5.5合炊きでこの小ささ! 低温調理モードも搭載、山善の「キューブ型マイコンジャー炊飯器」

山善は、キッチンスペースを有効活用できる縦型デザインの「キューブ型マイコンジャー炊飯器」を、4月中旬より発売。「5.5合炊きタイプで設置面積が業界最小」をうたっています。

記事のポイント

一見、炊飯器に見えないスタイリッシュなデザインです。それでも5.5合炊けて、仕上がりのおいしさも従来機と変わりません。タイパ、コスパに続いて昨今注目を集める「スペパ」重視の方は、詳細をチェックしてみては。

 

5.5合炊きながら、約幅21×奥行25×高さ27cmというコンパクトなサイズ感。限られたスペースにもスッキリと設置できます。

 

縦長の厚釜を採用し、底面を包み込むようにヒーターを配置することで、お米全体を均一に加熱。従来品と同様、おいしいご飯に仕上げます。

 

ローストビーフなどが手軽に作れる低温調理モードや、炊き込みご飯後の気になるニオイを軽減するクリーンモードを搭載。省エネモードもあり、省エネ達成率107%を実現しているとのこと。

 

ECサイト「山善ビズコム」や「くらしのeショップ」などで購入できます。

 

山善
キューブ型マイコンジャー炊飯器 YJS-CM102
質量:約3.9kg
最大炊飯容量: 1L(5.5合)
方式:マイコン
参考小売価:8980円(税込)

【家電大賞】土鍋炊飯器の要である「土鍋」が進化し、ごはんの深い甘みと粒立ちを実現!!

提供:タイガー魔法瓶

「家電大賞」は、モノ・トレンド情報誌「GetNavi」および同ウェブメディア「GetNavi web」と、家電と暮らしの情報サイト「家電 Watch」による年に1度の総合家電アワード。今年で10回目となった2024年発売のノミネート家電200製品のなかから、読者の投票(投票期間は2024年11月22日~2025年1月6日)により、グランプリと部門賞(特別賞含む全27部門)が決定した。「炊飯器」部門では土鍋圧力IHジャー炊飯器 〈炊きたて〉土鍋ご泡火炊き JRX-G100が金賞を受賞。今回は、投票者の声とともに受賞モデルの魅力を紹介する!

 

2年連続「炊飯器部門」金賞! 総合銀賞にも輝く

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 〈炊きたて〉土鍋ご泡火炊き JRX-G100

オープン価格

土鍋の遠赤効果を高めるために鉄・コバルト等を含む新開発の釉薬を採用。ごはんがよりふっくらと炊きあがる。「本土鍋」のIH発熱体には火山灰を原料とした「シラスバルーン」を練り込み、米の甘みと粒立ちの良さを際立たせる。

SPEC●最大炊飯容量:1.0ℓ(5.5合炊き)●最大消費電力:1080W●年間消費電力量:83.1kWh/年●銘柄巧み炊きわけ:70種類●サイズ/質量:W282×H219×D3 66mm/約7.4kg

 

【投票者コメント】※:本誌編集部が、「家電大賞2024-2025」投票者のコメントを抜粋して紹介

「本物の土鍋を炊飯器に入れる発想が素晴らしい」

「他の炊飯器とは明らかに甘み、 粒立ちが違うごはんが食べられる」

「約300度で炊きあげるごはんが おいしすぎました。 いままで食べたことがないほどの甘みを感じます」

 

「本土鍋」がより進化して 米本来のおいしさを引き出す

昨年、炊飯器として歴代初となる総合グランプリ、炊飯器部門金賞のダブル受賞を果たしたタイガー魔法瓶の「ご泡火炊き」シリーズの最上位機。2024-2025では、その後継機種も金賞を受賞し、最上位機で2連覇を果たした。「熱コントロール技術」を軸に、炊飯で最も重要な〝温度〟と向き合ってきた同社が今機でこだわり抜いたのは、「本土鍋」だ。

 

「本土鍋」の底面には、同社史上初の試みとして蓄熱性の高い火山灰を練り込んだIH発熱体を採用。土鍋全体に塗布する釉薬も新開発し、より遠赤効果を高めた。このような蓄熱性が高く、発熱体との相性も良い素材を追加することで、同社史上最高温度の火力を生み出す「300℃ WレイヤーIH」の効果の最大化に成功している。直火の炎の揺らぎを目指した大火力と土鍋にしかできない細やかな泡立ち、そして「本土鍋」の性能も進化したことで、米の深い甘みと弾力をこれまで以上に引き出せるようになった。

↑米に効果的に熱を伝える工夫を「本土鍋」にもプラスし、より深い甘みと粒立ちの良いごはんを実現

 

70銘柄の特徴に合わせた「銘柄巧み炊きわけ」(銘柄の追加DLも可能)や空気と水分を操作してごはんの香りと弾力を保つ「おひつ保湿」、一合の炊飯に適した「一合料亭炊き」など、米を愛した高機能メニューも多彩。本格的にごはんを楽しめる名品だ。

 

【POINT 01】土鍋を活かすIH構造。約300℃の大火力を実現!

「本土鍋」底面には火山灰を練り込んだ蓄熱性の高いIH発熱体を新採用。2層IHコイル構造で大火力を生む「300℃ WレイヤーIH」で直火のような温度差を目指した。

 

【POINT 02】土鍋の効果を高める釉薬と発熱体を新採用!

「本土鍋」に塗る釉薬を新開発。鉄・コバルトなどを配合することで遠赤効果をさらにアップさせている。輻射熱により米ひと粒ひと粒を芯まで加熱し、旨みを引き出す。

 

タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器 〈炊きたて〉土鍋ご泡火炊き JRX-G100」を詳しく知りたい方はコチラ

1万円台でも「豪熱沸とう」搭載! 炊飯モードも豊富な象印の炊飯ジャー「極め炊き」

象印マホービンは12月19日、マイコン炊飯ジャー「極め炊き」(NL-BF05)を発表しました。2025年1月21日から販売します。

記事のポイント

1~2人暮らしに便利な3合炊き炊飯ジャーで、1万円台の価格が魅力。炊飯モードが豊富で、パン作りなども楽しめるのがポイント。においが強い炊きこみごはんなどの炊飯後には「クリーニング」機能を利用できるのもうれしい配慮です。

 

3合まで対応可能なシンプルで利用しやすい小容量タイプながら、495W(最大電力)の高火力が特徴。沸とう中も高火力を維持し、激しい対流を起こす「豪熱沸とう」により炊きムラを抑え、芯までふっくらしたごはんが炊き上がるとしています。上ふた、側面、釜底のすべてにヒーターを内蔵することで釜全体を包み込み、蒸らしの時も釜底と上ふたのヒーターがつゆを抑えてべちゃつきを防ぐとのこと。「うるつや保温」による保温は最大24時間で、なるべく長時間保温せずにあたたかいごはんが食べたい、という人におすすめの「高め保温」メニューを搭載します。

 

無洗米モードはもちろん、栄養価の高い雑穀米や玄米、もち麦や押し麦など、豊富な専用メニューを用意。また、丸パンやメロンパンが作れる「パン(発酵・焼き)」モードも採用しています。加えて、炊きこみごはんなどを炊いた後のにおい残りを抑える「クリーニング」機能を利用可能です。

 

カラバリはソフトブラック、ソフトホワイトの2色。

 

象印マホービン
マイコン炊飯ジャー「極め炊き」(NL-BF05)
市場想定価格:1万9580円(税込)

「30時間おいしく保温」が助かる! 象印、味とコンパクト性を両立した小容量の「極め炊き」発売

象印マホービンは、お茶碗1杯分から3合まで炊け、最大30時間おいしく保温できる小容量タイプの圧力IH炊飯ジャー「極め炊き」(NP-RU05)を2025年1月21日から発売します。

↑ストレートブラック

 

記事のポイント

少人数世帯なので、大きな炊飯器は必要ない。ただ、小さければいいというものではなく、信頼と実績のあるメーカーのモデルを選びたい……そんな方にはぴったりのモデルです。ごはんの食感を炊き分ける機能、雑穀米や玄米専用のメニューも特徴ですが、30時間までおいしく保温できる機能にも注目したいところ。家族の食事時間が揃わない家庭には助かる機能となりそうです。

 

圧力IH炊飯ジャー「極め炊き」は、圧力の強さと圧力をかける時間を調整して、「ふつう」「すしめし」「しゃっきり」のメニューに合わせた3通りの食感に炊き分けます。保温に関しては、底センサーが最適な火加減で温度コントロール。水分の蒸発を抑え、30時間までおいしく保温するとのこと。 また、長時間の保温はしないが、よりあたたかいごはんを食べたい方におすすめの「高め保温」メニューがあります。

↑ホワイトカラー

 

栄養価の高い雑穀米や玄米専用のメニューを搭載しています。健康に気を遣う方に人気の「もち麦」や「押し麦」も風味を活かしながらふっくらもちもちに炊き上げる専用のメニューがあります。

↑玄米、雑穀米、麦ごはんなど、栄養たっぷりのお米もおいしく炊ける多彩なメニュー

 

象印マホービン
圧力IH炊飯ジャー「極め炊き」
市場想定価格:4万4000円(税込)前後
2025年1月21日発売

一人暮らしはこれでいい! 3000円台で最大炊飯量1.5合の「コンパクト炊飯器」登場

ドウシシャは、シンプル操作の「コンパクト炊飯器」を12月上旬からドウシシャの公式オンラインストア「ドウシシャマルシェ」や全国の家電量販店を通じて発売します。

 

記事のポイント

一般的な炊飯器では大きすぎるけれど、少量を炊きたてで楽しみたい方向けの炊飯器。幅19.6cmと、一人暮らしの方には最適なコンパクトサイズです。レトロ風のデザインもかわいいですね。

 

本製品の最大炊飯容量は1.5合で、最小炊飯容量は0.5合。付属の計量カップで簡単に量ることが可能です。0.5合は約15分、1.5合は約25分で炊きあがります(※水の温度や量によって異なります)。

 

また、一般的な炊飯器に比べ、定格消費電力は200Wと低消費電力です。そのため、日常使いの他に非常時でも使いやすい製品です。

↑ベージュ、ブラックの2色展開

 

↑内がまはお米がこびりつきにくく、手入れしやすいように、ふっ素コーティングが施されています

 

ドウシシャ
「コンパクト炊飯器」
3608円(税込)
サイズ:約W19.6×D17.6×H17.4cm

【家電大賞】大火力とやさしい泡に加え、こだわりの本土鍋が進化! お米の深い甘みと弾力を引き出す炊飯器

広告:タイガー魔法瓶株式会社

モノ・トレンド情報誌「GetNavi」および同ウェブメディア「GetNavi web」と、家電と暮らしの情報サイト「家電 Watch」による年に1度の総合家電アワード「家電大賞」。今年で10回目となった「家電大賞2024-2025」が現在開催中。ノミネートのなかからGetNavi注目モデルを紹介する!

 

前回の総合グランプリと炊飯器部門金賞の2冠を達成した「ご泡火炊き」に、シリーズ最上位モデルが誕生。土鍋の特性を生かした“熱”と“泡”による炊き技に加え、「本土鍋」の性能も向上し、より深い甘みと弾けるような粒立ちのごはんを実現した。

 

前回の総合グランプリ受賞モデルを超える “究極のごはん”を目指した最上位モデル

土鍋圧力IHジャー炊飯器 〈炊きたて〉土鍋ご泡火炊き JRX-G100

No.076
炊飯器部門
本誌注目モデル

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 〈炊きたて〉土鍋ご泡火炊き JRX-G100

実売価格12万円

約300℃の圧倒的大火力を実現。遠赤効果と蓄熱性を高めた「本土鍋」を採用し、お米に効果的に熱を伝える。上下の温度差を生かした激しい熱対流と、土鍋ならではの細かな泡立ちにより、甘くて粒立ちの良いごはんに炊き上がる。

SPEC●最大炊飯容量:1.0ℓ(5.5合炊き)●最大消費電力:1080W●銘柄巧み炊きわけ:70種類●サイズ/質量:W282×H219×D366㎜/約7.4㎏

 

本土鍋の素材を見直し。ごはんの甘みと粒感が向上

自然由来の土鍋にこだわった「ご泡火炊き」シリーズは、ごはんの甘みや旨みを引き出す大火力と、ハリとつやを守るやさしい泡立ちが特徴。その最上位モデルとなる本機では、土鍋炊飯器の要である「本土鍋」の性能が進化した。

 

本土鍋の底面には、同社として初めて、蓄熱性の高い火山灰を練り込んだIH発熱体を使用。また、本土鍋に塗布する釉薬を見直し、遠赤効果も高まっている。大火力と泡立ち、そして本土鍋自体の加熱効果が加わり、これまで以上に炊き上がりはふっくら。まさしく「ごはんの王道」とも言える、理想の味わいと食感を実現している。

 

70銘柄の特徴に合わせた「銘柄巧み炊きわけ」や、少量炊飯に適した「一合料亭炊き」、炊きたてのおいしさを保つ「おひつ保温」など、多彩な炊飯メニューも魅力。同社の本気が込められた逸品だ。

 

【POINT 01】遠赤釉薬と蓄熱効果の高い発熱体が 「300℃ WレイヤーIH」の効果を最大化

「本土鍋」には、遠赤効果の高い釉薬と、火山灰を練り込んだ蓄熱性の高いIH発熱体を新採用。同社史上最高温度の火力を生む「300℃ WレイヤーIH」の効果を最大化し、お米に効果的に熱を伝えることで、ごはんの甘みと弾力を引き出す。

↑本土鍋の遠赤・蓄熱効果が進化。従来モデル比で、ごはんの甘み成分が約8.5%(※1)、粒感が約5%(※2)アップした

 

↑底面の2層IHコイル構造で大火力を生む「300℃ WレイヤーIH」。直火炊きの炎の温度差を再現し、激しくもやさしい熱対流を起こす

 

【POINT 02】専用の中ぶたで炊飯空間を最適化! 少量でもおいしい「一合料亭炊き」

少量炊きのおいしさにもこだわり、「一合料亭炊き」メニューを搭載。炊飯空間を小さくすることでお米に熱が均等に伝わり、香り高く、甘みのあるごはんに仕上がる。

↑専用の中ぶたで、炊飯空間を1合に最適化。さらに少量の0.5合や炊込みごはんにも対応する

 

【POINT 03】お手入れのしやすさも妥協せず。洗うのは内なべと内ぶたの2点のみ

最上位モデルならではの高いお手入れ性も実現。いつものお手入れは内なべと内ぶたの2点のみで、炊飯器内はサッと汚れを拭き取れるステンレスフレームを採用している。

↑内ぶたはマグネット式で簡単に着脱でき、食洗機に対応。調圧ボールのない構造で、汚れも落としやすい

 

※1:JRX-T100(2023年製)との比較。「白米」メニュー4合、炊きわけ「標準」、火かげん「中」炊飯時の還元糖比較(当社調べ)

※2:JRX-T100(2023年製)との比較。「白米」メニュー3合、炊きわけ「標準」、火かげん「中」炊飯時

 

<家電大賞2024-2025に投票しよう>

 

今回紹介したタイガー魔法瓶土鍋圧力IHジャー炊飯器 〈炊きたて〉土鍋ご泡火炊き JRX-G100は現在開催中の2024年を代表する家電を決定する「家電大賞 2024-2025」の炊飯器部門にノミネート中。投票者には抽選で超豪華な最新家電も当たるので、ぜひチェックしてください!

 

▼投票&プレゼント応募はコチラ

https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_special/1636031.html

 

「青椒肉絲」「濃厚焼きいも」も調理できちゃう! タイガー魔法瓶の電気圧力鍋「TIGER COOKPOT」発売

タイガー魔法瓶は、電気圧力鍋「TIGER COOKPOT(タイガークックポット)」に新機能「炒め」が加わり、“1台11役”となった「TIGER COOKPOT COK-B220」ならびに、大容量サイズの「TIGER COOKPOT COK-B400」を11月1日に発売します。

 

記事のポイント

電気圧力鍋「TIGER COOKPOT COK-B220」「TIGER COOKPOT COK-B400」は、1台11役をこなす多機能モデル。待ち時間=減圧時間を大幅短縮した、時短にも優れたモデルです。待ち時間が少なく、美味しい料理が食べられそう!

 

COK-B型では1台11役の調理メニューと、42のオートメニューを搭載したモデルです。調理メニューでは「炒め」メニューが追加になり、青椒肉絲(チンジャオロース)などの炒め物レシピに対応。また、カレーやシチューの具材を炒めてから煮込むことができ、旨みを外に逃がさず、アクが出にくくなる調理が可能になりました。

 

オートメニューとして、炊飯器メーカーならではの「白米早炊き」を追加。50年以上続く炊飯方法を活かし、約1.15気圧をかけながら、最短約28分でごはんをおいしく炊きあげます。

「濃厚焼きいも」メニューも追加。タイガー魔法瓶が長年培ってきた熱コントロール技術を活かし、甘みを引き出す温度でじっくりと熱を加えることで、ねっとりとした食感と蜜のような甘みを実現するとのこと。

一般的な電気圧力鍋は、1.7気圧以上の高圧力を採用するなか、本製品は約1.15気圧のやさしい圧力「うま圧」メニューを搭載。ジャー炊飯器で培った熱コントロール技術で、食材の食感を活かし、栄養素を逃しにくい独自のおいしい圧力を採用しています。

うま圧メニューでは、やさしい圧力(約1.15気圧)を長くかけることで、おいしく調理を行なった後は約7分で減圧を完了。一般的な高圧をかける電気圧力鍋に比べ、全工程の時間を短く抑えることが可能です。さらに、大容量モデルでは調理時間を短縮するためにヒーター電力を増加。調理容量は約2倍になりながらも、調理時間は約1.5倍程度で完成させることができます。

 

↑「TIGER COOKPOT COK-B220」マットブラック、マットホワイトの2色

 

↑ファミリー層をターゲットにした大容量モデル「TIGER COOKPOT COK-B400」。マットブラック、マットホワイトの2色

 

タイガー魔法瓶
TIGER COOKPOT COK-B220
実売予想価格2万7800円

TIGER COOKPOT COK-B400
実売予想価格3万2800円

「なべごとプリン」もできちゃう! 2つの調理コース搭載の圧力IHジャー炊飯器「RC-10FPW」新発売

東芝ライフスタイルは、圧力IHジャー炊飯器の新モデルとして、RC-10FPWを11月下旬に発売します。

 

日々の料理を手助けする充実の調理コース

コースを選ぶだけの「かんたん調理」 と、温度と時間を自由に設定できる「こだわり調理」 の2つのコースを搭載。「かんたん調理」は内釜に食材を入れ、コース番号を選びスタートするだけ。鶏ハムやなべごとプリンなど10種のオートメニューを搭載しています。「こだわり調理」では、ヨーグルトやパン発酵など低温での調理から、鍋やケーキなど高温での調理まで幅広く楽しめます。

 

キッチン空間になじむデザイン

直線を意識し洗練されたシルエットで、キッチン空間になじむデザインに仕上げたとのこと。カラーは、当社炊飯器では初採用のアッシュグレージュとミルキーホワイトの2色で、自然と調和する色合いとなっています。

 

洗い物はたった2点

洗う必要があるものは内釜と内ぶたの2点のみで、日々の手間を削減します。

 

東芝ライフスタイル 圧力IHジャー炊飯器「RC-10FPW

実売予想価格:3万9000円(税込)

炊飯器なのにキューブ型!? 低温調理もできる山善「キューブ型マイコンジャー炊飯器」新発売

山善は、キューブ型の炊飯器「キューブ型マイコンジャー炊飯器」を2024年8月初旬から販売します。参考価格は9980円前後(税込)。

おしゃれな「キューブ型」を採用

トースターや電子レンジなどのキッチン家電と並べてもおしゃれな、キューブ型の形が特徴で、カップボードに並べてインテリアとしても楽しめます。操作部はタッチパネルなので、汚れてもサッとふき取りできてお手入れもカンタン。カラーはブラック、ホワイト、グレージュの3 種類。

 

お米をふっくら炊き上げる3.0 ミリメートルの厚釜

蓄熱性の高い3.0 ミリメートルの厚釜を採用しており、ふっくらとした美味しいごはんを炊き上げます。

 

おかずを調理できる「低温調理」モードを搭載

低温調理モードでは、ごちそうメニューのローストビーフやダイエットメニューのサラダチキンなどを、材料を入れて温度と時間を設定するだけで簡単に調理できます。摂氏40 ℃から85 ℃の間を5℃単位で設定でき、幅広い料理が楽しめます。

※写真はイメージ

 

山善
商品名:キューブ型マイコンジャー炊飯器 YJS-CM072
販売価格:オープン価格 ※参考価格:9980 円前後(税込)
商品寸法(約):幅210×奥行245×高さ213mm
商品質量(約):3.4kg
最大炊飯容量(白米):0.72L(4 合)

 

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炊飯から保温まで「ビストロ匠技AI」がコントロール! パナソニックから炊飯器「ビストロ Vシリーズ」発売

パナソニックは、お米の状態を見極めて最適な炊飯プログラムに調整する「ビストロ匠技AI」を進化させた可変圧力IHジャー炊飯器 ビストロVシリーズを2024年9月上旬より発売します。

「ビストロ匠技AI」が炊飯から保温まで火加減・圧力加減をコントロール

ビストロVシリーズは、お米の状態に合わせて、約9600通りの中から最適な火加減・圧力加減を自動で調整して炊飯する「ビストロ匠技AI」を進化させました。従来品では炊飯中にお米の状態を見極めていたのに対し、本製品は炊飯から保温までビストロ匠技AIがお米の状態・量を判別します。ビストロ炊飯の追い炊き・蒸らし工程において、合数毎の最適な圧力加減を判別し、「加圧追い炊きポンプ」が最適な圧力を加えることで、これまでよりおいしさが持続します。

 

また、保温中のごはん残量を検知し、適切な保温温度に火加減を調整することで時間が経ってもおいしさが持続します。炊込みコースでは、従来品比2倍となるお米1カップあたり最大150グラムの具材を入れて炊飯することができ、季節の食材をたっぷり使った炊込みごはんや鶏肉1枚を丸ごと使ったアジア風炊込みごはんも作ることが可能です。

 

【メーカー】パナソニック
【品名】可変圧力IHジャー炊飯器 ビストロ Vシリーズ
【品番】SR-V10BB(5.5合炊き)/SR-V18BB(1升炊き)
【メーカー希望小売価格】オープン価格
【発売日】2024年9月上旬(*)

製品サイトURL:https://panasonic.jp/suihan/products/SR-V10BB.html

*社会情勢等の影響により、発売の延期や供給が遅れる可能性があります。発売時期は確定次第、パナソニックホームページに掲載いたします。

 

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おいしさも時短も叶える! タイガー「圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>JPV-S100/S180」新発売

タイガー魔法瓶は、おいしさも時短も叶える新製品「圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>JPV-S100/S180」を2024年8月1日に発売します。

「圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>JPV-S100/S180」は、毎日の手間が省ける工夫を取り入れつつ、ごはんのおいしさにもこだわったメニューを豊富に搭載。土鍋炊飯器の温度コントロールを参考に土鍋の火技を再現した「旨み粒立ち炊飯プログラム」や、蒸気センサーによる保温時の温度調整で、水分をごはんにとどめる「粒立ち保温プログラム」では、炊きたてから保温まで、ふっくらとした粒立ちのごはんを味わえます。

 

また、ストレス軽減や睡眠の質の向上が期待できると言われている「玄米GABA」メニューを新たに採用。ほかにも、「少量旨火(うまび)炊き」メニューや「冷凍ご飯」メニュー、時短調理から手の込んだ無水調理まで可能な「調理」メニューなど幅広いニーズに応えます。

 

おいしく炊いて、おいしく保温

かめばかむほど甘みが出てくる弾力のあるごはんを目指して、同社のフラッグシップモデルである土鍋圧力IHジャー炊飯器の温度コントロールを参考にした、炊飯プログラム「旨み粒立ち炊飯プログラム」を採用。少し低めの温度で長く吸水したあと、急速に温度を上昇させることで甘みを引き出し、お米の弾力を保ったふっくらとした炊きあがりを実現したとのこと。

 

また、粒立ち保温プログラムを採用。保温時にも蒸気センサーを活用し、昇温時の温度を調整することで、水分をごはんにとどめます。昇温過程での温度を従来よりも下げることによってごはんから出る余分な蒸気を抑え、「旨み粒立ち炊飯プログラム」で炊いた弾力あるごはんの粒の輪郭を保ったまま、ベタつきを抑えてふっくらおいしさを保つといいます。

 

遠赤効果でふっくら甘みのあるごはん

内なべには遠赤5層土鍋蓄熱コート釜を採用。内なべ内側には「遠赤土鍋コーティング」を施し、金属釜ながら土鍋のような細やかな泡立ちで沸とうさせ、味わい深いごはんを炊きあげるとのこと。

 

お手入れ部品の点数はたったの2点

お手入れ点数は内なべと内ぶたのみのたったの2点で、部品の取り外しもカンタンです。内ぶたは食器洗い乾燥機にも対応します。炊込みごはんや炊飯器調理の後の気になるにおいや汚れには「圧力クリーニング」コースを採用。最短約24分で手の届かない炊飯器内部の汚れやにおいを、蒸気の力で抑制します。

 

このほか、お茶碗1~2杯分など、少ない量でもしっかりおいしく炊ける「少量旨火炊き」メニューを搭載。土鍋圧力IHジャー炊飯器で培った、少量でも旨みを引き出す加熱プログラムを金属釜に応用。「その日食べる分だけの炊きたてごはんをおいしく食べたい」という声に応えます。

お茶碗1杯(0.5合)が最短約15分、1合が約17分で炊飯できる「少量高速」メニューでは、忙しい毎日でも炊きたてのごはんが食べられます。

 

また、冷凍用のごはんがおいしく炊ける「冷凍ご飯」メニューも搭載。「白米」メニューよりも時間をかけて吸水し、ベタつきを抑えつつも芯までふっくら炊きあげることで、冷凍保存してもおいしさを保ちます。

 

「玄米GABA」メニューを新採用

GABAはストレス軽減や睡眠の質の向上が期待できると言われている注目の成分で、アミノ酸の一種でもあります。玄米に含まれている酵素の働きを促すために通常よりも時間をかけて炊飯し、生の状態の玄米よりGABA量4.5倍以上で炊きあげるといいます。

 

食材を入れてキーを押すだけで献立の一品が完成!

「クイック調理」メニューでは、最短約10分でおかずの一品が完成。沸とう温度に近い温度で煮た後、一気に調理。調理時間は1分単位で設定できるので時短調理に最適です。一方、「スロー調理」メニューでは、本格煮込み料理を簡単につくることができます。

 

最初の60分は高めの温度設定で加熱し、それ以降は火力を弱めてじっくり煮込むので、煮崩れや煮詰まる心配がありません。水を加えずに食材から出る水分を利用した無水調理も「スロー調理」メニューで可能です。

 

■製品仕様

史上初!総合グランプリ&炊飯器部門W受賞!タイガー魔法瓶の創業100年の歴史が詰まった逸品「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」【家電大賞2023-2024】

提供:タイガー魔法瓶

「家電大賞」は、モノ・トレンド情報誌「GetNavi」および同ウェブメディア「GetNavi web」と、家電と暮らしの情報サイト「家電 Watch」による年に1度の総合家電アワード。今年で9回目となった2023年発売のノミネート家電161製品のなかから、読者の投票(投票期間は2023年11月24日~2024年1月8日)により、グランプリと部門賞(特別賞含む全24部門)が決定しました。タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JRX-T100」が史上初「総合グランプリ」「炊飯器部門」の2冠達成!

 

 

これぞ創業100年の歴史の集大成!!
「火」と「泡」を極めたタイガー土鍋炊飯器が 堂々の総合優勝
土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JRX-T100

【家電大賞2023-2024 総合グランプリ/炊飯器部門:金賞】

タイガー魔法瓶
土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JRX-T100

オープン価格

本土鍋釜と2層IHコイル構造により、金属鍋よりも格段に高い温度でお米を加熱。大火力と土鍋の遠赤効果による「熱」と、土鍋ならではの細やかな「泡」でお米を包むように炊きあげ、ごはんの旨みを引き出す。

SPEC●最大炊飯容量:1.0ℓ(5.5合炊き)●最大消費電力:1080W●年間消費電力量:83.0kWh/年●銘柄巧み炊きわけ:70種類●サイズ/質量:W282×H219×D366㎜/約7.5㎏

 

家電大賞2023-2024の総合グランプリに輝いたのは、タイガー魔法瓶の土鍋圧力IHジャー炊飯器。炊飯器として歴代初の栄冠となっただけでなく、炊飯器部門の金賞も同時受賞した。

投票者からは「いままでと同じお米でも味と見た目が明らかに違う」など、賛辞が多数寄せられた。それもそのはず、本機は「熱コントロール技術」を軸に、創業以来100年かけて極めた炊き技を集約。土鍋の大火力と泡立ちにより、ごはんの深い甘みや弾力のある粒立ちを実現している。

お米の銘柄・産地などに合わせた多彩な炊きわけ機能を備え、「どんなお米でもおいしく炊ける」点も好評。「大きなタッチパネルで操作しやすい」「お手入れが簡単」など、調理道具としての使い勝手の良さでも多くの支持を得た。

↑炊きわけ機能が充実。70銘柄の炊きわけに加え、コシヒカリの産地別炊きわけ、新銘柄や新米に対応するプログラムの追加が可能だ

 

【投票者の声】

「お米好き必携! 産地ごとの炊きわけができるなど、 最大限においしく食べたい欲望を叶えてくれます」(40代男性)

「土鍋で炊いたごはんが手軽に食べられる喜びを 日々実感。QOLが爆上がりしました!」(30代男性)

「土鍋という日本の伝統と、 スタイリッシュなデザインが 見事にマッチしている」(40代女性)

 「普通のお米でも新米のような甘みが味わえます」(50代女性)

「1合で炊いてもふっくらおいしいです」(40代女性)

「毎朝の炊きたてごはんが楽しみで、早起きが苦ではなくなりました」(30代男性)

 

【POINT 01】圧倒的な“大火力”! 土鍋の特性を生かす新IH構造

「300℃ WレイヤーIH」構造を採用し、発熱パワーが大幅アップ。土鍋の高い蓄熱性により、最高温度約300℃の大火力を実現した。直火炊きのような上下の温度差が生み出す熱対流で、お米一粒ひと粒に熱を伝える。

 

【POINT 02】“細やかな泡”がお米を包み込んで、旨みを逃さない!

鍋底全体から細やかな泡が湧き立つ本土鍋は、泡がクッションとなり、激しい対流の中でもお米の表面を傷つけにくい。旨み成分であるデンプンを閉じ込めながら、ハリとツヤのある粒立ちの良いごはんに炊きあげる。

 

≪問い合わせ≫タイガー魔法瓶  https://www.tiger-corporation.com/ja/jpn/product/rice-cooker/jrx-t/

あえての食べきり1合炊き!「LiFERE 小型IH炊飯器」は少量でもおいしく炊ける&コンパクト設計で置きやすい単身世帯の強い味方

提供:エレコム株式会社

モノ・トレンド情報誌「GetNavi」および同ウェブメディア「GetNavi web」と、家電と暮らしの情報サイト「家電 Watch」による年に1度の総合家電アワード「家電大賞」。今年で9回目となった「家電大賞2023-2024」が現在開催中。ノミネートのなかからGetNavi注目モデルを紹介。

各社が3合以上の高級モデルでしのぎを削るなか、1合炊きに特化した異色の炊飯器が登場。炊飯器選びに迷いがちな単身世帯を中心に、「毎食炊きたてを楽しむ」という提案がヒットしている。

 

高火力IH&専用釜でムラなく加熱! 1合炊きに特化したポット型炊飯器
LiFERE 小型IH炊飯器 HAC-RCIH01


こだわり調理家電部門
GetNavi注目モデル

ノミネートNo.108
エレコム
LiFERE 小型IH炊飯器 HAC-RCIH01

実売価格1万2800円

素早い温度上昇と安定した沸騰維持が可能なIHと、少量炊きに最適なサイズの複合クラッド厚釜を採用し、“おいしい1合炊き”を実現。早炊きや最大12時間の保温も可能だ。タテ型・ハンドル付きで、移動や収納のしやすさも魅力。

SPEC●加熱方式:IH電磁誘導式●炊飯容量:0.5〜1合(炊飯モード時)●搭載機能:炊飯、低糖質、早炊き、保温●炊飯時間:約50分(炊飯モード時)●保温時間:最大12時間●サイズ/質量:W169×H228×D127㎜/約1.3㎏

 

1合でもおいしく炊けて食事の選択肢が広がる

1〜2人の少人数世帯で炊飯器を購入する際、ネックになりがちなのがサイズや炊飯量。「キッチンが狭くて置けない」「毎日炊きたてを食べたいけれど少量で炊くとおいしくない」といった悩みを解消するべく、LiFEREの小型IH炊飯器は、1合炊きのおいしさにこだわって開発された。

1合炊き専用ならではの使い道も。例えば、贅沢がゆえに3合以上では使いにくい食材で炊き込みご飯を作る、サブ機にして家族で1人だけ別の米を炊くなど、食事の選択肢を広げてくれる。

ハンドルが付いたポット型なので、食卓に置いたり、使わないときは棚に収納したり、気軽に移動が可能。ポータブル電源で利用しているという声も多く、炊飯器=据え置きという概念を覆す一台だ。

 

<POINT 01>

1合専用に設計した複合クラッド厚釜を採用

フッ素樹脂コート、アルミ、ステンレス、耐熱塗装の4層から成る、同社独自の複合クラッド厚釜を採用。熱伝導率が高く、IHによる加熱をサポートする。表面にはコーティングが施されているので、お手入れが簡単で耐久性も高い。

↑釜の形状・サイズを少量に最適化。タテ型にして水位を上げることでしっかりと熱対流が起こり、ムラなく加熱できる

 

<POINT 02>

タテ型のスリムな形状で場所を取らず持ち運びやすい

幅約17㎝のコンパクトなタテ型タイプなので、省スペースで設置可能。単身世帯などの狭いキッチンにも導入しやすい。また、2台目の炊飯器としても便利で、家族は白米で1人だけ玄米を食べたいときなどに並行して炊飯できる。

↑場所を取らないスリムな形状が特徴。本体は約1.3㎏と軽く、ハンドル付きで食卓などへの移動もラクだ

 

<POINT 03>

炊飯モードはワンタッチで操作可能! 早炊きや保温機能も搭載

炊飯、早炊き、保温などの必要十分な機能を搭載し、コンパクトながらも毎日の食卓の様々なシーンに対応。基本の炊飯モードでは約50分、早炊きモードなら約35分とスピーディに炊飯できる。炊飯後は自動で保温モードに切り替わり、最大12時間の保温が可能だ。

↑炊飯モードを選ぶときは、ポットのハンドル部分だけで簡単に操作可能。選択したモードはランプが点灯する

 

<問い合わせ>エレコム https://www.elecom.co.jp/

 

<家電大賞2023-2024に投票しよう>

今回紹介したエレコム「LiFERE 小型IH炊飯器 HAC-RCIH01」は現在開催中の2023年を代表する家電を決定する「家電大賞 2023-2024」のこだわり調理家電部門にノミネート中。投票者には抽選で超豪華な最新家電も当たるので、ぜひチェックしてください。

 

▼投票&プレゼント応募はコチラ
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_special/1545558.html

100年かけて極めたタイガー土鍋炊飯器の最高傑作「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」そのおいしさのワケは「火」と「泡」でした

提供:タイガー魔法瓶株式会社

GetNavi本誌でもたびたび取り上げてきた「土鍋ご泡火炊き」が、さらに進化した!! ポイントは「圧倒的な大火力」と「細かくやさしい泡立ち」。創業以来100年間、磨き続けた「熱コントロール技術」の結晶だ。

 

冬ボはコレに投資! 至高の一膳で日々のごほうび

タイガー魔法瓶
土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>
土鍋ご泡火炊き JRX-T100/T060

オープン価格

本土鍋釜を使用し、土鍋のポテンシャルを引き出すため最高温度約300℃の圧倒的な大火力を実現。さらに土鍋の遠赤効果でごはんの深い甘みと旨みを包み込む。また、土鍋の表面から生み出される細かくやさしい泡立ちでごはんをふっくら炊きあげ、大火力でもお米の表面を傷つけにくく、ハリ・ツヤを保ち粒立ちの際立つごはんに。5.5合炊きサイズJRX-T100のほか、3.5合炊きサイズJRX-T060もラインナップ。

SPEC●最大炊飯容量:1.0L(5.5合炊き)●最大消費電力:1080W●銘柄巧み炊きわけ:70種類●サイズ/質量:W282×H219×D366㎜/約7.5㎏

 

お米本来のおいしさを存分に引き出す意匠に拍手

本機を試して驚いた。筆者は普段、自宅で2022年モデルを使っており、その炊きあがりには十分すぎるくらい満足していたのだが……“タイガー100年の集大成”のフレーズに偽りなし。新作は、同じ銘柄・同じコンディションのお米も甘み・旨みが一段と引き立っている。これすなわち、炊飯のキモである「火」と「泡」を極めた賜物。“最高を超えた最高”だ!!

一方、コシヒカリを産地ごとに炊きわける「産地炊き」、新米の特徴に合わせる「新米誉れ炊き」など、炊きわけ機能の充実も魅力。とことんこだわれて楽しい。また個人的には、直感的に操作できる大きめのタッチパネルもお気に入り。お手入れが内釜と内ぶたの2点のみで済むというのもありがたい。

価格は決して安くはないが、老舗がマジメに研究開発して成しえた味と使い勝手はホンモノ。ぜひ本機で食卓のグレードアップを!!

 

【集大成の意匠01】

炊飯のカギは「火」。自然由来の土鍋は蓄熱性が高く、金属鍋よりも格段に高い温度でお米に熱を加えられる。本機では新搭載「300℃ WレイヤーIH」構造を組み合わせ、ピカイチの大火力を実現した!!

↑底面に2層IHコイル構造を備え、従来のフラッグシップモデルのコイル面積から約160%アップし、発熱パワーを高めた

 

↑2層構造にすることで大火力、および土鍋を直火で炊くような炎の温度差を再現。上下の温度差を生かした熱対流で一気に炊きあげる

 

【集大成の意匠02】

「泡」も超重要だ。大火力による激しい対流の中では、お米の表面が傷ついてべちゃついた食感に。またデンプンが流出して旨みも低減しがちなのだが、本機ならそれをクリア!!

↑本土鍋なら、垂直に上がった泡がお米の間をすり抜ける。泡がクッションになって“激しくもやさしく”炊きあげることが可能だ

 

↑お米を泡で包み込んで炊きあげることで、お米の表面を傷つけにくく、ごはんのハリとツヤを保ち、粒立ちが一層際立つ!!

 

<試してみました>

GetNavi家電担当
青木宏彰

土鍋ご泡火炊きシリーズを自宅で愛用して約1年。料亭級の絶品ごはんをモリモリ食べてちょっと太った(笑)。

 

<問い合わせ>タイガー魔法瓶 お客様ご相談窓口
電話番号:0570-011101 (平日AM9~PM5時)
https://www.tiger-corporation.com/ja/jpn/product/rice-cooker/jrx-t/

 

撮影/福永仲秋(ANZ)

炊飯・調理の幅が広がる。ハイアールから680W大火力と低温調理対応の5.5合炊きマイコンジャー炊飯器登場

ハイアールジャパンセールスは、甘みを引き出す680Wの大火力炊飯に加え、本格的な低温調理も楽しめる、多機能な5.5合炊きマイコンジャー炊飯器「JJ-M56B」を発売しました。

 

JJ-M56Bは、玄米や雑穀米など、多種多様なお米を680Wの大火力でおいしく炊きあげる12種の炊飯メニューや、「低温調理」をはじめ、簡単な設定だけで1品作れる4種の調理メニューを搭載。毎日の食事をサポートする、“あったらいいな”を詰めたとうたう炊飯器です。

 

680Wの大火力は、5.5合炊きマイコンジャー炊飯器の中でトップクラス。熱伝導性にすぐれたアルミ製の厚釜で効率よく火力をお米に伝えます。また、調圧弁の金属ボールで圧力を抜けにくくすることで、熱と水分を極力逃がさず、お米をふっくらと炊きあげます。

 

全12種の多彩な炊飯メニューは、氷を入れて炊くことで、甘み・香りと艶を引き出してもちもちに仕上げる「氷艶炊き」モードなど、お米をおいしく炊くことにこだわったそうです。さらに、カレーライス用のごはんはかために、子どもや年配の方と食事するときはやわらかめなど、仕上がりのごはんのかたさも調整可能です。

 

4つの調理メニューは、煮込み・低温調理・パエリアなどを搭載。低温調理メニューでは、40~80度の範囲で1度単位の温度設定が可能で、食材を袋に入れ、内釜の水にひたして温度と時間を設定するだけで、本格的な低温調理を楽しめます。また、高速炊飯モードを使えば、約24分(1合の場合)で炊飯が可能。さらに、「4メモリータイマー」を採用し、朝と晩、平日と休日など、異なる時間でもご飯が炊けるように設定できます。

 

◆ 仕様

カラー:W/ホワイト

店頭予想価格:1万円前後(税込)

発売日:2023年10月2日

炊飯容量(L):(白米)0.18~1.0(1.0~5.5合)

メニュー数:16種類(炊飯12、調理4)

炊飯:エコ炊飯・白米・無洗米・玄米・雑穀米・少量大火力・氷艶炊き・炊きこみ・おかゆ・高速炊飯・急速炊飯・お湯炊き

調理:煮込み・低温調理・パエリア・クリーン

内釜:2.0mm厚 黒厚まる釜(内面フッ素加工)

電源電圧(V):単相100

周波数(Hz):50/60共用

電源コード(m):リール式・約1.0

定格消費電力(W):680

ご飯に高級感がある!「火力の限界突破」を果たした「タイガー炊飯器100周年記念モデル」を試食

2023年で創立100周年を迎えたタイガー魔法瓶。アニバーサリーでもあることから、今年は未来的なコーヒーマシン「サイフォニスタ」など意欲作も発売する勢いですが、主力カテゴリーのひとつである炊飯器から100周年記念モデルが新発売されました。今回は、その発表会の様子をレポートします。

↑「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRX-T型」。色はムーンホワイトとコスモブラックがあり、左2つが3.5合炊きの「JRX-T060」(実売価格11万3420円)で、右2つが5.5合炊きの「JRX-T100」(同12万2490円)

 

コメ食の需要増が炊飯器の追い風となるか?

発表会ではまず、国内の炊飯器市場動向から解説。近年のポイントとしては、2019年の消費増税前の駆け込み需要、2020年からのコロナによる巣ごもり需要で、この2年は例年をやや上回る好調な出荷実績だったこと。しかし2021年と2022年はそれらの反動や、コロナによるインバウンドの消滅により、過去10年の目安であった年間500万台を下回る状況だったとのこと。

↑発表会における資料より

 

また、巣ごもり需要以降は購入金額の平均単価が上昇傾向にあり、加えてIH炊飯器の出荷台数は5万円以上のモデルが約3割を占める構造に。加えて直近では世界情勢や燃料・資材価格高騰により、販売価格の平均単価も高く推移しているとのことでした。

↑IH炊飯器は過去10年で、安価なモデルもシェアを拡大。高価格製品との二極化が進んでいます

 

加えて注目なのが、コメ食の需要増です。近年の食品高騰は特に輸入品のほうが影響大で、それに伴い小麦が原料のパンや麺類は、輸入に頼らずともまかなえるコメに比べて値上げがダイナミック。フード全体のトレンドとしても、近年は定食店やごはんバーガーが礼賛されていたり、おにぎり専門店が大人気になっていたりするのですが、そんなコメ人気に伴って炊飯器の需要が高まる可能性もあります。

↑こちらはタイガー魔法瓶の調査データ。おいしくご飯が炊ける炊飯器への見直しを検討している人は、約4割いるとのこと

 

こうした「追い風」といえる状況下で登場したのが「土鍋ご泡火炊き JRX-T100/T060」というわけです。そこには、電気炊飯器の進化を半世紀以上追求してきたメーカーとしてのプライド、そして限界突破をしたともいえる威信をかけた開発魂がありました。

↑こちらは同社の本格電気製品第1号の第2弾として発売された、1971年登場の「電子ジャー<炊きたて>(ELC型)」

 

お家芸“土鍋炊き”の特性を生かすための挑戦

「土鍋ご泡火炊き JRX-T100/T060」は100周年記念ということもあって、過去最高に熱が入ったモデルでした。ポイントは大きく2点。ひとつは、タイガー史上最高温度を実現したこと。もうひとつは、熱源であるIHコイル表面積を160%アップ(JRX-T100の場合)させたことです。

↑土鍋を直火で調理しているような抜群の火力を実現

 

とはいえこの改良は、あくまでも手段。目指したのは、一流料亭で味わうようなおいしいご飯を炊くことでした。そんな一流料亭の要となるのが土鍋です。もともとタイガー魔法瓶は老舗炊飯器メーカーで唯一土鍋を採用していますが、その土鍋炊きのポテンシャルをより生かすために、MAX温度の限界突破に挑んだのです。

↑タイガー炊飯器のお家芸ともいえる土鍋。「萬古焼き」の名称で知られる、三重県四日市市で作られています

 

その温度は、これまでの最高だった280℃を20℃も上回る約300℃(JRX-T100の場合)。ちなみに、これがどれぐらいアツいのかを例に挙げると、他社Aのフラッグシップは最高179.1℃、B社は148.8℃とのこと(タイガー魔法瓶調べ)。ちなみにこの高熱は、耐熱性と蓄熱性に優れた土鍋だからこそ実現できるそうです。

↑こちらは新(左)旧(右) のIHコイル部分。2層構造の採用で熱効率をアップするとともに、土鍋を直火で炊いたような炎の温度差を再現

 

ただ、「アツければいいってもんなのか?」と疑問も抱いた筆者。その回答は、“日本の米・食味鑑定に関する第一人者”として知られる、大坪研一先生(現・新潟大学農学部教授)によってなされていました。

 

大坪先生によると、大火力による強い加熱によって気泡が多く発生し、全体がよく撹拌(かくはん)されることで均一性も高まり、コメでんぷんの糊化(こか/α化のこと)が促進。また、強い沸騰の継続によってコメのでんぷんは充分に糊化し、ふっくらやわらかく、甘くて粘りのあるご飯になるとのこと。こうしたご飯は糊化度が高くおいしいうえ、冷えてもでんぷんが老化しにくく、米飯が硬くなりにくいことが報告されているそうです。

↑一流料亭の味にいっそう近づけるために火力と熱効率をアップ。なお、それでいて消費電力は同社の圧力IHジャー炊飯器より低く、電気代も抑えられるとのこと

 

あえて例えるなら職人握りの寿司のような“ほどけ方”

そうは言っても、論より証拠。「土鍋ご泡火炊き JRX-T型」によるご飯の味わいをチェックしてみました。ご泡火炊きのご飯は、粒がピンと立って、ふわりとほぐれるエアリーな舌離れが印象的。噛むとひと粒ごとの存在感がしっかり主張し、うまみや甘みも広がります。もっちりしていてもベタつきはなく上品で、わかりやすい高級感。確かに料亭っぽさを感じさせる、洗練されたおいしさです。

↑極端に例えるなら、職人が握ったお寿司のよう。口のなかでご飯がハラリとほぐれていきます

 

発表会の本編終了後、炊飯器のブランドマネージャーを務める、タイガー魔法瓶の岡本正範さんに質問。改めて土鍋の優位性をたずねると、特筆すべき点は「蓄熱性の高さ」だといいます。

↑タイガー魔法瓶の岡本正範さん

 

「ご泡火炊きは、蓄熱性が高い本土鍋とIHの高火力で、かまどのように発熱できるのが魅力です。また、沸騰時には土鍋特有の細かい気泡が発生し、お米一粒ひと粒に熱を均一に伝えますので、うまみを引き出しながらふっくらと粒の揃ったご飯を炊き上げられるんです」(岡本さん)

↑まさに炊きたての状態。ピンッとした粒立ちのよさがわかります

 

おいしさを追求するのはもちろん、使い勝手を高めて「電気炊飯器自体を、より道具に近づけていきたい」とのこと。「キッチンにこそ道具がピタッとハマるというか、そういう世界観に通じるデザインを目指しました」と岡本さんは語ってくれました。

↑遠くからでも炊飯器の状態がわかるエモーショナルランプ(左上)、重厚感のあるフックボタン(左下)、ボールレス構造でマグネット着脱式の内ブタ(右下)など、機能美も随所に

 

特に味わいに関しては「一流料亭のおいしさを超えることができた、という自負もあります!」と自信も聞かせてくれました。なお、同社の100周年企画はこれで終わらず、引き続き注目度の高いプロダクトを発表していくとのこと。さすがタイガーだけに、虎視眈々。今後も目が離せません!

炊きたても保温もおいしい。タイガーの圧力IHジャー炊飯器「炊きたて JPV-G100」発売

タイガー魔法瓶は、炊きたてごはんと保温ごはんの両方のおいしさにこだわった、新製品の圧力IHジャー炊飯器「炊きたて JPV-G100/G180」を発売しました。

 

圧力IHジャー炊飯器「炊きたて JPV-G100」は、内なべ外側の土鍋粉末のコーティング量を増量し、遠赤効果を高めることで、従来機種よりもさらに甘みを閉じ込めて、ふっくらとしたごはんを炊きあげる製品。

 

土鍋の火技を再現した「旨み粒立ち炊飯プログラム」と、蒸気センサーを活用して保温における昇温時の温度調整を行ない、水分をごはんにとどめる「粒立ち保温プログラム」は引き続き採用。炊きたてから時間が経ってもふっくらとしたごはんを味わえます。また、「少量旨火炊き」メニューや「冷凍ご飯」メニューなど、毎日の手間が省けるメニューも搭載。加えてスロー調理やクイック調理では、手の込んだ無水調理から時短調理まで、炊飯器1台で手軽においしい料理をつくりたいというニーズに応えるとのこと。

 

品名 品番 色柄 実売価格
圧力IHジャー炊飯器<炊きたて> JPV-G100 マットブラック<KM>
マットホワイト<WM>
5万2800円(税込、ヨドバシ.com)
圧力IHジャー炊飯器<炊きたて> JPV-G180 マットブラック<KM> 5万5800円(税込、ヨドバシ.com)

3人のごはんソムリエが絶賛! 日立の最新炊飯器「ふっくら御膳」の「圧騰(あっとう)甘み炊き」実食レポート

提供:日立グローバルライフソリューションズ株式会社

京の米老舗 八代目儀兵衛が監修し、その土鍋釜の炊き技を取り入れた日立の炊飯器が「ふっくら御膳」です。7月には新しい日立独自の炊飯方式「圧騰甘み炊き」(※1)を搭載した新製品(RZ-W100GM)が登場。 しっかりとしたお米の粒立ちはそのままに、より甘みが際立つごはんを実現したといいます。果たしてその実力はどうなのか……? ごはんのプロである「ごはんソムリエ」3名に「圧騰甘み炊き」で炊いたごはんを試食していただき、率直な感想を頂きました!(※2)

※1:「白米・極上ふつう」コース炊飯時。消費電力量・炊飯時間は出荷時設定コース「エコ炊飯」より増加します ※2:日立からごはんソムリエに実食を依頼し、ごはんソムリエのコメントをあらかじめ日立で確認し掲載しています

【炊飯に使った製品はコチラ】

日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100GM

八代目儀兵衛の土鍋釜の炊き技を取り入れた日立独自の炊飯方式「圧騰甘み炊き」を新採用。スマホアプリと連携できるコネクテッド家電で、炊きあがったごはんを評価するたびに好みの炊き上がりに近づく「わがや流」コースなどを搭載しています。このほか、スマホ連携機能を搭載していないRZ-V100GMも発売中。こちらは「水温あわせ浸し」機能やアプリ機能の「わがや流」コースなどは非搭載ながら、「圧騰甘み炊き」を搭載しています。

 

【ごはんソムリエとは?】

公益社団法人 日本炊飯協会による認定資格で、お米の産地や銘柄に関する知識、炊飯技術やごはんの栄養学、衛生管理など幅広い知識を有し、おいしいごはんを見分けられる専門家のこと。米の販売店のほか、炊飯器の開発担当者やレストランのシェフなど様々な人が「ごはんソムリエ」として活躍しています。

 

【試食その1 澁谷梨絵さんの場合】

「特に香りが素晴らしい。粒立ちがキレイで甘みしっかり。かめばジューシー!」(澁谷さん)

今回の試食には、令和4年産の新潟県産コシヒカリを使用。「圧騰甘み炊き」に対応する「白米・極上ふつう」コースで炊飯しました。最初に試食していただいたのは、「ごはんソムリエ」のほか「5ツ星お米マイスター」など数々の資格を持つ澁谷梨絵さんです。

澁谷梨絵(しぶや・りえ)「5ツ星お米マイスター」「ごはんソムリエ」「雑穀エキスパート」「雑穀マイスター」「薬膳インストラクター」「発酵食スペシャリスト」「米粉マイスター」の穀物7大プロフェッショナル資格を持つ。これまで食べてきたお米は300種類以上。全国300か所以上の田んぼに通い詰め、探し出した米や雑穀を百貨店などで販売するほか、ごはんのお供にも精通する。テレビ出演多数。

 

炊飯完了後のごはんを見た瞬間から、その炊き上がりに感動していた澁谷さん。「圧騰甘み炊き」で炊いたごはんのおいしさを情熱たっぷりに語ってくれました。

 

「まず炊飯器のふたを開けたら、ごはんが美しくてビックリ! 炊いたのは新米ではないのに、新米のような香りとツヤ感、みずみずしさです。特に香りが素晴らしくて、まるで田舎の屋外のかまどで5~10kgのお米を大火力で炊いたよう。米の粒立ちが本当にキレイで、食べると外がパリッとしていて中が軟らかく、しかも甘みがしっかり、かめばジューシー。コシヒカリって粒があまり大きくないんですが、『圧騰甘み炊き』で米粒がしっかりおねばの層をまとい、丸々としていてぷくっと太っています。甘みが強く粒立ちがいいから、どんなおかずと合わせてもお米が生きますね。シャケも合いますし、脂っこいとんかつも合うでしょう」

↑たっぷりおねばをまとったごはんは白くツヤやかで表面がなめらか。まさに一粒一粒が「立って」いる理想の炊き上がりです

 

澁谷さんは、冷めたごはんのおいしさにも驚いたといいます。

 

「しっかり蒸らしているので、“冷めてもおいしいはず”と期待していましたが、思った通り! お弁当にしてもおいしく食べられますし、塩にぎりにしても絶品だと思います!」

 

【試食その2 八尾昌輝さんの場合】

「絶妙な歯ごたえと濃厚な甘み。“格別な味わい”を炊飯器で実現できるのが驚き」(八尾さん)

八尾昌輝(やお・まさき) 大学の経済学部を卒業後、茨城の農業生産法人で農業を経験。その後複数の食品商社などを経て株式会社 食文化に入社。現在、「豊洲市場ドットコム」や「うまいもんドットコム」などのバイヤー/プロデューサーとして、全国の農産品の買い付けや商品プロデュースを手掛ける。お米は毎年40種類前後を食べるほか、各地の生産農家を取材している

 

続いて試食していただいたごはんソムリエは八尾昌輝さん。希少米を含む全国各地の銘柄に精通するほか、日本全国の農産品・水産品の商品プロデュースを手掛けています。八尾さんも前述の澁谷さん同様、炊きたての香りに感動したそうです。

 

「べちゃっとした炊き上がりになると、炊きたてのごはんは少し香りにエグ味が出るんです。でも、このごはんは本当にお米らしい華やかな香り。口に運ぶと外側にハリがあり中が軟らかい絶妙な歯ごたえ。じっくりかんでいる間にじわじわと甘みが出てきて、最後には濃厚な甘みになります。こんな“格別な味わい”が、54分の炊飯時間で実現できるとは。私は良い米を炊くときに土鍋を使いますが、土鍋は浸水時間や火加減、蒸らしが難しい。その点、炊飯器におまかせで、こんなに深い甘みのごはんが炊けるのが驚きです。それがこの製品の強みだと思いますし、炊飯技術の進化を強く感じました。

 

この粒感がありながらも甘いごはんには、特に焼き魚が合いそう。魚の持つ脂とごはんの甘み、うまみが出会うことで、ごはんをより深く楽しめるんじゃないかと。また、このごはんに合わせることを考えると、おかずもよりいいものを求めるようになりそう。そういう生活の楽しさ、食の楽しさを高めてくれる炊飯器だと思います

 

【試食その3 秋元 薫さんの場合】

「粒立ちの良さ、“はらはら”とほぐれていく食感は土鍋炊きに近い」(秋元さん)

秋元 薫(あきもと・かおる) 「ごはんソムリエ」「米・食味鑑定士」の資格を持つ料理研究家、食生活アドバイザー、フードアナリスト。企業・雑誌等にレシピ提供を行うほか、お米コンクールの審査員など幅広く活動する。雑誌の企画で炊飯器の炊き比べを行い、気になる炊飯器はレンタルして試すなど、炊飯器にも精通している

 

最後に試食していただいたごはんソムリエは、料理研究家としても活躍されている秋元 薫さん。双子のお子さんが生まれてハードな育児に追われるまでは、炊飯器は使わず土鍋だけで炊飯していたほどの土鍋好き。そんな秋元さんも「圧騰甘み炊き」の味わいには大満足だったようです。

 

「元々、コシヒカリは粒にハリのあるお米じゃなく、モチモチ食感と甘さが特長。でも『圧騰甘み炊き』で炊いたコシヒカリは、口に入れたときのほぐれ方が特別でした。ごはんの粒と粒がくっついて固まりになったのをかんでほぐす感じではなく、これは口に入れて上あごでちょっと押しただけで“はらはら”とほぐれていきます。一粒一粒の弾力もしっかりあってのどごしもいい。甘みのあとから余韻が追ってくる味わいもすごく好きです。特に食感に関しては、土鍋ごはんにすごく近いと思います」

↑炊きたてをチェックする秋元さん

 

「これだけ粒立ちがいいごはんだったら、親子丼など丼ものもごはんがべちゃつかずおいしいでしょうね。卵かけごはんも絶対おいしいはず」と語った秋元さん。最後に、裏ワザも教えてくれました。

 

この炊飯器は少量のごはんでもおいしく炊けますよね(「少量」ボタンで設定)。そこで試したいのがうちの裏ワザ。炊きたてのごはんを内釜の中でほぐしたら、そこに直接溶き卵を入れて釜の中でかき混ぜるんです。すると釜の余熱で卵が絶妙のトロトロ加減に! 明太子やたらこの切れ子を釜の中の炊きたてごはんに入れて、さっとかき混ぜてもOK。焼いたものとも生とも違うミディアムレアの食感が楽しめて、抜群のおいしさになりますよ!」

 

「ふっくら御膳」の3つのポイントをチェック!

「ごはんが甘い」「粒立ちが良い」とごはんソムリエ3人全員が絶賛した「圧騰甘み炊き」。気になるのは具体的に「どんな技・技術が使われているか」ということ。このほか、お手入れのしやすさや設置性などの面もチェックしたいところ。以下で詳しく見ていきましょう!

 

【「ふっくら御膳」のポイントその1】

米の甘みと粒立ちを両立する「圧騰甘み炊き」を新採用

日立の炊飯器「ふっくら御膳」は、京の米老舗 八代目儀兵衛が監修。同店が米料亭で提供する土鍋釜の炊飯メソッドを取り入れ、新たに開発されたのが日立独自の炊飯方式「圧騰甘み炊き」です。八代目儀兵衛が理想とする炊飯メソッドは「浸し」「加熱」「蒸らし」の各工程に存在します。まず①「浸し」ではお米にストレスをかけないよう、適切な温度でじっくり給水。「水温あわせ浸し」機能により、水温にあわせて火加減や浸し時間を自動調節することで、一年を通して安定的に米の芯まで一定の水分を吸水させます。

↑水温が高い夏の時期は給水しすぎないよう浸し時間を短く調整。水温が低い冬の時期は逆に水温を40℃まで上げながらじっくり吸水させます

 

②「加熱」工程では、内釜内に圧力をかけて最高1.3気圧(最高107℃)まで一気に沸騰させて高温で加熱。さらに工程の最後に「仕上げ加熱」を行うことでお米のべちゃつきを抑え、一粒一粒をシャキッと仕上げます。

↑加熱時には内釜内を最高1.3気圧まで高圧化。最高107℃まで一気に加熱し、米の一粒一粒に熱を入れていきます

 

③「蒸らし」工程では圧力をかけ続けた状態で最高107℃のスチームを内釜に投入。高温を維持しながらじっくり蒸らすことで、煮崩れを抑えてハリを与え、一粒一粒の外側がしっかりしていて中身が軟らかく、かめばじわっと甘みが広がる理想の炊き上がりを実現します。

↑加熱時に発生した蒸気を、内ぶたに装着した「給水レス オートスチーマー」に水分にして保存。蒸らし時にふたヒーターで加熱し、スチームにして釜内に再投入します。これにより、ごはんにハリを与えて甘みを引き出します

 

このように「浸し」「加熱」「蒸らし」にこだわった「圧騰甘み炊き」により、ごはんの甘みは従来比で約12%アップ(※3)しました。ちなみに、甘みを増やすにはお米をじっくりと浸してお米の含水率を増やすことが有効ですが、含水率を上げるとごはんが軟らかくなり、お米の粒立ちが損なわれます。これを防ぐため、「圧騰甘み炊き」では、高温高圧の「蒸らし」工程を調整。米の甘みと粒立ちを両立しているのです。

※3:日立調べ。2022年度商品RZ-W100FM(3合)炊飯時の還元糖含有量30.2mg/100g(炊飯時間約51分)に対して34.1mg/100g(炊飯時間約54分)。なお、数値は目安で、お米の種類・状態・量によって効果が異なる場合があります
↑炊飯時の温度曲線のイメージ。「ふっくら御膳 RZ-W100GM」では、「浸し」工程で水温にあわせて浸し時間を調整しつつ水温を約40℃に抑える機能、圧力加熱の最後に再加熱し、ごはんの余分な水分を飛ばす「仕上げ加熱」工程が特長

 

【「ふっくら御膳」のポイントその2

「蒸気カット※4」で蒸気やニオイがこもりにくく、設置の自由度が高くて便利!

さらにユーザーにとってうれしいのが、「蒸気カット」機能です。「蒸気カット」は、その名の通り、炊飯時の外に出る蒸気をカットする機能(※5)。その仕組みは、加熱時に発生する蒸気をふた加熱板(内ぶた)に搭載した「給水レス オートスチーマー」に水にして貯めることで、炊飯器の外に出る蒸気を大幅カット(※4)します。

※4:RZ-W100GM:炊き方「白米・極上ふつう」コース0.54L(3合)炊飯時、標準水量0.58L(580mL)に対して排出蒸気量4.7mL(約0.9%)。排出蒸気量が多いコースで測定した場合:炊き方「白米・快速」コース0.18L(1合)炊飯時、標準水量0.225L(225mL)に対して排出蒸気量6.1mL(約2.8%)。蒸気口のまわりが熱くなりますのでご注意ください。炊飯コースや周囲環境によって蒸気が出る場合がありますので、壁や家具の近く、キッチン用収納棚を使う場合は蒸気が当たらないようご注意ください ※5:日立調べ。炊飯コースや周囲環境などによって排出蒸気量や見え方は異なります
↑同社炊飯器にアクリルケースをかぶせての炊飯実験(※6)。右は「ふっくら御膳」2023年モデルのRZ-W100GMで、炊飯中に蒸気がほとんど出ないため、アクリルケースが曇っていません。左は「蒸気カット」未搭載の2018年度モデル、RZ-BC10Mで、アクリルケースの内側に蒸気が結露して白く曇っています
※6:RZ-W100GM:「白米・極上ふつう」コースで0.54L(3合)を炊いた場合。RZ-BC10M:「白米・極上」コースで0.54L(3合)を炊いた場合。炊飯終了約10分前の状態。[蒸気カット]未搭載機種はケースの内側に蒸気が結露。室温23℃

 

これにより、室内に蒸気やニオイがこもりにくく、炊飯器の設置場所の自由度が高まるのがメリット。例えば夏の暑い日にエアコンをつけているときや雨風が強い日に窓を閉め切ったときなど換気しにくいこともしばしばあります。そんなとき「蒸気カット」機能があれば、蒸気やニオイがこもる心配が少なくなります。また、炊飯器の蒸気で食器棚などの家具が結露しぬれる心配も少なくなります。スライド式の棚に設置すれば、キッチンをより広く使うことも可能です。

↑スライド式の棚にも置けるのが便利。炊飯中や炊飯器を使わないときは棚の中に収納し、ごはんをよそうときだけ棚を引き出せばよいので、キッチンスペースを有効利用できます

 

【「ふっくら御膳」のポイントその3

洗うパーツが3点で、お手入れがしやすい!

炊飯器選びの際、忘れずにチェックしたいのがお手入れのしやすさ。炊飯器は使用頻度が高いものだけに、お手入れが大変でストレスが増えた……なんてことにもなりかねません。

 

その点、「ふっくら御膳」はお手入れカンタン炊飯後にお手入れが必要なパーツは内釜、ふた加熱板(内ぶた)、オートスチーマープレートの3点のみ。特に内釜は重さ約790gと軽量で、持ち運びやお手入れもラクなのがうれしいところ。内釜にはカーボンフッ素加工が施され、炊飯時の汚れもカンタンに洗い流せるほか、内釜を使って洗米も可能。さらに内釜には6年保証(※7)がついており、安心して長期間使い続けられます。

※7:取扱説明書の記載と異なる使い方をされた場合は保証対象外となります
↑写真真ん中奥が内釜、手前左がふた加熱板で手前右はオートスチーマープレート。炊飯後に毎回洗うパーツはこれだけでOK

 

↑内釜は米と水を入れるとかなりの重さになるため、特にシニア層や女性は重すぎないものを選びたいもの。本機が採用する「大火力 沸騰鉄釜」は高い発熱性・伝熱性・蓄熱性を兼ね備えた仕様ながら、重さ約790gと軽いのが魅力です

 

↑フレーム部は凹凸が少ないうえ、シリコン入りコーティングが施され、汚れがサッと拭き取れます

 

 

ごはんソムリエが納得の味と、使い勝手の良さで幅広い世帯にオススメ!

日立「ふっくら御膳」の魅力は、「圧騰甘み炊き」によって炊き上げられるごはんのじわっと広がる甘みと土鍋釜の炊き上がりのような粒立ちの良さ。「まるで新米のようなおいしさ」(澁谷さん)「お米らしい華やかな香りに驚きました」(八尾さん)「粒立ちの良さ、ほぐれていく食感はほぼ土鍋炊き」(秋元さん)と、ごはんソムリエ3名全員が納得の味と食感です。

 

さらに「蒸気カット」機能で設置性もよく便利。締め切った部屋でも蒸気やニオイがこもりにくいほか、食器棚の近くやスライド式棚の中で炊飯しても蒸気で結露しぬれるリスクが少なく、設置場所の制限が大幅に緩和されます。内釜が軽量なうえ、炊飯後に洗うパーツの点数も3点と、お手入れがラクなのもメリット

 

ほかにも本機は炊くのが難しい新米をおいしく炊ける「極上新米」コースやまとめて炊いたごはんを冷凍しておき、食べたいときにあたためて、ふっくらおいしく食べられる「冷凍用」コース、スマホアプリでごはんを評価するたびに好みの炊き上がりに近づく「わがや流」コースなど多彩な炊飯機能を搭載。少量炊飯でもおいしく炊けるのも特長で、スチーム保温機能により最大40時間の保温も可能です(「保温低」設定時)。おいしいお米にこだわりたい夫婦世帯・シニア世帯から、忙しいなかでも豊かな食卓を実現したいファミリー層など、幅広いユーザーにオススメできる1台といえるでしょう。

 

ごはんソムリエが絶賛した日立「ふっくら御膳」のごはんを毎日味わう……あなたもぜひ、そんな幸せを実感してみてはいかがでしょうか。

撮影/湯浅立志(Y2)、鈴木謙介(※澁谷さん人物撮影)

パナソニック「ビストロ」Vシリーズが登場! 約9600通りから最適な炊飯へ導く匠の技とは?

パナソニックは7月20日、可変圧力IHジャー炊飯器「ビストロ」Vシリーズを発表。米に合わせて火加減や圧力加減を自動調整し、約9600通りの中から最適な炊飯プログラムで炊き上げることが可能。5.5合炊きモデル(市場想定価格9万9000円前後/税込)と1升炊きモデル(同10万4000円前後/税込)をそれぞれブラック、ライトグレージュ2色で展開。9月上旬より発売する。

 

約9600通りの炊飯プログラムが導くおいしいごはん

↑2023年9月上旬発売予定の可変圧力IHジャー炊飯器「ビストロ」Vシリーズ。画像は、ブラック(左)、ライドグレージュ(右)

 

米の消費量は年々減少しているが、同社が実施した調査(※)では9割以上の人が1日1回以上ごはんを食べており、5割以上の人がご飯のおいしさにこだわりがあることが分かった。この “おいしいごはん” を炊くためには、米の品種や作柄、保存状態によって変わる米の状態に「水加減」「火加減」をバランス良く調整することが重要だという。

 

今回発表された可変圧力IHジャー炊飯器「ビストロ」Vシリーズの特徴は、米の状態や室温などを3つのセンサー(リアルタイム圧力センサー、沸騰検知センサー、釜底温度センサー)で検知し、最適な火力や圧力のプログラムを導き出して炊き上げる「ビストロ匠技AI」が搭載されていること。

↑「ビストロ」Vシリーズに搭載された3つのセンサー

 

「ビストロ匠技AI」では、圧力加減が240通りで調整可能。さらに、沸騰にかかる時間を秒単位で検知、火加減20通りと電圧2通りの組み合わせが可能となり、約9600通り(※)の中から最適な炊き方を自動で調整する。

※ビストロ炊飯コース3合炊きの場合

↑「ビストロ匠技AI」により、約9600通りの中から最適な炊き方に自動調整してくれる

 

新デバイス搭載で最適なタイミングでの加圧が可能に

同社が30年にわたるIH炊飯器開発で培った、4つの技術も搭載されている。その4つとは、独自の「急減圧バルブ」と「加圧熱風ポンプ」に加え、「全面発熱6段IH」と「ダイヤモンド竈釜」。特に注目したいのは、同社の強みでもある圧力加減をコントロールするために、新たに搭載された「加圧熱風ポンプ」だ。従来機では、炊飯時の水蒸気を閉じ込めることで加圧をしていたため、水蒸気量が少ない場合では加圧に時間がかかってしまうという課題があった。そこで、「加圧熱風ポンプ」を搭載し、クランプの穴から外気を吸入、ヒーターで加熱した熱風を瞬時に釜内へ送り込むことで、最適なタイミングで加圧ができるよう改良された。パナソニック くらしアプライアンス社 キッチン空間事業部 調理機器ビジネスユニット 商品企画部の林田章吾氏は「加圧熱風ポンプを搭載したことで、調整の幅が拡大し、より理想的な炊き上がりに近づきやすくなった」と語った。

↑新デバイス「加圧熱風ポンプ」の構造(上から見た図)

 

さらに、バルブを開いて急減圧することで爆発的な沸騰を生み出す「急減圧バルブ」、大火力で包み込む「全面発熱6段IH」、その火力を余すところなく伝える「ダイヤモンド竈釜」が組み合わせることで、ムラなくふっくらとした炊き上がりを実現。使用後の手入れもしやすく、ふた加熱板は食洗器でそのまま洗うことが可能だ。

 

日本料理「かんだ」のオーナーシェフが目指した「筋肉質なごはん」を実現

同日の発表会では、ミシュラン三ツ星 日本料理「かんだ」の神田裕行氏がトークセッションに登壇。神田氏は「ごはんは季節や温度で炊き方を微妙に変えていったりする。だから、料理だけはAIには出来ないよねという話をしていた。それが『ビストロ』では約9600通りも炊飯プログラムがあるのには驚きました」と、本製品の技術について語った。そのうえで、「ビストロ」Vシリーズの炊き上がりを、「よく締まっていて筋肉質なごはん。甘みがあって水を感じさせる透明感がある」と絶賛していた。

↑日本料理「かんだ」の神田裕行氏

 

↑神田氏は各テーブルを回り、「茶碗によそうときは、かき混ぜずにそっとすくって」とよそい方を伝授してくれた

 

また、同トークセッションではPanasonic Clooking @Labから炊飯部の山中百合恵氏も登壇。「ふっくら存在感のある粒立ちを実現するために、加圧のタイミングやかけ方に工夫をこらしました」と、現代のトレンドである、少し固めで粒感を感じられるごはんに炊き上がるよう開発においてこだわった点について紹介してくれた。

↑Panasonic Clooking @Lab 炊飯部の山中百合恵氏

 

同社は今後の展望について、調理事業の中の「憧れ」のイメージに仕上げていけるよう、世代の思考やライフスタイルの変化に柔軟に対応し、「ビストロ」を拡大していきたい、とした。匠の経験と技が炊飯器で実現できる本製品をラインアップに加えた「ビストロ」シリーズの今後の “おいしい” 展開にも期待ができそうだ。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

炊飯器の同時調理で何品作れる? 和定食が同時に完成する時短レシピ

今やごはんを炊くだけにとどまらず、さまざまに使いこなされている炊飯器。ごはんを炊くときに、おかずも仕込んでおけば、それだけで理想の一食が作れてしまうのです。日本食文化史・和ごはん研究家の麻生怜菜さんに、「こんなごはんが出てきたらうれしい!」と思える充実の和定食を、一度の炊飯で作っていただきました。

 

炊飯器で同時調理するときのポイント

炊飯器の同時調理は、普通炊き機能があれば、どんな炊飯器でも可能です。好みのレシピに合わせて作るときは、この2点に気をつけましょう。

 

・食材は内釜いっぱいに入れず、隙間を開けて蒸気の通り道を確保すること。
・お米の上に、根菜など重い食材を入れすぎないこと。(お米がうまく炊けなくなります)

 

また、炊飯器の取り扱い説明書も確認してから行ってください。

 

同時調理用に考えられた炊飯器も!

炊飯器によっては、内釜の中にセットできる同時調理用のトレイなどが付属しているものもあります。付属品がある場合はそちらを使い、ない場合は、おかずをシリコンカップやオーブンペーパーで分別して炊きましょう。

 

同時調理用の付属品があれば、おかず4品+汁物まで!

同時調理用に考えられた炊飯器なら、一度の炊飯で、炊き込みご飯に4品のおかずと汁物が作れてしまいます。たった一度のポチッで定食ができたら、ストレスなく料理できそうですよね。

 

今回は、一般的な炊飯器でもできるレシピを紹介しましょう。

 

普通の炊飯器でもごはん+2品できる!「タコの炊き込みご飯とサバ味噌定食」

炊き込みご飯を作りながら、サバの味噌煮となすのおひたしができあがるレシピです。手間のかかる魚料理も、炊飯しながら作れれば、食卓にのぼる回数も増えそうですよね。これから旬を迎えるなすも、柔らかでジューシーに仕上がっています。

 

「ポイントは、炊き込みご飯の上にのせた昆布。ごはんのおだしにするのであれば、通常は下に敷くか水に浸すのですが、おかずとごはんの間に置くことで、昆布の香りがおかずにうつり、上品に仕上がります。また、炊飯器調理は焼いたり煮たりという水分を飛ばす方法ではなく、蒸して仕上げるので、水分が多くなりがち。いつもよりも少し味つけを濃いめにするよう調味料を入れると、おいしくできますよ」

 

■ タコ飯

タコとごぼうのうま味いっぱいの、炊き込みごはん。調味料を入れて炊くと、おこげができやすく、香ばしく仕上がります。

 

「同時調理でおすすめしたいレシピは、炊き込みご飯。他の食材と一緒に調理するので、白米だと香りがうつってしまう場合もあります。炊き込みご飯なら気にならず、それだけで一品になる満足感もあるので、おすすめです」

 

【材料(2人分)】

・米……2合
・油揚げ……1枚
・生姜……10g
・タコ(茹でたもの)……150g
・ごぼう……50g
・酒・うすくちしょうゆ・みりん……各大さじ2
・水……150ml
・昆布……1枚

 

【作り方】

下準備
・お米はといで、30分ほど水に浸す。
・油揚げは短冊切りに、生姜は千切りにする。

 

1. タコは一口大に切る。

「それぞれ足を切り分けてから、乱切りにしていきます」

 

2. ごぼうは千切りにして、3cmほどの長さに切る。

「どんな切り方でもいいのですが、ささがきにするのが手間な場合は、千切りにしてから長さを切り揃えるといいですよ」

 

3. 内釜に米と調味料、水を入れて、生姜をのせる。

 

4. ごぼう、タコ、油揚げをのせる。

 

5. 昆布をのせる。

「ここまでで炊き込みご飯の工程は終わりです。この上におかずをのせて炊飯しましょう」

 

■ サバの味噌煮

手間がかかると思われているサバの味噌煮も、炊飯器に一緒に入れるだけでふんわりとおいしく仕上がります。合わせたのは、やさしい甘さのあるこっくりとした味噌だれです。つけあわせに長ねぎを添えてどうぞ。

 

「サバの味噌煮とは言っていますが、実際は煮るのではなく蒸している感じに近いので、魚がふっくらと柔らかくなります。普段お魚を食べ慣れていない方にも、身がふわふわなので食べやすいと思いますよ」

 

【材料(2人分)】

・サバ……半身
・味噌……大さじ2
・砂糖、みりん……各大さじ1
・⻑ねぎ……100g

 

【作り方】

下準備
・サバは骨をピンセットで抜き、2等分する。
・長ねぎはひと口大に切る。
・砂糖、みりんは合わせてとく。

 

1. オーブンペーパーにサバをのせ、ペーパーでキャンディ包みにする。

「端から水分が漏れないよう、左右をしっかりとねじります」

 

2. 中央を開き、砂糖とみりんを入れる。

「ペーパーをひらいて器のような形にしておきます」

 

3. みそをサバに塗るように、のせて包みを閉じる。

「包みを戻したら、さきほどセットしたタコ飯の上にこのままのせて炊きます。長ねぎは空いた隙間に入れておきましょう」

 

■ なすのお浸し

くたくたに柔らかくなったなすに、塩麹やおだしが染みる、ホッとする味わいのお浸しです。これから旬を迎え、手に入りやすくなるので、たっぷり作って冷蔵しておいてもおいしいですよね。

 

「こういう小鉢があったら嬉しい、という一品です。なすだけでなく、葉物を取り合わせてもおいしいですし、唐辛子などでピリ辛な味にするなど、味変のアレンジも楽しいですよ」

 

【材料】

・なす……1本
・ごま油……大さじ2
・だし汁……大さじ2
・塩麹……大さじ1
・ポン酢……お好み
・小ねぎ(小口切り)
・鰹節……お好み

 

【作り方】

1. なすは縦半分に切って、鹿の子に切り込みを入れ、乱切りにする。

「切り込みを入れておくと、なすが中までしっかり柔らかくなります」

 

2. オーブンペーパーでなすをキャンディ包みし、中央を開く。

「サバと同じ要領でペーパーを器状にして、調味料を入れましょう」

 

3. ごま油、だし汁、塩麹を順番に入れる。

「ごま油ははじめに入れて、なす全体に絡まるように一度ざっと混ぜます。そのあとで調味料を入れていきましょう」

 

4. 包みを閉じる。

「できあがったら、このまま炊飯器に入れていきます。ポン酢、ねぎ、かつおぶしはできあがりにかけましょう」

 

同時調理メニューの炊き方

炊飯器の内釜にタコ飯の材料をすべて入れたら、上からキャンディ包みにしたサバ味噌となすのお浸しを入れます。

 

隙間に付け合わせの長ネギを入れれば完成! これで普通炊飯をしましょう。

 

炊き上がりはこのようになりました。ペーパーが破けないようおかずを取り出し、それぞれ盛り付けたら完成です。

シンプルでヘルシーな和定食は、栄養満点で体も心も健康になりそう。火を使うのが億劫になる暑い日にも役立つ炊飯器の同時調理、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

プロフィール

日本食文化史・和ごはん研究家 / 麻生怜菜

全国を転々とした幼少時代を過ごし、旅行好きの両親の影響もあり47都道府県すべての地域食材、郷土料理を食べて成長する。結婚後、夫の実家がお寺であったことをきっかけに、お寺の行事食に関わり、伝統的な和食(特に精進料理)に興味を持つ。精進料理の考え方や調理法、食材などに感銘を受け、伝統的な調理法や食材を、現代のトレンドと融合した食文化の発信する場として、2011年より「あそれい精進料理教室」主宰。生徒数はのべ2600人。今まで考案したレシピ数は5000を超える。食品のランキングや比較も得意とする。レシピ本に『寺嫁ごはん』(幻冬舎)、『おからパウダーでスッキリ腸活レシピ』(主婦の友社)などがある。


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

常識を覆す大火力。タイガー魔法瓶100年の技術を結集した「土鍋ご泡火炊き」最上位モデル登場

タイガー魔法瓶は、100周年を記念して新・フラッグシップモデル「土鍋ご泡火(ほうび)炊き  JRX-T100/060」を、7月21日(金)に発売します。

 

タイガー魔法瓶は創業以来100年もの間、「熱コントロール技術」を軸に、ごはんを炊くのに最も重要な「温度」に向き合ってきたとのこと。その長い歴史を経て、たどり着いた答えが「ご泡火炊き」。土鍋の大火力と泡立ちにより、深い甘みと弾けるような粒立ちを実現したといいます。

 

新・フラッグシップモデル「JRX型」は、新構造IHコイル「300℃ WレイヤーIH」構造を採用しました。タイガー史上最高温度の約300度で、これまでの炊飯器の常識を覆すような大火力を実現。これにより、お米ひと粒ずつの甘味を引き出すそうです。

 

ほかにも、コシヒカリを産地ごとに炊きわける「産地炊き」や、アプリ連携で外出先から炊飯予約時間を変更できる機能を新搭載。

 

最大消費電力は1080W、最大炊飯容量は5.5合炊き。また本体サイズは約幅282×奥行き366×高さ219mm、重さは約7.5kgです。

 

家電のプロがベタ惚れ! 美容家電「フェイシャルクレンジングナノスチーマー」がオススメの理由

家電ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさんは、テレビやラジオ、雑誌などで活躍する家電のプロフェッショナル。東京・広尾の「家電アトリエ」を中心に撮影を行うYouTubeチャンネル「神原サリーの家電アトリエchannel」では、最新家電の情報を発信中です。そんな活動を応援するGetNavi webでは、サリーさんのYouTube動画をダイジェストでご紹介。今回は、「【美容スチーマー】コスパ抜群!ナノスチームでぐんぐん潤う&癒されるFESTINOの新モデルがオススメな理由」をお届けします!

