島忠から8万2280円の電動アシスト自転車「ビューアシスト」誕生

ホームセンターの島忠は、電動アシスト自転車「ビューアシスト 26型NH-700」を2024年12月18日(水)から全国の島忠・ホームズ店舗(※)で販売します。カラーはサンドベージュとネイビーの2色。実売価格は8万2280円(税込)。

※ホームズ春日部店・ホームズ千葉ニュータウン店を除く

「ビューアシスト 26型NH-700」(サンドベージュ)

 

記事のポイント

前輪駆動方式は安定した走り出しが特徴。フロントカゴに荷物をたくさん載せてもスムーズにこぎ出すことができます。普段使いを意識したママチャリタイプなので、近所への買い物や駅・バス停までの通勤・通学用途に最適です。

 

本製品は、島忠初となるオリジナルの電動アシスト自転車。自転車メーカーの丸石サイクルとの共同開発により誕生し、普段使いに最適な機能を搭載しながら、島忠らしいお手ごろな価格を実現しています。

 

引っ張るアシスト感を実現するフロントモーター駆動方式を採用しており、走り出しから安定感のある走行が可能。バッテリー容量は5.8Ah(24V)で、走行距離実走目安は平坦路で約30km。ちょっとしたお買い物など近距離移動に最適です。

前輪をモーターでアシストするフロントアシスト駆動

 

変速ギアは3段変速。内部に変速機が収められているため、泥や水、衝撃から変速機が保護され、メンテナンスの頻度が少なくて済みます。

3段変速

 

内装ギアなので汚れにくくメンテナンスが少なくて済みます

 

足抜きがしやすく、乗り降りしやすい低床フレームデザインを採用。フロントには幅広く大容量のワイヤーカゴを搭載しています。

またぎやすい低床フレームデザイン

 

大型のワイヤーカゴを搭載

 

島忠
電動アシスト自転車「ビューアシスト 26型NH-700」
2024年12月18日発売
実売価格:8万2280円(税込)

電動アシスト自転車が8万円台! イオンバイクオリジナル「WILLGO」デビュー

イオンの自転車専門店「AEON BIKE(イオンバイク)」は、オリジナルの電動アシスト自転車「WILLGOクロス電動アシスト自転車」「WILLGOタウン電動アシスト自転車」を、12月17日(火)より順次、本州・四国の「イオンバイク」とオンラインショップ「イオンバイクモール」にて発売します。実売価格はいずれも8万8000円(税込)。

「WILLGO電動アシスト自転車」

 

記事のポイント

イオンバイクのオリジナル電動アシスト自転車は、税込8万8000円という価格が魅力。走り出す前に電源スイッチを押すだけというシンプル設計で、複雑な操作が要らないのも◎。走行距離は30km弱とやや短めですが、近所の買い物や子どもの送り迎え程度なら十分。スポーティーなクロスタイプと、幼児同乗器も取り付けられるママチャリタイプ(タウン)の2種類から選べます。

 

イオンバイクオリジナル電動アシスト自転車「WILLGO」は、本体価格8万円(税込8万8000円)というお手ごろな価格と、バッテリの電源スイッチ一つだけのシンプルな設計が特徴。充電したバッテリーを車体に装着し、バッテリーの電源スイッチを押すだけですぐに走り出せるシンプルなWILLGOシステムを採用。モード切替えなど複雑な操作は一切必要ないため、誰でも簡単に使える電動アシスト自転車です。

 

モーターが後ろ車輪をダイレクトに回すことでパワフルなアシスト力が感じられる快適な走行を実現しているほか、走行状況に合わせてペダリングを選択できる6段変速を装備。ライトはバッテリーの電源スイッチONで常に点灯しているので、日中でも車などに存在がわかりやすく安全・安心な仕様です。

 

「WILLGO クロス」は、スポーティなデザインのフレームと、使い勝手のよいフロントバスケットを装備した、クロスバイクタイプです。カラーはマットブラック、マットホワイト、マットブルーの3色。

「WILLGOクロス電動アシスト自転車」

 

【SPEC】

車体重量:約24.5kg

ギア:6段変速

サイズ(タイヤサイズ):27型(27x1-3/8)

寸法:全長1880mm x 幅550mm

バッテリー容量:36V 6Ahリチウムイオンバッテリー(25.2V換算で約8.5Ah相当)

1充電当たりの走行距離目安:約29km

 

「WILLGO タウン」は、乗り降りしやすいフレーム形状と、お買物などに使いやすい大型バスケットを装備。リヤキャリヤ最大積載重量27kgで、バスケットを装着すれば前後に抜群の収納性を確保できます。また、幼児同乗器の取り付けが可能(※)で、子どもを同乗させての移動にも活躍します。荷物や子どもの乗せ降ろし時に不意のハンドル回転を防ぐハンドルストッパーも装備しています。カラーはマットベージュ、マットブラック、マットグレーの3色。

※幼児同乗器のほかに後輪への巻き込みを防止するドレスガードの取り付けが必要です。

「WILLGOタウン電動アシスト自転車」

 

リヤキャリアには幼児同乗器の取り付けも可能

 

【SPEC】

車体重量:約25.5kg

ギア:6段変速

サイズ(タイヤサイズ):24型(24x1.75)

寸法:全長1810mm x 幅560mm

バッテリー容量:36V 6Ahリチウムイオンバッテリー(25.2V換算で約8.5Ah相当)

1充電当たりの走行距離目安:約28km

 

イオンバイク
「WILLGO電動アシスト自転車」
2024年12月17日発売
実売価格:8万8000円(税込)

51台限定! 79万2000円のE-BIKE! アーバンドライブスタイル×ティンバーランドのコラボモデルとは……

TLVアドバンスは、環境先進国ドイツ・ベルリン発祥の電動アシスト自転車・E-BIKEブランド「Urban Drivestyle(アーバンドライブスタイル)」とTimberlandとのコラボレーション「Unimoke MK(ユニモーク MK)」を発売。

 

今回のコラボレーションのデザインコンセプトは、旅の気分に合わせて簡単にバイクをカスタマイズできること。気の赴くままにバイクに飛び乗り、日常の喧騒から離れた自然の中でサイクリングを楽しむのも一つ。または、エクステンションシートをリアラックに切り替え、専用のトラベルバックを取り付ければ、自由気ままな一泊二日の小旅行もできます。

 

本E-BIKEは、フル充電で最大60キロメートルの走行が可能なバッテリーと、速度を調整できる5段階の電動アシスト機能やクロモリ製フレームを備えたスタイリッシュなバイクです。Timberlandの創業51周年にちなんで全世界51台の限定販売となります。

↑「Unimoke MK」79万2000円(税込)

 

↑車体サイズ:長さ171cm 幅(ハンドル幅)69cm+- 高さ(シート高)84cm/タイヤサイズ:直径20x幅4インチ/車体重量:35kg(バッテリー含む)

 

↑バイクのフレームには専用のナンバープレートとレザー製のキータグが付属し、「TBL0001」から「TBL0051」までのシリアルナンバーが刻印されています

 

Timberlandのクラシックなイエローブーツに使用されているヌバックレザーをシートとハンドル全体に採用した大胆なデザインが特徴で、丈夫なステッチパターンが、Unimoke MKのレトロなオールブラックのスチールフレームと美しく融合し、両ブランドのアイデンティティを見事に表現しています。

↑Timberlandのヌバックレザーとステッチの要素を取り入れたカスタムメイドのフルレングスレザーシート

 

↑ヌバックレザーを使用したハンドルバー

 

本コラボでは、上質なブラックのベジタブルタンニンレザーとTimberlandのクラシックなイエローブーツのヌバックレザーを組み合わせた、2種類のバッグも新たに登場します。一つはUnimokeのリアラックにしっかりと固定できるレザートラベルバッグ。十分な収納力を備え、取り外し可能なジャカードストラップ付きで、手持ち、肩掛け、クロスボディ、リアラックへの固定と、4通りの使い方が可能です。もう一方は、バイクのフレームに取り付けられるバックルと取り外し可能なストラップが付いたレザースクエアバッグで、日常使いとしても、バイク用サイドバッグとしても使える汎用性の高いアイテムです。

↑汎用性の高い2種類のバッグも新たに登場

 

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タイヤに空気を入れるタイミングを教えてくれる! パナソニックの電動アシスト自転車2025年モデルが一挙発表

パナソニック サイクルテックは、電動アシスト自転車の2025年モデルを発表しました。ラインナップは、ショッピングモデル電動アシスト自転車「ビビ」シリーズ6車種、通学モデル電動アシスト自転車「ティモ」シリーズ5車種を2024年10月上旬より、幼児2人同乗用電動アシスト自転車「ギュット」シリーズ2車種を2024年12月上旬より順次発売します。

 

記事のポイント

パナソニック サイクルテックの2025年モデルでは、パンクしにくいタイヤや空気を入れるタイミングを教えてくれる機能などを搭載。さらに、幼児2人同乗タイプでは、今年初めて搭載され反響があった「押し歩き」をサポートする機能を搭載しています。

 

ショッピングモデル電動アシスト自転車「ビビ」シリーズは、「ビビ・EX」「ビビ・DX」「ビビ・MX」「ビビ・SX」「ビビ・L」をラインナップ。新発売のフラッグシップモデル「ビビ・EX」には、特殊合成の補強材内層でパンクしにくく、1 1/2サイズで従来より太めの「パンクガードマンプラスタイヤ」を採用しています。

「ビビ・EX」

 

パンクしにくい 「パンクガードマンプラスタイヤ」

 

通学モデル電動アシスト自転車「ティモ」シリーズは、「ティモ・DX」「ティモ・MX」「ティモ・S」「ティモ・L」「ティモ・A」をラインナップ。ティモシリーズ全車種で、自転車タイヤのパンクの要因の一つとなる空気圧の低下を、タイヤの変形量からモーターが推定し、空気を入れるタイミングを「クウキチェック」の表示でお知らせする機能を搭載。適正なタイヤ空気圧を保つことで、リム打ちパンクやタイヤ・チューブ劣化を予防し、バッテリー消耗を軽減します。

「ティモ・DX」

 

「空気入れタイミングお知らせ機能」

 

また、通学で電動アシスト自転車を利用する人は年々増えており、高校生だけでなく中学生も電動アシスト自転車を通学に利用するケースが増えていることから、新発売の「ティモ・S」では従来よりサドル高を20mm下げ、サドル最低地上高780mmを実現。適応身長が147cmからとなり、中学生を含む幅広い年代の人が乗りやすいフレーム設計を採用しています。

 

幼児2人同乗用電動アシスト自転車「ギュット」シリーズは、「ギュット・クルーム・EX」「ギュット・クルーム・DX」をラインナップ。フラッグシップモデル「ギュット・クルーム・EX」には、子どもを乗せたままの状態で押し歩く際にかかる負荷を軽減する「押し歩き機能」を搭載。この機能は2024年4月に国内で初めて幼児2人同乗用電動アシスト自転車に搭載され、大きな反響があったそう。

「ギュット・クルーム・EX」

 

「押し歩き機能」

 

「ずり下がり抑制機能」

 

また、タイヤの空気入れタイミングを手元スイッチの液晶画面で知らせる「空気入れタイミングお知らせ機能」を2車種に新たに搭載。適正なタイヤ空気圧を保つことで、リム打ちパンクやタイヤ・チューブ劣化を予防し、バッテリー消耗を軽減します。

 

パナソニック サイクルテック
電動アシスト自転車「ビビ」「ティモ」「ギュット」
2024年10月上旬より順次発売

 

サイクリストに捧ぐ148gの超軽量エアーポンプ。ロードバイク、マウンテンバイクにもラクに空気充填

Spheretek-Japanは、ミニ空気入れ「HT05」を、Makuakeで8月15日から販売しています。期間は9月29日までで、記事執筆時点では早割価格9980円(税込、35%オフ)から購入できます。

記事のポイント

148gと軽量なので持ち運びしやすいのと、空気圧やバッテリー残量を表示するディスプレイの搭載が特徴。外出先に持ち出して、空気を入れるのも手軽にできそうです。

サイクリストのためのエアーポンプですが、自転車以外にも使えるとのこと。4種のモード(バイク、ロードバイク、マウンテンバイク、ボール)と、4種の空気圧単位(PSI、PAR、KPA、kg/cm²)に対応しており、対象に合わせてボタンを押し、モードと単位を切り替えて適切な目標空気圧に調節できます。

 

重さは148gで、持ち運びに難がないのも便利ですね。またQC 3.0急速充電に対応しており、約1時間でフル充電。インターフェイスはUSB Type-Cを備え、モバイルバッテリーで充電可能です。

 

小さくて軽いのとは裏腹に、強力なブラシレスモーターが内蔵されています。空気流量は約20L/分、最大100PSIまで空気を入れられるので、高い空気圧な必要なロードバイクにも充填できます。

 

ディスプレイが搭載されているので、現在の空気圧と目標空気圧、バッテリー残量、モード、空気圧単位などが一目でわかり、直感的な操作が可能です。

メーカー:Spheretek-Japan
製品:HT05
価格:9980円~ ※先着75名限定

4Kで美しく自転車の旅を録画! 大容量バッテリー内蔵のバイクサイクルレコーダー「RAY19」

セイワは、最大5時間の撮影が可能な2500mAhの大容量バッテリー内蔵のバイクサイクルレコーダー「RAY19」を発売しました。価格は1万9800円(税込)です。

記事のポイント

事故などのリスク対策として設置するドライブレコーダー、というよりは走っている最中の映像をキレイに残したい用途に向いていそうです。モードを変更できるので、凝った撮影も可能。装着が簡単なので、旅先で借りた自転車に装着して楽しむこともできそうです。

本製品は4K対応で、カメラの揺れや振動をデジタル的に補正するため、美しく安定した映像を撮影できるバイクサイクルレコーダーです。またビデオ記録をはじめ、ループ録画ビデオ、タイムラプス、スローモーションの4つの録画モードを備えています。さらに、専用のモバイルアプリと連携すれば録画した映像をスマートフォンでさまざまなアングルから確認したり、動画をダウンロードしたりするこができます。

↑1.5インチ液晶ディスプレイ搭載。設置したカメラ映像の確認ができるため、取り付け位置やフレーミングを調整する際にスマートフォンと接続して確認する手間が省けます

 

また、バッテリー内蔵のため配線は不要で、30Φ以下のハンドルに挟み込むだけと、設置が簡単です。内蔵バッテリーはPSE認証を取得しており、最大5時間の撮影が可能なので長時間のサイクリングでもしっかり記録を残せます。

 

なお本機はIPX4の防水性能で、最大1000ルーメンのLEDライトを装備しているので、天候や時間を心配することなく使い倒せます。

 

メーカー:セイワ

商品名:RAY19

価格:1万9800円

バイクとも自転車とも違う。特定小型原付のWO BIKES「WONKEY」に乗ってきた

昨年、道路交通法の改正によって生まれた新しい乗り物のカテゴリーが特定小型原動機付自転車(以下、特定小型原付)。電動キックボードを想定したカテゴリーですが、実は車体のかたちは規定にないので、様々なデザインの特定小型原付が登場しています。その中の1つが、WO BIKES(ダブルオーバイクス)がリリースする「WONKEY(ウォンキー)」。バイクとも自転車ともちょっと違う新感覚の乗り物に仕上がっていました。

 

極太タイヤを装着したコンパクトな車体

WO BIKESはe-Bike(スポーツタイプの電動アシスト自転車)をリリースしてきたeモビリティブランド。特定小型原付は「WONKEY」が一号機となります。コンセプトとしてイメージされているのはオーストラリアに生息するウォンバットで、小さく愛らしいルックスながら素早く動く機動性を実現しているとのこと。車体はコンパクトですが、特定小型原付の上限である時速20kmで走行することができます。

↑全長138cmでハンドル幅は60cmとコンパクトで重量は25kg。価格は16万5000円(税込)で、16歳以上であれば免許不要で乗れる

 

WONKEYのデザイン上のポイントとなっているのが16×4インチの極太タイヤです。4インチ幅のタイヤは、同ブランドのe-Bike「M2X」でも採用されているもので、見た目のインパクトだけでなく快適な乗り心地にも貢献しています。

↑4インチ幅の極太タイヤは細かいブロックもあり、見た目のインパクトは抜群

 

動力源となっているのは、リアホイールに一体化したモーター。出力は250Wでe-Bikeとだいたい同等です。バッテリーはシートの下に配置されていて、容量は36V/10.4Ah(約374Wh)。走行可能な距離は20〜50kmで、乗り手の体重や走行する道路状況により変わります。

↑リアホイールの車軸(ハブ)部分にモーターを搭載。e-Bikeでも多くなっている作りです

 

↑バッテリーはリチウムイオンで、e-Bikeに採用されているものと似た形状で充電時間は4〜6時間

 

シート高は56cmと低く、小柄な人でも乗りやすくなっています。ハンドル形状はBMXっぽいアップタイプで、上体が起きた乗車姿勢を実現。ステップはコンパクトですが、足を置くのに不自由は感じませんでした。

↑シートの形状はバイクっぽいもので、またぎやすく座り心地も悪くない

 

↑アップタイプのハンドルで、リラックスした乗車姿勢を作り出している

 

↑操作パネルやウインカーやライトなどのボタンは左手側に装備される

 

↑ステップはバイクとも自転車とも異なる作り。コンパクトだが足は置きやすい

 

装備されているライトやウインカーなどの保安部品は、特定小型原付の法規に沿ったものです。WONKYは”特例”特定小型原付の条件も満たしているので、時速6km以下の走行モードを選べば、走行の許された歩道も走ることができます。ブレーキは前後とも機械式のディスクで、制動力も確保されています。

↑フロントにはバッテリーから給電されるライトを装備。その下には走行モードを表示する緑色のランプがある

 

↑ナンバーは特定小型原付の正方形のもので、その上にはテールランプと一体化したウインカーも装備される

 

↑前後ともにワイヤーで引く機械式のディスクブレーキを装備。メンテナンスもしやすいタイプだ

 

小回りが効いて街乗りが楽しい

実際に乗ってみると、車体のコンパクトさが際立ちます。シートに座って、ステップに足を乗せるとアウトドア用の椅子に腰掛けているような、ほかの乗り物ではあまりないようなポジション。ただ、身長175cmの筆者が乗っても窮屈さを感じるほどではありませんでした。

 

アクセルは右手側のレバーで操作します。モーター駆動らしく出だしの加速は鋭いですが、そこから速度上限である時速20kmまで達するには少し時間がかかる印象。登り坂に差し掛かると速度も落ちます。

↑特定小型原付は車道の左側を走ることになっています。交通の流れが速い幹線道路などだと、ちょっと気を遣う必要がありそうな速度感

 

車体がコンパクトなので、小回りはかなり効きます。狭い路地でもUターンができてしまうほどだ。幹線道路などを走るより、こうした街中の路地を走るのが楽しい。走行距離が限られることもありますが、遠出を楽しむというより、近所の足という位置づけの乗り物といえそうです。

↑ハンドリングは素直で、モーターのコントロールもしやすいのでUターンもコンパクトに回れる

 

バイクと自転車の中間的な乗り物とされる特定小型原付ですが、WONKEYはまさにそんな使い方が似合いそう。バイクほどスピードは出ませんし、遠距離ツーリングなどもできませんが、乗って面白いマシンには仕上がっているので、これで移動したら普段暮らしている街も違って見えてくるでしょう。免許不要で乗れることもあって、こうした乗り物に興味がある人たちへの入口になることも期待されます。

 

WO BIKESでは東京の目黒に旗艦店をオープンしていて、今回紹介しているWONKEYやe-Bikeなどを体験することができます。興味のある方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

 

撮影/松川 忍

 

 

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2023年の「e-Bike」ベスト3! 後付け系だったり、極太系だったりを厳選!

急速に市場を拡大しているe-Bikeと呼ばれるスポーツタイプの電動アシスト自転車。世界的に右肩上がりで販売が伸びているため、2023年は各社とも意欲的に新モデルをリリースしています。毎年、新モデルに試乗している乗り物系ライターが、2023年乗ってシンプルに「良い!」と感じたe-Bikeをピックアップしました。

 

【その1】後付けタイプのe-Bikeという新ジャンル!

ホンダ「SmaChari」

HONDA × Y’sRoad

RAIL ACTIVE-e

22万円(税込)

e-Bikeで気になるのはやはり価格でしょう。スポーツタイプのドライブユニット(モーター)とバッテリー、そして軽量でスマートな車体を採用しているため、エントリー向けのモデルであっても30万円オーバーという価格は珍しくありません。

 

そんななか、ホンダが発表したサービスが「SmaChari(スマチャリ)」です。これは、既存の自転車にドライブユニットなどを後付けして、e-Bike化とコネクテッド化を実現するもの。現状ではどんな自転車にも付けられるわけではなく、装着された自転車を販売するという形態となっていますが、第1号モデルである「RAIL ACTIVE-e」は22万円と購入しやすい価格になっています。

 

ベースとなっている車体はKhodaaBloom (コーダーブルーム)の「RAIL ACTIVE(レイル アクティブ)」。軽量なクロスバイクの人気モデルです。ホンダはスマチャリのシステムを提供し、組付けと販売はスポーツ自転車専門店「ワイズロード」が行っているので、安心感はかなり高いと言えます。

↑ホンダではコネクティングプラットフォームやアプリの提供も行っている

 

車体を見ると、ドライブユニットもバッテリーも後付け感がありますが、乗ってみるとアシストの制御はかなり上質でe-Bikeらしいもの。車体重量が15kgと軽量に仕上がっているので、ハンドリングや取り回しも軽快です。

↑フレームに取り付けられているボトルのようなものがバッテリーで、航続距離は約100km

 

普通の自転車に後付けしてe-Bikeできるキットは、海外では多くの種類が販売されていますが、日本の法規ではアシストできる速度の上限は24km/hまでで、10km/hを超えたら徐々にアシストを弱めなければならないとされているため海外のキットをそのまま組み付けて走るのは違法。その点、スマチャリのモデルは国内法規に合わせてチューニングされているので安心して乗れます。

↑実際に坂道でも試乗しましたが、e-Bikeらしくスイスイ登って行くことができました

 

今後は組み付けた状態で販売する車両のラインナップを増やし、ゆくゆくはユーザーの自転車に組み付けて法規に対応するように調整するサービスも検討しているとのこと。後付けとは思えないほど上質な乗り心地を実現しているのに加えて、e-Bikeの新しいカテゴリーを切り拓いたという点でも注目したいモデルです。

↑アシストの切り替えなどはアプリ経由で行われ、ナビゲーションも利用できる

 

【その2】最早フルモデルチェンジ! 予想以上の進化を遂げていた

ヤマハ

YPJ-MT Pro

74万8000円(税込)

2番目に取り上げたいのはヤマハがリリースするマウンテンバイク(MTB)タイプのe-Bike「YPJ-MT Pro」。あれ!? っと思われた方もいるかもしれません。このモデルが登場したのは2020年のこと。ただ、今回取り上げたのには理由があります。このe-Bike、2023年モデルでフルモデルチェンジと言えるくらい大きな進化を遂げているのです。

 

最も大きな進化ポイントはドライブユニット。元から搭載されていた「PW-X」と呼ばれるタイプのユニットも、パワフルでありながら扱いやすい制御を実現していましたが、さらに軽量・コンパクトとなりアシスト制御も見直した「PW-X3」という新型が搭載されています。

↑新たに採用された「PW-X3」ドライブユニット。出力はそのままに小型軽量化を実現している

 

新型ドライブユニットの搭載に合わせて、フレームの細部も見直し、フロントサスペンションも剛性がさらに高い「ROCKSHOX LYRIK SELECT」を採用。変速ギアも12速のシマノ「Decore XT 12s」となるなど、性能に関わる部分がほぼ入れ替わっていると言っていい進化です。

↑アシストモードやバッテリー残量が表示されるディスプレイもコンパクトになった

 

実際に乗ってみても、元々良かったアシストの制御がさらに向上しているのが感じられました。オフロードを走るMTBタイプのe-Bikeは、登坂シーンも多いのでアシストがパワフルである上に、踏み込んだらすぐアシストが立ち上がるレスポンスも求められます。また、ペダルを止めたらすぐにアシストが切れる反応の良さも重要。この点が「PW-X」シリーズのドライブユニットは素晴らしく、特にPW-X3では滑りやすい路面でのコントロールがしやすくなっているのが感じられました。

↑フロントサスペンションが変更されたことによって、下り坂での安心感も向上している

 

MTBタイプのe-BIke、特にYPJ-MT Proのような前後にサスペンションを装備した”フルサス”と呼ばれるタイプは高価なこともあって、エントリーユーザーには手が出しにくいところもあります。しかし、オフロードにチャレンジしたいと思っている人にはまたとない相棒。ちなみにYPJ-MT Proの価格は、フルサスタイプのe-Bikeとしては一般的。

 

普通の自転車ではとても登れないような坂も登れますし、前後のサスペンションで乗り心地も快適。下り坂を走る爽快感は何にも代えがたいものがあります。それでいて、アシストがあるので体の疲れは少なく、運動する気持ち良さも味わえます。新たなアクティビティとして、チャレンジしてみる価値のある大人の遊びです。

 

【その3】“太足系”e-Bikeとしては随一の完成度を誇る

デイトナ

DE04

23万9800円(税込)

最近、e-Bikeの1カテゴリーとして急速に存在感を増しているのが極太のタイヤを履いたモデル。街中で見かける機会も増えているので、目にしたことがある人も多いかもしれません。そんなカテゴリーに新たに登場したのがデイトナの「DE04」です。

 

デイトナというメーカーに馴染みがない人もいるかもしれませんが、元はバイクのカスタムパーツなどを製造・販売している会社。実は早くからオリジナルのe-Bikeも手掛けていて、完成度の評価も高いブランドです。

 

そのデイトナがリリースした新型モデルが「DE04」。インパクトのある太いタイヤは3インチ幅ですが、ホイール径は小さいので乗り降りに気負う必要はありません。前後のフェンダーも装備していて、フレームには“リンクル”塗装と呼ばれる表面にシワが寄ったような質感の塗装が施されています。

↑車軸と一体となったタイプのドライブユニットで車体のデザインを邪魔しない

 

ドライブユニットは後輪の車軸(ハブ)と一体化したハブモーターと呼ばれるタイプを採用し、バッテリーはリアに装備された革のケースに収められ、一見すると電動には見えないスッキリしたシルエットです。

↑革ケースに収められたバッテリーで、約50kmのアシスト走行が可能

 

変速ギアは8速で、前後とも機械式のディスクブレーキを採用。太いタイヤは乗り心地が良く、荒れた道でも走破できるので街乗りだけでなくアウトドアに連れ出したくなるタイプのe-Bikeです。

 

タイヤの“太足系”e-Bikeは、バイクっぽいデザインを採用しているものもありますが、こうしたモデルはちょっとペダルが漕ぎにくかったり、長時間乗っていると違和感を覚えるライディングポジションのものも少なくありません。その点、DE04はあくまでも自転車っぽいルックス。ライディングポジションも自然で、ペダルもスムーズに漕ぐことができます。

↑太めのタイヤを履いているようには思えないほど、軽快な漕ぎ味を実現している

 

アシストの制御も緻密で、ペダルを漕いだ力にアシストがきれいに上乗せされて、不自然に加速したりする挙動は皆無。試しにアシストを切って乗ってみましたが、それでも良く進む印象は変わりませんでした。見た目のインパクトで選ばれることの多い“太足系”モデルですが、自転車としての完成度や乗り心地で選ぶのであればDE04を第一の候補に挙げるべきだと思います。

 

2023年も多くの進化や広がりを感じることができたe-Bike。2024年こそはe-Bikeデビューを……と考えている人も少なくないと思いますが、自身の行動範囲やライフスタイルを大きく広げてくれる乗り物であることは疑問の余地がありませんので、ぜひ乗ってみてその魅力を確かめてください。

 

 

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2023年上半期「乗り物系」で話題になったものといえば? 3大トピックを解説!

『GetNavi』が選ぶ「2023年上半期売れたものSELECTION」。今回は「乗り物編」から、上半期話題となった3つのトピックを紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです

 

【トピック01】自転車用ヘルメット着用努力義務化

ヘルメット然としていない自然なキャップスタイル

●写真提供: オージーケーカブト

オージーケーカブト
LIBERO
9680円

自転車用のSG基準の安全性を満たした軽量インモールド成型のヘルメットに、キャップ型のヘルメットカバーをかけたモデル。つばのエッジ部分のパイピングなどにもこだわり、自然なキャップスタイルを演出する。

↑多くの日本人の頭部形状データに基づく設計で、快適な被り心地を実現。軽量コンパクトなソフトシェルを採用する

 

【コレもCheck!】
週末のツーリングに合うアウトドアテイスト

オージーケーカブト
DAYS
9240円

広めのツバで日差し対策もできるアウトドアテイストなモデル。フチに仕込んだワイヤーで、形状のニュアンスを好みに応じて作れる。夜間の走行時に安心なリフレクター素材も装備する。

 

【ヒットのシンソウ】

<証言者>「GetNavi」乗り物担当・上岡 篤

普段から自転車にはよく乗るのでヘルメットの購入を検討中。軽く涼し気なモデルが希望。

●施行時期が報道されると問い合わせが急激に増加

「2023年4月の着用努力義務化が報じられると、消費者からの問い合わせが急激に増加。人気モデルは品薄で、解消は9〜10月までかかりそうです」(上岡)

売れ行き:★★★★
革新性:★★★
影響力:★★★★

 

【トピック02】相鉄・東急新横浜線

神奈川県央から東京都心、都心部から新横浜が近くなった!!

●写真提供:相模鉄道・東急電鉄

相模鉄道・東急電鉄
相鉄・東急新横浜線

相鉄・東急新横浜線は、相鉄線西谷駅から新横浜を経由し、東急東横線・目黒線の日吉駅までを結ぶ約12.1kmの新路線(※)。相鉄線二俣川駅から東急目黒線・目黒駅までは最速38分で到達するなど、利便性が向上した。

※相鉄新横浜線は2019年に一部先行開業
↑東急東横線・目黒線は多くの鉄道会社車両が乗り入れることに。行き先も多いので、乗車時によく確認したい。●写真提供:相模鉄道・東急電鉄

 

↑新横浜駅での東海道新幹線への乗り換えが便利に。臨時列車だが早朝新横浜始発の、新大阪行きのぞみ号も設定

 

【ヒットのシンソウ】

<証言者>「GetNavi」乗り物担当・上岡 篤

●広域鉄道網の整備により移動が便利かつ活発に

「新路線の開業で神奈川県央エリアと東京都心部、横浜を結ぶ広域ネットワークが完成。移動も便利になり、2023年3月の相鉄・東急新横浜線の1日平均輸送人員は6万6251人にものぼったほどです」(上岡)

利用者数:★★★★
革新性:★★★
影響力:★★★★

 

【トピック03】JAL国内線航空券タイムセール

日本どこでも大人一律6600円! 一時はサイトへのアクセスが困難に

JAL
国内線航空券タイムセール
6600円(子ども4950円)

「JALスマイルキャンペーン」の一環として3月9日午前0時からウェブ限定で予約受付開始。国内線全路線一律大人6600円(片道)という破格の値段で搭乗できるとあって、発売直後からアクセスが殺到した。

↑一部の路線は対象外となったが、沖縄や北海道などの人気路線も含まれた。空港施設利用料は別途必要だ

 

【ヒットのシンソウ】

<証言者>「GetNavi」乗り物担当・上岡 篤

●発売日はアクセス殺到!  販売中止になるほどに

「アクセスが集中して3月9日はウェブサイトにつながりにくい状態になり、販売中止になるほど。以降の販売時には販売開始時間前に『仮想待合室』で待機し、抽選順に予約ができる方法に変更されました」(上岡)

売れ行き:★★★★
革新性:★★★
影響力:★★★★

BOSCH新ユニットで「e-Bike」は大きく変わる! 最新e-MTBと自転車向けABSの実力をチェック

電動アシスト自転車は日本で生まれた乗り物ですが、海を渡り主に欧州でさらなる進化を遂げ、e-Bikeと呼ばれるようになって生まれ故郷に戻ってきた経緯があります。その進化を牽引している存在が、e-Bikeのドライブユニット(モーター)では世界シェアNo.1を誇るBOSCH(ボッシュ)です。

 

そのBOSCH製ドライブユニットのトップグレードである「Performance Line CX」が、新たに「Smart System(スマートシステム)」対応モデルとして生まれ変わりました。この新しいドライブユニットを搭載したマウンテンバイクタイプのe-Bike「e-MTB」に試乗することができたので、その乗り味と進化の詳細をお伝えします。

 

コントローラーのみで動かす新システムに対応

e-Bikeの心臓部といえるのが、アシストを発生するモーターなどが一体となったドライブユニット。近年は、そのドライブユニットを自転車メーカーに提供する企業が増えていますが、そこでトップを走り続けているのがBOSCHです。同社のドライブユニットには、街乗り向けのモデルに搭載される「Active Line Plus」と、スポーツ向けモデルに採用されるPerformance Line CXがあり、今回リニューアルされたのは上位グレードのほうです。

↑大きな出力が必要なe-MTBなどに採用されるPerformance Line CXドライブユニット

 

↑こちらはPerformance Line CXのカットモデル。モーターと減速機、ペダルを踏んだ力を感知するトルクセンサーなどが一体となっている

 

新型のドライブユニットは、BOSCHが「The smart system」と呼ぶアシストシステムに対応しています。このシステムはPerformance Line CXドライブユニットを中核に、組み合わせるコントローラーとバッテリーの自由度を高めたもの。従来はコントローラーとディスプレイの2つを装備する必要があったのですが、新システムではコントローラーのみで動かすことができるようになりました。また、バッテリーサイズは750Whという大容量のものを選べるようになっています。

↑新たに登場した「LED Remote」というコントローラーは、ボタンのクリック感も向上し、光の色で走行モードもわかる

 

アシスト面では、新たに「Tour+」「Auto」という2種類のアシストモードが加わり、「OFF」モードを含めて全7モードが選べるようになりました。Tour+モードは、その名の通りツーリング向けのモードですが、ペダルを踏む力に応じてアシスト力が可変するもの。ツーリング中でも坂道に差し掛かって踏力が増せば、アシスト力も強くなります。

 

Autoは、踏力ではなく速度の変化に応じてアシストを増減するモード。上り坂になると速度が落ちるので、それに合わせてアシストが増しますが、ライダーが疲れて速度が落ちてきてもアシストを強くしてくれる”楽のできる”モードといえます。

 

進化したドライブユニットはアシストの制御が緻密

今回The smart systemに対応したe-MTBで専用コースを試乗。用意されていたのはトレックのe-MTB4車種でした。ハードテイルと呼ばれるフロントのみにサスペンションを搭載した「Powerfly(パワーフライ) 4 Gen 4」と、前後にサスペンションを装備する“フルサス”と呼ばれるタイプの「Powerfly FS 4 Gen 3」、「Rail(レイル) 5 Gen 3」、「Rail 9.7 Gen 4」の4モデルです。ドライブユニットはすべてPerformance Line CXを搭載しています。

 

【e-MTBフォトギャラリー】(画像をタップすると閲覧できます)

 

e-MTBの中でも最高峰のモデルといえる「Rail 9.7」については、以前に前モデルの「Gen 2」に乗ったばかりだったので(関連記事)、ドライブユニットの進化を如実に感じることができました。一番に感じたのは、アシストの制御が緻密になっていること。BOSCHのドライブユニットはe-Bikeの中でもパワフルという評価がされますが、新型ではペダルを踏んだ瞬間にガツンと車体を押し出すようなアシストではなく、立ち上がりは穏やかだけどペダルを踏み込んでいくうちにパワーが増してくるような特性です。

 

この特性の進化を、顕著に感じられたのが最もアシスト力が強い「TURBO」モード。従来は、このモードにしているとペダルに足を乗せているだけでも前に出ようとする力が発生して、慣れていないと怖い場面もあったのですが、その危なさがなくなっていました。

 

出だしのアシストがコントローラブルになっていることは、ハードテイルタイプのPowerfly 4 Gen 4に乗った際にさらにありがたく感じました。リアタイヤを路面に押し付けるサスペンション機構がないため、ペダルを踏み込むとリアタイヤが滑りやすい傾向にありますが、Powerfly 4 Gen 4はコントロールしやすくなっているので、滑りやすい路面でも滑ってしまうことはありませんでした。

↑Powerfly 4 Gen 4のフロントサスペンションは120mmのストロークを確保。ホイール径は29インチですが、XSとSのサイズは27.5インチとなります

 

初心者が乗っても快適そうなフルサスモデルに好印象

そして、今回試乗した中で最も好印象だったのが、追加されたフルサスモデルのPowerfly FS 4 Gen 3。フルサスモデルは凹凸の激しい下り斜面にフォーカスしたモデルが多いのですが、新モデルはどちらかというと普通の山道を走る際の快適性を重視したような設計となっています。サスペンションのストロークは「Rail」シリーズがフロント160mm、リア150mmであるのに対して、Powerfly FS 4 Gen 3はフロント120mm、リア100mm。凹凸の大きな路面を走らなくても、フルサスのメリットを感じることができます。

 

新しいドライブユニットとの相性も良好で、抑制の効いたサスペンションがしっかりとタイヤを路面に押し付けてくれるうえ、アシストのコントロール性が高いので、自分の脚力が強くなったと錯覚するほどスルスルと山道を登って行くことができました。フルサスタイプのe-MTBはどちらかというと中級以上のライダー向けというイメージでしたが、Powerfly FS 4 Gen 3は初心者や女性が乗っても快適にトレイルを楽しめそうです。

 

【Powerfly FS 4 Gen 3の細部を写真でチェック】(画像をタップすると閲覧できます)

 

自転車用のABSも登場

もうひとつの注目すべきトピックはBOSCHのe-Bike用ABSシステム。近年、クルマはもちろん、バイクでも標準的な装備となってはいるものの、自転車用にはまだまだ普及していません。ただ、日本では初披露となるe-Bike用ABSシステムですが、欧州などではすでに実用化されていて、採用したe-Bikeも発売されているとのこと。目新しい技術ながら、すでに普及を見据えて製品化されているようです。そもそもBOSCHはクルマやバイク用のABSで長い実績のあるメーカーですから、信頼性については言うまでもありません。

↑ABSを体験するための試乗車も用意されていました。フルサスタイプの車体にゴツいブレーキが装着されています

 

↑大径のフロントディスクの内側には、回転を検知するセンサーが装備されています

 

↑フロントフォークの内側にはABS機構の要となるユニットが。このサイズに抑えているのはスゴいことかも

 

実際にABSを装着した試乗車で、滑りやすい砂利の路面で思い切りブレーキを握ってみました。ですが、フロントタイヤがロックすると、反射的にレバーを握る力を緩めてしまって失敗……。フロントタイヤがロックしたまま、レバーを握り続けるのは結構勇気が必要です。滑りやすい路面でフロントがロックすれば、通常は即転倒ですから。

 

しかし、握り続けてみるとレバーにカクカクという感触が伝わってきて、何事もなかったかのように停止できます。少しハンドルを切りながら試してみても同様。ABSのついていないMTBで同じことをしたら……と想像するだけで恐ろしいですが、多少フロントがアウト側に逃げる程度で曲がりながらでも止まることができました。

 

近年のMTBは制動力の高い油圧式のディスクブレーキを装備していますが、慣れない人が山道で乗ると効きすぎてしまってタイヤがロックして転倒に至ることも珍しくありません。慣れるとレバーの入力を調整できるようになっていきますが、ABSが付いていれば安心してブレーキを握ることができそうです。

↑リアブレーキにも大径ディスクと4ピストンキャリパーを装備。ディスクの内側には回転センサーが装備されています

 

↑電源をONにするとディスプレイに「ABS」の文字が表示され、ABSが作動可能な状態となります

 

初心者が起こしがちな転倒を防げるABS

試乗用e-MTBをよく見ると、リアブレーキにも回転センサーが取り付けられています。ただ、ABSが効くのはフロントのみで、リアはフロントとの回転差を検知するためのものだとか。MTBで山道を下る場合、フロントブレーキを掛け過ぎるとリアタイヤが持ち上がって前転してしまうこともありますが、リアが持ち上がってロックすると自動的にフロント側のABSが作動する仕組み。”握りゴケ”と呼ばれるフロントロックによる転倒も、前転も防いでくれる優秀な機構です。

 

初心者が起こしがちな2大転倒要因を防げるので、これはぜひエントリーグレードのe-MTBに採用してもらいたいもの。コスト的には2〜3万円程度のアップで可能になりそうとのことなので、多くのモデルに取り入れてほしいと感じました。

 

新型ドライブユニットの制御の緻密さと、e-Bike用ABSの実用化。どちらもe-MTBの利用シーンに合わせた制御になっており、BOSCHがこのカテゴリーではトップランナーであることを改めて感じさせられました。世界初の電動アシスト自転車であるヤマハ「PAS」が登場したのは1993年のことですから、今年はちょうど30年目の節目。それでもまだまだ進化を続けていることが実感できた試乗体験でした。

 

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20万円以下で高コスパ! 電アシ元祖ヤマハの「PAS Brace」は気軽に使える「フツウさ」が武器

ママチャリでは味気ないけれど、e-MTBはハードルが高い。そんな人におすすめしたいのが取り回しの良いe-クロスバイクだ。本記事では、自転車ライターの並木政孝さんが厳選したe-クロスバイクモデルのなかから、電動アシスト自転車の元祖、ヤマハの「PAS Brace」を紹介しよう。

※こちらは「GetNavi」 2023年6月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が選びました

自転車ライター 並木政孝さん
輸入車、女性ブランド、眼鏡、時計雑誌の編集長経験を持つフリーライター。釣りやアウトドア、自転車にも精通する生粋の道楽者だ。

 

アンダー20万円で買えるベストパートナー

ヤマハ
PAS Brace 19万3600円

電動アシスト自転車の元祖、ヤマハならではの信頼性とアンダー20万円で買える手軽さが魅力。巡航距離は最大91kmと少々控えめだが、通勤・通学から休日のサイクリングまで気軽に使えるコスパに優れたe-クロスバイクだ。

バッテリー容量:15.4Ah
一充電あたりの走行距離目安:強モード62km/スマートパワーモード68km/オートエコモードプラス91km
変速:内装8段
重量:23.0kg

 

↑確実な制動力を発揮するディスクブレーキをフロントに採用。アシストが効いた状態でも安全に止まることができて心強い

 

↑内装8段式を採用したギアを搭載し、軽快な走りが楽しめる。各シフト位置に合わせて最適な電動アシストを提供してくれる

 

↑モード表示、時計、消費カロリーを表示するスマートクロックスイッチ。バッテリー残量が20%を切るとブザーで警告してくれる

 

並木’s JUDGE

毎日気軽に使えるフツウさが武器

「巡航距離が短かめなのでマメな充電が必要ですが、気軽に使えるフツウさが魅力です。フロントショックの採用で段差への乗り上げも快適。女性にもオススメのモデルです」(並木さん)

トレックらしい秀逸なフレームワークを見よ! 「FX+ 2」の最新モデルを選ぶべき理由を徹底レビュー

軽快なライドが叶うe-クロスバイクは、スポーティでカッコ良く、本格的なサイクリングが楽しめる。週末が待ち遠しくなること間違いなしのe-クロスバイクの注目モデルを、自転車ライターの並木政孝さんが厳選してくれた。本記事では、そのなかから特に軽快なライドが楽しめる、トレック「FX+ 2」を紹介しよう。

※こちらは「GetNavi」 2023年6月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が選びました

自転車ライター 並木政孝さん
輸入車、女性ブランド、眼鏡、時計雑誌の編集長経験を持つフリーライター。釣りやアウトドア、自転車にも精通する生粋の道楽者だ。

 

リヤハブモーターの採用でスマートさを倍増

トレック
FX+ 2 27万9290円

ダウンチューブ一体型のバッテリーに加え、パワフルな40Nmのリヤハブモーターを採用することで、ペダル周辺がスッキリとして “電アシ感” を一掃。ロードバイクにも負けないスポーティさと軽快さを合わせ持つ最新モデルだ。

バッテリー容量:250Wh
一充電あたりの走行距離目安:最大67km
変速:外装9段
重量:17.69kg(サイズM)

 

↑リヤハブ部分にモーターを内蔵。コンポーネントは通常のクロスバイクと同様にシマノ製外装9段を採用し、軽快なライドが可能だ

 

↑スッキリとデザインされたアシストスイッチは好感が持てる。液晶画面は搭載されていないが直感的に操作できるので心配なし

 

↑同モデルはバッテリーが取り外しできないので車体に充電器を接続。だが、別売の外付けバッテリーがあれば自宅で充電できる

 

並木’s JUDGE

巡航距離は短かめだがスタイルは完璧!

