島忠から8万2280円の電動アシスト自転車「ビューアシスト」誕生

ホームセンターの島忠は、電動アシスト自転車「ビューアシスト 26型NH-700」を2024年12月18日(水)から全国の島忠・ホームズ店舗(※)で販売します。カラーはサンドベージュとネイビーの2色。実売価格は8万2280円(税込)。

※ホームズ春日部店・ホームズ千葉ニュータウン店を除く

「ビューアシスト 26型NH-700」(サンドベージュ)

 

記事のポイント

前輪駆動方式は安定した走り出しが特徴。フロントカゴに荷物をたくさん載せてもスムーズにこぎ出すことができます。普段使いを意識したママチャリタイプなので、近所への買い物や駅・バス停までの通勤・通学用途に最適です。

 

本製品は、島忠初となるオリジナルの電動アシスト自転車。自転車メーカーの丸石サイクルとの共同開発により誕生し、普段使いに最適な機能を搭載しながら、島忠らしいお手ごろな価格を実現しています。

 

引っ張るアシスト感を実現するフロントモーター駆動方式を採用しており、走り出しから安定感のある走行が可能。バッテリー容量は5.8Ah(24V)で、走行距離実走目安は平坦路で約30km。ちょっとしたお買い物など近距離移動に最適です。

前輪をモーターでアシストするフロントアシスト駆動

 

変速ギアは3段変速。内部に変速機が収められているため、泥や水、衝撃から変速機が保護され、メンテナンスの頻度が少なくて済みます。

3段変速

 

内装ギアなので汚れにくくメンテナンスが少なくて済みます

 

足抜きがしやすく、乗り降りしやすい低床フレームデザインを採用。フロントには幅広く大容量のワイヤーカゴを搭載しています。

またぎやすい低床フレームデザイン

 

大型のワイヤーカゴを搭載

 

島忠
電動アシスト自転車「ビューアシスト 26型NH-700」
2024年12月18日発売
実売価格:8万2280円(税込)

電動アシスト自転車が8万円台! イオンバイクオリジナル「WILLGO」デビュー

イオンの自転車専門店「AEON BIKE(イオンバイク)」は、オリジナルの電動アシスト自転車「WILLGOクロス電動アシスト自転車」「WILLGOタウン電動アシスト自転車」を、12月17日(火)より順次、本州・四国の「イオンバイク」とオンラインショップ「イオンバイクモール」にて発売します。実売価格はいずれも8万8000円(税込)。

「WILLGO電動アシスト自転車」

 

記事のポイント

イオンバイクのオリジナル電動アシスト自転車は、税込8万8000円という価格が魅力。走り出す前に電源スイッチを押すだけというシンプル設計で、複雑な操作が要らないのも◎。走行距離は30km弱とやや短めですが、近所の買い物や子どもの送り迎え程度なら十分。スポーティーなクロスタイプと、幼児同乗器も取り付けられるママチャリタイプ(タウン)の2種類から選べます。

 

イオンバイクオリジナル電動アシスト自転車「WILLGO」は、本体価格8万円(税込8万8000円)というお手ごろな価格と、バッテリの電源スイッチ一つだけのシンプルな設計が特徴。充電したバッテリーを車体に装着し、バッテリーの電源スイッチを押すだけですぐに走り出せるシンプルなWILLGOシステムを採用。モード切替えなど複雑な操作は一切必要ないため、誰でも簡単に使える電動アシスト自転車です。

 

モーターが後ろ車輪をダイレクトに回すことでパワフルなアシスト力が感じられる快適な走行を実現しているほか、走行状況に合わせてペダリングを選択できる6段変速を装備。ライトはバッテリーの電源スイッチONで常に点灯しているので、日中でも車などに存在がわかりやすく安全・安心な仕様です。

 

「WILLGO クロス」は、スポーティなデザインのフレームと、使い勝手のよいフロントバスケットを装備した、クロスバイクタイプです。カラーはマットブラック、マットホワイト、マットブルーの3色。

「WILLGOクロス電動アシスト自転車」

 

【SPEC】

車体重量:約24.5kg

ギア:6段変速

サイズ(タイヤサイズ):27型(27x1-3/8)

寸法:全長1880mm x 幅550mm

バッテリー容量:36V 6Ahリチウムイオンバッテリー(25.2V換算で約8.5Ah相当)

1充電当たりの走行距離目安:約29km

 

「WILLGO タウン」は、乗り降りしやすいフレーム形状と、お買物などに使いやすい大型バスケットを装備。リヤキャリヤ最大積載重量27kgで、バスケットを装着すれば前後に抜群の収納性を確保できます。また、幼児同乗器の取り付けが可能(※)で、子どもを同乗させての移動にも活躍します。荷物や子どもの乗せ降ろし時に不意のハンドル回転を防ぐハンドルストッパーも装備しています。カラーはマットベージュ、マットブラック、マットグレーの3色。

※幼児同乗器のほかに後輪への巻き込みを防止するドレスガードの取り付けが必要です。

「WILLGOタウン電動アシスト自転車」

 

リヤキャリアには幼児同乗器の取り付けも可能

 

【SPEC】

車体重量:約25.5kg

ギア:6段変速

サイズ(タイヤサイズ):24型(24x1.75)

寸法:全長1810mm x 幅560mm

バッテリー容量:36V 6Ahリチウムイオンバッテリー(25.2V換算で約8.5Ah相当)

1充電当たりの走行距離目安:約28km

 

イオンバイク
「WILLGO電動アシスト自転車」
2024年12月17日発売
実売価格:8万8000円(税込)

タイヤに空気を入れるタイミングを教えてくれる! パナソニックの電動アシスト自転車2025年モデルが一挙発表

パナソニック サイクルテックは、電動アシスト自転車の2025年モデルを発表しました。ラインナップは、ショッピングモデル電動アシスト自転車「ビビ」シリーズ6車種、通学モデル電動アシスト自転車「ティモ」シリーズ5車種を2024年10月上旬より、幼児2人同乗用電動アシスト自転車「ギュット」シリーズ2車種を2024年12月上旬より順次発売します。

 

記事のポイント

パナソニック サイクルテックの2025年モデルでは、パンクしにくいタイヤや空気を入れるタイミングを教えてくれる機能などを搭載。さらに、幼児2人同乗タイプでは、今年初めて搭載され反響があった「押し歩き」をサポートする機能を搭載しています。

 

ショッピングモデル電動アシスト自転車「ビビ」シリーズは、「ビビ・EX」「ビビ・DX」「ビビ・MX」「ビビ・SX」「ビビ・L」をラインナップ。新発売のフラッグシップモデル「ビビ・EX」には、特殊合成の補強材内層でパンクしにくく、1 1/2サイズで従来より太めの「パンクガードマンプラスタイヤ」を採用しています。

「ビビ・EX」

 

パンクしにくい 「パンクガードマンプラスタイヤ」

 

通学モデル電動アシスト自転車「ティモ」シリーズは、「ティモ・DX」「ティモ・MX」「ティモ・S」「ティモ・L」「ティモ・A」をラインナップ。ティモシリーズ全車種で、自転車タイヤのパンクの要因の一つとなる空気圧の低下を、タイヤの変形量からモーターが推定し、空気を入れるタイミングを「クウキチェック」の表示でお知らせする機能を搭載。適正なタイヤ空気圧を保つことで、リム打ちパンクやタイヤ・チューブ劣化を予防し、バッテリー消耗を軽減します。

「ティモ・DX」

 

「空気入れタイミングお知らせ機能」

 

また、通学で電動アシスト自転車を利用する人は年々増えており、高校生だけでなく中学生も電動アシスト自転車を通学に利用するケースが増えていることから、新発売の「ティモ・S」では従来よりサドル高を20mm下げ、サドル最低地上高780mmを実現。適応身長が147cmからとなり、中学生を含む幅広い年代の人が乗りやすいフレーム設計を採用しています。

 

幼児2人同乗用電動アシスト自転車「ギュット」シリーズは、「ギュット・クルーム・EX」「ギュット・クルーム・DX」をラインナップ。フラッグシップモデル「ギュット・クルーム・EX」には、子どもを乗せたままの状態で押し歩く際にかかる負荷を軽減する「押し歩き機能」を搭載。この機能は2024年4月に国内で初めて幼児2人同乗用電動アシスト自転車に搭載され、大きな反響があったそう。

「ギュット・クルーム・EX」

 

「押し歩き機能」

 

「ずり下がり抑制機能」

 

また、タイヤの空気入れタイミングを手元スイッチの液晶画面で知らせる「空気入れタイミングお知らせ機能」を2車種に新たに搭載。適正なタイヤ空気圧を保つことで、リム打ちパンクやタイヤ・チューブ劣化を予防し、バッテリー消耗を軽減します。

 

パナソニック サイクルテック
電動アシスト自転車「ビビ」「ティモ」「ギュット」
2024年10月上旬より順次発売

 

ヤマハの最高峰e-bikeがもうすぐ発売! フルサス仕様のe-MTB「YPJ-MT Pro」の詳細は?