 

ナノサイズのミストが肌を包み込むスチーマー

注目の美容家電ブランド「FESTINO(フェスティノ)」から、昨年11月にリリースされた「フェイシャル クレンジング ナノスチーマー」。ナノサイズのミストが肌を包み込み、角質層まで浸透。やさしくしっかりメイクを落としながら、保湿もしてくれるフェイシャルスチーマーです。1/1,000,000mmのナノミストを回転しながら噴射する独自開発の「スパイラル噴射」で、毛穴の汚れやメイクを浮き上がらせてくれるとのこと。

 

まずは、コンパクトな「フェイシャルクレンジングナノスチーマー」(幅120×奥行き136×高さ208mm)を手に、いつにもましてニコニコ顔のサリーさん。

 

「これ、ミストが細かいんです。ナノスチーマーというだけあってナノサイズのスチームが出るので、ムダにびしゃびしゃしないし、グーッと(肌に)入っていく感じがすごい! あと45℃ぐらいの熱すぎないスチームなので、心地よさが違うんですね。顔周り全体を気持ちよく潤してくれるから、とにかく温泉に入ってるみたいに気持ちがいい!」

 

本体後ろにある水のタンク(使い切りでタンク満水で約15分使用可能)を取り出して示し、再びセットするサリーさん。

「使い方もすごくカンタン。後ろに水のタンクがあるんですけど、ここにお水を入れて、こういう風にセットするだけなんです。こういうスチーマーは水道水を使えるものと、精製水しか使えないものとあるんですけど、これは水道水OKだから手軽に使えます。ここに電源ボタンがひとつあるだけで、難しい操作は何もないんですよ! だからこそシンプルで誰にでも使いやすいし、コンパクトなので置いておいて邪魔にならない。そこがすごくいいなと思って前のモデルから愛用してます」

 

デザインもサリーさんのお気に入りとのこと。

 

「前モデルはピンクとホワイトのつるっとしたデザインだったんですけど、新モデルはマットで大人っぽい感じ! ホワイトもあるんだけど、こちら(サンドベージュ)のグレージュっぽい感じがすごくいいなと思って。もちろん男性にもいいし、ちょっと大人な感じが気に入っています」

 

クレンジングにデコルテのケアと大活躍

それでは、「フェイシャルクレンジングナノスチーマー」を実際に使ってみることに! 今回も、サリーさんお気に入りのソーラーパネルで充電できるポータブル電源につないで使用します。サイドテーブルに置いてスイッチオン。画面でもスチームを出ているのがわかります。

「ああ、いい気持ち~。癒されるんですね。こういう風にスチームを浴びて3分から5分ぐらい使って、その後クレンジングするとほんとにつるっとメイクがキレイに落ちます。肌に負担をかけずにメイクがよく落ちるので、まずはクレンジング前に使うのもオススメなんです。しかも、しっとりするのに全然びしゃびしゃはしないんですよ。服も濡れるわけじゃない。髪の毛にもすごくいいんですよ!」

 

再び本体を手にとって、吹き出し口を指して説明するサリーさん。

「あと大事なのがデコルテ(首から胸元)ね。吹き出し口の角度が3段階に調節できるんですね。吹き出し口を下のほうに持ってきて、デコルテからスチームが上がるように使うのがオススメです。年齢が出やすいと言われているデコルテから包まれるように顔周りにスチームが行くので、しっとりして、その後の美容クリームもよく浸透するんです。実は私、首元だけは割と褒められるんですね。それも首回りを重点的にやってきたからだな、と 」

 

スチームに包まれるスパイラル噴射

サリーさん激推しの「フェイシャルクレンジングナノスチーマー」だけに、まだまだトークは止まりません。

 

「スパイラル噴射っていうように、1箇所だけ集中するわけではないので、本当にスチームに包まれたような感じ。ちょうどいいお風呂に入って、なんとなく湯気が来てああいい気持ち! って感じなんです」

ほかにも「安すぎると思う」「自分へのご褒美はもちろん、贈り物にもいい」「男性にもオススメ」などと大絶賛。お値段ほかオススメの理由の詳細については、こちらの動画をチェックしてみてください! このほか、もっと最新家電の情報を知りたい方は、「神原サリーの家電アトリエchannel」へどうぞ!

かめばじわっと甘み広がる、日立独自の炊飯方式を採用した新「ふっくら御膳」

日立グローバルライフソリューションズは、ごはんの甘みを引き出し、粒立ちよく炊き上げる日立独自の炊飯方式「圧騰(あっとう)甘み炊き」を新たに採用した、コネクテッド家電のIHジャー炊飯器「ふっくら御膳 RZ-W100GM」を7月上旬から発売します。市場想定価格は99000円前後(税込)です。

 

RZ-W100GMは、京都の米老舗「八代目儀兵衛」の土鍋釜の炊き技を取り入れ、ごはんの甘みを引き出し、粒立ちよく炊き上げる日立独自の圧騰甘み炊きを新たに採用。お米を吸水させる「浸し」工程と、甘みを引き出しながら粒立ちを維持するための「高温蒸らし」工程を調整することで、土鍋釜の炊き上がりのような粒立ちで、かめばじわっと甘みが広がる、おいしいごはんを実現したといいます。

 

また、新たに日立の家事サポートアプリ「ハピネスアップ」と連携。炊き上がりを好みに合わせてカスタマイズできるほか、八代目儀兵衛のブレンド米「翁霞」コースをはじめとする、アプリ専用コースによる炊飯や調理も可能になりました。さらに、炊飯設定や、お米の在庫管理から発注までできるなど、炊飯器を便利に活用できます。

 

まとめて炊いたごはんを冷凍しておき、食べたいときに温めて、ふっくらおいしく食べられるとする「冷凍用」コースも新たに採用。冷凍したごはんはレンジで温めるとパサつく傾向がありますが、冷凍用コースで炊いたごはんをレンジで温めると、パサつきを抑えたふっくらしたごはんが食べられるそうです。

 

炊飯容量は5.5合、保温時間はスチーム40時間、炊飯時の定格消費電力は1400W。また本体サイズは約幅248×奥行き302×高さ234mm、重さは約6.0kgです。

味は変わった…? 家電のプロがバルミューダ炊飯器の新旧モデルを食べ比べ!

家電ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさんは、テレビやラジオ、雑誌などで活躍する家電のプロフェッショナル。東京・広尾の「家電アトリエ」を中心に撮影を行うYouTubeチャンネル「神原サリーの家電アトリエchannel」では、最新家電の情報を発信中です。そんな活動を応援するGetNavi webでは、サリーさんのYouTube動画をダイジェストでご紹介。今回は、「【バルミューダ炊飯器】ぐんとおいしくなった5年ぶりの新モデルの魅力を新旧比較でお伝えします!」をお届けします!

 

バルミューダの炊飯器に新モデル登場!

昨年12月にバルミューダから、5年ぶりとなる炊飯器「BALMUDA The Gohan(バルミューダ ザ・ゴハン)」の新モデルがリリースされました。内釜と外釜からなる独自の二重釜構造で、外釜に入れた水を加熱して蒸気の力で炊飯。お米を動かさず、じっくりと丁寧に炊きあげるので、表面が傷つかず粒立ちがよいご飯に仕上がるといいます。

まずは新モデル(画面左)と旧モデル(画面右)を並べて、カメラに示すサリーさん。新モデルも旧モデルと同じく、蒸気炊飯でもっとも美味しく炊けるという3合炊き。新モデルは少し全体が大きく見えますが、「かまど」にヒントを得たなめらかな曲面と鋳物を思わせる質感のデザインが特徴です。

 

「私は前のモデルのことを、『60年前に炊飯器が生まれた時と同じような炊き方をしていて、美味しくない』と酷評しておりましたが、今回の新モデルは試食会ではけっこう美味しかったんです! 改めまして、ここで炊いてみてどのぐらい違っているのか確認したいと思います」

 

まずは、サイズ感やデザインから比べていくサリーさん。

 

「横幅は取っ手がない分、新モデルのほうが幅は狭いんです。新モデルは『かまどをイメージした』とデザイナーさんは言っていました。フタを開けてみます。こんな風に二重構造になっていて、(外釜の)中にお水を入れてその蒸気でご飯を炊き上げる『蒸し炊き』にするのがバルミューダの炊き方で、新モデルも同じ。外釜に入れる水の量は新モデルのほうが200mlから180mlに少なくなっていますね。内釜は、前のモデルはこんな風に外側も黒いです。それに対して新モデルは外側がステンレスな感じ。(重さは)持ってみると同じくらいかな。旧モデル(の内釜)が235g。新モデルは4g少なく231g。ほぼ内釜の重さは変わらないです」

 

二重構造は同じながらも意外と違いは多い!?

それでは、いよいよご飯を新旧モデルで炊き比べ。今回は北魚沼の「新之助」を1合ずつ炊くことに!

「こっちの古いモデルは200ccのお水を外釜に入れます。新モデルは180ccの水を入れました。洗米したお米(が入った内釜)を中にセットします。そしてフタをします。そうそう、どちらもポータブル電源につないでいます~」

 

サリーさんが「電気のちょこっと貯金」として愛用する、ソーラーパネルで充電できるポータブル電源が今回の炊飯でも活躍していました。そして、新モデルのフタ上部にある操作パネルで炊飯モードを選択。

「『白米・普通(コース)』で炊飯だからこのままでいいですね。ここ(フタ上部のダイヤル)はどうなんだろう? これはあれだ! タイマーをセットする時にこのダイヤルでカチカチできるって言ってました。で、こっち側(旧モデル)も炊き方を選びましょう。白米で普通に炊飯。炊飯は、60分ね。……面白いね。(新モデルは炊飯時間が55分なので)5分違います。新モデルのほうが炊き上がりが早くなってる。熱の制御というか、何か変わってるんだと思います」

 

炊飯中の時間で、改めてデザインに触れていくサリーさん。

 

「こういう風に見てみると、やっぱり新しいモデルのほうが圧倒的に安定感があって良いデザインな気がしますね。上にあるタイマーのダイヤルなんかもいい感じにデザインされていると思います」

 

ツヤツヤに炊きあがったご飯、新旧味比べ!

さて、いよいよご飯の試食タイムです。先に炊きあがった新モデルのフタを開けると、湯気が立ったほかほかのご飯が姿を現します。

 

「(新モデルを)先に開けてみたいと思います。ほほう…どうです……? ツヤツヤな感じね。かき混ぜてみましょう。……前のモデルのサクッとした感じはないみたい。割とふっくら炊けているようですね」

やがて旧モデルも炊き上がりました。旧モデルから食べ始めるサリーさん。果たして新モデルはどのくらいご飯が美味しくなったのか……? さらに、卵かけご飯も試してみた結果は……? 気になる試食の様子は、こちらの動画をチェックしてみてください! このほか、もっと最新家電の情報を知りたい方は、「神原サリーの家電アトリエchannel」へどうぞ!

 

高級炊飯器で作る「TKG」はやっぱり至高だった! こだわりの卵・醤油を使った食べまくり試食会【番外編その2】

炊き立てのごはんをどのおかずで食べたら最高か? これは意見が分かれるところだと思います。しかし、「TKG(=卵かけごはん)が至高!」という方も多いのではないでしょうか?

 

というわけで今回は、高級炊飯器検証企画の番外編として、象印、タイガー、東芝、パナソニック、日立、三菱電機の6メーカーの最上位機種でごはんを炊き、こだわりの卵&こだわりの醤油で卵かけごはんを作ってみました! いつも食べている普通の卵かけごはんがどのくらい変わるのか? そして、どの炊飯器が卵かけごはんに一番適しているのか……? 炊飯器のレビューで定評がある家電ライター・平島憲一郎さんと編集スタッフが実食し、ざっくばらんにディスカッションしていきます!

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電評論家の平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

↑高級炊飯器で炊いたごはんでTKGを作ったら一体どんな味になるのか…?

 

高級炊飯器を使って“夢のような”卵かけごはん

小林 せっかく最高級炊飯器6モデルでごはんを炊いたのだから、卵かけごはんにして食べ比べてみようという企画です。用意したのは、JAが卵かけごはんのために何年もかけて開発したという卵「とくたま」と、日本たまごかけごはん研究所から発売されている同研究所の公式醤油。つまり、醤油も卵も、そして炊飯器も最高のものなのです!

楠本 これは楽しみですね! ちなみに、公式醤油っておいくらなんですか?

小林 1本1100円(税込)です!

楠本 醤油にしては値が張りますね!

↑卵かけごはんのために開発された「とくたま」(税込257円)と、「日本たまごかけごはん研究所 公式醤油」(税込1100円)、高級炊飯器で炊いたごはんと夢のコラボレーションが実現!

 

↑味と香りのベースとなる飼料原料の黄金比は、味覚の専門家117名が審査し、たどりついたという。黄身の色、コク、粘り気にこだわった弾力のある卵となっている

 

最高の卵かけごはんを堪能したメンバーの感想は?

↑真っ白なごはんに鮮やかな黄身、こはく色の醤油が注がれる…そのシーンには神々しさすら感じる

 

小林 6メーカーそれぞれの炊き立てのごはんで、卵かけごはんを食べていただきました! まずは全体として最高の卵かけごはんはどうだったか? 感想を聞きたいと思います。

大島 やっぱり違いますね。普通の醤油で食べるよりも断然旨みが強かったです!

平島 醤油の濃さが絶妙ですよね。普通の醤油だと濃すぎるからでしょうか。うちの田舎は九州で、卵かけごはんには九州の醤油を使うんです。味の方向性は割と似てますが、グレードが3段、4段違った(笑)。

小林 醤油が好評ですが、卵もさすがですよね。

平島 ええ、「とくたま」の黄身の濃さがすごい。醤油と卵が良すぎるんで、ごはんの味の判断が非常に難しいですね(笑)。

楠本 私、卵を割る前はもうちょっと黄身が大きいのかなって思っていたんです。でもちっちゃめでした。見た目より味ですね。おいしゅうございました。

大島 以前、別ブランドの卵かけごはん専用卵を食べたときはやや期待外れでしたが、それに比べると濃くて美味しかったです!

↑たまごの混ぜ方をひとつとっても、会話が弾むTKG。チームビルディングにいいかも!?

メーカーごとに卵かけごはんの違いは出るか?

小林 それでは、各メーカーの炊き立てごはんで作った卵かけごはんの特徴を語っていただきましょう!

平島 いや、これね、醤油と卵の味が鮮烈で、ごはんの味までたどり着けない印象!(笑)これをブラインドテストしたら味の違いは判別できないかもしれません。ただし、そのぶん食感の違いがより際立つようになったのは面白かった。タイガーと日立は割と粒に弾力がある気がしました。一方で象印は柔らかめの印象です。パナソニックは弾力があって粒立ちも感じられる

平島 あと、三菱のごはんは比較的小粒に炊き上がるじゃないですか。それが功を奏して、卵かけごはんにすると粒立ちが良く感じられて美味しかったです。三菱はほかの炊飯器と違って圧力をかけずに炊くので、さっぱりしているのも卵かけごはんにはプラスですね。

小林 私は東芝が美味しかったです。みずみずしさがあって、卵かけごはんが本当にするする入ってくる!

楠本 私は「美味しい卵かけごはん=旅館の朝食」って考えると、三菱が安心の旅館の味と思いました。あと、東芝は一粒一粒に溶き卵がコーティングされたのに対して、日立はそこまでコーティングされないイメージ。日立は「外硬内軟」の炊き上がりを打ち出しているので、そのせいかな、と思いました。個人的には、実家でも使っていた象印がなじみがあって好きです(笑)。

大島 私も象印の卵かけごはんが好きでした。柔らかめだけど粒がパラッとした感じもあって、卵の味に負けていない気がします。

野田 私は象印と日立が好み。パナソニックは卵かけごはんより、ふつうのごはんのほうが美味しく感じますね。粘りがあるごはんだと、生卵はそこまで合わないのかも。

平島 ごはんの一粒一粒の弾力やもちもち感で、卵かけごはんの印象が変わるのかもしれませんね。

小林 なるほど、今回はごはん粒のかたまりで戦うチーム戦じゃなくて、一粒一粒の個人戦になったと。そうすると、ほどよいボリューム感があるモデルを好む人が多くなるのかもしれませんね。

 

最上位機種で作った卵かけごはんは普段とどう違う?

小林 それでは、今回の至高の卵かけごはん、普段食べている卵かけごはんとはどのくらい差があったのか、わかりやすくたとえで説明して下さい!

平島 ……かなり難しいお題ですね(笑)。

↑差をたとえるって一体……。思わぬ無茶振りに、またもや困惑する平島さん

 

楠本 私は普段、卵かけごはんを食べるときは早く出かけたいときなんですね。冷凍ごはんをチンして卵をかけるだけの最速の適当ごはん。それが、今回は完全なる「ごちそう」になりました!

野田 そうそう。たとえるなら、今まで食べていた卵かけごはんはゴザで食べるものでした(笑)。今日の卵かけごはんは、畳職人が作ってくれた真新しい畳の上に正座して食べるようなものです(笑)。

大島 私はテーブルから余計なものは全部どかして、テレビもなくして、自分の好きなお皿で集中して食べたくなりました。

平島 わかります! それと、卵かけごはんってお茶碗と箸でかきこむイメージが強いですけど、それだと早く食べ終わってもったいないから、お気に入りのレンゲやスプーンで少しずつ楽しみながら食べたい。

↑あまりの旨さに箸が止まらない小林(左端)

 

小林 僕は炊き立てのときによく卵かけごはんにして食べるんですが、その喜びの質と量が爆上がりする感じです(笑)。なんだか、ブランドもののコートを羽織るときと似ていますね。触れるたび、味わうたびに自然とテンションが上がる――そうした積み重ねが、人生を楽しむコツなんじゃないかな?……って、ブランドもののコート、羽織ったときありませんが(笑)。まあ、「人生を豊かにする体験」ってことです。では最後に平島さん、高級炊飯器で炊いたごはんを卵かけごはんにする意義ってなんでしょうか?

平島 卵かけごはんって、シンプルなのに奥がものすごく深いですよね。醤油や卵にこだわるんだったら、やっぱりお米にもこだわって、そしてお米のポテンシャルを最大限に高める炊飯器にもこだわったほうがいい。これが「味を追求する」っていうことだと思うんですよ。いろいろな卵や醤油を試してみるのも楽しいし、お米の銘柄を変えてみるのもアリだと思います。高級炊飯器はお米の銘柄に合った炊き方をしてくれる機能が備わっているものが多いので、ぜひ卵かけごはんの探究にも使ってみてください。

小林 確かに、炊き分け機能が多い高級炊飯器なら、いろいろ試してみるのも楽しそうです。みなさん、様々なご意見ありがとうございました!

ハリツヤ抜群、しゃっきりウマい! 進化したバルミューダの蒸気炊飯器「BALMUDA The Gohan」味の特徴を詳細レポート

2017年に誕生し、2022年12月に新モデルが発売となったバルミューダの蒸気炊飯器「BALMUDA The Gohan」。蒸気で炊く現行の炊飯器では希少な製品であり、旧モデルも独自の機能とデザインで話題となりましたが、今回の新作では何が進化し、ご飯の味がどうなのかが気になるところ。そこで本稿では、実際に白米や玄米など数種のモードで炊き分け、味の特徴をレポートしていきます!

↑新モデルの「BALMUDA The Gohan」。直販価格は4万9500円で、写真のブラックほか、ホワイトも用意されています

 

熱効率が増し、温度制御が進化した

改めて本機の特徴をおさらいすると、前述したように蒸気で炊くことが最大の差別化ポイント。内釜に直接熱を当てず蒸気の熱を利用するため、お米を動かさずにじっくり丁寧に炊き上げることが特徴です。お米が動かないので表面に傷がつかず、甘みが凝縮して粒立ちも良く、しゃっきりとした食感に炊けることが魅力だといいます。

↑外釜(右下)に水を入れ、その上から内釜(左下)をセットして炊きます

 

↑公式サイトより。構造としては、内釜に外釜、ふたつの釜があるのが特徴です

 

ご飯に求める食感は、粘りよりもしゃきっとしたほぐれのよさ……そういった嗜好の人にはうってつけの炊飯器といえるでしょう。では、新モデルは旧モデルに比べて何が進化したのでしょうか?

 

それは大きくふたつ。ひとつは外釜の厚みの強化で、1.2mmから2mmになったことで伝熱効率が増し、ご飯はより甘く、香り高く炊けるようになったそう。さらに、白米は5分速く炊けるようになりました。

 

もうひとつの進化は温度制御。低温でじっくり吸水させたら一気に高温で炊き上げ、仕上げの蒸らしでご飯のツヤとハリを最大化。この温度コントロールをいっそう緻密にすることで、お米の甘み・香りを最大限に引き出すといいます。

↑このほか、予約が1パターンから2パターンになったり、ボタンの配列や仕様が使いやすくなったり、外観にシボ感のある素材が用いられたりと、随所がアップデートされています

 

いわば細マッチョ! ハリツヤと透明感が抜群でしゃっきりウマい

炊飯モードは白米/白米早炊/炊き込み/おかゆ/玄米を用意。今回は、そのうち3つのモードで炊き分けてみます。まずはシンプルに「白米モード」で炊飯。炊飯の手順は、外釜に水を入れてから内釜をセットすること以外は、ほかの炊飯器と変わりません。

↑白米はコシヒカリでトライ

 

白米モードはボタンを押してから55分で炊飯が完了。炊き上がってからフタを開けると、見た目では特に違いはありません。ただ、しゃもじを通してみると、確かにしゃっきりしているような気がする! 立ち昇る香りも素晴らしいです。

↑しゃもじがサクッと入り、ベチャッとした感じは皆無

 

いざ実食! といきたいところですが、せっかくなのでレンジで調理するパックご飯と食べ比べてみることに。それは「BALMUDA The Gohan」で炊きたてのほうがおいしいのは決まっているので、通常の食べ方と、冷ましておにぎりにしたものとで比べてみました。

↑左が「BALMUDA The Gohan」、右がパックご飯。どちらもコシヒカリです

 

まずは炊き立てのご飯と比較。炊いてからの時間差もあるでしょうが、以下写真の通り、「BALMUDA The Gohan」のほうが透明感があり、粒立ちのよさも一目瞭然。

↑左が「BALMUDA The Gohan」です。このツヤとハリと透明感、一目瞭然といっていいでしょう

 

この違いは食べ比べてもはっきりわかるレベルで、「BALMUDA The Gohan」で炊いたご飯にはピンッとした弾力があります。硬くはないのに噛み応えがあり、噛む回数も多いような。例えるなら、端正な見た目と引き締まった筋肉を併せ持つ「細マッチョ」のようなイメージです。一方のパックご飯を食べると、どこかふにゃっとほわっとした食感で、甘みの凝縮度も薄く感じました。

 

とはいえ、炊きたてと比べるのはハンデがありすぎるので、冷まして作り、約3時間置いたおにぎりでも食べ比べを実施。ただこちらでも「BALMUDA The Gohan」はハリや豊かなうまみがほぼ損なわれておらず、時間が経ってもおいしいことを実感しました。

↑左の「BALMUDA The Gohan」はおにぎりにしてもハリやうまみを実感! 右のパックご飯おにぎりはうまみがややぼんやりしていました

 

 

親子丼はふわとろ感が引き立ち上品な味わいに

次は、先ほど白米モードで炊いたご飯とおかずの相性をチェック。まずは、オンラインストアで「BALMUDA The Gohan」を買うと付いてくる、オリジナルレシピブック(別途購入の場合1650円)を参考に「The 親子丼」を作ってみました。

↑粒立ちのいいご飯ならではの料理がたくさん載ったこの一冊から、「The 親子丼」を調理

 

↑いい感じに完成です!

 

食べてみると、ご飯がしゃっきりしているため具材のふわとろ感が引き立って、手前味噌ながら激ウマ! ご飯が汁を吸ってベチャッとする感じがなく、上品な味わいになるのも「BALMUDA The Gohan」ならではだと思いました。

↑汁気の多い丼のほか、サラサラ系のカレーもよく合います。パラパラチャーハンを作りたいときも「BALMUDA The Gohan」がよき相棒になってくれます

 

玄米は甘みともっちり感がある凛とした粒立ち

次は「玄米モード」にトライ。高めの水温でお米の内部までじっくり吸水し、表面に硬さのある玄米でも蒸気の力でふっくら優しい香りに仕上げるとのこと。浸水不要の90分で炊き上げるのもポイントです。

↑玄米が炊き上がりました!

 

食べてみると、これまた「BALMUDA The Gohan」のポテンシャルの高さがよくわかるおいしさ。玄米は甘みとともにもっちり感があります。ベチャッとすることもなく、凛とした粒立ちがお見事!

↑玄米はプリもちっとしてハリツヤもよく、ちょうどいいバランスです

 

炊き込みご飯も粒立ち良好で絶品

ラストは炊き込みご飯に挑戦。今回は、市販の鶏&きのこ炊き込みご飯の素をベースに、オリジナルレシピブック内「釜めしごっこ」の具材を一部加えてみました。「炊き込みモード」は長めの蒸らしが決め手。これにより、具材から出たうま味がお米の中まで染み込むとのこと。こちらも楽しみです!

↑ボタンを押してから60分で完成。写真のような定番の炊き込みごはんのほか、赤飯、また一風変わったビリヤニまでアレンジも自在です

 

仕上げにきぬさやや生姜の酢漬けなどをあしらって完成。炊き込みご飯の素の汁気が加わったため白米ご飯よりやわらかい食感でしたが、だしのうまみが染み込みつつ、ベチャベチャすることもなく、粒立ちも良好。ふっくらプリッとした食感のナイスな仕上がりに。

↑炊き込みご飯は味がよく沁み込んで、食感も良好でした

 

弁当のご飯で例えるなら「崎陽軒」

いろいろ試した結果、「BALMUDA The Gohan」は粒立ちがよく、冷めてもおいしいことがよくわかりました。ちなみに、蒸気炊飯は駅弁の名作として知られる崎陽軒「シウマイ弁当」でも用いられており、その点を踏まえるとハリツヤのよさ、冷めてもおいしいという点はいっそう納得です。

↑洗いやすさもチェック。釜が2種あっても重くなく取り回しがいいので気になりません。外釜は水を入れるだけなので、ストレスなく洗えます。内ブタも取り扱いがカンタン

 

「BALMUDA The Gohan」は一度の炊飯が最大3合で、あえて保温機能を付けていないなど、使う人を選ぶ点もありますが、家族が多くない家庭や、炊いたらすぐに冷凍する派の方にはむしろ歓迎でしょう。玄米や炊き込みご飯もおいしく炊けるのも魅力です。何より、おかずを引き立てるしゃっきりご飯がお好みの方、ぜひ本機をチェックしてみてください。

 

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今度は掛け値なしにウマい! リニューアルしたバルミューダ炊飯器「BALMUDA The Gohan」は何が変わった?

今から5年前の2017年、バルミューダが初めての炊飯器「BALMUDA The Gohan」を発表しました。二重構造の内釜に水を入れ、蒸気の力で米を炊き上げる蒸気炊飯という聞き慣れない方式で話題となりましたが、蓋を開けてみれば大ヒットには遠く及ばずの結果。トースターで一世を風靡したバルミューダが作った炊飯器だけに、市場は大きな期待を抱いていたのですが、舌の肥えた日本人の評価はなかなかに厳しいものがあったのです。

 

「今度こそは」の想いを込めてリニューアル

そんな苦い思い出がある「BALMUDA The Gohan」が5年の時を経て大リニューアル。「今度こそは」という想いを込めて12月に新発売しました。価格は4万9500円(税込)と前モデル(4万1500円)からは8000円ほど値上げされています。

↑新しい「BALMUDA The Gohan」。本体寸法:幅242×奥行266×高さ219mm、本体質量:約4.6kg、定格消費電力:670W、3合炊き。カラバリはブラック(左)とホワイト(右)

 

前作がヒットしなかった理由について、マーケティング本部の半澤直子本部長は、「万人受けする味ではなかった」と振り返ります。「美味しかったとは思いますが、美味しいと感じるストライクゾーンが狭かった。美味しく炊くためには水の量をシビアに計量する必要があり、さらにはお米の銘柄にも味が左右され、ブランドによっては美味しく感じないことも。条件がぴったりハマったときには美味しく炊けますが、そうでないときには旨味や香りが足りないと感じることもありました」。

↑「前モデルは万人受けする味ではなかった」と、ヒットしなかった理由を話す半澤部長

 

「ユーザーに努力を強いたり、素材によって味にバラつきが出るのは家電製品としてはやってはいけないこと」という反省のもと、改善すべきところは改善し、バルミューダとしての美味しいごはんを再提案したいという想いから、今回のリニューアルに至ったものです。

 

同社はこの5年間、蒸気炊飯以外のさまざまな方式を試したり、5合炊きにも挑戦するなど、炊飯器づくりを一から見直してきましたが、最終的には蒸気炊飯(マイコン式)、3合炊き、保温機能なしと、基本的な機能は前モデルを踏襲することとなりました。しかし、見た目も味も、前モデルとは全くの別物に仕上がっています。

 

蒸気によって均一に熱を伝える炊飯方式を採用

まずは、基本的な構造から見ていきましょう。前モデル、新モデルともに共通の「蒸気炊飯」とは、釜が二重になっており、外釜と内釜の間に入れた少量の水を加熱して発生する蒸気の力を使って炊飯する仕組みです。

 

多くの炊飯器は高火力で内釜を直接加熱することで釜の中の米を対流させ、均一に熱を伝えることで炊きムラをなくし、ふっくらとしたごはんを炊き上げます。しかし、蒸気炊飯では上面を含めた全方向から蒸気によって均一に熱を伝えるため、釜の中の米を対流させなくても炊きムラは起こらず、むしろ米が動かないので米同士がぶつからず、傷ついたり欠けたりすることなく、粒の揃ったごはんを炊き上げることが可能。その結果、粒立ちが良く、口の中で一粒一粒がほぐれる食感を楽しめる、とバルミューダでは説明しています。

↑二重の釜の隙間に入れた水を加熱することで発生する蒸気によって、米を均一に加熱する「蒸気炊飯方式」

 

↑内釜(左)に米と水を入れ、水を入れた外釜(右)に重ねてセットする

 

↑外釜に入れる水を計量するため、升型の計量カップが付属

 

細かい改善で米にしっかりと熱を伝える

新モデルは、前モデルから大きな進化を遂げたというわけではなく、細かな調整の積み重ねによって改善を果たしたそう。改善点の1つめが、外釜の厚みを増したこと。前モデルの外釜の厚みは1.2mmでしたが新モデルでは2mmにアップ。わずか0.8mmの違いによって外釜の蓄熱性が上がり、中の米全体に均一に熱を伝えられるようになって、より炊きムラを防ぎ、ふっくらと仕上げられるようになったのです。

 

2つめが蒸気口の形状変更。炊飯時に発生する過剰な蒸気を外に逃がすために内ふたには蒸気口が設けられているのですが、前モデルに比べて小さくなっています。前モデルでは蒸気の排出量が多かったため、米に十分な熱量が伝えられていませんでした。そこで、コンマ1mm単位で調整し、過剰な蒸気を排出しながら米に伝える熱量を上げることに成功しています。

↑内ふたの蒸気口の比較。右が新モデル。写真では分かりづらいが蒸気口を前モデルより小さくしているとのこと

 

3つめが、蒸気発生のための水の量を変えたこと。前モデルでは外釜に入れる水の量は200ccでしたが、新モデルは180ccに減らしています。内釜の厚みが増し、蒸気口を小さくすることで全体的に熱量が上がったため、蒸気を発生させる水の量自体を減らすことができたとのこと。

↑右が新モデルの外釜。前モデルより厚みが0.8mmアップして若干重くなり、蒸気用に入れる水の量が180ccに減っている

 

このほか、炊飯工程全般で温度制御を細かく見直したことで、新製品では「炊き上げの熱量をアップすることでお米にしっかりと熱を伝え、甘み、旨味を引き出しながら、ふっくらと炊き上げられるようになりました」(プロダクトマーケティング部の片山ゆかりさん)といいます。

↑消費電力は前モデルと同じ670Wと変わらないが、炊飯工程における温度制御を細かく見直すことで、“炊きが甘い”問題を克服。100℃近い高温でしっかり米に火を通し、旨味を引き出す

 

なお、最も大きく変化したのは炊飯器の形状です。これはあくまでデザインであり、性能には影響していないとのこと。前モデルは羽釜をイメージしていましたが、今回は竈に羽釜を組み合わせたイメージとなっています。

↑左が前モデル、右が新モデル。形状とサイズが大きく変わっている

 

粒立ちが良く香り高いごはんは、掛け値なしにウマい!

では、いよいよ実食です。もう5年前のことなので記憶が定かではありませんが、前モデルは粒立ちは良かったものの、味が薄く、ごはんの甘みがあまり感じられなかった印象があります。不味くはないけど、取り立ててウマいというわけではない……そんな個性の少ない味でした。

 

対して新モデルは……掛け値なしに美味しい! まず、香りが高い。さらにごはんの香りがしっかりと立っており、ごはん粒は大きく、形が揃っています。欠けや割れが見受けられないのは蒸気炊飯ならでは。

 

口に含むと、舌触りはサラッとしており、粘り気は弱め。口の中でごはん粒一つ一つが簡単に解けていき、口いっぱいにごはんの香りが広がります。食感は硬めではありますが、決して芯のある硬さではなく、ごはんを“噛む”という動作が楽しくなる硬さ。噛んだ瞬間から甘みを感じ、その甘みが口いっぱいに広がっていくイメージです。

↑ふたを開けた瞬間に立ち上るごはんの甘い香り。粒立ちのよい、ふっくらとした大粒のごはんに仕上がっている

 

↑割れや欠けがなく、一粒一粒の形が揃っている。噛みごたえがあり、噛むほどに甘み・旨味が湧き出してくる

 

玄米も毎日食べられる美味しさだった

興味深かったのが、米のブランドに応じた炊き分けメニューがないのにも関わらず、ブランド米それぞれの特徴を際立たせていること。今回、山形県産つや姫と北海道産ゆめぴりかを試食しましたが、つや姫は粒がしっかりしてシャッキリとした食感に、ゆめぴりかはもちもちした食感にと、それぞれの特徴を上手に引き出し、ともに美味しく炊き上げていました。炊飯器が余計な味付けをせず、米本来の味と食感を上手に引き出しているという印象です。

 

さらに特筆すべきが玄米。水っぽさも芯残りもない、ちょうどよい柔らかさで、ぬかの臭いが一切ありません。ツヤツヤして舌触りがよく甘みも出ており、玄米好きや健康志向の人にオススメです。筆者は玄米のモキュモキュした食感とぬか臭さが好きではないのですが、BALMUDA The Gohanで炊いた玄米はそれが一切なく、毎日食べられる美味しさでした。

↑今回の試食で、初めて玄米が美味しいと思った。これなら毎日食べられる!

 

新製品は、明らかに前モデルとは別物でした。ごはんだけで何杯もお代わりしたくなる美味しさを持ちながら、卵かけごはんで食べたい、ふりかけで食べたい。納豆も、カレーも……と、いろいろな味を試したくなる味と食感を兼ね備えていました。これに出会ってしまったら、炭水化物抜きダイエットは当分無理そうです(笑)。

↑卵かけごはんにしても、口の中で米一粒一粒の形がはっきりとわかり、卵の黄身の甘さとごはんの甘さが調和して絶品だった

 

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「炊飯器の頂点に立つ」ティファール自信作「ザ・ライス」の実力は? 使った印象と意外な注意点をレポート

グループセブジャパンのブランド「ティファール」といえば、取っ手のとれるフライパンなどキッチン用品メーカーとして有名。日本で電気ケトルブームを仕掛けたほか、いま流行りの電気圧力鍋も他社に先駆けて発売するなど、キッチン家電でも国内で数多くの実績を残しています。そのティファールが国内初の炊飯器「ザ・ライス 遠赤外線IH炊飯器5.5合」(実売価格価格4万6310円)を発売しました。

↑「ザ・ライス 遠赤外線IH炊飯器5.5合」。本体サイズは幅312×奥行258×高さ232mm、質量約5.1kg、炊飯容量5.5合、定格消費電力1150W。本体カラーはブラックとメタリックの2種類を用意

 

ティファールが満を持して炊飯器市場に参入!

ティファールがこれまで国内で炊飯器を販売していなかったのは少々意外ですが、グループセブジャパンのアンドリュー・ブバラ社長によると「実はティファールとしては25年の開発の歴史があり、世界でこれまで1億台の販売実績があります」とのこと。「新製品はその技術を活かし、炊飯器の頂点に立ちます。お米の革新と言っても過言ではありません」と、ブバラ社長が自信満々に語る「ザ・ライス」とはどんなものなのか。発表会に参加するとともに、自宅でも使ってみましたので、その内容をレポートします!

↑「ザ・ライスは炊飯器の頂点に立つ」と自信を見せるグループセブジャパンのアンドリュー・ブバラ社長

 

ふたの内側に遠赤外線ユニットを搭載

アジア圏を中心に1億台を売り上げてきたティファールの炊飯器。当然、日本でも発売にしないかという話は本国から何度も来たそうですが、やはりここはお米の国ニッポン、ごはんの味には世界一厳しい市場です。売り場にはたくさんの高級炊飯器が並ぶなか、生半可な製品では戦っていけないと開発を続け、今回、ようやく発売に至ったとのこと。

 

「ごはんの美味しさは国によって定義が異なります。日本では粒立ち、甘み、ふっくらもっちりで香りが高いことが美味しいごはんの基準。ティファールはそこを目指しました」(小型家電製品プロダクトマネジメント部の山田香菜子シニアプロダクトマネージャー)。

↑「遠赤外線が直接お米に熱を与えることで、ハリがあり、甘みを閉じ込めたごはんが炊きあがります」と山田香菜子シニアプロダクトマネージャー

 

他社の炊飯器にはないティファールだけの仕組みとして、ザ・ライスではふたの内側に遠赤外線ユニットを搭載しました。遠赤外線が炊飯中の米に向けて放出されることで、米一粒一粒に直接熱が届き、米の表面にハリを与えるとともに、甘みを閉じ込めます。

↑ふた裏の遠赤外線ユニットと高火力IHが美味しさの秘密

 

↑炊飯中はふたの裏から遠赤外線が放出される(写真はイメージ)。遠赤外線自体が熱を持っているわけではなく、米の表面に到達して吸収された瞬間に熱に変化し、米の芯まで熱を伝える

 

↑炊飯中はふた表面の赤いインジケーター(「ふつう」表示の上)が動き、遠赤外線が放出されているイメージを視覚的に伝える

 

内釜は発熱効率の高い鉄と熱伝導性に優れたアルミの組み合わせで素早く全体的に熱を伝え、約3mmの厚釜が熱を蓄えて高火力を維持します。加えて、釜底と釜上部に55度の角度を施すことで釜内部に大きな対流を生み出し、加熱ムラを防ぎます。

↑内釜は上下に55度の角度をつけることで内部に大きな対流を起こす

 

↑内釜は底浅で広めの土鍋のような形状。遠赤外線を受ける面積を大きくするため、このような形状になった

 

これらにより、粒立ちの良い、食べごたえのあるごはんが炊き上がるとのこと。グループセブによると、一般的なIH炊飯器に比べて粒立ち感は約8%アップ、甘みは約31%アップしているとのことです。

↑ザ・ライスで炊いたごはんは粒立ち、甘みともにアップ。形崩れせず、ふっくらハリのあるごはんに炊き上がる

 

この遠赤外線は保温時にも活用されています。断続的に遠赤外線を放出するとともに、側面の加熱ベルトと底面IHの組み合わせで釜内の温度を均一に保ち、長時間の保温でも美味しさを維持できるとしています。

↑保温中も断続的に遠赤外線が放出される

 

珍しい「長粒米」を含む10種類の炊飯メニューを用意

炊飯メニューは、白米/無洗米/玄米/雑穀米/長粒米/すしめし/炊き込み/冷凍ごはん/お粥/玄米・雑穀粥の10種類。日本向け炊飯器で長粒米、いわゆるインディカ米の専用モードがあるのは珍しいです。長粒米は主にインドや東南アジアで生産されており、アジアで炊飯器を売り上げてきたノウハウが詰まっているといえるでしょう。

 

また、冷凍ごはんメニューでは弾力が約4%アップ、粒立ち感は約6%アップするとのこと。白米と無洗米モードでは、やわらか/ふつう/かための3種類の炊きあがりが選べます。早炊き、エコ炊飯のコースも用意しており、2つの時間をセットできる予約タイマーも搭載。

↑通常炊飯5種類、メニュー5種類の計10種類の炊き方が選べる。通常炊飯とメニューの掛け合わせはできない。白米と無洗米のみ、やらか/ふつう/かための3種類の食感を選べる

 

↑内釜には長粒米専用の目盛りがある。無洗米の目盛りは白米とは独立しており、白米に比べて若干水量が上がっている

 

なお、製品発表会にはタレントの優香さんとお笑いコンビのスピードワゴンが登場、事前にザ・ライスを自宅で使用した感想を披露しました。

↑優香さんは「毎日食べても飽きない美味しさ。ハリがあって食べごたえあり、食べていくとどんどん甘くなって本当に美味しい」とのこと

 

↑「どんな料理とも合うごはん。お米の持っているポテンシャルを最大限に引き出す炊飯器。お米ってこんなに美味しいんだと思わせてくれる」と語るスピードワゴンの小沢さん

 

↑ティファール公認の「ザ・ライス師匠」を襲名した井戸田さんは、「炊き上げた時に、一粒一粒がしっかり感じられる。お米の食感が残りながら、柔らかさも感じて、旨味と甘みも感じられる」とコメント

 

こりゃウマい! 粒立ちがはっきりと感じられる炊き上がり

続いて、発表会後に手配してもらった実機を使って実際に炊いてみました。「無洗米」モード、「ふつう」で2合を炊いてみたところ、ティファールが言う通り、粒が立っています。表面はツヤツヤしており、粒が大きめ。口に含んでみると、粒立ちがはっきりと感じられます。さらさらして粘りがないため、口の中ですぐにぱらりと解けます。まるでパラパラチャーハンのよう。

 

食感はちょっと硬めでお米の粒が感じられる噛みごたえとなっていて、もちもちしておらずさっぱり。それでいてふっくら、潤いもあります。最初は甘み控えめかな? と思ったのですが、噛んでいるうちにじわじわと甘みが感じられます。“あ、わたし今、米を食べてる”と、はっきり実感できる炊き上がりでした。こりゃウマい!

↑発表会の後にデモ機を借りて試食してみた。粒が大きくふっくらしているけど、米の表面がしっかりと形を保っており、噛みごたえのあるごはんに炊き上がった。さっぱり、それでいて甘みがあるので、どんな料理にも合う

 

ごはん単独だけでも美味しいのですが、粘りがなくさっぱりした食感は、海苔や梅干し、納豆などのごはんのお供によく合います。卵かけご飯にしても水っぽくならず、お米の形を感じながら食べられるのもいい。カレーや丼もの、チャーハン、おにぎりにも合いそう。

 

長時間の保温より冷凍モードがおすすめ

ただ、保温ごはんには注意が必要です。10時間程度の保温ならば、ごはんの表面に乾きが見られ、「ちょっと硬くなったかな」といった程度でしたが、20時間にもなるとごはんが乾いて硬くなりました。保温時の電気代も考えると、炊き上がりから半日以上を放おっておくなら、冷凍したほうが良いでしょう。なお、冷凍モードで炊いて粗熱を取ってから冷凍したごはんは、解凍後もみずみずしくて美味しかったです。

↑若干黄色みがかり、表面は乾いて硬くなっている

 

↑冷凍モードで炊き上げた後に冷凍し、レンジで解凍したごはんはみずみずしさを保ち、ハリ・ツヤがあって美味しかった

 

なお、お手入れは内釜、内ふたに加えて、蒸気口の水洗いが必要で、蒸気口が3分割となるため、若干の手間がかかります。また、内釜の底に角度ついており、接地面積が小さいので米を研ぐ時にグラグラするため、片手でしっかりとホールドする必要がありますが、底が浅いことで米が研ぎやすく、洗いやすいというメリットがありました。

↑内釜に加え、内ふたと外ふたについている蒸気口を水洗いする必要がある

 

↑蒸気口は5つのパーツに分解する必要があり、ちょっと手間がかかる

 

価格はミドルクラスに位置する「ザ・ライス」ですが、炊いたお米の食感・食味はハイエンドにも引けをとらない仕上がりになっていました。グループセブでは今後、ティファールブランドで炊飯器を毎年発売していき、エントリーモデルやハイエンドモデルといったラインアップも揃えていく考えです。これまで、炊飯器は国内ブランドが圧倒的な強さを見せてきましたが、ティファールの参入で、その勢力図が変わる可能性も。今後、フランスのブランドがどこまで日本人の舌を満足させてくれるのか、とても楽しみです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

独自のデザイン性・炊飯機能で人気拡大中の電気圧力鍋「Re・De Pot」の魅力を5つのポイントで分析!

Re・De Potは2020年のデビュー以来、カラバリや新レシピを追加しつつ、ファンを着実に集めている。強豪ひしめく市場において、性能・デザインを含め独自のブランド力を発揮するRe・Deの魅力にフォーカス!

 

【今回紹介する製品】

炊飯からスイーツ作りまで用途は実に多彩!
限定色「ヒュッゲグレー」の絶妙な色合いも洒脱
Re・De Pot PCH-20LHG

 


キッチン家電部門
GetNavi注目モデル

エントリーNo.088
A-Stage
Re・De Pot PCH-20LHG

実売価格1万4800円

日常的なおかずから特別な日のごちそうまで、ボタンひとつで作れる電気圧力鍋。1.8気圧の高圧で、ごはんを25分でふっくら炊けるほか、一般的に火加減が難しく時間を要する低温調理も失敗なし。さりげなくオシャレな本体カラーも好評だ。

SPEC●調理容量:1.2ℓ(満水容量2.0ℓ)●定格圧力:83kPa●最大炊飯容量:4合●調理モード:圧力、スロー(低温)、温め、自動調理●自動メニュー:8種類●サイズ/質量:W288×H244×D222㎜/約2.8㎏

 

機能・デザイン・使い方など独自のスタイルを提案

Re・De Potは、20年の登場当初からシンプルながら確かな機能とほかにないデザインで話題に。デビュー3年目となったいま、人気はますます拡大中だ。

 

機能面では、1・8気圧の高圧調理に加え、専用炊飯器並みにごはんをおいしく炊けるのが特徴。落ち着きのあるニュアンスカラーにもファンが多く、特に北欧テイストの限定色「ヒュッゲグレー」はインテリア性抜群だ。

 

レシピ面では、ふだんのおかずになる基本メニューの充実に加え、「発酵」レシピ、スイーツのレシピなどの訴求も強化。さらに、本機をグランピングなどアウトドアシーンで使おうという新たな提案も話題となり多くの人にササッた。

 

各社がしのぎを削る電気圧力鍋業界において、同ブランドは着実に地歩を固めている!!

 

<Information>

“体験の場”が続々と増え認知拡大中!!

22年は埼玉県越谷市の体験型ストア「b8ta」や、千葉県南房総市千倉町のキュイジーヌリゾート型宿泊施設に出展。Re・De Potの魅力に触れられる場が増えている。

↑b8ta Koshigaya Laketown

 

↑THE CHIKURA UMI BASE CAMP ft.SAUNALAND

 

【POINT 01】

高級炊飯器に劣らぬ炊飯性能

圧力鍋の密封構造と1.8気圧による高温高圧調理により、ふっくらごはんがわずか25分で炊き上がる。調理モードも圧力調理だけでなく、100℃以下で一定時間加熱するスロー(低温)調理モードや、温め調理モードを搭載。幅広い料理が、初心者でもボタンひとつで簡単にできるのも魅力だ。

↑本機で炊いたごはんは弾力の強いモチモチ食感で、甘みも抜群! 五ツ星お米マイスター・西島豊造氏も絶賛の炊き上がりだ

 

↑最大1.8気圧の高圧をキープすることで、沸騰温度が100℃以上に。これにより、硬い食材も時短で柔らかく仕上げられる

 

【POINT 02】

住空間に馴染む美麗デザイン

Re・De Potは本体ボディに洒脱なニュアンスカラーを採用。主張しすぎない上品な質感のカラーリングは、取っ手の絶妙な質感と相まって、キッチンや食卓によくマッチすると好評だ。特に2022年発売の数量限定色「ヒュッゲグレー」は、公式オンラインストアでの予定数がすでに完売したほどの人気ぶり。

↑ヒュッゲグレーは北欧デンマークのやさしい光に着想を得て開発。周りの空間や時間帯によって表情が変わるのが素敵だ! ちなみに「ヒュッゲ」とはデンマーク語で「心地良い時間」を意味し、サステナブルな取り組みを進める同ブランドのキーワードとなっている

 

【POINT 03】

毎日役立つ100以上のレシピ

Re・De Potのホームページには、「肉じゃが」や「サバの味噌煮」といった日常のおかずにうれしいレシピはもちろん、カレーやシチュー、パスタなど幅広く網羅。さらに、同じカレーでも「トロトロ牛すじカレー」「トルコ風サバカレー」などラインナップ豊富で、献立がマンネリ化しないのがありがたい!

↑「麻婆豆腐カレー」「ビーフシチュー」「ごぼうと砂肝の炊き込みごはん」など、簡単に作れる凝ったメニューが多数。100レシピ収録のレシピブックはHPからダウンロードも可能だ

 

【POINT 04】

特別な日のこだわりレシピ

料理研究家・川上ミホ氏監修のレシピで、「ローストビーフ」や「サーモンのミキュイ」など特別な日に食べたいメニューも失敗なく作れる。レシピサイトではそうしたこだわりレシピも最近ますます充実。さらに、アウトドアに本機を持ち込んで手軽に“キャンプめし”を楽しむ提案もSNS上で積極的に行っている。

↑低温調理で作るローストビーフや保温・加圧機能を使ったガトーショコラは本格派の味わい。発酵味噌作りも驚くほど簡単だ

 

Instagramでは、キャンプやグランピングといったアウトドアシーンでのRe・De Pot活用スタイルを新提案している

 

【POINT 05】

エコフレンドリーな取り組み

Re・Deブランドは22年、サステナブルな取り組みを推進。梱包する箱はムダを省いたシンプルデザインのエシカルパッケージに変更した。さらに、捨ててしまいがちな野菜の切れ端や皮などを使った「フードロス削減レシピ」も「ヒュッゲグレー特設ページ」で公開中だ。

↑外箱にプラスチックフィルムを使わない紙パッケージを採用。緩衝材もプラスチックから紙に変更して環境負担を軽減

 

↑冷凍ストックした出汁ガラで作る佃煮や、野菜の切れ端を使ったスープ、余りごはんで作る甘酒のレシピなどが公開中だ

 

<家電大賞2022-2023に投票しよう>

今回紹介したRe・De Pot PCH-20LHGは現在開催中の2022年を代表する家電を決定する「家電大賞 2022-2023」のキッチン家電部門にノミネート中。投票者には抽選で超豪華な最新家電も当たるので、ぜひチェックしてください。

 

▼投票&プレゼント応募はコチラ(11月24日よりサイトオープン)

https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_special/1455297.html

高級炊飯器6モデルで「新米」を炊こう! 味の特徴を「新入社員」に例えてみたら

今回は高級炊飯器検証企画の番外編。この季節の楽しみといえば、ピカピカつやつや、みずみずしい新米! この新米を高級炊飯器で炊いたら、香り、味、食感はどうなるのでしょうか? 象印、タイガー、東芝、パナソニック、日立、三菱電機の6メーカーの最上位機種でコシヒカリの新米を炊いて実食しました。

 

実食後は、炊飯器のレビューには定評がある家電ライター・平島憲一郎さんを中心に、編集スタッフを交えてざっくばらんにディスカッション。それぞれの機種で炊かれた新米の特徴に迫っていきます!

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電評論家の平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

まずは新米の収穫を祝う儀式から

小林 さて、今回は番外編。高級炊飯器6モデルで新米を炊き、それぞれの炊き上がりや味の特徴をチェックしてディスカッションしていく企画です。まずは、みなさんの新米のイメージを教えて下さい!

クレア楠本 実は、家族が2人なので新米の季節になったからといってもすぐに買い替えることはできないんですよね。なので、これは贅沢な企画です。

平島 僕は果物や野菜の旬のように、新米の季節になると楽しみなんですよ。お米としては食べた瞬間に感じるみずみずしい香りと味がたまらない。食感はふっくら柔らか、かつ弾力があるイメージですね。

小林 私も新米と聞くとテンションが上がるタイプです(笑)。それでは炊き上がってきたので食べましょう! 2022年の新米の収穫を祝って、乾杯……ならぬ、乾椀(かんわん)!!

困惑する一同 え!? かん……わん……?

↑戸惑いつつも、”乾椀(かんわん)”を行う一同。 乾杯にかわる新たな音頭 となるか……!?

 

同じ新米でもメーカーごとに味も食感も全然違う!

小林 では、6メーカーの試食が終わりました。あなたの思う“最高の新米ごはん”に一番近かった機種はどれかを挙げていただきたいと思います!

クレア大島 私は東芝でした! ツヤがあってキレイに炊き上がっていて、これぞ新米という美しい見た目に惹かれました。

小林 確かに新米といえばまずは見た目のツヤツヤ感がいいですよね。

↑東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」で炊いた新米

 

クレア野田 私はタイガーですね。新鮮さ、フレッシュさがあって、新米ならではのみずみずしさを一番感じました。

平島 僕もタイガーと象印は、新米を炊いた際に、炊飯器としての実力がブーストされたような錯覚を覚えました。両方とも炊飯器メーカーとして歴史があって、その蓄積がいかんなく発揮された感があります。

小林 新米の水分の多さを上手く活かして炊き上げている感じがしますね。

↑タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」 で炊いた新米

 

↑象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」で炊いたみずみずしさが引き立つ新米

 

平島 それから、日立は炊き上がりの食感に独特な個性があり、それが新米の美味しさに上乗せされた印象。東芝は粒感が新米だとより際立った一方、みずみずしさに関しては新米であることの“上乗せ”が他のモデルより控えめだったと感じました。逆に言うと普通のお米でも新米並みのみずみずしさを引き出せるということですけど。

小林 6メーカーのうち日立だけは、新米でもいつもの水加減で悩まず炊ける「極上新米」コースが今回のモデルで新設されています

平島 普通の水加減では柔らかい炊き上がりになる新米も、日立ならではの「外硬内軟」に炊き上げる炊飯技術とプログラミングが素晴らしいです。

↑日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳RZ-W100FM」で炊いた新米

 

小林 パナソニックと三菱はいかがでしたか?

平島 パナソニックは炊飯器のふたを開けた瞬間、濃厚な香りをもっとも強く感じました。新米の甘く香ばしい香りを存分に堪能できますね。粒立ち、弾力も十分です。三菱は、今回試したモデルのなかではもちもち感は控えめ。甘みに関しては、ごはんを食べ進めるほどに増していく印象でした。通常のお米との差はそこまで感じなかったです。

↑パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」で炊いた新米

 

↑三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」で炊いた新米

 

【新米を試食したポイント】

東芝は、新米らしいツヤがあってキレイな炊き上がり。新米だと粒感がより際立っていた。
タイガーと象印は、新米を炊くと魅力がブーストされる。新米の水分の多さを上手く活かしている印象。
日立は炊き上がりの食感に独特な個性あり。新米でも「外硬内軟」に炊き上がる。
パナソニックは新米の甘く香ばしい香りが堪能できる。粒立ち、弾力も十分。
三菱はもちもち感は控えめ。甘みはごはんを食べ進めるほどに増していく印象。

 

各メーカーの新米ごはんを新米社員に擬人化してみよう!

小林 さて、ここからはちょっと趣向を変えていきましょう。各メーカーの新米ごはんの味を、新入社員にたとえて炊飯器の特徴を語っていただきたいと思います! そう、新米だけに!

クレア野田 かなりの無茶振りですね(苦笑)。

↑無茶振りのお題に唖然とする平島氏

 

小林 では、僭越ながら言い出した僕から。たとえばパナソニックは、すごくハリや粘りがあって、気合の入ったガッツある新米社員かなと思いました。ミスをしてもめげずに、気がついたら出世している、みたいな(笑)。

クレア楠本 あ、そういう感じなんですね。それならタイガーで炊いた新米は、白くて美しく、フレッシュだったので、大学でもアイドル的な存在だった新米社員ですね(笑)。みんなとはちょっと外見も違うのよ、みたいな。でも、みずみずしくて憎めない。

クレア大島 そうすると三菱で炊いた新米は、非加圧で炊かれたやさしい味なので、マイペースでガツガツしてない現代っ子でしょうか。周りから揉まれてもやんわりかわす。でもちゃんと優秀という社員ですね。

平島 日立は結構トガってますよね。すでに学生時代からガンガン起業していたタイプ(笑)。ちなみに日立の炊飯器って、これまではそこまで評価が高くなかったんですよ。でも、京都の老舗米屋にならった「外硬内軟」をコンセプトにした頃から実力と評価が上がってきている。そういう意味では時流に乗った大型新人のイメージがあります(笑)。

小林 東芝はどうでしょう?

平島 東芝は今年の新モデルで新しい方向性を打ち出してきました。各地域の水の硬度に合わせてごはんの炊き上がりを調整するというこだわり。個性があってほかとは違う。

小林 「一芸入社」みたいな感じですかね(笑)。スペシャリストとして社内で一目置かれる存在に育ちそう。ごはんは食感と味わいのバランスが絶妙で、表面はぬめっとした独特の質感。かなり私の好みでした。

↑試食しながら、誰の得にもならない顔芸を披露するGetNavi webの小林

 

平島 一方で、象印は由緒正しい家の御曹司、といったところでしょうか。家庭の教育をしっかり受けていて、伝統の味を受け継いでいる新米社員、というイメージです。

小林 同じ新米でも、メーカーごとに炊き方が違い、味や食感はさまざまでした。これは新米社員をどう育てるか、企業ごとに社風が違うのと同じこと。みなさんもどの新米社員だったら一緒に働きたいか、長くお付き合いしたいかを、じっくり考えて炊飯器を選びましょう!

 

【新米を新入社員に例えてみたら】

パナソニックは十分なハリと粘りがあり、気合の入ったガッツある新米社員を思わせる。ミスをしてもめげずに、気がついたら出世していそう。
タイガーは白くて美しく、フレッシュな見た目から、大学でもアイドル的な存在だった新米社員。でも、みずみずしいので憎めない。
三菱は非加圧で炊かれたやさしい味なので、マイペースな現代っ子のイメージ。仕事は優秀で、周囲のムチャ振りはやんわりかわす。
日立は学生時代から起業していたトガったタイプ。新コンセプトを掲げて躍進する様から、時流に乗った大型新人を思わせる。
東芝は「水の硬度」に対応する他社にはない個性を持つことから、「一芸入社」のイメージ。社内で一目置かれる存在に育ちそう。
象印は、由緒正しい家の御曹司のイメージ。家庭の教育をしっかり受けていて、伝統の味を受け継いでいる。

 

主要6メーカーの高級炊飯器(2021-22モデル)を食べ比べ!「最上位」「早炊き」「冷凍」の3パターンで徹底チェックした結論

新米の季節が到来し、主要メーカーの高級炊飯器が出揃いました。内釜の素材や機能にこだわった10万円を超えるものもあるだけに、しっかりと各モデルの特徴をつかんで、自分に合った炊飯器を購入したいところです。

 

そこで炊飯器のレビューに定評のある家電ライター・平島憲一郎さんを監修に迎え、全6メーカーの最上位機種をGetNavi webが徹底的に調査しました! 果たして炊飯器ごとにごはんの味と食感はどのくらい違うのでしょうか?

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器 炊きたて土鍋ご泡火炊きJPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電ライターの平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

 

【今回テストした6機種はコチラ】

エントリーその1 立体的な対流でお米の美味しさを引き出す!

象印マホービン  圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

実売価格11万4640円(税込)

かまど炊きをヒントにした激しい対流が特徴の「炎舞炊き」。2022年モデルは縦・横・斜めの対流を実現した「3DローテーションIH構造」へ進化。冷凍ごはんメニューは1.3気圧の高圧力をかけることで、解凍しても美味しいごはんが食べられます。15通りの炊き分けが可能な「炊き分けセレクト」とアンケートに答えて好みの食感に近づける「わが家炊き」搭載で、多様な好みに対応。

 

エントリーその2 土鍋にしかできない理想の炊きワザを実現!

タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて>土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

実売価格12万1000円(税込)

内釜には本物の土で作られた蓄熱性の高い「本土鍋」を使用し、最高温度約280度の高火力でごはんの甘みを引き出します。2022年モデルは最大火力を理想的な時間まで延長する新技術「連続ノンストップ加熱」を搭載。「銘柄巧み炊きわけ」は70銘柄に対応しています。

 

エントリーその3 水の硬度に合わせてお米を炊き分け

東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎 匠炊き RC-10ZWT

実売価格11万9000円(税込)

大火力と多段階火力調節により、ふっくらとした甘みのあるごはんに炊き上げる「炎 匠炊き(ほのおたくみだき)」の2022年モデル。日本初となる、水の硬度に合わせてお米の粘りとかたさを調節する「水硬度炊き分け」を搭載。熱対流の回転方向を切り替える独自の加熱方式も採用されています。

 

エントリーその4 高温スチームでお米の芯まで熱を浸透

パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

実売価格9万7900円(税込)

2021年発売のハイエンドモデル。お米の状態を見極め、大火力IH、可変圧力、最高250℃の高温スチームの3要素を自動でコントロールして炊き分けができるほか、爆発的な沸騰力でムラなく加熱する「おどり炊き」により、お米一粒一粒の旨みを引き出して炊き上げます。アプリ「キッチンポケット」と連携し、米の出来栄えに合わせて炊き方をアップデートする機能も搭載。

 

エントリーその5 京都の老舗米店が理想とする炊き上がりを実現

日立 IHジャー炊飯器 ふっくら御膳 RZ-W100FM

実売価格7万2850円(税込)

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」が理想とする「外硬内軟(がいこうないなん)」の炊き上がりを実現した日立の「ふっくら御膳」。2022年モデルは、新米もいつもの水加減で美味しく炊ける「極上新米」コースを新設。また「スチーム保温」は、保温時にスチームを送り込む時間を長くすることで、最大40時間ごはんをしっとり保てます。

 

エントリーその6 あえて圧力をかけず丁寧に炊き上げる

三菱電機 本炭釜 紬(つむぎ) NJ-BWD10

実売価格12万570円(税込)

あえて圧力をかけずに一粒一粒丁寧に炊き上げることにこだわった三菱電機「本炭釜」シリーズの、7年ぶりとなるフルリニューアルモデル。大火力と「新・八重全面加熱」で甘いごはんに炊き上げます。全国50銘柄の個性を引き出す専用モード「銘柄芳潤炊き」は、9通りの食感に炊き分けできます。

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調査その1 最上位炊飯モード(通常モード)のごはんの味・食感をチェック!

「調査その1」では各炊飯器の最上位モード(基本的にもっとも時間がかかる炊き方)を使用して炊飯。10kg4039円(税込)で購入した無洗米のコシヒカリ3合を炊いて実食。味と食感の違いをチェックしました。各機種ともに無洗米設定で、かたさやねばりの炊き分けは「標準」や「ふつう」を選択し、銘柄指定がある場合はコシヒカリをセレクトしています。

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

大粒に炊き上がったごはんは甘くてもちもち!

↑象印のNW-FA10の「熟成」で炊飯。じっくり時間をかけて米の旨みを引き出す。 炊き上がりまで実測で70分。ちなみに、象印によると「熟成」モードはじっくりと時間をかける炊飯モードで、甘みは出るが食感は柔らかめに仕上がる。バランスの取れたごはんを炊く場合は、「炊き分けセレクト」の「かたさ」「粘り」が「標準」のモードが推奨とのこと

 

監修の家電ライター・平島さんは炊き上がりを見て、「しっかり膨らんだ大きな粒」に感心。試食では「もちもちと柔らかさが両立した食感」をポイントに挙げていました。

もちもちとしながらも柔らかい食感ですね。最初はそんなに甘みが来ないんですけど、噛めば噛むほど甘みが増していく。どんどん食べてしまう美味しさがあります。なのに後味は比較的すっきりでキレが良い。味・食感ともオールラウンドにどんなおかずにも合うと思います。幅広い世代に喜ばれそう」(平島)

このほか試食に参加したスタッフからは、「お米がとても甘く感じられました」(クレア大島)、「見た目からして大粒で、口のなかに入れると粒立ちを感じます。私の実家も象印だったので、おなじみのほっとできる味ですね」(クレア楠本)といった声が上がっていました。

↑象印の炊飯器は最高1.3気圧の高圧力をかけてお米の含水率を高めているため、見た目が大粒になる傾向がある

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

土鍋ならではの香りと味わいを堪能できる!

↑白米モード「炊きわけ」は、おこげの濃さとごはんのねばりを調整できる。「火かげん中」「炊きわけ標準」設定で銘柄指定をして炊き上がるまで、実測で53分かかった

 

「土鍋で炊いているだけあって、タイガーらしい香ばしい甘い香りが新モデルでも感じられた」という平島さん。弾力と甘みが強いのも特徴だそうです。

「タイガーは土鍋で炊いていることもあって、昔からおこげが得意なんですよ。今回のモデルも、普通に炊いてもほんのりとおこげの香りがする香ばしい甘いごはんでした。ごはんの見た目は、白さがすごく感じられますね。弾力の強い食感で、甘くて後口が残ります。お肉系や洋食に合いそうな存在感のあるごはんですね」(平島)

このほか試食に参加したスタッフからは、「炊き上がりはねばりを感じます」(小林史於)、「ごはんに弾力がありますね」(クレア楠本)といった声も上がっていました。

↑白さが際立つ炊き上がり。「萬古焼」で知られる三重県四日市市で製造された土鍋により、甘さと香りが引き出されていた

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

水へのこだわりが生む旨みとみずみずしさ

↑RC-10ZWTの最上位モード「かまど名人」は、「かたさ」が5段階から選べるほか、地域指定をすれば、住んでいる場所の水の硬度に合う炊き方をしてくれる。炊き上がりまで実測で43分

 

「炊き立て時の香りは控えめだが、みずみずしさがある」と平島さん。口に入れてもやはり旨みとみずみずしさがあり、「思わずトウモロコシを思い浮かべた」という感想が印象的でした。

香りにみずみずしさを感じられますね。ごはんの味の面では、甘みとともに旨みがあり、みずみずしさやジューシーさも感じられました。その点、いい意味で”野菜感”があって、なんとなくトウモロコシを連想させますね。独特な味わいではあるものの、これはこれで一般受けしそう。好きになる人も多いのではないでしょうか」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちがよくて弾力がある。ごはんの周囲に薄い粘りの膜をまとったような、独特の食感が好みです」(小林史於)、「舌の先でぱらっとほどける感じ」(クレア楠本)、「鮭とすごく合いそう! おにぎりにしてみたいですね」(クレア大島)との声が上がっていました。

↑粒が崩れず、ツヤツヤと光っているのが印象的。みずみずしく米本来の甘さと旨みを引き出した炊き上がりとなった

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

甘すぎず米本来の旨みが出た炊き上がり

↑SR-VSX101の最上位モード「銀シャリ」は、3種類の硬さが選べる。炊き上がりまでは実測で48分

 

監修の平島さんは、「甘すぎずしっかり米本来の旨みが感じられる」という点を評価していました。独特の食感も特徴だそうです。

「炊き立てごはんのオーソドックスな香り。甘みもしっかりありますが、甘すぎず、米本来の旨みもしっかり出ています。炊き上がりのお米は白さと透明感がありますね。食感は柔らかめですが、口のなかでハラハラとほぐれたあとに一粒一粒のもっちり感が感じられました」(平島)

このほかスタッフからは、「ハラリとしている感じで粒立ちがいい。冷やし茶漬けに合いそう」(クレア楠本)、「卵かけごはんやカレーにも合いそうですね」(クレア小林有紀)といった声がありました。

↑高温スチームでお米の旨みが引き出されたごはんは、白さと透明感があって見た目も良し。粒立ちがよくほぐれる食感も好評

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM

京都の老舗にならったバランスの取れたごはん

↑RZ-W100FMの最上位モード「極上」で炊飯。食感は「ふつう」に設定した。炊き上がりまで実測51分

 

京都の老舗米店・八代目儀兵衛の理想の食感「外硬内軟」を再現したごはんというだけあって、独特の食感に対する驚きの声が上がりました。

全体にモチモチ感とほどよい硬さがあるうえで口のなかでほぐれる、バランスの取れたごはんと感じました。最初は『甘みすっきりながら旨みがよく出ている』と思っていましたが、食べ進めるうちに口の中で甘みがどんどん増していきました。お米の味わいを引き出す炊飯器で、いろいろな銘柄のお米でおにぎりを作って食べ比べたくなりました」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちの良さもありながら、ふっくらしている」(クレア大島)、「滑らかさのある食感ですね」(クレア楠本)、「口当たりがやさしい感じがします」(クレア小林有紀)といった声がありました。

↑お米の一粒一粒の形がしっかりしているのがわかる炊き上がり。京都の老舗米店・八代目儀兵衛の理想「外硬内軟」を炊飯器で再現したごはんは、ほどよい硬さが特徴

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

こだわりの非加圧で米本来の旨さを引き立てる

↑NJ-BWD10の最上位モード「銘柄芳潤炊き」は、銘柄と「ねばり」「かたさ」を指定して炊ける。炊き上がりまで実測で60分

 

炊き上がりは柔らかく、そのさっぱりした味わいを支持する声も。平島さんは、「6モデルのなかでもっともやさしいごはんだった」とのこと。

「柔らかいけどベチャッとしているわけではありません。もちもち感は控えめで、お米の香りを強く感じました。みずみずしさも際立っていましたね。これはあっさり食べられて和食と合いそうだなと。特にシニア世代が好みそうな味である一方、食べ盛りの若い人にはやや物足りなく感じられるかもしれません」(平島)

このほかスタッフからは、「想像していた以上に柔らかいですね。甘くて粘りもあります。ふりかけごはんで食べたい」(小林史於)、「柔らかいけど粒立っていますね」(クレア大島)といった声が上がりました。

↑非加圧で炊き上げられたごはんは、やや小粒で柔らかめ。ほかのモデルとはごはんに対するアプローチが違う

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調査その2 早炊きモードのごはんの味・食感をチェック!

時短したい家庭にとっては、早炊きモードはなくてはならない存在。でも、各メーカーこだわりの最上位モードに比べるとどうしても仕上がりは落ちるもの。その味と食感はいかに? 使用したお米は最上位モードと同じくコシヒカリの無洗米。同様に時間も実測しています。

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

炊き上がりのスピードは特急だが、少し食感は硬め

早炊きモードに「急速」「特急」の2種類が用意されている象印。今回はより速く炊き上がる「特急」をセレクト。炊き上がりまでは実測で20分と6モデル中で最短でした。

「香りに関しては、『熟成』モードで炊いたごはんよりいくぶん雑味を感じました。お米の膨らみも『熟成』モードではかなり大きかったんですが、今回は膨らみがやはり少ないですね。食感は硬めになってわずかに芯があり、よく言えばアルデンテ。一方、味は善戦していて甘みがしっかり出ています。20分の特急モードで、この炊き上がりなら文句は言えないですね」(平島)

このほかスタッフからは、「硬い食感ですが、味自体は満足できる」(小林史於)という声がありました。

↑最上級モードと比べると少し小粒となり、やや透明感も失われた印象

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

おこげの香りはなくなったが、ごはんの香りは豊か

「早炊き」モードを使用。炊飯時間は今回の6モデルのなかでは実測35分と、最長の炊き時間となりました。

「白米モード『炊き分け』ではおこげの香りが感じられたんですが、残念ながらおこげの香りはなくなってしまいましたね。ただ、香りは早炊きでも十分豊かです。さらに、甘みに爽やかさが加わった印象があって、プラスとマイナス両方のポイントがあり、別のごはんに変わった印象です」(平島)

このほかスタッフからは、「早炊きでも美味しいですね。粒立ちも感じられるし、口当たりも滑らか」(クレア楠本)という声がありました。

↑早炊きモードではおねばが出る量が控えめになるためか、白米モード<炊き分け>よりもほぐれ感があるとの感想も

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

炊き上がりにムラがあるものの、炊き立ての香りが立つ

「早炊き」モードで炊飯。炊き上がりまでは実測26分と6モデルのなかでは平均的。

「炊き立ての香りはしっかり感じられますね。ただ、やや形が崩れているお米もあり、少し炊き上がりにムラがあるなと思いました。もちもち感は控えめですが、ほどよい甘みがあって、満足感はあります。最上位モードでは『トウモロコシの味わい』と言いましたが、これは普通のごはんかな」(平島)

このほかスタッフからは、「やや水分が多く感じますね。潤っていて硬さはある程度抑えられている」(小林史於)という声もありました。

↑柔らかい炊き上がりも、少しムラが感じられる食感。最上位モードとの差は感じられる

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

最上位モードに比べると少し平面的な味に

「高速」モードを使用。最上位モードと同様に圧力とスチームがかかっていて、炊飯時間は実測で28分でした。

「粒立ちがちょっと減ったなあという印象。味は奥行きがないというか平面的に感じました。時短できるとはいえ、最上位モードにあった味の独自性がなくなってしまったのは少々残念です。食感は柔らかめになり、もちもち感は多少残っています」(平島)

このほか、スタッフからは、「深い味わいというわけではないですが、普通に美味しい。20分台で炊けるならアリ」(小林史於)という声もありました。

↑ややツヤとハリが少なくなった印象。ただし、普通に食べるぶんには十分美味しいとの感想が出ていました

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器 ふっくら御膳 RZ-W100FM

早炊きでも「外硬内軟」の食感が残っている

「快速」モードで炊飯。炊飯時間は実測で26分でした。

「ちょっと硬めの食感ながら、本機がウリにしている『外硬内軟』の食感はまだ残っていますね。ただ、甘みに関しては最上級モードではいい意味で後を引く印象だったんですが、その傾向はちょっと減っています。さっぱり目の食感なので和食には合いそうですね」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちがより際立つので、雑炊やお茶漬けに合いそう」小林史於)という声もありました。

↑最上位モードで際立っていたごはんの白さと透明感は控えめに。食感に関しては好みが分かれるところ

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

特徴の柔らかさは減り、やや硬めの食感に

NJ-BWD10の早炊きモードは「うま早」「お急ぎ」の2種類。今回は「お急ぎ」を使用し、炊飯時間は実測で24分でした。

「先程はかなり柔らかい食感でしたが、これは少し硬めに感じられます。意外にも、もちっとした食感が少し強くなった気がしますね。イヤな甘さは少なく、米自体の旨みもまだまだ感じられます。みずみずしさも減りましたが、それなりにどんなおかずにも合うと思います」(平島)

このほかスタッフからは、「最上位モードと比べると、少し硬さを感じました。リゾットにするといいかも」(クレア小林有紀)という声もありました。

↑全体的に味や風味は少し落ちているものの、旨みはキープ。どの料理の邪魔もしない味に

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調査その3 冷凍モードのごはんの味・食感をチェック!

時短のため、週末など時間があるときに一気にまとめ炊きをし、冷凍保存しておく家庭も多いはず。そんなニーズを見越して、冷凍専用のモードを用意しているモデルもあります。ここでは、冷凍モードがあるものは冷凍モードで炊飯して冷凍し、翌日に電子レンジで加熱して試食。最上位モードで炊き、冷凍→加熱したごはんと比較しました。冷凍モードがないものは最上位モードのごはんを冷凍し、翌日に加熱して試食しました。

↑象印とパナソニック、三菱電機は冷凍モードで炊飯したごはんを冷凍し、通常モード(最上位モード・写真外)で炊いた冷凍ごはんと比較。冷凍モードのないタイガー、東芝、日立は通常モード(最上位モード)で炊いたものを冷凍・加熱して試食した

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

「熟成」モードを冷凍するのもおすすめ

NW-FA10には専用の「冷凍ごはん」モードが用意されており、こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと、最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。「冷凍ごはん」モードは、炊き上がりまで実測56分とやや長め。

「冷凍モードのごはんは解凍すると粒感が少ないですね。ほぐれるよりも崩れる……。『熟成』モードで炊いたものを冷凍したほうがもちもち感は残っています。冷凍モードはみずみずしさも減っている印象。冷凍するなら少々時間をかけても『熟成』モードを使ったほうがいいかも」(平島)

そのほかスタッフからは、「冷凍のごはんに慣れているのもありますが、解凍されても柔らかくて普通に美味しく食べられますね」(クレア楠本)との声がありました。

↑もちもち感はやや落ちるものの、柔らかく安定の美味しさ

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

香ばしさは弱くなったが美味しさは残る

冷凍モードがないため、白米モード「炊き分け」で炊いたごはんを冷凍→加熱して試食しました。

「香りは、おこげっぽい甘い香りが弱くなっています。もちもち感も減っていますね。ただ、甘みはしっかり感じられます。炊き立てと比べると見劣りしますが、十分美味しく感じられました。おこげ系の香りは時間がたつとイヤな香りになることもありますが、そうならないのは優秀です」(平島)

このほかスタッフからは、「解凍されたごはんでも十分な甘みを感じました」(クレア大島)、「炊き立てより粘り気が出たという印象」(クレア野田)という声もありました。

↑ツヤっぽさは減るが、お米の甘みはそのまま。冷めても硬くなりにくい

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

もちもち感と粒立ちはかなり残っている

冷凍モードがないため、最上位モードで炊いたごはんを冷凍→加熱して試食。

もちもち感と粒立ちはかなり残っているほうだなと思います。炊き立ての食感をそれなりに保てている点では優秀だなと。炊き立てで感じた、いい意味での“野菜”としての風味が、冷凍・解凍後も少し残っていたのには驚きました」(平島)

このほかスタッフからは、「電子レンジで解凍して、少し置いたものを食べましたが、それでも甘みは感じてイケるなと思いました」(クレア楠本)という声も。

↑お米の粒立ちも良く、プリッとしたおこわのような美味しさ

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

冷凍しても炊き立てごはんの感覚あり

冷凍保存に適したごはんを炊ける「冷凍用」モードがあり、こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。炊き上がりまで実測54分。

炊き立てごはんといわれてイメージする美味しさが、冷凍でもしっかり出ている気がしました。食感は柔らかくて食べやすい。ただ、もちもち感は少なくなっています。冷凍モードと最上位モードを比べると、最上位モードの解凍ごはんはもちもち感がさらに減って、べたつきが出る印象。冷凍モードを活用したほうがいいでしょう」(平島)

一方でスタッフからは、「個人的には美味しいと感じたのは最上位モードのほうでした。粒立ちがあって噛んで旨みが出るなと」(クレア大島)という声も。最上位モードと冷凍モード、どちらも甲乙つけがたいといったところでしょうか。

↑「冷凍モード」というだけあり、炊き立てに近い軽く柔らかな印象

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器  ふっくら御膳 RZ-W100FM

冷凍ごはんでももちもち感を味わいたい人に

冷凍モードがないため、最上位モードで炊いたごはんを冷凍→加熱しています。

「食感に関してはもちもち感がありますね。粒立ちも良くて口の中でほぐれます。ただ、冷凍ごはんを解凍したときにはよくある話ですけど、場所によってダマになりかけてるのは気になりました。ともあれ、ごはんのもちもち感を冷凍でも楽しみたい人にはオススメです」(平島)

このほかスタッフからは、「『外硬内軟』の特徴が薄れてちょっとベタつきが出たかも。でも美味しさにはそれほど問題はなかったです」(小林史於)という声もありました。

↑もちもち感とほぐれ具合が絶妙だが、解凍によるダマも……

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

冷凍モードのレベルが高く、味の繊細さをキープ

冷凍専用モード「まとめ冷凍用」が用意されています。こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。「まとめ冷凍用」は、炊き上がりまで実測57分。

「炊き立てごはんは『柔らかい』という印象が強かったんですが、冷凍したごはんはもちもち感が強くなっていました。甘みに関しては冷凍モードでも最上位モードでも変わらないですね。味は繊細さをキープしています。冷凍モードのレベルが高く、もしかしたら炊き立てよりも一般的に好まれる味かもしれません」(平島)

このほかスタッフからは、「冷凍モードは外が硬くて中が柔らかく、最上位モードは全体的にまとまっている印象ですね」(クレア野田)という声もありました。

↑もちもち感が強く、味わいは繊細だった。冷凍ごはんを食べることが多い人におすすめ

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【味・食感の調査のまとめ】

●象印の「熟成」モードで炊いたごはんは、もちもちとしながらも柔らかい食感が特色で、幅広い世代の方に喜ばれそう。早炊きの速度は「特急」モードで約20分(3合)で、炊き上がりの食感が硬めながら味わいはまずまず良いので、忙しい家庭にもオススメ。「冷凍ごはん」モードはあるが、「熟成」モードの冷凍も美味。

 

●タイガーの白米モード「炊き分け」で炊いたごはんは、おこげの香りがする香ばしさと弾力、強い甘みが感じられます。「お肉系や洋食に合いそうなごはんだと思います」(平島)との意見も。「早炊き」モードは炊飯時間が35分(3合)とやや長めながら、爽やかな甘みのごはんに炊き上がります。冷凍モードはなく、白米モード「炊き分け」の冷凍は香りこそ落ちるものの、十分美味しく食べられます。

 

●東芝の「かまど名人」で炊いたごはんは、甘みだけではなく旨みとみずみずしさを兼ね備えた独特の風味でクセになる味わい。「なんとなくトウモロコシを連想させる」(平島)という個性があってハマる人も多そう。「早炊き」モードは26分(3合)と平均的で、最上位モードほど味わいに個性はないが、レベルは高い。冷凍モードはありませんが、最上位モードの冷凍ごはんはもちもち感や粒立ちが優秀で、炊き立て感も残っていました。

 

●パナソニックの「銀シャリ」で炊いたは、「お米本来の旨みを引き出している」(平島)とのコメントの通り、純粋にごはんの味を楽しみたい人向き。「高速」モードは28分(3合)と平均的で、柔らかくシンプルな味に炊き上がります。また冷凍モードは炊き立ての味をキープしており、冷凍ごはんを多用する家庭にオススメ。

 

●日立の「極上」モードは、ほどよい硬さともちもち感が出たバランスのいいごはんで、お米のポテンシャルを引き出しています。銘柄炊き分けがないぶん、「フラットにいろいろな銘柄で食べ比べてみたい人向き」(平島)との意見も。早炊きは26分(3合)と平均的で、やや硬めでさっぱりとした炊き上がり。冷凍モードではなく、最上位モードの冷凍ごはんはもちもち系で粒立ちは良いが、一部ダマになることも。

 

●三菱電機の最上位モード「銘柄芳潤炊き」は、非加圧にこだわり柔らかめのナチュラルな炊き上がり。「みずみずしくやさしいごはんで、特にシニア世代は好みそうな味」(平島)とのコメントも。早炊きモードは2種類で、うち「お急ぎ」は実測24分(3合)と早く、硬めに炊き上がるものの、適度に旨みが感じられるまずまずの炊き上がり。冷凍モード「まとめ冷凍用」で炊いたごはんはもちもち感が強まり、味わいも繊細。さっぱりした食感のごはんを好む家庭、冷凍ごはんを頻繁に活用する家庭にオススメ。

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タイガーの炊飯器「100周年記念モデル」にヒットの予感! NEXTトレンド予測【家電・デジタル編】

Withコロナがすっかり定着し、新しいライフスタイルやムーブメントが産まれてゆくなか、2022年の下半期はどうなっていく……? これから売れるモノ、流行るコトを各ジャンルのプロたちに断言してもらった。今回はタイガー魔法瓶の炊飯器「土鍋ご泡火炊き JPL-S100」をご紹介!!

