

 

【材料】

・お好みの折り紙(数枚)
※折り紙1枚でライト2つ分のテトラパックが作れます
・LEDライト
・セロハンテープ
・ハサミ

 

【作り方】

1.折り紙に折り目をつけて半分に切る

「まずは折り紙に折り目をつけて、半分に切ります。これをLEDライトの分だけ用意してください。どんな折り紙でも大丈夫。お好みの素材や柄のものを使ってくださいね。同じ色で統一しても、1つ1つ変えてみてもかわいいと思います」

 

2. 輪っかを作る

「半分に切れたら両端をテープで止めて、輪っかを作ります。ピッタリくらいで貼るのがキレイですが、重なってしまっても大丈夫ですよ」

 

3. 輪っかの片方を閉じる

「輪っかの片方だけを閉じるように折り込み、テープでとめます。より手軽なホッチキスを使うのもオススメです」もっと簡単に作りたいときは、市販の長型封筒を使うのも手なのだとか。封筒の上半分を切れば、この写真のような形が出来上がるので、作業時間が短縮できますよ!

 

4. もう片方の入り口を垂直になるように折り込む

「もう一方の輪っかの入り口を、先ほど折ったところと垂直になるように折ります。ここをテープやホッチキスでとめれば、テトラパックが出来上がります。ここにLEDライトを挟み込みますので、まだ閉じないでくださいね!」

 

5.LEDライトを挟み込む

「折り込んだところを一度開いて、LEDライトを挟み込みます」

 

「LEDライトを挟み込んだまま、テープやホッチキスでふたを閉じてください。これをLEDの個数分作れば完成です! LEDライトは固定せず、軽く挟み込むだけでOKですよ」

 

LEDのスイッチをオンにすれば、ころんとした三角形がとってもかわいいライトが完成! 棚の上に飾るだけで、ちょっとした間接照明としてお部屋を優しく照らします。

 

「クリスマスが近づくと、クリスマスデザインの折り紙やラッピングペーパーが登場するので、よりクリスマスの雰囲気が演出できますよ。また、このテトラパックはラッピングとして使うのもオススメです。クリスマスのお菓子や小物を入れて、プレゼントしてみてはいかがでしょうか?」

 

最後は、同じく折り紙を使い、壁にかわいい仕掛けを施したクリスマスツリーを飾ります。

3. 壁にクリスマスツリーが出現⁉ 折り紙で作る「アドベントカレンダー」

12月1日からクリスマスまでの日にちをカウントダウンしながら、毎日1つずつお菓子やちょっとしたギフトを受け取るアドベントカレンダー。欧米では定番のクリスマスアイテムとして、多くの家庭で飾られているそうです。

 

今回は、そんなアドベントカレンダーを、折り紙と麻ひもを使って手作りしてみましょう!

 

【材料】

・お好みの折り紙(13枚程度)
・木製のピンチ(24~25個)
・麻ひも
・セロハンテープ
・ハサミ
・中身のお菓子

 

【作り方】

1.テトラパックを作りお菓子を仕込む

「先ほどの『テトラパックライト』と同じ要領で、テトラパックを24~25個作ります。今回は、1つ1つにお菓子を入れ込んでから封をしてくださいね」市販のアドベントカレンダーは24日までのものが多いですが、クリスマス当日の25日まで楽しめるものもあるそう。また、elie.さんのおうちでは、どれから開封してもいいようにと、あえて日付を書いていないのだとか。個数や日付の書き込みは、お好みでどうぞ!

 

2.出来上がったテトラパックをテーブルに並べる

「個数分出来上がったら、上から2個、4個、5個、6個、8個(25個の場合)と、ツリーの形になるようにテーブルに並べていきます。折り紙を何色か使っている場合は、互い違いに配置するなど、ここで色のバランスを見ながらレイアウトしてみてくださいね」

 

3.麻ひもをそれぞれの段の長さに切る

「並べたテトラパックにちょうどいい長さで、麻ひもを切っていきます。長さもお好みでOKです。ツリーを大きめに見せたいのであれば長め、コンパクトにしたい方は短めに、飾りたい場所に合わせて調整してください。また、紐の端っこを輪っかにしておけば、フックや画びょうで簡単に壁にとめられます」

 

4.木製ピンチを使って麻ひもにテトラパックを取り付ける

「麻ひもにテトラパックをつけていきましょう。木製ピンチを三角形の頂点を挟むとキレイに飾れますよ」

 

「あとは、飾りたい壁に下の段から張り込んでいきましょう。壁に穴を開けられない方は、マスキングテープなどの跡が残らないテープを使うといいですよ。壁に飾る場所がない人は、ツリーにお菓子入りのテトラパックをつけてみてはいかがでしょうか。とってもかわいいと思います」

 

最後にトップスターを取り付ければ完成です! トップスターも折り紙で作れる方法があるので、気になった方は調べてみてください。もちろん市販のものでもOKです。

 

壁のデコレーションとしても、ツリーの代わりとしてもとってもおしゃれ。写真映えもするので、SNSで注目の的になるかもしれませんね!

