史上最大かつ、最強のApple Watchが誕生! 充電も高速化して使いやすそう!!

9月15日、アップルが新たに発表したApple Watch Series 7。Apple Watch史上最大のフェイスを備える本品は、充電の早さや頑強さなど、機能性の面で大きな進歩を遂げました。

 

ポイント1 Apple Watch史上最も大きいディスプレイで視認性アップ

Apple Watch Series 7 は、本体のサイズを変えることなく、ディスプレイを拡大しました。ふちのサイズを40%削減して1.7mmとすることで、スクリーンの広さをSeries6から約20%、3からはなんと50%以上も拡大しています。

 

Retinaディスプレイの表示はより明瞭になり、手首を下げているときでも、屋内では70%以上も明るく見えるそうです。画面が大きくなったこととあわせ、明るさの面でもフェイスの視認性が向上しています。

 

 

ポイント2  文字入力も楽々! アプリのUIが進化

画面が大きくなったことによる大きな影響は、視認性だけにとどまりません。ボタンが大きくタップしやすくなり、アプリのUIが向上しました。

 

大きくなったディスプレイをフル活用できるよう、システム全体のボタンのデザインを改良し、計算機やストップウォッチなどのアプリが使いやすくなっています。テキストの表示量は、Series 6と比較して、50%も増加しました。このApple Watchなら、フルキーボード入力もお手の物ですし、機械学習による入力する単語の予測機能も搭載しています。

 

 

ポイント3 Apple Watchとして初めて、IP6Xの防塵規格に対応

Apple Watch Series 7は、耐久性も向上しました。同シリーズで初めて、IP6Xの防塵規格に対応し、土ぼこりなどへの耐性が向上。防水性能も、50m防水に対応しています。

ディスプレイの亀裂耐性も向上しているとのことで、アウトドアでも安心して使えそうです。

 

 

ポイント4 45分で0から80%に達する高速充電

Apple Watch Series 7のバッテリー稼働時間はこれまでと同じ18時間ですが、充電が高速化しました。

 

充電速度は、Series 6と比べて最大33%速くなり、45分間の充電で、バッテリーの80%を充電できます。また、8分間充電するだけで、8時間の睡眠記録に対応できるため、わずかな時間充電するだけでも、多くのライフログを残せます。

 

ポイント5 サイクルウォッチとして大きく進化

Apple Watch Series 7は、サイクルウォッチとして大きく進化。

自転車に乗り始めると自動検知、ストップすると計測を自動停止するほか、万が一転倒した場合もそれを検知して緊急通報サービスに自動で電話をしてくれます。また、速度や走行距離などを声で知らせる音声フィードバック機能を搭載しており、アスリートレベルでも活用ができそうです。

なお、定額サービスで、毎週新しいワークアウトがビデオで提供されるApple Fitness+には、ピラティスなどの新しいワークアウトが配信されます。配信先の国として既存の6か国に加え、新たに15か国が加わるとのことですが、日本はそれに含まれておらず、今後の対応が待たれます。

 

 

Apple Watch Series 7のカラーは、アルミニウムモデルが、グリーン、ブルー、プロダクトレッド、スターライト、ミッドナイトの5種類。ステンレススチールモデルが、シルバー、グラファイト、ゴールドの3種類。さらに、チタニウムモデルが、自然色と、スペースブラックチタニウムの2種類となっています。また、Apple Watch Nike、Apple Watch Hermèsも発売されます。

なお、バンドは、既存のすべてのバンドに対応するということです。

↑アルミニウムモデルのカラバリ

 

↑ステンレススチールモデルのカラバリ

 

↑チタニウムモデルのカラバリ

 

↑Nikeモデルには、新たなデザインのバンドを採用

 

発売時期は今秋で、価格は、Apple Watch Series 7が399ドルから、Series 3が199ドルから展開すると発表がありましたが、日本円での価格は現時点で未発表となっています。

 

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今年のiPhoneはどんな感じ?「iPhone 13」の魅力を4つのポイントで解説! 注目はムービー撮影

アップルのオンラインによる新製品発表会「Apple Event」が、日本時間9月15日午前2時から開催されました。こちらの記事ではiPhone 13シリーズより、「iPhone 13」「iPhone 13 mini」についての情報をお届けします。

↑iPhone 13/iPhone 13 mini

 

iPhone 13シリーズは、iPhone 12シリーズのデザインや機能性を着実に継承しつつ、より高めたものになりました。そのポイントを4つに渡って紹介します。

 

ポイント1 画面の表示領域が拡大し、明るさもアップ

iPhone 13シリーズのデザインは、iPhone 12シリーズを順当に引き継いでいます。外見の大きな変化は、カメラの配置が縦の並列から、対角配置へと変更された程度にとどまりました。画面サイズも、iPhone 13が6.1インチ、iPhone 13 miniが5.4インチと、iPhone 12シリーズと同様です。

ボディは、角ばったエッジのフォルムで2つの背面カメラレンズを備えており、IP68の耐水性能を確保しています。

↑レンズの配置が変化

 

一方、前面のカメラスペースは従来モデルより20%縮小されたため、画面の表示領域が広がりました。また、Super Retina XDRディスプレイは、従来モデルより28%明るくなり、輝度は最大800ニトに。日差しの強い環境でも、画面の美しさが損なわれません。

↑従来より28%明るくなったディスプレイ

 

ポイント2 まるで映画のようなムービーが撮れる「シネマティックモード」

背面カメラは、iPhone 12シリーズと同様、広角と超広角の2つのカメラを搭載。広角カメラは従来より47%多い光を取り込み、写真やムービーのノイズを減らすことに成功しました。また、超広角カメラは、写真の黒のイメージを追求。高いコントラストを実現することで、より高精細な写真撮影が可能になっています。

これらのカメラにはセンサーシフト式の光学手ブレ補正を備えており、撮影速度も従来モデルより高速化されているほか、光が十分でないシーンでの撮影をアシストするナイトモードなども搭載されています。なお、手ブレ補正について、アップルの公式スペックでは「センサーシフト光学式手ぶれ補正(広角)」という記載になっており、超広角がセンサーシフト光学式手ぶれ補正に対応しているかは現時点で不明です。

↑センサーシフト式の光学手ブレ補正を搭載

 

↑暗い場所でも明るい写真が撮影できます

 

iPhone 13シリーズのカメラにおける大きな目玉はシネマティックモードの搭載です。ムービー撮影中に力を発揮するこのモードは、動画中に新たな被写体が登場するとセンサーがそれを検知し、ピントをその被写体に切り替えてくれます。

↑動画撮影中でもピントを被写体に切り替えてくれます

 

これにより、ユーザーはまるで映画ような映像を手軽に撮ることが可能になります。なお、iPhone 13シリーズで撮影される映像は、明暗の差をくっきり表現する高画質映像規格・ドルビービジョンHDRによって記録されるため、内容、質の両面で、より映画に近い映像を撮影することができるようになりました。

 

ポイント3 バッテリー稼働時間は、従来より2.5時間アップ

iPhone 13のバッテリー稼働時間は、iPhone 12と比べて最大2.5時間アップ。iPhone 13 miniは、12 miniより最大1.5時間長くなりました。

↑iPhone 12と比べてバッテリー稼動時間がより長くなりました

 

5G通信が不要な時はLTE通信に自動で切り替えるなど、電源の使用を効率化することでこの進化を実現したということです。

 

ポイント4 さらに高速化した A15 Bionicチップ

新たに開発したA15 Bionicチップは、2つの高性能コア・4つの高効率コアをあわせた6コアで構成されています。Appleの発表によると、この新しいチップは他社主要製品より50%高速で、GPU性能は30%高い、ということです。

↑A15 Bionicチップ

 

↑A15 Bionicチップは6コア構成

 

また、機械学習のための16のニューラルエンジンを搭載し、これらは毎秒15.8兆回もの演算が可能。テキスト認識表示や、実際のマップと3Dマップの融合が従来より高速化します。

↑機械学習のための16のニューラルエンジンを搭載

 

iPhone 13、iPhone 13 miniは、プロダクトレッド、スターライト、ミッドナイト、ブルー、ピンクの5色のカラーで展開されます。容量は、iPhone 13、 iPhone 13 miniともに、128GB、256GB、512GBの3種類。

↑カラーは5色

 

価格は、iPhone 13が9万8800円、11万800円、13万4800円(それぞれ、128GB、256GB、512GBモデル)、iPhone 13 miniが、8万6800円、9万8800円、12万2800円(それぞれ、128GB、256GB、512GBモデル)となっています。

 

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【Apple Event速報】これまでで最強のiPad mini発表!ホームボタン廃止など4つの進化点

アップルは9月15日、新型iPad miniを発表。同日から予約を開始しています。価格は以下のとおりです。

 

64GB/Wi-Fiモデル 5万9800円(税込)

64GB/Wi-Fi+Cellularモデル 7万7800円(税込)

256GB/Wi-Fiモデル 7万7800円(税込)

256GB/Wi-Fi+Cellularモデル 9万5800円(税込)

 

発表されたのは第6世代にあたるモデルです。アップルのティムクックいわく「これまでで最強のiPad mini」であるとのこと。そんな最新iPad miniのポイントを紹介していきます。

 

ポイント1 ホームボタン廃止

発表会で「まったく新しいデザインを採用」したとうたうとおり、TouchIDをホームボタンではなく、トップボタンに搭載。これにより、ホームボタンをなくした「全画面デザイン」を採用し、コンパクトなサイズながら大きめな8.3インチのLiquid Retinaディスプレイが搭載されています。

 

↑iPad miniのロック解除や、アプリへのログイン、Apple Payの使用はトップボタンからになります

 

また、このLiquid Retinaディスプレイは、明るさ500ニット、Display P3規格の広い色域、周囲の光に合わせてディスプレイの色合いを調整するTrue Toneに対応。

 

↑高精細かつ大きめなディスプレイにすることで、優れた映画鑑賞体験を提供するとのこと

 

ポイント2 CPU性能は約40%、GPU性能は80%向上

CPUにはA15 Bionicチップを搭載。前世代に比べてCPU性能は約40%、GPU性能は80%向上したとしており、優れたグラフィックスのゲームも楽しめるといいます。さらに、ニューラルエンジンとCPU由来の機械学習アクセラレーターを搭載。たとえば、写真内のテキストを認識し、7つの異なる言語に変換などが可能になっています。

 

↑前世代iPad miniはA12 Bionicチップ搭載。最新iPad miniはA15 Bionicチップ搭載でCPU性能が約40%向上したとしています

 

↑最新チップ搭載でGPU性能は前世代モデルから約80%向上。デザイナーや医師などが使うプロ向けアプリによる厳しい要求のタスクも処理可能だそうです

 

ポイント3 カメラはFaceTime中に人を自動でフレーム内に収めるセンターフレーム対応

メインカメラは12MPセンサーと、鮮やかな写真を撮影するためとしている大きな絞りを搭載しています。一方のフロントカメラは、12MPの超広角レンズを採用するうえに、FaceTime ビデオ通話中にカメラを自動調整し、話している人やほかのユーザーを常にフレーム内に収めるセンターフレームにも対応しました。

 

↑iPad Proにも採用されたセンターフレームに対応するフロントカメラ

 

↑スピーカーはステレオ仕様になっています

 

ポイント4 5GやUSB Type-Cなどの最新規格に対応

前世代のiPad miniまでは第1世代のApple Pencilに対応していましたが、今回発表のiPad miniは第2世代のApple Pencilに対応。また、OSは最新のiPadOS 15を搭載しています。

 

さらに、5GやWi-Fi 6などの最新規格に対応。これに加えて、外部インターフェイスにUSB Type-Cを搭載しています。

 

↑最新の5Gにも対応

 

ラインアップは冒頭でも書いたとおり、ストレージが64GBのモデルと256GBのモデルを用意。本体サイズは約幅134.8×奥行き195.4×厚さ6.3mmで、重さはWi-Fiモデルが約293g、Wi-Fi+Cellularモデルが約297gです。

 

なお、カラバリはスペースグレイ、ピンク、パープル、スターライトをそろえています。

 

↑カラバリはこれまでとは違った印象のカラーを用意しています

 

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【Apple Event速報】「第9世代iPad」はフロントカメラが大幅進化! 価格据え置きでストレージ2倍の高コスパモデルに

Appleのオンラインによる新製品発表会「Apple Event」が、日本時間9月15日午前2時から開催されました。こちらの記事では「iPad」の新モデルについての情報をお届けします。

↑Apple Eventに登壇したティム・クックCEO

 

今回発表された第9世代iPadは、デザインは前世代モデルを踏襲しながらもスペックを進化させていることが特徴です。iPhone 11同じA13 Bionicチップを搭載。前世代モデルと比較して、CPUやGPU性能は約20%向上しています。

↑第9世代iPadは従来と同じデザイン

 

↑A13 Bionicチップ搭載

 

↑CPUやGPU性能は20%向上しています

 

また、新モデルではフロントカメラが大幅に強化され、従来の1.2MPから12MPに解像度が向上。さらに、iPad Proに搭載されて好評を博したセンターフレーム機能に新たに対応。これはカメラが捉えた人物がフレームの中心から外れないように、自動でズームして調整してくれるというもの。FaceTime通話のほか、Zoomなどのビデオ会議アプリなどでも活用できます。なお。バックカメラはこれまでと同じ8MPです。

↑フロントカメラが大幅に進化

 

↑自動で人物を追従するセンターフレーム機能を新搭載

 

アクセサリーは、フルサイズのSmart Keyboardが使用可能なほか、Apple Pencil(第1世代)にも引き続き対応。最新のiPadOS 15との組み合わせにより、高精度な手書き入力が可能となっています。なお、充電端子は引き続きLightning端子となっています。

↑Smart Keyboardに対応

 

↑Apple Pencil(第1世代)を使用可能

 

画面サイズはTrue Tone対応の10.2インチRetinaディスプレイを採用。本体カラーは、スペースグレイ、シルバーの2色で、ストレージ容量は前モデルから倍増され64GBと256GBから選択可能です。価格は64GBのWi-Fiモデルが3万9800円、セルラーモデルが5万6800円。256GBのWi-Fiモデルが5万7800円、セルラーモデルが7万4800円。9月15日より予約を開始し、9月24日に発売となります。

 

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Apple「AirTag」を自宅の鍵に付けたら、家の中を歩く速度が変わった話【愛用品コラム66】

本連載ではGetNavi web編集長・山田佑樹が日々の生活で愛用している品々を紹介していきます。

【#愛用品 コラム66:Apple「AirTag」】

●起

物をどこに置いたかすぐに忘れてしまう。特に、多いのが自宅の鍵だ。それなら誰でもたまにある現象だと思うが、僕の場合、やや事情が異なる。キーケースに自宅の鍵と6 in 1のマルチツールをつけているのだ。で、マルチツールを使って段ボールの解体したり、ビールの栓抜き代わりに使ったあと、その辺に置いて行方不明になる。そして探すタイミングは大抵、外出前の焦っているとき。典型的な学習しないパターンである。

 

●承

AirTagは「家庭内遺失物」を探すときに、効果を発揮するデバイスだ。ペアリングしたデバイスの「探す」アプリを立ち上げるだけで、10センチ単位で位置がわかる。近づけば振動し、音がして、ご対面。本棚の数センチの隙間から、玄関の空気清浄機の裏側から、物置きのケーブル箱から、発見された実績がある。なぜ? ちなみに、本体はキーケースの小ポケットに生身のまま突っ込んでいる。

 

●転

使い方としては、ベタすぎる。だが、面白いのは、家の中を歩くスピードに新たな速度域がもたらされる点だ。家の中をゆ〜っくりと歩くって意外としない。トイレに行くとき、家事をするとき、支度をするとき、結構速い。特に在宅勤務になって以降は、自宅がオフィス化しているから、屋外を歩くようなスピードで部屋を往来していることに気づかされる。

 

●結

AirTagで家の中を巡るとき、10センチ単位のゆっくりとした移動が新鮮だ。部屋を内見しているときのような速度感。部屋の中を色々なスピードが行き交うのは、それはそれで生き方にバリエーションが出る。だから、僕は今日も自信を持って、家の中で鍵を失くし、ゆったりと部屋を闊歩する。変な方向に学習しているパターンである。

 

GetNavi web編集長・山田佑樹の「愛用品コラム」はInstagramでも展開中。週3回公開しています。

アップルが世界22ヵ国を表したデザインのApple Watchバンドを発売

アップルは、世界22ヵ国を表したカラフルなデザインが特徴の「Apple Watch」向けインターナショナルコレクションバンドを発売しました。価格は40mmケースサイズモデル/44mmケースサイズモデルともに5280円(税込)です。

 

アップルによると、すべてのアスリートとファンの言葉にできないほどの思いと競争心に敬意を表して発売するバンドであるとしています。

 

バンドに合わせて、対応するストライプ文字盤も用意。文字盤をダウンロードすることで、Apple Watchをパーソナライズし、自分が応援する国を表現することができるといいます。

 

バンドは柔らかいうえに通気性に優れており、軽量な素材を採用。また、面ファスナーを採用しているため、サイズの調整が簡単にできます。デザインは米国やドイツ、英国などをそろえています。もちろん、日本デザインのバンドもラインアップしています。

 

↑こちらが「日本・インターナショナルコレクションスポーツループ」

Apple Musicの空間オーディオとは何か? やり方や対応曲など7つの疑問を解説

Apple Musicは7500万曲以上の作品が“聴き放題”で楽しめる、アップルの定額制音楽配信サービスです。ミュージックビデオの視聴も可能なほか、インターネットラジオ「Apple Music 1」の番組も充実しています。今回は、そのApple Musicに6月から新しく加わった、ドルビーアトモスによる「空間オーディオ」の楽しみ方を紹介します。

 

↑iPhoneで簡単に楽しめるApple Musicの新コンテンツ、空間オーディオを紹介します

 

Q1.空間オーディオってなに?
A.アーティストの演奏空間に自ら飛び込むような音楽体験ができる機能

Apple Musicは2015年の夏にスタートしてから間もなく6年を迎えるサブスクリプション(定期購買)スタイルの音楽配信サービスです。その間、規模を徐々に拡大してきており、2021年6月現在で音楽作品の配信数は7500万曲以上。国内外の作品をロック・ポップスからジャズ、クラシックまで幅広くジャンルをまたいでバランスよくそろえています。

 

Apple MusicはiPhoneやiPad、Macなどのアップル製デバイスに標準インストールされている「ミュージック」アプリから聴くことができます。また、Androidデバイス向けには「Apple Music」アプリが提供されています。さらに、Windows PCなどでも気軽に楽しめるように、Webブラウザーからのリスニングにも対応しました。

 

↑今年スタートから6年を迎えたアップルの定額制音楽配信サービスであるApple Music

 

今回のテーマであるドルビーアトモスによる空間オーディオ(以下:空間オーディオ)とは、通常のステレオ再生を超えた豊かな音場の広がりを感じられる、新しい立体音楽体験です。

 

米ドルビーラボラトリーズが開発した独自のサラウンド技術であるドルビーアトモスをベースにした機能で、左右に加えて高さ方向も含んだ立体的な音空間を音楽リスナーに提供できるところに特徴があります。それはまるで、アーティストが音楽を演奏している空間に、自ら飛び込んでしまうほどリアルな体験と例えることができるでしょう。

 

この空間オーディオを楽しむには、Apple Musicで配信されている楽曲の中で、対応している楽曲を再生する必要があります。そのほか、空間オーディオを楽しむ方法や、対応曲を探す方法は後述します。

 

Q2.利用料金はかかるの?
A.追加費用は不要! Apple Musicの従来月額料金で楽しめる

Apple Musicの利用料金には、1人のユーザーが1つのアカウントで使える月額980円(税込)の「個人プラン」と、登録したユーザーに加えて最大5人のユーザーアカウントを登録でき、同時にそれぞれのデバイスで再生できる月額1480円(税込)の「ファミリープラン」があります。また、学生のユーザー向けにはお得な月額480円(税込)の「学生プラン」が用意されています。

 

筆者が本稿を執筆している6月中旬時点、アップルではApple Musicの3か月無料トライアルを実施しています。有料プランの利用を開始する前に自分が聴きたい楽曲は配信曲の中にあるのか、サービスの使い勝手が期待に沿うものなのかなど、トライアル期間中に確かめてから使用を続けるか決めてもよいと思います。

 

↑初めてのユーザーのために無料トライアル期間も設けられています

 

なお、空間オーディオを利用するには追加費用はいりません。従来と同じ月額利用料金のままで、Apple Musicに新しく加わった数千を超える空間オーディオ対応曲を楽しめます。

 

Q3.空間オーディオを利用するには何が必要なの?
A.iPhoneと普通のヘッドホン・イヤホンがあれば楽しめる

続いて、空間オーディオに対応する楽曲を楽しむために必要な環境を解説します。

 

空間オーディオ再生に対応するデバイスはiPhone、iPad、Mac、Apple TV 4Kです。さらに、iPhoneやiPad、Macであれば、本体に内蔵するスピーカーで聴ける機種もあります。その内訳は下記の通りです。

 

・内蔵スピーカーで空間オーディオを楽しめるiPhone/iPad
iPhone SEを除くiPhone XR 以降
iPad Pro 12.9インチ(第3世代以降)、iPad Pro 11インチ、iPad(第6世代以降)、iPad Air(第3世代以降)、iPad mini(第5世代)
※iPhoneはiOS 14.6、iPadはiPadOS 14.6にアップデートしておく必要があります

 

・内蔵スピーカーで空間オーディオを楽しめるMac
MacBook Pro(2018年モデル以降)、MacBook Air(2018年モデル以降)、iMac(2021年モデル)
※macOSを11.4にアップデートしておく必要があります

 

↑iPad Proは内蔵スピーカーも強力。空間オーディオ対応曲の醍醐味を満喫できます

 

Q4.空間オーディオの設定方法を教えて
A.iPhoneやiPadの場合は、アプリの「設定」から選択できる

例えばiPhoneのみで空間オーディオを楽しむ場合は、「設定」から「ミュージック」アプリを選択し、「オーディオ」の一覧に並ぶ「ドルビーアトモス」を選択すると「自動」「常にオン」または「オフ」という3つの選択項目が表示されますので、「自動」もしくは「常にオン」にしておきます。

 

なお、「自動」を選択すると、アップルのAirPodsシリーズのワイヤレスヘッドホン・イヤホン、またはBeats by Dr.Dreから発売されているBeats Flexなどの、Bluetoothオーディオ向けチップ「H1」もしくは「W1」を搭載する機種をiPhoneやiPadにつないで再生した際に、自動で再生モードを空間オーディオに切り換えてくれます。反対にステレオ再生で聴きたい場合はこれを「オフ」にします。

 

自動で再生モードを切り換えてくれるアップルとBeatsのヘッドホン・イヤホンは以下の通りです。

 

・AirPods、AirPods Pro、AirPods Max
・BeatsX、Beats Solo3 Wireless、Beats Studio3、Powerbeats3 Wireless、Beats Flex、Powerbeats Pro、Beats Solo Pro

 

↑「ドルビーアトモス」の選択を「自動」にすると、アップルやBeatsの一部ヘッドホン・イヤホンで空間オーディオ対応曲を再生するときに、自動的に空間オーディオに切り換えてくれます

 

また、「ドルビーアトモス」の選択項目を「常にオン」に設定しておくと、Apple Musicの空間オーディオを、アップル以外のあらゆる無線・有線タイプのヘッドホン・イヤホンを使って聴けるようになります。

 

↑楽曲の再生中には「Dolby Atmos」の表示が出ます

 

Q5.ヘッドホンやイヤホン以外でも楽しめるの?
A.Apple TV 4Kとスピーカーを使って、最高の空間オーディオ再生環境を作れる

テレビなどのHDMI端子を搭載するディスプレイ機器に接続して、Apple MusicやApple TVなどさまざまなコンテンツを楽しめるメディアプレーヤー「Apple TV 4K」の場合は、空間オーディオの楽しみ方が少し変わります。

 

まず、アップルのSiriを内蔵するスマートスピーカー「HomePod」を接続して聴く方法があります。しかも、HomePodを2台用意して、ステレオペアにしてApple TV 4Kに接続することもできます。もちろん、空間オーディオの立体サウンドは1台だけでも再現可能です。

 

HomePod以外で空間オーディオを楽しむ場合は、ドルビーアトモスに対応したサウンドバーやAVアンプ、スマートテレビなどをApple TV 4KにHDMIケーブルで接続すれば聴くことができます。サウンドバーやAVアンプとそれに接続するスピーカー、それらのクオリティにこだわれば「最高の空間オーディオ再生環境」を家に作ることも可能です。

 

なお、Apple TV 4KにAirPodsシリーズなどのワイヤレスヘッドホン・イヤホンやBeatsのヘッドホン・イヤホンをBluetoothで接続する方法もあります。この場合、Apple TVの「設定」から「ミュージック」を選択、ドルビーアトモスの設定を「自動」にします。ただしこの方法だと、他社製のBluetoothヘッドホン・イヤホンは空間オーディオに対応していないようです。

 

↑Apple TV 4Kによる空間オーディオ対応曲のリスニングは、AirPods Maxでも十分楽しめます

 

Q6.空間オーディオの対応曲はどうやって探すの?
A.Apple Musicの「プレイリスト」から探そう

Apple Musicの7500万曲を超える作品の中から、空間オーディオに対応する楽曲を見つけ出すにはどうすれば良いのでしょうか。

 

最もシンプルなのは、ミュージックアプリの「見つける」タブからいける、8種類の「空間オーディオ:プレイリスト」からたどる方法です。「検索」機能からドルビーアトモス、空間オーディオなどのキーワードを入れて検索もできるようにしてほしいところですが、筆者が本稿を書いている6月中旬時点ではまだ対応していません。

 

↑空間オーディオのコンテンツは「プレイリスト」から探すのがベストです

 

「空間オーディオ:ヒッツ」や「空間オーディオ:ポップ」など、テーマごとに分かれているプレイリストには、さまざまなアーティストの空間オーディオ楽曲がずらりと並んでいます。

 

また、アーティストによってはアルバムの作品がまるごと空間オーディオで聴ける場合と、プレイリストに並ぶ1曲だけがアルバムから先行して空間オーディオ対応になっている場合があります。自分の好きなアーティストが空間オーディオ対応の作品をリリースしているか、深掘りして探す楽しみがあるでしょう。

 

ちなみに、筆者が探したところ、日本のアーティストはクラシックのプレイリストにアリス=紗良・オットの空間オーディオ作品を見つけることができました。空間オーディオに対応する日本人アーティストの作品が本格的に増えるのはこれからになりそうです。

 

Q7.ギガの減りが気になるけど、どうしたらいいの?
A.外出時にはダウンロードして聴こう

iPhoneの場合、外出先でモバイルデータ通信を使って動画や音楽を再生すると、データ通信容量の消費、つまり「ギガの減り具合」が気になるものです。

 

空間オーディオに対応する楽曲はApple Musicのほかの音楽コンテンツと同様、iPhoneのストレージ容量が許す限りデバイスに楽曲をダウンロードしてオフラインで聴くことができます。ミュージックアプリの「設定」から、「ダウンロード」の項目に並ぶ「ドルビーアトモスでダウンロード」の選択をオンにしましょう。これで外出先では、ギガの減りを気にすることなく、空間オーディオを楽しむことができます。

 

↑空間オーディオ対応曲はiPhone/iPadにダウンロードして聴くこともできます

 

解放的で立体感あふれる音楽体験が空間オーディオの醍醐味

最後に、iPhoneにAirPods Proを接続して空間オーディオの楽曲を聴いてみた印象をお伝えします。楽曲を再生すると、ボーカリストやピアノのメロディがセンターに力強く定位するうえに、バンドの演奏が広々と空間を描きます。これは、「耳で聴く」というよりも「音楽を体に浴びる」という、スピーカーリスニングに近い、解放的で立体感あふれる音楽体験であり、これこそ空間オーディオの醍醐味です。

 

今は海外アーティストの作品を聴いていますが、筆者はふだん邦楽系の作品をよく聴いているので、なじみのアーティストの楽曲が空間オーディオによってどんなふうに聴けるようになるのか、今からとても楽しみです。

 

なお、アップルは早くも、近日中に空間オーディオに関連するアップデートを実施する計画があることを予告しています。

 

ひとつは、ヘッドホン・イヤホンを装着した状態でユーザーが顔の向きを変えても、楽曲の音がブレることなく適切な方向から聞こえてくる「ダイナミックヘッドトラッキング」という機能への対応です。空間オーディオのダイナミックヘッドトラッキングは、iOS 14.6以降のiPhone、iPadOS 14.6以降のiPadと、AirPods ProまたはAirPods Maxによる組み合わせで楽しめます。Apple TVのビデオコンテンツでは、ひと足先にダイナミックヘッドトラッキングをサポートしているので、どういうものか体験してみることをおすすめします。

 

もうひとつは、Android版の「Apple Music」アプリでも近日中に空間オーディオを楽しめるようになりそうです。

 

スマホでリアルな立体音楽体験を楽しめるコンテンツやサービスは、意外にまだ多くありません。いつでも・どこでも音楽ライブに近い臨場感あふれるサウンドを楽しめる、Apple Musicの空間オーディオはとても画期的な試みだと筆者は思います。空間オーディオがどのようなものか、「考える」よりも先にぜひ「体験」してみてください。

 

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「AirPods Pro」が2万2942円と特価、Amazonプライムデーで再販

Amazon.co.jpでは、本日6月22の23時59分まで、年に1度のセール「Amazonプライムデー」を実施しています。

 

これにともなって、アップルの「AirPods Pro」が17%オフの2万2942円(税込)で販売されています。製品ページはこちら

 

AirPods Proは、AirPodsの上位モデル。耳の外側と内側の音をマイクで検知して、雑音を打ち消すアクティノイズキャンセリングに対応しています。

 

また、ラージ、ミディアム、スモールの3サイズのイヤーチップが付属し、耳の穴の大きさによって装着感がカスタマイズできるのも特徴。さらに、「外部音取り込みモード」も搭載し、AirPods Proを装着したまま、周囲の音を取り込むことも可能です。

 

バッテリー駆動時間は、ケース込みで最大24時間、本体のみで最大5時間と長めなので、旅行や出張のお供としても最適でしょう。アクティノイズキャンセリングと外部音取り込みモードは、在宅勤務をするときや、カフェで仕事をするときにも、便利な機能です。

 

新品のアップル製品が値引きされることは、ほとんどありません。また、AirPods ProはAmazonプライムデーで一度売り切れています。購入のチャンスをうかがっていた人はいまが買い時ですよ。

アップル新OSはコロナ禍で変わったライフスタイルに寄り添った進化だ

アップルは、6月7日(現地時間)に開発者向けイベント「WWDC2021」を開催した。コロナ禍で2回目のオンライン開催となるWWDCだが、発表された各OSを見ると、“新しい生活様式”を意識した新機能が多かった印象を受ける。コロナ禍の始まりから1年以上が経ち、各OSがライフスタイルの変化を取り入れつつあると言えるだろう。特に強化されたのは、オンラインでのコミュニケーション機能やヘルスケアに関する機能だ。

↑毎年開催されるWWDCでは、iOSやiPadOS、watchOS、macOSについての発表があるが、今年はオンラインで新バージョンが明らかになった

 

オンライン会議の需要の高まりに応じたFaceTime

その象徴とも言えるのが、「FaceTime」の新機能だ。新たに、ほかのユーザーを招待するためのリンク作成に対応。カレンダーに登録したり、メールで送ったりすることで、FaceTimeを始められるようになった。しかも、FaceTimeがWebブラウザーに対応し、AndroidのスマートフォンやWindows PCからもアクセス可能になる。

 

これまではアップル製デバイス同士のコミュニケーションツールだったFaceTimeが、より開かれたミーティングツールに進化するというわけだ。さらには、画面共有も可能になり、資料を見せ合いながらの打ち合わせなどにも使えるようになる。

↑FaceTimeは、リンクを作成して共有できるようになる。あたかもZoomなどのようだ

 

↑AndroidスマートフォンやWindows PCでも、Webブラウザー経由でFaceTimeの利用が可能になる

 

この新機能の背景にあるのは、オンライン会議の需要の高まりだろう。コロナ禍でZoomやMicrosoft Teams、Google MeetといったWeb会議ツールが伸張したのは周知のとおり。一方で、FaceTimeはグループ通話こそできたものの、あくまでビデオ電話の延長線にある機能だった。それが、新機能によってあらかじめコミュニケーションの“場”を作れるようになり、他社製品のユーザーにまで対象を拡大したことで、FaceTimeの用途が大きく広がりそうだ。

 

離れた場所にいながら、一緒にコンテンツを楽しめるSharePlay

昨今は、ビジネスツールとしてだけでなく、プライベートのコミュニケーションもオンライン化が進んでいる。海外のように厳格なロックダウンが実施されているわけではないが、友人と顔を合わせる機会は激減したはずだ。こうした状況を踏まえ、プライベートのコミュニケーションを促進するような機能にも対応した。「SharePlay」がそれだ。

↑FaceTimeを通じて、動画や音楽を友人と一緒に楽しめるSharePlay

 

この機能を使うと、FaceTimeでやり取りしている友人に、自分が再生している音楽を聴かせたり、動画を見せたりといったことができる。サブスクリプション契約が必要なサービスは、お互いに加入していなければならないなどの制約もあるが、同じコンテンツを複数人で同時に楽しむことができるのがメリットだ。

 

動画を停止したり、再生位置を変更したりすると、相手にもそれが反映される。離れた場所にいながら、一緒にコンテンツを楽しむ手段になるのが、この機能の魅力と言えるだろう。

 

プライベートとビジネスのモードを強制的に切り替えてくれるFocus

iOSやiPadOSに搭載される「Focus」も、コロナ禍で対応が求められている生活の変化に応える機能の一つだ。Focusは、通知や着信の音を鳴らさなくなる「おやすみモード」の利用シーンを拡張したもので、ユーザーが設定した“仕事”や“プライベート”といったステータスに応じて、通知や着信を制限することができる。

 

例えば、“仕事”に設定したときには、友人からの電話やメッセージを制限したり、ゲームなどのアプリから送られてきた通知をブロックしたりできる。逆に、“プライベート”のときには、仕事に関連した連絡を目にしないようにすることが可能だ。

↑Focusを使うとシーンに応じて許可するアプリや人の通知を選択可能。仕事や生活に集中できる

 

どのアプリからの通知を許可するかは、ユーザー自身で選択できるほか、機械学習を通じての提案も受けられる。また、アプリだけでなく、ウィジェットの配置もシーンに合わせて変更できる。

 

コロナ禍でリモートワークが広がる中、プライベートとビジネスが地続きになってしまい、ライフワークバランスが崩れてしまうケースも報じられるようになった。こうした状況を踏まえ、新機能のFocusは、ある種強制的にユーザー自身のモードを切り替えるために生まれた機能と言えそうだ。

↑許可するアプリはユーザー自身で設定できるほか、OS側からも提案される

 

新OSのコンセプトはライフスタイルに寄り添った使い勝手の向上

メンタルの健康を保つという観点では、watchOS 8に搭載される新機能の「マインドフルネス」も発想は近い。

 

Apple Watchには、「呼吸」と呼ばれるアプリが搭載されていたが、マインドフルネスはこれを拡張した機能。呼吸アプリのように、単に深呼吸を促すだけでなく、ユーザーに対して「最近で落ち着きを感じた時間を思い出してください。その感覚をこの瞬間に感じてみてください」といったメッセージがApple Watchに表示される。また、睡眠時の呼吸の状態を、Apple Watchで計測できるようになる。

↑watchOSの呼吸アプリはマインドフルネスに進化

 

さらに、家族の健康状態を離れた場所から確認できたり、自分の健康状態を長期的に見られる「トレンド」が追加されたりと、ヘルスケアに注力した機能も発表されている。

 

このように、新機能でコロナ禍の新しい生活様式に応えたアップルだが、それだけがすべてではない。

 

機械学習を使って写真に写っている文字を認識したり、インターネットに接続することなくデバイス上でSiriの音声認識が可能になったりするなど、従来から同社が注力していた分野の機能には、さらに磨きがかかっている。

 

macOS Montereyでは、「ユニバーサルコントロール」に対応。iPadを近づけるだけでMacにシームレスに連携し、Mac上からiPadを直接操作できるようになる。iPadで作成したデータを、ドラッグ&ドロップでMac側に移動できるなど、連携のスムーズさはアップルならでは。さらに、MacをiPadの外部ディスプレイとして使う「AirPlay to Mac」も新機能として追加された。

↑文字の認識など、機械学習を応用した機能はさらに増えた

 

↑MacとiPadを近づけるだけでシームレスに連携させることが可能なユニバーサルコントロール

 

誤解を恐れず言えば、iOSが初めてホーム画面に直接配置できるウィジェットに対応したり、macOSのユーザーインターフェイスが刷新されたりした2020年と比べ、見た目の変化は少ない。裏を返せば、そのぶん、1年という時間をかけ、細かな部分がブラッシュアップされているということだ。

 

見た目の派手さより、コロナ禍で大きく変わったユーザーのライフスタイルに寄り添い、使い勝手を向上させることを重視したのが、新OSに共通するコンセプトと言えそうだ。

 

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Apple新製品を深掘りレビュー!最新iPad Pro&iMac、新機軸の紛失防止アイテムにも注目

夏を前にして、Appleから新製品が登場。そこで今回は、M1チップ搭載iPad Proやデザインを刷新したiMacを含め、特に注目すべき4アイテムを紹介する。

※こちらは「GetNavi」 2021年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

中身が進化したiPad 見た目も変わったiMac

アップルは日本時間4月21日のApple Eventにて、複数の新製品を発表した。同イベントで多くの時間を割かれた製品が新しいiPad Proと、デザインを刷新したiMacだ。

 

新型iPad Proは、外観こそ従来モデルから大差ないものの、最新のMacシリーズに採用されるM1チップを搭載。USB Type-CポートがThunderbolt/USB 4をサポートし、5G通信にも対応するなど、仕様面ではエポックメイキングな進化を遂げた。特に、12.9インチモデルは、ミニLEDを採用し、HDRコンテンツ視聴時のピーク輝度を1600ニトに高めつつ、深みのある黒の再現も両立。プロフェッショナルなクリエーターの用途にも余裕をもって応える製品へと磨きがかけられた印象だ。

