【2025年版】食洗機のメリット7つと失敗しない選び方|ビルトイン型と据え置き型を徹底比較

食器洗い機(食洗機)を使えば「1日20分の洗い物」がゼロ。同時に水道代を手洗いの約1/7に抑えられます。本稿では食洗機のメリット7つと据え置き型とビルトイン型の選び方を徹底的に解説します。

↑今こそ食洗機で生活を変えてみよう。

食洗機とは

使い終わったお皿やグラス、調理器具を、ボタン一つで洗って乾かしてくれる食洗機。高温・高圧水流と洗浄力の強い洗剤を使って自動で食器を洗って、すすぎ、乾燥までするこの家電は、いわば家事の時短・衛生担当でしょう。

そんな食洗機は、日本の家庭に時間のゆとりをもたらす鍵となりつつあります。経済産業省(※)によれば、日本の食洗機普及率はまだ約30%と、欧米の約70%に比べて低い水準にとどまっています。

しかし、販売額は2016年以降伸び続け、2021年にはコロナや増税の影響からも回復。共働き世帯の増加や、家事の時短ニーズがその背景にあります。

実際、食事の準備と片付けにかける時間は非就業者で平均78分、就業者では39分と半分以下。忙しい現代の生活において、食洗機は「時間を生み出す家電」として、これからの暮らしに欠かせない存在になりそうです。

※【出典】経済産業省. 家事の強い味方、食器洗い機. 2021年12月9日付

食洗機の仕組み

↑食洗機って結構ハイテク。

食洗機は実際にどうやって食器などを洗っているのでしょうか? 一般的には、高温のお湯→強力な水の噴射→乾燥という3つのステップで、手洗いよりも効率的に汚れを落としています。

ステップ1: 本洗い

洗剤の入ったお湯を使って洗浄スタート! 底についている「スプレーアーム」という羽根のようなパーツが回転しながら、高圧のお湯を上下左右に噴射します。

これがすごく強力で、手では届かない隙間にもお湯が入り込み、ガンコな汚れをはがしていきます。

お湯の温度は60〜70℃くらい。手で洗うには熱すぎる温度ですが、これが菌をしっかり落とすカギ。高温+高圧の水流が、まるでジェットバスのように食器を洗ってくれます。

ステップ2: すすぎ

本洗いが終わったら、洗剤を完全に落とすためのすすぎ工程に入ります。何度かお湯でしっかりすすぐことで、洗剤の残りをゼロに。これも全て自動でやってくれます。

ステップ3: 乾燥

最後は乾燥。モデルによって方法が異なりますが、以下の2パターンが主流です。

ヒーター乾燥: 高温の空気を出して一気に水分を蒸発

送風乾燥: 熱を使わず余熱で乾かす省エネタイプ

乾燥が終わったら、食器はもうピカピカ。手で拭く必要もありません。

食洗機を導入する7つのメリット

↑生活にゆとりをもたらす食洗機。

次に、食洗機のメリットを説明します。

1: 時短&時産になり自分の時間が増える

1回の食事あたりの食器を手洗いする時間は、一般的に平均20分程度。食洗機を使えば、この時間のほとんどが自由になります。

ただし、食洗機の種類や調理器具・食器の種類によっては手洗いする食器があるので注意しましょう。

2: 料理が楽しくなる

手洗いの場合、食事後に自分で水洗いすることを考えると、調理器具や食器をたくさん使う調理が面倒になることがあります。

しかし、食洗機があればそんな心配はいりません。食後にまとめて自動で洗えるので、気兼ねなく調理器具や食器が使えます。

3: 手荒れが軽減できる

最近は“肌にやさしい”洗剤もありますが、油汚れを落とす成分による刺激は避けられません。食洗機を使えば洗剤に触れる機会が減り、手荒れのリスクも軽減します。

実際に、食器洗いが嫌われる理由の多くが「手荒れ」。特に冬場はつらい家事ですが、食洗機がその悩みを和らげてくれます。

4: 強力な洗浄力でしつこい汚れもスッキリ

50℃以上の高温と強力な高圧水流で、手洗いでは落としにくい油汚れもしっかり洗浄(お肉の脂が溶ける温度は40~50℃)。専用洗剤には漂白成分や酵素などが含まれ、乾いた汚れにも効果を発揮します。

5: 除菌もできる

洗浄時に50℃以上、すすぎ時には80℃の高圧水流で除菌します。さらに高温乾燥で清潔さをキープ。乳幼児や高齢者のいる家庭にとって衛生面での安心感は大きな魅力です。

6: 節約+エコ

食洗機は、手洗いよりも水道代・光熱費ともにお得です。約5人分の食器40点(+小物20点)を洗う場合、使う水の量やコストは以下の通りです。

手洗い食洗機
水の使用量約75L/回約10L/回
コスト(1回。ガス+電気代)約60円約30〜40円
年間コスト約4万6200円約2万2000〜2万9000円

水も光熱費も節約できるだけでなく、環境にもやさしい。「高くつきそう」というイメージは、今や昔の話です。

7: キッチンを清潔に保てる

食洗機は乾燥まで自動で行うため、水切りかごが不要になります。かごやふきんはカビが発生しやすく、お手入れも面倒ですが、使用機会が減ることでキッチン全体を衛生的に保つことができます。

また、水切りかごを置いていたスペースもスッキリ。見た目も使い勝手も向上します。

食洗機導入のデメリット

食洗機にはいくつかのデメリットもありますが、ちょっとした工夫や使い方次第で十分カバーできます。

デメリット解決策・工夫
キッチンのスペースが減る設置場所を工夫したり、収納の見直しで対応可能
初期費用が高いランニングコストが低く、長期的には経済的
作動音が気になる外出時や入浴中など、人がいない時間に稼働させる

「使いにくそう」「高そう」と思われがちな食洗機ですが、実際には使い方次第で快適さが大きくアップ。日常の小さな不便よりも、得られるメリットのほうが大きい家電です。

食器洗い乾燥機の種類と選び方

↑食洗機は種類によって長所と短所が変わる。

食器洗い乾燥機には大きく2つの種類があります。キッチン下のキャビネットスペースに組み込む「ビルトイン型」と、シンクの上に置く「据え置き型(卓上型)」です。

ビルトイン型は大容量で調理器具まで洗える反面、工事が必要となり機器自体も高価。

対して、据え置き型は大掛かりな工事が不要で機器自体は比較的安価ですが、容量が小さく、使った食器・調理器具全てが洗えない場合があります。

それぞれもっと詳しく見てみましょう。

ビルトイン型: キッチンがすっきり

ビルトイン型の食洗機は、キッチン下のキャビネット(引き出し)を入れ替えて設置します。この中には、引き出して使う「スライドオープンタイプ」と、ドアを前に倒して開ける「フロントオープンタイプ」があります。

スライドオープン: 省スペースでランニングコストが低い

その中でもスライドオープンタイプは、引き出しのように手前に引いて使う省スペース設計。食器を上から入れるカゴ型構造で、水道・電気代も抑えられるのが特長です。

内容・特徴
開閉方式引き出し式(フルオープン不要)
食器の入れ方上段: 小物
下段: 鍋や大皿
(出し入れは上下順)
容量の種類ミドルタイプ(約40点)
ディープタイプ(約44〜48点)
メリット・省スペースで設置可能
・少ない水量で経済的
・既存引き出しの流用も可能
注意点・フロントオープンより収納点数は少なめ ・出し入れにやや手間がかかる

スペースが限られているキッチンでも導入しやすく、コストパフォーマンス重視の家庭におすすめ。キャビネットの仕様に合わせた設置も可能なので、リフォームなしでも柔軟に対応できます。

【ビルトイン型食洗機: その1】

↑パナソニックのビルトイン食洗機スライドオープン・ディープタイプ「9Plus series NP-45MD9SP」。液体洗剤自動投入機能を搭載、汚れ量と食器量に応じて自動で洗剤量を自動調整する。ナノイーXも搭載し、庫内のニオイを抑制、除菌する。食器点数は48点。23万5800円(税込)

フロントオープン: 庫内容量が大きくたくさん食器が入る

フロントオープンタイプは、扉を前に倒して開ける方式で、上下のラックにスムーズに食器を出し入れできます。キャビネット全体を使うため、大容量で最大56点(約8人分)もの食器を一度に洗えるのが大きな魅力です。

「家族が多い」「朝食と夕食をまとめて洗いたい」「鍋やフライパンも一緒に入れたい」そんな家庭にぴったりのタイプです。

内容・特徴
開閉方式前扉を倒すフロントオープン式
容量・約56点(8人分)対応
・鍋や大型調理器具もOK
メリット・出し入れしやすい
・まとめ洗いに便利
・収納力が高い
注意点・水と電気の使用量が多め
・扉を開くための前方スペースが必要
・下部に収納なし

スペースに余裕があるご家庭や、洗浄効率と作業性を重視する方におすすめです。使い方によっては、1日1回の運転で済むため、結果的に手間も電気代も抑えられることがあります。

【ビルトイン型食洗機: その2】

↑リンナイのビルトイン食洗機フロントオープンタイプ「RWX-F403C」。銀イオンカートリッジを搭載し、抗菌作用のある水が庫内を拡散して食器や庫内を抗菌コート。湯温調整で汚れを落としやすくするバイタル除菌洗浄機能も搭載。食器点数は56点。15万9800円(税込)

ビルトイン型のメリット・デメリット

メリット説明
キッチンがすっきりワークトップが広く使え、作業効率もアップ
大容量で一度にまとめ洗い可能鍋・フライパンなども一緒に洗える(ディープ・フロントオープンタイプ)
食洗機自体が収納スペースになる使用後そのまま保管でき、別の収納に余裕が生まれる
デメリット対策・補足
導入コストが高い(本体+工事費)後付けなら割高になるが、長期使用で元は取れる。事前に見積もり必須。
デザインがキッチンと合わないことがある後付け用のパネルでカバー可能。ただし完全一致は難しい。
キッチンによっては設置できない設置前にサイズ・配管の確認を。幅が合わないと導入不可。
買い替え時にも工事が必要専門業者による対応が基本。対応メーカー・製品を選んでおくとスムーズ。
収納スペースが減る不要な食器の処分+食洗機内を保管スペースとして活用すれば問題なし

