DIY全般で活躍する接着剤・後編/ドゥーパ!資材館【7】

木工作品づくりをはじめ、DIYの全般に活躍する接着剤。今回はホームセンターで入手できる製品を中心に、木工用、多用途、瞬間の各接着剤を紹介する。

 

瞬間系

瞬間接着剤は主成分のシアノアクリレートが空気中の水分に反応し、瞬間的に硬化して接着する。

 

スコッチ 強力瞬間接着剤

さらさらした液状の瞬間接着剤。金属、木、紙、陶磁器、合成ゴム、硬質プラスチック、皮革と多用途に対応。写真はハードケース入り2gチューブ

 

スコッチ 強力瞬間接着剤ジェル

たれないので、壁など垂直面での接着に使うことができるジェル状。金属、木、紙、陶磁器、合成ゴム、硬質プラスチック、皮革の接着に使用できる。写真はハードケース入り3gチューブ

 

スコッチ 強力瞬間接着剤耐衝撃

接着後ぶつかっても取れにくく、耐衝撃、耐振動が必要な部分の接着に適している。金属、木、紙、陶磁器、合成ゴム、硬質プラスチック、皮革等接着できる。写真はハードケース入り2gチューブ

 

ゴリラ スーパーグルー ジェル

プラスチック・木材・金属など素材の接着に幅広く使える強力瞬間接着剤。耐衝撃&耐振動に強く、最速10秒で接着。内部硬化を防ぐ特殊キャップを採用している。内容量3g

 

アロンアルフアEXTRA 即効多用途

シリーズ最速接着スピードの瞬間接着剤。木や陶磁器、プラスチック、金属、合成ゴム等も接着できる多用途タイプ。写真は2gパッケージ

 

アロンアルフアEXTRA スティック

キャップについている細いスティックを使って、細かい部分に少量を塗布できる、模型やクラフトに使いやすいタイプ。プラスチック、金属、合成ゴム、木、陶磁器等が接着できる。写真は2gボトル

 

アロンアルフア カラーチェンジ

塗るときは紫色で、接着後は透明になる、接着するポイントが見やすい瞬間接着剤。プラスチック、金属、合成ゴム、木、陶磁器等の接着が可能。写真は2gパッケージ

 

アロンアルフアEXTRA ゼリー状

ゼリー状でたれず、しみ込まず、超高速なので垂直面などでも確実に接着できる。プラスチック、金属、合成ゴム、皮革、木、陶磁器等の接着が可能。写真は4g容器

 

接着部分はクランプで仮固定しよう

接着剤が実用強度まで硬化するまでは、クランプで押さえて仮固定しておくとしっかり固定できる。クランプで固定するときは、両方のアゴが均等に材をはさむようにして締めつける。接着部分に長さのある場合は複数個のクランプを使い、もれなく圧力がかかるように工夫する。クランプにはベルトクランプと呼ばれる額縁などの角4カ所を一度に仮固定できるクランプがあり、額縁、ミラーフレーム、窓枠などの組み立てに重宝する。

・F型クランプの場合

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・ベルトクランプの場合

 

瞬間接着剤を長持ちさせる保管法

便利な瞬間接着剤は通常の使用では、ほんの少ししか使わないもの。そして次に使おうとすると、固まってしまって使えなくなっているというのも、瞬間接着剤にありがちなこと。せっかく便利な瞬間接着剤、保管法を工夫していつでも使えるようにしたい。

瞬間接着剤の主成分シアノアクリレートは空気中の水分に反応して硬化するので、パッケージには保管法として「直射日光を避け、湿気の少ない場所に保管する」と書かれている。そこで、使ったあとは冷蔵庫で保管する人が多いらしいが、そこにもう一工夫。瞬間接着剤と明記したタッパーに乾燥材(シリカゲル等)を入れ、そこに瞬間接着剤を入れて保管するという方法。これで性能をそこなわず長期保管できるはず。使う前には取り出し常温に戻す。冷凍庫には入れないこと。

乾燥剤を入れたタッパーに入れて冷蔵庫で保管

 

アクリル板のDIYには専用の接着剤を使う

アクリサンデー接着剤
溶剤接着タイプなので、仕上がりが透明で美しい。アクリル樹脂のほかに、ポリカーボネート樹脂、スチロール樹脂に使用可能。本体、注入器、針がセットになっている。容量30ml。

DIY全般で活躍する接着剤・前編/ドゥーパ!資材館【6】

木工作品づくりをはじめ、DIYの全般に活躍する接着剤。今回はホームセンターで入手できる製品を中心に、木工用、多用途、瞬間の各接着剤を紹介する。

 

天然接着剤から高性能な合成接着剤へと進化を続ける接着剤

人類は原始時代から接着剤を利用してきた。はじめの接着剤は自然由来のもので、世界各地、また日本の縄文時代の遺跡からも、矢尻と矢柄の接着に自然のアスファルトを利用したものが発掘されている。日本ではアスファルトは新潟、秋田の日本海沿岸で、自然に地面にしみだしてくる地域があり、古代では重要な特産品として、大和朝廷への献上物となっていた。

こうした天然の接着剤では、国内では天然うるしも古くから使われ、うるしで修理された土器が出土している。日本にウシ、ウマが移入されるにつれニカワの利用が、米の大規模な栽培が広まるにつれデンプン糊が広まっていったと考えられる。接着剤の原料となる動物や米の伝播とともに、接着剤の種類も増えていったのだ。牛乳や海苔からも天然接着剤は作られていた。明治時代にかけてこれらは接着剤の主流として日本文化を支えていく。近代になり天然ゴムやシェラックといった自然由来の接着剤が海外から導入され、昭和のはじめまでには、日本でも合成接着剤が登場。尿素樹脂、メラミン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂などを原料とした接着剤が生まれ、現在に至るまで進歩は留まることがない。現在の接着剤は木工や家庭での使用から、建築、自動車、航空機、造船、ロケット産業まであらゆるもの作りのシーンでなくてはならないものとなっている。

 

木工系

具作りなどの木工をする人にはなじみ深い接着剤。多用途化した製品もある。

 

タイトボンド・オリジナル

50年以上アメリカの木工家に支持され続けるタイトボンド。オリジナルは室内木工用の水性接着剤。乾くと木材自体より強度が出る製法で開発。写真は118mlのボトル

 

タイトボンドⅡ・プレミアム

高い耐水性を持たせ、インテリアはもちろん、屋外に置いて使うエクステリアの家具作りにも使用できる木工用水性接着剤。写真は118mlのボトル

 

タイトボンドⅢ・アルティメット

タイトボンドのシリーズで「究極」を冠された木工用水性接着剤。より強力な接着力と耐水性でインテリア、エクステリア双方の木工に使うことができる。写真は118mlのボトル

 

ボンド 木工用

木工用接着剤の代名詞にもなっている接着剤。酢酸ビニル樹脂を主成分とする水性の接着剤。木、布、紙の接着に使用できる。ボトルの色は黄色。写真は180gのボトル

 

ボンド 木工用速乾

ボンド木工用と並んで人気のある速乾タイプ。酢酸ビニル樹脂の配合が増えている。用途は木工用と同じ。ボトルの色は白。写真は180gのボトル

 

ボンド 木工用多用途

木、革、布、紙同士、または片方が塩ビ、金属に接着できる。使用範囲を広げた水性の速乾性木工接着剤の、多用途タイプ。ボトルの色は薄緑。写真は180gのボトル

 

ボンド 木工用プレミアム

水性の速乾木工用接着剤。細口のノズルを採用しているので、速乾の性質を利用して細かいクラフト作品の製作にも使いやすい。写真は30mlのチューブ

 

ゴリラ ウッドグルー

木材・布・紙の接着に使える木工用強力接着剤。開け閉めがしやすく、詰まりも防いでくれるワンタッチノズルを採用。硬化後は自然な木材色に。写真は118mlボトル

 

多用途系

木、布、紙といった基本的な素材に加えて、金属、陶器、セラミック、タイルなど広範囲に接着できる高性能接着剤。

 

ボンド ウルトラ多用途S・U

ウルトラの名どおり金属、ガラス、コンクリート、石、タイル、陶磁器、発泡スチロール、木、硬質プラスチック、軟質塩ビ、合成ゴム、革、布、フェルト等の接着が可能な速硬化、強力、耐水性のある屋内外で使える接着剤。写真は120mlのチューブ。専用のヘラとノズルが付属する

 

スコッチ 超強力接着剤 プレミアムゴールド スーパー多用途2

金属、プラスチック、軟質塩ビ、合成ゴム、木、革、陶磁器、タイル、シリコーンゴム等の接着が可能な多用途接着剤。写真は20gのチューブ.。薄くて塗りやすいヘラが付属

 

スコッチ 強力接着剤[多用途]

水回りの補修にも使える耐水性多用途。金属、陶器、セラミック、ガラス、タイル、硬質プラスチック、皮革、木、布等の接着が可能。両面に塗るタイプの接着剤。写真は30mlのチューブ

 

ボンド G17

皮革の接着後のねじり、曲げ、引っ張りに強く、レザークラフトの分野では絶大な支持を得るボンドG17。皮革以外に、合成ゴム、金属、硬質プラスチック、木等の接着が可能。両面に塗るタイプの接着剤。写真は50mlチューブ。塗布用のヘラが付属する

 

ボンド Gクリヤー

G17 は接着剤が黄色がかっているが、Gクリヤーは透明なので、より使いやすい。皮革、合成ゴム、布、硬質プラスチック等の接着ができる。写真は50mlチューブ。接着面の両面に塗るのでヘラが付属する

 

ゴリラグルー クリア

紙、布以外のあらゆる素材に使える強力多用途接着剤。接着面は異なる素材でも使え、硬化後はクリアな仕上がりに。耐寒・耐熱(-29~82℃)。内容量51ml

 

接着剤は薄く均等に塗ろう

接着剤によって使い方が違うので、それぞれどんな方法で使うか、説明をよく読んでおく。そのため、接着剤のパッケージや台紙は捨てないでとっておいたほうがいい。接着する材の面はきれいな平面にしておくこと。でこぼこだったりざらついていると、うまく接着できない。荒材の場合は、カンナを掛けるか、サンディングして、きれいな平面を作ってから接着する。接着剤はできるだけ薄く均等に塗るのが原則。接着面には単に接着剤を置くのではなく、指先やハケでならしたり、ヘラが付属しているタイプでは、そのヘラを使って接着剤を薄く均等にならして塗る。

接着剤は容器から適量を取り出したら接着する前に、均等に薄くならす

 

接着剤を塗った材同士は、クランプで均等な力を掛けると、しっかり接着できる

 

水性の接着剤はハケを利用してもきれいにならすことができる

 

ヘラが付属しているタイプの接着剤では、付属のヘラを利用して薄くならす

 

接着する面は互いにきれいな平面に加工しておくこと

 

密着させてはみ出した水性のエマルジョンタイプの接着剤は濡れたウエス等で拭き取ることができる。はみ出した部分に接着剤が残ると塗装が載らないので必要なら研磨する

身近な資材で焚き火テーブルを作ろう!/DIYで愉しむ、焚き火&ストーブ

自分なりのアイデアで、オリジナル焚き火アイテム作りに挑戦してみよう。編集部が構想したのは、焚き火台とテーブルが一体になった焚き火テーブル。身近な資材を使って、できるだけ簡単に作るのがコンセプトだ。

 

[天板と火床のサイズ]*単位はmm

STEP1 火床を作る

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STEP2 テーブルを作る

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STEP3 火床とテーブルを組み合わせる

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さっそく焚き火~♪

使い心地は良好。あまり炎を大きくすると天板に燃え移らないか心配になってしまうので、ほどほどで楽しみたい。数時間使っても、一斗缶の外側にあるステンレス丸棒はさほど熱くならなかった。それに火床の一斗缶も意外と早く冷め、片づけるために長時間待たずに済んだ

 

バーベキューにもグッド!