 

iMacはデザインを一新。カラバリ豊富なスッキリしたデザインに生まれ変わった。こちらにもM1チップが搭載されたのはサプライズ。キーボードにTouch IDを備え、磁石で着脱する電源コネクタを採用した点も注目だ。

 

そのほか登場した、紛失防止タグの「AirTag(エアータグ)」や「Apple TV 4K」といった新製品も見ていく。

 

【新製品1】最新Macと同じCPUを搭載して高性能をさらに追求

Apple

11インチiPad Pro(左)

9万4800円~(Wi-Fi)

11万2800円~(Wi-Fi+Cellular)

12.9インチiPad Pro(右)

12万9800円~(Wi-Fi)

14万7800円~(Wi-Fi+Cellular)

最新Macと同じM1チップを搭載するiPadのフラッグシップモデル。最大容量2TBが選択可能になったほか、122度の超広角インカメラを装備し、5G通信へ対応するなど、大きく進化した。12.9インチモデルがディスプレイにミニLEDを採用した点も注目だ。

SPEC ●ストレージ:128/256/512GB、1/2TB●アウトカメラ:12MP(広角)+10MP(超広角)●インカメラ:7MP(超広角)●バッテリー駆動:最大10時間(Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生)

 

↑これまでと同様にiPad Pro用のキーボードアクセサリー「Magic Keyboard」を用意(3万4980円)。従来のブラックに加え、新色であるホワイトが追加されている

 

LiDARスキャナを活用したClipsアプリにも注目

光の反射で空間を測定する「LiDARスキャナ」は継承。ver3.1の「Clips」で追加されたAR空間への効果付与にも対応する

 

12.9インチモデルだけ超美麗ミニLEDを採用

12.9インチモデルが搭載する「Liquid Retina XDRディスプレイ」は、HDRのピーク輝度で1600ニトを実現。従来機の液晶ディスプレイではバックライトに計72個のLEDが使われていたが、新型では極小の「ミニLED」が1万個以上散りばめられた。

 

↑高輝度な白から深みのある黒まで正確に表現。コンテンツに応じて調整される

 

↑従来比で体積120分の1以下の極小LEDを1万個以上使用。2500以上のエリアに分けて制御している

●写真はイメージ

 

【ココが変わった新iPad Pro】

[Point1]M1チップ搭載

最新のMacシリーズと同じ高性能チップセットで動く

昨秋のMacシリーズに採用され、高い評価を受けているApple独自の「M1」チップを新型iPad Proも搭載。CPUは従来機と比較して最大50%、GPUは40%高速に。USB Type-Cポートは、Thunderbolt/USB 4もサポートした。

 

↑Thunderbolt 4対応により長編動画など大容量のデータも扱いやすくなった。6Kモニターへの出力にも対応

 

[Point2]5G対応

最新の通信規格サポートで場所を問わずに使いやすく

モバイル通信が行えるWi-Fi+Cellularモデルは、5G通信にも対応。対応の通信プランを契約済みなら、5G対応エリアにいると超大容量の高速通信が利用可能だ。Wi-Fiのアクセスポイントがない場所でも快適に活用できる。

 

↑最新のiPhone 12シリーズと同様に5G通信をサポート。長期的に使うことを考えると重要なアップデートだ

 

[Point3]カメラ性能

静止画HDRの強化やインカメラの改良にも注目

インカメラは、新たに12MP・f/2.4の超広角カメラを搭載。ビデオ通話時にパンやズームを駆使して被写体を自動で追いかける「センターフレーム」なる新機能にも対応。アウトカメラも「スマートHDR 3」をサポートした。

 

↑LiDARスキャナの恩恵で、暗所でもピントが正しく合う。ブレやノイズの少ない撮影が行えるのも魅力

 

【最新iPadシリーズ、比べてみました】

 

【プロのインプレ!】

モバイルライター

井上 晃さん

スマホやタブレット、スマートウオッチに精通。iPad Proシリーズは初代から触れてきた。

 

「Pro」シリーズらしさが増した

「ミニLED採用の12.9型は、最大2TBの選択肢が追加されたように動画や写真編集、デザイン業務などを生業とする人に最適。M1搭載のMacは超快適で、iPad Proでもゲームや動画視聴の体験がリッチになると期待できます」(井上さん)

 

↑M1搭載MacBook Airは、非常に高性能でバッテリー持ちも優秀。高く評価されている

 

GetNavi編集部 デジタル担当

森 有史

テレワーク導入以降、iPadをフル活用中。現在は、iPad Airで快適なペン入力を謳歌している。

 

Proならではの発展性に期待

「Airとの比較になる11型は、ARコンテンツを重視するならProが買い。12.9型は超高品位なディスプレイが魅力ですが、厚みが変化した点に注意。0.5mmの差ですが、旧モデルのケース類を流用できない可能性があります」(森)

 

↑旧Magic Keyboardは新モデルでも使えるが、閉じた時のフィット感にはやや影響が出る

 

【Topic】iPhoneに新色のパープルが追加!

iPhone 12&12 miniに関しては、新色の「パープル」が追加され、4月30日に発売された。併せて、純正のレザーケースにも新色の「ディープバイオレット」が加わっている。

 

↑ブルー/グリーン/ブラック/ホワイト/(PRODUCT)REDにパープルを加え、全6色展開に

 

【新製品2】「アレどこ?」を完全に解消できるiOSの「探す」を利用するタグ

Apple

AirTag

3800円(1個)、1万2800円(4個セット)

Apple純正の紛失防止タグ。落ちている場所の近くを通った他人のiOS端末を経由して場所を知らせてくれる。内蔵スピーカーから音を鳴らすことも可能。注文時にはテキストや絵文字の刻印を無料で加えられる。IP67の防塵・耐水もサポートした。

SPEC ●バッテリー:CR2032コイン型電池●センサー:加速度センサー●サイズ/質量:φ31.9×H8mm/11g

 

↑絶縁シートを引き抜くと電源がオンに。iOS 14.5以降搭載のiPhoneを近づけると初期設定画面が起動。数ステップで完了する

 

↑AirTagを付けたアイテムを失くしたら「紛失」モードに。場所が検出されると、持ち主に通知が飛ぶ

 

↑AirTagの場所は、アプリから地図上で把握できる。位置情報は他人のiOS端末を介して取得されるが、そのプロセスは匿名で行われえるので安心

 

↑AirTagが近くにある場合、UWBを利用して距離や方向が正確にわかる。iPhone 11/12シリーズが対応する

 

↑アクセサリも豊富。こちらは、特殊ななめし加工が施されたヨーロピアンレザーを使ったキーリング

 

↑こちらは、Appleデザインの「ポリウレタンループ」。バンド部の穴にタグ部分を通して固定する

 

【プロのインプレ!】慌ただしい朝の「カギどこやった?」を矢印表示で解決

「市場には様々な紛失防止タグが存在しますが、AirTagはU1対応のiPhoneならば矢印や距離表示で位置情報を確認できる点がユニークです。カギがソファの隙間に落ちてしまっているような状態でも、あと「1.7m右側」や「ここ」と、具体的に表示されるため、アイテムを容易に見つけられます」(井上さん)

 

↑蓋は、ロゴのある面をグッと押して反時計回りに回すと外れる。コイン型電池の交換時期を、電池切れ前に通知してくれるのも◎

 

【新製品3】M1搭載でTouch IDにも対応して7色をラインナップ

Apple

24インチiMac

15万4800円~

iMacの24インチモデルがM1チップを搭載し、筐体デザインも一新。ディスプレイは4.5Kで、広色域P3やTrueToneに対応する。スタジオ品質のマイクや空間オーディオ対応の6スピーカーシステムなど、ウェブ会議向けの機能も充実。

SPEC ●CPU:Apple M1●メモリ:8/16GB●ストレージ:256/512GB、1/2TBSSD●ディスプレイ:24インチ(4480×2520ピクセル)●サイズ/質量:W547×H461×D147mm/4.46kg

 

↑電源ケーブルは、マグネットで固定する独自仕様のコネクターに。電源アダプターは有線LAN端子も備え、電源ケーブル経由で通信が可能。スッキリした配線で有線LANを使用できる

 

↑Touch IDによる指紋認証を行えるMagic Keyboardが選択可能。サインインや購入時の認証などがスムーズに完了するようになる

 

↑背面にThunderbolt/USB 4端子×2(最大40Gbps)を搭載。上位モデルであれば、USB 3端子×2(最大10Gbps)も備えている

 

【プロのインプレ!】テレワークでも快適に使える仕様強化に注目

「スリムでインテリア性の高い新デザインに加え、指紋認証への対応をはじめとした新機能も魅力的。ビームフォーミング対応の3マイクアレイやウーファーの搭載、スピーカーのDolby Atmosサポートなど、オーディオ性能も強化されたのがうれしいです」(井上さん)

 

↑M1搭載により、ディスプレイ部は薄さ11.5・を実現。リビングなどに置いても圧迫感がない。ロゴマークは背面に移り、さりげなく主張する

 

【新製品4】iPhoneを使ってテレビの画質を美しく調整可能に!

Apple

Apple TV 4K

2万1770円~

A12 Bionicを搭載したApple TV 4Kの新モデル。60fpsのHDRやドルビービジョン対応コンテンツをサポートする。iPhoneを使ってモニターのカラーバランスを調整する機能も新搭載。リモコンの「Siri Remote」はデザインが刷新された。

SPEC ●プロセッサー:A12 Bionic●ストレージ:32/64GB●サイズ/質量:W98×H35×D98mm/425g(本体)、W35×H136×D9.25mm/63g(Siri Remote)

 

↑動画視聴だけでなく、コントローラーを繋いでゲームなども楽しめる。サブスク制のApple Arcadeにも対応

 

↑複数ユーザーの共有に対応している。家族それぞれが自分向けのオススメコンテンツを楽しむことも可能だ

 

【プロのインプレ!】見失いやすかったリモコンが使い勝手良く改善されている

「Apple TV用リモコンである「Siri Remote」の改良が最大の注目ポイント。ややクラシックなデザインに回帰したようにも思えますが、パッと見つけやすく、上下の向きも分かりやすい見た目に改善されていると思います」(井上さん)

 

↑タッチ操作対応のクリックパッドを備えており、かつての「iPod Classic」を想起させる。「戻る」ボタンが備わったのも◎

iOS以外も注目! アップルWWDC2021の新OS情報まとめ

アップルは現地時間6月7日、開発者向けのイベント「WWDC2021」を開催。iOSやiPadOS、macOSに関する新機能などを発表しました。ここでは、iOS以外で編集部が注目したヘルスケアに関する新機能や、「iPadOS 15」「macOS Monterey」などについて紹介します。

 

【注目ポイント1】転倒リスクや健康データのトレンドがヘルスケアで把握可能に

 

まずはヘルスケアの新機能から見ていきましょう。新機能はiPhoneが記録していた歩行データを活用する「転倒リスク」予測、安静時の心拍数や睡眠などから長期的な変化を見られる「トレンド」、家族とヘルスケアデータを共有できる「ファミリー」です。

 

アップルによると、iPhoneはすでに歩く際の歩行データを「歩行安定性」として、科学的に検証された指標で記録しているといいます。この歩行安定性を利用して転倒リスクを予測。歩行が安定していればヘルスケアアプリ上で「OK」と表示されるようになります。

 

↑歩行安定性は、内蔵モーションセンサーが歩幅やステップを認識して算出しているといいます

 

また、日が経つにつれて変化していく歩行安定性を確認できるようになるほか、歩行安定性が低くなり、転倒リスクが高まると通知が届くとしています。さらに、転倒リスクが高まると、ヘルスケアアプリ上でエクササイズによる改善方法が提示されます。

 

↑歩行安定性が低いとデバイスに通知が届きます

 

続いてトレンドは、健康状態をより包括的に理解できる機能と位置付け。歩行や安静時の心拍数、血糖値、睡眠などのデータを長期的な変化で確認できるようになります。また、医師との相談が必要となる兆候がデータに現れると通知が届くとのこと。

 

↑トレンドも通知が届くので、健康状態を確認しやすいです

 

さらに、トレンドで表示される情報は自分で選んで、プライバシーが保護された状態で医療機関と共有が可能。ただし、この機能は先行してアメリカの電子カルテ企業がサポート予定となっており、日本で利用できるかは不明です。

 

3つ目のファミリーは、家族や大切な人の健康データ、トレンドを見られる機能です。例えば、母親と共有関係を設定すれば、母親の心拍数やアクティビティなどのデータを見ることができます。また、見ているデータに変化が表れたら通知が届くようになる機能も追加。相手の健康を見守ることが可能になります。

 

↑健康状態を見守りたい人と設定することで、細かい健康状態が通知で届きます

 

【注目ポイント2】iPadOSは素早くメモを取れる「クイックメモ」などが登場、既存機能が便利に

 

iPadOSは最新のiPadOS 15を発表。既存のアプリが便利に使える新機能の発表がメインとなりました。

 

まず注目なのは、素早く簡単にメモを取ることができるようになる「クイックメモ」。ホーム画面をスワイプするとメモが画面の隅から表示され、タイピングやApple Pencilで書き込みできます。

 

Safariやほかのアプリケーションを開いていてもすぐにメモを開けるので、たとえばリンクの追加やお気に入りのレストランの情報などをすぐにまとめられるとしています。電子書籍や動画と相性のいいiPadですぐにメモできるようになるのは便利と言えそうです。

 

↑ホーム画面右下からメモが出現
↑Safariを開きながらメモを取ることが可能。リンクも追加できます

 

次に注目したい新機能は会話のために設計されたとうたう「自動翻訳」です。ユーザーが話している時に自動でどの言語かを検知し、会話をより自然な形で翻訳してくれるようになったとのこと。さらに、Safariで表示されるテキストや写真内のテキストなども翻訳可能です。なお、翻訳機能はiPadOS 15だけでなく、iOS 15とmacOS Montereyでも利用できるとしています。

 

↑自動翻訳は、Safariで表示されているテキストや写真内のテキストも翻訳してくれます

 

このほか、ホーム画面にウィジェットを置き、表示したい情報を並べやすくなったり、2つのアプリを同時に使用できる「マルチタスク」が追加されたりしています。

 

↑ウィジェットの情報は追加や削除も容易にできます
↑2つのアプリを同時使えるマルチタスキング。メールとメモの同時表示なんてことも可能です

 

【注目ポイント3】MacとiPad間でシームレスに操作できる「ユニバーサルコントロール」などが登場

 

macOSはMontereyという名前で登場。いくつかのWebサイトで事前に出ていた予想通りの名前となりました。

 

↑macOS新バージョンの名前はカリフォルニア州のモントレーに

 

macOS Montereyでも大きな新機能はなく、iPadOS 15やiOS 15との連携機能を中心に紹介。たとえばiOS 15で紹介された相手の話す方向から声が聞こえるFaceTimeや、ディスプレイに表示された映画やテレビ番組を共有できる「SharePlay」、iPadで作成したクイックメモの編集などが、Macでできるようになります。

 

↑iOS 15やiPadOS 15で発表された「Facetime」「クイックメモ」などはmacOSでも利用できます

 

なかでも特に注目なのは、マウスとキーボードでMacとiPadをシームレスに操作できる「ユニバーサルコントロール」です。MacのカーソルをiPadの方に動かすだけで、iPadが自動的にカーソルを認識できるほか、MacのキーボードからiPadの操作が可能。さらにデバイス間でファイルのドラッグ&ドロップもできます。また、このユニバーサルコントロールは、2台以上のデバイスを接続できるとしています。

 

↑iPadとMacが連携できるユニバーサルコントロール
↑MacのキーボードとマウスでiPadの操作が可能に

 

ロジクール製品の機能が搭載されたような印象ですね。ただし、ここで使用されているキーボードとマウスが純正品以外でも利用できるのかは明らかになっていません。

 

さらに、AirPlayに対応したほか、複数のアプリをひとつにまとめて一括で開けるショートカットや、Safari上で複数のサイトやページをまとめておけるタブの追加などが発表されました。

 

↑AirPlay対応で、たとえばiPadで描いたスケッチなどをMacで表示可能となりました
↑Macにもショートカット導入。クリエイターなどはツールをひとまとめにできそうです

 

【注目ポイント4】メールとSafariはプライバシーを強化、iCloudも身元情報を暗号化する新機能追加

 

最後に注目したいのは、プライバシーについてです。今回の発表では、iOS、iPad OSなど複数のOSについての発表がメインでしたが、合間にプライバシーについて触れていました。それだけ今のアップルにとってプライバシーとどう向き合うかは重要なポイント、ということでしょう。

 

プライバシーについては、メールやSafariのプライバシー強化と、「iCloud+」の2つの発表が大きく説明されていました。

 

まずはメールについて、「メールプライバシー保護」を導入。これはユーザーのIPアドレスを隠すもので、メールが送られてきた相手に位置情報やメールを開いたタイミングなどを特定されなくなります。Safariでも同様に、IPアドレスを隠し、個人情報の収集を防ぐうえ、プライバシーレポートで個人情報の収集を防いだかどうかを確認可能です。

 

↑企業から来るメールは開くと、開いたタイミングが特定される可能性があります。メールプライバシー保護はそれを防いでくれます
↑Safariは個人情報の収集を防いでくれたかがわかるプライバシーレポートを導入

 

いっぽうのiCloud+は、iCloudの機能に新機能を追加したものとして発表。デバイスからWebサイトを閲覧した時に割り出されやすい身元情報や閲覧履歴を暗号化し、誰にも見られないように設計した「Private Relay」が発表されました。

 

↑iCloud+のPrivate Relay
↑iCloud+の身元情報や閲覧履歴はアップルにも見えることはありません

 

また、「メール非公開」も新機能として発表。これは、Webのフォームなどにメールアドレスを記載する際に、ユニークかつランダムなメールアドレスを発行し、そのアドレス宛に届いたメールが、ちゃんと個人のメールボックスに転送されるという機能です。

 

↑iCloud+のもうひとつの新機能であるメールを非公開
↑ランダムのメールアカウントを作成してくれ、そこに送られたメールを転送してくれます

 

これらの新機能を追加したiCloud+は、価格変更なしで提供されるとしています。iCloudを利用しているのであればぜひとも利用したいところです。

 

最後に、WatchOS 8ですが、こちらは新機能がやや少なめ。睡眠アプリで1分間の呼吸が測れるようになったり、ワークアウトで「太極拳ワークアウト」「ピラティスワークアウト」が追加されたりと細かい機能のアップデートに留まりました。

 

↑WatchOSは8に進化

 

全体的には細かい部分のアップデートが多い印象でしたが、どれも使ってみれば便利と言えそうな新機能です。最後に、今回新たなデバイスの登場はありませんでした。新型のMacBookやiPadを望んでいた人にとっては少し残念だったのではないでしょうか。またの機会に期待したいですね。

 

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iOS 15は「シェア」で便利に! WWDC21で発表された新機能まとめ

Appleの世界開発者会議「WWDC21」が、日本時間6月8日午前2時から開催されました。Appleの最新情報が多数発表されたこの発表会について、速報をお届けします。

↑冒頭に登壇したティム・クックCEO

 

こちらの記事では、WWDC2021で多数の新機能が発表されたiOS 15について紹介していきます。

↑iOS 15の新機能について紹介するクレイグ・フェデリギ氏

 

コミュニケーションやシェア機能を強化

コロナ禍でオンラインコミュニケーションの機会が増えたことを受け、ビデオ通話アプリ「FaceTime」の機能が大幅に強化されました。まず、アップルが推進する空間オーディオに対応し、画面上に表示された方向から話者の音声が聞こえるなどより自然な通話ができるように改善されるとともに、周囲の雑音を低減して話者の声だけにフォーカスすることが可能に。これはオンオフを切り替えられるので、周囲の音も届けたいときはオフにするなど、シーンに応じて使い分けることができます。また、カメラでおなじみのポートレートモード機能が利用できるようになり、背景をぼかして人物だけを際立たせられるようになります。

↑FaceTimeが空間オーディオに対応

 

さらに、リンクからビデオ通話に参加できる「FaceTime Link」機能が追加され、リンクを送ることでAndroidやMac以外のPCからも参加できるようになります。リンクをカレンダーに登録しておけば、先々のビデオ通話の予約をすることも可能。FaceTimeをビデオ会議のツールとして利用しやすくなっています。

↑通話リンクを作成できる「FaceTime Link」

 

↑リンク機能によりAndorid端末やMac以外のPCでもFaceTime通話が可能に

 

このほか、FaceTimeの通話者同士で音楽や動画を同時に楽しめる「Share Play」機能も利用可能に。インカメラで自分が視聴している姿を映すことができるので、反応を共有して一緒に盛り上がることができます。Share PlayはApple MusicやApple TVのほかにも、HuluやTikTokといったサードパーティーのアプリにも対応する予定です。

↑FaceTimeで音楽を一緒に聴くことも可能に

 

↑動画も楽しむことができます

 

↑動画はApple TVで再生し、FaceTimeをiPhoneに表示させるなどの使い方も可能

 

Messageアプリもシェア機能を中心に強化されています。これまでMessageで複数の写真を送ったときにはタイムライン上に画像が1枚ずつ表示されていましたが、新たに複数の写真をコラージュして見やすく表示できるようになるほか、たくさんの画像をまとめて1枚だけタイムライン上に表示し、タッチするとアルバム画面が開くような動作が可能となっています。

↑複数の写真をコラージュして表示

 

↑たくさんの写真を送った場合はまとめて表示することもできます

 

また、MessageでApple Musicのプレイリストを共有などが簡単に行えます。

↑気に入ったプレイリストを簡単にシェアできます

 

プライベートを確保するための機能を搭載

iOS 15では、仕事に集中したりプライベートな時間を確保するために、通知機能をカスタマイズする機能が追加されました。朝や夕方など決まった時間に通知をまとめてお知らせする「サマリー」機能や、あらかじめ設定したアプリからの通知のみ表示させる「集中モード」を使えば、余計な通知に邪魔されずに時間を有意義に使うことができるようになります。

↑通知をまとめて知らせる「サマリー」機能

 

また、ナイトモードにすれば通知をすべてオフにでき、メッセージを送った人にもいまは通知できないことが伝えられます。緊急時などには、相手がナイトモードに設定していても通知を表示させるようにすることも可能です。

↑緊急時には相手が通知オフにしていても通知されるようにすることも可能

 

画像上のテキストを認識する機能も強化されました。ノートやホワイトボードに書いた文字を撮影すると、画像上の文字をテキストとして認識し、ほかのアプリにドラッグ&ドロップしたりコピペしたりすることが可能となります。これは自分で撮影した画像だけでなく、web上の画像などでも利用可能。写真に写った電話番号をタップし、そのまま電話することもできます。

↑ホワイトボードなどを撮影すると、文字をテキストデータとして扱えます

 

ただし、このテキスト認識は、当初は英語や中国語、仏語などのみ対応となり、日本語には対応していません。日本語対応する日が待ち遠しいですね。

↑当初は英語や中国語などのみ対応

 

このほか、ウォレットアプリで対応する自動車のロックを解除したり、予約しているホテルのルームキーをスマホ上で操作できたり、といった機能が追加されます。

 

↑クルマのロックをiPhoneから解除可能

 

↑ホテルのルームキーなどもウォレットに集約されます

 

↑天気アプリもグラフィックが刷新され、紫外線情報なども表示されるように

 

目新しい新機能や大きな変更点はないものの、様々な機能が細かく改善されている印象のiOS 15ですが、これらの新機能は2021年秋に予定されているOSアップデートにより利用可能になるとのこと。iPhoneユーザーは秋が待ち遠しくなりそうですね。

↑iOS 15へのアップデートは2021年秋の予定

 

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デスクトップPCの新基準! スリムなiMacが仕事&エンタメを変える

アップルの「iMac」がデザインを大きく変えて、シゴトとエンターテインメントの両方にとても魅力的なオールインワンデスクトップになりました。24インチの4.5K Retinaディスプレイを搭載する新iMacの底力に迫ります。

↑明るく映えるデザインに生まれ変わった新iMac。グリーンのモデルをレポートします。

 

技術の粋を詰め込んだ11.5ミリのスリムな本体

iMacは1998年に誕生したアップルのデスクトップパソコンです。CPUにストレージなどパソコンの心臓部を備える本体とディスプレイを一体化、さらにBluetooth対応のワイヤレスキーボードやマウスが付属されます。購入後に箱から出して、電源とインターネットに接続すればノートパソコンのようにすぐ使える即戦力になります。

 

新しいiMacは眺めているだけで気分があがるビビッドな7色のカラーバリエーションを揃えました。本体のメインカラーと、付属するマウスにキーボードなどのアクセサリーやケーブルの色まで丁寧に合わせ込んでいます。

↑付属するマウス、キーボードにトラックパッドなどアクセサリーの色も丁寧に揃えています

 

↑背面はボールドな力強いカラーに

 

本体の薄さにはおそらく誰もが驚くでしょう。24インチのディスプレイを搭載するパネルの厚さはわずか11.5ミリ。Magic Keyboardを装着した12.9インチのiPad Proとほぼ変わらないサイズ感です。

↑左側はMagic Keyboardを装着した12.9インチの2020年モデルのiPad Pro

 

新しいiMacには、昨年アップルが発表した自社設計のApple M1チップが搭載されました。CPUにGPU、メインメモリなど従来は個別に配置されていた基幹部品をひとつのシステムオンチップアーキテクチャとしてより小さくなったロジックボードに搭載。本体のスリム化と駆動時の電力効率を高めることに貢献しています。

 

空冷方式による熱管理システムは全体の熱処理のバランスを図りながら、前機種よりもかなりコンパクトにしています。結果、4K動画ファイル編集などパソコンに高い負荷がかかる作業を行ってもファンノイズが上がらず静かな環境で作業に集中できます。

 

仕事の効率アップを引き出す24インチの広い画面

筆者もコロナ禍の影響により、働く環境を在宅リモートワーク中心に切り換えてから1年が経ちた。以前からパソコンは取材先に持ち出す機会が多かったためMacBookシリーズをメインにしてきましたが、在宅で働く時間が長くなるとiMacのように画面が大きくて高性能なオールインデスクトップの良さが身に染みます。

 

24インチの4.5K RetinaディスプレイはExcelやPowerPointのファイル作成を広々としたワークスペースでできるので、10インチ台のノートPCより作業効率が上がる実感もあります。Adobe Photoshopによる画像補正も細部までもれなくチェックができます。

 

ZoomやMicrosoft Teamsのようなビデオ通話アプリケーションを同時に開きながら、会議の資料としてExcelのデータやPDFのファイルを別ウィンドウで開いても、24インチの大きな画面にはまだ余裕があります。

 

ビデオ会議に“効果大”の高画質カメラと高音質マイク

iMacには高画質な動画が撮れる1080p FaceTime HDカメラや、スタジオグレードのマイクが内蔵されています。ビデオ会議に参加する際に、顔色の良い自分の姿を相手にアピールして、クリアな声まで届けられたら印象アップにつながること間違いなし。テレワークに必携のPC周辺機器として注目を集めている外付けタイプのカメラやマイクはiMacならば不要です。

↑iMacの1080p FaceTime HDカメラでキャプチャしたZoomの画面。明るく解像度の高いセルフィ動画が撮れます

 

一般的にテレビの場合、4K映像を視聴する際にはテレビの画面の高さに対して約1.5倍の最適視聴距離を確保することがベストと言われています。iMacは本体の縦寸法を測ってみたところ約37cm、スタンドからトップまでの高さが約46cmあるので、画面から60cm〜80cm前後離れると画面の隅々まで快適に見渡すことができて、目に負担も掛けません。

 

あるいは本格的に映画やドラマを楽しむ際にはもう少し画面から離れてもよいでしょう。24インチのiMacは省スペース設置が可能です。

 

指摘すべき点があるとすれば、新しいiMacは背面に搭載するポートの種類と数が少なめです。USB-A端子に外部オーディオ機器を接続したり、デジタルカメラで撮影した写真データをSDメモリーカードの抜き差しして直接読み込めないので、代わりになるUSB-Cタイプのマルチポートハブ、読み取りアダプターは用意したいところです。

↑新しいiMacは背面ポートの数がやや少なめ。USBハブ等を備えておくと安心です

 

iMac史上最強のサウンドシステムを内蔵

新しいiMacには合計6基のスピーカーユニットが構成するパワフルなサウンドシステムを、本体のボトム側に内蔵しています。音の出口を下に向けながら、独自のデジタル音声信号処理によって、あたかも画面から音が鳴っているような没入体験を引き出します。

↑本体のボトムにスピーカーからの音の出口を設けて、パワフルなサウンドを再生します

 

24インチの4.5K RetinaディスプレイにNetflixやAmazonプライム・ビデオの映像を表示しながら、内蔵サウンドシステムによるパワフルなサウンドを浴びていると、映画館よりもiMacで好きな作品をひとり占めしている方が贅沢な体験じゃないかと思えてきます。

 

アップルオリジナルの映画やドラマを多数揃える定額制動画配信サービス「Apple TV+」に公開されている作品の中には、音声をドルビーアトモス形式で収録するタイトルが充実しています。またはiTunes Storeで購入・レンタルしたドルビーアトモス音声の作品をmacOSのTVアプリで再生すると、視聴者の周囲をぐるりと効果音が取り囲むようなリスニング感が味わえます。アップルはこのような独自の没入型音楽体験を「空間オーディオ」と名付けて、新しいiMacのほかにiPhone、iPadなどアップルのデバイスに広く展開しています。

 

今年の6月から、アップルの定額制音楽配信サービスであるApple Musicにも数千を超える、ドルビーアトモスによる空間オーディオ作品が追加されます。もちろん新しいiMacならApple Musicの空間オーディオ再生もベストな環境で楽しめます。

 

新しいiMacは本体の質量が約4.48g。21.5インチの4K Retinaディスプレイを搭載する前機種のiMacよりも約1kg軽くなっています。本体背面にマグネットで着脱する電源ケーブルの抜き挿しも簡単にできるので、iMacを自分のワークスペースやプライベートルームから家族が集まるリビングルームやダイニングルームに移動させて、家族と一緒に映画や音楽を楽しむ用途にも楽しみ方が広げられます。

↑電源アダプターはマグネットで簡単に着脱できるコネクターを採用しています

 

テレビも見られるiMac。これからはリビングの中心的マシンになる?

24インチのiMacを仕事以外の用途に使うようになると、より大きな画面サイズのモデルが欲しくなってきます。

 

コロナ禍の中、リビングルームにあるテレビで視聴されるコンテンツがテレビ番組に限らず、動画配信サービスやゲームにビデオ電話など、ステイ・アット・ホームライフの時間を有意義に過ごすための多様な用途に広がっていると言われています。iMacはテレビチューナーを内蔵していませんが、サードパーティが商品化している外付けテレビチューナーを接続すると、大きな画面とパワフルなスピーカーによるスポーツ番組の観戦も簡単に楽しめるようになります。またドラマやバラエティ番組は見逃し配信を提供する「TVer」が便利。AbemaTVのニュースやバラエティ、アニメ番組も迫力の映像と音が楽しめるiMacと好相性でした。

↑iMacならゲーミングも高画質・高音質。ソニーのDualSenseなどBluetoothゲームコントローラーが幅広く使えます

 

もしかすると、今後は家の中で楽しむ様々なコンテンツの視聴もiMacに任せて使い倒すユーザーが増えてくるかもしれません。筆者は新しいiMacに触れながら強く思いました。

 

在宅リモートワークの中核としてもiMacは文句なしに優秀です。これからMacBookはさらに本体を軽量・スリムにしたり、モバイルポータブルPCとしての存在感を際立たせていかないと、iMacをメインのPCに選ぶ人が増えてきそうです。またiPadをアウトドア用のサブマシンに選ぶ人も多くなるのではないでしょうか。新しいiMacが登場したことで、MacBookとiPadの“三つ巴”によるライバルどうしの競争が激化しそうです。もちろん他社のオールインワンデスクトップPC製品にも負けない奮起を期待しています。

 

 

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アップル、7色そろえる新iMacやiPad Proを5月21日販売開始

アップルは5月18日、新型iMacとiPad ProおよびApple TV 4Kを、5月21日からApple Store直営店とアップル製品取扱店で販売すると発表。すでに製品を予約している人は、21日から届けられます。

 

新型iMacは、CPUに独自のApple M1を搭載。これに加えて、わずか11.5mmという本体の厚さと4480×2520ドットの高解像度を実現した24型Retinaディスプレイが特徴です。また、7色のカラバリをそろえている点にも注目が集まっています。

 

iPad ProもApple M1を搭載しており、従来モデルに比べて大きく性能が向上。また、12.9型モデルには1万個以上のミニLEDを採用したLiquid Retina XDRディスプレイを搭載し、驚くほどの視覚体験を提供するとしています。

 

Apple TV 4Kは、A12 Bionicチップを搭載するほか、リモコンを刷新。また、ハイフレームレートHDRとDolby Visionに対応し、動きの速い映像も60fpsでスムーズに再生できます。

【西田宗千佳連載】アップルやマイクロソフトはChromebookにどう対抗するのか

Vol.102-4

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマは、低コストな個人向けコンピュータ市場。低価格デバイスとして広がってきている「Chromebook」に対してアップルやマイクロソフトはどう対抗していくのかを探る。

↑レノボ IdeaPad Duet Chromebook/3万8438円

 

海外だけでなく日本でも、低価格なデバイスとしてChromebookが広がり始めた。まずは教育市場向けが中心だが、家庭内でのネット端末として選ばれる率が増えていく可能性はあるし、それだけの能力がある。

 

ノートPCを作ってきたメーカーやGoogleは、このプラットフォームを活用することでビジネスができる。では、これまでGoogleと戦ってきた側であるアップルやマイクロソフトはどうするのだろうか?

 

アップルの戦略はシンプルだ。iPadという競争力のあるプラットフォームがあるので、それを活用すればいい。価格レンジも、4万円以下から用意されているし、アプリやサービスの量も申し分ない。

 

ではマイクロソフトは? 実はこちらのほうが課題は多い。

 

低価格なWindows PCを用意することはできる。事実、GIGAスクール構想向けの製品としてはそうしたものは少なくない。パーツレベルで言えば、ChromebookであろうがWindows PCであろうが大差ない。だが問題は、現在のWindows 10を使う場合、3万円程度で入手できるハードウェアのスペックでは快適なものになりづらい、ということである。少なくとも、Chromebookと同じ快適さにはならない。

 

そうなると必要とされているのは、「低スペックなハードウェアでも快適に動作するWindows」ということになる。

 

実は、マイクロソフトはそうしたものを開発している。「Windows 10X」と呼ばれるものがそうだ。だが、このOSを搭載したデバイスはまだ発売されていないし、OSも正式公開されていない。

 

Windows 10Xは当初、2画面デバイスを含めた新しいハードウェアなどを想定し、核となる部分から作り直した新しいWindows、という意味合いを持っていた。そのうえで既存のWindows用ソフトもすべて動くようになり、次第に代替していく……という計画だった。より新しい技術で開発したものなので、スペックの低いハードウェアでも快適に動く想定もされていた。

 

だが、開発の難航により、位置付けが少々変化している。2画面デバイスなどでの活用は後退し、既存のWindows用ソフトを動かす計画も一時的に停止された。その結果、現在ではウェブアプリやWindows Store向けに開発されたUWPアプリなどだけが動作する特別なWindows、という位置付けになっている。結果的には「スペックの低いハードウェアでも快適に動く別のWindows」になる可能性が高い。となると、Windows 10 Xマシンは「マイクロソフト版Chromebook」と呼べる製品になりそうな雲行きだ。マイクソフト以外にも、同OSのライセンスを受けて低価格コンピュータを作るメーカーは出てくるだろう。

 

ただし、Windows 10Xの計画はまだすべてが正式に公開されたわけではなく、Chromebook対抗のWindowsという方向性は「予測」に過ぎない。少なくとも2021年後半まではいまの状況が続くだろう。その後、どうなるかは状況を精査する必要がある。

 

どちらにしろ、「一般的なPC」とは別に「低コストな個人向けコンピュータ」の市場が立ち上がりつつあり、現状、アップルとGoogleがそこをカバーしているのは事実だ。マイクロソフトとしても無視できない領域であり、2022年に向けて何かしらの変化が見えてくると予測できる。

 

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iPhone新色からAirTag、Apple TV 4Kまで! Apple Eventに登場した注目製品を一挙に紹介

4月21日午前2時(日本時間)から行われたApple Eventでは、iMacやiPad proのほかにも多数の新製品が登場しました。こちらの記事では、それらの注目アイテムを一挙紹介します。

 

iPhone 12の新色パープル

iPhone 12の6.1インチと、5.4インチのiPhone 12 miniに追加される新色パープルが紹介されました。スペックや価格などは既存モデルと同様になります。価格はiPhone12が9万4380円~、iPhone 12 miniが8万2280円~。

↑iPhone 12と12 miniに追加される新色パープル

 

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紛失や忘れ物を防ぐ「AirTag」

AirTagはBluetoothを利用したトラッカーで、ユーザーの持ち物をあっという間に見つけてくれます。iOSデバイスの「探す」から検索が可能で、iPhone 12のようなU1チップを搭載したデバイスなら、紛失した物が近くにあればAR表示を用いて誘導してくれます。さらに、「Hey Siri、お財布を探して」と指示すれば、タグ自身に搭載しているスピーカーを鳴らして見つけることも可能です。

↑コインのような大きさのAirTag

 

↑マップなどから場所を確認できます

 

↑U1チップを搭載したiPhone 12なら、より詳細な案内を表示できます

 

また、AirTagは不要な追跡に使われないように設計されています。誰かのAirTagがユーザーの持ち物に紛れ込んでも、iPhoneが検知してアラートを表示するなど、プライバシーに配慮した設計となっています。

 

そのほか、1年以上使えるバッテリーと耐水性能も備えています。Apple Store Appで購入すると、イニシャル、絵文字、または両方を組み合わせた刻印で自分だけのAirTagをオーダーすることも可能。価格は1個3800円、4個パックが1万2800円。専用のキーリングやループなども用意されます。

↑キーリングやループといった専用アクセサリーも用意されます

 

iPhone連携でどんなテレビでもプロ画質で楽しめる

Apple TV 4Kは、A12 Bionic搭載によってかつてないレベルのパフォーマンスを実現しました。ドルビービジョンなどハイダイナミックレンジの形式に対応しており、リアルな色合いや細部を表現。また、HDR高フレームレートで、より滑らかにビデオを再生することができます。そして、ゲームプレイが一段とリアルとなり、120Hzフレームレート対応で動きもよりスムーズになっています。

↑新しいApple TV 4K

 

↑A12 Bionicチップにより性能を強化

 

リモコンのSiri Remoteはタッチ対応クリックパッドを搭載しており、5方向の操作ができ、素早く映像コンテツを選択できます。外側のリングを使い、ジョグコントロールも可能。リングを回して、映像を目的の場所まで早送りする事も可能。さらに、テレビ用の電源操作やミュートができるボタンも備えられています。

↑新しくデザインされたSiri Remote

 

そして、さらに高画質で映像を楽しむための機能があります。通常、テレビはメーカーごとに色味や画質が異なりますが、iPhoneの先進的なセンサーを連係してキャリブレーションを行い、どんなテレビでもプロが確認している画質と同じように調整できます。価格は32GBモデルが2万1800円、64GBモデルが2万3800円。

↑iPhoneの光センサーをテレビ画面の表示位置に合わせます

 

↑カラーバランスなどを測定し、テレビに合わせた画質にApple TVの方で調整します

 

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今回のイベントで注目を集めたiPad ProやiMacだけではなく、ここで紹介した新製品も高スペックなものばかり。特にAirTagは性能だけではなく、ファッションのひとつとして活用することもできそう。AppleTV 4Kは自宅での時間が増えるなかで気軽に高品質なネット動画を楽しめるようになります。Appleのならではの魅力的なアイテムが出揃った新製品発表会でした。

 

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新型「iPad Pro」を徹底解説! M1チップ搭載、5G対応で何が変わる?