導入のコツ

「設置できるか?」「見た目は?」「コストは?」という懸念はありますが、設置前の事前確認+割り切った使い方で、デメリットは十分カバーできます。

導入を機に、食器の断捨離や収納の見直しをする人も多く、結果的にキッチン全体の整理・効率化にもつながります。

据え置き型: 後付けで導入しやすい

↑据え置き型は導入しやすい。

据え置き型はキッチンのワークトップに設置するタイプで、賃貸住宅でも導入しやすいのが最大の魅力。分岐水栓に対応していれば、取り付けも自分で可能です。

1人用から4〜5人用までサイズ展開が豊富で、タンク式(工事不要)や省スペースモデルなど、住まいに合わせて選べます。価格も3万円台からあり、導入コストが比較的抑えられるのもポイント。

一方、大きな鍋やフライパンは入りづらく、一部は手洗いが必要になるケースも。また、キッチンの作業スペースをある程度占有するため、設置場所の確保が必要です。

ただし、もともと水切りカゴを使っていた位置と置き換えることで、スペース問題はある程度解消できます。サイズによってはキッチンに圧迫感を与えることもあります。

据え置き型のメリット・デメリット

メリットデメリット
自分で取り付け可能(対応蛇口の場合)容量が限られ、大きな鍋やフライパンは入らないこともある
買い替え・入れ替えが簡単ワークトップの作業スペースが一部減る
モデルが豊富で、家庭に合ったサイズを選べる状況によっては電気屋水道工事が必要(特にタンク式以外)
比較的安価で導入しやすい(3〜10万円程)キッチンに圧迫感が出ることがある

設置前にチェック

蛇口の形状(分岐水栓対応かどうか)や設置スペースのサイズ感を確認しておくと、購入後のトラブルを防げます。

【据え置き型食洗機: その1】

↑パナソニックの据え置き型食洗機のフラグシップモデル「NP-TZ500」。液体洗剤自動投入・おまかせコースを搭載し、着色汚れと油脂汚れ、汚れの量を2段階で検知して最適な洗剤量と洗浄を自動で設定する。ナノイーXも搭載。食器点数40点。10万4940円(税込)

【据え置き型食洗機: その2】

↑アクア据え置き型食洗機「ADW-L4A」。庫内壁面に汚れがつきにくいステンレスを採用した。運転後にドアが自動で半開きし、庫内の蒸気を逃がして自然乾燥を促す。食器点数40点。7万6780円(税込)

【据え置き型食洗機: その3】

↑シロカの据え置き型食洗機「SS-MH351」。分岐水栓式のほか、付属のバケツから自動で汲み上げることもできるので、水道工事不要で使用できる。庫内にステンレスを採用、UVライト照射による除菌コースも搭載する。食器点数は36点。6万9800円(税込)

【据え置き型食洗機: その4】

↑パナソニックの据え置き型食洗機「NP-TSP1」。下部にタンクを内蔵し、分岐水栓の取り付けなしにすぐに使用できる。上に開くリフトアップドアの採用により蛇口に当たりにくく、狭いスペースにも設置できる。食器点数は24点。8万8110円(税込) 

【据え置き型食洗機: その5】

↑パナソニックの1人用食洗機「SOLOTA」。食器点数6点と、一人暮らしが1回の食事に使う食器のみが洗えるように開発したモデル。タンク式なので分岐水栓工事が不要で、小型だからアパートの小さいキッチンにも置ける。3万7620円(税込)

食洗機を導入する際の注意点

↑注意点を押さえて食洗機をフル活用しよう。

購入前にチェックしておきたい3つのことを挙げましょう。

1: 設置方法と費用

ビルトイン型の場合

・新築・リフォーム時の導入が一般的だが、後付けも可能

・買い替えなら工事費は1〜4万円程度

・新規後付けは5〜10万円以上かかることも(配線・給排水・キャビネット工事が必要な場合)

・事前に「設置可能かどうか」や「どのくらい費用がかかるか」の見積もりは必須

据え置き型の場合

・分岐水栓対応なら自分で設置も可能

・業者に依頼しても、新規設置で1万円以下が一般的

・コンセントの位置や蛇口の干渉、ドアの開閉スペースなど、設置環境の確認が大切

2: 食洗機NGの食器・調理器具

以下のようなアイテムは基本的に手洗い推奨です。

・フッ素加工の鍋・フライパン

・水筒(特にパッキンやふた)

・炊飯器の内釜、ミキサーの刃、鉄製品

・漆器、銀食器、クリスタル・カットグラス

・アルミ製やメッキ製の食器

・耐熱温度90℃以下のプラスチック

最近では「食洗機対応」の製品も増えているので、買い替えを検討するのもあり。

3: お手入れを怠るとニオイの原因に

ニオイ対策の基本は次の通りです。

・使用後は残菜フィルターを毎回掃除

・月1回の庫内洗浄(専用クリーナーまたはクエン酸)

・使用後はドアを開けて庫内の湿気を逃す

・カビ・水垢・洗剤残りによるニオイを防ぐため、こまめな乾燥と清掃が重要

+ワンポイント

食器を入れる前に、食べ残しや油分をペーパーでさっと拭き取っておくと、ニオイ予防や洗浄効果アップに効果的!

↑お手入れを忘れずに。

まとめ: 令和の時代に手洗い卒業

洗濯が手洗いから全自動洗濯機へ、さらに乾燥までするドラム式洗濯乾燥機へ、掃除はほうきから掃除機、さらにロボット掃除機へと変わっていき、人は家事から解放されて多くの自由な時間を手に入れました。

料理も電子レンジや自動調理鍋によって、手間が大きく減少しています。では、食器洗いはどうでしょう?

50年前と変わらず、手でゴシゴシ洗ってすすいでいる人がいまだに多いかもしれません。

食洗機は、面倒な水仕事から解放してくれ、手荒れも軽減し、なおかつ、家計にもやさしいと、非の打ち所がほぼない家電製品です。

食洗機によって、家族だんらんや趣味に使う時間、テレビを観たり、ゆっくりお風呂に入ったりとリラックスする時間を手に入れられます。

こういった意味で食洗機は「癒やし家電」ともいえる存在。忙しい毎日を過ごしているのなら、ぜひ食洗機の導入を検討してみてください。

食洗機に関するよくあるご質問(FAQ)

Q1: 食洗機は本当に必要? 手洗いよりどれくらいラクになるの?

A: ほとんどの食器は食洗機で洗えて、手洗いするのはフライパンや鍋などの大きなもの2~3点になります。

家事にかかる時間を大幅に削減すると同時に、洗剤を扱う時間も減るので手荒れも軽減できます。このような理由で食洗機の導入はおすすめです。

Q2: 水道代や電気代は高くなる?それとも安くなる?

A: 使用水量が大幅に減り、給湯のためのガス代も約半分になり、食器洗いにかかる光熱費は年間で約半分になると言われています。

Q3:賃貸でも食洗機は設置できる?

A: 分岐水栓対応の蛇口なら、自分で設置できて原状復帰も簡単。水道工事不要のタンク式もあります。

アパート向けのスリムタイプや2~3人用の小型モデル、さらに1人用の超小型モデルもあり、設置の自由度は向上しています。

Q4: ビルトインと据え置き、どちらを選ぶべき?

A: 新築やキッチンリフォームの際にはビルトインがおすすめ。デザインが統一され、動線もよく、スッキリしたキッチンになります。

後付けなら据え置きタイプが◎。工事費が安く、修理や買い替えも手軽にできます。

Q5: 食洗機に入れてはいけない食器はある?

A: フッ素加工されたフライパンや鍋、炊飯器の内釜、水筒、鉄製品、漆器、カットグラスなどは食洗機に対応していない物が多いです。

それでも、フライパンや鍋、水筒などは食洗機対応の物が増えてきたので、食洗機購入の機会に買い替えるのもよいでしょう。

Q6: 食洗機の掃除やお手入れは面倒?

A: 食事の後に食器を軽く水で流したりペーパーなどで拭ったりすれば、それほどお手入れは大変ではありません。

毎回行うのは残菜フィルターに溜まったゴミの取り除きと軽い清掃だけ。あとは月1回程度、食洗機クリーナーを使って庫内洗浄しましょう。

【解説者】

近藤 克己

IT・家電フリーエディター/ライター。パソコン流通専門誌編集、家電流通専門誌編集長を経てフリーランスに。過去に、家電量販店の顧問も務めていた。現在、IT・家電を中心に編集・執筆を行うが、防災・防犯に関しても取材・執筆・編集を多数行っている。

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「食洗機は甘えですか」ギャルの聖地でメッセージ強めのイベントを体験

パナソニックが、2025年2月20日(木)から2月23日(日)の4日間にわたり、『家事のモヤモヤもお皿汚れも、食洗機で洗い流そう』というイベントを行うそうです。場所はギャルの聖地「SHIBUYA109渋谷店」の目の前。個人的に、食洗機は本当に欲しいんですよね。面白そうなので行ってみました。

 

モヤモヤワードをすっきり洗う食洗機で少~し気持ちが軽くなる

ギャルを横目に会場へ向かうと、「食洗機は甘えですか」と書かれたどデカいお皿がお出迎え。おお、いきなりメッセージ性が強いですね。

イベントのコンテンツは以下の3つとのこと。

コンテンツ①家事にまつわるモヤモヤを掲示

イベントスペースの壁面には、パナソニックの調査・ヒアリングによって明らかになった家事にまつわるモヤモヤを掲示します。

コンテンツ②家事にまつわるモヤモヤを洗い流すことのできる、特製食洗機

来場者には、イベントでご用意している数種類の「洗い流したい家事のモヤモヤ」が書かれた皿から共感する一枚をお選びいただくか、自身が感じる家事のモヤモヤや水に流したいことを自由に皿に記入いただくことも可能です。モヤモヤが書かれたお皿は特製食洗機にセットし、スイッチを入れると、書かれているモヤモヤがみるみるうちに洗い流されていきます。