もちろん炭火でバーベキューも楽しめる。もし炭専用で使うなら、火床をもっと浅くしたほうがいいかもしれない。ちなみに一斗缶には25cm角のバーベキュー網がジャストフィットだ

実用性も美しさも高い!合板とその仲間たち/ドゥーパ!資材館【5】

ベニヤ板と呼ばれることもある合板。二流の素材と見られがちだが、インテリア家具や建築の材料として、実用性はもちろん、材としての美しさも高いレベルの素材なのだ。

 

無垢板の短所を取り除いた合板の構造

広い平面を持ちながら、単板のような反りやねじりがない正確で均一な材として使うことができるのが合板だ。合板は丸太からかつらむき状に薄く切り出した無垢板を、奇数枚、交互に直角に重ねて接着し、平らに熱プレスして製造される。合板は面積の割に安価なので、無垢材の代用品のように扱われるが、そうではなく無垢板の短所を取り除いた改良品と見ることもできる。

全体に合板を使って組み立てられたチェアの作例。自由でモダンなデザイン

 

合板の積層が作る模様を装飾として取り入れている

 

合板の素材になる薄板をかつらむきにする特殊な機械

 

かつらむきにされロール状になった材木

 

合板は安心のJAS(日本農林規格)品質

合板はJASの規格にしたがって生産されている。寸法はもちろん、接着程度、使われる板面の品質、ホルムアルデヒドの放散値など、厳密な規格のもとに生産されているので、全国どこで購入しても、同じ品質で手に入れることができる。たとえば910×1820×12mmの合板は、どこのホームセンターで購入しても確実に同じ寸法の合板を購入することができる。

JAS規格の認定製品として認められた証明に押されるスタンプの例

 

針葉樹合板のように木目のきわだつ合板は室内家具の素材としても注目される。ただし合板は一般に湿気に極端に弱いため、エクステリアの作品の素材としては使用できない

 

合板は厳密な規格によって生産される。写真はシナ合板の厚さの規格のサンプル。左から3、4、5.5、9、12、21、24、30mm厚

 

ホームセンターで購入できる合板のバリエーション

全国の一般的なホームセンターに置かれている合板は、普通合板、シナ合板、化粧合板、針葉樹合板、OSB、ランバーコア、コンパネなどだ。

普通合板はラワン合板とも呼ばれ、広葉樹のラワン材を素材に作られている。

シナ合板は、普通合板の裏表、または片面にシナの面材を張ったもので、白くきめが細かい仕上がりになっている。

化粧合板は普通合板などの表面に高級材の突板を張ったり、印刷で模様や色をつけた合板。針葉樹合板はラジアータパインを素材にし、表面にあざやかな木目の出ているものが多い。木目のきれいな針葉樹合板は家具の素材としても適している。

OSBはオリエンテッド・ストランド・ボードの略で、木材を薄い削片に加工し熱加工性接着剤と一緒に積み重ねて、高温でプレスして作られる。接着剤で固めてある板であるが、JASのF☆☆☆☆認定を受けたものはホルムアルデヒドを放散しない。OSBも独特な模様を生かして内装などに使われる。

ランバーコアは細かい角材を寄せ集めて芯にした上に面材を張ったもの。芯があるため上に物を置く棚板などに使いやすい。

コンパネはコンクリート型枠用パネルの略で、コンクリートの構造を作るときの型枠として使われ、コンクリートの水分の影響を受けにくくするため、表面が塗装されている。合板の標準寸法は大部分がサブロクと呼ばれる910mm×1820mmだが、コンパネだけは例外的に900×1800mmとなっている。

ランバーコアの断面。内部は角材を並べた構造になっているので、側面にクギやビスを使うことができる

 

普通合板(ラワン合板)

 

シナ合板

 

シナ有孔板。等間隔に穴があいており、DIYでは壁面収納の壁材として使われることが多い

 

針葉樹合板(構造用合板)

 

OSB

 

合板独特の選び方や保管方法

購入するときは一般木材と同じように、反りやねじれがないことを確認した上、合板の積層部分がよく見える木口、木端をチェック。ここに割れや欠けが見える場合は、その合板の見えない内部まで傷がつながっていることがあり、切断したらすかすかの部分が現れて、材として使えなくなることや、合板の一部がはがれたりすることもあるので、こうした合板は購入しないほうがいいだろう。また扱いの雑な店舗だと合板の角に欠けやこすれのあることもある。合板はこの角の部分がもっとも大事な存在といえるので、きれいでちゃんとしている合板を選ぶようにしたい。また合板は大きいので運ぶときに自分で傷つけないように慎重に取り扱いたい。大きな合板は家に持ち帰る前に、ホームセンターなら工作室のカットサービス(有料)を利用して、切り分けてもらうと、運びやすいし保存もしやすい。

ホームセンターでは平積みで売られている合板でも、家では広さの関係もあり、立てて保管することになる。場所は雨や直射日光が当たらない所を選び、できるだけ直立させることでクセのついてしまうのを防ぐことができる。

ホームセンターの有料のカットサービスに使われるのは、ほとんどがパネルソーと呼ばれる、広い面でも高い精度で材を切断できる電動工具。まさに合板を切るには最適の工具といえる。切断は1カット50円程度。丸ノコよりもテーブルソーよりも正確なカットができるパネルソーで切れば、正確な木取りを期待できる

 

環境、空調が整備され広いスペースがあるホームセンターでは平積みで販売される

 

合板を扱う場合、材にトゲやササクレがあるので、写真のような木工用やDIY用のグローブを使ってケガから手を守る

 

合板にはコンマ5mmの誤差も存在しない

 

木口面で強い保持力を得られない合板の接合では、写真の三角の部分のようなブレースと呼ぶ補強材で補強すると安心

 

薄板を積層した合板にビスは打ちにくい

取材協力◎合板博物館

座りながら寄せ植え作業ができるガーデンテーブル兼作業台/DO IT!手作りガーデン【5】

スライド式のテーブルを広げると内部にガーデン作業バットがあり、そこで植え替え作業などをできるようにした。スライドテーブル自体をきれいに保持しておけるのがポイント。さらにバタフライテーブルつきなので、大勢でガーデンパーティーを楽しめるようになっている。

直線切り&突きつけだけで作れる!初めてのDIYにおすすめ

「ガーデンテーブルにもなり、ガーデニング作業台にも使える」をコンセプトにデザインしたガーデンテーブル兼作業台。天板はスライド式で内部に植え替え作業などができるスペースを作った。作業用の台には料理で使われるアルミ製の角バットを使用。角バットなら作業後に水洗いできてテーブル本体をきれいなままにしておける。

また、大人数でガーデンパーティーを楽しめるようにテーブル本体に延長用となるバタフライテーブルを取りつけた。

木材のカットは直線カットのみ。丸ノコを使えばあっという間に木取りができてしまうはず。組み立ても超シンプルで、ビスによる突きつけのみなのでDIYビギナーでもチャレンジしやすい。少し難しいのはバタフライテーブルの取り付け。スムーズに開閉できるかを確認しながら行なうとよい。また、スライド式テーブルがスムーズに開閉できるように、脚部に固定する天板はスライド式テーブルのサイズに合わせず、少しゆとりを持って取りつけるといい。

天板と脚部で塗料を白とグレーで塗り分けたのもポイント。庭のアクセントにもなり、植物との相性もいい色味になっている。今回は作業の都合上、組み立て後に塗装を行なったが塗膜により少々厚みが出て、スライドテーブルの開閉に支障をきたす可能性がある。塗装をしてから組み立てるのがおすすめだ。

スライドテーブルをあけた状態。作業スペースが450×485mmあるのでバーベキューコンロを置いてみた。バーベキューコンロはキャプテンスタッグのカルネ角型水冷バーベキューコンロ

 

【構造図】*単位はmm

【使用資材】

材の種類 サイズ 数量 使用部位
2×4材 785 2 幕板
700 4
1×4材 900 2 天板
825 6 バタフライテーブルの天板
785 2 スライド式テーブルのレール
630 2 幕板
605 6 棚板
550 2 バタフライテーブルの天板受け
530 5 作業バット受け
525 2 スライド式テーブルの受け
450 10 スライド式テーブルの天板
2×2材 785 2 棚受け
700 2 バタフライテーブルの脚
445 2 天板受け

 

【使用資材】
アルミ角バット、ステンレスJ型フック(2個)、32mm鉄横長蝶番、51mm鉄横長蝶番、キャッチャー、塗料(アクア エクステエナメル 0.7L缶/ホワイト)、(サドリンクラシック 0.7L缶/グレーアンバー)、ビス(65mm)、スリムビス(50mm、45mm、32mm、25mm)

材料費…約1万円

【主な使用道具】
ンパクトドライバー、スライド丸ノコ、サンドペーパー、養生テープ(マスキングテープ)、ハケ、塗料カップ、鉛筆

 

STEP1 脚部を作る

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STEP2 スライド式テーブルの天板を作る

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STEP3 バタフライテーブルの天板を作る

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STEP4 脚部に天板を組み立てる

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STEP5 塗装する

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バタフライテーブル&スライドテーブルが閉じているとコンパクト

 

バタフライテーブルだけを広げて使ってもいい

 

側面から見た様子

 

スライドテーブルは2×2材の天板受けを持ってスライドさせる。好みで取っ手をつけると引き出しやすい

 

キャッチャーから脚をはずしてバタフライテーブルの脚を立てる

写真◎田里弐裸衣、ドゥーパ!編集部

 

アポロ佐藤 Aporo Satoh

北海道生まれ。カントリーフィーリングにあふれたガーデン作品を得意とするガーデンエクステリアプランナー。千葉県茂原市でウッドワークアポロを主宰。趣味でパンクバンドのボーカルを担当。2児のパパ。

ウッドショックに負けるな!チェンソーで丸太から木材を切り出す製材テクニックを伝授/DIYerのためのチェンソー使いこなし術

田舎暮らしの頼れる相棒、チェンソー。薪作りや枝打ちなど日々の仕事を能率的にこなすには欠かせない道具だが、価値はそれだけにとどまらない。もっとクリエイティブなDIYを楽しませてくれるし、じっくり大切に整備するほどに愛着を感じさせてくれる味わい深い機械でもある。そんな素晴らしきチェンソーライフに誘ういくつかのノウハウを紹介しよう。

今回はチェンソーを使った製材術を解説。丸太を玉切りして薪を作るのはチェンソーワークの定番だが、丸太を割いて板や角材を切り出すのも面白い。緻密に製材された木材にはないラフな風合いが、いつもとは違う創作意欲をかき立ててくれるだろう。

 

technique 1 フリーハンドで製材する

曲面を切り落とすように丸太を割いて、平面を作る。それを4回繰り返せば、断面が四角の板や角材になる。まずは補助道具を使わずにチェンソーだけで割く方法を紹介。

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ラフな仕上がりでOKなら縦切りもアリ

より簡単に割きたいなら、丸太を立ててフリーハンドで縦切りするという手もある。当然、technique1の方法に比べればラフな仕上がりになるだろうし、熟練度によっても差がつくはずだが、チャレンジしてみるのも面白い。

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バンパースパイク(ガイドバーの根元付近にあるギザギザ)を支点にして切り込み、technique1と同様にガイドバーを斜めにしてカットしていく(*作業現場はオガクズを敷き詰めてあるので材を地面に置いたまま最後までカットできる。そうでない場合は材を安定した台に載せて作業するといい)

 

technique 2 割いた後の切断面を整える

切断面が荒れているときに、チェンソーを使ってきれいに整える方法(ブラッシング)を紹介しよう。

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technique 3 補助道具を使って製材する

市販の補助道具を使えば、チェンソーで、より精密な製材が可能になる。製材用の補助道具は一般的に「ソーミル」や「ランバーメーカー」と呼ばれ、ガイドバーを水平にセットして切るタイプと、縦向きにセットして切るタイプがある。ここではインストラクターの栗田さんが所有する、縦向きタイプを使った作業例を紹介する。

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曲面にガイドレールを設置する場合

ランバーメーカーのガイドレールを丸太の曲面に設置する場合は、水平にすること。そうすればガイドバーが垂直になり、垂直な面を切り出せる。

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写真◎門馬央典

栗田宏武 Hiroaki Kimura

カナダで開催されるチェンソーカービングチャンピオンシップで3年連続チャンピオンに輝いた経歴を持つ、国内チェンソーアーティストの第一人者。

ちゃぶ台スタイルでワイワイ楽しもう!ドーナッツグリルテーブル/DIYでキャンプ家具を作ろう【3】

サイドテーブルと一体化したちゃぶ台モードにも!

 

天板は折りたたみ、脚は取り外し可能。収納時はコンパクトに!

