1.1kgの軽さで吸引力もアリ!日立のコードレススティッククリーナー「ラクかるスティック」

日立グローバルライフソリューションズは、軽さと強い吸引力を両立したサイクロン集じん方式のコードレススティッククリーナー「ラクかるスティック」PV-BL3Mを、3月上旬に発売。

記事のポイント
頻度の高い家事こそ、少しでもラクにやりたいですよね。掃除機でいえば、「軽さ」を重視して選んでいる人は少なくないのでは。本製品はとにかく使い勝手に配慮し、床面はもちろん、高いところや階段などでも掃除がすんなりできるよう、工夫が凝らされています。

 
「ラクかるスティック」PV-BL3Mは、使い勝手に配慮して本体のデザインを一新。電池を交換して便利に使えるカセット式リチウムイオン電池を採用したほか、本体や延⾧パイプ、ヘッドそれぞれの構造や組み合わせなどを工夫したといいます。

 

さらに、新開発の小型・軽量のファンモーターも採用し、従来機種より空気を吸い込む力を約20%アップさせているとのこと。

 

ヘッドには、従来機種と同様に「パワフル スマートヘッド light」を採用。同ヘッドに搭載している「ごみくっきりライト」は、暗いところはもちろん、明るいところでも見えにくかったごみを浮かび上がらせます(*1)。

(*1) 日立グローバルライフソリューションズ調べ。ごみの種類や量、床、周囲環境などの条件によって効果は異なります。

ダストケース内筒に髪の毛などがからまりにくく、お手入れがラクな「からまんプレス構造」や、ダストケースを外さずにボタンを押して簡単にごみ捨てできる「ごみダッシュ」などは、従来機種から継続で採用しています。

 

日立グローバルライフソリューションズ
「ラクかるスティック」PV-BL3M
参考小売価格:7万6780(税込)

作り置き派に嬉しい冷蔵庫! カメラや冷凍室を強化した、日立 「まんなか冷凍 HXCC タイプ」

日立グローバルライフソリューションズは、クリスタルミラーデザインを採用する冷蔵庫「まんなか冷凍 HXCC タイプ」2機種を、2月下旬に販売開始します。

 

記事のポイント

↑中央が発表会でメインとして紹介されたHXCCタイプ。右は海外展開され、これから国内でも展開されるプレミアムモデルGZCタイプ

 

発表会に参加しました。さすがはハイエンドモデル、まずは完全なミラー仕様のデザインにびっくり。高さは1875mmありますので、余裕で姿見として使えます。機能面では、まるごとチルド、新鮮スリープ野菜室、冷蔵庫カメラをはじめ、同社が誇る独自機能を「これでもか」と詰め込んでいます。

 

冷凍室には1段目と2段目に食品の霜つきを抑える「霜ブロック」機能も新たに追加。「霜ブロック」機能のあり/なしの食材比較を見せてもらいましたが、その違いは歴然でした。冷凍室が182Lと大容量なのもあり、作り置きや冷凍食品を多用する方は、さらに選びやすくなったのではないでしょうか。

↑冷凍うどんの霜つき比較

 

定格内容積617Lの「R-HXCC62X」、540Lの「R-HXCC54X」の計2モデルをラインナップ。いずれも大容量冷凍室に独自構造「らくうま!ひろ in 冷凍プラス」を採用しているのが特徴のモデルです。

 

冷凍室下段は高さの異なる3段ケース構造で、食品の大きさに合わせた整理・収納が可能。加えて、1 段目の薄物ケースには大型アルミトレイを採用しており、トレイに置くだけで自動でホームフリージングしてくれる「デリシャス冷凍」を実現。食品をすばやく凍らせることで細胞の破壊を抑制し、肉のうまみや野菜のビタミンCを守っておいしく保存できるとしています。

↑3段構成の下段ケース

 

冷凍室下段1・2段目には「霜ブロック」を採用し、上下から食品を包み込むように冷やすことで、上からのみ冷やすよりも食品の温度を低下させているとのこと。食品よりも低い周囲の空気温度と食品温度の差を抑えることで水分が逃げにくくなり、食材のパサつきや霜の発生を抑えます。

 

また、従来モデルにも搭載されていた冷蔵室の鮮度を維持する「まるごとチルド」、野菜室下段スペースの「新鮮スリープ野菜室」なども引き続き搭載。さらに冷蔵室(棚、左右ドアポケット)に加え、冷凍室下段、野菜室が撮影できる「冷蔵庫カメラ」を採用しました。撮影した画像は専用スマホアプリから確認可能です。

 

実売予想価格は617Lの「R-HXCC62X」が税込42万円、540Lの「R-HXCC54X」が同39万円となっています。

 

日立グローバルライフソリューションズ
まんなか冷凍 HXCC タイプ
価格:オープン

スリムな本体幅でインテリアになじむ! 日立、シングルドア冷蔵庫「まんなか冷凍 HWSタイプ」など発売

日立グローバルライフソリューションズは、シングルドアタイプの冷蔵庫「まんなか冷凍 HWSタイプ」R-HWS47V(定格内容積470L)を10月下旬から、「まんなか野菜 Vタイプ」R-V38V(定格内容積375L)・R-V32V(定格内容積315L)を10月中旬から発売します。スリムな本体幅(※)で、インテリアになじみやすいシンプルでフラットなデザインを採用。ヘアライン調の鋼板ドアで、高い質感を表現しています。色は、「まんなか冷凍 HWSタイプ」がライトゴールドとピュアホワイトの2色を用意。「まんなか野菜 Vタイプ」は今回新たにグラファイトシルバーを採用し、ライトゴールドとあわせて2色を展開します。

※本体幅は、R-HWS47V:60cm、R-V38V:60cm、R-V32V:54cm

 

「まんなか冷凍 HWSタイプ」R-HWS47V

 

■ひろびろ使えて、整理もしやすい。使いやすい冷凍室。「ひろin(イン)冷凍」

冷凍室は、合計容量140L(*1)の大容量でひろびろと使え、冷凍室下段に採用した3段ケースにより、食品の大きさにあわせて整理しながら収納できる「ひろin冷凍」を採用。3段ケースの1段目は、深さ約5cmの薄物ケース「急冷凍スペース」で、小分けにした肉や魚、ごはんなどをアルミトレイでおいしくホームフリージングできるとのこと。2段目は、深さ約9cmの小物ケースで、よく使う冷凍食品や作り置きおかずなどを整理してストックできます。さらに、3段目は、深さ約14.5cmの大物ケースで、まとめ買いした冷凍食品や大きな食材もたっぷり収納できます。

(*1) 冷凍室上下段、製氷室の定格内容積の合計140L。食品収納スペースの目安は81L。

■たっぷり入る冷蔵室の全段どこでもチルド保存できて、らく・うま。「まるごとチルド」

「まるごとチルド」(*2)は、冷蔵室の全段が低温約2℃(*3)なので、どこでも肉・魚を保存でき、約5日後でも加熱調理しておいしく食べられます。また、作り置きや下ごしらえした食品も菌の繁殖を抑えて鮮度が長持ち(*4)するといいます。

 

さらに、うるおい冷気で、ラップなしでも乾燥や変色を抑えておいしく保存可能(*4)。ラップをする手間が省け、使用量を減らせるとともに、クリームたっぷりのケーキや、きれいに盛り付けたサラダやオードブルも乾燥や型崩れを気にせずそのまま収納できるといいます。

 

低温保存に向いている葉物野菜を保存できるため、野菜室がいっぱいのときは「まるごとチルド」に保存してもOK。低温だから、野菜の呼吸活動を抑えて、ビタミンCを守ります(*4)。

 

さらに、よく出し入れする卵や小さな食品をまとめて、冷蔵室の棚の好きな位置に入れられる「小物ケース(卵スタンド付き)」を新たに採用。

(*2)ドアポケットはまるごとチルドに含まれません。出荷時は「まるごとチルド」設定になっています。「まるごとチルド」設定時は、消費電力量が約5%増加します。ニオイの強い食品やニオイ移りしやすい食品などは、ラップすることをおすすめします。
(*3)周囲温度約32℃、「まるごとチルド」設定で庫内が安定したときの目安です。
(*4)同社調べ。食品の種類・状態・量によって効果が異なります。

 

■眠らせるように保存するから、みずみずしさが長持ち。「新鮮スリープ野菜室」 ※下段スペース

野菜は収穫後も生きていて、冷蔵庫内でも呼吸をし、エネルギーを消耗し続けます。これが鮮度を落とす主な原因の一つとなります。「新鮮スリープ野菜室」は、「プラチナ触媒(ルテニウム配合)」が野菜から出るエチレンガスやニオイ成分を分解して炭酸ガスを生成。炭酸ガスの効果で野菜の呼吸活動を抑え、野菜を眠らせるように保存して、鮮度を守ります。また、野菜から出る水分を閉じ込めて乾燥を抑えます。これらの効果により、野菜のみずみずしさが 約10 日間長持ち(*5)するので、まとめ買いにも便利。

(*5)日立グローバルライフソルーション調べ。食品の種類・状態・量によって効果が異なります。

 

「まんなか野菜 Vタイプ」R-V38V・R-V32V

 

■乾燥を抑えて、鮮度を守る。「うるおいチルド」

冷蔵室のチルドルームには、「うるおいチルド」を採用し、約+1℃で食品の乾燥を抑えて鮮度を守るといいます(*6)。

写真はR-V38V。R-38VとR-V32Vの容量・幅は異なります。
(*6)日立グローバルライフソルーション調べ。食品の種類・状態・量によって効果が異なります。賞味・消費期限を延ばす効果はなく、表記の保存期間を保証するものではありません。

 

■急いで冷やしたいときに便利。「サッと急冷却」※冷蔵室2・3段目

「サッと急冷却」(*7)は冷蔵室2・3段目の冷気の風量を一定時間増やすことで、食品を早く冷却するため、急いで冷やしたいときに便利です。

写真はR-V38
(*7) 出荷時、サッと急冷却はオフに設定されています。オンにしたときは通常運転時に比べて消費電力量が約5%増加します。

 

■冷気を直接あてない間接冷却で、乾燥を抑える。「うるおい野菜室」

冷気を直接あてない間接冷却で、野菜の乾燥を抑えながら保存。「間接冷却カバー」で、野菜から出る水分を野菜室内に閉じ込めます(*8)。

写真はR-V38V。※R-V32Vの野菜室には、2Lペットボトルは立てて収納できません。
(*8)日立グローバルライフソルーション調べ。7日間保存後の野菜の水分残存率で見ています。

ヘッドの新機能“2・3・4”がオンリー“1”の掃除のしやすさを生む! 日立クリーナーPV-BH900SMの強烈進化

広告:日立グローバルライフソリューションズ株式会社

コードレススティック掃除機は日々進化しており、多様なニーズに応えるべく日立グローバルライフソリューションズ(以下、日立)では吸引力と軽さで選べる複数のモデルが発売されています。強い吸引力と使いやすさで人気のシリーズ「パワーブーストサイクロン」に新モデルとなる「PV-BH900SM」が登場しました。「PV-BH900SM」は従来機種PV-BH900SLと同じ標準質量1.6kgをキープしたままヘッドが大幅に進化しました。「2・3・4」の数字を冠した新機能を搭載することで、さらなる掃除のしやすさを実現しているのです。「2・3・4」とはいったい何か……? 以下で順番に見ていきましょう!

↑充電台に設置した状態の「パワーブーストサイクロン PV-BH900SM」。充電台には多彩なツールも収納しています

SPEC●連続運転時間:標準約40分(パワフル スマートヘッド plus使用時) ●充電時間:約2時間 ●本体寸法:L 225×W 230×H 1024mm(スティック時) ●標準質量:1.6kg*標準質量は本体・延長パイプ・ヘッド・電池の合計質量です

 

数字の「2」→「2アングル形状」がじゅうたん奥のごみまでしっかりかき出す!

現在、コードレス掃除機は高い集じん力を誇る「パワータイプ」と、軽量で取り回しやすい「軽量タイプ」などがあります。強い吸引力を誇る「PV-BH900SM」のパワーの秘密は小型・軽量ながら強力な「パワフル3Dファンモーター」の搭載にあります。

↑「パワフル3Dファンモーター」のイメージ

 

モーターによるパワフルな吸引力に加え、「PV-BH900SM」はヘッドが「パワフル スマートヘッド plus」になり、さらなる進化を実現しました。

 

さて、新ヘッドでまず紹介したいのが、先述の数字「2・3・4」のうち「2」を冠した新機能。それが、ヘッド内部にある回転ブラシに施された「2アングル形状」です。新ヘッドはブラシの毛を2通りの角度(2アングル)で配置し、床面からごみをしっかりかき出します。

 

掃除機は基本的にフローリングよりもじゅうたんの掃除を苦手としていますが、「PV-BH900SM」はこの「かき出す力」により、じゅうたんの奥のごみまでしっかり掃除できるのです。

↑「2アングル形状」のイメージ。青と赤のブラシを異なる角度にしています

 

↑じゅうたんの上にまいた重曹で吸引テスト。ヘッドが通ったあとは重曹がしっかり取れています

 

なお、「パワーブーストサイクロン」シリーズのヘッドは、ブラシの力で前進する自走機能を採用。「PV-BH900SM」は2アングル形状により、自走機能に加え、ごみをしっかりかき出します。

 

数字の「3」→「3方向ごみくっきりライト」で壁ぎわのごみもくっきり!

続いて紹介するのが、「3」という数字に関わるヘッドの新機能「3方向ごみくっきりライト」です。

 

掃除機で部屋をキレイにするには、床のごみを見えやすくすることも重要。従来機種PV-BH900SLでは、「ごみくっきリライト」と呼ばれるLEDライトで「もっとも明るく感じる」とされる緑色の光を採用し、見えにくかった床のごみを浮かび上がらせていました。

 

新モデル「PV-BH900SM」は照らす範囲が従来機種PV-BH900SLから進化。従来機種PV-BH900SLの「ごみくっきりライト」はヘッド前方を照らしていましたが、進化した「3方向ごみくっきりライト」はヘッド前方だけでなく左右も照らすので、広い範囲のごみを浮かび上がらせます。

↑従来よりも広い範囲を照らせるようになった「3方向ごみくっきりライト」

 

ヘッドの左右を照らせるようになったことで、さらに壁ぎわや階段の掃除がしやすくなりました。壁ぎわや階段などではヘッド前面を壁に当てながら掃除するため、従来のヘッドではライトがふさがれて床面を照らせませんでした。一方、「3方向ごみくっきりライト」は同じ状況でもヘッド左右のごみまでしっかり照らしてくれます。これにより、壁ぎわのごみを確認しながら、掃除することができるのです

↑「3方向ごみくっきりライト」のおかげで、ヘッドを壁に当てた状態でも左右のごみが確認できます

 

 

数字の「4」→「4方向吸引機構」で前後だけでなく左右からも吸引!

最後に「4」の数字を持つヘッドの進化が「4方向吸引機構」です。多くの掃除機はヘッドの前からごみを吸い込むことを得意としています。日立は従来機種PV-BH900SLで掃除機を前後に押し引きをして掃除をした際に後方のごみを引きずらずに吸い込む「シンクロフラップ」を採用しており、前後のごみを吸うことができていました。さらに今回の新ヘッドはヘッドの左右からもごみを吸引する流路を設け、ヘッド前後はもちろん、左右のごみも吸引するようになりました。

↑ヘッド左右の赤枠で囲った部分にごみを吸引する流路を設けました

 

↑4方向吸引機構のイメージ。ヘッド前後はもちろん、左右からも吸引します

 

「4方向吸引機構」のメリットは、壁ぎわの掃除がより効率的にできるようになったこと。従来のヘッドは側面よりも前面での掃除を得意とするため、壁ぎわのごみをしっかり掃除するにはヘッド前面を壁につける必要があり、スムーズに動かすのに少々苦労することも。一方、ヘッド左右からも吸引してくれる「PV-BH900SM」は、壁にヘッド側面をつけてスーッと前後へ滑らせるだけで、壁ぎわのごみも一気に掃除してくれます

↑重曹をまいた床での壁ぎわの吸引テスト。「4方向吸引機構」のおかげで壁ぎわもキレイに吸引できています

 

掃除をもっと楽しく!「ARおそうじ」機能

ヘッドの新機能のほか、専用アプリを採用した新しい機能も搭載されています。それが「ARおそうじ」です。

 

「ARおそうじ」は、アプリ上で実際に掃除をした部分の軌跡が表示されるというAR技術を活用した機能。掃除の軌跡には色がつくため、自分が部屋のどこを掃除したのかがアプリ上で可視化できるのです。マップありモードのアプリ画面右上にはあらかじめ設定した部屋のマップが表示され、部屋のどこを掃除できているかを見ることも可能です。

※正確な軌跡を表示するものではありません

※スマートフォンは付属していません

※ARおそうじ中はスマートフォンの画面を注視しないでください。また、必ず周囲の安全を確かめたうえでARおそうじを使用してください

↑「ARおそうじ」のイメージ。おすすめのスピードで掃除をしている間は、画面の周囲が緑色に色づきます

 

なお、マップありモードでは「ARおそうじ」をスタートすると、部屋を掃除する広さに応じて「木の実」をゲット。また、ランダム「ほこりキャラ」が出現します。掃除後は掃除結果に応じてメッセージが表示され、マップのカバー率をスコア化。いままで見えていなかった「掃除のがんばり」が可視化されるため、掃除に対するモチベーションも上がるのではないでしょうか。

↑「ARおそうじ」終了時の画面。1台のスマートフォン端末で最大5人まで登録できるので、家族みんなで楽しくお掃除することも可能です

 

↑このほか「PV-BH900SM」は、さまざまな場所を掃除できる多彩なツールも魅力。延長パイプ、スマートホース、伸縮すき間用吸口、布用ブラッシングヘッド、ほうきブラシ、スマホホルダー、ハンディブラシが付属しています

 

パワフルな掃除機からオンリーワンの掃除機に

「2アングル形状」「3方向ごみくっきりライト」「4方向吸引機構」によって、ヘッドが大きく進化した「PV-BH900SM」。今までの掃除機にあった「ごみが見えない」「ごみが吸えない」といった悩みを減らし、壁ぎわや階段、暗い場所など、今まで面倒に感じていたシーンでの掃除も格段にラクにしてくれました。「パワーブーストサイクロン」はもともとパワーの強さで人気がありましたが、新たに「2・3・4」の数字を冠する新機能を得たことで、押しも押されもせぬモデルとなったのです。

 

ヘッドの新機能でお掃除をラクにし、さらに「ARおそうじ」も搭載したオンリーワンのモデル「PV-BH900SM」。みなさんもぜひ体験してみてください!

 

 

撮影/湯浅立志(Y2) 取材・文/倉本 春

「白物家電で再生プラスチックを使い倒せ」日立・多賀事業所に見る「本気リサイクル」の実態

日立グローバルライフソリューションズ(GLS)は2023年12月、茨城県日立市にある多賀事業所で報道陣向けに同社の環境経営に関する説明会と工場見学会を実施しました。

 

説明会に登壇した日立GLS取締役社長の大隅英貴氏は、同社が掲げる「360°ハピネス」というスローガンの下、「家電や空調を通じて人々のQoL(生活の質)向上とサステナブルな社会の実現を目指しています」と語りました。

↑日立GLS取締役社長の大隅英貴氏

 

日立GLSの取り組みの中から、特に消費者にかかわりの深い、製品作りの環境負荷軽減に対する取り組みを中心に紹介していきましょう。

 

①プラスチック

再生プラスチックを再利用できる仕組み作りを推進

日立GLSで製造する家電や空調設備の中でも、特に冷蔵庫、洗濯機、掃除機で力を入れているのが「再生プラスチックの使用率向上」です。

 

冷蔵庫と洗濯機はエアコン、テレビとともに2001年に施行された家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)の4品目に含まれており、製造業者は引き取りとリサイクルが義務付けられています。引き取った製品は家電リサイクルを行うグループ会社の関東エコリサイクルが解体してプラスチック部品を回収・粉砕。リサイクルプラスチックを製造する日立アプライアンステクノサービスが再生工程を行います。廃プラスチックは風によって重いものと軽いものをより分ける「風力選別」を行って異物を取り除き、洗浄や添加剤を加えるといった工程を経てきれいなプラスチック部品を作り出します。これを日立GLSが製造する製品の内装や外装の部品に利用します。

 

また、日立GLS 常務取締役の豊島久則氏によると、「一部、輸送途上で傷つくなどして工場に戻ってきた製品は、メーカー再生品(リファービッシュ品)として市場に再販している状況」とのこと。

↑日立GLS 常務取締役の豊島久則氏

 

↑日立GLSにおける再生プラスチック利用の流れ。関東エコリサイクルで粉砕されたプラスチック部品は、日立アプライアンステクノサービスでリサイクルプラスチックに加工されます

 

また、成形工程に粉砕機を隣接設置し、不要になったプラスチック材を再利用できるような仕組みも構築しているとのこと。そもそもプラスチックの廃棄部品が出にくい金型作りも進めているとのことです。

 

「部品を作るために、金型の中に『ゲート・ランナー』(溶解したプラスチックを金型内に誘導する流路)が使われますが、これは製品には使わないため再生に回しています。現在はこのゲート・ランナーを使わない『ホット・ランナータイプ』に切り替えている最中です」(豊島氏)

↑洗濯機の部品(奥)と、金型内で熔解したプラスチックを誘導する「ゲート・ランナー」(手前)

 

↑ゲート・ランナーの流路で固まったプラスチックは、成形終了後に製品と切り離して不要材となります。現在はこれを粉砕して再利用するとともに、ゲート・ランナーを使わない「ホット・ランナータイプ」の金型に切り替えを進めています

 

再生プラスチックを使う場所にも配慮

とはいえ、再生プラスチックには炭化物による黒い点のようなものが出てしまう場合があり、従来のデザインそのままだと外側の部品に使うのが難しいのが実情です。

 

「内側の見えない場所だけに使うと利用率が上がらないため、色味を白からオフホワイトにすることで再生プラスチックにわずかに混入する黒い炭化物が目立たないようにしています。このように、お客様に安心して再生プラスチックを使っていただけるような工夫をあちこちに入れています」(日立GLS取締役社長・大隅氏)

↑冷蔵庫、洗濯乾燥機のリサイクルの事例。水洗浄と塩水選別工程を設定して再生プラスチックの透明感を上げるとともに(左)、大物プラスチック部品をグレーに変更することで、再生プラスチック材が目立たないよう工夫を施しています(右)

 

↑「冷蔵庫のドアポケットに着色して再生率を拡大するなど、意匠性を変えて使用率を向上するという取り組みもしています」と豊島氏

 

製品開発時から再生プラスチックをしっかり利用するデザインを行うという取り組みも進められています。

 

2023年8月に発売したコードレススティック掃除機「PV-BH900SL」は、プラスチック素材のうち再生プラスチックの利用率が約40%を超えているそうです。

↑2023年8月に発売したコードレススティック掃除機「PV-BH900SL」

 

↑スタンドやノズル、パイプなどに再生プラスチックが使われています

 

「再生材は新しいプラスチックにツヤ感などがかないません。そのため、スタンドなど比較的ツヤ感がなくてもいい場所に再生プラスチックを使い、質感が必要なところにいい材料を使うなどしています。ホースなどには強度が必要なため、再生プラスチックの利用量を減らすといった工夫をこと細かく行っています」(日立GLS取締役社長・大隅氏)

 

細かい工夫はノズルの「HITACHI」というロゴにも現れています。

 

「従来の掃除機のノズルは『HITACHI』と目立つように銀色を入れていますが、プリントを入れると再利用時に分離する処理が出てきます。そこで刻印のような形にして再利用しやすくしました。これらが評価されて日本の『グッドデザイン賞』のゴールドアワードや、世界で3大デザインアワードの2つである『iF Design Award 2023』『Red Dot Design Award 2023』で表彰をいただきました」(大隅氏)

↑HITACHIロゴのプリントをやめて刻印のような形にしたことで、再利用しやすくしています(右)

 

↑PV-BH900SLの再生プラスチック利用率を高める取り組みの概要。塗装や印刷などの加工を極力排除することで、リサイクルしやすくしています

 

②ガラス

ウレタンを引き剥がして研磨してから再利用

資源の循環利用に力を入れている2つめの素材がガラスです。冷蔵庫の中にはガラスの棚などもありますが、こちらはウレタンなどが一体化しているため、それらの部材を引き剥がしてから研磨し、ガラス単体にしてから再利用しているとのことです。

↑ガラス研磨システムの概要

 

↑ウレタン除去後の再生ガラス

 

↑ガラスを研磨した状態

 

③鉄

電炉材メーカーに直接鉄くずを売却し、資源の循環を促進

3つめの素材が鉄です。

 

「以前は部品に穴を開けるなどした際に出た鉄くずをスクラップ業者に渡して、新しい材料を外から買っていました。今は電炉材メーカーに売って溶かして再製鉄したものを私たちが買い、部品に使用するという取り組みをしています。私たちは最終的な目標としてゴミを出さない、徹底的に再利用していく循環型の物作りを目指しています」(大隅氏)

↑再生鉄の利用事例。電炉材メーカーに鉄くずを直接売却することで、資源循環を促進

 

④物流

物流も見直して環境負荷を低減

大隅氏は、物流における環境負荷低減に向けた取り組みも紹介しました。

 

「私たちの一部の商品は、海外で製造したものを輸入していますが、今までは栃木県の配送センターに一旦運んでから量販店などの取引先の倉庫に運んでいました。しかし取引先の多くは千葉の湾岸に倉庫が固まっているため、私たちの倉庫も近くに置くことで輸送距離を10分の1近くにまで削減しています」(大隅氏)

 

もう1つユニークなのが、グループ会社である日立ビルシステムとの共同配送スキームです。

 

「日立GLSの事業所は茨城県日立市にあり、日立ビルシステムの事業所はお隣の茨城県ひたちなか市にあります。従来は別々にトラックを仕立てて北海道にモノを送るという、非常にもったいないことをしていました。現在はトラックの中に仕切りを作って、上は日立GLSの製品、下はエレベーターのサービス用部品を入れて2階建てにすることで、1台のトラックを有効活用する取り組みをしています」(大隅氏)

↑グループ内での共創によるトラック輸送距離や運転台数の削減事例

 

洗濯機と掃除機の生産ラインも見学

↑日立GLS 多賀事業所の外観

 

発表会後には工場見学会も行われました。日立GLSはドラム式洗濯乾燥機に独自の「ヒートリサイクル方式」を採用してきましたが、2023年モデルからより省エネ・節水が可能な「ヒートポンプ方式」を採用しました。

↑ドラム式洗濯乾燥機の生産ライン

 

「従来は短期開発サイクルに柔軟に対応できるセル生産方式でしたが、工程を分けることで先々の自動化につなげるためにコンベアライン方式に変えました。これからの労働力不足に向けて、省人化を進めていきたいと考えています」(日立GLS 常務取締役・豊島久則氏)

 

続いて掃除機の生産ラインも見学しました。担当者によると、スティック掃除機のラインはセットで入ってきたトレイを一人で組み立てる「スマートトレイセル」を採用しているとのこと。

↑部品がセットで入っているトレイ

 

↑スティック掃除機の生産ライン。トレイに入った部品を一人で組み立てる方式です

 

ロボット掃除機はカメラで工程をチェックしながら組み立てる「モニタリングセル」を採用。こちらは「作業の指示書と間違っていないか、部品の取り付け忘れはないかなどをカメラで認識して処理する組み立て監視システム」(担当者)とのこと。

 

このように、日立多賀事業所では、最新のリサイクルシステムと生産ラインを見学することができました。今後も、環境負荷を軽減する同社の取り組みに注目していきたいですね。

↑ロボット掃除機の生産ライン

 

↑作業中にもロボット掃除機がフロアを掃除していました

 

「ふとん乾燥機に二度ビックリ」家電のプロが 2023年「感動家電」ベスト3を語る

2023年に発売された数多くの家電のなかで、プロの心をもっとも動かしたアイテムは何だったのか? 今回は、テレビや雑誌をはじめ、数多くの媒体で活躍する家電ライター・田中真紀子さんにベスト3を挙げてもらい、感動ポイントを語っていただきました!

 

【その1】使えば使うほど「炊飯器のプチ不満」が解消されていると実感します!

パナソニック 

自動計量IH炊飯器 SR-AX1

実売価格4万5540円(税込)

米びつ2 kg(13合分)と水タンク600 mL(2合分)を内蔵し、米と水の計量・投入から炊飯まで全自動で行う炊飯器。炊飯量は0.5合から2合まで0.25合単位で選べます。専用アプリと連携することで外出先から炊飯の設定や変更ができるため、急な予定変更にも対応可能。

↑米びつと水タンクを内蔵し、おまかせで計量と炊飯を行います

 

【田中真紀子さんの感動コメント】

「炊きたてご飯が食べたいけれど、帰宅時間が読めないから炊飯予約できない、そもそも計量が面倒…などの理由で、ご飯を食べる機会が減った人も多いはず。私自身、長時間浸水するのがイヤなので炊飯予約はしない派ですが、本機は予約しても炊飯の直前に米と水が内釜に投入されるので安心。使えば使うほど炊飯器の『プチ不満』が解消されていると実感します。若者の米離れを食い止める可能性を秘めた画期的な炊飯器だと思うので、今後の広がりに期待!」

↑コンパクトな内釜はおひつ型のデザインで、そのまま食卓に置いて使えます

 

【その2】本当にシワが少ない! 電気代も抑えられて言うことなし

日立グローバルライフソリューションズ

「ビッグドラム」BD-STX130J

実売価格36万8280円(税込)

高速風と大風量を組み合わせた「らくはや 風アイロン」を開発し、衣類のシワを抑えながら時短・省エネを実現。お手入れが大変だった乾燥フィルターをなくしたほか、3つの自動おそうじ機能でホコリ・糸くずを大容量糸くずフィルターに集める「らくメンテ」も特徴です。新たに「ナイアガラ循環2段シャワー」を搭載し、高い洗浄力でスピーディーに洗い上げます。

↑ヒートポンプ式となって時短と省エネの両立を実現。ドラム槽の手前から衣類に直接風を当てる独自構造により、衣類を広げてシワを伸ばすことが可能です

 

【田中真紀子さんの感動コメント】

「ドラム式洗濯乾燥機のメリットは、洗濯物干しの手間が省けること。ですが、せっかく乾燥してもシワが多いとアイロンをかけなければならず、『干したほうが早かったかな…』と思ってしまうことも。その点、ビッグドラムは本当にシワが少ない! さらに面倒だった乾燥フィルターのお手入れも不要になり、洗濯全体の負担が大きく減ったと実感できます。しかも、今年はついにヒートポンプを搭載。電気代も抑えられるようになったので、もう言うことなし!」

↑本体上部にあった乾燥フィルターをなくし、お手入れをラクにした「らくメンテ」も特徴です

 

【その3】パワフルな温風にビックリ! 寒い季節は就寝前に使うと幸せです

カドー

ふとん乾燥機 FOEHN(フェーン)001

実売価格2万4200円(税込)

スティック状のコンパクトな本体をふとんに挿し込むだけで使えるふとん乾燥機。独自の送風技術で2m先まで届く高風速を実現し、シングルサイズはもちろん、ダブルサイズのふとんも隅々まで温風を届けます。パワフルながら業界最小クラスの420Wと省エネ。オゾンによる除菌・消臭機能も搭載しています。

↑コンパクトなボディで使用も収納もラク。マット塗装に柔らかなウォームグレーカラーも特徴です

 

【田中真紀子さんの感動コメント】

「初めて見たときは『本当にこんなに小さくて大丈夫……?』と不安でしたが、パワフルな温風が出てきてビックリ! 『でも、ふとん全体は温まらないのでは……?』と思っていたら、これまたちゃんと温まっていて二度ビックリでした。ここまでコンパクトで軽いと、使うときのハードルが下がるので起きてすぐふとんにセットする、なんて使い方もカンタンに習慣化できますね。ちなみに、今の寒い季節は就寝前に5~10分使うのもオススメ。温かいふとんで眠る幸せが味わえますよ」

↑2m先の風車を回す高速風を実現し、ふとんの隅々まで温風を届けます

栃木といえば「日立のエアコン」。空気清浄機能を磨いたフラグシップ機は何がすごい?

日立ジョンソンコントロールズ空調は、2023年10月末から、家庭用ルームエアコンの最新・最上位機種「白くまくん」プレミアムXシリーズを発売しています。同機の特徴は、集塵スピードを従来機種比で2倍にアップさせ、熱交換器を凍らせて部屋の匂いを吸着する凍結脱臭クリーナーを搭載、空気の質を向上させる機能を大きく進化させていることです。

↑「白くまくん」プレミアムXシリーズ

 

この機種を生産している同社の栃木事業所では、発売にあわせて出荷式などのセレモニーが行われました。最新モデルの魅力と、セレモニーの模様をレポートします。

 

集塵スピード、脱臭能力が大幅アップし、省エネにも配慮

「白くまくん」プレミアムXシリーズが着目したのは、空気の質。快適な温度環境を提供するのが従来からのエアコンの役割ですが、近年空気質への注目が高まっていることを受け、開発の方針を決めたといいます。

 

本機が搭載する、空気質向上のための目玉機能は2つ。集塵スピードが従来機の2倍になった「パワフルPremiumプラズマ空清」と、部屋の臭いを霜によって除去する国内唯一の技術「凍結脱臭クリーナー」です。

 

パワフルPremiumプラズマ空清は、ほこりだけでなく、浮遊カビや菌、ウイルス、花粉などの除去効果も持ちます。プラズマイオン発生器から放出されたイオンで空気中の汚れを捕まえ、エアコンの内部に大きく広がる熱交換器を集塵フィルターのように用いることで、捕集力を高めています。そのパワーは、家具の裏やカーテンの裏など、エアコンの風の届きにくいところに隠れたカビまで対策できるほど。集めた汚れは熱交換器を冷やして発生させた霜にまとめ、それを溶かした水と一緒に屋外へ排出します。

↑煙が充満した部屋を、エアコンの空気清浄機能で浄化するデモ映像。写真はエアコン運転開始から3分ほど経った時点です。明らかな濃度の差があることがわかります

 

↑室内機内部の熱交換器。凍結洗浄時は、これを冷却して霜を発生させます

 

熱交換器の霜は、空気中の臭いも捕まえます。ペットのトイレ臭や体臭なども大量の霜で吸着するこの技術が、2023年9月14日時点で国内唯一となる脱臭機能・凍結脱臭クリーナーです。凍結脱臭を30分行うことによる臭いの除去率は、ペットのトイレ臭なら90%、靴・靴下の臭いなら91.1%、体臭なら85.7%と高水準。熱交換器が脱臭フィルターの役割を果たすため、定期的なメンテナンスも必要ありません。

↑工場内で生産され、積み重ねられた熱交換器。薄い金属の板が積み重ねられたこの部品は、非常に広い表面積を持ちます

 

また本機は、空気だけでなく、エアコンの内部もキレイに保ちます。同社のエアコンは、従来から内部のファンを掃除する「ファンお掃除ロボ」を搭載していましたが、最新モデルではお掃除の際にファン自体を加熱する機能を追加。これにより、ファンに付着したほこりだけでなく、油汚れも熱で溶かして落とせるようになりました。落とした汚れは、排水トレーなどを通して屋外へ放出されます。

↑ファンお掃除ロボの解説パネル。パネルの下にあるエアコンは熱交換器が取り外されており、ファンが露出しています

 

高い機能性を実現しつつ、省エネ性にも配慮しました。本機には、対応する部屋の広さ別に10機種がラインナップされていますが、そのうち9機種で、2027年度を目標年度とする最新の省エネ基準をクリア。機能・省エネ性の両面で、最新・最上位機種の名に恥じない性能を誇っています。

↑内部の洗浄能力を磨くことで、省エネ性を向上させています(左パネル)

 

8代目白くまくんが広報部長に就任!

本機を生産する栃木事業所で11月7日に行われた出荷式では、日立のエアコンのイメージキャラクターとして活躍する白くまくんが、広報部長に就任することが発表されました。白くまくんが誕生したのは1975年で、いまから50年近くも前。デザインは代々変わり、現在の白くまくんは8代目になります。長く愛され続けているキャラクターであり、日立のエアコンといえば白くまくんと表現しても過言ではありません。

 

出荷式に登壇した、日立ジョンソンコントロールズ空調のバイスプレジデント兼日本・アジア地域ゼネラルマネージャーの泉田金太郎さんによると「私が広報部長をやるよりよっぽどよい」。今後は、エアコンをPRする様々なイベントに、白くまくんが登場するそうです。

↑広報部長就任の辞令を手渡された白くまくんは、かわいらしいコミカルな動きで喜びを表現しました。左は笑顔あふれる泉田さん

 

出荷式は地元密着。地元の幼稚園児による演奏も

事業所に併設された体育館で行われた出荷式は、地元密着の色が強いものでした。式典には、事業所が位置する栃木市大平町の商工会議所副会長や、栃木市の産業振興部長が登壇。地元の幼稚園児による楽曲の演奏も披露され、多くの保護者たちが観覧に訪れました。

↑テープカットの様子。同社関係者のほか、セレモニーにゲストとして参加したタレントのゆうちゃみさん、栃木市産業振興部長の櫻井 茂さんらがハサミを手にしました

 

↑大型トラックに積み上げられたエアコン。泉田さんとゆうちゃみさんによる号令で、トラックは出発していきました

 

地元密着の成果は、意外なところにも。なんと、栃木市のふるさと納税の返礼品にエアコンが選ばれているのです。ふるさと納税の返礼品になるのは、その自治体の名産品。つまり、日立のエアコンが市の名産品であることを、栃木市自身が認めているということになります。栃木といえば日立のエアコン。フラグシップモデルである「白くまくん」プレミアムXシリーズは、それを象徴する製品です。

買い替えるなら、日立を見てから! 女優&家電製品アドバイザー・奈津子さんが感動した日立「ビッグドラム」の革新機能

提供:日立グローバルライフソリューションズ株式会社

買い替えるなら、日立を見てから!

洗濯から乾燥までをおまかせできて、家事の手間を大幅に軽減してくれるドラム式洗濯乾燥機は、多忙な家庭の頼もしい味方。なかでも日立「ビッグドラム」は、「風アイロン」「ナイアガラ洗浄」などの技術を搭載したドラム式洗濯乾燥機として知られています。そんな「ビッグドラム」の新モデル「BD-STX130J」が、さらなる進化を遂げて11月中旬発売予定です。

 

今回は、その発売に先駆けて「家電製品アドバイザー」の資格を持ち、「家電女優」としても知られる奈津子さんをお招きし、注目の新モデル「BD-STX130J」を実際に見てもらうことに。進化ポイントや注目のポイントを解説してもらうとともに、本製品が実際の生活でどのように役立つのかを教えてもらいました!

※日立から奈津子さんにチェックを依頼し、奈津子さんのコメントをあらかじめ日立で確認し掲載しています。

【奈津子さんプロフィール】女優、タレント。ドラマ「野ブタ。をプロデュース」でデビュー以降、多くの作品に出演。20代でSDN48に在籍中、劇場近くの電気街で多くの家電に触れたことで家電の魅力に開眼。卒業後、「家電製品アドバイザー」のゴールドグレードを取得し、多くのレビュー執筆等を行う。現在は東京FM「スカイロケットカンパニー」レギュラー。150台以上の家電品を所持し2歳の息子を育児中

 

【「家電製品アドバイザー」とは?】

家電製品協会が実施する、家電製品についての購入や使用方法についての案内人となる人材の認定資格。家電製品全般にわたり、性能や機能、使用方法、不具合対応、リサイクルなど幅広い知識を習得する必要があります。なお、認定試験で高得点の受験者(得点率が概ね90%以上)にはゴールドグレードの特別称号が付与されます。

 

【今回紹介する製品はコチラ】

日立「ビッグドラム」BD-STX130J

「風アイロン」の技術に「ヒートポンプ」を組み合わせ、乾燥の仕上がりの良さと省エネ性を両立。時短も実現した「らくはや 風アイロン」。お手入れが大変だった乾燥フィルターを本体からなくしたほか、3つの自動おそうじ機能でホコリ・糸くずを大容量糸くずフィルター1か所に集める「らくメンテ」も特徴です。洗濯容量が12kgから13kgへ、乾燥容量が6kgから7kgへと大容量化し、大物洗いやまとめ洗いにも対応します。

SPEC●容量(洗濯/乾燥):13kg/7kg●洗浄方式:ナイアガラ洗浄●乾燥方式:らくはや 風アイロン ヒートポンプ●目安時間(洗濯~乾燥):約93分●消費電力量(洗濯~乾燥):約1150Wh(標準)●標準使用水量(洗濯~乾燥):約65L●運転音(洗い/脱水/乾燥):34/37/48dB●サイズ/質量:W630×H1065×D720㎜/93kg

 

アイロン掛けの手間を減らし、ヒートポンプ式で省エネ。「らくはや 風アイロン」が魅力的!

ビッグドラムといえば、高速風で衣類のシワを伸ばして乾かす「風アイロン」が大きな特徴。ビッグドラムの愛用者である奈津子さんも、この機能が大いにお気に入りだとか。

 

アイロンがけって、時間と手間がかかるので嫌いなんです。わが家では『ビッグドラム』の以前のモデルを長い期間使っていましたが『風アイロン』のシワ伸ばし効果が素晴らしくて、体力が限界のときにもいつも助けられていました。特に子どもが生まれてからは洗濯物の量が驚くほど増えて、すべてにアイロンがけするのは大変で。その手間を減らせるので、子育て世帯には特にオススメですね」(奈津子さん)

 

さらに、新モデル「BD-STX130J」では、「風アイロン」に省エネ性の高いヒートポンプを融合した新開発の「らくはや 風アイロン」を搭載しました。

↑ヒートポンプのイメージ。湿気を含んだ空気を除湿し、乾いた温風で衣類を乾燥します

 

実は、日立は以前から省エネ性に優れたヒートポンプの搭載を検討していました。しかし、ヒートポンプは「風量は出せるが風速を出すのは難しい」という弱点があったため、「風アイロン」の仕上がりよさを実現することができない状況でした。

 

かと言って、風速を上げるために出力を上げると消費電力が増え、もはや省エネではない……そんなジレンマを解消するきっかけとなったのが、2022年度モデルで初採用された「らくメンテ」の技術でした。ドラム式洗濯乾燥機には必須の「乾燥フィルター」をなくし、今回乾燥経路の内部構造を大きく変えることで、風路抵抗の大幅な削減が可能に。これにより、「風アイロン」とヒートポンプの両立が可能になったのです。

 

『風アイロン』が搭載できないなら、ヒートポンプを搭載しないというこだわりが日立さんらしい。そして今回、課題を乗り越えて、満を持して投入してきた姿勢が素晴らしいですね。個人的にも、こういうロマンのある開発秘話って大好きなんです! 機能の面でも、仕上がりがキレイで省エネで時短も実現するなんて、本当に魅力的な機能だと思います!」(奈津子さん)

↑日立の衣類乾燥機で乾燥させたシャツ(左)と「らくはや 風アイロン」で乾燥させたシャツ(右)の仕上がり比較イメージ。「らくはや 風アイロン」だと、防シワ加工なし綿100%のシャツでも乾燥ジワが抑えられます(※)
 ※日立調べ。衣類乾燥機DE-N60HV(洗濯後の衣類3kgを乾燥、標準コース)と、ドラム式洗濯乾燥機BD-STX130J(洗濯〜乾燥3kg時、標準コース)との比較。※衣類の量や素材、一緒に乾燥するものの種類によって仕上がりが異なります。

 

↑天日干ししたタオル(左)と「らくはや 風アイロン」で乾かしたタオルの仕上がり(右)の比較イメージ(タオル綿100%)。「らくはや 風アイロン」は繊維の1本1本を起毛させ、ふんわりした肌触りに仕上ります(※)
※日立調べ。BD-STX130J(洗濯後の衣類3kgを天日干し)と(洗濯~乾燥3kg時、標準コース)との比較。※衣類の量や素材、一緒に乾燥するものの種類によって仕上がりが異なります。

 

機能紹介その1 「らくはや 風アイロン」

効率的に熱を集める「ヒートポンプ」を採用して省エネ性を高めつつ、高速風で乾かす「風アイロン」も実現した新技術。これまで「風アイロン」で培ってきた「高効率ターボファン」に加え、「徹底的な風路抵抗の低減」「大口径のドラム槽」「らくメンテ搭載」により、シワを抑えたキレイな仕上がりと、省エネ性の両立を実現。ドラム槽の手前から衣類に直接風を当てる独自構造により、衣類を広げてシワを伸ばすことが可能です。

 

本当に助かる! 重要かつ頻度が多いお手入れの手間を減らす「らくメンテ」

BD-STX130Jの大きな特徴は「らくメンテ」。読んで字のごとく、お手入れをラクにする技術の総称です。乾燥運転時に出るホコリや糸くずを捕集する乾燥フィルターをなくし、本体下部の大容量糸くずフィルターに集約したのがそのひとつ。

 

「乾燥フィルターや糸くずフィルターのお手入れをしないと、洗濯機の乾燥機能が落ちる。実は、それを知らずに『最近、洗濯機の乾燥性能が落ちたな……』と思ってる人もいます。でも、フィルターのお手入れって重要なのに、頻度が多くて本当に面倒(※1)。だから、乾燥フィルターをなくしたと聞いたときは、『日立さん、大胆なことをしたな!』と思いました。糸くずフィルターのお手入れが、月に一度(※2)で済むのもビックリです」(奈津子さん)

※1:日立調べ。乾燥フィルター搭載機種と未搭載機種との比較において。※2:日立調べ。洗濯~乾燥7kg、1日1回運転時。衣類の量・種類により効果は異なります。
↑本体下部の大容量糸くずフィルターは1か月に1回のお手入れでOK

 

なお、さきほど奈津子さんが触れた通り、自動おそうじも「らくメンテ」に含まれる重要な機能。「洗濯槽自動おそうじ」「乾燥経路自動おそうじ」「ドアパッキン自動おそうじ」など充実した機能を搭載しています。さらに新モデルではヒートポンプ採用に伴い、「乾燥経路自動おそうじ」に乾燥効率の低下を抑制する「熱交換器自動洗浄」も追加しています。

 

「私は基本的にズボラな性格なんですけど、そのうえ子育てをしながら、お仕事をするのはやっぱり大変で。だから、少しでも負担が減る『自動おそうじ機能』は本当に助かります。共働き世帯をはじめ、お忙しい方はこうした製品を積極的に利用すべき。特にドアのゴムパッキンの部分は掃除をしにくいうえに地味に汚れが気になるところ。そこをケアする『ドアパッキン自動おそうじ』を取り入れたのはお見事です!」(奈津子さん)

↑「熱交換器自動洗浄」のイメージ。乾燥効率の低下を抑えます

 

↑「ドアパッキン自動おそうじ」のイメージ。ドアパッキン内部を流水でしっかり洗浄します

 

機能紹介その2 「らくメンテ」

「乾燥のたびに行うお手入れが面倒」との声が大きかった乾燥フィルターをなくしました。さらに、洗濯から乾燥までの工程で発生するホコリや糸くずを、3つの自動おそうじ機能で次の洗濯運転時に洗い流し、大容量糸くずフィルターに集約するシステム。

↑BD-STX130Jでは、前モデル同様、天面に配置されていた乾燥フィルターがないのでそのぶん天面もスッキリ見えます

 

「乾燥経路自動おそうじ」では、乾燥時に発生するホコリ・糸くずを乾燥ダクト手前に配置した2枚の保護フィルターで捕集。そのフィルターについたごみをしっかり洗い流し、大容量糸くずフィルターへ送ります。

↑乾燥経路自動おそうじのイメージ。保護フィルターにたまったホコリ・糸くずを洗い流します

 

「洗濯槽自動おそうじ」では、ドラム槽の裏側などに付着した皮脂汚れや洗剤カスなどを自動で洗い流します。「ドアパッキン自動おそうじ」は、ドアパッキンの裏側を専用のシャワーで洗い流します。

●ホコリ・糸くず・汚れの種類や程度などにより、洗い流せない場合があります。また、洗濯機の使用間隔が空くことが多い場合は、ホコリ・糸くず・汚れを洗い流せないことがあります。

 

汚れに悩む家庭が求めていた機能です! 進化した「ナイアガラ洗浄」

「ナイアガラ洗浄」は、高濃度の洗剤液を衣類にしっかり浸透させ、大流量の循環シャワーで洗う日立の技術。新モデルでは下段シャワーを追加し2段式のシャワーとしたことで、洗い始めの少ない水でも衣類が洗剤液に浸かるようになり、より高濃度の洗剤液で洗浄が可能になりました。さらに、途中から上段+下段の2段シャワーに切り替えることで大流量を生み出し、頑固な汚れもしっかり洗い流します。

 

今回の『ナイアガラ洗浄』は、いわば『洗剤の力を引き出す洗い方』汚れを落とすセオリーにかなっていて、洗浄力を求める方への訴求力は大きいと思います。まさに求めていた機能が搭載されました!」(奈津子さん)

↑これまでは上段シャワーのみだったため、しっかり洗剤液を浸透させるために水量が必要になり、そのぶん洗浄液が薄くなっていました。今回、下段シャワーを追加したことでより少ない水(高濃度な洗剤液)で洗浄可能になり、“隠れ汚れ”までしっかり洗い上げます

 

また、本機では、ドラム式洗濯乾燥機では初めて洗濯13kg/乾燥7kgの大容量を実現。例えば1日の洗濯量は人数×1.5kgが目安で、4人家族なら1日に6kg、2日で12kgの洗濯物がたまるところ、BD-STX130Jなら、さらにシーツ2枚(1㎏)を加えた量を1回で洗うことができます。

 

洗濯13kg/乾燥7kgと大容量でありながら、洗濯〜乾燥が93分(※)と速いのもうれしいです。『うちは家族が少ないから大容量なんて必要ない』と思う方も多いでしょうが、実は、これまで2回に分けていた洗濯が1回で済むのは省エネ・省手間。やらなくて済む洗濯の回数を年間トータルで考えると、かなりの時短になりますよ」(奈津子さん)

※衣類の量や種類、使用環境により運転時間が異なります。※データは一般社団法人 日本電機工業会・自主基準「乾燥性能評価方法」によるものです。

機能紹介その3「ナイアガラ洗浄」

大流量の「ナイアガラ循環シャワー」と「押し洗い・たたき洗い・もみ洗い」で、節水しながら際立つ白さに洗い上げる技術。洗剤の種類が液体洗剤か粉末洗剤かを自動で検知し、洗剤に合わせた溶かし方で高濃度の洗剤液を作って衣類に浸透させ、大流量で洗います。

 

さらに、新モデルでは「ナイアガラ循環2段シャワー」を新採用。より高濃度の洗剤液を衣類に浸透させることで、汚れをしっかり洗い流します。

↑「ナイアガラ洗浄」で洗う前(左)と洗った後(右)のシャツのイメージ。予洗いなしでは落としきれず、黄ばみ汚れの原因となる襟袖の皮脂汚れもすっきり洗浄します。ワイシャツ(ポリエステル65%綿35%)※日立調べ。BD-STX130J、洗7.8kg(6割負荷)時、標準コースにおいて。衣類の量、汚れ、洗剤、コースの種類などによって効果は異なります。

 

洗濯にかかる手間が減る「ワイドカラー液晶タッチパネル」

「液体洗剤 柔軟剤自動投入」がお気に入り!

このほか、奈津子さんはBD-STX130Jの7.8インチのワイドカラー液晶タッチパネルも気に入ったご様子。

 

「私自身、パネルの視認性の高い家電が好きなんです。というのも、仕事が本当に忙しくなると親や家事手伝いの方にお願いするんですけど、そのとき直感的に使えて、詳しく説明しなくても操作が行えるから説明しやすい。子どもがもう少し大きくなれば手伝えるんじゃない? っていうくらい操作がわかりやすい。また、液体洗剤 柔軟剤自動投入は、今回は柔軟剤タンクの容量が700mLから1000mLに容量アップしていて、柔軟剤のの詰め替えタイプを追加で1本(※)入れられるのもいいと思います」(奈津子さん)

※操作パネル「残量少」表示時。810mL以下の詰め替え用タイプ
↑ワイドカラー液晶タッチパネルは幅約19㎝×高さ約5.9㎝の大画面。文字が見やすく、操作が直感的に行えます。画面右側にはよく使うアイコンを一覧表示するのも便利です

 

↑液体洗剤・柔軟剤自動投入も便利。液体洗剤・柔軟剤ともタンク容量が約1000mLと大きく、補充の手間が少なくて済みます

 

「買い替える前にぜひチェックしてほしい!」進化した日立のドラム式洗濯乾燥機

今回、「ビッグドラム」BD-STX130Jをじっくり見て解説してくれた奈津子さん。最後に、「このインタビューだけでは語りきれない素敵な機能もたくさんあるので、買い替えを検討している人はホームページなどで詳しく調べてほしいです!」(奈津子さん)と、熱く語ってくれました。

BD-STX130Jは、「らくはや 風アイロン」で衣類のシワを伸ばしてふんわり仕上げ、しかも省エネと時短を実現。「らくメンテ」により乾燥フィルターのお手入れが不要なうえ、ドラム槽や乾燥経路、ドアパッキンのおそうじも自動で行うことで、お手入れの負担を大幅軽減しつつ乾燥効率の低下も防いでくれます。

 

「ナイアガラ洗浄」もさらなる進化を遂げ、頑固な汚れにしっかり対応。大容量でまとめ洗いもでき、洗濯の省手間と時短にも貢献します。ワイドカラー液晶タッチパネル採用で直感的に使える利点もあって、若い子育て世帯からシニア世帯まで、幅広い家庭に受け入れられるはず。

 

「家事って本当にストレスが多いので、ストレスを少しでも減らしたい方や子育て中の方、共働き家庭で仕事が忙しい方には特にオススメ。横幅がスリムで外観がミニマルなのもいい。個人的にもそろそろ洗濯機の買い替えを考えていて、その第一候補になる製品だと確信しました!」(奈津子さん)

提供:日立グローバルライフソリューションズ株式会社

撮影/福永仲秋(ANZ)

重量センサー搭載で、オート調理「2品同時あたため」が可能に! 日立「ヘルシーシェフ」MRO-S7B

日立グローバルライフソリューションズは、総庫内容量27Lワイド&フラット庫内の過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ」MRO-S7Bを、9月16日に発売します。市場想定価格は6万6000円前後(税込)。

 

同製品は、従来機種のMRO-S7Aと同じく本体幅483mmながら、総庫内容量は27Lのワイド庫内に進化。庫内幅は39cmで、大きな皿などが出し入れしやすく、奥行39cmの棚にも置くことができます。

 

重量センサーで重さをはかって加熱量を算出するので、食品の重さにあわせてあたため、解凍ができます。オートメニューに「2品同時あたため」を追加。分量が同じ2品をまとめて適温にあたためることが可能です。冷蔵と常温に対応。

 

過熱水蒸気で焼き上げ、ふっくらと仕上げる「過熱水蒸気調理」や、ボウルひとつで簡単調理ができ、メイン料理から副菜まで、分量おまかせのオート調理が可能な「ボウルメニュー」、下ごしらえした冷凍食材や市販の冷凍食品もオートで調理できる「冷凍からラクラクメニュー」、油を使わないヘルシーメニューができる「ノンフライメニュー」、メインディッシュやスイーツなどが10分以内で調理できる「スピードメニュー」などの様々なオートメニューを用意しています。

 

調理後の庫内手入れがしやすい「らくメンテ」を採用。汚れても外して丸洗いできる同社独自の「外して丸洗いテーブルプレート」、シリコン系塗装を施した庫内側面・背面、ヒーターが露出していないフラットな天面、大量のスチームで汚れが落としやすいお手入れコース「清掃」などを搭載しています。

 

250℃ オーブン1段で、スイーツや焼き物も、手軽に作ることができます。あたためやオーブン調理がテーブルプレート1枚ででき、テーブルプレートを庫内から外しておく必要もありません。また、重量センサーで重さをはかるので、レンジ加熱後だけでなく、オーブン調理後など、庫内の温度が高くても、続けてオートのあたためができます。

 

上質なマット仕上げのコンパクトフォルムで、ベーシックな機能をシンプルにレイアウトした、キッチンにフィットするスタイリッシュなデザインが特徴。本体色は、チャコールグレーとホワイトの2色展開です。

紙パック式クリーナーが計画比7倍の大ヒット! 2023年上半期にヒットした注目家電をプロが解説

『GetNavi』が選ぶ「2023年上半期売れたものSELECTION」。本記事では「家電編」から、ゴミ捨てが楽になる紙パック式のスティッククリーナーをはじめ、コーヒーメーカー、ホットサンドメーカーの人気モデルをそれぞれ紹介。人気の秘密について、家電デジタルライターの小口覺さんに解説してもらいました!

 

私が解説します

家電ライター 小口 覺さん
ITから家電まで幅広く精通。自慢したくなる家電を指す「ドヤ家電」の名付け親でもある。

 

【スティッククリーナー】

長年培った技術力を結集した軽量で高い吸引力の紙パック式

日立
かるパックスティック PKV-BK3K
実売価格6万2800円
2022年12月発売

紙パック式集じん方式を採用。集じん部やモーターには同社の技術を応用し、1.1kgの軽量と吸引力を両立した。緑色LEDライトで見えにくいゴミを浮かび上がらせる「ごみくっきりライト」や、髪の毛が絡まりにくい「からまんブラシ」も搭載。

 

↑紙パックが満杯でも簡単に取り出せて、ホコリも舞いにくい構造。ゴミ捨ては約2か月に1回程度でOKだ

 

↑空気がスムーズに流れやすい「パワー長もち流路」を採用。ゴミが溜まってきても吸引力が低下しにくい

 

【ヒットのシンソウ】

ゴミ捨てのラクさに注目の紙パック式が異例のヒット

「サイクロン式が主流のスティック掃除機ですが、ゴミ捨ての際にホコリが舞いにくい紙パックを採用。計画比7倍のヒットとなりました。他社も紙パック式の高級スティック掃除機を投入するかも」(小口さん、以下同)

売れ行き:★★★★
革新性:★★★
影響力:★★★★★

 

【コーヒーメーカー】

コーン式ミルが進化してより手軽に本格的な1杯を抽出

シロカ
コーン式全自動コーヒーメーカー カフェばこPRO
実売価格2万9700円
2022年10月発売

挽く・蒸らす・淹れるに加え、豆と水の計量も全自動で行う高級モデル。挽きムラを抑えた「こだわり挽き」と選べる抽出温度で、豆本来のおいしさを引き出す。マグカップに直接抽出できる「じかマグ」機能を搭載。

 

↑ホッパーは密閉性が高く、豆の香りを逃がしにくい。豆を最大200gまで保存可能で、補充の手間も軽減

 

【ヒットのシンソウ】

使い勝手を中心に従来機以上の人気を獲得

「計画値の2倍以上、金額ベースでは前モデルの同時期比2.5倍超の売れ行き。大容量ホッパーや、マグカップに直接淹れられる『じかマグ』モード、自動計量機能など、使い勝手が特に高評価です」

売れ行き:★★★★
革新性:★★★
影響力:★★★★

 

【ホットサンドメーカー】

食べきりサイズのホットサンドを作れる

レコルト
プレスサンドメーカー ミニ
実売価格4400円
2023年4月発売

6枚切りや8枚切りの食パン1枚でホットサンドが作れるコンパクトモデル。ホットケーキミックスやパイシート、ごはんを挟んでもOKだ。キュートな本体のフォルムと、レトロなムードの3カラー展開で、デザイン性の高さからSNSでも人気。

 

↑ホットケーキミックスでチーズドックやアメリカンドックも作れる。アレンジレシピを考えるのも楽しい

 

【ヒットのシンソウ】

発売1か月足らずで出荷台数は1万台を突破

「同社の食パン2枚用のタイプが1年半で11万台出荷でしたが、本機はそれを超えるペース。2枚だと量が多いという層にリーチ。サイズ・デザイン・カラーは “雑貨電(雑貨系家電)” としての完成度も◎」

売れ行き:★★★
革新性:★★★★★
影響力:★★★★

3人のごはんソムリエが絶賛! 日立の最新炊飯器「ふっくら御膳」の「圧騰(あっとう)甘み炊き」実食レポート

提供:日立グローバルライフソリューションズ株式会社

京の米老舗 八代目儀兵衛が監修し、その土鍋釜の炊き技を取り入れた日立の炊飯器が「ふっくら御膳」です。7月には新しい日立独自の炊飯方式「圧騰甘み炊き」(※1)を搭載した新製品(RZ-W100GM)が登場。 しっかりとしたお米の粒立ちはそのままに、より甘みが際立つごはんを実現したといいます。果たしてその実力はどうなのか……? ごはんのプロである「ごはんソムリエ」3名に「圧騰甘み炊き」で炊いたごはんを試食していただき、率直な感想を頂きました!(※2)

※1:「白米・極上ふつう」コース炊飯時。消費電力量・炊飯時間は出荷時設定コース「エコ炊飯」より増加します ※2:日立からごはんソムリエに実食を依頼し、ごはんソムリエのコメントをあらかじめ日立で確認し掲載しています

【炊飯に使った製品はコチラ】

日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100GM

八代目儀兵衛の土鍋釜の炊き技を取り入れた日立独自の炊飯方式「圧騰甘み炊き」を新採用。スマホアプリと連携できるコネクテッド家電で、炊きあがったごはんを評価するたびに好みの炊き上がりに近づく「わがや流」コースなどを搭載しています。このほか、スマホ連携機能を搭載していないRZ-V100GMも発売中。こちらは「水温あわせ浸し」機能やアプリ機能の「わがや流」コースなどは非搭載ながら、「圧騰甘み炊き」を搭載しています。

 

【ごはんソムリエとは?】

公益社団法人 日本炊飯協会による認定資格で、お米の産地や銘柄に関する知識、炊飯技術やごはんの栄養学、衛生管理など幅広い知識を有し、おいしいごはんを見分けられる専門家のこと。米の販売店のほか、炊飯器の開発担当者やレストランのシェフなど様々な人が「ごはんソムリエ」として活躍しています。

 

【試食その1 澁谷梨絵さんの場合】

「特に香りが素晴らしい。粒立ちがキレイで甘みしっかり。かめばジューシー!」(澁谷さん)

今回の試食には、令和4年産の新潟県産コシヒカリを使用。「圧騰甘み炊き」に対応する「白米・極上ふつう」コースで炊飯しました。最初に試食していただいたのは、「ごはんソムリエ」のほか「5ツ星お米マイスター」など数々の資格を持つ澁谷梨絵さんです。

澁谷梨絵(しぶや・りえ)「5ツ星お米マイスター」「ごはんソムリエ」「雑穀エキスパート」「雑穀マイスター」「薬膳インストラクター」「発酵食スペシャリスト」「米粉マイスター」の穀物7大プロフェッショナル資格を持つ。これまで食べてきたお米は300種類以上。全国300か所以上の田んぼに通い詰め、探し出した米や雑穀を百貨店などで販売するほか、ごはんのお供にも精通する。テレビ出演多数。

 

炊飯完了後のごはんを見た瞬間から、その炊き上がりに感動していた澁谷さん。「圧騰甘み炊き」で炊いたごはんのおいしさを情熱たっぷりに語ってくれました。

 

「まず炊飯器のふたを開けたら、ごはんが美しくてビックリ! 炊いたのは新米ではないのに、新米のような香りとツヤ感、みずみずしさです。特に香りが素晴らしくて、まるで田舎の屋外のかまどで5~10kgのお米を大火力で炊いたよう。米の粒立ちが本当にキレイで、食べると外がパリッとしていて中が軟らかく、しかも甘みがしっかり、かめばジューシー。コシヒカリって粒があまり大きくないんですが、『圧騰甘み炊き』で米粒がしっかりおねばの層をまとい、丸々としていてぷくっと太っています。甘みが強く粒立ちがいいから、どんなおかずと合わせてもお米が生きますね。シャケも合いますし、脂っこいとんかつも合うでしょう」

↑たっぷりおねばをまとったごはんは白くツヤやかで表面がなめらか。まさに一粒一粒が「立って」いる理想の炊き上がりです

 

澁谷さんは、冷めたごはんのおいしさにも驚いたといいます。

 

「しっかり蒸らしているので、“冷めてもおいしいはず”と期待していましたが、思った通り! お弁当にしてもおいしく食べられますし、塩にぎりにしても絶品だと思います!」

 

【試食その2 八尾昌輝さんの場合】

「絶妙な歯ごたえと濃厚な甘み。“格別な味わい”を炊飯器で実現できるのが驚き」(八尾さん)

八尾昌輝(やお・まさき) 大学の経済学部を卒業後、茨城の農業生産法人で農業を経験。その後複数の食品商社などを経て株式会社 食文化に入社。現在、「豊洲市場ドットコム」や「うまいもんドットコム」などのバイヤー/プロデューサーとして、全国の農産品の買い付けや商品プロデュースを手掛ける。お米は毎年40種類前後を食べるほか、各地の生産農家を取材している

 

続いて試食していただいたごはんソムリエは八尾昌輝さん。希少米を含む全国各地の銘柄に精通するほか、日本全国の農産品・水産品の商品プロデュースを手掛けています。八尾さんも前述の澁谷さん同様、炊きたての香りに感動したそうです。

 

「べちゃっとした炊き上がりになると、炊きたてのごはんは少し香りにエグ味が出るんです。でも、このごはんは本当にお米らしい華やかな香り。口に運ぶと外側にハリがあり中が軟らかい絶妙な歯ごたえ。じっくりかんでいる間にじわじわと甘みが出てきて、最後には濃厚な甘みになります。こんな“格別な味わい”が、54分の炊飯時間で実現できるとは。私は良い米を炊くときに土鍋を使いますが、土鍋は浸水時間や火加減、蒸らしが難しい。その点、炊飯器におまかせで、こんなに深い甘みのごはんが炊けるのが驚きです。それがこの製品の強みだと思いますし、炊飯技術の進化を強く感じました。

 

この粒感がありながらも甘いごはんには、特に焼き魚が合いそう。魚の持つ脂とごはんの甘み、うまみが出会うことで、ごはんをより深く楽しめるんじゃないかと。また、このごはんに合わせることを考えると、おかずもよりいいものを求めるようになりそう。そういう生活の楽しさ、食の楽しさを高めてくれる炊飯器だと思います

 

【試食その3 秋元 薫さんの場合】

「粒立ちの良さ、“はらはら”とほぐれていく食感は土鍋炊きに近い」(秋元さん)

秋元 薫(あきもと・かおる) 「ごはんソムリエ」「米・食味鑑定士」の資格を持つ料理研究家、食生活アドバイザー、フードアナリスト。企業・雑誌等にレシピ提供を行うほか、お米コンクールの審査員など幅広く活動する。雑誌の企画で炊飯器の炊き比べを行い、気になる炊飯器はレンタルして試すなど、炊飯器にも精通している

 

最後に試食していただいたごはんソムリエは、料理研究家としても活躍されている秋元 薫さん。双子のお子さんが生まれてハードな育児に追われるまでは、炊飯器は使わず土鍋だけで炊飯していたほどの土鍋好き。そんな秋元さんも「圧騰甘み炊き」の味わいには大満足だったようです。

 

「元々、コシヒカリは粒にハリのあるお米じゃなく、モチモチ食感と甘さが特長。でも『圧騰甘み炊き』で炊いたコシヒカリは、口に入れたときのほぐれ方が特別でした。ごはんの粒と粒がくっついて固まりになったのをかんでほぐす感じではなく、これは口に入れて上あごでちょっと押しただけで“はらはら”とほぐれていきます。一粒一粒の弾力もしっかりあってのどごしもいい。甘みのあとから余韻が追ってくる味わいもすごく好きです。特に食感に関しては、土鍋ごはんにすごく近いと思います」

↑炊きたてをチェックする秋元さん

 

「これだけ粒立ちがいいごはんだったら、親子丼など丼ものもごはんがべちゃつかずおいしいでしょうね。卵かけごはんも絶対おいしいはず」と語った秋元さん。最後に、裏ワザも教えてくれました。

 

この炊飯器は少量のごはんでもおいしく炊けますよね(「少量」ボタンで設定)。そこで試したいのがうちの裏ワザ。炊きたてのごはんを内釜の中でほぐしたら、そこに直接溶き卵を入れて釜の中でかき混ぜるんです。すると釜の余熱で卵が絶妙のトロトロ加減に! 明太子やたらこの切れ子を釜の中の炊きたてごはんに入れて、さっとかき混ぜてもOK。焼いたものとも生とも違うミディアムレアの食感が楽しめて、抜群のおいしさになりますよ!」

 

「ふっくら御膳」の3つのポイントをチェック!

「ごはんが甘い」「粒立ちが良い」とごはんソムリエ3人全員が絶賛した「圧騰甘み炊き」。気になるのは具体的に「どんな技・技術が使われているか」ということ。このほか、お手入れのしやすさや設置性などの面もチェックしたいところ。以下で詳しく見ていきましょう!

 

【「ふっくら御膳」のポイントその1】

米の甘みと粒立ちを両立する「圧騰甘み炊き」を新採用

日立の炊飯器「ふっくら御膳」は、京の米老舗 八代目儀兵衛が監修。同店が米料亭で提供する土鍋釜の炊飯メソッドを取り入れ、新たに開発されたのが日立独自の炊飯方式「圧騰甘み炊き」です。八代目儀兵衛が理想とする炊飯メソッドは「浸し」「加熱」「蒸らし」の各工程に存在します。まず①「浸し」ではお米にストレスをかけないよう、適切な温度でじっくり給水。「水温あわせ浸し」機能により、水温にあわせて火加減や浸し時間を自動調節することで、一年を通して安定的に米の芯まで一定の水分を吸水させます。

↑水温が高い夏の時期は給水しすぎないよう浸し時間を短く調整。水温が低い冬の時期は逆に水温を40℃まで上げながらじっくり吸水させます

 

②「加熱」工程では、内釜内に圧力をかけて最高1.3気圧(最高107℃)まで一気に沸騰させて高温で加熱。さらに工程の最後に「仕上げ加熱」を行うことでお米のべちゃつきを抑え、一粒一粒をシャキッと仕上げます。

↑加熱時には内釜内を最高1.3気圧まで高圧化。最高107℃まで一気に加熱し、米の一粒一粒に熱を入れていきます

 

③「蒸らし」工程では圧力をかけ続けた状態で最高107℃のスチームを内釜に投入。高温を維持しながらじっくり蒸らすことで、煮崩れを抑えてハリを与え、一粒一粒の外側がしっかりしていて中身が軟らかく、かめばじわっと甘みが広がる理想の炊き上がりを実現します。

↑加熱時に発生した蒸気を、内ぶたに装着した「給水レス オートスチーマー」に水分にして保存。蒸らし時にふたヒーターで加熱し、スチームにして釜内に再投入します。これにより、ごはんにハリを与えて甘みを引き出します

 

このように「浸し」「加熱」「蒸らし」にこだわった「圧騰甘み炊き」により、ごはんの甘みは従来比で約12%アップ(※3)しました。ちなみに、甘みを増やすにはお米をじっくりと浸してお米の含水率を増やすことが有効ですが、含水率を上げるとごはんが軟らかくなり、お米の粒立ちが損なわれます。これを防ぐため、「圧騰甘み炊き」では、高温高圧の「蒸らし」工程を調整。米の甘みと粒立ちを両立しているのです。

※3:日立調べ。2022年度商品RZ-W100FM(3合)炊飯時の還元糖含有量30.2mg/100g(炊飯時間約51分)に対して34.1mg/100g(炊飯時間約54分)。なお、数値は目安で、お米の種類・状態・量によって効果が異なる場合があります
↑炊飯時の温度曲線のイメージ。「ふっくら御膳 RZ-W100GM」では、「浸し」工程で水温にあわせて浸し時間を調整しつつ水温を約40℃に抑える機能、圧力加熱の最後に再加熱し、ごはんの余分な水分を飛ばす「仕上げ加熱」工程が特長

 

【「ふっくら御膳」のポイントその2

「蒸気カット※4」で蒸気やニオイがこもりにくく、設置の自由度が高くて便利!

さらにユーザーにとってうれしいのが、「蒸気カット」機能です。「蒸気カット」は、その名の通り、炊飯時の外に出る蒸気をカットする機能(※5)。その仕組みは、加熱時に発生する蒸気をふた加熱板(内ぶた)に搭載した「給水レス オートスチーマー」に水にして貯めることで、炊飯器の外に出る蒸気を大幅カット(※4)します。

※4:RZ-W100GM:炊き方「白米・極上ふつう」コース0.54L(3合)炊飯時、標準水量0.58L(580mL)に対して排出蒸気量4.7mL(約0.9%)。排出蒸気量が多いコースで測定した場合:炊き方「白米・快速」コース0.18L(1合)炊飯時、標準水量0.225L(225mL)に対して排出蒸気量6.1mL(約2.8%)。蒸気口のまわりが熱くなりますのでご注意ください。炊飯コースや周囲環境によって蒸気が出る場合がありますので、壁や家具の近く、キッチン用収納棚を使う場合は蒸気が当たらないようご注意ください ※5:日立調べ。炊飯コースや周囲環境などによって排出蒸気量や見え方は異なります
↑同社炊飯器にアクリルケースをかぶせての炊飯実験(※6)。右は「ふっくら御膳」2023年モデルのRZ-W100GMで、炊飯中に蒸気がほとんど出ないため、アクリルケースが曇っていません。左は「蒸気カット」未搭載の2018年度モデル、RZ-BC10Mで、アクリルケースの内側に蒸気が結露して白く曇っています
※6:RZ-W100GM:「白米・極上ふつう」コースで0.54L(3合)を炊いた場合。RZ-BC10M:「白米・極上」コースで0.54L(3合)を炊いた場合。炊飯終了約10分前の状態。[蒸気カット]未搭載機種はケースの内側に蒸気が結露。室温23℃

 

これにより、室内に蒸気やニオイがこもりにくく、炊飯器の設置場所の自由度が高まるのがメリット。例えば夏の暑い日にエアコンをつけているときや雨風が強い日に窓を閉め切ったときなど換気しにくいこともしばしばあります。そんなとき「蒸気カット」機能があれば、蒸気やニオイがこもる心配が少なくなります。また、炊飯器の蒸気で食器棚などの家具が結露しぬれる心配も少なくなります。スライド式の棚に設置すれば、キッチンをより広く使うことも可能です。

↑スライド式の棚にも置けるのが便利。炊飯中や炊飯器を使わないときは棚の中に収納し、ごはんをよそうときだけ棚を引き出せばよいので、キッチンスペースを有効利用できます

 

【「ふっくら御膳」のポイントその3

洗うパーツが3点で、お手入れがしやすい!

炊飯器選びの際、忘れずにチェックしたいのがお手入れのしやすさ。炊飯器は使用頻度が高いものだけに、お手入れが大変でストレスが増えた……なんてことにもなりかねません。

 

その点、「ふっくら御膳」はお手入れカンタン炊飯後にお手入れが必要なパーツは内釜、ふた加熱板(内ぶた)、オートスチーマープレートの3点のみ。特に内釜は重さ約790gと軽量で、持ち運びやお手入れもラクなのがうれしいところ。内釜にはカーボンフッ素加工が施され、炊飯時の汚れもカンタンに洗い流せるほか、内釜を使って洗米も可能。さらに内釜には6年保証(※7)がついており、安心して長期間使い続けられます。

※7:取扱説明書の記載と異なる使い方をされた場合は保証対象外となります
↑写真真ん中奥が内釜、手前左がふた加熱板で手前右はオートスチーマープレート。炊飯後に毎回洗うパーツはこれだけでOK

 

↑内釜は米と水を入れるとかなりの重さになるため、特にシニア層や女性は重すぎないものを選びたいもの。本機が採用する「大火力 沸騰鉄釜」は高い発熱性・伝熱性・蓄熱性を兼ね備えた仕様ながら、重さ約790gと軽いのが魅力です

 

↑フレーム部は凹凸が少ないうえ、シリコン入りコーティングが施され、汚れがサッと拭き取れます

 

 

ごはんソムリエが納得の味と、使い勝手の良さで幅広い世帯にオススメ!

日立「ふっくら御膳」の魅力は、「圧騰甘み炊き」によって炊き上げられるごはんのじわっと広がる甘みと土鍋釜の炊き上がりのような粒立ちの良さ。「まるで新米のようなおいしさ」(澁谷さん)「お米らしい華やかな香りに驚きました」(八尾さん)「粒立ちの良さ、ほぐれていく食感はほぼ土鍋炊き」(秋元さん)と、ごはんソムリエ3名全員が納得の味と食感です。

 

さらに「蒸気カット」機能で設置性もよく便利。締め切った部屋でも蒸気やニオイがこもりにくいほか、食器棚の近くやスライド式棚の中で炊飯しても蒸気で結露しぬれるリスクが少なく、設置場所の制限が大幅に緩和されます。内釜が軽量なうえ、炊飯後に洗うパーツの点数も3点と、お手入れがラクなのもメリット

 

ほかにも本機は炊くのが難しい新米をおいしく炊ける「極上新米」コースやまとめて炊いたごはんを冷凍しておき、食べたいときにあたためて、ふっくらおいしく食べられる「冷凍用」コース、スマホアプリでごはんを評価するたびに好みの炊き上がりに近づく「わがや流」コースなど多彩な炊飯機能を搭載。少量炊飯でもおいしく炊けるのも特長で、スチーム保温機能により最大40時間の保温も可能です(「保温低」設定時)。おいしいお米にこだわりたい夫婦世帯・シニア世帯から、忙しいなかでも豊かな食卓を実現したいファミリー層など、幅広いユーザーにオススメできる1台といえるでしょう。

 

ごはんソムリエが絶賛した日立「ふっくら御膳」のごはんを毎日味わう……あなたもぜひ、そんな幸せを実感してみてはいかがでしょうか。

撮影/湯浅立志(Y2)、鈴木謙介(※澁谷さん人物撮影)

水拭き、自動ゴミ収集など魅力的な機能が揃う! 5~10万円のロボット掃除機7モデルをチェック

吸引特化型から吸引+水拭き+自動ゴミ収集型まで幅広い製品が揃う予算5万円~10万円のロボット掃除機。選んでくれたのは、家電ライターの平島憲一郎さん。自分の掃除スタイルに合った機能を吟味して製品を選ぼう。

※こちらは「GetNavi」 2023年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

私が選びました

家電ライター 平島憲一郎さん
調達・購買コンサルタント。コスト削減や仕入れの専門家として、テレビ・ラジオなど様々なメディアで活躍している。

 

クリーンベース搭載で面倒なゴミ捨てから解放!

アイロボット
ルンバ i5+
実売価格 8万9800円

掃除タイプ 吸引+自動ゴミ収集
スマートスピーカー対応 〇
段差乗り越え 約2cm
自動充電/自動再開 〇(指定した部屋の清掃時のみスマート充電に対応)

クリーンベース(自動ゴミ収集機)を備え、最大1年間ゴミ捨て不要。家具下などに挟まる事態を回避するセンサーや3段階クリーニングシステムなど独自技術を搭載、スマホで掃除する部屋の指定もできる。ブラーバ m6と連携し、吸引と水拭きのリレー清掃も可能。

↑フロアトラッキングセンサーでフロア内の間取りを学習。キッチンやリビングのみ指定した掃除スケジュールも組める

 

↑掃除終了後に内部のゴミをクリーンベース内の紙パックに自動排出。紙パックは密封式で花粉やカビなどを99%捕捉する

 

ココが買い!

自動ゴミ捨ての快適性と掃除性能を体感!

「ルンバに自動ゴミ捨て機能を搭載。クリーンベースは横長コンパクトで圧迫感なく部屋に置けます。汚れやすいリビングやキッチンは毎日、寝室は1日おきなど部屋ごとに掃除スケジュールを自由に設定できるのも魅力です」(平島憲一郎さん、以下同)

 

圧倒的な清掃力と高速なマッピング技術を誇る2 in 1機

エコバックス
DEEBOT N10
実売価格5万9800円

掃除タイプ 吸引+水拭き
スマートスピーカー対応 〇
段差乗り越え 最大約2cm
自動充電/自動再開 〇(スマート充電)

4300Paのパワフル吸引と水の流量を緻密に制御する水拭きで、サラッと心地良い床面をキープ。先進のレーザーセンサーで室内を高速マッピングし、最も効率的なルートで掃除を行う。スマホアプリで掃除エリアの指定も簡単だ。

↑緻密な電動ウォーターポンプにより水拭き中の床の過剰な濡れを防止。用途に合わせて水の流量を4段階で調節可能だ

 

ココが買い!

吸引力と水拭きの賢さとスタミナが◎

「最大4300Paの吸引力は中級モデルでは圧倒的。床の材質を検知し、フローリングの水拭き時には自動でカーペットを避けるなど賢く掃除します。吸引で最大300分、吸引+水拭きでも最大200分稼働するなどスタミナも十分!」

 

部屋角に強い三角形状に加え3種のセンサーで賢く掃除

パナソニック
ルーロ MC-RSF700
実売価格8万4700円

掃除タイプ 吸引
スマートスピーカー対応 ✕
段差乗り越え 約2cm
自動充電/自動再開 〇

独自の三角形状で部屋の隅まで掃除が可能。360°レーザーセンサーで室内の状況を正確に把握し、障害物検知センサーで家具や落下物を避けつつ際々までゴミ除去する。人のあとについて汚れた場所を掃除するotomo機能もユニーク。

↑三角ボディの角が部屋の隅の近くまで到達。本体を左右に振ることでサイドブラシが奥まで届きゴミを残さずかき出す

 

ココが買い!

三角形状ほかゴミ除去の工夫が満載

「三角の形状で部屋の隅のゴミも逃さず掃除。3種類のセンサーを搭載し、床を片付けなくても上手に掃除してくれます。サイドブラシやV字ブラシなど、集じん効率に配慮した設計により、集めたゴミをしっかり吸い込みます」

 

コンパクト&音も静かで日本の住宅環境にマッチ!

SwitchBot
K10+
実売価格5万1800円 ※ Makuake特別価格(6月9日までの支払条件。以降6万8880円)

掃除タイプ 吸引+拭き掃除+自動ゴミ収集
スマートスピーカー対応 〇
段差乗り越え 最大約2cm
自動充電/自動再開 〇

吸引と拭き掃除、自動ゴミ収集機能を搭載。吸引力2500Paながら直径約25cmと小型で室内を細かく掃除できる。拭き掃除は市販の使い捨て掃除シートが使え、モップ洗浄の手間なし。アプリ上で進入禁止エリアの設定も可能だ。

↑日本の住宅を意識し、本体サイズを約50%カット。椅子や家具の隙間などにも入り込んでしっかり掃除できる

 

↑掃除終了後はゴミ収集機に自動でゴミを回収。収集機は4Lの大容量で、ゴミ捨ては70日に一度(目安)で済む

 

ココが買い!

モップ洗浄不要で静音性も秀逸!

「拭き掃除には市販の床拭きシートを使用するため、掃除後のモップ洗浄が不要なのが便利。運転音は静音モードで45dBと静かで、自動ゴミ収集機の収集時間も設定でき、夜の騒音発生を防げます」

 

高精度レーザーセンサーなどで吸引&水拭きを時短

ロボロック
Q7
実売価格6万6800円

掃除タイプ 吸引+水拭き
スマートスピーカー対応 〇
段差乗り越え 最大約2cm
自動充電/自動再開 〇(スマート充電)

高精度LDSレーザーセンサーで間取りを素早くマッピングし、室内を短時間に吸引&水拭き。3次元に動くメインブラシが凹凸ある床面にも密着し、微細なゴミも逃さない。スマホアプリで進入禁止エリアや掃除する部屋の順番も設定可能。

↑ダストボックスは750mlと大容量で、ゴミ捨て頻度を減らせる。取り出しもワンタッチでゴミ捨て簡単。丸洗い対応で清潔を保てる

 

↑メインブラシはラバー製で、髪の毛や糸くずが絡みにくいのが利点。後方のモップクロスは、スライドして簡単に着脱できる

 

ココが買い!

掃除する部屋や順番を自由に設定できる

「レーザーセンサーで部屋を瞬時にマップ化し、各種センサーで障害物を避けつつ上手にムダなく掃除。掃除する部屋やどの部屋から掃除するかを簡単に指定できるのも便利です。これだけの機能が付いてこの価格は実におトク!」

 

吸引力と水量をカスタムできる使い勝手上々の一台

アンカー・ジャパン
Eufy RoboVac L35 Hybrid+
実売価格6万9990円

掃除タイプ 吸引+水拭き+自動ゴミ収集
スマートスピーカー対応 〇
段差乗り越え 約2cm
自動充電/自動再開 〇

吸引・水拭き・自動ゴミ収集の3役を1台に凝縮。最大3200Paの吸引力でカーペット奥のホコリも捕集する。吸引力は4段階で調整でき、静音運転も可能。水拭きタンクは汚れの状況に合わせて3段階の水量調整ができる。

↑ホームボタンの3秒長押しでチャイルドセーフティロックのON / OFFが可能。子どもやペットの誤操作による起動を防げる

 

↑汚れに合わせて水拭き時の水量をスマホアプリから3段階で設定可能。床を早く乾かしたい人は水量少なめがオススメだ

 

ココが買い!

1台3役に加えユーザー目線の機能が◎

「吸引と水拭きを一度にでき、自動ゴミ収集も可能でこの価格は驚き。吸引力や水拭き水量の調整や掃除エリア・進入禁止エリアの指定、ゴミ収集時の動作音の調整など、ユーザーの使いやすさが十分に考えられている製品です」

 

コンパクトボディとAIで部屋の隅までしっかり掃除!

日立
minimaru RV-X10J
実売価格6万170円

掃除タイプ 吸引
スマートスピーカー対応 〇
段差乗り越え 最大約2cm
自動充電/自動再開 〇

小型ボディで家具の下や椅子の脚の間もラクラク走行してゴミを除去。複数のセンサーで検知した状況に合わせて100以上のパターンから最適な動作を選び、自動で運転制御を行う。ペット運転モードなど多彩な走行モードを装備。

↑本体幅25cmで椅子の脚の間もスムーズに掃除可能。スピーディに掃除を終える「おいそぎ運転」モードも備える

 

↑専用スマホアプリを使って外出先からも掃除スタートやスケジュール予約が可能。スマスピによる音声操作にも対応する

 

ココが買い!

ペットのいる家に有用なメンテ機能

「多彩な動きを使い分けて1部屋ならしっかりきれいに。ペット運転では10分ごとにブラシ掃除を行い、充電台に戻るとダスト容器内の毛を圧縮して貯めるなど、ペットのいる家庭にはピッタリです」

かめばじわっと甘み広がる、日立独自の炊飯方式を採用した新「ふっくら御膳」

日立グローバルライフソリューションズは、ごはんの甘みを引き出し、粒立ちよく炊き上げる日立独自の炊飯方式「圧騰(あっとう)甘み炊き」を新たに採用した、コネクテッド家電のIHジャー炊飯器「ふっくら御膳 RZ-W100GM」を7月上旬から発売します。市場想定価格は99000円前後(税込)です。

 

RZ-W100GMは、京都の米老舗「八代目儀兵衛」の土鍋釜の炊き技を取り入れ、ごはんの甘みを引き出し、粒立ちよく炊き上げる日立独自の圧騰甘み炊きを新たに採用。お米を吸水させる「浸し」工程と、甘みを引き出しながら粒立ちを維持するための「高温蒸らし」工程を調整することで、土鍋釜の炊き上がりのような粒立ちで、かめばじわっと甘みが広がる、おいしいごはんを実現したといいます。

 

また、新たに日立の家事サポートアプリ「ハピネスアップ」と連携。炊き上がりを好みに合わせてカスタマイズできるほか、八代目儀兵衛のブレンド米「翁霞」コースをはじめとする、アプリ専用コースによる炊飯や調理も可能になりました。さらに、炊飯設定や、お米の在庫管理から発注までできるなど、炊飯器を便利に活用できます。

 

まとめて炊いたごはんを冷凍しておき、食べたいときに温めて、ふっくらおいしく食べられるとする「冷凍用」コースも新たに採用。冷凍したごはんはレンジで温めるとパサつく傾向がありますが、冷凍用コースで炊いたごはんをレンジで温めると、パサつきを抑えたふっくらしたごはんが食べられるそうです。

 

炊飯容量は5.5合、保温時間はスチーム40時間、炊飯時の定格消費電力は1400W。また本体サイズは約幅248×奥行き302×高さ234mm、重さは約6.0kgです。

魚料理もふっくら焼き上げ! 日立のオーブンレンジ「ヘルシーシェフ」最新モデル

日立グローバルライフソリューションズは、旨みを閉じ込めて、こんがりジューシーに焼き上げる「熱風旨(うま)み焼き」を採用したコネクテッド家電の過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ MRO-W10B」を7月上旬から発売します。最新の熱風旨み焼きでは、肉料理に加え、新たに魚料理にも対応。表面はこんがり、肉料理はジューシーに、魚料理はふっくらと焼き上げるとのこと。

 

MRO-W10Bは、日立独自のセラミックプレートと熱風で食材を包み込み、一気に加熱し、旨みを閉じ込めておいしく焼き上げる熱風旨み焼きを採用。最新の熱風旨み焼きでは、肉料理に加え、新たに魚料理にも対応しました。

 

また、セラミック製のテーブルプレートにより、マイクロ波を使ったレンジ加熱、オーブン、過熱水蒸気、グリルの複合加熱(クワトロ加熱)が可能に。テーブルプレートの上に焼網をのせ、下味をつけた食材を並べて、テーブルプレートを皿受棚にセットしたら、あとはおまかせで料理ができるそうです。クワトロ加熱を使って、表面はこんがり、肉料理はジューシーに、魚料理はふっくらと焼き上げます。

 

さらに、「センター赤外線センサー」が食品の表面温度をはかるため、冷凍からも、冷蔵からも調理できます。下味をつけて冷凍した肉や魚を凍ったまま調理できるので、解凍する手間が省けます。

 

おまかせで作れるさまざまなオートメニューも搭載。調理の手間を軽減できます。MRO-W10Bでは、自宅で手軽に作れる多彩なスイーツメニューや、大火力ですばやくおいしく調理する「野菜シャキシャキメニュー」のメニュー数が増加。さらに、お肉をしっとりやわらかく仕上げる「やわらかメニュー」を新たに採用しており、レパートリーが広がります。

 

本体はお手入れしやすい仕様を採用。汚れても外して丸洗いできる日立独自の「外して丸洗いテーブルプレート」や、シリコン系塗装を施して汚れが落としやすい側面、ヒーターが露出していないので拭きやすいフラットな天面、大量のスチームで汚れが落としやすい「清掃」コースにより、庫内を簡単にお手入れできます。

 

このほか、献立決めや本体の操作がスマートフォンで行える「ヘルシーシェフアプリ」と連携。日々の食事づくりをサポート可能です。

 

庫内容量は30リットル、レンジの最大出力は1000W、本体サイズは約幅497×奥行き442×高さ375mm、重量は約18.0kgとなっています。

高級炊飯器で作る「TKG」はやっぱり至高だった! こだわりの卵・醤油を使った食べまくり試食会【番外編その2】

炊き立てのごはんをどのおかずで食べたら最高か? これは意見が分かれるところだと思います。しかし、「TKG(=卵かけごはん)が至高!」という方も多いのではないでしょうか?

 

というわけで今回は、高級炊飯器検証企画の番外編として、象印、タイガー、東芝、パナソニック、日立、三菱電機の6メーカーの最上位機種でごはんを炊き、こだわりの卵&こだわりの醤油で卵かけごはんを作ってみました! いつも食べている普通の卵かけごはんがどのくらい変わるのか? そして、どの炊飯器が卵かけごはんに一番適しているのか……? 炊飯器のレビューで定評がある家電ライター・平島憲一郎さんと編集スタッフが実食し、ざっくばらんにディスカッションしていきます!

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電評論家の平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

↑高級炊飯器で炊いたごはんでTKGを作ったら一体どんな味になるのか…?

 

高級炊飯器を使って“夢のような”卵かけごはん

小林 せっかく最高級炊飯器6モデルでごはんを炊いたのだから、卵かけごはんにして食べ比べてみようという企画です。用意したのは、JAが卵かけごはんのために何年もかけて開発したという卵「とくたま」と、日本たまごかけごはん研究所から発売されている同研究所の公式醤油。つまり、醤油も卵も、そして炊飯器も最高のものなのです!

楠本 これは楽しみですね! ちなみに、公式醤油っておいくらなんですか?

小林 1本1100円(税込)です!

楠本 醤油にしては値が張りますね!

↑卵かけごはんのために開発された「とくたま」(税込257円)と、「日本たまごかけごはん研究所 公式醤油」(税込1100円)、高級炊飯器で炊いたごはんと夢のコラボレーションが実現!

 

↑味と香りのベースとなる飼料原料の黄金比は、味覚の専門家117名が審査し、たどりついたという。黄身の色、コク、粘り気にこだわった弾力のある卵となっている

 

最高の卵かけごはんを堪能したメンバーの感想は?

↑真っ白なごはんに鮮やかな黄身、こはく色の醤油が注がれる…そのシーンには神々しさすら感じる

 

小林 6メーカーそれぞれの炊き立てのごはんで、卵かけごはんを食べていただきました! まずは全体として最高の卵かけごはんはどうだったか? 感想を聞きたいと思います。

大島 やっぱり違いますね。普通の醤油で食べるよりも断然旨みが強かったです!

平島 醤油の濃さが絶妙ですよね。普通の醤油だと濃すぎるからでしょうか。うちの田舎は九州で、卵かけごはんには九州の醤油を使うんです。味の方向性は割と似てますが、グレードが3段、4段違った(笑)。

小林 醤油が好評ですが、卵もさすがですよね。

平島 ええ、「とくたま」の黄身の濃さがすごい。醤油と卵が良すぎるんで、ごはんの味の判断が非常に難しいですね(笑)。

楠本 私、卵を割る前はもうちょっと黄身が大きいのかなって思っていたんです。でもちっちゃめでした。見た目より味ですね。おいしゅうございました。

大島 以前、別ブランドの卵かけごはん専用卵を食べたときはやや期待外れでしたが、それに比べると濃くて美味しかったです!

↑たまごの混ぜ方をひとつとっても、会話が弾むTKG。チームビルディングにいいかも!?

メーカーごとに卵かけごはんの違いは出るか?

小林 それでは、各メーカーの炊き立てごはんで作った卵かけごはんの特徴を語っていただきましょう!

平島 いや、これね、醤油と卵の味が鮮烈で、ごはんの味までたどり着けない印象!(笑)これをブラインドテストしたら味の違いは判別できないかもしれません。ただし、そのぶん食感の違いがより際立つようになったのは面白かった。タイガーと日立は割と粒に弾力がある気がしました。一方で象印は柔らかめの印象です。パナソニックは弾力があって粒立ちも感じられる

平島 あと、三菱のごはんは比較的小粒に炊き上がるじゃないですか。それが功を奏して、卵かけごはんにすると粒立ちが良く感じられて美味しかったです。三菱はほかの炊飯器と違って圧力をかけずに炊くので、さっぱりしているのも卵かけごはんにはプラスですね。

小林 私は東芝が美味しかったです。みずみずしさがあって、卵かけごはんが本当にするする入ってくる!

楠本 私は「美味しい卵かけごはん=旅館の朝食」って考えると、三菱が安心の旅館の味と思いました。あと、東芝は一粒一粒に溶き卵がコーティングされたのに対して、日立はそこまでコーティングされないイメージ。日立は「外硬内軟」の炊き上がりを打ち出しているので、そのせいかな、と思いました。個人的には、実家でも使っていた象印がなじみがあって好きです(笑)。

大島 私も象印の卵かけごはんが好きでした。柔らかめだけど粒がパラッとした感じもあって、卵の味に負けていない気がします。

野田 私は象印と日立が好み。パナソニックは卵かけごはんより、ふつうのごはんのほうが美味しく感じますね。粘りがあるごはんだと、生卵はそこまで合わないのかも。

平島 ごはんの一粒一粒の弾力やもちもち感で、卵かけごはんの印象が変わるのかもしれませんね。

小林 なるほど、今回はごはん粒のかたまりで戦うチーム戦じゃなくて、一粒一粒の個人戦になったと。そうすると、ほどよいボリューム感があるモデルを好む人が多くなるのかもしれませんね。

 

最上位機種で作った卵かけごはんは普段とどう違う?

小林 それでは、今回の至高の卵かけごはん、普段食べている卵かけごはんとはどのくらい差があったのか、わかりやすくたとえで説明して下さい!

平島 ……かなり難しいお題ですね(笑)。

↑差をたとえるって一体……。思わぬ無茶振りに、またもや困惑する平島さん

 

楠本 私は普段、卵かけごはんを食べるときは早く出かけたいときなんですね。冷凍ごはんをチンして卵をかけるだけの最速の適当ごはん。それが、今回は完全なる「ごちそう」になりました!

野田 そうそう。たとえるなら、今まで食べていた卵かけごはんはゴザで食べるものでした(笑)。今日の卵かけごはんは、畳職人が作ってくれた真新しい畳の上に正座して食べるようなものです(笑)。

大島 私はテーブルから余計なものは全部どかして、テレビもなくして、自分の好きなお皿で集中して食べたくなりました。

平島 わかります! それと、卵かけごはんってお茶碗と箸でかきこむイメージが強いですけど、それだと早く食べ終わってもったいないから、お気に入りのレンゲやスプーンで少しずつ楽しみながら食べたい。

↑あまりの旨さに箸が止まらない小林(左端)

 

小林 僕は炊き立てのときによく卵かけごはんにして食べるんですが、その喜びの質と量が爆上がりする感じです(笑)。なんだか、ブランドもののコートを羽織るときと似ていますね。触れるたび、味わうたびに自然とテンションが上がる――そうした積み重ねが、人生を楽しむコツなんじゃないかな?……って、ブランドもののコート、羽織ったときありませんが(笑)。まあ、「人生を豊かにする体験」ってことです。では最後に平島さん、高級炊飯器で炊いたごはんを卵かけごはんにする意義ってなんでしょうか?

平島 卵かけごはんって、シンプルなのに奥がものすごく深いですよね。醤油や卵にこだわるんだったら、やっぱりお米にもこだわって、そしてお米のポテンシャルを最大限に高める炊飯器にもこだわったほうがいい。これが「味を追求する」っていうことだと思うんですよ。いろいろな卵や醤油を試してみるのも楽しいし、お米の銘柄を変えてみるのもアリだと思います。高級炊飯器はお米の銘柄に合った炊き方をしてくれる機能が備わっているものが多いので、ぜひ卵かけごはんの探究にも使ってみてください。

小林 確かに、炊き分け機能が多い高級炊飯器なら、いろいろ試してみるのも楽しそうです。みなさん、様々なご意見ありがとうございました!

1か月メンテナンスフリーって本当なの!? 気になる日立の最新ドラム式洗濯乾燥機をレビュー

家電は日々進化していますが、なかでも高機能ドラム式洗濯機は機能・使い勝手ともに10年前と大きく変わりました。洗浄力についても、従来までは「乾燥はドラム、汚れ落ちなら縦型」などと言われていましたが、最近はあまりにも激しい泥汚れを除いて洗浄力でもドラム式洗濯機は負けていません。

 

そこで、GetNavi webでは気になるメーカーの最新高機能ドラム式洗濯機を連続レビュー。それぞれの汚れ落ちや特徴、使い勝手を実際に使ってチェックしていきます。気になる最初の製品は日立グローバルライフソリューションズのビッグドラム「BD-SX120H」。最初に本製品をレビューする理由は、なんといっても約1か月メンテナンスフリーだという「らくメンテ」の存在が気になるからです。

↑今回レビューする日立のビッグドラム「BD-SX120H」。フラッグシップモデルではありませんが、最上位モデルとの違いはインターフェイスが液晶タッチパネルではないこと

 

今年の日立は大きく進化! 気になるらくメンテの実力は?

そもそも、今回「最新のドラム式洗濯乾燥機をレビューしたい」と思わせた理由が、2022年に発売した日立のビッグドラムの存在。日立のビッグドラムシリーズといえば、乾燥時にシワが少ない「風アイロン」の認知度が高い製品です。風アイロンとは、乾燥時にシワを伸ばすことでアイロンがいらない手軽さを謳ったもの。これが、忙しい家庭にとくに人気となりました。

↑今回レビューするBD-SX120Hは、洗濯/乾燥容量は12kg /6g。名前の通り、直径約53cmという大きなドラムと風の力でシワの少ない乾燥を実現。奥行きは約39cmと浅めで衣類が取り出しやすいのも嬉しいところ

 

↑最新式だけにもちろん液体洗剤・柔軟剤自動投入機能搭載。一度使うと手放せない機能です。便利なだけではなく洗剤・柔軟剤ボトルを置く場所が必要なくなるので、収納が少ない我が家には必須の機能

 

そんなビッグドラムシリーズが、2022年に大きく進化。最大の注目ポイントが「乾燥フィルター」の排除です。一般的な洗濯乾燥機は、洗濯乾燥ごとに「糸くずフィルター」と「乾燥フィルター」の掃除が必要になります。個人的にも毎回のフィルター掃除を負担に感じていました。

 

そこで、新ビッグドラムが導入したのが「らくメンテ」という一連のメンテナンスフリー機能です。最大の特徴が、乾燥時にでる衣類のホコリをキャッチする乾燥フィルターの排除。なんと、乾燥ホコリを水で流して、糸くずフィルターで一括して捕集するという目からウロコの構造になっています。さらに、糸くずフィルターを一般的なものより大きくすることで、なんと「1ヶ月フィルター掃除いらず」になったのです。これが、実際に使ってみると本当にラク! しかも、一般的に乾燥フィルターは本体上面にありますが、乾燥フィルターがなくなったことで上面にモノが置きやすくなりました。我が家では脱衣カゴ置き場として利用しています。

↑前モデルの糸くずフィルター(右)と比較。今回のモデルのフィルターは左。サイズが大きくなったうえ、ホコリをキャッチできるように細かなメッシュフィルター式になりました。一杯になったらゴミを捨てて流水でジャブジャブフィルターを洗います

 

ただし、気になったのが「本当に1か月メンテナンスフリーなのか?」という点。いままで毎日掃除していた場所が、30日間手間いらずということがにわかには信じられません。そこで、1か月使ってみた結果……。

 

残念ながら3回ほどフィルター掃除が必要になりました。ただし、これは我が家の特殊な事情が大きく関係しています。というのも、我が家は完全介護中の犬がおり、犬の抜け毛が多いこと、介護の関係で毛布を頻繁に洗うため、一般的な家庭よりも洗濯環境がタフ。一方で、6kgの衣類を洗濯乾燥させたあとのゴミはかなり少なかったので、衣類だけならたしかに30回の洗濯乾燥に耐えてくれるかもしれません。

↑参考として我が家での環境の例を1枚。上の写真から1週間放置後に毛足の長い毛布を3枚洗ったあとにフィルター掃除の警告が点灯。フィルターを取り出すと一部ゴミが外にあふれていました

 

個人的に気になっていたのが「濡れたフィルターを長期間密閉空間に放置して臭くならないのか?」という点なのですが、3日ごとに洗濯をして2週間放置したフィルターは無臭でした。定期的に洗剤液が通過するからか、臭くはならないようです。

 

ところで、筆者は5年前にもビッグドラムを利用していたのですが、そのときに気になったのがドアパッキン周りに付着するホコリ汚れ。日立は高速の風で衣類を乾燥させるからか、毎回パッキン裏側にフェルトのようなホコリ汚れがビシーッとへばりついていたのです。フェルト状になっているので掃除は簡単なのですが、毎回ちょっと面倒だとは感じていました。こういった声が多かったのか、らくメンテではドアのパッキン部分に水を流すことでドア周りの汚れをかなり軽減。もちろん汚れはゼロにはなりませんが「毎回かならず掃除」から「月に1度くらい拭けばあとは放置できる」という汚れ方になりました。

↑らくメンテでパッキン裏は比較的汚れにくくなりましたが、表部分はどうしてもホコリが付着します。手が届きやすい場所なのでこれは自分で掃除

 

とうとう日立も搭載したぞ、60℃熱湯除菌機能!

ここまでメンテナンスのしやすさに注目しましたが「洗濯機なんだから洗浄力はどうなの?」と感じる人も多いでしょう。ビッグドラムは従来製品から勢いのよいシャワーの「ナイアガラ洗浄/すすぎ」機能で洗剤残りが気になるユーザーに注目されている製品でした。しかも、汚れが残っている場合はAIが自動で洗浄を延長する「AIお洗濯」機能も搭載しています。そこで、まずは標準コース(AI洗濯機能ON)で乾燥できる最大容量である6kgの衣類を洗濯。そのなかに汚れたガーゼを混ぜて汚れ落ちをチェックしてみました。

↑左上からしょうゆ、ケチャップ、墨汁、左下から口紅、油性ボールペン、ブルーベリージャムをガーゼにしっかり付着させたもの。落ちにくいように、汚れをつけてから一週間乾燥させて放置してあります

 

 

↑6kgの衣類と標準コースで洗濯。しょうゆとケチャップは完璧に洗濯できましたが、口紅はかなり残存。ボールペンとジャムはうっすらと残っています。墨汁はしっかり残っていますが、一般的に洗濯機では落ちにくいのでこれが普通。筆者は今までさまざまな洗濯機を試していますが、時間が経った墨汁がキレイに落ちる洗濯機はいまだ見たことがありません

 

標準コースでの洗濯結果は、完璧ではありませんがそれなりに優秀です。

 

ところで、ビッグドラム上位機種の新モデルは新機能として「60℃までの温水機能」を搭載しました。ヨーロッパをはじめとする海外の洗濯機では、当たり前のように搭載されている熱湯機能ですが、日本においては60℃まで加熱できる国産洗濯機といえば、パナソニックか東芝の上位モデルくらいでした。今回、日立が熱湯機能を搭載したことで選択肢が大きく増えたことになります。熱湯洗いは油汚れ落ちが良くなるほか、洗剤残りをさせたくない台所フキンや、子供や肌が弱い家族がいる家庭での肌着の除菌などに力を発揮してくれます。

↑同じ汚れで汚れ落ちを比較。右は標準コース、左は標準コースでの60℃洗い。標準コースでは薄くのこっていたボールペンとジャム汚れは完全に洗浄。口紅汚れもかなり目立たなくなりました。墨汁が薄くなっているのはさすがです

 

個人的に、手洗いした後の雑巾の除菌などに熱湯洗浄はぜひほしい機能。このため、今回日立が熱湯機能を搭載してくれたのは本当に嬉しい進化でした。

 

やっぱり風アイロンは断トツの対シワ性能

新機能ではありませんが、ビッグドラムで外せないのが「風アイロン」乾燥。時速300kmという強風で衣類を乾燥させることで、シワを伸ばしながらの乾燥ができるという機能です。とはいえ、さすがに最大乾燥容量である6kgを乾燥させるとシワシワに。我が家で試した印象だと、2kg以内ならそのまま着られるくらいのシワに乾燥できました。我が家は夫婦2人暮らしなので、2kgというとだいたい2日分くらいの洗濯量です。

↑6kgを洗濯乾燥した結果。左が綿100%、左が化繊のノンアイロンシャツ。ジーンズもかなりシワシワです

 

↑同じコースで2kgの衣類を洗濯乾燥したもの。綿シャツに細かなシワはあるものの、そのまま着ても問題ない仕上がり

 

2kg以内で洗濯した衣類は、乾燥機にかけたとは思えないレベルのシワの少なさ。とくに綿100%素材のシャツはシワが伸びにくいのですが、かなりキレイに仕上がっています。このあたりは、さすが風アイロンです。

 

ちなみに、本製品は洗わずに風アイロンだけをかけるスチームアイロンコースも搭載。シャツ2枚程度なら約15分で自動的にシワを伸ばしてくれます。ビシッとプレスしたシャツにはなりませんが、スーツ派の筆者にとっては朝の忙しい時間の救世主となってくれました。

 

ただし、乾燥に関しては良いところばかりではありません。日立は従来まで乾燥にヒートリサイクル方式を採用し、余った熱も利用することで省エネ性を高めていました。一方、新モデルは低温ヒート式の水冷除湿式を採用。省エネ性は従来より落ちてしまいます。一方、ヒートリサイクル方式をやめたことで、従来一部の環境で発生していた「日立のドラム式はニオイがする」という問題はなくなりました。

 

乾燥方式は気になるが、トータルで見てとにかくイイ!