※こちらは「GetNavi」 2022年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【タイガー100周年記念モデル】 熱制御技術を極めた100年の集大成

私が紹介します!

本誌副編集長

青木宏彰

「家電コーディネーター」資格保持。本誌で炊飯器の検証企画を多数手がけ、メーカー各社の特性や市場動向を把握している。

土鍋ならではの蓄熱性と送風機能の追加で理想の大火力を実現(青木)

【土鍋圧力IHジャー炊飯器】

2022年7月発売

タイガー魔法瓶

土鍋ご泡火炊き JPL-S100

実売価格14万800円

大火力で甘みのあるごはんに炊き上げる「土鍋ご泡火炊き」に、独自の加熱技術を新採用。蒸らし時には釜内温度や圧力を制御し、ハリ・弾力を保ちながら米本来の甘みを引き出す。70銘柄の炊き分け機能を搭載。

 

↑フタ内部に風を送ることで吹きこぼれを制御。理想の温度で加熱を長時間維持することが可能になり、ごはんの甘み・粘りアップを叶えた

 

ヒットアナリティクス

送風機能の新搭載で“トラ旋風”が巻き起こる!!

近年は高級炊飯器市場が大盛況。値が張っても自宅でおいしいごはんを食べたいという人は多く、土鍋ご泡火炊きシリーズのブランド力もすでに確立されている。本機は従来、吹きこぼれを防ぐため断念していた理想の大火力を“送風”機能の追加でクリア。さらに売れそう!!

 

「おねばの泡」を潰す新発想で、ごはんの甘みが17%アップ!? タイガー炊飯器「土鍋ご泡火炊き」最新モデル試食レポート

2022年度のハイエンド炊飯器の新製品発表会もいよいよ最終盤となりました。多分、もう無いと思います。おそらく。今回、見に行くのは7月21日に発売となったタイガー魔法瓶の「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」(5.5合炊き)です。実売予想価格14万800円(税込)の最高級炊飯器はどのように進化したのでしょうか。今回も試食付きの製品発表会に参加してきましたので、その内容をレポートします。

↑タイガー魔法瓶の「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」

 

累計8冠を獲得した人気モデルがさらに進化

タイガーの「土鍋ご泡火炊き」は、2020年モデルが「家電大賞2020-2021」炊飯器部門で金賞を獲るなど、メディア主催の各種アワードで累計8冠を獲得した人気モデルでした。これらの評価につながったのは、三重県四日市市の伝統工芸品「四日市萬古焼」で作られる本物の土鍋を使った内鍋。約3か月もの手間をかけて作られる本土鍋は、金属製内鍋の2倍以上となる約280℃の圧倒的な高火力で炊き上げることができ、高熱で米のアルファ化を促進させて甘みと旨みを引き出します。加えて、金属鍋の約4倍の遠赤(遠赤外線)効果と、土鍋特有の大量の泡が米を優しく包み込んで踊らせることで、米の芯まで熱が通ってふっくら、弾力のある炊き上がりとなります。

↑四日市萬古焼で作られる本物の土鍋を内鍋に使用

 

↑本土鍋の採用により、大火力・遠赤効果・気泡の働きで甘み・旨み・弾力が引き出される

 

タイガーでは、従来モデルの高評価にあぐらをかくことなくさらに美味しいごはんを追求し、かまどごはんの再現に挑みました。「かまどで炊いたごはんが美味しい」とはよく聞く話ですが、それは、かまどは吹きこぼれを気にせずに薪火で高火力を維持できるため。米に高熱を与え続けることで、米のアルファ化が促進されて旨み・甘みを引き出すことができるのです。

 

「ハリつやポンプ」の応用で吹きこぼれを防ぐ

しかし、炊飯ジャーで高火力を続けるとおねば(お米を炊くときに吹き上がるねばねばした液体)が吹きこぼれてしまい、炊飯ジャーの故障の原因となります。そのため、メーカー各社はセンサーで炊飯状態を見張り、吹きこぼれが起きそうになると火力を弱めて沸騰を抑え、しばらくしてまた強めるという間欠加熱方式を採用しているのです。

 

一方、タイガーでは、2020年モデルから搭載している「ハリつやポンプ」を応用することで、連続加熱を実現しました。「ハリつやポンプ」は、炊飯の仕上げ段階の高温蒸らし時に発生する過剰な蒸気を取り除き、余分な水分をコントロールしてごはんのハリを引き出す役目を担っています。さらに、保温時には内鍋の中の余分な蒸気を吹き飛ばし、湿度をコントロールすることで木製のおひつのような美味しい保温ごはんを実現しています。

↑2020年モデルから搭載している「ハリつやポンプ」により、内鍋の湿度をコントロールして美味しさを維持

 

JPL-S100では、この「ハリつやポンプ」に新たなルートを作り、ふた内部に搭載されているスチームキャップに風を送り込むようにしました。炊飯時にスチームキャップ内に上がってくる泡を風の力で潰し、吹きこぼれを防ぐことで新機能「連続ノンストップ加熱」が可能となったのです。この結果、米の甘みが約17%アップ、粘りは約3%アップし、より美味しさを引き出すことに成功したそう。

↑写真右が新製品JPL-S100。ハリつやポンプから左方向に伸びて上部のスチームキャップにつながるパイプが新設された

 

↑ポンプから風を送ってスチームキャップ内の泡を潰し、吹きこぼれを防ぐ

 

↑吹きこぼれしないことで、理想の連続加熱が実現

 

データで見ても、甘み・旨みの向上が明らかに

JPL-S100の甘み・旨みの向上は科学的にも実証されています。味博士こと鈴木隆一氏(AISSY社長)が開発した「AI味覚センサー『レオ』」で味覚検証した結果、甘みは他社製品より0.15~0.23ポイントも上回りました。鈴木氏は「0.2ポイント以上の差があれば95%以上の人が違いを認識できる」としています。旨みは0.06~0.15ポイント上回り、「0.1ポイントの差は60%の人が違いを認識できる」(同)とのこと。

↑AI味覚センサー「レオ」で計測した結果、JPL-S100の甘みはダントツで高いことがわかった。なお、表組のJPL-G100とは前年のフラッグシップモデル

 

↑同様に旨みも圧倒的に高く、前年モデルよりアップしていることがわかる

 

また、12時間保温後の甘み・旨みも同様に検証しました。JPL-S100は12時間保温後も甘み・旨みともに大きな変化がありません。

 

「JPL-S100で炊いたごはんの甘みは、甘いトマトやカボチャと同程度の数値を示したが、特筆すべきは保温後の数値がほとんど下がらないこと。通常、食品は調理後時間が経つと0.1ポイントほど数値が下がることが多いが、JPL-S100は0.02ポイントしか下がっていない。これは驚き」(同)

 

0.02はほぼ誤差と言ってよく、ハリつやポンプを使ったおひつ保温がしっかり機能していることがわかります。

↑JPL-S100は12時間保温後(青いグラフ)も甘み・旨みがほとんど変わらない

 

噛むほどに甘みが出て、香りも楽しめる

より美味しくなった理屈がわかったところで恒例の実食です。JPL-S100で炊いたごはんは、粒立ちは良く、一粒一粒がしっかりと米の形を残しています。表面はベタベタしておらずサラリとしており、口の中に入れてみるとパラリとほどけます。粘り気は弱め。食感はタイガーらしく歯ごたえがあり、もちもちでした。米粒の表面に甘みがにじみ出ていますが、噛んでいるうちにさらに甘みがどんどん湧き出してきて、説明通りの甘みの強いごはんという印象です。香りも高く、舌と鼻孔でごはんを楽しめる炊き上がりとなっていました。

↑JPL-S100で炊いたごはんは粒立ちがよく、つやつやしている。歯ごたえがあり、噛むほどに甘さがにじみ出る

 

このほか、デカ文字のタッチ液晶を採用したり、中ぶたを使うことで炊飯空間を狭めて少量でも美味しく炊ける「一合料亭炊き」も引き続き採用したりするなど、使い勝手にもこだわっています。

↑大きくて見やすく、直感的に操作できるタッチ液晶を採用

 

↑中ぶたを使って少量を美味しく炊き上げる「一合料亭炊き」は健在

 

本機の発売により、各社のハイエンド炊飯器の新製品はおおむね出揃いました。各社それぞれ特徴的な味覚・食感で甲乙つけがたいものがありますが、粒立ちが良く、弾力があって甘みの強いごはんがお好みなら、JPL-S100は有力な選択肢のひとつ。ごはんそのものの味を存分に味わいたい人には、ぜひ試してもらいたいモデルです。

炊くだけで糖質をカット! 2台目炊飯器としても好評な「LOCABO」

早いもので、2022年ももう下半期!! そこで、上半期に売れたモノ・話題になったコトを総ざらい! 今回は「家電」カテゴリの“売れたモノSELECTION”から、クラファン発炊飯器「糖質カット炊飯器 LOCABO」を紹介。

※こちらは「GetNavi」2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

LOCABO

炊くだけで糖質をカット! 2台目炊飯器としての需要増

【炊飯器】

2021年7月発売

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糖質カット炊飯器 LOCABO

実売価格1万4800円

糖質が米に付着しないよう炊飯する機能を搭載。炊き上がりのおいしさにもこだわり、水分量・火力・蒸気量の調整を重ねた独自製法「LOCABO炊き」を採用する。サイズはW255×H220×D220mmで、省スペースで収納できるのも魅力。

 

↑炊飯時に水に溶け出した糖質(でんぷん)が外釜に溜まる二重構造。糖質最大45%、カロリー最大44%カットを叶える

 

↑炊き込みごはんもできる玄米炊飯機能や、炊き加減調整機能を搭載。スチームモードでは内釜を使って蒸し野菜も作れる

 

【ヒットの裏付け】クラファンで大注目!家電量販店でも上位に

昨年実施されたクラファンでは、開始から2週間ほどで応援購入総額7800万円以上を達成。手軽に糖質をカットでき、置き場所もとらないので2台目の炊飯器として購入者に喜ばれている。

硬度が高い水道水でも、ふっくらおいしく炊き上げる! 「水硬度炊き分け炊飯器」

早いもので、2022年ももう下半期!! そこで、上半期に売れたモノ・話題になったコトを総ざらい! 今回は「家電」カテゴリの“売れたモノSELECTION”から、炊飯器「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」を紹介。

※こちらは「GetNavi」2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

水硬度炊き分け炊飯器

硬度が高い水道水でもふっくらおいしく炊き上げる

【炊飯器】

2022年4月発売

東芝ライフスタイル

真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

実売価格11万5080円

真空圧力IHジャー炊飯器のフラッグシップモデル。地域で異なる水硬度に合わせて炊き方を調節する新機能「水硬度炊き分け」を搭載する。熱対流の回転方向を切り替える加熱方式を採用し、米本来の甘みを引き出す。

 

↑内釜は大きな熱対流を起こす丸底形状を採用。加えて、より効率的に対流させるために中央部分に膨らみを設けた

 

↑業界初(※)のカラータッチ液晶を採用。ベースカラーはブラック/ホワイトに切り替えられ、非使用時は表示が消えるノイズレス仕様だ
※:国内家庭用100Vジャー炊飯器において(2022年4月20日発売)

 

【ヒットの裏付け】水硬度炊き分けが好評で出荷台数は従来機の4倍以上

従来の炊飯器にはなかった、水の硬度に合わせて炊き分ける新機能に惹かれるユーザーが多数。生産・出荷台数は、従来機種(RC-10ZWP)と比べ昨対4倍以上、シェアも昨対2〜3倍以上で推移している。

クラス最⾼レベル「糖質カット率54%」を実現! まとめ炊きも可能な「EPEIOS 糖質カット炊飯器」発売

エペイオスジャパンは、「EPEIOS 糖質カット炊飯器」を7⽉19⽇より発売しました。実売価格は2万9800円(税込)。

↑消費電⼒:800W、容量:最⼤6合、サイズ:W269×D400×H297mm、質量:6㎏、電源コード⻑さ:約1.2m

 

独⾃の排⽔システムで糖質を含んだ⽔をタンクに切り分ける

本機では独⾃の排⽔システムにより、炊飯中に出る糖質を含んだ⽔分を釡からタンクに切り分けることでクラス最⾼レベルの糖質カット率54%を実現。このシステムを採⽤したことで、⾼い糖質カット率を維持しつつ、お⽶は粒だち良く炊き上げ、また保温しても美味しさが保てるようにしたとのこと。炊飯時間もお好みの⾷感に合わせて調整可能です。さらに、炊飯過程でタンク内に溜まる糖質カットした⽔分は栄養たっぷり。スープやお味噌汁などに活用することも可能です。

また、糖質カット率の⾼い炊飯器ではまとめ炊きができるモデルが少ないことから、クラス最⼤級の6合炊きを実現したのも特徴。まとめ炊きと冷凍保存を組み合わせることで毎⽇の炊飯の⼿間を減らすことができるので、時短や省手間、節電にも役立ちます。

 

炊いたごはんの再加熱/保温など基本的な機能に加えて、蒸し料理モードではスープ、おかゆ料理、蒸し料理など、さまざまなバリエーションのメニューも調理可能。加えて、100℃を超える蒸気を活用し、⾷器や哺乳瓶などの蒸気洗浄にも対応します。

 

なお、発売を記念してAmazon.co.jp、楽天市場、Yahoo!ショッピングでは30%オフのおトクな価格で購入できるセールを開催しています。糖質が気になる方は、この機会にぜひ注目してみてはいかがでしょうか。

象印「米の混ぜが足りなかった」潔い反省から生まれた炊飯器「炎舞炊き」の新モデル

2018年、創業100周年を機にフルモデルチェンジして発売し、累計45万台出荷のスマッシュヒットとなった象印マホービンの炊飯器「炎舞炊き(えんぶだき)」。その新製品が圧力IH炊飯ジャー「炎舞炊き NW-FA10/18」(6月21日発売)です。大きな改良を加えてより美味しく進化したとのことですが、いったい何が変わったのか? 都内で行われた記者説明会に参加し、詳細をレポートします!

↑炎舞炊きNW-FA型。左が5.5合炊きのNW-FA10。外形寸法は約幅26×奥行33×高さ23.5cm、質量約8.0kg、炊飯時消費電力1240W。実売価格は14万3000円(税込・以下同)。右が1升炊きのNW-FA18。外形寸法は約幅29.5×奥行36×高さ26.5cm、質量約9.5kg、炊飯時消費電力1370W。実売価格は14万8500円。ともに、黒釉(くろゆう)と絹白(きぬしろ)の2色展開

 

いままでは十分に米が混ざっていなかった!

「炎舞炊き NW-FA10/18」は2つの方向性を持って開発されました。それは、「炊飯性能の向上」と「多様な好みへの対応」です。炊飯性能の向上とは、つまりはより美味しいごはんを炊くということ。2020年モデルのアンケートでは炎舞炊きユーザーの95%が「おいしい」と答えて満足度は激高でしたが、そこで満足しないのが象印。

 

「そもそも、美味しいごはんとは何か。ごはんを構成する要素は米と水と熱。米に水をしっかり浸透させ、その後、高火力で沸騰して米に熱を伝える。水分と熱によってデンプン質が分解して甘味成分へと変化する。これがごはんの旨味。さらに、米を激しくかき混ぜることで甘味が増す」と、象印マホービン第一事業部の三嶋一徳氏は説明します。

 

かき混ぜることで米の表面からデンプンの粒が飛び出し、水分と熱に触れる機会がより多くなり、それだけ早く甘味成分に変化する。水分に含まれた甘味成分は最終的な炊き上げ工程で米の表面にコーティングされるとのこと。

 

「ごはんを食べるとき、最初に舌に触れるのは米の表面。つまりは、甘味成分を米の内部だけでなく、表面にいかに多くコーティングできるかによって、美味さを感じる度合いが変わる。そのためには激しくかき混ぜることが重要となるんです」(同)

 

……というように、美味しいごはんを科学的に分析した上で、前モデルをあらためて検証してみると、思ったほど米がかき混ぜられていないことがわかったそうです。え、そうなの?

 

「炎舞炊き」は底面にリング状の電磁コイルを搭載し、対角線の2つのコイルが対になってローテーションを組んでオンオフを繰り返すことで釜内部に温度差を起こし、激しい対流を起こすという仕組みでした。赤く染めた米粒状の加工食品を下に敷き詰め、その上に青く染めた米粒状の加工食品を重ねて炊いたところ、しっかり混ざっている……ように見えていました。

↑前モデルで赤と青の米状の加工食品を上下に分けて炊いてみたところ、しっかり混ざって炊きあがっているように見える

 

しかし、米の動きをもっと分かりやすくするために大きめの玉こんにゃくを実験してみたところ、中心にはあまり近寄らず、釜の縁に沿いながら規則的な動きを見せました。赤青の米粒を使った実験をもう一度よく見ると、中心部分が真っ青で、下部の赤米と混ざっていないことがわかったのです。

↑玉こんにゃくの動きを見ると、外周に沿って規則的な動きを見せ、あまり大きな動きは見せてない

 

そこで今度は、赤と青の米粒状の加工食品を横方向に6等分して配置して炊き上げてみたところ、ほとんど最初の配置のままきれいに6等分された炊き上がりとなりました。つまり、外周部分も一見よくかき混ぜられているように見えていたけれど、それは上下方向に混ぜられていただけで、左右には全く動いていなかったということです。

↑赤と青の米粒状の加工食品を上下に配置した実験(左)を見ると、中心部分がよく混ざっていないのが分かる。また、横方向に交互に配置して炊き上げてみると、ほとんど混ざっていなかったという(右)

 

↑前モデルは中心部分にコイルがなく、発熱のウイークポイントとなっていたため、中心部発信の対流がほとんど起こらず、外周部で縦方向の対流がメインだった

 

立体的にコイルを配置して複雑な対流を実現

「もっとかき混ぜることができたら、もっと美味しくなるはず」と象印の炊飯器開発スタッフは考え、新たなIHコイル開発に取り組みます。試行錯誤の結果生まれたのが、縦横3次元対流を可能にした「3DローテーションIH構造」。釜底に縦の対流を生むコイル3つと、釜底側面に横の対流を生む横長の大きめのリングコイル3つをT字状に配置し、2つのコイルを対(つい)にしてローテーションを組んでオンオフを繰り返す仕組みです。

↑大きさの異なる2種類のリングコイルを中央に3つ、側面に3つ配置。対角線上の2つのコイルが対になってオンオフを繰り返す

 

↑従来の直線型の発熱(左)からT字型の発熱(右)に変えることで複雑な対流を生む

 

↑中心部分にコイルが近づいたことで、中心部からの強い対流も発生

 

釜底のコイルが中心寄りになったことで、釜内部の中心部分にも強い対流が生まれるとともに、縦の対流に横の対流が加わって不規則かつ複雑な対流を生み、米を激しくかき混ぜられるようになったのです。あらためて赤青米を上下と左右に分けて炊いてみると、両方とも前モデルに比べてよく混ざっているのが分かります。

↑赤青米を炊いてみると、上下も中心部分までしっかり混ざり、左右も混ざっていることが確認できる(右)

 

↑玉こんにゃくの動きを線で表したもの。3DローテーションIHによって、複雑かつ不規則で、大きな動きが生まれているのが分かる

 

甘さ控えめながら箸が止まらないおいしさ

続いて、新製品で炊いた白米を実食してみました。まず、炊きあがったごはんの外見を見ると、一粒一粒しっかりと形を保っており、粒立ちの良さが目立ちます。粒が大きくふっくらしているのも特徴。

 

ひと口食べてみると、舌の上でツルツルした舌触りを感じます。ただ、粘りが強いため、口に入れた後のパラつき感はありません。外見は大きくふっくらしているように見えましたが、噛んでみるとフカフカしておらず、かなりモチモチ。米の主張を強く感じ、ごく自然にごはんをよく噛むことになります。味の面では、甘味はそれほど強くなく、どちらかというとサッパリした味。その控えめな甘さが強いモチモチ感と合わさることでしつこさを打ち消し、次々に口に運びたくなります。箸が止まらないおいしいごはんでした。

↑炊き上がったごはんは一粒一粒が大きく膨らみ、粒立ちが良くつやつやしている。食べてみると粘り気が強く、モチモチした食感。それでいてほんのり甘いおいしいごはんだった

 

炊き分けの範囲を拡大し、「冷凍ごはん」メニューも追加

先述したもう1つの進化である「多様な好みへの対応」ですが、炎舞炊きにはもともと、食後にアンケートに答えることでより自分好みに炊き分けられる「わが家炊き」機能が搭載されています。同機能は粘りと硬さの組み合わせが121通りありましたが、今回はその炊き分け範囲を拡大。121通りはそのままに、アンケートの答えで動く範囲が大きくしました。これにより、変更した時の違いがわかりやすくなり、より早く好みの炊き上がりに到達できるようになったとのことです。

↑炊き上がりの粘りと硬さの範囲が拡大し、炊き分けの違いがはっきりとわかるようになった

 

また、わが家炊きではカレーやちらし寿司などその日の料理に合わせてごはんを炊き分けることが瞬時にできないため、ふつう/しゃっきり/ややしゃっきり/もちもち/ややもちもちの5通りにワンボタンで切り替えられる「炊き分けセレクト」機能を搭載していました。この機能も多様な好みに対応するため、硬さ3通りと粘り5通りの組み合わせで15通りから選べるように進化しました。

↑その日の料理や気分で、今日は硬め/やわらかめを簡単に選べる「炊き分けセレクト」が5通りから15通りに拡大

 

最後にもう一つ。新たに「冷凍ごはん」メニューを追加しました。「ごはんを冷凍すると、米の中の水分が気化してラップの内側に氷結します。レンジ解凍した時にこの氷が溶けて表面のごはんだけがベタベタになり、中のごはんは水分が抜けて固くなっている、ということがよく起こる。新搭載した冷凍ごはんメニューはこの問題を解消しました」(三嶋氏)

 

炊飯の際、沸騰した後に1.3気圧の最高気圧をかけ続けることで沸騰状態を長く維持。これにより含水率の高いごはんが炊きあがり、冷凍・解凍後にも粒感と粘り気を残すことが可能になったとしています。

↑最高気圧である1.3気圧をかけることで沸騰状態を長く維持し、より含水率を高めたごはんに仕上げる「冷凍ごはんメニュー」

 

なお、新製品では新たに白黒反転タッチパネル式大画面液晶の採用とピクトをふんだんに使用することで、わが家炊きや炊き分けセレクト、冷凍ごはんメニューなど、多彩な機能も直感的に操作できるよう工夫しています。

↑白黒反転タッチパネル液晶の採用で見やすく、操作しやすくなった

 

↑内ぶたが圧力ボールレスになり洗いやすくなっている

 

↑内釜は前モデルと同様、蓄熱性・発熱効率・熱伝導に優れた「鉄 ~くろがね仕込み~ 豪炎かまど釜」

 

昨年モデルの完成度が高く、もうこれ以上の進化は難しいだろうと思っていましたが、今年さらに進化したことに驚きました。象印特有のモチモチ度がさらにアップし、ごはんを噛む楽しさが増しています。コロナ太りを解消するために炭水化物抜きダイエットをしようと思っていたのですが、こういうおいしいごはんを食べてしまうと、どうしても決心が揺らいでしまいます。さすがは象印、これじゃあしょうがない! と技術力に敬意を表し、潔く降参してしまうのもアリですね(笑)

↑「炎舞炊き」のPOPには、イメージキャラクターに就任した俳優・阿部 寛さんの姿も

 

東芝「炎匠炊き RC-10ZWT」が“水硬度炊き分け”で炊飯器界にイノベーションを起こす!【2022年売れたモノSelection】

1955(昭和30)年、日本初の「自動式電気釜」を発表したエポックメーカー東芝が、炊飯器にまたイノベーションを起こした。東芝から、水の硬度に合わせてごはんの粘り・粒立ちを調整する革新的な炊飯器が登場して話題を呼んでいる。ここでは「水硬度炊き分け」を含む3つのポイントを解説。家電・食・インテリアのプロが納得の逸品だ!!

 

【今回紹介する製品】

炊飯器は「水の硬度」で もっとおいしく炊き分ける時代です
炎匠炊き RC-10ZWT

Color Variation:グランブラック

GetNavi
売れたモノSELECTION
2022年上半期

水道水の硬度に合わせた 炊き分けで理想の仕上がりに

東芝ライフスタイル
真空圧力IHジャー炊飯器
炎匠炊き RC-10ZWT

実売価格11万5080円

日本初(※1)の「水硬度炊き分け」機能を搭載。硬度の高い水を使っても、粘りとかたさのバランスが最適なごはんに炊き上がる。また、内釜内の熱対流の回転方向を切り替え、よりふっくらとした仕上がりを実現。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合 ●消費電力:1420W ●炊飯方式:真空圧力IH方式 ●最大保温時間:40時間 ●銘柄炊き分け:66銘柄 ●サイズ/質量:W253×H246×D328㎜/約6.3㎏

Color Variation:グランホワイト

 

日本初(※1)の「水硬度炊き分け」で ごはんのうまさが断然アップ

東芝の炊飯器は、圧力IHによる高火力炊飯に加え、短時間で米の芯までしっかり吸水させる独自の真空技術が特徴。そんな同社の“水へのこだわり”をより極めたのが炎匠炊きの新モデルだ。

そもそも米は、ミネラル含有量の少ない「軟水」で炊くと最適な粘りと柔らかさに仕上がる。だが、実際は8割強の家庭が水道水(浄水器を含む)を使って炊飯している(東芝調べ)。水道水の硬度は地域差があり、ミネラルの多い高硬度の水ほど、米の吸水を阻害するカルシウムが多い傾向にあり、ごはんの粘りが弱く硬めになる。そこで東芝は、水道水の硬度に合わせて炊き方を調整する機能を研究開発。粘りと硬さのバランスが絶妙な炊き上がりを実現したのだ。

一方、加熱技術では、釜内の熱対流を内回りと外回りに切り替える新方式を採用。内釜全体を均一に加熱し、ふっくらと炊き上げる。66種類の銘柄炊き分けも可能で、各銘柄に適した粘りや粒感を追求できる。また、業界初(※2)のカラータッチ液晶は直感的に操作可能。本体のマットな質感もオシャレだ。機能もデザインも文句ナシの出来で、購入者殺到もナットク!!

※1:国内ジャー炊飯器において、水硬度を設定し、硬度に合わせて炊き分ける制御を搭載した炊飯器(2022年4月20日発売) ※2:国内家庭用100Vジャー炊飯器において(2022年4月20日発売)

 

【火、米、そして水――炊飯の3大要素を真摯に極めた会心作!!】

<水:各地域で異なる「水の硬度」に合わせて、かたさと粘りのバランスを調整!!>

コレは盲点!! 硬度30㎎/Lが理想的だが 全国の水道水にはこんなにバラつきがあった!!

ごはんは硬度30㎎/L前後の水で炊くと粘りとかたさのバランスが理想的な仕上がりに。だが、水道水の硬度は各都道府県で異なり、浄水器を通しても硬度は変わらない。本機なら、水の硬度に合わせて炊き方を自動調整し、硬度30㎎/Lの水での炊飯に近い炊き上がりになる。

≪都道府県の平均硬度(※3)≫

※3 平均硬度の値は、公益社団法人日本水道協会の水道水質データベース 「給水栓水の水質H30(2018年度)」を基に、東芝が算出

炊飯設定時に液晶画面の「水硬度」をタッチ。自分の住んでいる都道府県名を選べば、同地域の水道水の平均硬度に合わせて炊飯する。ウォーターサーバーなどの水を使う場合は、その水硬度を数値入力してもOKだ。

 

<火:大火力と熱対流により ムラを抑えてふっくら炊き上げる!!>

釜底の2つの IHコイルで 対流の回転方向を 切り替える!!

1420Wの大火力と多段階火力調節に加え、内釜内の対流を切り替える機構を新搭載。釜底部の内と外に装着した2つのIHコイルの通電を切り替え、釜全体が均一に加熱される。

●イメージ図

●イメージ図

 

釜底の中央と外側を交互に加熱することで内回りと外回りの熱対流を交互に発生させ、米をムラなくふっくら炊き上げる。釜底は60度の丸底形状で、熱対流がより大きく効率的に発生する。

●イメージ図

 

<米66の銘柄と5通りの食感 お好みのごはんを追求できる>

銘柄の特徴を生かして炊飯!!

近年の注目銘柄や、各都道府県の作付け割合の高い銘柄など、66銘柄の炊き分けが可能。粒感やもちもち度など各銘柄の特徴を生かした炊飯を行う。個々人の食感の好みに合わせて、最大5通りの「かたさ調節」も可能だ。

 

料理に合わせて食感をセレクト

食感の好みやおかずに合わせて5通りの食感炊き分けが可能(「かまど名人」コースの場合)。かまど炊きのように炊飯工程ごとに細かく火力制御することで、多彩な食感炊き分けが実現する。

 

<インテリアのプロが CHECK>

スタイリスト 佐々木 誠さん
雑誌やウェブなど幅広い媒体で活動。大の家電好きで、家電メーカーのカタログのスタイリングなども手掛けている。

「カラータッチ液晶は写真入りで見やすく、階層も整理され操作が簡単。非使用時は表示が消え、室内のノイズになりません。鋭角さと丸みを融合した本体フォルム、マットな質感も合格!!」

 

<グルメのプロが CHECK>


フードアナリスト 中山秀明さん
食のトレンドに幅広く精通するフードアナリスト/ライター。自宅では圧力鍋を使ってガスコンロで炊飯している。

「凛とした粒立ちで、もちっとした噛み応え。上品な贅沢感のある食感で、米本来の甘みが噛むたびに広がります。時間が経っても米のハリが残り、お弁当やおにぎりにしても感動モノです」

 

<家電のプロが CHECK>

本誌家電担当 青木宏彰
「家電コーディネーター」資格保持。本誌で炊飯器の検証企画も多数手掛け、各メーカーの製品特徴を把握している。

「水の硬度に合わせた炊き分けで、ごはんがここまでおいしくなるとは驚きです。お手入れも内釜・内ぶた・蒸気口の3点だけで、特に内ぶたの調圧ボールがなくなり、水洗いがラク!!」

いつもの水加減で新米が理想の食感に! 日立の炊飯器「ふっくら御膳」新モデル

日立グローバルライフソリューションズは、IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100FMを7月2日から発売します。実売予想価格は8万8000円(税込)。

↑IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100FM

 

水加減が難しい新米も「外硬内軟」に炊き上げる

本製品では、京都の老舗米屋である八代目儀兵衛が理想とする、粒の輪かくとお米の甘みが際立つ「外硬内軟(がいこうないなん)」のおいしさを実現した独自の炊飯方式「極上ひと粒炊き」を採用。

↑「極上ひと粒炊き」のイメージ

 

さらに今回は、新たに「極上新米」コースを追加しました。八代目儀兵衛の職人の技を取り入れ、圧力加熱のかけ方を工夫して火力を変えるとともに、浸しやスチーム蒸らしの時間を調整。水加減に戸惑う声がある新米も、いつもの水加減で新米のハリやツヤを生かしながら「外硬内軟」に炊き上げるといいます。

 

置き場所に困らない「蒸気カット」仕様も特徴。炊飯中の蒸気がほとんど出ないことから、例えばスライド式の棚の中で利用しても蒸気がこもらないため、炊飯器の置き場所に困りません。

↑「蒸気カット」仕様でスライド式の棚に置くことも可能です

 

また、本製品では、ごはんをしっとり保つ「スチーム保温」のスチーム放出時間を長くしました。「スチーム保温」は、炊飯中に発生する蒸気を「給水レス オートスチーマー」にため、保温時にスチームにして送り込みます。今回、側面ヒーターとふたヒーターの出力をコントロールすることにより「給水レス オートスチーマー」にたまる水分量を増やし、保温時にスチームにして送り込む時間を長くすることで、ごはんをしっとり保つといいます。

↑スチーム保温のイメージ

コスト度外視の「炭釜」で「粒」が違う! 三菱の炊飯器50年の集大成「紬」のごはんはどこまでウマイ?

三菱電機はIHジャー炊飯器のフラッグシップモデル「本炭釜 紬(ほんすみがま・つむぎ) NJ-BWD10」を発売すると発表しました(※上海市ロックダウンの影響で発売日は未定)。炊飯容量は0.5~5.5合で、実売予想価格は12万1000円(税込)です。発売に先駆けて行われたメディア向け事前説明会に参加してきましたので、その模様をお伝えします。コロナ禍により、試食を伴う炊飯器の説明会は本当に久しぶりなので、今年のモデルがどう進化したのか、とても楽しみです!

↑「本炭釜 紬(つむぎ) NJ-BWD10」は月白(げっぱく・写真左)と黒曜(こくよう・写真右)と2色を発売

 

↑外形寸法は、幅261×奥行き314×高さ257(蓋開け時484)mm、質量約5.8kg。前モデルに比べると若干小ぶりになった

 

7年ぶりにフラッグシップモデルをフルリニューアル

実は、業界で始めてジャー炊飯器を開発したのが三菱電機です。ごはんを炊くだけの電気炊飯器と、保温専用の電子ジャーを合体させて発売したもの。1972年のことです。2006年には始めて内釜に炭を採用した「本炭釜」を開発し、業界で始めて実売価格10万円を超える炊飯器を発売。現在まで続く高級炊飯器ブームのきっかけとなりました。

↑1972年に三菱が業界で初めて開発した保温機能搭載ジャー炊飯器「ふた役さん」

 

そして、初代ジャー炊飯器の発売から50周年となる今年。この50年間の集大成として7年ぶりにフルリニューアルしたのが「紬」です。現在、多くのメーカーが圧力IHを主流としていますが、三菱は「本炭釜」導入以降、一貫して圧力をかけずに高火力を引き出すことにこだわってきました。圧力IHで炊くごはんはおおむね柔らかく、もちもちしているのが特徴ですが、本機は圧力をかけないことで粒が立ち、硬めでもちもち、それでいて甘い「もち×あま」ごはんを目指したとしています。

 

「昔ながらのかまどで炊いたごはんは、そもそも圧力をかけていない。お米の生産者も、圧力をかけられることをイメージして品種改良していません。100℃の温度で炊くことを前提にお米づくりがされているのならば、やはりお米に適した1気圧で炊き、羽釜という特殊な構造で吹きこぼれを抑えた連続沸騰、そしてかまどのような断熱構造ですべての熱を余すことなくお米に伝えたい。そうして出来たのが『紬』です」と、三菱電機ホーム機器・販売促進課の松村眞介課長は力説します。

↑「かまどで炊いたごはんを再現するには圧力は必要ない」と三菱電機の松村課長

 

製造コストは金属製の数倍でも発熱性が圧倒的に優れている

それでは、製品そのものを見ていきましょう。まず内釜ですが、今回ももちろん炭を原料とした本炭釜です。従来どおり、約90日をかけて固め、職人が1個ずつ手作業で削り出し、約100日をかけて完成します。

 

なぜ三菱は本炭釜にこだわるのか? それは、IH(Induction Heating=電磁誘導加熱)と炭の相性が圧倒的に良いから。炊飯器の内釜によく使われているステンレスは、どんなに厚みをもたせてもIHの磁力線が0.24mmしか到達しないのに対し、炭は1cm近く浸透。電気抵抗もステンレスの約16倍あり、抵抗が大きいぶん発熱しやすのもメリットです。炭はIHによる発熱性に優れた素材だということですね。

↑本炭釜「紬」の内釜。前モデルから大きく形状が変化しているが、その理由は後ほど

 

↑同じ時間、同じ熱量を加えた時、ステンレス釜(左)は温度ムラが大きいのに対し、「紬」(右)は全体が発熱する

 

炭の発熱性能を証明すべく、説明会の会場にて実験が公開されました。ステンレス、鉄、炭でできた直径160mm、厚さ6mmの円盤を卓上型IHクッキングヒーターでそれぞれ30秒間加熱した時の温度を計る実験です。どれもスタートの温度は約22℃でしたが、ステンレスは30秒後に24℃、鉄は37℃までしか上がらなかったのに対し、炭は100℃を超えました。「金属製の数倍の製造コストがかかるが、炭でしか出せない高火力があり、それが粒感が際立つごはんにつながる」と松村課長。

↑左から、ステンレス、鉄、炭で出来た円盤

 

↑ステンレス(左)は30秒の加熱で2℃ほど上がった24℃程度まで、鉄(中)は36℃を超えるまでしか温度が上がらず。一方、炭(右)は30秒間で100℃を超えた。炭がいかにIHとの相性が良いかがわかる

 

吹きこぼれを抑えたうえ、断熱性能もアップ

この本炭釜の性能を引き出すべく、「紬」は前モデルより火力を約23%アップし、沸騰までの時間を短縮しました。ただ、お米が沸騰するとおネバが大量に出て吹きこぼれが起こります。そのため、多くの炊飯器はIHのオン/オフを繰り返す間欠加熱を行い、沸騰をコントロールしているのですが、三菱はスイッチをオフにしない連続沸騰を実現しています。

 

その秘密は内釜の形。紬で採用している本炭釜は段差を設けることで従来よりも泡を消す効果が高くなり、さらに間口が広くなったことで急速沸騰による吹きこぼれを抑制できるようになりました。

↑前モデルより火力アップし、急速沸騰を実現

 

↑急速沸騰による吹きこぼれを抑制するため、「紬」では内釜の内側に段差を設けました

 

さらに、本体に3層の断熱材と2層の空気層を設け、本炭釜の熱を外に逃さないようにすることで高火力を維持できるようにしました。これらの結果、ごはん一粒一粒がしっかり粒立ち、噛みごたえがあって甘みが凝縮した、もっちりごはんが炊きあがるとのこと。

↑本体側面に3層の断熱材と2層の空気層を設け、熱を逃さず効率的に高火力を引き出す

 

↑「紬」のカットモデル。内釜の側面を断熱材と空気層が取り囲んでいるのが分かる。上部のふたの部分にも断熱材と空気層が入っている

 

粒立ちが良く、おかずと調和するあっさり味

それでは実食してみましょう。まずは冷やごはんから。冷やごはんでもパサつきはなく、適度なしっとり感がありながら、粒が立って噛みごたえを維持しています。甘みは強くなく、控えめ。主張の強いごはんではないので、海苔巻きおにぎりに合いそうです。おにぎりの具も引き立ててくれそう。

↑冷やごはんでもツヤがあり、粒感が残っていて噛みごたえを維持していました。味は比較的さっぱりめ

 

続いて、炊きたてのごはんも食べてみました。確かに粒立ちが強く、口の中に入れるときれいにバラけるので、お米一粒一粒の味をしっかり味わえます。味のほうは比較的さっぱりで香りも控えめ。おかずの味を邪魔せず、むしろおかずを引き立てくれるごはんといえます。これだと複数のおかずと一緒に「三角食べ」する際に、前のおかずの味をリセットして次のおかずの味を楽しめそう。おかずが進むごはんといえるでしょう。

 

また、粒が立ってちょっと硬めの食感は、汁気のある料理、例えば卵かけごはんやカレー、親子丼などの丼物、肉じゃがなどの煮物などに合うはず。粒が崩れづらく、調味料も絡みやすそうなので、チャーハンやチキンライスにしても相性が良さそうです。

↑甘さ控えめ、香り控えめでさっぱり系の味はおかずをよく引き立てます。三角食いするとおかずが止まらない! 卵かけごはんが食べたくなる味と食感でした(笑)

 

↑説明会で提供された「彩り魚介の手まりすし」(右)は酢飯でもビチャッとせず、粒感があって酢と具材の味を引き立てます。握っているのに、口に入れるとパラッとほどける感覚は新鮮

 

この日、ゲストとして登壇した宮城県唯一の五つ星お米マイスターであり、三菱電機とともに水田でオリジナル米作りに尽力している佐藤貴之さん(高機能玄米協会理事)も、「日本食は、ごはんとおかずを交互に食べる、世界に類を見ない口中調味文化。口中調味でおかずを引き立てるごはんとは、おかずに負けることなく、バランスよくおかずの味と調和する粒のしっかりしたごはんである」とし、まさに「紬」が目指すものこそ、日本食文化に合った炊飯であると太鼓判を押します。

↑宮城県唯一の五つ星マイスター、佐藤さんも本炭釜を使い続けるほどの三菱ファン

 

なお、新製品はお手入れ面でも進化しています。部品点数を減らして洗い物は内釜と内ぶた1枚のみとし、洗いやすさを追求。内ぶたの重量も前モデルより約42%軽量化して約171gに軽くなっています。さらに、炊飯器のフレームをフラット化して、こぼれ落ちたごはん粒や汁を拭き取りやすくしました。なお、ふた開きボタンにはSIAA認定の抗菌処理を施しているのも特徴です。

↑洗うのは内ぶたと内釜の2点のみ。内ぶたは実感として本当に軽い

 

↑内釜周りのフレーム部分はフラットな構造で、汚れを拭き取りやすい

 

↑家族全員が触るふた開きボタンはSIAA認定の抗菌処理

 

最近は小麦粉の輸入価格が跳ね上がっていることで、お米が見直されています。毎年のように新しいブランド米が生まれ、ネット通販で全国のさまざまなお米が簡単に楽しめるようにもなりました。同様に、「ごはんのお供」の取り寄せも話題になっていますよね。その点、三菱電機50年の集大成「紬」なら、これらの米とおかずの魅力を存分に引き出してくれるはず。家庭で使ってみたらどうなるだろう…‥ぜひ、毎日使ってみたい! と思える仕上がりでした。

プロが伝授する炊飯器選びの3か条! 厳選したマストバイ炊飯器Top3も発表

近年の炊飯器は、基本の炊飯技術に加え、銘柄に合わせた炊き方のチューニングができるなど、機能の進化が止まりません。そこで、家電のプロに最新の炊飯器の選び方を教えてもらいました!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

選出したのはこの人!

家電ライター

平島憲一郎さん

高級モデルを中心に、炊飯器のレビュー記事を多数手がける。ごはんに関しては各銘柄の食べ比べを好み、データを収集中。

 

米の個性を引き出す「銘柄炊き分け」が新常識に

炊飯器の分野では各社独自の炊飯技術がより高精度に。さらに、近年増えている新銘柄の米のポテンシャルを引き出す「銘柄炊き分け」を採用したモデルも目立ちます。

 

タイガーのJPL-G100は米を泡で包み込む土鍋特有の炊飯に、蒸らし時の土鍋内の温度と蒸気を細かく制御する技術を追加。ふっくらモチモチながら、粒立ちも感じられるごはんに炊き上げます。銘柄炊き分けも業界最多の70銘柄に対応しており、宮城の「だて正夢」など新銘柄もリスト入りしているのが特徴です。

 

パナソニック SR-VSX101も、その年の出来ばえに合わせて炊飯をチューニングするIoT機能を搭載。米の鮮度をセンサーで検知して炊き方を自動調整することも可能で、いつでも新米に近いおいしさを再現できます。

 

一方、象印の炎舞炊きは銘柄炊き分け非搭載ですが、6つの底IHヒーターでかまど炊きの激しく複雑な対流を再現。ふっくらでもっちりした食感に仕上げてくれます。自分好みの食感に自動調整する「わが家炊き」も、同社ならではの注目機能です。

 

2022年版、炊飯器選びの3か条

1:ごはんの味に直結する内釜・炊飯技術をチェック

ごはんのモチモチ感や甘みに直結するのが内釜の性能や高火力・高圧炊飯技術。高級機はどれもふっくら食感ながら、炊飯技術の違いで粘りや歯ごたえが微妙に異なります。好みに合わせて選びたいですね。

 

2:銘柄や好みに合わせた炊き分け機能に注目

米の炊き方を細かく調整できる高級炊飯器が増加。銘柄炊き分けも幅広い銘柄に対応し、その年の米の出来ばえまでも反映される時代に。自分好みの食感になるよう炊き方を自動調整してくれる製品にも注目です。

 

3:毎日使う家電だからこそメンテ性も要確認!

従来の圧力IH炊飯器はお手入れがやや大変でしたが、最近は洗うパーツ点数を減らし、形状にも配慮したメンテ性優秀な機種が増えています。毎日使う家電だけにそんなお手入れのラクさも確認を!

 

第3位 その年の出来ばえに合わせ銘柄ごとに炊飯を最適化!

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

実売価格11万円

 

炊飯容量:0.5〜5.5合
内釜:ダイヤモンド竃(かまど)釜
炊き分け:銘柄炊き分け66銘柄
保温時間:24時間

大火力IHと可変圧力による「おどり炊き」技術を採用し、甘みとモチモチ感のあるごはんに。センサーで米の鮮度(乾燥状態)を見極め、炊飯時の圧力や高温スチームの温度を制御。乾燥米も新米のような味に。アプリでその年の米の出来に最適化した炊き方に更新可能。

SPEC●炊飯技術:おどり炊き、鮮度炊き分けほか●炊飯時消費電力:約1210W●白米以外の炊飯メニュー:玄米、分づき米、麦ごはん、雑穀米ほか●サイズ/質量:W275×H234×D361mm/7.7kg

 

↑釜を包む6つのIHの大火力を細かく調整。加減圧を繰り返すおどり炊き技術と組み合わせ、米の芯まで加熱する

 

↑センサーが炊飯中の釜内の減圧スピードの違いで米の乾燥具合を判断し、炊飯圧力やスチーム量を調整。いつでも“新米のおいしさ”を再現する

 

↑同社の「キッチンポケット」アプリと連携し、炊き方を毎年更新。炊いた銘柄米を日本地図で表示できるのも楽しい

 

【IMPRESSION】炊き分け機能が秀逸でセンサー技術も先進的!

「年ごとの各銘柄の出来に合わせた炊き分け機能が魅力。新米のみずみずしさが蘇るセンサー技術も効果絶大です。水容器などパーツ4点の水洗いが必要ですが、それを超える満足度」(平島さん)

 

第2位 ローテーションIH構造による大火力でモチモチ食感に

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー炎舞炊き NW-LB10

実売価格10万4540円

 

炊飯容量:0.5〜5.5合
内釜:鉄−くろがね仕込み−豪炎かまど釜
炊き分け:121通り(わが家炊き)
保温時間:40時間

6つの底IHヒーターをローテーション加熱し、激しい対流を実現。弾力とハリのあるごはんに仕上げます。炊飯後のアンケートに答えると好みの食感に自動調整する「わが家炊き」機能はユニーク。水洗いは内釜と内ぶたのみで済むのも便利です。

SPEC●炊飯技術:ローテーションIH構造+うまみ圧力蒸らし●炊飯時消費電力:1240W●白米以外の炊飯メニュー:金芽米、雑穀米、玄米、麦ごはんほか●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

 

↑6つの底IHヒーターのうち、2つのヒーターを切り替えて加熱する。高温の熱を米一粒一粒に伝え、甘みのあるごはんに

 

↑内釜には発熱効率と蓄熱性が高い鉄、熱伝導率が高いアルミなどを使用。内面のプラチナコートでごはんの甘みを引き出す

 

↑かたさと粘りの感想を選択すると、炊き方を自動調整。これを続けることで好みの仕上がり(121通り)となる

 

【IMPRESSION】6つのヒーター切り替えで米一粒一粒が超モチモチに

「6つのヒーター切り替えによる高火力で炊いたごはんはモチモチ感が圧倒的。『わが家炊き』は銘柄を問わず、簡単に好みの食感を実現できます。洗うパーツが少ないのも魅力です」(平島さん)

 

第1位 土鍋の特性を生かした技術でハリとうまみ満点のごはんに!

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊きJPL-G100

実売価格11万1560円

 

炊飯容量:0.5〜5.5合
内釜:本土鍋
炊き分け:銘柄巧み炊き分け70銘柄
保温時間:24時間

本物の土鍋を使った同社フラッグシップの最新モデル。土鍋の蓄熱性を生かした最高温度約280℃の高火力で加熱し、土鍋特有の細かい泡で米を包み、うまみを逃さずハリのあるごはんに仕上げます。銘柄炊き分けは70銘柄に対応。1膳ぶんのごはんをおいしく炊く機能も搭載しています。

SPEC●炊飯技術:土鍋圧力IH+多段階圧力機構●炊飯時消費電力:1080W●白米以外の炊飯メニュー:玄米・雑穀・麦めし押麦・麦めしもち麦ほか●サイズ/質量:W290×H220×D351mm/7.4kg

 

↑「ハリつやポンプ」が釜内に外気を取り込み、過剰な蒸気を放出。高温を維持しつつ仕上げることで、弾力と米本来の甘みを引き出す

 

↑日本全国70銘柄の分析データを活用して炊き分ける。コシヒカリなど代表的な6銘柄はタッチパネルで選択可能。そのほかは番号を入力する

 

↑手入れは内釜と内ぶたの2点のみでラク。内ぶたはマグネット式で簡単に着脱できるうえ、圧力ボールがない構造なので洗いやすいのがうれしい

 

↑土鍋表面の凹凸が沸騰中に細かく均一な泡を生み、米同士が衝突し傷つくのを抑制。うまみ成分であるデンプンの流出を抑え、ふっくらつややかに炊き上げる

 

【IMPRESSION】高度な炊飯技術が見事で70銘柄炊き分けも圧巻!

「土鍋採用に加え、甘みと弾力を引き出すハリつやポンプなど高度な炊飯技術が結集。70銘柄炊き分け機能も圧巻です。土鍋はやや重めですが、洗うパーツが2点なのは嬉しいポイントです」(平島さん)

業界最多! 70銘柄対応の炊き分け機能を搭載したタイガー魔法瓶の炊飯器

近年の炊飯器は、基本の炊飯技術に加え、銘柄に合わせた炊き方のチューニングができるなど、機能の進化が止まりません。今回は数ある炊飯器のなかから、プロの家電ライターにマストバイな炊飯器を厳選してもらいました!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

米の個性を引き出す「銘柄炊き分け」が新常識に

炊飯器の分野では各社独自の炊飯技術がより高精度に。さらに、近年増えている新銘柄の米のポテンシャルを引き出す「銘柄炊き分け」を採用したモデルも目立ちます。

 

タイガーのJPL-G100は米を泡で包み込む土鍋特有の炊飯に、蒸らし時の土鍋内の温度と蒸気を細かく制御する技術を追加。ふっくらモチモチながら、粒立ちも感じられるごはんに炊き上げます。銘柄炊き分けも業界最多の70銘柄に対応しており、宮城の「だて正夢」など新銘柄もリスト入りしているのが特徴です。

 

土鍋の特性を生かした技術でハリとうまみ満点のごはんに!

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊きJPL-G100

実売価格11万1560円

 

炊飯容量:0.5〜5.5合
内釜:本土鍋
炊き分け:銘柄巧み炊き分け70銘柄
保温時間:24時間

本物の土鍋を使った同社フラッグシップの最新モデル。土鍋の蓄熱性を生かした最高温度約280℃の高火力で加熱し、土鍋特有の細かい泡で米を包み、うまみを逃さずハリのあるごはんに仕上げます。銘柄炊き分けは70銘柄に対応。1膳ぶんのごはんをおいしく炊く機能も搭載しています。

SPEC●炊飯技術:土鍋圧力IH+多段階圧力機構●炊飯時消費電力:1080W●白米以外の炊飯メニュー:玄米・雑穀・麦めし押麦・麦めしもち麦ほか●サイズ/質量:W290×H220×D351mm/7.4kg

 

↑「ハリつやポンプ」が釜内に外気を取り込み、過剰な蒸気を放出。高温を維持しつつ仕上げることで、弾力と米本来の甘みを引き出す

 

↑日本全国70銘柄の分析データを活用して炊き分ける。コシヒカリなど代表的な6銘柄はタッチパネルで選択可能。そのほかは番号を入力する

 

↑手入れは内釜と内ぶたの2点のみでラク。内ぶたはマグネット式で簡単に着脱できるうえ、圧力ボールがない構造なので洗いやすいのがうれしい

 

↑土鍋表面の凹凸が沸騰中に細かく均一な泡を生み、米同士が衝突し傷つくのを抑制。うまみ成分であるデンプンの流出を抑え、ふっくらつややかに炊き上げる

 

【IMPRESSION】高度な炊飯技術が見事で70銘柄炊き分けも圧巻!

「土鍋採用に加え、甘みと弾力を引き出すハリつやポンプなど高度な炊飯技術が結集。70銘柄炊き分け機能も圧巻です。土鍋はやや重めですが、洗うパーツが2点なのは嬉しいポイントです」(平島さん)

 

2022年版、炊飯器選びの3か条

1:ごはんの味に直結する内釜・炊飯技術をチェック

ごはんのモチモチ感や甘みに直結するのが内釜の性能や高火力・高圧炊飯技術。高級機はどれもふっくら食感ながら、炊飯技術の違いで粘りや歯ごたえが微妙に異なります。好みに合わせて選びたいですね。

 

2:銘柄や好みに合わせた炊き分け機能に注目

米の炊き方を細かく調整できる高級炊飯器が増加。銘柄炊き分けも幅広い銘柄に対応し、その年の米の出来ばえまでも反映される時代に。自分好みの食感になるよう炊き方を自動調整してくれる製品にも注目です。

 

3:毎日使う家電だからこそメンテ性も要確認!

従来の圧力IH炊飯器はお手入れがやや大変でしたが、最近は洗うパーツ点数を減らし、形状にも配慮したメンテ性優秀な機種が増えています。毎日使う家電だけにそんなお手入れのラクさも確認を!

 

厳選したのはこの人!

家電ライター

平島憲一郎さん

高級モデルを中心に、炊飯器のレビュー記事を多数手がける。ごはんに関しては各銘柄の食べ比べを好み、データを収集中。

6つのヒーターで炊き上げる米は最高にモチモチ⁉︎ 家電のプロが厳選した象印の「圧力IH炊飯ジャー炎舞炊き」

近年の炊飯器は、基本の炊飯技術に加え、銘柄に合わせた炊き方のチューニングができるなど、機能の進化が止まりません。今回は、家電のプロが厳選した象印の炊飯器をご紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

米の個性を引き出す「銘柄炊き分け」が新常識に

炊飯器の分野では各社独自の炊飯技術がより高精度に。さらに、近年増えている新銘柄の米のポテンシャルを引き出す「銘柄炊き分け」を採用したモデルも目立ちます。

 

象印の炎舞炊きは銘柄炊き分け非搭載ですが、6つの底IHヒーターでかまど炊きの激しく複雑な対流を再現。ふっくらでもっちりした食感に仕上げてくれます。自分好みの食感に自動調整する「わが家炊き」も、同社ならではの注目機能です。

 

ローテーションIH構造による大火力でモチモチ食感に

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー炎舞炊き NW-LB10

実売価格10万4540円

 

炊飯容量:0.5〜5.5合
内釜:鉄−くろがね仕込み−豪炎かまど釜
炊き分け:121通り(わが家炊き)
保温時間:40時間

6つの底IHヒーターをローテーション加熱し、激しい対流を実現。弾力とハリのあるごはんに仕上げます。炊飯後のアンケートに答えると好みの食感に自動調整する「わが家炊き」機能はユニーク。水洗いは内釜と内ぶたのみで済むのも便利です。

SPEC●炊飯技術:ローテーションIH構造+うまみ圧力蒸らし●炊飯時消費電力:1240W●白米以外の炊飯メニュー:金芽米、雑穀米、玄米、麦ごはんほか●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

 

↑6つの底IHヒーターのうち、2つのヒーターを切り替えて加熱する。高温の熱を米一粒一粒に伝え、甘みのあるごはんに

 

↑内釜には発熱効率と蓄熱性が高い鉄、熱伝導率が高いアルミなどを使用。内面のプラチナコートでごはんの甘みを引き出す

 

↑かたさと粘りの感想を選択すると、炊き方を自動調整。これを続けることで好みの仕上がり(121通り)となる

 

【IMPRESSION】6つのヒーター切り替えで米一粒一粒が超モチモチに

「6つのヒーター切り替えによる高火力で炊いたごはんはモチモチ感が圧倒的。『わが家炊き』は銘柄を問わず、簡単に好みの食感を実現できます。洗うパーツが少ないのも魅力です」(平島さん)

 

2022年版、炊飯器選びの3か条

1:ごはんの味に直結する内釜・炊飯技術をチェック

ごはんのモチモチ感や甘みに直結するのが内釜の性能や高火力・高圧炊飯技術。高級機はどれもふっくら食感ながら、炊飯技術の違いで粘りや歯ごたえが微妙に異なります。好みに合わせて選びたいですね。

 

2:銘柄や好みに合わせた炊き分け機能に注目

米の炊き方を細かく調整できる高級炊飯器が増加。銘柄炊き分けも幅広い銘柄に対応し、その年の米の出来ばえまでも反映される時代に。自分好みの食感になるよう炊き方を自動調整してくれる製品にも注目です。

 

3:毎日使う家電だからこそメンテ性も要確認!

従来の圧力IH炊飯器はお手入れがやや大変でしたが、最近は洗うパーツ点数を減らし、形状にも配慮したメンテ性優秀な機種が増えています。毎日使う家電だけにそんなお手入れのラクさも確認を!

 

厳選したのはこの人!

家電ライター

平島憲一郎さん

高級モデルを中心に、炊飯器のレビュー記事を多数手がける。ごはんに関しては各銘柄の食べ比べを好み、データを収集中。

家電のプロが選んだ注目炊飯器! IoT機能を搭載したパナソニックの「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器」

近年の炊飯器は基本の炊飯技術に加え、銘柄に合わせた炊き方のチューニングができるなど、機能の進化が止まりません。今回は、家電のプロ目線で厳選したパナソニックの炊飯器を紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

米の個性を引き出す「銘柄炊き分け」が新常識に

炊飯器の分野では各社独自の炊飯技術がより高精度に。さらに、近年増えている新銘柄の米のポテンシャルを引き出す「銘柄炊き分け」を採用したモデルも目立ちます。

 

パナソニック SR-VSX101もその年の出来ばえに合わせて炊飯をチューニングするIoT機能を搭載。米の鮮度をセンサーで検知して炊き方を自動調整することも可能で、いつでも新米に近いおいしさを再現できるのが特徴です。

 

その年の出来ばえに合わせ銘柄ごとに炊飯を最適化!

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

実売価格11万円

 

炊飯容量:0.5〜5.5合
内釜:ダイヤモンド竃(かまど)釜
炊き分け:銘柄炊き分け66銘柄
保温時間:24時間

大火力IHと可変圧力による「おどり炊き」技術を採用し、甘みとモチモチ感のあるごはんに。センサーで米の鮮度(乾燥状態)を見極め、炊飯時の圧力や高温スチームの温度を制御。乾燥米も新米のような味に。アプリでその年の米の出来に最適化した炊き方に更新可能。

SPEC●炊飯技術:おどり炊き、鮮度炊き分けほか●炊飯時消費電力:約1210W●白米以外の炊飯メニュー:玄米、分づき米、麦ごはん、雑穀米ほか●サイズ/質量:W275×H234×D361mm/7.7kg

 

↑釜を包む6つのIHの大火力を細かく調整。加減圧を繰り返すおどり炊き技術と組み合わせ、米の芯まで加熱する

 

↑センサーが炊飯中の釜内の減圧スピードの違いで米の乾燥具合を判断し、炊飯圧力やスチーム量を調整。いつでも“新米のおいしさ”を再現する

 

↑同社の「キッチンポケット」アプリと連携し、炊き方を毎年更新。炊いた銘柄米を日本地図で表示できるのも楽しい

 

【IMPRESSION】炊き分け機能が秀逸でセンサー技術も先進的!

「年ごとの各銘柄の出来に合わせた炊き分け機能が魅力。新米のみずみずしさが蘇るセンサー技術も効果絶大です。水容器などパーツ4点の水洗いが必要ですが、それを超える満足度」(平島さん)

 

2022年版、炊飯器選びの3か条

1:ごはんの味に直結する内釜・炊飯技術をチェック

ごはんのモチモチ感や甘みに直結するのが内釜の性能や高火力・高圧炊飯技術。高級機はどれもふっくら食感ながら、炊飯技術の違いで粘りや歯ごたえが微妙に異なる。好みに合わせて選びたい。

 

2:銘柄や好みに合わせた炊き分け機能に注目

米の炊き方を細かく調整できる高級炊飯器が増加。銘柄炊き分けも幅広い銘柄に対応し、その年の米の出来ばえまでも反映される時代に。自分好みの食感になるよう炊き方を自動調整してくれる製品にも注目だ。

 

3:毎日使う家電だからこそメンテ性も要確認!

従来の圧力IH炊飯器はお手入れがやや大変だったが、最近は洗うパーツ点数を減らし、形状にも配慮したメンテ性優秀な機種が増えている。毎日使う家電だけにそんなお手入れのラクさも確認を!

 

厳選したのはこの人!

家電ライター

平島憲一郎さん

高級モデルを中心に、炊飯器のレビュー記事を多数手がける。ごはんに関しては各銘柄の食べ比べを好み、データを収集中。

“おいしさが段違い!”の声続出!象印マホービン「炎舞炊き NW-LB10」が金賞獲得【家電大賞2021-2022 炊飯器部門】

「家電大賞」は、モノ・トレンド情報誌「GetNavi」および同ウェブメディア「GetNavi web」と、家電と暮らしの情報サイト「家電 Watch」による年に1度の家電アワード。今年で7回目となった「家電大賞2021-2022」では、2021年発売のノミネート家電157製品のなかから、読者の投票(投票期間は2021年11月24日~2022年1月6日)により、グランプリと部門賞(特別賞含む17部門)が決定! 象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-LB10」が炊飯器部門で金賞を受賞した。「炎舞炊き」の初号モデルが金賞を受賞した2018年以来の返り咲きとなった。

 

“火力”と“対流”が変わると
ごはんはこんなにもおいしい!!
6つの底IHヒーターの実力に納得
象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-LB10

【家電大賞2021-2022 炊飯器部門】金賞

象印マホービン
圧力IH炊飯ジャー
炎舞炊き NW-LB10

オープン価格

「ローテーションIH構造」が進化し、火力と対流の強化で米をさらに甘くふっくら炊飯。「わが家炊き」機能は、前回食べたごはんのかたさと粘りの感想を選択すると、炊き方が自動調整される。麦ごはんなど健康米をおいしく炊くメニューも豊富。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合●内釜:鉄〜くろがね仕込み〜豪炎かまど釜●炊飯時消費電力:1240W●1回あたりの炊飯時消費電力量:154Wh●保温時間:40時間(極め保温)等●サイズ/質量:約W275×H235×D350㎜/約8.5㎏

 

独自の「ローテーションIH構造」で絶品ごはんを炊き上げる「炎舞炊き」が、炊飯器部門の金賞を獲得。「おいしさが段違い!」と多くの投票者が賛辞を贈った。

同社によれば「ローテーションIH構造」の開発は大きな挑戦だった。すでに完成した技術であるIHヒーターを見直し、局所加熱することで新たな炊き方を実現できると考えたが、IHヒーターは非常に繊細な構造となるため、最初はコイルを手で巻き、テストを繰り返したという。2020年には底IHヒーターの数を3つから6つに増やし、火力と釜内の対流を強化。2021年には沸騰時の集中加熱時間を見直し、対流をより激化させた。さらに内釜も「ローテーションIH構造」に適した構造を採用している。

家電大賞2018で炎舞炊きの初号モデルが金賞を受賞してから3年ーー。象印はその最新モデルで王座奪還し、飽くなき挑戦の成果を見せつけてくれた。

 

【投票者の声】

「毎日食べるごはんが圧倒的においしくなりました!! お手入れがしやすいのも助かってます」(20代・男性)

「お米の炊き具合が従来モデルと比べて段違い!! まさにお米にうまみが詰まっている感じです」(30代・男性)

 

【Point_01】

ローテーションIH構造

6つの底IHヒーターを配置し、対角線上のコイルを同時加熱して部分的な大火力と釜内の激しい対流を実現。お米一粒一粒に高温の熱を伝える。水中に溶け出したデンプンを熱で甘み成分に変えることで、甘みの強いもちもちごはんに仕上げる。

※:登録日2021年2月5日。部分的に集中加熱を実現する独自の炊飯方式において特許を取得

 

【Point_02】

内釜の素材と形状

内釜には、IHと相性が良く発熱効率と蓄熱性の高い鉄を中心に、熱伝導率の高いアルミと、耐久性に優れたステンレスを採用している。これにより、「炎舞炊き」のポテンシャルを最大限に生かすことができるのだ。

【Point_03】

お手入れの手軽さ

毎回洗うパーツは内ぶたと内釜の2点だけ。蒸気口も取り外して洗う必要がない。また、トップパネルとフレームはフラット形状で汚れをサッと拭き取れる。炊き込みごはんを炊飯後の本体内のニオイ残りを抑えるクリーニング機能も装備。

 

圧力IHの枠を超える象印史上最高傑作炊飯ジャー「炎舞炊き NW-LB10」

象印の「炎舞炊き」は、従来のIHヒーターを抜本的に見直して “かまどの炎のゆらぎ”を再現した革新的炊飯ジャー。最新の NW-LB10で、その技術はますます進化を遂げた。

 

【今回紹介する製品】

独立制御の炊飯技術と独自の内釜で絶品ごはんを炊き上げる
炎舞炊き NW-LB10

 

炊飯器部門

GetNavi注目モデル

 

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー
炎舞炊き NW-LB10

オープン価格

「ローテーションIH構造」による釜内の激しい対流を強化し、ふっくらもちもちで甘みの強いごはんに。「わが家炊き」機能はごはんの味の感想を選択するだけで自動的に好みの味に近づけられる。炊飯後に毎回洗うパーツは内釜と内ぶたの2点のみと手入れがラクだ。

SPEC ●炊飯容量:0.5~5.5合 ●炊飯時消費電力:1240W ●1回あたりの炊飯時消費電力量:154Wh ●保温時間:40時間(極め保温)●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

業界をリードする新技術でごはんのおいしさは新次元に

 

「炎舞炊き」は象印の炊飯技術と英知を結集したプレミアムモデルだ。シリーズ累計出荷台数は3年で39万台以上(※1)を記録。象印が提示する炊飯の新たなカタチは、すでに全国の・コメ好き・たちに響いている。

 

特許取得(※2)の「ローテーションIH構造」は従来の圧力IH式と一線を画す新技術。底IHヒーターを6ブロックに分け、部分的に加熱を切り替えて激しく複雑な対流を創出し、大火力を実現する。

 

また、このIH構造の採用に伴い、大火力をしっかり釜内に伝える、蓄熱性・発熱効率・熱伝導性に優れた内釜を新開発。さらに「わが家炊き」機能はユーザーが家で食べている普段の米を家族の好みの味と食感に進化させてくれる、他メーカーにはないポイントだ。

 

※1:2018年以降発売の「炎舞炊き」シリーズNW-K型、NW-L型、NW-P型、NW-E型、NW-U型の累計出荷台数(2018年7月21日~2021年12月6日/象印調べ)※2:特許 第6833440号。登録日2021年2月5日。部分的に集中加熱を実現する独自の炊飯方式において特許を取得

 

【POINT01】

ローテーションIH構造で 激しい対流を実現(特許取得※2)

6つの底IHヒーターを配置し、うち2つのヒーターを切り替えて加熱することで、激しい対流を生み出す。通常は1つしかない底IHヒーターの4倍以上(※3)の高温の熱を、お米一粒一粒に伝える。最新モデルでは、加熱時間を見直すことでお米の甘みをより向上させた。

※3:中パッパ~沸とう維持工程の単位面積あたりの火力比較 2017年象印従来品NW-AT10型 約3.0W/・と、NW-LB10型 約12.5W/・との比較(象印調べ)単位面積あたりの火力算出方法=中パッパ~沸とう維持工程の平均電力(W)÷IHヒーター加熱面積(・)×発熱効率(電波法に定める電磁調理器の高周波出力測定方法にて測定)

 

【POINT02】

炎舞炊きの大火力を生かす独自の内釜構造を採用

内釜には、IHと相性が良く発熱効率と蓄熱性の高い鉄を中心に、熱伝導率の高いアルミと、耐久性に優れたステンレスを採用。また、内釜内面のプラチナコートでごはんの甘みとうまみを引き出す。

 

【POINT03

各家庭の好みに合う炊き方を「わが家炊き」でチューニング

「わが家炊き」で前回食べたごはんのかたさと粘りの感想を選択すると、炊き方を自動調整。これを続けることで、各家庭でコンディションの異なる米を好みの仕上がり(121通り)にアレンジできる。

 

 

 

今回紹介した象印マホービンの圧力IH炊飯ジャー「炎舞炊き NW-LB10は現在開催中の2021年を代表する家電を決定する「家電大賞 2021-2022」の掃除機部門にノミネート中。投票者には抽選で超豪華な最新家電も当たるので、ぜひチェックしてください。

 

▼投票&プレゼント応募はコチラ

 

「アイリス史上最高」とうたう炊飯器「瞬熱真空釜」に期待! 自信の根拠は「お家芸」のLED技術にあり

かまどで炊いたごはんは美味しい。それは、“薪による高温の炎で釜を包み込み、釜の中で米をかき混ぜ、踊らせているから炊きムラがなく、粒立ったごはんが炊ける”から。これが日本の炊飯器づくりの常識。だからメーカー各社はこれまでかまどごはんの再現に情熱を燃やし、釜の中でいかに米を踊らせて美味しいごはんを炊き上げるかに腐心してきました。

 

……しかし。

 

「かまど炊きのごはんは、実は踊っていませんでした」

 

アイリスオーヤマの河阪雅之マネージャーが言い切ったとき、発表会の会場には「なんだってー!!!!」というメディア関係者たちの心の声が響き渡っていたに違いありません。いままでの常識が覆された瞬間でした。

↑「かまどのごはんは踊っていませんでした」と衝撃的なことをサラッと言う家電開発部調理家電課の河阪マネージャー

 

色をつけた米を炊いたら、ほとんど移動していない事実が判明

アイリスオーヤマは2015年から炊飯器事業に参入し、“おいしいごはんは水加減と火加減がポイント”という考えのもと、水加減は米の量に合わせて最適な水量を告知する「量り炊き」、火加減は米の銘柄に合わせて自動で加熱調節する「銘柄炊き」機能を開発し、製品に搭載してきました。

 

さらにごはんを美味しく炊き上げる要素として“釜”に注目し、宮城県の自社工場内の研究所で徹底的に研究してきたとのこと。研究メンバーは精米事業やパックごはん事業に携わり、全員が食味鑑定士の資格を持つ米のスペシャリスト。かまど炊きごはんの専門店に何度も通い、最終的には工場の敷地内にかまどを作ってしまったそうです。そうしてかまど炊きを深堀りしている中で偶然見つけたのが、先述の「かまどごはんは米が踊っていない」という事実。

 

「当初は高火力で激しく対流していると思っていましたが、食紅で色をつけた米を炊いたら、ほとんど移動していませんでした」と、河阪マネージャー。ではなぜ踊らないのか。「一般的な炊飯器は釜底にヒーターがあり、下の方から熱せられ上部との温度差が生じて釜の中で対流が起こります。しかし、かまどは釜全体を炎が包み込むことで、全体が瞬間的に均一の温度になる。そのため、釜の中の水は対流せずに米は踊りません」。釜全体の温度が均一だから、米が踊らなくても炊きムラがなくて美味しいというわけです。

↑アイリスオーヤマが実際にかまどでごはんを炊いてみたら、3色に染めた米が混ざらず、きれいな層になっていた

 

LEDの技術を応用し、釜全体に瞬時に熱を伝える技術を開発

このかまど炊飯の仕組みを炊飯器で再現するために、アイリスオーヤマは部門の壁を越えて製品開発に取り組みました。同社はLED照明器具で大きなシェアを持っており、これに使用されている熱伝導技術のヒートパイプを活用したのです。ヒートパイプとは、真空パイプ内部に閉じ込められた作動液と呼ばれる液体が加熱されることで瞬時に沸騰して気体化し、パイプ内を超高速で移動して均一に熱を伝えていく仕組み。

↑LED照明器具に利用されているヒートパイプ。真空のパイプの中で熱せられた作動液が瞬時に蒸発し、パイプ全体に超高速で熱を伝える

 

新開発の炊飯器では内釜を2層化し、層の間に設けた真空層に作動液を注入。ヒートパイプ同様、釜底を熱することで瞬時に釜全体に熱が行き渡る「瞬熱真空釜」を開発しました。これにより、従来の炊飯釜に比べて熱伝導速度はなんと約100倍になったといいます。

 

なお、気体化した作動液は放熱しながら釜上部に到達すると液体に戻り、釜底中央に戻って再度熱せられると気体になって熱を伝導。液体⇔気体の状態変化を繰り返すことで、熱を伝え続けます。真空層は密閉されているので、作動液が減ることはありません。

↑二重になった釜の内部に作動液を封入

 

↑釜底部を加熱すると作動液が一瞬で蒸発して釜全体に熱を伝導

 

↑内釜のカットモデル。真空層は4mm

 

米を傷つけず素早く熱を伝えることで、粒立ちの良さを実現

「瞬熱真空釜」により、釜全体に素早く熱を伝えることができるようになり、釜内部で対流を起こさなくてもムラなくごはんが炊けるようになりました。米が踊らないから米に傷がつかず、粒立ちとハリ、ツヤが保たれ、見た目から美味しそうに炊きあがるとのことです。

 

「炊飯によって米が水分を含む度合いを過剰水和率というのですが、これが0~30%ならば粒立ちを感じるごはんとなり、50%以上になるとベチャっとした食感になります。『瞬熱真空釜』で炊いたごはんは、釜底から上層まで、どこをとっても粒立ちが良く美味しい。本物のかまどで炊いたような粒立ち、米本来の旨味、のど越しの良さを再現できました」(河阪マネージャー)

↑従来の釜は加熱している底面から徐々に熱が上がっていくが、瞬熱真空釜は釜全体が加熱して、均一に熱が入っていく

 

↑従来の釜(右)は中の米が激しく踊って撹拌されているが、「瞬熱真空釜」(左)は動きが少なく、米が傷まない

 

↑「瞬熱真空釜」で炊いたごはんは、米の形をそのまま残している

 

↑釜の下から上まで過剰水和率が30%以内と低く、粒立ちを感じるしゃっきりしたごはんが炊きあがる

 

この「瞬熱真空釜」を使った「瞬熱真空釜炊飯器」は同社のフラッグシップモデルという位置付けで、量り炊き機能、50銘柄炊き機能、カロリー表示機能と、同社炊飯器の特徴的な機能が全部入りとなります。実売価格は5万5600円(税込)。

↑「瞬熱真空釜IHジャー炊飯器5.5合炊き RC-IF50-B」は8月6日に発売済。本体サイズは幅249×奥行き353×高さ239mm、質量6.1kg

 

↑内釜の「瞬熱真空釜」は二重になっているため約2kgと重め。水と米が入ったらさらに重くなるために取っ手をつけた

 

↑瞬熱真空釜はフラッグシップモデルとなり、これまで同社が開発した機能を搭載している

 

お米マイスターも「瞬熱真空釜」のごはんを絶賛

この日、東京都目黒区で米穀店を営むお米マイスターの西島豊造氏が登壇し、「瞬熱真空釜」で炊いたごはんを実際に食べた感想を語りました。

 

「従来の炊飯器は圧力炊飯方式が一般的で、もちもちした食感が特徴でした。また、お米を踊らせていたので、ギラギラした眩しい艶がありました。甘みがあって美味しいが、粘り気が強くて食べにくい側面もあったのです。瞬熱真空釜のごはんは、お米の形が崩れておらず、やさしい艶があり、ふっくらした見た目。味はしつこさ、くどさのない甘さ。粒感がありながら硬くはなく、噛むごとに甘さがやさしく広がる。のど越しがよく、身体が半分寝ていてもスルッと入っていく。朝ごはんに最適です」

↑一般的な圧力炊飯に対して、「瞬熱真空釜」は見た目、食感、味、のど越し、すべてが優れていると、絶賛する西島氏

 

なお、同社は2011年3月に発生した東日本大震災の復興支援を目的に、2013年に精米事業に参入しました。東北の美味しい米を世界に届けることで復興を後押ししたい、そんな思いからスタートしたそう。米の鮮度を保つために玄米の保管から精米・包装までをすべて15℃以下で行う低温製法米、厳選した一等米の玄米を低温で精米してパック詰めした生鮮米を開発してきました。炊飯器事業も、そんな日本の米をもっと美味しく食べてもらい、日本の米の消費量を拡大して米農家をバックアップしたいとの思いで始めたものです。

 

今回は、コロナ禍の影響により発表会での試食がなかったので、実際にどんな味、食感がするのかを体験できなかったのは残念なところ。西島氏が「これまでにない、言葉で表現できない新しい食感。ぜひ買って食べてみてほしい」と絶賛するので、期待値が相当上がっています。アイリスオーヤマでは、「同社史上もっとも自信のある製品が完成したことで、これまでにない規模のプロモーションを仕掛けていく」とのこと。コロナ禍が落ち着いたら、ぜひ試食したいですね。特に東北産の米で炊いたごはんを早く食べてみたいものです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

「ご飯が食べたい! でも…」という方へ。プロがオススメする「ヘルシー炊飯器」3選レビュー

FYTTE × GetNavi webが開催している「カラダ、ココロ、整う」プロジェクトは、コロナ禍になり、運動やエクササイズのあり方、栄養管理のあり方が大きく変わった新しい時代の「カラダとココロの整え方」を模索していくプロジェクトです。

 

本シリーズでは、9月までの12回、 カラダとココロに効く最新プロダクトをプロたちが解説。第4回となる今回は、「ヘルシー炊飯器」です。

 

ご飯が食べたい! でも、太りたくない……という方は多いはず。そこで今回は、ご飯の糖質をカットするモデルや、食物繊維やミネラルが豊富な麦・玄米などがおいしく炊けるモデルなど、健康な身体づくりに役立つ炊飯器をご紹介。家電のプロと食のプロが実際に使用して、「機能」「操作性」「収納・設置しやすさ」「メンテナンス」の4項目をチェックした結果とともに見ていきましょう!

 

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【その1】

ヘルシーメニューも充実するタイガーの最上位モデル

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-G100

実売価格14万800円(税込)

内なべに蓄熱性の高い「本土鍋」を使用し、独自の「土鍋ご泡火(ほうび)炊き」を採用したタイガーの最上位モデル。最高温度約280℃の高火力を実現し、従来比約4倍の遠赤効果による輻射熱で甘みと旨みをじっくりと引き出します。さらに、土鍋ならではの細かく均一な大量の「泡」がお米を包んで表面を守るため、旨み成分であるデンプンを閉じ込めます。炊飯時の蒸らし工程では、新たに「間欠(かんけつ)呼吸」を採用。高温を維持しながら仕上げることで、お米の甘みを引き出します。少量炊飯でもおいしく炊ける「一合料亭炊き」機能も便利。2種類の「麦めし」メニューを搭載するほか、麦、雑穀、玄米を炊込みにしておいしく食べられる3種類の「炊込み」メニューを搭載し、ユーザーの健康面もサポートします。

SPEC●サイズ/質量:約W290×D351×H220mm/7.4㎏●炊飯容量:0.09~1.0l(0.5~5.5合)●最大消費電力:1080W●カラバリ:ミネラルブラック、エクリュホワイト

↑内なべには「本土鍋」を採用(左)

 

家電ライター・田中真紀子さんがチェック!