 

それぞれの天板裏には板つきナットを固定。脚の先端に取りつけたボルトを回し入れてパーツを接続

 

市販の丸形バーベキューコンロから着想を得た、ドーナッツ型のバーベキューテーブルセット。バーベキューをやらないときは、サイドテーブルと一体化したちゃぶ台スタイルに。それぞれの天板は蝶番で接合されているので半分に折りたため、脚を取り外して持ち運ぶことができる。

材料の加工のポイントはトリマーを使った天板のラウンドカット。付属のストレートガイドからL字のガイドプレートを取り外しトリマー本体に固定。ガイドプレートには角材を取りつけ延長。材の中心から時計の針を回すように材を切削していく。6mm径のストレートビットで切削するので、一度に彫れる深さは3mm。7回ほど切削を繰り返して丸く切り抜いた。

2×4材の脚の先端には、下穴をあけハンガーボルトをねじ込んで固定。あらかじめ天板裏に取りつけた板つきナットに回し入れることで、天板と脚を脱着できる仕組みとした。

キャンプ場で、自宅の庭で、みんなでテーブルを囲んでバーベキューを楽しもう。

 

市販の丸形バーベキューコンロに合わせて製作。コンロのサイズは径355×高さ290mm

 

【主な使用道具】

インパクトドライバー(ドライバービット2番、下穴錐5mm径、ドリルビット15mm径)、丸ノコ、トリマー(6mm径ストレートビット、ガイドプレート)、ランダムサンダー、丸ノコガイド定規、ノコギリ、ハンマー、ノミ、カンナ、ペンチ、プライヤー、クランプ、サシガネ、メジャーなど *塗装道具は除く

 

【用意した資材】

ラワンランバーコア板(厚さ21×幅900×長さ900mm)1枚、合板(厚さ5.5mmの端材)1枚、SPF 2×4材(厚さ38×幅89×長さ2440mm)1本

 

【その他の材料】

スリムビス(20/50mm)適宜、ハンガーボルト(M8×長さ50mm)8本、二枚合長蝶番(長さ180mm/150mm)それぞれ2枚、板つきナット(M8)8枚、木部用ワックス(ジャコビアン、ウォルナット)

 

【木取り表】

長さ(単位はmm) 数量 使用部位
ラワンランバーコア板 径900 1 天板A
径410 1 天板B
SPF 2×4材 230 4 脚C
230 4 脚D
合板 200×65 2 天板受けE

【仕上がりサイズ】
径900×高さ255mm(テーブル大)/径410×高さ255mm(テーブル小)
幅450×長さ900×厚み65mm(収納時)

【材料費】
約7000円(塗料は除く)

 

製作のポイント1/トリマーで合板を丸くカットする

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製作のポイント2/蝶番を使って天板を連結する

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製作のポイント3/ボルトをねじ込み、脚パーツを作る

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製作のポイント4/板付ナットの固定、その他

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写真◎佐藤弘樹

関 英利 Hidetoshi Seki

SEKI WOODWORKS主宰。千葉県いすみ市在住。サーフィンと木工を愛するナイスガイ。

蔓性植物を絡ませたくなるベンチつきパーゴラを作ろう・DO IT!手作りガーデン【3】

柱、ベンチ、壁、垂木、桁まで木部の材はすべて間柱材。長さ105mmにカットした間柱材をサンドイッチするように組み立てた柱がポイントで、壁や桁はログハウスの工法のひとつであるピース・エン・ピース工法の要領で取りつけていける。

 

ピース・エン・ピース工法の要領で壁をはめ込んでいく

一部分に壁があり庭のコーナーなどに作ると目隠しフェンスの役目も果たすベンチつきパーゴラ。暑い夏は垂木にシェードなどの布地を掛ければ手軽に避暑スペースを作れる。また、壁の横にはワイヤーメッシュを取り付けているので、蔓性の植物を這わせたり、ハンギングプランターなども楽しめるはずだ。

使用した木材は間柱材のみ。サイズは27×105×2985mm(長さは3000mmと表記されていることもある)。ホームセンターでは5本束で販売されており、入手しやすい材だ。

柱も間柱材で製作。桁や横桟、壁を柱にはめ込むように取りつけるため、105mmにカットしたものをサンドイッチするように組み立てた。

柱をこのように組み立てると、壁を好きなようにはめ込んでいける。本作ではすき間なくはめ込んでいったが、すき間を作ってもいいし、すき間なくはめ込んで窓抜き加工をしてもいいだろう。

作品づくりの重要ポイントは、しっかりと柱と桁の水平&垂直を確認しながら取りつけること。この作業を正確に行なってしまえば完成まで一挙に進むはずだ。

仕上げに木工用ディスクを装着したディスクグラインダーで柱や桁にダメージ加工し、使い込んだ風合いを演出したが、仕上げは好みで。自由度の高い作りになっているので、自分なりのベンチ付きパーゴラが作れるだろう。

後ろから見たところ

 

下から垂木を見たところ。垂木が放射状に取りつけられているのがわかる

 

ブルーとグリーンの重ね塗りでラフな雰囲気に仕上げた

 

【構造図】*単位はmm

【木取り表】*単位はmm

材の種類 サイズ 数量 使用部位
間伐材 2300 12 柱材
2300(幅50mmに割いた材) 8 柱材
2080 10 桁、横桟
1440 1 座板受け
1235 1 座板受け
350 33 座板、ベンチの脚
275 2 座板受けの支え
245 4 ベンチの脚
105 12 柱材
105(幅50mmに割いた材) 8 柱材

【その他の資材】
基礎石10個、インスタントモルタル3袋、ワイヤーメッシュ2枚(1×2m/網目サイズ100×100mm)、スリムビス(40mm)、水性塗料

 

材料費…約4万5000円

 

【主な使用道具】
インパクトドライバー(ドライバービット/6mm径ドリルビット)、丸ノコ、ディスクグラインダー、カナヅチ、ゴムハンマー、タンパー、メジャー、水平器、ハケ、ベンダーなど

 

STEP1 整地して柱の基礎石を配置する

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STEP2 柱とベンチの脚を作る

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STEP3 柱を立てて各部材を組み立てる

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STEP4 ダメージ加工をして塗装する

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写真◎田里弐裸衣、ドゥーパ!編集部

 

川鍋正人 Masato Kawanabe

イノセントガーデン主宰。ヴィンテージ感ある庭作りを行なう。古民家を自らリノベーションしたcafe ONIWAのオーナーとして、カフェの雑木林が印象的な庭作りもこつこつと行なっている。今回製作したベンチつきパーゴラもこのカフェで見られる。http://www.innocent-garden.com/

ガーデニング王に学ぶ!ウッドデッキの教科書【5】~フェンス、ベンチ、ステップの製作~

シンプルなウッドデッキ作りをベースに、作り方の基本を学ぶ本企画。最後はデッキにあると便利な、フェンス、ベンチ、ステップと+αの機能の作り方を伝授!

今回製作したフェンス&ベンチつきのデッキ。広さは幅5400×奥行2790mm。これを例に製作手順を解説する

 

ウッドデッキのフェンス

フェンスは思わぬ荷重がかかる部分。基礎から支柱を立ち上げて強度があるものを作ろう。

 

フェンスはあらかじめ仕上がり高さを決めて作る

フェンスはデザイン的に楽しめる部分だが、もたれかかったり、子どもが遊ぶことがあったり、意外と力がかかるところなので十分な強度を持つ構造にしたい。

第1回の記事の構造図のように基礎からフェンスの支柱を立ち上げるのがベストだ。基礎からフェンス支柱を立ち上げるときはフェンスの仕上がり高さをあらかじめ決めておくこと。

今回、製作したウッドデッキではベーシックにフェンスの板を横張りした。

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フェンス支柱は施工後にカットしてもOK

フェンスの高さが定まらないときは長めに切り出した支柱を基礎から立ち上げるといい。床板施工後にバランスを見て、好みの高さに切断する。切断するときは丸ノコやノコギリを使う。

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ウッドデッキのベンチ

ウッドデッキにベンチを作りつけておくと新たに椅子を準備しなくてすみ、スペースを有効活用できる。

 

ベンチを作りつけることでフェンスの強度がアップする

ウッドデッキにベンチが作られていると、新たに椅子を置かずにすみ、スペースを有効活用できる。フェンスがあるならその支柱を利用してベンチを作るのがおすすめ。フェンスを背もたれに利用できるし、フェンスの強度もアップするので一石二鳥だ。ウッドデッキ作りにチャレンジするならもうひと踏ん張りして、ぜひベンチを製作してみよう。

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デッキ完成後にフェンスなどを作るときは支柱固定金具が有効

ウッドデッキ完成後にやっぱりフェンスを作りたい、となったときは支柱固定金具を使うといい。デッキ床面に支柱固定金具を接合し、そこに柱を立てるだけ。

支柱固定金具。ホームセンターや通販サイトなどで1000円前後で売られている

 

ウッドデッキのステップ

一般的な住宅の掃き出し窓に合わせてウッドデッキを作ると、1、2段程度のステップが必要になる。

 

ステップを作って庭からの出入りも快適に

一般的な住宅の掃き出し窓の前にウッドデッキを製作すると高さは約500mmになる。庭からデッキに出入りするときはステップが必要だ。ステップの段差(蹴上げ)の目安は150mm程度なので、1、2段のステップになる。

DIYで作るならデッキにステップを組み込んだデザイン(デッキと同じ要領でステップを作れる)か側板に踏み板をつけた側桁階段がおすすめ。今回製作したウッドデッキではデッキに組み込むことにした。

【根太伏せ図】*単位はmm

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DIY向きのステップ側桁階段

側桁階段はシンプルな作りでDIYしやすいステップ。側板には2×10材など幅が広い材を使用する。デッキ本体に側板を合わせて、適切な角度を割り出し、側板をカットする。そこに踏み板受けと踏み板を接合していけばできあがり。

腐食予防のため、側板の下にはレンガや石材などを敷いておくこと

写真◎佐藤弘樹、福島章公/イラスト◎丸山孝広

木村博明 Hiroaki Kimura

今回のウッドデッキのデザイン・施工を担当したのは木村グリーンガーデナーの代表(写真左)。SOU・SOUのウェアを身にまとって作業するおしゃれな庭師。モダン和風なガーデン施工に定評がある。「TVチャンピオン 極」(テレビ東京系)のガーデニング王決定戦で優勝。写真右は蔭山さん。親方である木村さんの指示を受け、テキパキと木材の切断、接合を担当。

週末サクッとDIY!4つの電動工具でベンチ作りにチャレンジ!

「リーズナブル、それでいて機能性十分」。これ、DIY向けパワーツールの話。安かろう悪かろうは今は昔。家庭用の電動工具も今や進化を遂げているのだ! ここではシンプルなベンチ作りを通して、4つのパワーツールの基本テクニックを紹介。製作時間は約2〜3時間。ササッと作れて、達成感もばっちりの休日DIYを楽しもう!

丸ノコ、ドライバードリル、インパクトドライバー、サンダーの4つのリョービ・パワーツールをフル活用!

 

【展開図】*単位はmm

【木取り図】*単位はmm
2×4材(38×89×3050mm)

【資材リスト】*2020年2月時のデータです
・ 2×4材(厚さ38×幅89×長さ3050mm)…2本 1500円
・ コーススレッド 75mm(50本入り)…150円
・ 水性多用途塗料 200ml(クラシックグリーン)…810円
材料費…約2460円

 

【使用する道具】
[材の切断]
丸ノコ、スピードスクエア、丸ノコ用平行定規、丸ノコ用角度定規

[材の研磨]
サンダー

[材の加工、固定]
インパクトドライバー(ドライバービット2番)、ドライバードリル(9mm径皿取りビット、3.5mm径ドリルビット)

[材の計測]
サシガネ、メジャー

 

Step1 丸ノコで材を切断する

材料の直線・割き(縦挽き)・傾斜・斜めカットには欠かせない丸ノコ!

 

丸ノコを使って、2×4材からそれぞれの部材を切り出す。4種類のテクニックを使い分けて加工しよう

 

【前準備】

丸ノコのチップソー(刃)の出幅を調整する。材の厚みより2~3mm程度深く刃を出すのが目安だ。作業台には厚めのスタイロフォームのような捨て板を敷いておくと、切り口にバリやささくれ、割れが出にくい

 

【直線カット】

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【割き加工】

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【斜めカット】

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【斜めカット】

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Step2 サンダーで材を研磨する

カットした木口のバリやささくれをしっかり研磨して、作品の仕上がりをワンランクアップ!