4月21日午前2時(日本時間)から行われたApple Event。ここで発表された新製品で最も注目を集めそうなのは、驚異的なパワーを誇るM1チップが内蔵された「iPad Pro」です。外観上の形は従来から大きく変わってはいませんが、性能はさらに大幅にアップ。この記事では、どんなスペックを持っているのか解説していきたいと思います。

↑新iPad Proは4月30日より予約受付を開始

 

M1チップにより性能が飛躍的に進化

新「iPad Pro」最大の注目ポイントはM1チップの内蔵でしょう。昨年発売された「MacBook Air」などに搭載され、パフォーマンスレベルが格段にアップ。いままでのApple製品と比べて処理速度が最大2.8倍速くなり、グラフィック性能も最大5倍で速く、美しくなりました。それらを、僅かな電力で発揮できることでバッテリー駆動時間も増加。まさに驚異的なパワーを誇るチップなのです。

↑M1チップを搭載

 

今回iPad Proに搭載されるM1チップは、CPU、GPUが8コア、機械学習関連の処理を担うNeural Engineは16コアという構成で、先代の「iPad Pro」に搭載されたチップ「A12Z Bionic」と比べて、CPUの処理能力は最大50%、8コアのGPUは、最大40%向上しました。また、複雑なARモデルを構築やコンソール級グラフィックスを駆使したハイフレームレートのゲームをプレイするなど、あらゆることが思いのままとなります。

 

11/12.9インチの2モデルをラインナップ

新iPad Proは、ディスプレイの仕様が異なる11インチと12.9インチの2モデルを展開。なかでも、12.9インチモデルに採用される「Liquid Retina XDRディスプレイ」の美しさは圧倒的。ディスプレイの背面に1万個以上のミニLEDを詰め込んだことにより、100万:1の高コントラスト比を実現し、現実世界に近い精細な映像を映し出せます。目の覚めるようなフルスクリーンの最大輝度は1000ニトと非常に明るく、HDRのピーク輝度は1600ニトに達します。また、P3の広色域、True Tone、ProMotionなどの先進的なディスプレイテクノロジーも組み込まれており、11インチモデルでもサポートされます。

↑12.9インチモデルに採用される「Liquid Retina XDRディスプレイ」

 

↑1万個以上のミニLEDを搭載しています

 

↑HDR規格にも対応

 

カメラは、前面が1200万画素センサー/122度の視野角を持つ新しい超広角カメラを搭載。このカメラと学習機能を使って、ユーザーがフレームの中心から外れないように自動でパンを調整してくれる「センターフレーム」機能を新たに搭載しました。ほかの人がビデオ通話などで出入りする際にも、全員が映るように自動で拡大や縮小してくれます。

↑自動で全員がフレームインするように調整する「センターフレーム」機能を搭載

 

背面カメラには背面は1200万画素の広角と、1000万画素の超広角、そしてLiDARスキャナが備えられています。LiDARスキャナは、光が物体に反射して戻るまでの時間を計測。ユーザーがどんな空間にいても、臨場感のあるAR体験を楽しめるようになっています。暗い環境で写真やビデオを撮る時は、パワフルなISPと連係して細部まで捉えてくれるそう。

↑LiDARスキャナにより手軽にAR映像が楽しめます

 

USB Type-CコネクターはThunderboltに対応し、最大40Gbpsのデータ転送を可能。そして、超高速の5GやWi-Fi接続も利用できます。映画をストリーミングで楽しむ、仕事仲間と共同作業をする、コンテンツをアップロードするなど、そのすべてを外出先で最速のネットワークに接続して行えます。

↑5Gネットワーク通信にも対応

 

タブレットという枠から飛び出してしまうほど規格外な機能を持つ「iPod Pro」。M1チップが内蔵されたことにより圧倒的なパフォーマンスが発揮されており、ディスプレイの美しさ、広角カメラの素晴らしい性能など、すべてにおいてトップ・オブ・トップのタブレットといえるでしょう。

 

●新型11インチiPad Proラインナップ

・容量…128GB/256GB/512GB/1TB/2TB

・サイズ…178.5mm(横)/247.6mm(縦)

・カラー…シルバー/スペースグレイ

・価格…9万4800円~

 

●新型12.9インチiPad Proラインナップ

・容量…128GB/256GB/512GB/1TB/2TB

・サイズ…214.9mm(横)/280.6mm(縦)

・カラー…シルバー/スペースグレイ

・価格…12万9800円~

 

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M1チップに7色カラバリ!生まれ変わった新iMacはココがすごい

Appleのオンラインによる新製品発表会「Apple Event」が、日本時間4月21日午前2時から開催されました。こちらの記事では、SoCチップ「Apple M1」を搭載してリニューアルした一体型モデル「iMac」の新モデルについての情報をお届けします。

↑新しくなったiMac

 

色鮮やかな全7色のカラバリに注目

新iMacでまず目を惹くのが明るくカラフルな筐体。カラーバリエーションは最大で7色を展開します。背面と側面はビビッドなカラーとなりますが、フロント部分は薄めのカラーとライトグレーのベゼルにより画面に集中しやすいデザインになっています。

↑カラフルな全7色展開

 

↑フロントは薄めのカラーになっており、集中しやすいデザインとなっています

 

【クリックすると拡大表示します】

 

筐体は薄さ11.5mmで、前モデル比で体積が50%コンパクトに。設置面積も小さくなったため、置き場所に悩むこともありません。

↑前モデル比で50%コンパクトに

 

昨年のMacBookシリーズに続き、アップルが独自開発するCPUやGPUを統合した「Apple M1」チップとmacOS Big Surを採用しており、よりパワフルな処理速度を実現。M1に最適化されたアプリはCPUパフォーマンスが最大で85%高速化したほか、PhotoShopなど一部のアプリではGPUパフォーマンスが2倍高速に。高負荷な4K動画の編集などもスムーズに行うことができます。

↑パワフルで省電力なM1チップを採用

 

↑CPUパフォーマンスは最大で85%高速に

 

M1チップはiPhoneやiPadに採用されているAシリーズチップと共通のアーキテクチャを採用しているため、親和性が高いのもポイント。iPhoneやiPadのアプリ上で編集していた続きをiMacで編集したり、iCloudを介してシームレスにデータを共有したりできます。ユニバーサルクリップボード機能により、iPhoneでコピペしたテキストや画像をiMacのドキュメントに直接ペーストすることも可能です。

↑iPhoneやiPadと親和性が高く、iOS用アプリもそのまま動きます

 

4.5K大画面で動画も楽しめる

新iMacは、新たに狭額デザインの24インチの4.5K Retinaディスプレイ(4480×2520ドット)を搭載。P3の広色域と10億色の色表示、輝度500nitの明るさで、様々な画像や映像を美しく再生します。iPhoneなどでおなじみの、周囲の環境に応じて色を変化させる「True Tone」機能も搭載。画面は低反射コーティングされており、見やすさも向上しています。

↑4.5KのRetinaディスプレイを採用

 

また、コロナ禍でリモートワークやビデオ会議をする機会が増えたことを意識しており、カメラやスピーカーなども一新。ディスプレイ上部に1080pの「FaceTime HDカメラ」を搭載しており、USBカメラを用意しなくてもビデオ会話が行えます。カメラで撮影する映像は、M1チップがピクセルごとに処理することで適切な画質に自動で調整。暗い場所でも明るくノイズの少ない映像でビデオ会話などを行うことができます。

↑1080pのFaceTime HDカメラを内蔵しています

 

↑M1チップがカメラ映像を処理することで、自動で最適な画質に調整してくれます

 

マイクは、スタジオ品質の3マイクアレイを搭載。ビームフォーミング技術により話者の声にフォーカスすることで、余計なノイズを抑えて自然な音質で会話することができます。

 

スピーカーは、大型のスピーカーユニットとツイーターに加え、フォースキャンセリングウーファーを搭載した6スピーカーシステムを採用。音楽も動画も迫力のサウンドで楽しめます。さらに、ドルビーアトモスに準拠したコンテンツを再生する際には、アップル独自の空間オーディオが体験できます。

↑6スピーカーシステムでパワフルなサウンドを実現

 

デスクトップ初のTouch ID搭載キーボード

キーボードは3種類から選択可能。ベーシックな「Magic Keyboard」に加え、デスクトップ用で初めてTouch IDを備えたモデルと、Touch ID+テンキーを備えるモデルから選べます。Touch ID搭載モデルは、指で触れるだけでログインや決済処理ができるほか、複数のユーザーで使用する際は、ユーザー切り替えもタッチ操作のみで行えるように。家族で共有して使うときなどに便利ですね。

↑ベーシックなMagic keyboard。カラーは本体と合わせています

 

↑デスクトップ用としては初となるTouch ID搭載モデルも

 

↑Magic Mouseも同系色で揃えています

 

本体には2つのThunderboltポートを含む、最大4つのUSB Type-Cポートを搭載し、最大6Kまでの外部ディスプレイに対応しています。電源ポートはマグネット式で簡単に取り外しが可能。電源アダプタ部分にEthernetポートを備えているので、本体には電源ケーブルを接続するだけでよく、デスクの上がスッキリした印象に。

↑電源アダプタにEthernet端子を内蔵。これにより本体には電源ケーブルだけが接続され、見た目もスッキリ

 

ラインナップは、4色展開の8コアCPU/7コアGPUモデルが15万4800円~、7色展開の8コアCPU/8コアGPUモデルが17万7800円~。いずれも4月30日より予約受付を開始し、5月後半より販売されます。

 

M1チップ採用やディスプレイ、カメラ、スピーカーなどの一新により、仕事用としてもプライベート用としても使えるオールインワンモデルとして生まれ変わったiMac。ポップなカラバリ展開も話題を呼びそうですね!

 

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【西田宗千佳連載】半導体リスクは「安全保障」問題に。そこで立ち回るアップルのパワーゲーム

Vol.101-4

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマは、「世界的な半導体不足」。ソニーがPS5をすぐに大幅増産できない、その背景にある“原因”はいったい何なのか?

 

世界的な半導体不足。そのなかで、生産ラインの増強もすぐにはできない。

 

このことは、世界的なリスクになっている。それは、単に特定の製品、例えばPlayStation 5の在庫が足りなくて買えない……ということだけに止まらない。世界的な経済・安全保障上のリスクと見られるようになっている。

 

半導体やディスプレイパネルの製造は、その8割以上は中国・台湾・韓国に集中している。そして、そこに部材や製造機器を提供しているのは日本、という構図だ。日本から供給する半導体製造に必須の素材も潤沢な状況ではなく、それもまた半導体製造のスピードに影響している。

 

20年前、半導体は「開発したメーカーが生産する」スタイルだった。そのころと違い、今は開発メーカーと生産メーカーが分かれている。生産する企業は東アジアに集中しているため、ここでの需給が世界的な状況を左右しているのだ。つまり、昔と違って成長リスクは分散されたが、その代わりに今回のような「地域的リスク」が生まれたわけである。

 

ソニー・インタラクティブ エンタテインメント PlayStation 5/実売価格5万4978円

 

そのため、アメリカは政府を通じて直接、TSMC(台湾新竹市新竹サイエンスパークに本拠を置く半導体製造ファウンドリ)に対して増産を要求しているし、今後はリスクヘッジのために、アメリカやヨーロッパにも先進半導体を中心とした製造ラインを作ろう……という話が出ている。元はといえばアメリカが中国との対抗上の理由で始めた政策によるリスク上昇なのだが、それはそれとして、だ。

 

かといって、そうした施策が有効に働き始めるには、まだ数年が必要だろう。現在目の前にある半導体不足の解消は難しい。ソニーが「PS5をすぐに大幅増産することができない」というのはそのためだ。

 

一方、そうした話があまり聞こえてこない企業もある。アップルだ。iPhoneやMacBook Airなどでは、TSMCの最新半導体プロセスを使ったアップルオリジナル設計のプロセッサーを多用している。だが、部品不足の話はそこまで聞こえてこない。

 

理由はシンプル。アップルが一定期間の大量調達を最初から持ちかけ、他社より早く、優先的に生産ラインを押さえているからだ。TSMCとしても、アップルは長年のお得意様であり、数量・金額的に非常に大きな存在である。

 

これは、企業戦略としては力技ではあるがストレートなやり方と言える。パーツが欲しいなら、製造ラインをカネの力で押さえてしまうのが一番だ。ゲーム機は大きな需要だが、数量ではアップルの需要に敵わない。自動車用半導体も、スマホなどとの競争になればいまは厳しい。

 

今後、短期的には、いかにTSMCのキャパを増やし、各企業が「自分向けの数量を確保させるか」というパワーゲームが続く。その間に、TSMC以外でも生産できる半導体は、早急に生産企業を増やしてカバーしていくことになるだろう。

 

メーカーと国家、両方のパワーゲームのなかで、半導体は文字どおり戦略物資として扱われることになるのだ。

 

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子どもの「初めてのPC」は予算とスペックで妥協してはいけない【愛用品コラム10】

本連載ではGetNavi web編集長・山田佑樹が日々の生活で愛用している品々を紹介していきます。

【#愛用品 10(今回は娘):Apple「iMac」】

 

●起

21.5インチ iMac Retina 4Kディスプレイモデルは娘の初めてのパソコンだ。昨年、国と区の給付金で購入した。塾のオンライン授業をスマホサイズで受けるのは辛い、というのと、良い機会かなと思ったのだ

 

●承

購入してすぐ娘は動画編集に興味を持った。が、そんなにすぐに動画編集に興味を持つとは思っていなかったのだ。このiMac、メモリが8GB(!)で日常使いするなら全く問題ないが、編集作業はキツイ。2020年にもなって、8GBを選んだ私も私だが。

 

●転

で、なんというか、娘の可能性を狭めてしまった気がした。大げさな言い方かもしれないけど、その可能性自体も否定はできない。お金でカバーできる可能性なら、パパ節約するで!と思い、余計な出費にはなってしまうけど、メモリを増設を計画。

 

●結

が、自室に置いてYouTube三昧、配信観戦三昧で、成績がガタ落ち。増設計画はペンディングで設置場所はリビングに変更。とりあえず、スペックが未来を狭めるみたいなカッコつけたことを言う前に、PCとの付き合い方を教えないと未来が狭まる。

 

話にまとまりがないが、お伝えしたいのは、長く使う高額商品を買うときは馬鹿高くならないなら、2つか3つ上のスペックを選んだほうがいい。不満がないことが、一番の満足だと思う。

 

GetNavi web編集長・山田佑樹の「愛用品コラム」はInstagramでも展開中。

新料金プラン目前の今こそ再検討しよう! iPhone現行5機種、10のチェックポイント

3月にはMNO各社からオンライン専用の新ブランドなどが提供されることもあり、5G対応の通信プランをリーズナブルに選択できるようになります。2020年秋に発売されたiPhone 12シリーズが気になりつつも、「5Gモデルはちょっと高いからなぁ…」と二の足を踏んでしまっていた皆さんにとって、今春は維持費の見直しとともに、端末を新調するのにも最適なタイミングとなるでしょう。

 

本稿では、iPhone SE(第2世代)を含めて、改めて現行iPhoneの選び方について、10のポイントでチェックしていきます。

 

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12シリーズ+SE(第2世代)=計5機種ある

2020年秋に登場した「iPhone 12」シリーズは、全部で4機種。価格が安い順に「iPhone 12 mini」「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」「iPhone 12 Pro Max」です。これに、同年4月に発売された「iPhone SE(第2世代)」を加えた計5機種が、現行のラインナップとなります。なお、iPhone SE(第2世代)は、5Gには対応していません。

↑左から順に「iPhone SE(第2世代)」「iPhone 12 mini」「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」「iPhone 12 Pro Max」

 

1)見た目を比べてみる → 12とSEに大きな差

外観については、ホームボタンのあるSE(第2世代)を除き、iPhone 12シリーズは、上部にノッチのある「X(テン)」シリーズのデザインで統一されています。本体のエッジはアンテナの都合もあって角張りました。前面ガラスには耐久性に優れる「Ceramic Shield」が使われていることも4機種で共通です。

↑SEより12 miniの方がディスプレイサイズが大きい。12と12 Proはサイズが共通している

 

また、iPhone 12シリーズには、ディスプレイにOLEDが使われており、コントラスト比が高いのが特徴。動画視聴時に、深みのある黒を表現できます。液晶ディスプレイを使う「iPhone SE(第2世代)」と比べると、視野角がついた際などに一定の差が出ます。

↑暗所で真正面からコンテンツを視聴する分には、SEでもバックライトが気になることはなく、黒の表現にそこまでの差は感じないが……
↑明るいところで、少し角度がつけてみると、黒の表現に違いがあるのが一目瞭然だ

 

一方で、「Touch ID(指紋センサー)」が使えることはSEだけの特権。どうしてもFace IDが苦手など、こだわりがある場合には、有力な選択肢となるでしょう。

 

2)サイズ感を比べてみる → 機動性は12 miniが◎

本体サイズに注目すると、最もコンパクトなのは「iPhone 12 mini」です。ホームボタンのある「iPhone SE」よりも小さく、筆者は片手で握った状態で、画面の対角線上もタッチ操作が行えました。

↑筆者の場合、片手持ちでは、SEと12 miniは最上段のアプリアイコンまで届いた。一方、12/12Proは上2段分が届かず、12 Pro Maxは上3段が届かなかった

 

12と12 Proは、これよりも一回り大きく、筆者の手では、端末を持ち直さないと画面上部には指が届きません。また、12 Pro Maxはさらに大きいので、片手でのタッチ操作では画面の半分程度まで届かすのがやっと。両手操作やリングタイプの周辺機器が必須です。

 

ただし、iOS 14では、背面タップ操作をカスタマイズすることで、コントロールセンターを表示するなどのショートカット操作が行えるようにもなっていますし、タッチ操作頻度の少ないホーム画面上部をウィジェット用に活用する手もあります。さらに、在宅時間が長い人ならば、「Siri(シリ)」を使って操作することで、最低限のタッチ操作で済んでしまう場面も増えているでしょう。文字入力も音声入力を活用できれば、さほど片手操作に囚われる必要はないかもしれません。

 

3)価格を比べてみる → SE(2nd)はやっぱり安い

各機種の画面サイズと、Apple Storeにおける価格(税別)は下記の通りとなります。

 

普段から外部ストレージを使って小まめに容量の整理を行えている人はともかく、一般的な運用を想定するならば、どの機種を選ぶ場合にも、長期的な運用を前提に128GB以上のモデルを選択するのが無難です。特に、SE(第2世代)/12 mini/12については、最小構成での価格の安さが目を引きますが、ストレージ不足に悩まされないためには、5000円プラスの128GBを基準に検討しておくべきでしょう。さらに、動画をよく撮影する人ならば、256GBを選んだ方が安心です。

 

4)チップセットを比べてみる → 12とSEで1世代違う

チップセットに関しては、iPhone 12シリーズは共通して「A14 Bionic」を搭載しており、4機種間に大きな性能差はありません。一方、iPhone SEも、2019年モデルの「iPhone 11/11 Pro/11 Pro Max」にも使われた「A13 Bionic」を搭載。5Gには対応しないものの、アプリ利用で不満を感じることはほぼありません。

 

iPhone SE(第2世代) :A13 Bionic
iPhone 12シリーズ   :A14 Bionic

↑両手持ちでゲームアプリをプレイするならば、画面サイズ的に、12/12 Pro/12 Pro Maxがおすすめ。SEや12 miniでもできなくはないが、特にSEでは表示領域がかなり小さくなるので、画面上にゲームパッドなどが表示されるタイトルでは不利になる

 

5)スピーカーを比べてみる → 12シリーズの圧勝

内蔵スピーカーについては、iPhone 12シリーズ、SE(第2世代)のどちらもステレオスピーカー搭載しています。しかし、音質を聞き比べてみると、かなり差を感じます。

↑SEも十分な音量がでるものの、12シリーズの方がクリアかつ迫力ある音響を楽しめる

 

SEでも、10畳以上の部屋でスピーカー代わりになりそうな十分大きな音量は出せますが、低音域のクオリティでは、iPhone 12シリーズのそれに劣ります。

 

なお、iPhone 12シリーズに関しては、12 miniと12 Pro Maxを聴き比べてもさほど違いはありません。機種間での差分はさほど気にせずに選んで問題ないでしょう。

 

6)MagSafe対応は? → 12シリーズのみ

iPhone 12シリーズのみが使える新機能としては「MagSafe」があります。これは、背面に対応周辺機器をぴったりと張り付けられるという規格です。例えば、対応のワイヤレス充電器を使う場合、iPhone 12シリーズでは、充電器のコイルがずれるような心配がありません。また、カーマウントやカードを収納できるケースなども便利です。

↑カードを収納できるレザーウォレット(左)とMagSafe充電器(右)

 

一方で、iPhone 12シリーズには、端末自体に磁力があるため、腕時計などの磁力に弱い機器類などは重ね置きしないように気をつけておいた方が良い注意点も——。英語版のサポートページでは、ペースメーカーやICD(植込み型除細動器)から15cm以上の距離を離すように、という注意書きも追記されています。

 

7)電池もちを比べてみる → 12 Pro Maxが有利か

各機種の画面輝度を最大にした状態で、Wi-Fi接続下でYouTubeの動画を3時間視聴し、バッテリーの減り具合を記録してみました。視聴した映像は、夜間に焚き火がゆらめいている動画で、OLEDに有利な条件ではありましたが、SEと12シリーズには大きな差が出ました。

 

↑Wi-Fi接続下でYouTubeを視聴し、30分毎にバッテリー残量の%を記録。120分経過後には、iPhone 12 Pro Maxが89%、iPhone 12/12 Proが85%、iPhone 12 miniが81%、iPhone SE(第2世代)が67%になった

 

また、iPhone 12シリーズの中でも、12 miniと、iPhone 12/12 Pro、12 Pro Maxのそれぞれには僅かに違いがありました。特にバッテリーもちが良かったのが、12 Pro Maxです。なお、今回のテスト条件では画面サイズが共通するiPhone 12と12 Proの間に大きな差は生まれませんでした。

 

なにより、iPhone 12 miniは電池もちが心配、という人も多かったでしょうが、SEと比べてみて、十分スタミナは高いと思うので、そこまで過敏に構える必要はないでしょう(まぁ、5G通信をした場合はどうなるかわかりませんが……)。

 

【記事内写真を見る】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは表示できません。

8)背面カメラを比べてみる → 望遠ならProを

背面カメラの仕様に関しては、SE(第2世代)がシングルカメラを、iPhone 12/12 miniがデュアルカメラシステムを、iPhone 12 Pro/12 Pro Maxがトリプルカメラシステムを搭載します。各機種のカメラの仕様は下記の通りです。

 

・iPhone 12 Pro Max
画素数:1200万画素 超広角:ƒ/2.4絞り値 広角:ƒ/1.6絞り値 望遠:ƒ/2.2絞り値
・iPhone 12 Pro
画素数:1200万画素 超広角:ƒ/2.4絞り値 広角:ƒ/1.6絞り値 望遠:ƒ/2.0絞り値
・iPhone 12
画素数:1200万画素 超広角:ƒ/2.4絞り値 広角:ƒ/1.6絞り値
・iPhone 12 mini
画素数:1200万画素 超広角:ƒ/2.4絞り値 広角:ƒ/1.6絞り値
・iPhone SE(第2世代)
画素数:1200万画素 広角:ƒ/1.8絞り値

 

旅行先の記念撮影など、超広角カメラでの撮影が行い場合には、12シリーズの方がメリットがあります。特に12シリーズは「スマートHDR 3」に対応したことで、逆光下などの難しい条件下でも鮮明かつ綺麗な写真が撮れることがポイント。下記の作例のように、従来機と比べてもカメラ性能の進化は顕著です。

↑「iPhone 12」の超広角カメラで撮影。「スマートHDR 3」の恩恵で、色味も自然に写っている。超広角やスマートHDR 3はSE(第2世代)にはないメリットの一つだ

 

↑比較用に、同じ構図を19年モデルの「iPhone 11 Pro」で撮影したもの。こちらはスマートHDR 3非対応なので、iPhone 12で撮影したものと比べて色味がやや不自然だ

 

また、望遠カメラが必要な場合には、Proシリーズを選択した方が満足度は高まるでしょう。例えば、遠くの被写体を撮影する際や、小物や食べ物を撮影するときに手元の影を入れたくないような場面で活躍します。

 

ちなみに、12 Proの望遠カメラが光学2倍相当なのに対し、12 Pro Maxは2.5倍相当で、倍率がやや異なります。実際に撮影してみると、12 Pro Maxの方がぐっと被写体に寄れるので、使い勝手は良好。屋外で花や鳥を撮影したり、遠くから子どもやペットを撮影するなら、後者の方が便利です。

↑各機種で一番上の枝を撮影。望遠カメラのあるProシリーズなら精細感を失わずに、葉の形を捉えられる

 

ちなみに、12シリーズは前面カメラでも、やや広角での撮影ができます。こちらは従来機種でも使えた特徴ではありますが、カメラアプリの中心に表示されるUIで、画角を切り替えられるのは、SEにはない特徴です。

 

9)動画撮影を比べてみる → 12シリーズが良好

動画撮影に関しては、iPhone 12 シリーズが「ドルビービジョン対応HDRビデオ撮影」をサポートしたのがポイント。明暗差の激しいシーンでも、階調豊かな映像が撮影可能です。

 

↑「設定」>「カメラ」>「ビデオ撮影」から「HDRビデオ」をオンにして(左)から撮影。焚き火を撮影した動画ファイルの左上に「HDR」と表示されている(右)

 

↑HDRで撮影した動画の一部をスクリーンショットで撮影したものがこちら。薪の黒い部分も黒つぶれせず、ディティールが残っているのがわかる(※ただし、表示するディスプレイや輝度によって見え方が異なることがあるかもしれない)

 

例えば、実際に撮影したHDR動画では、炎の明るい部分と、影になる薪の表面も精細感を残したまま、撮影できているのがわかりました。

 

なお、Proシリーズは60fpsまで対応しますが、12と12 miniは最大30fpsまでしか対応していない点が異なります。動画作品を作るのを目当てに購入する場合には、Proシリーズの方がおすすめですよ。

 

10)こだわり撮影機能を比べてみる → Proが◎

Proシリーズには、カメラシステムのなかに、iPad Proにも搭載された「LiDARスキャナ」が組み込まれました。AR機能を活用する際の空間認識が素早くでき、暗所や棚などの通常認識しづらい空間でも、AR機能が使いやすくなっています。

 

また、同センサーは、ポートレートモードの強化にも利用されています。12シリーズでは、暗所での「ナイトモードポートレート」撮影に対応するほか、被写体の輪郭をより正確に認識できるようになりました。

 

実際に撮影してみて、大きな違いを感じるのは、コップにストローが刺さっているような場面。LiDARスキャナーなしのモデルでは、ストローが背景として認識されてボケてしまうのに対し、Proシリーズではストローも被写体として認識されます。

↑iPhone 12 Pro/12 Pro Maxでは、ストローまでしっかり被写体として認識されているのがわかる。特にPro Maxではコップ全体を大きく捉えら得ているのが特徴だ。一方、12/12 miniではストローの先端がボケてしまっている。SEでは同条件でポートレート撮影自体がうまくできなかったので、上記の画像は画面をキャプチャしたものとなっている

 

バリエーションが多く、どのiPhoneが良いか悩んでしまうところではありますが、やはり自身の使用スタイルにあったモデルを選択するのがおすすめです。価格や新しく追加されたminiなども気になる要素ではありますが、それだけでなく、総合的に使いやすいモデルを判断して選んでみてください。

 

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iPad Air 4はPC代わりの仕事用途に耐えられるか?

iPad Air 4は、iPad Pro向けの周辺機器も利用可能で、トラックパッドを用いた操作などが快適に行える。そんな新型iPadは、仕事にも生かせるのだろうか? 今回は、同クラスの様々な機器と比較してみた。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が検証します

フリーエディター

有馬真一

スマホはSIMフリーモデルを中心にチェックする。5G対応製品が想定していたよりも安かったため5Gへ移行を検討中。

 

A14 Bionicチップ搭載で処理性能がUP

Apple

iPad Air 4

6万9080円〜

iPad Proと同サイズの10.9インチディスプレイを採用した新型iPad Air。最新のA14 Bionicを搭載する。第2世代Apple PencilやMagic Keyboardといった、Proシリーズのアクセサリーを使用可能だ。

SPEC ●OS:iPadOS 14 ●CPU:A14 Bionic ●ストレージ:64/256GB ●ディスプレイ:10.9インチ(2360×1640ドット)●サイズ/質量:W178.5×H247.6×D6.1mm/約458g

 

Appleが設計した64bitの最新プロセッサーを搭載。6基のコア構成にすることで、高性能コアを4基用いたiPad Proに迫る処理能力を実現。リアルタイムの音楽ミキシングなども軽くこなす。

 

仕事に使いやすいアクセサリーも充実!

Apple Pencil(第2世代)

1万5950円

ピクセル単位の描画に対応したApple Pencilの第2世代。iPad側面に磁石で装着して充電する。

 

Magic Keyboard

3万4980円

新型のMagic Keyboardも使用可能。トラックパッドを備えており、よりPCのような操作性に。

 

vs

 

【Case 1】U-10万 2 in 1 Chromebook

Chrome OSを搭載するChromebookは多様なモデルが登場している。着脱式2 in 1タイプのIdeaPad Duetは、タッチ対応のモニターが分離し、タブレット感覚でも使用可能だ。

レノボ

IdeaPad Duet Chromebook

4万841円

Chrome OSは起動の早さも魅力。本機は、iPadより手ごろな価格だ。

 

【Case 2】Surface Go 2

iPadのライバル・Surfaceも要検討。Surface Go 2は、高解像度の10.5インチ液晶を搭載した最廉価モデル。別売のキーボードカバーやペンと合わせれば操作感はiPadと同様だ。

マイクロソフト

Surface Go 2

6万5780円

Windows OSを搭載する点が最大の魅力。PCと同様の環境で作業ができる。

 

【Case 3】U-10万円PC+板タブレット

PCに板タブレットを追加すれば、iPadと同じようにペン入力を活用できる。今回は、PCと板タブレットを合わせて、iPad Air 4と似た価格帯になるように製品を選出した。

HP

14s-dk 1000

5万5000円

Ryzenプロセッサーを搭載する14型機。USB Type-Cを備えるなど、拡張性も◎。

 

ワコム

Wacom Intuos Small

1万4080円

ペン入力の入門に最適な小型の板タブレット。Bluetooth接続にも対応している。

 

【その1】コスパ勝負

キーボードやペンまで一式購入した場合にかかるコストを調査。さらに、Performance Testを用いて各機のベンチマークスコアも計測した。これらを総合的に考慮して順位を付けた。

 

ノートPCと板タブのセットはバランスが良好

価格だけで見るなら着脱式キーボードが同梱のIdeaPad Duetは圧倒的に安いが、性能ではやや不利。一方で、iPadとSurface Go 2は、どちらもキーボードが別売だが、その価格に大きな差がある。iPadのMagic Keyboardは3万4980円で、1万6940円のSurface Goの「タイプ カバー」の倍以上。やはりApple製品はアクセサリーが高い。総合的な性能とコスパのバランスでは、HPの「14s-dk 1000」が非常に優秀だった。

CPUベンチマークスコア(※) 合計価格
iPad Air 4 1592 12万110円
U-10万円 2 in 1 Chromebook 1479 4万841円
Surface Go 2 1619 9万5700円
U-10万円PC+板タブレット 4227 6万7100円

※:PassMark SOFTWAREの「Performance Test」アプリを用いて計測したスコア

ペンやキーボードを考慮すると、iPadもSurfaceもやや高価。ノートPC+板タブの組み合わせは、ペン入力の操作性にクセがあるが、コスパは優秀だった。

 

【その2】携帯性勝負

実際の使用時に近づけるべく、本体に着脱式キーボードと専用ペンを加えた合計の質量を計測して比較した。目安としては、1500gを超えると持ち運ぶ際に重さを感じがちといえる。

 

新型iPad Airは本体の質量は軽かったが……

本体質量だとiPad Air は約458gであるのに対して、Surface Go 2は約544gとやや重い。だが、iPadのMagic Keyboardは600gとかなり重く、Surface Go 2が用いる「タイプ カバー」はわずか245gしかない。実際に持ち歩く一式では、Surfaceが最優秀。次点はIdeaPad Duetとなっている。

 

↑iPad Air 4はフラットなデザインも特徴。GetNaviよりも小さく、収納性は良好だ

 

合計の質量 備考
iPad Air 4 約1079g Magic Keyboardは600gと重め。とはいえ、合計質量で考えても、最新のMacBook Airなどよりは軽い。
U-10万円 2 in 1 Chromebook 約935g キーボードとスタンドは合計で470g。ただし、スタンドの磁石がつく本体側に重心が偏り、重く感じる。
Surface Go 2 約814g カバーと一体化したキーボードは250gと超軽量。だが、タッチパッドの左右クリックが誤反応しがち。
U-10万円PC+板タブレット 約1580g Wacom Intuos Smallは230gと軽く、接続もBluetoothならワイヤレス。とはいえ、やはり携帯はしにくい。

キーボードなしの単体での軽さは、新型iPad Airが圧勝だった。ペン入力は使うもののキーボードがなくても問題ないのであれば、iPad Airがオススメとなる。

 

【その3】作業効率勝負

仕事用マシンとして使用するなら必須のOfficeソフトの対応状況を調査。そのうえで、定型の文章を打って、キーボードの感触をチェックした。また、通信速度の平均値も調べた。

 

CPU性能と通信形式の差がDL速度の差につながった

Officeは全機種で使用可能だが、iPadとChromeのアプリは機能に制限アリ。着脱式キーボードの打鍵感はいずれも良好で、文字配置に違いはあるものの慣れの範疇だ。ダウンロード速度は3回試行した平均を比較。結果、IEEE 802.11gの通信までしか対応していなかったノートPCが最下位に。

 

↑IdeaPad Duet Chromebookのキーボード。深さが1.2mm以上あり、十分優秀

 

マイクロソフトOfficeとの互換性 キーボードの打感 1GBファイルのDL速度
iPad Air 4 △(制限あり) 2分13秒
U-10万円 2 in 1 Chromebook △(制限あり) 2分41秒
Surface Go 2 5分24秒
U-10万円PC+板タブレット 5分42秒

iPadは、Excelがマクロに非対応なので、同機能が必要な人は注意。とはいえ、通信速度が他機種よりも断トツで早く、ストレスなく作業できる点で1位とした。

 

【その4】ペン入力のしやすさ勝負

タブレットとしての使用感を決定づけるスタイラスペンの使用感の差を検証。手書きで線を引くだけでなく、ペンでアイコンをポインティングした場合などの操作感も検証した。

 

使いこなしに慣れが必要も精緻な入力は板タブが一番

IdeaPad Duetを除き、どの機種のペンも機能や色の切り替えを登録できるサイドボタンを装備していた。筆圧検知も4096段階で共通。板タブは傾き検知こそ非対応だが、タッチ操作への追従性ではトップだと感じた。ただし、操作性はクセがあり、習熟が必要。その点、iPadは初心者も使いやすい。

 

↑板タブの入力位置はモニターの同じ位置とリンクする。この感覚に慣れが必要

 

サイドボタン 感圧検知 傾き検知 使用感
iPad Air 4 4096段階 ペン先の滑る感覚が◎。ペンの平らな部分はサイドボタンだ。
U-10万円 2 in 1 Chromebook × × × 専用ペンはなく、指操作が主。タッチ操作はあくまで補助か。
Surface Go 2 4096段階 ペンの裏が自動的に消しゴムに割り当てられているのが◎。
U-10万円PC+板タブレット 4096段階 × プラスチックのペン先で、鉛筆のような書き心地だった。

安価な板タブには傾き検知機能がなく、イラストなどではやや使いにくい。しかし、写真のレタッチやPDFへの手書きコメントの付与などは十分快適に行えた。

 

<より描き心地を求めるなら、液タブであれば高精度かつ直感的に使える>

手元のディスプレイ上に直接書き込める液晶タブレットなら、板タブのように画面と手元の動きを体に染み込ませなくても作業可能。メモをとるだけなら、電子ペーパーという手段もオススメだ。

 

富士通クライアントコンピューティング

QUADERNO A5サイズ

3万9800円

膨大な資料を持ち運び、取り出して書くことに特化した電子ペーパー。一度の充電で約3週間も駆動するスタミナが魅力。鉛筆のような書き心地を実現したペンが付属し、メモには最適だ。

 

ワコム

Wacom One 液晶ペンタブレット 13

4万2900円

充電不要のスタイラスペン「Wacom One Pen」が付属する、13.3型液晶を採用したペンタブレット。60度までの傾き検知に対応し、自然な書き心地となっている。最大表示色は1677万色だ。

プロが選んだ「新しい生活様式」が充実しすぎるデジタルガジェット5選

デジタル分野では、2021年も引き続き「テレワーク」や「衛生管理」、「ステイホームに伴う運動不足の解消」がキーワード。今回は3人の専門家が、2021年に注目を浴びそうなアイテムを紹介します。

※こちらは「GetNavi」 2021年2月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私たちが解説します!