「トレックらしいフレームワークは秀逸。新採用のリヤハブモーターでスッキリ感も抜群です。唯一のネックは巡航距離が67kmと短い点ですが、都市部での使用なら必要十分」(並木さん)

スマートなデザイン好きの人必見! 新型モーター採用のジャイアント「ESCAPE R E+」を徹底レビュー

本格的なサイクリングが楽しめるe-クロスバイクは、取り回しの良さがポイント。変速機の段数やアシストモードの切り替えの充実を重視したい。本記事では、自転車ライターの並木政孝さんが厳選したモデルから、ダウンチューブと一体化したスマートなデザインのジャイアント「ESCAPE R E+」のレビューを紹介しよう。

※こちらは「GetNavi」 2023年6月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が選びました

自転車ライター 並木政孝さん
輸入車、女性ブランド、眼鏡、時計雑誌の編集長経験を持つフリーライター。釣りやアウトドア、自転車にも精通する生粋の道楽者だ。

 

静粛性の高いモーターで最長200kmのライドが可能

ジャイアント
ESCAPE R E+ 33万円

ダウンチューブと一体化したバッテリーがスマートな印象を与える注目モデル。コンパクトで静粛性の高い「SyncDrive Core」モーターを搭載し、坂道や長距離での巡行をラクにしてくれる最長200kmのロングライドも魅力だ。

バッテリー容量:11.3Ah
一充電あたりの走行距離目安:SPORTモード80km/ACTIVEモード95km/TOURモード132km/ECOモード200km
変速:外装9段
重量:19.7kg(XS)

↑モード切り替えがワンタッチで行えるスイッチを装備。ディスプレイ画面は走行中での視認性に優れ、確実に操作することができる

 

↑見た目のカッコ良さと確かな制動力を合わせ持つ油圧式のディスクブレーキ。メカ好きにササる、重要なアクセントになっている

 

↑ダウンチューブ一体型のバッテリー。緩やかな曲線を描きながらフレームの力強さを感じさせる絶妙なデザインが同モデルの魅力だ

 

並木’s JUDGE

新型モーター採用でペダル周辺スッキリ

「週末が待ち遠しくなること間違いなし。新型モーターがコンパクトなのでペダル周辺がスッキリとデザインされているのも映えるポイントです。巡航距離の長さも魅力」(並木さん)

特に坂道で真価を発揮! パナソニックe-bike「XEALT」新モデル試乗レポ

パナソニック サイクルテックから、e-bikeの新モデル「XEALT L3」(以下、L3)と「XEALT S5」(以下、S5)が出ました。L3は街乗りに適したライトスポーツバイク、S5はアウトドア向けのオールラウンダーで、それぞれ異なる顔を持っています。では、実際の乗り味はどう違うのか、今回この2台に試乗する機会を得ましたので、その体感をレポートします。

 

通勤・通学や街乗りに最適なL3

↑XEALT L3。希望小売価格は19万5000円(税込)

 

メーカーが「e-bikeの裾野を広げたい」という思いで開発したというL3は、通勤・通学や街乗りに最適なモデルです。一般の電動アシスト自転車にも使われるドライブユニットを採用することで価格を20万円以下に抑えつつ、e-bike向けのチューニングを加えてアシスト力を強化。従来のe-bikeではケイデンスが約50rpm以上になるとアシスト力が落ちてしまうという弱点がありましたが、L3はそれを克服しています。具体的には、80rpmくらいの高ケイデンス域までアシストしてくれるので、早く漕いでいるときにも十分な後押しが得られます。

↑コンポーネントにはシマノのCLARISを採用。ギアは外装8段

 

試乗会では、アップダウンのあるコースが用意されました。L3の特徴を特に実感できたのは、坂道でギアを軽くしてたくさん漕いだとき。通常であれば自然とケイデンスが高くなり80rpmを超えてきますが、踏み込んだときの負荷の軽さはしっかりと維持されていました。乗り心地は起伏に左右されることなく、快適です。

↑ケイデンスや速度は、左ハンドルの液晶モニターから確認できます。モニター左の上下のボタンを押すと、アシストモードが変化します

 

アシストのモードは、HIGH、AUTO、ECO、NO ASSISTの4つ。AUTOモードでは状況に応じてアシストパワーを変え、ECOモードではペダルを漕ぐ力と同等のアシストを行ないます。アシストを受けたときの感覚は、後ろから押されるというよりは、足にかかる負荷が単純に軽くなっているという印象です。走り出しで急にグイッと行くことはないので、安全に乗れるように感じました。なお、ECOモードでも十分なパワーがあるので、急な坂道でもない限り、そのほかのモードは使わずともよさそうというのが筆者の感想です。

↑タイヤ径は38C。アルミ合金のフレームはスリム

 

L3は車重が20kgに抑えられており、タイヤも太くはないので、NO ASSISTでもある程度軽快に漕ぐことができました。万一のバッテリー切れにも、それほど怯えずに済みそうです。

 

【XEALT L3 概要】

  • フレームサイズ:390 or 440mm
  • カラー:4色(マットチャコールブラック、シャインパールホワイト、エアグリーン、ソニックローズレッド)
  •  質量:20.0kg(フレームサイズによらず共通)
  • タイヤ:700×38C
  • バッテリー容量:12.0Ah
  • バッテリー充電時間:約4.0時間
  • 走行距離:約45km(HIGH)、約58km(AUTO)、約90km(ECO)
  • メーカー希望小売価格:19万5000円(税込)
  • 発売時期:発売中

 

アウトドア向けのユーティリティー性が光るS5

↑XEALT S5。希望小売価格は36万8000円(税込)

 

アウトドア向けのオールラウンダーであるS5は、街も山も快適に走れるユーティリティー性が特徴です。雨中の走行や、荷物が多いときに備えて、前後のフェンダーやリアキャリアを標準装備しています。

↑後輪のフェンダーとリアキャリア

 

ドライブユニットには、すでに発売済みのマウンテンモデルXEALT M5(以下、M5)と同じGXドライブユニットを搭載。このユニットは、90Nmの高トルクでアシストします。高ケイデンス域でもアシスト力が落ちないのは、L3と同様です。

↑コンポーネントはシマノのALIVIO、ギアは外装9段

 

小柄な人でも取り回しがしやすいよう、タイヤサイズは大きすぎない27.5インチを採用。ただし太さは2.0インチと極太で、高い安定性を発揮します。試乗会で砂山を乗り越えたときにも、地面をしっかり捉えてくれました。ただしタイヤが太いぶん、舗装路を走るときにはL3より明らかに重いので、街で乗り回すぶんにはL3を選ぶのが無難かもしれません。

↑前後輪ともにシマノ製油圧ディスクブレーキを装備。雨天時でも制動力が落ちません

 

モニターがカラーになっているのも特徴のひとつ。L3では、ケイデンスと速度を同時に確認することはできませんでしたが、S5ではそれが可能です。アシストモードはL3と同様の4つを搭載しています。

↑カラーモニター。中段にケイデンス、下段に速度とアシストモードを表示中

 

【XEALT S5 概要】

  • フレームサイズ:390 or 440mm
  • カラー:2色(メタリックダークグレー、レーザーブルー)
  •  質量:25.4kg(390mmモデル)/25.5kg(440mmモデル)
  • タイヤ:27.5×2.0
  • バッテリー容量:13.0Ah
  • バッテリー充電時間:約5.5時間
  • 走行距離:約75km(HIGH)、約99km(AUTO)、約139km(ECO)
  • メーカー希望小売価格:36万8000円(税込)
  • 発売時期:7月上旬より順次

 

XEALTブランドのe-bikeは、マウンテンモデルのM5が先行して発売されていました。今回のL3とS5の発売によって、ラインナップが拡充され、街乗りからアウトドア、スポーツシーンに至るまで、幅広いニーズをカバー。特にL3は通勤・通学の足として、あるいはe-bikeのエントリーモデルとして、高いポテンシャルを持っています。試乗会でこれに乗った筆者も、そのまま乗って帰りたくなるくらい、魅力的な一台でした。

e-Bike最高峰の実力は? 100万円弱のTREK製「Rail 9.7 Gen 2」で都内を散策したら……

このところ、急速に選択肢が広がり成長を続けているのが、e-Bikeと呼ばれるスポーツタイプの電動アシスト自転車。その心臓部であるドライブユニット(モーター)の製造で世界一のシェアを誇っているのがBOSCHです。今回は、BOSCH製ユニットを搭載した最高峰のe-MTB(マウンテンバイクタイプのe-Bike)に試乗するとともに、その楽しみ方を味わってきました。

 

e-Bikeでなければ到達できなかった景色に出会える

今回試乗したのはTREKの「Rail 9.7 Gen 2」というモデル。BOSCH製のドライブユニットで最もパワフルで緻密なコントロールが可能な「Performance Line CX」を搭載したe-MTBのトップグレードです。

↑カーボン製のフレームに前後サスペンションを装備したTREK「Rail 9.7」。試乗したモデルはGen2と呼ばれる最新型で、価格は97万6800円(税込)

 

世界的に見ると、e-Bike市場を牽引しているのは、こうしたハイグレードなe-MTB。ただ、日本国内ではまだ限定的な規模にとどまっています。理由のひとつとして、日本国内ではMTB専用コースが限られるという事情もありますが、e-Bikeは決して専用コースに行かなければ楽しめないものではありません。そんなe-Bikeの楽しみ方を体験するため、BOSCHの担当者にアテンドしてもらい、東京都内のルートを走ってみました。

↑桜の花の咲いている時期だったので、お花見気分でのライドとなりました

 

筆者の自宅からそう遠くないエリアでのライドでしたが、少し裏道に入るだけで都内とは思えないような田園風景が開けます。アップダウンもある道のりではあるものの、アシストしてくれるe-Bikeならまったく苦になりません。景色を見ながらペダルを回しているだけで、風を感じて走って行けるのはe-Bikeライドの魅力です。

↑幹線道路からちょっと外れて裏道に入って行くと、東京だとは思えない風景に出会えました

 

↑ペダルを軽く回しているだけで、どんどんスピードが乗ってくるのもe-Bikeのいいところ

 

↑写真ではわかりにくいですが、普通の自転車なら登る気にもならないほどの激坂もe-Bikeならラクラク

 

アシストのない自転車では立ちこぎをしても登れないかも……と思うほどの坂を登って行くと、これまた都内とは思えない切り通しに到着しました。このあたりはクルマで通ることはありましたが、少し裏道に入っただけでこんなスポットがあるとは……。

 

もし知っていたとしても、e-Bikeでなければ手前にある坂を登ろうとは思わなかったでしょうから、e-Bikeだからこそ出会えた景色だともいえます。

↑激坂を登って行くと、思わぬ絶景ポイントに到着しました

 

↑e-Bikeに乗っていなければ、出会わなかったかもしれない景色

 

その後も、BOSCHの担当者さんが設定したルートを案内してもらいましたが、普段はなかなか行かないようなスポットに連れて行ってもらえました。細い道ばかりでクルマで入って行く気にはならないうえに、坂道がキツイので普通の自転車で行こうとは思わないような場所ばかり。e-Bikeならではのルート設定はさすがだと感じました。

↑都内、しかも近所にこんな牧場みたいな場所があったとは……

 

↑クルマで前を通ったことはあったけど、寄ろうとは思わなかった場所もe-Bikeなら気軽に立ち寄れます

 

今回、走らせてもらったルートはRail 9.7 Gen 2のようなフルサスe-MTBでなくても走破できます。e-Bikeはほしいけど、どう楽しんだらいいのかわからないという人は、こうやって少しいつもの道を外れて探索するだけでも十分にその魅力が感じられるはず。e-Bikeだと坂道も気にならないし、帰り道の体力も心配しなくていいので、積極的に寄り道や探索ができるのがおもしろいところです。

↑最後に少しだけ未舗装の山道も探索して、フルサスe-MTBの実力を試してみました。これくらいの坂道は余裕で登ったり下ったりできます

 

フルサスタイプのe-MTB「Rail 9.7 Gen 2」

順番が前後しますが、今回乗らせてもらったTREK Rail 9.7の詳細を紹介しておきましょう。登場したのは2020年のことで、その際にも試乗はしているのですが、今回乗ったのは2022年モデルでGen2に進化しています。細かいコンポーネントも刷新されていますが、「Gen1」から大きく違うのはドライブユニットの制御です。「Performance Line CX」のドライブユニットはハードウェアは同じですが、最大トルクが75Nmから85Nmに高められているだけでなく、ペダルを踏み込んだ瞬間に強力なアシストが立ち上がるような設定が追加されています。山の中の急な登り坂などで役立ちます。

 

前後にサスペンションを装備した“フルサス”と呼ばれるタイプのe-MTBで、フレームはカーボン製。バッテリーはフレームに内蔵されるタイプで、スマートなシルエットを実現しています。

 

【Rail 9.7 Gen 2を画像でチェック】(タップするとご覧いただけます)

 

走行性能を左右する変速ギアやサスペンションなどのパーツもハイグレードなもの。変速ギアはシマノ製の12速で、幅広いシーンに対応できます。サスペンションはフロント160mm、リア150mmのホイールトラベルを確保し、凹凸の激しい路面でもグリップを確保。ブレーキは前後とも制動力とコントロール性にすぐれた油圧式ディスクブレーキを採用しています。

↑大小12枚のギアが並ぶリアの変速機構。ディレーラーはシマノ製のXTグレードです

 

↑フロントには変速を搭載しない最近のMTBのトレンドを踏襲。チェーン落ちを防ぐガードも装備しています

 

↑フロントサスペンションはRockShoxの「Domain RC」。160mmのストロークは激しい下りにも対応できます

 

↑ホイール径は前後とも29インチ。走破性が高くスピードを維持しやすいので、舗装路でも疲れません

 

↑リアのサスペンションはRockShox製「Deluxe Select+」で、車体中央にリンクを介してマウントされます

 

近年のMTBでは一般的となっているドロッパーポストも標準装備されています。これは、乗車したまま手元の操作でサドルの高さを上下できるもの。山道を走る際は、登りではペダリングしやすい高さに、下りでは腰を引きやすいよう低い位置にサドルをセットしたいのですが、その切り替えを乗ったままできます。また、街乗りでも信号待ちの際に足を付きやすいようにサドルを下げたりできるので便利です。

↑ドロッパーポストを一番下げた状態。足付きも良くなり、腰を引いたライディングポジションが取りやすくなります

 

↑ドロッパーポストを一番上にすると、ペダリングしやすい位置にサドルをセットできます

 

今回走行したコースでは、フルサスe-MTBの性能をフルに発揮する場面はあまりありませんでしたが、以前に山の中で試乗した際には登りでも下りでも高い走破性を実感できました。特にゲレンデを下るような斜面での安定性は特筆もの。Active Braking PivotというTREK独自のリンク機構が、下りで凹凸が激しい場面でもタイヤを路面に押し付けてくれるので、安定したブレーキングが可能です。

 

登り斜面でも前後のサスペンションがタイヤを押し付けてくれるので、アシストによる駆動力を余すことなく伝えることができます。e-Bikeのメリットを最も強く感じられるのが、このフルサスe-MTB。その中でもトップグレードに当たるRail 9.7 Gen 2は機会があれば一度乗ってもらいたい完成度の高いモデルです。

 

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ヘルメット着用が努力義務化。オシャレを邪魔しないヘルメットと自転車の交通ルール

2023年4月から、道路交通法の一部改正により、すべての年齢に対して自転車乗用中のヘルメット着用が努力義務化されることになりました。普段、何気なく乗っている自転車ですが、この機会にもう一度自転車の安全ルールを見直してみましょう。併せてヘルメットの最新事情も紹介。自転車ジャーナリストの遠藤まさ子さんに解説いただきました。

 

自転車は軽車両。クルマのルールに従うのが基本

「基本的に自転車はクルマと同じように考えましょう」と、遠藤さん。道路交通法上、自転車は軽車両と位置付けられているため、基本的な交通ルールについても、自動車と自転車はほぼ同じ視点で考えるといいのだそうです。

 

「車が左側通行であるのと同じように、自転車も車道左側を走るのが基本です。たまに進行方向右側の車道を逆走している自転車を見かけますが、大変危険です。また、信号や一時停止、一方通行などの標識も自動車用に従います。ただし、 “自転車は除く“ や ”含む自転車“ などと例外が書かれている場合があるので、注意して見て、従うようにしましょう」(遠藤まさ子さん、以下同)

 

【関連記事】電動キックボードは免許・ヘルメットなしでOK?「小型電動モビリティ」の法改正によるルールと可能性

 

これもNG!? 勘違いしやすい自転車ルール

具体的に自転車の基礎ルールをみていきましょう。

 

■ 自転車は基本的に歩道NG! 常に歩行者優先で

「歩道と車道の区別があるところでは自転車は車道を通行しなければいけません。自転車通行可という標識があったり、道路での走行が著しく危険だったり特別な理由を除いては、歩道を走ってはいけないことになっています(ただし、13歳未満と70歳以上、体の不自由な方を除く)。

 

やむをえず歩道を走るときは、歩行者優先で、歩道の車道側を徐行して走ってもよいとされていますが、自転車の徐行速度はおおむね時速7~8kmが目安なので、実際かなりゆっくりのスピードです。自転車はゆっくり走るとバランスを崩しやすいため、下りて押しながら歩くのがいいでしょう。自転車を押し歩いていると歩行者扱いとなります」

 

■ 横断歩道はラインを踏んだり横切ったりしない。信号は車用に従って

「横断歩道は歩行者のためにあるものですから、自転車は歩行者を邪魔してはいけません。ラインを踏んだり横切ったりしないようにしましょう。基本的に自転車は車道の左側を走っている状態ですから、わざわざ横断歩道に近づくのではなく、そのまま交差点を直進して結構です。また一般的な交差点(スクランブル交差点以外)を右折しようとする場合は、原付と同じように二段階右折をしなければならないので注意してください」

 

■ 一時停止や一方通行など、自動車の標識に従う

「自転車は車の一種とされているため、自動車の標識にも従うのが基本です。『とまれ』の道路表示や標識、『一方通行』の標識などは、『自転車は除く』の記載がない限り従ってください。特にうっかりしがちなのは、踏切の一時停止です。踏切の手前で一度止まって、安全確認してから渡ります。信号のない交差点はすべて一時停止して安全確認をするのが基本ですから、どうしたらよいか迷ったらまず止まった方が安心ですね」

 

■ イヤホン、ヘッドホンは片耳でもNG

「ワイヤレスのイヤホンはいつもつけっぱなし、という人もいるかもしれませんが、これは明確に使用が禁止されていて、片耳でも違反です。罰金は県によって違いますが、2~5万くらいのところもあります。自動車のルールで、踏み切りの警報機やパトカーのサイレンなどがしっかり聞こえるように、車内で音楽を大音量で聴いてはいけないことになっているのと同じことです。スマートホンも同じで、手に持たず、自転車のハンドルに固定していても、注視したり乗りながら操作したりすることは認められません。少しでも運転以外のことに神経が集中してしまう状態がダメ、ということですね」

 

■ ハンドルに大荷物をかけるのは歩道ではNG

「自転車のハンドルに荷物をかけて走るのはやめましょう、とよく言いますが、それは『荷物をかけてはいけません』という法律・規則ではありません。やむを得ない理由があるときは歩道を走ってもいいとお話しましたが、歩道を通行できる自転車自体にもきまりがあり、最大幅が60cm以内と決められています。自転車はだいたいハンドルの幅で60cmぎりぎりなので、そこに大きな荷物をかけたら60cmをはみ出してしまいます。絶対に車道しか走らない場合には法律違反にならないものの、ハンドルに荷物をかけるとふらつきの原因になってしまうので、おすすめできません。

 

傘も同様です。手に持って片手運転じゃなければいいでしょ? と言う人もいますが、ほとんどの自治体で傘差し運転自体が禁じられています。さらに言えば、さっきの荷物の例と同じで、傘は広げるとだいたい90cm以上の幅になるため、60cmの規定をオーバーしてしまいます。そもそも、法律がどうこうだけでなく、傘をさして自転車に乗ると風をすごく受けて走りにくく、危ないですし、歩行者に傘がささる危険性も高いので絶対にやめた方がいいですね」

 

■ 自転車のライトやリフレクターは、前は白系、後ろは赤

「夜間や夕暮れどき、自転車のライトはたとえ照明が多く明るい道でもきちんとつけてください。これは道路交通法で決められています。もし、買った自転車にライトがついていなかったとしても、あと付けのものを購入して必ずつけなくてはいけません。

 

ライトは単に明るければいい、目立つようにカラフルにすればいい、というものではありません。前は白やクリーム色くらいのもの、後ろは赤、という指定があります。ライトは自分が道を照らすために必要だと思っている人が結構いますが、そうではなく、あくまでも “ドライバーから認識されやすいため” 、 “自分の姿を見せるため” なんです。だから自分は道が見えているから大丈夫、ではないのです。

 

車のライトも、前は白、うしろは赤になっています。これをもし前後を逆につけてしまったら、ドライバーとしては “逆走している?” とか、 “バックしてきた?” と混乱してしまいます。ライトはLED式、点滅式、いずれもOKなのですが、色が重要です。ただし、後ろのライトに関してはレフレクター(反射板)でも構いません。車がライトを照らしたときに反射したり、反射同様の光を発したりする状態が大事というわけです。ちなみにペダルに取付けられているリフレクターは黄色いや琥珀色のことが多いですが、この色味については法律ではなく、BAAという自転車の安全基準で定められている内容になります」

 

自転車に乗るときは命を守るためにヘルメットを

今回の道路交通法の改正に伴い、4月から大人も自転車に乗るときはヘルメットの着用が義務化されます。罰則のない努力義務となりますが、今回の法律改正にはどのような背景があるのでしょうか。

 

「自転車によるヘルメットをかぶっているとき、かぶっていないときとでは事故のときの致死率が約1.6倍~2.6倍変わると警察から発表されています。ヘルメットをかぶらないで走ったら、死亡する確率がほぼ2倍高くなると考えたらいいかもしれません。自転車ってそんなにスピードが出ないから大丈夫、と思うかもしれませんが、実は速度が問題ではないのです。

 

自転車の事故で亡くなった方をみると、6~7割近くの人が脳挫傷などの頭のけががもとで亡くなっています。ですから、死亡事故を防ぐならまず頭を守って、というのはバイクと同様です。最近何件かあった高齢者が自転車に乗っているときに起きてしまった事故も、決してスピードを出していたわけではありませんでした。むしろ止まったりゆっくり走ったりしていたのにバランスを崩して横倒しになってしまい、道路に頭を打ち付けて亡くなるというケースも多いのです。自転車に乗っているときは、ふだんより頭の位置が高くなりますし、バランスを崩しやすいため、もし転倒してしまったとき、大切な頭部を守るためにヘルメットが必要なのです」

 

ヘルメットを選ぶときに気を付けた方がいいことは?

それではヘルメットを選ぶときは何に気をつけたらいいのでしょうか?

 

「日本にはSG規格という安全基準があります。ただ、国内ブランド以外でこの規格の認証を受けていない商品も多いため、その際は第三者機関の安全認証や欧米の安全基準(CE)に則ったものが安心です。なお、海外製のヘルメット選びのときに注意してほしいのですが、頭囲だけでなく頭の形も重要です。欧米人は縦に長くて、アジア人は横に丸い形をしているので、頭囲だけで選んでしまうと、サイズは合っているのにきつくて入らない、ということもよくあります。ですから、できれば試着してから買うのが安心です。

 

サイズ感自体は、ダイヤル式の調整機能がついていたり中のパットが取り外しできるものもあるので、緩すぎないものを選ぶといいでしょう。あごひもは指一本分隙間を残してしっかり締めるようにしてください」

 

人気は帽子タイプや丸形のシンプルなもの。おすすめヘルメット5選

最近のヘルメットは、街でかぶる帽子のように洋服にも合うデザインのものが人気です。また、BMXやスケートボードの選手がかぶっているようなコロンとしたシンプルな形のものも人気があります。ただ、これは穴が少ないものもあるので、蒸れが気になる場合は通気口がたくさん開いているものがおすすめです。最近のトレンドも踏まえ、遠藤さんにおすすめのヘルメットを紹介していただきました。

 

・バックリボンがポイントのエレガントなシルエット

↑写真提供=オージーケーカブト

 

オージーケーカブト「シクレ
9240円(税込)

広めのツバで日差しの気になるシーズンも安心。パターンにこだわった立体感のあるデザインとバックのリボンが上品です。夜間の走行にも安心のリフレクター素材も使われています。54〜57cm(350g)

 

・アウトドアにもぴったりなカジュアルなデザイン

↑写真提供=オージーケーカブト

 

オージーケーカブト「デイズ
9240円(税込)

アウトドアタイプのデザインで、広めのツバが日差し対策にも効果的。フチに仕込んだワイヤーで型のニュアンスを好みに応じて造れます。後ろにリフレクター素材も使用しています。54〜57cm未満(325g)

 

・スポーツタイプのタウン用ヘルメット。マットな色合いが個性的

↑写真提供=オージーケーカブト

 

オージーケーカブト「キャンバス・アーバン
7040円(税込)

通勤や街中での自転車移動に最適なバイザースタイルのアーバンヘルメットです。通気性がよく、フロントパッドの機能を兼ね備えたキャンバスバイザーを装着できます。後部と左右に大きなリフレクター付き。M / L(290g)

 

・人気のクラシックモデルを受け継ぐスタイリッシュなデザインが魅力

bern(YTS STORE)「BRENTWOOD 2.0
1万5400円(税込)

後頭部までしっかりカバーするデザインで、耐衝撃性に優れ、さらに快適な使い心地を実現。インナーはゴムを用いた伸縮可能素材を採用し、フィット感も抜群です。バイザーは取り外しが可能。M~L(345~390g)

 

・ヘアスタイルを選ばない快適なヘルメット

クミカ工業「ドルフィン
4950円(税込)

後頭部にヘア用の空間があり、束ねた髪のゴムのあたりの締め付けを軽減します。通気孔は前後のみに配置し雨の降込を最小限に。額部分は取り外して水洗いできて清潔です。あご紐はワンタッチでサイズ調整可能。S-M(約430g)、M-L(約460g)

 

自転車に乗るときにヘルメットをかぶるのは、義務ではなく、自分の命を守るために必要だから。自転車ルールを守って、安全で快適に自転車を利用したいですね。

 

プロフィール

自転車の安全利用促進委員会メンバー / 遠藤まさ子

自転車業界新聞の記者や自転車専門誌の編集などを経てフリーランスへ。自転車のルールや製品情報などに精通し、自転車の安全な利用方法や楽しみ方を各種メディアで紹介している。
自転車の安全利用促進委員会 HP

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

「出会い頭の事故」を防ぐ未来の電動自転車。実証実験で行われているのは?

電動自転車で約50%シェアを誇るパナソニック サイクルテックは、自動車との衝突を防ぐための通信機器を搭載した、電動自転車の実証実験を開始すると発表。その仕組みは自転車と自動車の接近を自動で感知し、双方にアラートを出すというもの。実験の模様を取材しました。

 

出会い頭の衝突をなくすための仕組みとは?

今回の実証実験が想定しているのは、見通しの悪い交差点での出会い頭の事故です。このようなケースを想定している根拠には、2点の調査結果あります。

 

まずは、自転車の死傷事故のうち約8割が自動車との事故であるという、警視庁交通局による調査。そしてもうひとつは、交差点の死角が原因で自動車と出会い頭の事故に遭いそうになったという人が、自転車ユーザーの6割近くもいたというインターネット調査です。

 

これらの結果から、自動車との出会い頭事故を防ぐことが、最も効率よく自転車事故を減らす方法であると推察できます。

↑日本における自転車事故の現状(同社発表のスライドより)

 

自転車と自動車の衝突を防ぐために活用するのが、GNSSとITSです。GNSSは、GPSよりも精度の高い衛星測位システム。またITS(高度道路交通システム)は、専用の帯域により遅延なく通信を行えるシステムです。

 

実験では、自転車と自動車の双方にGNSSとITSのアンテナを設置。GNSSは自車の位置・速度・方位を常に計測しており、その情報をアンテナから発します。そして、自転車と自動車のITSが通信を行う“車車通信”を介して衝突するリスクがあると判断された場合、互いの端末にアラート画面が表示され、音でも注意が促されます。

↑実証実験で使われる電動自転車の構成。GNSSとITSはスマホに接続されています。衝突リスクの演算やアラートの表示はスマホを介して行います(同社発表のスライドより)

 

さらに自動車が停止した場合、自転車側の端末には「お先にどうぞ」と表示され、安心して横断できることが通知されます。自転車から自動車へ、道を譲ってくれたことに対する感謝を示す機能も搭載されており、ライダーとドライバーのコミュニケーションまで考慮されているそうです。

↑実証実験の流れ(同社発表のスライドより)

 

見通しの悪い交差点を再現した実証実験

実証実験では、曲がり角の右車線にトラックを設置して、見通しの悪い交差点を再現。実際に事故が起こりうるシチュエーションを作っています。

↑実験のために用意された交差点。左側から自動車、右側から自転車が交差点に進入してきます。自転車側の右車線にはトラックが駐車されており、見通しが悪くなっています

 

↑自転車側の目線。トラックが邪魔で、死角ができています

 

実験の模様を見たところ、自転車がトラックによる死角に差し掛かったあたりで、アラートが発出。交差点に入る前に十分に減速できる距離を確保されている状態でアラートが出ており、急ブレーキをかけずとも停止できていました。

↑十分減速できる距離でアラートが表示されるため、自動車・自転車ともに安全に停止できます

 

↑自転車に取り付けられたスマホに表示されるアラート

 

“出会い頭以外”の事故も減らすシステムに発展するか

今回の実験で想定されているシチュエーション以外にも、車車間のITS通信によって防止できる自転車事故は考えられます。それは、右折時の衝突事故、追突事故、自転車同士の衝突事故といったものです。

↑車車間通信により防止が期待できる事故のシチュエーション

 

また今回は、車車間通信を活用しての事故防止の試みですが、通信機器やディスプレイを搭載した電柱(スマートポール)と自動車・自転車が通信を行えるようになれば、歩行者が関わるものなど、防止できる事故シチュエーションは大きく広がります。この実証実験が秘めるポテンシャルは大きいといえるでしょう。

↑スマートポールも普及すれば、さらなる事故防止効果が期待できます

 

自転車の市場規模は、人口減に伴う形で、近年はおおよそ年率3%減で推移しています。しかし電動自転車の市場は年率6%の割合で堅調に成長しており、自転車の電動化が進行中です。電動自転車であれば、今回紹介したような通信機器を搭載した場合の給電の問題もありません。今後の技術開発に、期待が高まります。

リーズナブルな価格だけど、しっかり走れるベネリのe-Bike「MANTUS 27 CITY」

最近、注目を集めているe-Bikeと呼ばれるスポーツタイプの電動アシスト自転車ですが、乗りたいとは思っていても、価格がハードルだと感じている人も少なくないのではないでしょうか。たしかに、e-Bikeは元々安いものではないですし、昨今の円安傾向や輸送費の高騰もあって価格は上昇傾向。そんな中で、昨年末に発表されたベネリの「MANTUS 27 CITY(マンタス 27 シティ)」は、17万7210円(税込)という価格もあって話題となっています。

 

発売前ですが、このe-Bikeに試乗する機会があったので、インプレッションをお届けします。

↑「MANTUS 27 CITY」は2023年3月上旬発売予定。カラーはマットブラック(写真)と、ホワイト、シルバーの3色が用意される

 

またぎやすい低床フレームを採用

「MANTUS 27 CITY」のベースとなっているのは、以前に試乗レポートをしたことがある「MANTUS 27 TRK」というモデル。ベースモデルと大きく違うのはフレーム形状で、トップチューブのないステップインと呼ばれるタイプとなっています。それも、単にトップチューブを廃しただけでなく、足が通る部分を低床設計としているのがポイント。小柄な人でも気軽に乗れる作りです。

↑乗り込む際に足を通す部分が低くなる形状なので、乗り降りがしやすい構造

 

そのほかにも、前後タイヤにはフェンダーが装備され、リアのキャリアやフロントのライトも標準装備。e-Bikeではありますが、普段の使い勝手に配慮したモデルになっています。スタンドも安定して車体を支えられる両足タイプで、フロントに装着できるバスケットもオプションで用意されているとのこと。通勤や通学にも安心して使えるモデルといえそうです。

↑フロントには泥はねを防ぐフェンダーだけでなく、ショックを吸収するサスペンションも装備

 

↑リアには荷物やバスケットなども取り付けられるキャリアを標準装備。反射板もキャリアにマウントされる

 

↑フロントに装備されるライトは、バッテリーから給電されるタイプなので、発電機が抵抗になることもない

 

↑スタンドはフレーム中央部に両足タイプを装着。安定して車体を支えられるので安心感が高い

 

ハンドル形状は手前に向けてゆったりとカーブしたもの。握りやすい形状でグリップもエルゴノミックタイプとするなど、長時間走っても疲れにくい設計です。サドルも快適性を重視したタイプで、お尻が痛くなりにくい。

↑手前にカーブした形状のハンドルは、手首が自然なかたちになるので疲れが少ない

 

↑グリップは手のひらを支えるエルゴノミック形状で、こちらも手が痛くなりにくい

 

↑サドルはやや細身の形状だが、肉厚でクッションが効いているので快適性が高い

 

シンプルな見た目を実現するアシストシステム

e-Bikeの心臓部であるドライブユニットはAKM製のハブモータータイプを採用。後輪の軸(ハブ)とモーターが一体となっているので、車体の中央に搭載するタイプのドライブユニットと違って目立たないので、電動アシストであることがわかりにくくなっています。バッテリーもフレームに内蔵されるタイプとなっているので、こちらも自転車のデザインを邪魔しないスッキリとした見た目です。

↑車軸の部分にあるシルバーのパーツがハブモーター。知らない人が見ても存在には気付かなそう

 

↑バッテリーはフレームに内蔵されている。バッテリー容量は36V-7.8Ahで、最長80kmのアシスト走行が可能。充電時間は約4〜6時間

 

↑アシストモードの切り替えなどを行うコントローラーは左手側に装備。ディスプレイはなくシンプルな作り

 

変速機構はシマノ製の「TOUNEY(ターニー)」グレードの7段。チェーンカバーが装着されているので、ズボンの裾などをチェーンに巻き込んでしまう心配がありません。

↑変速機構がクロスバイクなどに採用される外装式だが、普段使いがしやすいカバーなどが装備される

 

e-Bikeらしいスムーズなアシストを体感

e-Bikeとしては非常に求めやすい価格となっている「MANTUS 27 CITY」。ママチャリタイプの電動アシスト自転車に+α程度の価格で購入できます。そこで気になるのは、やはり走行性能でしょう。e-Bikeにはかなりのモデルを試乗してきましたが、多くは“値段なり”の走行性能なので、高いものはそれなりに上質な乗り味で、逆に安いものはアシスト制御の緻密さなどに差がある印象です。このモデルはどうなのか、実際に走り回ってみました。

 

走り出してすぐに感じるのは、アシストの制御が自然でe-Bikeらしい完成度になっていることです。低価格の電動アシスト自転車だと、ペダルを踏み込んだ瞬間に思った以上のアシストが立ち上がってしまったり、逆に遅れてアシストされるようなモデルもありますが、これはそうした違和感がなく、ペダルを踏んだ力にきれいにアシストが上乗せされるような印象です。

↑自然なアシストフィーリングなので、乗っていてとても気持ちいい。いつもより少し足を伸ばして遠出したくなるような完成度

 

フレームの形状はステップインタイプで、フェンダーやキャリアなどの装備も使い勝手を重視した作りですが、乗り味はスポーツタイプのe-Bikeに近いフィーリング。その印象に効いているのが、サドルの真下にペダルが位置するようなフレーム設計です。スポーツタイプの自転車では一般的な設計ですが、この配置だとペダルを漕ぐ際に太腿の裏側やお尻の筋肉が使えるので、長時間乗っても疲れにくいというメリットがあります。

↑ペダルを真下に降ろすような設計なので、スピードが出しやすい。前に踏み降ろすようなママチャリタイプとは一線を画する設計

 

アシストの力強さを体験するため、坂道も走行してみました。マウンテンバイクタイプのe-Bikeなどと比較すると、力強さという点ではやや劣りますが、街中にある坂道程度であればまったく問題なくスイスイと登っていけます。アシストモードは3段階に切り替え可能ですが、登り坂では最も強力なモードに入れておいたほうが良さそう。あとはペダルを回しているだけで、急な坂でも座ったまま登れます。

↑ペダルを回していれば勝手に登って行ってくれるような感覚はe-Bike最大のメリット

 

非常にリーズナブルな価格を実現しながら、e-Bikeらしい乗り味を実現しているベネリの「MANTUS 27 CITY」。低床フレームなど気軽に乗れる設計ですが、実際に乗り回してみると自然なアシストフィーリングもあって、遠出もしてみたくなるような完成度です。3月発売とのことなので、新生活のスタートに合わせて導入すれば、行動範囲を広げてくれるでしょう。

 

撮影/松川 忍

 

 

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ほしい装備は”全部入り”! 自転車の枠を超えたビアンキのe-Bike「E-OMNIA」

昨年登場したe-Bikeの中で大きな注目を集めたのがビアンキの「E-OMNIA(イーオムニア)」というモデル。価格が93万5000円と高価なことも話題になりましたが、その価格の理由やほかのe-Bikeと何が違うのかについて、実車を試乗しながら探ってみました。

↑ビアンキの「E-OMNIA」には2つのフレームタイプが存在しますが、今回乗ったのはクロスバイクのT-TYPE。価格は93万5000円(税込)

 

BOSCH製のハイパワーなドライブユニットを採用

e-Bikeの心臓部となるのはドライブユニット(モーター)とバッテリーですが、「E-OMNIA」にはどちらも最高峰のものが採用されています。ドライブユニットはBOSCH製の最高峰グレードとなる「Performance Line CX」を搭載。これはマウンテンバイクタイプのe-MTBにも採用されているもので、85Nmという高トルクを発揮します。バッテリーもBOSCH製では最も容量の大きい625Whのものが搭載されています。

↑クロスバイクタイプにはあまり採用されないハイパワーなBOSCH「Performance Line CX」ドライブユニットを車体中央に搭載

 

↑625Whの大容量バッテリーはフレーム内部に搭載され、スマートなルックスに貢献。最大170kmのアシスト走行が可能になっています

 

アシストモードの切り替えなどを行うコントローラーとディスプレイは、BOSCH製の最新「Kiox」を採用。スピードや残りの走行可能距離だけでなく、アシストの出力なども表示できます。走行履歴なども記録されるので、これまでにどのくらい走ったか、どのモードをよく使ったかなども把握することができ、メンテナンスにも役立ちます。

↑BOSCHの「Kiox」ディスプレイをハンドルの中央部に装備。カラー表示でビジュアル的な見やすい表示パターンも豊富です

 

↑アシストモードの切り替えなどを行うコントローラーは左手側のグリップ近くに装備されていて使いやすい

 

先進的な駆動機構を採用

強力なアシストをホイールに伝える駆動系も先進的です。一般的な自転車に用いられるチェーンではなく、ベルトドライブを採用。チェーンに比べて伸びが少なく、注油などのメンテナンスが必要ないのも利点です。変速機構は内装タイプとなっていて、停止中にも変速操作が可能。こちらもメンテナンス頻度が低いというメリットもあります。

↑駆動系にベルトドライブを採用。チェーンと異なり、注油しなくても伸びたり錆びたりする心配がありません

 

↑変速機構は内装式の5段。変速ショックが少なく精度の高いシマノの「NEXUS」が採用されています

 

フロントにはサスペンション機構を搭載。街乗りでも段差を越えたり、荒れた路面を走る際にはありがたい機構です。しかも、街乗り向けのスペックではなく、ROCK SHOX製の「RECON」というMTBにも採用されている高性能なもの。ブレーキは油圧式のディスクで、パワフルで重量のある車体をしっかりと制動することができます。

↑スプリング式ではなく軽量なエアー式のROCK SHOX「RECON」サスペンションをフロントに採用

 

↑重量のあるe-Bikeでは必須の装備といえる油圧式のディスクブレーキは、信頼性の高いシマノ製でディスク径は180mm

 

バイクに近いような構造を採用

フレームはアルミ製ですが、かなりがっしりした作り。バッテリーを内蔵する部分だけでなく、リアホイールを保持する部分も太くて強力な駆動力をしっかりと受け止める設計となっています。リアキャリアまで一体となった作りで、従来の自転車からエンジン付きのバイクに近づいていっているように感じます。

 

また、バッテリーから給電されるライトもフレームに内蔵。フロントだけでなく、リアのライトも内蔵されていて、夜間の走行での安心感を高めています。

↑太いフレームの前面に大型のライトを内蔵。かなり明るいライトで、デザイン的にも先進的です

 

↑リアのキャリアも一体化した作りで、その部分に赤く光るライトを内蔵。リアタイヤを支えるフレームはバイクを思わせる太さ

 

e-Bikeの中でも先進性を感じさせる乗り味

「E-OMNIA」T-TYPEの重量は約32kg。この種のe-Bikeの中でもかなりの重量級です。いくらパワフルなドライブユニットを搭載しているとはいえ、走りにどう影響するのか? と試乗前は危惧していました。ただ、実際に走ってみると車体の重さは全く感じません。アシストは強力ですが、ガツンと車体が押し出されるような唐突感は皆無。スムーズに速度が乗っていきます。

↑ペダルを回しているだけでスムーズに加速していく感覚はe-Bikeならでは。車体の重量は全く気になりません

 

坂道での登坂能力を確認するため、角度のある登り坂も走ってみました。e-MTBにも採用されるドライブユニットなので、あまり不安は持っていませんでしたが、実際に登ってみて感じたのはアシストのフィーリングが自然なこと。グイグイ登って行くというより、ペダルを回していると勝手に登って行ってくれるような感覚です。

↑結構角度のある坂なのですが、立ち漕ぎはおろか強くペダルを踏み込む必要もないくらいパワフルに登って行きます。自分がパワーアップしたような感覚!

 

もう1つ感じたのはコーナーリングでの安定感。29インチで太めのタイヤを装備していることもありますが、ここでは車体の重さとフレームの剛性が効いているようです。クロスバイクにありがちな細身のタイヤと違い、タイヤがしっかりと路面を掴んでくれているような感覚。重量がある車体であることも関係していますが、バイクでのコーナーリングに近いようなフィーリングです。この辺はほかのe-Bikeではあまり感じたことのないものでした。

↑太めのタイヤがしっかりと路面をグリップしてくれている感じ。フロントフォークもしっかり沈んでいて、バイクに近い感覚です

 

筆者は、それなりに多くの種類のe-Bikeを乗ってきましたが、「E-OMNIA」の走行フィーリングはなかなか似ているものが思いつかないものでした。これまでのe-Bikeは自転車にアシストをプラスしたような感覚のものが多かったのですが、「E-OMNIA」ははじめから重いドライブユニットやバッテリーありきで設計されているように感じます。見るからに剛性の高いフレームも、人力で走る自転車では重すぎるでしょうが、その重みも逆に利用して安定感を高めているような乗り味。e-Bikeのステージをさらに進めるような先進性を感じました。

 

必要な装備が“全部入り”と言えるような装備の充実度と、先進的な乗り味。使い勝手や快適性も高いことを考えると、高価な車両価格も納得できるような完成度でした。購入できる人は限られるかもしれませんが、その乗り味は一度味わっておいて損はないものだと思います。

 

撮影/松川 忍

 

 

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スポーツタイプの新型e-Bikeが胸熱だった2022年を振り返る

近年、新しいライフスタイルの広がりとともに世界的に人気が高まっているのが、e-Bikeと呼ばれるスポーツタイプの電動アシスト自転車です。ロードバイクやマウンテンバイク(MTB)など、スポーツタイプの車体に電動アシストユニットを搭載しているだけでなく、ママチャリタイプの電動アシスト自転車に比べるときめ細かいアシストが可能なドライブユニット(モーター)を採用しているのが特徴。100kmを超えるアシスト距離を誇るモデルもあり、新たなアウトドアアクティビティとして世界各国で支持を集めています。

 

そんなe-Bikeですが、2021年はコロナ禍によるパーツの供給不足などの影響で、新型モデルの導入が滞り、生産も思うように進まないなど世界的に品薄の状況が続いていました。2022年はそんな状況から脱する光明が見え、国内外のメーカーからニューモデルが登場。意欲的な新型車も導入されたので、そんなモデルとともに1年を振り返ってみましょう。

 

【その1】パナソニックがe-Bikeの専門ブランドを新設

国内の電動アシスト自転車市場でNO.1のシェアを誇るパナソニックですが、2022年は新たなスポーツタイプのe-Bike専門ブランドを設立しました。新しいブランド名は「XEALT(ゼオルト)」。その第一弾モデルとして、2022年2月にMTBタイプの「XEALT M5」が発表されました。

↑新ブランド名をあしらったフレームが印象的な「XEALT M5」。価格は44万2000円(税込)

 

フロントのみにサスペンション機構を持つハードテイルと呼ばれるタイプのe-MTB(電動アシストマウンテンバイク)で、ホイール系は前後とも27.5インチ。オフロード走行はもちろん、舗装路でも安定した走行が可能です。e-Bikeの魅力が最も体感できるのは、山道を登ったり下ったりするMTBタイプですが、入門用としては適したパッケージと装備。日本人の体格や、日本の里山に合わせた設計となっており、これからMTBデビューしたいと考えている人にはピッタリの作りです。

↑またぎやすいようにフレームのトップチューブを下げた設計。バッテリーはフレームに内蔵されます

 

「GXドライブユニット」と呼ばれる国内では初採用となるドライブユニットを搭載しているのも特徴で、このユニットは90Nmという大トルクを発揮し、欧州市場で高い評価を得ています。

↑国内で販売されているe-Bikeとしてはトップクラスの90Nmというトルクを発揮する「GXドライブユニット」

 

実際に乗ってみると、パワフルながらも漕ぎ出しの違和感のないアシストに調律されており、荒れたオフロードでスポーツ走行を楽しむのに適した乗り味。ママチャリタイプの電動アシスト自転車とは一線を画する緻密な制御を感じる乗り心地です。「XEALT」ブランドのアシストはすべてこの方向で調律されるとのことで、今後のモデル展開が楽しみです。

 

【その2】トレック製の軽量なロードバイクタイプも登場

スポーツタイプの自転車の代名詞的な存在がロードバイクですが、実はe-Bikeとの相性には課題がありました。それは、国内の法規ではアシストできるのが24km/hまでに限られること(欧州でも25km/hまで)。それ以上の速度で巡航する場合、ドライブユニットやバッテリーの重さが、軽快な乗り味を損なってしまうことがあるからです。

 

そんな状況で登場したのがトレックの「Domane+(ドマーネ プラス) AL 5」。アルミフレームのe-Bikeでありながら14.06kg(56サイズ)という軽量な仕上がりで、ロードバイクの軽快な走りを味わうことができます。

↑14.06 kgという軽さを実現し、注目を集めるトレックの「Domane+ AL 5」。価格は54万9890円(税込)

 

この軽さに貢献しているのが、後輪のハブ(車軸)と一体となった「HyDriveペダルアシストシステム」と呼ばれるドライブユニット。車体中央部に搭載するタイプと異なり、ロードバイクならではのスマートなシルエットを崩さないのもメリットです。

↑軽さとスマートなシルエットに貢献する後輪のハブと一体化したドライブユニット

 

実際に乗ってみても、ロードバイクらしい伸びやかな加速が味わえるアシスト感。MTBタイプと違って、踏み出した際のトルク感は大きくありませんが、スピードが乗ってきても急にアシストが落ちる感覚はなく、24km/hを超えても軽量な車体のおかげでさらに加速していくことができました。

↑フレームに内蔵されたバッテリーでアシスト走行が可能な距離は約90km。レンジエクステンダーと呼ばれる外付けバッテリーを追加すれば約177kmまで延長できます

 

同ブランドでは、同じドライブユニットを採用した「FX+ 2」というクロスバイクタイプのe-Bikeも展開しており、そちらも17.69kgという軽さを実現。フラットタイプのハンドルが好みなら、こちらを選ぶという手もあります。

↑クロスバイクタイプの「FX+ 2」は32万4500円(税込)

 

【その3】ビアンキがハイエンドなクロスバイクタイプをリリース

イタリアを拠点とする老舗自転車メーカーとして高名なビアンキからも意欲的なe-Bikeが発売されました。「E-OMNIA」と呼ばれるこのモデルは、TタイプとCタイプという2種類のフレームを用意。どちらも、e-Bike用のドライブユニットでは世界一のシェアを誇るBOSCH製のe-MTB向けユニットを搭載し、パワフルなアシストが持ち味です。

↑「E-OMNIA」のTタイプはクロスバイクのようなフレーム形状。価格は93万5000円(税込)

 

↑女性でもまたぎやすい形状のフレームを採用したCタイプの価格は88万円(税込)

 

搭載される「Performance Line CX」というドライブユニットは、BOSCHのラインナップの中でも最高峰に位置するもの。85Nmという高トルクを発揮し、山の中の激坂も登れるスペックを備えています。バッテリーも最も容量の大きな625Whを採用しており、街乗り向けのe-Bikeとしてはなかなかないほどのハイスペック。アシスト可能な走行距離は参考値ですが約170kmとされています。

↑BOSCHの中でも最高峰に位置するハイスペックなドライブユニットを搭載する

 

変速機構は内装式の5速。動力伝達にはチェーンではなくメンテナンスフリーなベルトを採用するなど、コンポーネントも先進的です。バッテリーから給電されるライトをフレーム内に埋め込み、リアキャリアもフレーム一体式とされていて、装備的にも”全部入り”ともいえる充実度。価格も高値ではありますが、それに見合う装備と期待度を持ったモデルです。

↑LEDのライトをフレームに内蔵。車重はTタイプで約32kg、Cタイプで約30kgと重量級です

 

【番外編】通勤・通学向けの買いやすいベネリのe-Bike

ここまで紹介してきたモデルを見て、値段が高いと感じている人も少なくないでしょう。たしかに昨今の円安などの影響で、e-Bikeも値上がりの傾向にあります。そんな中で、買いやすい価格を実現したモデルも発表されました。ただ、スペックなどは発表されているものの、発売は2023年になるので番外編として紹介しておきます。

 

モデル名はベネリの「MANTUS 27 CITY (マンタス 27 シティー)」。またぎやすい形状のフレームを採用した通勤・通学や買い物などに使いやすいモデルです。価格は17万7210円(予価)とリーズナブルなものですが、フレーム内蔵式のバッテリーや後輪のハブと一体化したモーターなど、近年のトレンドをしっかりと抑えています。

↑普段使いしやすい設計ながら、力強く、レスポンスの良いアシストを実現したe-Bike

 

↑ドライブユニットは後輪のハブと一体となったタイプ。変速は外装の7速です

 

駐めやすいセンタースタンドやリアのキャリアを標準装備し、小柄な人でも乗りやすいフレーム設計で、フロントバスケットなども装着可能。フロントにはサスペンション機構も搭載され、段差なども越えやすい設計となっています。

 

スポーツタイプから街乗りにフォーカスしたモデルまで、多様な選択肢が揃ってきた2022年のe-Bike業界。2023年も、さらに面白いモデルが登場することを期待したいところです。

 

 

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オールチタンの新モデルに注目! 英国発折りたたみ自転車ブロンプトンのCEOに日本市場の可能性を聞いた

2022年で創刊40周年を迎えた、押しも押されもせぬモノ誌の決定版「モノ・マガジン」と、創刊23年目を迎えたピチピチの“新卒世代”「ゲットナビ」とのコラボ連載。英国の高級折りたたみ自転車ブランド「ブロンプトン」に、このたび日本法人ができた、ということでメディア向け発表会にお邪魔しました。

過去のコラボ記事はこちら

 

二つの目で見ればピントが合う! ゲットナビ×モノ・マガジンの「ヒット」スコープ

– Target 7.ブロンプトン–

↑祝・日本法人設立! 英国式折りたたみ自転車「ブロンプトン」はやっぱりモノがエエ! 自転車ラバーたちに取り囲まれる筆者、雑誌『GetNavi』編集長の川内一史(右から2人目)

 

底辺折りたたみサイクリストの憂鬱

かれこれ6年ほど、某国内大手自転車チェーン店のPB(プライベートブランド)折りたたみ自転車に乗っています。価格は1万7800円。自宅マンションの駐輪場代を惜しみ、「玄関前に置いておけるくらい小さい自転車」というつるセコなコンセプトの下に購入しました。モノ誌の編集長を名乗るのをはばかられる買い物だったと反省しつつも、決定的に壊れていないため、なんだかんだでまだ乗り続けています。

 

当然ながら不満は尽きません。走行エリアは主に筆者の住む東京・世田谷区のなだらかな舗装道路であるにもかかわらず、これまで二度もアスファルトにタイヤを切りつけられてパンクを経験しています。また、サスペンションを搭載し忘れたのかな、というほどダイレクトに段差を感じられ、ロングライドはケツ痛との戦いに。そして何より、折りたたむのが難しいんすよね~。どれくらい難しいかというと、初めて乗ったその日に正しい折りたたみ方がよくわからなくなって諦めてしまい、以来6年間一度も折りたたんでいないほど。そのため自宅マンションの共有スペースにはみ出してしまい、管理会社から何度か警告を受けています。

↑筆者の自宅玄関前に佇む愛車。生涯折りたたまれることはないでしょう

 

ブロンプトンは日本で2ラインを展開中

そんな我が愛車の対極にあるのが、英国の高級ブランド「ブロンプトン」。1975年に創業した同社の自転車は、ロンドンにある自社工場で職人の手によって一台ずつ丁寧に作られています。独自の折りたたみ機構も特筆で、20秒以内にホイールより少し大きいくらいのサイズにまで折りたためるのがウリです。エエやん。

 

現在日本では、オールスチールのクラシカルな「C Line」と、チタンを取り入れた軽量の「P Line」が展開中。C Lineは、街乗りに適した2速の「URBAN」、毎日の通勤が快適になる3速の「UTILITY」、急坂にも耐える6速の「EXPLORE」を用意します。P Lineは4速の「URBAN」のみ。

↑日本では現在C Line(税込22万円~)とP Line(税込39万6000円~)がラインナップされている

 

そして、2023年に日本でのラインナップに加わりそうなのが、オールチタンで7.45kgの超軽量設計を実現した「T Line」。日本での発売日や価格は未定ですが、1速の「ONE」と4速の「URBAN」を用意しています。

↑圧倒的な軽量設計がウリのT Line。23年の日本導入が予定されている

 

「BROMPTON JAPAN」設立発表会に潜入!

同社の製品は、長らく「ミズタニ自転車」が日本の輸入総代理店として販売していましたが、このたび契約が満了。日本法人「BROMPTON JAPAN」が設立されました。去る11月に行われたメディア・ディーラー向けの発表会では、ブランドコンセプトや日本市場での展開などについて紹介。実際に数多くの自転車が展示され、試乗も可能でした。

↑ブロンプトンと同じ英国ブランドで、ワックスジャケットなどでおなじみ「バブアー」とのコラボモデル(税込35万6400円)。C Line EXPLOREをベースとし、独自のアースカラーを採用した。自転車へ手軽に取り付けられるバブアーのバッグとポーチがセットに。2023年1~2月に日本導入予定

 

↑オールチタンの超軽量モデルT Lineもまもなく日本で発売される予定。指1本で持ち上げるパフォーマンスをしているのは、なんと同社のCEOウィル・バトラー・アダムス氏だ。右はアジア・パシフィック・マネージングディレクターのマーク・スメドリー氏

 

↑2段階の折りたたみ機構を備えるのがブロンプトンの特徴。たった20秒でこんなに小さくなっちゃった!

 

↑モノ・マガジンの前田賢紀編集長はブロンプトンオーナー。サマになってます!

 

日本市場へ本格参入した理由

ブロンプトンは日本市場をどのように見ているのでしょうか? ウィルさんとマークさんに話を聞きました。

 

「かれこれ20年以上もミズタニ自転車さんにお世話になり、日本で製品を展開してきました。英国でのブロンプトンファンは、いわゆる“中年のジェントルマン”が多いのですが、日本でもそれに近い傾向が見られます。ただし、ヨーロッパでは都市部を中心に移動手段としてブロンプトンの自転車を利用する人が多いのに対して、日本では余暇に郊外で散策するための乗り物としているケースが多いのが特徴です」(マークさん)

↑淡々とした語り口で市場を分析するマークさん。英国人らしいクールガイですが、時折見せる笑顔がキュートでした

 

「日本は郊外や山間部の道路も整備されていて、どこへでも気軽にブロンプトンの自転車を持ち出してサイクリングを楽しむことができます。一方で、コロナ禍をきっかけに、通勤用の交通手段として利用する人も増えており、若い世代のユーザーも増えてきました。環境配慮への意識の高まりに合わせて、今後はより幅広い世代へと広がっていくと考えていますし、女性のユーザーも増えるでしょう」(ウィルさん)

 

↑真っすぐにこちらの目を見てブランドのビジョンを語るウィルさんは熱い男。筆者も思わず「BOSS」と呼びたくなるほどのオーラを感じました

 

本格的に日本市場へ進出する決め手となったのは、2023年に日本発売が予定されているオールチタンのT Lineだと言います。

 

「T Lineは、技術とデザインを極限まで高めたフラッグシップであり、私がイメージするブロンプトンの最先端モデルです。もちろんすべて英国の自社工場内で製造しています。開発には10年かかりましたが、チタンをこれほど使いこなしている自転車はほかにないと自負しています。このマスターピースを持ち込むことで、日本の皆さんに『ブロンプトンはこんなことができる』と示したいのです。日本はクラフトマンシップを大切にする文化だと思いますので、きっと受け入れていただけると思います」(ウィルさん)

↑フロント部に取り付けられるバッグには専用のアタッチメントを装備。サイズが大きくても安定性は抜群で運転しやすい

 

↑ブレーキ部分にブロンプトンの意匠である折りたたみのアイコン。見えにくい部分にもデザインのこだわりを感じられる

 

「日本市場にはとても可能性を感じていますので、よりユーザーへの理解を深めて、正確にニーズをつかんでいきたい、そして我々も進化していきたいと考えています。そのためにBROMPTON JAPANを設立することになったわけです。まずはグローバルモデルのみのラインナップですが、これから2~3年の間に日本限定のデザインは出てくるでしょう。本格的に日本へ進出することで様々な日本のブランドと近づくことができますから、新しいコラボレーションの芽も生まれるでしょう」(マークさん)

 

ものづくりへのこだわりを大切にする一方で、人々のライフスタイルへ溶け込んでいくことも重要視しているのがブロンプトンの特徴です。

 

「日本の自転車市場は、一部のファンへ向けたものになっていることは否めないでしょう。しかし、本格的なサイクリストは全人口の2~3%に過ぎないため、これでは本当の普及は望めません。ところが『自転車に乗ったことのある人』は90%もいるわけなので、そういった人々にブロンプトンのストーリーをシェアしていく。そして皆さんに“自分ごと化”してもらえるブランドになれば、自然と選んでいただけるはずです。効率的な移動手段である自転車を日本の皆さんに思い出してもらい、ブロンプトンの製品を生活の一部にしてもらえるようなコミュニケーションをしていきたいです」(ウィルさん)

 

これからも日本をご贔屓に――!