コンテンツ③「家事のモヤモヤ」共感アンケート

イベントスペースの壁面では、来場者の皆様にアンケートにご協力いただきます。掲出された数種類の家事のモヤモヤのうち、特に共感するものにはシールを貼っていただくことで、共感数の多いモヤモヤを可視化します。

せっかくなので、体験させてもらいました。面白かったのは、「家事にまつわるモヤモヤを洗い流すことのできる、特製食洗機」。モヤモヤするワードが書かれたお皿が食洗機でみるみるキレイになっていくさまは、見ていて爽快感があります。神社のお祓いみたいなものでしょうか。

↑モヤモヤワードが書かれたお皿をスリットに入れると……

 

↑まさかの手動でお皿をセット。お皿には「5分で終わるっしょ」と書かれています。ならお前がやれ。モヤっとしますね

 

↑みるみるキレイになっていきます。爽快です

 

続いて、「家事のモヤモヤ」共感アンケートにシールを貼らせてもらいました。いまはどのモヤモヤがもっとも支持を集めているのか、気になるところです。

↑自分を鼓舞して言うならいいですが、人には言われたくないですね

 

というわけで、みなさんのご意見に触れ、いつも食器洗いや洗濯に追われている体験からしても、やっぱり家事って言うほどカンタンじゃないよなぁ~、と思いました。さきほどの「食洗機は甘えですか」という問いを考える、良い機会にもなりましたね。モヤモヤした気持ちに共感するもよし、同伴者に不満を自覚させるもよし。食洗機の効果を見るもよし。あなたも、お休みの合間に寄ってみてはいかがでしょう。

 

↑SNSキャンペーンで食洗機が当たるかも。これはマジでほしい

 

イベント名:『家事のモヤモヤもお皿汚れも、食洗機で洗い流そう』イベント

実施場所:SHIBUYA109渋谷店 店頭イベントスペース

実施期間:2月20日(木)~2月23日(日)

実施時間:11~19時 ※20日のみ15~18時

食洗機が木目だって!? 5万円台で手に入る「食器洗い乾燥機」Makuakeにてプロジェクト開始

「Life on Products(ライフオンプロダクツ)」は、応援購入サービス「Makuake」にて、「食器洗い乾燥機」のプロジェクトを開始しました。

 

記事のポイント

工事不要、5万円台から手に入る4~5人用の本格食洗機です。木目柄のスタイリッシュなデザインも特徴。

 

木目柄のスタイリッシュなデザイン性と、機能性を両立させた4~5人用の大容量食洗機。ファミリータイプでありながら工事不要、付属の排水延長ホースの利用でリビングにも置ける設計で、キッチンにスペースがない方、また賃貸住宅の方にもおすすめの1台です。MAX約75℃の高温・高圧水流で頑固な油汚れに対応。そのほか乾燥モード、UV除菌、庫内洗浄コースなど、食洗機にあるとうれしい機能を網羅しており、チャイルドロックも搭載しています。

↑標準的な食器の場合、約30点入れることができます

 

↑給水方式は分岐水栓と自吸ポンプの2種類あり、住環境に合わせてセレクトが可能。自吸ポンプ用ホースを付属しており、すぐに使用できます

 

↑タッチパネルで操作も簡単。運転コースは標準約90分/念入り約100分/お急ぎ約40分/低温ソフト約80分。Smart wash 約85-115分など豊富なバリエーションを用意

 

Life on Products
食器洗い乾燥機
5万5000円~(税込・早期割引価格)

大容量で見た目もキレイ! あこがれの「ビルトイン式」食洗機3モデルをチェック

食洗機は、タイパ性能はもちろん洗浄力もメリット。手洗いでは使用できない高温の熱湯や高濃度の洗剤、さらに高圧水流によって、パワフルに汚れを落とすことができる。また、手洗いに比べると節水効果も優秀。今回は、家の新築やリフォームのタイミングなら、オススメの「ビルトイン式」タイプを紹介する。

※こちらは「GetNavi」 2023年7月号に掲載された記事を再編集したものです

 

【私が解説します】

家電プロレビュアー・石井和美さん

戸建てのテストスペース「家電ラボ」を運営し、レビュー実績が豊富。自宅ではパナソニックの分岐水栓式を愛用する。

 

食器や汚れの量に応じて最適な洗剤量を自動投入

※写真はドア面材(別売)をセットしたイメージ

パナソニック
K9 Plusシリーズ

39万1600円

業界初(※)の「液体洗剤自動投入」機能を搭載。「おまかせ」コースで運転する場合は、独自のセンシング技術により食器の量や汚れを判別、食洗機専用の液体洗剤を自動投入して最適な洗浄を行う。「ナノイーX」搭載により、庫内に保管している食器の清潔性も向上。

※国内市場ビルトイン食器洗い乾燥機において。市販の食器洗い機専用液体洗剤が使用可能。ただし、高粘度の洗剤は、液体洗剤自動投入では使用できない

標準収納容量(食器点数):48点
標準使用水量:約9.0l
運転音(50/60Hz):約38/約40dB
ドアタイプ:スライドオープン

「液体洗剤自動投入」機能のイメージ。自動で最適な洗浄プログラムに従って運転するので、洗剤の計量・投入やコース選択が不要だ。

 

【石井‘s Check】

自動投入機能で省手間になってうれしい

「液体洗剤自動投入機能は、洗剤を自動計量してくれるので、多すぎ・少なすぎの心配が無用。『スタート』にタッチしてドアを閉めるだけで、乾燥まで終わるのでとてもラクです。『ナノイーX』効果で、庫内のニオイも抑制できます」

 

66lの大容量を誇る取り替えタイプの食洗機

リンナイ
フロントオープン食洗機  RSWシリーズ

22万8030円〜

キッチンはそのままに、食洗機だけ交換可能な取り替えタイプ。幅45㎝ながら66ℓの大容量で、フライパンもいっしょに洗える。フロントオープンで、上下2つのカゴを別々にスライドできるため、あとから食器を追加する場合も収納がラクだ。

標準収納容量(食器点数):56点
標準使用水量:66l
運転音(50/60Hz):44dB
ドアタイプ:フロントオープン

↑上下の洗浄ノズルが回転しながら水を噴射。皿の周りやグラスの底、急須の中まで水流が届き、隅々まできれいに洗浄する

 

【石井‘s Check】

開放的な構造だから食器の出し入れがしやすい

「国産メーカーでは珍しいフロントオープンタイプ。開放的な構造なので、食器の出し入れがしやすく、食器をセットするのに手間がかかりません。食器を一旦セットしたのち、さらに追加で食器を入れるときもラクです」

 

ドイツのプレミアム家電ブランドのフルスペックモデル

ミーレ
G 7964 C SCVi

85万8000円

同社専用洗剤の自動投入システム「AutoDos」や、アプリから操作可能な「Miele@ho
me」など革新的な機能が満載。バスケットのデザインは、お椀も入れやすいアジア仕様に変更した。大きさや形状の異なる食器や箸を効率良く収納でき、理想的な洗浄を実現。幅45㎝のモデルも展開する。

標準収納容量(食器点数):72点
標準使用水量:8.9ℓ
運転音(標準プログラム):42dB
ドアタイプ:フロントオープン

 

↑アジア仕様バスケットを搭載。箸ホルダーや大きな茶碗も安定して置けるボウルラックに加え、シリーズ最多のグラスホルダーを備える

 

↑専用の「Mieleアプリ」と連携。外出先からでもリモート操作やタイマー操作が行える。曜日ごとにプログラムを設定することも可能だ

 

【石井‘s Check】

大容量かつパワフルなので大家族にオススメ

「フロントオープンタイプで、カゴにセットしやすく、大量の食器を収納できます。パワフルな洗浄力ですが、音はとても静か。静音性を求めている人にぴったりです。高価ですが、耐久性も高く長年使えます」

日本の住宅事情にマッチした「分岐水洗式」食洗機の最新3機種の実力チェック

食洗機は、タイパ性能はもちろん洗浄力もメリット。手洗いでは使用できない高温の熱湯や高濃度の洗剤、さらに高圧水流によって、パワフルに汚れを落とすことができる。また、手洗いに比べると節水効果も優秀。今回は「分岐水栓式」タイプの製品を紹介。分岐水栓式(卓上型)は、2017年ごろにはパナソニック以外の選択肢がなかったが、現在は新興家電メーカーなども参入。設置スペースや好みに合わせて選びやすくなっている。

※こちらは「GetNavi」 2023年7月号に掲載された記事を再編集したものです

 

【私が解説します】

家電プロレビュアー・石井和美さん

戸建てのテストスペース「家電ラボ」を運営し、レビュー実績が豊富。自宅ではパナソニックの分岐水栓式を愛用する。

 

設置を諦めていたシンク横にも置きやすいスリムなボディ

パナソニック
スリム食洗機 NP-TSK1

実売価格7万5240円

本体奥行をわずか約29㎝に抑えたスリムタイプ。ドアの開閉構造も見直し、シンク横などの従来機の設置を諦めていたスペースにも置きやすい。50℃以上の高温水流を用いた「ストリーム除菌洗浄」や、熱に弱い食器も洗って除菌できる「低温ソフト」機能を搭載。

標準収納容量(食器点数):24点
標準使用水量:約8ℓ
運転音(50/60Hz):約39/41dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W550〈386〉×H500〈612〉×D290㎜/約13.7㎏

 

