冷え・乾燥対策して睡眠の質を高める!体の内外から快眠をサポートする癒やしグッズ8選

手足が冷えて寝付きが悪い、寝ている間の乾燥が気になる、慢性的な疲れが取れなくて朝起きるのがつらい……など、さまざまな理由で睡眠の質は低下しがち。今回は加湿器やバスソルト、スキンケア用品など、快眠をサポートする8つのアイテムを紹介する。

 

【リカバリーウェア】遠赤外線効果で血行を促進し疲労回復、むくみ・冷え症改善!

nishikawa
[エアーリカバリー]スリープテック(※1)ウェア(メンズ)
実売価格1万4300円(トップス、ボトムス共に)

 

遠赤外線を放出する特殊繊維素材「PHT」が採用された、高機能スリープウェア。遠赤外線の放出により筋肉のコリやハリを和らげ、血行を促進してくれる。体を締め付けにくい設計と全方位ストレッチでやさしく体にフィットする。

※1:nishikawaの寝具関連テクノロジー
↑手首と足首を温めるために設計された独自仕様「スリープフラップ」を採用。就寝前も快適な温もりを味わえる

 

【ココがGood!】冬の“究極の睡眠”を実現してくれる!

「遠赤外線効果で程良く身体が温まり、寒い冬の睡眠導入にはもってこいのウェア。疲れ切ってそのまま布団へダイブという日でも、コチラを着て眠りにつけば、翌朝爽快に目覚められそうです」(編集部)

 

【加湿器】長時間連続加湿で喉・鼻・肌を乾燥からガード

象印マホービン
スチーム式加湿器 EE-DE50
実売価格2万5080円

 

沸騰させたきれいな蒸気を、約65℃まで冷まして部屋を加湿。デュアルセンサー搭載で、湿度を3段階に自動コントロールしてくれる。4Lのたっぷり容量なので、就寝時に便利な長時間連続加湿も可能。強モードでも約8時間の連続加湿が叶う。

 

【SPEC】●消費電力:985W(立ち上げ時)、410W(加湿時) ●容量:4L ●適用床面積:〜8畳(木造和室)、〜13畳(プレハブ洋室) ●連続加湿時間:最長約32時間 ●サイズ/質量:約W240×H365×D275mm/約2.9kg

↑フィルターなし・フッ素加工の広口容器で手入れが簡単。給水や湯捨てもラクだ。さらに、転倒湯もれ防止構造で安心

 

【ココがGood!】手入れがラクなうえ長時間加湿できる

「真冬は30〜40%に部屋の湿度が下がり、乾燥で鼻や喉、肌がやられます。就寝時は55〜60%を保っておくと快眠が得られますよ。加湿器の稼働は必須なので手入れがラクなコチラが◎」(編集部)

 

【フェイシャルスチーマー】睡眠前のお肌の保湿がシンプル操作で手軽にできる

フェスティノ
フェイシャル クレンジング ナノスチーマー
実売価格1万4300円

 

ナノサイズ(1/1,000,000mm)のミストが噴射されるスチーマー。独自開発の「スパイラル噴射」で顔をくまなく包み込み、水分が肌の角質層まで行き渡る。複雑なモードがないシンプル設計で使いやすい。

 

【SPEC】●消費電力:265W ●タンク容量:約90ml ●スチーム温度:約45℃ ●連続噴霧時間:約15分 ●サイズ/質量:約W120×H208×D136mm/約820g

↑約45℃のスチームは心地が良く、気分もリラックス。お肌だけでなく、乾燥しがちな髪のうるおいケアにも!

 

↑抗菌タンクは取り外しが可能。本体に水を注がず、タンクに直接給水できるので便利。手入れもしやすい仕様だ

 

↑一般的なミストよりも粒子が小さいナノサイズミストは、水分が角質層まで素早く浸透する。しっとり効果抜群!

 

【ココがGood!】毛穴汚れを浮き上がらせスキンケアの浸透も◎

「ボタンを押すだけという超シンプル操作でワンランク上のケアが実現。洗顔前に当てると毛穴汚れが浮き上がり、より清潔に洗い上がります。化粧水などの浸透も良くなり保湿効果がUP!」(編集部)

 

【バスソルト】良質な塩をたっぷり配合した癒やしのバスソルト

マックス
汗かきエステ気分 リラックスナイト
実売価格500円前後

 

保温性が高く、発汗作用のある天然海塩をたっぷり配合。徳島県鳴門市の海水から作られたこだわりの塩をメインで使用している。ラベンダーやタイムなどのハーブの香りが安らぎ効果を促し、入浴後の快適な眠りをサポートする。

 

【ココがGood!】身体の芯まで温まり、安らぎ効果も抜群

「浸かっていると身体の芯まで温まる感覚があり、入浴後もしばらくポカポカ。香りも心地良く、癒されます。お湯が深みのあるキレイなブルーになり、視覚的にも心が静まります」(編集部)

 

【スキンケア】乾燥の気になる冬場でもお肌もっちもち!

マーベセラー
MAAs リペアエッセンス 30ml
1万7600円

 

高保湿作用のある天然由来の独自成分「MAAs(ラン藻エキス)」を配合したエイジングケア(※2)美容液。肌質・年齢・季節を問わず肌の調子を整え、乾燥の厳しい冬でもハリ・ツヤ・弾力のある肌へと導く。

※2:年齢に応じた肌にうるおいを与えるケア

 

【ココがGood!】保湿力が高くて寝起きも乾燥を感じない

「導入美容液として使用。“もうこれ1本でOKでは?”と思うほど高い保湿力で、朝も乾燥知らずです。肌にも環境にもやさしいMAAs配合のUVミルクもオススメ。年中愛用しています」(編集部)

 

【ピローミスト】自然&やさしい香りが“眠りモード”へ切り替える

ニールズヤード レメディーズ
グッドナイトピローミスト
実売価格3520円

 

心と身体に複合的に働きかけると言われている、精油100%で構成。就寝前、枕やシーツなどの寝具、カーテンに数プッシュ吹きかけると、ラベンダーやマンダリンのナチュラルな香りが広がり、身体を安眠モードへと導いてくれる。

 

【ココがGood!】優しい香りに包まれて気持ちがリラックス

「好きな香りを嗅ぐと気分は変わるもの。コチラを枕にスプレーするとやさしい香りに包まれて、なんだか心が安らぎます。その心地良い感覚がクセになり、いまでは手放せなくなりました」(編集部)

 

【食品】豊富な栄養で土台から整えて疲れた身体をレスキュー

TOKYO PLACENTA 20cc
インテンスプラセンタ ウマ
1万2000円(8本入り)

 

10数種類のアミノ酸、酵素、各種ビタミン、ミネラルなど自然由来の多様な栄養素を含むプラセンタ(胎盤)を、独自技術で高濃度高純度で精製した原液ドリンク。慢性的な疲れの回復が期待でき、睡眠の質向上にも貢献!

 

【ココがGood!】飲み始めてから身体も肌も快調すぎる

「美容目的で飲み始めたが疲労が一気に解消される感覚に驚き! 繁忙期でも朝スッキリ目覚められるようになりました。原液そのままでもイケますが、ジュースなどに混ぜて飲むのがオススメ」(編集部)

 

【イヤーウォーマー】耳をじんわり温めて気分をリフレッシュ

ドクターエア
耳せんウォーマー  イヤラボ
実売価格9900円

 

自律神経をはじめとした様々な神経の集まる耳甲介腔をじんわり温めてくれる、耳せんタイプのイヤーウォーマー。就寝前の安らぎタイムに使用でき、遮音効果によって安眠へと導く。日中の休憩時間などにもオススメ。

 

【SPEC】●持続時間:約15分(目安) ●充電時間:約3時間30分 ●設定温度:約38℃(弱)、約43℃(中)、約48℃(強) ●サイズ/質量:約W23.6mm×H19.2mm×D19.2mm/約9g(耳せん)

↑イヤーピースの先端部ではなく、耳せん本体の保温材が温まり、様々な神経が集まる耳甲介腔へとじんわりアプローチする

 

【ココがGood!】耳に突っ込むだけで幸せになれて有り難い

「“強”設定が好き。装着した瞬間は寒いところから露天風呂に入ったときのような多幸感が味わえます(笑)。15分かけて温度が下がり、冷めた頃には気分がリセットする感覚も心地良い!」(編集部)

 

※「GetNavi」2025月2・3月合併号に掲載された記事を再編集したものです

「持ちやすい大容量」ってステキやん! 象印マホービン「ステンレスマグ」はアクティブ派にオススメ

象印マホービンでは、せんとパッキンがひとつになった「シームレスせん」シリーズより、ふだん使いもアクティブなシーンも満足に使えるハンドルつき大容量サイズの「ステンレスマグ(SU-DA型)」を2025年2月21日より発売します。

 

記事のポイント

「ステンレスマグ(SU-DA型)」は大容量でも持ち運びがしやすく、固定タイプだから開け閉めも簡単で便利。温かい飲み物も冷たい飲み物も、飲み物の温度を長時間キープしてくれます。アウトドアやスポーツを楽しむときなど、外出先でたっぷり飲みたいアクティブ派にはオススメですね。カラーはチャコールブラック、フロストブルー、ミネラルグレーの3色から選べます。

 

新製品は“持ち運びやすさ”や“開閉のしやすさ”を兼ね備えた「ハンドル」搭載に加え、象印マホービンスクリューマグにおける最大容量を採用。ふだん使いやアクティブなシーンでも活躍します。ステンレスの真空2重まほうびんだから、温かい飲み物も冷たい飲み物も、温度を長時間キープします。サイズは2タイプをラインナップ。

↑「ステンレスマグ(SU-DA80)」実容量0.8L

 

↑「ステンレスマグ(SU-DA100)」実容量1.0L

 

従来の「外して洗うパッキン」をせんセットに一体化。洗うたびにパッキンを外さなくていいので、お手入れがとても簡単です。パッキンをなくしたり、つけ忘れて水漏れする心配もありません。

↑せんとパッキンをひとつにしたせん構造の技術。ステンレスボトルにおいて。(2020年7月30日発表による象印マホービン調べ)

 

象印マホービン従来品の電解研磨より耐食性が高く、サビに強い加工です。また、飲み物の汚れがつきにくく、サッと洗えて毎日のお手入れが簡単です。

 

象印マホービン
「ステンレスマグ(SU-DA80)」実売予想価格4700円(税込)

「ステンレスマグ(SU-DA100)」実売予想価格4920円(税込)

“ほったらかし”だけじゃない、自由度高めのホーロー電気調理なべ! 献立決めも助ける、象印マホービン「EL-NS23」

象印マホービンは、煮込む前に食材を炒める「焼き煮込み」コース搭載のホーロー電気調理なべ「EL-NS23」を、2月1日に販売開始します。

 

記事のポイント

 

製品の発表会に参加。自動調理鍋を再定義しようとした意欲作で、よく考えられた製品だと感じました。同社によると、電気鍋・自動調理鍋の市場はやや縮小しているとのことで、その原因は「調理の自由度が低く、家庭独自の味を作る『余白』がないからでは?」と仮定。あくまで家庭料理のサポートとして便利に使えるよう、手動調理やアレンジの自由度を重視して開発したそう。そのため、製品名も「自動調理鍋」ではなく、「ホーロー電気調理なべ」としたのだとか。

 

ホーロー鍋の採用により、いったんコンロで食材を炒めてから本体で調理する「焼き煮込み」コースが可能です。発表会では、「焼き煮込み」コース「あり」と「なし」で調理したカレーが提供され、「あり」で調理したほうは、ルーのコク、玉ねぎの甘さやなじみ具合、肉の香ばしさなどが抜群でした。

↑直火で熱したアツアツのホーロー鍋を本体に入れられるよう、本体の内側には耐熱素材を採用しています

 

また、対話型を目指したという「象印アプリ」がユニーク。食材や摂取したい栄養素、その日の気分、調理時間などを記した「カード」を選ぶことで、最適な献立を提案してくれます。ユーザーには食べたいものが特にない、考えるのも面倒なときがあるはずので、これは助かる機能ですね。ゲーム感覚で使えるのも楽しそう。アプリ連携はWi-Fi接続ではなく、より手軽に使えるBluetooth接続を採用しているのもポイントです。

 

熱が均一に伝わりやすく逃げにくい、ホーロー製の内なべを採用した電気調理なべ。IH・ガス火両対応で、専用の「ホーローなべ用ふた」が付属するため、冷蔵庫でそのまま保存も可能です。毎回洗うのは内ぶた・内なべ・つゆ受けの3点だけと、手入れしやすい構造も魅力のひとつ。

 

“ほったらかし”調理が大きな魅力となる電気調理なべですが、新たな調理コースとして、煮込む前に食材を炒める「焼き煮込み」コースを搭載。使い方は、内なべをIHやガス火にかけて食材を炒め、なべをそのまま本体にセットして「焼き煮込み」コースを選択するだけ。炒めで香ばしさやうまみが引き出され、さらにおいしい煮込み料理が完成するとしています。

 

加えて、独自アプリ「象印アプリ」とも連携が可能に。「食材」「ジャンル」「栄養素」「気分」「調理時間」の5つの項目から絞り込んでいくなど、シンプルな操作で献立決めをサポートします。加えて、食材や調味料などを入れるタイミングをプッシュ通知などで知らせたり、食物アレルゲンの特定原材料8品目を登録して検索から外す補助機能なども用意しています。

 

最大調理容量は2.3L、本体重量は6.5kg。

 

象印マホービン
ホーロー電気調理なべ(EL-NS23)
市場想定価格:オープン

1万円台でも「豪熱沸とう」搭載! 炊飯モードも豊富な象印の炊飯ジャー「極め炊き」

象印マホービンは12月19日、マイコン炊飯ジャー「極め炊き」(NL-BF05)を発表しました。2025年1月21日から販売します。

記事のポイント

1~2人暮らしに便利な3合炊き炊飯ジャーで、1万円台の価格が魅力。炊飯モードが豊富で、パン作りなども楽しめるのがポイント。においが強い炊きこみごはんなどの炊飯後には「クリーニング」機能を利用できるのもうれしい配慮です。

 

3合まで対応可能なシンプルで利用しやすい小容量タイプながら、495W(最大電力)の高火力が特徴。沸とう中も高火力を維持し、激しい対流を起こす「豪熱沸とう」により炊きムラを抑え、芯までふっくらしたごはんが炊き上がるとしています。上ふた、側面、釜底のすべてにヒーターを内蔵することで釜全体を包み込み、蒸らしの時も釜底と上ふたのヒーターがつゆを抑えてべちゃつきを防ぐとのこと。「うるつや保温」による保温は最大24時間で、なるべく長時間保温せずにあたたかいごはんが食べたい、という人におすすめの「高め保温」メニューを搭載します。

 

無洗米モードはもちろん、栄養価の高い雑穀米や玄米、もち麦や押し麦など、豊富な専用メニューを用意。また、丸パンやメロンパンが作れる「パン(発酵・焼き)」モードも採用しています。加えて、炊きこみごはんなどを炊いた後のにおい残りを抑える「クリーニング」機能を利用可能です。

 

カラバリはソフトブラック、ソフトホワイトの2色。

 

象印マホービン
マイコン炊飯ジャー「極め炊き」(NL-BF05)
市場想定価格:1万9580円(税込)

「30時間おいしく保温」が助かる! 象印、味とコンパクト性を両立した小容量の「極め炊き」発売

象印マホービンは、お茶碗1杯分から3合まで炊け、最大30時間おいしく保温できる小容量タイプの圧力IH炊飯ジャー「極め炊き」(NP-RU05)を2025年1月21日から発売します。

↑ストレートブラック

 

記事のポイント

少人数世帯なので、大きな炊飯器は必要ない。ただ、小さければいいというものではなく、信頼と実績のあるメーカーのモデルを選びたい……そんな方にはぴったりのモデルです。ごはんの食感を炊き分ける機能、雑穀米や玄米専用のメニューも特徴ですが、30時間までおいしく保温できる機能にも注目したいところ。家族の食事時間が揃わない家庭には助かる機能となりそうです。

 

圧力IH炊飯ジャー「極め炊き」は、圧力の強さと圧力をかける時間を調整して、「ふつう」「すしめし」「しゃっきり」のメニューに合わせた3通りの食感に炊き分けます。保温に関しては、底センサーが最適な火加減で温度コントロール。水分の蒸発を抑え、30時間までおいしく保温するとのこと。 また、長時間の保温はしないが、よりあたたかいごはんを食べたい方におすすめの「高め保温」メニューがあります。

↑ホワイトカラー

 

栄養価の高い雑穀米や玄米専用のメニューを搭載しています。健康に気を遣う方に人気の「もち麦」や「押し麦」も風味を活かしながらふっくらもちもちに炊き上げる専用のメニューがあります。

↑玄米、雑穀米、麦ごはんなど、栄養たっぷりのお米もおいしく炊ける多彩なメニュー

 

象印マホービン
圧力IH炊飯ジャー「極め炊き」
市場想定価格:4万4000円(税込)前後
2025年1月21日発売

料理も食事も楽しくなる! 象印マホービンから極薄卓上IHヒーター発売!

象印マホービンは、業界トップクラスの薄型ボディを実現したとうたう卓上IHクッキングヒーター「EZ-KG26」を9月11日から発売。公式オンラインストアでの価格は2万8380円(税込)となっています。

記事のポイント

テーブルに底の深い鍋とカセットコンロを置いて、席につくと鍋の具材が見えないなんてことはよくあることですよね。そうしたちょっとした、でも食事中だと大事な部分が解消できそうなクッキングヒーターです。9つのコースがあるので日々作る料理に幅が出そうなところもいいですね。

同社が卓上IHクッキングヒーターを月1回以上使用するユーザーを対象にして行なった調査によると、その使用場所は「テーブル」が52%、「テーブル・キッチン両方」が16%と、半数以上がテーブルで使用していることがわかったそうです。

 

これを踏まえて発売された本製品は、高さ約3cmの薄型ボディとなっています。まるで鍋敷きのように使える薄さとうたうように、テーブル上で高さのある鍋を置いたとしても、スッキリとした印象です。また、収納したときにもかさばらないのがうれしいですね。

 

火加減は9段階から選択可能。そのほか、140~200度まで温度調節ができる「あげもの」コースや、温度センサーがなべ底温度を検知し、火加減をコントロールしてくれる「煮込み」コースを備え、料理に合わせて調理できます。

 

本体にはマグネットプラグを採用しており、足や手をコードにひっかけてしまっても安全に外れる設計です。スプーンなどの金属小物を置いてしまった場合に、自動検知して発熱を停止する機能や、途中で鍋などを外したときに自動的に加熱を止める機能など、安全性にも優れた卓上IHヒーターとなっています。

ブランド名(メーカー名):象印マホービン
商品名:卓上IHクッキングヒーター「EZ-KG26」
価格:2万8380円(税込)

象印史上最高の保温力を実現したシームレスせん「ステンレスマグ(SU-AA型)」は食洗機もOK

象印マホービンによる、栓(せん)とパッキンが一体化した「シームレスせん」シリーズに、「保温力」「コンパクト性」「お手入れ性」の3つの機能をより進化させたステンレスマグ(SU-AA型)が9月1日より発売決定。

 

「保温力」「コンパクト性」「お手入れ性」の3つの機能を進化!

新製品は、内側からの放熱を抑える独自の加工技術「サーモリング構造」の搭載により6時間後の保温力(※1)が、象印マホービン従来品SM-ZB型に比べて約6℃向上し、象印史上最高の保温力(※2)を実現したといいます。構造を見直したことで本体は従来品より約1cmコンパクトになり、さらに持ち運びしやすくなりました。

 

※1:保温効力とは、室温20℃±2℃において、製品に熱湯を取扱説明書に記載の位置まで満たし、縦置きにした状態で湯温95℃±1℃のときから6時間放置した場合におけるその湯の温度。
※2:象印マホービンステンレスマグボトル0.5L未満において(象印マホービン調べ)。

 

↑ステンレスマグ(SU-AA36)

 

↑ステンレスマグ(SU-AA48)

 

また、お手入れのしやすさで好評なシームレスせんに加えて、食洗機での洗浄が可能となったことで、お手入れ性がさらに向上。カラーラインアップには、癒しや馴染みにフォーカスしたやさしいカラーに、気持ちがパッと目覚めるような目を引くカラーも追加されています。

↑従来の「外して洗うパッキン」をせんセットに一体化。洗うたびにパッキンを外さなくていいから、お手入れがとても簡単

 

↑ふた・本体すべてのパーツが食洗機に対応

 

象印マホービン
ステンレスマグ(SU-AA型)
市場想定価格:
・ステンレスマグ(SU-AA36)3600円前後(税込)
・ステンレスマグ(SU-AA48)3800円前後(税込)

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

6つの安全設計と「1時間保温」を搭載! 象印「電気ケトル CK-KA10」発売

象印マホービンは、「1時間保温」機能を搭載した電気ケトル(CK-KA10)を2024年9月1日より発売します。

 

象印マホービンは、2008 年に初代モデル(CK-BA 型)を発売以降、「転倒湯もれ防止構造」「熱くなりにくい本体二重構造」「空だき防止」といった安全設計を施した電気ケトルを開発・販売し続けており、新製品でも、“6つの安全設計”を引き続き搭載しています。

 

新製品は安全設計に加え、「1時間保温」機能を搭載。沸とう後も約1時間お湯の温度を約90℃に保つため、2杯目のお茶を飲む際や、出かける時間が異なる家族が使用する際などに、再沸とうの必要がなくお湯を使うことができます。

 

また、好評の「注ぎ口 ほこりブロック」を搭載しました。ロックボタンと連動して注ぎ口が開閉するためほこりなどが入りにくい構造となっています。

 

6つの安全設計

①「転倒湯もれ防止構造」

倒れてもお湯がこぼれにくい構造です。

②「蒸気レス構造」

本体の底部と上部に搭載された2つの沸とう検知センサーが蒸気の発生を見張り、本体の外に蒸気を出しません。結露の心配がなく、レンジ台などの天板を濡らさないため、お掃除が楽で置く場所に困りません。

③「本体二重構造」

外側が熱くなりにくいので、本体に手をそえて注げます(本体接続部は熱くなります)。

④「自動電源オフ」

沸とう後約90℃で保温し、約1時間後に自動的に電源が切れます(保温選択時)。沸とうを検知して、自動的に電源オフします(保温切選択時)。

⑤「空だき防止」

空だきを検知して、自動的に電源オフします。

⑥「給湯ロックボタン」

ロック状態であれば、倒れてもお湯もれを抑えます。

 

少しだけ保温したいときに便利な「1時間あったか保温」(選択式)

沸とう後約90℃で保温し、約1時間後に自動で電源が切れます。2杯目のお茶やコーヒー、スープを飲む際、再沸とうの必要がありません。

 

ほこりの入りにくい「注ぎ口ほこりブロック」

ロックボタンと連動して注ぎ口が開閉するため、ほこりなどが入りにくい構造です。また、給湯のロック状態がひと目で分かります。

↑注ぎ口閉め時
↑注ぎ口開き時

 

気になるカルキ臭を抑える「カルキとばしコース」(選択式)

沸とう後、約2分30秒カルキ飛ばしを行い、気になるカルキのニオイを抑えます。また、ふたはフラットな形状でお手入れしやすく、内容器の口が広いので、給水も簡単です。

 

必要な分だけすぐに沸く「ハイパワー1300W」

カップ1杯(140ml)約60秒で沸きます(室温23℃・水温23℃・定格消費電力、当社調べ)。

 

象印

商品名 :電気ケトル
品番(容量): CK-KA10(1.0L)
希望小売価格:オープン価格

 

象印のお手入れラクラクなスチーム式加湿器に、コンパクトタイプとハイパワータイプが新登場

象印マホービンは9月1日から、2種のスチーム式加湿器を発売します。広い空間でも加湿できるハイパワーなタイプの「 EE-TA60」と、個室や寝室で使いやすいコンパクトタイプの「EE-MA20」で、価格はそれぞれ「EE-TA60」が2万8000円前後、「EE-MA20」が1万7000円前後となっています。

※価格はすべて税込
↑スチーム加湿器「EE-TA60」(左)、「EE-MA20」(右)

 

同社のスチーム式加湿器は、フィルター不要であることに加え、フッ素加工の広口容器で手入れがしやすい構造が特徴です。また、「チャイルドロック」「ふた開閉ロック」「転倒湯もれ防止構造」などの設計も好評を得ています。

 

ハイパワーなEE-TA60

今回ラインナップに加わったEE-TA60は、最大洋室17畳に対応したハイパワータイプ。「湿度センサー」「室温センサー」のデュアルセンサーが快適な湿度を自動コントロールし、手動でも「しっかり」「標準」「ひかえめ」の3段階から選択できるようになっています。静音性にも優れており、「弱(静音モード)」ではささやき声程度の駆動音で運転してくれます。さらに、使用中に湯沸かし音が気になる場合は水の温度をゆっくり上げて湯沸かし音を小さくする「湯沸かし音セーブモード」も備えます。

 

本体はデジタル表示で、部屋の湿度やタイマー設定が直感的にわかるようになっています。

 

コンパクトなEE-MA20

こちらは寝室などの小さい空間でも使いたいという要望に応えて登場した、コンパクトタイプ。小さなボディーながら、標準モードでは約8時間の連続加湿ができるので給水の手間が少なく便利です。

 

こちらも「静音モード」を搭載しており、静かに加湿できます。このモードでの連続加湿時間は約16時間となっており、標準モードと合わせて状況次第で2段階から選択可能です。

 

カラーは、あたたかい空間になじむオフホワイトと、アクセントになるグリーンの2色展開となっています。

↑カラバリ。オフホワイト(左)とグリーン(左)

 

時短と本格調理を同時に叶える象印のオーブンレンジ「EVERINO」に、コンパクトな18Lと26Lタイプが登場

象印マホービンは、オーブンレンジ「EVERINO」シリーズにコンパクトな18Lタイプの「ES-KA18」と26Lタイプの「ES-GW26」を新たにラインナップ。発売日はそれぞれES-KA18が9月11日、ES-GW26が8月1日からとなっています。なお、価格はオープンです。

↑「EVERINO ES-GW26」スレートブラック(左)、ホワイト(右)

 

2022年に発売された初代EVERINOの、レンジとグリルを自動で切り替える「レジグリ」、付属のボウルを庫内で浮かせて調理する「うきレジ」、揚げ物をサクサクに温め直す「サクレジ」機能は継続し、ES-GW26では下ごしらえした冷凍食品を凍ったまま角皿にのせ、焼き上がるまで一気に調理する「凍ったままレジグリ」機能が新たに追加されました。

 

また、コンパクトでもちゃんと料理がしたいというニーズに応えたES-KA18は、奥行き40cmのラックにもスッキリと置けるスリムな設計になっています。先述した「レジグリ」「うきレジ」「サクレジ」機能はもちろん、食パンを裏返す必要なく4分で両面を焼き上げる「両面焼き パンレジ」も備えています。

↑「EVERINO ES-KA18」 ペールホワイト

 

時短はゆずれないけれど、しっかりと調理して食事を楽しめるオーブンレンジです。

実は1Lもいらない? 湯沸かし量のニーズに応えた象印マホービンの電気ケトル

象印マホービンは、電気ケトルCK-SA型(2サイズ)を10月1日に発売します。

 

象印マホービンは、電気ケトルを使用するユーザーにインタビューを実施したところ、満水容量0.8L~1.2Lを使用する全ユーザーの51%、その内1~2人世帯の59%が「0.6Lサイズで足りる」と回答し、満水容量に満たない量でお湯を沸かす人が多くいることが明らかになったそうです。

 

そこで、新製品では、既存のラインアップに加え、0.6Lと0.8Lの2サイズを追加。1~2人世帯に加え、普段満水容量まで使用しない人にもおすすめとする容量のモデルを用意しました。

 

デザインは、丸みのあるやさしい形状で、雑貨テイストの木目調電源プレートを採用。インテリアになじむナチュラルなデザインとしています。

 

加えて、6点の安全設計を採用。倒れてもお湯がこぼれにくい構造、外側が熱くなりにくい本体の二重構造、沸とうを検知して自動的に電源がオフになる機能、空だき防止機能、ロック状態であれば万が一倒れてもお湯もれを抑える機構、湯沸かし時に発生する蒸気の量を抑える機構を搭載しています。

 

このほか、お手入れしやすい「フラットふた」と「広口内容器」や、カップ1杯(140mL)分を約60秒で沸かせる「ハイパワー1300W」などを採用しています。

商品名 電気ケトル
品番 CK-SA06 CK-SA08
市場想定価格 8250円 8800円
満水容量(L) 0.6 0.8
消費電力 湯沸かし時(W) 1300
湯沸かし時間 満水時(約) 3分 4分
カップ1杯(140mL)(約) 60秒
外形寸法

幅×奥行×高さ(約cm)
本体のみ 23×16×16 23×16×17
ベース含む 23×16×17.5 23×16×19
質量(約kg) 本体のみ 0.8
電源プレート含む 1.1
電源コード(m) 1.3
色柄 ダスティグリーン

(-GZ)

サンドグレー
(-HZ)
サンドグレー

(-HZ)

チェスナットブラウン
(-TZ)

マット&ホース不要のふとん乾燥機がコンパクトに。象印マホービン「スマートドライ(RF-UA10)」 登場

象印マホービンは、「マット&ホース不要」のふとん乾燥機にラインアップを追加し、収納しやすいコンパクトな「スマートドライ RF-UA10」を9月1日に発売します。

 

象印マホービンは、マットとホースがいらないふとん乾燥機「スマートドライ RF-AA20」を、2012年に業界に先駆けて発売。ふとんにマットを敷いてホースをセットする準備や、使用後のマット・ホースの収納といった手間のかかる作業が不要な点で、好評を博しています。

 

新製品は、セットが簡単ですぐに操作できる、マット&ホース不要という象印独自の機能を踏襲しながら、収納のしやすさを考えたコンパクトなモデル。加えて「角度調整ノズル」により、吹き出し口の角度を変えられるので、室内干しの洗濯物や靴の乾燥にも便利です。ふとん乾燥以外にもマルチに活躍してくれます。カラーは、ベーシックなホワイトと、シックなグレーの2柄展開です。

 

商品名 ふとん乾燥機『スマートドライ』
品番 RF-UA10
市場想定価格 2万円(税込)
消費電力(50/60Hz) 670/668W
電気代の目安(50/60Hz) 約17円〔乾燥:冬(50分)コース使用時〕
運転コース(運転時間) 乾燥:冬(50分)、夏(65分)

あたため:お急ぎ(15分)、しっかり(35分)
ダニ対策:(120分)
衣類・くつ:温風(120分)、送風(120分)
電源コード(m) 2.0
外形寸法 幅×奥行×高さ(cm) 約20×15×33
本体質量(kg) 約3.4
色柄 グレー(-HA)、ホワイト(-WA)

お手入れしやすい、2万円台の象印マホービン「スチーム式加湿器(EE-DD型)」

象印マホービンは、お手入れしやすい「スチーム式加湿器 EE-DD型」(2サイズ・2色)を9月1日から発売します。

 

EE-DD型は、フィルター不要であるうえ、広口の容器なので、お手入れしやすいのが特徴。また、「チャイルドロック」「ふた開閉ロック」「転倒湯もれ防止構造」などの安心設計や、就寝時に便利な「連続加湿約8時間」を搭載しています。サイズは10畳タイプと13畳タイプの2サイズ、カラーはホワイトとグレーの2色で、部屋の広さやインテリアに合わせて選べます。

 

加湿は製品名のとおりスチーム式で、沸騰させた蒸気を約65度まで冷まして加湿します。また、湿度センサーと室温センサーの2つが快適な湿度を自動でコントロール。「しっかり」「標準」「ひかえめ」の3段階で設定が可能です。たとえば、空気が乾燥する冬はしっかり運転、秋などにおだやかに加湿したいときはひかえめ運転がおすすめとのこと。

 

市場想定価格は10畳タイプの「EE-DD35」が約2万円(税込)、13畳タイプの「EE-DD50」が約2万2000円(税込)です。

商品名 スチーム式加湿器
品番 EE-DD35 EE-DD50
定格加湿能力(mL/h) 350 480
加湿適用面積 木造和室 ~6畳(10㎡) ~8畳(13㎡)
プレハブ洋室 ~10畳(16㎡) ~13畳(22㎡)
消費電力(約W) 湯沸かし立ち上げ時 985
加湿時 305 410
連続加湿時間 8
16
32
タンク容量(約L) 3.0 4.0
外形寸法 幅×奥行×高さ(約cm) 24×27.5×32.5 24×27.5×36.5
本体質量(約kg) 2.7 2.9
電源コード(m) 1.2
色柄 ホワイト(-WA)、グレー(-HA)

3枚プレートで多彩な料理を楽しめる。お手入れも簡単な象印のグリルなべ「あじまる EP-FS30」

象印マホービンは、グリルなべ「あじまる EP-FS30」を9月1日に発売します。市場想定価格は2万2000円前後です。

 

あじまる EP-FS30は、「土鍋風なべ」「たこ焼きプレート」「すき焼きなべ」の3種類のプレートが用意され、なべ料理はもちろん、おでん・たこ焼き・すき焼き・お好み焼き・焼きそば・焼肉など、1台でさまざまな料理を楽しめます。

 

土鍋風なべは、内径26cm、満水容量3.3Lと、市販の鍋つゆの3~4人前タイプに適したサイズ。家族で囲んで食べるのに向いています。また、土鍋風なべとして使用するときは「直火OK」なので、下ごしらえも簡単です。

 

たこ焼きプレートは、区切り線つきのため、穴からあふれた材料も丸めて作りやすく、直径40mmのたこ焼きを21個焼けます。また、すき焼きなべは深い形状ですき焼きにぴったりなほか、お好み焼き、焼きそば、焼肉などにも使えます。

 

 

火力表示は、シンプルでわかりやすい炎のピクトを使用。火力調整のレバーはスライド式で、無段階に設定できます。さらにお手入れも簡単で、ヒーターセットが簡単に取り外せて、「本体ガード」を丸洗いできます。

 

商品名 グリルなべ
品番 EP-FS30
希望小売価格 オープン価格
消費電力(W) 1300
なべ寸法(cm)内径×深さ 26×5.5(土鍋風なべ)
電源コード(m) 2.5(マグネット方式)
満水容量(L) 3.3(土鍋風なべ)
 

本体

 

外形寸法(ガラスふた含む)幅×奥行×高さ(CM)

40×32.5×19(土鍋風なべ)
32×32.5×17(すき焼きなべ・たこ焼きプレート)
40×32.5×22.5(3枚重ね時)
質量(kg) 6.5
色柄 ブラック(-BA)

 

グリル調理の気になる煙やニオイをカット! ふたを外せて手入れもラクな「マルチロースター」象印から発売

象印マホービンは、「マルチロースター」(EF-WA30)を、9月1日に発売します。市場想定価格は2万1000円前後(税込)。

 

同製品は、魚や肉、野菜など、多彩なグリル料理が一台で楽しめるマルチロースター。

 

同社が行なったアンケートによると、使用しているフィッシュロースターの不満点について、「汚れが取れない」「調理中のニオイが気になる」「ふたの分解と取り付けがむずかしい」「庫内のニオイが取れない」などが上位を占めました。買い替える際の魅力に感じるポイントについては、「高性能のフィルターで調理中のニオイを分解、脱臭」「分解&取り付けが簡単で手間がかからない」「隅々までお手入れできる分解丸洗い構造」の項目が選ばれています。

 

以上の結果を受け、今回発売となる同製品では、煙やニオイを抑える「高性能触媒フィルター」を搭載。触媒フィルターで煙やニオイ成分を90%カットでき、気になる煙やニオイを軽減することができます。

 

上下のヒーターで両面を一度に焼くことができる「両面焼き」機能で裏返す手間がなく、魚の身が崩れる心配もありません。庫内は35cmのサンマを3尾同時に焼ける「ワイド庫内」で、頭を切り落とさずに、丸ごと調理できます。

 

そのほか、下ヒーターからの熱を反射させ、効率良く熱を伝える「こんがり反射板」、高さを2段階に調節できる「ステンレス製焼き網」も搭載。

 

ふたは「ワンタッチ着脱ふた」で、背面上部のプッシュボタンを押しながら引き上げると、簡単に取り外せます。分解したふた、ステンレス製焼き網、こんがり反射板、水受皿はすべて丸洗い可能で、手入れがしやすい構造です。

 

本体シールの2次元コードを読み取れば、焼き魚だけでなく、様々なメニューが楽しめるWEBレシピを閲覧できます。

↑レシピ掲載「焼き茄子」

高級炊飯器で作る「TKG」はやっぱり至高だった! こだわりの卵・醤油を使った食べまくり試食会【番外編その2】

炊き立てのごはんをどのおかずで食べたら最高か? これは意見が分かれるところだと思います。しかし、「TKG(=卵かけごはん)が至高!」という方も多いのではないでしょうか?