って、お2人とも随分と日本を贔屓にしてくれてます。メディア向けのリップサービスはあるかもしれませんが、そこまで日本市場を重視して、文化の深いところにまで目を向けてもらえるのはうれしいですね。お2人ともこれまで幾度となく日本を訪れて、ビジネスだけでなく観光も楽しんでいただけているようで――。

 

「東京のほか、京都、神戸、沖縄などに訪れて、色々な道でサイクリングを楽しみました。19年には妻も来日して一緒にサイクリングしましたよ。サイクリングの魅力のひとつが、思い立ったらふと店に立ち寄って、買い食いなどを楽しめること。10年ほど前に日本で過ごしていたある日、サイクリングしていると小さいお店に行列ができていたのが目に留まりました。何だかわからないけれど、きっとおいしいんだろうと思って私も並んで、一緒に並んでいた日本の方に勧められたものを選んで買いました。これが『おでん』だったのですが、これが驚くほどおいしくて。印象に残っているのは、変わった食感のこんにゃくです。とてもおいしくいただきました」(ウィルさん)

 

「寿司などポピュラーな日本食も好きですが、なかでも抹茶味のアイスクリームは衝撃的においしかったですね。あとはバナナ味のキットカットかな。お菓子のフレーバーのバリエーションが多いので、自宅へお土産に買って帰ると家族に喜ばれるんですよ。日本は、都市部でも郊外でも、自転車でないと入れないような細い道がありますよね。クルマで移動していたら気づけないようなお店を見つけたり、色々な人と出会えたりするのはうれしいものです。こういった体験を多くの人に味わってもらえたらと思います」(マークさん)

 

ブロンプトンの自転車が日本でどのように受け入れられ、広まっていくのか。そして日本のカルチャーを受けて、ブロンプトンが今後どのように進化していくのか。2023年はますます見逃せなくなりそうです!

↑この写真だとわかりにくいですが、長身のウィルさん(右から2番目)と筆者(一番右)は30cmくらい身長差がありました

 

モノ・マガジン前田編集長のレポートはこちら→https://www.monomagazine.com/58082/

 

 

写真/中田 悟

最大95%オフ! スポーツ自転車専門店「ワイズロード」のブラックフライデーは5万点以上のアイテムを用意

ワイ・インターナショナルは、「年に1度のもっともお得な10日間 BLACK FRIDAY SALE」を、スポーツ自転車専門の「ワイズロードオンライン」で11月18日20時~11月28日10時まで、全国の「ワイズロード」直営店舗で11月19日~11月27日まで実施します。

 

同セールは、対象アイテムが昨年の合計約4万点から5万点以上に増加。国内外の一流ブランドの完成車・フレームや、ウェア、アクセサリーなど各種アイテムを最大95%オフで提供します。

 

期間中は、今年から開始したワイズロードオンラインでのチャット接客に対応するスタッフを増員し、お客様のお買い物をサポート。「Y’s Club」会員限定で、ワイズロードオンラインおよびワイズロード各店舗で購入した人の中から、抽選で331名に最大10万ポイントをプレゼントします。

これが電動自転車? バイク好きに刺さる斬新なデザインの「WO BIKES M2X-1」

昨今のライフスタイルに適した生活家電や、トレンドのデジタルガジェット・AV機器など注目のアイテムを、各ジャンルに精通するプロがレコメンド。いま何を買うべきか、迷った際の指針にしてほしい!

※こちらは「GetNavi」 2022年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

電動自転車の常識を覆すデザインは必見

これまで電動アシスト自転車といえば、ファミリーユースを意識した“ママチャリ”スタイルか、スポーティーに楽しめる“スポーツバイク”スタイルの2択だった。そんななか、これまでの電動アシスト自転車の常識を覆すストリートデザインのモデルが登場。その精悍な風貌に男心をガッチリ掴まれたという自転車ライターの並木さんが、本機の魅力を語ってくれた。

 

自転車になかった力強いデザインはバイク好き垂涎!

DINER

WO BIKES M2X-1

25万3000円

東京・西麻布発祥のオリジナルブランドが手掛ける、ストリート仕様のe-bike。パーツ単位で販売する同社のこだわりが細部まで反映されたデザインは出色だ。速度やバッテリー残量は手元のモニターに表示され、機能性も十分。

SPEC●全長×全幅:1750×660mm●重量:38kg●適応身長:160cm以上●バッテリー容量:13Ah●最大アシスト距離:50km●変速段数:外装7段●ブレーキ:機械式ディスクブレーキ●タイヤ:20インチ 4.0ファットタイヤ

 

私が激推しします!

自転車ライター

並木政孝さん

輸入車雑誌の編集長を経てフリーに。釣りやキャンプ、サイクリングと、アウトドアカテゴリ全般をカバーする。

「バイク乗り垂涎のデザインにビビッときました。モーターサイクル感があるフレームワークや、ダブルクラウンのフロントサスペンションが武骨で素敵。一見“電動バイク”と思わせるインパクトが男心を刺激します。シートと呼びたくなるサドルのシャープさ、トレイルバイクのようなフレームの巧みさなど、微に入り細を穿った斬新なデザインです。ファットバイク的な20インチのタイヤも、自転車の“か細さ”を払拭し、本車の顔として重厚な存在感を放っています。かっこいいeーbikeは100万円もざらの市場で、この価格でこれだけの個性が楽しめ、ライフスタイルを演出してくれるモデルはほかにない。ドラマで木村拓哉さんが乗っていた、カスタムしたヤマハTWが懐かしく感じる同志に刺さるのでは!」(並木さん)

 

↑ハンドルに操作ボタンを装備。ライトの点灯やクラクション、ウインカー、アシストの切り替えがワンタッチで行える

 

↑4.0インチの無骨なファットタイヤが印象的。段差や悪路でも安定感があり、抜群の走破性を誇る

 

”欲しい要素”が詰め込まれてる! 折り畳みカーボン製電動アシスト自転車「カーボン エイジ」に乗ってみた

おしゃれな小径の電動アシスト自転車がほしいと思ったとき、いくつか問題があります。1つは、電動アシスト付きだと、モーターやバッテリーなどを搭載しているため、せっかくのデザインが損なわれてしまう場合が少なくないこと。もう1つは、モーターやバッテリーのおかげで重量が重くなってしまうこと。そして、どうしても価格が高くなってしまうことです。

 

そうした課題を、ほぼ解決してくれているのが、ENDRAGWAY(エンドラグウェー)というブランドがリリースする電動アシスト自転車「Carbon Age(カーボン エイジ)」というモデルです。フレームを軽量なカーボン製とすることで、重量を15.5kgに抑え、一見すると電動アシストとはわからないデザイン。しかも価格は16万9800円(税込)と、アシストのない小径自転車と大きく変わらない金額で購入することができます。

 

かなり理想的なモデルに見える「カーボン エイジ」の完成度はどうなのか? 実際に乗り回して検証してみました。

↑「カーボン エイジ」通常時:全長約161×高さ約98×幅約59cm。ボディカラーは5色展開で、写真のモデルはグレー(マット)

 

スタイリッシュなデザインを実現

電動アシスト自転車というと、モーターやバッテリーが目立つデザインを思い浮かべる人が多いと思いますが、「カーボン エイジ」はスマートなシルエットに仕上がっています。モーターは後輪のハブ(軸)部分に一体となったタイプ。バッテリーはシートポストに内蔵されているので、どちらも目立たないスタイルを実現しています。

↑後輪のハブと一体となっているタイプなので、自転車のスタイルに影響を与えないモーターを搭載

 

↑バッテリーはどこかと思ったら、シートポストに内蔵されています。装着した状態でも取り外した状態でも充電が可能

 

↑走行前にはバッテリーと車体の配線を接続する必要があります

 

フレームはカーボン製で、電動アシストでは多くなってしまう配線を極力内装式としているのもスマートなシルエットを実現している理由です。バッテリーの容量は7000mAhで、アシスト走行の可能な距離は約60km(フル充電時)。別売のボトル式のバッテリー(5200mAh)を追加することで、走行距離を約110km(フル充電時)まで伸ばすことができます。

↑配線をできるだけフレームの内部に通すことで、スッキリしたシルエットに

 

ホイールは20インチでやや太めのタイヤを装着。路面からのショックの吸収性が高いので、街乗りに向いた装備です。前後ともフェンダーが装着されているので、服への泥はねも防止できます。

↑太めの20インチタイヤは街乗りとの相性が良い。フェンダーも通勤などにはうれしい装備

 

↑リアにもフェンダーを装備し、衝撃を吸収するショックアブソーバーも搭載

 

↑ブレーキは前後ともに機械式のディスクブレーキを採用する

 

街乗りに便利な機能も搭載

バッテリーから給電されるライトも標準で装備されているので、通勤で帰りが夜になってしまったようなときも安心。スポーツタイプの自転車は、ライトが装備されていないものが多いので、この点も選びやすいポイントです。やはりスポーツ自転車では装着されていないことが多いスタンドも備えています。

↑バッテリーの電力を利用するので、発電のためにペダルが重くなったりすることもない

 

↑装備されていないと駐められない場所もあるスタンドも標準装備されている

 

もう1つ便利なのは、折り畳み機構が搭載されていること。15.5kgの重量は持ち上げて運ぶにはやや重さを感じるだろうが、クルマや電車に持ち込むにはギリギリ何とかなる重さ。また、コンパクトに畳めることで自宅に持ち込んで室内保管するにもありがたい機構です。

↑手順としては、まずハンドルのロックを外して折り畳む

 

↑続いてサドルを下げ、フレーム中央のヒンジ部分から折り畳むとコンパクトになる

 

↑折り畳んだ際のサイズは全長約90×高さ約67×幅約50cm。ペダルも畳めるので出っ張ることがない

 

アシストフィーリングも良好

走行性能に目を向けても15.5kgという車体の軽さは有利。車体が軽ければ、バッテリーの消費を抑えることもできます。変速ギアはリアのみの7速と段数は多くありませんが、アシストがあるので多くの変速段数は必要ないと考えることもできます。

↑変速ギアはシマノ製「ターニー」グレードの7速

 

モーターは中国製でアシストは5段階に切り替えが可能。ハブモータータイプはアシストがダイレクトに効く分、漕ぎ出しで唐突に車体が押し出されるような感覚をおぼえることも多いのですが、「カーボン エイジ」はあまり唐突さを感じません。最もパワフルな5段階を選択すると、グイグイ坂を登って行けるパワフルさがあるので、パワー不足ではありませんが、よく調律されたアシストフィーリングです。

↑選択しているアシストモードはハンドル中央のディスプレイで確認できます

 

↑アシストモードの3段階目くらいまでは唐突なアシスト感はなく、よくできたアシストフィーリング

 

↑坂道も登ってみましたが、最もパワフルなアシストモードではグイグイ登坂できるパワーを感じました

 

軽量なカーボンフレームにアシスト機構を搭載し、コンパクトに折り畳みも可能と、多くの”欲しいもの”を詰め込んだ「カーボン エイジ」。車体やアシストフィーリングなどの完成度もかなりのもので、16万9800円(税込)という価格はかなりお買い得に感じるものです。リーズナブルな折り畳み自転車にありがちなヒンジ部分の不安も特に感じませんでした。今、この価格で購入できる小径の電動アシスト自転車としては、かなりコストパフォーマンスが高いモデルといえます。

 

撮影/松川 忍

 

 

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BIGBOSSが180万円超えのロードバイク「SPECIALIZED」で疾走!

6月15日の札幌ドーム、北海道日本ハムファイターズが全体練習を行っているグラウンドに、BIGBOSSがロードバイクに乗って登場。選手を横目に颯爽と駆け抜けた。

 

キャンプでは、スーパーカーやド派手なバイクで球場入りするなど、話題が尽きないBIGBOSS。3月の本拠地開幕戦ではドローンに乗っての浮遊も披露した。

 

 

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そして今回はロードバイクだが、実はこのロードバイクは、5月23日に自身のインスタグラムで「これからの時期球場にロードバイクで行くと気持ちいいよね!! 何かおすすめのロードバイクあるかな!?!?!?」と投稿したことをきっかけに、「ぜひ乗ってください」とメーカーから提供があったという。

 

 

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その投稿を目にしたのが、1974年創業、アメリカの人気スポーツ自転車ブランド「SPECIALIZED(スペシャライズド)」で、提供したバイクは同社のホームページを見るとフレームだけで51万7000円。そこにフレームやタイヤ、サドルなどを合わせるとその価格は180万円を超える。

 

15日のインスタグラムでは、屋外でロードバイクを走らせたあと、軽さをアピールするため片手で持ち上げてみたり、ドーム内の外野を軽やかに走る動画を投稿。

 

 

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「早速用意していただき有難うございます 乗り心地 デザイン 軽量 最高です 健康を維持する為に楽しんで乗らせてもらいます 本当に有難う御座います!!」(原文ママ)と感謝のメッセージとともに、ハッシュタグでは「#180万円は高価すぎる自転車」「#贅沢すぎる自転車」「#これは流行るわ」などと記した。

 

「何十年ぶりに自転車に乗っただろう」と記者の質問に答えていたBIGBOSS。今度はどのようなSNSの投稿でサプライズな乗り物を見せてくれるのか、試合での采配も気になるが、SNSからもまだまだ目が離せない。

後方からの追突事故に備える! 自転車事故の映像を自動で保存……ガーミン「Varia RCT715」

ガーミンジャパンは、自転車走行中の後方を自動で録画・保存するカメラ付きリアビューレーダー「Varia RCT715(ヴァリア アールシーティー715)」を、6月2日に発売。5月26日より、予約受付を開始します。税込価格は4万4800円。

 

同社の後方レーダー機器「Varia」シリーズは、自転車事故の多くが後方からの追突事故であることから、ミリ波レーダーを内蔵することで、最大140m後方から接近する自動車などの移動物体を的確に捉えて、走行中のライダー自身に素早く知らせます。

 

同製品は、後方車の接近をライダーに知らせ、ライト点滅で運転手にも注意を促す機能に加え、新たにカメラによる映像録画機能を搭載。自転車走行中に接近する車両を検出すると、自動でカメラがオンとなり、事故を検出した場合には、事故前後の映像を自動で保存。万が一の事故時にもライダー自身の“見えない状況”を映像で確認でき、第三者への映像提供も可能です。

 

後方ライトは最大1.6km離れた地点から視認できる明るさで、遠くからもライダーの存在を認識させることができます。接近アラートは、別売りのサイクルコンピューター「Edge」シリーズなど同社のデバイスや、「Varia モバイルアプリ」をダウンロードし、Bluetoothでペアリングすれば、使用中のスマートフォンでも対応可能です。Varia モバイルアプリでは、保存された映像へのアクセスのほか、映像データの転送やデータオーバーレイなど、カメラ設定のカスタマイズが可能になります。

 

専用のシートポストマウントキットで、様々な自転車機種への装着に対応。本体サイズは106.5×42×31.9mm、重量147gと、小型・軽量の設計で、簡単に着脱可能です。

ベスビーとルコックスポルティフとのコラボモデル、「PSA1 le coq sportif Limited Edition」が台数限定発売!

次世代プレミアムe-Bike「BESV(ベスビー)」を取り扱うBESV JAPANは、ブランド誕生140年目となるルコックスポルティフとのコラボモデル、「PSA1 le coq sportif Limited Edition」を台数限定で5月14発売(予定)します。

 

300台限定のリミテッドエディション!

PSA1は、ベスビーを代表する20インチのコンパクトe-Bike。余計なものを取り払ったからこそできた、すっきりと美しいフォルム。アルミフレームを採用したエントリーモデルでありながら、高性能バッテリーでフル充電90kmの航続が可能です。前後についたサスペンションがより快適な走行を実現し、外装7段変速にディスクブレーキを搭載した、街乗りからスポーツライドまで、デザインと走行性能に優れたハイパフォーマンスのベストセラーモデルです。

↑「PSA1 le coq sportif Limited Edition」22万4400円(税込)。300台限定

 

購入特典として、ルコックスポルティフとベスビーのダブルロゴの「オリジナルトライストラップチェストバッグ」が付きます。3本のベルトで、胸元でしっかりとホールドできるので、サイクリングでの使用のほか、バックパックとの併用時にも便利。

↑「オリジナルトライストラップチェストバッグ」

 

 

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どんな違いがある? 超パワフル極太タイヤの個性派e-Bike3モデルを比較してみました

街中で見かけると、一瞬「バイク!?」と思ってしまう迫力がある極太のタイヤを装着したe-Bike。このところ、ラインナップが増え、一気に勢力を拡大しています。これだけ太いタイヤを履いていても、重さを感じずに走ることができるのはe-Bikeならではの魅力。街中での目立ち度も抜群のカテゴリーから、3モデルをピックアップして、どんな違いがあるのか比較してみました。

 

【今回比較した3モデルはコチラ】

その1

アパレルブランドが手掛けた個性派e-Bike

ROCKA FLAME(ロカフレーム)

HAYATE

26万4000円(税込)

アパレルブランドからスタートしたロカフレームがリリースするe-Bike。BMX風のフレームに極太タイヤという組み合わせで、独特のルックスに仕上がっています。フロントはサスペンションも装備し、バイクのようなシルエット。写真の車両に装着されているフロントライトはオプションです。サイズは全長1695×全幅590mm、重量31.8kg。

 

その2

デンマークから上陸したインパクト抜群の1台

MATE. BIKE

MATE X

33万円〜(税込)

自転車都市として知られるデンマークの首都コペンハーゲンで生まれたe-BikeブランドがMATE. BIKE。「MATE X」は極太タイヤに折り畳み可能なフレームを組み合わせ、見た目のインパクトは抜群ですが、自転車のヘビーユーザーである開発者が感じたニーズを解決するために作られた都市型のe-Bikeです。シーズンカラーもあわせて全11色も揃えている豊富なボディカラーも魅力です。サイズは全長1800×全幅650mm(通常時)、重量28.5kg(バッテリー含む)。

 

その3

イタリア生まれのモペッドの名を冠したモデル

FANTIC(ファンティック)

ISSIMO(イッシモ)

39万6000円(税込)

イタリアのバイクブランドであるFANTICがリリースする「ISSIMO」は、同ブランドが過去に販売していたモペッド(ペダル付きのスクーター)から名称を取ったもの。跨ぎやすいステップスルータイプのフレームにバイクのようなタイヤ、そしてマウンテンバイクを思わせるような幅広のハンドルという組み合わせがユニークです。さまざまなデザインやカラーのサイドカバー(オプション)も追加可能で、ユーザー好みのカスタムも楽しめます。重量は33.5kg。

 

【比較ポイントA】ドライブユニット

e-Bikeの心臓部となるのがモーターを内蔵したドライブユニット。アシストの駆動力やフィーリングを決定づける重要なパーツですが、今回比較試乗した3モデルはいずれもBAFANG(バーファン)製を採用しています。そしてISSIMOだけが、e-MTBなどに採用される「M500」という上級グレードのセンタータイプのユニットを装備。残りの2モデルはリアホイールの車軸(ハブ)と一体となったハブモータータイプを装備しています。

 

【その1】ROCKA FLAME「HAYATE」

↑HAYATEはハブモータータイプですが、キャストホイールと一体となったタイプを採用。ホイールもBAFANG製です

 

【その2】MATE. BIKE「MATE X」

↑スポークタイプのホイールにハブモーターを採用するMATE X。シルエットへの影響が少なく、デザイン自由度が高いのが特徴

 

【その3】FANTIC「ISSIMO」

↑80Nmという高トルクを発揮する「M500」を採用するISSIMO。車体中央のペダル軸部分に搭載するセンタータイプのユニットです

 

【比較ポイントB】バッテリー

バッテリーもe-Bikeの性能やデザインに影響する重要なポイント。HAYATEは、ペダル部分にバッテリーを搭載するという世界初の設計を採用しています。MATE Xは太いフレームの内部にバッテリーを内蔵。ISSIMOは外付けタイプのバッテリーですが、フレームと一体でデザインされていて、3モデルとも車体デザインへの影響を極力少なくするための配慮が感じられます。

 

【その1】ROCKA FLAME「HAYATE」

↑ペダル部分にSAMSUNG製バッテリーを搭載するHAYATE。容量は36V/9.6Ah(345.6Wh相当)で、走行モードに応じて200〜70kmのアシスト走行が可能です

 

【その2】MATE. BIKE「MATE X」

↑MATE Xはフレームにバッテリーを内蔵。容量は48V/14.5Ah (696Wh)と48V/17.5Ah(840Wh)から選べ、それぞれ80kmと120kmのアシスト走行を実現します

 

【その3】FANTIC「ISSIMO」

↑フレームと一体デザインされたISSIMOのバッテリー。容量は630Whで、アシスト走行可能な距離は70〜120kmとされています

 

 

【比較ポイントC】フレーム形状

今回比較する3モデルで大きく異なるのがフレーム形状です。HAYATEは前述したようにBMX的なシルエット。MATE Xはバッテリーの収まる四角く太いフレームですが、折り畳み可能という点がユニークです。ISSIMOは乗り降りがしやすいステップスルー型のフレーム形状ですが、トラス(ハシゴ)状のデザインで剛性を確保している点が個性となっています。

 

【その1】ROCKA FLAME「HAYATE」

↑溶接跡の美しいアルミ製のフレームを採用するHAYATE。自転車らしい三角を組み合わせたシルエットです

 

【その2】MATE. BIKE「MATE X」

↑MATE Xはブランドロゴの映える極太フレームが特徴。折り畳めば全高780×全長1030×全幅590×mmのサイズまでコンパクトにできます

 

【その3】FANTIC「ISSIMO」

↑湾曲したステップスルー型のフレームは剛性が落ちやすいのですが、ISSIMOはトラス構造とすることで剛性を確保

 

 

【比較ポイントD】ハンドル周り

ハンドル形状やそれに伴うライディングポジションも3車3様で個性的。HAYATEはハンドルもBMX的な形状ですが、やや後ろめに座るのでライディングポジションはクルーザー的です。MATE Xは高さ調整可能なハンドルなので、体格や好みに応じてライディングポジションを変更可能。ISSIMOはかなり幅の広いハンドルが付いていて、跨るとマウンテンバイクのような姿勢かと思えば、大きめなサドルが後方に付いていているので、どれにも似ていない独特のライディングポジションになります。

 

【その1】ROCKA FLAME「HAYATE」

↑シルエットはBMX的なHAYATEのハンドルですが、手前にベンドしていてゆったり乗れる姿勢になります

 

【その2】MATE. BIKE「MATE X」

↑MATE Xのハンドルは一文字形状。高さ調整が可能なので、高くすることで上体を起こして乗ることもできます

 

【その3】FANTIC「ISSIMO」

↑ほかの2モデルに比べて圧倒的に幅が広いISSMOのハンドル。形状は上に向かって湾曲していてリラックスして握れます

 

 

【比較ポイントE】変速ギア/ブレーキ

変速ギアは3車ともリアのみですが、HAYATEは外装の7速、MATE Xは外装の8速、そしてISSIMOは内装式の8速ギアを採用しています。内装式は重量が重くなるのですが、停止中でも変速操作ができるのがメリットです。3モデルともブレーキは全てディスクブレーキですが、HAYATEは機械式、ISSIMOは油圧式。MATE Xだけは、機械式と油圧式が用意されていて選べるようになっています。

 

【その1】ROCKA FLAME「HAYATE」

↑HAYATEの変速ギアは、シマノ製Tektroグレードの7速

 

【その2】MATE. BIKE「MATE X」

↑シマノ製ALTUSグレードの8速ギアを装備するMATE X

 

【その3】FANTIC「ISSIMO」

↑唯一の内装ギアを採用するISSIMO。段数は5速です

 

【比較ポイントF】走行フィーリング

乗ってみたフィーリングもそれぞれ個性的ですが、共通するのは極太のタイヤから想像されるペダルの重さは全く感じないこと。重量もあるのに重さを感じずに走れるのはアシストの恩恵です。

 

【その1】ROCKA FLAME「HAYATE」

一番、自転車らしい走行フィーリングだったのはHAYATE。ペダルに踏んでいる感覚が伝わってくるので、3モデルの中ではアシストが弱めと言えるかもしれませんが、クルーザーのようなポジションで流している限りは脚に疲れを感じることはありませんでした。

↑重量は31.8kgの「HAYATE」。唯一キャストタイプのホイールが装備されていて、タイヤが転がっている感覚がダイレクトに伝わってきます

 

【その2】MATE. BIKE「MATE X」

今回試乗した3モデルの中で唯一ブロックタイプのタイヤを履いているMATE Xですが、そのことによるネガティブな要素はほとんど感じませんでした。重量が3モデルの中で一番軽いというのもありますが、最も軽快な乗り味に感じたほど。アシストでスイスイ進んで行く感覚が気持ちいいです。

↑MATE Xの重量は28.5kg(バッテリー含む)と3モデルの中では一番軽量。ペダルの踏み心地も軽く、前後サスペンションの効果で凸凹道も気にせず走れました

 

【その3】FANTIC「ISSIMO」

一番、アシストが強く感じたのはM500ユニットを装備したISSIMO。3モデルの中で重量は一番重いのですが、それを感じない走行性です。ペダルにつながるクランクが短いのもあって、ペダルを踏み込むというより、クルクル回していればアシストの力で進んで行ける感覚。ポジションも相まってe-Bikeでしか味わえない乗り味です。

↑33.5kgと一番車重があるISSIMOですが、アシストは最も強力でバイクに近い乗り心地。幅広のハンドルとサドルによる乗車姿勢もユニークです

 

 

【今回のまとめ】

今回試乗した3モデルは走行していて、どれも重さが気になるようなことはありませんでした。どのモデルもスタイルの個性が強いので、見た目の好みで選択しても大丈夫でしょう。

 

ただ、乗り味も含めて選ぶのであれば、やはり価格の高いISSIMOがアシストの強さやブレーキなどのフィーリングも含めて一番走行性能が良好でした。次に良かったモデルが、数値以上に軽く感じたMATE X。街中を走っていて、一番注目を集めたのもこのモデルでした。HAYATEはスタイル的にも乗り味としても、最も自転車らしいもの。

 

3モデルともバイクと自転車の中間に位置するようなe-Bikeならではの乗り心地を持っているので、新しい物好きな人には見逃せないカテゴリとなっています。

 

撮影/松川 忍

 

 

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どう違う? どれを買うべき? 自転車通勤向きe-Bikeの3モデルを比較してみた

新しいライフスタイルにおける日常の移動手段として、世界的に人気が高まっているe-Bike(スポーツタイプの電動アシスト自転車)。いわゆるママチャリタイプの電動アシスト自転車と比べて軽量なだけでなく、専用のドライブユニット(モーター)を搭載しており、バッテリーも大容量で長距離サイクリングにも対応できるのが特徴です。アシストがあるので坂道も楽に登れますし、距離のある通勤にも適しています。そんなe-Bikeの中から、通勤から週末のサイクリングまで対応する3モデルに試乗し、それぞれの特徴を比較してみました。

 

【今回比較した3モデルはコチラ】

その1

初めてe-Bikeにチャレンジする人におすすめ!

ベネリ

MANTUS(マンタス) 27 TRK

15万6000円(税込)

2021年11月初旬から発売がスタートした、イタリアブランド・ベネリの電動アシスト自転車「MANTUS 27 TRK」。サイズは全長1800×全幅580mm。27インチタイヤ、ディスクブレーキ、フロントサスペンションをはじめ、快適な乗り心地を実現する車体構成と、ベネリのe-Bikeならではの36V250Wモーター、10.4Ahの大容量バッテリーによるパワフルな走りを楽しめるクロスバイクです。

 

その2

五輪先導車の技術をフィードバック!

パナソニック

XU1

25万1000円(税込)

パナソニックの「XU1」は東京2020 夏季オリンピック、ケイリン先導車の開発で培ったデータをフィードバックし、フレームやフロントフォークのジオメトリーなどを見直したことで従来車種より低重心化を実現。これにより安定感のあるハンドリングを確保すると共に跨ぎやすさも高まり、走行フィーリングが向上したモデルです。サイズは全長1840×全幅590mm。

 

その3

ママチャリっぽく見えてクロスバイク並みに速い!

トレック

Verve+ 2 Lowstep

29万5900円(税込)

トレックはアメリカの総合自転車メーカー。その新作モデル「Verve+ 2 Lowstep」は、もっと外に出てバイクに乗る気にさせる電動クロスバイクです。BOSCH製ペダルアシストシステムが、日々のサイクリング、通勤、フィットネスをサポート。さらに安定性に優れたワイドなタイヤ、前後のライトなど、快適さと安全性を重視したパーツを搭載しています。好みに合わせて、クロスバイクタイプの「Verve+ 2」とスタイルを選べるのも魅力。

 

 

<比較ポイントはこちら>

【比較ポイントA】ドライブユニット

今回、紹介する3モデルはそれぞれクロスバイクタイプのe-Bikeですが(Verve+ 2 Lowstepのみフレームの低いタイプですが、同価格でクロスバイクタイプの「Verve+ 2」も選べます)、価格には結構開きがあります。この価格差は、基本的に採用されているパーツによるものです。特にe-Bikeの心臓部であるドライブユニット(モーター)は、3車3様。MANTUS 27 TRKはAKM製、XU1はパナソニックの自社製、Verve+ 2 LowstepはBOSCH製です。

 

【その1】ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」

↑ほかの2モデルが車体中央に搭載するセンタータイプなのに対して、リアホイールの軸と一体となったタイプを採用する

 

【その2】パナソニック「XU1」

↑唯一自社製のドライブユニットを搭載する。車体もユニットも製造しているパナソニックならでは

 

【その3】トレック「Verve+ 2 Lowstep」

↑BOSCHの街乗り向けドライブユニットであるActive Line Plusを搭載する

 

【比較ポイントB】バッテリー

バッテリーもe-Bikeにとっては重要なパーツ。容量によってアシスト走行できる距離が変わるほか、車体への収め方によってデザインにも関わる部分です。MANTUS 27 TRKはフレーム内部に収納するインチューブタイプ、XU1はフレームに沿わせるように装着するセミインテグレーテッドタイプ、Verve+ 2 Lowstepは外付けタイプとなっています。

 

【その1】ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」

↑フレーム内にバッテリーが収まっているので、外観からはe-Bikeとわかりにくくなっている。容量は36V 10.4Ah(374Wh相当)で、航続距離は最大100km

 

【その2】パナソニック「XU1」

↑今回の3モデルのなかで中間的なフォルムとなっているXU1。容量は36V 8.0Ah(288Wh相当)で、航続距離は最大82kmです

 

【その3】トレック「Verve+ 2 Lowstep」

↑外から見てもバッテリーの形状がよくわかる。容量は300Whで、アシスト可能な航続距離は最大100kmです

 

 

【比較ポイントC】ディスプレイ

ディスプレイも3車3様です。MANTUS 27 TRKは、LED表示のみのシンプルなタイプでコストを抑えています。XU1はハンドル中央部に装備されますが、サイズは小ぶりです。Verve+ 2 Lowstepは、大きめのディスプレイをハンドル中央部に搭載。

 

【その1】ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」

↑価格の安いMANTUS 27 TRは、ディスプレイがコントローラーと一体となったLEDのみのシンプルなもの

 

【その2】パナソニック「XU1」

↑小さめのディスプレイながら、走行速度や走行距離表示、アシストパワー表示など8項目を表示できる

 

【その3】トレック「Verve+ 2 Lowstep」

↑BOSCH製のIntuvia(イントゥービア)と呼ばれるタイプの大きなディスプレイを装備する

 

 

【チェックポイントD】ホイール径

ホイール径や変速ギア、ブレーキなども、自転車としての走行性能に関わるパーツ。この部分も車種ごとにチェックしておきましょう。XU1とVerve+ 2 Lowstepのホイール径は、700Cと呼ばれるロードバイクなどに装備されるものと同じ規格。タイヤはそれぞれ太めのものが装着されています。MANTUS 27 TRKは27インチという一般の自転車に採用されるもの。タイヤ外径にはそれほど違いはありませんが、タイヤやチューブを交換する際には27インチのほうが安く済む傾向にありますが、あまりスポーツ向けのタイヤが選べないというデメリットもあります。

 

【その1】ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」

↑27×1-3/8というタイヤサイズを採用する。フロントに唯一サスペンションを装備しています

 

【その2】パナソニック「XU1」

↑700×50Cというかなり太いタイヤを履く

 

【その3】トレック「Verve+ 2 Lowstep」

↑700×45Cという太めのタイヤを装着する。3モデルともフェンダーを装備

 

 

【チェックポイントE】変速ギア/ブレーキ

変速ギアは3モデルともリアのみで、フロントには装備していません。これは近年のe-Bikeに共通する傾向。変速パーツは3モデルともシマノ製ですが、グレードや変速段数はそれぞれ異なります。一方、ブレーキは3モデルとも制動力が高いディスクを採用していますがMANTUS 27 TRKは機械式で、それ以外の2モデルは油圧式という違いがあります。一般的に、油圧式ディスクブレーキは少ない力でブレーキを効かせることができるメリットがあり、一方の機械式デュスクブレーキは車両価格が抑えられるメリットがあります。

 

【その1】ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」

↑7速のTOUNEY(ターニー)グレードを採用する

 

【その2】パナソニック「XU1」

↑9速のシマノAlivioグレードを装備しています

 

【その3】トレック「Verve+ 2 Lowstep」

↑シマノのAlivio(アリビオ)グレードで9速

 

【チェックポイントF】走行フィーリング

実際に乗ってみても、各車の特徴が感じられます。e-Bikeは法規によってアシストできる力は人がペダルを踏んだ力の2倍まで、時速10kmから徐々にアシストが弱まり、時速24kmでゼロになります。そこまで規定されていると大きな差はなさそうですが、走行フィーリングには結構違いがあります。

 

一般の電動アシスト自転車に比べると、e-Bike向けのドライブユニットは出だしからパワーの出方がスムーズという特性がありますが、なかでもパナソニックとBOSCHのユニットは低速からパワフルな乗り味。パナソニックのほうがやや出足が鋭く、BOSCHのほうが回転を上げていったときにスムーズな印象です。MANTUS 27 TRKに搭載されるAKM製ユニットは、パワフルさでは前の2モデルに一歩譲りますが、e-Bikeらしいスムーズなアシストが味わえます。

 

ブレーキの違いについては触れましたが、機械式と油圧式の差異だけでなくレバー形状による違いも感じました。唯一、機械式を装備するMANTUS 27 TRKはレバーも4本の指で操作するタイプで、一般の自転車から乗り換えた人にも操作しやすそう。逆にスポーツタイプに乗り慣れた人は2本の指で操作するタイプのほうが握りやすいと感じるでしょう。

 

【その1】ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」

↑車重22.0kg(バッテリー含む)と3モデルの中で最も軽いだけあり、走行フィーリングはかなり軽快

 

↑機械式ディスクブレーキのMANTUS 27 TRKは、レバー形状が4本の指で握るタイプ

 

【その2】パナソニック「XU1」

↑24.5kgと3モデルの中で車重が一番重いXU1ですが、アシストが出足からパワフルなので、重さを感じることはありませんでした

 

↑グリップは手のひらを受け止めるエルゴノミック形状。ブレーキレバーは2本の指で操作するタイプ

 

【その3】トレック「Verve+ 2 Lowstep」

↑車重23.58kg(Mサイズ)の「Verve+ 2 Lowstep」はクロスバイクタイプがルーツだけに見た目よりもかなり速い

 

↑ほかの2モデルとは違い、本モデルは油圧式ディスクブレーキなので、2本の指でレバーを握っても十分な制動力を発揮します

 

 

【今回のまとめ】

3モデルを乗り比べてみましたが、最も価格が安いMANTUS 27 TRKは随所に一般自転車のパーツを採用し、コストを抑えながら初めてスポーツタイプの自転車に乗る人にも乗りやすく仕上がっています。これからe-Bikeに乗り始めようという人におすすめできます。

 

XU1は五輪ケイリン競技の先導車からフィードバックされたフレーム設計を採用しているだけあり、スピードを出した際の安定感は抜群。通勤などの日常使いから、休日の長距離ツーリングなどにも対応できます。乗っていると遠くに出掛けたくなる乗り味です。

 

Verve+ 2 Lowstepはローステップのフレーム形状ですが、BOSCHユニットを採用していることもあって、クロスバイクタイプと遜色ない走行性能。ハンドルやサドルの調整幅も大きく、幅広い体格に対応するので、夫婦で共用する使い方にも対応できそう。

 

e-Bikeは行動範囲を飛躍的に広げてくれる乗り物ですが、価格は決して安くないので、使い方や好みに合わせて適した車種を選びたいところ。この記事が参考になれば幸いですが、まだ乗ったことがない人は、一度試乗してみることをおすすめします。乗ってみれば、その車種が1つの基準になりますし、確実に新たな世界が開けるはずです。

 

撮影/松川 忍

 

 

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2022年はe-bike人口が増えるかも⁉︎ のりごとーが爆売れアイテム&サービスを予想

インフルエンサーは、家電やガジェット、ファッションなどの様々な情報をライフスタイルとともに発信し続けています。 今回は、クリエイターののりごとーさんに、2022年に爆売れ必至のアイテム&サービスを占ってもらいました!

※こちらは「GetNavi」2022年2月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

エコでオシャレな電動自転車e-とこ取りbike

スポーツバイクに電動アシストユニットを搭載したe-bikeが増加しています。バイクとして公道を走れる高い走行性能とスタイリッシュなデザインを両立し、要注目です。

 

e-bike 史上初めてバイク兼自転車を実現

glafit
ハイブリッドバイク GFR-02
19万8000円

自転車の外見に電動バイクの機能を備えるハイブリッドバイク。「モビチェン」機構を取り付けた際は自転車として走行できます。数年にわたり関係省庁と協議を重ね、国内史上初の車両区分切り替えが認められました。

 

街乗りに特化したコンパクトでエコなモデル

MATE. BIKE
MATE CITY
27万5000円(最大アシスト距離80㎞/14.5Ah)

3ステップで簡単に折りたためるスマートなボディのe-bike。シグネチャーモデル「MATE X」からタイヤとフレーム中心に小型化を図り、21.5㎏となりました。女性でも乗り回しやすいデザインを実現し、バッテリー出力もエコに抑えられます。

 

▼選んだのはこのインフルエンサー

[動画クリエイター]のりごとーさん
YouTube「のりごとー」チャンネルなどでガジェットレビューやファッション、旅行について発信。最近は自転車関連の動画が好評だ。

バイク? それともBMX? ユニークなスタイルで目立ち度抜群のROCKA FLAME「HAYATE」に乗ってみた

最近、街中でも見かける機会が増えている極太のタイヤを履いたe-Bike(スポーツタイプの電動アシスト自転車)だが、今回紹介するROCKA FLAME(ロカフレーム)の「HAYATE」というモデルはBMX風のフレーム構成としたユニークな1台。そのほかにも世界初という車体中央にバッテリーを搭載する設計など、個性的な機構も採用するモデルはどんな乗り味なのか?

↑価格は26万4000円(税込)。サイズは全長1695mm×全幅590mm、重量31.8kg。試乗車はオプションのライトとキャリアを装備していました

 

バイクっぽいルックスにユニークな機構を採用

ROCKA FLAMEは元はアパレルブランドでしたが、近年はe-Bike事業を立ち上げ、バイクのような極太タイヤを履いた3モデルをラインナップしています。その中でも「HAYATE」はBMXタイプのフレームを採用した最新モデル。従来であればモーターを搭載するペダルの付け根部分にバッテリーを積んでいるユニークな設計です。

↑ここに搭載されているとモーターのように見えますが、実はバッテリー。SAMSUNG製でUSBでスマホへの給電も可能です

 

↑モーターはリアホイールの車軸(ハブ)部分に搭載。BAFANG(バーファン)製で5段階に切り替えができます

 

↑モードの切り替えなどは左手側のコントローラで操作します。アシスト可能な距離はモードによって異なりますが70〜200kmとなっています

 

ホイール径は20インチと、数値的には普通のBMXと同じですが、太いホイールとタイヤを履いているのでバイクのような見た目になっています。ホイールがスポークタイプではなく、キャストになっているのも、バイクっぽく見えるポイントでしょう。フロントにはサスペンションタイプのフォークを装備しています。

↑キャストタイプの太いホイールもBAFANG製。タイヤサイズは20×4.125インチです

 

↑ブレーキは前後とも機械式のディスク。31.8kgの重量がある車体をしっかり止めます

 

↑バイクのようなコイルスプリングを内蔵したフロントフォークを採用。調整機構も搭載する

 

↑リアにサスペンションは搭載しませんが、サドルにバネが装備されていてショックを吸収します

 

変速ギアはリアのみの7速。ハンドル形状はBMXっぽいアップタイプなので、上体が起きたライディングポジションです。グリップはエルゴノミック形状のレザータイプ。自転車には珍しいハンドルロックや、サイドスタンドなど街乗りで便利な機能もしっかりと押さえています。

↑変速ギアはシマノ製のTournyグレード。7速とギアの段数は多くありません

 

↑ハンドル形状はかなり角度のついたアップタイプ。BMXには多い形状です

 

↑手のひらを受け止めるエルゴノミック形状のグリップに、指で操作するタイプのシフターを採用

 

↑アルミ製のフレームは、溶接跡もきれいで高品質。フォークの付け根にはバイクのようなハンドルロック機構が搭載されている

 

↑接地面が広く安定して車体を支えられるサイドスタンドを装備する

 

↑オプションのLEDヘッドライト。バイクっぽいルックスを際立たせる装備です

 

リラックスして走れる都会派e-Bike

BMX風のスタイルは軽快感がありますが、重量は31.8kgと重めです。上体が起きたライディングポジションで、シートもどっかりと座るタイプなので、跨ってみるとBMXというよりクルーザー的な雰囲気。アシストは力強いですが、ペダルをガンガン踏んでいくというよりは、ゆっくり流すような走り方が合っています。

↑太いタイヤが転がっていくのを感じながら、のんびりクルージングするように走るのが気持ちいい

 

太めのタイヤは抵抗が大きそうですが、ブロックのないスリックタイヤなので走っているとそこまで抵抗は感じません。お尻を受け止める形状のサドルには、スプリングも装備されているので凸凹のある路面でも乗り心地は快適です。アシストの力を借りながら、街中を走るのが適しているモデルといえます。登り坂も走ってみましたが、サドルにどっかりと腰をおろしたままペダルを回しているだけでスイスイと登っていけました。

↑立ち漕ぎをする必要もなく、座ったまま余裕を持って登っていけます

 

乗り味はBMXというよりクルーザー的なものでしたが、極太のタイヤで街中を流すのはかなり気持ちいい。アシストなしで、このタイヤと重量となるとかなり足に負担となりそうですが、e-Bikeだと全く苦になることなく走れるのも新鮮です。このスタイルはかなり人目を集めるので、人とは違った乗り物で目立ちたい人におすすめです。

 

撮影/松川 忍

 

 

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e-Bikeならではの新しさを感じる乗り味! FANTIC「ISSIMO」試乗レビュー

昔、自転車のようにペダルが付いている“モペッド”と呼ばれるバイクがあったのをご存じでしょうか? 今回紹介するFANTIC(ファンティック)の「ISSIMO(イッシモ)」は同ブランドで過去に生産していたモペッドの名前を復活させたe-Bike(スポーツタイプの電動アシスト自転車)です。イタリア生まれらしい個性的なスタイルが魅力ですが、どんな走行性能なのか確かめてきました。

↑バイクとも自転車とも違う独特のデザインが目を引く「ISSIMO」。価格は39万6000円(税込)、カラー全4色展開

 

ヨーロッパで人気のオシャレなe-Bike

FANTICはイタリアに本拠を置くバイクメーカー。近年はe-Bikeの生産にも力を入れており、本格的な走破性を持つe-MTB(電動アシスト付きのマウンテンバイク)もリリースしています。「ISSIMO」はそんなブランドが都市でのモビリティとして開発したモデル。太いタイヤに負けないインパクトのあるデザインのフレームや、幅の広いハンドルなど、e-Bikeの中でも個性の強い1台です。

 

特にユニークなのがフレームの設計。跨ぎやすいステップスルーと呼ばれる形状ですが、横から見ると井桁状のトラス構造になっていて、剛性を確保するとともに個性的な見た目にも一役買っています。

↑アルミ製のフレームは幅も広く、井桁構造にすることで剛性を確保しています

 

↑フロントにはバッテリーから給電されるライトを装備。フレームに埋め込まれたようなデザイン

 

↑リアにはボックス状のキャリアを装備していて小物を入れられます。この部分のないモデルもラインナップされています

 

e-Bikeの心臓部であるモーター(ドライブユニット)はBAFANG製。車体の中央に搭載するセンタータイプで、e-MTBなどにも採用されるグレードの高いユニットが装備されています。バッテリーも車体中央に近い位置に搭載され、フル充電でのアシスト可能な距離は70〜120kmとなっています。

↑ドライブユニットは「M500」というスポーツモデルにも採用される上位グレード

 

↑フレームと一体でデザインされたバッテリー。630Whと容量はかなり大きい

 

↑ハンドル中央部にディスプレイを装備。アシストは5段階に切り替えられる。USB端子も標準装備

 

変速ギアやハンドルなどの操作系もユニークなパーツセレクトになっています。変速ギアは5速ですが、シマノの内装式で一般的な外装式と違って停車中の変速操作もできるのが特徴です。シティサイクル的なフレーム形状ながら、ハンドルはマウンテンバイク並みに幅広で、前後に制動力の高い油圧ディスクブレーキを装備しているところも興味深いところです。

↑シマノ製「NEXUS」の内装5段変速を採用。メンテナンス頻度が少ないのもメリットです

 

↑ブレーキは前後とも油圧式で、ディスク径も大きい180mmとマウンテンバイク並みのスペック

 

↑フロントにはサスペンション式のフロントフォークを採用。ストロークは短いながらも作動はスムーズ

 

↑ハンドルの形状はシティサイクルっぽいですが、幅はマウンテンバイク並みに広い

 

↑グリップはエルゴノミック形状で、シフトやコントローラーの操作も右手側で行う

 

↑街乗り向けの車種なので、安定性に優れたサイドスタンドも標準で装備

 

似たものはないが作り込まれた乗り味

低く跨ぎやすいフレームに、幅広でお尻をしっかり受け止めるシート、それにアップライトなハンドルは街乗りにフォーカスしたモデルであることを感じさせます。ただ、実際に乗ってみると幅の広いハンドルによく効くブレーキの組み合わせは、マウンテンバイクに乗っているような感覚で、ママチャリタイプの電動アシスト自転車とは明らかに異なる上質さです。車重は33.5kgとかなり重いのですが、ペダルを回すと軽々と進むので、その点も普通の自転車とは異なり、新しい乗り物に乗っている感覚。バイクとも自転車とも違うe-Bikeならではの乗り味と言えるでしょう。

↑のんびり走っているようですが、軽々と進んで行く感覚はe-Bike独特のもの

 

重量級の車体ながら軽快に進むのは、BAFANG製の「M500」ユニットが80Nmとスポーツモデル並みのトルクを発揮できる性能を持っているから。ペダルを踏み込むというより回すような感覚ですが、これにはセットされているクランクが短いことも効いていると感じました。少ない動きでペダルを回せるので、脚の筋肉をほとんど使わずに進んでいくような気分です。

↑高トルクを発揮する「M500」ユニットに、短いクランクの組み合わせが独特の乗り味に貢献

 

力を使わずにスムーズに進む感覚は、登り坂でも同様で、ペダルを回しているだけでスイスイと登っていくことができます。坂道でも太ももの筋肉はほとんど使いません。

↑ペダルを踏み込まずに回しているだけで登って行く不思議な感覚

 

車体自体の設計も優れているようで、荒れた道を走ってもハンドルを取られることはありませんし、コーナーリングも太いタイヤと高剛性のフレームのおかげでバイクのような安定感です。今までにない新しい感覚の乗り物に仕上がっている「ISSIMO」。さらに、さまざまなカラーやデザインのサイドカバーの追加も可能で、ユーザー好みのカスタマイズも楽しめます。従来のバイクや自転車に物足りなさを感じている新しもの好きな人は、ぜひ一度乗ってもらいたい完成度です。

 

撮影/松川 忍

 

 

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おしゃれなルックスのe-Bike! 進化した第二世代「MATE X」の乗り味は?