7月29日、ヤマハ発動機がスポーツ電動アシスト自転車(e-bike)であるYPJシリーズのフラッグシップモデルとして「YPJ-MT Pro」を追加するとオンライン説明会で発表。その気になる全貌を発売前にレポートしたいと思います。

↑「YPJ-MT Pro」は、ユニークなツインチューブデザインを持つアルミフレームに前後サスペンションを装備。タイヤサイズはMTBの主流となる27.5インチ

 

刺激的なハイエンドモデルにヤマハ魂てんこ盛りです

世界初の電動アシスト自転車「PAS」でお馴染のヤマハですが、実用車とは違った“趣味”の領域を満たすe-bike(スポーツ電動アシスト自転車)にも力を入れ、同社のYPJと呼ばれるシリーズは大きな注目を集めています。このYPJシリーズには電動アシストを備えたロードバイクとMTBをラインナップ。今回の発表会ではe-MTBの最高峰モデルとなる「YPJ-MT Pro」を追加。9月25日より販売が開始されます。

↑フレームサイズはS、M、Lの3サイズを用意。変速機はフロントがシングル、リアに11速のカセット備えた外装式。ブレーキには泥濘や雨天でも高い制動力を発揮する前後ディスクブレーキを採用する

 

↑前後に優れた制動力を発揮する油圧式のディスクブレーキを装備。フロントサスペンションは路面環境に合わせて減衰力を調正することが可能。トラベル量は160mmと余裕のストロークを誇る

 

YPJ-MT Proは「Fun and Exciting unusual experience〜楽しくて刺激的な非日常体験〜」をコンセプトに、乗りこなす楽しさ、MTBに特化したアシスト性能、ユニークデザインをポイントに開発。

 

軽量・高剛性を誇るデュアルツインフレームは、重量物となるバッテリーを搭載した状態でも最適なバランスを発揮する構造となり、前後サスペンション(フロントサスペンションストローク量:160mm/リアホイールトラベル量:150mm)は舗装路だけでなく悪路での路面追従性を考慮したレイアウトが与えられています。

↑トップチューブは個性的なツインデザインとなり、バッテリーをダウンチューブにビルドインすることで精悍さとスポーティさを演出。コンパクトで高性能なリチウムイオンバッテリーの容量は36V13.1Ahで、一充電で最大197kmを走破

 

また、心臓部であるアシストモーターはヤマハが独自に開発したコンパクトな「PW-X2」を搭載。パワフルでシャープなペダリングレスポンスを維持しながら、より高いケイデンス(クランク回転数)に対応します。アシストモードは7モードから選択でき、YPJ-XCでも好評を得ていた「EXPW(エクストラパワー)モード」を搭載。変化する路面でのペダリングにも素早く反応し、最適なパワーアシストでサポートしてくれるのは嬉しい限り。

↑コンパクトでパワフルな電動モーターユニット「PW-X2」。スポーツライディングに最適なハイケイデンスにも対応し、7種類のアシストモードで走る環境に合わせてセレクトできる。新たに「オートマチックアシストモード」を搭載

 

さらに「ECOモード」~「HIGHモード」までのアシストモードを車両側が自動的に選択してくれる「オートマチックアシストモード」を新追加。走行状態に応じてライダーの要求にシンクロし、ハンドリングやペダリングに集中することができます。

 

搭載バッテリーは36V/13.1Ahとなり、充電時間は約3.5時間。航行距離はEXPWモードで73km、+ECOモードで197kmという驚異的なスタミナを発揮してくれるのは大きなアドバンテージになるはず。アップダウンが激しく低速域で使用するe-MTBでは、アシスト時間の長さは大きな魅力になることは間違いありません。

↑ステムのサイドにはバッテリー残量、速度、消費カロリー、ペダリングパワー(W)など数多くの情報を表示する液晶ディスプレイ「コンパクトマルチファンクションメーター」を装備する

 

カラーリングはヤマハのレーシングカラーでもあるポディウムブルー/ニッケルとなり、同社の人気オフロードモーターサイクル「YZ」からインスパイアされたもの。ヤマハ・レーシングカラーとのリレーションは精悍さと力強さ、そしてブランドが持つレーシーな印象となり「YPJ-MT Proはタダモノデハナイ…」と思わせる絶妙なパッケージングは絶品です。

↑YPJシリーズのフラッグシップとして9月25日から販売が開始されるYPJ MT-Pro。気になる価格は66万円(税込)に設定されている

 

コロナ禍の影響で密を避けることが求められる昨今。ひとりで楽しめて環境にも優しいe-bikeが、さらなる注目を集めることは間違いありません。66万円という車両価格的は安くはないものの、大人の趣味の相棒として「YPJ-MT Pro」と週末を過ごす幸福感を味わってみませんか?

 

【SPECIFICATION】

フレームサイズ:S(全長×全幅×サドル高:1885×790×835~1050mm)/M(全長×全幅×サドル高:1935×790×845~1095mm)/L(全長×全幅×サドル高:1980×790×855~1105mm)●タイヤサイズ:27.5×2.8 ●車両重量:S(23.8kg)M(24.1kg)L(24.2kg)●航行距離:EXPWモード(73km)/HIGHモード(79km)/STDモード(96km)/ECOモード(133km)/+ECOモード(197km)/Automatic Assistモード(87km)●変速方式:外装11段(シマノDEORE XT)●バッテリー:リチウムイオンバッテリー(36V13.1Ah)●充電時間:約3.5時間

 

 

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子乗せタイプだけじゃない! スポーツタイプやシニア向けも揃った最新「電動アシスト自転車」6選

電動アシスト自転車といえば、モーターの力で走行をサポートしてくれる便利なアイテム。近年では、お子さんを乗せてもスイスイ走ることができるファミリータイプのモデルが人気となっていますが、軽快な走りが楽しめるスポーツタイプや、脚力に不安のある高齢者向けのシニアモデルなども登場し、その活用シーンは広がりを見せています。

 

そこで今回は、ファミリータイプ以外の電動アシスト自転車を3タイプ6モデル紹介します。

 

【通勤・通学向けモデル】

通勤・通学先が遠かったり、経路に坂道が多かったりする場合は、断然電動アシスト自転車がオススメ。一般的な自転車に比べてより少ない力で走ることができるので、毎日の疲れを軽減することができます。前カゴが大きなモデルを選べば、荷物が多いときでも安心です。

 

ブリヂストン
カジュナe

実売価格11万5800円

通勤・通学にピッタリなカジュアルモデル。落ち着いたカラーの「ベーシックライン」とフェミニンなカラーの「スイートライン」の2種類から選ぶことができます。バッテリーには、高性能リチウム電池を搭載した「B400バッテリー」を採用しており、より長い距離を走行可能。鉄製チェーンより耐久性の高い「カーボンベルトドライブ」を採用しており、面倒な注油の必要もありません。大きなカバンがすっぽり入る幅広バスケットもポイント。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:26インチ
変速:内装3段変速
重量:28.6kg
バッテリー容量:14.3Ah
1充電あたりの走行距離:パワー51km、オート77km、エコ96km
カラー:ベーシックライン(E.XBKホワイト/E.Xモダンレッド/E.Xダークオリーブ/E.Xアメリカンブルー)、スイートライン(E.Xカームブルー/E.Xミストグリーン/E.Xエッグシェルベージュ/E.Xスイートラベンダー)

 

