當真あみ「広瀬すずさんが目の前でずっと私のお芝居に付き合ってくださって、とても感謝しています」映画『水は海に向って流れる』

6月9日(金)より公開される広瀬すずさん主演映画『水は海に向かって流れる』に出演する當真あみさん。役どころは、広瀬さん演じる榊と同じシェアハウスで暮らす同級生の直達(大西利空)に思いを寄せ、榊に対抗心を燃やす高校生の楓役だ。昨今、主人公の声の吹替を担当したアニメ『かがみの孤城』をはじめ、大河ドラマ「どうする家康」(NHK総合ほか)など出演作が相次ぐ業界注目の彼女に、初めての長編実写映画出演となる『水は海に向かって流れる』の思い出を振り返ってもらった。

 

當真あみ●とうま・あみ…2006年11月2日生まれ。沖縄県出身。2020年10月にスカウトされ、2021年7月にCMデビュー。「カルピスウォーター」の14代目CMキャラクターに起用される。主な出演作にドラマ「妻、小学生になる。」「オールドルーキー」「GetReady!」『パパとなっちゃんのお弁当』、アニメ映画「かがみの孤城」(声の出演)など。今後の出演作に映画「忌怪島/きかいじま」(6月16日(金)公開)がある。Instagram

【當真あみさん撮り下ろし写真】

楓を演じるときは、普段の自分とは違うことを意識して、スイッチを入れるように

──今回演じられた楓は、前田哲監督との面接で決まったそうですが、監督とはどのようなお話をされたのですか?

 

當真 おととしの夏、まだ中学3年生だった時に、東京で初めて前田監督とお会いするということで、すごく緊張していました。そのときは、かしこまった話というよりは学校の話など、雑談をしていたのを覚えています。あと、前田監督からは「芯が強そうに見える」と言われたんですが、そこが楓ちゃんと似ていたというのは、後になって知りました。

 

──初めての長編実写映画出演が決まったときの感想は? また、本作が初めての本格的な演技だとのことですが、いかがでしたか?

 

當真 すごく嬉しかったです。それと同じくらい「自分は本当にお芝居ができるんだろうか?」という不安な気持ちがありました。だから、原作マンガをしっかり読みました。あと、撮影が始まる前に、前田監督が大西(利空)くんと一緒に読み合わせしたり、役について考えたり、リハーサルしたりする場を与えてくれたので、そこでも一生懸命頑張りました。

 

──當真さんは、楓がどのような女の子だと思いましたか?

 

當真 私の中では、楓ちゃんは素直で強い女の子だなと思いました。それで自分の気持ちに真っすぐなので、榊さん(広瀬すず)や直達くん(大西利空)にちゃんと伝えられるし、すぐに行動に移せる。どちらかと言えば、私はアニメ『かがみの孤城』で演じたこころちゃんに近くて、ちょっと内気な性格なので、うらやましいです。演じるときも、普段の自分とは違うことを意識して、スイッチを入れるようにしました。

 

よく見ていた俳優さんたちが目の前にいるということで、ずっと緊張していました

──楓は陸上部部員という設定で、當真さんはドラマ「オールドルーキー」ではフェンシング選手を演じられました。運動は得意ですか?

 

當真 運動はすごく得意なわけではないですが、苦手な方でもないです。楓ちゃんは陸上部の設定なので、フォームや走り方を習って練習しました。ただ、本番では走るのに集中しすぎてしまって……。ちゃんとできていたかどうか、完成した映画を観るまで不安でした。

 

──撮影現場の印象はいかがでしたか?

 

當真 初めて本格的な演技ということ以外にも、よくTVや映画で見ていた俳優さんたちが目の前にいるということで、ずっと緊張していました。そのため、休憩時間は皆さんのお話を聞いていることが多かったです。雑談や日常の会話をされていて、とても和やかな雰囲気でした。私は大西くんと同じシーンが多いですし、同い年なので、お互いの学校の話など、リラックスして、一番多く話したと思います。

 

──広瀬さんや高良健吾さんらが集うシェアハウスでのエピソードを教えてください。

 

當真 映画の中で榊さんが作ってくれる手料理を、私は食べられなかったんです。あとで「おいしかった」というお話を聞いたので、私も近くで見たかったし、ポテトサラダとか食べたかったです(笑)。あと、自分の出番がない長めの空き時間には、シェアハウスの二階で、映画に出てくる猫のムーちゃんと一緒に、ねこじゃらしで遊んでいました。普段ペットを飼っていないので、とても楽しかったです。

 

素直に気持ちをぶつけるシーンは難しかった

──大変だったシーンを教えてください。

 

當真 素直に気持ちをぶつけるシーンは難しかったです。「とにかく、やりきらなきゃ!」とう気持ちもありましたし、特に榊さんとのシーンは何回も何回もテイクを重ねました。榊さんと楓ちゃんの設定上、私の方から広瀬さんにぶつかりにいかないといけないので、緊張と怖さ、もどかしさでいっぱいでした。でも、前田監督も広瀬さんも、目の前でずっと私のお芝居に付き合ってくださって、とても感謝しています。

 

──改めて、當真さんにとって、どのような現場だったと思いますか?

 

當真 スタッフさんもキャストさんも気軽に声をかけてくださったり、場を和ませてくれたり、温かくて和気あいあいとした現場だったと思います。そのおかげで、撮影後半にいくにつれて、リラックスして演技できました。私は楓ちゃんと性格が逆なので、今までやったことのない経験ができましたし、普段の生活の中でも「しっかりしないと!」と意識してみたり、いろいろと勉強なりました。

 

その役を通してでしか経験できないこと、その役をやるからこそできることに気づけて楽しい

──本作後に撮影された『忌怪島/きかいじま』も間もなく公開されます。

 

當真 『水は海に向かって流れる』の後に、ドラマの現場も経験して『忌怪島』の現場に入ったので、少しは緊張が解けているような気がしました。ホラー映画なので、ほかの作品と雰囲気がぜんぜん違いますし、私の中では「叫ぶ」イメージがあったので、ほかのホラー作品を観て、女優さんの叫ぶ表情とかタイミングを研究しました。

 

──現在、亀姫役で大河ドラマ「どうする家康」に出演されるなど、多忙な日々を送られていると思います。周囲の反応・反響はいかがですか?

 

當真 毎日が大変とか忙しいというよりは、自分にはない要素を持った役を演じるときの難しさに気づかされています。でも、その役を通してでしか経験できないこと、その役をやるからこそできることに気づけて楽しいです。家族や友だちから頻繁に連絡が来ることで、「みんな見てくれているんだなぁ」って実感しています。あとは、たまにSNSで自分のアカウントに来るメッセージとか読むことで、「嬉しいなぁ」と思っています。

 

──今後の目標や展望について教えてください。

 

當真 今、活躍されている俳優さんの多くが経験されている学園ドラマに出演したいです。あとは、高校を卒業してからになると思いますが、将来的に例えば『ハケンアニメ』のような、いろんなお仕事をしている役に憧れがあります。

 

──現場に必ず持っていくモノやアイテムを教えてください。

 

當真 あまり意識していないのですが、大きいバッグとは別に、お仕事のときは台本とお水だけを入れるためのトートバックを持っていきます。今使っているのは、『忌怪島』の撮影で奄美大島に行ったとき、お休みの日に自分で泥染めをして作ったものです。あと、お仕事以外でもなんですが、モバイルバッテリーはないと安心できないみたいで、ときどき大きなカバンの方に2つ入っていることもあるんです(笑)。

 

 

(C)2023 映画「水は海に向かって流れる」製作委員会(C)田島列島/講談社

水は海に向かって流れる

6月9日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

【映画「水は海に向って流れる」よりシーン写真】

(STAFF&CAST)
監督:前田 哲
原作:田島列島「水は海に向かって流れる」(講談社「少年マガジン KCDX」刊)
脚本:大島里美
主題歌:スピッツ「ときめきPart1」(Polydor Records)
出演:広瀬すず
大西利空、高良健吾、戸塚純貴、當真あみ/勝村政信
北村有起哉、坂井真紀、生瀬勝久

(STORY)
通学のため、叔父・茂道(高良)の家に居候することになった高校生の直達(大西)。だが、どしゃぶりの雨の中、最寄りの駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性、榊 (広瀬)だった。案内されたのはまさかのシェアハウス。いつも不機嫌そうにしているが、気まぐれにおいしいご飯を振る舞う26 歳の OL ・榊をはじめ、脱サラしたマンガ家の茂道(通称:ニゲミチ先生)、女装の占い師・泉谷(戸塚)、海外を放浪する大学教授・成瀬(生瀬)と、いずれも曲者揃い、さらには、拾った猫ミスタームーンライト(愛称:ムー)をきっかけにシェアハウスを訪れるようになった直達の同級生で泉谷の妹・楓(當真)も混ざり、想定外の共同生活が始まっていく。そして、日々を淡々と過ごす榊に淡い想いを抱き始める直達だったが、「恋愛はしない」と宣言する彼女との間には、過去に思いも寄らぬ因縁が……。榊が恋愛を止めてしまった《本当の理由》とは……?

(C)2023 映画「水は海に向かって流れる」製作委員会(C)田島列島/講談社

 

撮影/映美 取材・文/くれい響

光石研「60歳を過ぎて、デビュー当時の楽しさを取り戻せるんじゃないかなという感じがしています」主演映画「逃げきれた夢」

日本を代表する名バイプレイヤー・光石 研さんの12年ぶりとなる主演作『逃げきれた夢』が6月9日(金)から公開される。本作は光石さんをモチーフにして書かれた脚本で、光石さんは人間味溢れる定時制高校の教頭・周平役を演じています。光石さんの故郷・北九州で撮影された最新作についてはもちろん、16歳からの役者人生についても振り返っていただきました。

 

光石 研●みついし・けん…1961年9月26日生まれ、福岡県出身。高校在学中に『博多っ子純情』(78)のオーディションを受け、主役に抜擢される。以後、冷徹なヤクザから良き父親役まで様々な役柄を演じ、映画やドラマ界では欠かせない存在として活躍。近年の映画出演作は『青くて痛くて脆い』『喜劇 愛妻物語』(20)、『バイプレーヤーズ~もしも100 人の名脇役が映画を作ったら~』『浜の朝日の嘘つきどもと』『由宇子の天秤』『マイ・ダディ』(21)、『おそ松さん』『やがて海へと届く』『メタモルフォーゼの縁側』『異動辞令は音楽隊!』(22)など。現在は『波紋』が公開中。公式HPInstagram

【光石 研さん撮り下ろし写真】

舞台は僕が生まれ育った北九州の八幡、なかなかくすぐったい感じ

──多くの主演作のオファーが殺到するなか、なぜ12年ぶりのタイミングだったのでしょうか? 今回、光石さんを当て書きした二ノ宮隆太郎監督の作品の魅力も教えてください。

 

光石 僕を主演に映画を撮りたいなんて言ってくれる監督、全くいないですよ(笑)。ホントたまたま12年ぶりに珍しい監督が現れただけです(笑)。二ノ宮監督は同じ事務所なんですが、役者としても何度か共演していてとても好感を持っていました。二ノ宮監督が作る映画に関しては、普段の生活と地続きな感じがしていて、何でもできるスーパーマンみたいな登場人物も出てこない。市井の人たちの数日間を切り取っているような作風が好きでしたね。

 

──脚本を読んだときの率直な感想は?

 

光石 二ノ宮監督が僕のことをモチーフに書いた脚本ということは知っていましたが、台本をいただいて読んだときは、僕が演じる周平の職業こそ違いますが、モロに等身大だったんです。舞台は僕が生まれ育った北九州の八幡(西区)ですし、なかなかくすぐったい感じがしました。

 

全く変わらず、どこの現場にも同じスタンスというか同じ姿勢

──二ノ宮監督の演出による故郷での撮影エピソードを教えてください。

 

光石 撮影中も、八幡という街が僕のことをすべて見透かしているようで、終始気恥ずかしかったです。ただ具体的には言えませんが、どこか後押しだったり、手助けしてくれる磁場みたいなものも感じました。これまで二ノ宮監督は、手持ちカメラで被写体を延々と追うスタイルだったようですが、今回は同じ長回しでも、前もってカット割をしていて、カメラも三脚に乗せて固定して撮ることをやっていたので、とても仕上がりが楽しみでした。

 

──今回は座長として、現場に入るときの心境の違いはありましたか?

 

光石 僕は全く変わらず、どこの現場にも同じスタンスというか同じ姿勢で行っています。今回は街角にいるような男性に焦点を当てた作品ですし、僕自身もそういう男性を演じる役者だと思っているので、いつもと変わらず。座長という意識はないですが、僕の故郷でスタッフみんなと泊まって撮影したので、差し入れを多めにしました。さすがに「あの町はよくなかった……」と言われたくはなかったので(笑)。

 

──周平の旧友役である松重 豊さんとの共演はいかがでしたか?

 

光石 松重さんとは気心が知れていますから、台本について相談するわけでもなく、「僕がこうするから、こうしてほしい」と言うわけでもなく、余計なことを気にせず、やれましたね。松重さんの芝居をちゃんと見ていれば、2人でキャッチボールというか、かっこよく言えば、セッションできると思っていましたから。お互いの手の内を知っている者同士ですし、普段の顔も知っていますし、やっぱり楽しかったですね。二ノ宮監督もカットをかけず、ずっとカメラが回っていました。

 

俳優にとって自然に歩く芝居って難しいんです

──「カンヌ国際映画祭 ACID部門」正式出品も決まりました。完成した本作を観たときの感想は?

 

光石 自分の老いの問題だけじゃなく、家庭の問題だったり、親の介護の問題だったり、60歳過ぎて、迫りくるいろんな問題が描かれているので、台本を読んで分かっていながらも一本の作品として観たときは、どこか身につまされる思いがしましたね。あとは自分が出ているので、職業的に「このシーンはこうすれば良かった」とか反省しちゃいましたね。いつまで経っても、冷静には観られないですね(笑)。

 

──思い入れのあるシーンは?

 

光石 自分のことをあれこれ言うのはなんだか恥ずかしいですが、今回歩道や校庭で歩くシーンがとても多かったんですが、俳優にとって自然に歩く芝居って難しいんですよ。どうしても目的を持っているように見せたり、そのときの感情を出そうとしたり、その後のシーンの前振りにしようとか思ってしまうんです。だから、そこを注意しながら自然に歩きました。それが巧くできたかどうかはよく分からないんですけれど(笑)。

 

転機となった作品は判を押すように言いますけれどやっぱり『Helpless』

──もしも上京せずに八幡に残っていたらどのような生活を送っていたと思われますか?

 

光石 僕は16歳のときに、たまたま『博多っ子純情』(1978年)という作品のオーディションを受けて映画の現場を知って、この世界に入ろうと思ったものですから、夢を見る前なんですよね。だから時々、「あのオーディションを受けなかったら、何やっていたんだろう?」と考えることがあるんですが……。なんか、怖いですよね。怪しい商売に手を染めるような、ろくでもない奴になったかもしれないし……(笑)。ただ、勉強は苦手だったので、周平のように高校の教頭先生にはなっていなかったと思います。

 

──そんななか、自身の転機となった作品を教えてください。

 

光石 判を押すように言いますけれど、やっぱり『Helpless』(1996年)。僕が34、35歳ぐらいだったんですが、その前から岩井俊二監督が「GHOST SOUP」や「FRIED DRAGON FISH」などの深夜ドラマで使ってくださって、「若い監督がいっぱい出てきて、時代が変わってきたな」と思っていました。そんななかで、決定打だったのが『Helpless』で、青山真治監督が今までやったことのないヤクザ役を僕に振ってくれたのが大きかったと思います。

 

──妻や娘から相手にされない父親を演じた『逃げきれた夢』のほか、現在公開中の映画『波紋』では家出する父親を、放送中のドラマ「だが、情熱はある」でも職を転々とする父親を演じられています。同じダメな父役でも、どのように演じ分けされているのですか?

 

光石 僕の中では「今回はこうやってやろう」とか、手を変え、品を変えてやっているつもりはないんですよ。ヘアメイクさんがやってくれる髪形だったり、衣装さんが選んでくれる服だったり、そういうところに手助けされて、何となく違う雰囲気に見えるんじゃないですかね。みんなと現場で作っていったら、そうなっちゃったみたいな感じです。まぁ、台本にもなんとなくヒントが書かれていますし。そもそも僕、役作りということが苦手というか、うまく説明できないんですよ(笑)。

 

とにかく清潔感があるもの、あとは目立たないものが一番

──芸歴45年を迎える光石さんにとっての原動力は?

 

光石 大人たちに交じって撮影現場にいて、監督から「走れ!」「笑え!」と言われることが楽しかったデビュー作のときの感覚や気持ちを今も楽しみたいと思っているから、この仕事を続けられていると思うんですよ。でもプロになると、なかなかそれができなくて……。20代から30代、40代となかなか厳しい時代もありましたが、60歳を過ぎて、ますますその思いが強くなったというか、当時の楽しさを取り戻せるんじゃないかなという感じがしていますね。

 

──GetNavi webということでここからはモノやコトについてお話させてください。昨年、エッセー本「SOUNDTRACK」を上梓されました。そのなかでもファッションについていろいろとお話されていますが、光石さんのこだわりを教えてください。

 

光石 年齢が年齢なんで、とにかく清潔感があるもの、あとは目立たないものが一番だと思っています。十代の頃から、「MEN’S CLUB」「POPEYE」的なトラディショナルなもの、アイビー的なものが刷り込まれていますから。いろいろ寄り道もしましたが、結局そこに戻っているような気がします。ここ数年、気に入っているブランドは「Engineered Garments」。新作をInstagramでチェックして、電話で取り置きしてもらっています(笑)。

 

──必ず現場に持っていくモノや長く愛用されているモノなどを教えてください。

 

光石 現場に必ず持っていくのは、ポンと置ける間口の大きいトートバッグ。ブランド的には「L.L.Bean」だったり、「TEMBEA」だったり、「Engineered Garments」だったり、荷物の大きさによって、いくつか使い分けています。すぐ取り出せて、ちゃんと置けるのがいいですね。あとは長く愛用しているとなると、「PARKER」と「Tiffany & Co.」のダブルネームによる万年筆。これは35年ぐらい前にニューヨークで買ったものですが、かなりマメに使っています。

↑光石さん愛用の万年筆

 

 

逃げきれた夢

6月9日(金)より東京・新宿武蔵野館、シアター・イメージフォーラムほか全国ロードショー

【映画「逃げきれた夢」よりシーン写真】

(STAFF&CAST)
監督・脚本/二ノ宮隆太郎
出演:光石 研
吉本実憂、工藤 遥、杏花、岡本 麗、光石禎弘
坂井真紀、松重 豊

(STORY)
北九州で定時制高校の教頭を務める周平(光石)は、定年を前にして記憶が薄れていく症状に見舞われ、途方に暮れるとともにこれまでの人生を振り返っていた。そんな周平に、息子と同じ症状が既に進行している父は、何の反応も見せない。ある日、これまでの人間関係を見つめ直そうと決意した周平は、家族や元教え子、生徒たちに積極的にコミュニケーションを取ろうとするが……。

(C)2002『逃げきれた夢』フィルムパートナーズ

 

撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク/下山さつき スタイリング/大島千穂 衣装協力/ブルック ブラザーズ、SCYE BASICS(英)、パラブーツ 青山店

新垣結衣主演でヤマシタトモコの人気漫画「違国日記」実写映画化 監督は瀬田なつき【コメントあり】

新垣結衣が主演を務める映画「違国日記」(2024年全国ロードショー)の製作が決定。新垣と原作・ヤマシタトモコ、脚本・監督の瀬田なつきからコメントが到着した。

「違国日記」(c)2024『違国日記』製作委員会

 

原作は、女性コミック誌「FEEL YOUNG」(祥伝社)で2017年7月号から掲載がスタートしたヤマシタトモコによる同名漫画。人見知りな30代女性と縁遠い姪とまったく性格も異なる2人の奇妙な交流を軸に、他人との関わり合いや大人が抱える正直な悩みを鋭くも優しい視点であぶり出す。10代の繊細な心情が描かれている本作は“心が救われる” “人生の本棚直行”と多くの人々の心をつかみ、「マンガ大賞 2019」第4位、宝島社「このマンガがすごい!2019」オンナ編第4位を獲得し話題に。既に今月6月8日(木)発売の「FEEL YOUNG」で最終回を迎えることが告知されており、6年という連載期間を経て終止符を打つ。

 

人見知りな小説家の高代槙生(こうだい・まきお/35)と、その姪・田汲朝(たくみ・あさ/15)の女同士の同居奇譚。きっかけは、葬式での一コマだった。交通事故で両親を亡くした朝に、無神経な言葉を吐く親族たちとたらい回しにされる朝の様子を見た槙生が、我慢ならず勢い余って私が引き取るとたんかを切ったのだ。

 

しかし、当の槙生は他人と住むことに戸惑いを隠さず、朝は困惑する。なかなか理解し合えない寂しさを抱え、一緒にいることでお互いの癒えない傷口に自然と触れてしまう2人だが、丁寧に日々を重ね生活を育むうちに傷と向き合うようになっていく。

「違国日記」(c)2024『違国日記』製作委員会

 

主人公の高代槙生を演じるのは、現在、放送中のドラマ『風間公親-教場0-』や、秋公開の朝井リョウによるベストセラー小説の映画化「正欲」など話題作への出演が絶えない新垣結衣。新垣は「見える世界が少しずつ広がっていくとき、じんわりとした温かさが感じられる作品になると良いなと思います」と意気込みを語っている。

 

メガホンをとるのは「PARKS パークス」(17)、「ジオラマボーイ・パノラマガール」(20)の瀬田なつき。普遍的なキャラクターたちの交流をみずみずしく切り取る演出力に定評のある瀬田が、槙生と朝のいびつな関係、そして彼らを取り巻く個性的な人々を魅力的に描く。

 

瀬田監督は「たくさんの発見をもらう大切な漫画『違国日記』を映画化できること、そして、新垣結衣さんをはじめとする素晴らしい皆さんとともに作れることに、とてつもないゾクゾクと、ワクワクがざわめいています」とコメント。原作者・ヤマシタも映画化の喜びを「この世の誰よりも私が最も驚いています」とつづっている。

 

新垣結衣 コメント

淡々として、ゴワゴワして、ヒリヒリして、じんわりして。
槙生と朝が一緒に過ごした時間には、そんな一言では表せないような想いがたくさん詰まっていて尊く感じました。
ただの親戚でも親子でも友達でもない二人の関係性が好きです。
見える世界が少しずつ広がっていくとき、じんわりとした温かさが感じられる作品になると良いなと思います。

 

監督・瀬田なつき コメント

読むたびに、たくさんの発見をもらう大切な漫画「違国日記」を映画化できること、そして、新垣結衣さんをはじめとする素晴らしい皆さんとともに作れることに、とてつもないゾクゾクと、ワクワクがざわめいています。いつもの世界が、映画を見終わった後、ちょっと新しく見えるような、そんな暮らしを描けたらと思います。
ひとりでも多くの人に、この映画を届けられるよう、キャスト・スタッフみんなで丁寧に誠実に作っていきたいです。楽しみにしていてください。

 

原作者・ヤマシタトモコ コメント

この世の誰よりも私が最も驚いていますがなんと映画になります。
映画での朝と槙生の風景を楽しんでくださればと思います。

 

作品情報

「違国日記」
2024年全国ロードショー

原作:ヤマシタトモコ (祥伝社フィールコミックス)
脚本・監督:瀬田なつき(『PARKS パークス』『ジオラマボーイ・パノラマガール』)
出演:新垣結衣
企画・制作:東京テアトル/配給:東京テアトル、ショウゲート

公式Twitter:@ikokunikkimovie

(c)2024『違国日記』製作委員会

杏の世界デビュー作「私たちの声」9・1日本公開 自らがナレーションを務めた予告&場面写真が公開

杏が世界デビューを飾った映画「私たちの声」が、9月1日(金)日本公開。自らがナレーションを務めた予告と場面写真が解禁された。

「私の一週間」©2022 ILBE SpA. All Rights Reserved.

 

世界の映画界で活躍する女性監督と女優が集結し、女性が主人公の7つのショートストーリーからなる本作。「映画、芸術、メディアを通して女性を勇気づける」をスローガンとして掲げる非営利映画製作会社「We Do It Together」協力の下、そのメンバーを中心に、企画意図に賛同した多くのキャスト&スタッフたちが世界中から集結。実際の出来事から着想を得たエピソードから、物語仕立てのフィクション、さらにはアニメーションまで、世界各地を舞台に感動的で力強い物語が描かれる。

 

出演者は各国を代表する実力派女優が勢ぞろい。ジェニファー・ハドソン(「ドリーム・ガールズ」「リスペクト」)、カーラ・デルヴィーニュ(「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」「スーサイド・スクワッド」)をはじめ、エヴァ・ロンゴリア(『デスパレートな妻たち』)、マーシャ・ゲイ・ハーデン(「ポロック2人だけのアトリエ」)、マルゲリータ・ブイ(「3つの鍵」)、ジャクリーン・フェルナンデス(「フライング・ジャット」)らが名を連ねる。

 

監督には、キャサリン・ハードウィック(「トワイライト~初恋~」)、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」や「ドリーム」で知られる女優タラジ・P・ヘンソンらが参加。

 

日本からは、唯一無二の存在感が光る女優・杏と、「そこのみにて光輝く」(14)が国内外で高い評価を受けた呉美保が前作「きみはいい子」以来8年ぶりにメガホンをとり、日本の情緒あふれる家族の姿を描く。

 

シングルマザーのユキは、アヤとトワという2人の子どもたちを育てるために、毎日休みなく働く。ユキの朝はせわしなく始まる。朝食を作り、洗濯をし、掃除機をかけ、アヤを小学校へ送り出した後にトワを保育園へ送り届け、経営する弁当屋に。夕方に子どもたちを迎えに、習い事に連れて行く。帰宅すると夕食を作り、風呂、寝かせつけのあと、新しい弁当のメニューを考え、日が変わった頃に眠りにつくという多忙なルーティンを繰り返す…というのが、杏×呉美保監督による「私の一週間」のストーリー。

 

このたび完成した、色とりどりに彩られた7つのストーリーが垣間見える予告のナレーションは、現在TBS系『世界遺産』のナレーションも務める杏本人が担当。困難に立ち向かう主人公たちを優しく包み込むような仕上がりとなった。ダイアン・ウォーレンが手掛け、第95回アカデミー賞歌曲賞にノミネートされた主題歌「Applause」が7人の人生をよりドラマチックに輝かせる。

 

ほか、各話の場面写真も併せて解禁。ジェニファー・ハドソン主演の「ペプシとキム」は過去の出来事が原因で自分の中に存在するもう一人の人格・ペプシと戦う女性キムの物語。マーシャ・ゲイ・ハーデン&カーラ・デルヴィーニュ出演の「無限の思いやり」ではコロナ禍のロサンゼルスを舞台に、若いホームレスと彼女をケアする医師との交流が描かれる。

 

エヴァ・ロンゴリア出演の「帰郷」は亡き妹が遺した姪と心を通わせていくヒューマンドラマ、マルゲリータ・ブイ主演の「声なきサイン」は病院にやってきた犬の飼い主の異変に気付いた獣医の奮闘を描くスリリングなドラマ。

 

ジャクリーン・フェルナンデス主演の「シェアライド」は初めて出会うトランスジェンダー女性と友情を築いていく裕福な女性が新しい世界を知っていく物語。そして、アニメーションの「アリア」は怖がらずに常識を破り自我を見つけていく主人公の勇敢な姿が描かれている。

作品情報

「私たちの声」

2023年9月1日(金)新宿ピカデリーほか 全国ロードショー

 

監督:タラジ・P・ヘンソン、キャサリン・ハードウィック、ルシア・プエンソ、呉美保、マリア・ソーレ・トニャッツィ、リーナ・ヤーダヴ 、ルチア・ブルゲローニ&シルヴィア・カロッビオ

 

出演:ジェニファー・ハドソン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、カーラ・デルヴィーニュ、エヴァ・ロンゴリア、杏、マルゲリータ・ブイ、ジャクリーン・フェルナンデス

 

製作・企画・プロデュース:WOWOW/配給:ショウゲート

 

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『金ロー』アニメーション版「リトル・マーメイド」本日放送!実写版「アンダー・ザ・シー」歌唱シーンのノーカット初放送も

ディズニーの実写映画「リトル・マーメイド」が、6月9日(金)に公開。これを記念し、6月2日(金)の『金曜ロードショー』(日本テレビ系 午後9時~)では、アニメーション版「リトル・マーメイド」を放送する。

アニメーション版「リトル・マーメイド」(c) 1989 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.

 

有名なアンデルセンの童話を原作に、その恋の冒険をあふれる色彩と豊かな詩情でつづった、ディズニー映画28作目の長編アニメーション「リトル・マーメイド」。監督と共同脚本は、後にアニメーション版「アラジン」(1992)で監督と脚本、「モアナと伝説の海」で監督を務めるジョン・マスカーとロン・クレメンツ。

 

カニのセバスチャンや、タイのフランダーなどユニークなキャラクターを登場させ、音楽もロックあり、レゲエあり、バラードあり…と、かつてウォルト・ディズニー自身が映画化しようとした「人魚姫」を、現代のディズニーらしいポップで楽しい作品に仕上げた。

 

公開当時、本作はアニメ映画史上No.1の大ヒットを記録。劇中で流れる「アンダー・ザ・シー」は、アカデミー賞歌曲賞を受賞し、作曲者のアラン・メンケンはアカデミー賞作曲賞を受賞。

 

実写版「リトル・マーメイド」にも登場するこの楽曲の歌唱シーンを、今回ノーカットで初放送。海から人間の世界に飛び出したい人魚アリエルに、カニのセバスチャンが海の素晴らしさを説き、海に残るよう歌うシーンが躍動感たっぷりに描かれている。

実写版「リトル・マーメイド」(c) 2023 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

 

番組情報

『金曜ロードショー』
「リトル・マーメイド」
日本テレビ系
2023年6月2日(金)午後9時~10時54分

 

(c) 1989 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.
(c) 2023 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

AKB48・下尾みう「“ザ・ラブコメ”みたいな亜美と隼人の出会いは演じていてうらやましかったです」映画『美男ペコパンと悪魔』公開

ヴィクトル・ユーゴーによる幻想小説を、現代の東京と中世ヨーロッパの世界を交えながら描いたダーク・ファンタジー『美男ペコパンと悪魔』が、6月2日(金)より公開。劇中ヒロイン・ボールドゥールと亜美の二役を演じた下尾みうさんが、AKB48とは異なる女優としての活動や撮影エピソードについて語ってくれました。

 

下尾みう●したお・みう…2001年4月3日生まれ。山口県出身。AKB48のチーム4メンバー。2014年「AKB48 Team 8 全国一斉オーディション」に山口県代表として合格し、同年劇場公演デビュー。2018年には日韓合同オーディション番組『PRODUCE48』に参加。54thシングルで選抜メンバーに初めて選出され、2022年10月5度目の選抜入りとなった60th「久しぶりのリップグロス」 をリリース。舞台をはじめテレビなど多数出演。舞台における演技経験はあるが、長編映画への出演は本作が初。AKB48公式HPTwitterInstagram

【下尾みうさん撮り下ろし写真】

原作を読み込んで、あとはボールドゥールの趣味である糸車をひたすら練習

──今回、初の長編映画のヒロインに抜擢されて、率直な感想は?

 

下尾 今回はオーディションではありませんでしたが、いろんな方がいる中で私を選んでいただいたので、「まさか、私がヒロインを演じることになるなんて!」という驚きの気持ちでいっぱいでした。しかも、ヴィクトル・ユーゴーさんが原作のダーク・ファンタジーの実写化なので「どうやって演じたらいいの?」という戸惑いもあり、さらに現代パートもあるので「どう演じ分けたらいいの?」という不安もありました。

 

──中世のヨーロッパの城主の娘であるボールドゥールの役作りは?

 

下尾 お姫様ですからね(笑)。まずは原作を読み込んで、あとはボールドゥールの趣味である糸車のひたすら練習しました。ピアノを弾いたり、ドラムを叩くように手と足で違う動きをするので、身体に馴染ませることによって、「こうやって時間を潰すことで、世界中を旅するペコパンを待ち続けていたのかな」と思えるようになりました。

 

──一方の亜美は現代の高校生。こちらは等身大の下尾さんで演じられたのでは?

 

下尾 一年前に撮影したのですが、高校生の記憶はまだまだありますから、特に役作りみたいなものはしませんでした。強いて言えば、亜美は読書家の設定なので、私も本を持ち歩くようにして、仕事の合間に読むように心がけていました。私も本を読むのは好きなのですが、基本的に家でじっくり読む派なので。そのときに持ち歩いていたのは、住野よるさんの「また、同じ夢を見ていた」です。

 

実はボールドゥールに関しては、ほとんどメイクをしていないんです

──舞台経験が豊富な下尾さんですが、映像でのお芝居はいかがですか?

 

下尾 舞台と映像では、目や手の動きなどの表現方法や声の大きさなどがまったく違うので、とても緊張しました。できるだけ動作を小さく収めたり、リアルに見せたりすることに慣れなくて大変でした。

 

──中世パートでの撮影エピソードを教えてください。

 

下尾 実はボールドゥールに関しては、ほとんどメイクをしていないんです。AKB48に入ってこの仕事を始めてから十年近く、「人前ではメイクするもの」と思っていたので、ドキドキしながら演じていました(笑)。しかも、それが今回ポスターになっていて、「大丈夫かなぁ?」と思っています。映画版公開に先駆けて3月にやった朗読劇では、ヘアメイクやつけまつげまで、メイクモリモリでしたから、それを見てくださった方が映画版を観たら、きっと驚かれると思います。

──また、現代パートでの撮影エピソードを教えてください。

 

下尾 ボールドゥールよりも亜美の方が大変だったかもしれません。撮影初日に、意識不明になった隼人(阿久津仁愛)を見守る病院でのシーンを全部撮らなければいけなくて、泣くお芝居を何回もしたんです。一度だけ、すごくスイッチが入ってボロボロに号泣できたのですが、そのときは顔を下に向けてしまったんです。そのため、完成した作品では顔がしっかり見えているテイクが使われることになって、悔しい思いをしました。とてもいい教訓になりました。

 

──初挑戦された特殊メイクはいかがでしたか?

 

下尾 別日に顔の型取りがあった後、撮影当日は朝早く入って、全部で3時間ちょっとかかりました。それを2日間やりました。最初は「眠っちゃうかも?」と思っていたのですが、緊張感もあって、ずっとドキドキしていました。演技をするときも、神経を尖らせていたと思います。CG合成のシーンでいえば、池の水面に顔が映るシーンだけ合成だったのですが、私もペコパン(阿久津仁愛=2役)みたいにCGのクリーチャーと格闘したかったです。

 

私も旅に出たペコパンの帰りをずっと待てるぐらいの恋をしてみたい

──完成した作品を観たときの感想は?

 

下尾 私は戦っていないのですが、CGを使ったリアルなアクションシーンは見どころだと思いました。クリーチャーがペコパンの目の前に存在しているように見えましたから。あとは、現代パートで隼人と一緒に登下校したり、デートしたりと、私が学生時代に体験できなかったシーンを見たことで、改めてキュンキュンしました。私も旅に出たペコパンの帰りをずっと待てるぐらいの恋をしてみたいと思いました。

 

──長編映画でヒロインを演じられた本作を経て、新たな女優としての目標は?

 

下尾 今後は映像のお仕事をもっとやっていきたいですし、1テイク1テイク、納得いく演技ができる女優さんになりたいと思いました。憧れの人は、ずっと長澤まさみさん。シリアスもコメディもなんでもできるし、きれいな部分だけでなく、いろんな面を見せられる人って素敵だなぁと思うんです。

 

──ちなみに下尾さんといえば、日韓合同オーディション番組『PRODUCE48』に出演以降、韓国やタイなど海外のファンも急増したかと思います。

 

下尾 コロナ禍での行動制限も解除されて、毎週のように韓国から劇場公演やイベントに来てくださるファンの方もいます。あと、今年の誕生日にはタイのファンの方が私の顔がプリントされたトゥクトゥク(三輪タクシー)を走らせてくれたり、韓国のファンの方が新大久保の電光掲示板のスクリーンにメッセージを流してくれたり、いろんなところでお祝いしてもらえたことが嬉しいですね。

──また、YouTube「なるたおちゃんねる」では、「ワンピース」好きで知られる倉野尾成美さんとコンビを組まれています。

 

下尾 「ワンピース」はもちろん勧められました。でも、なるさんとは同じマンガ好きでも、好きなジャンルが違うんです。なるさんは少年マンガ系で、私は少女マンガ系。だから、“ザ・ラブコメ”みたいな亜美と隼人の出会いは演じていてうらやましかったですし、たまりませんでした(笑)。

 

──必ず現場に持っていくモノやアイテムを教えてください。

 

下尾 二十歳になったときに、初めて自分で買ったCELINEの財布です。ちょっと高価なものなので、一年間じっくり考えて、自分の中で「お仕事をもっと頑張る!」と決めて買いました。デザインも面白いですし、カードもいっぱい入ります。その後に、『美男ペコパンと悪魔』の話も決まりましたし、「根も葉もRumor」でAKB48の選抜にも選ばれましたし、嬉しいことが続いて、いろいろと頑張ることができたので、今では買って良かったと思っています。

↑下尾さんが愛用しているCELINEのお財布

 

 

(C)2023映画「美男ペコパンと悪魔」製作委員会(ヴィクトル=マリー・ユーゴー著)

美男ペコパンと悪魔

6月2日(金)よりシネ・リーブル池袋、シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開

【「美男ペコパンと悪魔」よりシーン写真】

(STAFF&CAST)
企画・製作総指揮:堀江圭馬 監督・脚本:松田圭太
原作:ヴィクトル=マリー・ユーゴー「美男ペコパンと悪魔」 (翻訳:井上裕子)
クリーチャーデザイン:SAZEN LEE、米山啓介、ムラマツアユミ

出演:阿久津仁愛、下尾みう
岡崎二朗、堀田眞三/吉田メタル

(STORY)
現代の東京。交際中の高校生・隼人(阿久津)と亜美(下尾)はある日、些細な事でけんかをしてしまう。別れた後に隼人は交通事故に遭い昏睡状態に陥る。自分を激しく責めながら憔悴する亜美は、ふと隼人の鞄に入っていたヴィクトル・ユーゴー著の『美男ペコパンと悪魔』を手に取り、隼人が眠るベッドの傍らで読み始め……。

公式WEBサイト: is-field.com/pecopin/index.html
公式Twitter: @pecopin_movie
フィギュア特設WEBサイト:is-field.com/pecopin/figure.html

(C)2023映画「美男ペコパンと悪魔」製作委員会(ヴィクトル=マリー・ユーゴー著)

 

撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク/伊藤里香

小西詠斗×大平采佳W主演映画「尾かしら付き。」初々しさあふれる宇津見(小西)と那智(大平)の場面写真が解禁

小西詠斗と大平采佳がW主演を務める映画「尾かしら付き。」(2023年 劇場公開予定)より、ビジュアル場面写真が解禁された。

「尾かしら付き。」(c) 佐原ミズ/コアミックス (c) 2023 映画「尾かしら付き。」

 

原作は、佐原ミズの人気コミック「尾かしら付き。」(コアミックス刊)。お尻に豚のような”しっぽ”が生えている少年・宇津見快成と、そんな彼をもっと知りたいと思い、寄り添おうとする少女・樋山那智が出会い、傷つきながらも心を通わせ合う、切なくいとおしい愛を描いた物語だ。

 

W主演を務めるのは、小西詠斗と大平采佳。「映画刀剣乱舞-黎明-」「『進撃の巨人』-the Musical-」に出演するなど、ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍する人気若手俳優の小西は、豚のようなしっぽが生えているという秘密を持つ中学生の少年・宇津見を演じる。

 

そんな彼の秘密を知ってしまう同級生の那智役を、ユニバーサルミュージック初の女優&モデルオーディション「ニュー・ヒロインオーディション」にて最優秀賞を受賞した期待の新人・大平が務める。

 

このたび解禁されたのは、初々しさあふれる2人の場面写真。メインカットは、本作のキーとなる2人にとって大切な公園の滑り台で、那智が背中越しに宇津見君と話している場面。

 

この写真は、解禁日と同日に原作漫画を連載していた雑誌「月刊コミックゼノン」(コアミックス)の誌面でも紹介。原作ファンも納得のカットになっている。また、真剣な表情で同級生と向き合っている宇津見君と、何かをのぞいているような様子の那智のビジュアルカット2点も併せて解禁された。

 

さらに、本作から公式Tiktokが始動。Hilcrhymeが提供した劇中歌「秘密 feat.Yue」に合わせて、現役高校3年生(17歳)の大平が振り付けを考案した”かわいすぎる”ダンス映像が公開されている。

 

大平がとびっきりの笑顔で楽曲を表現したキュートなダンス映像となっており、誰もがまねしやすい簡単な振り付けはバズること必至。なお、今後も大平に続いて出演キャストによる「秘密ダンス動画」の公開が予定されている。

 

また、「秘密 feat.Yue」のリリックビデオも好評配信中。リリックビデオではHilcrhymeのライブ写真に加え、本作中の大平の中学生時代のあどけない表情や高校生時代の大人びた表情を切り取った場面カットがちりばめられ、本作の心温まる雰囲気や物語にぴったりな映像作品となっている。ネクストブレイク女優として、今後ますます活躍が期待される大平のさまざまな表情にも注目だ。

 

Hilcrhymeが「15歳の頃に戻って制作した」と話すポップ色の強いこの楽曲は、ユリイ・カノンを唯一のメンバーとする音楽プロジェクト「月詠み」にも参加するボーカリストYueをフィーチャリングボーカルに迎えた、ティーンの初恋愛を描く超ピュアなラブソング。各音楽サイトで好評配信中となっている。

 

作品情報

映画「尾かしら付き。」

2023年劇場公開予定

 

原作:佐原ミズ「尾かしら付き。」(ゼノンコミックス/コアミックス)

配給・宣伝:ムービーウォーカー

 

公式Tiktok:@okashiratsuki_movie

「秘密 feat.Yue」リリックビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=K64VXnrTCuo

 

(c) 佐原ミズ/コアミックス (c) 2023 映画「尾かしら付き。」

映画「それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント」ロボリィ(桐谷美玲)とロボじい(斎藤司)の会話シーン映像公開

映画「それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント」(6月30日(金)全国ロードショー)より、本編映像が解禁された。

「それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント」ロボリィ (c)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV(c)やなせたかし/アンパンマン製作委員会2023

 

1988年10月にTVアニメがスタートし、翌年の1989年3月には劇場版が初公開。昭和、平成、そして令和と3つの時代を通じて日本中に「愛と勇気」を届けてきたみんなのヒーロー・アンパンマン。

 

映画&テレビ35周年、絵本「あんぱんまん」(作・絵:やなせたかし)誕生50周年というアニバーサリーイヤーに当たる今年、“思いやり”と“笑顔”の大切さを描いた劇場映画最新作「それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント」が全国公開となる。

 

解禁されたのは、ゲスト声優の桐谷美玲演じるロボリィと、トレンディエンジェル・斎藤司演じるロボ彗星の長老・ロボじいの会話シーン。何でも作れるロボットの女の子・ロボリィは、空飛ぶ競走や力比べ、どんなことでも一番。その力を発揮して周りのロボットたちを圧倒しているところへ現れたのはロボ彗星の長老・ロボじい。

 

「ロボリィは何でも一番!何でも作れる!」とすっかり得意満面なロボリィに、ロボじいは「ロボットは何でも作れるわけではない。たった1つだけ作れないものがある」と語りかける。「それはこの宇宙に暮らすみんなにとって、とっても大切なもの。さまざまな経験を積みながら、日々、学んでいかねばならない」と諭すが、ロボじいの話がよく分からないロボリィはいきなりロボ彗星を飛び出してしまう。

 

桐谷はロボリィを演じるに当たり、「(ロボリィは)何も知らなくて純粋で、全部初めて体験するうれしさや楽しさを大切にしながらやりました」と、演じる上で意識したポイントについてコメント。桐谷の後から、ロボリィの声を聴きながら収録したという斎藤は「すごく自然に入ってきましたね。さすがで、本当にロボリィって感じでした」と絶賛。いよいよ完成に向けて、ゲストキャラクターの活躍が明らかになった今作。続報にも期待が高まる。

 

本編映像

ストーリー

なんでも作れるロボットたちが住む〈ロボ彗星〉。この星で暮らすロボットの女の子・ロボリィは何をするにもいつも一番。ところがそんなロボリィにもたった1つだけ作れない“大切なもの”があることを知り、それを見つける為にロボ彗星を飛び出してしまう。その旅の途中、ロボリィと相棒の小鳥ロボット・コトはすてきなオルゴールが入ったプレゼントの箱を拾い、落とし主を探すためにアンパンマンワールドへやってくる。アンパンマンたちと出会い、一緒に楽しい時間を過ごしていく中で、ロボリィはなぜか胸が“ぽかぽか”することに気がつく。初めての気持ちに不思議に思いながらもロボリィはアンパンマンや仲間たちと少しずつ絆を深めていく。その頃、ばいきんまんはロボ彗星を〈バイキンロボ彗星〉にしようと最強メカ“ロボキング”を発明して大暴れ。果たして、アンパンマンたちはばいきんまんからロボ彗星を守ることができるのか。そして、ロボリィは“大切なもの”を見つけることができるのか。

 

作品情報

映画「それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント」

2023年6月30日(金)全国ロードショー

 

監督:橋本敏一

脚本:米村正二

音楽:いずみたく、近藤浩章

声の出演:アンパンマン/戸田恵子 ばいきんまん/中尾隆聖 ほか

原作:やなせたかし(フレーベル館刊)

配給:東京テアトル

 

公式サイト:https://anpan-movie.com/2023/

公式Twitter:@anpanman_movie

 

(c)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV (c)やなせたかし/アンパンマン製作委員会2023

魔女ユニバース待望の続編公開! シン・シア「済州島に60年ぶりの大雪が降り、とてもきれいで神秘的なシーンに」『THE WITCH/魔女 -増殖-』

可憐な少女が超人的なアサシンに豹変する予測不能の超絶バトルロイヤル・アクション『THE WITCH/魔女 -増殖-』が、5月26日(金)より公開する。2018年に公開された前作『THE WITCH/魔女』は韓国で大ヒットし、日本では限定公開だったにも関わらずSNSで評判が拡散し、DVDレンタルと配信で推定視聴者数100万人超えを記録。当時は新人女優だった主演のキム・ダミは、のちに「梨泰院クラス」に出演するなど、『THE WITCH/魔女』をきっかけに人気女優へと駆け上がった。その続編となる本作は、既に韓国では公開4日間で観客100万人突破、さらに世界124か国で配給が決定している。期待が高まる本作で、新たなヒロイン“少女”を演じるのは本格映画初主演となるシン・シアさん。今回、シン・シアさんが初来日し、オーディションや撮影エピソードについて語ってくれました。

 

シン・シア…1998年5月12日生まれ。本作が初めての長編映画出演作。1408人の中からオーディションを勝ち抜き、主人公に抜擢された。本作で子どものような純粋さと破壊的な力を併せ持つ、危険で繊細な精神を見事に表現し、韓国映画界注目の存在に。Instagram

【シン・シアさん撮り下ろし写真】

このオーディションを受けない理由はありませんでした

──今回が初めて受けたオーディションとのことですが、女優を目指したきっかけは?

 

シン・シア 高校1年生のときにミュージカル「カルメン」を観たことで、ミュージカルにハマりました。多いときは一週間に3~4回ほど舞台を見に行くようになり、3年生のときに、「将来は女優になりたい」と思ったんです。そして、ハニャン(漢陽)大学演劇映画科に進学し、『THE WITCH/魔女 -増殖-』のオーディションを受けました。今回は主演女優を新人から発掘するという、韓国ではあまりないタイプのオーディションでしたし、何より私が前作のファンだったので、このオーディションを受けない理由はありませんでした。

 

──主演のキム・ダビさんが一躍スターになった前作『The Witch 魔女』の魅力は?

 

シン・シア 一見ピュアで、か弱そうに見える少女が、実は強い力を持っていたというギャップが大変気に入りました。ただ、私は臆病な性格なので、ホラー映画やバイオレンス映画を観るのが苦手なんです。だから、バイオレンスなシーンは目を手で隠しながら観ていました(笑)。

 

ヒット作の続編なので「迷惑をかけないように」と責任感を強く持って

──1408名の中から選ばれたオーディションでのエピソードを教えてください。

 

シン・シア オーディションでは、あらかじめ準備してきたお芝居を見せたのですが、その後にパク・フンジョン監督から「ほかにやりたいことはありますか?」と聞かれました。そして、即興でダンスを踊ったことを覚えています。でも、合否の連絡がなかなかなかったので、「今回は縁がなかった」と諦めていました。ある日、たこ焼きを自宅で食べていたときに、突然パク監督から「合格です」と連絡があったんです。嬉しさと同時に焦りました(笑)。

 

──脚本を読んだときの印象を教えてください。

 

シン・シア 脚本を読み始めたら、私が演じる“少女”がとても神秘的で、『魔女』の新たな世界にハマりつつ、一気に読み終えてしまいました。前作でキム・ダミさんが演じたク・ジャユンと私が演じる“少女”はまったく違うキャラクターなので、そこに関しては気にしませんでした。ただ、ヒット作の続編なので、「迷惑をかけないように」と責任感を強く持って演じようと思いました。

 

雪のように何も知らない“少女”に成り切ることができました

──“少女”の役作りについて教えてください。

 

シン・シア 彼女の超人的なパワーを表現するため、撮影前にはアクションレッスンに通いました。あと、『ハンナ』や『モーガン プロトタイプL-9』といった特殊な少女を描いた作品や、「アンブレラ・アカデミー」やマーベル作品など、超能力が登場する映画やドラマを多く観ました。CGと合成する戦闘シーンでは、見えないモノを想像しながら演技をしなければいけないので、とても役に立ったと思います。

 

──オール済州島ロケの本作。血まみれになった“少女”が雪原を歩いているオープニングから印象的です。

 

シン・シア もともと台本には雪が降るシーンはありませんでしたが、済州島に60年ぶりの大雪が降り、膝の高さぐらいまで積もったことで、偶然撮ることになりました。ただ、私は裸足のまま研究所から逃げ出してきたという設定だったので、とても寒くて大変でした。しかも、全身血糊まみれ。実は最初に撮ったシーンなのですが、そこから雪のように何も知らない“少女”に成り切ることができました。そんな苦労もあったので、一番思い出深いですし、とてもきれいで神秘的なシーンになってよかったです。

 

休憩中の私とカメラ前の私では別人のように見えたかもしれません(笑)

──撮影現場でのエピソードを教えてください。

 

シン・シア とても楽しい現場でした。お芝居に関しては難しかったけれど、楽しかったという不思議な感触でした。普通は難しいとつらくなると思うんですが、やればやるほど楽しくなる。その楽しさを具体的に言うと、脚本を読んだ私が考えていた“少女”の姿を、身体や言葉、顔の表情を使って表現するということ。そして、その姿をモニターで見ることも楽しかったです。“少女”を演じるときの私は無表情ですが、普段の私は表情が豊かな方なんです。だから、休憩中の私とカメラ前の私では別人のように見えたかもしれません(笑)。

 

──劇中、“少女”がスーパーマーケットの試食を大食いするシーンは、どこかコミカルでもあります。

 

シン・シア “少女”は秘密研究所で育っているので、これまでおいしい物を食べた経験がなかったと思うんです。だからそういう食べ物に出会ったときは、頭の中で理性的に考えるというよりは本能で動くんじゃないかなと思いました。なので、スーパーのシーンでは本能のままに演じてみました(笑)。もともと食べることが大好きなんです! 日本に来て、お寿司、ラーメン、懐石料理。あと、カツサンドや冷たいうどんも食べました。お寿司は甘えび・いか・サーモン・平目・うに……全部スキ!(笑)

 

──キム・ダミさんら共演者の方とのエピソードありますか?

 

シン・シア 私が“少女”となって、キム・ダミさん演じるク・ジャユンと“魔女”の世界に入り込み、一緒に演技をするということは、まさに未知の体験でした。だから、キム・ダミさんとお会いしたときは、本当に鳥肌が立ちました! 現場でよく一緒にいたのは、ギョンヒ役のパク・ウンビンさんです。“少女”を助けるギョンヒのように、ウンビンさんは初の映画出演である私をいろんな面でサポートしてくれました。誰よりもたくさんお話をしましたし、ウンビンさんのおかげで、より役に入り込むことができました。

 

3作目に出演することになったら…… “少女”に少しでも幸せなことが起こってほしい

──本シリーズは魔女ユニバースと呼ばれ、本作を経て、次回作への期待も高まります。本作の見どころ、また次回作では“少女”はどのような形で登場してほしいですか?

 

シン・シア 前作以上に広がった世界観に加え、さまざまなキャラクターの物語が盛り込まれているので、その関係性やパワーアップしたアクションシーンを楽しんでほしいです。私は詳しい内容を知らないのですが、パク監督の頭の中には、壮大な魔女ユニバースの構想があると思います。当初は3部作とも言われていましたが、もしかすると、次回作で完結しないかもしれないですし、私自身も「どんな物語が展開されるか?」とても期待しています。もし、私が“少女”役で3作目に出演することになったら……今回つらいことばかりだったので、“少女”に少しでも幸せなことが起こってほしいですね。

 

──シン・シアさん自身は今後、どのような俳優になりたいですか? また、どんな方と共演したいですか?

 

シン・シア「どんな俳優になりたいのか?」「どんな俳優になったらいいのか?」といったことは、毎日のように考えています。ただ、初心を忘れずに、一生懸命最善を尽くして演技をする俳優でいることだけは、忘れてはいけないと思っています。“少女”役は口数も少なく表情も乏しかったので、今後は表情が豊かでたくさん話す役をやってみたいです(笑)。素晴らしい先輩ばかりなので、できるかぎりたくさんの作品に出演して、一人でもと多くの方と共演したいと思っています。あとパク・チャヌク監督が大好きなんです。最新作の『別れる決心』も面白かったですし、『渇き』も好きなので、いつかご一緒できる機会があるといいなと思います。

 

──撮影現場に必ず持っていくモノやアイテムがあれば教えてください。

 

シン・シア もともと香水が好きで、20~30種類ぐらい持っているんですが、その中でもお気に入りなのが、トム・フォードの香水「ソレイユネージュ」。行き慣れてない撮影現場に行くとき、この爽やかで甘いような匂いを嗅ぐと、気持ちが落ち着くんです。ほかにも、アロマではラベンダーやサンダルウッド、あとヒノキの香りも好きです。

↑シン・シアさんが愛用するトム・フォードの香水「ソレイユネージュ」

 

 

THE WITCH/魔女 -増殖-

5月26日(金)より東京・新宿ピカデリーほか全国ロードショー

(STAFF&CAST)
監督/脚本:パク・フンジョン『新しき世界』
出演:シン・シア、パク・ウンビン『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』、ソ・ウンス『キングメーカー 大統領を作った男』、ソン・ユビン『神と共に 第一章 :罪と罰』、チン・グ『太陽の末裔』、チョ・ミンス『嘆きのピエタ』、イ・ジョンソク『ビッグマウス』、キム・ダミ『梨泰院クラス』

公式HP https://ark-thewitch.com/

【映画「THE WITCH/魔女-増殖-」よりシーン写真

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撮影/中村 功 取材・文/くれい響

松村沙友理「お互いがお互いを理解し合っているような特別な感覚。この仕事の醍醐味なのかな」主演映画「劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ」公開

平尾アウリ氏の累計100万部超えの大人気コミックを実写化した『劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ』が、5月12日(金)より全国公開。昨年放送された連続ドラマに続き、岡山のローカル地下アイドル・ChamJam(チャムジャム)の“推し”に人生のすべてを捧げる“えりぴよ”を演じた松村沙友理さんが乃木坂46卒業後、初となる主演映画の魅力などを語ってくれました。

 

松村沙友理●まつむら・さゆり…1992年8月27日生まれ、大阪府出身。2011年に乃木坂46のメンバーとしてデビュー。2021年にグループ卒業後、『プロミス・シンデレラ』 (TBS系/21)、『農家のミカタ』 (テレビ東京系/21)、『愛しい嘘~優しい闇~』 (テレビ朝日系/22)、『花嫁未満エスケープ』 (テレビ東京系/22)、配信ドラマ『結婚するって、本当ですか』 (22)、『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』(21)、『ずっと独身でいるつもり?』(21)など、ドラマ、映画に多数出演。FODオリジナルドラマ『ショジョ恋。』が現在配信中。Instagram公式HP

 

【松村沙友理さん撮り下ろし写真】

 

作品を観て「さゆりんごを推していた時の気持ちが甦る!」と言ってくださった方も

──今回、連続ドラマから『劇場版』に繋がるプロジェクトということで、意識されたことはありますか?

 

松村 私の中では「連ドラから映画になる」ことで特別に意識したことはありませんでしたが、もともと好きな原作コミックスで、とても人気ということが分かっていたので、「この作品を大切にしたい」「一生懸命やりたい」という気持ちでいっぱいでした。完成した『劇場版』をスクリーンで観た時に、連ドラをテレビで見た時とだいぶ印象が変わることに気付いたのですが、その時に、このプロジェクトの大きさというか、重要さを実感したような気がします。

 

──「ドラマ版」放送時・放送後、周囲の反響はいかがでしたか?

 

松村 乃木坂46の時からずっと私のファンだった皆さんが、すごく喜んでくださいましたね。それで、「さゆりんごを推していた時の気持ちが甦る!」と言ってくださった方も多かったのですが、アイドル時代の私を知らない方が『推し武道』の私を見て、ChamJamにめっちゃハマってくれたりもしたので、それはどこか新鮮な気持ちでした。

 

──えりぴよの役作りについて教えてください。

 

松村 できるだけ、舞菜のことばかり見るようにしていました。怖いぐらいに(笑)。それで一度、舞菜役の伊礼(姫奈)さんに「ずっと見られていて恥ずかしいです」と言われたことがあるんです。それで休憩中に他のオタク役の皆さんが集まってChamJamの話をするんですが、「ライブ中のウチの推しのここがいい!」という話になっても、私全然ついていけないんですよ。舞菜ばっかり見ているから(笑)。あと、えりぴよは舞菜に対しては真摯で一生懸命ですが、それ以外のことに関してはガサツで、いい意味での適当さがあるので、あえて脚を開いてイスに座るとか歩き方とか、自分の私生活から変えていきました。

 

今まで見たことのない『推し武道』を提供できることが楽しみ

──えりぴよと言えば、興奮して鼻血を噴出するシーンも印象的です。

 

松村 撮影全体を通して、一番大変だったのが鼻血だったんです。今だとCG処理をしていていると思われるかもしれませんが、実際に私の鼻の中に血糊を詰めて撮影したんです。それで、私は本番直前まで上を向いていて、「よーい、スタート!」で顔を下げるという方法で撮影しました。そのタイミングがなかなか難しいので、1回につき、30テイクぐらい撮りました。一番時間をかけたような気がします(笑)。

 

──ドラマ版と劇場版を続けて撮られたそうですが、劇場版はオリジナル・ストーリーになっています。

 

松村 連ドラでは原作の自分が好きなシーンを演じられることも嬉しかったですし、本当に原作から飛び出したような、くまささん(ジャンボたかお)と基さん(豊田裕大)と3人一緒に練りながら、和やかな雰囲気で撮っていったことも楽しかったですね。それを踏まえてのオリジナルの劇場版だったので、ファンの方が今まで見たことのない、私も知らなかった『推し武道』をお届けできることが楽しみでした。

──岡山ロケでの思い出も教えてください。

 

松村 かなり長い期間、岡山に滞在しましたが、すごく素敵な街で、ご飯もおいしかったです。「晴れの国」と言われているので、「めっちゃ暑いかも?」と警戒していたのですが、とても過ごしやすい気候でした。あと、撮影には多くの現地の方に協力していただいたのですが、皆さんいい方ばかりで、「今年の桃は出来がいいので必ず食べてくださいね」と、会う人会う人に桃を勧められました(笑)。私もえりぴよのトレードマークであるジャージ姿で、首にタオルを巻いて歩いているのが当たり前だったので、地元の方たちは「あぁ、あのドラマの撮影ですよね」という感じだったと思います。

 

劇場公開と同時に全国のコンビニで発売していただきたいぐらいです(笑)

──劇中でえりぴよが考案する「さーもんぴんくパン」のお味はいかがでしたか?

 

松村 劇中では、私が考えたという設定ですが、めっちゃおいしかったです。サーモンや鮭が好きなので、実際に私が考えても、あんな感じになるんじゃないかと思うぐらいのクオリティの高さでした。劇場公開と同時に、全国のコンビニで発売していただきたいぐらいです(笑)。

 

──松村さんが完成された劇場版をご覧になって感じたことは?

 

松村 ライブ以外のChamJamの出演シーンは、台本では読んでいても、実際には撮影に立ち合っていなかったので、元アイドルとして、1つの作品を見たときに、アイドル側の視点がとても深く描かれているなと思いました。私はえりぴよという役柄上、本当に推しの舞菜のことばかり見るようにしていたのですが、センターにいるれお(中村里帆)の苦悩とか、それぞれのアイドルちゃんがリアルに見えました。それは見てくださる皆さんも感じるのではないでしょうか。特に私とこのメンバーの話が当てはまるというのはないんですが……。

 

乃木坂46は何でもできるすごい子が多くて、天才の集まりみたいなグループ

──松村さんがえりぴよに共感する部分を教えてください。

 

松村 えりぴよは「舞菜のよさを世界中に知ってほしい!」というタイプですが、私も推しができたら、誰かに布教したいというか、「全人類に知らしめたい」タイプですね。私の一番長い推しは、『コードギアス 反逆のルルーシュ』シリーズのルルーシュ。ルル様は、ずっと好きです。魅力はギャップがあるところですが、一番新しい『コードギアス 復活のルルーシュ』は映画館に4回観に行きました。あまりに好きなルル様すぎて、同じ劇場に会いに行っていました(笑)。学生時代はフィギュアや抱き枕などの3Dのルル様を部屋に置いていましたね。

──ChamJamメンバーに共感する部分についても教えてください。

 

松村 乃木坂46は何でもできるすごい子が多くて、天才の集まりみたいなグループだったこともあり、そこを尊重しすぎて、「私には何もない」と思うことが多かったんです。そのことはChamJamちゃんたちに共感できることですし、その葛藤について、愛を持って、ちゃんと描かれている『推し武道』という作品はすごいと思いました。

 

──ちなみに、乃木坂46一期生である松村さんから、ご当地アイドルChamJamはどのように見えますか?

 

松村 私は3次元のアイドル好きから乃木坂46に入ってきたわけではないので、「アイドルはこうあるべきだ!」といった固定概念みたいなものが分からなかったんです。だからこそ、ChamJamちゃんたちの、頑張っているけれどうまくいかないもどかしい気持ちとかも、乃木坂46の初期の頃に重なる部分が多かったと思いますね。なので、原作コミックスを読んでいた時から応援したくなったんです(笑)。

 

どんな役でも挑戦したいという気持ちになりました

──今後、ChamJamにはどのようになってほしいと思いますか?

 

松村 やっぱりタイトルのように、明確な目標があった方がいいなとは思うんですけれど、私個人としてはアイドルちゃんの幸せがすべてなので、最悪日本武道館に行けなくても、それぞれのアイドルちゃんが満足して生きてくれればいいと思います。悩まないで、「自分が一番なんだ!」と自信を持って生きてほしいです。

 

──えりぴよという役柄という出会いは、女優としての松村さんにとって、新境地といえますが、ご自身にとっての心境の変化は?

 

松村 「私は何でも演じられる!」という自信はありませんが、どんな役でも挑戦したいという気持ちになりました。前まではちょっと恐怖心もあったんですが、演じることの楽しさというか、役者さんが演じることを続ける理由みたいなものを自分でも分かってきたことが大きいかもしれません。こんなこと言うのも何ですが、ドラマや映画の現場って、毎日朝から晩までやっていて、めっちゃ大変で(笑)。でも、この現場では舞菜と心が通じ合う瞬間があったりしたんです。あまり話さなくても、お互いがお互いを理解し合っているような特別な感覚。そういう感覚で演じることが、この仕事の醍醐味なのかなと思いました。

 

──松村さんが必ず現場に持っていくモノやアイテムを教えてください。

 

松村 最近はちょっと高級なミカンを持ち歩いています。幼少期から家にダンボールで置いてあったので、自然とミカン好きになり、今は「せとか」を2個ぐらいカバンに入れています。それでお守みたいに持ち歩いているんですが、現場では食べるタイミングを失っています(笑)。

 

劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ

5月12日(金)より新宿バルト9ほか全国公開

 

(STAFF&CAST)
監督:大谷健太郎
原作:平尾アウリ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(COMICリュウWEB/徳間書店)
脚本:本山久美子
主題歌:@onefive「Chance」(avex trax)
出演:松村沙友理
中村里帆 MOMO(@onefive) KANO(@onefive) SOYO(@onefive) GUMI(@onefive) 和田美羽・伊礼姫奈
あかせあかり 片田陽依 西山繭子・豊田裕大、ジャンボたかお(レインボー)

(STORY)
出会いは3年前のおかやま七夕まつり。えりぴよ(松村)は人生で初めてときめいた。ときめきの相手は、ローカル地下アイドルChamJam(チャムジャム)のメンバー、メンカラーがサーモンピンクの舞菜(伊礼)。その日からえりぴよは、収入のすべてを“推し”に注ぎ、自らの服はジャージのみのドルオタになる。今や、古株にして唯一の舞菜推しとして伝説に! そんなえりぴよの推し活仲間は、推し活のために仕事を辞めた、れお(中村)推し古参オタのくまさ(たかお)、空音(MOMO)推しでガチ恋勢の基(豊田)、基の妹でえりぴよに続く舞菜推しになった玲奈(片田)。それぞれの推しをそれぞれの推し方で応援し、充実した日々を送っている。

 

【「劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ」よりシーン写真】

(C)平尾アウリ・徳間書店/「劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会

 

撮影/中田智章 取材・文/くれい響 ヘアメイク/吉田真佐美 スタイリスト/鬼束香奈子 衣装協力/COCO DEAL、HIMIKO、オレフィーチェ

出演時間約2分!ムロツヨシが筒井真理子主演×荻上直子監督の映画「波紋」に特別出演

筒井真理子主演、共演に光石研、磯村勇斗、柄本明、キムラ緑子、木野花、安藤玉恵、江口のりこ、平岩紙を迎え、荻上直子監督がメガホンをとった映画「波紋」が、5月26日(金)公開。本作にムロツヨシが特別出演していることが明らかになり、場面写真とともに解禁された。

(c)2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ

 

今朝も1ミリ違わず砂に波紋を描いている須藤依子(筒井)。庭に作った枯山水の手入れは、依子の毎朝の習慣であった。“緑命会”という水を信仰する新興宗教に傾倒し、日々の祈りと勉強会に勤しみながら、依子はひとり穏やかに暮らしていた。

 

ある日、長いこと失踪したままだった夫、修(光石)が突然帰ってくる。そして震災、老々介護、新興宗教、障害者差別など、世の中に起こっている得体の知れない闇が縮図となって須藤家に現れる。

 

「かもめ食堂」「めがね」「川っぺりムコリッタ」の荻上監督が長年温めてきた本作。須藤家を通して、現代社会の闇や不安と女性の苦悩を淡々と、ソリッドに描き出す。筒井が主人公・須藤依子を演じ、失踪した依子の夫・修役に光石研。磯村勇斗が2人の息子・拓哉を演じる。

 

依子を取り巻く人々として、新興宗教“緑命会”の代表を務める橋本昌子役にキムラ緑子、信者である小笠原ひとみ役の江口のりこと伊藤節子役の平岩紙が絶妙に笑いを呼ぶキャラクターを体現。依子のパート先のスーパーで迷惑な客・門倉太郎役を柄本明、依子と同じスーパーのパート先の清掃員・水木役を木野花、依子の隣人・渡辺美佐江役を安藤玉恵など、日本を代表する俳優陣がそろった。

 

そんな本作にムロツヨシが出演していることが明らかに。ムロは、映画、舞台、ドラマにと話題作の出演が続き、幅広い演技でお茶の間の人気を博し、荻上監督の前作「川っぺりムコリッタ」に続くタッグとなる。本作の出演時間は約2分。一見ではわからない、汚い格好に公園でご飯を食べるムロの登場シーンにも注目だ。

 

作品情報

「波紋」
2023年5月26日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開

出演:筒井真理子
光石研
磯村勇斗/安藤玉恵、江口のりこ、平岩紙、ムロツヨシ
津田絵理奈、花王おさむ
柄本明/木野花、キムラ緑子

監督・脚本:荻上直子

映画「波紋」フィルムパートナーズ(テレビマンユニオン U-NEXT 博報堂DYミュージック&ピクチャーズ 讀賣テレビ放送 イオンエンターテイメント ジャストプロ)
製作幹事・制作プロダクション:テレビマンユニオン
制作協力:キリシマ1945
配給:ショウゲート

hamon-movie.com
Twitter:@hamon_film

(c)2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ

笑わないOL・広瀬すずも猫ムーの前では上機嫌!?かわいさあふれるツーショット公開「水は海に向かって流れる」

広瀬すず主演「水は海に向かって流れる」(6月9日(金)公開)より、広瀬演じるいつも不機嫌なOL・榊さんと飼い猫のミスター・ムーンライト(通称:ムー)を捉えた場面写真と撮影現場でのオフショットが解禁された。

(c)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 (c)田島列島/講談社

 

本作は、2021年に映像化もされた「子供はわかってあげない」で漫画賞を総なめにした田島列島の同名漫画を映画化。過去の出来事から心を閉ざし、「恋愛はしない」と宣言する26歳のOL・榊さんと、高校生の直達。2人を中心に、舞台となるくせ者ぞろいのシェアハウスの日常を描いていく。

 

主演の広瀬は、クールで感情を表に出さない大人の女性・榊千紗を繊細に演じ、新たなステージに挑むことに。そんな榊さんに淡い想いを寄せる高校生・熊沢直達役に抜てきされたのは、「るろうに剣心 最終章 The Final」で明神弥彦、「キングダム」シリーズで主人公・信の幼少時代を演じた大西利空。

 

シェアハウスで暮らすメンバーの中心人物で、直達の叔父・歌川茂道(通称:ニゲミチ先生)役の高良健吾は、ユーモアあふれる脱サラ漫画家を抜群の存在感を発揮。そして、「かがみの孤城」で脚光を浴びた當真あみが、長編実写映画初出演。直達に想いを寄せ、榊さんに対抗心燃やす泉谷楓役をフレッシュに演じる。

 

また、シェアハウスのムード―メーカーともいえる女装の占い師・泉谷には戸塚純貴。さらに勝村政信、北村有起哉、坂井真紀、生瀬勝久らが会話劇を盛り上げる。

 

監督は「そして、バトンは渡された」「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」などヒット作が相次ぐ前田哲。人と人との向き合う過程を優しく描き、心の揺れ動きやあふれ出る感情を丁寧に映し出す。さらに主題歌はスピッツが担当し、本作のために書き下ろされた新曲「ときめきpart1」が、登場人物たちの心情に寄り添い、この物語を一層彩っている。

 

今回解禁されたのは、笑わないOL・榊さん(広瀬)もつい笑みがこぼれる飼い猫ムーとのツーショット。広瀬が飼い猫ムーの頭を優しい顔つきで撫で、そんなムーは気持ちよさそうな顔つきで満足気。オフショットでも広瀬がムーを抱き上げ、にっこりショットを披露している。

 

“いつも不機嫌で笑わないOL”の榊さんも、ムーを目の前につい本音をつぶやいてしまうほど心を許し、素直になれる重要な存在となっているムー。ムーは直達(大西)と楓(當真)をつなげたキーキャラクターでもあるが、ムーがいるところに人が集まるように、シェアハウスの住人たちをつなげる大切な住人でもある。みんなに愛されかわいさあふれるムーを見ていれば、劇中では笑わない役柄の広瀬も満面の笑みを浮かべてしまうのも納得がいく。超貴重なふたりのキュートで癒やされる最強ツーショットに注目だ。

(c)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 (c)田島列島/講談社

 

作品情報

「水は海に向かって流れる」
2023年6月9日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

出演:広瀬すず
大西利空 高良健吾 戸塚純貴 當真あみ/勝村政信
北村有起哉 坂井真紀 生瀬勝久

監督:前田哲
原作:田島列島「水は海に向かって流れる」(講談社「少年マガジンKCDX」刊)
脚本:大島里美
音楽:羽毛田丈史
主題歌:スピッツ「ときめきpart1」(Polydor Records)
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作プロダクション:スタジオブルー
製作:映画「水は海に向かって流れる」製作委員会

公式サイト:https://happinet-phantom.com/mizuumi-movie/
公式Twitter/公式Instagram:@mizuumi_movie

(c)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 (c)田島列島/講談社

ブラッド・ピット、Apple TV+のF1映画のために本物のF2カーで1000時間近くトレーニング!