ジャーナリスト

西田宗千佳さん

モバイル機器、PC、家電などが観測領域。各種媒体に寄稿し、テレビ番組の監修も手がける。

テクニカルライター

湯浅顕人さん

PC&AVに通じるライター。紙に記録するのが苦手で、ほとんどの作業をスマホやPC上で行っている。

家電ライター

コヤマタカヒロさん

PCからキッチン家電まで幅広い分野に精通。家電テストの空間「コヤマキッチン」を運営し、米・食味鑑定士の資格も持つ。

 

【その1】ビデオ会議が快適になる「ノイキャンPC」

高性能CPUの登場により、高度なノイズキャンセリング機能を低負荷で実現できるようになった。まだまだ続くリモートワーク態勢下で需要が増えそうだ。

ASUS

ZenBook Flip S UX371EA

実売価格17万4800円〜

2 in 1タイプのノートPC。独自のAIノイズキャンセリング機能を備え、マイクで送る音声やスピーカーから出る音声のノイズを除去する。CPUは第11世代Core i7、メモリは最大16GBと処理能力が圧倒的で、Wi-Fi 6にも対応する。

↑モニターを回転させてタブレットにも。13.3インチ4K有機ELを搭載し、薄さは13.9mmを実現した

 

【ネクストヒットの理由】

「2021年もリモートワークの推奨は続きます。タイプ音や空調ノイズを消せるビデオ会議向きPCは人気を集めるでしょう。ノイキャンに必要なAI機能を備えたCPUが登場しており、他社製品と差別化できるノイキャン対応PCが増えそうです」(西田さん)

【その2】作業効率を上げる「4Kモバイルノート」

ビデオ会議でも資料作成でも作業効率に大きく影響するのが画面の解像度。コンパクトさと広い画面を両立できる4K搭載モバイル機が注目を集めそうだ。

VAIO

VAIO SX14 VJS14390111B

実売価格33万5660円

14インチの4K液晶ノート。CPUには第10世代Core i7 1065G7を搭載し、内蔵グラフィックスでビデオ会議や動画処理もスムーズに行える。堅牢なボディに水かけにも耐える静音キーボードを装備。端子類も豊富で実用性に優れる。

 

【ネクストヒットの理由】

「リモートワークの普及で、自前のPCにも快適さを求める傾向が強まっています。ディスプレイの解像度が高いと作業領域が広くなり、効率性は大きく向上します。今後は、4Kに対応したモバイルノートがより人気を集めそうです」(コヤマさん)

 

【その3】高速処理と省電力を両立させた「Appleシリコン」

メインの処理チップが、従来のインテル製から自社設計の「Apple M1」に変更されたMacのPC。大幅なパフォーマンスアップで注目されている。

Apple

MacBook Air(M1搭載モデル)

実売価格11万5280円~

最新のmacOS「Big Sur」に対応。旧製品に対し、CPUは最大3.5倍、グラフィックスは最大5倍、機械学習は最大9倍高速化している。バッテリー駆動時間も6時間延びて最大18時間を実現。ファンレス仕様なので雑音が発生しないのも美点だ。

↑最新のAppleシリコンである「Apple M1」。開発元のアップルによれば、省電力シリコンとしては世界最速であり、内蔵型グラフィックス機能も世界最速を誇るという

 

【ネクストヒットの理由】

「M1搭載Macは低価格帯製品でも極めて処理能力が高く、不快な発熱や騒音もありません。バッテリーの持ちもよく、Mac未経験者でも要検討なレベルのハイコストパフォーマンスです」(西田さん)

 

【その4】手軽に衛生対策できる「スマホ除菌ツール」

ウイルスは物体の表面に付着後もしばらく感染力を保持することが知られている。たとえば吊り革から手にウイルスが付着し、その手からスマホにもウイルスが付着したとしよう。すると、いくら帰宅後に手洗いを厳重にしてもスマホにはウイルスが付いており、その後スマホを操作しながら食事でもすれば、再び手についたウイルスが口に運ばれて感染するということもありうるわけだ。

 

「菌の数は便器の18倍」という説もあるスマホ。1日を通して頻繁に触れるアイテムであるだけに、スマホの除菌は感染予防の重要なポイントに。手を洗うのと同じタイミングでスマホの表面のウイルスも除去することが、重要な感染予防策になるといえるだろう。

 

PHONESOAP

PHONESOAP

実売価格9800円

スマホ専用の除菌装置。スマホを中に入れるだけで除菌される。USB端子も装備しており、除菌中にスマホを充電できる。クリーニング液を利用した除菌に比べて、スマホの外装にダメージを与える可能性が少ないのもメリット。

 

アーバン通商

UV除菌ハンドライト

5980円

紫外線(UV-C)を利用したハンディ除菌器。約20秒の照射で99%の除菌が可能だ。手持ちでライトを当てるタイプなので、鍵やアクセサリーなど複雑な形状のものも除菌できる。バッテリーを内蔵しており、便座や飛行機内のテーブルなど、出先でも利用しやすい。

↑菌が付着しやすいわりに、清掃しにくい形状なのがキーボード。ハンドライト型なら簡単に除菌できる

 

携帯に便利なスプレータイプも

PanzerGlass

スマホ専用除菌スプレー Spray Twice A Day

990円(8ml)〜

スマホ、タブレット、ゲーム機などの画面に使用できる除菌スプレー。肌に優しい水分ベースのアルコールフリー仕様ながら、99.999%の菌を取り除くことができる。

 

【ネクストヒットの理由】

「コロナ禍を前提とした『Withコロナ』の生活が必要になり、感染予防の重要性が増しています。大きな感染源になりうるスマホを除菌することへの関心も、今後さらに高まるでしょう」(湯浅さん)

 

【その5】外出せずに運動不足を解消「自宅でバイクフィットネス」

ジムや公道と違い人との接触が少なく、天候や時間帯にも左右されない自宅用トレーニングバイクが進化中。感染リスクを避けつつ有酸素運動ができる!

東急スポーツオアシス

WEBGYM BIKE

16万8000円(バイク)

連続使用時間の制限がなく、高負荷でも騒音のないトレーニングバイク。サドルやハンドル調整の自由度が高く、体型にぴったり合わせられる。情報表示用の液晶モニターを備えるほか、タブレットホルダーも装備。

↑「WEBGYM LIVE」アプリ。ジムのトレーニングプログラムに参加できる(会員登録が必要。月額1950円)

 

【ネクストヒットの理由】

「『ジムに行くのが怖い』『外で走るのは天候や時間帯に左右される』といった問題を解決できるのがトレーニングバイク。ジムを休会して浮いた費用は、バイクの購入代金に充てられます」(湯浅さん)

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

2021年のAppleに期待するのは5G対応、M1搭載の…!? 2020年の月別で振り返るApple

パンデミックの影響もあり、例年の慣習が通用しなかった2020年——。製品発表を伴うAppleのイベントも完全にオンライン化されました。秋の製品発表が、3か月に分かれて行われたことも印象的でしたね。同社が近年実施しているサプライズ形式の製品リリースも含め、ほぼ毎月のように何かしらの話題のある年だったとも感じます。

 

本稿では、ハードウェアの製品発表にフォーカスし、改めて同年に発表された内容を振り返ってみましょう。

 

【3月】新型「iPad Pro」発表

3月18日(日本時間)には、iPad ProやMacBook Airなどの新製品が発表されました。iPad Proの新モデルでは、背面カメラにLiDARスキャナーが搭載されたほか、iPad用の「Magic Keyboard」が登場したこともトピックでした(Magic Keyboardの販売時期は少しズレました)。

MacBook Airでは、シザー構造のキーボードが採用されたのがこのタイミングでした。ちょうど、この後に春の緊急事態宣言が出され、本格的なテレワーク需要が増えてきたところ。多くの人が注目した機種だったのではないでしょうか。

新iPad Proの何が良いってトラックパッド対応よ! 2 in 1のMacBook Air的にも使えるしビジネスに最適っしょ

やっぱりMacBook Air好き! 新モデルはMagic Keyboard搭載で…安くなりました!

 

【4月】「iPhone SE」が第2世代に

4月16日には、従来の4.7型機種をベースにしたiPhone SE(第2世代)が発表されました。比較的安価でありつつ、チップセットにはA13 Bionicを積んでいたことで、ライトユーザー層には待望のモデルでした。また、たまたまマスク装着時でも使いやすいTouch ID搭載が搭載されている久しぶりのiPhoneということでも注目されましたね。結局、同年の販売データランキングなどでも上位を占める定番モデルとなりました。

おかえり。ホームボタン! 5万円弱のiPhone SEを買う前に考えておきたいこと

【5月】13インチ「MacBook Pro」がアップデート

5月4日には、13インチの「MacBook Pro」の新モデルが発表されました。こちらもバタフライ式のキーボードからシザー構造のキーボードへと戻ったのがトピック。ストレージが増えるなどの仕様強化も目立ちました。

 

筆者はMacBook Proユーザーなのですが、もうすっかりバタフライ式の打鍵感に慣れてしまったので、「次の買い替えでまた新しいキーボードに指を慣らさねば……」と覚悟したタイミングでもありました。

新MacBook Pro、ストレージ2倍にMagic Keyboard採用。「在宅勤務」の相棒感あるな

【6月】WWDCは完全オンラインに

6月のワールドワイドデベロッパカンファレンス(世界開発者会議、WWDC)は、例年とは異なり完全オンラインで開催されました。Apple Silicon搭載のMac miniが開発者向けに用意されたのもこのタイミング。そのほか、「watchOS 7」については、手洗い検出機能の追加が発表されるなど、2020年らしい発表もありました。

本稿では、細部を割愛しますが、各OSの新機能や新サービスについても、iOSのウィジェット対応や、コンテンツの立体音響対応など、挑戦的な変化も多く見られましたと思います。

 

【WWDC2020まとめ】今回のアップル発表は結局何がすごかった? 5分で読めるまとめ

 

【8月】27インチ「iMac」が発表

8月4日には、iMacの上位モデルである27インチモデルのメジャーアップデートが発表されました。デザインに大きな変更はなかったものの、仕様は全方位で強化。Retina 5KディスプレイがTrue Tone対応になったり、大容量のSSDオプションを選択できるようになったり、と細かいトピックもありました。

ちなみに、後述するM1対応製品についても、ハイエンドのMacBookをはじめ、iMacなどでもまだ出ていません。クリエイティブな業種では、まだまだこちらのiMacが主力製品ですね。

新「27インチiMac」の大事な4つの変化。一見変わってないようだけど…実はパワフル

 

【9月】Appleイベント(1回目:ウォッチ&iPad)

9月にはスペシャルのつかない「Appleイベント」を開催。ウォッチ2機種——血中酸素ウェルネスセンサーを備えた「Apple Watch Series 6」と、常時表示は非対応なもののベゼルレスディスプレイを搭載する「Apple Watch SE」——が発表されました。また、第8世代に相当するA12 Bionic搭載の「iPad」や、Proシリーズに近いデザインを備えた「iPad Air」も同イベントにて発表されました。

筆者としては、iPhoneを持っていない家族にウォッチ使わせるための機能が整えられたタイミングで、SEを出してきたのが興味深かったです。iPad Airも、「もしProを所有していなければ買っただろう」と思うくらい完成度の高い製品でした。

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【10月】Appleイベント(2回目:スピーカー&iPhone)

10月には2回目のAppleイベントを開催。りんごサイズのスマートスピーカー「HomePod mini」や、5G対応を果たした「iPhone 12」シリーズの4モデルが発表されました。

 

HomePod miniは、従来からあったHomePodよりもかなりコンパクトになったことで、ちょっとした隙間に設置しやすくなったのがポイント。筆者も実際に2台購入して使っています。

 

iPhoneでは、これまでなかったサイズの「iPhone 12 mini」が話題に。国内の5G整備状況がまだそれほど進んでいなかったこともあり、iPhone SE(第2世代)よりも小さく、画面は大きいというハードウェアのデザイン的な側面が、多くの場面で評価されていたように思います。

 

ちなみに、Proシリーズのカメラには、iPad Proにも搭載されたLiDARスキャナーが加わったこともトピック。なおProシリーズのカメラは後日のアップデートで、Apple ProRAW形式での撮影も可能になっています。

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【11月】Appleイベント(3回目:M1搭載Mac)

11月には3回目のイベントを実施。WWDCで予告されていた「M1」チップが大々的に発表されるとともに、それを搭載した「MacBook Air」「13インチMacBook Pro」「Mac mini」が発表されました。

 

M1搭載MacBook Airは、比較的リーズナブルな価格の割に、性能面の評価も高く、省電力性も強化されているという点で、コストパフォーマンスが飛び抜けた存在になったのではないでしょうか。

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【12月】「AirPods Max」を発表

12月8日には、オーバーイヤー型のワイヤレスヘッドフォンである「AirPods Max」が発表されました。AirPods Proでもお馴染みのアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を備え、一部有線接続にも対応します。

 

強気な価格相応のハイエンド仕様で、見た目も高級感がありますが、癖のある専用ケースには賛否両論の様子。サードパーティ製のケースの併用にも注目ですね。

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こうして振り返ると、ソフトウェア面から下地を整えてきた2019年とは異なり、2020年にはハードウェア製品に関して、これまでになかった“新しいもの”がたくさん発表された印象を受けます。LiDARスキャナ、HomePod mini、iPhone 12 mini、M1搭載Mac、AirPods Maxなどなど、新しい技術や製品シリーズが世に出てきた1年でした。

 

コロナ禍で外出機会が減り、5Gの恩恵などはまだあまり感じられていませんが、在宅時間を豊かにするために、ちょうど良い製品が揃ったとも言えそうですね。2021年以降については、今年登場しなかったもの——例えば、「iPadシリーズの5G対応」や「M1搭載のハイエンドMacBook、iMac」などがどうなるのか——について引き続き、注目したいところです。

AirPods Maxレポート:長期使用で見えてきた「6万円ヘッドホンを楽しむヒント」

アップルのハイエンドヘッドホン「AirPods Max」を冬休みの間に使い込んでみたところ、6万円のヘッドホンが持つ価値が色々と発見できました。AirPods Maxの実力をフルに活かしながら楽しむ方法をレポートしてみたいと思います。

↑AirPods MaxにはノイズキャンセリングやSiri連携、空間オーディオなどアップルのハイエンドヘッドホンらしい機能が数多く搭載されています

 

【AirPods Maxのディテールを写真で見る】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは表示できません。

 

強力なアクティブノイズキャンセリング機能

AirPods Maxはアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載するヘッドホンです。ANCヘッドホンといえばボーズやソニーの製品も人気です。飛行機に乗って旅をしていると両社のヘッドホンを機内で身に着けてエンターテインメントを楽しむ乗客の姿をよく見かけます。コロナ禍が治まってきて、また空の旅を楽しめるようになる頃にはAirPods Maxを携える旅行者の姿も見られるようになるのでしょうか。

 

AirPods MaxもANC機能を試すと、その効果がとても高いヘッドホンだと感じました。密閉型ハウジングと、クッション性の高いイヤーパッドで耳のまわりをしっかりと覆うアラウンドイヤースタイルのヘッドホンなので、AirPods Proよりもさらにノイズが遮断されて音漏れも抑えられます。

 

消音効果は車のロードノイズ、人の話し声、甲高い地下鉄のブレーキ音など幅広い帯域にバランス良く及びます。機能をオンにした時に耳にかかる圧が少なく、音楽のバランスも崩れません。屋内外を問わず音楽や動画のサウンドを静かな環境で楽しめるワイヤレスヘッドホンです。

↑ペアリングしたiPhoneのコントロールセンターから、AirPods Maxのノイズキャンセリング/外部音取り込みの機能をスイッチできます

 

最近の4KスマートテレビはBluetoothオーディオの送信機能を搭載する製品が多くあります。AirPods Maxを直接ペアリングすれば夜間のテレビ鑑賞も迫力たっぷりのサウンドが楽しめます。もしテレビにBluetoothオーディオ送信機能がなければ、外付けタイプのトランスミッターを付け足す方法もあります。録画したスポーツ番組の音声もAirPods Maxで聴くとリアルな没入感が味わえます。

↑TaoTronicsのBluetoothトランスミッター/レシーバー「TT-BA09 Pro」のような機器をテレビに接続してBluetoothオーディオをAirPods Maxに飛ばして聴くこともできます

 

空間オーディオが楽しめるヘッドホンは世界中でAirPods Maxだけ

iOS 14.3/iPadOS 14.3以降をインストールしたiPhone/iPadにAirPods Maxをペアリングして、Apple TVアプリで配信されているDolby Atmos、または7.1ch/5.1chの音声を収録するコンテンツを再生するとアップル独自の「空間オーディオ」再生が楽しめます。

 

空間オーディオ再生は映画やドラマ、アニメコンテンツの立体サラウンド再生が楽しめるようになる機能です。ワイヤレスイヤホンのAirPods Proが先に対応した際に本誌でレビューしています。機器の設定などはAirPods Maxの場合も同じなので、レビューを読んでみてください。

 

空間オーディオにはサラウンド再生のほかにもうひとつ「ダイナミック・ヘッドトラッキング」という機能があります。例えばセリフが正面から聞こえている時に顔を左に向けると、右の耳から強く声が飛び込んでくるような体験が味わえます。サラウンド音声の空間内に飛び込んでしまったようなリアルな没入感を、iPhone/iPadとのシンプルな組み合わせで楽しめるヘッドホンは今の世にはAirPods Maxしかありません。

↑iTunes Storeのコンテンツ詳細に音声をDolby Atmos、または7.1ch/5.1chで収録していることが記載されているタイトルがApple TVアプリで空間オーディオ再生が楽しめるものです

 

冬休みの間、筆者はこの空間オーディオの楽しさにどっぷりと浸ってしまい、iTunes Storeで対応するコンテンツを買い漁って見ていました。「ゼロ・グラビティ」「インターステラー」「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」などざっくりまとめると“宇宙もの”の作品や、「ボヘミアン・ラプソディ」「アリー スター誕生」のような“音楽ライブもの”は特に空間オーディオとの相性が抜群に良かったです。AirPods Proを持っている方も、空間オーディオの没入感が一段と高いAirPods Maxのサウンドを試してみる価値があると思います。

 

今回はiPhone 12 Pro Max、iPad Pro 12.9インチとの組み合わせで視聴しましたが、やはりもっと大きな画面でもダイナミック・ヘッドトラッキングを満喫したくなってきます。早くApple TV 4KとAirPods Maxの組み合わせでも空間オーディオが楽しめるようになってほしいです。

 

足回りの良いラグジュアリーカーでドライブを楽しむようなサウンド

AirPods Maxによる音楽再生はニュートラルなバランスと解像度の高さを特徴としています。長時間聴いていても疲れない上品できめ細かなサウンドなので、お気に入りの音楽を聴き込むほど耳に馴染んでいくような体験が得られます。さすが6万円のハイエンドヘッドホンであることを納得させる完成度でした。

↑Apple Musicで配信されている楽曲なども高品位なサウンドが楽しめます

 

ボーカルの自然な声質、アコースティックなピアノやギターなど楽器の音色を素直に再現するヘッドホンです。低音はタイトでディープ。膨らみすぎず、音像は立体感に富んでいて輪郭は滑らか。自動車の乗り心地に例えるなら、足回りの良いラグジュアリーカーのようです。十分な馬力を持ち合わせた力強さを感じさせますが、ロックやダンスミュージックのアップテンポな楽曲を聴いてみても荒っぽさが顔をのぞかせることがありません。

 

楽曲によっては、アプリのイコライザー機能などを使ってより好みのサウンドに仕上げるのもアリでしょう。例えばiOS純正の「ミュージック」アプリであれば、設定から「イコライザ」を開くと23種類のプリセットから好みのサウンドが選べます。

↑楽曲のテイストに変化を付けたい場合はアプリのイコライザー機能を活用してみるのも良いでしょう。画面はiPhone標準の「ミュージック」アプリに搭載されている23種類のイコライザです

 

リモートワークにも便利。クリアに外の音が聞ける「外部音取り込み」

ヘッドホンに内蔵されているマイクでリスニング環境周辺の音を拾い、音楽や通話音声にミックスして聞ける「外部音取り込み」も便利に使いこなしたい機能です。AirPods Maxの場合は右イヤーカップの上部に搭載するノイズコントロールボタン、またはペアリングしたiPhoneのコントロールセンターなどからANCと外部音取り込みをスイッチします。

↑右イヤーカップの奥側に搭載されているボタンがANCと外部音取り込み機能を切り換えられるノイズコントロールボタンです。オーディオ機器とペアリングする時にも使います

 

AirPods Maxの外部音取り込み機能はヘッドホンを装着したままでも周囲の人と会話ができるぐらい、外の音がクリアに聞けます。音楽再生を始めるとまるで耳の側にスピーカーを近づけて聴いているみたいに開放的なリスニング感が得られます。

 

屋外では機能をオンにして使うと音楽リスニングが安全に楽しめます。駅のアナウンスや、ちょっとした買い物の際に会話の声が確認できます。比較的静かな環境でヘッドホンを使う場合も外部音取り込み機能を常時オンにしたままでもよいかもしれません。例えば自宅でビデオ会議に参加中に家族に話しかけられたり、一人でいる時に音楽を聴いていても玄関チャイムに反応できるので安心です。

 

ゲーム音声の遅延問題が解決! iPhoneに有線接続もできる

Bluetooth接続のヘッドホン・イヤホンはスマホで動画やゲームを再生すると、Bluetoothの技術的な制約を受けて音声が少し遅れて聴こえる場合が多くあります。

 

AirPods Maxはアップル純正の別売アクセセリーである「Lightning-3.5mmオーディオケーブル」を使えば、3.5mmイヤホンジャックを搭載するスマホやポータブルゲーム機と直接有線接続ができるので音声の遅延が発生しません。3.5mmイヤホンジャックを持つ機内エンターテインメントシステムにも接続できるようになります。飛行機の旅には欠かせないアイテムです。

 

さらにアップル純正の「Lightning-3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」を追加で装着すると、3.5mmイヤホンジャックを持たないiPhoneにも有線接続ができます。スマホやプレーヤー機器と有線接続ができないAirPodsシリーズに比べて、AirPods Maxが有利に感じられるポイントです。

↑アップルのアクセサリー、Lightning-3.5mmオーディオケーブルとLightning-3.5mmヘッドフォンジャックアダプタを使えばiPhoneとAirPods Maxの有線接続ができます

 

豊富な「AirPods Max専用アクセサリー」の拡大にも期待

AirPods Maxはハウジングのアルミニウム、ヘッドバンドのステンレススチールなどメタル素材を贅沢に使ったヘッドホンです。質感が高いぶん本体の質量は384.8gと、ANC機能を搭載するワイヤレスヘッドホンの中ではやや重い方ですが、耳のまわりに優しくフィットするクッション性の高いイヤーパッドと、頭頂部を支えるニットメッシュ形状のヘッドバンドにより軽快な装着感が楽しめます。空間オーディオ対応の映画を2時間前後、iPadで視聴しても疲れることがありません。

 

ヘッドホンをファッションアイテムとして選ぶ音楽ファンも多いのではないでしょうか。AirPods Maxのクラシックでレトロなルックスは誰が見ても「アップルのヘッドホン」であることをまわりに主張できるインパクトがあって魅力的だといえます。

↑AirPods Maxの独特なデザインは身に着けているユーザーの個性も主張できそうです

 

AirPods Maxを発売以来使い込んでみて、筆者がひとつ気になっているのが専用アイテムとして付属する「Smart Case」です。Smart Caseはヘッドホンのハウジングとイヤーパッドの部分を保護するケースですが、ヘッドバンドがむき出しの状態のままバッグに入れて持ち運ぶことになります。強度と耐久性の高い金属とシリコン素材で作られているヘッドバンドなので、バッグの中に入れていれば壊れる心配はないと思いますが、筆者は普段バックパックにPCや充電器などを入れて多少荒っぽく持ち歩いてしまうため、ヘッドホンやイヤホンは全体を保護できるケースに入れて持ちきたい性分なのです。

↑AirPods Max専用のSmart Case。本体のイヤーカップとハウジングを保護する耐久性の高いシリコン素材で作られています

 

サードパーティーのアクセサリーメーカーからは「AirPods Max対応」をうたうハードケースが発表されています。充電用ケーブルが入るポケット付きのケースもあるようなので便利に使えそうです。

 

アップル製品に対応するアクセサリーはサードパーティーのメーカーからも数多く販売されています。他社のスマホやワイヤレスイヤホンに比べると、やはりiPhoneやAirPodsシリーズに対応するアクセサリーは種類・品数ともに圧倒的に多く見つけることができます。「アップルのヘッドホン」であることの強みは、きっとこれから充実するAirPods Max専用アクセサリーを使って装着感やデザインをカスタマイズできる所にも発揮されるでしょう。

↑サードパーティーのアクセサリーメーカーからもAirPods MaxをSmart Caseに入れたまま収納できるヘッドホンケースが発表されました

 

AirPods Proの発売後に追加された「空間オーディオ」のように、ソフトウェアアップデートによる新機能の追加も期待できそうです。最新のApple製チップ内蔵による、様々な機能性が今後進化するであろうことも、AirPods Maxの6万円という価格に「長く楽しみ尽くせそうなヘッドホン」だという印象を与える大きなポイントと言えます。本記事を読んで少しでも引っかかるところがあった方は、思い切ってAirPods Maxを手に入れて頂けたら幸いです。

 

【AirPods Maxのディテールを写真で見る】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは表示できません。

2021年、「5G」が大化けするために不可欠な「3つのパートナー」

世代高速通信の「5G」が本格的に始動したことで、関連市場にも新しい風が吹き込んでいる。5Gであることが前提になる2021年以降、社会に起こるだろう変化をここで予測しよう。

 

【解説してくれた人】

 

モバイルライター・井上 晃さん

モバイル製品に精通するライター。自宅で、Oculus Questを使ってリズムゲームやイラストを楽しむ。

 

【その1】5G×VR

2021年のVRは映像がより高精細化。5Gが普及することで、ライブストリーミングなどの提供基盤も整い、新たな体験が生まれていく!

 

VRの高解像度化を次世代通信が支える

ここ数年で個人向け機器が普及し、VRは身近な存在となった。その次なるトレンドは、高解像度化だ。解像度が限られたディスプレイでは、仮想空間の映像にドットなどの粗が目立ってしまい、どうしても臨場感に欠けた。

 

しかし、次世代のデバイスでは、これが目立たなくなり、さらにHDRにも対応するなど、進化を遂げそうな兆しがある。例えば、20年10月に発売されたOculus Quest 2も、従来機よりも大きく解像度を向上している。また、同年1月に米国で開催した技術見本市「CES」で参考出品されたパナソニックの有機ELVRグラスは4K・HDRをサポートしていることで話題となった。

 

↑パナソニック/HDR対応 UHD眼鏡型VRグラス(仮)/価格未定

 

↑Facebook/Oculus Quest 2/実売価格3万7180円〜。ディスプレイの解像度が約1.5倍になり、初代よりも精細な映像が楽しめる

 

こうしたVR用のコンテンツ供給には、5Gが貢献する場面も出てくる。高解像度が進めば進むほど、通信量は膨大になるためだ。従来はこうした大容量の通信にはどうしても有線ケーブルが必要だった。例えば、有線ケーブルが引きにくいスポーツやライブの会場などの屋外施設から、高解像度の360度映像などをライブストリーミング配信するといった場面では、Wi-Fi 6や5Gの高速な無線通信の力が不可欠となろう。

↑スポーツ観戦では選手や審判がウェアラブルカメラを装着。すると、彼らと同じ目線で、これまでにない臨場感あるVRスポーツ観戦が可能に

 

↑ライブ視聴では会場の特等席からVRでライブを視聴できる。また、リアルタイムにCG合成を行うことで、いままで見たことのない演出も

 

【ネクストヒットの理由】
VRはワイヤレス化がヒットのカギを握る

「ケーブルに縛られず、美しい映像世界に入り込めることで、VRの没入感や汎用性が高まります。高速・低遅延な5Gが普及すれば、VRクラウドゲーミング等の実現にも近づきます」(井上)

↑プレイする場所が限られやすいVRゲームは、ワイヤレス化で課題が一気に解決する

 

【その2】5G×Arm PC

2021年は、高性能で省電力性に優れると言われるARMベースのPCが存在感を強める。消費電力を抑えやすく、5Gとの相性もピッタリだ。

 

スマホの頭脳の設計図がPC市場でも力を発揮

「Arm(アーム)」についてを知らなくとも、多くの人がすでに恩恵を受けている。スマホに組み込まれたSoC(システムオンチップ)が、このArm社が設計したアーキテクチャーのライセンスを使っているからだ。スマホ市場で高性能化&省電力化を果たした設計が、PCに逆輸入されるのだ。

 

Armベースの製品は数年前からあったが、マイクロソフトやアップルがモバイルPCに採用したことで話題に。今後は、5G通信対応型が登場すると予測でき、外出先でも有線と変わらない環境で仕事を行えるようになるだろう。

 

↑アップルが搭載するM1チップはArmがベース。MacBook Airのほか、13インチ MacBook ProとMac miniが新搭載。ラインナップ拡充も期待される

 

↑2019年10月発表のSurface Pro Xは、クアルコム社の技術を採用した「SQ1」なるArmベースのSoCを搭載。2020年10月に「SQ2」にアップグレード

 

【ネクストヒットの理由】
新型プロセッサーと出会うことで5G対応PCがより実用的に

「5Gに対応したノートPCはすでに登場していますが、高速通信使用時は電力消費量が大きく、スタミナが課題に。省電力なArmプロセッサーは、5Gの普及とともにその存在感を強めそうです」(井上)

 

【その3】5G×格安スマホ

安価なMVNOでも5G通信サービスがスタート。通信速度においては、大手キャリアのそれに劣る部分はあるが、安価に利用できる点で注目だ。

 

大手キャリア以外でも5Gの選択肢が登場

最新ハイエンドスマホを、大手キャリアの大容量プランで運用するという従来の5G のイメージはすでに変わりつつある。安価な端末が増え、MVNOの5Gプランを含んだ選択肢が生まれているからだ。

 

5G対応のSIMフリースマホはすでにミッドレンジ帯が中心に。例えば、11月に発売した「TCL 10 5G」は4万円ほどの価格ながら5G通信をサポートしており、背面カメラも4基を備える。

↑TCL 10 5G/実売価格3万9800円。国内向けTCLブランドの製品としては初の5G対応モデルで、バンド「n77」「n78」に対応

 

通信プランでは「mineo」が5G通信オプションを提供。「IIJ」も法人向けサービスで5G対応プランを提供している。

↑mineo(マイネオ)は、オプテージが提供するMVNOの通信サービス。2020年12月1日よりトリプルキャリアに対応した「5Gオプション」の提供を月額200円で開始

 

【ネクストヒットの理由】5G黎明期ゆえの“お試し”に格安モデル&プランが◎

「真の意味で高速大容量な5G通信を利用するには、大手キャリアのプランのほうが適していますが、対応エリアが限定的などの課題も。安価に試せるMVNOの5Gプランも注目です」(井上)

 

2020年の「ベスト5Gスマホ」はどれだ? モバイルライターが選ぶトップ5ランキング

2020年3月に商用サービスが開始された5G。新たに発売されたスマホは、ほとんどが5G対応で、まさに “5G元年” といった様相でした。でも、まだ5Gにつながるエリアは限定的。せっかく5Gスマホを買ったのに、「5G」という表示が出ず、虚しい気持ちになった人もいることでしょう。また、そんな噂を聞いて、5Gスマホへの機種変更を躊躇している人もいるかもしれませんね。

 

5Gに関してはそんな2020年でしたが、日本で発売された5Gスマホの、ほぼ全機種に触れた筆者が “初めての5Gスマホ” としてレコメンドしたい5機種を選びましたので、紹介していきましょう。一応、順位をつけましたが、それぞれ個性が異なり、価格も異なる端末なので、同率1位と言ってもいいほどです。予算に合って、惹かれるモデルがあれば、ぜひお店に行って触れてみてくださいね。

 

第5位:Galaxy Z Flip 5G

スマホの新しいトレンドとして注目される「フォルダブル」、つまり折りたためるディスプレイを搭載するモデル。海外では、複数のメーカーがリリースしていますが、日本では今のところGalaxyの独壇場。今年は、本のように開ける「Galaxy Z Fold2 5G」に加えて、縦開きの「Galaxy Z Flip」「Galaxy Z Flip 5G」も発売されました。

↑au/サムスン電子製/価格:18万5835円(かえトクプログラム適用時:11万1435円)。開くと約H167×W74×D6.9mmで、折りたたむと約H87×W74×D15.4mmになる

 

Galaxy Z Flip 5Gは、2月に発売された4GモデルのGalaxy Z Flipを5Gに対応させたもの。5Gになってもサイズ感はそのまま。コンパクトに折りたたんで持ち歩けて、使うときに開いて約6.7インチの大画面を利用できます。折りたたみ時には小さいサブディスプレイで時刻や通知を確認できます。世代によっては、ガラケーの使い勝手が返ってきたようで、懐かしく感じるかもしれません。

↑時刻や電池残量などを確認できるサブディスプレイを搭載。閉じた状態で、このサブディスプレイでプレビューを確認して撮影することも可能

 

半開きにすると、端末を置いて撮影できたり、ハンズフリーで動画を見たり、ビデオ通話ができたり、フォルダブルならではの使い勝手も考え尽くされています。使っているだけで注目され、人に自慢できること請け合いですが、ネックは価格。次の機種変更時に端末を返却する「かえトクプログラム」を利用しても10万円超え。でも、この端末は返したいくないですよね?