パナソニック
ティモ・I

実売価格11万7500円

実用性とデザイン性を兼ね備えた通勤・通学向けモデル。小型大容量バッテリーを採用し、ロングモードで最大75kmの走行が可能。耐久性が高く安定した走りを実現する「ハードランナータイヤ」と極太スポークを装備しています。スクールバッグが収まりやすいワイドスクエアバスケットを採用。夜道も安心なオートライト機能付きです。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:26インチ
変速:内装3段変速
重量:29kg
バッテリー容量:12.0Ah
1充電あたりの走行距離:パワー44km、オート53km、ロング75km
カラー:オフホワイト/シェルピンク/マットミスティグリーン/マットディープグレー

 

【スポーツ向けモデル】

毎日の買い物やお子さんの送り迎えなど、カジュアルシーンで使われるイメージのある電動アシスト自転車ですが、最近では軽快な走りを楽しめるスポーツモデルも増えています。多段変速を備えたクロスバイク風のモデルなら、長距離の自転車通勤もより楽に走ることができます。また、オフの日のちょっとしたサイクリングにもオススメです。

 

ヤマハ
PAS Brace

実売価格16万3900円

通勤にもオフのサイクリングにも対応する本格派スポーツモデル。15.4Ahの大容量バッテリーにより、長距離走行時もパワフルにアシストします。走行状況を高機能センサーがリアルタイムで感知し、最適なチカラでアシストする独自のアシスト制御技術「S.P.E.C.8」と内装8段変速搭載により、坂道の多いルートでも軽快に走ることが可能。雨の日にも安心なフロントディスクブレーキ採用しています。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:26インチ
変速:内装8段変速
重量:23.1kg
バッテリー容量:15.4Ah
1充電あたりの走行距離:強60km、標準71km、オートエコ90km
カラー:マットグラファイト/クリスタルホワイト/アースブルー/リッチレッド

 

パナソニック
ベロスター
(2018年9月発売予定)

実売予想価格10万2600円

毎日の通勤時にも快適な走りが楽しめるスポーツモデル。シンプルなアルミダイヤモンド型フレームに、走りが軽く高速巡航も可能な700×38Cタイヤを装備。持ち運びもラクな軽量リチウムイオンバッテリーは1回の充電で最大50km走ることができます。街中のちょっとしたアップダウンにも対応する外装7段変速を採用。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:700×36C
変速:内装7段変速
重量:22.4kg
バッテリー容量:8.0Ah
1充電あたりの走行距離:パワー28km、オート36km、ロング50km
カラー:ミッドナイトブラック/クリスタルホワイト/ワインレッド

 

【シニア向けモデル】

脚力に不安がある高齢者にも電動アシスト自転車はオススメ。漕ぎだしの負担を軽減し、スッと発進することができます。シニア向けモデルはフレームやサドルを低く設計しているので、簡単に両足を地面につけることができ、ふらついてしまったときなども安心して乗ることができます。

ブリヂストン
フロンティア ラクット

実売価格12万740円

乗りやすさと取回しやすさを追求したシニア向けモデル。「ラクあし」設計により、従来モデルと比べ、足首、ひざ、股の関節角度が緩やかになり、乗車時の負担を軽減します。また、フレームやサドルの高さを抑え、またぎやすくサドルに乗ったままでも両足が地面につけやすい。新機能の「走りながら充電」により、走行中にペダルを止める、もしくは左ブレーキをかけると前輪モーターが発電しバッテリーを充電。より長い距離を走行できます。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:20インチ/24インチ
変速:内装3段変速
重量:23.3kg(20インチ)、24.9kg(24インチ)
バッテリー容量:14.3Ah
1充電あたりの走行距離:弱80km、強52km(24インチ)
カラー:T.Xルビーレッド/T.Xサファイアブルー/P.Xミスティミント/P.Xミスティラベンダー

 

ヤマハ
PAS SION-U

実売価格10万6400円

またぎやすく、乗り降りしやすい低床U型フレーム採用したシニア向けモデル。タイヤサイズは20・24・26型の3サイズで、身長や用途に合わせて選ぶことができます。アシストモードは、シンプルな「弱」と「強」の2モードのみ。こぎ出しはなめらか、坂道や重い荷物の時はパワフルにアシストしてくれます。スタンドをかけるときにつかめる取っ手付きのリヤキャリヤや、リングを回すだけでハンドルのふらつきを抑止するパーキングストッパーなどを備え、駐輪時や荷物を載せ降ろしするときも安心です。

 

【SPEC】
タイヤサイズ:20インチ/24インチ/26インチ
変速:内装3段変速
重量:22.2kg(20インチ)、23.8kg(24インチ)、24.4kg(26インチ)
バッテリー容量:12.3Ah
1充電あたりの走行距離:弱72km、強52km(24インチ)
カラー:レッド/アイボリー/アースブルー/ビンテージブロンズ(20インチモデルのみ)

 

欧米では「e-bike」として様々なメーカーが開発を進めており、次世代の移動手段としても注目を集めている電動アシスト自転車。ぜひファミリーモデル以外の機種もチェックしてみて下さい。

 

子どもを乗せても軽々走れる! 使い勝手が進化した最新「電動アシスト自転車」5選

世界で最初の電動アシスト自転車、ヤマハの「PAS」が発売されてから、今年でちょうど25年。すっかりお馴染みの乗り物となりました。この自転車は、モーターによってペダルを踏む力をアシストしてくれるので、漕ぎ出しや坂道でもふらつくことなく、楽に走行できるのが最大の特徴です。買い物荷物を満載したうえに子どもまで乗せて走るお母さんたちを中心にユーザーが広がり、近年はバッテリー容量が大きくなって走行可能距離も格段に長くなり、非常に使い勝手が良いモデルが増えてきました。特に、坂道の多い町では、電動アシストがあるとないとでは、その快適さがまるで違ってきます。日々の買い物や子どもの送り迎えに加え、通勤・通学などの生活シーンでも、とても便利でエコな乗り物、電動アシスト自転車。オススメの5台を選んでみました。

 

1.小さいお子さんがいるママも安心「ギュット・ミニ・DX」

パナソニック
ギュット・ミニ・DX

楽天市場最安値価格:12万8002円

【SPEC】
タイヤサイズ:20インチ
変速:内装3段変速
重量:33.3kg
バッテリー容量:16.0Ah
カラー:パウダーイエロー/マットネイビー/マットブルーグレー/ロイヤルレッド/マットダークグリーン/マットブラック

 

パナソニックの「ギュット」シリーズは、子どもを乗せるために設計された低重心のアシスト自転車のシリーズで、そのうち「ギュット ミニ」は、子どもをフロントに乗せるタイプです。前乗せのタイプは常に子どもが視界にあり、小さな子どもでも安心して乗せられます。また後部も含めて2人を乗せることが可能な点もメリットとなるでしょう。タイヤは20インチと小さいタイプですから、乗せ降ろしも楽にできます。バッテリーも小型ながら十分な容量を持っており、近所の走行のみなら充電も月に1度でOK。基本性能が充実の子乗せアシスト自転車です。

 

2.通勤・通学や買い物用にオススメ「ビビ・SX」

パナソニック
ビビ・SX

楽天市場最安値価格:8万8800円

【SPEC】
タイヤサイズ:26インチ
変速:内装3段変速
重量:25.8kg
バッテリー容量:8.0Ah
カラー:チョコブラウン/モダンシルバー/ピスタチオ/マットブラック

 

同じパナソニックでもこちらの「ビビ」シリーズは、通常の26インチシティサイクルにバッテリーをつけたタイプの、ショッピングに最適な電動アシスト自転車のシリーズです。なかでも「SX」は、メーカー希望小売価格が8万5000円(税抜)という安さが魅力の1台。安心の日本製で基本機能も充実しています。バッテリー容量が現在の基準からするとやや小さく感じるかもしれませんが、電動アシストは多少あればOKという環境なら十分に使えるでしょう。毎日重い荷物を持ち運ぶ必要のある高校生や中学生の通学にも使えそうなので、入学のプレゼントにいかがでしょうか。

 