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Step3 インパクトドライバーとドライバードリルで各パーツを組み立てる

10.8Vのドライバーは、軽量で操作性の高さが魅力。下穴あけのひと手間がビスを真っすぐ打ち込むコツだ。

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写真◎福島章公/取材協力◎京セラインダストリアルツールズ

佐相顕悟 Kengo Sasou

ウッドデッキをはじめとしたエクステリアから家具作り、リフォームまで手がける施工集団D.PARADISE所属。https://www.d-paradise.com/

ガーデニング王に学ぶ!ウッドデッキの教科書【4】~床張り~

シンプルなウッドデッキ作りをベースに、作り方の基本を学ぶ本企画。今回は、ウッドデッキ作りで最も楽しい床張り作業を解説!

今回製作したフェンス&ベンチつきのデッキ。広さは幅5400×奥行2790mm。これを例に製作手順を解説する

 

ウッドデッキの床

目に見えて完成に近づいていく床張り作業はデッキ作りの中でいちばん楽しい時間だ。

 

ビス留め位置をそろえると見栄えよく仕上がる

土台が完成したら床板を張っていく。土台でしっかり水平が出ているので、多少ねじれや反りのある材でも押したり引いたりしながら張ると、きれいに接合できる。

また、床板は基本的に木表(年輪の外側)を上にするが、木肌の美しさを優先して木裏(年輪の内側)を上にしてもよい。

床板を張るときは、デッキ上に雨水がたまらないようにしたり、通気性を良くするためにわずかにすき間をあけて張るのが原則。すき間が広すぎると物を落とす恐れがあるので3〜5mm程度がよい。すき間がまちまちだと見栄えが悪いのでスペーサーを利用するのがおすすめだ。

なお、床板をビス留めするときはビス留め位置をそろえること。そうすることで見た目にも美しく仕上がる。

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丸ノコで床板を割く

施工場所の都合で、床板をそのまま張れない場合がある。そんなときは平行定規をつけた丸ノコで板を割くといい。

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床板張りパターンのいろいろ

ウッドデッキは床板の張り方次第で個性的に仕上げることができる。ここでは根太の配置とともに、いくつかの床張りパターンを紹介したい。想定サイズは、1800×1200mmとした。想定使用木材は床板と根太が2×6材、束柱が4×4材。

写真◎佐藤弘樹、福島章公/イラスト◎丸山孝広

木村博明 Hiroaki Kimura

今回のウッドデッキのデザイン・施工を担当したのは木村グリーンガーデナーの代表(写真左)。SOU・SOUのウェアを身にまとって作業するおしゃれな庭師。モダン和風なガーデン施工に定評がある。「TVチャンピオン 極」(テレビ東京系)のガーデニング王決定戦で優勝。写真右は蔭山さん。親方である木村さんの指示を受け、テキパキと木材の切断、接合を担当。

ガーデニング王に学ぶ!ウッドデッキの教科書【3】~整地&土台の施工~

シンプルなウッドデッキ作りをベースに、作り方の基本を学ぶ本企画。第3回目は、ウッドデッキ作りで最も重要な土台部分の施工のポイントを伝授!

今回製作したフェンス&ベンチつきのデッキ。広さは幅5400×奥行2790mm。これを例に製作手順を解説する

 

ウッドデッキの整地

施工場所にある障害物を取り除いて地面を整える。施工前にこの作業をすませておくとスムーズにウッドデッキ製作を進められる。

 

石や雑草などを取り除き、施工現場を整える

整地はしっかりやっておきたい。一見、地面には何もなさそうに見えても、いざ基礎石を置こうとしたら大きな石が隠れていたなんてこともある。施工前の準備として、石や雑草などの障害物を取り除く作業はやっておきたい。障害物がなくなったのを確認したら地面を平らにならしておく。同時に施工現場の周囲をスッキリさせて資材置き場と作業スペースを確保しておこう。

施工の邪魔になる大きな雑草はすべて抜く。石などの障害物があったら避ける

 

障害物を取り除いたらジョレンで地面を平らにならす

 

床下の雑草をシャットアウトする防草シートの敷き方

日当たりの良い場所にウッドデッキを作ると、床のすき間からニョキニョキと雑草が顔を出すなんてことがある。そんな雑草予防のために防草シートを敷いておきたい。デッキ床下は床の張り替え作業などをしない限りチェックできない部分なので、防草シートは耐久性が高く、しっかりと雑草を予防する不織布タイプを選ぼう。

使用した防草シートはカインズホームの雑草ブロックシート。1×10mで2480円ほど。左は別売りの押さえピン。10個入りで498円ほど

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ウッドデッキの土台

デッキ作りで一番重要な土台作り。窓の前に立てた束柱を基準に根太を設置した。大きさやデザインを問わずに使える基本的な施工方法だ。

 

掃き出し窓前に立てた束柱を基準に根太を設置していく

土台作りはウッドデッキ作りで一番大事な作業。時間をたっぷり使って慎重に進めたい。

今回のデッキ作りでは母屋の掃き出し窓前に立てた束柱を基準に根太を設置する方法をとった。両端に根太を設置して水糸を張り、その水糸を基準に内側の根太を設置する。なお、根太の高さはできあがり高さから床板厚を引いたもの。

根太の設置方法は次のとおり。基準となる掃き出し窓前の束柱に根太を仮留めし、水平を確認しながら庭側の束柱の必要な高さを測る。基礎石に束柱を立てたら再度水平をチェックして根太を接合する。この繰り返しで土台ができあがっていく。

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地盤が弱いときは砕石を敷く

なお、地盤が弱く不安定な場所に施工する場合は、基礎石を設置する箇所に穴を掘り、砕石を敷き、地面をしっかりと突き固めるといい。これだけで丈夫な地盤になる。

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根太には真っすぐな材を使う

ウッドデッキでは安定した土台を作ることが一番大切。土台には反りやねじれのないいちばん真っすぐな木材を使用すること。反りやねじれがあるものは床板に使用する。床板は土台に接合することで、多少のゆがみが矯正される。

木口から木材を見て反りやねじれがないか確認する

 

何人ぐらいで作業するとよいのか?

作業人数については少なくとも3人。できれば4人欲しいところだ。というのも長い木材を接合するときなど、ふたりで材を支え、ひとりがインパクトドライバーでビスを打つというかたちを取れるからだ。4人いれば部材の切断作業に集中できる「切り出し要員」をつくれる。切り出し要員がいると作業効率が格段にアップする。

ウッドデッキ作りはこのように長い材を接合することがある。材を支える人員がいると作業しやすい

 

小面積のウッドデッキに最適!根太を先に組む土台作り

先に根太を組んでしまう土台の作り方は小面積デッキに最適な方法だ。根太を組んだら基礎石の上に仮置きし、束柱を立てていく。通常のデッキ作りよりスピーディーに作業できる。根太枠を持ち上げて仮置きするため、この方法で作るときも作業人員は3名程度欲しい。

写真◎佐藤弘樹、福島章公/イラスト◎丸山孝広

木村博明 Hiroaki Kimura

今回のウッドデッキのデザイン・施工を担当したのは木村グリーンガーデナーの代表(写真左)。SOU・SOUのウェアを身にまとって作業するおしゃれな庭師。モダン和風なガーデン施工に定評がある。「TVチャンピオン 極」(テレビ東京系)のガーデニング王決定戦で優勝。写真右は蔭山さん。親方である木村さんの指示を受け、テキパキと木材の切断、接合を担当。

ガーデニング王に学ぶ!ウッドデッキの教科書【2】~道具&資材の準備と塗装~

シンプルなウッドデッキ作りをベースに、作り方の基本を学ぶ本企画。第2回目となる今回は、ウッドデッキ作りに必要な道具や資材、木材の塗装など、施工前の準備の仕方を伝授します!

フェンス&ベンチつきのデッキ。広さは幅5400×奥行2790mm

 

ウッドデッキの道具

必要な道具がそろっていることがデッキ作り成功の秘訣。「デッキ作り必携道具表」を参照し、道具を準備しよう。

 

ウッドデッキの資材

ウッドデッキ作りで使用する主な材料は木材、基礎資材、金物、塗料の4つ。木材だけでも場所を取るので保管場所を確保しておこう。

 

資材は予算と相談しながらベストなものをセレクトしよう

ウッドデッキは基礎資材も、木材(デッキ材)も種類が豊富にあるのでセレクトがけっこう大変だ。

特にデッキ材は国産材、ウエスタンレッドシダー、人工木材、ハードウッド、SPF材など多種多様。ホームセンターや通販サイトなどを物色し、予算と相談しながら使用木材を決めるといいだろう。なお、樹種によって多少のばらつきがあるが、デッキ材の多くが2×材と似たサイズで製材されている。ただし、使用する材を決めたらデッキ材の寸法(厚さ×幅×長さ)をしっかりとチェックしておきたい。

金物はビスやクギなどのこと。DIYではインパクトドライバーで作業できるビスがベスト。少し割高になるが、サビに強いステンレス製のビスを選ぼう。

基礎資材である基礎石もいろいろなものがある。DIYなら手頃な価格帯で購入可能なピンコロタイプを選ぶのがおすすめだ。

 

デッキ材を買うなら通販サイトが便利

通販サイトの魅力はなんといっても資材を自宅まで届けてくれること。また、商品のバリエーションが豊富なのもポイント高し。ホームセンターに出回らない樹種がそろっていたり、店舗に置けない長尺ものの取り扱いもある。

ウッディロバート
ウエスタンレッドシダー専門店。さまざまなサイズのウエスタンレッドシダーがそろっている。

木工ランド
ウエスタンレッドシダーやイペ、ウリンなどのデッキ材からウォルナットやメープルなどの家具向けの材までそろう。

リーベ
ウリンやサイプレスなどの海外産の木材から人工木材まで幅広くデッキ材を扱っている。

 

ウッドデッキの塗装

塗装はSPF材など耐久性の低い木材を使用するときに必須の作業。塗装作業は乾燥時間を考慮するのが大切だ。

 

塗装は組み立て前と完成後に1回ずつ

耐久性に不安のある木材でウッドデッキを製作する場合は必ず塗装すること。塗装するタイミングは、組み立てる前と完成後にそれぞれ1回ずつ。

なお、床板の裏など組み立ててしまうと塗装できない箇所もあるので、組み立て前の塗装は2度塗りして木材の耐久性を高めたい。

塗料は屋外木部タイプを選ぶ。水性、油性とある。水性は扱いやすく、油性は耐久性が高め。それぞれ長所があるので好みで選ぼう。

塗装の補助ツール。ソーホースブラケットを使って作ったウマ。作業するときは地面が汚れないようにブルーシートを敷く

 

組み立て前にウマなどに木材を並べて一気に塗装すると効率的

 

写真◎佐藤弘樹、福島章公/イラスト◎丸山孝広

木村博明 Hiroaki Kimura

今回のウッドデッキのデザイン・施工を担当したのは木村グリーンガーデナーの代表(写真左)。SOU・SOUのウェアを身にまとって作業するおしゃれな庭師。モダン和風なガーデン施工に定評がある。「TVチャンピオン 極」(テレビ東京系)のガーデニング王決定戦で優勝。写真右は蔭山さん。親方である木村さんの指示を受け、テキパキと木材の切断、接合を担当。

ガーデニング王に学ぶ!ウッドデッキの教科書【1】~構造を知りプランを立てる~

シンプルなウッドデッキ作りをベースに、作り方の基本を学ぶ本企画。まずは今回製作したウッドデッキを例に基本構造と各部の名称、プランニングの立て方などを知ろう。

フェンス&ベンチつきのデッキ。広さは幅5400×奥行2790mm

 

ウッドデッキの構造図

【ウッドデッキ作りに用意した主な資材】

材の種類 数量 使用部位
スギ板(20×140×4000mm) 5 フェンス
スギ板(40×140×4000mm) 45 根太、床、ベンチ(座板、補強材)
スギ角材(90×90×4000mm) 4 束柱、支柱、ベンチ(脚)
羽子板つきピンコロ 8 基礎石
ピンコロ(小) 17 基礎石

材料費の目安…30~40万円 *木材、基礎資材、金物なども含む

【大引が必須のウッドデッキもある】
ウッドデッキの床が地面から高い場合や、土台の強度に不安がある場合は根太を支えるために大引(おおびき)を追加する。大引は束柱に取りつける。根太は大引の上に載り、直角に交わる(イラスト参照)。

 

ウッドデッキのフローチャート

塗装が必須な木材を使用したケースのウッドデッキ作りの標準的な流れを紹介する。デッキ作りの肝は「土台作り」。じっくりと土台作りに取り組めるようにスケジューリングしよう。

1、イメージを固める
ラフスケッチを描いてデザインやサイズ、作りつけたい設備などを決めるといい。

2、設計図を描く
設計には設計図を描くだけで木取りも算出してくれる「caDIY3D×(キャディスリーディークロス)」というPCソフトの利用がおすすめ!