アップルの動画ストリーミングサービスApple TV+で、ブラッド・ピット氏主演F1映画を制作中であることは、昨年6月に明らかにされていました。監督は『トップガン マーヴェリック』等のジョセフ・コシンスキー氏、プロデューサーは「パイレーツ・オブ・カリビアン」等のジェリー・ブラッカイマー氏という豪華なスタッフが集結しています。

↑Apple TV+

 

この映画でピット氏は引退から復帰して新人達と共に戦うドライバーを演じますが、実際にF2マシンでトレーニングをしていることが明らかになりました。

 

今回のスクープは、フランスの有料テレビ放送局Canal+のジュリアン・フェブロー氏が報じたもの。Twitter上にはピット氏が実際にF2カーで走行する動画が公開されていますが、日本国内から見ることはできません。

 

またフェブロー氏によると(Las Motorsport経由)ピット氏は南仏にあるポール・リカール・サーキットで走行距離1000km近くの実車トレーニングを受けているそうです。このマシンはメルセデスが開発したもので、名ドライバーのルイス・ハミルトン氏も映画のプロデューサーとして関わっているとのこと。

 

また映画の中でピット氏のチームは「Apex(エイペックス)」と呼ばれる一方で、映画自体の名前はまだ決まっていないそうです。

 

ピット氏が本物のF2カーに乗ることは事実ではあるものの、撮影ではF1セッションの合間に英シルバーストーン・サーキットで単独走行を行う予定。他のドライバーと同じコースを走ることはなく、2023年シーズンのF1での実際の映像と合成されると報じられています。

 

さらにダムソン・イドリス氏(人気犯罪ドラマ「スノーフォール」等に出演)も本作のキャストに加わり、ピット氏と共にもう一人のF1ドライバーを演じるそうです。こちらのキャラクターは、ルイス・ハミルトン氏にインスパイアされているとのことです。

 

本作のそれ以上の詳細は未だ不明ですが、制作は順調に進んでいるようであり、近日中に劇場公開やストリーミング配信の日にちなど、続報が期待できそうです。

 

Source:Canal+(Twitter) ,Las Motorsport
via:iMore

『金ロー』「インディ・ジョーンズ」シリーズ最新作公開記念!5月、6月に全4作を放送 第4作は村井国夫による新録音

「インディ・ジョーンズ」シリーズ15年ぶりの最新作「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」が、6月30日(金)に公開。これを記念して『金曜ロードショー』(日本テレビ系 午後9時~)では、5月と6月に「インディ・ジョーンズ」シリーズ4作品が放送される。

 

『金曜ロードショー』が放送を開始したのは、今から38年前の1985年10月4日。記念すべき第1回の放送作品こそ「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」だった。

 

この作品こそ、後に世界的な大ヒットシリーズとなる「インディ・ジョーンズ」フランチャイズの第1作。「スター・ウォーズ」のジョージ・ルーカスが原案と総指揮、「ジョーズ」「未知との遭遇」のスティーヴン・スピルバーグが監督という当代きってのドリーム・チームがタッグを組んだ、冒険活劇の金字塔。ハリソン・フォードが考古学者で冒険家でもある、ジョーンズ博士を演じた。

 

その後、第2作「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」、第3作「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」、第4作「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」が公開。これらすべてのParamount Picturesの映画が世界中で大ヒットを記録し、4作合計の興行収入が20億ドル(約2,800億円)にも及ぶ。

 

音楽はもちろん、ルーカス作品、スピルバーグ作品には欠かせない、グラミー賞25回、アカデミー賞5回、ゴールデングローブ賞4回の受賞に輝く巨匠ジョン・ウィリアムズ。誰もが耳にした事のあるおなじみのテーマ曲に乗り、ハラハラ・ドキドキのアクションが繰り広げられる。

 

今回は、第1作「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」の金曜ロードショーでの初放送から、第3作「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」までインディ役のハリソン・フォードの吹替を担当してきた村井國夫(当時の表記は「村井国夫」)が、特別に第4作「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」の金曜ロードショー・オリジナルの吹替を新録音。第1作~第4作のインディを全て、耳なじみのある村井國夫吹替で楽しむことができる。

「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」TM & (c) 2008, (2023) Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. Used Under Authorization.

 

番組情報

『金曜ロードショー』
日本テレビ系

2023年5月19日(金)午後9時~11時19分 ※25分枠拡大
第1作「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」
2023年5月26日(金)午後9時~11時19分 ※25分枠拡大
第2作「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」
2023年6月23日(金)午後9時~11時29分 ※35分枠拡大
第3作「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」
2023年6月30日(金)午後9時~11時24分 ※30分枠拡大
第4作「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」

TM & (c) 1981, (2023) Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. Used Under Authorization.
TM & (c) 1984, (2023) Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. Used Under Authorization.
TM & (c) 1989, (2023) Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. Used Under Authorization.
TM & (c) 2008, (2023) Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. Used Under Authorization.

『金ロー』最新作公開記念!「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」地上波初放送

「ワイルド・スピード」シリーズ最新作「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」が5月19日(金)に公開されることを記念して、『金曜ロードショー』(日本テレビ系 午後9時~)で、5月12日(金)に「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」が地上波初放送される。

『金曜ロードショー』「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」
© 2020 Universal City Studios Productions LLLP. ALL RIGHTS RESERVED.

 

全世界で累計興行収入9000億円を突破した「ワイルド・スピード」シリーズ。シリーズ1作目の公開から22年も爆走し続け、5月19日には10作目となる最新作「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」が公開。その最新作公開を記念して、2021年公開の「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」が地上波初放送される。

 

「ワイルド・スピード」シリーズといえば、すご腕ドライバー・ドミニクとその仲間たちが、想像の遥か上を行く大迫力のカーアクションを繰り広げる、大人気シリーズ。「ジェットブレイク」は、日本で2021年の洋画No.1ヒットを記録。ロサンゼルス・ロンドン・東京・ドイツのケルンなど、世界中を駆け抜け、タイトル通り、車にジェットエンジンを搭載し、ついに宇宙へ飛び出していく。

 

政府の要人ミスター・ノーバディが襲撃され、その奪還に向け動き出すドミニクとその仲間たち。その前に立ちはだかったのは、ドミニクの実弟・ジェイコブ。二人の間には、父親の事故死に関して、深い因縁があった。ジェイコブの背後には、かつての強敵ですご腕の女性ハッカーでもある、サイファーの影もちらつく。

 

そして世界中を舞台にした「ジェットブレイク」で、「東京」がカギを握る超重要な地点に。キャラクターたちが東京に上陸し、肉弾戦を繰り広げる。なお撮影は東京そっくりに作られたロンドンのセットで行われたそう。

 

また本作のキーパーソンとなるのが、シリーズ3作目にして東京が舞台となった「ワールド・スピードX3 TOKYO DRIFT」の登場人物たち。「TOKYO DRIFT」は、東京・地下の立体駐車場で行われるドリフトレースに、主人公の高校生ショーンが挑む作品で、渋谷のカーチェイスなどド大迫力のシーンも満載。

 

そんな主人公ショーンをはじめとした“東京メンバー”が、15年の時を経て「ジェットブレイク」に登場。彼らは、さらなるスピードを求めジェットエンジン付きの車を作っていて…。

 

また、かつての敵サイファーと対峙する「ワイルド・スピード ICE BREAK」、ハンの“事件”が描かれる「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」ら過去作を見ると、「ジェットブレイク」をより楽しむことができる。各配信サイト、Huluなどで配信中。

 

番組情報

『金曜ロードショー』

「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」

日本テレビ系

2023年5月12日(金)午後9時~11時09分

 

© 2020 Universal City Studios Productions LLLP. ALL RIGHTS RESERVED.

吉岡里帆主演で川上未映子の小説が初映画化 アートディレクター・千原徹也が初監督「アイスクリームフィーバー」23年夏公開

© 2023「アイスクリームフィーバー」製作委員会

 

吉岡里帆主演、モトーラ世理奈、詩羽(水曜日のカンパネラ)、松本まりかが共演を務める映画「アイスクリームフィーバー」が、2023年夏にTOHOシネマズ日比谷ほかで全国公開されることが決定した。

 

原作は川上未映子による短編集「愛の夢とか」(講談社刊)内の収録作「アイスクリーム熱」。近年、ナタリー・ポートマンからも熱い支持を受け、国内外問わず女性の圧倒的共感を得る川上にとって初の映画化作品となる。

 

監督は広告、ファッション、TVドラマ、企業ブランディングなどさまざまなフィールドで活躍するアートディレクター・千原徹也。「映画制作をデザインする」と題し、長年の夢だった「映画を作ること」をアートディレクターの視点から構築し、従来の映画製作のやり方にとらわれない手法で企画立案。本作で監督デビューを果たすことになった。

 

アイスクリーム店のアルバイト・常田菜摘役で主演を務めるのは映画「ハケンアニメ!」、Disney+配信作品『ガンニバル』など、話題作への出演が相次ぐ吉岡里帆。

 

アイスクリーム店の常連客の作家・橋本佐保を演じるのは、ファッションモデルとして活躍する一方、「風の電話」「異動辞令は音楽隊!」などの作品で繊細な存在感を放つモトーラ世理奈。菜摘のアルバイトの後輩・桑島貴子役で、音楽ユニット「水曜日のカンパネラ」のボーカル・詩羽が映画デビューを飾る。

 

そして、アイスクリーム店の近所の銭湯に通う、仕事が生きがいの高嶋優役には「ぜんぶ、ボクのせい」「夜、鳥たちが啼く」など気鋭の監督作品への出演が絶えない松本まりか。

 

映画、TV、音楽、ファッションなど日本のエンターテイメント業界を牽引する魅力的な女優4人のアンサンブルにより、10代から30代の女性4人の“想い”と“人生”が交錯する、新感覚なラブストーリーを展開していく。吉岡らキャスト陣と千原監督のコメントは下記に掲載。

 

コメント

吉岡里帆

アイデアが止まらないアートディレクター千原徹也さんの記念すべき初監督作品ということで、新しい試みたっぷりの面白い現場でした!
モトーラ世理奈ちゃんとたくさん笑い合ったのが一番の思い出。仲良しのスタッフさんや共演者の方も多く、クランクインからチームワークばっちりで改めて参加できて良かったなと感じました。
アートに特化している座組みなこともあり、美術や衣装、細やかな世界観の表現にも注目していただきたいです。アイスクリームが食べたくなりますよ。

 

モトーラ世理奈

千原徹也さんからこの映画のお話を聞いたのは、一昨年「東京デザインが生まれる日」でご一緒した時でした。千原さんの”作る”思いがこもった映画です。私もその一部となれてとてもうれしいです。アイスクリームの冷たくて甘い、きゅ〜っとした気持ちになります。ぜひアイスクリームも食べに行くワクワクした気持ちで見に行ってほしいです。お楽しみに!

 

詩羽(水曜日のカンパネラ)

映画「アイスクリームフィーバー」に桑島貴子役で出演させていただきます、水曜日のカンパネラの詩羽です。
「今度映画撮るから詩羽も出てくださいよ〜」と(千原さんらしい)ラフなお誘いをしていただき、気づいた時にはクランクイン、そしてクランクアップをしていました。
私が演じた貴子は、アイスクリーム屋でアルバイトをする10代後半のまだ怖いものを知らない少女。でも実は”何も知らない”わけではなくて、知っているけど分かっているけど分からないフリをするのが上手で、笑ってごまかすのが得意な少女なんじゃないかなと思っています。私も無敵だと思っていたあのキラキラした学生時代にたくさんの壁にぶつかってきた身だったので、どこかで本心ではなかったりごまかして人一倍自分と対話をする貴子にとても共感する部分が多く、撮影中は演じるというよりも感じたままに貴子として過ごす日々を送ることができました。
千原さんの初監督作品である映画に、私も初演技として参加することができてすごく幸せです。映画の中では初めてのダンスにも挑戦させていただきました。
「アイスクリームフィーバー」を通し、わたし詩羽の新たな一面をたくさん感じて楽しんでいただけたらうれしいです。

 

松本まりか

こんな自由な発想で作る映画、参加しないなんて選択肢があるでしょうか?

千原さんからあふれ続ける、多様多彩なアイデアクリエイティブ、そして情熱。台本に記された監督の、この作品への突き刺さるような序文を読み、もうすでに心は決まっていました。

これまでの概念を壊し
新しく面白い挑戦をしよう
演技とはいえない演技を楽しもう
転んだっていいじゃん
分からないものを否定するのではなく
楽しもう

ファッションとデザインと映画

映画を越えて広がっていく景色

「異物こそ愛ス」

SHIBUYAのニューカルチャーがここからまたひとつ誕生するんじゃないかと、わくわくしながら絶賛撮影中です♪
お楽しみに〜

 

千原徹也監督

「映画制作をデザインする」と題し、企画を立てたのは、もう3年半前のことです。
夢だった映画監督をデザインという視点から構築し、スタッフ、キャスト、制作方法、宣伝方法まで今までにないやり方を目指して、できた映画です。

内容も、感じたことのない異色のラブストーリーになっています。
複雑に絡み合う時間軸や心情は、少々難解かもしれませんがそれぞれの解釈で楽しんでいただけたらと思います。

僕は、デザインの力で映画は変わると思っています。
たくさんの人の力でここまできました。
公開が本当に楽しみです。

 

作品情報

「アイスクリームフィーバー」
2023年夏 TOHOシネマズ 日比谷 ほか全国ロードショー

吉岡里帆
モトーラ世理奈 詩羽(水曜日のカンパネラ)/松本まりか

監督:千原徹也
原案:川上未映子「アイスクリーム熱」(『愛の夢とか』講談社刊収録)
エグゼクティブプロデューサー:千原徹也、山本正典、木滝和幸
プロデューサー:勝俣円、塚原元彦 宣伝プロデューサー:小口心平
脚本:清水匡 音楽:田中知之 撮影:今城純
制作:れもんらいふ 制作協力:DASH、doors  配給:パルコ

© 2023「アイスクリームフィーバー」製作委員会

 

新谷ゆづみ「よりリアリティーを感じながら、ぬいサーの一員として演じることができました」映画「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」

繊細な感性で話題作を生み続ける大前粟生氏の小説を初めて映画化した『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』が、4月14日(金)より全国公開。ぬいぐるみに話しかける「ぬいぐるみサークル」に所属する女子大生・白城を演じる新谷ゆづみさんが、「いろいろと考えさせられた」という役作りや、女優としての今後の展望・目標について語ってくれました。

 

新谷ゆづみ●しんたに・ゆづみ…2003年7月20日生まれ。和歌山県出身。最近の主な出演作に連続ドラマW -30「異世界居酒屋『のぶ』Season3~皇帝とオイリアの王女編~」(WOWOW)、ZIP!朝ドラマ「パパとなっちゃんのお弁当」など。映画「わたしの見ている世界が全て」が公開中。

【新谷ゆずみさん撮り下ろし写真】

 

白城は物事を平等に見ることができるし、優しいけれど、そう見えないクールな部分も

──原作・脚本を読んだときの感想は?

 

新谷 私が演じる白城は、ぬいぐるみサークル(以下、ぬいサー)の七森(細田佳央太)や麦戸ちゃん(駒井 蓮)たちと比べると、ちょっと大人びている印象が強かったです。そのとき、私はギリギリ高校生で、「役作り、どうしよう?」と思いましたし、金子(由里奈)監督からも、「白城はとても重要なキャラクター」と言われていたので、少しプレッシャーはありました。

 

──大人っぽいと感じた白城を、さらにどのように捉え、どう演じようと思われましたか?

 

新谷 物事を平等に見ることができるし、とても優しいけれど、そう見えないクールな部分もある。それは物事を客観視できていたり、世間に対して、ちょっと諦めている部分もあるからだと思うんです。あと、七森や麦戸ちゃんとは違う世界を知っているし、物事の捉え方や受け取り方も、優しさのかたちも違う。白城自身も、ぬいサーに入らなければ、彼らと交わることはなかったし、仮に交わったとしても深く関わることがない関係性だと思いましたし、その微妙な雰囲気をどのように出していこうかと考えました。

 

──彼女は、ぬいサーだけでなく、イベントサークルと兼サー(兼部)しています。

 

新谷 一般的な大学生で、どちらかといえば陽キャ。そんな白城に共感するお客さんの方が多いと思ったので、そこも心掛けて演じようと思いました。白城は、ぬいサーに入ることで、イベサーと違う世界を見たかっただろうし、どこかで、ぬいサーのみんながうらやましいと思う部分もあると思うんですね。イベサーでのストレスや悩みを抱えていたことも、「ぬいサーにいたい!」と思う理由ではないでしょうか。

 

──ちなみに、白城はぬいサー内で、唯一ぬいぐるみに話しかけない部員です。

 

新谷 白城なりの理由があるとは思いますが、そんな異質なことすらも、何も言わずに受け入れてくれる、ぬいサーは、どこまでも優しいんだなと感激しました。だからこそ、白城も改めて「この人たちとちゃんと向き合いたい」と思ったんだと思います。

 

金子監督は私たちのことを考えて意見してくださり、ものすごく優しかったです

──ぬいサーメンバーの雰囲気、金子監督の演出はいかがでしたか?

 

新谷 ぬいサーの皆さんとは、台本読み合わせのときから、何度かお会いしましたが、わちゃわちゃした雰囲気にもならず、その後も個人個人の気持ちを深く知りすぎないラインをキープしながら、お互いやっていました。みんな意外と人見知りだったりするのかな? 金子監督は、自分でぬいぐるみを作って現場に持ってくるぐらい気持ちが入られていたので、とても説得力のある演出でした。いろんな意味で、妥協がない方なのですが、言い方だけでなく、私たちのことを考えて意見してくださり、ものすごく優しかったです。

 

──たくさんのぬいぐるみに囲まれた、ぬいサーの部室はいかがでした?

 

新谷 大学のシーンは、立命館大学の校内で撮ったんですが、普通に通っている学生さんもいるなか、その片隅にある本当の部室にたくさんのぬいぐるみを配置して撮影したんです。「わぁ、こんなお部屋があるんだ!」と興奮しました。美術さんが用意してくださったものもあれば、いろんな人のお家にあったものをかき集めているので、役者の私物もあるんです。私は持っていかなかったですけど……。よりリアリティーを感じながら、ぬいサーの一員として演じることができました。

 

──撮影中に苦労されたシーンや印象的だったシーンは?

 

新谷 七森とぶつかり合うシーンですね。お互いぶつかり合うけれども、それは真逆にいた2人がしっかり向き合った証拠じゃないかと。だからこそ、2人の言動として、表現として、すごく大事なシーンだと思いました。なので、時間をかけて、何度もやらせてもらいました。

 

──京都ロケの思い出は?

 

新谷 京都のホテルに宿泊しながらの撮影だったので、そういうところで生まれた絆はあったかもしれません。さすがに、みんなで食べに行くことができなかったのですが、撮影の合間に一人でご飯屋さんにも行きました。佳央太さんが「おいしい鰻を食べに行った」と聞いていたので、そのお店に行ったら、休業日だったんです。それで有名なラーメン屋さんに行って、さっぱりしておいしい醤油ラーメンを食べました。

 

──完成した作品を観たときの感想は?

 

新谷 劇中に流れる音楽や効果音がとてもポップなのに、どこか切なさを感じました。あと、何度か出てくるぬいぐるみ目線のカットを観ることで、ぬいぐるみの方にも感情移入しちゃったりして(笑)。なかなかできない体験ですし、それがこの映画ならではの特色や面白さだと思いました。

 

素敵な人間性も含めてずっと吉高由里子さんに憧れています

──『麻希のいる世界』『やがて海へと届く』など、2022年は女優としての新谷さんにとって大きな転機となった一年だったと思います。それを経ての本作は、どんな一作になりましたか?

 

新谷 原作を読んだときからいろいろと考えさせられ、役者としてもそうですが、人としてもすごく成長できる内容の作品に出会えたと思っています。それは私自身、前から望んでいたことですし、この作品を観た誰かに何かを伝えられることができたらいいなとも思います。あと、同じ事務所ということもあり、七森役の佳央太さんとは小学生のときから同じレッスンを受けるような知り合いだったんです。今回やっと共演できたのですが、このタイミングでご一緒できて本当に良かったです。

 

──今年20歳になり、来年デビュー10周年を迎えるなか、今後の展望・目標は?

 

新谷 もうそんなに経つんですね! お仕事をしつつ、とにかく人間として成長したいです。あと、年齢を重ねるごとに、吸収できるものを着実に吸収しつつ、それを作品に反映できたらと思っています。これからは学生だけでなく、いろんな職業の役をやっていくと思うので、とても楽しみです。素敵な人間性も含めて、ずっと吉高由里子さんに憧れていて、それは変わりませんね。

 

──これまで大人っぽい役柄を演じることが多かったですが、素の新谷さんは?

 

新谷 私、三人姉妹の末っ子なんです。だから、家族の前では甘えたがりです。あと、ちょっと頑固かもしれないし、お姉ちゃんがお母さんに怒られている姿を見て育っているので、「これはしないようにしよう!」とか、要領の良さというか、ずる賢い部分はあるかもしれません(笑)。

 

──撮影現場などに、常に持っていくモノやグッズがありましたら教えてください。

 

新谷 役について以外も、やりたいと思ったことや次の日の予定など、思いついたものをすぐ書き込めるよう、ペンとノートは必ず持っています。ずっと使っているのは、書きやすさよりも柔らかさ重視のシャープペン。ノートはいろんなものを使ってきたんですが、2年前に新潮社さんの「マイブック」に出会って、その使いやすさが気に入っています。2年間で、3冊ぐらいのペースですね。あと、ネロリの匂いをする香水とか、いい匂いがするものも好きです。

 

 

(C)映画「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

4月14日(金)より新宿武蔵野館、渋谷 ホワイト シネクイントほかロードショー
4月7日(金)より京都シネマ、京都みなみ会館にて先行公開

(STAFF&CAST)
監督:金子由里奈
原作:大前粟生「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」(河出書房新社 刊)
脚本:金子鈴幸、金子由里奈
出演:細田佳央太、駒井 蓮
新谷ゆづみ、細川 岳、真魚、上大迫祐希、若杉 凩、
天野はな、小日向星一、宮﨑 優、門田宗大、石本径代、安光隆太郎

【映画「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」よりシーン写真】

(C)映画「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」

 

撮影/金井尭子 取材・文/くれい響 スタイリング/世良 啓 ヘアメイク/坂本志穂 衣装協力/ToU I ToU SERAN,Fumiku

『雑魚どもよ、大志を抱け!』公開! 夫婦タッグで成し遂げた足立 紳が初めて作る「万人に観て欲しい作品」とは?

GetNavi webで「後ろ向きで進む」を連載中の足立紳監督の最新作『雑魚どもよ、大志を抱け!』の公開が始まりました。今回は、プロデューサーを務めた奥様の晃子さんとともに本作の魅力や夫婦の共同作業についてじっくりうかがいました!

 

(構成・執筆:奈落一騎)

足立紳(あだち・しん)1972年鳥取県生まれ。日本映画学校(現・日本映画大学)卒業後、相米慎二に師事。助監督、演劇活動などを経て、2015年に『百円の恋』で第39回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。2019年の東京国際映画祭で『喜劇 愛妻物語』が最優秀脚本賞を受賞。映画やドラマのほか、小説も多数手掛ける。2023年の連続テレビ小説『ブギウギ』の脚本を担当。/●足立晃子(あだち・あきこ) 1976年東京都生まれ。成城大学出身。学生時代に出た映画の撮影現場で助監督をしていた足立紳と出会う。大学卒業後、映画配給会社、プロレス団体勤務後、2003年に足立紳と結婚。夫と二人の子どもとの暮らしを経済と精神の両面で支え続ける。映画『喜劇 愛妻物語』小説『それでも俺は、妻としたい』のヒロイン・チカのモデル。「雑魚どもよ、大志を抱け!」では初めてプロデューサーとして携わる。

 

痛いほどリアルな子どもたちの世界

――この映画では、子どもたちの世界が痛いほどリアルに描かれていますね。

 

足立紳 ありがとうございます。

 

――主人公グループの1人である戸梶元太(トカゲ)の親が新興宗教にはまっていたり、そのトカゲが皮膚病でいつも体掻いていたり、「ああ、こういう奴いたな」って。さらに、そういったキャラクター設定だけでなく、トカゲは主人公も含めた仲間グループによってイジメから守られているんだけど、仲間内ではそこまで気を遣われているわけではなく、グループ内では一番下のお豆というか、パシリになっているといった子ども社会の力学も、とてもリアルでした。

 

足立紳 トカゲは実際、自分の子ども時代に身の回りにいた奴がモデルです。ほぼほぼ、そのまんま(笑)。だから、本人が映画を観たら、気づくかもしれない。他の子どもたちも、わりと実在の連中がモデルです。主人公の親友である隆造も、モデルがいます。こいつは、イジメられっ子を、すっと庇ったりとかできて、本当にかっこいい奴だった。俺は秘かに憧れていたんですよね。

 

足立晃子 隆造の話は、昔からよくしていたよね。

 

――映画を観た人は少なくとも男性なら、登場する子どもたちのなかに「ああ自分はこいつだったな」と思い当たるのが誰か1人はいると思います。

(C)2022『雑魚どもよ、大志を抱け!』製作委員会

 

足立晃子 「こーいう子、いたなー」と思うのではないかと思います。

 

――あと、子どもたちが感じる「気まずさ」を丁寧に描いていますよね。例えば、主人公の瞬が新しくできた友達の家に遊びに行こうとしたとき、前からの友達である隆造にバッタリ会っちゃったときの気まずさとか、友達との塾の帰りに親と会っちゃって、友達の前で親がベラベラ喋りだしちゃったときの気まずさとか。自分の子ども時代を振り返っても、子どもって大人以上にいろんな「気まずさ」を感じていると思うんですよ。

 

足立紳 そうなんですよね。ああいう気まずさみたいなものって、子どもが主人公の映画でも、わりと無視されがちなんですが、じつは子どものころ、あの辺のことを一番感じていたんだよなという。いま言ってくださったように、瞬は隆造とマブダチだったけど、その隆造と距離ができちゃったから、仕方なく新しい友達のほうに行こうとしている日に限って隆造が家に来ちゃって、すぐには別の友だちの家に行くとも言えず、ゴニュゴニョしちゃったり。しかも隆造は隆造で前の日に父親に殴られて顔に痣があったり。

 

――その間の悪さの絶妙さ(笑)。

 

足立紳 そういった子どもたちの小さな気持ちの揺れは、この映画のなかで積み重ねたいと思っていました。

 

――子どもが主人公の映画で、もっとわかりやすく辛い状況とか、悲惨な状況が描かれることはよくありますが、こういった微妙な気まずさは、あまり描かれないですね。

 

足立紳 そういうところを観てもらえると嬉しいですね。それと、この映画の冒頭20分くらいって、子どもたちがイタズラして逃げる、の繰り返しじゃないですか。自分が小学生のころって、逃げるって行為が楽しくてしょうがなかったんですよ。逃げるという行為をしたいがために、何か悪いことをする。

 

――スカートめくりとか、ピンポン・ダッシュとか(笑)。

 

足立紳 それって、アメリカン・ニューシネマみたいな「自由を求めて」といった、かっこいいものでは全然ないんですけど(笑)。

 

――犬っころが駆け回っているのに近いんでしょうね。ある種の運動衝動の発散というか。

 

足立紳 そうなんでしょうね。犬っころが走り回るのって目的はなくて、ひたすらに走りたいからだけじゃないですか。でも、意外とそういう子どもの映画ってないなって昔から思っていて、この映画ではその感覚は出したかったんですよ。だから、映画のなかで子どもたちが、やたら走っているシーンが多い。仰ってくださったように、子どもが悲惨な状況にいてどうこうみたいな映画は多いですけど、そうじゃなくて、犬が走っているのと同じような爽快感のある映画を観たいという思いがずっと自分にはありましたね。

 

――これまでの足立監督の作品では、「セックス」というテーマが大きくありましたが、今作では直接的な「性」の要素はかなり控えめですね。それは、主人公たちが小学生だからということですか。

 

足立紳 それはありますね。ただ、主人公たちは小学校5、6年生なんで、その年代の子どもが、自分の恋愛対象が異性なのか同性なのかの、まだふわふわしているみたいなニュアンスは出したかった。

 

――ああ、そういう場面はありますね。確かに、そのくらいの年齢の子どもって、当然個人差はありますが、まだ性が未分化で揺れていますからね。

 

足立紳 主人公の瞬は実際、まだ女の子より、同性の隆造に対して恋愛感情みたいのがある。だから、男の子たちのなかに女の子を入れてふわふわさせるのは今回はやめようと思って。そういう話ではないので、「性」の要素は彼らのなかで見え隠れすればいいやって。

 

半径5メートルの映画と半径5000キロメートルの映画

――作品に登場する子どもたちは、実際に足立監督の身の回りにいた連中がモデルということですが、足立監督の作品は本作だけでなく、過去の作品も実体験が基になっていることが多いですよね。そのため、私小説的に見られるところもあると思います。それについて、ご自身ではどう思われていますか。

 

足立紳 そこは、どう観られてもいいですね。ただ、小説には私小説という分野があるのに、映画って、いまだに自分の実体験や身の回りのことを描くのはダメという風潮があるんですよ。「そこから抜け出したところが勝負だろう」みたいなことはよく言われます。

 

足立晃子 「半径5メートルのことしか描いていない」って、よく言われるよね。この人、それがコンプレックスなんです。前作の『喜劇 愛妻物語』(20年)でもそんなふうに言われたし。

 

足立紳 『喜劇 愛妻物語』は、ほぼ本当にあったことです(笑)。

 

足立晃子 それは違うでしょう!

 

――まぁ、もしすべて実体験が基になっていたとしても、作品にした瞬間に、それは「事実」とは違うものになりますよね。結局、色んな要素を組み替えているわけだから。

 

足立紳 それはそうです。色んなことを混ぜたりもしていますしね。それに、確かに『雑魚どもよ、大志を抱け!』も半径5メートルの話かもしれないけど、俺以外に半径5000キロメートルの映画を作っている人は世界中にウジャウジャいるから、半径5メートルの映画だけ作っている人がいてもいいと思いますけどね(笑)。もちろん、両方やれたら一番いいけど。自分も半径5000キロメートルの映画も撮ってみたいし、ヒマラヤで雪男を探し続けている人のシナリオもあるけど、そんな大作映画の予算はおりないので作る機会がないだけです(笑)。

 

(C)2022『雑魚どもよ、大志を抱け!』製作委員会

 

――昭和の後期に子ども時代を過ごした足立監督の実体験がベースになっているということでいえば、出演している平成・令和世代の若い俳優さんたちとのジェネレーション・ギャップみたいなものは感じましたか。

 

足立紳 それが、あまりなかったんですよね。出演してくれた子どもたちと長期間一緒に過ごして、そういう経験は初めてだったので、どんな感じかなと思っていたけど、自分たちの子どものころとあんまり変わんないなと感じた。

 

――スマホをもっていたり、服装はこじゃれていても、「気まずさ」の感じ方や、グループ内のバワーバランスの感じなんかは、いまの子も昔と変わらない。

 

足立紳 ただ、ひとつ思ったのは、これは基本的にはいいことなんですけど、我々のころよりは人を差別するとか、そういう意識は薄い気がしました。それが、「差別はダメだ」って教育が根づいたためなのか、自分たちのころより人間関係が希薄だからそうなのかはわからないんですけど。

 

――トカゲみたいな子に対して、「汚ねえなぁ、近づくなよ」とは、誰も面と向かっては言わない。

 

足立紳 うん、そういう露骨な排除をしない。いまの子はクラスに外国人とかも2、3人いるから、色んな人を受け入れることに慣れているのかもしれないですね。でも、この映画のなかに母子家庭の親子だけが入れる母子寮って出てくるじゃないですか。昔は、「あそこは母子寮」ってすぐにわかる形だったんですけど、いまは個人情報の問題とかもあって、わからないようにしている。それは、わかりやすい差別がなくなるという意味ではいいことでもあるんでしょうけど、同時に助けづらくもなっているんじゃないかという気もします。

 

――社会全体が表面上はクリーンに、デオドラントになっているぶん、余計に差別とか見えづらくなっている気はしますね。「ないこと」にされているというか。

 

足立紳 直接的な差別が減ったというのは、本当はいいことなんだけど、一瞬、「あれ?」って立ち止まってしまう違和感はあります。「見えないもの=ない」という空気は感じます。

 

――世代の話でいうと、昭和の時代の男子の世界って、日常的に暴力があったじゃないですか。そこで腰が引けちゃうと、クラスのなかでポジションがどんどん下がっちゃうから、ある面では毎日サバイバルでヒリヒリしていた(笑)。それは、この映画でもよく描かれていますが、その辺り女性は観てどう感じるんでしょうね。

 

足立紳 でも、わりと女の人から「あの子たち、本当に一生懸命生きていますね」とか、熱い感想が返ってくることが多いんですよ。

 

足立晃子 共感ではなくて、「このワールドが好き」ってことかもしれないですけどね。もしくは「人が人を一生懸命思う気持ち」に胸が苦しくなるというか。

 

亡き師である相米慎二監督と『がんばれ! ベアーズ』

――今作の原作である小説『弱虫日記』(足立紳・著/講談社文庫)は、足立監督の出身地である鳥取県が舞台ですが、映画は岐阜県飛騨市で撮影していますね。

 

足立紳 鳥取は田舎のわりに、俺が生まれ育ったころの風景がほとんど残っていないんですよ。ショッピング・モールが建っちゃったりとか。だから、どこか撮れるところはないかないということで色々ロケハンして、そのなかで飛騨市が俺の生まれ育った町と空気感が似ていたんです。あと、本当に余計なものが全然建っていない。これなら、「あれが映らないように、これが映らないように」とかカメラの位置や角度に気を回す必要がなく、町中で好きにカメラをぶん回して撮れるなと思って。

 

――じゃあ、あの町並みはセット的なものではなく、あのまんまなんですか。

 

足立紳 あのまんまです。出てくる駄菓子屋も本物の駄菓子屋だし。

 

――映画では、原作にないトンネルとか線路とかが重要なモチーフとして出てきますが、それは飛騨市で撮影することが決まってから加えられた要素なんですか。

 

足立紳 そうですね。あれも、ロケハンに行って見つけたもので、いいなと思って、シナリオに書きこんでいった。

 

――そうやって現場で新しい材料が入って、シナリオが膨らむのは楽しいですよね。

 

足立紳 そうなんですよね。シナリオに書いてあったことでも、普段は実際に現場に行くと撮影が難しいとかの理由でどんどん削っていくことのほうが多いんですが、今回は逆に膨らんだのはよかったです。

 

――表層的な話ですが、トンネルとか線路とか出てくる子どもたちの映画という点では、『スタンド・バイ・ミー』(米/86年)は少し意識しましたか。

 

足立紳 原作でも『スタンド・バイ・ミー』には触れていますし、隆造はリバーフェニックスとか意識はしましたね。ただ、俺自身は『スタンド・バイ・ミー』って、封切り当時は観てもよくわからなかったんですよ。あれ、大人向けの映画ですよね。当時は『グニーズ』(米/85年)みたいな映画かと思って観に行ったら、冒険少ないなって(笑)。なのでその間を狙いました。

(C)2022『雑魚どもよ、大志を抱け!』製作委員会

 

――足立監督というと、亡くなった相米慎二監督の弟子だったという経歴もあって、その影響を言われることも多いと思います。ご自身では、どう感じていますか。

 

足立紳 正直言えばないですよね(笑)。「長回しは相米監督の影響で」とかよく言われますけど、長回しなんて俺だけじゃなく色んな監督がやっていますし。ただ、本作に関しては相米監督の『ションベン・ライダー』(83年)とかの長回しで子どもたちを追いかけている、そのシーンを見ているだけでワクワクする、そういった感じをやってみたいというのはありました。でも、子どもの描き方自体に関しては全然影響はないというか、影響を受けるのが無理です。相米監督は本当に言葉にならないことを映画にしようとしていた。だから、相米監督の映画って子どもが観たって、よくわからないと思うんですよ。俺はどっちかっていうと、わかりやすく子どもが観てもワクワクできるものを目指して作っていますね。

 

――相米監督は視線がサディスティックなところが面白いですけど、足立監督はもっと視線が優しいですよね。映画の肌合いが全然違う。ある意味、本作は少年野球を描いた『がんばれ! ベアーズ』(米/76年)の延長線上にある作品のような気はします。

 

足立紳 ホント、子どもの映画に関しては、『がんばれ! ベアーズ』が自分のなかでは相当傑作だと思っていて、あれって「ダメチームが頑張って勝ちましたみたいな映画」って語られかたをよくしますけど、一番面白いところは、子どもたちがグラウンドでワチャワチャしている感じなんですよね。子どもたちが野球をしているシーンが、奇跡のように本当に野球しているところを撮っている感じで。下手なガキを集めてきて、野球やってろって言って、それを大人がただ撮っているという。野球やっているんだかやっていないんだか、あの感じってほかにないですね。あれ以降、ああいう映画は観たことがないです。

 

妻として、プロデューサーとして、二重のパートナー

――今作では奥様の晃子さんがプロデューサーとしてクレジットされていますが、どのような経緯でプロデューサーを務めることになったのですか。

 

足立晃子 この作品に関しては、最初はシナリオの形で、当時は『悪童』というタイトルだったんですけど、20数年前、足立が26、27歳ぐらいのときに書いて、それが相米さんに褒められたんですよね。私は手書きの分厚い脚本を読ませてもらったんですけど、凄い面白いと思ったし、足立は相米さんに褒められてメチャクチャ喜んでいた。ところが、足立はそれから37歳ぐらいまでの10年間、映画として実現する目途もないのに、延々と『悪童』を手直ししたり、それだけをプロデューサーの人に見せ続けるんです。

 

足立紳 つまり、相米さんに褒められたから離れられなくなっちゃった(笑)。

 

足立晃子 完全に固執ですよね。呪縛というか。最初のうちは「頑張ってんじゃん」と思っていたんですけど、私も社会人になって、結婚して、妊娠して、だんだん「これはヤバイぞ」と思って(苦笑)。「いい加減『悪童』から足を洗わないと、あなたは一歩も踏み出せないから、もうその脚本から離れろ」って言うようになった。それで私の産後、足立が書いたシナリオの『百円の恋』(14年)が賞を獲って、映画化されるんですけど、そこからちょっとずつ仕事が増えるようになって。で、ネタがあるからって足立はまた「悪童」を色々営業していたんですけど、「子供の話は興行的に難しい」とか言われて全然企画が成立しなくて……で、少しだけ小金もできたから、もう『悪童』は低予算の自主制作でやろうかという話になったんです。

 

――ああ、最初は自主制作映画の予定だったんですね。

 

足立晃子 そうなんです。でも、手持ちの資金だけでは当然撮れないので、色々相談して、監督デビュー作の時にお世話になった坂井正徳プロデューサーや狩野善則さんと、『百円の恋』からお世話になっている佐藤現プロデューサーが協力してくれることになりました。ウチも子どもの学資保険解約して出資しました。そういった経緯で、私もプロデューサーの1人ということになったんです。

 

――プロデューサーとして具体的には、どのような仕事をされたんですか。

 

足立晃子 坂井さんと現さんに色々教わりながら、オーディションやクラインクイン3か月前くらいからリハーサルなど、ずっと一緒に携わらせて頂きました。撮影が始まってからは、小学生から中学生くらいの子ども7人(時に明軍団や政ちゃん軍団、正太郎の姉チームもいて多くなりましたが)が、雪深い飛騨の山奥の山小屋で1ヶか月弱の合宿生活だったんですけど、まずコロナを出したら完全に撮影が止まっちゃうプレッシャーがあったので、子供たちの体調管理には本当に気を付けました。早寝早起きや、大部屋の換気、掃除、洗濯、夜、お菓子&カップラーメンをたべさせないようにとか、フルーツ食べさせるとか。3日に1回抗原検査を受けてもらって。

子どもたちは集まるとなかなか寝ないから毎晩「早く寝てーー!!寝てーー!!」と怒ってました。なんだか寮母さんみたいな気分でしたね(笑)。

あと坂井さん、現さんに聞いて文化庁の助成金も申請しました。無事申請が通ったので、バリアフリーの助成も出たのでそれも勉強させて頂きました。足立の監督作は音声ガイドも字幕もついたことがなかったので、無事完成して嬉しかったです 。

 

――夫の作品をプロデュースするということで、夫婦だからやりやすい部分、やりにくい部分はありましたか。

 

足立晃子 夫婦だから、意見は言いやすかったです。これまでも彼のシナリオには必ず意見は言っていたんですが、今回は編集から音楽まですべて立ち会ったので、あらゆる面で意見が言えたのは良かったです。プロデューサーに入ると、宣伝のことも沢山打合せ出来て聞けるので、とても勉強になりました。やりにくかったのは、足立は家庭ではポンコツなのに、現場に行ったら一応、監督なので、「監督」として持ち上げなきゃいけないじゃないですか。それが、ストレスだった(苦笑)。

 

――妻ということで、監督とスタッフ・キャストのあいだのクッション役は周囲から期待されたんじゃないですか。

 

足立晃子 それは凄い気を遣いました。スタッフやキャストの方も直接監督には言いづらいことも多いだろうから、みんなの意見や不満をそれとなく探ったり。足立も自分が言うとみんな言うことをきいちゃうかもだからって、スタッフさんの本音を探ってみたり。ちゃんとクッションになっていたかはわからないですけど、そうなろうとは務めていました。

 

――それは夫婦だからこそ、できるところはありますよね。こういう言い方をすると足立さん嫌がるとか、喜ぶとかもわかっているし。

 

足立晃子 そうです、仰るとおりです。

 

――夫である監督の立場から、奥さんがプロデューサーというのはどうでしたか。

 

足立紳 『喜劇 愛妻物語』も、ほとんど一緒に作っていたような感覚なんですよ。シナリオもそうだし、ワンシーン、ワンシーン、奥さんと本読みをしながら作っていったようなところもあった。撮影現場も自宅だったし。それに、昔から彼女にはプロットの段階から読んでもらって、そこで意見をもらって、それをシナリオにして、プロデューサーに出す前に、もう1回彼女に読んでもらって、それを直したものを第一稿として提出していた。だから、今回改めて一緒にやっているという感覚はとくになかったですね。実際は前からの延長線上で、今回、クレジットとして初めて名前が載っただけというか。

 

初めて「万人が楽しめるものを」という思いで撮った

――晃子さんは30年近く足立さんとはプライベートでのパートナーであると同時に、ある種、創作面でも長年のパートナーですよね。そんな晃子さんから見て、足立作品の魅力はどういうところにありますか。

 

足立晃子 夫としての足立本人はあれですけど(苦笑)、作品はずっといいと思っているんですよね。夫バカみたいで恥ずかしいですけど。「セリフがいい」というのはよく言われるんですけど、それ以外にも私は足立の描くキャラクターが好きで、世間的にはみっともないとかダメと言われがちな人をメインにもってくるところも好きだし、結局、その人たちが色んなことを抱えて、最終的に心にフタをしていたことがはずれて爆発するんですね。それが、私は好き。

 

――妻として、あるいはプロデューサーとして、今後、足立監督にどういう作品を作って欲しいですか。

 

足立晃子 私は足立は巧みな構成とか斬新な設定での勝負よりも、人を描くのがうまいと思っているから、テレビドラマの『渡る世間は鬼ばかり』や『北の国から』じゃないですけど、長期的な家族物をやったら面白いんじゃないかなと思っています。

 

足立紳 『渡る世間は鬼ばかり』って、見たことはないけど(笑)。

 

足立晃子 そうじゃなくて、長期間にわたる家族物を撮って欲しいという意味。あと、中年老年の恋愛もの。

 

――個人的には、「うまくいきすぎないこと」や「解決しきれないこと」がつねに残っているのが足立作品の特徴であり、魅力だと感じています。その辺は、意識していますか。

 

足立紳 昔から映画を観ていて、うまくいっている主人公、あるいは途中までダメでも最後はうまくいっちゃった主人公を見ると、自分が置いていかれちゃった感じがするんですよ。スクリーンの向こうの人たちはうまくいっちゃったけど、客席の俺は現実に戻らないといけない。だから、そういう作品には背中を全然押されない。それよりも、グチャグチャで終わっちゃったけど、こいつもグチャグチャななか生きて来たから、俺もまた明日からも頑張るしかないなみたいな感覚。そういう意味では、きれいに終わるものが好きではないというか、本当は終わりようがないだろうと思いますけどね。もちろん、ハッピーエンドの映画もあっていいんですが。

(C)2022『雑魚どもよ、大志を抱け!』製作委員会

 

――ただ、本作は足立さんの作品のなかでは、比較的「救い」の分量が多いですよね。もちろん、子どもたちの家庭環境とか、個々が抱えている問題は、実際にはほとんど何にも解決していないんですけど、ラストはちょっとだけファンタジーがある。それは、広く子どもに観て欲しいと思ったからですか。

 

足立紳 それはそうなんですよね。この話って、普通に考えると最後はバッドエンドになっちゃうと思うんですが、それを観ても、子どもがどういう風に捉えていいかわかんないんじゃないかと思って、ラストはああいう形にした。だから、やはり観る子どものことを考えたというのはありますね。これまでみたいに、「別に子どもに観てもらいたいと思ってねぇし」って考えていたら、もうちょっと苦い終わり方だったかもしれない。『雑魚どもよ、大志を抱け!』は、自分のなかでは、ほぼ初めて「万人が楽しめるものを」という思いで撮りました。なので、もちろん大人にも観て欲しいですけど、いまの子どもが観たらどう感じるかな、どういう反応なんだろうというのは純粋に知りたいと思っているので、ぜひ子どもたちに観て欲しいですね。

 

【information】

(C)2022『雑魚どもよ、大志を抱け!』製作委員会

雑魚どもよ、大志を抱け!

3月24日(金)全国公開

(STAFF&CAST)
監督:足立 紳
原作:足立 紳「弱虫日記」(講談社文庫)
脚本:松本 稔、足立 紳
出演:池川侑希弥(Boys be/関西ジャニーズJr.)、田代 輝、白石葵一、松藤史恩、岩田 奏、蒼井 旬、坂元愛登
臼田あさ美、浜野健太、新津ちせ、河井青葉 / 永瀬正敏

(STORY)
地方の町に暮らす平凡な小学生・瞬(池川侑希弥)。心配のタネは乳がんを患っている母の病状……ではなく、中学受験のためにムリヤリ学習塾に入れられそうなこと。望んでいるのは、仲間たちととにかく楽しく遊んでいたいだけなのに。瞬の親友たちは、犯罪歴のある父(永瀬正敏)を持つ隆造(田代 輝)や、いじめを受けながらも映画監督になる夢を持つ西野(岩田 奏)など、様々なバックボーンを抱えて苦悩しつつも懸命に明日を夢見る少年たち。それぞれの家庭環境や大人の都合、学校でのいじめや不良中学生からの呼び出しなど、抱えきれない問題が山積だ。ある日、瞬は、いじめを見て見ぬ振りしてしまう。卑怯で弱虫な正体がバレて友人たちとの関係はぎくしゃくし、母親の乳がんも再発、まるで罰が当たったかのような苦しい日々が始まる。大切な仲間と己の誇りを獲得するために、瞬は初めて死に物狂いになるのだった。

 

 

【PROFILE】
奈落一騎
アプレ文筆業。映画、文芸、音楽、歴史、宗教、哲学、ギャンブルなどを対象に幅広く執筆。おもな著書に『江戸川乱歩語辞典』、『競馬語辞典』(ともに誠文堂新光社)、『スーパー名馬伝説』(KAWADE夢文庫)など。

待望の続編公開!髙石あかり&伊澤彩織「日本のアクション映画として、もっと世界にも認知してもらいたい」映画『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』

社会に適応できない元女子高生の殺し屋コンビの日常を、コミカルさとバトル満載で描いた青春アクション映画『ベイビーわるきゅーれ』。公開から1年以上にわたり、全国各地でロングラン上映されるなど、国内外で話題をさらった。彼女たちのその後を描いた続編『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』が3月24日(金)より公開される。前作に引き続き、ちさと役とまひろ役を演じた髙石あかりさんと伊澤彩織さんに、続編に対する熱い思いや撮影エピソードを伺いました。

 

【髙石あかりさん、伊澤彩織さんの撮り下ろし写真】

 

阪元監督の「『ベイビーわるきゅーれ』が名刺代わりになる」が本当に

──前作が公開されたことでの周囲の反応はいかがでしたか?

 

髙石 前作から繋がったお仕事も多いですし、お仕事に行く先々で「『ベイビーわるきゅーれ』観たよ!」と言っていただけることが本当に嬉しくて! 私たちにとって、まさにベイビー(子ども)のような存在の作品だったので、どんどん成長していることを実感しています。

 

伊澤 成長しましたねぇ。前作を撮り終えたときに、阪元(裕吾)監督と「『ベイビーわるきゅーれ』が自分たちにとって名刺代わりになるだろう」という話をしていたんですが、本当にその通りになりました。しっかり“『ベイビーわるきゅーれ』の人”として認識されたり、“金髪の方”と言われ、金髪じゃないときは気づいてもらえないぐらいだったり(笑)、いい経験をさせてもらいました。

髙石あかり●たかいし・あかり…2002年12月19日生まれ、宮崎県出身。19年より俳優活動を本格化。『ベイビーわるきゅーれ』(21)で映画初主演を果たす。主な出演作に『終末の探偵』(22)、ドラマ『生き残った6人によると』(22)など。映画『わたしの幸せな結婚』(3月17日(金))、『Single8』(3月18日(土))が公開待機中のほか、ドラマ『東京の雪男』 (NHK Eテレ)にレギュラー出演。TwitterInstagram

 

──作品は異例のロングランヒットを記録したほか、伊澤さんは「日本映画批評家大賞」で新人女優賞(小森和子賞)も受賞されました。

 

伊澤 賞までいただけるとは戸惑いました。『ベイビーわるきゅーれ』に出て一番変わったと思うのは、すごい量のお手紙をいただいたこと。「映画を観て励まされました」という内容のものが多いんですが、私は逆にそのお手紙に書かれた言葉に励まされていました。劇場公開が終わった後もU-NEXTやAmazonPrimeの配信で観てくれた方からの反響がありました。

 

髙石 Twitter上で『ベイビーわるきゅーれ』について描いてくださったイラスト“ベビ絵”がどんどんアップされたときには、ちょっと驚きましたね。あまり他の作品ではなかなか見たことのない現象でしたから。

 

──そして、続編製作の話を聞いたときの感想は?

 

伊澤 前作を撮り終わって、2か月後ぐらいのタイミングにはもう企画が動いていて、「えっ、できるんですか?」という感じでした。それから「早く言いたい!」みたいな時期があって、TOHOシネマズ日比谷での上映(21年12月)のときに、やっと発表できて嬉しかったですね。

 

髙石 そのとき、なぜかマイクが不調で(笑)。だから、劇場で叫びました! 私、続編の撮影に入る前にも、改めて『ベイビーわるきゅーれ』で検索をかけることがあったんですが、公開から1年以上経っても、数秒単位で話題に挙っていて、「まだまだ続いているんだなぁ」と、熱量の高さを実感しました。

 

お互いを助け合うことで、より2人の距離が近くなった

──撮影前のアクション訓練はいかがでしたか?

 

伊澤 アクション監督の園村(健介)さんとあかりちゃんと3人で集まって自主練習したりしましたね。立ち回りを入れる前のベース作りが要になったと思いました。2人で銀行強盗をボッコボコにするシーン、楽しかったよね。

 

髙石 でも、カメラを意識したアクションをするのは難しかったです。今回は園村さんから、身体の仕組みというか、「この筋肉を動かすと、この動きに繋がる」といったことを教えていただいたので、少しはレベルアップしていたらいいなとは思います。

伊澤彩織●いざわ・さおり…1994年2月16日生まれ、埼玉県出身。スタントパフォーマーとして、映画『キングダム』(19)、『るろうに剣心 最終章』(20)、『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』(21)、『ジョン・ウィック』新作(23)などで、メインキャストのスタントダブルを担当。役者としての主な出演作に映画『ある用務員』(20)、『ベイビーわるきゅーれ』(21)、『オカムロさん』(22)などがある。Twitter

 

──今回、阪元監督や園村アクション監督から与えられた課題のようなものは?

 

髙石 本読みのときに、阪元監督が恥ずかしそうに「前作は2人のお話でしたが、今回のテーマは2人が一つの個になることです」と言われたのですが、それを意識しながら演じました。「右手が使えないなら左手で戦う」というように、お互いを助け合うことで、より2人の距離が近くなったと思います。

 

伊澤 阪元監督に「続編は男の2人組が私たちに挑戦してくる話」だと聞いていたので、挑戦を受ける側の私が強者に見えるようにどうしたらいいかというのが課題でした。前作から園村さんに教えてもらっていた身体の連動をもっと深く染み込ませる必要がありました。

 

ただの共演者ではなく阪元監督含めて家族みたいな近さがある関係

──撮影中の印象的なエピソードを教えてください。

 

伊澤 3日間かけた自動車工場でのアクションシーンですね。初日は屋外で、ゆうり(丞威)とまこと(濱田龍臣)との2対2の銃撃戦を撮影して、2日目から工場内で丞威さんと1対1のバトルを撮っていたのですが、真夏だったので、出る汗の量がすごかったんです。丞威さんと「どっちが多く汗が出たか勝負しよう!」と、着ていた衣装を絞ったんですが、お互いに滝のように出て、引き分け。人生で一番汗をかいた日でした(笑)。

 

髙石 あと、着ぐるみを着た、ちさととまひろのシーン。『アイアンマン』みたいな顔だけアップのショットは室内で撮ったんですが、身体を動かせない状態で顔だけ動かすのが、なかなか難しいんですよ。ちなみに、あれがクランクアップでした(笑)。

 

伊澤 着ぐるみを着た「キラキラ橘商店街」のシーンも楽しかったですね。撮影の合間に、みんなでコロッケ食べたり、揚げパン食べたり、商店街巡りもしました。下町の和やかな雰囲気が好きだったので、また遊びに行きたいです。

──劇中では仲良しコンビですが、実年齢では髙石さんが伊澤さんの8歳年下です。

 

伊澤 それに関しては早い段階で感じなくなったというか、私ができないことをいろいろやってくれるんです。うまく話せないときもすごくフォローしてくれるし、お芝居に関しても引っ張ってくれる。とても尊敬していて、「私の方が子供なんじゃないか?」と思うことも多いんです。年齢差感じる?

 

髙石 伊澤さんは珍しいタイプというか、ただの共演者というよりは、阪元監督含めて家族みたいな近さもあるというか。実際、伊澤さんのお家に遊びに行かせていただいたりもしているんですけど、それも友だちとも違っていて。多分、ちさととまひろの距離だと思うんです。

 

伊澤 自然に補い合っている感じがします。前作が公開されてから続編の撮影が始まるまでは、会ったり遊んだりする時間もなく、おのおの違う作品の現場で頑張っていたので、またこうして隣にいさせてもらえることが嬉しいです。

 

──前作に比べ、ちさととまひろのより親密な関係性が色濃く出ています。特に伊澤さんが丞威さんとバトる直前の2人の掛け合いは見どころです。

 

髙石 私は試写でスクリーンを通して観たときに、それはすごく感じました。私たち役者側の仲の良さがしっかり出たんじゃないかなと思います。

 

伊澤 「ちさとが死んじゃったら本当に嫌だな」と思って、撮影前に泣きそうになってました。顔の右側を撮っていたカメラには写っていないんですが、左目だけ泣いていて。あかりちゃんにだけバレてました(笑)。

 

今後のちさととまひろの関係性がどうなるか、気になります

──シリーズ3作目や“阪元監督作ユニバース”における期待を教えてください。

 

髙石 今後のちさととまひろの関係性がどうなるか、気になりますね(笑)。

 

伊澤 気になるね。私は(『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』)の国岡さんとも戦いたいですね。でも、そのときは、まひろじゃない役で出演して、瞬殺されたいな(笑)。阪元さんが作る世界観を、もっと世界中の人に見てほしいです。

 

髙石 『Baby Assassins』の英語タイトルで海外でも人気なので、ちさととまひろも海外に飛び出したいですし、レッドカーペットも歩いてみたいですね。とにかく、またお互いに別の場所で鍛え上げて、阪元監督のもとに戻ってきたいです。

──現場に常に持っていくモノ・アイテムを教えてください。

 

髙石 いつも、このトートバッグに、ペンやリップクリーム、目薬を入れて持ち歩いています。ファッションブランド「Akihide Nakachi」の展示会で、私がひと目惚れした生地があったんですが、デザイナーのAkihide Nakachiさんが二十歳の誕生日に、その生地で作ってくださったトートバッグをプレゼントしてくださったんです。世界に1つだけなので、大切に使っています。あと、伊澤さんのお母さんが作ってくださった「ベイビー」仕様のキーホルダーと伊澤さんが作ってくださったステッカーも! これ、着ぐるみで着たパンダと虎のデザインになっているんです。

 

伊澤 インスタントカメラやデジカメを持っていきます。それで、今回は『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』の撮影の合間に撮った写真たちを持ってきました。阪元監督と3人で組体操したり、特別出演してくださった新しい学校のリーダーズさんを撮ったり、アルバム込みで宝物ですね。

 

 

(C)2023「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」製作委員会

ベイビーわるきゅーれ 2 ベイビー

3月24日(金)より新宿ピカデリーほかにて公開

 

(STAFF&CAST)
監督・脚本:阪元裕吾
アクション監督:園村健介
出演:髙石あかり、伊澤彩織
水石亜飛夢、中井友望、飛永 翼(ラバーガール)
橋野純平、安倍 乙 / 新しい学校のリーダーズ / 渡辺 哲
丞威、濱田龍臣

(STORY)
ちさと(髙石あかり)とまひろ(伊澤彩織)は、また途方に暮れていた……。
ジムの会費、保険のプラン変更、教習所代など、この世は金、金、金。金がなくなる……。
時を同じくして殺し屋協会アルバイトのゆうり(丞威)とまこと(濱田龍臣)兄弟も、途方に暮れていた。
上からの指令ミスでバイト代はもらえず、どんなに働いたって正社員じゃないから生活は満足いかない。この世は金、金、金。金が欲しい。
そんなとき「ちさととまひろのポストを奪えば正規のクルーに昇格できる」という噂を聞きつけ、作戦実行を決意。
ちさと・まひろは銀行強盗に巻き込まれたり、着ぐるみバイトをしたりとさぁ大変。そんな2人にゆうり・まこと兄弟が迫りくる…!
育ってきた環境や男女の違いはあれど、「もし出会い方が違えば仲良くなれたかなぁ」なんて思ったり思わなかったり、ちょっと寂しくなったりならなかったりする物語である。

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【映画「ベイビーわるきゅーれ 2 ベイビー」よりシーン写真】

(C)2023「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」製作委員会

 

撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク/西田美香(atelier ism(R)) スタイリスト/入山浩章

田代 輝「僕も永瀬正敏さんのような俳優になりたいって、改めて目指したいものを考えるきっかけになりました」映画「雑魚どもよ、大志を抱け!」

映画監督、脚本家として活躍している足立 紳氏が20年がかりで念願の企画を実現した。映画「雑魚どもよ、大志を抱け!」(3月24日(金)公開)は、コンプレックスや葛藤を抱える小学生男子たちのかけがえのない日々を描いた作品だ。子供たちのリーダー的存在・隆造を演じた田代 輝くんが、撮影中のエピソードなどを語ってくれた。

 

田代 輝●たしろ・ひかる…2007年11月17日生まれ、東京都出身。0歳から赤ちゃんモデルとして活動を始める。2016年NHK Eテレの「で〜きた」で主人公・おうすけを演じ、その後、話題作に次々と出演。映画『CUBE 一度入ったら、最後』(21)、ドラマ『シジュウカラ』(22)などで重要な役柄を演じた。Instagram

 

【田代 輝さん撮り下ろし写真】

チャレンジする気持ちで、隆造の孤独な気持ちを味わうように何度も台本を読みました

──隆造役はオーディションで決まったのでしょうか。

 

田代 はい。原作である足立 紳監督の「弱虫日記」という小説を読んで、隆造がすごくかっこいいキャラクターだったので、ぜひとも演じてみたいなと思いました。オーディションのときは絶対に受かりたいという気持ちで挑戦しました。

 

──監督にやる気を見せるために何かアピールはしましたか?

 

田代 アピールはしていないです(笑)。1次から3次まであったんですけど、1次オーディションでは隆造を演じるのではなく、「思いっきり笑ってくれ」、「思いっきり泣いてくれ」みたいなことを言われました。僕は昔飼っていたペットが死んだことを思い出して演技をしましたが、そういう感情を出すようなオーディションって今まで経験したことがなかったので、不思議な感じがしました。

 

──映画を拝見して、確かに隆造はとてもかっこいい男の子だなと思いました。田代さんご自身は隆造をどんな人物だと捉えていらっしゃいましたか。

 

田代 隆造はクラスでも強くて友達をまとめている、かっこいい子だと思いました。でもそんな隆造にも悩みはあって、親から愛情を注がれず虐待を受けている一面があるんです。そういった悩みをできるだけ友達には隠して生きることを貫いている少年なので、すごく難しい役だなと思いました。でもチャレンジする気持ちで、隆造の孤独な気持ちを味わうように何度も台本を読みました。

 

特に難しくて印象的だったのは、瞬と掛け合いするシーン

──実際に演じてみて隆造という役のどんなところが難しかったのでしょうか。

 

田代 特に難しくて印象的だったのは、瞬(池川侑希弥)と掛け合いするシーンです。家庭に大きな悩みを抱えていた隆造が、ずっと隠してきたことを瞬に打ち明けるすごく大事なシーンなので、練習しなきゃ! と思っていました。でも足立監督から「練習し過ぎると慣れが出てきてしまうから、できるだけ練習しないで臨んでほしい」と言われたんです。本番で生の感情が撮れたら……ということでしたけど、僕はそういう演技をする経験があまりなかったので、新たな考え方みたいなものを教えていただいてすごく勉強になりました。

 

──あのシーンは長回しでセリフも長く、見ているだけでも難しさが伝わる場面でした。プレッシャーもあったのでは?

 

田代 そうですね。ありました。緊張もしましたし、うまくできるかなって不安もありましたけど……。あのシーンはずっと一緒に撮影してきて、瞬とも仲良くなって絆も深まったときに撮ったので、本当に瞬と隆造との関係で演技ができたというか。ものすごく役に入り込んで、お互い全力でできたと思います。

 

──そのシーンについて池川さんと話し合ったりしました?

 

田代 前日に「いよいよ明日だね」って話しました。でも監督から練習しないでって言われていたので、話し合うだけでも「瞬と隆造のようになれるかな」と思って、前日は一緒に過ごしました。

 

人として尊敬していて、池川くんみたいになれたらなって思いました

──瞬と隆造のように池川くんともすごく仲良くなったんですね。

 

田代 はい。池川くんは優しいし周りへの気配りもできるし、いろんなことに対しての考え方が素晴らしいと僕は思っています。人として尊敬していて、池川くんみたいになれたらなって思いました。池川くんはどう思っているかわからないんですけど、本当に仲良くしたいなって(笑)。最近も取材で会う機会があるので、ちょっと前くらいから連絡して、「久しぶり。ようやく会えるね」って、本当に楽しみでした。実はさっきも池川くんに会って、お互いに話したいことがいっぱいあって、会話が止まらなかったです(笑)。

 

──子供たちと一緒のときには年相応に楽しそうな隆造も、父親役の永瀬正敏さんと向き合うときは緊張感がありましたね。

 

田代 永瀬さんとのシーンも難しかったんですけど、カメラがないところではすごく優しい方で、気さくに話しかけてくださり、僕の話にも付き合ってくださいました。でもカメラが回るとその優しい姿を忘れてしまうくらい本当に怖くて。ものすごい演技を間近で見せていただいたので刺激を受けました。僕もこういう俳優さんになりたいって、改めて目指したいものを考えるきっかけになりました。

 

──映画の舞台は1988年。35年くらい前の小学生と、自分が小学生だった頃を比べて、ここは違うここは変わらないなって感じたことはありましたか。

 

田代 この映画に登場する7人の子供たち全員が、すぐ友達と比べたり、こいつには負けたくないみたいな小さなプライドみたいなものを持っているんです。それは今の僕にもわからなくはないので、気持ちの面ではあまり変わりがない気がします。でも町の風景や時代背景、あとは言葉遣いが本当に違うなって思いました。撮影中アドリブで会話するシーンも多かったんですけど、そのときに最近の言葉が出ちゃうこともあって(笑)。そんなときは「35年前にその言葉ないよ」と監督からたびたび注意されました。でも最終的にはみんな慣れて、当時の言葉でちゃんと会話できるようになりました。

 

──例えばどんな言葉で注意を受けたか覚えてます?

 

田代 「マジ」とか「ヤバイ」とか(笑)。今は普通に使う言葉じゃないですか。だから日常的に出てしまって難しかったですね。

 

ありがとうございます……って、感謝の気持ちしかないです

──隆造たちは自然に恵まれた場所に住んでいますが、撮影は飛驒で行われたそうですね。

 

田代 はい。大きな自然って感じの場所でした。山や川、飛驒の景色も本当にきれいで、何より空気がおいしいんです。東京にいるときとはまた違う何かを感じて、撮影中はすごく充実している感じがしました。

 

──撮影中はどんな感じで進んでいったのですか。

 

田代 1か月ほど、他の6人と合宿みたいな形で一緒に宿に泊まって過ごしたんです。カメラが回っていないときもだんだん仲良くなって、みんなとの絆も深まっていったので、どんどん自分が隆造になっていく感じがしました。本当に役に入り込めたなって思いました。

 

──映画に登場する7人での合宿はとても楽しそうですね。

 

田代 撮影が始まる3日くらい前に宿に入って、役作りの準備期間を足立監督からいただきました。撮影する場所をみんなで見て回ったりして、だんだん気持ちを高めることができたと思います。ただそれ以前から、週に1回みんなで集まって演技の練習をしていたので撮影が始まる頃には打ち解けていました。

 

──7人集まるとどんな雰囲気ですか。

 

田代 みんなそれぞれの良さがあるというか(笑)。池川くんはすごく優しくて、みんなに気配りができるんです。そういうところは本当に瞬に近い感じがしました。小林役の坂元(愛登)くんはなんか面白くて、現場はいつも楽しかったです。

 

──役とはまったく違う人もいました?

 

田代 正太郎は役の上ではすごく真面目なんですけど、演じている松藤史恩くんは7人の中で一番やんちゃかもしれないです(笑)。

 

──ムードメーカーはどなたでした?

 

田代 本当にみんながムードメーカーでした。隆造はみんなをまとめる役だから、撮影以外のところでも自分が先頭に立とうって意識していました。みんなそれぞれの良さがあって、現場でもバランスが取れていたと思います。

 

──足立監督の印象を教えてください。

 

田代 本当に優しい方で、すごく好きです。現場でも絶対に怒らないし、僕たちが考えて来た演技を自由にやらせてくれて、でも違うところがあれば違うと優しくアドバイスをくださって。本当にありがたかったなって思います。穏やかに現場が進んでいったのも足立監督だからだと思っています。すてきな作品に出演させていただいてありがとうございます……って、感謝の気持ちしかないです。

 

ルービックキューブがまだ1分ちょっとかかるので1分切りたいです

──お話が変わりますが、今ハマっているものについて教えてください。

 

田代 友達としゃべりながら、「フォートナイト」とかいろんなゲームをやることにハマっています。といっても、そんなに長い時間できないので1日2時間くらいですね。今からやろうよみたいな感じで友達を誘って、日頃の学校のことなんかをしゃべりながらやっています。

 

──ゲームは強いですか?

 

田代 わからないです(笑)。でも……けっこう得意な方ではあります。

 

──他に夢中になっているものは?

 

田代 趣味でいうと、ルービックキューブをやっています。一応6面そろえられるんですけど、まだタイムが遅くて時間がかかっちゃうんです。なので、今は速くできるように練習中です。

 

──目標はありますか。

 

田代 1分切りたいですね。今はまだ1分ちょっとかかるので。

 

──十分速いですよ(笑)。ルービックキューブは何でハマったんですか。

 

田代 友達にルービックキューブ6面そろえられるよって言ってる子がいて、僕もルービックキューブには触ったことがあったんですけど、6面そろえられたことがなかったんです。どうやってやるんだろうって不思議に思って、やり方を調べたらなんとなくできるようになりました。あれって規則性があるので、多分自由に触っているだけじゃ6面はそろわないんですよね。やり方があるので、できるだけその動作を速くできるようにするような感じで、時間を早めていくんです。それにすごくハマっています。やっていると夢中になっちゃいますね(笑)。

 

 

(C)2022『雑魚どもよ、大志を抱け!』製作委員会

雑魚どもよ、大志を抱け!

