銀座ブティック10周年記念限定モデルは緻密なギヨシェに青の組み合わせが見事なランゲ1

ドイツ・グラスヒュッテを拠点に世界最高品質のタイムピースを手がけるA.ランゲ&ゾーネは、2008年に銀座にブティックをオープンしました。それから10周年を迎えるにあたり、特別仕様のランゲ1・デイマティックが発表されました。限定数は20本で、販売はA.ランゲ&ゾーネ銀座のみ。594万5400円(税込)となります。

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緻密なギヨシェが施されたゴールド無垢ダイアルにブルーが映える

10周年記念モデルのベースとなっているのは、ランゲ1・デイマティックです。このモデルは、オリジナルのランゲ1を左右反転させたような文字盤デザインが最大の特徴となっています。搭載するのは、センターローターを備えたCal.L021.1。アウトサイズデイトにレトログラード式の曜日表示、スモールセコンドを備えています。パワーリザーブは50時間で、総部品数は426個となっています。

「ランゲ1・デイマティック 銀座ブティック10thアニバーサリー・リミテッドエディション」594万5400円/Ref.320.040 自動巻き。18Kホワイトゴールドケース。アリゲーターストラップ。直径39.5mm、厚さ10.24mm。世界限定20本
「ランゲ1・デイマティック 銀座ブティック10thアニバーサリー・リミテッドエディション」594万5400円/Ref.320.040 自動巻き。18Kホワイトゴールドケース。アリゲーターストラップ。直径39.5mm、厚さ10.24mm。世界限定20本

今回の特別モデルでは、ランゲ1・デイマティックの文字盤にゴールドの無垢材を使用。盤面には緻密なギヨシェ装飾が彫り込まれています。加えて、ブランドのロゴやスティール針、アウトサイズデイトの数字、時・分と秒の目盛りや曜日表示など、あらゆる部分が鮮やかなブルーで彩られました。

裏を返せばCal.L021.1の美しい仕上げやテンプの振動する姿をじっくり鑑賞可能。ホワイトゴールドのケース部分に刻まれた個別の限定番号が、特別感を盛り上げます。

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税込価格で600万円に迫る本機は、確かに誰もが買える価格ではありません。それでも、A.ランゲ&ゾーネは世界中にファンが多いのも事実。そうでなければ世界でもとくに激戦地である銀座で10年もブティックを継続できないわけです。

ひと目見れば高級時計愛好家の心を鷲掴みにするであろう「ランゲ1・デイマティック 銀座ブティック10thアニバーサリー・リミテッドエディション」は、20本という限定本数も決して多いとは言えないでしょう。むしろ、手にできた人はかなりの強運だと思います。

A.ランゲ&ゾーネ銀座
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住所:東京都中央区銀座6-7-15 第二岩月ビル1F
TEL:03-3573-7788
営業時間:11:00~19:00 ※毎週水曜日定休

https://www.alange-soehne.com/ja/retailers-and-boutiques/#boutique-ginza
A.ランゲ&ゾーネ https://www.alange-soehne.com/

【SIHH2018速報】A.ランゲ&ゾーネが時間計測の新境地を開拓!

ドイツ・ザクセンの時計作りをいまに伝える高級ウオッチメゾンのA.ランゲ&ゾーネは、2018年の国際時計展(SIHH)でバリエーション豊かな新作を発表しました。中でも会場を沸かせたのは、2004年の「ダブルスプリット」に続く革新モデル「トリプルスプリット」でした。そのほかのモデルと合わせて、会場で発表された新作を取り上げます。

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ウォルター・ランゲへのオマージュ

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2017年1月17日に逝去したブランド復興の祖ウォルター・ランゲ氏に捧げられたストップジャンピングセコンドメカニズム搭載の一本。ホワイトゴールド、ピンクゴールド、イエローゴールドと、限定1本のステンレススチールケースのモデルで展開される。ステンレススチールのモデルは、5月に開かれるオークションに出品されます。詳細はコチラ

 

 

1815 クロノグラフ

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従来のジャンピングセコンド機構を踏襲したクロノグラフウオッチの新色。ホワイトゴールドとピンクゴールドのケースのそれぞれに、シルバーとブラックのダイアルで展開。ホワイトゴールド×シルバーダイアルの組み合わせは、ブティック限定となります。

 

 

サクソニア フラッハ

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アベンチュリン様の煌めきを持つブルーダイアルが、薄型モデルのサクソニアに採用されました。

 

 

サクソニア ムーンフェイズ

White gold

 

ホワイトゴールドとピンクゴールドのケースで、ブラックとシルバーの文字盤を展開。ムーンフェイズディスクの図柄を変更し、その盤面には852個の星が散りばめられています。ムーンフェイズの表示は、122.6年で1日誤差という高精度仕様です。

 

サクソニア アウトサイズデイト

White gold

 

直径40mmのサクソニア ムーンフェイズに対し、アウトサイズデイトモデルは直径38.5mm。これに合わせて、アウトサイズデイトのサイズも微妙に変えています。ディスクの配色も、地を黒、数字を白に反転させることで、全体を美しくまとめあげた一本となっています。

 

 