 

というわけで今回は、高級炊飯器検証企画の番外編として、象印、タイガー、東芝、パナソニック、日立、三菱電機の6メーカーの最上位機種でごはんを炊き、こだわりの卵&こだわりの醤油で卵かけごはんを作ってみました! いつも食べている普通の卵かけごはんがどのくらい変わるのか? そして、どの炊飯器が卵かけごはんに一番適しているのか……? 炊飯器のレビューで定評がある家電ライター・平島憲一郎さんと編集スタッフが実食し、ざっくばらんにディスカッションしていきます!

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電評論家の平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

↑高級炊飯器で炊いたごはんでTKGを作ったら一体どんな味になるのか…?

 

高級炊飯器を使って“夢のような”卵かけごはん

小林 せっかく最高級炊飯器6モデルでごはんを炊いたのだから、卵かけごはんにして食べ比べてみようという企画です。用意したのは、JAが卵かけごはんのために何年もかけて開発したという卵「とくたま」と、日本たまごかけごはん研究所から発売されている同研究所の公式醤油。つまり、醤油も卵も、そして炊飯器も最高のものなのです!

楠本 これは楽しみですね! ちなみに、公式醤油っておいくらなんですか?

小林 1本1100円(税込)です!

楠本 醤油にしては値が張りますね!

↑卵かけごはんのために開発された「とくたま」(税込257円)と、「日本たまごかけごはん研究所 公式醤油」(税込1100円)、高級炊飯器で炊いたごはんと夢のコラボレーションが実現!

 

↑味と香りのベースとなる飼料原料の黄金比は、味覚の専門家117名が審査し、たどりついたという。黄身の色、コク、粘り気にこだわった弾力のある卵となっている

 

最高の卵かけごはんを堪能したメンバーの感想は?

↑真っ白なごはんに鮮やかな黄身、こはく色の醤油が注がれる…そのシーンには神々しさすら感じる

 

小林 6メーカーそれぞれの炊き立てのごはんで、卵かけごはんを食べていただきました! まずは全体として最高の卵かけごはんはどうだったか? 感想を聞きたいと思います。

大島 やっぱり違いますね。普通の醤油で食べるよりも断然旨みが強かったです!

平島 醤油の濃さが絶妙ですよね。普通の醤油だと濃すぎるからでしょうか。うちの田舎は九州で、卵かけごはんには九州の醤油を使うんです。味の方向性は割と似てますが、グレードが3段、4段違った(笑)。

小林 醤油が好評ですが、卵もさすがですよね。

平島 ええ、「とくたま」の黄身の濃さがすごい。醤油と卵が良すぎるんで、ごはんの味の判断が非常に難しいですね(笑)。

楠本 私、卵を割る前はもうちょっと黄身が大きいのかなって思っていたんです。でもちっちゃめでした。見た目より味ですね。おいしゅうございました。

大島 以前、別ブランドの卵かけごはん専用卵を食べたときはやや期待外れでしたが、それに比べると濃くて美味しかったです!

↑たまごの混ぜ方をひとつとっても、会話が弾むTKG。チームビルディングにいいかも!?

メーカーごとに卵かけごはんの違いは出るか?

小林 それでは、各メーカーの炊き立てごはんで作った卵かけごはんの特徴を語っていただきましょう!

平島 いや、これね、醤油と卵の味が鮮烈で、ごはんの味までたどり着けない印象!(笑)これをブラインドテストしたら味の違いは判別できないかもしれません。ただし、そのぶん食感の違いがより際立つようになったのは面白かった。タイガーと日立は割と粒に弾力がある気がしました。一方で象印は柔らかめの印象です。パナソニックは弾力があって粒立ちも感じられる

平島 あと、三菱のごはんは比較的小粒に炊き上がるじゃないですか。それが功を奏して、卵かけごはんにすると粒立ちが良く感じられて美味しかったです。三菱はほかの炊飯器と違って圧力をかけずに炊くので、さっぱりしているのも卵かけごはんにはプラスですね。

小林 私は東芝が美味しかったです。みずみずしさがあって、卵かけごはんが本当にするする入ってくる!

楠本 私は「美味しい卵かけごはん=旅館の朝食」って考えると、三菱が安心の旅館の味と思いました。あと、東芝は一粒一粒に溶き卵がコーティングされたのに対して、日立はそこまでコーティングされないイメージ。日立は「外硬内軟」の炊き上がりを打ち出しているので、そのせいかな、と思いました。個人的には、実家でも使っていた象印がなじみがあって好きです(笑)。

大島 私も象印の卵かけごはんが好きでした。柔らかめだけど粒がパラッとした感じもあって、卵の味に負けていない気がします。

野田 私は象印と日立が好み。パナソニックは卵かけごはんより、ふつうのごはんのほうが美味しく感じますね。粘りがあるごはんだと、生卵はそこまで合わないのかも。

平島 ごはんの一粒一粒の弾力やもちもち感で、卵かけごはんの印象が変わるのかもしれませんね。

小林 なるほど、今回はごはん粒のかたまりで戦うチーム戦じゃなくて、一粒一粒の個人戦になったと。そうすると、ほどよいボリューム感があるモデルを好む人が多くなるのかもしれませんね。

 

最上位機種で作った卵かけごはんは普段とどう違う?

小林 それでは、今回の至高の卵かけごはん、普段食べている卵かけごはんとはどのくらい差があったのか、わかりやすくたとえで説明して下さい!

平島 ……かなり難しいお題ですね(笑)。

↑差をたとえるって一体……。思わぬ無茶振りに、またもや困惑する平島さん

 

楠本 私は普段、卵かけごはんを食べるときは早く出かけたいときなんですね。冷凍ごはんをチンして卵をかけるだけの最速の適当ごはん。それが、今回は完全なる「ごちそう」になりました!

野田 そうそう。たとえるなら、今まで食べていた卵かけごはんはゴザで食べるものでした(笑)。今日の卵かけごはんは、畳職人が作ってくれた真新しい畳の上に正座して食べるようなものです(笑)。

大島 私はテーブルから余計なものは全部どかして、テレビもなくして、自分の好きなお皿で集中して食べたくなりました。

平島 わかります! それと、卵かけごはんってお茶碗と箸でかきこむイメージが強いですけど、それだと早く食べ終わってもったいないから、お気に入りのレンゲやスプーンで少しずつ楽しみながら食べたい。

↑あまりの旨さに箸が止まらない小林(左端)

 

小林 僕は炊き立てのときによく卵かけごはんにして食べるんですが、その喜びの質と量が爆上がりする感じです(笑)。なんだか、ブランドもののコートを羽織るときと似ていますね。触れるたび、味わうたびに自然とテンションが上がる――そうした積み重ねが、人生を楽しむコツなんじゃないかな?……って、ブランドもののコート、羽織ったときありませんが(笑)。まあ、「人生を豊かにする体験」ってことです。では最後に平島さん、高級炊飯器で炊いたごはんを卵かけごはんにする意義ってなんでしょうか?

平島 卵かけごはんって、シンプルなのに奥がものすごく深いですよね。醤油や卵にこだわるんだったら、やっぱりお米にもこだわって、そしてお米のポテンシャルを最大限に高める炊飯器にもこだわったほうがいい。これが「味を追求する」っていうことだと思うんですよ。いろいろな卵や醤油を試してみるのも楽しいし、お米の銘柄を変えてみるのもアリだと思います。高級炊飯器はお米の銘柄に合った炊き方をしてくれる機能が備わっているものが多いので、ぜひ卵かけごはんの探究にも使ってみてください。

小林 確かに、炊き分け機能が多い高級炊飯器なら、いろいろ試してみるのも楽しそうです。みなさん、様々なご意見ありがとうございました!

各社の強みを生かしたエントリーモデルは逸品揃い! プロが厳選する調理家電の入門機3選

リーズナブルな価格で購入できるエントリーモデルは、基本性能も底上げされてきている。今回は、搭載する機能によってピンキリの製品が揃う、炊飯器とオーブンレンジ、コーヒーメーカーをピックアップ。各ジャンルのプロが「コレなら選んで間違いナシで、しかもおトク!」と太鼓判を押すアイテムを紹介しよう。

※こちらは「GetNavi」 2023年1月号に掲載された記事を再編集したものです

 

私が選びました

家電ライター

田中真紀子さん

白物・美容家電に精通。主婦目線のリアルなレビューが持ち味で、雑誌やウェブに多数寄稿する。

 

【炊飯器部門】

独自の圧力コントロールで理想の炊き上がりを実現

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー「極め炊き」NP-ZX10

実売価格3万1070円

3通りから好みの食感に炊き分けが可能な圧力IH炊飯ジャー。蒸らし工程で圧力をかけ、ごはんのおいしさを引き出す。最適な温度コントロールで最長30時間保温できる「うるつや保温」と、ニオイの発生を抑え最長12時間保温できる「高め保温」を搭載する。

SPEC●炊飯容量:0.09~1.0L(5.5合) ●炊飯時消費電力:1240W●お米選択:白米、無洗米、玄米●付属品:Ag+抗菌加工立つしゃもじ、計量カップ(180mL)●サイズ/質量:W255×H215×D390mm/5.0kg

 

炊飯器はエントリーモデルでもココは譲れない!

<Point 1>個人の好みやメニューに合う炊き分け機能を搭載

ほぼ毎日使う炊飯器だから、ごはんのうまみを引き出せる機種を選ぶのは当然のこと。個人の食感の好みや、食卓に並ぶ料理の種類にマッチする、炊き分け機能も吟味したい。

 

<Point 2>炊飯した翌朝もみずみずしくおいしいごはんが食べたい

炊きたてが抜群においしくても、翌日釜に残っているごはんを食べたらイマイチ……となってしまっては残念。長時間、ごはんの美味しさを損なわずに保温できるのが望ましい。

↑メニューに合わせて圧力の強さと圧力をかける時間を調整し、3通りの食感に炊き分ける。「白米ふつう」のほかにも、「すしめし」「しゃっきり」から好みの炊き上がりを選択可能だ

 

<ココが上位モデル級>培ってきた技術力を生かし“主役級”のごはんを実現

「同社の圧力IHは以前から、もっちり甘く炊き上がると評判。近年の高級炊飯器ブームで炊飯技術が格段に向上したこともあり、エントリーモデルでも満足度が高いです。『熟成炊き』のみずみずしさは、ごはんが食卓の主役に!」(田中さん)

 

上位モデルはコレ!

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー「炎舞炊き」NW-FA10

実売価格10万9700円

6つの底IHヒーターを制御する独自技術を採用し、立体的かつ激しい対流を実現。ふっくらとした粒立ちと米本来の甘みを感じられる。15通りの炊き分け機能と、前回炊飯時の感想から好みの食感に近づける「わが家炊き」を搭載。

 

機能の差早わかり!

 

【オーブンレンジ部門】

おいしさと健康の両立はウォーターオーブンが最強

シャープ

ウォーターオーブン ヘルシオ AX-UA30

実売価格8万4840円

レンジ加熱を組み合わせることなく、終始過熱水蒸気で調理できるウォーターオーブン。食材の中心まで効率的に熱を伝えつつ、適度な潤いを与える。同社の専用アプリ「COCORO HOME」との連携により、気に入ったメニューを本体に送信可能だ。

SPEC●庫内容量:22L(1段調理)●定格消費電力:1430W(レンジ)、1420W(オーブン/グリル)●搭載センサー:らくチン!(絶対湿度)、温度センサー●最大レンジ出力:1000W●サイズ/質量:W470×H340×D390mm/約17kg

 

オーブンレンジはエントリーモデルでもココは譲れない!

<Point 1>過熱水蒸気を用いておいしくヘルシーに

最初から最後まで過熱水蒸気で調理できる“ウォーターオーブン”機能は外せない。塩分や油をカットし、みずみずしく仕上げてくれる。

 

<Point 2>毎日使うのに不便のないレンジ出力や解凍機能

レンジの最大出力W数は時短性能に直結するので要チェック。カチカチに冷凍した肉を適度に解凍する半解凍機能なども欲しい。

 

<ココが上位モデル級>ヘルシオ独自の水のチカラは同等

「水のチカラだけで加熱調理ができるヘルシオ。過熱水蒸気の特性を生かした同時調理など、独自機能が多彩です。包丁で切れる状態までほどよく解凍する『サックリ解凍』も重宝」(田中さん)

 

上位モデルはコレ!

シャープ

ウォーターオーブン ヘルシオ AX-XA30

実売価格20万3500円

保存温度の違う食材も自動調理が可能。高度な複数のセンサーが食材の温度を判別し、ムラを抑えて焼き上げる。蒸気量と温度の制御技術が向上し、あぶり焼きや低温調理にも対応。

 

機能の差早わかり!

 

【コーヒーメーカー部門】

ネスプレッソクオリティを手軽に味わうならコレ!

ネスプレッソ

エッセンサ ミニ

実売価格1万5180円

最大19気圧の高圧力で抽出するカプセルタイプ。エスプレッソ(約40mL)とルンゴ(約110mL)の2サイズから選んでボタンを押すだけの手軽さで、本格的なコーヒーが楽しめる。本体はモダンなデザインで、インテリアにも馴染みやすい。

SPEC●水タンク容量:約0.6L●定格消費電力:1260W●ポンプ最大圧力:19気圧●カプセルコンテナ収納数:最大6個●コーヒー抽出量:約40mL/約110mL●サイズ/質量:約W84×H204×D330mm/約2.3kg

 

コーヒーメーカーはエントリーモデルでもココは譲れない!

<Point 1>“上位モデルと同等”を求めるとカプセルタイプが最適

カプセルタイプなら、同社製品ではコーヒー自体の味わいに差は生まれない。ブラック派ならエントリーモデルでも必要十分だ。

 

<Point 2>バリスタが淹れたような深みと上質なクレマを手軽に楽しめる

プロの技術を再現する豊かなアロマと深みのあるボディ、滑らかなクレマ。豆の産地や精製法にこだわった上質な1杯を手軽に楽しみたい。

 

<ココが上位モデル級>ハイクオリティなコーヒーを手軽に抽出

「ネスプレッソのおいしさの理由は、カプセルコーヒーとしの完成度。その味はエッセンサ ミニでも十分に楽しめます。ワンタッチでシンプルにコーヒーを味わいたい人にオススメ」(田中さん)

 

上位モデルはコレ!

ネスプレッソ

グラン ラティシマ

実売価格4万8400円

スチーム加熱機能を備えたミルクタンクを搭載。カプチーノやラテマッキャートなど、多彩なメニューを自動で抽出する。ダイヤルを回せばミルクノズルもカンタンに洗浄可能。

 

機能の差早わかり!

リーズナブルだけどハイスペック! 炊飯器のエントリーモデルは象印で決まり

リーズナブルな価格で購入できるエントリーモデルは、基本性能も底上げされてきている。今回は、調理家電のカテゴリからプロが「コレなら選んで間違いナシで、しかもおトク!」と太鼓判を押す炊飯器を紹介しよう。

※こちらは「GetNavi」 2023年1月号に掲載された記事を再編集したものです

 

私が選びました

家電ライター

田中真紀子さん

白物・美容家電に精通。主婦目線のリアルなレビューが持ち味で、雑誌やウェブに多数寄稿する。

 

独自の圧力コントロールで理想の炊き上がりを実現

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー「極め炊き」NP-ZX10

実売価格3万1070円

3通りから好みの食感に炊き分けが可能な圧力IH炊飯ジャー。蒸らし工程で圧力をかけ、ごはんのおいしさを引き出す。最適な温度コントロールで最長30時間保温できる「うるつや保温」と、ニオイの発生を抑え最長12時間保温できる「高め保温」を搭載する。

SPEC●炊飯容量:0.09~1.0L(5.5合) ●炊飯時消費電力:1240W●お米選択:白米、無洗米、玄米●付属品:Ag+抗菌加工立つしゃもじ、計量カップ(180mL)●サイズ/質量:W255×H215×D390mm/5.0kg

 

圧力の制御技術を用いて各価格帯で比類なき炊き分け

象印の圧力IH炊飯ジャーで特筆すべきは、圧力をきめ細かくコントロールすることで実現する炊き分け機能だ。NP-ZX型では3通りの炊き分けができ、個々の好みに合った食感が楽しめる。

 

ハイエンドモデルNW-FA型は、前回炊飯時の「硬さ」や「粘り」についてのアンケートに答えることで、好みに食感に合わせて121通りからパーソナライズする「わが家炊き」を備える。

 

炊飯前に時間をかけて米に吸水させる「熟成炊き」は、両モデルとも搭載。米の芯からアルファ化を促進し、ふっくらと甘み成分を引き出して炊き上げてくれる。

 

炊飯器はエントリーモデルでもココは譲れない!

<Point 1>個人の好みやメニューに合う炊き分け機能を搭載

ほぼ毎日使う炊飯器だから、ごはんのうまみを引き出せる機種を選ぶのは当然のこと。個人の食感の好みや、食卓に並ぶ料理の種類にマッチする、炊き分け機能も吟味したい。

 

<Point 2>炊飯した翌朝もみずみずしくおいしいごはんが食べたい

炊きたてが抜群においしくても、翌日釜に残っているごはんを食べたらイマイチ……となってしまっては残念。長時間、ごはんの美味しさを損なわずに保温できるのが望ましい。

↑メニューに合わせて圧力の強さと圧力をかける時間を調整し、3通りの食感に炊き分ける。「白米ふつう」のほかにも、「すしめし」「しゃっきり」から好みの炊き上がりを選択可能だ

 

<ココが上位モデル級>培ってきた技術力を生かし“主役級”のごはんを実現

「同社の圧力IHは以前から、もっちり甘く炊き上がると評判。近年の高級炊飯器ブームで炊飯技術が格段に向上したこともあり、エントリーモデルでも満足度が高いです。『熟成炊き』のみずみずしさは、ごはんが食卓の主役に!」(田中さん)

 

上位モデルはコレ!

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー「炎舞炊き」NW-FA10

実売価格10万9700円

6つの底IHヒーターを制御する独自技術を採用し、立体的かつ激しい対流を実現。ふっくらとした粒立ちと米本来の甘みを感じられる。15通りの炊き分け機能と、前回炊飯時の感想から好みの食感に近づける「わが家炊き」を搭載。

 

機能の差早わかり!

高級炊飯器6モデルで「新米」を炊こう! 味の特徴を「新入社員」に例えてみたら

今回は高級炊飯器検証企画の番外編。この季節の楽しみといえば、ピカピカつやつや、みずみずしい新米! この新米を高級炊飯器で炊いたら、香り、味、食感はどうなるのでしょうか? 象印、タイガー、東芝、パナソニック、日立、三菱電機の6メーカーの最上位機種でコシヒカリの新米を炊いて実食しました。

 

実食後は、炊飯器のレビューには定評がある家電ライター・平島憲一郎さんを中心に、編集スタッフを交えてざっくばらんにディスカッション。それぞれの機種で炊かれた新米の特徴に迫っていきます!

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電評論家の平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

まずは新米の収穫を祝う儀式から

小林 さて、今回は番外編。高級炊飯器6モデルで新米を炊き、それぞれの炊き上がりや味の特徴をチェックしてディスカッションしていく企画です。まずは、みなさんの新米のイメージを教えて下さい!

クレア楠本 実は、家族が2人なので新米の季節になったからといってもすぐに買い替えることはできないんですよね。なので、これは贅沢な企画です。

平島 僕は果物や野菜の旬のように、新米の季節になると楽しみなんですよ。お米としては食べた瞬間に感じるみずみずしい香りと味がたまらない。食感はふっくら柔らか、かつ弾力があるイメージですね。

小林 私も新米と聞くとテンションが上がるタイプです(笑)。それでは炊き上がってきたので食べましょう! 2022年の新米の収穫を祝って、乾杯……ならぬ、乾椀(かんわん)!!

困惑する一同 え!? かん……わん……?

↑戸惑いつつも、”乾椀(かんわん)”を行う一同。 乾杯にかわる新たな音頭 となるか……!?

 

同じ新米でもメーカーごとに味も食感も全然違う!

小林 では、6メーカーの試食が終わりました。あなたの思う“最高の新米ごはん”に一番近かった機種はどれかを挙げていただきたいと思います!

クレア大島 私は東芝でした! ツヤがあってキレイに炊き上がっていて、これぞ新米という美しい見た目に惹かれました。

小林 確かに新米といえばまずは見た目のツヤツヤ感がいいですよね。

↑東芝「真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT」で炊いた新米

 

クレア野田 私はタイガーですね。新鮮さ、フレッシュさがあって、新米ならではのみずみずしさを一番感じました。

平島 僕もタイガーと象印は、新米を炊いた際に、炊飯器としての実力がブーストされたような錯覚を覚えました。両方とも炊飯器メーカーとして歴史があって、その蓄積がいかんなく発揮された感があります。

小林 新米の水分の多さを上手く活かして炊き上げている感じがしますね。

↑タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPL-S100」 で炊いた新米

 

↑象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」で炊いたみずみずしさが引き立つ新米

 

平島 それから、日立は炊き上がりの食感に独特な個性があり、それが新米の美味しさに上乗せされた印象。東芝は粒感が新米だとより際立った一方、みずみずしさに関しては新米であることの“上乗せ”が他のモデルより控えめだったと感じました。逆に言うと普通のお米でも新米並みのみずみずしさを引き出せるということですけど。

小林 6メーカーのうち日立だけは、新米でもいつもの水加減で悩まず炊ける「極上新米」コースが今回のモデルで新設されています

平島 普通の水加減では柔らかい炊き上がりになる新米も、日立ならではの「外硬内軟」に炊き上げる炊飯技術とプログラミングが素晴らしいです。

↑日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳RZ-W100FM」で炊いた新米

 

小林 パナソニックと三菱はいかがでしたか?

平島 パナソニックは炊飯器のふたを開けた瞬間、濃厚な香りをもっとも強く感じました。新米の甘く香ばしい香りを存分に堪能できますね。粒立ち、弾力も十分です。三菱は、今回試したモデルのなかではもちもち感は控えめ。甘みに関しては、ごはんを食べ進めるほどに増していく印象でした。通常のお米との差はそこまで感じなかったです。

↑パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」で炊いた新米

 

↑三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」で炊いた新米

 

【新米を試食したポイント】

東芝は、新米らしいツヤがあってキレイな炊き上がり。新米だと粒感がより際立っていた。
タイガーと象印は、新米を炊くと魅力がブーストされる。新米の水分の多さを上手く活かしている印象。
日立は炊き上がりの食感に独特な個性あり。新米でも「外硬内軟」に炊き上がる。
パナソニックは新米の甘く香ばしい香りが堪能できる。粒立ち、弾力も十分。
三菱はもちもち感は控えめ。甘みはごはんを食べ進めるほどに増していく印象。

 

各メーカーの新米ごはんを新米社員に擬人化してみよう!

小林 さて、ここからはちょっと趣向を変えていきましょう。各メーカーの新米ごはんの味を、新入社員にたとえて炊飯器の特徴を語っていただきたいと思います! そう、新米だけに!

クレア野田 かなりの無茶振りですね(苦笑)。

↑無茶振りのお題に唖然とする平島氏

 

小林 では、僭越ながら言い出した僕から。たとえばパナソニックは、すごくハリや粘りがあって、気合の入ったガッツある新米社員かなと思いました。ミスをしてもめげずに、気がついたら出世している、みたいな(笑)。

クレア楠本 あ、そういう感じなんですね。それならタイガーで炊いた新米は、白くて美しく、フレッシュだったので、大学でもアイドル的な存在だった新米社員ですね(笑)。みんなとはちょっと外見も違うのよ、みたいな。でも、みずみずしくて憎めない。

クレア大島 そうすると三菱で炊いた新米は、非加圧で炊かれたやさしい味なので、マイペースでガツガツしてない現代っ子でしょうか。周りから揉まれてもやんわりかわす。でもちゃんと優秀という社員ですね。

平島 日立は結構トガってますよね。すでに学生時代からガンガン起業していたタイプ(笑)。ちなみに日立の炊飯器って、これまではそこまで評価が高くなかったんですよ。でも、京都の老舗米屋にならった「外硬内軟」をコンセプトにした頃から実力と評価が上がってきている。そういう意味では時流に乗った大型新人のイメージがあります(笑)。

小林 東芝はどうでしょう?

平島 東芝は今年の新モデルで新しい方向性を打ち出してきました。各地域の水の硬度に合わせてごはんの炊き上がりを調整するというこだわり。個性があってほかとは違う。

小林 「一芸入社」みたいな感じですかね(笑)。スペシャリストとして社内で一目置かれる存在に育ちそう。ごはんは食感と味わいのバランスが絶妙で、表面はぬめっとした独特の質感。かなり私の好みでした。

↑試食しながら、誰の得にもならない顔芸を披露するGetNavi webの小林

 

平島 一方で、象印は由緒正しい家の御曹司、といったところでしょうか。家庭の教育をしっかり受けていて、伝統の味を受け継いでいる新米社員、というイメージです。

小林 同じ新米でも、メーカーごとに炊き方が違い、味や食感はさまざまでした。これは新米社員をどう育てるか、企業ごとに社風が違うのと同じこと。みなさんもどの新米社員だったら一緒に働きたいか、長くお付き合いしたいかを、じっくり考えて炊飯器を選びましょう!

 

【新米を新入社員に例えてみたら】

パナソニックは十分なハリと粘りがあり、気合の入ったガッツある新米社員を思わせる。ミスをしてもめげずに、気がついたら出世していそう。
タイガーは白くて美しく、フレッシュな見た目から、大学でもアイドル的な存在だった新米社員。でも、みずみずしいので憎めない。
三菱は非加圧で炊かれたやさしい味なので、マイペースな現代っ子のイメージ。仕事は優秀で、周囲のムチャ振りはやんわりかわす。
日立は学生時代から起業していたトガったタイプ。新コンセプトを掲げて躍進する様から、時流に乗った大型新人を思わせる。
東芝は「水の硬度」に対応する他社にはない個性を持つことから、「一芸入社」のイメージ。社内で一目置かれる存在に育ちそう。
象印は、由緒正しい家の御曹司のイメージ。家庭の教育をしっかり受けていて、伝統の味を受け継いでいる。

 

主要6メーカーの高級炊飯器(2021-22モデル)を食べ比べ!「最上位」「早炊き」「冷凍」の3パターンで徹底チェックした結論

新米の季節が到来し、主要メーカーの高級炊飯器が出揃いました。内釜の素材や機能にこだわった10万円を超えるものもあるだけに、しっかりと各モデルの特徴をつかんで、自分に合った炊飯器を購入したいところです。

 

そこで炊飯器のレビューに定評のある家電ライター・平島憲一郎さんを監修に迎え、全6メーカーの最上位機種をGetNavi webが徹底的に調査しました! 果たして炊飯器ごとにごはんの味と食感はどのくらい違うのでしょうか?

↑今回調査した6モデル。手前左から、日立「IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM」、東芝「真空圧力IHジャー炊飯器炎匠炊き RC-10ZWT」、タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器 炊きたて土鍋ご泡火炊きJPL-S100」、後列左から、三菱電機「本炭釜 紬 NJ-BWD10」、パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101」、象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10」

 

↑今回は、家電ライターの平島憲一郎さん(右から2番目)に加え、編集プロダクション・クレアのメンバーとGetNavi web家電担当の小林史於(右端)が炊飯器を調査

 

 

【今回テストした6機種はコチラ】

エントリーその1 立体的な対流でお米の美味しさを引き出す!

象印マホービン  圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

実売価格11万4640円(税込)

かまど炊きをヒントにした激しい対流が特徴の「炎舞炊き」。2022年モデルは縦・横・斜めの対流を実現した「3DローテーションIH構造」へ進化。冷凍ごはんメニューは1.3気圧の高圧力をかけることで、解凍しても美味しいごはんが食べられます。15通りの炊き分けが可能な「炊き分けセレクト」とアンケートに答えて好みの食感に近づける「わが家炊き」搭載で、多様な好みに対応。

 

エントリーその2 土鍋にしかできない理想の炊きワザを実現!

タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて>土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

実売価格12万1000円(税込)

内釜には本物の土で作られた蓄熱性の高い「本土鍋」を使用し、最高温度約280度の高火力でごはんの甘みを引き出します。2022年モデルは最大火力を理想的な時間まで延長する新技術「連続ノンストップ加熱」を搭載。「銘柄巧み炊きわけ」は70銘柄に対応しています。

 

エントリーその3 水の硬度に合わせてお米を炊き分け

東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎 匠炊き RC-10ZWT

実売価格11万9000円(税込)

大火力と多段階火力調節により、ふっくらとした甘みのあるごはんに炊き上げる「炎 匠炊き(ほのおたくみだき)」の2022年モデル。日本初となる、水の硬度に合わせてお米の粘りとかたさを調節する「水硬度炊き分け」を搭載。熱対流の回転方向を切り替える独自の加熱方式も採用されています。

 

エントリーその4 高温スチームでお米の芯まで熱を浸透

パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

実売価格9万7900円(税込)

2021年発売のハイエンドモデル。お米の状態を見極め、大火力IH、可変圧力、最高250℃の高温スチームの3要素を自動でコントロールして炊き分けができるほか、爆発的な沸騰力でムラなく加熱する「おどり炊き」により、お米一粒一粒の旨みを引き出して炊き上げます。アプリ「キッチンポケット」と連携し、米の出来栄えに合わせて炊き方をアップデートする機能も搭載。

 

エントリーその5 京都の老舗米店が理想とする炊き上がりを実現

日立 IHジャー炊飯器 ふっくら御膳 RZ-W100FM

実売価格7万2850円(税込)

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」が理想とする「外硬内軟(がいこうないなん)」の炊き上がりを実現した日立の「ふっくら御膳」。2022年モデルは、新米もいつもの水加減で美味しく炊ける「極上新米」コースを新設。また「スチーム保温」は、保温時にスチームを送り込む時間を長くすることで、最大40時間ごはんをしっとり保てます。

 

エントリーその6 あえて圧力をかけず丁寧に炊き上げる

三菱電機 本炭釜 紬(つむぎ) NJ-BWD10

実売価格12万570円(税込)

あえて圧力をかけずに一粒一粒丁寧に炊き上げることにこだわった三菱電機「本炭釜」シリーズの、7年ぶりとなるフルリニューアルモデル。大火力と「新・八重全面加熱」で甘いごはんに炊き上げます。全国50銘柄の個性を引き出す専用モード「銘柄芳潤炊き」は、9通りの食感に炊き分けできます。

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調査その1 最上位炊飯モード(通常モード)のごはんの味・食感をチェック!

「調査その1」では各炊飯器の最上位モード(基本的にもっとも時間がかかる炊き方)を使用して炊飯。10kg4039円(税込)で購入した無洗米のコシヒカリ3合を炊いて実食。味と食感の違いをチェックしました。各機種ともに無洗米設定で、かたさやねばりの炊き分けは「標準」や「ふつう」を選択し、銘柄指定がある場合はコシヒカリをセレクトしています。

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

大粒に炊き上がったごはんは甘くてもちもち!

↑象印のNW-FA10の「熟成」で炊飯。じっくり時間をかけて米の旨みを引き出す。 炊き上がりまで実測で70分。ちなみに、象印によると「熟成」モードはじっくりと時間をかける炊飯モードで、甘みは出るが食感は柔らかめに仕上がる。バランスの取れたごはんを炊く場合は、「炊き分けセレクト」の「かたさ」「粘り」が「標準」のモードが推奨とのこと

 

監修の家電ライター・平島さんは炊き上がりを見て、「しっかり膨らんだ大きな粒」に感心。試食では「もちもちと柔らかさが両立した食感」をポイントに挙げていました。

もちもちとしながらも柔らかい食感ですね。最初はそんなに甘みが来ないんですけど、噛めば噛むほど甘みが増していく。どんどん食べてしまう美味しさがあります。なのに後味は比較的すっきりでキレが良い。味・食感ともオールラウンドにどんなおかずにも合うと思います。幅広い世代に喜ばれそう」(平島)

このほか試食に参加したスタッフからは、「お米がとても甘く感じられました」(クレア大島)、「見た目からして大粒で、口のなかに入れると粒立ちを感じます。私の実家も象印だったので、おなじみのほっとできる味ですね」(クレア楠本)といった声が上がっていました。

↑象印の炊飯器は最高1.3気圧の高圧力をかけてお米の含水率を高めているため、見た目が大粒になる傾向がある

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

土鍋ならではの香りと味わいを堪能できる!