1か月じっくり試用してみてわかったのは、いままでフィルター掃除がストレスだったということ。主要メーカーの最新式高機能洗濯乾燥機は「液体洗剤・柔軟剤自動投入機能」「汚れにあわせて洗濯・乾燥時間を自動調整する機能」などを搭載し、いずれもボタン一つで乾燥まで終了する手軽さを謳っています。しかし、フィルター掃除(毎回2か所も!)という手順を必要とするので、ちょっとしたストレスになっていました。大きな負担ではないのですが、この「軽い負担」が積み重なって大きなストレスとなるのが日々の家事です。

 

新ビッグドラムはらくメンテと洗剤の投入が必要ない洗剤・柔軟剤の自動投入機能、(少々のシワを気にしないなら)アイロンなしで着られる風アイロンとあわせて忙しい家庭にとっての救世主になるかもしれません。

日本の空調の歴史が詰まった場所。日立「清水事業所」取材記

戦後、高度経済成長を遂げた日本。そのなかで登場した三種の神器は、学校の教科書にも載るような存在だ。初代の三種の神器は1950年代後半の白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫。1960年代半ばになると車、カラーテレビ、クーラーの3Cが、新三種の神器と呼ばれるようになった。この記事のメインは、そのうちのひとつであるクーラー(エアコン)だ。

 

今回筆者が取材に行ってきたのは、静岡県清水市に位置する、日立ジョンソンコントロールズ空調の清水事業所。1943年に日立製作所 亀有工場清水分工場として創業したこの事業所は、1962年から空調機などの専門工場として独立。その後、業務用の大型空調機を多く世に出してきた。日本の空調の歴史を作ってきた場所なのだ。2023年に設立80年を迎えた、清水事業所の凄みについてお届けしよう。

 

世界や業界の“標準”は、清水の地から生まれた

清水事業所があるのは、清水次郎長(山本長五郎)で有名な、静岡市清水区。広大な敷地のなかで14もの工場を操業している同事業所は、空調機・冷凍機・圧縮機など、大型空調に必要なあらゆる機器を製造している。

 

事業所が大きく成長したのは1970年代だ。日本万国博覧会(1970年)や札幌オリンピック(1972年)といった大型イベントが開催されたこの時代には、空調機器の需要が爆発的に伸びた。生産力を拡大すると同時に技術力を積み上げた清水事業所は、1980年代に入って革新的な技術を世に出すようになる。

 

1983年には、世界で初めて業務用エアコン向けのスクロール圧縮機の実用化と量産に成功。今年の2月25日にはそれから40周年を迎えた。効率性や静音性に優れたスクロール圧縮機は、現在でも業務用エアコンのほか、車両内の空調機器、ショーケースなどの冷蔵冷凍機などに幅広く用いられている。

↑スクロール圧縮機の断面図

 

また同年、いまも広く使われている、業界初のカセット型4方向パッケージエアコン(※1)の開発も成し遂げた。現在見られる空調機の多くが、清水事業所から生まれてきたのだ。

↑カセット型4方向パッケージエアコン。写真の機種には、2020年にグッドデザイン賞など数々の賞を受賞したデザインパネル「Silent -lconic」を装着している

 

清水事業所は、世界・業界をリードする技術の開発にいまも勤しんでおり、近年では省エネに対する評価の高さが目立つ。たとえば2005年には、店舗用パッケージエアコンが省エネ大賞「経済産業大臣賞」を受賞。

 

2016年には、ビル用マルチエアコン(※2)が地球温暖化防止活動環境大臣表彰を受賞した。直近では、マルチエアコン用の室外ユニット・フレックスマルチ-miniモジュール[冷暖切換型]が2021年度省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門で「経済産業大臣賞」の栄誉に輝いている。

↑フレックスマルチ-miniモジュール[冷暖切換型]と、経済産業大臣賞受賞のトロフィー

※1 パッケージエアコン:室外機と室内機が一体化したエアコンのこと

※2 マルチエアコン:1台の室外機で、複数の室内機を稼働させられるエアコンのこと

 

清水事業所の技術力を支えているもの

清水事業所がこれだけの実績を獲得し続けられるのは、技術者の育成に力を入れているからだ。その象徴ともいえるものが、23歳以下の技能者が競技形式でその能力を競う、技能五輪への注力である。同事業所内には技能五輪出場選手専用の訓練施設があり、高卒入社の社員のなかから選抜された技能者たちが、日々訓練に励んでいる。

↑技能五輪選手向けの訓練施設。ここで訓練を受ける社員は、高卒で入社後ひたすら訓練に励み、技能五輪選手を引退してから工場でその技術を活かして働くという

 

彼らの受賞歴は華々しい。2020年、2021年には、冷凍空調技術職種の競技で、清水事業所から出場した2人が金賞銀賞のダブル受賞を連覇。冷凍空調職種の競技は実技に加えて学科もあるため、技術と知識の両方が求められる。そのうえ採点基準が公開されないため、訓練の難易度も高いというが、同事業所の選手たちは実績を残している。

↑冷凍空調職種の実技競技では、配管を接続し、冷凍サイクルのユニットを組み立てる。訓練施設内には、技能五輪での受賞作品が飾られていた

 

成長期の空調産業リードする清水事業所

日立ジョンソンコントロールズ空調で日本・アジア地域統括を務める泉田金太郎さんは「空調は成長産業」と語る。泉田さんによれば、オフィスビルが消費するエネルギーの約4割は空調によるものだという。現在は省エネ性へのニーズが特に高まっていることから、それに貢献できる最新の空調機の市場は、伸長の余地が大きいというわけだ。

 

実際その傾向は数字にも表れており、近年90万台で推移していた国内の空調機器の需要は、2022年には前年比8%の成長を記録した。コロナ禍が落ち着いてきたことで、新たな投資の動きが増したことも成長の要因だ。

 

さらに、室内空気環境の向上やIoTを活用したスマートビルディングにも関心が高まっており、付加価値で勝負できる土壌が整っている。同社はそんな状況を鑑み、中国で生産していた製品を国産にシフトするなど、品質向上のための体制を整えつつある。

 

清水事業所は、いま成長期にある空調産業をリードする存在として、これからも技術開発への取り組みを続けていく。清水事業所開業80周年を記念して開かれた式典では、事業所長の阿部宏樹さんから、これまでの伝統を守り継承していくという強い決意が示された。ここから次の世界初が生まれるのが、いまから楽しみだ。

↑式典では、静岡市の田邊市長も登壇。地域への貢献を讃えるとともに、「CO2を一切出さないような製品を作ってほしい」と、未来への期待を述べた

新規参入で選択肢増の「オーブンレンジ」最新事情…個性派か高機能か、選び方とおすすめ7機種

お弁当を温めたり冷凍食品を解凍したり、日々の暮らしの中で欠かせない存在となっている電子レンジ。自炊しないならこれで十分なのでは? と思ってしまいますが、レンジ機能にオーブン機能がついたオーブンレンジ市場に近頃、なにやら異変あり。ひとり暮らしでも使いたくなる、魅力あるモデルが続々と登場しているのです。昨今相次ぐ新規参入メーカー発モデルのポイントや、おすすめのラインナップを家電YouTuberのまさとパパさんに伺いました。

 

電子レンジで十分?「オーブンレンジ」のメリットとは

↑写真提供=日立

 

「オーブンレンジ」とは、電子レンジ機能にオーブン料理ができる機能がついたもの。買ってきた惣菜を温め直したり冷凍食品を解凍したりするだけなら電子レンジで事足りますが、もっともシンプルでわかりやすいメリットは、オーブン機能があると食材に焼き色がつけられる、という点でしょう。グラタンやピザを焼いたり、パンをトーストしたり、揚げ物をサクサクに温めたりすることができるのです。

 

「オーブンというと、クッキーを焼いたりグラタンを作ったり、料理が好きな人にしか必要ないと思われがちですが、それだけではありません。電子レンジでコロッケを温めると、どうしても衣がしなしなとしてしまいますよね。

例えば、わたしがイチオシしている象印のオーブンレンジには、コロッケや唐揚げを温めるときにサクサクジューシーに仕上がる機能がついているんです。冷凍食品の温めもとても上手にできるので、ただ温めるだけでいい、と思っている人にもおすすめです」(家電YouTuber・まさとパパさん、以下同)

 

オーブンレンジのトレンドは「コンパクト」で「複雑な機能なし」

↑写真提供=象印

 

オーブンレンジは電子レンジより機能が増える分、どうしても大きくなりがち。でも、電気ケトルにコーヒーメーカーにジューサーに……と家電が並ぶキッチンに置くなら、できるだけコンパクトなものがいいはず。

 

「従来のオーブンレンジは、家族4人分をイメージして作られた、大型のものが主流でした。クッキーが二段で焼けたり、庫内が広くてローストチキンも入ったりするような30L以上のものですね。たくさんの自動調理機能がつき、食材や調味料を入れるだけで料理が完成したり、一度に何品もの料理を同時調理できたりと、時短調理もできる優れものです。

でも、一人、または二人暮らしで、料理はそこまでしないという世帯には、それほど大型でハイスペックなものはいらないですよね。新規参入したメーカーのオーブンレンジには、自動調理機能やスマートフォンでの操作機能などはついていません。その分、安価でコンパクトな作りをしているので、ひとり暮らしのキッチンにも置きやすく、購入しやすい価格に抑えることでより身近な家電になっているんです」

 

オーブンレンジを選ぶときの手順

↑写真提供=パナソニック

 

では、実際にオーブンレンジを選ぶとなったら、どういった視点で選べばいいのでしょうか? 順を追って教えていただきました。

 

1.設置場所のサイズを測る

「まず決めなくてはならないのは、キッチンのどこに置くか。オーブン機能のあるレンジは周辺が熱くなるので、周辺に放熱スペースを取ることも必要です。ゆとりを持って測っておきましょう」

 

・幅50cm×高さ40cm程度→30Lくらいの大型商品も視野に入れられる
・幅45cm×高さ35cm程度→18L〜20L程度のコンパクトなものから探す

 

2.使いたい機能を決める

サイズが決まったら、どのような料理に使いたいかを考えます。クッキーやパンを焼いたり、オーブン料理を作ったりしたいのか、おいしく温められるくらい程度でいいのか、それによって必要な機能が決まってきます。

 

「極端なようですが、シャープの『ヘルシオ』か、そうでない商品にするか、です。過熱水蒸気のみで調理できるヘルシオだけは、他のオーブンレンジと調理法が違い、とても個性的なオーブンレンジなんです」

 

・ヘルシー調理がしたい → シャープ「ヘルシオ」
・日常的にオーブンを使ったり、パン・クッキーなどを焼いたりしたい → 30L以上のオーブンレンジ(東芝、日立、パナソニック)
・オーブン料理もしたいが、1人または2人分で → コンパクトなオーブンレンジ(バルミューダ、シロカ、象印)
・おいしく温められるだけでいい → 機能特化型のオーブンレンジ(バルミューダ、象印)

 

3.「上位モデル」「下位モデル」のどちらにするか検討する

サイズや必要な機能が決まってきたら、型番を入手して比較していきましょう。

 

「よく教えてほしいと言われるのが、上位モデルがよいのか、それとも下位モデルでもそんなに劣らないのか、という点です。ここに “型落ち” (新製品が発売されたことで旧機種となった製品のこと)も加わると、迷ってしまいますよね。

わかりやすいのは、30L以上の大型オーブンレンジを購入したいなら、迷わず各メーカーの最上位モデルを買いましょう、という点です。こちらのオーブンレンジで予算を下げていくとなると、どうしても機能が少なくなってしまい、パフォーマンスの引き算になっているものが下位モデルになってくるのです。たくさんの機能を必要としないなら、下位モデルに落とすのではなく、欲しい機能だけが備わっている新規参入メーカーのものをおすすめします」

 

家電YouTuberおすすめのオーブンレンジ7選

では具体的に、30L以上と大型のハイスペックモデルと、必要な機能だけが高性能で備わったミドルレンジモデル、それぞれから、おすすめモデルをまさとパパさんにおすすめしていただきました。

 

■ ひとり暮らし〜2人家族用にぴったり! 新規参入のコンパクトなオーブンレンジ

・スタイリッシュなデザインで唯一無二の存在感

バルミューダ「バルミューダ ザ・レンジ
5万2800円〜(税込)
サイズ:18L
発売年:2017年

2017年に発売して以来、ロングセラーとなっているバルミューダのオーブンレンジ。小型ながらも機能は抜群で、発酵機能もついているなど、オーブンとしての満足度も高い商品です。

「バルミューダのオーブンレンジの特筆すべき点はやはり高いデザイン性でしょう。レンジが終わるチン! という音には実際のギターの音色が使われているなど、操作音や調理中の効果音も洗練されていて、新しい価値を生み出しています。自動あたため機能や解凍機能など、できることをぐっと絞っているのも、使い勝手がいいですね。一般的に1000Wの電子レンジが多いなかで800Wしかありませんが、十分だと思います」

 

・ “解凍” 上手になりたいならシロカがおすすめ

シロカ「SX-20G151
3万4980円(税込)
サイズ:20L
発売年:2022年

2021年に電子レンジ市場に参入したシロカが発売したオーブンレンジは、SX-20G151。コンパクトで左右と背面に隙間を開けず設置できるのも魅力的です。

「シロカのオーブンレンジの特徴は、解凍の技術に優れているところで。ムラなくじょうずに解凍ができるので、冷凍ごはんや冷凍食品などを解凍したい人に向いています。また、価格的にも手が出しやすいので、電子レンジだけでいいかなと思っていた人でも、オーブンつきのものを検討することができます」

 

・揚げ物がサクサクに温められる “サクレジボタン”

象印「オーブンレンジ EVERINO(エブリノ) ES-GT26
オープン価格(実勢価格6万5780円・税込)
サイズ:26L
発売年:2022年

まさとパパさんイチオシのEVERINOは、象印が17年ぶりに再参入したと話題になった商品です。

「おすすめなのは、コロッケや唐揚げなどをカリッと温められる、サクレジボタンがあること。焼き魚やハンバーグなども、電子レンジだけで加熱するとべちゃっとしがちですが、EVERINOにはレジグリという機能があり、レンジで温めてからグリル機能で仕上げてくれます。オーブン料理をたくさんするというよりは、おいしくリベイクしたい、という方におすすめしたいです」

 

■ 2〜4人家族で料理中心に使いたいなら、30Lの大型オーブンレンジ

・過熱水蒸気のみで焼き上げる独自の調理法

シャープ「ウォーターオーブン ヘルシオ AX-XA30
オープン価格(実勢価格17万4000円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

100℃を超える温度に加熱された水蒸気で調理するウォーターヒート技術を使い、焼き目をつけながら食材を焼き上げられるオーブンレンジです。

「油分や塩分などを落として焼くことができ、ヘルシー調理をしたい方にはヘルシオをおすすめします。2022年モデルは、あたため機能がバージョンアップし、焼き魚や照り焼き、冷凍パンなどをできたての状態に戻す “おいしさ復元” ができるようになりました」

 

・350℃でパンやピザもふっくら本格的

東芝「石窯ドーム ER-XD7000
オープン価格(実勢価格12万円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

業界最高(2023年2月1日現在、国内家庭用100Vオーブンレンジにおいて)という350℃の高火力と、丸みを帯びた天井で熱対流がよいのが特徴の石窯ドームは、お菓子作りやパン作りをする人から絶大な支持を得ています。

「石窯ドームを選ぶなら、やはり350℃という機能をどう活かせるか考えたいですね。お菓子やパンを作る人にはもちろんおすすめですし、深さ5cmの深皿がついているので、シチューやアクアパッツァなども作ることができます」

 

・熱風旨み焼きでお肉の表面はこんがり、中はジューシー

日立「ヘルシーシェフ MRO-W10A
オープン価格(実勢価格10万5500円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

「熱風旨み焼き」という機能が備わっているオーブンレンジです。焼網の上に下味をつけた食品をのせ、液晶画面で肉の種類や形状を選択するだけで、赤外線センサーが食品の表面温度を見極め、ちょうどよく自動調理してくれます。付け合わせの野菜も一緒に調理できます。

「ヘルシーシェフはとにかく高機能で、自動調理に優れています。自動調理メニューが減ったりタッチパネルでなくなったりはしますが、機能としてはひとつ下のMRO-W1Aでも十分なくらいです」

 

・スチーム機能にすぐれている人気モデル

パナソニック「スチームオーブンレンジ ビストロ NE-UBS10A
オープン価格(実勢価格15万円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

スチーム機能にすぐれているオーブンレンジで、2022年モデルでは食器を入れると、ヒーターとスチームで除菌できるコースがつきました。グリル機能も進化し、自動調理のレシピも豊富です。

「塩分や脂を落とす調理や、餃子などもふっくらカリッと焼き上げられるスチーム&グリル機能など、毎日の料理のグレードをあげたい人にぴったりです。自動調理機能は忙しい人にも便利で、冷凍うどんなどもそのままグリルに入れて調理できます」

 

 

今やオーブンレンジは、自炊しない人にとっても必需品なのかもしれません。買ってきたお惣菜を今よりもっとおいしく温められたら、それだけでQOLが上がるはず。ライフスタイルに合うオーブンレンジを見つけて活用してみてはいかがでしょうか。

 

※価格はいずれも編集部調べ

 

プロフィール

家電YouTuber / まさとパパ

家電量販店での販売員歴10年のキャリアを活かし、家電YouTuberとして独立。業界にいたからこそわかる裏話やトレンド情報を発信している「まさとパパの家電チャンネル」は、チャンネル登録数6万人を超えるコンテンツに。家電を買う前にチェックすると失敗しないと、ユーザーから信頼されている。
YouTube

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

日立から”出っぱらないのに大容量”な冷蔵庫、3月上旬に発売

日立グローバルライフソリューションズは、定格内容積670Lと大容量でありながら、一般的なキッチンと横並びにしてもフラットに置ける奥行65.4cmのスリムな冷蔵庫「まんなか冷凍 GXCCタイプ R-GXCC67T」を3月上旬に発売します。実売想定価格は54万前後(税込)となっています。

 

国内初! 大容量なのに奥行スリムな冷蔵庫

本製品は、定格内容積670Lと大容量でありながら奥行スリム65.4cmを実現しました。これにより、一般的なキッチン(奥行約65cm)と横並びにしても、冷蔵庫の出っ張りが少なく、すっきりフラットに置けるようになりました。また、本体幅は88cmとワイドなので、食品のまとめ買いやストックの増加にも対応しています。日本国内の601L以上の大容量冷蔵庫で、奥行65.4cmを実現したのは日立だけだそうです。

さらに、ドアの分割を左右対称にするとともに、操作部やハンドルによる凹凸をできるだけ少なくすることによって、フラットかつシンプルな形状にし、キッチンに調和する上質なデザインを目指したとのこと。

 

スマホに繋げて使い勝手があがる、コネクテッド家電

スマホアプリ「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」と連携させることで、さらに使い勝手が良くなるコネクテッド家電の本製品。冷蔵庫の本体上部に設けたカメラが、冷蔵室のドアを開けた際に自動で冷蔵室の棚と左右ドアポケットを撮影し、外出先からでもスマホアプリで確認できるようになっています。これにより、買い忘れやすでに買ってある食材の二重購入を減らせます。

日立の冷蔵庫の特徴である、棚スペース全体をチルド温度約2℃、湿度約80%に保つ「まるごとチルド」も引き続き採用されています。

 

その他、ラインアップとして「まんなか冷凍 HXCCタイプ」2機種(「冷蔵庫カメラ」搭載、定格内容積617L・540L)と「まんなか冷凍 HXCタイプ」2機種(定格内容積617L・540L)を2月中旬から、「まんなか冷凍 HWCタイプ」3機種(定格内容積617L・540L・485L)を2月上旬から、それぞれ発売されます。

家電識者が日立の最新冷蔵庫の「本当にいる?」機能を調査!→「やっぱり必要でした」

提供:日立グローバルライフソリューションズ株式会社

 

日立から発売中の冷蔵庫「HXCCタイプ」は、スマホと連携したコネクテッド対応の最新モデル。その魅力は「スマホ連携」にとどまらず、「鮮度保持機能」「設置場所を変えず大容量」と幅広く、まさに「『食のQOL』を上げる冷蔵庫」として期待されます。

 

でもそうした「高機能」って本当に必要なの? という疑問も……。ということで今回は、家電ライターの平島憲一郎さんが同タイプの600Lクラス、R-HXCC62Tを実地検分。各機能の実用性について調査してもらいました。

 

【今回紹介する製品】

日立グローバルライフソリューションズ株式会社

まんなか冷凍 HXCCタイプ

(写真はR-HXCC62T)

食材のまとめ買いをサポートするさまざまな機能を搭載した大容量冷蔵庫。冷凍室の機能と使い勝手を高めた「らくうま!ひろinイン冷凍」を搭載する。本体幅はそのままに定格内容積を従来比で15L拡大(※1)。

冷蔵室の棚スペース全体を温度約2℃にして、うるおい冷気で湿度低下を抑えた「まるごとチルド」や、約-1℃で肉や魚の鮮度をより長く保つ「特鮮氷温ルーム」、野菜を眠らせるように保存する「新鮮スリープ野菜室」なども備える。「冷蔵庫カメラ」により冷蔵室内の食材をスマホで確認、食材の買い忘れや二重購入を減らすことができる。

※1: 日立調べ。天井の薄壁化採用前の商品2021年度商品R-HX60R、HW60Rとの比較。SPEC●定格内容積:617L(冷蔵室317L、製氷室24L、冷凍室上段33L、冷凍室下段125L、野菜室118L)●年間消費電力量:270kWh/年●サイズ/質量:W685×H1875×D738mm/123kg

 

 【調査1】冷凍室が3段構造と聞いたけど「本当にいる」?

↑赤枠内はデリシャス冷凍スペース。3段ケースで食品の大きさに合わせて整理しながら収納できる

 

HXCCタイプの冷凍室は「らくうま!ひろin冷凍」をうたい、らくに、おいしく、広々と使え、整理しやすさをウリにする、同機の最大の魅力のひとつです。

 

近年、冷凍食品は味の品質が目覚ましく上がっていて「日々の食生活に欠かせない!」という人や、共働きで1週間分まとめ買いしてストックするから「冷凍室がパンパン!」という家庭、夏場のシーズンを迎えて「アイスや凍らせた飲み物でキツキツ!」という方も多いのではないでしょうか。

 

HXCCタイプの冷凍室は3段ケースになっていますが、「3段にするくらいならなるべく、スペースを広くして欲しい」と考える方もいるはず。3段ケースは本当に必要なのか、それぞれのスペースの役割について解説していきましょう。

 

まずはわかりやすいところから3段目の「大物ケース」。ここはその名の通り、大型の食材を入れるスペースになっており、パッケージングされた冷凍食品や箱型のアイスを入れるのに適した場所です。深さが約14.5cmあるので、500mLの冷凍ペットボトルを立てて入れることも可能。まとめ買いした食材を入れるのにも便利で、大物を整理して収納できて取り出しやすい場所になっています。

 

続いて2段目。ここは深さ9cmの「小物ケース」で、よく使う冷凍食品や作り置きのおかずを整理して収納可能。一般的なプラスチック製の密閉容器は高さが8cm前後のものも多いので、余裕を持って入れることができます。小物を入れるのに程よい高さで、上から見渡せるので食材が探しやすく見つけやすい場所になっています。

 

最後が1段目の薄物ケース。深さ5cmと薄いので食品を重ねて保存することを防ぎ、整理しやすく効率よく冷却。さらに「デリシャス冷凍」搭載なので、置くだけでおいしくホームフリージング(※2)してくれます。この「デリシャス冷凍」はアルミトレイで食品の熱を奪い、さらに専用のセンサーが温度を検知し、自動で運転を切り替えて、食品をすばやく凍らせるという仕組み。

 

↑ひろびろ使える大型アルミトレイが敷かれている。ケースが薄いから食品が重ならず効率よく冷却。置くだけでおいしくホームフリージングできる

 

食品の水分が凍る最大氷結晶生成帯をすばやく通過させ、氷結晶の成長を抑えることで、食品の細胞の破壊を抑制します。だから温かい食品を入れて、置くだけでおいしくホームフリージングできてしまうのが特長(※3)。

 

さらに冷凍室上段と製氷室もあわせた冷凍室全体では182Lの大容量で、思いきりまとめ買いができます。らくにおいしく冷凍できて、ひろびろすっきり入れられる。「らくうま!ひろin冷凍」という名前も納得です。

※2:日立調べ。食品の種類・状態・量によって効果は異なります
※3:温かい食品を保存する時は、手で持てるくらいの温度(約50℃)まで冷ましてから入れてください

 

さて、最初の「3段ケースって本当にいる?」という点に立ち返ってみます。大きい冷凍室はたくさん入るけど、それだけに積み重ねて収納してしまい、下のほうに入れた食品を眠らせてしまいそう。結果、賞味期限が切れてしまった食材が大掃除のときに出てきたり、毎回取り出すのに冷凍庫をひっくり返したりと非効率。

 

HXCCタイプの冷凍室は「らくうま!ひろin冷凍」で大容量かつ、収まるべきところに収められる機能性があるから実用的。かつ、「デリシャス冷凍」は手軽においしく冷凍してくれ、冷凍食品を多く使うようになった今の時代の相棒として優秀。やはり、3段構造(3段ケース)は必要でした。

 

↑サイトの中段に技術的な紹介が掲載されています

 

【調査2】最上段に500mLペットボトルが立てて入るのって「本当にいる?」

HXCCタイプのウリのひとつが大容量化。例えばR-HXCC62Tは本体幅が68.5cmで定格内容積617L。本体幅が同じ2021年モデルの「HX」「HW」タイプと比べて15Lも容量アップしています(※4)。

※4:2021年度商品R-HX60R・HW60Rとの比較。HXCCタイプはカメラユニット搭載のため、非搭載機種2021年度商品HXタイプと比較して外形寸法の高さが4.2cm、据付必要寸法の高さが5cm大きくなります。カメラ機能使用時は、カメラユニットがドア面から5.7cm出っ張ります。HXC/HWCタイプはコネクテッド機能搭載のため、非搭載機種2021年度商品HX/HWタイプと比較して外形寸法の高さが0.6cm大きくなります

 

大容量化に大きく寄与したのが冷蔵室最上段天井の形状変更です。真空断熱材の断熱性向上により断熱用の発泡ウレタンの一部をなくし、天井を薄壁化。最上段が広がったことで、500mLのペットボトルを立てて収納できます(※5)。

 

↑天井の薄壁化採用前のモデルとの最上段部の比較。真空断熱材を強化し、壁の一部の発泡ウレタンをなくすことで薄壁化を実現(赤枠内)(※5)
※5:最上段の高さかわるん棚を2段階設定できるうち、下の段に設定した場合

 

でも、冷蔵室最上段の拡大でそんなに冷蔵庫の使い勝手が変わるでしょうか? そもそも最上段の奥は食材を取り出しにくい場所。むしろ取り出しにくい食材が増えるだけでは? ということで、実際に最上段に500mLペットボトルを立てて、収納や取り出しを試してみました。

 

↑最上段の棚から天井までの高さは約15.7cm。500mLペットボトルが縦に5本並べて収納できます

 

実際に出し入れしてみると、ペットボトルを立てた状態で置けるのは非常に有意義。かつて500mLの炭酸水を最上段に倒して重ね置きしたことがあるのですが、ふとした拍子にペットボトルの段が崩れて横の皿が中身ごとひっくり返りました。そんな事態を避けられるだけでも大助かり。500mLペットボトルの収納位置が決まることで、冷蔵庫の整理整頓が促される点もメリットです。

 

また、便利だと思ったのは、500mLの缶ビール6本パックが箱ごとそのまま入ること。日立の担当者さんは、「誰々はビール、誰々は美容ドリンクなど家族でエリア分けして、それぞれ好きな飲み物をストックしても便利ですよ」とアドバイスしてくれました。

 

良いことづくめの同機能ですが、最上段奥のモノの出し入れはやりにくいかもしれません(筆者の身長は167cm)。ただ、最上段に関しては、先ほども述べたように飲み物を入れたり、ビン詰め食品のストック場所にしたりすれば、モノの出し入れも頻繁にならず、大容量を有効活用できそうです。

 

さらに、本商品はほかの場所でも収納効率を高める工夫が多いのが特長。ドアポケットには左右あわせて2Lペットボトルが5本収納可能。2Lペットボトルは野菜室前面にも入るのでたっぷり収納できます。また、冷蔵室の下端右側の棚が高さを3段階で変えられる(「高さかわるん棚」)のも秀逸。保存する食品の高さにあわせて棚を調節することで、鍋や牛乳パックもそのまま置くことができます。

 

↑左ポケット2段目を上に上げると、下段に一升瓶が入るようになります(写真右)

 

↑サイト中段に動かせる棚の一覧がわかりやすく載っています

 

【調査3】冷蔵室がすべて「チルド室」って「本当にいる?」

HXCCタイプは従来モデルに引き続き、冷蔵室の棚スペース全体を温度約2℃にして、うるおい冷気で湿度低下を抑える「まるごとチルド」を採用。

 

この「まるごとチルド」、驚くことにラップをかけずに保存できちゃいます!サラダなどはラップをかけなくても、野菜の乾燥を抑制。作り置き食材もチルド温度なら鮮度が長持ちするため、週末にお惣菜を何品もまとめて作る家庭では大活躍間違いなしです。

↑日立調べ。食品の種類・状態・量によって効果が異なります

 

サラダはラップをかけなくても野菜の乾燥が抑えられ、おいしく保存できます。

 

↑日立調べ。食品の種類・状態・量によって効果が異なります

 

ポテトサラダをまるごとチルド未搭載の冷蔵室でラップなしで保存すると表面が黄色く変色。一方、「まるごとチルド」で保存すると変色が抑えられます。

 

これを可能にしているのが「冷蔵室独立冷却システム」です。

「冷蔵室独立冷却システム」では冷却器とファンを冷蔵室専用と冷凍室・野菜室専用にそれぞれ配置。冷蔵室専用冷却器では除湿量を抑え、水分たっぷり含んだうるおい冷気で食品の乾燥を抑えます。さらに冷蔵室専用の大風量ファンの回転数などを制御して、冷蔵室全段をまるごと約2℃にします。

 

読者のなかには「冷蔵室全体をチルド化(※6)するなんて本当に必要?」と疑問に思う人もいるでしょうが、筆者は自宅の冷蔵庫で「チルド機能」を使っていて、その便利さを日々実感しています。 劣化しやすそうな食品は、チルド室に入れておく方が鮮度劣化を抑えられると感じているので、チルド室の大型化には大賛成でした。

 

ただし、冷蔵室全体をチルド室にするのには懐疑派でした。冷蔵室はドアの開閉が一番多い場所で、庫内温度は頻繁に上がるし湿度は下がる。チルド状態維持は難しいと感じていたのです。

 

この点を担当者さんに直撃したところ、「問題ありません!」と即答。カギは冷蔵室専用の大型ファンで、大風量でうるおいのある冷気を高速循環させるから、ドアの開閉で庫内温度が急に上がっても、全段一気に約2℃まで戻すことができるそう。これなら安心ですね。

 

ここでは、サラダとポテトサラダの例だけを紹介しましたが、クリームたっぷりのケーキやカットした果物の保存も「まるごとチルド」 がおすすめ。ラップをかけなくて済むのは手間が省けるだけでなく、ごみも減らせます。

 

HXCCタイプの冷蔵性能は「まるごとチルド」だけにとどまりません。例えば、「特鮮氷温ルーム」では凍らせないぎりぎりの温度の約-1℃にすることで、肉や魚をおいしく保存します(※7)。

※6:ドアポケットはまるごとチルドに含まれません
※7:日立調べ。新鮮な食材を保存した場合
↑「特鮮氷温ルーム」で保存した刺身。凍らせるとドリップが出て風味が落ちたり、食感が落ちてしまいますが、それらを抑制できます。開口部が広く、取り出しやすいのもメリット

 

また、「新鮮スリープ野菜室」では、「プラチナ触媒(ルテニウム配合)」が野菜の鮮度劣化の原因となるエチレンガスを分解。さらに、炭酸ガス濃度が高まると野菜の呼吸が低下、眠らせるように保存することで野菜のみずみずしさや栄養素を守ります(※8)

※8:日立調べ
↑赤枠内が「新鮮スリープ野菜室」。葉物野菜など、高湿な環境を好む野菜の保存におすすめ

 

↑ページ中段にサラダ以外のオススメ食品が載っています!

 

【調査4】冷蔵庫にカメラって「本当にいる?」

HXCCタイプには「冷蔵庫カメラ」が搭載されており、カメラユニットを本体上部外側に設置。冷蔵庫のドアを開くと、自動で冷蔵室内および左右ドアポケットを撮影してくれます。最新画像は「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」から確認できます(※9)。

※9:食品の収納場所やドアを開ける角度によって、カメラでの撮影に写らない場所があります。特鮮氷温ルーム内、冷蔵室の奥側、ドアポケットの一部は写りません

 

↑冷蔵室だけなく左右ドアポケットも1台で同時撮影が可能

 

確かに冷蔵室内をカメラで確認できれば、買い物時に「あれ、あったっけ?」という悩みも解決できそう。でも、この機能、どこまで積極的に使えるのか。ということで、実際に撮影した画像を確認してみましょう。

 

↑日立冷蔵庫コンシェルジュアプリに表示される写真の様子。左から、左ドアポケット、冷蔵室、右ドアポケット

 

何が写っているかは問題なく確認できました。特にドアポケット上段は前面から奥まで、何が入っているかはっきりわかります。さらに、画像は拡大することも可能でした。

 

↑サイト中段に「家族の暮らしぶりがわかる!」の使い方の紹介があります

 

【まとめ】「らくうま!ひろin冷凍」「大容量」「まるごとチルド」「冷蔵庫カメラ」のどれも必要でした!

一度に買う食材の量が多い大人数世帯だけでなく、忙しくて毎日買い物ができない共働き世帯にも大容量の冷蔵庫は必需品。その際、買い置きした食材のムダを少なくするための鮮度保持機能と食材管理機能を搭載していると、大容量のメリットをよりいかせるようになります。

 

その意味で、日立のHXCCタイプの冷蔵庫は前述のような家庭には最適。週末のまとめ買いに対応する大容量の冷凍室や冷蔵室があり、しかも庫内容量が大きいだけでなく有効活用できる工夫が施されており、限られたスペースを使いきることができます。

 

また、ラップをかけずに保存できたり、置くだけでホームフリージングしてくれたりするから省手間。チリも積もれば山となる小さな作業をカットできるのはHXCCタイプならではでしょう。さらに、「冷蔵庫カメラ」で撮影すれば買い直しのためにもう一度買い物に出かけることも少なくなり、二重買いも減らせます。本商品は、使うだけで日常の困りごとが減らせる一品と言えるでしょう。

ドラム式洗濯乾燥機の「こんなはずじゃなかった…」を解決する、日立が到達した「手間や時間をW軽減」という答え

提供:日立グローバルライフソリューションズ株式会社

 

洗濯から乾燥までカンタン便利なドラム式洗濯乾燥機ですが、使い続けると感じる”不便”が以外に多いもの。それは、お手入れにかかる手間や時間ではないでしょうか。

 

ところが、そんなデメリットを解決してくれる洗濯機が登場しました! それが日立「ビッグドラム BD-STX120Hです。ビッグドラムは日立のドラム式洗濯乾燥機のブランド名で、国内累計出荷台数が300万台を突破(2006年〜2023年3月)している定番品。

 

そして、本モデルの注目はなんと言っても手間や時間をW軽減。冒頭で挙げたお手入れにかかる手間や時間を減らす、実にありがたい機能や性能が備わっているのです。今回は、BD-STX120Hを使うとドラム式洗濯乾燥機のお手入れにかかる時間や手間を軽減できるのか、チェックしたいと思います。

 

<今回紹介する製品>

日立グローバルライフソリューションズ株式会社

ドラム式洗濯乾燥機

「ビッグドラム BD-STX120H」

乾燥フィルターの掃除を不要にするなど、ドラム式のお手入れの手間を大幅に低減。従来機種と同サイズながら洗濯容量が12kgにアップ。洗浄力に定評のある[ナイアガラ洗浄]と目的に合わせて水温が選べる[温水ナイアガラ洗浄]で除菌・消臭、黄ばみ除去など目的に合わせた洗浄機能も向上した。[風アイロン]も進化し、洗濯~乾燥6kgの乾燥時間を約26%短縮。(2021年度製品(BD-STX110G) 約132分→約98分)。

SPEC●洗濯容量/乾燥容量:12kg/6kg●洗濯~乾燥時間目安(標準コース):約98分●消費電力量(洗濯~乾燥):約1570Wh●標準使用水量(洗濯~乾燥):約86ℓ●液体洗剤・柔軟剤 自動投入機能:搭載●サイズ/質量:W630×H1065×D716mm/約82kg

 

 

お手入れにかかる時間や手間を「らくメンテ」がことごとく軽減!

ドラム式洗濯乾燥機は洗濯物を干す手間がないことから、共働き世帯など日々忙しい家庭で活躍する一方、日立のドラム式洗濯乾燥機では、「乾燥運転後に毎回お手入れが必要で大変」「フィルターがいくつもあって面倒」「ドアパッキンについたホコリ・糸くずを柔らかい布で拭き取らなけばならない」と購入後にお客様からお手入れに対する意見が多くあったそう。

 

そうしたドラム式洗濯乾燥機のメンテナンスの手間を劇的に軽減してくれるのが、日立ビッグドラム BD-STX120Hの「らくメンテ」。これは[乾燥フィルターレス]と3つの自動おそうじ([乾燥ダクト自動おそうじ][洗濯槽自動おそうじ][ドアパッキン自動おそうじ])と[大容量糸くずフィルター]いう5種類のお手入れ軽減機構の総称です。

 

<「らくメンテ」その①[乾燥フィルターレス]>

乾燥フィルターのお手入れを、フィルター自体をなくすことで見事に解決!

[乾燥フィルターレス]は、乾燥フィルターにたまったホコリを捨ててフィルター掃除する手間を、「フィルター自体をなくす」という方法で解消。乾燥運転で発生したホコリは、本体下部に設置された[大容量糸くずフィルター]で捕集します。洗濯乾燥機に付いているのが当たり前だった「乾燥フィルター」を省略する、という発想が大胆!

↑2021年度製品:BD-STX110G(左)、2022年度製品:BD-STX120H(右)

 

乾燥運転で発生したホコリ・糸くずはどのようにして本体下部に設置させた[大容量糸くずフィルター]に捕集するのでしょうか?その答えは、次回の洗濯運転時に3つの自動おそうじ([乾燥ダクト自動おそうじ][洗濯槽自動おそうじ][ドアパッキン自動おそうじ])によって[大容量糸くずフィルター]に洗い流しているからです。

 

<「らくメンテ」その②[乾燥ダクト自動おそうじ]>

乾燥効率低下を抑制!

洗濯のたびに乾燥ダクトのホコリを洗い流すことで、乾燥効率の低下も抑えられます。

 

とある編集部員はこれまで、掃除機に細いノズルを付けて「せめて届く範囲でもキレイにしたい」と悪戦苦闘していたらしいですが、その面倒ともおさらばですね。

↑洗い・すすぎ時に供給される水の一部を使って乾燥ダクト上部からシャワーを流し、蛇腹ホースと乾燥ダクト上部に付いたホコリや汚れを洗浄

 

↑[洗濯槽自動おそうじ]時の洗濯槽の高速回転を利用して乾燥ダクト内に水をかき上げ、乾燥ダクト下部の埃や汚れを洗い流します

<「らくメンテ」その③[洗濯槽自動おそうじ]>

洗濯槽の見えない部分もきれいに!

毎回、すすぎ運転のあとに洗濯槽を自動洗浄。きれいな水道水を槽内に送りドラムを高速回転させることで、洗濯槽の裏側や外槽内側などに付着した皮脂汚れや洗剤カスを洗い流し、洗濯槽を除菌(※1)、黒カビ発生を抑えます(※2)。通常1~2か月に1回は、洗濯槽クリーナーを使った「槽洗浄」を行う必要がありますが、その頻度が3~4か月に1回で済みます。洗濯槽自動掃除機能は他社のモデルも多く採用してますが、この頻度を伸ばすことをカタログで訴求しているのは日立だけです。(筆者調べ)

※1: ●試験方法:外槽・ドラムに取り付けた菌付着プレートの菌の減少率測定 ●除菌方法:洗濯槽自動おそうじによる ●対象部分:外槽・ドラム ●試験結果:菌の減少率99%※2:●試験方法:外槽・ドラムに取り付けたカビ付着プレートのカビ抑制確認●抑制方法:洗濯槽自動おそうじによる ●対象部分:外槽・ドラム ●試験結果:カビの減少率99% ※試験依頼先:一般財団法人 北里環境科学センター 報告書No.:北生発2022_3129号、北生発2022_2129号
↑[洗濯槽自動おそうじ]機能を使うと、ふだん掃除できないドラム槽の裏側(外側)、ドラム前部、外槽内側、外槽前カバー裏側を一度できれいに洗い流せます

 

<「らくメンテ」その④[ドアパッキン自動おそうじ]>

掃除が面倒なドアパッキンもシャワーで洗い流せる!

同機は新たに[ドアパッキン自動おそうじ]機能を搭載。ドアパッキン裏に専用の洗浄ノズルを装備し、パッキン裏についたホコリや糸くずを洗い流します。これにより、面倒だったドアパッキンの掃除を軽減できます。これまた地味に面倒な作業のひとつ。ゴム部分にへばりついた細かい繊維類って、落ちにくいですよね。

↑[洗濯槽自動おそうじ]時にドア枠上部のゴムパッキン裏に設置した専用シャワーからきれいな水を放出し、パッキンに付着した汚れを洗浄

 

<「らくメンテ」その⑤[大容量糸くずフィルター]>

従来「糸くずフィルター」は、洗濯~すすぎで発生するホコリ・糸くずなどのゴミを捕まえるパーツ。このフィルターを大容量化し、次回の洗濯運転時に、先述した3つの自動おそうじ([乾燥ダクト自動おそうじ][洗濯槽自動おそうじ][ドアパッキン自動おそうじ])で洗い流して1ヵ所に集約できるようにしました。もともとは本体上部にあった乾燥フィルターをなくし、本体下部の[大容量糸くずフィルター]に集約させてしまうというアプローチもすごければ、モノ作りのワザもすごい! ちなみに、[大容量糸くずフィルター]には約1か月分(※3)のホコリや糸くずがまとめられます。

※3:日立調べ。洗濯~乾燥6kg、1日1回運転時。衣類の量・種類により効果はことなります。
↑[大容量糸くずフィルター]は本体の左下部に搭載。本体扉を開けて簡単に取り出し、ゴミ捨てができます
↑[大容量糸くずフィルター]はステンレスメッシュを組み合わせた構造。振り落とすだけで簡単にゴミ捨てできます。これまでクシ型だった形状を箱型に変えたことで、ゴミの収容量を大幅アップ。さらに抗菌材(※4)を使用し、清潔さにも配慮しています
※4:●試験依頼先:一般財団法人 ボーケン品質評価機構 ●試験番号:20222009071-1 ●試験方法:JIS Z 2801(フィルム密着法) ●抗菌方法:樹脂に練り込み ●対象部分:大容量糸くずフィルター(ホコリ・糸くず捕集部のみ) ●試験結果:抗菌活性値2.0 以上(抗菌活性値が2.0 以上で抗菌効果があるとされています)

 

このように、BD-STX120Hは5つの機能・機構で多くのユーザーが抱えていたドラム式洗濯乾燥機の不満・ストレスを解消。「ドラム式はお手入れが大変」というイメージを払拭する1台と言えます。

 

乾燥機能「風アイロン」でアイロン掛けの手間や時間を軽減! 洗浄機能やトレンド機能もばっちり!

同機は「らくメンテ」だけでなく、乾燥機能「風アイロン」でもアイロン掛けの手間や時間を軽減。乾燥機能に関しては、時速約300km(※5)の高速風でシワを伸ばしながら衣類を乾かす[風アイロン]機能がさらに進化。アルミプレートの採用やヒーター容量の向上により、洗濯~乾燥6kgの時間目安を2021年度製品(BD-STX110G) 約132分から約98分まで短縮しました

※5:日立調べ。吹き出し口の面積と風量から換算した、吹き出し口付近の速度。
↑「乾燥機能を使ったら衣類がシワだらけでアイロン掛けが必要」というドラム式ユーザーも[風アイロン]を使えばそんな不満も解消できます
↑天日干ししたタオルは意外にゴワゴワになりがち。一方、大風量と衣類温度約65℃(※)の低温で乾かす[風アイロン]で乾燥させたタオルは、ふんわりやさしい肌触りです。 ※ 日立調べ。洗濯〜乾燥コースにおいて。一般社団法人 日本電機工業会で定めた試験布に温度センサーを取り付けて計測。乾燥時の温度は衣類の素材により異なります。また、乾き具合によっては、衣類の温度が高くなる場合があります

W軽減以外の機能も充実。洗浄力に関しても、高濃度の洗剤液と大流量シャワーでガンコな汚れも洗い流す[ナイアガラ洗浄]を搭載。また、同機能に温水ヒーターを組み合わた「温水ナイアガラ洗浄」も新採用。衣類の黄ばみ除去や除菌・消臭など目的に合わせた洗浄機能も向上しました

↑[温水ナイアガラ洗浄]を使った約40℃つけおき(標準)コースで洗うと、皮脂汚れが酸化して非常に落ちにくくなった黄ばみ汚れも見事に除去できています。※すべての黄ばみやニオイを除去できるわけではありません。 ※約40℃つけおき(標準コース)では、粉末合成洗剤を通常の2倍使用します。※日立調べ。洗濯2kg時、約40℃つけおき(標準コース)において。衣類の汚れは人工皮脂によるものです。衣類の量、汚れ、洗剤の種類などによって効果は異なります。

スマホアプリ「洗濯コンシェルジュ」とスマートフォン連携(※6)させれば、出先から運転開始できる[リモート機能]など、洗濯の自由度が格段にアップします。

※ 6:Android™ 7.0以上、iOS12.0以降に対応。インターネット接続環境と無線LANルーターが必要です。Android は Google LLC の商標です。

[液体洗剤・柔軟剤 自動投入]機能は、洗剤の計量・投入の手間がないうえ、洗剤を多く入れすぎて逆に汚れが落ちにくくなる失敗も防げます。

 

↑「液体洗剤・柔軟剤 自動投入」機能は洗濯物の重さをセンサーで計測し、洗剤と柔軟剤を適量投入。液体洗剤も柔軟剤も詰め替えパック1本ぶんが全部入るので、洗剤・柔軟剤のボトルを置くスペースが不要。サニタリー空間をすっきり保てます ※操作パネルの「残量少」表示時。液体洗剤は810ml以下、柔軟剤は540ml以下の詰め替えタイプ

 

 

日立ビッグドラムBD-STX120Hは「らくメンテ」「風アイロン」というW軽減によって、ドラム式洗濯乾燥機にまつわる様々な「こんなはずじゃなかった……」をことごとく解決。ドラム式にがっかりした経験のある人、ドラム式購入に不安を感じている人にこそ、オススメの1台です。

今期の筆頭と言える完成度! 日立の掃除機「パワーブーストサイクロン」最新モデルを隅々までチェック

清掃力の高さと使いやすさで人気を集める日立のコードレススティック掃除機「パワーブーストサイクロン」シリーズから、2022年モデル「PV-BH900K」が発売された。2021年モデルでは本体を1.7kgまで軽量化していたが、「PV-BH900K」では、1.7kgの軽量ボディはそのままに、吸引力が約20%アップ。新たに「ターボモード」が搭載され、カーペット上のゴミもしっかりと吸引できるようになったという。早速、実力チェックといこう。

 

本体重量は変わらず吸引力が約20%アップ

「PV-BH900K」の最大の特徴、それは何と言ってもパワフルな吸引力だ。新開発の「パワフル3Dファンモーター」を備えるとともに、「極異方4極マグネット」を採用して高効率化し、新設計の三次元形状の斜流ファンと固定翼で空気の流れを効率よく制御。従来モデルの本体重量1.7kgを維持したまま、吸引力を約20%向上させた。また、これに合わせて新搭載されたのが、「ターボ」モード。カーペットの毛足の奥のゴミまでしっかり吸引できるという。

↑2022年8月に発売された「PV-BH900K」。カラーはライトゴールドの1色。本体重量1.7kgの軽量ボディはそのままに、吸引力や使い勝手が向上している

 

↑新開発の「パワフル3Dファンモーター」を搭載することで、従来モデルと同じ1.7kgの本体重量を維持しながら、吸引力を約20%向上させた

 

↑「ターボ」モードが新搭載されたほか、床質と操作力に合わせて吸引力を自動的に切り替える「自動」モードも用意されている。各モードの運転時間は、「標準」モードが約40分、「強」モードが約15分、「ターボ」モードが約6分

 

【動画】「PV-BH900K」吸引テスト

論より証拠ということで、早速吸引力をチェックしてみよう。擬似ゴミとしてまいたのは、微細なハウスダストに見立てた重曹と、大きなゴミに見立てたシリアル。運転モードは「ターボ」モード。軽い力でスーッとヘッドを前進させてみたが、重曹もシリアルも難なく吸引に成功。「標準」モードでも試してみたが、結果は同様で、ゴミを取り残すことはなかった。

 

↑カーペット上でもパワフルな吸引力を発揮。それでいてヘッドがカーペットに張り付かず、軽い力で動かせるのは、後述する「シンクロフラップ」によるところが大きい

 

「ごみくっきりライト」「からまんブラシ」は引き続き装備

従来モデルで好評だった「ごみくっきりライト」と「からまんブラシ」は引き続き装備している。「ごみくっきりライト」は、ヘッド前面に配置された白色LEDと緑色LEDでゴミの視認性を高め、ゴミの取り逃しを防ぐもの。「からまんブラシ」は、ヘッドに搭載された回転ブラシのことで、ブラシの先端をループ形状にすることで、髪の毛やペットの毛などを絡まりにくくしたものだ。

↑「ごみくっきりライト」を点灯すると、ご覧の通り、ヘッドの前方が明るく照らし出され、視認しにくいゴミもしっかり確認、掃除できるようになる

 

↑ブラシの先端をループ形状にすることで、髪の毛やペットの毛などを絡まりにくくした「からまんブラシ」も引き続き装備されている

 

【動画】「PV-BH900K」糸くず吸引テスト

約30cmにカットした糸を実際に吸引し、ブラシにからまないかを確認してみた。一般的なブラシでは糸がぐるぐるとからまり、はさみなどで処理しなければならない状況だが、「からまんブラシ」はまったく糸がからまらなかった。「からまんブラシ」の効果を実感した瞬間だ。

↑強力な吸引力を備えながら、スイスイと前後にストロークできるのは、ヘッド裏に搭載された「シンクロフラップ」によるところが大きい。ヘッドの前後運動に合わせてフラップが開閉し、ヘッド内の圧力を調整するので、床に張り付くことなく、軽い力でヘッドを動かせるのだ。「シンクロフラップ」により、押すときはもちろん、引くときもごみを吸い込むのも特徴

 

充電時間が約3.5時間から約2時間に短縮

使い勝手における進化点も確認しておこう。注目したいのが、充電方式の改良により、充電時間が約3.5時間から約2時間に短縮されたこと。バッテリーは従来モデルと同様、着脱式を採用しているが、バッテリー単体での充電はできず、本体に装着した状態での充電となる。別売のバッテリーを購入すれば、時間のかかる広い家の掃除にも対応できるが、バッテリー単体での充電ができないのは惜しいところ。

↑充電スタンドの柱部分がスリムになり、従来モデルよりもすっきりとした印象に。細かい部分ではあるが、リビングの一角に置いておくことを考えると、うれしい改良点だ

 

↑各種アタッチメントを充電スタンドにセットしておけるのは従来モデルと同様。「スマートホース」の位置がスタンド下部に変更されており、スタンド自体の安定感が増したように感じた

 

↑ヘッドの操作は自由自在。手首の動きに合わせてヘッドの向きが変わるので、壁際や家具の足まわりの掃除もしやすかった

 

↑延長パイプ部分を床とほぼ水平にしても、ヘッドが浮き上がらないのは好印象。ソファやベッドの下などもスムーズに掃除できた

 

↑「ミニパワーヘッド」「ハンディブラシ」「ほうきブラシ」「スマートホース」「伸縮すき間用吸口」などの各種アタッチメントが用意されており、延長パイプやヘッドを取り外してハンディスタイルに切り替えれば、高い場所や狭いすき間なども手軽に掃除できる

 

↑人差し指でトリガーを引くとダスト容器のフタが開き、ワンアクションでゴミを捨てられる「ごみダッシュ」機能を搭載。とりわけ、ゴミ捨て頻度の高いペットのいる家庭ではありがたい機能だろう。延長パイプを外し、ダストケース部分をゴミ箱に突っ込んでトリガーを引けば、ゴミの舞い上がりも抑えられる。ダストカップは簡単に取り外して水洗いも可能

 

正当進化を遂げた日立の意欲作

1.7kgの軽量ボディはそのままに、吸引力が約20%向上した「PV-BH900K」。パワフルな吸引力でカーペット上のゴミも取り逃さないうえ、自走式ヘッドと「シンクロフラップ」の効果により、ヘッドが床に張り付き、重さを感じる場面もなかった。バッテリー単体での充電ができるとなおよかったが、総じて軽く、パワフルで、使いやすいコードレススティック掃除機に仕上がっていた。完成度の高いコードレススティック掃除機を探しているのなら、選択肢の筆頭にあがってくるのは間違いない。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

高級炊飯器6モデルで「新米」を炊こう! 味の特徴を「新入社員」に例えてみたら

今回は高級炊飯器検証企画の番外編。この季節の楽しみといえば、ピカピカつやつや、みずみずしい新米! この新米を高級炊飯器で炊いたら、香り、味、食感はどうなるのでしょうか? 象印、タイガー、東芝、パナソニック、日立、三菱電機の6メーカーの最上位機種でコシヒカリの新米を炊いて実食しました。

 

実食後は、炊飯器のレビューには定評がある家電ライター・平島憲一郎さんを中心に、編集スタッフを交えてざっくばらんにディスカッション。それぞれの機種で炊かれた新米の特徴に迫っていきます!

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電評論家の平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

まずは新米の収穫を祝う儀式から

小林 さて、今回は番外編。高級炊飯器6モデルで新米を炊き、それぞれの炊き上がりや味の特徴をチェックしてディスカッションしていく企画です。まずは、みなさんの新米のイメージを教えて下さい!

クレア楠本 実は、家族が2人なので新米の季節になったからといってもすぐに買い替えることはできないんですよね。なので、これは贅沢な企画です。

平島 僕は果物や野菜の旬のように、新米の季節になると楽しみなんですよ。お米としては食べた瞬間に感じるみずみずしい香りと味がたまらない。食感はふっくら柔らか、かつ弾力があるイメージですね。

小林 私も新米と聞くとテンションが上がるタイプです(笑)。それでは炊き上がってきたので食べましょう! 2022年の新米の収穫を祝って、乾杯……ならぬ、乾椀(かんわん)!!

困惑する一同 え!? かん……わん……?

↑戸惑いつつも、”乾椀(かんわん)”を行う一同。 乾杯にかわる新たな音頭 となるか……!?

 

同じ新米でもメーカーごとに味も食感も全然違う!

小林 では、6メーカーの試食が終わりました。あなたの思う“最高の新米ごはん”に一番近かった機種はどれかを挙げていただきたいと思います!

クレア大島 私は東芝でした! ツヤがあってキレイに炊き上がっていて、これぞ新米という美しい見た目に惹かれました。

小林 確かに新米といえばまずは見た目のツヤツヤ感がいいですよね。

↑東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」で炊いた新米

 

クレア野田 私はタイガーですね。新鮮さ、フレッシュさがあって、新米ならではのみずみずしさを一番感じました。

平島 僕もタイガーと象印は、新米を炊いた際に、炊飯器としての実力がブーストされたような錯覚を覚えました。両方とも炊飯器メーカーとして歴史があって、その蓄積がいかんなく発揮された感があります。

小林 新米の水分の多さを上手く活かして炊き上げている感じがしますね。

↑タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」 で炊いた新米

 

↑象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」で炊いたみずみずしさが引き立つ新米

 

平島 それから、日立は炊き上がりの食感に独特な個性があり、それが新米の美味しさに上乗せされた印象。東芝は粒感が新米だとより際立った一方、みずみずしさに関しては新米であることの“上乗せ”が他のモデルより控えめだったと感じました。逆に言うと普通のお米でも新米並みのみずみずしさを引き出せるということですけど。

小林 6メーカーのうち日立だけは、新米でもいつもの水加減で悩まず炊ける「極上新米」コースが今回のモデルで新設されています

平島 普通の水加減では柔らかい炊き上がりになる新米も、日立ならではの「外硬内軟」に炊き上げる炊飯技術とプログラミングが素晴らしいです。

↑日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳RZ-W100FM」で炊いた新米

 

小林 パナソニックと三菱はいかがでしたか?

平島 パナソニックは炊飯器のふたを開けた瞬間、濃厚な香りをもっとも強く感じました。新米の甘く香ばしい香りを存分に堪能できますね。粒立ち、弾力も十分です。三菱は、今回試したモデルのなかではもちもち感は控えめ。甘みに関しては、ごはんを食べ進めるほどに増していく印象でした。通常のお米との差はそこまで感じなかったです。

↑パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」で炊いた新米

 

↑三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」で炊いた新米

 

【新米を試食したポイント】

東芝は、新米らしいツヤがあってキレイな炊き上がり。新米だと粒感がより際立っていた。
タイガーと象印は、新米を炊くと魅力がブーストされる。新米の水分の多さを上手く活かしている印象。
日立は炊き上がりの食感に独特な個性あり。新米でも「外硬内軟」に炊き上がる。
パナソニックは新米の甘く香ばしい香りが堪能できる。粒立ち、弾力も十分。
三菱はもちもち感は控えめ。甘みはごはんを食べ進めるほどに増していく印象。

 

各メーカーの新米ごはんを新米社員に擬人化してみよう!

小林 さて、ここからはちょっと趣向を変えていきましょう。各メーカーの新米ごはんの味を、新入社員にたとえて炊飯器の特徴を語っていただきたいと思います! そう、新米だけに!

クレア野田 かなりの無茶振りですね(苦笑)。

↑無茶振りのお題に唖然とする平島氏

 

小林 では、僭越ながら言い出した僕から。たとえばパナソニックは、すごくハリや粘りがあって、気合の入ったガッツある新米社員かなと思いました。ミスをしてもめげずに、気がついたら出世している、みたいな(笑)。

クレア楠本 あ、そういう感じなんですね。それならタイガーで炊いた新米は、白くて美しく、フレッシュだったので、大学でもアイドル的な存在だった新米社員ですね(笑)。みんなとはちょっと外見も違うのよ、みたいな。でも、みずみずしくて憎めない。

クレア大島 そうすると三菱で炊いた新米は、非加圧で炊かれたやさしい味なので、マイペースでガツガツしてない現代っ子でしょうか。周りから揉まれてもやんわりかわす。でもちゃんと優秀という社員ですね。

平島 日立は結構トガってますよね。すでに学生時代からガンガン起業していたタイプ(笑)。ちなみに日立の炊飯器って、これまではそこまで評価が高くなかったんですよ。でも、京都の老舗米屋にならった「外硬内軟」をコンセプトにした頃から実力と評価が上がってきている。そういう意味では時流に乗った大型新人のイメージがあります(笑)。

小林 東芝はどうでしょう?

平島 東芝は今年の新モデルで新しい方向性を打ち出してきました。各地域の水の硬度に合わせてごはんの炊き上がりを調整するというこだわり。個性があってほかとは違う。

小林 「一芸入社」みたいな感じですかね(笑)。スペシャリストとして社内で一目置かれる存在に育ちそう。ごはんは食感と味わいのバランスが絶妙で、表面はぬめっとした独特の質感。かなり私の好みでした。

↑試食しながら、誰の得にもならない顔芸を披露するGetNavi webの小林

 

平島 一方で、象印は由緒正しい家の御曹司、といったところでしょうか。家庭の教育をしっかり受けていて、伝統の味を受け継いでいる新米社員、というイメージです。

小林 同じ新米でも、メーカーごとに炊き方が違い、味や食感はさまざまでした。これは新米社員をどう育てるか、企業ごとに社風が違うのと同じこと。みなさんもどの新米社員だったら一緒に働きたいか、長くお付き合いしたいかを、じっくり考えて炊飯器を選びましょう!

 

【新米を新入社員に例えてみたら】

パナソニックは十分なハリと粘りがあり、気合の入ったガッツある新米社員を思わせる。ミスをしてもめげずに、気がついたら出世していそう。
タイガーは白くて美しく、フレッシュな見た目から、大学でもアイドル的な存在だった新米社員。でも、みずみずしいので憎めない。
三菱は非加圧で炊かれたやさしい味なので、マイペースな現代っ子のイメージ。仕事は優秀で、周囲のムチャ振りはやんわりかわす。
日立は学生時代から起業していたトガったタイプ。新コンセプトを掲げて躍進する様から、時流に乗った大型新人を思わせる。
東芝は「水の硬度」に対応する他社にはない個性を持つことから、「一芸入社」のイメージ。社内で一目置かれる存在に育ちそう。
象印は、由緒正しい家の御曹司のイメージ。家庭の教育をしっかり受けていて、伝統の味を受け継いでいる。

 

空気清浄機能と別売りユニットで本格換気が可能になった日立「白くまくん プレミアムXシリーズ」登場

日立ジョンソンコントロールズ空調は、ルームエアコンの新モデル「白くまくんプレミアムXシリーズ」全11機種の発表会を開催。11月末より販売を開始する。価格はオープンプライスだ。

↑ルームエアコン「白くまくんプレミアムXシリーズ」

 

発表会には日立ジョンソンコントロールズ空調の泉田金太郎氏が登壇し、70年前の1952年に日本初となるウィンドウ型ルームエアコンを日立が開発したことから、日本のルームエアコンの歴史が始まったことを紹介。

 

「これからのルームエアコンは、快適空間を提供する製品からデジタル技術を活用してみなさまの暮らしを支える、社会インフラに進化していくものと考えて、製品の開発を進めている。白くまくんはみなさまの健康に直結する空気や環境の質を向上させるソリューションと、デジタルサービスの提供で社会に貢献することを目指していきたいと考えています」(泉田氏)と意気込みを語った。

↑日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 ヴァイスプレジデント兼 日本・アジア地域ゼネラルマネージャー泉田金太郎氏

 

新プラズマイオン発生機と新除湿制御でカビの繁殖を抑制

新モデルの一番の特徴は、新たに搭載された部屋の隅のカビまで抑制できる「Premiumプラズマ空清」機能だ。これは部屋の浮遊カビをパワフルに抑制する空気清浄機能に、除湿制御機能を加えることによって、カーテンや家具などに隠れたカビまで抑制できる機能。国内家庭用エアコンでは国内唯一だという。

↑新搭載の幅33cmのワイドなプラズマイオン発生機

 

従来の吹き出し口からイオンを放出する電極に加えて、新たに吸い込み口に配置した4つの電極からプラズマイオンをワイドに放出する大型のプラズマイオン発生器を搭載。熱交換器についた、浮遊カビ、菌、ウイルスを従来の「プラズマイオン空清」の約2倍のスピードで抑制することができる。

↑「Premiumプラズマ空清」の効果により、 浮遊カビ菌や浮遊菌、浮遊ウイルスを約2倍のスピードで抑制できる

 

さらに、熱交換器についた汚れは従来モデルより搭載する「凍結洗浄 除菌ヒートプラス」機能で自動洗浄が可能。この機能は、最大56℃まで熱交換器を温めて油汚れまで剥がし、マイナス15℃で凍らせて屋外に洗い流す仕組みだ。同様に排水トレーの自動お掃除(凍結洗浄)機能も搭載している。

↑新除湿制御では、季節に合わせた制御が行われるため、一年中、室内の付着カビ菌の抑制ができる

 

「プラス換気ユニット」は別売りで追加する仕組み

「白くまくんプレミアムXシリーズ」のもう一つの特徴が、換気機能である「プラス換気ユニット」(別売り)が取り付けられることだ。

 

コロナ禍においてエアコンの換気機能が注目を集めた。しかし、大規模マンションなどでは部屋に24時間換気システムが配置されているケースもあるため、あえて別売りにすることで、「必要な人だけ取り付けられるようにオプションにした」(泉田氏)という。

↑室内機の右側面に取り付ける「プラス換気ユニット」

 

「プラス換気ユニット」はエアコンとの連動運転に対応し、室内機に内蔵されている人感センサーが換気量を自動調整。また、冷房開始時に室内の熱い空気を吐き出して冷房の立ち上がりをよくする排熱運転機能なども備えている。

 

日立ジョンソンコントロールズ空調では窓開け換気で課題となる、花粉や排気ガスなどの汚れた空気、雨や虫を入れたくない場合や、音漏れなどのプライバシーの問題がある場合に、エアコンの換気機能があれば解決できるとして、今回オプションで提案したそうだ。

主要6メーカーの高級炊飯器(2021-22モデル)を食べ比べ!「最上位」「早炊き」「冷凍」の3パターンで徹底チェックした結論

新米の季節が到来し、主要メーカーの高級炊飯器が出揃いました。内釜の素材や機能にこだわった10万円を超えるものもあるだけに、しっかりと各モデルの特徴をつかんで、自分に合った炊飯器を購入したいところです。

 

そこで炊飯器のレビューに定評のある家電ライター・平島憲一郎さんを監修に迎え、全6メーカーの最上位機種をGetNavi webが徹底的に調査しました! 果たして炊飯器ごとにごはんの味と食感はどのくらい違うのでしょうか?

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器 炊きたて土鍋ご泡火炊きJPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電ライターの平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

 

【今回テストした6機種はコチラ】

エントリーその1 立体的な対流でお米の美味しさを引き出す!

象印マホービン  圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

実売価格11万4640円(税込)

かまど炊きをヒントにした激しい対流が特徴の「炎舞炊き」。2022年モデルは縦・横・斜めの対流を実現した「3DローテーションIH構造」へ進化。冷凍ごはんメニューは1.3気圧の高圧力をかけることで、解凍しても美味しいごはんが食べられます。15通りの炊き分けが可能な「炊き分けセレクト」とアンケートに答えて好みの食感に近づける「わが家炊き」搭載で、多様な好みに対応。

 

エントリーその2 土鍋にしかできない理想の炊きワザを実現!

タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて>土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

実売価格12万1000円(税込)

内釜には本物の土で作られた蓄熱性の高い「本土鍋」を使用し、最高温度約280度の高火力でごはんの甘みを引き出します。2022年モデルは最大火力を理想的な時間まで延長する新技術「連続ノンストップ加熱」を搭載。「銘柄巧み炊きわけ」は70銘柄に対応しています。

 

エントリーその3 水の硬度に合わせてお米を炊き分け

東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎 匠炊き RC-10ZWT

実売価格11万9000円(税込)

大火力と多段階火力調節により、ふっくらとした甘みのあるごはんに炊き上げる「炎 匠炊き(ほのおたくみだき)」の2022年モデル。日本初となる、水の硬度に合わせてお米の粘りとかたさを調節する「水硬度炊き分け」を搭載。熱対流の回転方向を切り替える独自の加熱方式も採用されています。

 

エントリーその4 高温スチームでお米の芯まで熱を浸透

パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

実売価格9万7900円(税込)

2021年発売のハイエンドモデル。お米の状態を見極め、大火力IH、可変圧力、最高250℃の高温スチームの3要素を自動でコントロールして炊き分けができるほか、爆発的な沸騰力でムラなく加熱する「おどり炊き」により、お米一粒一粒の旨みを引き出して炊き上げます。アプリ「キッチンポケット」と連携し、米の出来栄えに合わせて炊き方をアップデートする機能も搭載。

 

エントリーその5 京都の老舗米店が理想とする炊き上がりを実現

日立 IHジャー炊飯器 ふっくら御膳 RZ-W100FM

実売価格7万2850円(税込)

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」が理想とする「外硬内軟(がいこうないなん)」の炊き上がりを実現した日立の「ふっくら御膳」。2022年モデルは、新米もいつもの水加減で美味しく炊ける「極上新米」コースを新設。また「スチーム保温」は、保温時にスチームを送り込む時間を長くすることで、最大40時間ごはんをしっとり保てます。

 

エントリーその6 あえて圧力をかけず丁寧に炊き上げる

三菱電機 本炭釜 紬(つむぎ) NJ-BWD10

実売価格12万570円(税込)

あえて圧力をかけずに一粒一粒丁寧に炊き上げることにこだわった三菱電機「本炭釜」シリーズの、7年ぶりとなるフルリニューアルモデル。大火力と「新・八重全面加熱」で甘いごはんに炊き上げます。全国50銘柄の個性を引き出す専用モード「銘柄芳潤炊き」は、9通りの食感に炊き分けできます。

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調査その1 最上位炊飯モード(通常モード)のごはんの味・食感をチェック!

「調査その1」では各炊飯器の最上位モード(基本的にもっとも時間がかかる炊き方)を使用して炊飯。10kg4039円(税込)で購入した無洗米のコシヒカリ3合を炊いて実食。味と食感の違いをチェックしました。各機種ともに無洗米設定で、かたさやねばりの炊き分けは「標準」や「ふつう」を選択し、銘柄指定がある場合はコシヒカリをセレクトしています。

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

大粒に炊き上がったごはんは甘くてもちもち!

↑象印のNW-FA10の「熟成」で炊飯。じっくり時間をかけて米の旨みを引き出す。 炊き上がりまで実測で70分。ちなみに、象印によると「熟成」モードはじっくりと時間をかける炊飯モードで、甘みは出るが食感は柔らかめに仕上がる。バランスの取れたごはんを炊く場合は、「炊き分けセレクト」の「かたさ」「粘り」が「標準」のモードが推奨とのこと

 

監修の家電ライター・平島さんは炊き上がりを見て、「しっかり膨らんだ大きな粒」に感心。試食では「もちもちと柔らかさが両立した食感」をポイントに挙げていました。

もちもちとしながらも柔らかい食感ですね。最初はそんなに甘みが来ないんですけど、噛めば噛むほど甘みが増していく。どんどん食べてしまう美味しさがあります。なのに後味は比較的すっきりでキレが良い。味・食感ともオールラウンドにどんなおかずにも合うと思います。幅広い世代に喜ばれそう」(平島)

このほか試食に参加したスタッフからは、「お米がとても甘く感じられました」(クレア大島)、「見た目からして大粒で、口のなかに入れると粒立ちを感じます。私の実家も象印だったので、おなじみのほっとできる味ですね」(クレア楠本)といった声が上がっていました。

↑象印の炊飯器は最高1.3気圧の高圧力をかけてお米の含水率を高めているため、見た目が大粒になる傾向がある

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

土鍋ならではの香りと味わいを堪能できる!

↑白米モード「炊きわけ」は、おこげの濃さとごはんのねばりを調整できる。「火かげん中」「炊きわけ標準」設定で銘柄指定をして炊き上がるまで、実測で53分かかった

 

「土鍋で炊いているだけあって、タイガーらしい香ばしい甘い香りが新モデルでも感じられた」という平島さん。弾力と甘みが強いのも特徴だそうです。

「タイガーは土鍋で炊いていることもあって、昔からおこげが得意なんですよ。今回のモデルも、普通に炊いてもほんのりとおこげの香りがする香ばしい甘いごはんでした。ごはんの見た目は、白さがすごく感じられますね。弾力の強い食感で、甘くて後口が残ります。お肉系や洋食に合いそうな存在感のあるごはんですね」(平島)

このほか試食に参加したスタッフからは、「炊き上がりはねばりを感じます」(小林史於)、「ごはんに弾力がありますね」(クレア楠本)といった声も上がっていました。

↑白さが際立つ炊き上がり。「萬古焼」で知られる三重県四日市市で製造された土鍋により、甘さと香りが引き出されていた

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

水へのこだわりが生む旨みとみずみずしさ

↑RC-10ZWTの最上位モード「かまど名人」は、「かたさ」が5段階から選べるほか、地域指定をすれば、住んでいる場所の水の硬度に合う炊き方をしてくれる。炊き上がりまで実測で43分

 

「炊き立て時の香りは控えめだが、みずみずしさがある」と平島さん。口に入れてもやはり旨みとみずみずしさがあり、「思わずトウモロコシを思い浮かべた」という感想が印象的でした。

香りにみずみずしさを感じられますね。ごはんの味の面では、甘みとともに旨みがあり、みずみずしさやジューシーさも感じられました。その点、いい意味で”野菜感”があって、なんとなくトウモロコシを連想させますね。独特な味わいではあるものの、これはこれで一般受けしそう。好きになる人も多いのではないでしょうか」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちがよくて弾力がある。ごはんの周囲に薄い粘りの膜をまとったような、独特の食感が好みです」(小林史於)、「舌の先でぱらっとほどける感じ」(クレア楠本)、「鮭とすごく合いそう! おにぎりにしてみたいですね」(クレア大島)との声が上がっていました。

↑粒が崩れず、ツヤツヤと光っているのが印象的。みずみずしく米本来の甘さと旨みを引き出した炊き上がりとなった

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

甘すぎず米本来の旨みが出た炊き上がり

↑SR-VSX101の最上位モード「銀シャリ」は、3種類の硬さが選べる。炊き上がりまでは実測で48分

 

監修の平島さんは、「甘すぎずしっかり米本来の旨みが感じられる」という点を評価していました。独特の食感も特徴だそうです。

「炊き立てごはんのオーソドックスな香り。甘みもしっかりありますが、甘すぎず、米本来の旨みもしっかり出ています。炊き上がりのお米は白さと透明感がありますね。食感は柔らかめですが、口のなかでハラハラとほぐれたあとに一粒一粒のもっちり感が感じられました」(平島)

このほかスタッフからは、「ハラリとしている感じで粒立ちがいい。冷やし茶漬けに合いそう」(クレア楠本)、「卵かけごはんやカレーにも合いそうですね」(クレア小林有紀)といった声がありました。

↑高温スチームでお米の旨みが引き出されたごはんは、白さと透明感があって見た目も良し。粒立ちがよくほぐれる食感も好評

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM

京都の老舗にならったバランスの取れたごはん

↑RZ-W100FMの最上位モード「極上」で炊飯。食感は「ふつう」に設定した。炊き上がりまで実測51分

 

京都の老舗米店・八代目儀兵衛の理想の食感「外硬内軟」を再現したごはんというだけあって、独特の食感に対する驚きの声が上がりました。

全体にモチモチ感とほどよい硬さがあるうえで口のなかでほぐれる、バランスの取れたごはんと感じました。最初は『甘みすっきりながら旨みがよく出ている』と思っていましたが、食べ進めるうちに口の中で甘みがどんどん増していきました。お米の味わいを引き出す炊飯器で、いろいろな銘柄のお米でおにぎりを作って食べ比べたくなりました」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちの良さもありながら、ふっくらしている」(クレア大島)、「滑らかさのある食感ですね」(クレア楠本)、「口当たりがやさしい感じがします」(クレア小林有紀)といった声がありました。

↑お米の一粒一粒の形がしっかりしているのがわかる炊き上がり。京都の老舗米店・八代目儀兵衛の理想「外硬内軟」を炊飯器で再現したごはんは、ほどよい硬さが特徴

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

こだわりの非加圧で米本来の旨さを引き立てる

↑NJ-BWD10の最上位モード「銘柄芳潤炊き」は、銘柄と「ねばり」「かたさ」を指定して炊ける。炊き上がりまで実測で60分

 

炊き上がりは柔らかく、そのさっぱりした味わいを支持する声も。平島さんは、「6モデルのなかでもっともやさしいごはんだった」とのこと。

「柔らかいけどベチャッとしているわけではありません。もちもち感は控えめで、お米の香りを強く感じました。みずみずしさも際立っていましたね。これはあっさり食べられて和食と合いそうだなと。特にシニア世代が好みそうな味である一方、食べ盛りの若い人にはやや物足りなく感じられるかもしれません」(平島)

このほかスタッフからは、「想像していた以上に柔らかいですね。甘くて粘りもあります。ふりかけごはんで食べたい」(小林史於)、「柔らかいけど粒立っていますね」(クレア大島)といった声が上がりました。

↑非加圧で炊き上げられたごはんは、やや小粒で柔らかめ。ほかのモデルとはごはんに対するアプローチが違う

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調査その2 早炊きモードのごはんの味・食感をチェック!

時短したい家庭にとっては、早炊きモードはなくてはならない存在。でも、各メーカーこだわりの最上位モードに比べるとどうしても仕上がりは落ちるもの。その味と食感はいかに? 使用したお米は最上位モードと同じくコシヒカリの無洗米。同様に時間も実測しています。

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

炊き上がりのスピードは特急だが、少し食感は硬め

早炊きモードに「急速」「特急」の2種類が用意されている象印。今回はより速く炊き上がる「特急」をセレクト。炊き上がりまでは実測で20分と6モデル中で最短でした。

「香りに関しては、『熟成』モードで炊いたごはんよりいくぶん雑味を感じました。お米の膨らみも『熟成』モードではかなり大きかったんですが、今回は膨らみがやはり少ないですね。食感は硬めになってわずかに芯があり、よく言えばアルデンテ。一方、味は善戦していて甘みがしっかり出ています。20分の特急モードで、この炊き上がりなら文句は言えないですね」(平島)

このほかスタッフからは、「硬い食感ですが、味自体は満足できる」(小林史於)という声がありました。

↑最上級モードと比べると少し小粒となり、やや透明感も失われた印象

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

おこげの香りはなくなったが、ごはんの香りは豊か

「早炊き」モードを使用。炊飯時間は今回の6モデルのなかでは実測35分と、最長の炊き時間となりました。

「白米モード『炊き分け』ではおこげの香りが感じられたんですが、残念ながらおこげの香りはなくなってしまいましたね。ただ、香りは早炊きでも十分豊かです。さらに、甘みに爽やかさが加わった印象があって、プラスとマイナス両方のポイントがあり、別のごはんに変わった印象です」(平島)

このほかスタッフからは、「早炊きでも美味しいですね。粒立ちも感じられるし、口当たりも滑らか」(クレア楠本)という声がありました。

↑早炊きモードではおねばが出る量が控えめになるためか、白米モード<炊き分け>よりもほぐれ感があるとの感想も

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

炊き上がりにムラがあるものの、炊き立ての香りが立つ

「早炊き」モードで炊飯。炊き上がりまでは実測26分と6モデルのなかでは平均的。

「炊き立ての香りはしっかり感じられますね。ただ、やや形が崩れているお米もあり、少し炊き上がりにムラがあるなと思いました。もちもち感は控えめですが、ほどよい甘みがあって、満足感はあります。最上位モードでは『トウモロコシの味わい』と言いましたが、これは普通のごはんかな」(平島)

このほかスタッフからは、「やや水分が多く感じますね。潤っていて硬さはある程度抑えられている」(小林史於)という声もありました。

↑柔らかい炊き上がりも、少しムラが感じられる食感。最上位モードとの差は感じられる

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

最上位モードに比べると少し平面的な味に

「高速」モードを使用。最上位モードと同様に圧力とスチームがかかっていて、炊飯時間は実測で28分でした。

「粒立ちがちょっと減ったなあという印象。味は奥行きがないというか平面的に感じました。時短できるとはいえ、最上位モードにあった味の独自性がなくなってしまったのは少々残念です。食感は柔らかめになり、もちもち感は多少残っています」(平島)

このほか、スタッフからは、「深い味わいというわけではないですが、普通に美味しい。20分台で炊けるならアリ」(小林史於)という声もありました。

↑ややツヤとハリが少なくなった印象。ただし、普通に食べるぶんには十分美味しいとの感想が出ていました

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器 ふっくら御膳 RZ-W100FM

早炊きでも「外硬内軟」の食感が残っている

「快速」モードで炊飯。炊飯時間は実測で26分でした。

「ちょっと硬めの食感ながら、本機がウリにしている『外硬内軟』の食感はまだ残っていますね。ただ、甘みに関しては最上級モードではいい意味で後を引く印象だったんですが、その傾向はちょっと減っています。さっぱり目の食感なので和食には合いそうですね」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちがより際立つので、雑炊やお茶漬けに合いそう」小林史於)という声もありました。

↑最上位モードで際立っていたごはんの白さと透明感は控えめに。食感に関しては好みが分かれるところ

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

特徴の柔らかさは減り、やや硬めの食感に

NJ-BWD10の早炊きモードは「うま早」「お急ぎ」の2種類。今回は「お急ぎ」を使用し、炊飯時間は実測で24分でした。

「先程はかなり柔らかい食感でしたが、これは少し硬めに感じられます。意外にも、もちっとした食感が少し強くなった気がしますね。イヤな甘さは少なく、米自体の旨みもまだまだ感じられます。みずみずしさも減りましたが、それなりにどんなおかずにも合うと思います」(平島)

このほかスタッフからは、「最上位モードと比べると、少し硬さを感じました。リゾットにするといいかも」(クレア小林有紀)という声もありました。

↑全体的に味や風味は少し落ちているものの、旨みはキープ。どの料理の邪魔もしない味に

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調査その3 冷凍モードのごはんの味・食感をチェック!

時短のため、週末など時間があるときに一気にまとめ炊きをし、冷凍保存しておく家庭も多いはず。そんなニーズを見越して、冷凍専用のモードを用意しているモデルもあります。ここでは、冷凍モードがあるものは冷凍モードで炊飯して冷凍し、翌日に電子レンジで加熱して試食。最上位モードで炊き、冷凍→加熱したごはんと比較しました。冷凍モードがないものは最上位モードのごはんを冷凍し、翌日に加熱して試食しました。

↑象印とパナソニック、三菱電機は冷凍モードで炊飯したごはんを冷凍し、通常モード(最上位モード・写真外)で炊いた冷凍ごはんと比較。冷凍モードのないタイガー、東芝、日立は通常モード(最上位モード)で炊いたものを冷凍・加熱して試食した

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

「熟成」モードを冷凍するのもおすすめ

NW-FA10には専用の「冷凍ごはん」モードが用意されており、こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと、最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。「冷凍ごはん」モードは、炊き上がりまで実測56分とやや長め。

「冷凍モードのごはんは解凍すると粒感が少ないですね。ほぐれるよりも崩れる……。『熟成』モードで炊いたものを冷凍したほうがもちもち感は残っています。冷凍モードはみずみずしさも減っている印象。冷凍するなら少々時間をかけても『熟成』モードを使ったほうがいいかも」(平島)

そのほかスタッフからは、「冷凍のごはんに慣れているのもありますが、解凍されても柔らかくて普通に美味しく食べられますね」(クレア楠本)との声がありました。

↑もちもち感はやや落ちるものの、柔らかく安定の美味しさ

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

香ばしさは弱くなったが美味しさは残る

冷凍モードがないため、白米モード「炊き分け」で炊いたごはんを冷凍→加熱して試食しました。

「香りは、おこげっぽい甘い香りが弱くなっています。もちもち感も減っていますね。ただ、甘みはしっかり感じられます。炊き立てと比べると見劣りしますが、十分美味しく感じられました。おこげ系の香りは時間がたつとイヤな香りになることもありますが、そうならないのは優秀です」(平島)

このほかスタッフからは、「解凍されたごはんでも十分な甘みを感じました」(クレア大島)、「炊き立てより粘り気が出たという印象」(クレア野田)という声もありました。

↑ツヤっぽさは減るが、お米の甘みはそのまま。冷めても硬くなりにくい

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

もちもち感と粒立ちはかなり残っている

冷凍モードがないため、最上位モードで炊いたごはんを冷凍→加熱して試食。

もちもち感と粒立ちはかなり残っているほうだなと思います。炊き立ての食感をそれなりに保てている点では優秀だなと。炊き立てで感じた、いい意味での“野菜”としての風味が、冷凍・解凍後も少し残っていたのには驚きました」(平島)

このほかスタッフからは、「電子レンジで解凍して、少し置いたものを食べましたが、それでも甘みは感じてイケるなと思いました」(クレア楠本)という声も。

↑お米の粒立ちも良く、プリッとしたおこわのような美味しさ

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

冷凍しても炊き立てごはんの感覚あり

冷凍保存に適したごはんを炊ける「冷凍用」モードがあり、こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。炊き上がりまで実測54分。

炊き立てごはんといわれてイメージする美味しさが、冷凍でもしっかり出ている気がしました。食感は柔らかくて食べやすい。ただ、もちもち感は少なくなっています。冷凍モードと最上位モードを比べると、最上位モードの解凍ごはんはもちもち感がさらに減って、べたつきが出る印象。冷凍モードを活用したほうがいいでしょう」(平島)

一方でスタッフからは、「個人的には美味しいと感じたのは最上位モードのほうでした。粒立ちがあって噛んで旨みが出るなと」(クレア大島)という声も。最上位モードと冷凍モード、どちらも甲乙つけがたいといったところでしょうか。

↑「冷凍モード」というだけあり、炊き立てに近い軽く柔らかな印象

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器  ふっくら御膳 RZ-W100FM

冷凍ごはんでももちもち感を味わいたい人に

冷凍モードがないため、最上位モードで炊いたごはんを冷凍→加熱しています。

「食感に関してはもちもち感がありますね。粒立ちも良くて口の中でほぐれます。ただ、冷凍ごはんを解凍したときにはよくある話ですけど、場所によってダマになりかけてるのは気になりました。ともあれ、ごはんのもちもち感を冷凍でも楽しみたい人にはオススメです」(平島)

このほかスタッフからは、「『外硬内軟』の特徴が薄れてちょっとベタつきが出たかも。でも美味しさにはそれほど問題はなかったです」(小林史於)という声もありました。

↑もちもち感とほぐれ具合が絶妙だが、解凍によるダマも……

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

冷凍モードのレベルが高く、味の繊細さをキープ

冷凍専用モード「まとめ冷凍用」が用意されています。こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。「まとめ冷凍用」は、炊き上がりまで実測57分。

「炊き立てごはんは『柔らかい』という印象が強かったんですが、冷凍したごはんはもちもち感が強くなっていました。甘みに関しては冷凍モードでも最上位モードでも変わらないですね。味は繊細さをキープしています。冷凍モードのレベルが高く、もしかしたら炊き立てよりも一般的に好まれる味かもしれません」(平島)

このほかスタッフからは、「冷凍モードは外が硬くて中が柔らかく、最上位モードは全体的にまとまっている印象ですね」(クレア野田)という声もありました。

↑もちもち感が強く、味わいは繊細だった。冷凍ごはんを食べることが多い人におすすめ

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【味・食感の調査のまとめ】

●象印の「熟成」モードで炊いたごはんは、もちもちとしながらも柔らかい食感が特色で、幅広い世代の方に喜ばれそう。早炊きの速度は「特急」モードで約20分(3合)で、炊き上がりの食感が硬めながら味わいはまずまず良いので、忙しい家庭にもオススメ。「冷凍ごはん」モードはあるが、「熟成」モードの冷凍も美味。

 

●タイガーの白米モード「炊き分け」で炊いたごはんは、おこげの香りがする香ばしさと弾力、強い甘みが感じられます。「お肉系や洋食に合いそうなごはんだと思います」(平島)との意見も。「早炊き」モードは炊飯時間が35分(3合)とやや長めながら、爽やかな甘みのごはんに炊き上がります。冷凍モードはなく、白米モード「炊き分け」の冷凍は香りこそ落ちるものの、十分美味しく食べられます。

 

●東芝の「かまど名人」で炊いたごはんは、甘みだけではなく旨みとみずみずしさを兼ね備えた独特の風味でクセになる味わい。「なんとなくトウモロコシを連想させる」(平島)という個性があってハマる人も多そう。「早炊き」モードは26分(3合)と平均的で、最上位モードほど味わいに個性はないが、レベルは高い。冷凍モードはありませんが、最上位モードの冷凍ごはんはもちもち感や粒立ちが優秀で、炊き立て感も残っていました。

 

●パナソニックの「銀シャリ」で炊いたは、「お米本来の旨みを引き出している」(平島)とのコメントの通り、純粋にごはんの味を楽しみたい人向き。「高速」モードは28分(3合)と平均的で、柔らかくシンプルな味に炊き上がります。また冷凍モードは炊き立ての味をキープしており、冷凍ごはんを多用する家庭にオススメ。

 

●日立の「極上」モードは、ほどよい硬さともちもち感が出たバランスのいいごはんで、お米のポテンシャルを引き出しています。銘柄炊き分けがないぶん、「フラットにいろいろな銘柄で食べ比べてみたい人向き」(平島)との意見も。早炊きは26分(3合)と平均的で、やや硬めでさっぱりとした炊き上がり。冷凍モードではなく、最上位モードの冷凍ごはんはもちもち系で粒立ちは良いが、一部ダマになることも。

 

●三菱電機の最上位モード「銘柄芳潤炊き」は、非加圧にこだわり柔らかめのナチュラルな炊き上がり。「みずみずしくやさしいごはんで、特にシニア世代は好みそうな味」(平島)とのコメントも。早炊きモードは2種類で、うち「お急ぎ」は実測24分(3合)と早く、硬めに炊き上がるものの、適度に旨みが感じられるまずまずの炊き上がり。冷凍モード「まとめ冷凍用」で炊いたごはんはもちもち感が強まり、味わいも繊細。さっぱりした食感のごはんを好む家庭、冷凍ごはんを頻繁に活用する家庭にオススメ。

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日立の「冷蔵庫カメラ」付き冷蔵庫に、シングルドアタイプが仲間入り

日立グローバルライフソリューションズは、自動で冷蔵庫室内の撮影をしスマホアプリから確認できる「冷蔵庫カメラ」を搭載した冷蔵庫のラインアップに、定格内容積470Lの「まんなか冷凍 HWSCCタイプ」R-HWSCC47Sを新たに追加したことを発表しました。発売は10月中旬で、実売想定価格は40万円前後(税込・以下同)となっています。

 

シングルドアタイプに「冷蔵庫カメラ」を搭載

「冷蔵庫カメラ」とは、冷蔵庫本体上部に設置されたカメラが冷蔵室のドアを開けた際に自動で冷蔵室の棚とドアポケットを撮影。その画像を「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」から確認できる機能で、買い忘れや二重購入を防げます。本機は本体幅600mm、定格内容積470Lのシングルドアタイプで、使い勝手のいいタイプに「冷蔵庫カメラ」を搭載することで、より多くのユーザーに同機能を使用してもらいたいとのことです。

↑スマホアプリで冷蔵庫室内の状態を確認

 

また、冷蔵室には棚スペース全体がチルド温度約2℃、湿度約80%となる「まるごとチルド」を引き続き採用。約2℃の低温保存により、どこに置いても食材の鮮度が長持ちするそうです。加えて、乾燥を抑えながら凍らせない約−1℃で肉や魚を保存する冷蔵室下部の「特鮮氷温ルーム」と、野菜を眠らせるように保存することで、みずみずしさを長持ちさせる「新鮮スリープ野菜室(下段スペース)」を引き続き採用しています。

 

デザインは、インテリアになじみやすいシンプルでフラットなデザインを採用し、ヘアライン調の鋼板ドアで、高い質感を表現しています。

 

また、「冷蔵庫カメラ」非搭載の「まんなか冷凍 HWSタイプ」R-HWS47S (定格内容積470L)も同時発売されます。実売想定価格は33万前後となっています。

 

アナタは全部ご存知ですか!? 2022年上半期売れたモノSELECTION「家電・デジタル」18選

早いもので、2022年ももう下半期!! ここでは、上半期に売れたモノ・話題になったコトを「家電・デジタル」カテゴリから総ざらいしていく。……さて、アナタは全部ご存知ですか!?

※こちらは「GetNavi」2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【その1】レトルト亭

レトルト食品を湯沸かし不要でパウチごと温める斬新家電

【レトルト専用調理器】

2022年1月発売

アピックスインターナショナル

レトルト亭 ARM-110

実売価格7680円

お湯を使わずにレトルト食品を温められる調理器。レトルト食品を袋のまま投入し、本体に内蔵された低温ヒーターでパウチを挟み込んで温める。本体サイズは約W255×H200×D80mmとスリムなので、限られたスペースにも設置しやすい。

 

↑定格消費電力200Wと省電力なので電子レンジとの同時使用も安心。レンジでご飯を温めるなど並行して調理すれば時短になり、アツアツをいただける

 

↑ダイヤルを回すだけの簡単操作。目盛りの「小盛」は180g、「普通」は260g、「大盛」は300gまでがそれぞれで調理できる容量の目安だ

 

レトルト食品生産数量の推移(※1)によると、レトルト食品市場は10年間で概ね伸長傾向にある。例えばカレーは約1.1倍、シチューは約1.4倍、スープ類は約1.5倍の増加(※2)を記録しており、コロナ禍で引き続き市場の成長が見込まれる。

※1:公益社団法人日本缶詰ビン詰レトルト食品協会、2020年最新データおよび2011年以降推移データ
※2:それぞれ2020年と2011年の生産箱数に基づく

 

最近では丼ものや惣菜も登場しており重宝されているが、一方でお湯を沸かすのを手間に感じる人は多い。また、パックごはんやパスタもレンジで準備しようとすると時間がかかることも。そこで活躍するのが、レンジも湯沸かしも不要なレトルト亭だ。レンジでごはんを温めながら、パスタを茹でながら、カレーやパスタソースは本機にセットすれば、実に効率的。時短だし、先に温めていたごはんが冷めてしまうこともなく、アツアツを楽しめる。パウチごと温められるのでラップも要らず、洗い物とゴミを最小限に抑えられるのもうれしい。

 

商品化に際しては同社内でも、「レトルト食品の利便性を考えればレンジ1台で十分なのでは」といった、懐疑的な意見があったという。そこで生活者にダイレクトに訴求できるプラットフォームを試金石とするべく、クラウドファンディングを実施。結果として応援購入総額2200万円超、サポーター数3100人という実績を残し、その有用性を証明した。

 

各種メディアでの紹介やSNSでの反響も追い風となり、1月末の一般発売から4月末までの3か月間で約4万7000台を売り上げている。ライフスタイルの多様化に合わせて、さらなる利便性、安全性、省エネ性を追求する同社のプロダクトに今後も注目だ。

 

【ヒットの裏付け】クラファンで注目を集め一般販売も想定以上の好発進

試験的に行ったクラファンで購入総額2200万円以上を達成。バラエティ番組「家事ヤロウ!!!」の2022年ヒット予測で本誌編集長・川内が推薦して第1位に輝き、業界で話題を呼んだ。一般販売も好調。

 

コレも話題に!

ボタンひとつで温玉も作れる失敗知らずのゆで卵調理器

アピックスインターナショナル

ゆで卵調理器 エッグマイスター AEM-420

実売価格4490円

生卵をセットして注水、スイッチを押せば一度に4個のゆで卵が完成。固ゆでや半熟、コンロでは温度調節が難しい温泉卵も簡単に作れる。昨年4月の発売から1か月間で年間目標の3倍にあたる3万台、1年間で6万5000台を売り上げた。

 

ネクストヒット!? 同社の注目家電

ソーラー充電でき多彩なシーンで活躍!

アピックスインターナショナル

SOTOMO ソーラーパワーファン APF-560

実売価格1万1880円

背面にソーラーパネルを備え、屋内外問わず使える折りたたみ式の扇風機。太陽光発電した電気は内蔵バッテリーに蓄電されるので、アウトドアでの使用や停電時にも重宝する。USB接続で外部デバイスへの給電も可能。

 

【その2】バルミューダ×スタバ

独自のチューニングを施し店舗のおいしさを自宅で再現

【コーヒーメーカー】

2021年11月発売

バルミューダ

BALMUDA The Brew STARBUCKS RESERVE LIMITED EDITION

6万4900円

「スターバックス リザーブ」ブランドとコラボした限定モデル。カッパーとダーククロームが目を引く、洗練されたデザインが特徴だ。精緻な温度制御などの技術は踏襲しつつ、スターバックスの豆に合わせた専用の抽出モードを搭載。

 

↑モードはHot/Iced、サイズは店舗と同様にShort/Tallから選択可能。ドリッパーにはブランドロゴがあしらわれ、細部まで世界観にこだわった

 

【ヒットの裏付け】予約開始時は即完売で現在は販売店舗拡大中

店頭では予約開始から半日で、販売サイトでは2日間で完売。“おうちカフェ”需要が高まるなか、自宅でスタバ体験ができる唯一のコーヒーメーカーとしてファンの熱視線を集めた。

 

【その3】セカンド冷凍庫

省スペースで設置しやすく冷蔵庫の冷凍室の容量不足を解消

【冷凍庫】

2021年7月発売

AQUA

スリムフリーザー AQF-SF10K

販売終了

横幅36cm、高さ145cmのスリムボディながら容量102Lを実現。家具の間などデッドスペースに設置できると評判に。食材の大きさや形状に合わせてバスケットと棚を使い分けられるのも魅力。シンプルなデザインがインテリアに調和する。

 

↑現在は後継機種AQF-SF11M(実売価格5万1700円)が発売中。新色シャインブラックが加わり、サイズは変えずに容量が105Lに増加した

 

↑4段の引き出し式バスケットとガラス棚は取り外し可能。ガラス棚はフラットなので、型崩れが心配な食品も傾けることなく出し入れできる

 

【ヒットの裏付け】冷凍食品の消費が増えて冷凍庫も需要増

共働き世帯の増加やコロナ禍により冷凍食品や食材のまとめ買いをする人が増えたことで、ホームフリージングの需要が急増。当初想定した2倍以上の売れ行きで生産が追い付かず、数か月に渡って品薄状態が続いた。

 

【その4】Chiiil(チール)

リビングや寝室にも馴染む重ねて使えるデザインが斬新

【冷凍庫】

2022年4月発売

日立

Chiiil R-MR7S

実売価格8万5310円

キッチン以外のスペースにも置きやすい新コンセプトの冷蔵庫。グレー系を中心に10色のバリエーションを揃え、室内のレイアウトに合わせて選びやすい。最低約2℃から最高約16℃まで2℃刻みの温度調節と、庫内の棚の位置調整が可能。

 

↑本体サイズはW559×H750×D420mm。リビングや寝室など様々な部屋に設置しやすく、2台を組み合わせて縦置き・横置きもできる

 

【ヒットの裏付け】GREEN FUNDINGで目標の7倍を達成

昨年12月から3か月間クラファンサイトで先行予約を行い、目標の7倍以上にあたる720万円超を達成。ショールーム「蔦屋家電+」の展示でも冷蔵庫に見えないデザイン性を評価する声が多く寄せられた。

 

【その5】水硬度炊き分け炊飯器

硬度が高い水道水でもふっくらおいしく炊き上げる

【炊飯器】

2022年4月発売

東芝ライフスタイル

真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

実売価格11万5080円

真空圧力IHジャー炊飯器のフラッグシップモデル。地域で異なる水硬度に合わせて炊き方を調節する新機能「水硬度炊き分け」を搭載する。熱対流の回転方向を切り替える加熱方式を採用し、米本来の甘みを引き出す。

 

↑内釜は大きな熱対流を起こす丸底形状を採用。加えて、より効率的に対流させるために中央部分に膨らみを設けた

 

↑業界初(※)のカラータッチ液晶を採用。ベースカラーはブラック/ホワイトに切り替えられ、非使用時は表示が消えるノイズレス仕様だ
※:国内家庭用100Vジャー炊飯器において(2022年4月20日発売)

 

【ヒットの裏付け】水硬度炊き分けが好評で出荷台数は従来機の4倍以上

従来の炊飯器にはなかった、水の硬度に合わせて炊き分ける新機能に惹かれるユーザーが多数。生産・出荷台数は、従来機種(RC-10ZWP)と比べ昨対4倍以上、シェアも昨対2〜3倍以上で推移している。

 

【その6】LOCABO

炊くだけで糖質をカット! 2台目炊飯器としての需要増

【炊飯器】

2021年7月発売

forty-four

糖質カット炊飯器 LOCABO

実売価格1万4800円

糖質が米に付着しないよう炊飯する機能を搭載。炊き上がりのおいしさにもこだわり、水分量・火力・蒸気量の調整を重ねた独自製法「LOCABO炊き」を採用する。サイズはW255×H220×D220mmで、省スペースで収納できるのも魅力。

 

↑炊飯時に水に溶け出した糖質(でんぷん)が外釜に溜まる二重構造。糖質最大45%、カロリー最大44%カットを叶える

 

↑炊き込みごはんもできる玄米炊飯機能や、炊き加減調整機能を搭載。スチームモードでは内釜を使って蒸し野菜も作れる

 

【ヒットの裏付け】クラファンで大注目!家電量販店でも上位に

昨年実施されたクラファンでは、開始から2週間ほどで応援購入総額7800万円以上を達成。手軽に糖質をカットでき、置き場所もとらないので2台目の炊飯器として購入者に喜ばれている。

 

【その7】テイエール

茶こし内蔵のケトルでティータイムのひと手間を省略

【電気ケトル】

2021年10月発売

ティファール

テイエール 1.5L

実売価格1万4000円

7段階の温度コントロール機能と保温機能を備えた電気ケトル。取り外し可能な茶こしに茶葉を入れれば、そのままティーポットとして使用できる。本体は割れにくい耐熱強化ガラス製で湯量がわかりやすく、ニオイ移りも少ない。

 

↑タッチパネル式電源プレートを採用。飲み物に合わせて7段階(60/70/80/85/90/95/100℃)の温度設定が可能だ

 

↑茶こしの底を取り外せるので、残った茶殻も取り除きやすい。日々使うモノなので、手入れのラクさも購入の決め手に

 

【ヒットの裏付け】活躍シーンが幅広く4か月で年間目標達成

1年間の売り上げ目標を4か月で達成。温度設定、保温、煮出し機能により、様々な飲み物を最小限の手間で作れるのが好評だ。お茶や紅茶のほか、漢方の煮出しに活用する人も。

 

【その8】BONECO

空気の質を追求するブランドのスタイリッシュな空気清浄機

【サーキュレーター兼空気清浄機】

2022年4月発売

BONECO

BONECO F220CC Clean & Cool Fan

3万9800円

スイスの老舗家電メーカーが“空気の質”にこだわり開発。キレイになった空気を強力なファンで室内の隅々まで循環させることで、効率的に快適な空間を実現する。最大運転音約60dBの静音設計で、夜間などシーンを問わず活躍する。

 

↑00.3μmまでの粒子を捕集するESPフィルターと、除菌効果のあるUV-Cライトを搭載。マグネット式カバーはすぐに外せてフィルターの手入れも簡単だ

 

【ヒットの裏付け】確かなブランド力が日本でも受容された

世界三大デザイン賞のひとつ「レッドドット・デザイン賞」受賞機種のデザインを踏襲。衛生意識の高まりを受け、クラファンで目標の407%を達成。国内一般販売が実現した。

 

【その9】DEEBOT X1

モップへの給水から洗浄・乾燥まで全自動化

【ロボット掃除機】

2022年3月発売

エコバックス

DEEBOT X1 TURBO

15万9800円

家庭用ロボット世界シェア2位の同社が発表したフラッグシップライン。5000Paのパワフルな吸引力に加え、モップへの給水から洗浄・乾燥までを自動で行う水拭きシステムを備える。独自のAI音声アシスタント「YIKO」による音声操作も可能。

 

↑中央のメインブラシと1対のサイドブラシを装備。写真下部の「加圧回転式デュアルモップ」は180回転/分で汚れを落とす

 

↑120万画素、148.3度の超広角レンズを有する高性能HDRカメラを搭載。AIが障害物を識別し、マッピングしてくれる

 

【ヒットの裏付け】モップの自動洗浄・乾燥機能に注目

モップの洗浄から乾燥までを自動化した革新性が話題に。「TURBO」はクラファンで先行販売を実施し、5400万円超で目標達成。同シリーズで自動ゴミ収集機能を搭載した最上位モデル「OMNI」も売れ行き好調だ。

 

【その10】セパレートコードレス

ダストボックスを分離してゴミ捨ての手間を軽減

【コードレススティッククリーナー】

2021年10月発売

パナソニック

セパレート型コードレススティック掃除機 「パワーコードレス」 MC-NS10K

実売価格6万5340円

ダストボックスを本体からセパレートした、新発想のスティッククリーナー。手元重量0.45kgの軽い操作性でスムーズに床掃除できる。クリーンセンサーが目に見えない約20μmのハウスダストまで検知し、キレイになるとライトが赤→青点灯に。

 

↑「からまないブラシ」を採用。円すい形のダブルブラシが髪の毛やペットの毛を自然に除去し、手入れの際の負担を軽減

 

↑本体をクリーンドックに戻すとモーターが起動し、本体内のゴミをドック内の紙パックに自動収集。都度のゴミ捨てが不要に。ダストボックスをなくしたことで本体のスリム化にも成功

 

【ヒットの裏付け】発売から半年間で計画の185%を記録

掃除後の手入れやゴミ捨てを負担に感じる人が多いという同社の調査結果に基づいて本機を訴求。昨年10月の発売から今年4月までの集計で販売計画の185%を売り上げている。

 

【その11】NFT

圧倒的な取引量とユーザー数で世界最大のNFTマーケット

【NFTマーケットプレイス】

2017年12月開始

OpenSea

“NFT版Amazon”ともいわれる、アメリカのスタートアップ発の一大マーケットプレイス。NFTの制作から出品までは手数料がかからないので一般の利用者も始めやすく、8歳男児が自由研究で描いた絵が最高160万円相当で二次流通した事例も。ETHほか多数のブロックチェーンに対応。

 

↑ナイキは昨年末、NFTブランドのRTFKTを買収。今年4月にはメタバースで着用できるバーチャルスニーカーを発表した

 

↑現代美術家・村上隆のNFTアートも話題に。「Murakami.Flowers Seed」は6月8日現在8098ドルの値が付いている

 

Non-Fungible Tokenの頭文字をとった「NFT」は、非代替性トークンと和訳される。デジタル空間のアートや音楽などコンテンツにブロックチェーン技術を適用。唯一性が担保されたデジタル資産として、制作者・所有者を証明できる点で画期的だ。マーケットプレイスを通じて売買され、二次流通の取引では制作者に一定の手数料が支払われるのが主流。コンテンツ・権利分野のビジネスを中心に、新たな価値の創出が期待されている。

ここで紹介するOpenSeaは、昨年3月に2300万ドル、同7月に1億ドル、今年1月に3億ドルの資金調達を実施。設立からわずか4年で評価額15億ドルを突破し、現在世界最大のマーケットプレイスとして君臨している。

昨年のNFTの市場規模は、一昨年と比べて約70倍(※)に成長。所有権において現行の法整備では不十分であるなど課題も残るが、大手企業や著名人の参入、意外な作品の高騰などセンセーショナルな話題は尽きない。まだルールや活用方法が模索されている状況なので、いま興味がないという人も今後の動向に注視してほしい。
※:フランス・BNPパリバ傘下の調査会社ラトリエのレポートよると、NFT市場の2020年取引額は約2.5億ドル、2021年取引額は約176億ドル

 

【ヒットの裏付け】今年1月の取引額が過去最高の50億ドルに

NFTは昨年から急激に注目され始めた。Googleトレンドを参照すると検索数のピークとなっている今年1月には、OpenSeaでの取引額が過去最高の50億ドル/月を計上した。

 

このマーケットプレイスも注目!