リトル ランゲ1

White gold

 

前年にムーンフェイズで登場した小径モデルが、2018年はランゲ1として登場。美しいギヨシェダイアルは、ブラウンとグレー、そしてブティック限定のパープルの3色で展開されます。直径は36.8mm。

 

 

トリプルスプリット

White gold

 

A.ランゲ&ゾーネ、2018年のハイライト。2004年に発表されたダブルスプリットから進化した、12時間、30分、60秒の積算計測のすべてでスプリットタイムが記録できるようになりました。ムーブメントは、ゼロベースから約4年の歳月を経て完成したそう。ドイツが誇る世界最高峰ブランドの開発陣をして「アルティメット・クロノグラフ」と自負する、驚異のコンプリケーションウオッチです。100本限定。

 

 

A.ランゲ&ゾーネ https://www.alange-soehne.com/

 

 

 

【SIHH2018先行発表】A.ランゲ&ゾーネ復興の祖に捧げる1815リミテッドエディション

2018年1月にスイス・ジュネーブで開催されるSIHH(通称ジュネーブサロン)での発表を前に、同イベントに出展する各社が新作を先行発表しています。今回紹介するのは、ドイツ・グラスヒュッテ随一のハイブランドA.ランゲ&ゾーネの新作。前回のSIHH会期中に、復興の祖ウォルター・ランゲ氏が逝去するというニュースがありましたが、新作は同氏への敬意を表したモデルとなっています。

 

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ジャンピングセコンドを備えた
1815“ウォルター・ランゲへのオマージュ”

 

ブランドの再興に尽力したウォルター・ランゲ氏は、創業者フェルディナント・アドルフ・ランゲの一族でもあります。この創業者が150年前に発明し、ウォルター氏も好んでいたジャンピングセコンドを備えたモデルが、最新作となる「1815“ウォルター・ランゲへのオマージュ”」です。

↑ウォルター・ランゲ氏↑ウォルター・ランゲ氏

 

この時計の最大の特徴は、二つの秒針を持っていることでしょう。6時位置のカウンターはスモールセコンドになっており、毎時2万1600振動するテンプの動きに合わせて正確な1/6秒刻みで時間の経過を示し続けます。

 

一方、センターにセットされた細い秒針では、1秒単位の「ジャンピングセコンド」運針を行います。この針は、2時位置のボタンを押すことで停止させたり、再び動かしたりできます。

 

ムーブメントには、ウォルター・ランゲ氏の祖父であるエミール・ランゲ氏が実用化したジャンピングセコンドの制御機構が取り入れられています。

 

White Gold

 

 

1815“ウォルター・ランゲへのオマージュ”のジャンピングセコンドの制御に、祖父が作ったマスターピースに倣い、スラップアームと星形歯車の原理を取り入れました。1秒経過するごとに、星形歯車の6個の突起の一つが、ピンと張ったアームを解放します。この時、アームがピシっと放たれるように動くことから、時計師たちはこれを「スラップアーム」と呼んでいます。スラップアームが解放されると、歯車が一気に360°回転し、次の突起がスラップアームを受け止めます。この一連の動きにより、秒針が次のインデックスにジャンプします。4分の3プレート上に配置されている角穴車は、二つの役割を担っています。一つは、ステップ運針に必要な動力を蓄えること、もう一つは、センターセコンドの針を静止させることです

(A.ランゲ&ゾーネの資料より引用)

 

創業者である曽祖父が発明し、祖父が実用化を果たした機構を備えたムーブメントのキャリバー番号はL1927となっています。これはもちろん、ウォルター・ランゲ氏の生誕年。製品には145本限定のホワイトゴールド(WG)、90本限定のピンクゴールド(PG)、27本限定のイエローゴールド(YG)の3型と、ユニークピースとなるスティールのモデルがあり、それぞれ限定本数にも特別な意味があります。

 

フェルディナント・アドルフ・ランゲが工房を設立したのは1845年12月7日です。そして、ウォルター・ランゲがランゲ・ウーレンGmbHを商業登記したのは1990年12月7日 ̶ 初設立の日からちょうど145年後のことでした。そして、会社再興の日から、私たちがウォルター・ランゲへの敬意を表するために開発した新モデルを発表する2017年12月7日まで、まさに27年の歳月が流れています。

 

↑スティールモデル↑スティールモデル

 

 

そして、スティールが世界1本である理由は、一人の偉人に捧げられたモデルだからにほかなりません。このユニークピースは2018年内に開催されるオークションに出品され、収益金が慈善活動の支援のために寄付されることになっており、常に公共の福祉に貢献することを考えていたウォルター・ランゲ氏の遺志がブランドへ受け継がれていることがわかります。

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クオリティにこだわり続け、A.ランゲ&ゾーネを唯一無二の高級時計ブランドへと発展させた偉人の功績は、とても語り尽くせるものではありません。まるでクラシック音楽のような製品名が付けられた最新作「1815“ウォルター・ランゲへのオマージュ”」は、ウォルター・ランゲ氏へのオマージュであると同時にレクイエムでもあるといえるでしょう。

 

A.ランゲ&ゾーネ https://www.alange-soehne.com/