3、資材を調達する
資材保管用のブルーシートの準備を忘れずに!

4、施工予定地を整地する
防草シートは整地のタイミングで敷くといい。

5、木材を塗装する
塗装作業を省ける耐久性の高い木材をチョイスするのも手。

6、土台を作る
土台に使用する木材は反りやねじれの少ない木材を選ぶ。

7、床板を張る
ビスの位置をそろえて見栄えよくする。

8、ステップを作る
デッキの高さに合わせて階段の段数を決める。

9、フェンスなどを作る
パーゴラやベンチなどもこの段階で作る。

10、全体を塗装する
2度目の塗装。耐久性の低い木材で製作する場合は必須の作業。

 

ウッドデッキのプランニング

製作するデッキのイメージが固まったら設計をする。束柱や根太の間隔、デッキの高さを念頭に置き、フェンスやパーゴラなどの設備を作るかを決めるといい。

 

1、床板の並べ方を決め土台のプランを立てる

製作するデッキのサイズが確定したら床板の並べ方を決める。床板は根太に対して直角に取りつけるのが基本になるので床板を縦に並べるか、横に並べるかで根太の向きが定まり、基礎(束柱&基礎石)の位置を決められるようになる。

基礎は四隅から位置を決めて、その間に配する基礎の間隔を決めていく。根太に2×6材、束柱に4×4材を使うときの束柱の間隔の目安は600~1200mm。根太の間隔は600~900mmが目安。

施工前の現場の状態をチェックする。地面の固さ、排水枡、室外機などの位置も確認しておきたい

 

2、デッキやフェンスの高さを決める

ウッドデッキは母屋の掃き出し窓前に作ることが多い。そのため、デッキの高さは掃き出し窓に合わせて作るのが一般的。イラストのように掃き出し窓のサッシの水切り下にデッキの床材をもぐらせるように取りつけると見栄えがいい。

フェンス(パーゴラも含む)の支柱は基礎から立ち上げたほうが頑丈に作れる。設置する場合は設計の段階で仕上がりの高さを決めておこう。フェンスはデッキ床上1000mm程度が一般的な高さといわれている。

写真◎佐藤弘樹、福島章公/イラスト◎丸山孝広

木村博明 Hiroaki Kimura

今回のウッドデッキのデザイン・施工を担当したのは木村グリーンガーデナーの代表(写真左)。SOU・SOUのウェアを身にまとって作業するおしゃれな庭師。モダン和風なガーデン施工に定評がある。「TVチャンピオン 極」(テレビ東京系)のガーデニング王決定戦で優勝。写真右は蔭山さん。親方である木村さんの指示を受け、テキパキと木材の切断、接合を担当。

飾り棚つきフェンスと曲線カットがアクセントのゲートを作ろう・DO IT!手作りガーデン【2】

シンプルなデザインのフェンス&ゲート。フェンスは板を横張りし、ゲートは板を縦張りした。フェンスには飾り棚を取りつけ、花やガーデンアイテムを飾れるようにしたのがポイント。

 

柱を水平&垂直に立てることが重要

リビングから庭を眺めたとき、目の前のフェンスがメッシュパネルのものだったり、ゲートがアルミ製のものだと無機質な印象を受ける。そこで庭の植栽に似合うような木製フェンス&ゲートを作ることにした。

フェンスのデザインは板を横張りしたシンプルなもので、花やガーデンアイテムを飾れる棚をつけた。棚は棚板と箱形のものを製作。箱形の棚は花を飾ると額縁ガーデン風になる。フェンス板にはプランターをハンギングしてもいい。植物によるデコレーションを存分に楽しめるはず。

ゲートはフェンスが横張りだったので、縦張りにした。また、アクセントになるように上部を曲線仕上げにしている。

製作のポイントは、基礎を設置する位置をそろえることと柱を水平&垂直に取りつけること。基礎を正確に設置するには水糸が必要。水糸をピンと張って、すべての基礎の位置がそろっているかを確認したい。柱を取りつけるときは水平器で垂直を、水糸で水平をしっかり確認しながら取りつけていく。また、フェンスの板を2段目まで取り付けても柱がグラグラするときは地面に杭を打って柱に固定するといい。

製作のポイントをしっかり押さえればフェンス板と棚の組み立ては簡単。花を飾れるフェンス&ゲートなので、作り終えたらDIYだけじゃなくガーデニングにもはまってしまうかもしれない。

フェンス全体。全長は約12m

 

箱形の棚はフェンスの真ん中に取りつけている

 

【フェンス&ゲート正面図】*単位はmm

【木取り表】*単位はmm

材の種類 サイズ 数量 使用部位
1×6材 1800 28 フェンス板
900 4 フェンス板、ゲート
600 2 棚板
300 6 箱枠
390 6 箱枠
1×4材 900 6 ゲート
75×75mm角防腐アカマツ材 1110 1
1090 2
1030 1
1020 1
980 3
930 1
920 2
895 1

【その他の資材】
ゲート用ラッチ、蝶番(ヘビーTヒンジ6インチ)、羽子板、基礎石6個、砕石2袋、ボイド管(125mm径・4000mm)、ドライモルタル(2袋)、ビス(45mm)、油性塗料

 

材料費…約5万円

 

【主な使用道具】
ンパクトドライバー(ドライバービット/3㎜径ドリルビット)、丸ノコ、カナヅチ、プラスチックハンマー、ノコギリ、ジグソー、クランプ、スピード定規、サシガネ、メジャー、水平器、ハケ、コテバケ、スコップ、水糸、トロフネ、練クワ、モルタルひしゃく、タンパーなど

 

STEP1 基礎を作る

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STEP2 塗装&柱を立てる

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STEP3 フェンス板&棚を組み立てる

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STEP4 ゲートを作る

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写真◎江藤海彦、ドゥーパ!編集部

【製作指導】

白井 糺 Tadashi Shirai

世田谷区の工房では木工教室などを開催。クラフトマン世田谷代表として被災地支援活動などを行なっている。

シンボルツリーを囲む八角形のガーデンベンチを作ろう・DO IT!手作りガーデン【1】

DIYビギナーでもすぐに真似できて、おしゃれな庭にグレードアップできるエクステリアアイテムの作り方を紹介する本企画。今回は、シンボルツリーを庭に植えている人におすすめのベンチ作りにドゥーパ!編集部がチャレンジ!

 

角度切りとビス留めの練習にもなる!

木を中心にしてぐるりと囲むように設置するベンチは、公園や街の広場などでもよく見かける定番のガーデンアイテムだ。木陰でお茶を楽しめたり、庭作りでの休憩所としても使えるので、庭に大きな木を植えているのであれば、その太さに合ったベンチをDIYしてみよう。ただ、円形となるとなかなかハードルが高くなるので、ここでは円形よりも手軽に作れる八角形のベンチを提案したい。

製作の一番のポイントは、角度定規と丸ノコで行なう「角度切り」。八角形なので67.5度の角度切りで材を大量にカットするのだが、少しでも狂うとうまく組めずに座板同士にすき間が生じてしまうといった問題がある。そこで今回は、細い板で座板のつなぎ目を隠すようにし、多少角度が狂っていても見た目にはわからないように設計。角度切りにあまり神経質になる必要はないのでぜひチャレンジしてほしい。

なお、木材は耐候性の高い105×20mm角のハードウッド(サイプレス)を使っている。ビス留めの際は必ず下穴をあけることを心がけよう。

 

今回は常緑樹のヤマボウシをシンボルツリーに見立て、ジャストサイズのベンチを製作する

 

【座面の上面図&脚の構造図】

【木取り表】*単位はmm

材の種類 サイズ 数量 使用部位
サイプレス(20×105) 型紙に合わせる 32 座板
380 16
400 8 座板受け
320 8
420 8 脚の補強材
サイプレスを割いた材(20×52.5) 400 8 座板の桟
約480 8 つなぎ目隠し材

【その他の資材】
スリムビス(35、45mm)、型紙用の合板、塗料

材料費…約3万7000円

 

【主な使用道具】
丸ノコ、ノコギリ、インパクトドライバー(ドライバービット、2㎜径ドリルビット)、丸ノコ用平行定規、角度定規、スピード定規、分度器、アルミアングル(定規として使用)、サシガネ、メジャー、鉛筆

 

STEP1 座面を作る

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STEP2 脚を作る

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STEP3 補強材・目隠し材を作る

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STEP4 塗装後、ツリーの周りに設置する

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写真◎福島章公、ドゥーパ!編集部

作品づくり成功への近道!2×材の選び方と使い方

ビギナーこそ2×材の特徴を知り、いい状態のものを使うことが大事。木材購入の秘訣4カ条をドゥーパ!編集部が伝授します!

 

成功の秘訣1 サイズを知る

2×4という名前は木口が2インチ、幅が4インチのサイズが由来となっているが、実寸法は異なっているため注意が必要。2×材の種類は多く、基本の2×4のほかに、幅が異なる2×6(ツーバイシックス)や、半分の厚さの1×材(ワンバイ材)、束柱によく使われる4×4(フォーバイフォー)などが日本では一般的に流通している。長さもいろいろあり、基本的にはフィートで表記されているので、覚えておくと設計する際に役立つ。おおよそのミリサイズは以下にまとめたのでチェックしてほしい。

【一般的な2×材のサイズ表】

材の種類 厚さ×幅サイズ
1×2材 19×38mm
1×3材 19×63mm
1×4材 19×89mm
1×6材 19×140mm
1×8材 19×184mm
1×10材 19×235mm
1×12材 19×286mm
2×4材 38×89mm
2×6材 38×140mm
2×8材 38×184mm
2×10材 38×235mm
4×4材 89×89mm

 

【ft(フィート)換算表】

3ft 914mm
4ft 1220mm
6ft 1830mm
8ft 2440mm
10ft 3048mm
12ft 3650mm

 

 

成功の秘訣2 樹種にもこだわってみる

2×材に採用されている代表的な樹種は「SPF」。これはスプルース(トウヒ)材、パイン(マツ)材、ファー(モミ)材が混在したもので、それぞれ性質が似通っているため一括して製材&出荷されている。売り場に置いていないホームセンターはほぼないといってもいいだろう。ショップによっては、違う樹種の2×材もあるので作品に合わせて使い分けるのも面白そうだ。

 

・ホームセンターで手に入りやすい樹種

SPF
美しい白い木肌を持った北米生まれの針葉樹。加工性がよく、切断もビス打ちも容易に行なえるのでDIY向き。屋外の湿気には弱いため塗装が必須。

ホワイトウッド
オウシュウトウヒとも呼ばれている。性質はSPFとほぼ同じだが、木が若いうちに製材されるので、SPFよりも節が少なかったり小さかったりするのが特徴。

 

・ひと味違う樹種や変わった種類の2×材と類似材
※表記価格は2019年4月取材時の参考価格になります。また、現在は取扱いを休止している場合があります

スギ国産材
主に宮崎県で生産される飫肥杉(おびすぎ)を使った2×4規格の木材。輸入材の2×4材と比べると、軽量で加工しやすいのが特徴。指定長さカットに対応。塗装品もあり。(WOODPRO)
2×4/38×89×1900mm/1240円(無塗装・税別)

 

ヒノキ国産材
木肌のよさと独特な香りで人気のヒノキの規格材。狂いが少なく、耐久性、耐水性が高いのが特徴。1×材、2×材と近いサイズ感覚で使うことができる(ジョイフル本田 千葉ニュータウン店)
桧特等AD材/20×85×2000mm/390円
桧特等AD材/40×85×2000mm/578円

