【自由研究業界の救世主】「まんがでよくわかる ひみつシリーズ」は無料で読めて使える

学研プラスの「まんがでよくわかる ひみつシリーズ」。食品や工業製品に職業、果ては自治体まで、様々な「ひみつ」についてまんがでわかりやすく解説したこのシリーズ、じつはインターネットがあれば無料で読めることを知っていますか? 2学期開始直前、まだ自由研究に手がついていないという方々のために、いくつか紹介していきましょう。

 

 

トンネルのひみつ

日本のトンネル技術は世界一ィィィ! あなたの知らないトンネルの世界――『トンネルのひみつ』>では「トンネルのひみつ」の中から、世界のトップレベルにある日本のシールド工法について紹介しています。

 

トンネルには大きく分けると、地中に掘るトンネルと、山の中に穴を開けるトンネルがある。日本は、地盤が柔らかいために地中のトンネルを掘るのが難しく、大きな事故も起きている。

しかし、現在の日本のトンネルの技術は世界でもトップレベルと言われている。特に、地中トンネルを掘るための「シールド工法」は、海外でも採用され、世界一の長さを誇る海底トンネル「英仏海峡トンネル」にも、日本のシールド工法およびシールドマシンが用いられている。

 

そのほかにも、いろいろな工法の紹介など「トンネルのひみつ」を読めば、いままで気になっていたトンネルについての疑問が解決するはずです。

 

トンネルのひみつ」 https://bpub.jp/bookbeyond/item/000405916936/

 

 

お化粧のひみつ

そもそも人間はなぜ化粧をするようになったのでしょうか?

 

古代エジプト人は目のまわりに黒いふちを描いていましたが、これには2つの意味があったといいます。1つ目は太陽の光の反射を少しでも防ぐためで、現在、スポーツ選手が目のしたに“アイブラック”を入れているのと同じ。

 

そして、もうひとつの理由は信仰のため。古代エジプト人は「太陽は神さまのシンボル」と考えていて、その太陽が人の体の中では「目」にあたり、目には神さまが宿っていると信じていたのです。だから目を大切にし、まわりを黒くぬっていたようです。

 

ビジネスシーンでは男性も化粧が不可欠? 歴史からひも解くメイクの意味>で紹介した「お化粧のひみつ」ではこのような歴史から、化粧品はどうやって作られるのか? メイクアップ・アーティストの仕事とは? そして、どうしたらメーキャップアップアーティストになれるのか? まで興味深い内容が満載です。

 

「お化粧のひみつ」https://bpub.jp/bookbeyond/item/000405914958/

 

 

歯ブラシづくりのひみつ

歯ブラシは決まったものを使っているよ! という方も多いかもしれませんが、選ぶ基準は人それぞれ。では、「やわらかめ」「ふつう」「かため」は、どういう基準で決められているかってご存知ですか? <歯ブラシが一番売れるのは12月! あなたの歯ブラシは、かため? ふつう? やわらかめ?>で紹介した「歯ブラシづくりのひみつ」によると

 

歯ブラシのヘッド部分の穴の大きさは「かため」も「やわらかめ」も同じ。毛のかたさは、穴に植える毛の太さを変えて調節しています。小さな力でも曲がりやすい細い毛を植えるとやわらかめに、曲がりにくい太い毛を植えると「かため」になるとのこと。

 

知っているようで知らない歯ブラシについて「歯ブラシづくりのひみつ」を読んで調べてみてはどうでしょう。

 

「歯ブラシづくりのひみつ」https://bpub.jp/bookbeyond/item/000405915805/

 

 

いなり寿司のひみつ

なぜ「いなり」が、油揚げのことを指すのでしょうか? いなり寿司の語源は、稲荷信仰に関わりがあると言われています。稲荷神社は、日本全国の神社のうち3割以上を占めており、まつられているのは「五穀豊穣の神さま」です。その使いであるキツネの好きなものが「油揚げ」だと信じられているから……という説があります。

 

いなり寿司がすぐできる! キミは「味付けいなり揚げ」の存在を知っているか?――『いなり寿司のひみつ』>で紹介している「いなり寿司のひみつ」には、いなり寿司の由来から、地方ごとのいなり寿司の形や具材の違いなども解説されています。

 