 

作る過程も、大切な人と過ごす大切な時間

作るのも、飾るのも簡単なクリスマスデコレーションアイテム。「ハンドメイドのいいところは、飾るだけじゃなく、作っている過程も楽しめるところだと思います。今年のクリスマスはおうちでまったり過ごしながら、お子さんや大切な人と一緒に手作りクリスマスを楽しんでほしいですね」

 

【プロフィール】

ルームスタイリスト・DIY工作アドバイザー / elie.

ルームスタイリスト、インテリアデザイナー、DIY工作アドバイザー、住宅収納スペシャリスト等の資格を持ち、多方面で活躍している2児の母。雑誌やTVなど、メディアにも多数出演している。ナチュラルテイストで統一された自宅のインテリアや、100均リメイク、簡単なDIYなどの情報を、ブログ・インスタグラムで紹介している。
Instagram https://www.instagram.com/elie.snowdiva/
ブログ https://snowdiva-elie.blog.jp/

 

お茶もDIYする時代!? アウトドアでセルフ焙煎を楽しむほうじ茶

夏も近づいてきたことだし、晴れた日には屋外で遊ぶと気持ちいいだろうな〜!

ということで、今度の休みに思い切ってキャンプを決行。せっかくだから、親子で一緒になにかを作って、娘の思い出に残るようなことができたらいいのに。そんな気の利いたアイテム、ないかな?

参ったなぁ……と、いつも困っている「参田家(まいたけ)」の面々。きょうはお父さんが、なにやら困っているようです。

参田家の人々とは?
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ちょっと気弱なお父さん、元気でしっかり者のお母さん、もうすぐ小学生の娘、甘えん坊の赤ちゃん、家族を見守るオスの柴犬の4人と1匹家族。年中困ったことが発生しては、宅配便で届いた便利グッズや、ご近所の専門家からの回覧板に書かれたハウツー、知り合いの著名なお客さんに頼って解決策を伝授してもらい、日々を乗り切っている。
https://maita-ke.com/about/

 

難しい工程はゼロ! 簡単に焙煎を体験できるキット

そんなお父さんには、大正5年創業の老舗茶舗「小栗農園」と、アウトドア雑誌「GARVY」の編集長がタッグを組んで完成させた「Roastea(ロースティー)」をお届け!「Roastea」は、野外で簡単に自分で焙煎を体験しながら、本格的なほうじ茶を味わうことのできるセットです。

 

そもそも、ほうじ茶はカフェインが少ないので利尿作用も少なく、トイレの場所が限られるアウトドアにぴったり。フッ素も豊富に含まれているので、子どもの虫歯予防対策にもおすすめです。さらに、「コーヒーは苦手だけど、温かいものを飲みたい」なんて人にもうれしいですね。

 

STEP1
アルミホイルを敷いた鍋に茶葉を入れる

↑鍋にアルミホイルを敷いて茶葉を入れたら、1~2分ほど弱火にかけます。熱が入ってきたら、焦がさないように火加減をしつつ、茶葉を動かしながら2~3分炒りましょう

 

STEP2
アルミホイルを外して、鍋に茶葉と水を入れる

↑香りがたって茶葉が膨らんできたら、30秒ほど炒り上げ、鍋を火から外します。粗熱が取れるまで置いたら、アルミホイルを外して水を入れます。 30秒ほど煮出したら、コップに注いで完成!

 

STEP3
30秒ほど煮出したら、コップに注いで完成!

↑鍋を火にかけ沸騰させたら、30秒ほど煮出します。最後に、茶こしを置いたカップに、出来上がったほうじ茶を注げば完成!

 

まとめ

焙煎と聞くと、難しそう……と尻込みしてしまいますが、「Roastea」なら“誰でも簡単に”、おいしいほうじ茶を作れます。同梱されているマニュアルは、焙煎方法はもちろん、ほうじ茶を使ったアレンジレシピも載っているので、流行りのグランピングなど、アウトドアで優雅なひとときを過ごしたい人は必見! 手軽に焙煎を体験できる「Roastea」を、ぜひ一度味わってみて。

 

【商品情報】

小栗農園「Roastea(ロースティー)」
価格:2500円
http://www.oguri-farm.com/product/80

 

日々の「参った!」というお悩みを5分で解決!「参田家(まいたけ)のおうち手帖」

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子どもも喜ぶ! 余った生地の目からウロコの活用法

娘が使う幼稚園の上履き入れやお着替え袋が古くなってきたので、4月からの新学期を機に一新。娘は喜んでくれたものの、中途半端に生地が余ってしまった……。もうひとつ作るにはサイズが足りないし、捨てるのはもったいない! 何かいい使い道はないかしら?