↑白米モード「炊きわけ」は、おこげの濃さとごはんのねばりを調整できる。「火かげん中」「炊きわけ標準」設定で銘柄指定をして炊き上がるまで、実測で53分かかった

 

「土鍋で炊いているだけあって、タイガーらしい香ばしい甘い香りが新モデルでも感じられた」という平島さん。弾力と甘みが強いのも特徴だそうです。

「タイガーは土鍋で炊いていることもあって、昔からおこげが得意なんですよ。今回のモデルも、普通に炊いてもほんのりとおこげの香りがする香ばしい甘いごはんでした。ごはんの見た目は、白さがすごく感じられますね。弾力の強い食感で、甘くて後口が残ります。お肉系や洋食に合いそうな存在感のあるごはんですね」(平島)

このほか試食に参加したスタッフからは、「炊き上がりはねばりを感じます」(小林史於)、「ごはんに弾力がありますね」(クレア楠本)といった声も上がっていました。

↑白さが際立つ炊き上がり。「萬古焼」で知られる三重県四日市市で製造された土鍋により、甘さと香りが引き出されていた

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

水へのこだわりが生む旨みとみずみずしさ

↑RC-10ZWTの最上位モード「かまど名人」は、「かたさ」が5段階から選べるほか、地域指定をすれば、住んでいる場所の水の硬度に合う炊き方をしてくれる。炊き上がりまで実測で43分

 

「炊き立て時の香りは控えめだが、みずみずしさがある」と平島さん。口に入れてもやはり旨みとみずみずしさがあり、「思わずトウモロコシを思い浮かべた」という感想が印象的でした。

香りにみずみずしさを感じられますね。ごはんの味の面では、甘みとともに旨みがあり、みずみずしさやジューシーさも感じられました。その点、いい意味で”野菜感”があって、なんとなくトウモロコシを連想させますね。独特な味わいではあるものの、これはこれで一般受けしそう。好きになる人も多いのではないでしょうか」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちがよくて弾力がある。ごはんの周囲に薄い粘りの膜をまとったような、独特の食感が好みです」(小林史於)、「舌の先でぱらっとほどける感じ」(クレア楠本)、「鮭とすごく合いそう! おにぎりにしてみたいですね」(クレア大島)との声が上がっていました。

↑粒が崩れず、ツヤツヤと光っているのが印象的。みずみずしく米本来の甘さと旨みを引き出した炊き上がりとなった

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

甘すぎず米本来の旨みが出た炊き上がり

↑SR-VSX101の最上位モード「銀シャリ」は、3種類の硬さが選べる。炊き上がりまでは実測で48分

 

監修の平島さんは、「甘すぎずしっかり米本来の旨みが感じられる」という点を評価していました。独特の食感も特徴だそうです。

「炊き立てごはんのオーソドックスな香り。甘みもしっかりありますが、甘すぎず、米本来の旨みもしっかり出ています。炊き上がりのお米は白さと透明感がありますね。食感は柔らかめですが、口のなかでハラハラとほぐれたあとに一粒一粒のもっちり感が感じられました」(平島)

このほかスタッフからは、「ハラリとしている感じで粒立ちがいい。冷やし茶漬けに合いそう」(クレア楠本)、「卵かけごはんやカレーにも合いそうですね」(クレア小林有紀)といった声がありました。

↑高温スチームでお米の旨みが引き出されたごはんは、白さと透明感があって見た目も良し。粒立ちがよくほぐれる食感も好評

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器ふっくら御膳 RZ-W100FM

京都の老舗にならったバランスの取れたごはん

↑RZ-W100FMの最上位モード「極上」で炊飯。食感は「ふつう」に設定した。炊き上がりまで実測51分

 

京都の老舗米店・八代目儀兵衛の理想の食感「外硬内軟」を再現したごはんというだけあって、独特の食感に対する驚きの声が上がりました。

全体にモチモチ感とほどよい硬さがあるうえで口のなかでほぐれる、バランスの取れたごはんと感じました。最初は『甘みすっきりながら旨みがよく出ている』と思っていましたが、食べ進めるうちに口の中で甘みがどんどん増していきました。お米の味わいを引き出す炊飯器で、いろいろな銘柄のお米でおにぎりを作って食べ比べたくなりました」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちの良さもありながら、ふっくらしている」(クレア大島)、「滑らかさのある食感ですね」(クレア楠本)、「口当たりがやさしい感じがします」(クレア小林有紀)といった声がありました。

↑お米の一粒一粒の形がしっかりしているのがわかる炊き上がり。京都の老舗米店・八代目儀兵衛の理想「外硬内軟」を炊飯器で再現したごはんは、ほどよい硬さが特徴

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

こだわりの非加圧で米本来の旨さを引き立てる

↑NJ-BWD10の最上位モード「銘柄芳潤炊き」は、銘柄と「ねばり」「かたさ」を指定して炊ける。炊き上がりまで実測で60分

 

炊き上がりは柔らかく、そのさっぱりした味わいを支持する声も。平島さんは、「6モデルのなかでもっともやさしいごはんだった」とのこと。

「柔らかいけどベチャッとしているわけではありません。もちもち感は控えめで、お米の香りを強く感じました。みずみずしさも際立っていましたね。これはあっさり食べられて和食と合いそうだなと。特にシニア世代が好みそうな味である一方、食べ盛りの若い人にはやや物足りなく感じられるかもしれません」(平島)

このほかスタッフからは、「想像していた以上に柔らかいですね。甘くて粘りもあります。ふりかけごはんで食べたい」(小林史於)、「柔らかいけど粒立っていますね」(クレア大島)といった声が上がりました。

↑非加圧で炊き上げられたごはんは、やや小粒で柔らかめ。ほかのモデルとはごはんに対するアプローチが違う

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調査その2 早炊きモードのごはんの味・食感をチェック!

時短したい家庭にとっては、早炊きモードはなくてはならない存在。でも、各メーカーこだわりの最上位モードに比べるとどうしても仕上がりは落ちるもの。その味と食感はいかに? 使用したお米は最上位モードと同じくコシヒカリの無洗米。同様に時間も実測しています。

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

炊き上がりのスピードは特急だが、少し食感は硬め

早炊きモードに「急速」「特急」の2種類が用意されている象印。今回はより速く炊き上がる「特急」をセレクト。炊き上がりまでは実測で20分と6モデル中で最短でした。

「香りに関しては、『熟成』モードで炊いたごはんよりいくぶん雑味を感じました。お米の膨らみも『熟成』モードではかなり大きかったんですが、今回は膨らみがやはり少ないですね。食感は硬めになってわずかに芯があり、よく言えばアルデンテ。一方、味は善戦していて甘みがしっかり出ています。20分の特急モードで、この炊き上がりなら文句は言えないですね」(平島)

このほかスタッフからは、「硬い食感ですが、味自体は満足できる」(小林史於)という声がありました。

↑最上級モードと比べると少し小粒となり、やや透明感も失われた印象

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

おこげの香りはなくなったが、ごはんの香りは豊か

「早炊き」モードを使用。炊飯時間は今回の6モデルのなかでは実測35分と、最長の炊き時間となりました。

「白米モード『炊き分け』ではおこげの香りが感じられたんですが、残念ながらおこげの香りはなくなってしまいましたね。ただ、香りは早炊きでも十分豊かです。さらに、甘みに爽やかさが加わった印象があって、プラスとマイナス両方のポイントがあり、別のごはんに変わった印象です」(平島)

このほかスタッフからは、「早炊きでも美味しいですね。粒立ちも感じられるし、口当たりも滑らか」(クレア楠本)という声がありました。

↑早炊きモードではおねばが出る量が控えめになるためか、白米モード<炊き分け>よりもほぐれ感があるとの感想も

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

炊き上がりにムラがあるものの、炊き立ての香りが立つ

「早炊き」モードで炊飯。炊き上がりまでは実測26分と6モデルのなかでは平均的。

「炊き立ての香りはしっかり感じられますね。ただ、やや形が崩れているお米もあり、少し炊き上がりにムラがあるなと思いました。もちもち感は控えめですが、ほどよい甘みがあって、満足感はあります。最上位モードでは『トウモロコシの味わい』と言いましたが、これは普通のごはんかな」(平島)

このほかスタッフからは、「やや水分が多く感じますね。潤っていて硬さはある程度抑えられている」(小林史於)という声もありました。

↑柔らかい炊き上がりも、少しムラが感じられる食感。最上位モードとの差は感じられる

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

最上位モードに比べると少し平面的な味に

「高速」モードを使用。最上位モードと同様に圧力とスチームがかかっていて、炊飯時間は実測で28分でした。

「粒立ちがちょっと減ったなあという印象。味は奥行きがないというか平面的に感じました。時短できるとはいえ、最上位モードにあった味の独自性がなくなってしまったのは少々残念です。食感は柔らかめになり、もちもち感は多少残っています」(平島)

このほか、スタッフからは、「深い味わいというわけではないですが、普通に美味しい。20分台で炊けるならアリ」(小林史於)という声もありました。

↑ややツヤとハリが少なくなった印象。ただし、普通に食べるぶんには十分美味しいとの感想が出ていました

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器 ふっくら御膳 RZ-W100FM

早炊きでも「外硬内軟」の食感が残っている

「快速」モードで炊飯。炊飯時間は実測で26分でした。

「ちょっと硬めの食感ながら、本機がウリにしている『外硬内軟』の食感はまだ残っていますね。ただ、甘みに関しては最上級モードではいい意味で後を引く印象だったんですが、その傾向はちょっと減っています。さっぱり目の食感なので和食には合いそうですね」(平島)

このほかスタッフからは、「粒立ちがより際立つので、雑炊やお茶漬けに合いそう」小林史於)という声もありました。

↑最上位モードで際立っていたごはんの白さと透明感は控えめに。食感に関しては好みが分かれるところ

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

特徴の柔らかさは減り、やや硬めの食感に

NJ-BWD10の早炊きモードは「うま早」「お急ぎ」の2種類。今回は「お急ぎ」を使用し、炊飯時間は実測で24分でした。

「先程はかなり柔らかい食感でしたが、これは少し硬めに感じられます。意外にも、もちっとした食感が少し強くなった気がしますね。イヤな甘さは少なく、米自体の旨みもまだまだ感じられます。みずみずしさも減りましたが、それなりにどんなおかずにも合うと思います」(平島)

このほかスタッフからは、「最上位モードと比べると、少し硬さを感じました。リゾットにするといいかも」(クレア小林有紀)という声もありました。

↑全体的に味や風味は少し落ちているものの、旨みはキープ。どの料理の邪魔もしない味に

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調査その3 冷凍モードのごはんの味・食感をチェック!

時短のため、週末など時間があるときに一気にまとめ炊きをし、冷凍保存しておく家庭も多いはず。そんなニーズを見越して、冷凍専用のモードを用意しているモデルもあります。ここでは、冷凍モードがあるものは冷凍モードで炊飯して冷凍し、翌日に電子レンジで加熱して試食。最上位モードで炊き、冷凍→加熱したごはんと比較しました。冷凍モードがないものは最上位モードのごはんを冷凍し、翌日に加熱して試食しました。

↑象印とパナソニック、三菱電機は冷凍モードで炊飯したごはんを冷凍し、通常モード(最上位モード・写真外)で炊いた冷凍ごはんと比較。冷凍モードのないタイガー、東芝、日立は通常モード(最上位モード)で炊いたものを冷凍・加熱して試食した

 

【エントリーその1】象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-FA10

「熟成」モードを冷凍するのもおすすめ

NW-FA10には専用の「冷凍ごはん」モードが用意されており、こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと、最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。「冷凍ごはん」モードは、炊き上がりまで実測56分とやや長め。

「冷凍モードのごはんは解凍すると粒感が少ないですね。ほぐれるよりも崩れる……。『熟成』モードで炊いたものを冷凍したほうがもちもち感は残っています。冷凍モードはみずみずしさも減っている印象。冷凍するなら少々時間をかけても『熟成』モードを使ったほうがいいかも」(平島)

そのほかスタッフからは、「冷凍のごはんに慣れているのもありますが、解凍されても柔らかくて普通に美味しく食べられますね」(クレア楠本)との声がありました。

↑もちもち感はやや落ちるものの、柔らかく安定の美味しさ

 

【エントリーその2】タイガー魔法瓶 土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-S100

香ばしさは弱くなったが美味しさは残る

冷凍モードがないため、白米モード「炊き分け」で炊いたごはんを冷凍→加熱して試食しました。

「香りは、おこげっぽい甘い香りが弱くなっています。もちもち感も減っていますね。ただ、甘みはしっかり感じられます。炊き立てと比べると見劣りしますが、十分美味しく感じられました。おこげ系の香りは時間がたつとイヤな香りになることもありますが、そうならないのは優秀です」(平島)

このほかスタッフからは、「解凍されたごはんでも十分な甘みを感じました」(クレア大島)、「炊き立てより粘り気が出たという印象」(クレア野田)という声もありました。

↑ツヤっぽさは減るが、お米の甘みはそのまま。冷めても硬くなりにくい

 

【エントリーその3】東芝 真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

もちもち感と粒立ちはかなり残っている

冷凍モードがないため、最上位モードで炊いたごはんを冷凍→加熱して試食。

もちもち感と粒立ちはかなり残っているほうだなと思います。炊き立ての食感をそれなりに保てている点では優秀だなと。炊き立てで感じた、いい意味での“野菜”としての風味が、冷凍・解凍後も少し残っていたのには驚きました」(平島)

このほかスタッフからは、「電子レンジで解凍して、少し置いたものを食べましたが、それでも甘みは感じてイケるなと思いました」(クレア楠本)という声も。

↑お米の粒立ちも良く、プリッとしたおこわのような美味しさ

 

【エントリーその4】パナソニック スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

冷凍しても炊き立てごはんの感覚あり

冷凍保存に適したごはんを炊ける「冷凍用」モードがあり、こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。炊き上がりまで実測54分。

炊き立てごはんといわれてイメージする美味しさが、冷凍でもしっかり出ている気がしました。食感は柔らかくて食べやすい。ただ、もちもち感は少なくなっています。冷凍モードと最上位モードを比べると、最上位モードの解凍ごはんはもちもち感がさらに減って、べたつきが出る印象。冷凍モードを活用したほうがいいでしょう」(平島)

一方でスタッフからは、「個人的には美味しいと感じたのは最上位モードのほうでした。粒立ちがあって噛んで旨みが出るなと」(クレア大島)という声も。最上位モードと冷凍モード、どちらも甲乙つけがたいといったところでしょうか。

↑「冷凍モード」というだけあり、炊き立てに近い軽く柔らかな印象

 

【エントリーその5】日立 IHジャー炊飯器  ふっくら御膳 RZ-W100FM

冷凍ごはんでももちもち感を味わいたい人に

冷凍モードがないため、最上位モードで炊いたごはんを冷凍→加熱しています。

「食感に関してはもちもち感がありますね。粒立ちも良くて口の中でほぐれます。ただ、冷凍ごはんを解凍したときにはよくある話ですけど、場所によってダマになりかけてるのは気になりました。ともあれ、ごはんのもちもち感を冷凍でも楽しみたい人にはオススメです」(平島)

このほかスタッフからは、「『外硬内軟』の特徴が薄れてちょっとベタつきが出たかも。でも美味しさにはそれほど問題はなかったです」(小林史於)という声もありました。

↑もちもち感とほぐれ具合が絶妙だが、解凍によるダマも……

 

【エントリーその6】三菱電機 本炭釜 紬 NJ-BWD10

冷凍モードのレベルが高く、味の繊細さをキープ

冷凍専用モード「まとめ冷凍用」が用意されています。こちらで炊いたごはんを冷凍→加熱したものと最上位モードを冷凍→加熱したものを比較。「まとめ冷凍用」は、炊き上がりまで実測57分。

「炊き立てごはんは『柔らかい』という印象が強かったんですが、冷凍したごはんはもちもち感が強くなっていました。甘みに関しては冷凍モードでも最上位モードでも変わらないですね。味は繊細さをキープしています。冷凍モードのレベルが高く、もしかしたら炊き立てよりも一般的に好まれる味かもしれません」(平島)

このほかスタッフからは、「冷凍モードは外が硬くて中が柔らかく、最上位モードは全体的にまとまっている印象ですね」(クレア野田)という声もありました。

↑もちもち感が強く、味わいは繊細だった。冷凍ごはんを食べることが多い人におすすめ

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【味・食感の調査のまとめ】

●象印の「熟成」モードで炊いたごはんは、もちもちとしながらも柔らかい食感が特色で、幅広い世代の方に喜ばれそう。早炊きの速度は「特急」モードで約20分(3合)で、炊き上がりの食感が硬めながら味わいはまずまず良いので、忙しい家庭にもオススメ。「冷凍ごはん」モードはあるが、「熟成」モードの冷凍も美味。

 

●タイガーの白米モード「炊き分け」で炊いたごはんは、おこげの香りがする香ばしさと弾力、強い甘みが感じられます。「お肉系や洋食に合いそうなごはんだと思います」(平島)との意見も。「早炊き」モードは炊飯時間が35分(3合)とやや長めながら、爽やかな甘みのごはんに炊き上がります。冷凍モードはなく、白米モード「炊き分け」の冷凍は香りこそ落ちるものの、十分美味しく食べられます。

 

●東芝の「かまど名人」で炊いたごはんは、甘みだけではなく旨みとみずみずしさを兼ね備えた独特の風味でクセになる味わい。「なんとなくトウモロコシを連想させる」(平島)という個性があってハマる人も多そう。「早炊き」モードは26分(3合)と平均的で、最上位モードほど味わいに個性はないが、レベルは高い。冷凍モードはありませんが、最上位モードの冷凍ごはんはもちもち感や粒立ちが優秀で、炊き立て感も残っていました。

 

●パナソニックの「銀シャリ」で炊いたは、「お米本来の旨みを引き出している」(平島)とのコメントの通り、純粋にごはんの味を楽しみたい人向き。「高速」モードは28分(3合)と平均的で、柔らかくシンプルな味に炊き上がります。また冷凍モードは炊き立ての味をキープしており、冷凍ごはんを多用する家庭にオススメ。

 

●日立の「極上」モードは、ほどよい硬さともちもち感が出たバランスのいいごはんで、お米のポテンシャルを引き出しています。銘柄炊き分けがないぶん、「フラットにいろいろな銘柄で食べ比べてみたい人向き」(平島)との意見も。早炊きは26分(3合)と平均的で、やや硬めでさっぱりとした炊き上がり。冷凍モードではなく、最上位モードの冷凍ごはんはもちもち系で粒立ちは良いが、一部ダマになることも。

 

●三菱電機の最上位モード「銘柄芳潤炊き」は、非加圧にこだわり柔らかめのナチュラルな炊き上がり。「みずみずしくやさしいごはんで、特にシニア世代は好みそうな味」(平島)とのコメントも。早炊きモードは2種類で、うち「お急ぎ」は実測24分(3合)と早く、硬めに炊き上がるものの、適度に旨みが感じられるまずまずの炊き上がり。冷凍モード「まとめ冷凍用」で炊いたごはんはもちもち感が強まり、味わいも繊細。さっぱりした食感のごはんを好む家庭、冷凍ごはんを頻繁に活用する家庭にオススメ。

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自動調理鍋・電気圧力鍋はどれがいい? 人気5モデル徹底チェック!

自動調理鍋(電気鍋・電気圧力鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。 そこで、編集部では自動調理鍋の人気モデルを集め、その個性と実力を徹底的にチェック。どのモデルがどんなユーザーにおすすめなのか、実際に使って結論を出してみました!

※本稿は5~6月に掲載した自動調理鍋を検証する連載企画を再編集したものです

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、家電担当の松永舞香

 

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

アイリスオーヤマ

「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、カロリー別にレシピを逆検索できるのが特徴。

 

エントリーその2

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。

 

エントリーその3

 

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用しています。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も特徴的です。

 

エントリーその4

ティファール

クックフォーミーホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理後は自動で排気してくれるので、減圧時間を短縮できサクッと次の調理に移れます。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。

 

エントリーその5

パナソニック

IHジャー炊飯器 「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。「キッチンポケット」アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。
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【調査その1 味と食感】

ここでは「味・食感」を調査。①カレーと②豚の角煮、③ごはんを実際に調理し、味・食感の傾向の違いをお伝えします。

①カレーの味と食感の傾向は?

同じカレールーを使い、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、肉を使ったもっともシンプルなカレーのレシピを2人分で調理。調理手順を振り返りつつ、カレーのルーの粘度や味わいの違い、食材への火の通り具合や味のしみこみ具合、煮崩れの有無、食材の味が生きているか、などをチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

野菜が柔らかく、甘み豊かでサラッとした味

「野菜のやわらかさは十分すぎるほど。にんじんは甘みが十分に引き出されていて、おいしいです!」(小山)

「肉はちょっと硬め。豚肉の赤身が多い部位を使っているからかも」(山田)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

ごろっとした具材のうまみが生きたバランス型で、ほったらかしできる点もうれしいところ

「ルーはややあっさりした味ですが、素材の旨みがとけこんでいるのがわかります。濃厚な味が好きな人は、水分を減らすかルーの量を増やすのがオススメ」(山田)

「具材が大きいのに、それぞれの熱の入り具合が絶妙ですね。肉も野菜も、それぞれ素材の旨みが感じられておいしい!」(小林)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ほったらかしOKで、カレーの味はとろみとコクが豊かなタイプ

「これはいい! 素材の甘みが感じられるし、とろみのあるカレールーと相まってリッチなウマさに仕上がっています」(山田)

「肉は若干硬めですかね。ただ、野菜の食感は絶妙で味のしみこみが良く、コク豊かなカレーソースも絶品です!」(小山)

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味

「調理は短時間ながら、圧力調理だから熱がしっかり入っています。具材がやわらかくて甘みも十分」(小山)

「具材への味のしみこみ具合はそれほどでもないですが、ルーの味わいは良し。にんにくとしょうがの効果もあって、インパクトは絶大ですね」(小林)

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がりに

「どこか2日目のカレーを思わせる熟成感があって、ウマい!」(山田)

「薄切り肉は角切りほどの弾力はないものの、カレーソースやライスとの一体感がイイですね。ドロっとしたルーは大好物!」(小山)

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②豚の角煮の味と食感の傾向は?

豚の角煮は肉を分厚く切る料理だけあって、肉の柔らかさや味のしみ込み具合に差が出るので、その点を重点的にチェック。調理時間もチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

脂のコクが強く、適度にジューシー

「赤身の部分は少し硬いかな。味のしみこみはそれほどありませんが、甘みが強く、脂のコクを感じる味わいです」(小林)

「“ほろほろ”とまではいかないものの、脂身はやわらかくてジューシーでした」(松永)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

油抜きの手間はあるものの、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

「油抜きをしているぶん、肉のうまみと煮汁の味がうまく一体化してますね。にんにくの力強さもしっかり感じられます」(山田)

「これだけぶ厚いのに、肉のやわらかさや煮汁のしみ具合も十分。バランスの取れた味です」(小林)

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

油抜きの手間は必要ながら、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

「肉質がほろほろで、口に入れるとろろける! レベチな角煮です!」(小山)

「ベタッとした重さがなくて、味わいはどこかやさしくまろやか。小料理屋の一品を思わせる、上品な角煮ですね」(山田)

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

シンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

「欲をいえばもっとやわらかいほうがいいけど、調理の速さを考えれば十分。これだけスピーディかつ手軽に、豪華な一品を追加できるのは大きなメリットです」(小林)

「あっさりしたシンプルな味。もっと寝かせたら味がしみてさらにおいしいんでしょうね」(小山)

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

ジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味という傾向に

「煮汁は適度に水分が飛んでいて、味が濃いめ。若い人は特に好きなんじゃないでしょうか」(山田)

「肉はしっとり感とともにプリッと弾力があって、専用レシピじゃなくても十分おいしかったです!」(松永)

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③ごはんの味と食感の傾向は?

家電の設置スペースが限られている家庭では、自動調理鍋を炊飯器としても使いたいニーズがあるはず。そこで、各モデルで炊いたごはんの食感や甘み、粒立ちなどの違いをチェックしました。

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

「弾力と粘りがちょうど良くてバランスが取れています。満足感もありますね」(山田)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

もっちりして粘りが強い仕上がり

「あっさりしていてやわらかく、素朴な味わいですね。かつての給食のごはんを思い出すような……。好き嫌いが分かれる味かもしれません」(小林)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

「適度な弾力で、口のなかでふんわりほぐれる感じ。さすが、炊飯器も強い象印。おいしいです!」(山田)

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

「硬めなぶん粒がよく立っていて、しっかり噛みごたえがあります。カレーライスやチャーハンなどによく合いそう。甘みは普通ですね」(小山)

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

「ほどよい甘みがあって、弾力もちょうどいい。粒立ちはバツグンで、口のなかでひと粒ひと粒がパラッとほぐれていきます。これはウマい!」(山田)

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【調査その2 操作性】

ここでは、ディスプレイの視認性やボタンなどの操作のしやすさをチェック。続いて探しているメニューや機能にスムーズにアクセスできるか、検索のしやすさをチェックしつつ、メニュー検索のパターンの豊富さについて確認。このほか、調理手順がわかりやすいかどうかを確認しました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

ダイヤルが使いやすく、検索もスムーズ

豊富な検索手法とダイヤルで使い勝手は良好。操作性や視認性にも大きな死角はナシ。アプリこそないものの、内蔵メニューも十分な数を網羅しており、特にエントリー層にオススメ。

「専用アプリやメニュー提案機能などはないですが、本体だけでシンプルに使いたい人にはうれしいですね」(小山)

「ダイヤルが使いやすく、検索もスムーズ。説明書を見なくても多様な機能を選べる、親切な設計だと思います」(山田)

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

検索手段が豊富で拡張性も優秀

大きめの文字と反応の良いボタンを備えた王道タイプ。検索手段が豊富で、アプリやクラウドと連動した拡張性も優秀。ユーザー間のコミュニティも充実しており、“全部盛り”の操作性を求めるユーザーにイチオシ。

「ホットクックは自動調理鍋のパイオニアなだけに、よく考えられているなと感じます。メニュー数が豊富なのに検索でつまずかないし、アプリと連動した拡張性も優秀。さすがですね」(小林)

「COCORO KITCHENレシピサービスでは、ほかのユーザーがどんな料理を作っているかがわかるから、参考になるんですよね。このほかレシピ投稿できる『ホットクック部』やオンライン講座『ヘルシオ教室』など、コミュニティ的な要素があるのも面白いと思います」(山田)

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

自動メニューはないが、シンプルな操作でわかりやすい

ワンタッチの自動メニュー登録がなく、カテゴリー選択と調理時間の手動設定が必要。そのぶん操作性はシンプルでわかりやすいです。レシピブックを参照することに抵抗がない人、操作のわかりやすさを求める人にオススメ。

「自動メニューがプログラムされてないぶん、メニュー検索の必要すらナシ。調理できるカテゴリがあらかじめ一覧表示されているので、ある意味わかりやすいです。こういう割り切り方もアリですね」(松永)

「慣れちゃえば、むしろこのシンプルさは使いやすいのかも。アプリ連携やメニュー提案機能などはないんですが、スタイリッシュな公式サイトでレシピを検索するのも楽しいです」(山田)

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

レシピ本要らずの「ナビするレシピ」が活躍

本体のカテゴリーから自動メニューを探すタイプ。アプリでのメニュー検索も快適。液晶パネルに食材や分量、調理手順も表示してくれる「ナビするレシピ」があるので、レシピブックを読むことが煩わしい人や、手順ひとつひとつを確認しながら作りたい慎重派にぴったり。

「本体の『材料』からもっとメニューが選べたらいいな、と思いましたが、そこはアプリで検索してね、という考えなのでしょう。確かに、アプリでの検索が快適なので不自由は感じないですね」(小林)

「同梱レシピブックには、ほぼカテゴリと材料のみの掲載。本体に『ナビするレシピ』があるので、それで十分ということですね。レシピブックを見るのが煩わしいという人にはオススメかも」(小山)

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

スマホアプリから検索&操作するIoT仕様

パナソニック「ライス&クッカー」はアプリ使用を前提とした割り切った仕様で、本体での操作はほとんどナシ。アプリで直感的にメニューが検索でき、追加メニューが配信されるなど拡張性が期待できます。スマホの扱いに慣れた若年層のユーザー向け

「徹底してアプリに振り切っているのが潔いですね。操作はほぼスマホで完結するので、スマホネイティブ世代はこちらのほうが使いやすいはず」(山田)

「レシピブックが付属しませんが、不自由は感じません。自動メニューの数は現時点でそれほど多くはないですが、食のセレクトショップ『DEAN & DELUCA』とのコラボメニューもありますし、今後はどんな新メニューが配信されるのか楽しみです」(松永)

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【調査その3 独自機能】

ここではそれぞれのモデルが持つ独自機能について検証。各モデルで注目の独自機能をピックアップし、その使い勝手と料理の出来ばえを調査します。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

「カロリー選択機能」でレシピをカロリーから選べる

レシピをカロリーで選べる「カロリー選択機能」を搭載。自動調理の中に「カロリーで選ぶ」という項目があり、さらに100kcalごとに分類。その中のリストからメニューを決めることが可能です。

↑自動調理の中に「カロリーで選ぶ」があり、さらに100kcalごとに分類。その中のリストからメニューを決めていきます

「レシピの出合い方としては新しくて着眼点がナイスですね。ただ、ダイエットとなるとカロリーだけじゃなく糖質も気になるご時世なので、糖質で検索できるともっとうれしいと思います」(山田)

「『野菜シュウマイ』は1個39kcalで100kcal以下のメニューなんですけど、1人で4個食べたら116kcalですよね。食べる量でも変わってくるので、そのあたりもカバーできたらいいなと思いました」(小山)

このほか、グリル鍋として活用できる「2WAY仕様」も特徴で、「一石二鳥なのがいい。グリル鍋を持っているけどあまり使わない家庭であれば、これに買い替えて旧モデルは処分するというのもアリ」と、高評価の声が上がりました。

↑フタを外せばグリル鍋に。卓上で取り分けしやすい高さ設計になっているのもポイントです

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

下準備にも活躍する「まぜ技ユニット」を装備

最大の独自機能は、メニューに合わせて最適なタイミングで具材をかきまぜる「まぜ技ユニット」。ポテトのつぶしやアイスやホイップクリームの泡立てなど、調理の下準備の段階から活躍します。

↑「まぜ技ユニット」を本体にセットし、開いた状態  ※撮影のため「まぜ技ユニット」を伸ばした状態にしています。使用時には折り畳んだ状態でセットしてください

「お菓子作りで手間がかかる生クリームの泡立てを代行してくれるのはうれしいですね。コロッケの具も作れるので、自家製というハードルが高い料理にも挑戦するモチベーションになりそう。料理好きな人が時短の手助けのために活用するという点でも便利な一台だと思います」(松永)

このほか、ふたつの料理を同時に作れる「上下2段同時調理」という機能もあり、「料理好きな人や家事をこなす時間がない忙しい人目線でのメリット」との声が上がりました。

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

2品まで同時に作れる「パック調理」を搭載

市販のジッパー付き食料保存袋に食材や調味料を入れ、2品まで同時に作れる「パック調理」を搭載。休日などにまとめて冷凍常備菜を作ることが多い人にぴったりです。

↑「パック調理」では、ジッパー付き食料保存袋をセットしたら、指定の位置まで水を注いで加熱していきます

「惜しいのは、あまり大量に作れないところ。市販のジッパー袋っていくつかサイズがありますが、Lには対応してないんですよね。用途としては、作り置きして冷凍ストックを頻繁にするような人にはありがたいはず」(小山)

このほか、内鍋がホーロー製という点も大きな魅力。「コンロで直火調理できるのはうれしい」「ホーロー鍋は1万円ぐらいするものもあるから、それを考えるとお得」など、高評価の声がいくつも上がりました。

↑ホーロー鍋を採用した内鍋。重量はありますが、メリットが多く調理の幅が広がります。専用の鍋ブタ付き

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

時短を叶えるハイパワーの「圧力調理」は大きなメリット

時短に貢献する「圧力調理」に注目。消費電力が900Wでパワーが強いので、より時間が短縮できます。料理が好きで手作りしたいけどあまり時間がかけられない多忙な人にイチオシ。

↑「クックフォーミー」は圧力をかけるための密封構造となっており、フタを閉める際はガシャッとロックします

「ティファールはコンロ用の圧力鍋でも有名で、フライパンもトップブランドですよね。内鍋の熱効率にも、これまで培ってきた様々なノウハウが注ぎ込まれている気がします」(小山)

「時短が求められる世の中において、やっぱり速く調理できるのは大きなメリット。起きてすぐ朝食や弁当の準備、帰宅してすぐに夕食といった、家事で大忙しなパパやママの味方になってくれるでしょう」(山田)

このほか、210種と大量の自動メニューが内蔵されている点にも注目。本機のディスプレイで材料やその分量まで教えてくれる「ナビするレシピ」があるのも便利です。

↑カラーのレシピブックも付属し、バラエティに富んだ料理を作れます

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

随時アップデートされるレシピをダウンロードできる!