たとえば、酢飯の味付け。関東は「白い酢飯」ですが、関西は「五目ちらし酢飯」を詰めます。東北地方の青森県では、紅しょうがで味付けした飯を詰める「ピンクいなり寿司」が有名です。地域によっては、米飯を詰めるとは限りません。代わりに「おから」を詰めるところもあれば、お蕎麦やソーメンを詰めるところもあります。

 

歴史や地方ごとの特色を調べつつ、自分で作ってみると幅の広い研究になるかもしれません。

 

「いなり寿司のひみつ」https://bpub.jp/bookbeyond/item/000405916999/

 

 

「学研のまんがでよくわかる! ひみつシリーズ」

漁網、橋、ロケット、この3つの中でファスナーが使われているのは?――『ぼくたちのファスナーをとりもどせ!』

洋服などに付いている「ファスナー」。普段かなりお世話になっているものだ。さて、ここで問題。ファスナーに刻まれている「YKK」とはどんな意味があるのだろうか?

 

 

「YKK」ってどんな意味?

おそらく大抵の方は「ファスナーを作っている会社の名前」と答えることだろう。正解だ。ファスナーの製造などを行うYKK株式会社は、スライドファスナーの生産で有名な企業。ファスナーの世界シェアが45%を誇っている。

 

それではさらに問題。YKKの意味は?

 

YKKは、元々の会社名の頭文字を取ったもの。それが現在は正式会社名となっている。旧社名は「吉田工業株式会社」。この頭文字から現在の社名が「YKK」となっているのだ。

 

 

意外なところにファスナーは使われている

ぼくたちのファスナーをとりもどせ!』(池田圭吾・絵、佐藤宏文・文/学研プラス・刊)は、子ども向けにファスナーを紹介するタイトル。上記についてもこのタイトル内に記載されている。

 

そしてもうひとつ、このタイトルでファスナーの豆知識が紹介されている。

 

Q.このなかでファスナーが使われているものがあるよ。どれかな?

①はし
②さかなをとるあみ
③ロケット

(『ぼくたちのファスナーをとりもどせ! 学研ソトイコ!ブック』より引用)

 

大人の我々は、ファスナーが洋服やバッグ以外にも使われていることは知っているだろう。では、上記の3つの場所のどこで使われているか、ご存じだろうか?

 

実は、全部正解。「①はし」では、明石海峡大橋。橋の下に雨水を流す場所があり、そこにゴミを取り除く場所に使われている。

 

「②さかなをとるあみ」は、漁業用の網。ひもで結んでいた部分をファスナーにしているものがある。

 

「③ロケット」は、宇宙ロケットの装置をカバーするところにファスナーが採用されている。点検時に簡単に開け閉めができるようにということらしい。また、宇宙服にも採用されているそうだ。

 

 

日常の些細なことに目を向けよう

ファスナーは、常日頃意識せずに使っているもの。もはや、我々の日常には欠かせないものになっている。このようなものは、ほかにもあるかもしれない。そういったものを見つけて調べてみたりすると、意外とおもしろいことに気がつくはず。

 

ただぼーっと毎日を過ごすのではなく、ちょっとしたことに興味や疑問を持つ。そんな習慣を身につけると、いろいろなアイデアが湧いてくるようになるだろう。

 

【書籍紹介】

ぼくたちのファスナーをとりもどせ! 学研ソトイコ!ブック

著者:池田圭吾(絵)、佐藤宏史(文)
発行:学研プラス

みんなのファスナーが、世界からとつぜんきえた!? 巻末にはこのお話を読むとできる、自由研究と読書感想文のやり方つき!
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自由研究にもってこい!「もし、戦国武将が○○だったら」――『戦国ストライカー! 織田信長の超高速無回転シュート』

サッカーを題材にしたマンガやゲームなどは結構ある。それだけ人気のあるスポーツの証拠だろう。リアリティ重視のものもあれば、必殺技が飛び交うものまで、いろいろなパターンがある。

 

 

戦国武将の遺伝子を組み込まれたサッカーゲーム

戦国ストライカー! 織田信長の超高速無回転シュート』(海藤つかさ・著/学研プラス・刊)は、サッカーを題材にした小説だ。

 

タイトルを見るとわかるのだが、戦国武将が登場する。ただし、戦国武将がサッカーをするわけではない。小説内に出てくる「戦国ストライカー」という戦国武将がサッカーをするというゲームから、武将たちが飛び出してサッカー少年に憑依し、サッカーをするというストーリー。なかなかファンタジー感あふれる内容だ。

 

この架空のゲーム「戦国ストライカー」には“ゲームクローン”という技術が使われているという設定。これは、戦国武将たちの「本物の遺伝子」を取り込んでいるということ。なので、ゲーム内でも各キャラクターがそれぞれ意思を持って動き回るようだ。

 

ちょっと未来の設定のようだが、2018年の世界ならAIを使って再現できるような気がしないでもない。遺伝子には叶わないと思うが。

 

 

戦国武将のサッカー選手としての能力は?