↑上に開く「リフトアップオープンドア」を採用。水栓や蛇口に当たりにくく、レギュラータイプの設置ができないスペースにも入る

 

↑長いピンを装備し、高さ22㎝までのロンググラスやマイボトルをセットできる。写真手前の小物入れは、使わないときは取り外せる

 

日本特有の住宅事情への回答がスリム食洗機

パナソニックの調査によると、家事の負担軽減、時間削減のために購入したい家電の1位は食洗機(※1)。しかし、その普及率は微増傾向にはあるものの、29・5%にとどまっているのが実情だ。特にビルトイン式を入れづらい賃貸では、5.7%と低水準(※2)。

同社は国内1号機の発売以来60年にわたり、「欲しいけど置けない」という日本の住宅事情にマッチする食洗機の開発に尽力してきた。競合他社が撤退していくなか、徹底したリサーチに基づいて開発したのが、シンク横にも収まりやすい、奥行29㎝の「スリム食洗機」だ。そのほかハイエンドクラスの「TZ-300」や小型の「プチ食洗」など、あらゆるニーズに対応する布陣で市場を牽引している。

※1:「家事に関するライフスタイル調査・第5弾」(2021年)
※2:内閣府「消費動向調査 主要耐久消費財等の普及・保有状況」(令和5年3月末時点)

 

【石井‘s Check】

置き場所に悩んでいた4人家族にぴったり

「本体奥行わずか約29㎝のスリムサイズに、約4人ぶんの食器が一度に入ります。ドアが小さく、開けても省スペースなので蛇口にも当たりにくい仕様。置き場所が狭くても、食器をたっぷり洗いたい人にオススメです」

 

【Other Choice】
独自の「ナノイーX送風」で洗浄前も後も清潔に保つ

パナソニック
食器洗い乾燥機 NP-TZ300

実売価格10万4940円

大容量を備える高級モデル。「ナノイーX送風」を採用し、洗浄前と洗浄後に庫内のニオイの抑制や除菌ができる。電源を入れたときのみ静電タッチ操作部が浮かび上がるフルフラットデザインも秀逸。

標準収納容量(食器点数):40点
標準使用水量:約11l
運転音(50/60Hz):約36/38dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W550×H598〈579〉×D344mm/約20kg

 

【Other Choice】酵素パワーを発揮させるコンパクト設計モデル

パナソニック
プチ食洗 NP-TCR4

実売価格3万9120円

一般的な水切りかごと同等のサイズ。左右に長いピンがあり、水筒なども安定するワイヤーかごを装備した。酵素が活性化する温度帯(約50℃)の洗剤液を食器に直接噴射する「バイオパワー除菌」機能を搭載。

標準収納容量(食器点数):18点
標準使用水量:約9l
運転音(50/60Hz):約41/43dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W470×H460〈467〉×D300〈598〉mm/約12kg

 

クリア窓で外観から美しく庫内も清潔なステンレス仕様

AQUA
食器洗い機 ADW-GM3

実売価格5万2800円

凹凸が少なく掃除がしやすいクリアウインドウ(強化ガラス)を採用。隅々まで強力に洗浄する庫内の様子が見渡せる仕様だ。上段が取り外し可能で庫内のスペースを効率的に活用できる、ロフト式2段ラックを装備。運転音を抑えるナイトモードもうれしい。

標準収納容量(食器点数):30点
標準使用水量:約10l
運転音(50/60Hz):約43dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W485×H475〈660〉×D390〈470〉mm/約17kg

 

↑庫内の壁面は、清潔を保ちやすくお手入れしやすいステンレス素材を採用。使用年数を経ても、気になる汚れやニオイがつきにくい

 

↑上段、中段、下段×2の計4基のノズルから噴射される高圧の水流で、脂汚れも弾き飛ばす。下段のWノズルは360度回転しながら勢い良く噴射

 

【石井‘s Check】

清潔感のあるステンレスは使い続けてもキレイなまま

「使い続けると庫内の汚れやニオイが気になってきますが、ステンレス素材なので清潔な状態を保つことができます。着色などもなく、お手入れもラク。洗浄力は高く、庫内に残りやすいギトギトの脂汚れもすっきり落ちます」

 

分岐水栓工事なしでバケツからの自動汲み上げも可能

シロカ
食器洗い乾燥機  温風乾燥タイプ SS-MH351

実売価格6万9800円

各コースの洗浄後に温風で食器を乾燥させて、水滴が残りにくい温風乾燥機能を搭載。洗浄を行わず温風乾燥のみの運転もできる。油汚れまでしっかりと落として、99.9%除菌ができる「トルネード除菌洗浄75」に加えて、UV除菌で洗浄後も清潔が長続き。

標準収納容量(食器点数):36点
標準使用水量:8.5l(分岐水洗使用時)
運転音(50/60Hz):56/58dB
サイズ/質量:約W550×H500×D350㎜/約21㎏

 

↑本機は分岐水栓工事なしでも使用可能。付属のバケツから自動で水を汲み上げる自動給水機能を使えば、賃貸などの台所にも手軽に設置できる

 

↑食器36点、約5人ぶんを一度に洗える大容量。上かごを取り外せば、最大28㎝までのフライパンも収納できてそのまま洗える

 

【石井‘s Check】

家族の大皿や調理器具も一気に洗える大容量

「4〜5人ぶんに適した大容量。上かごを外せば、27㎝までの大皿や調理器具などもラクに入ります。洗浄後自動でドアが開き自然乾燥を促す『オートオープン』機能搭載タイプもあり、庫内乾燥の電気代を節約できますよ」

 

【コレもCheck!】
超音波式のポータブルタイプも話題に!

BDP
The Washer Pro

実売価格9万9600円

■超音波式を採用した手のひらサイズの食洗機がクラファンで注目

工事不要で使える超音波式の食洗機。昨年クラウドファンディングで3.6億円を集め話題になった。シンクなどに水を張って形状を問わずなんでも洗浄できる一方、油汚れの洗浄や除菌性能では一般的な食洗機に軍配。超音波式の後継機種にも期待したい。

↑350Wの高出力で4万回/秒の振動によるパワフルな洗浄を実現。無数のマイクロバブルが汚れを破壊する。おろし金など複雑な形状でも有効

単身者にもマスト!?工事不要の「タンク式」食洗機4選

食洗機は、タイパ性能はもちろん洗浄力もメリット。手洗いでは使用できない高温の熱湯や高濃度の洗剤、さらに高圧水流によって、パワフルに汚れを落とすことができる。また、手洗いに比べると節水効果も優秀。今回は1〜3人向けの「タンク式」製品を紹介。給水の際に1往復で済む着脱タンク搭載モデルや、除菌機能搭載モデルなどもピックアップ。

※こちらは「GetNavi」 2023年7月号に掲載された記事を再編集したものです

 

【私が解説します】

家電プロレビュアー・石井和美さん

戸建てのテストスペース「家電ラボ」を運営し、レビュー実績が豊富。自宅ではパナソニックの分岐水栓式を愛用する。

 

初動から注目を集めているコンパクトな単身者向けモデル

パナソニック
パーソナル食洗機 SOLOTA NP-TML1

実売価格3万7620円

食器約6点を収容でき、ほぼA4ファイルサイズという業界最小設計(※1)のコンパクトモデル。クリア窓を採用した背面まで見通せるデザインは、ひとり暮らしなどの手狭な住宅に置いても圧迫感が少ない。加圧高温水を噴射する「ストリーム除菌洗浄」機能で除菌効果もある。

※1:国内卓上型食器洗い乾燥機において

 

標準収納容量(食器点数):6点
標準使用水量:2.5l
運転音(50/60Hz):約41/43dB
サイズ/質量:約W310×H435×D225mm/約7.5kg

 

↑コンパクトでもパワフルな洗浄力を備える。搭載ボタンは2つのみで、徹底的に面倒を省いたシンプルな使いやすさがある

 

↑本体下部に引き出し型の着脱式タンクを装備。重たい水を何度も汲む手間と腕の疲労を軽減できる

 

↑使用後の残さいフィルターのお手入れは、残菜を捨てて水洗いするだけ。汚れが残っている場合はブラシでこすり落とす

 

【石井‘s Check】

■狭いキッチンに置いても圧迫感のない美しさ

「設置面積はほぼA4ファイルサイズなので、狭い場所にも置けます。卓上型にはレアな美しいデザインで、クリアな窓が圧迫感をやわらげ、狭いキッチンにも調和。独自の着脱式タンクは、ラクに給水でき手が疲れにくいです」

 

食洗機の新規市場を開拓する単身世帯向け食洗機の先駆け

平均世帯人数2.21人(※2)と減少傾向の昨今、「単身世帯」に食洗機を訴求するという革新的な提案で注目されているのが本機。サブスク型の定期利用サービス(月額1290円)も用意しており、そちらの予約開始時には、同社初代タンク式モデルに比べ3倍に上る注文があったという。

ひとり暮らしに限らず、コロナ禍を経て宅配や総菜の利用が増えた中食派家庭にとっても魅力的なはず。また、このサイズなら洗面所に設置して、家族のコップや洗面道具を洗浄する使い方もアリだ。

エポックメイキングなアイテムとして存在感を放っている本機。一過性のトレンドに終わらない、後発機種の登場や市場全体の活性化が期待される。

※2:総務省統計局「国勢調査結果」(令和2年10月1日時点)

 

【Other Choice】
ドア開閉方向や本体奥行に心遣いがあり設置しやすい

パナソニック
スリム食洗機 NP-TSP1

実売価格8万8110円
●分岐水栓にも対応

約4人ぶんの食器収容量を確保しながら、狭小キッチンに置きやすいスリムボディを実現。本体下部に配した給水口は、幅が広い設計でこぼしにくい。ドアが上に開く「リフトアップオープンドア」を採用。