本機の独自機能は、随時アップデートされるレシピを独自の「キッチンポケット」アプリを通じて本機にダウンロードできること。なかでも、米国発のフードセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修のレシピが楽しめるのは大きな魅力です。

↑「アボカドのライムスープ」はカットした玉ねぎ、ズッキーニ、トマト、ひよこ豆などを入れ、アプリからメニューを選んで送信。本機の炊飯ボタンを押せば調理スタートです

「『ライス&クッカー』のユニークなレシピは新体験を提案するという価値もありますよね。レシピが随時追加されていくワクワク感も、本機の醍醐味だと思います」(山田)

「ここ数年でおうち時間が増えたなか、外食でトレンドメニューに触れる機会が減った人は多い。そういった層にもアプローチできるし、おしゃれな料理はホームパーティのメニューとしても活躍するはず」(小林)

このほか、製品名が「ライス&クッカー」なだけに、炊飯機能も充実。コースは多岐にわたり、お米は玄米や雑穀米などにも対応。エコ炊飯、早炊き、すし・カレー用、冷凍用、おかゆなど細かく炊き分けができます。

↑一般的な「銀シャリ」モードで炊き上げたごはんは、専門性を生かしたワンランク上のおいしさでした

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【調査その4 設置性・お手入れ】

ここでは、本体の大きさ、重さ、デザインを加味して設置性をチェック。使用後のお手入れのしやすさも踏査しました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

コンパクトで軽く、カジュアルなデザインが◎

「かわいらしいデザイン。コンパクトかつ軽めで出し入れしやすく、女性に刺さる魅力が多いですね」(松永)

「全体的に軽やかで重厚な高級感はないですけど、チープさはない洗練されたデザイン。収納性もよく、家が広くないという人にもオススメな一台」(小山)

圧力鍋のため細かいパーツが多く、手入れにはやや手間がかかるが、リーズナブルに電気圧力鍋を使いたい人にはオススメです。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

サイズは大きめだが、デザインには高級感あり

「サイズは大きいけど、ゴツくはなく品格を感じるデザイン。キッチンやダイニングがラグジュアリーな雰囲気の家庭であれば、棚に置いてもマッチ」(山田)

手入れは比較的簡単で使い勝手も良好。棚に置くなら、キッチンやダイニングが広めの家のほうがよさそう。

「『まぜ技ユニット』の水切りはやや面倒ですが、分解する必要はなく手入れのしやすさでは合格点。『まぜ技ユニット』はすべてのレシピで必須のパーツではないので、洗う必要がない場合もあります」(山田)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

洗練されたデザインで圧迫感がない

「大きさや重さを、スタイリッシュなデザインでやわらげている好例。キッチンでも卓上でも圧迫感がなく、スマートに使えると思います」(小山)

「棚へ収納する際も、『置く』というか『飾る』感覚。上品な高級感をもった、美しいプロダクトですね」(松永)

洗浄パーツは少ないが、炊飯した場合は米がこびりつく点に留意を。

「炊飯後の手入れが大変なのは、ホーロー鍋ならでは。それ以外の手入れは簡単で、油切れも良好。基本的にはストレスなく使える一台」(松永)

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

コンパクトで、丸みのあるかわいらしいデザイン

「デザインよりも基本性能や機能の豊富さに注力している印象。でも大きすぎるわけではないので、棚などへの出し入れはしやすいと思います」(小林)

「全体的に丸くなめらかで、どこかかわいらしさもあります。本国フランスならではの、舶来っぽいデザインが好きな人にはオススメ」(松永)

洗浄は細かいパーツが多く大変だが、圧力鍋の時短を享受したい人、海外デザインが好きな人向けの一台。

「圧力鍋の手入れは手間がかかりますが、そのぶんスピーディに調理できる点は大きなメリット。時短をどうとらえるかによると思います」(小林)

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

コンパクトかつインテリアになじむすっきりしたデザイン

「炊飯器って、出しっぱなしになる家電。日用品であるその一台がこれだけすっきりしていて、しかも調理鍋としても使えるのはうれしい」(小山)

「やや重めなのは、内釜に高級な『ダイヤモンド竈釜』を採用しているからかも。炊飯器をメインとして使うならあまり持ち運びはしないし、多少重くてもいい」(山田)

洗浄はきわめて簡単で、ミニマルライフに重きを置く人、手入れに時間をかけたくない人には特にイチオシ。

「IoT対応で高性能ですが、ハードウェアは実にシンプルで手入れもカンタン。洗い物が面倒な人にはうれしいですね」(小林)

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【調査のまとめ】各モデルはどんなユーザーにオススメか?

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

初心者や少人数世帯にオススメしたいオールマイティなモデル

専用アプリはありませんが、豊富な検索手法とダイヤルで使い勝手は良好。内蔵メニューは十分な数を網羅しており、料理はどれもクセのない味わいに仕上がる印象です。

 

ただし、圧力鍋なので洗うパーツが多く、お手入れの際は少々手間がかかります。ボディはコンパクトで設置性は上々。炊飯器やグリル鍋としても使えるため、家電を置くスペースが限られた世帯にはうれしいところ。約2万円とリーズナブルな点も含め、新生活を始める一人暮らしや少人数世帯、電気圧力鍋を初めて使う人にオススメできるモデルです。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

全ての面で完成度の高い王道タイプ

価格が7万円を超え、設置にややスペースを取りますが、「ホットクック」は総じて完成度の高いモデル。女性やミドル以上の世代でも受け入れやすい、素材の味を生かした料理の味に好感が持てるほか、メニューの検索手段が豊富で、アプリやクラウドと連動した拡張性も優秀。

 

お手入れの面では、「まぜ技ユニット」のパーツがあるものの分解する必要はなく、洗う点数は少ないため、負担に感じることは少ないでしょう。全ての面でレベルが高い王道タイプといえます。多少高くても安心できるモノがほしい、専用レシピサイトを活用して定期的に追加される新しいメニューに挑戦したい、という方にオススメのモデルです。

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ホーロー鍋でシンプルに調理したい方にぴったり

ホーロー鍋の優れた蓄熱性が活かされているためか、クオリティの高い料理が仕上がるイメージ。カレーも角煮もおいしく仕上げる実力は魅力です。操作性の面では、専用アプリやワンタッチの自動メニューがなく、カテゴリー選択と調理時間の手動設定が必要ですが、そのぶん操作性はシンプルでわかりやすいです。レシピブックを参照することに抵抗がない人、操作のわかりやすさを求める人にオススメです。直火調理できるホーロー鍋が付属しているのも大きなメリット。炊飯時に米がホーロー鍋にくっつくのは難点ですが、洗うパーツは3点でOKとお手入れはカンタンです。

 

IoT機能や自動調理機能を使うより、手動メインでシンプルに使いたい方、ホーロー鍋がもたらす価値に魅力を感じる方、デザインの良い調理鍋を求めている方にはぴったりのモデルです。

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

時短効果が高く、忙しいご家庭にオススメ

内蔵メニューは210種と多彩なのが大きな特徴。カレーは具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味に仕上がりました。豚の角煮はシンプルな味わいながら、圧力調理でわずか30分で完成するのが大きな魅力。ごはんはパラッと硬めで、噛み応えもある炊き上がりで、カレーライスやチャーハンに使うとよく合いそうです。

 

操作面では、本体で自動メニューを探す方法がやや限られますが、アプリでのメニュー検索は快適(アプリと本体の連携はナシ)。ディスプレイに調理手順を表示する「ナビするレシピ」があるので、レシピブックを読むことが煩わしい人や、手順ひとつひとつを確認しながら作りたい慎重派にはぴったりです。ただし、圧力調理を行うため、お手入れのパーツがやや多い点に注意。

 

総じて、ハイパワーな圧力調理による時短効果に魅力を感じる忙しいご家庭や、210種もある多様な内蔵メニューを活用してレパートリーを増やしたい方、「ナビするレシピ」を使って本体のみで調理を完結させたい方にはぴったりの一台です。

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

炊飯重視の少人数世帯・アプリ操作に抵抗がない世代に親和性が高い

カレーや豚の角煮は濃厚な味わいに仕上がる傾向。「炊飯器」と冠するだけあって、ごはんは上品な甘さと粒立ちが際立つワンランク上の炊きあがりになりました。操作性はアプリ使用を前提とした割り切った仕様で、本体での操作はほとんどナシ。アプリで直感的にメニューが検索でき、追加メニューが配信されるなど拡張性が期待できます。スマホの扱いに慣れた若年層のユーザー向けと言えるでしょう。コンパクトなボディと洗練されたデザインにより、設置性は良好。洗うパーツは2点のみでお手入れはカンタンでした。

 

総じて、料理は濃いめの味わいに仕上がる傾向にあり、手ごろな価格やスマホでの操作が中心という点も含めて、若者や新婚世帯などに親和性が高いモデル。また、炊飯の実力が極めて高いので、ごはんの味を重視したい家庭に向いています。コンパクトかつ炊飯器/調理鍋の1台2役なので、家電の設置スペースを節約したい住宅事情の方にもオススメのモデルです。

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「ホーロー内鍋」の魅力は絶大だった! 象印「STAN. 自動調理なべ」を7項目で徹底チェック

自動調理鍋(電気鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。編集部ではそんな自動調理鍋の人気モデルを集め、その実力を徹底的に調査。今回は、オシャレで使いやすいと評判の象印マホービン「STAN. 自動調理なべ EL-KA23」を徹底的にチェックします!

※本稿は5~6月に掲載した自動調理鍋を検証する連載企画を再編集したものです

 

【今回テストした機種はコチラ】

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用しています。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も特徴的です。

 

【調査その1】カレーの味と食感をチェック!

操作はシンプル。「設定時間=調理時間」ではない点に注意

「STAN.」は、具材と一緒にルーを入れるレシピなので、調理もノンストップで行えます。操作は「コース」を押して「カレー / シチュー」を選び、時間を指定する「分」キーで「25分」に設定して「スタート/再加熱」を押すだけ。時間設定は「1回押す=1分」というものですが、長押しすることで加速します。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます

 

↑時間を「25分」に設定してスタート

 

ちなみに、ここで設定した「25分」というのは、完成までの時間ではありません。鍋に張った水の沸騰に約30分かかり、そこから25分なのでトータルの調理時間は約55分となります。

↑カレーのとろみや色は、やや濃いめ。ぽってりとして、おいしそうなビジュアルです

 

とろみとコクが豊かでリッチな味わいに

↑じゃがいもとにんじんは、煮崩れせず、比較的形がしっかりしている印象。玉ねぎはちょうど良いくたくた感に

 

味わいは実にハイクオリティで、じゃがいもとにんじんは形はしっかりしていながら、やわらかい食感。厚さ2.0mmのホーロー鍋を採用していて、その高い蓄熱性で具材にしっかり熱が通ったからでしょうか。その味わいには、編集部員からも好評の声が多数上がりました。

「これはいい! 素材の甘みが感じられるし、とろみのあるカレールーと相まってリッチなウマさに仕上がっています」(山田)

「肉は若干硬めですかね。ただ、野菜の食感は絶妙で味のしみこみが良く、コク豊かなカレーソースも絶品です!」(小山)

↑じゃがいもはほっくり、ねっとりとした食感。味も良くしみこんでいます

 

【調査その2】豚の角煮の味と食感をチェック!

肉の油抜きありで合計95分のこだわり調理

「STAN.」の角煮も「ホットクック」同様に、油抜きを推奨。本体の操作は、油抜きと本調理でそれぞれ行うため、カレーの調理ほどスムーズではありません。手間があるぶん、おいしさにこだわっているということでしょう。

 

まずは鍋に豚バラ肉と水を入れてセット。「コース」→「温度調理」→「調理温度」→「100℃」に設定し、「分」を「15分」に設定して「スタート / 再加熱」ボタンをオンにします。この工程で豚肉の油とアクを抜き、鍋を軽く洗ってから本調理へ。

 

油抜きをした豚肉のほか、昆布、長ねぎ、しょうが、調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水を入れて)を入れてセット。「コース」→「煮物」→「時」「分」を「1時間20分」に設定→「スタート / 再加熱」ボタンで煮込み調理を始めます。

↑15分の一次調理と、1時間20分の二次調理で、合計は95分。油抜きをした効果で、アクや濁りはほとんど出ていません

 

肉質がほろほろで、うまみの複層性を感じる

↑余計な脂が落とされた、という表現がよく似合う、すっきりとしたルックス。時間が経っても煮汁の表面に白く浮く脂の量が少なく、手間をかけたかいがあったと感じました

 

昆布をはじめ、素材のうまみの複層性を感じるレベルの高い味。長時間じっくり火を入れているからか、赤身の部分でもしっとりやわらかく、弾力も申し分ありません。調理はややハードルが高いものの、その味わいには編集部一同が感動していました。

「肉質がほろほろで、口に入れるとろろける! レベチな角煮です!」(小山)

「ベタッとした重さがなくて、味わいはどこかやさしくまろやか。小料理屋の一品を思わせる、上品な角煮ですね」(山田)

↑ほろほろの肉に上品な味がしみ込んだ、ハイクオリティな味。手間と時間はかかるものの、格別のおいしさです

 

【調査その3】ごはんの味と食感をチェック!

ふっくら、もっちりとしていて甘味も豊か

↑「コース」→「米調理」を選び、「時」キーで「1時間」に設定。「スタート / 再加熱」で炊飯が始まります

 

お米専用の「米調理」に、調理時間や温度設定を組み合わせることで白米やおかゆなど様々な米料理を作れる「STAN.」。シンプルなごはんは約1時間で炊き上がります。食感はふっくら、もっちりとして粒立ちも良好。甘みも豊かで高評価でした。

「適度な弾力で、口のなかでふんわりほぐれる感じ。さすが、炊飯器も強い象印。おいしいです!」(山田)

なお、ホーロー鍋の内側がコーティングされておらず、ごはんがくっつく点に注意が必要です。

↑ツヤがあって、ふっくらとしたルックス。粒立ちも見事です

 

【調査その4】操作性をチェック!

自動メニューがないぶん操作はシンプル

「STAN.」は、天面の液晶パネルとボタンで操作するタイプ。パネルは横に細長い設計で温度と時間を表記する数字の部分は大きく、それ以外の文字は小さめで、電源オフ時には時計としての機能を果たしています。各ボタンは「保温/取り消し」「予約」「スタート/再加熱」の3つが大きめ。押し心地はスムーズですが、「戻る」や上下のボタンがないので、数字の設定などで狙った位置を超えてしまった場合は後戻りができず、やり直す必要があるのが少し面倒でした。

 

パネルには、あらかじめ「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」といったカテゴリーが最初からすべて表示されています。そこからひとつ選んだのちに時間(メニューによっては温度も)を設定し、「スタート/再加熱」ボタンで調理を開始。

↑調理する際は、カテゴリー→時間(メニューによっては温度も)→決定と3ステップ。慣れるまでは、付属のレシピブックや公式サイトを見ながら操作することになるでしょう

 

自動メニューが本体にあらかじめ登録されているわけではなく、調理時間なども入力する必要がありますが、慣れてしまえば実にシンプル。ワンタッチでダイレクトにメニューを選びたい人と、ここは好みが分かれる部分かもしれません。

 

なお、アプリはないものの、公式サイトにはレシピブック掲載の33レシピに加え、公式サイトのオリジナルレシピ106種類のメニューを掲載(ミールキットを除く・2022年8月時点)。食材からレシピ検索ができるほか、特集記事や著名人ユーザーの声がまとまっていて、よりよいライフスタイルを提案する構成となっています。

↑公式サイトのレシピ検索で「じゃがいも」を検索した例

 

「自動メニューがプログラムされてないぶん、メニュー検索の必要すらナシ。調理できるカテゴリがあらかじめ一覧表示されているので、ある意味わかりやすいです。こういう割り切り方もアリですね」(松永)

「慣れちゃえば、むしろこのシンプルさは使いやすいのかも。アプリ連携やメニュー提案機能などはないんですが、スタイリッシュな公式サイトでレシピを検索するのも楽しいです」(山田)

 

【調査その5】独自機能をチェック!

「パック調理」が重宝するかはユーザー次第

「STAN.」は、「パック調理」で2品同時に作れるのが独自機能。これは、市販のジッパー付き食料保存袋に食材や調味料を入れ、「STAN.」付属の「パックホルダー」を使えば2袋まで固定して調理できるというものです。今回は設定温度と調理時間が同じである「小松菜のあさり煮」と「鶏ささみときゅうりのマスタード和え」を同時に作って実力を検証しました。

↑左が「小松菜のあさり煮」で、右が「鶏ささみときゅうりのマスタード和え」

 

↑セットしたら、パックホルダーカバーに書かれた「▼ここまで▼」の位置まで水を注いぎ、フタを閉めて調理していきます

 

「パック調理」はマニュアルコースで行いますが、操作は簡単。温度と時間を選んで「スタート/再加熱」ボタンを押すだけです。今回はともに、温度は90℃、調理時間15分で完成するコースでした。

↑「小松菜のあさり煮」(奥)はそのままお皿に盛り付けて完成。「鶏ささみときゅうりのマスタード和え」(手前)は、細切りきゅうりを加えて調味と盛り付けを経てでき上がり

 

「小松菜のあさり煮」は、だしの香りが豊かなやさしい味わい。あさりはプリッと、小松菜はしんなりして熱の入り方も十分でした。一方の「鶏ささみときゅうりのマスタード和え」は、ほどよくむっちりした鶏肉とシャキシャキきゅうりのメリハリが絶妙。粒マスタードの効いた味でお酒が進みそうなおいしさです。

 

このように「パック調理」は同時に2品作れるメリットがあるものの、重宝するかどうかはユーザー次第という声が上がりました。

「惜しいのは、あまり大量に作れないところ。市販のジッパー袋っていくつかサイズがありますが、Lには対応してないんですよね。用途としては、作り置きして冷凍ストックを頻繁にするような人にはありがたいはず」(小山)

「今回は温度も時間も同じ設定でできましたが、組み合わせによっては同時調理できないパターンもあるから、使いづらさは否めないですね。ただ、鍋が汚れないというメリットもあるので、日常的にジッパー袋をよく使う人なら、抵抗なくやってみようという気になるのかも」(松永)

 

ホーロー製の内鍋はメリットだらけ

「STAN.」の独自性としては、内鍋がホーロー製という点も見逃せません。こちらに関しては全員一致で、「炊飯をした際に米粒がくっつく」という点を除き、「メリットしかない」という意見でした。

↑ホーロー鍋を採用した内鍋。重量はありますが、メリットが多く調理の幅が広がります。専用の鍋ブタ付き

 

「蓄熱性の高さもいいですし、コンロで直火調理できるのはうれしい」「ホーロー鍋は1万円ぐらいするものもあるから、それを考えるとお得」「ホーローも、本体もデザインがいい。このかっこよさも独自性といえそう」など、高評価の声がいくつも上がりました。直火調理用のホーロー鍋が欲しかったという人にオススメです。

 

【調査その6】設置性をチェック!

大きさや重さを感じさせないスタイリッシュさ

2.3Lの調理容量で、サイズは幅285×高さ225×奥行き310mm。重さは約7.0kgと、今回のなかで最重量の「STAN.」。サイズも大きめながら、洗練されたデザインで強い主張はないといえるでしょう。この重さは、頑丈で直火調理ができるホーロー製の内鍋による部分が大きいのかもしれません。

↑「STAN.」は奥行きこそそれなりにありつつも、幅はすっきり。本体の持ち手は底部にあり、1.4mのマグネットプラグ式コードが付きます

 

インテリアに馴染む佇まいが「STAN.」のデザインコンセプトで、実際に置いてみても美しさはお見事。本体の大きさや重さはあるものの、落ち着いた印象です。

↑クリエイティブユニット「TENT」とコラボレーションした、日常生活に溶け込むシンプルなデザイン性がウリの「STAN.」。カラバリは写真のブラックと、ホワイトがあります

 

ホーロー製の内鍋は直火調理できるのも特徴。コンロ用の鍋としても使える点を踏まえれば、7kgという重さは気にならないかもしれません。編集部からもデザイン性の高さが好評でした。

「大きさや重さを、スタイリッシュなデザインでやわらげている好例。キッチンでも卓上でも圧迫感がなく、スマートに使えると思います」(小山)

「棚へ収納する際も、『置く』というか『飾る』感覚。上品な高級感をもった、美しいプロダクトですね」(松永)

 

【調査その7】お手入れをチェック!

課題があるとすれば炊飯後の洗浄だけ

洗うパーツが3点でOKと、手軽さでも好評だった「STAN.」。ホーロー製の内鍋は重いのですが、「気になるレベルではない」「熱効率のいいホーローのメリットのほうが勝る」という声のほうが多数でした。

↑内鍋、内フタ、水受け皿の3点。食洗器でも洗いやすく、細かいパーツがないので紛失する心配もありません

 

ホーローの内鍋にご飯がくっつくので、炊飯後のお手入れは大変な印象でした。コーティングされていないので、炊飯した後は漬け置きが必要。自動調理鍋で炊飯もしたいという人は、この点も考慮しておきましょう。

↑内鍋は取っ手までホーロー仕様。他パーツとのつなぎ目がなく、ガシガシ洗えます

 

「炊飯後の手入れが大変なのは、ホーロー鍋ならでは。それ以外の手入れは簡単で、油切れも良好。基本的にはストレスなく使える一台」(松永)

 

【調査のまとめ】

ホーロー鍋でシンプルに調理したい方にぴったり

ホーロー鍋の優れた蓄熱性が活かされているためか、クオリティの高い料理が仕上がるイメージ。カレーも角煮もおいしく仕上げる実力は魅力です。操作性の面では、専用アプリやワンタッチの自動メニューがなく、カテゴリー選択と調理時間の手動設定が必要ですが、そのぶん操作性はシンプルでわかりやすいです。レシピブックを参照することに抵抗がない人、操作のわかりやすさを求める人にオススメです。

 

直火調理できるホーロー鍋が付属しているのも大きなメリット。炊飯時に米がホーロー鍋にくっつくのは難点ですが、洗うパーツは3点でOKとお手入れはカンタンです。

 

IoT機能や自動調理機能を使うより、手動メインでシンプルに使いたい方、ホーロー鍋がもたらす価値に魅力を感じる方、デザインの良い調理鍋を求めている方にはぴったりのモデルです。

電動ポットをテレワークの机に常備しない? 象印からコンパクトで飛び散りにくい新モデル

象印マホービンは、2Lサイズのコンパクト&シンプルな電動ポット「CP-EA20」を9月1日より発売します。実売予想価格は1万4080円(税込)。

↑カラーは左からホワイト、スレートブラック。サイズは約W19×D27×H25.5cmで、質量は約2.0㎏

 

底面積を25%以上縮小したコンパクトモデル

本製品は、単身世帯・夫婦のみ世帯などが増加していることを受け、これまでのメインサイズであった3L・2.2Lよりコンパクトな2Lサイズを採用。置く場所に困らないコンパクトなサイズ感を実現するために、構造をイチから見直し、従来機種と比較して底面積を約25%以上縮小。モノが多くスペースが限られる食器棚にも収まるサイズを実現しました。そのため、キッチンだけでなく書斎や寝室のサイドテーブルにも置くことができます。

簡単に注げる電動給湯なので、使いたい時に給湯ボタンを押すだけですぐお湯が注げるのが便利。98℃・90℃・70℃の3段階に保温設定できるため、赤ちゃんのミルク作りにも重宝します。少量でゆっくり注げるのでお湯が飛び散りにくく、コーヒーをじっくり淹れるときにもおすすめ。コンパクトでも十分な容量があって使いやすいポットがほしい方、ぜひ注目してみてください。

冷凍パンも「サクふわ」に! 人気の家電シリーズ、象印「STAN.」からオーブントースター登場

象印マホービンは、シンプルな機能とスタイリッシュなデザイン、リーズナブルな価格で人気を集める家電シリーズ「STAN.」(スタン)より、「オーブントースター EQ-FA22」を発売します。発売日は9月1日で、実売予想価格は2万2000円(税込)です。

↑サイズ/質量(約):幅33.5×奥行30×高さ26.5cm/4.3kg(トレー含む)、消費電力:1000W、カラー:ブラック

 

パン好きにうれしい9つの「マイコン自動コース」

「オーブントースター EQ-FA22」は、パン好きにうれしい9つの「マイコン自動コース」を搭載しているのが特徴。外はサクッと、中はふんわりとした食感のトーストに仕上げる「サクふわトースト」コースをはじめ、冷凍した食パンを絶妙な食感に仕上げる「冷凍サクふわトースト」コース、冷凍クロワッサンの生地をおいしく焼き上げる「冷凍クロワッサン生地焼き上げ」コースなどを用意しています。

このほか、平日にサッと作れる簡単なものから、休日に手間をかけて楽しめるものまで、15のレシピを掲載したレシピブックが付属。温度調節は、80℃から250℃まで10℃刻みの細かな設定ができるので、料理のレパートリーが広がります。焼き網をはずしてつまみをスライドするだけで手軽にとびらがはずせるので、本体との隙間などのお手入れもカンタン。「はずせるもち焼きネット(焼き網)」「スライド式くず受け皿」も便利です。パン好きで使いやすいトースターを求めている方は、ぜひ注目してみてください。

象印がオーブンレンジ市場に本格参入! 自信作「EVERINO」は食材を浮かせる「うきレジ」が新しい

象印マホービンはオーブンレンジ市場に本格参入し、9月1日に26Lのオーブンレンジ「EVERINO(エブリノ) ES-GT26」を発売します。実売予想価格は6万5780円(税込)。

↑サイズ/質量(約):W487×D399×H370mm/17.5kg、カラー:スレートブラック、ホワイト

 

「レジグリ」「うきレジ」「サクレジ」の3つがポイント

本機の主な特徴は① レンジ機能からグリル機能へ自動切り換える「芯まで“レジグリ”」② 食材を庫内で浮かせて調理する「全方位あたため“うきレジ”」​③ボタン一つで揚げたてのようにサクッとおいしくする「揚げ物“サクレジ”」です。

 

①芯まで“レジグリ”は、「レンジ▶グリル」機能を自動で切り換え、時短で本格調理ができる機能。レンジ機能で、食材の芯まですばやく熱を通し、その後は自動でグリル機能に切り換え、食材の表面にこんがり焼き色を付けておいしく仕上げます。ハンバーグやグラタンも約13分で調理可能。おいしく本格的な料理を時短で味わえます。また、メニューに合わせた「焼き色」調整もできるので、料理のバリエーションが広がります。しかも、角皿はマイクロ波を透過する陶磁器(セラミック)製なので、レジグリ機能を最大限に活かします。

↑芯まで“レジグリ”のイメージ

 

↑芯まで“レジグリ”で作れるメニューの例

 

②全方位あたため“うきレジ”は、食材を庫内で浮かせて全方位から加熱する新発想の機能。下ごしらえした材料を付属のボウルセットに入れ、角皿下部のレールにスライドさせて差し込みます。ボウルセットを庫内で浮かせた状態で調理することで、食材上部と底部の温めムラを抑えた全方位加熱を実現。しっかりと味の染み込んだおいしい料理がボウルひとつで簡単に、時短で仕上がるとのこと。

↑全方位あたため“うきレジ”のイメージ

 

↑ ボウルセットの位置が固定されているので、赤外線センサーが食材の温度を正しく検知します
↑“うきレジ”で作れるメニューの例

 

なお、“うきレジ”でも使える付属のボウルは容器ごと食卓に持っていくことができるので、テーブルセッティングの手間も少なく、後片づけも簡単。料理の下ごしらえや、食材の保存にも使えます。また、シリコーンゴム製のボウルリングは取り外してお手入れできるので、清潔に保てます。

↑多彩に使える「ボウルセット」が付属

 

③揚げ物“サクレジ”は、お惣菜のコロッケや天ぷらなども揚げたてのようにサクッとおいしくする機能。中身は温かいけれど衣がべちゃついている、外はサクサクだけど中身が冷たい、といった揚げ物の温めなおしの不満を解消。「サクレジ」なら、レンジ加熱で中を温め、グリル加熱で衣をサクサクに焼き上げるので、お惣菜の揚げ物も短時間で揚げたてのようなおいしさに仕上げるといいます。

↑「サクレジ」はワンタッチキーでダイレクトに選択できます

 

インテリアに馴染む、落ち着いた質感の「マット調デザイン」や、操作のしやすい「ダブルダイヤル式」、見やすくて使いやすい白黒反転液晶、100℃~高火力250℃の本格オーブン調理なども特徴です。象印が他社からシェアを奪いとるべく、満を持して投入した「EVERINO」。自信作であることは間違いないので、ぜひ注目してみてください。

象印「米の混ぜが足りなかった」潔い反省から生まれた炊飯器「炎舞炊き」の新モデル

2018年、創業100周年を機にフルモデルチェンジして発売し、累計45万台出荷のスマッシュヒットとなった象印マホービンの炊飯器「炎舞炊き(えんぶだき)」。その新製品が圧力IH炊飯ジャー「炎舞炊き NW-FA10/18」(6月21日発売)です。大きな改良を加えてより美味しく進化したとのことですが、いったい何が変わったのか? 都内で行われた記者説明会に参加し、詳細をレポートします!

↑炎舞炊きNW-FA型。左が5.5合炊きのNW-FA10。外形寸法は約幅26×奥行33×高さ23.5cm、質量約8.0kg、炊飯時消費電力1240W。実売価格は14万3000円(税込・以下同)。右が1升炊きのNW-FA18。外形寸法は約幅29.5×奥行36×高さ26.5cm、質量約9.5kg、炊飯時消費電力1370W。実売価格は14万8500円。ともに、黒釉(くろゆう)と絹白(きぬしろ)の2色展開

 

いままでは十分に米が混ざっていなかった!

「炎舞炊き NW-FA10/18」は2つの方向性を持って開発されました。それは、「炊飯性能の向上」と「多様な好みへの対応」です。炊飯性能の向上とは、つまりはより美味しいごはんを炊くということ。2020年モデルのアンケートでは炎舞炊きユーザーの95%が「おいしい」と答えて満足度は激高でしたが、そこで満足しないのが象印。

 

「そもそも、美味しいごはんとは何か。ごはんを構成する要素は米と水と熱。米に水をしっかり浸透させ、その後、高火力で沸騰して米に熱を伝える。水分と熱によってデンプン質が分解して甘味成分へと変化する。これがごはんの旨味。さらに、米を激しくかき混ぜることで甘味が増す」と、象印マホービン第一事業部の三嶋一徳氏は説明します。

 

かき混ぜることで米の表面からデンプンの粒が飛び出し、水分と熱に触れる機会がより多くなり、それだけ早く甘味成分に変化する。水分に含まれた甘味成分は最終的な炊き上げ工程で米の表面にコーティングされるとのこと。

 

「ごはんを食べるとき、最初に舌に触れるのは米の表面。つまりは、甘味成分を米の内部だけでなく、表面にいかに多くコーティングできるかによって、美味さを感じる度合いが変わる。そのためには激しくかき混ぜることが重要となるんです」(同)

 

……というように、美味しいごはんを科学的に分析した上で、前モデルをあらためて検証してみると、思ったほど米がかき混ぜられていないことがわかったそうです。え、そうなの?

 

「炎舞炊き」は底面にリング状の電磁コイルを搭載し、対角線の2つのコイルが対になってローテーションを組んでオンオフを繰り返すことで釜内部に温度差を起こし、激しい対流を起こすという仕組みでした。赤く染めた米粒状の加工食品を下に敷き詰め、その上に青く染めた米粒状の加工食品を重ねて炊いたところ、しっかり混ざっている……ように見えていました。

↑前モデルで赤と青の米状の加工食品を上下に分けて炊いてみたところ、しっかり混ざって炊きあがっているように見える

 

しかし、米の動きをもっと分かりやすくするために大きめの玉こんにゃくを実験してみたところ、中心にはあまり近寄らず、釜の縁に沿いながら規則的な動きを見せました。赤青の米粒を使った実験をもう一度よく見ると、中心部分が真っ青で、下部の赤米と混ざっていないことがわかったのです。

↑玉こんにゃくの動きを見ると、外周に沿って規則的な動きを見せ、あまり大きな動きは見せてない

 

そこで今度は、赤と青の米粒状の加工食品を横方向に6等分して配置して炊き上げてみたところ、ほとんど最初の配置のままきれいに6等分された炊き上がりとなりました。つまり、外周部分も一見よくかき混ぜられているように見えていたけれど、それは上下方向に混ぜられていただけで、左右には全く動いていなかったということです。

↑赤と青の米粒状の加工食品を上下に配置した実験(左)を見ると、中心部分がよく混ざっていないのが分かる。また、横方向に交互に配置して炊き上げてみると、ほとんど混ざっていなかったという(右)

 

↑前モデルは中心部分にコイルがなく、発熱のウイークポイントとなっていたため、中心部発信の対流がほとんど起こらず、外周部で縦方向の対流がメインだった

 

立体的にコイルを配置して複雑な対流を実現

「もっとかき混ぜることができたら、もっと美味しくなるはず」と象印の炊飯器開発スタッフは考え、新たなIHコイル開発に取り組みます。試行錯誤の結果生まれたのが、縦横3次元対流を可能にした「3DローテーションIH構造」。釜底に縦の対流を生むコイル3つと、釜底側面に横の対流を生む横長の大きめのリングコイル3つをT字状に配置し、2つのコイルを対(つい)にしてローテーションを組んでオンオフを繰り返す仕組みです。

↑大きさの異なる2種類のリングコイルを中央に3つ、側面に3つ配置。対角線上の2つのコイルが対になってオンオフを繰り返す

 

↑従来の直線型の発熱(左)からT字型の発熱(右)に変えることで複雑な対流を生む

 

↑中心部分にコイルが近づいたことで、中心部からの強い対流も発生

 

釜底のコイルが中心寄りになったことで、釜内部の中心部分にも強い対流が生まれるとともに、縦の対流に横の対流が加わって不規則かつ複雑な対流を生み、米を激しくかき混ぜられるようになったのです。あらためて赤青米を上下と左右に分けて炊いてみると、両方とも前モデルに比べてよく混ざっているのが分かります。

↑赤青米を炊いてみると、上下も中心部分までしっかり混ざり、左右も混ざっていることが確認できる(右)

 

↑玉こんにゃくの動きを線で表したもの。3DローテーションIHによって、複雑かつ不規則で、大きな動きが生まれているのが分かる

 

甘さ控えめながら箸が止まらないおいしさ

続いて、新製品で炊いた白米を実食してみました。まず、炊きあがったごはんの外見を見ると、一粒一粒しっかりと形を保っており、粒立ちの良さが目立ちます。粒が大きくふっくらしているのも特徴。

 

ひと口食べてみると、舌の上でツルツルした舌触りを感じます。ただ、粘りが強いため、口に入れた後のパラつき感はありません。外見は大きくふっくらしているように見えましたが、噛んでみるとフカフカしておらず、かなりモチモチ。米の主張を強く感じ、ごく自然にごはんをよく噛むことになります。味の面では、甘味はそれほど強くなく、どちらかというとサッパリした味。その控えめな甘さが強いモチモチ感と合わさることでしつこさを打ち消し、次々に口に運びたくなります。箸が止まらないおいしいごはんでした。

↑炊き上がったごはんは一粒一粒が大きく膨らみ、粒立ちが良くつやつやしている。食べてみると粘り気が強く、モチモチした食感。それでいてほんのり甘いおいしいごはんだった

 

炊き分けの範囲を拡大し、「冷凍ごはん」メニューも追加

先述したもう1つの進化である「多様な好みへの対応」ですが、炎舞炊きにはもともと、食後にアンケートに答えることでより自分好みに炊き分けられる「わが家炊き」機能が搭載されています。同機能は粘りと硬さの組み合わせが121通りありましたが、今回はその炊き分け範囲を拡大。121通りはそのままに、アンケートの答えで動く範囲が大きくしました。これにより、変更した時の違いがわかりやすくなり、より早く好みの炊き上がりに到達できるようになったとのことです。

↑炊き上がりの粘りと硬さの範囲が拡大し、炊き分けの違いがはっきりとわかるようになった

 

また、わが家炊きではカレーやちらし寿司などその日の料理に合わせてごはんを炊き分けることが瞬時にできないため、ふつう/しゃっきり/ややしゃっきり/もちもち/ややもちもちの5通りにワンボタンで切り替えられる「炊き分けセレクト」機能を搭載していました。この機能も多様な好みに対応するため、硬さ3通りと粘り5通りの組み合わせで15通りから選べるように進化しました。

↑その日の料理や気分で、今日は硬め/やわらかめを簡単に選べる「炊き分けセレクト」が5通りから15通りに拡大

 

最後にもう一つ。新たに「冷凍ごはん」メニューを追加しました。「ごはんを冷凍すると、米の中の水分が気化してラップの内側に氷結します。レンジ解凍した時にこの氷が溶けて表面のごはんだけがベタベタになり、中のごはんは水分が抜けて固くなっている、ということがよく起こる。新搭載した冷凍ごはんメニューはこの問題を解消しました」(三嶋氏)

 

炊飯の際、沸騰した後に1.3気圧の最高気圧をかけ続けることで沸騰状態を長く維持。これにより含水率の高いごはんが炊きあがり、冷凍・解凍後にも粒感と粘り気を残すことが可能になったとしています。

↑最高気圧である1.3気圧をかけることで沸騰状態を長く維持し、より含水率を高めたごはんに仕上げる「冷凍ごはんメニュー」

 

なお、新製品では新たに白黒反転タッチパネル式大画面液晶の採用とピクトをふんだんに使用することで、わが家炊きや炊き分けセレクト、冷凍ごはんメニューなど、多彩な機能も直感的に操作できるよう工夫しています。

↑白黒反転タッチパネル液晶の採用で見やすく、操作しやすくなった

 

↑内ぶたが圧力ボールレスになり洗いやすくなっている

 

↑内釜は前モデルと同様、蓄熱性・発熱効率・熱伝導に優れた「鉄 ~くろがね仕込み~ 豪炎かまど釜」

 

昨年モデルの完成度が高く、もうこれ以上の進化は難しいだろうと思っていましたが、今年さらに進化したことに驚きました。象印特有のモチモチ度がさらにアップし、ごはんを噛む楽しさが増しています。コロナ太りを解消するために炭水化物抜きダイエットをしようと思っていたのですが、こういうおいしいごはんを食べてしまうと、どうしても決心が揺らいでしまいます。さすがは象印、これじゃあしょうがない! と技術力に敬意を表し、潔く降参してしまうのもアリですね(笑)

↑「炎舞炊き」のPOPには、イメージキャラクターに就任した俳優・阿部 寛さんの姿も

 

5大人気メーカーの「自動調理鍋」、毎日使いやすいのはどれ? 編集部員が徹底調査

自動調理鍋の人気製品について、これまで「味」「操作性」「独自機能」と各回でじっくりチェックしてきた本企画。今回はそれぞれの「設置性・お手入れ」にフォーカスを当て調査します。

 

▶過去の調査記事はコチラ
「カレーがマジで旨かった自動調理鍋」はどれだ? 人気5機種の違いを調査!
「豚角煮が極上すぎた自動調理鍋」はどれだ? 人気5モデルで徹底調査してみた
「ウマいごはんが炊ける自動調理鍋」はどれ? 人気5モデル全部炊いて徹底チェック!
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自動調理鍋は「独自機能」に決定的な差が!人気5モデルを編集部員&プロで徹底調査
時短の定番「自動調理鍋」…プロが大注目する2番手機能は?