【機能】

少量でも満足感があり、麦めしもおいしく炊ける

糖質が気になるご飯は、できるだけおいしく炊いて、少量で満足する、というのが私の糖質オフの考え方。この炊飯器は、内なべに本物の土鍋を内釜に使用し、「ハリつやポンプ」が過剰な熱と蒸気を排出するので、粒立ちがよく、しっかり噛み締められるので満足感がさらにアップ。また、炊きたての食感はなめらかでのどごしが良く、噛むほどにほどよい甘みが感じられ、風味もしっかり味わえるのが気にいっています。中ぶたを使えば、1合でもちゃんとおいしく炊いてくれるので、食べる分だけ都度炊いて、炊きたてを味わえるのもうれしい点。ヘルシーな麦めしもクセ少なめにおいしく炊き上げますし、麦めしの炊き込みメニューもあるので、麦めしが苦手な人にもオススメ。

↑専用の中ぶたを使えば、少量炊飯でも香り高く、甘みのあるご飯に仕上げます

 

【操作性】

液晶表示が大きくて見やすい

液晶表示が大きくて見やすく、設定内容は音声で知らせてくれるので、細かいモードなども戸惑うことなくスムーズに設定できます。強いて言えば銘柄炊き分けが70種類と豊富なので、この設定は少し面倒ですが(笑)、一度設定したらしばらくは変えないので問題なし。

 

【収納・設置しやすさ】

温かみのあるデザインで出しっ放しでもOK

5.5合炊きでは標準的な大きさ。炊飯器というと、てりっとしたツヤのあるものが多いなか、本機は素焼きの陶器のようなマットで有機的な質感が独特で、出しっ放しでも問題なし。コロンとしたフォルムも優しく、本体自体も職人の手仕事のような温かみを感じる点が気に入っています。

 

【メンテナンス】

内ぶたが外しやすくてはめやすい

炊飯するたびに洗う内ぶたが、とにかく外しやすくてはめやすい! マグネットを採用しているので、近づけるだけで、スッと引き寄せられてバチッとはまり、手で押し込む必要もありません。

 

【まとめのひとこと】

ご飯をしっかり味わいたい方にオススメ

内なべに本物の土鍋を使用していることもあり、正直価格は高いですが、実際にご飯を炊いてみると、「これぞ土鍋ご飯だ!」と納得してしまいます。糖質を気にしてご飯を食べる頻度が少なくなったからこそ、ひと口ひと口をしっかり味わいたいという方にオススメ。また、健康食として注目されている麦めしをよりおいしく食べたい方は、ぜひ検討してみてほしいモデルです。

↑土鍋ならではの炊きあがりが魅力です

 

【その2】

ご飯の糖質を最大で約20%カットできる

アイリスオーヤマ

ヘルシーサポート炊飯器 RC-IJH50

実売価格1万2620円(税込)

「低糖質炊飯メニュー」を搭載した炊飯器。通常の炊飯器で炊いたご飯より水分を多く保持させることで、同重量のご飯に含まれる糖質を最大で約20%減らすことができます。重量に対して減らす糖質の割合は、「10%カットモード」と「20%カットモード」から選択が可能。低糖質炊飯のほか、もち麦、押し麦、雑穀米、胚芽米、玄米など全9種類の「ヘルシーメニュー」から炊き分けられるため、健康志向のユーザーにはぴったり。肉じゃがなどが作れる「煮込みメニュー」やヨーグルトや塩麹が作れる「発酵メニュー」もあるので、調理家電としても活躍します。

SPEC●サイズ/質量:W262×D329×H219mm/4.4kg●炊飯容量:0.09~1.0l(0.5~5.5合)●消費電力:1030W

↑内釜には二重構造の「極厚火釜」(左)を採用

 

ライター/おいしいものナビゲーター・今西絢美さんがチェック!

【機能】

糖質カットは10%と20%を使い分けるのもアリ

白いご飯を食べたいけれど、糖質が気になるという人にぴったりなのが「低糖質炊飯メニュー」です。10%カットと20%カットが選べるので、ダイエット中は20%カット、健康維持のためだけなら10%カットといったふうに使い分けるのもアリ。「低糖質炊飯メニュー」のご飯を実際に食べてみると、たしかに普通よりも柔らかいのですが、甘みなどの味わいはしっかりキープしています。

 

10%カットで炊いたご飯は食べやすいのですが、20%カットで炊いたご飯は、かなり柔らかく、硬めの炊き上がりを好む人は要注意。本気のダイエッター向きという印象です。また、冷凍する場合も10%カットのほうが食べやすいですね。20%カットを冷凍する際は雑炊にするなど、ご飯の柔らかさが気にならない食べ方をするといいでしょう。

↑糖質20%カットのご飯は水分量が多いので、かなり柔らかい!

 

計9種類のヘルシーメニューを搭載していて、健康を意識して白米以外のご飯を食べる人にもぴったりです。なお、白米や胚芽米の場合は5.5合まで炊けますが、低糖質炊飯メニューや玄米、発芽玄米などは3合までしか炊けないので注意しましょう。

 

【操作性】

天面ボタンをタッチするシンプルな操作

使い方は一般的な炊飯器とほぼ同じ。天面のボタンをタッチしてメニューを選択するするシンプルな操作です。

↑操作はシンプルでわかりやすいです

 

【収納・設置しやすさ】

キッチンになじみやすい丸いフォルム

サイズは一般的な炊飯器とほぼ同じ。白くて丸みを帯びたフォルムはキッチンにも馴染みやすいはず。

 

【メンテナンス】

パーツは取り外して丸洗いできる

一般的な炊飯器と機能は異なるものの、内ぶたや蒸気口キャップのふたを外してカンタンに丸洗いすることが可能。常に清潔に使えます。

 

【まとめのひとこと】

罪悪感をカットしつつ、ご飯のある食事を楽しんで

ご飯の味わいはそのままに、糖質カットしたご飯が炊けるのは、糖質オフを心がけている人なら重宝するはず。「ご飯を食べない」という選択に精神的な負担を感じるなら、本機で炊いたご飯で罪悪感を軽減しつつ、気持ちが満たされる食事を楽しみましょう!

 

【その3】

通常は3日かかる「酵素玄米」が炊いてすぐ食べられる

酵素玄米Labo

Labo炊飯器

実売価格7万4800円(税込)

酵素玄米研究家と、超高圧炊飯器エンジニアのユニットが開発した非IH式の炊飯器。酵素玄米のための、酵素活性・炊飯・保温熟成の特許を取得しています。酵素玄米とは、炊いた玄米に小豆と塩を入れ、圧力をかけて3日間程度保温、熟成させたご飯のこと。熟成させることで柔らかくもちもちとした食感になり、甘みと旨みが増えて消化しやすい点が魅力です。「Labo炊飯器」は約3日間の熟成が不要で、酵素玄米を炊いたらすぐ食べられるところが画期的。3合の場合は約80分、4合の場合約85分で炊飯。急ぎたいときは「酵素玄米早炊」で炊くと55~65分で炊きあがります。また、玄米の有害物質といわれる「アブシシン酸」が発生しないのも特徴。このほか、「低温仕込み」モードで温度(25~70℃)と時間(1~48時間)を設定することで、甘酒・醤油麹・パンなどさまざまな発酵食や低温調理もカンタン。「調理」モードで圧力鍋として使えば、時間のかかる煮豆や煮込み料理も短時間で調理できます。

SPEC●サイズ/質量:W270×D380×H280mm/約5.9kg●炊飯容量:酵素玄米4合、白米6合

↑「低温仕込」モードではヘルシーなマグロのコンフィなどがカンタンに作れます

 

フードアナリスト・中山秀明さんがチェック!

【機能】

満足度が高い酵素玄米が短時間で炊けるのがうれしい

健康食として注目されているその酵素玄米。一般的には3日程度の熟成が必要とされていますが、本機は強力な圧力と酵素玄米に適した独自の火加減を組み合わせることで、最短で約1時間で炊けるのがスゴいです。

 

炊きあがった酵素玄米は素材の旨みが凝縮されていて、ほんのり効いた塩の味わいとマッチ。小豆のアクセントも絶妙で、圧倒的な“口福感”に包まれます。もちもち感が素晴らしく、冷めても美味でした。なお、3日熟成させた酵素玄米ご飯も食べましたが、餅にも近い粘りがあってさらにもっちもち。また、あくまで個人の主観ですが、もちもち食感のおかげで自然と咀嚼(そしゃく)回数が増えるので満足度が高く、腹持ちもいい気がしました。

↑自然栽培玄米、小豆と古代米がブレンドされた「にじいろ酵素玄米ミックス」で炊飯。炊きあがった酵素玄米は食感の良さがバツグンでした

 

【操作性】

一般的な炊飯器と変わらずわかりやすい

一般的な白米炊飯器と使い勝手はほぼ変わらず、操作はシンプルです。洗米などの準備をしたら、炊飯はワンボタンでOK。炊飯後、自動的に玄米熟成する保温モードも優秀です。

↑前面のダイヤルでモード選択などが可能です

 

【収納・設置しやすさ】

一般的な炊飯器とほぼ同じサイズ感

一般的な炊飯器と同程度のサイズ。通常のご飯も炊けますし、炊き込みごはんやおかゆなども作れる汎用性があるので、買い替えても問題なし。

 

【メンテナンス】

内鍋のコーティングがはがれないように注意

お手入れは普通の炊飯器と特に変わりません。長く使いたい場合は、内鍋のコーティングがはがれないように、洗米は別のザルとボウルで行い、内鍋で塩(玄米と小豆のおいしさを引き出し、ミネラルバランスをとる目的で投入)を混ぜる際はシリコン製の泡だて器を用意して混ぜるのがベターです。

 

【まとめのひとこと】

酵素玄米を毎日食べたい方はぜひ検討を!

普通の白米より原材料のコストがややかかりますが、酵素玄米はヤミツキになるおいしさ。特に、通常より短時間で手軽に作れるという独自性は、大きなメリットです。忙しいけど酵素玄米ごはんを毎日食べたい! という人は、買い替えを検討してもいいでしょう。

 

 

 

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3万円台でふっくらおいしいご飯を味わえるタイガー魔法瓶の新「IHジャー炊飯器<炊きたて>」

 

タイガー魔法瓶は7月27日、「IHジャー炊飯器<炊きたて>JPW-A100/A180」と「IHジャー炊飯器<炊きたて>JPW-B100/B180」を発表。9月上旬に発売します。ヨドバシ.comでのそれぞれの販売価格は、JPW-A180が3万3800円(税込)、JPW-A100が3万800円(税込)、JPW-B180が2万8800円(税込)、JPW-B100が2万5800円(税込)です。

 

2020年度の日本電機工業会のデータによると、IHジャー炊飯器において3万円未満の炊飯器は約35.4%を占め、年間約150万台の出荷を超えるボリュームゾーンになっているとのこと。これを受けて、同価格帯の販売強化戦略として、手ごろな価格ながら使いやすさに徹底的にこだわった新モデルを投入するとしています。

 

JPW-AシリーズとJPW-Bシリーズは、熱伝導性のよい素材を組み合わせ、蓄熱性の高いコーティングを施した「遠赤3層土鍋コート釜」を採用。遠赤土鍋コーティングと土鍋コーティングの間に金属を挟むことにより、効率よく内なべが発熱するうえ、土鍋素材の遠赤コーティングで遠赤効果が高められ、お米一粒一粒まで熱をムラなく均一に伝えることができるそうです。

 

 

これにより、ごはんを甘くおいしく炊き上げるとのこと。

 

これに加えて、JPW-Aシリーズは厚釜を約2mmにしたことで、炊きムラを抑え、芯までふっくらおいしいご飯を楽しめるとしています。

 

また、JPW-Aシリーズにはお茶碗1~2杯分でもしっかりハリと甘みを引き出す「少量旨火炊き」メニューを搭載。通常の「白米」メニューよりも甘味を引き出す吸水温度帯を長く持続させて炊くコースになっています。このほか、お茶碗約1杯分(0.5合)を最短約15分で炊く「少量高速」メニューや、冷凍して解凍しても「炊きたて」のようなおいしさを保つ「冷凍ご飯」メニューなど、合計18メニューを搭載。一方のJPW-B型も15メニューを搭載しています。

 

 

JPW-A180は最大1升炊きに対応し、本体サイズは約幅28.8×奥行き38.6×高さ23.9cm、重量約4.9kgです。

 

JPW-A100は最大5.5合炊きに対応し、本体サイズは約幅26.0×奥行き35.4×高さ20.9cm、重量約3.9kgです。

 

JPW-B180は最大1升炊きに対応し、本体サイズは約幅28.8×奥行き38.6×高さ23.9cm、重量約4.8kgです。

 

JPW-B100は最大5.5合炊きに対応し、本体サイズは約幅26.0×奥行き35.4×高さ20.9cm、重量約3.8kgです。

 

お米はおどらせずに炊くと粒立ちがよくなる、アイリスオーヤマの新炊飯器「瞬熱真空釜 IHジャー炊飯器5.5合」

 

アイリスオーヤマは、LED照明で使用している熱伝導技術「ヒートパイプ」を業界で初めて炊飯釜に採用したとうたう炊飯器「瞬熱真空釜 IHジャー炊飯器5.5合」を発表。8月6日から販売します。参考価格は6万980円(税込)です。

 

アイリスオーヤマによると、かまど炊きの研究を重ねた結果、釜全体が炎で覆われて短時間で均一に加熱されることで水が対流しにくいうえに、「お米をおどらせない」からお米が傷つかず、粒立ちのいいツヤのあるごはんが炊けることがわかったそうです。

 

そのかまど炊きのような炊き上がりを実現するために、ヒートパイプを採用。また、釜の内側と外側の間に4mmの真空空間を設けたうえ、特殊な液体を空間内部に封入した設計を取っています。これにより、ヒーターで液体が加熱されると蒸気になり、瞬時に釜上部まで移動し、放熱することで釜上部と下部の温度差を最小限に抑えられるとのこと。

 

 

この温度差を抑えることで、水の対流も抑えることができ、その結果お米をおどらせずに炊き上げることが可能。お米がおどらないと、米同士の摩擦で傷がつきにくく、粒立ちのいい、ツヤのあるごはんになるとしています。

 

 

このほか、お米の分量に合わせて必要な水量を計測する「量り炊き」や、お米の特長を生かして炊き上げる「銘柄炊き」、ごはんのカロリーを知らせる「カロリー軽量」など、多彩な機能を搭載しています。

 

 

炊飯容量は最大で5.5合。また本体サイズは幅249×奥行き353×高さ239mmで、重量は6.1kgです。

 

水の対流によってお米をおどらせて炊く炊飯器がある中で、逆の発想を取った瞬熱真空釜 IHジャー炊飯器5.5合。その味が気になるところです。

パナソニック、炊飯と調理が可能なシンプル機能の炊飯器「ライス&クッカー」発表

パナソニックは7月12日、スマホアプリ「キッチンポケット」と連携する、炊飯と調理の1台2役をこなせるIoT対応炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101を発表。9月1日に発売します。市場想定価格は4万5000円前後(税込)です。

 

パナソニックによると、ライフスタイルの多様化により、食に対する価値観や家電に求める機能も人それぞれになっているとのこと。そこで、スペックを自分仕様にカスタマイズできるライス&クッカーの発売にいたったそうです。

 

従来の炊飯器は、本体に多数のコースが搭載されていますが、ライス&クッカーは3種類の炊飯コースのみ登録できる仕様になっています。これにより、シンプルな操作性を実現しています。

 

 

炊飯コースはキッチンポケットを使って、25通りある中から3つを選べます。さらに、その年のお米の出来栄えに合わせて炊飯プログラムの更新も可能。毎年おいしいごはんを楽しめるとしています。

 

また、調理専用プログラムを搭載。食材をセットし、キッチンポケットからレシピを本体に送信するだけで、食材の温度変化を検知し、適切な時間や火力でスープや煮込み料理、ケーキなどの多様な料理を作れます。なお、調理レシピは最初10種類ですが、「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新しいレシピを、2021年10月以降に随時追加配信予定とのこと。

 

 

本体サイズは幅25×奥行き32.1×高さ20.1cmで、重量は約5kg。炊飯容量は0.09~1リットルまでです。

 

使う機能と使わない機能を取捨選択できると、家族構成に変化があった際などに便利そうです。また、シンプルで使いこなしやすそうな点も魅力と言えるでしょう。

フードアナリスト驚愕のウマさ! 3日かかる「酵素玄米」を1時間で炊く「Labo炊飯器」は味も機能も革命だった

健康志向が高まる昨今、注目を集めている主食が「酵素玄米」です。白米より栄養価が高く、腸内環境のケアに効果的などといわれ、食生活に取り入れる人が増えています。一方、3日程度保温して熟成させるなどの手間がかかるのも事実。その課題をクリアした家電が、今回紹介する酵素玄米Laboの「Labo炊飯器」(税込7万4800円)です。

 

しかし気になるのは、炊き方は簡単なのか、炊いた酵素玄米の味はどうなのか……? というところ。その点を中心にレポートしていきます。

↑「Labo炊飯器」の炊飯容量は酵素玄米4合、白米6合。酵素玄米研究家と、超高圧炊飯器エンジニアのユニットが開発した非IH式の炊飯器で、特許を取得しています

 

3日程度の熟成ナシで酵素玄米ごはんが食べられる

まずは改めて酵素玄米とは何か、説明しましょう。これは炊いた玄米に小豆と塩を入れ、圧力をかけて3日間程度保温、熟成させたごはんのこと。熟成させることでやわらかくもちもちとした食感になり、消化しやすい点も魅力です。

 

「Labo炊飯器」はこの約3日間の熟成が不要で、一般的な白米炊飯と同様に、炊いたらすぐ食べられるところが画期的。また、玄米の有害物質といわれる「アブシシン酸」が発生しないのも特徴です。筆者は「Labo炊飯器」のスタートセット(税込8万850円)に付いてくる自然栽培玄米と酵素玄米ミックスを使って炊いてみました。

↑「Labo炊飯器」には説明書やレシピの他、計量カップ、しゃもじ、交換用圧力パッキン付き。スタートセットには洗米用のボウルとザル、自然栽培玄米、小豆と古代米がブレンドされた「にじいろ酵素玄米ミックス」、塩なども付いてきます

 

↑本体の大きさは奥行380×幅270×高さ280mmで、質量は約5.9kg。変形A4サイズのGetNavi本誌よりひと回り大きいです

 

炊き方は、まず計量して洗米。玄米と「にじいろ酵素玄米ミックス」を一緒に洗います。このときによくすすぐことで、玄米特有の匂いがなくなりおいしさが増すとのこと。

↑炊飯器の内鍋で研ぐと表面のコーティングがはがれる恐れがあるとのこと。そのため、スタートセットには洗米用のボウルとザルが同梱されています

 

米を研いで、水を適切なラインまで入れるのは一般的な炊飯器と一緒。そのあとに塩を入れる工程が、酵素玄米作りには欠かせません。なお、この塩は​酵素玄米のためのオリジナル製品で、玄米と小豆のおいしさを引き出し、ミネラルバランスをとる目的があるとのこと。

↑スタートセットの塩は、3種類の上質な塩を独自配合。ミネラル、甘み、塩気、まろやかさ、力強さの絶妙な調和をとっているとか

 

↑塩を入れたら全体をやさしくかくはん。ここでも内鍋を傷付けないよう、シリコン製の泡だて器を用意して混ぜるのがベターです

 

あとは電源を入れてボタンを押すだけ。炊飯のモードは「酵素玄米」のほか、「酵素玄米早炊」「玄米がゆ」「白米」「白米早炊」「白米おかゆ」「炊込み」など多彩にラインナップ。もちろん酵素玄米のほか、普通の白米も炊けます。また、予約の設定をして玄米を炊くと、よりやわらかな食感の発芽玄米ごはんを作れます。

↑ワンボタンで炊飯がはじまります。3合の場合約80分、4合の場合約85分で炊飯。急ぎのときは「酵素玄米早炊」に設定して炊くと55~65分で完成します

 

 

もちもちとプチプチのメリハリがたまらん!

「Labo炊飯器」の特別な性能のひとつが、強力な圧力と酵素玄米に適した独自の火加減を組み合わせて炊くこと。これにより、約3日間の熟成を待たずに炊きたてを食べられるのです。圧力をかけるため、フタを開けるときにプシューッと空気の音がするほか、炊き上がりの3分前に勢いよく蒸気が放出されます。

↑一般的な圧力鍋にもある圧力調整弁。内部の圧力を一定に調整する機能をもっています

 

そしてお待ちかねの炊き上がり! 早めにかくはんするのがベターということもあって、すぐにふたを開けます。すると芳しくあふれる香りとともに、なんとも幸せな光景が!

↑見た目からして、これはウマいに決まってる!

 

食べてみると、圧倒的な“口福感”に包まれます。もちもちとプチプチ食感のメリハリが素晴らしく、自然と咀嚼(そしゃく)回数が増えます。そのぶん満腹中枢が刺激されるからか、夢中で一膳ペロリと平らげたあとは満足感でいっぱいに。筆者はフードアナリストでありながら、炊きたての酵素玄米ごはんは食べたことがなかったので、そのウマさに驚かされました。

 

また、冷ました酵素玄米ごはんをおにぎりにしてみたところ、もちもち感があるのでまとまりがよく、豊かな粘りのおかげで冷めても絶品でした。

↑素材のうまみが凝縮されていて、ほんのり効いた塩の味わいとマッチ。小豆のアクセントも絶妙です

 

↑酵素玄米ごはんをおにぎりにしても絶品!

 

炊飯後は、自動的に玄米熟成の保温モードに。この熟成時の温度管理が、もうひとつの特別な性能です。というのも、保温の環境が合わないと雑菌が繁殖したり、パサパサになったりベタついたりすることがあるのだとか。そうならないよう温度と水分管理を自動でコントロールし、熟成するほどに粒のねっとりしたふくよかな味わいへと深化させるとのこと。

 

実際に3日熟成させた酵素玄米ごはんを食べてみると、餅にも近い粘りがあって弾力もさらにもっちもち。これは普通の炊飯器や白米にはない魅力といえるでしょう。炊いたあとに「育てる楽しみ」もあるということですね。

↑こちらは炊飯後72時間熟成させた酵素玄米ごはん。保温時は1日に最低1回混ぜればOKで、そのようにすれば極端な話、1年以上経っても腐らないとか(食べるのは10日以内を推奨)

 

 

フレンチレストランのようなマグロコンフィが完成!

ごはん類を炊くほか、煮込み料理、ジャム、調味料を作れるなど多彩な用途をもっているのも本機の魅力。筆者は公式サイトに載っている「マグロのコンフィ(自家製ツナ)」にトライ。

 

水分を拭き取り塩を振ったマグロを冷蔵庫で30〜60分寝かせ、再度水分を拭き取ったら内鍋へ。身がひたるまでオリーブオイルを入れ、ローリエとブラックペッパーの粒を入れたら準備完了です。炊飯器のフタをし、ダイヤルで「低温仕込」モードを選び70℃で1時間に設定。「決定/スタート」ボタンを押せば調理が始まります。

↑今回はマグロでしたが、同じ要領でチキン、サーモン、サバなどでも作れそう

 

完成品は、オリーブオイルとローリエの上品な香りがしみ込んで、フレンチレストランで提供されるようなエレガントなテイストに。圧力鍋として使えて低温調理もできるというのはかなり優秀です。

↑完成後の仕上がりもいい感じ

 

↑ブロックタイプのツナ缶よりワンランク上のおいしさになりました!

 

価格は税込7万4800円となかなかのお値段。なおかつ酵素玄米は原料費もそれなりにしますが、もちっとプチッとしたおいしさを手軽に味わえるとすれば相応といえるかもしれません。個人的には、かなり大げさですが、“玄関開けたら2分でごはん”のCMで有名な「サトウのごはん」以来の、ごはん界の時短革命だと思いました。忙しいけど酵素玄米ごはんを毎日食べたい! という人は、炊飯器の買い替えを検討してもいいでしょう。

 

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お米の甘味成分を引き出す、人気の象印マホービン「炎舞炊き」シリーズに新モデル「NW-PT」登場

↑NW-PT

 

象印マホービンは、「炎舞炊き」シリーズにおいて、釜底のIHヒーターが4つタイプの圧力IH炊飯ジャー「NW-PT」を7月21日から発売すると発表。市場想定価格は1升炊きの「NW-PT18」が9万1000円前後(税込)、5.5合炊きの「NW-PT10」が8万8000円前後(税込)です。

 

2018年に発売された炎舞炊きシリーズは、一般的にはひとつで制御するものだった釜底のIHヒーターを、業界で初めて複数個採用し、独立して制御する「ローテーションIH構造」を搭載したモデル。発売以来、出荷数量が好調に推移し、特に従来モデル「NW-P」が好調だといいます。

 

新モデルのNW-PTは、4つのIHヒーターを搭載し、対角線上にある2つのIHヒーターを同時に加熱することで部分的に集中加熱でき、激しい対流を起こせるとしています。さらに、沸騰工程で集中加熱の時間を見直し、より対流を激しくすることで、お米の甘味成分を引き出しているとのこと。

 

NW-PT18の本体サイズは約幅30.5×奥行き37×高さ24.5cmで、重量は約8kg。一方のNW-PT10は約幅27.5×奥行き34.5×高さ21.5cmで、重量は約6.5kgです。

 

なお、炎舞炊きの4合炊きモデルにおいて、釜底のIHヒーターを従来の2つから4つに増やした「NW-US07」と、圧力IH炊飯ジャー「極め炊き」シリーズの「NW-MA07」も7月21日に発売します。市場想定価格はNW-US07が11万1000円前後(税込)、NW-MA07が6万6000円前後(税込)です。

 

↑NW-US07

 

↑NW-MA07

冷凍しても炊き立てのようなご飯を味わえる、三菱電機「本炭釜」シリーズに新モデル

↑NJ-VWC10

 

三菱電機は、IHジャー炊飯器「本炭釜」シリーズの新モデル「NJ-VWC10」を6月21日に発売すると発表。市場想定価格は8万8000円前後(税込)です。

 

本炭釜シリーズは粒感のあるごはんを炊き上げるのが特徴の炊飯器。ごはんの外はハリがあり、中はふっくらとした食感を実現しています。

 

内釜には本物の炭を使用しており、釜が丸ごと発熱体となるため、全体が一気に発熱。お米の芯まで熱をしっかり伝えるとしています。また、釜底を凸形状にしているため、釜の中央部に気泡が発生するうえ、激しい熱対流が起こり、ふっくら炊き上がるとのこと。

 

さらに、かまどの断熱構造を再現しており、ごはん全体にムラなく熱を伝えるほか、火力をキープする連続沸騰状態でも吹きこぼれないようになっているといいます。

 

NJ-VWC10では、新たに冷凍用モードを搭載。時間をかけてじっくり吸水させたうえ、お米に優しい1気圧で炊飯するため、冷凍しても炊き立てのような粒感のあるご飯に仕上がるとしています。このほか、長粒米の香りと食感を生かす長粒米モードや、炒飯をおいしく作るための炒飯モードを搭載しています。

 

炊飯容量は05~5.5合まで。本体サイズは幅237×奥行き292×高さ227mmで、重量は5.1kgです。

 

なお、熱伝導性の良好な5層構造の金属釜を備長炭コート熾火で塗装することで大火力を実現した「炭炊釜」シリーズの「NJ-VXC10」「NJ-VVC10/18」「NJ-VEC10/18」と、炊飯時に出る蒸気を逃がさず炊飯に利用する「蒸気レスIH」の「NJ-XSC10J」も6月21日に発売。

 

市場想定価格はそれぞれ、NJ-VXC10が6万6000円前後(税込)、NJ-VVC18が4万7000円前後(税込)、NJ-VVC10が4万4000円前後(税込)、NJ-VEC18が3万6000円前後(税込)、NJ-VEC10が3万3000円前後(税込)、NJ-XSC10Jが8万8000円前後(税込)です。

 

↑NJ-VXC10

 

↑NJ-XSC10J

日立、極上ひと粒炊きの進化で一年中おいしいごはんを炊き上げる「ふっくら御膳」

日立グローバルライフソリューションズは6月10日、IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」(RZ-W100EM)を発表。7月3日から発売します。

 

日立グローバルライフソリューションズによると、ユーザーが炊飯器を購入する際に重要視しているのは「ごはんがおいしく炊ける」のはもちろんのこと、「お手入れのしやすさ」が挙がっているとのこと。そこで、ふっくら御膳は、新たな炊飯制御を採用したほか、お手入れのしやすさを向上させたとしています。

 

ふっくら御膳では、最高1.3気圧の圧力と最高107度の高温スチームで、ごはんひと粒ひと粒を丁寧に炊き上げる、日立独自の炊飯方式「極上ひと粒炊き」が進化。季節による水温の変化をセンサーで感知し、火加減や浸し時間を自動で調整することで、一年を通して「外硬内軟」のおいしいごはんに炊き上げることが可能になったそうです。

 

また、蒸気キャップを本体に内蔵することで、洗うパーツが内窯とふた加熱板、オートスチーマープレートの3点のみになりました。さらに、フレーム部には抗菌処理を施すほか、シリコン入りコーティングを採用するなど、お手入れを簡単にする工夫が施されています。

 

炊飯容量は0.5~5.5合まで。本体サイズは約幅248×奥行き302×高さ234mmで、重量は約6kgです。

家電大賞で2年連続金賞のタイガー「土鍋ご泡火炊き」がさらに進化! “シリーズ最高傑作”を徹底解説!!

タイガーの土鍋ご泡火炊きは、一般ユーザーの投票によって家電の年間王者を決める「家電大賞」において、 2019年、2020年の2年連続で部門賞金賞を受賞。そして2021年、“国民的炊飯器”と言えるこのシリーズがさらに進化を遂げた。そこで今回は、GetNavi編集部の家電担当が、その最高傑作を徹底解説する!

 

【今回紹介する製品】

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉

土鍋ご泡火炊きJPL-G100

オープン価格 6月21日発売

※写真はJPL-G(2021年モデル)。「家電大賞」で部門賞金賞を受賞したのは2019年モデルと2020年モデル

本土鍋の採用と、米を細かな泡で包む炊飯技術により、甘み・弾力・ハリ満点のごはんに。蒸らし時に土鍋内の蒸気を間欠的に放出し、内部を高温にキープすることでごはんの甘みをより一層引き出す。銘柄炊きわけは70銘柄に対応。

【Color Variation】

 

タイガー魔法瓶【土鍋圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉土鍋ご泡火炊き JPL-G100】の詳細はコチラ!

 

私が解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

家電コーディネーター資格保持。主要メーカーの炊飯器の動向をいち早くチェックし、本誌でも各種の検証企画を手がけている。

 

独自の土鍋ご泡火炊き技術が進化し “至極の土鍋ごはん”がさらにおいしく

外出自粛による“おうちごはんの充実”ニーズを背景に、土鍋ご泡火炊き2020年モデルは従来比約150%(数量比)の売り上げを記録。圧倒的支持を集めた。

 

その土鍋炊飯技術をより進化させたのがJPL-G100だ。注目ポイントは蒸気制御の高精度化。蒸らし段階で「ハリつやポンプ」が細やかに作動し、土鍋内の温度を下げずに湿度を下げる。この効果は絶大で、本機で炊いたごはんは甘みもハリも文句なしの仕上がりだ。

 

さらに、業界最大クラスのタッチパネルを採用し、直感的に操作可能。お手入れ面でもマグネット式内ぶたを採用したほか、圧力洗浄コースの使用時間は従来の60分から30分に短縮し、炊き込みごはんの炊飯後のニオイ除去もよりスピーディになった。

 

一方、内釜に独自の土鍋コートを採用したJPI-G100も秀逸。最上位機譲りの炊き技や、土鍋の高火力と蓄熱性を再現するコーティングで、金属釜のレベルを超えたおいしさを実現している。

 

本物の土鍋を搭載するJPL-G100と、軽量で扱いやすい金属釜により土鍋の味と食感に迫るJPI-G100。いずれも秀作ゆえスペックを吟味して選ぼう。

 

「土鍋ご泡火炊き JPL-G100」のPOINTをチェック!】

01.おひつ保温

進化した「ハリつやポンプ」により、木のおひつのような湿度制御を再現

釜内に外気を取り込み、過剰な蒸気を放出する「ハリつやポンプ」の性能が向上。蒸らし工程のみならず、保温時にも木製のおひつが“呼吸”してごはんの水分を整えるように釜内の湿度を細かくセンサー制御する。これによりごはんの風味と白さ、弾力をキープ。土鍋ごはんの炊きたてのおいしさを長く楽しめる。

 

02.一合料亭炊き

中ぶたで炊飯空間を小さくし、茶碗1膳分でも絶品に

少量炊飯用の中ぶたを同梱。これで物理的に炊飯空間を小さくすることで、0.5~1合の米に熱と蒸気を均一に伝え、炊きムラを抑制する。

 

03.お手入れ

内釜と内ぶただけ洗えばOK、内ぶたの着脱も超スムーズ

お手入れは内釜と内ぶたの2点のみでラク。内ぶたを外ぶたにセットするマグネットを新採用し、内ぶたの着脱がよりスムーズになったのもうれしい。

 

【土鍋圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉土鍋ご泡火炊き JPL-G100】

土鍋の優位性を生かす 最先端技術を結集!

土鍋採用に加え、沸騰時の泡を均一にする波紋底や「ハリつやポンプ」など、同社の最先端技術が結集したフラッグシップ。銘柄炊きわけやおひつ保温など機能も多彩だ。

名称:本土鍋

底形状:波紋底

なべ厚:5.0mm

保証:5年保証(割れ/フッ素)

加熱方式:土鍋圧力IH+多段階圧力機構

メニュー:白米(火かげん3段階)、一合料亭炊き、 炊込み・白米、炊込み・雑穀、玄米、など

銘柄炊きわけ:70銘柄

ハリつやポンプ:○

炊飯容量:0.5合〜5.5合

保温時間:24時間(おひつ保温)

サイズ/質量:W290×H220×D351mm/7.4kg

 

【「土鍋ご泡火炊き」と「ご泡火炊き」の違い】

フラッグシップの「土鍋ご泡火炊き」は火力・蓄熱性が高い本物の土鍋を採用。そして「ご泡火炊き」も同社の土鍋技術を金属釜に応用している。

 

【CHECK1】内釜

「土鍋ご泡火炊き」本土鍋

萬古焼の土鍋&特殊コートで至高の炊き上がり

内釜には三重県四日市市の「萬古焼」の本土鍋を使用。世界各地から厳選した土を使い、熟練の職人が3か月をかけて完成した最高の土鍋で炊飯を行う。さらに土鍋の内側には高火力を受け止める新フッ素コーティングを施し、米の甘みをより引き出してくれる。

 

「ご泡火炊き」遠赤9層 土鍋かまどコート釜

上下2種のコーティングで土鍋の蓄熱性を再現

9層3mmの金属釜の外側上部に熱伝導の高い銅素材、下部に蓄熱性の高い土鍋素材のコーティングを施し土鍋の蓄熱性を再現。2種類のコーティングで内釜の上下に温度差を生み出し、より強く米をかき混ぜて炊飯することで、うまみをより引き出す。

 

【CHECK2】炊き技

「土鍋ご泡火炊き」は土鍋の特徴を生かす3つの高度な炊き技を装備。「ご泡火炊き」もその3つの技を取り入れ、土鍋に迫るおいしさを実現する。

 

■土鍋による「高火力」

「土鍋ご泡火炊き」

蓄熱性の高い土かまどを本体内に再現し、最高温度約280℃の圧倒的火力で炊飯(通常の金属釜は約130℃)。この高火力により米のα化が促進し、甘みがぐっと高まる。

「ご泡火炊き」

内釜の外側に粒子の大きさの異なる素材を重ねてコーティングすることで蓄熱性が向上。沸騰時の火力が約13%アップした。これにより、土鍋炊きに迫るごはんの甘みを実現する。

●従来品JPC-G(2019年モデル)との比較

 

■土鍋による「遠赤効果」

「土鍋ご泡火炊き」

土鍋の炊飯時の遠赤効果は、金属釜採用の従来モデルの約4倍。米の一粒一粒の芯までじっくり熱を加えることで、ふっくらした食感と甘みを極限まで引き出す。

●従来品JKT-C100(2019年モデル)との比較

「ご泡火炊き」

内釜の内側に「遠赤土鍋コーティング」を施すことで遠赤効果をアップ。熱を素早く釡全体に伝えることで炊きムラを抑え、米を芯からふっくら炊き上げる。

 

■土鍋による「泡立ち」

「土鍋ご泡火炊き」

土鍋表面の細かな凹凸により沸騰時に細かい泡が大量に発生。さらに鍋底の波紋形状で泡が均一に。この泡で包み込んで炊くことで米が傷つきにくく、抜群のハリが生まれる。

「ご泡火炊き」

約6500個の細かな凸を施した釜底形状で内釜内の表面積が約25%拡大し泡立ちを強化。土鍋のような細かな泡が一粒一粒の米を包み込み、ハリと弾力満点の炊き上がりに。

●従来品JPC-G(2019年モデル)との比較

 

タイガー魔法瓶【圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉ご泡火炊き JPI-G100/180】の詳細はコチラ!

 

【圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉ご泡火炊き JPI-G100/180】

先進の土鍋炊飯技術を使い金属釜を超える炊き上がり

“ご泡火炊き”などJPL-G100の傑出した土鍋炊飯技術を金属釜に応用。土鍋炊きに限りなく近い甘みと弾力のあるごはんを、より手ごろな価格で堪能したい人にオススメだ。

名称:遠赤9層土鍋かまどコート釜 ~ご泡火仕上げ〜

底形状:底面泡立ち加工

なべ厚:3.0mm

保証:3年保証(フッ素)

加熱方式:可変W圧力IH+釜包みIH

メニュー:白米、極うま、早炊き、少量高速、冷凍ご飯、すし・カレー、 炊込み・炊込みおこげ、など

銘柄炊きわけ:-

ハリつやポンプ:-

炊飯容量:5.5合モデル(0.5合~5.5合)、1.0升モデル(1.0合~1.0升)

保温時間:24時間

サイズ/質量【5.5合モデル】W252×H211×D302mm/5.4kg【1.0升モデル 】W275×H242×D329mm/6.5kg

乾燥した米も自動的においしく炊ける! パナソニック最新炊飯器「おどり炊き」が「おまかせ見極め炊き」を搭載

パナソニックは、スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器「おどり炊き」SR-VSX1シリーズを6月1日より発売します。実売予想価格は5.5合炊きのSR-VSX101が12万1000円(税込)、10合炊きのSR-VSX181が12万6500円(税込)。

↑スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器「おどり炊き」SR-VSX1シリーズ。左から-K(ブラック)、-W(ホワイト)

 

新米も、買い置きして乾燥した米もおいしく炊き分ける

本製品は大火力IH、可変圧力、高温スチームの3つの要素を、お米の状態(鮮度、銘柄、出来栄え)に応じてコントロールして炊き分ける「おまかせ見極め炊き」を搭載。新たに「追い炊き」工程でお米の状態に合わせてスチームの温度を変えることで、新米も、乾燥した米もよりおいしく炊き分けられるとのこと。例えば、水分量の多い新米の場合は、250℃の高温スチームで余分な水分を飛ばすことでハリを約10%アップさせます。買い置きの乾燥したお米の場合は、スチーム温度を180℃にすることで、パサつきや甘さの低減を抑制。みずみずしさも改善して炊き上げます。

↑新米と乾燥した米を見極めて炊き分けます

 

また、冷凍保存や保温を前提とした「まとめ炊き」需要に応える機能も強化しました。従来から好評の「スチーム保温」では、保温中のスチームの噴射の回数を増やすことで乾燥を抑制。やわらかさを維持し、ごはんの黄ばみも抑えます。新たに搭載した「冷凍用ごはん」コースは冷凍・再加熱後もほぐれがよく、粒の中までやわらかいごはんになるように炊き上げるとしています。

↑「スチーム保温」機能の強化で12時間後のごはんのやわらかさがアップ

 

このほか、銘柄炊き分けは、業界最多の63銘柄に対応。「キッチンポケット」アプリとの連携も可能で、お米の出来栄えに応じて炊飯プログラムが更新されたり、新しい銘柄の炊飯プログラムが配信されたりするなど、購入後もアップデートできるのが魅力です。

新米も乾燥した米もおいしく炊き、保温や冷凍保存のための機能も強化して、幅広いニーズに対応するSR-VSX1シリーズ。ぜひ注目してみてはいかがでしょうか。

2年連続金賞受賞! タイガー「土鍋ご泡火炊きJPL-A100」はやはり最高傑作だ【家電大賞2020-2021 炊飯器部門】

「家電大賞」は、トレンド情報誌「GetNavi」と白物家電専門ニュースサイト「家電 Watch」による年に1度の家電アワード。今回で6回目となる「家電大賞2020-2021」では、ノミネートされた全155製品のなかから、 読者投票(投票期間は2020年11月22日~2021年1月6日)により、 グランプリと部門賞(特別賞含む18部門)が決定した。

 

炊飯器部門の金賞を獲得したのは、タイガー魔法瓶の「土鍋ご泡火炊きJPL-A100」。同機の何がスゴいのか? 本稿では改めて紹介していこう。

 

【炊飯器部門】金賞

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉

土鍋ご泡火炊きJPL-A100

蓄熱性と遠赤効果の高い土鍋と、やさしい泡立ちの“ご泡火炊き”で極上の炊き上がりに。蒸らし時に土鍋内の圧力と水分を制御し、ごはんの甘みとハリ、弾力を引き出す。50種類の銘柄炊き分け機能と、茶碗1杯からおいしく炊ける「一合料亭炊き」機能を搭載。

SPEC ●炊飯容量:0.5〜5.5合 ●炊飯方式:土鍋圧力+多段階圧力機構 ●内なべ:本土鍋 ●炊飯時消費電力1080W ●メニュー:白米、一合炊き、早炊き、炊込み、おこげ、玄米、麦めしなど ●保温時間:24時間 ●サイズ/質量:約W290×H220×D351mm/約7.4kg

 

【読者コメント】

「土鍋ならではの甘みのあるごはんがとてもおいしいです」(30代・女性)

「“泡”で米のうまみを守る発想や “おひつ”を基にした保温など着眼点が面白い」(40代・男性)

 

炊飯器部門で金賞に輝いたのはタイガー魔法瓶の「土鍋ご泡火炊き」。同シリーズはなんと2年連続の金賞受賞となった。

 

〈炊きたて〉シリーズ50周年記念モデルのJPL-A100は、同社が“最高傑作”と語る逸品だ。内なべには遠赤効果の高い四日市萬古焼の土鍋を使い、最高温度約280℃(※1)で加熱。土鍋が生み出す細かく均一な泡を利用した「ご泡火炊き」技術でうまみを逃がさず炊き上げる。さらに保温時には、独自の「ハリつやポンプ」で木製のおひつの湿度管理を再現する。

※1:内なべ外側底面の温度

 

こうして炊飯したごはんは「炊きたて、保温、冷やごはんのどれもおいしい」などユーザーも絶賛。土鍋ごはんの“スゴみ”を改めて見せつけた一台と言える。

 

【POINT1】「四日市萬古焼 」本土鍋

内なべに三重県四日市市の「萬古焼」の本土鍋を使用。通常の金属釜の約4倍(※2)の遠赤効果を持つ土鍋を高火力で加熱し、土鍋から生まれる輻射熱で米一粒一粒を芯からじっくり火を通し、米の甘みを引き出す。

※2:JPL-A100と同社従来品JKT-C100(2019年製)の内なべの比較

●イメージ図

 

【POINT2】土鍋ご泡火炊き

土鍋が生み出す細かく大量の泡で米を包んで炊飯。米同士がぶつかり傷つくのを抑えることでうまみ成分を閉じ込め、つややかでもっちりとした食感に炊き上げる。さらに仕上げ工程で釜内を高温維持し、ごはんの甘みをアップ。

●イメージ図

 

【POINT3】おひつ保温

新搭載の「ハリつやポンプ」が保温時に外気を取り込み、余分な蒸気を放出。木製のおひつが呼吸するようにごはんの水分をコントロールする仕組みを再現し、土鍋ごはんの豊かな香りと弾力を長時間持続させる。

●イメージ図

タイガーが炊飯器で「家事DX」を実現!? アプリ連携で「料亭の炊き方」と「米の自動注文」ができるIoTモデル

タイガー魔法瓶は、IoT機能を搭載した圧力IHジャー炊飯器<炊きたて> JPA-X100を2021年1月21日より発売します。実売予想価格は5万5000円。同社によると、本機は「家事のデジタルトランスフォーメーション」(DX=デジタル技術による変革)を実現するモデルといいます。

↑圧力IHジャー炊飯器<炊きたて> JPA-X100のサイズはW252×D302×H211mm、質量は約5.4kg。最大炊飯容量は5.5合

 

アプリ連携で炊きわけや米の自動再注文が可能に

米の特徴は、銘柄だけでなく季節や収穫年度によっても異なるため、料亭などでは米を炊くとき、状態に応じて水分量や火加減を調整して炊きわけるとのこと。

 

その点、本機では「TIGER HOME」アプリで炊飯プログラムをダウンロードすることで、料亭のように米の銘柄や状態に合わせて炊きわけ、おいしさを最大限に引き出すといいます。初期搭載では「米・食味鑑定士協会」のデータを活用した50種類の銘柄米の炊飯プログラムを搭載。米を購入したあともIoT機能を使ってクラウド上に新たな銘柄米炊飯プログラムが追加・更新されます。

さらに、ジャー炊飯器で炊いた米の量(合数)をクラウドに連携。集計した炊飯データをクラウド上でAI分析し、お米の残量を計算・管理します。残量が少なくなるとアプリ上でお知らせするので、買い忘れすることがありません。

 

アプリの「お米便」メニューでは、米の再注文機能を設定することが可能。「お米便」の登録ストアからAmazon Dash Replenishmentとの連携を選ぶと、米がなくなりそうなタイミングで再注文を自動で行えるうえ、注文した銘柄に合わせて炊飯プログラムを本体に自動更新することができます。

※自動再注文サービスはAmazon以外のECストアでも今後対応予定

 

米の残量や炊飯状況が外出中でもアプリで確認でき、予約時間や保温時間の確認ができるのも便利。アプリを家族と連動すれば相手の炊飯状況がどこにていも確認できるので、離れて暮らす家族を見守る機能としても役立ちます。

 

炊飯器の本体には「遠赤5層土鍋蓄熱コート釜」を採用。蓄熱性の向上と土鍋のような細やかな泡立ちを実現するとともに、熱をムラなく均一に広げて米の一粒ひと粒までふっくら炊き上げます。

 

内釜を包むIHヒーターは加熱面積を広げ、火力・蓄熱性を高めた「釜包みIH」を採用。より広い面積で加熱することで加熱量がアップし、お米本来の甘みを引き出します。大小2つの圧力ボールを制御する「可変W圧力炊き」で、ねばりを引き出ししっかり炊き上げるのも特徴。

↑「遠赤5層土鍋蓄熱コート釜」のしくみ
↑「可変W圧力炊き」のイメージ

 

このほか、「少量高速」「冷凍ごはん」など、便利なメニューも搭載しています。定評のある炊飯技術にIoT機能が加わることで、ますます便利になった圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>JPA-X100。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

「糖質カットごはん」の味はどう? 約1万5000円のアイリスオーヤマ「ヘルシーサポート炊飯器」をチェック

例年、この時期は正月太り対策真っ盛りのタイミングですが、今年は外出する機会も大幅に減らさざるをえない状況。体重増加は免れられない……と諦めの境地になっている人もいるのでは? 筆者もこの数か月は食生活を意識したダイエットをしていますが、家にいる時間が長いと食の誘惑が多くなるのも事実。とくにこの時期は”自分へのご褒美”と称して己を甘やかしがちです。

 

そんな筆者が最近気になっているのが、アイリスオーヤマの「ヘルシーサポート炊飯器 RC-IJH50」です。この炊飯器は糖質を最大20%減らしながらも、ごはんのおいしさを損なわない「低糖質炊飯メニュー」を搭載しているとのこと。これなら本格的なダイエットをしている人だけでなく、「最近体型が気になり始めた」という健康を意識し始めた人にも良さそうです。ただし、糖質がカットされて味が落ちてしまうのは考えもの。実際はどうなのか、本機を使って糖質カットごはんを炊いてみることにしました。

↑サイズは幅26.2×高さ21.9×奥行き32.9cm、重さは4.4kg。炊飯容量は0.5〜5.5合でIH式となっている

 

水分をより多く含ませて炊き、重さあたりの糖質を減らす

糖質がカットできる炊飯器はこれまでにもサンコーが「糖質カット炊飯器」を発売しており、決して目新しい機能ではありません。しかし、その糖質カットの方法は「ごはんに含まれた糖質を水に溶かして排出する」という方法だったので、お米本来のうま味成分が流れ出ていました。普通のごはんに比べるとあっさりしていて、物足りなさを感じたのも事実です。

 

それに対し、ヘルシーサポート炊飯器は、米に通常よりも水分を多く含ませることで、同質量のごはんに含まれる糖質量を減らすことができます。つまり、うま味成分はそのままで、水分量だけが多くなるという仕組み。同じ重さのごはんを食べたとき、ヘルシーサポート炊飯器なら通常の白米よりも全体の糖質量が少なくなるんです。

 

炊飯器は普通の炊飯器と同様、本体と内釜がひとつあるだけのシンプルな設計です。ここにお米と水を入れ、「低糖質メニュー」で炊くだけでOK。浸水工程は炊飯時間に含まれているので、事前に浸水する必要もありません。

↑内釜の「極厚火釜」(左)はアルミとステンレスの二重構造で、ムラなくふっくら炊ける

 

IH式なので硬い穀物の炊飯も得意なのがヘルシーサポート炊飯器の強み。また、もち麦/押し麦/雑穀米/胚芽米/玄米/発芽玄米/おこわ/食物繊維と低糖質メニューの計9種類のヘルシーメニューを搭載しています。

↑内釜には各モードの水量が書かれている。メニューが多いぶん水量の記載が多いので、間違えないようにしたい

 

柔らかいが、普通のごはんと味は変わらない

それではさっそく気になる低糖質メニューでごはんを炊いてみましょう。ヘルシーサポート炊飯器炊飯器には「低糖質10%カットメニュー」と「低糖質20%カットメニュー」の2種類があります。通常の炊飯よりも米に水を多く含ませるので、白米メニューの炊飯時間が約52〜61分なのに対し、低糖質10%カットメニューは約58〜66分、低糖質20%カットメニューは約60〜69分となっているようです。

 

一点注意したいのが、低糖質カットメニューは3合までしか炊けない点。5.5合炊きではあるものの、それは白米、無洗米、胚芽米、玄米(7ぶつき米)となっています。

↑天面のボタンをタッチして操作する。「低糖質」ボタンでカットする割合を選んだら、「炊飯」ボタンをタッチ

 

まずは低糖質10%カットメニューで炊いたごはんから見ていきましょう。炊きあがりは、たしかに普通のごはんよりも水分が多いように見えます。とはいえ、ごはんの形は崩れておらず、しゃもじを入れると柔らかくはあるものの、まぁこんなものかな、という印象。

↑普通のごはんよりも水分量が多いように見えるのは確か。べちゃべちゃというほどではない

 

茶碗によそって食べて見ると、普段食べるごはんに比べると柔らかいものの、ごはんの甘みなどはきちんと感じられます。「低糖質ごはん=あっさりしている」というイメージがあった筆者にとっては、味わい自体が普通のごはんとほぼ変わらないのは驚きました。ただし、硬めのごはんが好きな人にとっては慣れが必要なのも事実。これは割り切るべきポイントになりそうです。

↑白米メニューよりも柔らかいが、ごはんの味自体は変わらない。柔らかめのごはんが好きな筆者は、これなら置き換えてもいいと思えた

 

続いて、低糖質20%カットメニューで炊いたごはんへ。炊きあがりは明らかに水分が多く、失敗したのか? と不安になりましたが、これがデフォルトなのでご安心を。粒の形は崩れていませんが、10%カットのときとは明らかに違います。

↑水分が多いのが見てわかる。しゃもじで混ぜるときにごはんを潰さないように注意

 

さて、肝心の味と食感はどうか? 少し緊張しながら食べてみると……や、柔らかい。おかゆよりも粒感はあるのですが、初めて食べたときは驚きました。何も知らずにこれが出てきたら「今日、ごはん炊くの失敗した?」と聞いてしまいそう。とはいえ、味は普段食べている白米と同じ。ごはんを食べている満足感はあります。

↑柔らかいごはんが好きな筆者もさすがに驚くような柔らかさ。その反面、水分量が多いのでお弁当など冷めてから食べるときには良さそうだ

 

冷凍したごはんは糖質10%カットならアリ

最近は炊いたごはんを冷凍してストックしている家庭が多いので、糖質10%カットと20%カットのごはんを冷凍し、解凍するとどうなるのかも試してみました。食感に変化が生まれるのかが気になるところです。

↑今回は比較対象として通常モードで炊いた白米も用意。解凍した時点で、やはり糖質カットで炊いたごはんは水分量が多いことがわかる

 

食べてみた正直な感想は「10%カットはアリだけど、20%カットはちょっと厳しそう」というもの。いずれも炊きたてのものよりもベチャッとしており、10%は許容範囲内でしたが、20%は炊きたてのほうが確実においしく感じました。

↑低糖質10%カットメニューのごはんは、冷凍保存したもので粒感があるので食べやすかった

 

↑低糖質20%カットメニューは炊きたてよりもベチャついている。雑炊を作るなどアレンジすればおいしく食べられそう

 

今回は2種類の糖質カットごはんを食べ比べてみたところ、ゆるやかに糖質制限を意識するぐらいであれば、低糖質10%カットメニューを食べるのは「アリ」だなと思いました。低糖質20%カットメニューは、「本気で糖質制限したいが、どうしてもごはんは食べたい」という人向け。まさにいまの筆者がこの状態なので、ごはんが食べたいとき、ちょっと罪悪感を軽減してくれるのがありがたいです。また、玄米などのヘルシーメニューが充実しているのも魅力的ですね。

 

価格は1万4800円(税抜)で、IH炊飯器としても購入しやすい価格帯です。メタボが気になり始めたら、ヘルシーサポート炊飯器の導入を検討してみては?

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

人気モデル多数! 最新「炊飯器」価格帯別ピックアップ3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、炊飯器。高級モデルは「吸水〜沸騰〜蒸らし」の各工程が高精度。ただし、下位機種にも上位機種の技術を踏襲した人気モデルが多いので要チェックだ。メーカーごとに異なる味の傾向、お手入れのしやすさを吟味しよう。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新炊飯機、“買い”のポイント

加熱温度や蒸らしの温度調節によりふっくら&粒立ちの良い食感を実現

おいしさにこだわるなら米の銘柄や食感の「炊き分け」機能に注目

・内ブタや天面などのお手入れのしやすさも満足度に大きく影響

 

私たちが解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

炊飯器の検証企画を多数手がける。製品チェックでは、ごはんの味に加え使いやすさやメンテのしやすさにもこだわる。

家電ライター

コヤマタカヒロさん

PCからキッチン家電まで幅広い分野に精通。家電テストの空間「コヤマキッチン」を運営し、米・食味鑑定士の資格も持つ。

 

「ふっくら粒立ちある食感」と「炊き分け」機能がトレンド

最新の炊飯器は「ふっくらしつつ粒立ちがしっかりとした炊き上がり」がトレンド。家電ライターのコヤマタカヒロさんはこう語る。

 

「象印マホービンの〝炎舞炊き〟、日立の“ふっくら御膳〟は特にその傾向が顕著。パナソニックの〝おどり炊き〟もごはんの食感のバランスが絶妙でオススメです」(コヤマ)

 

さらに、高級モデルが積極的に導入しているのが「食感炊き分け」機能。機種によっては数十種の炊き分けに対応する。

 

「近年、各地域から新種のお米が続々と登場。様々な品種を適切に炊き、最もおいしく味わうための『銘柄炊き分け』機能を搭載するモデルにも要注目です」(コヤマ)

 

一方、炊飯器選びで忘れてならないのがメンテのしやすさだ。

 

「内釜の重さや内ブタの洗いやすさが、毎日の家事の負担に大きく関わります。仕事や育児が忙しい家庭は特にここをチェックすると、購入後に後悔しません」(青木)

 

【《松》クラス】予算額11万円以上

この価格帯の炊飯器は高火力加熱や蒸らしでの温度調節などにこだわり抜いた製品ばかり。「炊き分け」機能も優秀で、どれも“米好き”が満足できる1台だ。高額なだけによく吟味しよう。

 

【No.1】炎のゆらぎまで再現することで甘く粒立ち良い味わいを実現

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き” NW-LA10

実売価格11万8680円

IHヒーターの細かな火力制御でかまどの大火力と炎のゆらぎを再現。甘く、粒立ってふっくら感のあるごはんに仕上げる。炊いたごはんの感想を入力すると炊き方を変えて食感を調整する「わが家炊き」機能搭載。麦ごはんも2通りの食感に炊き分けできる。

SPEC ●炊飯技術:炎舞炊き(ローテーションIH)●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・金芽米・雑穀米ほか ●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄〜くろがね仕込み〜豪炎かまど釜
炊き分け 食感121通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

↑釜底の6つのIHヒーターをローテーション加熱して強い対流を生む。単位面積あたりの火力も従来比4倍以上(※)
※:2017年モデルNW-AT10型との比較

 

↑天面パネルはフラット形状で汚れを拭き取りやすい。内ブタの構造もシンプルで、手入れがラクなのがうれしい

 

↑内釜はIHと好相性の鉄素材をアルミとステンレスの層でサンド。蓄熱性・発熱効率・熱伝導性を高め、炎舞炊きの大火力を生かす

 

<クロスレビュー!>

ごはんを好みの食感にする「わが家炊き」がユニーク

「121通りの食感から、ユーザーの好みの食感に自動調整して炊く『わが家炊き』はほかの炊飯器にない機能。玄米や雑穀米メニューが充実し、ヘルシー志向の人も気に入るはずです」(青木)

 

米の味を追求するなら断然オススメ!

「ローテーション加熱で米を激しく舞わせてしゃっきり感ともちもち感、甘みの強い“うまいごはん”が炊けます。純粋に“米”のおいしさで選ぶなら、トップクラスの電気炊飯器です」(コヤマ)

 

【No.2】米のうまみを引き出す技術で全国の米どころが認める味に

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 Wおどり炊き SR-VSX100

実売価格12万円前後

米の鮮度を判別し、最適な炊飯に微調整。炊き上げ工程の強火時間を長くすることで、ハリのあるごはんに仕上げる。炊き込みごはんもベタつかずほぐれやすい食感に。58銘柄の炊き分け機能を装備し、「星空舞」など新銘柄にも対応。

SPEC ●炊飯技術:Wおどり炊き ●炊飯時消費電力:約1210W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽/分づき米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W275×H234×D361mm/7.7kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 ダイヤモンド竃釜
炊き分け 銘柄炊き分け58銘柄
保温時間 24時間(スチーム保温)

 

 

↑通電切り替えと加圧減圧の「Wおどり炊き」でもちもちのごはんに。IHの大火力で釜を包み込み、米のうまみを最大限引き出す

 

↑炊飯や保温などの基本操作は3つの物理ボタンでシンプルに。「銘柄炊き分け」などの細かい設定はタッチパネルで行う

 

↑追い炊き・蒸らし時に220℃の過熱水蒸気を釜内に噴射。米の芯まで熱を浸透させうまみをコート

 

<クロスレビュー!>

炊飯能力だけでなく操作性とメンテ性も秀逸!

「ごはんの味はもちろん、タッチパネルが操作しやすいのも好印象。銘柄炊き分けでは58もある登録銘柄からお目当てをスムーズに探せます。内釜も軽く、洗い物がとてもラクです」(青木)

 

甘みや食感のバランスも本体の総合力も最高ランク

「ごはんの甘みや食感のバランスが抜群。米のセンシング機能で、夏場など米の鮮度が落ちる時期でもおいしいごはんが食べられる。保温機能も優秀で、まさに最高ランクです!」(コヤマ)

 

【No.3】〈炊きたて〉50周年の“技”で極上のごはんを炊き上げる!

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPL-A100

実売価格12万4220円

同社の土鍋炊飯技術を結集した<炊きたて>50周年記念モデル。土鍋特有の細かく大量の泡が炊飯中に米を包むため米同士がぶつかって傷つきにくく、もっちりつややかなごはんに仕上がる。銘柄炊き分け機能は50銘柄。

SPEC ●炊飯技術:土鍋ご泡火炊き+丹精仕上げ ●炊飯時消費電力:1080W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦めし押麦ほか ●サイズ/質量:約W290×H220×D351mm/約7.4kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 四日市萬古焼本土鍋
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間

 

↑「丹精仕上げ」は蒸らし時に徐々に圧力を下げ、余分な蒸気を放出。ごはんの甘みとツヤを引き出す

 

↑露が溜まるフレーム部は傷がつきにくい「クリアハード」仕様。サッと拭くだけで汚れも落ちる

 

↑少量(1合)を炊く際は専用土鍋中ブタをセット。炊飯空間を狭くして炊きムラを防ぎ、香り高く仕上げる

 

<クロスレビュー!>

おひつに学んだ保温技術やお手入れのしやすさが光る

「香ばしい香りのごはんが絶品。木製のおひつが呼吸するように中の水分と温度を整える保温技術を採用し、炊きたての味が長持ちします。拭きやすい天面パネルやフレームも◎」(青木)

 

土鍋+ガス火で炊いたような香り高いごはんが堪能できる

「ガスコンロで土鍋を使って炊いたような香りが楽しめます。50銘柄炊き分けや少量炊飯など機能も充実。3段階の火加減調節でおこげが楽しめるのも他機種にない魅力です」(コヤマ)

 

【《竹》クラス】予算額6万円〜11万円

ここで紹介する3モデルは、どれも各社の最上位モデル。松クラスよりも価格こそ安いが、スペックはほぼ同等と考えていい。炊き上がりが好みなら迷わず買いだ!

 

【No.1】本物の炭(※)でできた釜でふっくら粒立ち良く炊き上げられる

(※)木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

三菱電機

三菱ジャー炊飯器「本炭釜 KAMADO」NJ-AWB10

実売価格11万円

IHと相性が良く発熱性の高い炭釜で大火力炊飯でき、ふっくら粒立ち抜群のごはんが炊き上がる。銘柄炊き分けは50銘柄に対応し、冷凍してもおいしい「まとめ炊き」モードなど機能も多彩だ。音声ナビと液晶のデカ文字表示で操作も快適。

SPEC ●炊飯技術:本炭直火炊き/八重全面加熱/本・熱密封かまど構造 ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:無洗米・玄米・胚芽米・発芽米・長粒米ほか ●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.8kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 本炭釜
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間(始めの12時間はたべごろ保温)

 

↑二重の内ブタはワンタッチで取り外し可能。軽くて凹凸が少なく簡単に洗える。職人手作りの内釜を洗う際は丁寧に扱おう

 

↑八重構造のヒーターで米全体に熱を伝え粒感を立たせる。釜は羽釜構造にすることで熱を逃がさず香り高いごはんに

 

<クロスレビュー!>

ふっくらほぐれる食感と鮮やかな米のうまみが魅力

「ふっくらしつつ口の中でほぐれる食感と、鮮やかな米のうまみがしゃっきり派の人にオススメ。長粒米専用モードで、ジャスミンライスもおいしい。職人こだわりの内釜は大切に扱って」(青木)

 

非圧タイプは銘柄ごとの味の違いもわかりやすい!

「大手メーカーのフラッグシップ機では唯一の非圧タイプ。圧力をかけないのでしゃっきり感のあるごはんが炊けます。銘柄炊き分けも、米の甘み成分が出過ぎず銘柄ごとの味が引き立ちます」(コヤマ)

 

【No.2】京都の老舗米店がこだわる“外硬内軟”の味を実現!

日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100DM

実売価格8万1040円

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」の炊飯の極意を電気炊飯器で実現。1.3気圧の圧力と107℃のスチームで米の輪郭と甘みを際立たせて炊き上げる。カーボンフッ素加工の内釜はそのまま洗米可能。

SPEC ●炊飯技術:極上ひと粒炊き ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米(発芽玄米)・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:W248×H232×D302mm/約6.0kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 大火力沸騰鉄釜
炊き分け 食感4通り(極上コース)
保温時間 40時間(スチーム)

 

<クロスレビュー!>

蒸気がほとんど出ないので棚に置いたまま炊けて便利

「ハリがあって中がふっくらなごはんの食感が絶妙。炊飯中にほとんど蒸気が出ない構造なので、棚に置いたまま炊けて使い勝手も良いです」(青木)

 

しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事な炊き上がり

「圧力とスチームを利用した炊き上がりは、しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事。コスパ最高のフラッグシップモデルです」(コヤマ)

 

【No.3】伊賀焼の人気土鍋を電化し、ふっくら甘い至高のごはんに!

シロカ

かまどさん電気 SR-E111

実売価格6万4584円

伊賀焼の人気土鍋を使った機種。土鍋と好相性のシーズヒーターを採用してガス炊きを再現し、ふっくら甘く後味さっぱりのごはんに。土鍋がごはんの水分を最適な状態に保つため、冷めても美味。

SPEC ●炊飯技術:電熱ヒーター式 ●炊飯時消費電力:1300W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・おかゆ・おこげ ●サイズ/質量:約W300×H261×D300mm/約7.6kg

炊飯容量 1.0〜3.0合
内釜
炊き分け 食感3通り
保温時間

 

<クロスレビュー!>

土鍋炊飯がスイッチひとつで失敗なくできるのはスゴい

「火加減が難しい土鍋炊飯を電化し、スイッチひとつで失敗せずに炊けるのはスゴい。工芸品の風合いがあるデザインも高級感たっぷりです!」(青木)

 

保温機能などはないがそのおいしさはオンリーワン

「土鍋ならではの、甘みが強くもっちりして香り高いごはんが特徴。保温機能もないシンプルな作りですが、その味はオンリーワンです!」(コヤマ)

 

【《梅》クラス】予算額2万円〜4万円

この価格帯では、松や竹クラスの高級モデルに搭載される高機能を厳選して搭載。ベースのコストを抑えた“一点豪華主義”的なモデルが狙い目だ。シンプルさを求めるならオススメ!!

 

【No.1】ベストの炊き上がりを銘柄ごとに実現する高コスパ炊飯器!

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄量り炊き 圧力IHジャー炊飯器 KRC-PC50-B

実売価格3万8280円

米の銘柄ごとに加熱工程と加圧時間を調整し、それぞれのおいしさを最大限に引き上げる圧力IH炊飯器。大型タッチパネルで操作もスムーズだ。「こだわり炊き分け」ボタンで、「冷凍ごはん」モードや「おむすび」モードなどを選べるのがユニーク。

SPEC ●炊飯技術:圧力IH式 ●炊飯時消費電力:1230W ●白米以外の炊飯メニュー:炊き込み・玄米・食物繊維米 ●サイズ/質量:W265×H242×D382mm/6.6kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 極厚銅釜
炊き分け 銘柄炊き分け40銘柄
保温時間 銘柄炊き分け40銘柄

 

↑内釜に米を入れると最適な水量が表示され、ベストの炊き上がりを実現可能。よそったごはんのカロリーも表示できる

 

↑大火力のIHヒーターで内釜を上下から加熱。1.25気圧・105℃で炊き上げることで、ごはんの柔らかさと粘り、甘みが増す

 

<クロスレビュー!>

高級モデルのような銘柄炊き分け機能が優秀

「高級モデルに搭載される銘柄炊き分け機能をこの価格で実現したのがスゴい。ごはんのカロリー表示機能や食物繊維モードなど、健康を気遣う人にやさしい機能も見逃せません」(青木)

 

水加減を自動で教えてくれてシニア世代も大助かり!

「水量は少しの違いでごはんの味を変えてしまうが、それを自動で教えてくれるのは視力が心配なシニア世代も大助かり。銘柄炊き分けや発酵コースなど+αの機能も充実しています」(コヤマ)

 

【No.2】かまどの熱対流を再現し、米をふっくら炊き上げる

東芝ライフスタイル

真空圧力IH炊飯器 RC-10VSP

実売価格3万6990円

丸底60℃の銅釜でかまどのような熱対流を生み、ふっくら甘いごはんに。独自の真空技術で米の芯まで吸収させ、時短でおいしく炊き上げる。冷めてもおいしい「お弁当コース」など白米メニューが充実。

SPEC ●炊飯技術:炎匠炊き ●炊飯時消費電力:1250W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W296×H265×D387mm/約5.9kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鍛造かまど銅釜
炊き分け 食感3通り
保温時間 40時間(※)(真空保温)

※:白米の場合

 

<クロスレビュー!>

真空技術が炊飯・保温に貢献!手入れがラクなのもうれしい

「真空技術でごはんの甘みを高めたり、長時間おいしく保温したりできるのが◎。凹凸の少ない内ブタなど手入れもすごく簡単です」(青木)

 

食べたい時間に炊ける「ねらい炊き」が有能!

「5分単位で炊飯時間を調節できる『ねらい炊き』機能が便利。炊き方が難しい白米と玄米の混合炊きは専用モードを使えばうまくいきます」(コヤマ)

 

【No.3】本格的な食感炊き分け機能を2万円台で実現できる

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー 極め炊きNP-BK10

実売価格2万5510円

最上位機種にもある「わが家炊き」機能(49通り)と、7通りの「炊き分け圧力」機能を採用。蒸らし工程で再度圧力をかけて、しゃっきりふっくらごはんに仕上げる。2種類の麦ごはんメニューも搭載。

SPEC ●炊飯技術:人工知能IH炊飯/うまみ圧力蒸らし ●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:約W265×H220×D400mm/約5.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄器コートプラチナ厚釜
炊き分け 食感49通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

<クロスレビュー!>

食感の差がはっきり出る「炊き分け圧力」が秀逸!

「『熟成炊き』は炊飯に時間がかかるものの、ごはんの甘み満点。『炊き分け圧力』は加圧時間に加え圧力自体を変えるので食感の差が歴然です」(青木)

 

ごはんの炊き上がりも保温も自分好みに調整できる!

「炊飯器の質問に答えれば、49通りの食感に調整したごはんが炊けるのが魅力。保温モードも味重視と長時間重視の2種類から選べます」(コヤマ)

 

【Topic1】5合でも3合でもない絶妙なサイズもヒット!!

一般的な5合炊きだと大きすぎ、3合炊きだと物足りない、というニーズに応えた炊飯器も人気。シニア夫婦など少人数世帯にウケている。

 

【No.1】最上位機も採用する最高の土鍋炊飯技術を3.5合炊きに採用

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPJ-G060

実売予想価格10万9780円(12月1日発売)

同社最上位機種JPL-A100が誇る“土鍋ご泡火炊き”技術を3.5合炊きに投入。茶碗1杯ぶんから香り高い土鍋ごはんが味わえる。

 

【No.2】「炎舞炊き」「わが家炊き」など高機能を小型ボディに投入

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き”NW-ES07

実売価格8万1040円

ローテーション加熱の大火力を実現する「炎舞炊き」採用の4合炊きモデル。81通りの「わが家炊き」、7通りの炊き分け圧力機能を搭載する。

 

【No.3】職人こだわりの内釜が生む大火力で、粒感際立つ一杯に!

三菱電機

IHジャー炊飯器 本炭釜NJ-SWB06

実売価格8万5800円

純度99.9%の炭(※)を使った「本炭釜」搭載の3.5合炊き。炭の遠赤効果と独自の連続沸騰で炊いたごはんはしゃっきり、ふっくらと甘い。

※:木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

 

【Topic2】コスパ重視なら1万円台モデルも注目!

1万円台でも十分おいしく炊ける炊飯器がある!! 低価格でも銘柄炊き分け機能やヘルシーメニューなど高価格モデル並みのスペックが光る。

 

【No.1】浸し・蒸らしに時間をかけ、極上ごはんを実現

日立

IH炊飯器 RZ-BC10M

実売価格1万4640円

しっかり浸し、じっくり蒸らす「極上炊き」でおいしく。内釜は取っ手付きで出し入れしやすい。煮込みができる調理コースも備える。

 

【No.2】糖質約20%オフでダイエッターにやさしい!!

アイリスオーヤマ

ヘルシーサポート炊飯器 RC-IJH50-W

実売価格1万8480円

9種類のヘルシーメニューを搭載。低糖質メニューではごはんの糖質を約20%までオフ。極厚火釜で通常の白米炊飯もおいしく炊き上がる。

 

【No.3】多彩な炊き分け機能と炊飯メニューを装備

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄炊き 圧力IHジャー炊飯器 RC-PD50

実売価格1万6510円

9通りの食感炊き分け、40種の銘柄炊き分け機能を搭載。1.25気圧の圧力と高火力で米をふっくら炊き上げる。炊飯メニューも多彩。

ネットで評判の家電を検証! バズりモノ実力診断、調理家電6選

SNSやテレビ番組などで評判の調理家電を、評論家やライターがじっくりと試用。使ってみてわかったホントのトコロを、じっくりこってりとレビューします!!

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【No.1】最速14分でおいしく炊ける!! 茶碗への盛り付け不要でラク(コヤマ)

<炊飯器>

サンコー

おひとりさま用超高速弁当箱炊飯器

実売価格6980円

0.5合なら約14分、1合なら約19分半でごはんが炊ける超小型炊飯器。本体底面部のヒーターで釜の側面までしっかり加熱し、高速で炊き上げる。ユニークな弁当箱形状がバズり、累計販売台数5万台を突破した。

SPEC ●最大炊飯量:0.18l(1合)●炊飯時間: 約14分(0.5合)、約19分(1合)●サイズ/質量:W240×H80×D100mm/840g

家電ライター

コヤマタカヒロさん

白物家電とデジタルガジェットのレビューが得意分野のライター。米食味鑑定士の資格を持つ。

 

発売直後に即完売! 超話題の弁当箱型炊飯器

このおひとりさまサイズの小型炊飯器は、2019年12月に発売されるや否や即完売した超話題の商品だ。現在もその人気は衰えることなく、9月には新色2色が追加でラインナップ。累計販売台数は5万台を突破している(※9月現在)。弁当箱のような形状で、カバンに入れて持ち運びしやすいだけでなく、最短14分でごはんが炊けるのが最大のウリ。職場に米を常備しておいて、ランチに炊きたてのごはんを堪能する、なんてことも実現してしまうのだ!

 

使い方はシンプルで簡単。付属の計量カップで米を量ってセット。無洗米を使えば、米を研ぐ手間も省ける。あとは規定量の水を注ぎ、蓋を閉めてスイッチを入れるだけでOKだ。昼休み、コンビニにおかずやドリンクを買いに行くなどしている間に、ホカホカのごはんが炊けているというワケだ。

 

炊き上がったごはんはとてもみずみずしく、艶やか。火の通りもムラがなく、炊きたてならではの香りと、シャッキリ感が楽しめた。コンビニ弁当の冷めたごはんやレンチンしたごはんとは比較にならないおいしさを堪能できた。お茶碗などに移すことなくそのまま食べられるのも便利。本体は防水仕様となっており、食後は丸洗い可能で手入れもラクだ。ごはんだけでなく、パスタや魚の調理もできて、職場でも家でも大活躍間違いなしのアイテムである。

 

★米と水を入れて電源オン! 約14分待つだけで一人前炊き上がり

付属の計量カップで米を入れてスイッチオン。ただ、この計量カップが小さく、0.5合の場合は1杯半、1合の場合は3杯ぶんとやや半端なのがちょっと面倒。別途計量カップを用意するのも手だ。

 

★粒立ちが良くシャッキリとみずみずしいごはんが出来上がり

本当に約14分で粒が立ち、表面が艶やかでみずみずしい仕上がりに。ただし標準ではシャッキリ食感に炊き上がるため、柔らかめが好きなら水量を増やす、浸水時間を長くするなど調整が必要。

 

★パーツ分解が簡単で防水仕様。水道で丸洗いできるのがうれしい

本体は防水仕様なのでそのまま水洗い可能。清潔な状態で収納したり、持ち帰ったりできる。ただし、上蓋はパッキン、金属蓋、プラスチック蓋を取り外して洗う必要があり、やや手間はかかった。

 

【診断結果】

 

【No.2】フライパンやホットプレートよりも薄く・丸く・きれいに焼けた!!(中山)

<クレープメーカー>

アイリスオーヤマ

クレープメーカーPCM-800-W

実売価格2530円

付属のトレーに生地のタネを入れ、そこにバターを塗った本体プレートを浸すことで焼き上げるユニークな調理家電。プレートは直径約20cmで、十分なサイズの生地が焼ける。その斬新さからテレビ番組やSNSで話題に。

SPEC ●定格消費電力:800W ●電源:AC100V ●コード長:約1.4m●サイズ/質量:W200×H60×D420mm/0.66kg

フードライター

中山秀明さん

フードアナリスト。内食や外食分野がメインだが、GetNavi webなどで調理家電記事を執筆することも。

 

ホットプレートとは逆の発想で薄いクレープを焼き上げる

クレープと言えば、フルーツやクリームを生地で包む定番スイーツ。SNS映えも良く、女子を中心に昔もいまも人気が高い。ただし、生地を均等な薄さに焼き上げるのが難しく、手作りするにはある程度の技術やコツが要るのも事実。そんなハードルをグンと下げてくれる、クレープ作り専用の家電が本機だ。好みの食材でデコったり、ミルクレープにアレンジしたりと、力作をInstagramにアップする人も多数。2000円台とプチプラなのも魅力で、その実力の高さに、テレビ番組などでも話題となっている。

 

実際に使ってみると、実にユニークで理にかなっている!! 生地をプレートに流して焼くのではなく、“生地を入れたトレーにプレートを浸して焼く”という逆転の発想が斬新。本体は0.66kgと軽いため片手で扱え、生地は十数秒で焼き上がる。あとはスイーツに仕立てたり、肉類やチーズなどを包んで食事系にしたりと自由自在だ。

 

コンパクトで、フック用の穴が空いているなど収納性にも配慮。改善点を挙げるとすれば、焼く前にプレートに塗るバターが溶けてこぼれやすいこと。また、プレートをトレーから反転させる際に、焼き上がった生地がトレーに滑り落ちてしまうなどの失敗もある。少々慣れは必要だが、スイーツ好きの人はぜひ試してみてほしい。

 

★10〜15秒程度浸して好みの焼き加減で返すだけ

ホットケーキミックスなどを生地のタネに使えば、手軽にクレープを作れる。専用プレートに10〜15秒ほど浸し、好みの焼き加減になったら返すという簡単操作。焼けたらヘラなどでクレープを剥がして出来上がりだ。

 

★持ち手に穴が空いていてフックなどに掛けられる

0.66kgと、大人であれば片手でラクに扱える軽さ。サイズも比較的コンパクトで、収納する際にかさばる心配はないだろう。持ち手の先端に穴が空いていて、フックなどに引っ掛けられる点もうれしい。

 

★デザートクレープのほか食事系アレンジも楽しい

アレンジは自由自在。筆者はチョコバナナクレープのほか、ソーセージやハムを使ったタイプも試作した。ハム、チーズ、目玉焼きによる定番ガレット「コンプレット」風クレープもまずまずの出来映え。

 

【診断結果】

 

【No.3】自分で作ったできたてのサラダチキンは既成品以上のウマさ!(中山)

<電気調理器>

PRISMATE(プリズメイト)

サラダチキンメーカーPR-SK023

実売価格4950円

設定された温度とタイマーにより、ボタンを押して放っておくだけでサラダチキンやサラダフィッシュが作れる。温度と時間の異なる3つのモードボタンを搭載する。特にダイエッターの間で話題となったアイテムだ。

SPEC ●定格消費電力:約450W ●電源:AC100V ●調理時間:20分、2時間、5時間の3モード ●コード長:約1.5m ●サイズ/質量:W235×H155×D127mm/952g

フードライター

中山秀明さん

飲食関連の仕事が多く、健康に気を使うフードアナリスト。ヘルシー分野にはより注目している。

 

作ったチキンを食べて納得。小型&簡素ながら実力あり!

「コロナ太り」と聞くとギクッとする人も多いはずだ。筆者も例外ではない。そこで励んでいるのが低糖質ダイエット。強い味方となるフードといえばサラダチキンである。毎日のように食べる食材だからこそもっと安く済ませたい──そう思っていた矢先、今春発売されたのが本機だった。瞬く間にネットの口コミで話題となり、テレビ番組などでも引っ張りだこに。筆者も使ってみたが、期待していた以上に傑作だった!

 

まず機能のシンプルさ。温度と時間が設定されたボタンが3つあり、そのひとつを押すだけという潔さである。ほったらかし調理できるのもラクで良い。調理性能も素晴らしく、ごく普通の鶏むね肉が、しっとりとした食感に仕上がり、パサパサ感は皆無。自家製という達成感を抜きにしても、既製品以上のウマさだと感動した。

 

汎用性が高く、チキン以外の肉や魚を調理しても良いし、小鍋としての活用も可能。50種もの料理が載ったレシピブック付きなのがその証拠だ。コンパクトながら、鶏むね肉なら300gと、市販されているサラダチキンの2〜3食ぶんを作れるキャパシティがあるのもうれしい。安全性も考慮されていて、内鍋の両サイドに持ち手が付いており、熱さを感じることなく取り外せる点も助かる。食欲の秋、ますます活躍しそうだ。

 

★温度と加熱時間が異なる3つのボタンを使い分け

約70℃で約2時間加熱する「やわらかモード」、約100℃で約20分加熱する「スピードモード」、約100℃で5時間連続使用できる「連続モード」の3つのモードをボタンで選ぶ。操作はそれを押すだけ。

 

★断面はしっとりツヤツヤ絶妙な食感に舌鼓必至!