標準収納容量(食器点数):24点
標準使用水量:約9l
運転音(50/60Hz):約39/41dB
サイズ/質量:約W550×H600×D341mm/約19kg

 

高温・高圧の洗浄に加えUV照射で除菌力アップ

シロカ
食器洗い乾燥機 UV除菌タイプ SS-MU251

実売価格5万3320円
●分岐水栓にも対応

従来機から洗浄時間や洗剤量を改善した、UVライト搭載モデル。最大約75℃の高温・高圧水流で360度から洗い上げる「トルネード除菌洗浄75」を採用した。洗浄後に自動でドアが開き庫内の自然乾燥を促す「オートオープンタイプ」も展開。

標準収納容量(食器点数):16点
標準使用水量:約6l
運転音(50/60Hz):56/58dB
サイズ/質量:約W420×H470×D440mm/約13.5kg

↑カトラリー類の洗浄に便利な小物かごが付属。かごを取り外せば庫内を広く使え、最大27㎝までの大皿も入る

 

↑ライトの照射のみを行う、UV除菌専用コースを搭載。スマホやマスクなどの小物にも対応し、10分ほどで除菌完了する

 

【石井‘s Check】

洗・乾機能はバランス良くUVライトで除菌も期待できる

「高水圧でこびりついた汚れを落とし、乾燥状態も上々、バランスが良いタイプ。UVライト照射で除菌効果も。水で洗わずにUVライトを照射するコースを搭載。水筒や哺乳瓶など、様々なモノを清潔にできて安心です」

 

爆売れ商品の後継モデルは小型化&洗浄力が進化

サンコー
ラクアmini Plus

実売価格2万6800円

賃貸にも設置しやすい工事不要の食洗機として大人気となったラクアシリーズのミニタイプ。Wノズルを新搭載し、洗浄力がアップした。最大2人ぶんの食器を、最大75℃の熱湯を用いた上下囲み洗いでしっかりと洗浄可能。

標準収納容量(食器点数):12点
標準使用水量:3.2l
運転音(50/60Hz):非公表
サイズ/質量:W308×H415×D315mm/約8kg

メイントレーに加えて、カトラリー用のバスケットを装備。皿類12点+箸やフォーク・スプーンを一気に洗える

 

↑小型のためキッチン周りのラックなどを設置スペースに充てても馴染みやすい。排水はホースからバケツに溜めてもOKだ

 

【石井‘s Check】

乾燥ができていないときはお皿の並べ方を見直して

「小型でも、油汚れのギトギトも落とせるほどパワフル。乾燥の際に少しだけ水が残ることがありますが、なるべくお皿同士が重ならないようにきちんと並べれば改善されます。珍しい黒いカラーも人気の秘訣」

 

タンク式の先駆けは洗浄力と機能性が進化

エスケイジャパン
Jaime 食器洗い乾燥機 SJM-DWM6UVC

実売価格5万4780円

タンク式食洗機の元祖に後継モデルが登場。上下の2段ノズルから約15気圧でパワフルに噴射し、最大75℃の高温水が汚れを除去する。強力なUVC除菌ライトの照射で除菌、PTCヒーターによる温風で素早く乾燥ができる。

標準収納容量(食器点数):15点
標準使用水量:約5.2l
運転音(50/60Hz):平均61dB
サイズ/質量:W420×H435×D435mm/約13.7kg

↑口が広く注ぎやすい上部からの給水方式を採用。洗いづらい内蔵タンクは抗菌素材を使用し、雑菌やカビに強く清潔に保てる

 

↑洗浄4コースと乾燥1コースに加え、1時間単位の予約タイマーやチャイルドロック機能などを搭載。タッチ操作で簡単だ

 

【石井‘s Check】

洗浄コースの使い分けやタイマー搭載など高機能

「洗浄コースは汚れ度合いなどに合わせて4コースから選択。温風乾燥コースでは、クイックに乾燥が完了します。さらに1時間単位で入りタイマーを設定できるので、割安な深夜電力の時間帯に使用することも可能」

 

3つのタイプ別に解説! タイパ家電の代表格「食洗機」の最新事情

家事には時間と労力をかけたくないもの。本特集では忙しいアナタのために、タイムパフォーマンス(=時間対効果)が優秀な家電、すなわち「タイパ家電」を紹介する。ある調査によれば、1日に2回食器を手洗いする場合、年間で約236時間、10日間相当の時間を費やすことに(※)。この衝撃的なタイムロスを、食洗機で低減できるというわけだ。

※パナソニック「食器洗いに費やす時間とその価値」をテーマにした調査。1回あたりの所要時間は平均19.4分。【調査対象】20~50代の女性70名【 調査期間】2015年6月26日~2015年7月5日
※こちらは「GetNavi」 2023年7月号に掲載された記事を再編集したものです

 

「汚れが落ちなさそう」は誤解! 高温の水流&高濃度洗剤が正義

食洗機は、タイパ性能はもちろん洗浄力もメリット。手洗いでは使用できない高温の熱湯や高濃度の洗剤、さらに高圧水流によって、パワフルに汚れを落とすことができる。また、手洗いに比べると節水効果も優秀。今回は3つのタイプ別にそれぞれの特徴をご紹介!

 

【私が解説します】

家電プロレビュアー・石井和美さん

戸建てのテストスペース「家電ラボ」を運営し、レビュー実績が豊富。自宅ではパナソニックの分岐水栓式を愛用する。

 

【Check Point】

●工事の要・不要と本体サイズ
タンク式は水道工事不要のためどんな住宅にも導入可能。設置予定のスペースは事前に測定し、余裕を持って本体が収まるのか確認する。

●収納容量による使用人数の目安
1人あたり6点ほどを目安に選ぼう。基本的には3人までならタンク式でも可、それ以上は分岐水栓式やビルトイン式が良いだろう。

●水洗いモードや庫内乾燥などの各種機能
洗浄力が全然ダメ、という現行モデルは少ない。熱に弱いプラスチック食器などに使える水洗いや、メンテナンスに便利な機能があると◎。

↑従来の食洗機のイメージを覆す、単身世帯向けの製品も登場。高い洗浄・乾燥機能を保持した小型の機種に注目だ

 

【TYPE01】ピンキリで多彩なメーカーが参入
比較的に手軽に設置できるタンク式の選択肢が豊富!少人数世帯用も注目集まる

 

【これが火付け役】

サンコー
ラクア

実売価格3万4800円

■お手ごろ価格ながら機能的で累計5万台近くの爆売れ
2020年2月の発売以降、同20年度の累計で2万台以上、23年1月時点までに累計4.8万台を売り上げたヒット商品。直感的なタッチ操作で、5種の洗浄モード+乾燥モードを選べる機能性に定評がある。

標準収納容量(食器点数):16点
標準使用水量:5l
運転音(50/60Hz):非公表
サイズ/質量:W425×H455×D410mm/約13kg
●分岐水栓にも対応

↑タンク式で一般的なのは、本体上部から手動で給水する方式。都度給水する手間が気になるなら、給水ジャグ(別売)もアリ

 

導入のハードルが下がりユーザーは確実に増えている

近年は、新興メーカーの参入を皮切りにタンク式が進化。

「2018年に発売したエスケイジャパン「Jaime」が国内での先駆けで、のちに参入したサンコー「ラクア」は大ヒット。コロナ禍に内食の頻度が増え、食器洗いから解放されたい人たちから、工事不要ですぐに使える食洗機の需要は一層高まりました。今年は単身世帯向けのパナソニック「SOLOTA」が登場し、新たな市場を開拓中。賃貸や少人数世帯など、これまで食洗機の導入が難しかった層にもアプローチする潮流に今後も期待です」(石井さん)

価格帯も2万円弱〜10万円台まで、多彩な製品が混在する。

「お手ごろな製品でも、洗浄力は必要十分な性能があります。一方、静音性や乾燥機能に関しては価格相応な傾向。故障も心配なので、信用できるメーカーの製品を選びましょう。使用後の庫内乾燥とフィルター掃除、月1回程度のクエン酸を用いたお手入れを欠かさないことが、清潔を保ち安心して使い続けるコツ」(石井さん)

 

【TAYPE02】パナソニックを中心に根強いシェア
分岐水栓式は水汲みの手間もなくタイパ性能でタンク式をしのぐ

↑パナソニックの研鑽により空間に溶け込むデザインを実現。欧米に比べると狭い日本の住宅ではハードルとなっていた設置性も日進月歩だ

 

↑ドアが上に開くことで、蛇口などに当たりにくい構造となっている機種もある。台所の広さや高さ、造りを考慮して適したモノを選ぼう

 

設置までにハードルはあるが大活躍間違いなし!

1990年代の国内の食洗機市場では大手家電メーカーが競合していたが、普及率が伸び悩み2000年代後半にはパナソニックを除いて多くが撤退してしまう。特に卓上据え置きの分岐水栓式は、10年代後半には実質同社から発売されるのみとなっていた。

「そうした“食洗機の冬の時代”にも改良を重ねたことで、現在市場にある製品群は洗浄力や設置性が洗練されています。タンク式のように毎度給水する手間もなく、ガラスのコップもピカピカに仕上がるので、メリットを大いに実感できるはず。おもに持ち家など、分岐水栓の取り付けと、シンク横への本体設置が可能な住環境ならオススメです」(石井さん)

据え置き特有の注意点もある。

「初めて導入する家庭では、『ドアを開けたら蛇口に当たってしまった』という失敗談もよく聞きます。購入検討時に、ドアを開けた状態のサイズも要確認」(石井さん)

 

【TYPE03】洗剤の自動投入機能も登場
工事の手間や予算を惜しまないならビルトイン式の導入が最善

 ●フロントオープン

↑ドアが手前に倒れて、2段ほどに分かれたラックが展開されるタイプ。海外メーカーのほか、国産メーカーではリンナイが取り扱っている

 

●スライドオープン

↑引き出しのようにスライドして開閉するタイプ。食器の出し入れの際にかがむ必要がないのがメリットだ

 

欧米では一般的で大量の食器も一気に洗える

キッチンカウンター下などに設置するビルトイン式は、分岐水栓式に比べ大掛かりな工事が必要。

「新築やリフォームのタイミングなら、まず検討してほしいのがビルトイン式。欧米では主流なので、ドイツのミーレやボッシュなどの海外メーカーの選択肢も豊富です。値は張るものの、キッチンの見た目がすっきりとし、静音性や収納容量、洗浄・乾燥などの機能性も優秀」(石井さん)

国内では、サイズ展開は幅45㎝と60㎝の2種となる。自宅のキッチンに入るサイズなのかは業者に確認するのが無難だ。

「もうひとつ選ぶ際に大きなポイントとなるのは、ドア開閉方式の違い。引き出し型の『スライドオープン』と前開きになる『フロントオープン』の2種に分類できます。また、パナソニックやミーレなど、一部のメーカーでは洗剤の自動投入機能に対応する機種も登場。使い勝手やデザインの好みを考慮して選びましょう」(石井さん)

 

【Tips】食洗機専用洗剤の種類や特徴は?