↑半開きにすることで卓上に置いて操作するなど、折りたたみ形状を生かした使い方が可能

 

第4位:iPhone 12 mini

秋に発売されたiPhone 12シリーズも全4機種が5Gに対応。最も注目されたのは、最も小さくて軽いiPhone 12 miniでしょう。

↑SIMフリー、NTTドコモ、au、ソフトバンク/アップル製/価格:8万2280円(SIMフリー版 64GBモデル)〜。サイズはH131.5×W64.2×D7.4mmで、重さはわずか133g

 

5.4インチの有機ELディスプレイを搭載し、重さは133g。横幅は64.2mmしかないので、片手で楽に操作できます。されど、最新のA14 Bionicチップを搭載し、パフォーマンスは他の3機種と比べて遜色なし。ゲームやマルチタスク操作はもちろん、4Kビデオの編集もサクサクと行えます。

↑5.4インチのSuper Retina XDRディスプレイを搭載。4Kビデオの再生・編集もスムーズに行える

 

上位モデルのiPhone 12 Pro/12 Pro Maxは超広角+広角+望遠のトリプルカメラを搭載していますが、12/12 miniは超広角+広角のデュアルカメラ。されど、実際に撮り比べてみたところ、画質にはさほど差はない印象。望遠がなくても、デジタルズームでも2〜3倍くらいまでなら鮮明な画質で撮れます。

↑左がiPhone 12 Pro Maxで、右がiPhone 12 mini。超広角(1200万画素)+広角(1200万画素)のデュアルカメラを搭載。デジタルズームは最大5倍

 

ボディが小さい分、バッテリー容量が少なめで、電池持ちは今ひとつ。しかし、大きく重くなりがちな5Gスマホで、このサイズを実現したことは高く評価すべきでしょう。

 

第3位:TCL 10 5G

ここ数年、世界市場でテレビの出荷台数を伸ばしている中国の大手家電メーカー・TCL。2019年から自社ブランドのスマホの製造・販売を開始しましたが、早くも2年目にして5Gスマホをリリース。SIMフリーモデルで、3万9800円という激安価格をしました。

 

6.53インチの液晶ディスプレイは、パンチホール型のインカメラを搭載することで、91%の画面占有率を実現。テレビの開発で培った「NXTVISION」という高画質化技術によって、写真や動画、ゲームをより鮮やかな画質に拡張したり、SDR動画をリマスターして、HDR並みのコントラストと色合いにアップコンバートすることが可能。

↑SIMフリー/TCLコミュニケーション製/価格:3万9800円。6.53インチの液晶ディスプレイを搭載。解像度はフルHD+(2340×1080ドット)で、自分好みの画質にカスタマイズすることも可能

 

6400万画素をメインとする4眼カメラを搭載し、超広角撮影に加え2cmまで近づけるマクロ撮影も楽しめます。AIによる被写体・シーン認識にも対応し、不自然には見えない範囲で、映える写真を撮ることが可能。さらに、4500mAhの大容量バッテリーを搭載するなど、満足度が高い仕様です。

↑背面にはクアッドカメラと指紋センサーを搭載

 

ボディが210gとやや重く、SIMを1枚しか挿せないことは残念ですが、この価格なら納得。コスパを重視する人は、TCLというメーカーを覚えておいて損はないでしょう。

↑SIMフリースマホは2枚のSIMを挿せる機種が多いが、TCL 10 5GはシングルSIM仕様。なお、microSD(最大1TB)は装着可能

 

第2位:Xperia 5 II

今年2機種の5Gスマホをリリースしたソニーモバイル。「Xperia 1 II」は約6.5インチの4Kディスプレイを搭載し、「Xperia 5 II」は約6.1インチのフルHD+ディスプレイを搭載。どちらも1220万画素のトリプルカメラを搭載しています。Xperia 1 IIの方がグレードが高く、価格も高いのですが、個人的には、Xperia 5 IIの使い勝手に強く惹かれました。

↑NTTドコモ、au、ソフトバンク/ソニーモバイルコミュニケーションズ製/価格:9万9900円(スマホおかえしプログラム適用時:6万6600円)*NTTドコモ版の場合。約6.1インチの有機ELディスプレイを搭載しつつ、ボディ幅は約68mmに抑えられているので、片手でも楽に操作できる

 

Xperiaは縦横比が21:9の「シネマワイドディスプレイ」を搭載し、大画面ながらボディ幅が細く、片手で操作しやすいことが利点。Xperia 1 II/5 IIにはデジカメライクに設定・撮影できる「Photography Pro」というアプリがプリインされていますが、とくにXperia 5 IIとの相性は◎。横向きにして構えて、側面のカメラボタンをシャッターにする操作感はデジカメそのもの。

↑デジタル一眼カメラと同じように詳細な設定ができる「Photography Pro」アプリは、横向きで使う仕様。側面のカメラボタンをシャッターにして、デジカメライクに撮影できる

 

さらに、Xperia 1 IIにはない5 IIのアドバンテージが、120Hzの高速リフレッシュレートに対応したこと。ゲームや動画再生に有利であることはもちろん、通常の画面スクロール時にもなめらかな表情が得られます。

↑リフレッシュレート(画面の更新速度)は120Hzに設定でき、ゲームプレイ時はタッチサンプリングレート(タッチ反応の頻度)は最大240Hzにできる

 

性能と使い勝手のバランスが良く、ボディの質感などデザイン面での完成度も高い。価格がもう少し安ければ、1位にしたかったモデルです。

 

第1位:Mi 10 Lite 5G

1位に選んだのは、auからリリースされたシャオミ製の5Gスマホ「Mi 10 Lite 5G」。最大の魅力は価格です。9月に発売された当初から5Gスマホでは最安だったのですが、さらに値下げされて、12月28日現在、一括価格は3万2470円。次の機種変更時に端末を返却する「かえトクプログラム」を利用すれば、なんと実質2万5990円で購入できるんです。

↑au/シャオミ製/価格:3万2470円(かえトクプログラム適用時:2万5990円)。約6.6インチの有機ELディスプレイを搭載。しずく型ノッチに搭載されたインカメラは約1600万画素

 

ちょっと心配になるような安さですが、性能や使い勝手はお値段以上。プロセッサーはSnapdragon 765G(最大2.4GHz)で、メモリ(RAM)は6GB。ミドルクラスの最上位と言える仕様で、日常的な用途での操作感はハイエンドモデルと比べて遜色なし。約6.6インチの有機ELディスプレイを搭載し、画面内に指紋センサーを内蔵。4800万画素をメインとするクアッドカメラは4Kビデオの撮影にも対応。4160mAhの大容量バッテリーを搭載しているので、電池持ちも安心。

↑指紋センサーはディスプレイ内に搭載。画面オフの状態からでも素早くロックを解除できる

 

↑背面パネルは光沢が強めで、ハイエンドモデルに見える仕上がり。4眼カメラはメイン(広角)+超広角+マクロ+深度センサーという構成

 

強いて弱点を挙げるとしたら防水とおサイフケータイに対応していないこと。それらがなくても平気なら、買って損なしのモデルでしょう。

 

気になるモデルはありましたか? ビビッと響くモデルがなかった人は、2021年に発売されるモデルに期待しましょう。筆者は、さらに高性能で、価格的にも魅力がある5Gスマホが増えるのではないかと予測しています。

 

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ゲーミングチェアからスマートウォッチまで! だいせんせいが選んだ「2020年のベストプロダクト」TOP5

2020年を振り返り、今年個人的にヒットしたアイテムをGetNavi webの著者の方々に挙げて頂きました。今回は、“だいせんせい”こと工藤寛顕さんのベストプロダクトを5つ紹介します。工藤さんは、オーディオはもちろん、ゲーミングからデジタルガジェットまで様々なジャンルに造詣が深いため、幅広いアイテムを選んで下さいました。

 

【その1】 まさかのプレゼントなゲーミングチェア

noblechairs

EPIC

実売価格4万9800円

もともとデスクやチェアといった作業環境にあまり頓着がなく、適当に選んだものを使っていました。
しかし、今年1月に参加した格闘ゲームイベント『EVO Japan 2020』の会場にて、何気なく応募したプレゼントキャンペーンにまさかの当選!  期せずしてゲーミングチェアデビューとなりました。

 

正直「いい椅子って何が違うんだろう……」なんて思っておりましたが、1度腰掛けてみるとその差は歴然。座面から背もたれにかけてのフィット感や、リクライニングなどの可動域の自由さなど、様々な要素に「なるほど、これは良い椅子だ」と感心してしまいました。

 

ポータブルオーディオに関心の無い人が数万円のイヤホンを買わないように、僕もまた数万円の椅子には関心が無かったのですが、やはりこういう世界は1度触れてみてこそ魅力が実感できるもの。ついついほかの身の回りの環境なども買い替えたくなってしまいます……(笑)。

 

何より、今年の夏から自宅で仕事をしているので、この椅子があって本当に助かっております。デスクワークはもちろん、当然ながらゲームが快適に遊べるのも、ゲーマーとしては嬉しいところですね。

 

【その2】 憧れのEIZOのモニター

EIZO

FlexScan EV2760

実売価格6万8830円

今年からフリーランスになり、先述の通り自宅が職場となりました。作業環境を整えていくなかで、1番気合を入れて選んだのがEIZOのモニターかもしれません。というのも、僕は学生の頃からEIZOのモニターに憧れており、「もし自宅で仕事をするようになったらEIZOを買う」と決めておりました。そんななか訪れたフリーランスへの転身。買うならいましかない! と、半ば自分に言い聞かせるように購入いたしました。

 

27インチのモニターは僕の小さなデスク上でいっぱいいっぱいなのですが、おかげで作業領域が広く、動画編集などが快適に行えます。鮮やかで正確な色味と視野角の広さも素晴らしく、長年の憧れもあって惚れ惚れとしてしまいます。

 

動画編集や写真編集などの業務上でも非常に役に立っておりますし、趣味で映画やゲームなどを楽しむ時にも重宝しています。基本的にはMacと接続していますが、時には家庭用ゲーム機の画面を映して楽しむことも。あらゆる機器のグラフィックが日々向上していくなか、いいモニターを1台持っておくと、バッチリ活躍してくれるはずです。

 

【その3】 コスパのよいAPS-Cサイズのマクロレンズ

ソニー

SEL30M35

実売価格2万5410円

ポータブルオーディオを専門に扱う仕事柄、小さな製品を綺麗に撮影しなければならない、という場面が増えてきました。しかし手元にはマクロ撮影用のレンズがなく、何か手ごろなものはないか……と思って選んだのがこちらのレンズ。

 

使用しているカメラがフルサイズの「α7 III」なので多少クロップはされてしまうものの、web中心の用途としては十分。何より、同じソニーのフルサイズのマクロレンズと比べても半額以下で購入できるというコストパフォーマンスのよさに惹かれました。

 

もともと趣味でカメラを使っていたものの、ズームレンズやポートレート用の単焦点レンズしか持っていなかったのですが、このレンズのおかげでグッと寄った写真が撮れるように。また、レンズ自体が非常にコンパクト&軽量なため、持ち運びもラクラク。ちょっとした撮影なら、これだけを持って外出することもあるくらいです。

 

【その4】 祝・「ポタ-1GP 2020」グランプリ受賞!

アップル

AirPods Pro

実売価格3万580円

 

コンピュータはMac、スマホはiPhone、タブレットはiPad、手首にはApple Watch、テレビの横にはApple TV……と、(信者というわけではないものの)アップル製品を揃えてきた僕ですが、唯一所持していない製品が「AirPods」でした。

 

もちろんAirPodsも素晴らしい製品ではあるものの、やはりそこはオーディオライターという職業柄、ほかの魅力的な製品にも大量に触れているため、なかなか手を出す機会がなく……。

 

しかし、多くのメーカーが専用イヤーピースを発売したことや、アップデートで機能が追加されたこともあり、「これは試さねば!」というガジェット好き魂に火が点いて購入。優れた音質だけでなく、独自のフィッティングやiOSとの相性のよさも手伝って、気がつけば毎日使用するようになりました。今年はバタバタしていたこともあり、プライベートで新たにオーディオ製品を買う機会があまり無かったなか、文句なしのベストバイのひとつです。ポタ-1グランプリ受賞も納得!

 

【その5】 ついに買い替えたApple Watch

アップル

Apple Watch Series 6

実売価格4万7080円~

 

アップル続きで申し訳ありませんが(笑)、最後に紹介するのは「Apple Watch Series 6」です。実は今年、2015年から使い続けてきた初代Apple Watchがついに壊れてしまいました。周りからも「え、初代モデル!?」と驚かれるなか、「絶対に壊れるまで使ってやる」という思いを胸に頑張ってきましたが、いよいよ世代交代の時がやってきたというわけです。本当にお疲れさま……。

 

というわけでやってきた5年ぶりの最新モデルはスムーズ&サクサクと動作し、僕はさながら老人の如く「技術の進歩は凄いねえ」と感嘆するばかり。ガジェット好きはコロコロと手持ちの製品を買い替えていくものだから、意外とこういった感動を忘れがちなのかもしれませんね。

 

具体的には、同じサイズ感ながら38mm→40mmにサイズアップした画面の視認性の高さや、常時表示の利便性、バッテリーライフの向上、デジタルクラウンやサイドボタンのクリック感などなど。ある種当たり前な部分がブラッシュアップされるだけで、こうも印象が変わるものかと驚きました。こちらも壊れるまで使っていきたいと思います。

 

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アップル、ソニー、ボーズ。AVライターが選んだ「2020年のベストプロダクト」TOP3

2020年は私にとって何もかもがイレギュラーでした。2月に渡航を予定していたバルセロナへの取材を取りやめて以後、予定していた海外取材がバタバタとキャンセルになり、結局その後は1回も海外に出かけていません。毎年海外の展示会で見たり、触れたりした新製品やサービスをGetNavi webでレポートできることが私の楽しみでもあるので残念です。2021年はまた国内外のオーディオ・ビジュアルやデジタルガジェットの最新情報を色々ご紹介したいと考えています。

 

生活環境は大きく変わったものの、2020年も気持ちを明るくしてくれる魅力的な製品が数多く発売されました。私が特に満足したオーディオ・ビジュアル系の製品3点を振り返ってみたいと思います。

 

【その1】 ボーズらしい強力なノイキャン機能が魅力

ボーズが久しぶりに発売した、QuietComfortのシリーズネームを冠した左右独立型の完全ワイヤレスイヤホン「Bose QuietComfort Earbuds」は、しっかりと効く強力なアクティブ・ノイズキャンセリング機能がお気に入り。発売後も外出する時の定番イヤホンとしてバッグにほぼ入れっぱなしにして持ち歩いています。

ボーズ

Bose QuietComfort Earbuds

実売価格3万3000円

 

本体や充電ケースがやや大きいよねという声もあるようですが、筆者は装着バランスがとても安定するのであまり気になりません。ひとつ不満に感じていたイヤホンのリモコンからスマホで再生中の音楽のボリュームが変えられなかった点も12月のソフトウェアアップデートで解消されたので満足。

↑独特な形状のシリコン製イヤーピースのフィット感にも満足です

 

アクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載するワイヤレスイヤホンは、大きな騒音に囲まれる飛行機に乗って使ってみると力不足に感じてしまう製品が多かったので、空の旅には仕方なくノイキャン・ヘッドホンを手荷物に入れていました。QuietComfort Earbudsがあれば旅行の荷物がだいぶコンパクトにできそう。次に試せる日が待ち遠しいです。

 

【その2】 iPhone連携が便利すぎるスマートスピーカー

11月にアップルが発売したHomePod miniが、いまのところ私のスマートスピーカーの決定版です。

アップル

HomePod mini

実売価格1万1880円

 

サウンドが好みに合ったこともその理由のひとつですが、コンパクトで場所を取らないサイズ感と、iPhoneで再生中のサウンドをHomePod miniにデバイスを近づけるだけで素速く転送できるHandoff機能が便利すぎます。

 

使い方を紹介します。iPhone(iOS 13.2以降)の「設定」アプリを開いてから「一般」に入り、「AirPlayとHandoff」の「HomePodに転送」と「Handoff」をオンにして、iPhoneのWi-Fi/Bluetoothがオンなっていることを確認してから、端末をHomePod miniに近づけると、あらゆるアプリで再生中のオーディオ(動画系アプリも)がスマートスピーカーから聞こえてきます。

↑iPhoneで再生中の楽曲をHomePod miniにワンタッチで転送できるHandoff機能

 

聴きたい曲を音声操作でSiriにお願いすることもできるのですが、海外インターネットラジオのステーション選局を声による操作で成功させるのは至難の業。iPhoneで選択してからHomePod miniに転送する聴き方が確実です。HomePod miniを購入してから、スマートスピーカーは仕事机の手元近くに置いて使うスタイルが私のスタンダードになりました。

↑仕事机の手元近くにスマートスピーカーを置いて使うようになりました

 

【その3】 5G時代のスタンダードスマホ

ソニーは2020年に5G対応のXperiaプレミアムモデルを2機種発売しました。コンパクトな5Gスマホはアップルやシャープも発売していますが、6.1型の大きな画面サイズをキープしたまま本体をスリムにした「Xperia 5 II」は動画やゲームが楽しみやすく好感が持てました。このサイズ感は5G時代のオーディオ・ビジュアルエンターテインメントを最も快適に楽しめるスマホとして、スタンダードになりそうな気がしています。6.5型/4K対応の「Xperia 1 II」も良いんですけどね。

ソニー

Xperia 5 II

実売価格9万9000円(docomo online shop)

 

オーディオは3.5mmアナログイヤホンジャックが復活したので、わが家のハイレゾ対応イヤホンを直結して音楽再生が楽しめるのもうれしいところ。モバイルゲームのサウンドも操作とのタイムラグが発生しないので快適です。

↑3.5mmアナログイヤホンジャックが復活しました

 

ソニーは独自の立体音楽体験の技術「360 Reality Audio」を、海外ではAmazon MusicやTIDAL、Deezerにnugs.netをはじめとする音楽配信サービスと組んで、Xperiaをはじめとするスマホと一般的なヘッドホン・イヤホンによる組み合わせで楽しめるサービスも始めています。日本でも近くXperiaで360 Reality Audioのコンテンツが楽しめるようにぜひなってほしいものです。

 

2021年もまたオーディオ・ビジュアルの革新的な製品とサービスをこの場でご紹介したいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 

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冬の新作スマホで“買い”なのは? 価格帯別オススメ3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、スマホ。国内では5Gサービスのスタートから半年以上が経過。新型iPhoneの発売を機に、不十分だった5Gエリアの整備の加速も期待されている。今日では、中級機以上のスマホであれば5G対応は当たり前といえる。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新スマホ、“買い”のポイント

新型iPhoneは全機種が対応! いまや5Gは常識

「とりあえずハイエンド」はNG。コスパ抜群の中級機が狙い目

低価格帯の端末でもカメラはデュアル構成以上が望ましい

 

私たちが解説します!

フリーエディター

有馬真一さん

スマホはSIMフリーモデルを中心にチェックする。5G対応製品が想定していたよりも安かったため5Gへ移行を検討中。

モバイルライター

まきはらとよかずさん

モバイルギア全般を愛するフリーライター。スマホは国内製品だけでなく、海外向け製品の動向も日々追いかけている。

 

端末価格が高まるなか狙い目はミドルクラスに

国内では2020年3月にスタートした5G(第5世代移動通信)サービス。各キャリアがサービスエリアの整備を進めるなか、5Gに対応するスマホも続々と登場している。

 

「10月には“大本命”のiPhone 12シリーズが発表されました。新たに発表された4機種すべてが5G対応モデルとなったこと、そしてiPhone 12が予想よりも手ごろな価格だったことを機に5Gエリア整備が加速すると期待しています」(まきはら)

 

さらに各キャリアの端末展開も5G普及を後押ししていく。

 

「今日では中級機も5G対応が当たり前になり、まだ4Gでいいと考える人でも買い替え時は5Gを検討せざるを得ない状況です。5Gは使い放題プランが主流で、動画配信サービスなどを利用しやすいため、画面サイズの大きなRakuten BIGやバッテリー持ちの良いPixel 5なども人気機種になるでしょう」(有馬)

 

【《松》クラス】予算額10万円以上

各メーカーのフラッグシップ端末が揃う価格帯。5Gへの対応や高いカメラ性能は当たり前で、注目すべきは、その機種ならではの「個性」だ。新型iPhoneでは「Pro」と「Pro MAX」が10万円を超える。

 

【No.1】カメラ性能がさらに向上した5G対応の最上位モデル

Apple

iPhone 12 Pro Max

12万9580円〜

最新のA14 Bionicチップを搭載し、演算能力やカメラ性能が大きく向上した6.7インチモデル。背面カメラと並ぶ形で、照射したレーザーの反射から空間情報を高精度で計測できるLiDARスキャナを搭載。これより、ナイトモード時のポートレート撮影にも対応している。

SPEC ●OS:iOS14 ●カメラ:超広角約1200万画素、広角約1200万画素、望遠約1200万画素 ●サイズ/質量:W78.1×H160.6×D7.4mm/約226g

CPU A14 Bionic
ストレージ 128GB 256GB 512GB
質量 約226g
ディスプレイ 6.7インチ

 

↑MagSafeシステムに新対応。端末背面にマグネットを内蔵し、ケースやカードポケット、ワイヤレス充電器などを吸着できる

 

↑Proシリーズは共通で、落ち着いたトーンのカラバリ4色をラインナップ。最注目は、新色となるパシフィックブルー(写真右)だ

 

↑iPhone 12 Pro Maxの画面サイズは6.7インチ。12 Proは6.1インチで、ひと回り大きい。側面のエッジが立った新デザインも魅力

 

↑ディスプレイのカバーガラスに「セラミックシールド」を新採用。従来の4倍という耐落下性能を確保し、画面が割れにくくなった

 

<クロスレビュー!>

耐久性がアップしておりもしものときも安心

「長期間使うことを考えると、セラミックシールドの採用で、耐久性は従来機から大きく向上した点が魅力。ただ、ディスプレイがゲームで有利な高速駆動に対応しなかったのはやや残念です」(まきはら)

 

リセールバリューが高く次の買い替え時に有利

「光学2.5倍ズームに新対応しており、カメラ機能重視ならオススメ。価格は高めですが、iPhoneはリセールバリューも高いので、次の機種変時の下取りまで考慮すると、この価格も許容できます」(有馬)

 

【No.2】手書き派も納得できる高精度なペン入力がイイ!

Galaxy

Galaxy Note20 Ultra 5G

14万5728円(ドコモ)

手書き入力が可能なSペンを収納できる「Galaxy Note」シリーズの最新作。ディスプレイがリフレッシュレート120Hzの高速駆動をサポートしたことで、書き心地がさらに自然に。パワフルなCPUに大容量のメモリ&バッテリーを備えており、ゲームプレイも快適だ。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:超広角約1200万画素、広角約1億800万画素、望遠約1200万画素 ●サイズ/質量:W77.2×H164.8×D8.1mm/208g

CPU Snapdragon 865+
ストレージ 256GB
質量 208g
ディスプレイ 6.9インチ

 

↑背面カメラは1億800万画素の広角を含む3眼仕様。光学5倍ズームが可能なほか、最大50倍の超解像ズーム撮影にも対応する

 

↑イヤホン「Galaxy Buds Live」(実売価格2万2740円)も用意。ANC対応で、人間工学に基づいた装着感の良さが魅力

 

<クロスレビュー!>

処理性能が非常に高く効率重視派も満足

「パワフルな最新のオクタコアCPUを搭載するほか、メモリは12GBと大容量で、バッテリーも4500mAhと十分です。急速充電やワイヤレス充電にも対応し、とにかく高性能!」(まきはら)

 

メモにも動画視聴にもSペンが大活躍!

「スマホとしてはほぼ本機のみが対応する高精度のペン入力が何より魅力。手書きと相性の良い6.9インチの大画面は、動画視聴にも便利です。Sペンを各種リモコンとして使用できるのも◎」(有馬)

 

【No.3】映画もゲームも音楽もOK! エンタメに強い国産スマホ

ソニー

Xperia 5 2

10万9425円(au)

縦横比21:9の6.1インチ有機ELディスプレイを搭載。ディスプレイ上にノッチやパンチホールがなく、動画視聴時は映像に集中できる。リフレッシュレートは120Hzで、タッチ検出レートは240Hzと高速駆動に対応し、ゲームとの親和性も高い。オーディオ端子も装備。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:超広角約1220万画素、標準約1220万画素、望遠約1220万画素 ●サイズ/質量:W68×H158×D8.0mm/約163g

CPU Snapdragon 865
ストレージ 128GB
質量 約163g
ディスプレイ 6.1インチ

 

↑一般的な端末より縦長なデザインで、大画面と片手での持ちやすさを両立。2つのアプリを同時に使う画面分割機能との相性も良好だ

 

↑ゲーム中の動作を最適化できる「ゲームエンハンサー」に対応。動作パフォーマンスや通知表示の設定などを細かく変更可能だ

 

<クロスレビュー!>

静止画も動画も美しく撮れる高いカメラ性能

「リアルタイム瞳AFに対応するなど、超広角・標準・望遠で構成される3眼カメラに、デジタル一眼『α』シリーズで培ったノウハウを注入。ツァイスレンズを搭載する点も魅力です」(まきはら)

 

場所を選ばずエンタメを楽しみたいなら有力候補

「ハイレゾヘッドホン装着時に高音質再生できるDSEE機能に対応したほか、内蔵ステレオスピーカーも高音質で、エンタメ用途に最適。スリムで軽い点も魅力で気軽に高音質を持ち運べます」(有馬)

 

【《竹》クラス】予算額5万円〜10万円

価格性能比に優れたミドルクラス機が揃う価格帯。近年、市場全体が盛り上がりを見せており、iPhone 12やGoogle Pixel 5 などの人気製品も含まれる最注目ゾーンだ。

 

【No.1】有機ELを新採用しさらにお買い得になった王道モデル

Apple

iPhone 12

9万4380円〜

A14 Bionicチップを備え、5G通信をサポートしたほか、6.1型ディスプレイが有機ELへと変更されるなど大きく進化した新型iPhone。磁力を用いて安定したワイヤレス充電が可能なMagSafeシステムに対応した点も「Pro」と同様だ。

SPEC ●OS:iOS14 ●カメラ:超広角約1200万画素、広角約1200万画素 ●サイズ/質量:W71.5×H146.7×D7.4mm/約162g

CPU A14 Bionic
ストレージ 64GB 128GB 256GB
質量 約162g
ディスプレイ 6.1インチ

 

↑カメラは前期種同様、超広角と広角の2眼仕様。広角カメラのF値がF1.8からF1.6へ明るくなっている

 

↑「Pro」同様、エッジの立った新デザインに。筐体素材はアルミニウムを使用する。カラバリは全5色だ

 

<クロスレビュー!>

ズーム性能が不要なら格段にハイコスパ

「上位モデルの『Pro』との大きな違いはカメラ性能。iPhone 12は、望遠カメラを搭載しないため、ズーム性能では不利があります。逆に言えば、それ以外はほぼ同等。非常に高コスパな一台です」(まきはら)

 

さらに小さなminiも用意されたのが◎

「これまで不満だったディスプレイが改善されたのは魅力大。大きさとバッテリー容量以外はほぼ差がない5.4インチモデルの『mini』が登場したことで、好みに合わせて選べるのもうれしいです」(有馬)

 

【No.2】使い勝手を最重視したGoogle初の5G端末

●画像提供:Google

Google

Google Pixel 5

7万4800円〜

5Gに対応したGoogleのフラッグシップ端末。超広角と広角で構成される背面カメラは、機械学習を活用しており、シーンを問わずキレイに撮れる。IPX8の防水設計で、おサイフケータイやワイヤレス充電に対応するなど、使い勝手に優れる。

SPEC ●OS:Android 11 ●カメラ:超広角約1220万画素、広角約1600万画素 ●サイズ/質量:W70.4×H144.7×D8mm/151g

CPU Snapdragon 765G
ストレージ 128GB
質量 151g
ディスプレイ 6.0インチ

 

<クロスレビュー!>

3年のアップデートが保証されており長く使える

「Google製だけあって、3年間のOSアップデートが保証される点が魅力。5Gにも対応しており、長く安心して使えます。指紋認証対応なのも便利」(まきはら)

 

丸1日安心して持ち歩ける優れたバッテリー性能がイイ

「消費電力を抑えたミドルレンジ向けCPUを搭載。賢いバッテリー自動調整機能に対応するほか急速充電も利用可能で、高いスタミナが魅力です」(有馬)

 

【No.3】約6.9型ディスプレイにカメラを内蔵した5G対応モデル

楽天モバイル

Rakuten BIG

6万9800円

インカメラと指紋センサーを6.9インチ有機ELディスプレイに内蔵した5G端末。IP68の防塵防水に対応するほか、おサイフケータイも利用可能。背面には、超広角、広角、マクロと深度測定からなる4眼で構成されたカメラを搭載する。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:超広角約800万画素、広角約6400万画素、マクロ約200万画素 ●サイズ/質量:約W80×H174×D9mm/約227g

CPU Snapdragon 765G
ストレージ 128GB
質量 約227g
ディスプレイ 約6.9インチ

 

<クロスレビュー!>

安価に入手・運用できる大画面機として注目

「約6.9インチ有機ELを搭載しながらこの安さは破格。5Gプランも使い放題月額3278円と安価で、1年間無料キャンペーン中と、とにかく安い!」(まきはら)

 

SIMカードスロットがないeSIM専用な点には注意

「本機は、スマホ利用に必要な情報を電子的に書き込むeSIM専用設計。ほかの格安SIMに乗り替えようとしたとき選択肢が限られる点に注意を」(有馬)

 

【《梅》クラス】予算額5万円未満

このクラスは、安さを重視したエントリーモデルが中心。5Gに対応したモデルはまだごく一部のみだが、十分に実用的な4Gモデルはある程度の数が出揃っている。

 

【No.1】 AI処理を生かした高画質なカメラを楽しめる廉価機

●画像提供:Google

Google

Google Pixel 4a

4万2900円

Pixelシリーズで最廉価の5.8インチモデル。機械学習を活用して暗所でも明るくキレイに撮れるシングルカメラを備える。おサイフケータイにも対応し、発売から3年間のアップデートが保証される。5G通信や防水には非対応だ。

SPEC ●OS:Android 11 ●カメラ:標準約1220万画素 ●サイズ/質量:W69.4×H144×D8.2mm/143g

CPU Snapdragon 730G
ストレージ 128GB
質量 143 g
ディスプレイ 5.8インチ

 

↑カメラの高画質は上位モデル譲り。夜景モードで撮る写真は明るく低ノイズで、5万円未満の機種としては十分すぎる実力だ

 

↑純正ケースにはリサイクルプラスチックを原料とするファブリック素材を使用。洗濯機で洗うことも可能だ

 

<クロスレビュー!>

いち早く最新のOSにアップデートされる

「低価格モデルですが、Googleの純正端末なので、発売から3年間、OSなどのソフトウェアについてはいち早く最新の内容が提供されます。OSの進化を体感したい人にもオススメです」(まきはら)

 

ディスプレイやカメラなどトレンドを押さえたつくり

「安価ながら5.8インチ有機ELディスプレイを搭載するなど、トレンド機能を押さえたつくりです。ステレオミニ端子を備えており、有線イヤホンを使用できる点も地味にうれしいポイント」(有馬)

 

【No.2】シリーズ出荷台数300万台を突破した人気の4Gモデル

シャープ

AQUOS sence3

3万1680円

5.5インチIGZO液晶ディスプレイを搭載した廉価モデル。4000mAhという大容量バッテリーを装備しており、指紋認証にも対応。お風呂でも使えるIP68の防塵防水設計が採用されたほか、おサイフケータイもサポートするなど、機能が充実。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:広角約1200万画素、標準約1200万画素 ●サイズ/質量:W70×H147×D8.9mm/約167g

CPU Snapdragon 630
ストレージ 64GB
質量 約167g
ディスプレイ 5.5インチ

 

<クロスレビュー!>

後継モデルが登場してさらなる値下げに期待も

「5Gに対応した後継モデルなどが先日発表され、間もなく型落ちに。機能的にはさほど古びてはいないのに、さらなる値下がりが期待できます」(まきはら)

 

安価でも必要十分な機能は揃っているのが人気の理由

「低価格で必要十分な機能を備えるというコンセプトを体現した点が人気の理由。2年間のOSバージョンアップ保証されており、まだ現役です」(有馬)

 

【No.3】この価格で5G対応を実現した高コスパモデル

シャオミ

Mi 10 Lite 5G

4万2740円

約6.6インチ有機ELディスプレイを搭載し、5Gにも対応したハイコスパ端末。背面カメラは4眼設計で、夜間撮影から超広角撮影、マクロ撮影、ポートレート撮影と幅広く対応する。家電を操作できる赤外線リモコン機能を備える点も魅力だ。

SPEC ●OS:MIUI 11 ●カメラ:超広角約800万画素、標準約4800万画素、マクロ約200万画素 ●サイズ/質量:W75×H164×D8.7mm/約193g

CPU Snapdragon 765G
ストレージ 128GB
質量 約193g
ディスプレイ 約6.6インチ

 

<クロスレビュー!>

性能的には極上だが国内向け機能はやや不足

「この価格で5Gに対応しただけでなく、端末の処理能力やディスプレイの性能なども優れています。ただ、防水やおサイフケータイは非対応です」(まきはら)

 

世界的メーカーの実力が存分に発揮された買い得機

「世界シェア3位のシャオミとして国内キャリアでは初採用となる端末ですが、その完成度の高さは見事。コスパの高さでは他の追随を許しません」(有馬)

 

【Topic1】高価でも気になる「折りたたみスマホ」のいま!

大画面と持ち運びやすさを兼備したのが折りたたみスマホ。まだまだ高価な存在だが、日本にも特徴の異なる5G対応モデルが上陸している。

 

【No.1】

Galaxy

Galaxy Z Flip 5G

18万5835円

縦向きに折りたためてコンパクトに持ち歩ける5G対応スマホ。開くと約6.7インチのフルHD+ディスプレイが現れ、“普通のスマホ”と同様に扱える。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:超広角約1200万画素、広角約1200万画素 ●サイズ/質量:W73.6×H167.3×D7.2mm/約183g

CPU Snapdragon 865+
ストレージ 256GB
質量 約183g
ディスプレイ 約6.7インチ

 

【No.2】

Galaxy

Galaxy Z Fold2 5G

25万9980円

タブレット級に大きい約7.6インチの画面を横向きに折りたためる5G対応スマホ。背面にもディスプレイを備え、折りたたんだ状態でも操作可能だ。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:超広角約1200万画素、広角約1200万画素、望遠約1200万画素 ●サイズ/質量:W128×H159×D6.1mm/約282g

CPU  Snapdragon 865+
ストレージ 256GB
質量 約282g
ディスプレイ 約7.6インチ

 

【Topic2】急速充電に対応! USB Type-Cアダプターのすすめ

スマホの充電ケーブルは本格的にUSB Type-Cへ統一されつつある。急速充電が可能なUSB Type-C端子付きアダプターへ切り替えよう。

 

【No.1】

RAVPower

PD対応 90W 2ポートUSB-C×2 急速充電器

4844円

USB Type-Cポートが2口ついたアダプター。USBケーブルも付属する。出力90Wと余裕があるので、スマホだけでなくUSB PD対応のPCなども充電できる。

 

【No.2】

ANKER

PowerPort III 65W Pod

2990円

USB Type-Cポートは1口のみだが、筐体が小さいため、他のコンセントと干渉しにくく、場所をとらないことが最大の利点。PCの充電などにも活用できる。

 

【No.3】

ANKER

PowerPort I PD – 1 PD&4 PowerIQ

3499円

USB Type-Cポート1口に加えて、Type-Aポートも4口ついている。コンセントへの接続はコードを介するタイプのため、ほかの機器とも干渉しにくいのが◎。

iPhone 12のカメラを使いこなすには? 写真教室講師が教える、日常をiPhoneで印象的に撮影する方法

クリスマスや年末年始が近くなり、街がグッと華やかになってきました。これからますます、写真に残したい風景や瞬間が増えるはず。そんな時、スマホで手軽に、より素敵に写真が撮れたらうれしいですよね。

 

今回は、Appleの最新機種「iPhone 12」のカメラ機能にフォーカス。ピント合わせや露出補正などの基本操作から、「ポートレートモード」などを活用した撮影のポイントまでを紹介します。教えていただくのは、写真教室「たのしいカメラ学校」を主催する矢島直美さん。そのレクチャーに従って、編集部が実際に撮影してみました。

 

最新iPhoneのカメラはデジタル一眼カメラにも負けない美しい画づくりと高機能が魅力

2020年10月に発表された第14世代のiPhoneは、「iPhone 12」「 – 12 mini」「 – 12 Pro」「 – 12 Pro Max」の4種類が展開。それぞれカメラの機能や性能もより進化して、撮影をさらに手軽、かつ本格的に楽しむことができるようになりました。

 

今回紹介するiPhone 12は、Proと比べて価格的にお手頃でありながら、撮影体験を十分に楽しめる機能が搭載されています。また、12と同じカメラスペックの12 miniは、女性でも無理なく片手で操作できるサイズ感なのもうれしいところ。しかも、以前から搭載されている手ぶれ補正や明るさの調節機能など、自動で作動する機能で、撮影をさりげなくサポートしてくれるので安心です。

 

「ちなみにiPhone 12の上位機種であるiPhone 12 Proでは広角、超広角に加え、望遠レンズが搭載されています。とはいえ、今回レクチャーするiPhone12 にも魅力的な機能がたくさんあります。一緒に写真撮影を楽しみましょう」(たのしいカメラ学校代表・矢島直美さん、以下同)

 

撮影を始める前に確認したい、3つの基本操作

まずは、カメラアプリを扱ううえで基本となるポイントからマスターしましょう。

 

1. ピントを合わせる

きれいな写真を撮るためには、ピント合わせが必須です。基本的にはカメラ任せで問題ないのですが、狙った被写体とは違うところにピントを合わせてしまうことがあるので、下記の方法でしっかりとピント合わせを行ないましょう。

 

(1) メインとなる被写体が写る部分をタップする
画面上で、被写体のピントを合わせたい部分をタップして、狙いを定めます。

 

(2) 黄色い枠が表示されるので、ピントが合っているか確認する
タップした部分にピントが合い、黄色い枠が表示されます。ピントが合っていることを確認できたら、カメラは前後に動かさず、そのままシャッターを切りましょう。

 

2. 明るさを調整する

ピントを合わせて写真を撮ったはずなのに、なんだか暗いな……と思った通りの明るさにならない時がありますよね。そんなときは、明るさを調節できる機能を使いましょう。「1. ピントを合わせる」で狙いを定めると表示される黄色い枠の脇に、“太陽”のマークが出てきますが、これが写真の「明るさ」を簡単に調整できるマークです。

 

(1)「1. ピントを合わせる」と同じ手順で、被写体にピントを合わせる
画面をタップして、被写体にピントを合わせます。

 

(2) 太陽マークをタッチし、上下にスライドする
画面をタップして黄色い枠と太陽マークを表示。ピントが合っているのを確認したら、横に表示された太陽をタッチし、そのまま指を上下にスライドしてみましょう。上にスライドすると画面が明るく、下にスライドすると画面が暗くなります。

 

(3) 画面を見ながら好みの明るさに調節する
被写体が思った通りの明るさで写るよう、調整したら、シャッターを切りましょう。

 

iPhoneのカメラには、「AE/AFロック」という機能が搭載されています。ピントのほか、画面の明るさや焦点距離を一定に保ち続けてくれる機能です。ピントを合わせたい被写体を長押しし、画面上部に「AE/FEロック」と表示されればOK。明るさとピントを合わせたまま、続けて複数枚撮影したいときに重宝します。

↑「AE/AFロック」は、発動すると画面上部にこのように表示されます

 

画面上の太陽マークをスライドさせる以外にも、露出補正を行えます。撮影画面に表示される目盛りを左右にスライドすることで、画面の明るさを自在に変えられる機能です。プラスだと明るく、マイナスだと暗くなります。露出補正は「設定」からオンにすることができます。

 

【設定方法】
(1)「設定」→「カメラ」→「設定の保持」→「露出調整」をオン
(2) カメラを開き、「露出調整」機能で明るさを調節(以下を参照)

↑左上の小さな目盛りマークをタップし、シャッターボタンの上に露出調整の目盛りを表示させます

 

↑あるいは、すでにフラッシュやタイマーなどの撮影機能が表示された状態であれば、±マークをタップすれば、露出調整の目盛りが出現します

 

↑目盛りをマイナスにスライドすれば、撮れる写真は暗くなります

 

↑目盛りをプラス側にスライドすれば、撮れる写真は明るくなります

 

ちなみに、AE/AFロックと露出補正は何が違うのでしょうか?