鍋の両サイドには持ち手が付いている。直接触っても熱くないのでミトンは不要だ。調理した鶏むね肉をカットしてみると、断面はしっとりツヤツヤの仕上がりで、絶妙な火の通り加減に!

 

★作れる料理の汎用性が高くレシピ本も付いてくる

サラダチキンやサラダフィッシュを作るだけでなく、小鍋として活用することも可能。筆者は残った煮汁に味を付けてスープを作り、つけ麺を楽しんだ。付属のレシピ本にアイデアが載っているので参考になる。

 

【診断結果】

 

【No.4】食材にスーッと軽く刃が入っていく。その切れ味にビックリ!(平島)

<電動ナイフ>

サンコー

充電式コードレス電動肉&パン切り包丁「エレクトリックナイフ」

実売価格5280円

柔らかい食パンや肉などがきれいに切れる充電式電動ナイフ。スイッチを入れると重なった2枚刃が前後に動き、断面を潰さずにカットできる。家電芸人のかじがや卓哉氏がテレビ番組で紹介するなど様々なメディアで話題に。

SPEC ●刃渡り:190mm(2枚刃)●充電時間:約1.5時間 ●連続使用時間:約70分 ●付属品:ACアダプタ(ケーブル長約2m)●サイズ/質量(本体):W56.5×H240×D73mm/460g

家電ライター

平島憲一郎さん

白物家電を中心にレビュー記事を執筆。ありものの食材で手早く料理する派。包丁にはこだわりあり。

 

食材の断面を潰さないから仕上がりが美しい!

エレクトリックナイフは、楽天市場のパン切り包丁ランキング1位を獲得するほどの人気アイテム。しかし筆者としては、電動ノコギリのようなやり方で食材を美しく切れるのか少々疑問だった。

 

実際に本機で食パンをカットしてみると、その切れ味の良さに感動! パン切り包丁だとパンを押し切るため生地が潰れることがあるが、本機はパンに圧をかけずに切れて、ギザギザの刃とは思えないほど断面がきれい。バゲットはクラストに刃が入るのに少し時間がかかるが、スムーズに切れた。

 

チャーシューの切れ味も実に爽快。予想外に刃が軽〜く肉に入っていく! 本体はやや重みがあるが、刃を肉に垂直に当てれば自重で切れる感じだ。刃の角度を保ちつつ力を入れて切る包丁と違い、本機はモーターまかせで切れる。人は刃の角度を保っていればOKだ。

 

強いて不満を挙げるならば、食材によっては底面の切り落としが難しい点。しっかり切ろうとするとまな板が傷つくことも。包丁のようにスッ、スッと切れないのも少々違和感があった。また、柄が太く、小回りを効かせるにはコツがいる印象。お手入れ時は刃にスポンジが引っかかるのも要注意だ。

 

ともあれ、肝心の食材カットの仕上がりは文句なし! 食パンやローストビーフのカットが苦手な人、SNS映えを狙う人は、購入する価値ありだ。

 

★焼きたての温かい食パンも美しく、薄くカット可能

カットしたのは柔らかな焼きたての食パン。ナイフの刃を入れると、パンに押しつけることなく、そのままスーッと下まで切り進めることができた。切りクズはほとんど出ず、断面もきれいだ。

 

★刃を真っすぐ入れるだけで肉をスパッと薄切りできる!

通常の包丁でチャーシューを切ろうとすると力が入り、断面がボロボロになりがち。本機なら、まるで羊羹を切るように刃が真っすぐ下に入っていき、きれいな薄切りチャーシューに仕上がった。

 

★刃のお手入れはやや面倒だがコードレスなので使い勝手は◎

ナイフの刃は本体から取り外して洗う。洗剤で洗う際に、スポンジを使うと繊維がギザギサの刃に絡まりがちに。とはいえ本体はコードレスなので手入れ時も取り回しがしやすく、使い勝手は良い。

 

【診断結果】

 

【No.5】スロー調理や低温調理にも対応。甘みたっぷりのごはんも25分で炊けた!!(安蔵)

<電気圧力鍋>

A-Stage

Re・De Pot

実売価格1万4800円

3つの調理モード(圧力・スロー・温め)や無水調理など様々な料理に対応。1.8気圧の高圧で白米・炊き込みごはんも25分で粒立ち良く炊きあげる。人気色のブラックは公式オンラインショップで一時在庫切れに。

SPEC ●定格圧力:83kPa ●予約:最大12時間、1時間刻み(圧力調理、炊飯のみ)●自動メニュー:炊飯、おかゆ、無水カレー、肉じゃが、クリームシチュー、さばの味噌煮、豚の角煮、りんごのコンポート ●容量:1.2l(4合)

IT・家電ジャーナリスト

安蔵靖志さん

生活家電やデジタル機器に関する記事を執筆。テレビやラジオ、雑誌など幅広くメディアで活躍する。

 

デザインが良く調理機能は多彩。少人数世帯にもぴったり!!

近年、小型の電気圧力鍋は売り上げを伸ばしているカテゴリ。そんななか、蔦屋家電での先行発売で話題を呼んだのが、Re・De Potだ。リーズナブルな価格でデザイン家電を手がけるA-Stageの製品。寸胴鍋型フォルムがキッチンにも食卓にも映える。マットな質感のオシャレな見た目は、他社の電気調理鍋にはない魅力だ。

 

調理モードは「圧力・スロー・温め」の3種類。シンプルな機能ながら、1.8気圧の圧力は小型モデルとしてはやや高めである。また本機は、25分でごはんをふっくら炊けるのも特徴。浸水なしで実際に炊いてみたら、やや硬めながら甘みのあるごはんに仕上がった。柔らかめの食感が好みの人は少し浸水させるか、水をやや多めにすると良い。

 

自動メニューは豚の角煮や無水カレーなど8種類。豚の角煮は良い塩梅のほろほろ肉に出来上がり、大満足だ。また、特設サイトでレシピが公開されており、そのなかからスペアリブの炊き込みごはんに挑戦。米と肉、調味料を入れてスイッチを入れて35分。ジューシーな肉がぜいたくな、ふっくら炊き込みごはんに仕上がっていた!

 

なお、調理容量は1.2l(ごはん4合)とコンパクトなので、単身から家族まで幅広く対応。内鍋はフッ素加工で食材がこびりつきにくく、手入れもしやすい。

 

★フォルムとカラバリが独特。キッチンをオシャレに彩る

蓋部分に厚みのある寸胴型フォルムが可愛い。マット調で落ち着きがありつつも華やかさのあるカラーリングは、電気圧力鍋のなかでは群を抜いてオシャレ。食卓にそのまま出しても違和感がない。

 

★豚の角煮もプロが作ったような出来!

豚の角煮は自動メニューで、加圧時間20分ほどで出来上がった。肉にもしっかりと味がしみて口の中でほろりととろけて抜群のおいしさに。そのほか自動メニューは肉じゃが、サバの味噌煮なども搭載。

 

★凝った炊き込みごはんも超簡単に作れた

スペアリブの炊き込みごはんは、材料と調味料を鍋に投入し、モード1(炊飯)を押すだけでできる。お店のメニューにあっても遜色ないほど、ジューシー&ホカホカに作れて大満足!!

 

【診断結果】

 

【No.6】海鮮から焼き鳥までOK! 自宅で居酒屋気分が味わえる(今西)

<卓上調理器>

岩谷産業

炉ばた焼器 炙りや

実売価格5470円

網焼きと串焼きに対応した卓上調理器。直火を使わず、ガスの火で赤熱させた輻射板の熱で食材を焼くので、ムラなく焼き上がる。強火から弱火まで無段階の火力調節が可能。キャンプ好き発のバズりアイテムだ。

SPEC ●ガス消費量:約169g/h ●連続燃焼時間:約90分 ●焼網サイズ:約280×180mm●サイズ/質量:W409×H134×D214mm/約2.4kg

おいしいものナビゲーター

今西絢美さん

調理家電を中心にレビューを執筆。最近のお気に入りは、「卓上焼き鳥器×レモンサワー」 での晩酌。

 

呑んべえライフがはかどる最強の卓上調理アイテム

カセットガス式の卓上調理器「炉ばた焼器 炙りや」は、2016年の発売以来、キャンプ好きの間で大人気のアイテムだ。そして、おうち時間が増え、居酒屋へ脚を運ぶ頻度が圧倒的に減ってしまったいま、自宅で活躍する調理家電として再び脚光を浴びている。

 

オススメの一番の理由は、炭を起こさなくても室内で七輪焼きの楽しさが再現できること。海鮮や肉を自分のペースで焼きながらお酒を嗜めば、呑んべえライフが充実すること必至! 実際に肉を焼いてみたところ、ホットプレートで焼くよりもふっくら仕上がったので驚いた。これは直火ではなく、輻射板の熱で焼くので水分が逃げにくくなるから。ゆるく呑みたい日はスーパーで買った練り物を炙ってみたところ、オーブントースターや魚焼きコンロで温めるよりも見張りやすく、居酒屋気分が盛り上がるのが良かった。

 

また、焼き網を外し、本体側面の串焼きステーを立ち上げれば、焼き鳥や串に刺した海鮮を焼くこともできる。スーパーで買ってきた焼き鳥を本機で温めるだけでも、本格的になる。ただし、火加減は自分でこまめに調整しなければならず、多少の慣れは必要だ。汁受けトレー付きで、脂が下に落ちても手入れしやすい点はうれしい。

 

カセットガス式で電源要らずのため、庭などで炙り焼きをしながら晩酌するのも秋の夜長に最高だ。

 

★カセットガス式だから場所を選ばず“炙り”が楽しめる!

直火ではなく輻射板の熱で焼き上げるので、食材の水分が飛ぶことなくふっくら焼き上がる。電気ではなくカセットガスで使えるため、アウトドアでも手軽にBBQを楽しめるのがポイント。

 

★そのへんで買ってきた練り物もちょっと炙れば居酒屋クオリティ

スーパーやコンビニで買った練り物を焼くだけでも立派なおつまみに変身。網を外して串焼きステーを上げれば、焼き鳥や海鮮の炙り焼きなど、じわじわ加熱する料理も作れるので居酒屋気分が高まる。

 

★汁受けトレー搭載で後片付けも楽チン

食材から出てきた脂は、水を入れた汁受けトレーに落ちてくれるので、後片付けがしやすい。特に焼肉をするときには重宝する。水を入れ忘れると炎が上がる可能性があるのでご注意を。

 

【診断結果】

アイリスオーヤマ炊飯器「米屋の旨み」安ウマのワケとは? オススメBEST3も紹介!

機能の充実と、それに伴う価格高騰が著しい炊飯器カテゴリにおいて、リーズナブルな価格で異彩を放っているのがアイリスオーヤマだ。シリーズ名「米屋の旨み」の由来や、斬新な銘柄量り炊き機能などの開発背景に迫る。

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年10月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

この人に聞きました

アイリスオーヤマ 家電開発部マネージャー

河阪雅之さん

米を知るアイリスだからこそ作れる炊飯器を目指す

アイリスオーヤマの炊飯器事業が好調だ。2009年にスタートし、右肩上がりに成長を続ける家電事業のなかでも、炊飯器の売り上げは特に調子が良い。炊飯器の初号機を発売したのは、15年11月。アイリスオーヤマが炊飯器の開発から販売に乗り出した経緯について、家電開発部マネージャーの河阪雅之さんは次のように語る。

 

「当社は、東日本大震災をきっかけに東北農家の支援のため精米事業に参入しており、よりおいしいごはんを炊くノウハウとこだわりを持っていました。そこで“お米を知るアイリス”だからこそ作れる炊飯器を目指そうと考えたのです」

 

そんなアイリスの炊飯器の代名詞が「銘柄量り炊き」機能だ。これは米の量と銘柄に合わせて最適な水量を量るというもの。米は銘柄によっておいしく炊ける水量が驚くほど異なるのだという。

 

「米はわずかな水量の差が味に影響します。当社の調査で、実は多くの人が炊飯時に水の量を正しく量れていないことがわかりました。そこで水計量機能を開発することになり、さらに米の銘柄に合わせた水分量を計測し、それを加熱シーケンスに落とし込みました。31銘柄すべての水量をプログラム化するのは至難の業でしたね」

 

また、「分離式IH」も同社の炊飯器がブレイクするきっかけとなった機能。炊飯後に外釜を外せばIH調理器にもなるというアイデアは斬新で、まさにアイリスらしい“なるほど機能”だと評価された。

 

製品開発では常に「値ごろ感」を重視する

こうした先進的な機能を備えるアイリスの炊飯器は、低価格であることも特筆点だ。銘柄炊き分け機能搭載の炊飯器は10万円以上が一般的だが、同社製品は3万円台を実現している。

 

「低価格が可能なのは、最初に“値ごろ価格”を決めて製品を作るから。『いくらならお客様が買ってくださるか』を意見し合い、余分な機能は削いでいく。『この機能は入れたい』という要望も、それが価格に見合うかをまず考えます。合わないようであれば、商品化を見送ります」

 

さらに開発者は「自分ならいくらで買いたくなるか」という感覚も大事にしつつ、ユーザーの細かなニーズをキャッチアップしている。

 

「例えば銘柄量り炊き機能は、半端な米の量でもそれに合った水量を計算します。これは『水加減がうまくいかない』というユーザー目線から生まれたもので、実際に好評をいただいています」

 

「米屋が作る炊飯器」の気概で今後も製品開発に臨みたい

アイリスの炊飯器のラインナップは、大きく分けて「圧力IH式」「IH式」「マイコン式」「分離IH」の4つ。最新のIH式は8月発売の「ヘルシーサポート炊飯器」だ。

 

「最近はもち麦や雑穀米など、ヘルシーごはんのニーズも高まっています。それに対応したのが最新モデル。もち麦、発芽玄米、食物繊維米など9種類のヘルシーメニューを搭載しています」

 

ちなみに同社の炊飯器には「米屋の旨み」という名称が付く。精米事業も手掛けるアイリスオーヤマらしいキャッチコピーだ。

 

「米も炊飯器も作っているメーカーは珍しいので、そこはこれからもアピールしていきたいと考えています。今後もそういう気概を持って、製品開発に取り組んでいきます」

 

【Check!】いまや家電事業は全体売上の半分以上

元々家庭用プラスチック製品などを手掛けていたが、2009年に家電市場へ参入。他メーカーを退職した技術者などを積極登用し、低価格で斬新かつ実用的な製品を次々と開発。着実に売り上げを伸ばしている。

 

↑2009年の家電事業開始から、10年も経たずに売り上げの半分以上を占める成長を遂げた

 

アイリスオーヤマ炊飯器 開発の歩み

2013年 東日本大震災を機に精米事業に参入

アイリスの生鮮米 五銘柄食べ比べセット 1.5kg

実売価格1058円

本社のある宮城および東北の震災復興支援を目的に精米事業を開始。精米、保管などをすべて15℃以下で行う「低温製法」を導入し、米の鮮度を保つため小分けパックにする販売方法で売り上げを伸ばした。

 

2014年 炊飯器の開発をスタート

精米事業やパックごはんの製造・販売で得た知見を基に、ごはんをおいしく炊ける独自設計の製品を作るべく、炊飯器の開発を開始。大手家電メーカー出身の技術者を採用し、そのノウハウを基に開発を進めた。

 

2015年 炊飯器第1号RC-MA30-Bを発売

米屋の旨み 銘柄炊き RC-MA30-B

実売価格1万780円

11月に同社初の炊飯器が登場。実売価格1万円台のマイコン式3合炊きモデルながら、31銘柄の炊き分け機能を搭載しスマッシュヒットを記録した。「銘柄指定なしでもおいしく炊ける」との声も多かった。

 

2016年 業界初の分離式炊飯器がブランド確立のカギに

銘柄量り炊き IHジャー炊飯器 RC-IA30

実売価格3万2780円

銘柄炊き分け機能に、各銘柄に最適な水量の計測機能を追加。銘柄ごとのおいしさがより際立つようになった。IH部が独立して調理に使える仕様もウケて大ヒットし、炊飯器市場でのブランドを確立。

 

2017年 人気の分離式にヘルシー機能を追加

銘柄量り炊き IHジャー炊飯器 KRC-ID30-R

実売価格3万6080円

銘柄量り炊き、IH調理器機能に加え、ごはんのカロリーを表示する機能を搭載してヘルシー訴求。炊き分けできる米も31から40銘柄に増えた。

 

↑上部はおひつとして独立。最長2時間、約70℃の保温が可能だ。このような常識に囚われない仕様が人気に

 

↑下部は最大加熱1000WのIHヒーターとして使える。チーズフォンデュや鍋など家族で囲む料理に最適

 

2019年 集大成の最上位モデル! 正確な水量と圧力IH炊飯で米のおいしさを最大限に引き出す

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄量り炊き 圧力IHジャー炊飯器KRC-PC50-B

実売価格3万8280円

同社の圧力IH炊飯器で初めて、最適な水量を教えてくれる「量り炊きモード」を搭載。重量センサーを搭載し、40種の銘柄ごとに最適な水量に調整することで、おいしさを最大限に引き上げる。丼、すし飯などの炊き分けモードも用意。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合●内釜:極厚銅釜●銘柄炊き分け:40銘柄●こだわり炊き分け:6モード●保温時間:12時間●サイズ/質量:約W265×H242×D382mm/約6.6kg

 

【安ウマのワケ】

↑各銘柄と特性が近い6種類の代表銘柄から選ぶ。こだわり炊き分けモードなども搭載

 

↑銘柄を選び、釜に米を入れて最適水量を計量。水が適量になると音で知らせてくれる

 

↑ふたと底のヒーターで内釜を全面加熱。1.25気圧/105℃で炊飯し、米の粘りと甘みを強める

 

<アイリスオーヤマ炊飯器オススメBEST3>

アイリスオーヤマは、現在多数の炊飯器を販売中。なかでもコスパの高さが際立つ同社のオススメ3機種を紹介する。

 

【第3位】低糖質メニューのほか多彩なヘルシー米炊飯機能を搭載

ヘルシーサポート炊飯器 IHRC-IJH50

実売価格1万6280円

通常炊飯に比べ糖質を最大約20%減らす「低糖質メニュー」を搭載。押し麦や玄米、雑穀米など9種類のヘルシーメニューも備える。極厚火釜とIH加熱で通常炊飯もふっくら美味。

 

【第2位】31銘柄の最適水量を見分けふっくら食感に炊き上げる

米屋の旨み 銘柄炊きIHジャー炊飯器RC-IE50-B

実売価格1万5488円

31銘柄の量り炊き機能を搭載した5.5合炊きのIH炊飯器。フタと釜底の上下のIH加熱と、IHと相性が良く熱伝導性も高い極厚火釜で、ごはんをムラなくふっくら炊き上げる。

 

【第1位】もちもち食感の圧力炊飯で銘柄量り炊きを楽しめる

米屋の旨み 銘柄量り炊き圧力IHジャー炊飯器KRC-PC50-B

実売価格3万8280円

圧力炊飯とIHの高火力により、冷めてもおいしいもちもち食感に。40種類の銘柄量り炊き機能、冷凍ごはんモードなどのこだわり炊き分け機能、ごはんのカロリー表示機能を搭載。

 

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

米と食材を投入するだけ! 炊飯器だけでできる究極のズボラ飯「同時メシ」とは?

今年も新米が収穫され、お米が美味しい季節がやってきました。コロナ禍で“おうちごはん”が増え、お米を食べる機会が増えたのではないでしょうか? でも毎日作るのは大変……、もっと手軽に準備から片付けまで終わらせたい! という人に知って欲しいのが、話題の「同時メシ」。SNSでは「#同時メシ」での投稿も多く、TVや雑誌などさまざまなメディアでも取り上げられています。

 

SNSをのぞいてみると、ステーキ用の生肉をお米と一緒に炊飯したり、うなぎやカツなどすでに調理済みの惣菜を一緒に入れたりするなど、同時メシの大胆さにも驚きます。「炊飯器に入れるだけだから簡単」「レシピが豊富だから迷わない」「火を使わないから子供と一緒に作れる」などメリットも多く、どの投稿にも「おいしい」とのコメントが。

 

今回は、GetNaviがプロデュースするライフスタイルウェブマガジン「@Living」でおなじみのブックセラピスト・元木忍さんが、『同時メシ』の著者である澁谷梨絵さんと人気の「シンガポールライス」を作りながら、レシピ考案の背景と、“5ツ星お米マイスター”としての仕事についてなど、話を聞きました。

 


『同時メシ』
澁谷梨絵 / 宝島社
すべての材料を炊飯器に入れてスイッチを押すだけで、ごはんもおかずも同時に作れる最強の時短レシピ“同時メシ”。簡単でかつ、おいしいレシピが45種類も掲載されており、初心者でも材料を買って、炊飯器にお米と一緒に炊くだけで出来てしまうお手軽さが人気。

 

手抜きだなんて言わせない! 大胆でおいしい「同時メシ」

元木忍さん(以下、元木):『同時メシ』を初めて読んだ時、とにかくインパクトがすごかったんですが、同時メシ考案のきっかけを教えてください。

 

澁谷梨絵さん(以下、澁谷):きっかけは、テレビの企画でした。“米屋の娘”として育ったので、昔から「お米とおかずを一緒に炊く」っていう調理法はやっていたんですよ。

 

元木:ようするに、同時メシは以前からすでにやっていたということなんですね!?

 

澁谷:“米屋あるある”でしょうか。当たり前のように炊飯器で調理していました。正式にテレビの企画が通ってレシピを考えているうちに、あれもこれもってどんどんアイデアが浮かんできて、『同時メシ』の書籍化にも結びつきました。米屋なので、お米の消費量を回復させたいという気持ちも強く、どうやったらもっとお米を食べてくれるのか、と考えるようにもなったんですね。毎日手軽に、おかずもごはんも炊飯器ひとつでできれば、もっとお米を食べてもらえるし、お子さんとも一緒に手軽に楽しんでもらえるかな? と。

 

↑同時メシ考案者で、レシピブック『同時メシ』の著者、澁谷梨絵さん

 

元木:本を出版してみて、どんな反応がありましたか?

 

澁谷:うれしい反響をたくさんいただいているんです! ごはんにおかずの味が染み込んでおいしいとか、子どもが前より食べてくれるようになったとか、主婦の声を代弁してくれて感謝しているなど、実際に作ってくださった方からの反響が多いですね。そういえば先日、テレビを見たという学校関係者の方から「自由研究で同時メシを作りました」という素敵なお手紙をいただいたんですよ。

 

↑封書で届いたので、澁谷さんは「もしかしてお叱りの手紙かな?」とドキドキしていたそうですが、中を開けてみたら自由研究の一環で『同時メシ』を作ったというレポートが綴られていたそう

 

元木:あら、素敵! とっても細かく表現されていて、感動しちゃいますね。

 

澁谷:そうなんですよ。学校で子どもたちに同時メシを作って、模造紙いっぱいに感想を書いてくれた、というのが本当にうれしくて。同時メシの輪が広がっていく感じがしますよね! ほかにも「レシピをアレンジしてみました」って感想をいただいたりしますが、大歓迎です。どんどん作って欲しいと思います。チャチャっと作ってもほとんど失敗はないですし、どの同時メシも“ズボラ飯”の代表! ってくらい手抜きなんですけど、食べる時に「手抜きしたな」ってわからないのがいいんですよね(笑)

 

元木:レシピをアレンジしてもいいって、自由度も高くていいですね。ちなみに、混ぜごはんと同時メシって何が違うのでしょうか?

 

澁谷:“おかずになるかどうか”の違いでしょうか。「おかず」と「ごはん」を同時に作れるというのが、同時メシです。

 

鶏肉を入れてスイッチオンするだけの「シンガポールライス」

元木:では実際に、同時メシを作ってみましょうか!

 

澁谷:本当に簡単ですよ(笑)。準備は3分で終わります。

 

↑準備するのは、鶏もも肉200g、塩・こしょう適量、米2合、水360ml、にんにく・しょうがチューブ各小さじ1」だけ

 

↑鶏肉の両面に、塩・こしょうで下味をつけます

 

↑「米2合」と「水360ml」を入れた炊飯器の内釜に、チューブのにんにくとしょうがを小さじ1ずつ、混ぜ込みます

 

↑下味をつけた鶏肉を炊飯器の中に入れて、炊飯ボタンを押せばあとは炊き上がりを待つばかり

 

元木:“調理”は、これだけですか?(笑)

 

澁谷:そうなんです(笑)。あとは炊き上がりを待つだけです!

 

元木:簡単! 炊き上がりが楽しみですね。『同時メシ』には45種類のレシピが掲載されていますが、これ以外にも日々レシピは作られているのでしょうか?

 

澁谷:レシピは無限にありますよ! 冷蔵庫に何かおかずがあれば、すぐに作れちゃいます。季節の野菜があればその野菜を使った同時メシが作れるし、本にも載っていますが「餃子メシ」のように冷凍食品を活用した同時メシもOKですから。

↑お米の上にレタスを敷いて、冷凍餃子をそのまま入れるだけの「餃子メシ」。/『同時メシ』(宝島社)より

 

元木:近年は値段が高騰していますが、「サンマメシ」なんて生魚を使うものも紹介されていますよね。サンマを焼くと煙も出るし、あとの片付けが大変なんですよね……。

 

澁谷:元々、炊き込みごはんにサンマを入れて炊飯していたので、躊躇なく入れちゃいましたね(笑)。生で入れても生臭さが残ることはなくて、蒸し上げるので身がふっくらとほぐれて食べやすく、おいしいですよ!

↑切ったサンマを、きのこと一緒に入れて炊き上げる「サンマメシ」。/『同時メシ』(宝島社)より

 

元木:秋の味覚を簡単にできるのが、さらにいいですね〜! あと一番驚いたのは「ステーキメシ」ですよ。大きな生肉をそのまま入れてしまうなんて!(笑)

 

澁谷:この「ステーキメシ」を作る前に、「生姜焼きメシ」を作っていたので、炊飯器でお肉を炊くとふっくらジューシーな仕上がりになることは知っていました。生姜焼きができるならと、どこまでいけるかちょっとずつお肉の大きさを大きくしていきながら(笑)、エイ! と大きなステーキ肉を入れたら、大成功でした。

↑炊飯器と同じくらいの大きさの大きなステーキ肉が入った「ステーキメシ」。/『同時メシ』(宝島社)より

 

元木:澁谷さんらしい発想が素敵です。失敗を恐れず突き進んたら、おいしい“同時メシ”の出来上がり! だなんて、料理がとても楽しくなりますね。

 

澁谷:ありがとうございます(笑)。個人的には「かつメシ」も好きです。見た目はカツ丼みたいですけど、カツを揚げるところから作るなんて面倒じゃないですか? だから買ってきたカツでOKなんです。これならごはんが炊けるのと同時に食べられるし、カツが煮えすぎてふにゃふにゃにもならず、ふっくらとした味わいを楽しめます。

↑市販されているカツと玉ねぎを調味料と一緒に炊き、最後に卵を回し入れる「かつメシ」。/『同時メシ』(宝島社)より

 

元木:揚げてあるカツを入れちゃうんですか!? 炊飯器が脂っぽくなって片付けが大変になりませんか?

 

澁谷:後片付けも意外と楽ちんなんですよ、使うのは炊飯器だけなので。騙されたと思ってやってもらいたいです。本当においしいし、簡単ですから。

 

元木:また、さらに驚くメニューが、スイーツでした。おはぎを作るのはレベル高いので、なかなか作ったことはなかったのですが、このレシピはとても簡単なので、お子さんと一緒に作るのもいいですよね。

↑炊飯器で手軽に作れてしまう「おはぎ」。/『同時メシ』(宝島社)より

 

澁谷:そうですね。炊飯器は火を使わないので、お子さんはもちろん、単身世帯のお年寄りとか働き世代のご夫婦とか、どんな世代の方にもこの手軽さは喜んでもらえると思います。気になったものから、一度やってみて欲しいです。

 

同時メシの斬新さ、大胆さには目を見張るばかりですが、澁谷さんは5ツ星お米マイスターとして、また米店店主としても精力的に活動。その背景には、とある人との出会いがありました。

 

消費者と農家さんの間に立ち、どちらの声も聞ける“日本一の米屋”を目指して

元木:澁谷さんは、たくさん資格をお持ちなので、講習をされたりレシピを開発や本を執筆されたり、お忙しい日々を過ごされていると思うんですが、お米屋さんとしてのお仕事もされているんですよね。

 

澁谷:週に1~2日は時間を見つけて、都内にもいくつか店舗がある私のお店「米処 結米屋(ゆめや)」に立つようにしています。お店にいると直接お客さまの声が聞けるし、私も田植えや稲刈りのお手伝いにも行くので、どんな環境で育ったお米なのかを直接お伝えすることができるんです。消費者さんと農家さんを橋渡しするのが、私の役目だと思っています。

↑炊飯器で同時メシが出来上がるのを待ちながら、話は澁谷さんを駆り立てるきっかけとなった、とある出会いに及びます

 

元木:澁谷さんは、農家さんの思いと消費者さんのリクエストを、熱い気持ちで繋げている人なのですね。このお仕事をする前は、どんなお仕事をされてきたのですか?

 

澁谷:元々は、IT企業でSEとして勤務していたんです。でも、2代目である父が体調を崩したことをきっかけに、米屋を継ぐことにしました。当時は「経営なんて簡単よ!」くらいに思っていたんですけど、お客さまからも農家さんからも認めてもらうまでの道のりは、そう簡単ではなくて(笑)、ガムシャラでしたね。資格も穀物に関連するものはこれ以上ないんじゃないかな? っていうくらい取得したんですが、すべてはやっぱり、お客さまに安心して買えるおいしいお米を届けたいという思いがあったからです。今となっては毎日、穀物漬けですよ!

 

元木:お父様から事業を受け継がれて、ご苦労があったと思いますが、2017年に発売された『世界でいちばんおいしいお米とごはんの本』には、澁谷さんがご苦労されて学ばれた知識と経験がたっぷりと詰まっていましたね。


『世界でいちばんおいしいお米とごはんの本』
澁谷梨絵 / ワニブックス
お米のとぎ方、炊き方、保存の仕方から古いお米をおいしくする裏技まで、澁谷さんの知識がたっぷり詰まった一冊。毎日何気なく食べていたお米をもっと好きになりたい方におすすめ。

 

澁谷:ありがとうございます。どんな形でもいいので、お米を食べる機会を増やしたいんです。一度に5キロとか買うからお米は高いって思われがちですが、一食で食べるお米って一杯数十円ですから。

 

元木:そうですよね。コスパで言ったら、お米が最高ですよね! 本当にお米は、腹持ちもいいし値段も安いし、栄養もちゃんとありますから。もっと注目されるべき穀物なんですよね。

 

澁谷:実は私、ある農家さんと「私は日本一の米屋になるから」って約束をしたんです。もう何度も喧嘩したような頑固な農家さんだったんですけど、その人が「日本一の米農家になる」ってずっと言っていて。「じゃあ私は日本一の米屋になる!」って約束しちゃったんです。その農家さんとやりとりしていく中で、ある年のお米が日本一ってくらいおいしかったんですけど、そのご主人がちょうど病気で伏せっていたので、「ここで日本一美味しい」なんて言ったら元気なくなっちゃうと思って「今年も美味しいね〜」なんて伝えたら、「これが俺が作れる最高だ」なんて言うんですよ。そして、その次の春に亡くなってしまって。「日本一の米屋になる」って約束をまだ果たせていないのがずっと心残りだったんです。とにかくお米を食べてもらう機会をいっぱい作って、日本一の米屋になるためにも、私はもっと頑張らないといけないんですよ。

 

元木:素敵なお話です。その約束を果たさないと、ですね!

 

澁谷:いくら農家さんが努力しても、食べてくれる人がいなければ始まらないので。食べる人に届けるために、米屋が売る努力をしなければいけないと思っています。同時メシも白米ではないですが、お米を食べることにはつながるじゃないですか。「面倒だなー」って思ってお米から離れてしまうのではなく、こんなに簡単にしかもおいしいごはんが食べられるなら同時メシもありだね! っていう感覚が広がって欲しいなぁと思います。

 

元木:本当に、その通りですね。同時メシは、おかずを作るのが大変という人にも、ぜひともおすすめしたいですよね。あ、「シンガポールライス」が出来上がりましたよ!

 

↑ふっくらとした鶏肉と、うまみを吸い込んだごはんが出来上がり! インタビュー中も、にんにくとしょうがと鶏肉の脂が混じり合った、なんとも言えないいい香りがあたりに漂っていました

 

↑鶏肉を切って、野菜とともにごはんの上に盛り付け、マヨネーズと豆板醤を混ぜたソースを添えたら完成!

 

元木:鶏肉はもちろん、旨味を吸って炊き上がったごはんが絶品! ちょっと野菜をそえたら、完璧ですね。こんなに簡単に、そして時短でおいしいごはんが食べられるなんて、もっと同時メシが広がっていって欲しいですね。最後に、澁谷さんのこれからについて教えてください。

 

澁谷:先ほどお伝えした「日本一の米屋になる」というのは目標としてあります。またコロナの影響で、厳しい状況におかれている飲食店が増えてきていて、その飲食店に食材を納めている生産者さんも食材が余ってしまっていて厳しい状況だ、という声を聞くようになりました。まだ企画段階なのですが、飲食店さん・生産者さんを応援できるプロジェクトを計画中です。また決まったらお知らせさせてください。

 

元木:ぜひ! 澁谷さんと一緒にお話ししているだけで、たくさん元気をいただけました。お米パワーですね(笑)。新しい企画が動き出したら、またお話を聞かせてください!

 

【プロフィール】

5ツ星お米マイスター / 澁谷梨絵

5ツ星お米マイスター、株式会社シブヤ代表。日本で唯一、穀物の6大プロフェッショナル資格を持つ精米店店主。全国 200か所以上の田んぼに通い詰め、「米処 結米屋(ゆめや)」で販売している。米・雑穀の栄養を伝えるため、保育園や幼稚園の給食にレシピ提案をする食育や、幅広い世代に向けて講演活動も行っている。テレビやラジオ出演、雑誌などの取材も多数。これまで食べてきた米は300種類以上、米の魅力を伝えた人は1万人以上。雑穀エキスパート/ごはんソムリエ/薬膳インストラクター/雑穀マイスター/発酵食スぺシャリストの資格を持つ。
https://ameblo.jp/rie-shibuya/

 

【給付金でいま買うべきモノ】<No.03>炊飯器

本稿は、給付金の使い道をまだ決めかねている方のために、“1人当たり10万円”で買って損なしの、家族の時間も、自分の時間も充実させる家電&デジタルを一挙ナビゲートします!!

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

ステイホームの影響で、食生活の充実に目覚めた人も多いはず。ここでは、主食であるごはんを圧倒的においしく炊ける最新の高級炊飯器をセレクト。各社で機能や食感に特徴があるので要注目だ。

 

押さえておきたい! 炊飯器最新トレンド

 “柔らかさ”より“粒立ち重視”の炊き上がりに

白米以外の多様な米種や穀物の炊飯モードが充実

メンテナンス性の進化でより使いやすくなってきた

 

私がオススメします!

家電ライター

コヤマタカヒロさん

PCからキッチン家電まで幅広い分野に精通。家電テストの空間「コヤマキッチン」を運営する。米・食味鑑定士の資格を取得。

 

「粒立ちの良いふっくら感」を目指して、各社新モデルを投入

炊飯器業界では例年、夏から秋にかけて主要メーカーの新作が勢揃い。今季の傾向を、家電ライターのコヤマタカヒロさんはこう語る。

 

「白米炊飯のトレンドは、柔らかいだけでなく米の粒感がしっかりと感じられることです。かつての圧力炊飯器は柔らかすぎる場合もありましたが、最新モデルでは粒立ちがしっかり味わえます。特に象印マホービンの“炎舞炊き”の粒立ちの良さは印象的です」

 

さらに、白米以外の炊飯モードの技術向上も著しいという。

 

「健康志向の高まりとともに、麦ごはんや玄米ごはん、各種雑穀が以前より驚くほどおいしく炊けるようになっています」(コヤマさん)

 

使い勝手の改善のための各社の取り組みも見逃せない。

 

「フラット天板や内ブタの簡略化などのメンテがラクになる工夫が進化。日立の『ふっくら御膳』の蒸気カット機能は、炊飯器を置くキッチンや収納棚のお手入れを軽減してくれます」(コヤマさん)

 

これらのトレンドを踏まえ、各モデルの特徴を解説。ぜひ“自分好みのごはん”に出会ってほしい。

 

<その1>“炎舞炊き”の火力が強化され、より甘く粒立ち良く炊き上がる

炊飯容量 0.5〜5.5合
炊飯時消費電力 1240W
炊き分け 121通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー“炎舞炊き” NW-LA10

実売価格 12万9800円

底IHヒーターの火力制御で、かまどの炎のゆらぎを再現。ヒーターが6つとなり、従来機以上に甘く、粒感とふっくら感のあるごはんに炊き上がる。「普通」「もちもち」の2通りの食感の麦ごはんメニューを搭載しているのも魅力のひとつだ。

 

SPEC●炊飯技術:炎舞炊き(ローテーションIH)●内釜:鉄〜くろがね仕込み〜豪炎かまど釜●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・金芽米・雑穀米ほか●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

 

↑釜底のIHヒーター数を6つに増強。各ヒーターをローテーション加熱し、激しい対流を生み出す。単位面積あたりの火力は従来比4倍以上(※1)

※1:2017年モデルNW-AT10型との比較

 

↑蒸気口をなくし、内ブタは単一構造に。炊飯後の洗浄がよりラクになった。雑穀米に対応する雑穀フィルターも、外さずに洗うことができる

 

【いま買うべき理由】“最旬”のごはんに炊き上げ、お手入れもとにかくラク!

「甘みが強く、粒立ちとふっくら感が際立つ“最旬”の炊き上がりに。最大121通りの炊き分け技術で好みの食感に設定可能です。フラットな天面などお手入れのしやすさもよく考えられています」(コヤマさん)

↑フラットトップパネルとフラットフレームを採用。汚れをサッと拭き取れてラクだ

 

<その2>白米も炊き込みごはんもベタつきがなく、ほぐれる食感で美味!

炊飯容量 0.5〜5.5合
炊飯時消費電力 約1210W
炊き分け 銘柄炊き分け58銘柄
保温時間 24時間(スチーム保温)

 

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 Wおどり炊き SR-VSX100

実売価格 11万円前後

58銘柄の炊き分け機能を搭載。米の鮮度も判別し最適な炊飯を行う。炊き上げ工程の強火時間を長くし、ごはんのハリをアップ。炊き込みごはんもベタつかずほぐれやすい食感に。タッチパネル液晶で操作も簡単だ。

 

SPEC●炊飯技術:Wおどり炊き●内釜:ダイヤモンド竃釜●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽/分づき米・麦ごはん・雑穀米ほか●サイズ/質量:W275×H234×D361mm/7.7kg

 

↑通電切替えと加圧減圧の2つの「おどり炊き」でごはんがもちもちに。釜をIHの大火力で包み込み、米のおいしさを最大限引き出す

 

↑追い炊き・蒸らし工程で220℃の過熱水蒸気を釜内に噴射して加熱。米の芯まで熱を浸透させ、一粒ひと粒に旨みをコーティングする

 

【いま買うべき理由】炊き上がりは粒感しっかりで◎、タッチパネルの操作性も文句なし!

「米の銘柄の個性を生かす『銘柄炊き分け』技術が秀逸。ふっくらしつつも粒感がしっかりした炊き上がりが印象的です。タッチ式の液晶パネルを採用し、操作しやすいのもうれしい」(コヤマさん)

↑炊飯モードなど細かい設定はタッチパネルで。説明書がなくても直感的に使える

 

<その3>土鍋炊飯の“粋”を集め極上ごはんに仕上げる〈炊きたて〉50年の最高作

炊飯容量 0.5〜5.5合
炊飯時消費電力 1080W
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間

 

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPL-A100

9月10日発売

実売予想価格 12万8000円

土鍋の高い蓄熱性を生かした「炊きたて」シリーズ50周年モデル。蒸らし工程に「丹精仕上げ」を採用し、従来以上の甘みとハリを引き出す。50銘柄の炊き分け機能を搭載。日々のお手入れは内ブタと内釜のみだ。

 

SPEC●炊飯技術:土鍋ご泡火炊き+丹精仕上げ●内釜:本土鍋●白米以外の炊飯メニュー:玄米、麦めし押麦など●サイズ/質量:約W290×H220×D351mm/約7.4kg

 

↑「丹精仕上げ」では段階的な圧力制御で米の甘みを引き出し、「ハリつやポンプ」でごはんのハリを生み出す

 

↑最高280℃の土鍋の輻射熱で強いうまみを出します。少量炊飯でも中ブタで炊飯空間を狭め、香り高く仕上げる

 

【いま買うべき理由】炊飯技術から保温・使い勝手まで全面グレードアップし、まさにスキなし

「蒸らし工程で高温を保ちつつ蒸気量を制御しうまみも粒感も向上。おひつに学んだ保温機能も秀逸です。汚れが拭き取りやすい天面パネルなど使い勝手も改善。まさにスキなしで、50周年の最高傑作」(コヤマさん)

↑保温時は「ハリつやポンプ」が外気を取り込み蒸気を放出。木のおひつの“呼吸”を再現します

 

<その4>50種の銘柄炊きや冷凍用など、多彩な炊飯モードが揃う!

炊飯容量 0.5〜5.5合
炊飯時消費電力 1400W
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間 or 12時間

 

三菱電機

三菱ジャー炊飯器「本炭釜 KAMADO」NJ-AWB10

実売価格 11万円

IHと相性が良く発熱性の高い炭釜と大火力で粒立ち抜群のごはんに。50銘柄の炊き分け機能、冷凍してもおいしいごはんに仕上げる「まとめ炊き」モードなど多彩な炊飯機能を備える。音声ナビ搭載で誤操作も防止。

 

SPEC●炊飯技術:本炭直火炊き/八重全面加熱/本・熱密封かまど構造●内釜:本炭釜●白米以外の炊飯メニュー:無洗米・玄米・胚芽米・発芽米ほか●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.8kg

 

↑熱密封リングで羽釜の構造を再現。これにより断熱構造が強化され、熱を逃さず効率良く加熱する

 

↑最大消費電力1400Wの、8重の大火力ヒーターで、米全体に熱を伝導。粒感の際立つ炊き上がりに

 

【いま買うべき理由】米の保水膜を壊さずに炊飯でき、“粒感好き”にうれしいおいしさ

「今回唯一の非圧型。圧力をかけないので米の保水膜が壊れず炊けて、“粒感好き”には特にオススメです。冷凍保存に最適な『まとめ炊き』やエスニック料理に合う『長粒米』モードも魅力」(コヤマさん)

↑粒を保水膜で覆い米同士がくっつきにくく炊く「まとめ炊き」。炊きたての味を再現

 

<その5>圧力とスチームを絶妙に制御し、米の輪郭が際立つ炊き上がりに

炊飯容量 0.5〜5.5合
炊飯時消費電力 1400W
炊き分け 4段階(極上コース)
保温時間 40時間(スチーム)

 

日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」 RZ-W100DM

実売価格 8万6900円

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」監修の炊飯器。1.3気圧の圧力と107℃の高温スチームで、粒の輪郭と甘みを際立たせて炊き上げる。本体内フレームや蒸気キャップなどをシリコン入りコーティングで汚れを落としやすくした。

 

SPEC●炊飯技術:極上ひと粒炊き●内釜:大火力沸騰鉄釜●白米以外の炊飯メニュー:玄米(発芽玄米)・麦ごはん・雑穀米●サイズ/質量:W248×H232×D302mm/約6.0kg

 

↑最高1.3気圧まで加熱して炊飯。さらに圧力をかけたまま最高107℃のスチームで高温を維持して蒸らす

 

↑「全周断熱構造」を採用。フタとボディに伝熱性の低い素材を使い、空気断熱層などで熱を密封し強い火力を実現する

 

【いま買うべき理由】粒がしっかりして中が柔らかい「八代目儀兵衛」の味を堪能できる

「圧力とスチームで上手に炊き、粒がしっかりして適度に柔らかいごはんは圧巻のおいしさ。炊飯中は蒸気カットするため、炊飯器の周りが結露する心配もなく、設置の自由度が高い」(コヤマさん)

↑炊飯中に発生する蒸気は高温スチームに再利用。食器棚に置いての炊飯も問題ない

 

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

【給付金でいま買うべきモノ】<No.03>炊飯器

本稿は、給付金の使い道をまだ決めかねている方のために、“1人当たり10万円”で買って損なしの、家族の時間も、自分の時間も充実させる家電&デジタルを一挙ナビゲートします!!

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

ステイホームの影響で、食生活の充実に目覚めた人も多いはず。ここでは、主食であるごはんを圧倒的においしく炊ける最新の高級炊飯器をセレクト。各社で機能や食感に特徴があるので要注目だ。

 

押さえておきたい! 炊飯器最新トレンド

 “柔らかさ”より“粒立ち重視”の炊き上がりに

白米以外の多様な米種や穀物の炊飯モードが充実

メンテナンス性の進化でより使いやすくなってきた

 

私がオススメします!

家電ライター

コヤマタカヒロさん

PCからキッチン家電まで幅広い分野に精通。家電テストの空間「コヤマキッチン」を運営する。米・食味鑑定士の資格を取得。

 

「粒立ちの良いふっくら感」を目指して、各社新モデルを投入

炊飯器業界では例年、夏から秋にかけて主要メーカーの新作が勢揃い。今季の傾向を、家電ライターのコヤマタカヒロさんはこう語る。

 

「白米炊飯のトレンドは、柔らかいだけでなく米の粒感がしっかりと感じられることです。かつての圧力炊飯器は柔らかすぎる場合もありましたが、最新モデルでは粒立ちがしっかり味わえます。特に象印マホービンの“炎舞炊き”の粒立ちの良さは印象的です」

 

さらに、白米以外の炊飯モードの技術向上も著しいという。

 

「健康志向の高まりとともに、麦ごはんや玄米ごはん、各種雑穀が以前より驚くほどおいしく炊けるようになっています」(コヤマさん)

 

使い勝手の改善のための各社の取り組みも見逃せない。

 

「フラット天板や内ブタの簡略化などのメンテがラクになる工夫が進化。日立の『ふっくら御膳』の蒸気カット機能は、炊飯器を置くキッチンや収納棚のお手入れを軽減してくれます」(コヤマさん)

 

これらのトレンドを踏まえ、各モデルの特徴を解説。ぜひ“自分好みのごはん”に出会ってほしい。

 

<その1>“炎舞炊き”の火力が強化され、より甘く粒立ち良く炊き上がる

炊飯容量 0.5〜5.5合
炊飯時消費電力 1240W
炊き分け 121通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー“炎舞炊き” NW-LA10

実売価格 12万9800円

底IHヒーターの火力制御で、かまどの炎のゆらぎを再現。ヒーターが6つとなり、従来機以上に甘く、粒感とふっくら感のあるごはんに炊き上がる。「普通」「もちもち」の2通りの食感の麦ごはんメニューを搭載しているのも魅力のひとつだ。

 

SPEC●炊飯技術:炎舞炊き(ローテーションIH)●内釜:鉄〜くろがね仕込み〜豪炎かまど釜●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・金芽米・雑穀米ほか●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

 

↑釜底のIHヒーター数を6つに増強。各ヒーターをローテーション加熱し、激しい対流を生み出す。単位面積あたりの火力は従来比4倍以上(※1)

※1:2017年モデルNW-AT10型との比較

 

↑蒸気口をなくし、内ブタは単一構造に。炊飯後の洗浄がよりラクになった。雑穀米に対応する雑穀フィルターも、外さずに洗うことができる

 

【いま買うべき理由】“最旬”のごはんに炊き上げ、お手入れもとにかくラク!

「甘みが強く、粒立ちとふっくら感が際立つ“最旬”の炊き上がりに。最大121通りの炊き分け技術で好みの食感に設定可能です。フラットな天面などお手入れのしやすさもよく考えられています」(コヤマさん)

↑フラットトップパネルとフラットフレームを採用。汚れをサッと拭き取れてラクだ

 

<その2>白米も炊き込みごはんもベタつきがなく、ほぐれる食感で美味!

炊飯容量 0.5〜5.5合
炊飯時消費電力 約1210W
炊き分け 銘柄炊き分け58銘柄
保温時間 24時間(スチーム保温)

 

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 Wおどり炊き SR-VSX100

実売価格 11万円前後

58銘柄の炊き分け機能を搭載。米の鮮度も判別し最適な炊飯を行う。炊き上げ工程の強火時間を長くし、ごはんのハリをアップ。炊き込みごはんもベタつかずほぐれやすい食感に。タッチパネル液晶で操作も簡単だ。

 

SPEC●炊飯技術:Wおどり炊き●内釜:ダイヤモンド竃釜●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽/分づき米・麦ごはん・雑穀米ほか●サイズ/質量:W275×H234×D361mm/7.7kg

 

↑通電切替えと加圧減圧の2つの「おどり炊き」でごはんがもちもちに。釜をIHの大火力で包み込み、米のおいしさを最大限引き出す

 

↑追い炊き・蒸らし工程で220℃の過熱水蒸気を釜内に噴射して加熱。米の芯まで熱を浸透させ、一粒ひと粒に旨みをコーティングする

 

【いま買うべき理由】炊き上がりは粒感しっかりで◎、タッチパネルの操作性も文句なし!

「米の銘柄の個性を生かす『銘柄炊き分け』技術が秀逸。ふっくらしつつも粒感がしっかりした炊き上がりが印象的です。タッチ式の液晶パネルを採用し、操作しやすいのもうれしい」(コヤマさん)

↑炊飯モードなど細かい設定はタッチパネルで。説明書がなくても直感的に使える

 

<その3>土鍋炊飯の“粋”を集め極上ごはんに仕上げる〈炊きたて〉50年の最高作

炊飯容量 0.5〜5.5合
炊飯時消費電力 1080W
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間

 

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPL-A100

9月10日発売

実売予想価格 12万8000円

土鍋の高い蓄熱性を生かした「炊きたて」シリーズ50周年モデル。蒸らし工程に「丹精仕上げ」を採用し、従来以上の甘みとハリを引き出す。50銘柄の炊き分け機能を搭載。日々のお手入れは内ブタと内釜のみだ。

 

SPEC●炊飯技術:土鍋ご泡火炊き+丹精仕上げ●内釜:本土鍋●白米以外の炊飯メニュー:玄米、麦めし押麦など●サイズ/質量:約W290×H220×D351mm/約7.4kg

 

↑「丹精仕上げ」では段階的な圧力制御で米の甘みを引き出し、「ハリつやポンプ」でごはんのハリを生み出す

 

↑最高280℃の土鍋の輻射熱で強いうまみを出します。少量炊飯でも中ブタで炊飯空間を狭め、香り高く仕上げる

 

【いま買うべき理由】炊飯技術から保温・使い勝手まで全面グレードアップし、まさにスキなし

「蒸らし工程で高温を保ちつつ蒸気量を制御しうまみも粒感も向上。おひつに学んだ保温機能も秀逸です。汚れが拭き取りやすい天面パネルなど使い勝手も改善。まさにスキなしで、50周年の最高傑作」(コヤマさん)

↑保温時は「ハリつやポンプ」が外気を取り込み蒸気を放出。木のおひつの“呼吸”を再現します

 

<その4>50種の銘柄炊きや冷凍用など、多彩な炊飯モードが揃う!

炊飯容量 0.5〜5.5合
炊飯時消費電力 1400W
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間 or 12時間

 

三菱電機

三菱ジャー炊飯器「本炭釜 KAMADO」NJ-AWB10

実売価格 11万円

IHと相性が良く発熱性の高い炭釜と大火力で粒立ち抜群のごはんに。50銘柄の炊き分け機能、冷凍してもおいしいごはんに仕上げる「まとめ炊き」モードなど多彩な炊飯機能を備える。音声ナビ搭載で誤操作も防止。

 

SPEC●炊飯技術:本炭直火炊き/八重全面加熱/本・熱密封かまど構造●内釜:本炭釜●白米以外の炊飯メニュー:無洗米・玄米・胚芽米・発芽米ほか●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.8kg

 

↑熱密封リングで羽釜の構造を再現。これにより断熱構造が強化され、熱を逃さず効率良く加熱する

 

↑最大消費電力1400Wの、8重の大火力ヒーターで、米全体に熱を伝導。粒感の際立つ炊き上がりに

 

【いま買うべき理由】米の保水膜を壊さずに炊飯でき、“粒感好き”にうれしいおいしさ

「今回唯一の非圧型。圧力をかけないので米の保水膜が壊れず炊けて、“粒感好き”には特にオススメです。冷凍保存に最適な『まとめ炊き』やエスニック料理に合う『長粒米』モードも魅力」(コヤマさん)

↑粒を保水膜で覆い米同士がくっつきにくく炊く「まとめ炊き」。炊きたての味を再現

 

<その5>圧力とスチームを絶妙に制御し、米の輪郭が際立つ炊き上がりに

炊飯容量 0.5〜5.5合
炊飯時消費電力 1400W
炊き分け 4段階(極上コース)
保温時間 40時間(スチーム)

 

日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」 RZ-W100DM

実売価格 8万6900円

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」監修の炊飯器。1.3気圧の圧力と107℃の高温スチームで、粒の輪郭と甘みを際立たせて炊き上げる。本体内フレームや蒸気キャップなどをシリコン入りコーティングで汚れを落としやすくした。

 

SPEC●炊飯技術:極上ひと粒炊き●内釜:大火力沸騰鉄釜●白米以外の炊飯メニュー:玄米(発芽玄米)・麦ごはん・雑穀米●サイズ/質量:W248×H232×D302mm/約6.0kg

 

↑最高1.3気圧まで加熱して炊飯。さらに圧力をかけたまま最高107℃のスチームで高温を維持して蒸らす

 

↑「全周断熱構造」を採用。フタとボディに伝熱性の低い素材を使い、空気断熱層などで熱を密封し強い火力を実現する

 

【いま買うべき理由】粒がしっかりして中が柔らかい「八代目儀兵衛」の味を堪能できる

「圧力とスチームで上手に炊き、粒がしっかりして適度に柔らかいごはんは圧巻のおいしさ。炊飯中は蒸気カットするため、炊飯器の周りが結露する心配もなく、設置の自由度が高い」(コヤマさん)

↑炊飯中に発生する蒸気は高温スチームに再利用。食器棚に置いての炊飯も問題ない

 

 

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なぜおいしく炊ける? なぜ普及しない? タイガーが教える「土鍋炊飯器」3つの魅力と2つの課題

「土鍋で炊いたご飯は美味しい」という話はよく聞きますが、家電量販店などでは本物の「土鍋」を使った炊飯器の種類は多くありません。そんななか、2006年から12年にわたって炊飯器の内鍋に「本物の土鍋」を採用してきたのがタイガー魔法瓶です。そのタイガー魔法瓶が、プレス向けに「土鍋ごはん勉強会」を開催するとのこと。土鍋のご飯が美味しい理由や、市場に土鍋炊飯器があまり出回っていない理由についても聞いてきました。

↑同社炊飯器のフラッグシップモデル「土鍋圧力IHジャー炊飯器 GRAND X THE炊きたて JPG-X100」(実売価格13万8207円)

 

土鍋が「炊飯に強い理由」は「蓄熱性の高さ」「土鍋泡」「遠赤外線効果」の3つ

同社によると、土鍋の炊飯におけるメリットはズバリ3つあるそう。ひとつは「蓄熱性の高さ」。最近の10万円前後する高級炊飯器のほとんどは、内鍋が分厚く重く設計されています。これは、一度取り込んだ熱を逃さず、高温を維持しながら炊飯するため。家庭で土鍋を使った鍋料理をすると、火を消したあともグツグツと沸騰し続けることがありますが、土鍋はこのように「高温をキープ」するのに優れているのです。

↑本土鍋内釜(写真左)と金属製内釜(写真右)の炊飯器で水を沸騰させ、同時にコンセントを抜いて約10秒後。本土鍋内の水は沸騰し続けているのがわかります

 

ふたつめが「土鍋泡」。土鍋は表面に細かな凹凸があるので、沸騰時に細かく均一な土鍋泡を発生させられます。この「細かな泡」が米の間を優しく通り抜けることで、米の一粒一粒にムラなく熱を伝えます。同社によると、最近の炊飯器は「勢いよく沸騰させる」ことで熱ムラを減らす傾向にありますが、激しい対流は米同士がぶつかって傷がつきやすいのだそう。傷ついた米は、傷口から水を吸ってベチョッとした食感のご飯に炊き上がったり、甘み成分が抜けてしまうこともあるそうです。

↑本土鍋内釜(写真左)と金属製内釜(写真右)で沸騰する様子の比較。土鍋の水は下から上に泡が次々と発生するのに対し、金属釜は内部に激しい対流が起き、水面が波立っているのがわかります

 

そして、最後のメリットは土鍋の持つ「遠赤外線効果」。土素材の持つ遠赤外線により米の中心までしっかり加熱できるので、ふっくらとハリのある炊飯ができるといいます。

 

土鍋の課題は「形がコントロールしにくい」「IHに対応させるのが難しい」

このように、メリットの多い「土鍋炊飯」ですが、反面、製造が難しいというデメリットもあります。炊飯ジャーは工業製品であるため、大きさなどの誤差をミリ単位で調整する必要があるのですが、陶器は焼成する際に変形するため、形をコントロールしにくいのです。そこで、同社はこの問題を解消するため、3回以上の「焼き」を実行しているそう。

 

さらに、最近の高級炊飯器は加熱方法にIHを採用していますが、陶器はそのままでは磁性がないのでIHによる加熱はできません。このため、タイガー魔法瓶では銀素材をベースとする発熱体を土鍋にコーティング。この作業も手作業で行っているため、ひとつの鍋ができるのにはなんと約3か月もかかるそうです。なるほど、それだと価格を抑えるのはなかなか難しいですね。

↑会場に展示されていた本土鍋ができるまでの製造工程の一部モデル。土鍋はすべて三重県四日市の「萬古焼」を採用しています

 

一般的な金属の内釜の2倍以上の高火力を実現

ちなみに、同社の炊飯器の上位機種は土素材で作られた「本土鍋」より熱伝導率が約2.5倍高いといわれる「プレミアム本土鍋」を採用しています。プレミアム本土鍋を採用している炊飯器は、なんと内釜だけでなく「遠赤特大土かまど」と呼ばれる釜を包み込む本体内部までが土素材。この「遠赤特大土かまど」と内釜の両方が発熱することで、鍋底の最高温度は約280度まで上昇します。ちなみに、一般的な金属製の内釜の鍋底温度は約110~130度とのこと。つまり、通常の金属の内釜の2倍以上の火力で加熱できるわけですね。

↑プレミアム本土鍋は伝統ある萬古焼に新素材の「炭化ケイ素」を配合。熱伝導性が良いのが特徴です。また、内釜をセットする本体内部も「遠赤特大土かまど」と呼ばれる陶器製。一般的な樹脂製の内部構造より高熱に強いのが特徴です

2つの気圧を使い分け、もっちり粒感のあるごはんに炊き上げる

さらに、プレミアム本土鍋を使った上位機種は土鍋の気圧コントロールにもこだわりがあります。なかでも特徴的なのが「可変W圧力」炊きです。これは大小2つの圧力ボールを配置することで、1.25気圧と1.05気圧の2つの気圧を使い分けて圧力炊飯する機能。炊飯時に1.25気圧の圧力でもちもちした弾力と粘りを作りだし、炊飯後に1.05気圧に減圧することでごはん粒をギュッと炊きしめます。これで、もちっとした弾力があるけれど、べちょべちょとせず粒感があるごはんが炊けるそうです。

↑2つの圧力ボールを搭載するJPG-X100の内ぶた。内ぶたには親水効果のある加工をしており、加熱時は余分な水分を蒸発させ、保温時は水の膜を作って保水。また、水タレが少ないのも特徴です

 

実際に試食したところ、確かにモチッとした柔らかさと弾力が同時に楽しめる食感です。また、土鍋炊飯はおこげができるため、のどを通る際にかすかに香ばしい後味も感じられます。

↑勉強会のあとには試食タイムも。炊きたてはモチモチとしているのに粒離れがよく、食感の良さがとにかく印象的でした

 

一人暮らし向けには「冷凍用ごはん」のモードと「15分時短調理メニュー」を搭載

また、今回は8月21日に発売された一人暮らし向け炊飯ジャー「炊きたて JPF-A550」(実売価格2万7230円)の実演試食会も行われました。本機は3合炊きの小容量炊飯ジャー。内釜はステンレスとアルミを重ねた「5層遠赤特厚釜」に「土鍋コーティング」を施しており、タイガー魔法瓶がこだわる土鍋の「遠赤外線効果」と「土鍋泡」を再現しています。

↑一人暮らしに最適な3合炊きの「JPF-A550」

 

本機の面白いところは2つ。ひとつは、一人暮らし向けに冷凍用ごはんに最適な炊飯モードを搭載していること。冷凍ごはんは「標準」モードで炊飯すると固くなりがち。とはいえ柔らかめに炊飯すると冷凍・再加熱後に水っぽい仕上がりになります。そこで、冷凍用ごはんモードでは、冷凍後に再加熱をしても美味しいごはんに調整しているそうです。

 

もうひとつの特徴が、炊飯器で副菜などが作れる「15分時短調理メニュー」の搭載です。こちらは材料を入れて加熱時間を設定するだけでおかずが一品作れるという、忙しい一人暮らしに最適の機能。勉強会では、この「15分時短調理メニュー」を使った牛肉のチャプチェの調理実演と試食がありました。こちらも作り方は驚くほどカンタンなのに、味のほうもまったく問題なし。冷凍ごはん用のモードも含め、一人暮らしに必要な機能を「わかってる」といった印象です。上位モデルと一人暮らし用のモデル、両者の魅力を改めて確認できた勉強会でした。

↑会場では手早く「チャプチェ」を作る実演も。肉にもやし野菜ミックス、調味料を入れて15分のタイマーを入れたら、あとは放置するだけ。準備時間は5分もかかりませんでした

 

↑JPF-A550は甘酒やもち麦の調理も可能です。会場では実演したチャプチェ(写真左下)のほか、甘酒メニューで作った甘酒を使ったシャーベット(写真上)、麦めしメニューで炊いたもち麦のサラダ(写真右下)の試食もありました

 

感激を全部書いたら1万字に…! 話題の炊飯器「かまどさん電気」を家電ライターが渾身レビュー

2000年創業の新進気鋭の家電メーカー、siroca(シロカ)から本物の炊飯土鍋を使った電気炊飯器「かまどさん電気」(実売価格8万6184円)が発売され、話題になっています。本機は、シロカと三重県・伊賀焼の窯元「長谷園」が共同開発した製品。「長谷園」は炊飯土鍋「かまどさん」を発売し、累計出荷台数80万台以上の大ヒットを記録したことで有名です。この「かまどさん」の利点を取り入れ、これまで技術的に難しかった本格土鍋の電化を実現したのが、この「かまどさん電気」。特に「土鍋で炊いたごはんが一番!」という人から大注目されているのです。

筆者は土鍋ごはんをいただくたびに「おいしい!」と感じるのですが、「土鍋炊飯は火加減や手入れが大変」というイメージがあり、ふだんは手軽なIH炊飯器を使っています。ところが、発売日の前後に「かまどさん電気」を取材する機会があり、本機で炊いたごはんのおいしさに感心していました。そんなタイミングでいただいた今回のレビューのお話……断る理由がありません。そして、どうせやるのであれば、徹底的にテストしたい……そして、いままで数多く試してきた高級炊飯器と何が違うのか、明らかにしたい……というわけで、今回は本機で炊いたごはんの味や食感、使い勝手に関する6項目を検証。希少な“本格土鍋炊飯器”である本機の「IH炊飯器と比較してのメリット・デメリット」に迫っていきます。

 

【今回テストするのはコチラ】

人気土鍋の優位性を活かすべく、技術を結集した本格土鍋電気炊飯器

長谷園×siroca

かまどさん電気

SR-E111

実売価格8万6184円

“呼吸する土鍋”として知られる三重県伊賀焼の炊飯土鍋「かまどさん」を搭載。火力の調整なしにボタンひとつでふっくら甘いごはんを炊き上げる。土鍋の優位性を活かすため、IHヒーターでなくあえてシーズヒーターを採用し、二重のふたや土鍋内の水温を計るセンサー、土鍋冷却用ファン採用など、多くの工夫で、直火炊きに負けないおいしさを実現した。土鍋の乾燥モードなど独自機能も搭載。

SPEC●炊飯容量:1~3合(白米)、1~2合(玄米)●最大消費電力:1300W●加熱方式:電熱ヒーター式●炊き分け機能:食感3通り(かため・ふつう・やわらか)、おこげ3通り(うすめ・ふつう・こいめ)●操作方式:タッチパネル式●コード長:約1.8m(マグネット着脱式)●サイズ/質量:約W300×H261×D300m/約7.6kg(土鍋含む)

 

【検証内容はコチラ】

「食感と味」のチェックは、本機で炊飯した白米のおいしさを確認。炊きたての味に加え、冷やごはん、冷凍再加熱したごはんの味もチェック。さらに、「食感炊き分け」「少量炊飯」の味・食感の違いも確認していきます。機能面では、「保温機能」「操作性と炊飯器の扱いやすさ」「メンテナンス性」と、さらに「独自機能」と「設置性」を検証します。

【テストその1 食感・味の傾向は?】

今回は、甘みや粘りが強い魚沼産コシヒカリ平成29年米を炊飯し、食感と味を確かめました。<炊き上がり>だけでなく、<冷やごはん(おにぎり)>や<冷凍・再加熱>もチェックします。

 

<炊き上がり>

ふっくら・しゃっきり、粒立ちの良さが他機種にない独自の仕上がり

まずは「白米・炊飯」メニューを選び、炊飯量は「3合」、仕上がりは「ふつう」を選択。「土鍋直火炊きのおいしさを電気で再現した」という炊き上がりは、抜けるような白さ。みずみずしい香りが食卓に広がります。

 

さっそく茶碗によそってひと口食べると、ふっくら柔らかながら、しゃっきりとした粒立ちの良さを感じます。この食感はほかの電気炊飯器にはない唯一無二のもの。甘みは豊かですが「くどさ」がなく、あと味が良いため、「もうひと口、もうひと口」…と箸が進みます。

↑炊き立てを茶碗に盛ったごはんは、白く透明感があって見た目にもおいしそう。口に入れると、たっぷりと保水してふっくらした食感をまず感じますが、噛むとほどよい具合にほぐれてゆきます

 

<冷やごはん(おにぎり)>

冷めても独特のふっくら感が感じられる!

冷やごはんは炊きたてをラップで包んで、室内に5時間置いて冷ましたあとに試食。冷めても独特のふっくら感が残っているのが好印象でした。さすがに食べた瞬間に感じるしゃっきり感は減りましたが、それでも噛むうちに米粒がほどよくほぐれていくため、あと味がいいです。食べ進めるうちに甘みも強く感じるようになり、おにぎり1個食べ終わると大きな満足感が残りました。お弁当にも合う食感という印象です。

↑ラップに包んで5時間室内に置いたごはん。軽くおにぎり状にして食べたところ、しっとりした中にふっくら柔らかな余韻を感じました

 

<冷凍・再加熱>

柔らかさと粘りが出てきたが、ほどける粒感は残っていた

炊き立てを急速冷凍し、20時間経ったものを電子レンジで加熱して試食。試食。米一粒一粒のハリ感が弱くなり、かなり柔らかく粘りがある食感になりました。炊き立てのときほど食感の良さは感じられない、というのが素直な感想です。ただ、食べている間にほどよくほぐれる感覚は健在で、甘みもみずみずしさをキープしています。

 

とはいえ、冷凍後の食感と味の変化を伝えるため、やや厳しい表現を使っていますが、食事の際に出てくるごはんとしては何ら問題なし。「ごはんがちょっと柔らかめになったな」と感じる程度です。

↑白さが減って、表面に粘りが出始めているのがわかります。ただ、実際に食べたときのごはんの「ほどける」感じはまだまだ残っていました

 

【テストその2 食感炊き分けの幅は?】

その炊飯器で「最もしゃっきり硬めの食感に炊き上げるモード」と、「もっとももちもちに炊き上げるモード」で炊飯。それぞれの食感の違いを見ることで、食感の幅を確認しました。

 

「やわらか」ではほどける食感のなかにやや粘りが

本機の食感炊き分け機能は「かため・ふつう・やわらか」で、他社の高級IH炊飯器と比べると少なめです。一方、土鍋ごはんならではの「おこげ」モードも搭載し、「うすめ・ふつう・こいめ」の3段階でおこげのつき方を調整できます。まず、食感「やわらか」で炊いてみたところ、米粒にやや粘りを感じる炊き上がりになりました。それでも最後にごはんが「ほどける」食感は健在。甘みも豊かです。「ふつう」で炊いたごはんを冷凍・再加熱したときの食感に似ていますが、こちらのほうが、ごはんのみずみずしさを強く感じました。口の中でのほどけ具合も、冷凍・再加熱よりなめらかです。

↑食感「やわらか」で炊いたごはん。「ふつう」で炊いたごはんと、見た目の違いはほとんどありませんでしたが、食べてみると柔らかさと弾力が少し増していました

 

「かため」では、しゃっきり感がより際立つ食感に

一方、筆者の好みにもっとも合ったのが、「かため」に炊いたごはん。それほど硬い食感になることはなく、ほどよいふっくら感がありつつも、しゃっきりとした米の粒感が感じられる炊き上がりに。甘みもよりすっきりした印象で、特に和食などさっぱりしたおかずとの相性がいいと思います。

↑食感「かため」で炊いたごはん。見た目では、ごはんの周りの“おねば”が「ふつう」で炊いたときより少なく見えました

 

食感の炊き分けについては、全体に「やわらか」~「かため」で食感が激変するということはなく、あくまで土鍋炊きのふっくらしたおいしさをベースに、より柔らかく食べやすい食感にするか、粒感の立った食感にするか、といった程度の違いに留められている印象です。

↑本機では、おこげも「うすめ・ふつう・こいめ」の3段階で調整可能。「ふつう」で炊飯したところ、おこげの色はやや薄めですが、香ばしい風味はしっかり感じられました

【テストその3 少量炊飯の炊き上がりは?】

本機は3合炊きモデルで少人数世帯などに最適ですが、なかには「ひとり暮らしだけど、毎日炊きたてを食べたい」という人もいるでしょう。そこで、最小炊飯量の1合でごはんを炊いて、3合で炊いた場合との食感と味の違いを調べてみました。

 

3合でも1合でも食感に違いを出さない炊飯技術は見事!

1合炊きにすると、炊きたての香りがやや弱まり、甘みも控えめになった印象。しかし、ごはんのふっくら感やしゃっきり感は、3合炊きとそれほど違いを感じませんでした。高級炊飯器のなかには、少量炊飯専用プログラムでおいしく炊けるモデルもありますが、本機はこれに劣ることはありません。「炊飯量によって食感や味に違いがない」という意味では、極めて優秀な部類に入るといえます。

↑炊飯量1合で炊いたごはん。見た目には、ほんのわずかだけごはんのおねばが少なく見えますが、白くみずみずしい炊き上がりは言うことなし

 

ちなみに、炊飯量2合で炊いたところ、わずかに1合炊きよりもちもち感が強くなった印象でしたが、ふっくらかつしゃっきりした食感はそのままでした。こうした微妙な食感の違いは、食感を厳密に比較したからわかる程度のもの。米の量に対する水の量のわずかな違いと考えられ、ほぼ違いはないといえるでしょう。

↑炊飯量2合で炊いたごはん。おねばの量は3合炊きより1合炊きに近いように見えましたが、食感は3合に近い印象です。いずれにせよ、ほとんど差はありません

 

【テストその4 保温性能は?】

はじめに断っておくと、この「かまどさん電気」にはヒーターによる「保温機能」は備わっていません。それは「できるだけ炊きたてを味わってほしい」というメーカーの考え方によるものです。また、土鍋は蓄熱性が高いので、1時間程度は温かいごはんが食べられるとのこと。そこで、ここでは炊飯後土鍋に1時間保存したごはんの食感と味をチェックしました。

 

1時間後はほの温かく、もっちり感は出るもののベタつきはナシ

茶碗によそったごはんは、さすがにヒーターで保温した場合のようにアツアツとはいきませんが、ほの温かさを保っています。食感はしゃっきり感がわずかに弱まり、そのぶんもっちり感が出て甘みがより感じられます。注目は、ごはんのベタつきがないこと。これは鍋本体が多孔質なため、炊飯直後で土鍋内に水蒸気が多いときは鍋が水分を吸収し、逆に鍋の内部が乾燥してくると、吸収していた水分をまた鍋に戻すというはたらきがあるからだといいます。

 

もちろん、ヒーター保温の余分な加熱がないので、ごはんの劣化はほとんどなく、臭みも感じられませんでした。どうしてもアツアツが食べたければ、このごはんを軽くレンジでチンしてもいいでしょう。

↑土鍋で1時間“保温”したあとのごはん。水分を適切に保っており、ベチャつくことなくツヤツヤ輝いています

 

【テストその5 操作性/メンテナンス性は?】

土鍋ごはんはそのおいしさには定評がある一方、使い勝手や土鍋の手入れの手間がネックという人も多いです。「かまどさん電気」はそれらの課題を解消できているのか……? ここでは気になる操作性/メンテナンス性を検証していきます。

 

<操作性>

タッチパネルは快適だが、土鍋に水位線がない点に注意

本機のベースとなった炊飯用土鍋の「かまどさん」は、従来火加減調節が面倒だった直火炊き(ガス炊き)による土鍋炊飯を、一度中強火にかけたあと火を止めるだけ、あとはそのまま放っておくだけ…という工程に単純化し、大ヒット。「かまどさん電気」では、その手間をさらに減らしました。操作画面はタッチパネル式で、米の種類、炊飯メニュー、炊飯量、仕上がり(食感炊き分け)を選ぶだけ。

↑操作パネルはタッチ式。「米」キーで「白米/玄米/雑穀米」を切り替え、「メニュー」キーで「炊飯/おこげ/おかゆ」を、「炊飯量」キーで合数を、「仕上り」で炊飯時の食感と「おこげ」メニューでのおこげの濃さを調整します。

 

やや面倒なのは、金属製の炊飯器の内釜と比べて土鍋が重いことと、二重ぶたなのでふたを毎回二度セットする必要があること。また、土鍋に水位線がないため、専用の水カップで水の量を計って土鍋に給水する必要があることぐらいです。

↑土鍋のふたは二重になっています。重みのあるふたを二重にすることで、土鍋内を高圧に保て、高火力で炊飯しても吹きこぼれしない、中ぶたの2つの孔からうまみ成分の「おねば」が土鍋内に戻る、というメリットがありますが、炊飯時のふたのセットはやや面倒といえます。

 

↑本機の付属品。左上から水カップ、米カップ、しゃもじとしゃもじ置き、左下から鍋敷き、手ぬぐい。水カップには10㎖刻みの目盛りのほか、白米炊飯時の「1合・2合・3合」の水位線も入っています。本機でごはんを炊くときに水カップは必須ですね

 

使い始める前の作業「目止め」は「儀式」として楽しもう

ただし、炊飯後は二重ぶた(特に内ぶた)が熱いので、ミトンなどを使ってふたを取る必要があり、また取る際に蒸気が凝結したおつゆが垂れます。食卓にはふきんなどを用意しておいたほうがいいでしょう。

 

なお、本機を使い始める前には「目止め」を行う必要があります。これは土鍋表面の細かい気孔を米のでんぷん質で埋めて、水漏れを防ぐ作業のこと。と言っても、一度たっぷりの水でおかゆを炊いて水分を拭き取り、よく乾燥させるだけ。土鍋を使い始める前の“儀式”として、楽しむのがいいでしょう。ちなみに目止め工程で作ったおかゆは食べられます。

↑ちなみに本機は炊飯終了後に土鍋を本体から取り出して鍋敷きに乗せるのがオススメ。土鍋も本体も蓄熱性が高いため、炊飯後に土鍋を本体にセットしたままだと内部に残った熱でおこけができやすくなるそうです

 

<メンテナンス性>

土鍋の扱いには注意が必要だが「乾燥モード」が便利

本格土鍋を使う本機は、それなりにしっかりした手入れが不可欠です。まず、土鍋と2つのふたがかなり重く、また焼き物であるため、取り扱いに気をつけなければなりません。特に土鍋は約3.5kgあり、洗う際に流しにうっかり落とせば、土鍋が欠けるおそれもあります。

↑洗うパーツは土鍋、中ぶた、外ぶたの3つ。釉薬が塗られているので、汚れがそれほどこびりつきません

 

また、洗ったあとの乾燥も重要。一般的な土鍋は、しっかり乾く前に使うと、土鍋内部で水蒸気が膨張し、割れてしまう心配もあります。また、どこでどのくらいの時間乾燥させればいいのか、初心者にはわかりにくいもの。そんな方のために、本機には「乾燥モード」が搭載されています。土鍋を洗ったら水分をよく拭き取り、炊飯器本体に土鍋をセットして「乾燥モード」を選択するだけ。30分の乾燥時間で、しっかり土鍋を乾かしてくれます。

↑乾燥モードでは土鍋のみセットし、上ふたと中ふたは取り付けないようにします。乾燥モード終了後は土鍋を取り外し、風通しの良い場所で底面を上にしてしばらく自然乾燥させればOK

【テストその6 独自機能/設置性は?】

「独自機能」は各炊飯器に搭載されている、ごはんのおいしさにつながる独自の機能や技術、炊飯のバリエーションを広げる機能などをチェックします。また、使い勝手向上やお手入れの手間を省く便利機能も見ていきます。

 

「設置性」に関しては、横幅と奥行き、重さを確認します。また、炊飯中の蒸気の出方もチェック。さらに、設置性を高める独自の工夫があれば、それもチェックしていきます。

 

<独自機能>

本物の土鍋を使い、「多孔質」の良さを活かしているのが最大の独自機能

本機の独自性は、なんといっても本物の土鍋を使っていること。しかも、伊賀焼の人気炊飯用土鍋「かまどさん」を電気炊飯器用に調整したものを採用しています。先の「食感と味」の項でも触れましたが、本機の土鍋は“呼吸する”のが特徴。三重県の伊賀でとれた古琵琶湖層の土を使用しており、焼成の際に土に含まれた微生物の化石(遺骸)が焼け、土鍋の中に細かな気孔が多く生まれます。この気泡が炊飯時の蓄熱性を高め、同時に炊飯後の土鍋内の湿度を絶妙に調節してくれるのです。

↑伊賀焼の土鍋「かまどさん」を電気炊飯器用にチューニング。本来土鍋は手工芸品なので、個体ごとに微妙にサイズが変わるものですが、本機の土鍋は工業製品である本体にぴったり収まるよう、誤差1mmの範囲で作るそうです

 

ただし、この土鍋を使うには、課題も多かったとか。ひとつは発熱効率の高いIHが使えないこと。IHを使うには、土鍋の中に発熱するための金属を埋め込んだり、金属を土鍋に溶射したりする必要がありますが、それだと土鍋の孔がふさがれて、呼吸できなくなります。そのため、本機ではあえて昔ながらの加熱機器である「シーズヒーター」を採用。さらに、土鍋内の水温を検知し、適切な炊飯制御をするための温度センサーを土鍋に装着しました。

↑底面にあるグレーの円盤がシーズヒーター。通常のシーズヒーターでは出力1300Wの熱に耐えきれず溶けてしまうため、熱に強いアルミ製のものが使われています

 

また、蓄熱性の高さゆえ、短時間で温まりにくく冷めにくい土鍋内を急速に高温化するために、プログラムに予熱工程を加えたり、蒸らし工程で熱が入りすぎるのを防ぐために本体下部に冷却専用ファンを搭載したりしています。このような、他の炊飯器にはない機能を結集することで、本格的な土鍋炊飯の電気化を実現したわけですね。

↑土鍋底面の「長谷園」と刻印された部分にセンサーが埋め込まれています。このセンサーがあるため、「かまどさん電気」の土鍋は、直火では使えません

 

↑炊飯器の本体穂ひっくり返すと、冷却用ファンが設置されています。土鍋は金属製の内釜と違って熱が逃げにくいので、ファンによる強制的な冷却が不可欠なのです

 

乾燥モードが便利なほか、玄米が驚くほど美味しく炊ける

一方、使い勝手の面では、土鍋の乾燥機能を搭載している点に注目です。「メンテナンス」の項でも触れたように、土鍋は毎回しっかり乾燥させることが不可欠ですが、本機には「乾燥モード」があるので、ボタンひとつでしっかり乾燥できます。30分経ったら土鍋を取り出して裏返し、残った湿気を飛ばせばOKです。これまで土鍋直火で乾燥の作業を負担に感じていた人こそ、そのメリットを感じることができるでしょう。

↑操作パネルの「乾燥」キーを押し、その後「炊飯」キーを押せば、乾燥開始。洗ったあとの土鍋をしっかり乾かします

 

もうひとつ、独自機能と言うべきかはわかりませんが、本機は玄米がとてもおいしく炊けます。玄米1合を仕上がり「ふつう」で炊飯すると、炊き上がりまで86分かかりましたが、米を洗ってすぐ炊飯し始めたのに、玄米としては驚くほどふっくら柔らかく炊き上がりました。

↑玄米の炊き上がり。玄米特有のヌカくさいニオイは抑えられ、甘みといい風味だけ残ったおいしいたきあがりでした。プチプチした食感もいいアクセントに。なお、玄米を洗う際は、硬い殻をあえて傷つけるように洗うとおいしく炊き上がります

 

<設置性>

本体と土鍋の大きさ・重さが購入のハードルになりそう

本機でメンテナンス性とともに購入の際のハードルになりそうなのが設置性です。3合炊きタイプながら直径は約30cm、重さは土鍋を含めて約7.6kgと、5合炊きタイプと比べても、かなり大きく重いです。本体に取っ手がついていないので、炊飯のたびに収納場所から取り出すのではなく、設置場所をあらかじめ決めておくほうが現実的でしょう。

↑「かまどさん電気」(左)と、筆者の自宅で使っている三菱電機 本炭釜KAMADO(右・5合炊き)との比較。これで3合炊きということで、かなりのサイズ感です

 

さらに、本機は炊飯中に蒸気をかなり放出します。特に玄米炊飯の際は、かなりの蒸気が出ますので、レンジ棚など天井の低い場所に置くのは避ける必要があります。ただし、デザインは黒~グレーのモノトーンで統一され、かなりスタイリッシュ。「見せ家電」として、対面式キッチンやテーブルの上に堂々と置いておくのもオススメです。

↑玄米炊飯時の様子。二重ふたのせいで噴きこぼれはありませんが、蒸気がかなり盛大に出ていました

 

↑釉薬を塗った土鍋のつやつやした光沢感と本体のつや消しのグレーの組み合わせがオシャレです

 

【テストのまとめ】

「もちもち」ではなく、ふっくら・しゃっきりした食感を楽しめるのが魅力!