3.ベーシックな1台なら「PAS With」

ヤマハ
PAS With

楽天市場最安値価格:9万9799円

【SPEC】
タイヤサイズ:26インチ
変速:内装3段変速
重量:26kg
バッテリー容量:12.3Ah
カラー:アクアシアン/ライムグリーン/ピュアシルバー/ピュアパールホワイト/ダークメタリックブラウン/ダークメタリックブルー/ビビッドレッド

 

元祖電動アシスト自転車と言えば、ヤマハの「PAS」ですね。現在では子乗せ仕様からスポーツタイプまで様々な製品がラインナップされています。そんなPASの数あるシリーズモデルの中でも、「With」はスタンダードな性能をまとったシリーズ。この「With」は、シリーズ最軽量の取り回しやすさが特徴の電動アシスト自転車で、通学やショッピングに最適なモデルです。フル充電で56㎞走行可能(標準モードの場合)なバッテリーは必要十分な容量といえますが、もっと長い距離を走りたい、あるいは強力なアシストが欲しいという方には、より大きなバッテリーを搭載した「With SP」もあります。

 

4.お手ごろエントリーモデル「アシスタ・ファイン」

ブリヂストン
アシスタ・ファイン

楽天市場最安値価格:8万4799円

【SPEC】
タイヤサイズ:24/26インチ
変速:内装3段変速
重量:24.6kg/25.2kg
バッテリー容量:6.2Ah
カラー:E.Xモダンブルー/E.Xナチュラルオリーブ/E.Xフラミンゴオレンジ/E.Xマリノブルー/F.Xカラメルブラウン/M.XHスパークシルバー

 

ブリヂストンの「アシスタ」シリーズは、多様なラインナップを擁するブリヂストンのベーシックな電動アシスト自転車のモデル群です。「アシスタ・ファイン」は、そのなかでやや小さめのバッテリーを積む、電動アシスト自転車のエントリーモデルともいうべき存在。タイヤサイズは24インチと26インチを用意。スタンダードなデザインながら、またぎやすい低床フレームで楽に乗り降りでき、高齢者の方にもおすすめできます。安心のブリヂストン製品が、ご覧の価格から購入できることも、このモデルの大きな魅力の1つです。

 

5.子乗せタイプの定番「bikke・GRI(ビッケ・グリ)」

ブリヂストン
bikke・GRI(ビッケ・グリ)

楽天市場最安値価格:12万5480円

【SPEC】
タイヤサイズ:フロント24インチ/リア20インチ
変速:内装3段変速
重量:33.0kg
バッテリー容量:14.3Ah
カラー:E.Xランドベージュ/E.Xアンバーオレンジ/E.Xリバーブルー/T.Xディープグリーン/E.XBKダークグレー/E.XBKホワイト

 

「ビッケ」は、ブリヂストンの子ども乗せ電動アシスト自転車のシリーズモデル名で、「ビッケ・グリ」は、リアチャイルドシートを基本とするモデルです。ブリヂストン得意のベルトドライブ(チェーンではなく歯付きベルトで駆動する)に電動アシストが付いているこのモデルは、モーターパワーを前輪に与えており、「前から引っ張ってもらっている」感覚で力強い走行が期待できます。さらに後輪にブレーキをかけると自動的に前輪にモーターブレーキがかかり、いわゆる回生システムでバッテリーが充電されるという機構も備えています。後輪は乗せ降ろししやすい20インチタイヤを採用するなど、様々な工夫をこらした万能タイプの子乗せアシスト自転車です。

 

非常に便利な電動アシスト自転車ですが、モーターを積んでいるぶん車体は重くなり、さらにはスピードも出やすくなるわけですから、安全のためにも高いブレーキ性能が必要。タイヤにも通常以上の耐久性が求められます。ここに紹介した日本の3大メーカーの製品であれば安心して使用できるので、まずはメーカーで選んだうえで、自分にあったモデルを探してみてください。

バッテリー約28%増強でより長く乗れる! 初めての1台にぴったりな子ども乗せ電動アシスト自転車「ビッケポーラーe」

ブリヂストンサイクルは、バッテリー容量を約28%増加して走行距離を伸ばした子ども乗せ電動アシスト自転車「ビッケポーラーe」の2019年早期モデルを6月上旬に発売します。価格は13万7800円(税抜)。

↑ビッケポーラーe(E.BKブルーグレー)

 

ビッケポーラーeは、フロントチャイルドシートを標準装備している子ども乗せ電動アシスト自転車。最低サドル高は70cm、全高は103.5cmで、フロントチャイルドシートを標準装備しているタイプの電動アシスト自転車としては、最も視界良好のフレーム設計となっており、「久しぶりに自転車に乗る」「運転に自信がない」「安定感を重視したい」という方に最適なモデルとなっています。

 

今回の新モデルでは、電池容量を従来モデルの12Ahから約28%増の15.4Ahとし、エコモード時の走行距離を78kmに伸長。さらに、自転車本体の軽量は維持し、広くてゆったり乗れる幅広チャイルドシート「スマートシート」も採用しています。

 

このほか、数字でバッテリー残量を表示する「デジタル3ファンクションメーター」や、雨の日でもしっかり止まる「スマートコントロールブレーキⅡ」などうれしい機能も搭載。アシストモードは、強・標準・オートエコ・アシストオフの4モードから選択できます。

 

カラーは、T.レトロブルー(ツヤ消しカラー)、E.BKブルーグレー、E.BKダークグレー、E.BKホワイト、T.レトログレージュ(ツヤ消しカラー)、T.レトロレッド(ツヤ消しカラー)、T.レトログリーン(ツヤ消しカラー)の全7色をラインナップ。

 

初めての子ども乗せ電動アシスト自転車にピッタリなモデルですので、購入を検討されている方はチェックしてみてはいかがですか?

パナ、電動アシストMTB「XM2」発表! サイクリングツアーなど“コト体験”も提供でいよいよスポーツ電アシ時代到来か

パナソニックサイクルテックは、スポーツタイプの電動アシスト自転車の新製品として、電動アシストマウンテンバイク「XM2」、「XM1」および電動アシストクロスバイク「XU1」の3モデルを7月2日に発売します。価格はXM2が38万円、XM1が33万円、XU1が22万5000円。

 

パナソニック サイクルテックの片山栄一 代表取締役社長によれば、同社が2017年9月に発売した国内初の電動アシストマウンテンバイク「XM1」は、発売から約1か月で当初の年間販売予定台数をクリアし、年度末までに目標台数の約8倍を販売。17年度は過去最高売上を更新し、なかでもXM1が利益率を押し上げる要因になったとのこと。そこで同社ではスポーツタイプの電動アシスト自転車のラインナップを増強し、18年度は前年比2.5倍の売上を目指すとしています。

 

今回登場する電動アシストマウンテンバイク「XM2」は国内初となる「内装2段変速マルチスピードドライブユニット」を搭載し、より幅広いギヤレシオで高い走破性を実現。また、従来比1.5倍となる12Ahの大容量バッテリーを搭載することで、さらなる長距離走行を可能にしています。カラーはマットチャコールブラックと、初回20台限定の特別色モデルとしてフラットアクアブルーが用意されます。

↑XM2(マットチャコールブラック)

 

↑大容量12Ahのバッテリーを搭載

 

↑20台限定となるXM2 フラットアクアブルー

 

また、昨年発売された「XM1」はハンドル幅を680mmに変更し、安定性をさらに向上させるとともに、前照灯をバッテリ給電式に変更することでライド中の電池切れの不安を解消しています。

↑XM1(マットチャコールブラック)

 

新たにラインナップに追加された電動アシストクロスバイク「XU1」は、都市を軽快に移動するアーバンコミューターとしての位置づけ。クロスバイクとしては異例の、幅50mmのワイドタイヤで快適な走行を実現。また雨天に対応したアルミフェンダー、日常使いに便利なアルミリヤキャリヤも標準装備しています。カラーはシャインパールホワイトとマットロイヤルブルーの2色。

↑XU1(シャインパールホワイト)

 

↑XU1(マットロイヤルブルー) ※パニアバッグは別売

 

“コト体験”を重視したサイクリングツアー事業も

同社では、電動アシスト自転車を販売するだけでなく、サイクリングツアーによる“コト体験”を提供するサービスや、観光地やリゾート地などでレンタルサービスなどもも今年度中に開始予定。4年後には、こうしたサービス事業による売上を全体の1割、利益額で全体の2割程度にまで成長させたいとしています。