 

防腐加工材
SPF材やレッドウッド材に防腐・防蟻剤を加圧注入し、耐久性を高くした木材。色目は緑色がかっている。腐りにくいため屋外使用に向いており、防腐塗料で塗装すればさらに耐久性がアップ(ジョイフル本田 千葉ニュータウン店)
1×4/19×89×1830mm/228円
2×4/38×89×1830mm/578円

 

ウエスタンレッドシダー
北米原産のヒノキ科の針葉樹。褐色の木肌に細かくてきれいな木目が魅力。狂いが少なく、均一で軽い材なので加工がしやすい。さらに腐朽にも強く、湿気が少ない低い場所なら無塗装でも耐久性が期待できる(ウッディロバート)
2×4節付/40×90×1820mm/1190円
2×4クリア/40×90×1820mm/3770円

 

インテリア2×4
パイン集成材を2×4サイズに加工し、塗装を施した木材。寸法安定性に優れ、反りや曲がりが発生しにくい。ディアウォールやラブリコなどの突っ張り金具の支柱として使うのに最適。カラーはクリアー、ホワイト、ライトブラウン、ダークブラウンの4色(ジョイフル本田 千葉ニュータウン店)
2×4/38×89×2440mm/2480円

 

イエローシーダー
北米原産ヒノキ科の針葉樹。淡い黄色と独特の香りが青森ヒバに近いことから、ベイヒバとも呼ばれている。完全KD材(人工乾燥)で、暴れが少なく耐久性も高い。乾燥後はプレーナーで磨きあげている(木工ランド)
2×4/40×90×1800mm/1200円

 

ホワイトオーク
北米産のブナ科の広葉樹。ウイスキーやワインの樽材によく使われている。色は淡黄白色。耐久性は高いが重厚で強靭な材なので、ビス打ちの際は下穴加工が必須(木工ランド)
1×4クリアー/19×89×1800mm/1900円

 

ツーバイ材棚板用
棚板をはめるため(大入れ継ぎ)の深さ11㎜の溝が彫られた2×4材。ディアウォールやラブリコなどの突っ張り金具の支柱として使うのに最適。1×材用(20mmの溝を彫ったもの)と2×材用(39mmの溝を彫ったもの)の2種類をラインナップ(オカモク)
1×材用/38×89×2440mm/2180円
2×材用/38×89×2440mm/2180円

成功の秘訣3 状態のいい材を見極める

とくにSPFは大量生産されていることもあり、どうしても状態の「いい材」と「悪い材」が出てきてしまう。店頭に並んでいるものがすべていい材というわけではないので、以下のチェックポイントを押さえて、購入前によく吟味しよう。状態のいい材を使えば、作品の仕上がりがよくなるのはもちろん、加工するのも楽になるため軽視できない。

 

・節の位置と状態をチェック

節とは、木の枝の跡を表す茶色い円形模様のこと。節は非常に堅く、カットするときに刃が通らなかったり、組み立てるときにビス打ちができなかったりする。節が少ないものを選び、避けながら木取りするのが基本。また、節の状態も確認しておこう。生き節(周りの繊維とかみ合った節)は問題ないが、死に節(凹凸やヒビがあったり、周囲が黒かったりする節)はすっぽりと抜け落ちることがある。幅広の材にはとくに表れやすい。

とくに木端にある節は見逃しやすく、写真のように欠けやすいので避けるのがベター

 

・反りやねじれをチェック

SPFは早く成長する針葉樹ということもあって、反りやねじれが出やすい。曲がったものをそのまま木取りして使うと寸法が狂ったり、収まらない原因となるので、1本1本確認してなるべく真っすぐなものを買うようにしよう。

 

反りやねじれは木材と目線を合わせ、木口側から見てチェックする

 

・仕上がりにこだわるなら木目の向きを気にしよう

木材は丸太からの取り方によって、大きく柾目板(まさめいた)と板目板のふたつに分けられる。さらに丸太の樹皮側を木表、中心側を木裏と呼び、これらは材の木口を見れば判別できる。とくに板目板は収縮すると木表側に反る性質があるので、家具作りなどでは木目の向きは重要だ。たとえば箱ものは木裏を外側、引き出しは木表を外側にして作るのが一般的。テーブルの天板は基本的にはきれいなほうの木表を表面に使うことが多いが、木目の好みなど場合によっては木裏を表面に出して使ってもいい。

 

 

成功の秘訣4 木取りの仕方を覚える

資材を購入したら、いよいよ必要な分だけ部材を切り出す「木取り」を行なう。一見簡単に見えるこの作業も、注意しておきたいポイントがいくつかある。とくに忘れがちなのは、材を切断するときに使うノコギリや丸ノコの刃の厚みを計算に入れること。たとえば「長さ1830mm材を半分にカットしたら、ちょうど915mm!」ということにはならない。なので、あらかじめ長さに余裕を持って設計しておくのが大切。

 

・必要寸法の長い材から先に取る

1本の材から複数の材を取りたいときは、まずサイズの長いほうから取るのが基本。短いものから取っていくと、最後に長い材が取れなくなってしまった……という事故を防げる。

このポイントを守れば、用意する資材の数や、最後に出る端材を減らせるメリットも

 

・カットに使う刃の厚みも考慮する

カットするために使う刃には数ミリの厚みがある。この厚みを考慮しながら余裕を持たせて設計していないと、木取りの際に足りない部分が生まれ、最終的にサイズの狂った作品ができあがってしまうこともあり得る。材はあとからカットしたり削ったりして減らすことはできても、増やすのは非常に難しく手間もかかるので注意したい。

刃の種類にもよるが丸ノコなら2mm前後が一般的。また、薄い刃のノコギリにもごくわずかな厚みが存在するので要注意

リモートワークにも便利なライティングデスクを作ってみた!/デザインにこだわった「本当に欲しい」2×材家具作り【1】

さまざまな接合テクニックを取り入れた引き出しつきの作業机。作品づくりをとおして、ノミ、ノコギリ、カンナといった手工具の基本的な使い方も同時に身についちゃいます。

 

脚は斜めカットでスマートに。表面からビスが見えないように組み立てたので見栄えもいい

 

天板受けを利用した引き出しは小物入れに便利

 

丸ノコで木材を縦に割く作業とノミを使ったホゾ継ぎ、切り欠きがキモ

椅子に座ってパソコン作業をするのにぴったりなテーブル作り。本体に使うのは2×2、2×4、2×10、1×4、1×6材といろいろな種類の2×材・1×材を使っているが、用意する本数はそれほど多くない。

このテーブルは平はぎ継ぎ、ホゾ継ぎ、切り欠き、埋め木など、さまざまな木工技を駆使して組んでいるのが特徴。これらの作業はポイントを押さえれば決して難しいことではない。表面からはビスが見えなくなり見栄えよく仕上げられるので、ぜひチャレンジしてみよう。

脚の2×10材はそのままだと太く無骨な印象を与えるので、斜めにカットしてスマートに見えるように仕上げている。さらに天板受けにスライドレールを固定し、引き出しを取りつけた。引き出しは13mm厚の集成材と2.5mm厚の合板で箱を組み、余った1×6材で前板を隠し、上端を切り欠いて取っ手代わりにしている。

なお、塗装はブラウンのワックスを使用。組み立て前にその都度ウエスで拭き塗りしている。完成後にはデザインのアクセントとしてレッドを入れてみた。

 

【ライティングデスクの構造図】*単位はmm

【用意した資材・木取り表】
2×4材(厚さ38×幅89×長さ1830mm)1本、1×4材(厚さ19×幅89×長さ1830mm)1本、2×10材(厚さ38×幅89×長さ1830mm)1本、1×6材(厚さ19×幅140×長さ1830mm)3本、2×2材(厚さ38×幅38×長さ1830mm)1本、集成材(厚さ13×幅100×長さ1830mm)1本、カラー合板(厚さ2.5×幅450×長さ914mm)1枚

 

 

【用意したその他の資材】
丸棒(10mm径)、スライドレール(3段式、350mm)、ビス(10/51/75mm)、スリムビス(30/50mm)、木工用接着剤、ブライワックス(ジャコビン)、ターナーミルクペイント(ゴールデンレッド)、ウエス、塗料バケツ、ハケ

 

材料費…約7000円(塗料は除く)

 

【主な使用道具】

インパクトドライバー(ドライバービット2番、10/12mm径ドリルビット)、丸ノコ、オービタルサンダー、ベルトサンダー、丸ノコ用平行定規、丸ノコ用角度定規、スピード定規、クランプ(F型、ハンディ)、メジャー、サシガネ、カッター、鉛筆、両刃ノコギリ、アサリなしノコギリ、胴付きノコギリ、ノミ(9、15、24mm)、カナヅチ、カンナ

 

Step1 平はぎ継ぎで天板を作る

1×6材を割いて角を落とし、木工用接着材で接合してフラットな天板を作る。

 

 

Step2 脚を作る

脚と底脚はホゾ継ぎで接合。さらに底脚は貫を固定するために切り欠いておく。

 

 

Step3 天板と脚を組み立てる

天板と脚をひっくり返して、天板受けと貫をビスでそれぞれ固定する。

 

 

Step4 引き出しを作る

天板受けにスライドレールを固定し、集成材と合板で組んだ箱を取りつける。最後に1×6材の化粧板を張れば完成。引き出しの位置は左右どちらでもいいのでお好みで。

 

 

Step5 天板を仕上げる

装飾と補強を兼ねて、天板の木口に細く割いた1×材を取りつける。丸棒を使った埋め木と呼ばれるテクニックを使う。

 

*小さく表示されている写真はクリックすると大きく表示されます。

 

*掲載データは2019年4月時のものです。

製作◎関 英利/写真◎冨田寿一郎、編集部

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【7】引き違い戸(アクリル板)編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公

堀口”Good”丈夫(グッジョブ) Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房DIY好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

見せる収納でおしゃれな空間を演出 引き違い戸(アクリル板)

透明なアクリル板を使った中身の見える扉作り。飾った物を外から愛でることのできるコレクションケースに最適だ。施工は上下のレールを両面テープで張り、カットしたアクリル板を張るだけと想像以上にイージー。開口部の大きさ、レールの溝の深さから戸(アクリル板)の大きさを計算しよう。ビギナーにもオススメな扉のひとつだ。

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作例では幅553×奥行300×高さ361㎜のボックスを製作

アクリル板をトリマーで彫り込んで引き手とした

【使用する資材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ15×幅300×長さ1800mm)2枚、ガラス戸レール(3mm/長さ1000mm/上部と下部)それぞれ1本、アクリル板(270×320×厚さ3mm)2枚、ビス(32mm)適宜

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル、トリマー(10mm径ストレートビット)、ストレートガイド、金ノコ、サシガネ、メジャー、両面テープ(幅10mm)

【木取り表】*背板はなし
336×273mm 2枚 板戸
300×523mm 2枚 天板・底板
300×360mm 2枚 側板

【引き違い戸(アクリル板)の製作手順】*一部SNSでは表示されません。本サイトでは閲覧いただけます

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【6】引き違い戸(板戸)編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公/イラスト◎丸山孝広

堀口”Good”丈夫(グッジョブ) Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房DIY好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

省スペースな扉の代表格 引き違い戸(板戸)

収納家具の扉の定番のひとつでもある引き違い戸。そのメリットは開き戸のように開閉のためのスペースがいらず、左右両方から開けられること。また開けたままの状態でキープできるので、食器棚などにぴったりだ。一方、デメリットは戸が片側ずつしか開かないので、間口が小さく、戸が前後に重なるぶん有効奥行が狭くなる。戸を上手に入れるには、溝の深さ、戸の大きさ、すき間の細かい設計がポイントとなる。

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作例では幅553×奥行300×高さ361mmのボックスを製作

 

【使用する資材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ15×幅300×長さ1820mm/長さ910mm)それぞれ1枚、ステンチリ返し引き手(90mm)1セット

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番、6mm径ドリルビット)、トリマー(10mm径ストレートビット)、ストレートガイド、サシガネ、メジャー

【引き違い戸の側面図】*単位はmm *金具は省略

【木取り表】*背板はなし
336×273mm 2枚 板戸
300×523mm 2枚 天板・底板
300×360mm 2枚 側板

【引き違い戸(板戸)の製作手順】*一部SNSでは表示されません。本サイトでは閲覧いただけます

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【5】上開きドア編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公