近年、世界的に人気が高まっているe-Bike(スポーツタイプの電動アシスト自転車)。その中でも、ここ最近で見かける機会が増えているのが極太のタイヤを装着したモデル。その代表的な存在と言えるのが、デンマーク生まれのMATE. BIKE(メイト バイク)がリリースする「MATE X」です。一度見たら忘れられないインパクトのあるルックスのMATE Xに試乗し、その魅力を確かめてきました。

↑「MATE X」33万円(税込)〜。価格は、装備(ブレーキが油圧か機械式か)やバッテリーの容量によって異なります。重量は28.5kg(バッテリー含む)

 

ホイールに組み込まれたモーターでユニークなスタイルを実現

MATE. BIKEが生まれたデンマークのコペンハーゲンは、世界一の自転車都市とも呼ばれる街。その街に暮らす開発者が“こんな機能があれば”と考えた装備が具現化されたのがMATE Xで、個性的なルックスも見た目のインパクトを狙ったものではなく、必要と考える機能を実現するためのものだとのことです。

 

例えば極太のタイヤ(20×4)と前後のサスペンションは、休日に郊外でのピクニックを楽しむ住人が多いことから採用されたもの。ブレーキも制動力の高いディスクブレーキが装備されています。

 

今回紹介するMATE Xは、第二世代モデルで初代よりもアシストのセンサーがアップグレードしています。現在は、シーズンカラーもあわせて全11色も揃えている豊富なボディカラーも魅力です。

↑タイヤは前後とも20×4.0インチのブロックタイヤを装着。グリップを高めるとともにインパクトあるルックスにも貢献しています

 

↑フロントにはサスペンション式のフォークを装備。路面からのショックを吸収します

 

↑リアにもサスペンション機構を搭載しているので、オフロード走行にも対応

 

↑ブレーキは前後ともディスク。撮影モデルは機械式ですが、油圧式も選択できます

 

e-Bikeの駆動力を司るモーター(ドライブユニット)はBAFANG(バーファン)製。リアホイールの軸(ハブ)と一体化した構造です。バッテリーはフレームに内蔵されているので、一見すると電動アシスト付きかわかりにくい見た目になっています。アシスト走行が可能な距離は80kmで、大容量のバッテリーを選択すれば120kmまで延長可能です。

↑リアホイールに組み込まれたハブタイプのモーターを採用

 

↑フレームに内蔵されるバッテリーはSamsung製。フレームを畳んだ状態で取り外すが、車体に搭載した状態でも充電は可能

 

↑カラー表示のディスプレイを採用し、走行スピードやバッテリー残量などを表示。ちなみに、ディスプレイ下部に搭載されたUSBポートでスマートフォンなどを充電することもできる。アシストモードなどの切り替えは左手側のコントローラーで行う

 

変速ギアはシマノ製の8速で、信頼性の高いパーツがセレクトされています。オフロードの走行も可能とされていますが、ハンドル幅はマウンテンバイクのように広くなく、基本的には街乗りをターゲットにした設計であることが感じられます。

↑シマノ製のALTUSグレードの変速ギアを装備。後ろのみの8段変速で、フロントには変速機構はありません

 

↑変速操作はグリップを回して行うタイプ。グリップはエルゴノミックタイプで、ブレーキレバーは少し長めのタイプです

 

↑スタンドは接地面の広いタイプで駐輪中の安定感も良好。車体の重いe-Bikeには必要な装備です

 

↑ハンドル幅は650mmで、高さ調整が可能なステムが採用されています

 

↑サドルは幅の狭いタイプですが、クッションは厚めで座り心地は良好

 

MATE Xは折り畳み機構も備えています。ハンドルを畳み、フレームを中央部から折り曲げるようにして、工具なしで折り畳むことが可能です。折り畳んだ状態でのサイズは高さ780mm、長さ1030mm、幅590mm。通常時のサイズが高さ1240mm、長さ1800mm、幅650mmなので、思った以上にコンパクトになります。ただ、重さがあるので、持ち運んで電車に乗ったりするのは現実的ではなさそう……。クルマのトランクなどには収納できるので、積み込んでアウトドアに持ち出すのには重宝しそうな機構です。

↑ハンドルを畳んでから、フレームのロックを解除し、中央部から折り畳みます

 

↑タイヤが太いこともあって、横幅は結構ありますが、長さと高さが抑えられるのでクルマにも積み込めそう

 

見た目のインパクトに負けないパワフルなアシスト

太いタイヤに28.5kgという重量級の車体なので、走り出す前は“重そう”というイメージだったのですが、電源を入れてペダルを踏み込むと予想を上回る勢いで車体が加速します。太いブロックタイヤは抵抗が大きいはずですが、俊敏に加速できるのはそれだけアシストが強力だということでしょう。

↑重い車体と太いタイヤというイメージからはかけ離れた軽快な走りが味わえます

 

アシストモードは5段階に切り替えることができ、最も弱い「1」ではさすがにペダルが重く感じますが、中間の「3」でも十分にパワフル。最も強力な「5」だと、ちょっと加速し過ぎるように感じる場面もありました。ペダルを踏み込む力に合わせてアシストを自動で切り替えてくれるオートマチックモードも選べます。

 

登り坂も試してみましたが、パワフルなアシストでグイグイ登って行ける感覚。ペダルさえ回していれば、楽に登ることができます。

↑結構な角度がある坂道ですが、座ったままグイグイ登って行けます

 

未舗装路も少し走ってみましたが、太いタイヤでグリップが良いのに加えて、路面からの衝撃も吸収してくれるので、普通に走ることができます。マウンテンバイクのように山道を駆け抜けるようなモデルではありませんが、キャンプ場などの足代わりに使うのであれば十分な性能でしょう。

 

もう1つ、感心したのは初代モデルに比べるとアシストのスムーズさが増していたこと。まだ、e-Bike市場に参入したばかりの新参メーカーではありますが、細かなブラッシュアップをしながら進化していることが感じられました。今後の進化にも期待が持てるモデルです。

 

撮影/松川 忍

 

 

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ママチャリっぽく見えてクロスバイク並みに速い! パワフルなアシストも魅力のトレック「Verve+ 2 Lowstep」

近年のe-Bike市場は、大手のスポーツ自転車ブランドが数多く参入したことで大きく盛り上がっています。アメリカのトレックはe-Bikeに力を入れているブランドの1つ。スポーツタイプのモデルはもちろん、通勤や日常の使い勝手が良いモデルもラインナップされています。「Verve+ 2」もそんなモデルの1つですが、通常のクロスバイクタイプに加えて、フレームを低く抑えた「Lowstep」がラインナップされているのが特徴。今回は、その「Verve+ 2 Lowstep」に試乗してみました。

↑「Verve+ 2 Lowstep」29万5900円(税込)

 

スポーツ自転車メーカーが本気で作った街乗り仕様

跨ぎやすい低い形状のフレームで、パッと見はママチャリっぽくも見える「Verve+ 2 Lowstep」は、ベースがクロスバイクなので装備は本格的です。ホイールはロードバイクなどにも採用される700Cというサイズで、履いているタイヤは45mmと幅広。搭載されるモーター(ドライブユニット)や重量などのスペックは、同ブランドのクロスバイクタイプ「Verve+ 2」とほぼ共通で、29万5900円という価格も同じです。

↑跨ぐ部分が低く設計されているフレームですが、アルミ製で軽量に仕上がっていて、車重は23.58kg(Mサイズ)

 

↑前後ホイールは700C(29インチに相当)で、フェンダーも装備。リアにはキャリアも付いています

 

搭載されるドライブユニットはBOSCH(ボッシュ)製。e-Bike用のドライブユニットではトップシェアを誇るブランドと、米最大手の自転車メーカー・トレックのコラボによって生まれたモデルだけに期待感も高まります。

 

このモデルにはBOSCHのラインナップの中では街乗り向けに位置する「Active Line Plus」というドライブユニットが採用されています。バッテリーはフレームに外付けされるタイプですが、容量は300Wh。Ecoモードでは最大100kmのアシスト走行が可能です。

↑BOSCH製「Active Line Plus」のドライブユニットは、車体中央部に違和感なく搭載されています

 

↑同じくBOSCH製の「PowerPack 300」というバッテリーをフレームに搭載

 

↑画面が大きく、視認性に優れるディスプレイはBOSCH製「Intuvia」。速度やバッテリー残量、時計、最高速度などの表示が可能

 

サイズは3種類ラインナップされ、Sが155〜165cm、Mが165〜175cm、Lが175〜186cmの身長に対応します。今回、試乗したのはMサイズ(筆者の身長は175cm)。サドル高の調整範囲が広く、ハンドルを支えるステムも高さ調整が可能なので、夫婦で1台を共用することもできそうです。

↑高さ調整の範囲が広いサドルは、骨盤を受け止める面積が大きめで、スポーツタイプの自転車に乗り慣れない人でも座りやすそう

 

↑ハンドルを支えるステムは、工具を使って高さ(と角度)が調整可能なので、体格や好みに合わせられます

 

シティサイクルっぽい見た目ですが、ベースがクロスバイクタイプなので変速ギアは9段。ブレーキも油圧ディスクなので、握力が弱い人でも安心して乗れます。バッテリーから給電されるライトや、安定して車体を支えるサイドスタンドなど、日常での使い勝手を高める装備にも抜かりありません。スポーツタイプを得意とする自転車メーカーが本気で街乗り用のモデルを作るとこうなるのかという仕上がり。

↑変速ギアはシマノ製の「Alivio」グレードで、段数は9段。フロント側の変速は搭載していません

 

↑チェーンを覆う大きめのカバーが装備されているので、チェーンで服の裾が汚れる心配もありません

 

↑油圧タイプのディスクブレーキもシマノ製。信頼性が高く、メンテナンス性にも優れています

 

↑フロントに装備されるライトはバッテリーから給電されるタイプ

 

↑標準装備されるサイドスタンドは接地面が広く、重い車体もしっかり支えられます

 

↑ハンドル幅は広くありませんが、中央部の径が31.8mmと太くなっていて剛性が高い

 

↑グリップは手のひらが痛くなりにくいエルゴノミック形状。ブレーキレバーは2本の指で握るタイプ

 

クロスバイクタイプと同等の走行性能

「Verve+ 2 Lowstep」はクロスバイクタイプの「Verve+ 2」とスペック的にはほぼ同じと書きましたが、違いがあるのが乗車姿勢。フレーム形状が異なるため、乗り降りがしやすいのに加えて、乗っているときの姿勢がやや上半身が起きたアップライトなものになります。クロスバイクに採用される三角形を組み合わせたようなフレームに比べ、上辺がつながっていないので剛性を高く保つのが難しい形状ですが(クロスバイクやロードバイクに乗った後、ママチャリに乗るとフレームがヨレているのが体感できるほど)、トレックが作っただけあって剛性が落ちているようには感じません。

 

BOSCH製のドライブユニットはアシスト感もパワフルで、車体の重さを感じることなくグングン加速します。上体が起きたライディングポジションなので、速そうには見えませんがクロスバイクタイプのe-Bikeと全く遜色ない走行性能です。

↑リラックスして乗っているように見えますが、本気で漕げばクロスバイクタイプと一緒に巡航することも可能

 

パワフルなアシストは登り坂になると、さらにその恩恵を感じます。ペダルを回しているだけで結構な斜度のある坂もグイグイ登って行ってしまう感じ。アシストモードは4段階に切り替えられますが、最もパワフルな「TURBO」は加速しすぎて慣れていないとちょっと怖いくらいです。登り坂でも、ひとつ下の「SPORT」に入れておけば十分でしょう。

↑登り坂を息も切らさず、脚に負担を感じずに登って行けるのはe-Bikeの醍醐味

 

シティサイクルのような見た目ですが、「Verve+ 2 Lowstep」はトレックとBOSCHが力を合わせて開発しただけあって、クロスバイクに引けを取らない走行性能。それでいて、「Active Line Plus」はアシスト中のモーター音が非常に静かなのも魅力。普段はのんびり街乗りに使い、休日はクロスバイクと一緒にサイクリングロードに走りに行くといった使い方もできてしまいます。もうひとつ、BOSCH製ユニットの利点だと感じるのが、走り始めてからでも電源をONにできること。他社製のユニットは一度止まってから電源ONにしないとアシストが効かないのですが、BOSCH製は電源OFFのまま走り出したとしても、走りながらONにしてそのままアシストを効かせられます。地味ですが、これは結構便利な機能。クロスバイクタイプの「Verve+ 2」と好みに合わせてスタイルを選べるのも魅力です。

↑クロスバイクタイプの「Verve+ 2」。ライトやキャリア、前後のフェンダーなど便利な機能は同様で、日常にも使いやすいe-Bikeです

 

撮影/松川 忍

 

 

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五輪先導車の技術をフィードバック! パナソニック「XU1」はスピードを出しても安心のe-Bike

パナソニックといえば家電メーカーというイメージが強いですが、実は昔から自転車を製造・販売してきたメーカーでもあります。ケイリンに使用する本格的な競技車両も手掛けてきただけに、スポーツタイプの電動アシスト自転車であるe-Bikeに積極的に取り組んでいるのは言わば必然だと言えるでしょう。

 

そんなパナソニックが作るクロスバイクタイプのe-Bike「XU1」がモデルチェンジされました。オリンピックのケイリン競技で先導車を提供したノウハウを反映し、大きく進化した新型モデルの乗り味を体感してみました。

↑パナソニック「XU1」25万1000円(税込)。全長1840×全幅590mm、車体重量は24.5kg。カラーラインナップはシャインパールホワイト(写真)とマットロイヤルブルーの2色

 

ケイリン先導車の低重心フレームを採用

パナソニックは電動アシスト自転車の国内トップメーカーですが、スポーツタイプのe-Bikeは「Xシリーズ」として展開しています。「XU1」はそのシリーズの売れ筋モデル。クロスバイクタイプではありますが、太めのタイヤに前後フェンダーやキャリアを装備するなど長距離ツーリングも視野に入れているのが特徴です。

↑前後のタイヤは700Cと呼ばれる大径で、50mmという太いものを履いています。衝撃吸収性が高く、快適な乗り心地

 

↑前後にはフェンダーを装備し、雨天でも泥はねを防いでくれます。リアにはバッグなどを装着できるキャリアも標準装備

 

e-Bikeの心臓部であるモーターとバッテリーはともにパナソニック製。自社で車体からモーター、バッテリーまで製造できるのがパナソニックの強みです。ママチャリタイプの電動アシスト自転車とは異なり、アシストの出力軸とペダル(クランク)の軸が一体となった1軸式の「スポーツドライブユニット」を採用しているのがe-Bikeの特徴。ペダルの回転数(ケイデンス)を上げてもスムーズなアシストが得られます。バッテリー容量は8Ah(36V)で最大82kmのアシスト走行が可能。充電時間は約3時間です。

↑外観もスッキリしていてコンパクトなのがスポーツドライブユニットの特徴。アシストも力強くスムーズです

 

↑バッテリーはフレームに沿った形状のセミインテグレーテッドタイプを採用

 

↑ハンドル中央部にディスプレイを装備し、アシストパワーや速度、バッテリー残量など8項目を表示できます

 

モデルチェンジで大きく変更されたのがフレームの設計。ケイリン競技の先導車はバンクのついた競技場で時速50km以上で先導する必要があるため、高速域でも安定して走行できるように低重心化されています。そのノウハウをフィードバックし、新型「XU1」は従来モデルに比べてフレームの跨ぐ部分が40mm下げられていて、重心を下げるとともに跨ぎやすさも向上しました。適応身長は159~178cmとなっています。

↑新設計となったフレームはスタンドオーバーハイトと呼ばれる跨ぐ部分の高さが40mm低くなっています

 

↑サドルは細身なルックスですが、クッション性が高く疲れにくいものを採用

 

↑ハンドル幅は590mmで歩道を走ることのできる普通自転車の枠に収まっています

 

変速ギアはリアのみの9段。フロントには変速機構を搭載していないのは、近年のe-Bikeには共通する傾向です。ブレーキは油圧式のディスクで24.5kgの車体をしっかり止めることができます。バッテリーから給電されるライトなど、日常で便利な機能も装備。

↑変速ギアはシマノ製の「ALIVIO」グレード。9段で最大ギアは36Tが付いています

 

↑フロントのチェーンリングは41T。チェーン外れを防ぐガードが両側に装備される

 

↑シマノ製の油圧ディスクブレーキを前後に装備。少ない力で高い制動力を得られます

 

↑グリップは手のひらを受け止めるエルゴノミック形状。ブレーキレバーは2本指で操作するタイプ

 

↑フロントにはバッテリーから給電するタイプのライトを装備。かなり明るく暗い道でも安心感が高い

 

↑サイドスタンドを標準装備。しっかりした作りなので、車重のあるe-Bikeも安定して駐められます

 

オリンピック先導車から継承された安定性を実感

700×50Cというタイヤはかなり太めなので、見た目には漕ぎ出しが重そうにも見えるかもしれませんが、実際に走り出してみるとアシストが強力なのも手伝って、あっという間に速度が伸びます。e-Bikeは一般の電動アシスト自転車に比べてスムーズなアシスト感が特徴ですが、モーターを手掛けるメーカーによってそれぞれ特徴あります。パナソニック製は割と出だしから強力にアシストする傾向なので、e-Bike初心者にもアシストの恩恵が実感しやすいと言えます。特に登り坂では、アシストの強さを感じやすいはずです。

↑結構斜度のある坂道もアシストを活かしてグイグイ登って行くことができます

 

スピードが乗るサイクリングロードも走ってみましたが、オリンピックの先導車からフィードバックされたという安定感はさすが。横風が吹き付けるような状況でも振られることなく安心してスピードをキープできます。アシストが効く時速24km以下で走るのが快適ではありますが、それを超えた速度での巡航でも不安感はありません。低重心化されたフレームと、フロントフォークの角度が少し寝た安定性重視のセッティングとなっているのが効いているようです。反面、曲がるときは普通のクロスバイクに比べて慣れるまでは大回りする傾向が感じられました。

↑高速巡航での安定感が高いので、サイクリングロードのようなところを走るのが気持ちいい

 

クロスバイクやロードバイクというと細いタイヤを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、太いタイヤはエアボリュームが大きく振動の吸収性が高いので、長距離走ったときに疲れにくいという特徴があります。近年はロードバイクなどでも太めのタイヤが見直されてきていますが、e-Bikeは漕ぎ出しの重さをアシストで補えるので、メリットだけを享受することができます。

 

安定性重視のフレーム設計と相まって、走行中の気持ち良さは格別。乗っていると遠出がしたくなってきます。e-Bikeであれば、体力に自信がない人も帰りの疲れを心配する必要もないので、安心して長距離ツーリングに出掛けられます。少し長い距離の通勤などにももちろん対応できるので、リモートワークでたまの会社への出社はe-Bikeで、といった使い方にも良さそうです。

 

撮影/松川 忍

 

 

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ベネリ「MANTUS 27 TRK」は、初めてe-Bikeに乗る人におすすめ!通勤や街乗りにベストだ

近年、世界的に人気が高まっているe-Bikeと呼ばれるスポーツタイプの電動アシスト自転車。特に注目度が高いのが、通勤・通学など街乗りに向いたクロスバイクタイプのモデルですが、価格もそれなりに高いのが、これから乗ろうとしている人たちにとってはハードルでした。今回取り上げるイタリアブランド、ベネリの「MANTUS(マンタス)27 TRK」というモデルは、価格を15万6000円(税込)と抑えたものにしているのが魅力です。

↑「MANTUS 27 TRK」は全長1800×全幅580mm、車両重量22.0kg。カラー展開はシルバー、ホワイト(写真)、ブラック(Probikeshop限定カラー)です

 

フレーム内蔵のバッテリーなどトレンドを押さえた装備

MANTUS 27 TRKは2021年11月初旬から発売がスタートしました。本自転車は一見しただけで、e-Bikeだと気付けるのはちょっと自転車に詳しい人でしょう。バッテリーをフレームに内蔵したインチューブ式としているため、パッと見ではフレームの太いクロスバイクのように見えます。モーターがリアの車軸と一体となったハブモーターとなっていることも、電動アシストっぽくない見た目に貢献しています。

↑フレームを前から見ると黒いカバーが付いている部分にバッテリーが内蔵されています

 

↑カバーを外せばバッテリーを取り外し可能。充電は車体に搭載した状態でも、取り外した状態でも可能で、充電時間は4〜6時間

 

↑モーターはAKM製で出力は250W。車軸と一体となっているので目立たないのもメリットです

 

ホイール径は27インチ。クロスバイクには700Cと呼ばれるロードバイクなどと同じサイズのホイールが採用されていることが多いですが、それよりも少し小さいサイズです。ホイール径を小さくしていることと、フレームのサドル側を低く抑えた設計で、適応身長が151cm~と小柄な人でも乗れるようになっています。

↑ホイールは前後とも27インチと一般的な自転車のサイズとされています。価格を抑えるための工夫の1つでしょう

 

↑前後ともフェンダーが装備されているので、雨天でも乗りやすいのもメリット。フロントにはサスペンションも装備されています

 

↑フレームは直線基調のデザインですが、サドル側が低くなっているのでサドル高を低くすることが可能

 

↑サドルは細身ですが、クッション性は高いので初めてスポーツタイプの自転車に乗る人でも座りやすそう。サドル高は790〜980mm

 

変速ギアは後ろのみで7段となっています。前後に段数の多いギアを装備しているクロスバイクに比べると見劣りする数値かもしれませんが、アシストのあるe-Bikeではあまり多くの変速ギアは必要ないので、それを踏まえたセレクトと言えます。

↑変速ギアは7段でシマノの「TOUNEY(ターニー)」というグレードを採用しています

 

↑フロントには変速を搭載せず、チェーンが外れにくいように両側にガードのついたリングを装備

 

ブレーキは前後ともにディスクですが、油圧式ではなくワイヤーで引く機械式。この辺りも価格を抑えるための工夫の1つです。ブレーキレバーは大きめのしっかりと握るタイプで、手が小さい人にも握りやすくなっています。

↑前後ブレーキはテクトロ製の機械式ディスクとなっています

 

↑ブレーキレバーは4本の指でしっかり握ることができる大きめのタイプ

 

↑ハンドルは幅を580mmに抑えていて、普通自転車の枠に収まるので歩道の走行も可能

 

↑アシストモードの選択などを操作するスイッチはLEDのみのシンプルなもの。速度の表示機構などはありません

 

↑スポーツタイプの自転車にはないことも多いサイドスタンドも標準で装備しているので、気軽に駐輪することができます

 

e-Bikeならではの軽快な走りを味わえる

MANTUS 27 TRKはクロスバイクタイプのe-Bikeですが、採用されているホイールなどの細部を見ると、随所に一般的な自転車のパーツを採用していることがわかります。これによって価格を抑えつつ、スポーツタイプの自転車に不慣れな人にも乗りやすく仕上げるという意図が感じられます。

 

例えば、ブレーキレバーはスポーツ性を重視したクロスバイクでは2本の指で握るタイプとなっていることが多いのですが、このモデルでは4本の指で握るタイプなのでママチャリから乗り換えた人でも違和感なく握ることができます。

↑スピードの乗りも良く、e-Bikeらしい軽快な加速感と乗り味でした

 

逆に言うと、クロスバイクタイプのe-Bikeならではの軽快な走りをどこまで実現できているのか? という点が懸念されますが、実際に走ってみるとその心配は杞憂に終わりました。漕ぎ出しからスムーズなアシスト感で、自分がペダルを踏んだ力にきれいにアシストが上乗せされていくのが味わえます。

 

スムーズな加速には22kg(バッテリー含む)という車体の軽さも一役買っている印象。700Cに比べて径の小さいホイールは、高い速度を維持するうえではマイナスとなる要素ですが、e-Bikeの場合、アシストの切れる24km/h以下で走るのならデメリットはあまり感じません。登り坂でも試乗してみましたが、アシストも十分強力で車重も軽いので、結構な斜度のある坂道もスイスイ登ることができました。

↑角度のある登り坂でも、ペダルを回してさえいれば登れてしまうのがe-Bikeのメリット

 

筆者はクロスバイクタイプのe-Bikeにもずいぶん試乗していますが、MANTUS 27 TRKはそれらと同じように軽快な乗り心地を味わうことができます。スポーツバイクに乗り慣れた人は、ブレーキなどの操作感に違和感を覚えることもあるかもしれませんが、このモデルがターゲットとしているのはおそらく初めてスポーツバイクに乗るようなユーザー。24km/h以上の速度で巡航したい本気度の高い乗り手は、もう少し価格が高めのモデルを選んだほうが満足できるかもしれません。とはいえ、ブレーキやシフトのフィーリングなどはパーツを交換することでも対応できる範囲。アシストのフィーリングなど、性能の根幹部分は十分な完成度に仕上がっていますので、これからe-Bikeデビューを考えている人は安心して選べるモデルです。

 

撮影/松川 忍

 

 

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0〜5歳まで乗れる「ストライダー(STRIDER)ロッキングストライダー」実力・コスパレビュー。1台2wayでプレゼントにも最高なランニングバイクの実力

ストライダーは世界25か国、300万⼈以上の⼦どもたちに愛用されているランニングバイク。自転車に乗るためのバランス感覚や体重移動が自然に養えるプロダクトです。GetNavi webでは以前、「【3歳半から7歳向け最強の逸品】失敗しないプレゼント選びにストライダー(STRIDER)14Xのすすめ。」と題し、実際に3〜5歳の⼦どもたちに乗ってもらったところ、みるみるうちに乗れるようになったのが衝撃的でした。

↑ストライダーの全ラインナップ

 

そのストライダーから「ロッキングストライダー」という画期的な製品が出ているのをご存知でしょうか? 通常のストライダーに乗れるのが1歳半からなのに対し、こちらは0歳から。具体的にはつかまり⽴ちができたら遊べるようになっていて、大きくなったら通常のストライダーとして外で乗ることができます。今回は、⼀台⼆役で⼦どもの発育をサポートしてくれるロッキングストライダーをチェックしてみました。

↑今回は、0歳から1歳半のお子さんが遊べる「ロッキングストライダー」について掘り下げていきます

 

【今回紹介する製品】

ストライダー

ロッキングストライダー

2万1780円(税込)

ストライダーをロッキングベースと呼ばれる台座に固定した製品。台座の下面がゆったりした曲面となっているので、子どもがゆらしたり、またがったりして遊ぶことができます。もともと「ストライダーベイビーバンドル」という名称で販売をスタートしましたが、今秋「ロッキングストライダー」という名称に変更。ロッキングストライダーは、子育てにまつわるトレンド(ヒト・モノ・コト)を表彰する「第11回 ペアレンティングアワード」を授賞しています。台座の上に載っているのはハンドルやシート高の調整幅が広いストライダーのスポーツモデル。グリーン(写真)、レッド、ブルー、オレンジ、ピンク、イエロー、ブラックの全7色展開です。

 

 

そもそもストライダーというブランドについて

ストライダーは子どもが自分の足で漕いで進むランニングバイクの代名詞。補助輪付きの自転車と違い、自分でバランスを取るので小さい頃からバランス感覚や脚力を養うことができます。また、二輪車なので、自然と自転車に乗れるようになるのも大きなメリットです。

↑子どもたちに愛されているランニングバイク。子どもたちに愛されているランニングバイク 公式サイトはコチラ

 

【ONE POINT】三輪車や補助輪付き自転車は、自転車と全く身体の動きが逆

コーナーを曲がる場合、補助輪なし自転車は曲がりたい方向に体重を移動するだけですが、三輪車や補助輪付き自転車はハンドルを切って曲がるため、体重は曲がる方向と逆の方向にかかります。三輪車や補助輪付き自転車に乗れるお子さんが自転車に乗るときに苦労するのはこのため。ストライダーは自転車と同じ体重のかけ方をするので、自転車にすぐに乗れるようになるのです。

 

筆者の子どもも小さい頃からストライダーに乗っていましたが、そこで感じたのは”安心して転べる”製品だということ。重心が低いので転んでもダメージが少なく、車体が軽量なので自分で起こして遊び続けていました。近年は小さい頃に転ぶ経験をする子どもが少なくなっているという話も耳にしますが、ストライダーで転び慣れていれば自然と自分の体を守る転び方を身につけることができます。世界25か国、300万人以上に愛用されている理由がよくわかりました。

↑何よりも子どもが楽しそうに乗ってくれることがストライダーの魅力

 

では、ロッキングストライダーはどんなモデル?

そんなストライダーに、0歳の頃から触れられるのがロッキングストライダー。つかまり立ちをしたらまたがって遊ばせることができます。台座にはしっかり固定されていて、赤ちゃんにも安心。台座自体は前後にはゆすれますが、左右には動かない作りなので転倒の心配もありません。表面は滑りにくいテクスチャ加工が施されているため、裸足でもしっかりグリップすることができます。

↑台座となるロッキングベースへの固定は強固でグラつくようなこともありません

 

↑テクスチャ加工のされているロッキングベースの表面はグリップも良い

 

つかまり立ちをできるようになったら遊ぶことができますが、グリップの部分は赤ちゃんの手でもつかみやすく、手にやさしい作りになっています。ハンドルにはバーパッドも装着されているのも安心できるポイントです。手や足で何かを触ったり掴んだりするのは、赤ちゃんへの刺激となり、発育を促す側面もあります。

↑ハンドル径は13mmと細く、小さな手でも握りやすい樽型のグリップを装着しています

 

↑ハンドルバーパットも標準装備されているので、転倒してしまっても安心

 

組み立ても簡単で、ロッキングベースはマニュアルに沿って差し込んでいくだけでかたちになります。ストライダーの脱着も工具なしで行えるので、気軽に取り外すことができます。天気の良い日は外で乗って、雨の日には室内で遊ぶという使い方もできますね。素晴らしい!

↑ロッキングベースへのストライダーの取り付けは、まず前輪を台座に差し込みます

 

↑同じく後輪もロッキングベースにセットします

 

↑そして固定パーツを後輪の左右に取り付ければ、固定は完了です

 

実際の使い勝手をレポート

ロッキングストライダーの作りのこだわりを知っていただいたところで、ここからはSNSなどに投稿されたユーザーの声をピックアップしたり、筆者が実際に触って感じたりしたポイントなど、実力のほどを紹介していきます。

 

●身体をゆらす動作/止める動作が身についた

小さい子どもが屋内で遊ぶものとしては、昔から木馬などもありますが、前後にゆらす動きは子どもに馴染みやすいものなのかもしれません。実際、ロッキングストライダーのユーザーからは動かし方を教えたわけではないのに、子どもが自分でゆらす動きを覚えて遊ぶようになったという声が多く寄せられています。

↑赤ちゃんでも直感的に遊び方がつかめるのが特徴。子どもの成長に合わせて長く乗れます

 

振り子のように自分の体を動かして、前後に動かすだけでなく、揺れを止める動きも自然にできるようになるというから不思議なものです。身体のバランス感覚が小さなころから身につけられる点は、親として見逃せません。

※出典:インスタグラム @akih0.24daより

 

●置いておくと自然に興味を持つようになった

子どもが遊んでくれなかったらどうしようというのは、子どもに何かを買ったときの親の心配事のひとつ。こちらも心配ご無用です。SNS投稿を見ると、意外にすんなり乗るようになったお子さんから、当初は警戒気味だけど、徐々に興味を示してハマってしまう子まで様々。いずれもロッキングストライダーの面白さに惹かれているのがわかります。最初から無理して乗せようとしないで、部屋に置いてお子さんが興味を持ったら、まずは一緒に遊んであげるのが一番効果的かもしれませんね。

↑SNSに投稿された写真の一部。笑顔だったり、得意げな顔だったり子どもたちが興味津々なのが伝わってきます(写真をタップするとストライダーの公式Instagramに移動できます)

 

●広くない家庭でも設置はできる

ロッキングストライダーの台座部分のサイズは長さ80センチ、幅30センチ。これは機内持ち込みできるスーツケースをひと回り大きくして縦長にしたサイズ感で、部屋を圧迫するサイズではありません。安全のために周囲に物を置かないようにする工夫は必要ですが、ジャングルジムなどを大型の遊具を購入するよりは圧倒的に省スペース。重さはストライダー本体は3kg、ロッキングベースは2.8kgで決して重くはないので掃除をする際に移動するのも苦ではありません。

 

なお、ストライダーでは設置時にカーペットなどの上で使用することを推奨しています。底面はラウンドしていますが、お子さんが激しく動いた際には床を傷つける可能性もあるため。小さなお子さんがいる家庭ではブロックマットを敷いている家庭もいるかと思います。そういったマットの上で使えばより安心でしょう。実際に、SNSの投稿でもブロックマットの上で使用している方が一定数いらっしゃいました。

 

●圧倒的写真映え!

SNSで多かった写真のひとつが、写真映えを狙った投稿。ロッキングストライダーを壁の前に置いて、壁に飾りつけてその前にお子さんを座らせて記念写真というものです。飾り付けも様々。ガーランドをつけて誕生日をお祝いしたり、五月人形を背景にしたり。(時期は終わってしまいましたが)ハロウィンなどのデコレーションも合いそうですし、年賀状の写真にも使えそう! こうして定点的に撮影できる点も魅力。子どもの成長を実感できます。

↑スマホで気軽に撮影できる時代なので、子どもの成長記録としても最適(写真をタップするとストライダーの公式Instagramに移動できます)

 

特にコロナ禍以降は気軽に外で遊べる機会が減少しており、子どもの発育面と同時に、思い出として残せる写真が撮りづらくなっています。ロッキングストライダーはこの両面を解決できるという点でも素晴らしいプロダクトといえるでしょう。

 

近年は子どもの運動機能の低下が叫ばれ、特に平衡感覚・バランス能力が重要だと言われていますが、小さい頃からロッキングストライダーにまたがり、少し大きくなったら外をストライダーで駆け回れば、子どものバランス感覚を刺激することになりそうです。室内遊びの定番品であるジャングルジムや木馬は室内でしか遊べませんが、ストライダーは外でも遊べますし、シート位置を調整できるので、楽しめる期間が最長5年間と長いのが特徴。親の立場からするとコストパフォーマンスが高く感じます。

↑ロッキングストライダーを持ち上げてみると、大人が持つにはかなりの軽さに筆者は驚きました

 

実は親が生涯で子どもと一緒に過ごせる期間は結構短く、母親は約7年6か月、父親にいたっては約3年4か月なのだとか。しかも、子どもが小学校に入るまでに、その3分の1は経過してしまっているとのこと。貴重な子どもと一緒の時間を精一杯楽しむためにも、ストライダーは最適な遊具です。

↑子どもと一緒に過ごす時間は人生の中でも宝モノの一つ

 

ロッキングストライダーはプレゼントとしてもパーフェクトだ

個人的には、ロッキングストライダーはプレゼントとしても適しています。親戚や友人に子どもが生まれたら、出産祝いや1歳の誕生日などに贈っても良さそう。また、職場の人にお子さんが産まれた場合でも、複数人で募って購入するアイテムとしては、金額的にもぴったりです。

↑ストライダーは0歳から7歳まで対応する乗り物が幅広くラインナップ

 

ひとつのモノを長く使えると、「あんなに小さかったのに、もうこんなに大きくなって!」と子どもの成長を一緒に見守ることができます。贈ったときはよちよち歩きだったのが、外をストライダーで駆け回る姿を見た時には、心が震えます。ストライダーは子どもの生育をサポートしてくれるだけでなく、大人も元気にしてくれる。単なる遊具ではない魅力に溢れています。

 

ロッキングストライダー スポーツモデル【SPEC】●サイズ:ロッキングベース800×300×110mm/●重量:ストライダー本体3.0kg、ロッキングベース2.8kg/●車体サイズ:12インチ/●体重制限:27kgまで

 

↑対象のストライダー商品を購入した方へ、トレジャーバッグとサンタブーツの両方がもらえるキャンペーンを開催中。数量限定、なくなり次第終了のため、ご検討中の方はお早めに! キャンペーンページはコチラ

 

 

■ストライダー公式SNS

Instagram https://www.instagram.com/striderjapan/?ref=badge

Facebook  https://www.facebook.com/striderjapan?filter=1 

Twitter  https://twitter.com/strider_jp

Youtube  https://www.youtube.com/channel/UCpTNCEKVFM_cH1d9wDOc-vg

 

■ストライダー正規取り扱い店

全国の販売店

 

 

撮影/松川 忍

 

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全部入り「6万5780円の電アシ」は買いなのか? ドン・キホーテの「EVA PLUS mini」を徹底解剖!

電動アシスト付き自転車はコロナ禍以降、“密”を避ける新しいライフスタイルの拡大もあって、さらに普及が進んでいます。なかでも人気が高いのが、径の小さいタイヤを装着した小径モデル。乗り降りしやすく、オシャレな雰囲気なのが支持される理由ですが、価格的にはちょっとお高めなものも……。そこで注目したいのが、ドン・キホーテのプライベートブランド“情熱価格”から登場した「EVA PLUS mini(エヴァ プラス ミニ)」です。

 

 

全部入りで6万円半ばの高コスパ!

電動アシスト付き折りたたみ自転車​​EVA PLUS miniの価格は6万5780円(税込)。10万円オーバーのモデルも多い中で、圧倒的なコストパフォーマンスの高さです。とはいえ、毎日乗るものですから“安かろう悪かろう”では困ります。どんなパーツが採用されているのか、どんな乗り味なのかを実際に乗り回して確認してみました。

 

まずはディテールから見ていきましょう。ホイールは前後とも20インチ。ミニベロとしては一般的なサイズです。前後にフェンダー(泥除け)も装備されていて、フロントには大きめのバスケット、リアには10kgまでの荷物を乗せられるキャリアも装着されています。ギアは6段変速で、普段使いはしやすそう。

↑フロントのバスケットは大きめで買い物にも便利。最大積載量は3kgです

 

↑キャリアはフレームと同色に塗られています。サークルタイプの錠が装備されています

 

↑変速ギアは信頼性の高いシマノ製。6段変速ですが、アシストもあるので十分でしょう

 

アシスト用のモーターはフロントの車軸と一体となったハブモータータイプを採用。これは世界的に主流になっているタイプです。バッテリーはリチウムイオンで、容量は5.8Ah。決して大きめではありませんが、重さと価格のバランスを考慮したセレクトだといえます。アシスト可能な距離はエコモードで33km、標準モードで25km、パワーモードで20km。自宅から駅までの通勤や近所の買い物に使うのであれば十分な距離です。

↑フロントのハブ(車軸)と一体のなったタイプのモーターを採用

 

↑バッテリーは車体中央部に搭載。容量は5.8Ahで取り外して充電が可能で、フル充電には約4.5時間かかります

 

↑左手側に操作パネルを装備。シンプルな表示ですが漢字の表記がわかりやすい

 

↑バッテリーから給電されるライトも装備。点灯させてもペダルが重くなりません

 

車体サイズは全長1620×全幅560mm。車体は折りたたむことも可能で、コンパクトに収納することができます。フレームの真ん中から折りたたむタイプで、折りたたみ時のサイズは全長820×全幅500mmになります。

↑フレームの中央部に折りたたみ用のヒンジが設けられています

 

↑折りたたみ操作は基本的に工具を使わずに可能。ハンドルも折りたためます

 

↑折りたたんだ状態はかなりコンパクト。室内に持ち込んで保管したい人にはありがたい機構です

 

想像以上に快適な乗り心地

装着されているパーツを見る限り価格以上のクオリティを持っていると感じられるEVA PLUS miniですが、続いては実際の乗り心地を検証してみます。街中を中心に気になる坂道の登坂性能なども体感してみました。

 

まず、ペダルを漕ぎ出して感じたのは発進のスムーズさ。電動アシスト自転車の中には軽くペダルを踏み込んだだけで、グイッと車体が押し出されて慣れないとちょっと怖いモデルもありますが、EVA PLUS miniはスムーズな加速感。逆に押し出されるようなパワーを期待していると少し非力に感じるかもしれませんが、近年はこうしたスムーズな加速感のほうが乗りやすいとされ、多くのメーカーがこちらに舵を切っています。筆者は多くの電動アシスト付き自転車に試乗していますが、このスムーズさは結構レベルが高いと感じました。

↑発進もスムーズで、その後の加速も心地良い。小径タイヤですが、忙しくペダルを回す必要はありません

 

↑グリップタイプの変速も操作しやすく好印象。ギアが足りないと思うこともありませんでした

 

坂道も登ってみましたが、グイグイ登って行くようなパワフルさではないものの、ペダルを回していれば脚に力を込めなくてもスイスイ登って行ける感覚。ただ、坂を登るときはパワーモードに入れておいたほうが良さそうです。

↑写真で見るより斜度のある登り坂でしたが、力を使うことなくスイスイと登れました

 

個人的に気に入ったのはブレーキの握り心地です。低価格の自転車に乗ると、ブレーキにコストダウンの跡を感じることが多いのですが、EVA PLUS miniは剛性感のあるブレーキレバーでしっかりと握り込むことができます。後輪には高性能なローラーブレーキを装備していて、雨の中を走っても音が鳴りにくいのだとか。重さのある車体(約24.5kg)なので、制動装置はしっかりしていてほしいところですが、その辺りに手を抜いていない点に好感が持てます。

↑剛性感があってしっかり握り込めるブレーキレバー。制動力も信頼できます

 

実際に試乗してみて、感じたのは6万円台の車体としては想像以上によくできているということ。サドルの座り心地も良く、使い勝手につながる部分にはしっかりと手をかけている印象です。小径車だと、段差を乗り越えた際などにハンドルが振られるような挙動をするモデルもありますが​​EVA PLUS miniではそんなこともありませんでした。

↑段差を乗り越えても、不安定な挙動を示すこともありません

 

↑信頼性の証である「BAA」マークも取得

 

折りたたんでも重量のある電動アシスト付き自転車なので、気軽に輪行して出かける感じではありませんが、収納時に省スペース化できるのもいいところ。ボディカラーはマットブラック、マットカーキ(写真)、マットネイビーと普段使いにはちょうどいい色の3色展開。適正身長は145cm〜となっているので、夫婦で共用することもできそうです。これから電動アシスト付き自転車デビューをしたいと思っている人には、最初の1台としてもおすすめできます。

 

 

撮影/松川 忍

 

 

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「BOSCH e-Bike試乗会」レポ! ぺダルを踏み込むことで「スポーツ」をしている気分になれるのが何よりも楽しい。

リモートワークが日常化し、自宅で過ごす時間が長くなることによる運動不足を解消してくれる自転車だが、ここで紹介する「e-Bike」は、一般的な自転車とは異なり電動アシストを持つ『次世代の自転車』として新たな歴史を刻み始めている。読者の中には「e-Bike=電動アシスト付き自転車」と思われている人も多いと思うが、この2つのカテゴリーは似て非なるモノであり、求められる用途に大きな違いを持っているのだ。電動アシスト付き自転車は日常を支える道具であり、e-Bikeは機能性を追求した趣味のギアである。

 

そんなe-Bikeの楽しさを多くの人に知ってもらうため、e-Bikeや電動アシスト付き自転車の主要コンポーネンツである電動アシストモーターを供給する「BOSCH(ボッシュ)」が主催するイベント「BOSCH e-Bike試乗会」に筆者が参加した。ボッシュはドイツで誕生した自動車機器サプライヤーであり、現在は電動工具や自転車用モーターなども手掛ける世界的なブランドとして認知されている企業である。

 

e-Bikeを駆り、標高1202mのヒルクライムに挑戦!

今回のイベントはe-Bikeの実力と楽しさを知るには最高のロケーションが用意されていた。場所は河口湖からほど近い山梨県南都留郡にあるトレッキングの聖地として知られる紅葉台から三湖台までのコースとなり、1202mの標高までを一気に駆け登るというもの。紅葉台の駐車場からスタートした道程は厳しく、自転車を使ってのヒルクライム……と聞いて少しばかり尻込みをしてしまう。

↑用意されていたe-Bikeに乗ると、疲弊した中年ライターの脚力が20歳は若返ったような感覚で急坂をグイグイと上ることができた

 

コースの中には最大斜度が10%を越える急坂が続く場所もあり、電動アシスト無しのMTBでは「絶対に無理」と思えてしまうところだが、アシストモードを最大の「TURBO」にシフトすると、ダンシングをすることなくサドルにお尻を乗せたままスイスイと登坂していく。ギアを軽くし高回転ケイデンスで登る気分は漫画「弱虫ペダル」の小野田坂道クンになった気分である。

↑用意された「TREK(トレック)」、「corratec(コラテック)」、「cannondale(キャノンデール)」、「SCOTT(スコット)」のe-Bikeを参加者と交換しながらの挑戦であった

 

途中、レストハウスで昼食を取り、撮影をしながらのヒルクライムではあったが、ほど良い疲れを伴う登坂が気持ち良い。ボッシュ製の電動モーターにアシストを受けながらも、自分の脚力を使う充実感は非常に大きく感じられた。モーターに依存し過ぎないことで味わえるほどの疲労感と達成感は絶妙で、登坂力をエンジンに依存するオートバイとは違ったベクトルの楽しさを与えてくれる。

↑参加者には女性も多かったのだが、笑顔で談笑しながら10%の激坂を登っている姿を見て電動アシストの素晴らしさを再認識させられた

 

そして、約1時間の道程を経て三湖台へと到着。標高1202mからの見晴らしは素晴らしく、三湖台の名の通り西湖、本栖湖、精進湖を見晴らす眺望と、青木が原の樹海と美しい富士山の姿は圧巻だ。

↑当日はかなりの寒さだったが、山頂まで綺麗に見える富士山は素敵だった

 

帰路は紅葉に燃える木々の根が露出した荒れた林道を一気に駆け下るダウンヒルを体験。用意された試乗車たちは基本構造がMTBのため、ストローク量のあるサスペンションや剛性の高いフレームが路面の凹凸を吸収してくれ快適でスリリングな走りが楽しめた。かなりハードなルートを走ったことで気が付いたことは、メーカーが異なる各e-Bikeには同型のボッシュ製のアシストモーターが搭載されているのだが、同じスペックでありながらもフレームやジオメトリーの違いによって異なるライド感が味わえたことだ。

 

e-Bikeの楽しさが手軽に味わえる施設。トレイルアドベンチャー・フジの魅力!

約2時間のライドを楽しんだ後、一行が訪れたのは「トレイルアドベンチャー・フジ」と呼ばれる施設。今回のツアーガイドを担当してくれた岩間一成氏が勤める同施設は、富士の裾野に広がる広大な敷地にトレイルコースを整備し、初心者から上級者までがMTBを楽しめるように設計されている。

 

また、家族連れが手ぶらでも楽しめるようにレンタルバイクが数多く用意され、気軽にMTBを体験することも可能。もちろん、レンタルバイクにはe-Bikeも用意されているので「e-Bikeが欲しいけどしっかりと試乗してみたい」という人にもおすすめだ。

↑今回のツアーガイドを担当してくれた岩間さんは富士周辺の秘境を熟知したプロフェッショナル。各種ツアーも行われ、楽しい輪行と共に興味深い話を聞くことができる

 

↑トレイルアドベンチャー・フジでは2つの林間コースが用意され、自然の中を楽しく走ることが可能。レンタルe-MTBも用意されているので脚力に自信のないミドルエイジにもおすすめだ

 

BOSCHが供給するドライブユニット! 今回のツアーで満喫した注目のe-Bike!

ボッシュが開発した電動アシストモーターには2つのモデルが存在する。主にMTBタイプに採用される「パフォーマンスラインCX」は圧倒的な走破力をもたらす85Nmの駆動トルクを発生し、テクニカルセクションや変化する路面に合わせてライダーの踏力に応じた最適なアシストを発揮する「e-MTBモード」を搭載。バイクとトラクションを意のままにコントロールすることが可能。

 

また、走る楽しさを求めるスポーツモデルに搭載されるのが「アクティブライン プラス」と呼ばれるユニット。静粛性と信頼性に優れ、快適な加速を約束するユニットはあらゆるシーンで活躍する。最大トルクは50Nm。

↑ボッシュの最先端電動アシストモーター「アクティブライン プラス」

 

そしてココからは、今回のツアーで筆者が満喫したボッシュユニット搭載の注目e-Bikeを紹介します。

 

【その1】長距離ツーリング、未舗装路を走りきる!

cannondale

Topstone Neo carbon Lefty 3

キャノンデールのグラベルロードとして唯一無二の存在感を発揮するe-Bike。軽量かつ高剛性を誇るカーボン製フレームにボッシュ製のパフォーマンスラインCXを搭載。特徴的なレフティ―フォークは30mmのトラベル量を誇り悪路の走破に貢献する。

 

【その2】ロングライドが余裕を持って楽しめる

corratec

SHAPE PT500

乗り易さと快適性を追求したe-クロスバイク。コラテックが日本人向けに設計したスペシャルモデル。アシストユニットにはボッシュ製のアクティブライン プラスを搭載する。スタイリッシュなインチューブバッテリーがスタイリッシュさを助長。

 

【その3】トレイル遊びに最適なハードテール

corratec

X-VERT CX

日本人のプロライダーの思想を具現化した、トレイルライドを楽しむためのハードテイルモデル。ボッシュ製のパフォーマンスラインCXを搭載し、66°のヘッドアングルを採用することでダウンヒルでのハンドリング安定性を発揮する。

 

【その4】坂を素早く登り、下りをより楽しめる

TREK

Rail 9.7

トレックが誇るハイエンドe-MTB。ロングトラベルのカーボンフレークにボッシュ製のパフォーマンスラインCXを組み合わせ、パワフルなライドを約束する。太いダウンチューブに内蔵したバッテリーが存在感とデザイン性をアピール。

 

ボッシュの電動アシストモーターによるサポートは大きな魅力

今回のツアーに参加し強く感じたことは「電動アシスト自転車=e-Bike」ではないということだ。e-Bikeは趣味性が高く、自転車とオートバイの中間を担う自然環境に優しいパーソナルビークルである。コロナ禍により生活スタイルの変化を余儀なくされた今、密になることなく移動ができ、適度な運動ができるe-Bike。通常のMTBや電動アシスト自転車では辿り着くことのできないフィールドをより身近にしてくれる相棒は、これから欠かせない存在になることは間違いない。

 

特にボクのように年齢を重ね、脚力の落ちたミドルエイジからシルバー世代にとって、ボッシュの電動アシストモーターによるサポートは大きな魅力になることだろう。1980年代の後半にMTBブームを経験した世代がリターンサイクリストとして再びペダルを漕ぐには最適のチョイスになるはずだ。

 

 

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チェーンフリーでストレスフリーの「HONBIKE」! ドライブシャフトの採用で服を巻き込む心配ナシ!

“いま”爆売れ中のClick Holdingsの電動アシスト自転車「HONBIKE(ホンバイク)」。世界初前後輪ワンアームチェーンレス電動アシスト自転車、そのヒットの背景を自転車ライターの並木さんが解説します!!

※こちらの記事は「GetNavi」 2021年10月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

世界初のチェーンレス電アシは面倒なチェーンのメンテ不要!

【e-bike】2021年2月発売

Click Holdings

HONBIKE

19万9000円(税込)

シャフトドライブによりペダルの力をタイヤに伝える電動アシスト自転車。チェーンタイプで必要な注油や張りの調整などがほぼ不要だ。5段階の電動アシスト機能を備え、ペダリングに合わせてAIが自動でアシストしてくれる。

 

自転車ライター

並木政孝さん

乗り物好きで自転車にも精通するライター。週末はロードバイクやMTBで輪行している。

電動アシストモーターとスポーティなデザインが秀逸

世界初の前後輪ワンアームチェーンレス電動アシスト自転車として注目を集めているHONBIKE。同様に注目なのが、電動アシストモーターとそのメカニズムだ。

 

「アシストはフロントのハブ部分に隠されたモーターで行いますが、このモーターが小さい。ヘッドライトの発電ハブと変わらない大きさなのは驚きです」(並木さん)

 

また、近未来的なフレームとツインスポークの3本ホイールが生み出すデザイン性の高さも秀逸。

 

「前後サスペンションは片持ちの一点支持を採用したことでスポーティさは満点。オシャレに乗るには最高の電アシですね」(並木さん)

↑折りたたみ可能。タイヤも20インチサイズでコンパクト。クルマに積んで旅先でのツーリングも容易だ

 

↑シャフトドライブにより駆動力を伝達。洋服が巻き込まれたりチェーンによって汚れる心配も減少する。チェーンカバーも不要となる

 

【トレンドのツボ】斬新な機構が話題を呼び応援購入総額は6億円超え!

チェーンレス電動アシスト自転車で話題に。4月にMakuakeでクラウドファンディングを行い、6月29日のプロジェクト終了時点で、Makuake最高額の6億2000万円を突破した。

 

 

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ツラい歩道橋の登りもラクに進めるモードを搭載! パナソニック「ビビ・L・押し歩き」の決まり手は押し歩き

“いま”爆売れ中のパナソニックの電動アシスト自転車「ビビ・L・押し歩き」。そのヒットの背景を本誌編集部・乗り物担当の上岡が解説します!! 歩道橋や駐輪場のスロープでも押し歩きがラクラクです。

※こちらの記事は「GetNavi」 2021年10月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

重い電動アシスト自転車をモーターがちょっとアシスト

【電動アシスト自転車】2021年7月発売

パナソニック

ビビ・L・押し歩き

12万9000円(税込)

押し歩き時の際にかかる負荷を軽減する押し歩きモードを搭載。2019年に施行された改正道路交通法に定められた、歩行補助車等が歩行者とみなされる条件を、サドル傾斜やスピードなど、4つのセンサーによる制御で満たしている。

 

本誌乗り物担当

上岡 篤

スポーツタイプの電動アシスト自転車を1年前に購入。近場なら買い物やレジャーすべてで自転車の生活を送る。

4つのセンサーを駆使して歩行者としての条件をクリア

伸張を続ける電動アシスト自転車だが、ネックは重さが生み出す押し歩き時の負担。それを減らすのがビビ・L・押し歩きだ。

 

「4つのセンサーを搭載して改正道路交通法に基づく『歩行者』の条件をクリアしています。また、スイッチを押している間だけ押し歩きモードになるなど、安全面もしっかり考慮されています」(上岡)

 

高齢者の運転免許自主返納後の移動手段としても注目されている電動アシスト自転車。ビビ・Lで初採用したのは、高齢者の利用が多い軽量モデルなのがその理由だ。

 

↑押し歩き専用の手元スイッチを搭載。ボタンを押している間のみ押し歩きモードが働く安全機構だ

 

↑乗車時にサドルを下げると押し歩きモードが解除され、ペダルをこいだ時にモーターのアシストが働く(左)。降車時はサドル下のレバーを上げ、サドルを引き上げると押し歩きモードに(右)

 

【トレンドのツボ】電アシ市場は拡大しシェアサイクルでの利用も増加

コロナ禍で人気の自転車。電動アシスト自転車も販売台数を伸ばし、前年比117.3%に伸長(サイクルベースあさひ調べ)。シェアサイクルでの利用体験も販売増につながっている。

 

 

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パナソニックからショッピングモデル最軽量の電動アシスト自転車が登場!