炊飯用土鍋をまるごと使い、それに合わせて加熱方法から炊飯プログラム、冷却方法まですべてをチューニングした「かまどさん電気」。「ふっくらしながらもしゃっきり粒立ちのいい炊き上がり」が特徴です。高級炊飯器、特に圧力IH系のモデルはふっくら感が強いと同時にもちもち感が強く、やや柔らかめの炊き上がりになりますが、本機はそれらと一線を画した食感。個人的な印象で言えば、三菱電機の本炭釜KAMADOがやや近い食感だと感じました。また、今回3合/2合/1合の3種類の炊飯量で味と食感を比較しましたが、1合を炊いた際に炊きたての香りと甘みがわずかに弱いと感じた以外は、それほどの違いを感じませんでした。他のIH炊飯器と比較しても、本機の炊飯量による食感の変化は少ないと思います。

↑炊飯量1合で炊いたごはんは、白くみずみずしい炊き上がり

 

また、土鍋で炊いたごはんは冷めてもおいしいと言いますが、本機で炊いたごはんは冷めてもふっくら感が残っていた点が驚き。一方、炊飯直後のごはんを急速冷凍・再加熱したごはんは、他のIH炊飯器で炊いたごはんとの差がそれほどない印象でした。当たり前のことですが、やはり土鍋ごはんのおいしさを100%堪能したいなら炊きたてに越したことはありません。

 

炊き分けの幅や土鍋の保温能力にはそこまで期待できない

食感炊き分けは3通りですが、他の多彩な食感炊き分けができる機種に比べて、食感の幅は広くありません。ただし、本機の食感を「やわらか」や「かため」にすることで、ごはんの“かたさ”はそのままに、みずみずしさや粒感を微妙に変化させることが可能。おかずや気分に合わせて、食感を炊き分けるのも楽しそうです。

 

保温機能に関しては、本機は保温モード非搭載ですが、土鍋の蓄熱性が高いため、炊飯後もしばらくは温かいごはんを楽しめます。また、土鍋が炊飯直後の余分な水分を吸収、鍋内が乾燥し始めるとまた水分を戻すので、ごはんの最適な水分量を長く維持できるのもメリットです。ちなみに、紹介記事などで「1時間はごはんの温かさを維持できる」と書かれることもありますが、ヒーターで保温する炊飯器と違い、さすがに“アツアツ”の状態を維持するわけではないことは理解しておきましょう。

↑アツアツとまではいきませんが、蓄熱性がいいので、一定時間温かさを保つことができます

 

土鍋の扱いはやや手間だが、直感的に操作できて乾燥モードも便利

では一方の「使い勝手」についてはどうでしょうか? まず、操作パネルの使いやすさについては、他のIH炊飯器とまったく遜色ありません。炊飯モードが他の高級モデルより少ないこともあり、取扱説明書を見なくても直感的に操作できます。ただし、土鍋に洗った米と水を入れ、本体にセットするまでに少々手間がかかります。それは、土鍋に水位線がないので、専用カップで水の量を測る必要があるため。もうひとつは土鍋及び二重ぶたが少々重いことです。さらに炊飯直後の中ぶたはかなり熱く、素手で掴むと火傷するので注意しましょう。

↑水位線がないので、専用カップで水を計量する必要があります

 

メンテナンス性に関しても、土鍋及び2枚の陶器ぶたが重いので、洗うときに注意が必要。また、洗った土鍋をしっかり乾燥させる必要がありますが、本機には土鍋を30分で乾かせる「乾燥モード」も搭載されており、これまで土鍋の炊飯で不便を感じていた人には大きなメリットと言えます。

 

炊飯機能は唯一無二だが、設置性が最大のネックになりそう

本機の独自性は、何と言っても土鍋を使っていること。その特性を活かすべく、現行の高級炊飯器とは異なる技術を結集したことこそ、本機の独自機能の最たるものです。また上でも触れましたが、土鍋を自然乾燥する手間を省ける乾燥機能も本機ならでは。

↑伊賀焼の炊飯土鍋のメリットを活かすために、技術を結集

 

設置性については、実はこれが一番のネックになるかもしれません。3合炊きモデルながら、5合炊き高級炊飯器に匹敵する大きさと重さ(どちらかというと5合炊きのなかでも大きめで重めです)。通常の炊飯土鍋と比べても、こちらは土鍋の周りにヒーターや断熱素材、冷却ファンなどが入った本体があるのですから、圧倒的に場所を取ります。特に土鍋を洗ったあとは、本体とは別にその土鍋を乾燥させる場所を確保しなくてはなりません。炊飯中に蒸気も出ますから、ひとつの場所に置きっぱなしで使うなら、炊飯器の上に広い空間があって、換気もしやすい場所を選ぶ必要あり。購入を考える人は、その設置場所もしっかり考えておいたほうがいいでしょう。

↑乾燥モードの使用後、残った湿気を飛ばすための場所も必要になってきます

 

土鍋ごはんの再現性でいえば、現状でもっともオススメのモデル

本機は本物の土鍋を使用している以上、メンテナンスでIH炊飯器より手間がかかるのは事実。設置のハードルもやや高い本機は、正直言って、万人にオススメできる炊飯器とはいえません。ですが、他の炊飯器では味わえない食感は、なにものにも替えがたい唯一無二の魅力。なによりも土鍋ごはんのおいしさを求める人には、現状でもっともオススメできるモデルといえるでしょう。火加減の調節が不要で、乾燥モードを使えばワンボタンかつ短時間で土鍋を乾燥できるため、省手間という面でも魅力的。特に、すでにガスコンロで土鍋炊飯を行っていて不便を感じている人は、本機に乗り換えるのも大いにアリ。少量炊飯でもおいしく炊けるので、新婚夫婦や中高年の二人世帯にとっても、狙い目のモデルと言えるでしょう。

「社運かけました」炊飯器の象印、過去の栄光を捨て「絶対の自信」で送り出す新モデル「炎舞炊き」

象印マホービンは、国内の炊飯ジャーで長年大きなシェアを維持しているメーカー。1970年の電子ジャー発売以来、「美味しいごはん」を追い求めて、「IH」「圧力」「南部鉄器製の内釜」といった機能を進化させてきました。そんな同社が今年の7月21日から発売する「圧力IH炊飯ジャーNW-KA型“炎舞炊き(えんぶだき)”」は、これまで以上の美味しさを追求し、新しい加熱方式を採用した意欲的な製品です。

↑圧力IH炊飯ジャーNW-KA型“炎舞炊き”。左は5.5合炊きのNW-KA10、右は1升炊きのNW-KA18。カラーは「黒漆」(くろうるし)で、四角いフォルムは玉手箱をイメージしています

 

「おいしいご飯=かまど炊きの再現」を一貫して追求

「ごはんを美味しく炊くポイントは、お米に高温の熱を均一に伝えること。これによってお米の甘みや旨みが引き出されます」と話すのは、同社の第一事業部長の山根博志さん。同社は、以前から美味しいご飯のヒントは「かまど炊き」にあると考え、昔ながらの薪を使ったかまど炊きを一から検証してきました。こうして2011年に誕生したのが、伝統工芸品の「南部鉄器」および、羽釜(中ほどにつばがついた釜)の形状を採用した「南部鉄器 極め羽釜」シリーズです。同シリーズの実力は、最新モデルNW-A型のユーザーアンケートで88%が「美味しく炊ける」と評価したほど。

 

しかし、同社はその評価に甘んじることなく、もっと美味しく炊ける方法を研究し続けた結果、「かまどの炎は実は均一に熱を伝えていない」ということに気が付きました。かまどの炎は、焚き木の状態や風などの影響を受けて、揺らいでいます。それに伴って、強い火力が与えられる場所が移動し、釜は部分的に集中加熱されます。その際、釜の内部で温度差が生まれて、激しく複雑な対流が起こることがわかったのです。

↑かまどの炎で加熱された釜内を観察すると、炎のゆらぎで、部分的に高温になっているのがわかります

 

3つのIHコイルを独立制御し、炎のゆらぎと大火力を実現

また、同社では、かまどの炎の火力を電力で再現するには、どのくらいのエネルギーが必要になるのか検証したところ、かまどの炎を電力に換算すると約2750W。これを現代の炊飯器と比較するために単位面積あたりの火力に換算すると、約6W/㎡になることがわかりました。この約6W/㎡という火力は、日本の電力事情では実現が難しい数字でした。つまり、かまど炊きの美味しさを再現するには、「かまどの炎のゆらぎの再現」と「かまどの大火力を電気で実現する」という課題があるというわけです。これを解決するために同社が開発したのが「ローテーションIH構造」です。

 

従来のIHコイルは、本体底部に2重にコイルを配したIHコイルを1つのみ搭載していました。しかし、「ローテーションIH構造」は、それぞれを独立制御できるIHコイルを3つ搭載しています。これにより、炎のように部分的な集中加熱が可能となり、かまどで炊いた時と同様に複雑な対流を引き起こします。

 

「ローテーションIH構造の採用で火力もアップ。象印の現行モデルの単位面積あたりの火力は約3W/㎡ですが、新モデルの『炎舞炊き』は、約12.5W/㎡。かまどの炎を超えた大火力を実現することに成功しました」(山根さん)

↑新モデル「炎舞炊き」はIHコイルを3つ搭載(左)

 

【動画】
炎舞炊きの加熱中の釜内の様子。火力が強い部分が移動し、激しい対流が起こっていることがわかります

 

「南部鉄器」に替え、蓄熱性・発熱効率・熱伝導率に優れた内釜を開発

加熱方法が変わったなら、それに最適な内釜の開発も必要になります。これまで同社の最上位機種の内釜は、伝統工芸品の「南部鉄器」を採用していましたが、「炎舞炊き」では素材を一新。IHと相性がよく、発熱性・蓄熱性が高い「鉄」、優れた熱伝導性を持つ「アルミ」、蓄熱性と耐久性に優れた「ステンレス」を組み合わせた「鉄~くろがね仕込み~豪炎かまど釜」を開発しました。こちらは羽釜の要素を取り入れ、釜のふちに厚みを持たせたのも特徴。「厚いふち」は、釜側面の熱を蓄え、内釜の外へ放熱せずに効率よく加熱します。また、新素材を使った新しい内釜は、従来の約2kgから約1.2kgへと軽量化し、扱いやすくなりました。

↑「炎舞炊き」の内釜「鉄~くろがね仕込み~豪炎かまど釜」

 

↑内釜の形状も一新。左が従来モデルの「南部鉄器 極め羽釜」で、右が最新モデルの「鉄~くろがね仕込み~豪炎かまど釜」

 

ご飯はふっくらもちもち、粒感があって甘みが広がる!

説明会の中で、「炎舞炊き」で炊いたご飯を試食する機会がありました。試食で使われたのは、佐賀県のお米「さがびより」です。もっちりとした食感と、適度なツヤ、豊かな甘味と香りが特徴とされるお米です。今回の試食は標準の「白米」コースで、炊きあがりから30分ほど経過した状態のものを試食。口に入れると、ふっくらともちもちした食感でした。粒感もしっかり感じられて噛むと甘みが広がり、おにぎりや塩気のある焼き魚などが欲しくなる味わいです。標準のコースでこれだけ美味しいごはんが食べられるとは、さすがは象印です。

↑試食で提供されたご飯。ツヤがあり、粒の形がはっきりとわかります

 

高評価だった「南部鉄器」を捨て、社運をかけたのが「炎舞炊き」

また、説明会で同社の広報部長、西野尚至さんは、今回の新製品にかける思いを次のように語りました。

 

「2011年から7年間発売してきた『南部鉄器 極め羽釜』シリーズは、お客様から高い評価を得ることができました。『高級炊飯器の中で一番美味しいのは南部鉄器の極め羽釜』というありがたい声も頂戴しています。しかし、今回の新製品は、その高い評価をいただいていた機能をすっぱり捨て去ったもの。『炎舞炊き』のリリースの際、当社の社長が『社運をかけた製品』と話すほどの位置づけです。我々は、『南部鉄器 極め羽釜』はとても美味しいと思っていましたが、『炎舞炊き』はそれを凌駕する製品だと自信を持っています」

 

炊飯ジャーのトップメーカー象印が、従来モデルで高評価を得た技術を捨て、社運をかけて開発した「炎舞炊き」。絶対の自信を持って世に送り出したのは明白で、今年の大きな話題となるのは間違いありません。

↑2つあるカラバリのうちのひとつ「雪白」(ゆきじろ)

 

「これは炊飯革命だ」象印、創業100年のプライドを込めた炊飯器「炎舞炊き」を投入

象印マホービンは、新フラッグシップとなる圧力IH炊飯ジャー「炎舞炊き(えんぶだき) NW-KA」を発表しました。発売は7月21日。実売予想価格は、5.5合炊きの「NW-KA10」が12万円前後(税抜)、1升炊きの「NW-KA18」が12万5000円前後(税抜)です。

↑NW-KA10。左から黒漆 (くろうるし) 、雪白 (ゆきじろ)

 

かまど炊きの炎のゆらぎから着想

本機の特設サイトのコンセプトムービーでは、本機の開発の経緯をわかりやすく伝えています。以下でそのナレーションを紹介していきましょう。

 

「おいしいご飯を追い求めて……象印は、いつの時代ももっと美味しく炊ける炊飯技術の研究・開発に取り組み続けている。これまでの象印は、圧力を生かす構造を採用し、炊きムラを抑える羽釜も取り入れてきた。しかし、彼らは、まだまだ美味しいご飯を炊く秘密が、かまどには隠されているはず、と考えていた……。そのとき、見慣れていたかまどの炎に、誰も気づいていなかった新たな発見があった。そう、炎のゆらぎだ」

↑かまど炊きの炎のサーモグラフィー画像。ゆらいだ炎が内釜に当たり、部分的に高温になっています

 

3つの独立したIHヒーターを搭載して大きな対流を起こす

「かまどの炎は、部分的に強弱をつけ、ゆらぎながら釜のなかで複雑な対流を起こし、ご飯を炊いていることがわかった。いままではひとつの底IHヒーターを制御しながら、内釜全体を均一加熱することを目的としていたが、かまどでの炎のゆらぎを実現するには、IHヒーターの構造を、根本的に見直す必要があった。そこで、いままでひとつしかなかったIHヒーターを分割し、独立制御する技術を開発。業界で初めてのIH構造を搭載した『炎舞炊き』が誕生したのだ」

↑2017年同社従来品(左)はIHコイルが本体底部に1つのみ。これに対し、「炎舞炊き」(右)はIHコイルを3つに増強しました

 

「『炎舞炊き』は3つの独立したIHヒーターを制御。(従来比)4倍以上の大火力で、釜内に大きな対流を起こすことに成功した。部分的な集中加熱で、複雑で激しい対流を起こし、違いは明らか。炎のゆらぎも見事に再現。しかも、甘み成分を引き出し、ふっくらおいしいご飯に仕上げた」

 

そして、同ムービーは「この炊き方は、象印の炊飯革命だ。舞え、炎。舞え、お米。炎舞炊き」との力強い言葉で締めくくり、この「炎舞炊き」がまったく新しい技術であることを強調しています。

↑内釜の対流イメージ。従来品(左)より、3つのIHコイルで複雑な対流を起こすことに成功(右)

 

「お家芸」といえる「南部鉄器 極め羽釜」を止め、軽量・コンパクト化を果たす

同社の意気込みは、内釜を見てもよくわかります。2010年から採用していた羽釜(中ほどにつばがついた釜)、および2011年から採用していた南部鉄器の内釜を廃止。代わりに、炎舞炊きの特性を生かすために、鉄、アルミ、ステンレスを組み合わせた「鉄 ~くろがね仕込み~ くろがね仕込み豪炎かまど釜」を採用しました。「南部鉄器 極め羽釜」は、長らく同社のフラッグシップの代名詞だったわけですが、新技術のために、おそらくは断腸の思いでこれを捨て去ったわけです。

 

これにより、従来品がW30.5cm×D40cm×H24.5cm/11.5kgだったのに対し、本機はW27.5cm×D34.5cm×H23.5cm/8.5kgとひと回り小さくなり、3kg軽量化したのもポイント。従来品は「デカくて場所を取る」「内釜が重くて扱いにくい」との意見も少なからずあったため、今回のダウンサイジングで、使い勝手は向上したといえるでしょう。

 

↑新たな内釜「鉄 ~くろがね仕込み~ くろがね仕込み豪炎かまど釜」の構造。アルミ、鉄、ステンレスのを組み合わせ、その内面に甘み成分と旨み成分を引き出すうまみプラスプラチナコートを施しています

 

↑羽釜は廃止しましたが、そのノウハウは、新たな内釜の「厚みのあるふち」に受け継がれています

 

上質感のあるすっきりしたデザインを採用

さらに、新製品では本体デザインも刷新。コンパクトでキッチンにすっきりと納めたくなるような形状、かつ上質感のある“玉手箱”のようなデザインに仕上げたとのこと。カラバリはダークトーンのキッチンにも合わせやすい、和を感じさせる<黒漆(くろうるし)>と、清潔感とやさしい印象の<雪白(ゆきじろ)>の2色展開です。炊飯ジャー本体の液晶も、従来品から白黒反転し、視認性を向上させました。また、前回炊いたごはんの感想を入力することで、好みの食感に調整できる121通りの「わが家炊き」メニューも、本機ではその炊き分け範囲をさらに拡大させています。

↑本体の液晶は、従来品(左)と違って白黒反転させました(右)

 

同社は1918(大正7)年、ガラスマホービンの中びん製造を開始して以来、今年で創業100周年。その間、「象印といえば炊飯器」というイメージを作り上げてきた同社だけに、創業100周年を記念して、気合の入ったモデルを投入してきました。その実力はいかなるものか、ぜひ確かめてみたいところです。

冷凍用ごはん、カレー用ごはんも炊ける! 「全部入り」炊飯器をアイリスオーヤマが発売

アイリスオーヤマは、炊飯器の新モデル2種「銘柄量り炊きIHジャー炊飯器3合/5.5合」を5月12日に発売します。参考価格は、3合炊きのKRC-IC30が2万5800円(税抜)、5.5合炊きのKRC-IC50が2万7800円(税抜)です。

↑3合炊きのKRC-IC30(左)、5.5合炊きのKRC-IC50(右)

 

量り炊きモード、カロリー計量、こだわり炊き分けの3つの機能を一台に搭載

今回発売するIHジャー炊飯器は、従来の「量り炊きモード」に加えて「カロリー計量」、そして圧力IHジャー炊飯器のみに対応していた「こだわり炊き分け」という、3つの機能を一台に搭載しています。

 

「量り炊きモード」は、釜に入れた米の量に対して最適な水の量を自動計算し、炊飯できる機能です。水を注ぐ際、最適な水の量の基準値との差が5cc以下になるよう、水量を表示し音でガイドするため、「かたすぎる」「やわらかすぎる」といった炊きあがりのムラを抑えることができます。また、米の重量を基に必要な水の量を算出するため、合数単位でなくても最適な水の量で炊飯が可能。さらに、選択した銘柄に合わせて水の量と火力、加熱時間を自動調整するので、銘柄ごとの特徴を最大限に引き出します。

↑本機の操作パネル。右上には、炊き分けの銘柄を表示しています

 

「カロリー計量」は、茶碗によそったごはんのカロリーの目安をお知らせする機能。ごはんのカロリーを重量を基に算出して表示するため、食事制限をしている人や体型を維持したい人の栄養管理をサポートします。玄米、おかゆモードで炊飯した場合でもカロリー計量が可能です。

↑「カロリー」ボタンを押してごはんをよそうと、カロリーを表示

 

「こだわり炊き分け」は、料理や食べ方に合わせて水の量や加熱工程を調整するモード。ルーとの相性を考えた「カレーモード」や、解凍してもおいしく食べられる「冷凍ご飯モード」、レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)を増加させる「食物繊維米モード」など、食べ方に応じた炊飯モードを用意しています。

↑「こだわり炊き分け」のモード

 

水が迷わずに計量できて、カロリーがわかるほか、用途に応じた炊き分けも可能となった本機。3万円以内と手ごろな価格もうれしいですね。本機でより手軽に好みのごはんを楽しんでみてはいかがでしょうか。

高級炊飯器、どれが買い?――GetNaviが贈るお悩み解決バラエティ番組「クラベスト」第5回放送中!!

GetNaviと、アクトオンTV(J:COM 701ch.などで放送中)がタッグを組んだモノクラベ番組「クラベスト!」(毎月24日更新)。第5回目の今回、目利きたちがプレゼンするのは「高級炊飯器」です!!

 

クラベスト第5回「高級炊飯器」はコチラでご覧いただけます!

http://webcast.actontv.com/movie/1803kurabest.html?ref_e=qr

 

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MCはこの人
タレント ホリさん

木村拓哉、武田鉄矢、えなりかずき、テリー伊藤などのネタでおなじみのモノマネ芸人。家電好き。

 

【今回のお悩み】高級炊飯器、どれが買い?

 

仁藤 愛さん
関西生まれ・関西育ちのシンガーソングライター。浅草六区を代表する昭和歌謡アーティストを目指して活動中。

 

 

【3人の目利きが高級炊飯器をプレゼン】

 

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タレント 井上咲楽さん
太い眉毛がトレードマークの現役JKタレント。本企画にはSNSなどの情報を元に一般ユーザー代表として参戦。

【咲楽イチオシ】
“本物の土鍋”を採用した世界初の電気炊飯器

長谷園 × siroca
かまどさん電気
実売価格8万6184円

累計出荷台数80万台の土鍋「かまどさん」を搭載した、唯一の土鍋炊飯器。熱源にあえてシーズヒーターを採用するなど、人気土鍋の炊飯性能を生かす工夫を多数施した。タッチパネルの採用で操作もスムーズに行える。

 

 

コラムニスト・亜希子さん
タレント・女優業の傍ら、ライターとしても活動。今回は、双子の姉である家電女優・奈津子さんの代役で登場!

【亜希子イチオシ】
老舗鋳物メーカーによる“調理もできる”炊飯器

VERMICULAR
バーミキュラ ライスポット
8万6184円

高気密の鋳物ホーロー鍋技術とIHの細かな火力調節技術を融合。鋳物ホーローの高い遠赤効果と効率的な蒸気対流、かまどのように鍋を包み込む加熱方式で、しっかりと粒の立った食感に。炊飯以外に、無水調理や低温調理にも使える。

 

 

 

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GetNavi編集長 野村純也
生活家電やデジタル製品の最新トレンド・新作情報に精通。GetNaviのプライドをかけて熱烈プレゼンを行う!

【野村イチオシ】
鮮度を細かく検知して乾燥した米もおいしく!!

パナソニック
スチーム&可変圧力
IHジャー炊飯器
「Wおどり炊き」SR-VSX108
実売予想価格11万8000円(6月1日発売)

精米後、日にちが経って鮮度が落ちた米を、新米のようにみずみずしく炊ける炊飯器。圧力センサーが米の鮮度を検知し、米が乾燥しているときは加圧時間を長くしてより熱を加える。食感炊き分けも従来の9通りから13通りに。

 

「Wおどり炊き」シリーズに最高峰モデルが登場!

 

ホリ さぁ、始まりました「クラベスト!」。この番組では、欲しいモノがあるんだけど何を買えばいいのかわからない、そんな方のために最強の目利きたちがイチオシの逸品をプレゼンします。今回の相談者は、シンガーソングライターの仁藤 愛さんです!

 

仁藤 よろしくお願いします。

 

ホリ 仁藤さんは、炊飯器を探されているそうですね?

 

仁藤 はい。母の日にプレゼントしたくて。あと、私自身もごはんが大好きなので、最新の高級炊飯器にすごく興味があります。

 

ホリ なるほど。では早速、プレゼンタイムです。まずは野村編集長、よろしくお願いします!

野村 今回おすすめするのは、パナソニックの「Wおどり炊き」。こちらは6月発売ということで、母の日には間に合いませんが、待つ価値は十分にあります。

 

ホリ えらく自信満々ですね。

 

野村 特許技術の「Wおどり炊き」に加えて、新搭載の「鮮度センシング」がとにかくスゴい!

 

ホリ なんですか、それは?

 

野村 その名の通り、お米の鮮度をセンサーで検知し、鮮度に合わせた炊き方に調整する機能です。劣化や乾燥が始まった米でも新米のような「ハリ」と「甘み」を引き出すことができるんです。

 

ホリ めっちゃいいじゃん!

 

仁藤 お米ってすぐに食べ切れるものじゃないから、買ってから時間が経ってもおいしく食べられるのは、すごく魅力的ですね。

 

野村 もうひとつ、米の特性に合わせて最適な方法で炊き分ける人気機能の「銘柄炊き分けコンシェルジュ」がさらに進化。合計50銘柄に対応するようになりました。

 

ホリ 50銘柄って! 今年デビューの新銘柄まで入ってるじゃん。どんだけ頭いいんだよ。

 

仁藤 いまの炊飯器って、ここまで進化しているんですね……。

 

鋳物ホーロー鍋と土鍋を用いた新発想の電気炊飯器が登場!

ホリ 続いては、奈津子さんの代理で来てくれた亜希子さんの番ですが……家電のこと大丈夫?

 

亜希子 普段のライター経験を生かして、おすすめのバーミキュラ ライスポットについて、姉に取材をして来たのでご安心ください!

 

仁藤 バーミキュラって、人気の鋳物ホーロー鍋ですよね?

 

亜希子 よくご存知で。もともとはこの鍋でごはんを炊いたらおいしいというのがユーザー間で評判で。ならば、専用の加熱機器も作っちゃえ! ということで生まれたのが、こちらの炊飯器なんです。

 

ホリ めっちゃ簡単に言ってるけど、鍋の会社が電気炊飯器を作るって、なかなかない話ですよね。

 

亜希子 ごはんをおいしく炊くためのこだわりが、保温用のフタをなくした点。これによって鍋の中で激しい対流が起こり、お米を一粒一粒ムラなくしっかり炊き上げることができるんです。

 

ホリ こっちも“おどる”んだ。さながらお米のダンスバトルですよ。

 

亜希子 また、炊飯だけでなく、無水調理や低温調理を、誰でも手軽に理想の火加減で行えるのもほかの炊飯器にはない特徴です。

 

仁藤 それは魅力的ですね。普段の料理の幅がグンと広がりそう。

 

ホリ 最後は咲楽ちゃん。どうぞ!


咲楽 はい! 私のイチオシは、「かまどさん電気」です。こちらの商品は、なんと内釜に人気の炊飯土鍋を使用しています。

 

ホリ 確かに本物の土鍋だ!

 

咲楽 フタを開けてみて下さい。

 

ホリ お! フタが二重だ。

 

咲楽 まさに、それがおいしさの秘密でして。二重のフタで炊飯圧力が増すと同時に、吹きこぼれを抑えて、旨味成分の“おねば”を鍋の中に還元してくれるんです!

 

仁藤 土鍋で炊くだけでもおいしいのに、さらに工夫が施されているんですね。

 

咲楽 そして、土鍋ごはんならではのアレも作れちゃうんです。

 

仁藤 もしかして、おこげですか?

 

咲楽 正解です! こちら、食感を3通りに炊き分けできるだけでなく、なんとおこげの濃さも3段階で調整できます。

 

ホリ 料亭の〆に出てくるようなおこげごはんが、毎日食べられるってわけか。うーん、今回も実力派揃い。果たして、軍配は!?

 

 

【結論】
相談者・仁藤 愛さんが選んだのはコチラ

パナソニック
スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器
「Wおどり炊き」SR-VSX108

「一番の決め手になったのは、銘柄炊き分けコンシェルジュ機能の搭載。50種類もの銘柄を、それぞれのお米の特性に合わせておいしく炊き分けられるなんてびっくりです!!」(仁藤さん)

 

 

information

ビックカメラ 新宿西口店では「クラベスト!」コーナーを展開中!!

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ビックカメラ 新宿西口店(東京)では、「クラベスト!」の特設コーナーを展開中。番組内で紹介された製品が展示されており、自由にじっくりお試しできます!

ビックカメラ新宿西口店

http://www.biccamera.co.jp/shoplist/shop-016.html

ビックカメラのネットショップ「ビックカメラ.com」はコチラ!

https://www.biccamera.com/bc/main/

新興メーカー「シロカ」の苦闘は実るのか? 「居候」と呼ばれた男が「極上の土鍋炊飯器」に至る壮絶な4年間

2018年12月に新興家電メーカーのシロカと創業180年を超える老舗陶器メーカーの長谷(ながたに)製陶がコラボレーションし、土鍋を用いた炊飯器「かまどさん電気」を発表。開発にあたって、試作はおよそ500個を数え、開発期間は実に4年に及んだという。今年の2月、三重県伊賀市にある長谷製陶にて、発表会では伝えきれなかった開発の経緯などについてのプレスツアーが開催された。今回は、その模様を紹介していこう。

↑長谷園×siroca「かまどさん電気 SR-E111」

 

人気の炊飯土鍋「かまどさん」の魅力は「呼吸」にあり

江戸時代後期の天保3年(1832年)に創業し、現在は8代目当主の長谷康弘氏が代表取締役社長を務める長谷製陶は、約4年の歳月をかけて開発して2000年に発売した炊飯用土鍋「かまどさん」が人気の窯元だ。土鍋と丸い上ブタだけでなく、平たい内ブタを組み合わせた二重構造になっているため、吹きこぼれせずに安心してご飯を炊けるのが特徴になっている。

↑三重県伊賀市にある長谷製陶。敷地内には14か所の登録有形文化財の建物がある

 

「(かまどさんシリーズは)伊賀の土なしでは語れません。ここは約400万年前は琵琶湖の湖底だったため、当時の琵琶湖で生息していた生物や植物が地層に堆積。その土を焼くと有機物が燃えて気孔の多い構造になります。これに火を与えると蓄熱し、遠赤外線効果を発揮するだけでなく、昔から『呼吸する』と言われています。吸水性があるため、ご飯が炊き上がった後に余分な水分を土鍋が吸い、ご飯が乾くと鍋が勝手に補水するという、生き物のような機能を土がやってくれるのです」(長谷康弘社長)

↑長谷製陶の8代目当主であり代表取締役社長を務める長谷康弘氏。手に持っているのは「かまどさん電気」の土鍋だ

 

↑炊飯用土鍋「かまどさん」の試作品

 

土鍋を家電に組み合わせるのに高い精度が求められた

直火で炊飯する「かまどさん」の熱源を電気ヒーターで置き換えるのは並大抵のことではなかったという。

 

「(土鍋の)見た目は違いますが、伊賀の土で炊飯するために素材は変えていません。ぱっと見で違うのは取っ手がないところ。どこからでもつかめるように全面が取っ手になっています。持ちやすいだけでなく、吹きこぼれても(ヒーターに)伝っていかず、本体の溝に入るような形状になっています。また、土は乾いたり焼き上げたりすると収縮するのですが、家電製品に用いるとなると高い精度が求められます。そこには企業秘密もありますが、この機械に合った本物の土鍋を作りました。見た目は少し違いますが、すべて『かまどさん』の味を電気で実現する構造になっています」

↑左が炊飯用土鍋の「かまどさん」で、右が土鍋とヒーターを組み合わせて自動炊飯を可能にした「かまどさん電気」

 

時代の流れから「IH対応」にチャレンジしたものの失敗

7代目当主で長谷製陶会長の長谷優磁氏は、「かまどさん」シリーズで「オール電化」に対応する取り組みを行っていた過去について語った。

 

「ものづくりを続けるうえで、『作り手は真の使い手であれ』と考えています。時代が変わっても作り手は必ず使い手になり、自分も納得すること。文明が進化するとライフスタイルが変わりますが、生活者が『こんなのがあったらいいな』というものをキャッチしながら作っていくのが使命だと思います。時代が流れて熱源が変わり、安全のためにいつの間にか『オール電化』が登場し、『かまどさんの味を電気で実現してほしい』という要望があったのです」

↑長谷製陶会長の長谷優磁氏

 

とはいえ、かまどさんシリーズの『土が呼吸する』のと『蓄熱性』という特徴は崩したくなかった。そこで土鍋のフチにまで金属を溶射(吹き付けること)し、鍋自体がIHクッキングヒーターによって発熱するものを作り上げた。

 

「でも食べるほど、自分が開発した『かまどさん』と距離があるのです。それが我慢できなくて、苦労したのですが生産を中止したという経緯がありました」(長谷会長)

 

「IH対応」としている土鍋には金属板を土鍋内に配置するものがあるように、金属を溶射するのではなくて金属板を土鍋の内部に配置して焼き上げるという方法もある。しかし、前出の長谷社長は「金属を入れると土鍋が呼吸をしなくなってしまうことと、金属板が下に入ると熱くなり過ぎるため、おこげを通り越して炭になってしまうこと、この2つがボトルネックでした」と語った。

 

シーズヒーターを採用しセンサーで温度をキャッチ

こうした体験から「IHはやらない」と決め、大手家電メーカーからの要請も断ってきたと長谷会長は語る。そんな長谷会長に、シロカの現副社長、安尾雄太氏がコンタクトを取り、「シーズヒーター」という従来の電熱ヒーターの採用を提案した。

 

「赤熱化するシーズヒーターは、炭の火により近い遠赤外線を発します。その炎が(土鍋の鍋肌を)巻いてくれて、オフになったらそのまま冷却し、そこで蓄熱力が出る。それがマル秘のところで、一番苦労したところです。シロカから頑張ってうちの居候(※)が来てくれて、電気で調整してくれました。最初は蓄熱しすぎてトラブルが多かったのですが、(土鍋に)穴を開けてセンサーを入れ、温度をキャッチするというのが我々が頑張ったところです」(長谷会長)

※開発を担当したシロカの佐藤一威(さとう・くにたか)氏のこと。頻繁に長谷園を訪れて泊り込みの研究を続けていたことから居候(いそうろう)と呼ばれた

↑温度センサーを埋め込む前の、穴の空いたかまどさん電気用土鍋を持って説明する長谷会長

 

かまどさん電気の土鍋は中央部に内部の温度を検知するための温度センサーが埋め込まれている。ここがかまどさんの土鍋との大きな違いだ。そのため、形はほとんど同じではあるものの、直火での使用はできないようになっている。

↑鍋底には「長谷園」のロゴが
↑「長谷園」のロゴが入った鍋底のセンサー部

 

「外装が溶ける」「おこげができすぎる」など「家電化」には大きな苦労が

シロカでかまどさん電気の開発を担当した佐藤一威(さとう・くにたか)氏は、極めて原始的だった最初の試作品からのヒーター部の変遷を見せてくれた。最初期の試作品は、陶器で熱を遮断するように周囲にはガラスウールを、中にニクロム線の電熱線を配置したもの。しかし、まったくうまく炊けなかったという。

↑シロカでかまどさん電気の開発を担当した佐藤一威氏(右)。左が安尾雄太副社長

 

↑最初期の試作品

 

次に紹介した試作品では、ヒーターの熱を効率的に与えるために苦心し、何とか炊けるようにはなったものの、「ただ炊けるだけで、味はまずかった」と佐藤氏は語る。200VのビルトインタイプのIHクッキングヒーターなどに比べ、100Vと貧弱な家庭用電源で効率的に熱を土鍋に与えることばかり考えたため、外装が溶けるといったトラブルにもぶつかったという。

↑電気圧力鍋のような形状をした試作品。「IHに比べて熱効率が悪いので、電気の熱のロスがないようになんとか土鍋に熱を伝えようと考えました」(佐藤氏)

 

もうひとつ、最も苦労したポイントのひとつが「おこげができすぎてしまう」ことだった。土鍋の周囲を包むようにヒーターを配置したことで、温めやすくなったはいいが、土鍋自身の蓄熱性が高いため冷めにくい。そのため、火が通り過ぎてしまうのだ。佐藤氏はその点を踏まえ、現在の形に近い試作品(下写真)を作成した。ヒーター部の下部にファンを配置したのだ。

↑佐藤氏が手に持っているのが、現在の製品に近い形の試作品だ

 

「通常の炊飯器には保温のためにファンを付けていますが、こちらは風を送って全体を冷却するためにファンを設け、均等なすき間を設けてこれ自身も冷却するという構造を作りました。これでなんとか白米をおいしく炊けるようになりました」(佐藤氏)

 

予熱を入れることでようやくお墨付きをもらう

こうして白米をおいしく炊けるようになったものの、「今度は試食する中で、『これはかまどさんの味じゃないだろう』と散々怒られたのです」と佐藤氏は続ける。

 

「次に苦労したのが、お米を浸漬する、沸騰させる、蒸らすという炊飯プログラムの工程を、土鍋にどう最適化するかということです。直火炊きと同じようにしようと思ってガス火で炊いた温度特性を取り、それをそのまま再現したのですが、うまくいきませんでした。ガスの力と電気の力ではガスの方がエネルギーがあるので、家庭用電源では及びません。そこで、かまどさんとは別の発想が必要になりました」(佐藤氏)

 

その発想とは、土鍋に予熱を入れること。これも、最も苦労したポイントのひとつだ。

 

「IHのように急激に沸騰工程まで持っていきたいのですが、土鍋はそもそも温めるまでに時間がかかるので、ヒーターを弱めに入れて温める予熱工程を入れました。これは、寒い日に(土鍋内の)お米の温度と外の温度が乖離すると、土鍋が温まらないでお米が温まってダレてしまうため。その土鍋と中の温度の乖離をなるべく抑え、均一にするのに苦労しました。そして、ようやく(今年の)1月末に『かまどさんと同じ味になった』とようやくお墨付きをいただいたところです」(佐藤氏)

↑かまどさん電気でご飯が炊き上がったところ

 

本機の登場で「極上のご飯体験」を得る選択肢が増えたのは間違いない

プレスツアーでは、かまどさん電気で炊いたご飯が提供された。そのご飯はつややかでハリがあり、しっかりとした歯ごたえがありつつもモチモチ感も感じられる。最近はやりの圧力IH炊飯器で炊いた柔らかめの炊き上がりとは違い、ひとつひとつの粒感があり、冷めてもおいしく食べられるのが特徴だ。大手メーカー各社のプレミアム炊飯器が10万円を超える価格で販売されていることを考えると、直販価格7万9800円(税抜)という価格も決して高くはないのかもしれない。土鍋を洗ってから、毎回乾燥させなければならないというひと手間はかかるものの、人気の土鍋ご飯をボタン1つで炊ける手軽さは大きな魅力だ。

 

ただ、かまどさん電気では炊飯以外の調理ができないという点が残念に感じられる。「鍋とヒーターを組み合わせた炊飯器」という意味では、鋳物ホーロー鍋とIHヒーターを組み合わせた愛知ドビーの「バーミキュラ ライスポット」がかなりコンセプトとして近い。しかしバーミキュラ ライスポットの場合、炊飯だけでなく無水調理(水を使わず、食材や調味料の水分だけを使って調理する方法)や煮物、炒め調理、低温調理などさまざまな調理に利用できる。実売価格もまったく同じ7万9800円(税抜・ライスポット ミニの場合は6万4800円)とあって、大きなライバルになるのではないだろうか。

 

とはいえ、他社のプレミアム炊飯器もほとんど炊飯以外の調理機能を搭載していないので、調理機能がない点はかまどさん電気だけの弱点というわけではない。かまどさん電気の登場によって、我々消費者にとってはまたひとつ「極上のご飯体験」を得られる選択肢が増えたことは間違いないだろう。

 

長谷園×siroca

かまどさん電気 SR-E111

●価格:7万9800円(税抜)●サイズ/質量:約W30×D30×H26.1cm/約7.6kg●炊飯モード:白米(炊飯・おこげ)1〜3合(おかゆ) 0.5〜1合、玄米(炊飯)1〜2合(おかゆ) 0.5〜1合、雑穀米(炊飯)1〜3合(おかゆ) 0.5〜1合●炊き分け:炊飯3種(かため・ふつう・やわらか)、おこげ3種(こいめ・ふつう・うすめ)、おかゆ2種(ふつう・やわらか)●消費電力:1300W●操作方式:タッチパネル●タイマー:炊上り時刻セット方式●付属品:取扱説明書、レシピブック、ブランドブック、しゃもじ、しゃもじ置き、米カップ、水カップ、手ぬぐい、鍋敷き

 

【おまけ】

話題の炊飯土鍋「かまどさん」はこのように作られる!

長谷製陶では工房見学も行われたので、その模様も紹介しよう。

↑土を練る工程。製品によって練る回数が異なるという

 

↑練った土を型の中に入れ、回しながら形を整えていく

 

↑土鍋を削って形を整えているところ

 

↑土鍋に取っ手を取り付けているところ

 

↑土鍋に釉薬を付けているところ

 

↑窯で焼き上げたらできあがりだ

 

↑こちらは昭和40年代まで使われていたという、16個の窯が連結された「登り窯」

 

↑こちらは4個の窯が連結された登り窯。年に1回だけ使われるという

 

昭和か!? 残念過ぎるハワイの炊飯器事情

炊き上がりのわずかな米の硬さにも敏感にこだわり、どんどん進化しているのが日本の炊飯器。釜も銅、鉄、炭など素材の違いによる美味しさをとことん追求し、日本人の味覚もそれに伴ってレベルアップしているのでは? と思われるほど。しかし、もし日本人がハワイで炊飯器を購入しようとするなら、かなりガッカリしてしまうでしょう。ハワイの炊飯器事情とは、どんなものなのでしょうか?

 

20~30ドルの低価格&ひと昔前のデザインに仰天!

ハワイの家電量販店の炊飯器コーナーをのぞくと、まず価格に驚くはず。安いものなら、なんと20〜30ドルほどで販売されているのです。わずか数千円で炊飯器が買えるなんて、日本人の感覚からすると、かなりの驚き。

 

そんな数十ドルの値段がついた炊飯器は、鍋に電気コードがつながっただけのようなシンプルなデザインのものが主流です。日本製の炊飯器も販売されていますが、50ドル以下で買える日本製炊飯器は、見た目が超レトロ。昭和の食卓にありそうな、古いデザインが多いです。「Made in Japan」と大きく書かれているけれど、「いやいや、こんな古臭い炊飯器がいまどきあるわけないよ」と、日本人ならば間違いなくツッこむでしょう。

 

しかも、ついている機能は「COOK(炊飯)」と「WARM(保温)」の2つだけ。最低限の機能だけを備えた、究極にシンプルな炊飯器と言えるかもしれません。

 

日本ブランドはやっぱり高級品

そんなハワイで売られている炊飯器のなかでも、高額の部類に入るものが200〜300ドルあたりの日本製炊飯器。ここでは象印、タイガー、パナソニックといった日本でもおなじみのブランドが多い印象です。このくらいの価格帯になると、現代の炊飯器っぽいデザインで、タイマーがついたり玄米を炊けたり、色々な機能がついてきます。

 

ハワイには、日本食や日本製製品を多く取り扱う「ドンキホーテ」があり、そこでは日本製の炊飯器も多く販売されているのですが、高いものなら300~400ドルほどの値札がついて陳列されています。

日本人の米へのこだわりは世界でも特殊?

炊飯ボタンが1つしかない数十ドルの炊飯器で炊いたご飯なんて、舌のこえた日本人が食べたら、「美味しい」と感じられるかは正直疑問です。しかし、それで満足してお米を食べている人がハワイには少なからずいるということも事実。

 

ハワイのこんな炊飯器事情を知ると、米の銘柄による食味の違いを分かり、炊き上がり方も「ふっくら」がいいのか「もっちり」がいいのかなど、米の味にこだわり抜いている日本人の方こそ、少し異次元なのではないかと思わずにはいられません。

 

ちなみにハワイ在住の筆者は、日本で購入した炊飯器を現在愛用中です。

 

 

炊飯器にカゴ?? 炊飯と同時に野菜も蒸すタイの食文化に「簡単時短料理」のヒントあり

野菜不足が気になるけれど、とにかく忙しい毎日。なるべく手間暇かけずに、美味しいバランス食を摂りたいものです。タイは外食文化の国ですが、なぜかどの家にもあるのが炊飯器。面倒臭がりのタイ人にとって大変便利な家電製品なのです。簡単なのにやたらなんでも作れてしまうタイの炊飯器に時短・簡単調理のヒントを目撃しました。

まず、目につくのがプラスチックのなかのカゴ。これが炊飯器のなかに据え付けてあります。炊飯準備のできたお米の上にこのカゴを乗せ、好きな野菜を並べて炊飯開始。お米が炊きあがると同時に野菜もホクホクに蒸されているという仕組みです。特にジャガイモやカボチャは電子レンジやお鍋で茹でるよりも断然美味しいのでおススメ。

また、スープやカレーなど一見凝った料理も、調理から保温までほったらかしでできるのが素晴らしい点。お米の上に鶏肉を乗せ、カゴの上に彩りよく野菜を並べて炊飯すれば、美味しいカオマンガイと温野菜のできあがり。カレーは野菜がゆだってからルーを溶かし入れればいつでも熱々が食べられます。パッタイ(米粉麺の焼きそば)の材料も入れるだけ。(でも、タイ人が炊飯器を使って一番よく作っているのは多分インスタントラーメンです)

温め直しにも大活躍します。タイではサラパオという点心もよく食べますが、肉まんやおこわを蒸し直すのにもこのカゴは最適。炊飯釜に少し水をはってカゴに肉まんを乗せると、皮がふっくら生き生きとしてきて、なかまでしっかり熱の通った肉まんが食べられます。冷凍ご飯もこの方法で温め可能。おかずの入ったどんぶりを水の張った炊飯釜へ、冷凍のご飯はカゴへ入れると、何か別の用事をこなしているうちに勝手に食べごろになっています。

 

炊飯ボタンだけのシンプルな物であれば1000円もしません。お米の種類を選べたりケーキまで作ったりできる高機能炊飯器も5000円ほど。可愛いデザインも魅力的です。ご飯がおいしい国といえば日本だからか、高品質のイメージからなのか、日本語を模したと思われる商品名もちらほら見られます。「OTTO」は夫? 「KASHIWA」は、かしわ飯から来ているのでしょうか? 思わず笑ってしまいます。

タイの食事事情をボタン1つで解決

タイはお米大国で、米の輸出量は世界一ですが、その種類も豊富です。白くて細長くさらさらしたジャスミンライスや、古代米、玄米、もち米と、どれも日常的によく食べます。タイ北部では美味しい日本米も生産されており、和食も大人気で、ますます食の幅が広がってきています。これだけ多種のお米を悩まずに炊けることは、面倒臭がりのタイ人にとって非常に便利であることは確実。しかも、根本的にタイ人は美味しい炊きたてのご飯が大好きです(タイの主食はお米です)。

 

それに、タイはとにかく暑いです(平均気温は29℃で一年中蒸し暑い)。暑いなか、なるべくキッチンに立ちたくないというのは、自炊を習慣にしている日本人でも同じ。キッチンのない家庭も多いので、電気とボタン1つで調理できる炊飯器は重宝されます。

 

同じ炊飯器でも、国や地域によって仕様や使い方が異なるのは面白いですね。国や地域ごとに異なる炊飯器の進化に注目です。

【家電大賞2017 炊飯器部門】バーミキュラ ライスポットがごはんの圧倒的おいしさで支持率No.1

大手メーカーの高級炊飯器がしのぎを削るこの部門で、支持率No.1となったのは、名古屋の老舗鋳造メーカーが作った新発想モデル! その人気の理由をユーザーの声とともに解説。

 

 

炊き上がりの味わいにユーザー満足度が高い!!

バーミキュラ ライスポットで炊いたごはんは、お米の一粒一粒のハリが感じられるしゃっきり食感が特徴。炊き上がりの香りも鮮烈だ。しっかりと粒の立った食感と香りの高さに多くのユーザーが感動。

 

衝撃的においしいごはんが炊けました!(55歳女性・会社員)

ニッポンの技術を生かした製品で大賞に値します(46歳女性・パート)

デザインが良く、キッチンに飾りたくなります(36歳・主婦)

 

 

鋳物ホーロー鍋を用いた新発想の炊飯器に絶賛の嵐!

2017年は大手以外のメーカーから新感覚の炊飯器が登場し、注目を集めた。バーミキュラ ライスポットはその代表格といえる。

 

本機の特徴は気密性の高い鋳物ホーロー鍋を使っていること。さらに鍋を包み込むように立体的に加熱する技術により、かまど炊きのおいしさを再現する。ユーザーから寄せられたコメントにも、「圧力IHのごはんにない粒立ちと噛んだときの甘さに驚いた!」(42歳男性・会社員)など、食感や味、香りに感動する声が多かった。

 

また、魅力はごはんがおいしく炊けることだけではない。無水調理・低温調理が手軽に行える万能さ、操作のしやすさなどを絶賛する声も多数。デザインのスタイリッシュさ、日本の鋳造技術の高さを評価するユーザーも多かった。

 

 

【ユーザーの評価ポイント01】

「鋳物ホーロー鍋×IH」が斬新!!

素材のうまみを引き出す鋳物ホーロー鍋の特性はそのままに、IHとセンサーで細かく温度調節。「鋳物ホーロー鍋と家電の組み合わせは想定外。純粋に欲しいと思いました」(35歳男性・会社員)

 

 

【ユーザーの評価ポイント02】

無水調理や低温調理もできて万能!!

鋳物ホーロー鍋の高機密さを生かした無水調理が可能。30〜95℃に温度設定でき、「低温調理」も楽しめる。「炊飯だけでなく、様々な用途で毎日楽しく使っています」(41歳女性・パート)

 

 

【ユーザーの評価ポイント03】

操作がシンプルで使いやすい!!

お米の種類と炊き方、炊飯量を設定し炊飯ボタンを押すだけ。設定に関係するキーが光り、操作をガイドする。「タイマーもシンプルだし、余計な機能がないのが好印象」(42歳男性・会社員)

 

 

VERMICULAR
バーミキュラ ライスポット
8万6184円(税込)

高気密の鋳物ホーロー鍋技術とIHの細かな火力調節技術を融合。鋳物ホーローの高い遠赤効果と効率的な蒸気対流、かまどのように鍋を包み込む加熱方式で、粒感の際立つ食感に。炊飯以外に無水調理や低温調理にも使える。

SPEC●炊飯容量:1〜5合●定格電力:1350W●操作方式:スマートタッチキー●サイズ/質量:W311×H208×D296㎜/約6.9㎏

■トリュフグレー
■シーソルトホワイト

 

問い合わせ先:バーミキュラ コールセンター ☎052-353-5333

●価格は公式オンラインストア価格(税込)

プロが全力レコメンド! 3万円以下の「高コスパ生活家電」ベスト5

高級モデルではないが、「これで十分」と思える安くていいモノを紹介するコーナー。今回は、3万円以下で買える生活家電のおすすめ製品をピックアップ。家電のプロのオススメコメントとともに紹介します!

 

その1 コードレス掃除機

吸引口にブラシはないがヘッド設計に工夫あり!軽い使い心地でスリムなデザインもうれしい

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アイリスオーヤマ

極細軽量スティッククリーナー

KIC-SLDC4-R

実売価格2万6784円

業界最軽量クラスの軽さを誇るコードレススティック掃除機。本体のスリム化や内部構造の見直しで質量約1.2㎏を実現し、高い場所もラクに掃除できます。ホコリセンサーでゴミの量を感知し、吸引パワーを自動調節可能。紙パック式なのでゴミ捨て簡単。ダストカップの掃除も不要です。専用紙パックは抗菌・防臭加工済み。

SPEC●使用時間:標準モード約20分、ターボモード約9分、自動モード約30分 ●充電時間:約3時間 ●集じん容積:0.3リットル ●サイズ/質量:W236×H1003×D162mm/約1.2kg

 

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壁置きパーツを使って壁際にスマートに収納。パーツは壁に両面テープで取り付けできる。本体とパーツは磁石で固定。

 

【ココがポイント】

回転する気流で床上のホコリを99%集じん

ヘッド内に回転気流を発生させる独自構造でダストピックアップ率99%を実現。ヘッドと床の隙間が狭く、大きなゴミは上からヘッドを被せて吸引するなど使い方のコツは必要です。

 

ライター・平島憲一郎のレコメンド

掃除・メンテ・収納の手間を軽減する工夫が満載

「ヘッドのブラシを省略しつつ、吸い付きが強い設計で集じん力は高い。デザインもスリムで、部屋置きしても部屋になじみます。本体裏に磁石があり、掃除の途中に冷蔵庫などに立てかけられるのも便利。しかも、メンテの手間が少ない紙パック式で、ユーザーの負担を極力減らしてこの価格はエライ!」(平島さん)

 

その2 シェーバー

ツイスト式のふたがギミック的に面白く、剃り味も携帯用・旅行用としては十分!

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ブラウン

モバイルシェーブ M-90

実売価格2260円

オフィスや出張先などで手軽に使える携帯型シェーバー。上位機種も採用するマルチパターン網刃が様々な方向に生えたひげを確実に捕らえます。キワゾリ刃装備で、口ひげやもみあげも手入れ可能。シェービング後にそのまま本体ごと水洗いできます。外出先でも出張先でも手間をかけずに手入れできます。

SPEC●刃の枚数:1枚刃 ●駆動方式:往復式 ●電源:乾電池式(単3形乾電池2本)●キャップ:ツイスト式 ●サイズ/質量:W57×H118×D23mm/120g

 

【ココがポイント】

浮き沈みする網刃である程度快適な深剃りが可能

一枚刃ながら網刃にはクッション性もあり、時間をかければまずまず深剃りができます。スライド式のふたを開けないと電源が入らず、誤作動を防げるのも◎。

 

【編集部家電担当・青木宏彰のレコメンド】

替刃を買うよりも安価でサブ機としては十分な剃り味

「深剃りでは1万円超えの機種に負けますが、サブとしては十分な剃り味。ひげが薄い人でこれをメイン使いする人も。替刃は販売していないですが、本体2000円強だし、替刃を買うより手ごろ!」(青木)

 

シェーバーならこちらもオススメ!

独立して沈む2枚刃で肌にやさしく深剃り

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パナソニック

メンズシェーバーツインエクス ES4815P

実売価格2790円

2枚刃がそれぞれ独立して沈み、肌にやさしいシェービングができる携帯シェーバー。「60°鋭角内刃」を採用し、濃いヒゲもスムーズに剃れます。水洗いで清潔さを保ち、切れ味も回復。

SPEC●刃の枚数:2枚刃 ●電源:乾電池式(単3形電池2本) ●キワゾリ刃:非搭載 ●サイズ/質量:W58×H101×D31mm/100g(乾電池除く)

 

その3 コーヒーメーカー

豆から挽いて抽出まで1台で叶う! 全自動で1万円台はおトクすぎ

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siroca

全自動コーヒーメーカーSC-A121

実売価格1万1200円

小型ながらミルを内蔵し、挽きから抽出まで全自動。ステンレスメッシュフィルターがコーヒー豆の油分まで抽出、蒸らし工程も入れ、コクのある味に仕上げてくれます。洗う部分は丸ごと取り外し可。

SPEC●抽出方式:ドリップ式 ●最大使用水量:0.58リットル ●消費電力:600W ●保温機能:30分 ●ミル段階:1〜4杯用(すべて中細挽き) ●サイズ/質量:W173×H270×D220mm/約2.2kg

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淹れる杯数に応じて「中細挽き」の挽き方を適切にチューニング。これにより、いつでも安定したおいしさになります。

 

【ココがポイント】

「蒸らし」の工程により味に深みが増す!

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抽出時に「蒸らし」を入れると、コーヒー粉の油脂分と水分がなじみ、お湯が全体に浸透しやすくなります。この“ひと手間”をプログラムしたことで、コーヒーが一気に深みを増しています。

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

コンパクトで場所を取らずボタンひとつで本格派の味に

「抽出されるコーヒーは中細挽きで、ややワイルドな味わい。一度に4杯まで淹れられるので、ファミリーでも使えます。設置場所を取らず、デザインもシンプル。これが1万円そこそことはお買い得です」(戸井田さん)

 

その4 炊飯器

象印お得意の圧力技術は非搭載ながら内釜とIHで十分おいしく炊き上がる!

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象印

IH炊飯ジャー 極め炊き NP-VJ10

実売価格1万9220円

IHの高火力と米が対流しやすい丸底の内釜でごはんをふっくら炊き上げます。吸水時間を長くし、お米の甘みを引き出す「熟成炊き」機能を搭載。白米の食感を「ふつう」・「やわらか」・「かため」の3種から選択可。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合 ●炊飯1回の消費電力量:156Wh ●保温1時間の時消費電力量:15.0Wh ●サイズ/質量:約W255×H205×D375mm/約4.0kg

 

【ココがポイント】

同社の基本的炊飯技術だけでもかなりウマい

 

圧力炊飯や南部鉄器なしでも、象印が長年蓄積してきた高いレベルの炊き上がりを実現できると証明。多彩な炊飯機能はありませんが、厚さ1.7mmで丸い形状の羽釜とIHの高火力により実においしく炊き上がります!

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

象印のIH炊飯の技術で上位機に迫る味わい

「象印お得意の圧力炊飯は非搭載ですが、厚さ1.7mmで丸い形状の内釜と、IHの高火力により、上位機種に迫るおいしさです。再加熱して炊きたて感を蘇らせる『あったか再加熱』も実用性の高い便利機能です」(戸井田さん)

 

その5 ドライヤー

ダブルファンによるパワフルな風でより早く美しく髪をブローできる!

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コイズミ

モンスターダブルファンドライヤーKHD-W720

実売価格8610円

2つのファンを搭載し、2.0㎥/分の大風量で素早く髪を乾かせるヘアドライヤー。短時間で乾かすことで髪へのダメージも軽減できます。4か所からマイナスイオンをたっぷり放出し、髪に広く行き渡ります。

SPEC●消費電力(100V):1200W ●風量切換:ターボ/ハイ/ロー/クール ●マイナスイオン発生部:4か所 ●コード長:約1.7m ●サイズ/質量:約W270×H280×D100mm/約685g

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押している間だけ冷風ドライになる「クールショットスイッチ」を搭載。デジタルスイッチ式で操作性も高め。

 

【ココがポイント】

形の異なる2つのファンでパワフルに風を押し出す!

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実売価格8000円台で毎分約2.0㎥の大風量を実現できたのがスゴいところ。形状の異なる2つのファンで風を強く押し出し、より多くの風をより早く髪に届けます。

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

運転音は結構大きいけれどとにかく早く乾く!!

「内部に送風ファンが2つあり、ダイソンに迫る風量。マイナスイオンも大量に出るようで、髪が早く美しく乾くと高評価を得ています。運転音が大きいのが玉に瑕ですが、早く乾くので許容範囲!!ボディカラーが3色あり、老若男女問わず選びやすいのも魅力です」(戸井田さん)

このレビュー、ガチすぎる! 話題沸騰の「糖質カット炊飯器」家電ライターが7項目で徹底的に検証したら?

近年、糖質を制限した食事がダイエットに効果があると注目を集めています。「主食抜き」ダイエットを実践している中高年男性や女性も多く、なかでも、ごはんは糖質が多い食品として、目のかたきにされることも。

 

ごはんの糖質を33%カットする炊飯器の味と使い勝手を徹底検証!

……という世の風潮を肌でひしひしと感じつつ、「でもやっぱりごはんは食いたい!」という人は多いはず。実は筆者もそのひとり。1日1食はごはんがないと、どうにも身体が落ち着きません。そんな根っからのごはん好き&メタボ男性(予備軍含む)にとって、“救世主”ともいえる家電が登場しました。それが、2月下旬に発売するサンコーの「糖質カット炊飯器」(2万9800円)です。

20180220-s4 (33)↑サンコーの「糖質カット炊飯器」

 

サンコーといえば、PC周辺機器から各種便利グッズ、おもしろグッズを企画・販売する「サンコーレアモノショップ」で有名。最近は「シワを伸ばす乾燥機 アイロンいら~ず」が話題となったほか、「お一人様用 ハンディ炊飯器」が「会社で炊きたてごはんが食べられる」と好評で、好調な売り上げを続けています。そんな同社が発売する「糖質カット炊飯器」は、「糖質を約33%カットできる」ということで、テレビ番組をはじめ、各種メディアが取り上げたことで、発売前から認知度が急上昇。これなら、「毎食ごはんはお茶碗に軽く一杯」といわれている人も、「お茶碗にしっかり一杯」食べることができそうです。

 

とはいえ、やはり気になるのはその味。糖質を無理せずカットできても、ごはんが美味しくないようでは魅力が半減です。さらに、実際の使い勝手はどんなものなのか、前もって知っておきたいところ。そこで今回は、メーカーから製品をお借りして、ごはんの「味と食感の傾向」(「炊きたて」「冷やごはん」「冷凍・再加熱」の3パターンを検証)および、「食感炊き分け(「やわらかめ」「かため」を検証)」「保温・温め直し」を行った際の味と食感の変化をチェック。さらに「操作性」「メンテナンス性」「設置性」から「独自機能」を検証し、本機の長所と弱点を徹底的に洗い出してみました。

 

【検証する機種はコチラ】

米の糖質が溶け出した煮汁を捨て、糖質33%カットのごはんを炊く

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サンコー

糖質カット炊飯器 LCARBRCK

2万9800円

独自の機構で、通常の米から低糖質なごはんを炊き上げる炊飯器。米を炊く際に煮汁に溶け出した糖質を一度排出し、新たな水で改めて「蒸す」ことで、食物繊維の量はそのままに糖質を33%カットします。タイマー機能は一度水をタンクに貯め、炊飯開始40分前に釜に自動注水。米を水に浸したままにしないので夏場も衛生的に予約炊飯ができます。蒸気でごはんを温め直す「再加熱機能」、肉や魚、野菜の「蒸し料理」モードも装備。

SPEC●炊飯容量:1~6合●炊飯方式:蒸気炊飯式●炊飯時消費電力:860W●食感(硬さ)炊き分け:5通り●予約炊飯:1時間~24時間(30分刻み)●コード長:103cm●サイズ/質量:W280×H330×D400mm/6.9kg

 

【テストその1  味と食感の傾向は?】

今回は茨城県産コシヒカリを使ってテスト。米2合を硬さ「ふつう」で炊飯し、「炊きたて」の味や食感をチェックしました。また、お弁当やおにぎりを想定した「冷やごはん」の味、作り置きする際に気になる「冷凍・再加熱」したごはんの味も確認しました。

20180220-s4 (1)

<炊きたての場合>

しゃっきりとした甘みの強いごはんで満足度は高い

スイッチを入れて38分で炊き上がり。取扱説明書には、10~15分ほど蒸らすよう書かれていたので、15分そのまま保温してから、しゃもじで全体をほぐしました。

 

炊きたての香りはやや弱めですが、ツヤと白さは十分。ひと口食べるとしゃっきりとした食感で、やや硬めながら、ふっくら感も感じられます。そして何より驚いたのはその味。糖質を33%も捨てているので、うまみもかなり抜けているのでは? と心配していましたが、思いのほかしっかり甘みが感じられます。ごはんを噛むたびに甘みが強くなり、満足感もかなりのもの。さすがに10万円前後する高級炊飯器にはかないませんが、一般的な炊飯器とほぼ遜色ない炊き上がりでした。糖質オフでこの味なら、何の文句もないでしょう。

↑口に入れた食感は、見た目以上にふっくら。口の中でホロっとほぐれるさっぱり系の味わいですが、甘みは十分です↑口に入れた食感は、見た目以上にふっくら。口の中でホロっとほぐれるさっぱり系の味わいですが、甘みは十分です

 

<冷やごはんの場合>

モチっと食感が出ておにぎりや弁当に使っても文句なし

冷やごはんは、炊きたてをおにぎりにしてラップにくるみ、5時間室温で冷ましてから試食しました。5時間というのは、朝7時にお弁当・おにぎりを作ってお昼12時に食べる、というスケジュールを想定した時間です。口にしてみるとしゃっきり感は弱まり、より柔らかく、モチっとした食感に。ややベタつきも出はじめています。ただ、ラップをしたせいもあり、硬くなった印象はなし。味は炊きたてのときと同様、甘みをしっかり感じます。

↑多少粘りが出てきたものの、これはこれで「あり」な食感。おにぎりやお弁当に持っていっても十分満足できる味でした↑多少粘りが出てきたものの、これはこれで「アリ」な食感。おにぎりやお弁当に持っていっても十分満足できる味でした

 

<冷凍・再加熱した場合>

炊きたてのふっくらしたおいしさが蘇り、後味はよりさっぱりに

次に、炊きたてごはんをラップに包んで冷凍保存し、1日経ったものを電子レンジで再加熱して試食しました。炊きたてと比べると柔らかく、もちもち感も出始めていますが、冷やごはんと違い、口の中でほどける食感は残っています。また、炊きたてのふっくらした香りが蘇っているのも印象的。甘みはやや弱くなりましたが、ふだんおかずと一緒に食べるぶんにはそれほど気にならないと思います。後味もさっぱりしていて、好印象でした。

↑冷やごはんよりさらにもちもち感がアップしつつ、しゃっきり感もあって美味。普通に食べていたら誰も“”糖質カット”したごはんだと気づかないと思います↑冷やごはんよりさらにもちもち感がアップしつつ、しゃっきり感もあって美味。普通に食べていたら誰も糖質カットしたごはんだと気づかないでしょう

 

【テストその2 食感を炊き分けた場合の味は?】

本機は、食感(ごはんの硬さ)を「やわらかめ/少しやわらかめ/ふつう/少しかため/かため」の5段階に炊き分けられます。今回は、「やわらかめ」と「かため」で2合のお米を炊飯し、「ふつう」で炊いたときとの食感と味の違いをチェックしました。

 

<「やわらかめ」で炊飯した場合>

 ふっくら感が強まり、糖質カットしていないごはんと遜色なし!

「やわらかめ」だと、炊飯ボタンを押して41分で炊き上がり。口の中に入れると、炊きたて特有のふわっと広がる香りがしっかり感じられます。ごはんは確かにやわらかめで、「ふつう」で炊いたときよりふっくら感がより強く感じられます。なおかつしゃっきりさっぱりとした味わいが、この炊飯器の個性といえそうです。

↑ふっくら感としゃっきり感のバランスがよく、正直、糖質をカットして炊いているのを忘れるほどのおいしさ。個人的にはこの「やわらかめ」で炊いたごはんが最も“好み”でした↑ふっくら感としゃっきり感のバランスがよく、正直、糖質をカットして炊いているのを忘れるほどのおいしさ。個人的にはこの「やわらかめ」で炊いたごはんが最も好みでした

 

ちなみに、「やわらかめ」でも冷やごはんと冷凍・再加熱を試食。冷やごはんは、「ふつう」のときよりもちもち感とベタつきが強くなりましたが、炊きたてに近い甘みが感じられ、お弁当やおにぎりにして食べるには問題ないおいしさでした。「ふつう」で炊いたときと同様、炊きたてのふっくら感が感じられるのはうれしいポイントです。一方、冷凍・再加熱するとしゃっきり感はなくなり、もちもち感がより強く感じられる食感に。

 

<「かため」で炊飯した場合>

「かため」にすると米にやや芯が残る炊き上がりに

「かため」モードでは、スイッチを入れて31分で炊飯終了。試食すると、かなり硬めでしゃっきりした食感となっており、米にやや芯が残っていたのが残念です。香りもやや弱め。味自体は甘みがしっかりあって悪くないだけに、食感の部分が惜しまれます。

↑「ふつう」で炊いたときのごはんより、米粒の保水が明らかに少ないのがわかります↑「ふつう」で炊いたときのごはんより、米粒の保水が明らかに少ない印象

 

また、冷やごはんにも当然ながら芯があり、おにぎりやお弁当には向いていないです。冷凍・再加熱すると、若干芯はなくなりますが、代わりに強めの粘りが出てきました。ただし、ごはんの味自体は悪くありません。

 

【テストその3 保温・温め直しした場合の味は?】

本機には24時間の保温機能が付いていて、炊飯後はそのまま保温モードに切り替わります。また、ごはんを蒸気とともに再加熱して、炊きたての状態に戻す「あたため」機能も搭載しています。

↑ごはんの温め直しや肉まんの温めなどには、「あたため/蒸し調理」機能を使います、操作パネル左側の「あたため/蒸し調理」ボタンを押すと、約8分間蒸気が出てごはや食材を温めます↑ごはんの温め直しや肉まんの温めなどには、「あたため/蒸し調理」機能を使います、操作パネル左側の「あたため/蒸し調理」ボタンを押すと、約8分間蒸気が出てごはや食材を温めます

 

<「保温」した場合>

ごはんはしっかり温まったが独特のニオイがやや気になる

ここでは、家庭で奥さんと子どもが夜7時に夕食を取り、旦那さんが残業で遅くなり、午後10時にひとりで夕食をとる、というシチュエーションを想定し、3時間保温したあと「温め直し」をしてみました。

 

温度は「熱々」とまではいきませんが、しっかり温まっています。食感はかなり柔らかくなり、ややべチャッとした印象も出てきています。

↑3時間保温した影響か、米粒の表面がややグズっと崩れ始めています↑3時間保温した影響か、米粒の表面がやや崩れ始めています

 

筆者が少し気になったのは、やや炊飯器のニオイというか、プラスチック臭のようなものがごはんに感じられたことです。甘みはしっかりあって、おかずと一緒に食べれば気にならないかな、という程度ではありますが、ごはん好きなら気になるかもしれません。

 

ちなみにこのニオイは、炊きたてごはんや、炊きたてをすぐに取り出した冷やごはん、冷凍ごはんでは感じませんでした。長時間炊飯器の中にごはんを入れておいたり、保温モードで温め続けることで、ニオイ移りしているのかもしれません。

 

【テストその4 操作性は?】

準備にやや手間がかかるほか、水量の目盛りがもう少し見やすければ……

まず、炊飯前の操作性=炊飯前の準備を見ていきましょう。本機はごはんの糖質をカットするため、炊飯の途中で一度お湯を抜く仕組み。そのため、水を貯めておく外釜とざる型の内釜の二重構造になっており、炊飯前の準備が通常の炊飯器と違っています。そのため、炊飯設定をする前に、①炊飯器に外釜をセットして水を張る→②米を洗ったら水を切って内釜に入れる→③外釜の中に米の入った内釜をセットする、という手間が必要になります。

 

細かい点ですが、外釜の給水用の目盛りが見にくいのには困りました。目盛りに凹凸をもう少ししっかりつけるなどして、簡単にしっかり水の量が計れるようにしてほしかったです。

↑外釜に付けられた水量の目盛り表示。凹凸をもっとしっかりつけるか、目盛りの色を変えるなどしてほしかったです↑写真奥にうっすら見えるのが水量の目盛り。凹凸をしっかりつけるか、目盛りの色を変えるなどしてほしかった……

 

操作はシンプルでわかりやすいが、タッチパネルの感度が惜しい

操作ボタンは9つありますが、炊飯モードや調理モードはそれほど多くないため、操作自体はシンプルです。

↑液晶パネルを囲むように配置した操作ボタン。ボタンと対応する各液晶表示と位置が近いので、わかりやすいです↑液晶パネルを囲むように配置した操作ボタン。ボタンと対応する各液晶表示と位置が近いので、わかりやすいです

 

液晶パネルは黒地に白の文字で、選択したモードが黄色く光ります。欲をいえば、パネル内の文字がもう少し大きければ……といったところ。液晶パネル周りの操作ボタンには、タッチセンサーを採用しています。センサー感度はそれほど高くなく、ボタンに触れるとひと呼吸置いて反応する、という印象。……かと思うと、予約ボタンは逆に反応が早すぎるなど、ボタンごとにクセがある印象です。この辺りは、使いながらコツを掴む必要がありますね。

 

基本的に、操作ボタンはタッチすると、そのボタンのモードに切り替わりますが、「炊飯メニュー」ボタンと「予約」ボタンのみ、複数回押すことで設定を変える仕組みになっています。例えば「炊飯メニュー」は、最初に押すと「やわらかめ」になり、もう1回押すと「少しやわらかめ」という具合に、液晶パネル表示の右側に移動していきます。

↑選択したモード表示が黄色く光るのはわかりやすいですが、選択していないモードは光っていないぶん文字が見えにくいです。そうなると文字の小ささが気になります↑炊飯メニューを押したとき。押すたびに「やわらかめ」→「少しやわらかめ」というように、表示が右側に移動していきます。選択していない表示は光っていないぶん文字が見えにくく、パネル内の文字の小ささが気になります

 

ちなみに、本機は操作の途中で何もしない状態が30秒続くと、設定がリセットされる点に注意。使い始めの操作に慣れていない時期はややストレスがたまりましたが、操作に慣れればスムーズにセットできるようになります。

 

【テストその5 メンテナンス性は?】

二重の釜など独自の構造のため、手入れにはやや手間がかかる

本機は糖質カットのために、二重の釜など独自の機構を採用。よってお手入れも、他の炊飯器と比べて手間がかかるようになっています。

↑写真下左が外釜、右が内釜。写真上左から内ぶた、蒸気出口、排水タンク↑写真下の左が外釜、右が内釜。写真上の左から内ぶた、蒸気出口、排水タンク

 

洗うのがやや面倒だったのが二重構造の釜。特に内釜は穴が多数開いたザル形状なので水がたまらないうえ、ごはん粒が穴の中に入ると取り除くのが大変です。そこで筆者は外釜と内釜をセットにして水を張り、しばらく放置したあと、外釜に入れたまま内釜の内側を亀の子タワシでご飯粒などの汚れを落とし、その後内釜を取り出してスポンジで洗うようにしていました。ちなみに外釜はフッ素加工が施されているため、金属製のタワシやブラシは使わないほうがいいそうです。

 

また、排水タンクは糖分が溶け出した水を貯めるため、炊飯後は必ず水を捨てて中を洗う必要があります。排水タンクの上ぶたはかなり固いですが、着脱が可能。冬であれば通常は水洗いで、2~3回に1回洗剤で洗う、という洗い方でも問題ないでしょう。ただし、暖かくなってくると、糖分を含む水を貯めているだけあってカビや雑菌の繁殖が気になります。面倒でも、毎回中までしっかり掃除したいところですね。また、釜の外側の枠の部分にはかなりつゆがたまります。ここも炊飯後は毎回拭き取っておく必要があります。

↑排水タンクは炊飯終了ごとに取り外して、中の水を捨てます。勢いよく取り外すと中の水がこぼれるので、注意が必要です↑排水タンクは炊飯終了ごとに取り外して、中の水を捨てます。勢いよく取り外すと中の水がこぼれるので、注意しましょう

 

↑排水タンクのふたを外して、中までしっかり洗います↑排水タンクのふたを外して、中までしっかり洗えます

 

↑炊飯器の枠部のつゆ受けにはかなりつゆがたまります。ここも炊飯終了後は毎回しっかり拭き取る必要があります↑釜の外側の枠にはかなりつゆがたまります

 

そのほか、本機には「クリーニングモード」が搭載されています。これは本体内部の水の通り道を洗浄する機能で、週に一度のクリーニングが推奨されています。

↑外釜に水を張って「クリーニング」ボタンを押すと内部洗浄を開始。特に沸騰している様子もなかったので、単純に水で水路を洗い流す機能のようです ↑外釜に水を張って「クリーニング」ボタンを押すと内部洗浄を開始。特に沸騰している様子もなかったので、単純に水で水路を洗い流す機能のようです

 

ちなみに、蒸気出口を外ぶたに付けるときに、「カチッ」とはまる感覚がなく、なんとなくググッと差し込んだだけの状態なのが気になりしまた。実際、炊飯中に蒸気出口が半分浮いているのに気がつき、慌てて押し込んだ……ということも。できれば、カチッとはまって軽くロックされるような機構を蒸気出口に取り付けてほしいところです。

↑製品カットの撮影中も、ふと気がつくと蒸気出口が浮いていました。これくらいの“浮き”が炊飯にどの程度の影響があるのかわかりませんが、できればスッキリ改善してほしいです↑製品カットの撮影中も、ふと気がつくと蒸気出口が浮いていました。この「浮き」が炊飯にどの程度の影響があるのかわかりませんが、できればスッキリ改善してほしいです

 

【テストその6 設置性は?】

本体サイズが大きく、水蒸気も多いため設置場所は選ぶ

本機は横幅28cm、奥行き40cm、そして高さが33cmと、他の高級炊飯器と比べても、サイズがひと回り大きくなっています。特に高さは、本体下部に排水タンクを設置しているぶん、他機種より10cm近く大きく、キッチンに置いたときにはかなりの迫力があります。

↑三菱電機 本炭釜KAMADO NJ-AW108との比較。特に高さの違いが際立っています↑三菱電機 本炭釜KAMADO NJ-AW108(右)との比較。特に高さの違いが際立っています

 

↑対面キッチンのカウンターに置いてみましたが、その威圧感はなかなかのものでした↑対面キッチンのカウンターに置いてみましたが、その存在感はなかなかのものでした

 

また、炊飯中は放出する水蒸気がかなりのもの。後半のごはんを蒸している時間より、中盤の煮ている時間帯に多くの蒸気を出します。また、蒸し調理の際は、蒸している間ずっと蒸気が出続けるため、蒸気の放出量はさらに増えます。

↑炊飯中の蒸気。圧力式炊飯器のように、蒸気が勢いよく放出されることはありませんが、放出量は多いです↑炊飯中の蒸気。圧力式炊飯器のように、蒸気が勢いよく放出されることはありませんが、放出量は多いです

 

したがって、本製品を設置する場所は、十分な高さがあって上部に濡れるものがないところ、なおかつレンジフードが近くになるなど、換気しやすいところが最適。さらに、電源コードの長さが103cmと短めなのも設置場所を限定する要素に。キッチンやダイニングで空いている場所に置くというより、本機を設置する場所をしっかり考えておく必要があります。

 

ちなみに、炊飯直後に外ぶたを開けると、内ぶたにたまった水分が本体後方から外に少量こぼれてしまいます。下が濡れるのがイヤなら、あらかじめふきんなどを敷いておいたほうがいいでしょう。

 

【テストその7 独自機能は?】

糖質カット炊飯のほかに肉や魚、野菜の蒸し調理ができるのがユニーク

独自かつ中心となる機能といえるのが、糖質カット炊飯機能。米の糖質を大幅カットする炊飯器は、現在のところほかにないだけに、こうした機能を求めている人には唯一無二の製品ということになります。

 

また、本機は最後に米を「蒸す」ため、その技術を利用した「蒸し調理」機能も充実。「蒸し魚」「蒸し肉」「温野菜」の3つの調理モード、さらに「あたため・蒸し調理」モードを搭載しています。

 

今回は、試しに温野菜の調理をやってみました。取扱説明書には詳しい使い方が載っていなかったので、手探りでの使用。温野菜調理モードは、沸騰後に25分間蒸気が出続けます。沸騰中にふたを開けても、加熱が中断することはなかったので、火の通った野菜は先に取り出すことが可能。また、途中で別の食材を入れることもできそうです。結果、固いにんじんにもしっかり熱が入り、うまみの濃い温野菜ができました。

↑「温野菜調理」ボタンを押すと、すぐに加熱スタート↑「温野菜調理」ボタンを押すと、すぐに加熱スタート

 

↑ブロッコリーとにんじん、じゃがいもを蒸し調理しましたが、すべて25分加熱したために、ブロッコリーにはやや火が通り過ぎてしまいました↑ブロッコリーとにんじん、じゃがいもを蒸し調理しましたが、すべて25分加熱したらブロッコリーにやや火が通り過ぎてしまいました。火の通りやすい食材は、時間差で入れてもいいでしょう

 

通常の蒸し調理は、大きな蒸し器やせいろを使う必要があり、なかなか大変。冷凍ごはんを食べる日など、炊飯器を使わないときに、火加減を気にせず蒸し調理ができるのは便利だと思いました。欲をいえば、レシピごとに蒸し時間をボタン操作で調整できるとうれしいですね。

 

【テストのまとめ】

炊きたての味は文句なし! 一方、保温時のニオイ移りが気になる

まず、味と食感に関して、「炊きたて」は予想以上に良好でした。ややしゃっきりめながら、ふっくら感のある炊き上がりで、心配していた甘みも思いのほかしっかり残っています。特に「やわらかめ」で炊いたごはんは、通常の炊飯器と何ら遜色のない味わい。これで糖質が33%もカットされているのですから、言うことありません。一方、「かため」で炊いたごはんは、やや米の芯が残っていたのが残念。硬めのごはんが好きな人は、「少しかため」で炊くか、水の量を調節してベストな炊き上がりを探っていく必要があります。

↑口に入れた食感は、見た目以上にふっくら。口の中でホロっとほぐれるさっぱり系の味わいですが、甘みは十分です↑「ふつう」の炊きたては、ふっくらしていて甘みは十分

 

「冷やごはん」と「冷凍・再加熱」のごはんに関しては、もちもち感が強くなり、少々ベタつきも出ますが、普通におかずと一緒に食べるぶんには、何の不満も感じませんでした。

 

一方、保温に関しては、長時間釜の中に入れていると、やや炊飯器のニオイが移ってしまうのが残念。何度か使っているとニオイが弱くなったので、しばらく使い続けると問題なくなるのかも。とはいえ、最初からニオイ移りなく保温できるよう、ぜひ改善してほしいです。というわけで、個人的には余ったごはんは保温せず、さっさと冷凍してしまうのがオススメ。冷凍・再加熱したごはんも十分おいしいですし、電気代の節約にもなりますよ。

 

タッチパネルの操作性や洗いやすさの点ではいま一歩

個人的な意見ではありますが、「使い勝手」に関しては、やや「作り込みの甘さ」が気になりました。炊飯設定などの操作自体はシンプルで問題ないのですが、タッチパネルの感度は改善の余地ありです。

 

メンテナンス性については、排水タンクを設けたり、外釜と内釜の二重構造としたり、構造が複雑なぶん、手入れが面倒になっています。もっとも、これは糖質カット炊飯の実現とトレードオフの関係ともいえるので、ある程度は受け入れるしかないでしょう。また、排水タンクのふたは密閉性を維持しつつ、もう少し着脱しやすい形状になっていると助かります。蒸気出口がカチッとはまりにくく外れやすいのも、改善してほしいポイントですね。

↑写真下左が外釜、右が内釜。写真上左から内ぶた、蒸気出口、排水タンク↑外釜(左下)に水を入れ、米を入れた内釜(右下)を沈める形で炊飯するため、2つの釜を洗う必要があります

 

設置性については、大きく高さもある本体、蒸気の大量放出など、正直、「良好」とは言えません。ただ、これも糖質カット炊飯の実現と不可分なので、その点、ユーザーは了解して使うしかないのかな、と思います。

↑対面キッチンのカウンターに置いてみましたが、その威圧感はなかなかのものでした↑高さがあるので、存在感はなかなかのもの

 

独自機能では、肉や魚、野菜の蒸し調理機能に注目。炊飯と蒸し調理を同時にやることはできませんが、日によって作り置き冷凍したごはんをレンジ加熱して食べる場合や、パスタやパンなどを主食とする場合は、温野菜などに積極的に使えるでしょう。

↑ブロッコリーとにんじん、じゃがいもを蒸し調理しましたが、すべて25分加熱したために、ブロッコリーにはやや火が通り過ぎてしまいました↑蒸し器として使えるのは便利です

 

課題はあるが、ごはんの味と価格を踏まえれば検討の価値がある

と、いろいろ課題点も指摘してきましたが、重要なのは本製品が、現時点で唯一の「糖質カット炊飯器」であるということ(3月下旬にタイガーから低糖質ごはん用の炊飯器が発売されますが、これはタピオカやこんにゃくを使った白米の代用食品を使うモデル。ターゲットはやや異なるはず)。炊きたてごはんの味はほぼ文句なしですし、蒸し器として使えるのも便利。保温性能や使い勝手に多少の難があっても、「おいしいごはんを食べながら糖質制限したい」という人は、購入する価値が十分にあります。実売価格は2万9800円とお手ごろなので、その点のバランスも踏まえて検討してみてください。

「なかい君の学スイッチ」で大公開!“買ってホントに良かった”と芸能人も唸らせたアイテムとは?