3月24日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開

 

(STAFF&CAST)
監督:足立 紳
原作:足立 紳「弱虫日記」(講談社文庫)
脚本:松本 稔、足立 紳
出演:池川侑希弥(Boys be/関西ジャニーズJr.)、田代 輝、白石葵一、松藤史恩、岩田 奏、蒼井 旬、坂元愛登
臼田あさ美、浜野健太、新津ちせ、河井青葉 / 永瀬正敏

(STORY)
地方の町に暮らす平凡な小学生・瞬(池川侑希弥)。心配のタネは乳がんを患っている母の病状……ではなく、中学受験のためにムリヤリ学習塾に入れられそうなこと。望んでいるのは、仲間たちととにかく楽しく遊んでいたいだけなのに。瞬の親友たちは、犯罪歴のある父(永瀬正敏)を持つ隆造(田代 輝)や、いじめを受けながらも映画監督になる夢を持つ西野(岩田 奏)など、様々なバックボーンを抱えて苦悩しつつも懸命に明日を夢見る少年たち。それぞれの家庭環境や大人の都合、学校でのいじめや不良中学生からの呼び出しなど、抱えきれない問題が山積だ。ある日、瞬は、いじめを見て見ぬ振りしてしまう。卑怯で弱虫な正体がバレて友人たちとの関係はぎくしゃくし、母親の乳がんも再発、まるで罰が当たったかのような苦しい日々が始まる。大切な仲間と己の誇りを獲得するために、瞬は初めて死に物狂いになるのだった。

 

【映画『雑魚どもよ、大志を抱け!』よりシーン写真】

(C)2022『雑魚どもよ、大志を抱け!』製作委員会

 

撮影/映美 取材・文/佐久間裕子 ヘアメイク/野中美希 スタイリスト/君嶋麻耶

磯山さやか&吉橋航也W主演「愛のこむらがえり」6・23公開 柄本明、吉行和子、浅田美代子、和田雅成らも出演

磯山さやかと吉橋航也がW主演を務める映画「愛のこむらがえり」の公開日が、6月23日(金)に決定。また追加キャストとして、柄本明、吉行和子、品川徹、浅田美代子、菅原大吉、篠井英介、菜葉菜、京野ことみ、しゅはまはるみ、和田雅成らの出演が解禁された。

本作は、 邦画界の片隅で生き、理想の映画を作ることに奔走するカップル・佐藤香織(磯山)と田嶋浩平(吉橋)の悲喜こもごもを描くハートフルライトコメディ。地方都市の市役所職員だった香織は、地元映画祭で見た浩平の自主映画に感動。仕事を辞め上京し、浩平を支えていく。

 

メガホンを取ったのは、 根岸吉太郎監督や故・相米慎二監督らに師事し、岩井俊二、宮藤官九郎らの助監督を務め、今年公開の生田斗真主演映画「渇水」でも注目を集める、髙橋正弥監督。

 

そしてこのたび、追加キャストが解禁。大俳優・西園寺宏役に、劇団東京乾電池の座長・柄本明。浩平が憧れる蒲田志郎監督役に品川徹、スクリプター・白鳥あかね役に吉行和子、香織の母役に浅田美代子、父役に菅原大吉、謎の男・ハロルド道永役に篠井英介、映画プロデューサー・橋本伸子役に菜葉菜など、実力派キャストが脇を固める。

 

また、映画会社社長に京野ことみ、香織のパン店の同僚に、しゅはまはるみ、香織に憧れるパン店の同僚に和田雅成、他に伊藤武雄、小西貴大、前迫莉亜、藤丸千など若手俳優を配した。

 

作品情報

「愛のこむらがえり」

2023年6月23日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開

 

出演:磯山さやか、吉橋航也、柄本明、吉行和子、品川徹、浅田美代子、菅原大吉

篠井英介、菜葉菜、京野ことみ、しゅはまはるみ、和田雅成、伊藤武雄、小西貴大、前迫莉亜

 

監督:髙橋正弥

原作:加藤正人、安倍照雄

脚本:加藤正人、安倍照雄、三嶋龍朗

配給:プラントフィルムズエンタテインメント

宣伝:ムービー・アクト・プロジェクト

 

公式HP:https://aikomu-movie.com/

行平あい佳×青柳翔W主演で大ヒットレディコミ「セフレの品格」映画化!監督は城定秀夫

「セフレの品格(プライド)」左から)行平あい佳、青柳翔©2023日活

 

行平あい佳&青柳翔のW主演で、湊よりこ原作「セフレの品格(プライド)」の映画化が決定。2023年初夏の公開に当たり、両名と原作者の湊、監督を務める城定秀夫からコメントが到着した。

 

シリーズ累計425万部(紙+電子)を突破する、湊よりこ原作の大ヒットレディースコミックシリーズ「セフレの品格(プライド)」(JOUR COMICS)の映画化が決定。ジャンルを問わず話題作を多数生み出し続け、高い評価を得る鬼才・城定秀夫監督の最新作で、W主演に行平あい佳と青柳翔を迎え、2023年初夏に2本連続で劇場公開する。

 

タイトルのキャッチーさとは裏腹に、女性作家にしか描けない、登場人物たちのリアルかつ複雑な感情のもつれや性の欲求を大胆に描いた本作。起伏に富んだストーリーが、大人の女性を中心に多くの支持を集め、「あまりにリアルな感情が多く、たった1冊で何度も共感し涙しました」「究極の愛に近づいていくというお話だと思います」などと共感の嵐を呼んでいる。

 

派遣社員として働きながら、女手一つで娘を育てているバツ2の主人公・森村抄子を演じる行平は、2018年公開の映画「私の奴隷になりなさい 第2章 ご主人様と呼ばせてください」で初主演を務め、以降もドラマ『イチケイのカラス』『リバーサルオーケストラ』に出演するなど、幅広いジャンルで活躍。

 

抄子の初恋の相手でバツ1、腕の良さとルックスが評判の産婦人科医の北田一樹役を演じる青柳は、2012年に「今日、恋をはじめます」で第22回 日本映画批評家大賞 新人賞男優(南俊子賞)を受賞。その後も「HiGH&LOW」シリーズ、Netflixオリジナルシリーズ『今際の国のアリス』などに出演し、話題を集め続けている。

 

さらに、監督を務める城定は公開予定作品を含め、昨年だけでも脚本または監督を務めた作品が5本以上も公開され、近年では特集上映が組まれるなど、その情緒豊かな作風に心をつかまれるファンが続出。ピンク映画からキャリアをスタートさせており、「悦楽交差点」(2016年)では第28回ピンク大賞・優秀作品賞を受賞している。

 

発表に当たり、行平は「湊先生の描く世界に、城定監督の切り取る世界が重なった中で演じるのはとても楽しい時間でした。原作の優しい線画にリスペクトを込めて抄子を作りました」とコメント。

 

青柳も「作品を撮り終わった今でも、恋や愛などそういう括りだけでは言い表せない関係に答えが見つかりませんが、人間の恐ろしさや哀しみもこのストーリーには組み込まれています。ぜひ劇場でご覧ください」とメッセージを寄せている。

 

行平あい佳 コメント

湊先生の描く世界に、城定監督の切り取る世界が重なった中で演じるのはとても楽しい時間でした。
原作の優しい線画にリスペクトを込めて抄子を作りました。
撮影が終わった今でも、彼女はロマンチストだったのか? と考えることがあります。
その度に、一度しかない初めてを、どうにも大切にできる人だと愛しく思います。
抄子と一樹を通して、皆様にとっての「初めてを残していった誰か」を思い出しに、
劇場にいらしてください。

 

青柳 翔 コメント

湊よりこさん原作
監督 城定秀夫

お話しをいただいた時に参加させていただきたいとお願い致しました。
コロナ禍で撮影が延期になり、始動するとお話しいただいた時には坊主で増量中。
このままでは原作ファンの方々を失望させてしまうと思い。
本気で取り組みたいので時期を遅らせてくれとわがままを押し通してしまった作品です。
体だけの関係。
恋はいつか終わる。
作品を撮り終わった今でも恋や愛などそういう括りだけでは言い表せない関係に答えが見つかりませんが、人間の恐ろしさや哀しみもこのストーリーには組み込まれています。
ぜひ劇場でご覧ください。
個人的には
どこからがR15でどこからがR18の監督の判断が早すぎるのがツボでした。

 

城定秀夫監督 コメント

今の時代、このタイトルに眉をしかめる方も少なからずいると思いますが、多様性が叫ばれる今の時代だからこそ観ていただきたい作品でもあります。
「セフレ」というのもまた人間関係の形のひとつであり、幸せの形のひとつである、という思いで2人に寄り添い、長年エロい映画を作り続けてきた監督としての矜持をもって、真正面からエロスに向き合って撮り上げました。
原作ファンのみならず多くの方に観ていただきたく思っております。

 

原作・湊よりこ コメント

昔から今でも、映画が大好きです。
映画館で予告を観るのも好きだし、レディースデイにふかふかのプレミアム席で映画を観るのも、
私にとって、とても贅沢な時間です。
数々の映画からインスピレーションを受け、30年以上漫画を描いてきた私ですが、
今回大きなプレゼントをいただきました。
「セフレの品格(プライド)」の映画化!!
驚きとうれしさの入り混じった気持ちで、今もいっぱいです。
私の手を離れて新たに生まれ変わるこの作品への期待で、胸が高鳴っています。
いつも「セフレの品格(プライド)」を応援してくださる読者の皆様、仕事関係の方々、映画関係の方々、本当にありがとうございます! 映画の公開日を心待ちにしています。

 

作品情報

「セフレの品格(プライド)初恋」「セフレの品格(プライド)決意」
2023年初夏 2本連続公開

出演:行平あい佳、青柳 翔
原作:湊よりこ「セフレの品格(プライド)」(双葉社 JOUR COMICS)
監督・脚本:城定秀夫

制作プロダクション:レオーネ
企画・製作・配給:日活<R15+>

公式サイト:https://sfriends-pride-movie.com/

©2023日活

スピッツの主題歌「ときめきpart1」に乗せた予告編が公開「水は海に向かって流れる」戸塚純貴、生瀬勝久ら全キャスト解禁

広瀬すず主演「水は海に向かって流れる」(6月9日(金)公開)より、予告編、ポスタービジュアルが公開。併せて全キャストも解禁された。

©2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 ©田島列島/講談社

 

本作は、2021年に映像化もされた「子供はわかってあげない」で漫画賞を総なめにした田島列島の同名漫画を映画化。過去の出来事から心を閉ざし、「恋愛はしない」と宣言する26歳のOL・榊さんと、高校生の直達。2人を中心に、舞台となるくせ者ぞろいのシェアハウスの日常を描いていく。

 

主演の広瀬は、クールで感情を表に出さない大人の女性・榊千紗を繊細に演じ、新たなステージに挑むことに。そんな榊さんに淡い想いを寄せる高校生・熊沢直達役に抜てきされたのは、「るろうに剣心 最終章 The Final」で明神弥彦、「キングダム」シリーズで主人公・信の幼少時代を演じた大西利空。

 

シェアハウスで暮らすメンバーの中心人物で、直達の叔父・歌川茂道(通称:ニゲミチ先生)役の高良健吾は、ユーモアあふれる脱サラ漫画家を抜群の存在感を発揮。そして、「かがみの孤城」で脚光を浴びた當真あみが、長編実写映画初出演。直達に想いを寄せ、榊さんに対抗心燃やす泉谷楓役をフレッシュに演じる。

 

また、シェアハウスのムード―メーカーともいえる女装の占い師・泉谷には戸塚純貴。さらに勝村政信、北村有起哉、坂井真紀、生瀬勝久らが会話劇を盛り上げる。

 

監督は「そして、バトンは渡された」「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」などヒット作が相次ぐ前田哲。人と人との向き合う過程を優しく描き、心の揺れ動きやあふれ出る感情を丁寧に映し出す。

 

このたび公開された予告編は、榊さん(広瀬)と直達(大西)がカレーを頬張る食卓の風景から始まる。進学のために叔父・茂道(高良)の家に居候することになった直達だったが、そこはまさかのシェアハウス。

 

そこに住む茂道、女装の占い師・泉谷(戸塚)、大学教授の成瀬(生瀬)、そしていつも不機嫌そうにしているが気まぐれにおいしいご飯を振る舞う26歳OL・榊さんの個性的な5人。さらに直達の同級生で泉谷の妹でもある楓(當真)も混ざり、想定外の共同生活の模様が映し出される。

 

「別に・・・」「何?」「聞いてないけど…」「よう、知らんけど」といつもツンとクールな榊さんに淡い想いを抱き始める直達は「榊さんって彼氏とかいるんですか?」と直球の質問を投げかけるが、「私、恋愛しないので」とはっきり言い放たれてしまう。

 

大学教授・成瀬の「千紗ちゃんは16歳のまま時間が止まってる」という意味深なひと言や、榊さんの「恋愛はいつか終わるんだよ」という言葉。彼女はなぜ笑わなくなってしまったのか。彼女が恋愛を止めてしまった“本当の理由”とは。10歳年下の直達の純粋で真っすぐな想いが彼女の心を揺らし、止まった時間を動かしていくのか。2人の未来を見届けずにはいられない映像となっている。

 

映像でも垣間見ることができる田島列島が描く唯一無二の世界観、榊さんが作る豪快でおいしそうな手料理の数々にも注目だ。

 

映像を彩るのは、スピッツが本作のために書き下ろした主題歌「ときめきpart1」。スピッツと広瀨の最強タッグはNHK連続テレビ小説『なつぞら』ほか、映画主題歌、CMなど含め実に4度目となる。

 

同時に解禁されたポスタービジュアルは、予告でのクールな榊さんとは対照的に、海をバックに儚げで柔らかな表情の榊さんを切り取っている。榊さんと彼女を憧れのまなざしで見つめる直達との“年の差2ショット”、2人を取り巻くシェアハウスの面々が家族写真のように写る1枚は、個性的でユーモアあふれるキャラクターたちとのやりとりにも一層期待が膨らむビジュアルに。

 

なお3月17日(金)より、インターネットで座席予約ができる前売り券ムビチケカードの発売も決定。数量限定で、ビジュアルを使用したオリジナルクリアファイルも付属される。

 

主題歌を担当したスピッツの草野マサムネ、主演の広瀬のコメントは以下掲載。

 

スピッツ・草野マサムネ コメント

世の中ポジティブシンキングだけでは乗り切れないよなぁ、そんなことを考えさせられる、心に残るというより“心に引っかかる”お話です。

 

それでもやっぱり障壁を乗り越えて、出会いの「ときめき」を大事にしたい。なのであえてポジティブな曲を作ってみました。

 

元気なイメージの広瀬すずさんが今回は陰りのある役というのも楽しみです。

 

広瀬すず コメント

映画が完成した最初の試写でスピッツさんの主題歌を初めて聴いて、

 

うれしく、ご縁があるなと思いました。

 

映画を見たすぐ後でしたので、榊さんの気持ちと曲がとてもリンクしました。

 

大人なんだけど大人じゃない。

 

子供なんだけど子供でもない。

 

絶妙なポジションにいる榊さんの中の、絡まった糸がほぐれていくような印象を受けました。

 

榊さんへ「もっとフラットに生きていいんだよ」と言っていただいているようでした。

 

この曲はpart2があるのでしょうか…?(笑)

 

本予告

作品情報

「水は海に向かって流れる」

2023年6月9日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

 

出演:広瀬すず

大西利空 高良健吾 戸塚純貴 當真あみ/勝村政信

北村有起哉 坂井真紀 生瀬勝久

 

監督:前田哲「そして、バトンは渡された」

原作:田島列島「水は海に向かって流れる」(講談社「少年マガジンKCDX」刊)

脚本:大島里美

音楽:羽毛田丈史

主題歌:スピッツ「ときめきpart1」(Polydor Records)

製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ

製作プロダクション:スタジオブルー

製作:映画「水は海に向かって流れる」製作委員会

 

公式サイト:https://happinet-phantom.com/mizuumi-movie/

公式Twitterr/公式Instagram:@mizuumi_movie

 

©2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 ©田島列島/講談社

伊東蒼主演×紀里谷和明監督「世界の終わりから」豪華キャストが集結した本予告映像が解禁!

4月7日(金)公開の伊東蒼主演、紀里谷和明監督の最新作「世界の終わりから」の本予告映像が解禁された。

「世界の終わりから」©2023 KIRIYA PICTURES

 

本作は、「CASSHERN」で監督デビュー以降、「GOEMON」、クライブ・オーウェン、モーガン・フリーマン共演のハリウッド映画「ラスト・ナイツ」などを手掛けてきた紀里谷和明監督の最新作。

 

紀里谷監督が自身の想いを全て注ぎ込み、最後の作品として長編作品に選んだのは、世界を救うため奔走する一人の女子高生の物語。これまでの男性主人公作品とは異なり、不安な未来を必死に生きようとする女子高生が主人公の作品となっている。

 

主人公のハナを演じるのは、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』や映画「空白」「さがす」など出演作の多くが支持を集める伊東蒼。共演に毎熊克哉、朝比奈彩、冨永愛、高橋克典、北村一輝、夏木マリなど日本を代表する豪華キャストが集結し、物語を彩る。

 

このたび、謎に包まれた本作の本予告映像が解禁。冒頭では「もしあなたがこの未来を変えられるとしたらどうする?」と老婆(夏木)の質問に対して、「なんで私なんですか?」と答えるハナ(伊東)。世界の全てが記録されたという本に“2週間後に世界が終わる”と記載があることを告げられ、突如自身が見た夢が世界を救う命運を背負うことを知ったハナは、なんで自分なのか困惑する。

 

映像では、襲いかかる多くの困難に立ち向かうハナが「なんでみんなそんなに勝手なんですか?」「私が何かした? なんでこんなに苦しいことばかりなのにこんな世界終わっちゃえばいい。みんな死んじゃえばいい。」と諦める姿も切り取られている。そして「結局、誰が正義で誰が悪なのだ」という無限(北村)。世界を救う命運を背負った高校生のハナは、何を信じて進めばいいのか。巻き起こるさまざまな困難を前に戸惑いながらも奔走する。さらに、侍や明らかに現代人ではないユキ(増田光桜)やソラ(冨永)、ラギ(柴咲楓雅)らハナを取り巻く他キャラクターの姿も映し出された予告映像となった。

 

本予告映像

作品情報

「世界の終わりから」

2023年4月7日(金)新宿バルト9他全国公開

 

原作・脚本・監督:紀里谷和明

出演:伊東蒼

毎熊克哉、朝比奈彩、増田光桜

岩井俊二、市川由衣、又吉直樹

冨永愛、高橋克典、北村一輝、夏木マリ

 

製作:KIRIYA PICTURES

制作プロダクション:ブースタープロジェクト ポリゴンマジック

協賛:ORBIS ネスレ日本株式会社

配給:ナカチカ

 

公式サイト:https://sekainoowarikara-movie.jp/

公式Twitter:@sekai_movie

公式インスタグラム:@sekainoowarikara_movie

公式TikTok:sekainoowarikara_movie

 

©2023 KIRIYA PICTURES

広瀬すず×櫻井翔W主演「映画 ネメシス」本予告&“黄金螺旋の謎”をイメージした本ビジュアル解禁

©2023映画「ネメシス」製作委員会

 

広瀬すず×櫻井翔W主演、江口洋介共演の「映画 ネメシス 黄金螺旋の謎」(2023年3月31日(金)公開)より、本予告&本ビジュアルが解禁された。

 

本作は、2021年4月期に日本テレビ系で放送された連続ドラマ『ネメシス』を映画化。ドラマでは、天才的なひらめきで事件の真相を見破っていく探偵助手のアンナ(広瀬)と、ポンコツだが人望に厚い自称天才探偵の風真(櫻井)が、探偵事務所「ネメシス」に集まるさまざまな依頼に挑むストーリーで、新時代の探偵物語として、1話あたり視聴者数1,700万人突破(ビデオリサーチ調べ)と幅広い世代に大好評を博した。

 

映画では、ドラマの最終話から2年後の世界を舞台に、新たな難事件が圧倒的スケール感で描かれる。監督はサスペンス映画「22年目の告白-私が殺人犯です-」「AI崩壊」など数々のヒット作を手掛け、ドラマシリーズの総監督を務めた入江悠。そして映画化に当たって新たに脚本家として『アンフェア』シリーズの原作者・秦建日子が参加し、超難解な映像トリックを仕掛ける。

 

横浜にある探偵事務所「ネメシス」の天才探偵助手アンナと、ポンコツ探偵風真の「真相解明の、時間です」というおなじみのせりふから始まる本予告映像では、一人暮らしを始めたアンナが謎の悪夢にうなされている緊迫のシーンからスタート。恐るべき事件の犯行現場は、なんと夢の中…。これまで数々の難事件を解決してきた「ネメシス」を、最大の謎で追い詰める最悪の敵が現れる。

 

アンナの前に現れた窓(佐藤浩市)と名乗る怪しい男は「夢の中で私と会っていますよね」と意味深な言葉をアンナに投げかける。その直後、目の前で1台の車にトラックが突っ込み大破。車内にはこれまでアンナらの事件解決をサポートしてきた神奈川県警メンバーの千曲(勝地涼)、四万十(中村蒼)、小山川(富田望生)たちの姿が。その瞬間目が覚めたアンナだが、繰り返される夢の中で次々と仲間たちが襲われていき、一体何が起こっているのか分からず精神的に追い詰められていく。

 

そして「夢は一つずつ現実になっていく」と窓の不穏な言葉の通り、星(上田竜也)、上原(大島優子)、凪沙(真木よう子)、姫川(奥平大兼)、緋邑(南野陽子)、リュウ(加藤諒)らも次々と犯人の犠牲に。また、ドラマ版で物語のカギを握る重要人物・朋美(橋本環奈)は車いす姿で登場。アンナは【黄金螺旋の方程式】というキーワードを投げかけられる。

 

またアンナ、風真、栗田(江口)ら「ネメシス」の命を狙うプロの殺し屋・ジッポ男(魔裟斗)とアンナとの緊迫のバトルに加え、ラストには何者かの手によって囚われの身となったアンナと栗田の前にまさかの風真の姿も。裏切者は誰か。混乱必至の超難解トリックの先にある衝撃的な結末とは…。

 

本ビジュアルでは「謎を解くたび、誰かが死ぬ。」という言葉とともに、探偵事務所「ネメシス」メンバーのアンナ、風真、栗田が螺旋状に並んだ中心の奥に、最悪の敵の窓の姿が映し出され、その周りをサポートメンバーたちが取り囲む、まさに“黄金螺旋の謎”をイメージしたビジュアルとなっている。

 

併せて、2月3日(金)より劇場窓口限定で発売されるムビチケの購入者特典・特製クリアファイル(220×220ミリ)のビジュアルも解禁。片面には広瀬演じるアンナ、もう片面には櫻井演じる風真のビジュアルで、両A面のデザインとなっている。

 

本予告

 

作品情報

「映画 ネメシス 黄金螺旋の謎」
2023年3月31日(金)全国公開

出演:広瀬すず、櫻井翔
勝地涼、中村蒼、富田望生/大島優子
上田竜也、奥平大兼、加藤諒/南野陽子
橋本環奈/真木よう子
魔裟斗、栄信、岡宏明、駒木根葵汰、三島あよな/笹野高史
佐藤浩市/江口洋介

監督:入江悠(「ジョーカー・ゲーム」「22年目の告白-私が殺人犯です-」「AI崩壊」ほか)
脚本:秦建日子(『アンフェア』シリーズ)
音楽:横山克
企画・プロデューサー:北島直明
配給:ワーナー・ブラザース映画

公式HP:nemesis-movie.jp
公式Twitter/Instaglam:@nemesis_ntv_

 

©2023映画「ネメシス」製作委員会

土屋アンナ、 “ダメ男を放置できない”キティに「共感だらけ」 演技は「生きれば生きるだけ引き出しが多くなる」

人気シリーズ『シュレック』に登場する伝説のネコ・プスが主人公の映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』が3月17日(金)に公開します。

 

愛くるしいモフモフながら、剣を片手に危険な旅を繰り返していたプス。いつの間にか、9つあった命はラスト1つに。死に恐怖を感じ家ネコになろうとした時、どんな願い事も叶う「願い星」の存在を知ります。命を増やすため、なんとしても「願い星」を手に入れたいプスは、手強いライバルたちを巻き込んだ大冒険へ繰り出します。

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土屋アンナ●つちや・あんな…1984年3月11日生まれ、東京都出身。主な出演作に、『下妻物語』(04)、『さくらん』(07)、『パコと魔法の絵本』(08)、『Diner ダイナー』(19)、『ALIVEHOON アライブフーン』(22)など。InstagramTwitter

 

今回はスリの達人でプスの元カノであるキティ・フワフワーテ役の土屋アンナさんに話を聞きました。キャスティングの話がきたことを「めっちゃうれしかったです」と笑顔で振り返った土屋さん。役作りから自身の家族についてまで、時折、強くたくましいキティの影を見せつつ語ってくれました。

 

【土屋アンナさん撮り下ろし写真(画像をタップすると閲覧できます)】

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仕事に活きるのは人生経験「生きれば生きるだけ、引き出しが多くなる」

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――土屋さんは、これまでアクションSF映画『バトルシップ』(2012年)や、アニメ映画『君は彼方』(2020年)などで声優を務めていました。今回プス役を務めるうえで、何か特別な準備はしましたか?

 

土屋アンナ(以下、土屋) 特に意識しなかったですね。俳優としての演技も同じですが、最初からその役柄に入れないので、やりながら映像と自分の動きをマッチさせていきました。実際に声を出して、その動きをして衣装を着て、どんどんその役になっていく。初めからできると思わないようにしています。

 

――過去の経験が活きていると感じたことはありましたか?

 

土屋 それはありますね。仕事も人との出会いも増えて、いろんな感情を経験する分、同じ笑顔でも「ああ、こういう笑顔なのかな」って読み取るパターンが増えているかな。毎日刺激を受けて生きているから、生きれば生きるだけ引き出しが多くなると思います。年を重ねるごとに、人の心は、懐は、大きくなる! ……(周りを見ながら)でしょうか(笑)?

 

――なるほど! 確かにそう思います。演じるうえで意識したことはありましたか?

 

土屋 英語と日本語で、ちょっと違うなと思っていて。英語は音が多いけれど、日本語は淡々としているので、より伝わるように大げさにしました。あとは声にならないような微かな音、例えば重い物を持った時の「うっ」とか。映画を見ている人にわかりやすく伝えるために、そんな音を出すようにしました。その音を考えるのが難しくもあり、面白かったです。

 

――迫力あるアクションシーンも、かなりありましたね 。

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(C)  2022 DREAMWORKS ANIMATION LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

 

土屋 「はっ」1つでも、ジャンプする時の「はっ」と、着地した時の「はっ」は、違うんですよね。頭で考えると自然じゃなくなるので、身体を動かしていました。わざとらしくならないように、でも表現は大げさにっていうレベルも難しい。「声優さんすごいな」って思いました。

 

――日本語吹き替え版を担当した鍛治谷功監督の演出はいかがでしたか?

 

土屋 気持ちを引き出してくれるのがとても上手な監督でした。「ちょっと楽しい感じで」とか、「これくらいのテンション? いぇ――い!」「それいきすぎです」とか盛り上げてくれて、一緒に音楽を作るような感じでしたね。私は気が合うと思っているけれど、監督はどう思っているかな(笑)?楽しんで作品を作ろうという気持ちが共通点としてあったので、うまくいったのかもしれません。

 

キティとプスは“理想の関係性”。「人としての信頼を大事にする愛のカタチ」

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――プス役の山本耕史さんとの軽快な掛け合いが印象的ですが、収録は一緒だったのでしょうか?

 

土屋 別撮りでしたが、プスの声はすでにほとんど入っていたので、一緒にやっているような感じでした。山本さん、いい声していますよね。それに歌が上手じゃないですか。映画『下妻物語』(2004年)の時に、歌う人はテンポを読むのがうまいと言われたんです。今回、テンポよく一緒に作品を作ることができて、山本さんとも気が合う気がしています。

 

――そんな山本さん演じるプスの元カノであるキティに、共感するポイントはありましたか?

 

土屋 共感だらけですね。1番は、“ちょっと好きな異性”に会っていても、率先だって「あたしが行く!」と戦いに向かうところ。とりあえず自分で行動するところが、すごく似ているんじゃないかな。あとは母性本能。「ちょっぴりダメ男だから放置できない、この子大丈夫かな」とプスを心配する面もわかりますね。

 

でもキティは自分の芯を貫いて「私は勝手に生きていくから!」「あなたが寄り添うならOKだけど、あなたが寄り添わないなら知らないわよ」っていう強さを持っている。やっぱり相手を甘やかしちゃダメですね、甘やかしません!

 

――(笑)。逆に異なる部分はありましたか?

 

土屋 キティが目をキラキラさせて、プスと“かわいこ対決”するシーンがありますが、私は絶対できないと思いました。「私を見て」のセリフは「えっ、どうやって言おう。どうしよう」って焦りましたね。ネコのかわいさが、私ゼロなので。ネコは6匹飼っていますが、とにかく目がかわいい。あのかわいさを、あいにく私は持っていないです。

 

――くっつきそうでくっつかない、プスとキティの関係性についてはどう思いますか?

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(C) 2022 DREAMWORKS ANIMATION LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

 

土屋 すごくいいなと思っちゃいますね! 今の時代、パートナーシップというカタチもありますし。友達やきょうだいのような時もあり、恋人のような時もある。人としての信頼を大事にする愛のカタチですよね。私も「そちらは戦いに行くの、じゃあこちらも戦いに行く、後ほど会おうね」みたいなの大好きです!

 

とかいってラブストーリーのベタベタしている感じも大好きですけれど(笑)。「なにこれ! こんな恋愛したいみたい!」って思う時もあります。でもやっぱり、くっつきそうでくっつかない、それが人生の面白さですよ!

 

「『うちとは違うね』じゃなく『いいカタチだね』って受け止められる人が増えたら」

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――プスとキティと行動を共にするワンコや、「願い星」を狙うゴルディ家族も登場します。それぞれキャラクターの印象を聞かせてください。

 

土屋 ワンコは、4歳児までのような心を持っていますよね。大人になればなるほど世間のルールに則ったり、経験上で壁を作ってしまったりするけれど、子どもは純粋な目で物事を見ていて、大人がびっくりするような行動や言葉を素直に言ってくれる。「いいじゃん! だってもう幸せだよ」って、ワンコの言葉1つひとつが子どものようでした。

 

それから子どもって、絶対的に親の味方じゃないですか。親が子どもを強く怒ってしまっても、子どもは親がずっと好きなんです。ワンコも「ねぇ、僕はママとパパが好きなの! それだけなの!」っていう心の持ち主だったので、娘や息子の視線で見られている気がしましたね。親がこの映画を見ると、ワンコと子どもがシンクロするんじゃないかな。

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――土屋さんは4児の母で、ちょうど4歳のお子さんもいますね。

 

土屋 そうそう。私が疲れて帰って愚痴をこぼしても、4歳の虹波(にいな)はおもちゃの携帯で20分くらい「もしもし? そうなの? わかったわ」って、1人で楽しそうにしゃべり続けているんです。見ていると「この子、周りからの言葉なんてどうでもよくなるくらい自分の世界を楽しんでいる」って思います。

 

ワンコが自分の境遇を話した時も、キティは「それおかしくない?」と言ったけれど、ワンコはすごく楽しそうだった。子どもって、本当にキラキラしている宝です。

 

――3頭のクマと暮らす少女ゴルディ家族については?

 

土屋 ゴルディ家族は、いろんな見方ができると思います。人が決めた“家族というカタチ”じゃなくていい、クマでもいいじゃん、これが私のファミリーですって。「思いやる気持ち」「愛する気持ち」は人が決めたカタチにハマらないことを伝えてくれていると思います。

 

みんながこう思えたら世界平和ですよね。「うちとは違うね」じゃなく「いいカタチだね」って受け止められる人が増えたらいいな。

 

“願い星”を手に入れたら?「目の前に小さな命があるなら、それを守るのが大人の仕事」

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――家族といっても楽しいことばかりではなく、「パートナーがムカつく」「育児がつらい」とネガティブになる時もあると思います。そんな時、土屋さんはどうしていますか?

 

土屋 楽しいだけじゃない、そりゃそうですよ! 生きていくには仕事をしなきゃいけない、子育てだって自分とは全然違う人間を育てていくわけだから、思ったとおりにいくわけない。 今は特に SNSの時代で、きれいなお弁当をアップしていたり、ファミリーでYouTubeを幸せそうにやっていたりする家もありますが、すべてを見せているわけではないと思うんです。

 

それを前提に考えると、なるようになる気持ちで母親をすることが大事。さらに大事なのは「自分が崩れたら終わる」と思える強さだと思っています。悩んでも、親が唯一やることは子どもを生かすこと。それこそ自分の子じゃなくても。目の前に小さな命があるなら、それを守るのが大人の仕事だと思うんです。

 

私は自分なりの子育てを一生懸命やればいいっていう気持ちだけでやっていますね。それに子どもは常に親を必要としていて、必要とされると、人は強く生きられますから。

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――強くたくましいキティの影が見えました。では本作にちなんで、もし土屋さんが「願い星」を手に入れたら、何を願いますか?

 

土屋 世界中で傷ついている子どもたちがいなくなることが1番の願いです。叶ったら超最高ですよね。最近悲しいニュースばかりだから、いいニュースを流してほしい。いいニュースがニュースだから……それがやっぱり私の願いかな。ピースでいこうぜ! です。

 

――土屋さんの真っすぐな願いが伝わりました。最後に、読者に一言お願いします。

 

土屋 楽しい映像の中に、1つひとつの言葉の重さを見つけれくれたら、また見方も違ってくるのかなって思います。この映画を通して、みんな生きているだけで最高だねってなったらいいな。

 

愛用コレクションはアウトドア用品! 土屋さんの「ハマっているモノ」

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――今ハマっているモノはありますか

 

土屋 今コレクションしているのはフリーダイビング用のマスクと、GULL(ガル)のロングフィンです。海に潜るので、海グッズはお風呂場に増えていますね。マスクなんて7つくらいあるかな。潜るところによって変えたり、フリーダイビング用の小さなものだったり、いろいろあります!

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↑土屋さんが愛用している「GULL SKIN」ロングフィン

 

それから海つながりで、海に持っていくマイボトルも集めていました。コーヒー用とか漏れる問題とか、いろいろ試した結果、やっと理想のボトルにたどり着いたんです!

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↑土屋さんの理想だという「Hydro Flask」のボトル

 

――今はいろいろなモノがありますね。選ぶ時は機能性重視なのですか?

 

土屋 えー、色(笑)。といってもマスクもロングフィンも、見た目と機能性の両方をそろえていないとダメですけどね。買う時は「この青好き! このピンク好き!」で即決まります。買い物に時間かけないタイプですが、長く愛用しますよ。

 

迷ったら人に見せて「どっち派?」って聞くけれど、答えを聞いても「やっぱりこっち!」って人の意見は一切無視。いや、意見を聞いて「え……」って自分が思ったら違うってわかるんでしょうね(笑)。

 

 

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(C)  2022 DREAMWORKS ANIMATION LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

 

長ぐつをはいたネコと9つの命

3月17日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

 

(STAFF&CAST)
監督:ジョエル・クロフォード
声の出演(日本語吹替版):山本耕史、土屋アンナ、中川翔子、小関裕太、木村 昴、津田健次郎
声の出演(オリジナル):アントニオ・バンデラス、サルマ・ハエック
配給:東宝東和 ギャガ

公式サイト:https://gaga.ne.jp/nagagutsuneko/

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撮影/中村 功

畑 芽育「人生においてターニングポイントとなる作品だと思っていますし、純粋に嬉しいです」『なのに、千輝くんが甘すぎる。』

亜南くじら原作の人気コミックを実写映画化した『なのに、千輝くんが甘すぎる。』(3月3日公開)で、なにわ男子の高橋恭平さんが演じる学校一のイケメン男子・千輝と、ひょんなことから「片想いごっこ」を始めるキュートなヒロイン・真綾を演じる畑 芽育さん。今要注目の彼女に、撮影でのエピソードやハマっているモノについて聞きました。

 

畑 芽育●はた・めい…2002年4月10日生まれ。東京都出身。最近の出演作に映画『99.9 -刑事専門弁護士- THE MOVIE』『森の中のレストラン』、ドラマ『純愛ディソナンス』『まんぞくまんぞく』『Get Ready!』など。自身21歳の誕生日4月10日(月)に『畑芽育1st写真集(タイトル未定)』が発売。TwitterInstagram

 

【畑 芽育さん撮り下ろし写真】

お話をいただいてから今日まで、この作品のことを考えなかった日は一日もない

──これまでも「女子高生の無駄づかい」「荒ぶる季節の乙女どもよ。」などの学園ドラマに出演されてきましたが、本作は少女マンガの映画化でのヒロイン役です。

 

 最初にお話をいただいたときは、「嘘でしょ? ドッキリでしょ?」と思いました。中学時代、毎月のように少女マンガ原作の映画を観に行っていましたから。その気持ちは、今も変わっていなくて(笑)、どこか夢見心地というか、フワフワしているんです。その一方で、お話をいただいてから今日まで、この作品のことを考えなかった日は一日もなくて、撮影が終わった後も、「どうしたら盛り上げられるか?」といったことを考えています。それだけ、人生においてターニングポイントとなる作品だと思っていますし、純粋に嬉しいです。

(C)2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 (C)亜南くじら/講談社

──最初に、原作や台本を読んだときに感想は?

 

 物語が真綾ちゃん自身の目線で描かれて、どこか空回りしてしまったり、おてんばだったり、いろんな真綾ちゃんがいて、いつもひたむきなところが「とても真面目な女の子だなぁ」と思いました。そして、「原作の真綾ちゃんに少しでも近づけたら?」という強い思いもありつつ、二次元のモノを三次元にするための難しさを感じました。それで観ている人に共感してもらえる甘すぎない、やりすぎないキャラクターにしようと心掛けました。

 

同じ目標を持つ仲間同士、チーム一丸となって作り上げた感じがします

──これまで『ただ、君を愛してる』『僕の初恋をキミに捧ぐ』などのラブストーリーを多く手掛けてきた新城毅彦監督のアドバイスや演出は?

 

 新城監督からは、やはり私がちょっとぶりっ子というか、可愛すぎるというキャラクターを作っていたことを指摘されました。そして、台本読みやリハーサルを重ねていくことで、徐々に真綾ちゃんが作られていきました。私自身、コミカルなお芝居が好きなので、監督から「この映画はラブコメディだから、もっとコミカルに演じていいよ」と言っていただいたときは嬉しかったです。あと、シーンごとに監督の元に駆け寄って行って「ここはこんな感じで大丈夫ですか?」と、コミュニケーションをたくさん取らせてもらいました。そんななか、首の角度や目線など、自分では気づかなかったお芝居のクセみたいなものを直すことができました。

 

──現場での撮影エピソードについて教えてください。

 

 千輝くん役の高橋(恭平)さんが率先して話しかけてくださるなど、座長として引っ張ってくださるなか、女優が本業の私も引っ張っていかなきゃと思っていたんですが、いざ現場に入ってみると、役のことしか考えられず、あまりリーダーシップを取ることができなかったんです。周りの方に支えられながら、同じ目標を持つ仲間同士、チーム一丸となって作り上げた感じがします。それだけ和気藹々とした現場で、クランクアップのときには、高橋さんと板垣(李光人)さんと莉子ちゃんに、ちょっとしたプレゼントと一緒に、感謝を述べたお手紙を書かせていただきました。

 

末っ子なので、できれば甘すぎるのがいいくらいです(笑)

──そんな仲良しの高橋さんや板垣さん、莉子さんの最初の印象は?

 

 高橋さんは、なにわ男子というアイドルをやられている方なので、とてもオーラがあって、そのキラキラに負けちゃいそうな気がしました。でも、実際にお話しすると、関西弁で気さくな方でした。板垣さんも誰も近づけないようなオーラがすごくて、「絶対に仲良くなれない!」と思ってました(笑)。すぐ仲良くなれた莉子ちゃんと「板垣くんとどんな話していいか分からない!」と言っていたほどですが、実はお互いオタク気質なところが似ていて、今ではよく好きなK-POPについて話しています。莉子ちゃんの最初の印象は「わ、ホンモノのギャルだ!」でしたが、「芽育ちゃんとずっと共演したかったんです!」という一言で心掴まれちゃいました(笑)。

 

──完成した作品を観て、お好きなシーンは?

 

 真綾ちゃんのシャツが水に濡れて下着が透けそうになったとき、千輝くんが自分のブレザーを差し出してくれるシーン。突然のアクシデントにちょっとドギマギしている感じとか、その後の「着ないなら、無理矢理着せるけど」という強引なセリフにキュンときました。私は末っ子なので、ツンデレされるよりは優しくしてほしいですし、できれば甘すぎるのがいいくらいです(笑)。

 

どこかでTOになりたい気持ちが芽生えてくるんです

──畑さんと真綾が似ているところ、似ていないところについて教えてください。

 

 いただいた役を全力でやらせてもらっているので、真綾ちゃんの何に対しても、全力で挑む姿勢は似ているかもしれません。反対に、私は嘘がつけない性格で、すぐに顔に出てしまう方なので、真綾ちゃんのように「片想いごっこ」をしながら、好きな気持ちを隠し通すということはできないですね(笑)。もし、真綾ちゃんが私の友だちだったら、悩んでいるときに背中を押してあげたい。それだけ、いい子だと思います。

 

──現在、二十歳の畑さんですが、今後の展望について教えてください。

 

 学生時代は、すぐに「自分なんて……」と思ってしまうネガティブな性格で、お芝居に対しても自信がなく、なかなか自分が出た作品を観ることができなかったんです。でも、二十歳になったことで、日々の努力から自信をつけて現場に行こうと心掛けるようになり、出演作を観返すことの大事さにも気付きました。今回は2回観ていますが、1回目は反省点ばかりで、2回目で冷静に見ることができました。小さい頃からお仕事はやっていますが、これからも努力は絶やさず、1つひとつのお仕事を頑張っていこうと思います。そして、ドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」でお会いした木村文乃さんのように、いつまでも物腰が柔らかく、謙虚な女優さんになりたいです。

 

──現場に必ず持っていくモノやアイテムがあれば教えてください。

 

 香水集めが趣味で20本ぐらいあるんですが、現場にも小さいモノを2、3本持っていきます。手首とかに付けるときもありますし、気分転換に嗅ぐときもあります。お気に入りは「Le Labo」というブランドのもので、特に愛用しているのは「アナザー13」。ちょっとムスク系ですが、ウッド系とかも好きですね。その日の気分や現場ごとに、香水を変えるのも楽しいです。あと「ちいかわ」に、どハマりしてしまって、今も携帯にステッカーを貼っていますし、寒いので腹巻きしています(笑)。部屋中、ちいかわだらけになので、お母さんに「そろそろやめたら?」と言われています。私、好きになったモノには一途で収集癖がありますし、どこかでTO(トップオタク)になりたい気持ちが芽生えてくるんですよ。

 

 

(C)2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 (C)亜南くじら/講談社

なのに、千輝くんが甘すぎる。

3月3日(金)より全国公開

(STAFF&CAST)
監督:新城毅彦
原作:亜南くじら「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(講談社「月刊デザート」連載)
脚本:大北はるか
音楽:fox capture plan
主題歌:なにわ男子「Special Kiss」(ジェイ・ストーム)
出演:高橋恭平(なにわ男子)、畑 芽育、板垣李光人、莉子、曽田陵介、中島瑠菜、箭内夢菜、鈴木美羽

(STORY)
人生初の告白に見事に玉砕した高校2年生の失恋女子・真綾(畑芽育)。親友の小原知花(莉子)に慰められるも、落ち込んでいるところを陸上部のエースで学校一のイケメン・千輝くん(高橋恭平)に見られてしまう。モテモテなのに周囲には塩対応な千輝くんが、なぜか真綾に提案したのは、“片想いごっこ”!

「好きな人、無理に探すくらいなら、俺に片想いすれば?」。

片想いごっこの条件は、絶対に好きにならないことと、まわりにバレないこと。好きになってはいけない約束なのに、自分にだけ優しくて甘すぎる千輝くんに、真綾の気持ちは次第に揺れ動いていく。そんな中、真綾に密かに想いを寄せるクラスメートの手塚(板垣李光人)に、秘密の関係を知られてしまう。

(C)2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会(C)亜南くじら/講談社

 

撮影/干川 修 取材・文/くれい響 ヘアメイク/秋鹿裕子 スタイリスト/武久真理江

「バイオハザード」新作CG映画が23年夏公開 張り詰めた表情のレオンとクリスを描いたティザービジュアル&特報が解禁

CG長編映画「バイオハザード:デスアイランド」(2023年夏公開)より、ティザービジュアルと特報映像が解禁。羽住英一郎監督、脚本の深見真からコメントが到着した。

©2023 CAPCOM / DEATH ISLAND FILM PARTNERS

 

全世界でシリーズ累計出荷本数が1億3,000万本を超えるサバイバルホラーゲームの金字塔「バイオハザード」。2021年に『バイオハザード:インフィニット ダークネス』として、シリーズ初の連続CGドラマ化されると、動画配信サービスNetflixにて再生回数ランキングの首位を獲得した。

 

羽住監督をはじめ、そんな『バイオハザード:インフィニット ダークネス』制作スタッフが再集結し、2017年公開の「バイオハザード:ヴェンデッタ」を手掛けた深見が脚本を担当。新たなCG長編映画として、「バイオハザード」の世界を描く。

 

本作の舞台となるのは、かつて刑務所として使用されていた監獄島・アルカトラズ。アメリカ大統領直属のエージェントのレオン・S・ケネディは、機密情報を握るアントニオ・テイラーを拉致した武装集団の車両を追っていた。だが突如現れた謎の女の妨害に遭い、犯人たちを取り逃がしてしまう。

©2023 CAPCOM / DEATH ISLAND FILM PARTNERS

 

一方、対バイオテロ組織「B.S.A.A.」のクリス・レッドフィールドは、サンフランシスコを中心に起きている感染経路不明のゾンビ発生事件を担当していた。調査の結果、被害者全員がある場所を訪れていたことが判明。そこは、かつて刑務所として使用されていた監獄島・アルカトラズだった。

 

交わるはずのない2つの事件の手がかりを求め、クリス一行はフェリーへと乗り込み、島へ向かうことに。この島が彼らにとって「デスアイランド(死の島)」となることを知らずに…。

 

解禁されたティザービジュアルではレオンとクリスが張り詰めた表情で調査に向かう一幕が描かれ、迫りくる波の中央に浮かぶ監獄島・アルカトラズが、これから始まる物語の恐怖を予感させる。

 

また特報では、感染経路不明のゾンビが人を襲うシーンから始まり、任務に当たるレオンの姿や、調査のためにかつて刑務所として使用されていた監獄島・アルカトラズへ向かうクリスの様子が描かれ、海中の檻から大量に放たれるリッカーや、巨大な牙をもつ海洋生物の姿など、絶望を予感させる映像となっている。

 

また、先着特典としてA4サイズのクリアファイルがついたムビチケカードが、2月10日(金)より上映劇場窓口ほかメイジャー通販にて発売。上映劇場は公式サイトにて後日発表される。

 

「バイオハザード:デスアイランド」特報

監督:羽住英一郎 コメント

『バイオハザード:インフィニット ダークネス』に引き続き、またバイオハザードの世界に没入できて、とても刺激的な制作期間でした。スタッフもほぼ同じメンバーでしたので、今回は特に長年バイオハザードのゲームに親しんできたユーザーに楽しんでもらえる作品を目指しつつ、スクリーンサイズへのスケールアップにスタッフ一丸となって挑戦しました。

 

脚本:深見真 コメント

「バイオハザード:ヴェンデッタ」に引き続き、バイオハザード映画の新作で脚本をやらせていただきました。自分自身、原作ゲームの大ファンなので、再び「B.O.W.がいる世界」に戻ることができて感無量です。

 

ちょうど「バイオハザード RE:3」が発売直後の時期に(めちゃくちゃプレイしつつ)脚本執筆に入りました。バイオハザードをプレイしてエネルギーをためてバイオハザードの仕事をする永久機関の完成です。

 

ゲームするのも仕事のうちです。素晴らしいスタッフによる映像を僕も楽しみにしております。

 

作品情報

「バイオハザード:デスアイランド」

2023年夏公開

 

監督:羽住英一郎

脚本:深見 真

CG制作:Quebico

プロデュース:トムス・エンタテインメント

配給:角川ANIMATION

製作:DEATH ISLAND FILM PARTNERS

 

原作:株式会社カプコン

 

公式サイト:https://biohazard-deathisland.com/

Twitter:https://twitter.com/bio_deathisland

推奨ハッシュタグ #d_island

 

©2023 CAPCOM / DEATH ISLAND FILM PARTNERS

『金ロー』90年代の大定番ヒット作「プリティ・ウーマン」&「アルマゲドン」を放送!

3月3日、17日(金)の『金曜ロードショー』(日本テレビ系 午後9時~)は、「金曜リクエストロードショー」第6弾として「プリティ・ウーマン」と「アルマゲドン」が放送される。

『金曜ロードショー』「プリティ・ウーマン」© 1990 Touchstone Pictures. All rights reserved.

 

3月3日は、リチャード・ギアとジュリア・ロバーツ主演のコメディータッチのシンデレラ・ストーリー「プリティ・ウーマン」を放送。本作は、シンデレラ・ストーリーの王道「マイ・フェア・レディ」の現代版として、女性たちに絶大な人気を誇り、世界中で大ヒットした作品。

 

主演は「アメリカン・ジゴロ」(1980年)や「愛と青春の旅だち」(1982年)、「コットンクラブ」(1984年)などで当時ハリウッドのトップに君臨していたリチャード・ギア。そして、この作品でゴールデン・グローブ賞最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル部門)を獲得、一躍大人気女優として大ブレークを果たしたジュリア・ロバーツ。彼女にとってもこの作品が、まさに“シンデレラ・ストーリー”となった。

 

主題歌は米歌手、ロイ・オービソンが1964年にリリース、全米、全英で1位を獲得した「オー・プリティ・ウーマン」。本作の影響で1990年にもリバイバル・ヒットした。監督は自ら俳優としても活躍した恋愛映画の名手、ゲーリー・マーシャル。製作総指揮は「スパイダーマン」シリーズのローラ・ジスキン。日本語吹替は、山寺宏一がリチャード・ギアの声を、深見梨加がジュリア・ロバーツの声を担当している。

 

そして3月17日は、ブルース・ウィリス主演のSF感動巨編「アルマゲドン」を放送。1998年の全世界でNo.1ヒット(Box Office Mojo調べ)を記録。日本でも興行収入83.5億円((一社)日本映画製作者連盟)で年間1位を獲得したSFスペクタクル超大作。「フラッシュダンス」「ビバリーヒルズ・コップ」シリーズ、「トップガン」シリーズなどのメガヒットメーカー、ジェリー・ブラッカイマーが、「ザ・ロック」に続き、マイケル・ベイ監督とタッグを組んだ本作は、映像的なリアリティを追求するため、NASA(アメリカ航空宇宙局)の強力なバックアップのもと撮影が行われた。

 

脚本は、「ダイ・ハード3」「ジュマンジ」のジョナサン・ヘンズリーと共同で「スター・ウォーズ」シリーズの監督、J・J・エイブラムスが務める。また、エアロスミスによるテーマ曲「ミス・ア・シング(I Don’t Want to Miss a Thing)」は全米No.1ヒットを4週連続で記録。(「Billboard Hot100」)今でも「感動シーン」の定番BGMとして定着するほど、世界中の人々に愛され続けている。

 

主演は「ダイ・ハード」シリーズで、当時人気の絶頂にいた、アクション・ムービーの第一人者、ブルース・ウィリス。その最愛の娘、グレース役には、エアロスミスのヴォーカル、スティーブン・タイラーの娘、リヴ・タイラーが務めている。

『金曜ロードショー』「アルマゲドン」© 1998 Touchstone Pictures and Jerry Bruckheimer, Inc. All Rights Reserved.

 

番組情報

『金曜ロードショー』

「プリティ・ウーマン」

日本テレビ系

2023年3月3日(金)午後9時~10時54分

 

「アルマゲドン」

日本テレビ系

2023年3月17日(金)午後9時~10時59分

 

© 1990 Touchstone Pictures. All rights reserved.

© 1998 Touchstone Pictures and Jerry Bruckheimer, Inc. All Rights Reserved.

倉野尾成美「熊本にいる家族の存在は大きい。今でも実家に帰るたびにすべての力が抜ける安心できる場所」映画『いちばん逢いたいひと』

白血病を克服した少女とそのドナーになった男の数奇な運命を描いた感動のヒューマンドラマ『いちばん逢いたいひと』が、2月24日(金)より公開。本作でヒロイン・楓を演じる、AKB48の倉野尾成美さんが、初主演を務めた現場でのエピソードのほか、趣味である映画鑑賞などについて語ってくれました。

 

倉野尾成美●くらのお・なるみ…2000年11月8日生まれ。熊本県出身。AKB48チーム8熊本県代表、およびAKB48チーム4のキャプテン。愛称は「なる」。2014年、AKB48チーム8熊本県代表に。主な出演作に『劇場版 仮面ライダー エグゼイド トゥルー・エンディング』、ドラマ『マジムリ学園』、『イミテーションラブ』がある。TwitterInstagramAKB48公式サイト

 

【倉野尾成美さん撮り下ろし写真】

「恋チュン」ダンスで皆さんの自然な笑顔が引き出せたんじゃないかなと

──初主演映画となる本作の出演経緯について教えてください。

 

倉野尾 今回はオーディションや面接ではなく、ありがたいことに直接お話をいただいたんです。主演ということに驚きつつ、ほかの(AKB48)メンバーがいないので、「自分一人でできるかな?」という気持ちと「映像のお仕事をやりたい!」という気持ちでいっぱいでした。

 

──脚本を読んだときの感想は?

 

倉野尾 「生命の大切さ」を扱ったメッセージ性の強い作品ということもあり、最初に台本を読んだときは涙が出そうになるぐらい感動しました。あと、心に刺さるセリフがいっぱいあったのも印象的でしたし、そこを上手に伝えることができたらいいな、と思いました。

 

──今回演じられた楓の役作りについては?

 

倉野尾 私は白血病を乗り越えた後の楓を演じたので、前向きで元気でかっこいい部分を心がけました。ただ、台本読みのときに、子ども時代の楓を演じる田中千空ちゃんに会って、彼女の心に響くお芝居や熱量を目の当たりにしたんです。演技経験が私よりあるので、それには大きな刺激を受けましたし、より「楓という役を繋げられるよう頑張ろう」と思いました。

 

──倉野尾さんの登場シーンでは「恋するフォーチュンクッキー」のダンスもされていますね?

 

倉野尾 そのシーンではその日に出会ったばかりの地元の学生の方と一緒だったんですが、皆さん、緊張されているなか、仲がいい雰囲気を出さなきゃいけなかったんです。それで、監督と一緒に「みんなで、文化祭で踊るダンスの稽古をしている」という裏設定みたいなことを考えて、そこで「恋チュン」ダンスに頼ろうと(笑)。皆さんの自然な笑顔が引き出せたんじゃないかなと思います。

 

『ONE PIECE』好きを封印して演じましたが、ときどき「ルフィやん!」と

──楓の母役の高島礼子さんとの共演はいかがでしたか?

 

倉野尾 高島さんは大女優のオーラみたいなものがすごくて。そんな方とカメラが回ったら親子にならなきゃいけないので、さらに緊張してしまって。でも、ずっと「こんな経験って、なかなかないな……」と思いながら共演させていただきました。とても優しい方で、撮影の合間に「ちょっと大島優子ちゃんに似てるよね?」と声を掛けてくださったことも嬉しかったです。

 

──楓の旅先のシーンでは、倉野尾さんが大好きな『ONE PIECE』のルフィの声優でおなじみの田中真弓さんとも共演されています。

 

倉野尾 私情ではありますが、全くの偶然なんです。いただいた台本にあった田中さんの名前を最初に見たとき、「もしかして同姓同名の女優さん?」と検索しちゃったぐらいですから(笑)。撮影中は『ONE PIECE』好きを封印して演じましたが、ときどき「ルフィやん!」と思うこともありましたし、田中さんから「映像系のお仕事は慣れてないから、いろいろ教えてね」と言われたときは、高島さんとは違う意味のドキドキでした。そして共演シーンが終わった後には、マネージャーさんを通してサインもいただきました。家宝として、部屋に飾っています!

 

瀬戸内への旅は楓と同じようにずっとワクワクした気持ちでいっぱい

──劇中には瀬戸内のきれいな景色が出てきます。ロケでの思い出は?

 

倉野尾 楓が一人旅をしているシーンで、自分でもなかなか行けない場所を旅しているみたいな気分になり、楓と同じようにずっとワクワクした気持ちでいっぱいでした。私自身、一人旅をしたことがなくて、(AKB48に入りたての)中学生の頃に熊本から東京に通っていたぐらいで。……ということは、あれも一人旅なのかな?(笑) 今回はコロナ禍での撮影だったので、府中焼き(広島お好み焼きのひき肉版)をテイクアウトした程度で、お店には一度も行けなくてグルメを楽しむことができず残念だったんです。今度改めて、ゆっくり行きたいなぁと思っています。

 

──完成した作品を観たときの感想は?

 

倉野尾 幼少時代の楓を演じた田中千空ちゃんがしっかり演じてくれたからこそ、自分が出ているシーンにより意味を見いだすことができると思いましたし、コミカルなシーンも楽しくて、いろんな感情を持てる映画になったと思いました。あと、順撮りではなかったので、シーンごとに気持ちを変えることが大変でしたが、それが1つの作品として繋がったときの感動がありました。私自身、ずっと緊張していたので、主演としての立ち居振る舞いはできなかったかもしれませんが、楓と同じように、私もいろんな人たちに支えられて、この作品に携わることができてよかったです。

 

いちばん多いのはやっぱり『ONE PIECE FILM RED』ですね(笑)

──作品に関連して、倉野尾さんの支えになっている方はいらっしゃいますか?

 

倉野尾 熊本にいる家族の存在は大きいですね。今でも実家に帰るたびにすべての力が抜けるというか、とにかく安心して過ごせる場所です。いちばんぐっすり眠れる場所でもあります。あと、最寄り駅から実家までの車の中で、家族に仕事のことや自分が思っていることなどを話す時間が大好きなんです。でも、それは自分から一方的に話しかけるだけで、実家に着いたらほとんど話さないという(笑)。そんな大切な時間によって、気持ちがリセットされる気がするんですよ。

 

──倉野尾さんが集めているモノを教えてください。

 

倉野尾 映画館の半券です。中高生の頃はホテルでの生活が多くて、「今日の仕事は昼まで」「翌日の仕事は夕方から」というように時間があるわりには、その使い方が分からなかったんです。そんなとき、スタッフさんから「映画を観に行ってみたら?」と言われたのが、ハマったきっかけです。最初は手探りに、1日に2、3本を観ていていたのですが、そこから自分の好きなジャンルを見つけたりして、さらに楽しくなりました。映画館が自分にとって安心できる場所にもなっていますし、『流浪の月』みたいな作品を観て、帰り道に余韻に浸るのも好きなんです。『劇場版 私立バカレア高校』からファイリングしています。いちばん多いのはやっぱり『ONE PIECE FILM RED』ですね(笑)。

↑映画のほかに、舞台の半券などを大切に保存しているファイル

 

↑ファイリングの最初の作品は映画「私立バカレア高校」

 

 

(c)TT Global

いちばん逢いたいひと

2月17日(金)より福山駅前シネマモードにて先行公開
2月24日(金)よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開

 

【映画「いちばん逢いたいひと」よりシーン写真】

(STAFF&CAST)
監督・脚本:丈
出演:倉野尾成美(AKB48)
三浦浩一、不破万作、田中真弓、大森ヒロシ、丈、崔哲浩、
中村玉緒(特別出演)、高島礼子

(STORY)
11歳の女の子・楓(田中千空)は、ある日突然授業中に倒れてしまい、「急性骨髄性白血病」と診断される。幼い楓にとって、抗がん剤治療や放射線治療は過酷でしかなかったが、隣のベッドで同じ病気と闘っている与志(海津陽)だけが唯一の心の支えだった。

同じ頃、IT企業を経営する柳井健吾(崔哲浩)は最愛の娘を白血病で亡くしてしまう。経営者の健吾は仕事を優先せざるを得なかったが、娘を失ったことで、幸せだと思っていた家庭は崩壊へと向かってしまう。全てを失ってしまった健吾にとって、今や一通の手紙でのみ交流があった、見知らぬ女の子の骨髄ドナーになれたことだけが人生で唯一の誇れることだった。

かけがえのない人を失いながら、それでも懸命に生きていこうとする一人の男と大人になった一人の少女(倉野尾成美)。 異なる人生を歩みながら探し求めた、それぞれの「いちばん逢いたいひと」とは……。

(c)TT Global

 

撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク/神宮 好(オサレカンパニー) スタイリスト/松本沙也加(オサレカンパニー)

小野莉奈「1/4の確率で“この子の気持ち、よく分かるなぁ”と思える作品に」映画『少女は卒業しない』

直木賞作家・朝井リョウ氏の連作短編小説を原作に、廃校前の高校を舞台に4人の少女の卒業式までの2日間を描いた『少女は卒業しない』が2月23日(木・祝)より公開。河合優実さんら若手演技派が共演する本作で、進学のため上京するバスケットボール部部長・後藤由貴を演じた小野莉奈さんに本作への思いや、現在22歳の小野さんが感じていることなどを語ってもらいました。

 

小野莉奈●おの・りな…2000年5月8日生まれ。東京都出身。主な出演作に映画『アルプススタンドのはしの方』『左様なら今晩は』、短編映画『牡丹の花』、ドラマ『中学聖日記』『コントが始まる』『部長と社畜の恋はもどかしい』、大河ドラマ『青天を衝け』など多数。今後の出演作に、23年公開予定の映画『真夜中のキッス』がある。Instagram

【小野莉奈さん撮り下ろし写真】

 

どこかキラキラした“光”や“希望”のようなシーンになってほしい

──最初に、脚本を読んだときの感想を教えてください。

 

小野 4人のヒロインがそれぞれジャンル分けされているので、後藤を演じる自分に与えられた役割やバランスみたいなものを見つけていかなきゃいけないと思いました。後藤はバスケ部で部長をやっていることもあって、4人の中では一番明るい性格で、責任感の強い女の子だと思いました。そう言えば、私、よく「バスケしてそうな顔」って言われるんですよ(笑)。

 

──そんな後藤も、“ある悩み”を抱えていますよね。

 

小野 高校を卒業して、東京の大学への進学が決まっているので、地元に残る彼氏の寺田(宇佐卓真)との関係性に悩んでいます。現実的な考えを持っている大人っぽい部分もありつつ、特別な悩みというより同じようなことに悩んでいる子が多いだろうと思いました。この映画は4人の少女それぞれがいろいろな悩みを抱えていて、中には重いテーマも扱っている作品なので、私が出ているパートだけは、どこかキラキラした“光”や“希望”のようなシーンになってほしいという気持ちもありましたね。

 

「ずいぶん大人っぽくなったね」と言われました(笑)

──リアリティーを求める中川 駿監督とのリハーサルや演出はいかがでしたか?

 

小野 撮影前に、彼氏役の宇佐卓真さんや親友役の坂口千晴さんと一緒にリハーサルをみっちりしました。でも、そのときには自分の中で後藤という役は出来ていて、中川 駿監督にいろいろ聞くというよりは、「私、こんな感じで後藤を分析したんですが、いかがですか?」という感じで撮影していきました。監督は私のアイデアにすごく寄り添ってくださったのでかなり自由にやらせていただきました。

 

──完成した作品を観た感想は?

 

小野 4人それぞれのパートのバランスが取れている感じがしました。だから、お客さんが観たときに、1/4の確率で「この子の気持ち、よく分かるなぁ」と思えるんじゃないかと。すごく青春している感じも伝わると思うし、いろんな人から共感を得られる作品になったので嬉しかったです。あと、2回目を東京国際映画祭の上映で観たんですが、自分の顔があんな大きいスクリーンに映し出されることが初めてで、素直に恥ずかしかったです(笑)。そのとき、両親も観に来ていて、2人の心にも響いたように、この映画は年代など関係なく、楽しめる作品だなと改めて思いました。

 

──現在公開中の『銀平町シネマブルース』では映画監督役を演じられていますが、『アルプススタンドのはしの方』以来となる城定秀夫監督の現場はいかがでしたか?

 

小野 久しぶりの城定組は、前回と一切変わらなくて、穏やかな雰囲気でした。今回は2日間だけの参加だったんですが、とても独特で落ち着くんですよね。自分では全く思っていないし、変わっていないんですが、皆さんからは「ずいぶん大人っぽくなったね」と言われました(笑)。

 

今がどこか自分にとっての節目なような気がする

──当時の19歳だった時のインタビューでは「大学に行った同級生が社会に出る22歳までに結果を残したい」と言われていましたが、実際に22歳になられていかがですか?