パナソニックが、ショッピングモデルとしては業界最軽量の電動アシスト自転車「ビビ・SL」を12月3日に発売すると発表しました。

 

ビビ・SLは、ドライブユニット、フレーム、バスケットなどを軽量化し、ショッピングモデルでは最軽量(2021年9月10日時点)となる19.9kgを実現。軽量化により駐輪時の持ち上げや、押し歩き時の取り回しがよりしやすくなりました。

 

また、新設計のかるらくアルミフレームは、乗り降りのしやすさに加え、乗車中の膝の曲げ伸ばし負荷を軽減します。バスケットには新たにカーボンを配合することで、軽さと剛性を兼ね備えた設計にしました。

 

2軸モーター業界最軽量、カルパワードライブユニット搭載

ビビ・SLが搭載するカルパワードライブユニットは、従来のドライブユニットと比べ、約24%(約900g)の大幅な軽量化に成功しました。素材や部品など一から設計を見直し、2軸モーター業界最軽量の約2.8kgを達成しています。

 

また新制御であるカルパワーアシストは、アシストの力強さはそのままに、より軽く、快適な走行を可能にします。坂道では、ぎくしゃくしたペダリングをモーターが補い、なめらかになるようアシスト。漕ぎ出し時は、平地や坂道、荷物の有無などの負荷を検知し、最適なアシスト力に調整します。加えて、中速域でのスピードの伸びも向上させることで、あらゆる速度帯において快適な走りを実現しました。

 

強度を保ちながら軽量化を実現した、かるらくアルミフレーム

ビビ・SLのかるらくアルミフレームは、ダウンチューブの形状を二重構造型から卵型にすることで、軽量化と同時に強度も確保。サドルの高さは同社従来品と比べて約5cm低くし、最低地上高67cmにしました。サドルが低くなったことで、足が地面につきやすく乗り降り時や停車時の安定感が増しています。

 

また、シート角を従来品より寝かせたことで、サドル位置が相対的に後退しました。これによりペダリング時の膝の曲げ伸ばしの負荷が減り、より楽に漕ぐことができます。

↑かるらくアルミフレーム

 

軽さと剛性を備えたカーボン配合軽量バスケット

ビビ・SL搭載のバスケットは、化学素材メーカーの小松マテーレと共同開発したカーボン配合の樹脂からなる軽量バスケットです。従来品のバスケットから、約175g軽くなっています。高強度を生かした、網目の大きなデザインで軽量化を図りつつ、底面は網目を細かくし、小物が落ちにくい設計となっています。

↑カーボン配合軽量バスケット

 

ビビ・SLの発売日は12月3日を予定。価格は12万5000円(税込)となっています。

クラファン6億超え「HONBIKE」に“MADE IN JAPAN”和柄モデルが登場! アプリでロック機能も

電動アシスト自転車「HONBIKE(ホンバイク)」を発売するClick Holdingsは、応援購入サイト「Makuake」にて、「HONBIKE Made in Japan」プロジェクトを始動しました。価格は13万8000円~で、プロジェクトは11月29日18時まで実施されます。発送は2022年2月末から順次行われる予定です。

 

これまでHONBIKEの生産は海外工場で行なわれていましたが、二輪・自動車のパーツ製造や組立経験が豊富な地方ベンチャー企業と協業契約を締結し、国内工場を立ち上げ、JAPAN MADE「和柄モデル」の生産を行なうとのこと。

 

MADE IN JAPANにちなんで、初期生産は「和」に注目し、ホワイト「FLOWER OF LIFE」(生命の花)、ブルー「SEIGAIHA BLUE」(青海波)、シルバー「ASANOHA SILVER」、限定製品のゴールド「SCALE GOLD」と、4つの「和柄モデル」を特別にセレクトしデザイン。

 

また、専用アプリを新たに開発し、「盗難防止ロックシステム機能」を搭載。より防犯面を強化しています。

 

HONBIKE本体の応援購入には、トリプル保険、ロックキー2個(オレンジ・ブラック)、スマートフォンホルダー1個が付いてくるほか、オプションとして高機能HONBIKEヘルメット、専用スタンド、バッテリーケース、ボトルホルダー付きバスケット、専用キャリーバッグも用意されています。

ウインカーも出せるLED搭載の自転車用ヘルメット「LUMOS Ultra」が発売

UPJは8月13日、LEDライト搭載の自転車用ヘルメット「LUMOS Ultra」の一般販売を開始。8月末までは期間限定の特別価格となっており、M~Lサイズモデルは1万2000円(税込)、XLサイズモデルは1万3500円(税込)です。

 

LUMOS Ultraは、海外で実施されたクラウドファンディングや「Makuake」で多くの支援を得た、香港・LUMOS製のヘルメット。本体のフロントとリアにLEDライトを搭載し、周囲の自動車、サイクリスト、歩行者からの視認性を高めることで、事故発生のリスクを低減するとしています。

 

また、左右に曲がる際、付属のリモートライトを使用すれば、ウインカーライトを出すことも可能。周囲に的確に進む方向を示せます。さらに、このウインカーライトはApple Watchと連携させることができ、Apple Watchによるジェスチャーコントロールで操作が可能になります。

 

↑車のウインカーライトと近い色が出ます

 

↑付属のリモートライト

 

↑Apple Watchとの連携が可能

 

このほか、LEDライトの点灯パターンや明るさなどを、専用のスマホアプリでカスタマイズできます。

 

重量は370g。また、バッテリーは4~10時間駆動で、充電時間は3時間です。

最大100kmの連続走行が可能な電動アシスト自転車「STORM」が日本上陸

IRIEは、日本未発売の電動アシスト自転車「STORM」を、クラウドファンディングサービス「Makuake」で、6月12日から販売しています。価格は、33%オフの超早割が適用されて9万450円(税込)です。

 

STORMは、スペックや価格帯などあらゆる面で優れた自転車を作りたいという思いから開発されたモデルです。

 

STORMには、本体バッテリーに加えて別売りの補助バッテリーを搭載することができ、2つのバッテリーを使えば1度の充電で最大100km走行できます。また、補助バッテリーはUSB経由で充電が可能。補助バッテリーからスマホへの充電にも対応しています。なお、本体バッテリーのみであれば最大50km走行できるほか、バッテリーの充電時間は約3~4時間となっています。

 

さらに、折り畳み機能や250Wの強力なモーターを搭載。これに加えて、5段階調整ができる電動アシストも採用しています。アシスト速度は最大時速24kmです。

 

Makuakeでは、33%オフのほかに、28%オフの早割適用モデルや、23%オフのMakuake割適用モデルも用意されています。

最大100kmの連続走行が可能な電動アシスト自転車「STORM」が日本上陸

IRIEは、日本未発売の電動アシスト自転車「STORM」を、クラウドファンディングサービス「Makuake」で、6月12日から販売しています。価格は、33%オフの超早割が適用されて9万450円(税込)です。

 

STORMは、スペックや価格帯などあらゆる面で優れた自転車を作りたいという思いから開発されたモデルです。

 

STORMには、本体バッテリーに加えて別売りの補助バッテリーを搭載することができ、2つのバッテリーを使えば1度の充電で最大100km走行できます。また、補助バッテリーはUSB経由で充電が可能。補助バッテリーからスマホへの充電にも対応しています。なお、本体バッテリーのみであれば最大50km走行できるほか、バッテリーの充電時間は約3~4時間となっています。

 

さらに、折り畳み機能や250Wの強力なモーターを搭載。これに加えて、5段階調整ができる電動アシストも採用しています。アシスト速度は最大時速24kmです。

 

Makuakeでは、33%オフのほかに、28%オフの早割適用モデルや、23%オフのMakuake割適用モデルも用意されています。

電アシならではの弱点を解決。パナ「ビビ・L」に新搭載された「押し歩き」機能とは?

パナソニック サイクルテックは、国内で初めて押し歩き機能搭載の電動アシスト自転車「ビビ・L・押し歩き」を7月6日から発売することを、5月21日に発表しました。

↑「ビビ・L・押し歩き」12万9000円(税込)。全長1865×全幅580mm、質量24kg、カラーはチョコブラウン

 

電アシならではの悩みを解消してくれる! 便利な押し歩き機能

電動アシスト自転車の市場は年々拡大し、普段の買い物や子どもの送り迎えなど、様々な用途で使用されています。また近年は、高齢者の運転免許自主返納後の移動手段としても選ばれていますね。

 

今回パナソニック サイクルテックは、電動アシスト自転車の押し歩きをアシストする機能を、買い物に便利なショッピングシリーズ「ビビ」の中で、高齢者の使用率が高い軽量モデル「ビビ・L」に搭載しました。走行距離はパワーモード約46km、オートモード約54km、ロングモード約78kmとなります。

↑パナソニック サイクルテックから登場している電動アシスト自転車の分布図。ショッピングモデル「ビビ」は買い物に快適な大型バスケットや、スタンドを立てると同時にハンドルも固定される“スタピタ2”などの機能を搭載したシリーズとなります

 

一般的に電動アシスト自転車はモーターのアシストにより快適に移動ができる反面、その質量により、自転車の押し歩き時に負荷がかかるという課題があります。パナソニック サイクルテックでは4つのセンサー(サドル傾斜センサー、モーター内蔵センサー、トルクセンサー、スピードセンサー)による制御で解決。この機能により歩道橋や駐輪場のスロープ、坂道などで押し歩き時のアシストが可能になるとのこと。

↑押して歩く際にかかる負荷を軽減することで、電動アシスト自転車の利便性向上を図っています

 

スピードセンサーとモーター内蔵センサーにより、モーターを制御し、歩く速さ(時速6km以下)が変わっても人の歩みに合わせてアシストします。上り坂や荷物を運ぶときなどは、押し歩く状況によりアシスト力が変わります。モーター内蔵センサーにより、押し歩く負荷に応じたアシスト力を出力します。

↑「押し歩き専用手元スイッチ」。 押し歩きボタンの高さ(出っ張り)は、他のボタンより0.2mm高い、0.7mmにすることで操作しやすくしています

 

トルクセンサーで、ペダルの負荷を検知して、ペダルに足が乗っていれば押し歩き機能は作動しません。押し歩きアシストを安全に制御します。

↑本製品は、サドルの状態を検知するサドル傾斜センサーを内蔵し、サドルが傾斜状態の時のみ、押し歩き機能が作動する設計。押し歩き時は乗車できない機構にすることで不安全な使用を防止します

 

今後は、子乗せモデルや業務用電動アシスト自転車に押し歩き機能を搭載予定とのこと。坂道、歩道橋や駐輪場のスロープ、荷物がたくさんある時には自転車を押して歩きますが、かなりの体力を消耗します。なので、この機能はユーザーにとっては大変うれしいことです。ビビ・L・押し歩きは、日々の買い物シーン、行動範囲を変える電動アシスト自転車として、活躍してくれそうです。

 

 

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チェーンレス電動アシスト自転車「Honbike(ホンバイク)」のMakuakeオリジナルカラーが登場!!

最新テクノロジーをテーマにハイテク商品を展開しているClick Holdingsは、チェーンレス電動アシスト自転車「HONGJI(ホンジ)」と協業し、日本国内で「Honbike(ホンバイク)」を展開しています。そのホンバイクのオリジナルカラーが4月12日からMakuakeにて先行予約販売をスタート。日本ではまだ販売していないカラーバリエーションで注目度が高いです。

 

電動アシスト自転車ホンバイクは、世界で【白・黒】【赤・白】の2カラーを展開していますが、今回のプロジェクトはホンバイクファンから、シックでかっこいい「黒・黒」と「赤・黒」の展開をしてほしいという多くの要望があったため、Makuakeのみで限定展開することになりました。

↑左から「赤・黒」、「黒・黒」のカラーリング

 

電動アシスト自転車ホンバイクは5段階の電動アシスト付き。ペダリングに合わせて自動出力でコントロールしてくれます。液晶ディスプレイもシステム一体型で、シンプルでスタイリッシュなデザインです。スピードメーターで現在の速度がわかるのも嬉しい機能。

↑エコモード、ノーマルモード、スポーツモードがあり、快適なサイクリングライフを楽しめます

 

ほかに、駆動まわりでは、クローズ式シャフトドライブシステムを採用。モーター・ドライブ設計で動力伝達効率は高いです。スカートなどの巻き込みの心配がなく、メンテナンスもラクラク。また、スマートジャイロセンサーを搭載し、上り坂・下り坂を自動検知し合理的にアシストしてくれます。車体が15度以上傾くとアシストは自動停止。

↑チェーンに比べて耐久性が向上し、静音効果もあります

 

折り畳み手順も2ステップで簡単。2か所のレバーを引くだけで、専用工具も一切いりません。普通乗用車のトランクにも入る大きさに畳めます。クルマに積んでおけば、旅先や行った先々で、さらに行動範囲が大きく広がり、新しい世界が広がること間違いなし!

↑2ステップで折り畳みできます。持ち運びも自由自在

 

↑折り畳み前は長さ1545×幅595×高さ1070mm、折り畳み後が長さ910×幅390×高さ800mmとなります

 

HONGJI社のホンバイクは2020年「GOOD DESIGN AWARD グッドデザイン・ベスト100」に選出され、2021年2月28日には、東京の代々木体育館で行われた「東京ガールズコレクション2021 Spring/Summer」の舞台で初めて披露されました。Click Holdings代表の半沢龍之介氏、アンバサダーのデヴィ夫人と一緒にランウェイに登場し、LIVE配信では約28万人の方に視聴されたとのこと。注目の電動アシスト自転車です。

 

 

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電動アシスト自転車VOTANI「Q3」のおしゃれさに惹かれる! 街乗りには十分な装備と性能をレビュー

2020年、大きく販売台数を伸ばしたのがe-Bikeと呼ばれるスポーツタイプの電動アシスト自転車。満員電車を避ける通勤手段としての需要が高まったことが伸長の理由ですが、通常の電動アシスト自転車と比べると、高価なのがネックでもあります。

 

「ママチャリっぽくないデザインの電動アシスト自転車がほしいけれど、できれば予算は抑えたい」そんな人にオススメしたいのが、VOTANI(ヴォターニ)というブランド。ミニベロと呼ばれる小径タイヤを採用した街乗りに似合うスタイルですが、通常の電動アシスト自転車に少し足したくらいの予算で購入できるのがメリットです。以前に「H3」というモデルに試乗しましたが、好印象だったため、続いて上陸した「Q3」というモデルにも乗ってみることにしました。

↑フレームが低くまたぎやすい形状で、女性にも乗りやすそうなスタイルのヴォターニ「Q3」。写真のスノーホワイトの他に、カッパーゴールドカラーもある

 

BESVのノウハウを注入された設計

ヴォターニというブランド名を聞き慣れない人も多いと思いますが、アシストシステムや車体設計などを手掛けているのはe-Bike専業メーカーのBESV(ベスビー)。おしゃれなe-Bikeを数多くリリースしているだけに、このQ3にもそのエッセンスが感じられます。以前に紹介したH3との違いは、フレーム形状と後輪にサークル錠を装備していること。バッテリーやモーターなどのアシストユニットは共通です。

↑フレームの形状がU字になっており、低い位置を通っているので乗り降りしやすいのが特徴。車両重量は20.4kg

 

↑モーターは前輪の車軸部分に搭載される形式。タイヤは前後とも20インチです

 

↑バッテリーはシートの後ろ側に搭載されていて、ケースにはVOTANIのロゴが入る

 

↑充電時はケースからバッテリーを取り出して行う。フル充電時間は約3.5時間

 

アシストは3段階に調整が可能で、ベスビーが得意とするペダルを踏む力に合わせて最適なアシストを提供するオートアシストモードも備えています。アシスト可能な走行距離はエコモードで約80km、ノーマルモードで約60km、パワーモードで約45km。日常使いでは十分なバッテリー容量といえるでしょう。

↑アシストの切り替えは左手側のディスプレイで行い、残りのアシスト可能距離なども表示可能

 

利便性を高める装備も多いのが魅力!

街乗りをメインターゲットに開発されているので、利便性を高める装備も多く盛り込まれています。前後タイヤにはフェンダーが装備され、フロントにはサスペンションも装備。ギアはシマノ NEXUS内装3段で、チェーンカバーも付いています。バッテリーから給電されるライトも標準装備されているので夜間の走行も安心です。

↑フロントにはサスペンションを装備し、小径車の欠点である段差を乗り越えた際のショックを吸収

 

↑暗くなると自動で点灯するライトはバッテリーの電力を使うので電池切れの心配がない

 

↑フレーム全部にあるブランドロゴのプレートは、取り外してフロントキャリアなどのオプションを装着可能

 

↑チェーンカバーはスケルトンタイプ。内装式のギアは止まった状態でも変速ができます

 

そして、日常の足として使う際に便利だったのが最初に述べたサークル錠。ちょっとした買い物に立ち寄った際など、ワンタッチでロックできるのはやはり便利です。e-Bikeだとこうした装備があるものは少ないので、ワイヤーロックを持ち歩かなければならないのですが、その必要がないので気軽に出掛けられます。

↑目立ちにくい位置にサークル錠が付いているので、日常の使い勝手は良好

 

想像以上にキビキビ走れる走行性能

適応身長は144cm〜と、小柄な女性でも乗れる設計ですが、175cmの筆者がまたがっても違和感のないライディングポジションを実現しています。これなら、夫婦で共用することもできそう。サドルは柔らかめで座り心地が良く、ハンドルも握りやすい角度になっています。

↑ブラウンカラーでデザイン上のポイントにもなっているサドルはしっかりと骨盤を支える形状

 

↑サドルの後部にはグリップが付いているので、後ろを持ち上げて方向転換などもしやすい

 

↑微妙に手前にベンドした形状のハンドルは握りやすく、乗車姿勢も楽でした

 

実際にペダルを漕ぎ出してみると、ベスビーが手掛けたアシスト機構はさすがの完成度。アシスト感が自然で、ペダルを踏んだ際に車体が進み過ぎて怖い思いをするようなことがありません。ママチャリタイプの電動アシスト自転車とは一線を画するアシストフィーリングで、どちらかというとe-Bikeに近い感覚です。

↑ペダルを回して行くとグイグイ加速する感覚はe-Bikeっぽくて気持ちいい

 

↑グリップもブラウンで、手のひらを支えるエルゴノミック形状なので長時間乗っても疲れにくい

 

U字型のフレームは、車体の剛性が落ちやすいので、強い力でペダルを踏むとフレームがヨレる感覚が伝わってくる自転車も少なくありませんが、Q3はその感覚がありません。乗りやすく、実用性も高い車体ですが、しっかり作られているので乗っていても気持ちが良く楽しい! ブレーキの効きも良く、フロントサスペンションがショックを吸収してくれるので安心して走れました。

↑Vブレーキというクロスバイクなどに使われているタイプのブレーキは安心感も高い

 

↑内装式のギアはグリップを回して変速するので、操作もしやすい

 

筆者の家の近所には坂道が多いので、激坂も登ってみましたが、アシストのおかげでスイスイ登ることができました。前輪にモーターを搭載したタイプは、登り坂でフロントが滑りやすかったりしますが、その不安感もなし。坂の多い街での足には最高ですね。

↑写真のような激坂の登りも難なくこなしてくれました

 

↑試乗車にはオプションのリアキャリア(4400円・税別)が装備されていました。耐荷重は25kg

 

街に似合うデザインとe-Bike並の走行性能、そして日常での使い勝手を両立しながら、価格は13万2000円(税別)。H3に乗った際にも感じましたが、結構お買い得ですし、こういうモデルを待っていたという人は少なくないと思います。前後のキャリアや両足スタンドといった利便性をさらに高めるオプションも用意されていますし、フロントに装着できるバスケットも開発中だとか。夫婦で共用もできますが、1台しかないと取り合いになっちゃいそうな魅力を持ったモデルです。

 

 

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ヤマハ最高峰のe-MTB「YPJ-MT Pro」はエキスパート向けバイク! 上りも下りも走ってて楽しい!!

2020年9月25日に発売されたヤマハの最高峰、電動アシストマウンテンバイク「YPJ-MT Pro」。その体感試乗会が神奈川県横浜市にあるアクティビティ施設「トレイルアドベンチャー・よこはま」で行われ、編集部・乗り物担当の野田が参加してきました。

↑「YPJ-MT Pro」の価格は66万円(税込)

 

ヤマハの電動アシストマウンテンバイクのフラッグシップモデル

まずは、ヤマハ発動機のe-MTBの歴史から。電動アシストはこれまでシティサイクルのための技術でしたが、2013年にロードバイクの初期コンセプトモデル「YPJ-01」が登場し、2015年に「YPJ-R」として商品化されました。2016年にはYPJ-Rのコンセプトをベースにバーハンドルで扱いやすい「YPJ-C」を発表。当初はロード系のバイクでしたが、2018年にはYPJ系第2世代ともいえるバッテリーの大幅向上をはかり、手軽に扱えるライトモデルから、オフロードのMTBモデルの「YPJ-XC」などの4車種を登場させました。そして、2019年の東京モーターショーには「YPJ-YZ」を参考出展。

↑YPJ-MT Proのポジショニング。図からもわかる通り、エキスパート向けのハイエンドモデルとなります

 

“楽するため”の電動アシストから、“楽しむため”のアシストへ飛躍した「YPJシリーズ」は、年を追うごとに進化してきました。その進化を経て誕生した新型e-MTB YPJ-MT Proは、山を駆け巡るのにふさわしいアシスト性能とシンプルで機能的なデザインが特徴。上り斜面や下り斜面など地形の変化を走り抜けられる楽しみがあります。車体全長と重量は、フレームサイズ(L)が1980mm・24.2kg、(M)が1935mm・24.1kg、(S)が1885mm・23.8kgです。

↑メインのブルーとシルバーのカラーコンビネーション。ブルーのカラーリングもヤマハレーシングイメージとのリレーションを意識しています

 

↑コンパクトでパワフルな電動モーターユニット「PW-X2」。傾斜角センサを搭載し、状況に応じてECO、STD、HIGHの3モードから自動的にアシストモードを選択

 

前述した通り、シンプルで機能的なデザインはヤマハのこだわりがたっぷり詰まっています。それを象徴するのが「ヤマハデュアルツインフレーム」。トップチューブは、リアショックを挟む形で配置。対してダウンチューブは、バッテリーをフレーム部材で覆い隠さないことで軽快感のあるスタイリングを実現。流麗なデザインを演出するため部材の肉抜きをし、さらに軽量化をはかっています。

↑特徴的なフレーム「ヤマハデュアルツインフレーム」

 

↑ブレーキは前後ともに4ピストン式の油圧ディスクブレーキ。タイヤは「MAXXIS High Roller II」でサイズは27.5×2.8のセミファットタイヤです

 

全集中でYPJ-MT Proに試乗!

トレイルアドベンチャー・よこはまのグリーントレイルコース(初級)とレッドトレイルコース(上級)をYPJ-MT Proにて試乗。攻略性のあるアップダウンヒルがあり、森のなかを駆け抜ける爽快感はMTBならではの楽しさでした。コースのなかには連続するコブやバンクの付いた急カーブも設けられ、腕に自信のある上級者も楽しむことが可能です。

↑トレイルアドベンチャー・よこはまはグリーン、ブルー、レッドと3つのコースが設けてあります

 

まず車重は24kgオーバーなので、車体を持ち上げた時ズッシリとした重さを感じました。しかし試乗ではその車重を感じず、軽快で安定した走行感や旋回性の良さにも驚き、さらに濡れてウェットな路面でもアシストの力でぐいぐい上れます。アシストモードは5段階ですが、急勾配の坂道からフラットトレイルまでは「オートマチックアシストモード」で自動で補正してくれるので利便性を感じました。どんな坂でも力強く上れて、立ち漕ぎなども一切不要。最近、運動不足の筆者でも息切れはしませんでした。

↑「コンパクトマルチファンクションメーター」。走行アシストモード、速度、ケイデンス、ペダリングパワー、消費カロリーなどさまざまな情報を見やすく表示。走行モードはランプの色でも瞬時に目に入るのでわかりやすい

 

フロントサスペンション(フォーク)は「ROCKSHOX YARI RC boost」でストロークは160mm。フロントとリアのサスペンションが常にタイヤを路面に押し付けている感覚が強く、路面をしっかり掴んで走っている感覚があり、一般的な軽いマウンテンバイよりもリアが浮きにくいのでフルブレーキングもとても楽でした。すべてに高性能な分、ブレーキのコントロールやモードセレクトに若干の慣れは必要でしょう。

↑リアのショックは150mmのストロークを持ちます

 

1980年代〜1990年代のマウンテンバイクブームならぬ、電動アシストスポーツバイク人気がヨーロッパにて巻き起こっています。ここ日本でも、各メーカーから電動アシストスポーツバイクが登場し続け、ブレイク夜明け前といった状況。

 

決してリーズナブルな価格ではないですが、YPJ-MT Proは趣味としてMTBを楽しんでいるユーザーにはおすすめの車種。密にならない自然環境下で思いきりライディングを楽しんでください。

 

 

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見た目は完全にバイク、でも正体は電アシ! クールすぎるSUPER73「SG1」に試乗レビュー

最近、バイクのような極太のタイヤを履いた乗り物を見かけたことはありませんか? 「バイク!?」と思って振り向くと、音もなく走り去って行くので「あれは何だろう?」と思っている人もいるかもしれません。その正体は電動アシスト付きの自転車。車種はいくつかあるようですが、元祖といえるのがSUPER73というアメリカ生まれのブランド。その日本向けモデルである「SG1」に試乗し、乗り心地などをチェックしてみました。

 

【SUPER73 SG1を写真で先見せ(画像をタップすると拡大画像が表示されます)】

 

バイクのようなルックスを信頼のパーツで構成

太いタイヤのほか、大きめのライト、ガソリンタンクの位置に装備されたバッテリーなど、SUPER73 SG1の見た目は完全にバイクです。それもそのはず、アメリカではSUPER73は“電動バイク”として売られているとのこと。現地仕様のものは、右手側にスロットルがあり、それを回すことでも走行できるようです。しかし、SG1は日本向けに電動アシスト自転車として売られているので、スロットルはなく、時速24kmでアシストが切れるなど、日本の法規に適合した仕様となっています。

 

↑向こうから走ってきたら、バイクに見えてしまう外観。迫力があります。SG1の価格は38万5000円(税込)。カラーラインナップはブラックとホワイトの2色

 

↑20×4インチの極太タイヤはブロックタイプで未舗装路も走れそう

 

↑バイクに装備されているような砲弾型のライトはLEDでかなり明るい

 

↑バッテリーはガソリンタンクのような形状。信頼のパナソニック製

 

SG1のディテールをさらに深堀り!

アシスト用のモーターは後輪の軸(ハブ)に一体化されています。アシストはeco、tour、sportの3段階に切り替え可能で、アシストを使って走れる距離は60〜70km(路面状況や走り方によって異なる)とのこと。バッテリーは車体から取り外して充電することができます。充電時間は3〜4時間。

↑リアホイールのハブ部分にモーターを搭載。出力は250Wで、変速はないシングルスピード

 

↑バイクならエンジンがある部分はスッキリしていて何もありません

 

SG1の重量は32kg。電動アシスト自転車としてはかなりの重量級です。最大積載量は125kgなので、乗り手+荷物くらいの重さは余裕ですが、自転車なので2人乗りはできません。ハンドル幅が63.5cmあるので、厳密には歩道を走れる“普通自転車”の枠は超えています。

↑重量のある車体をしっかり止めるため、制動力の高いディスクブレーキを前後に装備

 

↑ブレーキは油圧式なので、少ない力で止められてコントロール性も高い

 

↑ハンドル形状もバイクを思わせるもので、ライディングポジションはアップライト

 

そのデザインから、バイク乗りの人が近所の足として購入することも多いというSUPER73 SG1ですが、最近はルックスのインパクトに惹かれて購入するアパレル関係者や若い人も増えているとか。電動アシストがあることから、通勤に使っている人も少なくないそうです。電動アシスト自転車というとママチャリ的なモデルのイメージが強いですが、このデザインなら乗ってみたいという人も多そうですね。

↑前後フェンダーやサイドスタンドも装備されているので街中での使い勝手も良さそう

 

街乗りで走行性能を体感

32kgという車体に太めのタイヤで、ちょっと重そうなSUPER73 SG1ですが、走行性能はどうなのか? 実際に街中を中心に走り回ってみました。またがってみると、着座位置は思ったより低く、ハンドルが高めの位置にあるので、バイクでいうとチョッパーというかボバー的なライディングポジションになります。身長175cmの筆者の場合、ペダルを回すときに結構ヒザが曲がる感じ。シートが後ろの方にあるので、ペダルに体重はかけにくい感じでした。

↑バイクに乗ってるようなライディングポジションで街中を流すのが気持ちいい

 

しかし、アシストをONにして走り出すと、ペダルを強く踏まなくてもスイスイ進むので、非常に楽です。アシストモードはecoだとペダルに少し重さを感じますが、tourにすると全く感じなくなり、sportではペダルを回しているだけでグイグイ走って行ってくれます。電動バイクのスロットル代わりにペダルを回しているような感覚ですね。坂道も登ってみましたが、立ち漕ぎの必要もなくスイスイ登れます。

↑坂道がある通勤でもコイツなら何の問題もなく走れそう

 

太いタイヤのおかげでコーナーリングの感覚も独特です。自転車というよりバイクに近い感じ。リアタイヤの上にどっかり腰を降ろして、曲がって行く感覚ですが、タイヤが小径(バイクでいうところの16インチ径)なので、結構クイックに向きが変わります。これは楽しい!

 

↑太いタイヤでグイッと曲がって行く感覚が気持ち良く、ちょっとクセになりそう

 

乗っていてちょっと気になったのはシート。高さ調整ができないので、身長が低い人だとまたがるのが大変な場合もありそうです。逆に身長が180cm以上あるような人だと、ヒザの曲がりがキツくなりすぎるかも。オプションのシートに交換することもできるようですが、高さはそれほど変わらないとのことです。

↑お尻に体重がかかる乗車姿勢なので、やや角張った形状も気になるところです

 

街中を走っていて感じたのは、すごく目立つということ。バイクのような見た目と、太いタイヤの走行音で歩いている人がたいてい振り返ります。なかには2度見する人もいたり、子どもには指差されたりするので、目立ちたい人にはたまらないでしょうが、ちょっと気恥ずかしく感じる場面もありそうです。

 

販売しているのは東京都渋谷区にある「MAD BOLT GARAGE HARAJUKU」。カスタムパーツも充実しているので、自分好みのスタイルに仕上げていく楽しみもありそうです。ただ、人気が高いため、入荷するとすぐに売れてしまって、次回のロットは1月後半になりそうとのこと。ほしいと思った人は早めに予約しておいたほうがいいかもしれません。

↑MAD BOLT GARAGE HARAJUKUのピット。多くのSUPER73が並んでいます。試乗車もあるので、気になる人は一度訪れてみるといいかも

 

MAD BOLT GARAGE HARAJUKU

東京都渋谷区神宮前6-11-1

 

撮影/松川 忍

 

ファットなタイヤと無骨なフレーム、だけど電アシ。「BRONX Buggy20」はストリートに似合う奴

レインボー プロダクツ ジャパン(エムプランニング)は、オリジナルのファットバイクブランド「BRONX(ブロンクス)」から、ニュースタイルの電動アシスト付き自転車「BRONX Buggy20(ブロンクス バギー20)」を、2021年1月8日に発売します。本体価格は15万8000円で、カラーバリエーションはマットブラック、アーミーグリーン、マルーンの3種類。

↑BRONX Buggy20(マットブラック)

 

ファットバイクブランド・BRONXは2012年発足。BRONX Buggy20は、堅牢なフレームに極太タイヤを履かせた同ブランドのアイデンティティはそのままに、電動ユニットを搭載したモデル。クレードル構造のアルミフレームと20インチ×4.0のファットタイヤから醸し出されるインパクト大のデザインが特徴です。

↑BRONX Buggy20(アーミーグリーン)

 

フラットシートにハイライズ ハンドルバーとのコンビネーションによる、前傾にならないアップライトなポジションは、視野も広く楽な姿勢でのんびりゆったり走るのに適しています。

 

駆動系は、欧州で高いシェアを誇るバーファン製36V/350Wの強力モーターを後輪軸(リアハブモーター)に搭載、8段変速ギアと相まって道を選ばずパワフルな走りをサポート。バッテリーは、パナソニック製セル内蔵のグリーンウェイ製バッテリー(容量:約300W 36V/8.7A)を採用し、常に安定した電力を供給します。

↑BRONX Buggy20(マルーン)

 

オプションの特大LEDフロントライト(税抜6800円)を装着すれば、その大光量を活かして車からの視認性もアップします。

ハーレーの、ハーレーらしい「電気自転車」

ワイルドさとアメリカの自由を象徴するハーレーダビッドソン。「バイクの王様」と表現するライダーもいるように、ハーレーは世界中にファンがいますが、そんなハーレーダビッドソンが最近、電動自転車のマーケットに参入することがわかりました。どんな自転車が生まれるのでしょうか?

 

ハーレー1号機の愛称にちなんだ「シリアル・ワン」

↑若い世代の愛車になるか?

 

先日ハーレーダビッドソンが発表した電動自転車は「シリアル・ワン(Serial 1)」。これは、同社の元社員たちが幹部をつとめる新会社「シリアル・ワン」が手がけたもので、ハーレーダビッドソンが1900年初頭に初めて開発したバイク「シリアル・ナンバー・ワン」の愛称にちなんで付けられているそう。自転車にも「Powered by Harley-Davidson」と書かれています。

 

「バイクのハーレー」が手がける自転車だけあって、バイクらしい見た目にこだわったとのことで、ハンドルやモーター部分などにどことなくバイクらしさが漂うデザインにしたとのこと。太めの白いタイヤと相まって、スタイリッシュで都会的なデザインに仕上がっています。

 

一般的な電動自転車はハンドル右手のスロットルをひねることで加速しますが、このシリアル・ワンにスロットはついておらず、ペダルを踏み込むことで走行します。また従来のチェーン式ではなく、ベルトドライブの駆動式を採用。走行時速は自転車走行の規則にそって約32〜45kmです。

 

時代に乗ろう

アメリカをはじめ、世界のライダーを魅了し続けているハーレーダビッドソンですが、なぜ自転車事業を始めることになったのか? その主な理由は、本業とするバイクの販売が低迷しているからです。おまけに新型コロナウイルスの感染予防のため外出制限やリモートワークが広まったことで、2020年第2四半期の売上は前年同期比で47%も減少。今年の夏に同社はおよそ700人の従業員を解雇したと報じられました。

 

さらに新型コロナの感染を避けるため、電車やバスなどの公共交通機関を利用せずに自転車を移動手段に選ぶ人が若い世代を中心に拡大しています。このような背景を受けて、人気が高まっている自転車市場に参入して、若年層を取り込もうという目論見があるようです。

 

世界各地で自転車のシェアリングサービスが広まっている一方で、「自分の愛車を持ちたい」とこだわる人もいるはず。乗り心地や性能、デザインにも厳しい目を向ける人々にとって、ハーレーダビッドソンの電動自転車は、新しい選択肢のひとつになっていくのかもしれません。シリアル・ワンは2021年に発売される予定です。

 

利用者急増!「シェアサイクル」を活用すると暮らしはどう便利になるのか?

新型コロナウイルスの流行によって、私たちの暮らしは大きく変わりました。テレワークやリモート飲み会など、1年前には考えられなかったようなことも、今や当たり前になりつつあります。

 

そんな生活様式の変化に伴い、移動手段として再び注目を集めているのが自転車。通勤ラッシュでの“三密”が避けられるという理由から、徐々にニーズが高まっています。とくに、誰でも簡単に自転車を利用することができる「シェアサイクル」への注目度は高く、日本国内におけるサービスの普及が急速に進んでいます。

 

今回は、そんなシェアサイクルの特徴や便利な使い方について、NPO自転車活用推進研究会の理事長、小林成基さんに話を伺いました。

 

はじまりは、街中で自由に使える白い自転車

日本では、最近になってやっと実用化が進んできた「シェアサイクル」。そもそもこのサービスは、いつどこで始まったのでしょうか?

 

「『シェアサイクル』は、1960年代にオランダで行われた『Witte Fietsen』という取り組みがはじまりとされています。とある市議会委員が街をより便利にするため、“ホワイトバイク”と呼ばれる白い自転車を、誰もが自由に使えるようにしました。しかし、盗まれたり壊されたりといったトラブルが続出。残念ながら、定着には至りませんでした。その後、2000年代に入るとICT技術(情報通信技術)が発達し、個体認識が可能に。その結果、どこで誰がどの自転車を借りたのかが簡単に把握できるようになり、ようやくドイツでシェアサイクルのシステムが確立したのです」(NPO自転車活用推進研究会 理事長・小林成基さん)

↑オランダの国立公園に駐輪されたホワイトバイク

 

「自転車」ではなく「時間と移動」を借りる、という発想

では、シェアサイクルとはいったいどういったサービスなのでしょうか?

 

まずその特徴のひとつとして、“自分の自転車を持たなくてもいい”という利点が挙げられます。品質の良い自転車を、誰でも安価で使用することができるのです。しかし、それだけを聞くと「レンタルサイクルと何が違うの?」と感じる人も多いでしょう。小林さんは両者の違いについて、ずばり「“自転車”を借りるのか、“時間と移動”を借りるのか」ということだと言います。

 

「レンタルサイクルはその名の通り、自転車を借りるサービスです。有人の窓口で手続きを済ませ、自転車を受け取り、利用し終わったら元の場所に返す必要があります。

 

一方のシェアサイクルも、自転車を借りることに違いはないのですが、その根本には“短距離の移動を便利にする”という考え方があります。そのため、点在する無人のステーションで24時間いつでも借りることができ、終わったら別のステーションに返すことも可能となっています。必要な時に必要な区間だけ利用することができる。つまり“時間と移動”を借りられるサービスということです」(小林さん)

 

三密回避だけじゃない! いまシェアサイクルが支持される理由

三密が避けられるという理由から、需要が高まっているシェアサイクル。2020年5月の利用台数は、前年を大きく超えたといいます。

 

「東京郊外を中心にサービスを展開する『HELLO CYCLING』では、5月の前年同月比がなんと3倍。都市部を中心に展開している『ドコモ・バイクシェア』も、1.5倍にまで増えたそうです。また、今までは自宅から駅までの利用だった人が、電車に乗らないでそのまま会社まで行くケースも多くなっているみたいですね。台数だけではなく、時間と距離も伸びているということです」(小林さん)

 

しかし、シェアサイクルのメリットは、それだけではありません。誰でも乗りやすい自転車を、管理なしに利用できるところも魅力のひとつです。

 

「現在、都内で利用できるシェアサイクルの自転車は、ほとんどが電動アシスト自転車です。とくに坂の多い都内では、格段に移動がしやすくなるでしょう。また、赤い自転車がトレードマークのドコモ・バイクシェアでは、約20インチの小径車のタイヤが採用されています。タイヤが小さいと漕ぎ出しが楽なので、とても乗りやすいと思いますね。品質の良い自転車ほど『セキュリティのしっかりした駐輪場を用意しないと』『メンテナンスをきちんとしないと』と考えてしまうものですが、『シェアサイクル』ならそんな心配も無用です」(小林さん)

↑ドコモ・バイクシェアでは小径タイヤの電動アシスト自転車が採用されているので、坂道も楽々進むことができます

 

実際に使ってみよう!

シェアサイクルの特徴が分かってきたところで、次は基本的な使い方を確認していきましょう。今回は実例として、「ドコモ・バイクシェア」の利用方法を紹介します。

 

1. ネットで会員登録する

まずはネットで会員登録を行います。個人情報や決済情報などを入力し、お手持ちのスマートフォンや交通系ICカードを登録したら準備完了です。

 

2. ステーションで自転車を選ぶ

近くのステーションに行き、使いたい自転車を選びます。登録したスマートフォンや交通系ICカードをかざすだけで鍵が開く仕組みになっていることが多く、簡単に借りることができます。

 

3. 目的地近くのステーションに返却する

必ずしも借りた場所に返す必要はありません。目的地近くのステーションを探して返しましょう。

 

「現在、首都圏にある自転車の台数は、ドコモ・バイクシェアで9710台、HELLO CYCLINGは6230台です。ステーションの数もだんだんと増えてきて、最近は駅の近くや商店街の他、ビルの空きスペースに設置されることも多くなってきました。位置情報はネットでも見ることができるので、あらかじめ目的地付近の情報まで確認しておきましょう。そうすることで返却場所を探す時間を減らし、よりお得に利用することができます」(小林さん)

ドコモ・バイクシェア https://docomo-cycle.jp/
HELLO CYCLING https://www.hellocycling.jp/

 

“ラストワンマイルのための足”を活かして、限りある時間を有効に

シェアサイクルのことは理解できたけれど、実生活でどのように活用したらいいのか分からない……という人も多いのではないでしょうか。そこで小林さんに、便利な利用方法について聞いてみました。

 

「シェアサイクルは“ラストワンマイルのための足“とも言われています。ラストワンマイルとは、電車やバスを降りて、目的地まで歩く10分くらいの距離のこと。その距離を、徒歩から自転車に置き換える、というふうに考えてもらえるといいかもしれません。例えば勤務時間中、郵便局や銀行に行かなくてはならない時。ハイヒールを履いて歩き回るのは大変でしょうが、自転車を借りれば効率よく移動することができます。また、ランチタイムの利用もおすすめです。歩きだと少し遠いと感じるお店でも、自転車に乗れば気軽に行くことができます。ぐっと行動範囲が広まるので、貴重な休み時間がもっと楽しくなるはずです」(小林さん)

 

仕事の都合で移動が必要になった際、足の代わりとなってくれるシェアサイクル。ほかにもこんな使い方ができると言います。

 

「終電に乗り遅れてしまった時、シェアサイクルを利用して帰宅する人も多いようです。24時間いつでも使えるので、始発まで待つ必要がなくなるんです。営業時間後にカットの練習をする美容師さんをはじめ、遅くまで仕事をする人にとってはすごく便利なサービスだと思いますね。また、シェアサイクルに使用する自転車は、ベルやライトがきちんとメンテナンスされているので、暗い道でも安心して走ることができます。『夜遅くに歩いて帰るのは不安』という女性にもおすすめです」(小林さん)

 

ポイントは借りる前の点検確認

しかし、利用者が増えてきたためか、メンテナンスが追い付いていないという問題も発生しているようです。

 

「新型コロナウイルスの影響で利用者が一気に増えた5月は、電池切れの自転車も多くなってしまいました。ステーションに並ぶ自転車が、十分に充電されていないなんてこともしばしば。なので利用する方にも、借りる前の確認を徹底して欲しいですね。電池残量だけではなく、タイヤがパンクしていないか、ブレーキはきちんと作動するかなどを確認することで、借り換える無駄な手間をなくし、安全に利用することができます」(小林さん)

電池残量はボタンを押すだけで確認できます。十分に充電されている自転車を選んで、借りるようにしましょう。
電池残量はボタンを押すだけで確認できます。十分に充電されている自転車を選んで、借りるようにしましょう

 

また、シェアサイクル人口が増えてきたからこそ、問題になっているのが自転車事故だとか。当たり前ではありますが、スマートフォンで地図を見ながら走るのはとても危険。赤信号は停まる、自転車専用道路や通行帯をクルマと同じ方向に走るなど、基本的な交通ルールをしっかりと守って利用することが何よりも大事です。

 

使えば使うほど便利になっていくサービス

「シェアサイクルの面白いところは、使えば使うほど便利になっていくところ。通信会社が運営していることが多いので、それぞれのICT技術を活かしてサービスが展開されています。そのため、あまり使われていないというデータが出てしまったステーションは、どんどん撤退していってしまうんです。自分たちがより快適に移動するためにも、便利な場所にステーションがある場合には、積極的に利用するようにしてください」(小林さん)

 

まだ利用したことがないという人も、まずは自宅や会社近くのステーションの位置を確認するところから始めてみましょう。小林さん曰く、目的地の100~200メートル圏内にステーションがあったら使わないともったいない、とのこと。ちょうど良い場所にない場合でも、会員登録だけでもしておけば、ステーションが新設されたら知らせてくれます。

 

「新型コロナウイルスの影響でインバウンドが激減する今こそ、初めて挑戦するのに最適な期間であると考えます。“シェアサイクルで借りた時間と移動”を活用すれば、もっと上手な暮らしが実現できるはずです。みなさんも、その良さに是非気付いてほしい。また、アフターコロナの世界では、東京オリンピックや大阪万博が開催される予定です。戻ってきた海外からのお客さんのためにも、また日本の移動を豊かで快適なものにするためにも、今のうちに日本人がシェアサイクルに慣れ、活用できるようになってくれるとうれしいと思います」(小林さん)

 

【プロフィール】

NPO自転車活用推進研究会 理事長 / 小林成基

衆議院公設秘書や大臣秘書官などを務めた後、研究員として廃棄物、バイオマス、環境行政などに関わる。その一方で、アクト・ローカリーの一典型として自転車の活用を推進し、2000年に自転車活用推進研究会を創設。2006年にNPO化した。現在は同研究会の理事長。日本シェアサイクル協会、自転車利用環境向上会議全国委員会の副会長などを兼任。国土交通省、警察庁、自治体の自転車関係会議委員も務めている。

 

協力=三菱地所プロパティマネジメント株式会社 北の丸スクエア、株式会社ドコモ・バイクシェア

幼児用の「自転車兼キックバイク」に革新的製品! 工具不要でチェンジできる「D-Bike MASTER+」

涙あり笑いありの子どもの自転車練習。上達速度は子ども(と親のコーチング)によって異なります。近年は自転車を始める前にキックバイク(ストライダー含む)で遊ぶ子どもたちも多く、「キックバイクが乗れれば、自転車にも簡単に乗れるようになる」とも言われていますが、最近そんな説を形にした幼児用自転車が世界で初めて誕生しました。キックバイクにワンプッシュでペダルを装着すると自転車になる「D-Bike MASTER+(ディーバイクマスタープラス)」です。

↑こんな瞬間もすぐにやって来る

 

従来では、キックバイクと幼児用自転車は別物でした。キックバイクは子どもが地面を蹴って進む乗り物である一方、自転車はペダルをこいで進みます。一般的に子どもは成長するとキックバイクから幼児用自転車に乗り換えます。最近では少しずつ増えているものの、キックバイクと子ども用自転車が融合したものは、まだあまり一般的ではありません。

 

ディーバイクマスタープラスは、自転車をこいで前に進むのに必要なパーツである「ペダル」と「クランク」がワンプッシュで着脱できるようになっています。この特許出願済みの技術は「クイックテイククランク」と呼ばれ、工具を使ったり、自転車屋に持ち込んだりする必要がありません。ママでも安心してペダルとクランクを簡単に着脱することができるので、子どもがやる気をなくしたり、ぐずったりしてしまう前に、すぐにその場でキックバイクから自転車に変えることができます。子どもの「自転車に乗りたい」「やってみたい」という気持ちを逃さない設計になっているといえるでしょう。

↑D-Bike MASTER+(ディーバイクマスタープラス)

 

そのほかにディーバイクプラスには4つの特徴があります。

 

1. 子どもがチャレンジしたくなるデザイン

3~6才の男女368人に「乗ってみたい!」「欲しい!」デザイン(フレーム形状やカラーなど)をアンケートで集計し、その回答を実際に採用。

 

2. ピタッと止まれるVブレーキ

一般的な幼児車のブレーキに比べて、約半分(※56%)の力で止まれるV(ブイ)ブレーキを採用。握力の弱い子どもでも止まれるよう、安全に考慮してあります。

 

3. こぎやすいから上手く乗れる

従来のペダルよりペダルサイズが2倍大きくなっています。そのため踏み外しが少なく、力を乗せやすいので、初めてのペダリングにピッタリ!

 

4. ふらつきにくくて怖くない

 

太いタイヤは衝撃を吸収し、接地面が広いことで車体を安定させます。バランスが取りやすくふらつかないので、子どもが怖がらずに乗ることが可能に。

 

子どもは自転車に乗り換えると、それまで乗り回していたキックバイクには見向きもしなくなりがち。ディーバイクマスタープラスを選べば、キックバイクをより長く使うことができるでしょう。11月1日から発売される予定で、お子さんのキックバイクと自転車デビューをこれから迎えるパパママはチェックしてみてください。

 

【製品情報】

ディーバイクマスタープラス

[16(16インチ)]


■対象年齢:3.5歳~
■希望小売価格:2万2800円+税
■サイズ:W480xL1170xH700mm
■重量:10.0kg
■主な材質:スチール/アルミ/PP/PVC
■カラー:C.レッド、M.ブルー、S.イエロー、R.ピンク

 

[18(18インチ)]


■対象年齢:4.5歳~
■希望小売価格:2万3800円+税
■サイズ:W480xL1240xH760mm
■重量:10.7kg
■主な材質:スチール/アルミ/PP/PVC
■カラー:C.レッド、M.ブルー、ブラック・メタ、T.グリーン

 

ディーバイクマスタープラス14(14インチのみ)


■対象年齢:3歳~
■希望小売価格:2万1800円+税
■サイズ:W445xL1010xH700mm
■重量:9.2kg
■主な材質:スチール/アルミ/PP/PVC
■カラー:C.レッド、M.ブルー、S.イエロー

 

ビジネスパーソン向け通勤快速電動アシスト自転車「オフィスプレス e」が先行予約受付中!

自転車専門店のあさひは、自転車通勤を追求した通勤快速電動アシスト自転車「オフィスプレス e」を10月下旬から発売開始。また、発売開始に先駆け現在先行予約を受付中です。

 

あさひは、“仕事や日常の時間をもっと有意義に過ごしたい”と考えるビジネスパーソンに向け、2005年から15年以上にわたり通勤スポーツタイプ自転車ブランド『オフィスプレス』を展開。シリーズ初となる電動アシストスポーツタイプ「オフィスプレス e」は、ビジネススタイルに馴染むスタイリッシュなデザインや高い利便性はそのまま。

 

さらに、比較的走行距離が長くスピーディーに走ることが多い通勤利用をサポートするために独自に考案したアシストプログラム「通勤快速設計」を採用しています。スピーディーに走っている間もしっかりアシストがかかる、スポーツサイクルらしい伸びのある走行感です。

↑「オフィスプレスe」メタルグレー、12万9980円(税込)。充電時間は5〜6時間です

 

オフィスプレスeは通勤シーンでの実用性、高性能アシスト設計による快適性を持ちつつ、スーツ姿のフォーマルさを損なわないスタイリッシュなデザインで持つ喜びを感じられる1台。走行距離はエコモード約100km、標準モード約65km、パワーモード約54kmを誇ります。ボディカラーはメタルグレー、ホワイト、ボルドーの3色から選択可能。

↑ホワイト

 

↑ボルドー

 

ビジネスバッグを収められるワイドバスケットやスーツを汚れから守るフェンダー、安定した制動力を得られる油圧式ディスクブレーキで安全・安心な走行ができる、充実した機能を揃えています。エッジの効いたフレームデザインとスピーディーな走行でもしっかりとしたアシスト感を得られる通勤快速設計のアシストプログラムで、ビジネスパーソンの通勤時間を豊かな時間へ変えることができます。

↑最新のドライブユニット「PLUS-D」によって通勤シーンに合わせたアシストプログラムをセッティング。スピーディーに走っている間もしっかりアシストがかかり、伸びのよい走りを実現します

 

↑ビジネスバッグを立てずに積載できるワイドバスケット。車体デザインと統一感をもたせた、 上質な素材感とこだわりの形状

 

↑スイッチパネルにはUSBポート付きで、もしもの時に役立ちます

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

Withコロナだからこそ「本当に使えるクロスバイク&ロードバイク」に乗りたい!――2人の目利きが本気で選んだ逸品

キャンプやリモートワーク、料理のデリバリーなど、コロナ禍の中で注目されているものは数多くありますが、自転車もそのひとつ。「適度な運動によって免疫力が高まる」「移動時の”密”を回避できる」など、いま自転車ブームが訪れています。

 

GetNavi web編集部にもそのブームは到来し、ウェブ編集長・山田は夫婦ふたりで使える「ちょうどいいクロスバイク」を物色中。また当サイトのフィットネス系企画でおなじみ、タレント・中村優さんも、自転車でエクササイズを楽しみたいと考えていました。そんな話を聞きつけたのが編集部の自転車バカこと副編集長・尾島。あらかじめふたりの要望を聞いて、それぞれにおすすめの自転車を用意しました。

↑スポーツ自転車初心者のふたりにぴったりな自転車は見つかるのか?