 

そうしたツーリング事業に協力するビジネスパートナーとして、多くのサイクリングツアーを企画してきたサイクリングインストラクターの平野由香里さんが登場。平野さんによれば、これまでサイクリングツアーの参加者は30~40代の男性が多かったそうですが、年々参加者の年代層が拡大しており、60代のアクティブシニア層や女性の参加者も増えているようです。

↑サイクリングインストラクターの平野由香里さん

 

平野さんの思うサイクリングの魅力は、「自動車などと違いフルオープンで広大な景色を楽しめ、季節の空気を全身で体感できること。いつもと目線の高さや移動スピードが違うので、非日常を体験できること。仲間と一緒に楽しめること」だそう。

 

パナソニックでは、平野さんのようなインストラクターの協力を受け、電動アシスト自転車に乗る楽しさを体験できるサービスを提供し、新たなユーザーを呼び込むとしています。

↑全日本実業団自転車競技連盟の理事長を務める片山右京さん(右)も登場

 

電動アシスト自転車は“楽”をする道具から“走りを楽しむ”ギアへ。MTBモデルも登場したヤマハ「YPJ」新ラインナップ

2018年は「eバイク元年」と呼ばれるほど、電動アシスト自転車業界の動きが活発になっています。先日、このGetNavi webでもお伝えしたBOSCH(ボッシュ)のシステムを搭載した海外メーカーの国内進出などもありますが、国内メーカーだって負けてはいません。新たな市場を開拓すべく、これまでにない電動アシスト自転車の新製品を発表しています。

 

今回は、ヤマハのスポーツ電動アシスト自転車「YPJ」シリーズの新製品発表会に潜入。試乗レポートをお届けします。

 

本格派スポーツタイプ電動アシスト自転車「YPJ」

ヤマハの電動アシスト自転車は、通勤や通学、買い物、子どもの送迎など日常生活での使用を想定した「PAS」シリーズと、長距離サイクリングなどに適したスポーティーな「YPJ」シリーズの2シリーズをラインナップしています。

 

今回ヤマハが発表した新製品は「YPJ」シリーズ4機種。街乗りに適したオンロードモデルから、長距離のツーリングに適したモデル、そして本格的なマウンテンバイクという充実したラインナップです。

 

これまでの電動アシスト自転車は、「重い荷物を載せても軽く走れる」「坂道をスイスイ登れる」というように、「楽をするため」の道具という側面が強くありました。一方、長距離サイクリングを楽しんだり、オフロードを駆け巡るスポーツタイプの自転車を愛好する人たちは、「自分の脚がエンジン」というように、自分の体力だけで自転車を乗りこなすことに喜びを感じる人が多数です。そのため、スポーツタイプの電動アシスト自転車は邪道と考えられ、なかなか市場で認知されることはありませんでした。

しかし、若いころにサイクリングを楽しんでいた層を中心に、「体力的に辛いけれど昔のようにサイクリングを楽しみたい」という需要が増えてきています。

 

そこでヤマハは、新しい選択肢としてスポーツ電動自転車を開発。2015年にスポーツタイプの電動アシスト自転車「YPJ-C」「YPJ-R」を発売。この2台は、通常はペダルによる走行、坂道や加速時などにピンポイントで電動アシストが発動するというモデルです。

 

そして今回発売された「YPJ-YC」「YPJ-ER」「YPJ-EC」「YPJ-TC」は、フルタイムの電動アシストを実現。ドライブユニットを新開発し、YPJ-C/Rの約5.5倍となる13.3Ahクラスの大容量バッテリーを搭載。1回のフル充電で220〜240kmの走行が行えるようになっています。

 

また、全モデルにスルーアスクル仕様のディスクブレーキを搭載。制動力が高く、大きく安定したブレーキ力が得られます。

 

ハンドル部には「コンパクトマルチファンクションメーター」を搭載。液晶ディスプレイに、バッテリー残量や速度、消費カロリー、ペダリングパワーなどを表示。コントロールスイッチは、手袋をしたままでも操作できるよう大きめとなっています。

 

走行モードは、「ハイ」「スタンダード」「エコ」「プラエコ」「エコ」の5モードを搭載。状況に合わせて、ギアとともにモードを選択すれば、より運転を楽しむことができます。

 

それでは、4機種それぞれの特徴を実車した感想とともにお届けします。

 

通勤からツーリングまで使えるオールマイティな「YPJ-TC」

YPC-TCはフル装備のトレッキングバイクです。スポーティなボディに、700×35C相当のタイヤを採用。通勤通学といった街乗りから、ツーリングまで幅広い用途に使えるオンロード仕様となっています。

 

特徴的なのが、リヤキャリア。ここに別途キャリーバッグを取り付けることが可能。また、前後フェンダーも装備されているのも特徴的です。

 

オプションを取り付けることで、長時間のツーリングにも使えるようになります。YPC-TCと相棒に、日本一周なんていうのも楽しそう。

 

乗り心地は、非常に安定したもの。いわゆる「ママチャリ」やシティタイプの自転車から乗り換えても違和感はあまりないでしょう。電動アシストに関しては、快適そのもの。加速性能がいいことはもちろん、ある程度スピードが出てからもペダルが軽く、スイスイ走ります。フル充電で最長237kmまで走行できます。

 

乗りやすさ、扱いやすさに優れているので、初めての電動アシスト自転車としてもいいのではないでしょうか。価格は32万4000円(税込)。2018年6月11日発売予定です。

 

よりシンプルに自転車の走りを楽しめる「YPJ-EC」

先ほど紹介したYPJ-TCの前後フェンダーやリヤキャリアを省略した、より走りに特化したモデルです。基本性能はほぼYPC-TCと変わりませんが、シンプルかつスポーティな雰囲気を楽しみたいのならば、こちらのモデルのほうが適しています。

ハンドルはバータイプ。なお、オンロードモデル3機種は、街乗りすることを想定しておりヘッドライトも標準装備されています。

 

乗り心地は、YPC-TCよりも本体重量が軽い分、軽快に感じます。ペダルを踏むこむと同時に、グンと前に出る感覚が癖になりそうです。外装がシンプルなゆえ、YPC-TCよりも男性的な雰囲気を感じます。ある意味、YPJシリーズのスタンダードモデルと言えるでしょう。フル充電で最長222kmまで走行できます。

 

価格は28万800円(税込)。2018年6月11日発売予定です。

 

ドロップハンドルで走りに特化した「YPJ-ER」

オンロードタイプの上位機種に位置づけられるYPJ-ER。最大の特徴はドロップハンドルの採用です。これにより、運転姿勢が前傾姿勢になり、よりスポーティーな走りが行えます。

 

 

ユニットなどはYPC-TC、YPC-ECと同じですが、さすがに乗った感覚は別物。前傾姿勢になることで、加速時の感覚がダイレクトに伝わります。通勤通学でも使えるタイプですが、長距離ツーリングに出かけてみたくなる自転車です。

 

フル充電では、最長242kmの走行が可能となっています。価格は34万5600円。2018年6月11日発売予定です。

 

本格的なオフロード走行が楽しめる「YPJ-XC」

ヨーロッパ市場ではすでに高い人気となっている電動アシスト付きマウンテンバイク「E-MTB」。そのE-MTBに特化したドライブユニット「PW-X」を搭載したモデルが「YPJ-XC」です。

 

本体フレームも本格的なマウンテンバイク仕様で、フロントサスペンションにはROCKSHOX社性のMTB用サスペンション「RECON GOLD」(120mmトラベル)を採用。タイヤは27.5×2.25サイズのMTB用タイヤ(MAXXISブランド)となっています。

 

マウンテンバイクにあまり乗ったことがない筆者は、まずその大きさに少々びびり気味。そして、いざ運転してみるとアシスト力が強く、ウイリーしそうになることも。アシスト力はバツグンで、舗装されていない道もグイグイ進むことができます。

 

「これは初心者には厳しいな……」と思っていたのですが、なぜか2つある試乗コースのうち、上級者向けのエキスパートコースを走ることに。本格的なオフロードは初体験でしたが、YPJ-XCのパワフルな走りに助けられ、なんとか完走できました。