 

小野 自分が想像していた22歳ではないなと思っていますし、その発言をしたときの自分と変わらないですね。今回のような映画のヒロインや、大河ドラマ(『青天を衝け』)に出演させていただいているんですが、「まだまだ……」と感じる部分が多いです。どの現場でも完全にできたと思ったことはないですし、いつも納得していない気がします。そのような気持ちは、いつになっても忘れたくないです。ただ、今がどこか自分にとっての節目なような気もしています。

 

──撮影現場に必ず持っていくモノやアイテムがあれば教えてください。

 

小野 iPhoneのイヤホンです。ロケバスでの移動時間や待ち時間に音楽を聴いたり、映画を観るだけで、ちょっとした気分転換になります。『少女は卒業しない』のときは、自分が高校時代によく聴いていたback numberさんやAimerさん、YUIさんを聴き直して、当時の感情をよみがえらせていました。基本、撮影中はキャストの方と話すことが多いですが、自分の世界に入りたいときや集中したいときには、やっぱり必要なモノなんですよね。だから、忘れてしまうと、かなりショックが大きいんです(笑)。

 

 

(C)朝井リョウ/集英社・2023 映画「少女は卒業しない」製作委員会

少女は卒業しない

2月23日(木・祝)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイントほか全国公開

(STAFF&CAST)
監督・脚本:中川 駿
原作:朝井リョウ『少女は卒業しない』(集英社文庫刊)
主題歌:みゆな「夢でも」(A.S.A.B)
出演:河合優実
小野莉奈、小宮山莉渚、中井友望
窪塚愛流、佐藤緋美、宇佐卓真 / 藤原季節

(STORY)
廃校により校舎の取り壊しが決まった島田高等学校。最後の卒業式まであと1日。卒業生代表として答辞を務めることになった料理部部長の山城(河合)、心理学の職に就くことを夢に持ち、東京の大学に進学することを決めたバスケ部部長の後藤(小野)、恒例の卒業ライブの準備に追われる軽音楽部部長の神田(小宮山)、クラスになじめず図書室で過ごす時間が多かった作田(中井)は、それぞれの“別れ”を胸に卒業式への時を過ごしていた。

【映画「少女は卒業しない」よりシーン写真】

(C)朝井リョウ/集英社・2023 映画「少女は卒業しない」製作委員会

 

撮影/金井尭子 取材・文/くれい響 ヘアメイク/伏屋陽子(ESPER) スタイリスト/瀬川結美子

高橋恭平、畑芽育、板垣李光人らの“青春”すぎるオフシーンが詰まった特別映像解禁!「なのに、千輝くんが甘すぎる。」

2023年3月3日(金)公開のなにわ男子・高橋恭平主演映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」より、撮影の裏側がたっぷり詰まった特別映像が解禁された。

©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

原作の亜南くじらの人気コミック「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(講談社「月刊デザート」連載中)は、インパクトあるタイトルと次から次へと登場する女子憧れの胸キュンシチュエーションが話題となり、既刊8巻で240万部を突破している“片想いごっこ”ラブストーリー。

 

人気アイドルグループ・なにわ男子の高橋恭平が陸上部のエースで学校イチのイケメン・千輝彗(原作表記は千輝慧)役で映画初主演を果たし、畑芽育がヒロインの如月真綾を演じる。また、千輝のライバル・手塚颯馬役を板垣李光人が務め、莉子、曽田陵介、中島瑠菜、箭内夢菜、鈴木美羽らフレッシュなキャストが顔をそろえた。

 

このたび解禁となった映像には、撮影の合間に妹役を演じた子役と楽しそうに写真を撮る高橋のリラックスした姿やなにわ男子のデビュー曲「初心LOVE」を楽しそうに踊る高橋と畑の様子など、笑顔の絶えないオフシーンが満載。

 

さらに、海辺を走るシーンでお互いの肩をたたき声をかけ合う高橋と板垣の様子や、雨降る中、真剣な表情で陸上の撮影シーンに臨む高橋の姿などもあり“甘すぎる”本作の“青春すぎる”裏側を余すことなく楽しむことができる映像となっている。

 

映像中には高橋のコメントもあり、ラストは「日本中、世界中、宇宙中をキュンキュンさせたいと思っていますので、ぜひ映画館でご覧ください!」という力強い言葉で締めくくられている。なお、特別映像は松竹マルチプレックスシアターズ系列の劇場の幕間にて上映中。

 

特別映像

作品情報

「なのに、千輝くんが甘すぎる。」

2023年3月3日(金)全国ロードショー

 

出演:高橋恭平(なにわ男子)、畑芽育、板垣李光人/莉子、曽田陵介、中島瑠菜、箭内夢菜、鈴木美羽

原作:亜南くじら「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(講談社「月刊デザート」連載)

監督:新城毅彦

脚本:大北はるか

主題歌:なにわ男子「Special Kiss」(ジェイ・ストーム)

製作:「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会

企画・配給:松竹

 

公式サイト:movies.shochiku.co.jp/chigirakun-movie

公式Twitter&Instagram:@chigira_movie

 

©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

竹中直人監督、斎藤工×趣里×MEGUMI出演の映画「零落」主題歌・ドレスコーズ「ドレミ」MV公開

「零落」©2023 浅野いにお・⼩学館/「零落」製作委員会

 

浅野いにお原作の漫画を、監督・竹中直人、出演・斎藤工×趣里×MEGUMIで映画化する「零落(れいらく)」(3月17日(金)公開)の主題歌であるドレスコーズ「ドレミ」のミュージックビデオが公開された。

 

原作は「ソラニン」「おやすみプンプン」「うみべの女の子」の浅野いにお。「零落」では圧倒的な空虚感という極限状態を経験したことで現れた人気漫画家の本当の姿、漂流する“表現者”の魂の喪失と覚醒を描き、新境地を切り開いた。

 

竹中は書店を訪れた際、帯に描かれた猫顔の少女の視線と“零落”という文字に引かれこの作品を手に取り、読み終えた後は「絶対に映画にしたい!」と心が叫んだと明かす。なお1992年に「無能の人」で監督デビューした竹中にとって、本作は10本目の監督作となる。

 

主⼈公の元⼈気漫画家・深澤薫を斎藤⼯が演じ、屈折した⼈物像にリアルな魂を宿す。また“猫のような⽬をした”⾵俗嬢・ちふゆを趣⾥、敏腕漫画編集者で深澤の妻・町⽥のぞみをMEGUMIが演じ、さらには⽟城ティナ、安達祐実、⼭下リオなど個性的なキャストがスクリーンを彩る。

 

そんな本作の主題歌であるドレスコーズ「ドレミ」のミュージックビデオが2月14日(火)、ドレスコーズ公式YouTubeチャンネルで公開された。映像では、陰鬱かつ退廃とした雰囲気を持つ「ドレミ」にリンクするように映画「零落」から複数のシーンをモノクロで使⽤しており、映画の世界観を表現。

 

冒頭では趣⾥が演じた“ちふゆ”のセリフ、シーンが楽曲への導⼊で使⽤され、主演を務める斎藤⼯やMEGUMIなどの出演シーンも登場。さらに志磨遼平が直筆した歌詞も映し出され、リリックと映像の調和を感じられる作品となっている。

 

さらに、3⽉8⽇(⽔)に発売される「ドレミ」7inchレコードは、カラーバイナル仕様(ピュア)となり、主題歌である「ドレミ」と劇中歌に使⽤されている「スーパー、スーパーサッド」のオリジナル⾳源を収録。映画「零落」内で流れる「スーパー、スーパーサッド(劇中ラジオ edit)」を聴くことができるダウンロードコードも封⼊される。

 

なお、ELR Storeでの購⼊者の中から抽選で志磨直筆サイン⼊りレコードキーホルダーがプレゼントされる。2⽉28⽇(⽕)午後11時59分までの予約が対象となる。また、店舗購⼊特典として映画「零落」⾮売品プレスシートが付属される。

 

作品情報

ドレスコーズ「ドレミ」

ドレスコーズ「ドレミ」配信リンク⼀覧:https://dress.lnk.to/doremilink
ELR store 予約リンク:https://kingeshop.jp/shop/g/gNDS-1065/?elr=44598
販売店舗⼀覧:https://evilamag.com//uploads/2023/01/dresscodes_7inch.pdf

「零落」
2023年3月17日(金)テアトル新宿ほか全国ロードショー

<出演>
斎藤⼯
趣⾥、MEGUMI
⼭下リオ、⼟佐和成、吉沢悠、菅原永⼆、⿊⽥⼤輔、永積崇
信江勇、佐々⽊史帆、しりあがり寿、⼤橋裕之、安井順平、志磨遼平、宮﨑⾹蓮
⽟城ティナ、安達祐実

監督:⽵中直⼈
脚本:倉持裕
製作幹事・配給:⽇活/ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:ジャンゴフィルム
宣伝協⼒:ミラクルヴォイス
製作:「零落」製作委員会(⽇活/ハピネットファントム・スタジオ/⼩学館)

 

WEB

公式HP:https://happinet-phantom.com/reiraku/
公式Twitter:https://twitter.com/reirakumovie
公式Instagram:https://instagram.com/reirakumovie

©2023 浅野いにお・⼩学館/「零落」製作委員会

 

竹中直人監督、斎藤工×趣里×MEGUMI出演の映画「零落」主題歌・ドレスコーズ「ドレミ」MV公開

「零落」©2023 浅野いにお・⼩学館/「零落」製作委員会

 

浅野いにお原作の漫画を、監督・竹中直人、出演・斎藤工×趣里×MEGUMIで映画化する「零落(れいらく)」(3月17日(金)公開)の主題歌であるドレスコーズ「ドレミ」のミュージックビデオが公開された。

 

原作は「ソラニン」「おやすみプンプン」「うみべの女の子」の浅野いにお。「零落」では圧倒的な空虚感という極限状態を経験したことで現れた人気漫画家の本当の姿、漂流する“表現者”の魂の喪失と覚醒を描き、新境地を切り開いた。

 

竹中は書店を訪れた際、帯に描かれた猫顔の少女の視線と“零落”という文字に引かれこの作品を手に取り、読み終えた後は「絶対に映画にしたい!」と心が叫んだと明かす。なお1992年に「無能の人」で監督デビューした竹中にとって、本作は10本目の監督作となる。

 

主⼈公の元⼈気漫画家・深澤薫を斎藤⼯が演じ、屈折した⼈物像にリアルな魂を宿す。また“猫のような⽬をした”⾵俗嬢・ちふゆを趣⾥、敏腕漫画編集者で深澤の妻・町⽥のぞみをMEGUMIが演じ、さらには⽟城ティナ、安達祐実、⼭下リオなど個性的なキャストがスクリーンを彩る。

 

そんな本作の主題歌であるドレスコーズ「ドレミ」のミュージックビデオが2月14日(火)、ドレスコーズ公式YouTubeチャンネルで公開された。映像では、陰鬱かつ退廃とした雰囲気を持つ「ドレミ」にリンクするように映画「零落」から複数のシーンをモノクロで使⽤しており、映画の世界観を表現。

 

冒頭では趣⾥が演じた“ちふゆ”のセリフ、シーンが楽曲への導⼊で使⽤され、主演を務める斎藤⼯やMEGUMIなどの出演シーンも登場。さらに志磨遼平が直筆した歌詞も映し出され、リリックと映像の調和を感じられる作品となっている。

 

さらに、3⽉8⽇(⽔)に発売される「ドレミ」7inchレコードは、カラーバイナル仕様(ピュア)となり、主題歌である「ドレミ」と劇中歌に使⽤されている「スーパー、スーパーサッド」のオリジナル⾳源を収録。映画「零落」内で流れる「スーパー、スーパーサッド(劇中ラジオ edit)」を聴くことができるダウンロードコードも封⼊される。

 

なお、ELR Storeでの購⼊者の中から抽選で志磨直筆サイン⼊りレコードキーホルダーがプレゼントされる。2⽉28⽇(⽕)午後11時59分までの予約が対象となる。また、店舗購⼊特典として映画「零落」⾮売品プレスシートが付属される。

 

作品情報

ドレスコーズ「ドレミ」

ドレスコーズ「ドレミ」配信リンク⼀覧:https://dress.lnk.to/doremilink
ELR store 予約リンク:https://kingeshop.jp/shop/g/gNDS-1065/?elr=44598
販売店舗⼀覧:https://evilamag.com//uploads/2023/01/dresscodes_7inch.pdf

「零落」
2023年3月17日(金)テアトル新宿ほか全国ロードショー

<出演>
斎藤⼯
趣⾥、MEGUMI
⼭下リオ、⼟佐和成、吉沢悠、菅原永⼆、⿊⽥⼤輔、永積崇
信江勇、佐々⽊史帆、しりあがり寿、⼤橋裕之、安井順平、志磨遼平、宮﨑⾹蓮
⽟城ティナ、安達祐実

監督:⽵中直⼈
脚本:倉持裕
製作幹事・配給:⽇活/ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:ジャンゴフィルム
宣伝協⼒:ミラクルヴォイス
製作:「零落」製作委員会(⽇活/ハピネットファントム・スタジオ/⼩学館)

 

WEB

公式HP:https://happinet-phantom.com/reiraku/
公式Twitter:https://twitter.com/reirakumovie
公式Instagram:https://instagram.com/reirakumovie

©2023 浅野いにお・⼩学館/「零落」製作委員会

 

黒木瞳×桜井日奈子「魔女の香水」追加キャストに落合モトキ、小西真奈美、宮尾俊太郎、水沢エレナ、小出恵介

2023年初夏公開の映画「魔女の香水」の追加キャストとして、落合モトキ、小西真奈美、宮尾俊太郎、水沢エレナ、小出恵介の出演が発表された。

©映画『魔女の香水』製作委員会

 

本作は“魔女さん”と呼ばれる香水店の店主・白石弥生(黒木瞳)によって香水に魅せられ、自らの人生を切り開くことになる若林恵麻(桜井日奈子)の成長を描く物語。黒木、桜井がメインキャストとして出演し、恵麻の憧れの男性となる実業家の横山蓮役で平岡祐太が共演する。

 

このたび新たなキャストが解禁。正社員になることを夢に派遣社員として頑張る恵麻が最初に挫折し、夜の街で出会う一人の青年・杉斗を演じるのは、落合モトキ。杉斗は、物語の後半で重要な役どころとなる。

 

さらに、恵麻が働く会社のクールな女性上司・高渕霧子を小西真奈美、弥生の過去で重要な役割を担う榊亮太役を宮尾俊太郎が演じる。

 

劇中では、サイドストーリー的な役割で一組の夫婦の物語が繰り広げられ、その妻の原舞を水沢エレナ、夫・原翔を小出恵介が演じる。妻の舞はホステスだった独身時代から弥生の店の常連。恵麻と同様に人生の転機に弥生がそっと寄り添うことになる。

 

作品情報

「魔女の香水」

2023年初夏 TOHOシネマズ 日比谷 他全国ロードショー

 

出演:黒木瞳、桜井日奈子/平岡祐太、水沢エレナ、小出恵介、落合モトキ、小西真奈美、宮尾俊太郎

監督・脚本:宮武由衣

製作統括:菅原智美

音楽:小林洋平

撮影監督:髙間賢治

照明:上保正道

録音:弦巻裕

美術:岩本一成

編集:岩切裕一

助監督:谷口正行

製作:映画『魔女の香水』製作委員会

企画:358プロジェクト

企画協力:エメラルド倶楽部 TBSスパークル

制作:クロスメディア

配給:アークエンタテインメント

 

公式サイト:majo-kousui.jp

 

©映画『魔女の香水』製作委員会

森田望智が冴羽獠(鈴木亮平)の相棒・槇村香に「愛を持って全力で突き進んでいきたい」Netflix映画「シティーハンター」

森田望智が、鈴木亮平主演のNetflix映画「シティーハンター」(2024年Netflixにて全世界独占配信)のヒロインに決定した。

Netflix映画「シティーハンター」

 

1985年から1991年まで週刊少年ジャンプにて連載され、単行本の累計発行部数は5000万部突破、一大ブームを巻き起こした北条司原作の伝説のコミック「シティーハンター」。1987年にはTVアニメの放送もスタートし、1999年放送のTVスペシャルまで至る大ヒットシリーズとなった。

 

コミックは台湾、香港、中国、韓国、タイ、インドネシア、フランス、イタリア、スペイン、メキシコ、ポーランドと世界各国で出版。2019年に公開されたアニメーション映画「シティーハンター〈新宿プライベート・アイズ〉」は興行収入15億を超える大ヒットに。

 

そして連載開始から数十年の時を超えて、日本初の実写版「シティーハンター」がついに誕生。主人公の冴羽獠役に鈴木亮平が決定し、多くのヒットドラマ・映画を手がける佐藤祐市が監督を務める。

 

森田が演じるのは、冴羽獠の元・相棒の槇村秀幸の妹であり、獠の新たな相棒・槇村香。本作では原作をリスペクトし、新宿駅東口の伝言板が復活。駅のコンコースの一角に忘れ去られたようにひっそりと生き残る伝言板に書き込まれた「XYZ」をきっかけに、ストーリーが展開していく。公開された写真では、そんな伝言板の前で明るい笑顔を浮かべて立っている香の姿が映し出されている。

 

伝言版のほかにも、物語の舞台となる新宿区や新宿区観光協会、歌舞伎町商店街などの全面協力の下、実際の新宿・歌舞伎町で過去最大級の規模となる撮影を敢行している。

 

発表にあたり、森田は「心臓が跳ね上がるような緊張と、浮き立つような喜びを同時に日々かみ締めています。皆さんの記憶の中にある彼女の断片に、少しでも触れることができるよう、愛を持って全力で突き進んでいきたいと思います」と意気込みを。

 

さらに主演の鈴木も、「きっと、皆さんの中にある香さんのイメージを裏切らない、そして何より森田さんにしかできない、チャーミングで愛すべき香ちゃんに出会っていただけると確信しています」と語っている。森田、鈴木、佐藤監督、高橋信一エクゼクティブ・プロデューサーのコメント全文は以下掲載。

 

森田望智コメント

昭和の時代から令和の今日この日まで、計り知れないほどたくさんの方々の愛情が深奥まで溶け込まれ続けている「シティーハンター」。そんな伝説の愛あふれる世界に槇村香さんとして立てること、心臓が跳ね上がるような緊張と、浮き立つような喜びを同時に日々かみ締めています。一生懸命でパワフルで愛情深くてチャーミングな香さん。彼女の心をのぞけばのぞくほど、その魅力のとりこになっている自分がいます。皆さんの記憶の中にある彼女の断片に、少しでも触れることができるよう、愛を持って全力で突き進んでいきたいと思います。

 

鈴木亮平コメント

香と獠として共に過ごして数カ月。柔らかくて、素直すぎるほど素直で、いつも一生懸命な森田さん。セット裏で一人必死な顔で小道具を振り回す練習をする森田さんの姿は、まさに子供の頃から大好きだった、あのひたむきで天真らんまんな槇村香そのものでした。きっと、皆さんの中にある香さんのイメージを裏切らない、そして何より森田さんにしかできない、チャーミングで愛すべき香ちゃんに出会っていただけると確信しています。

 

監督・佐藤祐市コメント

今回、ご出演していただけると聞いてとてもうれしかったのを覚えています。いろいろな作品での彼女の演技を見ていると、多分、集中力の高い女優さんじゃないかなぁ~、と思っていました。実際にお会いすると、どこか柔らかさもあり、不思議な雰囲気のある女優さんでした。でも目には見えない「芯の強さ」も感じました。そんな彼女だからさまざまな注目を集め、たくさんのオファーを受けてるんだなと思いました。一瞬の集中力は、さすがという以外ない森田さんが演じる「香」。どうぞお楽しみに。

 

エクゼクティブ・プロデューサー/高橋信一(Netflix コンテンツ部門 マネージャー)コメント

どんな役を演じても「憑依」したようにその役になりきる森田さんが、「香」となってシティーハンターの世界を駆け巡る姿を楽しみにしていました。(勝手ながら)トレードマークともいえる美しい長い髪の毛を本作のために切っていただきました。俳優キャリアを通じて初めてショートヘアの役柄として「香」を演じられ、まさに「香」となって笑い、怒り、悲しみながら鈴木亮平さん演じる獠と共に新宿を駆け巡る姿を拝見していると、本当に獠と香が新宿にいるかのような錯覚すら覚えます。世界中の多くのファンはもちろん、初めて「シティーハンター」に触れる方にも愛される作品になることを撮影を通して確信しています。

 

作品情報

Netflix映画「シティーハンター」

2024年 Netflixにて全世界独占配信

 

原作:北条司「シティーハンター」

出演:鈴木亮平、森田望智

監督:佐藤祐市

エグゼクティブ・プロデューサー:高橋信一

プロデューサー:三瓶慶介、押田興将

脚本:三嶋龍朗

音楽:大友良英

製作:Netflix

制作:ホリプロ、オフィス・シロウズ

原作協力:コアミックス

 

Netflix作品ページ:www.netflix.com/シティーハンター

新木優子が山下智久主演「SEE HEAR LOVE」で耳が聞こえないヒロインに「全身全霊ですてきな作品を作り上げていけたら」

新木優子が、山下智久主演×イ・ジェハン監督の映画「SEE HEAR LOVE ~見えなくても聞こえなくても愛してる~」(Prime Videoで2023年独占配信予定)のヒロインに決定し、場面写真とコメントが到着した。

「SEE HEAR LOVE ~見えなくても聞こえなくても愛してる~」©2023「SHL」partners

 

本作は「ピッコマ」で連載され、100万以上いいね!を集めた人気ウェブ漫画家NASTY CAT作「見えなくても聞こえなくても愛してる」を実写映画化。次第に目が見えなくなる病を患った漫画家と、それを支える生まれつき聴覚障害がある女性の切なくも温かい愛にあふれたラブストーリーを描く。

 

主演を務めるのは、約6年ぶりに王道ラブストーリー作品を演じる山下智久。本作で自身初の漫画家、そして視覚障害者の難役に挑む。監督は、ラブストーリーの金字塔「私の頭の中の消しゴム」を手掛けた恋愛映画の名手イ・ジェハンが担当する。

 

新木優子が演じるのは、目が見えなくなる漫画家・真治(山下)を支える、生まれつき耳が聞こえないヒロイン・相田響。新木は映画やドラマなど多数出演し、男女問わず幅広い世代からの支持を集め、Diorジャパンのアンバサダーを務めるなど幅広く活躍中。公式Instagramのフォロワー数は470万人を超え、その人気は国内のみならずアジアを中心とした国々でも高まっている。主演の山下とは劇場版「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」以来、5年ぶりの共演となる。

 

新木は、本作について「目が見えなくなってしまった真治と、元から耳が聞こえないろう者である響。それぞれが人生に新しい希望を見つける瞬間に私はすごく心を動かされました。そんなところが見てくださる方にも伝わって新たな希望が生まれる、そんな作品になるように監督と山下さんをはじめとするキャスト、全てのスタッフの皆さんと全身全霊ですてきな作品を作り上げていけたらと思います!」とコメントしている。

 

併せて公開された場面写真は、柔らかいパーマがかかった髪の毛が印象的な響(新木)が目を丸くしている表情や、楽しげに公園を歩くショット。響の無邪気でかわいらしい天真らんまんな性格が伝わってくる。

 

初公開となる真治(山下)との2ショットは、落ち葉に囲まれた公園で、目が見えない山下の頭の上に落ちた葉に響が手を伸ばすシーン。二人の関係性が伝わる温かくも美しい一枚になっている。また公式サイトもオープンし、この2ショットがメイン写真として使用されている。

「SEE HEAR LOVE ~見えなくても聞こえなくても愛してる~」©2023「SHL」partners

 

新木優子コメント

「SEE HEAR LOVE ~見えなくても聞こえなくても愛してる~」©2023「SHL」partners

 

作品のオファーをいただいた2年前。話を聞いて、直感的にこの作品に参加したいと感じました。

 

ろう者という挑戦したことのない役どころや、今までと全く異なる環境での撮影になることへの不安と緊張感、参加すると決まってからふわふわとしていた気持ちが、初めて監督にお会いした時に作品に対しての情熱をうかがい、今までの不安や緊張感が一気に無くなるようなそんな感覚がありました。

 

クランクインをした日から、韓国のスタッフさんや日本のスタッフさん入り混じっての撮影の雰囲気も良く、監督や山下さんともカットごとにたくさんのディスカッションをして、撮影が進むにつれて少しずつ響という役をつかめているようないろんな手応えを感じる部分もあり、早くつながった映像を見たい気持ちでいっぱいです。目が見えなくなってしまった真治と、元から耳が聞こえないろう者である響。それぞれが人生に新しい希望を見つける瞬間に私はすごく心を動かされました。そんなところが見てくださる方にも伝わって新たな希望が生まれる、そんな作品になるように監督と山下さんをはじめとするキャスト、全てのスタッフの皆さんと全身全霊ですてきな作品を作り上げていけたらと思います!

 

作品情報

「SEE HEAR LOVE ~見えなくても聞こえなくても愛してる~」

2023年Prime Videoにて配信予定

 

原作:「見えなくても聞こえなくても愛してる」© NASTY CAT/SUPERCOMIX STUDIO Corp.製作/2023「SHL」partners

監督・脚本:イ・ジェハン(John H, Lee)

出演:山下智久、新木優子

 

公式サイト:http://see-hear-love.com

公式Twitter:@SHL_2023

 

©2023「SHL」partners

吉田美月喜、冬の北海道ロケを振り返り「ずっと見ていたいと思える景色でした」主演映画「カムイのうた」撮影終了

映画「カムイのうた」(2023年秋完成予定)に主演する吉田美月喜、望月歩が撮影終了を迎え、両名と菅原浩志監督からのコメントが到着。併せて、第1弾となる映像が公開された。

左から)望月歩、吉田美月喜、菅原浩志監督

 

1903年に生まれ19歳の若さで亡くなった、アイヌ文化伝承者・知里幸恵さん。自らもアイヌの血を引く知里さんは、文字を持たず、失われつつあったアイヌの伝統文化口承叙事詩「ユーカラ」を、著作「アイヌ神謡集」により初めて日本語で表現。その業績は、アイヌ民族の人々に大きな自信と誇りを与えた。

 

本作は彼女の生きた姿をモチーフとし、明治・大正期、土地や生活を奪われ衰亡の危機に瀕していたアイヌ民族の生きざまや伝統・文化を雄大な北海道の自然の中に描く。

 

吉田が知里さんをモデルにした北里テル役、望月がアイヌの青年・一三四役を演じ、2人を取り巻く人物として、阿部進之介、島田歌穂、加藤雅也らも出演。北海道東川町を中心に撮影が進められた。

 

吉田、望月、菅原監督のコメントは下記に掲載。

 

コメント

吉田美月喜(北里テル役)

◆冬の北海道での撮影はいかがでしたか?

冬の北海道は初めてでした。夏の北海道での撮影が楽しかったこともあり、この撮影もとても楽しみにしていました。こちらに来てみると大寒波と重なって驚くほどの寒さで(笑)。寒くて手先が痛かったのですが、景色がすごくきれいで「ずっと見ていたい」と思えるいい場所でした。

 

◆冬の演技を通して感じたことは?

昔は今よりも物が限られた中で生活をされていたと思うのですが、この極寒の中で私たちの衣装よりもっと寒い服装で過ごされていたことを考えると、本当に私たちには想像できない苦労があったんだろうなと感じました。それと、昔からあるわらの靴を履いて撮影をしたのですが、わらの間から雪が入ってくることがないんですよね。こうした道具に触れながら、昔の方々の知恵と工夫で作られているものに感銘を受けました。

 

◆撮影を振り返って思うことは?

この作品が決まってから、アイヌの人々や北海道の方に納得していただける作品にしないといけない、と思いながら演じさせていただきました。自分の人生の中で、大きくてすてきな文化を知ることができたと感じています。アイヌ文化やアイヌの人々の考え方は、今の時代にも必要なものだと感じて、私自身とても勉強になりました。知里幸恵さんという実在した方をモデルとした役に、真剣に向き合って役に取り組めたことも貴重な経験でした。

 

望月歩(一三四役)

◆冬の北海道での撮影はいかがでしたか?

吉田さんと同じく、北海道の冬は初めてでした。台本の中での「自然」は、雪のシーンも含めて想像でしかなかったのですが、今回の冬の撮影でやっとこの自然を体験できたことをうれしく思っています。この現場で自分が一番はしゃいでいる自信があるくらい、めちゃくちゃ楽しかったですね(笑)。どこもかしこも雪で真っ白で、「きれいだな」というのが一番の印象です。

 

◆撮影を振り返って、思うことは?

北海道に来て、この土地の食べものを食べ、空気を吸って、景色を見て、自分の役である一三四に入り込めるように準備をしてきました。その中で、台本にはない部分で、せりふや動きなどが自分の中身から自然と出てきたことに対して、準備したかいがあったなと感じています。それと、北海道の冬は雪が多く、音を吸収するんです。都会のにぎやかさに慣れてしまった僕にとって、その音のない空間にいることは、いろんなことを考えさせられる時間だったと感じています。

 

菅原浩志監督

この北海道の寒さでは、「演技」ではなく「リアル」が入ってきます。寒さで耳が赤くなり、吐く息が白くなる。吉田美月喜さんと望月歩さんには、この北海道の厳しい寒さの中で生きたテルと一三四を感じてほしかった。撮影は大変ですが、実際の雪、冬を映像に撮ると、ものすごい力があり、その中で、お二人は素晴らしいリアルな演技をしてくれたと思います。

 

今後のスケジュールですが、北海道の動物や自然、冬だからこそ撮れるものの撮影を進めます。撮影が終わると、映像の編集と音楽や効果音など「音」の創造が始まります。9月には完成し、皆さんに見ていただけるよう準備を進めています。一番最初に北海道の方に見ていただきたく思っています。

 

「カムイのうた」第1弾映像

作品情報

「カムイのうた」

2023年秋完成予定

 

〈キャスト〉吉田美月喜、望月歩、島田歌穂、加藤雅也、阿部進之介

清水美砂、天宮良、伊藤洋三郎、菜月、加藤憲史郎、清水伸、茅本梨々華

 

〈スタッフ〉

監督・脚本:菅原浩志(「ぼくらの七日間戦争」「写真甲子園0・5秒の夏」「早咲きの花」「ほたるの星」「北の残照」「ヌプリコロカムイノミ」)

プロデューサー:作間清子

撮影:上野彰吾

美術:長寿恵

編集:時任賢三

助監督:桑原昌英

 

製作協力:写真文化首都「写真の町」北海道東川町

古川琴音インタビュー「何を好きで何を嫌いか、自分の物差しを持って生きている〈私〉にほれ込んで演じました」映画「スクロール」

上司からパワハラを受け、社会への絶望感から死への衝動を抱えている〈僕〉(北村匠海)。今が楽しければそれでいいと、日々を刹那的に生きるユウスケ(中川大志)。ある日、大学時代の友人が自殺したのを知った2人は、彼の死を通して自らの「生」を見つめ直していくことに。

古川琴音 ©橋爪駿輝/講談社 ©2023映画『スクロール』製作委員会

 

そんな現代の若者の生きざまを切り取ったかのような映画「スクロール」が、2月3日(金)に公開される。本作で〈僕〉の同僚で彼に思いを寄せる〈私〉を演じているのが、今年の大河ドラマ『どうする家康』への出演も決まっている古川琴音さん。作品を通して各キャラクターから感じたことと併せ、自らの人生観、恋愛観も語ってくれました。

 

◆原作や脚本を読んで、どういう作品だと感じましたか?

自然と周りの友達やきょうだいなど、たくさんの人のことが思い浮かんできて、こういう台本は初めてでした。監督もおっしゃっていたんですけど、この作品は「みんなの物語」なんです。社会に出て、壁にぶち当たっているすべての人が、どこか思い当たるところがある作品だと思います。

 

◆古川さんが演じた、〈私〉という役柄の魅力は?

登場人物の中で一番、自分がどう生きていくか、何を大切にするかを決めている人で、すごく好きなキャラクターでした。自分が何を好きで何を嫌いかって、意外と分かっているようで分かっていないと思うんです。大人になると、周りの意見に流されて、自分の気持ちをごまかしやすくもなりますし。そんな中、彼女はきちんと自分の物差しを持ちながら世の中と関わりを持てているところがカッコいいなと感じました。

 

◆そういう役柄を演じるにあたり、何か準備したことはありますか?

もう台本の段階で彼女の素晴らしさにほれ込んでいたので、それが一番の役作りになったかもしれません(笑)。演じてみると、強い人だなと改めて感じました。こうしたい、こうできたらいいなと思っても実際は行動できないことを、彼女は平然とやってのけられるんです。彼女みたいになれたらと思いましたし、生きていくためのパワーをもらえた気がしました。

 

◆登場人物の中で、どのキャラクターに一番共感しますか?

どの登場人物も自分の中にいる気がしますが、今の自分に一番近いのは〈僕〉(北村匠海)だと思います。彼は理想と現実の間を揺れ動きながら、どう生きていくかを模索していて、現実に不満があるわけではないけれど、漠然とした不安はいつも抱えている。そんな感じの迷い方は似てるかなと思います。逆に一番離れているのは、ユウスケ(中川大志)かも。彼も心の中ではいろいろ抱えているものがありますが、それでも器用に何でもできてしまうんですね。あの器用さは私にはないところかなと思います。

 

◆北村さんと〈僕〉、中川さんとユウスケに重なる部分は感じましたか?

匠海君は自分のことを掘り下げて考える方なので、〈僕〉に近い部分はあると思います。でも、匠海君のほうがより大人な感じがしますね。自分の基準がはっきりしていますし、むしろ〈私〉に近いのかも。中川さんとは今回あまりご一緒する機会がなかったんですけど、印象としてはちょっと違う気がしますね。もちろん、中川さんも器用な方だと思うんですけど、ユウスケより誠実だと思います(笑)。

 

◆撮影中、北村匠海さんとどのようなお話をされましたか?

作品のテーマに沿った話が多かったですね。人間である以上、どんな人も社会と関わらなければ生きていけない。そういう根本の深いところを考えなきゃいけないね、みたいな。匠海君とは何回か共演させていただいているのですが、共演するたびに懐の大きな人だと感じるんです。ミクロな視点もマクロな視点も持っていて、自分が思いも寄らなかった深いところまで考えさせてくれるというか。バランス感が絶妙な人だと思います。

 

◆劇中、〈私〉はパワハラ上司に対する〈僕〉の思いをたたき付けて、会社をやめることになりますが、もし古川さんが同じ立場だったら?

丁寧に辞職届を書いて、ひっそりやめます(笑)。そもそも、ああいう人とはなるべく関わらないようにするでしょうし。〈私〉は好きな人への気持ちのぶつけ方もすごくて。ああいう芸術的で、アグレッシブな伝え方はなかなかできないと思います。

 

◆恋愛に対するスタンスについて、〈私〉に共感するところはありますか?

とにかく好きな人のことを知りたいという気持ちは分かるところがあります。例えば、今日何食べたとか、どんな食べ物が好きかとか、どんなことでもいいです。知ることで近づける気がするんですよね。〈私〉のように真っすぐぶつかっていくのは難しいですけど、自分の気持ちを偽らないように、相手に接したいなとは思っています。

 

◆本作の公開日が2月3日(金)とバレンタインシーズンですが、古川さんはバレンタインの思い出はありますか?

学生時代にチョコレートケーキを作って、あげたことはあります。付き合っている人がいるのを知ってはいたんですけど、ダメでも自分の気持ちだけは伝えようと思って。誰かにチョコをあげるという経験もしてみたかったですし(笑)。

 

◆〈私〉に通じるところがあるエピソードですね。

そうですね。〈私〉だったら、〈僕〉に彼女がいたとしても、やっぱり自分の気持ちを一番に考えて告白するでしょうし。そこは同じかもしれません。

 

◆本作は現状へのいら立ちやどうすればいいか分からない感情を抱えた人々が登場する物語ですが、古川さんがそういうとき、気持ちが楽になる行動はありますか?

散歩です。お気に入りのルートが3つぐらいあって。静かに歩きたいなと思ったら車通りの少ないルートにしますし、長めに歩きたいときは、時間のかかるルートを選んだり。その日の気分に合わせて散歩しています。

 

◆どのようなことを考えながら散歩を?

あらかじめせりふを全部ボイスメモに入れておいて、それを聞きながら歩いています。あとは好きな音楽を聴きながら、考えごとをしたり。いろいろグルグル頭の中を巡るんですけど、家に着く頃にはすっとなくなって、フラットな気持ちになれて。その日はぐっすり眠れます。

 

◆本作には「生きること。愛すること。」というキャッチコピーが付けられていますが、古川さんにとって生きること、愛することは?

難しいですけど、日々いろんなものを愛してはいますね。仕事や、飼ってる猫もそうですし。家族や親しい人に対してもそうですし。いろんなものを愛しているし、愛されているかなと。それを感じるのが生きることなのかもしれないです。

 

◆この作品をどういうふうに見てほしいと思いますか?

完成した映画を見たとき、物語に没頭するというより、過去のことをいろいろ思い出しながら見ていました。きっとスクリーンに映し出された場面から影響を受けて、そういえば自分はああだったなって、触発されたんでしょうね。そんなふうに引っかかるところがたくさんある作品だから、映画と自分の中を行ったり来たりしながら、思いをかみしめるように見ていただけたらと思っています。

 

◆古川さんは今年、大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合ほか)にも、巫女の千代役で出演します。こちらの撮影はいかがですか?

やっぱり大河ドラマならではのスケールがあるなと感じています。当時の人は今より動物的というか、生きるか死ぬかみたいな問題に直面していて、物語全般にそういう空気感が漂っていますね。その空気の一部を自分の中に取り入れながら演じるのは、大河ドラマならではだなと感じています。

 

◆謎めいた設定の役柄ですが、どのような人物だと捉えていますか?

私にとってもミステリアスな部分が多くて。今後どうなっていくのか、なぜこういう行動をしているのか、知らないで演じているところもあるので。千代が何をやろうとしているのか、私も楽しみにしています(笑)。ただ、やっぱり戦国の世に生きていて、強い人なんだろうなとは思っていて。大河ドラマは今までみたいなナチュラルな演技だと通じないところもありますし、千代はこういう人なんだという、核を作っていきたいです。

 

◆2023年、個人的に新しく挑戦してみたいことはありますか?

ギターですね。先日、映画「THE FIRST SLAM DUNK」を見に行ったんです。実はどんな話かまったく知らなかったんですけど、友だちが良かったと言っていて。実際、すごく感動しました。特に印象的だったのがオープニングで、ベースの音から始まる曲がカッコいいなと思って。それを弾くために、まずはギターから挑戦したいと思っています。

 

PROFILE

古川琴音

●ふるかわ・ことね…1996年10月25日生まれ。神奈川県出身。近作にドラマ『コントが始まる』『前科者‐新米保護司・阿川佳代‐』『アイドル』、映画「今夜、世界からこの恋が消えても」「メタモルフォーゼの縁側」など。2023年はNHK大河ドラマ『どうする家康』に出演予定。

 

作品情報

©橋爪駿輝/講談社 ©2023映画『スクロール』製作委員会

 

「スクロール」

2023年2月3日(金)全国公開

 

出演:北村匠海、中川大志、松岡茉優、古川琴音

水橋研二、莉子、三河悠冴/MEGUMI、金子ノブアキ/忍成修吾/相田翔子

 

監督・脚本・編集:清水康彦

脚本:金沢知樹、木乃江祐希

原作:橋本駿輝「スクロール」(講談社文庫)

主題歌:Saucy Dog「怪物たちよ」(A-Sketch)

 

公式HP:https://scroll-movie.com/

 

©橋爪駿輝/講談社 ©2023映画『スクロール』製作委員会

森七菜×奥平大兼W主演「君は放課後インソムニア」眠れぬ二人の夜を切り取った特報映像&ティザービジュアルが解禁

森七菜、奥平大兼がW主演を務める映画「君は放課後インソムニア」(2023年6月公開)より、特報映像とティザービジュアルが解禁された。

「君は放課後インソムニア」ティザービジュアル ©オジロマコト・小学館/映画「君ソム」製作委員会

 

「富士山さんは思春期」「猫のお寺の知恩さん」で一瞬のきらめきのような思春期を描いた青春漫画の旗手・オジロマコトが手掛ける「君は放課後インソムニア」は、2019年より「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)にて好評連載中。幅広い世代から高い支持を得て、現在、コミックスは第11集まで刊行されている。

 

監督は映画「東南角部屋二階の女」で長編映画の監督としてデビューし、TVドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』や『祈りのカルテ』でも演出を務める池田千尋。映画「東京リベンジャーズ」シリーズを手掛ける髙橋泉が池田監督と共に共同脚本として参加している。TVアニメも4月から放送され、“君ソム”ファンから映画の続報を待ち望む声が多数寄せられていた。

 

本編映像初公開となる特報映像は、奥平演じる丸太(がんた)が「今日も眠れなかった」と夜明けを待つショットから始まる。「一人じゃどうしようもできなくて…」と心情を吐露し、一点を見上げるカットが印象的だ。

 

その後、「心配かけちゃうから」と、一人で悩みを抱えていることに少し感情が高ぶった様子のせりふとともに、森演じる伊咲(いさき)が橋の上から遠くを見つめる寂しそうな表情が映し出される。

 

「そしたら、ここがあって…」というせりふの中、伊咲と丸太が何かにもたれかかって眠っているシーンへと変わる。満天の星空に映し出されるメインコピー「誰にも打ち明けられなかった秘密が、二人を繋ぐ」にあるように、二人は「不眠症」という共通の悩みを抱えていた。

 

花火を見たり、望遠鏡を設置したり、二人の仲が良さそうなシーンが展開されるも、「まだ、起きてる?」という伊咲のせりふと寂し気な表情を浮かべるシーンで映像は締められており、二人の関係はどのように発展していくのか、期待が高まる。

 

ティザービジュアルでは、夕焼けをバックにこちらを見つめる森と奥平の表情からは素朴さやアンニュイさが醸し出され、その下に置かれた朝焼けを見る丸太のシルエットと相まって、“君ソム”ならではの世界観が表現されている。

 

物語の舞台でもある石川県七尾市を中心に撮影を敢行。海や山に囲まれた土地に流れる空気の中、初々しさと芯の強さを兼ね備えたフレッシュなキャストが強力な制作陣の下、細かく揺れ動く主人公の心情を体現されている。

 

また、特製クリアファイル付きのムビチケが1月27日(金)より発売。

 

「君は放課後インソムニア」特報映像

作品情報

「君は放課後インソムニア」

2023年6月全国公開

 

出演:森七菜、奥平大兼

原作:オジロマコト「君は放課後インソムニア」(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)

監督:池田千尋

脚本:髙橋泉 池田千尋

企画・制作プロダクション:UNITED PRODUCTIONS

製作:映画「君ソム」製作委員会

配給:ポニーキャニオン

 

公式HP:kimisomu-movie.com

公式twitter:@kimisomu_movie

公式Instagram:@kimisomu_movie

 

©オジロマコト・小学館/映画「君ソム」製作委員会

橋本環奈&重岡大毅がホラー映画「禁じられた遊び」でW主演!超特報映像解禁 監督は中田秀夫

橋本環奈と重岡大毅(ジャニーズWEST)のW主演映画「禁じられた遊び」が9月8日(金)に公開されることが決定。ティザービジュアルと超特報映像、橋本、重岡らのコメントも到着した。

©2023映画『禁じられた遊び』製作委員会

 

原作は、清水カルマのデビュー作で、第4回「本のサナギ賞」大賞を受賞した人気ホラー小説「禁じられた遊び」(ディスカヴァー文庫刊)。「リング」(1998)、「スマホを落としただけなのに」(2018)、「事故物件 怖い間取り」(2020)など、ホラー・サスペンスなどのあらゆる怖さを追求し、世に送り出してきた中田秀夫が監督を務める。

 

企画・プロデュースは「64 ロクヨン 前後編」(2016)、「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」(2019)、「ラーゲリより愛を込めて」(2022)など、多岐に渡るジャンルのヒット作、話題作を生んできた平野隆。中田監督とは「スマホを落としただけなのに」シリーズ以来、2年ぶりのタッグとなる。

 

本作は昨年11月に開催された、世界80か国以上の映画配給会社が一堂に会する世界有数の映画見本市「American Film Market 2022」(通称:AFM)で、超ティザービジュアルが解禁。その不気味なデザインに、解禁直後から世界各国のバイヤーの話題をさらっていた。

 

そんな本作でW主演を務めるのは、ホラー映画「カラダ探し」の大ヒットも記憶に新しい橋本環奈と今回がホラー作品の初挑戦となる重岡大毅(ジャニーズWEST)。二人は初共演&中田組初参加で、橋本は映像ディレクターの倉沢比呂子、重岡は比呂子の元同僚・伊原直人を演じる。

 

今回の発表に当たり橋本は、「今まで芯の強い女の子という役柄は演じたことがありましたが、今回演じた比呂子はすごくサバサバした切り替えの早い性格。しかもお仕事ができる大人の女性という初めての試みだったので、台本を読んだ時から演じるのを楽しみに思っていました。服装も今までの役とは少しイメージが異なり、基本パンツスタイルでジャケットを着て腕まくり、ブーツを履いていてといういでたちで、私自身演じていてすごく新鮮でした」と今まで演じてきた役柄とは全く異なるキャラクターへの挑戦となったことを明かした。

 

いっぽう、重岡は、「想像をはるかに超えてくると思います。ホラーの撮影は、カメラが回り出す時点で気持ちを作っていないといけないので、酸欠になりそうだと感じたこともあるほど。本当にパワーが必要なんだなと思いました」とコメント。

 

さらに撮影を振り返り、「映画自体とても久しぶりで、また機会があればと思っていたので、それがかなうことになりうれしかったです。もうすぐ30歳なのですが、20代最後にこの作品を撮れてよかったです(昨年夏撮影時点)」と、7年ぶりの映画出演に対する喜びを語った。

 

監督を務めた中田秀夫は、「橋本さんは、役の本質をつかむ芝居勘の鋭さと持ち前の明朗さで、現場の雰囲気を明るくかつプロフェッショナルに保ってくださいました。おかげで、スタッフ・キャスト一同気持ち良く撮影を進められました。重岡さんは、息子役の子との長時間に渡るリハーサルを大変真摯に行なってくださり、おかげで彼の家の場面からのクランクインも大変スムーズでした。私が『ホラーは後でいっぱい音がつくから』と『大きな表現』を求めたのにも十全に応えてくださり、大満足でした」と二人に対してコメントを寄せている。

 

原作者・清水カルマは、「自分が書いた小説が映画になるというのは、ずっと夢見ていたことでした。もともと高校、大学時代には自主映画を制作したりして、ほんの少しは映画監督を夢見たことがあり、ずっと映画に対する憧れがあったので、『禁じられた遊び』の映画化が正式に決まったときは、自分自身が中田組の一員になれたようなうれしさがありました。実際に撮影現場も見学させていただきましたが、中田秀夫監督はじめ、スタッフやキャストの方たちとお目にかかったときは、現実感がなくてふわふわした気分でした。今は中田秀夫監督が私の小説をどういうふうに料理してくださったのか、その本編を見るのが楽しみでたまりません」と喜びのコメントを寄せた。

 

また、本作の最新ティザーポスタービジュアル・本編映像初解禁となる超特報映像も合わせて解禁。ティザービジュアルには「エロイムエッサイム――。」の呪文と、正体不明の不気味な女性の眼窩に収まる、どこか慄然とした表情の橋本と重岡の二人の姿が切り取られている。

 

超特報映像は、映像クリエイターの倉沢比呂子(橋本)がボーイッシュな装いでカメラを回すシーンからスタート。伊原直人(重岡)の家で、庭の盛り土に向かい「エロイムエッサイム。エロイムエッサイム」と、何か呪文を繰り返し唱え続ける直人の息子・春翔の姿を目撃した比呂子。

 

その呪文は、「トカゲのしっぽからトカゲが生えてくるか?」という春翔の純粋な疑問に、直人が冗談で教えたはずのものだった。しかし、土はうごめき、なぜかトカゲがよみがえる。そして、<死者を蘇らせる><禁断のあそび>の不穏なテキストとともに、得体の知れない女性の姿や土からと伸びる不気味な白い手も映し出され、絶叫し戦慄する比呂子と直人。

 

この庭には、何かがいる。子供の純粋な願いが最凶の禁忌を解き放ち、二人に襲いかかる。果たして、二人は迫りくる恐怖から逃れられるのか。そして、この不気味な姿の女性は誰なのか。謎が深まるばかりの不気味なビジュアルと戦慄の超特報映像により、今後の展開にも期待も高まる。

 

橋本、重岡、中田監督、原作者・清水のコメント全文は下記に掲載。

 

橋本環奈(倉沢比呂子役)コメント

今まで芯の強い女の子という役柄は演じたことがありましたが、今回演じた比呂子はすごくサバサバした切り替えの早い性格。しかもお仕事ができる大人の女性という役で初めての試みだったので、台本を読んだ時から演じるのを楽しみに思っていました。

 

服装も今までの役とは少しイメージが異なり、基本パンツスタイルでジャケットを着て腕まくり、ブーツを履いていてといういでたちは、演じていて私自身すごく新鮮でした。

 

重岡大毅(ジャニーズWEST)(伊原直人役)コメント

ホラー映画の出演は初めてなので、「これはどうやって撮るんだろう」と台本を読んで考えたりしましたが、想像を遥かに超えてくると思います。そしてホラーの撮影は、カメラが回り出す時点で気持ちを作っていないといけないので、酸欠になりそうだと感じたこともあるほど。本当にパワーが必要なんだなと思いました。

 

映画自体とても久しぶりで、また機会があればと思っていたので、それがかなうことになりうれしかったです。もうすぐ30歳なのですが、20代最後にこの作品を撮れてよかったです(昨年夏撮影時点)。

 

中田秀夫監督 コメント

(W主演のお二人に関して)橋本さんは、役の本質をつかむ芝居勘の鋭さと持ち前の明朗さで、現場の雰囲気を明るくかつプロフェッショナルに保ってくださいました。おかげで、スタッフ・キャスト一同気持ち良く撮影を進められました。

 

重岡さんは、息子役の子との長時間に渡るリハーサルを大変真摯に行なってくださり、おかげで彼の家の場面からのクランクインも大変スムーズでした。私が「ホラーは後でいっぱい音がつくから」と「大きな表現」を求めたのにも十全に応えてくださり、大満足でした。

 

原作者:清水カルマ コメント

まず、映画化に関わってくださっている皆さんにお礼申し上げます。自分が書いた小説が映画になるというのは、ずっと夢見ていたことでした。もともと高校、大学時代には自主映画を制作したりして、ほんの少しは映画監督を夢見たことがありました。ただ、大勢で作品を作ることの大変さを味わい(といっても10人程度でしたが)、自分ひとりでやれる小説を志すようになりました。

 

それでもずっと映画に対する憧れがあったので、「禁じられた遊び」の映画化が正式に決まったときは、自分自身が中田組の一員になれたようなうれしさがありました。実際に撮影現場も見学させていただきましたが、中田秀夫監督はじめ、スタッフやキャストの方たちとお目にかかったときは、現実感がなくてふわふわした気分でした。今は中田秀夫監督が私の小説をどういうふうに料理してくださったのか、その本編を見るのが楽しみでたまりません。

 

「禁じられた遊び」超特報映像

作品情報

「禁じられた遊び」

2023年9月8日(金)全国ロードショー

 

出演:橋本環奈、重岡大毅(ジャニーズWEST)

原作:清水カルマ『禁じられた遊び』(ディスカヴァー文庫)

監督:中田秀夫(「リング」「スマホを落としただけなのに」「事故物件 恐い間取り」「“それ”がいる森」)

企画・プロデュース:平野隆(「スマホを落としただけなのに」「糸」「ラーゲリより愛を込めて」)

プロデューサー:小杉宝、岡田有正、大脇拓郎、田口雄介

脚本:杉原憲明

 

©2023映画『禁じられた遊び』製作委員会

 

公式HP:https://kinjirareta-asobi.jp/

公式Twitter:@kinjirareta_asb

吉田美月喜「自分の人生において1つしかない思い出いっぱいの作品。もう6回ぐらい観ています(笑)」

演劇ユニット「iaku」の同名舞台を映画化した『あつい胸さわぎ』が、1月27日(金)より公開する。若年性乳がんを宣告された18歳の千夏と母の昭子を中心に港町を展開されるハートウォーミングな群像劇で、映画初主演を務めた吉田美月喜さん。千夏を演じるうえで等身大を心がけたという役作りの話や実生活での母との関係性についてなどを伺いました。

 

吉田美月喜●よしだ・みづき…2003年3月10日生まれ。東京都出身。主な出演作にドラマ『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』『ドラゴン桜』、映画『鬼ガール!!』『たぶん』『メイヘムガールズ』、Netflixドラマ『今際の国のアリス』など。2023年はドラマ『沼る。港区女子高生』、映画『パラダイス/半島』『カムイのうた』の公開を控える。Instagram

 

【吉田美月喜さん撮り下ろし写真】

 

実際はとても温かいお話で、年齢的にも主人公の千夏に共感できる部分が多かった

──オーディションを受ける前に台本を読まれたときの率直な感想は?

 

吉田 企画書には“乳がん”というワード以外にも、「家族や初恋が複雑に絡み合っていく話」と書いてあったので、かなり身構えて脚本を読み始めたんです。でも、実際はとても温かいお話で、年齢的にも主人公の千夏に共感できる部分が多かったんです。お母さんと仲が良いことや、高校を卒業してのワクワク感みたいなところとか、青春映画な感じがしたんです。それで「この役やりたい!」という気持ちが高まり、オーディションを受けました。

 

──吉田さんと同年代である千夏の役作りについては?

 

吉田 18歳といえば、子どもでも大人でもない複雑な年齢だと思うんです。自分一人だけでは答えが出ないけれど、それを表に出すこともできない。また、もし私が乳がんと診断されたときの困惑も、千夏と変わらないんじゃないかと。そういったことを意識しつつ、できるだけ自分の等身大で演じることを心がけました。それは、監督やスタッフの方、それから常盤(貴子)さんや前田(敦子)さんら、ほかのキャストの方たちが、私が等身大の自分でいられる現場を作ってくださっていたおかげでもあります。

 

私も大人になったら、常盤さんのような気遣いがさらっとできる女性になりたい

──事務所の先輩である常盤貴子さんが、お母さんの昭子役を演じられています。

 

吉田 常盤さんは大先輩なので、お会いする前は緊張していたんですが、撮影時も撮影以外でも、本当の母のように、私のことをいろいろ面倒見てくださって、ありがたかったです。それもあり、最初に撮った冒頭の日常の掛け合いシーンから、すぐに親子になることができました。また、とてもかっこいい方で、サーカスのシーンで「このTシャツ、いいですね」とお話していたらプレゼントしてくださり、市場でも「この魚、おいしそうですね」みたいなお話をしていたら、後日、その魚が入った宅急便を自宅に送ってくださったんです。私だけでなく家族にまで、そんな対応をしてくださるなんて! 私も大人になったら、そんな気遣いがさらっとできる女性になりたいと思いました。

 

──そんな常盤さんとの共演で、お好きなシーンは? また、吉田さんと実際のお母さんとの関係性はいかがですか?

 

吉田 常盤さんとの共演シーンでいうと、お互い真剣にぶつかっているシーンも好きですが、庭で花に水をあげながら、母の恋愛の話をしているシーンが好きです。千夏が何の根拠もない自信を持つ、ほんわかとした雰囲気がお気に入りですね。実際の母と私も、何でも話すような親子ですね。カラオケにもよく行くんですが、母の影響もあって、レベッカやチェッカーズ、あとは山口百恵さんや中森明菜さんなどの70~80年代の懐メロを歌うことが多いんです。また、私がお風呂の湯船にかなりの時間入っているんですが、湯船の縁にお母さんが座って、ずっと話していますね。お母さんの仕事の話とか、私の些細な愚痴とか、飼っている犬のチョコの散歩中の話とか。よく考えたら、そういう時間も千夏とお母さんに似ているかもしれません。

 

現場での休憩時間中も、美容についてとか、いろいろお話できて、楽しかった

──また、透子役の前田敦子さんの印象はいかがでしたか?

 

吉田 前田さんとの共演も初めてだったのですが、実際お会いしたときの感想は「わぁ、きれいな方だなぁ」でした。役柄的にはお姉ちゃん的存在なので、「どんなふうに話しかけたらいいのかなぁ?」と思っていたら、衣装合わせのときに前田さんから話しかけていただいてすごく嬉しかったです。現場での休憩時間中も、美容についてとか、いろいろお話できて、楽しかったです。そんな関係が築けたからこそ、2人でバチバチ言い争いをするシーンもうまくいったんだと思います。

 

──千夏の初恋相手である光輝役の奥平大兼さんとの印象はいかがでしたか?

 

吉田 奥平さんは私の一歳下という年齢が近いこともあり、とても気軽に話せる存在だったのですが、自分をしっかり持っている方なんです。驚くぐらい堂々としすぎていて、どこか天才肌なところを感じました。それはター坊役の佐藤緋美さんにも言えていて、洋服や音楽好きという点も同じですね。

 

「現場を引っ張ってくれるから安心だよね」と言ってもらえるような存在になりたい

──本作は吉田さん自身において、どんな一作となったと思われますか?

 

吉田 初めての主演映画という、自分の人生において1つしかない思い出いっぱいの作品になりました。もう6回ぐらい観ています(笑)。乳がんを宣告された千夏の葛藤を描いている作品ですが、笑えるシーンもありますし、どのキャラクターも千夏を見捨てないで見守ってくれているので、とても温かい気持ちになれる映画になりました。私も作品を通じて、何かしらのことで悩んでいる人に対して、しっかり向き合う姿勢の大切さを学びました。実は撮影後に、原作の舞台の再演を見る機会があったのですが、素敵すぎて「私の千夏は受け入れられるのか?」と不安だったんです。でも、すでに映画を観た舞台のファンの方から「良かった」と言っていただいているので自信がつきました!

 

──2023年は本作を機に、主演作やヒロインを務める作品が続々と公開されます。将来の展望を教えてください。

 

吉田 ずっと前から芯のある女優を目指していこうと思っています。それこそ、今回常盤さんや前田さんといった存在から芯のある女性像をすごく感じたのですが、やはり主演を務めるからには、周りの方から「現場を引っ張ってくれるから安心だよね」と言ってもらえるような存在になりたいです。これまでの作品では、自分のことでいっぱいいっぱいだったため、主演としてはまだまだだったと思います。頑張ります。

 

──現場にいつも持っていくモノ、手放せないアイテムがあれば教えてください。

 

吉田 去年の春に初めて、舞台(「エゴ・サーチ」)をやらせていただき、そのときに共演者の方に、手ぬぐいをいただいたんです。それ以来、お弁当を食べるときに下に敷いてみたり、ペットボトルに付いた水滴を拭いたり、使い勝手のいい手ぬぐいにハマりました。『パラダイス/半島』(2023年)という作品で共演した落語家の立川かしめさんからいただいた手ぬぐいもあり、今は4枚ほどを使い回しています。

 

 

(C)2023映画『あつい胸さわぎ』製作委員会

あつい胸さわぎ

1月27日(金)より新宿武蔵野館、イオンシネマほかにて全国公開

 

(STAFF&CAST)
監督:まつむらしんご
原作:戯曲『あつい胸さわぎ』横山拓也(iaku)
脚本:髙橋泉
出演:吉田美月喜、常盤貴子
前田敦子、奥平大兼、三浦誠己、佐藤緋美、石原理衣

(STORY)
港町の古い一軒家に暮らす武藤千夏(吉田美月喜)と、母の昭子(常盤貴子)は、慎ましくも笑いの絶えない日々を過ごしていた。小説家を目指し念願の芸大に合格した千夏は、授業で出された創作課題「初恋の思い出」の事で頭を悩ませている。千夏にとって初恋は、忘れられない一言のせいで苦い思い出になっていた。その言葉は今でも千夏の胸に“しこり”のように残ったままだ。だが、初恋の相手である川柳光輝(奥平大兼)と再会した千夏は、再び自分の胸が踊り出すのを感じ、その想いを小説に綴っていくことにする。一方、母の昭子も、職場に赴任してきた木村基春(三浦誠己)の不器用だけど屈託のない人柄に興味を惹かれはじめており、20年ぶりにやってきたトキメキを同僚の花内透子(前田敦子)にからかわれていた。親子二人して恋が始まる予感に浮き足立つ毎日。そんなある日、昭子は千夏の部屋で“乳がん検診の再検査”の通知を見つけてしまう……。

【映画「あつい胸さわぎ」よりシーン写真】

(C)2023映画『あつい胸さわぎ』製作委員会

 

撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク/田中陽子 スタイリスト/岡本純子

松村沙友理が“推し”の等身大パネルと肩を組み…「劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ」場面カット解禁 公開日は5月12日

松村沙友理主演の映画「劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ」の公開日が、5月12日(金)に決定。併せて本作より、場面カットが解禁された。

©平尾アウリ・徳間書店/劇場版「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会

 

「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(徳間書店)は、平尾アウリによる累計100万部超えの大人気コミック。2015年8月より「月刊COMICリュウ」で連載がスタートし、2017年には「このマンガがすごい!2017」オトコ編第12位、第3回「次にくるマンガ大賞」コミックス部門第11位にランクイン。2020年にはテレビアニメ化もされ、「推し武道」の愛称で親しまれている。

 

その後、元乃木坂46の松村沙友理主演で2022年10月クールにABCテレビで実写ドラマ化。原作の再現度の高さと、“推し活”のあるあるが詰まった共感度の高いストーリーで話題を集めた。

 

物語の主人公・フリーターのえりぴよ(松村)は、地元・岡山のマイナー地下アイドル・ChamJam(チャムジャム)のメンバー・市井舞菜(伊礼姫奈)に人生の全てを捧げている伝説的なファン。自らの服は高校時代の赤ジャージのみ、収入の全てを推しである舞菜に貢ぎ、24時間推しのことを想い、声の限りを尽くして名前を呼び、プライベートでの布教活動など、推しが生きる活力となっている。

 

本日1月18日(水)がえりぴよの“推し”舞菜の誕生日であることから解禁された場面カットには、舞菜の等身大パネルの肩に手をかけ、幸せそうな笑顔が弾ける愛にあふれたえりぴよの姿が。

 

パン屋で働くえりぴよが繰り出す、推しの人気獲得のための秘策を切り取ったカットとなっており、仕事でも布教活動を欠かさない彼女の微笑ましい努力が伝わってくる。劇場版では、舞菜のためにどのようなパワーアップした“推し活”を見せてくれるのか。

 

作品情報

「劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ」

2023年5月12日(金)新宿バルト9 他全国ロードショー

 

出演:松村沙友理

中村里帆、MOMO、KANO、SOYO、GUMI、和田美羽・伊礼姫奈・豊田裕大、ジャンボたかお(レインボー)

原作:平尾アウリ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(COMICリュウWEB/徳間書店)

監督:大谷健太郎

脚本:本山久美子

音楽:日向萌

製作:「劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会

配給:ポニーキャニオン

 

公式HP:oshibudo-movie.com

公式Instagram/Twitter:@oshibudo_abc

 

©平尾アウリ・徳間書店/劇場版「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会

小沢仁志“還暦記念作”「日本映画でも韓国に負けない作品を作れるということを証明したかった」映画「BAD CITY」公開!

“顔面凶器”の異名を持つ小沢仁志さんが「還暦記念映画」として、主演のほか、オリジナル脚本・製作総指揮を務めるハードアクション映画『BAD CITY』が1月20日(金)より全国公開。劇中、CG・スタントなしで120人を相手に繰り広げる立ち回りなど、「俳優人生、最後の無茶」に挑んだ彼がアクション映画への熱い思いなどをユーモアたっぷりに語ってくれました。

 

小沢仁志●おざわ・ひとし…1962年6月19日生まれ。東京都出身。1984年、『スクール☆ウォーズ』(TBS系)で本格的に俳優デビュー。以後、『SCORE』『太陽が弾ける日』など、多くの映画やドラマで強面の個性を発揮。スタントマンをほとんど使わないアクション俳優としても知られている。「顔面凶器」「Vシネマの帝王」などの異名を持ち、そのいで立ちから数々の悪役を好演。OZAWA名義で監督や企画、脚本をも担当する。主な代表作に映画『ビー・バップ・ハイスクール』(1985年)、Vシネマ『日本統一シリーズ』(2013年より現在も製作中)、映画『HiGH&LOW THE WORST』(2019年)、U-NEXT配信ドラマ『列島制覇 非道のうさぎ』(2021年)など。InstagramYouTube公式ブログ小沢会(小沢仁志公認オフィシャルサイト)

 

【小沢仁志さん撮り下ろし写真】

 

今の時代に合ったアクション映画に、昭和のイデオロギーをブチ込んだドラマ

──小沢さんが主演し、日本映画界におけるガン・アクションの歴史を変えた『SCORE』(1996年)から四半世紀が経つなか、「還暦記念映画」と謳われた本作の企画の発端は?

 

小沢 『SCORE』のときから、俺がずっと背負ってきている悔しさがあって、それは日本の映画業界では、なかなかアクションというジャンルが定着しない、予算の問題もあって作りづらいということ。それで俺ももう60歳になるから、「そろそろ新たな花火を打ち上げたい!」と思ったのがきっかけ。それで今回は『SCORE』みたいな銃撃戦ではなく、今の時代に合ったアクション映画にして、昭和のイデオロギーをブチ込んだドラマを盛り込むのがいいかなって。そうすれば、年配の人にとって懐かしさを感じられるし、若いやつが観てもかっこいいと思えるし。だから、「還暦記念映画」というのは、後から付いた冠だね(笑)。

 

──本作では、小沢さん演じる主人公が、いわゆるヤクザや殺し屋ではなく、強行犯の警部役である理由は?

 

小沢 俺がいつも演じているようなヤクザ役だと、周りからVシネマのように見られてしまう恐れもあったから、あえて変えてみたんだ。あと、日本映画でも韓国に負けない作品を作れるということを証明したかったことも大きいね。マ・ドンソクが主演した『犯罪都市』や『ザ・バッド・ガイズ』などを意識しつつも、リアリティと無国籍感を出してみた。だから、『BAD CITY』にはヤクザも出てくるけれど、メインは警察と韓国マフィアとの戦いになっている。

 

次世代の人間をしっかり育てたいという気持ちがあったからね

──『SCORE2 THE BIG FIGHT』(1999年)では主演のほか、自ら監督(OZAWA名義)をされていましたが、本作では脚本と製作総指揮のみ。監督は『マンハント』や『ベイビーわるきゅーれ』などのアクション監督で知られる園村健介監督に任せています。

 

小沢 次世代の人間をしっかり育てたいという気持ちがあったからね。彼はとても優秀で売れっ子のアクション監督だけど、アクションシーン以外に関しては監督に合わせなきゃいけないストレスもあったと思うんだ。だから、彼には自分のやりたいことを思う存分やってほしい気持ちもあった。脚本と一緒に製作総指揮のクレジットも入っているんだけど、監督には現場で一度しか口出ししなかったよ。唯一言ったのは、クライマックスの120人との立ち回りを撮っているとき、時間の都合で次の階段のシーンを欠番(カット)にしようとしたんだよね。だから、「欠番は許さん」と! 園村監督は山口祥行の紹介で繋いでもらったから、ヤマにはしっかりラスボス役で出てもらっているよ(笑)。

 

──大人気シリーズ『日本統一』主演の山口さんをはじめ、豪華なキャスティングも見どころの1つですね。

 

小沢 俺はリリー(フランキー)さんと共演するのを切望していたし、(かたせ)梨乃姐の側近には(本宮)泰風みたいな男がいた方がいいと思ったしね。それで刑事役の三元(雅芸)や殺し屋役のTAK∴(坂口拓)は、これからのアクション映画の流れを作っていく人材としては必要で、ちゃんと表舞台でやってほしかったからね。それで、「還暦記念映画」の冠が付いたから、ヒデ(中野英雄)とかカズ(小沢和義)が「1シーンだけでも、エキストラでも出してくれ」と言ってきて(笑)。だから、脚本に役を足したし、あえて観ている人がワクワクするドリームマッチも用意したんだ。今回は、俺にとって「今でも『SCORE』みたいな奇跡を起こせるのか?」というチャレンジでもあったけど、一人一人がとんでもない熱量を出してくれたと思うし、それが画面から溢れ出ているんだよね。

 

ハリウッドでもできないことをやっている

──そんな濃ゆいメンバーが集まった撮影エピソードを教えてください。

 

小沢 撮影中は脳内にアドレナリンが出っぱなしで、リミッターがブチ切れていたから、どのシーンが大変とかなかったね。ただ、製作総指揮の立場だから、出演としての出番がない日もリリーさんや梨乃姐に付いて、現場にいたから、休みは撮休の1日だけ。終わっても、あと1週間は動けるかもと思っていたし(笑)。あと、福岡県の人たち、特に中間市は全面協力してくれたのはありがたかったね。デモ隊のエキストラなども地元の人で、市長辞任を求めるプラカードも、皆さんの私物だったりするし(笑)。そこまでお世話になったから、福岡では去年の12月から先行上映しているんだよね。

 

──この後、全国公開を直前に控えた心境を教えてください。

 

小沢 1月からの全国公開は、『日本統一』のファンの若いお姉ちゃんも巻き込んで、福岡以上に盛り上がってほしい。東京でのメイン館は『SCORE』が上映されたときと同じ新宿ピカデリーということで、運命を感じているしね(笑)。あと、もう海外の映画祭にも出ているし、海外のマーケットでも売れている。メインのキャストが吹き替えなしで戦うとか、ハリウッドでもできないことをやっているから。どんどん外に出て行って向こうでも受けてほしいし、やっぱり韓国の人にも観てほしい。賞なんて獲らなくていいからさ!

 

若いお姉ちゃんに恋をし、父親とかに見られないように身体を鍛えること

──撮影現場などに必ず持っていくモノがあれば教えてください。

 

小沢 台本ケースは必需品だね。二十歳ぐらいのとき、電車で台本を読んでいて、周りにタイトルが丸見えなのが嫌で買ったのが、最初のきっかけ。『日本統一』は3作分が1冊になった分厚い台本だったりするし、雨に濡れても大丈夫な固めのやつの方がいい。今使っているのは5年モノで、あえてシールを貼ったりして、どこにあるか分かりやすくしているね。あと、ジッポーライターはすぐになくすから持たない主義だったけれど、娘たちが「ダディっぽいから」と言って還暦祝いでくれた『紅の豚』のジッポー。紙タバコにジッポーのオイルは最高に合うし、さすがにこれは手放せないね(照)。

↑「小沢仁志」さんオリジナルシールがかわいい! 5年モノの台本カバー

 

──還暦になっても、そのパワフルさを維持できる理由は何でしょうか?

 

小沢 あと何年生きられるか分からないから、タバコをやめるつもりはないし、夜は炭水化物をあまり食べないけど、食事も好きなものを好きなだけ食べているからね。あとは若いお姉ちゃんに恋をし、一緒に歩いているときに父親とかパトロンに見られないように身体を鍛えること。仕事のために、トレーニングなんてしないよ! 身体作りに関しては、毎日の歯磨きみたいにしないと気持ち悪いから動いているけど。

↑還暦お祝いで娘さんからプレゼントされた『紅の豚』ジッポーと、革製の台本カバー

 

関連記事:坂ノ上茜「念願だったアクション映画に、しかもこんな座組の作品に出られて、とても光栄です」映画『BAD CITY』

 

 

© 2022「BAD CITY」製作委員会

BAD CITY

2023年1月20日から新宿ピカデリーほかにて公開

 

【映画「BAD CITY」よりシーン写真】

(STAFF&CAST)
製作総指揮・脚本:OZAWA
監督・アクション監督:園村健介
主題歌:クレイジーケンバンド「こわもて」(doublejoy international/UNIVERSAL SIGMA)
出演:小沢仁志
坂ノ上 茜、勝矢、三元雅芸
中野英雄、小沢和義、永倉大輔
山口祥行、本宮泰風、波岡一喜、TAK∴
壇蜜、加藤雅也、かたせ梨乃、リリー・フランキー

(STORY)
ある夜、「犯罪都市」の異名を持つ開港市に縄張りをもつ桜田組の組長が死体となって発見された。それは、韓国マフィアの仕業であった。その韓国マフィアの幹部・金数義(山口祥行)が密談していたのは、巨大財閥である五条財閥の会長・五条亘(リリー・フランキー)。五条が無罪となった判決には必ず裏があると踏んでいる検察庁検事長の平山健司(加藤雅也)は、公安0課の小泉香(壇蜜)を使い、秘密裏に特捜班を結成。メンバーは、熊本(勝矢)、西崎(三元雅芸)、野原(坂ノ上茜)、そしてもう一人…ある事件を起こした容疑で拘置所に勾留中の元強行犯警部・虎田誠(小沢仁志)である。
果たして虎田たち特捜班は、五条を検挙することができるのか?
「真の悪の存在」や「裏切り者」は誰なのか?
欲望が渦を巻くこの街で繰り広げられる、欲望の果てに見える景色とは―。

© 2022「BAD CITY」製作委員会

 

撮影/映美 取材・文/くれい響

ふぉ~ゆ~越岡裕貴×工藤美桜が歌う映画「まくをおろすな!」テーマ曲MV解禁

 

ふぉ~ゆ~・越岡裕貴の初主演映画「まくをおろすな!」(1月20日(金)公開)より、テーマ曲「The Breakthrough My Century」のミュージックビデオが解禁された。

 

本作の舞台となるのは、貧富の差や疫病が蔓延し、「生類憐れみの令」まで制定され多くの人が苦しんだ五代将軍・綱吉の時代。歴史的に有名な登場人物や実際に起こった大事件を新解釈で描き、日光江戸村で敢行されたロケだけでなく、舞台上で撮影された映像や歌、ダンス、殺陣も満載。オリジナリティあふれた超デラックスミュージカル時代活劇となっている。

 

そんな物語の中心となるのが、越岡演じるブン太(紀伊国屋文左衛門)と工藤美桜演じるモン太(近松門左衛門)のバディ。そして舞台を中心に活躍しているジャニーズの寺西拓人、原嘉孝、高田翔、室龍太、さらに竹中直人、岸谷五朗らも出演する。

 

公開に先駆け、越岡と工藤が歌うテーマ曲「The Breakthrough My Century」のミュージックビデオが公開。ブン太とモン太のバディ感や華やかなダンス、迫力のある殺陣、そして豪華なゲストキャストも登場し、映画の魅力を凝縮した見応えある映像に仕上がっている。

 

映画「まくをおろすな!」テーマ曲「The Breakthrough My Century」MV

 

作品情報

映画「まくをおろすな!」
2023年1月20日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

<監督>
清水順二(30-DELUX)

<出演>
ブン太(紀伊国屋文左衛門):越岡裕貴(ふぉ~ゆ~)
モン太(近松門左衛門):工藤美桜

ヤスベー(堀部安兵衛):寺西拓人
大岡越前守忠相:原嘉孝
寺坂吉右衛門:高田翔
犬屋敷郎府:室龍太

出雲也哉子:緒月遠麻
柳沢吉保:坂元健児
大石内蔵助:田中精(30-DELUX)
吉田忠左衛門:椙本滋
浅野内匠頭長矩:清水順二(30-DELUX)

関智一、ちゅうえい(流れ星☆)、阿部祐二、高柳明音、沖野晃司
井田玲音名(SKE48)、田辺美月(SKE48)

LiLiCo

我善導(WAHAHA本舗)、藤澤アニキ、古旗宏治、いっとん(KoRocK)
近藤直央、市川恭之介、竹内叶人、猿渡陽斗、原田百嘉

村瀬文宣、竹之内景樹、谷口敏也、田沼ジョージ、中村悠希、大塚晋也
師富永奈、髙木俊輔、林宏樹、寺田遥平、片山日南、石井鈴音
須貝汐梨、沓掛龍一、長田健一、鮫嶋一範、末棟友里奈、三枝百合絵
津山直紀、上玉利澄斗、石倉和樹 、唐沢朱音、山本柚香、ラヒム勇希

松尾芭蕉:竹中直人

吉良上野介義央:岸谷五朗 ほか

 

公式サイト・SNS

「まくをおろすな!」公式サイト:https://www.makuoro.com
公式Twitter:@maku_wo_orosuna
公式Instagram:@maku_wo_orosuna

 

坂ノ上茜「念願だったアクション映画に、しかもこんな座組の作品に出られて、とても光栄です」映画『BAD CITY』

Vシネマや映画、バラエティなど、幅広く活躍する小沢仁志さんが「還暦記念映画」として、オリジナル脚本・製作総指揮・主演を務めたアクション『BAD CITY』が、1月20日(金)より全国公開。本作で開港警察強行犯の新米刑事・野原 恵役を演じている坂ノ上 茜さんに、「昭和」を体感した現場エピソードや果敢に挑んだアクションについてのほか、この冬に手放せないアイテムも紹介してもらいました。

 

坂ノ上 茜●さかのうえ・あかね…1995年12月5日生まれ。熊本県出身。2015年、「ウルトラマンX」のヒロイン・山瀬アスナ役で女優デビュー。主な出演作にドラマ『チア☆ダン』、『監察医 朝顔』、映画「見えない目撃者」「きみの瞳が問いかけている」などに出演。2022年7月公開の『愛ちゃん物語』で映画初出演を飾る。また、バラエティでは『王様のブランチ』レポーターを約4年半にわたり担当(21年3月卒業)。現在は『町中華で飲ろうぜ』(BS-TBS)にレギュラー出演中。今後は、主演映画「ぬけろ、メビウス!!」や『神回』が2023年公開予定。TwitterInstagram

 

【坂ノ上 茜さん撮り下ろし写真】

小沢さんからは「俺は“大丈夫か?”とは言わねぇ。やるのか、やらねぇのか?」と

──今回演じられた開港警察強行犯の刑事・野原 恵役は、オーディションだったそうですね。

 

坂ノ上 その頃、アクション作品をやりたいと思っていて、個人的に半年近くアクション練習に通っていました。そんな中での『BAD CITY』のオーディションだったので、「もちろん受けます!」という感じでした。そういった気持ちで受けたので、野原役に選んでいただいたときは嬉しかったですね。その後、(園村健介)監督に「なぜ、私を選んでくださったんですか?」と聞いたら、「目がとても良かった」と言われたんです。オーディションでは簡単な蹴りとかもやったので、動きとかの理由ではなかったのが、少し意外でした。

 

──国内外のアクション映画のアクション監督を務められている園村健介さんの監督作ということに対する怖さやプレッシャーみたいなものはありませんでしたか?