堀口”Good”丈夫(グッジョブ) Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房DIY好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

 

頭上の収納家具にコレ!上開きドア

下から上に向かって開閉する構造上、目線より上の高さの収納にぴったりの扉だ。キッチン吊戸棚はもちろん、冷蔵庫の上のデッドスペースのように、縦に短く横に長いスペースにも向いている。デメリットは高い場所に取りつけることが多いので、開閉動作がやや煩わしく、環境によっては照明や火災報知器などに干渉してしまうケースも。上手に取り入れて、快適な収納環境を実現したい。下開きドア同様、扉の大きさ、重さで、ステーを左右2個使う場合もある。

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下開きドア同様、任意の位置でドアを保持できるフリーストップステーを採用

 

作例では幅430×奥行300×高さ400mmのボックスを製作

【使用する資材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ18×幅400×長さ1820mm)1枚、フリーストップステー(上開き用)1個、スライド蝶番(105度開き/19㎜かぶせ)本体と座金それぞれ1組、木製取っ手、ビス(32mm)適宜

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番、4mm径ドリルビット)、ボール盤(35mm径フォスナービット)、キリ、サシガネ、メジャー

【木取り表】*背板はなし
400×430mm 1枚 扉
300×400mm 2枚 天板・底板
300×400mm 2枚 側板

【上開きドアの製作手順】

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【4】下開きドア編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公

堀口”Good”丈夫(グッジョブ) Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房DIY好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

 

扉を水平に保持して棚板に下開きドア

ステーとドロップ蝶番を組み合わせることで、下側を支点に開いた扉が水平な位置で保持され、そのまま棚板として使うことができる。収納とデスクを兼ねるライティングビューローなどに見られるが、大型キャビネットの一部に採用するなど、アイデア次第で強い味方になる。ステーはフリーストップステーを採用。トルクの調整ができるので、いきなりバタン!と開くことを防ぐことができる。扉の大きさ、重さで、ステーを左右2個使う場合もある。

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作例では幅430×奥行300×高さ400mmのボックスを製作

 

フリーストップステーは六角レンチでトルクの調整が可能。任意の位置で扉を保持できる

 

【使用する木材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ18×幅400×長さ1820mm)1枚、フリーストップステー(下開き用)1個、ドロップ蝶番(48mm)1組、マグネットキャッチ1個、木製つまみ(30mm)1個、ビス(32mm)適宜

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番)、ボール盤(30mm径フォスナービット)、キリ、サシガネ、メジャー

【木取り表】*背板はなし
400×430mm 1枚 扉
300×400mm 2枚 天板・底板
300×400mm 2枚 側板

【下開きドアの製作手順】

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【3】耐震ドア編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公/イラスト◎丸山孝広

堀口”Good”丈夫(グッジョブ) Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房DIY好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

 

セーフラッチでドアをロック「耐震ドア」

プッシュボタンとスライドラッチを組み合わせたセーフラッチで、ドアを閉めた状態でロック。地震の揺れでもドアが勝手に開かないので、頭上に設置した収納棚や食器棚にぴったりな扉だ。プッシュボタンを押しながら扉を引けばオープン。なお、使用したセーフラッチはスガツネのSL-211。製品により固定方法や適応板厚など違うので注意してほしい。

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プッシュボタンを押している間のみロックが解除される仕組み

 

【使用する木材と金物】

ラジアタパイン集成材(厚さ18×幅400×長さ1820mm)1枚、セーフラッチ1個、蝶番(38mm)1セット、木製取っ手(64mm)1個、ビス(32mm)適宜

【使用する道具】

丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番、4mm径ドリルビット)、ボール盤(15mm径/26mm径フォスナービット)、T型ボックスレンチ、キリ、サシガネ、メジャー

【木取り表】*背板はなし

400×430mm 1枚 扉
300×394mm 2枚 天板・底板
300×400mm 2枚 側板

【セーフラッチの取りつけ側面図】*単位はmm

 

【耐震ドアの製作手順】

DIYでキャンプ家具を作ろう〜【2】焚き火用ヘキサテーブル

キャンパーが欲しいギアNo.1のテーブルを超ローコストかつお手軽に作っちゃおう!

ファミリーキャンプの必須アイテムをスギ板で製作。天板と脚はホゾ継ぎで接合。ビスやクギは一切不要

組み合わせ次第でミニテーブルやロングテーブルに変身!

 

関 英利 Hidetoshi Seki

SEKI WOODWORKS主宰。千葉県いすみ市在住。サーフィンと木工を愛するナイスガイ。

キャンパーに大人気の六角形の焚き火テーブル。既製品では約2万円で販売されているこのテーブル。今回はスギの野地板をチョイスし、超ローコストで製作。サイズは小誌125号の本連載で作った焚き火台の使用を想定した。材料は野地板5枚と革ひも6本のみ、製作難易度も低いので、ぜひビギナーも遊び感覚で気軽にチャレンジしてほしい。

 

製作のポイントだが、まず天板の60度カットを正確に行なうこと。丸ノコと角度定規を使った角度切りのいい練習になる。木取りした天板には脚を固定するホゾ穴とひも通し穴をあける。

 

天板と脚の固定はホゾ継ぎ。ホゾ穴の幅が狭いと脚を差し込むのが大変だし、幅が広いとすぐに抜けてしまう。できるだけシビアにホゾとホゾ穴の加工を行なうように。ひも通し穴は使用するひものサイズによって、径の大きさを変えてもいい。作例では革ひもを使ったが、ガイラインやパラコードを使うと、よりアウトドアテイストを高められる。

 

今回はクリアのチークオイルを塗装して、ナチュラルテイストに仕上げた。ぜひ手持ちの焚き火台のサイズに合わせ、製作を楽しんでもらいたい。

収納時は天板、脚をそれぞれ重ね合わせ、連結用の革ひもでしばっておけば省スペース

 

6枚に分かれている天板は革ひもで連結する

 

テーブルの組み立ては天板のホゾ穴に脚を差し込むだけ

 

【主な使用道具】


インパクトドライバー(12mm、15mm径ドリルビット)、丸ノコ、ジグソー、オービタルサンダー、丸ノコ用角度定規、ノコギリ、ノミ、サシガネ、F型クランプ、ハンドサンダーなど
*塗装道具は除く

【用意した資材】

スギ野地板(厚さ12×幅180×長さ1820mm)5枚、革ひも(鹿革レース吟付/厚さ2×幅3×長さ900mm)6本、チークオイル(クリア)

【木取り表】

長さ(単位はmm) 数量 使用部位
スギ野地板 700 6 天板
250 12

仕上がりサイズ…幅1440×奥行1220×高さ250mm(展開時)
厚さ120×奥行1220×高さ250mm
材料費…約1250円(塗料は除く)

 

【製作のポイント1】
木取りする

【製作のポイント2】
天板の加工

【製作のポイント3】
脚の加工

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Part1 厳選・手作り小屋実例集

庭に作ったカフェ小屋や、キャンプギアを収納する秘密基地、自然豊かなフィールドに建てた宿泊小屋、さらにツリーハウス、工房小屋、茶室、キッズハウス、見晴らし小屋など、それぞれにこだわりが詰まった多彩な小屋を一挙に紹介。小屋作りの参考になるのはもちろん、眺めているだけでも楽しくなる。

 

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材料の切り方いろいろ、固定の仕方いろいろなど、小屋作りに関連するDIY基本テクニックを詳しく解説。このガイドをチェックすれば、きっとビギナーも小屋作りを実現できるはず。

 

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「できるだけ手軽に作る」をコンセプトに実践した小屋作りの製作手順完全リポート。同じように作業すれば、ご覧の小屋が完成するというわけ。さらに小屋の室内をヴィンテージウッディに仕上げる内装施工手順完全リポートも収録。

猫のための家具と遊具の作例がいっぱい!『DIYで作る猫との暮らし』

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ごはん台、トイレカバー、ニャンモックスタンドなどからキャットタワーやキャットウォークまで、猫のための家具と遊具の作例をたっぷりと収録しています。

 

また、猫の家具や遊具いっぱいの手作りの部屋の実例集や猫DIYに役立つ基本テクニックまで網羅。猫との住まいづくりの参考としてお楽しみいただけるのはもちろんのこと、愛猫のために家具や遊具を手作りしたい!というDIY派な飼い主さんの願いを叶える1冊になっています。

 

PART 1 猫と私のための手作りの部屋

猫が遊んだり、くつろいだり、外のパトロールを楽しむことができる手作りのキャットタワーやキャットウォークがある部屋の実例集。猫ちゃん専用のお部屋まで。

 

PART2 DIYを始める前に知っておきたいこと

愛する猫ちゃんに安全に使ってもらうために事前に知っておきたい猫のカラダのことやDIYのキホン。

 

PART3 猫のための家具を作ろう

猫ちゃん必携のごはん台、トイレカバー 、ニャンモックスタンドなどの作り方。

 

PART4 猫のための遊具を作ろう

猫ちゃんを迎え入れたその日から猫ちゃん以上に飼い主が欲しくなるのがキャットタワーとキャットウォーク。猫ちゃんが思う存分、遊べる仕掛け満載の遊具。

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【2】プッシュドア編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公

堀口丈夫 Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房 D I Y 好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

 

ワンタッチで扉が開く

プッシュドア

プッシュドアは取っ手がいらないので見た目がスッキリ! 軽く押したら開く操作性の高さも魅力だ。簡単に開閉できるので、システムキッチンのキャビネットドアにも採用されることが多い。一方、押し出すバネの力が決まっているため、扉が重かったりする場合は不向き。インセットの扉向きの固定方法となる。

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作例では幅430×奥行300×高さ400mmのボックスを製作。扉を押せばラッチのバネが飛び出し、扉が開く仕組み

 

【使用する木材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ18×幅400×長さ1820mm)1枚、プッシュラッチ(マグネット式)1個、蝶番(38mm)1セット、ビス(32mm)適宜

 

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番)、キリ、サシガネ、メジャー

 

【木取り表】*背板はなし
370×400mm 1枚 扉
300×394mm 2枚 天板・底板
300×400mm 2枚 側板

 

【プッシュドアの製作手順】

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【1】フラップドア編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公/イラスト◎丸山孝広

堀口丈夫 Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房 D I Y 好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

 

扉が内部に収納できる

フラップドア

収納家具本体に扉をスライドさせて収納することのできるフラップ扉。作例では取っ手とキャッチをつけて箱の中に収めたが、図書館のラックのように扉の下端を伸ばし、棚板をつければディスプレイラックにもなる。好きな雑誌の最新号が出るたびにディスプレイ棚に置き換える作業は室内の小さな模様替えにもなる。

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作例では幅430×奥行300×高さ330mmのボックスを製作

【使用する木材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ15×幅300×長さ1820mm/長さ910mm)それぞれ1枚、木ダボ(6㎜径×長さ30mm)4本、木製取っ手(64㎜)1本、マグネットキャッチ1個、ビス(32mm)適宜

 

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番、6㎜径ドリルビット)、トリマー(1/4インチストレートビット/丸面ビット)、ストレートガイド、キリ、サシガネ、メジャー、木工用接着剤

 

【フラップドアの側面図】※単位はmm

 

【木取り表】*背板はなし
297×298mm 1枚 扉
300×400mm 2枚 天板・底板
300×330mm 2枚 側板

 

【フラップドアの製作手順】

キャンプブーム&DIYブームで、キャンプギアも自作が主流の時代に!? 『DIYでキャンピングギアを作る本Vol.2』

オリジナルキャンプギアを作る本の第2弾『DIYでキャンピングギアを作る本Vol.2』が好評発売中!