設置性は実生活においてとても重要。本体が重すぎると一度棚の奥にしまってしまうとなかなか取り出さなくなってしまうし、キッチンに置いたときや食卓に設置したときの圧迫感も、大事なポイントですよね。また、使用後のお手入れ方法も気になるところ。

 

今回も前回と同様、GetNavi webの家電担当とフードアナリストの中山(筆者)が、生活のシーンをイメージしながらユーザー目線で徹底調査しました!

↑検証メンバー。左から筆者の中山、家電担当の小林、大型家電担当の松永、動画担当の小山、編集長の山田

 

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

 

【設置性】

コンパクトかつ落ち着きのあるデザイン

本機のサイズは幅300×高さ224×奥行き301mmで、重さが約3.9kg。今回の5製品のなかでは比較的小さく、重さは最軽量です(調理容量は2.0Lで大差なし)。卓上でグリル鍋としても使用することを想定し背が低く設計されており、コンパクトさは秀逸といえるでしょう。また、マグネットプラグ式の電源コードは約2.0mと、今回のなかでは最長でした。

↑一部に木目調のパーツを配したカジュアルなデザイン。そこまで重厚感はありません

 

カラーはブラック、グレー、グリーンの3色(使用モデルはグリーン)。欧米のキャセロール鍋を思わせるデザインや、マットやパステル系を用いた落ち着きのある配色で、インテリアにもマッチしそうです。

↑キッチンにもなじみ、極端な生活感は出ない印象

 

実寸、存在感ともに圧迫する要素がなく、キッチンやインテリアに溶け込むデザイン性は優秀。比較的コンパクトなのでしまう際にもかさばらず、しまわずに棚などに置いてあっても馴染むでしょう。

 

「かわいらしいデザイン。コンパクトかつ軽めで出し入れしやすく、女性に刺さる魅力が多いですね」(松永)

 

「全体的に軽やかで重厚な高級感はないですけど、チープさはない洗練されたデザイン。収納性もよく、家が広くないという人にもオススメな一台」(小山)

 

【お手入れ】

パーツが細かく洗いづらいという宿命があり

「電気圧力鍋ヘルシープラス」は圧力調理鍋のため、フタ内部の設計が緻密です。パーツも多くて洗浄にやや手間がかかりますが、これは圧力鍋ならではの宿命。洗う際にはなくさないよう注意が必要で、細かいパーツは食洗機(食器洗い乾燥機)で洗わないほうがベタ―です。なお、本機はグリル鍋としても活用できるようにフタが丸ごと外れるのもポイント。

↑パーツが細かく、パッキンが洗いづらい、水はけも悪いなどは圧力鍋の宿命。ただし本機の内鍋は持ち手がないうえに軽く、コーティングも優秀。扱いやすさでは好評でした

 

↑小さいパーツは洗浄もしづらいため、特に注意を

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【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

 

【設置性】

多機能なぶんサイズは大きめ

調理容量2.4Lに対し、サイズは幅345×高さ256×奥行き305mmで約5.8kg。今回比較した5モデルのなかで最も調理容量が多く多機能なぶん、サイズも大きめ。カラーはレッド系とホワイト系があり、ほかのキッチン家電に赤が多ければ前者を。そうでなければ、後者を選ぶと全体にマッチするでしょう。

↑使用モデルはレッド系。サイズ、重さともになかなかのものがあります

 

「ホットクック」は丸みを帯びた優美なデザインですが、大きいぶんキッチンやキッチンボードに置く場合でもスペースを取ります。なお、電源は約1.4mのマグネットプラグ式コードが付いてきます。

↑レッド系は華やかな色調。落ち着いた印象を好む人にはホワイト系がオススメです。2021年発売の新モデルでは、2.4Lモデルで約13%減の省スペース化を実現しました

 

「『ホットクック』は独自機能の『まぜ技ユニット』をフタに装着する仕様なので、そのぶん大きくなるのかも。無線LAN連携できたり、しゃべったりと多彩なので、機能性を重視する人向けですね」(小林)

 

「サイズは大きいけど、ゴツくはなく品格を感じるデザイン。キッチンやダイニングがラグジュアリーな雰囲気の家庭であれば、棚に置いてもマッチ」(山田)

 

【お手入れ】

想像以上に洗いやすいが「まぜ技ユニット」の水切りに注意

独自機能「まぜ技ユニット」のパーツがあるものの、洗う点数は少ない「ホットクック」。コーティングが施された内鍋は軽めで洗いやすく、想像以上に手入れは簡単だという意見が多かったです。

↑右端の黒いパーツが「まぜ技ユニット」

 

ひとつ懸念として上がったのが「まぜ技ユニット」の水切りについて。内部に水が残りやすい設計のため、乾かすのに時間がかかるのがネック。

↑「まぜ技ユニット」自体は調理後もあまり汚れない印象ですが、食洗機ではウイングの1本1本まで洗いにくいため、手で洗うのがオススメです。

 

「『まぜ技ユニット』の水切りはやや面倒ですが、分解する必要はなく手入れのしやすさでは合格点。『まぜ技ユニット』はすべてのレシピで必須のパーツではないので、洗う必要がないときもあるからそこまで気にならないでしょう」(山田)

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【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

実売価格3万3000円

 

【設置性】

大きさや重さを感じさせないスタイリッシュさ

2.3Lの調理容量で、サイズは幅285×高さ225×奥行き310mm。重さは約7.0kgと、今回のなかで最重量の「STAN.」。サイズも大きめながら、洗練されたデザインで強い主張はないといえるでしょう。この重さは、頑丈で直火調理ができるホーロー製の内鍋による部分が大きいのかもしれません。

↑「STAN.」は奥行きこそそれなりにありつつも、幅はすっきり。本体の持ち手は底部にあり、1.4mのマグネットプラグ式コードが付きます

 

インテリアに馴染む佇まいが「STAN.」のデザインコンセプトで、実際に置いてみても美しさはお見事。本体の大きさや重さはあるものの、落ち着いた印象です。

↑クリエイティブユニット「TENT」とコラボレーションした、日常生活に溶け込むシンプルなデザイン性がウリの「STAN.」。カラバリは写真のブラックと、ホワイトがあります

 

ホーロー製の内鍋は直火調理できるのも特徴。コンロ用の鍋としても使える点を踏まえれば、7kgという重さは気にならないかもしれません。編集部からもデザイン性の高さが好評でした。

 

「大きさや重さを、スタイリッシュなデザインでやわらげている好例。キッチンでも卓上でも圧迫感がなく、スマートに使えると思います」(小山)

 

「棚へ収納する際も、『置く』というか『飾る』感覚。上品な高級感をもった、美しいプロダクトですね」(松永)

 

【お手入れ】

課題があるとすれば炊飯後の洗浄だけ

洗うパーツが3点でOKと、手軽さでも好評だった「STAN.」。ホーロー製の内鍋は重いのですが、「気になるレベルではない」「熱効率のいいホーローのメリットのほうが勝る」という声のほうが多数でした。

↑内鍋、内フタ、水受け皿の3点。食洗器でも洗いやすく、細かいパーツがないので紛失する心配もありません

 

ホーローの内鍋にご飯がくっつくので、炊飯後のお手入れは大変な印象でした。コーティングされていないので、炊飯した後は漬け置きが必要。自動調理鍋で炊飯もしたいという人は、この点も考慮しておきましょう。

↑内鍋は取っ手までホーロー仕様。他パーツとのつなぎ目がなく、ガシガシ洗えます

 

「炊飯後の手入れが大変なのは、ホーロー鍋ならでは。それ以外の手入れは簡単で、油切れも良好。基本的にはストレスなく使える一台」(松永)

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【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

 

【設置性】

コンパクトでデザインは丸くなめらかな印象

「クックフォーミー」は2.0Lの調理容量に対して、サイズが幅324×高さ268×奥行き314mmで重さが約4.798kg。同じ容量で圧力鍋の「電気圧力鍋ヘルシープラス」よりやや大きく、重さがあるのはハイパワーであること(消費電力900Wで100Vぶん高出力)、レシピ数など機能のバリエーションが多いからかもしれません。

↑「クックフォーミー」の3Lタイプで、調理容量は2L。レシピ数は210種、専用レシピ本要らずの「ナビするレシピ」など多機能

 

約1.5mの電源コードが付きますが、マグネット式ではありません。プラグが台形の形をしているので上下構わず差せるわけではなく、「地味な部分だけど意外に面倒かも」という声が上がりました。

↑カラーは、今回使用したホワイトのほかにブラックがラインナップしています

 

「デザインよりも基本性能や機能の豊富さに注力している印象。でも大きすぎるわけではないので、棚などへの出し入れはしやすいと思います」(小林)

 

「全体的に丸くなめらかで、どこかかわいらしさもあります。本国フランスならではの、舶来っぽいデザインが好きな人にはオススメです」(松永)

 

【お手入れ】

大小様々なパーツがあるため要注意

今回比較したモデルで、最もお手入れパーツが多かったのが「クックフォーミー」。「電気圧力鍋ヘルシープラス」同様に圧力鍋の宿命を背負っているのですが、こちらはさらに注意が必要でした。

↑大小様々なパーツが取り外せます。画像中央の受け皿のような部品が内ブタから取り外しにくく、球状の部品が転がるので要注意

 

内鍋はしっかりしたコーティングで洗いやすいものの、両サイドの取っ手が大きめでやや難点という声も。また、細かいパーツが多く紛失のリスクも背負っているので手洗いを推奨。シンクの排水溝にも落ちないよう、注意が必要です。

↑セラミックコーティング加工された内鍋。底には凹凸があり、食材がこびりつきにくく洗いやすい

 

「圧力鍋の手入れは手間がかかりますが、スピーディーに調理できる点は大きなメリット。時短をどうとらえるかによると思います」(小林)

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【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

 

【設置性】

炊飯器をベースにしたコンパクトさと様式美

炊飯容量0.09~1.0Lに対し、W250×H201×D321mmで約5.0kgの「ライス&クッカー」。外観のデザインは炊飯器がベースになっており、幅や高さは今回のなかで最もコンパクトでした。

↑カラバリはホワイトのみ。また、使用時以外は表示されないタッチパネル式を採用しているので、文字情報が少なくスタイリッシュです

 

炊飯器をベースにしたデザインや設計には、編集部内でメリットとデメリットがあるとの意見で一致。メリットは、電源コードが本体に収納できる巻き取り式であること。長さが1.0mなので「もっと長いと嬉しい」という声がありつつも、収納式は高評価でした。

↑白一色で統一感のあるデザインは、キッチンやダイニングでの馴染み方も抜群。「黒もほしい」という声もありました

 

一方でデメリットは、ハンドルのバランスの悪さ。というのも、ハンドルをつかんで持ち上げた際に重心が不安定になるのです。とはいえ、ハンドル部分にしゃもじを収納できるコンパクトさ、洗練されたデザインには賞賛の声が多数上がりました。

 

「炊飯器って、出しっぱなしになる家電。日用品であるその一台がこれだけすっきりしていて、しかも調理鍋としても使えるのはうれしい」(小山)

 

「やや重めなのは、内釜に高級な『ダイヤモンド竈釜』を採用しているからかも。炊飯器をメインとして使うならあまり持ち運びはしないし、多少重くてもいい」(山田)

 

【お手入れ】

洗うパーツは2点のみでお手入れ簡単

今回最も洗うパーツの数が少なかった「ライス&クッカー」。対象は内釜と内フタ(ふた加熱版)のみ。

↑内フタのパッキンは取り外し不要ですが、内側に汚れが残りやすいので丁寧に洗いましょう

 

洗うパーツが2点のみというのは、実体験としてもきわめてスピーディー。また、内釜に持ち手がないので洗いやすいという点も高評価でした。

↑内フタには「うま味キャッチャー」という突起があるものの、こちらもパッキン同様取り外さずに流水洗いでOK

 

「『ライス&クッカー』はIoTで高性能ですが、ハードウェアは実にシンプルで手入れもカンタン。洗い物が面倒な人にはうれしいですね」(小林)

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【設置性・お手入れの調査のまとめ】

アイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス」はコンパクトで軽く、カジュアルなデザインも良い。圧力鍋のため細かいパーツが多く、手入れにはやや手間がかかるが、リーズナブルに電気圧力鍋を使いたい人にはオススメ。

 

シャープ「ホットクック」は容量があるぶんサイズも大きめで、デザインには高級感があり。手入れは比較的簡単で使い勝手も良好。棚に置くなら、キッチンやダイニングが広めの家のほうがよさそう。

 

象印マホービン「STAN.」はサイズが大きめながら、洗練されたデザインが秀逸。キッチンでも卓上でも圧迫感がなくスマートに使える。洗浄パーツは少ないが、炊飯した場合は米がこびりつく点に留意を。

 

ティファール「クックフォーミー」は比較的コンパクトで、丸みのあるデザインが特徴。洗浄は細かいパーツが多く大変だが、圧力鍋の時短を享受したい人、海外デザインが好きな人向けの一台。

 

パナソニック「ライス&クッカー」は炊飯器がベースでサイズは小さめ。インテリアになじみやすい、すっきりとしたデザインも特徴。洗浄はきわめて簡単で、ミニマルライフに重きを置く人、手入れに時間をかけたくない人には特にイチオシ。

 

次回は過去回をおさらいしながら「全体まとめ」をレポートします。

 
 
撮影/中田 悟

自動調理鍋は「王道・シンプル・割り切り…」どれがいい? 人気5モデル「操作性」の調査でベクトルが明らかに違うと判明

自動調理鍋(電気鍋・電気圧力鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデルです。今回は各モデルで実際に調理し、「操作性」の違いをチェック。マイナーな部分ではありますが、各モデルまったく違う方向性を目指していることから、調査の結果、極めて大きな違いがあることが判明。以下で詳しくお伝えしていきます!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分を活用した調理で、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

 

【調査内容】操作や検索のしやすさ、手順のわかりやすさをチェック!

まずは、ディスプレイの視認性やボタンなどの操作のしやすさをチェック。続いて探しているメニューや機能にスムーズにアクセスできるか、検索のしやすさをチェックしつつ、メニュー検索のパターンの豊富さについて確認。このほか、調理手順がわかりやすいかどうかを確認しました。専用のアプリがある場合は、アプリの検索・操作のしやすさや拡張性も調査しています。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

多様な機能を本体だけでスムーズに操作できる

専用のアプリはナシ。メニュー検索などの操作は、前面の液晶パネルを見ながら木目調のダイヤルと「決定」「戻る」など4つのボタンで行います。ダイヤルなのでサクサクと選択ができ、その動きもスムーズ。パネルの大きさも十分です。

↑基本的なレシピは「自動メニュ―」に登録されており、全108種(ヘルシーメニュー52種+通常メニュー56種)の料理が選べます。このほか「手動メニュー」、よく使うレシピを登録できる「お気に入り」、内鍋の汚れやにおいを落とす「お手入れ」、代表的なメニューだけを表示する「かんたんモード」、レシピサイトのQRコードを表示する「レシピサイト」を用意

 

また、メニューは「カテゴリーで選ぶ」「五十音順で選ぶ」「食材で選ぶ」「レシピ番号で選ぶ」(番号は付属のレシピブック参照)など様々な方法で検索できるのが便利。なかでも、「カロリーで選ぶ」は“ヘルシープラス”というモデル名にも通じる、本機の独自性といえるでしょう。

↑自動メニューを「カロリーで選ぶ」機能がユニーク

 

詳細な作り方はレシピブックと公式サイトに掲載。分量も工程の順番も本体の操作に沿ってわかりやすく書かれているので、迷わず調理できます。

「専用アプリやメニュー提案機能などはないですが、本体だけでシンプルに使いたい人にはうれしいですね」(小山)

 

「ダイヤルが使いやすく、検索もスムーズ。説明書を見なくても多様な機能を選べる、親切な設計だと思います」(山田)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

アプリやクラウドサービスと連動した拡張性が光る

「ホットクック」の液晶パネルの文字は大きめで視認性がよく、使用頻度の高いボタンは大きくなっているなど、使い勝手を高める配慮は見事です。ボタンのタッチも違和感なく反応し、パネル回りにも王道感アリ。このパネルを見ながら、主に上下キーと「スタート/決定キー」で操作します。

 

メニューの検索手段は「カテゴリーで探す」「食材で探す」「予約メニューから探す」「メニュー番号で探す」「最近作ったメニュー」と豊富に用意。145(自動133+手動12)のメニューのなかから、スムーズに選べます。

↑「メニューを選ぶ」「手動で作る」「ダウンロードメニュー」といった調理機能のほか、「あたため直し」「お手入れ」「設定」モードも備えています。なお、無線LAN接続時にお知らせがあると、「COCORO KITCHEN」のランプが点滅

 

本体だけで操作できるのはもちろん、アプリ「COCORO HOME」および、クラウドサービス「COCORO KITCHENレシピサービス」と組み合わせてメニューをダウンロードできるIoT仕様になっているのも大きな特徴

 

ブラウザでアクセスできるクラウドサービス「COCORO KITCHENレシピサービス」は、オススメメニューを提案してくれるうえ、ホットクックユーザーの人気ランキングや食の興味など、様々な切り口からメニュー検索できるのがうれしいところ。随時レシピが追加されていき、ダウンロードすることでレパートリーが広がるのも魅力です。

↑「COCORO KITCHENレシピサービス」では、「調理中」や「急上昇ランキング」などが表示され、メニュー選びの参考になります

「ホットクックは自動調理鍋のパイオニアなだけに、よく考えられているなと感じます。メニュー数が豊富なのに検索でつまずかないし、アプリと連動した拡張性も優秀。さすがですね」(小林)

 

「COCORO KITCHENレシピサービスでは、ほかのユーザーがどんな料理を作っているかがわかるから、参考になるんですよね。このほかレシピ投稿できる『ホットクック部』やオンライン講座『ヘルシオ教室』など、コミュニティ的な要素があるのも面白いと思います」(山田)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

自動メニューがないぶん操作はシンプル

「STAN.」は、天面の液晶パネルとボタンで操作するタイプ。パネルは横に細長い設計で温度と時間を表記する数字の部分は大きく、それ以外の文字は小さめで、電源オフ時には時計としての機能を果たしています。各ボタンは「保温/取り消し」「予約」「スタート/再加熱」の3つが大きめ。押し心地はスムーズですが、「戻る」や上下のボタンがないので、数字の設定などで狙った位置を超えてしまった場合は後戻りができず、やり直す必要があるのが少し面倒でした。

 

パネルには、あらかじめ「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」といったカテゴリーが最初からすべて表示されています。そこからひとつ選んだのちに時間(メニューによっては温度も)を設定し、「スタート/再加熱」ボタンで調理を開始。

↑調理する際は、カテゴリー→時間(メニューによっては温度も)→決定と3ステップ。慣れるまでは、付属のレシピブックや公式サイトを見ながら操作することになるでしょう

 

自動メニューが本体にあらかじめ登録されているわけではなく、調理時間なども入力する必要がありますが、慣れてしまえば実にシンプル。ワンタッチでダイレクトにメニューを選びたい人と、ここは好みが分かれる部分かもしれません。

 

なお、アプリはないものの、公式サイトにはレシピブック掲載の33レシピに加え、公式サイトのオリジナルレシピ98種類のメニューを掲載(ミールキットを除く・2022年4月時点)。食材からレシピ検索ができるほか、特集記事や著名人ユーザーの声がまとまっていて、よりよいライフスタイルを提案する構成となっています。

↑公式サイトのレシピ検索で「じゃがいも」を検索した例

 

「自動メニューがプログラムされてないぶん、メニュー検索の必要すらナシ。調理できるカテゴリがあらかじめ一覧表示されているので、ある意味わかりやすいです。こういう割り切り方もアリですね」(松永)

 

「慣れちゃえば、むしろこのシンプルさは使いやすいのかも。アプリ連携やメニュー提案機能などはないんですが、スタイリッシュな公式サイトでレシピを検索するのも楽しいです」(山田)

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

レシピ本要らずの「ナビするレシピ」が活躍

「クックフォーミー」は前面のカラー液晶と、OKボタン付きのダイヤルで操作します。検索カテゴリーは「材料」「レシピ」「マニュアル調理」「お気に入り」があり、メインとして使うのは「レシピ」になります。というのも、「材料」は「芋類」か「炊飯」しかないからです。

 

また、内蔵レシピ数が210と豊富な一方で「メニュー番号で探す」のような機能はなく、レシピ検索時は「メインディッシュ」→「豚の角煮」といった流れでカテゴリーから検索する必要があります。頻繁に作る料理は「お気に入り」に登録するといいでしょう。

 

本機には液晶パネルに食材や分量、調理手順も表示してくれる「ナビするレシピ」という機能があり、付属のレシピブックがなくても下準備から調理までを行うことが可能。これにより、レシピブックを見なくても調理できるため、迷うことはありません。一方で、下準備はできたか、フタは閉めたか、など確認のフローが多く、都度OKボタンを押して進めていくので、煩わしいと感じる人がいるかも。

↑パネルはカラー液晶。イラスト付きの「ナビするレシピ」で調理工程を表示する点もユニークです

 

なお、本体とリンクすることはありませんが、専用アプリ「クックフォーミー」が用意されているのもポイント。食材やレシピ名からの検索が可能で、季節やイベント系レシピを掲載するなど、献立選びやメニュー作りをサポートしてくれます。

↑アプリのレシピ検索画面。冷蔵庫にある食材からレシピ検索することもできます

 

「本体の『材料』からもっとメニューが選べたらいいな、と思いましたが、そこはアプリで検索してね、という考えなのでしょう。確かに、アプリでの検索が快適なので不自由は感じないですね」(小林)

 

「同梱レシピブックには、ほぼカテゴリと材料のみの掲載。本体に『ナビするレシピ』があるので、それで十分ということですね。レシピブックを見るのが煩わしいという人にはオススメかも」(小山)

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

スマホアプリから検索&操作するIoT仕様

「ライス&クッカー」は、天面に浮き上がるように表示されたボタンに触れて操作するタッチパネル式を採用。操作が可能なボタンだけ表示されることや、独自のステータス表記(炊飯調理時は「Co」、お手入れ機能時は「CL」等)など、慣れるまではわかりづらさがありますが、使わないときに存在を消すことから生まれる引き算の美学は実にスタイリッシュ。スマホアプリを重視している点などからも、若者がコアターゲットであることがうかがえます。

↑スタイリッシュな天面ディスプレイ

 

基本的に専用のスマホアプリ「キッチンポケット」を駆使して操作するので、本体パネルはほとんど使いません。ふだんスマホを扱うのと同じ感覚で、写真やメニュー名を見ながら検索、決定、本体に送信という手順です。よって、スマホを使い慣れている人ならスムーズに操作できるでしょう。アプリには自動調理メニューが複数ラインナップ(2022年5月12日現在で28種類)。なおかつ今後もレシピは追加されていくので、拡張性も期待できます。

↑例えばカレーなら、「キッチンポケット」の「カレー」レシピを選び「炊飯器へ送信」ボタンを押して準備完了。その後、「ライス&クッカー」の「炊飯」ボタンを押すことで本体が送信内容を承諾し、調理が始まります

 

アプリ内の調理カテゴリーは「炊飯コース」と「調理コース」に分かれています。「炊飯コース」では炊飯だけで25種の炊き分けが可能。「調理コース」では「自動」と「手動」があり、「自動」に用意されたなかから直感的にメニューを選び、本体に送信して調理するという流れです。なお、本機にレシピブックは付属しませんが、これもスマホアプリで使うことを想定しているからでしょう。

↑自動調理のレシピ。写真付きで選びやすいです

 

「徹底してアプリに振り切っているのが潔いですね。操作はほぼスマホで完結するので、スマホネイティブ世代はこちらのほうが使いやすいはず」(山田)

 

「レシピブックが付属しませんが、不自由は感じません。自動メニューの数は現時点でそれほど多くはないですが、食のセレクトショップ『DEAN & DELUCA』とのコラボメニューもありますし、今後はどんな新メニューが配信されるのか楽しみです」(松永)

 

【操作性の調査のまとめ】

●アイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス」は豊富な検索手法とダイヤルで使い勝手は良好。操作性や視認性にも大きな死角はナシ。アプリこそないものの、内蔵メニューも十分な数を網羅しており、特にエントリー層にオススメできます。

 

●シャープ「ホットクック」は、大きめの文字と反応の良いボタンを備えた王道タイプ。検索手段が豊富で、アプリやクラウドと連動した拡張性も優秀。ユーザー間のコミュニティも充実しており、“全部盛り”の操作性を求めるユーザーにイチオシ。

 

●象印マホービン「STAN.」はワンタッチの自動メニュー登録がなく、カテゴリー選択と調理時間の手動設定が必要。そのぶん操作性はシンプルでわかりやすいです。レシピブックを参照することに抵抗がない人、操作のわかりやすさを求める人にオススメ。

 

●ティファール「クックフォーミー」は本体のカテゴリーから自動メニューを探すタイプ。アプリでのメニュー検索も快適。「ナビするレシピ」があるのでレシピブックを読むことが煩わしい人や、手順ひとつひとつを確認しながら作りたい慎重派にぴったり。

 

●パナソニック「ライス&クッカー」はアプリ使用を前提とした割り切った仕様で、本体での操作はほとんどナシ。アプリで直感的にメニューが検索でき、追加メニューが配信されるなど拡張性が期待できます。スマホの扱いに慣れた若年層のユーザー向け。

 

次回は「独自機能」を調査していきます。

撮影/中田 悟

「ウマいごはんが炊ける自動調理鍋」はどれ? 人気5モデル全部炊いて徹底チェック!

自動調理鍋(電気鍋・電気圧力鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今回は、各モデルで実際に炊飯し、味や食感の傾向、炊飯器としての実用性についてお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分を活用した調理で、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

 

ごはんの味・食感と炊飯器としての実用性をチェック!

家電の設置スペースが限られている家庭では、自動調理鍋を炊飯器としても使いたいニーズがあるはず。そこで、各モデルで炊いたごはんの食感や甘み、粒立ちなどの違いをチェック。併せて炊飯器としての実用性があるか(簡単に炊飯できるか、鍋のお手入れがカンタンか)を調査しました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

弾力と粘りがちょうど良いオールマイティなごはん

↑炊飯は「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→レシピ番号「32」と選び、「決定」で調理開始。70分で炊き上がります

 

「電気圧力鍋ヘルシープラス」には「白米」「低糖質米」「玄米」「赤飯」「炊き込みご飯」と数種の炊飯モードがあり、そのなかの「白米」で炊飯。炊きあがったごはんの食感はやわらかめで、粘りも強め。甘みも感じられ、オールマイティなごはんが炊けるという印象です。

「弾力と粘りがちょうど良くてバランスが取れています。満足感もありますね」(山田)

↑粒立ち良好。ふっくらとした、やわらかそうなルックスです

 

なお、本機はフタが丸ごと取れる構造なので、開ける際に内側に付いた蒸気の水滴がこぼれないよう注意が必要。内鍋が軽く本体に固定されていないため、しゃもじでごはんを混ぜるとき、内鍋が回ってしまうことがありました。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

あっさりしていてやわらかく、素朴な味わい

↑「手動で作る」→「ごはんを炊く」→「合数を選択」→「調理を開始する」→「スタート」で炊飯開始。調理時間の目安は、1&2合は約50分、3&4合は約55分、5合は約60分です

 

お米の量によって調理時間が変わる「ホットクック」は、手動で炊飯しますが、操作はシンプル。炊きあがったごはんはもっちりしていてやわらかめ。粘着力がやや強く、粒立ちはあまり感じられません。

「あっさりしていてやわらかく、素朴な味わいですね。かつての給食のごはんを思い出すような……。好き嫌いが分かれる味かもしれません」(小林)

↑粒はしっかりめの見た目ですが、意外にもちもちしていてやわらかめでした

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ふっくら、もっちりとしていて甘味も豊か

↑「コース」→「米調理」を選び、「時」キーで「1時間」に設定。「スタート / 再加熱」で炊飯が始まります

 

お米専用の「米調理」に、調理時間や温度設定を組み合わせることで白米やおかゆなど様々な米料理を作れる「STAN.」。シンプルなごはんは約1時間で炊き上がります。食感はふっくら、もっちりとして粒立ちも良好。甘みも豊かで高評価でした。

「適度な弾力で、口のなかでふんわりほぐれる感じ。さすが、炊飯器も強い象印。おいしいです!」(山田)

なお、ホーロー鍋の内側がコーティングされておらず、ごはんがくっつく点に注意が必要です。

↑ツヤがあって、ふっくらとしたルックス。粒立ちも見事です

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

カレーやチャーハンに合いそうな硬めの食感

↑「材料」→「米」→「白米」→「合数」の4ステップで炊飯がスタート。浸水や蒸らしを含め、60分弱で炊き上がります

 

「クックフォーミー」は「材料」メニューのなかに炊飯レシピがあり、「白米」のほか「白米がゆ」「玄米」「もち米」などを用意。米の浸水に30分、炊き上がり後の蒸らしに15分かかるものの、予熱10分、加圧3分でパワフルに炊くのが特徴です。食感はかなりパラッとしたタッチ。硬めが好きな編集部員からは特に好評でした。

「硬めなぶん粒がよく立っていて、しっかり噛みごたえがあります。カレーライスやチャーハンなどによく合いそう。甘みは普通ですね」(小山)

↑見た目もソリッドな印象。本機で作った先述のサラッとしたカレーには、実によく合う食感でした

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

上品な甘味が感じられ、粒立ちの良さはバツグン

↑「銀シャリ」コースを選び「炊飯」を押してスタート。約52分で炊き上がります

 

25通りの炊飯コースのなかから、「銀シャリ」を選択して炊飯。炊飯に軸足を置いているだけあって、同社の高級炊飯器に搭載されている「ダイヤモンド竈釜」と「おどり炊き(大火力IH)」を搭載しており、その上品な味や粒立ちの良い食感には感動の声が上がりました。

「ほどよい甘みがあって、弾力もちょうどいい。粒立ちはバツグンで、口のなかでひと粒ひと粒がパラッとほぐれていきます。これはウマい!」(山田)

↑ふっくらとした見た目で、ツヤも上々

 

ごはんの味と食感の傾向まとめ

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は、やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

●「ホットクック」はもっちりして粘りが強い仕上がり

●「STAN.」は甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

●「クックフォーミー」は、パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

●「ライス&クッカー」は上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

撮影/中田 悟

※本稿は5月1日に公開した 自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査! を再構成した記事です

「豚角煮が極上すぎた自動調理鍋」はどれだ? 人気5モデルで徹底調査してみた

自動調理鍋は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今回は、各モデルで豚の角煮を実際に調理し、味や食感の傾向の違いをお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

肉の柔らかさや味のしみ込み具合をチェック!