 

坂ノ上 そうですね、クランクインまでの時間があまりなかったこともあり、短期集中で練習させていただきました。重力を生かしたスピード感でかっこよく魅せる園村監督流のメソッドがあるのですが、それを身体に叩き込みながら楽しくやらせてもらいました。あと、銃の持ち方などは「ウルトラマンX」での役作りの訓練で学んでいましたが、発砲するようなガンアクションは今回が初めてでした。

 

映画愛からモノ作りを楽しまれているところが、私にはとても新鮮でした

──本作は小沢仁志さんの「還暦記念映画」であり、野原は小沢さん演じる虎田率いるチームの一員でもあります。

 

坂ノ上 小沢さんとは以前『BACK STREET GIRLS -ゴクドルズ-』で共演したときから、本当は怖い人じゃないということを知っていましたから(笑)、「どうしよう?」という心配は一切ありませんでした。ただ、クランクイン2日前に、私が練習中に足を脱臼してしまい、救急車で運ばれてしまったんです。それでテーピングして、初日に現場に入ったとき、小沢さんから「坂ノ上、俺は“大丈夫か?”とは言わねぇ。やるのか、やらねぇのか?」と言われました。そういう力強く背中を押してくれるような優しさがある方なんです。

 

──小沢さん以外にも、山口祥行さんや本宮泰風さんらが集結した独特な撮影現場の空気感は、いかがでしたか?

 

坂ノ上 私は平成生まれなのですが、「昭和(の現場)ってこういうことなんだな!」という感じでした。体育会系の熱い方たちが集まって、自分の出番以外のシーンでも現場にいて、「ああだ、こうだ」と意見を交わしている感じとか、時に意地を張り合っている感じとか、映画愛からモノ作りを楽しまれているところが、私にはとても新鮮に見えました。打ち上げでも、小沢さんから「現場は芝居を勉強ができる宝箱みたいな場所。だから、自分の出番がないときも、監督の隣で一緒にモニターを見て、今のカットはなぜNGだったのか、を見極めろ」と言われました。

 

──男性だらけの特捜班のなかで、「紅一点の新米キャラ」として活躍していくことに関しては?

 

坂ノ上 これまでの作品でも紅一点の立場が多かったこともあって、現場に戸惑いみたいなものは一切なかったです。皆さん強面なのに、空き時間も構ってくださいますし……(笑)。キャラ立ちしていることに関しては、とても演じやすくて、ありがたかったです。ショッピングモールでの大乱闘シーンを一晩かけて撮影したのは、とても大変でしたが、なかなかできない体験だと思うので、いい思い出になりました。

 

「20代でアクションできる女優は?」というときに「坂ノ上茜」と挙げてもらえる一本に

──そのほか、福岡ロケでの思い出は?

 

坂ノ上 福岡では、いっぱいおいしいものを食べさせていただきました。あと、私の地元が熊本なので、福岡にいる友だちも多いんです。撮影期間中に、ちょうど私の誕生日があり、撮影終わりで福岡にいる友だちの家に行ってお祝いしてもらいました。そしたら、熊本にいる友だちと鹿児島にいる友だちも仕事終わりに駆けつけてくれたんです。そこに関しては、今回演じた野原とシンクロしている部分がありましたね。野原は仕事の合間の少ない休みに、友だちと会ってガールズトークしていますから。ちなみに、翌日には小沢さんたちに「お前の好きな焼肉喰いに行くぞ!」と祝ってもらいました。結果、24時間でケーキ3つ食べて太りました(笑)。

 

──そんな『BAD CITY』は坂ノ上さんのキャリアにおいて、どんな一作になったと思いますか?

 

坂ノ上 念願だったアクション映画に、しかもこんな座組の作品に出られて、とても光栄でした。そして、「20代でアクションできる女優って誰がいる?」というときに「坂ノ上 茜」と挙げてもらえる一本になったらいいなって思います。それだけ、私自身も頑張りましたし、完成した作品を試写で観たときも、アクションシーンでは瞬きだけでなく、息もできないぐらい興奮しましたから!

 

23年はすでに3本の出演映画が公開予定。今後もいろいろな役を演じていけたら

──今年は2月には主演映画である『ぬけろ、メビウス! !』、夏にはヒロインを務めた『神回』が続けて公開されます。

 

坂ノ上 『BAD CITY』では新米刑事でしたが、『ぬけろ、メビウス! !』は大学受験を目指す契約社員ですし、『神回』はタイムリープする女子高生を演じています。このように幅広い年齢の役柄をやらせてもらっているので、とてもありがたいです。今後もいろいろな役を演じていけたらいいですね。

 

──現場に必ず持っていくモノを教えてください。

 

坂ノ上 とにかく寒がりなので、「イオンドクター」のレッグウォーマーです。毎年10月あたりに気温が下がったタイミングで「今年は乗り越えられないかもしれない……」と思う私を救ってくれる1本です。中わたが天然鉱物パウダーという素材で、外はシルクで、とても暖かくて、春すぎぐらいまで、移動中も寝るときも、ずっと履いています。友だちから「レッグウォーマー履いてないと死んじゃうの?」と言われるぐらい。1年ごとに買い替えるんですが、売り切れる前の5月ぐらいに買っています! ちなみに、これを履くために、冬場はずっとワイドパンツ姿です。

↑坂ノ上さん愛用の「イオンドクター」のレッグウォーマー。シーズン前には必ず手に入れていると言います

 

 

© 2022「BAD CITY」製作委員会

BAD CITY

2023年1月20日から新宿ピカデリーほかにて公開

【映画「BAD CITY」よりシーン写真】

(STAFF&CAST)
製作総指揮・脚本:OZAWA
監督・アクション監督:園村健介
主題歌:クレイジーケンバンド「こわもて」(doublejoy international/UNIVERSAL SIGMA)
出演:小沢仁志
坂ノ上 茜、勝矢、三元雅芸
中野英雄、小沢和義、永倉大輔
山口祥行、本宮泰風、波岡一喜、TAK∴
壇蜜、加藤雅也、かたせ梨乃、リリー・フランキー

(STORY)
ある夜、「犯罪都市」の異名を持つ開港市に縄張りをもつ桜田組の組長が死体となって発見された。それは、韓国マフィアの仕業であった。その韓国マフィアの幹部・金数義(山口祥行)が密談していたのは、巨大財閥である五条財閥の会長・五条亘(リリー・フランキー)。五条が無罪となった判決には必ず裏があると踏んでいる検察庁検事長の平山健司(加藤雅也)は、公安0課の小泉香(壇蜜)を使い、秘密裏に特捜班を結成。メンバーは、熊本(勝矢)、西崎(三元雅芸)、野原(坂ノ上茜)、そしてもう一人…ある事件を起こした容疑で拘置所に勾留中の元強行犯警部・虎田誠(小沢仁志)である。
果たして虎田たち特捜班は、五条を検挙することができるのか?
「真の悪の存在」や「裏切り者」は誰なのか?
欲望が渦を巻くこの街で繰り広げられる、欲望の果てに見える景色とは―。

© 2022「BAD CITY」製作委員会

 

撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク:塩田勝樹(Sui) スタイリスト:豊島今日子

“娘”吉田美月喜と“母”常盤貴子が真正面から衝突する「あつい胸さわぎ」

吉田美月喜と常盤貴子が母娘役でダブル主演する映画「あつい胸さわぎ」(1月27日(金)公開)より、本編シーン映像が解禁された。

©2023映画『あつい胸さわぎ』製作委員会

 

若年性乳がんを患った主人公・千夏(吉田美月喜)と、子離れできない母・昭子(常盤貴子)の複雑な親心を描く本作。吉田と常盤がダブル主演を務め、奥平大兼、前田敦子、佐藤緋美らが出演する。

 

今回解禁されたのは、千夏と昭子の親子の衝突を捉えた本編シーン。小説家を目指して芸大に通う千夏は、授業で出された創作課題「初恋の思い出」のことで頭を悩ませていた。千夏の初恋の相手は、同じ地元の小・中学校の幼なじみ・光輝(奥平大兼)で、大学で光輝と再会した千夏は、再び自分の胸が躍り出すのを感じ、その想いを小説に綴っていくことに。

 

大学の近くで一人暮らしをする光輝に憧れた千夏は、一人暮らしの物件探しを光輝に手伝ってもらう。一方、母の昭子も、職場に赴任してきた木村基晴(三浦誠己)の不器用だけど屈託のない人柄に引かれはじめ、20年ぶりにやってきたトキメキを同僚の花内透子(前田敦子)にからかわれていた。

 

昭子の夫は千夏が幼い頃に他界し、昭子は18歳になる千夏を女手一つで育てあげた。大学生になった思春期の娘に手を焼きながらも、穏やかな日々を過ごす昭子だったが、ある日千夏の部屋で “乳がん検診の再検査”の通知を見つけてしまう。“若年性乳がん”という現実を突きつけられ、戸惑い、不安が募る千夏と昭子。さらに二人のそれぞれの恋は、思わぬ形で終わりを迎える。

 

そんな矢先、昭子は千夏の部屋で、千夏が書いている小説を見つける。そこにたまたま帰宅した千夏が入ってきて、動揺する二人。母親にだって打ち明けられない“恋愛”や“性”、“病気”に対する想いを赤裸々に綴った小説を昭子に読まれてしまったことで、恥ずかしさと自身の境遇の惨めさ、さまざまな感情が入り混じり、千夏は怒り、泣き叫ぶ。

 

話をしようとするも、会話を拒み反抗する娘の態度についカッとなった昭子は「コソコソしてんのはどっちよ!」と、千夏の机にあった物件のチラシを突きつける。昭子もまた、千夏が自分に内緒で一人暮らしを考えていたことに、苛立っていた。そこで千夏は、母親と最近親しい関係である木村の話を出し、「二人で暮らすのなら昭子が出ていけばいい」とやけになって言い返す。

 

全てがうまくいかず苦悩する親子がお互いの感情を衝突させ合い、ついに「もうどうでもいい」と言い放つ千夏。そして、病気により将来も恋愛も先が見えなくなった千夏は、ずっと抱えていた“性”に対する「気持ち悪い」という想いを、ストレートに母親にぶつける。

 

吉田は撮影時、千夏と同じ18歳。常盤とは実際の親子ほどの歳の差があるが、二人の掛け合いはまさに本当の親子のようだったという。そして普段は明るく大らかで度量が大きい性格だが、娘の乳がんの発覚により、本人以上にネガティブになっていた昭子の脆く危うげな心境を、見事に表現する常盤。そんな大女優を前に、正面から衝突していくエネルギッシュな若手女優・吉田の熱演にも胸を打たれる作品に仕上がった。

©2023映画『あつい胸さわぎ』製作委員会

 

作品情報

©2023映画『あつい胸さわぎ』製作委員会

 

「あつい胸さわぎ」

2023年1月27日(金)新宿武蔵野館、イオンシネマほか全国ロードショー

 

出演:吉田美月喜、常盤貴子

前田敦子、奥平大兼、三浦誠己、佐藤緋美、石原理衣 ほか

 

原作:戯曲『あつい胸さわぎ』横山拓也(iaku)

監督:まつむらしんご

脚本:髙橋泉

配給:イオンエンターテイメント/SDP

 

公式サイト:https://xn--l8je4a1a7e6m7952c.jp/

公式Instagram:https://www.instagram.com/atsuimunasawagi_movie/

公式Twitter:https://twitter.com/atsuimunasawagi

公式Facebook:https://www.facebook.com/atsuimunasawagimovie

 

©2023映画『あつい胸さわぎ』製作委員会

柄本 佑監督作公開「“こんなかっこいい人を撮る映画監督は、もっとかっこいいに違いない”がきっかけ」

2017年から22年にかけて監督した、3本の短編をまとめた連作集『ippo』が1月7日(土)より公開される柄本 佑さん。加瀬 亮さん、高良健吾さんなどを起用して撮った個性的な作品の制作秘話のほか、自身の映画監督へ思いについても熱く語ってくれました。

 

柄本 佑●えもと・たすく…東京都出身。映画『美しい夏キリシマ』で映画主演デビュー。2018年『きみの鳥はうたえる』『素敵なダイナマイトスキャンダル』『ポルトの恋人たち -時の記憶-』などにより、キネマ旬報ベスト・テン最優秀主演男優賞、毎日映画コンクール最優秀男優主演賞などを受賞。最近の出演作に映画『痛くない死に方』『心の傷を癒すということ-劇場版-』『殺すな』『ハケンアニメ!』『カラダ探し』、ドラマ「空白を満たしなさい」「初恋の悪魔」など。また監督作品として『帰郷★プレスリー』『夜明け』がある。今後の出演作に『シン・仮面ライダー』が待機中。

【柄本 佑さん撮り下ろし写真】

 

黒木監督とフェデリコ・フェリーニ監督の『道』について話したことを覚えています

──柄本さんが小学校の卒業文集に書いた「将来の夢」。それは俳優ではなく、映画監督だったそうですね?

 

柄本 小学3年のとき、家にたまたまあったVHSのビデオテープで勝 新太郎さんの『座頭市』を一人で観たんです。どの作品かは覚えていないんですが、とにかく勝新さんがかっこよくて、「こんなかっこいい人を撮る映画監督は、もっとかっこいいに違いない」と思ったのが映画監督になろうと思ったきっかけですね。

 

──その後、高校生のときに『美しい夏キリシマ』のオーディションを受けたことをきっかけに役者の道に進まれますよね?

 

柄本 ウチの母ちゃんの当時のマネージャーが勝手に応募して、1次の写真審査が通って、2次の面接オーディションになったんです。そんなとき、母ちゃんから「どうせ落ちるとは思うけど、オーディション受けたら、生で映画監督を見れるよ!」と言われたんですよね。黒木和雄監督と言えば、僕にとって『竜馬暗殺』『祭りの準備』の監督でしたから、「どんな人なんだろう?」って、ミーハーな気分で会場に行きました(笑)。オーディションでは黒木監督と僕の大好きなフェデリコ・フェリーニ監督の『道』について話したことを覚えています。

 

本格的に撮るようになったのは、専門学校の卒業制作から

──ちなみに、学生時代には映画を撮っていたんですか?

 

柄本 小・中学生の頃は、よくビデオカメラで、弟と一緒に自分の部屋の中でできること、例えばコントみたいなものだったり、フィギュアを動かしたりして撮っていました。そのときは「編集する」というなんてことは頭にないので、一回止めて、その続きを撮るみたいな感じでした。それで本格的に撮るようになったのは、専門学校(早稲田大学芸術学校空間映像科)の卒業制作から。僕の幼なじみと劇団「東京乾電池」の役者さんに出てもらった『記念日』という9分の短編でしたが、撮影は『グミ・チョコレート・パイン』の現場で知り合った俳優の森岡 龍にお願いしました。

 

──それが、今回公開される『ippo』へと繋がっていくわけですね。

 

柄本 「あきた十文字映画祭」のために、『帰郷★プレスリー』(09年)という短編を上野俊哉監督のピンク映画『白衣と人妻 したがる兄嫁』のイメージで撮ったりしていました。それで「東京乾電池」にも所属している劇作家・演出家の加藤一浩さんと出会って、彼と一緒に長編映画を作ろうという話になったんです。でも、脚本を作っていくうちに、いろいろあって、加藤さんの戯曲の中で何かできないかな、と思ったときに、「4人あるいは 10人の男たちによる断続的な何か」という4本の連作戯曲に出会ったんです。それで、その中の3本を映画化する流れになりました。

 

「この脚本、難しいけど、面白いよね」と言ってくれたのも勇気になった

──それで17年に、1本目となる『ムーンライト下落合』を撮影されます。

 

柄本 久々に再会した友人という役を、加瀬 亮さんと宇野祥平さんが演じている姿が一番最初に思い浮かんだんです。月明かりに照らされている加瀬さんの姿と、宇野さんの背中にかかる嘘みたいにでっかい月のヴィジュアル。そこに向かっていけば、ちゃんと映画になるだろうと思ったんですね。ちょうど、その頃クランクイン直前だった『きみの鳥はうたえる』の撮影の延期が決まって、三宅唱監督に相談してたら、助監督として参加してくれることになったり、『きみの鳥~』の四宮秀俊さんが撮影してくれることになったり、偶然が重なりましたね。皆さん、「この脚本、難しいけど、面白いよね」と言ってくれたのも作品作りをしていくうえでの勇気になりました。それで出来上がったら、すぐに上映したくなっちゃって(笑)、3本撮る前にこれだけ1週間限定で上映しました。

 

──その2年後、18年に2本目の『フランスにいる』を撮られます。

 

柄本 今回の上映順通りに『約束』を撮りたかったんですが、2人とも忙しくスケジュールがなかなか合わなかったので、先に『フランスにいる』を撮ることになったんです。場所は「東京乾電池」の倉庫で撮るイメージがあったんですが、ちょっと狭いので、カメラの位置関係で悩んでいたんです。そのとき、現場で出会った巨匠カメラマンである柳島克巳さんのことを思い出して。「iPhoneで撮る」というヒントをいただきました。モデル役の高良健吾さんのスケジュールもタイミング良く合うなか、画家役はあえて加藤さんにお願いしました。だから、モデルと画家の関係性は、どこか僕と加藤さんの関係性に似ているといえますね。

 

のんびりゆっくりと楽しんでもらえると嬉しいです

──そして、また2年後となる20年に『約束』を撮られます。

 

柄本 コロナ禍で延期になった後、撮影を予定していた団地で撮れなくなってしまったんです。それで新たなロケ地が見つかったところで、渋川清彦さんと弟(柄本時生)のスケジュールが決まり、撮影しました。そういった偶然とか思いつきとか、いろんなものが重なって、ようやく5年がかりで3本まとめて公開できるようになりました。6人の男たちが出てくるので、どこか共感するところもあるかと思います。決して深刻な映画ではないので、皆さんには気負いなく、ふらっと観に来ていただいて、のんびりゆっくりと楽しんでもらえると嬉しいですね。

 

──ちなみに、柄本さんが現場に必ず持っていくモノなど、モノに対するこだわりがあれば教えてください。

 

柄本 僕、パソコンが苦手なので、ネタ帳みたいに思いついたものをすぐに書きとめる鉛筆と自由帳です。筆圧が強いのかシャープペンだと折れるし、ボールペンだと破れるので、断然鉛筆なんです。それに鉛筆削りが付いているキャップをはめて、かなり短くなるまで使い続けますね(笑)。自由帳に関しては、線が引いてない方がいいですね。失くしては見つかり、かれこれ十年近く使っているものといえば、皮でできた筆箱があります。あと、映画館でのこだわりとしては、観る前に必ずコーヒーと水を買いますね。

 

 

↑『約束』より (C) がらにぽん

Ippo

2023年1月7日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開

 

(STAFF&CAST)
監督・脚色・編集:柄本 佑
脚本:加藤一浩
出演:加瀬 亮、宇野祥平「ムーンライト下落合」/渋川清彦、柄本時生、西村順乃介、西村廉乃介「約束」/高良健吾、加藤一浩「フランスにいる」

【映画「Ippo」よりシーン写真】

(C) がらにぽん

 

撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク/星野加奈子 スタイリスト/林 道雄 衣装協力/ジョルジオ アルマーニ

松本穂香「相手の価値観みたいなものが見えてきて、“合う・合わない”が明確になると思う」映画「恋のいばら」

1人の男性とその元カノと今カノのいびつな三角関係を通し、誰もが抱く嫉妬や恋心を繊細かつエキセントリックに描いた『恋のいばら』が、1月6日(金)より公開。劇中で図書館に勤める元カノの桃を演じる松本穂香さんに、W主演を務めた玉城ティナさんの印象や作品の魅力について伺いました。

 

松本穂香●まつもと・ほのか…1997年2 ⽉5 ⽇⽣まれ、⼤阪府出⾝。2015年に『⾵に⽴つライオン』(三池崇史監督)で⻑編映画デビュー。2017年放送のNHK 連続テレビ⼩説「ひよっこ」で注⽬を集める。翌2018 年にはオーディションで役を射⽌め、TBS の「この世界の⽚隅に」で連続ドラマ初主演。そのほか主演作に『おいしい家族』(19/ふくだももこ監督)、『わたしは光をにぎっている』(19/中川⿓太郎監督)『酔うと化け物になる⽗がつらい』(20/⽚桐健滋監督)『君が世界のはじまり』(20/ふくだももこ監督)、『みをつくし料理帖』(20/⾓川春樹監督)などがある。また今年は、Netflix映画『桜のような僕の恋⼈』(22/ 深川栄洋監督)の全世界配信、『今夜、世界からこの恋が消えても』(22/三⽊孝浩監督)、『“それ”がいる森』(22/中⽥秀夫監督)、NHK 特集ドラマ「ペットにドはまりして、会社辞めました」、「WOWOWオリジナルドラマ 松尾スズキと30 分の⼥優2」などがある。Twitter

【松本穂香さん撮り下ろし写真】

 

玉城さんとは映画の中の桃と莉子とどこか同じような感じがしました

──最初に台本を読んだときに感想は? また、本作のオリジナルである香港映画『ビヨンド・アワ・ケン』を観た感想は?

 

松本 私が演じる桃は、少しつかみどころのない女性だったので、今までにないタイプの作品になるかもしれないなと……。とても新鮮な感じがしました。オリジナルは城定秀夫監督が「別モノの日本版を作りたいので、特に観なくてもいいですよ」と仰っていたので、私はあえて観ませんでした。

 

──元カノを通じ、秘密の共犯関係に陥っていく莉子役の玉城ティナさんの印象は?

 

松本 今回、玉城さんと一緒に主演するということでお話をいただいたんですが、私と正反対というか対極にいる方なのかな? と、勝手にイメージを抱いていたんです。でも、いざ、ご一緒してみると、全然そんなことはなく、反対に私と似ている部分が多い方でした。映画の中の桃と莉子も、見た目は全然違うけれど、根本的に似たところを感じて、仲良くなっていくので、どこか同じような感じがしました。

 

──これまでもドラマ「この世界の片隅に」のほか、『君が世界のはじまり』や『みをつくし料理帖』など、シスターフッドを描いた作品に出演されていますが、今回の桃を演じるにあたって心掛けたことは?

 

松本 どの作品でも向き合い方は変わらないので、今回も特に意識はしていません。台本のト書きにも、役に関してのヒントが書いてあるので、それは参考にしましたね。いろんなモノで、ぐちゃぐちゃになっている部屋に、笑顔で人を招き入れるという桃の言動からも、少し人とズレた感覚を持っているのかもしれないと思いましたし、バスで隣に座って莉子を見つめていたり、かなり衝動的な行動を取る人だというのは常に意識しました。

 

ティナちゃんは面白くて、賢くて、努力家で、しっかりされている方

──松本さんといえば、朝ドラ「ひよっこ」で演じられた澄子以来、メガネの印象も強いですが、本作の桃もメガネをかけています。

 

松本 確かに、メガネをかける役は多いです。「似合う」と言ってくださる方が多いので、素直に嬉しいです。今回は衣装合わせのときに、小道具さんが用意してくださったものをいろいろかけながら、あまり主張が強すぎないものを城定監督と一緒に選ばせてもらいました。

 

──そんな城定秀夫監督の演出については?

 

松本 城定監督とは現場であまり役についてのお話することがないまま、撮影がどんどん進んでいきました。軽い演出程度で、相談みたいなこともなく、かなりお任せな感じだったので「大丈夫かな?」と思っていたのですが、「OK!」をいただけました(笑)。ワンカットで撮るシーンが多かったので、「どうなるのかな?」と思っていたのですが、何テイクも撮ることがほぼなかったですし。ここまで監督さんと役やお芝居について話しこまなかった現場は、初めてだったかもしれませんね。

 

──撮影中、玉城さんとの掛け合いはいかがでしたか?

 

松本 2人のシーンが多かったので、どんどん仲良くなっていきましたし、自然と距離感が縮まっていきました。世代が一緒だから合う波長みたいなものは、確かにありました。学年的には私が一個上なのですが、ティナちゃんは面白くて、賢くて、努力家で、しっかりされている方なので、引っ張ってもらったというか、助けられることも多かったです。

 

観る方によって、いろんな解釈ができるところも面白い

──完成した作品を観たときの感想は?

 

松本 1つの作品の中に、ラブストーリーだったり、サスペンスだったり、ホラーだったり、いろんな要素がギュッと盛り込まれていて、簡潔に表現されている作品になったと思いました。観る方によって、いろんな解釈ができるところも面白いです。映画の感想を話し合ううちに、相手の価値観みたいなものが見えてきて、“合う・合わない”が出てくると思うんです。だからこそ、「恋人同士では見ないでください」とキャッチフレーズが付いているんでしょうね(笑)。

 

──ちなみに、松本さんのキャリアにおいて、どんな一作になりましたか?

 

松本 この作品が今後、どのように繋がっていくかは分かりませんが、いろんなご縁があるなか、個人的にはティナちゃんと出会えてよかったな、と思える作品になりました。また、楽しい作品で共演してみたいです。

 

周りの人たちを頼りながら、助けてもらいながらやっていけた2022年

──2023年の抱負を教えてください。

 

松本 2022年は自分一人だけではなく、事務所の方とか周りの人たちを頼りながら、助けてもらいながら、フォローされながら、いろんなお仕事をやっていけた年だったと思います。なので、今年はそれを踏まえつつ、いろいろと幅を広げて、少しずつ成長していければいいなと思います。

 

──松本さんがいつも現場などに持っていくモノやアイテムがあれば教えてください。

 

松本 基本、現場には最悪台本だけ持っていけばいいと思っている人なのですが(笑)、あえて言うなら、空き時間に読む小説ですね。持っては行くのですが、共演者の方と話すことが多い現場ではあれば、読みませんし、連ドラの撮影だったら台本を読んでいることが多いです。好きな作家さんは、西加奈子さんです。

 

 

(C)2023「恋のいばら」製作委員会

恋のいばら

2023年1月6日(金)より全国公開

(STAFF&CAST)
監督:城定秀夫
脚本:澤井香織 城定秀夫
出演:松本穂香、玉城ティナ
渡邊圭祐
中島 歩、北向珠夕、吉田ウーロン太、吉岡睦雄
不破万作、阪田マサノブ、片岡礼子
白川和子

(STORY)
桃(松本穂香)は、図書館に勤務する24 歳。最近、カメラマンの健太朗(渡邊圭祐)にフラれ、関係が終わったところ。会えなくなってからも健太朗のことが気になって、健太朗のインスタを見ていると、どうやら新しい恋人ができたらしい。そこから、今カノのインスタを発見。どんどん検索していくと、今カノは地味な自分とは対照的なイマドキの洗練されたダンサー・莉子(玉城ティナ)だと知る。桃は、インスタを頼りに莉子を調べ、直接会いに行ってしまう。そして莉子と対峙した桃は、ある”秘密の共犯”を持ちかける。

【映画「恋のいばら」シーン写真】

(C)2023「恋のいばら」製作委員会

 

撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク/尾曲いずみ スタイリング/李靖華

『金ロー』視聴者リクエスト第6弾「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ3週連続放送

『金曜ロードショー』「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」© 2003 DISNEY ENTERPRISES, INC

 

2023年1月20日、27日、2月3日(金)の『金曜ロードショー』(日本テレビ系 午後9時~)は、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ3作が、3週連続で放送される。

 

視聴者が見たい映画を放送する恒例企画「金曜リクエストロードショー」第6弾として、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ3作が3週連続放送決定。1月20日に第1作「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」、1月27日に第2作「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」、2月3日に第3作「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」が放送される。

 

「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズは、ディズニーランドの人気アトラクション「カリブの海賊」をモチーフとした映画シリーズで、海賊船“ブラックパール号”の船長ジャック・スパロウを中心に、カリブ海の海賊たちの戦いと冒険が展開されるアクション・アドベンチャー。日本でも、これまで公開された5作品で433億円(《一社》日本映画製作者連盟調べ)、世界で約6000億円を超える(Box Office Mojo)興行収入を記録したメガヒットシリーズだ。

 

出演は、主人公のキャプテン・ジャック・スパロウにジョニー・デップ。ジャックとは時に反目し合い、時に手を結ぶウィル役に「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのオーランド・ブルーム。ウィルの恋人でスワン総督の娘、エリザベスには「キング・アーサー」のキーラ・ナイトレイ。製作は、「トップ・ガン」シリーズや「アルマゲドン」などを手がけた稀代のヒットメーカー、ジェリー・ブラッカイマー。第1作~第3作の監督はハリウッド版「リング」のゴア・ヴァービンスキーが担当。海賊映画を最新の映像技術で現代によみがえらせ、第2作「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」ではアカデミー賞・視覚効果賞を受賞した。

 

番組情報

『金曜ロードショー』
「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」
日本テレビ系
2023年1月20日(金)午後9時~11時19分

 

「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」
日本テレビ系
2023年1月27日(金)午後9時~11時29分

 

「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」
2023年2月3日(金)午後9時~11時39分

 

© 2003 DISNEY ENTERPRISES, INC
© 2006 DISNEY ENTERPRISES, INC.
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黒木ひかりが時代劇初挑戦!「黒木ひかりを抑えるのが大変でした(笑)」映画「近江商人、走る!」

江戸時代、そろばん片手に知恵を振り絞り、商売で勝負に出る近江商人たちの活躍を描いた異色のビジネス時代劇『近江商人、走る!』が12月30日(金)より公開。本作で筧利夫さん演じる米問屋主人の愛娘で、主人公の近江商人・銀次を支える幼なじみを演じる黒木ひかりさんが、初体験となる時代劇でのエピソードのほか、「2022年一番ハマったモノ」についても語ってくれました。

 

黒木ひかり●くろき・ひかり…2000年6月25日生まれ。東京都出身。「ウルトラマンZ」のメインキャスト・オオタユカ役に抜擢され、ロングランヒットとなった「アルプススタンドのはしの方」では成績優秀のブラスバンド部部長の久住智香役を熱演するなどさまざまな作品に出演。サッカー番組「やべっちFC」の後継番組DAZN「やべっちスタジアム」のレギュラーアシスタント、TBS「王様のブランチ」レギュラーリポーターを務める。TwitterInstagram

 

【黒木ひかりさん撮り下ろし写真】

太陽のような元気や明るさ、熱さ優しさがにじみ出るような女の子

──初の時代劇出演ということで、出演オファーが来たときの率直な感想は?

 

黒木 マネージャーさんから「時代劇の話が来ているよ」と聞いたとき、「え、やってみたい!」と思いつつ、「私、日本史苦手だったから、出て大丈夫かな?」とちょっと不安な気持ちもありました。でも、せっかくのチャンスなので、まずはカタチから入ろうと、歩き方や座り方、襖の開け方といった所作を動画で見て勉強するところから始めました。

 

──米問屋の娘である楓の役作りについては?

 

黒木 楓ちゃんは普通の町娘なので、まるで太陽のような元気や明るさ、熱さ優しさがにじみ出るような女の子にしたいな、と思いました。また、着飾らないところが魅力でもあると思ったので、あまりきれいすぎないように注意しました。普段の私に近いところが多いと思いましたし、全体的には中学生のとき、何も考えずに体育祭に参加したときをイメージしました(笑)。

 

和装にハマったので、今度は浅草で着てみたいです

──近江商人のお話だけに、いろんな取引やお金の話も出てきますが、台本を読んで、すぐに理解できましたか?

 

黒木 そうなんですよ! 専門用語が難しすぎて、ウィキペディアを検索しながら、その意味を台本に書きこんでいました。最初は「商人」の意味すら、よく分かっていませんでしたから(笑)。でも、難しかったのは用語だけで、全体的な話としては、今の時代とあまり変わらない成功物語なので、すぐに理解できました。私、時代劇って、もっと難しいものだと思い込んでいたんです。「武士道」の考え方とか、どこか“固い”“怖い”イメージが強かったですし。

© 2022 KCI LLP

──滋賀県のオープンセットや京都撮影所、そして和装での撮影はいかかでしたか?

 

黒木 セットの中に入ると、完全に町が出来上がっていたので、まるでテーマパークにいるような楽しい気分になりました。今まで日本髪をすることもなかったですし、コロナ禍で成人式も出られなかったので、最初の衣装合わせのときは違和感しかなかったです(笑)。でも、マネージャーさんに「おでこ、まるっと出てていいじゃん!」と言われたことで調子に乗って! 帯はコルセットをしているような感じで、気も引き締まるし、姿勢もかなりよくなりましたし、「このセットにいるんだから、この衣装で、この髪形は当たり前」な気持ちになっていきましたね。今回、和装にハマったので、今度は浅草で着てみたいです。

 

高い所が苦手だったけど、カメラが回るとアドレナリンが出て全く怖くなかった

──動画で学ぶことのできなかった所作のシーンについては?

 

黒木 楓ちゃんは、お客さんにお茶を出すシーンがとても多いので、所作の先生に現場でお茶の運び方や渡し方、お盆の持ち方みたいなことを細かく指導してもらいました。とにかく頑張りました! あと、正座もめちゃくちゃ苦手だったんですが、足が痺れてきても、「これは頑張っている証拠!」と自分に言い聞かせていました。ただ、正座をしていると、気づけばいっぱい蚊に刺されてしまい、かゆくてしょうがなかったです(笑)。

© 2022 KCI LLP

──そのほか、苦労されたシーンについて教えてください。

 

黒木 楓ちゃんは自分のために頑張るというより、ちょっと変わった性格の銀次(上村侑)を支えるために頑張る役どころなんです。なので、黒木ひかりを抑えるのが大変でした(笑)。例えば、お茶屋の看板娘・お仙ちゃん(田野優花)のライブシーンで、オタクのみなさんに紛れて、最前でオタ芸をするシーン。普段の私なら「うりゃほい!!」と全力でやると思うんですが、あくまでも楓ちゃんは、みんなのマネをしている程度に抑えていて、「恥ずかしいけど、楽しいからやっちゃう?」なお芝居をしているんです。

 

──やぐらの上に乗って、旗振り(手旗信号)をするシーンも印象的でした。

 

黒木 旗自体が重いので、棒に引っかからないようにうまく回すのが大変でしたが、それより私、高い所が苦手なんです。やぐらの高さまで、クレーン車で上がっている間もグラグラして怖かったし、そこから跨ってやぐらに移動するときも、手汗と足汗がハンパなかったです。でも、アドレナリンが出たのか、カメラが回ると全く怖くなかったんですよ! あと、銀次がけがをした大工さんを助けるために組合を作ることを提案するシーンでは、ぐるぐるカメラを回しながら強面の職人さんに囲まれているところを映した長回しがあるんです。面白いシーンになったので、そこにも注目してほしいですね。

 

常にプルプルが欲しい方には男女問わずおススメです

──それでは、黒木さんが必ず現場に持っていくアイテムを教えてください。

 

黒木 現場だけじゃなく、プライベートでも、唇がカサカサしていると落ち着かないので「リップクリーム」です。中学生の頃はカサカサでも全然気にしなかったんですが、3年ぐらい前に突然必要なモノだと気づいて、いろんなリップを試したんです。韓国コスメやメイクさんのおススメも試したなか、最後にたどり着いたのが、皮膚科の先生に勧められたリビジョンの「ユースフルリップ」。夜寝る前に塗って朝になっても潤っているので、常にプルプルが欲しい方には、男女問わずおススメです。現場でテンションが下がらないようにバッグには2、3本入っていますし、家にもストックが3本ぐらいあります(笑)。

↑黒木さん持参のリップクリーム。男女問わず唇カサカサに悩む方にはオススメ

──「2022年一番ハマったモノ」についても教えてください。

 

黒木 小学生以来のシール集めですね(笑)。実家近くの文房具屋さんがお店を閉じることになって、久しぶりにお店をのぞいたら、かわいいシャカシャカシールとかぷくぷくシールとかキラキラシールを見つけてしまったんです。あまりの懐かしさ故にいっぱい買ってしまい、それ以来、文房具屋さんを見つけたらシールを探すようになりました(笑)。ファイルの中にいっぱい入れているので、久しぶりにシール交換したいですね! あと、去年の終わりからスヌーピーが好きで、グッズを集めています。ジェラピケとコラボしたぬいぐるみを買ったのがきっかけですが、寝室はスヌーピーだらけで、パジャマもスヌーピー柄。ユニクロとのコラボ商品も買いましたし、町田のスヌーピーミュージアムにも行きました!

 

近江商人、走る!

12月30日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開

© 2022 KCI LLP

(STAFF&CAST)
監督:三野龍一
脚本:望月 辰
出演:上村 侑、森永悠希
真飛 聖、黒木ひかり、前野朋哉、田野優花、村田秀亮(とろサーモン)
鳥居功太郎、たむらけんじ、大橋彰(アキラ100%)、高梨瑞樹、徳江かな、落合亜美、コウメ太夫
矢柴俊博、堀部圭亮、渡辺裕之(特別出演)、藤岡弘、(特別出演)/筧 利夫

(STORY)
ある近江商人との出会いから、大津の米問屋大善屋で丁稚奉公することとなった銀次(上村)。それから5年……商才を発揮する銀次は、店の仕事だけではなく、職人の互助組合作りや茶屋の看板娘・お仙(田野)のアイドル化計画などを手掛け、町の人々を助ける。そんな彼の元には同じ店で働く楓(黒木)、眼鏡職人の有益(前野)や大工の佐助など仲間が集まるようになった。悪辣な奉行の罠によって、大善屋が千両もの借金を背負う。先輩の丁稚・蔵之介(森永)の父も関わるこの悪企みから店を守るため、銀次は大津と15里=60km離れた堂島の米の価格差を利用した裁定取引を思いつく。電話もネットもない時代、飛脚でも半日掛かる距離を越え、情報を迅速に入手するため、銀次たちが仕掛けた壮大な作戦とは?

【映画「近江商人、走る!」よりシーン写真】

© 2022 KCI LLP

 

撮影/関根和弘 取材・文/くれい響

永野芽郁主演「マイ・ブロークン・マリコ」Prime Videoで23年1・6より見放題独占配信

©2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

 

永野芽郁主演、タナダユキ監督の映画「マイ・ブロークン・マリコ」が、Prime Videoにて2023年1月6日(金)より見放題独占配信されることが決定した。

 

本作は、2019年にオンラインコミック「COMIC BRIDGE」で連載された平庫ワカの同名コミックを映画化。タナダユキ監督の力強さと繊細さを兼ね備えた演出、永野のこれまでのイメージを大胆に覆す役柄と演技、そして原作の持つ物語の力が一つになり人間の儚さとたくましさが優しく熱をもって描かれ、カナダ・モントリオールで行われた第26回ファンタジア国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞した。

 

主人公・シイノ役を務めるのは永野芽郁。天真らんまんなこれまでのイメージを覆し、タバコをふかし、怒鳴りつけながら親友の遺骨を強奪する泥臭くも必死な雄姿をスクリーンに刻み付けた。そして父親や恋人に理不尽に傷つけられ、自分自身を壊すしかなかったシイノの親友・イカガワマリコ役は、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』で永野と共演しプライベートでも親交の深い奈緒。

 

「ふがいない僕は空を見た」「ロマンス」に続きタナダ作品出演となる窪田正孝がキーキャラクターのマキオに扮し、理不尽な暴力を奮い苦しめてきたマリコの実父を尾美としのり、マリコの父の後妻・タムラキョウコを吉田羊が演じている。

 

鬱屈した日々を送るOL・シイノトモヨ(永野)は、テレビのニュースで親友・イカガワマリコ(奈緒)が亡くなったことを知る。マリコの魂を救うために、マリコの実家から遺骨を強奪し逃走。マリコの遺骨を抱いて“ふたり”で旅に出る。

 

作品情報

「マイ・ブロークン・マリコ」
2022年1月6日(金)よりPrime Videoにて見放題独占配信

提供:ハピネットファントム・スタジオ

 

©2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

元乃木坂46松村沙友理主演『推し武道』23年春映画化 推しメンとの新エピソードも【コメントあり】

©平尾アウリ・徳間書店/劇場版「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会

 

現在放送中の松村沙友理主演ドラマ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』の映画化&2023年春公開が決定し、引き続き主演を務める松村と原作者・平尾アウリからコメントが到着した。

 

『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(徳間書店)は、平尾アウリによる累計100万部超えの大人気コミック。2015年8月より「月刊COMICリュウ」で連載がスタートし、2017年には「このマンガがすごい!2017」オトコ編第12位、第3回「次にくるマンガ大賞」コミックス部門第11位にランクイン。2020年にはテレビアニメ化もされ、「推し武道」の愛称で親しまれている。

 

その後、松村主演で2022年10月クールにABCテレビで実写ドラマ化。原作の再現度の高さと、“推し活”のあるあるが詰まった共感度の高いストーリーで話題を集めた。

 

フリーターのえりぴよ(松村)は、地元・岡山のマイナー地下アイドル・ChamJam(チャムジャム)のメンバー・市井舞菜(伊礼姫奈)に人生の全てを捧げている伝説的なファン。自らの服は高校時代の赤ジャージのみ、収入の全てを推しである舞菜に貢ぎ、24時間推しのことを想い、声の限りを尽くして名前を呼び、プライベートでの布教活動など、推しが生きる活力となっている。

 

乃木坂46を卒業後、映画初主演作となる松村は、「撮影の時から自分自身の思い出がとても強い作品だったので、映画化が決定してとてもうれしいです」と喜びの声を。また原作者・平尾アウリは「漫画家人生において映像化を目標にしていた私ですが、今作は私の夢を叶えてくれる作品となりました」とコメントを寄せた。

 

ほか、メインキャラクターChamJamのメンバーを演じる中村里帆、 4人組ガールズユニット@onefive のMOMO KANO SOYO GUMI、和田美羽、伊礼、えりぴよのオタク仲間を演じる豊田裕大、ジャンボたかお(レインボー)ら、おなじみのキャストも総出演する。

 

松村沙友理 コメント

「推し武道」のドラマからたくさんの反響をいただいて、撮影の時から自分自身の思い出がとても強い作品だったので、映画化が決定してとてもうれしいです。
ドラマの中では描かれなかったえりぴよと舞菜の新しいエピソードだったり、ChamJamの思いなども、とても深く描かれているので、ぜひ映画館でご覧になっていただきたいです。
映画で初めて披露されるChamJamの曲もありますので、私も映画館で見るのをとても楽しみにしています!!!

 

平尾アウリ(原作)コメント

ドラマ化に続き映画化もしていただけることとなりまして、うれしく思っております。
漫画家人生において映像化を目標にしていた私ですが、そのひとつとして映画にしていただけることを夢に見ていましたので、今作は私の夢をかなえてくれる作品となりました。
スタッフの皆様、キャストの皆さま、応援してくださる皆さまのおかげでかなえられたことです。
どんな映画になっているのか…私も映画館で見ることを楽しみにしております。

 

作品情報

©平尾アウリ・徳間書店/劇場版「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会

 

劇場版「推しが武道館いってくれたら死ぬ」
2023年春全国公開

出演:松村沙友理
中村里帆、MOMO、KANO、SOYO、GUMI、和田美羽・伊礼姫奈・豊田裕大、ジャンボたかお(レインボー)
監督:大谷健太郎
脚本:本山久美子
原作:平尾アウリ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(COMICリュウWEB/徳間書店)音楽:日向萌
製作:劇場版「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会
配給:ポニーキャニオン

公式HP:oshibudo-movie.com
公式Instagram/Twitter:@oshibudo_abc

©平尾アウリ・徳間書店/劇場版「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会

 

ドラマ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』最終回
ABCテレビ(関西)
2022年12月25日(日)深夜0時~
テレビ朝日(関東)
2022年12月24日(土)深夜2時45分~

番組公式HP:https://www.asahi.co.jp/oshibudo/

 

天海祐希主演『緊急取調室』映画化&シリーズ完結 最後の敵は総理大臣!23年6・16公開【コメントあり】

天海祐希主演のドラマ『緊急取調室』シリーズが、「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」(2023年6月16日(金)公開)と題して映画化&完結を迎えることが決定し、天海らメインキャストからコメントが到着した。

©2023 劇場版「緊急取調室 THE FINAL」製作委員会

 

天海演じるたたき上げの刑事・真壁有希子とクセ者ぞろいのベテラン取調官による「緊急事案対応取調班=通称・キントリ」のメンバーが、可視化された特別取調室で厄介な被疑者と“言葉の銃撃戦”を繰り広げ、事件の裏に隠された「真実」を暴くドラマ『緊急取調室』シリーズ。

 

2014年1月より4シーズンに渡りテレビ朝日系列で連続ドラマとして放送され、全39話の平均世帯視聴率は13.1%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)を記録。これまでに2回のドラマスペシャル、第4シーズンまで制作されている。そんな人気シリーズが、初の映画化で完結を迎える。

 

被疑者を「マル裸にする」を信条に取り調べに臨む主人公・真壁有希子役の天海を筆頭に、おなじみのレギュラーメンバーが集結。キントリ班の管理官としてチームを率いる梶山勝利役の田中哲司、刑事人生の大半をマル暴で過ごし、海千山千の経験で被疑者に相対する菱本進役のでんでん、チームきっての頭脳派であり、徹底した洞察力で相手を追い込んでいく小石川春夫役の小日向文世。

 

そして、捜査一課の“もつなべコンビ”こと、渡辺鉄次役の速水もこみちと、監物大二郎役の鈴木浩介。ドラマ第3シーズン以降、キントリに臨時で在籍していた玉垣松生役の塚地武雅。さらに、刑事部長から副総監へ出世を果たした磐城和久役の大倉孝二と、ドラマシリーズと同様に日本を代表する名バイプレイヤーたちが脇を固める。

 

警察官、弁護士、医師、キャスター、教師、棋士、サラリーマン、霊能力者、主婦、活動家、高校生、ロボット、実業家、プロボクサー、オウムと、およそ100人の被疑者を取り調べてきたキントリメンバー。劇場版で最後に立ち向かう被疑者は、なんと内閣総理大臣。果てしなく巨大な敵にキントリはどのような作戦で挑むのか。どんな相手にも“真実のために突き進むキントリ”の信念を、劇場版ならではのスケール感で描いていく。

 

また、スタッフもドラマから続投。脚本は『GOOD LUCK‼』『白い巨塔』『14才の母』『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』『BG〜身辺警護人〜』など、幅広いジャンルで多くの代表作を持つ井上由美子。第1シーズンから完全オリジナルストーリーで手掛ける『緊急取調室』の劇場版を、壮大なスケールで描く。監督はテレビ朝日の常廣丈太が、“キントリの産みの親”井上由美子と共に“キントリの育ての親”として、初の映画化であり、最後のキントリとなる本作を監督する。

 

天海らメインキャストのコメントは下記に掲載。

 

コメント

天海祐希(真壁有希子役)

キントリが劇場版になる?!

 

とても驚きました。

 

こんな光栄なことがありましょうか!

 

ご褒美ですか?!

 

これも応援してくださった皆さまのお陰です。

 

ラストを映画で飾れるなんて!

 

本当にありがとうございます。

 

愛すべきキントリメンバー、

 

ご出演くださった素晴らしいゲストの皆様、

 

たくさんの力を貸してくださったスタッフの皆様さま、

 

すてきな皆さまと共に8年という時を重ねられたこと、感謝しかないです。

 

キントリ、この映画が本当に最後です。

 

長く一緒にいられた真壁有希子さんと離れるのも

 

キントリメンバーと離れるのも

 

とても寂しいですが、

 

全てを宝物にして

 

経験できたさまざまなことを自分の誇りにしたいと思います。

 

キントリのラストに

 

これまた強力なゲストの方々がご出演くださいました。

 

キントリ一丸となって戦います。

 

皆さま、どうぞ

 

キントリの最後をご覧くださいますよう

 

お願い致します。

 

田中哲司(梶山勝利役)

『緊急取調室』が、この映画で最後になります。正直寂しいです。

 

天海さんを始め、もう家族のような共演者の方々。根気よく真摯に撮影に取り組んでくれたスタッフの方々。

 

僕はせりふを覚えてしゃべっているだけで、その仲間たちが、僕の演じる管理官の梶山勝利役を作ってくれたと思ってます。

 

そしてこの映画。

 

ドラマの最後にふさわしい作品になっていると思います。

 

どうぞご期待下さい!

 

速水もこみち(渡辺鉄次役)

毎回このドラマの撮影を終えた後、次のシーズンもまたキントリが続いたらいいなとは思っていたのですが、改めて振り返ると8年も続いた作品に参加できたことは自分にとって大きな財産のひとつのように感じます。寂しい気持ちもありますが、ファーストシーズンからの歴史が積み重なった劇場版は自分自身も楽しみですし、これから見にきてくださる皆さんと一緒にキントリを楽しみたいなと思います。キントリ!そしてモツナベ!ぜひ、ご期待ください。

 

鈴木浩介(監物大二郎役)

感無量です。ドラマが8年続いたこともありがたいことですし、

 

劇場版としてお客様に見ていただけることを幸せに思います。

 

演じた監物大二郎は、名前のとおり堅物で、曲がったことが大嫌いな真っすぐな男です。

 

演じていると、心地よくて、ここまで心根の優しい人物を演じることはなかなかないので

 

長年演じることができて幸せでした。

 

楽しい思い出しかないので、最強で最高の相棒である速水さんと

 

「モツナベ」で共演できなくなることが唯一さみしいです。

 

撮影は思い残すことがないよう精いっぱい取り組みました。

 

どこかまだ続くような気がしてならないのですが、

 

皆さまのたくさんの応援のおかげでここまで来ることができました。

 

8年間、本当にありがとうございました。

 

劇場で「キントリ」の最後をぜひ見届けてください。

 

大倉孝二(磐城和久役)

キントリの撮影は、いつも緊張との闘いだったように思います。

 

私が演じてさせていただいた磐城という役は、並み居る先輩方を前に上司として、

 

高圧的な態度で弁舌を振るいまくし立て、時には叱り飛ばす。

 

緊張しないではいられません、これは。

 

リラックスして撮影できたことはなかったように思います、それは最後の映画の撮影まで。

 

別に泣き言ばかり言いたい訳ではなく、そういう場に、いつでも緊張感を持たせてもらえる場に、

 

長きに渡って立たせてもらえたことは、とても幸運だったと思います。

 

緊急事案対応取調班、最後の活躍を楽しんでいただけたら幸いです。

 

塚地武雅(玉垣松夫役)

僕はシーズン3からの参加になりますが取調室で虚偽や黙秘を続ける容疑者を言葉だけの心理戦で自白させる展開。見応えのあるドラマだなと出演していながら毎回他人事のようにワクワクしていました。笑

 

諸先輩方の重厚感あふれる演技と撮影を離れたところでの和気あいあいとした雰囲気。どちらもすごく勉強になる時間でした。

 

まぁ皆さん、それはそれは楽しい方々なのです。

 

ただ本番は一転してシリアスに。

 

このメリハリ!

 

キントリの先輩方のようになるのが僕の目標です。

 

物語としては何度も危機を乗り越えてきたキントリ。これがファイナル!

 

敵は巨大! 勝てるのか?そして玉ちゃんはお役に立てるのか?

 

視聴者の皆さん、出番です!

 

うぇ〜い。

 

でんでん(菱本進役)

赤い毛氈(もうせん)の上を、緊張感いっぱいで歩きました、

 

ようやくひな壇にたどり着いた時は、毛のない頭に冷や汗がにじんでいました、

 

マスコミの何でもない質問にしどろもどろでした、

 

何と答えたのかほとんど覚えてません、8年前の第1回キントリ制作発表の場でした。

 

これが楽しい時間の幕開けでした。

 

役者は役作りを大事にします。命です。なんとかしようと手探りで探していくのですが、

 

最終的には共演者の皆さんの力が菱本に深く厚みを加えてくれたんです。

 

お陰さまでいい感じの菱本進像ができあがったと思います。

 

キントリのチームワークは最強ですね。8年間の結晶をどうぞ皆さん楽しみにしてください。

 

小日向文世(小石川春夫役)

大将の天海さんの下、おじさんたちが撮影現場でワイワイ楽しく世間話しながら、時々大将ににらまれて…8年間このドラマがシリーズとして続いたこと、幸せでした。その集大成としての映画化。長い間皆で過ごしたあの取調室ともお別れです。これが見納めです…。ぜひご覧になってください!

 

キントリのファンの皆様、長い間応援本当にありがとうございました。

 

作品情報

「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」

2023年6月16日(金)全国公開

 

脚本:井上由美子

監督:常廣丈太

音楽:林ゆうき

 

出演:天海祐希、田中哲司、速水もこみち、鈴木浩介、塚地武雅、大倉孝二、でんでん、小日向文世

配給:東宝

 

©2023 劇場版「緊急取調室 THE FINAL」製作委員会

三浦透子×前田敦子×伊藤万理華「この3人が集まったことが奇跡」「そばかす」鼎談インタビュー解禁

©2022「そばかす」製作委員会

 

12月16日(金)公開の三浦透子主演映画「そばかす」より、本作で共演した三浦、前田敦子、伊藤万理華の鼎談インタビュー映像が解禁された。

 

ゲイのカップルが今の日本社会でどう生きていくかを真摯に描いた、映画「his」の企画・脚本アサダアツシをはじめとする同制作チームが、劇団「玉田企画」の作・演出を担う俊英として注目の玉田真也を監督に迎えて送る本作。

 

主演は2021年公開の「ドライブ・マイ・カー」でヒロインを務め、第45回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞した三浦透子。「恋愛至上主義」がまん延する世界で、他人に恋愛感情を抱かない主人公が「自分は何者で、自分の幸せは何なのか」を発見していく姿を描いた。

 

物心ついた頃から「恋愛が何なのか分からないし、いつまで経ってもそんな感情が湧いてこない」。自分に不安を抱きながらも、マイペースで生きてきた蘇畑佳純(三浦)は、30歳になった。大学では音楽の道を志すも挫折し、現在は地元に戻りコールセンターで苦情対応に追われる。

 

妹(伊藤万理華)の結婚・妊娠もあり、母から頻繁に「恋人いないの?」「作る努力をしなさい!」とプレッシャーをかけられる毎日。ついには無断でお見合いをセッティングされる始末。しかし、そのお見合いの席で、佳純は結婚よりも友達付き合いを望む男性と出会う。

 

鼎談インタビューで「この3人が集まったことが奇跡で、とても楽しかった」と口々に語る3人からは、同じ価値観を共有できた撮影だったことがうかがえる。「恋をしない」佳純は非常に難しい役どころだが、そんな彼女の人生に大きな影響を及ぼす同級生を演じたのが、元AV女優という役どころの前田敦子。

 

さらに、佳純の妹を演じた伊藤はそれぞれの共演を「楽しかったしか出てこない」と現場での朗らかな様子を伝えている。家族の設定だった三浦と伊藤、そして友人設定の三浦と前田、各々の演技の息はぴったり合ったようだ。

 

撮影前にもきちんとリハーサルを実施し、監督や出演者とコミュニケーションをとりながら撮影を進めたこともあり、スクリーンからも出演者たちの気兼ねない関係が漏れ出ている。「透子ちゃんがスタッフみんなをまとめていた」と前田に褒めたたえられ、三浦は「なんかすみません(笑)」と照れ笑いを見せた。

 

 

作品情報

「そばかす」
2022年12月16日(金)より新宿武蔵野館ほかにて全国公開

三浦透子
前田敦子 伊藤万理華 伊島空 前原滉 前原瑞樹 浅野千鶴
北村匠海(友情出演) 田島令子 坂井真紀 三宅弘城

監督:玉田真也
企画・原作・脚本:アサダアツシ
主題歌:「風になれ」三浦透子(EMI Records/UNIVERSAL MUSIC)
製作幹事:メ~テレ
配給:ラビットハウス
製作プロダクション:ダブ
(not) HEROINE movies メ~テレ60周年

©2022「そばかす」製作委員会

公式HP:https://notheroinemovies.com/

三浦友和「ギターが並べてある自分の住み家みたいな居心地のいい空間は、大切にしたいと思っています」映画「ケイコ 耳を澄ませて」

難聴のボクサーの実話を基に、『きみの鳥はうたえる』の三宅唱監督が新たに脚本を書きあげた『ケイコ 目を澄ませて』が、12月16日(金)より公開。劇中で、岸井ゆきのさん演じるヒロインが通う、小さなボクシングジムの会長を演じる三浦友和さんに、製作者や共演者との距離感や自身のキャリアについて、さらにはこだわりのヴィンテージギターについても語ってもらいました。

 

三浦友和●みうら・ともかず…1952年1月28日生まれ。山梨県出身。1974年「伊豆の踊子」で映画デビュー。以降、映画・ドラマ・CMで幅広く活躍。近年の主な出演映画に『おかえり、はやぶさ』(12)、『アウトレイジ ビヨンド』(12)、『葛城事件』(16)、『64―ロクヨン- 前編・後編』(16)、『羊と鋼の森』(18)、『風の電話』(20)、『AI崩壊』(20)、『グッバイ・クルエル・ワールド』(22)、『線は、僕を描く』(22)などがある。

 

【三浦友和さん撮り下ろし写真】

 

ミニシアター系の劇場で映画を観るのが、個人的に好きなんです

──出演依頼が多いなか、本作への出演を決めた理由を教えてください。

 

三浦 どの作品でもそうですが、とにかく脚本が面白かったんです。面白さについては作品によって違いますが、今回の『ケイコ 目を澄ませて』に関しては、ケイコという女の子の成功物語ではなかったこと。それと、よくありそうな起承転結があるボクシング映画ではなかったことですね。

 

──ちなみに、ボクシングジムの会長役を演じることに関しては?

 

三浦 ボクシングについては、三十代の頃にちょっとかじっていたんですよ。トレーニングの仕方も知っていたので、自分がボクシングジムの会長という役をできるかどうか考えたとき、何とかなりそうだなと(笑)。だから、意外と役に入り込みやすかったです。

 

──三宅唱監督からのオファーというのは、どのように捉えられましたか?

 

三浦 新宿でいうと、この作品が上映されるテアトル新宿や、新宿武蔵野館、K‘s cinemaといったミニシアター系の劇場で映画を観るのが、個人的に好きなんです。そのなかで、三宅監督の『きみの鳥はうたえる』を観ていて、「すごく素敵な監督だなぁ」と思っていたんです。でも、彼と一緒に仕事するのは初めてだったので、一度お目にかかって、いろいろお話する機会をいただきました。

 

分かりやすさとは一切違う点が、どこか心地良いというか、面白かった

──実際、三宅監督にお会いしたときの印象は?

 

三浦 僕、どこの現場に行っても、スタッフキャスト含めて、最年長なんですよ。彼らとは世代だけでなく、観てきた作品も違うから、いきなり現場に行くのは不安なんです(笑)。だから、そうやって一度話す機会を設けてもらうわけですが、三宅監督に関しては、頑なとか偏屈な印象は一切なく、自由な発想の持ち主で、とても安心しました。

 

──ケイコ役の岸井ゆきのさんとの共演はいかがでしたか?

 

三浦 彼女のことは知っていましたが、彼女が出た作品自体も観たことなかったですし、今回が初共演だったんです。これは作品のテイストにもよるんですが、コメディとかなら、事前にキャストとご飯食べに行ったり、飲みに行ったりして、仲良くなった方がいいんですよね。でも、今回はそうしない方がいいかと思いまして。だから、岸井さんとはボクシングジムの現場が初対面だったんです。そのときは、目の前に完璧に出来上がったケイコがいたんです。ミット打ちしている姿もプロそのものだったし。だから、ちょっと感動しましたね。

 

──その後、ジム会長と所属するボクサーという関係性の芝居に関しては?

 

三浦 女優さんとして、役柄に対して完璧なアプローチをされているので、こちらが無理しなくても、自然と彼女を見守るという、お互いの関係性を表現する芝居ができました。会長とボクサーの関係性ではありますが、お互いに欠けているところを埋めていくような……。こちらとしては、とても楽でした。

 

──完成した作品をご覧になっての感想は?

 

三浦 自分の出ていないシーンも含めて、期待以上のものでしたね。僕の世代ではボクシング映画といえば、『ロッキー』なわけですが、その分かりやすさとは一切違う点が、どこか心地良いというか、面白かったですね。

 

「なぜ、僕をオファーしたんですか?」と、聞いてみたい気持ちでいっぱいですね(笑)

──『グッバイ・クルエル・ワールド』と『線は、僕を描く』という、22年に公開された三浦さん出演作について振り返っていただきたいと思います。

 

三浦 若い頃は正義の味方みたいな役が多くて、それはとても難しくて大変だったんですよ(笑)。だから、『グッバイ・クルエル・ワールド』で演じた強盗団のボスみたいに、そうじゃない役が来るのが、とてもありがたいし、演じていてやっぱり面白いんです。『線は、僕を描く』は『羊と鋼の森』にも近い主人公の青年との師弟関係でしたが、今70歳だし、そういう役回りが増えてきたのかなぁとは思いますね。でも、僕が演じる師匠側にもどこか未完成なところがあって。例えば、水墨画の巨匠でも、教えるのが絶望的に下手だったりして、そういう人間性丸出しなところが好きですね。

 

──人間性丸出しのキャラといえば、ともに2007年にテアトル新宿で上映された『松ヶ根乱射事件』と『転々』。女にだらしない父親と、とぼけた借金取りといった役柄で演じたコミカルな演技は、高い評価を得ました。

 

三浦 そういう、ちょっと個性的な作品を自分で選んでいるんじゃなくて、50代になったあたりから、そういう変わった役柄のオファーが来るようになっただけなんですよ。個人的にも、おかしな人間ドラマの方が好きなんですが、逆にオファーしてくださった方に、「なぜ、僕をオファーしたんですか?」と、聞いてみたい気持ちでいっぱいですね(笑)。

 

美しくて、無駄なモノが一切ない。いい音出すために作られていますから

──そんな三浦さんのこだわりのモノについて教えてください。

 

三浦 ビートルズとベンチャーズに憧れて始めたエレキギターですね。これは楽器全般に言えることですが、美しくて、無駄なモノが一切ない。いい音出すために作られていますからね。海外に行っても、ギターショップには必ず行くようにしていますし、ヴィンテージ系は眺めているだけでも楽しい。音楽やっている息子(三浦祐太朗)が持っていったモノもありますけど、家には今30本ぐらいあります。お気に入りは、モズライトの1969年より前のモノ。それ以降のモノは重くなりますからね。あとはリッケンバッカーやテレキャスターといった定番モノを部屋に飾って、眺めています。最近出てきたギターには何の興味もない(笑)。あとは衣食住なら、「住」のこだわりもあります。

 

──「住」のこだわりとは、具体的にどういうことでしょうか?

 

三浦 18歳で家を出たとき、当時のアルバイトの収入が30000円だったんです。でも、なぜか24000円の部屋に住んでいたんですよ。たかが六畳間だったんだけど、鉄筋コンクリートの3階建て。バス・トイレ、あと炊事場があるといった条件から選んでいて。普通はそんなことしないでしょ?(笑) 残り6000円しかないから、月末になると確実に食えなくなる。そして、電気やガスの集金が「ピンポーン!」と来ると、居留守を使うようになる。そんな青春を送っていたぐらいだから、今でもギターが並べてある自分の住み家みたいな居心地のいい空間は、大切にしたいと思っています。

 

(C)2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMAS

 

ケイコ 目を澄ませて

12月16日(金)よりテアトル新宿ほか全国公開

(STAFF&CAST)
監督:三宅 唱
原案:小笠原恵子「負けないで!」(創出版)
脚本:三宅 唱、酒井雅秋
出演:岸井ゆきの
三浦誠己、松浦慎一郎、佐藤緋美
中島ひろ子、仙道敦子 / 三浦友和

(STORY)
嘘がつけず愛想笑いが苦手なケイコは、生まれつきの聴覚障害で、両耳とも聞こえない。再開発が進む下町の一角にある小さなボクシングジムで日々鍛錬を重ねる彼女は、プロボクサーとしてリングに立ち続ける。母からは「いつまで続けるつもりなの?」と心配され、言葉にできない思いが心の中にたまっていく。「一度、お休みしたいです」と書き留めた会長あての手紙を出せずにいたある日、ジムが閉鎖されることを知り、ケイコの心が動き出す。

【映画「ケイコ 目を澄ませて」よりシーン写真】

(C)2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMAS

 

撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク/及川久美 スタイリスト/藤井享子

有村架純主演のNetflix映画「ちひろさん」キービジュアル&予告編解禁!劇伴音楽はくるり岸田繁が担当

有村架純主演のNetflix映画「ちひろさん」(2023年2月23日(木・祝)全世界配信&劇場公開)より、キービジュアルと予告編が解禁された。

Netflix映画「ちひろさん」©2023 Asmik Ace, Inc. ©安田弘之(秋田書店)2014

 

本作は、月刊漫画誌「Eleganceイブ」(秋田書店刊)で2013年から2018年にわたって第一部が連載された安田弘之による同名漫画を映画化。とある海辺の町の小さな弁当店さんで働く元風俗嬢の主人公・ちひろが、心に傷や悩みを抱えてうまく生きることができない人々と交流し、彼女の言葉や行動がそれぞれの生き方に影響を与えていく。

 

ちひろを演じるのは、昨年大ヒットした「花束みたいな恋をした」や今年公開した「前科者」に続く主演映画作品となり、Netflix作品には初出演となる有村架純。元・風俗嬢という、これまでのイメージを覆す役柄を演じる。

 

監督は、昨年スマッシュヒットを飛ばした「街の上で」、現在公開中の「窓辺にて」などを手掛けた今泉力哉。原作漫画を読んで「ああ、この寂しさを知っている。なんだろう、この懐かしい気持ちは」と感じたという恋愛映画の名手が、“恋愛を必要としない主人公”を描く。

 

このたび有村演じるちひろが真っすぐ遠くを見つめ、さみしさと希望を称えた絶妙な表情を浮かべたキービジュアルが解禁。コピーにある「さみしさも、よろこびも。心のままに生きていく。」というちひろの想いを体現したビジュアルとなった。

 

海辺の小さな街にある弁当店で働く元・風俗嬢のちひろは、ちょっと口が悪くて、マイペース。そして自由。そんな彼女は街では浮いている、へんな“おとな”。予告編では、ちひろと彼女を取り巻く人々とのやりとりが切り取られている。

 

そして映画全編を彩る劇伴音楽を今泉監督が愛するバンド・くるりの岸田繁が制作。主題歌は、書き下ろし楽曲「愛の太陽」に決定した。岸田が「私はちひろさんや周りの人たちを、音楽でそっと後方支援しています」と語る通り、くるりならではの大胆かつ繊細に心に響くメロディーと言葉は、ちひろのキャラクターと作品の世界に美しく寄り添い、その魅力をより一層引き立てている。

 

なお、主題歌「愛の太陽」とサウンド・トラックが収録されたCD作品「愛の太陽 EP」が、2023年3月1日(水)発売。また、上映劇場に新宿武蔵野館のほか、イオンシネマシアタス心斎橋、伏見ミリオン座の追加も発表された。

 

くるり・岸田繁 コメント

「ちひろさん」の漫画原作を読んだときのこと。悲しい話もしんどい話も多いのですが、なんだか胸の奥のつっかえが取れて、ほんのり温かくなってくるような、不思議な作品だなぁ、と思いました。すぐに好きになりました。ちひろさんは、とてもミステリアスです。周りの人たちも、個性的というか変わった人が多いように見えます。もしかしたら、私やあなたも、他人から見ればそう見えるのかもしれません。人は誰もが、他人に言えない秘密や、わざわざ他人に言わない悩みを抱えて生きています。私はちひろさんや周りの人たちを、音楽でそっと後方支援しています。有村架純さんをはじめ、役者さん方の名演が光る素晴らしい作品です。

 

Netflix映画「ちひろさん」予告編

作品情報

Netflix映画『ちひろさん』

2023年2月23日(木・祝)Netflix全世界配信&全国劇場にて公開

 

出演:有村架純

豊嶋花、嶋田鉄太、van

若葉竜也、佐久間由衣、長澤樹、市川実和子

鈴木慶一、根岸季衣、平田満

リリー・フランキー、風吹ジュン

 

原作:安田弘之『ちひろさん』(秋田書店「秋田レディース・コミックス・デラックス」刊)

監督:今泉力哉

脚本:澤井香織、今泉力哉

音楽:岸田繁

主題歌:くるり「愛の太陽」(VICTOR ENTERTAINMENT / SPEEDSTAR RECORDS)

製作:Netflix、アスミック・エース

制作プロダクション:アスミック・エース、デジタル・フロンティア

配給:アスミック・エース

 

公式HP:https://chihiro-san.asmik-ace.co.jp/

 

©2023 Asmik Ace, Inc. ©安田弘之(秋田書店)2014

生田絵梨花「小学生のときによくイラストを描いていた『ゾロリ』に、こうして関われて光栄です」最新作『映画 かいけつゾロリ』公開

今年で35周年を迎える小学生人気No.1児童書のアニメ映画最新作『映画 かいけつゾロリ ラララ♪スターたんじょう』が、12月9日(金)より公開。ゾロリがプロデュースするスターを目指すヒロイン・ヒポポの声と歌を担当する生田絵梨花さんが、自身初となる劇場アニメのアフレコの様子や圧巻の歌声を披露する歌唱シーンなどについて語ってくれました。

 

生田絵梨花●いくた・えりか…1997年1月22日生まれ。ドイツ・デュッセルドルフ出身。主な出演作にミュージカル「レ・ミゼラブル」、「四月は君の嘘」、舞台「キレイ~神様と待ち合わせした女~」、映画「コンフィデンスマンJP 英雄編」など。最新出演映画「Dr.コト―診療所」が12月16日(金)より全国公開。公式HPInstagram

 

【生田絵梨花さん撮り下ろし写真】

声優の皆さんのように、私も今後レパートリーを増やせていけたらといいな

──今回、生田さんが演じられたヒポポは、原作者やスタッフからのオファーだったそうですね。

 

生田 「かいけつゾロリ」は私の小学生のときの愛読書の1つで、学校の図書室でほぼ全巻借りて、読んでいました。ゾロリの冒険に好奇心をかき立てられましたし、楽しくて個性的なキャラクターの虜になっていて、よくイラストも描いていました。私、模写や似顔絵はうまいんですよ(笑)。大人になってから、こういう形で「ゾロリ」に関われるとは夢にも思わなかったです。なので、すごくビックリしましたし、光栄です。

 

──本作の原作や脚本を読まれた後の役作りに関しては?