 

パワフルな走りなのですが、大柄のハンドルで操作性がよく、自分の思い通りに自転車が動いてくれるという印象。普段からマウンテンバイクに乗っている人ならば、さらにそのよさがわかるのではないでしょうか。

 

価格は37万8000円(税込)。2018年7月18日発売予定です。

 

なお、全機種ともにサイズがS/M/Lの3種類用意されているので、体のサイズに合った自転車を選ぶことが可能。さらに、水洗いもできる防水仕様となっています。

 

「楽しく乗る」のがこれからの電動アシスト自転車

今回新しいYPJシリーズを試乗して、電動アシスト自転車の印象が大きく変わりました。これまでは、主婦やお年寄りの「自転車の運転を楽にしたい」という需要を満たすものが多かった印象でした。しかし、今回のYPJシリーズは、「自転車で遠くに行きたい」「軽快な走りをしたい」という、よりスポーティに自転車を楽しみたいという層の欲求に応えてくれるものです。

 

たとえば、自動車がマニュアル車からオートマティック車にメインがシフトしたように、これからは自分の脚で漕ぐ自転車が趣味性の高いものになり、日常的には電動アシスト自転車が使われていくようになるかもしれません。

 

筆者は普段、あまり自転車を使わないのですが、それはひとえに「面倒くさい」と思っているから。しかし、電動アシスト自転車ならば、どこまでもどこまでも走って行けそうな気分にさせてくれます。疲れ方も明らかに違いますしね。

 

もしかしたら、今年は電動アシスト自転車、買っちゃうかもしれないな……。そう感じた試乗会でした。

 

バイクメーカーが本気で電動アシスト自転車を開発!? 「e-ANBAI」のクラウドファンディングに支援者殺到!

山口県の電動バイクメーカー「株式会社ツバメ・イータイム」が、折りたたみ式電動アシスト自転車のクラウドファンディングをMakuakeで開始。目標金額を大きく上回る支援が集まった。

出典画像:「山口から世界へ。サドルにバッテリー?折りたたみ式電動アシスト自転車e-ANBAI」Makuakeより出典画像:「山口から世界へ。サドルにバッテリー?折りたたみ式電動アシスト自転車e-ANBAI」Makuakeより

 

街乗りや通勤などに“いい塩梅”な電動アシスト自転車

同プロジェクトは、“電動バイクメーカー”ならではの技術力や発想力を詰め込んだ電動アシスト自転車「e-ANBAI」を開発するというもの。「あー いいあんばい だねと言ってもらいたい」というビジョンのもとに作られているため、「e-ANBAI(いい塩梅)」というネーミングがつけられた。

出典画像:「山口から世界へ。サドルにバッテリー?折りたたみ式電動アシスト自転車e-ANBAI」Makuakeより出典画像:「山口から世界へ。サドルにバッテリー?折りたたみ式電動アシスト自転車e-ANBAI」Makuakeより

 

そんな同自転車には、5段階のアシストモードを搭載。楽に走りたいときはアシストに任せ、運動のために足で漕ぎたい時は補助機能を弱めに調節可能。シーンに応じて“いい塩梅”のアシストを選択出来る。

出典画像:「山口から世界へ。サドルにバッテリー?折りたたみ式電動アシスト自転車e-ANBAI」Makuakeより出典画像:「山口から世界へ。サドルにバッテリー?折りたたみ式電動アシスト自転車e-ANBAI」Makuakeより

 

モーターは長寿命・省エネ・ハイパワーの「高性能ブラシレスモーター」で、ペダル踏み込み時の負荷が変化しても安定した速度制御を供給。さらに“ホールIC”と呼ばれる磁気センサーが搭載されており、ケーブルの接続不良や断線などなんらかの以上が発生した場合、モーターを停止させながらアラーム信号で知らせてくれる。

 

また折りたたみ式自転車なので、当然コンパクトにたたんで持ち運びが可能。しかし注目したいのはその外観で、バッテリーがサドル付近のトップチューブに内蔵されており一見電動自転車のようには見えない。そのためオシャレな街乗りに最適な、シンプルでスタイリッシュなデザインに仕上がっている。

 

機能・ビジュアル共に“いい塩梅”な電動自転車に、SNSなどでは「サドルにバッテリーを収めるのは面白い試みだと思う」「手軽な電動アシスト自転車がちょうど欲しかったからかなりマストなプロジェクト!」「見た目が本当にいい塩梅! 出来上がりがめっちゃ楽しみ」といった声が上がった。

 

電動バイクメーカーが本気で作った自転車に支援者続出!

海外展開も行っている電動バイクメーカーが本気で電動アシスト自転車を作るという試みに、数多くの支援者が殺到。目標金額が200万円なのに対し、12月18日時点で493万5910円の支援金額が集まった。

 

ちなみにリターンは、「赤」「白」「黒」の3つのカラーリングが用意された「e-ANBAI」を割引価格で購入できるというもの。例えば9万7370円コースでは、一般販売予定価格14万9800円の「e-ANBAI」一台を、35%OFFの値段で購入することができる。

 

2018年の4月に支援者への発送が始まる「e-ANBAI」。来年の春からは“いい塩梅”な電動アシスト自転車を、街中で見かけることになりそうだ。

日常の“足”として四半世紀! ヤマハの最新電動アシスト自転車「PAS With」は坂道だって楽々

日本の電動アシスト自転車界を牽引してきた製品といえば、やはりヤマハ発動機の「PAS」シリーズではないでしょうか。1993年に世界初の電動ハイブリッド自転車として初代PASが登場してから25年が経過。そして25周年となる2018年、6年ぶりにPASシリーズがフルモデルチェンジをします。そこで、先日開催されたPAS新製品発表会の模様をリポート。新型PASの乗り心地も体験してきました。

↑初代PASも展示されていた。↑1993年に登場した初代PAS

 

PASの新シリーズは「PAS With」

電動アシスト自転車は年々市場拡大の傾向にあります。発売当初は年間5万台にも満たない販売台数でしたが、2015年には45万台を超える市場規模となっています。

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PASシリーズは、時代にニーズに合わせてそのコンセプトを広げています。2014年には高齢者の利用を想定して、“簡単・安心・便利”なSIONシリーズ、2015年にはスポーティで快適な走りを提供するスポーツ電動アシスト自転車YPJシリーズなどを投入。2018年に発売される新シリーズはその名も「PAS With」。6年振りのフルモデルチェンジとなる本製品は、デザイン性と実用性を兼ね備えたモデルとなっています。

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もっともスタンダードな「PAS With」は、12.3Ahのバッテリーを搭載。満充電で最長76kmまで走ることが可能です。やわらかな曲線のデザインと、乗るのが楽しくなりそうなポップなカラーをラインナップした軽快車(いわゆるママチャリ)です。

↑スタンダードモデル「PAS With」↑スタンダードモデル「PAS With」

 

ハンドル部の液晶ディスプレイは大型で見やすく、スイッチも大きめのサイズ。また、時計表示にも対応しています。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑大型の液晶画面を装備。時計機能を備えているのはヤマハだけ

 

「PAS With DX」は、ベーシックな性能は「PAS With」と同様ながら、よりディテールのデザインにこだわったモデル。

 

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グリップやサドルがレザー仕様になり、バスケットには籐風の編み込みデザインを採用。よりエレガントで高級感のある印象となっています。

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最上位機種となる「PAS With SP」は、バッテリー容量が15.4Ahとなり、より長い距離の走行が可能。満充電で最長100kmまで走行することが可能です。また、アシストレベルは前出の2モデルよりも高いため、坂道などもより軽快に走ることができるということ。

 

PAS Withシリーズの発売は、すべて2018年2月9日の予定。メーカー希望小売価格は、Pas Withが11万8800円、PAS With DXが12万2040円、PAS With SPが15万120円(すべて税込)となっております。

 

PASユーザーの藤本美貴さんも納得の乗り心地

発表会には、PASユーザーであるタレントの藤本美貴さんが登場。藤本さんは、数年前からPASに乗っているそうで、2児の母である藤本さんにとってはなくてはならないツールになっているとのこと。現在は1台しか所有していないため、家族で近所の公園などに出かける際は、美貴さんの乗るPASの前後に2人のお子さんを乗せ、夫である庄司智春さんは走って移動しているので、ご主人のためにもぜひもう1台購入したいと話していました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑藤本美貴さん