液性や成分が手洗い用と異なり3タイプから選べる

手洗い用洗剤は手荒れを防ぐために弱酸性や中性だが、食洗機専用洗剤は中性から弱アルカリ性で洗浄力が高い。溶け残りの心配がない液体タイプや、割安な粉末タイプ、計量の手間いらずのタブレットタイプがある。水アカやガラスの曇りにはクエン酸配合が有利。

 

●コスパ目線なら「粉末タイプ」

花王
食器洗い乾燥機専用キュキュットクエン酸効果

実売価格517円(680g)

■クエン酸配合なのでグラスや庫内もすっきり清潔
独自の洗浄成分を新配合し、洗浄力がアップ。ダブル酵素と漂白成分、クエン酸のパワーにより、グラスの茶渋・コーヒー渋・くすみ、庫内の水アカまですっきりと落とす。

 

●タイパ追求なら「タブレットタイプ」

P&G
食洗機用洗剤 ジョイ ジェルタブ

オープン価格

■粉末とジェルが一体となり落ちにくい汚れにも効果的
粉末とジェルの2層カプセル技術を採用し、それぞれのメリットを“イイトコどり”。ガンコな油汚れやこびりつき汚れ、茶渋・コーヒー渋の蓄積汚れにも高い効果を発揮。

タンク型&据置型なら賃貸住宅でもOK! 省スペースで高性能な「食洗機」最新モデルはどれだ?

日本ではまだまだ導入例の少ない家電のひとつに、食器洗い乾燥機(以下、食洗機)があります。2020年3月の内閣府消費動向調査によると、国内の食洗機の普及率は、2019年時点で27.3%。諸外国と比べ、国内の食洗機普及率はスローペースで推移しているようです。

 

この普及の遅さには、キッチンスペースが狭くて設置できないという日本の住宅事情が影響していると言えます。一方で、新築住宅の購入時にビルトインタイプが備わっている物件が増えつつあることや、コンパクトな後付けの据え置きタイプが登場したこと、その便利さから、食洗機への注目は高まりつつあります。

 

そこで、食洗機を導入するメリットと最新のおすすめモデルを、最新事情や製品情報に詳しい家電ライターの田中真紀子さんに教えていただきました。

 

実は水・光熱費を節約できる!「食洗機」のメリットとは?

食器を洗う手間と時間が省ける―――それ以外にも、食洗機にはさまざまな魅力があると田中さんは言います。

 

「まず、洗浄力は高いものの直接手では触れることができない、漂白成分入りの洗剤が使えます。また、50℃以上の高温のお湯が使え、高圧水流で清潔に洗えます。そのおかげで、乾燥を終えたお皿は輝き、ピカピカになったグラスは、注いだビールの泡がきめ細かくなるといううれしい効果も。密閉されたボックスのなかで稼働するため、お皿を洗う際に汚れた泡や水しぶきが飛び散ることもないので、食器洗い後のキッチン掃除が不要なのも助かりますね。

 

なかでも私がもっともすごいと思うのは、節水効果と光熱費の節約効果です。例えば、パナソニック製の食洗機で調査した結果によると、5人分相当の食器ならば、手洗いの約1/6の水で洗えるという結果が出ています(※)。機種により差はあるものの、手洗い時のガスや水道の使用料と比較すると、水道光熱費は半額くらいに抑えられるんですよ」(家電ライター・田中真紀子さん、以下同)

(※)NP-TZ300(「汚れレベル3」でエコナビ運転OFFの場合):食器点数40点・小物20点、水温20℃、食器洗い機専用洗剤を5g使用する(1箱600g入り379円(税込))〈パナソニック調べ〉。使用水量は約11L。 ●手洗い:食器点数40点・小物20点、水温20℃。10Lのお湯(約40℃)でつけ置き洗いした後、洗剤を9.6mL使用(1本315mL入り163円(税込))〈日本電機工業会調べ〉して洗い、毎分6Lで食器1点あたり13.5秒、小物1点あたり5.5秒流し湯ですすいだとき、使用水量は約75L。〈日本電機工業会自主基準 標準汚染時〉

 

食洗機の優れている点

1. 洗浄力の高い洗剤が使える
食洗機専用の洗剤には、漂白成分や洗浄力を高める酵素が含まれているので、食器をよりキレイに洗える。

 

2. 高い湯温で洗える
油分が溶けやすく、洗剤の酵素が活性化する50℃前後の湯温で洗浄することができる。

 

3. 高温洗浄で除菌効果が得られる
設定によっては80℃近い高温で洗ったりすすいだりでき、目に見える汚れだけではなく、菌も落とせる。

 

4. 節水・節電になる
泡立ちがよい洗剤を使い、流しっぱなしですすぐ手洗いに比べ、食洗機は泡切れがよい専用洗剤を使っているほか、庫内に溜めた水である程度すすいだ後、仕上げにキレイな水ですすぐことで節水が可能に。

 

洗い残しや設置スペースなど、気になる問題点は?

手洗いよりも食器がキレイになり、時短と光熱費節約につながる食洗機。一方で、食器の入れ方によっては洗い残しができたり、設置のスペースを確保できなかったりという悩みもあります。

 

「洗い残しに対しては、食洗機を使う前に残菜やこびりつきを軽く落とし、噴射するお湯がまんべんなく当たるように、庫内に食器を入れましょう。まずは、取り扱い説明書をよく読み、お皿の配置などのポイントをつかんだ上で使い続けると、要領がわかってきます。

 

また、設置スペースに関して言えば、最近増えている後付けのタンク式は、水栓につなぐ必要がなくコンセントがあればどこでも使えて、設置工事が不要です。キッチンは狭いけれど、コロナ自粛で増えたお皿洗いの負担を今すぐ減らしたい! という場合は、タンク式を検討するのが良さそうです」

 

続いて、リフォーム工事不要で後付けできる据え置き型タイプと、キッチン以外でも使えるタンク式など、食洗機の最新モデルを紹介していただきました。



提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

家電ライターがおすすめする、
賃貸住宅でも使える「据え置き型」「タンク型」食洗機 5選

賃貸物件にビルトイン型の導入は、ほぼ無理と言っていいでしょう。そこで田中さんには、リフォーム工事不要で後付けできる据え置き型タイプ3モデルと、キッチン以外でも使えるタンク式2モデルを紹介していただきました。

 

据え置き型(卓上型)

キッチンの水道横スペースに置き、蛇口に分岐水栓を取り付けて使用します。原状復帰の必要がある賃貸住宅にも導入でき、キッチンのリフォーム工事も不要なので、手軽に導入したい人におすすめです。

 

・ナノイーXで庫内のニオイ抑制! 1日の食器をまとめて洗える

パナソニック
食器洗い乾燥機 NP-TZ300
実売価格 10万6700円前後(税込、設置費別)
サイズ:W550×D344×H598mm

国内の据え置き型食洗機の普及に大きく貢献しているパナソニック製の中でも、ハイスペックなタイプです。これから食洗機を使いこなしていきたい人にぴったり。「約50℃の水温と高圧水流で、食器の汚れと除菌をしてくれる『ストリーム除菌洗浄』を全コースに搭載。また、イオン『ナノイーX』の働きにより、洗う前の食器を入れておいてもニオイを抑制してくれます。熱に弱い食器を洗える『低温ソフト』コースもあるので、さまざまなシーンでストレスなく使えるでしょう。一度に約5人分の食器が洗えます」(家電ライター・田中真紀子さん、以下同)

 

・重なる食器のすみずみまでキレイに! ナイトモードで深夜も安心

AQUA
食器洗い機(送付乾燥機能付き)ADW-GM2

実売価格 5万5000円前後(税込、設置費別)
サイズ=W485×D390×H475mm

ガラス面から食器の洗浄シーンが見られる上に、スタイリッシュなデザインが目を引きます。「上段、中段、下段にあるノズルから高圧の水流が噴射されるので、汚れが残りにくく、初心者でも使いやすいタイプです。庫内には匂い移りが少ないステンレス素材を採用し、約72℃ですすぐ『高温すすぎモード』を使えば、油汚れがしっかり落とせて、除菌効果もアップします。乾燥機能は送風のみですが、高温すすぎ時の余熱で乾燥が進みますよ。運転音を抑えるナイトモードを使えば、夜間でも安心して使えます」

 

・洗浄コースで食器を除菌! コンパクトなのに機能は充分

パナソニック
食器洗い乾燥機 NP-TA4

実売価格 7万29000円前後(税込、設置費別)
サイズ=W550×D344×H598mm

幅が約35cmと充分スリムなデザインですが、「設置脚」を使えば、シンクまでの幅が26.8cmのスペースにも設置が可能です。「こちらのシリーズは省スペースに設置できる上に、直径26cmのフライパン、まな板、カレーなどがこびりついた鍋などもおさまる収納力が魅力です。3段階の汚れレベルに合わせた運転モードの切り替えや、約30分で乾燥まで終えられるスピーディコース、除菌効果のある『ストリーム除菌洗浄』など、日常使いには充分の機能を装備。パナソニック製を選びたいけれど、予算を抑えたいという人におすすめです」

 

タンク型

食洗機に内蔵されているタンクに入れた水を使って、洗浄するタイプ。そのため、コンセントのある場所ならば、キッチン以外でも使用できます。キッチンスペースに余裕がない場合におすすめです。

 

・手軽に導入できて洗浄&除菌効果にも満足!