 

生田 ヒポポちゃんは歌手を目指す女の子なので、歌唱シーンも多く、自分が普段やっていることを生かせればいいなと思いました。演出の方からも「あまり作り込みすぎず、そのままの声を生かしてほしい」と言われましたし。また、自分に自信がなくて、すぐに逃げ出したくなってしまうヒポポちゃんが成長していく話なのですが、オーディションを受けるときの心境やステージに立つときの感覚など、今の私が共感できるところが多かったんです。それが映画を観る方に伝わるよう演じられたらいいな、と思いました。

 

──アフレコ収録時の印象的なエピソードを教えてください。

 

生田 「対象物を定めて、声を出してみる」といった基本的なところから学ばせてもらいました。ヒポポちゃんのリアクションを見て、1つのパターンだけでなく、いくつかやってみて、そこから選んでもらうというやり方をしました。また、「台本に書いてあるセリフだけじゃなく、ため息とか、ふとしたしぐさに出るような音も声を当ててみて」と言われたのも印象的でした。声優の皆さんは、そのレパートリーをたくさん持たれているので、私も今後それを増やせていけたらといいな、と思いました。

 

皆さんの声に引っ張ってもらいながら貴重な体験をさせていただきました

──劇中での歌唱シーンについても教えてください。

 

生田 今回、全部で5曲ほど歌わせてもらっているのですが、レコーディングのときには、ただ歌うだけではなく、その歌声にもヒポポちゃんの成長を重ねていくことを意識しました。最初は声が細かったり、途切れちゃったりするところがあり、修行の1つとして、妖怪たちに驚かされながら歌うところでは、歌になってないんじゃないかと思うぐらい、本当に叫びながら歌っています(笑)。そんな経験を経て、みんなの思いを背負い伝えるような歌い方になっていくんです。

 

──クライマックスでは、ゾロリ役の山寺宏一さんとのデュエット曲「オーディションへいこう」も歌われています。

 

生田 山寺さんとは別撮りだったのですが、私のレコーディングの前に山寺さんのパートが収録されていたんです。なので、まるで目の前にいるゾロリが生きているように感じられ、そこに助けられながら収録することができました。画面の中にいるアニメキャラクターとして話すこと、そして歌うという初めての経験をさせていただきましたが、皆さんの声に引っ張ってもらいながら頑張りましたし、とても貴重な体験をさせていただきました。

 

知り合いから「生ちゃんが悲しそうにしてたら、私も悲しくなっちゃう」と言われ……

 

──ヒポポが落ち着く存在であるイチゴのように、生田さんにとっての癒しアイテムがあれば教えてください。

 

生田 自分の部屋の中に、宝物を集めた場所があるんです。この仕事を始めてから、プレゼントされて、特に嬉しかったモノや自分が温かい気持ちになれたモノなどが引き出しの中に入っていて、自分が煮詰まったときなどに、そこを開けて見たり、読んだりしています。小さい子からもらった手紙や絵は、そこに入れがちですね(笑)。

 

──劇中のゾロリのセリフにある「目の前に現れたチャンスは、逃しちゃダメだ」というような、生田さんにとって座右の銘のようなものはありますか?

 

生田 知り合いから、「生ちゃんが悲しそうにしてたら、私も悲しくなっちゃう」と言われたことがあるんです。自分がしっかりしていないと、人に元気になってもらうとか、エネルギーを与えることができないんだ、と。それからは、常に自分を見つめ直すようになりました。

ドラマの現場での一年、とても勉強させてもらっています

──これまで舞台での活動が多い印象でしたが、今年に入り、日曜劇場「オールドルーキー」や放送中の月9「PICU 小児集中治療室」などの連ドラにレギュラー出演されています。

 

生田 卒業後は映像にもチャレンジしたいという思いが強かったので、一歩一歩やらせていただいている感じです。当たり前なことですけれど、舞台に比べて、自然体で演じることが求められるのですが、その自然体というのが難しいですね。ずっと目を見て会話する人なんていないですし、最初の頃は監督さんから「セリフが歌ってる」と注意されたこともありました。ドラマの現場は、そのお芝居がうまい方たちばかりなので、この一年とても勉強させてもらっています。

 

──最後に、現場に常に持っていくモノやグッズがあれば教えてください。

 

生田 フィルターインボトルに入れたハーブティーを常に持ち歩いています。お店の方に、茶葉をブレンドしてもらっています。まとめて作っているので、家の冷蔵庫には大きめのボトルで常備ありますね。舞台をやっているときは、気分転換のために楽屋でアロマを焚いたり、スプレーをしたりすることが多いです。スッキリと爽やかな気持ちになりたいときは、レモングラスとかジャスミンあたり。逆に落ち着きたいときは、ラベンダーとかウッディ系の匂いが好きですね。

 

 

映画 かいけつゾロリ ラララ♪スターたんじょう
12月9日(金)より公開

(STAFF&CAST)
原作:原 ゆたか「かいけつゾロリ スターたんじょう」(ポプラ社刊)
監督:緒方隆秀
脚本:冨岡淳広
声の出演:山寺宏一、愛河里花子、くまいもとこ、梶 裕貴ほか
特別出演:生田絵梨花、霜降り明星(粗品、せいや)

(STAFF&CAST)
いたずらの天才・ゾロリは、歌手を目指す女の子・ヒポポの歌声にひかれ、イシシとノシシと一緒のグループで売り出して、大もうけしようとたくらむ。目標は、1か月後に行われる「次世代スターオーディション」に合格しデビューすること! しかしヒポポは、ある理由から、大きな声で歌えなくなっていた。作成を思いついたゾロリは、仲間の妖怪たちに協力してもらいながら、ヒポポを特訓することに……。

 

(C)2022 原ゆたか/ポプラ社, 映画かいけつゾロリ製作委員会

 

撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク/paku☆chan(Three PEACE) スタイリスト/有本祐輔(7回の裏)

玉城ティナ演じる意識高い系”今カノ”莉子の揺れる恋心にスポットを当てた「恋のいばら」キャラクター紹介第2弾

©2023「恋のいばら」製作委員会

 

2023年1月6日(金)公開の松本穂香&玉城ティナW主演映画「恋のいばら」より、キャラクター紹介動画が連日解禁。第2弾として、玉城演じる莉子の”今カノ編”動画が公開された。

 

本作は、“元カノ”桃(松本)と“今カノ”莉子(玉城)の嫉妬と愛憎が入り混じった複雑な関係を中心に描いた、城定秀夫監督の最新作。突然、恋人に振られた桃が、彼の新しい彼女・莉子に秘密の共犯関係を持ち掛けたことからストーリーが展開していく。彼氏の健太朗を演じるのは渡邊圭祐。

 

メンヘラ暴走元カノ・桃に続くキャラクター紹介動画第2弾は、“今カノ編”。24歳のダンサーで、インスタからもリア充感漂う意識高い系女子の莉子。突然現れた彼氏の元カノ・桃に、ある“秘密の共犯”を持ち掛けられても、最初はクールな態度をとっていた。しかし、次々と明らかになる彼氏の行動に不安を覚え、信頼が揺らぎ…。そんな恋する女子にありがちな動画となっている。

©2023「恋のいばら」製作委員会

 

「恋のいばら」キャラクター紹介動画・今カノ編

 

作品情報

「恋のいばら」
2023年1月6日(金)全国公開

出演:松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐

監督:城定秀夫
脚本:澤井香織、城定秀夫
音楽:ゲイリー芦屋
プロデューサー:村田亮、柳井望
協力プロデューサー:堤静夫、曽根祥子
企画・製作プロダクション:アンリコ
製作幹事・配給:パルコ
製作:「恋のいばら」製作委員会

公式HP:koinoibara.com
Twitter:koibara_movie
Instagram:@koinoibara_movie2023
TikTok:koibara_movie

©2023「恋のいばら」製作委員会

名俳優が若返る! 5秒で外観変更できるAI「FRAN」ディズニーが発表

ディズニーは映画の中の俳優を若く見せたり、あるいは老けさせたりできるAIシステム「FRAN」を発表しました。

 

これまで撮影後の俳優の外観を変更するには、シーンを1コマずつ見て手作業で変更するという、高価で手間のかかる作業が必要でした。そこでFRANの研究チームは、ランダムに生成した数千人の顔のデータベースを作成。そして既存の機械学習によるエイジング(年齢変更)ツールにて合成した顔のエイジングを行い、その結果をFRANに入力しました。

↑ディズニーより

 

その結果、FRANでは1つのフレームにエイジング効果を適用するのに、わずか5秒しかかからないとアピールしています。具体的には、ニューラルネットワークが顔のどの部分が老化の影響を受けるかを予測し、元の顔の上にレイヤーとしてシワや肌のスムージングなどの効果を適用するのです。これにより俳優の頭や顔が動き回ったり、撮影中の照明が変わったりしても、身元や見た目を変更せずに再加工ができるとしています。

 

FRANのようなツールの登場により、ビジュアルアーティストの作業負担を軽減し、作業をスピードアップできる可能性があります。また、小規模プロダクションにおける映画製作の予算を抑えることに役立つことも期待できます。すでに映画製作の現場に取り入れられている俳優の若作り技術ですが、今後はさらに一般的な技術として広まりそうです。

 

Source: ディズニー via Engadget

松本穂香演じる地味な“元カノ”桃のメンヘラ行動&内面に迫る「恋のいばら」キャラクター紹介動画第1弾公開

©2023「恋のいばら」製作委員会

 

2023年1月6日(金)公開の松本穂香&玉城ティナW主演映画「恋のいばら」より、キャラクター紹介動画が連日解禁。第1弾として、松本演じる桃の”元カノ編”が公開された。

 

本作は、“元カノ”桃(松本)と“今カノ”莉子(玉城)の嫉妬と愛憎が入り混じった複雑な関係を中心に描いた、城定秀夫監督の最新作。突然、恋人に振られた桃が、彼の新しい彼女・莉子に秘密の共犯関係を持ち掛けたことからストーリーが展開していく。彼氏の健太朗を演じるのは渡邊圭祐。

 

キャラクター紹介動画第1弾“元カノ編”は、図書館に勤める24歳の地味女・桃にフィーチャー。休憩時間についやってしまう行動は、フラれた元カレのインスタを毎日チェック。そこには、今カノとの仲の良い写真が…。

 

そしてメンヘラ行動をスタートさせ、今カノの住所、氏名、個人情報を調べ上げ特定、そして接近。カレを取り戻すために、暴走は止まらない。桃の行動は“元カノあるある”なのか、それとも”ストーカー”なのか。そんな桃の内面と大胆行動に迫ったキャラクター紹介動画となっている。

©2023「恋のいばら」製作委員会

 

「恋のいばら」キャラクター紹介動画・元カノ編

 

作品情報

「恋のいばら」
2023年1月6日(金)全国公開

出演:松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐

監督:城定秀夫
脚本:澤井香織、城定秀夫
音楽:ゲイリー芦屋
プロデューサー:村田亮、柳井望
協力プロデューサー:堤静夫、曽根祥子
企画・製作プロダクション:アンリコ
製作幹事・配給:パルコ
製作:「恋のいばら」製作委員会

公式HP:koinoibara.com
Twitter:koibara_movie
Instagram:@koinoibara_movie2023
TikTok:koibara_movie

©2023「恋のいばら」製作委員会

十味&まるぴのW主演で「女子高生の放課後アングラーライフ」を実写映画化!23年公開【コメントあり】

「放課後アングラーライフ」メイキング ©映画「放課後アングラーライフ」製作委員会

 

女子高生の釣り同好会を舞台にした井上かえるの青春小説「女子高生の放課後アングラーライフ」が、「放課後アングラーライフ」として、人気アイドル・十味とまるぴのW主演で2023年実写映画化。メイキング写真が解禁され、メインキャストと監督、原作者からコメントが到着した。

 

原作は、昨今ブームの“釣り女子”をテーマにガール・ミーツ・ガールの友情物語を清々しく描いた、「第26回スニーカー大賞」優秀賞受賞作。イジメに遭い、人間不信となった女子高校生が地方の漁港町へ転校。新たな友人関係を見つけ、だんだんと自分を取り戻していくさまと共に、友情や成長、何かに夢中になるということ、他人を思いやることといった、青春物語の王道が散りばめられている。

 

主人公の少し“陰キャ”な女子高生・追川めざしを演じるのは、アイドルグループ・#2i2の中心メンバーとして多方面で活躍中の十味。有力各誌の表紙やグラビアを次々と飾り、SNSのフォロワー総数も60万人を超える人気アイドルだ。

 

もう1人の主人公である歯切れのいい関西弁の女子高生・白木須椎羅を演じるのは、デビューから1年という短さで、グラビアやドラマ出演、NHK『熱血バスケ』の応援隊に就任するなど、人気沸騰中のまるぴ。2人はともに映画初出演にして初主演。青春映画「アルプススタンドのはしの方」のメガホンを取り、自らも釣りをたしなむ城定秀夫が監督を務める。

 

ほかにも「アルプススタンドのはしの方」で絶妙な好演を見せた平井珠生が間詰明里役、秋元康プロデュースのアイドルバンド「ザ・コインロッカーズ」のドラマーから女優業へと乗り出した森ふた葉が汐見凪役で共演。4人の女子高生の青春物語を盛り上げていく。

 

また、めざしの母役を中山忍、父役をカトウシンスケ、地元の兄貴分を宇野祥平、椎羅の母役を西村知美というベテラン俳優が脇を固める。メインキャストと監督、原作者のコメントは下記に掲載。

「放課後アングラーライフ」メイキング ©映画「放課後アングラーライフ」製作委員会

 

コメント

井上かえる(原作者)

映画化のお話をいただいたときは本当に驚きました、そしてうれしかったです。自著の映画化は私の夢でしたので。どんな「アングラーライフ」が見られるのかと、すごく楽しみです。

 

城定秀夫(監督)

先日撮影を無事終えました。フレッシュな女優さんたちの頑張りはすべてカメラに収めさせていただきました。また傑作を作ってしまいました。

 

十味(追川めざし役)

私自身、主人公めざしのように人の顔色をうかがって生活した時期もあって、そんなめざしの青春の形にすごく感情を動かされて…私の全部を使って伝えたい! って思いました!
初映画初主演、まだまだ未熟な私ですが、監督はじめたくさんの方に支えていただいてできる大切な作品です。
見てくれる皆さんにもめざしの心情だったり、アングラー女子会の友情を伝えられたらうれしいです。
映画ぜひ見てくださいね!

 

まるぴ(白木須椎羅役)

椎羅は明るくて良くも悪くも真っすぐなところなど似ている部分が多くありました。それゆえに、まるぴではなく“椎羅らしく”、私とは異なる部分を表現するのがとても苦労しました。監督やキャスト、スタッフの皆さんの支えもあり、自分の中では全てを出し切って白木須椎羅になれたと思ってます!
椎羅を愛してもらえたらうれしいです!
そして関西弁にも苦戦しました…。
ぜひ、そんな椎羅に注目して、劇場でご覧ください!
「なあなあみんな、一緒に釣りせぇへん?」

 

平井珠⽣(間詰明⾥役)

城定監督の作品には、「アルプススタンドのはしの方」以来の出演になります! 本当にうれしい…!
「放課後アングラーライフ」は、高校生の女の子4人が釣りを通して友情を育んでいく物語なのですが、人生初の釣りもすごく楽しくて、役柄も私にとって新たな挑戦があったキャラクターなので、いろんなことを考えながらも日々新鮮に現場に居させてもらっていました!
映画、ぜひ見てください!

 

森ふた葉(汐⾒凪役)

音楽の世界から飛び出して初めての映画出演ということでとても緊張しましたが毎日たくさんの学びがありすごく濃く、楽しい、キラキラした撮影でした。
友情の美しさ、相手を思いやる大切さ。
人として大切なことをもう一度確認させてくれる作品です。
映画「放課後アングラーライフ」ぜひご覧ください!

 

STORY

同級生からイジメの標的にされ、関西の高校に転校した追川めざし(十味)。登校初日、同じクラスの白木須椎羅(まるぴ)に「これは運命やでっ! めざしちゃん!」と迫られ、そのまま彼女が会長を務める海釣り同好会「アングラ女子会」に入会することに。同好会のメンバーであるクール系女子・汐見凪(森ふた葉)と副会長で勝気な性格の間詰明里(平井珠生)から釣りの基本を教えられ、女子高生アングラーとしての生活をスタートさせる。めざしは少しずつ魚釣りの面白さと彼女たちのボケとツッコミが入り乱れる楽しい雰囲気に居心地の良さを感じはじめるのだが……。

 

作品情報

「放課後アングラーライフ」
2023年公開予定

出演:十味、まるぴ、平井珠生、森ふた葉、カトウシンスケ、宇野祥平、中山忍、西村知美

原作:「女子高生の放課後アングラーライフ」(角川スニーカー文庫)著者:井上かえる イラスト:白身魚
監督:城定秀夫
企画・製作:KADOKAWA
制作プロダクション:レオーネ

©井上かえる・白身魚/KADOKAWA
©映画「放課後アングラーライフ」製作委員会

 

©井上かえる・⽩身⿂/KADOKAWA

 

 

ジェームズ・キャメロン監督、シガニー・ウィーバーを『エイリアン2』に出演させた策略を明かす

1986年に公開されたSF映画『エイリアン2』は映画史上でも「最高峰の続編」といわれる1つであり、初代『エイリアン』よりも評価が高いという人もいます。しかし、主演のシガニー・ウィーバー氏はエレン・リプリー役に復帰することに乗り気ではなかったそうです。

↑エイリアン

 

そこでジェームズ・キャメロン監督は、シガニー・ウィーバー氏を参加させるために策略をめぐらし、「アーノルド・シュワルツェネッガーを主役にして脚本を書き換える」とブラフをかけたと明かしています。

 

キャメロン監督はシュワルツェネッガー氏のエージェントであるルー・ピット氏に電話して「ルー、もうこの話(シガニー・ウィーバー氏が主演するエイリアン続編)は終わったようなものだ。このストーリー、海兵隊のキャラクター、私たちが作り上げた世界、すべてが本当に好きだと決めたんだ。じっくり考えてみたが、実はシガニーはいらなかったんだ」と語ったと振り返っています。

 

そして「私はこれらのキャラクターをすべて作り上げたし、作家としての誇りが、このまま進めるべきだと告げている。彼女の出番をカットして、彼女のキャラクターをなくせばいいだけだ」と続け、今夜から(シュワルツネッガー氏を主演にして)脚本の書き換えに取り掛かると告げたそうです。

 

しかし、キャメロン監督はリプリーを脚本から外すつもりはなく、すべてはシガニー・ウィーバー氏を参加させるためのハッタリでした。なぜ、この策略が成立したのか?  それは、たまたまルー氏がシガニー・ウィーバー氏のエージェント(俳優の出演交渉・契約を代行する職業)と同じ事務所にいると知っていたからです。そしてルー氏がキャメロン監督との電話を切った瞬間に、シガニー・ウィーバー氏のエージェントに電話して「今すぐシガニーと契約しろ」と言ったことも知っているとのこと。

 

そして12時間後には、シガニー・ウィーバー氏が『エイリアン2』に出演する契約が成立。キャメロン監督は「どうせ書く気のない仮定の話は一文字も書いていないんだ。とにかくうまくいって、シガニーは100万ドルを手に入れ、みんなハッピーになったんだ」と終わりよければすべてよし的に語られています。

 

このハッタリが映画として成功したことは、全世界が知っている通りです。シガニー・ウィーバー氏は『エイリアン2』のほか『エイリアン3』や『エイリアン4』にも出演。そしてシガニー・ウィーバー氏とキャメロン監督は12月16日に公開予定の『アバター:ザ・ウェイ・オブ・ウォーター』でもタッグを組んでおり、現在の関係もとても良好のようで何よりです。

 

Source:GQ(YouTube) 
via:Gamesradar

広瀬すず主演で田島列島の傑作漫画「水は海に向かって流れる」映画化決定!超特報映像解禁 監督は前田哲【コメントあり】

広瀬すずが、2023年6月公開の映画「水は海に向かって流れる」で主演を務めることが決定し、コメントが到着した。

©2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 ©田島列島/講談社

 

本作は、2021年に映像化もされた「子供はわかってあげない」で漫画賞を総なめにした田島列島の同名漫画を映画化。物語は、ある雨の日の思いがけない出会いから始まる。過去の出来事から心を閉ざしてしまい、どこか冷めていて、日々を淡々と過ごす26歳のOL・榊さん。「恋愛はしない」と宣言する彼女の止まっていた時間を動かすのは…。

 

広瀬が演じるのは、シェアハウスに住むいつも不機嫌そうなワケありOL・榊千紗。数々のヒット映画、ドラマに出演し、着実にキャリアを積み重ねてきた広瀬が、2023年唯一の単独主演映画で「ここまでクールで、感情がつかみにくい役は初めて」という難役に挑む。

 

監督は「そして、バトンは渡された」「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」などヒット作が相次ぐ前田哲。人と人との向き合う過程を優しく描き、心の揺れ動きやあふれ出る感情を丁寧に映し出す。

 

公開情報と併せて解禁されたティザービジュアルでは、大人の雰囲気をまといつつも心に何かを抱えているような、これまでにないクールな表情を浮かべる広瀬。前田監督に「今まで見たことのない広瀬すずを見せてくれるのではないか。すずさんの表現に私たちスタッフは心がわしづかみにされることが何度もありました」と言わしめるほどのハマり役だったそう。そんなキャラクターの繊細さをしっかりと写し出したビジュアルになっている。

 

また超特報映像は、本作でも重要なシーンの一つ「ある雨の日の思いがけない出会い」を描写。雨と傘を開く音が印象的で、さらに、榊さんの不機嫌そうな声と表情、海で美しく映し出される横顔、「俺がいなければ、この人の肩が濡れることはなかったのに」という言葉が切り取られている。

 

原作者の田島も「脚本を読んだ段階では分からなかった、音楽も合わさって生まれる映像ならではのエモさ、コレ、漫画じゃできねんだよなあーと思いました」と太鼓判を押した。広瀬、前田監督、原作者・田島のコメント全文は以下掲載。

 

広瀬すず コメント

お話を頂いたとき、「どうして、私なんだろう?」というのが率直な感想でした。ここまでクールで、感情がつかみにくい役も初めてでしたが、いつか、やってみたいと思っていた役でもありました。実際に撮影に参加させていただいて、すごく楽しかったです。私自身も我慢するタイプなので、彼女の気持ちを理解できる部分は多くありました。ある過去の出来事をきっかけに人に期待し過ぎず、自分の中にちゃんと信念を持ち、そして、とても優しい榊さんは年上ですが、寄り添ってあげたくなる人です。そんな彼女が、信じたいと思える人に出会い、固く結ばれた糸がほぐれていくように変化していくさまを大切に演じました。作品の中での感情が波のように流れていったり、静かになったりする感覚が好きだなと思っていました。人との向き合い方、その大事な部分が繊細に描かれている優しい作品です。観る人それぞれに、感じてもらえることがきっとあると思っています。

 

前田哲監督 コメント

田島列島さんの原作が持つ魅力あふれる独特のリズムとユーモアとキャラクターたちを、映画としてどのように表現できるのか…。その不安とプレッシャーは、主人公の榊千紗を広瀬すずさんが演じてくれることになり、希望とワクワクに変わりました。今まで見たことのない広瀬すずを見せてくれるのではないかという確信めいた思いがあったからです。撮影現場では案の定というよりも予想を超えて、感情のヒダを繊細かつ大胆に出し切ってくれた、すずさんの表現に私たちスタッフは心がわしづかみにされることが何度もありました。堰き止められていた川の流れが少しづつ解き放たれて、水が海に向かって流れていくように、彼女の封印していた心が、寄り添ってくれる他者との交流の中で解放されていくさまは、誰にとっても心当たりのある「自分の物語」として感じてもらえると思っています。続報を楽しみにお待ちください。

 

原作者・田島列島 コメント

今回映画化のお話を頂いて、主演を広瀬すずさんにオファーしてると聞き、榊さんより年下の広瀬さんですが、すげえ女優なので何の心配もなく任せられると思いましたし、というか、えっあのフィルムに愛された女優広瀬すずですか!? とイチ邦画ファンとしちゃ普通に観たい…と思いました。出来上がった映画は…かわいかった! 色調、猫、少年少女、おじさんたち(直達父含む)のかわいさ、そして広瀬すずの美しさを堪能できる映画となっております! 印象に残ったのはラストシーンで、脚本を読んだ段階では分からなかった、音楽も合わさって生まれる映像ならではのエモさ、コレ、漫画じゃできねんだよなあーと思いました。

 

映画「水は海に向かって流れる」超特報映像

あらすじ

「俺がいなければ、この人の肩が濡れることはなかったのに…」

 

高校への通学のため、叔父の家に居候することになった直達。だが最寄りの駅に迎えにきたのは不機嫌そうな顔をする見知らぬ大人の女性、榊さんだった。案内された家の住人は、親に黙って脱サラしたマンガ家(叔父)、女装の占い師、海外を放浪する大学教授、そしてどこか冷めていて笑わない26歳のOL榊さん…と、いずれもくせ者ぞろい。そこに高校1年生の直達を加えて、男女5人ひとつ屋根の下、奇妙なシェアハウス生活が始まった。共同生活を送るうち、日々を淡々と過ごす榊さんに淡い思いを抱き始める直達だったが、「恋愛はしない」と宣言する彼女と自分との間には思いも寄らぬ因縁が……。

 

作品情報

「水は海に向かって流れる」

2023年6月 TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

 

主演:広瀬すず

監督:前田哲「そして、バトンは渡された」

原作:田島列島「水は海に向かって流れる」(講談社「少年マガジンKCDX」刊)

脚本:大島里美

音楽:羽毛田丈史

製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ

製作プロダクション:スタジオブルー

製作:映画「水は海に向かって流れる」製作委員会

 

公式サイト:https://happinet-phantom.com/mizuumi-movie/

公式Twitter:mizuumi_movie

 

©2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 ©田島列島/講談社
原作/田島列島「水は海に向かって流れる」(講談社「少年マガジンKCDX」刊)©田島列島/講談社

『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』で初出演・初主演! 宮本茉由の新たなる挑戦

太宰治の小説『斜陽』が書かれてから今年で75年。

 

公開中の映画『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』はそれを記念して製作・公開された話題作。ヒロイン・島崎かず子を演じるのが、本作が映画初出演で初主演作品となる宮本茉由。いきなり主演ということで得た経験は多かったという。

映画初出演・初主演のプレッシャー

「なんていうか、一気に度胸がついたような気がします(笑)。撮影中にいきなりひょうが降ってきたりするなど、想定外のアクシデントがあったりしましたが、(主役である)自分が動揺しちゃいけないと、同様しなくなったような気がします」

 

2016年、「第1回ミス美しい20代コンテスト」審査員特別賞を受賞。もともとモデル志望で「CanCam」の専属モデルをつとめるなどしたが、18年の連続ドラマ『リーガルⅤ〜元弁護士・小鳥遊翔子〜』(テレビ朝日系)への出演をきっかけに、『監察医 朝顔』(フジテレビ系)、『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)、『ボイスⅡ110緊急指令室』(日本テレビ系)、『ドクターX〜外科医・大門未知子』(テレビ朝日系)、そして現在放送中の『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)など人気作に次々とレギュラー出演。チョーヤ梅酒の「The CHOYA」のCM出演でもお茶の間ではおなじみだ。着実にキャリアを重ね、今回の映画での初出演を獲得した。

 

初主演作が太宰作品、しかもその代表作のひとつといえる小説の映画化ということからのプレッシャーはもちろん大きいが、

 

「大学が文学部国文学科だったので、課題で読み込んだ経験もありました。『走れメロス』のギリギリまで人を信じようという気持ちが好きでした」

 

宮本さん自身も、メロスのような選択を迫られたら、「走ると思います(笑)。そしてちゃんと戻ってきます」とのこと。撮影にあたり、あらためて太宰治の世界と向き合ってみた。『斜陽』についての印象も変わったという。

 

「昔読んだときは、ちょっと暗い小説だなという印象がありました。映画出演にあたり、よりしっかり原作と台本、どちらも何度も読み込んでいくうちに、暗いのではなく、それぞれのキャラクターにちゃんと『光』が描かれている。昔は気がつかなかった、生きるための希望が描かれていると思いました。その希望という意味では『走れメロス』など、他の作品にも通じるものがある気がしました。『斜陽』には、その希望をあきらめてしまったキャラクターがいれば、希望に向かって生きていこうとするキャラクターもいる。そこが印象的でした」

 

作品の舞台は終戦直後。没落貴族となったかず子の一家。貴族の誇りを最後まで失わない母。麻薬と酒に溺れていく弟・直治。売れっ子中年作家で太宰自身の姿とも重なり合う上原二郎。そして、かつて上原と一夜の恋に落ち、運命的な再会から道ならぬ恋へと、まさに自分の中で「鳩のごとく」「蛇のごとく」顔を見せる感情に突き動かされていくかず子。それぞれの形で抱く「希望」がスクリーン上に描かれていく。

 

同年代であるかず子を演じるにあたり、現代の同年代の感覚との違いが印象的だったという。

 

「やっぱり私たちよりもどこか大人、肝が据わっている気がします。戦後という激動の時代を生きるという、今の自分たちが想像もつかない大変な思いを経験してきた27歳。それを常に意識して挑んでいかなければと思い演じました」

 

そんなかず子と似ていると感じた部分は、「最初はなくて悩みました」と言う。

 

「かず子の『世間で評判がいい人はみんなウソつきで偽物だわ。不良だけが本物で正直なの』というセリフ、そこにすごく共感できました。表向きはよさそうな人でも中身はわからないなということはあるかもしれないな、という部分は感じました」

 

アピールポイントは目ヂカラ?

執筆から75年。2022年の今と通じるものはあるだろうか。そうたずねると、「どの時代であれ、生きるっていうことは大変なんだということだと思います」と答えた。

 

「今もコロナがあり、他の国では戦争があったり、世界中で多くの人の命が失われることもたくさんあります。生きるということ、それも、健康に平和に生きて日々を過ごせること、そんなごく当たり前のことが、すごく幸せなことなんだということに、かず子という役を通じて気づけた気がします」

 

身長167センチ。取材時の淡い色合いのドレスでの長身とスリムさが際立つ立ち姿とあいまって、撮影中、どこか彫刻のようにも見える瞬間があった。この先、本格的なアクションを身につけていきたいと語る。

 

「ちゃんと身につけたいと、アクションクラブに通いはじめたんです。まだ筋肉があまりついていないのでパンチはまだまだですが、キックのほうは強そうに見えるみたいです(笑)」

 

乗馬にも挑戦中だそうだ。

 

「たとえば時代劇などで馬に乗るシーンとかできたらいいなって思っています」

 

ズバリ、宮本茉由のアピールポイントは?

 

「目ヂカラです!自分で言うのも恥ずかしいですが…(笑)あと実はほくろが意外と多いです!(笑)」

 

『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』の主演経験は、女優・宮本茉由としての可能性や幅を大きく広げたようだ。

 

「ダークヒーローみたいな、悪の気持ちにも寄り添えるような役ができる女優になれるといいなと思うようになりました。不安を抱えたり悩んでいる人も、この作品とかず子を通して、自分もがんばろう、そう思っていただけたらうれしいです!」

 

【INFORMATION】

『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』

出演:宮本茉由、安藤政信、水野真紀、奥野壮
監督:近藤明男

TOHOシネマズ日本橋他全国公開中

【オフィシャルサイトはコチラ

(C) 2022『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』製作委員会

 

文:太田サトル/撮影:我妻慶一

原菜乃華、松村北斗が観客を前に生アフレコに挑戦「全然上手にできませんね(笑)」映画「すずめの戸締まり」大ヒット舞台あいさつ

映画「すずめの戸締まり」松村北斗、新海誠監督、原菜乃華 ©2022「すずめの戸締まり」製作委員会

 

映画「すずめの戸締まり」の大ヒット舞台あいさつが11月18日(金)に行われ、原菜乃華、松村北斗、新海誠監督が登壇した。

 

「君の名は。」(2016年公開)、「天気の子」(2019年公開)に続く、新海監督の3年ぶりの最新作となる本作は、日本各地の廃虚を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく少女・鈴芽の解放と成長を描く現代の冒険物語。

 

鈴芽の声に命を吹き込むのは、1700人を超えるオーディションから探し出した原菜乃華。あふれ出る感情を声にのせるみずみずしい原石に、物語のヒロインを託された。扉を閉める旅を続ける“閉じ師”の青年・草太役には、新海監督が「内面の豊かさ」をオーディションで見いだした松村北斗。そして2人を支える、鈴芽の叔母・岩戸環役で深津絵里、草太の祖父・宗像羊朗役で松本白鸚が出演する。

 

また、漁協に勤めている環の同僚・岡部稔を染谷将太、鈴芽が出会う神戸のスナックのママで、女手一つで幼い双子を育てている二ノ宮ルミを伊藤沙莉、鈴芽が愛媛で出会う同い年の活発な少女・海部千果を花瀬琴音、鈴芽の母親・岩戸椿芽を花澤香菜、草太の友人・芹澤朋也を神木隆之介が演じる。

 

イベントは全国343のスクリーンでも同時中継され、原は「今、全国343のスクリーンで本当にたくさんの方が『すずめの戸締まり』を楽しみに見に来てくださっているということがすごくうれしいです」とあいさつ。松村は「地元の静岡でも見られていると思うとうれしい気持ちもありますし、もちろん343全ての皆さんのために、楽しくワクワクする時間にしたいと思います」とコメントした。

 

映画は公開から7日間で200万人を動員。新海監督は「200万というのは信じられない数字。僕が昔、アニメーション映画を作り始めたときは、最初の映画館が50人で満員になる箱だったんですよね。50人の方に拍手をいただいただけで人生が変わるような感激でした。200万というのは言葉にならないですね」と感慨深げな様子を見せた。

 

また松村は、先着300万人に配布される入場者プレゼントについて触れ、「皆さんが今手元に持たれている“新海誠本”が300万人限定ですので、いよいよ在庫切れが見えてきてますね」と切り出すと、原も「“新海誠本”はすごく濃い内容なので、皆さんに手に取ってもらいたいから、早めにたくさんの方に来ていただきたいです」とアピールした。

そして、イベントでは映画を見た観客からの感想が書かれたメッセージボードが登場。3人はじっくりと読みながら、それぞれ気になるメッセージをピックアップする場面も。松村は“エンドロールの時に、この映画を作ってくれてありがとうって本当に思った”という感想を見つけ、自分も同じことを思ったと共感していた。

 

また、映画の反響について聞かれると、原は「お世話になってきた先輩方や友達、そして普段アニメーションを見ない方にも『本当に面白かったし、もう一回見たくなる作品だった』と言ってもらえて、みんなにとってすごく特別な作品になっていってるんだなというのを肌で感じてうれしい瞬間でした」と松村は「客席を見渡してみると、いろんな世代や性別の方がいて、きっとほかの会場もそうなんじゃないかと思うんです。昨日と一昨日で神戸と大阪をキャンペーンで回らせてもらって、自分でも劇場に足を運んで感じたのは、いろんな世代でいろんな育ち方をしてきた方が映画を見終わった後にみんな同じような顔をされているんです。それが、何よりも言葉を超えた反響かなと感じています」と幅広い客層に愛されていることを実感していた。

 

話題は、先日行われた神戸と大阪でのキャンペーンについてにも及び、新海監督は「劇中の鈴芽と同じルートで行ったんですけど、新神戸駅にスタンディがあって3人で写真を撮りましたね」と振り返った。原は、「お客さんで、なかなか言いたいことが緊張して言い出せない小さいお子さんがいて、松村さんがすてきなフォローをされていたので、監督と一緒に『すてきだったね』と話してました」と言うと、松村は「それは、新海さんの紳士ぶりを受け継いで真似しようと思ったところが大きいです(笑)」と照れくさそうに語った。

 

また2人をオーディションで選んだことについて新海監督は「メディアの方に“原菜乃華、松村北斗、アニメーション声優初挑戦!”みたいに書かれることが多いんですけど、僕としては“初挑戦”が欲しかったんじゃなくて、2人が欲しかったんですよね」とコメント。「原さんと北斗君に鈴芽と草太をやってもらうことがこの映画にとって重要で。技術がうまいとか、芝居ができるっていうことは大事なことではあるんですけど、うまいだけじゃ面白い映画にならないんですよ。一緒に鈴芽や草太と同じように不安を抱えて『自分で良いんだろうか?』って悩みながら、映画をなんとか完成まで導いて、作り終わった後も一緒に届けてくれる。そういう人たちがこの2人なんだなというのをオーディションをして確信しました」と2人への信頼を言葉にした。

 

そんな中、実際にアフレコしたときの立ち位置で公開生アフレコを行うことに。松村は「一昨日の夜に突然台本が送られてきたので焦りましたよ!」と緊張した様子。アフレコを行うときはそれぞれ立ち位置が決まっているそうで、その理由を聞かれると松村は「同じ日にクランクインしてなんとなくお互いに直感で並んだんです」と回答。さらに松村が驚いたというのが、アフレコ期間中に解禁されたポスタービジュアルの鈴芽と草太の並びが同じだったということ。それに対し、新海監督は「もしかしたらそのイメージが僕の中であったのかな?」と明かした。

 

生アフレコしたのは、閉じ師である草太が扉からあるものが出てくるところを力を入れて止めていて、それを助けるために鈴芽が遠くから駆け込んでくるというシーン。2人の迫力のある生アフレコを聞いた客席からは大きな拍手が送られた。生アフレコの感想を聞かれると、松村は「これだけの方に見てもらうと全然上手にできませんね(笑)」と話し、原も「そうですね(笑)。どんな高さだったっけ?って分からなくなりますね」と照れながら語っていた。生アフレコを終えた2人に、新海監督は「とってもすてきでしたよ」と優しい言葉をかけていた。

 

映画「すずめの戸締まり」原菜乃華©2022「すずめの戸締まり」製作委員会

 

イベント終盤では、メッセージボードに神木隆之介演じる芹澤についての感想が多いことに触れ、初めて共演したという原が「神木さんは本当にお優しくて、『君の名は。』が大好きです、とお伝えしました。緊張したんですけど、お芝居のアドバイスだったりすごくたくさん勉強させていただきましたし、好きなアニメーションの話とかも教えてもらったりしました(笑)」と振り返ると、新海監督は「神木君は結構重度なオタクだもんね(笑)」と続けた。

 

松村は先日、同じスタジオで偶然神木と会ったといい「忙しくてまだ本編は見に行けていないらしいんですけど、自分の芹澤のことを心配してました。『大丈夫かな…』って」と話すと、新海監督も「僕もこの間1人で居酒屋のカウンターで飲んでいたら神木君から『何してるんですか?』って連絡がきて、深夜だったので『この時間に1人なんですか?僕行きますよ!』って会いに来てくれて映画の話をしました」とお互いの交流を明かした。

 

最後のあいさつでは、松村が「映画『すずめの戸締まり』がこのスクリーンから皆さんの元へと旅立ちます。では行こう、すずめさん!」と草太の声で呼びかけると、続けて原がすずめの声で「行ってきます!」と元気よくイベントを締めくくった。

 

作品情報

「すずめの戸締まり」
全国東宝系にて公開中

声の出演:原菜乃華、松村北斗、深津絵里、染谷将太、伊藤沙莉、花瀬琴音、花澤香菜、神木隆之介、松本白鸚 ほか

原作・脚本・監督:新海誠
キャラクターデザイン:田中将賀
作画監督:土屋賢一
美術監督:丹治匠
音楽:RADWIMPS、陣内一真
製作:「すずめの戸締まり」製作委員会
製作プロデュース:STORY inc.
制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
配給:東宝

©2022「すずめの戸締まり」製作委員会

元AKB48・小原春香が可憐なストリップ嬢を熱演!「愚か者のブルース」メイキング映像解禁

11月18日(金)公開の映画「愚か者のブルース」より、小原春香演じるつみれのストリップシーンのメイキング映像が解禁された。

「愚か者のブルース」© 2022 by Yokonandes Film

 

加藤雅也と横山雄二の共同企画で制作された本作。30年前、伝説の映画を監督したが、今や過去の人となっている男・大根(加藤雅也)。ピンサロ嬢として働くタマコ(熊切あさ美)のヒモとなり空虚な生活を送る中、タマコの昔の男が「俺から離れられると思うなよ」と現れる。

 

大学時代の後輩が館長を務める広島のストリップ劇場に逃げ込んだ2人は、温かく迎え入れる館長(横山雄二)の計らいで、ストリップ劇場の楽屋に住み込むことに。2人の人柄に惹かれ、歓楽街に住まう仲間たちも歓迎ムード。

 

温かく満ち足りた時間が続いていたが、大根がストリッパー(小原春香)に手を出したことで、それぞれの関係性が崩れ始める。「あんた、格好悪すぎるよ」と叱責する館長の言葉にも、大根は上手く対峙できない。

 

そしてヒモに成り下がった映画監督・大根の心の葛藤を優しく見守るタマコにもまた、人には言えない凄惨な過去があった。 果たして、不器用に生きる愚か者たちの未来は…。

 

このたび解禁されたメイキング映像は、元AKB48の小原春香演じるストリップ嬢・つみれの登場シーン。小原にとって撮影場所となった広島は地元であり、撮影現場は「温かい雰囲気で楽しかった」と映像の中で語っている。

 

ストリップシーンのダンス監修を務めたのは、本作に出演も果たしている現役のストリップダンサー・矢沢ようこ。第1弾として解禁されたグロリア役の佐々木心音の妖艶さと対比するような、小原春香の可憐さを兼ね備えたダンスパフォーマンスにも注目だ。

「愚か者のブルース」© 2022 by Yokonandes Film

 

動画

作品情報

「愚か者のブルース」

2022年11月18日(金)全国公開

 

出演:加藤雅也、熊切あさ美、横山雄二/佐々木心音、小原春香、矢沢ようこ、さいねい龍二/ノッチ、仁科貴
太田光(爆笑問題)※特別出演、未唯mie(ピンク・レディー)※特別出演/筒井真理子

監督・脚本・原作:横山雄二

企画プロデューサー:加藤雅也、横山雄二

配給:アークエンタテインメント

公式サイト:www.orokamono.net/

 

© 2022 by Yokonandes Film

高橋和也「男闘呼組の再始動ライブは夢にまで見た光景でしたし、人生のピークかと思えるぐらい最高の2日間だった」

主人公の高校生が“30年後の自分と名乗る男”と追想の旅に出る姿を描いた映画『追想ジャーニー』が11月11日(金)に公開。劇中、30年後の文也を演じる高橋和也さんに、どこか哀愁も感じさせる30年後の文也の役柄についてや“俳優として初めて経験した現場”でのエピソード、さらには再始動ライブを成功させたばかりの「男闘呼組」メンバーとして、今後について語ってもらいました。

 

高橋和也●たかはし・かずや…1969年5月20日生まれ。東京都出身。88年、男闘呼組として音楽デビュー。93年に解散したが、22年~23年8月までの期間限定で再結成し、多くの話題を呼んでいる。近年の主な出演作に映画『あゝ、荒野 前編・後編』『新聞記者』『今はちょっと、ついてないだけ』『破戒』、ドラマ『日本ボロ宿紀行』(テレビ東京系)、『24JAPAN』(テレビ朝日系)、『DRONJO/ドロンジョ』(WOWOW)、配信『ヒヤマケンタロウの妊娠』(Netflix)など。Instagram

 

【高橋和也さんの撮り下ろし写真】

監督の狙いが見事に的中していましたし、とても不思議な作品になった

──本作への出演を決めたポイントは?

 

高橋 脚本を読ませてもらったとき、物語の面白さに惹かれました。それで「ぜひやりたい!」と思ったのですが、撮影期間が3日間というタイトなスケジュールに対して、とにかくセリフの分量が多い。しかも、クランクインまでの一週間ほどしかなかったので、それまでにセリフを入れなきゃいけない。「これは俳優業を始めて、初めての経験になるな」といった覚悟で挑ませてもらいました。

 

──30年後の文也を演じるにあたり、彼のキャラクターをどのように捉えましたか?

 

高橋 僕は文也のように、自分の人生を後悔したり、過去に戻りたいと思ったりしたことがないんですよね。逆に、その気持ちが分からないからこそ、文也という人物に興味を惹かれたし、彼を演じてみたいと思ったんです。また、年齢を重ねていくことで見えてくる、自分ではどうにもならない人間関係や苦しみみたいなものは、誰にでもあるので、そこにはとても共感しました。そんななかで、僕が文也を演じることで人生の痛みや人間の弱さを出していければいいな、と思いました。

 

──文也の青年時代を演じる藤原大祐さんとの掛け合いなど、印象的な撮影エピソードを教えてください。

 

高橋 僕としては、「しっかりリハーサルをやりたい」という気持ちがあったんですが、監督は一回だけテストして、「はい、本番」という感じで進んでいくので、とにかく目まぐるしかったですね(笑)。藤原くんとは、衣装合わせのときに一度会っただけで、ほとんど話をしてないから、僕は彼のことをよく知らないし、彼は僕のことをよく知らない。それでも、彼はとてもシャープで、セリフもしっかり入っていたし、現場ではほぼ一発勝負で、掛け合いが成立していったんです。

 

──ということは、高橋さん自身が戸惑うこともありましたか?

 

高橋 僕のなかで「今ので大丈夫だったのかな?」と思うことは、確かにありました。でも、出来上がった作品を観ると、それがとても演劇的で、臨場感を生み出していて……。普通の映画だと、もっとリアリティーを突き詰めていくと思うんですが、この作品はあくまでも虚構の世界を俳優が演じることで、お客さんが物語の中に引き込まれていく。そういう監督の狙いが見事に的中していましたし、とても不思議な作品になったと思いますね。

 

役が僕を呼んでいるような気もしないでもないんですよ(笑)

──高橋さんが演じられたことで、情けない文也がより魅力的なキャラに見えました。

 

高橋 完璧でかっこいい人間を演じるよりは、挫折していたり、孤独を抱えていたりする人物を演じる方がリアルだと思うんです。はたから見れば、情けない男に見えるかもしれませんが、俳優としてはとても魅力的なんですよね。僕自身が年齢を重ねたからかもしれないんですが……。自分自身、勝者を演じるより、敗者を演じた方が似合っていると思うし。今の僕の持っている雰囲気からか、最近はそういう役で多くオファーしてくださることも増えていて、役が僕を呼んでいるような気もしないでもないんですよ(笑)。

 

──本作とは内容こそ違いますが、以前ドラマ「日本ボロ宿紀行」で演じられた、かつての栄光を引きずっている一発屋の歌手・龍二の姿も重なりました。

 

高橋「日本ボロ宿紀行」の龍二は売れない歌手で、『追想ジャーニー』の文也は売れない役者。歌手も俳優も、僕が実際にやっている職業なので、その部分から、とても感情移入しやすいんですよね。僕自身、十代のときに「男闘呼組」というグループにいたことで、芸能界の華やかな部分を知ることができましたが、その後に苦労した経験があるのも大きいと思いますね。それに、売れないけど、夢を追いかけている先輩たちの姿もたくさん見てきたし、むしろ僕はその人たちと酒を酌み交わすことで、演技論や俳優論などを学んできたんです。

 

──さて、先日は男闘呼組のメンバーとして、2日間(4公演)の再始動ライブを成功させた高橋さんですが、今の率直な感想を聞かせてください。

 

高橋 再結成は心の底から願っていたことだったので、夢にまで見た光景でしたし、人生のピークかと思えるぐらい最高の2日間でした! 現実問題として、あまりにいろんな壁がありすぎて、できないことだと思っていましたから。それを乗り越えるために、支えてくれるスタッフがいて、4人のメンバーの強い絆と友情があったからこそ実現した出来事だったと思います。

 

──今後も、5日間(10公演)の追加公演のほか、2023年8月まで期間限定が続いていきます。

 

高橋 全身全霊で、今持てる力を出し切って、目の前にあることに対し、メンバーと一緒に行けるところまで行こうという気持ちで、いっぱいですね。ただ、最高の2日間を過ごした後、来年の8月まで夢のような時間は続いていきますが、その後に関しては、人生がバラ色になるわけではないと思っています。これまでどおり、地道に俳優をやっていくだろうし、音楽を作っていくだろうし。ただ、バラバラな個性を持った4人がこうやって集まれたことは、自分にとって大きな意味があることを痛感したし、こんなにファンのみんなが待ち望んでいた再結成だということも、改めて知ることができました。

 

ちょっとズレた昔のメディアに触れるのが楽しいですね

──そんな高橋さんが現場に必ず持っていくモノを教えてください。

 

高橋 地方ロケや地方公演が多いこともあり、爪切り、眉毛やまつ毛のブラシなど、身だしなみを整えるためのエチケットセットは必需品ですね。個人的に電動シェーバーが苦手なので、T字カミソリとシェービングフォームなんかも入っています。特にメーカーなどのこだわりはなく、丈夫ですぐに壊れないモノを選んでいます。音楽を聴くときは、iPhoneひとつで全部済んでいますね。

 

──音楽にとても造詣深い高橋さんですが、今はどんな音楽を聴くことが多いですか?

 

高橋 山の中に行くときは必ずカントリーを聴くし、最近は再結成気分を盛り上げるため、ロックをガンガン聴いていますね(笑)。基本、1960~70年代の音楽が好きなので、アナログのレコード盤で聴くのが最高なんです。あと、あえてレーザーディスクで、名作映画を観たりもするんですが、ちょっとズレた昔のメディアに触れるのが楽しいですね。

 

──ちなみに、演奏される楽器のこだわりも教えてください。

 

高橋 昔から「男闘呼組」のときは、必ず「フェンダー・ジャズベース」を使っています。前は60年代のものだったんですが、今は70年代のもの。アコースティック・ギターに関しては、一番オーソドックスな楽器ですが、「マーチンD-28」が好きですね。

 

追想ジャーニー

11月11日(金)より池袋シネマ・ロサほか全国公開

 

(STAFF&CAST)
監督:谷 健二
脚本:竹田 新
出演:藤原大祐、高橋和也、佐津川愛美、真凛、髙石あかり、岡本莉音、伊礼姫奈、外山誠二

(STORY)
母親と喧嘩した高校生の文也(藤原)は、勉強もせずに居眠りを始め、気づくと舞台の上にいた。そばには見知らぬ男(高橋)がいて、「今日がお前の正念場だ。ここを逃したら一生後悔する」と進言される。やがて同級生で幼馴染のくるみ(髙石)やクラスメイトのゆりえ(岡本)が現れ、その後見知らぬ男は、文也の30年後だと告げる。夢なのか現実なのか理解できないなか、高校生の文也と30年後の文也はよりよい人生を送るために、自分の選択を見つめ直していく。

【映画「追想ジャーニー」よりシーン写真】

(C)「追想ジャーニー」製作委員会

 

撮影/干川 修 取材・文/くれい響 ヘアメイク/鎌田順子(JUNO)

土屋太鳳主演×内田英治監督・脚本の映画「マッチング」公開決定 マッチングアプリから始まる恐怖を描く

土屋太鳳が、内田英治監督・脚本の完全オリジナル映画「マッチング」(2023年公開)で主演を務めることが決定。土田、内田監督、二宮直彦プロデューサーよりコメントが到着した。

©2023『マッチング』製作委員会

 

本作は、他人と気軽に出会えるようになった現代だからこそ起こるアプリでの出会いの裏に仕掛けられた“罠”の恐怖を描き出す、時代マッチング度100%の新感覚サスペンス・スリラー。

 

恋愛に奥手な主人公・輪花は、同僚の勧めでマッチングアプリに渋々登録。マッチングが成立するも、目の前に現れたのはプロフィールからは想像できなかった暗い男。その男はやがて裏の顔を見せ始める。

 

時を同じくして、アプリ婚をしたユーザーが殺される事件が彼女の周りで頻発。輪花が出会った男が捜査線上に浮上するが、事件は全く意外な方向から別の展開を見せていく。一体この事件の裏には何が隠されているのか。そしてついに、輪花にも犯人の魔の手が迫る。

 

輪花を演じるのは、2008年のデビュー以降、「orange-オレンジ-」(2015)、『やんごとなき一族』(2022)などさまざまな映画・TVドラマで活躍する土屋太鳳。マッチングアプリでの出会いをきっかけに、次々と襲い掛かる先の読めない恐怖に見舞われる主人公を体当たりで演じる。

 

監督・脚本は「ミッドナイトスワン」で第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞、その他Netflixオリジナルドラマ『全裸監督』など多数の作品を手掛ける鬼才・内田英治。自ら脚本も務め、誰もが共感できる身近な題材をテーマに、二転三転する予測不可能な完全オリジナルサスペンス・スリラー映画に挑む。

 

土屋は「本当に愛の深い現場でした。内田英治監督はじめ内田組の全て、輪花と共に生きた全ての役、その役を演じた全ての方々、そして輪花に、心から心から心から、感謝しております」と。

 

撮影は、関東近郊で今年9月中旬よりスタートし、10月20日にクランクアップしたばかり。内田監督は「私自身いつかやりたいと思っていた映画のジャンル、スリラーに挑戦しました。本作は人と人とのつながりの溝に生まれる恐怖。その恐怖が増大する様が描かれています。土屋さんのとことんイメージを裏切ってくる極限の表現をぜひ見てほしいです」とアピール。

 

また土屋太鳳の起用について、二宮直彦プロデューサー(KADOKAWA)は「可憐さと芯の強さを併せ持つ土屋さん以外に考えられませんでした。映画を観る方に土屋さん演じる輪花を通じてこの誰も予測できない展開と結末をご用意します」と語っている。土屋、内田監督、二宮プロデューサーのコメント全文は以下掲載。

 

超特報映像

土屋太鳳 コメント

幸せの探し方は一つではありません。でも、だからこそ、幸せを探しているつもりが違うものをつかんでしまうこともあって、その原因は欲かもしれないし本能かもしれない。輪花と一緒にどう生きるべきだったのか、その時間を通して何を伝えるべきなのか…撮影を経て今になっても、私はまだ整理できてないんです。どの役に対しても「何か少しでも伝わってほしい」と願いながら取り組んできた私にとって、この日々は恐怖でした。でも一つだけ、はっきりしていることがあります。本当に愛の深い現場でした。内田英治監督はじめ内田組の全て、輪花と共に生きた全ての役、その役を演じた全ての方々、そして輪花に、心から心から心から、感謝しております。

 

内田英治監督 コメント

私自身いつかやりたいと思っていた映画のジャンル、スリラーに挑戦しました。本作は人と人とのつながりの溝に生まれる恐怖。その恐怖が増大するさまが描かれています。主演には土屋太鳳さんをお迎えしました。土屋さんのとことんイメージを裏切ってくる極限の表現をぜひ見てほしいです。どんでん返しに次ぐどんでん返し。ジェットコースターに乗っているような感覚で楽しめる作品でございます。

 

二宮直彦プロデューサー(KADOKAWA)コメント

昨年、内田英治監督から「こんな企画があるんですけど、」と概要を伺ったのが本作のスタートでした。現代的で予測不可能な展開はオリジナル作品故に強みとなって脚本でさらにツイストがかかって企画が立体的に練られていきました。そして決定打となったのが主演となる輪花役の土屋太鳳さんです。可憐さと芯の強さを併せ持つ土屋さん以外に考えられませんでした。映画を観る方に土屋さん演じる輪花を通じてこの誰も予測できない展開と結末をご用意します。どうぞご期待ください。

 

作品情報

「マッチング」

2023年公開

 

主演:土屋太鳳

監督:内田英治

脚本:内田英治、宍戸英紀

製作・配給:KADOKAWA

 

公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/matching/

公式ツイッター:@movie_matching

 

©2023『マッチング』製作委員会

中島瑠菜が高橋恭平主演映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」に出演決定 千輝に片想い中のキラキラ女子役【コメントあり】

中島瑠菜 ©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

2023年3月3日(金)公開のなにわ男子・高橋恭平主演映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」に、千輝(高橋)に片想い中のキラキラ女子役で中島瑠菜が出演することが決定した。

 

原作の亜南くじらの人気コミック「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(講談社「月刊デザート」連載中)は、インパクトあるタイトルと次から次へと登場する女子憧れの胸キュンシチュエーションが話題となり、既刊7巻で220万部を突破している“片想いごっこ”ラブストーリー。

 

人気アイドルグループ・なにわ男子の高橋恭平が陸上部のエースで学校イチのイケメン・千輝彗(原作表記は千輝慧)役で映画初主演を果たし、畑芽育がヒロインの如月真綾を演じる。また、千輝のライバル・手塚颯馬役で板垣李光人、真綾の親友・小原知佳役で莉子、真綾の初告白相手役・山田太郎役で曽田陵介、千輝ファンの女子高生・ヒナ役で箭内夢菜、モモ役で鈴木美羽が出演する。

 

中島が演じる花咲美結は、学校のマドンナ的存在のキラキラ女子。学校イチのモテ男子・千輝くんに想いを寄せ、塩対応にもめげずヒナやモモと共に彼を追いかける。

 

本作が映画初出演となる中島は、2021年に開催された松竹グループ大型オーディション「松竹 JAPAN GP GIRLS CONTEST」で約1万人の頂点に立った期待の新星。現在放送中の『祈りのカルテ~研修医の謎解き診察記録~』(日本テレビ系)でドラマ初出演を果たし、『シャカレキ!~社会歴史研究部~』(日本テレビ)にもレギュラー出演している。中島のコメントは下記に掲載。

 

中島瑠菜 コメント

初めての映画出演で、撮影初日を迎えるまではとても緊張していました。それでもキャスト・スタッフの皆さんが温かく支えてくださり、たくさんお話しすることもできて、撮影は楽しく幸せな毎日でした!
花咲は、恋に真っ直ぐで素直に気持ちを伝えられる女の子です。実際の私とは真逆なので、新鮮な気持ちで楽しく演じることができました。
いま恋をしている方にもこれからの方にも、きゅんきゅんしていただける作品です! 公開を楽しみにしていただけたらうれしいです!

 

作品情報

©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

「なのに、千輝くんが甘すぎる。」
2023年3月3日(金)全国公開

出演:高橋恭平(なにわ男子)、畑芽育、板垣李光人、莉子、曽田陵介、箭内夢菜、鈴木美羽、中島瑠菜
原作:亜南くじら「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(講談社「月刊デザート」連載)
監督:新城毅彦
脚本:大北はるか
製作:「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会
制作プロダクション:松竹撮影所
制作協力:松竹映像センター
企画・配給:松竹

公式サイト:movies.shochiku.co.jp/chigirakun-movie
公式Twitter&instagram:@chigira_movie

©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

初主演作公開直前!田中芽衣「ミステリアスな感じがちゃんと表現できてホッとしました(笑)」

「結婚できない男」「特命係長・只野仁」などの人気ドラマを手掛けた脚本家・尾崎将也氏による監督作『炎上シンデレラ』が11月4日(金)より公開。スキャンダルを起こして大炎上した女優の顛末をコミカルに描いた本作で、主人公・みつほを演じるのが、モデルとして同世代から絶大な支持を受ける田中芽衣さん。モデルで活躍する一方で、写真展を開催するほどのカメラ好きでも知られています。そんな田中さんに、初主演作への挑戦について伺いました。

 

田中芽衣●たなか・めい…2000年1月28日生まれ。熊本県出身。2014年12月にティーンファッション誌の専属モデルとして活動を開始。その後、さまざまなファッション誌でレギュラーモデルを務める。テレビドラマなどにも出演し女優としても活躍の幅を広げている。写真家としても2017年から単独個展を開催。アパレルブランドへのデザインディレクションを行うなどクリエイターとしても活動。主な出演作は「天皇の料理番」(TBS系)「放課後ソーダ日和」(配信ドラマ)「こんな未来は聞いてない!!」(FODドラマ)「新米姉妹のふたりごはん」(テレビ東京系)など。TwitterInstagram

 

【田中芽衣さん撮り下ろし写真】

みつほの微妙な表現については、監督とよく話し合いました

──田中さんにとって、『炎上シンデレラ』は映画初出演にして初主演作となりました。

 

田中 まずは「大丈夫かな?」という不安がありました。これまで私はモデルをメインにやってきたのですが、やはり静止画と動画は全然違うと思うんです。演技経験が少なかったので、自分の感情を使ってうまく言葉を発することができるのかという。それと同時に、シンプルに「どんな映画になるんだろう?」という期待というか、ワクワク感もありました。

 

──森田 想さん、蒼波 純さんと共に主演を務めた枝 優花監督作『放課後ソーダ日和』のときと、やはり心境は違いましたか?

 

田中『放課後ソーダ日和』は劇場公開もされましたが、最初はYouTubeで配信されると聞いていたので、映画というよりドラマを撮るような気持ちだったと思います。また、事前に1か月近くのお稽古があったり、皆さんと台本を深掘りする話し合いの機会があったりしたので、皆さんと作っていくという感じでした。今回は、作品を背負っているというような自覚というか気を張っていましたね。

 

──今回演じられた、みつほの役作りに関しては?

 

田中 自分の中で「みつほって、こんな子かな?」と、ある程度イメージを作っていって、お稽古に入ったんですが、尾崎監督が描いていたみつほのイメージと近かったんです。役作りで悩む前に、皆さんにいろいろ確認していましたし、田代役の飯島(寛騎)さんたちとお芝居していくことで、みつほ役をどんどん作り上げていった印象ですね。映画というよりは、どこか舞台を作る感覚に近かったかもしれません。

 

──みつほを演じるうえで、大変だったことは?

 

田中 キャラがとても強い田代さんに合わせて、受けのお芝居をすることが多かったですが、みつほは、どこか不思議で口数の少ない子なので、目の動きや表情でお芝居することも多かったんです。なので、そのときの微妙な表現については、監督とよく話し合いました。

皆さんに助けられながらも無事完走できて、1つ自信にもつながりました

──そのほか、撮影現場での印象的なエピソードを教えてください。

 

田中 私の出演シーンにはあまりなかったのですが、長回しのシーンや、劇団員を演じている役者さんのアドリブが楽しかったです。飯島さんも、まるでお兄ちゃんのように接してくださいましたし、とにかくお芝居に自信のなかった私でもリラックスして、伸び伸び演じられる温かい現場だったと思います。

 

──完成した作品を観たときの感想は?

 

田中 2021年の6月に撮っていたので、ようやく完成したことにホッとしました。あと、みつほのミステリアスな感じがちゃんと表現できていたことにもホッとしました(笑)。一生懸命頑張ったので、そこにも注目して観てもらいたいです。

 

──田中さん自身にとって、どんな作品になりましたか?

 

田中 皆さんに助けられながらも、無事完走できて、1つ自信にもつながりました。「お芝居って楽しい」ってことを感じましたし、これからも俳優のお仕事を続けて「いろいろな作品に出会いたい」と思う作品になりました。

現場でもオフショットを撮っていたので、公開に併せて発表していこうと

──ちなみに、田中さんが個人的に好きな映画は?

 

田中 私、クルマが大好きなので、クルマに関係している映画が好きなんです。『ベイビー・ドライバー』や『ソウル・バイブス』、あと『ワイルド・スピード』シリーズも好きですね。

 

──クルマ好きになったきっかけは?

 

田中 母がクルマ関係の仕事をしていることもあり、小さい頃から外車を見る機会が多くて、「わぁ、かっこいいなぁ」と思っていたんです。なので、18歳になったと同時にすぐ免許を取りました。今ではどこに行くときもクルマに乗ってしまいますね。

 

──現場に常に持っていくモノは、やはりカメラですか?

 

田中 そうですね。フィルムカメラは必ず持っていきます。アナログなところに魅力を感じてから5年ぐらい経つんですが、「CONTAX T3」「CONTAX T2」「ナチュラ クラシカ」「ビッグミニ」がスタメンですね(笑)。実際、『炎上シンデレラ』の現場でもオフショットを撮っていたので、公開に併せてどんどん発表していこうと思っています。

 

(C)クエールフィルム

炎上シンデレラ

11月4日(金)より池袋HUMAXシネマズほか全国順次ロードショー

(STAFF&CAST)
監督・脚本:尾崎将也
出演:田中芽衣、飯島寛騎
比佐 仁、見里瑞穂、佐々木史帆、芳村宗治郎、南 ユリカ
佐伯紅緒、山本純嗣、大堀 恵、君嶋麻那、結月 彩、中川可菜、新田さちか、鈴木ゆうか、矢野まなみ
池田 良、永倉大輔、白善 哲 / 横田真悠
大河内健太郎

(STORY)
初主演映画を撮影中にスキャンダルを起こして大炎上、順調だったキャリアを絶たれて表舞台から追放された女優の安西みつほ(田中芽衣)。彼女の主演映画でメイキングを撮影していた田代良一(飯島寛騎)はいつかみつほを主演に映画を撮りたいと思っていたが、その夢も消えた。

一年後に二人は偶然再会し、田代はここぞとばかりに自分の夢を語る。しかし、みつほは芸能界を追放された身。実現の可能性はゼロ。そこに割り込んで来る小劇団を主催しているという謎の男、山倉賢太(大河内健太郎)。ひょんなことからみつほは山倉の舞台に出ることになる。そして田代はみつほと離れたくないばかりに舞台のメイキングの撮影を引き受ける。しかし、みつほにはひと筋縄ではいかない謎めいたところがあった……。

【映画「炎上シンデレラ」シーン写真】

(C)クエールフィルム

 

撮影/映美 取材・文/くれい響 ヘアメイク/長坂 賢 スタイリスト/山田莉樹 衣装協力/モールド、リューク

箭内夢菜が高橋恭平主演映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」に出演決定 千輝ファンの女子高生役【コメントあり】

箭内夢菜 ©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

2023年3月3日(金)公開のなにわ男子・高橋恭平主演映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」に、千輝(高橋)ファンの女子高生役で箭内夢菜が出演することが決定した。

 

原作の亜南くじらの人気コミック「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(講談社「月刊デザート」連載中)は、インパクトあるタイトルと次から次へと登場する女子憧れの胸キュンシチュエーションが話題となり、既刊7巻で220万部を突破している“片想いごっこ”ラブストーリー。

 

人気アイドルグループ・なにわ男子の高橋恭平が陸上部のエースで学校イチのイケメン・千輝彗(原作表記は千輝慧)役で映画初主演を果たし、畑芽育がヒロインの如月真綾を演じる。また、千輝のライバル・手塚颯馬役で板垣李光人、真綾の親友・小原知佳役で莉子、真綾の初告白相手役・山田太郎役で曽田陵介が出演する。

 

箭内が演じるヒナは、学校イチのイケメン・千輝の熱烈なファンの一人で、陸上部に所属する千輝の応援に勤しむ日々。常に塩対応の千輝にめげず、練習後にタオルを差し出し、 試合の応援に駆け付けている。

 

箭内は「ミスセブンティーン2017」でグランプリに選ばれ、『チア☆ダン』でドラマ初出演。2019年には「雪の華」で映画初出演を果たし、以降『3年A組-今から皆さんは、人質です-』『俺のスカート、どこ行った?』『ゆるキャン△』『明日、私は誰かのカノジョ』といった話題作に出演。YouTube配信やバラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』で”出川ガール”を務めるなど、幅広く活躍している。箭内のコメントは下記に掲載。

 

箭内夢菜 コメント

演じさせていただいたヒナは、とても元気で場を明るくしてくれる女の子です。
学校一のイケメンでモテモテな千輝くんのファンとしてどこまでも千輝くんに会いに行きます!(笑)
私自身、高校生活でそんな経験をした事がなかったので とても新鮮でした!
撮影中は、雨で大変なときもありましたが皆さんが温かくて話しているのが楽しくて、本当に学生時代に戻れたかのような現場でした。
ぜひ公開を楽しみにしててください!