2月5日放送の「なかい君の学スイッチ」(TBS系)で、芸能人が“本当に買って良かったモノ”を特集。芸能人を唸らせたアイテムの数々が公開され、視聴者の関心を呼んでいるようだ。

出典画像:「なかい君の学スイッチ」公式サイトより出典画像:「なかい君の学スイッチ」公式サイトより

 

あったかベスト、驚きのヒミツ

今回の企画では川田裕美や神田沙也加、サンドウィッチマンらがゲスト出演してお気に入りのアイテムをプレゼンテーション。思わず感嘆の声を上げたくなるような便利アイテムが次々に紹介されたのだが、特に視聴者の注目を浴びたのが防寒具と、中居正広のために紹介された炊飯器だった。

 

まず、サンドウィッチマン・富澤たけしおススメのアイテムとして登場したのが一見するとなんの変哲もないベスト。中居から「いきなりベストはなんかイヤだなぁ」と難色を示されるも、実はこのベストは首や背中部分に特殊な電熱線を内蔵。東北地方や北海道などの寒冷地ロケが多いため富澤も愛用しているそうで、その暖かさに中居も「うわっ、すげー!」と叫ぶほどだった。

 

「ぬくさに首ったけ」とお茶目なネーミングセンスながら、内蔵バッテリーでヒーターが稼働する仕組みで暖かさの調節も可能。視聴者からは「仕事でめちゃくちゃ重宝できそう!」「釣りとかの防寒にも使えるな」「着るホットカーペットみたいなものか」「冬季五輪の応援にマストアイテムじゃないか!!」といった声が続出している。

 

最強の「炊飯器」3選!

今回の企画では、炊飯中に蓋が開いてしまうという中居のために3種類の最新炊飯器を紹介。まず1つ目はサンコーの「糖質カット炊飯器」で、その名前の通り炊飯中に糖質を煮汁として排出するため33%もの糖質カットを実現している。それでもご飯の甘さは保たれており、試食した川田も「いけます。美味しい」と太鼓判を推している。

 

2つ目に紹介されたパナソニックの「Wおどり炊き SR-SPX107-RK」は、記憶された50銘柄に合わせてご飯の硬さ・柔らかさを10段階で炊き分けることが可能。さらにスチーム保温機能を搭載し、炊飯器選びのプロが「12時間経っても炊きたてと変わらない」とお墨付きを与えるほどだった。

 

3つ目の炊飯器「バーミキュラ ライスポット」を発売しているバーミキュラは、元は鍋が有名だったが2016年に炊飯器を発売したところ大ヒット。保温用の内蓋を無くして炊き上がりに特化した商品であり値段も7万9800円と高額だが、あまりの売れ行きに現在4か月待ちだという。

 

進化を続ける炊飯器に、視聴者からも「これは我が家も買い替え時か」「糖質カットできる炊飯器めっちゃ欲しくなったわ」といった声が。番組で紹介されたことで各アイテムの売れ行きに影響を及ぼすことは必至なので、気になるアイテムがあればすぐにチェックしてほしい。

「この味でこの価格はおトク」と評価された炊飯器は? 最新8モデルを2人の家電のプロが食べ比べ! 

各メーカーから、数多くの炊飯器が登場していますが、いったいどんな炊き上がりになるのか、実際に炊いてみないとわからないのは困ったものですよね。ここでは、2017年下半期に発売された最新の炊飯器8モデルを一堂に集め、大試食会を決行。家電のプロの二人が炊き上がりを徹底チェックしました!

 

試食したのはこの人

家電コーディネーター 戸井田園子さん

戸井田

幅広い媒体で活躍する家電のプロ。

 

家電ライター 平島憲一郎さん

平島

生活家電中心に性能検証記事などを執筆。

 

【調理ルール】

千葉産のコシヒカリを「白米・標準」モードで炊飯。3.5合炊き以下は2合、それ以外は3合ずつ炊きました。

 

その1

新素材配合の土鍋でより旨み濃厚に炊き上げ

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タイガー魔法瓶

土鍋圧力IH炊飯ジャー 〈THE 炊きたて〉JPG-X100

実売価格13万4520円

土鍋釜に「炭化ケイ素」を新配合し熱伝導が約2.5倍に。かまどと土鍋の熱を米にしっかり伝え、甘みと香り濃厚なごはんに仕上げます。音声ガイド機能で操作も快適。●サイズ/質量:約W261×H220×D325㎜/約7.3kg●炊飯容量:1~5.5合

20180124_yamauchi_21↑内釜の「プレミアム本土鍋」

 

【炊き上がりはコチラ!】

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十分なツヤと強い粘りが、米粒の表面から見て取れます。おこげもしっかり存在!

「炊き上がった瞬間のみずみずしさが印象的。粘りよりも弾力がある感じです。本格派の土鍋ごはんですね」(戸田井)

「米の甘みとおこげの豊かな香りは他の追随を許しません。おこげのパリパリ感も従来よりアップした印象」(平島)

 

【総評】

おこげの香り高い、甘み濃厚なごはんに仕上げます。内釜が土鍋で、やや取り扱い注意。人感センサーの使い勝手は賛否がわかれそうです。

 

その2

加圧追い炊き機能採用でごはんの甘みがさらに向上

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パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器「Wおどり炊き」SR-SPX107

実売価格9万1110円

IH通電の高速切り替えと可変圧力での2つのおどり炊き技術「Wおどり炊き」を搭載。炊飯終盤さらに加圧する「加圧追い炊き」を新採用し、ごはんの甘みともちもち感が向上しました。●サイズ/質量:W266×H233×D338㎜/7.0kg●炊飯容量:0.5~5.5合

20180124_yamauchi_17↑内釜の「ダイヤモンド竃釜」

 

【炊き上がりはコチラ!】

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米一粒一粒が白色のおねばをまとっており、炊き上がりツヤやか。粘りも十分にありました。

「粘り・硬さなど含め、バランスが良い炊き上がりですね。万人受けするタイプのごはんだと思います」(戸田井)

「炊き上がりの食感は柔らかめで程良いモチモチ感。味も甘みの中にコシヒカリの風味が感じられました」(平島)

【総評】

やや柔らかめでモチモチの炊き上がり。ツヤ、甘み、香りも十分。軽い内釜など手入れもしやすく、高度にバランスが取れています。

 

その3

炭釜による大火力で粒立ちよくふっくら炊飯!

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三菱電機

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

実売価格12万9600円

発熱効率が高い炭釜を採用し、粒立ちの良いふっくらごはんに炊き上げます。新搭載の密封弁でごはんの潤いを保ちます。15通りの食感炊き分け、35種類の銘柄炊き分けが可能です。●サイズ/質量:W285×H249×D320㎜/約5.7kg●炊飯容量:0.5~5.5合

20180124_yamauchi_29↑内釜の「本炭釜」

 

【炊き上がりはコチラ!】

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米一粒一粒の内部に水分を保持。ハリとツヤがあり、口の中でほどける食感が特徴です。

「非圧力らしいしっかりとした歯ごたえがあります。炊いた直後の香りや粒感が良いです。和食と相性◎」(戸田井)

「香りは鮮烈かつ濃厚で、食べると甘みの中に米本来の味が感じられます。ハリと弾力のある食感も魅力」(平島)

 

【総評】

単なる甘みや香りでなく、米の持つ風味まで感じさせる炊き上がりは圧巻。炭釜は洗う際に割れたりしないよう、注意が必要です。

 

その4

南部鉄器の羽釜が生む熱対流で絶品の炊き上がり

 

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ZOJIRUSHI

圧力IH炊飯ジャー『極め炊き』NP-QT06

実売価格10万7760円

南部鉄器の羽釜を採用。大火力と高圧力で米を豪快にかき回す独自の技術で、少量炊きでも甘み満点に仕上げます。自動で好みの食感に炊ける「わが家炊き」機能も搭載。●サイズ/質量:約W265×H225×D320㎜/約6.0kg●0.5~3.5合

20180124_yamauchi_25↑内釜の「南部鉄器 極め羽釜」

 

【炊き上がりはコチラ!】

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炊き上がったごはんには、しっとりしたツヤ感がありました。ツヤ自体はやや控え目な印象。

「一粒一粒がしっかり膨らみ、ごはんの粒が大きく感じます。もちもちした炊き上がりは象印ならではです」(戸田井)

「蓋を開けると新米の瑞々しい香りが広がりました。程良く柔らかで、モチモチ感の強い炊き上がりです」(平島)

 

【総評】

象印の5.5合炊きの最上位機種に比べると甘みもモチモチ感も控えめ。内釜は南部鉄器だが、小型なのでそこまで重さを感じません。

 

その5

鋳物ホーロー技術と火力調整で極上ご飯を実現

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バーミキュラ

バーミキュラ ライスポット

実売価格8万6184円

高気密の鋳物ホーロー鍋技術とIHの火加減調節技術を融合。3層コートのホーローの遠赤効果などで、米本来の旨みを引き出します。無水調理鍋としても利用可能です。●サイズ/質量:約W311×H208×D296㎜/約6.9kg●炊飯容量:1~5.5合

20180124_yamauchi_08↑同社製の鋳物ホーロー鍋を内釜に使用

 

【炊き上がりはコチラ!】

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ハリとツヤのある炊き上がり。やや冷めてくると、食感に締まりが出た印象がありました。

「米がぎゅっとした感じの、しっかりとした炊き上がりです。噛むと甘みもしっかり感じられます」(戸田井)

「新米のせいか、やや柔らかめの食感。甘みもほどよくほのかにおこげの香りがあり、食べ飽きない味です」(平島)

 

【総評】

ツヤ、甘み、香りともに奥深さが感じられます。炊飯設定は極シンプル。鍋と蓋が重いのと、米粒がこびりつきやすいのが難点です。

 

その6

独自の真空・圧力技術でごはんの甘みと粘りがUP

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東芝

真空圧力IHジャー炊飯器備長炭かまど本羽釜 RC-10ZWL

実売価格9万4220円

独自の真空ひたし・圧力炊飯技術で、ごはんの甘みと粘りを引き出す炊飯器。11通りの食感炊き分けに加え、ごはんの甘みがアップする「甘み炊き」コースも搭載。●サイズ/質量:W245×H228×D328㎜/約7.2kg●炊飯容量:0.5~5.5合

↑内釜の「備長炭かまど本羽釜」↑内釜の「備長炭かまど本羽釜」

 

【炊き上がりはコチラ!】

20180131-s0 (1)_R

ごはんのツヤは文句なしの美しさ。炊飯後、少し時間が経つと米粒にハリも出てきました。

「強い個性は主張しない、食べやすい炊き上がり。真空で米の芯まで吸水させるので早炊きでもおいしい」(戸田井)

「強い粘りがあり、食感は柔らかめな食べ応えのあるごはんです。炊きたてごはんの濃厚な香りも魅力」(平島)

 

【総評】

炊きたてごはんの香り、甘みともに濃厚。圧力式で内蓋の手入れがやや大変です。タッチパネルの文字が小さく、操作はコツがいりそうです。

 

その7

銘柄ごとに給水量を計算最適な炊き上がりに!

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アイリスオーヤマ

銘柄量り炊きIHジャー炊飯器 KRC-ID30-R

実売価格3万5424円

米の銘柄ごとに最適な水量を計算するモデル。各銘柄で火力と加熱時間も自動調整し、米の特徴を引き出す炊飯が可能です。よそったごはんのカロリー表示機能も新搭載。●サイズ/質量:W226×H220×D280㎜/4.3kg●炊飯容量:0.5~3合

内釜の「極厚銅釜」↑内釜の「極厚銅釜」

 

【炊き上がりはコチラ!】

20180131-s0 (2)_R

 

白く透明感のあるツヤが特徴。食感は適度にしゃっきりしています。冷えてもおいしく食べられます。

「甘み・香り・もちもち感はやや控えめ。ですが、価格を踏まえれば、この炊き上がりは文句なしです!」(戸田井)

「もちもち感がありつつ、やや硬めの炊き上がりで、甘みの余韻も良い。この味でこの価格はおトク!」(平島)

 

【総評】

ツヤは控えめだが透明感のある仕上がりで甘み十分。内蓋も内釜も手入れしやすいです。コスパで考えると超優秀です。

 

その8

高温浸しと圧力スチームでふっくらツヤやかに炊飯!

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日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳 RZ-AW3000M」

実売価格7万7720円

高めの水温で浸し米の吸水を高めるとともに、独自の圧力スチーム技術でふっくらツヤやかなごはんに炊き上げます。0.5合もおいしく炊く「少量炊き」機能を搭載します。●サイズ/質量:W268×H237×D352㎜/約6.6kg●炊飯容量:0.5~5.5合

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【炊き上がりはコチラ!】

20180131-s0 (4)_R

 

しっかりと保水した米は、ツヤも上々。口に入れると適度にほどけて食感が良いです。

「甘みもふっくら感もあり、標準的。もちもちとしゃっきりの炊き分けがしっかりできています」(戸田井)

「ほどよい粘りがありつつ、やや硬めの食感。最初は甘み弱めに感じましたが、食べるうちに甘みが増幅」(平島)

 

【総評】

モチモチとしゃっきりの中庸的な食感が特徴。大型縦長の液晶パネルはメニューの視認性が高いです。「戻る」ボタンがないのは惜しいところ。

なぜ、この炊飯器はヒットした? 「おひとり様」vs「高機能」真逆の2大モデルを2分でチェック!

2017年は生活家電のなかでも特に「調理系」が大きく進化。斬新な設計・機能が魅力の「バーミキュラ ライスポット」が登場し、話題お集めたほか、「ハンディ炊飯器」のような“おひとりさま家電”が人気に。今回は、その対照的な2大ヒット炊飯器のヒミツに迫ります!

 

炊飯器その1 

販売開始と同時に数千個の初回入荷分がすべて売り切れ!

<2017年9月11日発売>

サンコー 

ハンディ炊飯器
4980円

20170912-s2-6-760x499

水蒸気の力でご飯をふっくらと炊き上げる小型の炊飯器。卓上調理が可能で茶碗1杯分を2つ同時に炊けます。容器が2つあるので片方はおかずを温めるのにも使用可能。

↑ふかし芋や温野菜を作る蒸し器としても活用可能。ゆで卵などの調理もできます↑ふかし芋や温野菜を作る蒸し器としても活用可能。ゆで卵などの調理もできます

 

↑炊飯容器では湯沸かしも可能。インスタント味噌汁を作るといった使い方も◎↑炊飯容器では湯沸かしも可能。インスタント味噌汁を作るといった使い方も◎

 

【ヒットのワケ】

源と少量の水さえあれば簡単に炊きたてのごはんや温かいおかずが食べられる手軽さに加え、弁当箱サイズのコンパクトさが魅力。4980円とリーズナブルな価格も人気を後押ししました。

 

炊飯器その2 

発売と同時に1万5000台を受注!

<2017年11月9日発売>
バーミキュラ
ライスポット
8万6184円

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高気密の鋳物ホーロー鍋と火加減が調整できるポットヒーターが合わさった炊飯器を超える炊飯器。シンプルな構造で楽に手入れができ、炊き上がりの種類もボタンひとつで選べます。

【ヒットのワケ】
「無水調理」ができる鋳物ホーロー鍋として人気だったバーミキュラ。これでご飯を炊くとおいしいと口コミで広がり、その声を受けて登場したライスポットも話題となり、大ヒットにつながりました。

 

【炊飯だけじゃない! ココもヒットの理由】

高気密だから具材の水分だけで濃厚煮込みも簡単にできる!

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バーミキュラ ライスポットがヒットした最大の要因は「調理モード」にあります。材料の水分だけで料理が作れる「無水調理」はもちろん、温度は30~95℃まで1℃単位で設定可能。炊飯だけでなく火加減の難しい料理も簡単に作れることが人気の理由です。

このデザインで意外に安い!? ひとり暮らし必見の「オシャレ家電群」がハイアールより発売開始

ハイアールジャパンセールスは、ステンレス調で統一した家電シリーズ「URBAN CAFE SERIES」(アーバンカフェシリーズ)6機種の発売を開始しました。本シリーズは「くつろぎをデザインしよう」がキーコンセプト。家電にもデザイン性やインテリア性を求める20~40代前半のひとり暮らしをメインターゲットに企画・開発された商品です。

 

シルバーとブラックで統一し、インテリアに溶け込むデザインを実現!

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同社では、インテリアにこだわるユーザーが増加する一方で、そのこだわりの空間に溶け込むデザインで、かつ手軽に購入できる家電が少ない点に着目。独自に20~40代前半のひとり暮らしをしている男女1000人を対象にアンケート調査を実施したところ、白物家電のカラーに関しては、定番色のホワイトに次いで、ステンレス調が好まれる傾向にあることを突き止めました。

 

また、同アンケートでの「ステンレス調の家電を使ってみたいか?」という設問に対しては、「使ってみたい」との答えが6割を超えたとのこと。このニーズに応える形で発売したのが「URBAN CAFE SERIES」です。家電の定番色であるホワイトを配色せず、ステンレス調のシルバーとブラックで統一された外観で、高級感と高い質感を実現しています。

 

今回発売したのは、148L冷凍冷蔵庫(JR-XP2NF148E・3万8000円前後※)、173L冷凍冷蔵庫(JR-XP2NF173E・4万3000円前後)、しわケアタイプの5.5kg全自動洗濯機(JW-XP2C55E・2万7000円前後)、低騒音タイプの5.5kg全自動洗濯機(JW-XP2KD55E・3万8000円前後)、3合炊きマイコンジャー炊飯器(JJ-XP2M31E・8000円前後)、18Lヘルツフリーフラットレンジ(JM-XP2FH18F・1万2000円前後)の4カテゴリ6機種となっています。

※価格はすべて実売予想価格で税抜です

 

冷凍冷蔵庫は148Lと173Lの2機種を用意し、生活スタイルによってサイズのセレクトが可能です。5.5kg全自動洗濯機には、最短約10分で洗濯できる「お急ぎコース」などの便利な機能を搭載しています。調理家電はマイコンジャー炊飯器、電子レンジの2カテゴリを用意。炊飯器には「冷凍用」コースを搭載し、レンジは約30cmの大型弁当もらくらく入るワイドな庫内が特徴です。本シリーズは、必要十分な機能を備え、スタイリッシュなのにリーズナブルなのは大きな魅力。この春、新生活を始める人にとっては、狙い目のモデルといえるでしょう。

炊飯器・最新5モデル「4つの結論」がコレだ! 8項目徹底テストまとめが導く「買い」のポイント

本稿は、最新高級炊飯器の主要5モデル(象印、パナソニック、三菱電機、タイガー、日立)を多角的に検証してきた連載企画をまとめたもの。これまで各モデルの「上質炊飯機能」(炊き立て・冷やごはん・冷凍ごはんの食感チェック)「食感炊き分け」「一合炊き」「保温」「操作性・メンテナンス性」「独自機能・設置性」の各項目をチェックしてきた検証結果をまとめ、各機種がどんなタイプのユーザーにオススメか考えていきます。どんな違いがある? どれを選べばいいの?…と感じている方、ぜひ参考にしてみてください!

 

【検証する機種はコチラ】

エントリーその1

発熱性・蓄熱性に優れた南部鉄器の羽釜を採用し大火力で炊き上げる

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象印

圧力IH炊飯ジャー『極め炊き』

“南部鉄器 極め羽釜” NW-AT10

実売価格10万2370円

発熱性・蓄熱性に優れた南部鉄器の羽釜を内釜に使用した炊飯器。大きく伸びた羽根で側面ヒーターの熱を釜内に伝え、最大1450Wの大火力と1.5気圧の圧力炊飯でごはんをふっくらモチモチに炊き上げる。また、前回炊いたごはんの感想を入力することで、121通りのなかから好みの食感に近づける機能「わが家炊き」の炊き分け範囲を拡大。従来機種より固めに、よりモチモチに炊けるなど、幅広い食感に炊き分けられる。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:151wh●保温1時間あたりの消費電力量:17.1Wh●加熱方式:プレミアム対流●内釜:南部鉄器 極め羽釜●サイズ/質量:約W305×H245×D400mm/約11.5kg

 

エントリーその2

「Wおどり炊き」に「加圧追い炊き」を加え、甘みとモチモチ感がアップ

20170810-s1-2 (2)

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器

Wおどり炊き SR-SPX107

実売価格8万2240円

IHの通電切り替えで激しい熱対流を生み出す「大火力おどり炊き」と、釜内を加圧状態から一気に減圧し激しい対流を生み出す「可変圧力おどり炊き」を組み合わせた「Wおどり炊き」を搭載。熱と水分を米に均一に行き渡らせ、ふっくらモチモチの銀シャリに炊き上げる。炊飯工程の終盤にさらに加圧して釜内を高温にする「加圧追い炊き」機能を新たに採用し、ごはんの甘みとモチモチ感がさらにアップした。50銘柄の銘柄炊き分け機能を搭載するほか、釜内を高温洗浄できる「お手入れ機能」も新採用。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:160wh●保温1時間あたりの消費電力量:14.4Wh●加熱方式:6段全面IH●内釜:ダイヤモンド竃(かまど)釜●サイズ/質量:W266×H233×D338mm/7.0kg

 

エントリーその3

発熱効率が高い「本炭釜」と連続沸騰技術でかまど炊きの味を再現

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三菱電機

IHジャー炊飯器本炭釜

KAMADO NJ-AW108

実売価格10万2370円

IHの発熱効率が高い純度99.9%の炭素材を使った「本炭釜」採用モデル。内釜全体の発熱と噴きこぼれのない連続沸騰技術により、粒感のいいふっくらとしたかまど炊きの味を再現する。沸騰力の向上と高断熱構造の強化で火力をさらにアップ。蒸気口に新搭載した密封弁が蒸らし時の蒸気の流出を抑え、潤いたっぷりのごはんに仕上げる。15通りの食感炊き分け機能「炊分け名人」に加え、35銘柄に対応する「銘柄芳潤炊き」機能も持つ。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:162wh●保温1時間あたりの消費電力量:17.2Wh●加熱方式:7重全面加熱+連続沸騰●内釜:本炭釜●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.7kg

 

エントリーその4 〔NEW!〕

土鍋に新成分を配合し、熱伝導が大幅に向上!

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タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

実売価格13万8240円

陶器の本場・三重県四日市市 “四日市萬古焼”の本土鍋と本物の土のかまどを本体に搭載した炊飯器。土鍋に「炭化ケイ素」成分を新配合し、熱伝導が従来の約2.5倍に向上した。さらに土かまどの表面積も従来比で約11.4%アップし、高火力でふっくらごはんに炊き上げる。タッチパネル全体がスピーカーとして機能する新構造で、音声ガイドの音質もよりクリアに。

SPEC●炊飯容量:1〜5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:150Wh●保温1時間あたりの消費電力量:15.8Wh●加熱方式:土鍋圧力IH+可変W圧力IH●内釜:プレミアム本土鍋(四日市萬古焼)●サイズ/質量:約W261×H220×D325mm/約7.3kg

 

エントリーその5

内釜の底に鉄の粒子を打ち込み効率的な発熱と高い伝熱性を両立

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日立

圧力スチーム炊き

ふっくら御膳 RZ-AW3000M

実売価格7万2310円

水温を60℃以下で米にしっかり吸水させる「高温浸し」と独自の圧力スチーム技術を搭載。ふっくら艶やかで甘み豊かなごはんに炊き上げる。アルミ合金の内釜の底に発熱性の高い鉄の粒子を打ち込むことで効率的な発熱と高い伝熱性を両立し、内釜全体に素早く熱を伝えることで炊きムラを抑える。0.5合でもおいしく炊き上げる「少量炊き」機能も特徴。「蒸気カット」機能付きで、キッチン棚の中で使っても棚の天面が濡れず、設置場所の自由度が高い。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:145wh●保温1時間あたりの消費電力量:13.7Wh●加熱方式:圧力スチーム炊き●内釜:高伝熱 打込鉄・釜●サイズ/質量:約W268×H237×D352mm/約6.6kg

 

【各機種の検証まとめ】

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高級炊飯器の購入動機は、何より「おいしいごはんが食べたい」ということ。従って、炊飯器選びの基本は、ユーザーの食感の好みになります。食感炊き分け機能があるとはいえ、炊き上がりの違いはどうしても出るため、各機種の“クセ”は事前に理解しておきたいところです。

 

一方、操作性やメンテナンス性は、各機種へのユーザーの向き不向きを判断する要因になります。特に内釜の材質はメンテナンス性に大きく関わってくるので、注意が必要。設置性も重要で、高級炊飯器はおしなべて大きく重いうえ、炊飯時に出る蒸気量も考慮し、実際に置けるか否かを確認する必要があります。以上に留意しながら、以下で各機種の特徴をまとめて見ていきましょう。

 

エントリーその1

象印

圧力IH炊飯ジャー『極め炊き』

“南部鉄器 極め羽釜” NW-AT10

「ふっくらもっちり」食感では全機種でトップクラス

ごはんの炊き上がりの特徴は、モチモチの弾力と豊かな甘み。「熟成」メニューで炊いた場合、炊き立ての香りが濃厚で、やや柔らかめに炊き上がりました。冷やごはんも冷凍ごはんを再加熱した場合も、もちもち食感をキープ。一方、1合を「熟成」メニューで炊いた場合、香りと甘みは豊かながら、やや粘りと弾力が少ない、硬めの食感になりました。

↑冷やごはん(おにぎり)。炊き立てごはんがまとっていたつやは、冷やごはんになってもしっかりキープされています。モチモチした弾力も相変わらずでした↑炊き立てごはんがまとっていたつやは、冷やごはんになってもしっかりキープされています。モチモチした弾力も相変わらずでした

 

本機の食感炊き分けは7通り。最も「しゃっきり」で炊くともちもち感を維持しつつ、ほどける食感が前に出てきます。最も「もちもち」で炊いた場合、粘り・弾力に加え、柔らかさが強まりました。さらに初期設定を変えると、「よりもちもち」「よりしゃっきり」の食感も可能です。

 

保温に関しては、ごはんの乾燥や変色を抑える「極め保温」を使用。保温6時間後では香りとみずみずしさは弱まりましたが、もちもちした食感と甘みは維持していました。

 

“わが家好み”のごはんに簡単に調整できる

本機の炊飯における独自機能は「わが家炊き」機能です。手動の食感炊き分けはパナソニックや三菱電機に比べるとやや物足りないですが、「わが家炊き」の場合、炊飯後にアンケートに答えることで、121通りの食感のなかから最適な食感に調整します。玄米をふっくらもっちりの食感に炊き上げる玄米の「熟成」メニューも搭載しています。

↑「わが家炊き選択」ボタンを押すと、上の画面に切り替わり。毎回炊飯したあとに、炊き上がりの「硬さ」と「粘り」の評価を入力すると、次回炊飯時にその評価が反映されます。これを何回か繰り返すことで、段々好みの食感に近づきます↑「わが家炊き選択」ボタンを押すと、上の画面に切り替わります。毎回炊飯したあとに、炊き上がりの「かたさ」と「粘り」の評価を入力すると、次回の炊飯時にその評価が反映されます。これを何回か繰り返すことで、段々好みの食感に近づく仕組み

 

ふたが自動で閉まる「スマートクローズ」機能が便利

操作性は、大型の液晶パネルに全炊飯メニューが表示されるのはわかりやすいですが、「進む/戻る」ボタンを何度も押してのメニュー選択はやや手間。メンテナンス性では、内釜がかなり重いのが難点で、本体も5機種のなかでは圧倒的に重く、持ち運びが大変でした。ちなみに、本機は炊飯器のふたを手で閉じる際に力を入れて押し込む必要があるため、ボタンを押すとふたが自動で閉まる「スマートクローズ」機能が搭載されているのが便利でした。

20170926-s2-27↑本体ふたの前側面にある「CLOSE(クローズ)」ボタン。炊飯器のふたが開いているときにこのボタンを押すと、ふたが自動で閉まります。力の弱い女性や年配の方は、これを押すことで確実にふたを締めることができます

 

上記をまとめると、以下の通りになります。

●とにかくもちもちの食感が好みの人。初期設定で最強の「もちもち」モードも選べる

●自分で食感設定を試行錯誤するのが面倒な人。「わが家炊き」機能で自分好みに調整可能

●玄米もふっくらもっちりに仕上げる。玄米で「熟成」メニューが利用可能

●その他、「スマートクローズ」機能はユニークだが実用性あり

 

エントリーその2

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器

Wおどり炊き SR-SPX107

バランスのよいごはんに炊き上げ、多数の銘柄炊き分けに対応

上質炊飯の「銀シャリ」コースで炊いたごはんは、ふっくらしつつも柔らかすぎず、弾力と甘みに富んだバランスのよい炊き上がりです。冷やごはんはもちもち食感にしっとり感も加わり、おにぎりやお弁当に最適。冷凍ごはんの再加熱では、炊きたての味と食感がほぼ復活しました。1合炊きは「少量」モードで炊くとさっぱり食感に。銘柄炊き分けの「おすすめ」モードのほうがふっくらもちもちの食感になりました。

↑追い炊き時の高温スチーム投入によって、うまみ成分が米一粒一粒の表面にコーティング。つやつやと輝く炊き上がりは、見るからにおいしそうです↑追い炊き時の高温スチーム投入によって、うまみ成分が米一粒一粒の表面にコーティング。つやつやと輝く炊き上がりに

 

食感炊き分けは10種類。最も「しゃっきり」に炊くとほどける食感ながら硬さは柔らかめ。最ももちもちに炊くと粘りは強いが、ほどける食感も出てくるなど、どんな食感に炊いても食べやすさを感じます。また、50銘柄の炊き分けも魅力で、各銘柄のなかで3種類の食感炊き分けもできます。

↑銘柄米の特性に合わせた火加減をプログラム、米のうまみを引き出す炊飯をしてくれます。本機では従来機種より4銘柄増え、50銘柄の炊き分けが可能になりました↑銘柄の特性に応じた炊き分けを行う「銘柄炊き分けコンシェルジュ」の銘柄選択画面

 

保温の検証では、6時間経つとややモチモチ感が減退するものの、甘みがすっきりして雑味のない、おいしいごはんでした。

 

本機は液晶パネルが大きく、表示も階層式でスムーズに設定できます。米の銘柄の特徴やごはんをおいしく炊くコツをパネルに表示できるのも便利。内釜が軽くお手入れも快適で、圧力式炊飯器の割には内ぶたの手入れもそれほど面倒ではありませんでした。

↑パナソニックの「ダイヤモンド竃釜」はおいしいごはんが炊けるのに軽くて使いやすいとユーザーから高評価を受けています↑パナソニックの「ダイヤモンド竃釜」は軽くて使いやすいとユーザーからは高評価

 

独自機能は銘柄炊き分けや10種類の食感炊き分けなど、前述の通り。また本機はスチーム用の水容器を装備、保温中にスチームを投入してごはんのうるおいを維持、「再加熱」ボタンを押すと、ごはんに炊き立ての食感が戻ります。

 

以上をまとめてみると、以下の通りです。

●ご飯のバランスを重視する人。どんなメニューでも食べやすく炊き上げる

●多くのお米の銘柄を試したい人。50種類の銘柄炊き分けに対応

●お弁当や冷凍ご飯をおいしく食べたい人

●メンテナンスがラクなほうがいい人。内釜が軽く、減圧弁の採用で洗いやすい

 

エントリーその3

三菱電機

IHジャー炊飯器本炭釜

KAMADO NJ-AW108

ほろりとほぐれる食感が心地いい

本機は今回検証した5機種のなかでは唯一の“非圧力式”炊飯器。「銘柄芳潤炊き」の「ふつう」モードで炊飯したごはんは、噛むと口のなかでほどけつつ、しっかり弾力もある独特の食感です。また、香りのみずみずしさは特筆もので、米本来の風味が豊かに感じられました。冷やごはんはモチモチ感が強まり、炊き立てとひと味違うおいしさ。一方、冷凍・再加熱したごはんは、強いしゃっきり感がありつつ、かなり柔らかくなりました。ちなみに、同モードで1合を炊くと、ごはんの粒感はそのままですが、香りがやや控えめに。また、ご飯の場所によって食感にばらつきもありました。

 

食感炊き分けは15通り。最も硬めでしゃっきりな設定だと米の粒感は突出するも「ほどよく硬い」食感で、それほど食べにくさは感じませんでした。一方、最も柔らかでモチモチに炊くと、粘りはかなり強くなりますが、ほぐれる感じもあり、柔らかさもほどほど。この粒感のあるモチモチ加減が本機の特徴といえます。また本機は、パナソニックと同じく銘柄炊き分けが可能。対応銘柄はパナソニックより少ない35銘柄ですが、各銘柄で9通りの食感炊き分けができます。

20170828-s1-2-760x570↑「しゃっきり」モードで炊いたお米。粒感が際立っています

 

パネルの情報量はやや少ないが音声ガイドに安心感あり

保温性能は、温度低めの「たべごろ保温」で検証。6時間後のごはんは、香りは減退したものの、炊き立てごはんのハリや粒感はしっかり維持されていました。

 

操作性は、液晶パネルが象印やパナソニックに比べると小さく、一度に表示できる情報量が少ないのがやや難点。音声ナビが付いているため、特に炊飯器に慣れていない時期は使っていて安心感があると思います。

↑表示はすっきりして見やすいが、一覧性↑表示はすっきりして見やすいですが、一覧性はいまひとつ。ただし、音声ナビ付きなので、現在選択している内容を音声で知らせてくれます

 

内ふたが洗いやすく玄米や麦飯の炊飯メニューが豊富

メンテナンス性は“非圧力”式のため内ぶたが洗いやすいのが特徴。ただ、炭釜を使うため、取扱う際は割れないよう注意が必要です。サイズはそれなりに大きいですが、重さが約5.7kgと5機種中最も軽く、丸みを帯びたデザインも魅力的。設置性はまずまずという印象です。

↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます

 

本機は15種類の食感炊き分けや、銘柄炊きでも9通りの食感に炊き分けできるのが特徴。「芳潤炊き(玄米)」「美容玄米」「麦飯(芳潤炊き)」など玄米や麦飯の炊飯メニューも豊富で、ごはんの食感にこだわる人にはオススメです。

 

以上をまとめると、本機にオススメな人は以下の通り。

●とにかくしゃっきりな食感が好きな人。特に米の粒感を重視する人にオススメ

●多彩な機能に慣れていない人。音声ガイドで操作をアシスト

●米の銘柄をいろいろ食べ比べたい人。35種類の銘柄に対応

●冷やご飯、玄米や麦飯を美味しく食べたい人

 

エントリーその4

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

ごはんの香り、ふっくら感、おこげの香ばしさはトップクラス!

土鍋と土かまどの大火力で炊き上げる本機は、ふっくらもっちりの炊き上がりとおこげの香ばしさが楽しめるのが特徴。土鍋の素材を見直すなどして火力がアップし、香りとおこげのつき方がさらにアップしました。

 

「白米」モードで仕上がり標準、火加減「中」で炊飯したごはんは香りが濃厚。鍋肌にしっかりおこげを作りつつ、内側のごはんはふっくら柔らか。しかも弾力、甘みは強く、米の粒感も感じられ、食べ応え満点でした。冷やごはんにするとごはんが締まり、しっとりしつつもモチモチ感と甘みがアップ。冷凍・再加熱したごはんは、おこげの香りは弱まったものの、弾力と甘みは健在です。1合炊飯では、甘みは3合炊きと同等ながら、食感がより柔らかく、弾力も香りも少なめになりました。

 

食感炊き分けは従来の3段階から5段階に増え、より細かく食感設定できるようになりました。最も「しゃっきり」に炊くと柔らかながらほぐれる食感、最も「もっちり」に炊くとモチモチ度が前面に出てきます。「火かげん」キーでおこげの濃さも3段階に調整可能。特に、火加減「弱」にしたときに炊きたてごはんの香りが濃厚になり、味に深みが感じられるようになったのが斬新でした。

↑「火かげん:強」にするとよりおこげがしっかりできています。米粒にもしっかりとしたハリが見られます↑「火かげん:強」にするとよりおこげがしっかりできています。米粒にもしっかりとしたハリが見られます

 

保温性能が格段に向上し、シンプル操作で使いやすい

保温に関しては、保温6時間後でもまだおこげの香りを維持していたのが見事。モチモチ感もキープしており、5機種の中でも6時間までの保温性能は1、2を争う優秀さです。

 

操作性に関しては、炊飯設定は「進む・戻る」ボタンで行いますが、食感(仕上がり)と火加減を専用キーで設定するため、煩雑さはありません。「モーションセンサー」がスリープするまでの時間が20秒から60秒に伸び、実用性が格段に向上。音声ガイド機能も声が聞き取りやすく、使っていて安心感があります。ただし、炊飯器の外ぶたが時々締めにくくなるのはかなり困りました(たまたまテストした機種がそうだったのかもしれませんが)。

↑従来液晶の左側に2列4個並んでいたキーが1列3個になり、右側の「もどる・すすむ」キーも表示が「<|>」になってスリムに。これにより、液晶パネルが大きくなっています↑従来液晶の左側に2列4個並んでいたキーが1列3個になり、右側の「もどる・すすむ」キーも表示が「<|>」になってスリムに。これにより、液晶パネルが大きくなっています

 

土鍋をお手入れするときは丁寧に扱って

お手入れ面では、内ぶたに付いた調圧ボールと安全弁がやや洗いにくいです。土鍋も落として割れたりしないよう丁寧に扱う必要あり。ちなみに、掃除の手間は変わりませんが、新機種からスチームキャップが外ぶたの内側から着脱する方式になりました。サイズは5機種のなかではコンパクトなほうですが、重さがやや重く取っ手もないので、持ち運びがやや面倒です。

↑「プレミアム本土鍋」に炭化ケイ素成分を配合し、より高火力な炊飯が可能に。鍋底には「波紋底」を採用しており、沸騰時の泡立ちを均一にし、お米がムラなく炊き上がります↑「プレミアム本土鍋」に炭化ケイ素成分を配合し、より高火力な炊飯が可能に。鍋底には「波紋底」を採用しており、沸騰時の泡立ちを均一にし、お米がムラなく炊き上がります。お手入れの際は、割れないように注意を

 

まとめると、以下の通りになります。

●好みの食感が決まっていない人。しゃっきりでももっちりでも、香り豊かなふっくらごはんに仕上がる

●香ばしいおこげごはんが好きな人

●仕事の帰りが遅く、家族と食事時間がずれる人。数時間の保温機能が優秀

●多機能炊飯器の操作に慣れていない人。音声ガイドで操作をアシスト

 

エントリーその5

日立

圧力スチーム炊き

ふっくら御膳 RZ-AW3000M

ほどよい弾力や硬さのごはんに炊き上げ、少量炊飯が得意

本機の炊き上がりの食感は、ズバリ「中庸」。「極上炊き分け」の「ふつう」で炊いたごはんはふっくらしながら柔らかすぎず、弾力と粘り、米の粒感のバランスが取れています。

↑米粒のかたちはスリムで、しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります。食感と味のバランスの良さが、画像からも伝わってきます↑米粒の形はスリム。しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります

 

最初さっぱりしながら食べるうちに甘みが増してくる味わいも良好です。冷やごはんはややベタつきが出るものの、粒感のなかにモチっと感がもあり。冷凍ごはんを再加熱すると粘りが強くなり、やや硬めの食感に。1合炊飯では「少量」ボタンを使うことで、3合炊きとほぼ同じ味と食感を実現できました。

↑日立の「少量」ボタン↑視認性の高い縦型パネルを採用。パネルの左には「少量」ボタンがあります

 

食感炊き分けは3種類。「しゃっきり」は三菱電機に次ぐしゃっきり感で、「もちもち」で炊いた場合も、もっちり感は象印やパナソニック、タイガーの「標準」で炊いた場合より控えめでした。玄米を3種の食感に炊き分けられるのも特徴です。

 

保温性能は優秀で液晶パネルは視認性が高い

本機はパナソニック同様「スチーム保温」がウリ。保温温度の低いモードで検証したところ、保温6時間後は炊き立ての食感と味をほぼ申し分なく維持していました。

 

操作性では、本機は縦型の液晶パネルを採用。サイズも大きく、視認性は高いです。炊飯設定で、メニューを逆方向から選べるボタンがないのがやや不便でした。

 

「蒸気カット」機能の装備で設置の自由度は最優秀

メンテナンス性については、内ぶたが調圧ボール搭載の放熱板とプレート、蒸気口上ケースの3パーツ構成で洗浄がやや面倒。ただし、内釜が軽く丈夫で洗いやすいのは魅力です。一方、設置性は本機が最も優秀。他機種が炊飯中に大量の蒸気を放出するのに対し、本機は「蒸気カット」機能搭載で通常の炊飯なら蒸気がほとんど出ません。キッチン用収納棚などに置けるのはメリットです。

↑↑日立ふっくら御膳は「蒸気カット」機能により、設置の自由度が高いです

 

上記を踏まえた結果は以下の通りです。

●しゃっきり寄りの食感を好みつつ、バランス重視の人

●玄米を炊き分けて食べたい人。3段階の炊き分け機能や「炊込み」メニューあり

●少量炊飯することが多い人。専用モードあり

●設置スペースが限られている人。「蒸気カット」機能付きで置く場所を選ばない

 

本稿を参考に、条件やごはんの好みを勘案して最適な1台を選んでください。その先にはきっと、幸せな“絶品ごはん生活”が待っていますよ!

約3万円の「糖質カット炊飯器」が登場! 「こんな方法があったか…」その驚きの機構とは?

「ダイエットにはカロリーではなく、糖質を減らすのが有効」と言われて久しい昨今。ことさらご飯は「糖質が多い食べ物」として知られ、なるべく食べないようにしている方も多いでしょう。とはいえ、やっぱりご飯はおいしい……。「やせたい、でも食べたい!」というジレンマを抱えるご飯好きは多いはず。

 

糖質が溶け出た煮汁を捨てることで糖質を33%カット

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そんなニーズに応えて発売されるのが、「いつものご飯を低糖質に『糖質カット炊飯器』」です。本機はその名の通り、いつも食べているお米で、いつもと同じように炊くだけで、自然と糖質が抑えられる炊飯器です。発売は2018年1月31日。先行予約は12月15日よりスタート。価格は2万9800円(税込)です。

 

本製品は本体にタンクを内蔵し、独自の炊飯機構で糖質をカットする炊飯器です。糖質をカットするとはいえ、特別な操作は不要。お米を洗米し、水を入れ、炊飯モードを押すだけと一般的な炊飯器と同じです。

↑↑内釜と外釜の2重構造。本体下部には、排出した煮汁と注水用の水をためるタンクがあります

 

本機は、お米を煮たときに糖質成分が溶け出すことに着目し、その煮汁を排出することで糖分をカット。次に、本体の別のタンクから水を注水し、蒸気で炊き上げる方式でお米を炊き上げます。炊飯時の糖質量は、一般的な炊飯器で炊いた場合と比較して、33%の糖質がカットされます(100gあたりの糖質含有量36.8g→24.8g)。

↑外釜の下には煮汁の排出口が↑外釜の下には煮汁の排出口が

 

20171215-s2 (1)↑糖質をカットする仕組み

 

このほかの機能として、炊飯時の硬さ調整が5段階で切り替えが可能。柔らかめから硬めまでお好みの硬さで炊飯が可能です。容量は、一人ぶんでも家族みんなのぶんも炊ける1~6合炊き。炊きあがりタイマー予約機能も搭載。タンクに水を溜めておき、炊飯を開始する約40分前に水を釜に自動注水するため、お米を水にずっと浸すことがなく、特に夏場などは衛生的に予約炊飯できます。玄米の炊飯も可能。水を入れて蒸気でふっくらと温め直す温め直しモードや3つの蒸し料理モードも搭載しています。ボタンのワンプッシュで内部をクリーニングできる機能もあり。

↑操作部分。↑操作部分。「低糖質炊飯」のほか、「クリーニング」や「温野菜調理」「蒸し肉調理」などのボタンがあります

 

それにしてもこの「糖質カット炊飯器」、煮汁を捨てて糖質をカットするとは驚きです。炊き上がりの硬さが選べて、炊く直前に注水する予約機能も便利です。あとは肝心のご飯の味はどうなのか…? 注水タンクに水を入れる手間や、糖質が溶け出た煮汁を捨てる手間は実際どうなのか? という点が大いに気になりますが、もしも味が変わらず手間も少ないなら、これほどうれしいことはありません。みなさんも、ぜひ注目してみてください。

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サンコー

いつものご飯を低糖質に「糖質カット炊飯器」

●発売:2018年1月31日(予約受付中)●価格:2万9800円(税込)●サイズ/質量:W435×D350×H385mm/6.9kg●炊飯方式:蒸気炊飯式●炊飯容量:1~6合●炊飯メニュー/お米(硬さ5種類)、蒸し料理(魚・肉)●コード長130cm●内容品/本体、軽量カップ、しゃもじ、日本語取扱い説明書

 

ブレイク中の窯元は、なぜ大企業を蹴って新参メーカーと組んだのか? 土鍋炊飯器「かまどさん電気」誕生のナゾ

12月8日、かつてない電気炊飯器「かまどさん電気」が発表されました。こちらは三重県伊賀市の窯元(※)「長谷園」(ながたにえん)が開発した炊飯土鍋「かまどさん」を搭載した電気炊飯器。2000年創業の新興電機メーカー「siroca(シロカ)」と長谷園が組んで開発したモデルです。聞けば、この「長谷園」、名だたる大企業の誘いを蹴ってまでシロカと組んだとのこと。

 

プロがこぞって使う伊賀焼の土鍋を家庭用に改良したら大ヒット

20171212-s2 (9)↑今回発表された長谷園×siroca「かまどさん電気 SR-E111」

 

その経緯を、長谷園の7代目、長谷優磁(ながたに・ゆうじ)氏が語ってくれました。まずは、自社ブランドの「かまどさん」について。

 

「『作り手は真の使い手であれ』。これがずっと伝わっている工房訓です。これは、ただ単に自分の興味本位で作るのではなく、いま生活者がどんなものを求めているかを知ること。伝統の上にあぐらをかき、『昔はよかった』という回顧主義に走って昔の模倣を続けていたら、そのモノは廃れていきます。だから、『作り手』が『使い手』になって、その時代に求められるものをキャッチし、形にしていかなければいけない。そんな思いで生まれたのが『かまどさん』です」

※窯元(かまもと)…陶磁器を窯で焼いて作り出す所、あるいは作り出す人

20171212-s2 (15)↑「かまどさん」を手にする長谷優磁氏

 

「かまどさん」は伊賀焼の土鍋を、家庭で使いやすいように改良して生まれたもの。伊賀焼は高い蓄熱性を持つため、鍋全体が発熱して米をムラなく加熱できるうえ、鍋に空いた無数の気孔がご飯の水分を絶妙に調整してくれるのが特徴です。そのため、昔からプロの料理人の間で「伊賀焼の土鍋だとうまいご飯が炊ける」と評判でした。その特性を活かしながら、通常の2倍以上の厚みを持たせて曲線を深くし、独自の2重フタ構造を採用することで、「火加減が不要、吹きこぼれなし」という手軽さを実現したのが「かまどさん」です。

↑発表会では、↑発表会では、長谷園8代目の長谷康弘氏が伊賀焼の特性を説明してくれました。伊賀焼は400万年前の古琵琶湖層の土を使用。ここには微生物や植物由来の有機物が多く含まれていて、その土で土鍋を焼き上げると、有機物が燃え尽きて気孔だらけの状態になるとのこと。これを加熱すると、無数の気孔が熱を蓄える役割を果たすといいます

 

その味と使い勝手の良さが口コミで広がり、「かまどさん」はシリーズ累計80万台の大ヒット商品に。以降、これに注目した大手電機メーカーから、炊飯器の共同開発のオファーが殺到するようになりました。

 

「『うまいごはんができるのはどうしてなんだ? データを取らせてくれ』と何社もいらしたんです。だけど、データを1週間取って、それで守秘なんとかというヤツに判をつけ、とかいう書類だけ置いて帰っていきよる。取ったデータは、請求せな絶対に出しやせん。『そんなヤツとワシは一緒に仕事できるか!』と。工学部を出た博士か何かわかりませんけどね、『効率がどうしたら上がるか』ばかりで、ウマいものを食おうと思うてやっとらん。我々も次の新しいことをやろうとしていて、幼稚な試験をいっぱいやっていましたよ。それを大きなメーカーが来てバカにして帰っていった。そんなところに『電気炊飯器で一緒にやりたい』と、お電話を頂いたのがシロカさんだったんです」(長谷氏)

↑↑発表会の様子

 

シロカ副社長が「IHを捨てよう」と決意し、長谷氏の元へ

長谷園にコンタクトを取ったのは、シロカの現副社長、安尾雄太氏。安尾氏は事実上のシロカの創業社長ですが、現在は福島誠司氏に社長職を譲り、製品の開発に専念しています。安尾氏が長谷園に電話したところ、案の定、2回電話をかけて、2回ともオファーを断られたといいます。これは、長谷氏が電機メーカーへ不信の念を募らせていたというのも理由のひとつですが、安尾副社長がIHヒーター(※)での製品化を望んでいたのも理由だそう。長谷氏は、いままでの試験結果からIHヒーターと「かまどさん」を組み合わせても、決しておいしいご飯が炊けないことがわかっていたのです。そこで安尾副社長はIHヒーターを使うという考えを捨て、「シーズヒーター」という従来の電熱ヒーターの採用を決断したうえで、長谷氏に会いに行きました。

↑安尾雄太副社長。断られたのに何で会いに行ったのか? という問いに対して 「 断られたところに行くのが好きだから(笑)」と答えてくれました↑安尾雄太副社長。断られたのに何で会いに行ったのか? という問いに対して 「 断られたところに行くのが好きだから(笑)」と、独特のお答え

 

「最初はIH炊飯器で市場に殴り込みをかけるぞ、という思いでいました。いま電機業界では、安いモデルがシーズヒーターで、高級なものはIHというイメージ。わざわざシーズに落として使うのはどうなのか、という思いもあったのですが、結局、それは違うなと。そもそも土鍋はIHに反応しない(※)。IHに対応させるために土鍋の中に鉄板を入れてしまうと、呼吸をする土の特性を活かせないんですよね。だから、基本的に土鍋でIHはありえない。だったら、IHじゃなくてもいいじゃん、『かまどさん』が使いたくても使えない人、土鍋ご飯が難しそうだな、と思っている人に向けて出すならそれでいい、と割り切りができて。会長のところへ行って『シーズでやりましょう』と話をさせて頂きました」(安尾副社長)

※IHヒーターは、金属の調理器具に電流を通して、調理器具を自己発熱させるもの。ヒーター自体は発熱しません

20171212-s2 (4)↑鍋を取るとシーズヒーターが露出。中央にある突起が温度センサー

 

挑戦する姿勢に共感し、守るべき技術がなかったのがポイント

発表会のあと、長谷氏に安尾氏に初めて会ったときの印象を聞いてみました。「アイツ(安尾氏)は良かったよ。良かった。考え方が一緒やったし、気が合うたのかなあ。めったにないことやなあ、これ。そうやな、挑戦する姿勢というか。大きいメーカーは自分のとこのそれ(技術が)ありきで、自分のやと思うとるけど。アレ(安尾氏)は『うまいものを食うことが好きや』言うて。酒も好きやしさ」と、うれしそうに語ってくれました。

↑↑安尾副社長(右)との出会いを語る長谷氏(左)

 

長谷園が名だたる大企業ではなく、シロカを選んだ理由は、この長谷氏の言葉に集約されています。長谷氏は、安尾副社長の新しいものごとに挑戦する精神に共感し、お酒を酌み交わして、その人柄にほれこんだ。そして、「うまいものを食うことが好き」という安尾氏の言葉の裏に、データや効率とは別種の情熱を感じたというわけです。

 

もうひとつ、シロカが「炊飯器の未経験者だった」という点もポイントです。大きな電機メーカーの場合は、いままで培ってきた技術があるがゆえ、それを捨て去ることは難しい。さらに、「長谷園」というブランドを前に出すことも難しいでしょう。対照的に、シロカには守るべき技術や歴史がなく、すんなりシーズヒーターと「長谷園×siroca」のダブルブランドを受け入れることができました。その背景には、トップ自らが交渉に臨んだため、柔軟な対応ができたという側面もあるでしょう。どちらがいい、悪いではなく、組織の「違い」が出たというわけですね。

↑鍋底には「長谷園」のロゴが↑鍋底のセンサー部には「長谷園」のロゴが

 

開発期間4年、500個の試作の末に製品を開発

では、こうして開発にこぎつけた「かまどさん電気」の製品を見てみましょう。開発を担当したのは、シロカの社員ながら、頻繁に長谷園を訪れて泊り込みの研究を続けていたことから、長谷氏に「居候(いそうろう)」と呼ばれた佐藤一威(さとう・くにたか)さん。開発期間は実に4年、試作はおよそ500個を数え、試食に使った米は3トンと、驚くべき労力を投入して開発にこぎつけたといいます。

↑↑開発を担当した「居候」こと佐藤一威さん

 

製品の外観は、土鍋を熱源にズボっとはめ込むというそのものズバリの形状。しかしながら、このなかには、あらゆる試行錯誤の成果が詰まっているのです。特に苦労した点は、土鍋を工業製品に適合させること。熱の伝え方には苦心したそうで、当初は本体が溶けてしまったこともあるとか。この熱の問題には、形状や火の入れ方、時間の配分など、様々な部分で工夫を凝らし、これを克服しました。また、土鍋にサイズのバラつきがある課題に対しては、長谷園に新たな土鍋の製法を開発してもらい、克服したといいます。炊飯以外で特筆すべきは、乾燥モードを備える点。土鍋をセットしてスイッチを押すだけでOKなので、乾燥する手間を軽減できます。

↑タッチパネル式の操作部。↑タッチパネル式の操作部。炊飯モードとして白米、玄米、雑穀米を用意。また、かため・ふつう・やわらかの3種類から仕上がりを選べます。予約機能があり、保温機能はなし

 

↑付属品がコチラ。シロカオリジナルデザインのしゃもじ、しゃもじ置き、米カップ、水カップ、手ぬぐい、鍋敷きが付属します。開発の経緯、長谷園の会長の思いをまとめたブランドブックも付属 ↑付属品の一例。シロカオリジナルデザインのしゃもじ、しゃもじ置き、米カップ、水カップ、手ぬぐい、鍋敷きなどが付属します。このほか、78レシピを収録したオリジナルレシピブックや開発の経緯、長谷園の会長の思いをまとめたブランドブックも付属

 

発表会では、実際に「かまどさん電気」で炊いたご飯を試食できました。ご飯は粒の形がしっかり保たれ、粒が大きくてハリがあるので食べ応えは十分。噛むとほどよい甘さを感じ、それぞれの粒が心地よい粘りをまとっていたのが印象的でした。試食会では、炊いてからやや時間がたったご飯を頂きましたが、欲を言えば炊きたても食べてみたかったところ。それはまた、後日の楽しみに取っておきましょう。

20171212-s2 (1)↑発表会ではおかずとともに「かまどさん電気」のご飯が振舞われました

 

20171212-s2 (20)↑ご飯のハリとツヤは十分

 

ギリギリまで粘って100%の味に近づけたい

最後に、本機の開発を主導したシロカの安尾副社長に手ごたえを聞いてみました。

 

「製品の出来には、すごく満足しています。いま、販売先さんのなかで限られた人に製品をお見せしてるんですが、その方たちにはむちゃくちゃ反応がいい。ただ、7万円台の価格はウチやったことないので、そこだけですね」

 

確かに、シロカといえばシンプルでリーズナブルな製品を扱っているイメージで、ほとんどの製品は3万円以内。それが、急に7万9800円(税抜)の炊飯器を出すわけで、これはなかなかシビれる展開です。

 

「実は、まだ味はチューニングしている最中で、フィックスできていないんです。長谷さんにはOKを頂いていますが、僕らのなかでまだ100%になっていないという思いがあって。いまの時点でも『かまどさん』の味とほとんど差はないですが、まだ2か月ほど時間があるので、1%、0.5%というツメの部分をギリギリまで粘りたい。この2か月をやり切って、100%まで持っていきたいです」(安尾副社長)

 

「かまどさん電気」の発売は3月9日。100%にチューニングされた「かまどさん電気」を、いまから楽しみに待つことに致しましょう。

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長谷園×siroca

かまどさん電気 SR-E111

●発売:3月9日●価格:7万9800円(税抜)●サイズ/質量:約W30×D30×H26.1cm/約7.6kg●炊飯モード:白米(炊飯・おこげ)1〜3合(おかゆ) 0.5〜1合、玄米(炊飯)1〜2合(おかゆ) 0.5〜1合、雑穀米(炊飯)1〜3合(おかゆ) 0.5〜1合●炊き分け:炊飯3種(かため・ふつう・やわらか)、おこげ3種(こいめ・ふつう・うすめ)、おかゆ2種(ふつう・やわらか)●消費電力:1300W●操作方式:タッチパネル●タイマー:炊上り時刻セット方式●付属品:取扱説明書、レシピブック、ブランドブック、しゃもじ、しゃもじ置き、米カップ、水カップ、手ぬぐい、鍋敷き

 

【家電大賞2017】今年一番の家電は何だ? 炊飯器部門は新参メーカーと老舗メーカーとの激突に注目!

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GetNaviと白物家電専門ニュースサイト「家電Watch」による年に1度の家電アワード「家電大賞」が今年も開催!

 

このアワードは、掃除機や炊飯器、家事家電身だしなみ家電など全14部門、119アイテムのなかから「2017年のベスト家電大賞とそれぞれの部門賞を選出します。選出方法はみなさまの投票のみ! 専門家や編集部の票は一切なく、読者が考えるベストなものを決めましょう、という趣旨になっています。

 

家電大賞にノミネートされた119アイテムは、以下のページにまとめてありますが、今後は部門ごとに注目製品などを詳しく紹介していきます。

家電大賞2017の投票開始! 2017年のBest of 白物家電の栄誉は果たして……?」
http://getnavi.jp/homeappliances/201102/

 

火力と内釜の性能を高めた王道モデルから、スタイリッシュな個性派モデルまで幅広くラインナップ

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今回は、炊飯器部門をご紹介。炊飯器では、象印、タイガーなど、炊飯器の老舗ともいうべきメーカーが、相変わらず大きな存在感を発揮しています。象印NW-AT10は内釜に南部鉄器の羽釜を採用し、1450Wの高火力と1.5気圧の高圧力により、ごはんの甘みを最大限に引き出します。

 

タイガーJPG-X100は、プレミアム本土鍋に熱伝導性を高める「炭化ケイ素」を新配合して熱効率をアップ。また、モーションセンサーとタッチパネルを搭載し、未来的な操作性も実現しました。

 

近年は、ごはんの嗜好性が高まり、銘柄の味の違いを楽しむ家庭も増えてきました。そんなニーズに答え、お米の品種に合わせて最適な炊き方をする「銘柄炊き分け」機能を充実させる機種も登場。特に先進的なのがパナソニックと三菱電機で、パナソニックSR-SPX107は50品種、三菱電機NJ-AW108は35品種もの銘柄炊き分けに対応しています。

 

一方、独自の機能でアピールする機種も見逃せません。東芝RC-10ZWLは真空状態を利用するのが独特。給水工程で真空にすることでお米の芯まで給水するほか、保温でも真空を利用することで、40時間もおいしく保温します。日立RZ-AW3000Mは1合からの少量炊きのうまさにこだわり、置き場所を選ばない蒸気カット機能を備えるなど、少人数世帯にうれしい機能を搭載。アイリスオーヤマのKRC-ID30-Rは、お米の重量と銘柄に合わせて適切な水量を知らせるほか、お釜からよそうだけで、カロリーを表示。さらにIH加熱部は分離してIHヒーターとしても使えるなど、ユニークな機能を満載しています。

 

また、今年はバルミューダのBALMUDA The Gohanやバーミキュラのバーミキュラ ライスポット といった、炊飯器に新規参入するメーカーの力作にも注目が集まりました。バルミューダは蒸気の力で、バーミキュラは鋳物ホーロー鍋にIHヒーターを組み合わせるなど、両者とも独自の炊き方を追求。両者ともに圧力をかけずに炊き、保温機能を省いているほか、キッチンに映えるスタイリッシュな外観が魅力です。

 

個性派から王道まで、ハイレベルなモデルが揃った炊飯器カテゴリ。今年はどのモデルに栄冠が輝くのか、ぜひ注目してみてください。

 

炊飯器部門にノミネートされた9つの製品は以下のとおり。アワードに投票してもらうと、豪華賞品が当たることもあるのでぜひ参加ください!

「豪華賞品が当たる家電大賞2017への応募はこちら」
https://cgi2.impress.co.jp/watch/kaden/kadentaisho2017/form.html

 

【炊飯器部門ノミネートはコチラ!】 

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ZOJIRUSHI 圧力IH炊飯ジャー『極め炊き』 “南部鉄器極め羽釜” NW-AT10(左) 121通りの「わが家炊き」の炊き分け範囲を拡大。好みの粘りやかたさに炊き上げます。

タイガー魔法瓶 土鍋圧力IH炊飯ジャー〈THE 炊きたて〉 JPG-X100(中) 土鍋に炭化ケイ素を配合し、熱伝導が従来品の約2.5倍に。お米の甘みと香りを引き出します。

東芝 真空圧力IHジャー炊飯器備長炭かまど本羽釜RC-10ZWL(右) 圧力と真空の合わせ炊きを採用。好みの食感などに合わせ、11通りの炊き分けが可能。

 

 

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パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-SPX107(左) 追い炊き時に釜内を加圧・高温化。従来品より甘みが約10%、もちもち感が約9%アップ。

日立 IHジャー炊飯器「ふっくら御膳 RZ-AW3000M」(中) 伝熱性の高い内釜を採用。圧力スチーム炊きにより、ふっくら甘く、艶やかに炊き上げます。

アイリスオーヤマ 銘柄量り炊きIHジャー炊飯器 KRC-ID30-R(右) 業界初、よそったご飯のカロリー目安をお知らせ。銘柄40種に合わせた炊き分けも可能(炊き分けモードは6種類)。

 

 

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三菱電機 本炭釜 KAMADO NJ-AW108(左) 沸騰力向上と高断熱構造で大火力炊飯を実現。粒立ちが良い、ふっくらご飯に炊き上げます。

バルミューダ BALMUDA The Gohan(中) 食感と香りを追求し、独自の二重釜構造を採用。蒸気の力で旨みたっぷりに炊き上げる。

バーミキュラ バーミキュラ ライスポット(右) 鋳物ホーロー鍋により、簡単操作で鍋炊きができます。ローストビーフやパン作りにも対応。

 

「豪華賞品が当たる家電大賞2017への応募はこちら」
https://cgi2.impress.co.jp/watch/kaden/kadentaisho2017/form.html

「惜しい点が1つだけ…だが、想像以上のデキ!」タイガー最新炊飯器「JPG-X100」、前モデルと徹底的に比べてみたら?

タイガーの高級調理家電ブランド「GRAND X(グランエックス)」シリーズから、新型炊飯器「JPG-X100」が発売されました。本機は、土鍋(内釜)の素材の見直しなどで火力がさらに向上し、音声アシスト機能など使い勝手も向上したといいます。とはいえ、前機種から何がどれだけ進化したのか、細かくその違いがわかる人は少ないはず。その点、筆者はつい先日、タイガーの前機種および他社メーカー4モデルのテストをみっちり行ったばかり。

 

そこで今回、前機種「JPX-102X」とまったく同じ8項目テストを実施し、徹底的に違いを明らかにしてみることにしました。その結果は、大きな不満が1つだけあったものの、炊き上がり、操作性が思った以上に進化していることが判明。以下でその詳細をチェックしてみてください!

 

 

 

【今回テストするのはコチラ】

土鍋に新成分を配合し、熱伝導が大幅に向上!

20171129-s4-(36)

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

実売価格13万8240円

陶器の本場・三重県四日市市 “四日市萬古焼”の本土鍋と本物の土のかまどを本体に搭載した炊飯器。土鍋に「炭化ケイ素」成分を新配合し、熱伝導が従来の約2.5倍に向上した。さらに土かまどの表面積も従来比で約11.4%アップし、高火力でふっくらごはんに炊き上げる。タッチパネル全体がスピーカーとして機能する新構造で、音声ガイドの音質もよりクリアに。

SPEC●炊飯容量:1〜5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:150Wh●保温1時間あたりの消費電力量:15.8Wh●加熱方式:土鍋圧力IH+可変W圧力IH●内釜:プレミアム本土鍋(四日市萬古焼)●サイズ/質量:約W261×H220×D325mm/約7.3kg

 

【比較した前モデルがコチラ】

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPX-102X

20170926-s2-38

 

【検証内容はコチラ】

前回の炊飯器比較検証連載と同様、「上質炊飯機能」「食感炊き分け」「少量炊飯」「保温性能」「操作性」「メンテナンス性」「独自機能」「設置性」の8項目をチェックしていきます。

 

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

【テストその1 食感・味の傾向は?】

炊飯モードは「白米」、火加減は「中」、仕上がりは「標準」を選び、米3合を炊飯。炊き上がりの香りや味、食感をチェックしました。お米は宮城県産ひとめぼれの新米(平成29年産)を使用。ごはんの甘みやモチモチ感などのバランスの取れた品種です。

 

<炊き上がり>

ごはんのふっくら感もおこげの香りも前機種をしのぐ炊き上がり

本機の特徴は、その高い蓄熱性を活かした香り高いごはんが炊けることと、特におこげごはんが楽しめること。今回、土鍋の熱伝導率が2.5倍になったことで、その香りとおこげのつき方が圧倒的に高まりました。

20171129-s4 (4)

ふたを開けるとすでにおこげの香ばしい香り、みずみずしい新米ごはんの香りが周りに広がります。ごはんをほぐそうと、土鍋の鍋肌に沿ってしゃもじを入れると、しっかりおこげができています。前回のJPX-102Xの火加減「強」で炊いたときのおこげが、今回は火加減「中」ですでに実現できている印象。

 

そのおこげの部分はもちろんパリパリですが、鍋肌以外の部分はふっくら柔らかな炊き上がり。ただし、ごはんの粘り・弾力はかなり強く、米の粒感もあって食べ応えのある食感です。お米がひとめぼれということもあり、最初はやや甘みが控えめだと感じましたが、食べるうちにどんどん甘みが増幅。おかずなしでも大満足のおいしさでした。

↑茶碗によそったごはんは、たっぷり水分をまとい、つやもたっぷり。うしろにはパリパリのおこげが↑茶碗によそったごはんは、たっぷり水分をまとい、つやもたっぷり。うしろにはパリパリのおこげが

 

<冷やごはん(おにぎり)>

もちもちかつしっとりした食感はおにぎりに最適

冷やごはんは炊きたてをラップに包み、室温で5時間ほど冷ましたものを試食。炊きたてでは柔らかい食感でしたが、水分が適度に飛んでモチモチ感がより強くなり、しかもしっとり感はたっぷり残っています。甘みもしっかり感じられ、塩むすびにしただけでも十分満足できると感じました。

↑おこげの香りは弱いものの、炊きたてより弾力が増しています。しっとり感も十分で美味!↑おこげの香りは弱いものの、炊きたてより弾力が増しています。しっとり感も十分で美味!

 

<冷凍・再加熱>

食感も味も炊きたてごはんの状態をかなり再現

冷凍ごはんは炊きたてをラップに包んで冷凍保存し、1日経ったものを電子レンジで再加熱しました。冷凍することで、おこげの香りは弱まりましたが、柔らかながらモチモチした粒感のある食感で、ごはんの甘みは健在です。ただし、おこげの部分は水分を含んで柔らかくなり、粘り気も出てきて、やや食べづらくなっていました。

20171129-s4 (9)↑冷凍・再加熱しても、ごはんのつやはかなり復活しています

 

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

【テストその2 食感炊き分けの幅は?】

好みに応じた幅広い食感炊き分け機能の搭載は、高級炊飯器の大きな魅力のひとつです。JPG-X100は食感の炊き分けが、前機種の3通りから5通りに細分化。「仕上り」キーを押すことで「しゃっきり/ややしゃっきり/標準/ややもっちり/もっちり」と炊き分けられます。おこげのつき方は前機種同様、「火かげん」キーにより3通りに変えることができます。

 

今回は、その中から「仕上り:しゃっきり/火かげん:弱」と「仕上り:もっちり/火かげん:強」の2通りで炊飯し、食感と味の違いを比較しました。

 

「しゃっきり」ではほぐれる食感に加え米の繊細なうまみを体感

「仕上り:しゃっきり/火かげん:弱」で炊いたごはんは、おこげの香りがなくなりましたが、炊きたてごはんの香りが濃厚。ごはんの甘みがやや控えめになる代わりに、米の甘み以外の繊細な“うまみ”が感じられるようになったのが新鮮でした。食感は柔らかですが粘りは少なく、ふっくらしつつも口の中でほぐれてくれます。この食感は、しゃっきり食感の代表的な機種、三菱電機の「本炭釜 KAMADO NJ-AW108」に近いものがありますが、三菱電機がしゃっきり感の中に弾力があるのに対して、本機はより柔らかで食べやすい炊き上がりです。

↑「仕上り:しゃっきり/火かげん:弱」で炊いたごはん。「仕上り:標準」で炊いたときより、米粒表面の水分量がやや少なめです↑「仕上り:しゃっきり/火かげん:弱」で炊いたごはん。「仕上り:標準」で炊いたときより、米粒表面の水分量がやや少なめです

 

「もっちり」設定で弾力と甘みが、「火かげんアップ」でおこげの香ばしさがより強化

一方、「仕上り:もっちり/火かげん:強」で炊いた場合、おこげの香りがより濃厚になり、土鍋の鍋肌部分はおこげがパリパリに仕上がっていました。食感に関しては柔らかさが減退し(とはいえ「固い」わけではありません)、もちもち感が前面に出てきています。ごはんの甘みもさらに増していますが、それより香ばしさが主張する味わい。おこげ好きにはたまらないごはんだと思います。ただ、おこげの部分が固いと感じるのも事実。おこげをいきなりごはんに混ぜこむのでなく、まずはおこげ化していない柔らかいごはんを楽しみ、おこげの部分は別途お茶漬けやおこげスープで食べるといった、多彩な味わい方も堪能できます。

 

「しゃっきり」「もっちり」両方の炊き上がりを比較すると、その食感の幅は全機種JPX-102Xより大きくなった印象。おこげ好きだけでなく、幅広いユーザーに受け入れられるごはんの炊き分けが可能になったと感じました。

↑「火かげん:強」にするとよりおこげがしっかりできています。米粒にもしっかりとしたハリが見られます↑「火かげん:強」にするとよりおこげがしっかりできています。米粒にもしっかりとしたハリが見られます

 

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

【テストその3 少量炊飯の炊き上がりは?】

独り暮らしや夫婦2人世帯でも毎回炊きたてが食べたいという場合、少量炊飯でもおいしいごはんが炊けるかどうかは気になるところ。ここでは、「仕上り:標準/火かげん:中」でお米1合を炊いて、3合で炊いた場合との味と食感の違いをチェックしました。

 

香りと味はまずまずだがもちもち感がかなり弱まる結果に

炊き上がってふたを開けると、おこげごはんのいい香りが広がりますが、香り自体は3合炊いたときよりやや弱く感じます。食感は3合炊きより柔らかく、弾力も少なめに。味に関しては、最初やや弱くなったかなと感じましたが、口の中に残る味の余韻は3合炊きとほぼ同等でした。

 

結論としては、香りと味では健闘しているものの、食感、特にもちもち感が減退しており、もちもち食感が好みの人には、やや物足りない仕上りになるようです。

↑米の表面に水分をまといつつ、つやはやや弱め。おこげも3合炊きのときより弱くなっていました↑米の表面に水分をまといつつ、つやはやや弱め。おこげも3合炊きのときより弱くなっていました

 

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

【テストその4 保温性能は?】

メーカーが推奨する本機の最大保温時間は24時間。ここでは、炊飯後6時間経ったものと、24時間後のごはんの味をチェックしました。

 

6時間後も香ばしさが残る保温性能が見事!

6時間保温したごはんで驚いたのは、香ばしいおこげの香りがまだ残っていたこと。これは冷やごはんや冷凍ごはんにはないメリットです。甘みは炊きたて同様に強く、ごはんの劣化によるニオイも感じられません。柔らかさが炊きたてより少し増しましたが、もちもち感はしっかり残っています。全体にかなり炊きたてのクオリティを維持しており、6時間保温は十分に実用的だと感じました。前機種で試したときに比べると、6時間保温時の味わいは向上していると感じました。

↑つやはややなくなり、米の表面がぐずつき始めていましたが、味はほぼ問題なし。おこげ部分はさすがに蒸気で柔らかくなっていました↑つやはややなくなり、米の表面がぐずつき始めていましたが、味はほぼ問題なし。おこげ部分はさすがに蒸気で柔らかくなっていました

 

一方、24時間後のごはんは、ややごはんの劣化したニオイが立ち始め、おこげの香りもなくなっていました。ただ、ごはんのもちもち感はかなり残っていて、ふっくら感はありませんが、べちゃっとした食感までには至らず、甘みも十分感じられます。ただ、やはり24時間保温したものよりは、炊きたてを冷凍保存したもののほうが、炊きたてのおいしさに近い味と食感を楽しめます。

↑24時間保温後のごはん。見た目はみずみずしいつやをかなり保持しています↑24時間保温後のごはん。見た目はみずみずしいつやをかなり保持しています

 

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

【テストその5 操作性/メンテナンス性は?】

炊飯器は炊飯性能や保温性能に注目しがち。ですが、毎日使うのもだけに炊飯設定のしやすさやお手入れのしやすさもしっかりチェックすることが肝心です。

 

<操作性>

操作パネルの配置変更と「モーションセンサー」の改良で操作の快適性が向上

JPG-X100は従来機から操作パネルのレイアウトを変更。液晶表示部の大きさを従来より大きく取れるようになり、視認性もアップしました。「仕上り」と「火かげん」の表示も、従来の操作キーの上部ではなく、液晶表示部内に収められています。一方、人が近づいたのを感知して自動で点灯する「モーションセンサー」は、操作なしで消灯するまでの時間が前機種の20秒から、今回60秒に延長。全機種で気になっていた、「操作に迷っている間に表示が消えてしまう問題」がほぼ解消されました。

↑従来液晶の左側に2列4個並んでいたキーが1列3個になり、右側の「もどる・すすむ」キーも表示が「<|>」になってスリムに。これにより、液晶パネルが大きくなっています↑従来液晶の左側に2列4個並んでいたキーが1列3個になり、右側の「もどる・すすむ」キーも表示が「<|>」になってスリムに。これにより、液晶パネルが大きくなっています

 

↑メニュー選択の場合、「<|>」キーでなく「玄米」などメニュー表示を直接タッチして選択することもできました↑メニュー選択の場合、「<|>」キーでなく「玄米」などメニュー表示を直接タッチして選択することもできました

 

音声ガイド機能も、液晶全体を使って音が出るようになり、音質も向上したとのこと。筆者は両方を交互に聞き比べたわけではないので、どの程度聴きやすくなったかはよくわかりませんが、音声が明瞭に聴こえるのは実感しました。また、タッチパネルに触れると振動が指に伝わり、従来では得られなかったタッチ感が実感できます。キーを押すとわずかに押し返すような刺激があり、クリック感を再現。操作感の向上に貢献する秀逸な工夫です。

 

ひとつ残念なのは、炊飯器の外ぶたが閉めづらいときがあること。圧力式のIH炊飯器は、ふたを閉めるときに内部の圧力を上げるため、ふたを閉めるのに力がいるのですが、本機は特に閉まりにくい場合があります。象印の最上位機種、NW-AT10のような、電動でふたが閉まるボタンの搭載をぜひ検討してほしいところです。

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また、ふたの閉まり方にムラがあり、軽い力で閉まるときと、強く押し込まないとうまく閉まらないときがあります。個体差があるのかもしれませんが、かなりストレスを感じました。

 

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

<メンテナンス性>

土鍋の強度が上がったものの取り扱いにはなお注意が必要

お手入れするパーツは内釜(土鍋)と内ぶたとスチームキャップの3つ。本モデルから、スチームキャップが外ぶたの外側でなく内側に搭載されるようになりました。内ぶたを外すとその裏にスチームキャップが付いています。

↑写真右から土鍋、内ぶた、スチームキャップ。メンテナンスするパーツはかなり少なめです↑写真右から土鍋、内ぶた、スチームキャップ。メンテナンスするパーツはかなり少なめです

 

内ぶたは調圧ボールと安全弁が付いていて、汚れが付くと洗うのが面倒ですが、白米を3合炊きした限りでは、汚れが付くことはありませんでした。スチームキャップもスチームが凝結した水は溜まりますが、一瞬の水洗いでキレイになります。

 

土鍋の重さは1238g。土鍋を4度焼きすることで、強度も前モデルよりアップしているとのことです。ただ、それでも金属製と違って「割れない」というわけではないので、取り扱いには注意しましょう。

↑調圧ボールのすき間などに汚れがたまると、洗うのがやや大変↑調圧ボールのすき間などに汚れがたまると、洗うのがやや大変

 

↑内釜の重さは前モデルより100g重くなっています↑前機種は1138gで、本機は1238g内釜の重さは前モデルより100g重くなっています

 

フレームのお手入れに関しては、フレーム表面に細かいシボ(凹凸)があります。メーカーの説明では、このシボにより汚れが付いても落ちやすいとのこと。試しに米粒を擦り付け、乾かしたあと乾いた布巾で拭き取ってみたところ、確かに大部分の汚れは簡単に落ちます。わずかに凹凸のすき間に残った汚れも、濡れた布巾で簡単に取れました。

↑乾いた布巾で汚れをふき取ったあと。わずかに汚れのこびりつきがありました↑細かいシボのあるフレーム。乾いた布でこびりついた米粒をふき取ると、わずかに汚れのこびりつきが残りますが、大部分の汚れは落ちました

 

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

【テストその6 独自機能/設置性は?】

「独自機能」は、ごはんのおいしさや炊飯のバリエーションアップにつながる、本機ならではの機能や技術をチェックします。使い勝手の向上やメンテナンスの手間を省く機能も見ていきます。「設置性」は横幅と奥行き、重さを確認。また、炊飯器の設置場所の自由度を左右する炊飯中の蒸気の出方もチェックしました。

 

<独自機能>

火力強化や操作性向上のための独自機能がチューンアップ

本機の最大の特徴であり、かつ前機種から進化した点は、熱伝導率が約2.5倍になったことによる火力アップ。これによりおこげごはんの香ばしさが大きく向上しました。また、内ぶたに親水加工を施し、水分がしずくになりにくく、炊き上がり後や保温中のつゆだれを抑制。また、保温中に内ぶたに水分の膜を作ることで、ごはんをしっとり保温できます。

↑「プレミアム本土鍋」に炭化ケイ素成分を配合し、より高火力な炊飯が可能に。鍋底には「波紋底」を採用しており、沸騰時の泡立ちを均一にし、お米がムラなく炊き上がります↑「プレミアム本土鍋」に炭化ケイ素成分を配合し、より高火力な炊飯が可能に。鍋底には「波紋底」を採用しており、沸騰時の泡立ちを均一にし、お米がムラなく炊き上がります

 

↑表面に親水性の高い塗膜をつけた「つや艶内ふた」を採用。加熱時には表面に付いた水分が素早く蒸発します。保温時には内ぶた表面に長く留まり、ごはんの乾燥を防ぎます↑表面に親水性の高い塗膜をつけた「つや艶内ふた」を採用。加熱時には表面に付いた水分が素早く蒸発します。保温時には内ぶた表面に長く留まり、ごはんの乾燥を防ぎます

 

本機では、ごはんの食感(粘り)も5通りに炊き分け可能になりました。これに火かげんキーで3通りのおこげのつき方が調節でき、多彩な香りや食感を楽しめます。火かげん設定を、さらに弱めや強めにシフトすることも、前モデル同様に可能です。

 

炊飯機能では2種類の「麦めし」モードを搭載しているのも特徴。今回、「もち麦」モードで炊飯したところ、もち麦独特の甘みと、プチプチもちもちした食感が楽しい絶品ごはんに炊き上がりました。

↑白米にもち麦3割を混ぜて炊飯。白米だけ炊いたときとは違う粘り気のあるつや、大麦独特の甘い香りが楽しめる麦ごはんができました。パサつきは皆無。日常的に使ってみたいモードです↑白米にもち麦3割を混ぜて炊飯。白米だけ炊いたときとは違う粘り気のあるつや、大麦独特の甘い香りが楽しめる麦ごはんができました。パサつきは皆無。日常的に使ってみたいモードです

 

そのほか、操作の快適さにつながる「モーションセンサー」や「音声ガイド」機能も前機種からさらに実用性がアップ。土鍋ふたも付属し、土鍋ごとおひつとして食卓に出すことができます。

 

<設置性>

前モデル同様、本体はコンパクトだがやや重めで設置場所を選ぶ

本体の横幅は26.1cmで、奥行きは32.5cm。前モデルと比べ、幅が0.4cm狭く、奥行きが1.6cm長くなっていて、大手メーカーの高級炊飯器の中でもコンパクトな部類に入ります。重さは約7.3kgでやや重め。取っ手がないので、移動時は両手で持つことになります。

 

火力がアップしていることで、水蒸気もかなりの量を放出します。上部に十分な空間のある場所かレンジフード(換気扇)の近くで炊飯するのがいいでしょう。

20171129-s4 (31)↑火力が強くなるにつれ、水蒸気の量も増加。特に炊飯中に減圧する際に、大量の蒸気が出ます

 

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPG-X100

【テストのまとめ】

おこげの香り以外にも多彩なおいしさを楽しめる製品に進化!