サンコー
水道いらずのタンク式食洗機『ラクア』

定価:2万9800円前後(税込)
サイズ=W410×D410×H440mm

タンクに水を入れて使えるので設置工事なく、購入後すぐに使用できます。従来の据え置き型のように、キッチンの蛇口と直接つなぐ方法も可能な2WAYタイプ。「水道がない場所でも使えるので、キッチンスペースに置く場所がないときや、設置工事費を節約したい人、購入後すぐに使い始めたい人にオススメです。約3人分の食器が入り3万円以下というリーズナブルな価格設定で、高い洗浄力と温風乾燥を実現しているのは見逃せません。50℃のお湯で油汚れをしっかり落とし、熱風で除菌乾燥ができます」

 

・360度からの洗浄で汚れたお皿もピカピカに!

シロカ
食器洗い乾燥機

定価 5万4780円(税込)
サイズ=W420×D435×H435mm

タンク式と据え置き型の2WAYタイプなので、キッチンに置けるかどうかで、設置方法が選べます。除菌率99.9%(※)という除菌力でしっかりと汚れを落としてくれます。「360度回転するノズルが上下に付いているので、食器全体にまんべんなく高温の洗浄液が行き届きます。時間帯や洗う食器の量や質に合わせて、標準、念入り、おいそぎ、ソフトという4つのコースから選択可能。タイマー機能も搭載しているので、夜間の電気代がお得な時間帯に回したり、外出時に稼働させたりと、手洗いにはない選択肢が広がります」

※試験機関:一般財団法人日本食品分析センター /試験方法:寒天平板培養法(菌の種類1種)。食器の種類、形状、位置や汚れの程度などにより結果は異なります。

 

最新の据え置き型・タンク型の食洗機を紹介しましたが、やはり利便性・容量の大きさで勝るのはビルトインタイプ。新築住宅や分譲マンションの購入、キッチンのリフォームを検討している場合は選択可能です。では、ビルトインタイプのおすすめモデルとは?



提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

利便性と容量の大きさが魅力!
ビルトインタイプの食器洗い乾燥機 2選

新築住宅や分譲マンションの購入、キッチンのリフォームを検討している場合は、ビルトインタイプの食洗機も選択可能です。

 

「大容量で、ファミリー層やまとめて洗いたい派には、こちらが便利です。卓上タイプと違い、キッチンが広く使えるのもうれしいところ。ただし、設置工事が必要で価格帯も高めになります」(家電ライター・田中真紀子さん、以下同)

 

・フライパンや深めのお鍋もスッポリ! 上カゴアレンジで効率良く使える

パナソニック
ビルトイン食器洗い乾燥機
M8シリーズ 幅45cm ディープタイプ NP-45MD8S

定価 22万4400円(税込)
サイズ=W448×D630×H751〜851mm

買替えや後付け対応ができるタイプの中で最もハイグレードなタイプがこちら。「上カゴの形を4つのスタイルに変えられる『ムービングラックプラス』を搭載しています。上カゴをフルフラットにすればフライパンやポットを伏せて置けます。また、強力噴射を当ててもお弁当箱が裏返らないように上カゴのバーでホールドできるので、しっかり洗えて、除菌効果もバッチリ。上カゴを折りたためば、大きめの鍋やフライパンが入ります。洗い物を並べた後でも上カゴが左右にスライドできるので、下カゴに食器を追加したいときにも便利です」

※写真はシステムキッチンのドアパネルをセットしたイメージです。ドアパネルは、別売品です。

 

・食洗機先進国のドイツ製。容量と耐久性が秀逸!

ミーレ
食器洗い機 G 4820 SCU

定価 35万7500円(税込)
サイズ=W448×D570×H805〜870mm

1899年から続くドイツの家電ブランド、ミーレ(Miele)。日本のキッチンでも使えるサイズで約7人分の食器が洗え、20年の使用を想定した製品設計、長期間の修理対応も行っているのも強みです。「“食洗機先進国”のドイツ製は、大容量でパワフルなのがすばらしい! 予洗いなしで、油汚れをガンガン洗い流します。扉が手前に開き、引き出し式のバスケットに洗い物を入れていくタイプで、オートセンサーが汚れを検知して、隅までしっかりと洗ってくれます。洗い終わると自動で扉が開いて余熱で乾燥できるほか、標準使用水量もわずか8.7Lで、節電・節水効果も優れています」

 

2020年はいよいよ食洗機が脚光を浴びる!?

ビックカメラの調べによると、食洗機の売上は足元で増加傾向にあり、6月は前年比1.3倍の売上高になっています。「コロナ禍の自粛生活中に食洗機の必要性を感じた方の購入が増えたものと思われます。今後、食洗機のニーズがより高まる可能性は大いにあります」(ビックカメラ広報・齋藤俊明さん)

 

こまめな手洗いとアルコール消毒が欠かせない今、これから乾燥する季節になるにつれて、手荒れで悩む方は増えていきそうです。家事の時短、節約、エコ、除菌、そして手荒れ予防につながる食洗機の導入を、今こそ検討すべきときなのかもしれません。

 

【プロフィール】

家電ライター / 田中真紀子

白物家電、美容家電を中心に、雑誌、ウェブなどで執筆。家電製品の検証やレビュー記事では、主婦目線を大切にした感性に定評がある。ベビー用品、生活雑貨、医療など、暮らしにまつわる記事も手がける。近年は専門家としてコラム執筆やメディア出演も多数。
ブログ= https://ameblo.jp/makiko-tanaka89/entry-12313996618.html

家族が「もう手放せない」と語った「食洗機」設置の手間とお金はどのくらい? 導入までの一部始終をレポート!

「最近、洗い物をすると爪がボロボロになるのよね……」。

 

きっかけは、そんな妻の一言でした。妻にはもう何年も前に食器洗い乾燥機(以下食洗機)を購入することを提案していたのですが、当時は「工事費込みで10万円近くするのにもったいない。私が毎回洗えばすむこと」と、自ら拒否していました。私は仕事柄、食洗機の便利さや、実は手洗いより節約になることなどのメリットは熟知していたので食洗機の導入には前向き。しかし、家事を機械任せにすることが「家事をサボっていることになる」と、どこか古い考えを持っている妻にとって、食洗機は必要のないものだったのです。

↑5人ぶん相当の食器を洗う際の使用水量の目安。手洗いの場合は約75L(左)、パナソニックの食器洗い乾燥機 NP-TH1の場合は約11L(右)で、この場合の使用水量は約1/6になります(出典:パナソニック公式サイト)

 

洗い物の手荒れに苦しむ妻を救いたい!

しかし齢50を超え、体のほうが悲鳴を上げ始めました。毎日の炊事で皮膚も荒れ、洗い物のあとすぐにお風呂に入ると手が痛くなるらしく、いつも妻がお風呂に入るのは時間を空けた深夜。そんなつらい家事は機械任せにしましょう! と再度、妻に食洗機の購入を打診したのです。こうして、「ひとつ、妻にラクをさせてやろうか」という、軽い気持ちで購入を決断したのですが、まさかあんな大事になるとは……。その時は知るよしもありませんでした。

 

なお、今回はワケあってオール電化への切り替えも同時に検討しており、キッチンのコンロをガスからIHに変更する流れがあり、食洗機もビルトインタイプを導入できるかどうかも検討することにしました。さかのぼること13年前、新築で一戸建てを購入する際、汚れ落ちがイマイチ、性能が良い外国製は価格が高い、などの理由から、ビルドイン食洗機の導入はしませんでした。

 

しかし現在、私は家電関係の取材・執筆を通して、いまの食洗機がかなり進化したことは理解しています。というわけで、まずは「据え置きか? ビルトインか?」という命題に答えを出すべく、家電量販店にレッツラゴー!(※)

※レッツラゴー…レッツゴー (Let’s go)の意味。1971年から1974年にかけて週刊少年サンデーで連載されていた漫画「レッツラゴン」が語源

 

据え置きタイプだとパナソニック一択

まずは据え置き型をチェック。現在、据え置き型の食洗機を作っているメーカーはパナソニック1社となっており、選択肢はあまりありません。4人家族用は2モデルしかないので、約80℃の高温除菌ができて、自動節電機能「エコナビ」搭載のフラグシップモデル「NP-TH1」をチョイスしました。発売から半年以上が経過しているため価格がだいぶ下がっており、本体は税抜7万円にポイント10%、工事費5000円とのこと。このほかに、自宅の蛇口に合わせた分岐水栓(ぶんきすいせん)が必要になります(実費)。分岐水洗は、蛇口のタイプによって価格が5000円~1万2000円とピンキリ。これは実際に自宅の蛇口を見てみないとわからないということで、事前調査をすすめられました。いったん保留して、次はビルドインのチェックに向かいます。

↑パナソニックの据え置き型食器洗い乾燥機 NP-TH1

 

ビルトインを検討するも、価格を考慮して据え置きに決定

ビルトインは、家電量販店ではリンナイとパナソニックのモデルを取り扱っており、本体価格は5万円から16万円とピンキリ。ただ、価格の違いは高圧水噴射ノズルの数や高温洗浄ができるか否かなど本質の部分にかかわってくるので、やはり高性能なモデルを買わないと後悔することになりかねません。というわけで、今回は実売価格14万円のモデルにターゲットを絞りました。そしてビルドインの場合は、新規設置ならば電源設置工事と、シンク下のひき出しの取り外し/食洗機設置のために天板にカッターを入れて再度接着する作業などがあるため、合計4万3000円の工事費がかかります。加えて、食洗機下の空間を有効利用するための専用の収納キャビネットが3万5000円。合計で軽く20万円を超えます。

↑スペースを取るけど価格の安い据え置きタイプか、価格は高いけれどキッチンがスッキリするビルドインにするか(写真)悩むところです(画像出典:パナソニック公式サイト)

 

収納を犠牲にしても、広々としたキッチンを維持するために高価なビルトインにするか、それとも、価格は安いけどシンクにデンと居座ってキッチンの作業スペースを狭めてしまう据え置き型にするか…かなり悩みました。しかし、同時にオール電化工事で70万円がふっとぶこともあり、スペースを犠牲にしても費用が安くすむ据え置き型のパナソニック NP-TH1に決定しました。

 

蛇口がカルキで固まり、取り外しができない?