 

作品情報

©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

「なのに、千輝くんが甘すぎる。」
2023年3月3日(金)全国公開

出演:高橋恭平(なにわ男子)、畑芽育、板垣李光人、莉子、曽田陵介、箭内夢菜
原作:亜南くじら「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(講談社「月刊デザート」連載)
監督:新城毅彦
脚本:大北はるか
製作:「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会
制作プロダクション:松竹撮影所
制作協力:松竹映像センター
企画・配給:松竹

公式サイト:movies.shochiku.co.jp/chigirakun-movie
公式Twitter&instagram:@chigira_movie

©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

鈴木美羽が高橋恭平主演映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」に出演決定 千輝ファンの女子高生役【コメントあり】

鈴木美羽©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

2023年3月3日(金)公開のなにわ男子・高橋恭平主演映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」に、千輝(高橋)ファンの女子高生役で鈴木美羽が出演することが決定した。

 

原作の亜南くじらの人気コミック「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(講談社「月刊デザート」連載中)は、インパクトあるタイトルと次から次へと登場する女子憧れの胸キュンシチュエーションが話題となり、既刊7巻で220万部を突破している“片想いごっこ”ラブストーリー。

 

人気アイドルグループ・なにわ男子の高橋恭平が陸上部のエースで学校イチのイケメン・千輝彗(原作表記は千輝慧)役で映画初主演を果たし、畑芽育がヒロインの如月真綾を演じる。また、千輝のライバル・手塚颯馬役で板垣李光人、真綾の親友・小原知佳役で莉子、真綾の初告白相手役・山田太郎役で曽田陵介、千輝ファンの女子高生・ヒナ役で箭内夢菜が出演する。

 

鈴木が演じる女子高生・モモは、学校イチのイケメン・千輝の熱烈なファンの一人で、ヒナ(箭内)と⼀緒に、陸上部に所属する千輝の応援に日々勤しんでいる。常に塩対応の千輝にめげず、練習後にタオルを差し出したり、試合の応援に行くという役どころだ。

 

2012年に「第16回ニコラモデルオーディション」でグランプリの5人に選ばれ専属モデルとしてデビューした鈴木は、『黒崎くんの言いなりになんてならない』でドラマ初出演、同作で映画初出演を果たし、その後も「WALKING MAN」「ひらいて」など、コンスタントに映画やドラマ作品に出演。2018年には恋愛リアリティ番組『太陽とオオカミちゃんには騙されない』に出演、2021年からはTBS『王様のブランチ』のリポーターに就任し、幅広い分野で活躍している。

 

鈴⽊美⽻ コメント

私が演じたモモは、千輝君のことを応援する、いわゆる“推し活”をしている女の子です。千輝君に対する私たちの熱量で、千輝君が学校でどのポジションなのかを明確にさせることが大切だと感じたので、常に熱量を保ちながら楽しんで推し活をしました。撮影現場は和気あいあいとした雰囲気で、毎回撮影に行くのが楽しみで仕方がなかったです。同年代の方が多かったので、刺激もたくさんもらいました。横から見ていたモモは自信を持って⾔えます。千輝君はかっこよかった! 真綾はかわいかった! ぜひ劇場でキュンキュンしていただきたいです。

 

作品情報

©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

「なのに、千輝くんが甘すぎる。」
2023年3月3日(金)全国公開

出演:高橋恭平(なにわ男子)、畑芽育、板垣李光人、莉子、曽田陵介、箭内夢菜、鈴木美羽
原作:亜南くじら「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(講談社「月刊デザート」連載)
監督:新城毅彦
脚本:大北はるか
製作:「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会
制作プロダクション:松竹撮影所
制作協力:松竹映像センター
企画・配給:松竹

公式サイト:movies.shochiku.co.jp/chigirakun-movie
公式Twitter&instagram:@chigira_movie

©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

『金ロー』犬と人との心温まる感動作「僕のワンダフル・ジャーニー」11・4地上波初放送

『金曜ロードショー』「僕のワンダフル・ジャーニー」© 2019 Universal City Studios Productions LLLP and Storyteller Distribution Co. LLC. All Rights Reserved.

 

11月4日(金)の『金曜ロードショー』(日本テレビ系 午後9時~10時59分)で、「僕のワンダフル・ライフ」の続編「僕のワンダフル・ジャーニー」が地上波初放送される。

 

前作で最初の別れから、何度もいろいろな飼い主の元に生まれ変わった末、ついに、最初の飼い主・イーサンと再会することができた犬のベイリー。第2弾となる本作では、イーサンから孫娘・CJを守ってほしいと託されたベイリーがその願いを叶え、バラバラに離れた家族を一つにするために、再び何度も生まれ変わってCJを支える旅へ。独立したストーリーになっているため、前作を見ていなくても楽しむことができる。

 

前作で監督を務めた犬映画の名手ラッセ・ハルストレム(「僕のワンダフル・ライフ」「HACHI 約束の犬」)が製作総指揮を担当。新たにメガフォンを取るのは、エミー賞に2度輝く実力派ゲイル・マンキューソ。製作はスティーヴン・スピルバーグが設立し、「E.T.」「インディー・ジョーンズ」シリーズ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズなど数多くの名作を世に送り出したアンブリン・エンターテインメントが手掛けた。

 

番組情報

『金曜ロードショー』
「僕のワンダフル・ジャーニー」
2022年11月4日(金)午後9時~10時59分

原作・脚本:W・ブルース・キャメロン(原作「A Dog’s Journey」)
監督:ゲイル・マンキューソ
製作:ギャヴィン・ポローン
製作総指揮:セス・ウィリアム・マイヤー、ラッセ・ハルストレム、ファン・ルーユアン、チャン・ウェイ

<出演>
イーサン:デニス・クエイド(声:大塚明夫)
ベイリー(バディ/モリー/ビッグ・ドッグ/マックス):(声:高木渉)
CJ:キャスリン・プレスコット(声:早見あかり)
ハンナ:マージ・ヘルゲンバーガー(声:松岡洋子)
グロリア:ベティ・ギルピン(声:朴璐美)
トレント:ヘンリー・ラウ(声:石川界人)
CJ(少女時代):アビー・ライダー・フォートソン(声:下地紫野)
リースルー:ダニエラ・バルボサ(声:前田玲奈)
シェーン:ジェイク・マンリー(声:鈴木達央)

 

© 2019 Universal City Studios Productions LLLP and Storyteller Distribution Co. LLC. All Rights Reserved.

莉子がヒロイン・畑芽育の親友役で出演!高橋恭平主演映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」【コメントあり】

莉子 ©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

2023年3月3日(金)公開のなにわ男子・高橋恭平主演映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」に、ヒロイン・如月真綾(畑芽育)の親友役で莉子が出演することが決定した。

 

原作の亜南くじらの人気コミック「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(講談社「月刊デザート」連載中)は、インパクトあるタイトルと次から次へと登場する女子憧れの胸キュンシチュエーションが話題となり、既刊7巻で210万部を突破している“片想いごっこ”ラブストーリー。

 

人気アイドルグループ・なにわ男子の高橋恭平が陸上部のエースで学校イチのイケメン・千輝彗(原作表記は千輝慧)役で映画初主演を果たし、畑芽育がヒロインの如月真綾を演じる。千輝のライバルでもある手塚颯馬役は板垣李光人。

 

このたび真綾の親友役・小原知花役で、莉子の出演が決定。恋に悩む真綾の話を聞き背中を押す親友であり、千輝くんや手塚とは同じ中学の出身で、千輝くんとは陸上部仲間でもある元気な女の子という役どころだ。

 

そんな明るくて面倒見の良い小原さんをイメージ通りに演じる莉子は、ドラマ『ブラックシンデレラ』『DISTORTION GIRL』で2度の主演を務め、その後も『ファイトソング』(TBS)『卒業式に、神谷詩子がいない』(日本テレビ)や、映画「牛首村」「君が落とした青空」「女子高生に殺されたい」など数々の話題作に出演する今旬な女優。さらにSNSの総フォロワー数も250万人を超え、女子高生が選ぶインフルエンサーに2年連続で1位に選ばれるなどティーンに圧倒的な人気を誇っている。

 

莉子は「同年代のキャストが多かったので、とても楽しい撮影でした。撮影合間も何気ない会話で盛り上がって、きっとその楽しい雰囲気が作品にも反映されてるんじゃないかなと思います」とアピール。

 

莉子コメント

同年代のキャストが多かったので、とても楽しい撮影でした。撮影合間も何気ない会話で盛り上がって、きっとその楽しい雰囲気が作品にも反映されてるんじゃないかなと思います。私が演じた小原は、誰とでも仲良くなれて、こういう友達がいたらいいなと思ってもらえるような女の子です。ボーイッシュな女の子だけど、原作を読んだ時に感じた小原の優しさや頼もしさも表現できたらと思って演じました。とにかくきゅんきゅんするシーンが多いので、そこを楽しんでもらいたいですが、陸上部として、みんなで陸上練習も頑張ったので、陸上シーンも注目して観てもらえたらうれしいです。

 

作品情報

©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

 

「なのに、千輝くんが甘すぎる。」
2023年3月3日(金)全国公開

出演:高橋恭平(なにわ男子)、畑芽育、板垣李光人、莉子
原作:亜南くじら 「なのに、千輝くんが甘すぎる。」(講談社「月刊デザート」連載)
監督:新城毅彦
脚本:大北はるか
製作:「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会
制作プロダクション:松竹撮影所
制作協力:松竹映像センター
企画・配給:松竹

公式サイト:movies.shochiku.co.jp/chigirakun-movie
公式Twitter&instagram:@chigira_movie

©2023「なのに、千輝くんが甘すぎる。」製作委員会 ©亜南くじら/講談社

「Dr.コトー」完結に吉岡秀隆が語る思い「戻れるのだろうかと自問自答の日々でした」映画「Dr.コトー診療所」製作報告会

吉岡秀隆が主演を務める映画「Dr.コトー診療所」(12月16日(金)全国公開)の製作報告会が10月26日(水)に開催され、吉岡、柴咲コウ、大塚寧々、泉谷しげる、筧利夫、小林薫、髙橋海人(King & Prince)、生田絵梨花、中江功監督が登壇した。

映画「Dr.コトー診療所」製作報告会

 

2003年、フジテレビの木曜10時枠で放送された連続ドラマ『Dr.コトー診療所』。累計発行部数1200万部を超える山田貴敏の同名漫画を基に、第1期、第2期ともに大ヒットを記録し、今なお国民的ドラマとして語り継がれている本作の続編が、12月16日(金)に全国劇場にて公開される。

 

このたび、そんな本作の製作報告会が10月26日(水)に開催され、主人公・Dr.コトーこと五島健助役を演じる吉岡秀隆をはじめ、柴咲コウ、大塚寧々、泉谷しげる、筧利夫、小林薫というドラマ当時からのキャスト陣に加え、映画からの参加となる髙橋海人と生田絵梨花、中江功監督が登壇した。

 

まず、司会の軽部真一アナから本作が続くと思っていたかと問われると、吉岡は「ありませんでした、僕の中では」と。「ただ、監督がその火をなかなか消してくれなくて。会うたびに”みんな今どうしてるかね”とかそういう話をしてくださって、監督の中ではずっと火が消えていなかったんだなと。そして、その火をまた僕にたきつけてくれたという感じです」と振り返る。

 

ドラマ放送から約16年がたつが、「ずいぶん時間がたって、髪も真っ白になってしまって、もう1度戻れるのだろうかと自問自答の日々でした。そんな中、勝手知ったるキャストやスタッフ、同じ汗と涙を流した人たちがそばにいてくれて、コトー先生に戻してもらったなと」と感謝を述べた。

 

吉岡秀隆

 

映画では、柴咲演じる看護師・彩佳はコトーと結婚、出産を控えるなどの大きな変化が。柴咲は、「再放送などでコトーの世界に触れることはあったのですが、自分が出ていながらもはや自分ではない感覚で、島も本当にどこかに存在していて、今も住んでいる人たちがいるのだろうなとずっと思っていたんです。なので、このお話をいただいた時も不安感はなく、そこに自分の魂がスッと入っていく感覚になるのだろうなと思っていました」と振り返った。

 

舞台となる志木那島にへき地医療の勉強でやってくる新米医師・織田判斗を演じた髙橋は、「打ちのめされて、悔しくて、“明日は!”と思って準備をして現場に行ってもまた打ちのめされて…の繰り返しで、僕の中では限界突破でした。100%を超えて、120%頑張ったなと感じています」と撮影の日々を明かす。

 

特にどのシーンが大変だったか問われると、「正直、もう全シーンですね。求められる水準が高く、皆さんがシーンについて熱心にディベートされて作り上げていくところに、必死にしがみついていった感じです。特に、判斗が島の医療について問うシーンは、たたずまいなどの繊細なところまで監督に指導していただきました」と答えた。

 

そして、同じく映画から登場するのが、生田が演じる彩佳の後輩看護師・西野那美。「先輩後輩として、彩佳さんと道を歩きながら会話をするシーンというのを最初に撮ったのですが、その時の彩佳さんがとてもいい表情をされていて。こんなふうに彩佳さんが見守っているのだから、那美はたくましくなきゃいけないなとか、彩佳さんについていこうとか、彩佳さんの表情からヒントやひらめきをたくさんいただきました」と笑顔を浮かべた。

 

続けて、記者から吉岡へ「自身にとってのこの作品はどのような存在か」といった質問が。すると、「(ドラマの)一番最初の時は20年前になりますが、その時は32~33歳で今は52歳ですから、その時と今のコトーというのはもちろん変わりました」と。

 

「でも、やっぱり“こういう先生にいてほしい”って、こういう時代だからこそそう思います。あの頃は無我夢中でやっていたことが、あらためて今となっては、ここにいるみんなと同じ汗と涙を流して本当に良かったなと。僕にとって、とても大事な役と作品になりました」と本作への思いをかみ締めた。

 

さらには、「この映画で完結になるのか?」という問いかけも。これには、中江監督が「見た方がどう思われるか分かりませんが、一応これが集大成で完結編です。僕の中では最初で最後の映画化で、連ドラをやる予定もありませんし、この映画でコトー先生を1回締めようと思っています」と語った。

 

最後に、吉岡が「16年前、決して色あせることのないドラマを作るんだ、とやっていましたが、色あせていないなと映画化に当たってつくづく感じています。今、なんだかとても不安な時代になってしまいましたが、ここにいるみんなが志木那島で待っていますので、ぜひ劇場に遊びに来てくれたらうれしいです」とメッセージを送り、イベントを締めくくった。

左から)吉岡秀隆、柴咲コウ

 

作品情報

映画「Dr.コトー診療所」

2022年12月16日(金)全国東宝系にてロードショー

公式HP:https://coto-movie.jp/

松本穂香×玉城ティナ×渡邊圭祐がいびつな三角関係「恋のいばら」ポスター&本予告&場面写真解禁 主題歌はchilldspot

松本穂香、玉城ティナW主演、渡邊圭祐共演の映画「恋のいばら」(2023年1月6日(金)公開)から、本ビジュアル、本予告、新場面写真が一挙解禁。さらに、chilldspotが書き下ろした楽曲「get high」が主題歌に決定した。

 

©2023「恋のいばら」製作委員会

 

本作は“元カノ”と“今カノ”の嫉妬と愛憎が入り混じった複雑な関係を中心に描いた城定秀夫監督の最新作。

 

公開された予告編では、図書館で働く桃が、元カレ・健太朗の今カノ・莉子をインスタで特定し、「リベンジポルノって知っていますか?」「健太朗のパソコンに保存されている自分の写真を消してほしい」と話を持ちかけるシーンから始まる。自分にも心当たりのある莉子は、渋々桃に協力し、共通の目的を果たすため、元カノと今カノが「秘密の共犯関係」となり、やがて二人は“友人”でも“親友”でもない、カテゴライズされない関係となっていく。

 

しかし突然「一番おかしいのは誰でしょう」というベッドの下にいる莉子の言葉とともに、物語は一転。愛か、復讐か、桃と莉子のビンタの応酬、健太朗の「彼女じゃないし」という吐き捨てなど、三角関係が歪みを見せ始める。元カノと今カノが“共犯関係”になった時に、恋のいばらの道の先に待ち受ける結末とは…。

 

併せて、「恋人同士では 見ないでください」というコピーとともに、元カノ、今カノ、カレが同じ場所にいるポスタービジュアルも解禁。3人全員が心の中では何を考えているか分からない、本作のいびつな三角関係を表現し、美しさと危うさを秘めたビジュアルに仕上がった。

 

ポスタービジュアルを撮り下ろしたのは、ティザービジュアルに引き続き、2017年に自身初の個展「GINGER ALE」を開催し、翌年初作品集「light years-光年-」をTISSUE PAPERSより刊行するなど、雑誌や広告などで活動する写真家の石田真澄。

 

さらに主題歌が、メンバー全員が2002年生まれの東京都出身4人組バンド・chilldspotの書き下ろし楽曲「get high」に決定。2019年12月に結成し活動を開始したchilldspotは、高校在学中の2020年11月に1st EPをリリース。2021年1月にSpotifyが今年躍進を期待する次世代アーティスト「RADAR Early Noise 2021」に選出、さらに、同年7月にはYouTube Musicが世界中の注目アーティストを支援するプログラム「Foundry」に選出され、 大きな注目を集めた。

 

最近では、新曲「BYE BYE」がHonda「VEZEL e:HEV」のCMソングに、「Sailing day」がブルボン「アルフォート」のCMソングに決定したほか、「Like?」が『あざとくて何が悪いの?』番組内連続ドラマ第6弾の主題歌に起用されている。

 

chilldspotの比喩根(Vo&Gt)は「お話を頂いた時驚きと共に、初めての経験でワクワク感もありました。こうして映画の一部分として関われてとても光栄です。『get high』を作るに当たり、『恋のいばら』の台本や原作の映画を読み込み、美しさと歪さの表裏一体感を表現できるよう意識をしました。映画はもちろんのこと、サウンド感や歌詞にも注目してもらえると幸いです」とコメントを寄せた。

 

「恋のいばら」予告

作品情報

「恋のいばら」

2023年1月6日(金)全国公開

 

出演:松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐

 

監督:城定秀夫

脚本:澤井香織、城定秀夫

音楽:ゲイリー芦屋

プロデューサー:村田亮、柳井望

協力プロデューサー:堤静夫、曽根祥子

企画・製作プロダクション:アンリコ

製作幹事・配給:パルコ

製作:「恋のいばら」製作委員会

 

公式HP:koinoibara.com

Twitter:koibara_movie

Instagram:@koinoibara_movie2023

 

©2023「恋のいばら」製作委員会

のん&三田佳子「透明感っていつまでも保持していられるんだなって衝撃を毎日感じていました」映画『天間荘の三姉妹』

高橋ツトム氏の同名コミックを北村龍平監督が映画化した『天間荘の三姉妹』が10月28日(金)より全国公開する。そこで、主人公・小川たまえを演じたのんさんと、たまえとの出会いが閉ざした心に変化をもたらしていく財前玲子を演じた三田佳子さんにインタビュー。写真撮影では、三田さんとの撮影に、のんさんは恐縮しつつ、2ショットを喜んでいらっしゃいました。そんなお2人に、撮影中のエピソードやお互いの俳優としての魅力についてなどを語っていただきました。

 

【のんさん&三田佳子さんの撮り下ろし写真】

 

三田佳子さんの威力を感じながら演技ができて幸せでした(のん)

──小川たまえ(のん)と財前玲子(三田佳子)という役で共演していかがでしたか。

 

のん 財前さんは、最初は人を寄せ付けない気難しい女性ですが、たまえと打ち解けてからは笑ってくれたり、自分のことを打ち明けたりしてくれるようになります。そうなってからの温かさが本当に素敵で、たまえちゃんが好きになっちゃうのもわかるなってヒシヒシと感じながらご一緒させていただきました。

 

三田 のんちゃんが演じたたまえはピュアで何も汚れているものを持っていない珍しい子なんです。対する玲子はいろいろあって、誰に何を言われても偏屈だったのに、たまえに会ってから変わっていきます。おそらく、玲子はたまえにどこか自分の青春時代と共通するものを感じて「かわいいな」と思ったんでしょうね。天と地の狭間にある天間荘に留まっている玲子にしてみれば、そんな感情を抱けたことは幸せだと思うんですね。2人の関係性はこの映画の芯の1つでもあって。北村監督に声をかけていただいきましたが、私は撮影が始まる直前に病気をして、この役を降りようと思ったこともありました。でも「体調が良くなるまで待つので出てほしい」と言ってくださって、キャストもスタッフも初めての方ばかりでしたが、思いきって出演したんです。のんちゃんにそう言っていただけて、良い役目を果たせたなって思っています。

 

のん ご病気をなさったことは限られたスタッフの方しか知らなかったので、私は現場で教えていただきました。でも、それを感じさせないくらいセリフや存在に威力を感じたので、素晴らしいなと思いました。めちゃくちゃ憧れました。三田佳子さんの威力を感じながら演技ができて幸せでした。

のん…1993年7月13日生まれ。兵庫県出身。2013年、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』のヒロインを演じ、人気を集める。アニメ映画『この世界の片隅に』、映画『私をくいとめて』などで主演を務める。2021年長編映画『Ribbon』では脚本・監督・主演を担当した。今年、さかなクンの自叙伝を映画化した、主演作『さかなのこ』が話題に。公式HPTwitterInstagramYouTube

 

(のんちゃんは)役者としても人間としても媚びないで立ち向かう(三田)

──北村監督の演出で印象に残っていることはありますか。

 

のん 撮影が始まる前に、「気になることがあれば何でも言ってください」とオープンに接してくださる方でした。お話しやすかったですし、コミュニケーションも取ってくださって、旅館のシーンで「ここはセンシティブなシーンだから」と、最小限のスタッフの方だけでドライやリハーサルをするようにしてくださったんですね。そういうふうに気遣ってくださる方でした。

 

三田 玲子が啖呵を切るシーンがあるんですが、そこは財前玲子という人の啖呵を切ろうと思って、少し人間っぽい感じにしようと思いました。そしたら監督に「三田さん、『極道の妻たち』でやってください」って言われたんです(笑)。「やだ、監督ったら。そんなことしていいの?」って思ったけど、「わかった、やってみるね」ってやったんです。そしたら啖呵を切った相手も涙を流しているし、映像もそっちのほうが良かったんです。ああ、そういうものなんだな~って感じました。

 

──三田さんは共演してみて女優としてののんさんの魅力はどんなところだと思いましたか。

 

三田 媚びないですよね。以前から感じていたことですが、役者としても人間としても、1つひとつの事柄に媚びないで立ち向かって行く。実際に一緒に芝居をしても、役柄とも相まってそれがなおさらストレートに感じられて気持ち良かったです。実はちょっと心配もしたのよ(笑)。「ずっとこのままでいいの?」って。でも出来上がったものを観たら、それは彼女の役の芯にある必要なものだったのね。長くこの仕事をやっていると、いろんなことをやりたくなっちゃうんだけど、1つのことをやり通した勝利だなと思いました。

 

のん うれしいです。三田佳子さんに褒めていただけるなんて、役者をやっていてよかったーって思えるというか。

 

三田 そんな褒めるなんておこがましいですよ(笑)。

 

のん そう感じてくださったことがうれしいです。

三田佳子●みた・よしこ…1941年10月8日生まれ。大阪府出身。1960年高校卒業と同時に、東映に入社。日本を代表する女優として、1986年『いのち』、1994年『花の乱』でNHK大河ドラマに2度主演を務めるなど、映画、舞台、テレビ、出版など幅広い分野で活動を続ける。公式HP公式blog

 

三田さんは晴れを引き連れて現場にいらっしゃる(のん)

──のんさんは共演して、三田さんについて発見したことはありましたか。

 

のん 三田さんがご出演されたドラマや映画を観て、心にグッと入り込んでくる魅力を持って演じていらっしゃるのが本当に素敵だなと思っていました。大先輩にこんなことを言うのはなんですが、「めっちゃかわいい!!」って言いながら映画やドラマを観ていたんです。だからドキドキしながら撮影を待ち望んでいて、実際に現場でお会いするようになると、三田さんがいらっしゃると晴れるんですね。

 

三田 そうなの! 晴れ女なの(笑)。

 

のん 晴れ女神でした(笑)。それくらい晴れを引き連れて現場にいらっしゃるというか。撮影していても三田さんが立っていらっしゃる真上が晴れて、雲が切り裂かれたみたいに晴天になるんですよ。

 

三田 あれは天にいたずらされているのかしらね(笑)。

 

のん (笑)。でも素敵でした。

 

──昔から晴れ女でいらっしゃるのですか?

 

三田 昔からなの。台風の真っただ中でロケしていたときも、私の出番の間だけ晴れちゃうの。事務所から「三田さん、さすがに今回は酷い天気でしょう?」って連絡が来たけど「いや、晴れているわよ」なんてこともあったくらい。のんちゃん、そう感じられたんだ?

 

のん はい。かっこいいなって思いました。そして透明感があっておきれいだなって思いました。透明感っていつまでも保持していられるんだなって衝撃を毎日感じていました。

 

今の時代に、まさに求められている作品なんだろうなって(三田)

──もしも天間荘のような生と死の狭間のような場所があるとしたら、人生がもっと豊かになるのかもしれないなって思いました。完成した作品を見てどんなことを感じられましたか?

 

三田 人間は罪深いから、考える余裕もなく残虐な死に方をする人がいたり、今でも戦争が起きたりしますよね。そんな今の時代に、まさに求められている作品なんだろうなって思いました。天間荘って、天と地の間の場所のことだって、今さらタイトルに気が付いたんだけれど、そういう場所で生活し直してみたり、悩んでみたりして、納得して死んでいく。私の役のような臨死状態の人は、天間荘でもう一度命について考える余裕ができる。そういうドラマが素敵だなって思いました。

 

のん 原作を読んだときに、ファンタジーで「死」というものをこんなふうに描けるんだなって納得できたんです。大切な人たちを亡くした人の気持ちも救われるなって思いました。『天間荘の三姉妹』は、亡くなった方々が今生きている人たちのことを思ってくれているということを感じられる作品だと思います。もしかしたらこういう場所があって、自分の大切な人も魂を癒しているのかもしれない、そう思うと頑張って生きていこうと思えるなって感じました。

 

三田さんの水色のダウンコート姿が、めちゃくちゃかわいかったです(のん)

──ここからはモノやコトについてお聞かせください。三田さんは今ファッションにハマっていらっしゃるそうですね。最近好きなファッションはどんな感じですか。

 

三田 年齢が相当高いので本来は大人しくなっていかなきゃいけないのかもしれないけど、私は逆に冒険をしたいんですね。私は子供を産んだのも遅かったので、子供から新しいファッションを知って、さらに孫から今の勢いのあるファッションを見ています。のんちゃんの普段着も現代的でかわいらしさも取り入れていて素敵なんです。だから「それいいわね」って、教えてもらったりしました。いつもそうやって興味を持って、若い人たちから吸収して、同じようなファッションをして生き抜きたいなって思います。10年したら90歳を超えちゃいますからね。今を楽しく前向きに、自由に生きていかないと。ファッションも新しいものを怖がらずに取り入れています。

 

のん 普段のファッションをお見かけしたことがあるんですが、素敵だな、おしゃれだなって思いました。現場で水色のダウンコートを着ていらっしゃって、めちゃくちゃかわいかったです。

 

──のんさんはアクセサリーにハマっていらっしゃるそうですね。

 

のん はい。以前は失くしちゃうから付けなかったんです。でもイヤーカフやネックレスを付けるようになりました。

 

──三田さんにおすすめするならどんなアクセをおすすめしますか。

 

三田 今日付けているのも素敵じゃない? それは何ていうの?

 

のん イヤーカフです。耳に引っかけるだけなんです。

 

三田 いいわね、それまねしたい。

 

のん お似合いになると思います。

 

三田 イヤーカフね。メモに書いておきます(笑)。

 

天間荘の三姉妹

10月28日(金)より全国公開

【映画「天間荘の三姉妹」よりシーン写真】

(STAFF&CAST)
原作:高橋ツトム
監督:北村龍平
脚本:嶋田うれ葉
出演:のん、門脇麦/大島優子、
高良健吾、山谷花純、萩原利久、
平山浩行、柳葉敏郎、中村雅俊(友情出演)/三田佳子(特別出演)、
永瀬正敏(友情出演)、寺島しのぶ、柴咲コウ

(STORY)
天界と地上の間にある街、三ツ瀬。美しい海を見下ろす山の上に、老舗旅館「天間荘」がある。切り盛りするのは若女将の天間のぞみ(大島優子)だ。のぞみの妹・かなえ(門脇麦)はイルカのトレーナー。二人の母親にして大女将の恵子(寺島しのぶ)は逃げた父親をいまだに恨んでいる。

ある日、小川たまえ(のん)という少女が謎の女性・イズコ(柴咲コウ)に連れられて天間荘にやってきた。たまえはのぞみとかなえの腹違いの妹で、現世では天涯孤独の身。交通事故に遭い、臨死状態に陥ったのだった。

イズコはたまえに言う。「天間荘で魂の疲れを癒して、肉体に戻るか、そのまま天界へ旅立つのか決めたらいいわ」。しかし、たまえは天間荘に客として泊まるのではなく、働かせてほしいと申し出る。

(C)2022高橋ツトム/集英社/天間荘製作委員会

※高橋ツトムの「高」の字はハシゴ高になります。

 

撮影/映美 取材・文/佐久間裕子 ヘアメイク/菅野史絵(クララシステム)(のん)、森田光子(三田) スタイリスト/町野泉美(のん)、村井 緑(三田) 衣装協力/ワイズ(三田)、デビアス フォーエバーマーク(三田)

清野菜名&松坂桃李の幸せな笑顔が尊すぎる「耳をすませば」新ビジュアル解禁

©柊あおい/集英社 ©2020『耳をすませば』製作委員会

 

清野菜名と松坂桃李がW主演を務める映画「耳をすませば」(公開中)から、新ビジュアルが解禁された。

 

1989年、柊あおいが少女コミック誌「りぼん」(集英社)で発表した青春恋愛漫画「耳をすませば」。読書が大好きな中学生の女の子・月島雫が、夢に向かって生きる男の子・天沢聖司に想いを寄せていくけなげな姿が共感を呼んだ。1995年にスタジオジブリがアニメ映画化し、大ヒットを記録。その後、地上波でもたびたび放送され、青春映画の金字塔として支持されている。

 

今回の実写映画では、漫画・アニメ映画で描かれた中学⽣時代の物語はもちろん、完全オリジナルストーリーの10年後の物語が加わる。大人になった月島雫を清野菜名が、天沢聖司を松坂桃李がW主演で演じ、監督はヒットメーカーの平川雄⼀朗が担当する。

 

公開された新ビジュアルには、中学生時代、想いを通わせ合った“あの頃”と変わらない幸せな笑顔を浮かべる雫(清野)と聖司(松坂)の尊すぎる姿が映し出されている。

 

夢をかなえるべくイタリアに渡った聖司と日本に残った雫は、現実の壁にぶつかり、思うように会えない日々を送っていた。それでもお互いを想う気持ちはあの頃から変わらないまま、「またここに来よう」と約束をしたあの場所に向かうために、聖司は自転車で雫を迎えに行く。

 

さまざまな困難を乗り越え、幸せな結末に向かっていく二人の想いが詰まった「もう一度、君を好きになる。」というコピーが印象的なビジュアルで雫が羽織っているのは、聖司が着ていた革ジャン。さりげなく垣間見える聖司の胸キュンポイントにも注目だ。

 

作品情報

©柊あおい/集英社 ©2020『耳をすませば』製作委員会

 

「耳をすませば」
大ヒット上映中!

配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/松竹
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/mimisuma-movie/

©柊あおい/集英社 ©2020『耳をすませば』製作委員会

乃木坂46久保史緒里が萩原利久の喉仏にタッチ「結構、骨っぽいんじゃねぇ~!」映画「左様なら今晩は」本編映像解禁

©2022 ⼭本中学・少年画報社/「左様なら今晩は」製作委員会

 

乃⽊坂46・久保史緒⾥の映画初出演&主演作「左様なら今晩は」(2022年11月11日(金)公開)の本編シーン映像が解禁された。

 

本作は、「サブスク彼⼥」など、若者を中⼼に共感を集める⼭本中学の同名コミックを映画化。サラリーマンの半澤陽平と幽霊・アイスケの共同⽣活と、⼆⼈のハートフルでちょっぴり切ないラブストーリーを描く。久保が恋愛未経験のウブでピュアな幽霊・愛助(アイスケ)を、萩原利久が愛助と共同⽣活を送るサラリーマン・陽平を演じる。監督・脚本は新進気鋭の若⼿監督・高橋名月。

 

公開されたのは、陽平と愛助のおかしな会話や、⼀緒に晩酌をするひとときが垣間見える特別映像。愛助を除霊するため、線⾹に⽕をつけ振り回す陽平。しかし愛助は、「はぁ。えぇ匂い。癒やされますね」と和んでしまい、あきれた陽平は線⾹をマグカップに⽴てかけ、「⽕事になりそうだったら消してよ」と、愛助を都合のいい同居⼈のように扱う。そんな2⼈の会話がほほ笑ましいシーンとなっている。

 

また一緒にビールを飲むシーンでは、なかなかの飲みっぷりを⾒せる愛助に、感⼼する陽平。しかし、もう⼀杯飲もうとすると、空になったはずのグラスにビールが残っている。そんなグラスを⾒つめ不思議がる2⼈の姿が、⽬新しいものを⾒る⼦供のようで愛らしさ満点だ。

 

最後のシーンでは、寝ている陽平の喉仏を真剣な表情で⾒つめる愛助の姿が。以前から男性の喉仏に触れてみたかったらしく、「結構、⾻っぽいんじゃねぇ〜!」と喉仏を触りうれしそうにはしゃぐ愛助を、意味深な表情で⾒つめる陽平。恋愛経験がないまま死んでしまった愛助にとって、男性との共同⽣活は、驚きと発⾒の連続であるようだ。

 

その後の2⼈のいじらしい会話や愛助のふてくされる姿もあまりにもかわいく、⽬が離せないシーンに。ロケ地である広島県尾道の方言(備後弁)で話す、愛らしい愛助のせりふ回しにも注⽬だ。

©2022 ⼭本中学・少年画報社/「左様なら今晩は」製作委員会

 

映画「左様なら今晩は」本編映像<奇妙な共同生活>

 

STORY

同棲していた恋⼈に振られた陽平(萩原利久)の前に、幽霊の愛助(久保史緒⾥)が姿を現す。愛助は部屋に住む陽平のことをずっと観察していて、「優しいふりして⾯倒な事から逃げているから、恋⼈にも逃げられた」と、上から⽬線でダメ出しする。その一方、⽣きている間に恋愛を経験しなかった愛助は、男⼥が“付き合う”ことに興味津々で、陽平を質問攻めにする。最初は煙たがり、愛助を除霊しようとした陽平だったが、⼈間の⼥の⼦と変わらない愛助との時間に居⼼地の良さを感じ始める。

 

作品情報

「左様なら今晩は」
2022年11⽉11⽇(⾦)渋⾕シネクイントほか全国ロードショー

出演:久保史緒⾥(乃⽊坂46)、萩原利久、⼩野莉奈、永瀬莉⼦、中島ひろ⼦、宇野祥平 ほか

原作:⼭本中学「左様なら今晩は」(少年画報社「ヤングキング」刊)
監督:⾼橋名⽉
脚本:⾼橋名⽉、穐⼭茉由
配給:パルコ

©2022 ⼭本中学・少年画報社/「左様なら今晩は」製作委員会

公式サイト:https://sayokon-movie.com 
公式Twitter:@sayokon_movie(https://twitter.com/sayokon_movie
公式Instagram:@sayokon_movie(https://www.instagram.com/sayokon_movie

 

超能力で学生生活をエンジョイ!? 吉田美月喜、井頭愛海ら出演「メイヘムガールズ」予告編解禁 主題歌はano

11月25日(金)公開の映画「メイヘムガールズ」の本ポスターと予告編が解禁され、anoが主題歌を担当することが発表された。

 

「メイヘムガールズ」本ポスター ©2022 ARTHIT CO,. LTD

 

本作は”女子高生×超能力”を描く、異色の青春サイキック・エンターテインメント。感染症が充満する社会の中、文化祭や体育祭といった青春イベントが次々に中止になり、思い出作りのチャンスを奪われた学生たち。制限だらけの毎日にストレスを抱えた女子高生のいら立ちが突如、超能力となって舞い降りる。そして手に入れた超能力により、窮屈な日常がサスペンスと恋に満ちた非日常に変わっていく。

 

吉田美月喜、井頭愛海、神谷天音、菊地姫奈が超能力を手にする高校生を演じるほか、カンニング竹山が先生役で出演する。

 

本ポスターは、感染症対策を強いられた女子高生4人のマスク姿を切り取った斬新なビジュアル。予告編では、彼女たちが瞬間移動や空中浮遊といった超能力で恋に遊びに学生生活を謳歌する様子が映し出されている。しかし終盤、ふとした問いかけから険悪な空気が流れ、超能力者同士のバトルへ。空に車が飛び交い、各所で爆発が起こる。

 

また、元ゆるめるモ!メンバーで現在は歌手、モデル、俳優と幅広い活躍を見せているanoが主題歌を担当。自身が作詞を手掛け、サウンドプロデューサーのANCHORが作曲・編曲を担当した「ンーィテンブセ」で、本作を盛り上げる。anoのコメントは下記に掲載。

 

主題歌・anoコメント

ano

 

今を生きる若者たちが抱えている苦悩や葛藤を吐き出すような、僕にしかできない後押しをする曲にできたらと思って詩を綴りました。この曲で誰か1人でも救われるとうれしいです。

 

映画「メイヘムガールズ」予告編

作品情報

「メイヘムガールズ」

2022年11月25日(金)全国公開

 

出演:吉田美月喜、井頭愛海、神谷天音、菊地姫奈

木戸大聖、生稲晃子、大浦龍宇一/カンニング竹山

内田奈那、畑中有里、ゴーシュ凜、乃上桃音、舞沢萌愛未、中野恵那、莓瑚、三万亜子(from めにぱら)、あいだあい

 

監督:藤田真一

脚本:なかやまえりか

撮影:中澤正行

ワイヤーコーディネート:下村勇二

音楽:カワイヒデヒロ

音響効果:柴崎憲治

キャスティング:岩瀬恵美子

企画・制作:株式会社アーティット

配給:アルバトロス・フィルム

 

©2022 ARTHIT CO,. LTD

 

公式HP:http://mayhemgirls.jp

公式Twitter:@MAYHEMGIRLs1125

公式Instagram:1125.mayhemgirls

公式TikTok:@mayhemgirls1125

『金ロー』新海誠監督の大ヒット作「君の名は。」本編ノーカットで10・28放送

『金曜ロードショー』「君の名は。」©2016「君の名は。」製作委員会

 

新海誠監督の3年ぶりの最新作「すずめの戸締まり」が11月11日(金)公開。これを記念して、10月28日(金)の『金曜ロードショー』(日本テレビ系 午後9時~11時24分)では、新海監督の大ヒット作「君の名は。」を本編ノーカットで放送する。

 

2016年に公開された「君の名は。」は、新海監督の描き出す繊細な世界観と予想を覆すストーリー展開が大きな反響を呼び、歴代興収5位(邦画歴代3位)となる250.3億円を記録。海外でも各国で大ヒットを記録し、国内外の映画賞も席巻。『秒速5センチメートル』(2007年)、『言の葉の庭』(2013年)などで注目されていた新海監督の名前を一躍世界にとどろかせた。

 

本作は、夢の中で“入れ替わる”少年と少女の恋と奇跡の物語。作画監督に安藤雅司、キャラクターデザインに田中将賀など最高峰のスタッフが集結し、世界の違う二人の隔たりとつながりから生まれる「距離」のドラマを圧倒的な映像美とスケールで描き出している。

 

そして入れ替わってしまう高校生、立花瀧と宮水三葉を演じたのは、神木隆之介と上白石萌音。RADWIMPSが担当した音楽も話題となり、日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞。「前前前世」をはじめとする主題歌も大ヒットを記録した。

 

番組情報

『金曜ロードショー』
「君の名は。」
日本テレビ系
2022年10月28日(金)午後9時~11時24分

原作・脚本・監督:新海誠
作画監督:安藤雅司
キャラクターデザイン:田中将賀
美術監督:丹治匠・馬島亮子・渡邉丞
音楽:RADWIMPS
主題歌:RADWIMPS「夢灯籠」「前前前世(movie ver.)」「スパークル(movie ver.)」「なんでもないや(movie ver.)」
声の出演:神木隆之介/上白石萌音/長澤まさみ/市原悦子
制作:コミックス・ウェーブ・フィルム

©2016「君の名は。」製作委員会

前田敦子、菊池風磨らが恋愛相談「黙ってキスすればいい」映画「もっと超越した所へ。」先行特別上映会

クズ男を引き寄せてしまう4人の女性の恋模様を描いた映画「もっと超越した所へ。」(2022年10月14日(金)TOHOシネマズ 日比谷 ほか全国ロードショー)の先行特別上映会が行われ、主演の前田敦子、共演の菊池風磨、趣里、千葉雄大が登壇した。

©2022『もっと超越した所へ。』製作委員会

 

劇作家・根本宗子の“映像化不可能”と言われた舞台を根本自らが大胆にアレンジし、山岸聖太が監督を務めた本作。主人公たちが抱える面倒くさい感情とキレッキレの本音を描き出し、「なんでこんな人を好きになっちゃうんだろう」と感じたことのある全ての人に捧ぐ作品に仕上がった。

 

恋愛間違えがちなデザイナー・真知子を演じた前田は、「みいちゃん(峯岸みなみ)や長塚圭史さんが試写を観てくれました!」と周囲の期待値の高さに手応え十分。

 

いっぽう、真知子の彼氏でやっかい系ヒモストリーマー・怜人を演じた菊池。前回のイベントで“人見知りを超越したい”と願っていたが、「もうすっかり仲良しこよしで、人見知りも超越しました!あの後に“超越する会”を設けていただき、みんなで集まってすべてをさらけ出しました」とすがすがしい表情を浮かべる。ただ、なぜか前田からは”Fさん”と呼ばれており、菊池は「今ではみんなが僕に人見知りをして困っています」と謎の報告も。

 

今でも芸能界で生き続ける元・子役タレント・鈴役の趣里は今回の映画化について、「舞台を見て受けた衝撃がすごくて、これを映像化したときにどうしようかというプレッシャーがあったけれど、すてきな役者さんがそろって、それを山岸聖太監督がすてきに撮ってくれて面白かった」と満面の笑みを見せる。

 

あざとかわいいボンボンの富(とみー)を演じたのが千葉。前田に「とみーが好きという女性が多い」と言われた千葉は、「クズ男という、とみーの肩書を外してほしいです!クズ男としては芝居をしていなかったし、自分と共通するところも多いと思った」と、役柄に共感を寄せていた。

 

©2022『もっと超越した所へ。』製作委員会

 

ここからは壇上ではSNSで募集した恋愛のお悩みを登壇者たちが一刀両断に解決する「#恋愛のお悩み超越します」トークを展開。「同棲中の彼氏に思いやりを持ちたい」という女性の悩みに対し菊池は「いってらっしゃいと玄関まで送るとか、何気ないことでいい。僕が後から帰ったときには“おかえり”と迎えに来てくれるだけでうれしい」と、ささいな優しさが思いやりに繋がると解説を。

 

いっぽう、千葉からは「ぬいぐるみを使って何かを言うとか?」と独特過ぎるコミュニケーションの提案が。前田から「それをやれるのかと言われたら難しい。…というか、それをやられて本当にうれしいの?」と、当然の疑問を呈されていた。

 

議論がまとまらない中、菊池は「黙ってキスすればいい!女の子からきたら許しちゃう」と断言。趣里から「でも、それって本当の解決のきっかけにはならない」と指摘されるも、「話し合いはその後でいい!もっと深く愛せばいい!それを繰り返す!そうすればその先へ超越していく」と、バシッと決めていた。

 

続いて、「好きな相手に告白ができない」という女性からの悩み。「今のこの時代において、告白するのはどちらでもいい。気持ちがあふれたらあふれただけお伝えしましょうよ」と答える菊池に対し、千葉は再び「ぬいぐるみに言わせるのはどう?」と、世界観を崩さない回答を。趣里は「ノリと勢いで『あ、好きかも!』と告白するかも。”かも”に逃げる」と答え、「”かも”、いいかも」と菊池はじめ一同から賛同が。

 

さらに告白するタイミングの合図について、千葉は「DREAMS COMES TRUEの歌みたいに瞬きを5回くらいすればいい」と突飛なアイデアを出し、前田は「これ参考になる?ごめんなさいね!」と相談者に平謝りだった。

 

「自分の彼氏と知りながら友人が告白をしてきた」という複雑な相談には、「シンプルに友達をやめた方がいい。それに彼氏は自分を選んでいるわけですから、堂々といればいい」と、菊池は友人と縁を切るべきだとアドバイス。千葉は、話し合いをしてもらちが明かないなら、「拳でタイマン!」と物騒なことを言いだし、菊池に「さっきぬいぐるみでしゃべると言っていた人ですか?トーンが全然違う…」とおびえられていた。

 

最後に前田が、「しゃべりながら笑いながら楽しみながら観てほしい作品です。恋愛するのって生きているな、いいなと思ってもらえるような映画になっているので、皆さんにとっていい恋愛をするための背中を押す映画になっていたらうれしいです」と作品をアピール。大盛況のイベントを締めくくった。

 

STORY

家に転がり込んできたストリーマーの怜人(菊池風磨)をつい養ってしまう衣装デザイナー・真知子(前田敦子)。意味不明なノリで生きるフリーター・泰造と暮らすショップ店員・美和(伊藤万理華)は泰造(オカモトレイジ)に絶大な信頼を置いている。プライドが高く承認欲求の塊である俳優の慎太郎(三浦貴大)のお気に入りの風俗嬢の七瀬(黒川芽以)は今日も淡々と仕事をこなす。父親の会社で働くボンボンで自己中心的な富(千葉雄大)と共同生活を送る元子役のタレント・鈴(趣里)は楽しそうに世話をする。

 

それなりに幸せな日々を送っていた4組のカップルに、別れの危機が。それぞれの”本音”と“過去の秘密”が明らかになる時、物語は予想外の方向へと疾走していく。

 

作品情報

「もっと超越した所へ。」

2022年10月14日(金)TOHOシネマズ 日比谷 ほか全国ロードショー

 

前田敦子、菊池風磨

伊藤万理華、オカモトレイジ

黒川芽以・三浦貴大

趣里、千葉雄大

 

監督:山岸聖太

原作:月刊「根本宗子」第10号『もっと超越した所へ。』

脚本:根本宗子

音楽:王舟

主題歌:aiko「果てしない二人」(ポニーキャニオン)

 

製作:『もっと超越した所へ。』製作委員会

制作プロダクション:C&Iエンタテインメント

配給:ハピネットファントム・スタジオ

 

©2022『もっと超越した所へ。』製作委員会

 

公式サイト:https://happinet-phantom.com/mottochouetsu/

Twitter・Instagram:@mottochouetsumv

#もっ超 #もっと超越した所へ。

貫地谷しほり×和田正人がW主演!認知症の夫と家族の9年を描く映画「オレンジ・ランプ」23年公開

©2022 『オレンジ・ランプ』製作委員会

 

貫地谷しほりと和田正人が、認知症の夫と家族の9年間の軌跡を描いた映画「オレンジ・ランプ」(2023年公開)にダブル主演することが分かった。

 

本作は実話を基にしており、実際に39歳のときに若年性アルツハイマー型認知症と診断されながらも、現在も働きながら普段通りの生活を送っている丹野智文さんが企画協力。映画「村の写真集」「しあわせのかおり」の三原光尋が監督を務める。

 

カーディーラーの夫・只野晃一(和田正人)や2人の娘と仲良く暮らす真央(貫地谷しほり)。晃一はトップセールスマンとして活躍する一方、休日には仲間とフットサルを楽しむなど、充実した日々を送っていた。だがある日を境に客やスタッフの名前を忘れるなど、少しずつ晃一の体に異変が。

 

検査の結果、若年性アルツハイマー型認知症だと判明。真央は何でもやってあげようとするが、晃一は不安に押しつぶされそうになり、日ごとに元気がなくなる。しかし、あることをきっかけに真央や晃一の意識が変わり始め、彼ら家族を取り巻く職場や地域の人々の意識も変わっていく。

 

2017年の公開以降、現在も各地で上映されている映画「ケアニン 〜あなたで良かった〜」をはじめ、「ピア〜まちをつなぐもの〜」(2019)、「ケアニン〜こころに咲く花〜」(2020)と、やさしい眼差しで認知症・介護の世界を描き続ける製作陣の最新作となる本作。

 

今回は、”認知症になっても安心して暮らせる町”をテーマに、認知症と診断されながらも、夫婦で工夫しながら前向きに生きていく姿を描く。

 

企画協力:丹野智文さん コメント

今回、私のことが映画になるのはうれしさと恥ずかしさが入り混じった気持ちです。
私の役を和田正人さん、そして妻の役の貫地谷しほりさん、2人とも優しい雰囲気で聞いたときにはよかったと思いました。
この映画を通して、認知症と診断されてからの葛藤や周りの人たちの関わりから認知症と診断されても笑顔で前向きに過ごすことができることを知ってもらえると思います。なぜ、9年経っても笑顔で認知症の啓発活動ができているのか、これから認知症の人に接するヒントになると思います。
ぜひ、多くの人たちに見てもらいたい映画です。

 

作品情報

『オレンジ・ランプ』
2023年公開

出演:貫地谷しほり、和田正人
監督:三原光尋
企画・原作・プロデュース:山国秀幸
脚本:金杉弘子、山国秀幸
企画協力:丹野智文
協力:日本認知症本人ワーキンググループ、認知症の人と家族の会、日本在宅ケアアライアンス、認知症サポーターキャラバン、日本認知症ケア学会、日本老年看護学会、日本老年精神医学会、全国認知症地域支援推進員連絡会

©2022 『オレンジ・ランプ』製作委員会

公式HP:www.orange-lamp.com/

 

吉田美月喜「忘れられない夏になりました」 常盤貴子とW主演映画「あつい胸さわぎ」予告編が解禁【コメントあり】

2023年1月27日(金)公開の映画「あつい胸さわぎ」が東京国際映画祭に出品されることが決まり、予告編も解禁された。

 

「あつい胸さわぎ」メインビジュアル

 

若年性乳がんを患った主人公・千夏(吉田美月喜)と、子離れできない母・昭子(常盤貴子)の複雑な親心を描く本作。吉田と常盤がダブル主演を務め、奥平大兼、前田敦子、佐藤緋美らが出演する。

 

解禁された予告編で流れる楽曲は、Hana Hopeがこの映画のために書き下ろした「それでも明日は」。揺れる娘と母の気持ちを曲として形作り、エモーショナルなシーンに浸透するような歌声で物語を表現した。

 

公開に先駆け、本作は東京国際映画祭NipponCinemaNow部門に出品。10月24日(月)にレッドカーペット、10月29日(土)に初披露上演となる。吉田、常盤ほか各キャストのコメントは下記に掲載。

 

予告編

コメント

吉田美月喜

オーディション前に台本を読ませていただいたとき、この作品の優しい空気と千夏の大きな葛藤を同時に強く感じ、なんとも言えない気持ちになりました。

 

「あつい胸さわぎ」が初の長編映画主演だったので、クランクインから撮影が終わるまで役に対して悩むこともあったのですが、まつむら監督、常盤貴子さんを初め、キャスト、スタッフの皆様にたくさん支えていただき、現場では千夏にただひたすら真っ直ぐ向き合うことができました。

 

私自身も撮影中18歳で千夏と同い年でしたが、私にとっても千夏にとっても絶対に忘れられない大切な夏になりました。

 

常盤貴子

スタッフ、キャストの皆さんがとても大らかで、和やかな日々でした。日本のアマルフィといわれる和歌山県「雑賀崎」での撮影では特に、地元の方々と立ち話をしたり、漁港でとれたてのお魚を買って帰ったり。「雑賀崎住人の昭子」になれたようでした。映画が完成したら、またひょっこり訪ねてみたい…その時はよろしくお願いします!!

 

奥平大兼

この映画は作品を通して、僕にたくさんのことを教えてくれた作品です。僕はこの作品で光輝という役を、1年前の夏に演じることができて、そして、まつむら監督やキャストの皆さんと出会えて、本当によかったなと今でも思っています。撮影現場はとても明るくて、当時の僕にはとてもまぶしかったです。この作品には見た人を惹きつける力があると思います。僕にはそれがまだ言葉でどうお伝えしていいいか分からないので、もう一度見てみようと思います。皆さんも、この作品を見て何か感じてくれるとうれしいです。

 

前田敦子

撮影中ずっと思っていたことがあります。まつむら監督の映画を撮りたい作りたいという熱い思いに感動しっぱなしでした。登場人物みんながそれぞれ人間らしく、思いやりがあり、いろいろ抱えていても前向きな生き方をしています。ひたすらにちなっちゃん!ちなっちゃん!ちなっちゃん!って心で叫んでいました。完成した映画には優しさが詰まっています。皆様に見ていただける日を楽しみにしています。

 

三浦誠己

心の成長期は幾つになっても終わりはありません。そんなことを感じさせられた作品でした。また何度も監督の笑顔に助けられた現場でした。まつむら監督ありがとうございます!そしてコロナ禍の中、協力して下さった方々に心より感謝いたします。素晴らしい映画が完成しました。ぜひ、劇場でご覧ください!

 

佐藤緋美

短い期間の出演でしたが、とても恵まれた撮影だったと思います。監督の温かい雰囲気が現場を包んでいました。少女が少しずつ今を受け入れていく中で、ター坊という大事な人になれて幸せでした。

 

石原理衣

作家の純度が高い映画を作るために、どうしても自らがプロデューサーと俳優というかたちで挑戦したかった。上手に生きられない私たちが、誰かが誰かを想うっていいなと思えるような優しい映画をとても丁寧に作りました。ぜひ劇場でその優しさに包まれに来てください。

 

作品情報

「あつい胸さわぎ」

2023年1月27日(金)全国ロードショー

 

出演:吉田美月喜、常盤貴子 ほか

 

原作:横山拓也

監督:まつむらしんご

脚本:髙橋泉

製作:映画『あつい胸さわぎ』製作委員会

 

公式サイト:https://xn--l8je4a1a7e6m7952c.jp/

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吉永小百合と大泉洋が親子役「初めてなので、ちょっと心配でした」山田洋次監督最新作「こんにちは、母さん」23年9月公開

吉永小百合と大泉洋が親子役で初共演する映画「こんにちは、母さん」が製作され、2023年9月1日(金)に公開されることが発表された。

©2023「こんにちは、母さん」製作委員会

 

原作は2001年と2004年に新国立劇場で上演され、2007年にはNHK土曜ドラマにて映像化もされた永井愛の同名戯曲。時代に移り変わりとともに”家族”を描き続けてきた山田洋次が91歳にして90本目の監督を務め、下町を舞台に現代を生きる家族・親子の形や想いを心情豊かに描く。

 

吉永が演じるのは、下町に暮らす母・神崎福江。「男はつらいよ 柴又慕情」(1972)をはじめ、「母べえ」(2008)「おとうと」(2010)「母と暮せば」(2015)など、約50年間に渡り山田監督作品に出演してきた吉永にとって、123本目の映画出演。「母べえ」「母と暮せば」に続く”母”3部作でもあり、女優としての集大成とも言える作品となる。

 

息子・昭夫役にはNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でも好演が記憶に新しい大泉洋。山田監督映画への出演、吉永との共演はともに初めてとなる。

 

撮影は今年9月末にクランクインし、11月にクランクアップの予定。なお山田監督、吉永、大泉のコメントは下記に掲載。

 

コメント

山田洋次監督

隅田川沿いの下町、古びた家並みの向こうにスカイツリーが高々とそびえる「向島」にカメラを据えて、この江戸以来の古い町に暮らす人びとやここを故郷として行き来する老若男女たちの人生を、生きる喜びや悲しみを、スクリーンにナイフで刻みつけるように克明に写し取り、描き出したい。

 

吉永小百合(神崎福江役)

山田学校に再入学し、原点に戻って

 

監督の思いをしっかり受け止められる様、努めます。

 

大泉さんとは初めてなので、ちょっと心配でしたが、

 

明るくて、優しくて、リハーサルのときから励まされています。

 

すてきな親子になりたい・・・なります!

 

大泉洋(神崎昭夫役)

山田洋次監督の映画に、吉永小百合さんの息子役として出演することとなりました、大泉洋でございます。

 

まさか私がこのような光栄な挨拶をする日が来ようとは、夢にも思っておりませんでした。

 

役の重責に押し潰されそうではありましたが、リハーサルで、山田監督の力強くも細やかな演出を受け、海より深い愛情をたたえた吉永さんの母親としてのお芝居を目にし、今は感謝と、喜びと、期待でいっぱいであります。

 

正直申し上げて、あの吉永小百合さんから、大泉洋は生まれない。私もそう思います(笑)。

 

しかし、決してそうは思わせない山田監督の演出、吉永さんの演技、映画とは偉大だと改めて感動しております。

 

今や私は吉永さんの息子としか思えません。

 

どうか皆さま、山田監督の描く、今も昔も変わらない、日本の下町で懸命に生きる、おかしくも切ない、家族の物語を楽しみにしていてください。

 

STORY

大会社の人事部長として日々、神経をすり減らし、家では妻との離婚問題、大学生になった娘との関係に頭を悩ませる神崎昭夫(大泉洋)は、久しぶりに母・福江(吉永小百合)が暮らす東京下町の実家を訪れる。

 

「こんにちは、母さん」。

 

しかし、迎えてくれた母の様子が、どうもおかしい…。

 

割烹着を着ていたはずの母親が、あでやかなファッションに身を包み、イキイキと生活している。

 

おまけに恋愛までしているようだ!

 

久々の実家にも自分の居場所がなく、戸惑う昭夫だったが、お節介がすぎるほどに温かい下町の住民や、これまでとは違う“母”と新たに出会い、次第に見失っていたことに気づかされてゆく。

 

作品情報

「こんにちは、母さん」

2023年9月1日(金)全国ロードショー

 

出演:吉永小百合、大泉洋

監督:山田洋次

脚本:山田洋次、朝原雄三

原作:永井愛「こんにちは、母さん」

企画 配給:松竹

 

©2023「こんにちは、母さん」製作委員会

永野芽郁×奈緒がお互いの存在の大きさを実感「二人の絆を確かなものにしてくれた作品」映画「マイ・ブロークン・マリコ」インタビュー映像公開

永野芽郁主演、タナダユキ監督の映画「マイ・ブロークン・マリコ」(公開中)より、主人公・シイノを演じた永野と、親友・マリコを演じた奈緒の特別インタビュー映像が公開された。

©2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

 

本作は、2019年に無料WEBコミック誌「COMIC BRIDGE」で連載された平庫ワカの同名コミックを映画化。鬱屈した日々を送るOL・シイノトモヨは、テレビのニュースで親友・イカガワマリコが亡くなったことを知る。マリコの魂を救うために、マリコの実家から遺骨を強奪し逃走。マリコの遺骨を抱いて“ふたり”で旅に出る。

 

主人公・シイノトモヨを永野芽郁、親友・イカガワマリコを奈緒が演じ、窪田正孝、尾美としのり、吉田羊らが共演。監督は、「百万円と苦虫女」(2008)、「ロマンスドール」(2020)、「浜の朝日と嘘つきどもと」(2021)のタナダユキ。音楽は、「浜の朝日の嘘つきどもと」でタナダ監督の作品を彩った加藤久貴が手掛けた。

 

このたび、永野、奈緒が「オファーを受けた時の心境」「それぞれとの共演について」「印象に残っているエピソード」「印象に残っているせりふ」について明かした特別映像が公開。

 

インタビュー中も、お互いを思いながら言葉を紡ぎ出す永野と奈緒。作品への参加の経緯について、永野は奈緒がマリコ役を演じる可能性が出てきた段階で「奈緒ちゃんがやるならできるかも」と思ったそう。いっぽう「ずっと芽郁ちゃんが隣にいてくれた」ことが大きかったという奈緒も、元々の信頼関係だからこそできた役作りだったことを明かす。

 

二人とも難しい役どころだったのにもかかわらず、永野は「友達としても、奈緒ちゃんのこの瞬間を、今、私しか見ていないって幸せだなって思う」という気持ちがあったと話しながら、本作が「二人の絆を確かなものにしてくれた作品」であると断言。「印象に残っているせりふ」を語る中では、公開後だからこそ明らかにできる、作品の細部にわたって二人の思いが語られる。

 

そして奈緒は「明日に寄り添える作品ができた」、永野は「魂からの叫びをスクリーンを通して体感していただけるようになっていると思います。日常に彩りが出たらいいなと思っています」とそれぞれメッセージを送っている。

 

映画「マイ・ブロークン・マリコ」永野芽郁&奈緒 特別インタビュー映像

作品情報

「マイ・ブロークン・マリコ」公開中

出演:永野芽郁、奈緒、窪田正孝、尾美としのり、吉田羊

 

監督:タナダユキ

脚本:向井康介、タナダユキ

原作:平庫ワカ「マイ・ブロークン・マリコ」(BRIDGE COMICS/KADOKAWA刊)

音楽:加藤久貴

エンディングテーマ:Theピーズ「生きのばし」(P)2003King Record Co.,Ltd.

製作:映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会(ハピネットファントム・スタジオ/KADOKAWA/エキスプレス)

配給:ハピネットファントム・スタジオ/KADOKAWA

 

©2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

松山ケンイチと長澤まさみが対峙「僕は42人を”救いました”」主題歌は森山直太朗 映画「ロストケア」【コメントあり】

松山ケンイチと長澤まさみが初共演する映画「ロストケア」(2023年3月公開)の特報映像が公開され、森山直太朗が主題歌を担当することも分かった。

 

©2023「ロストケア」製作委員会

 

本作は連続殺人犯と検事が対峙し、殺人を犯した真相に迫る社会派エンターテインメント。心優しき介護士でありながら次々に殺人を犯した斯波宗典(松山)と検事・大友秀美(長澤)が、鬼気迫る攻防を繰り広げる。

 

特報映像に映るのは、斯波と大友の緊迫シーン。「僕は42人を“救いました”」と語り、自分のしたことは「殺人」ではなく「救い」だと主張する斯波。白髪でただならぬ過去をもつようなたたずまいの斯波は、信念のこもった真っ直ぐな目つきで言葉を浴びせる。しかし検事の大友は正義を貫き通すため、斯波の言葉に押されながらも反発を。そんな証人尋問の一場面が描かれている。

 

また映像とあわせ、森山直太朗が担当する主題歌「さもありなん」も解禁。本作のため書き下ろされた楽曲は、アコースティックギターのやさしく、繊細な音色が印象的なバラード。森山は「普遍の優しさから⽣まれた⼀曲」と語っている。主題歌に関する、森山と前田哲監督、有重陽一プロデューサーのコメントは下記に掲載。

 

動画

映画『ロストケア』特報映像

コメント

主題歌・森山直太朗

前⽥監督からお話をいただき「さもありなん」という曲ができました。

 

介護という⼀つのテーマでも⽣きている⼈の数だけ無数の問題と途⽅もない答えがあって、何が善で悪なのかはそれぞれ倫理観、置かれている⽴場によって異なります。

 

⼤切なのはその「異なり」を寄り添い⾒守ること。

 

是か⾮か、ありか無しかを問い合うより無意識の視点で相⼿の想いを感じること。

 

「さもありなん」はそんな普遍の優しさから⽣まれた⼀曲です。

 

泡と化す宇宙の⾔葉。境のない世界になることを願いながら。

 

前田哲監督

森山直太朗さんに、映画のイメージを掴んでもらうため編集前の一部の映像をご覧いただきました。

 

森山さんは映画のテーマを深いところで感じとられ、私が思い描いていたものからさらに飛躍させた素晴らしいアイデアを提案してくれました。

 

森山さんが映画と真摯に向き合ってくださった結果。

 

映画を大きく包み込んでくれた、真の意味での映画主題歌を作ってくれました。

 

私は初めて聴いた時の、心にゆっくりと染みていき魂が解き放たれる感覚を一生忘れません。

 

森山さんに出会えたことは、映画にとっては必然であり、私にとっては感謝とともに貴重な同志を得た気持ちです。ありがとうございました。

 

有重陽一プロデューサー

2025年、団塊の世代と言われる800万人が75歳以上となり、国民の4人に1人が後期高齢者となる日本は超高齢社会を迎えます。そんな時代だからこそ介護、親子という題材を真正面に見据えた映画を製作したいと思いました。映画では答えの見えない問題を描きつつ、それでも生きてゆくという希望を感じてもらいたい。そんな話を監督とする中で主題歌は森山直太朗さんにぜひお願いしたいと思いました。森山さんに書き下ろしていただいた楽曲「さもありなん」は我々の理想の楽曲であり、ラストに流れるこの曲が必ずや観客の心を癒やしてくれるだろうと思っています。

 

STORY

早朝の民家で老人と介護センター所長の死体が発見された。犯人として捜査線上に浮かんだのは、訪問介護センターに勤務する斯波宗典(松山ケンイチ)。彼は献身的な介護士として介護家族に慕われていたが、検事の大友秀美(長澤まさみ)は、その訪問介護センターに入所している老人の死亡率が異常に高いことを突き止める。真実を明らかにするべく、大友は取り調べ室で斯波と対峙。斯波は犯行を認めたものの、「私は”救いました”」と、自分がした行為は「殺人」ではなく「救い」だと主張する。斯波が口にする「救い」とは一体何を意味し、なぜ未曽有の連続殺人犯となったのか。斯波の揺るぎない信念に向き合うことで、大友の心は激しく揺さぶられる。

 

作品情報

「ロストケア」

2023年3月 全国ロードショー

 

出演:松山ケンイチ、長澤まさみ

鈴鹿央士、坂井真紀、戸田菜穂、峯村リエ、加藤菜津、やす(ずん)、岩谷健司、井上肇

綾戸智恵、梶原善、藤田弓子/柄本明

 

原作:葉真中顕「ロスト・ケア」(光文社文庫刊)

監督:前田哲

脚本:龍居由佳里、前田哲

主題歌:森山直太朗「さもありなん」(ユニバーサル ミュージック)

音楽:原摩利彦

制作プロダクション:日活、ドラゴンフライ

配給:日活、東京テアトル

 

©2023「ロストケア」製作委員会

 

公式サイト:lost-care.com

吉田美月喜×常盤貴子W主演「あつい胸さわぎ」メインビジュアル公開 追加キャストに奥平大兼、前田敦子、佐藤緋美ら

「あつい胸さわぎ」メインビジュアル

 

吉田美月喜と常盤貴子が母娘役でダブル主演する映画「あつい胸さわぎ」(2023年公開)のメインビジュアルが公開され、奥平大兼、前田敦子ら追加キャストも発表された。

 

若年性乳がんを患った主人公・千夏(吉田美月喜)と子離れできない母・昭子(常盤貴子)の複雑な親心を描く本作。メインビジュアルは、物語の重要なキーとなっている”初恋の課題小説”を表現したカットに。

 

新たに発表された追加キャストは奥平大兼(おくだいら・だいけん)、前田敦子ら5人。映画「MOTHERマザー」で第44回日本アカデミー新人俳優賞、第63回ブルーリボン賞新人賞などを総なめにした注目の若手俳優・奥平大兼は、千夏に思いを寄せる同級生・川柳光輝役。前田敦子は千夏の友人にして昭子の同僚・花内透子を演じる。2人は“サーカス”を機につながり、千夏の胸さわぎのきっかけになる重要な役どころを担う。

 

さらに、横山拓也による舞台を原作とする本作の映画版オリジナルキャストとして、アーティストとしても多才な活躍を見せている佐藤緋美(さとう・ひみ)が出演。その母親役に、本作のプロデューサーとしても参加している石原理衣(いしはら・りい)、昭子が勤める工場に赴任してくる謎のある上司を三浦誠己(みうら・まさき)が演じ、脇を固める。

 

まつむらしんご(監督)コメント

3年前の夏、東京の小さな劇場で舞台「あつい胸さわぎ」を観たことが全ての始まりでした。あまりにも理不尽な人生の試練に向き合う18歳の主人公に、客席からどうしてもエールを送りたくなってしまいました。『君は大丈夫だよ』。ただそれだけを言いたくて映画化を目指しました。そして、これ以上ないキャストが集まってくれたおかげで、僕にとって一生忘れられない映画をつくることができました。

 

横山拓也(原作者)コメント

舞台は、たった5人の登場人物と、抽象的な舞台セットでドラマが進行する。部屋の中、職場、サーカス会場、パン屋さんなど、観客の脳内で場面をイメージしてもらう。当たり前だけど、映画になれば、その全てが具体的な画として現れる。
「そうか。登場人物たちはこんな風景を見ていたのか…」
舞台を観てくれたお客様にも同じ体験をしてもらいたい。

 

作品情報

「あつい胸さわぎ」
2023年 全国ロードショー

出演:吉田美月喜、常盤貴子 ほか

原作:横山拓也
監督:まつむらしんご
脚本:髙橋泉
製作:映画『あつい胸さわぎ』製作委員会

公式サイト:https://xn--l8je4a1a7e6m7952c.jp/
公式Instagram:https://www.instagram.com/atsuimunasawagi_movie/
公式Twitter:https://twitter.com/atsuimunasawagi
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HKT48・矢吹奈子&運上弘菜「辛いときもできるだけ笑顔でいようといった気持ちは変わらない」

直木賞作家・奥田英朗さんの同名小説を、高橋克実さんを映画初主演に迎えて映画化した『向田理髪店』が、10月14日(金)より全国公開(10月7日(金)より福岡+熊本先行公開)。過疎化が進む町で理髪店を営む親子を軸に、さまざまな問題に直面しながらも懸命に生きる人々の姿をユーモラスに描いた本作で、映画撮影のために町を訪れる国民的アイドル・零を演じた矢吹奈子さんと中国から嫁いできた香蘭を演じた運上弘菜さんが、HKT48としての活動とは異なる初体験について語ってくれました。

 

【矢吹奈子さん、運上弘菜さん撮り下ろし写真】

ファンの方が本宮さんとのラブシーンをどう観るのかは気になりますね(笑)

──今回はどのような経緯から、零と香蘭という役柄を演じることになったんですか?

 

矢吹 実はHKT48メンバー内でオーディションがあったんです。そのとき、いただいた台本が、零が出演している劇中劇『赤い海』の1シーンだったので、「どういう映画なんだろう?」という期待感がありました。私が零役に選んでいただいたときは、とにかく嬉しかったですし、その後『向田理髪店』全体の台本を読んだときは心が癒される作品だなぁと思ったので、撮影がとっても楽しみでした。

 

運上 私もその零役のオーディションを受けていました。それで零役を奈子さんが演じることが決まった後に、中国から町に嫁いでくる香蘭役をいただきました。その話をマネージャーさんから聞いたときは、香蘭役に驚きましたし、「中国語のセリフがあったら大丈夫かな?」と、ちょっと不安にもなりました。

 

──矢吹さんは、先の劇中劇『赤い海』では、本宮泰風さんと一緒に『レオン』のオマージュともいえる役柄を演じていますね。

 

矢吹 本宮さんの役名が宮本風秦って、苗字と名前が逆になっていて、面白いなぁと思いつつ、緊張もあって何度か間違いそうになってしまいました(笑)。あと、初めて銃を持ったり、あまりしたことがないアクションシーンがあることが不安だったのですが、ベテランの本宮さんから丁寧にいろいろ教えていただきました。銃の持ち方とか、とても勉強になりました。あと、ファンの方が本宮さんとのラブシーンをどう観るのかは気になりますね(笑)。

矢吹奈子●やぶき・なこ…2001年6月18日生まれ。東京都出身。HKT48・チームHのメンバー。日韓合同グローバルガールズグループ・IZ*ONEの元メンバー。愛称は“なこ”。 TwitterInstagram公式HP

 

私もファンの方が、結婚式のシーンをどう観てくださるのか気になっています

──また、矢吹さん自身が国民的アイドルを演じることについては?