豚の角煮は肉を分厚く切る料理だけあって、肉の柔らかさや味のしみ込み具合に差が出るので、その点を重点的にチェック。調理時間もチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

調理工程はいたってシンプル。約1時間で完成

「電気圧力鍋ヘルシープラス」の角煮は、シンプルな工程でほったらかしで調理できます。具材を鍋に入れたら、真ん中に1cmの穴をあけたアルミホイルで落としぶたをしてセット完了。フタをして、「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→「1」(豚の角煮のプログラム)を選択すればOK。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。酒、みりん、しょうゆ、砂糖、水で煮込んでいきます

 

↑トータルの調理時間は約1時間で完成。煮汁に濁りはあまりなく、比較的ライトなルックスです

 

圧力調理でしっかり加熱され、脂身のコクが際立つ味

↑盛り付けた様子。肉の色は薄めで、煮汁に染み出た脂はきめが細かいです

 

肉に対する野菜や調味料の分量にもよるのか、肉自体の味は比較的あっさり。ただ、圧力調理と落しぶたの効果で肉にしっかり熱が入っており、肉汁があってうまみも豊かに感じました。

「赤身の部分は少し硬いかな。味のしみこみはそれほどありませんが、甘みが強く、脂のコクを感じる味わいです」(小林)

「“ほろほろ”とまではいかないものの、脂身はやわらかくてジューシーでした」(松永)

↑肉はしっかり加熱されており、圧力調理の実力の高さを感じました

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

一度肉の油抜きを行うトータル90分の調理

豚の角煮には「まぜ技ユニット」は不要。ただ、肉の油抜きの工程を推奨しているため、二段階調理となります。ほったらかしで作れたカレーとは、ここが大きな違いだといえるでしょう。

↑豚の角煮には「まぜ技ユニット」を使いません。豚バラブロック、白ねぎの青い部分、しょうが、水を入れ、まずは肉の油抜きの下ごしらえをします

 

まずは味付けせずに加熱して、肉の油分やアクを取ります。そのため機器の設定も、「手動で作る」→「スープを作る(まぜない)」→「約30分」→「調理を開始する」という工程でいったん水で煮込みます。

 

第一段階が終わったら内鍋を軽く洗い、油抜きした肉と調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水)に加えて、にんにくとしょうがも投入。「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.068(豚の角煮)」→「調理を開始する」で本調理開始(「カテゴリーから探す」などでもOK)。トータルで約90分かかりました。

↑完成。肉の分量が多いレシピのため、肉の存在感があっておいしそうです

 

肉本来のうまみが味わえる満足度の高い仕上がり

↑分厚くカットした肉が特徴。とはいえにんにくが入るので、香りにはパンチがあります

 

肉が主張するダイナミックな味わい。肉本来のうまみに煮汁の味が適度に染み込んだおいしさで、一晩ほど煮汁に漬けこんでおけば、さらに味がしみるのが想像できます。編集部員からは、満足度の高さと油抜きの効果を実感する声も。

「油抜きをしているぶん、肉のうまみと煮汁の味がうまく一体化してますね。にんにくの力強さもしっかり感じられます」(山田)

「これだけぶ厚いのに、肉のやわらかさや煮汁のしみ具合も十分。バランスの取れた味です」(小林)

↑大きな肉は迫力満点。しっかり火が通っており、肉のほぐれ感も上々です

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

肉の油抜きありで合計95分のこだわり調理

「STAN.」の角煮も「ホットクック」同様に、油抜きを推奨。本体の操作は、油抜きと本調理でそれぞれ行うため、カレーの調理ほどスムーズではありません。手間があるぶん、おいしさにこだわっているということでしょう。

 

まずは鍋に豚バラ肉と水を入れてセット。「コース」→「温度調理」→「調理温度」→「100℃」に設定し、「分」を「15分」に設定して「スタート / 再加熱」ボタンをオンにします。この工程で豚肉の油とアクを抜き、鍋を軽く洗ってから本調理へ。

 

油抜きをした豚肉のほか、昆布、長ねぎ、しょうが、調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水を入れて)を入れてセット。「コース」→「煮物」→「時」「分」を「1時間20分」に設定→「スタート / 再加熱」ボタンで煮込み調理を始めます。

↑15分の一次調理と、1時間20分の二次調理で、合計は95分。油抜きをした効果で、アクや濁りはほとんど出ていません

 

肉質がほろほろで、うまみの複層性を感じる

↑余計な脂が落とされた、という表現がよく似合う、すっきりとしたルックス。時間が経っても煮汁の表面に白く浮く脂の量が少なく、手間をかけたかいがあったと感じました

 

昆布をはじめ、素材のうまみの複層性を感じるレベルの高い味。長時間じっくり火を入れているからか、赤身の部分でもしっとりやわらかく、弾力も申し分ありません。調理はややハードルが高いものの、その味わいには編集部一同が感動していました。

「肉質がほろほろで、口に入れるとろろける! レベチな角煮です!」(小山)

「ベタッとした重さがなくて、味わいはどこかやさしくまろやか。小料理屋の一品を思わせる、上品な角煮ですね」(山田)

↑ほろほろの肉に上品な味がしみ込んだ、ハイクオリティな味。手間と時間はかかるものの、格別のおいしさです

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

30分のほったらかしで作れるカンタン調理

カレーでは炒める工程があった「クックフォーミー」ですが、角煮はほったらかしで完成。具材を入れ、レシピを検索したらほったらかしで作れます。

 

操作は、「レシピ」→「メインディッシュ」→「豚肉の角煮」→「2人分」と選択。調理時間や下準備の一覧などを確認してOKボタンを押したら準備完了です。フタを閉めて固定し、予熱を経て圧力調理がスタート。このまま待てば約30分でスピーディに完成します。

↑具材は豚バラブロック、ねぎの青い部分、しょうが。しょうゆ、砂糖、みりん、酒、水で調味します

 

↑圧力調理時間15分で完成。さすがは圧力鍋です

 

肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ

↑脂は多めに浮いてきますが、濁りやアクはそこまで多くありません

 

調理時間が短いため、味の染み込み具合は弱めですが、肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ。時間をかける余裕がないときはオススメだという意見が上がりました

「欲をいえばもっとやわらかいほうがいいけど、調理の速さを考えれば十分。これだけスピーディかつ手軽に、豪華な一品を追加できるのは大きなメリットです」(小林)

「あっさりしたシンプルな味。もっと寝かせたら味がしみてさらにおいしいんでしょうね」(小山)

↑調理時間が短いためか、肉の色は薄め。脂身はサクっとした歯ざわりです

 

【エントリーその5】パナソニックIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

手動調理で40分のシンプルな手順

「ライス&クッカー」には豚の角煮のレシピがないため、ルーローハンのレシピを参考に、オーソドックスな具材を使って40分の手動調理で仕上げます。手動調理ながら、操作手順はシンプルでカンタン。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。調味料は酒、しょうゆ、砂糖、水など

 

カレーの仕上がりは最もとろみのあるテクスチャーで、味わいも濃厚だった「ライス&クッカー」。豚の角煮ではどうなるのか、が気になるポイントです。

↑完成した角煮はこってりしていてツヤもある印象です

 

ジューシーかつ濃いめの味付けで、ごはんやお酒が進む味

↑調理時間が40分と比較的短い調理時間ながらも、堂々たる仕上がり

 

味わいは、カレーと同様にパワフルな方向性。適度にジューシーで、カレーと同様、濃いめの味付けとなっていて、ごはんやお酒が進みそう。味の濃さだけではなく、肉の食感も高評価でした。

「煮汁は適度に水分が飛んでいて、味が濃いめ。若い人は特に好きなんじゃないでしょうか」(山田)

「肉はしっとり感とともにプリッと弾力があって、専用レシピじゃなくても十分おいしかったです!」(松永)

↑プリっとした脂身が印象的!

 

豚の角煮の味と食感の傾向まとめ

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は脂のコクが強く、適度にジューシー

●「ホットクック」は油抜きの手間はあるものの、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

●「STAN.」は油抜きの手間は必要ながら、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

●「クックフォーミー」はシンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

●「ライス&クッカー」はジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味という傾向に

撮影/中田 悟

※本稿は5月1日に公開した 自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査! を再構成した記事です

「カレーがマジで旨かった自動調理鍋」はどれだ? 人気5機種の違いを調査!

自動調理鍋は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今回は、各モデルでカレーを実際に調理し、味や食感の傾向の違いをお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

 

シンプルなカレーの手順と味をチェック!

カレーはもっともポピュラーかつシンプルな料理ゆえに、ごまかしがきかないうえ、各モデルの違いも如実に出るはず。ここでは、同じカレールーを使い、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、肉を使ったもっともシンプルなカレーのレシピを2人分で調理。調理手順を振り返りつつ、カレーのルーの粘度や味わいの違い、食材への火の通り具合や味のしみこみ具合、煮崩れの有無、食材の味が生きているか、などをチェックしていきます。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

自動メニューから選んで最後にルーをとかす

本機のカレーは、登録されているメニューから専用レシピを選ぶだけ。最後にルーをとかす工程はあるものの、操作は比較的カンタンです。

↑具材はカレー用の豚肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんという一般的な内容。この時点でルーは入れません。レシピ記載の肉は牛ではなく豚。そのため今回5機種のうち4つはビーフカレーですが、本機のみポークカレーとなります

 

調理手順は、あらかじめ登録された「自動メニュー」から「レシピ番号で選ぶ」をセレクトし、レシピ番号「40」のカレーに合わせて「決定」を押します。選択をする際はボタンを何度も押すのではなく、ダイヤル式で回せる点がスピーディで扱いやすいと思いました。

55分煮込んだら、圧力表示ピンが下がっていることを確認して「保温 / 取消」ボタンを押します。そしてフタを開け、「手動メニュー」→「なべモード」→「火力3」と選びルーを投入。全体にとろみがついたら完成です。なお、レシピには「ルーは細かく砕いておく」という指定がありましたが、煩わしいと思う人は砕かないでもいいでしょうし、顆粒やペーストタイプのルーを使ってもいいでしょう。

↑完成まではトータルで約65分。あとからルーを入れる工程を推奨しているのは、ルーを入れて圧力調理をすると香りなどが飛んでしまうから、ということでしょう。手間はかかるものの、味へのこだわりを感じます

 

玉ねぎの甘みが生きたサラッとマイルドなカレーに

↑圧力調理によるものか、玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込んでいる印象。一方でじゃがいもはそこまで煮崩れしていないのが好印象

 

カレーのとろみは少なく、ややサラッとしています。これは、水蒸気が逃げずに煮詰まらないためかもしれません。一方で、野菜などの仕上がりに関しては編集部員から「圧力調理の力はさすが!」という意見が多く出ました。玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込み、全体的には甘みが豊かでやさしい味わいになっていました

「野菜のやわらかさは十分すぎるほど。にんじんは甘みが十分に引き出されていて、おいしいです!」(小山)

「肉はちょっと硬め。豚肉の赤身が多い部位を使っているからかも」(山田)

ほかの4機種がビーフカレーというのもあり、このポークカレーの味わいは比較的マイルドな印象。肉を牛にしたり、豚でも脂が多めなバラ肉を使うとワイルドな味わいになるでしょう。

↑じゃがいもはルーにとけ過ぎていないものの、しっかり熱が入っていて口どけ良好

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

メニュー検索はスムーズ。調理は放っておくだけ

本機は、ルーも含めた具材を内鍋に全て入れて、レシピからカレーを選べばOK。独自の「まぜ技ユニット」が、自動的に具材をかきまぜて調理してくれます。

↑「ホットクック」の伝家の宝刀「まぜ技ユニット」(写真右のフタ裏についているパーツ)を装着して調理。また、食材の水分を活用しながら調理するので水は少なめでOK(今回はルー推奨のレシピ表示より、約250mL減らしています)

 

↑「まぜ技ユニット」を開いた状態

 

具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます。機器の操作は「メニューを選ぶ」→「カテゴリーで探す」→「カレー・シチュー」→「ビーフカレー」→「調理を開始する」で決定。もしくは、「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.063(ビーフカレー)」→「調理を開始する」などでもOKです。

調理を開始したら、あとは待つだけ。「ホットクック」の名前の由来の通り、約45分放っておくだけで完成します。

↑45分で完成。ちょうど良いとろみに仕上がりました

 

あっさりめの味わいながら、素材のうまみが感じられる

↑具材がゴロゴロッとした、カレーのお手本のような仕上がり。色味は比較的黄色っぽく感じます

 

ルーの味は比較的にあっさりしているものの、素材の甘みを感じるおいしさ。「まぜ技ユニット」の効果か、素材にもムラなくしっかり熱が入っている印象でした。

「ルーはややあっさりした味ですが、素材の旨みがとけこんでいるのがわかります。濃厚な味が好きな人は、水分を減らすかルーの量を増やすのがオススメ」(山田)

「具材が大きいのに、それぞれの熱の入り具合が絶妙ですね。肉も野菜も、それぞれ素材の旨みが感じられておいしい!」(小林)

↑具材はどれも柔らかくて絶品。味の染み込みは標準的でしたが、寝かせれば味が染み込んでもっとおいしくなりそう

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

操作はシンプル。「設定時間=調理時間」ではない点に注意

「STAN.」は、具材と一緒にルーを入れるレシピなので、調理もノンストップで行えます。操作は「コース」を押して「カレー / シチュー」を選び、時間を指定する「分」キーで「25分」に設定して「スタート/再加熱」を押すだけ。時間設定は「1回押す=1分」というものですが、長押しすることで加速します。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます

 

ちなみに、ここで設定した「25分」というのは、完成までの時間ではありません。鍋に張った水の沸騰に約30分かかり、そこから25分なのでトータルの調理時間は約55分となります。

↑カレーのとろみや色は、やや濃いめ。ぽってりとして、おいしそうなビジュアルです

 

とろみとコクが豊かでリッチな味わいに

↑じゃがいもとにんじんは、煮崩れせず、比較的形がしっかりしている印象。玉ねぎはちょうど良いくたくた感に

 

味わいは実にハイクオリティで、じゃがいもとにんじんは形はしっかりしていながら、やわらかい食感。厚さ2.0mmのホーロー鍋を採用していて、その高い蓄熱性で具材にしっかり熱が通ったからでしょうか。その味わいには、編集部員からも好評の声が多数上がりました。

「これはいい! 素材の甘みが感じられるし、とろみのあるカレールーと相まってリッチなウマさに仕上がっています」(山田)

「肉は若干硬めですかね。ただ、野菜の食感は絶妙で味のしみこみが良く、コク豊かなカレーソースも絶品です!」(小山)

↑じゃがいもはほっくり、ねっとりとした食感。味も良くしみこんでいます

 

【エントリーその4】

ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

煮込む前に手動で炒める手間はあるものの、調理時間は短い

「クックフォーミー」のカレーは、今回の検証したモデルのなかで最も工程が多くなりました。操作自体に大きな難しさはないものの、煮込む前にルーと水以外の材料を入れ、手動で炒める工程が加わります。この炒める工程を省かないあたりに、フライパンなどキッチン用品メーカーとしての矜持を感じました

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。カレールーのほか、サラダ油やおろしにんにく、おろししょうがも加えます

 

ビーフカレーを作る際は、まず「レシピ」→「メインディッシュ」→「ビーフカレー」と選びOKボタンを押し、「2人分」をプッシュ。なお、今回使用した3Lタイプで作れる量は「2人分」のみとなります。

 

調理時間が表示され、OKボタンを押すと「下準備」の一覧が表示されます。これはパネルに食材や分量、調理手順を表示してくれる「ナビするレシピ」という機能の一部。付属のレシピブックを見なくても、本機のナビゲートに沿っていけば下準備ができるのです。

↑予熱が始まったら、「ナビするレシピ」の表示に従ってルーと水以外の材料を入れて炒めます

 

肉を炒めて色が変わったら水を加え、OKボタンを押します。次にガシャッと圧力鍋特有の流れでフタをし固定すると、予熱を経て圧力調理がスタート。ここまでいけば、あとはたった13分で完成。前半の予熱や炒める工程で10~15分程度かかるので、トータルでかかる時間は25~30分。ほったらかし調理はできないものの、調理自体はスピーディです

↑最後にルーを加えてとかせば完成です。サラダ油が入っているので、色味は艶やか。また、にんにく、しょうがが加わっているので香りにパンチがあります

 

具材のやわらかさが際立ち、ルーのインパクトが大きい

↑ルーはサラッとした印象。なお、同じく圧力調理タイプのアイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」以上に、玉ねぎがとけていました

 

圧力調理による具材のやわらかさに評価が集まったほか、煮込む前に肉を炒めているからか、「うまみが前面に出ている」との声も。ルーのパンチの強さを評価する声も上がりました。

「調理は短時間ながら、圧力調理だから熱がしっかり入っています。具材がやわらかくて甘みも十分」(小山)

「具材への味のしみこみ具合はそれほどでもないですが、ルーの味わいは良し。にんにくとしょうがの効果もあって、インパクトは絶大ですね」(小林)

↑玉ねぎがとけ気味だった一方、じゃがいもはほっくりしていてやわらかさは十分です。二段階調理を抜きにしても、短時間でしっかり煮込んだカレーが作れるのは大きなメリット

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

スマホアプリで検索&操作するIoT色の強い一台

「ライス&クッカー」は、IoT色を強く打ち出しているモデル。そのため、パナソニックの「キッチンポケット」アプリをスマホにダウンロードし、アプリに機器を登録してから使います。最初こそ慣れが必要ですが、アプリで直感的にレシピ検索できる点はスマートで、今後の拡張性も見逃せません

 

カレーを調理する際は、具材を入れたら「キッチンポケット」アプリを起動。「カレー」レシピから「炊飯器へ送信」ボタンを押し、炊飯器本体の「炊飯」ボタンを押すと調理が始まります。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。肉は角切りではなく薄切りを使うこと、ルーを最後に入れることが特徴です

 

↑「キッチンポケット」アプリから本機を選び、「自動」→「カレー」→「炊飯器へ送信」の順にクリック

 

調理は予熱から始まり、それが終わると約30分で煮込み工程が完了します。ブザーが鳴ったらフタを開けてルーを投入。とけるまで混ぜたらフタを閉め、5分程度寝かせたら完成です。

↑水分が適度に抜け、じゃがいもがほど良くとけたことで、とろみの強いテクスチャーに。色も濃いめです

 

2日目カレーのような、ホームメイド感あふれる濃厚な味

↑薄切り肉とドロッとしたルックスで、ホームメイド感が漂う仕上がりです

 

豊かなとろみも相まって、凝縮感のある味わい。コク深く濃厚なテイストに、ドロドロなカレーが好きな編集部員から感動の声が多数上がりました。また、薄切り肉にはそれならではの良さがあるという意見も。

「どこか2日目のカレーを思わせる熟成感があって、ウマい!」(山田)

「薄切り肉は角切りほどの弾力はないものの、カレーソースやライスとの一体感がイイですね。ドロっとしたルーは大好物!」(小山)

↑熱がしっかり入った、ほろほろのじゃがいも。でんぷん質がほど良くとけ、カレーのとろみにも寄与している印象です

 

カレーの味と食感の傾向まとめ

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は甘み豊かでサラッとした味

●「ホットクック」はごろっとした具材のうまみが生きたバランス型で、ほったらかしできる点もうれしいところ

●「STAN.」もほったらかしOKで、カレーの味はとろみとコクが豊かなタイプ

●「クックフォーミー」は具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味でした

●「ライス&クッカー」は野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がりに

撮影/中田 悟

※本稿は5月1日に公開した 自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査! を再構成した記事です

自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査!

自動調理鍋は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そんな方たちのために、GetNavi webができることはないものか? いや、ならば我々が読者に代わって調査すれば良い! ……というわけで、編集部では自動調理鍋の人気モデ  ルを集め、その実力を徹底的に調査することに。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

今回取り上げるのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今後は、各モデルの「味・食感」「操作性」「独自機能」「設置性・お手入れ」を調査し、「まとめ」を含めた5本の連載記事として掲載。メーカーが謳う機能が生活にどう役立つか、実際のところはどうだったのか、使った者にしかわからない「本音の部分」を伝えるべく、調理と試食、ディスカッションを重ね、レポートしていきます。第1回となる今回は、「味・食感」を調査。カレーと豚の角煮、ごはんを実際に調理し、味・食感の傾向の違いをお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

SPEC●調理容量:2.0l●調理機能の種類:6種類●内蔵レシピ:108●予約機能:あり●消費電力:800W●サイズ/質量:W300×H224×D301mm/約3.9kg●カラー:ブラック、グレー、グリーン

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、甘み豊かでサラッとした味

●豚の角煮の味・食感は、脂のコクが強く、適度にジューシー

●ごはんの味・食感は、やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

●どんな料理もそつなくおいしい仕上がりにしてくれ、しかも圧力調理できる点が秀逸。なるべく手軽に、時短調理をしたい人にオススメ

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

SPEC●調理容量:2.4l●調理機能の種類:12種類(手動)●内蔵レシピ:145(うち手動メニュー12)●予約機能:あり●消費電力:800W●サイズ/質量:W345×H256×D305mm/約5.8kg●カラー:レッド系、ホワイト系

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、ごろっとした具材のうまみが生きたバランス型

●豚の角煮の味・食感は、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

●ごはんの味・食感は、もっちりして粘りが強い仕上がり

●素材の味を生かしたナチュラル派の料理に仕上がる傾向にあり、女性やミドル以上の世代でも受け入れやすい。ほったらかしで作れるレシピが多い点も魅力。ただし、ごはんの味は好みが分かれる

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

SPEC●調理容量:2.3l●調理機能の種類:7種類●内蔵レシピ:7つのコース×時間設定(レシピブック掲載レシピ33、公式サイトオリジナルレシピ98 ※ミールキットを除く・4月27日時点)●予約機能:あり●消費電力:900W●サイズ/質量:W285×H225×D310mm/約7.0kg●カラー:ブラック、ホワイト

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、とろみとコクが豊かなタイプ

●豚の角煮の味・食感は、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

●ごはんの味・食感は、甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

●ホーロー鍋の優れた蓄熱性を生かしたワンランク上のクオリティを求める人向け。炊飯時に鍋に米がくっつくのは難点ながら、カレーも角煮もおいしく仕上げる実力は魅力

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

SPEC●調理容量:2.0l●調理機能の種類:7種類●内蔵レシピ:210●予約機能:あり(※1)●消費電力:900W●サイズ/質量:W324×H268×D314mm/約4.798kg●カラー:ホワイト、ブラック(品番CY8708JP)

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※2)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※1:予約設定は、「圧力調理」時のみ設定可能です。 肉、魚介類、卵や牛乳などの生ものを調理するときは、予約設定をしないでください。食材は室温に置いておくと、状態が悪くなるおそれがあります ※2:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味

●豚の角煮の味・食感は、シンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

●ごはんの味・食感は、パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

●質実剛健でストレートな味わい、圧力鍋による時短調理が魅力。レシピ内蔵数は210と圧倒的に多いので、レパートリーを手軽に増やしたい人にはぴったり

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

SPEC●調理容量:炊飯容量0.09~1.0l●調理機能の種類:炊飯25種類●内蔵レシピ:28(2022年4月時点 ※レシピはアプリから送信)●予約機能:あり(炊飯のみ)●消費電力:1200W●サイズ/質量:W250×H201×D321mm/約5.0kg●カラー:ホワイトのみ

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。カラバリはホワイトのみ。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がり

●豚の角煮の味・食感は、ジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味

●ごはんの味・食感は、上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

●炊飯の実力が極めて高いので、ごはんの味を重視したい家庭向け。料理は濃いめの味わいに仕上がる傾向にあり、スマホでの操作が中心という点も含めて、若者や新婚世帯などに親和性が高い

 

【調査その1】カレーの味と食感をチェック!

カレーはもっともポピュラーかつシンプルな料理ゆえに、ごまかしがきかないうえ、各モデルの違いも如実に出るはず。ここでは、同じカレールーを使い、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、肉を使ったもっともシンプルなカレーのレシピを2人分で調理。調理手順を振り返りつつ、カレーのルーの粘度や味わいの違い、食材への火の通り具合や味のしみこみ具合、煮崩れの有無、食材の味が生きているか、などをチェックしていきます。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

自動メニューから選んで最後にルーをとかす

本機のカレーは、登録されているメニューから専用レシピを選ぶだけ。最後にルーをとかす工程はあるものの、操作は比較的カンタンです。

↑具材はカレー用の豚肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんという一般的な内容。この時点でルーは入れません。レシピ記載の肉は牛ではなく豚。そのため今回5機種のうち4つはビーフカレーですが、本機のみポークカレーとなります

 

調理手順は、あらかじめ登録された「自動メニュー」から「レシピ番号で選ぶ」をセレクトし、レシピ番号「40」のカレーに合わせて「決定」を押します。選択をする際はボタンを何度も押すのではなく、ダイヤル式で回せる点がスピーディで扱いやすいと思いました。

↑まずはルーなしで55分間、具材を煮込んでいきます

 

55分煮込んだら、圧力表示ピンが下がっていることを確認して「保温 / 取消」ボタンを押します。そしてフタを開け、「手動メニュー」→「なべモード」→「火力3」と選びルーを投入。全体にとろみがついたら完成です。なお、レシピには「ルーは細かく砕いておく」という指定がありましたが、煩わしいと思う人は砕かないでもいいでしょうし、顆粒やペーストタイプのルーを使ってもいいでしょう。

↑完成まではトータルで約65分。あとからルーを入れる工程を推奨しているのは、ルーを入れて圧力調理をすると香りなどが飛んでしまうから、ということでしょう。手間はかかるものの、味へのこだわりを感じます

 

玉ねぎの甘みが生きたサラッとマイルドなカレーに

↑圧力調理によるものか、玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込んでいる印象。一方でじゃがいもはそこまで煮崩れしていないのが好印象

 

カレーのとろみは少なく、ややサラッとしています。これは、水蒸気が逃げずに煮詰まらないためかもしれません。一方で、野菜などの仕上がりに関しては編集部員から「圧力調理の力はさすが!」という意見が多く出ました。玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込み、全体的には甘みが豊かでやさしい味わいになっていました

「野菜のやわらかさは十分すぎるほど。にんじんは甘みが十分に引き出されていて、おいしいです!」(小山)

「肉はちょっと硬め。豚肉の赤身が多い部位を使っているからかも」(山田)

ほかの4機種がビーフカレーというのもあり、このポークカレーの味わいは比較的マイルドな印象。肉を牛にしたり、豚でも脂が多めなバラ肉を使うとワイルドな味わいになるでしょう。

↑じゃがいもはルーにとけ過ぎていないものの、しっかり熱が入っていて口どけ良好

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

メニュー検索はスムーズ。調理は放っておくだけ

本機は、ルーも含めた具材を内鍋に全て入れて、レシピからカレーを選べばOK。独自の「まぜ技ユニット」が、自動的に具材をかきまぜて調理してくれます。

↑「ホットクック」の伝家の宝刀「まぜ技ユニット」(写真右のフタ裏についているパーツ)を装着して調理。また、食材の水分を活用しながら調理するので水は少なめでOK(今回はルー推奨のレシピ表示より、約250mL減らしています)

 

↑「まぜ技ユニット」を開いた状態

 

具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます。機器の操作は「メニューを選ぶ」→「カテゴリーで探す」→「カレー・シチュー」→「ビーフカレー」→「調理を開始する」で決定。もしくは、「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.063(ビーフカレー)」→「調理を開始する」などでもOKです。

↑レシピの検索は「カテゴリーで探す」「食材で探す」「メニュー番号で探す」など、何通りかのパターンから探すことができるのが便利です

 

調理を開始したら、あとは待つだけ。「ホットクック」の名前の由来の通り、約45分放っておくだけで完成します。

↑45分で完成。ちょうど良いとろみに仕上がりました

 

あっさりめの味わいながら、素材のうまみが感じられる

↑具材がゴロゴロッとした、カレーのお手本のような仕上がり。色味は比較的黄色っぽく感じます

 

ルーの味は比較的にあっさりしているものの、素材の甘みを感じるおいしさ。「まぜ技ユニット」の効果か、素材にもムラなくしっかり熱が入っている印象でした。

「ルーはややあっさりした味ですが、素材の旨みがとけこんでいるのがわかります。濃厚な味が好きな人は、水分を減らすかルーの量を増やすのがオススメ」(山田)

「具材が大きいのに、それぞれの熱の入り具合が絶妙ですね。肉も野菜も、それぞれ素材の旨みが感じられておいしい!」(小林)

↑具材はどれも柔らかくて絶品。味の染み込みは標準的でしたが、寝かせれば味が染み込んでもっとおいしくなりそう

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

操作はシンプル。「設定時間=調理時間」ではない点に注意

「STAN.」は、具材と一緒にルーを入れるレシピなので、調理もノンストップで行えます。操作は「コース」を押して「カレー / シチュー」を選び、時間を指定する「分」キーで「25分」に設定して「スタート/再加熱」を押すだけ。時間設定は「1回押す=1分」というものですが、長押しすることで加速します。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます

 

↑時間を「25分」に設定してスタート

 

ちなみに、ここで設定した「25分」というのは、完成までの時間ではありません。鍋に張った水の沸騰に約30分かかり、そこから25分なのでトータルの調理時間は約55分となります。

↑カレーのとろみや色は、やや濃いめ。ぽってりとして、おいしそうなビジュアルです

 

とろみとコクが豊かでリッチな味わいに

↑じゃがいもとにんじんは、煮崩れせず、比較的形がしっかりしている印象。玉ねぎはちょうど良いくたくた感に

 

味わいは実にハイクオリティで、じゃがいもとにんじんは形はしっかりしていながら、やわらかい食感。厚さ2.0mmのホーロー鍋を採用していて、その高い蓄熱性で具材にしっかり熱が通ったからでしょうか。その味わいには、編集部員からも好評の声が多数上がりました。

「これはいい! 素材の甘みが感じられるし、とろみのあるカレールーと相まってリッチなウマさに仕上がっています」(山田)

「肉は若干硬めですかね。ただ、野菜の食感は絶妙で味のしみこみが良く、コク豊かなカレーソースも絶品です!」(小山)

↑じゃがいもはほっくり、ねっとりとした食感。味も良くしみこんでいます

 

【エントリーその4】

ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

煮込む前に手動で炒める手間はあるものの、調理時間は短い

「クックフォーミー」のカレーは、今回の検証したモデルのなかで最も工程が多くなりました。操作自体に大きな難しさはないものの、煮込む前にルーと水以外の材料を入れ、手動で炒める工程が加わります。この炒める工程を省かないあたりに、フライパンなどキッチン用品メーカーとしての矜持を感じました

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。カレールーのほか、サラダ油やおろしにんにく、おろししょうがも加えます

 

ビーフカレーを作る際は、まず「レシピ」→「メインディッシュ」→「ビーフカレー」と選びOKボタンを押し、「2人分」をプッシュ。なお、今回使用した3Lタイプで作れる量は「2人分」のみとなります。

 

調理時間が表示され、OKボタンを押すと「下準備」の一覧が表示されます。これはパネルに食材や分量、調理手順を表示してくれる「ナビするレシピ」という機能の一部。付属のレシピブックを見なくても、本機のナビゲートに沿っていけば下準備ができるのです。

↑食材が準備できたらダイヤル中央のOKボタンを押します

 

↑予熱が始まったら、「ナビするレシピ」の表示に従ってルーと水以外の材料を入れて炒めます

 

肉を炒めて色が変わったら水を加え、OKボタンを押します。次にガシャッと圧力鍋特有の流れでフタをし固定すると、予熱を経て圧力調理がスタート。ここまでいけば、あとはたった13分で完成。前半の予熱や炒める工程で10~15分程度かかるので、トータルでかかる時間は25~30分。ほったらかし調理はできないものの、調理自体はスピーディです

↑最後にルーを加えてとかせば完成です。サラダ油が入っているので、色味は艶やか。また、にんにく、しょうがが加わっているので香りにパンチがあります

 

具材のやわらかさが際立ち、ルーのインパクトが大きい

↑ルーはサラッとした印象。なお、同じく圧力調理タイプのアイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」以上に、玉ねぎがとけていました

 

圧力調理による具材のやわらかさに評価が集まったほか、煮込む前に肉を炒めているからか、「うまみが前面に出ている」との声も。ルーのパンチの強さを評価する声も上がりました。

「調理は短時間ながら、圧力調理だから熱がしっかり入っています。具材がやわらかくて甘みも十分」(小山)

「具材への味のしみこみ具合はそれほどでもないですが、ルーの味わいは良し。にんにくとしょうがの効果もあって、インパクトは絶大ですね」(小林)

↑玉ねぎがとけ気味だった一方、じゃがいもはほっくりしていてやわらかさは十分です。二段階調理を抜きにしても、短時間でしっかり煮込んだカレーが作れるのは大きなメリット

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

スマホアプリで検索&操作するIoT色の強い一台

「ライス&クッカー」は、IoT色を強く打ち出しているモデル。そのため、パナソニックの「キッチンポケット」アプリをスマホにダウンロードし、アプリに機器を登録してから使います。最初こそ慣れが必要ですが、アプリで直感的にレシピ検索できる点はスマートで、今後の拡張性も見逃せません

 

カレーを調理する際は、具材を入れたら「キッチンポケット」アプリを起動。「カレー」レシピから「炊飯器へ送信」ボタンを押し、炊飯器本体の「炊飯」ボタンを押すと調理が始まります。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。肉は角切りではなく薄切りを使うこと、ルーを最後に入れることが特徴です

 

↑「キッチンポケット」アプリから本機を選び、「自動」→「カレー」→「炊飯器へ送信」の順にクリック

 

調理は予熱から始まり、それが終わると約30分で煮込み工程が完了します。ブザーが鳴ったらフタを開けてルーを投入。とけるまで混ぜたらフタを閉め、5分程度寝かせたら完成です。

↑水分が適度に抜け、じゃがいもがほど良くとけたことで、とろみの強いテクスチャーに。色も濃いめです

 

2日目カレーのような、ホームメイド感あふれる濃厚な味

↑薄切り肉とドロッとしたルックスで、ホームメイド感が漂う仕上がりです

 

豊かなとろみも相まって、凝縮感のある味わい。コク深く濃厚なテイストに、ドロドロなカレーが好きな編集部員から感動の声が多数上がりました。また、薄切り肉にはそれならではの良さがあるという意見も。

「どこか2日目のカレーを思わせる熟成感があって、ウマい!」(山田)

「薄切り肉は角切りほどの弾力はないものの、カレーソースやライスとの一体感がイイですね。ドロっとしたルーは大好物!」(小山)

↑熱がしっかり入った、ほろほろのじゃがいも。でんぷん質がほど良くとけ、カレーのとろみにも寄与している印象です

 

【調査その2】豚の角煮の味と食感をチェック!