 

発表会の後は試乗会タイムです。まずは藤本美貴さんが試乗。やはり普段からPASを運転しているだけに、新しい「PAS With」もスムーズに乗りこなしていました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑PAS Withに試乗する藤本さん

 

そしていよいよ試乗です。まずはデザインにこだわった「PAS With DX」から。

↑PAS with DX↑編集部・一條がPAS With DXに試乗

 

普通の自転車ならば、ひと漕ぎ目が「よいしょ」という感じですが、PAS Withならば「スーッ」という感じで発進。これなら重たい荷物をかごに入れている状態でも、軽くこぎ出せます。

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また、もっとも電動アシストの力が発揮されたのが上りの坂道。通常、坂道ならば、後ろに体重がかかる感じがしますが、PAS Withならばぐいぐい前に進んでいく感覚があります。とくにアシストモードをもっとも強力な「強モード」にすると、坂道でも平坦な道を走っているくらい楽々に走ることができました。

 

この後、アシストレベルが高い上位機種「PAS With SP」も運転してみましたが、こちらのほうが坂道をさらに軽快に登ることができました。PAS WithやPAS With DXでも十分なアシスト力を感じることはできましたが、PAS With SPはよりハイパワーなアシスト力で、高齢の方や、重い荷物を運ぶことが多い方、坂道の多い地域にお住まいの方などにオススメです。

↑PAS with SPは↑PAS With SPは15.4Ahの大容量バッテリーを搭載

 

この「PAS With」シリーズは、フレームから新設計ということで、いかにも“電動アシスト自転車”といった重々しさがなく、「街」に自然に溶け込むデザイン。カラーも豊富にラインアップされているので、きっとお気に入りの1台が見つかることでしょう。これから電動アシスト自転車の購入を検討されている方は、PAS Withシリーズをぜひチェックしてみて下さい。

 

電動アシスト自転車は“主婦”のもの?――BOSCHが提案する次世代ユニットが日本人のライフスタイルを変える

電気の力でモーターを動かし、軽くこぐだけでスイスイ進む電動アシスト自転車。日本でも、パナソニックやブリヂストン、ヤマハ発動機などさまざまなメーカーから発売されています。

 

日本における電動アシスト自転車のメインターゲットは、お子さんを乗せたり買い物で重い荷物を運んだりすることが多い主婦向けというイメージ。日常生活を便利にしてくれる、実用的な「道具」という印象です。しかし、自転車が盛んなヨーロッパなどでは、少し電動アシスト自転車の位置づけは異なるようです。

 

先日、ヨーロッパでの電動アシスト自転車市場を牽引するBOSCH(ボッシュ)が、各自転車メーカーとタッグを組み日本の電動アシスト自転車市場への参入を発表しました。このBOSCHの参入により、日本の電動アシスト自転車シーンはどのように変わっていくのでしょうか。

↑発表会に登壇したBOSCHの代表取締役社長、クラウス・メーダー氏。自転車のヘルメットをかぶってくるなどおちゃめな一面も↑発表会に登壇したBOSCHの代表取締役社長、クラウス・メーダー氏。自転車のヘルメットをかぶってくるなどおちゃめな一面も

 

2.5時間の充電で最大100kmまで走れる

BOSCHは、ドイツを本拠地とする自動車部品や電動工具などを扱うメーカー。自動車に詳しい人やDIYが好きな人なら、一度はその名を聞いたことはあるのではないでしょうか。BOSCHは、ヨーロッパの電動アシスト自転車市場において高いシェアを誇っており、満を持して日本の市場にも参入することとなりました。

↑電動アシスト自転車の市場は年々拡大している。ヨーロッパでの市場が一番大きい。日本はアメリカ・カナダよりも普及している↑電動アシスト自転車の市場は年々拡大しており、ヨーロッパでの市場がもっとも大きい。日本はアメリカ・カナダよりも普及している

 

とはいっても、BOSCHが電動アシスト自転車(eBike)そのものを作っているわけではありません。電動アシスト自転車の肝である、ユニットの開発・販売を行っているのです。日本市場においても、パートナーとなる各自転車メーカーと提携し、ユニットを提供する形での参入となります。

 

BOSCHが提供しているシステムは、ドライブユニット、ディスプレイ、バッテリー、充電器、そして販売店向けのサービスツールです。これらが、各メーカーの自転車に組み込まれ販売されます。

↑ペダル部に搭載されているのがドライブユニット↑ペダル部に搭載されているのがドライブユニット

 

↑ユニットのなかにはモーターが搭載されている↑ユニットのなかにはモーターが搭載されている

 

↑ディスプレイには走行中にさまざまな情報が表示される↑ディスプレイには走行中にさまざまな情報が表示される

 

BOSCHによれば、ヨーロッパにおける電動アシスト自転車の市場は、以下の4つに大別されるということ。

●「ライフスタイル」……レジャー、旅行、通勤など
●「コミューター」……ショッピング、通勤、旅行など
●「ファミリー」……旅行、ショッピング、通勤など
●「スポーツ」……エクササイズ、旅行、通勤など

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そのような市場に合わせ、BOSCHではドライブユニットの出力やバッテリー容量などでいくつかの製品群をラインナップしています。そのなかから、日本に投入されるのが「Active Line Plus」です。これは、平坦な舗装路や緩やかな坂道を想定したライン。通勤通学や買い物などの日常利用向けです。バッテリーの容量は300Wh。2.5時間で満充電となる高速充電に対応。最大航続距離は100kmとなっています。

↑BOSCHは4種類の電動アシストユニットを販売しているが、日本に投入するのは「Active Line Plus」となる↑BOSCHは用途の異なる4種類の電動アシストユニットを販売しているが、日本に投入するのは日常生活向けの「Active Line Plus」となる

 

たとえば、通勤や通学で片道5kmの距離を毎日走るとしたら、1週間に1回ほど充電すればいいという計算。充電自体はバッテリーを外して、家のコンセントで行えるので簡単です。

↑↑バッテリーは300Wh。家庭用のコンセントから充電できる↑バッテリーは300Wh。家庭用のコンセントから充電できる

 

日本でも、都心に勤務するビジネスマンを中心に自転車通勤が流行しましたが、夏場などは汗をかいてしまい、就業前に着替えなくてはならないという声も多く、やめてしまった人も多いとのこと。しかし、電動アシスト自転車ならば、こぐ力は通常の自転車に比べはるかに負担が軽いため、夏場でも汗をかかずに通勤通学ができるそうです。

 

ユニットだけではなくサポート体制も丸ごと提供

今回のBOSCHに日本参入は、単に電動アシスト自転車ユニットを販売するだけではありません。販売店向けに「Bosch eBike Systems」という診断ツールを提供したり、同社の電動アシスト自転車を販売するためのトレーニング講習なども支援します。これらは、サービスパートナーである株式会社インターテックを通じ、販売店向けへの電話ホットラインや、補修部品の一括供給、トラブルや故障への対応などを行います。

 

BOSCHでは、製品だけではなくサポートまでを提供することで、販売店は安心してBOSCH製品を販売することができるようになり、ユーザーもわからないことや修理などを気軽に店舗や販売員に相談できるようになると説明。それだけ日本の市場を重要視しているということなのでしょう。

 

ペダルに足を置くだけで軽快に走行

さて、BOSCHのユニットを搭載した電動アシスト自転車の試乗体験会では、実際にActive Line Plusを搭載した自転車に乗ることができました。

↑筆者が試乗したのはこの白い車体の自転車↑筆者が試乗したのはこの白い車体の自転車

 

最初に感じたのは、ペダルがとても軽いこと。極端にいえば、足を置いただけで走り出すといった感じです。坂道もほとんど負荷を感じることなく登ることができるので、これなら通勤通学で汗をかくこともないでしょう。もちろん、平坦な道ではペダルをこぐたびに、通常の自転車とは違う加速を味わえます。

 