クレカも使えてNFT初心者にやさしいシステム

Rakuten NFT

トレーディングカードのように、ショップから「パック」を購入するシステム。獲得したNFTは個人間で取引ができる。2月のサービス開始以来、アニメやJリーグ、歌手などのコンテンツが展開。クレカ決済や楽天ポイントも利用可能だ。

 

アーティストのファンに向けた特典を用意

Fanpla Owner

音楽アーティストのファンサイトを手掛けるFanplusが5月に開始。アーティストに特化しエンタメ領域のNFTコンテンツを展開する。NFT保有者向けの先行チケット販売や限定コミュニティの提供など、実利的な付加価値も提供予定。

 

アスリートたちのパフォーマンスがNFTで蘇る

META ALL-STARS

トップアスリートに着目した、3月オープンのプラットフォーム。第1弾ではプロ野球・新庄剛志、第2弾ではフィギュアスケート・浅田真央のコレクションをラインナップに加えた。個人間のマーケット機能は今後拡充される予定。

 

【その12】M10 HD

必要十分な内蔵メモリでエンタメ視聴も快適

【タブレット】

2022年3月発売

レノボ・ジャパン

Tab M10 HD(2nd Gen)

3万6080円(ZA6W0116JP)

薄型・軽量設計の10.1型Androidタブレット。4GB(RAM)/64GB(ROM)メモリを搭載し、快適に操作できる。1280×800ドットのワイドIPSディスプレイは視野角が広く、ファミリーでの動画視聴がしやすい。音声検索にも対応。

 

↑背面に800万画素のアウトカメラを搭載。サウンド面では、フロントスピーカーとドルビーアトモスで臨場感のある音場を実現。動画や音楽、ゲームなどのエンタメを満喫できる

 

↑厚さ約8.25mmのメタルボディに質量約420gの薄型軽量設計。スマホ用充電器などと共用しやすいUSB 2.0 Type-Cポートを備える

 

【ヒットの裏付け】実売台数ランキングでApple製品に肉薄

BCNランキング(※)「タブレット」部門ではiPadが上位を占めるなか3月、4月ともに3位と健闘。10.1型高解像度ディスプレイで動画視聴やゲームを楽しみやすいと好評だ。
※:PC・デジタル家電のマーケティング調査を行うBCNがPOSデータを基に集計した売れ筋ランキング

 

【その13】ハイブリッドチェキ

多彩な撮影エフェクトとクラシックな風合いを兼備

【インスタントカメラ】

2021年12月発売

富士フイルム

instax mini Evo

実売価格2万5800円

レバーを引くとその場でプリントされるチェキ。各10種類のレンズ/フィルムエフェクトの組み合わせで、100通りの写真表現ができる。アプリ連携でスマホの写真データを共有し、チェキプリントすることも可能。

 

↑背面に3.0インチのTFTカラー液晶モニターを搭載。画面を見ながら撮影して、選択中のエフェクトもひと目で確認できる

 

↑エフェクト選択はダイヤル式を採用。操作音までこだわったアナログな操作感で、“作品を創る”楽しさを味わえる

 

【ヒットの裏付け】デザインが好評で計画の2倍以上を販売

世界三大デザイン賞から「iFデザイン賞」「レッドドット・デザイン賞」を受賞した、高級感あるクラシックなカメラデザインが好評。2021年度は国内で計画の2倍以上を販売した。

 

【その14】EOS R3

高速連写と高画質を両立し多様なシーンに対応する

【ミラーレス一眼】

2021年11月発売

キヤノン

EOS R3

実売価格74万8000円(ボディ)

フルサイズ裏面照射積層型CMOSセンサーと、映像エンジン「DIGIC X」を新搭載。電子シャッター撮影時には、AF/AE 追従で最高30コマ/秒の高速連写と高画質を両立した。高速性能を拡充し、プロやハイアマチュアのニーズに応える。

 

↑電子シャッターが約30コマ/秒を実現。従来のミラーレス機では難しかった、スポーツなどの素早い動きが撮影可能に

 

↑ブラックアウトフリーな電子ビューファインダーを搭載。表示パネルはシームレスな応答性を誇る約576万ドット有機ELだ

 

【ヒットの裏付け】現在は緩和されたが納品半年待ちが続いた

2300台/月を生産(※)しているが、国内をはじめ世界各国から注文が殺到。発売から約6か月間は半年待ちとなっていた。「視線入力」など直感的な操作性がプロ・アマ問わず支持される。
※:発売時から最需要期にかけての平均値

 

【その15】ゲーミングネックスピーカー

臨場感抜群の音響でゲーマーも納得

【ネックスピーカー】

2021年10月発売

パナソニック

ネックスピーカーシステム SC-GN01

実売価格1万9260円

人気ゲーム「FF XIV」のサウンドチームの協力で実現した4chネックスピーカー。RPG/FPS/ボイス強調と、3モードを切り替えられる。シリコンゴム製のパッドを採用し、質量約244gと軽量で、長時間プレイでも快適。

 

↑ボイスが届きやすい「エコーキャンセルマイク」を搭載。ゲームサウンドの干渉を抑え、快適なボイスチャットを叶える

 

↑側面に配したボタンでサウンドモードの変更やミュートの操作ができる。ゲームを中断せずに切り替えられて便利

 

【ヒットの裏付け】革新的な音響設計にゲーマーからの予約殺到

4基のスピーカー設計が革新的な「FF XIV」推奨モデルとして話題に。昨年10月の発売時には予約が殺到し、年明けの配送となる人が続出した。

 

【その16】ZE3000

独自開発の音質設計で残響や低域も鮮明

【ワイヤレスイヤホン】

2021年12月発売

final

ZE3000

実売価格1万5800円

新開発ドライバーの搭載により超低歪サウンドを実現。一音一音が埋もれず明瞭に聞き分けやすく、残響音までクリーンに拾える。IPX4の生活防水や、再生/停止と通話/終話のタッチ操作など、機能面も充実。

 

↑有線イヤホン設計のノウハウを生かした特徴的な形状。耳に接触するのは3点のみで圧迫感がなく、誰でもフィットしやすい

 

↑抜群の遮音性が好評の、ソフトな着け心地に仕上げたイヤーピース「TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様」を同梱。SS/S/M/L/LLの5サイズを揃える

 

【ヒットの裏付け】発売3か月時点で年間予想の3倍を販売

独自機構を実装し、従来の完全ワイヤレスイヤホンでは難しかった、低域の調整や自然なボーカルの聴こえを実現。発売3か月で年間販売予想の300%を達成している。

 

【その17】ミライスピーカー

音量そのままで聞こえやすく高齢者の家族に好評

【テレビ用スピーカー】

2020年5月発売

サウンドファン

ミライスピーカー・ホーム

実売価格2万9700円

テレビの音量は上げずに、音の伝え方を変換することで聞こえ方を改善するスピーカー。空間全体に音が広がる設計で、部屋のどこでもくっきりと聞こえる。サイズはW86×H143×D212mmと小型でテレビ台などに設置しやすい。

↑AC給電とテレビから本体イヤホンジャックへの端子接続のみで準備OK。機械の操作が苦手な人でも使いやすい

 

↑特許取得の「曲面サウンド」技術を採用。年配者には聞こえづらい高音域も、特殊な音波で広範囲に届けられる

 

【ヒットの裏付け】在宅時間増も影響し販売2年目で昨対4倍

在宅時間の増加もあり、発売1年目の販売台数1万台強から2年目は5万台強まで伸長。家族のテレビ音量に悩まされている人からの需要が多いほか、PCに接続して使う人も。

 

【その18】チューナーレステレビ

Android TV搭載で“動画派”には必要十分

【チューナーレステレビ】

2021年12月発売

ドン・キホーテ

AndroidTV機能搭載チューナーレススマートテレビ

2万1780円(24型)、3万2780円(42型)

チューナーを非搭載とし、低価格を実現したスマートテレビ。Chromecast機能を使えば、スマホ画面をミラーリング表示して大画面で楽しめる。ノートPCのデュアルモニターとして活用することもできる。

 

↑地上波放送は見られないが、Android OSを搭載し充実のネットコンテンツを満喫できる。HDMI端子を3基備え、接続端子も十分

 

↑NetflixやYouTube、Amazon Prime Videoなどの人気サービスにはリモコンから素早くアクセス。音声操作にも対応

 

私が解説します

テクニカルライター

湯浅顕人さん

本誌AV記事などのテスターとしておなじみ。AV以外にもPCやガジェット、アウトドアなど幅広い知識を持つ。

 

チューナーレステレビの人気について湯浅さんは語る。
「ドンキのテレビは、放送を視聴するためのチューナーを外し、ネット動画視聴に特化。Android TVを搭載したスマートテレビなので、ネットに接続するだけで動画配信や動画共有サービスが楽しめます。チューナー非搭載とはいえ、42V型のフルHDテレビが3万円台前半なら、売れるのは当然。さらに、NHK受信料の支払い義務が発生しないのも大きなポイントです」(湯浅さん)

とはいえ“テレビ”である以上、放送を見たい気持ちも湧いてくる。
「リアルタイムにこだわらなければ、テレビ視聴アプリを利用して番組は見られます。しかも、TVerなどの見逃し配信なら無料です。近年、テレビ番組をリアルタイムで視聴しない人が増えていますが、そういったスタイルのほうが便利だと思う人にはぜひオススメします」(湯浅さん)

また、スマート化の波はプロジェクターにも押し寄せている。
「Android(OSやTV)搭載のプロジェクターも人気です。前出の“放送をリアルタイム視聴しない層”のなかにはテレビを常時置かなくていいと考えている人が一定数います。そういう層が、“たまには大画面で見たい”とプロジェクターを購入しているのでしょう」(湯浅さん)

 

【ヒットの裏付け】若者から支持を集め、初回生産6000台が1か月でほぼ完売

昨今では、自宅では動画配信サービスが視聴できれば十分という若年層も多い。20~40代を中心に人気で、初回生産ぶんの6000台は1か月でほぼ完売。5月までの累計で1万台以上を売り上げている。

 

コレもAndroid対応!

持ち運びやすいサイズでネット動画もゲームも投影可能

【モバイルプロジェクター】

2019年6月発売

アンカー・ジャパン

Nebula Capsule II

実売価格6万7160円

500ml缶よりコンパクトなモバイルプロジェクター。Android TV 9.0を搭載し、HD解像度で最大100インチの映像を投影できる。単体でスマホと連携が行えるほか、HDMIケーブルでレコーダーやゲーム機と接続可能。

 

↑独自のオートフォーカス機能を採用。様々な場所へ持ち運んで使用しても、面倒な調整不要ですぐに高精細な映像を楽しめる

 

正当に進化した最新型はファミリーに最適

【ホームプロジェクター】

2022年6月発売

popIn

popIn Aladdin 2 Plus

実売価格10万9800円

シーリングライトとスピーカーが一体の3in1プロジェクターの最新モデル。ワイヤレスHDMIアダプター(別売)によって、手持ちのゲーム機や映像機器、PCの画面も投影できるのが特徴。より好みに合ったコンテンツを大画面で楽しめる。

 

↑Android 9.0を搭載し、さらに同社オリジナルの動画配信サービスやアプリも提供。子どもから大人まで、豊富なコンテンツを楽しめる

重ねて使える冷凍庫! オシャレなデザインでインテリアに馴染む「Chiiil」

早いもので、2022年ももう下半期!! そこで、上半期に売れたモノ・話題になったコトを総ざらい! 今回は「家電」カテゴリの“売れたモノSELECTION”から、クラファン発冷凍庫「Chiiil(チール)」を紹介。

※こちらは「GetNavi」2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

Chiiil(チール)

リビングや寝室にも馴染む重ねて使えるデザインが斬新

【冷凍庫】

2022年4月発売

日立

Chiiil R-MR7S

実売価格8万5310円

キッチン以外のスペースにも置きやすい新コンセプトの冷蔵庫。グレー系を中心に10色のバリエーションを揃え、室内のレイアウトに合わせて選びやすい。最低約2℃から最高約16℃まで2℃刻みの温度調節と、庫内の棚の位置調整が可能。

 

↑本体サイズはW559×H750×D420mm。リビングや寝室など様々な部屋に設置しやすく、2台を組み合わせて縦置き・横置きもできる

 

【ヒットの裏付け】GREEN FUNDINGで目標の7倍を達成

昨年12月から3か月間クラファンサイトで先行予約を行い、目標の7倍以上にあたる720万円超を達成。ショールーム「蔦屋家電+」の展示でも冷蔵庫に見えないデザイン性を評価する声が多く寄せられた。

吸い跡くっきり、なのに軽っ! 日立の最上位クリーナー「パワーブーストサイクロン」は11万円だけにやっぱり違う

日立グローバルライフソリューションズは、コードレススティッククリーナーの最上位モデル「パワーブーストサイクロン PV-BH900K」を8月中旬から発売します。実売予想価格は税込で11万円前後。今回、その体験会が行われたので、本機の特徴をレポートします。

↑パワーブーストサイクロン PV-BH900K。サイズはスティック時D225×W230×H1024mm、ハンディ時はD378×W90×H206mm、標準質量は1.7kg。連続運転時間はターボが約6分、強が約15分、標準が約40分(パワフル スマートヘッド、ミニパワーヘッド非使用時は60分)、自動が約15~40分。充電時間は約2時間。カラーはライトゴールド

 

新開発のモーターで吸い込む力が約20%アップ

本機は新開発の「パワフル3Dファンモーター」を搭載。空気の流れを効率よく制御することで、標準質量1.7kgの軽量を保ったまま従来機種と比べて空気を吸い込む力を約20%向上。強烈なパワーを実現し、じゅうたんの奥のごみまでしっかり吸引するとのこと。

 

実際に本機を手にしてみると、思わず「軽っ!」という声が出たほど軽い印象。パワーがありそうには思えないのですが、重曹をまいたじゅうたんの上で使ってみると、吸った跡がくっきりわかるほどキレイに吸引。ヘッドが床に吸い付くことがなく快適に動かすことができ、運転音も気になりません。

↑重曹をまいたじゅうたんで使うと、吸った跡がくっきり! ヘッドには軽い力で前に進む自走機能や、押すときも引くときもごみをしっかり吸う「シンクロフラップ」も搭載しています

 

↑ダストボックスを見ると、しっかり重曹が取れています

 

↑より強力な吸引力を求めるニーズに応え、運転モードは従来の「標準」「強」に「ターボ」が新たに追加されました

 

「パワフル スマートヘッド」に搭載した、「ごみくっきりライト」は従来モデルから引き続き踏襲。合計7灯の光を効率的に集めるレンズで前方を照らし、ごみの視認性を高めます。白色に加え、もっとも明るく感じる波長に近い緑色の LEDライトを採用することで、暗いところはもちろん、明るいところでも見えにくいごみを浮かび上がらせます。

↑見えにくかった粒状のごみが「ごみくっきりライト」で浮かび上がっているのがおわかりでしょうか

 

↑ごみ捨てはカンタン。手元のレバーを引くだけで、ダストカップの底がパカッと空きます。

 

このほか、電池の充電方式の改良、具体的にはACアダプタの改良によって電流を増やしたことで、充電時間を従来の約3.5時間から約2時間に短縮しました。

 

アクセサリーが「これでもか」と付属

また、同社のハイエンドモデルらしく、アクセサリーが「これでもか」と付属しています。なかでも、伸縮できる新採用の「伸縮すき間用吸口」を伸ばしてセットしたところ、おそろしくリーチが伸びたのが印象的。延長ホース「スマートホース」は通電する仕様になっており、セットしたツールのLEDライトや回転ブラシが機能するのも密かな特徴とのこと。ふとんやソファなどに使える「ミニパワーヘッド」、小物のすき間やサッシの掃除に便利な「ほうきブラシ」なども付属しています。

↑「伸縮すき間用吸口」を伸ばしてパイプにセットするとかなりのリーチに。ベッドのすき間の奥のほうまで吸えそうです

 

↑スマートホースと延長パイプ、パワフル スマートヘッドを組み合わせた状態。通電しているのでLEDが点灯し、自走機能も稼働します

 

↑付属ツールは充電台に収納できます

 

このほか細かいことですが、従来モデルで「充電台、デカいねぇ」と言われた反省を踏まえ、充電台の支柱部分を細くして見た目をすっきりスリムに見せています。

↑奥から二番目が従来モデルで手前が新モデル。新モデルの支柱の背面が削られてスリムになっているのがわかります

 

再生プラスチックを使用したエコなモデルも同時発売

体験会では、同時発売されるPV-BH900SKも展示されていました。これは、PV-BH900Kと同じスペックで、再生プラスチックを40%以上使用したエコなモデル。販路はEC限定で、価格はPV-BH900Kと同様の税込11万円前後。カラーはサテンブラックとなっています。充電台や掃除ツールなどの付属品や外観部品などに再生プラスチックを使用したほか、塗装や印刷などの二次的な加工を極力排除することで、リサイクル性にも配慮したとのこと。デザイナーさんによると、色や質感が微妙に違うパーツを違和感なく組み合わせることに苦労したとか。

↑再生ポリプロピレン、再生ポリカーボネート、再生ABSなど再生プラスチックを40%以上使用した「パワーブーストサイクロン PV-BH900SK」

 

↑ヘッド部分の「HITACHI」のロゴには、塗料を入れずプレスだけで刻印しています

 

自社の強みであるモーターをさらに強化し、「これでもか」という付属品を付け、ユーザーの声を採り入れて細かい点を改善してきた「パワーブーストサイクロン」。改良を重視して手堅いモノづくりを行う、実に日立らしいモデルだと感じました。良い製品であることは確かなので、あとは11万円という価格がもう少し何とかなれば、というのが正直なところです。

炊飯器の不満トップ2「新米」と「保温」の克服なるか? 日立「ふっくら御膳」の進化と至福の味をレポート

例年この時期は炊飯器の発表が相次ぎます。ひと昔前は、新米の季節、および食欲の秋に向けて8~9月の発表が多かったのですが、年々早まり、今では6~7月、早ければ5月に発表するメーカーも。そして今回は、7月2日に日立グローバルライフソリューションズからIHジャー炊飯器「ふっくら御膳 RZ-W100FM」(実売価格8万7780円・税込)が発売されました。ここでは、その試食付きの発表会の様子をレポートします。

↑IHジャー炊飯器「ふっくら御膳 RZ-W100FM」。炊飯容量:0.5合~5.5合、圧力:最高1.3気圧、定格消費電力:1400W(炊飯時)、外形寸法:幅248×奥行302×高さ234mm、質量:約6.0kg

 

新米でも「外硬内軟」の炊き上がりを再現

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳 RZ-W100FM」が従来モデルから進化したポイントは「極上新米」コースが追加されたこと。というのも、ユーザーアンケートで不満点を聞くと、「保温がおいしくない」が最も多く、次いで「新米の炊き上がりが違う」となっており、日立はまず、新米の味に注目したのです。

 

日立では、2018年から京都の米料亭「八代目儀兵衛」とコラボし、同店の特徴である「外硬内軟」の炊き上がりを再現しています。米粒の外側は噛みごたえのある硬さを維持しながら、中はもちっとした柔らかさを持つ独特の食感と甘味が特徴となっていますが、新米は水分を多く含むため、「外硬内軟」がうまく再現できない場合があるのです。

↑吸水と圧力、スチームの微妙な調整により八代目儀兵衛の外硬内軟の炊き上がりを再現する「極上ひと粒炊き」

 

八代目儀兵衛では、季節によって変わる米の状態に合わせ、職人が浸し時間と火加減などを調節することで外硬内軟を維持しており、新米の場合は追い加熱や蒸らし時間を調節することで水分を飛ばしてハリ・ツヤを出しています。

 

この八代目儀兵衛の職人の技を取り入れたのが「極上新米」コース。水加減を変えることなく、ボタン1つで新米の持つハリ・ツヤを活かしながら外硬内軟の食感を楽しめるようになったものです。

↑八代目儀兵衛監修の下、含水量の高い新米でも水加減を気にすることなく外硬内軟を楽しめる「極上新米」コースを新搭載

 

長時間保温でもしっとり感をキープ

さらに、不満のトップだった「保温が美味しくない」問題についても取り組んでいます。「ふっくら御膳」では、炊飯中の蒸気を内ふたの「給水レス オートスチーマー」に貯め、保温時に内釜にスチームにして送り込むことで、保温ごはんをしっとり保つ工夫をしていましたが、実際に使用しているユーザーからすると、それでも十分とは言えなかったようです。

↑内ふたに取り付ける「給水レス オートスチーマー」。ここに炊飯中に発生する蒸気を貯め、保温時にスチームにして内釜に戻す

 

そこで、新製品では「給水レス オートスチーマー」に貯まる水分量を増やし、スチームを送り込む時間を長くすることとしました。ふっくら御膳では最大40時間の保温が可能で、従来は24時間で1回あたり約1~2時間のスチームを3回放出していましたが、新製品では1回あたりの放出時間を“約4~4.5時間を3回”に伸ばすことに成功したのです。この結果、長時間保温でもしっとりした食感を保つことができるようになりました。

↑スチーム保温機能の1回あたりのスチーム放出時間を長くすることで、保温ごはんをしっとり保つ

 

ごはんを噛むという行為が楽しい!

さていよいよ試食タイムです。同社の過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ」で作ったおかずとともにいただきます!

↑左下が「ふっくら御膳 RZ-W100FM」で炊いたごはんです

 

今はまだ新米の季節ではないので極上新米コースは楽しむことはできませんでしたが、やっぱりウマい! 今回、米は八代目儀兵衛オリジナルブレンド米である祇園料亭米「翁霞」(おきなかすみ)を使用しており、これが本機にベストマッチ。ごはんは香り高いうえ、粒立ちがよく、口に入れても米一粒一粒の形がはっきりわかります。米の表面はツルツルしており、ネバネバしていないので口の中で自然にほどけていきます。噛むと歯ごたえがしっかりしており、その後は柔らかくもちっとした食感が感じられます。まさに外硬内軟。ごはんを噛むという行為が楽しくなりますね。

 

そして甘みが強い! 口の中がごはんの甘みで満たされ、鼻孔からは香ばしい炊き立てごはんの香りが抜けていく……まさに至福のひとときでした。これが毎日食べられたら……しかも、新米が上手に炊けて保温したごはんも美味しいことを考えると、かなり完成度の高いモデルに仕上がったといえます。新米の季節を前に、みなさんもぜひ注目してみてください。

↑もちもちごはんが主流な現在に一石を投じる硬めのごはん。でも噛むと中は柔らかい。ごはんを噛むという行為が楽しくなるのが「外硬内軟」

 

これなら夏バテ防げそう! 肉汁を閉じ込めて焼き上げる日立のオーブンレンジ「ヘルシーシェフ」試食会

近年は猛暑が酷暑になり、その影響で食欲が落ちて夏バテしがち。家電の力で簡単に美味しい食事を作って、しっかり体力をつけたいものですね。その意味でも注目なのが、7月2日に発売された日立グローバルライフソリューションズの過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ MRO-W10A」(実売価格12万5000円・税込)です。今回は、試食付きの発表会に出席してきましたので、その内容をレポートします。

↑過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ MRO-W10A」。総庫内容量:30L、レンジ最高出力:1000W、オーブン:ダブル光速ヒーター300℃、外形寸法:幅497×奥行442×高さ375mm、質量:約18.0kg

 

肉を火加減おまかせで焼く「熱風旨み焼き」

近年、共働き世帯の増加や高齢者の小世帯化に加え、コロナ禍の影響もあってライフスタイルが大きく変化しています。そんななか、日立では「野菜を多く摂ることを心がける」「献立に悩む」「健康が大切」「なるべく手作りしたい」という食生活の変化と、「調理時間を短縮したい」「料理のレパートリーを広げたい」「調理の手間を省きたい」「美味しく、でも簡単に」というニーズに応えるため、今回、「ヘルシーシェフ」に新機能を搭載しました。それが、「熱風旨(うま)み焼き」です。

↑日立のユーザーアンケートによると、「野菜を多く摂りたい」「健康的に」「美味しく」「手作りしたい」というニーズがある一方で、「献立に悩む」「時間をかけたくない」という悩みが浮き彫りに(左)。レンジはその悩み解消を期待して購入していることがわかる(右)

 

日立によるオーブンレンジのブランド「ヘルシーシェフ」の特徴のひとつとして、庫内底面に取り外し可能なテーブルプレートを搭載していることが挙げられます。日立はこれまで、取り外しプレートにより庫内底面の汚れを簡単に掃除できるというメリットを訴えてきました。一方で、レンジ加熱の際には底面の重量センサーを利用しているため、テーブルプレートは底面から動かせないという制限がありました。そのため、広い庫内で加熱ロスが生じ、どうしても調理時間がかかってしまうデメリットがあったのです。

 

新製品ではまず、赤外線センサーだけで食材の量と温度を測れるよう改良。これにより、テーブルプレートを上段・中段・下段のどこにセットしても食材の分量を正確に測定し、おまかせで焼き上げることができるようになりました。さらにテーブルプレートを白色から黒色に変更。上面ヒーターからの輻射熱と遠赤外線効果で食材により熱が伝わりやすくしました。

↑新開発のテーブルプレートと焼き網。レンジで食品を温めるだけならばテーブルプレートは最下段にセットし、新機能の「熱風旨み焼き」の際には最上段にセットする

 

こうして新たに加わった機能が、肉料理を火加減おまかせで焼き上げる「熱風旨み焼き」。セラミック素材のテーブルプレートを付属の焼き網とともに上段にセットすると、最初はレンジ加熱で素早く食材全体の温度を上げ、次にオーブンと過熱水蒸気の熱風で食材を包み込むように焼き、最後にグリル加熱で表面をこんがりと焼き上げます。

↑「熱風旨み焼き」はテーブルプレートと焼き網をセットし、最初に1000Wのレンジ加熱で食品全体の温度を素早く上げる。食材の表面温度を見ているので、冷凍肉でも自動で解凍する

 

↑次にオーブンと過熱水蒸気で肉を包み込むように焼き、肉汁を閉じ込める

 

↑操作はカラータッチ液晶でメニューを選んでスタートするだけ。あとはすべて自動調理

 

「熱風旨み焼き」では、テーブルプレートを上段にセットすることで調理スペースが狭くなり、熱がぎゅっと閉じこめられて効率的に加熱できるようになりました。さらに焼き網により食材の下にも熱風が行き渡り、食材全体が均一に熱せられるようになりました。

 

短い時間で食材の中までしっかりと焼き上げるため、肉汁の流出を防ぐことができ、外はカリッと、中はジューシーな食感が楽しめるとのこと。塩コショウのみのシンプルな味付けで肉本来の旨みを堪能できるのが、新機能の「熱風旨み焼き」なのです。

↑塊肉もこんがり美味しそうに焼けている。熱風で包み込みように焼いたので、肉汁があまり下に垂れていないように見える

 

「野菜シャキシャキメニュー」に3メニューを追加

さらに今回、野菜不足に悩むユーザーに応えるため、「野菜シャキシャキメニュー」に3メニューを新たに加え、合計11メニューとしました。

 

同メニューは耐熱ボウル(プラスチックまたはガラス)に食材と調味料を入れてラップでふたをし、最高1000Wの大火力で素早くレンジ加熱、短時間で仕上げることで野菜から出る水分量を抑え、野菜のシャキシャキとした食感と栄養素を守りながら調理するものです。

↑「野菜シャキシャキメニュー」で調理したピーマンは歯ごたえが約41%アップ。ビタミンCの残存率も約4.7%アップする

 

従来のチンジャオロウスーやホイコウロウ、やわらかむね肉とカシューナッツ炒めなどに加え、新製品では白菜と鶏肉の中華炒め、牛肉と玉ねぎのバター炒め、牛肉チンゲン菜炒めの3メニューが新たに追加となりました。

↑「野菜シャキシャキメニュー」の全11レシピ。これらを耐熱ボウル1つで作ることができる

 

肉・野菜とも上々の仕上がり

さていよいよ、お楽しみの試食タイムです。写真の中段の3品が「熱風旨み焼き」で作った、牛肉の塊肉を塩コショウで焼いたもの、豚とりんごのロースト、鶏の黒酢照り焼き。上段左端1品が「野菜シャキシャキメニュー」で作ったチンジャオロウスーです。

↑試食メニューはどれも美味しかった。なお、上段のソースは単に食材を和えたもので、ヘルシーシェフは使用していない

 

牛肉は塩コショウのみのシンプル味付けでしたが、そのぶん、肉の旨みがストレートに出ており、美味しいです。この厚さでも中まで火がしっかりと通っており、それでいて歯で簡単に噛み切れるほど柔らかく仕上がっていました。豚とりんごのローストは、豚肉の水分が若干少なめでしたが、りんごとバターを合わせて口に入れることで酸味とコクがうまく絡み合い、豚肉の味を引き出しているという印象。また鶏肉の黒酢照り焼きはとても柔らかくジューシー、それでいて皮がパリッと香ばしく仕上がっており、肉と皮の2つの食感と味を一度に楽しめてウマい!

 

「野菜シャキシャキメニュー」で作ったチンジャオロウスーも文句ナシ。肉はしっとりとして柔らかいのに、ピーマンとたけのこはシャキシャキ。まるで強火の中華鍋でサッと炒めたような仕上がりでした。

 

肉も野菜も手間なく美味しく調理してくれる「ヘルシーシェフ MRO-W10A」。夏バテを防ぐ意味でも、ぜひ注目したいモデルです。

日立のコードレス掃除機が37%オフで驚きの1万円以下、プライムデー限定セール

Amazonでは、7月13日の23時59分まで、年に1度の大型セール「プライムデー」を実施中。日立のコードレススティック&ハンディ掃除機 「CV-GB10V」が、37%オフの9980円(税込み)で販売されています。

 

CV-GB10Vは、集じん容量0.56L、連続使用時間約15分、充電時間約30分というバランスの取れたスペックと、1.4kgという軽量が魅力。

 

また、ダストケースを回転させることで、プレフィルターに付着したゴミをかき落とす機構を持っているため、手を汚さずにプレフィルターをお掃除できます。

 

国産メーカーの掃除機がこの価格で手に入るのはうれしいところ。掃除機の買い替えを検討していた人は、この機会にいかがでしょう?

いつもの水加減で新米が理想の食感に! 日立の炊飯器「ふっくら御膳」新モデル

日立グローバルライフソリューションズは、IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100FMを7月2日から発売します。実売予想価格は8万8000円(税込)。

↑IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100FM

 

水加減が難しい新米も「外硬内軟」に炊き上げる

本製品では、京都の老舗米屋である八代目儀兵衛が理想とする、粒の輪かくとお米の甘みが際立つ「外硬内軟(がいこうないなん)」のおいしさを実現した独自の炊飯方式「極上ひと粒炊き」を採用。

↑「極上ひと粒炊き」のイメージ

 

さらに今回は、新たに「極上新米」コースを追加しました。八代目儀兵衛の職人の技を取り入れ、圧力加熱のかけ方を工夫して火力を変えるとともに、浸しやスチーム蒸らしの時間を調整。水加減に戸惑う声がある新米も、いつもの水加減で新米のハリやツヤを生かしながら「外硬内軟」に炊き上げるといいます。

 

置き場所に困らない「蒸気カット」仕様も特徴。炊飯中の蒸気がほとんど出ないことから、例えばスライド式の棚の中で利用しても蒸気がこもらないため、炊飯器の置き場所に困りません。

↑「蒸気カット」仕様でスライド式の棚に置くことも可能です

 

また、本製品では、ごはんをしっとり保つ「スチーム保温」のスチーム放出時間を長くしました。「スチーム保温」は、炊飯中に発生する蒸気を「給水レス オートスチーマー」にため、保温時にスチームにして送り込みます。今回、側面ヒーターとふたヒーターの出力をコントロールすることにより「給水レス オートスチーマー」にたまる水分量を増やし、保温時にスチームにして送り込む時間を長くすることで、ごはんをしっとり保つといいます。

↑スチーム保温のイメージ

家具と並べて置きたい冷蔵庫とは⁉️ 日立の新コンセプト冷蔵庫「Chiiil」の一般発売が開始

日立グローバルライフソリューションズは、2021年12月から3か月に渡りクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」において、新コンセプトの冷蔵庫「Chiiil(チール)」の先行予約を実施。結果、目標額の728%となる7283万円もの支援を集め、4月下旬より順次一般発売が始まっています。本稿では、「Chiiil」発売開始に合わせて開催された報道関係者向け説明会の様子をお届けします。

 

変化した生活様式に着目して生まれた、どこにでも置ける冷蔵庫

これまで、冷蔵庫といえばキッチンにあるのが当然でした。しかし、コロナ禍で加速した生活スタイルの変化や食生活の多様化に合わせて、リビングや寝室など、どこにでも置ける新しい冷蔵庫として開発されたのが「Chiiil」です。本製品の定格内容積は72Lで、小型冷蔵庫の部類に入ります。

 

日立グローバルソリューションズの商品企画部 小林真申さんは「Chiiil」開発の背景について、「自宅で過ごす時間が増えるなかで、より充実した時間にしたい、快適な空間にしたいと考えたときに、食材を保管する場としての冷蔵庫のあり方が、新しくなっていくと考えたのが商品構想の原点です」と話します。

↑日立グローバルソリューションズ ホームソリューション事業部 商品戦略本部 商品企画部の小林真申さん

 

↑「Chiiil」の商品開発コンセプト

 

↑キッチン以外の場所にも自由に置ける新しい冷蔵庫のスタイル

 

新しいライフスタイルに合わせてリビングや寝室に冷蔵庫を設置

「Chiiil」の一番の特徴は、キッチン以外のどこに設置しても使いやすい設計とデザインです。本体サイズは幅559×奥行き420×高さ750mmとコンパクト。420mmの薄型ボディは、家具と並べたときにその一列に馴染むようにと考えられた奥行きとなっています。また、冷蔵庫下部に放熱機構があるため底面からの排熱が可能になり、背面を壁にぴったりとつけることができます。これならリビングや寝室など、場所を選ばずに置けそうです。

↑リビングなどに置きやすい薄型ボディを採用

 

さらに「Chiiil」は、複数台並べて設置できるのも特徴です。左右に並べて置く場合、2台の間は放熱のため15mm開ける必要がありますが、それを想定したデザインとなっているので違和感はありませんでした。 右開きと左開きが用意されているため、大型冷蔵庫のような観音開きで使えます。

↑「Chiiil」 を左右に並べたところ。本体とドアの境に黒のラインが入っているため、15mm開けておいてもデザインの違和感がない

 

↑左右開きの「Chiiil」を並べると観音開きになる

 

↑上下に重ねて置くことも可能

 

ただし、縦置き時は別売りの専用パーツ(1万6500円・税込)と設置作業が必須。また2台使う場合、それぞれ異なる壁コンセントに電源プラグを挿す必要があるので注意が必要です。

 

さまざまな生活空間との調和性を重視したデザインの本体は、水平垂直を基調とし、視覚的にシンプルなフォルムにしたのだとか。そして、家具のような佇まいを目指した「Chiiil」は、そのカラバリも豊富。ホワイト、ノルディック、ダークグレーのベーシックカラーに加え、グレージュ、トープ、グラファイト、オーク、モス、ブリック、ウェンジのカスタムカラーがラインナップしています。

↑計10色のカラーバリエーション。カスタムカラーは5月下旬の発売を予定

 

背の高い家電と違い床に近い製品なので、床の色や木製家具とのバランスを取りやすい「中間色」といわれるグレーカラーを中心に構成しているとのこと。

 

また、「Chiiil」のデザインに関して日立製作所プロダクトデザイン部の佐藤知彦さんは体験 、空間、選択の3つの視点でデザインしたと語ります。

 

「例えば”体験”では、ベッドの横に置けば 夜中に喉が渇いたときに、キッチンに行かなくてもさっとお水が飲めます。ダイニングテーブルの近くに置けば、飲み物を取ったりドレッシングを取ったりできます。また、”空間”においては、様々な空間に合わせやすいよう調和を考慮しました。物を置くのにちょうどいい高さ、750mmも実現しています。そして3視点目がモジュール型の冷蔵庫として2台組み合わせた置き方を”選択”できること。そして製品カラーはインテリア提案のプロフェッショナルであるアクタスさんと共同開発しています」 (日立製作所プロダクトデザイン部の佐藤知彦さん)

↑株式会社日立製作所 研究開発グループ社会イノベーション協創センタ プロダクトデザイン部 ユニットリーダー主任デザイナー 佐藤知彦さん

 

保存したい食材に合わせて冷蔵とセラーの2モードを用意

設定できる温度帯は2モード6段階。基本となる冷蔵モードは「強め(約2℃)」、「標準(約4℃)」「弱め(約6℃)」。そしてセラーモードでは「強め(約8℃)」、「標準(約12℃)」「弱め(約16℃)」に設定できます。 冷たい飲み物や食材はもちろんのこと、化粧水などの保管にも利用できそうです。

 

庫内スペースは3段に分かれており、上段は奥行き280mmで広め。2段目は230mm、3段目は110mmとなっています。2段目の棚は前後に分離する構造となっており、奥側に重ねることで3段目に2Lのペットボトルやワインのボトル、背の高いビンなどを入れられるようになっています。

↑庫内レイアウトと動作モード。収納する食材に合わせて設定できる

 

↑3段目は背の高いものを入れると想定されて設計されている

 

発売日は、ベーシックカラーである3色(ホワイトノ/ルディック/ダークグレー)が 4月28日より発売。そしてカスタムカラーの7色(グレージュ/オーク/モス/グラファイト/トープ/ブリック/ウェンジ)は5月下旬より受注生産の予定です。価格はオープンで、店頭予想価格は7万7000円前後(税込)となっています。

家電のプロが推す「お酒好きにもうれしい冷蔵庫」って? いま買うべき「最新家電の傑作」冷蔵庫編

昨今のライフスタイルに適した生活家電の注目のアイテムを、家電に精通するプロがレコメンド。新商品のなかでも、後世に残る“傑作”を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年4月号に掲載された記事を再編集したものです

 

スリムなボディに大容量を備え低温・高湿の冷蔵室が秀逸

【冷蔵庫】

日立

HXタイプ R-HX54R(※)

実売価格23万8000円

本体幅650mmを保ったまま容量は従来比20L増を実現したモデル。冷蔵室の一部のポケットや棚は高さを変更でき、保存する食材に適した調節が可能だ。急いで食材を冷やしたいときには「クイック冷却」が重宝。

SPEC●定格内容積:540L●年間消費電力量:254kWh/年●省エネ技術:冷蔵室独立冷却システム●冷蔵機能:まるごとチルド、クイック冷却、特鮮氷温ルーム●冷凍機能:デリシャス冷凍●サイズ/質量:W650×H1833×D699mm/114kg
※:後継機種が発売予定のため、在庫品限りの取り扱い

 

石井さんが推すのは、省スペース化に最適な冷蔵庫。お酒好きにもうれしい仕様のようだ。

 

「本体幅65cmとスリムながら容量は540Lと大量保存できるので、まとめ買いをする人にオススメです。保存技術面では、冷蔵室全体を少し低めのチルド温度(約2℃)に設定できるので、菌の繁殖を抑えて食品の鮮度も長持ち。ビールやハイボールもキンキンに冷えます。また一番上の棚は、500mlの缶を立ててたくさん入れられるので、お酒好きにはたまりません。湿度は高めに維持されているので、サラダなどもラップなしでフレッシュに保存できます。冷凍室のアルミトレイが、ほかの機種では見たことがないくらい広々としているのも魅力。アルミが放熱を助けて素早く凍らせることで、食品の細胞の破壊を抑え、美味しく冷凍できます。ごはんなどのホームフリージングもたっぷりストックできて便利です」

↑冷蔵室は低めの温度と高めの湿度が特徴の「まるごとチルド」を採用。フレッシュなサラダなども乾燥・変色を抑えて保存できる

 

↑「特鮮氷温ルーム」は、食品が凍らないギリギリの温度を保つ。肉や魚などの生鮮食品も、うまみを守れるのがうれしい

 

家電プロレビュアー

石井和美さん

白物家電や日用品の鋭いレビューが持ち味。レビューのためだけの一戸建て「家電ラボ」を開設する本格派だ。

 

プロが注目するクリーナーベスト3を発表!「いま、欲しいモノランキング」スティック掃除機編

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、クリーナーの注目商品を独自の視点で番付してもらった。コードレススティック掃除機のトレンドは、「吸引力」と「軽さ」の追求から、ネクストレベルへ。各社が掃除へのハードルを下げる仕掛けづくりに注力している。ゴミ捨てやメンテの省手間化にも要注目だ。

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

2022年 スティック掃除機選びの3か条

1.吸引力と軽さの両立は掃除機選びの基本の“き”

本体の軽さは掃除機がけのしやすさに直結する重要ポイント。しかし、軽さのみ重視してゴミ取り能力が不十分だと逆にストレスが増えてしまう。両要素のバランスがうまく取れた機種を選ぶべし。

 

2.ゴミの視認性を高める機能の有無に注目!

目視が難しい微細なゴミも可視化する機種はゴミが除去できている安心感を高め、掃除へのモチベーションを上げてくれる。センサーやライトなどゴミの視認性を高める機能の有無をチェックしよう。

 

3 ゴミ捨てやメンテの省手間性もチェック!

掃除機の吸引力維持に不可欠なゴミ捨てやノズルブラシの手入れは、できれば避けたい作業のひとつ。ゴミ捨ての負担軽減機能やブラシの毛がらみ防止機能を備えた機種は、掃除の心理的負担を軽くする。

 

私が選出しました

家電ライター

平島憲一郎さん

生活家電全般のレビュー記事を執筆。コードレススティック掃除機や自動調理鍋、炊飯器の検証記事も多数手がける。

 

「吸引力」と「軽さ」だけで選ぶ時代はもう終わった‼

コードレススティック掃除機の分野では「軽量化」のトレンドが一段落。「軽さ」というベーシックな価値にプラスαの機能を加えたモデルが続々登場している。

 

注目株は、ゴミの視認性をレーザーで高めるダイソンと、LEDで高める日立。明るい部屋でも床の微細なゴミを照射してくっきり浮かび上がらせることで「床がいかに汚れているか」「掃除後に床がいかにきれいになったか」が一目瞭然となり、掃除へのモチベーションを一気に高めてくれる。

 

一方、メンテ面での最旬トレンドは、パナソニック MC-NS10Kの自動ゴミ収集機能。掃除後に本体内のゴミをクリーンドックに移送することでゴミ捨ての頻度を軽減した。さらに、手元重量の軽さを追求することで、パワフルな吸引力と小回りが利いた快適な操作性を両立させている。

 

なお、今回取り上げた3機種は共通して、ノズルブラシに毛がらみ抑制機能を搭載している。これは在宅時間が増えた昨今においてマスト機能となるはずだ。

※以下の「アタッチメント数」は収納用ブラケットや専用充電ドックなどを除く

 

第3位 軽さに加えて最旬トレンドを押さえた実力派

日立

パワかるスティック PV-BL50J

実売価格8万3360円

【最大稼働時間:60分】(標準モードでパワフルスマートヘッド・ミニパワーヘッド非使用時)

【ノズル:パワフルスマートヘッド】

【質量:1.4kg】

【アタッチメント数:5】

1.4kgの軽さに加え「ゴミくっきりライト」「からまんブラシ」など旬の機能をカバー。ヘッドの押し引きに合わせて後方フラップが開閉し、押しても引いてもパワフルにゴミを除去する。ダストケース内のゴミを圧縮しフィルターへのゴミのからまりを抑制。お手入れがラクだ。

SPEC●集じん方式:サイクロン式●集じん容積:0.15ℓ●充電時間:約3.5時間●ゴミ可視化機能:ゴミくっきりライト●付属品:ミニパワーヘッド、ハンディブラシ、ほうきブラシほか●サイズ:W230×H1010×D230mm

↑三次元形状のファンで風の流れを効率化し、高効率モーターとの組み合わせで風量を従来比で約10%向上。これにより本体の軽さとパワフルな吸引力を両立した

 

↑「からまんブラシ」はブラシの先端をループ毛状にすることですき間に髪の毛などを入り込みにくくし、ブラシの毛がらみを軽減。ブラシのメンテナンス性が高い

 

↑ヘッドには白色のLEDに加え、緑色のLEDを搭載。緑色は目視で最も明るく感じる波長に近く、照らしたゴミとその影の差が大きくなり、はっきりと視認できる

 

【IMPRESSION】 いま求められている機能をバランス良く取り入れた1台

「ゴミの視認性はダイソンにわずかに及ばないものの、実用性は文句なし。吸引力と軽さをうまく両立し、ヘッドの毛がらみも少ない、機能のバランスが取れたモデルです」(平島さん)

 

第2位 “ゴミの可視化”をレーザーで実現し吸引力も抜群

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Total Clean

実売価格9万7900円

【最大稼働時間:約60分】(エコモードでモーター駆動のないツールを使用時)

【ノズル:Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド】

【質量:2.2kg】(Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド装着時)

【アタッチメント数:6】

目視しづらい微細なホコリもレーザーでくっきり照らし出し、取り逃しを防止。毎分最大12万5000回転の新型モーターを採用し、吸引力は従来比の1.5倍(※)を実現した。ナイロンフェルト製のローラーヘッドは大小のゴミを逃さず除去し、毛がらみもしにくい。

SPEC●集じん方式:サイクロン式(Root Cycloneテクロジー)●集じん容積:0.35ℓ●充電時間:約3.5時間●ゴミ可視化機能:グリーンレーザー、ピエゾセンサー●付属品:ダイレクトドライブクリーナーヘッドほか●サイズ:W250×H1095×D234mm

※:Dyson Digital Slimとの比較

↑レーザー光を絶妙な角度で照射し、見えにくいホコリや微粒子ゴミも浮き上がるように可視化。明るい場所でもゴミの有無がはっきり分かる

 

↑手元に液晶ディスプレイを搭載。吸気口のセンサーで計測したゴミのサイズと量がリアルタイムでわかりやすく表示される

 

↑クリアビンをゴミ箱の奥に差し込んで手元のレバーを引くと、ホコリが散らずにゴミ捨て可能。ゴミに触れずに捨てられるのがうれしい

 

【IMPRESSION】 レーザーで視認性上々! やや重いがパワーは特筆モノ

「レーザー照射で、衝撃的な量のゴミが浮かび上がります!! 質量は3モデルのなかでは重めですが、吸引力抜群でバッテリー持ちも優秀。ヘッドの毛がらみがほぼないのも魅力です」(平島さん)

 

第1位 ダストボックスを分離することでゴミ捨て頻度を減らし操作性も向上

パナソニック

セパレート型コードレススティック掃除機「パワーコードレス」MC-NS10K

実売価格6万5340円

【最大稼働時間:約15分(AUTO)】(満充電・電池初期/20 ℃時。部屋の形状・床の状態・バッテリーの状態により異なる)

【ノズル:からまないブラシ】

【質量:1.5kg】

【アタッチメント数:1】

充電台に自動ゴミ収集機能を備え、本体からダストボックスを分離した画期的モデル。手元重量0.45kgの軽い操作性で、ほうきやフロアワイパーのようにスムーズに床掃除できる。毛がらみを除去する手間が減ると好評の「からまないブラシ」も搭載。

SPEC●集じん方式:紙パック式(クリーンドック)●集じん容積:スティック本体0.05ℓ/クリーンドック0.8ℓ●充電時間:約3時間(※)●ゴミ可視化機能:クリーンセンサー●付属品:すき間用ノズル●サイズ:W213×H1030×D130mm、クリーンドック:W134×H417×D282mm

※:周囲温度20 ℃時。周囲温度、使用時間など使用条件により異なる(電池が空状態から充電を開始した場合)

↑目に見えない約20μmのハウスダストもクリーンセンサーで検知。ゴミを見つけるとランプが赤く点灯、なくなると青色点灯し、きれいになったことを確認できる

 

↑「からまないブラシ」を搭載。2本の円すい形ブラシで毛が径の細い中央部に移動し、ブラシから解けて吸引する。髪の毛やペットの毛がからみにくい

 

↑掃除機をクリーンドックに戻すとドック内のモーターが起動し、本体内のゴミをドック内の紙パックに回収。約1か月ぶんのゴミを貯められる。紙パック内のゴミは「ナノイーX」で除菌・脱臭

 

↑クリーンドック(充電台)と正対する向きに本体を立てかけて充電。掃除開始時も持ち手を手前に引けばすぐ取り出せる

 

【IMPRESSION】 ゴミ捨て頻度が少なくパワーと軽さのバランスも◎

「微細なゴミもセンサーで検知し、ランプの色で把握可能。クリーンドック採用で本体質量1.5kgを実現しつつ、『パワーコードレス』ならではの吸引力も十分に確保されています」(平島さん)

 

最旬トレンドをしっかり採用!家電のプロが注目する日立のクリーナーとは?

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、クリーナーの注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年×月号に掲載された記事を再編集したものです

 

軽さに加えて最旬トレンドを押さえた実力派

日立

パワかるスティック PV-BL50J

実売価格8万3360円

【最大稼働時間:60分】(標準モードでパワフルスマートヘッド・ミニパワーヘッド非使用時)

【ノズル:パワフルスマートヘッド】

【質量:1.4kg】

【アタッチメント数:5】

1.4kgの軽さに加え「ゴミくっきりライト」「からまんブラシ」など旬の機能をカバー。ヘッドの押し引きに合わせて後方フラップが開閉し、押しても引いてもパワフルにゴミを除去する。ダストケース内のゴミを圧縮しフィルターへのゴミのからまりを抑制。お手入れがラクだ。

SPEC●集じん方式:サイクロン式●集じん容積:0.15ℓ●充電時間:約3.5時間●ゴミ可視化機能:ゴミくっきりライト●付属品:ミニパワーヘッド、ハンディブラシ、ほうきブラシほか●サイズ:W230×H1010×D230mm

↑三次元形状のファンで風の流れを効率化し、高効率モーターとの組み合わせで風量を従来比で約10%向上。これにより本体の軽さとパワフルな吸引力を両立した

 

↑「からまんブラシ」はブラシの先端をループ毛状にすることですき間に髪の毛などを入り込みにくくし、ブラシの毛がらみを軽減。ブラシのメンテナンス性が高い

 

↑ヘッドには白色のLEDに加え、緑色のLEDを搭載。緑色は目視で最も明るく感じる波長に近く、照らしたゴミとその影の差が大きくなり、はっきりと視認できる

 

【IMPRESSION】 いま求められている機能をバランス良く取り入れた1台

「ゴミの視認性は、実用性で文句なし。吸引力と軽さをうまく両立し、ヘッドの毛がらみも少ない、機能のバランスが取れたモデルです」(平島さん)

家電ライター

平島憲一郎さん

生活家電全般のレビュー記事を執筆。コードレススティック掃除機や自動調理鍋、炊飯器の検証記事も多数手がける。

「実用に全振り」したのが潔い! 日立が「冷蔵庫の中身が見える機能」をシンプルな方法で体現

牛乳はこの前余計に買っちゃったからいいとして、今日は卵を忘れずに買って帰らないと……! 帰宅したら、冷蔵庫の前で入り切らない卵を手に、牛乳が切れていることに気が付いて呆然自失。「逆に覚えていたッ……!」。そんな経験ありませんか? え、ない? いやいや、結構あるんですよ! あとは、スーパーで買わなきゃいけないものが思い出せなかったり、気を利かせて買ったものが家族でかち合ったり。そんな人に知ってほしい「冷蔵庫カメラ」を搭載した冷蔵庫が、日立グローバルライフソリューションズから登場しました!

↑スーパーでの「あれってまだあったっけ?」を解決する冷蔵庫が登場!

 

冷蔵庫の中をカメラで撮影し、スマホで確認できる

カメラを搭載した新製品は、中央の引き出しが冷凍室になっている「HXCCタイプ」と、中央が野菜室になっている「KXCCタイプ」です。

 

HXCCタイプは、定格内容積が617Lの「R-HXCC62S」と540Lの「R-HXCC54S」の2モデルで、KXCCタイプは498Lの「R-KXCC50S」の1モデルです。発売日は2月24日。実売予想価格はR-HXCC62Sが45万円前後、R-HXCC54Sが40万円前後、R-KXCC50Sが43万円前後(いずれも税込)となっています。

↑HXCCタイプの「R-HXCC62S」。左がクリスタルミラー(X)、右がクリスタルシャンパン(XN)

 

日立ではカメラ付きの冷蔵庫を開発するにあたり、大型冷蔵庫の購入者を対象にした意識調査を実施しています。冷蔵庫とスマホを連携させることで、「できたら良いのに」と思うことについての調査では、「外出先から、冷蔵庫の中身を画像で確認できる」がダントツ1位でした。これは、先述のようなケースも多い筆者としては大いに納得!

↑日立の調査では、外出先からスマホを使って冷蔵庫の中身を確認したいというニーズが圧倒的

 

そこで、今回の新製品では、「冷蔵庫カメラ」を冷蔵庫の手前に飛び出た位置に配置。上から覗き込むような形で、冷蔵室のドアを開けたときに中を俯瞰できるように工夫されています。

↑冷蔵庫上部から手前に突き出した棒状の「冷蔵庫カメラ」を搭載

 

↑カメラに寄った画像。冷蔵庫のてっぺんに突起があるわけで、このデザインは大胆としか言いようがありません

 

撮影はドアを開けた時に自動で行われ、一度に冷蔵室の棚と左右のドアポケットの3か所をまとめて撮影します。ドアの片方だけを開けたときも撮影。この場合、開けていない方のドアを最後に開けた時の撮影データと合成して、庫内全体を写した画像として見られるようになっています。

 

ドア下部に手動撮影用のシャッターボタンもあり、任意のタイミングでシャッターを切ることも可能です。ドアをしばらく開けていた場合は、ある程度の時間ごとに自動で撮影が続き、なるべくドアを閉める前の最新の状態を記録するように動作します。この自動撮影の間隔は、後述のアプリ上で変更できます。

↑ドアを開けると、冷蔵庫カメラが自動で3か所を撮影

 

↑スマホからは冷蔵室棚と左右ドアポケットを確認できます

 

撮影画像はアプリ上で拡大が可能

撮影した画像データはドアを閉めた後で、コネクテッド機能によって数分のうちにスマホに送られます。ユーザーは無料の専用アプリ「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」上でこの画像を表示できます。「冷蔵庫の中身チェック」をタップして、表示したい室内を3か所の中から選択すれば、1枚ずつ画像が表示される仕組み。これでもう、スーパーの食品売り場で「冷蔵庫にあれってまだ残ってたっけ?」と悩まなくて済むわけですね! なお、利用にはインターネット接続環境と無線LANルーターが必要になります。

↑スマホアプリを使うときは「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」をアップデートして「冷蔵庫の中身チェック」から利用します

 

それぞれの画像は、画面上でピンチして拡大でき、過去の履歴も確認できます。過去履歴表示は撮影5回分。直近を含めると6回分ということになります。より過去の画像は自動的に消去され、上書きされていくので、もし写真を残したい場合は画面をキャプチャしておくと良いでしょう。

 

なお、カメラの位置が本体上部なので、陰になって見えない場所はどうしてもできてしまいます。冷蔵室最下部の「特鮮氷温ルーム」は映りませんし、野菜室や冷凍室も撮影できません。しかし、「買い足しで判断に悩みがちな食材をカメラに映る場所に置く」といった、使う人が工夫する余地があるとも言え、実際に運用し始めれば全部が映らなくても困らない気がします。

 

冷蔵庫カメラのレンズなどの性能は非公開。オンライン発表会で見た限りでは、商品の銘柄などはカメラの方を向けて置くようにすれば判別できそうですが、賞味期限まで判別するのは難しそうですね。ちなみに、もしカメラが故障した場合は訪問修理での対応になるとのこと。取り外してカメラのみのやり取りはNGになるそうです。

↑このほか、R-HXCC62Sでは、人気の保冷機能を継承したうえで、本体幅は従来と同じまま、内容量を15Lアップしています。これは真空断熱材を強化して発泡ウレタンをなくすことで、天井を薄壁化して実現。最上段に500mLペットボトルを立てたまま収納できるようになっています

 

いまだからこその魅力! 割り切った態度が潔い

冷蔵庫の容量が500Lともなれば、高さは180cmを越え、冷蔵庫の上に何か載せる人はほとんどいないことでしょう。頭をぶつけたり、何かを引っ掛けてしまったりする人も少ないと思います。このため、「冷蔵庫カメラ」を邪魔に感じるケースはなさそう。とはいえ、扉の上からぴょこりとちょんまげのように伸びたカメラは、デザイン上、あまり格好良いとは言えません。ゲームで言う能力値を「実用」に全振りしたような、「割り切った印象」を受けます。それだけに実用性に魅力を覚える人には、かなり深いところにズブリと突き刺さるかも。

 

実は、冷蔵庫の中身をスマホから確認するアイデアは、各社ともコンセプトを温めています。庫内のあちこちにカメラと照明を付けたうえで結露対策すれば良いのですから、方法としては単純です。しかし、この方法ではコストがかさみますし、いずれ登場するとしてもまだ当分先になります。

 

そう考えると、本製品は実用性だけに割り切って冷蔵庫カメラを搭載したことにより、「未来を先取りした」と言えるでしょう。「いま」というタイミングが大きな魅力の1つになっていると考えると、案外、冷蔵庫の歴史に残るエポックメイキングな製品なのでは……と感じました。

↑今回の新モデルのラインナップ。同時に発表された「冷蔵庫カメラ」非搭載のHWタイプも掲載されています。「冷蔵庫カメラ」をはじめ、従来機種から新しくなった項目には「New」マークが付いています

「冷蔵庫カメラ」搭載で買い忘れを防ぐ! 日立の大容量冷蔵庫「まんなか冷凍 HXCC タイプ」発売

日立グローバルライフソリューションズは、スマホアプリと連動し冷蔵庫内の食材をチェックできる「冷蔵庫カメラ」を搭載した、大容量冷蔵庫「まんなか冷凍 HXCCタイプ」2機種を、2月24日より発売します。実売予想価格は容量617Lのタイプで50万円前後、540Lのタイプで44万円前後(いずれも税込)となっています。

↑「まんなか冷凍 HXCCタイプ R-HXCC62S」クリスタルミラー(左)、クリスタルシャンパン(右)

 

横幅はそのままで大容量! さらに「冷蔵庫カメラ」を新たに搭載

本製品は、冷蔵庫本体上部に「冷蔵庫カメラ」が設置されており、冷蔵室のドアを開けた際に自動で冷蔵室の棚と左右ドアポケットを撮影。撮影した画像は「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」から確認できるので、買い忘れや食材の二重購入を防ぐことができます。また「R-HXCC62S」では、本体幅685mmのままで定格内容積を従来比の15L拡大し、 617Lの大容量を実現。冷蔵室の最上段に500mlのペットボトルを立てたまま収納できるそうです。「R-HXCC54S」は本体幅650mm、定格内容積は540Lとなっています。

↑「冷蔵庫カメラ」で撮影した画像はスマホアプリ「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」で確認できます

 

↑冷蔵庫の最上段に500mlのペットボトルを立てたまま収納できます

 

棚スペース全体がチルド温度約2℃、湿度約80%に保たれ、鮮度が長持ちする「まるごとチルド」も引き続き採用。湿度が高いので、一時保存のサラダなどはラップなしでも乾燥を抑えるのだそう。

 

このほか、へアライン調の鋼板ドアを採用し、インテリアになじみやすいデザインの大容量冷蔵庫「まんなか冷凍 HWタイプ」3機種も2月17日に発売します。定格内容積はそれぞれ617L、540L、485Lとなっており、置き場所に合わせた選択が可能になっています。

【軽量クリーナー8項目テストまとめ】人気5モデルを隅々まで検証した結論は?

軽量コードレススティック掃除機の注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)の性能と使い勝手を多角的に検証する連載企画もいよいよラスト。「吸引力」を検証した第1回、「操作性」「静音性」を検証した第2回、「ゴミ捨て」「お手入れ」を検証した第3回、「設置性」「汎用性」「独自機能」をチェックした第4回の検証結果を機種ごとに振り返り、それぞれどんな人にオススメかを考えていきます!

 

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は2020年モデル。2021年8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μm以上の微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

エントリーその1】 ダイソン Dyson Micro 1.5kg

大きめのゴミもラクラク除去! 毛絡みもほとんどなし

まず「吸引力」(ゴミ取り能力)に関しては、フローリング上では文句なし。特に粒径の大きな猫砂は、量が多いせいもあってほかのモデルが取り残しを見せるなか、1ストロークでほとんどのゴミを取り切っていました。これはナイロンフェルト素材のローラーヘッドを採用したダイソン独自の「Micro Fluffyクリーナーヘッド」によるものです。ただ、このヘッドは万能ではなく、カーペットの繊維の奥に入り込んだ重曹のかき取りは苦手。その一方で、他モデルが苦労したカーペット上で猫砂除去は、フローリング以上に完璧でした。なお、壁際では、前方のローラーヘッドが届かない部分で取り残しが多く見られました。

↑本機が搭載する「Micro Fluffyクリーナーヘッド」。ナイロンフェルト製のローラーブラシで大きなゴミも微粒子ゴミも包み込んで捕集します。ほかのモデルと異なり、ヘッド前面カバーが大きく開いているために、吸引力テストでも大量の猫砂をどんどん取り込んで吸引できていました

 

「操作性」については、標準質量1.5kgという軽さとヘッド操作のスムーズさで、予想以上に軽快に掃除できます。運転ボタンがトリガー式からボタン式になり、掃除中ずっとトリガーを引いていなくてはならない負担がなくなったのもメリット。ヘッドが従来よりスリムになり、これまで入れなかった場所に入れるようになったのもうれしい点です。

↑本体上部の電源ボタンを押すと運転開始。その上の「MAX」ボタンを押すと吸引力がアップします

 

唯一気になったのは、ヘッドを横向きにスライドしにくかった点。一度ヘッドを引いて方向転換すれば問題ないのですが、ほかの操作が軽快だっただけに、この操作にひと手間増えるのがやや残念でした。連続運転時間は最長約20分で、強モードだと約5分。エコモード(標準モード)でも十分パワフルなので、普段の掃除はエコモードで行えばOKです。

↑ヘッドをテーブルの脚に沿ってずらそうとしたのですが、回転するソフトローラークリーナーヘッドの影響なのか、ヘッドを横にスライドしようとすると抵抗がありました

 

「静音性」テストにおいて騒音計で騒音レベルを測定したところ、他のモデルとの差はわずか。実際に耳で聞いた印象もかなり静かで、特にエコモードでは耳障りな風切り音などもありませんでした。以前はダイソンの掃除機というと「音がうるさい」という評価でしたが、最近のモデルは他社の静音モデルと肩を並べるくらい運転音が静かです。

↑エコモード(標準モード)での騒音レベルは66.3dBAでうるさいとは感じません

 

「ゴミ捨て」に関しては、パイプを抜いてレバーを押せばゴミ捨てできる手軽さが秀逸。クリアビンの形状が変わり、以前よりゴミ袋の奥に突っ込んでゴミ捨てできるようになり、ホコリの舞い上がりを抑えやすくなったのもうれしいポイントです。

↑クリアビンの裏側にある赤いレバーを押すとクリアビンがスライド。そのまま押し続けると底のふたが開いてゴミが下に落ちます

 

「お手入れしやすさ」については、ローラー型ヘッドの毛絡みがほぼ皆無で、お手入れの必要がないのが本当に助かる! 特に犬や猫などのペットを飼っている家庭には大きなメリットです。 一方、クリアビンの水洗いができない点は残念。ただしクリアビンの内側に多少の粉ゴミがくっついていても吸引力には影響しないので、気にならない人には問題ないでしょう。

 

「設置性」については、壁掛け式の「収納用ブラケット」を設置できる家なら文句なし。壁際設置なので生活のなかで邪魔になりにくく、ブラケットに設置すれば多少ぶつかっても倒れません。ただし、ブラケットは壁にねじ止めする必要があるので、賃貸マンションなどで壁に穴が開けたくない人は、ブラケットを使用せずに使うか、専用充電ドックを付属したDyson Micro 1.5kg Proを買うか、市販のダイソン掃除機対応収納スタンドを買うか、という選択になります。

↑Dyson Micro 1.5kgを壁掛け式の収納用ブラケットに収納。電源プラグをブラケットに装着すれば、掃除機をブラケットにセットと同時に充電開始できます。ブラケットには「コンビネーション隙間ノズル」などの付属ツールも収納可

 

「汎用性」につながる付属ツール(アタッチメント)は「コンビネーション隙間ノズル」「卓上ツール」「ミニモーターヘッド」の3種類。ただし、「コンビネーション隙間ノズル」はホコリをブラシで払いながらの掃除とすき間掃除の2Wayに対応。「ミニモーターヘッド」もベッドやクルマの座席などマルチな場面に利用でき、ツールの数以上の汎用性がありました。

↑写真左から卓上ツール、ツールクリップ、ミニ モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル

 

【こんな人にオススメ!】

本機は、ダイソンの「独自機能」である「Micro Fluffyクリーナーヘッド」による抜群のゴミ取り能力と軽快な操作性を両立しているのが最大の魅力。床のゴミや汚れを“面”で根こそぎ取り切る爽快さは、一度使うとヤミツキです。よりスピーディな掃除を望む人にはマストな一台と言えるでしょう。また、同ヘッドは毛絡みがほとんどないため、お手入れの手間が大幅に減るのも魅力。小さい子どもがいてお菓子の食べこぼしなど大きめのゴミが多い家庭、ペットを飼っていて大量の毛ゴミに悩む家庭には特にオススメです。ただし、カーペット上のパウダー系ゴミの除去はやや苦手なので、基本的にフローリングが多い家庭に向いています

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

使いやすさにこだわり、家中をストレスなく掃除できる

EC-AR5Xの特徴は、すべての掃除をスムーズに行うための工夫が満載であること。標準質量1.2kgの軽さとヘッドの適度な自走性により、軽い力で掃除できます。また、「ペタッとヘッド」により棚の下のすき間や家具と壁の狭いすき間もヘッドを付けたままスムーズに掃除できるのもポイント。

↑本体が床にペッタリついてもヘッドは浮き上がらず、掃除を続けられます。低い場所の掃除に最適です

 

掃除機にあらかじめ「スグトルブラシ」や「ハンディノズル」を装着しておくことで、狭いすき間の掃除や卓上の掃除も床面掃除の流れのまま行えます。専用充電器と着脱式バッテリー2個を付属しており、最長約100分の連続掃除が可能。予備のバッテリーを充電できるので、バッテリーが切れて掃除が中断してしまうリスクも低減できます。また、掃除中に物を動かす際など、本体グリップから手を離すとセンサーが検知して自動で運転を停止するので、掃除を中断するのもカンタン。このほか、ちょいかけフックで椅子やテーブルなどにサッと立てかけられるなど、かゆいところに手が届く機能が揃っています。

↑床掃除の最中にすき間掃除をしたいとき、片足でヘッドを押さえながら本体下のレバーを引くと簡単にヘッドが外れ、スグトルブラシが露出。すき間掃除が終わったら、簡単に元に戻せます

 

↑本体後ろにゴム製の「ちょいかけフック」を装備。ラウンド形状なので椅子の背などにかけても安定し、テーブルに立てかけても滑りにくいため、掃除機を置いて物をどけるなど、ほかの作業をしたいときに便利です

 

吸引力テストでは、粒径の大きい猫砂の捕集にやや難ありでした。ただ、今回はテストということでゴミの量を多めにしたため、吸引が追いつかなかった面も。実際の生活で床に落ちている程度の猫砂なら、それほど問題にならないでしょう。それ以外のゴミ除去に関しては、カーペット上でのコルクパウダーの取り残しがやや多く見られた程度。特にカーペットの重曹はかなり上手に除去できていました。壁際の掃除も、5モデルのなかでは最もしっかりできた1台でした。

↑ヘッド前面の写真。前面カバーに床面とのすき間が広い部分と狭い部分を設けることで、吸引力を高めつつ大きめのゴミも回収しやすくしています

 

ゴミ捨てまでの手順はダストカップの脱着と、カップの“ふた”となっているフィルターカバーの脱着の2ステップ。特にEC-AR5Xはゴミ捨て時に押すボタンの表示がわかりやすく、ここにもメーカーの使いやすさへのこだわりが感じられました。お手入れのしやすさに関しては、ダストカップ周りから回転ブラシ、付属ツールまで水洗いに対応。回転ブラシは毛絡み除去がやや面倒な印象を持ちました。

↑左手親指部分にある黄色い「ゴミ捨てボタン」を押すと、ダストカップからフィルターカバー部が外れてゴミ捨てできます

 

掃除中の運転音に関しては、自動モードだと高域の風切り音がわずかに気になるものの、うるさいという印象はなし。設置性については、専用スタンド台付属で、しかもバッテリーは着脱して充電器で充電するタイプのため、非常に設置の自由度が高いです。本体は手に取りやすい位置に置き、充電器は目立たない部屋の隅で行う、という使い方も可能です。

↑スタンド台には金属製のアームがついていて、ここにパイプを立て掛けて収納するため、見た目以上に安定して立て掛けられました。充電はほかの場所でできるので、コードもなく見た目もすっきり

 

↑バッテリー充電器&バッテリー2個つきで、充電中にもうひとつのバッテリーで掃除を続けることが可能。掃除機の設置場所と充電場所を分けられます

 

汎用性に関しては付属ツールが「スグトルブラシ」や「ハンディノズル」など3つとやや少なめ。ただし、それらをすべて装着しながら掃除できるため、棚の掃除をするときも専用ツールを取りに行く必要がないのが便利だと感じました。

↑ツールホルダーを使うことで、パイプにすき間ノズルを装着可能

 

【こんな人にオススメ!】

本機を含むシャープのRACTIVE Airシリーズは軽量・高機能コードレススティックの先駆的な存在だけに、軽いだけでなく細部に至るまで使いやすさに配慮した設計になっているのが見事です。吸引力も毎日の掃除には問題ないレベル。床掃除からほかの掃除への切り替えがラクなこともあって、何よりストレスの少ない掃除機を求める人には最適だと思います。

 

エントリーその3】 パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

吸引力・操作性が優秀で、平均点の高いモデル

本機はフローリングの吸引力テストでは、サイズの大きな猫砂の除去にやや問題があったものの、それ以外のすべてのゴミをほぼ除去。カーペット上でも多くのゴミをしっかり吸引できていて、特に猫砂は取り残しはかなり少なくなりました。壁際のゴミ除去もほぼ完璧で、吸引力は5モデルのなかでもかなり優秀な部類に入ると思います。

 

操作性に関しては、パワーヘッドの自走性の高さが魅力。ヘッドも左右に滑らかに動いてくれます。標準質量は5モデルのなかでは重いほう(とはいえ1.6kgで十分軽い!)ですが、掃除の軽快さは他モデルにまったく劣りません。

↑MC-SB51Jのパワーヘッドの自走性は、5モデルのなかで日立と並んで最もパワフル。スイッチを入れるとグングン前に進むイメージで、ほとんど負担を感じずに掃除できます

 

静音性について、本機は5モデルのなかで最も耳障りではない印象だったのですが、ひとつ問題が。本機はクリーンセンサーを搭載し、ゴミを見つけると自動で吸引力アップします。このセンサーの精度がかなり高く、掃除中に吸引力アップしている時間が長いのです。そのぶん効率的にゴミが除去できるのですが、吸引力をアップしている間はそれなりにうるさいです。どうしても運転音が気になる場合は、クリーンセンサーの感度設定を下げるという方法もあります。

↑本体操作パネル部にクリーンセンサーのランプを装備。センサーが粒径約20μm以上のゴミを見つけると、赤く点灯して吸引力をアップします

 

ゴミ捨ては本体からダストボックスを外し、そこからフィルターを外してゴミを捨てるスタイル。お手入れの面では、ダストボックス周りや回転ブラシ、ふとん清潔ノズルが水洗いに対応し、汚れをサッと洗い流せます。また、回転ブラシはブラシ毛採用モデルのなかでは比較的毛絡みが少ないです。ダイソン並みとまではいきませんが、ブラシの毛絡み除去の手間が少しでも減るのはメリットです。

↑左のダストボックス、中央のネットフィルター、右のプリーツフィルターはすべて丸洗い可。本体とダストボックスの間についているプレフィルターも水洗い可能です

 

一方、設置性に関しては、他のモデルのように専用スタンドや壁掛け式ブラケットが付属しておらず、やや見劣りしてしまいます。ただ、本体底部にゴム製のストッパーがついていて、充電中に壁に立て掛けておく際、滑って倒れにくいのは良かったポイント。これは掃除中に掃除機を家具や壁に立て掛ける際にも便利です。

↑通常は壁に立て掛けて設置。バッテリーは内蔵式で、電源プラグを本体に挿して充電することになります

 

↑本体後方底面にゴム製のストッパーを設置

 

付属ツールは2つのみ。ふとんやベッドの掃除に特化した「ふとん清潔ノズル」がついているのが特徴ですが、汎用性はやや低いです。

 

独自機能で特に注目なのは、先述のクリーンセンサー。約20μmの目に見えないゴミまで検知してランプが点灯し、同時に吸引力をアップします。特にふとん掃除の場合など「細かいゴミが本当に取れているのか?」と、気になりながら掃除している人も多いと思いますが、本機のランプが消え吸引力がもとに戻ると「ちゃんと掃除できた」実感が湧き、安心感が生まれます。

 

もうひとつの注目は、ヘッドの「壁ぎわ集じん」機能。前面カバーを薄型化することで回転ブラシがより壁近くまで届いて壁ぎわをしっかり掃除できるというもの。実際、壁際での重曹除去性能を試したところ、特に優秀でした。

↑回転ブラシをヘッド前面に近づくようデザイン。さらに前面カバーを薄くし、壁ギリギリのゴミにもブラシが届いて吸引できるようになっています

 

【こんな人にオススメ!】

このように、MC-SB51Jは設置性・汎用性以外はかなり平均点の高い一台です。吸引力を見ても、フローリングではカーペットや壁際でのゴミ除去力は優秀で、主に床の掃除をしっかり行いたい人にはマッチしそう。部屋の隅にうまく立て掛けるスペースが作れるなど、立て掛け収納に不安がない方や、市販のクリーナースタンドを用意できる方にはオススメできると思います。

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

多彩な便利機能・独自機能で幅広い掃除をより快適に行える

本機は5モデル中最も軽い標準質量1.1kgを実現。軽量化のみにとどまらず、操作のしやすさ・掃除の快適性を高める工夫も凝縮されたモデルとなっています。「使いやすさを極める」という方向性はシャープと近いと言えるでしょう。

↑重さ1.1kgは実際に持ってみると、まさに掃除機とは思えないほど

 

掃除してまず感じるのは軽量モデルとは思えない自走パワーの強さ。手はほとんど添えているだけでヘッドが勝手に前に進み、細かい操作も自在かつ軽快に行えます。ヘッドを押しても引いてもパワフルにゴミを除去できる「シンクロフラップ」、暗い場所でもゴミのある場所を照らしながら掃除できる「白色LEDライト」はPV-BL2H独自の機能です。

↑ヘッド前面にLEDライトを装備。暗い場所で床面を明るく照らしてくれるため、ゴミやホコリがどこにあるかが確認しやすいです

 

吸引力(ゴミ取り能力)は他モデルと比べるとわずかに劣る印象。フローリングでは猫砂のほか、コルクパウダーもやや取り残しが見られました。カーペット上では重曹の除去はまずまず優秀でしたが、猫砂と脱脂綿、コルクパウダーの取り残しが多め。壁際の重曹を吸引するテストでは、通常モードだとやや取り逃しがありましたが、強モードにすることでほぼ取り切れました。

 

運転音は、耳ざわりの柔らかい運転音だったのが印象的。風切り音などの高音部はそれほどうるさくないですが、ヘッドブラシがモーター回転する低い音はやや気になります。

 

ゴミ捨ては他モデルと同じ2ステップですが、ボタンを押してゴミ捨てできるため、ゴミに触るリスクが低いのが特徴。ダストカップ底部にたまったゴミを圧縮し、ホコリを舞いにくくする機能や、ふたが開くときにゴミを押し出す機能もついていて、快適なゴミ捨てをサポートしてくれます。ほかの多くの機種と同様、ダストカップ~フィルター周りと回転ブラシ、各種アタッチチメントが水洗いに対応。回転ブラシの毛絡み除去は面倒ですが、ブラシがベルト駆動でないため着脱しやすいのは助かりました。

↑ダストケース底部にある水色の「ゴミ捨てボタン」を押すと底のふたが開いてゴミ捨てできます。その際、オレンジの内筒フィルター部がバネ仕掛けで前にせり出して、ゴミを押し出してくれます

 

設置性に関しては、専用スタンドを同梱し、付属ツールもスタンドに収納可能なのがポイント。付属ツールはどこにしまったかわからなくなりがちなので、収納する場所があるのはメリットです。

↑スタンド台は比較的コンパクトで本体もスリム。付属ツールの「すき間用吸口」と「ほうきブラシ」もスタンド台に収納できます。充電プラグは本体に挿す方式で、充電中にコードが垂れるのがやや残念

 

汎用性では、付属ツールが3個と特に多いわけではありませんが、他のモデルにない「ほうきブラシ」を付属しているのが特徴。小物の多い引き出しのほか、サッシの溝や網戸の掃除に便利です。

↑長いブラシ毛の中の細いチューブからゴミを吸引するため、文房具のたくさん入った引き出しの中などもホコリだけ除去できます

 

【こんな人にオススメ!】

軽さと使いやすさを追求する点から「方向性はシャープと近い」と書きましたが、違いを挙げるなら、本機のほうが便利機能の数が多い点でしょう。特に自走性の高さ、白色LEDライト、ほうきブラシは魅力十分。床掃除からほかの掃除への切り替えのしやすさ、連続運転時間ではシャープに分がありますが、圧倒的な軽さに加え、PV-BL2Hの独自機能に魅力を感じる方は、こちらを選ぶといいでしょう。

 

【エントリーその5】アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

多機能かつアタッチメント豊富で、幅広い掃除をそつなくこなせる

吸引力に関しては、フローリングでもカーペットでも、猫砂の除去にかなり苦戦。一方、猫砂以外は大きなゴミの取り残しはありませんでした。壁際の重曹の除去は自動モードでは取り残しが多かったものの、ターボモードを使うとほぼ取り残しはありませんでした。

 

操作性では、ヘッドブラシの自走パワーは十分。左右の首振りもじっくり検証するとわずかにぎこちなさを感じる程度で、普段掃除しているぶんにはまず不便は感じないでしょう。さらに「ほこり感知センサー」を装備し、「ゴミの量が多い」と判断すると赤ランプを点灯。吸引力も自動でアップするため、室内をしっかり掃除できます。

↑ゴミの量が少ないとダストカップ側面のランプが緑色に点灯

↑ゴミの量が多いとランプが赤く点灯します

 

静音性の検証ではヘッドブラシのモーター音がやや耳につく程度で、それほどうるさくは感じません。ほこりセンサーによって吸引力をアップしても、パナソニックのクリーンセンサーほど音量変化は大きくなかったのも印象的でした。ターボモードはさすがに風切り音が目立ったものの、全体に他モデルより高音域が抑制されていると感じました。

 

ゴミ捨ては他モデル同様2手間で、お手入れ面でもダストカップ周りや回転ブラシ、静電モップが水洗い対応でした。なお、回転ブラシは定期的な毛絡み除去が必要です。

↑ダストカップ周りのほか、写真奥にある回転ブラシと静電モップが水洗いに対応。特に静電モップは使っているうちにホコリの付着が目立ってくるので、それを一瞬で除去できるのは助かります

 

設置性に関しては、同梱の充電スタンドに掃除機をセットすることで安定した収納が可能。スタンドにセットすれば充電スタートし、充電中に本体からコードが垂れ下がることがないので見た目もスマートです。また、付属するツールをすべてスタンドに収納できるのも助かります。

↑充電アダプターのプラグをスタンドに装着すれば、掃除機のセットと同時に充電開始できます。掃除機本体から充電コードが垂れないので、見た目にもスッキリ

 

↑ふとん用ヘッドやフレキシブルホースなど多彩な付属ツールは充電スタンドにまとめて収納できます

 

SCD-L1P-Bは、床掃除以外に対応できるアタッチメントをなんと5種類も搭載。汎用性は5モデルのなかでもピカイチです。特に“売り”なのが静電モップです。こちらは掃除中に気になったテレビや収納棚などのホコリを除去でき、モップについたホコリは充電台にセットした掃除機でスマートに吸引できます。さらにバッテリーが着脱式で、バッテリーを買い足して連続運転すれば、最長80分の掃除も可能になります。

↑延長ホースにナイロンケースを装着し、そこに静電モップを収納。これで静電モップをつけたまま床掃除でき、ホコリが気になる場所ですぐにモップを取り出して使えます

 

↑充電スタンドに掃除機をセットし、掃除機を自動モードで起動。吸込口にホコリのついた静電モップを差し込み前後に動かすと、除電プレートで静電気を除去しながらホコリを吸い取ります

 

【こんな人にオススメ!】

「マルチツールセット」という名を冠するだけあって、本機はとにかく多機能でアタッチメントが豊富なのが特徴。また、吸引力や操作性など各検証項目でほぼ平均かそれ以上の成績を残していて、猫砂の除去以外は大きく劣るポイントがありません。部屋中の幅広い掃除をそつなくこなせる掃除機を探している人には文句なしの一台。特に掃除中にテレビ周りや置物などのホコリが気になる人には、最適なモデルと言えるでしょう

↑豊富なアタッチメントが魅力。写真上段左から「布団用ヘッド」「ミニヘッド」「すき間ノズル」「ブラシノズル」、中段は「静電モップ」で下段が「フレキシブルホース」

 

第1回で「吸引力」を、第2回で「操作性」「静音性」を、第3回で「ゴミ捨て」「お手入れ」を、第4回で「設置性」「汎用性」「独自機能」をチェックしてきた連載も今回で終了。検証を通して、ダイソンは大きなゴミも取り切る吸引力、シャープは軽さと使いやすさ、パナソニックはフローリング、カーペットを問わずゴミを吸う総合力の高さ、日立は軽さと独自機能、アイリスオーヤマはアタッチメントの豊富さなど、それぞれの強みが浮き彫りになった結果となりました。これら各モデルの個性がみなさんの生活にマッチしたのなら、日々の掃除はもっと楽しいものに変わるはず。今回の「まとめ」で気になったモデルがあれば、ぜひもう一度連載記事を見直して頂き、納得のいく選択をして頂ければ幸いです!

”組み合わせ”できる冷蔵庫⁉︎ 2台以上で使いたい「Chiiil」、クラファンで先行予約開始

日立グローバルライフソリューションズは、生活スタイルや好みにより自由に使える新コンセプト冷蔵庫「Chiiil(チール)」の開発を進めており、12月27日よりクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」にて、先行予約の受付を開始しました。支援金額は1台7万6780円となっています。

 

部屋に合わせて組み合わせる新発想の冷蔵庫

本製品は、背面を壁に接着させて設置でき、2台を組み合わせて縦置き・横置きが可能です。「お客様が好きなものと一緒にくつろぐ時間を過ごす一助になれば」というコンセプト通り、置きたい場所や使い方に合わせてスタイルを変えられる冷蔵庫となっています。また、奥行きを420mmにすることで、他の家具に合わせやすいとのことです。

↑横置きのイメージ(左)、縦置きのイメージ(右)。サイズ:幅559×奥行き420×高さ750mm/容量:72L

 

庫内の温度は食品に合わせて調整が可能です。スイーツなどの冷やして保存したい食品は「冷蔵」(強め:約2℃/標準:約4℃/弱め:約6℃)で保存。常温や冷暗所に保存したい場合は「セラー」(強め:約8℃/標準:約12℃/弱め:約16℃)を選択します。

 

カラーは、ホワイトやダークグレーを含むベーシックカラー3色に加え、ブリックやモスといったインテリアに合わせて選べるカスタムカラー7色の、計10色展開。ドアの表面はマットな質感の樹脂を採用し、繊細な色合いを表現するとともに、どの空間にも合わせやすいデザインになっています。

↑さまざまな場所への設置イメージ

シロカの電気圧力鍋が1万2800円! 人気家電が超おトクな「XPRICE」ブラックフライデー&サイバーマンデーは11月19日から

エクスプライスは、同社が運営する、エアコンや冷蔵庫などの家電を中心に販売するECサイト「XPRICE」にて、11月19日12時~11月30日18時の12日間、ブラックフライデー&サイバーマンデーセールを開催します。

 

期間中は最大50%OFFのお得な製品も登場し、シロカの電気圧力鍋を税込1万2800円などの特別価格で提供。「ブラック」フライデーにちなんで、総額96万円(クロ=“黒”)以上のクーポンを毎日配布します。

 

以下はセール対象アイテムです。

 

シロカ 電気圧力鍋(1台6役/スロー調理機能付き)SP-4D151(RD) レッド

↑ブラックフライデーセール価格1万2800円(税込)

 

スライヴ マッサージチェア(くつろぎ指定席)CHD-9200-BK ブラック

↑ブラックフライデーセール価格7万7777円(税込)

 

イワタニ カセットコンロ(カセットフー タフまる)CB-ODX-1-OL オリーブ

↑ブラックフライデーセール価格7777円(税込)

 

日立 エアコン白くまくんRAS-X40K2S(主に14畳用・単相200V)

↑ブラックフライデーセール価格10万8000円(税込)

 

象印 スチーム式加湿器EE-DC50-HA グレー(木造和室8畳/プレハブ洋室13畳まで)

↑ブラックフライデーセール価格1万9800円(税込)

 

東芝 有機ELテレビ REGZA 65X830(65V型地上・BS・110度CS 4K内蔵)

↑表示価格より1万円引きになるクーポンを配布(5名限定)

「軽くて万能な掃除機」はどれ? 人気5モデルの「設置性・汎用性・独自機能」を一気にチェック!

最近の軽量コードレススティック掃除機は単に「軽い」だけでなく、「吸引力」「機能性」を兼ね備えた上級モデルが人気。そのなかでも注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)を多角的に検証していく連載企画の第4弾。

設置のしやすさや付属ツール、独自機能をチェック!

「吸引力」を検証した第1回、「操作性」「静音性」を検証した第2回、「ゴミ捨て」「お手入れ」を検証した第3回に続き、今回は設置しやすいかどうか「設置性」をチェック。さらに、付属ツールを使い床面以外の掃除にどのくらい対応できるかという「汎用性」、各モデルの“売り”となっている「独自機能」をチェックしたいと思います!

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は昨年モデル。8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

【テストの内容はコチラ】

「設置性」に関しては、充電台・収納スタンドの有無、収納のしやすさ、収納後の安定性、充電のしやすさなどをチェック。「汎用性」は付属ツールをチェックしつつ、それを使ってどれだけ幅広い場所を掃除ができるかを確認します。最後に「独自機能」として、これまでに解説した機能も含め、掃除機選びのポイントになりそうな各モデルの特徴的な機能を確認していきます。

 

<テストの結果はコチラ>

エントリーその1】 ダイソン Dyson Micro 1.5kg

【設置性】壁掛け式ブラケットを使い省スペースかつ安定した収納が可能

本機は壁掛け式の「収納用ブラケット」を付属。「収納用ブラケット」は壁などに固定したうえで、ハンドル部をソケットに挿し込んで収納します。深くしっかりと挿さるため、ぶつかっても外れて落ちることがなく安心です。また、ブラケットに充電プラグをセットできるので、ソケットにハンドルを挿し込めば自動的に充電開始。掃除機本体から充電用コードが垂れている状態にならず、見た目もスッキリします。

↑Dyson Micro 1.5kgを収納用ブラケットにセット。自重でしっかり挿さるため収納時の安定度は高いです。また、ブラケットには付属ツールも装着可能。普段よく使うツールをまとめて収納できて便利です

 

ただし、この収納ブラケットは壁にネジ止めしなければならないのがネック。特に賃貸住宅に住む人など壁に穴が開けられない人は、ブラケットを使わず壁に立て掛けて収納・充電するか、ブラケットを取り付けるための“柱”を用意する必要があります。もしくは、ちょっと値段は高くなりますが、専用充電ドックを付属したDyson Micro 1.5kg Pro(直販価格6万9300円・税込※価格は編集部調べ)を購入する選択肢もあります(いまのところDyson Micro 1.5kg用の充電ドックは単体では販売されていません)。

 

【汎用性】少数精鋭のアタッチメントで幅広い掃除に対応

掃除機の汎用性に直結する付属ツール(アタッチメント)は「コンビネーション隙間ノズル」「卓上ツール」「ミニ モーターヘッド」の3つ。少数ながら狭いすき間や棚、寝具類の掃除、さらにクルマの中の掃除など幅広く対応できます。これに、延長パイプに付属ツールを装着しながら掃除できる「ツールクリップ」がつきます。

↑写真左から卓上ツール、ツールクリップ、ミニ モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル

 

「コンビネーション隙間ノズル」はブラシを出し入れすることで、狭いすき間の掃除や置物などについたホコリをブラシで払いながらの掃除など幅広い用途に対応できます。

↑「コンビネーション隙間ノズル」のブラシを収納した状態

 

↑ブラシを出した状態

 

↑「ミニ モーターヘッド」はコンパクトサイズながらモーター駆動のブラシを搭載し、パワフルにゴミを除去

 

↑硬質ブラシ毛を採用しており、ふとんやベッド、ソファ、クルマの座席周りなどの掃除に最適。ローラーヘッドが苦手なカーペットの掃除にも使えます

 

【独自機能】Micro Fluffyクリーナーヘッドによるゴミ除去力は圧巻!

独自機能に関しては、何と言っても大きなゴミから微粒子ゴミまでしっかり除去でき、毛絡みもほぼない「Micro Fluffyクリーナーヘッド」が他モデルにない魅力です。「Micro Fluffy クリーナーヘッド」は一般的なブラシ毛ではなく、ソフトなナイロンフェルト素材のローラー形状のヘッドを採用。フェルトでゴミを包み込んで捕らえるほか、ヘッド前面が大きく開いていても吸引力を高いままキープできるため、大きいゴミも小さいゴミもパワフルに除去してくれます。さらに、独自モーターと高性能バッテリー、高性能サイクロンによる遠心分離で、バッテリー残量がなくなるギリギリまで吸引力が落ちずに掃除できるのも特徴です。

↑ナイロンフェルト素材を採用した「Micro Fluffy クリーナーヘッド」

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

【設置性】バッテリーが外せるため、掃除機設置の自由度は他モデルを凌駕!

EC-AR5Xには専用のスタンド台が付属。さらに、バッテリーは本体から外して同梱の充電器で充電するので、本体の近くにコンセントがある必要がなく、設置性は極めて高いと言えます。なお、スタンド台に付属ツール(アタッチメント)は収納できませんが、本機はすべてのアタッチメントを掃除機に搭載したまま掃除できるので、まったく問題はありません。

↑スタンド台には金属製のアームがついていて、ここにパイプを立て掛けて収納するため、見た目以上に安定して立て掛けられました。充電はほかの場所でできるので、コードもなく見た目もすっきり

 

↑ちなみに、掃除中のスタンド台に圧迫感がないのも好印象です

 

【汎用性】アタッチメントは3つだが、ほかの掃除への切り替えは超スムーズ!

付属ツール(アタッチメント)は「スグトルブラシ」「ハンディノズル」「すき間ノズル」の3つ。これに「すき間ノズル」をパイプに装着するための「ツールホルダー」が加わります。寝具類の掃除への対応が弱いものの、床面以外の掃除への対応力はまずまず。何より「スグトルブラシ」の採用など、様々な掃除への切り替えが他モデルよりスムーズにできるのが大きなメリットです。さらに本体が軽いので、高い場所の掃除も軽快に行えます。

↑写真左からツールホルダー、スグトルブラシ、ハンディノズル、すき間ノズル

 

↑スグトルブラシはパイプの先端に装着。装着した状態でパイプをヘッドに接続でき、部屋の隅や壁際などを掃除したいとき、ヘッドの中央部付近を足で軽く押さえながらパイプに付いているレバーを引くと、ヘッドが外れてスグトルブラシが使えるようになります。ヘッドは接続部がそのまま立った状態(写真)になるので、再びパイプを接続するのも、立ったまま簡単に行えます

 

↑ハンディノズルを本体先端に装着したままパイプに接続可能。パイプを抜くと(写真)、すぐに机や棚の上などの掃除ができます

 

↑ツールホルダーを使うことで、パイプにすき間ノズルを装着可能。すき間ノズルは家具のすき間や窓のサッシなどの掃除に便利です

 

【独自機能】使いやすさを追求した様々な機能を搭載

EC-AR5Xの他モデルにない魅力は単に軽さに安住するのでなく、圧倒的な使いやすさを追求したところ。機能で言うと、スグトルブラシの着脱機能や本体が床についた状態で掃除できる「ペタッとヘッド」、掃除中にちょっと掃除機を置いてほかの作業をするときに便利な「ちょいかけフック」、掃除中グリップを離すと自動で運転を一時停止する「グリップセンサー」など多数挙げられます。また、バッテリーが着脱式、かつ2個搭載しているので片方が切れてももう片方に交換が可能。長時間の掃除に対応できるだけでなく、突然のバッテリー切れに対応できるという安心感につながります。

↑掃除機本体を床につくまで倒してもヘッドが浮かずに掃除できる「ペタッとヘッド」を採用。ソファの下など高さ6cmのすき間にも入り込んで掃除できるほか、壁際の狭い場所の掃除にも便利です

 

↑本体裏側に、滑りにくいゴム製の「ちょいかけフック」を装備。テーブルやキッチン台など平らな場所にも安定して置けます。ラウンド形状で、椅子の背などにも簡単に掛けられるのが便利

 

↑本体ハンドル部分に赤外線センサーを搭載。ハンドル部から手を離すとセンサーが検知して運転を一時停止。握ると自動で運転再開します。ムダなバッテリー消費を手間なくカットできます
↑バッテリー充電器&バッテリー2個つきで、充電中にもうひとつのバッテリーで掃除を続けることが可能。掃除機の設置場所と充電場所を分けられるので、充電は目立たない場所で行うこともできます

 

エントリーその3】 パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

【設置性】ゴム製ストッパーつきで壁に安定して立て掛けて収納できる

同機には充電台(スタンド台)が付属していないため、壁や家具などに立て掛けての設置となります。子どもやペットがぶつかって倒れないよう、設置場所はどうしても部屋の隅のほうになり、かつコンセントの近くでなければならないので、設置性に関しては制約があると言えます。ただし、本体後方の壁に当たる部分には滑り止め用のゴムがついていて、立て掛けた状態でも安定します。掃除中にちょっと立て掛けたときも掃除機がずれて倒れるリスクが少ないのは助かるところ。

↑通常は壁に立て掛けて設置。ちなみにバッテリーは内蔵式で、電源プラグを本体に挿して充電することになります

 

↑本体後方底面にゴム製のストッパーを設置。ヘッドがよほど前にくるか斜めに立て掛けるなどしない限り自然に倒れることはありません

 

【汎用性】「ふとん清潔ノズル」で寝具類の掃除にも対応

付属ツールは「ブラシ付きすき間ノズル」と「ふとん清潔ノズル」の2つ。他モデルに比べると“少数精鋭”ながら、棚などの掃除や寝具類の掃除にもひと通り対応できます。

↑写真左が「ブラシ付きすき間ノズル」。右が「ふとん清潔ノズル」。「ふとん清潔ノズル」は水色の回転ローラーがふとんについたホコリやダニの死骸、フンなどを叩き出し、青のブラシで吸込口にかき込みながら吸引します

 

↑「ブラシ付きすき間ノズル」は隙間を掃除できるほか、ブラシを下げれば対象を傷つけずに掃除できます

 

【独自機能】クリーンセンサーで目に見えない微粒子ゴミの有無も確認できる!

MC-SB51Jの独自機能として注目なのは「クリーンセンサー」。約20μmの微粒子まで検知しランプが赤く点灯、同時に自動で吸引パワーをアップします。ダニの死骸やフンのサイズが約20μm、スギ花粉が約35μmなので、アレルギー対策として有効。何より肉眼では見えないフローリングやふとんの上の微粒子が除去できたと確認できる「安心感」が最大のメリットです。

↑本体操作パネル部にクリーンセンサーのランプを装備。センサーが粒径約20μm以上のゴミを見つけると赤く点灯して知らせます。ゴミの量が多くなるにつれ、点灯から点滅、早い点滅に移行。吸引力も変化するので、それでもゴミの有無がわかります

 

さらに本機のパワーヘッド(パワーノズル)には壁際のゴミまでしっかり吸引できる「壁ぎわ集じん」機能を搭載。V字型に植毛したブラシにより、吸引力が弱くなるヘッドの両端のゴミも中央に集めて吸引できること、ブラシの毛の植毛密度が高いため、髪の毛やペットの毛、綿ゴミなどが毛絡みしにくいことも見逃せないメリットです。また、本体レイアウトも人が歩くときの腕の振りに近い動きで操作できるように設計されているとか。確かに同機は質量1.6kgと今回試した5モデル中最も重いですが、スムーズな操作という意味では、他モデルと大きな違いは感じられませんでした。

↑ヘッドの前面カバーを薄型にすることでブラシが壁際まで届く構造。検証でも壁と床の境目の微粒子ゴミ(重曹)をしっかり吸引できていました

 

↑ブラシ毛をV字型に並べることでかき取ったゴミを中央に誘引。ブラシ毛の密度が高いのも見た目でわかります

 

↑持った手からヘッドまでが直線上に並ぶうえ、ハンドル部に突起をつけることで手とハンドルがしっかりフィット。余計な力を入れることなく掃除機を操作できます

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

【設置性】コンパクトなスタンドにセットすれば見た目もスッキリ!

PV-BL2Hは専用のスタンド台を付属。スタンドのアーム部上方にある溝に延長パイプのフックを差し込むことで本体を収納します。設置場所は、延長コードを使わない限りはコンセントの近くになりますが、付属ツールもスタンドにまとめて収納できるので、設置性はまずまずと言えるでしょう。

↑スタンド台は比較的コンパクトで本体もスリムなので、設置したときの見た目の圧迫感は少ないです。付属ツールの「すき間用吸口」と「ほうきブラシ」もスタンド台に収納できます。充電プラグは本体に挿す方式で、充電中にコードが垂れるのがやや残念

 

延長パイプ裏のフックとアームの溝を深く差し込むことで、掃除機を安定して収納できます。パイプもアームも色が黒なので、うまく挿し込めているかわかりにくいのがやや難点。うまく挿し込めないと自重で倒れてしまうので、慣れるまでは収納時にしっかり挿さっているのを確認する必要があります。

 

【汎用性】網戸掃除にも使える「ほうきブラシ」など3つのツールと軽量設計で部屋を立体的に掃除できる

付属ツールは上のキャプションでも触れた「すき間用吸口」と「ほうきブラシ」、さらに本体と延長パイプの接合部に装着する「ハンディブラシ」の3つ。特徴的なのは「ほうきブラシ」で、サッシの溝や網戸などの掃除で活躍します。ふとん類に対応するツールはありませんが、本体は5モデル中最軽量で、テーブルや机、棚からエアコン周りなど高い場所まで、部屋中の掃除はひと通り対応できると思います。

↑写真左から「ハンディブラシ」「すき間用吸口」「ほうきブラシ」
↑ほうきブラシはほうきのように毛足の長いブラシと細いチューブが組み合わさっていて、ブラシでホコリを落としながらチューブの先端から吸引。文房具など小物が多い引き出しも、小物は吸い込まずホコリだけ除去できて便利です。また、網戸に絡まったホコリもブラシでかき出しながら効率よく吸引できます(ただし掃除後はブラシが汚れるので洗浄が必要)

 

【独自機能】軽さ・自走性・ゴミ除去力という“基本”にこだわった独自技術を装備

PV-BL2H独自の技術・機能としてまず挙げるべきは高い軽量化技術。ファンモーターの小型化・軽量化と強い吸引力を両立しつつ、延長パイプの軽量化、ヘッドの小型軽量化などでパワーヘッド搭載モデルとしてはトップクラスの軽さ(1.1kg)を実現しています。さらにこれだけ軽量化しながらも、ヘッドの自走性が5モデル中でかなり高い点も驚くべきところ。

↑PV-BL2Hが採用する3Dファンモーター。ファンを三次元形状にすることで風の流れを高効率化。小型でもハイパワーを実現しています。さらにモーター素材にアルミを採用してより軽量化してます

 

↑延長パイプで強度が必要な部分とそうでない部分をコンピュータ解析で探し出し、部分的に延長パイプを薄肉化して軽量化に貢献。実際に延長パイプだけ持つと驚くほど軽いです

 

さらにパワーヘッドにも高機能が凝縮されています。ヘッドの押し引きに後方のフラップが同期する「シンクロフラップ」搭載により、ヘッドを前に押すときだけでなく引くときもゴミをしっかり吸引してくれます。ヘッドに白色LEDライトを備えているのも5モデルのなかで本機だけ。暗い場所でもゴミの有無を確認しながら掃除できるのは大きなメリットです。

↑人差し指で押しているのがシンクロフラップ。これがヘッドの押し引きに合わせて開閉し、押すときはヘッド内のゴミが後方に取り残されるのをせき止めつつ内部の吸引力も維持します。一方、引くときはフラップがヘッドの前側に「開く」ことで後方のゴミをヘッド内に取り込みます

 

↑ヘッド前面中央に白色LEDライトを装備。薄暗い部屋やベッドの下などの床面を明るく照らし、ゴミの有無が確認ができます

 

↑ちなみに本機にもパナソニックと同様、本体底部にゴム製のストッパーがついています。掃除中にものを動かしたいときなど、掃除機を壁に安定して立て掛けられます

 

エントリーその5アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

【設置性】掃除機本体と付属ツールすべてをスタンドに設置できる!

SCD-L1P-Bにはセットするだけで充電できるスタンドを付属。掃除機をセットしたあとに電源プラグを本体に挿す手間がないのが便利です。また後ほど紹介しますが、同機には多彩な付属ツールを同梱。それらのツールがすべてスタンドに収納できるのもうれしいポイントです。

↑「フレキシブルホース」(延長ホース)や「布団用ヘッド」など5種類のアタッチメントとクリーニングブラシをすべてスタンドに設置可能。充電アダプターのプラグをスタンドに装着すれば、掃除機のセットと同時に充電開始できます。掃除機本体から充電コードが垂れないので、見た目にもスッキリ

 

↑スタンドに本体を収納する際は、延長パイプ裏側のコネクターの溝に充電スタンドの支柱部分のフックがかみ合うように挿し込みます

 

↑挿し込む深さが割と深めでセット後は安定している印象。スタンドの支柱が延長パイプのコネクターを失敗なく挿し込める形状になっているのも、配慮が感じられます

 

【汎用性】6種類のアタッチメントで家中を効率よく掃除できる

本機の付属ツール(アタッチメント)は静電モップも含め6種類と、今回検証した5モデルのなかでは最も多彩。ふとん掃除から窓のサッシ、ブラインドカーテンなど幅広い掃除に対応できます。

↑写真上段左から「布団用ヘッド」「ミニヘッド」「すき間ノズル」「ブラシノズル」、中段は「静電モップ」で下段が「フレキシブルホース」

 

↑掃除機本体と付属ツールの間に「フレキシブルホース」を挟むと、片手で掃除機を持ちながらもう片方の手でツールを操作でき、こまごまとした掃除がよりスムーズに行えます

 

【独自機能】ホコリをサッと取り除ける静電モップや「ほこり感知センサー」も搭載!