 

「AE/AFロックは、狙ってピントを合わせた場所を基準に明るさを決めますが、露出補正では明るさとピントをそれぞれ独立させて操作できるので、知っておくと便利ですよ」

 

3. 画面の水平垂直を意識する

せっかくの素敵な写真、なんだか傾いてしまっている……と感じたことはありませんか? そんな時は「グリッド」機能の活用がおすすめです。グリッドをオンにすると、画面上に縦横2本の線が表示され、レンズに写った画面が9分割されます。この線を参考に調節してみてください。なお、グリッドも「設定」からオンにすることができます。

 

(1)「設定」→「カメラ」→「グリッド」をオンにする
「設定」から、「グリッド」機能をオンにします。

 

(2) 画面に映る景色を見ながら水平垂直を合わせる
その状態でカメラを起動すると、画面上に線が表示されます。被写体や風景とグリッド線を照らし合わせ、水平垂直がとれているかを確認しましょう。

↑四角い対象物を撮影するときなどにも重宝します。また、「グリッドを設定すると、被写体を真上・真下から撮りたいとき、カメラを構えると画面中央に白と黄色の十字が表示されます。二つの十字が重なると真上・真下でiPhoneを構えられているということ。目安として、上手に使っていきましょう」

 

ピントや露出など、基本操作をマスターできたら、さっそく撮影してみましょう。食べ物や人物、夜景など、被写体やシチュエーションごとに使う機能やコツを、引き続き矢島直美さんに教えていただきました。

被写体ごとにコツを押さえよう

写真に“残す”と言うだけあって、あとから見返したときに素敵だなと思うような写真を撮りたいですよね。さまざまなシチュエーションごとに、気を付けたいポイントやコツ、使用する機能を紹介していきます。ほんの少しコツを意識するだけで、写真の見栄えは格段に変わります。早速チャレンジしてみましょう。

 

1. 「食べ物」をおいしそうに撮る方法

おいしそうなごはんを写真に残したい。その時にまず気をつけたいのは、その場の明るさ。十分に明るい場所で撮影することがとても重要です。また、「被写体のどこを主役にしたいか」「背景に余計なものが入ってないか」を意識すると、印象的な写真に仕上がります。

 

また、「食べ物の厚みを見せて美味しそうに写したいときなどは、斜めから。絵画的に写したいときは真俯瞰から撮ってみましょう」

 

今回はスーパーで購入したサラダと、お店で買ったサンドイッチを使って、公園での撮影にチャレンジしてみました。

 

・真俯瞰

こちらは、エビが添えられたサラダを真俯瞰(真上からのアングル)で撮影したもの。透明なプラカップがチープに見えてしまうかもしれないので、それが目立たないようにグッと寄って撮影しました。それによって、食べ物をフィーチャーでき、エビのぷりっとした質感も伝わって、おいしそうな印象に。

 

続いて、サンドイッチは斜めから。

 

・斜俯瞰

斜めから撮ることで、サンドイッチの立体感が表現できました。

 

また、コーヒーやお茶など透明感のあるドリンクは、逆光(太陽など光源に向かった方向)の位置でカメラを構えつつ、“太陽マーク”で明るく露出補正することで、光がドリンクを透過する様子をきれいに写せます。

 

・順光

 

・逆光

順光(光源を背にしてカメラを構える)の写真(上)と、逆光で撮影した写真(下)。光の当たり方が変わるだけで、こんなに印象が変わります。

 

2. 何気ない道端の「植物」を印象的に撮る方法

道端で見つけた花やカフェで飾られた花などは、カメラで撮影したくなりますね。印象的に写すためにはどうしたらいいのでしょうか。次の写真を見比べてみてください。

 

・引き

 

・寄り

引きと寄りでは、花の印象が大きく変わることが分かります。植物を撮るときは、しゃがんだり、近づいたりして撮影しましょう。今回は、ひとつの花にクローズアップして撮影してみました。寄ることで花びらやおしべ・めしべの質感まで描写できています。背景に「ボケ」も発生しており、被写体がより引き立って奥行き感が出ていますよね。

 

また、花びらは薄く、光を通すので、逆光で撮影をしてみるのもオススメです。いつもと違った雰囲気の花が撮れますよ。

 

・逆光

逆光で撮影することで、花びらの透明感が表現できました。

 

花が密集している場所であれば、手前をぼかすのもテクニックのひとつ。被写体にしたい花を定めて、被写体の手前にも植物がくるように意識してカメラを構えてみましょう。

 

・前ボケ

手前がぼけるとこんな写りに。また、奥の反射が円形のボケ(玉ボケ)になり輝いて見えます。

 

「ローアングルで被写体を撮影するときは、スマホを逆さまに構えてみると撮りやすいですよ。写真上部に余白を作りやすいので、抜け感もプラスすることができます」

 

3. 「人物」をより魅力的に撮る方法

人物撮影をするときは、iPhone 12の「ポートレート」モードを利用するのがおすすめです。背景と人物を自動で判別して、背景を加工しぼかしてくれます。それによって人物が引き立ち、より本格的な写りに。

 

ポートレートモードには、「照明効果」という機能が搭載されています。カメラ画面下部の立方体のマークをドラッグすると、さまざまな写りを試せます。顔をよりはっきりと写せる「スタジオ照明」、モノクロでスタイリッシュな写真が撮れる「ステージ照明(モノ)」など、試してみたい効果がたくさん。今回は「自然光」に設定しています。

 

さらにこのモードでは、絞りを表す「F値」で背景のぼかし具合も調整可能(画面右上の「f」をタップ)。数字が小さいほど、ボケは強くなります。今回はもっと小さな「1.4」に設定してみました。

 

次の写真を見てください。

「AE/AFロック」を使用して明るさのみ調整し、撮影しています。がらりと印象が変わりました。ポイントは、見せたい被写体の顔に光が当たるようにすること。

 

「人物撮影は遊びながら、楽しんで撮影しましょう。笑った瞬間、うつむいた瞬間、目を向けてくれた瞬間など、さまざまな表情を撮影してみてください。いい瞬間を切り取るには、まずはたくさん撮ることを心がけるといいと思います。お友だちや家族と、iPhoneで気軽に撮影し合って遊んだりすれば、新たなコミュニケーションツールとしても楽しめますよ」

 

4. お気に入りの「風景」を美しく撮る方法

散歩中に出会った素敵な景色。そのままカメラに収めたいけれど、うまく美しさを切り取れない……。そんな時は、iPhone 12の画面下部の「0.5×」「1×」というところをタップしてみてください。すると、画角が大きく変化します。これは、iPhone 12に搭載された、「広角レンズ」と「超広角レンズ」の切り替えが行なわれているからなのです。

 

・広角レンズ

 

・超広角レンズ

上が広角カメラ(1×)、下が超広角カメラ(0.5×)での撮影。同じ場所で撮影しても、写る範囲がかなり違うことが分かります。

 

「自分の好きな写りのカメラモードを選択したら、画面上のグリッドの出番です。写る風景とグリッドを照らし合わせながら、水平垂直を整えましょう。水平垂直がきちんと取れていると、写真のクオリティがアップしますよ」

 

5. 美しい「夜景」を見たままに撮る方法

最後に紹介するのは、夜景の撮り方です。ぶれたり、目視するよりも意外ときれいではなかったり、明るく写って雰囲気が台無しだったりと、何かと難しい夜景の撮影。そんな時に役立つのは、明るさ調整の機能や「ナイトモード」です。

 

iPhoneのカメラは通常、暗い場所を撮ろうとすると、自動で画面が明るくなってしまいます。それを自分で調節することが、夜景を撮影するコツのひとつです。今回は、東京タワーを主役に東京の夜景を撮影してみました。

 

東京タワーをメインにして撮影するため、東京タワーをタップしてピントを合わせ、明るさを調節します。今回はやや暗めに設定して、光にメリハリを持たせ、きりっとした夜景を撮ることができました。逆に、わざと明るめに写して、より光が輝くようにしても魅力的です。さまざまな写りを試し、自分の好みのテイストを探しましょう。

 

また、iPhone12には、「ナイトモード」が搭載されていて、暗い場所でも鮮明な描写が可能です。特別な設定は必要なく、周囲の光量をiPhoneが判断し自動でナイトモードを発動します。ナイトモードに移行すると、画面にこんな表示が出てきます。

「画面上部左側に黄色の秒数表示が出ると、ナイトモードに切り替わります。この場合(黄色地に「3秒」表示)はシャッターを押してから「3秒」撮影し続けるので、3秒間はカメラが動かないよう固定しましょう。手持ちでも大丈夫ですが、カメラが動いてしまうと画面に白と黄色の十字のカーソルが出てきますので、参考にしてください。光量に応じて秒数の表示は異なり、黄色の秒数表示部をタップすると秒数が調整できます。ナイトモードは、セルフィーやポートレートモードなどでも使用できますので、楽しんでくださいね!」

 

iPhoneの撮影機能をマスターして、充実したカメラライフを!

さまざまなシチュエーションごとに撮影のコツを紹介してきましたが、知らなかった機能などもあったのではないでしょうか。コツをマスターするカギは“たくさん撮ること”だと矢島さんは言います。

 

「写真は1枚撮影して終わり、という方も多いと思います。でも、違う角度から被写体を見たらより素敵に写るかもしれません。撮りたいと思ったものを、いろんな角度から観察することが上達への近道です。また、『写真が上手い人はセンスがいい』とよく言われますが、『知識』があるからこそ『センスのいい』イメージが湧くのだと思います。まずはたくさん撮って経験値を積み、iPhoneでの撮影をより楽しみましょう!」

 

コツをつかみ、写真を撮ることの楽しさを体感してみてください。

 


『たのしいカメラ学校の教科書 カメラ1年生 iPhone・スマホ写真編』(インプレス)
1200円+税

 

【プロフィール】

たのしいカメラ学校 代表 / 矢島直美

株式会社第一プログレス在職中に、雑誌『カメラ日和』を企画。2008年より編集長に就任。2016年に広く一般向けの新しい写真教室「たのしいカメラ学校」をスタート。カメラの使い方・撮り方の基本から写真を使ったものづくりの講座まで多彩な講座を行ない、東京を中心に全国で写真講座を開催。その他企業・自治体向けの専門的なカメラ研修のほか、Apple JapanのiPhoneカメラセミナー、住田美容専門学校の撮影講座の講師を務める。写真教室の受講生は9507人(※2020年5月1日現在)。写真教室のレッスン内容をまとめた著書に『カメラ1年生 デジタル一眼カメラ編』『カメラ1年生 iPhone・スマホ写真編』(共にインプレス刊)がある。

 

税抜4000円でゼロハリの「AirPods Proケース」が買える! もち、ワイヤレス充電も対応

ゼロハリバートンから同ブランドとしては初のAirPods Proケースが登場。価格は4400円(税込)。12月19日からゼロハリバートン直営店ほか、公式オンラインストアで販売が開始されます。カラーは光沢のあるシルバー、ブルー、触感の良いラバーコーティング仕上げを施したブラックの3種類を展開。

 

ゼロハリ文法に則っています。

「ZERO HALLIBURTON AirPods Pro Shockproof Case」は、ブランドの象徴である、ダブルリブのプレスラインを印象的にあしらい、耐久性に優れるポリカーボネート素材で全ての面をカバー。ザ ・ゼロハリバートンですね。

内側にはTPU樹脂の滑り止めを同時成型することで、AirPods Proとの一体感をアップ。 ワイヤレス充電に対応しておりMagSafe充電器でも充電可能です。オリジナル設計の専用カラビナ(リング)も付属しており、カバンなどに取り付けができる仕様で実用性にも優れます。

「持つ人の大切な荷物を守り、持つ人に所有する喜びを与える」というブランドフィロソフィーを体現したプロダクトといえるでしょう。ZERO HALLIBURTON iPhoneケースとお揃いで使うとさらに映えそう。

 

まもなく、クリスマスシーズン。クリスマスプレゼントには手ごろな価格ながら、プレステージ感バッチリ。年末年始に向けて高まる物欲をパーフェクトに満たしてくれる一品といえるでしょう。

 

 

Appleからサプライズの新ヘッドホン「AirPods Max」登場! 独自設計めちゃ盛りのサウンドに期待

Appleから、「AirPods」シリーズのオーバーヘッド型モデル「AirPods Max」が発表されました。前々から一部でヘッドホンのAirPodsはまだか? という思いを持っていた方も少なくないと思います。待望のAirPods Maxは、独自の音響設計と左右2つのH1チップ、先進的なソフトウェアを組み合わせて、アダプティブイコライゼーション、アクティブノイズキャンセリング、外部音取り込みモード、空間オーディオを通じてこれまでにないサウンド体験を生み出します。

 

↑スペースグレイ、シルバー、スカイブルー、グリーン、ピンクという美しい5色。12月9日より予約注文を開始、12月15日から発売開始となる

 

AirPods Maxはあらゆる部分が丹念に作り込まれ、どのユーザーにとっても格別な音響特性を発揮できる仕組みを採用したとのこと。ヘッドバンドのキャノビーは通気性のあるニットメッシュ素材で作られており、ヘッドホン全体の重さを分散して頭部にかかる圧力を減らします。ステンレススチール製フレームのヘッドバンドは耐久性と柔軟性にすぐれ、どんな形やサイズの頭にもなじむ設計です。また、伸縮するヘッドバンドのアームはスムーズに伸び、好みのフィット感を保てるとのこと。

 

デジタルクラウンのデザインは、Apple Watchからヒントが得られていて正確な音量調節、音楽の再生と一時停止、曲のスキップ、電話への応答と通話の終了、Siriの起動を思いのままにこなせます。

 

↑デジタルクラウンで正確な音量調節、音楽の再生と一時停止、曲のスキップ、電話への応答と通話の終了、Siriの起動を思いのままに。また、ノイズコントロールボタンを押せば、アクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みモードを簡単に切り換え可能

 

AirPods Maxは、Appleが設計した40mm口径のダイナミックドライバーを搭載し、深みのある豊かな低音域、正確な中音域、明瞭で透き通った高音域の伸びを実現。独自のデュアルネオジムリング磁石モーターの働きにより、AirPods Maxでは音量を最大にした場合でも、すべての可聴域で全高調波歪みを1パーセント未満にとどめるとのことです。左右それぞれに搭載されたH1チップは、毎秒90億回の演算処理が可能な10個のオーディオコアを活用し、アダプティブイコライゼーション、アクティブノイズキャンセリング、外部音取り込みモード、空間オーディオといった音響機能に寄与しています。

 

AirPods Maxは利便性にも優れます。ユーザーの頭に装着されたことを光学センサーとポジションセンサーにより自動的に検知。これにより、AirPods Maxを装着するとオーディオの再生が始まり、頭から外したり片方のイヤーカップを耳から離したりした時に、オーディオは一時停止を自動で行います。

 

 

AirPods Maxは、アクティブノイズキャンセリングと空間オーディオを有効にしたままでも、原音に忠実なオーディオ、通話、映画の観賞を、最長で連続20時間も楽しめるバッテリー駆動時間を誇ります。ソフトでスリムな付属のスマートケースにAirPods Maxを収めると、超低電力状態に切り換わるので、使用していない時に充電を長持ちさせます。

↑スカイブルーのAirPods Maxを同じ色のスマートケースに収めた様子

 

おそらく今年最後になるであろうApple製品であるAirPods Max。その価格は6万1800円(税別)です。なかなかの価格ですが、オーバーヘッドで味わる空間オーディオの実力を試してみたいですね!

 

【フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは表示できません。

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初スマートスピーカーの大本命に!「HomePod mini」の基本から強化されたSiri連携まで細かく使い倒す

Appleが10月に発表したスマートスピーカー「HomePod mini」は、1台あたり1万1880円(税込)で、複数台設置にも適したデバイスです。同機を実際に使用してみたので、本稿ではその使い勝手について紹介します。

 

小さいので置き場所に困らない

HomePod miniは、高さ84.3mm、幅97.9mmであり、わかりやすくいえば、りんごサイズの球体です。デスクの上はもちろん、本棚のちょっとしたスペースなどにも設置できるので、置き場所は柔軟に選べます。電源コードを接続したままにしておく必要はありますが、コード長も約1.5mありますので、さほど困ることはないでしょう。

↑HomePod mini。筆者の自宅では本棚の端に置けた

 

セッティングは難しくない

HomePod miniの初期設定はそこまで難しくありません。まず、最新iOSにアップデートしておいたiPhoneを用意し、Wi-Fiに接続した状態でスタンバイしておきます。

 

続いて、HomePod miniの電源コードをコンセントに挿入すると、電源が入ります。先ほどのiPhoneの画面ロックを解除して近づけるとポップアップが表示されるので、表示される内容にしたがってセッティングを行いましょう。

↑セッティングはiPhoneに表示される画面指示通りに行えばOK

 

具体的には、「設定」をタップしたのち、設置場所を選択。次画面で、カレンダーなどに登録した情報にSiriでアクセスしたい場合には「パーソナルリクエストを使用」を選びます。利用規約に同意し、「設定を転送」をタップしたら、カメラが起動するので、使用するHomePod miniを写します。これでセッティング作業は終了です。

 

なお、複数台のHomePod miniを購入する場合には、1台ずつこうした操作を行いましょう。

 

操作方法はSiriが基本だけど手でも

HomePod miniの操作は、Siriによるボイスコマンドが基本となります。「今日の天気は?」「今日のニュースは?」「ボサノヴァをかけて」「プレイリストの〜をかけて」「音量を20にして」「3分タイマー」などなど——。基本的にはiPhoneのSiriと同様です。

↑Siriが反応中は上部がカラフルに光る

 

仕様としてマイクが4基備わっており、楽曲の再生中もしっかりウェイクワードの「Hey Siri」を認識してくれます。離れた場所からの指示でも、小声で十分認識されるので、大声を張らずに済み、使い勝手は良好です。

 

また、HomePod miniの上部にもボタンが用意されていて、タップ操作でもコントロールは可能。中央をタップすると再生・停止。ダブルタップで次の曲、トリプルタップで前の曲へ、長押しでSiri起動です。+/-をタップすると音量の上げ下げも行えます。

↑iPhoneなどの「ホーム」アプリに表示されるHomePod miniの項目を長押しすると(左)、操作画面が表示される(右)

 

なお、セッティングが終わったHomePod miniは「ホーム」アプリ内に登録されているので、ここから再生・停止などの制御をすることも可能です。HomePod miniに関する細かい設定操作もここから行えます。

 

iPhoneの音をHomePod miniで再生

iPhoneで再生している楽曲を、HomePod miniへと引き継ぐこともできます。画面操作では「AirPlay」のアイコンをタップしてから、表示されたHomePod miniを選択すればOKです。

↑例えば、iPhoneでApple Musicを再生中の場合、同アプリのAirPlayのアイコンからHomePod miniを選択すれば、再生中の楽曲をHomePod miniへ転送できる

 

こうした使い方は、Apple Musicに限ったことではありません。例えば、Amazon Primeで動画を見ているときに、音をHomePod miniから再生するような使い方もできました。後述するようにステレオペア設定などを施しておけば、簡易的なホームシアター状態にもできるでしょう。

 

また、iPhoneをHomePod miniにかざすだけで、楽曲を移動するような操作も可能です。例えば、1階から2階に移動するような場合、手の届く範囲にHomePod miniがあるならば、iPhoneを中継して音楽を持ち運ぶような感覚で移動できるでしょう。

↑楽曲を再生したiPhoneをHomePod miniにかざせば、楽曲を転送できる

 

↑iPhone〜HomePod mini間で楽曲を転送している時の通知

 

 

2台あればステレオ再生も設定可能

単価がお手頃なHomePod miniだからこそ、複数台を購入しやすいこともメリット。例えば、「ホーム」アプリ内のHomePod miniの設定から「ステレオペア」として登録しておくことで、複数台のHomePod miniを連動して使えます。

↑ホームアプリのHomePod miniの設定画面で、「ステレオペアを作成…」をタップ(左)。ペア設定するHomePod miniを選択しよう(右)

 

↑設置部屋を選択したのち、左右の指定が可能。HomePodのイラストをタップすると音が出るので、反対にしたい場合には中央の矢印をタップして入れ替えよう(左)。ホームアプリ内でのアイコンなどが2台に変わった(右)

 

筆者も2台からステレオサウンドを流してみましたが、音のズレなどは特に感じず、臨場感を増した状態で音響を楽しめました。今回は検証していませんが、Apple TVと組み合わせるのも良さそうです。

 

話題の「インターコム」機能も便利

「インターコム」機能を活用することで、内線的にボイスメッセージを送り合えるのですが、これも便利でした。1階から2階に向かって「ごはんできたよ〜」のような掛け声をする場面で、HomePod miniを介して声を届けられるわけです。

 

合言葉は「インターコム」。例えば、1階に設置したHomePod miniに向かって「Hey Siri、インターコム、お風呂沸いたよ」と言えば、2階のHomePod miniからは「お風呂沸いたよ」と聞こえます。

↑インターコム機能を使えば、例えば1階で話した内容が

 

↑2階やほかの部屋で再生されるので、大きな声を出さずに済む

 

2階からはインターコムでの連絡を受けた直後に、「Hey Siri、わかりました、と返信して」とHomePod miniに指示すれば、1階では「わかりました」とだけ聞こえます。余分な指示部分が綺麗にトリミングされるので、違和感なく使えるでしょう。

 

ちなみに、インターコム機能は、iOS/iPadOS 14.2にアップデートしたiPhone、iPadや、watchOS 7.2にアップデートしたApple Watchなどからも利用することができます。ただし、この場合には、ホームアプリの「ホーム設定」から使用許可の設定をしておくことが必要です。なお、常に自宅に設置してあり、インターコムの連絡をいつでも再生できるという意味で、HomePod miniのメリットは失われません。

 

繰り返しになりますが、HomePod miniは1台1万1880円。従来のHomePodが3万6080円だったのに対して、かなりお手頃です。iPhoneユーザーで、GoogleアシスタントやAlexa対応のスマートスピーカーを使ってこなかった人にとっても、いよいよ本命の登場といったタイミングではないでしょうか。また、すでにHomePodを購入して使っている人にとっても、miniも連携させられるので、サブ機として追加購入を検討してみる価値はありそうです。

まだまだ現役!「iPhone SE」向けの一石二鳥なケース5選

今秋登場した「iPhone 12」シリーズは、11月13日に12 miniと12 Pro Maxが発売され、シリーズが出揃いましたが、今春発売の「iPhone SE(第2世代)」もまだまだ現役です! iPhone7、8と同じケースが使えて、昨今の“巨大化”しつつあるスマホよりもやや小ぶりな、ほどよいサイズ感もウケています。今回はそんなiPhone SE(第2世代)にオススメな、スマホリング付きの一石二鳥タイプのケースをご紹介します。

 

目次

 


指輪みたいなリングがかわいい


Imikoko iPhone SE2 ケース リング付き

ダイヤモンドのようなストーン付きのリングがまるでアクセサリー。滑り止め素材なので滑り落ちにくく、片手で操作しても安心です。リングにはスタンド機能が付いているので、好きな角度で動画鑑賞や読書などを楽しめます。柔らかいTPU素材で、傷から守ってくれるのはもちろん、着脱も楽々! ユーザーからは「リング部分にストーンが付いていて、指を通すと指輪のようになって可愛いです!」とリング部分のかわいさに満足する声も。

【詳細情報】
梱包サイズ:19.4×11.8×1.7cm
梱包重量:30g
カラー:グリーン三角・ピンク&ホワイト・ピンク&ホワイト2・ピンク三角縞・ピンク三角2・ピンク大理石・ピンク格子2・ピンク格子縞・ブルー三角・ホワイト&ゴールド・ホワイト三角・ラック大理石・大理石花柄・白玉・紫ダイヤモンド・紫雲……ほか

 


シンプル・イズ・ベスト


KONEE iPhone SE ケース

上質なTPU素材とポリカーボネート素材を採用し、グリップ感がよいのが特徴。四方の角には衝撃吸収のエアクッションがあり、落下時の衝撃からしっかり守ってくれます。車載ホルダー対応で特別なものを用意せず、ホルダーに装着できます。長期間使用しても黄変しない素材を使っているので、ずっとクリアなまま。ユーザーからは「ケース自体は柔らかく、取り外しもとても簡単です。またケースにリングが収まっているので、水平な場所に置いてもグラグラしません」という声も。

【詳細情報】
梱包サイズ:15.5×8×1.5cm
梱包重量:20g

 


縁のメッキ加工で高級感あるデザイン


Nijiadi iPhone SE ケース

高品質のTPU素材を使っていて指紋がつきにくく黄変しにくいので、きれいなまま長く使えるケース。マイクロドット加工がされており端末に密着しないので、放熱性にも優れています。ユーザーからは「見た目もケースの縁がめっきになっていてとても綺麗です。そのためか値段の割には高級感があります」とその高級感に満足する声も。マグネット式車載ホルダーにも対応。

【詳細情報】
梱包サイズ:15×8×1.6cm
梱包重量:40g
カラー:ブラック・レッド・ローズゴールド

 


見た目もハードなタフなケース


hailunny iPhone SE ケース

TPU素材とポリカーボネートを使用しているので耐久性に優れたケース。側面には滑り止め加工がされているので、グリップ感がよく滑り落としにくくなっています。リングは360度回転し、好みの角度でスタンドとして使えます。リングを畳んでテーブルに置いてもガタつかずストレスフリー。ケースなのに3か月保障付きなのもうれしいポイント。マグネットの金属が使われているため、車載ホルダー対応。

【詳細情報】
梱包サイズ:14.5×7×1.2cm
梱包重量:40g
カラー:ブラック・ブルー・レッド

 


縦置きできるスタンド機能付き!


CLCKR グリップ一体型 iPhone 6/6S/7/8 ケース

こちらはリングというより、グリップ機能のついたスタンド付きケース。ワイヤレス充電にも対応し、耐久性の高いTPUバンパーでスマホを安全に守ります。ケース自体はシンプルなクリアタイプ。ビデオ通話のときに便利な縦置きができるのが魅力。グリップ部分は折り畳んだ状態で厚さわずか2.6mmの、邪魔にならないスリムなデザインでカバン、ポケットの中でも邪魔になりません。ユーザーからは「リングに比べると立てた時の安定感がかなり良いです。タテ置きできるのも嬉しいですね!」という声も。

【詳細情報】
梱包サイズ:7×1.3×13.94cm
梱包重量:100g
カラー:クリアゴールド・クリアブラック

 

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iPad Air(第4世代)にiPad(第8世代)など、今シーズンも新製品は粒ぞろい!「Apple」2020 秋の大収穫祭

Appleの新モデルが続々と登場する秋が到来した。今年は、発表タイミングが分かれ、9月の「Apple Event」では、第4世代のiPad Airや第8世代のiPad、Apple Watch Series 6およびSEの4種類が先行して発表されている。ここではこれらの4製品の見どころについて、詳しくチェックしていこう。

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年12月号に掲載された記事を再編集したものです。

モバイルライター

井上 晃さん

スマホやスマートウオッチを取材し、雑誌やウェブメディアで記事を執筆。Apple製品にも精通する。

構成を変更することでiPadの魅力がアップ

9月の発表でひときわ目を引いたのは第4世代の「iPad Air」だ。デザインの刷新に伴い、第2世代のApple PencilやMagic Keyboardも使えるようになった。さらにチップセットには、最新のA14 Bionicを積み、処理性能も最先端を行く。Proとの主な違いは、画面のリフレッシュレートが120Hzでないこと、スピーカーを2基しか備えていないこと、そしてFace IDではなくTouch IDを採用し、最小構成のストレージが64GBと小さいことくらい。多くの人がAirで十分と感じられるだろう。

 

一方、第8世代iPadは、チップセットを機械学習に対応する高性能な世代に変えたマイナーチェンジモデルだ。こちらは従来モデルの仕様を踏襲し、第1世代のApple PencilやSmart Keyboardなどに対応している。価格は従来モデルから据え置きで、最小構成なら単体で4万円程度、周辺機器を揃えても10万円を下回る価格で入手できる。入門機的な存在として、変わらぬ魅力を放っているといえる。

 

最新チップA14を搭載して デザインも一新した新世代機!

第4世代となるiPad Airの新モデルは、デザインが大きく刷新された。ホームボタンが撤廃され、iPad Proシリーズのように画面の縁(ベゼル)が細くなり、側面も平らな形状になっている。Proシリーズ限定だった周辺機器にも対応しており、その魅力を一層増した印象だ。

 

Apple

iPad Air 4

6万9080円〜

10月発売予定

Proと同様、10.9インチディスプレイを搭載した新iPad Air。ワイヤレス充電対応の第2世代Apple Pencilや、トラックパッド付きのMagic Keyboardなど、従来Proシリーズ専用だった周辺機器も使用できる。カラバリは5色と、一気に豊富になった。

 

ホームボタンのないスタイリッシュなデザインに刷新!

新iPad AirではProシリーズと同じく、ホームボタンを廃止したデザインを採用。筐体はフラットになり、ベゼルも目立たなくなっている。

 

生体認証の指紋センサーはトップボタンに変更

Face IDは非対応のまま。ホームボタンがなくなった代わりに、天面のトップボタン(電源キー)に指紋認証が可能なTouch IDを備えた。

 

A14 Bionic搭載でカメラの画質は向上

4K動画撮影も可能な1200万画素の背面カメラを搭載。強力な機械学習性能を備えたA14 Bionicチップにより、画質も大きく向上している。

 

最新の純正キーボードに対応してPCのように使える

従来Proシリーズのみが対応していたiPad向けMagic Keyboardを装着できる。トラックパッドによる操作が可能で、PCライクな運用も容易だ。

 

■ココがオススメ! 第2世代Apple Pencilが使える

Proより安価で、本体側面にマグネットで固定して充電できる第2世代のApple Pencilに対応。いざというとき充電切れに困らず、すぐペンを使えるのは魅力大だ。

↑同じく第2世代Apple Pencil対応の11インチiPad Proと比べて、2万円前後安価になっているのがうれしい
●画像はiPad Pro

 

iPadOS 14でサイドバー表示に対応し、ファイル管理もしやすく

iPadOS 14では、写真アプリなどがサイドバー表示に対応。これにより、ドラッグアンドドロップでのファイル整理が行いやすくなっている。

 

Proシリーズに匹敵する美しさで映像を表示できる

新iPad Airのディスプレイは、広色域P3に対応。表面ガラスから液晶までのギャップも小さく、反射が低減されており映画などが見やすい。

 

iPad Air 4 iPad Air 3 iPad Pro (2020)
ディスプレイ 10.9インチ 10.5インチ 11インチ/12.9インチ
プロセッサー A14 Bionic A12 Bionic A12Z Bionic
解像度 2360×1640ピクセル 2224×1668ピクセル 2388×1668ピクセル(11インチ)
2732×2048ピクセル(12.9インチ)
本体サイズ W178.5×H247.6×D6.1mm W174.1×H250.6×D6.1mm W178.5×H247.6×D5.9㎜(11インチ)
W214.9×H280.6×D5.9㎜(12.9インチ)
質量 458g(Wi-Fiモデル)
460g(Wi-Fi + Cellularモデル)
456g(Wi-Fiモデル)
464g(Wi-Fi + Cellularモデル)
473g(11インチ)
643g(12.9インチ)
ストレージ 64GB/256GB 64GB/256GB 128GB/256GB/512GB/1TB
Wi-Fi Wi-Fi 6 Wi-Fi 5 Wi-Fi 6
価格 6万9080円〜(Wi-Fiモデル)
8万5580円〜(Wi-Fi + Cellularモデル)
6万280円〜(Wi-Fiモデル)
7万6780円〜(Wi-Fi + Cellularモデル)
9万3280円〜(11インチ)
11万5280円〜(12.9インチ)

 

性能アップで価格はキープしたiPadがやっぱりいちばんおトク

第8世代のiPadは外観の変化こそ小さいが、価格は前世代から据え置きのままで、機械学習に対応したチップセットに変更するなど、処理性能が大きく向上した点がポイント。周辺機器まで購入することを見込んで出費を抑えたい人などにオススメだ。

 

Apple

iPad(第8世代)

3万8280円〜

10.2インチのディスプレイを備えるiPadは、ホームボタンを装備した従来デザインを踏襲する。外見上の変化はほとんどないものの、チップセットの変更で性能は格段に向上。第1世代Apple Pencilを使ったペン入力にも対応している。

 

専用キーボードでPC的な運用も可能

Smart Connectorを備えており、給電しながら使える専用キーボードのSmart Keyboardなどを利用可能。PCライクな運用も快適に行える。

 

10.2型Retinaディスプレイはマルチウィンドウ表示も可能

ディスプレイサイズは、AirやProシリーズよりひと回り小さい10.2型。とはいえ、複数画面を表示するSplit Viewなどにもしっかり対応する。

 

第1世代Apple Pencil対応でマークアップも快適に行える

書類への書き込みなどに便利なApple Pencilも利用可能。ただし、対応するのは第1世代で、ペアリングや充電にコネクタ接続が必要だ。

 

画像編集もサクサクできる高性能プロセッサー

機械学習対応のチップセットにより、静止画・動画の高度な編集も快適。ストレージは32GBだとやや心許ないので、128GBがオススメだ。

 

A12 Bionicだってまだまだ十分高性能!

第8世代iPadでは、iPhone XSシリーズで初搭載されたA12 Bionicを採用。ニューラルエンジン対応で、処理性能や省電力性に優れている。

↑前世代と比べ、CPUパフォーマンスは40%高速化。グラフィックス性能も2倍になり、ゲームもサクサクだ

 

■ココがオススメ! 10万円以内で装備一式が揃う

最小構成の価格は、iPadシリーズで最も安価。純正のペンやキーボードなどのアクセサリーを揃えても、10万円を下回る。上位機種特有の機能を必要としないなら、コスパは非常に高い。

↑トラックパッド付きキーボードを使いたい場合は、ロジクールのiPad向け周辺機器を導入すると良い

 

第8世代iPad 第7世代iPad
ディスプレイ 10.2インチ 10.2インチ
プロセッサー A12 Bionic A10 Fusion
解像度 2160×1620ピクセル 2160×1620ピクセル
本体サイズ W174.1×H250.6×D7.5mm W174.1×H250.6×D7.5mm
質量 490g(Wi-Fiモデル)
495g(Wi-Fi + Cellularモデル)
483g(Wi-Fiモデル)
493g(Wi-Fi + Cellularモデル)
ストレージ 32GB/128GB 32GB/128GB
メインカメラ 800万画素 800万画素
サブカメラ 120万画素 120万画素
生体認証 指紋認証 指紋認証
本体色 シルバー/スペースグレイゴールド シルバー/スペースグレイゴールド
Wi-Fi Wi-Fi 5 Wi-Fi 5
価格 3万8280円〜(Wi-Fiモデル)
5万4780円〜(Wi-Fi + Cellularモデル)
3万8280円〜(Wi-Fiモデル)
5万4780円〜(Wi-Fi + Cellularモデル)

 

最新バージョンはiOS端末もカスタマイズが自在に!「iOS 14」の知っ得ワザ

9月にリリースされたiOS 14では、様々な操作をより効率的に行えるよう配慮した進化が多く見られた。特に、ホーム画面の扱いが大きく変わった点に注目。また、デフォルトで起動するアプリをサードパーティ製のものに変更できるようにもなったのも見逃せない。ただし、一部機能はiPadOS 14だと使えないので注意しよう。

 

ついにiPhoneにもウィジェット機能が追加!

iOS 14でついにアプリを開かずとも情報を表示できる「ウィジェット」を、ホーム画面に配置できるように。ウィジェットのサイズは、アイコンの数で4(2×2)、8(2×4)、16(4×4)の3種類を選べる。ただし、iPadOS 14ではホーム画面への配置はできず、「今日の表示」の枠のなかでしかウィジェットを利用できないなど、仕様が異なる。

対応機種:iPhone

↑指が届きづらかった画面上部などにウィジェットを配置することで、大画面モデルでも画面スペースを有効活用できる

 

AirPods連携の新機能「空間オーディオ」を使う

iOS 14やiPadOS 14を搭載した端末では、AirPods Proを使った際に「空間オーディオ」機能を利用可能だ。現状では、Apple TVの対応コンテンツを視聴した場合に、まるで映画館の音響のような、音が発せられる位置が定まったサラウンドサウンドを体験できる。また、デバイス間の接続切り替えもよりスムーズになっている。

対応機種:iPad、iPhone

↑AirPods Pro設定画面で空間オーディオを体験可能。Apple TVで無料番組(Dolby Atmos対応)を視聴するのもアリだ

 

デフォルトのブラウザをSafari以外に変更可能

共有されたURLなどをタップすると従来は「Safari」が起動して、リンク先にアクセスした。しかし、iOS 14およびiPad OS 14では、設定からカスタマイズを行うことで、サードパーティ製のブラウザアプリを指定できるようになっている。普段から「Chrome」や「Firefox」などをメインで使っている人にとってはうれしいアップデートだ。

対応機種:iPad、iPhone

↑「設定」アプリ内で、対応アプリ名の項目を選択。「デフォルトのブラウザApp」欄をタップして、アプリを選択しよう

 

デフォルトのメールアプリもApple製以外に変えられる

これまでメールアドレスのリンクをタップした際などにはiOS標準の「メール」アプリが自動で起動した。しかし、iOS 14およびiPadOS 14ではこうした際に起動するメールアプリも選択可能に。たとえば「Outlook」などサードパーティ製のメーラーをデフォルトのAppとして設定可能で、Apple製アプリ以外への乗り替えが手軽になった。

対応機種:iPad、iPhone

↑「設定」アプリで対応するメールアプリの項目を選択。「デフォルトのメールApp」欄をタップして、使うアプリを選ぼう

 

「Appライブラリ」を使えば常にホーム画面がすっきり

iOS 14では、ホーム画面からアプリ単位、あるいはページ単位で非表示にする操作が可能になった。非表示にしたアプリは、ホーム画面の右端で左へスワイプすると現れる「Appライブラリ」画面には残るので、必要に応じて起動や再配置が可能だ。ただし、iPadOS 14では、アプリやページの非表示や、「Appライブラリ」機能は使えない。

対応機種:iPhone

↑Appライブラリには、アプリが自動でカテゴリーごとに整理される。上部の検索欄からキーワードでの検索なども可能だ

 

背面タップ機能で目的のアプリを呼び出す

iOS 14では、iPhoneの背面をタップすることで予め設定しておいた動作を実行できるようになった。具体的には、「ダブルタップ」と「トリプルタップ」にそれぞれ操作を割り当てられる。「シェイク」や「スクリーンショット」などの動作、コントロールセンターや通知センターの表示、さらには設定済みのショートカットなどが実行可能になっている。

対応機種:iPhone

↑「設定」アプリで「アクセシビリティ」>「タッチ」>「背面タップ」を選択。使いたい機能を設定しておこう

 

「Series6」に加え「SE」も登場したApple Watchが、いよいよ買い!!