結構な数の戦国武将が登場するが、メインとなるのは織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3人だ。主人公のタケルに憑依するのは、織田信長。ゲーム内では、戦国武将としての能力(強さ)が、すべてサッカーの能力(攻撃力・守備力)に置き換えられており、以下のようになっている。

信長のポジションはフォワード。機動力がスゴくて、味方がボールを奪うと一気に敵陣までダッシュし、カウンターアタックを決める。おまけに突破力もスゴくて、少しくらい敵に囲まれても、得意のドリブルでディフェンダーを切りさいていく。(中略)ただ、信長は、闘志が強すぎて暴走したり、調子の波が激しくて安定感に欠けていたりする。

『戦国ストライカー! 織田信長の超高速無回転シュート』

 

戦闘力は高いものの、熱くなると周りが見えなくなるという信長の性格がそのままサッカーに反映されているようだ。そこで重要になってくるのが、参謀役。そう、豊臣秀吉だ。

 

秀吉はミッドフィールダー。パワーはないもののスピードとテクニックに長けており、信長へパスをつなぐ重要な役目を担っている。ただ、女性への声援に弱い面がある。

 

ゴールキーパーの徳川家康は、守備力に優れ、リーダーシップが高い。ただし、成長速度が遅め。大器晩成タイプだ。

 

敵方として出てくるのは明智光秀や松永久秀、浅井長政など。明智光秀はオールマイティでどのポジションでもこなす。松永秀久はラフプレーが得意。浅井長政はイケメンという設定。信長、秀吉、家康と対立していた武将たちがライバルとなっているのも史実に基づいている。

 

 

夏休みの自由研究のテーマにいかが?

僕は、それほど日本史、というか戦国武将について詳しいほうではないが、この小説を読んでいるとそれぞれの戦国武将がどんな性格をしているのか、そしてどんな因縁があるのかがわかり、おもしろかった。

 

基本的には熱血サッカー小説なので、「努力・友情・勝利」的なストーリーも楽しめる。結構お得な感じだ。この小説はサッカーが題材だったが、野球やバスケットボール、バレーボールといったチームスポーツのメンバーを戦国武将で考えると、結構おもしろいかもしれない。歴史好きの小学生などの自由研究のテーマとして取り上げてもおもしろいかも。チームメンバーを決めるだけでなく、試合展開なども詳細に考えると、よりリアリティが出る。

 

歴史上の人物と現代をシンクロさせるというのは、創造力がポイント。それぞれの人物の性格をしっかり把握して、どんなプレイをするのか。そんなことを綴った自由研究、どうですか?

 

【書籍紹介】

 

戦国ストライカー! 織田信長の超高速無回転シュート

著者:海藤つかさ
発行:学研プラス

サッカー少年・タケルを危機から救うため、織田信長が現れた! タケルに同化した信長は、その驚異的なシュート力で点をとりまくる。さらに、豊臣秀吉、徳川家康も参戦して…。戦国のスター武将たちが現世に飛び出して、大サッカーバトルを繰り広げる!

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今年の夏休みは最強にかっこいい工作を作る!――『最強工作クラフトウォーズ』

いよいよ夏休み。我が子が宿題をしっかりこなしていくかどうかは、親ならば気になるところだろう。特に、毎年恒例の自由研究・自由工作は悩みのタネだ。

 

我が家の息子の場合、昨年はサイズアウトしたTシャツを使った布ぞうりを作った。エコでもあるし、手先の運動にもなったし、見た目もおしゃれでとても良い作品だったのだが、いかんせんその後まったく出番がない点が残念なところ。今も靴箱の中で眠っている。

 

せっかく作るのだから、夏休み後も使えるものがいい。そして、男心をくすぐるような、全力で工作に取り組めるような、とびきりかっこいいものを。

 

そんな願いに見事こたえてくれる工作本が登場した。『最強工作クラフトウォーズ』(学研プラス・編/学研プラス・刊)である。

 

 

物語の主人公になった気分で敵と戦うための武器を作る!