アイリスオーヤマのスティッククリーナーの独自機能であり、ユーザー評価も高いのが「静電モップ」です。これはモップの毛を帯電させることで様々な場所についたホコリを吸着除去できるツール。モップを収めるケースが掃除機の延長パイプに装着できるため、床掃除の途中でテレビについたホコリが気になるときなどにモップをサッと取り出して使えるのでとても便利。モップについたホコリは充電スタンドの台座部分にある吸込口から吸引でき何度も繰り返し使用可能。汚れが目立ってきたら水洗いもできます。

↑ナイロンケースからモップを引き抜くときに静電気が発生。モップが帯電し、ホコリを吸着しやすくなります

 

↑ブラインドの掃除は面倒ですが、静電モップならブラインドの羽根の間に差し込んで横にスライドさせるだけでホコリを取ることができます

 

↑充電スタンドに掃除機をセットし、掃除機を自動モードで起動。吸込口にホコリのついた静電モップを差し込み前後に動かすと、除電プレートで静電気を除去しながらホコリを吸い取ります

 

また、本機は「ほこり感知センサー」を装備。センサーが感知したゴミの量によってランプの色が変わります。また、自動・セーブモードを選択するとランプの色が変わるだけでなく吸引力も変化。こうした仕様はパナソニックと基本的には同じですね。

↑ゴミの量が少ないとダストカップ側面のランプが緑色に点灯

 

↑ゴミの量が多いとランプが赤く点灯します。吸引力の変化は、パナソニックよりも少なく感じました

 

バッテリーは着脱式になっていて、別売のバッテリーを買い足せば最長80分の連続運転も可能。ただ、いまのところ専用充電器はなく、充電スタンドか本体を介してしか充電できません。掃除しながらの充電ができないのは、効率重視派にはやや物足りないかも。とはいえ、しょっちゅうバッテリーを取り替えて連続掃除する人でなければ、掃除機をスタンドに立てたら充電開始できるほうが手間がかからず便利だと思います。

 

今回の検証のまとめ

【設置性】設置の自由度はシャープが高く、ダイソンは壁掛け式で安定的に設置できる

設置性について5モデルを分類すると、スタンド台収納タイプがシャープ、日立、アイリスオーヤマ、壁掛け式がダイソン、壁や家具への立て掛けタイプがパナソニックとなりました。

 

スタンド台を使った収納では、日立とアイリスオーヤマがアーム(支柱)にフックを差し込むタイプ、シャープがアームのパイプガイド部に立て掛けるタイプ。設置が容易なのはシャープでした。

 

収納時の安定性が最も高いのは壁掛け式のダイソン。ただし、収納用ブラケットはネジ止めが必要なので、壁に穴を開けたくない人、開けられない人は立てかけ収納するか、別途ブラケットを取り付けられるスタンドを用意する必要があります(ダイソン対応の掃除機スタンドはニトリなどで販売されています)。

↑壁掛け式のダイソンは安定性が高いですが、壁へのネジ止めが必要

 

また、ダイソンは収納用ブラケットにセットすれば自動的に充電開始となるのも便利。アイリスオーヤマも充電スタンドの支柱に掃除機を立て掛ければ充電スタートとなります。一方、充電器を付属するシャープはスタンドの設置場所と充電場所を分けられ、設置場所の自由度がより高いと言えます。

↑シャープはバッテリーのみを外して充電できるのがメリット

 

パナソニックはゴム製のストッパー(滑り止め)がついていますが、壁などへの立て掛けタイプのため、収納時の安定性はやや低め。倒れないか不安という人は市販のクリーナースタンドを用意するのも手です。

 

【汎用性】ツール数ではアイリスオーヤマ、掃除のスムーズな切り替えではシャープが優秀

汎用性で各モデルを比べると、まず一番アタッチメントの数が多かったのはアイリスオーヤマ。静電モップを含む6つのツールを駆使して高所の掃除から布団の掃除機掛けまで幅広い用途に対応できます。ダイソンはふとんやベッド、ファブリックソファ、クルマの座席掃除などに活躍するミニモーターヘッド、ブラシのあるなし2通りで使えるコンビネーションノズルなど多用途で使えるツールが多く、アタッチメント数は3つながら多彩な掃除が可能。パナソニックのアタッチメントは、ブラシ付きすき間ノズルとふとん用ノズルの2つと数としてはやや寂しさがあります。

↑アイリスオーヤマのツールは6つを用意しており、汎用性は高いです

 

一方、シャープはアタッチメント(付属の吸込口)はスグトルブラシ、ハンディノズル、すき間ノズルの3つながら、それらをすべて搭載したまま床掃除ができ、床掃除から別の掃除に、あるいは床掃除中に別の掃除に切り替えるのをできるだけスムーズにしようというコンセプトが垣間見られます。日立も床掃除中にパイプを外せばハンディブラシが現れ、棚やテレビ台などのホコリ取りに素早く移行可能。さらに本機は同社独自のほうきブラシを付属しているのも特徴。ほうきブラシは網戸の掃除や小物がたくさん入っている引き出しの掃除などに大活躍してくれます。

 

【独自機能】パナソニックとアイリスオーヤマはゴミの「見える化」を高める機能に注目! 日立は使いやすさでトップクラス

独自機能に関してはダイソンはMicro Fluffy クリーナーヘッドによる高いゴミ除去力が特筆モノ。シャープはスグトルブラシやちょいかけフックなど使いやすさ、掃除のストレスをできるだけなくすための工夫が満載です。

 

センサーによるゴミの「見える化」を実現しているのはパナソニックとアイリスオーヤマ。個人的にこの機能は、ゴミを見つけるだけでなくゴミがなくなったのを確認でき、掃除できたのを実感できる機能としても非常に有効だと感じます。さらにパナソニックは、ゴミが残りやすい壁際の集じんに強いヘッドを開発し、床の掃除の精度を高めました。一方でアイリスオーヤマはアタッチメントの充実により、幅広い場所の掃除をカバーしようという姿勢が顕著。特に静電モップは静電気による効率的なホコリ除去から充電スタンドを使ったモップの除電・ホコリ吸引まで上手にシステム化できています。

↑ゴミが多い場所ではランプが赤く点灯するパナソニックのクリーンセンサー

 

軽さと自走性能を高め、快適な操作性をより高めているのが日立。ヘッドを押しても引いてもゴミ除去効率を高めるシンクロフラップ、白色LEDヘッドなど独自の機能も多く、使いやすさでは今回検証したなかでも1、2位を争うモデルだと思います。

 

次回は、これまで4回にわたって行ってきた比較検証をもとに各モデルの特徴をまとめ、どんなユーザーに適しているかまでおさらいしたいと思います。

まさに名前通り! 1.4㎏ながら風量10%アップの日立「パワかるスティック」新モデル

日立グローバルライフソリューションズは、軽さとパワーを両立させたコードレス スティッククリーナー「パワかるスティックPV-BL50J/PV-BL30J」を11月中旬から発売します。また、軽量で取り回しのしやすさにこだわったモデル「ラクかるスティックPV-BL3J」を12月中旬に発売します。実売予想価格は「パワかるスティックPV-BL50J」が8万8000円(税込:以下同)前後、「PV-BL30J」が8万2000円前後、「ラクかるスティックPV-BL3J」が7万1000円前後となっています。

↑ラクかるスティック「PV-BL3J」(左)、パワかるスティック「PV-BL30J」(中)、「PV-BL50J」(右)。カラーは3つともシャンパンゴールド

 

パワーと軽さを両立させた「パワかるスティックPV-BL50J/PV-BL30J」

本製品は、三次元形状のファン(斜流ファン)を搭載した「ジェット3Dファンモーター」を採用することで、空気の流れを効率的に制御し、加えて「極異方4マグネット」のモーターにより高効率を実現。高速回転を可能にし、従来機種から風量を約10%向上させたパワフルなモデルです。

↑「ジェット3Dファンモーター」斜流ファン(左)を採用しています

 

標準質量も1.4kgと軽量なため、高いところでも手軽に掃除できます。ヘッド裏の回転ブラシには、先端をループ状にした「からまんブラシ」を採用し、髪の毛などが絡まりにくくなりました。また、暗いところでもはっきりとゴミを視認できる「ごみくっきりライト」のほか、カセット式電池や、「からまんプレス構造」のダストケースなど、手入れの負担を軽減する便利機能が引き続き採用されています。

↑「からまんブラシ」を採用したヘッド

 

↑もっとも明るく感じる波長に近い緑色のLEDライトにより、ゴミをはっきりと視認できます

 

PV-BL50Jには、付属のツールが全て収納できる新デザインのスタンド式充電台が、PV-BL30Jには布団やソファの掃除ができる「ファブリックヘッド」が付属します。

 

また、軽さとパワーを両立させた「ラクかるスティックPV-BL3J」は、標準質量1.1kgとなっており片手でラクに使える軽さです。本体には三次元形状のファンを採用した「ハイパワー3Dファンモーター」を搭載。素材にアルミを使用することで、小型・軽量と強力パワーを実現しています。

美しい鋼板の質感を見て! 日立から37万円超のハイデザイン大容量冷蔵庫「まんなか野菜KWCタイプ」が発売

日立グローバルライフソリューションズは、大容量冷蔵庫「まんなか野菜 KWCタイプ」2機種を11月18日から発売します。

想定価格は、「R-KWC57R」(内容積567L)が41万円前後(税込・以下同)、「R-KWC50R」(内容積498L)が37万円前後となっています。

R-KWC57Rのカラバリはブラストシルバー(左)、ブラストモーブグレー(右)を用意

野菜の取り出しやすさに配慮した「まんなか野菜レイアウト」

KWCタイプは、野菜の取り出しやすさに配慮し、冷蔵庫下部にある2つの引き出しの上段を「野菜」に適した温度帯に設定した「まんなか野菜」レイアウトとし、冷気を直接当てない間接冷却で、野菜の乾燥を抑えながら保存します。また、2つの引き出しは、それぞれ「野菜」「冷凍」「冷蔵」に適した温度帯を選べるので、暮らしの変化に合わせて、「どっちも冷凍」や「まんなか冷凍」などにレイアウトを変えられます。

 

冷蔵室の棚のどこに置いても鮮度が長持ちする「まるごとチルド」や、肉・魚の保存に適した冷蔵室下部の「特鮮氷温ルーム」、冷凍室のホームフリージングできる「デリシャス冷凍」も、引き続き採用しています。

↑まんなか野菜レイアウト

 

銅板を採用した上質なデザイン

また、新デザインとなった外観には、ブラスト加工を施したようなマットな質感でありながら、柔らかな光を帯びた美しい鋼板を採用しています。周囲がほのかに映り込む上品な陰影は、インテリアに溶け込み、落ち着いたイメージを演出します。

↑ブラストモーブグレー

 

アプリ連動で離れた場所でも冷蔵庫内を管理

このほか、冷蔵庫の食材チェック機能を充実させた「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」に対応。庫内の部屋ごとにスマートフォンで撮影した画像を記録し、保存した食材をチェックする機能に、冷蔵室のドアポケットの画像記録などを追加しました。

↑「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」では冷蔵庫内の食材を管理できるので買い忘れ防止に役立ちます

最新レンジが「町中華」に追いついた!? 野菜のシャキシャキ感が違う日立「ヘルシーシェフ」の進化をレポート

日立グローバルライフソリューションズは過熱水蒸気オーブンレンジの新製品「ヘルシーシェフ MRO-W10Z」を10月9日に発売します。今回は、そのオンライン説明会をレポート。新製品のMRO-W10Zはコロナ禍における健康食ブームを背景に新たに野菜メニューを増やしたほか、大型カラータッチ液晶画面の採用で使い勝手も改善しました。予想実売価格は15万1800円(税込)となります。

↑過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ MRO-W10Z」。外形寸法:幅497×奥行き442×高さ375mm、質量:約18.0kg、総庫内容量:30L、レンジ最高出力:1000W、オーブン最高温度:300℃、レシピ数:315、オートメニュー数:268、年間消費電力量:70.5kWh/年

 

町中華のようなシャキシャキ食感を家庭用レンジで再現

日立が今年3月に実施した「食生活の変化」調査によると、「野菜を多く摂ることを心がける」が60%で最も多く、「食事は健康が大切だ」も50%弱と、長引く在宅生活による運動不足などを背景に健康食へのニーズが高まっていることが分かります。一方で、「献立に悩むことが多い」「料理はなるべく手作りしたい」も高い数値を示しており、食費の節約や安全志向で自炊はしたいものの、多くの人が毎日毎食の献立選びに苦労しているのが見て取れます。

↑「料理に時間をかけたくない」「塩分控えめを心がける」「食費はなるべく切り詰めたい」など、自炊に対してさまざまな悩みを抱えていることがわかる

 

そこで新製品の「ヘルシーシェフ MRO-W10Z」では、手間なく簡単に野菜が摂れる「野菜シャキシャキメニュー」を新たに追加しました。これまでは、家庭の電子レンジで野菜を調理すると水っぽく、しんなりとした残念な食感となり、町中華の野菜炒めのようなシャキシャキした食感にすることは困難でした。

 

その点、MRO-W10Zでは、赤外線センサーと重量センサーによるWスキャン方式により、食品エリアを特定し、集中的にセンシングしながら最大1000Wの大火力で素早く加熱。食品の温度上昇を集中的に見張ることで余分な加熱を防ぎ、野菜から水分の流出を抑えて町中華のように色鮮やかにシャキシャキとした食感に仕上げます。これにより加熱時間も短縮。例えば、チンジャオロウスーならば従来より約2分短い約5分、ホイコウロウも3分短い約5分で完成し、時短にもなるのです。

↑赤外線センサーで食品の表面温度をはかり、重量センサーで食品の重さをはかる「Wスキャン」により、食品の分量に合わせて加熱パワーと時間を自動コントロールします。これにより、オートメニューでもレシピ通りの分量でなくても自動的に最適な加熱が可能となります

 

↑Wスキャン技術により余分な加熱がなくなり、野菜から水分の流出を抑えることができます

 

野菜シャキシャキメニューは、チンジャオロウスー、ホイコウロウ、豚肉とピーマンのみそそぼろの定番3品のほか、クックパッドの人気メニューが3品、キッコーマンの人気メニューが2品、合計8メニューが搭載されています。

↑野菜シャキシャキメニューは全部で8つ

 

在宅時間を有効に使う時短省手間メニューが充実

ヘルシーシェフは従来より、軽くて扱いやすい耐熱プラスチックボウルに対応していますが、これまでは調理前に手動でプラボウルか耐熱ガラスボウルかを選択する必要がありました。というのも、プラスチックとガラスでは熱伝導率が異なるため、加熱時間が変わってくるからです。新製品ではWスキャンで容器を含む食材の重さと温度上昇速度から容器の材質を自動で判別する機能を搭載しています。これにより、簡単プラボウルメニューを使う時のひと手間が省けるとともに、設定のし忘れによる失敗が防げます。

↑耐熱プラボウルを自動判別するようになり、時短メニューの簡単プラボウルメニューがより使いやすくなりました

 

Wスキャンという日立独自のセンシング技術により、レシピ集に記載されている「1回で作れる分量」の範囲内なら、細かいことを気にすることなく分量任せ・火加減任せで簡単に調理できるのがヘルシーシェフの特徴。今回は、この機能を使った時短・省手間メニューがさらに充実しました。1つは、「最短1分スピードメニュー」。材料をプラボウルに入れるだけで、分量に合わせて自動的に加熱時間を1分から10分以内で調整するので、あともう1品ほしいときに少量からでも簡単に作れます。今回、クックパッドのレシピが5品、カゴメが1品、キューピーが2品の合計8メニューが追加されました。

↑副菜づくりに最適な「最短1分スピードメニュー」8つを新たに搭載

 

もう1つが「冷凍から焼き物」。週末にまとめて作った惣菜を冷凍しておけば、食べたい時に食べたい分を加熱するだけで出来たてのような味と食感が楽しめます。タンドリーチキンや野菜の肉巻きなど19メニューを搭載。

↑まとめて作ってまとめて冷凍した自家製惣菜を、冷凍のまま加熱してOK。いつでも好きな時に出来たてを味わえます

 

また、スマートフォンと連携して新しいレシピをどんどん追加するコネクテッド機能も搭載していますが、従来は小さなモノクロ液晶だったため表示数が少なく、検索性は決して良いとは言えませんでした。新製品では5インチのカラー液晶を搭載し、色違いのアイコンを多用して見やすく探しやすいメニュー画面となりました。使用頻度が高いレンジの操作がわかりやすくなったほか、食材からの検索、50音検索、これまで使ったメニュー履歴、個別に設定できるマイリストなど、多彩なメニューもわかりやすく表示します。また、専用のスマホアプリで自分の好みや塩分控えめなどの味付けの傾向を入力することで、最適なメニューをオススメしてくれる機能も搭載しています。

↑よく使うレンジの出力や時間設定がわかりやすくなったほか、イラストとアイコンの多用でグリルやオーブンの使い方ガイド、メニュー検索などもわかりやすくなりました

 

↑スマートフォンと連携してオススメメニューを提案し、毎日の献立選びをサポートします

 

長く在宅勤務を続けていると、コンビニ食や外食、デリバリー食にも飽きてきます。外食やデリバリーは油分・塩分が多くてメタボになるし、何よりお金がかかる。とはいえ、在宅ワークといえども仕事は忙しいので料理に何時間もかけていられない……。そんなとき、食材を切って調味料を入れてチンするだけ、というのは本当に便利。小腹が空いたら、スピードメニューで野菜を摂取するもの良し。これだけで健康的な食事が摂れるヘルシーシェフは、メタボが気になる世代としては大いに魅力的な1台です。

 

水温に応じて炊き方を変える「外硬内軟」炊飯器も登場

また、同オンライン説明会では、7月3日に発売した炊飯器の新商品「圧力&スチーム ふっくら御膳 RZ-W100EM」(実売価格5万2580円・税込)の説明もありました。前モデルは京都の米老舗「八代目儀兵衛」の協力により、「外硬内軟」という独特の触感を再現したことで人気となりましたが、新製品はこれを踏襲し、なおかつ「八代目儀兵衛」の職人の技を新たにプラスしています。

↑「圧力&スチーム ふっくら御膳 RZ-W100EM」。炊飯容量:1.0L(5.5合)、少量炊飯:0.5~1合または1.5~2合の選択可能、保温時間:スチーム40時間、外形寸法:幅248×奥行き302×高さ234mm、質量:約6.0kg、消費電力:1400W

 

新たに追加されたのは、水温に応じて炊飯を制御する技術。八代目儀兵衛の職人は、その日の気温・水温に合わせて炊飯時の火入れのタイミングを細かく調節しているそうです。これは、水温によって米が吸水する速度が変わるため。そこで、吸水時間と加熱時間を調整することで、どんな環境下でも米の中心部までしっかりと水分を行き渡らせ、芯まで熱が伝わるようにして、いつでも安定した外硬内軟に仕上げているとのこと。

 

これにならったRZ-W100EMでは、水温が低いときは底面IHヒーターと側面ヒーターで加熱し、20分以上かけてゆっくりと40℃まで水温を上げ、じっくりと吸水させます。逆に水温が高いときには吸水しすぎないよう浸し時間を短くし、圧力加熱を早めにスタート。これにより、職人のように1年中安定して外硬内軟に炊き上げるとしています。

↑季節によって浸し工程の時間と水温を変えることで、1年中安定したご飯に炊き上げる

 

また、日立炊飯器の大きな特徴として、炊飯時の蒸気の噴出が少ない「蒸気カット」があります。新製品では蒸気キャップを上蓋内部に内蔵することで、洗浄部品の点数を減らしてお手入れの手間を省きました。

↑蒸気カットのための蒸気キャップの上蓋内部に内蔵したことで、炊飯器天面もすっきり

 

在宅勤務が多い筆者は、自宅で炊いたご飯を1日3回食べることもあるので、いつでも美味しいご飯が炊けるのは魅力的。残念ながらコロナ禍により新製品の試食会が開かれず、その味をお伝えすることはできませんが、前モデルが個人的に最も好みの食感・味だったので、今回も期待しています。

 

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「軽くてゴミ捨てがラクな掃除機」はどれ? 人気5モデルの「ゴミ捨て・お手入れ」を一気にチェック!

最近の軽量コードレススティック掃除機は単に「軽い」だけでなく、「吸引力」「機能性」を兼ね備えた上級モデルが人気。そのなかでも注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)を多角的に検証していく連載企画の第3弾。「吸引力」を検証した第1回、「操作性」「静音性」を検証した第2回に続き、「ゴミ捨て」と「お手入れ」のしやすさをチェックしていきたいと思います。

 

 

ゴミ捨てやお手入れがラクな製品を選べば掃除のストレスが減る!

掃除機を選ぶ際には、基本性能とともに、掃除後のゴミ捨てや掃除機そのものの手入れ(メンテナンス)のしやすさもチェックすべき。ゴミ捨てをしにくい機種だとついサボりがちになり、それが掃除機の吸引力低下や本体の故障につながります。さらに、ダストカップやフィルター、ヘッドの回転ブラシのメンテナンスを怠ると、集じん力に影響が出ることも。特にヘッドブラシに絡まった髪の毛やペットの毛の除去はかなり大変なので、こうしたお手入れの手間が少ない機種を選ぶほうが、結果的にストレスなく部屋をキレイに保てるわけです。

 

というわけで、今回は5モデルのゴミ捨ての手順、ダストカップ~フィルター、ヘッドブラシのお手入れの手順を、詳細にチェックしていきたいと思います。

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

 

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は昨年モデル。8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

【ゴミ捨て・お手入れのテスト内容はコチラ】

ゴミ捨て頻度に関わるダストカップ容量と、ゴミを捨てるまでの手順をチェック。また、ゴミ捨てを容易にする機能や工夫も合わせて確認しました。

 

お手入れの面では、ダストカップと集じん部の分解・組み立て、掃除のしやすさを確認。それらのパーツが水洗いに対応しているかどうかをチェックしました。さらに、掃除機のメンテナンスで最も面倒な作業のひとつである、ヘッドブラシの毛絡み除去のしやすさも検証しました。

 

【ゴミ捨て・お手入れのテスト結果はコチラ】

【エントリーその1】ダイソン Dyson Micro 1.5kg

ゴミに触れずにゴミ捨て完了。ブラシの毛絡み除去がほぼ不要なのもとにかく便利!

クリアビン(ダストカップ)の容量は非公表(一部通販サイトには0.2Lとの表記あり)。ゴミ捨ての手順は、まず本体から延長パイプを抜き、赤いレバーを押しながらクリアビンを前に押し出すと底部のふたが開いてゴミ捨て、という2ステップ。ゴミに触らずゴミ捨てできるのは大きなメリットです。

↑パイプと本体の接続部にある赤いボタンを押すとロックが外れるので、そのままパイプを引き抜きます

 

↑クリアビンの裏側にある赤いレバーを押すとクリアビンがスライド。そのまま押し続けると底のふたが開いてゴミが下に落ちます。ふたが開く際にホコリが舞うので、ゴミ袋でクリアビンを包む、ゴミ箱の奥までクリアビンを突っ込んでふたを開けるなど、工夫をするのがおすすめ

 

本体集じん部内の、ステンレス製のシュラウド(筒型のメッシュのパーツ)には髪の毛やペットの毛が絡まりやすいですが、ゴミ捨て時にクリアビンを押す際に、ゴム製のスクレイパーが絡まった毛ゴミをこそげ取ってくれます。

↑クリアビンの根元の赤いリングがスクレイパー。これがシュラウドの表面をスライドしながら毛ゴミを取り去ります

 

↑落ち切らなかった毛ゴミがあった場合は、クリアビンを外して捨てることができます

 

クリアビンと集じん部のお手入れについては、クリアビンは水洗い不可で、水に濡らして固く絞った布などで拭き掃除する必要があります。なお、本体後部のフィルターは取り外して水洗いできます。

↑クリアビンは本体から外して拭き掃除。本体後部のフィルター(青紫の部分)は取り外して水洗いできます

 

↑特にホコリがたまりやすいクリアビンのふたの溝は布巾などで拭き取ればOKです

 

ちなみに、クリアビンを本体に戻すとき、うまく戻せず苦労しました。戻す際に本体とクリアビンの溝をぴったり合わせる必要があるので、最初に溝の位置を確認しながらクリアビンを外すのがオススメです。

↑クリアビンの側面にある2本の溝と、本体下部のガイド部分にある2本の溝がうまくかみ合うようにスライドしてクリアビンを取り付けます。ここがきちんとかみ合わないと、クリアビンが途中で身動きが取れなくなることもあるので要注意

 

ヘッドブラシに関しては、ナイロン製ローラー形状のため、髪の毛やペットの毛がほとんど絡まず、毛絡み除去の必要がないのが大助かりです。さらにこのブラシは水洗いにも対応。簡単に清潔な状態に戻すことができます。

↑ヘッドの端にあるキャップを外せば、ローラーブラシは簡単に取り外せます。毛絡みしにくいうえに汚れも水で洗って簡単に落とせるのは助かります

 

【エントリーその2】シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

ゴミ捨ての行程はスムーズ。ダストカップ周りがすべて水洗いできる

ダストカップの集じん容積は0.13L。ゴミ捨ての手順は本体からダストカップセットを外し、さらにダストカップからフィルターカバー部を取り外してゴミを捨てます。その際は取り外しボタンを使いますが、表示がわかりやすく初めてでも簡単にゴミ捨てできます。

↑ダストカップセット上部のグレーの「カップ取り外しボタン」を押すと、カップセットが本体から外れます

 

↑左手親指部分にある黄色い「ゴミ捨てボタン」を押すと、ダストカップからフィルターカバー部が外れてゴミ捨てできます。筒型フィルターに巻きついた髪の毛やペットの毛は、フィルター下部をフィルター上部から引き抜くと簡単に捨てられます

 

メンテナンスは簡単で、本体に付属のクリーニングブラシで各パーツについたホコリを掃除できるほか、ダストカップ、高性能プリーツフィルター、筒型フィルター、フィルターカバーのすべてが水洗いできます。

↑クリーニングブラシはダストカップセットを外した本体内側に収納。使いたいときに見つからない、ということがないので便利です
↑左のダストカップ、中央の集じん部、右の高性能プリーツフィルターが水洗い対応。中央の集じん部はさらにフィルターカバー+筒形フィルター上、筒形フィルター下の2つに分解できます。ちなみにフィルターカバーのゴミ捨てボタンには「押す ゴミ捨て」としっかり書かれており、ゴミ捨ての際に迷うことがありません

 

ヘッド部の回転ブラシは毛絡み除去がやや面倒。ブラシはベルト駆動タイプなので、お手入れの際に取り外し、お手入れ後はまた装着する必要があります。これが慣れないうちはかなり手間取ります。

↑回転ブラシを外したところ。ヘッド左側の細いベルトとブラシ左側のグレーのギア部分を取り付けるのがやや面倒です

 

↑ダストカップセットのほか、回転ブラシや付属ツールのスグトルブラシ、ハンディノズル、すき間ノズルもすべて水洗い対応。プリーツフィルターなどは半日~1日かけてしっかり乾かす必要がありますが、汚れが一瞬でさっぱり洗い流せるのはとても爽快です

 

【エントリーその3】パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

ダストボックス周りや回転ブラシは水洗い可。ブラシの毛絡みがしにくいのもうれしい

ダストボックス容積は0.3Lですが、メーカーが推奨する集じん容積は0.15L。ゴミ捨て時には取り外しボタンを押しながらダストボックスを外し、次にダストボックスからネットフィルターを外す2ステップでゴミ捨てできます。

↑左手親指の横にあるネットフィルターつまみを押しながらフィルターをダストボックスから外し、ゴミ捨てします

 

↑写真はゴミ捨て後にダストボックスを本体に装着しているところ。ダストボックスを外す際は、フィルターカバーの横にあるグレーの取り外しボタンを押し下げてロックを外します

 

ダストボックス周りや回転ブラシなどは水洗いに対応。静電気でなかなかキレイに落ちない微粒子ゴミも一瞬で洗い流せます。ただし、プリーツフィルターは風通しの良い場所に丸1日置いてしっかり乾燥させる必要があります。

↑左のダストボックス、中央のネットフィルター、右のプリーツフィルターはすべて丸洗い可。本体とダストボックスの間についているプレフィルターも水洗い可能です

 

↑ダストボックスの裏側にお手入れブラシを装備。ダストボックスやフィルターのホコリを落としたいときにサッと取り外して使えます

 

ヘッドの回転ブラシは他モデルに比べてブラシ毛が密に植えられているせいか、テストした限りはかなり毛絡みが少ないと感じました。ブラシはベルト駆動で着脱がやや大変ですが、毛絡み除去の頻度が減るのはうれしいポイントです。

↑本機で筆者宅のリビングを掃除したあとの回転ブラシ(ブラシカバーを外した状態)。他のブラシ毛採用モデルでは髪の毛やペットの毛がある程度絡んでいましたが、本機ではまったく毛絡みが見られませんでした

 

【エントリーその4】日立 ラクかるスティック PV-BL2H

「からまんプレス構造」が便利。フィルター類の汚れも水でスピーディに洗い流せる

ダストケースの集じん容積は0.15L。ゴミ捨ての際は、ダストケース正面の取り外しボタンを引きながらケースを取り外し、次にダストケース下の「ゴミ捨てボタン」を押してゴミを捨てます。ゴミに触れずに捨てられますが、ペットの毛などが多い場合は内筒フィルター周りにゴミが絡まりやすいので、その場合はフィルターを外してゴミ捨てする必要があります。

↑水色の「ダストケース取り外しボタン」を引くとロックが外れるので、そのままダストケースを手前に引いて外します

 

↑ダストケース底部にある水色の「ゴミ捨てボタン」を押すと底のふたが開いてゴミ捨てできます。その際、オレンジの内筒フィルター部がバネ仕掛けで前にせり出して、ゴミを押し出してくれます

 

↑空気の流れを利用してダストケース下部に集めたごみをしっかり圧縮するとともに、内筒フィルター内に毛ゴミが絡みにくくなる「からまんプレス構造」を採用。少量のゴミだとダストケースの底部だけにゴミがたまり、ゴミ捨てがラクです。ただしゴミがたまりすぎるとメッシュフィルターまでゴミが回ってしまうので、こまめにゴミ捨てするのが良さそう

 

お手入れ面ではダストケース、各種フィルターから回転ブラシ、各種付属ツールまで、数多くのパーツが水洗い対応になっています。特にクリーンフィルター(プリーツフィルター)、スポンジフィルターのゴミはお手入れブラシだけで除去するより、水洗いするほうが断然スピーディ。ただし、洗浄後は24時間以上かけてしっかり乾燥させる必要があります。

↑左から内筒フィルター、ダストケース、スポンジフィルター、クリーンフィルター。ダストケースにはお手入れブラシが装着されています。これらはすべて水洗い可能。クリーンフィルターのひだの奥にたまった微粒子ゴミは取り除くのが面倒ですが、水で流しながらお手入れブラシでかき出すことでスムーズにゴミ除去できます

 

↑ダストケース周り、回転ブラシのほか、写真奥にあるハンディブラシ、すき間用吸口、ほうきブラシも水洗いできます

 

回転ブラシはシャープ同様毛絡みしやすく、引っかかった毛ゴミを取り除くのがやや手間。ただしブラシはベルト駆動ではないため、お手入れする際の着脱は簡単でした。

↑ヘッドから回転ブラシを取り外したところ。回転ベルトがないため、カバーを取ったらすぐにブラシを取り外せます。回転ブラシの左右両端が色分けされているのがとても親切。装着するときも、ヘッドの黄緑の部分にブラシの黄緑の側をセットすることがひと目でわかります

 

【エントリーその5】アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

ダストカップや回転ブラシのほか付属ツールの静電モップも丸洗いできる!

ダストカップ容量は0.3Lながら、メーカーが推奨する集じん容積は0.15L。ダストカップに表示された「ゴミ捨てライン」までゴミがたまったらゴミ捨てがオススメです。ゴミ捨ての手順は、ダストカップ底部のボタンを押してロックを外し、本体からダストカップを取り外してからダストカップ内のサイクロンユニットを外してゴミを捨てます。

↑サイクロンユニットの両側のつまみを持ちながらダストカップから抜いてゴミ捨てを行います

 

↑ゴミ捨て後にダストカップを本体に戻すときは、まずダストカップ上部の溝を本体側のつめに掛けてから、ダストカップ下部を「カチッ」と音が鳴るまで押し込みます。多くの機種はダストカップ下部にフックがあるので、このタイプは珍しいです

 

メンテナンス面ではシャープやパナソニック、日立と同様ダストカップ周りが水洗いに対応。カップやメッシュフィルター、排気フィルターなどに付着したゴミをかき取るのに使うクリーニングブラシも付属しています。ヘッド部の回転ブラシはシャープや日立同様、長く使うと毛絡みができるのがやや面倒。またブラシがベルト駆動なので、手入れする際の着脱にも最初は手間取るかも。

↑左からダストカップ、サイクロンユニット下部、サイクロンユニット上部、スポンジフィルター、排気フィルター。すべて水洗いでき、メンテナンスの手間を軽減できます

 

↑サイクロンユニット上部のメッシュフィルターに絡まった毛ゴミは付属のクリーニングブラシで除去。クリーニングブラシはダストカップに装着するタイプでなく、充電スタンドなどに別途収納します。使いたいときにすぐに取り出せないのが惜しい……

 

↑回転ブラシはベルト駆動。構造はシャープやパナソニックと基本的に同じです

 

↑ダストカップ周りのほか、写真奥にある回転ブラシと静電モップが水洗いに対応。特に静電モップは使っているうちにホコリの付着が目立ってくるので、それを一瞬で除去できるのは助かります

 

【今回の検証のまとめ】

ゴミ捨ては全モデル2手間で完了。ダストカップの水洗いとブラシの毛絡みに違いが出た

ゴミに触りたくないならダイソンと日立がベター

ゴミ捨てのしやすさに関しては全モデル2手間で完了し、とてもスムーズ。特にダイソンと日立はゴミ捨てボタンがついていてゴミに触らずゴミ捨てできます。近年のダイソンの掃除機はクリアビンが延長パイプと一直線に配置される構造になっているため、ゴミ捨ての際にクリアビンをゴミ箱の奥まで突っ込みやすくなっており、ホコリが舞いにくいのもうれしいポイント。ただし、ダイソンも日立もゴミがたまってくるとフィルター部にゴミがつくようになり、これをブラシなどで取るときはゴミに触れるリスクが高くなります。

 

また、モデルによって集じん容積の差が多少ありますが、それはあまり意識しなくても良いように感じました。というのも、集じん容量ギリギリまでゴミをためようとすると結局上限を超えてゴミをためがちですし、そこまでゴミがたまると吸引力が落ちるうえ、メッシュフィルターなどに絡みついたゴミを取る手間が増えます。どのモデルもたった2手間でゴミ捨てできますので、掃除後のこまめなごみ捨てを習慣づけておきましょう。

 

ダイソン以外はダストカップ周りがすべて水洗いできる

メンテナンスについては、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマがダストカップ周りの水洗いに対応。掃除機本体もキレイな状態で使いたい人にはこれは大きなメリットです。ちなみにダイソンもローラーヘッドは水洗いできて、その部分は評価できます。……とはいえ、できればクリアビンも水洗いに対応してほしいところ。

 

一方、回転ブラシのお手入れ、特に毛絡み問題に関しては「ほぼ毛絡みゼロ」のダイソンが優秀。また、パナソニックの回転ブラシも毛絡みが少なく、好印象でした。同社が上位モデルで採用する「からまないブラシ」には及ばないとはいえ、今回試したMC-SB51Jのブラシも毛絡み除去の手間を十分軽減できると思います。一方、回転ブラシの着脱しやすさについては、ベルト駆動でないダイソンと日立が有利です。

 

そのほか細かい話ですが、ダイソンはお手入れブラシが同梱されておらず、別途用意する必要あり。また、アイリスはお手入れブラシを搭載本体に装着できないのが惜しいところでした。

 

次回は、5モデルの「設置性」「独自機能」「汎用性」をチェックしていきたいと思います。

「ワイドカラー液晶タッチパネル」で見やすい&使いやすい! 日立「ビッグドラム」BD-STX110

日立グローバルライフソリューションズは、インターネットやスマートフォンとデータ送受信する機能を持つ“コネクテッド家電”のドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム」BD-STX110Gを、10月9日に発売します。市場想定価格は40万4800円。

 

 

同製品は、大きな画面の「ワイドカラー液晶タッチパネル」を採用し、水で洗えないものも除菌・消臭、さらにウイルス抑制する「除菌清潔プラス」コースや、約95分でしっかり洗ってきれいに乾かす「快速洗乾」コース、「[抗菌]糸くずフィルター」を新たに搭載しています。

 

 

 

そのほか、「除菌清潔プラス」コース、「快速洗乾」コース、「[抗菌]糸くずフィルター」を搭載したドラム式洗濯乾燥機BD-SX110Gと、洗濯容量12kg・乾燥容量7kgで奥行スリムタイ プのドラム式洗濯乾燥機BD-NX120Gの2機種も発売。日立ドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム」早期購入者にキャッシュバックを行なう「早期ご購入キャンペーン」も開催中です。キャンペーンの詳細は同社公式サイトをご覧ください。

家電のプロはダイソン、日立の最新モデルをどう見た? コードレススティック掃除機5項目チェック

運転時間が伸び、吸引力が向上したことで、いよいよ実用性が高まってきたコードレススティック掃除機。人気の同カテゴリのなかで、“いま購入時に押さえておきたいキーワード”とともに、最新モデルのそれぞれの魅力を明らかにしていく!

※こちらは「GetNavi」2021年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

<コードレススティック掃除機>

Trend Keyword「ゴミの見える化」

「軽量かつハイパワー」「フロアワイパー的な操作感」など、コードレススティック掃除機はトレンドが細分化している。「目視しづらい微細なホコリの可視化」が叶うモデルにもご注目を。

 

私がチェックしました!

家電ライター

平島憲一郎さん

白物家電を中心に製品紹介記事などを執筆。クリーナーにもこだわりが強く日立製品を愛用。

 

「ゴミの見える化」でモチベが格段にアップ

せっせと掃除機を動かしても、「本当にゴミが取れているのだろうか」と不安になる場面は多々ある。特に、微細なホコリなどは目視しづらく、取り逃しやすい。従来から暗い場所を照らすLEDライトやゴミの有無を知らせるセンサーランプで“見える化”を推進する掃除機は人気だったが、今季、ダイソンと日立からその点を強化したユニークなモデルが登場した。

 

Dyson V12 Detect Slimはグリーンレーザーをフローリングなどに絶妙な角度で照射。明るい場所でもゴミがはっきりと浮かび上がる。さらに捕集したゴミの量を、花粉、ダニの死骸など粒子のサイズ別にディスプレイで表示。取れたゴミと量を瞬時に把握できて、モチベーションが上がる。

 

日立のPV-BL30Hは、白色に加え緑色のLEDライトをヘッドに採用。明るい昼間でもホコリや微粒子ゴミをしっかり照らし出す。軽量なうえ、ヘッドを押しても引いてもゴミが吸えるなど工夫が満載で、使い勝手は文句なしだ。

 

【その1】レーザー照射で微粒子をまんべんなく浮かび上がらせて取り逃しを防ぐ

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Total Clean

ダイソンストア価格9万7900円

目視しづらい微細なホコリをグリーンレーザーで可視化し、取り逃しを防ぐ。吸引したゴミの量やサイズはセンサーで検知・計測。量とサイズは液晶ディスプレイでリアルタイムで数値化される。毎分最大12万5000回転のモーターにより吸引力が従来比50%アップ(※)。

※:Dyson Digital Slimとの比較

SPEC●ヘッド:Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド、ダイレクトドライブクリーナーヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:毛がらみ防止スクリューツールほか●サイズ/質量:W250×H1095×D234mm(※)/2.2kg

※:Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド装着時

 

集じん技術:Root Cycloneテクノロジー

最長運転時間:約60分(※)

充電時間:約3.5時間

クリアビン容量:0.35l

※:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑ヘッドの端から下向き1.5度の角度でレーザー照射。実際に使うと明るい場所でも写真よりはるかにくっきりと極小ゴミの存在を確認できた

 

↑ナイロンフェルト製ローラーで大小のゴミを包んで除去。その間のカーボンファイバーブラシが床面の静電気発生を抑える

 

↑吸気口に搭載したピエゾセンサーがゴミの量とサイズを計測。結果は手元の液晶ディスプレイにリアルタイムでグラフと数値で表示される

 

↑クリアビンで大きなゴミ、サイクロン部で微細なチリ、後方のフィルターで微粒子など本体全体でゴミを捕集。排気は部屋の空気よりきれいになる

 

↑ヘッドの左右への首振りが滑らか! 家具の隙間にもスムーズに入り込んで、ホコリを逃さず取り除くことが可能だ

 

【家電ライター・平島のインプレッション】

高いゴミ取り性能に加えレーザー照射と液晶表示で楽しさを提供

レーザーのホコリ可視化性能が秀逸で、照射範囲内の微細ゴミをまんべんなく目視できる。吸引力もヘッドのゴミ捕集力も高く、カーペット用ヘッドも付属し様々な床に対応。“軽量志向”モデルと比べれば重いが、操作性は上々だ。クリアビンは水洗い不可だが、毛がらみしにくく水洗い対応のローラーブラシは便利。

 

[5点満点で評価]

吸引力:5.0/5.0

ブラシ性能 5.0/5.0

操作性:4.0/5.0

ゴミの見えやすさ:5.0/5.0

お手入れのしやすさ:4.5/5.0

 

【その2】白と緑のLEDを計7灯搭載し広範囲で照らしてゴミを見つけやすく

日立

スティッククリーナー(コードレス式)パワかるスティック PV-BL30H

実売価格7万7550円

ヘッド先端の白色+緑色LEDライトで明るい部屋の微細なホコリを“見える化”。標準質量1.4kgの軽快な使い心地と、独自開発のモーターによるパワフルな吸引力を両立した。バッテリーは着脱式で、別売の電池を買い足せば1時間以上の連続掃除も可能だ。

SPEC●ヘッド:パワフルスマートヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:2WAYすき間ブラシ、ふとん用吸口、ハンディブラシほか●サイズ/質量:W230×H1010×D230mm/1.4kg

 

集じん技術:からまんプレス構造

最長運転時間:約60分(※)

充電時間:約3.5時間

ダストケース容量:0.15l

※:標準モードでパワフルスマートヘッド非使用時

 

↑計7灯のLEDライトによる圧倒的な明るさで、細かいゴミがよく確認できた。ただし、光が強すぎてゴミの陰影が出にくい場面もあった

 

↑ヘッドの回転ブラシには毛がからみにくい「からまん機構」を採用。ブラシがヘッドの前側に付いているため、壁際のゴミにもしっかり届く

 

↑独自開発のモーターはファンを三次元形状にして空気の流れを効率化し、強力パワーを獲得。モーター素材にアルミを使い、軽量化も実現した

 

↑ブラシ後方のフラップがヘッドの動きに合わせて開閉。ヘッドを引く際もゴミを吸引でき効率的だ

 

↑ヘッドを浮かさず掃除機を床面まで倒せる「ペタリンコ構造」を採用。棚やソファ下などのすき間も高さ10cm以上あれば入り込める

 

【家電ライター・平島のインプレッション】

広範囲のLED照射と軽い操作性で使い勝手は上々

本機の最大の魅力は軽さと操作性。LEDライトは広範囲のゴミの状況を把握でき、掃除の快適性に大きく寄与。吸引力は軽量モデルとしては合格。押しても引いてもゴミを吸うヘッドなど様々な工夫も好印象だった。メンテ面ではダスト容器・回転ブラシなどが洗えるうえ、ブラシの毛がらみ防止機能もまずまずだった。

 

[5点満点で評価]

吸引力:4.0/5.0

ブラシ性能:4.0/5.0

操作性:5.0/5.0

ゴミの見えやすさ:4.0/5.0

お手入れのしやすさ:4.0/5.0

 

【Other Choice】

【その1】「からまないブラシ」でノズルの毛がらみを除去する手間がほぼ不要に!

パナソニック

コードレススティック掃除機 「パワーコードレス」 MC-SBU840K

実売価格9万9000円

髪の毛やペットの毛がからむのを抑える画期的なブラシを採用。同社コードレススティック史上最高の吸引力で微細なゴミも逃さない。「親子のノズル」で家具の隙間もスムーズに掃除可能。

SPEC●ヘッド:パワーノズル(からまないブラシ搭載)●バッテリー:内蔵式●付属ツール:ふとん清潔ノズル、ペタすき間ノズル、すき間用ノズルほか●サイズ/質量:W253×H1150×D218mm/2.6kg

 

集じん技術:サイクロン式

最長運転時間:約90分(※)

充電時間:約3時間

ダストボックス容量:0.2l

※:ロングモードでノズルブラシ回転オフ時

 

【その2】軽量性とパワーを高レベルで両立して清掃効率が格段にアップ

シャープ

コードレススティック掃除機「RACTIVE Air POWER」EC-SR5

実売価格5万3520円

従来比約1.4倍の吸引力と、質量1.6kgの軽量設計を両立。回転数が従来比2倍のブラシとくし歯形バンパーで絨毯の奥のゴミも捕集する。ソファの掃除に便利な小型ヘッドなど付属品も充実。

SPEC●ヘッド:倍トルヘッド(自走パワーアシスト)●バッテリー:着脱式●付属ツール:スグトルブラシ、コンパクトふとん掃除ヘッド、はたきノズルほか●サイズ/質量:W243×H1030×D179mm/1.6kg

 

集じん技術:遠心分離サイクロン

最長運転時間:約90分(※)

充電時間:約80分

ダストカップ容量:0.2l

※:弱モードで付属吸込口(すき間ノズル等)使用、バッテリー1個使用時

 

【その3】ホコリセンサーや静電モップなど独自の便利機能が満載

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格4万3780円

ゴミ取り性能は落とさずに本体と自走式ヘッドを軽量化。センサーが床上のゴミの量をランプの色で通知する。掃除中に棚などのホコリをサッと取れる静電モップクリーンシステムも搭載。

SPEC●ヘッド:自走式「軽量」パワーヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:静電モップ、すき間ノズル、ブラシノズル、ミニヘッド、布団用ヘッドほか●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg(モップ帯電ケース含まず)

 

集じん技術:遠心分離サイクロン+準HEPAフィルター

最長運転時間:約40分(※)

充電時間:約4時間

ダストボックス容量:0.3l

※:セーブモード時

 

【その4】日常使いに十分な吸引力を備えたスタイリッシュな紙パックタイプ

ツインバード

コードレススティック型クリーナー TC-E263GY

実売価格2万1780円

質量1.4kgながら吸込仕事率70Wで日常使いに十分な吸引力。センサーがゴミを検知すると自動で吸引力を上げる。除去したゴミは抗菌仕様の紙パックで捕集し、ゴミに触らず捨てられる。

SPEC●ヘッド:自走式ヘッド●バッテリー:内蔵式●付属品:すき間ノズル、使い捨てダストパック25枚(本体に1枚装着済み)●サイズ/質量:W235×H1050×D135mm/1.4kg

 

集じん技術:抗菌ダストパック

最長運転時間:約30分(※)

充電時間:約2.5時間

紙パック容量:約0.25l

※:自動モード時

操作性は文句なし! 日立の最新モデル「パワかるスティック」を家電のプロが5項目でチェック

運転時間が伸び、吸引力が向上したことで、いよいよ実用性が高まってきたコードレススティック掃除機。今回は、日立の最新モデル「パワかるスティック PV-BL30H」の魅力を探るべく、家電ライターの平島憲一郎さんが5項目でチェックした!

※こちらは「GetNavi」2021年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

白と緑のLEDを計7灯搭載し広範囲で照らしてゴミを見つけやすく

日立

スティッククリーナー(コードレス式)パワかるスティック PV-BL30H

実売価格7万7550円

ヘッド先端の白色+緑色LEDライトで明るい部屋の微細なホコリを“見える化”。標準質量1.4kgの軽快な使い心地と、独自開発のモーターによるパワフルな吸引力を両立した。バッテリーは着脱式で、別売の電池を買い足せば1時間以上の連続掃除も可能だ。

SPEC●ヘッド:パワフルスマートヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:2WAYすき間ブラシ、ふとん用吸口、ハンディブラシほか●サイズ/質量:W230×H1010×D230mm/1.4kg

 

集じん技術:からまんプレス構造

最長運転時間:約60分(※)

充電時間:約3.5時間

ダストケース容量:0.15l

※:標準モードでパワフルスマートヘッド非使用時

 

↑計7灯のLEDライトによる圧倒的な明るさで、細かいゴミがよく確認できた。ただし、光が強すぎてゴミの陰影が出にくい場面もあった

 

↑ヘッドの回転ブラシには毛がからみにくい「からまん機構」を採用。ブラシがヘッドの前側に付いているため、壁際のゴミにもしっかり届く

 

↑独自開発のモーターはファンを三次元形状にして空気の流れを効率化し、強力パワーを獲得。モーター素材にアルミを使い、軽量化も実現した

 

↑ブラシ後方のフラップがヘッドの動きに合わせて開閉。ヘッドを引く際もゴミを吸引でき効率的だ

 

↑ヘッドを浮かさず掃除機を床面まで倒せる「ペタリンコ構造」を採用。棚やソファ下などのすき間も高さ10cm以上あれば入り込める

 

【家電ライター・平島のインプレッション】

広範囲のLED照射と軽い操作性で使い勝手は上々

本機の最大の魅力は軽さと操作性。LEDライトは広範囲のゴミの状況を把握でき、掃除の快適性に大きく寄与。吸引力は軽量モデルとしては合格。押しても引いてもゴミを吸うヘッドなど様々な工夫も好印象だった。メンテ面ではダスト容器・回転ブラシなどが洗えるうえ、ブラシの毛がらみ防止機能もまずまずだった。

 

[5点満点で評価]

吸引力:4.0/5.0

ブラシ性能:4.0/5.0

操作性:5.0/5.0

ゴミの見えやすさ:4.0/5.0

お手入れのしやすさ:4.0/5.0

 

 

家電ライター

平島憲一郎さん

白物家電を中心に製品紹介記事などを執筆。クリーナーにもこだわりが強く日立製品を愛用。

 

「軽くて本当に使いやすい掃除機」はどれ? 人気5モデルの「操作性・静音性」を一気にチェック!

近年のコードレススティック掃除機は「軽量タイプ」が人気。しかもただ軽いだけでなく、十分な吸引力(ゴミ取り能力)と高い機能性を兼ね備えた高級モデルに注目が集まっています。

今回はそんな「軽量・高機能」なコードレススティックの最新機種のなかから、人気の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)の最新モデルを取り上げ、さまざまな角度から実力を検証。フローリングとカーペットでの吸引力をテストした前回に続き、今回は軽量モデル一番のメリットとなる「操作性(取り回しの良さ)」、さらに「静音性」をチェックしていきたいと思います。

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

 

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は昨年モデル。8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

【操作性・静音性テストの内容はコチラ】

コードレススティックの掃除機がけのしやすさは、標準質量(本体、延長パイプ、ヘッドの重さの合計)とヘッドの首振りのスムーズさ、人力での掃除機がけをアシストするヘッドブラシの回転力が重要です。今回はこの3項目に加え、ソファ下など高さのない場所や家具と壁のすき間などへのヘッドの進入しやすさ、掃除の快適さを高めるアシスト機能などを確認。さらに、前回の「吸引力」と内容が類似しますが、掃除機の取り回しと大きな関わりを持つ「壁際でのゴミの取れ具合」を検証(壁際に重曹をまいて吸引)します。このほか、広い住居スペースの掃除をする際に問題となる連続運転時間や、充電時間もスペック上でチェックしていきます。

 

各モデルの静音性についても検証。ここでは市販のデジタル騒音計を使い、騒音計から1.5m離れた場所で騒音レベルを測定しました。ただし、今回は生活空間での測定であり、あくまで参考値とお考えください。騒音の数値とは別に、実際に聴いた音の印象も解説します。

↑掃除機を稼働していない状態での騒音レベルが33.6dBA(※)前後の環境でテストしました ※dBA…音圧レベルを人間が感じ取れる周波数で補正したもの。より人間の聴感に近い騒音レベルを表します

【操作性テストの結果はコチラ】

エントリーその1ダイソン Dyson Micro 1.5kg

従来モデルのユーザーが驚く軽さ。ボタン式採用で負担も軽減

製品名にも入っているように標準質量は1.5kgで、ダイソンの掃除機とは思えぬ(失礼!)軽さ。ダイソンの従来モデルのユーザーがこれを使ったら、快適な操作感にショックを受けると思います。

↑Dyson Micro 1.5kgはダイソンのコードレススティックのなかでも群を抜く軽さ。片手でラクラク持ち上げられ、小柄な人や年配の人でも軽快に使いこなせます

 

ヘッドの操作性について詳しく見ていきましょう。ヘッドは自走する感覚はありませんが、前後の移動は十分にスムーズです。左右の首振りは5機種中で最も軽い印象。軽すぎて思った以上に首が振れてしまうこともしばしばでした。また、畳の上ではわずかに動きが重く感じることも。これは他のモデルにはあまり感じなかったことです。

↑ヘッドは左右90度ずつしっかりと首振りできました

 

また、テーブルの脚周りを掃除するときなどに、ヘッドを脚にくっつけたまま横向きにスライドさせたくなりますが、本機の場合この動きがやりにくかったです。ヘッドを一度戻して首振りしなおせば済むことですが、少し気になりました。

↑ヘッドをテーブルの脚に沿ってずらそうとしたのですが、回転するソフトローラークリーナーヘッドの影響なのか、ヘッドを横にスライドしようとすると抵抗がありました

 

ヘッドが従来よりスリムになったぶん、家具の下など高さのない場所での掃除はスムーズ。ただ、本体を横倒しにして床にベタづけはできないため、ヘッドがギリギリ入る高さだと、奥まで掃除するのは難しそうです。一方、低い場所を掃除しているときでもヘッドの首振りができたのはメリットでした。

 

運転オン/オフは従来のトリガー式でなく、ボタン式。掃除中ずっとトリガーを引き続ける必要がなく、腕への負担がかなり軽くなったと感じました。

↑本体上部の電源ボタンを押すと運転開始。その上の「MAX」ボタンを押すと吸引力がアップします

 

壁際のゴミを取るならMAXモードがおすすめ

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除では、ローラーが届かない部分にゴミの取り逃がしがありました。ナイロンフェルト素材のローラーは床にピッタリ密着するため、ヘッドの内側の吸引には効果的ですが、ヘッドの外側には吸引力が及びません。そのため、壁際の掃除ではブラシ毛採用のヘッドより不利になります。ただし、MAXモードにすると取り残しが減ったので、壁際をしっかり掃除したいときはMAXモードで掃除するか、付属のすき間ノズルを使ったほうがいいでしょう。

 

連続運転時間は通常モード(エコモード)でモーター駆動のないツールを使った場合、最長約20分。Micro Fluffyクリーナーヘッドなどモーター駆動ツールを使った場合は約18分、強モードなら約5分の連続運転ができます。バッテリーの充電時間は約3.5時間。

 

運転音はモーター音が気にならず好印象

エコモード(標準モード)での騒音レベルは66.3dBA。実際に聴いた印象でも、モーター音はほとんど気にならず、風切り音も耳障りな印象は比較的少ないです。ブラシを回転させるモーター音がほとんど聞こえないのも好印象。一方、MAXモードにすると騒音レベルは73.3dBAとなり、さすがに風切り音がうるさく感じました。

↑エコモード(標準モード)での騒音レベルは66.3dBAでうるさいとは感じません

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

「スグトルブラシ」「ちょいかけフック」など使い勝手を高める機能が多数

標準質量は1.2kg。ヘッドブラシの自走性は比較的弱めですが、手に持った感覚は驚くほど軽いです。ヘッドの操作もストレスがなく、特に左右の首振りがスムーズでした。

↑本体からヘッドまで全部合わせて1.2kg。長さも985cmと5モデル中最も短く、小柄な人でも扱いやすいと思います

 

↑ヘッドは左右それぞれ90度に首振り可能。テーブルの脚周りの掃除でも、左右に非常に滑らかに動いてくれました

 

本体を床にペタッとつけてもヘッドが浮かないので、ソファやスチール棚の下など低い場所も奥のほうまで掃除可能。低い場所にヘッドを入れたままヘッドを首振りさせることも、まずまずスムーズにできました。また、本体が軽量なので高い場所もラクラク掃除できます。

↑本体が床にペッタリついてもヘッドは浮き上がらず、掃除を続けられます。低い場所の掃除に最適です

 

↑本体が軽いので、エアコンなど部屋の上部の掃除もさっさと済ませられます

 

EC-AR5Xで最も重宝するのが「スグトルブラシ」です。これはワンボタンでヘッドが外れ、狭い場所が掃除しやすい小型ブラシが露出する機能。いちいちアタッチメントを取りに行く手間がかからず、毎日の掃除が極めてスムーズになります。

↑床掃除の最中にすき間掃除をしたいとき、片足でヘッドを押さえながら本体下のレバーを引くと簡単にヘッドが外れ、スグトルブラシが露出。すき間掃除が終わったら、簡単に元に戻せます

 

またセンサー機能では、フローリングやカーペットなど床の状況を検知して吸引力を自動調整する、床面検知機能に注目。掃除モードを「自動」にするとこの機能が働くので、カーペット上でいちいち吸引力を上げる、という手間が減ります。また、本機は「グリップセンサー」も装備。これは掃除中にグリップから手を離すと運転を一時停止し、握りなおすと運転再開する機能です。掃除中に椅子を動かしたりする際に手動で電源オフにする必要がないのがとても便利です。さらに本体裏に「ちょいかけフック」がついていて、掃除中にテーブルやイスなどにサッと掛けられるのも重宝しました。

↑掃除中にグリップから手を離すと自動的に運転を停止。もう一度握ると再び運転を始めます

 

↑本体後ろにゴム製の「ちょいかけフック」を装備。ラウンド形状なので椅子の背などにかけても安定し、テーブルに立てかけても滑りにくいため、ちょっと掃除機をどけて他の作業をしたいときに便利です

 

壁際の掃除は優秀。バッテリー2個付属で運転時間は長い

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除では自動モードを使用したところ、ほぼすべての重曹を取り切っていました。壁の下のすき間に入り込んだ重曹のみ薄っすら残る程度。自動モードでこの取れ具合は優秀です。

 

連続運転時間は弱モードでモーター駆動のヘッドを使わない場合、最長約50分。モーター駆動ヘッド使用時は弱モードで35分。自動モードなら約23分、強モードは約9分です。ただ、EC-AR5Xは着脱式バッテリーを採用し、バッテリーを2個付属。これを連続して使えば、掃除できる時間は2倍になり、弱モードなら最長100分の掃除が可能になります。充電時間もバッテリー1個につき約80分とスピーディです。

↑EC-AR5Xはバッテリー2個とバッテリー充電器を付属。バッテリーが切れたら別の充電済みバッテリーに交換し、その間に空のバッテリーを充電しておく、という使い方もできます。本体ごと充電する必要がないので場所を取らないのもメリット

 

自動モードでも高域の風切り音がやや気になった

自動モードでの騒音レベルは66.3dBA。全体に「うるさい」という印象はないですが、やや風切り音のような高い音が気になりました。強モードにすると騒音レベルは72.1dBAに。風切り音がかなり大きくなり、またブラシが回転する低いモーター音も耳につくようになりました。

↑自動モードでの数値はダイソンとほぼ同じ

 

エントリーその3パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

パワフルな自走式ヘッドやクリーンセンサーで快適に使える

標準質量は1.6kg。シャープや後述する日立のモデルを持ったときに比べるとわずかに重みを感じますが、比較しなければ十分軽快に使えます。特に優れているのはヘッドブラシの自走性の高さ。首振りがなめらかで、細かい取り回しがスムーズに行えます。

↑ヘッドブラシの回転力は本当にパワフル! 手に持っているだけでヘッドが勝手に前に進みます

 

↑左右それぞれ90度近くまで可動。本体のグリップ(持ち手)を軽くひねるだけでキビキビと首振りしてくれます

 

↑グリップの内側に適度な突起があり、細かく動かすときもしっかりホールドできます。グリップが大型なので、掃除する場所に応じて握る位置を変えることも可能

 

また、家具の下など、高さのないすき間の掃除も本体を倒しながら快適にできました。便利だったのが、本体を倒し、低い場所にヘッドを突っ込んだ状態でも首振りがスムーズにできたこと。他機種ではそもそもその状態で首振りできなかったり、一度首を振ると元に戻せなかったりすることが多く、ヘッドの方向を変えるには一度その場所からヘッドを引き出さなければならないことも。その点は丁寧に作られているなと感心しました。

 

さらに、MC-SB51Jにはゴミを見つけるとランプが赤く光り、自動で吸引力を上げる「クリーンセンサー」がついています。このセンサーは感知力が高く、少量のゴミにも反応するのが便利。逆に、ランプがつかなくなると「キレイになった」という実感がわきました。

↑ゴミが多いとクリーンセンサーが赤く点滅し、吸引力がアップ。センサーは約20μmの微粒子(ダニの死骸・フンなど)にまで反応。スギ花粉(約35μm)も逃さず除去できます

 

「壁ぎわ集じん」機能で壁際のゴミ取り力は文句なし

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際のゴミ取り力は5機種中最も優秀でした。「AUTO」モードで検証したところ、重曹はほとんどを除去。「HIGH」モードにすると、壁の下のすき間にわずかに残っていた重曹もほぼ取り切りました。本機のヘッドは、壁際のゴミまでしっかり吸い込む「壁ぎわ集じん」機能を搭載。これも今回の優秀なテスト結果を生んだ要因のひとつと思われます。

↑ブラシの位置が前面にあり、かつヘッド前面カバーが薄いため、ブラシが壁際までしっかり届いてゴミを捕集できます

 

運転時間の目安は、「AUTO」モードでパワーヘッド使用時は約10~22分、すき間ノズルなど付属ノズル使用時だと約30分。「HIGH」モードだと約6分となります。充電時間は約3.5時間です。

 

落ち着いた運転音。「HIGH」モードでもそれほどうるさく感じない

オートモードでの測定値は63.4dBA。モーター音も風切り音もあまり気にならず、5モデルのなかでは最も落ち着いた運転音に感じられました。ただし、上記の測定値はゴミがないときの騒音レベル。同機はクリーンセンサーで自動的に吸引力がアップするため、掃除中に突然音量アップすることがあります。

 

「HIGH」モードでの測定値は68.5dBA。「AUTO」モードでセンサーが働いたときもこのくらいの騒音レベルでした。モーター音も風切り音も、他の機種ほど「うるさくなった」という印象はありませんでした。

↑「AUTO」モードの数値は優秀

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

最軽量1.1kgと自走式ヘッドの推進力で操作のストレスはほぼナシ

標準質量は、5モデル中最も軽い1.1kg。さらにヘッドブラシの自走パワーが強力で、手は本当に「添えているだけ」という感覚で力を入れずに掃除機がけができます。ヘッドも左右にスルスル滑る感じで、家具の端や壁際などの細かい場所の掃除も極めてスムーズでした。

↑重さ1.1kgは実際に持ってみるとまさに「掃除機とは思えない」軽さ。これでパワフルな吸引力やモーター駆動のブラシヘッドを搭載しているのはスゴいです

 

↑延長パイプには、自動車の部品の軽量化にも活用されている「トポロジー最適化」という技術を採用。強度的に厚みが必要な部分と必要でない部分をコンピュータで解析し、写真の凹凸形状と組み合わせながらパイプを部分的に薄肉化し、強度保持と軽量化を両立したそう

 

↑軽量なのにヘッドの自走性が高いのが驚き。ヘッドがどんどん前に行こうとするのを、手首で制御しながら掃除している感じです。長さもシャープとほとんど同じコンパクトさで、背が低い人もラクに使いこなせます

 

高さのない場所でも、本体をペッタリ床につけてヘッドを突っ込み、ラクラク掃除できました。ヘッドの前後幅が小さく、壁と家具のすき間などにも横向きにして入れることができるので、サクサク掃除できます。

↑本体を床につけてもヘッドが浮き上がらないので、家具下などの掃除にも便利

 

ヘッド中央前面にLEDライトを搭載。廊下や納戸、ベッドの下など薄暗い場所ではこのLEDライトでゴミの有無がわかるので、とても掃除しやすかったです。

↑ヘッドにLEDライトを搭載

 

↑LEDの光でゴミが取れているのか確認できるのが便利です

 

標準モードでの壁際の取り残しも、強モードなら解消できる

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除は、標準モードだと床と壁の間に重曹が少し残ってしまいました。シャープやパナソニックに比べると、取り残しがやや多かった印象です。強モードだと、壁の下のすき間に入り込んだ重曹のみうっすら残ったものの、ほぼ吸引・除去できていました。壁際のゴミ取り能力はまずまずといえるでしょう。

 

連続使用時間はパワーヘッドを使わない標準モードで最大約45分、パワーヘッド使用時は約30分。強モードでは約8分稼働します。ホコリなど通常のゴミなら標準モードでも十分除去できるので、掃除は通常モードで行うと良いでしょう。充電時間は約3.5時間です。

 

高い音は控えめ。ブラシが回転する低音がやや気になる

標準モードでの騒音レベルは64.5dBA。風切り音のような高い音がそれほどうるさく感じられず、耳ざわりは柔らかでした。ただし、ヘッドブラシが回転する低い音はやや気になります。一方、強モードでの騒音レベルは71.0dBA。このモードになると風切り音がかなりうるさく感じられます。そのぶん低音があまり気にならなくなりました。

↑標準モードでの騒音レベル

 

【エントリーその5】アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

操作性は良好で、ゴミの量に合わせて吸引力も自動調整

標準質量は1.4kgで、ヘッドブラシは自走性が高く、シャープや日立並み…とまではいかないものの操作感は軽快です。ただ、他の4機種と比べると、ヘッドの左右の首振りの際にわずかなぎこちなさを感じました。本体が床にペタッとつくので、家具下など高さのないスペースの掃除もスムーズです。ベッド下などでの首振りは、本体位置を下げながら徐々に左右に振ればOK。方向を変えるときは一度ヘッドを外に出すことで問題なく行えました。

↑自走式パワーヘッド採用。なおかつヘッド自体の重さも従来モデルより約60%カットしていて、軽快に操作できます

 

本機はパナソニックの製品同様、ゴミセンサー(ほこり感知センサー)が搭載されています。センサー感度は高く、わずかなゴミにも反応してランプが赤く光ります。また、自動モード、セーブモード時にはゴミの量に合わせて吸引力も自動調整します。ランプが大型で視認性が高いのもメリットです。

↑ゴミが少ないとダストカップ部分が緑に点灯します

 

↑ゴミが多いと赤に点灯

 

そのほか印象的だったのは、カーペットを掃除する際に、ヘッドがカーペットに吸い付く力が他の機種に比べて弱めだったことです。本機には「標準/セーブ/自動/ターボ」と4種の吸引モードがあり、「標準」だとそれほどくっつかず、自動だとちょっとくっつきが強くなる程度でした。

 

壁際は自動だとやや惜しい。バッテリー追加購入で長時間の掃除にも対応

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除は、自動モードだと床と壁の間にやや多めに重曹が残ってしまいました。一方、ターボモードではわずかに取り残しがあったものの、壁と床のすき間に入り込んだ重曹もほとんど取り切っていました。

 

連続使用時間は標準モードで約15分、セーブモードで約40分、自動モードで約22分。ターボモードでは約8分となります。ちなみに本機は着脱式バッテリーを採用しており、バッテリーを追加購入して交換すれば、稼働時間を倍増させることも可能。充電時間は約4時間です。

↑バッテリーは本体底部後方に収納。ふたをスライドするだけで簡単に取り外せます

 

吸引力アップにつれて音量は上がるが、高音域が耳につかない

自動モードでゴミがない場所での騒音レベルは65.0dBA。ヘッドブラシが回転するモーター音が耳につく一方、風切り音はそれほどうるさくありませんでした。自動モードでほこり感知センサーによってゴミを感知した場合は66.6dBAにアップ。パナソニックと比べると、吸引力アップ時の音量変化はより少なく感じました。

 

ターボモードでの騒音レベルは69.6dBA。標準モードやターボモードにすると風切り音は大きくなりますが、他のモデルほど高音域が耳につかないのが印象的でした。ちなみにセーブモードではブラシの過回転が止まるため、測定値は56.2dBAとさらに静かになりました。

↑自動モードでゴミがない場所での騒音レベル

【テストのまとめ】操作性はどれも文句なし。快適さをアップする工夫に注目

国内メーカーは使い勝手を高める付加機能が光る

今回は全モデルが軽量だったこともあり、基本的な操作性は文句なし。特に日立のPV-BL2Hは、1.1kgという軽さに加えてヘッドの自走性も高く、驚くほど軽快に掃除機がけができました。また、日立に次ぐ軽量1.2kgのシャープ EC-AR5Xも操作は超スムーズ。さらにスグトルブラシの採用など、掃除の快適さをアップさせる工夫が満載で、家具の隙間なども手軽に掃除したい人にオススメです。

 

Dyson Micro 1.5kgは、ダイソンの歴代製品のなかでトップクラスの軽さ、操作のしやすさが光ります。独自のソフトローラークリーナーヘッドは横にスライドする動きに惜しい部分もありますが、そこは同ヘッドのゴミ捕集性能の高さとトレードオフの関係にあるといえそうです。

 

ゴミセンサーは「掃除した感」がほしい人にオススメの機能。この機能を搭載したパナソニックのMC-SB51Jは、今回のモデルのなかではやや重めながらヘッドの自走性が高く、家具下など低い場所の掃除も快適でした。また、同じくゴミセンサー機能搭載のアイリスオーヤマ SCD-L1Pも自走式軽量ヘッド、着脱式バッテリーの採用など、独自の視点で掃除のしやすさを高めていると感じました。

 

壁際の掃除では独自の工夫をした2メーカーが有利に

壁際の掃除ではシャープとパナソニックが優秀。シャープはヘッド前面のバンパーの形状をくし歯状に変え、パナソニックはヘッドの前面カバーを薄型にするなど、壁際のゴミを吸引しやすくする工夫を施した結果が表れた形です。一方、ダイソン、日立、アイリスオーヤマは標準モード/自動モードでは壁際掃除がやや苦手な印象。ただし、テストに使った重曹はかなり比重が重い粒子なので、比重が軽い綿ゴミやホコリなら取り残しは少ないと予想できます。

 

連続使用時間を最も使用頻度が高いであろう自動モードや標準モードで比較すると、日立が約30分と長い点に注目。また、シャープは付属のバッテリーを2個使えば46分の掃除が可能なので、より広いフロアを掃除したい人にオススメです。

 

どのモデルも耳障りな風切り音を低減

静音性では、全モデルとも耳障りに感じる音の要素を低減する工夫がなされていると感じました。特に高音域の風切り音は、自動モード/標準モードならどれもほぼ気にならないレベル。深夜でなければ、ご近所に気を遣わず掃除できると思います。特にパナソニックは自動モード・強モードともに5モデルのなかでも静か。ただし、クリーンセンサーが働くと急に音量が上がるので、掃除中の運転音が気になる人はクリーンセンサーの感度設定を変更すると良いでしょう。

 

次回は5モデルの「ゴミ捨て」と「お手入れのしやすさ」を検証したいと思います。

「軽くて本当に吸う掃除機」はどれ? 人気5モデルの「吸引力」を一気に検証!

ここ数年、コードレススティック掃除機の分野では「軽量化」がトレンドになっています。しかも単なる「軽量化」でなく、高機能・高性能な上位モデル・高級モデルの「軽量化」です。

吸引力が強く多機能な掃除機は魅力的で、誰でもほしくなるもの。でも以前のモデルは、パワーがあって機能も多いぶん重くて使いづらい部分も多くありました。なかには機能がシンプルで、吸引力が多少落ちても掃除したいときにサッと使える軽量モデルを買い足す人も少なからずいました。

 

そんななかで、近年は軽量モデルに対する要求も高度化。「軽くてもやっぱりガンガン、ゴミを吸ってほしい」「便利機能は多いほうがいい」というユーザーのワガママに答えたのが、上記の「軽量・高級モデル」なわけです。

ということで現在市場に出ている「軽量・高級」なコードレススティック掃除機は、以前の軽量モデルと比べるとはるかに優秀! とはいえ、製品ごとに得意なこと、不得意なことの微妙な違いがあります。そこで今回は、コードレススティックの人気メーカーの製品5モデルをピックアップし、その性能や機能の違いを徹底的にチェックしていきたいと思います。

 

その第1回は、基本の「吸引力」(ゴミ除去性能)について検証します。

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

 

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8340円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(※)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※:付属吸込口(すき間ノズル等)使用時

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

 

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

 

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

 

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

フローリングとカーペットで吸引力をテスト!

【テストの内容はコチラ】

今回のテストでは、フローリング上とカーペット上でのゴミの除去具合をチェック。それぞれの床面に重曹、コルクパウダー、猫砂、脱脂綿+人工毛を順番に置き、それぞれを1ストロークでどれくらい除去できるか検証しました。

 

まずはフローリング上でのテストを行いました。ここでの吸引力設定は、実際の掃除で最もよく使うであろう「標準モード」、センサー機能搭載機種では「自動モード」を採用しました。

↑フローリングの床面に、手前から重曹、粒径1~2mmのコルクパウダー、直径3mm×長さ6~7mmの猫砂、細かくちぎった脱脂綿、長さ15cmのポリエステル製人工毛を順番に置き、ゴミ除去能力をテストしました

 

【フローリングでのテスト結果】

エントリーその1ダイソン Dyson Micro 1.5kg

猫砂がわずかに残る以外はすべてのゴミを除去

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「標準モード」でテスト。猫砂がわずかに取りきれずに残っているほかは、すべてのゴミを除去できていました。また、ヘッドが通過した端から端まで残さず重曹が取れていることに注目できるでしょう。ヘッドは中央の吸込口付近が最も吸引力が強く、端のほうになるほど吸引力が落ちるため、掃除機によっては端に微細なゴミの取り残しが残るものですが、その点Dyson Micro 1.5kgはしっかり重曹が除去できていました。

 

一方、ヘッドの回転が強すぎて、吸引しきれずヘッドから猫砂が少し飛び出してしまいました。実際の掃除ではヘッドを引くときに残ったゴミも捕集できるので、それほど問題はないと思われます。

↑独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)を採用。赤と青のナイロンフェルト製ローラーブラシで大きなゴミも微細なゴミもまとめて包み込むため、ヘッド前面が大きく開いていてもヘッド内部の吸引力を維持できます

 

↑写真のように同機のヘッドは前面カバーが大きく開放され、大きめのゴミを押しのけることもありません。カバーから床面までの距離(すき間)を測ったら約32mmありました

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

多くのゴミを逃さず吸引するも、猫砂の吸引はやや苦手

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「自動モード」でテスト。猫砂以外は逃さず吸引し、特にコルクパウダーと脱脂綿、髪の毛はヘッドが近づいてきた時点で吸われ始めていました。一方猫砂は、カバーに大きめのゴミが通れるすき間があるため、徐々にヘッド内に回収されていきましたが、問題はそのあと。ブラシでかき取ったものの本体内に吸引できず、多くの猫砂が床面に残ってしまいました。

↑EC-AR5Xのヘッド裏。回転ブラシには硬さの違う2種類のブラシ毛を採用。赤い毛のほうが硬めでややよじれのある、ホコリなどをキャッチしやすい毛質でした

 

↑ヘッド前面の写真。前面カバーに床面とのすき間が広い部分と狭い部分を設けることで、吸引力を高めつつ大きめのゴミも回収しやすくなっています。ちなみにカバーから床面までの距離は最も狭い場所が約2.5mm、最も広い場所が約7.5mmありました

 

エントリーその3パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

通常のゴミは問題なし。猫砂は苦手でヘッド両端に重曹がわずかに残る

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「オートモード」でテスト。コルクパウダーと脱脂綿、髪の毛はしっかり除去できましたが、猫砂は取り残しが目立つ結果に。猫砂の量が多かったこともあり、猫砂エリアを通過するときは猫砂に“乗り上げる”感覚もありました。また、重曹は両端に少し取り残しが見られますが、これはヘッド両端のブラシがない部分で起こった取り逃がしのようです。

↑MC-SB51Jのヘッド裏。上記の「ヘッド両端のブラシがない部分」とはグレーのフェルト地が貼られている部分のことです。回転ブラシは同社独自の「V字型」をしており、この形状により吸引力の強いヘッドの中央部にゴミが集まりやすくなるのだそう。さらにヘッド前面のカバーが薄く、ブラシがヘッドのより手前まで届くようになっているのも特徴です

 

↑同機のヘッド前面の写真。前面カバーから床面までの距離は約4.5mmでした。ところどころに大きめのゴミを取り込むための“溝”がありますが、今回テストしたように猫砂が堆積している状態だと取り切れないこともありそうです

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

綿と髪の毛はキレイに吸引。猫砂に苦戦し、重曹、コルクパウダーが少々残る

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「標準」モードでテスト。脱脂綿と髪の毛はキレイに吸引しましたが、猫砂はヘッドが上に乗り上げる感じで、かなり残ってしまいました。また、ヘッドが通過した両端に重曹がうっすら残っているほか、コルクパウダーも周りに少し弾いてしまっていました。

 

↑PV-BL2Hのヘッド裏です。シャープEC-AR5Xとよく似た、2種類のブラシ毛の組み合わせで、赤い毛が硬くよじれていてゴミをよりかき取りやすい形状になっていました

 

↑ヘッド前面カバーから床面までの距離は約3mm。カバーは薄いゴム素材で、今回の猫砂も少量が散らばった状態ならうまく取り込めるのかもしれません

 

エントリーその5アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

猫砂の取り残しは少なめで、重曹にわずかな取り残し

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「自動モード」でテスト。猫砂以外はおおむね取れていますが、重曹にわずかに取り残しが見られました。猫砂は押し出されつつ前に弾かれるものも多かったですが、残った量は比較的少なめでした。

↑SCD-L1P-Bのヘッド裏です。ブラシ毛の硬さは他モデルに比べると柔らかめでした

 

↑ヘッド前面の写真。前面カバーから床面までの距離は約4mmでした

 

【カーペットでのテスト結果】

続いて、カーペット上でのゴミ取り性能をチェックしてみました。カーペット上では繊維の奥に潜るゴミも多いため、その掃除機で最も吸引力の強いモードを基本にテストしました。

 

エントリーその1ダイソン Dyson Micro 1.5kg

重曹がカーペットの繊維の奥に多く残る結果に

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Dyson Micro 1.5kgは「MAXモード」でテスト。カーペットではフローリングとはまったく違った結果となりました。まず粒子が細かく、比重が重い重曹がカーペットの繊維の奥に残ってしまっています。コルクパウダーと脱脂綿もわずかに残りました。これは恐らく、回転ブラシがローラー形状のため、カーペットにゴミを擦り付ける形になったためではないかと思います。ただ、猫砂の取り残しがわずかだったのは意外でした。これは下がカーペットのため猫砂が滑りにくく、外に弾かれることなく吸引されたためでしょう。

 

ちなみに、「MAXモード」でカーペットを掃除すると、カーペットへの吸い付きが強すぎて、掃除がしにくいことがわかりました。カーペットの材質との相性もあると思いますが、場合によっては「標準モード」を使ったほうがいいでしょう。

 

【ついでにチェック!】

ミニモーターヘッドをカーペットに使ってみた!

ちなみに、同機には「ミニモーターヘッド」という付属ツールが同梱されています。これはふとんやソファなどの掃除に使う小型のパワーブラシなのですが、こちらはブラシ毛を採用しています。通常のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)で苦手だったカーペットでの重曹で吸引テストをしてみました。

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「標準モード」でテストしたところ、ヘッドと前面カバーのすき間が狭いため最初は少し重曹を押していましたが、ソフトローラークリーナーヘッドと比べると大幅に取り残しが減りました。ハンディクリーナーなので力が入れやすく、片手でカーペットを押さえながら掃除できたのもスムーズに掃除できた理由です。ちょっとしたカーペット上の汚れを除去するなら、ミニモーターヘッドを使うのもアリですね。なお、最初は「MAXモード」でテストしたのですが、これも吸い付きが強すぎて掃除がしにくかったため、「標準モード」であらためてテストし直しました。

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

重曹の除去は優秀! 脱脂綿とコルクパウダーでやや取り残しあり

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EC-AR5Xは「強モード」でテスト。同機にはさらにパワフルな「フルパワーモード」もあるのですが、これは5秒使うと強モードに戻るので、テストには使いませんでした。

 

テスト結果は、重曹がかなり除去できていて、取り残しが少なかったです。ダイソンと違ってブラシ毛を採用しているメリットでしょう。ただし、両端にはタテに筋が入るような状態で、重曹の取り残しがありました。脱脂綿の取り残しもわずかに見られます。コルクパウダーはやや取り残しが多い印象ですが、猫砂の取り残しはフローリングと比べて大幅に減っています。カーペットは下が沈むため、ヘッドと床面のすき間が狭い掃除機でも、大きめのゴミが取りやすいのでしょう。また、前面カバーのあいだにすき間があるおかけで、かなりの量の粒ゴミをヘッド内に取り込めていました。なお、このモデルもヘッドのカーペットへの吸い付きは強い印象です。

 

エントリーその3】 パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

細かいゴミはバランス良く吸引。猫砂が惜しい

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「HIGHモード」でテストしましたが、結果はなかなか優秀。まず重曹はシャープEC-AR5Xよりわずかに劣るものの、かなり優秀な取れ具合でした。コルクパウダーと脱脂綿もわずかにカーペットの繊維に引っかかっていますが、シャープより取り残しは少ない印象。1ストロークでこれなら通常の掃除にはほぼ問題ないと思います。猫砂はヘッドが通過した両端に取り逃がしたものと、吸い切れずにヘッド前面まで押してしまったぶんが少し残る程度。ただし、本体に回収できなかった猫砂があったようで、掃除後にヘッドを持ち上げるとパラパラと落ちてきました。

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

重曹の除去は優秀。コルクパウダーと猫砂でやや取り残しあり

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「ターボモード」だと摩擦が大きすぎるのかブラシの回転が止まってしまうので、「強モード」でテストしました。重曹の取れ具合はほんのわずかにシャープに及ばない程度。パナソニックや後述のアイリスオーヤマとは互角、という印象です。両端部分にやや多めの取り残しが見られました。コルクパウダーと猫砂はヘッドカバーを通過できず、前面に押し出す格好に。特にコルクパウダーは細かい粒がカーペット全体に残ってしまいました。猫砂と脱脂綿は吸い切れなかったものが前面にたまって残る形に。

 

エントリーその5アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

重曹やコルクパウダーの除去力に優れる一方、猫砂が取り切れず

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「ターボモード」でテスト。重曹は見た目ではパナソニックや日立と同程度取れていました。コルクパウダーの除去は、5機種のなかでもダイソンに次ぐ優秀さです。一方、猫砂に関しては写真では上手に取れているように見えますが、カーペットの継ぎ目をめくるとそこに大量に潜り込んでしました。また掃除後にヘッドからダストボックスに回収し切れなかった猫砂がパラパラ落ちてきたのも残念でした。

 

【テストのまとめ】ダイソン、シャープはフローリングメインの家庭がオススメ。パナソニック、日立、アイリスは汎用性が高い

 

フローリングテスト結果/ダイソンが大きい粒ゴミの捕集に威力を発揮

フローリングに関して優秀だったのはDyson Micro 1.5kg。特にゴミのなかでもサイズが大きい猫砂の捕集に威力を発揮していました。ただ、猫砂以外の重曹やコルクパウダー、脱脂綿など小さいゴミ、軽いゴミの吸引では他モデルも十分なパワー。シャープEC-AR5X、アイリスオーヤマSCD-L1P-Bは重曹もコルクパウダー、脱脂綿、髪の毛をほぼ完璧に除去。パナソニックMC-SB51Jはヘッドが通過した端の部分に重曹がわずかに残る程度でした。また、日立PV-BL2Hはヘッドの端が通過した部分に重曹が少し残ったほか、コルクパウダーをわずかに弾いて取り逃がしていました。ただし、それらはもう一度ヘッドで吸えばすぐ取り切れるので、実際の掃除ではまったく問題ないでしょう。

 

カーペットテスト結果/重曹の除去で国内メーカーが有利

一方カーペットの掃除では、ブラシ毛を採用しないDyson Micro 1.5kgは重曹の除去がうまくできませんでした。逆にブラシ毛採用の4モデルは重曹の除去は比較的良好で、特にシャープ EC-AR5X、次いでパナソニック MC-SB51J、アイリスオーヤマ SCD-L1P-Bでよく重曹が取れていました。他方、猫砂についてはほとんどを取り切ったダイソンが相変わらず有利。パナソニックもヘッドが通過したあとは端の部分を除きほとんどの猫砂を除去できていました。

 

この結果を踏まえて、各モデルがどんな家庭にオススメか考えてみました。まずDyson Micro 1.5kgは大きめなゴミが床面に多く見られがちな、小さい子どものいる家庭やペットを飼っている家庭にオススメ。フローリングがメインの家ならぴったりです。シャープ EC-AR5Xもカーペット掃除がやや苦手な印象で、フローリング中心の家にオススメ。パナソニック MC-SB51Jはカーペットの掃除がほかのモデルより得意な印象。フローリングでも猫砂以外はほぼ完璧にゴミ除去できており、「吸引力」目線で幅広い家に対応できると思います。同じくアイリスオーヤマ SCD-L1P-Bも猫砂以外のゴミなら、フローリング/カーペットともバランスよく捕集。「吸引力」では汎用性が高いと思います。日立はカーペット上での猫砂とコルクパウダーの捕集力ではパナソニックにやや劣るものの、フローリング/カーペットとも苦手な印象はなく、どんな家庭でも使えるでしょう。

 

ローラーヘッド採用のダイソンのみ傾向が違いますが、ほかの機種については、ゴミ除去力が大きく違うわけではありません。ですからそれを理由に購入する掃除機を選ぶより、今後検証する「操作性」や「お手入れ」「汎用性」を見て製品を選ぶべきでしょう。

 

次回は「操作性・静音性」について検証したいと思います。

高い吸引力と軽量化を実現した日立の新コードレススティッククリーナー「パワーブーストサイクロン」PV-BH900J

 

日立グローバルライフソリューションズは、コードレススティッククリーナーの新モデル「パワーブーストサイクロン」PV-BH900Jを発表。8月下旬に発売します。市場想定価格は9万9000円(税込)前後です。

 

日立グローバルライフソリューションズによると、コードレススティッククリーナーはすぐに使える手軽さから需要の拡大が続き、2021年度の台数構成比は約6割を占める見込みとのこと。また、コードレススティッククリーナーへのニーズは、吸引力と本体の軽さに加え、お手入れのしやすさが重視されているそうです。

 

そこで、PV-BH900Jは、吸引力と軽量化を両立。さらに使い勝手とお手入れのしやすさを向上させたとしています。

 

本体には、新開発の「ジェット3Dファンモーター」を採用。従来機種「PV-BH900H」に比べて風量を約15%向上させ、きわだつパワーを実現したとのこと。

 

また、斜流ファンの採用により、ファンモーター本体を約46%小型化したうえに、クリーナー本体やヘッドも軽量化。これにより、本体・延長パイプ・ヘッド・バッテリーをあわせた重量は、従来機種に比べて0.2kg軽い約1.7kgに仕上がっています。

 

さらに、ヘッドには緑色のLEDライトで見えにくいゴミも発見できる「ごみくっきりライト」を搭載。暗いところはもちろん、明るいところでも見えにくかったごみを浮かび上がらせるといいます。このほか、ヘッドに搭載される回転ブラシに髪の毛がからまりにくい「からまんブラシ」も搭載しています。

 

 

 

連続使用時間は強で約8分、標準で約40分。充電時間は約3.5時間です。また、本体サイズは長さ225×幅230×高さ1024mm(スティック時)、集じん容量は0.25Lとなっています。

 

デュアルブラシが掃除を変える!家電プロレビュアーが解説する最新「コードレススティック掃除機」選び

自宅にいることが多くなった今、コンパクトで手軽に掃除ができる「コードレス掃除機」の需要がますます拡大しています。それに伴い、各メーカーから高性能モデルが続々と登場。なかでも最近発売が続いているのが、ヘッドに2本のブラシを搭載した、“デュアルブラシ型”の掃除機です。

 

2020年末に話題となったバルミューダの「BALMUDA The Cleaner」や、ダイソンの「Dyson omni-glide」は、デュアルブラシ掃除機の代表例。今回は、デュアルブラシのメリットや搭載モデルの選び方を、家電プロレビュアーの石井和美さんに教えていただきました。

 

コロナ禍で変化した掃除機トレンド
今後はますます「手軽さ」が求められる時代へ

技術革新により、ますます進化するコードレス掃除機。そのトレンドと、背景にある消費者のニーズはどう変わってきているのでしょうか?

 

「コードレス掃除機は『吸引力が弱い』というイメージを持つ人が多かったため、これまでは吸引力の強い掃除機に注目が集まっていました。でも、そのニーズはコロナ禍で変化しつつあると感じています。

家にいる時間が長くなり、掃除をする頻度が増えた今、消費者のニーズは『より気軽にサッと掃除ができる掃除機』へとシフト。扱いやすい軽量化モデルや、力を入れなくてもごみを吸うことができるもの、手入れが簡単なものなど、“手軽さ”をより追求した掃除機が多く発売され、人気を博しています」(家電プロレビュアー・石井和美さん 以下同)

 

こんな人にオススメ! 注目の“デュアルブラシ掃除機”4モデル

ブラシが2つあるデュアルブラシ掃除機も、“掃除の手軽さ”を追求した上で開発されたものばかり。とはいえ、その目的と方向性は各社さまざまだと石井さんは話します。現在発売されている4つのデュアルブラシ掃除機の特徴と、どういった人に向いているのかを、解説していただきました。

 

1. 話題をけん引する、独自の浮遊感が魅力の「BALMUDA The Cleaner」

バルミューダ「BALMUDA The Cleaner」
5万4000円+税

 

デュアルブラシ掃除機の国内での先駆けとなったのが、2020年11月に発売されたバルミューダの「BALMUDA The Cleaner」。独自の「ホバーテクノロジー」により、浮遊感のあるかけ心地を実現しています。

 

「『BALMUDA The Cleaner』は、2つのブラシを内側に回転させることで床との摩擦を減らし、浮いているかのような感覚で掃除できるのが最大の魅力です。さらに、ヘッドが360度くるくると回転するため、操作は自由自在。いろいろな方向に動かすことができるので、これまでの“押して引く”掃除スタイルよりも、短時間でササッと掃除することが可能になりました」

 

↑起動するとヘッドに搭載された2つのブラシが内側に回転し、床との摩擦を軽減。まるで浮いているかのような感覚で掃除が可能です

 

↑柄が長いので、両手で持ちながらほうきのように掃除することが可能。たたずまいもスタイリッシュで、どんなインテリアにも馴染むデザイン性も魅力

 

「ヘッドが大きめなので、広いフローリングのある家にお住まいの方にはオススメです。しかし、浮遊感がある分、少し吸引力は弱め。カーペットやラグが多いお部屋にはあまり向いていないかもしれません。

また、稼働中はとても軽いかけ心地なのですが、本体自体の重さが3.1kgあり、持ち上げたり移動させたりする際は重たく感じる人も多いかもしれません。そのため、女性よりも男性にオススメしたい掃除機ですね。浮いているかのようなスムーズなかけ心地はとても気持ちいいので、パートナーの男性に掃除をしてもらうきっかけにもなるのでは、と思います」

 

【Spec】
・製品重量=約3.1kg
・最長稼働時間=標準モード30分・強モード10分
・付属品=ハンディハンドル・すきま用ノズル・充電スタンド・充電アダプター・メンテナンスブラシ

 

2. ダイソン史上、最高の操作性を兼ね備えた「Dyson omni-glide」

ダイソン「Dyson Omni-glide Complete (SV19 OF)」 
6万4900円+税

 

韓国で2020年7月に先行発売され、好評を博していた「Dyson omni-glide」。2021年4月に満を持して、日本でも発売となりました。「BALMUDA The Cleaner」と同様、2つのブラシを搭載することで“浮遊感”と“自由自在な操作性”を実現した、ダイソンの掃除機のなかでもより操作性に特化したモデルです。

 

↑「オムニダイレクショナル フラフィクリーナーヘッド」には、360度回転するホイールと、2本のブラシを搭載。床面との抵抗を抑え、スムーズな操作が可能となりました

 

「バルミューダの『BALMUDA The Cleaner』と同じように、2本のブラシの効果で床を滑るような、なめらかなかけ心地を実感できる掃除機です。縦にも横にも動かすことができるので、障害物の周りもストレスなく掃除することができます。従来モデルと比べると吸引力が弱いと感じる人もいるかもしれませんが、押しても引いても大小のごみをよく吸い取ってくれるので、より効果的に掃除できます」

 

↑「ミニモーターヘッド」に付け替えれば、ハンディクリーナーとして布団やマットレス、車の中なども掃除可能。その他にも、高所の掃除に便利な「コンビネーション隙間ノズル」や、机の上の掃除に最適な「卓上ツール」が付属しています

 

「バルミューダと異なっている点は、『フローリング専用』と言い切っているところ。しかし、付属のアタッチメントである『ミニモーターヘッド』に付け替えれば、ちょっとしたラグの上なども掃除可能です。広範囲は大変かもしれませんが、玄関やキッチンのマットなどを掃除する際にとても便利です」

 

↑専用の自立式充電ドック。再度にはアタッチメントを収納することができ、より手軽に付け替えられます

 

「さらに注目は、専用の充電ドックが付属している点。本体と各種アタッチメントを収納できる自立式です。これまでの充電ドックとは違い、壁にネジで取り付ける必要がないので、賃貸住宅に住んでいる方も安心してお使いいただけます。ごみを見つけた時に、ぱぱっと手に取って掃除することができるのは高ポイント。こまめに掃除をしたい方にはオススメです」

 

↑ワンタッチで簡単に捨てられる仕様。フィルターやブラシバーは取りはずして水洗いが可能なので衛生的です

 

「溜まったごみの捨てやすさもメリットです。ダストボックスのボタンを押しながら下にスライドさせることで開閉し、ごみやほこりに触れることなく捨てることができます」

 

 

「また、ヘッドが小さ目でクルクルと動くので、家具の下や隙間など、細かい部分も掃除しやすいんです。ひとり暮らしの方にも向いているコンパクトな掃除機だと思います。かつ本体が1.9kgととても軽く、女性も扱いやすいモデルです。

逆に、広い家を掃除する際は、少し時間がかかってしまうかもしれません。ダイソンからはさまざまなモデルが発売されているので、自分の家に合った掃除機を選んでみてはいかがでしょうか」

 

【Spec】
・製品重量=1.9kg
・最長稼働時間=20分
・付属品=ミニモーターヘッド・コンビネーション隙間ノズル・卓上ツール・収納用ブラケット・専用充電ドック

 

バルミューダとダイソンは、より「かけ心地」や「操作性」を追求したデュアルブラシ掃除機でした。次に紹介するのは、また別の方向性で2つのブラシを搭載した掃除機です。

 

3. パワフルな吸引力でごみを逃さない「TORNEO VC-CL3000X」

東芝「TORNEO(トルネオ)VC-CL3000X」
8万7780円(実勢価格)

 

バルミューダとダイソンが、吸引力を弱めてでも使い勝手を重視したモデルなのであれば、東芝の「TORNEO VC-CL3000X」は、より吸引力を追求したパワー重視型のモデル。2本のブラシも、その吸引力を高めるために搭載されていると言います。

 

「東芝の『TORNEOシリーズ』は、メーカーのプライドをかけたフラッグシップモデルです。なかでも2021年2月に発売された最上位機種の『VC-CL3000X』には、2本の異なるブラシを搭載した新開発の『オシドリヘッド』を採用し、シリーズ史上No.1のごみ取れ性能を実現しています」(家電プロレビュアー・石井和美さん 以下同)

 

↑新開発の「オシドリヘッド」。2本の異なるブラシをそれぞれ異なる方向に回転させ、中央の吸引口に向かってごみをかきこむことができます

 

「前方のブラシは正回転、後方のブラシは逆回転と、2本のブラシを異なる方向に回転させることでごみをからめとり、中央の吸引口に集める仕様。絨毯やカーペットのごみもしっかりとかきだすだけでなく、フローリングは拭き掃除も同時に行うことができ、床の菌を99%除去する優れものです。

掃除機をかける際、押して引いてを繰り返すと思いますが、実は押している時ってあまりごみを吸い取っていないんです。しかしこの掃除機は、押した時にもしっかりとごみを吸うことができるよう開発されているので、掃除時間の短縮につながるというメリットがあります」

 

↑目詰まりしやすいサイクロン部のプリーツフィルターをなくした「フィルターレスサイクロン構造」。これにより吸引力は99%持続。さらに、強力な気流でごみを圧縮するトルネードプレス構造で、ごみを約1/4に圧縮するので、ごみ捨ても簡単です

 

「独自のサイクロン技術でゴミ詰まりを抑えているため、吸引力が99%持続。掃除中吸引力の低下を気にしなくていいので、ストレスなく掃除できます。しかし、それだけハイクラスな機能を搭載しているので、少し本体は重たく感じてしまうかもしれませんね。

とにかく吸引力重視なので、1週間分まとめて掃除したい人や、とにかくしっかり掃除をしたい! という人にオススメです」

 

【Spec】
・製品重量=約2.9kg
・最長稼働時間=標準 約 40分・おまかせ:約10分~30分・強モード 約 10分
・付属品=ふとん用ブラシ、2WAYブラシ、すき間ノズル、お手入れブラシ、充電台

 

4. 髪の毛が99%以上からまない「パワーコードレス MC-SBU840K」

パナソニック「パワーコードレス MC-SBU840K」
6万円前後(実勢価格)

 

2020年7月に発売されたパナソニック「パワーコードレス MC-SBU840K」も、2本のブラシを搭載した掃除機のひとつです。

 

「『パワーコードレスシリーズ』は、パワフルな吸引力に加えて、髪の毛やペットの毛がからみにくい『からまないブラシ』を搭載しているのが最大の特徴です。これまで紹介したデュアルブラシ掃除機とは異なり、2つの円錐状のブラシをV字に配置しているのがポイントです」

 

↑中央に向かって先端が細くなる円すい形のダブルブラシ構造を、V字に配置したヘッド。真ん中に髪の毛を集め、中央で吸い込む仕様。99%以上の髪の毛がからみつかない実証結果も

 

「それぞれのブラシを高速回転させることで、サイドでからめとった髪の毛を中央へと移動、真ん中の吸引口で吸い込むという構造になっています。さらに従来製品と比べて、ブラシの毛量を1.9倍にアップ。よりキャッチした毛がブラシにからみにくいように改良されています。

面倒なブラシの手入れの手間を軽減できるので、髪の毛の長い女性や、ペットを飼っている人にオススメしたい掃除機です」

 

【Spec】
・製品重量=2.6kg
・最長稼働時間=強 約6分・自動 約18分~30分・ロング 約40分~90分(ノズルブラシ回転オフ)
・付属品=ふとん清潔ノズル・ペタすき間ノズル・すき間用ノズル・ロングホース・充電台

 

 

デュアルブラシ掃除機と言っても、その目的と用途はそれぞれ異なっています。それぞれの機能をよく見極めて、自分のライフスタイルに合った掃除機を探してみてください。

 

【プロフィール】

家電プロレビュアー / 石井和美

家電プロレビュアー歴15年。白物家電や日用品の製品レビューを中心に、新聞、雑誌、WEB媒体や企業のオウンドメディアなどでも多数執筆中。家電をテストするための一戸建てのレビューハウス「家電ラボ」のオーナー。
HP=http://kaden-blog.net

 

日立、ごみが見えやすい緑色LEDと髪の毛が絡まりにくいヘッド搭載の掃除機を発売

日立グローバルライフソリューションズは、サイクロン式掃除機「パワかるサイクロン(CV-SP900J)」「パワかるサイクロン(CV-SP300J)」および紙パック式掃除機「かるパック(CV-KP900J)」「CV-KP300J」を発売します。発売はサイクロン式掃除機が7月17日で、紙パック式掃除機が6月19日です。税込みの市場想定価格はそれぞれ、パワかるサイクロン(CV-SP900J)が8万2000円前後、パワかるサイクロン(CV-SP300J)が6万6000円前後、かるパック(CV-KP900J)が6万円前後、CV-KP300Jが4万9000円前後となっています。

 

パワかるサイクロンは、小型モーターによる強力な吸引力と本体重量約2.5kgの軽さによる取り回しの良さを備えたサイクロン式掃除機。モーターには、流体解析技術を駆使した高効率設計を採用することで、小型でも吸込仕事率300Wを実現しています。

 

また、ヘッド部分には新設計のレンズを採用した緑色のLEDライトを搭載。掃除中にLEDライトでフロアを照射することで、暗い場所はもちろん、明るい場所でもごみが見えやすくなるとしています。

 

ブラシは毛先をループ状にすることで髪の毛などが絡まりにくい「からまんブラシ」を採用。ループ状のブラシを掃除機に採用するのは日立としては初めての試みとしています。

 

本体サイズは長さ300×幅207×高さ287mmで、集じん容積は0.25Lとなっています。なお、上位モデルCV-SP900Jと、下の写真の下位モデルCV-SP300Jではごみの捕集率(CV-SP900Jは99.999%で、CV-SP300Jは99%)が若干違うほか、CV-SP900Jの方が付属品が多いです。

 

一方の、紙パック式掃除機のかるパックにもヘッド部分の緑色LEDや、からまんブラシを採用。また、高性能な小型ファンモーターを搭載しており、吸引仕事率は340Wを実現しているうえ、本体重量約2.3kgと取り回しがラクなボディに仕上がっています。本体サイズは長さ339×幅225×高さ203mmで、集じん容積は1.3Lです。

 

下位モデルのCV-KP300Jは、ヘッド部分に緑色LEDではなく白色LEDを採用。このほか、吸込仕事率は650W、集じん容積は1.5Lを実現しています。本体サイズは長さ288×幅256×高さ214mm、本体重量は約3.3kgです。

掃除機や調理家電などの新製品をプロがレビュー!注目の生活家電8選

夏を前にして各社から新製品が続々リリース。そこで今回は、早くも話題沸騰のダイソンのニュータイプ掃除機のほか、調理家電や空調家電の注目モデルを紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2021年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【私がチェックしました!】

家電ライター

平島憲一郎さん

生活家電全般の新製品紹介やレビューを執筆。掃除機や炊飯器などの検証企画も多く手掛ける。

 

【その1】滑るように軽快な操作感で掃除が圧倒的に楽しくなる!

コードレススティッククリーナー

ダイソン

Dyson Omni-glide

実売価格6万4900円

前後左右360度にヘッドを滑らせてゴミを除去する新しい掃除スタイルを実現したスティッククリーナー。ヘッド前後に2つのナイロンフェルトブラシを配置。ヘッドを押す際も引く際も大小のゴミを強力に吸引する。本体は床面に180度ベタ付きでき、家具下などの狭い隙間の掃除もスムーズだ。

SPEC ●ヘッド:Omnidirectional Fluffy クリーナーヘッド●充電時間:約3.5時間●最長運転時間:エコモード約20分(非モーター駆動ツール使用時)/強モード約5分●サイズ/質量:W208×H1077×D132mm/1.9kg

 

まるでフロアモップのように自由な動きで掃除機がけ可能

Dyson Omni-glideは、同社の掃除機のなかでも特に「操作性」を追求した機種といえる。従来の掃除機は、ヘッドの横を掃除するのに一度ヘッドを引き方向転換するかヘッドを持ち上げる必要があった。だが、本機は持ち手を軽くひねるだけでヘッドの向きを変え、滑らかに横移動できる。

 

特に家具が多い場所の掃除しやすさは格別で、まさにフロアモップのように自由な動きで掃除が行えた。電源スイッチがトリガー式でなくボタン式で、左右の手で持ち替えながらの掃除もスムーズだ。

 

またダイソンならではの吸引力も健在。毎分最大10万5000回転のモーター吸引と2本のフェルトブラシで、大きなゴミから微小なチリまで捕集。8基のサイクロンや高機能フィルターで、0.3μmの微粒子も99.99%取り除く。

 

気になる場所のゴミをスイスイ除去し、かつてない掃除機がけの楽しさを体感できる本機で、掃除のモチベーションはよりアップする。

 

↑最大10万5000回転/分のモーターなど先進技術を小型ボディに凝縮。9万8000Gの遠心力を生むサイクロンで微粒子ゴミも分離捕集する

 

↑3つのアタッチメントを付け替えて、フローリングの掃除以外にも対応。ミニモーターヘッド(写真中央)はふとんやソファの掃除にも使える

 

↑本体裏のスイッチを押しながらクリアビンを前に押し出すとふたが開く。ゴミに手を触れずに捨てられるので衛生的だ

 

【プロのインプレ!】ヘッドが360度回転して軽やかに掃除!

「ヘッドが360度くるくる回転、家具の隙間も手早く掃除し、すぐ次の場所に移れる快適さは一度味わうと“虜”。コンパクトなヘッドは、狭い場所での操作性も秀逸。汚れが気になったらサッと使う掃除スタイルに最適です」(平島さん)

 

↑ヘッドのネックが360度回転。ヘッドを縦向きに椅子の間に入れたりするなどの動きも自由自在だ

 

↑2つのブラシの間にキャスターホイールを4個装備。これにより縦横斜めにスライドする動きが可能になる

 

【Other Choice】

【No.1】「ごみくっきりライト」で小さな塵も照らし出す!

日立

パワかるスティック PV-BL30H

実売価格7万7550円

1.4kgの軽量ボディとパワフル吸引を両立。ヘッド部には白と緑のLEDライトを備え、暗所でもゴミがくっきり見える。バッテリーは着脱式で別売電池と連続使用も可。

SPEC ●集じん容積:0.15L●連続使用時間:強運転約8分、標準運転約40分●充電時間:約3.5時間●サイズ/質量:W230×H1010×D230mm/1.4kg

 

【No.2】絨毯、畳もお手の物の「オシドリヘッド」を搭載!

東芝

トルネオV コードレス VC-CL3000X

実売価格6万1580円

逆方向に回転する2本のブラシを新採用し、前方に押すだけで往復掃除したようにゴミが取れる。2段構造のサイクロン技術で微細なチリや花粉を99.9%分離する。

SPEC ●集じん容積:0.2L●連続使用時間:強モード約10分/標準モード約40分●充電時間:約3.5時間●サイズ/質量:W257×H1125×D220mm/2.9kg

 

【その2】精米後時間が経った乾燥米も新米のようにおいしく炊ける!