 

編集長・山田の場合――「通勤」メインだが、休日にも使いたい

ウェブ編集長・山田佑樹

現在は週1〜2回オフィス出勤の際や、週末の移動や買い出しも自転車メイン。いまのところ、娘が使っているミニベロや、シェアサイクルを活用しているが、ミニベロだと推進力がなくて、シェアサイクルはバッテリー残量などを含めて当たり外れが多いため、そろそろきちんとしたモデルを検討中。

 

編集長・山田が希望する使い方は以下のとおり。

・「密」が気になるので自転車を通勤に使いたい

・休日は気軽にポタリングしたいし、買い物にも使いたい

・長く使いたいから丈夫な自転車がいい

・クロスバイクはほしいが、スピードはそこまで求めない

 

これらを聞いて副編集長・尾島がセレクトしたのはブリヂストンのクロスバイク「TB1」と、「TB1」をベースに電動アシスト機能を付けた「TB1e」の2台。どちらも通勤や通学、買い物など街乗りで使用することを考えて作られた自転車です。

 

ブリヂストンサイクル TB1

価格4万6800円(税別)

シティサイクル(いわゆるママチャリ)の実用性とクロスバイクの走行性・デザインのいいとこ取りをした、ブリヂストンの人気モデル。丈夫なアルミ製フレームにパンクに強いタイヤをセットし、サビに強いチェーンを採用するなど、自転車初心者にも最適な一台です。

●乗車可能最低身長:146㎝~(サイズ420mm)、157cm~(サイズ480 mm) ●シフト段数:外装7段 ●重量:15.0kg(サイズ420mm)、15.2kg(サイズ480mm) ●カラーバリエーション:全7色(P.Xスノーホワイト、E.Xスモークブルー、F.Xピュアレッド、M.Xオーシャンブルー、E.Xブラック、T.Xマットグレー、T.Xネオンライム)

 

ブリヂストンサイクル TB1e

価格12万9800円(税別)

TB1の使い勝手の良さをそのままに電動アシスト付きとしたTB1e。前輪にモーターを搭載したフロントドライブ式を採用、リアの“人力”駆動と併せて前後両輪が駆動することでパワフルな走りを実現しました。TB1同様にカギ、スタンド、フロントライトなどがデフォルトでセットされ、購入後パーツを買い足すことなくそのまま走り出せます。

●適正身長:151cm以上 ●シフト段数:外装7段 ●1充電あたりの走行距離(※):130km(エコモード)、90km(オートモード)、54km(パワーモード) ●バッテリー:14.3Ah相当 ●充電時間:約4時間10分 ●重量:22.3kg ●カラーバリエーション:全4色(E.Xブラック、T.Xマットグレー、M.Xオーシャンブルー、T.Xネオンライム)

※標準パターン/業界統一基準

→TB1eの詳細インプレッションはこちら

 

実際に両方を乗り比べてみた

実車を目の前にしてみると、山田が今までクロスバイクに持っていた印象と、いい意味で違ったようです。

「街で走っているのを見るともっと華奢な感じだと思っていたのですが、意外と頑丈そうですね。あとスタンドやドロヨケが付いているのにデザインがすごくすっきりしていて、使いやすいと思います。スポーツっぽいのも嫌いじゃないんですが、派手過ぎるのは普段使いしにくいかなと思っていたので」(山田)

↑シンプルなデザインだからジャケットスタイルで乗っても違和感がない(試乗車サイズ:480mm、山田の身長:177cm)

 

「頑丈そう」という指摘は、なかなか鋭い! TB1シリーズは、シティバイクの実用性と、クロスバイクの走行性・デザインを併せ持つ自転車。街での「使いやすさ」に特化しているので、山田の要望にぴったりなのです。

「まずは電動アシストのないTB1に乗ってみたのですが、自転車にハマる人が多いのも分かりますね。走りの軽さが違う! ママチャリとは別の乗り物です。そんなにペダルに力を加えていないのにラクに速く走れます」

↑TB1(写真左)もTB1e(右)もどちらもフラットハンドルを使用し、スポーツバイクに慣れていなくても簡単に乗ることができる

 

「フラットハンドルはとても使いやすかったですね。シフト操作にもすぐに慣れたのでまったく問題なし。ブレーキの効きもよくて、速いだけじゃなくてすごく安心感のある乗り物だと思います。安心感というところで言えば、頑丈なカギがついているのもありがたいです。スポーツバイクは通常カギが付属していないから、結局はワイヤー錠などを購入する必要がありますからね」

↑両車には頑丈なサークル錠を標準装備。さらに3年間の盗難補償が付くので、安心して使うことができる

 

加えて山田が感銘を受けたのは、TB1のコスパの高さ。

「ちょっといいクロスバイクだと5万円がひとつの目安だけど、TB1はライト、スタンド、カギ、泥除けなど、これだけ装備が充実しているのに5万円を切っているというのはやはりお買い得ですよね」

 

次に山田が試乗したのは電動アシスト機能が付いた「TB1e」。乗った瞬間に「これはすごい!」と思わず声を漏らしたほど。

「TB1も軽快だと思いましたが、また別の軽快さがありますね。ペダルを踏み込んだ以上にグングン進んでいきます。このパワフルさは、乗る前の想像をはるかに超えて快適ですね」

↑前輪の電動アシストモーターが走行中のエネルギーをバッテリーに戻して充電を回復させる「走りながら自動充電(※)」機能を備える。大容量バッテリーとの組み合わせにより、1回の充電でなんと最長130kmの走行が可能(標準パターン/業界統一基準/エコモードでの走行時

※バッテリーが満充電の時、低温や高温時には作動しません

 

↑両輪駆動のパワフルな走りにすっかり魅せられた編集長・山田。「夏場でも汗をかかずに移動できそう!」

 

TB1eは前輪にアシストのモーターをセットしたフロントドライブ式を採用。チェーンで駆動する後輪と合わせて、前後両輪が駆動するので自動車の四輪駆動のようにパワフルに走ってくれます。

「原付バイクだと駐車場の問題がありますが、自転車ならそこまで駐輪するのは難しくはない。TB1eは、気軽に、そしてラクに都内の移動……となるとベストな交通手段かもしれませんね」

↑スタンド、頑丈なカギが装備されているから、ちょっとした買い物でも気兼ねなく駐輪できる

 

中村優さんの場合――トレーニングにも使える軽快な自転車がほしい!

中村優(なかむら ゆう)

ミスマガジン2005でデビュー。ランニングに魅せられフルマラソンのベストタイムは4時間10分27秒。ラントレーニングばかりではヒザに負担がかかるので自転車の購入を考えているという。

 

中村優さんが自転車に求める要素は以下のとおり。

・ランばかりだとヒザの故障が気になるので、故障を気にせずエクササイズをしたい

・軽い自転車で軽快に走ってみたい、たまにはロングライドもしてみたい

・あまり派手ではないデザインが好き

・信頼性の高いものが欲しい、日本のブランドなら安心かも

 

これらを聞いて副編集長・尾島がセレクトしたのは、ブリヂストンのスポーツバイクブランド、アンカーの「RL3 FLAT」と「RL3 DROP」の2台。レースシーンで活躍するフラッグシップモデルの技術を活かしながら、価格を抑えたエントリースポーツバイクです。

 

ANCHOR RL3 DROP(左)

SORAモデル 価格10万7000円(税別)/CLARISモデル 価格8万4000円(税別)

アンカーのドロップハンドル付きロードバイクの中でもっともお手頃な価格のエントリーモデル。しかしレーシングモデルのテクノロジーを生かして設計され、ブレーキ、クランクなど細部まで有名メーカー、シマノ製のパーツを採用しており、妥協のないスペック。上位モデル同様の快適性を誇りながらも、ロードバイクならではのスポーティな走りを楽しめる。

●適正身長:146㎝以上 ●シフト段数:フロント2段×リア8段 ●メインコンポーネント:シマノ ソラ/クラリス(試乗車はクラリス)  ●タイヤサイズ:700×28C ●重量:10.1kg(490mm、クラリス搭載モデル)

 

ANCHOR RL3 FLAT(右)

価格 7万6000円(税別)

「RL3 DROP」をベースにハンドルをフラットバー仕様に変更し、ラクな乗車姿勢に調整したモデル。ドロップハンドルに抵抗がある人、手軽に”スポーツ”を楽しみたい人におすすめしたい1台。ドロップハンドルへと換装しロードバイクとして使用することもできるため、スポーツ自転車の入門モデルとしては最適です。

●適正身長:146㎝以上 ●シフト段数:フロント2段×リア8段 ●メインコンポーネント:シマノ クラリス  ●タイヤサイズ:700×28C  ●重量:9.8kg(490mmサイズ)

 

すごくスムーズ! 滑るように走っていく!!」

はじめに中村さんがテストしたのは、フラットバーハンドルを装着する「ANCHOR RL3 FLAT」。普段はマウンテンバイクに乗っているものの、その走行性能の違いに驚いた様子。

「あたり前ですが……いつもの自転車と全然違いますね。タイヤが転がって走るというよりも、スーッと滑っていくような感じ。うまく乗れるか不安もあったのですが、まっすぐなハンドルなので特に問題ありませんでした」(中村さん)

↑フラットバーモデルは前掲姿勢がキツくないため、クロスバイク初体験の中村さんもまったく抵抗なく乗りこなせた

 

「RLシリーズ」はアンカーの自転車の中で長距離走行を快適にこなすことができるラインナップ。スムーズに走れるだけではなく、路面からの振動を逃がしたり長時間乗っていても身体に痛みを感じにくい設計・工夫が施してあります。ひざの負担が大きいランのトレーニング代わりに使用するには最適な1台といえるでしょう。

↑フラットバーに加え、フレーム設計そのものが乗りやすい構造になっている

 

↑「色々なウエアを着ても違和感なくコーディネートできそうなシンプルなデザインも気に入りました」(試乗車サイズ:490mm、中村さんの身長:169cm)

 

次にテストしたのはドロップハンドルを装着した「ANCHOR RL3 DROP」。基本的なフレーム設計はフラットバーモデルと同様ですが、大きく違うのはドロップハンドルを装着しているところです。中村さんもドロップハンドルは初めての体験なので少し緊張気味。

↑ブレーキやシフトチェンジの方法などを、ブリヂストンサイクル商品企画課の村河さんからきっちり教わる

 

ハンドルに体重をかけすぎない、などドロップハンドルならではのコツを教わりつつ、いざ試乗。

「ドロップハンドルの操作に不安がありましたが、意外と問題ありませんでした。フラットバーモデルよりも前傾姿勢が深いですが、ハンドルを握れる場所がたくさんあるので疲労感が軽減できる気がします」

 

普段の精進により基礎筋力がしっかりしているのか、ドロップハンドルにも抵抗なく馴染みました。上級モデルにはついていないアシストブレーキの存在も、ハードルを低くしているようです。

「アシストブレーキのおかげでハンドル上部に手を置いたままブレーキをかけられるから、思ったよりも態勢的にきつくないですね。それでいてフラットバーモデルよりも体幹を使うことも意識できるし、これならいきなりドロップハンドルでもいいかなと思いました」

↑自転車の重量は9.7kg。「フレームは軽くてデザインも細身。すごくスピードが出そう!」

 

↑スムーズなシフトチェンジと耐久性を誇るシマノ製のコンポーネントをセット。その気になればレースイベントにも使用できるスペックを持つ

 

アルミフレームの自転車は軽く耐久性に優れる反面、手に伝わる振動によって疲労感が高まることもありますが、RL3シリーズには路面からの振動を吸収するカーボンフォークが標準装備されています。これによってボディブローのようにじんわり体力を奪っていく振動を抑え、長い距離もラクに走ることができるように乗り手をサポートしてくれます。

↑トップモデルと同様の振動吸収性に優れたカーボンフォークを採用して快適性を確保。さりげないグラデーションをあしらったシンプルなデザインが好評だ

 

↑ブレーキとシフトレバーが一体になったSTIレバーをセット。さらにハンドル上部にはアシストブレーキを採用しているので、色々なポジションで走行ができる

 

↑普段からランニングしているためか、初めてのドロップハンドルでも楽しく乗りこなすことができた(試乗車サイズ:490mm、中村さんの身長:169cm)

 

どれも魅力的すぎて1台を選べない!?

TB1のアシストなしモデルと電動アシストモデルを試乗した編集長・山田と、アンカーRL3のフラットハンドルモデルとドロップハンドルモデルに試乗した中村優さん。「街乗りに最適なモデル」と「本格的スポーツバイク」という違いこそありますが、二人ともすっかり自転車の楽しさを味わい、なんならこのまま乗って帰りたいくらいのハイテンションです。

 

「丈夫で耐久性があって、ライトもドロヨケもカギもスタンドも、必要な装備がちゃんと付いていて、それでいて走りはすごく軽快。短い距離や平坦なルートをスイスイ走るならTB1、長い距離を走る、あるいは坂道が多いルートを走るならTB1eですかね。5万円を切るTB1の価格も捨てがたいし、やっぱりどちらか簡単には決められないです(笑)」と両方とも買ってしまいそうな山田。

 

一方の中村さんは「RL3のフラットとドロップ、う~ん私もどちらか選べないですね。どっちも速くて快適なので(笑)。フラットバーモデルからドロップハンドルにステップアップするのもいいし……すごく悩みます。ただ困ったのが、ランニングだけじゃなくて自転車にも興味がわいてしまったところですかね。本当に羽が生えたかのような軽い走りと滑るような滑らかさ。次はもっと長距離を走ってみたくなりました!」

 

とはいえ「自転車選び」が今回の企画趣旨なので、やっぱりちゃんと選んでもらわないと困ります。というわけで無理やり今日の1台を選んでもらったのが下の写真。さあ、これから幸せな自転車生活のスタートです!

↑試乗したモデルのどれもが魅力的すぎてなかなか決められなかったものの、最終的に選んだのは――中村さんが「ANCHOR RL3 DROP」、山田が「TB1e」という結果に

 

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スマートなデザインと機能で注目を集める「VanMoof X3」に乗ってみた

最近、注目度が高まり、選択肢も急増しているe-Bikeと呼ばれるスポーツタイプの電動アシスト自転車。そんな中でも異彩を放っているのがオランダ生まれのVanMoof(バンムーフ)というブランドです。一見すると電動アシスト付きには見えないデザイン、そしてスマホ連携や盗難防止などの先進機能を搭載し、従来の自転車の枠を超えたモデルをリリースしているのが注目を集める理由。そんなブランドの最新モデル「VanMoof X3」に乗って、その魅力を味わってみました。

↑「VanMoof X3」25万円(税込)

 

街に似合う独自デザインの車体

VanMoof X3は24インチという小さめのタイヤを採用したモデルです。同ブランドには「VanMoof S3」という大径タイヤを装備したモデルもありますが、こちらは適応身長が170cm〜となっているのに対して、「X3」は155〜200cmと幅広い身長の乗り手に対応しているのがメリット。そもそも、この「X」シリーズは日本向けに開発され、その後グローバルでも販売されるようになったという経緯があります。

↑フレームが「X」を描く形状となっているのがネーミングの由来。カラーは写真の「ダーク」のほか「ライト」が用意されます

 

↑こちらは「VanMoof S3」。タイヤはロードバイクなどと同じ700Cという径になっています。写真のカラーは「ライト」

 

VanMoofのデザインが注目されるのは、e-Bikeに見えないのに加えて、一般的なクロスバイクとも一線を画する仕上がりとなっていること。それを可能にしているのは、タイヤやチェーンなどの消耗部品以外はほぼ全てのパーツを自社でデザインしていることです。通常の自転車メーカーはフレームデザインは自社で手掛けたとしても、ハンドルやブレーキなどの部品はパーツメーカーから調達するもの。そこまで独自でデザインしているからこそ、ほかのどんな自転車にも似ていないユニークなルックスに仕上がっているのです。

↑モーターは前輪のハブ(車軸)部分に装備されています。電動アシスト付きに見えない理由の1つがコレ

 

↑バッテリーは独特の形状のフレームに内蔵。ただ、取り外しての充電には対応していません。フレームには前後ライトも埋め込まれています

 

↑ハンドルのデザインもステムと一体化した独特のものです。ライド中に視界に入る部分がスッキリしていて好印象

 

↑ブレーキレバーも独自デザインのシンプルなもの。ブランドのロゴも刻印されています

 

↑サドルもオリジナルの一体デザインで、振動吸収ゲルが入っており、座り心地も良好

 

スタイルも街に似合うものですが、装備を見ても一般的なスポーツタイプの自転車に比べると街乗りを重視していることが感じられます。前後ライトがフレームに内蔵されているところもそうですが、前後のフェンダー、フロントにはちょっとした荷物を積めるラックも装備。チェーンにもカバーが付いているので、裾の汚れも防いでくれます。

↑前後ともにフェンダーが装備されているので、タイヤの泥はねで服が汚れる心配がありません

 

↑フロントのラックには、伸び縮みするロープが付いているので荷物を固定できます

 

↑チェーンには全てカバーがされているのも、一般のクロスバイクとは違うポイント

 

↑車体中央部には片足式のスタンドも装備。街乗り自転車には必須のアイテムです

 

走行感やスマホ連携機能もユニーク

実際に走らせようとすると、起動のさせ方からして独特です。左手側のブレーキレバーと一体化したスイッチを押すと電源がONになりますが、起動音とともにフレーム上部に内蔵されたLEDが光り、スタンバイ状態になったことを知らせてくれます。

↑一見するとスイッチに見えないようなデザインのボタンを押すと電源が入ります

 

↑電源がONになると、フレームの上部に浮き出るように「V」のマークが表示されます

 

アシストのモードは4段階。1〜最強の4まで右手側のボタンで切り替えられます。現在のモードは、同じくフレームの上部に表示。走り出すと、この部分には速度が表示されます。ちなみに、変速段数は4段ですが、変速の操作は必要なく、設定された速度になると自動で変速が行われる仕組みです。また、走行中に右手側のボタンを押しっぱなしにすると”ブーストモード”が起動し、アシストモードに関わらず最強のアシストが得られるようになっています。

↑走行中はフレームの上部に速度が表示されます。視線を下に移動する必要があるので、注視するのはオススメしませんが……

 

↑変速機構はオートマチックの4段。速度が出ると自動で変速される感覚が新鮮です

 

↑走行中に右手側のボタンを押しっぱなしにするとブーストモードが起動するので、坂道などで強いアシストが得られます

 

走行感もデザイン同様にかなりユニーク。走り出した瞬間のアシストは抑えめで、自然なアシストフィーリングなのはe-Bikeらしいものですが、速度が乗ってくると自動で変速されるので、走行中はほとんど操作をする必要がありません。e-Bikeに乗っているとモードの切り替えや変速など、意外と忙しく操作をする必要があるのですが、VanMoof X3はそうしたことを忘れて走ることや周囲の風景に集中できました。

↑重量が19kgあることと、太めのタイヤを装備していることもあって、クロスバイクに比べるとやや走行感は重いですが、余計なことを考えずに走れます

 

↑かなり角度のある坂道も登ってみましたが、ブーストモードを使うと難なく登れてしまいました

 

もう1つ、VanMoofがユニークなのはスマホとの連携機能。専用アプリをダウンロードしたスマホとBluetoothで接続することができます。走行距離や走ったルート、速度などを記録できることはもちろん、自動変速のタイミングを好みに合わせて調整することも可能です。面白いのは、盗難防止機能。後輪の軸近くにロック機能が装備されていて、ボタンを押すことで施錠することができるのですが、このロックをスマホの画面で解錠操作ができます。

↑後輪の軸付近にあるボタンを押すと施錠され、動かそうとすると警告音が鳴る仕組み。ボタンは足で蹴ってロックすることもできます

 

↑アプリ画面の中央に表示されるロックマークをタップすると解錠操作が可能。操作後、5秒以内に車体を動かさないと再び施錠されるシステムです

 

↑アプリ上でシフトアップとシフトダウンのタイミングをそれぞれ独立して調整可能。ライトのON/OFFなどもアプリで操作できます

 

個人的には、このロック機能はとてもありがたく感じました。スポーツタイプの自転車やe-Bikeのほとんどは車体にロック機能がないので、出かける際にワイヤーロックなどを持って行く必要がありますが、車体にロックが装備されていると何も持たずに気軽に乗ることができます。また、万一盗難の被害に遭ってしまっても、車体にはGSMの通信機能が搭載されており、VanMoofの「バイクハンター」と呼ばれるスタッフが車体を探し出してくれるのも心強いところ。車体が見つからなかった場合、新車が提供されるというので、自信のほどが感じられます。

↑前後に制動力が高い油圧ブレーキを装備しているのも安心感が高いところ。コントロールもしやすく、慣れていない人にも操作しやすい効き方です

 

ルックスから盗難防止機能に至るまで、強い独自性を感じるVanMoof X3。自転車というよりも、新しい乗り物と呼んだほうがいいかもしれないと思うほどです。乗り味も、スポーツタイプのe-Bikeとはひと味違って、スピードを出してサイクリングロードを飛ばすよりも、街中でよく使う速度域にフォーカスしたような仕上がり。ユーザーを見ても、いわゆる自転車マニアではない層に支持されているようです。自転車の保有台数が人口よりも多く、自転車通勤も盛んなオランダ生まれだけあって、ツーリングよりもよりも街乗りや通勤に向いたモデルです。25万円(税込)という価格はちょっと高く感じられる人もいるかもしれませんが、前モデルが40万円オーバーだったことを考えると、かなりリーズナブルになっています。気になる人は原宿にあるVanMoofのブランドショップで試乗も受け付けていますので、一度乗ってみることをオススメします。

 

 

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【給付金でいま買うべきモノ】<No.11>e-bike

本稿は、給付金の使い道をまだ決めかねている方のために、“1人当たり10万円”で買って損なしの、家族の時間も、自分の時間も充実させる家電&デジタルを一挙ナビゲートします!!

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

快適に利用できる移動手段として注目が集まっている「e-bike」。最近は10万円代前半でもバッテリーやモーター性能が向上し、従来では見られなかった個性的なデザインのモデルも増えている。

 

押さえておきたい! e-bike最新トレンド

バッテリーや電動アシストモーターがより高性能化

スタイリッシュなデザインのフレームワークを実現

10万円前後で買えるリーズナブルなモデルが増加

 

私がオススメします!

自転車ライター

並木政孝さん

ロードバイク、MTB、BMXを溺愛。最近は電動ママチャリを手に入れ、近所を爆走するのが日課となった、貧脚自慢の中年チャリダー。

 

家族でシェアして使える小径のミニベロがオススメ

今回オススメするのは、「ミニベロ」と呼ばれる20型の小径モデル。趣味性の高いロードバイクやマウンテンバイクも魅力だが、10万円という予算を考慮したとき、より生活に密着して家族みんなで楽しめるミニベロが最適な選択になるに違いない。

 

ミニベロはコンパクトなフレームサイズのため、家族みんなでシェアすることが可能。体型にフレームサイズを合わせるロードバイクやMTBのように使用者が限定されることがない。サドルの高さを調整するだけで気軽にシェアできるのは大きな魅力だ。

 

最近ではアシストモーターや充電バッテリーの小型化・高性能化が進み、コンパクトなフレームのミニベロでも違和感なくアシストを受けられるようになった。また、コンパクトなフレームサイズを生かしてクルマのラゲッジルームに積載するのも超簡単。キャンプ場や自然豊かな秘境の地、はたまたおいしいものを目当てに街なかへと持ち出せば、自分の行動範囲を広げる頼れる相棒として大活躍してくれるにハズだ!

 

<その1>小回りが効いて街乗りに最適! 安心の性能が約10万円で手に入る

バッテリー容量 8.0Ah
アシスト最長距離 約60km
変速 外装7段
重量 21.0kg

 

パナソニック

ベロスター・ミニ

価格 10万8680円

20型の小径モデル。スポーティなダイヤモンド型フレームには、転倒した際にフレームを守るリプレーサブルエンドを採用する。カラバリには艶消しのマットオリーブも用意されるなど、年齢や性別を問わないデザインだ。前後に泥除けが装備されているため、通勤時でも安心して乗れる。

 

SPEC●全長×全幅:1570×590mm●適応身長:149~185cm●アシスト可能距離:パワーモード約31km、オートマチックモード約40km、ロングモード約60km

 

↑操作性が高いシンプルなデザインを持つエコナビ液晶スイッチ4S+。バッテリー残量や速度、残り時間や距離を表示する

 

↑路面や登坂に合わせてベストな走りを選べる外装7段変速を採用。スポーティで快活なペダリングを楽しめるのも大きな魅力だ

 

【いま買うべき理由】特別給付金でほぼカバーできるリーズナブルなプライス

「約10万円の価格には驚愕。ダイヤモンドフレームがスポーティな雰囲気を醸し出し、価格以上の高級感を演出しているのが素晴らしいです。アシスト距離も十分で、パナソニック製というのも大きな安心!」(並木さん)

↑トップチューブを持つフレームワークがハイエンドモデルを思わせる。3色のカラーはカジュアルにマッチ

 

<その2>斬新なフレームワークが個性的、スポーティなデザインは通勤にも◎

バッテリー容量 12.3Ah
アシスト最長距離 90km
変速 内装3段
重量 21.1kg

 

ヤマハ

PAS CITY-X

価格 12万6500円

個性的なフレームデザインが都会的な印象を与える人気モデル。20型の小径モデルでありながらも快適なギア比を与えることで、一般的な26型モデルを超える走りを実現。変速機は内装3段のワイドレンジで、セレクトも容易だ。

 

SPEC●全長×全幅:1585×520mm●適応身長:153cm以上●アシスト可能距離:強モード54km、標準モード69 km、オートエコモードプラス90 km

 

↑斬新なXフレームが剛性感を高めつつ、個性を引き立てる。最近のトレンドであるワイヤー類をフレームに通すインナー構造で、スッキリした外観を演出する

 

↑オプションパーツも豊富。コンテナバスケット(下)やワイヤーバスケット(上)も用意され、目的に合わせたドレスアップが可能だ

 

【いま買うべき理由】安心して遠出ができるアシスト距離の長さが魅力

「個性的なスタイルと高性能バッテリーが大きな魅力。エコモードプラスなら90kmもアシスト可能です。30分で約25%充電でき、フル充電までも3.5時間と短く、面倒な充電の手間を大幅に軽減します」(並木さん)

↑パワフルで高性能なドライブユニットを搭載。世界のトップブランドとして君臨するヤマハならではだ

 

<その3>サドルバッグにバッテリーを内蔵し、e-bikeの重量感を払拭!

バッテリー容量 6.6Ah
アシスト最長距離 約45km
変速 外装8段
重量 約16.2kg

 

デイトナ ポタリングバイク

DE03

価格 15万2900円

オートバイのアフターパーツメーカーが作り上げたスタイリッシュな一台。サドルバッグにバッテリーを収納することでスッキリとした印象だ。16.2kgという軽量ボディもペダリングの快適さに貢献する。

 

SPEC●全長×全幅:1550×570mm●適応身長:155~190cm●アシスト可能距離:約45km

 

↑ETRTO-451ホイールにKENDA製の20型タイヤを装備。高い機動力で都市部でもポタリングをサポートする

 

↑フレームは軽量かつ剛性の高いアルミ製。シャンパンゴールド、グリーンメタリック、グレーメタリックの3色を用意

 

【いま買うべき理由】シンプルな操作機能と電アシに見えないスッキリ感!

「リヤホイールと一体化した電動アシストモーターと、レザーのサドルバッグに収納したバッテリーがシンプルさのキモ。電動アシスト付きだと気が付く人は少ないはずです」(並木さん)

↑バッテリーをサドルバッグに収納。USBポートが用意され、ガジェット類を充電できる

 

<その4>フレーム内蔵バッテリーでスッキリしたデザインを実現

バッテリー容量 3.5Ah
アシスト最長距離 約35km
変速 外装7段
重量 約14kg

 

トランスモバイリー

E-MAGIC207

価格 10万4500円

フレームと一体化した内蔵バッテリーの採用と、アシストモーターをリヤハブに収める設計でスタンダードなミニベロスタイルを実現。車体重量を約14kgで抑えたことで、クルマへの積載や自宅保管の際に大きなアドバンテージとなる。

 

SPEC●全長×全幅:1500×580mm●適応身長:160cm以上●アシスト可能距離:約35km

 

↑約14kgという驚きの軽さを実現。前輪は簡単に取り外せるクイックリリース構造を採用し、手軽に持ち運びが可能だ

 

↑フレームのデザイン性を損なわないバッテリー一体化構造。ワンタッチでアシストスイッチがONにできる操作性も大きな魅力だ

 

【いま買うべき理由】クラスでも群を抜く軽さを実現、14kgの車体は持ち運びに便利

「手ごろな価格と手軽な操作性でe-bikeデビューにオススメ。バッテリーを内蔵したスマートなデザインと約14kgという驚くべき軽さは、行動範囲を広げてくれます」(並木さん)

↑オプションで折り畳みのハンドルを選べばラゲッジに簡単に積載可能。輪行する際にも重宝する

 

【CHECK!】e-bikeでもっと遠出したいなら、ロングパワー&快適走行モデルがオススメ!

小径のミニベロでは満足できない…という人にオススメなのがクロスバイクスタイルを持つ2モデル。走行距離や乗り心地を重視したこのモデルなら満足すること間違いなし!

 

<その1>フロントサスペンション搭載で、凸凹の路面でも快適に走行できる

バッテリー容量 12.0Ah
アシスト最長距離 約73km
変速 外装7段
重量 23.2kg

 

パナソニック

ハリヤ

価格 14万2780円

ロックアウト機構付きフロントサスを装備し、凹凸のある路面でもフラットな路面でも快適に走行可能。26型の電動アシスト自転車としては、重量23.2kgと軽量だ。

 

SPEC●全長×全幅:1790×590mm●適応身長:150~185cm●アシスト可能走距離:パワーモード約45km、オートマチックモード約54 km、ロングモード約73 km

 

<その2>走りながら自動で充電し、エコモードなら130kmのアシスト可能

バッテリー容量 14.3Ah相当
アシスト最長距離 約130km
変速 外装7段
重量 22.3kg

 

ブリヂストンサイクル

TB1e

価格 14万2780円

後輪はペダリングで駆動し、前輪をモーターがアシストする2WD(両輪駆動)仕様。走りながら自動充電することでアシスト距離が従来モデルの1.4倍に。

 

SPEC●全長×全幅:1850×575mm●適応身長:151cm以上●アシスト可能距離:パワーモード約54km、オートモード約90 km、エコモード約130 km

 

 

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ヤマハの最高峰e-bikeがもうすぐ発売! フルサス仕様のe-MTB「YPJ-MT Pro」の詳細は?

7月29日、ヤマハ発動機がスポーツ電動アシスト自転車(e-bike)であるYPJシリーズのフラッグシップモデルとして「YPJ-MT Pro」を追加するとオンライン説明会で発表。その気になる全貌を発売前にレポートしたいと思います。

↑「YPJ-MT Pro」は、ユニークなツインチューブデザインを持つアルミフレームに前後サスペンションを装備。タイヤサイズはMTBの主流となる27.5インチ

 

刺激的なハイエンドモデルにヤマハ魂てんこ盛りです

世界初の電動アシスト自転車「PAS」でお馴染のヤマハですが、実用車とは違った“趣味”の領域を満たすe-bike(スポーツ電動アシスト自転車)にも力を入れ、同社のYPJと呼ばれるシリーズは大きな注目を集めています。このYPJシリーズには電動アシストを備えたロードバイクとMTBをラインナップ。今回の発表会ではe-MTBの最高峰モデルとなる「YPJ-MT Pro」を追加。9月25日より販売が開始されます。

↑フレームサイズはS、M、Lの3サイズを用意。変速機はフロントがシングル、リアに11速のカセット備えた外装式。ブレーキには泥濘や雨天でも高い制動力を発揮する前後ディスクブレーキを採用する

 

↑前後に優れた制動力を発揮する油圧式のディスクブレーキを装備。フロントサスペンションは路面環境に合わせて減衰力を調正することが可能。トラベル量は160mmと余裕のストロークを誇る

 

YPJ-MT Proは「Fun and Exciting unusual experience〜楽しくて刺激的な非日常体験〜」をコンセプトに、乗りこなす楽しさ、MTBに特化したアシスト性能、ユニークデザインをポイントに開発。

 

軽量・高剛性を誇るデュアルツインフレームは、重量物となるバッテリーを搭載した状態でも最適なバランスを発揮する構造となり、前後サスペンション(フロントサスペンションストローク量:160mm/リアホイールトラベル量:150mm)は舗装路だけでなく悪路での路面追従性を考慮したレイアウトが与えられています。

↑トップチューブは個性的なツインデザインとなり、バッテリーをダウンチューブにビルドインすることで精悍さとスポーティさを演出。コンパクトで高性能なリチウムイオンバッテリーの容量は36V13.1Ahで、一充電で最大197kmを走破

 

また、心臓部であるアシストモーターはヤマハが独自に開発したコンパクトな「PW-X2」を搭載。パワフルでシャープなペダリングレスポンスを維持しながら、より高いケイデンス(クランク回転数)に対応します。アシストモードは7モードから選択でき、YPJ-XCでも好評を得ていた「EXPW(エクストラパワー)モード」を搭載。変化する路面でのペダリングにも素早く反応し、最適なパワーアシストでサポートしてくれるのは嬉しい限り。

↑コンパクトでパワフルな電動モーターユニット「PW-X2」。スポーツライディングに最適なハイケイデンスにも対応し、7種類のアシストモードで走る環境に合わせてセレクトできる。新たに「オートマチックアシストモード」を搭載

 

さらに「ECOモード」~「HIGHモード」までのアシストモードを車両側が自動的に選択してくれる「オートマチックアシストモード」を新追加。走行状態に応じてライダーの要求にシンクロし、ハンドリングやペダリングに集中することができます。

 

搭載バッテリーは36V/13.1Ahとなり、充電時間は約3.5時間。航行距離はEXPWモードで73km、+ECOモードで197kmという驚異的なスタミナを発揮してくれるのは大きなアドバンテージになるはず。アップダウンが激しく低速域で使用するe-MTBでは、アシスト時間の長さは大きな魅力になることは間違いありません。

↑ステムのサイドにはバッテリー残量、速度、消費カロリー、ペダリングパワー(W)など数多くの情報を表示する液晶ディスプレイ「コンパクトマルチファンクションメーター」を装備する

 

カラーリングはヤマハのレーシングカラーでもあるポディウムブルー/ニッケルとなり、同社の人気オフロードモーターサイクル「YZ」からインスパイアされたもの。ヤマハ・レーシングカラーとのリレーションは精悍さと力強さ、そしてブランドが持つレーシーな印象となり「YPJ-MT Proはタダモノデハナイ…」と思わせる絶妙なパッケージングは絶品です。

↑YPJシリーズのフラッグシップとして9月25日から販売が開始されるYPJ MT-Pro。気になる価格は66万円(税込)に設定されている

 

コロナ禍の影響で密を避けることが求められる昨今。ひとりで楽しめて環境にも優しいe-bikeが、さらなる注目を集めることは間違いありません。66万円という車両価格的は安くはないものの、大人の趣味の相棒として「YPJ-MT Pro」と週末を過ごす幸福感を味わってみませんか?

 

【SPECIFICATION】

フレームサイズ:S(全長×全幅×サドル高:1885×790×835~1050mm)/M(全長×全幅×サドル高:1935×790×845~1095mm)/L(全長×全幅×サドル高:1980×790×855~1105mm)●タイヤサイズ:27.5×2.8 ●車両重量:S(23.8kg)M(24.1kg)L(24.2kg)●航行距離:EXPWモード(73km)/HIGHモード(79km)/STDモード(96km)/ECOモード(133km)/+ECOモード(197km)/Automatic Assistモード(87km)●変速方式:外装11段(シマノDEORE XT)●バッテリー:リチウムイオンバッテリー(36V13.1Ah)●充電時間:約3.5時間

 

 

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モンベルの「電動アシMTB」? どれぐらい凄いのか、オンオフ路を駆け回った

「モンベル」は本格的なキャンプ・登山用品を加え、タウンカジュアルとしても評価の高い機能的なウェアをラインナップする、日本生まれのアウトドアブランドです。同ブランドが経験と実績を詰め込んだ電動アシスト付きMTB「シャイデックMT-E」をリリース 。話題のモデルを借り出し、本稿では心行くまで走り回ってみました!

 

見て、このゴツいスタイリング! これだけでワクワクしてきません?

↑アスファルト路面では極太のブロックタイヤのパターンノイズを発するが、それほど気になるレベルではない。1充電で140km(エコモード)を走る実力は日常生活においてもシティコミューターとしても活躍してくれる

 

今回のモデルは2014年からオリジナルのバイクブランドとして立ち上げた「シャイデック」のラインナップのひとつで、アップダウンの激しいアウトドアシーンで活躍するモデルとして注目を集めています。

↑2020年のニューカマーとしてシャイデックシリーズに加わった「MT-E」は、シマノ製のアシストモーターを搭載した電動アシストMTB。27.5インチの極太タイヤと個性的なフレームワークが迫力を醸し出す

 

MT-Eは、シャイデックシリーズのMTB「MT-A」にアシスト機能をプラスしたことで、より快適なトレイル性能を楽しめるモデルです。バッテリーと絶妙な融合を見せるアルミ製のフレームと130mmのストローク量を持つフロントサスペンションを備え、アシストモーターには実績のあるシマノ製「STePS E8080」を採用。バッテリーは36V/14Ahの大容量となり、エコモードでは最大140kmの距離を走ることができます。

↑SR サンツアー製のフロントショック。130mmのトラベル量を持ち、整地路ではストロークをロックすることでペダリングのパワーロスを抑えることも可能。剛性感の高さも乗り心地の良さに貢献

 

↑アシストの源となるドライブユニットはシマノSTePS E8080

 

↑シマノ製のアシストモーターを支える大容量のバッテリー。フレームと絶妙なマッチングを見せ、スタイルと融合している。脱着は左サイドのロックキーで解除できる。本体下部にはケーブルを接続することも可能

 

アシストの切り替えはハンドルバーの左にあるスイッチで行い、専用のサイクルコンピューターにデータが表示されます。エコ、ノーマル、ハイの3モード切り替え表示とともに、速度、バッテリー残量、走行距離のほか、ケイデンス(クランクの回転数)までを網羅。走行中の情報が集約されます。サイクルコンピューターは脱着可能で、駐輪時の盗難を気にすることがないのはうれしい限り。

↑電動アシストの必要な情報だけでなくケイデンスまで表示する本格的なサイクルコンピューター。視認性も良く視線を大きく外さずに情報を認知できるのもうれしい。盗難防止に役立つ着脱式

 

悪路での走破性は豪快そのもの!

試乗へと連れ出したMT-Eの存在感は、素晴らしいのひと言。まず、目を惹くのがファットなタイヤ。フロントサスペンションを備えたフレームは太めのデザインですが、それに負けない27.5インチの2.80という極太のブロックタイヤは電動アシストを武器に荒れた大地をグリップします。

 

アスファルト路面ではパターンノイズが大きく感じるものの、泥濘や草地などのフィールドでは大きな味方になってくれます。また、アシストを上手に使うためにはギア選択も重要になりますが、シマノ製の11速ギアはワイドレシオな設定となり、軽いギアを使って勾配のきつい上り坂も軽々と走り抜くことができました。変速はハンドルバーの右手側で行い、グリップを握りながら親指と人差し指で行うタイプ。操作感も軽く荒れた路面でも戸惑うことはないはずです。

↑ハンドルバーの左にはモード切り替え、表示切り替えのスイッチ。モードの切り替えはスイッチを上下させることで操作できる

 

↑右側にはギアのチェンジレバー。変速のタイムラグが少なく素早いギアチェンジが可能。操作感も軽い

 

↑リアの11速カセットは11-46T。軽いギアが設定されているので急勾配でもケイデンスを上げて登坂することができる

 

フロントにはサンツアー製のサスペンションを備え、130mmのトラベル量は必要にして十分。整地された路面ではアブソーバーの上部に備わるロックをONにすれば、ペダリングのパワーが分散することもなく快適に走ることができます。電動アシストの印象はトルク重視の印象があり、低いギアで踏み込んで行くことでミューの低い路面でも安定した走りを楽しむことができました。基本的に日本での電動アシストバイクはアシスト速度が24km/hまでとなり、スピードを求めるロードバイクよりも低速での使用が中心となるMTBにはアシストモーターの恩恵は大きいでしょう。

 

今回の試乗では地面が柔らかい草地を選んでみましたが、トルクフルなアシストによりパワーをロスすることなく走り回ることができました。また、同モデルには前後共にディスクブレーキが装備され確実な制動力を実感。急勾配のダウンヒルでも姿勢を乱すことなくゆっくりと下ることができるのはアウトドアシーンでは重要なファクターでしょう。

↑ペダルを踏み込んだ時のトルク感が頼もしく、パワーロスが激しい柔らかな地面でもグイグイとアシストしてくれることで簡単に走破できる。バッテリーの容量が大きく、最もパワフルなハイモードで95kmを走れるのは、アウトドアで使用するMTBとして大きなアドバンテージになる

 

↑シマノ製のディスクブレーキを採用。通常のリムブレーキとは異なり、雨や汚れに強く高い制動力を発揮する。勾配の強いダウンヒルでも安心してライドできるのはうれしい限りだ

 

溢れるトルク感とそれを受け止めるブレーキ性能を合わせ持つモンベルのシャイデック MT-Eは、自転車メーカーとは異なる大地へのリスペクトが込められています。外遊びの達人が手掛けた電動アシストMTB……その実力を一度味わってもらいたいですね。

↑シャイデック MT-Eの価格は、40万7000円(税込)。カラーはブラックネイビーの1色展開

 

【SPECIFICATION】●フレーム素材:アルミニウム合金 ●フロントフォーク:SR SUNTOUR ZERON35 BOOST LO-R ●クランクセット:SHIMANO E8000 ●ブレーキ:SHIMANO DEORE(前180mm/後160mm) ●スプロケット:SHIMANO SLX 11-46T 11速 ●ホイール:WTB STPi40 ●タイヤ:MAXXIS REKON+ 650B×2.8 ●ドライブユニット:SHIMANO STePS E8080 ●バッテリー:SHIMANO E8010(36V/14Ah) ●充電時間:約5時間 ●重量:21.8kg

 

 

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短距離の自転車通勤に最適! BESVの新ブランドVOTANI「H3」が色々ちょうどいい

最近、自転車通勤ニーズの高まりから、販売台数が急増しているe-Bikeと呼ばれるスポーツタイプの電動アシスト自転車。なかでも人気を集めているブランドがBESV(ベスビー)です。街乗り向けのモデルが充実しているのが人気の理由ですが、価格的にはややプレミアムなものが主流でした。

 

そんなBESVが展開する新ブランドがVOTANI(ヴォターニ)。日本の街にフィットし、コストパフォーマンスも高いことで期待を集めるVOTANIの日本上陸第1号モデル「H3」に試乗し、その性能や使い勝手を体感してみました。

 

使い勝手とコスパの高さが特徴

VOTANIは2014年にオランダで生まれたe-Bikeブランド。モーターなどのアシスト機構とフレームデザインなどはBESVの技術が受け継がれています。自転車が”生活の足”として根付いているオランダらしく、街乗りでの使い勝手を重視しているのがH3を見ても感じられます。

↑重量は19.7kgで最大80kmのアシスト走行が可能なVOTANI「H3」

 

街乗りがしやすい前後20インチの小径ホイールを採用。前後ともにフェンダーが装備されているので、水たまりを走っても服が汚れることがありません。バッテリーから給電されるライトも装備されています。そして、注目すべきは車体中央にビジネスバッグを収納できるサイズのバスケットを装備していること。オシャレな見た目ながら、通勤などの使い勝手にも配慮が感じられます。

↑小径タイヤながらフロントにはサスペンションを装備していて快適な乗り心地を実現

 

↑変速ギアは内装式の3段。チェーンにもカバーが付いていて裾の汚れを防ぎます

 

↑センターバスケットのサイズは約80×400mm。縦長のビジネスバッグにも対応します

 

↑街乗りで便利なサイドスタンドもきちんと装備されています

 

アシスト機構には定評のあるBESVの技術が活かされています。モーターは前輪の車軸部分に搭載。バッテリーはフレームに内蔵され、スマートなルックスを実現しています。アシストレベルは3段階に調整可能で、BESVが得意とするオートアシストモードも搭載。これは、ペダルを踏む強さに応じてアシスト力を自動で切り替えてくれるもので、平坦な道ではバッテリー消費を抑え、登り坂などで強めにペダルを踏めば強力なアシストが得られるシステムです。

↑モーターはフロントホイールと一体化したデザインで、見た目もスッキリ

 

↑バッテリーが収められている部分は車体と同色で、VOTANIのロゴもあしらわれています

 

↑アシストの切り替えなどを行うスイッチとディスプレイは一体化して左手側に搭載

 

そして、もう1つ注目すべきなのは価格。14万5200円(税込)とママチャリタイプの電動アシスト自転車と大差ないプライス設定とされています。BESVブランドのe-Bikeは20万円以上するものがほとんどだったのに比べると、買いやすい価格となっています。この値段であれば、通勤用に検討したいと感じる人も多いのではないでしょうか。

 

近距離通勤に適した走行性能

スッキリしたデザインと使い勝手、それにコストパフォーマンスを兼ね備えたVOTANI H3ですが、実際の走行性能はどうなのか? 1週間ほど街乗りを中心に乗り回してみました。アシスト機構はBESVが手掛けているだけあって、e-Bikeらしい自然なフィーリング。ママチャリタイプの電動アシスト自転車には、ペダルを踏むと思ったより加速してしまうようなモデルも少なくありませんが、そうした怖さを感じさせることはありません。特にBESV独自のオートアシストモードはできが良く、モードを切り替えなくても最適なアシストを提供してくれます。

↑平坦な道ではアシストを抑えてバッテリー消費を低減。それでも風を切って走る気持ち良さは味わえます

 

↑それでいて登り坂でのアシストはパワフルなので、急な坂も問題なく登れました

 

ミニベロと呼ばれる小径タイヤの自転車は、スピードを出すと安定感に難があるものもありますが、H3ではそうした不安を感じる場面は皆無でした。ちょっと大きめの段差を乗り越えるような場面でも、フロントのサスペンションが衝撃を吸収してくれるので車体は安定しています。このジャンルを得意とするBESVによる設計の良さが感じられます。

 

センターバスケットの使い勝手もなかなか。フロントにカゴが付くと、途端に野暮ったい見た目になってしまいますが、この位置ならスマートに荷物を収納できます。実際にバッグを入れて走ってみましたが、走行中にバッグが不安定になってしまうこともありませんでした。ママチャリのカゴほどの容量はありませんが、コンビニで買ったものなどを入れておくこともできて便利です。

↑容量は決して大きくないので、大きめのバッグは入らないかもしれませんが、この自転車に似合うバッグを探したくなる魅力を持っています

 

車体のサイズ感も、街中で取り回しやすいもの。あまり長距離を走るのには向きませんが、片道5kmくらいまでの自転車通勤なら快適にこなせそうです。アシスト走行が可能な距離は最もパワフルなモードで45km(パワー)、中間のモードでは60km(ノーマル)なので、オートアシストモードで走れば1週間に1度充電するくらいで十分でしょう。初めてのe-Bikeを購入する人、街乗りメインで通勤にも使いたいという人には購入のハードルも低く、最適なモデルと言えそうです。

↑バッテリーは取り外しが可能なので、室内に持ち込んで充電が可能。フル充電までは約3.5時間

 

 

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世界初!3Dプリンタで創る自転車ユニボディ・カーボンファイバー製バイク「Superstrata」予約開始

コロナのせいで身体を動かしたくて、自転車熱が高まっている人も多いはず。そんな方に新しいテクノロジーを使った、「結構」手ごろなモデルのご紹介。

 

シリコンバレーのベンチャー企業「AREVO, Inc.」は、3Dプリンティング技術の認知拡大を目指し、自社の3Dプリンターを活用した世界初のオーダーメイドユニボディ カーボンファイバー製スポーツバイク「Superstrata(スーパーストラータ)」の予約キャンペーンを7月14日より、Indiegogoで開始しました。

 

従来のカーボンファイバー製自転車のフレームは何十個のパーツを接着・溶接、ボルトなどでの固定により製作されていましたが、3Dプリントすることにより継ぎ目や連結がないユニフレーム構造を実現。また、次世代の熱可塑性材料を使用しているため、軽量でありながらも、高い耐衝撃性を備えています。

 

一方で、シートポストにも同カーボンファイバーを採用。フレーム形状による振動吸収性に加えて、シートポストの素材による振動吸収性を発揮します。

↑AREVO社製3Dプリンター「AQUA(アクア)」の活用により、従来のカーボン加工でコストがかかる要因となっていた問題点をソフトウェアで解決

 

↑身長、体重、腕や脚の長さなどの体型情報、ライディングポジション、好みのオプションを入力。約50万通り以上の組み合わせから自身に合った自転車にカスタマイズ可能です

 

「Superstrata Terra(スーパーストラータ テラ)」はユニボディのフレームに11段の変速機を搭載した、シートチューブのない軽量で頑丈なスポーツバイクです。ハンドルや色を選ぶことにより、さらに個性的なバイクに仕上げることが可能です。「Superstrata Ion(スーパーストラータ イオン)」はテラより若干太いフレームの中にバッテリーを搭載したE-Bikeで、2時間の充電で約90kmの走行が可能。

 

そして、オーダーメイド・カーボン製バイクの市場価格の約1/5にあたる約30万円(※)から購入可能という、うれしいネタもあります。オーダーメイド・カーボン製バイクで以下の値段は、かなり見逃せないでしょう。

↑「スーパーストラータ テラ」約30万円(※)

 

↑「スーパーストラータ イオン」約43万円(※)

 

(※)2020年7月13日現在の価格。

 

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ネット通販専用! 1万円台で買えるお手ごろ自転車「Cream」シリーズ4モデル登場

サイクルベースあさひは、シンプルで低価格なオンラインショップ限定ブランド「Cream」シリーズの自転車4モデルを発売しました。同社のオンラインショップや楽天市場店で購入可能です。

 

Creamシリーズは、“シンプルでお手頃価格、+αな自転車”をコンセプトに、トレンドに流されないシンプルなデザインを採用。バリエーション豊富なラインナップと装備品に加え、シマノ社製のパーツを採用するなど、品質にもこだわった自転車です。

 

オンラインで注文し、全国のサイクルベースあさひ店頭で受け取りが可能(一部店舗を除く)。店頭受け取りの場合は送料無料で、すぐ乗れる状態に組み立てて引き渡しが行われるので、「通販で自転車を買うとアフターサービスが不安」「自分で組み立てるのが面倒」「自転車は送料が高い」といった、自転車の通販購入にありがちな悩みもありません。

↑全国に店舗を展開するサイクルベースあさひならではの店頭受け取りサービスが便利

 

さっそくシリーズ4モデルをチェックしていきましょう!