本書には、「第1章<武器とモンスターを作る>クラフター魔界戦記」と「第2章<メカを作る>月面のガーディアン」という2つの物語が収録されていて、紹介されている工作はすべて物語の中に登場する武器やモンスター、メカという凝ったつくりとなっている。

表紙を見ただけでは、まさか工作本だとは夢にも思わないようなビジュアルだ。実際、私自身、ゲームの攻略本かなにかだと勘違いしたほど。

 

それもそのはず、紹介されている工作のデザインには、ゲーム業界で活躍しているイラストレーターやメカデザイナーが関わっているのだそう。とにかく、見た目をかっこよく、本格的なルックスを目指しただけあって、ページをめくるほどに「これが小学生の工作!?」という驚きが重なっていく。

 

しかも、特筆すべきは「材料」だ。ペットボトル、新聞、ダンボール、割り箸、紙コップなど、どれも家の中にありそうなものばかり。仮にない場合でも、100円ショップで手に入るので、すぐに揃えられるのも魅力だ。

 

早速「最強工作クラフトウォーズ」を手渡してみると、こちらの期待通り、いや、期待以上のテンションでページをめくり、笑顔がこぼれる息子7歳。そこへ5歳の娘も加わって、各々作りたいページを競うように折って目印をつけていく。つかみは完璧だ。

 

 

まずは大人が見本を作ってみた

子どもに作らせる前に、まずはどんなものが出来上がるかと夫が見本を作ることにした。選んだ武器は「細身のレイピア」と「はがねの両刃剣」。作り方が書かれたページには、クラフトレベルや制作にかかる時間の目安が書かれているので、自分の年齢やレベルに合ったものをチョイスできる。ちなみに、攻撃力やじょうぶさ、重さなどのレベルが記載されている点も、本物の武器っぽい。

 

第1章の最初に登場する「細身のレイピア」は、もっとも難易度が低く、制作時間40分なので、まずはここから取り掛かるのがおすすめだ。

 

作り方をざっくり言うと、新聞紙を丸めて、アルミテープで包み、ペットボトルの上の部分を切り取ってアクリル絵の具で色を塗ったら、アルミテープを貼った剣と組み合わせるだけ。

 

出来上がりはこんな感じだ。

かなり本格的であることが伝わるだろうか。

 

ダンボールで作る剣「はがねの両刃剣」の完成版はこちら。

割り箸で補強してあるので、かなり丈夫である。これなら強敵とも戦えそうだ。

 

2歳児が持ったときのサイズ感はこちら。こんな大きな剣のおもちゃを普通に購入したら、結構な値段がしそうだ。

ハイクオリティな工作の数々に脱帽!

我が家の息子は小2なので、比較的簡単なものを選んだが、本書にはもっと高学年向きの難易度の高い武器やモンスター、メカがずらりと並ぶ。ここからは見本で恐縮だが、たとえば、紙コップやペットボトルで、こんなモンスターが作れたり…

 

 

磁石、ペットボトル、洗濯バサミを使えば、こんなかっこいい変形ロボも!

 

大人も夢中になること間違いなしのクオリティだ。

 

 

自ら作った武器で戦う夏休みが始まる!

もちろん、今回作ったものはあくまで見本なので、実際に学校に提出する工作は息子自身にチャレンジさせる。

 

本書の作り方ページには、ダンボールを使う向き(向きを間違えると、強度が変わってしまうので)など細かい部分まで丁寧に説明書きがされているので、とても親切だ。また、ベースの武器をカスタマイズする方法も紹介されていて、子どもの自由な発想でオリジナルの武器が作れる点もおもしろい。

 

案の定、完成した武器を持って大喜びの子どもたち。早速戦い始めた。

 

 

 

【書籍紹介】

最強工作クラフトウォーズ

著者:学研プラス
発行:学研プラス

ゲームやSFが好きな子どもの想像力をかきたてるイラストとストーリーで展開する新しい工作本。RPGに登場する武器やモンスター、SFに登場するメカやロボットを工作することができる。読んで、作って、楽しい、最強のクラフト集。

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