炊飯器

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

実売価格11万円

新米も、精米後時間が経って乾燥した米も、おいしく炊き分ける炊飯器。火力、可変圧力、高温スチームを米の鮮度や銘柄に合わせて制御可能。追い炊き時に米の状態に合わせてスチーム温度を変える新技術でパサつきなく甘み満点のごはんに炊き上げる。

SPEC ●炊飯容量:0.5〜5.5合●内釜:ダイヤモンド竃釜●食感炊き分け(銀シャリコース):13通り●銘柄炊き分け:63銘柄●消費電力:1210W●サイズ/質量:約W275×H234×D361mm/約7.7kg

 

↑専用アプリでは炊飯した銘柄が日本地図に表示される。日本全国の米を食べたい人にはより達成感が得られる機能だ

 

↑ごはんをまとめ炊きして冷凍する人向けに「冷凍用ごはん」コースを搭載。再加熱後もほぐれやすく仕上がる

 

【プロのインプレ!】自宅の乾燥した米が新米のようにみずみずしい味に!

「開封後3週間ほど経った自宅の米を使って炊飯したところ、本当に新米のようなみずみずしい炊き上がりに! 銘柄炊き分けでは、その年の出来に応じて毎年炊き方を調整するこだわりがスゴい。まさに“コメ好き”にはたまらない一台です」(平島さん)

 

↑本体ふた部分の圧力センサーで釜内圧力を検知。可変圧力使用時の減圧スピードの違いで米の乾燥度を見極め、炊飯の仕方を調整する

 

【その3】一台16役の器用な圧力鍋が時短調理をラクラクサポート!

自動調理鍋

ティファール

ラクラ・クッカー プラス コンパクト電気圧力鍋 CY352AJP

実売価格2万7940円

圧力調理や低温調理、「蒸す」「煮る」「炒め」などの機能に新たに「発酵」「ベイク」「無水調理」を追加した電気調理鍋。栄養とうまみの凝縮したラタトゥイユやパンなどが作れ、一台16役で使える。容量3Lで4人ぶんの調理が可能だ。

SPEC ●調理容量:3L●最大圧力:70kPa●搭載モード:圧力、蒸す、煮る、炒め、低温、無水、発酵、ベイクなど全16モード●コード長:約1.5m●消費電力:700W●サイズ/質量:約W260×H283×D285mm/約4.2kg

 

↑操作パネルに16モードすべてを表示。ボタンを押して選ぶだけのシンプルな操作で調理ができる

 

↑62度の側面角度がついた球状ポット(内鍋)を採用。優れた熱循環を生み出し、ごはんもふっくら炊き上がる

 

【プロのインプレ!】パン作りでは想像以上に本格派の焼き上がりで驚いた

「パン作りに挑戦してみましたが、生地がしっかり発酵し、想像以上に本格的な香りと焼き上がりに! 120〜150℃の温度設定で炒め物もでき、卓上ですべての調理を行えます。ファミリー世帯はもちろん、単身世帯にもオススメできる、マルチな電気調理鍋です」(平島さん)

 

↑22〜59℃まで1℃刻みで温度設定ができる発酵機能を新搭載。パン作りで大切な生地の発酵も失敗なく行える

 

【その4】室内の空気の除菌・脱臭と集じん・加湿を一台で完結!

除菌脱臭機

日立

次亜塩素酸除菌脱臭機 ジアクリン ZP-GA1000T

実売価格11万円

次亜塩素酸とフィルターのW効果を用いた除菌脱臭機。除菌や脱臭に効果の高い次亜塩素酸を本体内で生成し、加湿フィルターに浸透させて空気をきれいにする。プレフィルターの「自動おそうじ」機構搭載でお手入れもラク。空気清浄・加湿機能も備え、通年で使える。

SPEC ●清浄時間:10分(8畳/次亜塩素酸モード)/7分(8畳/空気清浄モード)●毎時最大加湿量:約550ml(次亜塩素酸モード)/約800ml(加湿モード)●タンク容量:約2.2L●運転音:15〜55dB●サイズ/質量:W360×H669×D278mm/13.3kg

 

↑フラップ、送風口、プレフィルターにステンレス素材を採用。ステンレスに含まれる金属イオンが接触した菌を抑える

 

↑背面パネル内側にプレフィルターの自動掃除ユニットを搭載。運転48時間ごとに上下に動き、ホコリを除去する

 

【プロのインプレ!】特有の“塩素臭”なしにペットのトイレ臭を見事に抑制!

「次亜塩素酸特有の、プールのような塩素臭がないのにペットのトイレのニオイが本当に気にならなくなりました。1時間ごとにターボ運転で室内の空気を強制循環させる『快速花粉コース』は花粉の季節に重宝します」(平島さん)

 

↑事前準備は水タンクに水と塩化ナトリウム1包を入れるだけ。専用ユニットで電気分解して次亜塩素酸を生成

 

【その5】グリルはもちろん炊飯まで可能な超絶トースター!

オーブントースター

アラジン

グラファイト グリル&トースター CAT-GP14A

3万9000円

トーストやグリルに加え、低温調理や煮物・炊飯など8つの調理メニューを搭載。温度センサーとマイコン制御でトーストの温度・焼き時間を自動設定し、極上のトーストを焼き上げる。専用のグリルパンを使ってチキンも丸ごと1羽調理可能だ。

SPEC ●ヒーター:グラファイトヒーター+石英管ヒーター●温度調節つまみ:40〜90℃(5℃刻み)/100〜320℃(10℃刻み)●焼けるトーストの枚数:4枚●サイズ/質量:W391×H276×D391mm/約7.1kg

 

↑グリルパンに加えて、すのこ、炊飯釜が付属。グリルパンは蓋にもなる浅型と容量が約2倍にアップした深型の2種類を用意

 

↑付属の炊飯釜を使う「炊飯」モードを搭載。熱伝導性の高いアルミ製釜が、短時間で土鍋のように炊き上げる

 

【プロのインプレ!】ローストビーフなど本格調理にも対応のマイコン技術が優秀

「遠赤グラファイト技術とマイコン制御でトーストが外サクッ、中モッチリの食感に! 熱の立ち上がりが0.2秒でオーブン調理が予熱不要なほか、温度管理が重要なローストビーフなどの低温調理も失敗なく行えます」(平島さん)

 

↑加熱速度の速い遠赤グラファイトで一気に焼き、トースト内の水分を保持。中がモチモチに仕上がる

 

【その6】高品位なデザインと最上級の空気清浄性能を兼備

空気清浄機

カドー

LEAF720

13万9700円

SPEC ●適用床面積:65畳●フィルター構成:プレフィルター/光触媒活性炭フィルター+特殊活性炭フィルター/抗菌HEPAタイプフィルター/特殊活性炭フィルター●運転音:34〜59dB●サイズ/質量:約W423×H714×D297mm/約18kg

 

↑空気の状態を3色LEDで可視化。周囲の明るさに応じてLED照度を調節するため、就寝時も眩しくない

 

↑本体天面に強化ガラス製タッチパネルを搭載。シンプルかつ高級感のあるデザインで、操作性も文句なし

 

【プロのインプレ!】ホコリやウイルスが床に落ちる前に取り切る王道モデル

「大風量ファンと高性能フィルターでホコリやウイルスなどが床に落ちる前に除去する発想は合理的です。HEPAフィルターに抗菌機能を加えたのも時流に合っています。シンプルかつ上質なデザインも魅力的!」(平島さん)

 

↑本体内のツインブーストファンが毎分13.8m3の空気を浄化。室内に入った有害物質も人が吸う前に除去

 

【その7】ユーザーの現在地を冷蔵庫が検知してクレバーに節電運転!

冷蔵庫

パナソニック

IoT対応冷蔵庫 NR-F607WPX

実売価格42万5180円

スマホのGPSと連携する冷蔵庫。ユーザーが自宅から離れると自動で節電運転が始まり、登録したスーパーなどへの滞在を確認すると予冷運転の開始を問う通知が届く。業務用レベルの急速冷凍機能を備え、食品の細胞の破壊を抑えておいしく冷凍できる。

SPEC ●定格内容積:600L●年間消費電力量:252kWh/年●クーリングアシスト機能:はやうま冷凍/はやうま冷却●除菌・脱臭機能:全室ナノイーX●サイズ/質量:W685×H1828×D745mm/116kg

 

↑アプリ内留守番モードの画面。スマホの位置情報で「外出」を検知するとすぐに節電モードへ移行する

 

↑微凍結パーシャル機能は、肉や魚が凍るギリギリの約−3℃で食品の酸化を抑制。豚肉なら14日鮮度を保つ

 

【プロのインプレ!】冷蔵庫内の食材の残量をスマホで確認し買い忘れが防げる!

「節電機能とともに優秀なのが、ストックマネージャー機能。卵や牛乳などアプリに登録した食材を冷蔵室内の重量検知プレートに載せると、出先から残量をスマホで確認できます。これで買い忘れや買い過ぎによる食品ロスを防げて超便利!」(平島さん)

 

【その8】スマートに一体化したゴミ箱と掃除機で清潔な室内を維持

ゴミ箱+掃除機

サンコー

センサー式ゴミ箱掃除機 吸っちゃうダストボックス

1万2800円

センサー付きの自動開閉式ゴミ箱が付属ツールを装着し掃除機に変身! 本体にフィルターを内蔵し、きれいな空気を排出する。ゴミ箱には市販のゴミ袋やレジ袋を使用可。キャスター付きで、掃除機がけも快適に行える。

SPEC ●ゴミ箱容量:6L●吸込仕事率:59W●センサー電源:単三形乾電池3本●ケーブル長:4.5m●付属品:ゴミ袋30枚、延長管2本、ホース、床用ノズル、隙間用ノズルほか●サイズ/質量:W252×H410×D252mm/4.44kg

 

↑天面のセンサーに手をかざすと自動でふたが開き、5秒後に閉まる。本体に触れずにゴミ捨てでき、ニオイも防げて便利だ

 

↑本体内のゴミバケツにフィルターを装着。排気はすべてこのフィルターを通って放出するので、部屋の空気を汚しにくい

 

【プロのインプレ!】掃除機置き場が不要で掃除後のゴミ捨てもなくしたのが画期的!

「掃除機の設置場所を節約でき、掃除機で吸ったゴミを捨てる手間まで解消できる“コロンブスの卵”的アイテム。フィルターは水洗いでき、お手入れも超簡単! モノを増やしたくないワンルームや個室での使用に最適です」(平島さん)

 

↑掃除機のホースや延長管を本体の四隅に装備。各パーツをすぐ組み立てて使え、収納場所も増えない

日立、極上ひと粒炊きの進化で一年中おいしいごはんを炊き上げる「ふっくら御膳」

日立グローバルライフソリューションズは6月10日、IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」(RZ-W100EM)を発表。7月3日から発売します。

 

日立グローバルライフソリューションズによると、ユーザーが炊飯器を購入する際に重要視しているのは「ごはんがおいしく炊ける」のはもちろんのこと、「お手入れのしやすさ」が挙がっているとのこと。そこで、ふっくら御膳は、新たな炊飯制御を採用したほか、お手入れのしやすさを向上させたとしています。

 

ふっくら御膳では、最高1.3気圧の圧力と最高107度の高温スチームで、ごはんひと粒ひと粒を丁寧に炊き上げる、日立独自の炊飯方式「極上ひと粒炊き」が進化。季節による水温の変化をセンサーで感知し、火加減や浸し時間を自動で調整することで、一年を通して「外硬内軟」のおいしいごはんに炊き上げることが可能になったそうです。

 

また、蒸気キャップを本体に内蔵することで、洗うパーツが内窯とふた加熱板、オートスチーマープレートの3点のみになりました。さらに、フレーム部には抗菌処理を施すほか、シリコン入りコーティングを採用するなど、お手入れを簡単にする工夫が施されています。

 

炊飯容量は0.5~5.5合まで。本体サイズは約幅248×奥行き302×高さ234mmで、重量は約6kgです。

シャキシャキ野菜を味わえる日立の新「ヘルシーシェフ」が登場

日立グローバルライフソリューションズは6月3日、スマホと連携できる過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ MRO-W1Z」を発表。7月3日から発売します。想定価格は10万4500円となる見込みです。

 

日立グローバルライフソリューションズによると、自宅での食事機会が増えたことで、オーブンレンジには調理の時短や省手間などへの貢献が期待されているそうです。また、食生活においては「野菜を多くとることを心がける」「献立に悩むことが多い」といった調査結果が出ているとのこと。

 

そこで、MRO-W1Zは火加減をオートコントロールすることで、手軽においしい料理を作ることができるほか、オートメニューを拡充し、献立の幅を広げられるとしています。

 

具体的には、食品の重さと温度をはかる日立独自の「Wスキャン」に、野菜をシャキシャキに仕上げる新制御を採用。食品の重さと表面温度から必要な加熱量を算出したうえ、短時間で食品の温度変化を見極めるセンシング技術により、最高1000Wの火力で一気に調理します。この制御によって、野菜から出る水分を抑えて、シャキシャキの食感に仕上げてくれるとのこと。

 

また、Wスキャンを使ったオートメニューには、最高1000Wの火力で野菜をシャキシャキに仕上げる「野菜シャキシャキメニュー」と、最短1分で1人分のおかずができる「最短1分スピードメニュー」を追加。これに加えて、従来から好評だった「簡単プラボウルメニュー」や、「冷凍から焼き物」、「クックパッド」や食品メーカーと共同開発したオートメニューを用意しています。

 

さらに、献立決めや本体の操作をスマホからできる「ヘルシーシェフアプリ」と連携が可能となっています。

 

本体サイズは幅497×奥行き442×高さ375mmで、重量は約18kg。庫内の容量は30Lとなっています。このほか、加熱方式はレンジ、オーブン、グリル、スチーム、加熱水蒸気を採用しています。野菜不足になりがちな人にピッタリなモデルと言えそうです。

空清と加湿も付いた全部盛り! 日立の次亜塩素酸除菌脱臭機「ジアクリン」デビュー

日立グローバルライフソリューションズは、次亜塩素酸除菌脱臭機「ジアクリン」ZP-GA1000Tを4月24日に発売します。実売予想価格は11万円前後。

↑次亜塩素酸除菌脱臭機「ジアクリン」ZP-GA1000TのサイズはH669×W360×D278
mmで、質量は13.3kgです。清浄時間は次亜塩素酸モードで8畳10分、加湿モードで8畳10分、空清モードで8畳7分。加湿量は最大800ml/h、タンク容量は2.2L

 

次亜塩素酸とフィルターのW効果で、空気の汚れやニオイを分解・捕集

本製品は、空気清浄機能と加湿機能を備えた次亜塩素酸除菌脱臭機。次亜塩素酸とフィルターのW効果で吸い込んだ空気の汚れやニオイを分解・捕集し、キレイにした空気を最大約6.7m3/分の大風量で素早く届けます。

 

その仕組みは、本体内部の次亜塩素酸生成ユニット内で水と塩化ナトリウムを電気分解し、次亜塩素酸(電解水)を生成。加湿フィルターに浸透させて、除菌・脱臭に活用します。さらに、アレルオフHEPAフィルターによって、0.3μmの微粒子を99.97%以上集じん。花粉やダニのフン、猫のフケなどのアレル物質を、フィルターに塗布したアレルオフ成分が抑制します。加湿のみのモードも備えており、最大800ml/分のパワフルな加湿が可能です。

↑内部イメージ。次亜塩素酸生成ユニットとアレルオフHEPAフィルターを搭載しています

 

フラップと吹き出し口のネット、プレフィルターには除菌効果を付与したステンレスを採用しているので、清潔に使えるのも魅力です。自動おそうじ機能も搭載しており、プレフィルターのホコリを自動で除去してくれるのもうれしいところ。室内の空気を徹底的に清潔に保ちたい方、加湿機能もほしいという方はぜひ注目してみてはいかがでしょうか。

↑自動おそうじユニットの抗菌ブラシがプレフィルターのホコリを除去

 

ヘッドに緑色LEDを搭載! ゴミが見やすくなった日立の掃除機「パワかるスティック」

日立グローバルライフソリューションズは、コードレススティッククリーナー「パワかるスティック PV-BL30H」を3月中旬から発売します。実売予想価格は税抜7万5000円前後です。

↑スティック時(左)のサイズはW230×D230×H1010㎜で、標準質量は1.4㎏。充電時間は約3.5時間で、連続使用時間は強運転時約8分、標準運転時約40分。写真右は新「スティックスタンド」収納時

 

ゴミを浮かび上がらせる「ごみくっきりライト」を搭載

「パワかるスティック PV-BL30H」は「パワフル スマートヘッド」に、白色に加えて緑色のLEDライトを採用した「ごみくっきりライト」を新搭載。緑色は人がもっとも明るく感じる波長に近く、照らされたゴミとゴミの影の明暗の差を大きくするため、ゴミを見えやすくします。さらに、合計7灯の光を効率的に集める新設計のレンズで前方を照射。これらによって、見えにくかったゴミを浮かび上がらせます。

↑見えにくかったゴミを浮かび上がらせる「ごみくっきりライト」を新搭載

 

延長パイプの設計に、解析を通じて部分的に薄肉化を行うことで強度を保ちながら軽くする「トポロジー最適化」手法を採用。また、日立独自の「ハイパワー3Dファンモーター」により、空気の流れを効率よく制御します。さらに、モーターの素材にアルミを採用することで、標準質量1.4kg(本体質量0.95kg)の軽量ながら強力パワーを実現しました。

↑部分的に薄肉化を行うことで強度を保ちながら軽くする「トポロジー最適化」(右)を採用

 

↑アルミを採用して軽量化と強力なパワーを実現した「ハイパワー3Dファンモーター」

 

このほか、電池は交換して使えるカセット(着脱)式を採用し、別売りの電池により連続使用が可能となります。また、新「スティックスタンド」に本体と一緒に付属のツールもすべて収納できるため、ツールの収納スペースが不要で、使いたいツールがサッと迷わず取り出せます。髪の毛などが絡まりにくく、お手入れがラクな「からまんプレス構造」や掃除しにくい壁際も掃除できる「クルッとヘッド」、家具の下など低いところを掃除できる「ペタリンコ構造」なども便利です。

 

その名の通りパワーと軽さを両立し、使い勝手も高めた「パワかるスティック」。新生活のパートナーとして、注目してはいかがでしょうか。

↑新「スティックスタンド」にすっきり収納できます

 

【2021冬 コードレススティック掃除機6選】バルミューダからも登場!賃貸や狭小住宅にもおすすめの手軽で高機能な最新モデルは?

家で過ごす時間が増えるなか、その時間を快適に過ごすためには、気になるたびにこまめに掃除をして、きれいな部屋を保つことが大切です。とはいえ、やっぱり掃除は大変だし、ちょっと面倒。そう感じている人も多いのではないでしょうか?

 

そこでおすすめしたいのが、スティック型のコードレス掃除機。コンパクトで気軽に使えるだけでなく、吸引力やごみの捨てやすさなど、掃除に便利な機能がどんどん進化しています。今回は、自分に合った掃除機選びのポイントや、今買い替えたい最新のスティック型掃除機について、家電のトレンドや機能に詳しい家電ライターの田中真紀子さんに教えていただきました。

 

掃除機を買い替えるなら“コードレススティック型”がおすすめ

バルミューダ「BALMUDA The Cleaner」

 

キャニスター型に加え、スティック型やロボット型など、多様化している掃除機。それぞれにメリットがあるので、自分のライフスタイルに合わせて選択することが大切です。

 

なかでもコードレススティック型掃除機は、コンセントの位置を気にせずにいつでもどこでも掃除ができ、コンパクトで収納場所も取らないなど、賃貸物件などコンパクトな家に住んでいる人にはぴったりです。そんなスティック型掃除機は、近年ますます注目を集めていると田中さんは言います。

 

「スティック型掃除機のニーズは年々伸びていたのですが、2019年にはメイン機として支持を集めていたキャニスター型の需要を上回る結果となりました。スティック型は吸引力が弱い、稼働時間が短いという印象をお持ちの方もいると思いますが、各メーカーの技術革新により、改善されつつあるんですよ。

さらに最近は新型コロナウイルスの影響で、おうちにいる時間が増え、掃除をする頻度が高まったという話をよく耳にします。そんなとき、パッと手に取れて、使い勝手がいいスティック型掃除機が1台あると、とても便利だと思います」(家電ライター・田中真紀子さん、以下同)

 

自分に合った掃除機を選ぶ際に注目したい3つのポイント

いざ、掃除機を買い替えよう! と思いたっても、メーカーも機種もいろいろとあって迷ってしまいますよね。そこで、実際に田中さんがスティック型掃除機を選ぶ際に注目しているポイントを3つ教えてもらいました。掃除機選びの参考にしてみてください。

 

ポイント1. まずは自分が気に入るデザインを

田中さんがまず注目するのは、掃除機のデザイン。メーカーによって強みはそれぞれあれど、機能的にはほぼ互角になってきているそう。そのため、自分の好きなデザインの掃除機を選ぶことは、重要なポイントのひとつだと話します。

 

「自分の好きなデザインでなければ、部屋の隅に置いたり、押し入れに収納してしまったりする人が多いと思います。そうなってしまうと、掃除機を目にする機会が必然的に減ってしまうので、『掃除をしよう!』という気持ちも薄れてしまうのではないでしょうか。最近のスティック型掃除機は、スタイリッシュで洗練されたデザインのものも多く発売されていますので、自分の好きなデザインを見つけて、掃除へのモチベーションを上げることも大切ですよ」

 

ポイント2. 稼働時間は、自分のライフスタイルに合わせてチェック

次に注目すべきは、稼働時間。充電式のスティック型掃除機は稼働時間が限られていますので、特に確認しておきたいポイントです。

 

「稼働時間の長さは、自分のライフスタイルに合わせてチェックしていきましょう。週に1回、家中を掃除するような人は、稼働時間が長めの機種を選んで。逆に、毎日こまめに掃除をするような人にとっては、そこまで重視しなくていいポイントかもしれません。稼働時間の長い掃除機は、バッテリーが大きいのでどうしても重たくなりがち。どの要素を重視するべきなのか、一度自分の掃除スタイルを見直してみるといいかもしれませんね」

 

ポイント3. 付属のアタッチメントにも注目

掃除機を買うと、付属品としてついてくるアタッチメント。豊富なアタッチメントがあれば、1台で家中を掃除することができます。

 

「すきまノズルやふとんの掃除に使うヘッドなど、付け替えるだけでいろいろな場所を掃除できるアタッチメントは要チェック。メーカーや機種によって個性的なアイテムを用意していたりするので、本体の性能だけでなく、忘れずに確認しておきましょう」

ダイソン「Dyson Micro 1.5kg」に付属するアタッチメント

 

家電のプロがおすすめ! 最新スティック型掃除機 6選

掃除機選びのポイントを踏まえ、具体的におすすめの最新のスティック型掃除機を紹介していただきました。

 

1. 浮いているかのような新感覚! バルミューダ初の掃除機「BALMUDA The Cleaner」

バルミューダ「BALMUDA The Cleaner」
5万4000円+税

家電ファンから近年、注目を集めているプロダクトメーカー、バルミューダからついに掃除機が発売しました。

 

「『クイックルワイパー』にヒントを得て作られたこの掃除機は、360℃回転するヘッドがなによりの魅力。小回りが利くので、椅子や机の下や、家具の隙間なども思い通りにお掃除できます。また、“ホバークラフト”のようにスムーズなかけ心地も特徴です。実際に起動してみると、いままでに経験したことのないような浮遊感に、本当に驚きました。長い廊下があるお家や、床面が広いお部屋にお住まいの方は思わずかけたくなるはず。ぜひ試してほしいですね」

 

ホバークラフトに着想を得たヘッドが独創的。2本のブラシがそれぞれ内側に回転し、床面との摩擦を減らします。運転を開始したとたん“浮いている”ような感覚になるような、軽い取り回しには驚くはず

 

ユニバーサルジョイントによって360度の方向にスティックを曲げられ、椅子の下などにもスイスイ潜り込みます

 

「スイッチはスティック上部の1つのみ。1度押したら起動、長押しで強モードに移行できます。シンプルな操作性も注目のポイントです」

 

「洗練されたデザインも魅力の1つ。1本のほうきのようなスタイリッシュな見た目で、立てかけておくだけでもとってもおしゃれ。すっきりとシンプルなインテリアを好まれる方にオススメです」

 

【商品情報】
・カラー=ホワイト、ブラック
・製品重量=約3.1kg
・最長稼働時間=標準モード30分/強モード10分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ハンディハンドル、すきま用ノズル、充電スタンド、充電アダプター、メンテナンスブラシ

 

2. 憧れのダイソンの掃除機を軽く取り回しやすくした「Dyson Micro 1.5kg」

ダイソン「Dyson Micro 1.5kg」
5万9000円+税

ダイソンから、1.5kgの最軽量モデルが登場しました。ダイソンならではの高い吸引力と、微細なホコリも99.99%捕らえて逃がさない、圧倒的な捕集力が特徴です。

 

「吸引力が強く、ハイスペックな機能が満載なダイソンの掃除機は、どうしても重く感じる人が多かったようです。しかし、10月に発売された『Dyson Micro』は、1.5kgと超軽量。本体も小型化され、小柄な女性やご年配の方でも扱いやすいように改善されました。本当に軽いので、エアコンや家具の上など、高いところも難なく掃除できますよ」

 

定評ある吸引力、集塵力は健在。8つのサイクロンと独自開発のパワフルなモーターによって、0.3μmもの微細なホコリを99.99%キャッチしながら、吸引力をキープします。

 

アタッチメントには、布団やマットレスの掃除に便利な「ミニモーターヘッド」や、高所の掃除に便利な「コンビネーション隙間ノズル」などを搭載。床の掃除だけでなく、さまざまな場面で活躍します

 

「ダイソンの掃除機は、もっとパワフルな吸引力を誇るモデルや、アタッチメントがさらに豊富についているモデルなど、多種多様です。今回、最軽量モデルの『Dyson Micro』が発売されたことで、より選択肢が広がったのだと思います。吸引力を重視したいのであれば、最上位モデル、扱いやすさを重視するのであれば『Dyson Micro』と、自分にあったモデルを見つけてみてください」

 

【商品情報】
・カラー=シルバー
・製品重量=1.5kg
・最長稼働時間=20分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ミニモーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル、卓上ツール、収納用ブラケット、ツールクリップ

 

次のページで、そのほかの4モデルをチェックしてみましょう。3モデル目は、日本人のニーズをぎゅっと凝縮した米国ブランドです。

3. 米国ブランドながら日本人のニーズをぎゅっと凝縮した「EVOPOWER SYSTEM」

シャーク「EVOPOWER SYSTEM」
CS401J(マルチフロア対応)=4万5000円+税

CS200J(フローリング専用)=3万円+税

ハンディクリーナーで絶大な人気を誇る、アメリカの掃除機ブランド「シャーク」が、今年8月にスティック型掃除機を発売しました。登場したのは、マルチフロア対応の「CS401J」(写真左)と、フローリング専用の「CS200J」(右)の2種。特徴は、何と言っても日本人の掃除スタイルをとことん調査して設計された、デザインと機能性だと田中さんは語ります。

 

「日本の住環境に適したサイズ感や、シンプルで無駄のないフォルム、日本人の感性にマッチするよう考えられたカラーリングなど、どんなインテリアにもなじむ高いデザイン性を兼ね備えています。もちろん機能性も抜群です。マルチフロア対応機種に搭載されているブラシローラーは、髪の毛が絡みにくい仕様。その他にも、ワンタッチで手を汚さずにごみが捨てられたり、スタンドに立てたままハンディ部分だけ引き出せたりと、手間を省くために計算された機能の数々は注目です」

マルチフロア対応モデルでは、ヘッドに「ブラシレスパワーフィン」を新開発し搭載。床にしっかり密着し、大小のゴミをすくい取れるうえ、髪の毛やペットの毛などの絡みつきを解決しています

 

「さらに、11月に発売となった数量限定のFLEXモデル『CS501J』は、ボタン1つでパイプを曲げることができる機能付き。かがまずに家具の下を掃除することができるので、より快適に掃除することができますよ」CS501J(マルチフロア対応FLEXモデル)5万円+税

 

【商品情報】

CS401J(マルチフロア対応)
・カラー=ロイヤルブルー、メタリックグレイ
・製品重量=約1.9kg
・最長稼働時間=最大24分(バッテリー2個使用時)
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ブラシ付き隙間用ノズル、マルチノズル、布団ノズル、ミニモーターヘッド、充電ドック兼アクセサリースタンド、リチウムイオンバッテリー(2個)

CS200J(フローリング専用)
・カラー=ルビーレッド、ノルディックブルー
・製品重量=約1.5kg
・最長稼働時間=最大12分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ブラシ付き隙間用ノズル、マルチノズル、布団ノズル、充電ドック兼アクセサリースタンド、リチウムイオンバッテリー(1個)

 

4. 軽くても抜群の吸引力をもつパナソニック「パワーコードレス」

パナソニック「パワーコードレス(MC-SB51J)」
オープン価格(実勢価格=5万円前後)

パナソニックのパワーコードレスシリーズは、キャニスター型の吸引力にも匹敵するパワーが自慢のスティック型掃除機です。2020年7月に発売した最上位機種「パワーコードレス MC-SBU840K」は、メーカー独自の「からまないブラシ」が搭載され、髪の毛やペットの毛も難なく吸い込みます。様々な機種が発売されている同シリーズですが、田中さんのオススメは10月に登場した、軽量モデルの「MC-SB51J」なのだとか。

 

「最上位モデルのハイスペックな仕様はとても魅力ですが、賃貸やひとり暮らしの人には十分すぎるかもしれません。そこでおすすめしたいのが『MC-SB51J』。1.6kgと軽量にもかかわらず、持ち前のパワフルな吸引力も両立。また、目に見えないごみまで逃さない『クリーンセンター』が搭載されているので、取りこぼしなくお掃除することができます。どんなインテリアにも馴染む、ナチュラルなベージュの色味も素敵ですね」

 

モーターには、コンパクトながら最適な回転数でハイパワーを出力する「小型モーター」を搭載。強力な吸引力と軽さを両立しています

 

花粉やダニのフンなど、約20 μmのハウスダストまで検知するクリーンセンサーを搭載。ゴミがあると赤色に点灯し集中的に掃除すべき箇所がわかります。また自動運転ならゴミの量に合わせてパワーを制御し、効率よく運転します

 

【商品情報】
・カラー=ベージュ
・製品重量=1.6kg
・最長稼働時間=自動モード 約10分~22分/強モード 約6分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ふとん清潔ノズル、ブラシ付きすき間ノズル

 

5. 1.1kgと驚愕的軽さの日立「ラクかるスティック」

日立「ラクかるスティック(PV-BL2H)」
オープン価格(実勢価格=6万5000円前後)

日立の最新機種は、何と言っても1.1kgと驚愕の軽さが特徴です。これまでのスティック型掃除機にはなかった最軽量モデルで、より気軽に、快適に掃除することができます。しかし、軽いだけではない魅力が満載だと、田中さんは話します。

 

「家中を掃除できる吸引力や、フローリングの磨き効果もある『かるふきブラシ』、吸い込んだごみをぎゅっと圧縮して捨てやすくする『からまんプレス構造』など、日立の技術力がぎゅっと凝縮された掃除機です。また、引き出しの中を掃除する際に便利なアタッチメントの『ほうきブラシ』も要チェック。吸込み口がチューブ状になっているので、クリップなどの小物を吸い込まず、ほこりだけを吸い込むことができるユニークなアイテムです」

 

空気の流れを利用しダストボックスに溜まったゴミを圧縮するので、捨てる際にまとめて捨てられる上、内筒に髪の毛が絡まりにくいのもポイント

 

メインとなる「パワフル スマートヘッド light」のほか、「すき間用吸口」「ハンディブラシ」など個性的なアタッチメントが充実。とくに田中さんも注目の「ほうきブラシ」は、チューブ状の吸込口を持ち、クリップなど軽量な小物を吸ってしまうことなくごみだけを吸引するので便利

 

【商品情報】
・カラー=シャンパンゴールド
・製品重量=1.1kg
・最長稼働時間=標準 約30分/強 約8分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ハンディブラシ、ほうきブラシ、すき間用吸口、延長パイプ、スティックスタンド、ACアダプター、お手入れブラシ

 

6.“紙パック式”搭載でゴミ捨てが楽なツインバードの最新モデル

ツインバード「コードレススティック型クリーナー」
オープン価格(実勢価格=1万9800円+税)

新潟県燕市に本社を置く日本の家電メーカー、ツインバード。2020年11月に発売された最新モデルは、安価で購入できるだけでなく、吸引力もしっかり。シンプルでスタイリッシュなデザインも注目です。

 

「ツインバードの掃除機は、スティック型には珍しい紙パック式を採用しています。紙パック式は、サイクロン式よりもホコリの舞い散りが軽減されるので、よりクリーンにごみを捨てることができます。紙パックはランニングコストがかかると不安に思う方も多いかもしれませんが、購入時には約約2年分(25枚)の使い捨てパックが付いてくるそうですよ。手頃な価格なので、ひとり暮らしの方も手に取りやすいのが、なによりの魅力です」

 

集塵システムには、微細なタルク粉も99.6%キャッチする不織布素材をした紙パックを採用し排気もクリーン。捨てる際もゴミの舞い上がりがなく快適です

 

ヘッドは自走式なのでカーペットの上でもスムーズに操作でき、関節部のジョイントとボールキャスターの効果で、フルフラットにできるなど取り回しも自在

 

【商品情報】
・カラー=メタリックグレー
・製品重量=約 1.4 kg
・最長稼働時間=自動モード 約30分/強モード 約7分
・集塵方法=ダストパック式
・付属品=ACアダプター、延長管、パワーブラシ、すき間ノズル、収納フック、使い捨てダストパック×25 (本体に1枚装着済み)

 

「自分にあった掃除機を見つけるためには、自分のライフスタイルを見直して、デザイン、機能、値段など、何を一番重視するかをまず考えてみてください。そうすれば、あなたにピッタリの1台が見つかるはずです」

 

【プロフィール】

家電ライター / 田中真紀子

白物家電、美容家電を中心に、雑誌、ウェブなどで執筆。家電製品の検証やレビュー記事では、主婦目線を大切にした感性に定評がある。ベビー用品、生活雑貨、医療など、暮らしにまつわる記事も手がける。近年は専門家としてコラム執筆やメディア出演も多数。
ブログ=https://ameblo.jp/makiko-tanaka89/entry-12313996618.html

 

人気モデル多数! 最新「炊飯器」価格帯別ピックアップ3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、炊飯器。高級モデルは「吸水〜沸騰〜蒸らし」の各工程が高精度。ただし、下位機種にも上位機種の技術を踏襲した人気モデルが多いので要チェックだ。メーカーごとに異なる味の傾向、お手入れのしやすさを吟味しよう。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新炊飯機、“買い”のポイント

加熱温度や蒸らしの温度調節によりふっくら&粒立ちの良い食感を実現

おいしさにこだわるなら米の銘柄や食感の「炊き分け」機能に注目

・内ブタや天面などのお手入れのしやすさも満足度に大きく影響

 

私たちが解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

炊飯器の検証企画を多数手がける。製品チェックでは、ごはんの味に加え使いやすさやメンテのしやすさにもこだわる。

家電ライター

コヤマタカヒロさん

PCからキッチン家電まで幅広い分野に精通。家電テストの空間「コヤマキッチン」を運営し、米・食味鑑定士の資格も持つ。

 

「ふっくら粒立ちある食感」と「炊き分け」機能がトレンド

最新の炊飯器は「ふっくらしつつ粒立ちがしっかりとした炊き上がり」がトレンド。家電ライターのコヤマタカヒロさんはこう語る。

 

「象印マホービンの〝炎舞炊き〟、日立の“ふっくら御膳〟は特にその傾向が顕著。パナソニックの〝おどり炊き〟もごはんの食感のバランスが絶妙でオススメです」(コヤマ)

 

さらに、高級モデルが積極的に導入しているのが「食感炊き分け」機能。機種によっては数十種の炊き分けに対応する。

 

「近年、各地域から新種のお米が続々と登場。様々な品種を適切に炊き、最もおいしく味わうための『銘柄炊き分け』機能を搭載するモデルにも要注目です」(コヤマ)

 

一方、炊飯器選びで忘れてならないのがメンテのしやすさだ。

 

「内釜の重さや内ブタの洗いやすさが、毎日の家事の負担に大きく関わります。仕事や育児が忙しい家庭は特にここをチェックすると、購入後に後悔しません」(青木)

 

【《松》クラス】予算額11万円以上

この価格帯の炊飯器は高火力加熱や蒸らしでの温度調節などにこだわり抜いた製品ばかり。「炊き分け」機能も優秀で、どれも“米好き”が満足できる1台だ。高額なだけによく吟味しよう。

 

【No.1】炎のゆらぎまで再現することで甘く粒立ち良い味わいを実現

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き” NW-LA10

実売価格11万8680円

IHヒーターの細かな火力制御でかまどの大火力と炎のゆらぎを再現。甘く、粒立ってふっくら感のあるごはんに仕上げる。炊いたごはんの感想を入力すると炊き方を変えて食感を調整する「わが家炊き」機能搭載。麦ごはんも2通りの食感に炊き分けできる。

SPEC ●炊飯技術:炎舞炊き(ローテーションIH)●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・金芽米・雑穀米ほか ●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄〜くろがね仕込み〜豪炎かまど釜
炊き分け 食感121通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

↑釜底の6つのIHヒーターをローテーション加熱して強い対流を生む。単位面積あたりの火力も従来比4倍以上(※)
※:2017年モデルNW-AT10型との比較

 

↑天面パネルはフラット形状で汚れを拭き取りやすい。内ブタの構造もシンプルで、手入れがラクなのがうれしい

 

↑内釜はIHと好相性の鉄素材をアルミとステンレスの層でサンド。蓄熱性・発熱効率・熱伝導性を高め、炎舞炊きの大火力を生かす

 

<クロスレビュー!>

ごはんを好みの食感にする「わが家炊き」がユニーク

「121通りの食感から、ユーザーの好みの食感に自動調整して炊く『わが家炊き』はほかの炊飯器にない機能。玄米や雑穀米メニューが充実し、ヘルシー志向の人も気に入るはずです」(青木)

 

米の味を追求するなら断然オススメ!

「ローテーション加熱で米を激しく舞わせてしゃっきり感ともちもち感、甘みの強い“うまいごはん”が炊けます。純粋に“米”のおいしさで選ぶなら、トップクラスの電気炊飯器です」(コヤマ)

 

【No.2】米のうまみを引き出す技術で全国の米どころが認める味に

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 Wおどり炊き SR-VSX100

実売価格12万円前後

米の鮮度を判別し、最適な炊飯に微調整。炊き上げ工程の強火時間を長くすることで、ハリのあるごはんに仕上げる。炊き込みごはんもベタつかずほぐれやすい食感に。58銘柄の炊き分け機能を装備し、「星空舞」など新銘柄にも対応。

SPEC ●炊飯技術:Wおどり炊き ●炊飯時消費電力:約1210W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽/分づき米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W275×H234×D361mm/7.7kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 ダイヤモンド竃釜
炊き分け 銘柄炊き分け58銘柄
保温時間 24時間(スチーム保温)

 

 

↑通電切り替えと加圧減圧の「Wおどり炊き」でもちもちのごはんに。IHの大火力で釜を包み込み、米のうまみを最大限引き出す

 

↑炊飯や保温などの基本操作は3つの物理ボタンでシンプルに。「銘柄炊き分け」などの細かい設定はタッチパネルで行う

 

↑追い炊き・蒸らし時に220℃の過熱水蒸気を釜内に噴射。米の芯まで熱を浸透させうまみをコート

 

<クロスレビュー!>

炊飯能力だけでなく操作性とメンテ性も秀逸!

「ごはんの味はもちろん、タッチパネルが操作しやすいのも好印象。銘柄炊き分けでは58もある登録銘柄からお目当てをスムーズに探せます。内釜も軽く、洗い物がとてもラクです」(青木)

 

甘みや食感のバランスも本体の総合力も最高ランク

「ごはんの甘みや食感のバランスが抜群。米のセンシング機能で、夏場など米の鮮度が落ちる時期でもおいしいごはんが食べられる。保温機能も優秀で、まさに最高ランクです!」(コヤマ)

 

【No.3】〈炊きたて〉50周年の“技”で極上のごはんを炊き上げる!

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPL-A100

実売価格12万4220円

同社の土鍋炊飯技術を結集した<炊きたて>50周年記念モデル。土鍋特有の細かく大量の泡が炊飯中に米を包むため米同士がぶつかって傷つきにくく、もっちりつややかなごはんに仕上がる。銘柄炊き分け機能は50銘柄。

SPEC ●炊飯技術:土鍋ご泡火炊き+丹精仕上げ ●炊飯時消費電力:1080W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦めし押麦ほか ●サイズ/質量:約W290×H220×D351mm/約7.4kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 四日市萬古焼本土鍋
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間

 

↑「丹精仕上げ」は蒸らし時に徐々に圧力を下げ、余分な蒸気を放出。ごはんの甘みとツヤを引き出す

 

↑露が溜まるフレーム部は傷がつきにくい「クリアハード」仕様。サッと拭くだけで汚れも落ちる

 

↑少量(1合)を炊く際は専用土鍋中ブタをセット。炊飯空間を狭くして炊きムラを防ぎ、香り高く仕上げる

 

<クロスレビュー!>

おひつに学んだ保温技術やお手入れのしやすさが光る

「香ばしい香りのごはんが絶品。木製のおひつが呼吸するように中の水分と温度を整える保温技術を採用し、炊きたての味が長持ちします。拭きやすい天面パネルやフレームも◎」(青木)

 

土鍋+ガス火で炊いたような香り高いごはんが堪能できる

「ガスコンロで土鍋を使って炊いたような香りが楽しめます。50銘柄炊き分けや少量炊飯など機能も充実。3段階の火加減調節でおこげが楽しめるのも他機種にない魅力です」(コヤマ)

 

【《竹》クラス】予算額6万円〜11万円

ここで紹介する3モデルは、どれも各社の最上位モデル。松クラスよりも価格こそ安いが、スペックはほぼ同等と考えていい。炊き上がりが好みなら迷わず買いだ!

 

【No.1】本物の炭(※)でできた釜でふっくら粒立ち良く炊き上げられる

(※)木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

三菱電機

三菱ジャー炊飯器「本炭釜 KAMADO」NJ-AWB10

実売価格11万円

IHと相性が良く発熱性の高い炭釜で大火力炊飯でき、ふっくら粒立ち抜群のごはんが炊き上がる。銘柄炊き分けは50銘柄に対応し、冷凍してもおいしい「まとめ炊き」モードなど機能も多彩だ。音声ナビと液晶のデカ文字表示で操作も快適。

SPEC ●炊飯技術:本炭直火炊き/八重全面加熱/本・熱密封かまど構造 ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:無洗米・玄米・胚芽米・発芽米・長粒米ほか ●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.8kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 本炭釜
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間(始めの12時間はたべごろ保温)

 

↑二重の内ブタはワンタッチで取り外し可能。軽くて凹凸が少なく簡単に洗える。職人手作りの内釜を洗う際は丁寧に扱おう

 

↑八重構造のヒーターで米全体に熱を伝え粒感を立たせる。釜は羽釜構造にすることで熱を逃がさず香り高いごはんに

 

<クロスレビュー!>

ふっくらほぐれる食感と鮮やかな米のうまみが魅力

「ふっくらしつつ口の中でほぐれる食感と、鮮やかな米のうまみがしゃっきり派の人にオススメ。長粒米専用モードで、ジャスミンライスもおいしい。職人こだわりの内釜は大切に扱って」(青木)

 

非圧タイプは銘柄ごとの味の違いもわかりやすい!

「大手メーカーのフラッグシップ機では唯一の非圧タイプ。圧力をかけないのでしゃっきり感のあるごはんが炊けます。銘柄炊き分けも、米の甘み成分が出過ぎず銘柄ごとの味が引き立ちます」(コヤマ)

 

【No.2】京都の老舗米店がこだわる“外硬内軟”の味を実現!

日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100DM

実売価格8万1040円

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」の炊飯の極意を電気炊飯器で実現。1.3気圧の圧力と107℃のスチームで米の輪郭と甘みを際立たせて炊き上げる。カーボンフッ素加工の内釜はそのまま洗米可能。

SPEC ●炊飯技術:極上ひと粒炊き ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米(発芽玄米)・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:W248×H232×D302mm/約6.0kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 大火力沸騰鉄釜
炊き分け 食感4通り(極上コース)
保温時間 40時間(スチーム)

 

<クロスレビュー!>

蒸気がほとんど出ないので棚に置いたまま炊けて便利

「ハリがあって中がふっくらなごはんの食感が絶妙。炊飯中にほとんど蒸気が出ない構造なので、棚に置いたまま炊けて使い勝手も良いです」(青木)

 

しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事な炊き上がり

「圧力とスチームを利用した炊き上がりは、しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事。コスパ最高のフラッグシップモデルです」(コヤマ)

 

【No.3】伊賀焼の人気土鍋を電化し、ふっくら甘い至高のごはんに!

シロカ

かまどさん電気 SR-E111

実売価格6万4584円

伊賀焼の人気土鍋を使った機種。土鍋と好相性のシーズヒーターを採用してガス炊きを再現し、ふっくら甘く後味さっぱりのごはんに。土鍋がごはんの水分を最適な状態に保つため、冷めても美味。

SPEC ●炊飯技術:電熱ヒーター式 ●炊飯時消費電力:1300W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・おかゆ・おこげ ●サイズ/質量:約W300×H261×D300mm/約7.6kg

炊飯容量 1.0〜3.0合
内釜
炊き分け 食感3通り
保温時間

 

<クロスレビュー!>

土鍋炊飯がスイッチひとつで失敗なくできるのはスゴい

「火加減が難しい土鍋炊飯を電化し、スイッチひとつで失敗せずに炊けるのはスゴい。工芸品の風合いがあるデザインも高級感たっぷりです!」(青木)

 

保温機能などはないがそのおいしさはオンリーワン

「土鍋ならではの、甘みが強くもっちりして香り高いごはんが特徴。保温機能もないシンプルな作りですが、その味はオンリーワンです!」(コヤマ)

 

【《梅》クラス】予算額2万円〜4万円

この価格帯では、松や竹クラスの高級モデルに搭載される高機能を厳選して搭載。ベースのコストを抑えた“一点豪華主義”的なモデルが狙い目だ。シンプルさを求めるならオススメ!!

 

【No.1】ベストの炊き上がりを銘柄ごとに実現する高コスパ炊飯器!

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄量り炊き 圧力IHジャー炊飯器 KRC-PC50-B

実売価格3万8280円

米の銘柄ごとに加熱工程と加圧時間を調整し、それぞれのおいしさを最大限に引き上げる圧力IH炊飯器。大型タッチパネルで操作もスムーズだ。「こだわり炊き分け」ボタンで、「冷凍ごはん」モードや「おむすび」モードなどを選べるのがユニーク。

SPEC ●炊飯技術:圧力IH式 ●炊飯時消費電力:1230W ●白米以外の炊飯メニュー:炊き込み・玄米・食物繊維米 ●サイズ/質量:W265×H242×D382mm/6.6kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 極厚銅釜
炊き分け 銘柄炊き分け40銘柄
保温時間 銘柄炊き分け40銘柄

 

↑内釜に米を入れると最適な水量が表示され、ベストの炊き上がりを実現可能。よそったごはんのカロリーも表示できる

 

↑大火力のIHヒーターで内釜を上下から加熱。1.25気圧・105℃で炊き上げることで、ごはんの柔らかさと粘り、甘みが増す

 

<クロスレビュー!>

高級モデルのような銘柄炊き分け機能が優秀

「高級モデルに搭載される銘柄炊き分け機能をこの価格で実現したのがスゴい。ごはんのカロリー表示機能や食物繊維モードなど、健康を気遣う人にやさしい機能も見逃せません」(青木)

 

水加減を自動で教えてくれてシニア世代も大助かり!

「水量は少しの違いでごはんの味を変えてしまうが、それを自動で教えてくれるのは視力が心配なシニア世代も大助かり。銘柄炊き分けや発酵コースなど+αの機能も充実しています」(コヤマ)

 

【No.2】かまどの熱対流を再現し、米をふっくら炊き上げる

東芝ライフスタイル

真空圧力IH炊飯器 RC-10VSP

実売価格3万6990円

丸底60℃の銅釜でかまどのような熱対流を生み、ふっくら甘いごはんに。独自の真空技術で米の芯まで吸収させ、時短でおいしく炊き上げる。冷めてもおいしい「お弁当コース」など白米メニューが充実。

SPEC ●炊飯技術:炎匠炊き ●炊飯時消費電力:1250W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W296×H265×D387mm/約5.9kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鍛造かまど銅釜
炊き分け 食感3通り
保温時間 40時間(※)(真空保温)

※:白米の場合

 

<クロスレビュー!>

真空技術が炊飯・保温に貢献!手入れがラクなのもうれしい

「真空技術でごはんの甘みを高めたり、長時間おいしく保温したりできるのが◎。凹凸の少ない内ブタなど手入れもすごく簡単です」(青木)

 

食べたい時間に炊ける「ねらい炊き」が有能!

「5分単位で炊飯時間を調節できる『ねらい炊き』機能が便利。炊き方が難しい白米と玄米の混合炊きは専用モードを使えばうまくいきます」(コヤマ)

 

【No.3】本格的な食感炊き分け機能を2万円台で実現できる

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー 極め炊きNP-BK10

実売価格2万5510円

最上位機種にもある「わが家炊き」機能(49通り)と、7通りの「炊き分け圧力」機能を採用。蒸らし工程で再度圧力をかけて、しゃっきりふっくらごはんに仕上げる。2種類の麦ごはんメニューも搭載。

SPEC ●炊飯技術:人工知能IH炊飯/うまみ圧力蒸らし ●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:約W265×H220×D400mm/約5.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄器コートプラチナ厚釜
炊き分け 食感49通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

<クロスレビュー!>

食感の差がはっきり出る「炊き分け圧力」が秀逸!

「『熟成炊き』は炊飯に時間がかかるものの、ごはんの甘み満点。『炊き分け圧力』は加圧時間に加え圧力自体を変えるので食感の差が歴然です」(青木)

 

ごはんの炊き上がりも保温も自分好みに調整できる!

「炊飯器の質問に答えれば、49通りの食感に調整したごはんが炊けるのが魅力。保温モードも味重視と長時間重視の2種類から選べます」(コヤマ)

 

【Topic1】5合でも3合でもない絶妙なサイズもヒット!!

一般的な5合炊きだと大きすぎ、3合炊きだと物足りない、というニーズに応えた炊飯器も人気。シニア夫婦など少人数世帯にウケている。

 

【No.1】最上位機も採用する最高の土鍋炊飯技術を3.5合炊きに採用

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPJ-G060

実売予想価格10万9780円(12月1日発売)

同社最上位機種JPL-A100が誇る“土鍋ご泡火炊き”技術を3.5合炊きに投入。茶碗1杯ぶんから香り高い土鍋ごはんが味わえる。

 

【No.2】「炎舞炊き」「わが家炊き」など高機能を小型ボディに投入

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き”NW-ES07

実売価格8万1040円

ローテーション加熱の大火力を実現する「炎舞炊き」採用の4合炊きモデル。81通りの「わが家炊き」、7通りの炊き分け圧力機能を搭載する。

 

【No.3】職人こだわりの内釜が生む大火力で、粒感際立つ一杯に!

三菱電機

IHジャー炊飯器 本炭釜NJ-SWB06

実売価格8万5800円

純度99.9%の炭(※)を使った「本炭釜」搭載の3.5合炊き。炭の遠赤効果と独自の連続沸騰で炊いたごはんはしゃっきり、ふっくらと甘い。

※:木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

 

【Topic2】コスパ重視なら1万円台モデルも注目!

1万円台でも十分おいしく炊ける炊飯器がある!! 低価格でも銘柄炊き分け機能やヘルシーメニューなど高価格モデル並みのスペックが光る。

 

【No.1】浸し・蒸らしに時間をかけ、極上ごはんを実現

日立

IH炊飯器 RZ-BC10M

実売価格1万4640円

しっかり浸し、じっくり蒸らす「極上炊き」でおいしく。内釜は取っ手付きで出し入れしやすい。煮込みができる調理コースも備える。

 

【No.2】糖質約20%オフでダイエッターにやさしい!!

アイリスオーヤマ

ヘルシーサポート炊飯器 RC-IJH50-W

実売価格1万8480円

9種類のヘルシーメニューを搭載。低糖質メニューではごはんの糖質を約20%までオフ。極厚火釜で通常の白米炊飯もおいしく炊き上がる。

 

【No.3】多彩な炊き分け機能と炊飯メニューを装備

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄炊き 圧力IHジャー炊飯器 RC-PD50

実売価格1万6510円

9通りの食感炊き分け、40種の銘柄炊き分け機能を搭載。1.25気圧の圧力と高火力で米をふっくら炊き上げる。炊飯メニューも多彩。

ロボット掃除機を選ぶポイントは? 価格帯別“買い”3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、ロボット掃除機。ロボット掃除機はゴミ捕集能力とともに走行性能も進化し、まさに掃除をすべて“おまかせ”できるモデルが増えている。竹・梅クラスの価格帯でもスマホアプリなどからの操作可能な機種もある。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★ロボット掃除機、“買い”のポイント

松クラスは頭脳明晰! やりたい掃除が物体認識機能でより自在

ひと部屋ずつの掃除なら、マッピング機能なしの梅クラスでも十分

掃除する時間や場所などを設定できるスマホアプリへの対応はマスト

 

私たちが解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

ロボット掃除機の検証企画を多数経験。自宅でもロボット掃除機を愛用し、その実用性の高さを日々実感している。

家電ライター

平島憲一郎さん

掃除機など生活家電を中心に各種製品の記事を執筆。ロボット掃除機のレビュー記事も数多く手がけている。

 

走行技術の進化などでロボット丸投げ時代が到来

現在、ロボット掃除機は「ナビゲーション技術」が目覚ましく進化を遂げている。

 

「室内の状況を正確に把握することで清掃完遂率が上がり、掃除してほしい場所やタイミングもより簡単に細かく設定できるなど、より〝人がやりたい掃除〟に近づいています。壁ぎわなど従来のロボットが苦手だった場所の掃除も着実に克服しつつあります」(平島)

 

ルンバの上位機種は掃除後のゴミ捨てを自動化。「掃除という行為を意識せず部屋をきれいに保つ」未来の暮らしを先取りした印象だ。

 

とは言えそれらは高級モデルだけの話……と思うなかれ。数年前の高級機能が現在の中位・下位モデルに〝降りて〟きているのだ。

 

「ひと部屋ごとの掃除なら下位モデルでも上位モデルに引けを取りません。スマホ連携やスマートスピーカー連携も徐々に標準機能になりつつあります」(青木)

 

【《松》クラス】予算額14万円以上

この価格帯は、ナビゲーョン性能・ゴミ捕集機能が圧倒的。ルンバなら掃除するエリアや時間の提案をしてくれて、ゴミ捨ても自動だ。ルーロはモノが多い床面の掃除が特に優秀。

 

【No.1】家具の種類も見分ける走行技術や自動ゴミ収集など先進機能が満載

アイロボット

ルンバ s9+

実売価格18万6780円

先進のナビゲーション技術で掃除する場所やタイミングを自在に設定可能。2本のゴム製ブラシとルンバシリーズ最大の吸引力で、床上のゴミを確実に取り除く。D型形状採用で部屋角のゴミにアプローチ。掃除後本体にたまったゴミは自動ゴミ収集機に排出する。

SPEC ●クリーニング技術:AeroForce(R) 3段階クリーニングシステム ●集じん容積:非公表 ●清掃範囲:フロア全体 ●サイズ/質量:W312×H89×D312mm/約4.0kg

ナビゲーション技術 iAdapt3.0ビジュアルローカリゼーション+Imprintスマートマッピング
充電時間 約3時間
稼働時間 最大120分
スマホ/スマートスピーカー 対応/対応

 

↑掃除終了後に本体が帰還すると、ダスト容器内のゴミをクリーンベースが自動収集。ゴミ捨ての手間がほぼ不要に

 

↑2本のゴム製ブラシとパワーリフト吸引でカーペットの奥のゴミまで除去。吸引力は従来比(※)40倍と圧倒的だ
※:ルンバ600シリーズとの比較

 

↑間取りを認識するvSLAMとAIの進化で物体認識が可能に。室内の家具の種類まで識別し「ソファ周りの掃除」など細かく指定できる

 

<クロスレビュー!>

スマスピへの声がけだけで掃除できるハイテク機種!

「物体認識機能により、清掃エリアをピンポイントで指定できるのがとにかくラク。例えば食後に『キッチンとテーブルの下を掃除して』と声がけすればその通りに掃除してくれます」(青木)

 

掃除からゴミ捨てまで丸投げできて最高です

「最大吸引力はi7+の4倍で、4コアCPUを搭載するなど基本性能が圧倒的。クリーンベースのゴミ捨ても1〜2か月に一度でOK。掃除を丸投げする快楽を味わいたいならコレ一択です」(平島)

 

【No.2】見逃しがちなゴミもレーザーSLAMで逃さず吸引!

パナソニック

ロボット掃除機 ルーロMC-RSF1000

オープン価格

レーザーSLAM、360°レーザーセンサーなどで間取りや床上の障害物を正確に認識し、見逃しがちな場所のゴミも吸引。また、「アクティブリフト」で25mmまでの段差を確実に乗り越える。スポット掃除する場所まで人を追尾する「otomo」機能も装備。

SPEC ●クリーニング技術:V字ブラシ ●集じん容積:0.25L ●最大稼働面積:約130畳 ●サイズ/質量:W345×H99×D330mm/3.4kg

ナビゲーション技術 レーザーSLAM
充電時間 約5時間
稼働時間 約100分
スマホ/スマートスピーカー 対応/対応

 

↑センサーが段差を検知すると自動で本体を持ち上げ、乗り越える。カーペットの端の押し込みや巻き込みの心配もなし

 

↑レーザーSLAMや360°レーザーセンサーなどが間取りや障害物の位置を素早く把握。周り全体が見えているので障害物を避けつつギリギリまで接近して掃除する

 

<クロスレビュー!>

ゴミがたまりやすい場所を重点的に掃除できて効率的

「清掃後に自動作成するゴミマップでゴミがたまりやすい場所がわかり、そこを重点的に掃除できちゃいます。『アクティブリフト』により薄手のラグを巻き込む心配がないのも助かる!」(青木)

 

使う前に片付けしなくても上手に掃除してくれる!

「床にモノが多くても、それらを巧みに避けて部屋中をきれいに掃除してくれます。ロボット掃除機を使う前に部屋を片付ける手間がなく、面倒臭がりの人にもオススメできます」(平島)

 

【No.3】自由自在な自動掃除と自動ゴミ捨ての快適さを体感

アイロボット

ルンバ i7+

実売価格14万2868円

s9+と同じナビゲーション技術、クリーニング技術を採用。よく掃除する場所を「お気に入り」に登録すれば好みの掃除が簡単にできる。クリーンベース搭載でゴミ捨ての手間を大幅減。拭き掃除ロボットのブラーバ ジェットm6との連携にも対応する。

SPEC ●クリーニング技術:AeroForce(R) 3段階クリーニングシステム ●集じん容積:非公表 ●清掃範囲:フロア全体 ●サイズ/質量:φ351×H92mm/約4.0kg

ナビゲーション技術 iAdapt3.0ビジュアルローカリゼーション+Imprintスマートマッピング
充電時間 約3時間
稼働時間 最大75分
スマホ/スマートスピーカー 対応/対応

 

↑ダスト容器は水洗い可能。容器に付着した微粒子ゴミも流水で簡単に落とせる。ただしフィルターは水洗い不可

 

↑ルンバ内のゴミをモーター吸引し、密閉型紙パックに収集。ダスト容器30杯ぶんのゴミをためておけて、ゴミ捨て頻度を低減

 

<クロスレビュー!>

ロボットまかせな掃除はi7+でも十分実現できる

「部屋の隅のゴミをわずかに取り残すことはありますが、性能はほぼs9+と同じ。『掃除はロボットにおまかせ』な生活をより安く実現したいなら、i7+という選択肢もアリです」(青木)

 

s9+と同等の頭脳が優秀! 吸引力も十分パワフル

「物体認識機能やルンバからの様々な提案機能など、s9+と同じナビゲーション機能を搭載。吸引力はs9+より落ちるものの、通常の掃除には十分すぎるほどパワフルです」(平島)

 

【《竹》クラス】予算額10万円〜13万円

この価格帯は、同じメーカーのミドルクラスとなる機種。やや機能制限はあるが、vSLAMを採用し、フロア全体を効率良く掃除できるなど、高性能なものが揃う。

 

【No.1】掃除の途中で充電しながら広い部屋の掃除も完遂

アイロボット

ルンバ980

実売価格10万9800円

vSLAM技術でフロア全体をくまなくマッピング。掃除中にバッテリー残量が少なくなると自動で充電台に戻り、充電後に残りのエリアを掃除する。掃除する部屋の指定は不可。コネクテッドデバイスと連携すれば「家から離れたら掃除開始」などの設定は可能だ。

SPEC ●クリーニング技術:AeroForce(R) 3段階クリーニングシステム●集じん容積:非公表 ●清掃範囲:フロア全体 ●サイズ/質量:φ353×H92mm/約3.9kg

ナビゲーション技術 iAdapt2.0ビジュアルローカリゼーション
充電時間 約3時間
稼働時間 最大120分
スマホ/スマートスピーカー 対応/対応

 

↑エッジクリーニングブラシが壁ぎわのゴムもかき取る。カーペット上では吸引力が最大10倍(※)にアップ
※:ルンバ600シリーズとの比較

 

↑こちらもブラーバ ジェット m6との連携が可能。ルンバ980の掃除終了通知を受けたm6が自動で掃除を開始

 

<クロスレビュー!>

カーペットブースト付きでゴミ除去力は十分良好

「ソフトウェアの最新アップデートでは、花粉の季節に掃除頻度を上げるなどの提案機能が追加。カーペット上で自動的に吸引力を上げるなど、ゴミ除去性能も十分優秀です」(青木)

 

毎回すべての部屋を掃除する人にオススメ!

「約2年前の最上位機種。毎回フロア全体を掃除したい人にオススメ。設定はやや面倒ですがスマートロックと連携し、玄関ドアに鍵がかかると自動で掃除する設定などもできます」(平島)

 

【No.2】先進の「レーザーSLAM」でモノが散らかった部屋もスマートに掃除できる

パナソニック

ロボット掃除機 ルーロMC-RSF700

オープン価格

MC-RSF1000も採用する「レーザーSLAM」を搭載し、モノが多い部屋も上手に掃除。掃除中の部屋の正確な間取りと走行軌跡をリアルタイム表示し、どこを掃除中か出先から確認できる。V字ブラシでペットの毛も逃さない。

SPEC ●クリーニング技術:V字ブラシ ●集じん容積:0.25L ●最大稼働面積:約120畳 ●サイズ/質量:W345×H99×D330mm/3.1kg

ナビゲーション技術 RULO AI
充電時間 約5時間
稼働時間 約100分
スマホ/スマートスピーカー 対応/非対応

 

<クロスレビュー!>

基本性能が高いぶん大幅機能アップデートが望める

「稼働面積が最大120畳でフロア丸ごと対応。基本性能は最上位機種とほぼ同じで、今後もアップデートによる機能進化が期待できます」(青木)

 

この価格帯でレーザーSLAM搭載は魅力

「『レーザーSLAM』搭載で11万円台は魅力。『アクティブリフト』とスマスピは非対応ですが、部屋の状況に柔軟に対応して掃除を行います」(平島)

 

【No.3】障害物を巧みに避けつつ、間取り学習機能により家中を効率的に清掃可能

エレクトロラックス

ロボットクリーナー Pure i9.2

実売価格12万8000円

部屋角や壁ぎわ掃除に強い三角形状を採用。レーザーと正面カメラの情報を基に家具への衝突や玄関からの落下を回避し、マッピング機能で家中を効率的に掃除する。曜日ごとに掃除エリアと時間を指定することも可能。

SPEC ●クリーニング技術:エアエクストリーム TM テクノロジー ●集じん容積:0.7L ●最大稼働面積:制限なし ●サイズ/質量:W315×H85×D275mm/2.5kg

ナビゲーション技術 3DビジョンTMテクノロジー
充電時間 約2時間
稼働時間 最大約120分
スマホ/スマートスピーカー 対応/非対応

 

<クロスレビュー!>

大きめのダスト容器など使い勝手を考えた設計が良い

「ダスト容器の容量が0.7Lと大きく、ゴミ捨て頻度が少ないなど、ユーザーにやさしい設計です。充電2時間で最大120分稼働もスゴい」(青木)

 

障害物回避能力が高いので片付けが苦手でも使いやすい

「ナビゲーションが優秀で、障害物を絶妙に回避。コード類もからみにくいです。床上の片付けが苦手な人もストレスなく使えます」(平島)

 

【《梅》クラス】予算額10万円以下

ロボット掃除機としては普及価格帯ながら、基本性能が高い3モデルを紹介。1〜3部屋の掃除に適した製品に加え、吸引・水拭き両対応モデルもセレクトした。

 

【No.1】基本の掃除性能が素晴らしくひと部屋ごとの掃除に最適

アイロボット

ルンバ e5

実売価格4万9800円

s9+も採用の「AeroForce(R) 3段階クリーニングシステム」を搭載し、高い清掃能力を誇る。ゴミの多い場所を感知して何度も掃除し、ひと部屋ごとの掃除に最適。付属のデュアルバーチャルウォールを使い、e5の侵入禁止エリアも作れる。

SPEC ●クリーニング技術:AeroForce(R) 3段階クリーニングシステム ●集じん容積:非公表
●清掃範囲:ひと部屋ずつ ●サイズ/質量:φ351×H92mm/約4.0kg

ナビゲーション技術 高速応答プロセスiAdapt
充電時間 約3時間
稼働時間 最大90分
スマホ/スマートスピーカー 対応/対応

 

↑ダスト容器は水洗い可能でメンテがラク。ちなみにダスト容器を水洗いできるのはs9+とi7/i7+、e5だけだ

 

↑内部に真空状態を生み出す「AeroForce(R)3段階クリーニングシステム」を採用。吸引力は従来比の5倍(※)
※:ルンバ600シリーズとの比較

 

<クロスレビュー!>

人気ぶりも頷ける使い勝手とメンテ性

「ゴム製ブラシに髪の毛がからみにくくダスト容器も洗え、メンテのしやすさは竹クラス以上。音声操作にも対応し、使い勝手がすごく良い。これで5万円以下とは爆売れ中なのも納得です」(青木)

 

上位機種に劣らないゴミ除去力の高コスパモデル

「同じ場所を何度も別の角度から掃除するので時間はかかるが、ゴミ除去力は上位機種に劣りません。各部屋にe5を持って行って掃除させるのが苦でないなら、コスパ抜群です」(平島)

 

【No.2】小型ボディで小回りが利き狭い場所もおまかせ!

日立

ロボットクリーナー ミニマル RV-EX20

実売価格6万9430円

幅25cmの小型ボディで狭い場所にもどんどん入り込んでゴミ除去。独自の走行制御でキビキビと動いて掃除する。ゴミの多い場所を見つけると集中的に掃除する。スマホでスケジュール予約や掃除履歴の確認などが可能。

SPEC ●クリーニング技術:床質センシング ●集じん容積:0.25L ●最大稼働面積:約32畳 ●サイズ/質量:φ250×H92mm/2.3kg

ナビゲーション技術 minimaru AI
充電時間 約3時間
稼働時間 最大約60分
スマホ/スマートスピーカー 対応/対応

 

<クロスレビュー!>

運転音を抑えるコースは在宅ワーク中にも助かる

「基本はランダム走行で1部屋ごとの掃除向きですが、継続して複数の部屋を掃除も可。運転音を抑える『夜家事運転』は在宅ワーク中にも便利」(青木)

 

方向転換がスムーズで掃除する姿がかわいい

「清掃中10分ごとにブラシに絡んだ毛を除去する『ペット運転』など、多彩なモードがうれしい。方向転換が素早く、せっせと掃除する姿がキュート」(平島)

 

【No.3】高級モデルにも引けを取らない2 in 1タイプ

アンカー・ジャパン

Eufy RoboVac L70 Hybrid

実売価格5万4800円

吸引と水拭きが同時にできるモデル。SLAM搭載で間取りをマッピングし、部屋の形状に合わせて整然と掃除する。Boost IQTMテクノロジーで床の状況を見分けて吸引力を調整。アプリで進入禁止エリア指定もできるなど多機能だ。

SPEC ●クリーニング技術:BoostIQ TM テクノロジー ●集じん容積:0.45L ●最大稼働面積:非公表 ●サイズ/質量:約φ355×H105mm/約3.85kg

ナビゲーション技術 iPathレーザー・ナビゲーション+A.I MapTMテクノロジー
充電時間 約4〜5時間
稼働時間 最大150分
スマホ/スマートスピーカー 対応/対応

 

<クロスレビュー!>

吸引&水拭きの効果でフローリングがピカピカに

「吸引と水拭きを同時に行えるので、床のピカピカ感がスゴい。水拭き時はカーペットに乗り上げないよう、進入禁止指定するのがオススメです」(青木)

 

この高機能・多機能ぶりは5万円台とは思えない!

「この価格でSLAM搭載、稼働時間2時間半など、高性能が過ぎる! キッチンだけ集中掃除させるなどもアプリで簡単に設定できます」(平島)

 

【Topic1】3万円前後でおトクに買えるロボット掃除機

3万円台以下の価格帯にも十分に使えるモデルが多数。なかにはスマスピ対応などハイスペックを有する製品もあるので見逃せない!

 

【No.1】約72mmの薄型ボディに機能が満載!

アンカー・ジャパン

Eufy RoboVac 15C Max

実売価格2万2800円

床面の材質を見分けて吸引力を自動調整。専用アプリで清掃モードやスケジュール設定などが行えるほか、Amazon Alexaでの音声操作にも対応する。

●サイズ/質量:約φ325×H72.5mm/約2.7kg

 

【No.2】ブラシに毛がからみにくくメンテしやすいロボット

シャーク

EVOROBOT R72 RV720_NJ

実売価格2万9800円(在庫僅少)

ランダム走行しながら掃除。吸引口の硬質ブラシがカーペットのゴミも逃さない。ブラシにからむ糸くずなどを掃除中に自動除去。

●サイズ/質量:W320×H90×D315mm/3.3kg

 

【No.3】入門モデルながらスマホ/スマスピにも対応

アイロボット

ルンバ692

実売価格3万4800円

スマホ/スマスピ対応のルンバ入門モデル(Amazon限定)。ゴミの多い場所を感知し、きれいになったと判断するまで集中的に清掃。ひと部屋ずつ掃除する人に最適。

●サイズ/質量:φ340×H92mm/約3.6kg

 

【Topic2】水拭き専用ロボット掃除機もCHECK!

吸引型ロボット掃除機で落とせない床のこびりつき汚れは水拭き専用ロボットを使うのが有効。足裏がざらつかない爽快感をぜひ!

 

【No.1】ルンバs9+も実装するマッピング機能で賢く拭き掃除

アイロボット

ブラーバ ジェット m6

実売価格7万6868円

物体認識機能を備え家具の位置も学習して拭き掃除。ルンバ900シリーズ以上と連携し、ルンバの掃除後に拭き掃除を始めるリンク機能も。

●サイズ/質量:W270×H90×D252mm/約2.2kg

 

【No.2】常にモップの清潔な面で床拭き可能

パナソニック

床拭きロボット掃除機ローランMC-RM10

実売価格3万6870円

専用モップを巻いたローラーが少しずつ回転し、常にモップのきれいな面で拭き掃除。「スポットモード」で飲みこぼしやベタつき汚れの集中掃除も行える。

●サイズ/質量:W240×H80×D243mm/2.5kg

 

【No.3】モップの回転で移動しつつパワフルに拭き掃除

レイコップ

RAYCOP ミズロボ

実売価格3万2780円

強力モーターで2つのモップを回転させて汚れ除去。モップの回転で移動し、本体の重みを使ってしっかり拭き掃除する。1回の充電で約60畳をカバー。

●サイズ/質量:W371×H110×D203mm/2.1kg

冬の新作家電続々登場! コードレススティック掃除機、価格帯別“買い”3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、コードレススティック掃除機。コードレススティック掃除機は、ゴミ取り性能と連続使用時間、掃除アシスト機能の豊富さで価格が変わってくる。自宅の掃除に本当に必要なスペックを見極めつつ、現実的な価格帯のなかから最適な一台を選ぼう。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新コードレススティック掃除機、 “買い”のポイント

吸引力や本体の軽さだけでなく、取り回しもよく吟味する

・付属アタッチメントや稼働時間など本当に必要なスペックを見極める

・部屋置きできるデザインは使用頻度が上がり、部屋をきれいに保ちやすい

 

私たちが解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

家電コーディネーターの資格を持つ編集者。コードレススティック掃除機の比較検証企画も数多く担当している。

家電ライター

田中真紀子さん

白物家電や美容家電などの検証記事を多数執筆。コードレススティックの最新モデルも数多くお試ししている。

 

軽さと使いやすさのバランスに秀でた製品が増加

近年のコードレススティック掃除機市場は、軽量化がトレンドに。だが、今季はその傾向が変化し始めたと、業界に詳しい家電ライターの田中真紀子さんは語る。

 

「これまで吸引力・軽量化が追求されてきましたが、いまは『大切なのは吸引力や軽さだけではない』というムードに。使いやすさのバランスを訴求したものが増えています」(田中)

 

特にその傾向を明確に打ち出したのが、パナソニックのパワーコードレスだ。従来の高い吸引力に加え、新構造の「からまないブラシ」を搭載し、ノズルの手入れの手間を大幅に軽減した。

 

「クリーンセンサーで目に見えないゴミも検知して知らせるなど、部屋の清潔さにとことんこだわる人にはオススメです」(青木)

 

さらに、デザインがオシャレなモデルも各価格帯で増えている。
「見た目が良く部屋置きできると掃除を始めやすく、結果的に室内をきれいに保てます」(田中)

 

【《松》クラス】予算額7万円以上

この価格帯の機種は、軒並み吸引力や使いやすさの総合力が高い。あとは「吸引力とメンテナンス性」「吸引力と軽さ」など、推しポイントが自分に合ったモデルをチョイスしよう。

 

【No.1】パワフルな吸引力と使い勝手が優秀!! ブラシはほぼメンテ不要に

パナソニック

コードレススティック掃除機 パワーコードレス MC-SBU840K

オープン価格

同社コードレススティック史上最高の吸込仕事率約200Wを誇る。髪の毛やペットの毛がからみにくい「からまないブラシ」を採用し、毛ゴミを取り除く手間がほぼない。床掃除からすき間掃除へとアタッチメント交換なしで移行できる「親子ノズル」を装備。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:0.2L ●充電時間:約3時間 ●付属品:ペタすき間ノズル、すき間用ノズル、ふとん清潔ノズル、ロングホース ●サイズ:W253×H1150×D218mm

最大稼働時間 約90分(※1)
ノズル からまないブラシ
質量 2.6kg(スティック時)
アタッチメント数 4

※1:ロングモード使用でノズルブラシ回転オフ時

 

↑ノズル前方のカバーを薄くし、ブラシが前まで届く設計に。ゴミが残りやすい壁ぎわまでしっかり掃除できる

 

↑円すい形のダブルブラシを両側から駆動。高速回転で毛ゴミを中央部に移送し、2本のノズルの間から吸い取る

 

↑リチウムイオン電池を8セル搭載の大容量バッテリー採用。パワフル吸引と最大約90分の長時間稼働を両立する

 

↑クリーンセンサーで見えないゴミも検知。ゴミが多いとランプが赤く点滅し、きれいになると青く点灯する

 

<クロスレビュー!>

微細ゴミも逃さず吸い尽くしたい人に激オシ

「普段使用しているクリーナーのあとにこれを使ったら、微細ゴミが驚くほど取れました。センサーの点灯できれいになったことが実感でき、部屋をとことんきれいにしたい人にオススメです」(青木)

 

吸引力もスタミナも抜群でコード付きのように心強い

「吸引力が高く運転時間も長いので、家中掃除できてコード付き掃除機のような使い方が可能です。『からまないブラシ』の採用で、お手入れが格段にラクなのも大きなメリットですね」(田中)

 

【No.2】同社最強の吸引力と豊富な付属品で家中カバー!

ダイソン

Dyson V11 Absolute Extra (SV15 ABL EXT)

実売価格9万7900円

同社のコードレススティック掃除機で最も吸引力の強いハイエンドモデル。フローリング用とカーペット用2種類のノズルをはじめとする多彩なアタッチメントを備え、家中カバーできる。稼働残り時間は液晶ディスプレイに表示され便利だ。

SPEC ●集じん方式:Radial Root Cyclone(TM) テクノロジー ●集じん容積:非公表 ●充電時間:3.5時間 ●付属品:ミニ・モーターヘッド、LED隙間ノズル、専用充電ドックほか ●サイズ:W250×H1134×D246mm

最大稼働時間 約60分(※2)
ノズル Fluffy TM クリーナーヘッド&ダイレクトドライブクリーナーヘッド
質量 2.76kg
アタッチメント数 8

※2:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑毎分最大12万5000回転の高速駆動を誇る自社開発モーターを搭載。微細ゴミも大きなゴミも強力に除去する

 

↑フェルト素材採用のクリーナーヘッドが大小のゴミを包み込んで逃さず吸引。髪の毛もからみづらい

 

↑付属の「LED隙間ノズル」はノズル全体が光る設計。家具の間を広範囲に照らして掃除できるのがうれしい

 

<クロスレビュー!>

様々なシーンで大活躍! 運転音が静かなのも◎

「カーペット用ノズルも備え、あらゆる床面で高いゴミ除去力を発揮。かつ運転音は思いのほか静かです。バッテリー残量が表示され、吸引モードによって表示時間が変わるのも秀逸!」(青木)

 

ノズルが床に密着しゴミをぐんぐん吸引する!

「業界トップクラスの吸引力。ノズルが床に密着し、どんなゴミもぐんぐん吸い込みます。追加購入したバッテリーを付け替えれば最長120分掃除でき、大掃除の際も活躍します」(田中)

 

【No.3】1.6kgと軽量ながらじゅうたんのゴミもパワフルに捕集

シャープ

コードレススティック掃除機RACTIVE Air POWER EC-SR5

実売価格7万4050円

新開発モーターと高電圧バッテリーの組み合わせで、フルパワー時の吸引力が従来比で40%アップ。質量1.6kgでパワーと軽さをハイレベルに両立した。ブラシ用モーターの進化により、じゅうたんや壁ぎわのゴミも逃さず捕集する。

SPEC ●集じん方式:遠心分離サイクロン ●集じん容積:0.2L ●充電時間:約80分(バッテリー1個)●付属品:すき間ノズル、はたきノズル、コンパクトふとん掃除ヘッドほか ●サイズ:W243×H1030×D179mm

最大稼働時間 約90分(※3)
ノズル 倍トルヘッド
質量 1.6㎏(スティック時)
アタッチメント数 6

※3:付属吸込口(すき間ノズルなど)使用時

 

↑回転数が従来比2倍の「倍トルヘッド」と、櫛歯型バンパーでじゅうたんのゴミをしっかりとかき出す。壁ぎわのゴミも効率良く除去可能だ

 

↑エアコンなど高いところの掃除に便利な「はたきノズル」をはじめ、アタッチメントが多彩。部屋中の掃除が一台で完結する

 

<クロスレビュー!>

80分充電&最長90分稼働のバッテリー性能が秀逸!

「80分でフル充電でき、最長90分掃除可能なのはスゴい!  松クラスのなかでは断然軽量なモデルで、ノズルも自走性が高く、使用中の身体への負担が少ないのがうれしいです」(青木)

 

軽さ・パワー・拡張性・使いやすさの総合力が高い

「軽くてパワフル、アタッチメント豊富と性能バランスが良いです。ムダなバッテリー消費を防ぐセンサーや、掃除中にサッと立てかけられるフックなど、使いやすさへの配慮も見事」(田中)

 

【《竹》クラス】予算額4万円〜7万円

竹クラスは、松クラスよりも吸引力・稼働時間は落ちるものの、特徴ある機能を前面に打ち出した製品が多い。長所がはっきりしているぶん、わが家に適した機種を選びやすいとも言える。

 

【No.1】日本の住環境に最適化したダイソン史上最も軽い掃除機

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg (SV21 FF)

実売価格6万4900円

ノズルやサイクロン、バッテリーの技術はそのままに、質量1.5kgを実現。モーターの再設計で強力に吸引できるうえ、45%小型化したノズルで取り回しがよりラクになった。電源がボタン式になり、長時間連続で掃除しても疲れにくい。

SPEC ●集じん方式:Radial Root Cyclone(TM) テクノロジー ●集じん容積:非公表 ●充電時間:3.5時間 ●付属品:ミニ・モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズルほか ●サイズ:W207×H1091×D222mm

最大稼働時間 20分(※4)
ノズル Micro Fluffy TM クリーナーヘッド
質量 1.5kg
アタッチメント数 5

※4:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑人間工学に基づき、重心がハンドルに近い重量バランスを実現。手で持つと1.5kgよりさらに軽く感じられる

 

↑5段階の捕集設計で0.3μmの微細なホコリを99.99%キャッチ。部屋の空気よりきれいな空気を排出する

 

<クロスレビュー!>

軽くてもダイソン品質! 音は静かで排気もきれい

「軽さのみならず、ゴミ取り性能もさすがのクオリティ。排気もきれいで運転音も十分静かです。『ダイソンを使ってみたいけれど、重いのがちょっと……』という人は満足できるはず」(青木)

 

圧倒的な軽さに驚き!! 吸引力や運転時間は十分

「ダイソンがここまで軽量化したことが驚き。吸引力や運転時間はV11より落ちますが、日常使いには十分です。本体の長さも短めなので、小柄な人もムリなく使えます」(田中)

 

【No.2】体感重量は1kg未満! 軽い使い心地がクセになる

エレクトロラックス

コードレス掃除機 Well Q7 WQ71-2BSWF

実売価格5万4780円

豊富なアタッチメントを付属し、高い場所、寝具まで家中掃除できる。掃除機の重心が下に設定され、体感重量は1kg未満と軽快な使い心地を実現。掃除の途中に自立させられるのも便利だ。

SPEC ●集じん方式:サイクロン方式 ●集じん容積:0.3L ●充電時間:約4.5時間 ●付属品:スーパーロングノズル、UVベッドノズルほか ●サイズ:W258×H1105×D140mm

最大稼働時間 約50分(通常モード)
ノズル パワープロフロアノズル
質量 2.8kg
アタッチメント数 6

 

<クロスレビュー!>

ふとん用UVノズルまで付いて5万円台はコスパが高い

「フロアノズルが床上を滑るように移動して、ラクに使うことができます。ふとん掃除用のUVライト付きノズルも付属して、この価格はコスパ◎」(青木)

 

デザイン性・吸引力が優秀! フローリングに向いている

「同社ならではのデザイン性と、吸引力が魅力。特にフローリング掃除に強いタイプで、フローリングの溝のチリまで取り逃しません」(田中)

 

【No.3】サッと取り出してすぐに使える日本家庭のための掃除機

シャーク

Shark EVOPOWER SYSTEM コードレススティッククリーナー CS401J

実売価格4万9500円

日本家庭の声を反映し、取り出してすぐに使えるスリムデザインを採用。ヘッドのフィン状ローラーが床面に密着してムラなくゴミを捕らえる。アクセサリーは手を使わずワンタッチで充電台から着脱可。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:非公表 ●充電時間:約3.5時間(バッテリー1個)●付属品:ミニモーターヘッド、マルチノズル、布団ノズルほか ●サイズ:W267×H1005×D124mm

最大稼働時間 24分(※5)
ノズル ブラシレスパワーフィン
質量 約1.9kg
アタッチメント数 4

※5:スティックでバッテリー2個使用時

 

<クロスレビュー!>

スリムなデザインで置き場所の自由度が高い

「スリムなデザインでどこに置いても部屋に溶け込みやすく、手に取りやすい場所に置けます。ヘッドがブラシレスで、手入れもラク」(青木)

 

床掃除の操作感が軽く本当にストレスなく使える

「計算された長さと重量バランス、自走ヘッドで操作が軽やか。充電台からハンディ部だけ引き抜いて使えるなど、使っていてストレスフリー!」(田中)

 

【《梅》クラス】予算額2万円〜4万円

この価格帯のクラスは運転時間が短めのものが多く、ワンルームでの使用や汚れをスポット的に掃除する用途がオススメ。購入時には、アタッチメントなど+αの機能に注目して選ぼう。

 

【No.1】自走式ヘッド搭載で操作がラク!! コンパクト収納もうれしい

日立

スティッククリーナーPV-B200H

実売価格3万480円

自走式ヘッド搭載でラクに動かせる。ノズル前面が壁に付くと前から底面に風が流れる「きわぴた構造」を採用し、壁ぎわのゴミもスッキリ吸引できる。捕集したゴミはサイクロンの力で圧縮し、ゴミ捨て頻度を低減。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:0.25L ●充電時間:約4時間 ●付属品:ブラシ吸口、すき間用吸口、充電台ほか ●サイズ:W270×H1100×D170mm

最大稼働時間 約40分(標準モード)
ノズル スムースヘッド(自走式)
質量 2.8kg
アタッチメント数 2

 

↑ノズル前方にLEDライトを装備。家具のすき間など暗い場所でもゴミがよく見え、取り逃がしを防げる

 

↑掃除が終わったらハンドルを折りたたんでコンパクトに収納可能。自立構造なので部屋に出しっぱなしでもOKだ

 

↑スティックから本体を取り外せばハンディ掃除機に。付属のすき間用吸口を装着し、狭い場所の掃除にも対応できる

 

<クロスレビュー!>

スティックからハンディへの切り替えがとてもスムーズ

「本体を立てたままハンディ部を取り出せるのは、使ってみるととてもスムーズでありがたい。ヘッド幅が27cmあり、1ストロークで広範囲を掃除できるのもメリットです」(青木)

 

重心が下にあるので手元が軽く操作しやすい

「足元重心タイプで手元が軽いので、長時間掃除しても疲れにくいです。ノズルのLEDライトやゴミ圧縮などの機能も魅力的。本体が重めなので、そこだけ店頭でチェックを」(田中)

 

【No.2】静電モップまで本体に装備! 多彩なツールで幅広い掃除に対応

アイリスオーヤマ

極細軽量スティッククリーナー SBD-E4P

実売価格3万7180円

床掃除をしながら付属の静電モップでテレビ周りなどのホコリを手軽に除去。ヘッドの自走感も上々だ。さらにミニヘッドなど多彩なツールが揃い、屋内からクルマの中まで1台で幅広く対応できる。

SPEC ●集じん方式:紙パック式 ●紙パック容量:0.3L ●充電時間:約3時間 ●付属品:静電モップ、ミニヘッド、布団用ヘッド、フレキシブルホースほか ●サイズ:W255×H1039×D190mm

最大稼働時間 約30分(自動モード)
ノズル 自走式パワーヘッド
質量 1.7kg(※6)
アタッチメント数 7

※6:モップ帯電ケース含まず

 

<クロスレビュー!>

アタッチメントが豊富でこの価格は満足度が高い

「自走式ヘッドに5種類のアタッチメントに静電モップが付いて3万円台は良心的。連続稼働時間は短めなので、毎日少しずつ掃除する人向き」(青木)

 

掃除動線にばっちりハマった静電モップが超便利

「床以外のホコリをすぐに取れる静電モップがとにかく便利。紙パック式なのでゴミ捨て時にホコリが舞うのが気になる人にオススメです」(田中)

 

【No.3】ゴミセンサーなどの高機能をシンプルデザインのボディに搭載

ツインバード

コードレススティック型クリーナー TC-E263GY

実売価格2万1780円

1.4kgと軽量ながら豊富な機能を搭載。「ゴミセンサー」がゴミを感知して吸引力の強弱を自動制御し、ソファの奥など見えにくい場所の掃除をサポートする。インテリアになじむムダのないデザインも魅力だ。

SPEC ●集じん方式:紙パック式 ●集じん容積:0.25L ●充電時間:約2.5時間 ●付属品:すき間ノズル、収納フックほか ●サイズ:W235×H1050×D135mm

最大稼働時間 約30分(自動モード)
ノズル パワーブラシ(自走式)
質量 約1.4kg
アタッチメント数 1

 

<クロスレビュー!>

排気がきれいなので子育て世帯にもピッタリ

「紙パック式で、専用紙パックには抗菌仕様の不織布素材を使用しており排気がきれい。壁掛け式の充電台で、床に収納場所を取らないのも◎」(青木)

 

家具やモノが多い部屋でも小回りが利くのがうれしい

「シンプルでスタイリッシュなデザインが好印象。軽量なうえノズルが左右に180度動くため、モノが多い狭い場所でもスイスイ掃除できます」(田中)

 

【Topic1】あのバルミューダから新感覚の掃除機が登場!

空気清浄機やトースターなどで圧倒的なブランド力を誇るバルミューダから、掃除機が発売されて話題に。ユニークなコンセプトに要注目だ。

バルミューダ

BALMUDA The Cleaner

実売価格5万9400円

水面に空気を噴出して浮揚するホバークラフトに着想を得て開発。ダブルブラシの高速回転でゴミを除去しつつ床面との摩擦を低減し、浮いているような操作感を実現。持ちやすいスティックハンドルと低重心設計で思い通りに操作できる。質量3.1kg。

 

↑回転するブラシが浮遊感を生む。さらに、ヘッドの360度スワイプ構造により従来にない自由自在な動きを実現

 

↑椅子の脚の間など狭い場所も軽やかに走行。フローリングのほか、フロアカーペットや畳も問題なく掃除できる

 

【Topic2】ハンディもデザインと付属ツールをチェック!

ハンディタイプのクリーナーはデザイン性がさらに多彩。スリムなボディや、収納時のコンパクト性などがセレクトのカギとなる。

 

【No.1】

シャーク

Shark EVOPOWER Plus W35P

実売価格2万8050円

スリムボディにパワフルな吸引力を装備。フローリング用延長ノズルでちょっとした床掃除にも対応できる。充電バッテリー2個搭載。●サイズ/質量:W53×H419×D61mm/約620g

 

【No.2】

レコルト

コードレス スティッククリーナー

実売価格1万3200円

落ち着いたデザインでどんな部屋にも違和感なく置ける。DCモーターによる強力な吸引力で微細ゴミから食べこぼしまでスピーディに除去。●サイズ/質量:W58×H344×D58mm/約515g

 

【No.3】

ツインバード

コードレスハンディークリーナー サットリーナサイクロンff

実売価格1万6500円

床用吸込口を使いスティックでも使える。6つのツールと本体を充電台にコンパクト収納可能だ。伸縮ホース内蔵の「マジックパイプ」も便利。●サイズ/質量:約W345×H180×D105mm/約1kg

「パイプを部分的に薄く」って…軽さへの執念がスゴイ「1.1㎏モデル」登場で軽量スティック市場が面白いことに

日立グローバルライフソリューションズは、サイクロン式で標準質量(※)1.1kgという軽さを実現したコードレス スティッククリーナー「ラクかるスティック PV-BL2H」を12月中旬から発売します。実売予想価格は6万5千円前後(税別)です。

※本体・延長パイプ・ヘッドの合計質量のこと

↑「ラクかるスティック PV-BL2H」のカラーはシャンパンゴールド。本体サイズはH205×W230×D994mm、質量は1.1㎏(ともにスティック時)。連続運転時間は強運転約8分、標準運転約30分(パワーヘッド非使用時は約45分)

 

標準質量1.1kgの軽さとパワーを両立し、ヘッド形状を一新

本機の特徴は、なんといってもその軽さ。本体や延長パイプ、ヘッドを徹底的に軽量化し、従来機種からさらに約15%軽くした標準質量1.1kgを実現しました。延長パイプは部分的に薄肉化を行うことで強度を保ちながら軽くしました。この設計手法は「トポロジー最適化」といわれ、自動車の部品などの軽量化にも活用されています。こうした軽量化により、床面はもちろん、階段などの段差や高いところ、ハンディ使用時もラクに掃除ができるとのこと。

↑従来モデルの延長パイプは同じ薄さなのに対し(左)、PV-BL2Hの延長パイプ(右)ではトポロジー最適化を応用し、部分的に薄肉化を行っています

 

このほか、同社独自の「ハイパワー3Dファンモーター」を新開発。ファンを三次元形状(斜流ファン)にし、後方の固定翼と合わせて空気の流れを効率よく制御します。モーターには「極異方4極マグネット」を採用し、また素材にアルミを使用することで小型軽量と強力パワーを実現したといいます。

↑ハイパワー3Dファンモーターのイメージ。左の黄色い部分が斜流ファンで、中央の黒い部分が固定翼

 

新設計の「パワフル スマートヘッド light」では、ヘッドの前後幅を小さくするなど形状を一新。ヘッドの取り回しをラクにできる「クルッとヘッド」で掃除しにくい壁ぎわ、「ペタリンコ構造」で家具の下など低いところも掃除できます。また、ふき専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ごみを吸い込むだけでなくフローリングに付着した菌もふき取ることが可能。さらに、新「スティックスタンド」により、本体と一緒に付属のツールもすべて収納できるため、すぐに掃除を始めることができるとのこと。

↑スティックスタンド収納時

 

7月にはシャープが1.2㎏の軽量モデルを発売し、10月にはダイソンが1.5㎏の軽量モデルを発売したばかり。今回、1.1㎏とさらに軽い「ラクかるスティック PV-BL2H」が登場することで、軽量クリーナー市場はさらに活性化しそうです。ヘッドのLEDライトやスティックスタンドなどを省略して価格を抑えた「ラクかるスティック PV-BL1H」(実売予想価格5万5千円前後・税別)も同時発売されるので、掃除機の重さが気になっていた方は、ぜひ注目してみてください。

↑価格を抑えた「PV-BL1H」のボディカラーはホワイトとなっています

 

えっ、油性ペンも落ちるの? 日立の洗濯機「ビッグドラム」が「洗剤直ぬり」コースを新搭載

日立グローバルライフソリューションズは、ドラム式洗濯乾燥機「ヒートリサイクル 風アイロン ビッグドラム BD-NX120F」を9月19日から発売します。実売予想価格は41万5800円。

↑BD-NX120F。洗濯・脱水容量は12kg、洗濯~乾燥・乾燥容量は7kg。サイズ/質量はW735(本体幅695)×D620×H1070mm/約83㎏

 

あきらめていた汚れまで落とす「洗剤直ぬり」コースをライオンと共同開発

BD-NX120Fは、衣料用洗剤の研究開発・製造を行うライオンと共同開発した「洗剤直ぬり」コースを搭載。濃縮液体洗剤を汚れに塗布して洗濯機に入れるという簡単な作業で、料理の汚れや化粧品、油性ペンなどの汚れもキレイにするとのこと。濃縮液体洗剤を塗布した衣類に高速風を当てて洗剤の水分を蒸発させることで、洗剤の濃度をより高くします。その後大流量のシャワーで洗うことで、これまであきらめていたような汚れまで落とすといいます。

↑「洗剤直ぬり」コースの効果

 

本機は 「液体洗剤・柔軟剤 自動投入」×「AIお洗濯」で、ある程度、洗濯をおまかせできるのが特徴。洗濯のたびに適量の液体洗剤・柔軟剤を自動で投入する「液体洗剤・柔軟剤 自動投入」により、計量や投入といった手間を省き、適量投入します。また、洗濯の際に複数のセンサーで洗剤の種類や布質・汚れの量・水の硬度などの情報を収集し、洗い方や洗濯時間を自動で調整する「AIお洗濯」でかしこく洗うといいます。

↑「液体洗剤・柔軟剤 自動投入」機能を搭載

 

高速風でシワを伸ばし、アイロンがけの手間を減らす「風アイロン」も搭載。直径約61cm・容積約85Lの大きなドラム槽の中で衣類を大きく舞い上げ、時速約300kmの高速風を衣類に吹きかけてシワを伸ばします。さらに、本機では乾燥運転におけるヒーターや送風ファンなどの制御を見直すことで、洗濯~乾燥容量7kgを実現しました。

↑「風アイロン」の効果(写真右)

 

このほか、「洗濯コンシェルジュ」アプリに対応。同アプリをダウンロードすることで、約30℃の温水でおしゃれ着の傷みを抑えつつしっかり洗う「温水おしゃれ着」コースを使用できます。

 

「洗剤直ぬり」コースや「風アイロン」、洗剤自動投入やアプリ連携など、実用的な機能を満載したビッグドラムの新製品。洗濯の手間をなるべく減らしたい方は、ぜひチェックしてみてください。

「冷蔵庫パンパン時代」に融通がきくのは助かる! 「下2段」のやりくりに磨きをかけた日立の新モデルをレポート

外出する機会がめっきり減り、朝昼晩と家で食事することが増えた今日このごろ。世情が今後どう変わるかまったく不透明ですが、アフターコロナ時代になってもウチ食・家飲みは減らないんだろうなあ、とは予想がつくわけですよ。

 

ただ、1つ問題なのが、冷蔵庫がパンパンになること。というのも、ウチ食・家飲みの機会が増えてまとめ買いがさらに進行し、お取り寄せも増えましたから。筆者は2年ほど前に460Lのモデルに買い替えましたが、500Lオーバーのものが良かったかな……といまさらながら思っています。そんななか、日立が567Lの大容量冷蔵庫「KXタイプ(品番R-KX57N)」(実売価格46万5850円)を発売しました。

↑R-KX57Nの定格内容積は567L、外形寸法はW685×D738×H1833mm、消費電力量343kWh/年、2021年省エネ基準達成率100%。カラバリはクリスタルミラー(左)とファインシャンパン(右)

 

冷凍室/冷蔵室/野菜室を自由に切り替えできる独自機能は今の時代にぴったり

日立といえば、昨年、下2段の引き出しを「冷凍室/冷蔵室/野菜室」に自由にモード切り替えできる「ぴったりセレクト」を開発し、話題になったのは記憶に新しいところ。この機能、まさに今のような状況(冷蔵庫パンパン)に最適なんじゃない? と筆者は考えるわけです。

 

というのも、冷凍室は氷と一部の食材だけで冷凍食品は使わない、新鮮さ命! という人には、冷凍は製氷室と真ん中の小さな冷凍室のみを残して、下2段を野菜室か冷蔵室にしてしまえばいい。逆に共働きで忙しいから冷凍食品で効率的に! という人は下2段を冷凍室にしてしまえばよいのです。ちなみに、上段の冷蔵室すべてがチルドルームになる「まるごとチルド」機能があるので、下2段に野菜室がなくても、野菜はそちらに保存すればOK(もちろん、まんなか野菜、まんなか冷凍という通常の使い方も可能)。

 

というわけで、「ぴったりセレクト」機能があれば、各家庭の食のスタイルに合わせて、まとめ買いした食品を最適に保存できるわけ。これこそウィズコロナおよびアフターコロナ時代にぴったりだと思うのです。

↑10~15年冷蔵庫を使い続けると、家族構成や食生活も変化するもの。「ぴったりセレクト」機能があれば、食生活の変化に応じて、まんなか冷凍/まんなか野菜/どっちも冷凍/どっちも野菜など切り替えて使うことができます

 

ワンプッシュでモード切り替えができる「野菜」ボタンを追加

今回発売された「KXタイプ」は、この「ぴったりセレクト」を搭載した新製品で、大きな変更点は「野菜モード」の追加です。前モデルのぴったりセレクト機能では、モード切り替えとしては冷蔵/冷凍の2パターンしかなく、野菜室にする場合は「冷蔵・弱め」を選ぶ必要がありました。冷蔵室の標準設定が約4℃のところ、「弱め」にすることで約6℃となり、野菜保存に適した温度帯にしていたのです。

↑オンライン発表会の様子。KXタイプの上段/下段をどっちも冷凍に設定すると204L(上段104L、下段100L)の大容量となり、買い物かご約6個分の冷凍食品が詰め込めます

 

一方、新製品では独立した「野菜」ボタンを搭載し、ワンプッシュで野菜室に切り替えることができるようになりました。さらに、野菜室が独立モードとなったことで、冷蔵室、野菜室ともにそれぞれ強め・標準・弱めの3つの温度設定ができるようになったのです。

↑前モデルは「野菜」モードボタンがなく、冷蔵・弱めを選ぶことで野菜に対応

 

↑新製品は「野菜」ボタン(右上)を新設し、ワンタッチで野菜に適した温度に設定

 

風路構造を見直し、野菜/冷蔵の保鮮性能をアップ

さらに、ぴったりセレクトルームの風路構造を見直し、野菜/冷蔵を選んだ際の保鮮性能を大きく改善しました。前モデルの冷蔵モードは、主に冷却器の伝熱により間接冷却していたものの、風路途中のフラップの開閉による直接冷却が部分的に必要となり、一部の冷気がどうしても直接食品にかかってしまう構造でした。このため、食品が乾燥してしまい、長期保存には向かないものだったのです。

 

そのため、新製品では風路構造を見直し、容器外から冷却するための冷却風路を新たに設けることで、直接食品に冷気を当てずに保存することが可能となりました。これにより、例えば小松菜を7日間保存した場合、前モデルでは7日後の水分残存率が86.1%だったのに対し、新製品では91.2%を保持することが可能になったのです。

↑風路構造を見直し、冷蔵/野菜モード時には食材に直接冷気を当てないようにしました

 

↑2019年モデルと新製品の葉物野菜の保鮮性能比較。7日後の状態を見ると、新製品(右)のほうが新鮮さを保っているのがわかります

 

冷蔵室で食品を素早く冷却する「クイック冷却」が便利

もう1つの新機能が、冷蔵庫専用の大風量ファンを高速回転させることで、食品を素早く冷却する「クイック冷却」。通常、食品をすぐに冷やしたい場合は、冷凍室に入れて頃合いを見計らって取り出す人が多いでしょう。

 

しかしこれだと、冷やしていることをうっかり忘れて放置してしまうという失敗も起こります。その点、新搭載の「クイック冷却」は上段の冷蔵室を使うので、食品が凍ってしまう失敗もありません。さらに、冷蔵室のどこに置いてもOKという使い勝手の良さ。料理中の食材の粗熱を取りたい、朝出かける前に急いでお弁当を冷ましたい、あ! 風呂上がりのビールが冷えていなかった!(クイック冷却で冷やそう)などなど、便利に使えるシーンはたくさんありそうです。

↑ファンの回転数を上げて庫内に冷風を大量に回すことで、温度を下げずに急速冷却

 

なお、「クイック冷却」の使い方は簡単です。上段の冷蔵室に冷やしたい食材を入れ、操作パネルの「冷却モード」ボタンを押すだけ。すると、冷蔵室のファンが一定時間、回転数を上げて冷蔵室を急激に冷やすという仕組み。

 

オンライン発表会で室温の缶ドリンクを使ったデモンストレーションを実施したところ、クイック冷却非搭載の冷蔵庫に入れたドリンクは約20分後に約13℃だったのに対し、クイック冷却搭載冷蔵庫では約5℃まで下がっていました。お風呂に入る前にビールを入れておけば、お風呂から上がるころには適温に冷えていることになります。うん、これはいい!

↑「クイック冷却」のデモの結果。20分弱で常温の飲料が4.9℃(右)まで下がりました

 

なお、KXタイプは前モデル同様、上段の冷蔵室すべてが約2℃のチルドルームとなる「まるごとチルド」機能を搭載し、さらに80%の湿度を保つ「うるおい冷気」機能も踏襲しています。広い庫内のどこに置いてもラップなしで鮮度を保てるとのことで、こちらも極めて便利。「ぴったりセレクト」「クイック冷却」「まるごとチルド」と、至れり尽くせりの機能を満載した「KXタイプ」は、ウチ食が増えた家庭にピッタリな1台といえるでしょう。

↑冷蔵庫にラップ無しで24時間入れたカステラ。まるごとチルドなしの冷蔵庫に入れた場合(左)に比べて、まるごとチルドあり(右)のほうがおもりが沈み、乾燥が少なく柔らかいことがわかります

 

冷凍食品の“まとめ買い”にはどっちが安心? 最新冷蔵庫と小型冷凍庫の選び方

“withコロナ“の時代といわれる今、人混みを避ける生活やリモートワークが定着しつつあり、自宅で食事をする機会が増えました。冷凍食品に関する日刊紙『冷食日報』の2020年5月8日付け記事によると、今年4月の家庭用冷凍食品の販売金額は、前年同月と比べて19.5%増という結果に。新型コロナウイルスの感染拡大による自粛生活で、長期保存が可能な冷凍食品へのニーズが高まったことがうかがえます。

 

そうした中、従来の冷蔵庫では、冷凍室のスペースが足りなくなっている家庭も少なくないでしょう。そこで、冷凍室の容量が多い大型冷蔵庫への買い替えがいいのか、小型冷凍庫を買い足す方がいいのか。さらに、最新モデルとその選び方について、家電プロレビュアーの石井和美さんに伺いました。

 

冷蔵庫の販売数は昨年の4割増!
大容量冷蔵庫への買い替え需要が拡大

実際に、冷蔵庫の需要は高まっているのでしょうか? ビックカメラの冷蔵庫販売実績によると、2020年6月の冷蔵庫の販売実績は、前年同月比と比べて4割増という結果に。

 

「今年は400L以上の大容量タイプの冷蔵庫がよく売れています。最新モデルは、冷凍室の容量が大きい上に、冷凍技術の進化により、素材の味が損なわれないような機能が搭載されています。素材の鮮度やおいしさを長時間キープできる、野菜室の進化も好評です。また、省エネ性にも優れているので、ランニングコストを視野に入れて、新しい冷蔵庫への買い替えをされる方も多いようです。小型冷凍庫に関しては、比較的設置スペースに余裕があることが多い郊外でのニーズが高く、こちらも販売数は上昇しています」(ビックカメラ広報・IR部・齋藤俊明さん)

 

それでは、冷凍室が充実した最新冷蔵庫と、冷凍食材のストックに適した小型冷凍庫について見ていきましょう。

 

収納しやすく、おいしく簡単に冷凍できる!
最新「大型冷蔵庫」の冷凍室の魅力

たくさんの食材を収納できて取り出しやすく、おいしく簡単に冷凍ができるというのが、ここ最近の大型冷蔵庫の冷凍室の魅力だと、石井さんは話します。

 

「冷凍したい食材が増えている今、冷凍室はパンパンの状態になりがちですが、使いたいものが見つけやすく収納できるような、冷凍室内の仕切り収納が充実しているタイプが増えています。ほかにも、食材を小分けせずに冷凍しても、使いたい分だけ取り出せる冷凍技術や、冷却スピードを上げることで、食品の鮮度や旨味をキープする機能も搭載されています。この急速冷凍機能を使えば、お弁当のあら熱が数分でとれるので、忙しい朝にはとても助かります」(家電プロレビュアー・石井和美さん、以下同)

↑解凍なしで使いたい分だけ取り出せる三菱電機の「切れちゃう瞬冷凍」なら、事前の小分けが不要で時短に(写真提供=三菱電機)

 

設置スペースや冷凍したい食品の数で決める!
最新の「小型冷凍庫」はココがスゴイ

食材を週末にまとめ買いする生活スタイルが定着し、小型冷凍庫へのニーズが高まっています。小型冷凍庫を買い足したいときは、どのようなタイプを選べばいいのでしょうか?