 

 

同書は、2018年に発売し9刷を重ねたムック「DIYでキャンピングギアを作る本」の第2弾。昨今のアウトドアブームやDIYブームによって、キャンピングギアを自作する人が急増しているなか、「ドゥーパ!」編集部が総力を挙げて、キャンパーたち自慢のオリジナルギアを全国で取材。手作りキャンプアイテムのアイデアとテクニックが満載の一冊です。

 

テーブルをはじめ、チェア、スパイスボックス、コーヒードリッパースタンド、コット、ストーブなどの実例集は、折り畳みテクニックなどの便利機能から、既製品のカスタムまで、キャンパーならではのDIYアイデアが多数掲載されています。

 

「キャンプギアDIYレシピ・10選」のページでは、編集部も実際に製作したギアをはじめ、厳選した10個のキャンプギアの製作過程や、道具の使い方などを図面付きで詳しく紹介。「ホームセンター活用術」では電動工具を持っていないビギナーでもハイレベルなキャンプギアが作れるホームセンター使いこなし技、さらにキャンプに役立つグッズも紹介しています。

 

また、自然の素材を使い、シンプルな道具と技術で野営を楽しむキャンプスタイル「ブッシュクラフト」の基本テクニックから、枝を削り出したスプーンの作り方といった作品集まで、初めてでも楽しめる入門ガイドを掲載。丸太を使ったへぎ皿の削り出しや、ロープワークを使ったトライポット作りなどを、詳しく解説しています。

 

【書籍概要】

著者:ドゥーパ!編集部

定価:本体1600円+税

発売日:2021年4月8日

判型:A4変形

「木工派DIYer」に捧げる省スペース工房収納アイデア集【2】

「十分な作業場所が確保できない……でも木工を思う存分楽しみたい!」。そんな理想と現実の狭間で悩んでいる木工LOVERに向けて、目からウロコの空間活用術をどどーんと紹介!

 

ロフトつきの趣味小屋に取り入れたハシゴの設置方法&工具収納アイデア

小屋の背面にある勝手口から見た工房内。パイン材を使ったカウンターテーブルが渡邊さんの主な作業場所

 

工房小屋外観。壁は漆喰仕上げ。サイズは幅3185×奥行3640mmで、約11.6平米ある

 

profile

渡邊和行さん(47歳)
岐阜県在住/DIY歴7年/施工費用40万円

当初は材料置き場として製作をスタートさせた小屋だったが、仕上がりにこだわっているうちに、物置にはもったいないと感じ、急遽工房仕様に路線変更。そのため内装は発展途上ではあるものの、マネしたい省スペースアイデアがすでにいくつもあったので紹介したい。

 

idea1 ひと工夫加えた収納ボックスは機能的で工具の出し入れがしやすい

渡邊さん曰く「スライド丸ノコの台が完成しておらず、いまいちレイアウトを決めきれていない」とのこと。そのため、まだあまり収納は作っていないのだが、そんななかでも、背板がスノコ状になった扉つきの収納箱と、デッドスペースを活用するために作ったハシゴ下の収納棚に着目。どちらもちょっと変わった構造になっていて面白い。

ハシゴ下にある収納ボックス。前と横2方向から引き出す形にしたので、引き出しの奥行が短くなり物が取り出しやすくなっている

 

扉つきの工具収納。棚板はスノコ状の背板に引っかけているだけなので、自由に配置を変えられる

 

idea2 作業スペースをより確保するためロフトへ上がるハシゴは収納が可能

「工房に遊び心を取り入れたかった」と話す渡邊さんは、小屋の高い しやすい天井をいかしてロフトを製作。常にハシゴがかけてあると邪魔になるため、ロフトの床の一部を開閉式にして、折りたためるタイプのハシゴを設置した。なお、ハシゴはロフト専用の既製品を使用。10年ほど前に知人から譲り受けたものを取ってあったそう。

ロフトの床を開けると折りたたまれたハシゴが降下。また、その下の収納ボックスは、ハシゴを展開してもギリギリ邪魔にならないサイズになっている

トリマーで作る!アメリカンヴィンテージファニチャー【No.01】〜ベッドサイドテーブルを作る

トリマー&ルーターを使いこなす本格木工企画。天板や引き出しの飾り面取り、本体下部のデザインカットで、古き良きアメリカンヴィンテージの世界観を演出した。就寝前に読む本、飲み物、目覚まし時計などの置き場に最適。

写真/佐藤弘樹

 

 

村上英敏 Hidetoshi Murakami

正統派パイン家具にこだわる家具職人。アメリカで家具作りを学んだ経験から、さまざまな工具を合理的に活用する技術は折り紙つき。千葉県柏市にオーダー家具ショップ「ポプリローカルファニチャー」を構える。トライトンスーパーマイスターとして、さまざまなイベントでトライトン製品の講習も行なっている。YouTubeチャンネル「Triton Super Meister村上英敏の家具作り教室」でプロのテクニックを発信中!
https://www.popurri.co.jp/

 

今回、ポイントとなるトリマー&ルーターテクニックは3つ。

天板には形状の異なる2種類のビットで表裏両面を飾り面取りすることで、装飾性と高級感をアップさせている。摺り桟と棚板は単純な突き合わせではなく、通し大入れ継ぎを採用。これは4枚刃ビットを使い、板厚と同じ幅で深さ3㎜の溝を彫り、材を差し込んで接合している。なお、背板と引き出しの底板は小穴作りと呼ばれる継ぎ手の一種で接合。これはストレートビットで彫った深さ5㎜の溝に材をはめて組んでいる。

 

引き出しの前板・先板と側板の直角接合はドロワーロックジョイントビットで行なう。箱作りによく用いられる包みアリ組み継ぎはダブテールジグという特殊な道具が必要になるが、ドロワーロックジョイントビットならビットの突き出し量を変えずに、フェンスの位置と加工材の向きを変えて切削するだけで、クギやビスを使わない強固な箱を簡単に作ることができる。ビギナーだけでなく、効率を追求する上級者にもおすすめしたい1本だ。

 

【主な使用道具】

テーブルソー、インパクトドライバー(ドライバービット+2番、2.8/8㎜径ドリルビット、皿取り錐つき2.8㎜径ドリルビット)、ドライバードリル(ポケットホールジグ用ドリルビット)、ジグソー、ビスケットジョイナー、ポケットホールジグ、トリマー、トリマー用平行定規、ルーター、ルーターテーブル、ランダムサンダー(サンディングパッド180番/240番)、耐水ペーパー(1500番)、メジャー、留めスコヤ、ハタガネ、サシガネ、ノミ、カナヅチ、直定規、筆、ウエス、マスキングテープ、ハケ

 

【その他の材料】

スライドレール(3段引き、長さ200㎜)1セット、ビス(12/32㎜)、座つきなべ頭ビス(25㎜)、ダボ(8㎜径)、ビスケット(10/20番)、木工用接着剤、瞬間接着剤、引き出し取っ手1個

 

【用意した塗料】
油性ステイン(ウォールナット)、ウレタン塗料(クリア)

 

CHECK!

ビスケットジョイナーとポケットホールジグを使えば簡単に材が接合できて作品の質も大きく向上!

今回、天板の接ぎ合わせと幕板の接合にはビスケットジョイナーを使用。溝に入れるビスケットが木工用接着剤の水分を吸って膨らみ固まることで強固な接合が行なえる。また、摺り桟と棚板の接合にはポケットホールジグを使用。これは、ビスの斜め打ちのガイドとなる下穴をきれいにあける道具。一度使えば、その仕上がりの良さに手放せなくなるはずだ。

ビスケットジョイナー。使用するビスケットのサイズにダイヤルを合わせ、ビスケットジョイナーのセンターラインを材の墨線に合わせてセット。本体を押し込むと刃が飛び出して材に溝を彫る。写真はDEWALT(デウォルト)製でネットで3万8000円程度

 

溝に入れるビスケット。サイズは0番、10番、20番の3種類

 

ポケットホールジグ。ジグの線と材の墨線を合わせてジグに材を固定。専用ドリルをポケットホールの穴に差し込んで、材に穴をあける。写真のモデルは現在非売品だが、手ごろなモデルならネットで5000円程度から購入できる

 

Step1 天板を加工する

【天板裏面の溝位置】

 

STEP2 摺り桟と棚板を加工する

【右側板の溝位置】※左側板は左右対称

Step3 側板、幕板、脚を加工する

 

Step4 モールディングの加工と塗装

 

Step5 各部材を組み立てる

 

Step6 引き出しを作る

「木工派DIYer」に捧げる省スペース工房収納アイデア集【1】

「十分な作業場所が確保できない……でも木工を思う存分楽しみたい!」。そんな理想と現実の狭間で悩んでいる木工LOVERに向けて、目からウロコの空間活用術をどどーんと紹介!

 

約3畳の空間をフル活用!作業台にはなんと大型工具を計6機も搭載!

左側に並ぶ3つの作業台はそれぞれが独立しているので、自由に動かせる

 

作業効率の良さを重視して、工具類はすぐ手に取れる作業台近くに集約した

 

profile

谷口雄一さん(43歳)
広島県在住/DIY歴22年/施工費用約73万円

 

雨の日でも作業ができる場所が欲しくなり、活用できていなかった裏庭に製作したデッキつきの工房小屋。昨年の「第21回ドゥーパ!DIY大賞」のドゥーパ!賞を見事受賞したが、本誌132号での登場時は建物作りを終えたばかりの状態だった。

 

「夢の工房が完成し、子どもたちの学習机を作るために作業環境を整えていたら1年経っていました……(笑)」と話すオーナーの谷口雄一さん。それもそのはず。延床面積約5・6㎡の小屋に、木工作業台3つ、壁面を余すことなく使った工具収納棚、安全ネットつきのロフト収納、集じんシステム、照明、折りたたみテーブル……などなど、これだけの機能を詰め込んだのだから驚きだ。

 

小屋製作の構想から約3年。まずは家族から急かされているという学習机作りのために工房にこもって、バリバリ木工に勤しんでいきたいと谷口さんは意気込んでいる。

外観はオスモカラーを塗り分けてカリフォルニアスタイルにデザイン。また、デッキは平らな場所から敷地境界線まで飛び出すように作ったので、一部が高床式になっている

 

ウエスタンレッドシダー材で製作したデッキには、ハンモックやブランコを設置したことで、子どもたちも楽しめるスペースに

 

 

idea1 使いやすさを追求した充実の収納スペース

工房内の内寸は幅約1700×奥行2340㎜。この限られたスペースをなるべく活用すべく、壁パネルの間柱の間や、片流れの屋根裏部分も余すことなく収納として利用。谷口さん曰く「狭さが逆に利点になるように、欲張って詰め込んでみました」とのことで、必要なものがすぐ手に届くという、作業効率を重視した収納作りを心がけた。

作業台上に作りつけた工具用の壁掛け収納は扉でもある

 

扉を開くとビット類が収納されている

 

ロフト収納棚には端材などを保管。カーテンのように開け閉めできる安全ネットを設置したので、棚板いっぱいに物を置いても落ちてくる心配はなし

 

idea2 使用頻度の低いテーブルは折りたたみ式で省スペース化

作業台の対面にはテーブルを設置。ここは図面を置いたり、外を眺めながらひと息つける場所として活用している。普通に天板を取りつけると作業スペースが奪われてしまうため、折りたたみ式にすることで解決した。なお、天板受けは内壁と同じ材のOSBで製作。あまり目立たない部分ではあるが、デザイン面でもしっかりこだわっている。

テーブルの受け材は壁パネルのフレームに蝶番で固定。天板裏と受け材にはマグネットを仕込んでいるので位置決めも楽ちん

 

idea3 大型電動工具をコンパクトに収めた多機能な作業台3種

すべて幅600㎜に設計された作業台は、サイズをコンパクトに抑えつつ、便利な機能が多数搭載されている。とくにこだわったのは「小さな工房でも活躍できる」という点。テーブルソーやスライド丸ノコを載せた作業台は広げることが可能。ベルトディスクサンダー&手押しカンナ台の回転式天板は、海外の木工家がYouTubeにアップしている作例を参考に製作したそうだ。

<スライド丸ノコ&ボール盤台>

台のスライドをアシストするレールには、コの字型のアルミチャンネルを使用

 

台部分はどちらも前後にスライド可能。未使用時はコンパクトに収納できる

 

<テーブルソー&ルーターテーブル>

フェンスは着脱式。延長用の天板を装着すれば、大きな木材でも作業可能

 

延長用の天板は、トグルクランプで本体に装着した穴あきタイプのL字アングルに、蝶ネジで固定する

 

<ベルトディスクサンダー&手押しカンナ台>

天板を回転式にすることで、場所を取るふたつの卓上電動工具の省スペース化に成功!

 

天板は、ハンドルを回してロックをはずし、19㎜径のパイプを軸に回転する仕組み