Apple Watchの新モデルは、上位モデルの「Series 6」と、安価な「SE」の2種類。前者は、常時表示ディスプレイをさらに進化させ、「血中酸素ウェルネス」なる新機能にも対応した。ここでは、2種類の新モデルの特徴をチェックしつつ、Apple Watchでできることをおさらいしよう。

 

お洒落にビシッと決めるなら常時表示対応の「Series 6」が◎

Apple

Apple Watch Series 6

4万7080円〜

「Series 6」は、前機種Series 5から正統進化を遂げた。常時表示ディスプレイの輝度や操作性が改善されたほか、ワークアウト時のバッテリー持ちなども強化。血中酸素ウェルネスや常時計測の高度計など、新機能が追加されている。

 

常時表示ディスプレイがより見やすく&使いやすく

前世代と比べ常時表示中の輝度がアップ。細かい表示を視認しやすくなった。常時表示中のタッチ操作に対応したこともポイントだ。

 

血中酸素濃度を簡易測定する新機能に対応した

「血中酸素ウェルネス」機能に新対応。赤血球のヘモグロビンが酸素と結合している割合を簡易測定し、フィットネス等の参考にできる。

 

つなぎ目がなくて伸びるソロループバンドも登場

伸縮性に優れたソフトシリコンを使った「ソロループ」バンドが新登場。バックルがないため、腕への脱着が容易で、かつ外れにくい。

 

「(PRODUCT) RED」もウオッチで初登場

Series 6はケースのカラーバリエーションが豊富。売り上げが寄付される(PRODUCT)REDモデルも、Apple Watchで初めて登場した。

 

■ココがオススメ! バッテリー性能の強化にも注目!

連続駆動時間は18時間で変わらないが、GPSと4G LTEを使う屋外ワークアウト時の電池持ちが6時間になり、前世代から1時間ぶん向上している。また、フル充電までの時間も約1.5時間へと短縮された。

↑屋内ワークアウトで最大11時間使用可能。屋外ワークアウトはGPS利用で7時間、GPSと4G LTE利用で6時間使用できる

 

Series 6 SE
ケースサイズ 44mmまたは40mm 44mmまたは40mm
プロセッサー S6 SiP S5 SiP
稼働時間 約18時間 約18時間
質量 36.2g〜(44mm)
30.49g〜(40mm)
36.2g〜(44mm)
30.49g〜(40mm)
ディスプレイ 368×448ピクセル(44mm)
324×394ピクセル(40mm)
368×448ピクセル(44mm)
324×394ピクセル(40mm)
ストレージ 32GB 32GB
血中酸素濃度センサー 対応 なし
常時表示 対応 対応
価格 4万7080円〜(GPSモデル) 3万2780円〜(GPSモデル)

 

ケース色や最先端機能にこだわらず少しでも安く買いたいならコチラ

新機能をフル装備した6か、必要な機能を押さえたSEか

Apple Watchの新モデルとしては、前世代から正統進化を遂げた「Series 6」が登場したほか、やや価格を抑えた「SE」が新たにラインナップ。併売を続ける安価な「Series 3」を含めて、3つの選択肢が生まれた。

 

上位のSeries 6は、スリープ時にも文字盤が表示される常時表示ディスプレイに対応。前モデルと比べて、常時表示中の輝度やタッチ操作が改善され、使い勝手も良くなっている。ケースのバリエーションも豊富になり、アルミニウムではブルーやレッドなどのカラーも選択可能となった。機能としては、新たに「血中酸素ウェルネス」に対応したほか、バッテリー性能が強化された点も注目したい。

 

一方、「SE」は、常時表示ディスプレイや血中酸素ウェルネスには非対応。カラーバリエーションも「スペースグレイ」「シルバー」「ゴールド」の3色に限られ、エルメスモデルやEditionモデルの選択もできない。ただし、筐体の外観自体はほぼ変わらず、基本機能にはひと通り対応する。価格は抑えられており、最新機能は不要と割り切れるなら、満足度の高い製品となるだろう。

 

Apple

Apple Watch SE

3万2780円〜

Series 4以降で採用されたベゼルの細い大型ディスプレイを搭載。常時表示には対応せず、ケースのバリエーションは限られるものの、装着時の見た目でSeries 6と見分けるのは難しい。フィットネス機能や決済機能なども充実している。

 

カラーバリエーションの差は文字盤とベルトでカバー可能

SEは、ケース自体のバリエーションが少ない。とはいえ、文字盤のカスタマイズやベルトの選択によって様々な外観に切り替えて楽しめる。

 

ワークアウト中の心拍測定はSEでも可能

各種トレーニングの効率化に役立つ心拍測定機能には、SEも対応している。ワークアウト中は、リアルタイムで心拍数を画面上に表示できる。

 

四隅まで表示できるベゼルレスなディスプレイ

より安価な「Series 3」は画面が小さいが、「SE」の画面はコーナーがラウンドし、ベゼルも細い。Series 4以降と同様のデザインとなっている。

 

iPhoneとの連携はアプリで楽々

Apple Watchの初期設定にはiPhoneが必要。「Watch」アプリを介して、各種設定や、文字盤のカスタマイズなども行える。

 

■ココがオススメ! 「ファミリー共有」機能にも対応している

GPS+Cellularモデルで専用の通信プランを契約すれば、iPhoneを持たない家族でもApple Watchを使えるようになる「ファミリー共有」機能が新登場。SEも対応するため、子どもの見守り用途などで使える。

↑ファミリー共有中のApple Watchは「スクールタイム」モードを利用可能。オンにすると通知などを抑制し、集中力を保てる

 

【いまさら聞けない】Apple Watchで何ができるの?

Apple Watchの初期設定には、iPhoneとのペアリングが必要だ。しかし、初期設定さえ済ませば、決済や電話など、Apple Watch単体で行えることも多い。なお、iPhoneなしで単体利用を想定する場合には、GPS + Cellularモデルを選択し、対応の通信プランを契約したい。

 

【No.01】iPhoneと連携してスマホの通知を受け取る

ペアリングしたiPhoneに届いた通知は、Apple Watchの画面にも表示されるので、iPhoneを取り出さずとも手元で内容を確認できる。不要な通知は設定でオフにすることも可能。

↑Apple Watchの通知で、メールの件名が表示されている様子。メールの送信者と件名、受信時間などが把握できる

 

□こんなとき便利! iPhoneが手元にないときの確認に

満員電車などでiPhoneを取り出せない時に重要な連絡を見逃さずにチェックできる。また、自宅でも、iPhoneを充電したままトイレへ向かったときなども通知を確実に確認できるのが便利。

 

【No.02】心拍数や消費カロリーなどワークアウトのデータを記録可能

ケース裏面に備わっている光学式の心拍センサーで、運動時の心拍数の変化や消費カロリーの計測が可能だ。「ワークアウト」には、計測を意識して行わずとも、自動で計測してくれるものもある。

↑Apple Watchの通知で、メールの件名が表示されている様子。メールの送信者と件名、受信時間などが把握できる

 

□こんなとき便利! 日々こなすべき運動量の目安に

「アクティビティ」アプリでは、日々の活動量の目標値を設定できる。画面上のリングが一周すると目標値を達成したことになるので、健康を維持するための運動量の目安として活用できる。

 

【No.03】スマホで再生している音楽や動画をコントロール

iPhoneなどで音楽再生中に端末側で音量を微調整するのはやや手間がかかる。しかし、Apple Watchがあれば、リューズ(デジタルクラウン)を回すだけで調整可能。曲送りなどもできる。

↑リューズをくるくる回し、iPhoneで再生中の音楽の音量を微調整している様子。画面タップで、一時停止なども可能だ

 

□こんなとき便利! 電車内などで音量調整に便利

電車通勤・通学時にiPhoneで音楽再生し、イヤホンで聴いているときに、iPhoneを取り出さずとも手元で音量を調整できる。走行中や停止中など周辺環境が変わったときも対応しやすい。

 

【No.04】Apple Watchを身につければ、単体で電話をかけることもできる

単体で電話の発着信が可能。GPS + Cellularモデルで通信プランを契約していれば、モバイル通信でもこの機能を利用可能だ。ヘッドセット不使用の場合は、ウオッチのスピーカーから音が出る。

↑iPhoneで使っている番号宛てに電話がかかってきたときは、Apple Watchにも着信通知が表示。そのまま通話もできる

 

□こんなとき便利! ランニング中の緊急連絡にも

ジョギングなどを行う際はiPhoneを持たずに向かう人も多い。Apple Watchでモバイル通信が使えると、万が一の体調不良や怪我などがあったときに、緊急連絡が行えて安心だ。

 

【No.05】SuiCaを登録しておけばスムーズに改札を通過できる

Apple Watchでは「Apple Pay」アプリに「Suica」や「PASMO」などの交通系ICカードを登録することが可能。公共交通機関や、自販機、店頭の決済リーダーなどで使用できる。

↑Apple Watchに登録したSuicaを表示。エクスプレスカードとして登録しておけば、利用時にいちいち起動する必要ない

 

□こんなとき便利! 予備財布としての活用もあり

うっかり財布を忘れたときに、電子マネー決済が行える予備財布として残高をチャージしておくと安心だ。また、ランニング時などでも、iPhoneを持たずともコンビニで買い物ができて便利。

 

【No.06】iPhoneのカメラの遠隔リモコンとして使える

三脚などを用いて記念撮影を行う場合には、Apple Watchでリモートシャッター操作が可能だ。静止画だけでなく動画撮影のスタート・ストップも同様にウオッチの側からリモートで制御できる。

↑Apple Watchにある「カメラリモート」アプリを起動。すると、連携しているiPhoneのカメラをリモート操作できる

 

□こんなとき便利! 家族での記念撮影などの際に便利

カウントダウンでの撮影では、複数回の撮影を試みるときに三脚に設置したiPhoneの場所まで何度も往復しなければならない。Apple Watchがあれば、手元で操作してカウントダウンできる。

 

 

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新型MacBook Pro/Airの性能を比較! 何が一緒で何が違うかすぐわかります

11月11日、午前3時から行われたApple Event。ここで発表された新製品は、13インチのMacBook Pro/AirとMac miniでした。この記事では、それらのスペックを比較し、何が一緒で何が違うのかをまとめていきます。

 

新型MacBook Pro/Airの主な違い

・GPUのコア数

新開発のAppleシリコン・M1を搭載していることは一緒ですが、グラフィック性能を司るGPUのコア数が微妙に異なります。MacBook Proは全モデルが8コアのGPUを搭載するのに対し、Airは7コア・8コアのモデルが存在します。なお、CPU、ニューラルエンジンのコア数に差異はありません。

 

・電源とバッテリー

バッテリー容量と最大連続稼働時間は、Proが58.2Wh/20時間、Airが49.9Wh/18時間となっています。なお、連続稼働時間は従来モデルから格段にパワーアップしており、Proに至っては2倍にまで伸びました。

 

・Touch Barの搭載

MacBook Proのみ、Touch Barを搭載します。

 

・厚みと重量

厚みはProが1.56cm、Airが0.41~1.61cm。重量はProが1.4kg、Airが1.29kgです。

 

・オーディオ

Proがハイダイナミックレンジステレオスピーカーを搭載しているのに対し、Airはステレオスピーカーです。マイクの質もProのほうが高く「スタジオ品質」とAppleからアナウンスされています。

 

・価格

Proが14万8280円、Airが11万5280円(それぞれ税込)。3万円近い開きがあります。

 

新型MacBook Pro/Airの主な一致点

 

・CPU、ニューラルエンジンのコア数

Appleシリコン・M1のCPUは8コア、ニューラルエンジンは16コアで、Pro、Airで共通です。なお、前述のとおりGPUのコア数にのみ違いがあります。

 

・ストレージ、ユニファイドメモリのバリエーション

ストレージは、256GB、512GB、1TB、2TBのSSD、ユニファイドメモリは8GB、16GBのバリエーションから選択できます。

 

・画面サイズ

M1チップを搭載した新型MacBook Pro/Airの画面サイズは、ともに13.3インチのみ。現時点で、16インチのMacBook ProはIntel製CPUを搭載したモデルのみの販売です。なお、画面の解像度は、2560×1600ピクセルで同じですが、輝度はProが500ニト、Airが400ニトでそれぞれ異なっています。

 

・認証

トラックパッドを使用したTouch IDによる認証は、従来と同様です。

 

・ポートの種類と数

Thunderbolt/USB 4ポートを2つ搭載します。従来品ではThunderbolt 3(USB-C)ポートなどを搭載していましたが、今回進化がありました。

 

新型Mac miniは、Proと同様の処理性能

また、今回同時に発表された小型デスクトップPCのMac miniも、Proと同様の処理性能を持っています。

 

M1チップに内蔵されるCPU・GPU・ニューラルエンジンのコア数は同じながら、価格は8万80円で、MacBook Proと比較すればかなり割安です。モニターを別に買わなければならないなど差異はありますが、据え置きで使用するのであれば、優秀な選択肢になりそうです。

※記事内の価格はすべて税込です

Appleの新チップ「M1」の凄さが1分でわかるまとめ! mac OS Big Surについても触れます。

11月11日、午前3時から行われたApple Event。ここ2か月で3回目となる新製品発表会の目玉が、MacシリーズへのAppleシリコンの搭載でした。AppleシリコンとはAppleが開発したチップのことで、すでにiPhoneやiPadなどに搭載されています。今回Macに搭載されるのは、iOSデバイス向けのAppleシリコンをMac向けにアレンジした「M1」です。

CPUは8コア。2種類のコアを4つずつ搭載

M1が重視したのは、ワット当たりの性能、つまり「電力効率」です。少ない電力で従来製品以上のパフォーマンスを発揮するこのチップは、高性能と高効率、2種類のコアを4つずつ装備します。

 

高性能コアはAppleが「世界最速」を謳うレベルほどの高速で、高負荷の処理を担当。低負荷の演算を担当する高効率コアは、従来のわずか10分の1の電力消費で同等の作業を行えます。またM1のチップには、CPUのほか、GPU、ニューラルエンジンといったパソコンの頭脳をまとめて内蔵。グラフィック性能を司るGPUは8コア、機械学習を行うニューラルエンジンは16コアをそれぞれ搭載しています。

 

 

また、M1チップのメモリには、新たに「ユニファイドメモリ」を採用しました。CPU、GPU、ニューラルエンジンで使用するメモリが、このユニファイドメモリに統合されているので、より効率的な処理が行えるようになっています。

 

Appleの発表によれば、CPUの処理速度は1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比べ、最大2.8倍にアップ。GPUは、Intel Iris Plus Graphics 645を装備した1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比較して最大5倍となりました。機械学習を行うニューラルエンジンの実力は、1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比べて11倍となっています。

 

新macOS Big Surで、Safariがさらに速くなる

M1チップに最適化するため、Appleは新たなOSも開発しました。今回、M1チップとあわせて新たにリリースされるBig Surでは、各アプリケーションの処理速度がアップ。たとえばSafariは、よくアクセスするウェブサイトの表示速度をChromeと比べて50%高速化しました。バッテリーの持ちも良くなっており、ネットサーフィンならChromeと比べて最大1時間バッテリーが長く持続します。

 

 

また、Big Surにおいては、iOS向けアプリがmac OS上で動作するようになる点は見逃せません。

 

 

性能面の向上はもちろん、ソフトウェアの面でも、Macは従来のパソコンの枠を超えた存在となりそうです。

 

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Appleの新チップ「M1」の凄さが1分でわかるまとめ! mac OS Big Surについても触れます。

11月11日、午前3時から行われたApple Event。ここ2か月で3回目となる新製品発表会の目玉が、MacシリーズへのAppleシリコンの搭載でした。AppleシリコンとはAppleが開発したチップのことで、すでにiPhoneやiPadなどに搭載されています。今回Macに搭載されるのは、iOSデバイス向けのAppleシリコンをMac向けにアレンジした「M1」です。

CPUは8コア。2種類のコアを4つずつ搭載

M1が重視したのは、ワット当たりの性能、つまり「電力効率」です。少ない電力で従来製品以上のパフォーマンスを発揮するこのチップは、高性能と高効率、2種類のコアを4つずつ装備します。

 

高性能コアはAppleが「世界最速」を謳うレベルほどの高速で、高負荷の処理を担当。低負荷の演算を担当する高効率コアは、従来のわずか10分の1の電力消費で同等の作業を行えます。またM1のチップには、CPUのほか、GPU、ニューラルエンジンといったパソコンの頭脳をまとめて内蔵。グラフィック性能を司るGPUは8コア、機械学習を行うニューラルエンジンは16コアをそれぞれ搭載しています。

 

 

また、M1チップのメモリには、新たに「ユニファイドメモリ」を採用しました。CPU、GPU、ニューラルエンジンで使用するメモリが、このユニファイドメモリに統合されているので、より効率的な処理が行えるようになっています。

 

Appleの発表によれば、CPUの処理速度は1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比べ、最大2.8倍にアップ。GPUは、Intel Iris Plus Graphics 645を装備した1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比較して最大5倍となりました。機械学習を行うニューラルエンジンの実力は、1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比べて11倍となっています。

 

新macOS Big Surで、Safariがさらに速くなる

M1チップに最適化するため、Appleは新たなOSも開発しました。今回、M1チップとあわせて新たにリリースされるBig Surでは、各アプリケーションの処理速度がアップ。たとえばSafariは、よくアクセスするウェブサイトの表示速度をChromeと比べて50%高速化しました。バッテリーの持ちも良くなっており、ネットサーフィンならChromeと比べて最大1時間バッテリーが長く持続します。

 

 

また、Big Surにおいては、iOS向けアプリがmac OS上で動作するようになる点は見逃せません。

 

 

性能面の向上はもちろん、ソフトウェアの面でも、Macは従来のパソコンの枠を超えた存在となりそうです。

 

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Mac miniもM1チップ搭載でリニューアル! Mac最安の7万2800円から

Appleのオンラインによる新製品発表会「Apple Event」が、日本時間11月11日午前3時から開催されました。こちらの記事では、SoCチップ「Apple M1」を搭載してリニューアルした小型デスクトップ「Mac mini」の新モデルについての情報をお届けします。

 

新しいMac miniは、CPUやGPU、Neural Engineなどを1枚のチップに集結させた「Apple M1チップ」を搭載することで、大幅な処理速度の向上と省電力性能を実現していることが特徴。また、M1チップに最適化された最新OS「Big Sur」との組み合わせにより、高いパフォーマンスを発揮します。

 

CPU性能は、前モデル(3.6GHzクアッドコアIntel Core i3搭載Mac mini量産モデル)比で最大3倍高速に。グラフィックス処理は前モデル(Intel Iris UHD Graphics 630を装備した3.6GHzクアッドコアIntel Core i3搭載Mac mini量産モデル)比で最大6倍に向上。さらに、Neural Engineにより機械学習は最大15倍に高速化されています。

 

 

M1チップは省電力性にも優れており、一世代前のモデルと比べて、消費電力を最大60パーセント低く抑えることができます。

 

接続ポートは、Thunderbolt/USB 4ポートが2つ。USB Aポートが2つ。HDMI 2.0が1つ。高速ワイヤレス通信規格Wi-Fi 6にも対応しています。

 

量販モデルは、ストレージ容量をSSD 256GBとSSD 512GBから選択可能。メモリはいずれもSoCに内包された8GBユニファイドメモリ。価格は256GBが7万2800円、512GBモデルが9万2800円(いずれも税別)となっています。カスタマイズによりメモリやストレージを追加することも可能(メモリ最大16GB、ストレージ最大2TBまで)。11月17日より販売開始となります。

 

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スタンダードな「iPhone 12」が買いか? 「機種選びのポイント」をmini/Pro Max発売前に再チェック

今季のiPhoneは4モデルもある——。なんと言うか、「どれを選ぼうか」「5Gプランにしなくちゃいけないのか」と考えるのが億劫で、勢いよく飛びつけない人も多いかもしれない。

 

しかし、筆者が実際に実機に触れてみたところ、端末自体の出来はどれもかなり良いと感じた。特に、やや安価な「iPhone 12/12 mini」のラインナップは狙い目だ。本稿では、実際に「iPhone 12」使ってみたインプレッションを混ぜつつ、同機の特徴や機種選びの際のチェックポイントについて紹介していきたい。

↑本記事では、スタンダードなiPhone 12を検証

 

iPhone 12を選ぶ際のポイント

今季のiPhoneを価格の高い順に並べると「iPhone 12 Pro Max」「iPhone 12 Pro」「iPhone 12」「iPhone 12 mini」となる。もちろん高性能なProラインの方が、ディスプレイの輝度は高いし、望遠カメラやナイトポートレートモードが使える。さらに、今後「Apple ProRAW」撮影に対応する点など、魅力は多い。

 

しかし、「iPhone 12」の方も、”やや安く入手できる”という魅力がある。何より、上記で挙げたようなポイントがピンとこないのであれば、Proシリーズでなくてはいけない決定的な理由はなくなる。新機能として強調された「Dolby Vision対応のHDRビデオ撮影」も、60fpsには非対応だが、30fpsには対応するし、超広角カメラでのナイトモードなども対応する。多くの人は、iPhone 12の仕様で十分と感じるはずだ。

↑iPhone 12の本体はiPhone 12 Proと全く同じサイズ。素材として、テカテカしたガラス背面と、サラサラしたアルミニウムフレームが使われている点がProシリーズと異なる点だ

 

特に、iPhone 12 Proと12は本体サイズが共通している。カメラの個数を除けば、外観の差は素材の質感くらいだ。しかも、今回のiPhone 12の見た目は安っぽさを感じない。XRとXSや、11と11 Proの時のような外観の差は気にしないでいいわけだ(まぁ、ケースを付けて運用することが前提ならば、そもそもあまり気にしなくても良い部分ではある)。

 

Appleの公式サイトより。iPhone 12は最小構成は64GB。カメラが高性能な端末だけに容量不足には注意だ

 

ただし、一点注意しておきたいのは、iPhone 12および12 miniの最小構成では、ストレージが64GBなことだろう。強化された撮影機能をフル活用して数年運用するには心許ない。一方、Proシリーズでは最小で128GBからとなっている。

 

例えば、普段からMacを母艦として運用している人、iCloudやGoogleフォトなどをフル活用している人、あるいは、外部ストレージなどをうまく活用している人にとっては、64GBのiPhone 12で十分という場合もあるかもしれない。64GBモデルを選択した場合に関しては、iPhone 12 Pro(128GBモデル)よりも税込相当で2万3100円安くなる。

 

一方、iPhone 12でも128GBを選択すれば、Proとの価格差は1万7600円。まだ決して差は小さくないが、人によってはこの差なら「Pro」を選ぶという選択肢が浮上するかもしれない。

iPhone 12のカメラは「11 Pro」よりも夜に強い

さて、iPhone 12を実際に使ってみて感じた魅力は、カメラが綺麗に撮影できることだ。筆者が愛用していた2019年モデルの「iPhone 11 Pro」と比べても、iPhone 12の方が美しい仕上がりになる。特に超広角カメラや、インカメラでナイトモードが使えるようになった点で、大きな差が出た。ナイトモードが有効になっていると、単に景色を明るく撮れるだけではなく、ノイズが小さくなり、被写体のディティールがはっきり写るところがポイントだ。

↑超広角カメラの作例を比較。ナイトモードに対応するiPhone 12の方がノイズが少なく、被写体のディティールが鮮明に写った(※写真は記事アップロードのために縮小している、以下同)

 

↑インカメラでの夜間のポートレートモード撮影でも、肌がより明るく撮影でき、髪の毛の質感なども残った

 

また、動画もHDR撮影に対応したことで、明暗さの激しいシーンで階調の豊かな映像が残せるようになった。試しに、焚き火を撮影してみたが、黒くなった薪の部分や、明るい炎までがデータとしてしっかり残っていたのには驚いた。

↑30fpsで撮影した動画には「HDR」のアイコンが表示された。明るい炎を撮影しつつ、左奥の炭になりつつある薪の表面も確認できるのがわかるだろうか

 

これまで「夜だからしょうがないよね」と諦めていたシーンでも、カメラを問わず美しく撮影できるのは、最新のiPhone 12シリーズならではの魅力だと言える。

 

また、静止画が対応した「スマートHDR 3」の実力も検証した。スペシャルイベントで紹介された写真と同じ様に、樹木を撮影してみたところ、枝の隙間から覗く空や、張り巡らされた根っこなどの色み、明るさなどが非常に綺麗に整った。1世代前の「iPhone 11 Pro」と比べてもかなり差があったので、カメラの進化には正直脱帽だった。過去機種との差はさらに大きいだろう。

↑iPhone 11 Proで撮影するとこうなのが(これでも十分綺麗だが)

 

↑iPhone 12だとより美しく整った。空や地面の色味に注目して比較してほしい

 

5Gの実力はまだ未知数

一方、やや郊外に住んでいる筆者としては、5Gの恩恵はまださほど受けられていない。クルマで30分〜1時間程度運転してやっと対応エリアにたどり着くようなイメージなので、「さぁ5Gを測りに行こう」と仕事やイベントとして出かけないと、4Gにしかつながらない。

↑5Gのアンテナピクトは都内でたまに見かけるけど、これといった恩恵は正直まだない

 

また、たまに都内に取材に行って5Gエリアに入ることもあるのだが、意外とミリ波(iPhone 12シリーズが対応していない5Gの周波数帯)対応エリアが多かったりもする。アンテナピクトは5Gになっていても、数Mbpsしか出ないこいうこともあるのだ。よほど電波にこだわりがなければ、「5G」自体を目的に慌てて購入するのは、正直おすすめできない。

 

これに関しては、5Gが身近な存在になるのは早くても再来年くらいのことだろうから、気長に待つしかないだろう。iPhone 12シリーズの5G対応について、その真価が日本で発揮されるのは少なくとも数年後だ。

 

今回はiPhone 12のカメラ性能、そしてコスパを考えた購入の分岐点について考察してみた。いよいよiPhone 12 mini、iPhone 12 Pro Maxの発売も間近なので、4モデル全ての発売を待っていた人はぜひ参考にしてほしい。

 

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新型MacBook Airが“M1”チップ搭載! 何が変わったか細かにチェック

Appleのオンラインによる新製品発表会「Apple Event」が、日本時間11月11日午前3時から開催されました。こちらの記事では、SoCチップ「Apple M1」を搭載してリニューアルした「MacBook Air」の新モデルについての情報をお届けします。

 

MacBook Airは、これまでの薄くて軽いウェッジ型デザインを維持しつつ、省電力なM1チップと最新OS「Big Sur」により、ファンレス仕様に進化していることが特徴。パワーが必要なアプリを動かしても、音を気にせず静かなまま使用できます。

 

M1チップによって変わったコト

M1チップに内包された8コアCPUは、一世代前のモデル(1.2GHzクアッドコアIntel Core i7搭載MacBook Air量産モデル)に比べ、最大3.5倍の処理速度を実現。また、8コアGPU(※)は前モデル(Intel Iris Plus Graphicsを装備した1.2GHzクアッドコアIntel Core i7搭載MacBook Air量産モデル)比で最大5倍のグラフィック処理速度となっています。さらに、16コアのNeural Engineにより最大9倍速い機械学習も可能に。

※:SSD 256GBモデルは7コアGPU

 

↑M1チップにより画像編集、動画の書き出しが驚くほどスピーディーに

 

↑GPU性能の向上は、Lightroomでの画像編集をよりパワフルに

 

↑16コアにより機械学習のワークフローが前世代より9倍速く

 

バッテリー時間もぐんと向上!

また、M1チップの優れた省電力性により、バッテリー駆動時間は前モデルから約6時間延びて、MacBook Air史上最長となる最大18時間を実現しています。

↑最大15時間のネット通信、最大18時間のビデオ再生が可能

 

ディスプレイは2560×1600ピクセル解像度の13.3インチRetinaディスプレイを採用。P3広色域の採用により、sRGB比で25%多い色を表現できます。

 

 

Magic Keyboardはシザー構造を改良し、タイピングがより快適に。感圧タッチトラックパッドも備えており、スワイプやピンチなどのタッチ操作がスムーズに行えます。また、指紋認証システム「Touch ID」を備えており、ロックの解除やアプリの購入処理などもワンタッチで行えます。

 

 

量販モデルは、ストレージ容量をSSD 256GBとSSD 512GBから選択可能。メモリはいずれもSoCに内包された8GBユニファイドメモリ。価格は256GBが10万4800円、512GBモデルが12万9800円(いずれも税別)となっています。カスタマイズによりメモリやストレージを追加することも可能(メモリ最大16GB、ストレージ最大2TBまで)。11月17日より販売開始となります。

 

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新型13インチMacBook Proは、M1搭載で歴代最速・最大の省エネを実現!

11月11日、午前3時から行われたApple Event。ここ2か月で3回目となる新製品発表会では、Macに関連する新製品の発表がありました。この記事では、クリエイター向けノートPC・新型13インチMacBook Proについて情報をお届けします。

Appleシリコン「M1」が、過去最大の速度と電力効率を実現

今回新しく登場したMacBook Proは13インチ。Mac用に新たに開発されたAppleシリコン「M1」を搭載しています。

 

CPU、GPU、ニューラルエンジンといったパソコンの頭脳をオールインワンにまとめたM1。そのCPUには高性能コア、高効率コアをそれぞれ4コアずつ、計8コア搭載しています。高性能コアはAppleが「世界最速」を謳うレベルほどの高速で、高効率コアは低負荷の演算を従来のわずか10分の1の電力消費で行えます。高負荷・低負荷の作業を異なる特徴を持つ2種類のコアが分散して行うことで、処理速度と電力効率の双方を同時にアップさせました。

 

CPUの処理速度は、1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比べ、最大2.8倍に向上。

 

8コアを搭載したGPUの性能は、Intel Iris Plus Graphics 645を装備した1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比較して最大5倍となりました。

 

これらの性能向上により、動画編集や、ゲームプレイなどの快適性向上が見込まれます。

 

また、ビデオ分析や音声認識、画像処理などを司る機械学習用のニューラルエンジンは16コアを搭載。こちらも1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比べて11倍の性能アップに成功しました。

※性能はAppleの発表による。テストでは、すべてのシステムに16GBのRAMと2TBのSSDを実装。

 

バッテリーの持ちは従来モデルの2倍に

電力効率が向上したことで、バッテリーの持ちはシリーズ最大、従来モデルの2倍となる最大20時間に到達。M1チップによりFaceTimeの画質が向上したほか、内蔵マイクを新型のものとし、よりクリアに音声を拾えるようになるなど、細かい点も改善されています。

 

なお、モニターにはこれまでのMacBook Proと同様に、Retinaディスプレイを採用。2560×1600ピクセルの解像度と、500ニトの輝度をキープしています。Touch IDによる認証、Touch Barも搭載も従来と変わりません。

 

また、重さ・厚みもこれまでの13インチモデルと変わらない1.4㎏、1.56cmです。

 

●新型13インチMacBook Proラインナップ

・メモリ…8GB/16GB

・ストレージ(SSD)…256GB/512GB/1TB/2TB

・価格…14万8280円~

 

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価格、性能も肉薄するiPhone 12とiPhone 12 Proーー「あえてPro」を選ぶべき理由を探った

iPhone 12シリーズ4機種のラインナップの中でも、特に迷いそうなのが「iPhone 12にするか、iPhone 12 Proにするか」の選択です。小型のiPhoneがほしいならiPhone 12 miniが最有力候補になり、大画面や最高峰の性能を重視するなら、iPhone 12 Pro Maxを選ぶことになるでしょう。

↑iPhone 12 Pro

 

今回のiPhone 12は性能上はProとほとんど差がない、これまででもっともProラインに肉薄したモデルです。その中であえて「Proを選ぶ理由」があるのかにフォーカスしてiPhone 12 Proを観察してみました。

↑背面はマット仕上げ

 

仕上げ:渋さとともにギラギラ感も

iPhone 12 ProはiPhone 12と共通のボディ形状を採用しつつ、カラーバリエーションで大きく変化を付けて、差を出しています。ボディはiPhone 4世代のような角張った形状となり、画面枠は若干細くなりました。画面サイズは6.1インチでiPhone 11と同じサイズ。iPhone 11 Proと比べると若干、大型化したことになります。

↑左から、iPhone 11、iPhone 12、iPhone 12 Pro、iPhone 11 Pro

 

カラーラインナップはiPhone 12が11シリーズを、12 Proは11 Proシリーズを踏襲しています。iPhone 12 Proのカラバリの1つ「グラファイト」は、磨りガラス調の背面仕上げが象徴的な渋いデザインです。iPhone 11 Proのミッドナイトグリーンを引き継いだカラーと言えるでしょう。

↑上が、iPhone 12 Pro グラファイト、下はiPhone 11 Pro ミッドナイトグリーン

 

デザインは、iPhone 12にするかそれともProを選ぶか決める上で、重要な要素になりそうです。側面の光沢のギラギラ感が増したことで、iPhone 12 Proのデザインには、角張った形状になったことから光沢処理がより引き立ち、渋みとともに独特のアクの強さも際だつようになりました。

↑MagSafe対応のシリコンケース。iPhone 12/12 Proの両方で使えます

 

ちなみに今回、iPhone 12とProはカメラユニットを除いて同じ形状になっています。そのため、ケースや保護フィルムは両機種で共通のものが使えます。

 

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ディスプレイの特徴:HDR 10+Dolby Vision対応

今回のiPhone 12シリーズは、4モデルすべてが有機ELディスプレイ搭載となりました。iPhone 12とiPhone 12 Proは同じ6.1インチの「Super Retina XDRディスプレイ」を搭載します。

 

有機ELディスプレイは従来のiPhoneで多く採用されている液晶ディスプレイよりも、画面を明るくできます。黒色表示が美しいことから、ダークモードとの相性も良好です。

↑明瞭に表示するディスプレイ

 

有機ELディスプレイは、以前はiPhone Xのような上位モデルのみの採用でしたが、今回はスタンダードモデルのiPhone 12もサポートしています。iPhone 11 Proと見比べてもあまり違いを感じませんが、iPhone 11からの買い替えなら画面の明るさは印象的に思えることでしょう。

 

ただし、通常使用時の最大輝度が異なり、iPhone 12では最大625ニト、iPhone 12 Proは最大800ニトで表示できます。

 

実際に見比べて見ると、iPhone 12の最大輝度でも、屋内や日陰なら十分すぎるほど明るく感じます。屋外で直射日光に照らされるような環境なら、iPhone 12 Proの最大輝度も必要になってくるでしょう。

 

HDR動画の再生時は、最大1200ニトで表示されます。明るい部分の白飛びや暗い部分の黒潰れを防げるため、特にダークな描写が多い海外ドラマのような映像をくっきりはっきり表示できます。

 

MagSafeワイヤレス充電:カシャとはめて簡単充電

iPhone 12シリーズは新たなワイヤレス充電機構「MagSafe」に対応しました。背面に磁力でくっつくワイヤレス充電器で、高速なワイヤレス充電が可能なiPhone専用アイテムです。MagSafeはMacBookの充電器でお馴染みの名前ですが、iPhoneのMagSafeはそれとは全くの別物。磁石でくっつくという仕組みが同じだけで、互換性はありません。

 

iPhoneの背面にカシャとくっつけてそのまま充電が始まる使い心地は実に軽快でした。脱着の操作はケーブルをつなぐよりも快適に感じます。

 

ただし、アップル純正のMagSafe充電器は税込4950円と高価で、しかも急速充電器は別売となっています。その性能をフルに発揮するには20WのUSB Type-C充電器をつなぐ必要があるため、きちんとした充電環境を揃えるために、iPhone本体代に加えて、ある程度の支出は覚悟しておいた方が良いでしょう。

 

今回のiPhone 12シリーズからイヤホンと充電器の同梱もなくなりました。同時に同梱ケーブルの端子がLightning~USB Type-Cに変更されたため、MagSafeを使わないにしても、持っていないなら新たにUSB Type-C充電器を購入する必要があります。

 

カメラ:動画撮影が劇的に進化。Pro限定の機能も

iPhone 12と共通の進化ポイントですが、iPhone 12 Proでは動画撮影の性能が劇的に強化されています。最大で4K 60fpsのHDR動画を撮影できるようになりました。このHDR撮影では、「Dolby Vision」という映画業界で広く用いられている規格に準拠しています。

↑街中でテストショットしてみました

 

実際に撮影してみても、暗所でのビデオ撮影性能の劇的な向上は確認できました。iPhone 11 Proでは歯が立たなかった夜の街中を撮ってみても、iPhone 12シリーズなら暗い道路や街路樹の色が明確に分かるほどくっきり写ります。日常的に動画を撮る人なら、これだけでもiPhone 12に買い替える価値があるのではないかと思ったほど、HDR撮影機能は印象的でした。

 

iPhone 12 Proで撮影した4K動画。ズーム時のカメラの切り替えも前世代モデルよりスムーズになっています

 

もちろん、静止画撮影の品質も向上しています。動画撮影ほど劇的な進化ではありませんが、特に暗所撮影では明確に進歩しています。たとえば夜景や夕方のシーンでは細部のディテールを潰さず描写します。暗めの室内で食事を取るときも、iPhone 12シリーズの方がシズル感のある写りになります。

 

iPhoneではここ数年、AI技術をカメラに取り入れた「計算写真」のアプローチで写真の画質改善を続けてきました。数世代前のiPhoneから買い替えるなら、「数年でここまで進化したのか」と性能向上を実感できるでしょう。

 

ここまではiPhone 12/12 Pro共通の進化について紹介しました。ここからは、Proのみの機能について見ていきましょう。iPhone 12 Proでは11 Proに引き続き、広角、超広角、望遠の3眼仕様となっています。iPhone 12にはない望遠カメラが差別化のポイントです。

 

35mm換算で、標準画角は焦点距離26mm相当。超広角は0.5倍の13mm相当です。iPhone 12 Proではさらに望遠レンズとして2倍相当の52mmが追加されています。Proラインではデジタルズームも最大倍率が向上しています。iPhone 12が5倍の130mm相当が最大倍率となっているのに対して、iPhone 12 Proは10倍(260mm相当)までズーム可能です。

 

Androidでは“100倍ズーム”を謳うスマホまで存在するのに対して、iPhone 12 Proの10倍は物足りないようにも見えますが、デジタルズームでは画質の劣化が著しいことを踏まえれば、実用性を考えても10倍程度に抑えた方が賢明かもしれません。

 

筆者としては望遠はそこまで重要ではないように思えます。普段良く使う「ちょっとズームしたい」という程度の用途なら3倍くらいまでのズームで十分賄えます。望遠カメラがないiPhone 12でも鑑賞に堪える写真は撮れるでしょう。そうした意味で望遠カメラは、あくまでカメラにこだわりたい人向けの追加要素と言えます。

 