 

矢吹 自分の中で理想のアイドル像を作って、それを崩さないように演じることを意識しました。細かい表情とか。零は裏の顔を持っているキャラクターですが、そこに関しては、普段の私とは全然違います(笑)。そのときの言葉遣いもたくさん練習したぐらいですし!(笑)

 

──初めての映画出演だった運上さんはいかがでしたか?

 

運上 現場の雰囲気に緊張しちゃって、ずっと固まっていたんです。そしたら、いつも私がドラマや映画で観ている共演者の方々が声をかけてくださったんです。朝にメイクしているときに高橋克実さんが「おはよう」と話しかけてくださったり、寒かったシーンを撮っているときには富田靖子さんがカイロを渡してくださったり。皆さんに助けられたことによって、無事に終えることができました。

──ちなみに、中国人役と演じるという体験はいかがでしたか?

 

運上 チャイナドレスを着せていただき、髪型も中国風のお団子にしていただいたんですが、とても不思議な体験になりました。今後、中国人の役を演じることはきっとないでしょうから(笑)。実は「ニーハオ」の言い方の練習もしていたんですが、最終的には片言の日本語で話す設定になりました。私もファンの方が、結婚式のシーンをどう観てくださるのか気になっています。

 

──ロケ地でもある福岡県大牟田市の印象は?

 

矢吹 私は初めて行ったんですが、ゆっくりと時間が流れているような素敵な街でした。撮影が学校の下校時間と重なったときがあって、「何、撮影しているのー?」と小学生が聞いてくる感じとか、穏やかな感じがしました。

 

運上 12月の撮影だったんですが、寒い中、大勢の方がエキストラとして参加してくださったり、いろいろ差し入れをしてくださったりして、とても温かさを感じました。ちょっと私の地元(北海道)を思い出しました。

運上弘菜●うんじょう・ひろな…1998年8月9日生まれ。北海道出身。HKT48・チームKIVのメンバー。愛称は“なっぴ”。 TwitterInstagram公式HP

 

正義感の強さは小さいころから変わっていないと思います

──本作は「変わりゆく町、変わらない人々」を描いていますが、お二人にとって変わらないことを教えてください。

 

矢吹 私は小学6年生のときにHKT48に入ったので、細かいところに関しては少しずつ変わっていると思うんですが、「ステージからお客さんにいいものを見せたい」という気持ちは、ずっと変わっていないと思います。あと、辛いときもできるだけ笑顔でいようといった気持ちとか。それらは韓国で活動していたときにも生かされたと思います。

 

運上 周りからは頑固と言われるんですが(笑)、正義感の強さは、小さいころから変わっていないと思います。あと、ファンの方とのコミュニケーションの取り方も、デビュー当時から変わっていません。特に言葉遣いに関しては、正直でありつつも気をつけています。

 

矢吹 “なっぴ(運上)”のことは、前はあまり知らなかったけれど、韓国から帰ってきてから、一緒にいる時間が多くなったこともあって、「全然フワフワしている子じゃないんだ」と気づきましたね。自分のことをしっかり考えて、それを貫こうとする姿勢を持っていたり、芯のある子だなぁと思いました。

 

運上 奈子さんは、私が初選抜に選ばれた「早送りカレンダー」でもセンターをされていたので、私にとって話しかけるのも勇気がいる存在だったんです。でも、今年4月から7月にやっていた全国ツアーを経て、10月16日の幕張メッセ公演や11月の11周年公演に向けて、今はいろいろとお話する機会も増えているので、とても嬉しいです。

ピッコロとチビコロという、2羽のインコがめちゃくちゃかわいい!

──ちなみに、お二人が個人的に好きな映画は?

 

矢吹 加瀬亮さんと戸田恵梨香さんの『SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~』の『劇場版』が好きです! 5年ぐらい前に、ドラマシリーズからハマっていたんですが、とにかく瀬文さんと当麻の掛け合いが面白すぎて、もう4周観終わりました。この作品きっかけでサスペンスに興味を持ち始めたし、韓国での活動中も辛い時期に「SPEC」を見ることで、笑いと元気をもらって癒されていました。こないだ植田(博樹)プロデューサーとお会いする機会があったので、私の熱い思いを伝えさせていただきました(笑)。

 

運上『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』と『ジョー・ブラックをよろしく』です。私、ファンタジーというか、ちょっと不思議な世界がありつつ、人生について考えさせられるような映画が好きなんです。何度も観返してるんですが、観れば観るほど考えちゃうんです。奈子さんにも観てほしいです!

 

──GetNavi webということでモノについてもお話いただけたらと思います。仕事現場など常に持っていくモノなどはありますか?

 

矢吹 昔からずっと音楽が近くにある生活を送っていますし、今も移動中はずっと音楽を聴いているので、ワイヤレスイヤホンは欠かせません。AirPods Proなんですが、いつも片方だけで聴いています。周りの音が聴こえていた方が安心するんです。あと、前髪を巻くためのカーラーも、必ず持ち歩いています。

 

運上 私、甘いモノが大好きで、仕事帰りに買ってしまいがちなんですが、そこまでしないよう高カカオのチョコレートを常に持ち歩いています。お気に入りは「チョコレート効果カカオ72%」。あとは、敏感肌用のSPF50以上の日焼け止めも欠かせません。

──では最近、ハマっているモノは?

 

矢吹 ウチで飼っているピッコロとチビコロという、2羽のインコです。めちゃくちゃかわいいんです。肩やペンに乗っけたり、いろんな言葉を覚えさせたり、一緒に遊んでいるんですが、お父さんがなぜか「パパです」という言葉を覚えさせちゃったんですよ。福岡に数日行っていると、すぐに“コロコロ不足”になるし、あまりにも愛おしすぎて、ときどき「うぁー!」と絶叫しているので、妹からは「最近ヤバいよ!」と言われていますね(笑)。

 

運上 最近、冷蔵庫も洗濯機も電子レンジも、まとめて調子悪くなってしまったので、家電探しです。おとといも冷蔵庫を買いに家電量販店に行ったんですが、ネットでの価格と見比べている最中です。ポイントのこととか考えているのも楽しいですが、そろそろ買いたいところですね(笑)。

 

 

向田理髪店

10月7日(金)より福岡+熊本先行公開
10月14日(金)より全国公開

 

(STAFF&CAST)
脚本・監督:森岡利行
原作:奥田英朗
主題歌:「全然 変わらない」HKT48(Mercury/EMI Records)

出演:高橋克実
白洲 迅、板尾創路、近藤芳正、
芦川 誠、田中俊介、坪内 守、鈴木大輝、永田崇人、重松隆志、運上弘菜(HKT48)、
カイラ(カイキンショウ)、ショウきん(カイキンショウ)、佐藤順一、中尾新吾、前田みどり、林田麻里、まこパーティー、
矢吹奈子(HKT48)、本宮泰風 / 筧 美和子/根岸季衣、
富田靖子

(STORY)
かつて炭鉱町だった筑沢町で、親から継いだ小さな理髪店を営む康彦(高橋)。ある日、東京で働く息子・和昌(白洲)が帰郷し、会社を辞めて店を継ぎたいと言い出す。過疎化が進む町を再び盛り上げると語る和昌に、複雑な気持ちの康彦は、市役所での地域振興についての会議で激しく意見を対立させる。そんなある日、筑沢町で映画撮影が行われることになる。

(C)2022 映画「向田理髪店」製作委員会

 

撮影/関根和弘 取材・文/くれい響 ヘアメイク/水野花菜 スタイリスト/渕上陽子 衣装協力/95jieun(矢吹)、FURFUR(運上)

尾上松也「僕の一日はスニーカーエリアに入って、靴選びするところから始まるといっても過言ではない」

怪盗集団「バッドガイズ」の活躍を描く、ドリームワークス・アニメーションによる映画『バッドガイズ』が10月7日(金)に公開。劇中、おしゃれでクールなリーダー、ミスター・ウルフの日本語吹き替えを担当した尾上松也さん。これまでと違うテイストを狙った役作りや作品の見どころはもちろん、前回のインタビュー(https://getnavi.jp/entertainment/709190/)で伺ったエア ジョーダンのコレクションの“その後”についても語ってもらいました。

 

尾上松也●おのえ・まつや…1985年1月30日生まれ。東京都出身。1990年、父・松助の襲名披露にて、二代目尾上松也として初舞台を踏む。現在は舞台、ミュージカル、映画、ドラマと幅広く活躍。最近の主な出演作に、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合ほか)、ドラマ「半沢直樹」(TBS系)、「まったり!赤胴鈴之助」(テレビ大阪・BSテレ東)、「ミステリと言う勿れ」「やんごとなき一族」(ともにフジテレビ系)、映画『すくってごらん』など。公式HP

 

【尾上松也さんの撮り下ろし写真】

 

ふと立ち止まって考えてしまうようなセリフがあるのも、ドリームワークスのアニメっぽい

──今回、日本語版吹替えのオファーが来たときの感想は?

 

松也 ドリームワークスのアニメーションは、ほぼ拝見していましたので、その新作映画の主人公のキャラクターの吹き替えをさせていただけるということは、率直に嬉しかったです。ドリームワークスのアニメというと、ユーモアに加えて、深みのあるストーリーがあるという印象が強いのですが、今回の『バッドガイズ』でもそれがしっかり織り込まれている感じがしましたし。

 

──ディズニーアニメーション『モアナと伝説の海』以来、吹替のお仕事も多くされていますが、ミスター・ウルフを演じるうえで心掛けたことは?

 

松也 ウルフはスタイリッシュでかっこいいうえ、怪盗集団のリーダーというキャラクター設定。もちろんそう見えるようには心掛けましたが、こうやって宣伝している僕が言うのもちょっと変ですが、ウルフの後ろに僕の影が見えなくなることがベストだと思うんです。そういう意味でも、今までのアニメ作品とちょっとテイストの違う空気感みたいなものを出せればいいと思っていました。

(C)2021 DREAMWORKS ANIMATION LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

──仲間との掛け合いやスピーディなアクションなど、作品のテンポの良さを表現することに関してはいかがでしたか?

 

松也 僕がアフレコしたときは、他の方の声がすでに入っていたので、セリフのテンポ感に関しては、ほかの方に乗っかっていくだけでしたので、やりやすかったです。ですが、アクションシーンに関しては、そのテンポに合わせるのが難しかったですね。いろいろな音が交ざり込んでいるなか、ウルフの声や吐息を細かく擦り合わせて、雰囲気も作っていかなくてはならないですので。

 

皆さん、ビックリするくらいうまくて、正直「ヤバいな、どうしよう……」と(笑)

──オリジナル英語版では、ウルフをオスカー俳優のサム・ロックウェルが吹き替えていますが、彼の声は意識されましたか?

 

松也 先にサムさんが吹き替えたウルフの声も聞きましたけれど、僕とはだいぶタイプも違いますし、とても大人な感じがしたんです。でも、彼の持つスマートさがそのままウルフに反映されている気がしたので、声云々というよりは彼の持つ雰囲気を少し意識しました。それから、本国からの演出として、もともと根っからのワルではなかったウルフが善の心に目覚め始めることでの変化というか、喜びのニュアンスを出してほしいという指示があったのですが、そこも難しかったですね。

(C)2021 DREAMWORKS ANIMATION LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

──バッドガイズの仲間として共演された安田顕さん、河合郁人(A.B.C-Z)さん、長田庄平(チョコレートプラネット)さん、ファーストサマーウイカさんの声はいかがでしたか?

 

松也 皆さん、ビックリするくらいうまくて、正直「ヤバいな、どうしよう……」と思ったぐらい(笑)。タランチュラのウイカさんは声優さんのようなメリハリや器用さを感じましたし、シャークの長田さんは終始すごすぎて、もはや長田さん感ゼロ。河合くんは声じゃなくて、本国の声優さんとは違う空気とキャラクターで、しっかりピラニアという役を自分のものにしていましたね。そして、安田さんのスネークは、顔も似て見えるぐらいハマっていました。

 

映像でのお芝居の感覚より、歌舞伎や舞台と同じような感覚の表現を意識しています

──個人的にお好きなシーンは?

 

松也 ド派手なアクションも見どころだと思うのですが、「俺たちバッドガイズだぜ」と言っていたウルフが、仲間のスネークに「嫌われ者じゃない俺たちを想像したことある?」と問うシーンが、切なくて印象的ですね。どこかで「好かれたい」「愛されたい」という、本来の気持ちが見え隠れしていて。そんなふと立ち止まって考えてしまうようなセリフがあるのも、ドリームワークスのアニメっぽいと思うんですよ。

 

──声の仕事をされることで、歌舞伎に還元されるようなことありますか?

 

松也 海外の作品ですと、キャラクターの口の動きがその国の言語になっているとか、いろいろと制約が多いこともあり、感情だけで追いつかない部分もありますよ。そういうところで養ったテクニックは、歌舞伎にも生かされているかもしれません。ですが、それとは逆に、吹き替えのお仕事は、映像でのお芝居の感覚より、歌舞伎や舞台と同じような感覚の表現を意識していますね。舞台で培ってきた、どこか大きめな表現というべきでしょうか。全身を使って動いているキャラクターに対して、普通のしゃべり方ではまったくテンションが合いませんからね(笑)。

 

宮下草薙の宮下くんに紹介していただいたボードゲームにはまっています

──今年3月に松也さんに取材させていただいたときにスニーカー、特にエア ジョーダンをコレクションされているお話をされましたが、その後は?

 

松也 どんどん増え続けて、今では200足は超えています。自分が生まれた年、1985年のエア ジョーダンもゲットしました。部屋のスニーカーエリアにエア ジョーダン1のコーナーがあるのですが、その中でもど真ん中、“トップ・オブ・ザ・トップ”のところに置いてあります(笑)。僕の性格上、常に見える状態にしておきたいですし、どれも履きたいので、全部箱から取り出して、半透明のスニーカーボックスに一足ずつ入れています。僕の一日はスニーカーエリアに入って、靴選びするところから始まるといっても過言ではないですね。

 

──さらに、最近ハマっているモノがあれば教えてください。

 

松也 ボードゲームですね。もともと薄っすら興味があったのですが、宮下草薙の宮下(兼史鷹)くんがとても詳しいので、おススメをいろいろ紹介していただきながら、頻繁に秋葉原に買いに行きますし、家でボードゲーム会もするようになりました。もう30種類ぐらいあるのですが、一番のお気に入りは「ネメシス」。ボードを広げて、コマとカードを配ってセッティングするのに30分かかり、宮下くんにルール説明を受けて1時間。そして、ゲームを始めて終わるまで6時間かかったぐらい大変ですけど、アッという間で面白いんですよ!

 

 

バッドガイズ

10月7日(金)より全国公開

(C)2021 DREAMWORKS ANIMATION LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

(STAFF&CAST)
監督:ピエール・ペリフェル
出演:サム・ロックウェル/尾上松也、マーク・マロン/安田 顕、アンソニー・ラモス/河合郁人(A.B.C-Z)、クレイグ・ロビンソン/長田庄平(チョコレートプラネット)、オークワフィナ/ファーストサマーウイカ、ザジー・ビーツ/甲斐田裕子、リチャード・アイオアディ/山口勝平、アレックス・ボースタイン/斉藤貴美子、リリー・シン/高橋真麻

【映画「バッドガイズ」よりシーン写真】

 

(C)2021 DREAMWORKS ANIMATION LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

 

 

撮影/干川 修 取材・文/くれい響

阿部サダヲ「申し訳ないんですが、『ここが苦労しました』というエピソードもないんです(笑)」

『舞妓 Haaaan!!!』の水田伸生監督と阿部サダヲさんが4度目のタッグを組んだ、映画『アイ・アム まきもと』が9月30日(金)に公開。とある市役所で、人知れず亡くなった人を埋葬する「おみおくり係」に勤務し、「空気が読めない」「人の話を聞かない」「なかなか心を開かない」といった、ちょっと頑固で迷惑な主人公・牧本を演じた阿部さんが、本作での初めての体験などについて語ってくれました。

阿部サダヲ●あべ・さだを…1970年4月23日生まれ、千葉県出身。92年より松尾スズキが主宰する「大人計画」に参加。『舞妓 Haaaan ! ! ! 』(07)で第31回日本アカデミー賞優秀主演男優賞、『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)で第60回ブルーリボン賞主演男優賞を受賞。19年のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」では主人公・田畑政治を演じた。主演作に映画『殿、利息でござる!』(16)、『死刑にいたる病』(22)のほか、ドラマ「マルモのおきて」(11)、「スイッチ」(20)、舞台「THE BEE」(21)、「ドライブイン カリフォルニア」(22)など多数。11月23日(水・祝)より舞台「ツダマンの世界」に主演。公式HP

 

【阿部サダヲさん撮り下ろし写真】

 

僕のせりふに「!」はありませんでしたし、大声で叫んだりもしませんからね(笑)

──本作は『舞妓Haaaan!!!』『なくもんか』『謝罪の王様』と組んできた水田伸生監督との4度目のタッグとなりました。

 

阿部 「今度も宮藤(官九郎)さんが書いた脚本なのかな?」と思っていたら、もともと原作があるものを、倉持 裕さんが脚本にすると聞いて、これは新しいパターンだなと。それで原作になった映画『おみおくりの作法』(イギリス=イタリア合作)を観て、「こういうロードムービーのような作品に出るのは初めてかも」と、楽しみになり、台本を読みました。そしたら素晴らしいかたちで日本的に脚色されていたし、倉持さん風の笑いも入っていましたね。

 

──牧本は、これまでの水田監督作で、阿部さんが演じてきたハイテンションなキャラとは大きく異なりますね。

 

阿部 確かに、僕のせりふに「!」はありませんでしたし、大声で叫んだりもしませんからね(笑)。でも現場の雰囲気は、これまでやってきた水田組と変わらないですし、水田監督自身がそれぞれキャラを愛していることも変わりません。だからこそ、役者への演出も的確ですし、僕はそれに乗っかるだけだったのも変わりませんでした。

 

僕、空気を読むわりには集中力が足りないんです(笑)

──牧本を演じるうえで、あえて心掛けたことはありますか?

 

阿部 フィッシングベストなど衣装が個性的なので、しゃべり方とか、あえて分かりやすいキャラクター作りはしませんでした。あと、彼が人の話を聞かない人だからといって、僕も他人の話を聞かないようにしようなどは思わないようにしました。オリジナルのキャラを意識するという意味では、現場にDVDを持ち込んで観ていました。だから申し訳ないんですが、「ここが苦労しました」というエピソードもないんです(笑)。

 

──阿部さん自身が牧本と似ていると思う部分はありますか?

 

阿部 僕は小学生ぐらいのときから空気を読んでしまう方なので、どちらかというと牧本と真逆なんです。そういう意味では「牧本ってどういう人なんだろう?」という興味もそそられるし、憧れる部分もあります。ただ、僕、空気を読むわりには集中力が足りないんです(笑)。この映画の中でも、工場の前で松尾(スズキ)さんとしゃべっているシーンがあるんですが、近くで子どもを守っているカラスがずっとカァーカァーと鳴いていたんです。役者として良くないことですが、それに気を取られていました。

 

──牧本が旅するきっかけとなる、身寄りなく亡くなった老人・蕪木に対する印象を教えてください。

 

阿部 いろんな港に女性がいたような自由に生きてきたところが、昔の男って感じがしました。そんな破天荒さと優しさみたいなものが同居していて、自分には真似できない感じもかっこいいんですよ。しかも、その役を宇崎竜童さんが演じるというのも、素敵なキャスティングだと思いました。宇崎さんだけじゃなく、本作ではこれまで共演したことのない方と共演できたことも嬉しかったですね。

 

初めて僕のことを知った方も多いようなので、『まきもと』でそのイメージを壊せたら

──連続殺人鬼を演じた主演作『死刑にいたる病』(5月公開)がロングランヒット。阿部さんの『アイ・アム まきもと』とは異なる怪演も話題になりました。

 

阿部 映画館に観に行ったとき、若いカップルが大勢いて驚いたんです。ネットで知って、デートで観に来てくださる層が増えたのが、明確に分かったのが興味深かったです。『死刑にいたる病』を観に行くと、『アイ・アム まきもと』の予告編が流れていて、「この映画なんだろう?」と思ってくれる方も増えたようなんです。この2作品は続けて撮っていたんですが、ジャンルも違うし、自分でも不思議な感じです。『死刑に~』で、初めて僕のことを知った方も多いようなので、『アイ・アム まきもと』でそのイメージを壊せたら嬉しいですね。

 

──最近、日常生活で楽しみにしているものは?

 

阿部 孫の手ですかね。今、ペン型だったり、いろんな種類があるんですが、乾燥肌なので、あった方が便利だなぁって思っています(笑)。あと、相変わらず動画配信サービスにハマっていて、「ローワン・アトキンソンのヒトvsハチ」が良かったですね。ハチに翻弄されたハウスシッターが豪邸をめちゃくちゃにしてしまう話なんですが、どこか「Mr.ビーン」っぽさもあったりして、見やすかったです。

 

(C)2022映画「アイ・アム まきもと」製作委員会

アイ・アム まきもと

9月30日(金)より全国公開

【映画「アイ・アム まきもと」よりシーン写真】

(STAFF&CAST)
監督:水田伸生
原作:Uberto Pasolini “STILL LIFE”
脚本:倉持 裕
出演:阿部サダヲ
満島ひかり、宇崎竜童、松下洸平、でんでん、松尾スズキ、坪倉由幸(我が家)
/宮沢りえ、國村 隼

(STORY)
小さな市役所の市民福祉局に勤めるコミュニケーション下手の牧本(阿部サダヲ)の仕事は、身寄りがなく独りで亡くなった人を無縁墓地に埋葬する「おみおくり係」。誰も頼んでいないのに葬儀を自費で執り行い、「遺族が引き取りに来るかもしれないから」と遺骨はすぐに納骨せず、自分のデスクの下に一時保管。身寄りから遺骨の受け取りを拒否され、保管期限を超過し刑事・神代享(松下洸平)に怒号を浴びせられる始末。それでも亡くなった人を一心に思い、自分ルールを守りせっせと日々仕事をしていく。

ある日、牧本は、身寄りなく亡くなった老人・蕪木(宇崎竜童)の部屋を訪れる。酒瓶が転がり散らかった部屋で牧本は、蕪木の娘と思しき少女の写真を見つける。そんな中、新任の市民福祉局局長が「おみおくり係」の廃止を決める。蕪木の一件が“最後の仕事”となる牧本は、写真の少女を探し出そうと、また葬儀に一人でも多くの参列者を呼ぼうと、遺品の携帯電話に登録された唯一の連絡先、「ウオズミショクヒン」を訪ねることに。果たして、牧本の最後のおみおくりは、無事行うことができるのか? そこには、思いもしなかった結末と奇跡が待っていた。

 

(C)2022映画「アイ・アム まきもと」製作委員会

 

 

撮影/関根和弘 取材・文/くれい響

藤ヶ谷太輔主演映画「そして僕は途方に暮れる」前田敦子、中尾明慶が舞台版から続投 豊川悦司らが新たに参戦【コメントあり】

Kis-My-Ft2・藤ヶ谷太輔主演、三浦大輔脚本・監督の映画「そして僕は途方に暮れる」(2023年1月13日(金)公開)の全キャストが解禁された。

©2022映画『そして僕は途方に暮れる』製作委員会

 

本作は、2018年にシアターコクーンで上演された藤ヶ谷主演、三浦作・演出のオリジナル舞台を、藤ヶ谷と三浦の再タッグで映画化。主人公のフリーター・菅原裕一がほんのささいなことから、恋人、親友、先輩や後輩、家族…と、あらゆる人間関係を断ち切っていく逃避劇を描く。

 

解禁されたキャストは、前田敦子、中尾明慶、豊川悦司、原田美枝子、香里奈、毎熊克哉、野村周平。前田と中尾は舞台版「そして途方に暮れる」から引き続き出演。前田は主人公・裕一と5年間同棲している彼女の里美、中尾は裕一の幼なじみで親友の伸二を演じる。

 

映画から新たに加わるキャストとして、裕一の父・浩二役、母・智子役を豊川と原田、姉・香役を香里奈、裕一のバイト先の先輩・田村役を毎熊、大学の後輩・加藤役を野村が演じる。前田、中尾、豊川、原田、香里奈、毎熊、野村のコメントは下記に掲載。

 

さらに、映画のエンディング曲には、1984年に大ヒットを記録した大澤誉志幸の「そして僕は途方に暮れる」を起用。大澤本人が本作のための新アレンジで歌唱し、物語の余韻を心に刻む。

 

映画「そして僕は途方に暮れる」は、2023年1月13日(金)公開。それに先立ち、第35回東京国際映画祭(10月24日(月)~11月2日(水)開催)ガラ・セレクション部門への正式出品も予定されている。

 

コメント

前田敦子(鈴木里美役)

舞台の時から、映画っぽい作品だなぁと思っていたので、今回の映画化はすごく腑に落ちました。三浦監督も、舞台と映画の瀬戸際みたいなことをやってみたいんだと、舞台の時からおっしゃっていたし、里美は自分でもとても思い入れの強い役でしたので、裕一と伸二と一緒に3人変わらず、自分も映画に呼んでもらえて、うれしかったです。

 

三浦組には、三浦組でしか経験できないことがあるのですが、舞台の時とは全然違っていて…。私はそんなに長い期間の撮影ではなかったので、その範囲であれば今回は楽しめたような気がします(笑)。

 

中尾明慶(今井伸二役)

舞台で今井を演じた時から映像でも演じてみたいと思っていたので、それがかないとても光栄です。

 

映像での三浦作品にはオムニバスドラマに続き、2作品目でしたが、いやぁもうね…「OK!!!」が出た時にこんなに安心する組ないです…本当に…撮影というよりほぼ稽古でした。何とかしてOKと三浦さんに言っていただきたい一心で食らいついていたので、正直撮影のことは覚えていません(笑)。

 

でも今井をとても魅力的に作り上げてくださいましたし、何よりやっぱりダメ人間を客観的に見るって笑いが止まらなかったです。それくらい藤ヶ谷君をはじめ、皆さますてきな方ばかりで、この作品に参加させていただき感謝しています。ぜひ、たくさんの方に見ていただきたいです!

 

毎熊克哉(田村修役)

2018年の舞台版を見ていなかったので、脚本を読んだ時は一体どんな作品になるのだろう?と、全く完成図が分からないまま作品に入っていきました。

 

僕は主人公が働くアルバイト先の先輩の役で、自分が居酒屋でアルバイトしていた時にいた先輩を少しイメージしています。

 

部屋のシーンの撮影は朝から晩まで延々と行われ、終わった頃には疲弊しきっていました。こりゃ大変だな…と。役として追い詰められている藤ヶ谷さんの目が印象的で、一緒に途方に暮れました。完成図は分からないままで良かったんだと思います。お楽しみに!

 

野村周平(加藤勇役)

舞台「禁断の裸体」でお世話になった三浦大輔監督が自分の事を覚えてくださっていて、お声かけを頂けたのがとにかくうれしかったです。自分の役柄は映画の助監督だったのですが、普段接する機会が多い職業だったので、その人たちの事を思い出しながら役作りをしました。

 

舞台のときさながらの演技の千本ノックがなかなかハードでしたが、その分いいものになっているんじゃないかなと思います。

 

香里奈(菅原香役)

今回、本当にどうしようもない弟の姉役を演じさせていただきました。登場人物全員、完璧ではなくどこか欠けていて、香も一見しっかり者に見えてそうではなかったりと、人間らしさをたくさん感じられる作品だと思いました。私は末っ子なので姉の気持ちは分かりませんが、いくらダメダメな弟、父親だとしても、家族として見捨てられない気持ちもあったり、でも強く当たってしまうこともある。家族との会話や空気感等、きっとこんな感じなんだろうなと想像しながら演じさせていただきました。

 

初めて台本を読んだ時は、何事からも逃げる弟が繰り広げていくストーリーに何か暗い印象を持ったのですが、完成した作品を見たときに人間味のあるキャラクターたちに思わず笑ってしまったり、裕一のダメさが突き抜けていて、少しいとおしくも感じたりしました。

 

最後には、見た方がなんとなく頑張れるかもと思わせてくれるような映画になっていると思います。

 

原田美枝子(菅原智子役)

この作品は、微妙なニュアンスが魅力の作品だと思うのですが、普通よりちょっとずれている感じがあちらこちらにあって、その感じをつかむのがすごく大変で難しかったです。藤ヶ谷さんとは初共演でしたが、すごく素直な方で、本当の息子のようでした。

 

三浦監督がお持ちの「ちょっとねじれている感じ」がうまく出ていたら面白い作品になっていると思います。豊川さんが演じられた父親のキャラクターがすごくよくて、この物語が救われているような気がしました。

 

豊川悦司(菅原浩二役)

負け戦のボクサーの気分で現場に入った。

 

案の定OKは出ない。

 

ジャブ、ストレート、アッパー、フック、あらゆるパンチを放ったが勝てる気がしない。

 

ちょっともう一回やってみましょうか。

 

三浦が軽く言う。

 

その瞳の奥に、丸裸にされそうな俺が映る。

 

迷いを振り切る俺の気分が映画に焼き付けられていく。

 

三浦よ、何を視ていたんだ、何を感じていたんだ。

 

せめて映画の中には三浦の正解があることを信じて、俺はリングに立ち続けていた。

 

三浦が作った映画を、早く観たい。

 

STORY

自堕落な日々を過ごすフリーターの菅原裕一(藤ヶ谷太輔)は、ささいなことから長年同棲している恋人・里美(前田敦子)と言い合いになり、話し合うことから逃げ、家を飛び出してしまう。その夜から、親友・伸二(中尾明慶)、バイト先の先輩・田村(毎熊克哉)や大学の後輩・加藤(野村周平)、姉・香(香里奈)の元を渡り歩くが、ばつが悪くなるとその場から逃げ出し、ついには、母・智子(原田美枝子)が1人で暮らす苫小牧の実家へ戻る。だが、母ともなぜか気まずくなり、雪降る街へ。行き場をなくし、途方に暮れる裕一は最果ての地で、思いがけず、かつて家族から逃げていった父・浩二(豊川悦司)と10年ぶりに再会する。「俺の家に来るか?」という父の誘いを受けた裕一はスマホの電源を切り、全ての人間関係を断つが…。

 

作品情報

「そして僕は途方に暮れる」

2023年1月13日(金)公開

 

出演:藤ヶ谷太輔、前田敦子、中尾明慶、毎熊克哉、野村周平/香里奈、原田美枝子/豊川悦司 ほか

 

脚本・監督:三浦大輔(「娼年」「愛の渦」)

原作:シアターコクーン「そして僕は途方に暮れる」(作・演出 三浦大輔)

音楽:内橋和久

エンディング曲:大澤誉志幸「そして僕は途方に暮れる」

製作:小西啓介、藤島ジュリーK.、渡辺和則、荒木宏幸、中野哲夫

企画・プロデュース:小西啓介

プロデューサー:政岡保宏、澤岳司

 

製作:映画「そして僕は途方に暮れる」製作委員会

制作プロダクション:アミューズ 映像企画製作部 デジタル・フロンティア

企画製作・配給:ハピネットファントム・スタジオ

 

©2022映画『そして僕は途方に暮れる』製作委員会

 

公式サイト:https://happinet-phantom.com/soshiboku/

Twitter:@soshiboku_movie

#そし僕 #そして僕は途方に暮れる

乃木坂46久保史緒里主演「左様なら今晩は」予告編&ポスター解禁 追加キャストに小野莉奈、永瀬莉子ら

乃⽊坂46・久保史緒⾥の映画初出演&主演作「左様なら今晩は」(2022年11月11日(金)公開)の予告編映像とポスタービジュアルが解禁。併せて⼩野莉奈、永瀬莉⼦、中島ひろ⼦、宇野祥平が出演することも発表された。

「左様なら今晩は」©2022 ⼭本中学・少年画報社/「左様なら今晩は」製作委員会

 

サラリーマンの半澤陽平と幽霊・アイスケの共同⽣活と、⼆⼈のハートフルでちょっぴり切ないラブストーリーを描く「左様なら今晩は」。「サブスク彼⼥」など、若者を中⼼に共感を集める⼭本中学の同名コミックを映画化したもので、久保が恋愛未経験のウブでピュアな幽霊・愛助(アイスケ)を、萩原利久が愛助と共同⽣活を送るサラリーマン・陽平を演じる。監督・脚本は新進気鋭の若⼿監督・高橋名月。

 

予告映像で流れるのは、愛助と陽平の奇妙な共同⽣活の一部。晩酌をする陽平(萩原)の部屋に不気味なノイズが鳴り響き、電気が消え真っ暗に。叫び声を上げる陽平の前に現れたのは、⽩いワンピースを⾝にまとった幽霊・愛助(久保)。愛助は昔この部屋で暮らしており、幽霊となった後もずっと居座っていた。

 

本作のロケ地である広島・尾道市の“備後弁”を話すキャラクター設定となっている愛助は、「うちも、⼀回くらいはキスとかしてみたいけ」と、愛らしく話す。愛助は恋愛を経験しないまま、幽霊となっていた。幽霊との共同⽣活に⼾惑う陽平の様⼦や、愛助が陽平の“喉仏を触る”といったコミカルなやりとりが描かれる一方、交わらない世界に⽣きる⼆⼈の葛藤や⾏く末が気になる映像となっている。

 

同時に解禁されたポスタービジュアルは、愛助と陽平が暮らす部屋のベランダからの⼀コマ。⼤好きな誰かを思うような愛助と陽平の優しい表情はもちろん、背景の美しい尾道の街並みが相まり、美しくエモーショナルなビジュアルに仕上がった。

 

また追加キャストとして、⼩野莉奈、永瀬莉⼦、中島ひろ⼦、宇野祥平の出演も解禁。陽平に思いを寄せる同僚の果南(かなん)を⼩野、陽平が同棲していた元カノ・玲奈を永瀬、果南の叔⺟でスナックのママで霊媒師でもあるみさきを中島、陽平が住むアパートの不動産店主・奥⽥を宇野が演じる。

 

「左様なら今晩は」は、2022年11⽉11⽇(⾦)より渋⾕シネクイントほか全国ロードショー。

 

「左様なら今晩は」予告編映像

STORY

同棲していた恋⼈に振られた陽平(萩原利久)の前に、幽霊の愛助(久保史緒⾥)が姿を現す。愛助は部屋に住む陽平のことをずっと観察していて、「優しいふりして⾯倒な事から逃げているから、恋⼈にも逃げられた」と、上から⽬線でダメ出しを。その一方、⽣きている間に恋愛を経験しなかった愛助は、男⼥が“付き合う”ことに興味津々で、陽平を質問攻めにする。最初は煙たがり、愛助を除霊しようとした陽平だったが、⼈間の⼥の⼦と変わらない愛助との時間に居⼼地の良さを感じ始める。

 

作品情報

「左様なら今晩は」

2022年11⽉11⽇(⾦)渋⾕シネクイントほか全国ロードショー

出演:久保史緒⾥(乃⽊坂46)、萩原利久、⼩野莉奈、永瀬莉⼦、中島ひろ⼦、宇野祥平 ほか

 

原作:⼭本中学「左様なら今晩は」(少年画報社「ヤングキング」刊)

監督:⾼橋名⽉

脚本:⾼橋名⽉、穐⼭茉由

配給:パルコ

 

©2022 ⼭本中学・少年画報社/「左様なら今晩は」製作委員会

 

公式サイト:https://sayokon-movie.com 

公式Twitter:@sayokon_movie(https://twitter.com/sayokon_movie

公式Instagram:@sayokon_movie(https://www.instagram.com/sayokon_movie

永野芽郁&奈緒が2人きりで線香花火 映画「マイ・ブロークン・マリコ」場面写真解禁

永野芽郁主演、タナダユキ監督の映画「マイ・ブロークン・マリコ」(9月30日(金)公開)より、物語の重要なキーとなる場面写真が解禁された。

「マイ・ブロークン・マリコ」©2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

 

本作は、2019年に無料WEBコミック誌「COMIC BRIDGE」で連載された平庫ワカの同名コミックを映画化。鬱屈した日々を送るOL・シイノトモヨは、テレビのニュースで親友・イカガワマリコが亡くなったことを知る。マリコの魂を救うために、マリコの実家から遺骨を強奪し逃走。マリコの遺骨を抱いて“ふたり”で旅に出る。

 

主人公・シイノトモヨを永野芽郁、親友・イカガワマリコを奈緒が演じ、窪田正孝、尾美としのり、吉田羊らが共演。監督は「百万円と苦虫女」(2008)で日本映画監督協会新人賞を受賞し、「ふがいない僕は空を見た」(2012)、「ロマンスドール」(2020)、「浜の朝日と嘘つきどもと」(2021)など、話題作を手掛けているタナダユキ。

 

解禁となったのは、大人になったシイノ(永野)が親友のマリコ(奈緒)と線香花火をするシーン。花火はシイノとマリコにとって特別なキーワードであり、映画の中でも象徴的に描かれている。2人の会話は長回しで撮影。せりふが急きょ足され、また線香花火の着火時間が予想できないこともあり撮影には時間を要したが、シイノとマリコが柔らかい表情を浮かべる夏の終わりにぴったりなカットに仕上がった。

 

先日、カナダ・モントリオールで行われたファンタジア国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞し、ますます公開が期待される映画「マイ・ブロークン・マリコ」は、2022年9月30日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほかにて全国ロードショー。

 

STORY

ブラック企業に勤め鬱屈した日々を送るOL・シイノトモヨ(永野)は、テレビのニュースで親友・イカガワマリコ(奈緒)が亡くなったことを知る。学生時代から父親に虐待を受けていたマリコのためできることはないか考えたシイノは、マリコの魂を救うため遺骨を奪うことを決心。「刺し違えたってマリコの遺骨はあたしが連れてく!」と、マリコの実家から遺骨を強奪し、学生時代にマリコが行きたがっていた海へと“ふたり”で向かう。

 

作品情報

『マイ・ブロークン・マリコ』

2022年9月30日(金)TOHOシネマズ日比谷ほかにて全国ロードショー

 

出演:永野芽郁、奈緒、窪田正孝、尾美としのり、吉田羊

監督:タナダユキ

脚本:向井康介、タナダユキ

原作:平庫ワカ「マイ・ブロークン・マリコ」(BRIDGE COMICS/KADOKAWA刊)

音楽:加藤久貴

エンディングテーマ:Theピーズ「生きのばし」(P)2003King Record Co.,Ltd.

製作:映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会(ハピネットファントム・スタジオ/KADOKAWA/エキスプレス)

配給:ハピネットファントム・スタジオ/KADOKAWA

 

©2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

さかなクン「(お魚は)まさにギョ(五)感の喜び! 人が感じ得る5つの感動をお魚は身をもって届けてくれます」

さかなクンが“さかなクン”になるまでを描いた映画「さかなのこ」が現在公開中。原作「さかなクンの一魚一会~まいにち夢中な人生!」の作者でもあるご本人がインタビューに登場。主人公を演じたのんさんとの再会、バスクラリネットで音楽にも参加したことなど、興味深い話をたくさん聞かせてくれました。

さかなクン●東京都出身。魚の抱負な知識と軽快なトークでさまざまなメディアで活躍。中学3年生の時に学校で飼育していたカブトガニ19匹の人工孵化に成功。2010年、絶滅したと思われていたクニマスの再発見に貢献する。現在は国立大学法人東京海洋大学名誉博士・客員教授を務める。公式HP

【さかなクンの撮り下ろし写真】

 

のんさまは全然お変わりなく、かわいくてキラキラと輝かれています♪

──自伝的エッセイ「さかなクンの一魚一会〜まいにち夢中な人生!」を原作にした映画が製作されることが決まったときの感想をお聞かせください。

 

さかなクン ギョギョびっくり! これは夢じゃないだろうかと思いました(笑)。お声がけいただいたのがギョ(5)年ほど前だったので、さかなクンの本が映画になるのはなかなかイメージできませんでしたが、昨年いよいよ映画化が現実味を帯びてきたときは、ドキドキとワクワクとうれしい気持ちでいっぱいでした。しかものんさまが主演、ミー坊ちゃん役ということでギョギョうれし〜!! と感動で飛び跳ねていました。

 

──映画化にあたりアイデアなどは出されましたか。

 

さかなクン 脚本を何度か読ませていただきましたが、大人になったミー坊ちゃんが冒頭に出てくると記されていました。自分自身も大人になってもずっとお魚と一緒に暮らして、朝起きてまずお魚一匹一匹に声を掛け、お話もするんですね。中でもイシガキフグちゃんは人懐っこくいつもジーッとこちらを見つめてくれて、なんと! 歯みがきもするんです。そのことを沖田(修一)監督さまにお伝えしたところ映画の冒頭にイシガキフグちゃんの歯みがきシーンを入れてくださったので、とーってもうれしく思っています。

──冒頭の場面はさなかクンの実際の生活とリンクしているんですね。

 

さかなクン はい♪ そのイシガキフグちゃんは館山の漁師さんの定置網漁業で獲れ、いただいた子なんです。最初は傷がついて、水圧の変化で背中が水面からぽっかりと浮いていて、回復するのはなかなか難しい状態でした。でも愛情いっぱいにケアしてだんだん元気になった子なので、映画に登場することができて感激です。

 

──主演ののんさんとはどんなお話をされましたか。

 

さかなクン「学ラン、とーっても似合ってますねー♪」とお話して、にこにこしてくださいました。のんさまと最初にお会いしたのは連続テレビ小説『あまちゃん』の頃でした。『あまちゃん』を見て毎朝元気をいただいて超大ファンになりましたので、ミー坊ちゃんを演じてくださるのは夢のように嬉しいです。今回さかなクンの地元である館山市で撮影が行われるときに、見学させていただけることになり、8年ぶりにお会い出来ました。

 

──館山で再会できたんですね。

 

さかなクン そうでギョざいます! 映画の中で柳楽優弥さまが演じていらっしゃるヒヨちゃんは、実際にさかなクンの同級生なんですね。撮影をさせていただく当日の朝、神奈川県に暮らすヒヨちゃんに「今日館山に来てくれない?」って電話をしたんです。最初は「マジ? 今日は平日じゃん。オレ、仕事あるよ」と言われましたが、すぐに「ちょっと待って。考える」と。でも、しばらくしたら「じゃあ館山行くよ!」と言ってくれて本当に来てくれまして(笑)。具体的に何があるかは伝えませんでしたが、駆け付けてくれたヒヨちゃんとギョ一緒に撮影している場所に伺うと、まず鈴木拓くん(さかなクンとは中学、高校の同級生)に会ったんです。3人で「拓くんお久しぶり!」、拓くんは「日吉(ヒヨ)、大分変わったな!」なんて懐かしトークになりまして、その後のんさまにお会いしました。そしたらヒヨちゃんを見たのんさまが、「ヒヨさんイカついですね」とおっしゃって。みんな笑顔になりました。そういう素直な言葉がスッと出てくるところも素敵だなって思いました。のんさまは全然お変わりなく、かわいくてキラキラと輝かれています。

沖田監督さまは「さかなクンらしく!」と、自由に泳がせてくださいました

──さかなクンご自身もギョギョおじさん役でご出演されています。

 

さかなクン 最初、ギョギョおじさんという役をいただいたことを聞いて、ギョギョッ!! と飛び上がりました!!(笑)「えー!! さかなクンが映画『さかなのこ』に参加させていただけるんだー」ってうれしくてうれしくて。それからギョギョおじさんってどんなキャラクター? と思いました。お話を聞くと、ミー坊ちゃんが子供のときに近所にいたちょっと変わったおじさんという設定なんですね。最初は「どんな感じで参加すればいいのかな?」って考えたりしましたが、「そうだ! 自分(ミー坊ちゃん)が小さい頃を懐かしく眺めているような気持ちで、そしてこんなにお魚が大好きな小さなミー坊ちゃんをうれしく思うと同時に応援したくなるような気持ちで演じられたらな」と思いました。

 

──役柄やお芝居に関して沖田監督とはどんなお話をされましたか?

 

さかなクン 沖田監督さまは「さかなクンらしく!」と、自由に泳がせてくださる感じでした。お優しく大らかにギョ指導いただきました。

 

──実際にお芝居をされた感想を教えてください。

 

さかなクン 以前「COACH コーチ 40歳のフィギュアスケーター」という映画にさかなクン本人役で、水族館さまでお魚をギョ説明するという1シーンをいただいたことがあるんです。そのシーンはとても短かったので、映画をどう作るかじっくりとは見られませんでした。今回はヒヨちゃんと一緒に帰っているミー坊ちゃんとギョギョおじさんが遭遇するシーンを撮影されるのに、午前中目いっぱいだったんですね!! いろんな角度から同じシーンを何度も撮影されることに、これは大変だ〜とビックリしました。

 

──年齢は違えど魚が大好きなミー坊とギョギョおじさんが語り合うシーンはとてもほっこりしました。

 

さかなクン 嬉しいです♪ ミー坊ちゃんがギョギョおじさんの水槽のお部屋でお魚を見たり、絵を描いたりするシーンですよね。撮影ではありましたが、とても楽しくて心地良い空間でした。ミー坊ちゃんの小学生時代を演じてくださった西村瑞季さまもお魚がとても好きでいらっしゃったんです。小さな役者さまですが、とてもお心が純粋で、あたたかい気持ちになりました。水槽を泳ぐネコザメちゃんを「かわいい~!」と見つめて、楽しそうに絵を描かれていました。そしてしっかりとミー坊役を一生懸命演じていらっしゃることに感動しました。

一つひとつに感動して、感謝して、ポジティブに考えれば楽しく続けられると思います

──ミー坊もさかなクンも魚好きを貫いていらっしゃいます。「好きを貫く」ために大切なことってなんでしょうか。

 

さかなクン「根性だー!!」って感じを想像するかもしれませんが、「好きを貫くぞーッ! 誰にも負けないぞーッ!!」みたいな気持ちでは決してなくて(笑)。自分はお魚に夢中だなぁ~! お魚が好きだと幸せだなぁ~、お魚食べたいな~、栄養いっぱいで元気がみなぎってくるな~、こんな小さいお魚が頑張って大きくなるってすギョいことだな、そのお魚を獲ってくださる漁師さんありがたいな、運んでくださる皆さまありがたいな~。こう考えると全部が「うれしいな~」「ありがたいな~」「しあわせだな~」って気持ちになんですね。そうすると、ますますお魚好きでよかったなって思うんです。お魚って、見て触れて、香りを嗅いで、波の音、川の流れの音、いろんな音を出すお魚もいますので音を聞いて、そしてもちろん味わって。まさにギョ(五)感の喜び! 人が感じ得る5つの感動をお魚は身をもって届けてくれます。もちろん一人で感動するのも素晴らしいけれど、どの感動もみんなで共有できるんですね。それはすギョいことだと思います。お魚を好きでいると、一人で感動しているのがもったいないって気持ちになって、みんなで共有したくなります。さかなクンの場合は絵を描いたり、テレビ番組や講演会などで描いたり、お話させていただいたりしています。お魚が大好きな道を拡げてくださって、大自然に! お魚に! 皆々さまにありがたい気持ちでいっぱいです。

 

──魚を通して人とも繋がっていきますね。

 

さかなクン はい! 一人ではどんなお仕事も生き方もできないと思います。皆さまが支えてくださったから今がある、それに気づくと「うれしい♪ ありがたい!」ってプラスの方向に考えられるようになります。それは喜びと継続する力に繋がっていきます。「いやだな、つらいな」って思うと続けるのは難しくなるけど、「今こうしていられるのは周りの皆さまのおかげなんだ」「こんなにおいしいものを食べられるから元気になれる」って、一つひとつに感動して、感謝してポジティブに考えれば楽しく続けられると思います。「さかなのこ」をギョ覧になられますと、“好きな気持ち”や“夢中になれる気持ち”“周りの人のありがたさ”など共感できることがたくさん見つかると思います。

パスカルズ様のギョ指導のもとバスクラリネットを吹かせていただきました

──ここからは「モノ」や「コト」についてお聞かせください。長く愛用しているものはありますか。

 

さかなクン お魚に限らずでよろしければ楽器です。中学1年のときに友達と部活見学に行くことになり、その時に「吹奏楽部を見に行こうぜ」という一声に、「すいそう!? どんなお魚が泳いでるんだろう」ってワクワクしました。実は、水槽があると勘違いしちゃったんです。吹奏楽の部室まで行ってドアを開けたら、ドンドンプカプカと音が聴こえて。「あ、すいそう違いだったー!!」と(笑)。でも勘違いがきっかけで、吹奏楽部に入ってから楽器が大好きになり、いろんな管楽器の音色や形に魅了されました。自分の声が高いものですから、低い音が出る低音楽器が大好きです。ファギョット(ファゴット)、バスクラリネット、バリトンサックス、チューバー、コントラバス、低い音♪ 渋くていいなぁ〜って心癒されます。

──実際に持っていらっしゃる楽器は?

 

さかなクン バスクラリネット、コントラアルトクラリネット、コントラバスクラリネット、ファギョット(ファゴット)、バリトンサックス、バスサックス……さまざまな低音楽器を持っています。

 

──「さかなのこ」の映画音楽にも参加されていらっしゃいますね。

 

さかなクン とーっても大好きな低音楽器のバスクラリネットを吹くギョ機会をいただいて、「やったー! 超うれし〜!」と感激しました。パスカルズ様のギョ指導のもとバスクラリネットを吹かせていただきましたが、事前になかなか練習する時間がなくて、最初はちゃんと吹けなかったんです……。めちゃくちゃ怒られるかと思いきや、お優しくギョ指導してくださいました。先生はバスクラリネットと音域が近いチェロを弾いてギョ指導してくださったんですね。ギターを弾くようにチェロを斜めに構えて弾いてくださったので、「あんなに大きなギターがあるんだ!」とびっくりしていたらチェロでした(笑)。1フレーズ1フレーズ心地良いチェロの音色でギョ指導いただきながら吹いていたらだんだん楽しくなって。先生からは「今の音よかったですよ」って、たくさん褒めてくださり。さかなクンは褒められるとギョギョッ♪ とうれしくなり、どんどん張りきれます。「その楽しい気持ちでもう1回吹いてみましょう」とおっしゃってくださり、すギョく幸せな気持ちで吹くことができました。

 

さかなのこ

9月1日(木)よりTOHOシネマズ日比谷ほかにて全国ロードショー

(C)2022「さかなのこ」製作委員会

【映画「さかなのこ」よりシーン写真】

(STAFF&CAST)
監督・脚本:沖田修一 脚本:前田司郎
原作:さかなクン「さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜」(講談社刊)
音楽:パスカルズ 主題歌:CHAI「夢のはなし」(Sony Music Labels)
出演:のん、柳楽優弥、夏帆、磯村勇斗、岡山天音、
西村瑞季、宇野祥平、前原 滉、鈴木 拓、島崎遥香、賀屋壮也(かが屋)、
朝倉あき、長谷川 忍(シソンヌ)、豊原功補、
さかなクン、三宅弘城、井川 遥

公式サイト:http://sakananoko.jp/

(C)2022「さかなのこ」製作委員会

 

撮影/映美 取材・文/佐久間裕子

世界初の盲ろう者の大学教授・福島智の生い立ちを映画化 小雪主演「桜色の風が吹く」11・4公開【コメントあり】

小雪主演の映画「桜色の風が咲く」が11月4日(金)より公開されることが決定し、ポスタービジュアルが解禁。キャストや監督、プロデューサーからのコメントも到着した。

「桜色の風が吹く」©THRONE/KARAVAN Pictures

 

本作は視力と聴力を失いながらも一つひとつ困難を乗り越え、東京大学教授となった福島智(ふくしま・さとし)さんの実話をベースにした物語。小雪が演じるのは智さんの母・令子さん。彼女と同じく3人の子供を育てる母である小雪は脚本を読むなり出演を熱望し、その圧倒的な存在感で強く大らかな母を体現した。なお、小雪にとって本作は12年ぶりの映画主演作となる。

 

令子の息子・智の青年期を演じるのは、映画「朝が来る」や連続テレビ小説『ちむどんどん』などで抜群の存在感を発揮し、注目を集めている若手俳優の田中偉登(たなか・たけと)。幼い頃からやんちゃで明るく、自身の可能性を諦めない智を愛すべき楽天的な姿とともに内面の深さも体現した。

 

9歳で視力を失った智だったが、家族の愛に包まれ天真爛漫に育ち、生まれ育った関西を出て東京の盲学校で高校生活を謳歌し始める。しかし18歳のとき聴力も失い、暗闇と無音の世界に放り出されることに。孤独な智に立ち上がるきっかけを与えたのは、令子が息子との日常から考案した、“指点字”という新たなコミュニケーションツールだった。本作は実際に盲ろう者の助けとなり、今も多くの人に希望を与えている”指点字”誕生のストーリーという側面も担う。

 

解禁されたポスタービジュアルは、主人公の令子(小雪)が凛とした姿で遠くから息子・智(田中)を見守り、盲ろう者である智は桜咲くころの風を感じる姿が印象的な、美しい色合いのビジュアルとなっている。

 

また、令子の夫・正美役には吉沢悠。ほか、リリー・フランキー、朝倉あきなどが顔をそろえた。監督は、「最後の命」「パーフェクト・レボリューション」の松本准平。

 

小雪、田中偉登、松本准平監督、結城崇史プロデューサーのコメントは下記に掲載。

 

小雪(福島令子役)コメント

初めて台本を読ませていただいたときの、圧倒的な親子のエネルギーの詰まった魂に衝撃を覚えたことを今でも覚えています。

 

福島先生のたおやかさの中に芯のある強さを感じ、それを支えるお母様のご苦労も想像を超えるものだったかとお察ししました。

 

障害のある人というと、人は憐れみや同情を思い浮かべるかと思われがちですが、希望そのものだと私は感じています。

 

世の中が不安定な中、この作品が皆様にとって光の道筋となるような、ご覧になった方々の明日を生きる活力のエッセンスになりますように。

 

この作品に携わり、そして無事にお届けできる事が出来て幸せに思っています。

 

最後に、制作チームはじめ作品に力を注ぎ公開に向けて携わってくださった全ての方々に感謝致します。

 

田中偉登(福島智役/青年期)コメント

福島さんの人生を映画の中で生きるという緊張と責任、何一つ濁すことなく伝えたいという熱を持って常に監督と話し合いながら撮影に臨みました。

 

僕が智として生きる上で一番大事にしていたのは福島さんの「笑顔」です。

 

撮影が始まるまでの数カ月、福島さんのもとに何度も通い、点字の打ち方や白杖を持っての歩き方を教えてもらいながら目が見えなくなった時、耳が聞こえなくなった時などの話をたくさん伺いました。

 

僕には想像できないほどの苦労や痛みを伴う過去でも笑顔で話す姿がとても印象的でした。そして、どんな状況でも諦めず自分が出来る事を見つけ、今では同じ境遇にある人たちの道しるべになる福島さんの強さと優しさをいかに表現できるかはこの「笑顔」にかかっていると思って演じました。

 

お母ちゃん役の小雪さんには幾度となく助けていただきました。何も見えない世界で、唯一の頼りのお母ちゃんの腕から離れると取り残されたような感覚に陥り恐怖に押しつぶされそうになりました。摑まっているお母ちゃんの腕の安心感は僕にとって光でした。芝居を重ねていく中で自然と生まれたお母ちゃんと智の信頼関係は本物に近いものだと感じています。

 

どうしようもなく心が折れそうな時、踏ん張る力をくれる映画です。

 

「笑顔」で前を向き進んでいけば道は開けると僕が福島さんから学び感じた事がスクリーンを通して皆さんに伝わるとうれしいです。

 

松本准平監督 コメント

福島智さんと出逢い、魅了されて、その思索と半生、そしてお母様・令子さんのことを知り、この親子の物語を映画にしたいと思いました。自分の小さな苦しみを、智に重ねながら始めた作品でしたが、いつの間にか、母の愛の圧倒的な力強さに飲み込まれていきました。令子さんを演じる小雪さんに、カメラの横で何度涙したことかわかりません。そして、それでも前に進み続ける智の姿に何度勇気づけられたことか。障害を描くことは、僕にとって、生命や人生の秘密に触れようとすることです。この映画を、素晴らしいキャスト・スタッフと共に作り上げることができたこと、とても幸せです。僕自身が、この映画に変えられた一人です。多くの方々の心に、届いてくれると嬉しいです。

 

製作総指揮・結城崇史プロデューサー コメント

およそ 80 億人もの人が生きるこの地球で、監督、スタッフ・キャストの皆さん、福島先生と出会えたのは、僕にとって奇跡以外の何モノでもない。共に汗を流し、悩み苦しみ、また、笑い、涙した仲間たち、そして僕を信じ支えてくれた家族・友人、関係者に心からのありがとうを送ります。この映画を通して人が人として生きる意味を、今一度見つめ直し、生きていることの喜びと感謝を感じていただければ、これ以上の喜びはありません。

 

この映画が多くの人の生きる力になりますように祈りを込めて。

 

作品情報

「桜色の風が咲く」

2022年11月4日(金)シネスイッチ銀座、ユーロスペース ほか 全国順次ロードショー

 

出演:小雪、田中偉登、吉沢悠、吉田美佳子、山崎竜太郎、札内幸太、井上肇、朝倉あき/リリー・フランキー

製作総指揮・プロデューサー:結城崇史

監督:松本准平

脚本:横幕智裕

音楽:小瀬村晶

協力:福島令子、福島智

エンディング曲:辻井伸行「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第8番ハ短調 作品13《悲愴》II.ADAGIO CANTABILE」

製作:スローネ、キャラバンピクチャーズ

制作:THRONE INC./KARAVAN PICTURES PTE LTD

助成:文化庁文化芸術振興費補助金

配給:ギャガ

公式HP:gaga.ne.jp/sakurairo

 

©THRONE/KARAVAN Pictures

横浜流星に清原果耶が水墨画の手ほどき「線は、僕を描く」場面写真解禁 細田佳央太、河合優実らの姿も

10月21日(金)公開の横浜流星主演の青春映画「線は、僕を描く」より、水墨画の練習に励む主人公・青山霜介(そうすけ)の凛とした姿や、個性豊かで魅力的なキャラクターたちを捉えた場面写真が一挙解禁された。

©砥上裕將/講談社 ©2022映画「線は、僕を描く」製作委員会

 

原作は2020年の「本屋大賞」3位、2019年の『王様のブランチ』(TBS)でBOOK大賞を受賞した青春芸術小説「線は、僕を描く」(砥上裕將(とがみひろまさ)著/講談社文庫)。小泉徳宏監督を筆頭に映画「ちはやふる」の製作チームが再結集し、全国の書店員から絶賛されている本作を映像化した。

 

横浜演じる大学生の霜介は、アルバイト先の絵画展設営現場で水墨画と運命の出会いを果たす。そのとき深い悲しみに包まれていた霜介だったが、自身の中に「白と黒」だけで表現された水墨画が色鮮やかに広がり、巨匠・篠田湖山(こざん)に声をかけられたことで自らも水墨画を学び始める。筆先から生み出す「線」のみで表現される水墨画で描かれるのは「命」。霜介は初めての水墨画に戸惑いながらも魅了されていく。

 

霜介と出会い、ライバル心を抱く篠田千瑛役には清原果耶。共演には細田佳央太、河合優実といったネクストブレーク必至な若手俳優がそろい、富田靖子、江口洋介、三浦友和らが脇を固める。

 

解禁された場面写真は、水墨画の練習に励む霜介や千瑛から「線の描き方」を教わる様子、水墨画の世界でお手本とされる「四君子(しくんし)」と呼ばれる4つの題材「竹・梅・菊・蘭」の中から、「竹」を水墨画サークルのメンバーに披露する一幕を切り取ったもの。

 

また、霜介と同じく水墨画の世界に魅了された霜介の親友・古前(細田佳央太)、古前と一緒に水墨画サークルを立ち上げる川岸(河合優実)、真っすぐな視線で作品を見つめる水墨画の評論家・藤堂翠山(富田靖子)を写したカット、霜介と千瑛をいつも優しく見守る西濱(江口洋介)の人柄が伝わる一枚、弟子として霜介を迎え入れる水墨画界の巨匠・篠田湖山(三浦友和)が力強くも繊細な“線”を描く一瞬を切り取った場面写真も解禁となった。

 

作品情報

「線は、僕を描く」

2022年10月21日(金)全国東宝系にて公開

 

出演:横浜流星

清原果耶 細田佳央太、河合優実

矢島健一 夙川アトム、井上想良/富田靖子

江口洋介/三浦友和

 

原作:砥上裕將「線は、僕を描く」(講談社文庫)

監督:小泉徳宏(「ちはやふる」「カノジョは嘘を愛しすぎてる」)

脚本:片岡翔 小泉徳宏

企画・プロデューサー:北島直明

音楽:横山克

配給:東宝

 

©砥上裕將/講談社 ©2022映画「線は、僕を描く」製作委員会

「ブライアン・ウィルソン/約束の旅路」若き日のビーチ・ボーイズや現在のブライアンの場面カット一挙解禁

元ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンに密着した初ドキュメンタリー「ブライアン・ウィルソン/約束の旅路」(公開中)から、場面カットが一挙公開された。

「ブライアン・ウィルソン/約束の旅路」©2021TEXAS PET SOUNDS PRODUCTIONS, LLC

 

本作では、聴く者の心を撃ち抜く歌唱と旋律の美しさを誇る「サーフィン・U.S.A.」「グッド・ヴァイブレーション」「神のみぞ知る」、そして名盤「ペット・サウンズ」「スマイル」などを手掛け、音楽の神に愛された「ビーチ・ボーイズ」の創設メンバー・ブライアン・ウィルソンに密着。その輝かしすぎる栄光の日々の半面、希代の天才ソングライターが抱えていた、悲しくも壮絶な真実が明らかになる。

 

さらに元ローリング・ストーン誌のベテラン編集者のジェイソン・ファインと共に、幼少期に過ごした家や「サーフィン・サファリ」のジャケット写真が撮影されたパラダイス・コーブなど、ゆかりの西海岸の街を巡っていく。そして人生の喜びと悲しみを振り返り、秘められた思いが今「天才」自身の言葉によって紡がれる。

 

公開が始まり、SNS上では「ブライアン・ウィルソンの生き様、グッとくる」「ありのままの姿のブライアン・ウィルソンがいた」「何度も泣きそうになった!」「大音量でビーチ・ボーイズの曲を聴けただけでも幸せ」と絶賛の声が寄せられた。

 

このたび公開された写真は、ビーチ・ボーイズのメンバーがスーツでビシッと決め笑顔を見せるものや、ストライプのシャツでそろえ演奏するシーンを捉えたもの、マイクに向かうブライアンのアップなど、若かりし頃のブライアンの姿を映したカットも。

 

さらに、今なお精力的にライブや曲作りに励む現在のブライアンの姿も切り取られ、ファンにはたまらないカットとなっている。

 

作品情報

「ブライアン・ウィルソン/約束の旅路」全国公開中

公式HP:https://www.universalpictures.jp/micro/brian-wilson

 

©2021TEXAS PET SOUNDS PRODUCTIONS, LLC

見上 愛インタビュー「阿部寛さんら皆さんが音を合わせている段階から泣きそうに」

最前線で犯人を追う刑事課から警察音楽隊に異動させられた男の奮闘を描いた映画『異動辞令は音楽隊!』が8月26日(金)に公開。劇中、阿部寛さん演じる主人公・成瀬の一人娘・法子を演じた見上 愛さん。現在JRAのCMも話題の「UMAJO」である彼女が、本作では見事な「ギタ女」を演じた撮影エピソードなどを伺いました。

見上 愛●みかみ・あい…2000年10月26日生まれ。東京都出身。主な出演作に映画「衝動」、「偽りのないhappy end」「プリテンダーズ」、ドラマ「liar」(TBS系)、「恋はつづくよどこまでも」(TBS系)などがある。現在はJRAや花王「キュキュット」、リクルート「SUUMO」のCMなどに出演中。初舞台となる舞台「ツダマンの世界」が11月23日(水・祝)より上演。公式HPTwitterInstagram

【見上 愛さん撮り下ろし写真】

 

お父さんと一緒にセッションするまでになる展開がホット(笑)

──法子役は、オーディションだったのでしょうか?

 

見上 オーディションで最初に資料と一緒に学生時代にやっていたバンドの映像を送りました。私、中学から高校にかけて、3ピースバンドのギターとボーカルをやっていたんです。チャットモンチーさんやGO!GO!7188さん、あとTHE BLUE HEARTSさんのカバーもしていました!

 

──ちなみに、高校卒業後はギターに触れていなかったんですか?

 

見上 大学1年からはキーボードを始めて、Tempalayさんなどのカバーをしていました。でも、父がもともとギター好きで、ときどき家で弾いたりしてるんです。なので、ちょっと一緒に弾いたりするときもありましたが、今回法子を演じることになって、久しぶりにしっかり触れました。

 

──『ミッドナイトスワン』の内田英治監督によるオリジナル脚本を読んだときの感想は?

 

見上 作品全体の感想としては、大人の青春を描いていて、素直に「いいなぁ」と思いました。映画の中の阿部(寛)さんとの親子関係については、現実の私と父の関係と正反対なのですが、反発していた法子が音楽に全く興味がなかったお父さんと一緒にセッションするまでになる展開がホットに感じました(笑)。

重みやオーラみたいなものをひしひしと感じました

 

──思春期の高校生を演じるうえでの役作りに関しては?

 

見上 内田監督が、たびたび「自分自身だったらどう行動する?」というようなことを聞いてくださったこともあり、できるだけ自分と法子を近づけて演じるようにしました。阿部さんたちとセッションする「聖者の行進」は、内田監督の思いもあって、LAUGHIN’NOSEさんのオマージュが入ったパンクテイストなんです。私、楽譜が読めないこともあり、耳コピでしたし、そういう意味でギターの練習は大変でしたね。

 

──撮影での思い出深いエピソードを教えてください。

 

見上 スタジオでのセッションシーンは、とても楽しかったです! そこまで大きく鳴らしてはいないんですが、阿部さんのドラムは迫力あるし、ベース役・ギター役の方もプロのミュージシャンの方でしたし。警察音楽隊の演奏シーンに関しては、設定上、私は客席で観る側だったんですが、演奏前に演者の皆さんが音を合わせている段階から泣きそうになるぐらい感動しました。あと、ロケ地だった豊橋市は、カレーうどんがとてもおいしかったです。カレーの下に、とろろご飯が入っていて、ウズラの卵とかチキンカツが乗せてあって、一杯でいろいろ楽しめました(笑)。

 

──本作に出演されたことで感じられたことは?

 

見上 これまで出演した映画では、同世代の役者さんとご一緒することが多かったんです。でも、今回はお父さん役の阿部さんだったり、おばあちゃん役の倍賞美津子さんだったり、ベテランの方とご一緒するからこそ得られるものが大きかったですね。私とは積み重ねてきた芸歴も生きている年数も全然違うので、その重みやオーラみたいなものをひしひしと感じました。

寺山修司さんと一緒に仕事をすることはできなくても、同じ仕事をできたことに感動

 

──現在、長澤まさみさんとJRAのCMに出演していますが、日本ダービーに続き、七夕賞でもプレゼンターを務められました。「UMAJO」として競馬の魅力を教えてください。

 

見上 未成年のときは、どうしても賭け事といったイメージが強かったのですが、成人して、実際に競馬場に足を運んで見ると、人と動物が力を合わせたスポーツであることを本当に実感しましたね。見れば見るほど、どんどんハマっています。

 

──ちなみに、見上さんが敬愛する作家・寺山修司さんも競馬に魅了され、自らを投影した「馬敗れて草原あり」などのエッセイも書かれていますよね。

 

見上 そういうエッセイを読んでいたこともあって、さらに競馬の見方を楽しめていると思うんです。競走馬のWikipediaを見ると、ファンの方が特徴や性格を追記されているんですよね。どこか自分の人生と重ねたりできるのも魅力です。より寺山さんの気持ちが分かってきた気もします。実は初めてJRAさんのお仕事をしたとき、撮影後にJRAの方が、寺山さんが出演されたJRAさんのCMをDVDに焼いて持ってきてくださったんです。すでに亡くなっている寺山さんと一緒に仕事をすることはできなくても、同じ仕事をできたことに感動して、ボロ泣きしてしまいましたね。

俳優はできるだけ続けられるところまで続けていきたい

 

──俳優としての今後の展望を教えてください。

 

見上 特に目標のようなものはないのですが、できるだけ続けられるところまで続けていきたいです。続けることも才能だと思いますし、この作品で倍賞美津子さんとお会いできたことで気づかされたこともあります。

 

──ちなみに、同い年の友人で、一緒に演技を学んだ河合優実さんの存在は、どのように捉えていますか?

 

見上 そもそも優実と最初に出会ったのは、大学の同級生としてなんです。そのとき、私はまだ俳優の仕事をしてなかったですし、優実が俳優だということを知らなかった。だから、今も優実の職業や肩書きは意識していなくて、忘れちゃうぐらいなんです。『偽りのないhappy end』で共演したときも、友達役でしたし(笑)。そういう意味では、ライバル感みたいなものはゼロですね。

 

──ここからはモノに関してのお話をお聞かせください。撮影現場や打ち合わせなどに、常に持っていくモノがあれば教えてください。

 

見上 音楽を聴くのが好きなので、春から夏にかけてはイヤホン、秋から冬にかけてはヘッドフォンが欠かせないです。特定のブランドというより、音の良さ、ノイズキャンセリングにこだわっていろいろ探しています。あと、最近はお守みたいな意味で、家でも現場でも同じネックレスを付けていますね。細い金で作られたもので、「もうちょっと(仕事を)頑張ったら買おう!」という思いもあって、やっと買えたんです。

 

 

異動辞令は音楽隊!

8月26日(金)より全国公開

(STAFF&CAST)
原案・脚本・監督:内田英治
主題歌:Official髭男dism
出演:阿部 寛、清野菜名、磯村勇斗、高杉真宙、板橋駿谷、モトーラ世理奈、見上 愛、
岡部たかし、渋川清彦、酒向 芳、六平直政、光石 研、倍賞美津子

(STORY)
犯罪捜査一筋30年の鬼刑事・成瀬(阿部)は部下に厳しく、犯人逮捕のためなら法律すれすれの捜査も辞さない。一人娘・法子からも家庭を顧みない態度に愛想をつかされていた。そんなある日、成瀬は警察音楽隊への異動を命じられてしまう。

(C)2022「異動辞令は音楽隊!」製作委員会

 

撮影/映美 取材・文/くれい響