 

1.日常使いに便利なカゴ付きママチャリ

Cream City

実売価格1万2980円(変速なし)/1万5980円(変速付き)

通勤・通学や、毎日の買い物などに便利なカゴ付きタイプの軽快車(ママチャリ)。通常0.8mmのチューブの1.5倍の厚さにした耐パンク1.2mmチューブや、錆びにくい特殊なコーティングが施されたハイガードチェーン(変速付きのみ)を採用するなど、耐久性にもこだわった仕様となっています。

↑底がメッシュになっており物が落ちにくい前カゴ

 

【SPEC】

サイズ:26型
変速:なし/外装6段変速

 

2.3サイズから選べるシティクロスバイク

Cream Cross

実売価格1万8981円

身長に応じて選べる3サイズが用意されたスポーティなシティバイク。ホイールやハンドル、グリップなどスポーツ仕様のパーツを使用しており、軽快な走行が楽しめます。ブレーキは前後共にスポーツモデルに使用されるWピボットブレーキを採用しており、音鳴りがしにくく、高い制動力で安心して走ることができます。

↑スポーツタイプのハンドル&グリップを採用

 

【SPEC】

サイズ:430mm/480mm/530mm
変速:外装7段変速

 

3.街乗りに最適なミニベロタイプ

Cream Mini

実売価格1万1980円(変速なし)/1万3980円(変速付き)

小回りが利き、近距離の移動やちょっとした買い物などに便利な小径タイプ。コンパクトで場所を取らないので、駐輪場がない集合住宅などでも玄関先などに停めることが可能。ハンドル位置はやや高めに設計されており、身体が前のめりにならず安定して走ることができます。

↑オプションで前カゴ(2480円)を用意。自転車注文時に同時購入すれば取付料金が無料になります

 

【SPEC】

サイズ:20型
変速:なし/外装6段変速

 

4.安全にこだわった幼児向けモデルも

Cream Kids

実売価格1万1980円

取り外し可能な補助輪が付いた幼児向けモデル。小さい手でもブレーキが握れるように調整可能なレバーを採用したり、安全性の高いパーツを装着したりと、お子さんを安心して乗せられる仕様となっています。

↑ボルトなどの突起物が頭部に当たらないようにステムカバーを装着

 

【SPEC】

サイズ:16型
変速:なし

 

どのモデルもシンプルなカラー・デザインなので、自分でペイントしたりステッカーでカスタマイズしたりしてみてもいいですね。自転車をネット通販で購入しようとお考えの方は、ぜひチェックしてみて下さい。

 

子乗せタイプだけじゃない! スポーツタイプやシニア向けも揃った最新「電動アシスト自転車」6選

電動アシスト自転車といえば、モーターの力で走行をサポートしてくれる便利なアイテム。近年では、お子さんを乗せてもスイスイ走ることができるファミリータイプのモデルが人気となっていますが、軽快な走りが楽しめるスポーツタイプや、脚力に不安のある高齢者向けのシニアモデルなども登場し、その活用シーンは広がりを見せています。

 

そこで今回は、ファミリータイプ以外の電動アシスト自転車を3タイプ6モデル紹介します。

 

【通勤・通学向けモデル】

通勤・通学先が遠かったり、経路に坂道が多かったりする場合は、断然電動アシスト自転車がオススメ。一般的な自転車に比べてより少ない力で走ることができるので、毎日の疲れを軽減することができます。前カゴが大きなモデルを選べば、荷物が多いときでも安心です。

 

ブリヂストン
カジュナe

実売価格11万5800円

通勤・通学にピッタリなカジュアルモデル。落ち着いたカラーの「ベーシックライン」とフェミニンなカラーの「スイートライン」の2種類から選ぶことができます。バッテリーには、高性能リチウム電池を搭載した「B400バッテリー」を採用しており、より長い距離を走行可能。鉄製チェーンより耐久性の高い「カーボンベルトドライブ」を採用しており、面倒な注油の必要もありません。大きなカバンがすっぽり入る幅広バスケットもポイント。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:26インチ
変速:内装3段変速
重量:28.6kg
バッテリー容量:14.3Ah
1充電あたりの走行距離:パワー51km、オート77km、エコ96km
カラー:ベーシックライン(E.XBKホワイト/E.Xモダンレッド/E.Xダークオリーブ/E.Xアメリカンブルー)、スイートライン(E.Xカームブルー/E.Xミストグリーン/E.Xエッグシェルベージュ/E.Xスイートラベンダー)

 

パナソニック
ティモ・I

実売価格11万7500円

実用性とデザイン性を兼ね備えた通勤・通学向けモデル。小型大容量バッテリーを採用し、ロングモードで最大75kmの走行が可能。耐久性が高く安定した走りを実現する「ハードランナータイヤ」と極太スポークを装備しています。スクールバッグが収まりやすいワイドスクエアバスケットを採用。夜道も安心なオートライト機能付きです。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:26インチ
変速:内装3段変速
重量:29kg
バッテリー容量:12.0Ah
1充電あたりの走行距離:パワー44km、オート53km、ロング75km
カラー:オフホワイト/シェルピンク/マットミスティグリーン/マットディープグレー

 

【スポーツ向けモデル】

毎日の買い物やお子さんの送り迎えなど、カジュアルシーンで使われるイメージのある電動アシスト自転車ですが、最近では軽快な走りを楽しめるスポーツモデルも増えています。多段変速を備えたクロスバイク風のモデルなら、長距離の自転車通勤もより楽に走ることができます。また、オフの日のちょっとしたサイクリングにもオススメです。

 

ヤマハ
PAS Brace

実売価格16万3900円

通勤にもオフのサイクリングにも対応する本格派スポーツモデル。15.4Ahの大容量バッテリーにより、長距離走行時もパワフルにアシストします。走行状況を高機能センサーがリアルタイムで感知し、最適なチカラでアシストする独自のアシスト制御技術「S.P.E.C.8」と内装8段変速搭載により、坂道の多いルートでも軽快に走ることが可能。雨の日にも安心なフロントディスクブレーキ採用しています。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:26インチ
変速:内装8段変速
重量:23.1kg
バッテリー容量:15.4Ah
1充電あたりの走行距離:強60km、標準71km、オートエコ90km
カラー:マットグラファイト/クリスタルホワイト/アースブルー/リッチレッド

 

パナソニック
ベロスター
(2018年9月発売予定)

実売予想価格10万2600円

毎日の通勤時にも快適な走りが楽しめるスポーツモデル。シンプルなアルミダイヤモンド型フレームに、走りが軽く高速巡航も可能な700×38Cタイヤを装備。持ち運びもラクな軽量リチウムイオンバッテリーは1回の充電で最大50km走ることができます。街中のちょっとしたアップダウンにも対応する外装7段変速を採用。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:700×36C
変速:内装7段変速
重量:22.4kg
バッテリー容量:8.0Ah
1充電あたりの走行距離:パワー28km、オート36km、ロング50km
カラー:ミッドナイトブラック/クリスタルホワイト/ワインレッド

 

【シニア向けモデル】

脚力に不安がある高齢者にも電動アシスト自転車はオススメ。漕ぎだしの負担を軽減し、スッと発進することができます。シニア向けモデルはフレームやサドルを低く設計しているので、簡単に両足を地面につけることができ、ふらついてしまったときなども安心して乗ることができます。

ブリヂストン
フロンティア ラクット

実売価格12万740円

乗りやすさと取回しやすさを追求したシニア向けモデル。「ラクあし」設計により、従来モデルと比べ、足首、ひざ、股の関節角度が緩やかになり、乗車時の負担を軽減します。また、フレームやサドルの高さを抑え、またぎやすくサドルに乗ったままでも両足が地面につけやすい。新機能の「走りながら充電」により、走行中にペダルを止める、もしくは左ブレーキをかけると前輪モーターが発電しバッテリーを充電。より長い距離を走行できます。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:20インチ/24インチ
変速:内装3段変速
重量:23.3kg(20インチ)、24.9kg(24インチ)
バッテリー容量:14.3Ah
1充電あたりの走行距離:弱80km、強52km(24インチ)
カラー:T.Xルビーレッド/T.Xサファイアブルー/P.Xミスティミント/P.Xミスティラベンダー

 

ヤマハ
PAS SION-U

実売価格10万6400円

またぎやすく、乗り降りしやすい低床U型フレーム採用したシニア向けモデル。タイヤサイズは20・24・26型の3サイズで、身長や用途に合わせて選ぶことができます。アシストモードは、シンプルな「弱」と「強」の2モードのみ。こぎ出しはなめらか、坂道や重い荷物の時はパワフルにアシストしてくれます。スタンドをかけるときにつかめる取っ手付きのリヤキャリヤや、リングを回すだけでハンドルのふらつきを抑止するパーキングストッパーなどを備え、駐輪時や荷物を載せ降ろしするときも安心です。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:20インチ/24インチ/26インチ
変速:内装3段変速
重量:22.2kg(20インチ)、23.8kg(24インチ)、24.4kg(26インチ)
バッテリー容量:12.3Ah
1充電あたりの走行距離:弱72km、強52km(24インチ)
カラー:レッド/アイボリー/アースブルー/ビンテージブロンズ(20インチモデルのみ)

 

欧米では「e-bike」として様々なメーカーが開発を進めており、次世代の移動手段としても注目を集めている電動アシスト自転車。ぜひファミリーモデル以外の機種もチェックしてみて下さい。

 

話題の“ポタリング”も軽快に楽しめる! 街乗りに最適なクロスバイク6選

近年注目を浴びている「ポタリング」は、自転車で都心や近郊をのんびり散策するサイクリングの一種。従来のスポーツサイクリングと異なり、長距離走行や走行速度を追求せず、途中でカフェに立ち寄ったりショップをはしごしたりと、自転車で“街ブラ”するようなイメージです。

 

徒歩での移動よりも効率的に移動でき、クルマに乗るよりも健康的なポタリングには、軽快車(ママチャリ)よりも走行性に優れたクロスバイクがオススメ。そこで今回は初心者に最適なエントリークラスのクロスバイク6モデルを紹介します。

 

1.軽量化にこだわった日本ブランドのスポーツバイク

KhodaaBloom(コーダーブルーム)
RAIL 700(2018)

実売価格5万8320円

KhodaaBloom(コーダブルーム)は2007年に立ち上げられた国産ブランド。軽量化にこだわった設計とコストパフォーマンスのよさで注目を集めています。この「RAIL 700」は、上位モデルゆずりの軽量アルミフレームを使用したクラス最軽量クロスバイク(※)。高品質のフレームとこだわり抜いたパーツ構成により、軽やかな走行感と抜群の走りやすさを両立するスタンダードモデルとなっています。また、一般的なクロスバイクでは別売となっているスタンド、ライト、ベルを標準装備しているので、初めてクロスバイクに乗る人にもオススメです。

※:国内販売中の10万円以下/前3段変速機付きクロスバイクにおいて(2018年4月現在・同社調べ)

 

【SPEC】
変速:27段(フロント3段・リア9段)
タイヤサイズ:700×28C
重量:9.4kg(480mm)
カラー:レッド/シルバー/ブルー/ブラック/ホワイト

 

2.イタリアの老舗自転車メーカーの定番モデル

Bianch(ビアンキ)
ROMA4(2018)

実売価格6万4260円

イタリアのなかでも非常に長い歴史を持つ自転車メーカーBianch(ビアンキ)。日本でもチェレステと呼ばれる水色のブランドカラーとともによく知られている自転車ブランドの1つです。この「ROMA4」は、力強いデザインでスポーティーな走りを特徴とするROMAシリーズのエントリーモデル。2018年モデルはリムにもチェレステカラーを採用し、よりファッショナブルな外観になっています。

 

【SPEC】
・変速:24段(フロント3段・リア8段)
・タイヤサイズ:700×28C
・重量: –
・カラー:CK16/MATT BLACK PINK/MATT GREY/WHITE/BLACK/MATT MILITARY GREEN

 

3.通勤・通学に適したクロスバイク

ブリヂストン
TB1

実売価格4万2962円

軽快なアルミフレームでスポーティーな走りを実現するクロスバイク。水ハネから衣服を守る泥よけや、サビに強いステンガードチェーン、高耐久性のロングレッドタイヤを装備し、通勤や通学などで日常的に自転車に乗る人にうれしい仕様となっています。バートップに備えたライトは、ハブダイナモ発電式で電池不要。サークル錠やサイドスタンドも標準装備しています。

 

【SPEC】
・変速:7段(フロント1段・リア7段)
・タイヤサイズ:27×1-3/8
・重量:15.2kg(480mm)
・カラー:T.Xネオンライム/E.Xブラック/P.Xスノーホワイト/F.Xピュアレッド/T.Xマットグレー

 

4.ポタリングに最適なレトロデザインのクロスバイク

ブリヂストン グリーンレーベル
CHERO 650F

実売価格5万2760円

流行を取り入れたオシャレなデザインの自転車が揃うブリヂストン グリーンレーベルのクロスバイク「CHERO 650F」は、クラシカルなホリゾンタルデザインが特徴。女性に最適な「650F」のほか、ワンサイズ大きい「700F」もラインナップしています。グリップと鋲付きサドルにはブラウンのレザーテイスト素材を使用するほか、真鍮製のベルや側面がアメ色に加工されたタイヤを装備するなど、レトロテイストあふれる仕様。自転車でのんびり散策する“ポタリング”に最適な1台です。

 

【SPEC】
・変速:8段(フロント1段・リア8段)
・タイヤサイズ:650×32C
・重量:11.7kg(480mm)
・カラー:E.Xクリームアイボリー/E.XHブルーグレー

 

5.ストリート感あふれる街乗りバイク

 

FUJI(フジ)
PALETTE(2018)

実売価格5万2920円

FUJIは1899年に日本で誕生し、現在ではアメリカ資本のブランドとなった老舗。ブランドを代表する定番クロスバイク「PALETTE」は、細いチューブによるスキニールックなフレームとストリート感あふれるカラーリングが特徴。シマノパーツでドライブトレーンが統一されており、優れた操作性とメンテナンス性を実現しています。初めての街乗りバイクにオススメなモデルです。

 

【SPEC】
・変速:24段(フロント3段・リア8段)
・タイヤサイズ:700×28C
・重量:10.8kg
・カラー:ブラッドオレンジ/スターダストグレー/ミント/マットブラック/オーロラホワイト/バーガンディ

 

6.日本人のための作られた国産クロスバイク

RITEWAY(ライトウェイ)
SHEPHERD CITY

実売価格5万1516円

RITEWAY(ライトウェイ)は、「日本人のためのスポーツバイク」をコンセプトにした国産ブランド。日本人の体型データをもとに、日本人ビルダーがフレーム設計を行っています。この「SHEPHERD CITY」は、ハンドル位置を近づけ前傾姿勢を楽にしたシティライド向けのクロスバイク。専用に開発されたフルスリックタイヤにより、静かで快速な走行性能を実現しています。ベル、センターキックスタンドとスマホホルダーが標準付属。

 

【SPEC】
・変速 24段(フロント3段・リア8段)
・タイヤサイズ 700×35C
・重量 10.9kg
・カラー:グロスチタンシルバー/グロスネイビー/グロスホワイト/グロスブラック/グロスダークオリーブ

 

猛暑も一段落し、徐々に涼しくなるこれからの季節に、クロスバイクで軽快なポタリングを楽しんでみてはいかがですか?

「オンボード映像」で振り返るツール・ド・フランス2018がかっこいい!

32歳のイギリス人、ゲラント・トーマスの個人総合優勝で幕を閉じたツール・ド・フランス2018。

彼が所属する最強チーム「チームスカイ」には、大会4連覇、通算5度目の優勝を目指すクリス・フルームが在籍。しかし、トーマスは今大会絶好調で、アルプスやピレネーの山岳ステージでフルームよりも高いパフォーマンスを発揮していた。

 

トーマスは今大会、フルームとの“ダブルエース”という位置づけで出場。彼自身は王者フルームをサポートする意識も強かったが、両者の間に大きなタイム差が生まれたことからチームは最終的にトーマスをエースとすることを決断。トーマスもこれに応えてトム・デュムランらの追撃を振り切り、グランツール(3大ツール)初制覇を成し遂げた。

表彰台でウェールズの国旗を掲げるトーマス。イギリスを構成する国の一つ、ウェールズ出身の選手がツールを制したのは初めてとなる。

 

さて、そんな今年のツールを、意外なアングルから振り返る動画がこちら!

ツール公式がまとめた、オンボードカメラによるベストシーン集。ド迫力の映像に加え、自転車に搭載されたカメラには普段レースを見ているだけでは分からない、選手の面白シーンなども収められている。

 

これを見ながら今大会を思い返すのもまた一興である。

【ツール・ド・フランス】フランス人視聴者の半分はレースではなく、違うものも見ていた

フランスで夏の風物詩となっている自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」。第105回目を迎える2018年は、7月7日から29日までの日程で行われました。フランス西部から出発して大西洋沿いを走り、アルプス、ピレネーの過酷な山岳ステージを経て、ゴールの「パリ・シャンゼリゼ」まで全3329kmを競い合うこの競技。フランス人にとっては夏の風物詩として欠かせないイベントですが、なぜこのレースは多くの人たちを引き付けるのでしょうか ? 今回は少し変わった視点から「ツール・ド・フランス」の魅力を紹介します。

 

世界35億人の視聴者が見守るツール・ド・フランス

今年はワールドカップの影響で、開催日が例年より一週間遅れで始まったツール・ド・フランス。全世界190か国に中継、または配信され、その視聴者総数は約35億人にものぼると言われています。

 

7月になると、街頭のカフェや空港の待合室など人の集まる場所では、連日ツール・ド・フランスの映像がごく自然に、そして当たり前のように流れています。フィガロ紙によると、 2017年大会の全21ステージの平均視聴率は38,4%、フランス国内のテレビ視聴者数はおよそ380万人。また、 ラジオ局フランス・ブルーは沿道で応援する観客数は 1200万人にものぼったと述べています。

 

また、ニュースを専門に扱う別のラジオ局「フランスアンフォ」が伝えた調査結果によると、国内で同競技を観戦するテレビ視聴者の2人に1人は年齢が60歳以上、また72%が50歳以上というデータもあります。その一方、高校生や大学生などの若い世代は、すでに夏の大型バカンスに入っているため、視聴者全体の7%に過ぎません。

そんな視聴者たちがレースを観戦する理由には微妙なニュアンスが含まれています。パリのスポーツ専門マーケティング会社「Sportlab(スポーラブ)」の調査では、ツール・ド・フランスをテレビ観戦する理由で一番多かったのは、「テレビに映るフランスの美しい景色を眺めること」でした。なかでも、過酷でドラマティックな「山岳ステージ」に最も惹かれているという結果が出ています。また、ある統計会社が2016年に公開したデータでは、50%の視聴者がツール・ド・フランスで「まるで絵葉書を眺めるかのように映し出される美しい景色と歴史的建造物を楽しんでいる」ことが判明しました。

 

選手たちが繰り広げる人間ドラマは、この競技鑑賞のメインであることには間違いありませんが、このレースを一層盛り上げるもう一つの主役は、なんといっても周囲のダイナミックな景色だったのです。後述しますが、空撮される地方色豊かな自然やのどかな田園風景、そして訪れたことがある場所などが画面に映し出されると、夏の暑さや疲れを忘れ、つい画面に見入ってしまうというフランス人が多いのでしょう。

 

独特な鑑賞スタイルとフランスでの自転車人気

ツール・ド・フランスの鑑賞スタイルには、日本の箱根駅伝と通ずるものがあります。どちらの競技も何時間も前から現地入りし、選手たちの登場を待ち、その瞬間を見届けます。ツール・ド・フランスの場合は、バカンスを兼ねてキャンピングカーで乗り付けたり、何日も前からテントを張ってキャンプを楽しんでいたりする人たちもいます。自転車とマラソン、いずれも多くの人にとって比較的身近なスポーツであり、鑑賞者が選手たちの心理に感情移入しやすい点も似ているかもしれません。

 

上述のように、ツール・ド・フランスの視聴者の大半が50代以上で若い世代の視聴者が少ないのですが、BMXやマウンテンバイクなどの自転車競技は、フランスの若者にも人気があります。Statistaによると、マウンテンバイクを含む自転車の販売台数は、この20年近く300万台前後を維持。2017年度の売り上げ総額は9億6000万ユーロ(約1248億円)にのぼります。街中の自転車専用道路も整備され、シェア自転車サービスも普及しており、フランスはサイクリストにとって優しい環境に生まれ変わりました。

自国の豊かな風土や美しさが「再認識」できるイベント

フランス人がツール・ド・フランスに魅力を感じている理由のひとつとして、景観の美しさを楽しむことを挙げましたが、フランスは景観へのこだわりやその管理体制に徹底した姿勢を貫いてます。フランスの国道をドライブしながら国境を越えると、フランス人の美観への意識が突出していることは明らか。整備された道路や緑の多さ、植え込みや花壇など、景観を維持するために本当に細かいところまで、よく手入れが行き届いているということに気付かされるのです。

 

毎回大会前には、ツール・ド・フランスの主催者もコースとなっている各市町村の道路整備に予算を割き、受け入れ態勢を整えています。1985年以来、フランス人は総合優勝から遠ざかったいますが、ひょっとしたらフランス人はレース結果ではないところに誇りを感じているのかもしれません。

街乗りするなら断然ミニベロ! 初心者にオススメの人気モデル5選

自転車の種類のなかでも、ここ最近人気なのがミニベロとよばれる小径車タイプのモデルです。一般的にはタイヤが20インチ以下のモデルを指し、折り畳みが可能なタイプも存在します。

 

タイヤが小さいので小回りが利き、ロードバイクなどに比べてこぎ出しからスピードに乗るまでの時間が短いため、ストップ&ゴーの多い街乗りや近距離の移動に適しています。また、ママチャリなどに比べて車体がコンパクトなので駐輪スペースを確保しやすく、玄関などの室内に持ち込むことも容易なことから、居住スペースの限られる都市部を中心に人気となっています。

 

そこで今回は、初めてのミニベロとしてオススメな5モデルを紹介します。

 

1.クロスバイクのような走行性

Bianch(ビアンキ)
PISA FLAT

楽天市場最安値価格:5万5080円

 

イタリアのなかでも非常に長い歴史を持つ自転車メーカー「ビアンキ」。日本でも「チェレステ」と呼ばれる水色のブランドカラーとともに。よく知られている自転車ブランドの1つです。この「PISA FLAT」は、初心者でも扱いやすいフラットハンドルバーを採用したスポーティーなミニベロ。アルミフレームに8段変速ギアを搭載しており、近所への買い物のほか、ちょっとした遠出にも使えます。ミニベロでもクロスバイクのような走行性を求める方にオススメ。

 

2.スポーティーに走れる本格派ミニベロ

Tern(ターン)
Surge

楽天市場最安値価格:7万6896円

 

Ternは自転車大国・台湾発のブランドで、折り畳みができる小型モデルに定評があります。このSurge(サージュ)は折り畳みには対応していませんが、スポーティーなホリゾンタルシルエットで、街乗りもロングライドもOKなクロスバイク的立ち位置のミニベロ。ロングブレードのフォークを採用することでステアリングのヘッド位置が高く、ミニベロ特有のハンドリング時のふらつきを解消して、より安定したコーナリングを行えます。こちらもスポーティーな走行性を求める方にオススメです。

 

3.気軽に乗れる「ご近所チャリ」

ブリヂストン
グリーンレーベル
VEGAS

楽天市場最安値価格:3万9744円(点灯虫・内装3段変速モデル)

 

流行を取り入れたオシャレなデザインの自転車が揃うブリヂストンのグリーンレーベルのミニベロ「VEGAS」は、ギヤ比の最適化により、コンパクトでも高い走行性を実現。太めのタイヤで安定した乗り心地です。また、汚れに強くサビにくいステンガードチェーンを採用。毎日の「ちょっとそこまで」に活躍する1台です。

4.クラシカルなデザインと軽快な走りを両立

ブリヂストン
グリーンレーベル
クエロ20F

楽天市場最安値価格:5万1224円(510mmフレーム・外装8段変速モデル)

 

同じくブリヂストン グリーンレーベルの「クエロ20F」は、レトロでクラシックな雰囲気のスリムフレームで、女性にオススメなミニベロ。サドルとグリップにはブラウンのレザーテイスト素材を使用し、シフトレバーやカンチブレーキ、真鍮ベルはこだわりのクラシカルテイストパーツを採用。オシャレなデザインと軽快な走りを両立した本格派で、休日の散策なども楽しめます。

 

5.買い物に便利なミッド・キャビン搭載

ドッペルギャンガー
ROADYACHT(ロードヨット)

楽天市場最安値価格:2万6136円

 

フレームの中央に荷室スペースを設けたミッド・キャビン形状で、お買い物にピッタリなミニベロ。荷物が中心にあるので、重い荷物を運んでもハンドルがふらつきにくく、安定して走行できます。また、オプションで前カゴをつければ、より多くの荷物を運ぶことも可能。毎日のお買い物に最適なモデルとなっています。

 

コンパクトなミニベロは街乗りや近所の散策用にピッタリ。毎日気軽に乗れる自転車を探している方は、ぜひチェックしてみて下さい。

“グーナー”のG・トーマスがツール・ド・フランスで絶好調! アーセナル公式も興奮

フランスでは現在、グランツール(3大ツール)の一つ、ツール・ド・フランスが開催されている。

 

大会はすでにピレネー山脈での第16ステージまで進んでいるが、現地時間7月19日の第12ステージでは、チームスカイのゲラント・トーマスがアルプスの厳しい山岳で第11ステージに続く勝利を挙げた。

ツール名物「ラルプ・デュエズ」を制し、ステージ2連勝!個人総合ランキングでもトップを走り、その証である黄色のリーダージャージ「マイヨジョーヌ」を保持している。

 

32歳のトーマス、実はイングランドの名門サッカークラブ、アーセナルの大ファン(グーナー)。連日の快走、そして個人総合首位にアーセナル公式も興奮を隠せない様子だ。

前日に続く勝利ということで、“He’s done it again!”。

 

チームスカイといえば、昨年までツール3連覇、今年通算5度目の優勝を狙っているクリス・フルームが在籍。チームのエースは基本的にそのフルームなのだが、今回のツールには一応トーマスとの“ダブルエース”という形で臨んでいる。

首位トーマスと2位フルームのタイム差は、第16ステージ終了時点でも1分39秒。

 

他の有力候補が優勝争いから遠ざかっていくなか、チームスカイ内の英国人トップ争いがどうなっていくのか。自転車ロードレースファンだけでなくアーセナル方面からも熱い視線が注がれている。

 

ツール・ド・フランス2018は日本では『J SPORTS』で放送中。『NHK BS』でもデイリーハイライトが放送されている。

Amazon限定の「自転車」は本当に買いか? ポチる前に読む「キャプテンスタッグ Oricle」の実力

“Amazonで売れている”激安チャリの実力を、ガチの自転車専門誌でも執筆するプロがレビュー。販路はAmazon限定ゆえ、ユーザーが購入前に試乗するのは難しいものです。ぜひ、本稿で納得してからポチっていただきたい!!

 

【レビューした人】

カメラマン/ライター 下條英悟さん

本業は雑誌や広告を中心に活動するカメラマン。趣味が高じて自転車を追い、“乗って撮って書く”。専門誌への寄稿も多数。

 

乗って、たたんで、安すぎる全部のせ自転車の決定版

キャプテンスタッグ

Oricle 20インチ

折りたたみ自転車 FDB206

1万3980

キャンプ用品でおなじみのブランド「キャプテンスタッグ」による、Amazon専売モデル。廉価版ながら、シマノ製6速の変速機を搭載。バッテリーライトやワイヤー錠なども付属します。

SPEC●タイヤサイズ:20×1.75●シフト段数:6段●全長×全幅:約1440×565㎜●質量:約15.5㎏

 

約15.5㎏と重いのが気になるが総合的にコスパは高い!!

キャンプ用品で名のあるキャプテンスタッグは、実は20種以上の自転車のラインナップも持つ。今回のOricleは、折りたたみ小径車のアマゾン専売モデル。1万3980円と、にわかには信用しがたい超低価格です。

 

半信半疑でパーツ類をチェックしてみます。まずは、安全を司るブレーキ。前キャリパー、後バンドブレーキで、レバーのフィール自体は悪くありません。車体は、中国製スチールフレーム。溶接の荒さがやや目立ちますが、代わりに補強パーツの数が多く、強度安全性には気を使っているように見えます。そのぶん、車体が約15.5㎏と重いです。

 

駆動部のキモ、変速機は廉価版ですが安心のシマノ製6速。

 

アップダウンのある100㎞のルートを実走しました。懸念した車体の重さは、逆に安定性という利点を生み、ペダリングに素直で思いのほか前に進む印象。変速性能も必要十分です。ただし、下り坂などで前ブレーキの効きが甘く、後は効きますが、キーキー音がかなり出ました。

 

走って50㎞超えるあたりから、若干車体のきしみ音が出始めました。多少のガタだろうか、走行自体には支障なし。念のため折りたたみ部を改めて締め直して走りました。

 

100㎞走ってみた結果。突然の雨で備え付けの泥除けも役立ってくれたし、総じて、日常使い用に購入検討の価値はありそうです!!

 

では、ここからは、ディテールの完成度の高さを紹介していきましょう。

 

【ポイント01】シンプルな梱包!組み立ては簡単で誰でもできる

カゴと右ペダルが外れた状態で、ダンボール箱入りで届く。付属の簡易工具で手軽に組み立て可能です。ただし、車体そのものが重いので箱から取り出すときは多少大変かも!

 

【ポイント02】いわゆる普通の折りたたみ手持ちよりも車載向きの印象

 

 

車体が軽量アルミではなくスチール製なので、約15.5㎏と重い。長時間の持ち運びにはかなり気合いが必要。車載などの用途が向きそうです。

 

【ポイント02】“おまけ”と侮れない機能・光量とも十分なライト

一般的な自転車では別売となるライトですが、Oricleでは付属。しかも光量が大きく、点滅機能も付いたなかなか有用なライトです。

 

【ポイント03】盗難防止用のワイヤー錠もついておトク

ライトと同じく、盗難防止ロックまで付いてくれます。キーロック方式でかなり太めのワイヤーロックが、あらかじめ車体に取り付けてあります。

 

【ポイント04】雨天時や未舗装路での泥ハネをガード

ママチャリなどではあって当たり前のマッドガードも採用。組み付けにアラはありますが、1万円台の自転車に付属するだけでありがたいです!

 

【ポイント05】使いやすいグリップシフターで快適サイクリングをサポート

走行中の変速は、ハンドル右手に配されたグリップ型のコントローラーを回すだけ。手の持ち替えなどの要らない自然な変速操作が可能です。

 

【ポイント06】信頼のジャパンブランド、シマノ製変速機採用

グローバルスタンダードたるシマノ製変速コンポーネントを採用。大量生産の廉価版とはいえ、信頼性は高いです。6速も必要十分な機能です。

 

【Color Variation】

低価格もさることながら、圧倒的なカラバリの豊富さも魅力。ブラックなど落ち着いたカラーのほか、イエローやピンクなども選べます

【このロード、バイクも激売れ!!】

クラシックなデザインにシマノ製21速を採用して2万円台!!

 

グランディール

ロードバイク 700C

2万3215円

日本企画・中国製造の超低価格ロードバイク。クラシックかつシンプルななスポルティーフ風デザインに、シマノ製の変速コンポーネントを採用しています。ロードバイクながら、サムシフター方式21速の珍しい仕様です。

SPEC●タイヤサイズ:700×28c●シフト段数:21段●全長×全幅:1690×440㎜●質量:14.6㎏

 

●実売価格やサービス内容、ランキングは、2018年6月13日現在、編集部調べの情報です。最新の価格やサービス内容はAmazon.co.jpでご確認ください

●AmazonおよびAmazon.co.jpは、Amazon.com,Inc.またはその関連会社の商標です

子どもを乗せても軽々走れる! 使い勝手が進化した最新「電動アシスト自転車」5選

世界で最初の電動アシスト自転車、ヤマハの「PAS」が発売されてから、今年でちょうど25年。すっかりお馴染みの乗り物となりました。この自転車は、モーターによってペダルを踏む力をアシストしてくれるので、漕ぎ出しや坂道でもふらつくことなく、楽に走行できるのが最大の特徴です。買い物荷物を満載したうえに子どもまで乗せて走るお母さんたちを中心にユーザーが広がり、近年はバッテリー容量が大きくなって走行可能距離も格段に長くなり、非常に使い勝手が良いモデルが増えてきました。特に、坂道の多い町では、電動アシストがあるとないとでは、その快適さがまるで違ってきます。日々の買い物や子どもの送り迎えに加え、通勤・通学などの生活シーンでも、とても便利でエコな乗り物、電動アシスト自転車。オススメの5台を選んでみました。

 

1.小さいお子さんがいるママも安心「ギュット・ミニ・DX」

パナソニック
ギュット・ミニ・DX

楽天市場最安値価格:12万8002円

【SPEC】
タイヤサイズ:20インチ
変速:内装3段変速
重量:33.3kg
バッテリー容量:16.0Ah
カラー:パウダーイエロー/マットネイビー/マットブルーグレー/ロイヤルレッド/マットダークグリーン/マットブラック

 

パナソニックの「ギュット」シリーズは、子どもを乗せるために設計された低重心のアシスト自転車のシリーズで、そのうち「ギュット ミニ」は、子どもをフロントに乗せるタイプです。前乗せのタイプは常に子どもが視界にあり、小さな子どもでも安心して乗せられます。また後部も含めて2人を乗せることが可能な点もメリットとなるでしょう。タイヤは20インチと小さいタイプですから、乗せ降ろしも楽にできます。バッテリーも小型ながら十分な容量を持っており、近所の走行のみなら充電も月に1度でOK。基本性能が充実の子乗せアシスト自転車です。

 

2.通勤・通学や買い物用にオススメ「ビビ・SX」

パナソニック
ビビ・SX

楽天市場最安値価格:8万8800円

【SPEC】
タイヤサイズ:26インチ
変速:内装3段変速
重量:25.8kg
バッテリー容量:8.0Ah
カラー:チョコブラウン/モダンシルバー/ピスタチオ/マットブラック

 

同じパナソニックでもこちらの「ビビ」シリーズは、通常の26インチシティサイクルにバッテリーをつけたタイプの、ショッピングに最適な電動アシスト自転車のシリーズです。なかでも「SX」は、メーカー希望小売価格が8万5000円(税抜)という安さが魅力の1台。安心の日本製で基本機能も充実しています。バッテリー容量が現在の基準からするとやや小さく感じるかもしれませんが、電動アシストは多少あればOKという環境なら十分に使えるでしょう。毎日重い荷物を持ち運ぶ必要のある高校生や中学生の通学にも使えそうなので、入学のプレゼントにいかがでしょうか。

 

3.ベーシックな1台なら「PAS With」

ヤマハ
PAS With

楽天市場最安値価格:9万9799円

【SPEC】
タイヤサイズ:26インチ
変速:内装3段変速
重量:26kg
バッテリー容量:12.3Ah
カラー:アクアシアン/ライムグリーン/ピュアシルバー/ピュアパールホワイト/ダークメタリックブラウン/ダークメタリックブルー/ビビッドレッド

 

元祖電動アシスト自転車と言えば、ヤマハの「PAS」ですね。現在では子乗せ仕様からスポーツタイプまで様々な製品がラインナップされています。そんなPASの数あるシリーズモデルの中でも、「With」はスタンダードな性能をまとったシリーズ。この「With」は、シリーズ最軽量の取り回しやすさが特徴の電動アシスト自転車で、通学やショッピングに最適なモデルです。フル充電で56㎞走行可能(標準モードの場合)なバッテリーは必要十分な容量といえますが、もっと長い距離を走りたい、あるいは強力なアシストが欲しいという方には、より大きなバッテリーを搭載した「With SP」もあります。

 

4.お手ごろエントリーモデル「アシスタ・ファイン」

ブリヂストン
アシスタ・ファイン

楽天市場最安値価格:8万4799円

【SPEC】
タイヤサイズ:24/26インチ
変速:内装3段変速
重量:24.6kg/25.2kg
バッテリー容量:6.2Ah
カラー:E.Xモダンブルー/E.Xナチュラルオリーブ/E.Xフラミンゴオレンジ/E.Xマリノブルー/F.Xカラメルブラウン/M.XHスパークシルバー

 

ブリヂストンの「アシスタ」シリーズは、多様なラインナップを擁するブリヂストンのベーシックな電動アシスト自転車のモデル群です。「アシスタ・ファイン」は、そのなかでやや小さめのバッテリーを積む、電動アシスト自転車のエントリーモデルともいうべき存在。タイヤサイズは24インチと26インチを用意。スタンダードなデザインながら、またぎやすい低床フレームで楽に乗り降りでき、高齢者の方にもおすすめできます。安心のブリヂストン製品が、ご覧の価格から購入できることも、このモデルの大きな魅力の1つです。

 

5.子乗せタイプの定番「bikke・GRI(ビッケ・グリ)」

ブリヂストン
bikke・GRI(ビッケ・グリ)

楽天市場最安値価格:12万5480円

【SPEC】
タイヤサイズ:フロント24インチ/リア20インチ
変速:内装3段変速
重量:33.0kg
バッテリー容量:14.3Ah
カラー:E.Xランドベージュ/E.Xアンバーオレンジ/E.Xリバーブルー/T.Xディープグリーン/E.XBKダークグレー/E.XBKホワイト

 

「ビッケ」は、ブリヂストンの子ども乗せ電動アシスト自転車のシリーズモデル名で、「ビッケ・グリ」は、リアチャイルドシートを基本とするモデルです。ブリヂストン得意のベルトドライブ(チェーンではなく歯付きベルトで駆動する)に電動アシストが付いているこのモデルは、モーターパワーを前輪に与えており、「前から引っ張ってもらっている」感覚で力強い走行が期待できます。さらに後輪にブレーキをかけると自動的に前輪にモーターブレーキがかかり、いわゆる回生システムでバッテリーが充電されるという機構も備えています。後輪は乗せ降ろししやすい20インチタイヤを採用するなど、様々な工夫をこらした万能タイプの子乗せアシスト自転車です。

 

非常に便利な電動アシスト自転車ですが、モーターを積んでいるぶん車体は重くなり、さらにはスピードも出やすくなるわけですから、安全のためにも高いブレーキ性能が必要。タイヤにも通常以上の耐久性が求められます。ここに紹介した日本の3大メーカーの製品であれば安心して使用できるので、まずはメーカーで選んだうえで、自分にあったモデルを探してみてください。

ママチャリを卒業したい人にオススメ! お手ごろ価格の初心者向け「クロスバイク」5選

自転車に乗ることは、日頃の運動不足解消やダイエットにも最適なエクササイズです。とはいえ、いきなり本格的なロードバイクでは、値段は高いし維持も大変ですね。かといってママチャリでは快適な走りを楽しめません。そこでオススメしたいのが、「クロスバイク」です。「クロスバイク」とは、一般的にはマウンテンバイク(MTB)とロードバイクの長所を掛け合わせた、“クロスオーバー”な魅力を持った自転車のこと。通勤や買い物にも使える気軽さと、その気になればけっこうなスピードも出せて遠出も可能な、使い勝手の良さが魅力の自転車です。有名自転車ブランドの製品が、手頃な価格から購入可能なところもポイント高し! 今回はそんなクロスバイクのなかでも初心者にオススメのモデル紹介していきましょう。

 

1.イタリア名門ブランドのエントリーモデル

GIOS(ジオス)
MISTRAL(ミストラル)

楽天市場最安値価格:4万4100円

【SPEC】
・変速 24段(フロント3段・リア8段)
・タイヤサイズ 700×28C
・重量 10.8kg
・カラー  ジオスブルー / ホワイト / ブラック / グレー

 

イタリア・トリノを拠点とするロードバイクの名門ブランド「ジオス」。彼らの作るクロスバイクのベストセラーが、この「ミストラル」です。バランスの良いアルミのフレームに、自転車のパーツメーカーとして圧倒的なシェアを誇るジャパンブランド、シマノの24段変速機(前3段、後8段)を搭載します。そしてタイヤはロングライドもこなせる700×28C。ロードバイクほど細くはなく、それでいてしっかりスピードも出すことも可能な、絶妙なバランスのタイヤサイズです。重量も約11㎏と軽く、クロスバイクとして申し分のない作りでありながら、4万円台から購入可能なコスパの高さが、このモデルの最大の魅力です。伝統のジオスブルーが美しい、入門に最適なクロスバイクらしい1台と言えます。

 

2.人気ブランドの街乗りモデル

LOUIS GARNEAU(ルイガノ)
LGS-L8

楽天市場最安値価格:5万2488円

【SPEC】
・変速 24段(フロント3段・リア8段)
・タイヤサイズ 700×32C
・重量 12.1kg
・カラー  LG ホワイト/LG ブラック/LG オレンジ/チェリーピンク/グラスグリーン

 

カナダのケベック市で産声をあげたルイガノは、元はサイクルウェアのブランドだったこともあり、街で映えるファッション性の高さが魅力のブランドです。この「LGS-L8」は、ヴィヴィッドな5色のフレームカラーをそろえ、さらには小柄な方も安心のフレームサイズを設定するなど、女性にもオススメしやすいクロスバイクです。700×32Cのやや太めのタイヤのため安定性が高く、シティーサイクルからの乗り換えでも戸惑うことなく、安全に走ることができます。街乗りやポタリング(自転車散歩)に最適な1台ではないでしょうか。

 

3.ブランドカラーの水色が爽やかな人気モデル

Bianch(ビアンキ)
CAMALEONTE1(カメレオンテ1)

楽天市場最安値価格:6万3342円

【SPEC】
・変速  24段(フロント3段・リア8段)
・タイヤサイズ 700×28C
・重量 -(公式発表なし。約11~12㎏)
・カラー  マットブラック/マットCK16/マットグレイ/マットホワイト

 

自転車競技が盛んな国、イタリアの中でも非常に長い歴史を持つ「ビアンキ」。日本でも「チェレステ」と呼ばれる水色のブランドカラーとともに。よく知られている自転車ブランドの1つです。この「カメレオンテ1」は、やはりクロスバイクの基本的な性能に優れた人気モデルで、こちらも4つのフレームサイズから自分の身体の大きさに合ったものを選ぶことができます。タイヤサイズは700×28C。乗ってみると軽快な走行感を楽しめるので、週末はちょっと足を延ばしてロングライドを楽しんでみたいという方にオススメです。

 

4.スタンドやライトが標準装備された初心者向けモデル

BRIDGESTONE(ブリヂストン)
CYLVA F24(シルバ F24)

楽天市場最安値価格:4万8470円

【SPEC】
・変速  24段(フロント3段・リア8段)
・タイヤサイズ 700×32C
・重量 11.8kg
・カラー  マットグロスブラック/マット&グロスホワイト /E.Xコバルトグリーン /E.Xヨークオレンジ /F.Xソリッドブルー

 

日本の大手自転車メーカー、ブリヂストンが提案するシルバシリーズは、本格的な性能を手軽に楽しめることをうたったラインナップが特徴。その中でクロスバイク的な位置づけになるのが、「F24」です。大きな特徴といえるのが、必須でありながら他のモデルでは別売りとなっているカギやライト、スタンド等が標準装備されていて、非常にわかりやすい点。パンクリスクを低減した独自のタイヤもブリヂストンならでは。街乗りに加えて、手軽にスポーツ走行を楽しんでみたいという方には、最適なモデルと言えます。

 

5.自転車製造大国の人気ブランド

MERIDA(メリダ)
CROSSWAY 100-R(クロスウェイ 100-R)

楽天市場最安値価格:5万2390円

【SPEC】
・変速  24段(フロント3段・リア8段)
・タイヤサイズ 700×28C
・重量 11.9kg
・カラー  マットブルー/マットオリーブ /マットブラック /ダークシルバー

 

メリダは自転車製造大国、台湾第2の自転車メーカーで、特にMTBの世界では世界チャンピオンが使用するブランドとして知られていました。近年はロードレースでも世界的なレースに参戦し、人気が高まっているブランドです。「クロスウェイ 100-R」はそのメリダが送り出すクロスバイクのエントリーモデル。しっかり走ることのできる性能を持ちながら、このモデルもキックスタンドを標準装備しており、気軽に自転車生活が楽しめる1台となっています。

 

クロスバイクは一直線のハンドルなので、誰にでも乗りやすく、街中でも高い操作性を維持できます。タイヤはロードバイクほど細くはないものの径が少し大きいので、軽快かつ快適な走行を楽しむことが可能。また、各メーカーともしっかりとしたフレームを作り、安全な部品を使用してクロスバイクを製作しています。ママチャリしか乗ったことのなかった人がこれらのクロスバイクを乗ってみると、「自転車ってこんなに快適な乗り物だったんだ」と感じられるはず。ぜひあなたも快適かつ健康的な自転車生活を、クロスバイクで始めてみませんか?

クルマもオンラインで選ぶ時代――「マイカー賃貸」という新たな仕組みとその狙い

シェアリングサービスが盛況だ。複数人で共用することにより、「モノ」が使われていない時間をなくせるため、エコロジーかつエコノミックだと考えられているからだ。

 

そんななか、「誰もがマイカーを所有できるように」するサービスもはじまった。それが「マイカー賃貸カルモ」だ。立ち上げたのはデジタルマーケティングサービスの提供や、「Appliv」などのスマートフォンメディアの運営を手掛けるスタートアップ企業、ナイル。

 

「マイカー賃貸」とはどういったサービスなのか、なぜシェアリングではなく“マイカー”にこだわったのか、ナイルの代表取締役社長 高橋飛翔氏のインタビューを交えつつ、ご紹介する。

 

 

マイカー賃貸カルモとは?

通常、新車が欲しいと考えれば、カーディーラーに出かけていき、相談をする。どのような用途で、乗車人数は何人で、予算はこれくらいで、などといったことを店員に伝えれば、その人にマッチした車種を何種類か提案してくれる。気になるクルマがあれば、試乗して、フィーリングや予算が合えば購入、という流れになるだろう。

 

マイカー賃貸カルモの場合は、リアル店舗がない。オンラインで完結するため、人と対面することもない。

 

ユーザーは、マイカー賃貸カルモのサイトにアクセスし、好みのメーカーとボディタイプで選ぶか、月々に支払える料金を設定するかして検索する。そこで表示されたもののなかから吟味して車種を決定し、賃貸を申し込むのだ。

 

クルマの賃貸料金は、返却時に想定される残価を算定し、それを除いた部分を支払回数(賃貸期間月数)で割ったもの。含まれるのはクルマの本体価格だけでなく、自動車取得税、自動車税、自賠責保険料など。サポート料金も含まれる。

↑カルモの月額料金には、自動車税や自賠責保険料などが含まれる

 

そのため、頭金が必要だったりボーナス払いがあったりなど一時的に出費がかさむ、ということはなく、毎月同じ金額を負担するだけという安心感がある。

 

しかし、試乗せず、ましてや実際のクルマを見ることなくマイカーを決めてしまっても良いものなのだろうか。ナイルの代表取締役社長 高橋飛翔氏にサービスの詳細や狙いについて聞いてみた。

 

どの車種も安心して乗れる品質に――クルマもオンラインで選べる時代へ

「自動車がスマートフォン化してきているんですよね」と高橋氏は言う。「スマートフォンの性能は、ネットでちょっと調べればだいたいのことはわかるし、一定のレベルを保っている。それは自動車も同じで、最近のものであればどのクルマも性能がいい。燃費も良くなってきているし、先進安全設備があるので、どれを選んでも安心感がある。つまり、わざわざ実際のクルマを見に行ったり、ましてや試乗したりすることなく購入する人も増えてきているんですよ」と解説。「現に、わたしの父親もネットでクルマを買っていました」と付け足した。

↑ナイル代表取締役社長 高橋飛翔氏

 

「世の中がそういう流れになっていっているのであれば、店舗で販売するよりコスト構造を有利にできる方法があるのではないか。店舗を持たず、人を介さず、AIを使ってその人に最適な車種を提案する、徹底的なコストダウンをはかった販売方法があるのではないか、と考えてこのサービスを開始しました」(高橋氏)

 

その結果、正規ディーラーに比べ、5年間にかかる費用が数十万単位で抑えられることもあるという。その理由を高橋氏は、「マーケティングを合理化しているから」と説明する。「そもそも弊社はマーケティングとテクノロジーに強い会社。マーケティングの徹底的な合理化――AIを使ったクルマの提案なども含め、それをしていけば、販売費を下げられるんです」。(高橋氏)

 

とはいえ「いまはまだ、そこまでできていません。全部人力で、泥臭くやっていますが、ここで得られたさまざまなパターンや情報を自動化するための礎にしていきたいと考えています」と語っていた。

 

世の中から移動で困っている人をなくしたい

ナイルの掲げる企業の社会的使命は「新しきを生み出し、世に残す」こと。その解説には「インターネット通じて新たな付加価値を生み出し、より良い社会の実現に貢献する事」とある。また、企業理念にも「社会に強い影響力を与える事業、サービスを生み出し続ける事」という文言がある。

 

それらミッションやビジョンとカルモの関連性について高橋氏は、「世の中から金銭的な理由で交通手段に困っている人をなくし、“移動すること”の敷居が全くない世界をつくっていくことが、社会にインパクトをもたらし、より良い社会の実現へとつながる」と語る。なお、「移動で困っている人」には、地方に住む高齢者だけではなく家族を持ちはじめばかりの若い人たちも含まれると、高橋氏は話す。

 

「クルマの需要がない、クルマが売れない、という人もいますが、欲しくても“買えない”人が多いというのが現状。日本人の平均年収はどんどん下がってきており、子どもの13.9%は貧困家庭で育っている。親は、マイカーを持ちたくても、年収が低いからローンを組めない。そうなると、自転車や公共交通機関を組み合わせて、心身疲弊させながら移動するしかない。好きなときに好きな場所に移動して、そこで買い物したり観光したりできること、自由で平等な移動の権利を『カルモ』というサービスを通じて達成していきたいんです」(高橋氏)

 

マイカーの需要があることは、サービスリリースからわずか3か月強で、数百件単位の申し込みがあったことからも明らかだ。

 

それでは、なぜ「共有」ではなく個人の「所有」にこだわったのだろうか。高橋氏は、「シェアリリングはサービスとしての要素が強い。ユーザーは、使いたいときに使えるように予約をする。対するマイカーでは、好きなときに使える。空いているクルマを探したり、予約をしたり、その場所まで歩いていくという時間のコストなしに使える、というのはユーザーにとって大きなメリットになると感じています。現に、東京にしか住んだことのない方は実感しづらいかもしれませんが、地方ではマイカーがないとものすごく不便ですよ。シェアリングが新しくて便利だから全部シェアリングになる、というほど二元論で語れる話ではないんです」と説明する。

 

中古車ではなく、新車から事業を開始したことについては「新車には最新の安全技術が搭載されているから」というのが理由だという。「クルマの必要性を特に感じるのはファミリー層。自動ブレーキシステムのようなものが搭載されていれば、安心して自分の家族を乗せられますからね」と説明した。

↑「クルマを必要としているファミリー層に安心できる選択肢を与えたい」と高橋氏

 

高橋氏は、カルモを含む、自社のモビリティサービス事業のビジョンについて次のように語った。

 

「2025年から2040年の間に、自動運転を実装したクルマが、ユーザーの乗っていない時間にタクシーのように働いて稼ぎ、ユーザーは実質無料でクルマを所有できる、という世界が確実にやってくると思っています。わたしたち起業家の使命は、その時期をいかに早めるかということ。誰もが公共交通機関に頼らず、いつでも好きな場所に移動して観光や買い物といった経済活動ができるようになる――すべての人が移動の自由を得られる世の中を、カルモを通じて実現させたいですね」(高橋氏)

バッテリー約28%増強でより長く乗れる! 初めての1台にぴったりな子ども乗せ電動アシスト自転車「ビッケポーラーe」

ブリヂストンサイクルは、バッテリー容量を約28%増加して走行距離を伸ばした子ども乗せ電動アシスト自転車「ビッケポーラーe」の2019年早期モデルを6月上旬に発売します。価格は13万7800円(税抜)。

↑ビッケポーラーe(E.BKブルーグレー)

 

ビッケポーラーeは、フロントチャイルドシートを標準装備している子ども乗せ電動アシスト自転車。最低サドル高は70cm、全高は103.5cmで、フロントチャイルドシートを標準装備しているタイプの電動アシスト自転車としては、最も視界良好のフレーム設計となっており、「久しぶりに自転車に乗る」「運転に自信がない」「安定感を重視したい」という方に最適なモデルとなっています。

 

今回の新モデルでは、電池容量を従来モデルの12Ahから約28%増の15.4Ahとし、エコモード時の走行距離を78kmに伸長。さらに、自転車本体の軽量は維持し、広くてゆったり乗れる幅広チャイルドシート「スマートシート」も採用しています。

 

このほか、数字でバッテリー残量を表示する「デジタル3ファンクションメーター」や、雨の日でもしっかり止まる「スマートコントロールブレーキⅡ」などうれしい機能も搭載。アシストモードは、強・標準・オートエコ・アシストオフの4モードから選択できます。

 

カラーは、T.レトロブルー(ツヤ消しカラー)、E.BKブルーグレー、E.BKダークグレー、E.BKホワイト、T.レトログレージュ(ツヤ消しカラー)、T.レトロレッド(ツヤ消しカラー)、T.レトログリーン(ツヤ消しカラー)の全7色をラインナップ。

 

初めての子ども乗せ電動アシスト自転車にピッタリなモデルですので、購入を検討されている方はチェックしてみてはいかがですか?

パナ、電動アシストMTB「XM2」発表! サイクリングツアーなど“コト体験”も提供でいよいよスポーツ電アシ時代到来か

パナソニックサイクルテックは、スポーツタイプの電動アシスト自転車の新製品として、電動アシストマウンテンバイク「XM2」、「XM1」および電動アシストクロスバイク「XU1」の3モデルを7月2日に発売します。価格はXM2が38万円、XM1が33万円、XU1が22万5000円。

 

パナソニック サイクルテックの片山栄一 代表取締役社長によれば、同社が2017年9月に発売した国内初の電動アシストマウンテンバイク「XM1」は、発売から約1か月で当初の年間販売予定台数をクリアし、年度末までに目標台数の約8倍を販売。17年度は過去最高売上を更新し、なかでもXM1が利益率を押し上げる要因になったとのこと。そこで同社ではスポーツタイプの電動アシスト自転車のラインナップを増強し、18年度は前年比2.5倍の売上を目指すとしています。

 

今回登場する電動アシストマウンテンバイク「XM2」は国内初となる「内装2段変速マルチスピードドライブユニット」を搭載し、より幅広いギヤレシオで高い走破性を実現。また、従来比1.5倍となる12Ahの大容量バッテリーを搭載することで、さらなる長距離走行を可能にしています。カラーはマットチャコールブラックと、初回20台限定の特別色モデルとしてフラットアクアブルーが用意されます。

↑XM2(マットチャコールブラック)

 

↑大容量12Ahのバッテリーを搭載

 

↑20台限定となるXM2 フラットアクアブルー

 

また、昨年発売された「XM1」はハンドル幅を680mmに変更し、安定性をさらに向上させるとともに、前照灯をバッテリ給電式に変更することでライド中の電池切れの不安を解消しています。

↑XM1(マットチャコールブラック)

 

新たにラインナップに追加された電動アシストクロスバイク「XU1」は、都市を軽快に移動するアーバンコミューターとしての位置づけ。クロスバイクとしては異例の、幅50mmのワイドタイヤで快適な走行を実現。また雨天に対応したアルミフェンダー、日常使いに便利なアルミリヤキャリヤも標準装備しています。カラーはシャインパールホワイトとマットロイヤルブルーの2色。

↑XU1(シャインパールホワイト)

 

↑XU1(マットロイヤルブルー) ※パニアバッグは別売

 

“コト体験”を重視したサイクリングツアー事業も

同社では、電動アシスト自転車を販売するだけでなく、サイクリングツアーによる“コト体験”を提供するサービスや、観光地やリゾート地などでレンタルサービスなどもも今年度中に開始予定。4年後には、こうしたサービス事業による売上を全体の1割、利益額で全体の2割程度にまで成長させたいとしています。

 

そうしたツーリング事業に協力するビジネスパートナーとして、多くのサイクリングツアーを企画してきたサイクリングインストラクターの平野由香里さんが登場。平野さんによれば、これまでサイクリングツアーの参加者は30~40代の男性が多かったそうですが、年々参加者の年代層が拡大しており、60代のアクティブシニア層や女性の参加者も増えているようです。

↑サイクリングインストラクターの平野由香里さん

 

平野さんの思うサイクリングの魅力は、「自動車などと違いフルオープンで広大な景色を楽しめ、季節の空気を全身で体感できること。いつもと目線の高さや移動スピードが違うので、非日常を体験できること。仲間と一緒に楽しめること」だそう。

 

パナソニックでは、平野さんのようなインストラクターの協力を受け、電動アシスト自転車に乗る楽しさを体験できるサービスを提供し、新たなユーザーを呼び込むとしています。

↑全日本実業団自転車競技連盟の理事長を務める片山右京さん(右)も登場

 

伊豆半島が「E-BIKE」の聖地に!! 第1回 伊豆E−BIKEフェスティバルが5月26日に開催!