豚の角煮は肉を分厚く切る料理だけあって、肉の柔らかさや味のしみ込み具合に差が出るので、その点を重点的にチェック。調理時間もチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

調理工程はいたってシンプル。約1時間で完成

「電気圧力鍋ヘルシープラス」の角煮は、シンプルな工程でほったらかしで調理できます。具材を鍋に入れたら、真ん中に1cmの穴をあけたアルミホイルで落としぶたをしてセット完了。フタをして、「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→「1」(豚の角煮のプログラム)を選択すればOK。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。酒、みりん、しょうゆ、砂糖、水で煮込んでいきます

 

↑トータルの調理時間は約1時間で完成。煮汁に濁りはあまりなく、比較的ライトなルックスです

 

圧力調理でしっかり加熱され、脂身のコクが際立つ味

↑盛り付けた様子。肉の色は薄めで、煮汁に染み出た脂はきめが細かいです

 

肉に対する野菜や調味料の分量にもよるのか、肉自体の味は比較的あっさり。ただ、圧力調理と落しぶたの効果で肉にしっかり熱が入っており、肉汁があってうまみも豊かに感じました。

「赤身の部分は少し硬いかな。味のしみこみはそれほどありませんが、甘みが強く、脂のコクを感じる味わいです」(小林)

「“ほろほろ”とまではいかないものの、脂身はやわらかくてジューシーでした」(松永)

↑肉はしっかり加熱されており、圧力調理の実力の高さを感じました

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

一度肉の油抜きを行うトータル90分の調理

豚の角煮には「まぜ技ユニット」は不要。ただ、肉の油抜きの工程を推奨しているため、二段階調理となります。ほったらかしで作れたカレーとは、ここが大きな違いだといえるでしょう。

↑豚の角煮には「まぜ技ユニット」を使いません。豚バラブロック、白ねぎの青い部分、しょうが、水を入れ、まずは肉の油抜きの下ごしらえをします

 

まずは味付けせずに加熱して、肉の油分やアクを取ります。そのため機器の設定も、「手動で作る」→「スープを作る(まぜない)」→「約30分」→「調理を開始する」という工程でいったん水で煮込みます。

 

第一段階が終わったら内鍋を軽く洗い、油抜きした肉と調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水)に加えて、にんにくとしょうがも投入。「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.068(豚の角煮)」→「調理を開始する」で本調理開始(「カテゴリーから探す」などでもOK)。トータルで約90分かかりました。

↑完成。肉の分量が多いレシピのため、肉の存在感があっておいしそうです

 

肉本来のうまみが味わえる満足度の高い仕上がり

↑分厚くカットした肉が特徴。とはいえにんにくが入るので、香りにはパンチがあります

 

肉が主張するダイナミックな味わい。肉本来のうまみに煮汁の味が適度に染み込んだおいしさで、一晩ほど煮汁に漬けこんでおけば、さらに味がしみるのが想像できます。編集部員からは、満足度の高さと油抜きの効果を実感する声も。

「油抜きをしているぶん、肉のうまみと煮汁の味がうまく一体化してますね。にんにくの力強さもしっかり感じられます」(山田)

「これだけぶ厚いのに、肉のやわらかさや煮汁のしみ具合も十分。バランスの取れた味です」(小林)

↑大きな肉は迫力満点。しっかり火が通っており、肉のほぐれ感も上々です

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

肉の油抜きありで合計95分のこだわり調理

「STAN.」の角煮も「ホットクック」同様に、油抜きを推奨。本体の操作は、油抜きと本調理でそれぞれ行うため、カレーの調理ほどスムーズではありません。手間があるぶん、おいしさにこだわっているということでしょう。

 

まずは鍋に豚バラ肉と水を入れてセット。「コース」→「温度調理」→「調理温度」→「100℃」に設定し、「分」を「15分」に設定して「スタート / 再加熱」ボタンをオンにします。この工程で豚肉の油とアクを抜き、鍋を軽く洗ってから本調理へ。

 

油抜きをした豚肉のほか、昆布、長ねぎ、しょうが、調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水を入れて)を入れてセット。「コース」→「煮物」→「時」「分」を「1時間20分」に設定→「スタート / 再加熱」ボタンで煮込み調理を始めます。

↑15分の一次調理と、1時間20分の二次調理で、合計は95分。油抜きをした効果で、アクや濁りはほとんど出ていません

 

肉質がほろほろで、うまみの複層性を感じる

↑余計な脂が落とされた、という表現がよく似合う、すっきりとしたルックス。時間が経っても煮汁の表面に白く浮く脂の量が少なく、手間をかけたかいがあったと感じました

 

昆布をはじめ、素材のうまみの複層性を感じるレベルの高い味。長時間じっくり火を入れているからか、赤身の部分でもしっとりやわらかく、弾力も申し分ありません。調理はややハードルが高いものの、その味わいには編集部一同が感動していました。

「肉質がほろほろで、口に入れるとろろける! レベチな角煮です!」(小山)

「ベタッとした重さがなくて、味わいはどこかやさしくまろやか。小料理屋の一品を思わせる、上品な角煮ですね」(山田)

↑ほろほろの肉に上品な味がしみ込んだ、ハイクオリティな味。手間と時間はかかるものの、格別のおいしさです

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

30分のほったらかしで作れるカンタン調理

カレーでは炒める工程があった「クックフォーミー」ですが、角煮はほったらかしで完成。具材を入れ、レシピを検索したらほったらかしで作れます。

 

操作は、「レシピ」→「メインディッシュ」→「豚肉の角煮」→「2人分」と選択。調理時間や下準備の一覧などを確認してOKボタンを押したら準備完了です。フタを閉めて固定し、予熱を経て圧力調理がスタート。このまま待てば約30分でスピーディに完成します。

↑具材は豚バラブロック、ねぎの青い部分、しょうが。しょうゆ、砂糖、みりん、酒、水で調味します

 

↑圧力調理時間15分で完成。さすがは圧力鍋です

 

肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ

↑脂は多めに浮いてきますが、濁りやアクはそこまで多くありません

 

調理時間が短いため、味の染み込み具合は弱めですが、肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ。時間をかける余裕がないときはオススメだという意見が上がりました

「欲をいえばもっとやわらかいほうがいいけど、調理の速さを考えれば十分。これだけスピーディかつ手軽に、豪華な一品を追加できるのは大きなメリットです」(小林)

「あっさりしたシンプルな味。もっと寝かせたら味がしみてさらにおいしいんでしょうね」(小山)

↑調理時間が短いためか、肉の色は薄め。脂身はサクっとした歯ざわりです

 

【エントリーその5】パナソニックIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

手動調理で40分のシンプルな手順

「ライス&クッカー」には豚の角煮のレシピがないため、ルーローハンのレシピを参考に、オーソドックスな具材を使って40分の手動調理で仕上げます。手動調理ながら、操作手順はシンプルでカンタン。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。調味料は酒、しょうゆ、砂糖、水など

 

カレーの仕上がりは最もとろみのあるテクスチャーで、味わいも濃厚だった「ライス&クッカー」。豚の角煮ではどうなるのか、が気になるポイントです。

↑完成した角煮はこってりしていてツヤもある印象です

 

ジューシーかつ濃いめの味付けで、ごはんやお酒が進む味

↑調理時間が40分と比較的短い調理時間ながらも、堂々たる仕上がり

 

味わいは、カレーと同様にパワフルな方向性。適度にジューシーで、カレーと同様、濃いめの味付けとなっていて、ごはんやお酒が進みそう。味の濃さだけではなく、肉の食感も高評価でした。

「煮汁は適度に水分が飛んでいて、味が濃いめ。若い人は特に好きなんじゃないでしょうか」(山田)

「肉はしっとり感とともにプリッと弾力があって、専用レシピじゃなくても十分おいしかったです!」(松永)

↑プリっとした脂身が印象的!

 

【調査その3】ごはんの味と食感をチェック!

家電の設置スペースが限られている家庭では、自動調理鍋を炊飯器としても使いたいニーズがあるはず。そこで、各モデルで炊いたごはんの食感や甘み、粒立ちなどの違いをチェック。併せて炊飯器としての実用性があるか(簡単に炊飯できるか、鍋のお手入れがカンタンか)を調査しました。

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

弾力と粘りがちょうど良いオールマイティなごはん

↑炊飯は「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→レシピ番号「32」と選び、「決定」で調理開始。70分で炊き上がります

 

「電気圧力鍋ヘルシープラス」には「白米」「低糖質米」「玄米」「赤飯」「炊き込みご飯」と数種の炊飯モードがあり、そのなかの「白米」で炊飯。炊きあがったごはんの食感はやわらかめで、粘りも強め。甘みも感じられ、オールマイティなごはんが炊けるという印象です。

「弾力と粘りがちょうど良くてバランスが取れています。満足感もありますね」(山田)

↑粒立ち良好。ふっくらとした、やわらかそうなルックスです

 

なお、本機はフタが丸ごと取れる構造なので、開ける際に内側に付いた蒸気の水滴がこぼれないよう注意が必要。内鍋が軽く本体に固定されていないため、しゃもじでごはんを混ぜるとき、内鍋が回ってしまうことがありました。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

あっさりしていてやわらかく、素朴な味わい

↑「手動で作る」→「ごはんを炊く」→「合数を選択」→「調理を開始する」→「スタート」で炊飯開始。調理時間の目安は、1&2合は約50分、3&4合は約55分、5合は約60分です

 

お米の量によって調理時間が変わる「ホットクック」は、手動で炊飯しますが、操作はシンプル。炊きあがったごはんはもっちりしていてやわらかめ。粘着力がやや強く、粒立ちはあまり感じられません。

「あっさりしていてやわらかく、素朴な味わいですね。かつての給食のごはんを思い出すような……。好き嫌いが分かれる味かもしれません」(小林)

↑粒はしっかりめの見た目ですが、意外にもちもちしていてやわらかめでした

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ふっくら、もっちりとしていて甘味も豊か

↑「コース」→「米調理」を選び、「時」キーで「1時間」に設定。「スタート / 再加熱」で炊飯が始まります

 

お米専用の「米調理」に、調理時間や温度設定を組み合わせることで白米やおかゆなど様々な米料理を作れる「STAN.」。シンプルなごはんは約1時間で炊き上がります。食感はふっくら、もっちりとして粒立ちも良好。甘みも豊かで高評価でした。

「適度な弾力で、口のなかでふんわりほぐれる感じ。さすが、炊飯器も強い象印。おいしいです!」(山田)

なお、ホーロー鍋の内側がコーティングされておらず、ごはんがくっつく点に注意が必要です。

↑ツヤがあって、ふっくらとしたルックス。粒立ちも見事です

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

カレーやチャーハンに合いそうな硬めの食感

↑「材料」→「米」→「白米」→「合数」の4ステップで炊飯がスタート。浸水や蒸らしを含め、60分弱で炊き上がります

 

「クックフォーミー」は「材料」メニューのなかに炊飯レシピがあり、「白米」のほか「白米がゆ」「玄米」「もち米」などを用意。米の浸水に30分、炊き上がり後の蒸らしに15分かかるものの、予熱10分、加圧3分でパワフルに炊くのが特徴です。食感はかなりパラッとしたタッチ。硬めが好きな編集部員からは特に好評でした。

「硬めなぶん粒がよく立っていて、しっかり噛みごたえがあります。カレーライスやチャーハンなどによく合いそう。甘みは普通ですね」(小山)

↑見た目もソリッドな印象。本機で作った先述のサラッとしたカレーには、実によく合う食感でした

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

上品な甘味が感じられ、粒立ちの良さはバツグン

↑「銀シャリ」コースを選び「炊飯」を押してスタート。約52分で炊き上がります

 

25通りの炊飯コースのなかから、「銀シャリ」を選択して炊飯。炊飯に軸足を置いているだけあって、同社の高級炊飯器に搭載されている「ダイヤモンド竈釜」と「おどり炊き(大火力IH)」を搭載しており、その上品な味や粒立ちの良い食感には感動の声が上がりました。

「ほどよい甘みがあって、弾力もちょうどいい。粒立ちはバツグンで、口のなかでひと粒ひと粒がパラッとほぐれていきます。これはウマい!」(山田)

↑ふっくらとした見た目で、ツヤも上々

 

 【味・食感の調査のまとめ】

3つのメニューの味と食感の傾向は?

カレーの味・食感

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は甘み豊かでサラッとした味

●「ホットクック」はごろっとした具材のうまみが生きたバランス型で、ほったらかしできる点もうれしいところ

●「STAN.」もほったらかしOKで、カレーの味はとろみとコクが豊かなタイプ

●「クックフォーミー」は具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味でした

●「ライス&クッカー」は野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がりに

 

豚の角煮の味・食感

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は脂のコクが強く、適度にジューシー

●「ホットクック」は油抜きの手間はあるものの、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

●「STAN.」は油抜きの手間は必要ながら、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

●「クックフォーミー」はシンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

●「ライス&クッカー」はジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味という傾向に

 

ごはんの味・食感

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は、やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

●「ホットクック」はもっちりして粘りが強い仕上がり

●「STAN.」は甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

●「クックフォーミー」は、パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

●「ライス&クッカー」は上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

 

各モデルはどんなユーザーにオススメか?

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は、どんな料理もそつなくおいしい仕上がりにしてくれ、しかも圧力調理できる点が秀逸。なるべく手軽に、時短調理をしたい人にオススメ

●「ホットクック」は、素材の味を生かしたナチュラル派の料理に仕上がる傾向にあり、女性やミドル以上の世代でも受け入れやすいでしょう。ほったらかしで作れるレシピが多い点も見逃せません。ただし、ごはんの味は好みが分かれる

●「STAN.」は、ホーロー鍋の優れた蓄熱性を生かしたワンランク上のクオリティを求める人向け。炊飯時に米が鍋にくっつくのは難点ですが、カレーも角煮もおいしく仕上げる実力は魅力

●「クックフォーミー」は、質実剛健でストレートな味わい、圧力鍋による時短調理が魅力。レシピ内蔵数は210と圧倒的に多いので、レパートリーを手軽に増やしたい人にはぴったり

●「ライス&クッカー」は、炊飯の実力が極めて高いので、ごはんの味を重視したい家庭向け。料理は濃いめの味わいに仕上がる傾向にあり、スマホでの操作が中心という点も含めて、若者や新婚世帯などに親和性が高い

 

次回は「操作性」を調査していきます。

撮影/中田 悟

 

プロが注目する自動調理鍋ベスト3は?「いま、欲しいモノランキング」自動調理鍋編

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、自動調理鍋の注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

2022年 自動調理鍋選びの3か条

1 かき混ぜ・パック調理など高度な調理機能に注目を

かき混ぜ機能やパック調理など独自の高度な調理機能があると、レシピの幅や味の仕上がりに差が生まれる。自分の好みに合う料理をより多く作れる機能が何か考えて製品を選ぶのがオススメだ。

 

2 豊富なメニューから選びやすいことも重要

調理できるレシピ数が増えると、検索のしやすさも重要だ。目当てのレシピを直感的な操作で簡単に呼び出せるかがポイントとなる。さらに、液晶画面の見やすさも使い勝手を左右するので要チェックだ。

 

3 インテリアに溶け込むシンプルデザインが◎

日ごろ頻繁に使う家電だけに、キッチンへの馴染みが良くオシャレなデザインがベター。落ち着いたモノトーンのほか、目を引く色でも質感が上品で料理へのモチベーションが上がるデザインを選びたい。

 

私が選出しました!

家電ライター

平島憲一郎さん

本誌やウェブ媒体で生活家電全般の新製品紹介記事やレビュー記事を執筆。私生活でも電気圧力鍋を積極的に使っている。

 

“内食”ニーズを受けて自動調理鍋がより高機能化

自動調理鍋は、昨今のおうちごはん需要で「調理の手間を省きたい」「家で手軽にごちそうを作りたい」という人がますます増え、大幅に売り上げを伸ばした。この流れを受けてメーカー側もより高機能なモデルを続々と投入している。

 

ヘルシオ ホットクックは独自の「まぜ技ユニット」が進化。従来は加熱時のみに使えたかき混ぜ機能が食材をつぶす際やクリームの泡立てなどにも使えるようになり、用途が広がった。また、付属の蒸しトレイを使い、上下で2段同時調理も可能。購入後に同社クラウドへ接続してメニューのレパートリーを増やせる点も依然好評だ。

 

象印の自動調理なべはパック調理機能が充実し、調理後の洗い物を減らせるのがうれしい。ホーロー鍋を採用し、ガスコンロの直火で温め直しできるのも便利だ。

 

おうちシェフPROは95kPaの高圧力を一定制御する技術で、味の染み込み具合と柔らかさが従来機種より格段に向上。自動減圧機能で圧力鍋の難点である長い減圧時間を大幅カットできるのも魅力だ。

 

第3位 95kPaの高圧と自動減圧でさらにおいしく時短調理!

シロカ

おうちシェフPRO SP-2DM251

実売価格1万5800円

【調理容量:1.68ℓ】

【調理機能の種類:10】

【内蔵レシピ:83(※)】

【予約機能:搭載】

業界最高クラスの圧力95kPaで豚角煮も短時間でホロホロに。圧力調理、無水調理のほか、スロー調理など10種の調理法に対応する。加圧終了後に自動減圧機能が働き、調理時間を短縮。予約調理では最初に加熱し、設定時間近くに仕上げを行い、味を染み込ませて完成する。

SPEC●消費電力:700W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大1時間(ご飯メニューは最大12時間)●サイズ/質量:約W240×H270×D260mm/約3.9kg

※:オートメニューの数(レシピブックに掲載のメニュー数)。手動調理モード6種を加えると89

↑95kPaの高圧力を均一に加え続けることで味がより染み込み、食感も柔らかに。染み込み度は一般的な鍋の約3倍!

 

↑付属のレシピブックに83種の自動メニューを掲載。肉・魚料理はもちろん、おもてなし料理など幅広いレシピが揃う

 

↑「オート」ボタンでコースを選び、当該レシピのメニュー番号を選べば設定完了。時短ボタンを押すことで調理終了後に自動減圧する(※)
※:時短モード対応メニューに限る

 

【IMPRESSION】 独自の加圧技術がスゴい!!︎調理設定はレシピ本が必要

「料理を柔らく仕上げる高圧力技術が秀逸。デザインは平凡ですが、白い色味がキッチンに馴染みます。メニュー選択は料理を番号で指定するため、レシピブックが都度必要です」(平島さん)

 

第2位 パック調理で洗い物を時短!ホーロー鍋でより美味に

象印マホービン

STAN.自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

【調理容量:2.3ℓ】

【調理機能の種類:7】

【内蔵レシピ:33】

【予約機能:搭載】

「パック調理」機能を搭載し、洗い物を増やさずほったらかし調理が簡単に実現。専用の「パックホルダー」を使って同時に最大2品まで自動調理できる。また、蓄熱性が高いホーロー鍋を内鍋に採用し、加熱後に食材がゆっくり冷めるので味がよく染み込む。専用ふた付きで鍋ごと冷蔵庫に保存可能。

SPEC●消費電力:900W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大12時間(※)●サイズ/質量:W285×H225×D310mm/約7.0kg
※:自動的に保温になるのは予約調理の場合のみ。保温できないメニューもあり

 

↑蓄熱性が高く腐食しにくい厚さ2mmのホーロー鍋を採用。冷蔵庫保存に便利なふた付きで、温め直す際はコンロに直接かけられるのも助かる

 

↑専用パックホルダーに食材と調味料が入った食品保存袋をセット。パックホルダーカバーを付けることで保存袋が浮くのを抑え、食材をムラなく加熱する

 

↑付属のレシピブックに33メニューのレシピを掲載。ウェブ上のメニューと合わせて約100種のレシピに対応する

 

【IMPRESSION】 パック調理は便利だが自動メニューは厳選

「本体はマットな質感で上品。パック調理は2品同時に作れ、洗い物が少ないのも便利です。ただし自動メニューが少なく、多くのメニューで温度と時間の設定が必要となります」(平島さん)

 

第1位 まぜ技ユニット搭載により料理が絶妙の仕上がりに!

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

【調理容量:2.4ℓ】

【調理機能の種類:12】

【内蔵レシピ:145(※)】

【予約機能:搭載】

調理工程に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。食材をつぶす際などにかき混ぜ機能を使えるようになり、活用シーンが広がった。無線LAN接続で購入後もレシピ数が増え、レシピを決定したら専用サイト上に食材の買い物リストを作ることも可能。

SPEC●消費電力:800W●最大予約設定時間:15時間●保温:最大12時間●サイズ/質量:W345×H256×D305mm/約5.8kg
※:内蔵レシピ数はメニュー集掲載数(手動メニューも含む)

↑温度センサーと蒸気センサーで鍋内温度や食材の火の通り具合を検知。自動で細かく火力調整し、料理上級者の味に仕上げる

 

↑まぜ技ユニットが加熱状況に合わせて絶妙なタイミングで具材をかき混ぜる。少ない調味料でもムラなく味が染みる

 

↑メニュー選択は調理カテゴリや食材など様々なルートから行える。フルドット液晶で文字が見やすく、音声案内付きなのもうれしい

 

↑ファスナー付き食品保存袋を使って低温調理も簡単。低温調理の際は食材がしっかりお湯に浸かるよう、必ず蒸しトレイをセットする

 

【IMPRESSION】 独自のかき混ぜ機能を備えメニュー選択の幅も広い!

「かき混ぜ機能のほか、低温調理など幅広い調理に対応。レシピも検索しやすく、クラウドと連携しメニューを増やせます。従来機種より横幅がコンパクトになり、設置性も優秀」(平島さん)

 

プロが注目する自動調理鍋ベスト3は?「いま、欲しいモノランキング」自動調理鍋編

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、自動調理鍋の注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

2022年 自動調理鍋選びの3か条

1 かき混ぜ・パック調理など高度な調理機能に注目を

かき混ぜ機能やパック調理など独自の高度な調理機能があると、レシピの幅や味の仕上がりに差が生まれる。自分の好みに合う料理をより多く作れる機能が何か考えて製品を選ぶのがオススメだ。

 

2 豊富なメニューから選びやすいことも重要

調理できるレシピ数が増えると、検索のしやすさも重要だ。目当てのレシピを直感的な操作で簡単に呼び出せるかがポイントとなる。さらに、液晶画面の見やすさも使い勝手を左右するので要チェックだ。

 

3 インテリアに溶け込むシンプルデザインが◎

日ごろ頻繁に使う家電だけに、キッチンへの馴染みが良くオシャレなデザインがベター。落ち着いたモノトーンのほか、目を引く色でも質感が上品で料理へのモチベーションが上がるデザインを選びたい。

 

私が選出しました!

家電ライター

平島憲一郎さん

本誌やウェブ媒体で生活家電全般の新製品紹介記事やレビュー記事を執筆。私生活でも電気圧力鍋を積極的に使っている。

 

“内食”ニーズを受けて自動調理鍋がより高機能化

自動調理鍋は、昨今のおうちごはん需要で「調理の手間を省きたい」「家で手軽にごちそうを作りたい」という人がますます増え、大幅に売り上げを伸ばした。この流れを受けてメーカー側もより高機能なモデルを続々と投入している。

 

ヘルシオ ホットクックは独自の「まぜ技ユニット」が進化。従来は加熱時のみに使えたかき混ぜ機能が食材をつぶす際やクリームの泡立てなどにも使えるようになり、用途が広がった。また、付属の蒸しトレイを使い、上下で2段同時調理も可能。購入後に同社クラウドへ接続してメニューのレパートリーを増やせる点も依然好評だ。

 

象印の自動調理なべはパック調理機能が充実し、調理後の洗い物を減らせるのがうれしい。ホーロー鍋を採用し、ガスコンロの直火で温め直しできるのも便利だ。

 

おうちシェフPROは95kPaの高圧力を一定制御する技術で、味の染み込み具合と柔らかさが従来機種より格段に向上。自動減圧機能で圧力鍋の難点である長い減圧時間を大幅カットできるのも魅力だ。

 

第3位 95kPaの高圧と自動減圧でさらにおいしく時短調理!

シロカ

おうちシェフPRO SP-2DM251

実売価格1万5800円

【調理容量:1.68ℓ】

【調理機能の種類:10】

【内蔵レシピ:83(※)】

【予約機能:搭載】

業界最高クラスの圧力95kPaで豚角煮も短時間でホロホロに。圧力調理、無水調理のほか、スロー調理など10種の調理法に対応する。加圧終了後に自動減圧機能が働き、調理時間を短縮。予約調理では最初に加熱し、設定時間近くに仕上げを行い、味を染み込ませて完成する。

SPEC●消費電力:700W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大1時間(ご飯メニューは最大12時間)●サイズ/質量:約W240×H270×D260mm/約3.9kg

※:オートメニューの数(レシピブックに掲載のメニュー数)。手動調理モード6種を加えると89

↑95kPaの高圧力を均一に加え続けることで味がより染み込み、食感も柔らかに。染み込み度は一般的な鍋の約3倍!

 

↑付属のレシピブックに83種の自動メニューを掲載。肉・魚料理はもちろん、おもてなし料理など幅広いレシピが揃う

 

↑「オート」ボタンでコースを選び、当該レシピのメニュー番号を選べば設定完了。時短ボタンを押すことで調理終了後に自動減圧する(※)
※:時短モード対応メニューに限る

 

【IMPRESSION】 独自の加圧技術がスゴい!!︎調理設定はレシピ本が必要

「料理を柔らく仕上げる高圧力技術が秀逸。デザインは平凡ですが、白い色味がキッチンに馴染みます。メニュー選択は料理を番号で指定するため、レシピブックが都度必要です」(平島さん)

 

第2位 パック調理で洗い物を時短!ホーロー鍋でより美味に

象印マホービン

STAN.自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

【調理容量:2.3ℓ】

【調理機能の種類:7】

【内蔵レシピ:33】

【予約機能:搭載】

「パック調理」機能を搭載し、洗い物を増やさずほったらかし調理が簡単に実現。専用の「パックホルダー」を使って同時に最大2品まで自動調理できる。また、蓄熱性が高いホーロー鍋を内鍋に採用し、加熱後に食材がゆっくり冷めるので味がよく染み込む。専用ふた付きで鍋ごと冷蔵庫に保存可能。

SPEC●消費電力:900W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大12時間(※)●サイズ/質量:W285×H225×D310mm/約7.0kg
※:自動的に保温になるのは予約調理の場合のみ。保温できないメニューもあり

 

↑蓄熱性が高く腐食しにくい厚さ2mmのホーロー鍋を採用。冷蔵庫保存に便利なふた付きで、温め直す際はコンロに直接かけられるのも助かる

 

↑専用パックホルダーに食材と調味料が入った食品保存袋をセット。パックホルダーカバーを付けることで保存袋が浮くのを抑え、食材をムラなく加熱する

 

↑付属のレシピブックに33メニューのレシピを掲載。ウェブ上のメニューと合わせて約100種のレシピに対応する

 

【IMPRESSION】 パック調理は便利だが自動メニューは厳選

「本体はマットな質感で上品。パック調理は2品同時に作れ、洗い物が少ないのも便利です。ただし自動メニューが少なく、多くのメニューで温度と時間の設定が必要となります」(平島さん)

 

第1位 まぜ技ユニット搭載により料理が絶妙の仕上がりに!

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

【調理容量:2.4ℓ】

【調理機能の種類:12】

【内蔵レシピ:145(※)】

【予約機能:搭載】

調理工程に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。食材をつぶす際などにかき混ぜ機能を使えるようになり、活用シーンが広がった。無線LAN接続で購入後もレシピ数が増え、レシピを決定したら専用サイト上に食材の買い物リストを作ることも可能。

SPEC●消費電力:800W●最大予約設定時間:15時間●保温:最大12時間●サイズ/質量:W345×H256×D305mm/約5.8kg
※:内蔵レシピ数はメニュー集掲載数(手動メニューも含む)

↑温度センサーと蒸気センサーで鍋内温度や食材の火の通り具合を検知。自動で細かく火力調整し、料理上級者の味に仕上げる

 

↑まぜ技ユニットが加熱状況に合わせて絶妙なタイミングで具材をかき混ぜる。少ない調味料でもムラなく味が染みる

 

↑メニュー選択は調理カテゴリや食材など様々なルートから行える。フルドット液晶で文字が見やすく、音声案内付きなのもうれしい

 

↑ファスナー付き食品保存袋を使って低温調理も簡単。低温調理の際は食材がしっかりお湯に浸かるよう、必ず蒸しトレイをセットする

 

【IMPRESSION】 独自のかき混ぜ機能を備えメニュー選択の幅も広い!

「かき混ぜ機能のほか、低温調理など幅広い調理に対応。レシピも検索しやすく、クラウドと連携しメニューを増やせます。従来機種より横幅がコンパクトになり、設置性も優秀」(平島さん)

 

「まぜ技ユニット」で料理の仕上がりが違う! プロが絶賛するシャープの自動調理鍋

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、自動調理鍋の注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

まぜ技ユニット搭載により料理が絶妙の仕上がりに!

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

【調理容量:2.4ℓ】

【調理機能の種類:12】

【内蔵レシピ:145(※)】

【予約機能:搭載】

調理工程に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。食材をつぶす際などにかき混ぜ機能を使えるようになり、活用シーンが広がった。無線LAN接続で購入後もレシピ数が増え、レシピを決定したら専用サイト上に食材の買い物リストを作ることも可能。

SPEC●消費電力:800W●最大予約設定時間:15時間●保温:最大12時間●サイズ/質量:W345×H256×D305mm/約5.8kg
※:内蔵レシピ数はメニュー集掲載数(手動メニューも含む)

↑温度センサーと蒸気センサーで鍋内温度や食材の火の通り具合を検知。自動で細かく火力調整し、料理上級者の味に仕上げる

 

↑まぜ技ユニットが加熱状況に合わせて絶妙なタイミングで具材をかき混ぜる。少ない調味料でもムラなく味が染みる

 

↑メニュー選択は調理カテゴリや食材など様々なルートから行える。フルドット液晶で文字が見やすく、音声案内付きなのもうれしい

 

↑ファスナー付き食品保存袋を使って低温調理も簡単。低温調理の際は食材がしっかりお湯に浸かるよう、必ず蒸しトレイをセットする

 

【IMPRESSION】 独自のかき混ぜ機能を備えメニュー選択の幅も広い!

「かき混ぜ機能のほか、低温調理など幅広い調理に対応。レシピも検索しやすく、クラウドと連携しメニューを増やせます。従来機種より横幅がコンパクトになり、設置性も優秀」(平島さん)

家電ライター

平島憲一郎さん

本誌やウェブ媒体で生活家電全般の新製品紹介記事やレビュー記事を執筆。私生活でも電気圧力鍋を積極的に使っている。

質感が上品でパック調理が便利! プロが注目する象印のオシャレ自動調理鍋

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、自動調理鍋の注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

パック調理で洗い物を時短! ホーロー鍋でより美味に

象印マホービン

STAN.自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

【調理容量:2.3ℓ】

【調理機能の種類:7】

【内蔵レシピ:33】

【予約機能:搭載】

「パック調理」機能を搭載し、洗い物を増やさずほったらかし調理が簡単に実現。専用の「パックホルダー」を使って同時に最大2品まで自動調理できる。また、蓄熱性が高いホーロー鍋を内鍋に採用し、加熱後に食材がゆっくり冷めるので味がよく染み込む。専用ふた付きで鍋ごと冷蔵庫に保存可能。

SPEC●消費電力:900W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大12時間(※)●サイズ/質量:W285×H225×D310mm/約7.0kg
※:自動的に保温になるのは予約調理の場合のみ。保温できないメニューもあり

↑蓄熱性が高く腐食しにくい厚さ2mmのホーロー鍋を採用。冷蔵庫保存に便利なふた付きで、温め直す際はコンロに直接かけられるのも助かる

 

↑専用パックホルダーに食材と調味料が入った食品保存袋をセット。パックホルダーカバーを付けることで保存袋が浮くのを抑え、食材をムラなく加熱する

 

↑付属のレシピブックに33メニューのレシピを掲載。ウェブ上のメニューと合わせて約100種のレシピに対応する

 

【IMPRESSION】 パック調理は便利だが自動メニューは厳選

「本体はマットな質感で上品。パック調理は2品同時に作れ、洗い物が少ないのも便利です。ただし自動メニューが少なく、多くのメニューで温度と時間の設定が必要となります」(平島さん)

家電ライター

平島憲一郎さん

本誌やウェブ媒体で生活家電全般の新製品紹介記事やレビュー記事を執筆。私生活でも電気圧力鍋を積極的に使っている。

業界最高クラスの圧力で豚角煮もホロホロに! プロが注目するシロカの自動調理鍋

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、自動調理鍋の注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

95kPaの高圧と自動減圧でさらにおいしく時短調理!

シロカ

おうちシェフPRO SP-2DM251

実売価格1万5800円

【調理容量:1.68ℓ】

【調理機能の種類:10】

【内蔵レシピ:83(※)】

【予約機能:搭載】

業界最高クラスの圧力95kPaで豚角煮も短時間でホロホロに。圧力調理、無水調理のほか、スロー調理など10種の調理法に対応する。加圧終了後に自動減圧機能が働き、調理時間を短縮。予約調理では最初に加熱し、設定時間近くに仕上げを行い、味を染み込ませて完成する。

SPEC●消費電力:700W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大1時間(ご飯メニューは最大12時間)●サイズ/質量:約W240×H270×D260mm/約3.9kg

※:オートメニューの数(レシピブックに掲載のメニュー数)。手動調理モード6種を加えると89

↑95kPaの高圧力を均一に加え続けることで味がより染み込み、食感も柔らかに。染み込み度は一般的な鍋の約3倍!