こうして購入する機種は決定したわけですが、実はここからが大変でした。1週間後、家電量販店から派遣されてきた作業員がわが家の蛇口(キッチン水栓)を一目見てこう言い切りました。「これはダメです」。…え? なにが?

 

「蛇口から漏れる水に含まれるカルキですっかり固まっています。分岐水栓は蛇口をいったん外して、蛇口とハンドルの間に挟んで取り付けるのですが、ここまで固まっていると、蛇口を取り外す際、内部のパッキンを壊してしまうでしょう。最悪、蛇口本体も破損してしまうかもしれません」。

 

うわあ…どうすればよいのでしょう……? 「蛇口自体を新品のものに交換する必要があります。私は工事専門なので、水道店にお問い合わせください」とのこと。

↑13年間蓄積された水道水のカルキで根元からガッチリ固まっています

 

シンプルな混合栓なら、部品代と工事費込みで3万円から

幸い、町内会で仲良くしている水道工事店の友人がいるので、その日のうちに見積もりに来てもらいました。「蛇口くらい、せいぜい2~3万円で済むだろう」と甘く見積もっていたのですが、その友人いわく「最初から分岐水栓が搭載されているモデルは1種類しかない。元々ついている蛇口は、引き出せてしかもシャワー機能付きのシングルレバー混合栓という最高級タイプ。これに分岐水栓がついたものはかなり高価」。後日届いた見積もりが、商品代・設置工事費・撤去処分費込みで8万8000円(!)でした……。つまり、食洗機本体と合わせて17万円(税込)もかかる計算です。

 

↑後付け分岐水栓の設置例(画像出典:パナソニック公式サイト)

 

ここでも悩みました。総費用がビルドインとそう変わらなくなってしまい、「安くつく」という最初に決めた理由が意味をなさなくなるからです。ただ、ビルトインはシンク下収納が犠牲になること、電気製品なので7~10年で買い替えとなり、その際にまた高額な製品を購入する必要があること、さらに、すでに据え置きモデルの購入代金を払っていることも考え、結局、据え置きタイプでそのまま続行することにしました。「蛇口も良いものを買えば20年は持つ」という友人の言葉も後押しになりました。10年後に食洗機を買い替えるときに蛇口はそのまま使い続けられそうです。

 

なお、筆者の場合、利便性や後々のことを考えて、高価な高機能マルチ水栓を新調しましたが、わが家はあくまでも特殊な例。シャワー機能や蛇口の引き出し機能のないシンプルな混合栓なら、水栓代・分岐水栓の部品代と工事費込みで3万円からの料金で取り替えてくれる業者も存在します。また、今ついている水栓の固着を剥がす工事もあるそうで、その場合は分岐水栓の部品代と工事費で2万3000円くらいからとのこと。状況によっては、リーズナブルに工事できますので、まずは見積もりを取ることをおすすめします。

 

分岐水栓の後付け作業は自分で行うこともできる

なお、GetNavi web編集長、山田がパナソニックの食洗機を導入した際は、自分で家庭の蛇口に分岐水栓の後付け作業を行ったそう。その際に購入した分岐水栓は6000円台で、作業自体は30分程度で終わったとのことです。蛇口に合う分岐水栓を探すには、ご自宅の水栓の裏側などにある品番を調べて、パナソニックのサイト内「分岐水栓ガイド」で品番を入力すれば、購入すべき分岐水栓がわかります。

↑パナソニック食洗機のサイト内にある「分岐水栓ガイド」に、お使いの水栓の品番を入力(下画像へ)

 

↑すると、適合する分岐水栓の品番(CB-SXF6など)が表示されます。同ページには「取り付け方法をダウンロード」もあるので、自分で作業する場合はこちらを参考にします

 

結局、遅かれ早かれ蛇口は交換すべき状態だった

後日、蛇口交換工事のために、元気のいい若い作業員が来てくれました。この日、3時間後に食洗機が届いて設置工事が始まるので、蛇口に交換はどのくらいかかるかと聞いたら、「30分もあれば終わります」とのことでひと安心。

 

ところが…です。固い、とにかく固い。通常ならば、蛇口の根元の裏にあるボタンを押し込めば簡単に蛇口とハンドル部分が外れるとのことですが、まったく外れません。結局、根元の部分を壊して外してみると、カルキが固まっているだけでなく、腐食によって部品同士がくっついていました。つまり、どうあっても現在の蛇口は再使用できるものではなかったのです。

↑根元の外枠を無理矢理壊してロックを外すと、上部の蛇口がようやく抜けました。その後、蛇口を外す際に力を入れて回すと、内部の部品が壊れる事態に。カルキと腐食により、本体もパッキンもボロボロです

ホースがぶつかってトビラがフルオープンできない!

ここからはサクサク工事が進み、新しい蛇口の取り付けはものの10分程度で終わりました。やっと一安心できる…と思ったら、またもや問題発生。

 

食洗機は蛇口の左側に置く予定なのですが、食洗機へのホースの接続口が左を向いており、これだと食洗機の扉を開けたときにホースがぶつかってフルオープンできないのです。ということで、接続口を反対の右側に変更。すると、今度はお湯が通っている左側のパイプに接続できず、食洗機にお湯を取り込むことができない事態に! 食洗機は80℃の高温のお湯で食器を洗うことで油汚れもすっきり落とすのですが、水から80℃まで温度を上げるのでは電気代が余分にかかってしまいます。わが家では同時期にエコキュート(※)を導入しており、家の外のタンクには80℃以上のお湯がたくさんあるのですから、これを使わないのはもったいない。

 

…悩んだ結果、シンク下でお湯と水の配管を逆につなぎ、無理やりお湯のパイプを右側に持ってくることに。その結果、通常は蛇口レバーを左にスライドさせるとお湯、右にスライドさせると水が出るところ、これが正反対になる形に……。とはいえ、なんとかこの問題をクリアできました。

※エコキュート…省エネ給湯機の一種。空気の熱を集め、少ない電力で大きな熱エネルギーを得るヒートポンプという技術を使っています

↑本来は左側にホース接続口を向けるところですが、トビラが接触するため、接続口を右側に移動

 

↑シンク下で、水栓から伸びる水用ホースをお湯用パイプにつなぐことで、分岐水栓からはお湯が出るようしました。ただし、蛇口についている水/湯のマークが実際とは逆の状態に。娘が持っていたマスキングテープを貼って応急処置

 

本体の向きを微調整してなんとかフルオープンを実現!

さて、ここまでお膳立てができていると、食洗機設置工事はほとんど必要ありません。分岐水栓にホースをつなぎ、事前にリビングの壁から伸ばしていた電源タップにコンセントを差すだけ。工事費用として、事前に5000円を払ってしまいましたが、これなら自分でも取り付けできたでしょう。

 

しかし、ここでまた問題が発生しました。わが家の蛇口はシンクの左に寄っているのですが、その左側に食洗機を設置しても、ギリギリでドアは開けられると考えていました。ところが、実際に設置してみると食洗機の扉が蛇口の胴体にぶつかり、フルオープンすることができません。このままでも使えないことはないのですが、食洗機の中の食器かごをスムーズに引き出すことができず、食器を入れるたびにストレスがたまりそうです。また、食洗機の扉を何度もぶつけているうちに双方が傷みそう……。

↑ふう、ようやく設置完了…と思ったら、最後にワナが。食洗機の扉が水栓の頭に当たって完全に開きません!

 

この問題は、食洗機の向きを微妙に変える(食洗機のトビラ側を少し手前に振る)ことで解決しました。ただ、こうすることでシンクの端の少し盛り上がっている部分に食洗機が乗り上げるため、本体がガタガタしてしまいます。そこで、ホームセンターで薄いゴムシートを買ってきて高さを微調整。こうして、涙ぐましいまでの努力を経て、ようやく設置完了です!

↑本体を斜めにすることで水栓を避けられ、扉をフルオープンすることができました

 

↑シンクの端の3mmほど高い箇所に足を乗せたため、他の3隅もゴムシートで高さを調整。これによりガタツキもなく安定して設置できました

 

設置に苦労はしたが、食洗機の導入は大正解だった

こうして、結構な苦労を乗り越えて食洗機を設置したわけですが、あくまでもわが家は課題が重なったレアケース。一般の家庭なら、もっとラクに安く設置できるはずです。そして何より、お伝えしたいのが設置後の食洗機の絶大なメリット。なにせ、いままで30分以上かかっていた食器洗いが、たった5分程度の作業で終わってしまうわけですから……。妻の手荒れも改善し、妻や娘はもう「食洗機なしでは生活できない」と言っています。これから家を建てる人、マンションの購入を考えている人にはビルトインがオススメですが、そうでない家庭なら、一刻も早く据え置き型を導入すべきです! なお、食洗機導入後の詳細な使用レポートは、近日中に公開予定。そちらもお楽しみに!