 

「小型冷凍庫は大きく分けて、前開きと上開きの2タイプがあります。前開きはスリムな縦長タイプが多く、場所を取りません。扉を開いて食材の位置も把握しやすく、引き出しタイプならば、底に食材が埋もれてしまう心配もありません。冷凍食品の種類が多い方にオススメです。

 

一方、上開きは縦長タイプが多く、たっぷりと入れることができます。下向きに流れる冷気が逃げにくいので、開け閉めの度に温度が上がりにくく、庫内温度の上昇が防げます。ただし、詰め込んでしまうと、下の方にある食品が取りにくいというデメリットがあります。冷凍する食材、設置場所を考慮して、用途にあったものを選びましょう」

↑今年に入り、小型冷凍庫の売り上げは各メーカー軒並み上昇中。アイリスオーヤマでは当初計画比2倍の売り上げで推移している。(写真提供=アイリスオーヤマ)

 

冷蔵庫の買い替えか、小型冷凍庫の買い足しか……どっちを選ぶべき?

最新の冷凍技術を搭載した大型冷蔵庫を購入するのは、大きな買い物になります。今使っている冷蔵庫が壊れていないのであれば、数万円で購入できる小型冷凍庫を買い足す方が、予算を考えると手取り早いように感じますが……。

 

「冷蔵庫は約10年で寿命を迎えます。最近の冷蔵庫は冷凍室に高度な機能が付いていたり、野菜をおいしく長く保存できたりする上に省エネタイプで、10年前と比べて電気代が半額近くになるものもあります。今お使いの冷蔵庫が、購入から5年以上経過しているのであれば、電気代や冷凍庫の性能を考えると、2台持ちよりも新しい冷蔵庫への買い替えを検討した方がいいかもしれません

 

一方で、今お使いの冷蔵庫が購入から5年未満で、自宅に小型冷凍庫を設置するスペースが確保できる場合は、2台持ちをすることで、冷凍食材のストックがかなり増やせます。小型冷凍庫の電気代は年間でも約5000円前後なので、電気代をかけてもメリットの方が多いと感じる場合は、“セカンド冷凍庫”を購入するのがよさそうです

 

では具体的に、どの冷凍冷蔵庫/小型冷凍庫がおすすめなのか、現在販売中のモデルから石井さんに選んでいただきました。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

家電プロレビュアー選! 冷凍室の容量が多い最新大型冷蔵庫3選

冷凍食材がたっぷり収納できて取り出しやすく、まとめ買い食材を無駄なくおいしく使い切れるような、最新の冷蔵庫の魅力を見ていきましょう。

 

・冷凍室の収納力がバツグン! たくさんの冷凍食材を使いやすくストックできる


シャープ「SJ-AF50F」
実売価格:26万8000円(税込)

・外形寸法 W685×D699×H1833mm
・年間消費電力量:約250Wh

「容量502Lの庫内の中で、製氷室を含む冷凍スペースが170Lという大容量の『メガフリーザー』があり、冷凍食品の収納力が抜群です(記事トップのイメージ写真参照)。中央左上の引き出しがアイスルーム、その下が上段冷凍室。アイスキャンディーなどの小物を収納するのに向いています。メインの冷凍室は3つの引き出しに分かれており、一番上の引き出しは自由に動かせる「4切り名人(しきりめいじん)」付き。冷凍食材のサイズに合わせて仕切りの位置が調整できます」

 

・面倒な小分け冷凍の手間が激減! 食材の用途に合わせて冷凍パターンが選べる


三菱電機「MR-WX60F」
実売価格:36万800円(税込)

・外形寸法 W685×D738×H1821mm
・年間消費電力量:約270Wh

「101Lある通常の約-18℃の通常の冷凍室のほかに、解凍しなくても使いたい分だけ取り出せる約-7℃で凍らせる『切れちゃう瞬冷凍 A.I.』が27L、それ以外にも冷蔵室の下段にチルドよりも低温の約―3〜0℃で食材が保存できる『氷点下ストッカーA.I.』があります。数日以内に使うもの、1週間後に使い切るもの、長期保存したいものなど、用途に合わせて3つの部屋を使い分ければ、解凍時の面倒な小分けの手間が大幅に省けます」

 

・3段トレイで冷凍食材を段階別に管理。おいしく凍らせて取り出しやすい!


日立「R-HX60N」
実売価格:42万円(税込)

・外形寸法 W685×D738×H1833mm
・年間消費電力量:約254Wh

「冷凍室は製氷室を含み180Lという大容量で、お弁当用の常備菜やカット野菜のストックをすばやくホームクリージングできる深さ5cmの薄物ケースと、深さ9cmの小物ケース、500mlのペットボトルを立てて収納できる深さ14.5cmの大物ケースという3段ケースに分かれおり、500mlのペットボトルを立てて収納できるスペースもあります。7月30日に新発売する『R-KX57N』は、『ぴったりセレクト』機能として、冷凍室と野菜室のスペースを選択できる機能付き。冷凍食品を大量にストックしたい場合は、野菜室をなくし、2段とも冷凍室にすることもできるので、こちらも魅力的ですね」

 

家電プロレビュアー選! あると安心の小型冷凍庫3選

冷蔵庫の冷凍室との使い分け方や、ストックが多い冷凍食材のサイズ感、小型冷凍庫の設置場所をイメージしながら、使いやすいものを選んでいきましょう。

 

・冷凍食品のストック量や内容で臨機応変に温度調整ができる!


アイリスオーヤマ「ノンフロン前開き式冷凍庫 60L IUSD-6A 全2色」
実売価格:2万7280円(税込)

・外形寸法 W480×D500×H850mm
・年間消費電力量:約212Wh

「庫内容量は60L。前開きのクリアトレータイプなので、中身が一目で確認できます。3段に分かれているので、使いたい食材の引き出しのみ取り出せば、冷気が逃げにくく食材の温度変化を最小限に抑えられます。冷凍する食材の量や室温により、冷凍庫内の温度を5段階から調節ができるので、必要以上の冷却をすることなく、無駄な電力消費を防げます。高さ85cmで、上部は100℃まで耐えられるので、冷凍庫の上には電子レンジが置けます。こちらのサイズ以外にも、庫内容量が42Lの小型タイプや75Lの大型タイプがあります」

 

・冷凍状態をしっかりキープ! かさばる食材の長期保存にぴったり


ハイアール「145L上開き式冷凍庫 JF-NC145F」
実売価格:2万4435円(税込)

・外形寸法 W720×D565×H885mm
・年間消費電力量:約202Wh

「たっぷり入る145Lの上開きタイプです。約33Lの買い物カゴ4.3個分もの食材をストックすることができます。遠方にある実家から送られてきた家庭菜園のとうもろこしやトマトなどの夏野菜や、趣味の釣りで獲得した魚、大容量パックのアイスクリームなど、長く保存したい食材やかさばる食材のストックに適しています。急冷スイッチ付きなので、旨味を閉じ込める短時間冷却ができます。水抜き栓があるのでお手入れも簡単です。ドアを閉めたままタッチパネルで庫内温度設定のできる前開きタイプも人気があります」

 

・小分けにした冷凍食材が一目瞭然でサッと取り出せる!


パナソニック「冷凍庫(ホームフリーザー) NR-FZ120B」
実売価格:4万6530円(税込)

・外形寸法 W480×D586×H1126mm
・年間消費電力量:約430kWh

「冷蔵庫の冷凍室スペースでは容量が足りない、冷凍食材を多く活用されているご家庭にオススメです。高さ約112cm、幅48cmというスリムな形で、容量は121L。500ml凍結用ボトルが立てて入る『深型バスケット』と3段のバスケット、その上にはアルミトレイのスペースがあります。アルミトレイ部分に余ったごはんや常温食材を置いて、「急冷」設定をすれば、効率よく冷凍が進みます。ドア前面の操作パネルで外から温度調節や急凍設定が可能。上部は100℃まで耐えられるので、冷凍庫の上には電子レンジが置けます」

 

最後に番外編として、2020年人気の冷凍食品と、冷凍の新常識となりそうな“下味冷凍”についてみていきましょう。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

【番外編】冷凍庫にストックしておきたい! 人気の冷凍食品

最新冷凍庫をチェックしたところで、人気の冷凍食品をチェックしていきましょう! 新型コロナウイルスによる自粛期間を経た今、どんな冷凍食品が売り上げを伸ばしたのでしょうか。ニチレイフーズの広報担当・中澤佐穂さんに、今年の人気の5アイテムを教えてもらいました。

 


ニチレイ「本格炒め炒飯」
実売価格386円(税込 ※編集部調べ

「中華料理店のプロの技を再現した『三段炒め製法』によるパラッとした香ばしさと、丁寧に仕込んだ自家製焼豚のおいしさが特長です。好きな量を解凍して食べられるので、リモートワークの昼食用に、ストックしておくと重宝します」(ニチレイフーズ・中澤佐穂さん、以下同)

 


ニチレイ「特から」
実売価格610円(税込 ※編集部調べ

「ジューシーな肉汁とカラッとした衣が『特別なおいしさ』、1個約32gの『特大サイズ』、1袋415gの『おとくトクなボリュームパック』という、3 “特”が魅力の鶏のから揚げです。そのまま味わう以外にも、暑い時期は、たっぷりの夏野菜と合わせた南蛮漬けアレンジはいかがでしょうか?」

 


ニチレイ「極上ヒレかつ」
実売価格354円(税込 ※編集部調べ

「2020年春に発売した新商品です。箸でも切れるやわらかな肉質と、サクッと食感の良い衣が特長で、大変ご好評いただいております。そのまま食べる以外にも、パンに挟んでかつサンドにしたり、卵でとじたヒレかつ丼にしたりして楽しむのもオススメです」

 


ニチレイ「蔵王えびグラタン」
実売価格397円(税込 ※編集部調べ

「宮城県の蔵王山麓にある蔵王酪農センター直送の新鮮なミルクを使用したホワイトソースに、モッツァレラチーズなど4種のチーズをブレンドしたミルク感のあるグラタンです。電子レンジでチンしている間に、野菜サラダと白ワインを用意すればちょっとリッチな夕食メニューの完成です」

 


ニチレイ「そのまま使える高原育ちのブロッコリー 250g」
実売価格248円(税込 ※編集部調べ

「標高約3000mのエクアドルの高原で、陽光をたっぷり受けて育った緑鮮やかなブロッコリーです。下茹でしてあり、自然解凍でそのまま食べられるので、お弁当はもちろん、サラダやシチュー、パスタなどに加えれば、彩りアップや野菜不足の解消になります。常備しておくと便利です」

 

チャック式ビニール袋を活用した「下味冷凍」も人気!

冷凍食品をストックする以外にも、多めに購入した野菜や肉、魚を使いやすく小分けにしたりカットしたりして冷凍する、ホームフリージングをすれば、食事作りがグンとラクに。最近は、肉や魚に下味をつけてから凍らせる「下味冷凍」が人気です。

 

例えば、鶏もも肉や薄切りの豚肉を一口大にカットし、焼肉のたれとともに、チャック式ビニール袋に入れ、空気を抜いて冷凍保存しておけば下味冷凍の完成。冷凍時と解凍時に焼肉のたれの旨味が肉に浸透するので、解凍後はお好みの野菜とともに炒めるだけで、しっかりとした味わいのボリュームあるおかずが完成します。

 

冷凍庫は食品のおいしさをキープし、時短調理にも一役買ってくれます。その上、大規模災害の発生頻度が増している近年、自宅の冷凍庫に防災のための備蓄庫としての役割を持たせるという考え方も広まりつつあります。この機会に自宅の冷凍庫を見直してみてはいかがでしょうか?

 

【プロフィール】

家電プロレビュアー / 石井和美

家電プロレビュアー歴15年。白物家電や日用品の製品レビューを中心に、新聞、雑誌、WEB媒体や企業のオウンドメディアなどでも多数執筆中。家電をテストするための一戸建てのレビューハウス「家電ラボ」のオーナー。
HP=http://kaden-blog.net

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

日立らしい着実な進歩だ! 100g軽量化し、ごみ圧縮機構を採用したスティック掃除機の新モデル

日立グローバルライフソリューションズは、コードレス スティッククリーナー「パワーブーストサイクロン PV-BH900H」を8月15日から発売します。実売予想価格は9万8780円です。

↑「パワーブーストサイクロン PV-BH900H」。カラバリは2色で、シャンパンゴールド(写真左)とルビーレッド(中)を用意。写真右はスタンド式充電台に収納した状態です。サイズはW255×H1024×D268㎜(スティック時)、標準質量は1.9㎏

 

軽量化を果たし、「からまんプレス」構造を採用するなど着実な進歩

本機は、スムーズな気流を実現した新設計の本体流路に加えて、リチウムイオン電池の電圧を上げることで強力パワーを実現。また、本体や延長パイプの樹脂部を軽くすることで、従来機種より軽量化した標準質量1.9kgを実現しています。

 

また、強い旋回気流でごみと空気を遠心分離する「パワーブーストサイクロン」、小型・軽量でも強力なパワーを発揮する「小型ハイパワーファンモーターX4」、押すときも引くときも吸引することでごみの取り逃がしを減らす「パワフル スマートヘッド」、約5秒間吸引力をアップする「ターボモード」などは引き続き採用。このほか、本体は凹凸の少ないシンプルなデザインに一新しました。

↑「パワーブーストサイクロン」など、集じん力を高める機能は引き続き搭載(左)。本体は凹凸の少ないシンプルなデザインに(右)

 

また、同社の軽量モデルに新搭載され、「ごみ捨てがカンタン」と好評を集めた集じん構造「からまんプレス」構造を採用。ダストケース内でごみと空気を遠心分離したあと、ダストケース下部(内筒下部)でごみを捕集する際、空気の流れを利用して集めたごみをしっかり圧縮。これにより、遠心分離の中心となる内筒部分のフィルターに髪の毛などが絡まりにくくなるので、お手入れがラクになるといいます。

↑ダストケース内のイメージ。ごみと空気を分離し(左)、ダストケース下部にごみを圧縮します(右)

 

設置サイズをコンパクトにした新「スタンド式充電台」では、付属のツールがすべて収納できるため、本体と必要なツールをサッと取り出して掃除を始めることが可能。また、多彩なツールを組み合わせることでさまざまな場所が掃除できる「立体おそうじ」を継続採用しました。

↑多彩なツールが付属しています

 

吸引力には定評のある「パワーブーストサイクロン」。従来機種より100g軽量化し、ごみも捨てやすくするなど、着実な進歩を果たしています。標準運転時間は約40分と十分ですし、付属ツールも豊富とあって、家中のごみをしっかり吸い取りたい人にはぴったりです。強力なメイン機を探している方は、ぜひ注目してみてください。

文字通りの「逆転の発想」が突破口に! 日立エアコン「白くまくん」が自動おそうじ「最後の牙城」をついに攻略

エアコンはホコリとの戦い。内部にたまったホコリが湿気を含み、それがカビの温床となってあのクサ~い風が吹き出す原因となるのです。いくら空気清浄機を使ったとしても、エアコンから部屋中にカビの菌をばらまいているのであれば意味がない……。そのため、メーカー各社は近年、エアコン内部もクリーンに保つ機能の開発に取り組んでいます。

 

いち早く内部の清潔性に取り組んできた日立「白くまくん」

なかでも、内部の清潔性にこだわってきたのが日立ジョンソンコントロールズ空調の「白くまくん」シリーズです。2000年には、ユーザーが自分でフィルターや熱交換器を掃除しやすいよう「クリーン全開パネル」を搭載。2006年にはエアコン内部のカビを防止するためプラスチック部分にステンレスフイルムを貼り付けるとともに、フィルターの自動清掃ロボットを搭載した「ステンレス・クリーンシステム」を採用。

 

そして昨年2017年の10月、ホコリ・カビの温床である熱交換器を自動でお掃除する「凍結洗浄」を開発・搭載しました。

↑日立の大きな特徴が、ステンレス・クリーン システム。昨年にはついに「凍結洗浄」という画期的なシステムを導入して業界の度肝を抜きました

 

ついに最後の牙城「ファン」の自動掃除に成功!

↑「最後に残っていたファンの自動洗浄に成功した」と日立ジョンソンコントロールズ空調の飯塚COO

 

「しかし、最後に(掃除できないものが)1つだけ残っていたのです。それがファン」と、日立ジョンソンコントロールズ空調の飯塚愼一COO。エアコンに空気を取り込み、冷風・暖風を放出する役目を持つファンは熱交換器の内側に位置するため手が届かず、ユーザーが自分で掃除できない場所です。

 

その最後の牙城ともいうべきファンの自動掃除に、とうとう日立は成功したのです。「これがクリーンの最終形。ファンを自動掃除することでエアコン内部がすべてきれいになる」と飯塚COOは胸を張りました。

↑日立の調査によると、ファンの汚れを気にしている人はなんと59%。目に見えないところだけに不安が高まっているようです

 

↑実際にファンは汚れています。2年間使用したエアコンのファンが発表会場に展示してありましたが、たった2年でこんなにもホコリだらけ

 

ファンを掃除するロボットの設置スペースがないのが課題だった

しかし、この「ファンの自動掃除」の実現にはいくつものハードルがあったそうです。そもそもファンと熱交換器の間隔は狭く、その隙間にファンのホコリを取り、取ったホコリを集め、捨てる、という一連の行程をこなす機械を搭載しなければなりません。さらにはそれらの機器をクリーンに保つシステムも必要。しかし、フィルターに搭載しているような自動お掃除ロボットを組み込むスペースなんてありはしない……。

 

「逆転の発想と、凍結洗浄を進化させた新しい機構、『凍結洗浄 ファンロボ』で解決しました」(飯塚COO)。

 

「逆転の発想」とは何か、「凍結洗浄 ファンロボ」とは何か、開発の経緯を以下で見ていきましょう。

↑狭いエアコン内部でホコリを取って/集めて/捨てて/お手入れするという難しい課題が立ちはだかりました

 

↑課題を克服したのが「凍結洗浄 ファンロボ」

 

掃除するのは、ファンの先端のみでいいことが判明

まず、同社はファンにホコリが付着するメカニズムを解析してみることにしました。ファンを回すと、羽に沿って空気が流れていくのですが、その時、羽の先端に流速がゼロになる淀みが生まれます。そこにホコリが流れてくるとそのまま付着して堆積していき、先端以外は流速が速いのでホコリが付着しません。つまり、ファンの先端だけをきれいに保つ仕組みがあればよいことが分かったのです。

↑ファンのホコリは先端にだけつくことが分かったので、先端だけブラシで掻き取ればよいのです

 

ブラシを設置し、ファンを逆回転させたのが逆転の発想

そこで、ファンと熱交換器との隙間に、ファンの先端を掃除する可動ブラシを設置しました。次に、ブラシが掻き取ったホコリを集める方法ですが、ここからが逆転の発想です。そのままファンを回してしまうと、掻き取ったホコリは風と一緒に室内に排出されてしまいます。これこそ、避けるべき最悪の事態ですね。

 

そこで、ファン掃除のときには「ファンを逆回転させる」ことにしたのです。これにより、ホコリはエアコン内部に吹き飛び、ファンを取り囲む熱交換器に付着するか、その下にある水受け皿に落ちます。

↑ブラシで掻き取ったファン先端のホコリは、ファンの逆回転で巻き起こった風で熱交換器と水受け皿に飛ばされます

 

熱交換器に飛ばしたホコリは「凍結洗浄」で一気に落とす

その後、可動ブラシは熱交換器側に動き、熱交換器と接触。そのタイミングで凍結洗浄を始めると、熱交換器のホコリ、ファンから飛んできたホコリ、可動ブラシ先端についたホコリ・汚れが凍結し、一気に解凍することで洗い流され、ドレン水として屋外に排出されます。これが「凍結洗浄 ファンロボ」の仕組み。洗浄後はしっかり乾燥させるので、ファンおよび熱交換器にホコリ・汚れが再付着することはありません。

↑ファン掃除のあと、ブラシは反転して熱交換器にくっつき、熱交換器と一緒に凍結。解凍した水で熱交換器とファンブラシの汚れを一気に洗い落とします

 

↑熱交換器が凍結した様子。約30分で全面に霜が付き真っ白になっています

 

【動画】

「凍結洗浄」の解凍した水で汚れを洗い流す様子。霜を一気に解凍することで、霜が水となって滴り落ち、ホコリと汚れを一緒に洗い流します。

 

凍結洗浄は自動で行われるのがうれしい

なお、ブラシがファンを掃除する時間はわずか5秒程度。基本的に、その後の熱交換器の凍結には約30分、解凍・乾燥に約30分かかります。凍結洗浄は約42~84時間おきで自動で行われ、独自のセンシングデバイス「くらしカメラAI」により、部屋に人がいない時間帯を見計らって洗浄します。

 

また、「くらしカメラAI」がエアコンとキッチンが近いことを認識すると、エアコン内部の油汚れが多くなると判断し、自動で凍結を2回繰り返し、念入りに汚れを落とします。お掃除のタイミングや頻度もエアコン任せでいいなんてうれしいですね。

そんな「凍結洗浄 ファンロボ」を搭載した「白くまくん Xシリーズ」は10月末の発売。市場想定価格は、冷房能力2.2kWモデルが25万円前後、2.8kWモデルが27万円前後、4.0kWモデルが30万円前後、5.6kWモデルが32万円前後など(いずれも税別)。

 

フィルターお掃除ロボット搭載のエアコンを購入したことで、エアコン内部が全てキレイになったと思っているユーザーは多いはず。しかし、フィルターをかいくぐったホコリはエアコン内部に侵入し、ファンや熱交換器に付着してカビの温床となります。専門業者による定期的なエアコン洗浄が推奨されていますが、白くまくんの新Xシリーズはその手間を大幅に省いてくれそうですね。

【2018年版】日立の冷蔵庫「真空チルド」値段が違うと何が違う? 価格帯別3モデル、家電のプロが徹底比較!

冷蔵庫は常に稼動しているだけに、省エネ性能の高いモデルに買い替えたいもの。今回は、シリーズ名にもなっている「真空チルド」と高いデザイン性で人気が高い日立の冷蔵庫を特集します。家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、4~5人の家庭で一般的な450~500Lクラスの3つの価格帯別でオススメを選んでもらいました。各モデルは電気代から機能の有無まで、表組みでわかりやすく比較しているので、ぜひ参考にしてみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【日立の冷蔵庫の特徴とは?】

「真空チルド」が人気の理由で、デザイン面でも業界を牽引

「日立の冷蔵庫は、チルド室を真空にして食品の鮮度を維持する『真空チルド』が人気。700L超えの業界最大容量を展開するなど大容量化にも積極的に取り組んでいます。冷却器につく霜を利用して冷やす独自技術『フロストリサイクル冷却』や真空断熱材で消費電力量を削減し、省エネ性が高いのも特徴。いち早くミラー扉を採用したり、ガラス仕上げの扉や両開きスタイルを提案したりするなど、機能面だけでなく、冷蔵庫のデザイン面も牽引しているメーカーです」(戸井田さん)

 

【日立のオススメその1 ハイエンドモデル】

専用の冷却器とファンで「うるおい低温冷蔵」が実現!

HWシリーズ

R-HW52J

実売価格21万9140円

冷蔵室専用の冷却器とファンを設けた「冷蔵庫独立冷却システム」を新採用した今春発売のモデル。これにより、うるおいを保ったまま冷蔵室全段を約2℃にする「低温冷蔵」モード(うるおい低温冷蔵)が新設されました。冷蔵室全体を低温にできるため、作り置き料理の菌の繁殖を抑えたり、温かい鍋がそのまま入れられたりと、冷蔵室の使い方の幅が広がっています。新開発の流動性の高い発泡ウレタンによる薄壁化で、幅650mmで520Lの大容量も実現。

↑うるおい低温冷蔵のイメージ。約2℃の低温で保存し、うるおい冷気でラップなしでも食材の乾燥や変色を抑えます(画像出典:日立公式サイト)

 

HWシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「プラチナ触媒」など最新機能を満載し、使い勝手もいい!

「『うるおい低温冷蔵』が目玉機能の2018年3月に発売された新シリーズです。冷蔵室がまるごとチルド室のように使えるので、食材を入れる場所を考える必要がなくなり、ストレスフリーなのが素晴らしい!

 

もちろん日立の代表的な人気機能『真空チルド』も搭載。チルド室を0.8気圧の状態にし、酸化と乾燥を防ぎます。真空パックだと食材が長持ちするのと同じ原理で、わかりやすいですよね。ハムやチーズを開封後、保存していても劣化が少ないのは助かります。

 

さらに、庫内に設置した独自機能『プラチナ触媒』が、肉や魚から出るニオイ成分を炭酸ガスと水分子に分解。炭酸ガスが酵素の働きを抑えて鮮度を保ちます。野菜室にも『プラチナ触媒』が利用されていて(新鮮スリープ野菜室)、野菜から発生するエチレンガスやニオイ成分が『プラチナ触媒』と触れることで炭酸ガスを生成し、野菜の成長を止めて鮮度を維持します。野菜室の上段・下段ともに炭酸ガスが行き届く仕様で、どこに置いても大丈夫なのはうれしいですね。

 

冷凍室が3段トレイなのも日立の特徴。浅くて広い最上段には、食材の熱を奪いやすい大型のアルミトレイを設置し、温かい食材が入ると専用のセンサーが感知し自動で運転を切り替えるなど、素早く冷凍できる機能を搭載。食材の細胞壁が壊れにくく、ホームフリージングもうまくいきます。棚割りやドアポケットなど、細かな使い勝手にも定評あり!」(戸井田さん)

↑「プラチナ触媒」で野菜を眠らせるように保存します(画像出典:日立公式サイト)

【日立のオススメその2 中位モデル】

「スポット冷蔵」を搭載した2017年発売モデル

XGシリーズ

R-XG5100H

実売価格15万6800円

「真空チルド」冷蔵庫の2017年発売モデル。大型アルミトレイで素早く冷凍する「デリシャス冷凍」、炭酸ガスの濃度を高めて野菜を眠らせるように保存する「新鮮スリープ野菜室」、メインの「真空チルド」といった機能は、先述の上位機種R-HW52Jと同等です。一方、「冷蔵庫独立冷却システム」は未搭載で、省エネ性に関してはわずかに低くなっています。冷蔵室を約2℃にする低温冷蔵は3段目と4段目限定の「スポット冷蔵」。作り置きした料理や総菜などの鮮度を低温でしっかり保ちます。

↑冷凍室3段ケースの最上段にあるデリシャス冷凍のイメージ。大型アルミトレイで食材の熱を素早く奪って冷凍し、肉や魚の旨み成分の流出を防ぎます(画像出典:日立公式サイト)

 

XGシリーズ 戸井田さんのレコメンド

冷却システムは従来型でも、機能性は十分

「HWシリーズと比べて、このXGシリーズは冷却システムがひとつ前の従来型になっています。それ以外は、機能面で大きな違いはありません。冷却器につく霜を利用して冷やす独自の技術『フロストリサイクル冷却』で霜取りの時間を短縮し、消費電力を低減しています。

 

冷蔵室の3・4段目が『低温冷蔵スペース』になっていて、通常の冷蔵室よりも温度が低い約2℃に設定することができます。また、専用のセンサーにより、右棚部分は温度により自動で風量を調整する『オート急冷却スペース』に。カレーやシチューなど温かいままの鍋を入れても、まわりの食品への影響を最小限にしてくれるので、冷めるまで待たなくていいのが便利です。製氷皿が取り外して洗える仕様で、清潔性が維持しやすいのもポイントですね」(戸井田さん)

↑「スポット冷蔵」を採用し、冷蔵庫の3、4段目は「冷却モード」ボタンで、通常より低い温度に設定できます(画像出典:日立公式サイト)

【日立のオススメその3 スリムモデル】

幅620mmとスリムなのに容量500L台でたっぷり収納!

Sシリーズ

R-S5000H

実売価格15万910円

幅620mm、片開き5ドアのスリムモデル。真空環境によって酸化と乾燥を防ぐ「真空チルド」を搭載するほか、野菜の呼吸活動を抑えて長持ちさせる「新鮮スリープ野菜室」は下段のみに搭載。冷凍技術は「デリシャス冷凍」は非搭載ながら、「急冷凍」モードが用意され、急冷凍スペースで食材を一気に冷やし、中心まで素早く凍らせます。幅620mmと標準的な冷蔵庫よりも一回り小さいものの、容積は501Lと500L台を達成し、見た目よりもたっぷりと入ります。

↑「真空チルド」はしっかり搭載(画像出典:日立公式サイト)

 

Sシリーズ 戸井田さんのレコメンド

人気の機能を維持して価格を抑えるなら、このグレードまでが狙い目

「片開き・ガラスドアのスリムシリーズ。日立の人気機能は搭載しつつ、少しずつ性能を絞り込んだスタンダードモデルです。チルドルームには『新鮮スリープ保存』がなくなりますが、人気の『真空チルド』は搭載。真空チルドルームを『チルド』と『氷温』に切り替えられる機能もあり、チルド機能は十分です。『新鮮スリープ野菜室』は下段のみ。長く保存したい野菜は下段へ、すぐに消費するなら上段へと収納場所を工夫するのがオススメです。

 

冷凍室は3段ケースで、大容量なのは健在。『デリシャス冷凍』はないものの、『急冷凍』はあるので、ホームフリージングの際は上手に活用を。ちなみに、このグレード以下はぐっと機能が落ちるので、価格を抑えつつ機能性も維持したいなら、このグレードが狙い目です」(戸井田さん)

 

<総括>

底値に近い2017年モデルでは、XGシリーズが特にオススメ

「HWシリーズは、上から2つめのグレードにあたるモデルです。同社で初めて『幅685mm・602L』『幅650mm・520L』を達成しました。このモデルのみ『冷蔵室独立冷却システム』搭載の新仕様で、チルド保存したい食品が多いご家庭にオススメですね。ちなみに最上位のWXシリーズは、引き出し部分が電動になっているのも違いのひとつです。色は3色展開。インテリアに合わせて選びやすいですが、容量が2種類なのでより大きな容量が欲しい場合は上位のWXシリーズを選択して下さい。

 

XGシリーズは上から3つめのグレードになりますが、実質はセカンドグレードとも言えるポジション。容量別に6タイプが用意され、もっとも売れ筋のシリーズとなっています。色も3色展開で、各家庭に適したタイプが選択可能。幅の寸法は400L後半からは685mmとなり、設置スペースに余裕がある住まいに向いています。なお、475L~555Lは幅寸法が同一ですが、奥行きが違うので設置スペースにはご注意を。2018年9月には後継機種が発売されるので、2017年モデルのこのXGシリーズは今が底値に近い価格でお買い得と言えますね。

 

Sシリーズは、『真空チルド』搭載のスタンダードグレード。『幅620mm・501L』『幅600mm・401L』の2展開。スリムかつガラスドアでカラーも2色展開です。すっきりシンプルな冷蔵庫が欲しい人にオススメです。また、設置スペースがあまりないけれど『真空チルド』機能か欲しい人にもぴったり。XGシリーズ同様、2018年9月に後継機種が発売予定なので、今が底値に近い価格です。しかし、現在はXGシリーズとの価格差があまりないので、設置スペースが許すなら、上のグレードのXGシリーズがオススメです」(戸井田さん)

残暑に心折れた方、10万円台のエアコンはどう? 主要6メーカー、買うべきコンパクトモデルはコレ!

8月も末だというのに、まだまだ暑いですね。この暑さは9月中旬まで続くとのこと。いままで、個室への設置を見送っていた方、「まだ暑さが続くのか……」と心が折れることも多いのでは。そこで今回は、家電のプロ・戸井田園子さん監修による、主要6メーカーのエアコンを紹介する連載から、10万円台のモデルをピックアップ。どれもコンパクトなモデルなので、個室への設置にぴったりです。この機会に、導入してみてはいかがでしょうか。

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

20170629reese_1-3

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

メーカーその1 ダイキン

「ストリーマ」で清潔さを保つシンプル&コンパクトなシリーズ

Eシリーズ AN40VEP(※200V)

実売価格14万2000円

限られたスペースにすっきり設置できるコンパクトなベーシックモデル。風を直接的に体に当てない「風ないス運転」により、夏は冷風をより上向きに吹き出し、冬は温風を足元へ吹き下ろします。フィルターの自動掃除機能は非搭載ですが、ダイキン独自の「ストリーマ内部クリーン」で、熱交換器や気流の通路にプラズマ放電の一種「ストリーマ」を照射してエアコン内部のカビやニオイを抑制。フィルターで捕らえた物質にストリーマを照射する「ストリーマ空気清浄」機能も搭載されています。

APF…Annual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなります。

 

Eシリーズ 戸井田さんのレコメンド

ベーシックな冷暖房機能はしっかり搭載

「室内外の温度に応じて、暖房・ドライ・冷房3つの運転モードを自動でセレクトする『自動運転』あり。0.5℃単位で温度をコントロールできる『PIT制御』や、すばやく暖房する『ヒートブースト制御』も搭載しています。下位シリーズとはいえ、ベーシックな冷暖房機能は万全ですね。幅770mmのコンパクトな室内機で、半間幅も余裕で収まる横幅も特徴。室外機も3.6kW以下は幅675mmとコンパクトです(4.0kWは795mm)。

↑室内機は幅770mmのコンパクト設計(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

フィルター自動掃除機能は非搭載ですが、エアコン内部・フィルターも独自のストリーマで清潔をキープ。熱交換器フィンには親水性に優れた2層コートを採用し、汚れを浮かせて洗い流せるので、上位機種と同等とはいきませんが、お手入れはラクな仕様になっています。ただし、省エネ性能は価格なりのレベルなので、短時間での使用を想定した部屋に設置するのがオススメですね」(戸井田さん)

 

メーカーその2 三菱電機

実績のある「ムーブアイ」を搭載し、価格を抑えた

霧ケ峰 Lシリーズ

MSZ-L4018S

実売価格18万8000円

赤外線センサー「ムーブアイ」を搭載したコンパクトモデル。上位機種FZシリーズとZシリーズの未来の体感温度を予測するAI機能は省かれていますが、センサーが体感温度や人の位置を感知し、冷やしすぎない快適な冷房が可能です。左右のフラップを別々に動かし、2か所を同時に吹き分ける「ビッグWフラップ」を搭載。また「スマート除湿」は、風速を「自動」に設定すると、ファンの回転数を制御しながら除湿し、部屋が寒くなりにくい効果があります。汚れがつきにくい「ハイブリッドナノコーティング」はファンのみに実装。前面パネルやフラップなど、外観パーツは取外しが可能で掃除がしやすい「はずせるボディ」です。

 

Lシリーズ 戸井田さんのレコメンド

コンパクトながらリビングに必要な機能を搭載

「長年の実績がある赤外線センサー『ムーブアイ』搭載モデル。2か所吹き分け可能で、『フィルターおそうじメカ』『はずせるボディ』は、このグレードまでの搭載です。リビングに必要な機能なので、最低限このグレードを選びたいところ。本シリーズの特徴は高さ250mmのコンパクトさ。設置寸法も295mmあれば大丈夫なので、窓上にしか設置できない条件でも問題ありません。夏はエアコンと送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』(特許)、冬は暖房とサーキュレーター運転を交互に行う『サーキュレーターモード』があるのも便利です。ただし、本体価格は安いものの、上位機種のFZシリーズやZシリーズと比べると電気代がかかるので、常にエアコンを使うという方は上位モデルを選んだほうがよさそうです」(戸井田さん)

↑Lシリーズの「ムーブアイ」のイメージ。床や壁などの温度から体感温度を測り、人の位置も見て冷やしすぎない、 あたためすぎない快適な空調を実現します(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

メーカーその3 パナソニック

「フィルターお掃除ロボット」搭載でも奥行きはコンパクト!

エオリア EXシリーズ

CS-EX408C2(※200V)

実売価格14万6800円

奥行き239mmとコンパクトなモデル。フィルターについたホコリをかき取って自動で配管穴から屋外に排出する「フィルターお掃除ロボット」もしっかり搭載。熱交換器の汚れをはじく「ホコリレスコーティング」や空気の汚れに応じて可動する「アクティブクリーンフィルター」は省かれていますが、「ナノイーX」での機内の除菌やカビの抑制は可能です。ナノイーXによる空気清浄機能はないものの、空気がエアコンを通過する度に0.3μmの粒子を80%以上キャッチする「クリーンフィルター」を内蔵し、空気の汚れをキャッチ。心地よいリズムの気流を作り出す「1/f ゆらぎ気流」も搭載しています。

 

EXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「こちらは上から4番目のグレードです。フィルターお掃除ロボットの自動排出方式を搭載しているのに、設置性が良いのがウリ。これより下のグレードは、ダストボックスに集めたホコリを手動で捨てる方式になります。人がいるかいないかを見分けて省エネ運転をする『不在省エネ』や『オートオフ機能』、部屋の特性を学習する『おへや学習機能』、『日射センサー』などはしっかり搭載しており、省エネと快適性をソフト面でカバーしています。

↑フィルターお掃除ロボットの仕組み。かき取ったホコリは配管穴から自動排出します(画像出典:パナソニック公式サイト)

 

ただ、最上位と比べると消費電力が多いので、長時間使う部屋よりは短時間使う部屋にオススメ。また、本体価格が抑えられている割に、オートセーブやオートオフ機能があるので、出入りの激しい小さなお子さんが居るリビングに使うのもオススメです。別売の無線アダプターをつければスマホによる遠隔操作もできるので、自己管理がまだ難しいお子さんがお留守番するときも安心ですね」(戸井田さん)

 

メーカーその4 東芝

「プラズマ空清」と熱交換器の汚れを洗い流す機能を搭載

大清快 E-Pシリーズ

RAS-E405P 

実売価格12万9800円

上位機種と同じく、東芝独自の空気清浄機能「プラズマ空清」を搭載したコンパクトモデル。PM0.1レベルの微細な粒子も集めて帯電し、熱交換機に吸着して屋外に排出します。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、除湿や冷房時に発生した水が熱交換器の汚れを洗い流す「マジック洗浄熱交換器」を搭載。運転停止後、プラズマ乾燥で送風路内のイヤなニオイも脱臭します。水平から足元まで風向をコントロールする「クルッとルーバー」で部屋の隅々まで風を届けます。

 

↑上下左右同時にスイングする「クルッとルーバー」を搭載(画像出典:東芝公式サイト)

 

E-Pシリーズ 戸井田さんのレコメンド

少しでも安く、使用頻度が低い部屋に設置したい人に

「こちらも、高さ250mm幅790mmのコンパクトサイズ。コンプレッサーや気流制御は、ひとつ上のE-Rシリーズと同等で、APFも変わりません。除湿に関しても同等。違いは掃除機能と省エネ運転関係で、フィルターの自動お掃除は非搭載ですが、熱交換器の汚れを自動で洗浄して屋外へ排出したり、送風路のニオイを脱臭したりする機能はあります。

 

また、センサーは『人サーチセンサー』がなくなり、『明るさ〔日あたり〕サーチセンサー』のみ。人がいない時、セーブ運転や自動オフにはなりませんが、部屋に入る日照を感知して、冷暖房の運転を調整してくれます。

 

基本性能はひとつ上のE-Rシリーズと同等なので、少しでも安くエアコンを調達したい人にオススメ。ただ、フィルター掃除や『ecoモード』などはなくなるので、自己管理が前提となります。日常的に頻繁に使う部屋よりは、使用頻度が低い予備部屋や客間などに設置したいところ。手入れの手間やムダな電気代がかからずにすむでしょう」(戸井田さん)

 

メーカーその5 富士通ゼネラル

清潔維持機能を重視したコンパクトなモデル

ノクリア Dシリーズ

AS-D40H

実売価格15万1200円

「デュアルブラスター」はありませんが、「熱交換器加熱除菌」を搭載したコンパクトモデル。スリムながら「フィルター自動おそうじ」もあり、清潔維持機能が重視されています。電気集じん方式の「プラズマ空清」の搭載により、0.3~2.5μmの粒子を88%キャッチして、部屋の空気を浄化してくれます。また、人感センサー「不在ECO」で人の有無を検知して、ひかえめ運転への切り替えやオン・オフを自動的に行い、節電をサポート。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

この価格帯で清潔機能が充実しているのはうれしい

「このクラスではかなりハイスペックでコスパが高いモデル。2018年モデルの目玉機能『熱交換器加熱除菌』を搭載するほか、『プラズマ空清』『フィルター自動おそうじ』などもあり、清潔機能は十分。お手入れが気になる人にはうれしいところですが、暖房を快適にする機能は少なくなるので、冷房メインの部屋で使うといいでしょう。

 

センサーは『人感センサー』のみになりますが、人がいなくなると節電運転に切り替えてくれるので省エネ。一年中適切な運転をセレクトしてくれる『毎日快適モード』もあります。上位機種で搭載する本体両側のサイドファン『デュアルブラスター』がないぶん、すっきりした見た目になっているのは、デザインにこだわる人にとっては魅力ですね。本体の高さが250mmで、高さ295mm(上部38mm・下部7mm)あれば設置できるスリム設計がウリ。パネルデザインもスッキリコンパクトで、狭い部屋でも圧迫感なく収まります。もうひとつ下にCシリーズもありますが、価格差があまりないでこちらがオススメ」(戸井田さん)

↑窓上のスペースにも収まる、コンパクトでスッキリしたボディが魅力(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

メーカーその6 日立

「凍結洗浄」「フィルター自動お掃除」を省略して価格を抑えた

白くまくん Dシリーズ

RAS-D40H2

実売価格11万3400円

「凍結洗浄」を搭載しないベーシックモデル。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、通風路、フラップ、フィルターにステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン」仕様で、エアコン内の菌や汚れを抑制します。また、日差しを感知する「くらしセンサー」で日差しの変化を見分け、「ecoこれっきり」ボタンを押すだけで曇りや夜になると控えめ運転に切り替わります。除湿は弱冷房方式で、吹き出す風の量をコントロールして肌寒さを抑える「ソフト除湿」となっています。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「くらしセンサー」で日差しの変化を見分けて、省エネ・快適な運転を行う

「『凍結洗浄』や『フィルター自動お掃除』などの清潔維持機能を省き、必要最低限の機能に絞ったベーシックモデルです。センサーは、温度・湿度のほか日差しを見る『くらしセンサー』を搭載。日差しの変化を見分けて、省エネ・快適な運転を行います。切りタイマーをセットしていても、室温が上がると再運転する『みはっておやすみ』タイマーも搭載。室内機が小さく、狭いスペースにも収まるので、設置スペースの狭い部屋に向いています。

 

ほとんどの機能を省略して価格を優先しているので、予備室や使用頻度の少ない部屋向き。内部の清潔機能が最小限ということもあって、汚れが発生しやすい部屋やタバコを吸う人が使う部屋などは避けた方が無難でしょう」(戸井田さん)

↑室内機がコンパクトなので、少ないスペースで設置できます(画像出典:日立公式サイト)

 

ローストビーフもオートで調理? 「食欲の秋」に使いたい「グリル上手なオーブンレンジ」5選

うだるような暑さで食欲が沸かなかったという人も、涼しい日が増えるにつれて、美味しくご飯が食べられるのではないでしょうか。そこで今回は、「食欲の秋」に備えて、食材を上手に焼き上げるグリル機能つきのオーブンレンジをご紹介。火加減おまかせでローストビーフが作れる「ヘルシーシェフ」や、特殊なグリル皿で時短調理を可能にした「ビストロ」をはじめ、注目の最新モデルをお見逃しなく!

 

[その1]

バラバラの食材でもまとめて一気に調理できる!


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シャープ
ウォーターオーブン ヘルシオ AX-XW500
楽天市場実売価格 12万9800円

2段調理ができる総庫内容量30Lの「ヘルシオ」シリーズ最新モデル。複数の食材を角皿に並べても、調理方法を選ぶだけで最適に調理する、画期的な「まかせて調理」の機能を搭載。肉や魚、野菜でも、少量でもたっぷりの量でも、冷凍・冷蔵・常温でも、まとめて調理してそれぞれの食材を最適な状態に仕上げます。

 

<注目ポイント>
・総庫内容量30Lの2段調理式
・画期的な「まかせて調理」機能を搭載
・無線LAN接続で「COCORO KITCHEN」の音声操作が可能
無線LANに接続することで、シャープ独自のAIoT(※)クラウドサービス「COCORO KITCHEN」が利用できます。例えば、音声によって状況に応じた操作画面を呼び出したり、家族の好みを分析・学習してオススメのメニューを提案したりといったことが可能に。

※AIoT……シャープの造語。IoT(モノがインターネットに接続して、相互に情報をやりとりすること)とAI(人工知能)を組み合わせたもの

 

[その2]

進化したグリル性能で時短調理を実現


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パナソニック
スチームオーブンレンジ ビストロ NE-BS1500
楽天市場実売価格 12万8402円

総庫内容量30Lにもかかわらず、高さ45cmのスペースに置ける設置スペースが業界最小のオーブンレンジです。センサーで食品の分量・温度差・位置などをチェックし、加熱時間をコントロールして効率よく加熱。またマイクロ波をらせん状に放射する「サイクロンウェーブ加熱」によって、食品の中央部分からじっくり温めます。

 

<注目ポイント>
・高さ45cmのスペースに設置できる業界最小のオーブンレンジ
・食品の中央部分から温める「サイクロンウェーブ加熱」
・チタンコートグリル皿によって調理時間を短縮
グリル機能では高反射チタンコートのグリル皿が採用され、上部ヒーターの温度上昇を早めました。さらにグリル皿の裏面素材を新しくすることで、従来品より最高温度が約30℃アップ。調理時間の短縮に成功しただけでなく、旨みが凝縮された美味しい料理に焼き上げます。

 

[その3]

「Wスキャン」機能によっておまかせの調理メニューが充実!


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日立
ヘルシーシェフ MRO-VW1
楽天市場実売価格 6万3942円

日立の「ヘルシーシェフ MRO-VW1」は、最高温度300度に対応した2段式。重量と温度を測定する「Wスキャン」機能を搭載し、おまかせの調理メニューが充実しています。温めでは、温度変化から食品と容器のバランスを推測。「おかず」「ごはん」「酒かん」など、9つのオートメニューによって食品に合わせた最適な温め方を選べます。

 

<注目ポイント>
・重量と温度を測定する「Wスキャン」
・食品に合わせた9つのオートメニュー
・火加減の難しいローストビーフも調理可能
さらに、火加減の難しいローストビーフも、200g~800gまでオートで調理可能。焼網を使えば表面全体を加熱することができるため、裏返さなくても両面を焼けます。また主菜1品、副菜2品を一度にまとめて作れるセットメニュー「おかずセット」も用意。3品を同時進行で作れるため、忙しい朝などの時間にはうれしいですね。

 

[その4]

石窯ドームならではの高火力でスピーディに調理


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東芝
石窯ドーム ER-SD7000
楽天市場実売価格 11万9100円

業界最高350℃の火力を誇る、石窯ドームのオーブンレンジです。食材の旨みや水分を高火力で閉じ込め、スピーディに調理。庫内全面から遠赤外線を放射することで、食材の内側にもしっかり熱を通します。また石窯ドームの丸みを帯びた構造と「角皿スリット」によって、焼きムラを防止。

 

<注目ポイント>
・石窯ドームのオーブンレンジ
・業界最高350度の火力
・470種類の豊富な自動調理メニュー
本体には文字が見やすく簡単に操作できるカラータッチ液晶パネルが採用され、トップ画面の色も好みに応じて選択可能。また470種類という豊富な自動調理メニューが取り揃えられており、レンジまかせで料理のレパートリーが格段に広がります。

 

[その5]

来客時に自慢したくなるスタイリッシュなデザイン


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バルミューダ
BALMUDA The Range K04A
楽天市場実売価格 4万2790円

シンプルでスタイリッシュなデザインの「BALMUDA The Range」。その美しい佇まいは、来客時に思わず自慢したくなるかも。操作音がギターやドラムなど楽器の音で構成されているのも魅力です。本体の操作部は、わかりやすく設計されていて、複雑な機能は一切ナシ。しかし「おまかせ自動あたためモード」「ほっとひといき飲み物モード」など、手間を軽減してくれる設定はしっかり備えられています。

 

<注目ポイント>
・シンプルでスタイリッシュなデザイン
・分かりやすい操作部
・幅広い調理に対応した深さ4cmの深角皿
オーブンモードでは100~250℃の温度設定を10度単位で選べるので、発酵や予熱調理にも対応。また深さ4cmの深角皿を使うことで、鶏の丸焼きなど大きな食材も調理できます。

 

※商品価格は、2018年8月22日時点の楽天市場の最安値を記載しています。

 

提供:楽天市場

こんなに安くて大丈夫!? 売れ行き好調「格安調理家電」の使い勝手をプロが○×判定!

価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック! 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。

 

生活家電分野では、近年、多くの有名メーカーから安くてコスパに優れた製品が登場。一方、最新ハイスペック機種も取り揃える大手メーカーでは、成熟した機能が光る中・下位モデルが人気です。第1回のテーマはそんな生活家電のなかでも「調理家電」をピックアップ! 本稿では、オーブントースター、電気圧力鍋、オーブンレンジ、炊飯器、ヨーグルトメーカーをご紹介します。

 

【○×判定した人】

家電ライター・平島憲一郎さん

調理家電から掃除機、美容・健康家電まで、生活家電記事全般を担当。検証企画も多数手掛けています。

 

最新格安家電は機能の成熟と高級機能導入の二極化へ

生活家電分野は、大手各社が最上位機で最先端技術を競い合う一方で、実際に売れ行きがいいのは低価格モデル。人気の理由は単に安いだけでなく、以前の先端機能が定番化し、使いやすい製品へと〝熟成〟したからです。

 

例えば象印のこんがり倶楽部は、オーブントースターながら上は250℃から下は80℃まで幅広い温度調節が可能。前面扉を外して洗えるのも便利です。日立のオーブンレンジMRO-TS7は、3万円を切る価格ながら本格的な過熱水蒸気機能を搭載。1〜2人世帯に便利な少人数調理機能も人気です。

 

一方後発メーカーでは、従来の高級機能を低価格に落とし込む動きが顕著。sirocaは電気圧力鍋に無水調理・スロー調理機能を搭載、アイリスオーヤマもマイコン式炊飯器に銘柄炊き分け機能、1万円台のスティック掃除機にゴミ発見センサーを採用しています。

 

今回は低価格を前提としつつも、多くの製品で十分な実用性を確認できました。ユーザー側で必要な機能と、割り切る機能を線引きできれば、満足度はかなり高いはずです。

 

その1

トーストがモチサクッ、揚げものがカリッとジューシーに温め直せる

ZOJIRUSHI

オーブントースター こんがり倶楽部 ET-WM22

実売価格3670

上下遠赤外線ヒーターによる1000Wの高火力で加熱できます。80℃〜250℃までの温度調節が可能で、温めからこんがり加熱まで対応する。汚れがつきにくいシリコン加工トレーを付属。

SPEC●消費電力:1000W ●タイマー:最大15分 ●庫内寸法:約W270×H110×D220㎜ ●トレー内寸:約W220×D200㎜ ●サイズ/質量:約W400×H235×D280㎜/約3.7㎏

↑焼き網は、食パンが1度に2枚まで置けるオーソドックスなサイズ感。揚げものの温め直しは、アルミホイルを敷いた付属トレーの上へ

 

↑6枚切りの食パンを250℃で2分半焼きました。こんがり焼けたトーストは外が「サクッ」、中は「モッチリ」で耳までおいしかったです!

 

【Check!】

温度調整:○

下が80℃まで温度調節可能

「ダイヤルを使い、加熱温度を80℃〜250℃に調整可能。特に80℃の低温加熱ができるオーブントースターは少ないです」(平島さん)

 

メンテナンス性:○

扉や焼き網を外して洗える!

「前面扉、焼き網、くず受け皿は簡単に取り外して洗える。全部外したあとは庫内の掃除もしやすく、手入れがすごくラクチンです」(平島さん)

 

汎用性:○

フライ温めやお菓子作りにも活躍

「幅広い調理に対応。フライ温めは油がしっかり抜け、衣カリッと中はジューシーに。溶かしチョコやマドレーヌなどのお菓子作りにも活躍します」(平島さん)

 

総評

「機能自体に突出したものはないが、基本の加熱機能、メンテ性などしっかりしています。特に、温度調整の幅の広さは、この価格帯では魅力です」(平島さん)

 

 

その2

圧力調理だけでなくスロー調理にも対応する格安の電気圧力鍋

siroca

電気圧力鍋 SP-D131

実売価格1万5800円

ボタンを押すだけで失敗なく料理が作れる電気鍋。圧力調理のほか無水調理など6種類の調理を行えます。ガス火で3時間はかかる豚の角煮が約35分(※)に時短。スロー調理は約85℃の加熱で食材の煮崩れを防げます。

SPEC●調理容量:1.3ℓ ●消費電力:700W ●使用最高圧力:70kPaゲージ圧 ●プリセットメニュー数:8 ●タイマー:最大12時間(白米・玄米のみ) ●コード長:約1.2m ●サイズ/質量:約W220×H249×D238㎜/約2.7㎏

※:下ゆでなしの場合

 

↑調理後は内なべ、内ふた、ふた本体、パッキン、圧力切替弁を洗います。内ふたは中央の突起をつまんで外します

 

↑スロー調理で作った肉じゃがは、じゃがいもの角を見事に維持。しかも箸を入れるとほろりと崩れ、中はしっかりと出汁が染みていました

 

【Check!】

トレンド機能:○

Before

After

 

旬のスロー調理は文句なしの完成度

「人気のスロー調理機能を搭載。肉じゃがを作りましたが、じゃがいもの角も煮崩れせず、かつ均一にしっかりと火が通っていました」(平島さん)

※肉は事前に加熱が必要

 

操作性:○

プリセットメニューが便利

「プリセットメニュー搭載で、無水カレーなどが簡単操作で作れます。ただし種類は8種。メニューがもう少し多いとなおうれしい」(平島さん)

 

容量:×

容量が小さく大量調理は不可

「調理容量が1.3ℓと小さく、大人数家族や大量に作り置きしたい家庭には不向き。ただ、そのぶん設置面積が小さいのは魅力です」(平島さん)

 

総評

「圧力のかかりは“高圧”までいかず、容量も小さいですが、幅広い調理に対応できるのは魅力。プリセット以外の調理も簡単で、献立の幅が広がります」(平島さん)

 

 

その3

実売3万円以内で本格派の過熱水蒸気機能を搭載

日立

ヘルシーシェフ MRO-TS7

実売価格2万9000円

過熱水蒸気機能によりヘルシーなノンフライ調理ができます。1人分、2人分を自動調理できる「少人数メニュー」も搭載。ヒーターが露出しない構造と庫内側面のシリコン系塗装で、内部の掃除がラクです。

SPEC●総庫内容量:22ℓ(フラット庫内) ●最大消費電力:1450W ●センサー種類:赤外線センサー+温度センサー ●オーブン最高温度:250℃ ●オートメニュー数:90 ●サイズ/質量:W483×H340×D427㎜/約14.0㎏

↑庫内底面はフラットで汚れをサッとひと拭き。汚れが落ちやすいシリコン系塗装を側面に採用するなど、手入れも快適

 

【Check!】

トレンド機能:○

 

過熱水蒸気で焼き魚も柔らか

「ノンフライなどヘルシー調理に最適な過熱水蒸気機能を搭載。加熱時間は手動で調整が必要ですが、ブリの照り焼きもふっくら焼けました」(平島さん)

 

操作性:○

少人数分の調理がワンタッチ

「オートメニューを1人分や2人分で作れる『少人数メニュー』が便利。ただ、重量センサー非搭載なので、食材量はレシピを厳守です」(平島さん)

 

センサー:×

独自の3つの重量センサーがない

「オーブン調理後の庫内でレンジ加熱できる日立独自の『トリプル重量センサー』が非搭載。ただ通常加熱は赤外線センサーで十分です」(平島さん)

 

総評

「この価格帯では珍しく給水タンク付きで本格的な過熱水蒸気調理が可能。庫内22ℓと小さく少人数メニューも豊富なので、1〜2人世帯には最適です」(平島さん)

その4

米の銘柄によって炊き方を変える銘柄炊き分け機能搭載の炊飯器

アイリスオーヤマ

銘柄炊きジャー炊飯器 KRC-MB30

実売価格9698円

米の銘柄によって炊飯プログラムを変える「銘柄炊き」機能を搭載。大型ボタンとわかりやすいディスプレイで操作性も高いです。玄米などの炊飯のほか、煮込み調理や付属の蒸しプレートを使った蒸し調理にも対応。

SPEC●炊飯容量:0.5〜3合 ●炊飯時消費電力:475W ●コード長:約1.0m ●付属品:しゃもじ、計量カップ(白米用、無洗米用)、蒸しプレート ●サイズ/質量:W232×H201×D274㎜/2.8㎏(電源コード含む)

↑検証では富山産コシヒカリを炊飯。モチモチ感は控えめですが、まずまずのふっくら感と甘みが感じられる炊き上がりに

 

【Check!】

トレンド機能:○

全国31銘柄の米を炊き分け

「パネルに表示の6銘柄を含む、全国の31銘柄を炊き分け可能。従来は高級機能だった銘柄炊き分けができるのはおトクですね」(平島さん)

 

内釜:○

厚さ3.1㎜の内釜を採用

「厚さ3.1㎜の内釜で釜内全体に熱を伝え、米の一粒一粒をふっくら炊飯。炊き上げたごはんは弾力控えめのさっぱり食感でした」(平島さん)

 

加熱方式:×

非IH式はモチモチ感が不足

「加熱方式がIH式でないので、火力が足りずにごはんのモチモチ感が出にくいです。ただ、モチモチ感を求めない人には問題ないかも」(平島さん)

 

総評

「銘柄炊き分けができるのは魅力ながら、基本の火力が足りず、感動のおいしさのレベルまでは行かず。それでも普段の食事には十分な味だと思います」(平島さん)

 

 

その5

発酵時間や細かい温度調整を行い好みのヨーグルトが作れる

アイリスオーヤマ

ヨーグルトメーカー プレミアム IYM-012

実売価格4298円

牛乳パックをそのまま使って自家製ヨーグルトが作れます。ヨーグルトの種類に合わせて温度と時間を細かく変更、硬さや酸味の微調整もできる。付属の調理用容器を使って、甘酒や塩麹も作れます。

SPEC●消費電力:30W ●使用環境温度:5〜35℃ ●温度設定:25〜65℃(1℃刻み) ●タイマー:1〜48時間(1時間刻み) ●サイズ/質量:W147×H280×D147㎜/570g

↑設定時間が経過するとランプが消えて調理終了。できたてのヨーグルトは緩めですが、冷蔵庫で落ち着かせると粘度が出ます

 

↑牛乳パック用のふたを付属。ヨーグルトを作る際や冷蔵庫で保存するときに、パックの隙間からの雑菌の流入を防げて衛生的です

 

【Check!】

使いやすさ:○

牛乳パックのまま作れる!

「作り方は市販のヨーグルトをパックの牛乳に混ぜて本体にセットするだけ。容器の煮沸などが不要で、簡単かつ衛生的に作れます」(平島さん)

 

汎用性:○

甘酒や塩麹なども作れる

「カスピ海ヨーグルトやギリシャヨーグルトのほか、甘酒や塩麹、納豆なども作れます。これだけ多機能で5000円切りはスゴい」(平島さん)

 

温度調節:○

細かい温度変更で固さを調整

「発酵温度を1℃刻みで調節できるのは魅力。種のヨーグルトの種類で固まりが緩いとき、温度を1℃上げて硬さの調節ができます」(平島さん)

 

総評

「従来の低価格機にない細かな温度調節機能が魅力。発酵食品をいろいろ作りたい人のほか、ヨーグルトだけ作る人も好みの硬さを追求できます」(平島さん)

 

 

監修/戸井田園子

低水位は「2分30秒がベスト」と悟った日立、タテ型洗濯機「ビートウォッシュ」に脱帽の新機能

日立アプライアンスは、縦型洗濯乾燥機で高い人気を誇るブランド「ビートウォッシュ」の新製品「BW-DV120C」(実売価格26万1500円)を6月16日に発売しました。今回の新製品は、洗剤のタイプを判別して洗い方を変え、これによってミートソースなどの食べこぼしも、泥汚れもキレイに落ちるとのこと。メディア向けの説明会で、その詳細を聞いてきました。

 

予洗いの手間を減らしながらしっかり汚れを落とす「新・ナイアガラ  ビート洗浄」

洗濯をしていて「汚れが落ちていない!」と思うのはどんなときでしょうか。同社が行った調査によると、汚れ落ちに対する不満で多いものは「襟・袖」「黒ずみ」「食べ物のシミ」です。さらに、落ちにくい汚れの場合、約62%の人が洗濯機に入れる前に予洗い(手洗いなどであらかじめ汚れた部分を集中的に洗っておくこと)しているという結果になりました。

↑洗濯機のユーザー調査。落ちにくい汚れを予洗いする人は62%と多くなっています

 

さらに同社は、洗剤についても調査しました。すると、液体洗剤が主流ですが、粉末洗剤も根強い人気があることが判明。洗濯物の汚れを落とすためには、洗濯機の「機械力」と「洗剤の力」両方が効果的に働くことが重要です。しかし、一般的な洗濯機は、どの洗剤を使っても洗い方は同じ。この点に着目した同社は、「洗剤の特性に合わせて洗い方を変えれば、もっと洗剤の力を発揮できるはず」と考え、開発を進めてきました。その結果誕生したのが、使用する洗剤をセンサーが見分けて、洗剤に合った洗い方をする「新・ナイアガラ  ビート洗浄」。これにより、予洗いの手間を減らしながら食べこぼしのほか、泥汚れ、襟・袖の汚れをしっかり落とすといいます。

↑新製品BW-DV120Cは洗濯・脱水容量12kg、乾燥容量は6kgです

 

↑新・ナイアガラ  ビート洗浄は洗剤の種類で洗い方を変えます

 

高濃度洗浄液をキープする「2分30秒」で洗剤に応じた洗い方に

この「新・ナイアガラ  ビート洗浄」の洗いの工程を見ていきましょう。まず、センサーで洗剤の種類(粉末・液体)を見分けたあと、2分30秒間、低水位の状態を作って洗浄液が高濃度な状態をキープします。日立アプライアンス担当者によると、「低水位で濃度が高い洗剤液を作ると、洗剤液がよく浸透します。高濃度洗剤液を衣類に浸透させると、食べ物の油汚れなどに効果を発揮します」とのこと。この2分30秒の間、粉末洗剤を使っていると検知したら、洗剤を溶かす時間を長めにとり、しっかり溶かしてから洗います。一方、液体洗剤はよく溶けるので、溶かすことよりも洗う動きを優先。洗濯槽の底部にある回転羽根「ビートウィングX」の回転数を上げて衣類を動かし、しっかりかくはんする洗い方に。その後、大流量シャワーによるたっぷりの水で汚れを洗い流し、泥汚れなどを落とす仕組みです。

 

と、ここまで聞いて、筆者にはひとつの疑問が。高濃度洗剤液を2分30秒よりももっと長い時間染み込ませていれば、さらに汚れがよく落ちるのでは? 同社の技術担当者に聞いてみると、「我々も最初はそう思っていたんですよ。ところが、BW-DV120C の標準コースの洗濯時間の目安、45分で洗った場合、低水位状態を2分30秒よりも長くして、そのぶん高水位状態を短くすると、今度は泥汚れが落ちにくくなったんです」との答えが。

 

泥汚れを落とすには、たっぷりの水である程度時間をかけて洗うことが重要。そのため、高水位時間が短くなると落ちにくくなるというのです。

【動画】

さらに、同社の担当者は汚れの再付着の課題についても説明してくれました。

 

「低水位状態だと、汚れの再付着の懸念もあります。最近の洗剤は汚れが再度付着しないようにはなっていますが、実験の中では、低水位状態で長い時間洗っていると、汚れの再付着や黒ずみが起きることもありました。汚れ落ち、全体の洗濯時間など、ちょうどよいバランスを研究した結果、低水位時間は2分30秒となったわけです」。

 

なるほど、「2分30秒」は、研究に研究を重ねた結果、はじき出されたベストな時間だったわけですね。

↑標準コースの汚れ落ち具合の例。サインペンの汚れは残っていますが、泥汚れをはじめ、ケチャップやしょうゆなどの色素がある汚れ、ファンデーションやミートソースなどの油分がある汚れもしっかり落ちています。ちなみにカレーのあとは近くで見るとうっすら黄色く残っていました

 

約98分で洗濯~乾燥を行う新「おいそぎ」コースが1.5kgである必然

続いて紹介された新機能は、軽い汚れの1人分の衣類(1.5kg)の洗濯物なら約98分で洗って乾かす新「おいそぎ」コース。急いで洗って乾かしたいものがある場合に便利ですし、1日の洗濯物をその日のうちに処理したい、汚れが定着する前に洗いたいという人には最適です。

↑新「おいそぎ」コースは体操着など、急いで乾かしたい衣類の洗濯に便利です

 

同コースは、脱水の回転数をアップするとともに、乾燥時の洗濯槽内の温度を見て除湿の効率を改善します。具体的には、同社の洗濯乾燥機は乾燥時に温度が上がって湿気がこもった槽内を冷却水を使って除湿するのですが、本機はその冷却のタイミングを槽内の温度を見てコントロール。洗濯から乾燥までの時間の短縮を実現しています。

 

さて、ここでまた疑問がひとつ。洗濯槽内の温度を見ながら除湿の効率を改善できるなら、標準コースにも同様の技術が搭載されているのでは? 担当者いわく「そう思いますよね。実は我々もそう考えたんですよ。ですが、今のところは新『おいそぎ』コースのみの機能なんです」との答えが。

 

実は、この新「おいそぎ」コースの「1.5kg」という量にも意味があるとのこと。通常の乾燥では一定時間後から冷却を開始しますが、新「おいそぎ」コースの場合は洗濯物の量が少なく、槽内水分が少ないため、槽内の温度が早く上がり始めます。そのため、温度を検知して除湿を始めると効率がよいというわけです。この「温度を検知しながら除湿する」機能の必要条件となるのが、「高速脱水」と「洗濯物の量が少ない」こと。洗濯物が少ないほうが高速で脱水しやすくなりますが、量が多くなると、高速で脱水するためにパワーが必要になり、布傷みの懸念も出てきてしまうといいます。こうした条件を加味したうえで、最適な量が1.5kgだったというわけなのですね。

 

不安やストレスを減らす小さな配慮にも感激

さて、これまで「新・ナイアガラ ビート洗浄」や、新「おいそぎ」コースなど、新搭載の機能を取り上げてきましたが、実は使い勝手の部分でも改良ポイントがありました。それが、新「糸くずフィルター」です。通常の糸くずフィルターは、乾燥しているとこびりつくし、濡れていると手触りが不快な感じがすることが少なくありません。しかし、本機の場合は、ケースをスライドするとフィルター内部にくっついている糸くずがカンタンに剥がれます。糸くずに触らずに手軽に捨てられるので、お手入れのストレスが格段に減りますね。

↑新「糸くずフィルター」

 

さらに、筆者が密かに感心したのが、強化ガラス採用のふたが軽い力で開けられて、ゆっくり閉まる点。これなら、フタがバタン! と落ちることで、手をはさんだり、フタが傷ついたりするんじゃないか……という不安から解放されますね。細かい点ですが、糸くずフィルターを含めた配慮は、ユーザーにはうれしいところ。もともと洗浄力や機能性には定評があった「ビートウォッシュ」シリーズが、より生活に寄り添った機能を備え、完成度を高めてきたという印象です。今後も、同シリーズが注目を集めることは間違いありません。

【動画】

 

↑従来から搭載している「温水ミスト」を使った洗浄コースや「ダニ対策」コースはそのまま継続。写真は温水ミストを使って選択したTシャツ。ワキ部分の黄ばみがキレイになっています

 

【2018年】エアコン主要6メーカー「価格帯別オススメモデル」全18機を総まとめ

いよいよ本格的な夏がやってきました! より快適な空間を手に入れ、電気代を節約するためには、最新のエアコンに買い換えたいところ。とはいえ、どのメーカーのどんなモデルを買ったらいいかわからない……。エアコンは高い買い物だけに、失敗したくないし……。そんな方のために当サイトでは、家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、6回にわたってエアコンのガイド記事を掲載。6つの主要メーカーの特徴をガイドしてもらうとともに、各メーカーごとに3つの価格帯でオススメモデルを選んでもらいました。今回はこれらの記事の総集編。スペックや機能を比較した表組みを参照しながら、じっくり検討してみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【まずは重要なスペックの見方をチェック!】

「APF」が高いほど省エネ性能が高い

「適用畳数」の読み方は、「冷房11~17畳」という場合だと、木造住宅で11畳(左の数値)、鉄筋住宅で17畳(右の数値)に適しているという意味になります。11~17畳の範囲で使えるというわけではないので、ご注意ください。また、夏場を前にしたエアコン選びで見落としがちなのが、暖房の能力。暖房の適用畳数は冷房よりも小さいため、冷房の適用畳数が部屋のギリギリのモデルを購入してしまうと、夏場はいいが冬場はなかなか暖まりにくいといった事態になります。暖房の適用畳数は余裕をもって選びましょう。

 

「APF」とはAnnual Performance Factorの略で、1年間、JIS(日本工業規格)に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4.0~5.0台、最上位モデルだと7.0台になります。APFとよく似た数値として、「期間消費電力量」があります。こちらは年間を通じてエアコンを使用したとき、消費する電力量の目安のこと。JISが定めた一定の条件をもとに試算したもので、数値が低いほど電気代がかからないことになります。

 

寒冷地では「低温暖房能力」も要チェック

kWで表される「能力」とは、単位時間当たりに室内から取り除くエネルギー、または室内に与える熱エネルギーのこと。この数値が大きいほど広い部屋に対応します。今回はリビングで使われることが多い14畳用を想定し、冷房能力4.0kWのモデルを紹介しています。

 

「省エネ基準達成率」は、省エネルギー法が定めるAPFの基準値(目標値)をどれくらいクリアしているかを示すもの。ただし、冷房能力とサイズによって目標値が違うので、純粋に省エネ性能を比較するならAPFの数値を確認すべき。「低温暖房能力」はその名の通り、低温時の能力の目安。JISが定めた条件下(室内20度、室外2度)での能力を示し、数値が高いほど優秀です。寒冷地の方は注目したいポイントです。

↑下位モデルのスペックの例。APFは4.9、期間消費電力量は1544kWhです

 

↑上位モデルのスペックの例。期間消費電力量、APF、低温暖房能力(「外気温2℃時の暖房能力」と表記)など、すべてが下位モデルを大きく上回っています

 

メーカーその1 ダイキン

ダイキンのエアコンの特徴とは?

「部屋全体をムラなく均一な温度にする」がポリシー

「ダイキンは世界売上No.1の空調メーカー。確かな技術があり、基本性能が高いと評判です。外気温が低くても高くてもしっかり冷暖房してくれる、タフな室外機も大きなウリ。一方、他社に比べてセンサー技術にはあまり力を入れておらず、あくまで『部屋全体をムラなく均一な温度にする』というのが、ダイキンエアコンのポリシーです。人がいなくなると省エネ運転を行うオートセーブ機能やオートオフ機能は、上位機種以外にはないのも特徴。また、ラインナップは各グレードごとに個性があるというより、『グレードが下がるごとに確実に機能を減らして価格を下げる』というわかりやすい構成になっています。なお、全シリーズで、古い同社製エアコンの冷媒配管をそのまま利用することが可能(※)。露出配管であれは取り替えも手間ではないですが、隠蔽配管ならば助かる仕様です」(戸井田さん)

※Rシリーズの加湿ホースは流用不可

 

【ダイキンのオススメその1 ハイエンドモデル

無給水の「うるる加湿」や高度な気流制御で快適空間を実現

Rシリーズ うるさら7

AN40VRP(※200V)

実売価格24万2000円

他のシリーズにはない、無給水で加湿ができる「うるる加湿」を搭載した最上位シリーズ。暖房時には空気中の水分をエアコンが取り込み、自動で加湿してくれます。「さらら除湿」は除湿した冷風を室内の温まった空気と一緒に送風する機能。消費電力も少なく、寒くなりにくい除湿方法です。また、上位機種だけの、冷房時は天井に沿って冷風を回す「サーキュレーション気流」と、窓からの熱でできた温度ムラをセンサーが検知すると床付近に冷気を送る「垂直気流」で部屋の温度ムラも抑えます。年間電気代は他グレードのシリーズと比べてかなり割安です。

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

うるさら7(Rシリーズ) 戸井田さんのレコメンド

基本性能が高く、清潔性や操作性を高める機能が豊富

「『R』シリーズは、無給水加湿『うるる加湿』を搭載する唯一のモデルです。4.0kWクラスなら、1時間あたり750mℓの加湿量があり、本格的な加湿能力です。速暖性を向上した『ヒートブースト制御』、湿度を下げることで素早く涼しくする『クールブースト制御』、寒くならないハイブリッド方式の『さらら除湿』など、冷房・暖房・除湿の性能は非常に高いものがあります。

↑「うるる加湿」は外の空気中の水分をエアコンが取り込んで、室内を加湿。加湿量は4.0kWクラスで750mℓ/hを誇っています(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

また、上位シリーズに搭載されている音声ガイド機能は、リモコンで操作した内容やオススメの運転モードを音声で知らせてくれる便利な機能。エアコン内部の清潔性を保つ機能では、冷房・除湿で発生した水と一緒に汚れを洗い流す『セルフウォッシュ熱交換器』が採用され、下位クラスより高性能です。高温・高湿になると、音声で知らせて自動で冷房運転を開始する『高温パトロール』モードもあるので、高齢者や子どもだけのときも安心です」(戸井田さん)

 

【ダイキンのオススメその2 中位モデル

「さらら除湿」と「プレミアム冷房」で夏が快適に過ごせる

Fシリーズ AN40VFP

実売価格22万4845円

Rシリーズ、Aシリーズ、Sシリーズに次ぐ中位モデル。最上位の「R」シリーズと同様、「ヒートブースト制御」「クールブースト制御」と、設定温度到達後も温度と湿度をコントロールしてくれる「プレミアム冷房」を搭載したモデル。無給水の「うるる加湿」は省かれていますが、夏場に力を発揮する「さらら除湿」は搭載されています。「セルフウォッシュ熱交換機」は非搭載なものの、自動的にフィルターのホコリをブラッシングする「フィルター自動お掃除」機能でフィルターの目づまりを抑えます。ただし、APF(通年エネルギー消費効率)や年間電気代は、下位の「E」シリーズに近い数値となっています。

 

Fシリーズ 戸井田さんのレコメンド

体に風を当てない快適空調がポイント

「冷房時は、気流を天井に向けて持ち上げる『天井気流』で、エアコンの風が体に直接当たりにくく快適。暖房時は、気流を切り替える『暖気かくはん運転』で天井にたまった暖気をかくはんしてくれます。風をあてずに快適空調を実現する『立体気流』もあって、部屋をムラなく均一の温度にするというダイキンのポリシーはしっかり守られています。

↑「天井気流」イメージ。気流は、約5m先まで天井に沿って奥へ広がり、エアコンの風を直接身体に感じにくくなっています(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

なお、『プレミアム冷房』や、室温に近づけて除湿する『さらら除湿』はこのグレードまでの機能。ダイキンの魅力であるタフな室外機も採用されていて、冷房・暖房・除湿の基本性能は申し分なく網羅されています。『R』シリーズにはある『垂直気流』や『サーキュレーション気流』は非搭載なので、暖房時はサーキュレーターなどの空気をかくはんするアイテムを追加すると、より快適性が増すと思います」(戸井田さん)

 

【ダイキンのオススメその3 普及モデル

「ストリーマ」で清潔さを保つシンプル&コンパクトなシリーズ

Eシリーズ AN40VEP(※200V)

実売価格14万2000円

限られたスペースにすっきり設置できるコンパクトなベーシックモデル。風を直接的に体に当てない「風ないス運転」により、夏は冷風をより上向きに吹き出し、冬は温風を足元へ吹き下ろします。フィルターの自動掃除機能は非搭載ですが、ダイキン独自の「ストリーマ内部クリーン」で、熱交換器や気流の通路にプラズマ放電の一種「ストリーマ」を照射してエアコン内部のカビやニオイを抑制。フィルターで捕らえた物質にストリーマを照射する「ストリーマ空気清浄」機能も、他シリーズと同様に搭載されています。

 

Eシリーズ 戸井田さんのレコメンド

ベーシックな冷暖房機能はしっかり搭載

「室内外の温度に応じて、暖房・ドライ・冷房3つの運転モードを自動でセレクトする『自動運転』あり。0.5℃単位で温度をコントロールできる『PIT制御』や、すばやく暖房する『ヒートブースト制御』も搭載しています。下位シリーズとはいえ、ベーシックな冷暖房機能は万全ですね。幅770mmのコンパクトな室内機で、半間幅も余裕で収まる横幅も特徴。室外機も3.6kW以下は幅675mmとコンパクトです(4.0kWは795mm)。

↑室内機は幅770mmのコンパクト設計(画像出典:ダイキン公式サイト)

 

フィルター自動掃除機能は非搭載ですが、エアコン内部・フィルターも独自のストリーマで清潔をキープ。熱交換器フィンには親水性に優れた2層コートを採用し、汚れを浮かせて洗い流せるので、上位機種と同等とはいきませんが、お手入れはラクな仕様になっています。ただし、省エネ性能は価格なりのレベルなので、短時間での使用を想定した部屋に設置するのがオススメですね」(戸井田さん)

 

<総括>

Fシリーズは冷房メインに最適で、Eシリーズは設置性でメリットあり

「『R』シリーズは、冷暖房の基本性能、室外機の性能、清潔維持機能など、ダイキン最高峰の仕様です。特に気流制御が優秀なので、エアコンの風が直接当たるのが苦手な人にオススメです。4.0kWは100Vと200V仕様がありますが、200V仕様の方が省エネ性能が高いので、電源の問題がなければ200Vがいいでしょう。

 

『F』シリーズは、最上位シリーズから『うるる加湿』と『垂直気流』を省いた中位モデルです。冷暖房の基本となるコンプレッサーの制御や室外機の性能はほぼ一緒。上位クラスに比べると付加機能が少なく、APF(通年エネルギー消費効率)もやや低くなくなります。しかし、夏に活躍する除湿機能や冷房機能は最上位クラスとほぼ同レベル。エアコンの使用は夏場がメインという人には最適な仕様といえるでしょう。

 

一方、『E』シリーズは、快適性能を高める最新機能がほぼ削られていますが、基本性能が高いダイキンエアコンが4.0kWクラスなら15万円以下で手に入るのが大きな魅力。室内機もコンバクトなので、設置スペースが限られている場合や、留守の時間が多く、リビングで長時間過ごすことは少ないという生活スタイルなら、おトク感がありますね」(戸井田さん)

 

メーカーその2 三菱電機

【三菱電機のエアコンの特徴とは?】

「三菱電機は、現在の家庭用エアコンで初めて、筒型のファン『ラインフローファン』を搭載。現在の壁掛けエアコンの雛形を作った老舗メーカーです。2015年には、世界で初めて左右独立駆動する新型ファン『パーソナルツインフロー』を開発し、エアコンの新世代を切り開きました。また、早くからセンサーを搭載しており、蓄積したセンシング技術の高さにも定評アリ。それらの技術でひとりひとりに適した温度で吹き分け、個人の快適性を重視した空調を得意としています。なお、三菱電機の4.0kWタイプは200Vのみなので、設置に際し電源工事が必要になる可能性があるので注意しましょう」(戸井田さん)

 

【三菱電機のオススメその1 ハイエンドモデル

2つのプロペラファンと「ムーブアイmirA.I.」がひとりひとりを快適に!

霧ケ峰 FZシリーズ

MSZ-FZ4018S

実売価格27万8000円

センサーとAIを活用して少し未来の体感温度を予測する「ムーブアイmirA.I.」が、快適な室温を保つプレミアムモデル。2つのプロペラファンがそれぞれ駆動する独自の機構「パーソナルツインフロー」が、ひとりひとりの温度の感じ方に合わせて気流の強弱と方向を細かくコントロールしてくれます。除湿運転時の「プレミアム除湿」は弱冷房方式ながら、2つのファンを制御することで室温低下を抑え、寒くなりにくい除湿を実現。APF(通年エネルギー消費効率)は「7.8」と他のシリーズに比べ優秀で、年間電気代も抑えられています。また、「ピュアミスト」を放出する機能を持ち、菌・ウイルス・カビ菌・花粉の活動の抑制、脱臭・保湿効果も期待できます。

 

FZシリーズ 戸井田さんのレコメンド

センサー、ファン、清潔機能も万全のハイスペックモデル

「ほかにはない独自の内部構造を持った、最先端のシリーズです。従来の筒型ファン(ラインフローファン)を止め、ふたつのプロペラファンを採用したダブルファン仕様『パーソナルツインフロー』が特徴。左右それぞれに違う温度帯(暖房時体感温度差 約5℃)の風を送り出せるため、ひとりひとりの快適さが追求できるのがメリットです。また『ムーブアイmirA.I.』による、未来を予想しての『先読み運転』もお見事。『フィルターおそうじメカ』搭載かつ、掃除がしにくいエアコン内部には汚れがつきにくい『ハイブリッドナノコーティング』を施し、カビの発生を抑制する『カビクリーンシャワー』『はずせるボディ』(特許)など、清潔維持対策も万全です! すっきりしたパネルでデザイン性も高く、デザイン・機能ともにまさにハイスペックモデルといえます」(戸井田さん)

↑左右独立駆動のファンで、1人ひとりの温度の感じ方の差や変化にあわせて、気流の強弱と方向を細かくコントロール(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

「これだけ最先端のセンシング技術が搭載されているからには、『自動』運転での使用が最適。『ムーブアイmirA.I.』に学習機能もあるため、エアコンの能力を信じて、しばらく使い続けることがポイントです。ただ、ダブルファンという構造上奥行きがあるので、設置スペースの確認は忘れずに!」(戸井田さん)

 

三菱電機のオススメその2 ハイスペックモデル

ダブルファンはないが、最上位シリーズと機能はほぼ同等のスペック

霧ケ峰 Zシリーズ

MSZ-ZW4018S

実売価格24万8000円

「FZ」シリーズと同じく「ムーブアイmirA.I.」を搭載したハイスペックモデル。2つのプロペラファン「パーソナルツインフロー」は省いていますが、体温変化を感知して「自動風あて・風よけ」によって室内の2人を同時に快適にしてくれます。除湿機能としては、「さらっと除湿冷房」を搭載。「冷房」と室温の下がらない「再熱除湿」を自動で切り替えて、除湿していても寒くならず、快適な温度に保ってくれます。「フィルターおそうじメカ」や「ハイブリッドナノコーティング」など清潔機能は「FZ」シリーズと同クラス。


 

Zシリーズ 戸井田さんのレコメンド

エアコンにお任せでOKの十分な機能

「ラインナップ順ではFZシリーズに次ぐ第2グレードに当たります。内部構造は従来のタイプですが、デザイン面を除けば、機能面は最上位とほぼ同等。人の体感温度を予測して先回り運転する画期的な『ムーブアイmirA.I.』も搭載しています。また、FZシリーズと同様、タッチパネルリモコンを採用し、必要最低限の操作で快適運転ができるので高齢者でも迷いません。リモコンのメニューからは細かな設定も可能。FZシリーズもそうですが、高性能なセンサー機能を活かすために、基本的に『自動』運転がオススメ。好みに合わせた設定もできるので、カスタマイズしたい人は最初にリモコンでいろいろ試してみるのがいいでしょう」(戸井田さん)

↑ムーブアイmirA.Iは身体の温度を0.1℃単位でチェックし、個人の体感温度を予測します(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

三菱電機のオススメその3 コンパクトモデル

実績のある「ムーブアイ」を搭載し、価格を抑えたコンパクトモデル

霧ケ峰 Lシリーズ

MSZ-L4018S

実売価格18万8000円

赤外線センサー「ムーブアイ」を搭載したコンパクトモデル。FZシリーズとZシリーズの未来の体感温度を予測するAI機能は省かれていますが、センサーが体感温度や人の位置を感知し、冷やしすぎない快適な冷房が可能です。左右のフラップを別々に動かし、2か所を同時に吹き分ける「ビッグWフラップ」を搭載。また「スマート除湿」は、風速を「自動」に設定すると、ファンの回転数を制御しながら除湿し、部屋が寒くなりにくい効果があります。「ハイブリッドナノコーティング」はファンのみに実装。前面パネルやフラップなど、外観パーツは取外しが可能で掃除がしやすい「はずせるボディ」です。

 

Lシリーズ 戸井田さんのレコメンド

コンパクトながらリビングに必要な機能を搭載

「長年の実績がある赤外線センサー『ムーブアイ』搭載モデル。2か所吹き分け可能で、『フィルターおそうじメカ』『はずせるボディ』は、このグレードまでの搭載です。リビングに必要な機能なので、最低限このグレードを選びたいところ。本シリーズの特徴は高さ250mmのコンパクトさ。設置寸法も295mmあれば大丈夫なので、窓上にしか設置できない条件でも問題ありません。夏はエアコンと送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』(特許)、冬は暖房とサーキュレーター運転を交互に行う『サーキュレーターモード』があるのも便利です。ただし、本体価格は安いものの、FZシリーズやZシリーズと比べると電気代がかかるので、常にエアコンを使うという方は上位モデルを選んだほうがよさそうです」(戸井田さん)

↑Lシリーズの「ムーブアイ」のイメージ。床や壁などの温度から体感温度を測り、人の位置も見て冷やしすぎない、 あたためすぎない快適な空調を実現します(画像出典:三菱電機公式サイト)

 

<総括>

価格を抑えて快適性を重視するならZシリーズが狙い目

「3シリーズの違いを簡単にまとめますと、FZシリーズは、基本性能(省エネ性)・機能・デザイン、すべてが最新・最上のハイスペックモデル。省エネも快適性も見た目も重視したいという人向きです。暑さ寒さの感じ方が違う複数の人が一緒に過ごす部屋には最適ですね。本シリーズは4.0kWタイプ以上しかないので、14畳越えの大きい部屋のみ対応しています。

 

一方、Zシリーズは、最新機能は網羅していますが、基本性能(吹き分け機能)とデザインがやや落ちます。とはいっても、『パーソナルツインフロー』は搭載しないものの、機能はFZとほぼ変わらないので、価格を抑えて快適性を重視したい人にはこちらが狙い目です。

 

コンパクトモデルのLシリーズは、本体価格がお手ごろ。ただし、上位モデルに比べて省エネ性・機能性で劣るのがネックです。1日中使うことが想定されるライフスタイルなら、少しムリをしても上位クラスを選んだほうが、10年使った場合はおトクになる場合も。とはいえ、三菱電機独自の『ムーブアイ』『ハイブリッド運転』を搭載し、『フィルターおそうじメカ』搭載など、清潔性が担保されているのはメリットです。このあたりをしっかり検討して選んでください!」(戸井田さん)

 

メーカーその3 パナソニック

【パナソニックのエアコンの特徴とは?】

プラスαの機能が充実し、使い勝手がいいのがメリット

「他社に比べて価格がややリーズナブルに設定され、家電量販店で高いシェアを誇っているのがパナソニック。全7グレードが用意され、幅広いラインナップでニーズに合ったモデルが選択できます。独自の微粒子イオン『ナノイー』での除菌・消臭機能や、『フィルターお掃除ロボット』を早くから搭載し、清潔性の維持にも力を入れてきました。重電メーカーと違ってパナソニックは家電メーカーだけに、使い勝手やプラスαの機能(ナノイーや『おやすみナビ』アプリなど)など、ソフトの提案に力を入れているのが特徴。一方で世界初、温度帯の異なる2つの冷風・温風を作る『ダブル温度熱交換器』や、室外機の蓄熱槽に排熱を蓄えて活用する『エネチャージシステム』など、基礎技術の開発にも積極的です」(戸井田さん)

 

【パナソニックのオススメその1 ハイエンドモデル】

高効率のスクロールコンプレッサーで省エネ性は抜群

エオリア WXシリーズ

CS-WX408C2(※200V)

実売価格26万3700円

コンプレッサーに高効率な「スクロール方式」を採用し、省エネ性能を強化した最上位モデル。APF(通年エネルギー消費効率)は7.7と高い数値を誇ります。さらに、「新・ひとものセンサー」で「ひと」と「もの」を高精度で見分け、「暑い」「寒い」の感じ方(温冷感)まで解析。「ダブル温度熱交換器」で2つの異なる温度の風を同時に作り、個人の温冷感に応じて吹き分けます。部屋の断熱性を解析して最適な運転を行う「おへや学習機能」などを備え、きめ細かく節電します。また、ナノイー濃度が従来の10倍になった微粒子イオン「ナノイーX」や、空気の汚れに応じて可動する新搭載の「アクティブクリーンフィルター」で部屋の空気を清潔にする空気清浄機能も充実しています。

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

WXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

動くフィルターで空気清浄機としても使える!

「空気の汚れを感知して、空気清浄フィルターが自動で動く『アクティブクリーンフィルター』がユニーク! エネルギー効率を重視し、空気の汚れがある時だけ密度の高い高性能フィルターが出てくるので、省エネ性を維持しつつ空気を浄化することができます。4.0kWの200V仕様なら20畳相当をカバーできますよ。空気清浄機として単独運転もできるので、わざわざ空気清浄機を置きたくないという人にもオススメ。2018年モデルから無線LAN内蔵になり、『エオリアアプリ』をダウンロードすればすぐにスマホで遠隔操作が可能になりました。

↑アクティブクリーンフィルターの仕組み。空気が汚れに応じてフィルターが可動します(画像出典:パナソニック公式サイト)

 

また、室温と湿度のバランスを考えた『快適除湿モード』、弱冷房で除湿する『冷房除湿モード』のほか、ナノイーXで脱臭しながら除湿する『衣類乾燥モード』を搭載と、除湿機能が充実しているのが魅力。その他、熱交換器の『ホコリレスコーティング』が、オンリーワン。フィン表面だけでなく切断面までしっかりコーティングを施すことで汚れをはじく仕上げです。耐塩害仕様で、海岸近くのエリアでも大丈夫。北海道・東北電力推薦の『あったかエアコン』になっているほど暖房性能も高く、寒い地域の人にも安心です!」(戸井田さん)

 

【パナソニックのオススメその2 セカンドモデル】

省エネ性能以外の機能は最上位と同レベル!

エオリア Xシリーズ

CS-X408C2(※200V)

実売価格25万1600円

省エネ性能が高い「スクロールコンプレッサー」を採用していない(※)以外は、最上位のWXシリーズと同等の機能を搭載。「ナノイーX」と「内部クリーン」運転でエアフィルターを除菌する「オートクリーンシステム」、熱交換機表面(フィン切断面)にもコーティングした「ホコリレスコーティング」「フィルターお掃除ロボット」などで機内を清潔に保ちます。APF(通年エネルギー消費効率)は、200Vの「CS-X408C2」を選べば「WX」シリーズとあまり変わりませんが、100Vの「CS-X408C」の場合、APFは6.3とややダウン。その結果、年間の電気代目安も5000円ほど高くなっています。

※Xシリーズでは、5.6kW(18畳用)以上でスクロールコンプレッサーを搭載

 

Xシリーズ 戸井田さんのレコメンド

最先端の機能がありながら本体価格はお得!

「セカンドグレードに当たりますが、目玉機能である『アクティブクリーンフィルター』『ナノイーX』をはじめ、『ダブル温度熱交換器』や無線LAN内蔵、除湿機能、センサーなど、最上位WXと機能は一緒です。違いはAPFが下がる点。最先端の機能を少しでもおトクな価格で試したい人向けです。能力のバリエーションが幅広く用意されており、6畳用~29畳用まで10種類と豊富に用意しているのも強みです(WXシリーズは14畳用以上のみ6種類)。WX同様、空気清浄機を置かずに済むのでそのぶん費用も浮き、空気清浄機の置き場所も必要なくリビングを広々と活用できます。グッドデザイン賞を受賞した『Jコンセプトシリーズ』のエアコンなので、インテリアにこだわりたい人にもオススメ」(戸井田さん)

↑ダブル温度熱交換器の仕組み。センサーが個々の人の「暑い」「寒い」の感じ方を見分け、フラップで2つの温度の風を混ぜずに独立して吹き分けることで、複数の人を同時に快適にします

 

【パナソニックのオススメその3 コンパクトモデル】

「フィルターお掃除ロボット」搭載でも奥行きはコンパクト!

エオリア EXシリーズ

CS-EX408C2(※200V)

実売価格14万6800円

奥行き239mmとコンパクトなモデル。フィルターについたホコリをかき取って自動で配管穴から屋外に排出する「フィルターお掃除ロボット」もしっかり搭載。「ホコリレスコーティング」や「アクティブクリーンフィルター」は省かれていますが、「ナノイーX」での機内の除菌やカビの抑制は可能です。ナノイーXによる空気清浄機能はないものの、空気がエアコンを通過する度に0.3μmの粒子を80%以上キャッチする「クリーンフィルター」を内蔵し、空気の汚れをキャッチ。心地よいリズムの気流を作り出す「1/f ゆらぎ気流」も搭載しています。

 

EXシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「こちらは上から4番目のグレードです。フィルターお掃除ロボットの自動排出方式搭載なのに、設置性が良いのがウリ。これより下のグレードは、ダストボックスに集めたホコリを手動で捨てる方式になります。人がいるかいないかを見分けて省エネ運転をする『不在省エネ』や『オートオフ機能』、部屋の特性を学習する『おへや学習機能』、『日射センサー』などはしっかり搭載しており、省エネと快適性をソフト面でカバーしています。

↑フィルターお掃除ロボットの仕組み。かき取ったホコリは配管穴から自動排出します(画像出典:パナソニック公式サイト)

 

ただ、最上位と比べると消費電力が多いので、長時間使う部屋よりは短時間使う部屋にオススメ。また、本体価格が抑えられている割に、オートセーブやオートオフ機能があるので、出入りの激しい小さなお子さんが居るリビングに使うのもオススメです。別売の無線アダプターをつければスマホによる遠隔操作もできるので、自己管理がまだ難しいお子さんがお留守番するときも安心ですね」(戸井田さん)

 

総括

Xは高性能でWXよりコンパクト。EXはエアコンをスッキリ見せたい人に

「WXシリーズは、省エネ性能を強化し、パナソニックの技術を詰め込んだ『全部のせ』タイプ。冷暖房の性能も高く、エアコン内部の清掃機能や空気清浄機能も高性能です。アプリで様々な操作が可能ですし、最先端のエアコンライフを楽しむならこのモデルでしょう。200V仕様は寸法フリータイプで本体幅899mmとやや大きめということもあり、電源や取り付け位置のレイアウト確認も忘れずに。なお、4.0kW(冷房14畳用)以上の大きさのみの展開なので、これより小さい部屋の場合はXシリーズをチェックしましょう。

 

Xシリーズは、性能・機能は最上位モデルと基本的には一緒。こちらもWXシリーズ同様、北海道・東北電力推薦の『あったかエアコン』で暖房性能が高いです。室内機の幅が799mmの寸法規定サイズになるため、そのぶん最上位のWXよりAPFが落ちますが、半間幅(約91cm)のスペースで高性能のエアコンをつけたい場合に最適です。リビングにも使える14畳用は100Vと200Vの仕様があり、200VのほうがAPF7.2と優秀。200Vでも本体価格はほぼ変わらないので、電源工事をしてでも200Vの方がオススメです。100Vか200Vかの確認は、エアコン専用コンセントの表示を確認するか、エアコン専用コンセントの穴の数(100Vは2つ、200Vは3つ)で判断してください。

↑200Vのコンセントの穴の形状は、スペック表にも表示されています(赤い円で囲んだ部分)。同じ形状か否か、しっかりチェックしましょう

 

EXシリーズは、全体的に性能は下がりますが、冷暖房の基本能力は搭載しており、日々の使いやすさを重視したタイプです。奥行きがコンパクトなので、エアコンをできるだけすっきり収めたい人にオススメ。お掃除ロボット搭載で清潔性も維持もしやすいです。4.0kW(14畳用)以上は200Vなので電源の確認を!」(戸井田さん)

 

メーカーその4 東芝

【東芝のエアコンの特徴とは?】

電機集じん方式の空気清浄機を搭載し、キレイなフォルムも魅力

「他メーカーに比べて、シリーズが少なく、選択肢があまりないのが惜しい。ただし東芝のエアコンは、しっかりした空気清浄機能が搭載されているのがウリで、エアコンで全シリーズ空気清浄機能の具体的なスペックが表記できるのは東芝のみ。全シリーズに搭載されている『プラズマ空清』は、プラズマ放電で汚れを帯電させて熱交換器に吸着させる『電気集じん方式』なので、空気清浄用のフィルターが不要、かつ交換の手間やコストもかかりません。空気清浄機を床に一台置く必要がなく、そのぶん部屋が広く使えるのもメリットです。

 

また、デザインエアコンと言えるほどの特別仕様ではないですが、室内機のキレイなフォルムは高評価。両サイドを包むように巻き込んでいる前面パネルが、すっきりとした印象を与えてくれます」(戸井田さん)

東芝のオススメその1 ハイエンドモデル

空気清浄機能の適用範囲が広く、「エナジーセーブコンプレッサー」で省エネ性能も高い

大清快 E-DRシリーズ

RAS-E405DR

実売価格21万8000円

省エネ性能が高い最上位モデル。必要な能力に応じてシリンダーを切り替える、東芝独自の「エナジーセーブコンプレッサー」を搭載。「節電」ボタンを押せば、扇風機並みの省電力45Wで運転が可能です。「プラズマ空清」は、4.0kWで適用床面積15畳と他モデルに比べてパワフル。また「Wビッグルーバー」を搭載し、二間続きの部屋でも隅々まで風が行き渡ります。寒くなりにくい「おすすめ除湿」を搭載するほか、「衣類乾燥」モードを選べば4kgの洗濯物が3時間で乾燥できます。

※200V電源の機種は適用畳数20畳。実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

E-DRシリーズ 戸井田さんのレコメンド

好みの気流が選べるうえ、長時間使うほどオトク!

「すべての機能が搭載されているフルスペックの最上位モデル。東芝独自の『エナジーセーブコンプレッサー』が採用されている唯一のモデルで、コンプレッサーのシリンダーが2つあり、フル稼働の時は2シリンダーを動かし、安定してくると1シリンダーだけ動かすことで少ない電力で運転できます。『プラズマ空清』に加え、『空質センサー』で得た情報をわかりやすく表示する『エアモニター』があるのもこのシリーズのみ。空質センサーが空気の汚れを感知するとランプがオレンジ色に、キレイになると青色に光り、状況が一目でわかります。

↑エナジーセーブコンプレッサーの仕組み。設定温度に近づくと2シリンダー運転から1シリンダー運転に切り替えて、エネルギーを節約します(画像出典:東芝公式サイト)

 

『Wビッグルーバー』でワイドかつロングに気流が届き、リモコンの『スイング』ボタンで『上下』『左右』『上下左右同時』の3つのモードが選べます。さらに、状況に応じて『風よけ』『風あて』『ワイド』『スポット』の4つの気流が選べる『快適気流』もあり。さらに、暖房はあらかじめ時刻を予約しておくと、それまでに室外機・室内機がスタンバイ状態になり、スイッチを入れると30秒で温風が出る『秒速ダッシュ暖房』が便利です。

 

最近の住宅は高気密・高断熱になっているだけに、温度が安定したときに電力が少なくてすむ『エナジーセーブコンプレッサー』の技術が活きてきます。ですから本機の場合、少しの外出(冷房1時間・暖房30分目安)でオンオフするのはやめて、ずっとつけたままにするのがオススメ。長時間エアコンを使う人ほど、電気代がおトクになりますよ!」(戸井田さん)

↑E-DRシリーズの設置例

 

東芝のオススメその2 中位モデル

フィルター自動お掃除機能を搭載し、センサーによる省エネ運転が充実

大清快 E-Rシリーズ

RAS-E405R

実売価格13万9800円

上位機種同様、「プラズマ空清」を搭載。最上位機種と同様、「楽ダストボックス」「フィルター自動お掃除」を搭載し、お掃除・清潔機能が充実しています。「楽ダストボックス」はフィルター自動お掃除でたまったホコリを掃除機で吸えるのが便利です。「ecoモード」では「人サーチセンサー」「明るさ〔日あたり〕サーチセンサー」により省エネ運転を実施。「人サーチセンサー」で不在が30分続くと自動で能力を抑え、1時間で運転を停止します。

※1:18畳用のRAS-E566Rのプラズマ空清の適用畳数は18畳 ※2:18畳用のRAS-E566RのみWビッグルーバーを搭載

 

E-Rシリーズ 戸井田さんのレコメンド

基本性能は最上位に劣るが、コンパクトサイズとメンテ性能が魅力

「4.0kWまでの機種なら、高さ250mm幅790mmとコンパクトサイズなので、狭い窓上にも収まります。また『フィルター自動お掃除』と、この機能で溜まったホコリを吸い取ることができる『楽ダストボックス』があるのは、このグレードまで。清潔性を重視する人にオススメです。

↑「楽ダストボックス」の吸引イメージ。フィルター自動お掃除で溜まったホコリを専用のお掃除ノズル(付属)を使って、掃除機で吸引できます(画像出典:東芝公式サイト)

 

センサーは、『人サーチセンサー』と『明るさ〔日あたり〕サーチセンサー』の2つ(最上位も同じ)。『ecoモード』やボタンひとつで省電力運転を行う『節電運転』など、節電機能も上位機種と同等です。ただし、『エアモニター』『Wビッグルーバー』『快適気流』は非搭載(※)。APFは4.9と、基本性能は上位機種に比べるとやや落ちます。

※18畳用のRAS-E566RのみWビッグルーバーを搭載

 

共働きなどで日中エアコンはあまり使わないが、省スペースで設置しつつ、メンテナンスの手間は省きたいという人にオススメ。下位モデルと本体価格は大きく変わらないので、お手入れをエアコンにお任せしたいなら、ぜひこちらを選ぶべき」(戸井田さん)

 

【東芝のオススメその3 コンパクトモデル】

「プラズマ空清」と熱交換器の汚れを洗い流す機能を搭載

大清快 E-Pシリーズ

RAS-E405P 

実売価格12万9800円

上位機種と同じく、東芝独自の「プラズマ空清」を搭載したコンパクトモデル。PM0.1レベルの微細な粒子も集めて帯電し、熱交換機に吸着して屋外に排出します。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、除湿や冷房時に発生した水が熱交換器の汚れを洗い流す「マジック洗浄熱交換器」を搭載。運転停止後、プラズマ乾燥で送風路内のイヤなニオイも脱臭します。水平から足元まで風向をコントロールする「クルッとルーバー」で部屋の隅々まで風を届けます。

 

↑上下左右同時にスイングする「クルッとルーバー」を搭載(画像出典:東芝公式サイト)

 

E-Pシリーズ 戸井田さんのレコメンド

少しでも安く、使用頻度が低い部屋に設置したい人に

「こちらも、高さ250mm幅790mmのコンパクトサイズ。コンプレッサーや気流制御は、ひとつ上のE-Rシリーズと同等で、APFも変わりません。除湿に関しても同等。違いは掃除機能と省エネ運転関係で、フィルターの自動お掃除と『楽ダストボックス』は非搭載ですが、熱交換器の汚れを自動で洗浄して屋外へ排出したり、送風路のニオイを脱臭したりする機能は残っています。

 

また、センサーは『人サーチセンサー』がなくなり、『明るさ〔日あたり〕サーチセンサー』のみ。人がいない時、セーブ運転や自動オフにはなりませんが、部屋に入る日照を感知して、冷暖房の運転を調整してくれます。

 

基本性能はひとつ上のE-Rシリーズと同等なので、少しでも安くエアコンを調達したい人にオススメ。ただ、フィルター掃除や『ecoモード』などはなくなるので、自己管理が前提となります。日常的に頻繁に使う部屋よりは、使用頻度が低い予備部屋や客間などに設置したいところ。手入れの手間やムダな電気代がかからずにすむでしょう」(戸井田さん)

 

総括

価格を抑えるなら清潔機能をカバーするE-Rシリーズがオススメ

※1:200V電源の機種は適用畳数20畳 ※2:18畳用のRAS-E566Rのプラズマ空清の適用畳数は18畳 ※3:18畳用のRAS-E566RのみWビッグルーバーを搭載

 

「E-DRシリーズは、すべての機能が搭載されているフルスペックモデル。独自のコンプレッサーを搭載し、基本性能が高いのが最大のウリです。在室時間が長いリビングや寝室などにオススメ。6畳(2.2kW)~26畳(8.0kW)まで全ラインナップが揃っているので、どんな大きさの部屋でも選べるのもこのグレードの特徴です。14畳(4.0kW)は100V(品番:RAS-E405DR)と200V(品番:RAS-E406DR)があり、200Vの方がAPFが高いので、より省エネ性能を求めるなら200Vで計画を!