20171129-s4 (43)

タイガーの高級炊飯器「THE炊きたて」シリーズの魅力は、まず第一に「香ばしいおこげごはんが楽しめる」ことだと筆者は考えていました。が、今回最新モデルを使ってその考えが変わりました。本機は火かげん弱にすればおこげなし、炊きたての香り豊かでふっくらもちもちのごはんが楽しめます。また、そこから火かげんを強めることで、おこげの香ばしい香りをプラスすることが可能。「しゃっきり」と「もっちり」の食感の幅も、前機種の段階で最も大きな差が感じられましたが、今回さらにその幅が大きくなった印象です。

 

食感炊き分けも3通りから5通りに増加。柔らかめな炊き上がりの中で「しゃっきり」から「もっちり」までの食感の強弱がしっかりつき、いろいろ設定を変えるたびに、異なるおいしさが楽しめました。おこげだけでなく、より多彩な味わいが表現できるように進化したというイメージです。

 

冷やごはんはもちもち感がアップし、お弁当やおにぎりに最適。冷凍・再加熱したごはんは、炊きたてのふっくらもちもちした食感と甘みが蘇りましたが、おこげの部分はやや粘り気が出過ぎて食べづらく感じました。

20171129-s4 (40)

 

保温機能も6時間までなら極めて優秀!

本機は前機種と比べて保温性能も進化。6時間程度の保温なら、粒感を残したもちもち感や甘みはもちろん、おこげの風味まで維持できていました。ただし、24時間経つとさすがにやや劣化が目立ってくるので、冷凍・再加熱のほうがオススメです。

↑操作パネルやモーションセンサーの改良で炊飯設定がよりスムーズに↑操作パネルやモーションセンサーの改良で炊飯設定がよりスムーズに

 

操作性ではキーのレイアウトが変わったことで、液晶画面が大きくなったのが特徴。食感や火加減の表示も液晶画面内にまとめられました。音声ガイド機能付きで操作に安心感があるのも魅力。モーションセンサーの消灯までの時間が60秒に伸びたことで、操作中のストレスが大幅に軽減されました。ただし、外ぶたの閉めにくさは減点対象です。

 

メンテナンス面では内ぶたの調圧ボール、安全弁に汚れがついたときの手入れがやや面倒。土鍋は強度が増しましたが、そのためか重さも100g増加し、洗うときの扱いにも注意が必要です。

 

独自機能に磨きがかかって製品の魅力もアップ!

独自機能では、火力アップに加え、食感炊き分けのバリエーションが5通りに増加。おこげのつき方も好みや用途に応じて変えられます。また「麦めし」モードは従来機種からの継続機能ですが、パサつきもなく何度でも食べたいと思わせる炊き上がりでした。モーションセンサーの実用性アップも見逃せないポイントです。

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設置性の面では、各メーカーの最上位機の中では小さめなサイズですが、それでもかなりの場所を取ります。また、蒸気も出るので設置場所は相変わらず限定されます。これらの結果を踏まえ、本機がオススメな人を考察してみました。結果は以下の通りです。

●ふっくら柔らかめなごはんが好きな人

●おこげの香り豊かなごはんが好きな人

●好みの食感が決まっていない人、いろいろな食感のごはんを楽しみたい人。炊き分け機能が5通りに増え、より細かな食感の違いが楽しめます

●お弁当、おにぎりを作る機会の多い人

●多機能炊飯器の操作に慣れていない人。液晶パネルやモーションセンサーの改良と音声ガイドでさらに操作性がアップ

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JPG-X100は、前モデルよりもごはんの香りとふっくら感がアップ。「しゃっきり」と「もっちり」それぞれでよりおいしくなりました。炊飯設定もよりわかりやすくなり、ごはん好きにとって、満足感が極めて高い1台です。

日立のいいとこ全部出た! 8項目テストまとめで「ふっくら御膳」は「失敗したくない人」へのベストアンサーと判明

本サイトでは、主要メーカーのハイエンド炊飯器のなかでも人気の高い5機種を集め、徹底的に比較・検証した記事を連載してきました。今回は、日立「ふっくら御膳 RZ-AW3000M」の検証をまとめ、その個性に迫っていきます。検証によると、ご飯の味のバランスが良いほか、少量炊飯や保温など、細かい部分にも配慮が感じられ、あらゆる面でバランスが取れた良機ということが判明。以下で詳しく見ていきましょう!

 

【今回テストするのはコチラ】

内釜の底に鉄の粒子を打ち込み効率的な発熱と高い伝熱性を両立

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日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

実売価格10万7780円

水温を60℃以下で米にしっかり吸水させる「高温浸し」と独自の圧力スチーム技術を搭載。ふっくら艶やかで甘み豊かなごはんに炊き上げる。アルミ合金の内釜の底に発熱性の高い鉄の粒子を打ち込むことで効率的な発熱と高い伝熱性を両立し、内釜全体に素早く熱を伝えることで炊きムラを抑える。0.5合でもおいしく炊き上げる「少量炊き」機能も特徴。「蒸気カット」機能付きで、キッチン棚の中で使っても棚の天面が濡れず、設置場所の自由度が高い。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:145wh●保温1時間あたりの消費電力量:13.7Wh●加熱方式:圧力スチーム炊き●内釜:高伝熱 打込鉄・釜●サイズ/質量:約W268×H237×D352mm/約6.6kg

 

【テストその1 食感・味の傾向は?

最も上質な炊飯ができるコースで炊き上げ、その香りや味、食感を比較しました。お米は岩手県産ひとめぼれ(無洗米)を使用。コシヒカリの強い味わいと、ササニシキのさっぱりした味の中間にあたる、バランスの取れた味のお米です。米は3合で炊飯。今回は機種の味の傾向を知るために、中庸(ふつう)の食感設定を選択しました。

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また、食感と食味は炊きたてに加え、冷やごはんと冷凍・再加熱したものについてもチェックしています。冷やごはんは、炊きたてをラップに包んでおにぎりにし、室温で5時間ほど冷ましたものを試食。冷凍ごはんは、炊きたてをラップに包んで冷凍庫で冷凍し、1日経ったものを電子レンジで温めました。

 

<炊き上がり>

バランスのいい味と食感で噛むほどに甘みが増してくる

極上炊き分けの「ふつう」で炊飯。他機種と比べるとやや控えめながら、昔ながらの「炊き立て」のいい香りがしっかり広がります。ごはんのハリ、つやもまずまず。食感は柔らかくなりすぎず、ほどよい弾力と粘りがあります。口のなかで米がほどける食感もあり、バランスのいい炊き上がりだと感じました。味は最初甘さやや控えめに感じましたが、噛むほどにどんどん甘みが増します。

↑米粒のかたちはスリムで、しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります。食感と味のバランスの良さが、画像からも伝わってきます↑米粒のかたちはスリムで、しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります。食感と味のバランスの良さが、画像からも伝わってきます

 

<冷やごはん(おにぎり)>

ややベタつくが、ほどける食感と雑味のない味が堪能できる

冷やごはんは、ベタつきがやや感じられますが、口の中でほどける食感は健在。モチモチした食感がやや出てきたように感じました。雑味のない甘みも堪能できます。

↑冷やごはんになって、米のつやが一段と増した印象。冷めてもごはんの味と食感のバランスは健在でした↑冷やごはんになって、米のつやが一段と増した印象。冷めてもごはんの味と食感のバランスは健在でした

 

<冷凍・再加熱>

粘りが強く出てきたが、甘みが増してくる特徴は変わらず

一方、冷凍ごはんを温めると粘りがかなり強くなり、少し団子感が出てきました。表面の水分が飛んだせいか、やや固めに感じる部分もあります。最初はさっぱりでどんどん甘さを増すおいしさは、冷凍でもしっかり味わえます。

↑これも炊き立てと比べると、米のつや感とハリがだいぶなくなってしまいました。かたちもやや崩れ始めています↑これも炊きたてと比べると、米のつや感とハリがだいぶなくなってしまいました。かたちもやや崩れ始めています

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストその2 食感炊き分けの幅は?】

その炊飯器で「最もしゃっきり硬めの食感に炊き上げるモード」と、「もっとももちもちに炊き上げるモード」で炊飯。それぞれの食感の違いを見ることで、その機種が実現できる食感の幅を確認しました。

さっぱりした食感がベースで、「もちもち」モードでももっちり度は控えめ

本機の白米の炊き分け機能は「極上ふつう」と「極上しゃっきり」「極上もちもち」の3種類のみ。ここでは、「極上しゃっきり」「極上もちもち」を試してみました。

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「極上しゃっきり」で炊いたごはんはその名の通りしゃっきり硬めの食感。わずかに粘り気がありますが、食べるとほろりとほぐれます。甘みはすっきりで、炊き立てのごはんの風味がありながら、粒感が立っている感じです。今回検証した5モデルの中では三菱電機に次いで、しゃっきり感を強く感じました。

米粒の周りにおねばをまとって、口に入れた瞬間は粘り気を感じますが、そのあとしゃっきり食感に変わります。他の機種にはない、独特のしゃっきり感です↑米粒の周りにおねばをまとっており、口に入れた瞬間は粘り気を感じますが、そのあとしゃっきり食感に変わります。他の機種にはない、独特のしゃっきり感でした

 

一方、「極上もちもち」で炊いたごはんのほうは、もちもち度は他機種ほど高くなく、口の中でほぐれる食感が感じられました。パナソニックや象印の食感設定を「ふつう」にして炊いた場合より弾力は弱く、柔らかさも他機種と比べると控えめ。ただし、ごはんの甘みはかなり強くなっていました。

↑見た目のつやは豊かですが、「もちもちモード」で炊いた割には、弾力や粘り気は他機種ほど強くなりませんでした。ただ、茶碗によそってしばらく経つと、少しもちもち感が上がりました↑見た目のつやは豊か。「もちもちモード」で炊いた割には、弾力や粘り気は他機種ほど強くなりませんでした。ただし、茶碗によそってしばらく経つと、少しもちもち感がアップ

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストその3 少量炊飯の炊き上がりは?】

これまで同様、米は岩手県産ひとめぼれ(無洗米)を使用。米1合を標準(ふつう)の食感設定で炊飯し、3合炊きしたときのごはんの味・食感との違いをチェックしました。

「少量」ボタンで3合炊飯とほぼ変わらないおいしさに

本機の特徴は、0.5合〜2合の炊飯に適した「少量」ボタンを搭載していること。3合を炊いたときと同じ「極上ふつう」モードで少量1合を選択して炊飯しました。

 

炊き立てを食べた第一印象は、「3合炊飯とほとんど味と食感が同じ」だということです。香りは他機種と比べるとやや穏やかですが、炊き立てごはんのいい香りが広がります。食感は柔らかながら、適度な粘りがあり、食べると口の中でほどよくごはんがほどけます。最初は控えめながら、食べ進むうちにどんどん甘くなっていく味わいも前回と同じでした。

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↑炊き立てはおねばがつやつや光っていましたが、表面の水分がある程度飛ぶと、ツヤが落ち着いてきました。3合を炊いたときと見た目もほとんど同じです↑炊き立てはおねばがつやつや光っていましたが、表面の水分がある程度飛ぶと、ツヤが落ち着いてきました。3合を炊いたときと見た目もほとんど同じです

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストその4 保温性能は?】

最もオーソドックスなモードで、3合炊きしたごはんを24時間保温。炊飯6時間後の味と食感とニオイ、24時間後の味と食感とニオイをチェックしました。

保温6時間後の食感・食味は申し分なし

本機は、「スチーム40時間保温」を搭載しており、炊飯時に出た蒸気を水に変えて備蓄し、保温時に定期的にスチームとして釜内に送り込みます。保温モードは、ごはんの変色や乾燥を防ぐ「保温低」(40時間以内)と、高めの温度でふたの内側や内釜につゆがつくのを抑える「保温高」(12時間以内)の2種類ありますが、今回は保温時間の長い「保温低」で試してみました。

 

保温6時間後のごはんは、炊き立て時の米の弾力と粘り気が持続していました。甘みも変わらず、ニオイもまったくありません。全体の食味・食感は申し分ないです。

↑チェック時にはつやがだいぶなくなった印象でしたが、写真を見るとまだまだつやとハリをキープしています↑6時間の保温後もまだまだつやとハリをキープしています

 

24時間保温したごはんは、さすがにニオイが少し出始めていて、全体の食味はやや劣化した印象。食感もかなり柔らかくなっていますが、食べている間にほどける感覚と、米一粒一粒の弾力はまだ残っていました。

↑24時間経って、色はかなり黄色っぽくなっています。ごはんのハリ、つやもなくなってしまいました↑24時間経って、色は黄色っぽくなっています。ごはんのハリ、つやも少なくなりました

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストその5 操作性/メンテナンス性は?】

「操作性」に関しては、炊飯設定する際の液晶パネルの見やすさや、ボタン操作のしやすさをチェック。特に、目的の炊飯設定にするまでの工程に注目し、取扱説明書を見なくても炊飯設定がスムーズにできるかどうかを確かめました。「メンテナンス性」に関しては、炊飯後に洗うパーツの数や洗いやすさ、フレームに付いた汚れや露の拭き取りやすさをチェックしました。

<操作性>

「戻る」ボタンが欲しいが、見やすいパネルと「少量」ボタンは便利

高級炊飯器のなかでは貴重なタテ長の液晶パネルを採用。パネルのサイズが大きく、バックライト式で文字もくっきり表示されます。「お米」ボタンで米の種類や「調理モード」を選択。「メニュー」ボタンで炊飯メニューや調理メニューの選択をします。「お米」ボタンも「メニュー」ボタンも1回押すと右側のメニューに移動する方式で、「戻る」に相当するボタンがなく、特にメニューボタンで1回押しすぎるともう一周する必要があるのが面倒でした。

↑液晶パネルの左に「お米」「メニュー」「少量」ボタンを配置。「少量」ボタンが独立しているのは、少量で炊くことが多い家庭にはメリットです↑液晶パネルの左に「お米」「メニュー」「少量」ボタンを配置。「少量」ボタンが独立しているのは、少量で炊くことが多い家庭にはメリットです

 

↑「お米」「メニュー」ボタンを押すと、選択したメニューが点滅して表示されます。メニュー選択の際に「戻る」ボタンがないのがやや不便なので、時刻設定の左右キーを「戻る・進む」キーと共用できるよう、設定できるとよかったかなと思います↑「お米」「メニュー」ボタンを押すと、選択したメニューが点滅して表示されます。メニュー選択の際に「戻る」ボタンがないのがやや不便なので、時刻設定の左右キーを「戻る・進む」キーと共用できるよう、設定できれば良かったです

 

<メンテナンス性>

内ぶたは洗うパーツが多いが、内釜は軽量で毎日の手入れがラク!

炊飯ごとに洗うパーツは内釜と「給水レスオートスチーマー」(内ぶた)。「給水レスオートスチーマー」はさらにふた加熱板とプレート、蒸気口上ケースに分解して洗います。ふた加熱板の裏には調圧ボールが付いていて、これも丁寧に洗う必要があります。

↑写真左上が内釜、左下がプレート、右下がふた加熱板、右上が蒸気口上ケース↑写真左上が内釜、左下がオートスチーマープレート、右下がふた加熱板、右上が蒸気口上ケース

 

内釜は708gと、今回検証した高級炊飯器の5モデル中最軽量。軽くて丈夫で洗いやすく、扱いやすいです。また、フレームはステンレス製でフラット。つゆ受け部が窪んでいて、つゆが集まるようになっています。

↑内釜はアルミをベースに発熱効率の高い鉄を打ち込んだもの。高火力炊飯を可能にしながら、圧倒的に軽いのが魅力です↑内釜はアルミをベースに発熱効率の高い鉄の粒子を打ち込んだもの。高火力炊飯を可能にしながら、圧倒的に軽いのが魅力です

 

↑ふた可動部の下のつゆが溜まりやすい場所に窪みがある。つゆ受け部も含め、フレーム部表面にはステンレスが使われているので、汚れが拭き取りやすいです↑ふた可動部の下のつゆが溜まりやすい場所に浅い窪みが。つゆ受け部も含め、フレーム部表面にはステンレスが使われているので、汚れが拭き取りやすいです

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストその6 独自機能/設置性は?】

「独自機能」は各炊飯器に搭載されている、ごはんのおいしさにつながる独自の機能や技術、炊飯のバリエーションを広げる機能などをチェックします。また、使い勝手向上やお手入れの手間を省く便利機能も見ていきます。

 

「設置性」に関しては、横幅と奥行き、重さを確認します。また、炊飯中の蒸気の出方もチェック。さらに、設置性を高める独自の工夫があれば、それもチェックしていきます。

<独自機能>

玄米の3通りの食感炊き分けができ、「少量炊飯」モードも便利

本機は内ぶたに「給水レス オートスチーマー」を搭載。炊飯中の蒸気を水に戻して回収し、蒸らしや保温時に再びスチームにしてごはんに潤いを与えます。またこれにより、外に出る蒸気の量を少なくしているのも特徴です。

↑内ぶたに「オートスチーマー」を装備。ふた加熱板とプレートの間に貯めた水をヒーター加熱し、7つの穴からスチームとして放出します↑内ぶたに「オートスチーマープレート」を装備。ふた加熱板とプレートの間に貯めた水をヒーター加熱し、7つの穴からスチームとして放出します

 

食感炊き分けは3種類と少なめですが、玄米も3種類の食感に炊き分けられるのはメリット。玄米の「おかゆ」のほか、玄米の「炊込み」メニューを搭載しているのも特徴です。

 

さらに、少量炊き専用のボタンを搭載し、ボタンを押すだけで少量炊飯に適した炊き方に変えられる点は、1〜2人世帯にはうれしい機能です。

↑「少量」ボタンを1回押すと1合用に、2回押すと2合用に切り替わります。3回押すと少量モードが解除されます↑「少量」ボタンを1回押すと0.5~1合用に、2回押すと1.5~2合用に切り替わります。3回押すと少量モードが解除されます

 

ちなみに、内釜の白米(無洗米・雑穀米・発芽玄米)用の水位線には、「やわらかめ」「かため」に炊くための水位線も表示されていて、ユニークです。

↑「かため」の水位線はすしめしやカレー用のごはんに最適。新米を炊くときも「かため」の水位線を目安に少なめの水量にすると、炊き上がりのベタつきが抑えられます↑「かため」の水位線はすしめしやカレー用のごはんに最適。新米を炊くときも「かため」の水位線を目安に少なめの水量にすると、炊き上がりのベタつきが抑えられます

 

<設置性>

「蒸気カット」機能搭載で設置場所の自由度が圧倒的に高い!

本体幅は26.8cmで奥行きは35.2cmというサイズは、今回検証した5モデル中ではパナソニックに近い大きさ。重量は約6.6kgで、三菱電機に次ぐ軽さです。本体に取り付けた「しゃもじ受け」にしゃもじを挿しておけるのも便利です。

↑付属品の「しゃもじ受け」を本体後方下部のフックに取り付けて使用。しゃもじの置き場所に困らず、さっと使えてさっとしまえます↑付属品の「しゃもじ受け」を本体後方下部のフックに取り付けて使用。しゃもじの置き場所に困らず、さっと使えてさっとしまえます

 

他の機種にない設置性での優位点は「蒸気カット」機能を持っていること。これで設置の自由度が圧倒的に高くなります。

↑蒸気口は他機種よりかなり小さめ。白米の炊飯コースではほとんど蒸気が出ていませんでした。ただ、「おこげ」など「蒸気カット」しない炊飯コースもあるので、キッチン用収納棚などに置いて使うときは、注意が必要です↑蒸気口は他機種よりかなり小さめ。白米の炊飯コースではほとんど蒸気が出ていませんでした。ただ、「おこげ」など蒸気カットしない炊飯コースもあるので、キッチン用収納棚などに置いて使うときは、注意が必要です

 

日立

圧力スチーム炊き ふっくら御膳

RZ-AW3000M

【テストのまとめ】

ほどよい弾力や硬さのごはんに炊き上げ、少量炊飯が得意

本機の炊き上がりの食感は、ズバリ「中庸」。「極上炊き分け」の「ふつう」で炊いたごはんはふっくらしながら柔らかすぎず、弾力と粘り、米の粒感のバランスが取れています。

↑米粒のかたちはスリムで、しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります。食感と味のバランスの良さが、画像からも伝わってきます↑米粒の形はスリム。しゃっきり感を感じさせながら、つや感もしっかりあります

 

最初さっぱりしながら食べるうちに甘みが増してくる味わいも良好です。冷やごはんはややベタつきが出るものの、粒感のなかにモチっと感がもあり。冷凍ごはんを再加熱すると粘りが強くなり、やや硬めの食感に。1合炊飯では「少量」ボタンを使うことで、3合炊きとほぼ同じ味と食感を実現できました。

↑日立の「少量」ボタン↑視認性の高い縦型パネルを採用。パネルの左には「少量」ボタンがあります

 

食感炊き分けは3種類。「しゃっきり」は三菱電機に次ぐしゃっきり感で、「もちもち」で炊いた場合も、もっちり感は象印やパナソニック、タイガーの「標準」で炊いた場合より控えめでした。玄米を3種の食感に炊き分けられるのも特徴です。

 

保温性能は優秀で液晶パネルは視認性が高い

本機はパナソニック同様「スチーム保温」がウリ。保温温度の低いモードで検証したところ、保温6時間後は炊き立ての食感と味をほぼ申し分なく維持していました。操作性の面では、本機は大きめの縦型の液晶パネルを採用しており、視認性は高いです。炊飯設定で、メニューを逆方向から選べるボタンがないのがやや不便でした。

 

「蒸気カット」機能の装備で設置の自由度は最優秀

メンテナンス性については、内ぶたが調圧ボール搭載の放熱板とプレート、蒸気口上ケースの3パーツ構成で洗浄がやや面倒。ただし、内釜が軽く丈夫で洗いやすいのは魅力です。一方、設置性は本機が最も優秀。他機種が炊飯中に大量の蒸気を放出するのに対し、本機は「蒸気カット」機能搭載で通常の炊飯なら蒸気がほとんど出ません。キッチン用収納棚などに置けるのはメリットです。

↑↑日立ふっくら御膳は「蒸気カット」機能により、設置の自由度が高いです

 

上記を踏まえた結果は以下の通りです。

●しゃっきり寄りの食感を好みつつ、バランス重視の人

●玄米を炊き分けて食べたい人。3段階の炊き分け機能や「炊込み」メニューあり

●少量炊飯することが多い人。専用モードあり

●設置スペースが限られている人。「蒸気カット」機能付きで置く場所を選ばない

バランスの良いしゃっきりめのご飯が好みの方に本機はうってつけ。少量炊飯をするケースが多く、設置の自由度が高い蒸気カットタイプということで、少人数世帯にも好まれそうです。このほか、内釜が軽く、日常のお手入れがラクなのもポイントですね。

「おこげ加減」が選べるってスゴくない? タイガー炊飯器「JPX-102X」濃厚レビューで「ご飯の楽しさ」を堪能!

本サイトでは、主要メーカーのハイエンド炊飯器のなかでも人気の高い5機種を集め、徹底的に比較・検証した記事を連載してきました。今回は、炊飯器の老舗、タイガーの「THE炊きたて JPX-102X」を取り上げます。最新機種ではありませんが、そのぶん価格がこなれてきて買いやすくなったのは事実。炊き上がりの傾向をはじめ、操作性や独自機能など、以下で詳細をチェックしてみてください!

 

【今回テストするのはコチラ】

高温で炊き上げて高温で蒸らし、甘みと弾力の強いごはんに仕上げる

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タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPX-102X

実売価格9万9802円

内釜に遠赤効果の高い釉薬を塗った土鍋を採用し、さらに本物の土のかまど「遠赤大土かまど」を本体内に装備。土鍋と土かまどの二重発熱構造と可変圧力によって高温で炊き上げ、200℃以上の「高温蒸らし」で、甘みと弾力の強いご飯に仕上げる。しゃっきりからモチモチまで、好みの粘り加減に調整できるほか、土鍋のおこげが味わえる3段階の火加減調節も可能。「押麦メニュー」と「もち麦メニュー」の2種類の麦めしメニューも搭載する。

SPEC●炊飯容量:1.0~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:148wh●保温1時間あたりの消費電力量:18.3Wh●加熱方式:土鍋圧力IH + 可変W圧力IH●内釜:プレミアム本土鍋(四日市萬古焼)●サイズ/質量:約W265×H233×D309mm/約7.4kg

 

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPX-102X

【テストその1 食感・味の傾向は?】

最も上質な炊飯ができるコースで炊き上げ、その香りや味、食感を比較しました。お米は岩手県産ひとめぼれ(無洗米)を使用。コシヒカリの強い味わいと、ササニシキのさっぱりした味の中間にあたる、バランスの取れた味のお米です。米は3合で炊飯。今回は機種の味の傾向を知るために、中庸(ふつう)の食感設定を選択しました。

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また、食感と食味は炊きたてに加え、冷やごはんと冷凍・再加熱したものについてもチェックしています。冷やごはんは、炊きたてをラップに包んでおにぎりにし、室温で5時間ほど冷ましたものを試食。冷凍ごはんは、炊きたてをラップに包んで冷凍庫で冷凍し、1日経ったものを電子レンジで温めました。

<炊き上がり>

おこげの香ばしさ、強い弾力と粘りがあって食べ応え満点

蓄熱性の高い土鍋とかまどを本体内に搭載した本機は、その蓄熱性を活かして香ばしい風味のごはんが炊けるのが特徴。おこげが手軽に楽しめるのも魅力です。今回は、「極うま白米」の仕上がり(食感)標準を選択。さらに、火加減は3段階のうちの「中」を選びました。

 

炊き上がってふたを開けると、ほのかなおこげの香りとともに、炊き立てごはんの香りが立ち込めます。やや柔らかめの炊き上がりながらごはんにハリがあり、強い弾力と粘りのある、食べ応え満点の食感。噛むほどに甘みが口のなかに広がります。実は別日に火加減「弱」でも炊いたのですが、これだとおこげがほとんどつきませんでした。なお、火加減「弱」より火加減「中」で炊いたほうが、ごはんのモチモチ感が増した印象です。

↑写真でも米の粘りと弾力がはっきりわかる炊き上がり。鍋肌でできた「おこげ」もうっすらと見えます↑写真でも米の粘りと弾力がはっきりわかる炊き上がり。鍋肌でできた「おこげ」もうっすらと見えます

 

<冷やごはん(おにぎり)>

食べ応えは健在で、水分が飛び引き締まった食感に

冷やごはんもモチモチ感がしっかり感じられ、甘みも強くて食べ応えがありました。ごはんの水分が適度に飛んで、炊きたてよりごはんが引き締まった感もあり、これはまたこれでおいしいです。

↑モチモチ感はそのままに、米一粒一粒が主張する感じが高まっていました。ただし、炊き立ての香ばしい香りは弱まっていました↑モチモチ感はそのままに、米一粒一粒が主張する感じが高まっていました。ただし、炊き立ての香ばしい香りは弱まっていました

 

<冷凍・再加熱>

わずかにベタつくが、独特の粘りとおこげの風味が復活

冷凍ごはんは、再加熱することで独特の粘りとおこげの風味が蘇りました。炊きたてに比べ、さすがにベタつき感が増えましたが、味は十分おいしく、炊きたての新鮮な香りも復活します。

↑ごはんのつや感は炊き立てに近く見えますが、よく見ると米粒同士がよりくっついているのがわかります↑ごはんのつや感は炊き立てに近く見えますが、よく見ると米粒同士がよりくっついているのがわかります

 

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPX-102X

【テストその2 食感炊き分けの幅は?】

その炊飯器で「最もしゃっきり硬めの食感に炊き上げるモード」と、「もっとももちもちに炊き上げるモード」で炊飯。それぞれの食感の違いを見ることで、その機種が実現できる食感の幅を確認しました。

「しゃっきり」では米の粒感が際立ち、「もっちり」では粘りと甘みがアップ

食感炊き分けは「極うま白米」モードの「しゃっきり/標準/もっちり」の3種類のみ。これに加えて、おこげの具合を調節する「火かげん」キーが3段階で変えられます。今回は「しゃっきり/火かげん弱」と「もっちり/火かげん強」で炊き比べました。

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「しゃっきり/火かげん弱」で炊いたごはんは、かなり米の粒感が立った炊き上がりでした。粘り気も少なく、甘みもすっきりした印象です。

↑おねばをまとってつやつやと輝く見た目ですが、食感はしゃっきり硬めです↑おねばをまとってつやつやと輝く見た目で、食感はしゃっきり硬めです

 

一方、「もっちり/火かげん強」で炊いたごはんは、標準モードよりもちもち感がさらにアップ。さらに、おこげの色こそ付きませんでしたが、表面の食感がパリッとなりかけていました。柔らかく粘りと甘みの強いごはんで、特に甘み強いと感じました。

↑米の表面にコーティングされたおねばの量がすごい。もちもち感が写真からも伝わってきます↑米の表面にコーティングされたおねばの量がすごい。もちもち感が写真からも伝わってきます

 

タイガー

土鍋圧力IH炊飯ジャー

THE炊きたて JPX-102X

【テストその3 少量炊飯の炊き上がりは?】

これまで同様、米は岩手県産ひとめぼれ(無洗米)を使用。米1合を標準(ふつう)の食感設定で炊飯し、3合炊きしたときのごはんの味・食感との違いをチェックしました。

弾力少なめのごはんにモチっと食感が混じる独特の炊き上がり

「極うま白米」の仕上がり(食感)標準を選択。火加減は3段階のうちの「中」を選びました。全体に3合炊きよりかなり柔らかめ、弾力少なめに炊けており、土鍋の鍋肌と接するおこげになりかけの部分のみ、かなり粘りの強いモチっとした食感になっています。この辺りは、「食感のばらつき」とも捉えられるため、好みが分かれそう。

 

ごはんの甘みは3合で炊いたときよりやや控えめで、香りもほのかにおこげが香る程度と、味・香りとも抑えられていた印象です。

20170822-s3 (7)_R

↑「おねば」をしっかりまとってつやつやした表情。全体的にはモチモチ感が弱くなっていましたが、ところどころにモチモチ感がかなり強い部分があります↑「おねば」をしっかりまとってつやつやした表情。全体的にはモチモチ感が弱くなっていましたが、ところどころにモチモチ感がかなり強い部分があります

 

タイガー

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【テストその4 保温性能は?】

最もオーソドックスなモードで、3合炊きしたごはんを24時間保温。炊飯6時間後の味と食感とニオイ、24時間後の味と食感とニオイをチェックしました。

6時間保温でややベタつきが出始めるが味わいは悪くない

保温機能は連続して保温を行うモードと6時間で保温が切れるモードの2種類がありますが、保温温度は1種類です。

 

6時間保温したあとにごはんを試食すると、食感がかなり柔らかくなり、ベタつきも出てきていました。米粒同士がくっついて団子状態になりはじめていて、ほぐれる感じはありませんでした。ただ、香りに臭みはなく、甘みもあって、味は悪くないと感じました。

↑見た目は、つやがややなくなってきた印象。やや米粒の表面が糊化し始めています↑見た目は、つやがややなくなってきた印象。やや米粒の表面が糊化し始めています

 

保温して24時間後になると、食感はさらに柔らかく、米同士が団子のようにくっつく状態も進行。ごはんの量が少なかったためか、場所によってごはんがべちゃっとしている部分と、乾燥している部分があったのも気になりました。味はよく言えば「おこげの香ばしさが強くなった」とも言えますし、悪く言えば「臭みが出てきた」とも言えます。

↑ごはんは場所によって、乾き気味の部分が出てきています。色もやや黄色くなっていました↑ごはんは場所によって、乾き気味の部分が出てきています。色もやや黄色くなっていました

 

タイガー

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【テストその5 操作性/メンテナンス性は?】

「操作性」に関しては、炊飯設定する際の液晶パネルの見やすさや、ボタン操作のしやすさをチェック。特に、目的の炊飯設定にするまでの工程に注目し、取扱説明書を見なくても炊飯設定がスムーズにできるかどうかを確かめました。「メンテナンス性」に関しては、炊飯後に洗うパーツの数や洗いやすさ、フレームに付いた汚れや露の拭き取りやすさをチェックしました。

<操作性>

タッチパネルと音声ガイド機能を搭載し、スタイリッシュかつ快適操作

本機はタッチパネルを採用。各ボタンに軽く触れるだけで操作ができます。液晶パネルは高級炊飯器のなかでも小さい部類で、文字のサイズも小さめですが、黒地に白い文字で、視認性は高いです。

↑液晶パネルの文字と操作ボタンが黒いボディに浮き上がって表示され、スタイリッシュです↑液晶パネルの文字と操作ボタンが黒いボディに浮き上がって表示され、スタイリッシュです

 

本機は「モーションセンサー」を搭載しているのも特徴。本体に人が近づくとパネルが自動で点灯します。約20秒操作をしないと消灯しますが、取扱説明書を見ながら操作中に20秒経って表示が消えることが多く、やや不便を感じました(ただし、センサー上に手をかざすと再点灯します)。消灯までの時間を設定できれば、と感じましたが、操作に慣れれば操作に20秒かかることも少なくなるでしょう。

↑約20秒操作しないと、すべての表示が消えます。「モーションセンサー」に手をかざすと設定途中の表示に戻ります↑約20秒操作しないと、表示が消えます。「モーションセンサー」に手をかざすと設定途中の表示に戻ります

 

ちなみに本機は音声ガイド機能も装備。炊飯までに必要な操作を音声で教えてくれるのは便利。「音声ガイド」ボタンを押すと、必要な操作を声で教えてくれます。音量は3段階から選択可能。音声ガイドをもう一度聞きたいときは、再度音声ガイドキーを押します。

 

炊飯設定は、「もどる・すすむ」ボタンで希望する設定を選びます。炊飯設定は11モードと多くはないので、「もどる・すすむ」ボタンのみの操作でも、それほど不便は感じませんでした。

↑「もどる・すすむ」ボタンで炊飯モードを選択。選択したモードの下に点線表示がつきます↑「もどる・すすむ」ボタンで炊飯モードを選択。選択したモードの下に点線表示がつきます

 

「極うま白米」モードでは「火かげん」「仕上がり」ボタンで好みの仕上がりの調整が可能です。また「炊き込み」モードでは、「火かげん」の調節のみ可能です。

↑「火かげん」ボタンではおこげのつき方を調整でき、「仕上がり」ボタンでは、ご飯の粘りを「しゃっきり/標準/もっちり」の3段階で調整できます↑「火かげん」ボタンではおこげのつき方を調整でき、「仕上がり」ボタンでは、ご飯の粘りを「しゃっきり/標準/もっちり」の3段階で調整できます

 

無洗米を炊飯するときは、設定の最後に「炊飯/無洗米」ボタンを2回タッチすると、パネル上に「無洗米」と表示され、炊飯が開始されます。

 

<メンテナンス性>

調圧ボールと土鍋を採用しており、手入れはやや大変

お手入れするパーツは内釜(土鍋)と内ぶたとスチームキャップの3つ。内釜と内ぶたは炊飯するたびに台所用洗剤で洗います。特に内ぶたは裏に調圧ボールと安全弁が付いているので、丁寧に洗う必要があります。一方スチームキャップは、通常それほど汚れないので、水で洗えば大丈夫です。

↑写真左が内釜(土鍋)。右下が内ぶたで右上はスチームキャップ(蒸気口)。スチームキャップは2つに分解して洗います↑写真左が内釜(土鍋)。右下が内ぶたで右上はスチームキャップ(蒸気口)。スチームキャップは2つに分解して洗います

 

↑調圧ボールが2個入っているので、汚れがちまったときは洗うのがやや面倒です↑調圧ボールが2個入っているので、汚れがたまったときは洗うのがやや面倒です

 

内釜の重さは1138g。土鍋はセラミックコートで丈夫にはなっていますが、それでも割れる可能性があるので、丁寧に扱う必要があります。

↑内釜の重さは三菱電機の本炭釜よりやや軽い程度です↑内釜の重さは1138g

 

フレームはフラットですが、表面がザラザラしていて、ステンレスよりやや拭き取りにくいです。

↑つゆ受け部の表面には細かな凹凸が入っています。おつゆが乾いて汚れがこびりつく前に拭き取った方が掃除がラクでしょう↑つゆ受け部の表面には細かな凹凸が入っています。つゆが乾いて汚れがこびりつく前に拭き取った方が掃除がラクです

 

タイガー

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【テストその6 独自機能/設置性は?】

「独自機能」は各炊飯器に搭載されている、ごはんのおいしさにつながる独自の機能や技術、炊飯のバリエーションを広げる機能などをチェックします。また、使い勝手向上やお手入れの手間を省く便利機能も見ていきます。

 

「設置性」に関しては、横幅と奥行き、重さを確認します。また、炊飯中の蒸気の出方もチェック。さらに、設置性を高める独自の工夫があれば、それもチェックしていきます。

<独自機能>

おこげのつき方をカンタン調整&モーションセンサーでスタイリッシュに操作!

内釜に土鍋を採用するだけでなく、炊飯器の本体にも土を使ったかまどを内蔵し、高い発熱性と蓄熱性で香り高いごはんに仕上げるのが本機の特徴。「火かげん」キーを使っておこげの程度を調整することができるほか、「仕上り」キーでごはんの粘り調整もできます。

↑おこげの程度とごはんの粘りを設定する専用キーを搭載。直感的な操作で好みの味わいに仕上げられます↑おこげの程度とごはんの粘りを設定する専用キーを搭載。直感的な操作で好みの味わいに仕上げられます

 

「火かげん」キーを最弱にしてもおこげが付きすぎたり、最強にしてもつかなかったりする場合は、より弱めや強めに設定をシフトすることも可能です。

↑おこげの色をより強力に調整したいときは、「極うま白米」を選んでから「予約」キーを3秒以上タッチ、左の数字を「(モード)1」に設定します。右の数字は「2」〜「-2」に設定可能で、数字が大きいほど濃い色のおこげに、小さいほど薄い色のおこげに仕上げます↑おこげの色をより強力に調整したいときは、「極うま白米」を選んでから「予約」キーを3秒以上タッチし、左の数字を「(モード)1」に設定します。右の数字は「2」〜「-2」に設定可能で、数字が大きいほど濃い色のおこげに、小さいほど薄い色のおこげに仕上げます

 

さらに「麦めし」モードは押麦ともち麦の2種類に対応。それぞれの麦に合わせたプログラムでニオイを抑えて炊飯します。

 

ちなみに、本機が採用する内釜(土鍋)は三重県四日市市の萬古焼を使用。土鍋ふたも付属し、土鍋をおひつとして使うこともできます。また、人が近づくとタッチパネルを点灯させるモーションセンサーを搭載するのはタイガーのみ。未来的でスタイリッシュなイメージに貢献しています。「音声ガイド」で操作の確認ができるのも便利。

↑付属の土鍋ふたを使えば、土鍋ごと食卓に置いても炊き上がりの温かさをキープ。実際にテーブルに置く際は、つゆ取り用の市販の布巾と鍋敷きを使ってください↑付属の土鍋ふたを使えば、土鍋ごと食卓に置いても炊き上がりの温かさをキープ。実際にテーブルに置く際は、つゆ取り用の市販の布巾と鍋敷きを使ってください

 

<設置性>

コンパクトかつ落ち着いたデザインだが蒸気量は多く設置場所を選ぶ

本体の横幅は26.5cm、奥行きは30.9cmで、象印を除くとわずかの差ですが、最もコンパクトサイズになっています。一方重さは土鍋、土かまどを採用しているせいか、約7.4kgとやや重め。また、取っ手がないため、移動するときは両手で持つ必要があります。

↑天面がツヤあり、側面がツヤなしの黒の色使いで、取っ手のないシンプルなデザインには、落ち着きも感じられます。シニア世代の家族のオシャレなキッチンにも合いそうです↑天面がツヤあり、側面はツヤなし。取っ手のないシンプルなデザインが、落ち着いたイメージを与えます。シニア世代の家族のオシャレなキッチンにも似合いそう

 

炊き上がりのおいしさを最優先に考えているため、本機も水蒸気をかなり放出します。上に十分な空間がある場所か、レンジフード(換気扇)の近くでの炊飯がオススメです。

↑写真では分かりづらいですが、最も大火力で炊飯している時間帯は、蒸気口から大量の蒸気が出ています↑写真では分かりづらいですが、最も大火力で炊飯している時間帯は、蒸気口から大量の蒸気が出ています

 

タイガー

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【テストのまとめ】

最も食感の炊き分けの幅が大きく、おこげも楽しい

土鍋と土かまどの大火力で炊き上げる本機。ふっくらもっちりの炊き上がりとおこげの香ばしさが楽しめるのが特徴です。「極うま白米」の仕上がり標準、火加減中で炊飯したごはんは、食感はやや柔らかめですが、弾力、粘り、甘みが強く、食べ応え満点でした。冷やごはんにするとやや柔らかめのごはんが引き締まり、また別のおいしさが出てきます。冷凍・再加熱したごはんは、ベタつき感が出始めたものの、炊き立ての弾力とおこげの香りが復活。一方、1合炊飯では、食感がより柔らかく、弾力も香りも少なめに。おこげになりかけの部分のみモチっとした粘りがありました。

 

食感炊き分けは3段階と少なめ。炊き分けには「仕上がり」キーを使い、さらに「火かげん」キーでおこげの濃度も調整します。実際に炊き分けすると、ごはんは柔らかめながら、「しゃっきり」「もっちり」という設定通りの食感が強く現れ、食感の幅は5機種のなかで最も大きく感じました。本機の魅力は「火かげん」キーを専用につけるなど、おこげにこだわっていること。火加減は3段階ですが、初期設定を変えてより強いおこげも作れます。

↑写真でも米の粘りと弾力がはっきりわかる炊き上がり。鍋肌でできた「おこげ」もうっすらと見えます↑食感を「標準」、火加減「中」で炊いたご飯。中央にうっすらおこげが入っています

 

操作に煩雑な印象はなく、音声ガイドに安心感あり

保温に関しては、保温6時間後のごはんには米にベタつきが出始めていましたが、炊き立ての甘さと香りは維持できていました。

 

操作性に関しては、炊飯設定は「進む・戻る」ボタンで行いますが、食感(仕上がり)と火加減を専用キーで設定するため、煩雑さは感じませんでした。また、音声ガイド機能は使っていて安心感がありました。

20170828-s1-(25)↑「火かげん」と「仕上り」を各3段階で設定できます

 

タッチパネルとモーションセンサーでスマートな外観

お手入れ面では、内ぶたに調圧ボールと安全弁が付いていて、やや洗いにくいです。土鍋もやや重く、落として割れたりしないよう、丁寧に扱う必要があります。サイズは高級炊飯器のなかではコンパクトなほうですが、重さがやや重く取っ手もないので、持ち運びがやや面倒。落ち着いた黒のデザインはオシャレです。タッチパネルとモーションセンサー採用で、スマートな操作性を提示しているのも特徴です。

↑液晶パネルの文字と操作ボタンが黒いボディに浮き上がって表示され、スタイリッシュです↑液晶パネルの文字と操作ボタンが黒いボディに浮き上がって表示され、スタイリッシュです

 

まとめると、以下の通りになります。

●おこげの香ばしさが好きな人

●好みの食感が決まっていない人。炊き分けは3種類ながら、炊き分けの幅が広い

●多機能炊飯器の操作に慣れていない人。音声ガイドで操作をアシスト

●スタイリッシュなデザインが好きな人。タッチパネルとモーションセンサーですっきりとした外観

本機を手に入れれば、香ばしいおこげが楽しめるうえ、炊き分けの食感の幅が広いので、日によってまったく違う食感を味わうことも可能。お手入れはやや大変ですが、その手間を補って余りあるご飯の楽しみが味わえます。

「やわらかご飯は食べやすい」は間違った常識だった! タイガーの戦略発表会で判明した「本当に食べやすいご飯」とは

筆者のように50歳を超えるとやはり健康が気になります。最近、仕事先や友人・知人の中に生活習慣病にかかっている人が相次いで現れ(自分より年下の人も!)、「他人事ではない」と戦々恐々としています。生活習慣病を予防するにはやはり食事が大切なので、最近は糖質制限をしたり、食べ過ぎ・飲み過ぎないようにしたりと、少しずつ食生活の見直しを始めました。そんな折、タイガー魔法瓶から炊飯器やホームベーカリーを使った健康分野の新戦略発表会を開催するとの案内が。ただでさえ病気の恐怖におののく年齢だけに、健康と聞いて参加してみないわけにはいきません。

 

タイガーが健康ソリューション事業の強化を発表

発表会の冒頭、あいさつに立ったタイガー魔法瓶の菊池嘉聡社長は、産官学連携によるヘルスケア領域での健康ソリューション「Magical Solutions of Wellness」と名付けたタイガーの新しい試みについて次のように説明しました。

↑タイガー魔法瓶の菊池嘉聡社長↑タイガー魔法瓶の菊池嘉聡社長

 

「厚生労働省の調査によると、健康を意識している人のうち、食事・栄養に気を配っている人は7割。しかし、健康・美容のために美味しい食事を我慢する人も多い。そこで、産官学連携により、調理家電によって美味しさを犠牲にすることなく健康・美容に配慮した提案をしていくことにしました。タイガーだからこそできるこの健康ソリューション事業は、2018年度に売上高108億円、創業100周年となる2023年には200億円の規模まで育てたいです」(菊池社長)

 

タイガーの新しい成長戦略として、単に家電製品というハードを作って売り出すだけではなく、「健康」をキーワードとした食材・食べ方の提案も同時に行っていくとのことです。今回、具体的には次の3種類の提案を示しました。「さらっとご飯」「麦めし」「無添加グルテンフリー米粉100%食パン」です。

↑今回発表した産官学連携の健康ソリューション↑今回発表した産官学連携の健康ソリューション

 

高齢者でも食べやすい「さらっとご飯」を炊く技術を開発

まず、ひとつめの「さらっとご飯」とは何でしょうか。「老化によりのどの筋力が低下して食べ物が飲み込みにくくなる。さらに、反射神経の低下で気管と食道の切り替えがうまくいかずに誤嚥しやすくなります。70歳以上の肺炎の約80%が誤嚥性肺炎が原因と言われていますが、高齢者にいつまでも安心して美味しいご飯をたべてほしい。そんな思いで開発したのが、『さらっとご飯』です」と、開発本部統括マネージャーの金丸 等氏。

↑金丸均マネージャー↑金丸 等マネージャー

 

ご飯はやわらかければ食べやすくなるわけではない

タイガーでは、ご飯の飲み込みにくさはベタつきにあると突き止め、ベタつきのもととなる炊飯時の“おねば”を取り除く技術の開発に、このほど成功したのです。「さらっとご飯」を共同開発したのが兵庫県立大学環境人間学部の坂本薫教授。

 

「高齢者は口の動きが悪くなり、唾液の分泌が減少することで飲み込みづらくなります。口の中に食べ物が残り、口の中を衛生的に保ちにくくなると誤嚥性肺炎の原因にもなる。高齢者にとっては、口の中に残りにくく、ほどよくまとまって飲み込みやすいご飯が良いのです。ところが、一般的な高齢者向けご飯は、水加減を増やしてやわらかめに炊いてしまう。すると、お米が胴割れ状態になり、中からでんぷんが流出してベタベタした糊状のご飯になってしまうのです。これでは、くっついて口の中に残りやすくなるし、味も美味しくありません」。

↑兵庫県立大学環境人間学部の坂本薫教授↑兵庫県立大学環境人間学部の坂本薫教授

 

目からウロコが落ちました。我々はいままで、「高齢者のため」と思って真逆のことをしていたのです。だったら、もっと水加減を増やしてお粥にすれば飲み込みやすくなって良いのではと思う方もいるのでは? でも実は、お粥にも大きな問題があるとのこと。水分量が多いため必要な栄養量が確保しにくいく、必要な栄養量を確保するために大量に食べなければいけないといいます。これも現実的ではありません。

 

飲み込みやすくするには「おねば」を絶妙なバランスで取り除くこと

これまで炊飯器メーカーは、「おねば(=炊飯時に出るねばねばした汁)にお米の旨みが凝縮されているので、炊飯時に蒸気に含まれるおねばを途中で釜に戻す」ということをしてきました。そして今回、同社が開発したのは「“おねば”を取り除く技術」。つまり、これまでの主張と正反対のことをやろうとしているのです。これに関して坂本教授は、「おねばを取り除き過ぎると美味しさが半減するだけでなく、口の中でバラバラになって、かえって飲み込みづらくなる。今回、味を損なわず、さらっとして、それでいてまとまりやすい絶妙なバランスでおねばを取り除く方法を確立しました」と説明しました。

↑タイガーが開発したおねば回収プレートと専用炊飯プログラムで「さらっとご飯」が実現↑「さらっとご飯」を実現する技術。タイガーが開発した「可変おねば回収プレート」と専用炊飯プログラムで「さらっとご飯」が実現

 

↑さらっとご飯はやわらかく、べたべたせず、咀嚼回数・嚥下回数も少なくて済みます。官能評価でも、美味しい、飲み込みやすいなど、基準飯より高い評価を受けています↑さらっとご飯はやわらかく、べたべたせず、咀嚼回数・嚥下回数も少なくて済みます。官能評価でも、美味しい、飲み込みやすいなど、基準飯より高い評価を受けています

 

発表会のあとに、「さらっとご飯」を試食しましたが、確かにお米の表面がサラっとしています。それでいて食感は硬いわけではなく、適度な噛みごたえで甘みがあり、喉をするっと通っていく、とても食べやすいご飯でした。50歳になると若干、嚥下能力が落ちて飲み込みづらく感じますが、このご飯はとても食べやすく飲み込みやすかったです。

↑試食では、やわらかめに炊いたご飯とさらっとご飯の比較ができたが、やわらかめご飯がベタベタして喉に引っかかる感じがしたのに対し、さらっとご飯は喉ごしがよく、スルッと飲み込めて食べやすい↑試食では、やわらかめに炊いたご飯とさらっとご飯の比較。やわらかめご飯がベタベタして喉に引っかかる感じがしたのに対し、さらっとご飯は喉ごしがよく、スルッと飲み込めて食べやすいです

 

この機能を搭載した炊飯器は来年半ばに登場する予定ですが、残念なことに、当初は老人施設など業務用モデルからスタートするとのこと。一刻も早い市販化が望まれます。シニアや、ちょっとだけ嚥下能力が落ちた50代だけでなく、べたべたしたご飯が苦手な人にもニーズもありそうですね。

 

独自の「麦めし」メニューでネガティブなイメージを払拭

2つめの「麦めし」ですが、タイガーは数年前から炊飯器に「麦めしメニュー」を搭載してきました。これは、大麦の持つ食物繊維に注目したからです。「日本人の1日当たりの食物繊維摂取量は、この60年間で約7g減少しています。その主要因が穀類からの摂取の減少。大麦は食物繊維が豊富ですが、上手く炊けない、硬い、臭いがするといったネガティブなイメージがあってあまり好まれてきませんでした。そこで、当社独自の麦めしメニューで美味しくやわらかく、臭いをおさえることに成功しました」(金丸氏)。

↑穀類の中でも大麦の食物繊維量は圧倒的に多く、さまざまな健康効果が期待できる

↑穀類の中でも大麦の食物繊維量は圧倒的に多く、「メタボ解消」や「免疫力の向上」などさまざまな健康効果が期待できます

 

この麦めしメニューを共同開発したのが、穀物の加工食品メーカー株式会社はくばく。同社の長澤重俊社長は「大麦は、日本国民の健康ニーズに応える、まさに国民食」と力説。「特に、もち麦は不溶性・水溶性ともに食物繊維量が圧倒的に多い。便通改善から、血糖値上昇の抑制やコレステロール値の抑制などによる生活習慣病改善に役立ちます」と語りました。

 

日本人は特に、炭水化物を好む腸内細菌を多く持っており、この細菌が増えることで腸内環境が正常化するとのこと。大麦は細菌の餌となる水溶性食物繊維を多く含んでおり、腸内環境を整えるのに最適なのです。

↑「日本人をさらに元気にするのが、水溶性食物繊維を多く含んだ大麦だ」と語るはくばくの長澤重俊社長↑「日本人をさらに元気にするのが、水溶性食物繊維を多く含んだ大麦だ」と語るはくばくの長澤重俊社長

 

↑野菜と比較しても大麦の食物繊維量は圧倒的に多く、特にもち麦は水溶性食物繊維が豊富↑野菜と比較しても大麦の食物繊維量は圧倒的に多く、特にもち麦は水溶性食物繊維が豊富

 

↑水溶性・不水溶性それぞれに食物繊維の働きが異なります ↑水溶性・不水溶性それぞれに食物繊維の働きが異なりますが、大麦は両者の働きを併せ持っています

 

タイガーでは、麦めしメニュー搭載炊飯器の累計販売台数に関して、2017年度末で100万台を見込んでいます。現在、搭載モデルは12機種ありますが、来年度には搭載機種を増やすとともに、押し麦メニュー、持ち麦メニュー、さらに飲み込みやすい麦粥メニューなど、麦めしメニューのバリエーションも増やす考えです。

 

アレルギー対策としてフワフワな米粉パンを焼けるホームベーカリーを開発

最後の3つめ、「無添加グルテンフリー米粉100%食パン」は、タイガー高級ブランド「GRAND X」(グランエックス)のIHホームベーカリー「KBD-X」で実現している機能。グルテンとは小麦に含まれているタンパク質の一種で、その粘着性・弾性により、パンをふっくらと膨らませる役目を持っています。ただ、小麦粉は卵・乳製品とともに3大アレルゲンと言われており、学校給食においても既に70%が米粉パンに切り替えている状況です。しかし、米粉パンの場合、グルテンがないので膨らまないため、増粘剤などの添加物によって膨らませているのが現状です。

↑無添加グルテンフリー食パンが焼けるKBD-X100↑無添加グルテンフリー食パンが焼けるKBD-X100

 

しかし、タイガーのIHホームベーカリー「KBD-X」では、そうした添加物を使うことなくグルテンフリーの米粉100%食パンが焼けます。それを実現したのが農研機構(国立研究開発法人 農業・食品技術総合研究機構)です。農研機構の矢野裕之氏は以下の通り説明しました。

 

「広島大学との共同研究で開発した米粉生地は、メレンゲのように非常にやわらかく潰れやすい。熱を加えると発酵ガスが発生しますが、一般的なホームベーカリーに使用されているシーズヒーターでは電気のオン/オフを繰り返しで温度を保つため、発酵ガスの泡が発生しては消えてを繰り返して大きく育ちません。その点、IHシステムは温度制御に長けており、温度を一定に保つことができるため、小さな泡を徐々に大きく育てることができ、大きくなったら高火力で一気に焼き上げることができる。IHだからこそ、グルテンフリーなのにフワフワなパンが焼けるんです」。

↑農研機構の矢野裕之氏↑農研機構の矢野裕之氏

 

米粉パンをあちこち探し回らずに、家庭でいつでも簡単に作れるのはうれしいですね。また、アレルギー体質により、美味しいものをあきらめていた人はたくさんいるはずですが、タイガーではこうした人々に配慮し、今後も健康と美味しさを兼ね備えた商品の開発に力を注いでいく考えです。

 

タイガー魔法瓶の新キャラクター、佐々木 希さんも登場!

最後に、タイガー魔法瓶の新キャラクター、女優の佐々木希さんがゲスト登場し、トークに花を咲かせました。「私もGRAND Xの炊飯器を使っていますが、もっちりご飯やおコゲの調節などができて本当に美味しい」とのこと。さらに「仕事柄、健康と美容には気を使っています。野菜を多めに摂り、お米・納豆・お味噌汁と栄養バランスのよい食事を心がけています。グルテンフリーのパンが大好きなので、お店で見かけるとすぐに買ってしまう。タイガーさんのホームベーカリーの米粉パンはもちもちして本当に美味しいので、私もこれから自宅で作ってみたいです」とニッコリ。

↑女優の佐々木希さん↑女優の佐々木 希さん

 

実は私も、佐々木さんと同じく健康に気をつけており、生活習慣病を意識して、毎日スーパーフードのチアシードをヨーグルトに混ぜて食べています。50歳を超えるとガンのリスクも増えてくるので、腸内環境やコレステロール、血圧、尿酸値などが気になってしょうがない。でも、やっぱり美味しいものは食べたい…ちょうどそんなことを考えていた折に今回の発表に触れ、とりあえずは麦めしから始めてみようと、さっそくもち麦を買って帰りました。みなさんも他人事と思わず、健康への第一歩を始めてみてはいかがでしょうか?

【超濃厚レビュー】高級炊飯器の元祖は「ほぐれ感」がオンリーワン! 三菱電機「本炭釜 KAMADO」8項目詳細テスト

本サイトでは、主要メーカーのハイエンド炊飯器のなかでも人気の高い5機種を集め、徹底的に比較・検証した記事を連載してきました。今回は、高級炊飯器というジャンルを作り出した三菱電機「本炭釜」の最新機種を取り上げます。高級炊飯器の元祖だけに、その炊き上がりは強烈な個性を主張していました。以下で詳細をチェックしてみてください!

 

発熱効率が高い「本炭釜」と連続沸騰技術でかまど炊きの味を再現

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三菱電機

IHジャー炊飯器

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

実売価格12万6310円

IHの発熱効率が高い純度99.9%の炭素材を使った「本炭釜」採用モデル。内釜全体の発熱と噴きこぼれのない連続沸騰技術により、粒感のいいふっくらとしたかまど炊きの味を再現する。沸騰力の向上と高断熱構造の強化で火力をさらにアップ。蒸気口に新搭載した密封弁が蒸らし時の蒸気の流出を抑え、潤いたっぷりのごはんに仕上げる。15通りの食感炊き分け機能「炊分け名人」に加え、35銘柄に対応する「銘柄芳潤炊き」機能も持つ。

SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合●炊飯1回あたりの消費電力量:162wh●保温1時間あたりの消費電力量:17.2Wh●加熱方式:7重全面加熱+連続沸騰●内釜:本炭釜●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.7kg

 

三菱電機

IHジャー炊飯器

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

【テストその1 食感・味の傾向は?】

最も上質な炊飯ができるコースで炊き上げ、その香りや味、食感を比較しました。お米は岩手県産ひとめぼれ(無洗米)を使用。コシヒカリの強い味わいと、ササニシキのさっぱりした味の中間にあたる、バランスの取れた味のお米です。米は3合で炊飯。今回は機種の味の傾向を知るために、中庸(ふつう)の食感設定を選択しました。

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また、食感と食味は炊きたてに加え、冷やごはんと冷凍・再加熱したものについてもチェックしています。冷やごはんは、炊きたてをラップに包んでおにぎりにし、室温で5時間ほど冷ましたものを試食。冷凍ごはんは、炊きたてをラップに包んで冷凍庫で冷凍し、1日経ったものを電子レンジで温めました。

 

<炊き上がり>

自然な風味があり、口のなかで米粒がほどける絶妙な食感

本機は、高級炊飯器では貴重な圧力炊飯を行わないモデル。お米に負担をかけない1.0気圧で炊くことで、お米の一粒一粒が甘み・弾力・ツヤ・香りといったおいしさの成分を含む「保水膜」に包まれ、ふっくらと炊き上がるのだそうです。

 

今回は、「銘柄芳潤炊き」メニューで「ひとめぼれ」を選び、食感選択で「かたさ:ふつう」「粘り:ふつう」を選んで炊飯。ふたを開けてまず驚いたのは香りのみずみずしさ。他機種とは一線を画す爽やかさです。味わいもその香りと同様、自然なお米の風味が感じられ、甘さも上品。口のなかで米粒がほどけるしゃっきりめの食感ですが、ただ固いのでなく、噛めば十分な弾力も感じられるという絶妙な食感です。

↑見るからに透明感、しゃっきり感のある炊き上がり。香りも味も、単に保水率が高いだけでは感じられないみずみずしさがありました↑見るからに透明感、しゃっきり感のある炊き上がり。香りも味も、単に保水率が高いだけでは感じられないみずみずしさがありました

 

<冷やごはん(おにぎり)>

雑身が少なく、しゃっきりした粒感にモチモチ感が加わった

冷やごはんは、しゃっきりした粒感を残しつつも、モチモチ感が出てきたのが印象的。味は炊き立て同様、やや控えめですが雑味がなく、食べ飽きないおいしさです。ベタつきは少し出てきましたが、それがほどよい粘りになった印象。口の中でほぐれる感じが冷やごはんでもまだ残っているのがうれしいです。

↑写真を見ても、ごはんに粘度が生まれてきたのがわかります。モチッとしつつも口の中でさっぱりほぐれる食感は、ほかの炊飯器で炊いたごはんには感じられないものでした↑写真を見ても、ごはんに粘度が生まれてきたのがわかります。モチッとしつつも口の中でさっぱりほぐれる食感は、ほかの炊飯器で炊いたごはんには感じられないものでした

 

<冷凍・再加熱>

柔らかさが出たが、みずみずしさが残り炊きたての味に近い

冷凍ごはんでは、しゃっきり感はかなり少なくなり、柔らかくもなりましたが、それでもほぐれる食感は強いと感じました。甘さはやはり控えめで、みずみずしさが蘇っており、炊きたての味わいにかなり近づいていると感じました。

↑冷凍・再加熱すると、さすがに炊き立てのハリ感やみずみずしさは減退しました。ただ、雑味のない味はまだまだ維持できていました↑冷凍・再加熱すると、さすがに炊き立てのハリ感やみずみずしさは減退しました。ただ、雑味のない味はまだまだ維持できていました

 

三菱電機

IHジャー炊飯器

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

【テストその2 食感炊き分けの幅は?】

その炊飯器で「最もしゃっきり硬めの食感に炊き上げるモード」と、「もっとももちもちに炊き上げるモード」で炊飯。それぞれの食感の違いを見ることで、その機種が実現できる食感の幅を確認しました。

 

もちもちモードでも「粒感の立ったもちもち」になるのが面白い

本機には「炊分け名人」という機能が付いていて、「硬さ5通り」×「粘り3通り」の計15通りに炊き分けできます。今回はそのうち、「最も硬めでしゃっきり」「最も柔らかでもちもち」の2つの食感で炊いてみました。

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まず、「最も硬めでしゃっきり」のほうは、噛んだ途端にほぐれる米の粒立ち感がすごいです。ただ、硬さはそれほどではなく、心地よく食べ進めることができます。甘さは通常モードよりさらに控えめで、すっきりした甘さだと感じました。

↑光の加減か、つやは通常モードより豊かな印象。米粒の膨張はやはりかなり少ないように見えます。食べてみると見た目よりは柔らかい食感でした↑つやは通常モードより豊かな印象。米粒の膨張はやはり少ないように見えます。食べてみると、見た目よりは柔らかい食感でした

 

一方、「最も柔らかでもちもち」のほうは、粘りがかなり強くなりますが、食べるとほぐれる食感も残っています。ごはんの柔らかさはパナソニックの「よりしゃっきり」に近い印象。全体に、三菱電機独特の「粒感の立ったモチモチ感」が楽しいです。甘みは控えめですが、これも噛むごとに甘みを増していきます。

↑「最も硬めでしゃっきり」で炊いたご飯と比べると、「吸水たっぷり」という感じで米がしっかり膨張しています↑「最も硬めでしゃっきり」で炊いたご飯と比べると、「吸水たっぷり」という感じで米がしっかり膨張しています

 

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【テストその3 少量炊飯の炊き上がりは?】

これまで同様、米は岩手県産ひとめぼれ(無洗米)を使用。米1合を標準(ふつう)の食感設定で炊飯し、3合炊きしたときのごはんの味・食感との違いをチェックしました。

 

しゃっきり感は増しながら3合で炊いた味に肉薄!

「銘柄芳潤炊き」メニューで「ひとめぼれ」を選び、食感選択で「かたさ:ふつう」「粘り:ふつう」を選んで炊飯。炊き立てのみずみずしく爽やかな香りが楽しめますが、香りの強さはやや控えめになった印象です。

 

全体のおいしさは、3合で炊いた場合に肉薄していました。食感はしゃっきり硬めで、3合で炊いたときよりさらにほぐれ感がアップ。口に含むとすっきりとした甘みが感じられます。唯一残念だったのは、食感にわずかにばらつきが出たこと。場所によってしゃっきりな部分と、やや粘りのある部分が出てしまっていました。

20170822-s3 (5)_R

↑透明感のあるツヤは、3合炊きの場合とほとんど変わりません。米の形もしっかり残っていて、非圧力式ならではの端正な炊き上がりです↑透明感のあるツヤは、3合炊きの場合とほとんど変わりません。米の形もしっかり残っていて、非圧力式ならではの端正な炊き上がりです

 

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【テストその4 保温性能は?】

最もオーソドックスなモードで、3合炊きしたごはんを24時間保温。炊飯6時間後の味と食感とニオイ、24時間後の味と食感とニオイをチェックしました。

 

24時間保温でも口の中でほどける粒感が残っている!

本機が搭載する保温機能は2つ。「たべごろ保温」は、低めの温度で保温し、ごはんの黄ばみや乾燥を抑えるそうです。「一定保温」はより高めの温度で保温します。「たべごろ保温」が12時間を超えると、自動的に「一定保温」に切り替わるようです。今回は「たべごろ保温」で保温し、6時間後のごはんと、「一定保温」に切り替わった24時間後のごはんをチェックしました。

 

保温後6時間経ったごはんは、ハリがしっかり残っていて、口の中でほどける粒感も健在。香りはやや弱くなりましたが、ごはんのみずみずしさはしっかり残っています。ごはんが柔らかくなった印象もそれほど感じず、炊き立ての味と食感を高いレベルで維持していると感じました。

↑ごはんのみずみずしさまでキープできているのは驚き。チェック時には米のつやがややなくなったようにも感じましたが、写真で改めて比べると、ほぼ遜色なく見えます↑ごはんのみずみずしさまでキープできているのは驚き。米のつやもほぼ遜色なく見えます

 

一方24時間保温のごはんは、米粒の形がやや崩れてきたところがあり、釜肌のごはんの量が薄い部分で乾燥して硬くなった部分も出ていました。全体として柔らかくなってはいますが、ニオイに関してはそれほど気にならず、味わいも甘みを保っていておいしいです。口の中でほどける粒感もまだ残っていました。

↑炊き立てと比べるとやや黄色くなった印象。ハリつやもなくなっていますが、食味に関しては、意外においしさを保っていました↑炊き立てと比べるとやや黄色くなった印象。ハリつやもなくなっていますが、食味に関しては、意外においしさを保っていました

 

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【テストその5 操作性/メンテナンス性は?】

「操作性」に関しては、炊飯設定する際の液晶パネルの見やすさや、ボタン操作のしやすさをチェック。特に、目的の炊飯設定にするまでの工程に注目し、取扱説明書を見なくても炊飯設定がスムーズにできるかどうかを確かめました。「メンテナンス性」に関しては、炊飯後に洗うパーツの数や洗いやすさ、フレームに付いた汚れや露の拭き取りやすさをチェックしました。

 

<操作性>

銘柄選択はやや大変だが食感炊き分けの設定はスムーズ

本機は「お米」ボタンと「上下」キーで白米や玄米、発芽米など米の種類を選び、「メニュー」ボタンと「上下」キーで炊飯メニューの設定をします。また、「銘柄芳潤」ボタンを搭載していて、米の銘柄炊き分けの選択画面にスムーズに入れるのは便利。ただし、35種類の銘柄を「上下」キーを何度も押して選ぶ必要があるのはやや大変だと感じました。ただ、一度設定するとその銘柄は記憶されるので、毎回違う米を楽しむ人でなければ、そこまで面倒に感じることもないかもしれません。また、各銘柄の特徴が左ボタンを押すと表示されるのも便利です。

↑液晶パネルの左にある「お米」「メニュー」「銘柄芳潤」ボタンとパネル下の十字キーで操作します↑液晶パネルの左にある「お米」「メニュー」「銘柄芳潤」ボタンとパネル下の十字キーで操作します

 

↑米の銘柄が35種類、50音順に並んでいて、銘柄によってはたどり着くまでが大変。ただ、一度設定するとその銘柄は記憶されるので、毎回違う米を楽しむ人でなければ、そこまで面倒に感じることもないかもしれません。また、各銘柄の特徴が左ボタンを押すと表示されるのも便利です↑米の銘柄が35種類、50音順に並んでいて、銘柄によってはたどり着くまでが大変

 

また、本機には「炊分け名人」機能が付いており、食感を15通りで炊き分けられます(銘柄芳潤炊きの場合は9通り)。炊き分け画面はチャート表示になっていて、上下+左右の十字キーで操作するため、スムーズに好みの食感を設定できます。

↑「炊き分け名人」のメニュー画面。ごはんの硬さ5通り×粘り3通りの合計15通りで炊き分けられます。銘柄芳潤炊きの場合は硬さ3通り×粘り3通りの計9通りです。選択した食感によって、どんなごはんのメニューに合っているかも表示してくれます↑「炊分け名人」のメニュー画面。ごはんの硬さ5通り×粘り3通りの合計15通りで炊き分けられます。銘柄芳潤炊きの場合は硬さ3通り×粘り3通りの計9通りです。選択した食感によって、どんなメニューに合っているかも表示してくれます

 

液晶パネルはバックライト式で見やすいです。画面の小さめですが、表示する文字を小さいと感じることはありません。ただ、そのぶん画面上に表示できる情報が少なく、米の設定やメニュー設定の全種類を一覧表示できないのが、やや残念でした。

↑写真は米の種類を選択しているところ。画面に表示されているほかに「分づき米」「玄米」があります。画面表示はすっきりして見やすい反面、一覧表示でないので、スクロールするまでほかの種類がわからないというデメリットもあります(ある意味、象印の液晶パネルとは真逆のタイプです)↑写真は米の種類を選択しているところ。画面に表示されているほかに「分づき米」「玄米」があります。画面表示はすっきりして見やすい反面、一覧表示でないので、スクロールするまでほかの種類がわからないというデメリットもあります

 

また、本機は音声ナビ付きで、現在選んでいる内容を声で知らせてくれるのがポイント。音量は3段階で選べますし、無音設定にすることも可能です。

 

<メンテナンス性>

内ぶたは洗いやすいが本炭釜の取り扱いには細心の注意を!

洗うパーツは内釜と放熱板セット(放熱板+プレート)の3種類。本機は圧力炊飯タイプではないので調圧ボールなどがなく、放熱板も洗いやすいです。

↑写真左が内釜。写真右下が放熱板で右上が住みコートが施されたプレートです↑写真左が内釜。写真右下が内ぶたで右上が「炭コート遠赤放熱板」です。内ぶたには調圧ボールや調圧弁がありません。プレートを引っ掛けるフック部が凸凹していますが、概ね洗いやすいです

 

内釜は本物の炭を使った本炭釜で、1178gとやや重いです。以前よりコーティング技術などが向上し、割れにくくなったそうですが、それでも割れたり欠けたりしないよう、気をつけて洗わなければいけません。

↑内釜の重さは1178g。炭でできているため、取り扱いは慎重に行う必要があります↑内釜の重さは1178g。炭でできているため、取り扱いは慎重に行う必要があります

 

フレームは他機種と比べると溝が深いので、やや拭き掃除がしにくい印象。ただ、今回3合炊いたときは、フレームにつゆが溜まらなかったので、掃除の頻度はそこまで多くはならないでしょう。

↑フレーム部の溝はやや深めで段差もあるため、サッとひと拭き、というわけにはいかないようです↑フレーム部の溝はやや深めで段差もあるため、サッとひと拭き、というわけにはいかないようです

 

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【テストその6 独自機能/設置性は?】

「独自機能」は各炊飯器に搭載されている、ごはんのおいしさにつながる独自の機能や技術、炊飯のバリエーションを広げる機能などをチェックします。また、使い勝手向上やお手入れの省手間につながる便利機能も見ていきます。

 

「設置性」に関しては、横幅と奥行き、重さを確認します。また、炊飯中の蒸気の出方もチェック。さらに、設置性を高める独自の工夫があれば、それもチェックしていきます。

 

<独自機能>

35種類の銘柄炊き分けと玄米の豊富なモードが目を引く

三菱電機KAMADOは、純度99.9%の炭釜と圧力をかけない炊飯にこだわった機種。そのしゃっきりとした食感は、今回検証した5モデルのなかでは極めて独自性が強いです。

 

また、新モデルから蒸気口下に「密封弁」を新採用。これはかまど炊きで使う重い木ぶたの役割をするそうで、沸騰時は弁が開き、蒸気を逃がして高火力沸騰を持続。蒸らし時は弁が閉じて、みずみずしく潤いのあるごはんに仕上げます。

 

炊き分け機能では、硬さ5段階×粘り3段階の15通りの食感を選ぶことができます。ちなみにここで「やわらか・もちもち」に炊飯しても、ふっくらもちもちした食感のなかに粒感を残しているのが、同社のこだわりを感じさせます。

↑白米と無洗米の炊飯時に「炊分け名人」機能を利用可能。ちなみに「かため」より「やわらか」の方が8割前後炊飯時間が長くなります↑白米と無洗米の炊飯時に「炊分け名人」機能を利用可能。ちなみに「かため」より「やわらか」の方が8割前後炊飯時間が長くなります

 

銘柄炊き分け機能の「銘柄芳潤炊き」モードでは35の銘柄に対応。さらにそれぞれの銘柄で、硬さ3段階×粘り3段階の計9通りの炊き分けができるのも、ごはんの味にこだわる人にはうれしいポイントです。

↑「銘柄芳潤炊き」の銘柄選択画面。右ボタンを押すと9通りの炊き分け設定画面に移動。左ボタンを押すと、その銘柄の味と食感の特徴が表示されます↑「銘柄芳潤炊き」の銘柄選択画面。右ボタンを押すと9通りの炊き分け設定画面に移動。左ボタンを押すと、その銘柄の味と食感の特徴が表示されます

 

↑内釜内の水加減の目盛が山型にデザインされていて、正確な水量調節を促しています。「おいしく炊くためにはこの水量をきちっと守ってください!」という無言の圧力を感じます↑内釜内の水加減の目盛が山型にデザインされていて、正確な水量調節をサポート。「おいしく炊くには水量をきっちり守ってください」という無言の圧力を感じます…

 

そのほか独自機能としては、「麦飯」モードよりじっくり吸水させてふっくら柔らかく炊き上げる「麦飯(芳潤炊き)」モードを搭載。麦飯のパサパサ食感が苦手な人も食べやすい炊き上がりになります。玄米の炊飯メニューも豊富で、柔らかく食べやすい食感に炊き上げる「芳潤炊き(玄米)」モード、ビタミンB1の残存量を増やす「美容玄米」のほか、玄米の「炊込み」も搭載しています。使い勝手の面では、「音声ナビ」機能が付いて、初心者でも安心して使えます。

 

<設置性>

流線型デザインがインテリアに映えるが蒸気対策は必要!

本体幅は28.5cmで奥行きは32cm、旬の果実など「実りの形」をイメージしたという流線型デザインが斬新です。重さは約5.7kgと5機種中最も軽量。取っ手が付いておらず、持ち運びには両手で持つ必要がありますが、取っ手を省略してすっきりさせたのはデザイン面では正解でしょう。

↑丸みのあるデザインがかわいい。キッチンまほか、ダイニングテーブルの上に置いてもカジュアルなインテリアになじむと思います↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます

 

炊飯中は、やはり蒸気がかなり出ます。レンジ棚のなかなどには置かず、上部に十分な高さがある空間やレンジフード(換気扇)付近で炊飯したほうがいいでしょう。

 

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【テストのまとめ】

ほろりとほぐれる食感が心地いい

本機は今回検証した5機種のなかでは唯一の“非圧力式”炊飯器。「銘柄芳潤炊き」の「ふつう」モードで炊飯したごはんは、噛むと口のなかでほどけつつ、しっかり弾力もある独特の食感です。また、香りのみずみずしさは特筆もので、米本来の風味が豊かに感じられました。冷やごはんはモチモチ感が強まり、炊き立てとひと味違うおいしさ。一方、冷凍・再加熱したごはんは、強いしゃっきり感がありつつ、かなり柔らかくなりました。ちなみに、同モードで1合を炊くと、ごはんの粒感はそのままですが、香りがやや控えめに。また、ご飯の場所によって食感にばらつきもありました。

 

食感炊き分けは15通り。最も硬めでしゃっきりな設定だと米の粒感は突出するも「ほどよく硬い」食感で、それほど食べにくさは感じませんでした。一方、最も柔らかでモチモチに炊くと、粘りはかなり強くなりますが、ほぐれる感じもあり、柔らかさもほどほど。この粒感のあるモチモチ加減が本機の特徴といえます。また本機は、銘柄炊き分けが可能。対応銘柄は35銘柄と多く、各銘柄で9通りの食感炊き分けができます。

20170828-s1-2-760x570↑「しゃっきり」モードで炊いたお米。粒感が際立っています

 

パネルの情報量はやや少ないが音声ガイドに安心感あり

保温性能は、温度低めの「たべごろ保温」で検証。6時間後のごはんは、香りは減退したものの、炊き立てごはんのハリや粒感はしっかり維持されていました。

 

操作性は、液晶パネルが象印やパナソニックに比べると小さく、一度に表示できる情報量が少ないのがやや難点。音声ナビが付いているため、特に炊飯器に慣れていない時期は使っていて安心感があると思います。

↑表示はすっきりして見やすいが、一覧性↑表示はすっきりして見やすいですが、一覧性はいまひとつ。ただし、音声ナビ付きなので、現在選択している内容を音声で知らせてくれます

 

内ふたが洗いやすく玄米や麦飯の炊飯メニューが豊富

メンテナンス性は“非圧力”式のため内ぶたが洗いやすいのが特徴。ただ、炭釜を使うため、取扱う際は割れないよう注意が必要です。サイズはそれなりに大きいですが、重さが約5.7kgと5機種中最も軽く、丸みを帯びたデザインも魅力的。設置性はまずまずという印象です。

↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます↑丸みのあるかわいらしいデザイン。キッチンはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いてもなじみます

 

本機は15種類の食感炊き分けや、銘柄炊きでも9通りの食感に炊き分けできるのが特徴。「芳潤炊き(玄米)」「美容玄米」「麦飯(芳潤炊き)」など玄米や麦飯の炊飯メニューも豊富で、ごはんの食感にこだわる人にはオススメです。

 

以上をまとめると、本機にオススメな人は以下の通り。

●とにかくしゃっきりな食感が好きな人。特に米の粒感を重視する人にオススメ

●多彩な機能に慣れていない人。音声ガイドで操作をアシスト

●米の銘柄をいろいろ食べ比べたい人。35種類の銘柄に対応

●冷やご飯、玄米や麦飯を美味しく食べたい人