ディスプレイには、航続距離や現在のスピード、バッテリー残量などが表示されます。また、左ハンドルにあるスイッチで走行モードを切り替えることも可能。一番消費電力が少ないEcoモードでも、十分アシストの力を感じられます。よりスピードを出したいというときは、TourモードやSportモードにすれば、自転車の爽快感を味わえます。

↑ディスプレには速度や航続距離などの必要な情報が表示される。表示や走行モードの切り替えはハンドル左側のスイッチで行う↑ディスプレには速度や航続距離などの必要な情報が表示される。表示や走行モードの切り替えはハンドル左側のスイッチで行う

 

一番スピードの出るTurboモードは、日本の規制上時速24km以上は出ないようになっているため、すぐにエンジンブレーキがかかるような感じになります。加速したいときなどに使うのがいいでしょう。

 

BOSCHユニット搭載自転車は約20万円から

今回のBOSCHの日本市場参入にあたり、4社のブランドから新製品となる電動アシスト自転車が発売されます。

【corratec】

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E-POWER X VERT 650B
2018年2月頃販売予定
予価40万円前後

MTBのシャーシをベースに、Active Line Plusに合わせて設計。フレームは軽量かつ剛性を高めた独自の「FUSION TUBE EDGE」を採用しています。

 

【tern】

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VEKTRON
2018年3月頃販売予定
29万8000円(税別)

「都市生活での快適な移動手段」というコンセプトを掲げる同ブランドのVEKTRONは、工具不要で折りたためるのが最大の特徴。折りたたんだ状態で移動させることもできる。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑独自の機構でスライドさせるように折りたためる

 

【TREK】

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VERVE+
2018年1月販売予定
21万3000円(税別)

アメリカ最大の総合バイクブランドであるTREKからは、通勤通学や買い物などを想定し、乗り心地や安定性なども考慮された新ラインナップが登場。

 

【BIANCHI】

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Lucca-E
2018年5月以降販売予定
278000円(税別)

同ブランド人気の「PISA FLAT」シリーズをベースに、Active Line Plusに最適化した自転車。BIANCHIらしさはそのままに、電動アシスト自転車の快適さを味わえる。

 

いずれの自転車も、既存の自転車にユニットを付けただけではなく、Active Line Plusに合わせて新たに設計されています。タイヤが太く、安定性が高い車種が多いのは、電動アシストがあるためタイヤを細くして負荷を軽くする必要がないため。タイヤを太くすることで安定性が増し、より快適に走行することができます。

 

もっと遠くへ行ってみたいと思わせる電動アシスト自転車

今回の発表会や試乗体験会を通じて感じたことは、BOSCHの日本参入により、日本での電動アシスト自転車のポジションが変わるかもしれないということ。これまでの日本の電動アシスト自転車は、子どもを乗せても軽く走れることや、坂道も楽に登れるといった、実用的な面が重視されていました。

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しかし、BOSCHのActive Line Plusを搭載した自転車を体験してみると、少し考え方が変わりました。なにしろ、ペダルを漕ぐ力がわずかでいいのです。要は、自転車の運転で一番の負担となる「ペダルを漕ぐ」という作業がとても楽になるわけです。そうなると、もっと遠くへ行きたい、もっと長く運転したいという気持ちになりました。

 

そう、純粋に「自転車を運転したい」という気持ちが沸いてきたのです。これからの電動アシスト自転車は、「辛い作業を楽にする」ためのものではなく、「より自転車を楽しくする」という方向性の製品が増えてくるでしょう。より快適に、より遠くへ。自転車が単なる移動手段ではなく、私たちの行動範囲や興味の範囲を広げてくれる乗り物になっていくことでしょう。

 

BOSCHの提案する電動アシスト自転車は、国内メーカーのものに比べるとやや価格が高めですが、普及するにつれて手に届きやすくなっていくでしょう。電動アシスト自転車がごく当たり前の乗り物になったとき、私たちの生活がどのように変わるのか、期待が膨らみます。

 

ヤマハ電動アシスト自転車登場から24年。いま、海外ブランドが日本市場に本格参入する理由とは

ヤマハ発動機が世界に先駆けて電動アシスト自転車を発売したのは1993年のこと。トヨタ自動車のハイブリッド車プリウスのデビューより4年早かった。あれから24年。いまではママチャリと呼ばれるファミリー向けを中心に、日本のモビリティシーンに欠かせない存在になっている電動アシスト自転車に、今年新たな動きがいくつか起こっている。

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出典:ヤマハ発動機 電動アシスト自転車 PAS/YPJ ホームページ

 

まず3月、台湾の電動アシスト自転車ブランドのひとつで、我が国にも数年前から輸入されている台湾のBESV(ベスビー)が日本法人を設立して本格参入すると発表。そして9月には自動車業界のサプライヤーとして有名なドイツのボッシュが、自身が開発した電動アシストユニットの装着車両を展開していくとアナウンスしたのだ。

 

ヤマハは電動アシスト自転車を発売後まもなく、欧州への輸出も開始した。しかし当時はさっぱり売れず、約10年後に撤退することになった。すると直後から現地のメーカーが電動アシスト自転車を送り出す。欧州お得意の手のひら返しだ。しかし当時の欧州のユーザーには理解されず、芽が出なかった。

 

そんな中で着実に普及していったジャンルがある。自転車タクシーだ。この分野のパイオニアであるドイツのベロタクシーが生まれたのは1997年。登場時期から考えてヤマハの技術を参考にした可能性が高い。日本では2002年に走り始めており、いまでは観光地などで、三角形の車体を持つ前1・後2輪の電動アシスト式自転車タクシーを良く見かけるようになった。

 

その後自家用の自転車にも電動アシストの波が訪れ、多くのブランドが生まれた。最初に紹介したBESVもそのひとつ。そして同じ頃、ボッシュが後付けタイプの電動アシストユニットを市場に送り出した。いまでは70以上のブランドが同社のユニットを使っているという。

 

■日本と海外ではアシスト量が違う?

電動アシスト自転車には基準がある。日本の場合、車速10km/h未満では人力1に対して最大2のモーターアシストが許されているが、そこから上は速度を上げるにつれアシスト量が減り、24km/hでゼロになる。欧州や米国にもレベルは異なるが同じようなルールはある。

 

つまりBESVやボッシュは日本の基準に合わせて電動アシストのチューニングをして輸入している。自動車の排出ガス規制や騒音規制に似た状況だ。そこまでして海外の車両が、電動アシスト自転車大国と言える日本にやってくるようになったのは、デザインの力が大きい。

 

日本メーカーの電動アシスト自転車は、ママチャリに代表される実用車が中心だ。最近はスポーツタイプも出しているけれど、存在を知らないという人も多いし、洗練されたフレームと他車種と共通のバッテリーや駆動系のマッチングがイマイチという声もある。

 

その点輸入車は、BESVがそうであるようにスポーティでファッショナブルなフォルムが中心。バッテリーや駆動系は車体と一体化されていてスタイリッシュだ。そのぶん価格は高めだけれど、ボッシュを含めて「Premium e-Bike」と称して付加価値で勝負する。そう、彼らは電動アシスト自転車などという長くて冴えない名前は使わない。e-Bikeというネーミングを作り出してアピールしている。こういうセンスはさすがという他ない。

 

ただ海外のe-Bikeがクールだからといって、個人輸入して乗ることは控えていただきたい。前に書いたように電動アシスト自転車の基準は日本と外国で異なる。アシストのレベルが基準を超える場合は原付扱いとなるので、ナンバープレートを取得しヘルメットを着用して運転しなければならない。中国で普及している電動自転車、つまりペダルを漕がなくても電気で走る自転車も同じ。東京でもヘルメットを被らず、ナンバープレートを付けず、なのにペダルを漕がずに電動で走行する自転車をたまに見かけることがあるが、これは立派な交通違反だ。

 

【著者プロフィール】

森口将之

モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材し、雑誌・インターネット・講演などで発表するとともに、モビリティ問題解決のリサーチやコンサルティングも担当。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本デザイン機構理事、日本自動車ジャーナリスト協会・日仏メディア交流協会・日本福祉のまちづくり学会会員。著書に『パリ流環境社会への挑戦(鹿島出版会)』『富山から拡がる交通革命(交通新聞社)』『これでいいのか東京の交通(モビリシティ)』など。

THINK MOBILITY:http://mobility.blog.jp/