 

E-Rシリーズは、基本性能はやや落ちるものの、清潔機能と省エネ機能はカバーされているモデルです。最上位と比べると、電気代は1年間で8000円強の差があり、また空気清浄能力も落ちるので、在宅率が低い家庭向き。コンパクトサイズを活かして、設置条件が厳しい場所の選択肢として有効です。ラインナップは18畳まで5機種で、12畳(3.6kW)はありません。また、5.6kWの18畳タイプ(品番:RAS-E566R)は高さが250mmではなくなる(293mmになる)ので、設置寸法で選ぶ場合は注意して下さい。

 

E-Pシリーズは、基本性能はひとつ上のE-Rシリーズと一緒。ラインナップは6畳(2.2kW)~14畳(4.0kW)までの4機種で、12畳(3.6kW)はなし。清潔機能や省エネ機能もシンプルなので、エアコンの使用頻度が少ない部屋向きです。ひとつ上のE-Rシリーズと実売価格で大きな差がないなら、E-Rシリーズのほうがオススメです!」(戸井田さん)

↑E-Rシリーズの設置例

 

メーカーその5 富士通ゼネラル

【富士通ゼネラルのエアコンの特徴とは?】

室内温度のムラをなくし、清潔機能でも一歩先行く

「冷暖房ともに室内温度のムラをなくし、快適にするのが富士通ゼネラルのポリシー。風を感じにくい穏やかな冷暖房はとても心地がいいもので、両サイドにファンを搭載した『デュアルブラスター』はそれを具現化するための象徴的な機構です。また、部屋の温度・湿度を計測し独自のアルゴリズムで分析して、季節と室温に応じて冷房・送風・除湿・暖房の切り替えを自動で行う『毎日快適モード』を全シリーズに搭載。これにより、運転モードの切り替えを気にせず生活でき、『一年中つけたままにする』という、一歩踏み込んだ新しい提案をしています。

 

清潔機能においても、同社は積極的な提案をしてきました。『フィルター自動おそうじ』機能を、業界で初めて開発したのは同社。さらに2018年モデルのXシリーズには、業界初の『熱交換器加熱除菌』を搭載。熱交換器のフィンとフィンの隙間に水分が残るとカビの原因となりますが、その水分を55℃以上に加熱してお湯にすることでカビ菌・細菌を除去できます。日立の『凍結洗浄』もそうですが、エアコン内部の清潔機能が今後のトレンドになりそうです」(戸井田さん)

 

【富士通ゼネラルのオススメその1 プレミアムモデル】

「熱交換器加熱除菌」「メタルハイコート」で内部は常に清潔!

ノクリア Xシリーズ

AS-X40H2

実売価格24万6460円

冷房や除湿で発生した水を加熱して、カビ菌・細菌などを除去する業界初の新提案「熱交換器加熱除菌」を搭載したプレミアムモデル。冷風・温風が吹き出すセンターファンをチタン化合物などでコーティングした「メタルハイコート」でホコリの付着も防止します。本体両側に設置されたサイドファン「デュアルブラスター」も特徴。本体センターからの「冷暖気流」とともに、温度と速さの違う2種類の気流を生み出して制御することで(ハイブリッド気流)、部屋全体の空気をムラなく快適にします。

↑加熱除菌運転の効果のイメージ(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

Xシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「デュアルブラスター」が温度ムラを減らし、清潔機能も充実

「本体両サイドについているファン『デュアルブラスター』が他メーカーにはない機能。冷房時は下に落ちやすい冷気を両サイドのファンから吹き出す風で持ち上げ、また、風を人に当てて涼感をアップさせることも可能です。暖房時は天井に昇りがちな暖気を両サイドのファンから吹き出す風で押さえつけ、暖気を床全体に広げるので、足元がしっかり温まり、顔だけが温まってぼーっとすることがなくなります。冷気だまり・暖気だまりができやすい大きな部屋や、長時間エアコンを使うと風が気になるという人にオススメです。部屋全体の温度を均一にするので、家事で四六時中動いていたり、子どもが常に動き回っていたり……といった家庭には最適ですね。

↑冷房(左)では、室内機の左右に搭載した「デュアルブラスター」の室温気流が冷気を持ち上げ、遠くまで運んで部屋中をムラなく涼しく。また、暖房時(右)は床付近を這うように遠くへ暖気が行き届きます(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

また、深夜の暖房運転は静音運転に自動で切り替えるなど、AI(人工知能)が分析・判断して最適な運転を行う『ノクリアセレクト』を搭載。このほか、エアコン任せで自動で最適な運転を行う『おまかせノクリア』では、全シリーズ標準の『毎日快適』モードに加え、X、XS、Zの上位モデルのみ搭載する『毎日みまもり』モードも用意しています。こちらは夏は31度以上・冬は15度以下になると自動運転を開始してくれるので、体感温度が鈍くなりがちな高齢者の見守りとしても活用できます。

 

清潔機能は、他のグレートにもある『熱交換器加熱除菌』『フィルター自動おそうじ』のほか、『メタルハイコート』と、電気集じんで室内の空気もキレイにする『プラズマ空清』が搭載されるなど、機能が充実しています。除湿は寒くならない再熱除湿、あるいは弱冷房除湿と、いずれかを好みに合わせて選べるので便利です」(戸井田さん)

 

【富士通ゼネラルのオススメその2 セカンドモデル】

「デュアルブラスター」搭載ながら「熱交換器加熱除菌」などを省略

ノクリア XSシリーズ

AS-XS40H

実売価格18万6840円

「デュアルブラスター」を搭載したスタンダードモデル。2種類の気流で室温を制御する「ハイブリッド気流」で、冷房時は気流を攪拌し、やわらかな風を部屋中に行き渡らせます。「熱交換器加熱除菌」は非搭載なものの、「フィルター自動おそうじ」は搭載。室温、リモコン付近、床温度の3点を計測する「3D温度センサー」を活用して運転を制御し、暖めすぎ・冷やしすぎのムダを抑制します。あらかじめ室温を上げて、霜取り運転中も暖かさをキープする「ホットキープ除霜」も搭載。

 

XSシリーズ 戸井田さんのレコメンド

デュアルブラスター搭載かつ設置スペースも少なくて済む!

「簡単に言うと『デュアルブラスター』は搭載しながら、『熱交換器加熱除菌』『プラズマ空清』などを省略し、価格を手ごろにしたモデルです。Xシリーズに比べ清潔機能と低温暖房能力が落ちますが、先述の『おまかせノクリア』や『ノクリアセレクト』といった便利機能やリモコンなどは最上位モデルと一緒です。除湿は再熱除湿はなく弱冷房除湿方式。温度が下がる『ソフトクール除湿』と、寒くなりにくい『ひかえめ除湿』の2モードから選べます。『デュアルブラスター』による温度ムラのない冷暖房が実現できるので、快適性重視の部屋で使うのがオススメ。『毎日快適』モードにすれば、ムダなく最適運転をしてくれます。子どもだけで過ごすときや、季節の変わり目で運転モードに悩むときなどにぜひ活用して下さい。

 

上位機種と同様、抗菌・防カビコーティングを施した『ハイドロフィリック熱交換器』となっていますが、エアコン内部の清潔機能は『フィルター自動おそうじ』のみ。Xシリーズに比べて清潔機能は大きく省かれているので、汚れやすいキッチン近くではなく、比較的汚れにくい子ども部屋や寝室で使うのがいいでしょう。6.3kW(20畳用)・7.1kW(23畳用)でも幅786mmとコンパクトなので、設置できるスペースが半間(約91cm)しかない部屋にも取り付けられます」(戸井田さん)

↑「ハイドロフィリック熱交換器」イメージ。冷房時と除湿時に発生した水で、熱交換器を自動で洗浄します(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

【富士通ゼネラルのオススメその3 ベーシックモデル】

清潔維持機能を重視したコンパクトなモデル

ノクリア Dシリーズ

AS-D40H

実売価格15万1200円

「デュアルブラスター」はありませんが、「熱交換器加熱除菌」を搭載したコンパクトモデル。スリムながら「フィルター自動おそうじ」もあり、清潔維持機能が重視されています。電気集じん方式の「プラズマ空清」の搭載により、0.3~2.5μmの粒子を88%キャッチして、部屋の空気を浄化してくれます。また、人感センサー「不在ECO」で人の有無を検知して、ひかえめ運転への切り替えやオン・オフを自動的に行い、節電をサポート。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

この価格帯で清潔機能が充実しているのはうれしい

「このクラスではかなりハイスペックでコスパが高いモデル。2018年モデルの目玉機能『熱交換器加熱除菌』を搭載するほか、『プラズマ空清』『フィルター自動おそうじ』などもあり、清潔機能は十分。お手入れが気になる人にはうれしいところですが、暖房を快適にする機能は少なくなるので、冷房メインの部屋で使うといいでしょう。

 

センサーは『人感センサー』のみになりますが、人がいなくなると節電運転に切り替えてくれるので省エネ。一年中適切な運転をセレクトしてくれる『毎日快適モード』もあります。両サイドの『デュアルブラスター』がないぶん、すっきりとした見た目になっているのはデザイン面にこだわる人にとっては魅力ですね。本体の高さが250mmで、高さ295mm(上部38mm・下部7mm)あれば設置できるスリム設計がウリ。パネルデザインもスッキリコンパクトで、狭い部屋でも圧迫感なく収まります。もうひとつ下にCシリーズもありますが、価格差があまりないでこちらがオススメ」(戸井田さん)

↑窓上のスペースにも収まる、コンパクトでスッキリしたボディが魅力(画像出典:富士通ゼネラル公式サイト)

 

総括

「デュアルブラスター」「熱交換器加熱除菌」の有無で選択を!

「Xシリーズは『デュアルブラスター』に加え、清潔機能も便利機能もすべて搭載するフルスペックモデル。室温を均一に保つ冷暖房がしっかり実現されているので、エアコンの風が苦手という人も満足できます。両サイドにファンがありますが、5.6kW(18畳用)までは横幅が786mmに収まっています。それを超えると横幅が大きくなるので(20畳用のAS-X63H2だと幅898mm)、設置スペースにご注意を。

 

なお、停止時の姿は、以前のモデルよりもかなりスッキリしましたが、運転時は両サイドの『デュアルブラスター』が動くためメカニックな印象。『カッコいい』と感じる人と『ゴツい』と感じる人と、好みが分かれるデザインなので、動いた状態を見て判断することをオススメします。

 

XSシリーズは、清潔維持機能と暖房の快適機能が省かれているほか、APFも最上位機種に比べて低く、年間の電気代はXシリーズと比べて6000円強高くなります。清潔性を維持する機能が少ないため、エアコン内部のお手入れは定期的に業者に頼むつもりで購入をしたほうがいいでしょう。本シリーズは、とにかく風があたる冷暖房が苦手で、風をダイレクトに感じにくい『デュアルブラスター』をお手ごろに手に入れたいという人に最適です。

 

Dシリーズはデュアルブラスター非搭載ですが、清潔維持機能が充実しているモデル。冷暖房の快適性より、お手入れの手間を省くことを重視する人向き。スリムタイプなので、設置スペースに制約がある場合にも合っています。なお、ラインナップは2.2kW(6畳)~5.6kW(18畳)までなので、大きい部屋はXSまたはXシリーズで検討を!」(戸井田さん)

 

メーカーその6 日立

【日立のエアコンの特徴とは?】

「凍結洗浄」を新開発し、清潔性に磨きをかけた

「日立のエアコンは、『白くまくん』の愛称でおなじみ。寒冷地仕様を除くと全5シリーズあり、選びやすいバリエーションとなっています。室内機の内部にステンレスを採用した独自の『ステンレス・クリーン システム』で清潔性の高さには定評アリ。今季はさらに、熱交換器を凍らせてから一気に溶かして汚れを洗い流す『凍結洗浄』を開発。最下位モデルを除く4シリーズに搭載し、ますます清潔性を高めてきました。

 

近年、室内の状況をセンシングするために各社さまざまなセンサーを搭載していますが、画像によってセンシングするのは日立のみ。また、基本性能であるエネルギー効率が高いのも特徴です。高さや奥行きが小さいモデルも積極的に展開し、設置性が良い点も見逃せません」(戸井田さん)

 

【日立のオススメその1 ハイエンドモデル】

「くらしカメラAI」で幅広いデータを把握し、適した空調を行う

白くまくん Xシリーズ

RAS-X40H2

実売価格24万9130円

「くらしカメラ AI」と「凍結洗浄Premium」を搭載した最上位モデル。30万画素のセンサーを採用した画像カメラ、温度カメラや近赤外線LED技術を搭載した「くらしカメラ AI」で室内をセンシング。在室人数や時間、一人ひとりの体感温度までを把握し、高精度な空調制御を可能にしました。天井の温度を検知して天井から伝わる熱を抑える間接冷房「プレミアム天井気流」も備えています。また、熱交換器を凍らせて汚れを洗い流す「凍結洗浄」は、本シリーズでは「凍結洗浄Premium」に。「くらしカメラ AI」でエアコン内部の汚れ方を予測して自動で2回洗浄するなど、清潔性をキープする能力も高いです。ホコリなどを帯電させてフィルターで捕集する「ステンレスイオン空清」も採用。

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

Xシリーズ 戸井田さんのレコメンド

基本性能が高く内部クリーン機能が優秀

「最上位のプレミアムモデルです。APF7.7と基本性能が高く、幅800mm以下のコンパクトサイズながら優秀な省エネ性能を達成しています。エアコンを長時間使う生活スタイルであれば、よりメリットを感じるはず。『くらしカメラ AI』は、温度・湿度に加え、人の識別・在室時間・活動量・間取り・家具や窓の位置など、多数の情報を把握し、快適かつ省エネな運転をしてくれます。ただ、中央部分にカメラやセンサーがあり、運転時は全面パネルが開いて、フラップも6枚可動するのでややゴチャゴチャした見た目に。すっきりしたインテリアにしたい人は、運転時の姿を確認してください。

 

『カラッと除湿』は、寒くならずに除湿ができる再熱除湿を採用。室温が低くてもしっかり除湿ができるので、梅雨時や秋口も快適です。また、起きる時刻に合わせて温度と湿度をコントロールする新『快眠』モードや、タイマー時間が経過して運転停止した後も、室温の上昇や寝返りの頻度を見て、自動で再運転を行う『みはっておやすみ』タイマーなど、快眠のための機能が充実しているのもうれしいところです。

 

なお、ウリである『凍結洗浄』は、『くらしカメラ AI』により部屋の状況を認識して、汚れがひどくなる前に自動洗浄をするのがこのシリーズの特徴。エアコン内部を清潔に保つ機能は、他社より完成度が高いと感じます。そのため、調理時の油煙がつきやすいLDKなどに設置するのもオススメですね」(戸井田さん)

↑「くらしカメラ AI 」には、近赤外線LED技術や画像カメラ、温度カメラなど多数のセンシング機器を搭載(画像出典:日立公式サイト)

 

【日立のオススメその2 スタンダードモデル】

白くまくん E・ELシリーズ

RAS-E40H2

実売価格20万3040円

一部機能は省かれているものの、「凍結洗浄」と「くらしカメラ F」を搭載

「凍結洗浄Standard」と「くらしカメラ F」を搭載したスタンダードモデル。熱交換器を凍らせて自動で洗浄する「凍結洗浄」は、汚れを予測して洗浄する機能はありませんが、基本的な機能は最上位機種と同等です。「くらしカメラ F」は温度カメラ、湿度カメラなどは省かれていますが、画像で室内の状況を認識して人のいるエリアだけに風を送るなど温度や風向、風量をコントロールしてくれます。上位機種と同様、人がいなくなると1時間で運転を自動停止する「オートオフ」や「風よけエリアセレクト」機能も搭載されています。

 

E・ELシリーズ 戸井田さんのレコメンド

清潔性は優秀で、複数の人が居ても効率よく運転

「最上位シリーズと同様に『凍結洗浄』を搭載していて、不在時の自動洗浄のほか、タイマーでの洗浄の設定もできます。これより下のグレードでは『凍結洗浄』のタイマー設定はできません。フィルター自動掃除機能のほか、内部は『ステンレス・クリーン システム』で汚れがつきにくいのがメリット。汚れが多い環境で使うなら、タイマーで定期的に洗浄すると、汚れがたまらず清潔に使えます。

 

家具の位置や形状を検知し、気流の通り道を見つけて送風する機能は省略。フラップも6枚ではなくなりますが、人の位置と足もと、人数、活動量、日差しなどを認識して、温度・風向・風量をコントロールしてくれるので、複数の人がくつろぐ空間でも効率よく運転してくれます。冷やしすぎない冷房『涼快』や寒くならない再熱方式の『カラッと除湿』搭載で冷房機能は快適。寝返りの感知はありませんが、温度を見張って暑くなると再運転してくれる『みはっておやすみ』タイマーは搭載されています」(戸井田さん)

↑「凍結洗浄」の仕組み。熱交換器を急速冷却。大量の霜をつけて一気に溶かし、汚れを洗い流したのちに乾燥させます(画像出典:日立公式サイト)

 

【日立のオススメその3 ベーシックモデル】

「凍結洗浄」「フィルター自動お掃除」を省略して価格を抑えた

白くまくん Dシリーズ

RAS-D40H2

実売価格11万3400円

「凍結洗浄」を搭載しないベーシックモデル。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、通風路、フラップ、フィルターにステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン」仕様で、エアコン内の菌や汚れを抑制します。また、日差しを感知する「くらしセンサー」で日差しの変化を見分け、「ecoこれっきり」ボタンを押すだけで曇りや夜になると控えめ運転に切り替わります。除湿は弱冷房方式で、吹き出す風の量をコントロールして肌寒さを抑える「ソフト除湿」となっています。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「『凍結洗浄』や『フィルター自動お掃除』などの清潔維持機能を省き、必要最低限の機能に絞ったベーシックモデルです。センサーは、温度・湿度のほか日差しを見る『くらしセンサー』を搭載。日差しの変化を見分けて、省エネ・快適な運転を行います。切りタイマーをセットしていても、室温が上がると再運転する『みはっておやすみ』タイマーは本シリーズにも搭載。室内機が小さく、狭いスペースにも収まるので、設置スペースの狭い部屋に向いています。

 

ほとんどの機能を省略して価格を優先しているので、予備室や使用頻度の少ない部屋向き。内部の清潔機能が最小限ということもあって、汚れが発生しやすい部屋やタバコを吸う人が使う部屋などは避けた方が無難でしょう」(戸井田さん)

↑室内機がコンパクトなので、少ないスペースで設置できます(画像出典:日立公式サイト)

 

総括

日立のウリの機能を網羅したいならE・ELシリーズも狙い目

「Xシリーズは基本性能が高く、多彩な機能を搭載。まさに日立の技術を結集したプレミアムなモデルです。6畳(2.2kW)~29畳(9.0kW)まで、幅広いラインナップを用意。また、3.6kW(12畳)には珍しく100Vと200Vがあります。200Vのほうが年間の電気代が2500円ほど安くなるので、電源に問題がなければ、200Vタイプがおすすめです。なお、他メーカーと比べて、最上位のXシリーズとそれ以下のシリーズとの機能差が大きいのも特徴。Xシリーズだと年間の電気代も1万円以上安くなる計算です。快適性も省エネ性も差がつくので、予算が許すならXシリーズがオススメ。

 

E・ELシリーズは『凍結洗浄』搭載のスタンダードモデル。価格を抑えつつ、日立のウリの機能を網羅したいならこちらです。ただ、最上位Xシリーズとの差はかなりあるので、欲しい機能が落ちていないか、しっかり確認を! また、ひとつ下のW・WLシリーズは室内機がコンパクトな設計になっていますが、価格差はあまりないので、設置寸法に制約がない場合はE・ELシリーズがオススメです。

 

Dシリーズはもっとも廉価なベーシックモデル。といってもAPFや低温時暖房能力など、冷暖房の基本性能は悪い数値ではありません。付加機能は必要最低限で、快適性能も重視されていませんが、そこは割り切って『とりあえず冷暖房が欲しい』という部屋であれば問題なし。ラインナップは5.6kW(18畳)までなのでご注意を」(戸井田さん)

 

【2018年版】日立のエアコン「白くまくん」値段が違うと何が違う? 家電のプロがオススメ3モデルを徹底比較

エアコンを買い替えるなら、設置工事が混みあう前のいまの時期に選んでおくべき。それはわかっているけれど、どのモデルを選べばいいのかわからない……。そんな人のために、今回は清潔機能やセンシング機能に定評のある日立の「白くまくん」をご紹介。家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、3つの価格帯ごとにオススメの3モデルを選んでもらいました。各モデルは、電気代から機能の有無まで表組みで比較しています。ぜひ参考にしてみてください!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【日立のエアコンの特徴とは?】

「凍結洗浄」を新開発し、清潔性に磨きをかけた

「日立のエアコンは、『白くまくん』の愛称でおなじみ。寒冷地仕様を除くと全5シリーズあり、選びやすいバリエーションとなっています。室内機の内部にステンレスを採用した独自の『ステンレス・クリーン システム』で清潔性の高さには定評アリ。今季はさらに、熱交換器を凍らせてから一気に溶かして汚れを洗い流す『凍結洗浄』を開発。最下位モデルを除く4シリーズに搭載し、ますます清潔性を高めてきました。

 

近年、室内の状況をセンシングするために各社さまざまなセンサーを搭載していますが、画像によってセンシングするのは日立のみ。また、基本性能であるエネルギー効率が高いのも特徴です。高さや奥行きが小さいモデルも積極的に展開し、設置性が良い点も見逃せません」(戸井田さん)

 

【スペックの見方】

「APF」が高いほど省エネ性能が高い

「適用畳数」の読み方は、「冷房11~17畳」という場合だと、木造住宅で11畳(左の数値)、鉄筋住宅で17畳(右の数値)に適しているという意味になります。11~17畳の範囲で使えるというわけではないので、ご注意ください。また、夏場を前にしたエアコン選びで見落としがちなのが、暖房の能力。暖房の適用畳数は冷房よりも小さいため、冷房の適用畳数が部屋のギリギリのモデルを購入してしまうと、夏場はいいが冬場はなかなか暖まりにくいといった事態になります。暖房の適用畳数は余裕をもって選びましょう。

 

「APF」とはAnnual Performance Factorの略で、1年間、JIS(日本工業規格)に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4.0~5.0台、最上位モデルだと7.0台になります。APFとよく似た数値として、「期間消費電力量」があります。こちらは年間を通じてエアコンを使用したとき、消費する電力量の目安のこと。JISが定めた一定の条件をもとに試算したもので、数値が低いほど電気代がかからないことになります。

 

寒冷地では「低温暖房能力」も要チェック

kWで表される「能力」とは、単位時間当たりに室内から取り除くエネルギー、または室内に与える熱エネルギーのこと。この数値が大きいほど広い部屋に対応します。今回はリビングで使われることが多い14畳用を想定し、冷房能力4.0kWのモデルを紹介しています。

 

「省エネ基準達成率」は、省エネルギー法が定めるAPFの基準値(目標値)をどれくらいクリアしているかを示すもの。ただし、冷房能力とサイズによって目標値が違うので、純粋に省エネ性能を比較するならAPFの数値を確認すべき。「低温暖房能力」はその名の通り、低温時の能力の目安。JISが定めた条件下(室内20度、室外2度)での能力を示し、数値が高いほど優秀です。寒冷地の方は注目したいポイントです。

↑下位モデルのスペックの例。APFは4.9、期間消費電力量は1544kWhです

 

↑上位モデルのスペックの例。期間消費電力量、APF、低温暖房能力(「外気温2℃時の暖房能力」と表記)など、すべてが下位モデルを大きく上回っています

 

【日立のオススメその1 ハイエンドモデル】

「くらしカメラAI」で幅広いデータを把握し、適した空調を行う

白くまくん Xシリーズ

RAS-X40H2

実売価格24万9130円

「くらしカメラ AI」と「凍結洗浄Premium」を搭載した最上位モデル。30万画素のセンサーを採用した画像カメラ、温度カメラや近赤外線LED技術を搭載した「くらしカメラ AI」で室内をセンシング。在室人数や時間、一人ひとりの体感温度までを把握し、高精度な空調制御を可能にしました。天井の温度を検知して天井から伝わる熱を抑える間接冷房「プレミアム天井気流」も備えています。また、熱交換器を凍らせて汚れを洗い流す「凍結洗浄」は、本シリーズでは「凍結洗浄Premium」に。「くらしカメラ AI」でエアコン内部の汚れ方を予測して自動で2回洗浄するなど、清潔性をキープする能力も高いです。ホコリなどを帯電させてフィルターで捕集する「ステンレスイオン空清」も採用。

※実売価格は編集部調べ。年間電気代は1kWhあたり27円で計算(以下同)

 

Xシリーズ 戸井田さんのレコメンド

基本性能が高く内部クリーン機能が優秀

「最上位のプレミアムモデルです。APF7.7と基本性能が高く、幅800mm以下のコンパクトサイズながら優秀な省エネ性能を達成しています。エアコンを長時間使う生活スタイルであれば、よりメリットを感じるはず。『くらしカメラ AI』は、温度・湿度に加え、人の識別・在室時間・活動量・間取り・家具や窓の位置など、多数の情報を把握し、快適かつ省エネな運転をしてくれます。ただ、中央部分にカメラやセンサーがあり、運転時は全面パネルが開いて、フラップも6枚可動するのでややゴチャゴチャした見た目に。すっきりしたインテリアにしたい人は、運転時の姿を確認してください。

 

『カラッと除湿』は、寒くならずに除湿ができる再熱除湿を採用。室温が低くてもしっかり除湿ができるので、梅雨時や秋口も快適です。また、起きる時刻に合わせて温度と湿度をコントロールする新『快眠』モードや、タイマー時間が経過して運転停止した後も、室温の上昇や寝返りの頻度を見て、自動で再運転を行う『みはっておやすみ』タイマーなど、快眠のための機能が充実しているのもうれしいところです。

 

なお、ウリである『凍結洗浄』は、『くらしカメラ AI』により部屋の状況を認識して、汚れがひどくなる前に自動洗浄をするのがこのシリーズの特徴。エアコン内部を清潔に保つ機能は、他社より完成度が高いと感じます。そのため、調理時の油煙がつきやすいLDKなどに設置するのもオススメですね」(戸井田さん)

↑「くらしカメラ AI 」には、近赤外線LED技術や画像カメラ、温度カメラなど多数のセンシング機器を搭載(画像出典:日立公式サイト)

 

【日立のオススメその2 スタンダードモデル】

白くまくん E・ELシリーズ

RAS-E40H2

実売価格20万3040円

一部機能は省かれているものの、「凍結洗浄」と「くらしカメラ F」を搭載

「凍結洗浄Standard」と「くらしカメラ F」を搭載したスタンダードモデル。熱交換器を凍らせて自動で洗浄する「凍結洗浄」は、汚れを予測して洗浄する機能はありませんが、基本的な機能は最上位機種と同等です。「くらしカメラ F」は温度カメラ、湿度カメラなどは省かれていますが、画像で室内の状況を認識して人のいるエリアだけに風を送るなど温度や風向、風量をコントロールしてくれます。上位機種と同様、人がいなくなると1時間で運転を自動停止する「オートオフ」や「風よけエリアセレクト」機能も搭載されています。

 

E・ELシリーズ 戸井田さんのレコメンド

清潔性は優秀で、複数の人が居ても効率よく運転

「最上位シリーズと同様に『凍結洗浄』を搭載していて、不在時の自動洗浄のほか、タイマーでの洗浄の設定もできます。これより下のグレードでは『凍結洗浄』のタイマー設定はできません。フィルター自動掃除機能のほか、内部は『ステンレス・クリーン システム』で汚れがつきにくいのがメリット。汚れが多い環境で使うなら、タイマーで定期的に洗浄すると、汚れがたまらず清潔に使えます。

 

家具の位置や形状を検知し、気流の通り道を見つけて送風する機能は省略。フラップも6枚ではなくなりますが、人の位置と足もと、人数、活動量、日差しなどを認識して、温度・風向・風量をコントロールしてくれるので、複数の人がくつろぐ空間でも効率よく運転してくれます。冷やしすぎない冷房『涼快』や寒くならない再熱方式の『カラッと除湿』搭載で冷房機能は快適。寝返りの感知はありませんが、温度を見張って暑くなると再運転してくれる『みはっておやすみ』タイマーは搭載されています」(戸井田さん)

↑「凍結洗浄」の仕組み。熱交換器を急速冷却。大量の霜をつけて一気に溶かし、汚れを洗い流したのちに乾燥させます(画像出典:日立公式サイト)

 

【日立のオススメその3 ベーシックモデル】

「凍結洗浄」「フィルター自動お掃除」を省略して価格を抑えた

白くまくん Dシリーズ

RAS-D40H2

実売価格11万3400円

「凍結洗浄」を搭載しないベーシックモデル。フィルターの自動お掃除機能はありませんが、通風路、フラップ、フィルターにステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン」仕様で、エアコン内の菌や汚れを抑制します。また、日差しを感知する「くらしセンサー」で日差しの変化を見分け、「ecoこれっきり」ボタンを押すだけで曇りや夜になると控えめ運転に切り替わります。除湿は弱冷房方式で、吹き出す風の量をコントロールして肌寒さを抑える「ソフト除湿」となっています。

 

Dシリーズ 戸井田さんのレコメンド

「『凍結洗浄』や『フィルター自動お掃除』などの清潔維持機能を省き、必要最低限の機能に絞ったベーシックモデルです。センサーは、温度・湿度のほか日差しを見る『くらしセンサー』を搭載。日差しの変化を見分けて、省エネ・快適な運転を行います。切りタイマーをセットしていても、室温が上がると再運転する『みはっておやすみ』タイマーは本シリーズにも搭載。室内機が小さく、狭いスペースにも収まるので、設置スペースの狭い部屋に向いています。

 

ほとんどの機能を省略して価格を優先しているので、予備室や使用頻度の少ない部屋向き。内部の清潔機能が最小限ということもあって、汚れが発生しやすい部屋やタバコを吸う人が使う部屋などは避けた方が無難でしょう」(戸井田さん)

↑室内機がコンパクトなので、少ないスペースで設置できます(画像出典:日立公式サイト)

 

総括

日立のウリの機能を網羅したいならE・ELシリーズも狙い目

「Xシリーズは基本性能が高く、多彩な機能を搭載。まさに日立の技術を結集したプレミアムなモデルです。6畳(2.2kW)~29畳(9.0kW)まで、幅広いラインナップを用意。また、3.6kW(12畳)には珍しく100Vと200Vがあります。200Vのほうが年間の電気代が2500円ほど安くなるので、電源に問題がなければ、200Vタイプがおすすめです。なお、他メーカーと比べて、最上位のXシリーズとそれ以下のシリーズとの機能差が大きいのも特徴。Xシリーズだと年間の電気代も1万円以上安くなる計算です。快適性も省エネ性も差がつくので、予算が許すならXシリーズがオススメ。

 

E・ELシリーズは『凍結洗浄』搭載のスタンダードモデル。価格を抑えつつ、日立のウリの機能を網羅したいならこちらです。ただ、最上位Xシリーズとの差はかなりあるので、欲しい機能が落ちていないか、しっかり確認を! また、ひとつ下のW・WLシリーズは室内機がコンパクトな設計になっていますが、価格差はあまりないので、設置寸法に制約がない場合はE・ELシリーズがオススメです。

 

Dシリーズはもっとも廉価なベーシックモデル。といってもAPFや低温時暖房能力など、冷暖房の基本性能は悪い数値ではありません。付加機能は必要最低限で、快適性能も重視されていませんが、そこは割り切って『とりあえず冷暖房が欲しい』という部屋であれば問題なし。ラインナップは5.6kW(18畳)までなのでご注意を」(戸井田さん)

 

500ℓ以上の冷蔵庫はどれが買い? 最新3モデルを家電のプロが4項目で徹底チェック

夫婦共働き世帯など、食材は週末のまとめ買いが多いという場合は500ℓ以上の大容量タイプがオススメ。今回は鮮度維持機能が進化した3モデルをピックアップし、使いやすさを4項目でチェックしました。

 

【チェックした人】

家電コーディネーター

戸井田園子さん

テレビや雑誌、Webなど幅広い媒体で活躍しています。

 

冷蔵庫のトレンドはチルド機能と野菜室の鮮度維持

近年の冷蔵庫は大容量化が顕著。家電コーディネーターの戸井田園子さんは理由を次のように語ります。

 

「食材をまとめ買いする世帯が増加。さらに、水や無添加食材など冷蔵庫で保存したいものが以前より増え、容量500ℓ以上も当たり前に。また、野菜室の鮮度維持は葉モノが1週間もつのが標準。チルド室の機能向上もトレンドです」

 

今回の3製品はまさにトレンドど真ん中。鮮度維持機能では日立の「うるおい低温冷蔵」が注目です。

 

「この機能は冷蔵室全体を約2℃に保ち、“庫内丸ごとチルド室”を実現しています」(戸井田さん)

 

使い勝手では庫内奥までしっかり引き出せるパナソニックの「ワンダフルオープン」が優秀。独自機能ではシャープのAIoTクラウドを使った献立提案が先進的です。

 

【その1】「うるおい低温冷蔵」機能で乾燥を抑えて鮮度を守る

日立

真空チルド HWシリーズ

R-HW60J

実売価格35万1720

冷蔵室専用冷却器の採用により、冷気で食品の乾燥を抑制。約2℃の「うるおい低温冷蔵」時は、温かい鍋も冷め切る前に入れられます。新開発の断熱材で、幅685㎜で容積602ℓを実現しました。【定格内容積:602ℓ】【冷凍室容量:180ℓ(瞬冷凍室含む)】【年間消費電力量:259kWh/年】【サイズ/質量:W685×H1833×D738mm/113kg】

↑冷蔵室独立冷却による「うるおい低温冷蔵」機能を搭載。同機能選択時は約2℃で保存し、作り置きの鮮度が長持ちします
↑チルド室は約0.8気圧の環境で食材の酸化を抑制。ラップなしでも食材が乾きません

 

【戸井田さんのJUDGE!】

鮮度維持機能:☆×4.5

野菜保存機能:☆×4.5

使い勝手:☆×4.5

独自機能:☆×4.5

冷蔵室も野菜室も独自の維持機能が光る

「冷蔵室全体でチルド室のような鮮度維持を実現したのが斬新。野菜室も湿度維持に加え、プラチナ触媒で炭酸ガス濃度を高めて野菜を冬眠状態にし、鮮度を保ちます」(戸井田)

 

 

【その2】「パーシャル」など独自の機能で食材の鮮度長持ち!

パナソニック

パーシャル搭載冷蔵庫

NR-F554WPX

実売価格39万7440

マットな質感の「フロストガラスドア」を採用。「ナノイーX」を庫内に循環させ、生魚などのニオイを脱臭し、庫内壁面の付着菌も除菌します。パーシャル室は食材を約-3℃で微凍結。【定格内容積:550ℓ】【冷凍室容量:152ℓ(瞬冷凍室・製氷室・新鮮凍結室含む)】【年間消費電力量:274kWh/年】【サイズ/質量:W685×H1828×D699mm/110kg】

↑「パーシャル室」は、約-3℃でチルドより低温。変色しやすいひき肉も、鮮度を1週間保てるためまとめ買いに最適です(左は「微凍結パーシャル」、右は「チルド」)

 

↑野菜室は野菜に最適な湿度を保ちながら保存します。引き出しの手前にはボトルや調味料コーナーもあり、使い勝手がいいです

 

【戸井田さんのJUDGE!】

鮮度維持機能:☆×4.5

野菜保存機能:☆×4

使い勝手:☆×5

独自機能:☆×4.5

微凍結で食材の鮮度を保つ機能が◎

「微凍結により食材の鮮度を1週間維持できるチルド室(パーシャル室)が魅力的です。野菜室と冷凍室の『ワンダフルオープン』も使いやすさ抜群で、大容量を実感」(戸井田)

 

 

【その3】AIが家族の生活を学習し最適な献立提案などを行う

シャープ

プラズマクラスター冷蔵庫

SJ-GX55D

実売価格28万5600

「プラズマクラスターうるおいチルド」「雪下シャキット野菜室」を搭載し、食品の鮮度を長く保ちます。AIoTクラウドと連携して、献立の提案や買い忘れの注意などを音声で教えてくれます。【定格内容積:551ℓ】【冷凍室容量:189ℓ(瞬冷凍室含む)】【年間消費電力量:255kWh/年】【サイズ/質量:W685×H1833×D745mm(※:ハンドル、調節脚部含む)/113kg】

↑冷凍室は計189ℓの大容量。下段冷凍室は3段構造になっているうえに冷凍ケースを自由に仕切れ、効率的に収納できます

 

↑気密性の高いチルド室を採用。プラズマクラスターで内部を除菌し、うるおいも保ちます

 

【戸井田さんのJUDGE!】

鮮度維持機能:☆×4

野菜保存機能:☆×4

使い勝手:☆×4.5

独自機能:☆×5

冷蔵庫のネット接続は国内では先駆的

「AIoTクラウドで様々な提案をしてくれるのが先進的。短時間で冷凍・冷却する『タイマー冷凍』など冷凍機能も魅力的です。冷凍室が大きい『メガフリーザー』も便利」(戸井田)

洗浄性能「5」を獲得したモデルはどれだ!?ドラム式とタテ型の最新洗濯機4モデル、家電のプロが4項目チェック

夏のボーナスでは、普段はなかなか手が出ない洗濯機をチェックしてみたいもの。ここでは「ドラム式洗濯機」「縦(タテ)型洗濯機」の注目モデルを各2台ずつ取り上げ、家電コーディネーターの戸井田園子さんが性能をチェックしました!

 

【チェックした人】

家電コーディネーター

戸井田園子さん

テレビや雑誌、Webなど幅広い媒体で活躍しています。

 

洗濯乾燥機のトレンドはまとめ洗い対応と温水洗浄

洗濯乾燥機はドラム式、縦型ともに「大容量」がトレンド。戸井田園子さんは理由をこう語ります。

 

「世帯の家族人数は減っていますが、まとめ洗いのニーズや、寝具など家で洗うものが増えているのが要因。黄ばみや黒ずみ汚れなどを落としやすくする温水洗浄もトレンドのひとつです」

 

今回取り上げたドラム式はともに大容量で温水洗浄に対応します。乾燥の仕上がりは大風量で乾燥する日立が有利。独自機能ではパナソニックの洗剤自動投入機能が秀逸。液体洗剤や柔軟剤をいちいちカップで計量する手間が省けます。

 

縦型カテゴリでは、パナソニックが先進の温水洗浄機能を採用。

 

「洗濯槽の水をダイレクトに温めるので洗浄力はグッと上がります。一方シャープの『穴なし洗濯槽』は洗濯槽の外側が汚れず、キレイ好きには安心です」(戸井田さん)

 

1.ドラム式洗濯機

大容量で「温水洗浄」など高性能な洗浄機能を装備し、快適かつスッキリと汚れを落とせる最新ドラム式をピックアップ。洗濯・乾燥性能など、基本機能を専門家がチェックしました。

 

【その1】洗剤自動投入機能など先進技術を多数装備!

パナソニック

ななめドラム洗濯機 Cuble(キューブル)

NA-VG2200

実売価格24万8980

洗剤・柔軟剤自動投入機能や、黄ばみも除去する「温水泡洗浄W」など先進的機能を搭載。洗濯・乾燥終了時間をスマホで設定可能です。ステンレスの質感と角形のデザインがクール。【洗濯脱水/乾燥:10kg/3kg】【定格洗濯乾燥時間:195分】【サイズ/質量:約W639×H1050×D665mm(※)/74kg】【消費電力量:1380Wh(洗濯乾燥時)】

※サイズは給・排水ホースを含んだ数値です(以下同)

↑液体洗剤や柔軟剤の備蓄タンクを装備しています。洗濯物の量や洗剤の銘柄などに合わせ、適量を自動で計って投入

 

【戸井田さんの採点はコチラ!】

洗浄性能:☆×4.5

乾燥性能:☆×4

独自性能:☆×5

清潔性:☆×4.5

洗剤自動投入は次世代感あり!

「洗剤の最適な量を自動で軽量・投入する機能はまさに次世代の機能。デザインが美しいのも、ほかと一線を画しています」(戸井田)

 

【その2】洗剤の種類と汚れ量を検知し汚れ多めなら洗い時間を延長

日立

「ヒートリサイクル 風アイロン ビックドラム」BD-NX120B

実売価格25万860

薄手シングル毛布が4枚洗えるタイプ。洗剤の種類や汚れの量を検知し、洗い方を自動調整、大流量のシャワーで汚れを取り除きます。ホコリがラクに捨てられる乾燥フィルターを採用。【洗濯脱水/乾燥:12kg/6kg】【定格洗濯乾燥時間:約165分】【サイズ/質量:約W735×H1060×D620mm/約82kg】【消費電力量:約970Wh(洗濯乾燥時)】

 

↑大きなドラム槽で衣類を舞い上げて、時速約300㎞の高速風でシワを伸ばしつつ乾燥。アイロンがけの手間を大幅に低減できます

 

【戸井田さんの採点はコチラ!】

洗浄性能:☆×4.5

乾燥性能:☆×5

独自性能:☆×4

清潔性:☆×4.5

乾燥の仕上がりの良さは圧倒的

「ドラム式最大クラスの12㎏。乾燥の仕上がりの良さはダントツです。洗濯水の状態を見て洗い時間を自動調整するのも便利」(戸井田)

 

2.縦型洗濯機

縦型カテゴリでは、黄ばみや食べこぼしなど、ガンコな汚れを落とす新機能が注目を集める2機種をピックアップしました。イオンによる衣類の脱臭機能など、独自機能も要チェックです。

 

【その1】人気の部分洗い用ツールを標準搭載した画期的洗濯機

シャープ

プラズマクラスター

洗濯乾燥機 ES-PU11B

実売価格17万640円

穴のない洗濯槽の採用で、節水と黒カビ防止を実現。部分洗いツール「超音波ウォッシャー」が洗濯機に付属します。水洗いできないブーツなども「プラズマクラスター」で消臭可能。【洗濯脱水/乾燥:11kg/6kg】【定格洗濯乾燥時間:約220分】【サイズ/質量:約W600×H1050×D650mm/約48kg】【消費電力量:約2200Wh(洗濯乾燥時)】

 

↑超音波ウォッシャーが本体に付属

 

↑「超音波ウォッシャー」が毎秒約3万8000回の振動で衣類のガンコな汚れを除去。10分洗濯コースと組み合わせて時短で洗浄します(左/洗浄前・右/洗浄後)

 

【戸井田さんの採点はコチラ!】

洗浄性能:☆×4.5

乾燥性能:☆×4

独自性能:☆×4.5

清潔性:☆×5

ハンガー乾燥は仕上がり良好!

「穴なし洗濯槽は槽の掃除を怠っても槽外が汚れず安心。ハンガー乾燥は量は少ないが、電気代を抑えシワなく乾かせます」(戸井田)

 

【その2】温水泡洗浄Wで黄ばみやニオイをしっかり落とす

パナソニック

縦型洗濯乾燥機

NA-FW120V1

実売価格27万8640

国内縦型で珍しい温水専用ヒーターを搭載。繊維の奥にしみついた黄ばみやニオイの原因となる皮脂汚れを溶かして洗います。縦型最大クラスの洗濯12kgで週末のまとめ洗いに対応。【洗濯脱水/乾燥:12kg/6kg】【定格洗濯乾燥時間:約220分】【サイズ/質量:約W643×H1073×D672mm/58kg】【消費電力量:2550Wh(洗濯乾燥時)】

 

↑洗濯槽下部のヒーターで洗剤液を約40℃に温めるため水温が下がらず、黄ばみなどが十分溶け出します。洗剤中の酵素も活性化します

 

【戸井田さんの採点はコチラ!】

洗浄性能:☆×5

乾燥性能:☆×3.5

独自性能:☆×5

清潔性:☆×4.5

槽内に温水を作る発想が斬新!

「温風や温水シャワーでなく槽内の水を温水にするのが斬新。操作パネルは後ろ配置で投入口が近く、洗濯物も出し入れ簡単!」(戸井田)

集じん力「5」はダイソンだけじゃない! 最新コードレス掃除機6モデル、家電のプロが4項目で採点したら

ダイソンの独壇場だったスティッククリーナー市場に、国産メーカーも様々なアプローチで新製品を投入して、いまや群雄割拠に。今回は、最新モデル6機種を集め、吸引テスト(※)と使い勝手の面でプロが実力を検証しました。

※吸引テストでは、床にシリアル5gと重曹10gを撒き1往復して、集じん性能を検証しました

 

【チェックした人】

家電コーディネーター

戸井田園子さん

テレビや雑誌、Webなど幅広い媒体で活躍しています。

 

【その1】高い集じん力とスタミナで家中の掃除もこれ一台!

ダイソン

Dyson Cyclone

V10 Fluffy

実売価格7万5380

毎分最大12万5000回転を誇る新型モーター採用などで、コード付きを凌ぐ吸引力を実現。直線的な風路設計で吸引効率が向上しました。独自のローラー型ヘッドで大小のゴミを同時に捕集。クリアビンの形状変更でゴミ捨ても快適です。●サイズ:W250×H1232×D245㎜、質量:2.58kg

【吸引テスト】

Before

After

フェルト素材のローラーヘッドがシリアルも重曹も包み込んで、根こそぎ吸引。「前進」の段階で、すべてのゴミを吸いこんでいました

 

↑赤と青紫のナイロンフェルトで、大きなゴミを捕らえます。静電気を抑える黒いカーボンファイバーブラシで、微細なホコリまでも吸い取ります

 

↑アタッチメントは4種。ソファや布団の掃除に適したミニモーターヘッド、ブラシの出し入れ可能なコンビネーションノズルなどです(※)

※:専用のブラケットも付属

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×5

操作性:☆×4.5

メンテナンス性:☆×4

アタッチメント:☆×4

吸う力の強さは圧倒的で特にフローリングと好相性

「高い集じん力で、ロール型ヘッドがフローリングで活躍。本体がやや長く、背が低い女性は若干扱いにくいかも。ゴミ捨てはパイプを外す必要がありますが、従来機よりラク」(戸井田)

 

【その2】軽さとハイパワーを両立し様々な場所を掃除しやすい

 

東芝

トルネオV コードレス

VC-CL1400

実売価格4万7280

毎分最大約11万回転のパワフルなモーターで吸引。本体やヘッドなどに軽量で丈夫なグラスファイバーを採用し、標準質量1.9kgを実現しました。窓サッシのレールにたまった砂も吹き飛ばすエアブローノズルなど付属品も充実します。●サイズ:W266×H1030×D224㎜、質量1.9kg

【吸引テスト】

Before

After

「前進」で床面に薄く重曹が残ったが「バック」でその重曹も吸引。掃除後にヘッドを持ち上げると、シリアルが少しこぼれました

 

↑ヘッド部のゴミの吸込み幅を従来機種より広く取り、集じん効率を改善。自走式で軽いタッチで進み、床や壁面のゴミを取り除きます

 

↑エアブローノズルや布団用ブラシなど計5個を用意。付属品用ホースを使うと右手で本体、左手でアタッチメントを持ててラクです

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×4.5

操作性:☆×5

メンテナンス性:☆×4.5

アタッチメント:☆×5

集じん力から拡張性までバランスが取れた一台!

「普段使いには十分な集じん力。重心バランスが良く、掃除の負担感が少ない。8気筒の本格サイクロン式で唯一、気筒部分まで丸洗い可能。付属品が充実し細かい掃除もカバーできます」(戸井田)

 

【その3】狭い場所もノズルの交換せずにそのまま掃除できる

パナソニック

iT(イット)

MC-SBU510J

実売価格5万1840

持ち手をひねるとヘッドが縦(Ⅰ字)になるので、そのまま家具などの隙間の掃除ができます。壁に当たるとヘッド前部が開き、壁際のゴミも除去可能。●サイズ:W252×H1160×D153㎜、質量:2.2kg

【吸引テスト】

Before

After

「前進」でシリアルを全部除去。薄く残った重曹も「バック」で吸引しました。ヘッドからのこぼれもありませんでした

 

↑ヘッド前方の横滑り用ローラーで壁際も快適に掃除。Y字ブラシが、ゴミを確実に吸込口に運びます

 

↑すき間用ノズルとペタすき間ノズルを付属しています。大きめの隙間なら標準の「くるっとパワーノズル」で対応可

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×4.5

操作性:☆×4

メンテナンス性:☆×4.5

アタッチメント:☆×3.5

小さなゴミの吸引力は十分に備えている

「大きいゴミはヘッドを浮かせて取る必要があるものの、吸引力は十分。操作感はやや重く感じますが、『くるっとパワーノズル』は便利です」(戸井田)

 

【その4】ヘッド前面の開閉で大小のゴミをしっかり集じん

日立

パワーブーストサイクロン

PV-BEH900

実売価格4万9200

前進時はヘッド前面が開き大きなゴミを、バック時は閉じて微細ゴミをしっかり吸引。多彩なツールを装備し、車中など様々な場所を掃除できます。●サイズ:W255×H1012×D308㎜、質量:2.1kg

【吸引テスト】

Before

After

「前進」の段階でシリアルと重曹をすべて吸いこみました。今回の検証では、ダイソンに劣らぬ見事な結果に

 

↑ブラシに拭き専用毛(緑)を装備。フローリングに付着した菌も拭き取ります。ブラシは水洗い対応

 

↑ミニパワーヘッド、ハードブラシ、スマートホースなど。ツールの種類は随一です

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×5

操作性:☆×4

メンテナンス性:☆×4.5

アタッチメント:☆×5

ヘッドの戻りでも強力に吸引する機構が◎

「ヘッドを後ろに引いてもしっかり吸う独自機構が◎。ツールは豊富ですが、組み合わせが多く煩雑に感じる一面も。ゴミ圧縮機能付きでゴミ捨てが快適」(戸井田)

 

【その5】吸引パワーも使いやすさもさらに進化した極軽タイプ

シャープ

RACTIVE Air

EC-AR2SX

実売価格6万2290

軽量ボディに吸引力が従来比約1.3倍の「フルパワーモード」を搭載。手元レバーでヘッドが外れ、棚を掃除しやすい「スグトルブラシ」に切り替わります。●サイズ:W222×H980×D220㎜、質量:1.5kg

【吸引テスト】

Before

After

「前進」でほぼすべてのゴミを吸い「バック」で残りのゴミも除去。ヘッド下に少しシリアルが残りました

 

↑極細繊維をループ加工したブラシを採用。微細な汚れも逃さず絡め取ります

 

↑ふとん掃除パワーヘッド、縦横に曲がるすき間ブラシなど豊富。部屋中の掃除が可能です

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×4.5

操作性:☆×5

メンテナンス性:☆×4.5

アタッチメント:☆×5

負担の少なさは随一でパワー・スタミナも十分!

「とにかく軽く、掃除しやすい。一般的な家庭では吸引力不足も感じません。バッテリーが2個付属し、外して充電できるのも◎」(戸井田)

 

【その6】床も隙間もふとんにも対応! 1台3役で使えるクリーナー

 

エレクトロラックス

エルゴラピード・リチウム

プレミアム ZB3324B

実売価格5万6820

スティック、ハンディ、ふとん掃除機の3役で使えます。下重心のため軽い力で動かせて、ヘッドも小回りが効きます。フィルターは微粒子をほぼ除去。●サイズ:W265×H1070×D140㎜、質量:2.5kg

【吸引テスト】

Before

After

吸引力は強いですが、ブラシの回転で左右に弾いたシリアルが少し残りました。重曹は「前進」でほぼ集じんしました

↑強力な電動ノズルを採用。ブラシに絡まった髪の毛などをカットして吸引する機能を搭載します

 

↑ふとん用ヘッド、布用ノズル、隙間ノズル、延長ホースなど種類が豊富。アタッチメント収納袋も付属します

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×4

操作性:☆×4.5

メンテナンス性:☆×4

アタッチメント:☆×4.5

フロア掃除に強いので床がフラットな家に最適

「足元に重心があり、フロア掃除はラクですが、敷居などの段差乗り越えは腕に負担がかかります。本格ふとん用ヘッドが付くのは魅力的」(戸井田)

最新ロボット掃除機はどれを選ぶべきか? ルンバVS日立VSパナソニックを4項目で徹底比較

ロボット掃除機の分野では、トップランナーのルンバを、パナソニックと日立が独自機能で猛追しています。集じん性能と走行性能のバランス感や、お手入れのしやすさなども考慮しつつ、好みに合わせて選びましょう。家電コーディネーターの戸井田園子さんが、使い勝手を重視して性能を5点満点でチェックしました。

 

【チェックした人】

家電コーディネーター 戸井田園子さん

テレビや雑誌、Webなど幅広い媒体で活躍しています。

 

マッピング技術で室内を把握する機種がトレンド

最近のロボット掃除機のトレンドは、走行制御性能の向上です。家電コーディネーターの戸井田園子さんは次のように語ります。

 

「ルンバやルーロなど、カメラでマッピングして空間を把握するタイプが増加。一度の走行で効率良く集じん可能になってきました」

 

今回取り上げた機種では、集じん力では独自のローラーと強力モーター搭載のルンバがリード。

 

「ただ、掃除能力は集じん力と走行性能で決まります。その意味では、最大112畳を効率的に掃除するルンバも、ゴミが溜まりやすい所を学習するルーロも優秀。minimaruはランダム走行型ながらゴミの取り残しが少ないです。メンテナンス性はダストボックスのゴミ圧縮機能が付いたminimaruが◎」(戸井田さん)

 

【その1】先進のナビ技術とパワフルな吸引力で広大なフロアを掃除

アイロボット

ルンバ980

実売価格13万5000

先進的なナビゲーション技術で最大112畳を効率良く掃除するルンバの最上位機。吸引力は従来機の最大10倍で、カーペット上で吸引力を上げる機能も搭載します。スマホアプリやスマートスピーカーを介した操作にも対応。

 

↑素材の異なる2本のブラシがゴミを強力にかき込み、ハイパワーモーターで吸引します。カーペットの隙間の微粒子も除去

 

↑「iRobot HOME」アプリを使えば、どこからでも手軽にルンバを操作可能に。出先からの遠隔操作や掃除スケジュール設定、清掃履歴の確認などが行えます

 

【JUDGE

集じん性能:☆×5

走行性能:☆×5

独自機能:☆×4.5

メンテナンス性:☆×4.5

総合的な掃除力が高く信頼できる機種

「集じん力はもちろん走行性、判断力など総合的な掃除力が高く、どんな場所の掃除でも安定感がある。ローラーブラシはラバー製で毛が絡みにくく、手入れがラク」(戸井田)

 

【その2】間取りやゴミの多い場所を学習し部屋を効率良く掃除

パナソニック

ルーロ MC-RS800

実売価格10万8780

SLAM技術で走行軌跡を地図化して、掃除時間を従来機より約50%短縮。3種の障害物検知センサーで家具ギリギリまで近づいてゴミをかき出します。ゴミの溜まりやすい場所を学習し、そこだけを素早く掃除するモードも装備。

 

↑カバー裏に様々な操作ボタンを搭載。ボタンは大きく操作しやすいです。ダストボックスも取り出しやすいので、ゴミ捨てがスムーズです

 

↑「ゴミマップ」機能は、掃除終了後に掃除した場所と捕集したゴミの量をスマホのアプリ上に表示できます。ゴミの累計マップを作成することも可能です

 

【JUDGE

集じん性能:☆×4.5

走行性能:☆×5

独自機能:☆×4.5

メンテナンス性:☆×4

運行の“見える化”で掃除に安心感あり

「部屋の隅を一周してからルート走行で床面をもれなく掃除、吸い残しがなく安心です。ハウスダスト発見センサーや『ゴミマップ』など安心感につながる機能がうれしい」(戸井田)

 

【その3】小型サイズに加え独自のAI技術でキビキビ掃除!

日立

minimaru RV-EX20

実売価格11万8510

高密度実装技術を用いた小型ボディに独自のAI技術を採用し、キビキビと掃除。さらに、ゴミが多い場所を検知すると戻って掃除します。スマホを使って遠隔操作やスケジュール予約、留守中の掃除履歴の確認などが可能。

 

↑本体幅25㎝で、テーブルや椅子の脚まわりにも余裕で入り込めます。脚まわりをぐるりと回り、ブラシでホコリをかき出します

 

↑専用アプリを使えば、スマホで様々な操作や設定が可能です。スケジュール予約は、曜日ごとに掃除時間と掃除モードを細かく設定できます

 

【JUDGE

集じん性能:☆×4.5

走行性能:☆×4

独自機能:☆×4.5

メンテナンス性:☆×4.5

コンパクトさが日本の住宅では有利

「コンパクトで小回りが効き、家具が多い日本の住宅では有利。充電台に戻るとブラシを逆回転して絡んだホコリを取る機能やゴミ捨て頻度が減るゴミ圧縮機能も◎です」(戸井田)

気づいたら乾いてる! 「その日の汚れ、その日のうちに」が実現する日立の新「ビートウォッシュ」

タテ型洗濯機で不動の人気を誇るブランド「ビートウォッシュ」。今回、日立アプライアンスは、業界最大クラスの洗濯/脱水容量12kgを誇る新モデルBW-DV120Cを6月16日に発売すると発表しました。実売予想価格は25万円前後(税抜)。カラーはシャンパンとホワイトの2色展開です。

↑BW-DV120Cのシャンパン(左)とホワイト(右)

 

洗剤の種類に応じて洗い方を変え、洗濯~乾燥の時間も短縮

本製品が採用する新「ナイアガラ  ビート洗浄」は、投入された洗剤の種類(粉末・液体)を見分け、これに応じた洗い方をするのが特徴。粉末洗剤であれば洗剤をしっかり溶かした洗い方、液体洗剤であれば洗濯羽根の回転数をさらに上げて衣類を動かし、しっかりかくはんする洗い方にします。

 

さらに、従来からの「ナイアガラ  ビート洗浄」の特徴である押し洗い、たたき洗い、もみ洗い効果のある回転羽根「ビートウィング X」、大流量の「ナイアガラシャワー」との組み合わせで、ガンコな襟・袖汚れや泥汚れはもちろん、落ちにくかった食べ物の油汚れまですっきり洗い上げ、予洗いや二度洗いの手間を減らすことができます。

↑ナイアガラ  ビート洗浄

 

↑襟・袖が黒ずんだ状態のシャツ(左)もすっきり洗い上げます(右)

 

また、少量の軽い汚れの衣類を早く洗って乾かせる新「おいそぎ」コース(洗濯~乾燥)を搭載。衣類1.5kgなら約98分で洗って乾かせ、衣類3kgでも約134分とスピーディに洗って乾かすことができます。

 

さらに、洗濯機内の「糸くずフィルター」を改良。糸くずに触れなくても、ケースをスライドすると糸くずがサッとはがれる新構造を採用し、簡単に糸くずを捨てられます。これらの部品は丸ごと水洗いも可能。

 

このほか、底の位置が高く衣類が取り出しやすい洗濯槽や、毛布などの大物も出し入れしやすい「広びろ投入口」、手前にあって入れやすい洗剤投入口、傷つきにくく手入れもしやすいガラストップデザインなどを継続して採用。使い勝手にも配慮されています。

↑改良した糸くずフィルター

 

黄ばみを除去する「温水ミスト180分」で、ニオイを抑制する「温水ナイアガラ ビート洗浄」、洗濯槽の見えない部分の汚れを洗い流す「自動おそうじ」などを搭載し、機能の面でも万全です。

 

本機は予洗い不要のうえ、「おいそぎ」で1日ぶんの洗濯物を、汚れが定着する前に、手早く乾燥までできてしまうのはうれしい点。その反面、12kgの大容量で、まとめ洗いが可能なのも魅力です。より幅広いニーズに応え、使いやすく進化したビートウォッシュ、夏ボーナスの投入候補としていかがでしょうか。

 

日立

タテ型洗濯乾燥機

ビートウォッシュ BW-DV120C

●発売:6月16日●実売予想価格:25万円前後(税抜)●サイズ/質量:W650×H1060×D645㎜/約65kg●洗濯・脱水容量:12kg●洗濯~乾燥・乾燥容量:6kg●消費電力量:洗濯 98Wh、洗濯~乾燥 約1890Wh●標準使用水量:洗濯 125L、洗濯~乾燥 約140L

梅雨をカラっと快適に! 「ジメジメ」撃退に役立つオススメ除湿機&乾燥機5選

5月も中盤に差しかかり、いよいよ梅雨の時期が近づいてきました。雨の日が続くと洗濯物は部屋に干さなければならず、ジメジメして気分が良くないですよね。そこで今回は、部屋干しができない梅雨に大活躍する便利な除湿機・乾燥機を紹介。うまく活用して梅雨を快適に過ごしましょう!

 

[その1]

パワフルな除湿能力を誇る“プラズマクラスター除湿機”


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シャープ

プラズマクラスター除湿機CV-H180

楽天市場実売価格 5万5149円

シャープの「プラズマクラスター除湿機CV-H180」は、本体の奥行が約25cmとコンパクトにもかかわらず、1日18Lというパワフルな除湿能力を誇ります。本体内部に残った水分を乾燥させる「内部乾燥」機能や、ホコリの侵入を抑える「ホコリブロックプレフィルター」を搭載。さらに市販されている内径15mmのホースをつなげば、本体に水を溜めない「連続排水」機能も使えます。

 

<注目ポイント>

・広範囲の送風が可能

・生乾き臭を消臭する「臭い戻り対策」運転を搭載

・移動に便利な4輪キャスターつき

可動域の広い自動スイングルーバーの送風で、洗濯物の乾燥も可能です。2段ハンガーや長い物干し竿に洗濯物を掛ける場合など、様々な部屋干しスタイルにも対応。しかし、湿気の多い日は、洗濯物が乾燥したあとでも、衣類に湿気が戻り、生乾き臭が発生してしまうことも。そこで衣類乾燥運転終了後も、“プラズマクラスターイオン”を照射し続ける「臭い戻り対策」運転を搭載。また、部屋干しした衣類に高濃度プラズマクラスターイオンを集中的に照射し、衣類の生乾き臭や衣類についた汗臭の消臭、タバコの付着臭を分解・除去することもできます。

 

[その2]

省スペース&エネ設計の衣類乾燥除湿機


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デロンギ

デロンギ タシューゴ アリアドライ マルチ 衣類乾燥除湿機 DEX16FJ

楽天市場実売価格 2万3750円

設置スペースはほぼA4サイズとコンパクトな衣類乾燥除湿機。一体型ハンドルがついており、持ち運びに便利です。最大7.2L/日、コンクリート住宅で約18畳まで対応と、クラス最大級のパワフルな除湿性能が特徴。部屋になじむ上質なホワイトカラーの本体には、電源ボタンとモードボタンのみのシンプルでわかりやすい操作部を採用しています。消費電力が少ない「コンプレッサー式」を採用しているため、一時間あたり約4.5円の省エネ設計。

 

<注目ポイント>

・コンパクトサイズで設置と持ち運びに便利

・クラス最大級のパワフルな除湿性能

・「Wフィルター」が花粉や黄砂を抑制

銀イオン抗菌フィルターと抗アレルゲンフィルターの「Wフィルター」が、菌や花粉、ダニのふん、死がいをブロック。梅雨の時期や秋の台風シーズンはもちろん、花粉や黄砂の対策に使えるのもメリットのひとつです。

 

[その3]

洗濯物の乾き残りを検知する「部屋干し3Dムーブアイ」を搭載


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三菱電機

サラリ 衣類乾燥除湿機 MJ-M120NX

楽天市場実売価格 3万9999円

充実した部屋干し機能を備えた三菱電機の「衣類乾燥除湿機 MJ-M120NX」。横幅最大約180cmのワイドな送風を誇り、洗濯物のすみずみまで風を送ります。さらに赤外線センサーの「部屋干し3Dムーブアイ」機能が、洗濯物の乾き残りを検知。その部分に光を当てて知らせるとともに、集中的に送風して乾燥させてくれます。

 

<注目ポイント>

・横幅最大約180cmのワイド送風

・「部屋干し3Dムーブアイ」で乾き残りを検知

・様々な乾燥モードに対応

経済的な「節電モード」なら、洗濯物の量に応じて自動で送風と除湿を組み合わせてくれます。「夜干しモード」は、低騒音で寝ている間にもしっかり乾燥させる機能。また狭い範囲に送風する「ズバッと乾燥モード」を使えば、大急ぎで乾かしたいときにも便利です。

 

[その4]

“スパイラルドライ気流”で乾燥時間を短縮


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アイリスオーヤマ

衣類乾燥機カラリエ KIK-C510

楽天市場実売価格 7582円

約3.5kgと軽量・コンパクトで持ち運びに便利な衣類乾燥機兼サーキュレーター。ポイントは、ワイドファンが生み出すスパイラル気流と、ミニファンから出る高温の温風を組み合わせた“スパイラルドライ気流”。より遠くまでパワフルな温風を届け、素早く衣類を乾燥させてくれます。また、振り幅約260cmの首振り機能を搭載。さらに上下にも送風角度が変えられるので広範囲に風を送ることができ、洗濯物が多いときでも乾きムラを抑えます。

 

<注目ポイント>

・衣類乾燥に理想的な“スパイラルドライ気流”

・振り幅約260cmの首振り機能を搭載

・送風モードでサーキュレーターの役割も

衣類以外にも押し入れや浴室など、湿気が気になる場所に温風を送って除湿効果を得ることも可能。送風モードを使えば部屋の空気を循環させ、エアコンの効率を上げるサーキュレーターとしても活躍してくれますよ。

 

[その5]

必要なものがすべて本体に収納できるふとん乾燥機


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日立

ふとん乾燥機 アッとドライ HFK-VH880

楽天市場実売価格 1万800円

速乾性に優れたふとん乾燥機。アタッチメントなど、必要なものがすべて本体に収納できるので場所をとりません。使い方も簡単で、アタッチメントをホースにつなげて布団にセット。あとはスイッチを押せば、約30分という短い時間で布団の乾燥ができます。

 

<注目ポイント>

・オールインワン収納で使用後もすっきり

・約30分のスピード乾燥

・U字型のアタッチメントで敷布団の裏側も乾燥

U字型の「ふとん乾燥アタッチメント」は、湿気のたまりやすい敷布団の裏側まで乾燥できるのがポイント。このほか、くつ乾燥や衣類乾燥も可能です。足元の暖めは約5分でできるので、冬の寒い時期にも大活躍。本体にはハンドルがついており持ち運びがラクなうえ、タテヨコ自在に置けるのもメリット。通常のコースと比べ、運転音と温風温度を抑えたふとんに優しい「低騒音コース」も搭載しています。

 

※商品価格は、2018年5月11日時点の楽天市場の最安値を記載しています。

 

提供:楽天市場

【2018年エアコンガイドまとめ】買うべきモノが見えてくる! 家電のプロに聞いた「賢い選び方&おすすめモデル15選」

本格的な夏場になってしまうと、販売店に注文が殺到して設置工事が順番待ちとなり、エアコンの価格も高騰。エアコンを買い替えるならいまがチャンスです。ただ、どうやって選べばいいか、わからない…そんな人のために、GetNavi webでは、家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、エアコンのガイド記事を3回にわたって公開してきました。各記事のテーマはそれぞれ「リビング向け・機能性重視モデル」「リビング向け・デザイン重視モデル」「個室向け・買い足し用モデル」。今回は、この3本の記事をまとめましたので、ぜひ一気にチェックしてみてください。ご自身がどんなモデルを求めているのか、はっきりわかるはずですよ!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【その1「リビング向け・機能性重視モデル」の選び方&おすすめモデル5選】

リビングのエアコン選びで注意すべきポイントは?

価格の安さだけを追わず、センサー機能の良いモノを選んで!

「リビングのエアコンの場合、価格の安さだけを優先しすぎるのはNG。ハイエンドクラスか、そのひとつ下のクラスまでで選んでほしいです。なぜなら安価なモデルを選ぶと、センシング能力や吹き分け機能が劣ってくるため、複数の人の快適を維持しにくくなります。快適性が損なわれることで、複数の人が無闇に温度変更したりON/OFFしたりするようになると、電気代がかさむ羽目に。その意味では、ある程度本体に投資した方が、使い初めてからストレスがたまらず、節約につながる可能性が高いです。特に、センサー機能が良いものを選んでほしい。センサーが良いと、温度を一定に保つ精度が高くなる=快適かつ省エネにつながります。

もうひとつ注目したいのが、清潔性を維持する機能。最近の家は、リビング・ダイニング・キッチンが一部屋になっているLDKが多いうえ、キッチンが対面かつ吊り戸棚や下り壁がない、オープンな空間構成も多いです。必然的にリビングにも調理の湯気や煙が回りやすくなり、エアコンの内部も汚れやすくなります。だからこそ、フィルターの自動お掃除だけでなく、フィンや熱交換器など、内部の汚れがつきにくい仕様のものを選びたいところ。『自動お掃除』といっても、フィルターだけのものもあるので、カタログなどでしっかりと確認を!」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその1

人工知能が“ちょっと未来”の体感温度を先読み!

三菱電機

霧ヶ峰 Zシリーズ

MSZ-ZW4018S

実売価格18万9800円

高精度赤外線センサーと人工知能が連携する「ムーブアイ mirA.I.(ミライ)」搭載で、ひとりひとりの“ちょっと未来”の温度の感じ方を予測して「先読み運転」をするハイスペックモデル。「ハイブリッド運転」モード時は、暑い昼間は冷房、涼しい朝は「爽風」(消費電力最小15W)というように自動で切り替わり、「エアコン」と「扇風機」のいいとこどりで快適性と省エネを両立します。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF(後述):7.0●省エネ基準達成率:142%

 

家電のプロのレコメンド!

「人の体感温度を予測して先回り運転する『ムーブアイmirA.I』が画期的です! 複数の人がいても、ひとりひとりの体感温度を考慮してくれるのでファミリー向き。最上位のFZシリーズとほぼ変わらないスペックですが、FZに比べるとデザインがノーマルな仕上げとなっているぶん、価格はおトクになっています。また、『フィルターおそうじメカ』を取り外せる新構造で、中まで掃除しやすく清潔に維持できます」(戸井田さん)

 

【ココもポイント!】

「APF」の数値と「適用畳数」を吟味しよう!

APFとはAnnual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4~5点台、最上位モデルだと7点台になります。

 

また、スペックの適用畳数の読み方は、「冷房11~17畳」という場合だと、木造住宅で11畳(左の数値)、鉄筋住宅で17畳(右の数値)に適しているという意味になります。11~17畳の範囲で使えるというわけではないので、ご注意ください。また、夏場を前にしたエアコン選びで見落としがちなのが、暖房の能力。暖房の適用畳数は冷房よりも小さいため、冷房の適応畳数が部屋のギリギリのモデルを購入してしまうと、夏場はいいが冬場はなかなか暖まりにくいといった事態になります。暖房の適応畳数は余裕をもって選びましょう。

↑スペックの例。適用畳数とAPFに注目してみましょう

 

リビング向け・機能性重視モデルその2

冷暖房開始時の“ブースト”で一気に快適な室内に

ダイキン

うるさら7 Rシリーズ

AN40VRS-W

実売価格31万820円

ダイキン最上位「Rシリーズ」のモデル。エアコンの基本性能を最大限に引き出す「ブースト制御」を行い、これまで以上に素早く快適環境を実現します。冷房時の「クールブースト」制御では、快適な湿度への到達時間が従来比40%も短縮しました。天井に沿って大風量で吹き出す「サーキュレーション気流」や、設定温度到達後も除湿を行う「デシクル制御」、0.5℃単位で温度をコントロールする「ピット制御」などで心地よい冷房環境が保てます。

●サイズ/質量:W798×D370×H295mm/15kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:6.3●省エネ基準達成率:128%

家電のプロのレコメンド!

「空気中の水分をエアコンが取り込んで加湿する『無給水加湿』ができる唯一のシリーズなので、少々お高くてもこちらがおすすめ。気流を制御して、部屋全体をムラなく均一に冷暖房するタイプで、風が当たるのが嫌いな人でも快適に過ごせます。ダイキンは基本性能に確かな実力があり、気象条件が厳しいエリアの人には特にオススメしたいですね」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその3

左右に付いた可動式ファンが2種類の気流を生み出す

富士通ゼネラル

ノクリアXS

AS-XS40H

実売価格18万6840円

最上位機種で好評だった、本体両横の可動式サイドファン「デュアルブラスター」を搭載したモデル。吹き出し口の角度が変わるデュアルブラスターで、温度と速さの違う2種類の気流「ハイブリッド気流」を生み出し、部屋全体をムラなく快適にします。また、AI機能「ノクリアセレクト」によって、深夜の暖房運転は静音運転に自動で切り替わるなど、AIが分析・判断して使用環境に応じた最適な運転を行います。

●サイズ/質量:W786×D378×H293mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.6●省エネ基準達成率:114%

家電のプロのレコメンド!

「両サイドについた扇風機のようなファンが特徴の『デュアルブラスター』にコンパクトタイプが登場しました。これまではファンがある分、横幅が大きかったですが、このXSシリーズは全機種が横幅786mmになり設置性がアップしています。部屋の温度・湿度を計測し、独自のアルゴリズムで分析して最適な運転を行う『毎日快適モード』も搭載。子どもだけの時も、季節の変わり目も、この機能をONにしておけば、無駄なく運転してくれて安心・快適です!」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその4

空気の汚れに応じて動く「アクティブクリーンフィルター」を搭載!

パナソニック

エオリア Xシリーズ

CS-X408C2-W

実売価格25万3000円

独自の「アクティブクリーンフィルター」と、ナノメートルレベルの凹凸表面処理を施した新開発の「ホコリレスコーティング」で、部屋の空気環境の清潔性と快適性を向上させた「Xシリーズ」の新モデル。20畳相当の高い集じん能力を持つ可動式「アクティブクリーンフィルター」は、PM2.5や浮遊ウイルス、花粉までしっかり除去します。また無線LANを内蔵し、スマホから遠隔操作はもちろん、部屋の空気清浄効果を確認することも可能です。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/16kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:7.2●省エネ基準達成率:146%

家電のプロのレコメンド!

「2018年度モデルは、空気が汚い時だけフィルターが出てきて空気清浄効果を高める『アクティブクリーンフィルター』が目玉です。空気が汚れていないときは、エネルギー効率を重視して密度の高いフィルターは格納されるという仕組みが画期的でユニーク! 空気清浄機を置かずに済むので、そのぶん費用も浮きますし、リビングが少しでも広く使えるのはうれしいですね。空気の浄化効果と脱臭効果が高い『ナノイーX』も搭載されているなどメリット満載。価格がややお高くても、家族が長時間過ごすリビングには、ぜひオススメしたいです」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその5

熱交換器を凍らせて一気に洗浄する「凍結洗浄」を新搭載

日立

白くまくん Eシリーズ

RAS-E40H2

実売予想価格21万3840円

手入れのしにくい熱交換器の洗浄を、年間通して定期的に行う「凍結洗浄」を搭載。エアコン内部の熱交換器を自動で凍らせて一気に溶かし、ニオイの一因となるホコリや油汚れを洗い流せます。通風路、フラップ、フィルターに除菌効果があるステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン システム」と合わせて、高い清潔性が特徴です。

●サイズ/質量:W798×D323×H295mm/重量13kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.3●省エネ基準達成率:108%

家電のプロのレコメンド!

「内部の汚れを落とす『凍結洗浄』が、2018年モデルから搭載されています。最上位モデルのような汚れに応じて洗い方をコントロールする機能はないですが、不在時の自動洗浄のほか、タイマー洗浄も可能です。エアコン内部がステンレス製なので汚れがつきにくく、キッチンが同じ空間にあるLDKにオススメ。また、人の数、居場所、動きなどをセンシングする『くらしカメラ F』の搭載により、温度・風向・風量をコントロールしてくれるので、部屋にいる全員が快適に過ごせます」(戸井田さん)

 

【その2「リビング向け・デザイン重視モデル」の選び方&おすすめモデル5選】

デザイン重視のエアコン選びで注意すべきポイントは?

冷暖房の能力と設置環境をしっかりチェック!

「デザイン重視モデルの場合、冷暖房の能力の展開が少ないものもあるので要注意。設置したい部屋に見合った能力があるか最初に確認を! また、こうしたデザイン重視のモデルは、薄型のフォルムを採用した手前、『自動フィルターお掃除機能』を諦めている場合があります。その場合は、日々のメンテナンスが自分で管理できるのか、しっかりと吟味して判断してください。

 

もうひとつ、デザイン重視モデルのイメージ画像は、壁の中心に設置している場合が多いです。これは、余白がある状態で設置すると美しく見えるデザインになっているから。実際に設置する場所が天井や壁ギリギリだと、イメージ通りにならないこともあるので、設置環境には注意してください!」(戸井田さん)

画像出典:三菱電機「霧ヶ峰FLシリーズ」製品紹介ページ

 

リビング向け・デザイン重視モデルその1

光を受けて華やかに輝く、ソリッドなデザイン

三菱電機

霧ヶ峰 FLシリーズ

MSZ-FL4018S

実売価格21万200円

2016年度の「グッドデザイン賞 グッドデザイン・ベスト100」にも輝いた「FLシリーズ」。正面から吹き出し口が見えない端正なフォルムでインテリアとも調和します。透明パネルとその裏面のヘアライン加工で表面を美しく仕上げ、光が当たる角度によって多彩な表情を生み出します。新色「オニキスブラック」、深みのあるメタリック調の「ボルドーレッド」、きらめくパール調の「パウダースノウ」の3種類のカラバリを展開。

●サイズ/質量:W890×D233×H307mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:6.7●省エネ基準達成率:111%

家電のプロのレコメンド!

「発売当初は、これまでにないデザイン性が大きく話題になったシリーズです。シンプルかつシャープなフォルムと、素材感や仕上げにこだわったパネルは美しいのひとこと! 三菱のメイン機能である赤外線センサー『ムーブアイ極』や、冷暖房と送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』、不在時はセーブ運転から自動オフになる『スマートSTOP』など、基本的な性能は網羅。ただし、薄型にしたためフィルター自動掃除機能は非搭載です。とはいえ、内部のメカに特殊なコーティングがしてあり汚れがつきにくく、フラップも外せるのでお手入れはしやすいです」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその2

機能とデザイン、どちらも兼ね備えたハイスペックモデル

三菱電機

霧ヶ峰 FZシリーズ

MSZ-FZ4018S

実売価格25万4000円

「霧ヶ峰」のプレミアムモデル。高精度赤外線センサーとAIの連携で、少し未来の体感温度を予測する、世界初の「ムーブアイmirA.I.(ミライ)」を搭載します。「先読み運転」設定時には、左右独立駆動のファン「パーソナルツインフロー」が部屋にいるひとりひとりの温度の感じ方に合わせて、気流の強弱と方向を細かくコントロール。また、「プレミアム除湿」は、2つのファンの動きを制御することで寒くなりにくい快適な除湿を実現しています。

●サイズ/質量:W890×D358×H285mm/22kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:7.8●省エネ基準達成率:130%

家電のプロのレコメンド!

「FLシリーズと同様、シャープですっきりしたパネルを採用し、デザイン性は高いです。外見だけではなく、内部の構造も他にはない最先端のデザインモデル。従来の筒型ファンではなく、左右独立したふたつのプロペラファンを搭載し、それぞれに違う温度帯(最大5度差)の風を送り出すことができます。エアコン内部はハイブリッドナノコーティングが施され、カビの発生を抑制するモードやフィルター自動掃除など、清潔性も万全。デザイン・最先端技術の双方が揃ったハイスペックモデルです!」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその3

7色のカラバリ展開で、部屋の雰囲気とピッタリのカラーが選べる

ダイキン

risora(リソラ)

AN40VSP-W

実売価格23万5440円

壁から突き出たエアコンの圧迫感をなくすため、185㎜という業界最薄を実現したスタイリッシュな新モデル。前面パネルは表面加飾でマット質感やツヤ感を実現しています。カラバリは「ラインホワイト」「グレイッシュブラウンメタリック」のほか、綾織りの質感を表現した受注生産の「ツイルゴールド」など全7色。ダイキンの最上位機種「うるさら7」と同じく、温度と湿度を制御し続ける「プレミアム冷房」を搭載し、心地よさも追求しています。

●サイズ/質量:W798×D185×H295mm/10kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.0●省エネ基準達成率:102%

家電のプロのレコメンド!

「ダイキンがこの3月に発売した、カラバリが豊富なインテリアエアコンです。7色展開で、部屋のインテリアイメージに合わせてコーディネートしやすいのがポイント! 実は、かなり前に三洋電機が似たような製品を発売し、インテリア関係者の間では大いに話題になりましたが、当時は省エネや快適性重視の流れに負けて消えてしまいました。今回、売れ行きが好調ならば、ようやく時代が追いついたといえそうです。もちろん、ダイキンらしく基本性能に不安はなし。フィルターの自動お掃除機能は非搭載ですが、有害物質を分解する技術『ストリーマ』で内部を清潔に保つとともに、フィルターで捕らえた物質にストリーマを照射し、気流を清潔に保つ機能があります」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその4

空気清浄機能を持ち、丸みのある前面パネルも美しい

東芝

大清快 E-Rシリーズ

RAS-E405R

実売価格16万2000円

強力な空気清浄機能「プラズマ空清」を備えた「E-Rシリーズ」の新モデル。プラズマ空清ユニットが吸い込んだ汚れを帯電させて熱交換器に吸着し、屋外に排出することで、空気中に浮遊する花粉やカビ、PM2.5を99%除去します。さらにPM0.1レベルの微細な粒子も90分間で90%以上除去できるようになりました。前面パネルは落ち着いた質感のマット調。フィルター自動お掃除で取れたホコリは「楽ダストボックス」にたまり、掃除機で3か月に1度吸えばいいので手入れが簡単です。

●サイズ/質量:W790×D255×H250mm/11kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:4.9●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「個人的には、スタンダードなエアコンの中では、東芝の『大清快』が一番キレイなデザインだと思います。両サイドを包むように巻き込んでいる前面パネルがすっきりとした印象。特別尖ったデザインではないですが、さりげなく完成度が高いのが良いですね。なかでもオススメは自動フィルター掃除機能が搭載されているセカンドラインの『E-Rシリーズ』。空気清浄機と呼べるレベルのしっかりした空気清浄機能が搭載されているのがウリ。また、本機はふたつのシリンダーを持ち、パワーがそれほど必要ないときはひとつだけ動作させるなど、省エネなのもポイントです。ちなみに、すべてのグレードで同じデザインなので、予算に応じてどれを選んでもデザイン面では問題ありません」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその5

ヨーロッパの美意識が生んだ、インテリアの一部となる新スタイル

ダイキン

UXシリーズ

C40RTUXV-W

実売価格7万1195円(室内機のみの価格)

「ダイキンヨーロッパ」が工業デザイナーAlexander Schlag(アレキサンダー・シュラッグ)氏と共同でデザインしたモデル。ヨーロッパでは主流スタイルとなっている、室外機ひとつに複数の室内機を接続するハウジングエアコンです。室外機がひとつで済むため、住宅の外観も損ないません。室内機は風の流れをイメージして曲面を基調とした前面パネルを採用。左右両端の厚みを129mmに抑え壁との一体感を演出しています。飛行機のフラップのように前面パネルがスライドして、気流の吹き出し口が登場するなど、動きのクオリティにもこだわっています。

●サイズ/質量:W998×D212×H303mm/11kg(室内機)

家電のプロのレコメンド!

「いままでにない流れるようなフォルムのデザインが画期的! 壁掛けタイプですが、ハウジングエアコンなので単体で設置することは難しく、新築時やリフォーム時に導入するのがオススメ。特にインテリアデザインにこだわって家を新築する際は、ぜひ検討してほしいモデルです」(戸井田さん)

 

【その3「個室向け・買い足し用モデル」の選び方&おすすめモデル5選】

買い足し用エアコンを選ぶときのポイントは?

付加機能が削られていてもOKかよく吟味を!

「目的は買い足しなので、価格面のメリットを重視してOK。廉価モデルの場合、エネルギー効率(APF※)や低温時の暖房能力など、基本性能が悪くなることもあるので、スペックが低くなりすぎないよう確認を! 最上位は8畳だとAPF7.0前後なのに対し、廉価モデルは5.8くらいが相場になっています。期間消費電力量にすると100~50kWhくらいの差があり、電気代だと年間2700~1350円くらいの差に。ですから、使用頻度が高い部屋なら10年使うことを前提に、電気代も考慮して上のグレードを検討するほうが良い場合もあります。

また、廉価モデルは基本性能がそこまで落ちていなくても、付加機能がぐっと削られている場合が多い傾向があります。特に、内部の自動掃除機能はほぼ非搭載、搭載していてもフィルターのみという可能性が大なので、それでも良いかしっかり検討を。不在時自動オフなどの機能がない場合もあり、子ども部屋に使うとき、つけ消しの管理が任せられない場合があるので、こちらもよく吟味してください!」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその1

スマホで遠隔操作して帰宅時には快適な温度に!

アイリスオーヤマ

ルームエアコン Wi-Fi・人感搭載シリーズ

IRW-2817C

実売価格7万5384円

アイリスオーヤマが大型白物家電事業への参入第一弾として2017年に発売し、話題となったエアコン。無線LANを内蔵しているため、スマホでの遠隔操作が簡単にできるのが特徴。帰宅途中にスマホでエアコンの電源をオンにしておけば、家に帰ったときに快適な温度で迎えてくれます。睡眠モードは温度設定を1時間ごとに変更可能など、アプリで生活リズムに合わせた細やかな設定も可能。人の動きを検知する人感センサー搭載で、人がいない時は自動で省エネ運転をしてくれます。

●サイズ/質量:W795×D230×H250mm/9.5kg(室内機)●適応畳数:冷房8~12畳、暖房8~10畳●定格能力:冷房2.8kW、暖房3.6kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「無線LAN内蔵モデルで、しかも廉価ということで昨年発売以来注目のモデルです。そろそろ発売後1年が経過しますが、2018年にモデルチェンジの予定はなく、今後も現行モデルとして継続販売。価格面でもおトク感があります。人感センサーも搭載されていて、不在時はセーブ運転に切り替わります。オートオフにはなりませんが、付けっ放しだとわかれば外から遠隔操作もできるので、オフにならないのは妥当な仕様ですね。エアコン内部の清潔維持機能がないのが惜しいですが、この価格では十分な機能があるといえます」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその2

清潔性の維持機能が充実し、「プラズマ空清」を搭載

富士通ゼネラル

nocria(ノクリア) Dシリーズ AS-D25H

実売価格10万5100円

熱交換器を加熱して除菌する業界初の「熱交換器(アルミフィン)加熱除菌」が搭載されたスリムモデル。熱交換器を55℃以上に加熱するため、付着したカビ菌や細菌に効果があります。部屋の空気を清潔にする「プラズマ空清」は、0.3~2.5μmの粒子を88%キャッチ。しかもフィルター方式ではない電気集じん方式のため、高い集じん力が持続します。本体の高さは250mmとスリムで、窓上の狭い空間にも納まる設置性の高いモデルです。

●サイズ/質量:W777×D319×H250mm/12kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「ひとつ下のCシリーズと比べても価格差はないので、こちらがオススメです。『熱交換加熱除菌』に加えて、抗カビ・抗菌コーティングされた『ハイドロフィリック熱交換器』なので汚れもつきにくくなっています。フィルター自動おそうじ機能や人感センサーを利用した自動セーブ・自動オフ機能も搭載。一年中適切な運転をセレクトしてくれる『毎日快適モード』も便利ですね。このクラスではかなりの高スペックで、コスパが高いモデルです」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその3

高濃度プラズマクラスターが部屋の空気と本体内部をキレイに!

シャープ

H-Dシリーズ AY-H25D

実売価格11万4400円

高濃度のプラズマクラスターを発生させる空気浄化技術「プラズマクラスター25000」搭載モデル。冷暖房を使わない時期でも、プラズマクラスターを単独運転することで空気をキレイにできます。「部屋干しモード」は、部屋干しのイヤなニオイを抑えつつ、暖房と除湿を効率よく組み合わせて、2時間の運転で約4kgの洗濯物を乾かせます。リモコンのカレンダー情報と外気温の変化で季節を判定し、エアコンが自動で適切な運転を選んでくれる機能もあるので、手間なく省エネができます。

●サイズ/質量:W770×D254×H260mm/9kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「ひとつ下のグレードと1万円程度の差なので、こちらのモデルがオススメ! フィルター自動おそうじ機能は非搭載、かつルーバーを取り外しての丸洗いもできませんが、シャープ独自の空気浄化機能のプラズマクラスターが搭載されていて、冷暖房を使わないときもプラズマクラスター発生機として単独運転ができます。また『パトロール』機能は、エアコン停止中でもカビが発生しやすい環境になると、自動的にプラズマクラスターを放出。同時にエアコン内部にもプラズマクラスターを満たし、送風ファンにカビが発生しにくい環境にしてくれます。熱交換器にも『親水性コート』が施されていて汚れが落ちやすいなど、清潔さをキープする環境はまずまず整っています」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその4

大風量と、一瞬で快適な温度に近づける「ワープ運転」が魅力

三菱重工

ビーバーエアコンTWシリーズ

SRK25TW

実売価格8万6172円

三菱重工ならではの、ジェットエンジンの翼形状設計に使われる技術を応用した「JET BODY」が特色のモデル。ファンと熱交換器の配置や吹き出し口の道筋を最適化することで、電力を抑えながらも、大風量の風を部屋の隅々まで行き渡らせます。吹き出し温度約6℃と強力な冷風を吹き出す「ワープ運転」は、今すぐ涼しくなりたいときに効果的。また、2018年度モデルから伊藤園の茶殻をリサイクルした茶殻樹脂をフィルターホルダーに配合し、資源の有効活用にも取り組んでいます。

●サイズ/質量:W798×D280×H250mm/10kg(室内機)●適応畳数:冷房8畳●定格能力:冷房2.5kW●APF:6.0

家電のプロのレコメンド!

「本体の高さは250mmで、窓上にも設置可能なコンパクトタイプです。フィルター自動おそうじ機能は非搭載ですが、酵素と尿素の力でフィルターに吸着した汚れ(アレル物質)を抑制する『バイオクリア運転』や、運転停止後に自動的にエアコン内部を乾燥させてカビの成長を抑制する『内部クリーン運転』など、清潔維持機能はあります。不在時セーブやオートオフ機能はなく、省エネ機能に関してはやや惜しい。エアコンの周辺を設定温度にすばやく近づけて、15分で元の運転に戻る『ワープ運転』は、お風呂上がりや帰宅直後などに便利です」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその5

基本機能の冷房・暖房・除湿に特化したシンプルなエアコン

コロナ

Nシリーズ CSH-N2518R

実売価格6万9800円

冷房・暖房・除湿が簡単操作で行える、基本機能に特化した日本製モデル。ワイドで心地よい気流をつくる「ビッグルーバー」を搭載。室内機内部を乾燥させ清潔に保つ「内部乾燥モード」は、運転停止後や冷房シーズン終了時に便利です。また、エアコン本体前面パネルは簡単に取り外して丸洗いも可能。室内熱交換器に溜まったニオイをドレン水で封じ込める「ニオイカット制御」によって、冷房開始時のイヤなニオイも抑えます。

●サイズ/質量:W795×D235×H290mm/9.5kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●AFP:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「冷房・暖房・除湿の基本性能があればOKという人向けの、超シンプルタイプです。シンプルといっても、運転停止後やシーズン終わりに、内部(熱交換器、通風路、送風ファン、ルーバー等)を乾燥して清潔に維持できる機能は搭載されています。自動フィルターおそうじ機能は非搭載なものの、フィルターは抗菌・防カビフィルターになっているのは安心。省エネモードやオートオフ機能はなく、フィルターのおそうじも必要なので、自己管理をするのが前提のモデルですね」(戸井田さん)

エアコンは「センサーと清潔性」が重要です! 家電のプロに聞くリビング用モデルの選び方&オススメ5選

気温が25℃を超える日も増えてきて、いよいよ夏の足音が聞こえてきました。リビングのエアコンの買い替えを検討している方は、設置の注文が込み合う前にぜひ購入しておきたいところです。ところが、何を基準にどうやって選べばいいのか、わからないという人も多いはず。本稿では、家電のプロ、戸井田園子さんに選び方のポイントとともに、14畳程度のリビングで一般的な4.0kWクラスのオススメ5モデルを教えてもらいます。

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

リビングのエアコン選びで注意すべきポイントは?

価格の安さだけを追わず、センサー機能の良いモノを選んで!

「リビングのエアコンの場合、価格の安さだけを優先しすぎるのはNG。ハイエンドクラスか、そのひとつ下のクラスまでで選んでほしいです。なぜなら安価なモデルを選ぶと、センシング能力や吹き分け機能が劣ってくるため、複数の人の快適を維持しにくくなります。快適性が損なわれることで、複数の人が無闇に温度変更したりON/OFFしたりするようになると、電気代がかさむ羽目に。その意味では、ある程度本体に投資した方が、使い初めてからストレスがたまらず、節約につながる可能性が高いです。特に、センサー機能が良いものを選んでほしい。センサーが良いと、温度を一定に保つ精度が高くなる=快適かつ省エネにつながります。

もうひとつ注目したいのが、清潔性を維持する機能。最近の家は、リビング・ダイニング・キッチンが一部屋になっているLDKが多いうえ、キッチンが対面かつ吊り戸棚や下り壁がない、オープンな空間構成も多いです。必然的にリビングにも調理の湯気や煙が回りやすくなり、エアコンの内部も汚れやすくなります。だからこそ、フィルターの自動お掃除だけでなく、フィンや熱交換器など、内部の汚れがつきにくい仕様のものを選びたいところ。『自動お掃除』といっても、フィルターだけのものもあるので、カタログなどでしっかりと確認を!」(戸井田さん)

 

その1

人工知能が“ちょっと未来”の体感温度を先読み!

三菱電機

霧ヶ峰 Zシリーズ

MSZ-ZW4018S

実売価格18万9800円

高精度赤外線センサーと人工知能が連携する「ムーブアイ mirA.I.(ミライ)」搭載で、ひとりひとりの“ちょっと未来”の温度の感じ方を予測して「先読み運転」をするハイスペックモデル。「ハイブリッド運転」モード時は、暑い昼間は冷房、涼しい朝は「爽風」(消費電力最小15W)というように自動で切り替わり、「エアコン」と「扇風機」のいいとこどりで快適性と省エネを両立します。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF(※):7.0●省エネ基準達成率:142%

 

家電のプロのレコメンド!

「人の体感温度を予測して先回り運転する『ムーブアイmirA.I』が画期的です! 複数の人がいても、ひとりひとりの体感温度を考慮してくれるのでファミリー向き。最上位のFZシリーズとほぼ変わらないスペックですが、FZに比べるとデザインがノーマルな仕上げとなっているぶん、価格はおトクになっています。また、『フィルターおそうじメカ』を取り外せる新構造で、中まで掃除しやすく清潔に維持できます」(戸井田さん)

※APF……Annual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4~5点台、最上位モデルだと7点台になります

 

その2

冷暖房開始時の“ブースト”で一気に快適な室内に

ダイキン

うるさら7 Rシリーズ

AN40VRS-W

実売価格31万820円

ダイキン最上位「Rシリーズ」のモデル。エアコンの基本性能を最大限に引き出す「ブースト制御」を行い、これまで以上に素早く快適環境を実現します。冷房時の「クールブースト」制御では、快適な湿度への到達時間が従来比40%も短縮しました。天井に沿って大風量で吹き出す「サーキュレーション気流」や、設定温度到達後も除湿を行う「デシクル制御」、0.5℃単位で温度をコントロールする「ピット制御」などで心地よい冷房環境が保てます。

●サイズ/質量:W798×D370×H295mm/15kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:6.3●省エネ基準達成率:128%

家電のプロのレコメンド!

「空気中の水分をエアコンが取り込んで加湿する『無給水加湿』ができる唯一のシリーズなので、少々お高くてもこちらがおすすめ。気流を制御して、部屋全体をムラなく均一に冷暖房するタイプで、風が当たるのが嫌いな人でも快適に過ごせます。ダイキンは基本性能に確かな実力があり、気象条件が厳しいエリアの人には特にオススメしたいですね」(戸井田さん)

その3

左右に付いた可動式ファンが2種類の気流を生み出す

富士通ゼネラル

ノクリアXS

AS-XS40H

実売価格18万6840円

最上位機種で好評だった、本体両横の可動式サイドファン「デュアルブラスター」を搭載したモデル。吹き出し口の角度が変わるデュアルブラスターで、温度と速さの違う2種類の気流「ハイブリッド気流」を生み出し、部屋全体をムラなく快適にします。また、AI機能「ノクリアセレクト」によって、深夜の暖房運転は静音運転に自動で切り替わるなど、AIが分析・判断して使用環境に応じた最適な運転を行います。

●サイズ/質量:W786×D378×H293mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.6●省エネ基準達成率:114%

家電のプロのレコメンド!

「両サイドについた扇風機のようなファンが特徴の『デュアルブラスター』にコンパクトタイプが登場しました。これまではファンがある分、横幅が大きかったですが、このXSシリーズは全機種が横幅786mmになり設置性がアップしています。部屋の温度・湿度を計測し、独自のアルゴリズムで分析して最適な運転を行う『毎日快適モード』も搭載。子どもだけの時も、季節の変わり目も、この機能をONにしておけば、無駄なく運転してくれて安心・快適です!」(戸井田さん)

 

その4

空気の汚れに応じて動く「アクティブクリーンフィルター」を搭載!

パナソニック

エオリア Xシリーズ

CS-X408C2-W

実売価格25万3000円

独自の「アクティブクリーンフィルター」と、ナノメートルレベルの凹凸表面処理を施した新開発の「ホコリレスコーティング」で、部屋の空気環境の清潔性と快適性を向上させた「Xシリーズ」の新モデル。20畳相当の高い集じん能力を持つ可動式「アクティブクリーンフィルター」は、PM2.5や浮遊ウイルス、花粉までしっかり除去します。また無線LANを内蔵し、スマホから遠隔操作はもちろん、部屋の空気清浄効果を確認することも可能です。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/16kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:7.2●省エネ基準達成率:146%

家電のプロのレコメンド!

「2018年度モデルは、空気が汚い時だけフィルターが出てきて空気清浄効果を高める『アクティブクリーンフィルター』が目玉です。空気が汚れていないときは、エネルギー効率を重視して密度の高いフィルターは格納されるという仕組みが画期的でユニーク! 空気清浄機を置かずに済むので、そのぶん費用も浮きますし、リビングが少しでも広く使えるのはうれしいですね。空気の浄化効果と脱臭効果が高い『ナノイーX』も搭載されているなどメリット満載。価格がややお高くても、家族が長時間過ごすリビングには、ぜひオススメしたいです」(戸井田さん)

 

その5

熱交換器を凍らせて一気に洗浄する「凍結洗浄」を新搭載

日立

白くまくん Eシリーズ

RAS-E40H2

実売予想価格21万3840円

手入れのしにくい熱交換器の洗浄を、年間通して定期的に行う「凍結洗浄」を搭載。エアコン内部の熱交換器を自動で凍らせて一気に溶かし、ニオイの一因となるホコリや油汚れを洗い流せます。通風路、フラップ、フィルターに除菌効果があるステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン システム」と合わせて、高い清潔性が特徴です。

●サイズ/質量:W798×D323×H295mm/重量13kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.3●省エネ基準達成率:108%

家電のプロのレコメンド!

「内部の汚れを落とす『凍結洗浄』が、2018年モデルから搭載されています。最上位モデルのような汚れに応じて洗い方をコントロールする機能はないですが、不在時の自動洗浄のほか、タイマー洗浄も可能です。エアコン内部がステンレス製なので汚れがつきにくく、キッチンが同じ空間にあるLDKにオススメ。また、人の数、居場所、動きなどをセンシングする『くらしカメラ F』の搭載により、温度・風向・風量をコントロールしてくれるので、部屋にいる全員が快適に過ごせます」(戸井田さん)

 

リビングは一家だんらんの中心となる大事な場所。家族の健康を守るためにも、エアコンを上手に使って快適に保ちたいですよね。センサー機能と清潔性を保つ機能に注目して、後悔のないモデルを選びましょう!

家電ライターが本音で教える! 最新コードレス掃除機4アイテム「良いトコロと惜しいトコロ」

この春はスティック掃除機から窓掃除ロボットまで、多彩な“コードレス”クリーナーが登場しました。注目の新機種4台を家電ライターが自宅で試して、その実力を正直にレビューします。また、その4台以外にも気になる新機種5台をピックアップ。計9台の魅力をボリューム満点で紹介いたします。

 

【私が評価しました!】

家電ライター

平島憲一郎さん

掃除機をはじめ調理家電、美容系など生活家電全般の記事執筆を手掛けています。新製品の検証記事も執筆。

 

コードレススティッククリーナー

2機種は同じ軽量タイプだが使用シーンはまったく別!

コードレススティック掃除機は何より「軽さ」が大事。RACTIVE Airは、操作性を極めつつ幅広い掃除に対応。パワーブラシ型では最軽量級だが、集じん力は十分です。新搭載の「スグトルブラシ」は手元レバーでヘッドが外れ、パイプ先端の掃除ブラシに切り替わります。ヘッドを再装着する際もかがむ必要がなく、掃除の流れが一段と滑らかになりました。

 

一方、ケルヒャーKB 5は、質量1.2㎏の軽さと低重心構造で動きが軽快。スティックを倒すだけで電源が入る方式がユニークだ。ブラシの回転で集じんするので、排気がないのも特徴。リビングなど、毎日の簡単な掃除に使う“2台目のクリーナー”にオススメです。

 

コードレススティッククリーナーその1

業界最軽量1.5㎏で快適さと吸引力を両立

シャープ

コードレススティック掃除機

RACTIVE Air EC-AR2SX-N

実売価格8万870円

吸引力が従来比1.3倍の「フルパワーモード」を搭載。手元レバーでヘッドを外せる「スグトルブラシ」をパイプ先端に新装備し、隙間や階段の掃除がしやすいです。SPEC●集じん容積:0.13ℓ●充電時間:約80分(※1)●連続運転時間(弱モード):約60分(※2)●ヘッド:コンパクト自走アシストパワーヘッド●サイズ/質量:W222×H980×D220mm/1.5kg ※1:バッテリー1個あたり ※2:バッテリー2個連続使用時

 

↑本体バッテリー下にゴム製の「ちょいかけフック」を装備。掃除中にサッと掛け置きできます

 

↑ヘッドと繋がるパイプ先端に「スグトルブラシ」を装備。スムーズに狭い場所などを掃除できます

 

【良いトコロ・惜しいトコロ】

〇良いトコロ

・軽量で取り回しも良く長く掃除しても疲れません

・バッテリー2個付きで最長60分掃除機がけ可能

・アタッチメントが多彩で、家中の掃除に使えます

 

△惜しいトコロ

・集じん容積が小さくこまめなゴミ捨てが必要

・強モード以上だと運転音が気になります

 

軽量で2個のバッテリー、豊富なアタッチメントで家中を快適に掃除可能。強いて弱点を挙げれば運転音がやや大きいです。

 

【平島’s CHECK】

機能性:4.5

メンテナンス性:4

収納性:4.5

軽さと汎用性の高さが魅力。汚れた場所で5秒間フルパワーモードが使えるのも◎。フィルター掃除中にゴミに触れやすいのはやや難。

 

コードレススティッククリーナーその2

スティックを倒してスイッチオンできる新感覚!

ケルヒャー

家庭用スティッククリーナー KB 5

実売価格1万4018円(ホワイト)

スティックを倒すだけで電源が入る掃除機。回転ブラシでゴミを掻き込むため、排気がなく音も静かです。低重心で操作は軽快。高さ約10cmまでの空間に入り込んで掃除できます。SPEC●集じん容積:0.37ℓ●充電時間:約3時間●連続運転時間:約30分(フローリング)●清掃幅:210mm●運転音:55dB●サイズ/質量:W215×H1120×D230mm/1.17kg

 

↑スティックを手元に倒すと運転開始。90°近くまで倒れ、ベッドの下なども掃除できます

 

【良いトコロ・惜しいトコロ】

〇良いトコロ

・軽量&低重心でスムーズに掃除機がけできます

・自立型かつシンプルデザインでどこにでも置けます

・運転音が比較的静かで排気も出しません

 

△惜しいトコロ

・ブラシが届かないとゴミが取れません

・フィルター非搭載でダストボックス周りにゴミが付きます

 

収納場所が自由で軽快に掃除できる一方、部屋を徹底的にきれいにしたい人はストレスを感じるかもしれません。

 

【平島’s CHECK】

機能性:3

メンテナンス性:4

収納性:4.5

操作感は軽いですが、ゴミの捕集力は弱め。部屋をしっかり掃除するより、毎日こまめ、かつ大雑把に掃除するのに向いています。

 

コードレス洗浄機

フラット水流で軽自動車も丸ごと洗浄できた!

ケルヒャーOC 3は、コンセントも水栓もナシで使える家庭用洗浄機。同社の高圧洗浄技術を生かしたフラット水流で、低い水圧でも効率良く汚れが落ちるといいます。

 

まず窓掃除に使うと、サッシの隙間の泥が一瞬で洗浄でき、十分な水圧と感じました。タンク容量は4ℓで、給水1回で2分使えます。試しに軽自動車を洗うと、ざっと洗い流す程度ですが、車体全体を洗い切れました! ポリタンクなどで水を補給すれば、普通車も十分洗えそうです。タンク容量を抑えたため、満水時でも重さ6.2㎏と軽量。様々な場所に手軽に持ち運べます。これほどマルチに使えて2万円ちょっとは、コスパ絶大と言えます。

 

電源・水源要らずで様々な用具を洗浄可能

ケルヒャー

家庭用マルチ

クリーナー OC 3

実売価格2万1578円

給水タンク一体型のバッテリー式洗浄機。タンクに水を入れトリガーガンを引くだけで水道の約2倍の水圧で放水し、効率良く洗浄できます。質量2.2kgと軽量で持ち運びにも便利。SPEC●吐出圧力:0.5MPa●吐出水量:2ℓ/分●充電時間:約3時間●連続使用時間:約15分●給水タンク容量:4ℓ●バッテリー:リチウムイオン●サイズ/質量:W234×H201×D277mm/2.2kg

 

↑収納時は本体にホースとトリガーガンがすっぽり収まります。ハンドル付きで片手で持て、様々な場所に手軽に持ち運びできます

 

↑給水タンクをセットし、電源を入れてトリガーガンを握るだけで使えます。洗浄面に均一に水が当たり、汚れが落ちていきます

 

【良いトコロ・惜しいトコロ】

〇良いトコロ

・独自のフラット水流で汚れをしっかり落とせます

・タンクに水を入れても6.2kgで持ち運びがラク

・ホースやトリガーガンを本体内にコンパクト収納

 

△惜しいトコロ

・タンク水量4ℓは洗浄時に少なく感じる場合もあります

・ガンコな汚れを落とすには水圧・水量が不足

給水タンク・コードレスの利点を生かし、使いやすさに重点を置いた設計。水圧・水量も日常使いには十分な仕様です。

 

【平島’s CHECK】

機能性:4

メンテナンス性:4.5

収納性:5

軽量で持ち運びしやすいです。高圧洗浄機には及ばないながらも、水圧はまずまず。メンテナンスも使用後の水抜き・圧抜きとバルブの洗浄程度で簡単です。

 

コードレス窓掃除ロボット

窓の隅に多少の汚れが残るが拭き上がりはまずまず満足!