5月26日、道の駅「伊豆ゲートウェイ函南」(静岡県田方郡函南町)で新しいサイクルツーリズムの可能性と来るE-BIKEブームに先駆け、E-BIKEの魅力をどこよりも早く、比べて楽しめるイベント「第1回 伊豆E-BIKEフェスティバル」が開催されます。

 

 

伊豆半島E−BIKE革命の舞台は、年間131万人の人々が集まる「道の駅」!

道の駅「伊豆ゲートウェイ函南」は、2017年5月1日にオープンした道の駅。同施設は3つの飲食施設に物産販売所、伊豆半島の観光情報をリアルタイムに伝えるコンシェルジュが常駐する観光案内所や専用オープンスタジオを用意し、伊豆地方の「玄関口(ゲートウェイ)」をテーマに多種多様な展開を行っています。開駅から1年間で約131万人(当初想定の1.87倍)の人々が来場しました。

国内でE−BIKEの販売を行なう7ブランドが大集合!

イベント当日は各ブランドの最新E-BIKEの展示だけでなく、場内での無料試乗体験が実施されます。電動ユニットサプライヤー主要3社のユニットを搭載したE−BIKEが揃うのは国内で初めての試み。各ブランドそれぞれのE−BIKEの特徴を、実際に見て、触って、乗って、比べることができるスペシャルイベントです。

 

【出展ブランド(★マークは試乗できます)

【SHIMANO電動ユニット搭載】
★MIYATA

 

【BOSCH電動ユニット搭載】
★TREK/★CORRATEC/★TERN/MERIDA

 

【YAMAHA電動ユニット搭載】
★YAMAHA

 

【オリジナル電動ユニット、SHIMANO電動ユニット搭載】
★BESV

ほか

*出展ブランドは、フェスティバル当日までに追加される可能性があります。詳しくはフェスティバル公式サイトまで。

 

 

E-BIKE試乗用ショートコース&ビギナーに向けた講習会

試乗用のショートコースとE-BIKE初心者向けの安全講習を実施。誰でも安心してE−BIKEを楽しめる会場も用意されています。最新モデルの試乗体験では一部のモデルを短時間貸し出し。E−BIKEならではの加速感や坂道でのアシスト能力を、伊豆半島の自然のなかで十分に感じることができるはずです。

 

(当日のコースは30分程度で往復できる距離を想定。会場外での試乗には免許証などの身分証明書の預かりが必要となります。会場外で試乗可能なモデルには限りがあります)

 

 

E-BIKEが変える未来の移動手段をテーマにした各トークセッション!

今回のイベントは実車を体験してみるだけではなく、「E-BIKEが変える未来の移動手段」をテーマにE-BIKEの魅力を深く知るためのスぺシャルトークセッションも開催。出演者は20年以上世界のE-BIKE業界の動向に注目してきた自転車ジャーナリスト・難波賢二さんと、2017−2018日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員でもあるモータージャーナリストで、自身もE-BIKEオーナーである島下泰久さんのお二人。「モビリティの電動化とE-BIKE」をテーマに語り、E-BIKEだけでなく、未来のモビリティについて考察します。さらにサイクルスポーツ編集部・江里口恭平さんがE-BIKEで走る伊豆半島の魅力を紹介する予定です。

 

 

■タイムスケジュール5月26日(土)(予定)

10時00分 開場、試乗受付開始

10時00分 「E-BIKEでの伊豆半島の走り方」セルフツアールートガイダンス

11時00分  スペシャルトークショー「モビリティの電動化とE-BIKE」(1回目)

13時40分  スペシャルトークショー「モビリティの電動化とE-BIKE」(2回目)

14時00分 出展ブランド各社による商品紹介プレゼンテーション

15時00分 スペシャルトークショー「E-BIKEで走る伊豆半島」

E-BIKE初心者向け講習会(10時、11時、12時、14時、15時、16時 定員各8名)

18時00分 閉場

 

【開催概要】

名称:第一回 伊豆E-BIKEフェスティバル
会期:2018年5月26日(土) 10:00〜18:00
会場:道の駅 伊豆ゲートウェイ函南
〒419-0124 静岡県田方郡函南町塚本887-1

公式サイト:http://izu-ebike.jp
主催:加和太建設株式会社
後援:函南町、狩野川周辺サイクル事業推進協議会、静岡県東部地域スポーツ産業振興協議会

グローバルで広がる「自転車シェアリング」。ハワイとの相性は抜群!

「日本人が行きたい海外旅行先」の上位にいつもランクインしているハワイ。ニューヨークやロンドン、シンガポールなど、世界各国の有名観光地と同じように、ハワイにも自転車シェアリングのトレンドが訪れ、2017年6月より、ワイキキを中心にオアフ島ホノルルで自転車シェアリングサービスがスタート。利用者数も順調に増え、ハワイ観光の新しいスタイルとして定着しつつあります。

 

世界の観光地で進む自転車シェアリング

いま世界中の多くの観光地で導入されているのが、自転車シェアリングのサービスです。街中に設けられた“貸し出しスポット”で、自分が使いたいときに自転車を借り、使い終わったら戻すという仕組みで、“貸し出しスポット”ならばどこでも貸し出しと返却が可能な点が魅力です。

 

ニューヨークでは「シティバンク」がスポンサーとなった自転車シェアリングサービスが導入され、サンフランシスコでは配車サービスの「Uber」が自転車シェアリングの実験を開始。他にも、ロンドンやシンガポールなど世界各地で自転車シェアリングが行われ、観光客の足となっているんです。

 

ワイキキなどで観光客の利用が増加

ハワイで始まった自転車シェアリングサービスは「Biki(ビキ)」と呼ばれ、オアフ島ホノルルで2017年6月から開始となりました。ワイキキなどホノルルの市街地を中心に、貸し出しスポットは100か所。約1000台の自転車が用意され、30分間$3.50(30分超過ごとに$3.50加算)で利用することができます。

 

ハワイを旅行で訪れる多くの人が滞在するワイキキでは、貸し出しスポットが数多く設置されていて、ビキに乗っている観光客の姿をよく見かけます。

 

観光旅行中、街中に点在する観光スポットを順にまわっていくと、かなりの距離を歩き回ることになってとても疲れた、ということも少なくないでしょう。そんなときに効率的に観光地をめぐることができるのが、自転車シェアリング。特にハワイのようにビーチなど美しい景色を望める場所は、気軽にサイクリングを楽しめると人気が高いようです。

また、ハワイの自転車シェアリング開始目的には、交通渋滞緩和という側面もあります。日本にはあまり知られていないことですが、ハワイは交通渋滞がとてもひどい街。朝夕のラッシュアワーのほか、ガソリン価格や車のメンテナンス費用などをもとにした「運転するのに最悪な州」ランキングで、ハワイはアメリカ50州の中でワースト1位に選ばれたこともあるほど。そのため、交通渋滞緩和への期待もあり、始まった自転車シェアリングです。今では1日約2000人が利用し、そのうち約65%の利用者が地元住民だそうです。現在貸し出しスポットの増加が計画されており、車社会が当たり前だったハワイで、自転車を使うという選択肢が浸透してきています。

 

観光客にとっても、タクシーやレンタカーといった交通手段の他に、自転車シェアリングという選択肢が一つ増えたので便利です。ハワイを訪れた際は、気軽に自転車シェアリングを利用してみてはいかがでしょうか?

【2018春版】スポーツタイプの「電動アシスト自転車」はどれがベスト? プロがe-Bikeを代表5モデルを辛口格付け

“e-Bike”と呼ばれる電動アシスト車が、欧州におけるスポーツバイク市場を席巻。そのブームの波がいよいよ日本にも押し寄せてきました。ここでは、続々と発表されるニューモデルの実力をチェックしました。

 

【解説する人】

フリーライター TRIJETさん

街乗りタイプからスポーツタイプまであらゆるジャンルの自転車を所有。e-Bike購入を検討しています。

 

国内規制に準拠した最新ユニット投入で新型続々

ヤマハがPASを世に送り出して早25年。日本のお家芸であったはずの電動アシスト車は、道路交通法に記載されたその独自規制(アシスト比率及び速度制限)の影響もあり、ことスポーツバイクに関して欧米からは周回遅れといえる状態にありました。

 

しかし、昨秋にパナソニックがXM1を発売すると、これまで海外向けにアシストユニットを供給していたボッシュとシマノが立て続けに国内向けの新ユニットを発表。YPJシリーズで独自路線を切り拓いてきたヤマハも、新型車を発表するなど、その差を一気に詰める展開となりました。

 

海外でe-BikeといえばMTBが主流ですが、日本ではトレックやターンのようにクロスバイクやミニベロなど街乗り用途の新作が続々登場する見込み。各社の本格的なデリバリーはGW明けですが、ここではそれら新型車をいち早くチェック。いずれも一長一短あるが、長らく海外勢に差をつけられていた国内e-Bikeの完成度、その成長ぶりは特筆に値します!!

 

【モデル紹介の前に:e-Bike選びの3つのキモ】

その1:取り回しの重さは購入前に要チェック

車両自体の質量や取り回しの重さは、購入前に要確認。室内持ち込みまたは駐車スペースへの移動は保管方法に合わせて無理のないものを選びましょう。

 

その2:利用シーンや使用頻度を考慮

走行シーンや目的に合致したモデルを選ぶのが基本。市内移動ならミニベロ、10㎞未満の街乗りならクロスバイク。林道ならMTBを選択しましょう。

 

その3:大容量バッテリーは長期的に見てコスパ◎

リチウムイオンバッテリーは充電回数が増えるにつれて劣化も早くなります。バッテリー容量が大きければ航続距離が延びるだけでなく、コスト面にもメリットあり。

 

【街乗りバイク編】

通勤・通学や週末のサイクリングなどに対応するマルチな走行性能を備えた万能スポーツ車から、性質の異なる2台をセレクトしました。

 

【その1】スポーツ性能と街乗り用途で一挙両得の選択

トレック

ヴァーヴ+

23万40円

本格派クロスバイクとしてバランスに優れた一台。航続距離は最大100㎞以上、アシストモードは計5段階から設定できます。ディスクブレーキやリア9段変速、一体型ライトなどアシストなしでも充実した装備が魅力。【タイヤサイズ:700x42c】【質量:非公開】【航続距離:最大100㎞以上】【充電時間:約2.5時間】SPEC●バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー●バッテリー容量:36V-8.2Ah●シフト段数:外装9段●全長×全幅:非公開●カラー:ディープダークブルー

 

ボッシュが国内向けに新開発した“心臓部”。走る&止まるが多い街中では自然な加速を、上り坂では脚力をカバーします。

 

【5点満点評価】デザイン:3/走行性能:3.5/実用性:5/趣味性:2/コスパ:5

最大手ブランドだから可能な低価格設定を実現

魅力的な装備内容でありながらこの価格を実現。最大出力の「ターボモード」で感じた強力アシストは好みが分かれますが、日常使い派は買って損ナシ!

 

 

【その2】アシスト機能を使わなくても快適走行できる折りたたみ式

ターン

ヴェクトロン S10

32万1840円(5月発売予定)

ボッシュ製電動ユニットを搭載した折りたたみ自転車。2段階式シートポストにより、幅広い身長に対応します。規制上e-Bikeは時速24㎞までの介入となりますが、10段変速採用でアシストがなくても高い走行性能を発揮。【タイヤサイズ:20インチ(406)】【質量:19.8㎏】【航続距離:最大100㎞】【充電時間:約2.5時間】SPEC●バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー●バッテリー容量:36V-8.4Ah●シフト段数:外装10段●全長×全幅:非公開●カラー:マットブラック/ブラック(写真)

 

独自のフォールディングシステムを採用。安全性・耐久性・固定力を考えて設計されたロック機構を搭載。

 

【5点満点評価】デザイン:5/走行性能:3/実用性:4.5/趣味性:4.5/コスパ:4

様々なライフスタイルに対応する万能モデル

長時間の高速巡航には向きませんが、クルマに積んで遠出するなど使い方は自在。質量が増加しがちな折りたたみ車にして、20㎏を切る軽さもポイントが高いです。

 

 

【こちらも注目】

最古の自転車メーカー、伊ビアンキも小径e-Bike「Lecco-E」を今春発売

ビアンキからはボッシュのモーターユニットを搭載したミニベロタイプのe-Bikeが登場。日本人の体型に合わせた設計で売れ筋の「Minivelo」がベースとなっています。5月発売(30万240円)の予定です。

街に出かけたくなるデザイン性に優れたチェレステ色が魅力

「ビアンキを象徴するミントグリーン系のフレームがファッショナブル。汗をかかずに買い物に出かけたい伊達者に最適です!」(TRIJETさん)

 

 

【MTB編】

MTBはペダリングの負荷が大きい未舗装路の走行を前提とします。購入前は電動アシスト量やペダリングロス、取り回しの重さを確認しましょう。

 

【その3】オンロードからオフロードまで楽しめるスポーティモデル

パナソニック

XM1

35万6400

シティモデルとは一線を画す自社開発の電動ユニットを搭載。高速域でもストレスなく、スポーツバイクらしい人馬一体な走りを満喫できます。フレーム一体型バッテリー搭載のスマートな意匠も特徴的。【タイヤサイズ:27.5×2.2 HE】【質量:21.8㎏】【航続距離:最大78㎞】【充電時間:約3時間】SPEC●バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー●バッテリー容量:36V-8Ah●シフト段数:外装10段●全長×全幅:1835×590㎜●カラー:マットバーニングリーブス(写真)/マットチャコールブラック

 

ダウンチューブとバッテリーは一体感を持たせたスタイリッシュデザインで統一。電動アシストモデルであることを感じさせない体躯に。

 

【5点満点評価】デザイン:3/走行性能:3.5/実用性2.5/趣味性:4/コスパ:3

オフロードデビューに最適なフレンドリーさが魅力

小ぶりな車体はスポーツバイク初心者にも安心感を与えるはず。自社製パワーユニットは十分パワフルですが、見た目的にはもっとトガってほしいかも。

【その4】「エクストラパワーモード」が鋭い加速を実現する!

ヤマハ

YPJ-XC

37万8000円(7月18日発売)

欧州で人気のe-MTBに搭載される高性能ユニット「PW-X」を国内基準に適合させ実装。走行モードは計6段階、アシスト最強位の「エクストラパワー」ではほとんど力をかけずに“ロケットスタート”が堪能できます。【タイヤサイズ:27.5×2.25】【質量:21.3㎏】【航続距離:最大225㎞】【充電時間:約3.5時間】SPEC●バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー●バッテリー容量:36V-13.3Ah●シフト段数:外装11段●全長×全幅:1865×740㎜[Lサイズ]●カラー:マットピュアシルバー

 

小型マルチファンクション計器を搭載。速度やペダリングパワー、消費カロリーなど多彩な情報を表示します。

 

【5点満点評価】デザイン:2.5/走行性能:5/実用性:2/趣味性:4.5/コスパ3.5

オフロード走行を前提とした本格指向を求める人に

3つのサイズ展開によりフィッティングの高さは秀逸。専用設計ユニットは悪路での操作性が高く、スポーツ性を求める人も満足できる仕上がりとなっています。

 

【その5】往年の名車MTBが電アシモデルとして復活

ミヤタ

リッジランナー

38万8520円

90年代初頭にMTBブームを牽引した名車の名が与えられたミヤタの意欲作。シマノが日本仕様として新開発したユニット「STEPS E8080」を搭載。ミッドファットタイヤほか、MTBの最新トレンドも押さえています。【タイヤサイズ:27.5×2.8】【質量:21.3㎏】【航続距離:最大140㎞】【充電時間:約4時間】SPEC●バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー●バッテリー容量:36V-14Ah●シフト段数:外装10段●全長×全幅:1860×750㎜●カラー:クリアブラック

 

36V-14Ahの大容量リチウムバッテリーを搭載。トレイルを介したロングライドにも対応する航続距離を実現しました

 

【5点満点評価】デザイン:2/走行性能:4.5/実用性:1/趣味性:5/コスパ:4

MTB のトレンドを押さえたおトク感のあるスペック

滑りやすい未舗装路における電動アシストとグリップ力の高いミッドファットタイヤとの相性は◎。MTBの最新規格を盛り込んだ分、常用面での利便性は欠けます。

スマホで探して、QRで解錠!? 話題のシェアサイクル「メルチャリ」に乗ってきた【ナックルの挑戦状】

モノ系ライターのナックル末吉です。皆さん、「シェアサイクル」ってご存じでしょうか? 指定の駐輪場に置いてある自転車をレンタルして、走行後は系列の駐輪場であればどこに返却してもいいというアレです。

 

都内でもNTTドコモが同様のサービスを展開しているのでご存じの方も多いと思います。このシェアサイクルで、いま話題になっているサービスが福岡で開始。新しいモノ好きとしては、欲望を抑えることができず、早速乗ってきました。……というのは建前で、ホントは別の取材で福岡に行ったついでというのはショナイです。

↑全国に先駆けて福岡県でサービスが開始された「メルチャリ」

 

話題のシェアサイクルとは、あのフリマアプリで大人気を得ている「メルカリ」が運営する「メルチャリ」のこと。メルチャリは2018年2月27日に福岡県の博多、天神、ウォーターフロントエリアにて、全国に先駆けてサービスが開始されました。つまり、現在メルチャリに乗れるのは福岡だけ! ってことで福岡までやってきました。

↑やってきました博多駅! 果てしない夢を追い続ける人があとを絶たない福岡県の大都会

 

まずはメルチャリに乗るまでの道のり

道のり、といってもさほど難しいものではありません。フリマアプリ「メルカリ」を使ったことがある人ならわかると思いますが、メルカリはあの簡単さがヒットの理由。メルチャリもそれを踏襲していて、メルカリアカウントさえ持っていれば、専用アプリをインストールして即ジョイナス! 正直、「え、こんなに簡単なの?」というレベルです。

 

メルチャリアプリをインストールしたら、まずは肝心のメルチャリを探します。メルチャリは「ポート」と呼ばれる専用の駐輪場に置いてあり、ポートがどこにあるかはメルチャリアプリで確認可能です。

↑メルチャリアプリは、現時点ではiOSのみ対応。ポートの位置はマップ上に表示されます

 

↑黒いフチの丸の中に数字がありますが、この位置にポートがあり、数字は利用できるメルチャリの台数を表しています

 

↑数字が書かれたポートの位置まで来ると、ありました。会いたかったぜメルチャリ!

 

↑メルチャリの現物を確認したら、アプリの「鍵をあける」をタップすると……

 

↑QRコード読み取り画面が表示されるので、メルチャリのシート下にあるコードをスキャン!

 

↑QRコードの位置はココ

 

この解錠セレモニーを動画でご覧頂きましょう!

なんでも、メルチャリにはSIMが挿入されていて、スマホから送信されたQRコードを運営側が受信すると、データ通信を通じてメルチャリの解錠を自動で行うという機構とのこと。

 

「これがメルチャリだ!」ディテールをザックリとチェック

さて、無事にメルチャリをゲットできたということで、まずはメルチャリのディティールをチェックしてみます。

 

メルチャリは20インチの小径車で、スチール製のフレームを採用しています。電動アシストや折り畳み機能は非搭載。3段変速と幅広なサドルのおかげで乗り手の性別や体格問わず、ラクに乗れるのが特徴となっています。

↑これがメルチャリ。まだ新車の匂いが残っています

 

↑フレームには「merchari」のロゴ

 

↑シマノ製の3段変速グリップシフターを搭載。親指と人差し指でグリップ部をグリグリやると変速できます

 

↑ギアが内部に格納された内装変速機を採用。チェーンが外れる心配が少なく、停車時でもギアを変えられるナイスなヤツ

 

↑ヘッドライトはLEDのオートライトを採用。無灯火走行を防止するためにも合理的と言えます

 

↑これがメルチャリの心臓部。SIMが入ってるんだと!

 

↑返却時はこのレバーを下にさげるだけで施錠と返却処理が行われます

 

↑ゆがんだカゴ。まぁシェアサイクルなので、こういうこともありますね。むしろ健気さすら感じます

桜満開の博多の街をメルチャリで爆走してみた!

さて、メルチャリのディティールはチェックできたので、さっそく初ライドと洒落込みたいと思います。

↑メルチャリに初乗車。誰ですか「サーカスのクマ」とか言っている人は

 

初めて来た博多の街。博多駅から少し離れるだけで、そこら中に桜が咲いています。正直、この小径車では超高速で走れるわけもなく、街並みを眺めながら、ゆっくり走るにはメルチャリはジャストな自転車でしょう。筆者は弱虫なので、ゆっくりペダルをこぐのが好みです。決して筋肉に話しかけたり、超絶前傾姿勢などはしません!

↑オフィス街にある公園にて

 

↑すぐ近くにある別の公園にて

 

↑もちろんガジェクラの聖地も巡礼

 

↑大人の繁華街「中州」も桜が満開でした

 

春風が吹く街をゆるゆるサイクリングしましたが、もうサイコーでした。博多は坂道が少なく、飲食店やショッピングモールなどの都市機能が狭い範囲に凝縮されているため、自転車で走るに適している街だと改めて感じました。メルチャリがこの地区で最初に開始されたのも頷けます。

 

さて、博多サイクリングを満喫したところで、メルチャリを返却してみます。返却は、メルチャリ専用のポートであれば、どこでもOK。つまり、最初に借りたポートに返さなくてもいいのです。ただし、ポートが満車だと返却できないので、ポートの位置と返却可能かをアプリで確認します。

↑青い丸が表示されているポートは返却可能。レンタル開始からの経過時間も表示されます

 

↑ポートにメルチャリを停めて、鍵のレバーをおろせば返却完了。スマホに返却通知が届きます

 

↑利用履歴や料金はアプリにて確認できます

 

利用料金は1分間4円。支払いは、クレジットカード、コンビニ、ATMに対応しており、1か月ごとに請求される仕組みです。

 

まだまだ発展途上のサービス?

今回、初めてメルチャリを利用しましたが、料金は安いし便利だなと思う反面、いくつか疑問も残ります。

 

まず、最初にメルチャリを借りた際には、近くのポートに在庫がなく、在庫があるポートまで1kmぐらい歩かされました。メルチャリを移動手段として使いたいのに、借りるまでに歩かされては本末転倒かと。

↑博多駅周辺は軒並み在庫がゼロ。もしかしたら団体が借りていた可能性も否定できませんが……

 

今回の現象は極端な例かもしれませんが、乗りたいときに近くにないと、移動手段としてはアテにできないのがツラいところ。今後、台数やポート数を増やすとのことなので期待したいところです。

 

また、メルチャリには鍵が1つしかついていません。前述したとおり、シート下の鍵を掛けてしまうと、自動的に返却したことになってしまいます。例えば、メルチャリで爆走している最中に、お腹が減って博多ラーメンのバリカタが食べたくなり、ラーメン屋さんに立ち寄るとします。当然、シート下の鍵をかけるワケですが、ここで一旦、返却されたことになってしまいます。返却したということはほかの人に借りられちゃう可能性もあるのです。そうすると、見知らぬ土地で途方に暮れて、諦めたくなくてもそこで試合終了となってしまうワケです。

 

そもそも、ポート以外のところで施錠してしまうと、放置自転車として運営側に認識されるらしく、ほかのメルチャリユーザーに救出を求められます(ただし、運営側のトラックが回収に来ることもあります)。

↑ポート以外の場所で施錠(返却処理)をするとこのように表示されます

 

かといって、無施錠で駐輪するわけにもいかず、この状態を防ぐには自前でチェーンロックを持っていくなどの策を講じる必要がありそう。ただし、この手法は規約に違反する可能性もあるので、オススメできません。

 

メルチャリはレンタルサイクルというよりも、シェアサイクルなので、あくまでもポート間を移動するためのもの。しかし、それならば、ポートの数も自転車の数ももっと増やして、乗っては返してを繰り返して、食の街「博多」を堪能したいものだと思った食いしん坊の筆者なのでした。

“帰りにちょっと一杯どう?”はもう古い! アフタービジネスの「スポーツイベント」が流行の予感

昨今、増え続ける医療費の抑制を目的として、日常生活のなかで歩く時間を増やそうという官民連携プロジェクト「FUN+WALK」などのスポーツを通じた健康増進政策が注目を集めています。また、政府が主導する「働き方改革」により余暇の増加が見込まれ、増えたプライベートな時間をスポーツに費やす人も増えると予測されています。

 

このような時流を転機とし、スポーツ市場の拡大を目指してイベントなどを企画する企業が増加。今回は、ビジネスマンをターゲットにスポーツバイクの試乗体験会を開催した自転車専門店あさひのイベントのレポートをお届けします。

 

夜景を楽しめるNIGHT RIDE

「サイクルベースあさひ」を展開するあさひは、都市型サイクリングイベント「NIGHT RIDE」の第1弾として、ビジネスマンを対象としたビギナー向けサイクリング体験会「TOKYO NIGHT RIDE」を3月7日に開催しました。

 

ロードバイクに乗って夜の街を駆け抜け、ライトアップされた東京タワーをまわるなど、都心の“夜景”を楽しむことができるという今回のイベントは、日ごろの運動不足やストレスを抱えるビジネスマンを対象に、スポーツサイクルを楽しんでもらいたいという思いから企画されたもの。会場となったのは、東京・五反田のサイクルベースあさひ五反田TOC店。参加費は無料で、事前に抽選で選ばれた10名が参加しました。

 

 

当日は3月の肌寒い日でしたが、参加者には無料でサイクリングウェアや防寒着、ヘルメットなどが貸し出され、持参するのはシューズと飲み物だけでOK。仕事帰りでも手軽に立ち寄ることができます。

 

出発前のオリエンテーションでは、今回の試乗会を先導してくれる同社のインストラクターから、グループサイクリングに必要な手信号(ハンドサイン)のレクチャーが行われました。走行中、片手を水平に伸ばすと「左折します」または「右折します」の意味。地面を指差すと「障害物や落下物などがあるので注意」。また、今回はビギナーが多いことから、停止をわかりやすくするため、片手を上に挙げて「止まります」と声に出すことに。これを走行中に、前の人から後ろを走る人に伝えていきます。集団でのサイクリングが初めての人でも安心して走ることができるよう考えられていますね。

 

レクチャーが終わると、自転車のセッティングを開始。今回用意されたのは、2月に発売されたばかりのあさひのオリジナルロードバイク「PRECISION R」と、その上位モデル「PRECISION RS」の2モデル。

 

↑PRECISION R(マットブラック)

 

この「PRECISION R/RS」は本格的なスポーツバイクの設計を採用しながら、10万円を切る価格を実現したハイコストパフォーマンスがウリ。販売価格は「PRECISION R」が6万9980円、「PRECISION RS」が8万9980円となっています。

 

身体を動かして気分転換

店舗の外に用意された自転車を、参加者1人1人の身体に合わせて調整します。そのあいだに、今回のイベントに参加された方にお話しを伺うことができました。

 

赤いウェアがお似合いの田中 敦さんは、自転車情報を扱うインターネットサイトを見て、今回のイベントに応募されたとのこと。すでにロードバイクを所有されており、週末には50~60kmほど走ることもあるそうですが、平日の夜に街中を試乗できるいい機会と考えて応募を決められたそうです。

 

このほか、ロードバイク未経験で購入前に試乗してみたかったという方や、職場が近かったのでという方など、参加の理由は様々。しかし、共通していたのは「仕事の帰りに寄れそうだったので」ということでした。自宅から自転車で通勤するのはハードルが高そうですが、このような形なら平日でも気軽にサイクリングを楽しめますね。

 

各自の自転車のセッティングが終われば、準備運動で身体を温めていざ出発。今回は、五反田から芝公園に向かい、東京タワー下をまわって再び五反田に戻ってくる全長約9kmのコースを、途中休憩をはさみながら1時間20分程度で走ります。

 

19時にスタートして、終了は21時前後なので、自宅が都心から離れている方でも安心して帰ることができます。都会の夜景を見ながら気持ちいい汗をかけば、帰宅途中でお酒を飲むよりも仕事のストレスも発散できるかもしれませんね。

 

平日にもっとスポーツに触れる機会を

イベントを企画された株式会社あさひ営業企画チームの佐藤千夏さんに、今回のNIGHT RIDEの狙いを伺いました。

 

――今回のイベントはどういった意図で企画されたのでしょうか?

「弊社では、これまで主に週末にサイクリングイベントを実施してきましたが、忙しい働き盛り世代の男性にはなかなか参加して頂けませんでした。そこで平日の仕事のあとにスポーツを楽しんで頂きたい、という思いから今回のイベントを考えました」

 

――これまでもこのような夜間のイベントを開催されたことはあるのでしょうか?

「いえ、今回が初めての試みです。夜に都心を走るのは怖い、という声もありましたが、インストラクターを含めたグループでサイクリングすることで、安心して夜間の走行を楽しめるようにしています」

 

――今後、イベントではなく通常のサービスとして、例えば皇居ランナーに着替えスペースやシャワー施設を提供するランニングベースのようなサービスを展開していく予定はありますか?

「今後もこうしたイベントは定期的に行っていきたいと考えてはいますが、ランニングベースのような施設運営はいまのところ検討しておりません。まずはロードバイクに実際に乗って頂いて、スポーツサイクリングの楽しさを体験して頂く機会を提供したいと考えております。また、弊社は全国に493店舗を構えておりますが、そのうち4割程度の店舗でスポーツサイクルの取り扱いを強化しています。そのなかでもスポーツスペシャリティストアというスポーツサイクル専門の店舗も28店舗あり、そちらではサイクリングイベントやスポーツサイクルのレンタルサービスなども実施しています」

 

――こちらの五反田TOC店もスポーツスペシャリティストアなのですか?

「いえ、スポーツスペシャリティストアは郊外の店舗がほとんどで、都心部では展開しておりません。ただし、この五反田TOC店も従来はファミリー向けがメインでしたが、最近ではスポーツサイクルやアクセサリーの取り扱いを増やして、スポーツサイクルの需要の増加に対応しています」

 

「仕事帰りにスポーツなんて、とても無理」、「道具や着替えを用意するのが大変」とお考えの人は、手始めにこうした企業が開催するスポーツイベントに参加してみてはいかがでしょうか? ストレスを発散できるだけでなく、仕事以外の人脈や趣味の友人を作るいい機会にもなりそうです。

 

電動アシスト自転車は“楽”をする道具から“走りを楽しむ”ギアへ。MTBモデルも登場したヤマハ「YPJ」新ラインナップ

2018年は「eバイク元年」と呼ばれるほど、電動アシスト自転車業界の動きが活発になっています。先日、このGetNavi webでもお伝えしたBOSCH(ボッシュ)のシステムを搭載した海外メーカーの国内進出などもありますが、国内メーカーだって負けてはいません。新たな市場を開拓すべく、これまでにない電動アシスト自転車の新製品を発表しています。

 

今回は、ヤマハのスポーツ電動アシスト自転車「YPJ」シリーズの新製品発表会に潜入。試乗レポートをお届けします。

 

本格派スポーツタイプ電動アシスト自転車「YPJ」

ヤマハの電動アシスト自転車は、通勤や通学、買い物、子どもの送迎など日常生活での使用を想定した「PAS」シリーズと、長距離サイクリングなどに適したスポーティーな「YPJ」シリーズの2シリーズをラインナップしています。

 

今回ヤマハが発表した新製品は「YPJ」シリーズ4機種。街乗りに適したオンロードモデルから、長距離のツーリングに適したモデル、そして本格的なマウンテンバイクという充実したラインナップです。

 

これまでの電動アシスト自転車は、「重い荷物を載せても軽く走れる」「坂道をスイスイ登れる」というように、「楽をするため」の道具という側面が強くありました。一方、長距離サイクリングを楽しんだり、オフロードを駆け巡るスポーツタイプの自転車を愛好する人たちは、「自分の脚がエンジン」というように、自分の体力だけで自転車を乗りこなすことに喜びを感じる人が多数です。そのため、スポーツタイプの電動アシスト自転車は邪道と考えられ、なかなか市場で認知されることはありませんでした。

しかし、若いころにサイクリングを楽しんでいた層を中心に、「体力的に辛いけれど昔のようにサイクリングを楽しみたい」という需要が増えてきています。

 

そこでヤマハは、新しい選択肢としてスポーツ電動自転車を開発。2015年にスポーツタイプの電動アシスト自転車「YPJ-C」「YPJ-R」を発売。この2台は、通常はペダルによる走行、坂道や加速時などにピンポイントで電動アシストが発動するというモデルです。

 

そして今回発売された「YPJ-YC」「YPJ-ER」「YPJ-EC」「YPJ-TC」は、フルタイムの電動アシストを実現。ドライブユニットを新開発し、YPJ-C/Rの約5.5倍となる13.3Ahクラスの大容量バッテリーを搭載。1回のフル充電で220〜240kmの走行が行えるようになっています。

 

また、全モデルにスルーアスクル仕様のディスクブレーキを搭載。制動力が高く、大きく安定したブレーキ力が得られます。

 

ハンドル部には「コンパクトマルチファンクションメーター」を搭載。液晶ディスプレイに、バッテリー残量や速度、消費カロリー、ペダリングパワーなどを表示。コントロールスイッチは、手袋をしたままでも操作できるよう大きめとなっています。

 

走行モードは、「ハイ」「スタンダード」「エコ」「プラエコ」「エコ」の5モードを搭載。状況に合わせて、ギアとともにモードを選択すれば、より運転を楽しむことができます。

 

それでは、4機種それぞれの特徴を実車した感想とともにお届けします。

 

通勤からツーリングまで使えるオールマイティな「YPJ-TC」

YPC-TCはフル装備のトレッキングバイクです。スポーティなボディに、700×35C相当のタイヤを採用。通勤通学といった街乗りから、ツーリングまで幅広い用途に使えるオンロード仕様となっています。

 

特徴的なのが、リヤキャリア。ここに別途キャリーバッグを取り付けることが可能。また、前後フェンダーも装備されているのも特徴的です。

 

オプションを取り付けることで、長時間のツーリングにも使えるようになります。YPC-TCと相棒に、日本一周なんていうのも楽しそう。

 

乗り心地は、非常に安定したもの。いわゆる「ママチャリ」やシティタイプの自転車から乗り換えても違和感はあまりないでしょう。電動アシストに関しては、快適そのもの。加速性能がいいことはもちろん、ある程度スピードが出てからもペダルが軽く、スイスイ走ります。フル充電で最長237kmまで走行できます。

 

乗りやすさ、扱いやすさに優れているので、初めての電動アシスト自転車としてもいいのではないでしょうか。価格は32万4000円(税込)。2018年6月11日発売予定です。

 

よりシンプルに自転車の走りを楽しめる「YPJ-EC」

先ほど紹介したYPJ-TCの前後フェンダーやリヤキャリアを省略した、より走りに特化したモデルです。基本性能はほぼYPC-TCと変わりませんが、シンプルかつスポーティな雰囲気を楽しみたいのならば、こちらのモデルのほうが適しています。

ハンドルはバータイプ。なお、オンロードモデル3機種は、街乗りすることを想定しておりヘッドライトも標準装備されています。

 

乗り心地は、YPC-TCよりも本体重量が軽い分、軽快に感じます。ペダルを踏むこむと同時に、グンと前に出る感覚が癖になりそうです。外装がシンプルなゆえ、YPC-TCよりも男性的な雰囲気を感じます。ある意味、YPJシリーズのスタンダードモデルと言えるでしょう。フル充電で最長222kmまで走行できます。

 

価格は28万800円(税込)。2018年6月11日発売予定です。

 

ドロップハンドルで走りに特化した「YPJ-ER」

オンロードタイプの上位機種に位置づけられるYPJ-ER。最大の特徴はドロップハンドルの採用です。これにより、運転姿勢が前傾姿勢になり、よりスポーティーな走りが行えます。

 

 

ユニットなどはYPC-TC、YPC-ECと同じですが、さすがに乗った感覚は別物。前傾姿勢になることで、加速時の感覚がダイレクトに伝わります。通勤通学でも使えるタイプですが、長距離ツーリングに出かけてみたくなる自転車です。

 

フル充電では、最長242kmの走行が可能となっています。価格は34万5600円。2018年6月11日発売予定です。

 

本格的なオフロード走行が楽しめる「YPJ-XC」

ヨーロッパ市場ではすでに高い人気となっている電動アシスト付きマウンテンバイク「E-MTB」。そのE-MTBに特化したドライブユニット「PW-X」を搭載したモデルが「YPJ-XC」です。

 

本体フレームも本格的なマウンテンバイク仕様で、フロントサスペンションにはROCKSHOX社性のMTB用サスペンション「RECON GOLD」(120mmトラベル)を採用。タイヤは27.5×2.25サイズのMTB用タイヤ(MAXXISブランド)となっています。

 

マウンテンバイクにあまり乗ったことがない筆者は、まずその大きさに少々びびり気味。そして、いざ運転してみるとアシスト力が強く、ウイリーしそうになることも。アシスト力はバツグンで、舗装されていない道もグイグイ進むことができます。

 

「これは初心者には厳しいな……」と思っていたのですが、なぜか2つある試乗コースのうち、上級者向けのエキスパートコースを走ることに。本格的なオフロードは初体験でしたが、YPJ-XCのパワフルな走りに助けられ、なんとか完走できました。

 

パワフルな走りなのですが、大柄のハンドルで操作性がよく、自分の思い通りに自転車が動いてくれるという印象。普段からマウンテンバイクに乗っている人ならば、さらにそのよさがわかるのではないでしょうか。

 

価格は37万8000円(税込)。2018年7月18日発売予定です。

 

なお、全機種ともにサイズがS/M/Lの3種類用意されているので、体のサイズに合った自転車を選ぶことが可能。さらに、水洗いもできる防水仕様となっています。

 

「楽しく乗る」のがこれからの電動アシスト自転車

今回新しいYPJシリーズを試乗して、電動アシスト自転車の印象が大きく変わりました。これまでは、主婦やお年寄りの「自転車の運転を楽にしたい」という需要を満たすものが多かった印象でした。しかし、今回のYPJシリーズは、「自転車で遠くに行きたい」「軽快な走りをしたい」という、よりスポーティに自転車を楽しみたいという層の欲求に応えてくれるものです。

 

たとえば、自動車がマニュアル車からオートマティック車にメインがシフトしたように、これからは自分の脚で漕ぐ自転車が趣味性の高いものになり、日常的には電動アシスト自転車が使われていくようになるかもしれません。

 

筆者は普段、あまり自転車を使わないのですが、それはひとえに「面倒くさい」と思っているから。しかし、電動アシスト自転車ならば、どこまでもどこまでも走って行けそうな気分にさせてくれます。疲れ方も明らかに違いますしね。

 

もしかしたら、今年は電動アシスト自転車、買っちゃうかもしれないな……。そう感じた試乗会でした。

 

「車道走行原理主義者」たちよ。幹線道路の“自転車ナビライン”は安全なのか?

東京の道に最近、自転車ナビマークあるいは自転車ナビラインと呼ばれる表示が増えてきた。どちらも車道左端、自転車の走る場所にペイントしたもので、自転車ナビマークは自転車を正面から見たアイコンと矢印を白で描き、自転車ナビラインは矢印のみをブルーで表示している。警視庁のウェブサイトによれば、自転車ナビマークは道路、自転車ナビラインは交差点で、それぞれ自転車の走る場所や進む方向を示し、安全な走行を促すものだという。

東京で自転車レーンの設置を推進したひとりが、舛添要一前東京都知事だった。舛添氏は高額な海外出張費や公用車の私的流用などが問題となり、就任から2年あまりで辞任しだが、ロンドンのそれを思わせるブルーのペイントを施した自転車レーンは、筆者の事務所の近所など各所に出現した。

最近の日本では、ひとつの不祥事があるとその人すべてを否定する論調がはやっているようだが、舛添氏の自転車政策が相応の結果を残していることは、その前の猪瀬直樹元都知事が推進した東京メトロと都営地下鉄の一元化への取り組みを含め認めるべきだろう。

 

話を戻すと、その後制定された自転車ナビマークおよび自転車ナビラインは、舛添元知事が推し進めていたブルーの自転車レーンに比べればコストはかさまないような気がするし、走る場所だけでなく方向も示した点は評価できる。

 

しかし最近気になるのは、生活道路のみならず幹線道路まで、一律にこの表示を設置していこうという動きが見られることだ。編集者からは環状8号線にこの自転車ナビマークが描かれているという報告を受けた。大型トラックがひんぱんに通る環8の路肩に自転車ナビマークがあることが、自転車の安全な走行に貢献するとは思えない。環状8号線ぐらい道幅がある道なら、車道や歩道とは独立した「自転車道」を作るべきだろう。可能であれば道路を再配分して、ゼロから自転車道を構築してほしいところだが、現時点で自転車のために割ける場所があるなら、歩道か車道か、片側通行か対面通行かを問わず確保していってほしい。

 

こう書くと必ずと言っていいほど反論を出してくるのが、「車道走行原理主義者」と呼ばれる一部の自転車専門家だ。筆者が作った呼び名ではなく、インターネットで検索すると結果が数多く出てくる。自転車は車両の仲間であり、自転車道や専用レーンのない場所では車道左側(日本や英国など左側通行の場合)を走ることが決められている。これは筆者も認めるし遵守している。しかし彼らは自転車道や自転車レーンであっても車道左側にこだわる傾向が強い。

 

筆者は欧州各地の都市交通を見てきた。その様子は自分のブログ(THINK MOBILITY)で報告している。気になる方は見ていただきたいが、欧州のすべての都市の自転車道や自転車レーンが車道右側(欧州大陸の国々は右側通行なので)に設置されているかというと、そんなことはまったくない。

 

自転車王国として知られるオランダの首都アムステルダムは、自転車レーンをレンガ色としてあって分かりやすいが、たとえばアムステルダム中央駅近くのレーンは歩道上にあり、しかも対面通行だった。ほかにもベルリン、パリ、バルセロナなど各地で歩道上や対面通行のレーンを見てきた。

 

車道走行原理主義者は無視したくなる状況かもしれないが、これが現実だ。危険という人がたまにいるけれど、危険なら速度を落として通行しようという発想がなぜ生まれないのだろうか。都市空間には限りがある。限られた空間を臨機応変に多くの機能に割り振っていくのがまちづくりだと思っている。ついでに言えばアムステルダムにも自転車レーンのない道は、裏通りなどにたくさんある。もちろん自転車は車道右側を走っている。自転車ナビマークはこうした場所で、自転車の走る場所を示すためには有効だろう。

 

しかし幹線道路も同じように、車道左側にペイントすればOKとは考えないでもらいたい。対面通行でも歩道上でもいいから、自転車道かそれに近い構造の自転車レーンを作ることが最終到達点だろう。もっとも大事なのは自転車利用者の安全なのだから。

 

【著者プロフィール】

モビリティジャーナリスト 森口将之

モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材し、雑誌・インターネット・講演などで発表するとともに、モビリティ問題解決のリサーチやコンサルティングも担当。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本デザイン機構理事、日本自動車ジャーナリスト協会・日仏メディア交流協会・日本福祉のまちづくり学会会員。著書に『パリ流環境社会への挑戦(鹿島出版会)』『富山から拡がる交通革命(交通新聞社)』『これでいいのか東京の交通(モビリシティ)』など。

THINK MOBILITY:http://mobility.blog.jp/

プジョーが電動マウンテンバイクを発表!

プジョーはこのほど、新型電動マウンテンバイク「プジョーeM02 FS パワーチューブ」を発表した。

この電動マウンテンバイクは、フレームに500Whのコンパクトなバッテリーを搭載し、合理化された電動バイクのスタイルを提案するもの。バッテリーは最大で125kmの航続距離を実現しているという。ちなみに車名はe=電気、M=マウンテン、02=ミッドレンジ、FS=フルサスペンションの意味が込められている。

バッテリーをフレームに内蔵して低重心化が図られたことにより、バランスのいい走りを実現。また、オフロードなどでの走行中には、バッテリーをフレームが保護する効果もある。

この新型電動バイクは、プジョー・ラフター4×4コンセプト(SUVのテイストをもつスライドドア付きMPVのコンセプトモデル)とともに、3月6日に開幕するジュネーブショーに出品される。

【参加無料】夜景を見ながら夜のTOKYOをサイクリング! あさひがビジネスマン向けのロードバイク体験会を開催

自転車専門店のあさひは、都市型サイクリングイベント「NIGHT RIDE」の第1弾として、ビジネスマンを対象としたビギナー向けサイクリング体験会「TOKYO NIGHT RIDE」を3月7日に開催します。会場・集合場所は、東京・五反田のサイクルベースあさひ五反田TOC店。参加費は無料で、定員は10名。

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週末や休日に郊外で楽しむイメージのあるサイクリングですが、近年では通勤に自転車を取り入れるなど、都市型サイクリングが注目を集めています。そこで同社では、平日に行える都市型サイクリングとして「NIGHT RIDE」を企画。多くのビジネスマンに運動不足解消やストレス発散のため平日にスポーツサイクルを楽しんでもらいたいという思いから、NIGHT RIDE第1弾では、ビジネスマンを対象としたビギナー向けサイクリング体験会が開催されます。

 

イベントでは、夜景を楽しみながらロードバイクで東京タワー周辺を巡る特別コースを走ります。自転車やサイクリングウェアは無料で貸出されるので、スニーカーなどの自転車に乗りやすい靴と、タオル、飲み物を持参するだけで手軽に参加可能。時間は19時から21時を予定しているので、仕事帰りに寄ることができますね(着替えのため18時45分までに集合)。

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対象となるのは、運動不足を感じがちな「オフィスワーカー」で、ロードバイクの経験の少ない「サイクリングビギナー・初心者」の男性。応募やイベントの詳細については、下記の特設ページよりチェックできます。ロードバイクに興味がある、サイクリングを始めてみたい、とお考えの方は、ぜひ応募してみて下さい!

 

イベント申込詳細:http://charimen-cb-asahi.com/_ct/17147935

 

【詳細】

「TOKYO NIGHT RIDE」

日時:2018年3月7日(水) 19:00~21:00 ※雨天の場合は中止

集合・会場:サイクルベースあさひ五反田TOC店

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参加費:無料

対象:男性/オフィスワーカー/サイクリングビギナー・初心者

定員:10名

自転車ツーリング始めるならコレ! ビギナー仕様のロードバイク「PRECISION R」

自転車専門店のあさひは、ロードバイクの性能を残しつつ、初心者にやさしい仕様を備えたオリジナルバイク「PRECISION R」の2018年モデルを2月5日より発売します。カラーはブライトライム、マットブラック、プルシアンブルーの3色展開で、価格は6万9980円。

20180205-i01 (2)↑マットブラック

↑プルシアンブルー↑プルシアンブルー

 

「PRECISION R」は、運動不足解消やフィットネスのために、ロードバイク本来の性能はそのままに、ビギナーが感じる不安を解消した機能性と長時間運動も考慮したロードバイクとして開発された人気モデル。

↑イエロー↑ブライトライム

 

前傾姿勢になりすぎない乗りやすさを重視したフレーム設計や直進安定性を高くすることで、初めてのドロップハンドルでも安心して走行できます。

20180205-i01 (7)↑乗りやすいフレーム設計

 

また、ビギナーが感じるストレスのひとつである、ロードバイク特有のドロップハンドルをより扱いやすくするために、通常の自転車ハンドルの握り方でもブレーキをかけられる補助ブレーキバーを装備しています。

↑補助ブレーキを搭載↑補助ブレーキバーを搭載

 

さらに、この最新モデルでは、長時間のライドも快適に乗れるように、座面幅が広い肉厚のサドルとハンドルにジェル入りバーテープを採用。

↑クッション性の高いサドル↑クッション性の高いサドル

 

スポーティーなデザインで、安定性と乗り心地を重視した700×25Cの太めのタイヤにするなど、ビギナーがさらに使いやすい仕様にモデルチェンジしています。サイズは450、510、540の3サイズ、身長約158~185㎝まで対応しています。

↑太めのタイヤで安定性を高めている↑太めのタイヤで安定性を高めている

 

ロードバイク初心者の悩みである「サドルが細くお尻が痛い」、「前傾姿勢でこぐのが怖い」、「ドロップハンドルに慣れていない」などの不安要素を解消した「PRECISION R」。スポーティーな走りを試してみたいけどロードバイクは不安という方は、ぜひチェックしてみてください。

 

待っていました! 欧米の自転車愛好家を魅了する、カッコいい折りたたみ式ヘルメット「LID」

財布にも環境にも優しい自転車通勤ですが、交通量の多い大都市では安全面でちょっと不安になりますよね。アメリカやヨーロッパの都市では自転車でのヘルメット着用は一般的ですが、電車やバスなどと組み合わせて通勤している人にとってヘルメットはちょっとした荷物になってしまいます。特にラッシュ時の満員電車でヘルメットが場所をとるのはちょっと申し訳ないですよね。

 

自転車で頻繁に移動する方にしてみると、ヘルメットの場所取り問題はより深刻です。カバンには入らないけれど、自転車と一緒に放置するのは心配……。そんな悩ましい問題を解決してくれるのがIndiegogoで目標金額の154%となる350万円の資金を獲得した折りたたみ式ヘルメット「LID」です。

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日本でも海外でも保管時の場所をとらない折りたたみ式のヘルメットはいくつか販売されていますが、どれも災害時や作業場などを念頭においたもので色のバリエーションはもちろん、見た目は完全に業務ヘルメットというものがほとんど。

 

しかしLIDは折りたたみ式でありながら、都会的でスタイリッシュなデザインになっています。確かに折りたたみと言われなければ、一般的かつ洒落たヘルメットかと思いますよね。折りたたむとバッグのなかにスッキリ納まります。

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LIDはM-L(55~58cm)のワンサイズのみの販売で、重さは410gです。ヘルメットのなかにはマグネット式の固定デザインがちゃんと組み込まれているので、広げると頑丈なヘルメットになります。

 

ヘルメットの大きさは4段階で調整可能。後部にはマジックテープも付いている一方、ストラップには喉付近の擦れを防ぐためにパッドも付いています。さらに、本製品はユーザーの頭の形に自動的に合うように作られているとのこと。なかにはクッションも装着されているので、フィット感は抜群でしょう。

 

また、折りたたみの隙間をうまく活用して空気が流れるように設計されています。そのためヘルメットのなかが暑くて蒸れてしまうこともありません。

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頭の後ろ部分に点滅ライトをクリップできるようになったこのヘルメットは、どれもマットな仕上がりになった黒、白、緑、オレンジ、ピンクの5色から選べます。

 

リサイクル素材を使っており環境にもやさしいとのこと。ペダル式の乗り物、スケートボード、ローラースケート用のヘルメットの欧州安全基準であるEN1078にも合格、同様にアメリカの安全基準であるCPSCにも準拠しているそうです。

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お値段は1つ約1万1000円(発送料別)。発送は来年の5月を予定しているそうです。

自転車通勤は確かに環境にも財布にも優しいけれど、自転車の置き場やヘルメットの持ち運びが問題で、まだ一歩を踏み出せずにいる方は多いのではないでしょうか。LIDは使い心地も良いようでTwitterやブログでは「LIDは最高!」と絶賛する自転車愛用者たちの声が見つかります。

 

すでにヘルメットを使っている人はもちろんのこと、「2018年の目標は自転車通勤!」と決意している方にもぜひ検討していただきたいプロダクトです。