 

そうだ、手芸キット専門店「nunocoto(ヌノコト)」でディレクターをしている、小宮薫さんにアドバイスをもらいましょう!

参ったなぁ……と、いつも困っている「参田家(まいたけ)」の面々。きょうはお母さんが、なにやら困っているようです。

参田家の人々
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ちょっと気弱なお父さん、元気でしっかり者のお母さん、もうすぐ小学生の娘、甘えん坊の赤ちゃん、家族を見守るオスの柴犬の4人と1匹家族。年中困ったことが発生しては、宅配便で届いた便利グッズや、ご近所の専門家からの回覧板に書かれたハウツー、知り合いの著名なお客さんに頼って解決策を伝授してもらい、日々を乗り切っている。
https://maita-ke.com/about/

 

中途半端に余った布の活用方法が知りたい!

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「通園グッズをやっとの思いで作り終えたこの時期。だけど、布が中途半端に余っちゃって困っているんです。端切れを使って、簡単に作れるアイテムって何かありませんか?」
「リボン状に細長く裁断した生地を、観音折りにして作る“バイアステープ”ってご存知ですか? ハンカチの縁に縫い付けてワンポイントにしたり、幼稚園用のハンドタオルの角にフック紐として取り付けたりすることができます。500円前後で購入できる『バイアステープメーカー』という器具に通せば、アイロンをかけるだけで作れますよ!」
comment-mother
「わざわざリボンやレースを買わなくても、端切れで代用できるんですね! しかもいろいろ使えて便利そう。手作りした通園グッズと同じ生地の紐なら、子どもは幼稚園で『自分のタオルだ!』って見つけやすいし」
「ほかには、動物やハートなどのプリントを型取って、マスコットにするのはどうでしょう? 縫い合わせて中に綿を詰め、安全ピンやボールチェーンをつけて、手提げバッグにぶら下げると可愛いです。同じ柄で揃えると、子どもも喜んで大切に使ってくれますよ」
comment-mother
「なるほど! その作り方を応用して、娘の手提げバッグを作ってでた端切れを使えば、息子用の“にぎにぎ”を作れそう。綿と一緒に鈴を入れれば音が鳴って、赤ちゃんが喜びそうです」
「いいアイデアですね! あと、通学バッグが汚れて、洗濯してもシミが落ちないときは、端切れで作ったアップリケを縫い付けると目隠しにできますよ。違う絵柄の布でも四角く縫いつければ、ポケットのようなアクセントになって可愛いんです」
comment-mother
「それは目からウロコ! 通園バッグは一年を通して使う物だから、子どもが汚してしまうととても困るんですよね。さすがに予備のものを作ったり買ったりするのは大変ですもの」
「あとは、100円ショップでも購入できる『くるみボタンキット』もおすすめです。5cm角の布を専用キットで挟むだけで、可愛い絵柄のボタンが作れます。ゴムを通せばヘアゴムとして使えるので、小さい端切れが出たらストックしておくと便利ですよ」
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「くるみボタンってよく見るけど、100円ショップにあるキットで手軽に作れちゃうんですね。簡単にできるから、今度娘と一緒に作ってみようかしら。教えてもらったアイデアを実践すれば、余った布を有効活用できそう。小宮さん、どうもありがとうございました!」

 

端切れの活用アイデア

①バイアステープメーカーでバイアステープを作り、レースやリボン、ロ—プとして活用。
②生地の柄部分を2枚同じサイズに切り取り、中に綿を入れて縫い付ければマスコットに!
③モチーフを形取ってアップリケにすれば、バックの汚れ隠しや、ネームシールとして使える。
④100円ショップのキットを使えば、簡単にくるみボタンができあがり!ヘアゴムにもアレンジできる。

 

余った生地で通園グッズをアレンジ
早速教わった、余った生地の使い切りテクニックを実践。小さな端切れサイズの生地でもくるみボタンにしたら、全部使い切れちゃった! 娘もリンゴ柄の生地を切り取って作ったマスコットを気に入ってくれたわ。小物でも「お母さんが自分のために作った」という思いで大切に使ってもらえるのがうれしいわね!

 

教えてくれたのは……

手芸キット専門店「nunocoto」/ディレクター・小宮薫さん
「つくる楽しさ、手作りのあたたかさを暮らしに」をコンセプトに、ソーイングキット&オリジナル布の販売を行う通販サイト「nunocoto」にて製作を務める。ちょっとした合間にさくっと作れてお母さんも子どもも“Happy”になれる手作りのある暮らしを提案。
https://www.nunocoto.com/

 

日々の「参った!」というお悩みを5分で解決!「参田家(まいたけ)のおうち手帖」

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