ウインドウメイトは、コードレスの窓掃除ロボット。購入時に窓厚に合う機種を選ぶのがやや面倒ですが、永久磁石でバッテリーが切れても窓から落ちないのが安心。操作も簡単で、本体を窓に挟んでスタートボタンを押すだけ。屋外側ユニットに液体洗剤を塗布したパッド、室内側ユニットに乾拭きパッドが付いていて、窓の両面を一度に掃除する。仕上がりは、窓の隅に汚れが残ること以外、まずまず満足。約176×82㎝の窓を約9分でキレイにできました。

 

ちなみに、横幅が狭めの窓で窓枠から本体までの距離が左右20㎝取れない場合は運転できません。購入の際は注意してください。

 

磁力で窓に吸着しつつ窓両面を効率良く掃除

RF

窓掃除ロボット ウインドウメイト

実売価格6万9984円(対応窓厚5〜10mm、11〜16mm)、7万5384円(対応窓厚17〜22mm、23mm〜28mm)

永久磁石を内蔵した2つのユニットで窓ガラスを挟んで両面掃除する機種。4つのセンサーで窓のサイズを計測し、左右ジグザクに走行しながら2回往復します。リモコン操作も可能。SPEC●センサー:バンパーセンサー、超音波センサー、加速度センサー、磁力センサー●充電時間:最大7時間●連続使用時間:約90分●サイズ/質量:(ナビゲーションユニット)W263×H56×D250mm/1.6kg

 

↑付属の専用洗剤は揮発成分を含み、掃除中の液ダレが防げます。水拭きには市販の窓ガラス用中性洗剤を使えば経済的

 

↑本体の磁力が強く、装着時に指を挟まないように注意。青色の取り付け補助パッドを使えば装着時の磁力を弱められます

 

【良いトコロ・惜しいトコロ】

〇良いトコロ

・ボタンひとつで窓の両面を同時に掃除できます

・1回の充電で最長90分も運転できます

・専用パッドは簡単に水洗いでき何度も使えます

 

△惜しいトコロ

・横幅70cm未満の窓では使えません

・窓の端の部分まで掃除パッドが届かず汚れが残ります

両面掃除&90分運転により、充電1回でかなりの窓枚数を掃除できました。横幅70cm未満の窓でも使えるようになるとうれしいですね。

 

【平島’s CHECK】

機能性:4

メンテナンス性:5

収納性:4.5

ボタンひとつで掃除できて便利ですが、窓の隅や縁に汚れが残りやすいのと、幅の狭い窓では運転停止する場合がある点は改善希望。メンテ、収納性はほぼ◎。

 

この新製品もチェック!!

この春は上の4台以外にも、注目作が多数あります。シンプルでコスパに優れたコードレススティックから、ロボット掃除機まで5機種を紹介。

 

取り回しがラクでちょい掛けに最適!

無印良品

コードレススティック

クリーナー MJ-SC1

2万9900円

約1.4kgの軽さと低重心で掃除の取り回しが良いスティック型。十分な吸引力で、ターボモードでも約18分運転できます。細身のフォルムがどんな空間にもなじみます。SPEC●吸込仕事率:28W●集じん容量:0.44ℓ●充電時間:約4時間●連続運転時間(標準モード):約30分●サイズ/質量:W220×H1060×D130mm/約1.4kg

 

ゴミ吸引と拭き掃除を同時にできる時短型!

シャープ

コードレスワイパー

掃除機 EC-FW18

実売価格1万4410円

ヘッドに市販のワイパーシートを装着でき、吸引と拭き掃除が同時に行える。大きなゴミを吸い込みつつ、フローリングのザラつきを除去します。質量1.3kgで掃除機がけがラク。SPEC●集じん容量:0.18ℓ●充電時間:約5時間●連続運転時間:約10分●吸込口:吸う・拭く ラクラクヘッド●サイズ/質量:W254×H1020×D120mm/1.3kg

 

↑ヘッド吸込口の後ろにワイパーシートを装着。床に張り付いた微粒子ゴミをシートに絡め取ります

 

電動モップで見えない雑菌汚れもラクラク除去

シー・ピー・ピー

コードレス回転モップクリーナー

Neo ZJ-MA17

実売価格9980円

モップパッドが回転して、床や窓・網戸の汚れが除去できる。モップの回転速度が従来の約1.6倍になり、素早く掃除が完了します。本体の軽量化やヘッドのスリム化で操作性も向上しています。SPEC●モップ回転速度:130回転●モップパッド直径:約16cm●充電時間:約3.5時間●連続運転時間:約60分●サイズ/質量:W290×H1040×D135mm/約1kg

 

↑極細繊維とコシのある繊維のダブル構造のモップでこびりつき汚れも水だけで除去します

 

床上のチリまで強力に吸引する紙パック式!

パナソニック

紙パック式掃除機 MC-PK19G

実売価格3万1320円前後

軽さと強い吸引力を両立させた紙パック式。ヘッドに「エアダストキャッチャー」を搭載し、床上に漂うハウスダストも除去します。高級感のあるカットグラスデザインを採用。SPEC●集じん容積:1.3ℓ●吸込仕事率:600〜約60W●ノズル:パワフル自走ノズル●運転音:65〜約60dB●アイドリングオフ機能:搭載●コード長:5m●サイズ/質量(本体):W243×H198×D348mm/2.7kg

 

↑自走ノズルから出るマイナスイオンが静電気を抑え、フローリングのザラつきも“拭き掃除”します

 

狭い場所にも入り込みキビキビ賢く自動掃除

日立

ロボットクリーナー

minimaru RV-EX20

実売価格12万7440円

小型ボディと独自のAI技術で室内を賢く掃除。無線LANに対応し、スマホでスケジュール予約や掃除履歴閲覧が可能になりました。室内をゆっくり静かに掃除するコースを搭載。SPEC●集じん容積:0.25ℓ●稼働面積:最大約32畳●充電時間:約3時間●掃除時間:最長約60分(自動モード/通常コース時)●掃除モード:6種類●サイズ/質量:φ250×H92mm/2.3kg

 

↑「minimaru AI」が状況に合わせて100以上のパターンから動作を選択して掃除します

 

この冷蔵庫なら間違いなし! プロが教える世帯&価格帯別「機能充実モデル」おすすめ5選

新生活がスタートする春。このタイミングで冷蔵庫を買うという人も多いはず。今回は、「冷蔵庫は何よりも性能を重視する」という人のために、機能が充実したモデルをピックアップ。家電のプロ、戸井田園子さんに選び方のポイントを伝授してもらうとともに、「一人暮らし向け」「夫婦世帯向け」「ファミリー向け」の3つのカテゴリで特にオススメのモデルを教えてもらいました!

 

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【戸井田さんが教える「性能重視」モデル選び方のポイント】

周囲のインテリアとの相性を考えましょう!

「このカテゴリでは、機能だけでなく、扉表面の仕様も含めて全体的にグレードが高いです。ですから『これだけは外さないで欲しいポイント』は、基本的にあまりないのが現状。強いて言えば、性能を重視するあまり、インテリアとの調和を後回しにしてしまうことも。冷蔵庫は空間に締める面積が大きく、リビングから見える位置に置くことも増えています。カラー・素材感・グレード感など、周りのインテリアとの相性も十分に考慮して選んでください!」(戸井田さん)

 

【一人暮らしにオススメ】

フリーザーが54Lと大きく省エネ性も優秀!

 

AQUA

AQR-16G

実売価格4万4110円

ワイド幅が特徴の2ドア冷蔵庫。幅52.5cmでトップは耐熱100℃のテーブル仕様なので、本格派のオーブンレンジも置くことも可能。引き出しタイプで「54L大容量ワイドフリーザー」には、冷凍食品がたっぷりストックできます。製氷・貯氷スペース付きのバスケットがあり、一食分ずつパックしたご飯やアイスクリームを見やすく整理できるのもポイント。奥行57.6cmの薄型設計で、すっきりと設置できます。

●サイズ/質量:W525×H1160×D576mm/約38kg●容量:157L(冷蔵室 103L/冷凍室 54L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:2ドア●運転音:25dB●年間消費電力量:308kWh

↑カラバリは「ミルク」に加え、「ルージュ」(写真)も用意

 

戸井田さんのレコメンド

「100L台はみな似たりよったりですが、フリーザーが54Lと大きいのは便利! 冷蔵室には『低温フリーケース』があり、整理がとてもしやすいです。全段強化処理ガラス棚で高級感があり、清潔さもキープしやすくなっています。冷蔵室には、Agイオン除菌酵素脱臭フィルターを搭載。省エネ基準達成率も100%クリアしていて優秀です!」(戸井田さん)

 

【一人暮らしにオススメ】

料理にこだわるひとり暮らしに最適!

シャープ

SJ-D23C

実売価格5万8870円

225Lとたっぷり収納できる2ドアトップフリーザー冷蔵庫。触媒にナノサイズの粒子を採用した「ナノ低温脱臭触媒」で、脱臭+抗菌のダブル効果により、気になるニオイ・雑菌・カビを抑えます。冷蔵室内の「フレッシュケース」は、生ものの保存に最適。製氷皿のレバーをひねるだけで氷が出せる冷凍室の「クルリポンアイスメーカー」も便利です。庫内が明るく見やすいLED照明を採用しているのもポイント。

●サイズ/質量:W545×H1509×D595mm/約43kg●容量:225L(冷蔵室 162L/冷凍室 63L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:2ドア●運転音:23dB●年間消費電力量:385kWh

 

戸井田さんのレコメンド

「性能にこだわるなら100L台では物足りない場合が多いので、ひとり暮らしでも少し大きい容量をセレクトしてはいかがでしょうか。もともと200L前半の冷蔵庫は少ないですが、その中でもこの機種は多機能かつ高性能なモデル。200L以下では省かれがちな野菜ケースもついています。ドアポケットも全面しっかり使え、2Lペットボトルが2本入る大容量。ひとり暮らしでも、しっかり自炊をする人にオススメです!」(戸井田さん)

 

【夫婦世帯にオススメ】

働く女性の使いやすさを追求したモデル

三菱電機
CXシリーズ MR-CX27C
実売価格11万1560円

女性チームが中心となり開発した、3ドア冷蔵庫。働く女性が使いやすい収納と毎日の調理をサポートする機能を搭載しています。冷蔵室の棚は全段ガラス棚で、作り置きした料理も鍋ごと保存できる高さを確保。「真ん中野菜室」は、立ったまま取り出せて重たい野菜の出し入れもラクラクです。側面から扉に手が掛けられ開け閉めも簡単な「フリーアクセスデザイン」を採用。下段のフリーザーは70Lの大容量で作り置きの保存に重宝します。

●サイズ/質量:W540×H1630×D656mm/約58kg●容量:272L(冷蔵室 142L/野菜室 60L/冷凍室 70L)●ドア開閉タイプ:右開き●ドア数:3ドア●年間消費電力量:325kWh

↑働く単身女性が使いやすい収納レイアウト

↑働く単身女性が使いやすい収納レイアウト

 

戸井田さんのレコメンド

「200Lクラスだと、三菱がもっとも機能をしっかり搭載。本機は使いやすさとデザインを両立させたモデルで、女性社員が中心となり、働く単身女性が忙しい日々でも健康な食生活が送れるように工夫されています。上位モデルで好評の『氷点下ストッカー』(※)も搭載。食材の鮮度を維持しやすく、取り出してすぐに調理ができます。高効率インバーターできめ細かい温度コントロールが可能で、省エネ性も優秀。“共働きでもできるだけ手作りを!”というご夫婦にオススメです」(戸井田さん)

※氷点下ストッカー……氷点下(約-3℃~0℃)でも食品を凍らせず、生鮮食品の鮮度を長く保てるストッカーのこと

 

【ファミリーにオススメ】

クラウドサービスとの連携で献立を教えてくれる!

シャープ

SJ-GX50D

実売価格23万8750円

冷蔵室扉の前面に液晶ディスプレイを搭載し、サポート機能を充実させた6ドア冷蔵庫。クラウドサービス「COCORO KITCHEN」との接続により、家庭ごとの生活リズムを学習し、献立や保存方法、食材などを冷蔵庫が提案してくれます。新搭載の「プラズマクラスターうるおいチルド」は、送風ファンをなくして食品の乾燥を避け、鮮度を保持。「雪下シャキット野菜室」は、5面輻射冷却で野菜室全体を低温の冷気で包み込み、安定した低温制御で野菜を長持ちさせます。

●サイズ/質量:W685×H1833×D699mm/約109kg●容量:502L(冷蔵室 259L/野菜室 73L/製氷室 21L/冷凍室上段 20L/冷凍室下段 129L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア●運転音:20dB●年間消費電力量:240kWh

 

戸井田さんのレコメンド

「最先端のAIoT(※)搭載! 次世代の利便性を楽しみたい人にオススメです。無線LANにつなげると、クラウドサービス『COCORO KITCHEN』に接続可能で、献立提案や保存の豆知識などを音声で教えてくれます。使っていくほどに、使い手の嗜好や利用状況を学習し、ぴったりの提案や情報を提供してくれるようになるなど、成長していく点がポイント。これからは、冷蔵庫も家族の一員です!」(戸井田さん)

※AIoT……AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせたシャープの造語。モノがインターネットを通じてデータをやりとりし、人工知能で学習・成長していく技術です

液晶では「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンス

↑パネルでは「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンスしてくれます

 

【ファミリーにオススメ】

新開発の「うるおい低温冷蔵」で食品長持ち!

 

 

日立
真空チルド HWシリーズ R-HW60J
実売価格39万7440円

「真空チルド」や「新鮮スリープ野菜室」に加え、新開発の「うるおい低温冷蔵」を搭載した大容量冷蔵庫。冷蔵室のための専用冷却器を搭載し、「うるおい冷気」で食品の乾燥を抑えるほか、「うるおい低温冷蔵」がオンの時は約2℃で保存でき、まとめて作った料理や総菜の鮮度が長持ちします。また、温かいままの鍋を入れても、周囲の食品の温度上昇を抑制してくれます。

●サイズ/質量:W685×H1833×D738mm/約126kg●容量:602L(冷蔵室 308L/野菜室 114L/製氷室 24L/冷凍室上段 33L/冷凍室下段 123L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア●年間消費電力量:259kWh

 

戸井田さんのレコメンド

「2018年2月下旬から発売された新製品です。『うるおい低温冷蔵』は、冷蔵室全体が2℃を維持するため、どこに食材を入れてもチルド室で保存をしているのと同じような状態になります。“冷蔵室丸ごとチルド室”と言っても過言ではないですね。人気の『真空チルド』はもちろん、発生させた炭酸ガスで野菜を眠らせる『新鮮スリープ野菜室』は、7日間経っても野菜をシャキシャキにキープできるのは驚き。大型アルミトレイで素早く凍らせて肉や魚のうまみ成分の流出を防ぐ『デリシャス冷凍』や、大型ドアポケット、小物ケース2個搭載など、ますます使いやすく進化しています!」(戸井田さん)

↑新開発の「うるおい低温冷蔵」は冷蔵室を独立冷却することで、うるおいと鮮度を保ちます

質感だけで「さすが」と絶賛された空清のブランドは? 家電のプロが教える「置きたくなる」オススメ空気清浄機

花粉除去に効果的な空気清浄機を、IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志氏にガイドしてもらう本企画。第1回では空気清浄機選びのポイントと、ダイキンのモデルについて語ってもらい、第2回では、パナソニック、シャープのラインナップについて語っていただきました。今回は、お手入れのしやすさやデザイン性にこだわったモデルを見ていきましょう!

 

教えてくれるのはこの人!

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安蔵靖志(あんぞう・やすし)
IT・家電ジャーナリスト。家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)。AllAbout 家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」に出演中。その他ラジオ番組の家電製品リサーチや構成などにも携わっています。

 

お手入れの手間を減らしたいなら日立がオススメ

――人によってこだわりたいポイントも変わってくると思います。たとえば、空気清浄機はお手入れが面倒という人も多いですよね。

 

安蔵 そうですね。その点、お手入れをラクにしたいという人に注目してほしいのが、日立のEP-NVG110です。こちらは、運転時間の積算48時間ごとに1回、プレフィルターにたまるゴミを「自動おそうじユニット」で自動的に取り除いてくれます。

 

取ったゴミは、抗菌処理を施したダストボックスに溜まり、年に1回捨てるだけでOK。とにかくお手軽です。今後、Wi-Fiを搭載して室内の空気の「見える化」に対応すれば、もっと高く評価したい製品ですね。なお、前回紹介したシャープのKI-HP100とKI-HX75も、フィルターの自動掃除に対応しています。

 

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日立

自動おそうじ クリエア EP-NVG110

実売価格6万2370円

背面両サイドから広面積で一気に吸い込む「ワイドスピード集じん」で8畳の部屋をわずか6分でキレイにします。さらに空気を斜めに吹き出すことで花粉を素早く集める「快速花粉気流」という機能も装備。同社従来比で約2.5倍の速度で花粉を集めます。通常の空清自動運転と比べ、PM2.5をスピード清浄する「PM2.5センシング」も搭載。本体カラーはシャンパンゴールドとブラウン。

 

日立 自動おそうじ クリエア EP-NVG110のスペック

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デザイン重視ならカドーも注目

――デザイン重視という点では、安蔵さんオススメのモデルがあるとか。

 

安蔵 はい。以前にも話しましたが、空気清浄機は、デザインで納得できないものを買ってはダメ。それが常に目に入るわけですから、ずっと後悔することになります。その意味で、カドーの「AP-C200」には注目してほしいですね。直径242mmの継ぎ目のないスリムな円柱形で、デザイン性は抜群。設置場所を取らず、カラーもブラック、ホワイト、シルバーの3色からインテリアに合うものが選べます。空気の状態が青、黄色、オレンジの3段階で表示されるのもわかりやすいですね。

 

メーカーによると、活性炭の優れた吸着力と、可視光で反応する光触媒技術によって、フィルターに付着した汚れを分解し、1年間はお手入れもせずに使い続けられるとのこと。デザイン重視で手間がかからない製品を探しているなら、ぜひ選択肢に入れてほしいです。

 

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カドー
AP-C200
実売価格5万2920円

ボディ全面に吸引口を設置し、360°どこからでも空気を吸い込み、キレイな空気を真上に送り出して拡散します。空気新型光触媒「フォトクレアシステム」を採用し、フィルターをセルフクリーニングすることで、フィルターの長寿命化を実現。フィルターは0.09μm以下のPM2.5もキャッチします。ブラック、ホワイト、シルバーの3色を用意。

 

【AP-C200のスペック】

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ほかにはない質感で、所有する喜びを感じさせるのがブルーエア

――デザインでいえば、スウェーデンのメーカー、ブルーエアのデザインに引かれる人も多いですね。

 

安蔵 ブルーエアはシンプルなフォルムのなかに、北欧らしさを感じさせるデザインが秀逸。とにかく、ボディの質感が極めて良い。部屋に置いているだけで満足できる、所有する喜びを感じさせる……そこまで思わせてくれるものはブルーエア以外ないんじゃないでしょうか。

 

――フォルムだけでなく、質感も重要なんですね。

 

安蔵 他社からもデザインの優れた製品が出て来るようになりましたが、それでも質感がプラスチックのようなものも多くて。それに比べると、見ているだけで触りたくなる質感は「さすが」の一言です。

 

――ブルーエアはラインアップも豊富ですが、どれを選べばいいでしょうか?

 

安蔵 広めのリビングやスモールオフィスに設置するなら、「Blueair Classic 480i」がオススメ。シンプルで大風量、ボディはスチールで質感も最高です。Wi-Fi内蔵で、スマホと連携して空気の見える化に対応しており、スマホから遠隔操作で運転も可能です。

 

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ブルーエア
Blueair Classic 480i
実売価格9万5760円

空気清浄スピードの速さに定評がある「Blueair Classic」シリーズのミドルレンジモデルです。高性能フィルター技術と粒子イオン化技術を組み合わせた特許技術「HEPASilent テクノロジー」を搭載。目の粗さの異なる3枚の素材を重ねて折り畳んだ独自開発のフィルターを採用しており、汚れの捕集力が高く、目詰まりしにくいのが特徴です。Wi-Fi機能を搭載し、専用アプリで屋内や屋外の空気環境をモニタリングできます。

 

安蔵 コスパが高いのは、「Blue by Blueair Blue Pure 221 Particle」。実売3万円台ながら適用畳数が~47畳まで対応します。ちょっと縦長のキューブ形状で、本体の下半分の全周から空気を吸って上部から吐き出します。操作は本体側面の中央に付いた「Blue」のロゴの入った丸いボタンに触れるだけと超シンプルです。子どもでも操作できますね。

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ブルーエア
Blue by Blueair

Blue Pure 221 Particle
実売価格3万540円

33㎝四方の角型ボディに高い空気清浄力を搭載。多層構造の筒型フィルターで360°集じんし、清浄な空気を大風量で上方に放出します。Wi-Fi機能とセンサーは非搭載。

 

――ブルーエアにはほかにも、グッドデザイン賞などを受賞した「Blueair Sense+」や、約2万円の「Blue Pure 411 Particle + Carbon」といったラインナップもあります。これらはどうですか?

 

安蔵 Blueair Sense+はシンプルで飽きのこないボタンレスのデザインで、6色で展開しているため、インテリアに合わせて選べます。また、Wi-Fi搭載で、エアーモニターの「Blueair Aware」(別売・実売価格2万4250円)との連携も可能。インテリア性にこだわりつつ、空気の見える化を堪能したい人にオススメです。

 

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ブルーエア
Blueair Sense+
実売価格4万7830円

スチール製の本体に強化ガラスを組み合わせたミニマルデザインで各国のデザイン賞を受賞。特許技術「HEPASilent テクノロジー」を搭載するほか、天面に手を滑らせて操作するモーションセンサーを採用します。Wi-Fi機能も搭載。カラバリはポラールホワイト、ウォームグレー、リーフグリーン、ミッドナイトブルー、ルビーレッド、グラファイトブラックを用意します。

 

安蔵 一方、Blue Pure 411 Particle + Carbonはコンパクトな円柱状で、カバーフィルターを気分やシーズンで着せ替えられるのがユニーク。低価格ですし、一人暮らしのワンルームに初めて導入するようなケースにはピッタリですね。友達が遊びに来た時の話のタネにもなりそうですし、贈り物にも良さそうです。ただ、ブルーエアはデザイン、機能とも優秀ですが、いずれも加湿機能を備えていないのが惜しい。でも、これだけオシャレなら、加湿器を別途用意してもいいかな、と思っちゃいますね(笑)。

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ブルーエア
Blue Pure 411Particle + Carbon
実売価格1万9440円

小型ボディに独自の粒子イオン化技術とフィルター技術を装備。360°吸引で花粉から生活臭まで強力に除去します。カラフルなプレフィルターは着せ替え交換できるのが特徴。

 

【ブルーエアラインナップのスペック】

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二台目需要に応えるダイソンのPure Hot+Cool Link

――このほか、ややユニークな立ち位置になりそうなのが、扇風機、ファンヒーター、空気清浄機の1台3役のダイソンの「Dyson Pure Hot+Cool Link」かと思います。こちらは、どう評価しますか?

 

安蔵 1台3役で設置スペースが節約できるのはいい。ただ、空気清浄機として評価するのは、少し違うかな…という気もします。メイン機能は温風も出る扇風機ですから、「扇風機一台分のスペースで暖房も空気清浄も利用できる」と捉えるべきですね。空気清浄機としての能力は今回紹介した他社製品と比べると、決して高くありませんが、「Dyson Link アプリ」で室内や地域の空気の状況が見えるので、モニターとして利用するのもアリだと思います。モニターとして使うなら、温風機能はありませんが、よりコンパクトかつ安価な「Dyson Pure Cool Link テーブルファン」(実売価格4万3470円)を導入するのもアリですね。

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ダイソン
Dyson Pure Hot+Cool Link
実売価格6万3530円

空気を浄化しながら、温風と涼風を送り出すことができる、通年で使用しやすいファンヒーター。HEPAフィルターを搭載し、0.1μmレベルの微細な粒子を99.95%まで除去できます。

 

安蔵 あるいは、空気の汚れがちょっと気になるけれど、そこまで悩んでいないという場合や、すでに空気清浄機やヒーターを一台持っていて、気流制御などの性能にやや不満があるので、組み合わせて使いたいと場合にもオススメ。部屋がL字型といった複雑な間取りの場合は空調に死角ができるケースが見受けられるので、そういう家庭に向いていると思います。その意味では、ヒーターなしの「Dyson Pure Cool Link タワーファン」(実売価格5万6540円)は、高さがあって風量も出るので、こちらを選んだほうがいいでしょう。

 

【ダイソン 空気清浄機能付ファンヒーター Dyson Pure Hot+Cool Linkのスペック】

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「デザイン」と「空気の見える化」を重視して、後悔しない選択を!

――3回にわたって、各メーカーの主要モデルをひと通り見てきました。選び方について、もう一度「これだけは覚えておいてほしい」というところはどこでしょう。

 

安蔵 とにかく「邪魔にならないデザイン」が第一。室内に設置したときに邪魔に感じるデザインだと、時間が経つにつれて使わなくなってしまいます。一方、「空気が見える化」できるWi-Fi対応モデルは、効果が目に見えるので、使うモチベーションが続くのがメリット。この2つを重視しつつ、コストやお手入れの手間を加味して選びましょう。ぜひ、部屋にずっと置いて後悔しない製品を選んでください!

日立、IoT家電での「周回遅れ」挽回なるか? コンセプトを一新し「コネクテッド家電」で逆襲を誓う!

家電は一度買ったら、長いつきあいになります。その間に、家族のライフスタイルが購入当時とは大きく変わってしまい、不便を感じることも少なくないのではないでしょうか。

 

家電のキャンペーンワードを「ハロー!ハピネス」に変更

日立アプライアンスは、家電製品のキャンペーンワードを変更すると発表。8年ほど掲げていた「エコに足し算」から「ハロー!ハピネス」に変更し、「ひとりひとりに寄り添い、暮らしをデザインする」を家電の新たなコンセプトとして掲げました。ユーザーの声を徹底的に調査し、ワーキングマザーやシニア世帯が増加したことをふまえ、ライフスタイルの変化にも対応できる家電を増やしていくとのこと。

 

たとえば、洗濯機であれば通常は節水に振り切っていましたが、家庭によっては「多少水を使っても泥んこ汚れを落としたい」という要望もあります。そういった個々の声を反映できる家電をめざし、ユーザー視点での商品開発をさらに強化するとのことです。

↑新しいキャンペーンワード「ハロー!ハピネス」が発表されました↑新しいキャンペーンワード「ハロー!ハピネス」が発表されました

 

Wi-Fi接続でスマホ操作できるモデルを「コネクテッド家電」として発表

新コンセプト製品の第一弾として、今回発表されたのは冷蔵庫の「真空チルド」R-HW60J、およびロボットクリーナー「minimaru」RV-EX20と、IHクッキングヒーター「火加減マイスター」HT-L350KTWF。2月から順次発売していきます。そのうちロボットクリーナーとIHクッキングヒーターはWi-Fiで接続し、スマートフォンなどで操作できる「コネクテッド家電」として発表されました。

 

日立のいう「コネクテッド家電」とは、要するにIoTに対応した家電のこと。IoTとはIoTとはInternet of Thingsの略で、さまざまなモノがインターネットに接続され、新たな情報の取得や遠隔操作などができるほか、センサーなどでモノから情報を取得することが可能に。また、集積されたデータをクラウドに蓄積して、データを分析することも可能になります。

↑コネクテッド家電は順次増やしていくとのことです↑コネクテッド家電は順次増やしていくとのことです

 

スマートフォンで好みの設定ができるロボットクリーナー「minimaru」

↑ロボットクリーナー「minimaru(ミニマル)」RV-EX20はコネクテッド家電に↑ロボットクリーナー「minimaru(ミニマル)」RV-EX20はコネクテッド家電に

 

コンパクトで小回りの利くロボットクリーナー「minimaru(ミニマル)」RV-EX20は、スマートフォンの専用アプリで外出先でもインターネットから家庭の無線LANを経由して、掃除スタート、ストップ、掃除モードやスケジュール予約の設定、掃除履歴などの閲覧ができるようになりました。

↑スマートフォンから簡単に設定ができるようになりました↑スマートフォンから簡単に設定ができるようになりました

 

また、家具の配置など状況に合わせて選べる「おこのみモード」では、壁際や反射、脚回り走行重視の設定がスマートフォンから簡単にできます。

 

さらに専用アプリでは、1台のミニマルを最大5台のスマートフォンから操作でき、1台のスマートフォンから最大5台のミニマルを操作できるようになりました。本体直径は250mm×高さ92mmで、充電時間は約3時間で掃除時間は60分、移動面積は最大約32畳。実売予想価格は約12万円(税抜・以下製品もすべて税抜)。

 

専用アプリで、レシピ検索や調理の設定ができるIHクッキングヒーター「火加減マイスター」

↑Wi-Fiに接続できるIHクッキングヒーター↑Wi-Fiに接続できるIHクッキングヒーター「HT-L350KTWF」

 

最近は料理本を見るよりも、スマートフォンでレシピを検索している人が増えているという。そういった背景をふまえて、新製品のIHクッキングヒーター「火加減マイスター」HT-L350Tシリーズは、Wi-Fiに接続できるようになりました。

 

スマートフォンでスマートフォンの専用アプリにて300種類のレシピ(IH調理80種類、オーブン料理220種類)が簡単に検索でき、Bluetoothで接続された本体に選択したレシピの火加減や加熱時間などの設定を送信することで、調理するまでの操作が手もとで簡単に行えます。

 

難しい火加減も自動で調整してくれるので、失敗が少なく、料理初心者でも美味しくできるといいます。また、調理の進行状況をリアルタイムにスマートフォンへ表示することもできます。あと何分で加熱が終了するか、スマートフォンで確認できるようになりました。

 

電圧は単相200V、総消費電力は5.8kW。カラーはプレミアムブラックのみ。実売予想価格は、トッププレート幅75cmのHT-L350KTWF(K)が46万2000円、幅60cmのHT-L350KTF(K)が44万2000円。

 

うるおい冷気と冷温2℃保存で鮮度が長持ちする冷蔵庫「真空チルド」HWシリーズ

真空(約0.8気圧)と密閉構造で食品の参加や乾燥を抑制する「真空チルド」を搭載した冷蔵庫は、日立の白物家電の中で特に人気製品です。新しい大容量冷蔵庫「真空チルド」HWシリーズは、冷却システムの構造を大きく見直した「冷蔵室独立冷却システム」が採用されました。

↑新モデルは冷却ファンと冷却器が2個ずつ搭載されています↑新モデル(右)は冷却ファンと冷却器が2個ずつ搭載されています

 

日立の調査によると、ユーザーは買ってきた総菜や準備した料理にラップして、次の食事までチョイ置きしたり、作り置きしている総菜を使いながら一週間程度保存したりする方が多かったとのこと。

 

そこで、冷蔵庫全体を1つの冷却器とファンで冷却する従来の構造を取りやめ、冷却器とファンを冷蔵庫専用と冷凍庫・野菜室専用に分けて2つに。従来構造では冷却器の温度が低くなるため、除湿され乾燥した冷気となっていましたが、新冷却システムでは冷蔵室用冷却器の温度を高くできるので、除湿量を抑えられるとのことです。

さらに、冷蔵庫にたっぷり入れても乾燥を抑えてしっかり冷やす「うるおい低温冷蔵」モードが搭載されました。こちらは、湿度の低下を抑え、庫内を約2~4℃に保つため、まとめて作った料理や惣菜が、鮮度を損なわずに保存できます。カレーなどの鍋を温かいまま入れても、鍋周囲の温度上昇を抑えながら冷却できるメリットもあります。

↑冷蔵室で保存してサラダは、前モデルと比較するとみずみずしく、干からびていませんでした↑「うるおい低温冷蔵」モードで保存したサラダ(右)は、前モデルと比較するとみずみずしく、干からびていませんでした

 

引き続き、人気の「真空チルド」やプラチナ触媒効果で炭酸ガスの濃度を高め、野菜の気孔を閉じて眠らせるように保存できる「新鮮スリープ野菜室」なども搭載。まとめ買いをする共働き世代の要望を取り入れ、より使い勝手に配慮したモデルとなっていました。

 

幅68.5×高さ183.3×奥行73.8cmで定格内容積602LのR-HW60Jは市場想定価格が約37万円(2月下旬発売)、幅65cm×高さ183.3×奥行69.9cmで定格内容積520LのR-HW52Jが約32万円(3月下旬発売)。

↑冷蔵庫上段の棚は床から高さを約157cmに設定できます。取っ手付きの小物ケースも新たに2個付属して、最上段の食品も取り出しやすくなりました↑使いやすさにも配慮。冷蔵庫上段の棚は床から高さを約157cmに設定できるうえ、取っ手付きの小物ケースも新たに2個付属して、最上段の食品が取り出しやすくなり、棚の奥の食品も出し入れしやすくなりました

 

今後は「周回遅れ」を解消するような独自サービスに期待

家電のコネクテッド化について、今後推進していくこと名言した日立。現状はスマートフォンからも簡単に操作できる点がメリットですが、今後はソフトウェアをダウンロードすることで機能の追加や使い勝手の向上が期待でき、社外のパートナーと連携しつつ、新たなサービスを提供していくとのことです。

 

ただ、正直に言わせてもらえば、すでにIoT家電は日本を含む世界中で広まりつつあり、今回の日立の宣言は「周回遅れ」の感が否めません。とはいえ、「日立の技術力を結集する」との意気込みには期待が持てますし、ビックデータの活用や外部連携による新たなサービスも開始するということで、そこから独自のIoTプラットフォームが生まれるかも。今後の動向に注目したいですね。

家電のプロは「最新の空気清浄機」をどう見たか? 主要5モデルの実力チェック!

今シーズン登場した大手空気清浄機メーカーの最新モデルは、各社の最新技術を投入した意欲作揃いです。そんな最新モデルのなかから5機種を厳選。“家電のプロ”戸井田園子さんが、それぞれの実力をじっくり検証しました。

 

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家電コーディネーター 戸井田園子さん

戸井田

消費者目線に立った製品評価でおなじみ。空気清浄機の主要機種は欠かさず自宅でチェックしています。

 

空気清浄機利用者の悩みは花粉と面倒なフィルター掃除

空気清浄機の最近のトレンドは「花粉・ニオイ除去」「メンテナンスの軽減」。花粉除去に関しては、室内で気になる空気の汚れに「花粉」を上げる声が多く、それに対する機能を各社強化しています。メンテナンスに関してはフィルター掃除の自動化の流れができつつあります。

 

今回試した5機種のなかで、パナソニックと日立は花粉除去に効果的な気流制御技術を採用しています。ニオイ除去ではダイキンがツインストリーマにより有害化学物質を分解し、脱臭力が従来の2倍に向上。ダイソンは花粉からニオイ、有害ガスまで捕集できる高機能フィルターを採用しています。フィルターの手入れの手軽さでは、自動掃除機能採用の日立とシャープに注目。さらに「IoT化」もトレンドのひとつに。シャープはAIoTクラウド連携の自動運転機能を強化し、新たな可能性を示しています。

 

その1

花粉撃退気流など様々な気流で室内の空気を清浄!

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パナソニック

加湿空気清浄機 F-VXP90

実売価格8万3850円

ハウスダストのなかでも重い花粉を効率的に吸引する気流など多彩な気流を搭載。花粉除去性能は従来の約2倍に向上しました。OHラジカル量がナノイーの10倍の「ナノイーX」で脱臭力もアップ。●サイズ/質量:W398×H640×D268㎜/11.8㎏ ●空気清浄適用床面積〜40畳 ●空気清浄時間8畳/約7分 ●最大加湿量870㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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2本の気流で床上の花粉を本体下部に導き吸引。送風と吸気が干渉せず、花粉が舞い上がりにくいです。

 

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フィルターは簡単に着脱。集じんフィルターは掃除機でホコリ除去。脱臭フィルターは手入れ不要です。

 

戸井田’s CHECK 

状況を先読みする独自のプログラムで快適!

「多彩な運転モードで集じん性抜群。状況を先読みするなど、独自のプログラムで自動運転し、人が操作しなくても快適性を高めてくれます」

 

その2

AIで空気環境や使い方を学び最適な自動運転を選択

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シャープ

プラズマクラスター加湿空気清浄機 KI-HX75

実売価格8万1460円

AIが空気環境や使い方を学習する機種。クラウド上のAIと連携し、花粉の時期には自動で花粉除去運転に切り替わります。空気清浄の効果が実感できるモードやフィルター自動掃除機能を装備。●サイズ/質量:W405×H666×D316㎜/約12㎏ ●空気清浄適用床面積〜34畳 ●空気清浄時間8畳/9分 ●最大加湿量750㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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部屋の隅々に風が行き渡る循環気流を実現。プラズマクラスターがホコリの静電気を除去し、効率良く集じんします。

 

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本体背面の「自動掃除パワーユニット」がプレフィルターを定期的に掃除。ゴミ捨ては約半年に1回。

 

戸井田’s CHECK 

人工知能が自ら考えて空気清浄するのが新しい

「AIで状況に合わせて運転する次世代型。フィルター自動掃除で手入れを軽減し、プラズマクラスターで付着菌やニオイの抑制も期待できます」

 

その3

増強したストリーマで花粉や有害ガスを分解

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ダイキン工業

加湿ストリーマ空気清浄機 MCK70U

実売価格6万3500円

●サイズ/質量:W395×H600×D287㎜/12.5㎏ ●空気清浄適用床面積〜31畳 ●空気清浄時間8畳/9分 ●最大加湿量650㎖/h ●フィルター交換目安約10年

放電量を増やしたツインストリーマでフィルターに捕集した花粉を芯まで分解。有害ガスの分解スピードや脱臭性能が2倍に向上しました。集じん力が持続する「TAFUフィルター」を新採用。

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集じん力が持続する「TAFUフィルター」を搭載し、電気集じんユニットをなくしたことで、メンテナンス性が向上しました。

 

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フィルター上部に2つのストリーマユニットを搭載。フィルターに効率良く照射できる設計です。

 

戸井田’s CHECK 電気集じん部を省略してメンテの手間を軽減!

「独自の電気集じんの長所を残しつつ、電気集じん部をなくして手入れを省手間化。加湿を併用しても空気清浄能力が落ちないのは同社のみです」

 

その4

従来比約2.5倍の吸い込み速度で花粉を素早く捕集する!

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日立

自動おそうじ クリエア EP-NVG110

実売価格9万1580円

8畳の清浄時間わずか6分の高性能モデル。従来機種の約2.5倍の吸い込み速度の気流で花粉を素早く捕集する「快速花粉」気流を新搭載しました。自動掃除機能でプレフィルターの清潔さを維持。●サイズ/質量:W360×H673×D291㎜/13.4㎏ ●空気清浄適用床面積〜48畳 ●空気清浄時間8畳/6分 ●最大加湿量約800㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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背面両側からワイドに吸気。「快速花粉」気流は斜め前への送風で花粉の多い床上付近に気流を起こします。

 

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緑色の自動お掃除ユニットが、運転48時間ごとにプレフィルター上を移動しながらホコリを除去。

 

戸井田’s CHECK 

自動掃除機能をはじめメンテのしやすさが光る

「自動お掃除機能搭載に加え、前面パネルがガラス製で手入れがラク。洗って脱臭力が回復する脱臭フィルターを採用しているのも魅力です」

 

その5

PM0.1や有害ガスを高性能フィルターで徹底除去

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ダイソン

Dyson Pure Hot+Cool Link

空気清浄機能付ファンヒーター

実売価格6万5780円

360°集じんの空気清浄機と扇風機、ファンヒーターを融合。フィルターの活性炭量を増やし、室内の有害ガスの捕捉・分解能力を高めました。専用アプリで室内の空気の状態をモニター可能。●サイズ/質量:W222×H632×D222㎜/4.01㎏ ●空気清浄適用床面積〜8畳 ●空気清浄時間畳/約30分 ●加湿機能非搭載 ●フィルター交換目安約1年(※1日12時間使用の場合)

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PM0.1レベルの粒子を99.95%除去し、清浄な空気で送風。ホルムアルデヒドなどのガスも逃しません。

 

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360°グラスHEPAフィルターはメンテ不要で1年で交換。手入れは本体に付いたホコリの除去のみです。

 

戸井田’s CHECK 

空気清浄できる涼風・暖房機器として大活躍!

「いち早くIoTに対応した機種。純粋な空気清浄機としてより、きれいな空気で涼風・暖房できるのがうれしい。設置性も群を抜いています」

 

番外編

デザインで選ぶ加湿器

2017年下半期は、加湿機能が充実しているうえに洗練されたデザインの製品が続々と登場しています。部屋に置いて使うものだからこそ、インテリア性も十分に考慮して選びたいですね。

 

デザインで選ぶ加湿器その1

上から水を注ぐだけのタンクレス構造!

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バルミューダ

Rain Wi-Fiモデル

実売価格4万9680円

上から水を注いで給水できる加湿器。本体に取り入れた空気を酵素フィルターで分解し、清潔な蒸気で加湿します。操作は本体上部のリングを回して押すだけ。スマホ操作も可能です。●サイズ/質量:φ350×H374㎜/約5.7㎏ ●加湿方式気化式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約17畳 ●最大加湿量600㎖/h ●給水ボウル容量4.2ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その2

大容量の流線型ボディで給水の手間が省けて便利

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シロカ

5L加湿器 SD-C111

実売価格5980円

たまご型ボディがインテリアとしても楽しめる加湿器。容量5ℓで、最大加湿量でも約12時間加湿できる。超音波式なのでミストが熱くならず、子どものいる家庭でも安心。●サイズ/質量:約φ230×H300㎜/約1.3㎏ ●加湿方式超音波式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約10畳 ●最大加湿量350㎖/h ●タンク容量約5.0ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その3

除菌とカルシウム除去性能が大幅に向上した超音波式

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カドー

超音波式加湿器

STEM620

実売価格4万5900円

床や壁が濡れないマイクロミストで部屋全体を加湿。特殊抗菌プレートが水槽内のカビや雑菌を99.9%以上除菌します。水道水内のカルシウム成分除去性能も大幅アップ。●サイズ/質量:φ270×H855㎜/4.3㎏ ●加湿方式超音波式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・27畳 ●最大加湿量600㎖/h ●タンク容量2.3ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その4

のびやかなラインで床濡れを軽減する加湿器

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ドウシシャ

ハイブリット式加湿器

実売価格1万7150円

インテリア性の高いデザインを採用したハイブリット式。高さ89㎝の吹出口からミストを放出することで床濡れを防ぎます。加湿量を4段階で調整可能です。●サイズ/質量:約φ200×H890㎜/約2.2㎏ ●加湿方式ハイブリッド式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約10畳 ●最大加湿量350㎖/h ●タンク容量約3.0ℓ

炊飯器・最新5モデル「4つの結論」がコレだ! 8項目徹底テストまとめが導く「買い」のポイント

本稿は、最新高級炊飯器の主要5モデル(象印、パナソニック、三菱電機、タイガー、日立)を多角的に検証してきた連載企画をまとめたもの。これまで各モデルの「上質炊飯機能」(炊き立て・冷やごはん・冷凍ごはんの食感チェック)「食感炊き分け」「一合炊き」「保温」「操作性・メンテナンス性」「独自機能・設置性」の各項目をチェックしてきた検証結果をまとめ、各機種がどんなタイプのユーザーにオススメか考えていきます。どんな違いがある? どれを選べばいいの?…と感じている方、ぜひ参考にしてみてください!

 

【検証する機種はコチラ】

エントリーその1

発熱性・蓄熱性に優れた南部鉄器の羽釜を採用し大火力で炊き上げる

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象印

圧力IH炊飯ジャー『極め炊き』

“南部鉄器 極め羽釜” NW-AT10

実売価格10万2370円

発熱性・蓄熱性に優れた南部鉄器の羽釜を内釜に使用した炊飯器。大きく伸びた羽根で側面ヒーターの熱を釜内に伝え、最大1450Wの大火力と1.5気圧の圧力炊飯でごはんをふっくらモチモチに炊き上げる。また、前回炊いたごはんの感想を入力することで、121通りのなかから好みの食感に近づける機能「わが家炊き」の炊き分け範囲を拡大。従来機種より固めに、よりモチモチに炊けるなど、幅広い食感に炊き分けられる。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:151wh●保温1時間あたりの消費電力量:17.1Wh●加熱方式:プレミアム対流●内釜:南部鉄器 極め羽釜●サイズ/質量:約W305×H245×D400mm/約11.5kg

 

エントリーその2

「Wおどり炊き」に「加圧追い炊き」を加え、甘みとモチモチ感がアップ

20170810-s1-2 (2)

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器

Wおどり炊き SR-SPX107

実売価格8万2240円

IHの通電切り替えで激しい熱対流を生み出す「大火力おどり炊き」と、釜内を加圧状態から一気に減圧し激しい対流を生み出す「可変圧力おどり炊き」を組み合わせた「Wおどり炊き」を搭載。熱と水分を米に均一に行き渡らせ、ふっくらモチモチの銀シャリに炊き上げる。炊飯工程の終盤にさらに加圧して釜内を高温にする「加圧追い炊き」機能を新たに採用し、ごはんの甘みとモチモチ感がさらにアップした。50銘柄の銘柄炊き分け機能を搭載するほか、釜内を高温洗浄できる「お手入れ機能」も新採用。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:160wh●保温1時間あたりの消費電力量:14.4Wh●加熱方式:6段全面IH●内釜:ダイヤモンド竃(かまど)釜●サイズ/質量:W266×H233×D338mm/7.0kg

 

エントリーその3

発熱効率が高い「本炭釜」と連続沸騰技術でかまど炊きの味を再現

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三菱電機

IHジャー炊飯器本炭釜

KAMADO NJ-AW108

実売価格10万2370円

IHの発熱効率が高い純度99.9%の炭素材を使った「本炭釜」採用モデル。内釜全体の発熱と噴きこぼれのない連続沸騰技術により、粒感のいいふっくらとしたかまど炊きの味を再現する。沸騰力の向上と高断熱構造の強化で火力をさらにアップ。蒸気口に新搭載した密封弁が蒸らし時の蒸気の流出を抑え、潤いたっぷりのごはんに仕上げる。15通りの食感炊き分け機能「炊分け名人」に加え、35銘柄に対応する「銘柄芳潤炊き」機能も持つ。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:162wh●保温1時間あたりの消費電力量:17.2Wh●加熱方式:7重全面加熱+連続沸騰●内釜:本炭釜●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.7kg

 

エントリーその4 〔NEW!〕

土鍋に新成分を配合し、熱伝導が大幅に向上!

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タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

実売価格13万8240円

陶器の本場・三重県四日市市 “四日市萬古焼”の本土鍋と本物の土のかまどを本体に搭載した炊飯器。土鍋に「炭化ケイ素」成分を新配合し、熱伝導が従来の約2.5倍に向上した。さらに土かまどの表面積も従来比で約11.4%アップし、高火力でふっくらごはんに炊き上げる。タッチパネル全体がスピーカーとして機能する新構造で、音声ガイドの音質もよりクリアに。

SPEC●炊飯容量:1〜5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:150Wh●保温1時間あたりの消費電力量:15.8Wh●加熱方式:土鍋圧力IH+可変W圧力IH●内釜:プレミアム本土鍋(四日市萬古焼)●サイズ/質量:約W261×H220×D325mm/約7.3kg

 

エントリーその5

内釜の底に鉄の粒子を打ち込み効率的な発熱と高い伝熱性を両立

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日立

圧力スチーム炊き

ふっくら御膳 RZ-AW3000M

実売価格7万2310円

水温を60℃以下で米にしっかり吸水させる「高温浸し」と独自の圧力スチーム技術を搭載。ふっくら艶やかで甘み豊かなごはんに炊き上げる。アルミ合金の内釜の底に発熱性の高い鉄の粒子を打ち込むことで効率的な発熱と高い伝熱性を両立し、内釜全体に素早く熱を伝えることで炊きムラを抑える。0.5合でもおいしく炊き上げる「少量炊き」機能も特徴。「蒸気カット」機能付きで、キッチン棚の中で使っても棚の天面が濡れず、設置場所の自由度が高い。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:145wh●保温1時間あたりの消費電力量:13.7Wh●加熱方式:圧力スチーム炊き●内釜:高伝熱 打込鉄・釜●サイズ/質量:約W268×H237×D352mm/約6.6kg

 

【各機種の検証まとめ】

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高級炊飯器の購入動機は、何より「おいしいごはんが食べたい」ということ。従って、炊飯器選びの基本は、ユーザーの食感の好みになります。食感炊き分け機能があるとはいえ、炊き上がりの違いはどうしても出るため、各機種の“クセ”は事前に理解しておきたいところです。

 

一方、操作性やメンテナンス性は、各機種へのユーザーの向き不向きを判断する要因になります。特に内釜の材質はメンテナンス性に大きく関わってくるので、注意が必要。設置性も重要で、高級炊飯器はおしなべて大きく重いうえ、炊飯時に出る蒸気量も考慮し、実際に置けるか否かを確認する必要があります。以上に留意しながら、以下で各機種の特徴をまとめて見ていきましょう。

 

エントリーその1

象印

圧力IH炊飯ジャー『極め炊き』

“南部鉄器 極め羽釜” NW-AT10

「ふっくらもっちり」食感では全機種でトップクラス

ごはんの炊き上がりの特徴は、モチモチの弾力と豊かな甘み。「熟成」メニューで炊いた場合、炊き立ての香りが濃厚で、やや柔らかめに炊き上がりました。冷やごはんも冷凍ごはんを再加熱した場合も、もちもち食感をキープ。一方、1合を「熟成」メニューで炊いた場合、香りと甘みは豊かながら、やや粘りと弾力が少ない、硬めの食感になりました。

↑冷やごはん(おにぎり)。炊き立てごはんがまとっていたつやは、冷やごはんになってもしっかりキープされています。モチモチした弾力も相変わらずでした↑炊き立てごはんがまとっていたつやは、冷やごはんになってもしっかりキープされています。モチモチした弾力も相変わらずでした

 

本機の食感炊き分けは7通り。最も「しゃっきり」で炊くともちもち感を維持しつつ、ほどける食感が前に出てきます。最も「もちもち」で炊いた場合、粘り・弾力に加え、柔らかさが強まりました。さらに初期設定を変えると、「よりもちもち」「よりしゃっきり」の食感も可能です。

 

保温に関しては、ごはんの乾燥や変色を抑える「極め保温」を使用。保温6時間後では香りとみずみずしさは弱まりましたが、もちもちした食感と甘みは維持していました。

 

“わが家好み”のごはんに簡単に調整できる

本機の炊飯における独自機能は「わが家炊き」機能です。手動の食感炊き分けはパナソニックや三菱電機に比べるとやや物足りないですが、「わが家炊き」の場合、炊飯後にアンケートに答えることで、121通りの食感のなかから最適な食感に調整します。玄米をふっくらもっちりの食感に炊き上げる玄米の「熟成」メニューも搭載しています。

↑「わが家炊き選択」ボタンを押すと、上の画面に切り替わり。毎回炊飯したあとに、炊き上がりの「硬さ」と「粘り」の評価を入力すると、次回炊飯時にその評価が反映されます。これを何回か繰り返すことで、段々好みの食感に近づきます↑「わが家炊き選択」ボタンを押すと、上の画面に切り替わります。毎回炊飯したあとに、炊き上がりの「かたさ」と「粘り」の評価を入力すると、次回の炊飯時にその評価が反映されます。これを何回か繰り返すことで、段々好みの食感に近づく仕組み

 

ふたが自動で閉まる「スマートクローズ」機能が便利

操作性は、大型の液晶パネルに全炊飯メニューが表示されるのはわかりやすいですが、「進む/戻る」ボタンを何度も押してのメニュー選択はやや手間。メンテナンス性では、内釜がかなり重いのが難点で、本体も5機種のなかでは圧倒的に重く、持ち運びが大変でした。ちなみに、本機は炊飯器のふたを手で閉じる際に力を入れて押し込む必要があるため、ボタンを押すとふたが自動で閉まる「スマートクローズ」機能が搭載されているのが便利でした。

20170926-s2-27↑本体ふたの前側面にある「CLOSE(クローズ)」ボタン。炊飯器のふたが開いているときにこのボタンを押すと、ふたが自動で閉まります。力の弱い女性や年配の方は、これを押すことで確実にふたを締めることができます

 

上記をまとめると、以下の通りになります。

●とにかくもちもちの食感が好みの人。初期設定で最強の「もちもち」モードも選べる

●自分で食感設定を試行錯誤するのが面倒な人。「わが家炊き」機能で自分好みに調整可能

●玄米もふっくらもっちりに仕上げる。玄米で「熟成」メニューが利用可能

●その他、「スマートクローズ」機能はユニークだが実用性あり

 

エントリーその2

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器

Wおどり炊き SR-SPX107

バランスのよいごはんに炊き上げ、多数の銘柄炊き分けに対応

上質炊飯の「銀シャリ」コースで炊いたごはんは、ふっくらしつつも柔らかすぎず、弾力と甘みに富んだバランスのよい炊き上がりです。冷やごはんはもちもち食感にしっとり感も加わり、おにぎりやお弁当に最適。冷凍ごはんの再加熱では、炊きたての味と食感がほぼ復活しました。1合炊きは「少量」モードで炊くとさっぱり食感に。銘柄炊き分けの「おすすめ」モードのほうがふっくらもちもちの食感になりました。

↑追い炊き時の高温スチーム投入によって、うまみ成分が米一粒一粒の表面にコーティング。つやつやと輝く炊き上がりは、見るからにおいしそうです↑追い炊き時の高温スチーム投入によって、うまみ成分が米一粒一粒の表面にコーティング。つやつやと輝く炊き上がりに

 

食感炊き分けは10種類。最も「しゃっきり」に炊くとほどける食感ながら硬さは柔らかめ。最ももちもちに炊くと粘りは強いが、ほどける食感も出てくるなど、どんな食感に炊いても食べやすさを感じます。また、50銘柄の炊き分けも魅力で、各銘柄のなかで3種類の食感炊き分けもできます。

↑銘柄米の特性に合わせた火加減をプログラム、米のうまみを引き出す炊飯をしてくれます。本機では従来機種より4銘柄増え、50銘柄の炊き分けが可能になりました↑銘柄の特性に応じた炊き分けを行う「銘柄炊き分けコンシェルジュ」の銘柄選択画面

 

保温の検証では、6時間経つとややモチモチ感が減退するものの、甘みがすっきりして雑味のない、おいしいごはんでした。

 

本機は液晶パネルが大きく、表示も階層式でスムーズに設定できます。米の銘柄の特徴やごはんをおいしく炊くコツをパネルに表示できるのも便利。内釜が軽くお手入れも快適で、圧力式炊飯器の割には内ぶたの手入れもそれほど面倒ではありませんでした。

↑パナソニックの「ダイヤモンド竃釜」はおいしいごはんが炊けるのに軽くて使いやすいとユーザーから高評価を受けています↑パナソニックの「ダイヤモンド竃釜」は軽くて使いやすいとユーザーからは高評価

 

独自機能は銘柄炊き分けや10種類の食感炊き分けなど、前述の通り。また本機はスチーム用の水容器を装備、保温中にスチームを投入してごはんのうるおいを維持、「再加熱」ボタンを押すと、ごはんに炊き立ての食感が戻ります。

 

以上をまとめてみると、以下の通りです。

●ご飯のバランスを重視する人。どんなメニューでも食べやすく炊き上げる

●多くのお米の銘柄を試したい人。50種類の銘柄炊き分けに対応

●お弁当や冷凍ご飯をおいしく食べたい人

●メンテナンスがラクなほうがいい人。内釜が軽く、減圧弁の採用で洗いやすい

 

エントリーその3

三菱電機

IHジャー炊飯器本炭釜

KAMADO NJ-AW108

ほろりとほぐれる食感が心地いい

本機は今回検証した5機種のなかでは唯一の“非圧力式”炊飯器。「銘柄芳潤炊き」の「ふつう」モードで炊飯したごはんは、噛むと口のなかでほどけつつ、しっかり弾力もある独特の食感です。また、香りのみずみずしさは特筆もので、米本来の風味が豊かに感じられました。冷やごはんはモチモチ感が強まり、炊き立てとひと味違うおいしさ。一方、冷凍・再加熱したごはんは、強いしゃっきり感がありつつ、かなり柔らかくなりました。ちなみに、同モードで1合を炊くと、ごはんの粒感はそのままですが、香りがやや控えめに。また、ご飯の場所によって食感にばらつきもありました。

 

食感炊き分けは15通り。最も硬めでしゃっきりな設定だと米の粒感は突出するも「ほどよく硬い」食感で、それほど食べにくさは感じませんでした。一方、最も柔らかでモチモチに炊くと、粘りはかなり強くなりますが、ほぐれる感じもあり、柔らかさもほどほど。この粒感のあるモチモチ加減が本機の特徴といえます。また本機は、パナソニックと同じく銘柄炊き分けが可能。対応銘柄はパナソニックより少ない35銘柄ですが、各銘柄で9通りの食感炊き分けができます。

20170828-s1-2-760x570↑「しゃっきり」モードで炊いたお米。粒感が際立っています

 

パネルの情報量はやや少ないが音声ガイドに安心感あり

保温性能は、温度低めの「たべごろ保温」で検証。6時間後のごはんは、香りは減退したものの、炊き立てごはんのハリや粒感はしっかり維持されていました。

 

操作性は、液晶パネルが象印やパナソニックに比べると小さく、一度に表示できる情報量が少ないのがやや難点。音声ナビが付いているため、特に炊飯器に慣れていない時期は使っていて安心感があると思います。

↑表示はすっきりして見やすいが、一覧性↑表示はすっきりして見やすいですが、一覧性はいまひとつ。ただし、音声ナビ付きなので、現在選択している内容を音声で知らせてくれます

 

内ふたが洗いやすく玄米や麦飯の炊飯メニューが豊富

メンテナンス性は“非圧力”式のため内ぶたが洗いやすいのが特徴。ただ、炭釜を使うため、取扱う際は割れないよう注意が必要です。サイズはそれなりに大きいですが、重さが約5.7kgと5機種中最も軽く、丸みを帯びたデザインも魅力的。設置性はまずまずという印象です。

↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます

 

本機は15種類の食感炊き分けや、銘柄炊きでも9通りの食感に炊き分けできるのが特徴。「芳潤炊き(玄米)」「美容玄米」「麦飯(芳潤炊き)」など玄米や麦飯の炊飯メニューも豊富で、ごはんの食感にこだわる人にはオススメです。

 

以上をまとめると、本機にオススメな人は以下の通り。

●とにかくしゃっきりな食感が好きな人。特に米の粒感を重視する人にオススメ

●多彩な機能に慣れていない人。音声ガイドで操作をアシスト

●米の銘柄をいろいろ食べ比べたい人。35種類の銘柄に対応

●冷やご飯、玄米や麦飯を美味しく食べたい人

 

エントリーその4

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

ごはんの香り、ふっくら感、おこげの香ばしさはトップクラス!

土鍋と土かまどの大火力で炊き上げる本機は、ふっくらもっちりの炊き上がりとおこげの香ばしさが楽しめるのが特徴。土鍋の素材を見直すなどして火力がアップし、香りとおこげのつき方がさらにアップしました。

 

「白米」モードで仕上がり標準、火加減「中」で炊飯したごはんは香りが濃厚。鍋肌にしっかりおこげを作りつつ、内側のごはんはふっくら柔らか。しかも弾力、甘みは強く、米の粒感も感じられ、食べ応え満点でした。冷やごはんにするとごはんが締まり、しっとりしつつもモチモチ感と甘みがアップ。冷凍・再加熱したごはんは、おこげの香りは弱まったものの、弾力と甘みは健在です。1合炊飯では、甘みは3合炊きと同等ながら、食感がより柔らかく、弾力も香りも少なめになりました。

 

食感炊き分けは従来の3段階から5段階に増え、より細かく食感設定できるようになりました。最も「しゃっきり」に炊くと柔らかながらほぐれる食感、最も「もっちり」に炊くとモチモチ度が前面に出てきます。「火かげん」キーでおこげの濃さも3段階に調整可能。特に、火加減「弱」にしたときに炊きたてごはんの香りが濃厚になり、味に深みが感じられるようになったのが斬新でした。

↑「火かげん:強」にするとよりおこげがしっかりできています。米粒にもしっかりとしたハリが見られます↑「火かげん:強」にするとよりおこげがしっかりできています。米粒にもしっかりとしたハリが見られます

 

保温性能が格段に向上し、シンプル操作で使いやすい

保温に関しては、保温6時間後でもまだおこげの香りを維持していたのが見事。モチモチ感もキープしており、5機種の中でも6時間までの保温性能は1、2を争う優秀さです。

 

操作性に関しては、炊飯設定は「進む・戻る」ボタンで行いますが、食感(仕上がり)と火加減を専用キーで設定するため、煩雑さはありません。「モーションセンサー」がスリープするまでの時間が20秒から60秒に伸び、実用性が格段に向上。音声ガイド機能も声が聞き取りやすく、使っていて安心感があります。ただし、炊飯器の外ぶたが時々締めにくくなるのはかなり困りました(たまたまテストした機種がそうだったのかもしれませんが)。

↑従来液晶の左側に2列4個並んでいたキーが1列3個になり、右側の「もどる・すすむ」キーも表示が「<|>」になってスリムに。これにより、液晶パネルが大きくなっています↑従来液晶の左側に2列4個並んでいたキーが1列3個になり、右側の「もどる・すすむ」キーも表示が「<|>」になってスリムに。これにより、液晶パネルが大きくなっています

 

土鍋をお手入れするときは丁寧に扱って

お手入れ面では、内ぶたに付いた調圧ボールと安全弁がやや洗いにくいです。土鍋も落として割れたりしないよう丁寧に扱う必要あり。ちなみに、掃除の手間は変わりませんが、新機種からスチームキャップが外ぶたの内側から着脱する方式になりました。サイズは5機種のなかではコンパクトなほうですが、重さがやや重く取っ手もないので、持ち運びがやや面倒です。

↑「プレミアム本土鍋」に炭化ケイ素成分を配合し、より高火力な炊飯が可能に。鍋底には「波紋底」を採用しており、沸騰時の泡立ちを均一にし、お米がムラなく炊き上がります↑「プレミアム本土鍋」に炭化ケイ素成分を配合し、より高火力な炊飯が可能に。鍋底には「波紋底」を採用しており、沸騰時の泡立ちを均一にし、お米がムラなく炊き上がります。お手入れの際は、割れないように注意を

 

まとめると、以下の通りになります。

●好みの食感が決まっていない人。しゃっきりでももっちりでも、香り豊かなふっくらごはんに仕上がる

●香ばしいおこげごはんが好きな人

●仕事の帰りが遅く、家族と食事時間がずれる人。数時間の保温機能が優秀

●多機能炊飯器の操作に慣れていない人。音声ガイドで操作をアシスト

 

エントリーその5

日立

圧力スチーム炊き

ふっくら御膳 RZ-AW3000M

ほどよい弾力や硬さのごはんに炊き上げ、少量炊飯が得意

本機の炊き上がりの食感は、ズバリ「中庸」。「極上炊き分け」の「ふつう」で炊いたごはんはふっくらしながら柔らかすぎず、弾力と粘り、米の粒感のバランスが取れています。

↑米粒のかたちはスリムで、しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります。食感と味のバランスの良さが、画像からも伝わってきます↑米粒の形はスリム。しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります

 

最初さっぱりしながら食べるうちに甘みが増してくる味わいも良好です。冷やごはんはややベタつきが出るものの、粒感のなかにモチっと感がもあり。冷凍ごはんを再加熱すると粘りが強くなり、やや硬めの食感に。1合炊飯では「少量」ボタンを使うことで、3合炊きとほぼ同じ味と食感を実現できました。

↑日立の「少量」ボタン↑視認性の高い縦型パネルを採用。パネルの左には「少量」ボタンがあります

 

食感炊き分けは3種類。「しゃっきり」は三菱電機に次ぐしゃっきり感で、「もちもち」で炊いた場合も、もっちり感は象印やパナソニック、タイガーの「標準」で炊いた場合より控えめでした。玄米を3種の食感に炊き分けられるのも特徴です。

 

保温性能は優秀で液晶パネルは視認性が高い

本機はパナソニック同様「スチーム保温」がウリ。保温温度の低いモードで検証したところ、保温6時間後は炊き立ての食感と味をほぼ申し分なく維持していました。

 

操作性では、本機は縦型の液晶パネルを採用。サイズも大きく、視認性は高いです。炊飯設定で、メニューを逆方向から選べるボタンがないのがやや不便でした。

 

「蒸気カット」機能の装備で設置の自由度は最優秀

メンテナンス性については、内ぶたが調圧ボール搭載の放熱板とプレート、蒸気口上ケースの3パーツ構成で洗浄がやや面倒。ただし、内釜が軽く丈夫で洗いやすいのは魅力です。一方、設置性は本機が最も優秀。他機種が炊飯中に大量の蒸気を放出するのに対し、本機は「蒸気カット」機能搭載で通常の炊飯なら蒸気がほとんど出ません。キッチン用収納棚などに置けるのはメリットです。

↑↑日立ふっくら御膳は「蒸気カット」機能により、設置の自由度が高いです

 

上記を踏まえた結果は以下の通りです。

●しゃっきり寄りの食感を好みつつ、バランス重視の人

●玄米を炊き分けて食べたい人。3段階の炊き分け機能や「炊込み」メニューあり

●少量炊飯することが多い人。専用モードあり

●設置スペースが限られている人。「蒸気カット」機能付きで置く場所を選ばない

 

本稿を参考に、条件やごはんの好みを勘案して最適な1台を選んでください。その先にはきっと、幸せな“絶品ごはん生活”が待っていますよ!

日立のいいとこ全部出た! 8項目テストまとめで「ふっくら御膳」は「失敗したくない人」へのベストアンサーと判明

本サイトでは、主要メーカーのハイエンド炊飯器のなかでも人気の高い5機種を集め、徹底的に比較・検証した記事を連載してきました。今回は、日立「ふっくら御膳 RZ-AW3000M」の検証をまとめ、その個性に迫っていきます。検証によると、ご飯の味のバランスが良いほか、少量炊飯や保温など、細かい部分にも配慮が感じられ、あらゆる面でバランスが取れた良機ということが判明。以下で詳しく見ていきましょう!

 

【今回テストするのはコチラ】

内釜の底に鉄の粒子を打ち込み効率的な発熱と高い伝熱性を両立

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日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

実売価格10万7780円

水温を60℃以下で米にしっかり吸水させる「高温浸し」と独自の圧力スチーム技術を搭載。ふっくら艶やかで甘み豊かなごはんに炊き上げる。アルミ合金の内釜の底に発熱性の高い鉄の粒子を打ち込むことで効率的な発熱と高い伝熱性を両立し、内釜全体に素早く熱を伝えることで炊きムラを抑える。0.5合でもおいしく炊き上げる「少量炊き」機能も特徴。「蒸気カット」機能付きで、キッチン棚の中で使っても棚の天面が濡れず、設置場所の自由度が高い。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:145wh●保温1時間あたりの消費電力量:13.7Wh●加熱方式:圧力スチーム炊き●内釜:高伝熱 打込鉄・釜●サイズ/質量:約W268×H237×D352mm/約6.6kg

 

【テストその1 食感・味の傾向は?

最も上質な炊飯ができるコースで炊き上げ、その香りや味、食感を比較しました。お米は岩手県産ひとめぼれ(無洗米)を使用。コシヒカリの強い味わいと、ササニシキのさっぱりした味の中間にあたる、バランスの取れた味のお米です。米は3合で炊飯。今回は機種の味の傾向を知るために、中庸(ふつう)の食感設定を選択しました。

20171115-s2-0

また、食感と食味は炊きたてに加え、冷やごはんと冷凍・再加熱したものについてもチェックしています。冷やごはんは、炊きたてをラップに包んでおにぎりにし、室温で5時間ほど冷ましたものを試食。冷凍ごはんは、炊きたてをラップに包んで冷凍庫で冷凍し、1日経ったものを電子レンジで温めました。

 

<炊き上がり>

バランスのいい味と食感で噛むほどに甘みが増してくる

極上炊き分けの「ふつう」で炊飯。他機種と比べるとやや控えめながら、昔ながらの「炊き立て」のいい香りがしっかり広がります。ごはんのハリ、つやもまずまず。食感は柔らかくなりすぎず、ほどよい弾力と粘りがあります。口のなかで米がほどける食感もあり、バランスのいい炊き上がりだと感じました。味は最初甘さやや控えめに感じましたが、噛むほどにどんどん甘みが増します。

↑米粒のかたちはスリムで、しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります。食感と味のバランスの良さが、画像からも伝わってきます↑米粒のかたちはスリムで、しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります。食感と味のバランスの良さが、画像からも伝わってきます

 

<冷やごはん(おにぎり)>

ややベタつくが、ほどける食感と雑味のない味が堪能できる

冷やごはんは、ベタつきがやや感じられますが、口の中でほどける食感は健在。モチモチした食感がやや出てきたように感じました。雑味のない甘みも堪能できます。

↑冷やごはんになって、米のつやが一段と増した印象。冷めてもごはんの味と食感のバランスは健在でした↑冷やごはんになって、米のつやが一段と増した印象。冷めてもごはんの味と食感のバランスは健在でした

 

<冷凍・再加熱>

粘りが強く出てきたが、甘みが増してくる特徴は変わらず

一方、冷凍ごはんを温めると粘りがかなり強くなり、少し団子感が出てきました。表面の水分が飛んだせいか、やや固めに感じる部分もあります。最初はさっぱりでどんどん甘さを増すおいしさは、冷凍でもしっかり味わえます。

↑これも炊き立てと比べると、米のつや感とハリがだいぶなくなってしまいました。かたちもやや崩れ始めています↑これも炊きたてと比べると、米のつや感とハリがだいぶなくなってしまいました。かたちもやや崩れ始めています

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストその2 食感炊き分けの幅は?】

その炊飯器で「最もしゃっきり硬めの食感に炊き上げるモード」と、「もっとももちもちに炊き上げるモード」で炊飯。それぞれの食感の違いを見ることで、その機種が実現できる食感の幅を確認しました。

さっぱりした食感がベースで、「もちもち」モードでももっちり度は控えめ

本機の白米の炊き分け機能は「極上ふつう」と「極上しゃっきり」「極上もちもち」の3種類のみ。ここでは、「極上しゃっきり」「極上もちもち」を試してみました。

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「極上しゃっきり」で炊いたごはんはその名の通りしゃっきり硬めの食感。わずかに粘り気がありますが、食べるとほろりとほぐれます。甘みはすっきりで、炊き立てのごはんの風味がありながら、粒感が立っている感じです。今回検証した5モデルの中では三菱電機に次いで、しゃっきり感を強く感じました。

米粒の周りにおねばをまとって、口に入れた瞬間は粘り気を感じますが、そのあとしゃっきり食感に変わります。他の機種にはない、独特のしゃっきり感です↑米粒の周りにおねばをまとっており、口に入れた瞬間は粘り気を感じますが、そのあとしゃっきり食感に変わります。他の機種にはない、独特のしゃっきり感でした

 

一方、「極上もちもち」で炊いたごはんのほうは、もちもち度は他機種ほど高くなく、口の中でほぐれる食感が感じられました。パナソニックや象印の食感設定を「ふつう」にして炊いた場合より弾力は弱く、柔らかさも他機種と比べると控えめ。ただし、ごはんの甘みはかなり強くなっていました。

↑見た目のつやは豊かですが、「もちもちモード」で炊いた割には、弾力や粘り気は他機種ほど強くなりませんでした。ただ、茶碗によそってしばらく経つと、少しもちもち感が上がりました↑見た目のつやは豊か。「もちもちモード」で炊いた割には、弾力や粘り気は他機種ほど強くなりませんでした。ただし、茶碗によそってしばらく経つと、少しもちもち感がアップ

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストその3 少量炊飯の炊き上がりは?】

これまで同様、米は岩手県産ひとめぼれ(無洗米)を使用。米1合を標準(ふつう)の食感設定で炊飯し、3合炊きしたときのごはんの味・食感との違いをチェックしました。

「少量」ボタンで3合炊飯とほぼ変わらないおいしさに

本機の特徴は、0.5合〜2合の炊飯に適した「少量」ボタンを搭載していること。3合を炊いたときと同じ「極上ふつう」モードで少量1合を選択して炊飯しました。

 

炊き立てを食べた第一印象は、「3合炊飯とほとんど味と食感が同じ」だということです。香りは他機種と比べるとやや穏やかですが、炊き立てごはんのいい香りが広がります。食感は柔らかながら、適度な粘りがあり、食べると口の中でほどよくごはんがほどけます。最初は控えめながら、食べ進むうちにどんどん甘くなっていく味わいも前回と同じでした。

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↑炊き立てはおねばがつやつや光っていましたが、表面の水分がある程度飛ぶと、ツヤが落ち着いてきました。3合を炊いたときと見た目もほとんど同じです↑炊き立てはおねばがつやつや光っていましたが、表面の水分がある程度飛ぶと、ツヤが落ち着いてきました。3合を炊いたときと見た目もほとんど同じです

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストその4 保温性能は?】

最もオーソドックスなモードで、3合炊きしたごはんを24時間保温。炊飯6時間後の味と食感とニオイ、24時間後の味と食感とニオイをチェックしました。

保温6時間後の食感・食味は申し分なし

本機は、「スチーム40時間保温」を搭載しており、炊飯時に出た蒸気を水に変えて備蓄し、保温時に定期的にスチームとして釜内に送り込みます。保温モードは、ごはんの変色や乾燥を防ぐ「保温低」(40時間以内)と、高めの温度でふたの内側や内釜につゆがつくのを抑える「保温高」(12時間以内)の2種類ありますが、今回は保温時間の長い「保温低」で試してみました。

 

保温6時間後のごはんは、炊き立て時の米の弾力と粘り気が持続していました。甘みも変わらず、ニオイもまったくありません。全体の食味・食感は申し分ないです。

↑チェック時にはつやがだいぶなくなった印象でしたが、写真を見るとまだまだつやとハリをキープしています↑6時間の保温後もまだまだつやとハリをキープしています

 

24時間保温したごはんは、さすがにニオイが少し出始めていて、全体の食味はやや劣化した印象。食感もかなり柔らかくなっていますが、食べている間にほどける感覚と、米一粒一粒の弾力はまだ残っていました。

↑24時間経って、色はかなり黄色っぽくなっています。ごはんのハリ、つやもなくなってしまいました↑24時間経って、色は黄色っぽくなっています。ごはんのハリ、つやも少なくなりました

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストその5 操作性/メンテナンス性は?】

「操作性」に関しては、炊飯設定する際の液晶パネルの見やすさや、ボタン操作のしやすさをチェック。特に、目的の炊飯設定にするまでの工程に注目し、取扱説明書を見なくても炊飯設定がスムーズにできるかどうかを確かめました。「メンテナンス性」に関しては、炊飯後に洗うパーツの数や洗いやすさ、フレームに付いた汚れや露の拭き取りやすさをチェックしました。

<操作性>

「戻る」ボタンが欲しいが、見やすいパネルと「少量」ボタンは便利

高級炊飯器のなかでは貴重なタテ長の液晶パネルを採用。パネルのサイズが大きく、バックライト式で文字もくっきり表示されます。「お米」ボタンで米の種類や「調理モード」を選択。「メニュー」ボタンで炊飯メニューや調理メニューの選択をします。「お米」ボタンも「メニュー」ボタンも1回押すと右側のメニューに移動する方式で、「戻る」に相当するボタンがなく、特にメニューボタンで1回押しすぎるともう一周する必要があるのが面倒でした。

↑液晶パネルの左に「お米」「メニュー」「少量」ボタンを配置。「少量」ボタンが独立しているのは、少量で炊くことが多い家庭にはメリットです↑液晶パネルの左に「お米」「メニュー」「少量」ボタンを配置。「少量」ボタンが独立しているのは、少量で炊くことが多い家庭にはメリットです

 

↑「お米」「メニュー」ボタンを押すと、選択したメニューが点滅して表示されます。メニュー選択の際に「戻る」ボタンがないのがやや不便なので、時刻設定の左右キーを「戻る・進む」キーと共用できるよう、設定できるとよかったかなと思います↑「お米」「メニュー」ボタンを押すと、選択したメニューが点滅して表示されます。メニュー選択の際に「戻る」ボタンがないのがやや不便なので、時刻設定の左右キーを「戻る・進む」キーと共用できるよう、設定できれば良かったです

 

<メンテナンス性>

内ぶたは洗うパーツが多いが、内釜は軽量で毎日の手入れがラク!

炊飯ごとに洗うパーツは内釜と「給水レスオートスチーマー」(内ぶた)。「給水レスオートスチーマー」はさらにふた加熱板とプレート、蒸気口上ケースに分解して洗います。ふた加熱板の裏には調圧ボールが付いていて、これも丁寧に洗う必要があります。

↑写真左上が内釜、左下がプレート、右下がふた加熱板、右上が蒸気口上ケース↑写真左上が内釜、左下がオートスチーマープレート、右下がふた加熱板、右上が蒸気口上ケース

 

内釜は708gと、今回検証した高級炊飯器の5モデル中最軽量。軽くて丈夫で洗いやすく、扱いやすいです。また、フレームはステンレス製でフラット。つゆ受け部が窪んでいて、つゆが集まるようになっています。

↑内釜はアルミをベースに発熱効率の高い鉄を打ち込んだもの。高火力炊飯を可能にしながら、圧倒的に軽いのが魅力です↑内釜はアルミをベースに発熱効率の高い鉄の粒子を打ち込んだもの。高火力炊飯を可能にしながら、圧倒的に軽いのが魅力です

 

↑ふた可動部の下のつゆが溜まりやすい場所に窪みがある。つゆ受け部も含め、フレーム部表面にはステンレスが使われているので、汚れが拭き取りやすいです↑ふた可動部の下のつゆが溜まりやすい場所に浅い窪みが。つゆ受け部も含め、フレーム部表面にはステンレスが使われているので、汚れが拭き取りやすいです

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストその6 独自機能/設置性は?】

「独自機能」は各炊飯器に搭載されている、ごはんのおいしさにつながる独自の機能や技術、炊飯のバリエーションを広げる機能などをチェックします。また、使い勝手向上やお手入れの手間を省く便利機能も見ていきます。

 

「設置性」に関しては、横幅と奥行き、重さを確認します。また、炊飯中の蒸気の出方もチェック。さらに、設置性を高める独自の工夫があれば、それもチェックしていきます。

<独自機能>

玄米の3通りの食感炊き分けができ、「少量炊飯」モードも便利

本機は内ぶたに「給水レス オートスチーマー」を搭載。炊飯中の蒸気を水に戻して回収し、蒸らしや保温時に再びスチームにしてごはんに潤いを与えます。またこれにより、外に出る蒸気の量を少なくしているのも特徴です。

↑内ぶたに「オートスチーマー」を装備。ふた加熱板とプレートの間に貯めた水をヒーター加熱し、7つの穴からスチームとして放出します↑内ぶたに「オートスチーマープレート」を装備。ふた加熱板とプレートの間に貯めた水をヒーター加熱し、7つの穴からスチームとして放出します

 

食感炊き分けは3種類と少なめですが、玄米も3種類の食感に炊き分けられるのはメリット。玄米の「おかゆ」のほか、玄米の「炊込み」メニューを搭載しているのも特徴です。

 

さらに、少量炊き専用のボタンを搭載し、ボタンを押すだけで少量炊飯に適した炊き方に変えられる点は、1〜2人世帯にはうれしい機能です。

↑「少量」ボタンを1回押すと1合用に、2回押すと2合用に切り替わります。3回押すと少量モードが解除されます↑「少量」ボタンを1回押すと0.5~1合用に、2回押すと1.5~2合用に切り替わります。3回押すと少量モードが解除されます

 

ちなみに、内釜の白米(無洗米・雑穀米・発芽玄米)用の水位線には、「やわらかめ」「かため」に炊くための水位線も表示されていて、ユニークです。

↑「かため」の水位線はすしめしやカレー用のごはんに最適。新米を炊くときも「かため」の水位線を目安に少なめの水量にすると、炊き上がりのベタつきが抑えられます↑「かため」の水位線はすしめしやカレー用のごはんに最適。新米を炊くときも「かため」の水位線を目安に少なめの水量にすると、炊き上がりのベタつきが抑えられます

 

<設置性>

「蒸気カット」機能搭載で設置場所の自由度が圧倒的に高い!

本体幅は26.8cmで奥行きは35.2cmというサイズは、今回検証した5モデル中ではパナソニックに近い大きさ。重量は約6.6kgで、三菱電機に次ぐ軽さです。本体に取り付けた「しゃもじ受け」にしゃもじを挿しておけるのも便利です。

↑付属品の「しゃもじ受け」を本体後方下部のフックに取り付けて使用。しゃもじの置き場所に困らず、さっと使えてさっとしまえます↑付属品の「しゃもじ受け」を本体後方下部のフックに取り付けて使用。しゃもじの置き場所に困らず、さっと使えてさっとしまえます

 

他の機種にない設置性での優位点は「蒸気カット」機能を持っていること。これで設置の自由度が圧倒的に高くなります。

↑蒸気口は他機種よりかなり小さめ。白米の炊飯コースではほとんど蒸気が出ていませんでした。ただ、「おこげ」など「蒸気カット」しない炊飯コースもあるので、キッチン用収納棚などに置いて使うときは、注意が必要です↑蒸気口は他機種よりかなり小さめ。白米の炊飯コースではほとんど蒸気が出ていませんでした。ただ、「おこげ」など蒸気カットしない炊飯コースもあるので、キッチン用収納棚などに置いて使うときは、注意が必要です

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストのまとめ】

ほどよい弾力や硬さのごはんに炊き上げ、少量炊飯が得意

本機の炊き上がりの食感は、ズバリ「中庸」。「極上炊き分け」の「ふつう」で炊いたごはんはふっくらしながら柔らかすぎず、弾力と粘り、米の粒感のバランスが取れています。

↑米粒のかたちはスリムで、しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります。食感と味のバランスの良さが、画像からも伝わってきます↑米粒の形はスリム。しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります

 

最初さっぱりしながら食べるうちに甘みが増してくる味わいも良好です。冷やごはんはややベタつきが出るものの、粒感のなかにモチっと感がもあり。冷凍ごはんを再加熱すると粘りが強くなり、やや硬めの食感に。1合炊飯では「少量」ボタンを使うことで、3合炊きとほぼ同じ味と食感を実現できました。

↑日立の「少量」ボタン↑視認性の高い縦型パネルを採用。パネルの左には「少量」ボタンがあります

 

食感炊き分けは3種類。「しゃっきり」は三菱電機に次ぐしゃっきり感で、「もちもち」で炊いた場合も、もっちり感は象印やパナソニック、タイガーの「標準」で炊いた場合より控えめでした。玄米を3種の食感に炊き分けられるのも特徴です。

 

保温性能は優秀で液晶パネルは視認性が高い

本機はパナソニック同様「スチーム保温」がウリ。保温温度の低いモードで検証したところ、保温6時間後は炊き立ての食感と味をほぼ申し分なく維持していました。操作性の面では、本機は大きめの縦型の液晶パネルを採用しており、視認性は高いです。炊飯設定で、メニューを逆方向から選べるボタンがないのがやや不便でした。

 

「蒸気カット」機能の装備で設置の自由度は最優秀

メンテナンス性については、内ぶたが調圧ボール搭載の放熱板とプレート、蒸気口上ケースの3パーツ構成で洗浄がやや面倒。ただし、内釜が軽く丈夫で洗いやすいのは魅力です。一方、設置性は本機が最も優秀。他機種が炊飯中に大量の蒸気を放出するのに対し、本機は「蒸気カット」機能搭載で通常の炊飯なら蒸気がほとんど出ません。キッチン用収納棚などに置けるのはメリットです。

↑↑日立ふっくら御膳は「蒸気カット」機能により、設置の自由度が高いです

 

上記を踏まえた結果は以下の通りです。

●しゃっきり寄りの食感を好みつつ、バランス重視の人

●玄米を炊き分けて食べたい人。3段階の炊き分け機能や「炊込み」メニューあり

●少量炊飯することが多い人。専用モードあり

●設置スペースが限られている人。「蒸気カット」機能付きで置く場所を選ばない

バランスの良いしゃっきりめのご飯が好みの方に本機はうってつけ。少量炊飯をするケースが多く、設置の自由度が高い蒸気カットタイプということで、少人数世帯にも好まれそうです。このほか、内釜が軽く、日常のお手入れがラクなのもポイントですね。

「ウチの冷蔵庫…クサっ」とならないために! 最新5モデルの冷蔵・冷凍「以外」の機能を家電のプロが徹底チェック

冷蔵庫は10年前の製品と比べて驚くほどの進化を遂げています。でも、いざ買い替えるとなると、どれも同じように見えて迷ってしまう人も多いはず。そこで今回は、主要5社の2017年新モデルのうち、4~5人の家庭で一般的な500Lクラスをピックアップ。家電選びのプロ、戸井田園子さんが5項目にわたって徹底検証していきます。「冷蔵・冷凍」「野菜室」などを検証した前回に引き続き、今回は、「清潔性・脱臭機能」「設置性・デザイン」 「省エネ性能」をチェック。併せて各モデルがどのような家庭に向いているか、結論を導き出していきます!

 

【今回のガイド】

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

検証モデルその1

省エネ性能もアップした、スリムな幅65cmの大容量冷蔵庫

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三菱電機
WXシリーズ
MR-WX52C(517L)
実売価格36万7070円

高性能真空断熱材の採用でさらなる省エネ性が図られた、「置けるスマート大容量」シリーズの新モデル。「クリーン朝どれ野菜室」は、世界初の「ハイブリッドナノコーティング」を使用した抗菌トレイを導入し、清潔さもアップしました。

【SPEC】●サイズ/質量:W650×H1821×D699mm/約118kg●容量:517L(冷蔵室 277L/野菜室 98L/製氷室 23L/瞬冷凍室 30L/冷凍室 89L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア

 

【三菱 WXシリーズ 検証03 清潔性・脱臭機能】

汚れ防止の「クリーントレイ」はお手入れ簡単!

「野菜室の底に汚れ防止の『ハイブリッドナノコーティング』を施したトレイ『クリーントレイ』が追加され、お掃除のしやすさがアップ。エアコンにも使われている技術で、その力は立証されています。トレイは薄型なので簡単に取り出せて、キッチンのシンクで洗えます。ただ、トレイがあるのは後方の大きいスペースのみ。できれば、前面スペースにもセットして欲しかったですね」(戸井田さん)

↑大きなボックスを取り外して洗わなくてすむので、手入れが簡単です↑大きなボックスを取り外して洗わなくてすむので、手入れが簡単です

 

【三菱 WXシリーズ 検証04 設置性・デザイン】

大容量コンパクトで狭いキッチンでも効率的

「三菱は断熱材の薄型化で、いち早く大容量・コンパクトに着手したメーカーです。この機種は、65cm幅で容量517Lを達成していて、諦めていたスペースにも大きな冷蔵庫が置けると人気に。デザイン面では、ガラスドアがすっきりとした印象を演出。ガラスから透けてみえる地の模様は、ステンレスのヘアラインを思わせ、落ち着いた印象を醸し出しています。シックで重厚感があるブラウン系、ベーシックで空間に馴染みやすいベージュ系、シンプルで爽やかなホワイト系の3色展開で、どんなインテリアにも合わせやすいですね」(戸井田さん)

↑カラーは3色展開。キッチンの雰囲気に合った色が選べます↑カラーは3色展開。キッチンの雰囲気に合った色が選べます

 

【三菱 WXシリーズ 検証05 省エネ性能】

三菱のみの全室独立設計で部屋別に省エネ

「冷凍室(大)・冷凍室(小)・製氷室が、完全に仕切られた全室独立設計なのは三菱のみです。『瞬冷凍室』と『冷凍室』で違う温度帯にできるのは独立設計だからこそ。また、独立設計は、部屋ごとの使用状況に応じて適切な運転ができるのもメリット。扉の開閉による温度上昇が他の部屋に影響しない、使わない部屋だけ冷却を止めることができる、など省エネにもつながっています」(戸井田さん)

 

【結論 三菱 WXシリーズはどんな家庭にオススメ?】

買いだめをして少量ずつ使いたい家庭向き

「共働きなど、頻繁には買い物に行かない、買いだめスタイルのご家庭に向いています。食材の鮮度が維持しやすいので、食材管理を担当する主婦(主夫)にとっては、先々の献立を考えて材料を買わなくてすむのは大きな魅力。『食材を早く使わなくちゃ!』と焦ることが減り、ストレスも軽減されます。

 

また『瞬冷凍』は、食材を少量だけ使う家庭にもおすすめ。たとえばお弁当作りのときや、少人数世帯なら、冷凍保存してある肉や魚を必要な量だけカットして使えるのでとても便利です」(戸井田さん)

 

検証モデルその2

プラス50Lの大容量化を実現した「微凍結パーシャル」搭載モデル

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パナソニック

HPXタイプ

NR-F503HPX(500L)

実売予想価格35万4240円

新たに開発された新形状の薄壁筐体を採用し、本体幅はそのままに冷却部品をコンパクト化した「微凍結パーシャル」搭載冷蔵庫の新モデル。初搭載の「フラット冷却システム」と新「エコナビ」で省エネ性能も向上しています。

【SPEC】●サイズ/質量:W650×H1828×D699mm/約118kg●容量:500L(冷蔵室 258L/野菜室 105L/製氷室 17L/新鮮凍結ルーム 28L/冷凍室 92L)●ドア開閉タイプ:フレンチドア●ドア数:6ドア

 

【パナソニック HPXタイプ 検証03 清潔性・脱臭機能】

「ナノイー」が全室に行きわたって庫内を除菌!

「微粒子イオン『ナノイー』が全室に行きわたり、壁面に着いている菌や庫内に浮遊している菌を除菌し、清潔な状態をキープ。また収納量センサーで、庫内に食材がたっぷり入っているときは、スピーディーに除菌してくれる『パワフルモード』に切り替わります。ナノイーは脱臭効果もあって、庫内のニオイも取り除いてくれるのがうれしいですね」(戸井田さん)

↑ナノイーのイメージ。↑ナノイーのイメージ。全室に行きわたって除菌するため、食品を新鮮に、かつ庫内を清潔に保ちます

 

【パナソニック HPXタイプ 検証04 設置性・デザイン】

新モデルは幅のコンパクト化を実現!

「今年の新モデルは、機械室のコンパクト化、ボディの薄壁化、奥の収納スペースの拡大によって大容量ながら幅のコンパクト化に成功。幅650mmで500Lを達成しました。カラーはシックで上品なゴールド系、落ち着いた重厚感のあるダークブラウン系、シンプルなホワイト系のほかミラータイプも展開。取っ手の部分が目立たないデザインでスッキリとした印象です」(戸井田さん)

↑カラバリは3色のほかに、写真のミラータイプ「オニキスミラー」もあります↑カラバリは3色のほかに、写真のミラータイプ「オニキスミラー」もあります

 

【パナソニック HPXタイプ 検証05 省エネ性能】

省エネ技術「エコナビ」がきめ細かくムダを省く!

「さまざまなセンサーを採用した、パナソニックの省エネ技術『エコナビ』が優秀。光で収納量の変化を検知する独自の『収納量センサー』は、片側のみから検知する仕様から、左右で検知する仕様に進化して精度がアップしました。また、扉の開閉回数と時間まで検知し、使い方に合わせて霜取り運転の間隔を最適化する機能も搭載されています。生活リズムに合わせてきめ細かくエコナビで運転してくれるので、ほったらかしで省エネはバッチリです」(戸井田さん)

↑食品が減ってくると、「エコナビ」ランプが点灯して冷やしすぎのムダを省きます↑食品が減ってくると、「エコナビ」ランプが点灯して冷やしすぎのムダを省きます

 

【結論 パナソニック HPXタイプはどんな家庭にオススメ?】

小分けせず、一気にしまいたい清潔重視の家庭向き

「野菜室や冷凍室など引き出し収納のスペースが大きく収納がラクなので、一度にたくさんの買い物をして、がばーっと入れておきたいおおらかなご家庭向きです。食材を微凍結で少しずつ使えるので、作り置きしてお弁当作りをしている家庭にもおすすめ。『ナノイー』があるので、庫内の除菌・消臭をしたい清潔派の人も満足できそう」(戸井田さん)

 

検証モデルその3

約0.8気圧の「真空チルド」と炭酸ガスで食材の鮮度が長持ち!

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日立
「真空チルド」XGシリーズ

R-XG5100H(505L)

実売価格34万3440円

真空の効果で鮮度を保つ日立だけの「真空チルド」を搭載した冷蔵庫の新モデル。炭酸ガス生成能力を向上させた新「プラチナ触媒(ルテニウム配合)」により、食品表面の酵素の働きを抑えておいしく保存します。

【SPEC】●サイズ/質量:W685×H1818×D699mm●容量:505L(冷蔵室 269L/野菜室 94L/冷凍室 142L)●ドア開閉タイプ:フレンチドア●ドア数:6ドア

 

【日立「真空チルド」XGシリーズ 検証03 清潔性・脱臭機能】

製氷皿は外して洗えていつでも清潔

「特に目立った特殊な機能はないのですが、外して洗える製氷皿は清潔感があっていいですね。また、冷蔵室最下段が左右に2分割されているので、一枚の棚の幅が小さくなり、取り外しやすく、お手入れがしやすいのは他社より有利です」(戸井田さん)

 

【日立「真空チルド」XGシリーズ 検証04 設置性・デザイン】

デザインに関してはトレンドリーダー的存在!

「コンパクト化の面ではやや出遅れていますが、デザインに関してはトレンドリーダー的存在。ガラス扉、ミラー扉ともに、いち早く展開したのが日立です。また、扉の蝶つがい側をラウンド形状にすることで、扉の開閉時に角が出っ張らず、ギリギリまで壁に寄せて設置できる『スッキリ設置』も機能的。色は、クリスタルブラウン、クリスタルシャンパン、クリスタルホワイトの3色展開。地模様のない仕上げでスッキリ見えます」(戸井田さん)

↑クリスタルブラウンの設置例(写真はR-XG6700H)↑クリスタルブラウンの設置例(写真はR-XG6700H)

 

【日立「真空チルド」XGシリーズ 検証05 省エネ性能】

霜を利用した独自技術の「フロストリサイクル冷却」

「冷却器につく霜を利用して冷蔵室・野菜室を冷やす独自技術『フロストリサイクル冷却』を搭載。これにより、霜取り時間も短縮でき省エネにも貢献しています。ドアの開閉状況から冷蔵庫の使用パターンを学習し、深夜や留守中にヒーターを使う霜取りをするなど、庫内の温度上昇をできる限り抑えて省エネにつなげています」(戸井田さん)

↑運転時に冷却器に付着する霜を利用して、冷蔵室や野菜室を冷やすという逆転の発想がスゴイ!↑冷却器に付着する霜を利用して冷蔵室や野菜室を冷やし、コンプレッサーを止めるという逆転の発想がスゴイ!

 

【結論 日立「真空チルド」XGシリーズはどんな家庭にオススメ?】

鮮度のいい食材で毎日料理を作りたい家庭向き

「冷凍しなくて済む『真空チルド』は、生鮮食材を長持ちさせるだけでなく、食材を調味料に浸けておくと下味が染み込みやすく、下ごしらえの時短にもつながって本当に便利! 休日にまとめて下ごしらえや作り置きをするスタイルではなく、その日の食事はその日に作るというご家庭におすすめしたいです。デザイン面では、扉に地模様がない単一色なので、硬質な素材感やシンプルな印象が好きな方に向いています」(戸井田さん)

 

検証モデルその4

野菜の鮮度にこだわった、野菜室が真ん中の「ベジータ」シリーズ

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東芝
「べジータ」FWXシリーズ

GR-M510FWX(509L)

実売価格33万2640円

冷蔵庫の中段に使用頻度の高い野菜室をレイアウトした「ベジータ」の新モデル。野菜の乾燥を防いでうるおいを閉じ込める「ミストチャージユニット」を採用した「もっと潤う 摘みたて野菜室」で、野菜の保存性が高まりました。

【SPEC】●サイズ/質量:W650×H1833×D699mm/117kg●容量:509L(冷蔵室 260L/野菜室 112L/製氷室 20L/冷凍室 117L)●ドア開閉タイプ:両開き(フレンチ)●ドア数:6ドア

 

【東芝「べジータ」FWXシリーズ 検証03 清潔性・脱臭機能】

汚れがちな野菜室は「Ag抗菌ボックス」で清潔

「野菜室の内側のボックスはAg抗菌仕様で、腐敗の原因となる微生物の増加を抑制してくれます。また、野菜室のボックスの底には『お掃除口』が設置され、ケースを外すことなく野菜クズや泥を捨てることができるようになりました。野菜室が真ん中にあるので、下にゴミ箱を持ってくればお手入れもラクラク。さらに光触媒『ルネキャット』で、庫内の冷気を除菌・消臭してくれるのも便利です」(戸井田さん)

↑野菜室の底に穴が空いていて、そこから野菜くずなどを捨てられます↑野菜室の底に穴が空いていて、そこから野菜くずなどを捨てられます

 

【東芝「べジータ」FWXシリーズ 検証04 設置性・デザイン】

新モデルも大容量・コンパクト化を追求

「東芝は、三菱に次いで大容量コンパクトを実現したメーカーです。今年もさらに冷蔵庫の壁面を薄くすることで、大容量を進化させています。幅650mmで509L達成は、三菱に続く大容量です。扉カラーは高級感のあるダイヤモンドミラーです」(戸井田さん)

↑高級感のあるダイヤモンドミラー↑高級感のあるダイヤモンドミラー

 

【東芝「べジータ」FWXシリーズ 検証05 省エネ性能】

真ん中にある野菜室は省エネの面でも貢献

「2つの冷却器がある東芝独自の『ツイン冷却』で、プラスの温度帯とマイナス(氷点下)の温度帯それぞれに適したぶんだけ冷やすことで、省エネを実現しています。冷蔵庫はその構造上、プラスとマイナスの温度帯には仕切りにヒーターを入れているのが基本。そのため、冷凍室が中央だと、その上下がプラスの温度帯になるため、2本のヒーターが必要になります。その点、野菜室が中央だと、プラスの温度帯とマイナスの温度帯が上下に分かれるため、ヒーターがひとつで済むのです。ということで、野菜室が真ん中なのも、実は省エネには有利。新モデルは、断熱性能の向上もあって昨年モデルより10%の省エネになりました」(戸井田さん)

↑ツイン冷却」イメージ↑「ツイン冷却」イメージ

 

【結論 東芝「べジータ」FWXシリーズはどんな家庭にオススメ?】

野菜料理にこだわるヘルシーな家庭向き

「『野菜室は絶対に真ん中希望』というご家庭なら一択! また、大きなチルド室、野菜そのまま冷凍、高湿度の野菜室など、手間をかけずに食材維持管理がしやすい機能が多いので、『休みの日まで作り置きするためにキッチンに立つなんてイヤ!』という人にもぴったり。特に野菜の保存は、冷蔵・冷凍いずれにしても独自機能があるので、野菜料理を重視するご家族には大いにオススメできます」(戸井田さん)

 

検証モデルその5

献立を提案してくれるIoT時代を象徴するIoT冷蔵庫

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シャープ

SJ-GX50D

実売価格37万5840円

チルドルーム内を清潔に保つ高密閉構造の「プラズマクラスターうるおいチルド」を新たに採用。人工知能とIoTを組み合わせたクラウドサービス「COCORO KITCHEN」に対応し、献立や食品保存方法などを教えてくれます。

【SPEC】●サイズ/質量:W685×H1833×D699mm/109kg●容量:502L(冷蔵室 259L/野菜室 73L/冷凍室 170L)●ドア開閉タイプ:フレンチドア●ドア数:5ドア

 

【シャープ SJ-GX50D 検証03 清潔性・脱臭機能】

扉を閉めたあと「プラズマクラスター」を一気に放出

「シャープならではの『プラズマクラスターイオン』を庫内に充満させるため、浮遊菌や付着菌の除菌ができます。冷蔵室のドアを閉めた直後は、集中的にプラズマクラスターを放出してくれるのもキレイ好きには好評ですね。他社もそうですが、冷蔵室の棚はオールガラス棚でお手入れがラク。野菜室は、底に敷いてあるプレートだけ取り外して洗えるので、こちらも手入れが簡単です」(戸井田さん)

↑チルドルーム内を清潔に保ち、乾燥を抑える「プラズマクラスターうるおいチルド」↑チルドルーム内を清潔に保ち、乾燥を抑える「プラズマクラスターうるおいチルド」も搭載しています

 

【シャープ SJ-GX50D 検証04 設置性・デザイン】

「本体幅のコンパクト化はまだ対応していませんが、取っ手やフレームが一切ないデザインでスッキリ感はバッチリ。扉カラーには、下方に行くほど色が濃くなる『グラデーションレッド』と『グラデーションブラウン』があり、こちらは高級感と安定感あり。『ピュアホワイト』はシンプルなインテリアにおすすめです。扉に軽く触れると開く電動アシストドアで、両手がふさがっていてもドアの開閉ができるのが便利!」(戸井田さん)

20170914-s3-1-1↑上に行くほど淡い色になっていくグラデーションレッド(写真はSJ-GX55D)

 

【シャープ SJ-GX50D 検証05 省エネ性能】

人工知能が25項目にわたって節電をアシスト

「人工知能を利用した25項目の省エネ技術『節電25』を搭載。生活パターンに応じた省エネ運転をしてくれるモードで、通常運転より最大25%も節電できます。また、半ドアだと自動でドアが閉まる『オートクローズドア』機能も搭載。扉は得意のネイチャーテクノロジーを生かし、合わせ目にホタテ貝ようなの凹凸形状を施すことで、空気の流出入を減らし、断熱効果を向上。さらに省エネ性をアップしました 」(戸井田さん)

↑「節電25」の25項目の省エネ技術↑「節電25」の25項目の省エネ技術

 

【シャープ SJ-GX50D その他・IoT機能 】

IoT対応で冷蔵庫が献立を決めてくれる!

「他モデルの検証項目にはありませんが、本機でぜひ触れなければいけないのがIoT機能。IoT機能搭載は業界初の機能で、その目玉は献立相談ができること!  中に入れている食材を登録して冷蔵庫に話しかけると、おすすめのメニューを提案してくれます。また、食材の購入サイク ルを冷蔵庫が学習して買う時期を知らせてくれたり、天気予報や生活パターンに応じた情報を知らせてくれたりと、本当に賢い モデルです。新モデルでは、扉にスマホのような操作パネルが搭載されたので、スマホのアプリを使わなくても、冷蔵庫だけでも使えるIoT機能が拡大しました。今後の進化が楽しみです!」(戶井田さん)

液晶では「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンスパネルでは「COCORO KITCHEN」のメニューを表示。右下に「聞いて」というアイコンがあり、これを押すと、献立のアドバイスや食材の買い忘れ通知や省エネのヒント、食材の保存テクニックなどを音声でアナウンスしてくれます

 

【結論 シャープ SJ-TF49Cはどんな家庭にオススメ?】

食材管理を徹底したい新しモノ好きな家庭向き

「なんといっても最先端のIoT技術をいち早く試したいというご家庭向きです。また、スマホとの連携で食材管理ができるので、ついつい二重買いをしてしまいがちな人や、夫婦それぞれ食材の買い物をするご家庭にも合っています。シャープ製だけに、独自のプラズマクラスターで庫内の除菌ができて、清潔好きな人にも向いています。メガフリーザーで冷凍食品の買いだめもできるので、共働きなど忙しいご家庭にもオススメです」(戸井田さん)

この気遣い、さすがは日本メーカー! 小回り重視のロボット掃除機「minimaru」が新モードを追加して登場

日立アプライアンスは、ロボットクリーナー「minimaru(ミニマル)」RV-EX1を11月25日から発売します。実売予想価格は、10万円前後(税抜)です。本機は、本体幅25cm、高さ9.2cmの小さいボディにより、ダイニングテーブルやイスの脚の間などの狭い場所や、ソファやベッドの下など高さの低い場所、家具の間や部屋の隅などに入りやすく、掃除しにくいところをしっかり掃除します。この「小さい」という機能は、高密度実装技術による独自の車輪構造やサスペンション機構のコンパクト化、および吸込口・ダストケースなどの効率的なレイアウトにより実現したものです。

 

小さいボディが特徴のロボット掃除機に「マナー」「おこのみ」モードを追加

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また、素早い方向転換できびきびと賢く動くことで、こまめに丁寧に掃除するのも特徴。走行制御「minimaru AI」は、複数のセンサーにより周囲状況を素早く判断し、状況に合わせて100以上の行動パターンから選択して運転します。

↑↑コンパクトなボディにより、掃除しにくい場所もしっかり掃除します

 

こうした従来からの特徴に加え、今回、ごみの多い場所を判断し、そのエリアに戻って掃除する新走行制御「ごみハンター走行」を追加。掃除モードについては従来の「自動」「念入り」「スポット」にのほか、在宅中などに運転音を抑え、時間をかけてゆっくり掃除する「マナー」モードや、家具の配置など状況に合わせて走行パターンを選べる「おこのみ」モードを新たに採用しました。「おこのみ」モードでは、「壁ぎわ走行重視」「反射走行重視」「足周り走行重視」が選択可能で、家具などの配置に合わせて選ぶことができます。

↑「おこのみモードで選べる走行パターン↑「おこのみモード」で選べる走行パターン

 

このほか、小型で送風機の効率向上を図った「小型ハイパワーファンモーターR」を新たに搭載し、高い集じん力を実現。吸込口には床面のごみをかき出す「回転ブラシ」、カーペットの綿ぼこりをかき出す「かきとりブラシ」を組み合わせた独自の「ダブルかきとりブラシ」を採用し、さまざまな床面に対応してしっかり集じんします。

 

また、強い気流でダストケース内のごみを圧縮することでごみを捨てやすくする「ごみプレス」運転、回転ブラシを逆回転させブラシについたほこりをクリーニングするお手入れ機能「ブラシ自動おそうじ」も引き続き採用しています。

 

小回りの利くコンパクトボディはそのままに、ごみの多い部分を察して念入りに掃除するほか、生活を邪魔しない静かなモードを搭載し、最適な走行も選べるようになった新「minimaru」。より細やかな運転が可能になったあたり、気遣いを重視する日本人の精神と重なる部分があります。そんな「日本人的」なロボット掃除機を、冬ボーナスで家族として迎えてみてはいかがでしょうか。

 

日立

minimaru RV-EX1

●発売:11月25日●実売予想価格:10万円前後(税抜)●サイズ/質量:W250×H92×D250mm/2.3kg●掃除時間:最長60分(自動モード時)●充電時間:約3時間●稼動面積:最大約32畳●集じん容積:0.25L