 

↑付属のレシピブックに83種の自動メニューを掲載。肉・魚料理はもちろん、おもてなし料理など幅広いレシピが揃う

 

↑「オート」ボタンでコースを選び、当該レシピのメニュー番号を選べば設定完了。時短ボタンを押すことで調理終了後に自動減圧する(※)
※:時短モード対応メニューに限る

 

【IMPRESSION】 独自の加圧技術がスゴい!!︎ 調理設定はレシピ本が必要

「料理を柔らく仕上げる高圧力技術が秀逸。デザインは平凡ですが、白い色味がキッチンに馴染みます。メニュー選択は料理を番号で指定するため、レシピブックが都度必要です」(平島さん)

家電ライター

平島憲一郎さん

本誌やウェブ媒体で生活家電全般の新製品紹介記事やレビュー記事を執筆。私生活でも電気圧力鍋を積極的に使っている。

“おいしさが段違い!”の声続出!象印マホービン「炎舞炊き NW-LB10」が金賞獲得【家電大賞2021-2022 炊飯器部門】

「家電大賞」は、モノ・トレンド情報誌「GetNavi」および同ウェブメディア「GetNavi web」と、家電と暮らしの情報サイト「家電 Watch」による年に1度の家電アワード。今年で7回目となった「家電大賞2021-2022」では、2021年発売のノミネート家電157製品のなかから、読者の投票(投票期間は2021年11月24日~2022年1月6日)により、グランプリと部門賞(特別賞含む17部門)が決定! 象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-LB10」が炊飯器部門で金賞を受賞した。「炎舞炊き」の初号モデルが金賞を受賞した2018年以来の返り咲きとなった。

 

“火力”と“対流”が変わると
ごはんはこんなにもおいしい!!
6つの底IHヒーターの実力に納得
象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-LB10

【家電大賞2021-2022 炊飯器部門】金賞

象印マホービン
圧力IH炊飯ジャー
炎舞炊き NW-LB10

オープン価格

「ローテーションIH構造」が進化し、火力と対流の強化で米をさらに甘くふっくら炊飯。「わが家炊き」機能は、前回食べたごはんのかたさと粘りの感想を選択すると、炊き方が自動調整される。麦ごはんなど健康米をおいしく炊くメニューも豊富。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合●内釜:鉄〜くろがね仕込み〜豪炎かまど釜●炊飯時消費電力:1240W●1回あたりの炊飯時消費電力量:154Wh●保温時間:40時間(極め保温)等●サイズ/質量:約W275×H235×D350㎜/約8.5㎏

 

独自の「ローテーションIH構造」で絶品ごはんを炊き上げる「炎舞炊き」が、炊飯器部門の金賞を獲得。「おいしさが段違い!」と多くの投票者が賛辞を贈った。

同社によれば「ローテーションIH構造」の開発は大きな挑戦だった。すでに完成した技術であるIHヒーターを見直し、局所加熱することで新たな炊き方を実現できると考えたが、IHヒーターは非常に繊細な構造となるため、最初はコイルを手で巻き、テストを繰り返したという。2020年には底IHヒーターの数を3つから6つに増やし、火力と釜内の対流を強化。2021年には沸騰時の集中加熱時間を見直し、対流をより激化させた。さらに内釜も「ローテーションIH構造」に適した構造を採用している。

家電大賞2018で炎舞炊きの初号モデルが金賞を受賞してから3年ーー。象印はその最新モデルで王座奪還し、飽くなき挑戦の成果を見せつけてくれた。

 

【投票者の声】

「毎日食べるごはんが圧倒的においしくなりました!! お手入れがしやすいのも助かってます」(20代・男性)

「お米の炊き具合が従来モデルと比べて段違い!! まさにお米にうまみが詰まっている感じです」(30代・男性)

 

【Point_01】

ローテーションIH構造

6つの底IHヒーターを配置し、対角線上のコイルを同時加熱して部分的な大火力と釜内の激しい対流を実現。お米一粒一粒に高温の熱を伝える。水中に溶け出したデンプンを熱で甘み成分に変えることで、甘みの強いもちもちごはんに仕上げる。

※:登録日2021年2月5日。部分的に集中加熱を実現する独自の炊飯方式において特許を取得

 

【Point_02】

内釜の素材と形状

内釜には、IHと相性が良く発熱効率と蓄熱性の高い鉄を中心に、熱伝導率の高いアルミと、耐久性に優れたステンレスを採用している。これにより、「炎舞炊き」のポテンシャルを最大限に生かすことができるのだ。

【Point_03】

お手入れの手軽さ

毎回洗うパーツは内ぶたと内釜の2点だけ。蒸気口も取り外して洗う必要がない。また、トップパネルとフレームはフラット形状で汚れをサッと拭き取れる。炊き込みごはんを炊飯後の本体内のニオイ残りを抑えるクリーニング機能も装備。

 

ラクして食卓が豪華になる「パック調理」って? 話題の家電ブランド「STAN.」自動調理なべをレビュー

GetNavi webでは、YouTubeチャンネルの「家電トーク」にて、編集部員の小山雅斗(以下、小山くん)が便利な家電や最新のガジェットを紹介する動画を公開中。今回は前回に続き、象印マホービンの家電ブランド「STAN.」(スタン)の新商品「自動調理なべ EL-KA23」(実売価格3万3000円・税込)のレビュー動画をダイジェストでお届け。今回は本機の特徴のひとつ、「パック調理」に挑戦します!

 

「パック調理」でポテトサラダとかぼちゃの煮物にチャレンジ!

 

前回はバターチキンカレーを作ってみて、「自動調理なべ EL-KA23」は「デザインがオシャレなだけでなく、日常に溶け込むような工夫がたくさんあった」と語った小山くん。今回は「パック調理」で2つの料理を同時に作っていきます!

「『パック調理』というのは、チャック(ジッパー)つきの食品保存用の袋に具材を入れて、自動調理なべにセットすれば、それだけで料理が作れてしまうというもの。かつ、今回は、こちらの2つのアイテム(付属品のパックホルダーおよびパックホルダーカバー)を使い、2つ同時に(料理を)作れるということで、どれくらい利便性が広がるのか、見ていきたいと思います! 今回作るのは、ポテトサラダとかぼちゃの煮物。この2品が食卓にあれば、手のかかった料理だな、と感じてもらえると思うので、そこも楽しみに見てください!」(小山くん・以下同)

 

それではさっそく調理スタート! といっても調理はカンタン。かぼちゃの煮物はジッパーつき保存袋にかぼちゃと調味料を入れてなじませ、ポテトサラダはきゅうりと調味料を除いた材料を袋に入れてなじませます。

↑ポテトサラダの材料。じゃがいも、たまねぎ、にんじん、ベーコン、きゅうり、マヨネーズ、あらびきブラックペッパーにオリーブオイルなど

 

↑かぼちゃの煮物の材料。かぼちゃとだし汁、しょうゆ、砂糖、みりん、塩など

 

↑具材をジッパーつき保存袋に入れた状態

 

2つの袋をパックホルダーに入れ、パックホルダーカバーをセットして湯せん用の水を入れ、「パック調理90℃」に設定すればOK。かぼちゃの煮物は25分で取り出し、ポテトサラダは追加でさらに35分加熱します。

↑2つの袋はパックホルダーに入れ、湯せん用の水を入れます。袋の口にパックホルダーカバーをひっかければ準備完了。なお、袋はポリエチレン製の耐熱温度100℃以上で、サイズ21×18cm以下のものを使用します

 

パック調理&2品同時調理が忙しい人の生活を変える!

加熱後のポテトサラダは袋の上から麺棒でじゃがいもを潰し、きゅうりと調味料を入れて混ぜれば完成! 果たしてそのお味は……?

 

「いただきます! う~ん、ちゃんとポテトサラダができてます! 潰し方によっては歯ごたえが残ってるものも作れそう。めちゃくちゃおいしいです。次、かぼちゃですね。このかぼちゃ、切るときはすごく固かったんですけど……めっちゃやわらかくなってる! う~ん、美味しい! 家庭の味がします! 普段の食事にこれが2品プラスされると豪華になりますよね。これはいいなぁ~」

さらに2品の同時調理で手間を省くには、調理時間が同じ料理を選ぶと良い、と小山くんは語ります。

 

「今回の2つの料理は調理時間が違っていたので、そこだけ工夫が必要かな、と。たとえば、ホームページで紹介されている『れんこんのきんぴら』とかぼちゃの煮物は同じ時間なので、その2つだったら同時に作れますね」

 

最後に、パック調理と2品同時調理の便利さまとめてもらいましょう!

 

「パックに具材を入れて、お湯に浸けるだけでできるのはめちゃくちゃ簡単ですし、洗い物も少なくなるので、この方法はかなり生活を変えてくれるんじゃないかと思います。忙しくて料理の品数が増やせなくて困っている方は、パック調理で2品の同時調理を試してみてはいかがでしょうか」

YouTubeチャンネル「家電トーク」では、小山くんが話題の家電を実際に試してみた動画を公開中。本稿では触れられなかった製品のディテールやエピソードもあるので、こちらもぜひご覧ください!

 

【今回紹介した動画はコチラ】

インスタで話題の「STAN.」自動調理なべをレビュー!「お値段が張っても手に入れたい」理由とは?

GetNavi webでは、YouTubeチャンネルの「家電トーク」にて、編集部員の小山雅斗(以下、小山くん)が便利な家電や最新のガジェットを紹介する動画を公開中。今回は、象印マホービンの家電ブランド「STAN.」(スタン)の新商品「自動調理なべ EL-KA23」(実売価格3万3000円・税込)のレビュー動画をダイジェストでお届け。バターチキンカレーを作ってみて、その味と使い勝手はいかなるものか、じっくり検証していきます!

 

オシャレな外観とホーロー鍋の高級感に感動!

オシャレな外観からインスタグラムで話題の「STAN.」の新商品とあって、小山くんの期待値はかなり上がっている模様。開封時、さっそくのそのデザインにテンションが上がります。

「おおーカッコイイ! シンプルで統一感のある黒のカラーリングと、下のベージュのラインとかがめちゃくちゃオシャレで、部屋に置いておきたくなるようなそんなデザインです。このあたりはいままで見てきた自動調理鍋のなかでもダントツなので、かなり推したいポイントですね」(小山くん・以下同)

 

もうひとつ、小山くんが驚いたのが内鍋。内鍋はホーロー製で、想像以上のクオリティに感心しきり。

「ホーロー鍋もスゴイですね! めちゃくちゃカッコイイ! 鍋の質感は、自動調理鍋についているものとは考えられないくらい高級感があります。この鍋、直火OKらしんですよ。フタを閉じても高さがないから、そのまま冷蔵庫にもしまえるという。この内鍋は、『STAN.』の自動調理鍋を買うひとつの理由になるかな、と思います!」

↑シンプルな操作パネル

 

バターチキンカレーはペロっと行ける食べやすい味

では、レッツクッキング! 今回は、バターチキンカレーを作っていきます。

↑材料は鶏もも肉、牛乳、バター、塩、たまねぎ、プレーンヨーグルト、すりおろししょうが、にんにく、カレー粉、ガラムマサラ、カットトマトと鶏ガラスープなど

 

調味料やヨーグルトなどをもみこんだ鶏肉を内鍋に入れ、バター、トマト、鶏ガラスープを合わせてコースのカレー/シチューを選んで25分にセット。牛乳とバターを入れてさらに10分加熱して完成! 果たしてお味のほうは……?

「気になるのは、鶏肉がどうなってるか、ということですが……(一口食べて)う~ん、ちゃんと柔らかくなってる。めちゃくちゃ美味しいです! どちらかというと、インド料理屋さんのカレーよりはツルツルしているというか、水分量が多くなりましたが、めちゃくちゃ美味しいです。う~ん、ウマイ! 個人的にはバターがガツンときいてるものがいいですが、カットトマトが入っていて、これくらいあっさりしているのもいいですね。ペロッと食べられました」

続いて、使い終わったあとのお手入れをチェック!

「洗うのはめちゃくちゃ簡単! 洗うのはホーロー鍋と、ふたに付いているもの(うちぶた)と、つゆ受けの3つしかなくて、かつ面倒な突起や小さい部品もなく、めちゃくちゃ洗いやすい。ほかの自動調理鍋に比べて、これは相当お手入れが簡単です」

 

生活に溶け込んで、ずっと使い続けられる逸品

最後に、レビューを振り返ってみての感想をどうぞ!

「見た目がオシャレというだけじゃなくて、本当に生活に溶け込むような工夫が見られました。例えば、ホーロー鍋がそのまま冷蔵庫に入れられて、直火で温められるところもそう。お手入れも簡単で、洗うのはたった3パーツ。しかも小さいパーツのないシンプルな設計。メニューの選び方も全然難しくないので、毎日使っていくには適した商品だなと思いました。しかも、見た目のオシャレさが一級品なので、これは多少お値段が張っても手に入れたい家電です。手に取ってもらえば、ずっと使い続けられるのがわかる、そんな逸品です!」

 

YouTubeチャンネル「家電トーク」では、小山くんが話題の家電を実際に試してみた動画を公開中。本稿では触れられなかった製品のディテールや、レシピの詳細もあるので、こちらもぜひご覧ください!

【今回紹介した動画はコチラ】

 

圧力IHの枠を超える象印史上最高傑作炊飯ジャー「炎舞炊き NW-LB10」

象印の「炎舞炊き」は、従来のIHヒーターを抜本的に見直して “かまどの炎のゆらぎ”を再現した革新的炊飯ジャー。最新の NW-LB10で、その技術はますます進化を遂げた。

 

【今回紹介する製品】

独立制御の炊飯技術と独自の内釜で絶品ごはんを炊き上げる
炎舞炊き NW-LB10

 

炊飯器部門

GetNavi注目モデル

 

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー
炎舞炊き NW-LB10

オープン価格

「ローテーションIH構造」による釜内の激しい対流を強化し、ふっくらもちもちで甘みの強いごはんに。「わが家炊き」機能はごはんの味の感想を選択するだけで自動的に好みの味に近づけられる。炊飯後に毎回洗うパーツは内釜と内ぶたの2点のみと手入れがラクだ。

SPEC ●炊飯容量:0.5~5.5合 ●炊飯時消費電力:1240W ●1回あたりの炊飯時消費電力量:154Wh ●保温時間:40時間(極め保温)●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

業界をリードする新技術でごはんのおいしさは新次元に

 

「炎舞炊き」は象印の炊飯技術と英知を結集したプレミアムモデルだ。シリーズ累計出荷台数は3年で39万台以上(※1)を記録。象印が提示する炊飯の新たなカタチは、すでに全国の・コメ好き・たちに響いている。

 

特許取得(※2)の「ローテーションIH構造」は従来の圧力IH式と一線を画す新技術。底IHヒーターを6ブロックに分け、部分的に加熱を切り替えて激しく複雑な対流を創出し、大火力を実現する。

 

また、このIH構造の採用に伴い、大火力をしっかり釜内に伝える、蓄熱性・発熱効率・熱伝導性に優れた内釜を新開発。さらに「わが家炊き」機能はユーザーが家で食べている普段の米を家族の好みの味と食感に進化させてくれる、他メーカーにはないポイントだ。

 

※1:2018年以降発売の「炎舞炊き」シリーズNW-K型、NW-L型、NW-P型、NW-E型、NW-U型の累計出荷台数(2018年7月21日~2021年12月6日/象印調べ)※2:特許 第6833440号。登録日2021年2月5日。部分的に集中加熱を実現する独自の炊飯方式において特許を取得

 

【POINT01】

ローテーションIH構造で 激しい対流を実現(特許取得※2)

6つの底IHヒーターを配置し、うち2つのヒーターを切り替えて加熱することで、激しい対流を生み出す。通常は1つしかない底IHヒーターの4倍以上(※3)の高温の熱を、お米一粒一粒に伝える。最新モデルでは、加熱時間を見直すことでお米の甘みをより向上させた。

※3:中パッパ~沸とう維持工程の単位面積あたりの火力比較 2017年象印従来品NW-AT10型 約3.0W/・と、NW-LB10型 約12.5W/・との比較(象印調べ)単位面積あたりの火力算出方法=中パッパ~沸とう維持工程の平均電力(W)÷IHヒーター加熱面積(・)×発熱効率(電波法に定める電磁調理器の高周波出力測定方法にて測定)

 

【POINT02】

炎舞炊きの大火力を生かす独自の内釜構造を採用

内釜には、IHと相性が良く発熱効率と蓄熱性の高い鉄を中心に、熱伝導率の高いアルミと、耐久性に優れたステンレスを採用。また、内釜内面のプラチナコートでごはんの甘みとうまみを引き出す。

 

【POINT03

各家庭の好みに合う炊き方を「わが家炊き」でチューニング

「わが家炊き」で前回食べたごはんのかたさと粘りの感想を選択すると、炊き方を自動調整。これを続けることで、各家庭でコンディションの異なる米を好みの仕上がり(121通り)にアレンジできる。

 

 

 

今回紹介した象印マホービンの圧力IH炊飯ジャー「炎舞炊き NW-LB10は現在開催中の2021年を代表する家電を決定する「家電大賞 2021-2022」の掃除機部門にノミネート中。投票者には抽選で超豪華な最新家電も当たるので、ぜひチェックしてください。

 

▼投票&プレゼント応募はコチラ

 

人気モデル多数! 最新「炊飯器」価格帯別ピックアップ3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、炊飯器。高級モデルは「吸水〜沸騰〜蒸らし」の各工程が高精度。ただし、下位機種にも上位機種の技術を踏襲した人気モデルが多いので要チェックだ。メーカーごとに異なる味の傾向、お手入れのしやすさを吟味しよう。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新炊飯機、“買い”のポイント

加熱温度や蒸らしの温度調節によりふっくら&粒立ちの良い食感を実現

おいしさにこだわるなら米の銘柄や食感の「炊き分け」機能に注目

・内ブタや天面などのお手入れのしやすさも満足度に大きく影響

 

私たちが解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

炊飯器の検証企画を多数手がける。製品チェックでは、ごはんの味に加え使いやすさやメンテのしやすさにもこだわる。

家電ライター

コヤマタカヒロさん

PCからキッチン家電まで幅広い分野に精通。家電テストの空間「コヤマキッチン」を運営し、米・食味鑑定士の資格も持つ。

 

「ふっくら粒立ちある食感」と「炊き分け」機能がトレンド

最新の炊飯器は「ふっくらしつつ粒立ちがしっかりとした炊き上がり」がトレンド。家電ライターのコヤマタカヒロさんはこう語る。

 

「象印マホービンの〝炎舞炊き〟、日立の“ふっくら御膳〟は特にその傾向が顕著。パナソニックの〝おどり炊き〟もごはんの食感のバランスが絶妙でオススメです」(コヤマ)

 

さらに、高級モデルが積極的に導入しているのが「食感炊き分け」機能。機種によっては数十種の炊き分けに対応する。

 

「近年、各地域から新種のお米が続々と登場。様々な品種を適切に炊き、最もおいしく味わうための『銘柄炊き分け』機能を搭載するモデルにも要注目です」(コヤマ)

 

一方、炊飯器選びで忘れてならないのがメンテのしやすさだ。

 

「内釜の重さや内ブタの洗いやすさが、毎日の家事の負担に大きく関わります。仕事や育児が忙しい家庭は特にここをチェックすると、購入後に後悔しません」(青木)

 

【《松》クラス】予算額11万円以上

この価格帯の炊飯器は高火力加熱や蒸らしでの温度調節などにこだわり抜いた製品ばかり。「炊き分け」機能も優秀で、どれも“米好き”が満足できる1台だ。高額なだけによく吟味しよう。

 

【No.1】炎のゆらぎまで再現することで甘く粒立ち良い味わいを実現

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き” NW-LA10

実売価格11万8680円

IHヒーターの細かな火力制御でかまどの大火力と炎のゆらぎを再現。甘く、粒立ってふっくら感のあるごはんに仕上げる。炊いたごはんの感想を入力すると炊き方を変えて食感を調整する「わが家炊き」機能搭載。麦ごはんも2通りの食感に炊き分けできる。

SPEC ●炊飯技術:炎舞炊き(ローテーションIH)●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・金芽米・雑穀米ほか ●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄〜くろがね仕込み〜豪炎かまど釜
炊き分け 食感121通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

↑釜底の6つのIHヒーターをローテーション加熱して強い対流を生む。単位面積あたりの火力も従来比4倍以上(※)
※:2017年モデルNW-AT10型との比較

 

↑天面パネルはフラット形状で汚れを拭き取りやすい。内ブタの構造もシンプルで、手入れがラクなのがうれしい

 

↑内釜はIHと好相性の鉄素材をアルミとステンレスの層でサンド。蓄熱性・発熱効率・熱伝導性を高め、炎舞炊きの大火力を生かす

 

<クロスレビュー!>

ごはんを好みの食感にする「わが家炊き」がユニーク

「121通りの食感から、ユーザーの好みの食感に自動調整して炊く『わが家炊き』はほかの炊飯器にない機能。玄米や雑穀米メニューが充実し、ヘルシー志向の人も気に入るはずです」(青木)

 

米の味を追求するなら断然オススメ!

「ローテーション加熱で米を激しく舞わせてしゃっきり感ともちもち感、甘みの強い“うまいごはん”が炊けます。純粋に“米”のおいしさで選ぶなら、トップクラスの電気炊飯器です」(コヤマ)

 

【No.2】米のうまみを引き出す技術で全国の米どころが認める味に

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 Wおどり炊き SR-VSX100

実売価格12万円前後

米の鮮度を判別し、最適な炊飯に微調整。炊き上げ工程の強火時間を長くすることで、ハリのあるごはんに仕上げる。炊き込みごはんもベタつかずほぐれやすい食感に。58銘柄の炊き分け機能を装備し、「星空舞」など新銘柄にも対応。

SPEC ●炊飯技術:Wおどり炊き ●炊飯時消費電力:約1210W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽/分づき米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W275×H234×D361mm/7.7kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 ダイヤモンド竃釜
炊き分け 銘柄炊き分け58銘柄
保温時間 24時間(スチーム保温)

 

 

↑通電切り替えと加圧減圧の「Wおどり炊き」でもちもちのごはんに。IHの大火力で釜を包み込み、米のうまみを最大限引き出す

 

↑炊飯や保温などの基本操作は3つの物理ボタンでシンプルに。「銘柄炊き分け」などの細かい設定はタッチパネルで行う

 

↑追い炊き・蒸らし時に220℃の過熱水蒸気を釜内に噴射。米の芯まで熱を浸透させうまみをコート

 

<クロスレビュー!>

炊飯能力だけでなく操作性とメンテ性も秀逸!

「ごはんの味はもちろん、タッチパネルが操作しやすいのも好印象。銘柄炊き分けでは58もある登録銘柄からお目当てをスムーズに探せます。内釜も軽く、洗い物がとてもラクです」(青木)

 

甘みや食感のバランスも本体の総合力も最高ランク

「ごはんの甘みや食感のバランスが抜群。米のセンシング機能で、夏場など米の鮮度が落ちる時期でもおいしいごはんが食べられる。保温機能も優秀で、まさに最高ランクです!」(コヤマ)

 

【No.3】〈炊きたて〉50周年の“技”で極上のごはんを炊き上げる!

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPL-A100

実売価格12万4220円

同社の土鍋炊飯技術を結集した<炊きたて>50周年記念モデル。土鍋特有の細かく大量の泡が炊飯中に米を包むため米同士がぶつかって傷つきにくく、もっちりつややかなごはんに仕上がる。銘柄炊き分け機能は50銘柄。

SPEC ●炊飯技術:土鍋ご泡火炊き+丹精仕上げ ●炊飯時消費電力:1080W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦めし押麦ほか ●サイズ/質量:約W290×H220×D351mm/約7.4kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 四日市萬古焼本土鍋
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間

 

↑「丹精仕上げ」は蒸らし時に徐々に圧力を下げ、余分な蒸気を放出。ごはんの甘みとツヤを引き出す

 

↑露が溜まるフレーム部は傷がつきにくい「クリアハード」仕様。サッと拭くだけで汚れも落ちる

 

↑少量(1合)を炊く際は専用土鍋中ブタをセット。炊飯空間を狭くして炊きムラを防ぎ、香り高く仕上げる

 

<クロスレビュー!>

おひつに学んだ保温技術やお手入れのしやすさが光る

「香ばしい香りのごはんが絶品。木製のおひつが呼吸するように中の水分と温度を整える保温技術を採用し、炊きたての味が長持ちします。拭きやすい天面パネルやフレームも◎」(青木)

 

土鍋+ガス火で炊いたような香り高いごはんが堪能できる

「ガスコンロで土鍋を使って炊いたような香りが楽しめます。50銘柄炊き分けや少量炊飯など機能も充実。3段階の火加減調節でおこげが楽しめるのも他機種にない魅力です」(コヤマ)

 

【《竹》クラス】予算額6万円〜11万円

ここで紹介する3モデルは、どれも各社の最上位モデル。松クラスよりも価格こそ安いが、スペックはほぼ同等と考えていい。炊き上がりが好みなら迷わず買いだ!

 

【No.1】本物の炭(※)でできた釜でふっくら粒立ち良く炊き上げられる

(※)木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

三菱電機

三菱ジャー炊飯器「本炭釜 KAMADO」NJ-AWB10

実売価格11万円

IHと相性が良く発熱性の高い炭釜で大火力炊飯でき、ふっくら粒立ち抜群のごはんが炊き上がる。銘柄炊き分けは50銘柄に対応し、冷凍してもおいしい「まとめ炊き」モードなど機能も多彩だ。音声ナビと液晶のデカ文字表示で操作も快適。

SPEC ●炊飯技術:本炭直火炊き/八重全面加熱/本・熱密封かまど構造 ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:無洗米・玄米・胚芽米・発芽米・長粒米ほか ●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.8kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 本炭釜
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間(始めの12時間はたべごろ保温)

 

↑二重の内ブタはワンタッチで取り外し可能。軽くて凹凸が少なく簡単に洗える。職人手作りの内釜を洗う際は丁寧に扱おう

 

↑八重構造のヒーターで米全体に熱を伝え粒感を立たせる。釜は羽釜構造にすることで熱を逃がさず香り高いごはんに

 

<クロスレビュー!>

ふっくらほぐれる食感と鮮やかな米のうまみが魅力

「ふっくらしつつ口の中でほぐれる食感と、鮮やかな米のうまみがしゃっきり派の人にオススメ。長粒米専用モードで、ジャスミンライスもおいしい。職人こだわりの内釜は大切に扱って」(青木)

 

非圧タイプは銘柄ごとの味の違いもわかりやすい!

「大手メーカーのフラッグシップ機では唯一の非圧タイプ。圧力をかけないのでしゃっきり感のあるごはんが炊けます。銘柄炊き分けも、米の甘み成分が出過ぎず銘柄ごとの味が引き立ちます」(コヤマ)

 

【No.2】京都の老舗米店がこだわる“外硬内軟”の味を実現!

日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100DM

実売価格8万1040円

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」の炊飯の極意を電気炊飯器で実現。1.3気圧の圧力と107℃のスチームで米の輪郭と甘みを際立たせて炊き上げる。カーボンフッ素加工の内釜はそのまま洗米可能。

SPEC ●炊飯技術:極上ひと粒炊き ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米(発芽玄米)・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:W248×H232×D302mm/約6.0kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 大火力沸騰鉄釜
炊き分け 食感4通り(極上コース)
保温時間 40時間(スチーム)

 

<クロスレビュー!>

蒸気がほとんど出ないので棚に置いたまま炊けて便利

「ハリがあって中がふっくらなごはんの食感が絶妙。炊飯中にほとんど蒸気が出ない構造なので、棚に置いたまま炊けて使い勝手も良いです」(青木)

 

しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事な炊き上がり

「圧力とスチームを利用した炊き上がりは、しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事。コスパ最高のフラッグシップモデルです」(コヤマ)

 

【No.3】伊賀焼の人気土鍋を電化し、ふっくら甘い至高のごはんに!

シロカ

かまどさん電気 SR-E111

実売価格6万4584円

伊賀焼の人気土鍋を使った機種。土鍋と好相性のシーズヒーターを採用してガス炊きを再現し、ふっくら甘く後味さっぱりのごはんに。土鍋がごはんの水分を最適な状態に保つため、冷めても美味。

SPEC ●炊飯技術:電熱ヒーター式 ●炊飯時消費電力:1300W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・おかゆ・おこげ ●サイズ/質量:約W300×H261×D300mm/約7.6kg

炊飯容量 1.0〜3.0合
内釜
炊き分け 食感3通り
保温時間

 

<クロスレビュー!>

土鍋炊飯がスイッチひとつで失敗なくできるのはスゴい

「火加減が難しい土鍋炊飯を電化し、スイッチひとつで失敗せずに炊けるのはスゴい。工芸品の風合いがあるデザインも高級感たっぷりです!」(青木)

 

保温機能などはないがそのおいしさはオンリーワン

「土鍋ならではの、甘みが強くもっちりして香り高いごはんが特徴。保温機能もないシンプルな作りですが、その味はオンリーワンです!」(コヤマ)

 

【《梅》クラス】予算額2万円〜4万円

この価格帯では、松や竹クラスの高級モデルに搭載される高機能を厳選して搭載。ベースのコストを抑えた“一点豪華主義”的なモデルが狙い目だ。シンプルさを求めるならオススメ!!

 

【No.1】ベストの炊き上がりを銘柄ごとに実現する高コスパ炊飯器!

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄量り炊き 圧力IHジャー炊飯器 KRC-PC50-B

実売価格3万8280円

米の銘柄ごとに加熱工程と加圧時間を調整し、それぞれのおいしさを最大限に引き上げる圧力IH炊飯器。大型タッチパネルで操作もスムーズだ。「こだわり炊き分け」ボタンで、「冷凍ごはん」モードや「おむすび」モードなどを選べるのがユニーク。

SPEC ●炊飯技術:圧力IH式 ●炊飯時消費電力:1230W ●白米以外の炊飯メニュー:炊き込み・玄米・食物繊維米 ●サイズ/質量:W265×H242×D382mm/6.6kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 極厚銅釜
炊き分け 銘柄炊き分け40銘柄
保温時間 銘柄炊き分け40銘柄

 

↑内釜に米を入れると最適な水量が表示され、ベストの炊き上がりを実現可能。よそったごはんのカロリーも表示できる

 

↑大火力のIHヒーターで内釜を上下から加熱。1.25気圧・105℃で炊き上げることで、ごはんの柔らかさと粘り、甘みが増す

 

<クロスレビュー!>

高級モデルのような銘柄炊き分け機能が優秀

「高級モデルに搭載される銘柄炊き分け機能をこの価格で実現したのがスゴい。ごはんのカロリー表示機能や食物繊維モードなど、健康を気遣う人にやさしい機能も見逃せません」(青木)

 

水加減を自動で教えてくれてシニア世代も大助かり!

「水量は少しの違いでごはんの味を変えてしまうが、それを自動で教えてくれるのは視力が心配なシニア世代も大助かり。銘柄炊き分けや発酵コースなど+αの機能も充実しています」(コヤマ)

 

【No.2】かまどの熱対流を再現し、米をふっくら炊き上げる

東芝ライフスタイル

真空圧力IH炊飯器 RC-10VSP

実売価格3万6990円

丸底60℃の銅釜でかまどのような熱対流を生み、ふっくら甘いごはんに。独自の真空技術で米の芯まで吸収させ、時短でおいしく炊き上げる。冷めてもおいしい「お弁当コース」など白米メニューが充実。

SPEC ●炊飯技術:炎匠炊き ●炊飯時消費電力:1250W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W296×H265×D387mm/約5.9kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鍛造かまど銅釜
炊き分け 食感3通り
保温時間 40時間(※)(真空保温)

※:白米の場合

 

<クロスレビュー!>

真空技術が炊飯・保温に貢献!手入れがラクなのもうれしい

「真空技術でごはんの甘みを高めたり、長時間おいしく保温したりできるのが◎。凹凸の少ない内ブタなど手入れもすごく簡単です」(青木)

 

食べたい時間に炊ける「ねらい炊き」が有能!

「5分単位で炊飯時間を調節できる『ねらい炊き』機能が便利。炊き方が難しい白米と玄米の混合炊きは専用モードを使えばうまくいきます」(コヤマ)

 

【No.3】本格的な食感炊き分け機能を2万円台で実現できる

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー 極め炊きNP-BK10

実売価格2万5510円

最上位機種にもある「わが家炊き」機能(49通り)と、7通りの「炊き分け圧力」機能を採用。蒸らし工程で再度圧力をかけて、しゃっきりふっくらごはんに仕上げる。2種類の麦ごはんメニューも搭載。

SPEC ●炊飯技術:人工知能IH炊飯/うまみ圧力蒸らし ●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:約W265×H220×D400mm/約5.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄器コートプラチナ厚釜
炊き分け 食感49通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

<クロスレビュー!>

食感の差がはっきり出る「炊き分け圧力」が秀逸!

「『熟成炊き』は炊飯に時間がかかるものの、ごはんの甘み満点。『炊き分け圧力』は加圧時間に加え圧力自体を変えるので食感の差が歴然です」(青木)

 

ごはんの炊き上がりも保温も自分好みに調整できる!

「炊飯器の質問に答えれば、49通りの食感に調整したごはんが炊けるのが魅力。保温モードも味重視と長時間重視の2種類から選べます」(コヤマ)

 

【Topic1】5合でも3合でもない絶妙なサイズもヒット!!

一般的な5合炊きだと大きすぎ、3合炊きだと物足りない、というニーズに応えた炊飯器も人気。シニア夫婦など少人数世帯にウケている。

 

【No.1】最上位機も採用する最高の土鍋炊飯技術を3.5合炊きに採用

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPJ-G060

実売予想価格10万9780円(12月1日発売)

同社最上位機種JPL-A100が誇る“土鍋ご泡火炊き”技術を3.5合炊きに投入。茶碗1杯ぶんから香り高い土鍋ごはんが味わえる。

 

【No.2】「炎舞炊き」「わが家炊き」など高機能を小型ボディに投入

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き”NW-ES07

実売価格8万1040円

ローテーション加熱の大火力を実現する「炎舞炊き」採用の4合炊きモデル。81通りの「わが家炊き」、7通りの炊き分け圧力機能を搭載する。

 

【No.3】職人こだわりの内釜が生む大火力で、粒感際立つ一杯に!

三菱電機

IHジャー炊飯器 本炭釜NJ-SWB06

実売価格8万5800円

純度99.9%の炭(※)を使った「本炭釜」搭載の3.5合炊き。炭の遠赤効果と独自の連続沸騰で炊いたごはんはしゃっきり、ふっくらと甘い。

※:木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

 

【Topic2】コスパ重視なら1万円台モデルも注目!

1万円台でも十分おいしく炊ける炊飯器がある!! 低価格でも銘柄炊き分け機能やヘルシーメニューなど高価格モデル並みのスペックが光る。

 

【No.1】浸し・蒸らしに時間をかけ、極上ごはんを実現

日立

IH炊飯器 RZ-BC10M

実売価格1万4640円

しっかり浸し、じっくり蒸らす「極上炊き」でおいしく。内釜は取っ手付きで出し入れしやすい。煮込みができる調理コースも備える。

 

【No.2】糖質約20%オフでダイエッターにやさしい!!

アイリスオーヤマ

ヘルシーサポート炊飯器 RC-IJH50-W

実売価格1万8480円

9種類のヘルシーメニューを搭載。低糖質メニューではごはんの糖質を約20%までオフ。極厚火釜で通常の白米炊飯もおいしく炊き上がる。

 

【No.3】多彩な炊き分け機能と炊飯メニューを装備

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄炊き 圧力IHジャー炊飯器 RC-PD50

実売価格1万6510円

9通りの食感炊き分け、40種の銘柄炊き分け機能を搭載。1.25気圧の圧力と高火力で米をふっくら炊き上げる。炊飯メニューも多彩。