さらに今回、ProラインにはiPhoneで初めて「LiDARスキャナ」を搭載しました。これはiPhone 12 Pro/Pro Max限定の新機能です。LiDARはレーザー光を用いるセンサーで、自動運転車などにも使われています。周囲にあるものの立体的な形状を瞬間的に把握するには欠かせない技術です。LiDARの恩恵は、2つの形で生かされています。ひとつはオートフォーカスの精度向上。周囲が暗い状況下で、フォーカス速度が最大6倍まで改善されるとしています。

 

試用した際には、室内で小物を撮るときにiPhone 12 Proのピント合わせの速さが実感できました。小さなものにピントを当てると、iPhone 12がピント合わせに迷って1〜2秒かかるような状況で、iPhone 12 Proは迷わずキリッとピントを合わせてきます。

↑LiDARはARアプリを動かす際に活躍します

 

LiDARの性能がより求められるのは、ARアプリを使うときです。周囲の空間を正確に認識して、3Dモデルを表示する際に、立体的な空間把握は欠かせません。現在ではARアプリは多くはありませんが、「ポケモンGO」や「マインクラフト Earth」のようなAR対応ゲームや、3Dモデルを作成できるアプリが登場しています。iPhone 12 ProのLiDAR対応によって、ARアプリはより充実していくことになるでしょう。

 

また、2020年末までにはProライン限定の新機能として「Apple ProRAW」が提供されます。ProRAWは写真家にはお馴染み「RAW(ロウ)」と呼ばれるデータ形式です。JPEG写真の前段階の情報量が多いデータを直接編集できることから、レタッチの腕さえあれば自動で生成されるJPEGよりも意図した写真表現にマッチした写真が作れます。以下、iPhone 12 Proの写真作例をご覧ください。※無加工のものになります。

 

【iPhone 12 Proの写真作例をフォトギャラリーで見る】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSでは表示できません。

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パフォーマンス:iPhone 12とメモリ容量が違うが、体感は変わらない

iPhone 12は、これまでで最も「Pro」に近いiPhoneです。中核となるチップセットはシリーズ全4モデルで共通の「Apple A14 Bionic」を搭載しています。iPhone 12とiPhone 12 Proを使い比べたとしても、たとえばブラウザーでのWebサイト表示や、動画再生など一般的な使い方で差を感じることはないでしょう。

 

ただし、ベンチマークアプリを使うと、処理性能に差があることが分かります。筆者が試用したiPhone 12/12 Proではマルチコア処理の性能でProの方が秀でているという結果がでました。

↑ベンチマークアプリ「Geekbench 5」ではiPhone 12 Pro(右)がiPhone 12よりもやや高性能という結果に

 

この結果はメモリ容量の差が反映されているものと思われます。アップルはiPhoneのメモリ容量についての情報を公開していませんが、ベンチマークアプリ「Geekbench 5」の表示をみると、筆者が試用したiPhone 12 Pro 512GB版はメモリ6GB、iPhone 12 256GB版はメモリ4GBを搭載していることが分かります。

 

数字上はiPhone 12と12 Proの間で処理性能の差がありますが、実用上はあまり関係ありません。試用した範囲では、高負荷な3Dゲームを同時に遊んでみても、表示性能は同等程度と感じました。

 

差が出るとすれば、マルチコア処理が重要となる動画編集で待ち時間が変わる程度でしょう。とはいえ、iMovieで1分ほどの4K動画をつなげて書き出し処理したところ、iPhone 12 Proの方が数秒程度高速に処理できた程度にとどまっており、Proの性能が必須と感じるには至りません。

 

5G対応:実感するのはまだまだこれから

5G対応については、「今後に期待」というしかありません。iPhoneを発売する大手3キャリアは、現時点では揃ってきわめて限定された5Gエリアしか持っていません。東京・山手線内に限ってみても、エリアマップ上でも「点」として表示されるような範囲でしか展開していない上、実際にエリアに行っても数メートルずれるとつながらないといったような貧弱な展開状況となっています。

 

5GエリアはiPhone発売を契機に拡大が加速していくものと思われますが、全国どこでも使えるという状況に至るまでには、1年半から2年はかかるものと見ておくのが良いでしょう。

↑5Gスポットを確認

 

なお今回、日本で発売されるiPhone 12シリーズは5Gの中でも「ミリ波」には対応していません。ただミリ波に対応していないことの影響は、そこまで深刻ではありません。ミリ波は高速な通信が期待できる周波数帯ですが、つながる範囲がより狭くなりがちという性質も併せ持っています。5Gがつながらない、という現状は、日本版iPhone 12が対応しているサブ6周波数帯でも同じです。ミリ波の方がよりつながりにくい性質を持つため、対応していたとしても実用に影響するほど改善されるかは疑問が残るところです。

 

いずれにせよ、全国で4G LTEが使えるため、5Gを求めてiPhone 12シリーズを買うという視点は現状必要はありませんが、iPhone 12シリーズでは4G LTEの速度も向上しています。また、大手キャリアが用意する5G向けの料金プランは無制限に近いプランが多く、iPhone 12 Proをバリバリ使いこなすのにも適していますので、そういった点でiPhone 12 Proには優位性があるでしょう。

 

ちなみに、4G LTE契約のSIMでも原則としてiPhone 12シリーズを利用できます。その場合は5Gを利用できず、4G LTEスマホと同様のネットワークで通信可能です。MVNOでもIIJmioやmineoなどがSIMフリー版で動作確認したことを報告しています。ただし、auの4G LTE契約の場合は利用不可で、au 5Gへの契約変更が必要となります。

 

まとめ:あえて「Pro」を選ぶなら…やはりカメラ性能を吟味すべし

iPhone 12と12 Proは、ほとんどの仕様が共通しています。その一方で、価格設定はiPhone 12 Proの方が割高となっています。この2機種の違いはデザイン、カメラ性能や一部の処理のパフォーマンスなど、わずかな差に留まっています。この必要な機能に応じて、選ぶと良いでしょう。

 

【iPhone 12と12 Proで共通の主な特徴】

・高速なA14 Bionicチップセット

・明るいDolby Vision対応のディスプレイ

・四角いボディにリニューアルされた新デザイン

・高速なワイヤレス充電機構MagSafe

・5G網(サブ6周波数帯)の高速通信

・広角カメラと超広角カメラ

・劇的に進化した動画撮影機能

・Apple Pay

・防水、防じん

 

【iPhone 12 Proだけの主な特徴】

・側面がきらめく渋いカラーのボディ

・望遠カメラ

・Apple ProRAW(年内提供)

・LiDARによる高速オートフォーカスと高速AR処理

・マルチコア処理がやや性能高め

 

これらの特徴の中でも、12と12 Proの性能差を確実に感じることができるのは、カメラ関連です。望遠カメラはiPhoneで写真撮影にこだわる人なら有って損はない機能ですし、Apple ProRAWも写真家には期待の機能と言えます。また、ARアプリを使いこなせるならLiDAR搭載のProラインをおすすめします。パフォーマンスの差は大きくはありませんが、特に動画をたくさん撮影する人で、編集もiPhoneでするなら容量大きめで動画処理の性能の高さも期待できるiPhone 12 Proをおすすめします。

 

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(PRODUCT)REDとパシフィックブルーを隅まで眺める! iPhone 12と12 Proのさくっとインプレ&フォトギャラリー

10/23(金)に発売されたiPhone 12/12 Pro。みなさんはもうゲットしましたか? 編集部では発売日に早速インプレッションをSNSでお見せしました。

 

 

 

↑手前がiPhone 12、奥がiPhone 12 Proになります

 

本記事では、実機を触ってみた感想のまとめとSNSではお見せしていない写真の数々を展開していきたいと思います!

 

iPhone 12 (PRODUCT)REDは鮮やかな色合い! 12 Proは「持ってる感」高め

触ったiPhone 12は(PRODUCT)RED! 12では発色が良くかなりポップな印象でしたね。発表時点から「5シリーズを思い出す!」と話題だったエッジ部のデザインですが、実際に触ってみると手にすっと馴染む感覚がしました。

 

 

12 Proの新色・パシフィックブルーは、実物は画像で見るよりも深い色合いで高級感高し! 12よりもほんのわずかに「ずっ…」とくる重量感があるんですが、重いのではなく「持ってる感」って表現がしっくりきます。12との違いは、ステンレスのエッジとマットな背面の手触り。見比べると最上位モデルにふさわしい品格がありました。

 

【iPhone 12/12 Proのデザインを写真で見る】

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iPhone 12と12 Proのカメラも撮り比べました!

実機のテストもかねて軽く撮影もしてみました。両機はカメラに大きな差があり、特に12 Proは望遠も備えてスマホカメラとしては抜群のスペック・機能性を持ったモデルとして進化しています。

 

iPhone 12だとポートレート、料理写真でその実力が発揮された印象です。高い解像度で木々の細かな描写を実現し、料理と夜景のコントラストもくっきり描かれていました。12 Proは望遠との使い分けが楽しかったです。特徴としては、iPhone 12よりもぼけがくっきりしているのが印象的でした。撮っている楽しさはやはり12 Proでしょう。

 

【iPhone 12/12 Proのフォトギャラリー】

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カンタンなインプレッションでしたが、iPhone 12/12 Proを迷われている方はぜひ写真を眺めつつ検討してみてください。

 

「iPhone 12」が加わった、新たな全iPhoneシリーズをスペック比較してみました

10月14日深夜に発表された、4種類のiPhone。本記事では、Appleの発表をもとに、最新機種に従来機種も含めて、現行発売機種のスペックを比較していきます。

 

一目で違いがわかるiPhone 12/12 Pro/12 mini/12 Pro Maxのスペック表

iPhone 12 12 Pro 12 mini 12 Pro Max
容量 64GB/128GB/256GB 128GB/256GB/512GB 64GB/128GB/256GB 128GB/256GB/512GB
サイズ W71.5×H146.7×D7.4mm
W71.5×H146.7×D7.4mm
W64.2×H131.5×D7.4mm
W78.1×H160.8×D7.4mm
重量 162g 187g 133g 226g
ディスプレイ 6.1インチ(2532×1170ピクセル、460ppi) 6.1インチ(2532×1170ピクセル、460ppi) 5.4インチ(2340×1080ピクセル、476ppi) 6.7インチ(2778×1284ピクセル、458ppi)
耐水、防塵性能 IP68等級 IP68等級 IP68等級 IP68等級
チップセット A14 Bionicチップ
A14 Bionicチップ
A14 Bionicチップ
A14 Bionicチップ
カメラ 超広角:f/2.4絞り値と120°視野角
広角:f/1.6絞り値
2倍の光学ズームアウト
最大5倍のデジタルズーム
超広角:f/2.4絞り値と120°視野角
広角:f/1.6絞り値
望遠:f/2.0絞り値
2倍の光学ズームイン、2倍の光学ズームアウト、4倍の光学ズームレンジ
最大10倍のデジタルズーム
超広角:f/2.4絞り値と120°視野角
広角:f/1.6絞り値
2倍の光学ズームアウト
最大5倍のデジタルズーム
超広角:f/2.4絞り値と120°視野角
広角:f/1.6絞り値
望遠:f/2.2絞り値
2.5倍の光学ズームイン、2倍の光学ズームアウト、5倍の光学ズームレンジ
最大12倍のデジタルズーム
バッテリー ビデオ再生:最大17時間
ビデオ再生(ストリーミング):最大11時間
オーディオ再生:最大65時間
ビデオ再生:最大17時間
ビデオ再生(ストリーミング):最大11時間
オーディオ再生:最大65時間
ビデオ再生:最大15時間
ビデオ再生(ストリーミング):最大10時間
オーディオ再生:最大50時間
ビデオ再生:最大20時間
ビデオ再生(ストリーミング):最大12時間
オーディオ再生:最大80時間
認証 Face ID Face ID Face ID Face ID

 

以下、現在発売中のiPhone SE/iPhone 11/iPhone XRのスペックも掲載します。

iPhone SE iPhone 11 iPhone XR
容量 64GB/128GB/256GB 64GB/128GB/256GB 64GB/128GB
サイズ W67.3×H138.4×D7.3mm
W75.7×H150.9×D8.3mm
W75.7×H150.9×D8.3mm
重量 148g 194g 194g
ディスプレイ 4.7インチ(1334×750ピクセル、326ppi 6.1インチ(1792×828ピクセル、326ppi) 6.1インチ(1792×828ピクセル、326ppi)
耐水、防塵性能 IP67等級 IP68等級 IP67等級
チップセット A13 Bionicチップ
A13 Bionicチップ
A12 Bionicチップ
カメラ 12MP広角カメラ
f/1.8絞り値
最大5倍のデジタルズーム
超広角:f/2.4絞り値と120°視野角
広角:f/1.8絞り値
2倍の光学ズームアウト
最大5倍のデジタルズーム
12MPカメラ(広角)
f/1.8絞り値
最大5倍のデジタルズーム
バッテリー ビデオ再生:最大13時間
ビデオ再生(ストリーミング):最大8時間
オーディオ再生: 最大40時間
ビデオ再生:最大17時間
ビデオ再生(ストリーミング):最大10時間
オーディオ再生:最大65時間
連続通話時間(ワイヤレス):最大25時間
インターネット利用:最大15時間
ビデオ再生(ワイヤレス):最大16時間
オーディオ再生(ワイヤレス):最大65時間
認証 Touch ID Face ID Face ID

 

 

 

サイズ感が嬉しい12 mini、クリエイターに心強い12 Pro Max

本体サイズを抑えつつ、画面を拡大し、性能もアップさせたiPhone 12シリーズ。特に、12 miniは現行の第2世代iPhone SEよりも小型で、サイズ感の問題から、買い替えを躊躇していたユーザーからは支持を集める存在となりそうです。また、写真・動画の撮影・編集機能がプロレベルに進化した12 Pro Maxは、まさにクリエイターを助ける1台となるでしょう。

 

従来製品とあわせ、スペックはもちろん、広い価格帯の商品が揃ったiPhone。これからも世界のスマホ業界をけん引していきそうです。

iPhone 12、カメラが進化したらしいけど何がすごいの? カメラマンに聞いてみた

10月14日深夜に発表されたiPhone 12シリーズ。今シリーズでは初の7枚レンズカメラを採用するなど、画像・映像の撮影機能が向上しました。でも、実際どういうメリットがあるのかは一般ユーザーには分かりにくい部分があるでしょう。そこで、嬉しい進化ポイントを編集部のカメラマンに聞いてみました。

 

①物理的な良さ

まずは、ハード面の性能向上について。カメラは、iPhone 12、12 mini が広角・望遠の2基、12 Pro、12 Pro Maxは広角・超広角の3台に加えてLiDERスキャナも搭載しています。広角レンズの集光力は従来より27%アップ(12、12 mini、12 Pro、12 Pro MAXは暗所での画質が87%上昇)しており、光が少ないシーンでも明るい写真を撮れるようになりました。

 

 

 

「iPhone 12の性能を見てナイトモードの強化も含めて、暗所での撮影に力を注いでいるようで、どんどん夜の撮影に強くなっている印象があります。たとえば、夜景を撮れば、美しい画を引き出してくれると思います。望遠レンズが更に望遠かつ、センサーサイズが大きくなったうえ、LiDERスキャナで深度を正確に測れるようになったので、本格的にポートレートらしい絵が撮れそうです」(編集部カメラマン)

 

また、進化したのはレンズだけではありません。外装が角型のデザインになったことで、写真撮影に嬉しいポイントがあるそうで……

 

「実をいうと、僕がiPhoneで撮影したときに手ブレしたこといままでないんです。が、iPhone 12ではセンサーシフトの手ブレ補正が搭載されたので、さらにブレに強くなっていますね。また、外側が四角くなったためグリップしやすく、写真撮影でブレに悩まされることはないと思います」(編集部カメラマン)

 

②ソフト的な良さ

iPhone 12 Pro、12 Pro Maxでは、RAWでの撮影・データ編集機能が搭載されることがアナウンスされました。動画の精彩さが向上したこととあわせて、クリエイターにとっては心強い味方になるようです。

 

 

「写真をRawデータで撮れるようになったので、iPadに登場したPhotoshopと組み合わせれば、写真撮影の仕事がモバイル装備のみで解決しそうです。動画はHDRで10ビットで撮れるし、カラコレ(色彩補正)が出来ると本格的に映画っぽいムービーが作れるでしょう。動画で色の調整するのは、一眼でやるととても面倒な作業なので、これは本当にありがたいと思います。YouTuberや個人制作レベルなら、場合によっては編集までiPhoneで完結できる時代がきたのではないでしょうか」(弊社カメラマン)

 

 

発表会では、ドローンにiPhoneを装備し、ムービーを撮影するシーンも公開されました。新しいiPhoneは、一般用途はもちろん、プロのクリエイティビティをも支える存在になりそうです。

 

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「iPhone 12 Pro/Pro Max」を検討する上で、絶対に知っておきたい3つの「違い」

2020年10月14日深夜2時(日本時間)から開催されたAppleの発表会。そこでアナウンスされた注目の新製品について、GetNavi webでは速報をお送りします。本記事では、iPhone 12の上位モデルあたる、12 Pro、12 Pro Maxの詳細を振り返ります。この2機種がiPhone 12と主に異なっているのは、画面のサイズ、外装、カメラ性能です。

 

【違いその1】画面サイズ

画面サイズは12 Proが6.1インチ、12 Pro Maxが6.7インチ。11 Proは5.8インチ、11 Pro Maxは6.5インチだったので、それぞれ大型化していることがわかります。

 

 

【違いその2】外観デザイン

一方で、ベゼルを極力小さくまた厚みを従来機種より薄くしたことで、大型化を防いでいます。重量にいたっては、全機種と同等レベルに抑えました。外装にはステンレススチールを採用しており、iPhone 12のアルミニウムとは異なっています。カラーバリエーションはゴールド・シルバー・グラファイト・ブルーの4種が用意されており、どれもiPhone 12とは異なった風合いです。

 

 

 

【違いその3】カメラ性能

11 Pro登場時に話題となった”タピオカカメラ”は健在で、性能がさらにアップ。しかも広角・超広角・望遠の3つに加えて、LiDERスキャナも搭載しました。このスキャナは空間の深度を正確に測定し、ピント調整を高速化、ポートレート写真のクオリティを上げ、一眼レフレベルの写真を撮影できます。おまけにRAWにまで対応し、写真の詳細情報を閲覧しながら微妙な調整をできるようになりました。

 

 

 

加えて、12 Pro Maxでは12 Proよりも高性能なカメラを搭載しており、集光性能などが上昇しています。画面が大型であり、画像・映像の編集が行いやすいことまで考慮すると、クリエイター向けの色が強いモデルとなりそうです。

 

映像撮影では、10ビットのダイナミックレンジで撮影できる、HDR撮影を初めて搭載。映画スタジオで使われている映像規格・Dolby Visionにも初めて対応し、アプリケーション上から動画の編集が可能です。また、12 Pro Maxでは暗い場所でビデオの画質が87%向上しており、色彩・明暗により豊んだ映像を撮れるようになっています。

 

 

なお、処理速度が大幅向上したA14 Bionicチップ、iPhone 11の2倍のピクセル数を誇るSuper Retina XDRディスプレイ、耐落下性能がiPhone 11の4倍になった表面ガラス「セラミックシールド」、背面に内蔵した磁石「MagSafe」といったiPhone 12シリーズの目玉装備はiPhone 12と同様に搭載し、5G通信にももちろん対応しています。

 

 

価格は12 Proが11万7480円、12 Pro Maxが12万9580円(すべて税込)。発売日については、12 Proが10月16日予約開始・10月23日発売、12 Pro Maxが11月6日予約開始、11月13日発売とそれぞれ発表されています。

 

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「iPhone 12」は11と比べて何が進化した? 9つのポイントで読み解く

2020年10月14日深夜2時(日本時間)から開催されたAppleの発表会。そこでアナウンスされた注目の新製品について、GetNavi webでは速報をお送りします。この記事では、デザインが一新され、ハード面で格段の進化を遂げた「iPhone 12」の詳細を振り返ります。

 

 

【その1】サイズと重さ

今回発売されるiPhone 12のディスプレイは、iPhone 11と同様の6.1インチ。しかし、iPhone 11よりも格段に小型化しています。厚みを11%、体積を15%それぞれ削減し、重さも16%軽くなりました。形状は、iPhone 5以来となる、角ばったデザインです。

 

【その2】ディスプレイ性能

小型化の一方で、ディスプレイの性能は大きくアップしました。iPhone 12は有機ELディスプレイであるSuper Retina XDRディスプレイを搭載。200万:1のコントラスト比を実現するこの画面は、画像の明暗をより鮮明にし、画素数はiPhone 11の2倍になりました。高品質の映像形式である、Dolby Vision、HDR10、HLGといったHDRビデオにももちろん対応しています。

 

 

【その3】耐久性

ガラスの丈夫さも追求。iPhone 11と比べて4倍もの耐落下性能を誇る「セラミックシールド」が、スマホユーザーの大きな恐怖である画面割れを防ぎます。

 

 

【その4】5G対応

本機は、iPhoneシリーズでは初の、高速通信規格・5G対応機種です。高速・低遅延の5G通信により、ゲームのリアルタイム対戦や画像・ムービーの即時共有など、スマートフォンを介した大容量通信が格段に快適化します。なお、国内大手キャリアであるau、docomo、SoftBankの3社が、iPhone 12による5G通信に対応することが発表されています。

 

 

【その5】グラフィック&処理性能

チップには、競合機種より最大で50%高速だというA14 Bionicを採用。6コアのCPU、4コアのGPU、16コアのニューラルエンジンが、グラフィック性能を50%、機械学習処理性能を80%、競合機種よりもそれぞれ高速化させていると発表がありました。

 

5Gへの対応と処理性能の向上は、iPhoneのゲーミングデバイスとしてのポテンシャルをよりアップさせています。世界的人気タイトルである「リーグ・オブ・レジェンド」のiOS向けタイトル「リーグ・オブ・レジェンド;ワイルドリフト」の開発も併せて発表されました。

 

【その6】カメラ性能

さらにiPhone 12ではカメラも大幅進化。iPhone史上初となる7枚レンズを採用し、集光力を27%アップしました。これにより、暗いシーンでも高品質な写真が撮影できます。暗所での写真撮影といえば、ナイトモードも見逃せません。iPhone 11で新搭載されたこの機能も順当に進化し、光を取り込む力が向上。しかも、フロントカメラを含むすべてのカメラでナイトモードが使えるようになり、タイムラプスまで対応するようになりました。

 

 

 

【その7】接続端子

充電には非接触充電とLightningによる接続を採用。同梱されるLightningケーブルは、従来のUSB-B接続から、USB-C接続に変更され、充電速度が向上しています。

 

【その8】非接触充電の安定性

また、非接触充電をより安定させる機構として「MagSafe」を新たに装備。iPhoneの背面に磁石を内蔵したことで、非接触充電時の安定性が増すほか、背面にカード入れを装着しての使用など、新たな活用バリエーションが提案されています。MagSafeの対応アクセサリも多数、新発売されました。

 

 

 

【その9】5.4インチの小型モデル

そして今回登場したiPhone 12には、小型モデルのiPhone 12 miniもラインナップされました。こちらは5.4インチの画面サイズで、性能はiPhone 12と全く変わりません。iPhone SE(現行モデル)より小さいので、持ちにくさを気にしていたユーザーにはありがたい存在になりそうです。

 

カラーバリエーションはブラック・ホワイト・レッド・グリーン・ブルーの全5色で、価格はiPhone 12が9万4380円、12 miniが8万2280円(すべて税込)。発売日については、iPhone 12が10月16日予約開始・10月23日発売、12 miniが11月6日予約開始・11月13日発売とそれぞれ発表されています。

 

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Appleのちっこいスマートスピーカー「HomePod mini」誕生! 手のひらサイズ、Siri連携強化で暮らしに溶け込む

Appleは10月14日2時(日本時間)、スマートスピーカー「HomePod mini」を発表しました。カラーバリエーションはホワイトとスペースグレイの2色で、税別価格は1万800円です。

 

 

同製品は、高さ8.5cmを下回るコンパクトサイズで、継ぎ目のないメッシュ生地で覆われており、上部に、音量の調整や再生・一時停止が行なえる、バックライトのTouchサーフェスを備え、Siriを呼び出すと光ります。

 

同製品に搭載されたApple S5チップにより、複雑なチューニングモデルを適用して音量を最適化し、ダイナミックレンジの調整を行ない、ドライバーとパッシブラジエーターの動きをリアルタイムで制御。同社設計のフルレンジドライバーは、ネオジム磁石と一対のフォースキャンセリングパッシブラジエーターを備え、深い低音域とクリアな高音域を実現します。同社設計のアコースティックウェーブガイドで、音の流れをスピーカーの底部に導き、底部から音を響かせることで、360度の臨場感あふれるオーディオ体験を実現。部屋のどこに置いても一貫したサウンドを聴くことができます。

 

複数のHomePod miniスピーカーを使用すると、家中で完璧に同期した状態で、音楽やPodcastを複数の部屋にストリーミングすることが可能。1つの部屋に2台のHomePod miniを置くと、ステレオペアを作ります。

 

Apple MusicとPodcast、そしてiHeartRadioやradio.com、TuneInなどのラジオステーションに対応しており、PandoraやAmazon Musicなどの人気の音楽配信サービスにも今後数か月の間に対応する予定です。

 

同製品は、iPhoneなど同社のデバイスと自在につながるので、電話に出たり、Macで再生している音楽を聴いたり、Apple TVのサウンドを次のレベルに引き上げてテレビの体験を進化させたりといったことができます。

 

Siriの知能により、誰が話しているのかを認識し、音楽やPodcastを好みに合わせて調整したり、メッセージ、リマインダー、メモ、カレンダーの予定へのアクセス、電話の発信や応答などのパーソナルなリクエストに対応可能。Siriに「今日はどんな日?」と一言リクエストするだけで、最新のニュース、天気、渋滞情報、リマインダー、カレンダーの予定を聞くことができます。

 

同製品にiPhoneを近づけるだけで、iPhoneで音楽を聴いているときは、途切れることなくシームレスに音楽を引き継ぐことができたり、好みに合わせたリスニング提案が自動的にiPhoneの画面に表示されるようになり、iPhoneのロックを解除せずにコントロールできます。

 

Siriへの簡単な音声コマンドだけで、消灯、室温の調整、ドアの施錠、シーンの設定など、スマートホームアクセサリをより簡単にコントロールできます。また、インターコム機能を使うと、家族同士が1台のHomePodから別のHomePodに、またはiPhone、iPad、Apple Watch、AirPods、CarPlayとの間ですばやく簡単にメッセージを送ることができます。

 

同製品は、iOS 14を搭載したiPhone SE、iPhone 6s以降、iPod touch(第7世代)、およびiPadOS 14を搭載したiPad Pro、iPad(第5世代以降)、iPad Air 2以降、iPad mini 4以降に対応。日本では11月6日から注文可能で、11月16日の週から出荷開始となります。

 

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待望の「iPhone 12」シリーズ発表! 5G対応、カメラ進化などユーザー期待の進化点多し

10月14日午前2時(日本時間)に開催されたAppleの発表会で発表されたiPhone 12シリーズ。初の5G通信対応など、本品の概要を速報でお届けします。

 

新たに発売されるのは、iPhone 12(6.1インチ)、iPhone 12 mini(5.4インチ)、性能上位モデルとなるiPhone 12 Pro(6.1インチ)、iPhone 12 Pro Max(6.7インチ)の全4種です。

 

 

まず目を引くのがそのデザイン。iPhone 11で採用されていた曲線型のものから、iPhone 5以前に採用されていた角型のものにフォルムチェンジしました。従来モデルより軽量化し、より持ち運びやすくなっています。背面には磁石を内蔵し、非接触充電時の安定性が向上したほか、カード入れをiPhoneの背面に貼り付けるなど、新しい活用法が提案されています。

 

 

本シリーズ全機種が採用しているA14 BionicチップはCPUが6コア、GPUは4コア、ニューラルエンジンは16コア。競合機種と比較して、最大値で、CPUの処理性能が50%、グラフィック性能を50%、機械学習性能を80%、それぞれ高速であるとAppleは発表しています。コンソールレベルのゲームをプレイできるようになり、世界的な人気ゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」のiOS向けタイトル「リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト」でシームレスにゲームを楽しむ様子も公開されました。

 

 

ディスプレイは、全機種で有機ELディスプレイを採用。200万:1のコントラスト比でiPhone 11の2倍のピクセル数を誇る、Super Retina XDRディスプレイに進化しました。Appleが「ガラスを超えた存在」というセラミックシールドを使用した画面はiPhone 11以上に強靭です。

 

 

 

 

カメラは12、12 mini が広角・望遠の2台、12 Pro、12 Pro Maxは広角・超広角の3台に加えてLiDERスキャナも搭載します。

 

LiDERスキャナは深度情報をより正確に取得することを可能にし、一眼レフカメラレベルのポートレート写真を撮ることができます。さらに、光を取り込める量が増えたレンズが暗所撮影性能を27%アップさせ、11から搭載されたナイトモードも性能が進化。フロントカメラも新たにナイトモードに対応しました。上位モデルのProでは、手ぶれ補正機能をより強化し、RAWデータの処理、HDRビデオ撮影にも対応。なお、12 Pro Maxは、12 Proに比べ、レンズの性能がさらに上がっています。まさにクリエイター向けの1台です。

 

カメラ性能がアップしたことでデータ容量も増大しますが、高速通信規格・5Gに対応したことで、インターネット回線を通した瞬時の共有が可能です。高速・低遅延通信を可能にする5Gによって、リアルタイムで進行するゲームのプレイングもより快適になりました。また、バッテリー消費を抑えるため、5GとLTEを自動で切り替える機能も搭載。国内大手キャリアのau、docomo、Softbank3社とも、サポートが発表されています。

 

カラーバリエーションはiPhone 12と12 miniがブラック・ホワイト・レッド・グリーン・ブルーの5種、iPhone 12 Proシリーズがゴールド・シルバー・グラファイト・ブルーの4種。

 

 

価格はiPhone 12が9万4380円、12 miniが8万2280円、12 Proが11万7480円、12 Pro Maxが12万9580円(すべて税込)。発売日については、iPhone 12と12 Proが10月16日予約開始・10月23日発売、12 miniと12 Pro Maxが11月6日予約開始、11月13日発売とそれぞれ発表されています。

プリンター&スキャナーいらず! 在宅ワークで活用すべき“ペーパーレス”ガジェット&アプリ

“新しい生活様式”のなかで、座り心地の良いチェアやPCスタンド、モニターなどを購入し、自宅を仕事スペースとして構築し直した人も多いでしょう。とはいえ、オフィスレベルにまでは揃えられないアイテムがあるのも事実。例えば「プリンター」が、そのひとつかもしれません。

 

多くのオフィスに導入されている印刷複合機はスキャナー機能も搭載し、印刷だけでなく手書きデータの共有にも欠かせないツール。家庭用のプリンター複合機を導入したり、近所のコンビニのコピー機を使ったりするのも解決策のひとつですが、せっかくならデジタルツールを使いこなし、「ペーパーレス」にチャレンジしてはいかがでしょうか。モノトレンド情報誌『GetNavi』編集部でデジタルガジェットを担当する・森 有史さんに、オススメのツールやアプリ・サービスを教えてもらいました。

 

まずは手書きができるデジタルツールを手に入れよう

ビジネスの場で“紙”を使うおもな目的として、資料の閲覧、共有、手書きでの書き込み(記入)が挙げられますが、そのなかでPCではできないのが「手書きでの書き込み」です。そこでまず用意したいのは、手書きができるデジタルツール。

 

「手書きツールの代表格といえば、やっぱりiPadでしょう。iPadには4機種ありますが、オススメは“無印iPad”の愛称で親しまれる『iPad』です」(『GetNavi』デジタル担当・森 有史さん・以下同)

 

タブレットの代表「iPad」を購入するなら最安機種で十分

Apple「iPad(10.2インチ)」
3万8280円〜

名前からもわかるように、iPadのスタンダードモデル。容量は32GBと128GBから選べます。

「メモの作成や書類への書き込み、メールの送受信などに使用するなら、本機で十分。3万円台と手ごろな価格で購入できます。10月発売の新モデル(第8世代)は、2019年モデルよりもCPUが強化され、より高性能になりました。イラストの作成や凝った動画編集といった本格的なクリエイティブ作業以外に使うのであれば、過不足なく対応できます」

 

・iPad Pencilがあればよりスムーズに手書きできる

Apple「Apple Pencil」
1万1880円(第1世代/写真上)/1万5950円(第2世代/写真下)

iPad専用のデジタルペンシル。ピクセルレベルの精密さを持ち、思い通りに手書きができます。

「第1世代と第2世代の2モデルあり、iPadの機種によって対応するモデルが異なるので気を付けましょう。形と充電方法が異なりますが、書き心地はほぼ同じ。筆圧感知機能を搭載していて、アナログでの筆記のように、筆跡に濃淡や太さの変化も加えられます(アプリによる)」

 

↑「第1世代(iPad、2018年モデルのiPad air、iPad miniに対応)はペン後端のキャップを外し、中にあるLightning端子をiPadに挿し込んで充電します。第2世代(iPad pro、2020年モデルのiPad airに対応)はワイヤレス充電に対応しているので、iPad本体の側面にマグネットで取り付けるだけで充電できます」

 

・iPadの機種を選ばず使える! Apple Pencilのテクノロジーを採用したデジタルペンシル

Logicool「CRAYON」
9680円

2018年以降に発売したiPadシリーズであれば、機種を選ばずに使えるデジタルペンシル。Apple Pencil同様のテクノロジーが採用されていて、100種類以上のアプリに対応します。

「Apple Pencilには、iPadを買い換えたときに機種によっては、以前使っていたモデルが対応しないという可能性があります。また、家族で異なる機種を使っていた場合、併用できない可能性も。その点、本品ならどの機種でも使えます」

 

↑「ペアリングの設定が不要で、ペンの電源をONにするだけで書けるのが魅力です。フラットな形状なので、机から転がり落ちにくいのもポイント」

 

目に優しい電子ペーパー端末。ネットにつながらないことが逆にメリット!?

富士通クライアントコンピューティング「電子ペーパー『クアデルノ』」
3万9800円(A5サイズ)/5万9800円(A4サイズ)

手書きができるデジタルツールには、「電子ペーパー」という選択肢もあります。本機は画面にバックライトがついていないため、長時間使用しても目が疲れにくいのが特徴。デジタルノートやデジタル手帳として活用したり、書類を取り込んで書き込みをしたりできます。

「厚さ約5.9mm、重さ約251g(A5サイズ)、約350g(A4サイズ)と薄くて軽いので、iPadより持ち運びしやすいのもメリット。専用アプリを使いPCやスマホと連携させて、データの出し入れを行います。インターネットにつながらないので、ネットサーフィンやSNSなどの誘惑が少なく作業に集中できるのもポイントですね」

 

↑「静電容量方式タッチパネルと専用スタイラスペンの組み合わせで、本物の紙に書いたような書き心地を味わえます。ペンの色は黒・赤・青の3色。画面は白黒表示ですが、書き込んだデータをPCやスマホに書き出せばカラーになりますよ」

 

ここまでデジタルガジェットを見てきたところで、今度は森さんオススメのペーパーレスサポートアプリとウェブサービスを紹介します。

 

アプリやウェブサービスを活用すれば紙なしで仕事ができる

ここまでデジタルガジェットを見てきたところで、今度は森さんオススメのペーパーレスサポートアプリとウェブサービスを紹介します。

 

・スマホカメラが高性能スキャナーに早変わり!

Microsoft「Microsoft Office Lens」(iPhone・iPad・Androidに対応)
無料

スマホやタブレットのカメラ機能を使い、紙書類をデータ化できるアプリ。「紙の書類だけでなく、ホワイトボードや黒板に書いた文字も簡単にデータ化できます。OCR機能を搭載しているので、画像の中の単語を検索することもできます」

 

↑「傾き補正やトリミングといった自動画像処理機能を搭載しているため、真上から撮影できなくても問題ありません」

 

↑「このアプリの一番の特徴はMicrosoftアカウントと連携できること。デジタル化したデータをOneDriveやOneNoteなどのOfficeアプリに保存ができるので、PCにデータを共有するのも簡単です。もちろんスマホアプリからそのままメールに添付して送ったり、PDFとして保存したりすることもできますよ」

 

・回覧書類への捺印もPC上で完結

白舟書体「web認印」
無料
※PCのみに対応

ビジネスシーンでは認印を求められる機会も多くあります。そんなときに活躍するのが、ウェブ上で認印の印面データを作成できるサービスです。作りたい名字を入力して、書体・サイズ・色を選ぶだけ。日本の名字上位1万種類に対応しています。「電子印鑑や電子署名としては使えませんが、社内での回覧書類などへの認印として使うには十分です」

 

↑「書体は古印体、印相体の2種。サイズは10.5mm、12.0mm、13.5mmの3種、インクの色は朱、赤、紅の3色から選べます」

 

↑「完成した印面は別ウインドウに表示されるので、右クリックで画像保存するだけでOK。書類に画像として貼り付けて使います」

 

・PDFへの書き込みにも使えるファイル管理アプリ

Readdle「Documents by Readdle」
無料
※iPhone・iPadに対応

iPhone・iPad用のファイル管理アプリ。ドラッグ&ドロップでのファイルの移動や、zip圧縮・解凍などができ、PCのデスクトップ上で作業をするようにファイルを管理できます。「実はファイルの管理だけでなく、PDFへの注釈入れアプリとしても優秀。iPhoneやiPadで簡単に注釈を入れられます。私は雑誌の入稿や校正など編集作業を、ほぼこのアプリひとつで行っています」

 

↑「キーボードで打ち込んでも、デジタルペンで手書きしてもOK。メモを貼り付けることも可能です。また、AdobeのAcrobat Readerなど、他のPDFソフトで付けたメモを開いたり編集できたりするのも便利です」

 

↑「DropboxやGoogle ドライブ、Boxなど各種クラウドストレージとも連携し、データの共有も簡単。同じLANに繋がっているPCとデータのやり取りができる『Wi-Fi Transfar』機能も魅力ですね」

 

ペーパーレスを実現するには、複数のデジタルツールをうまく組み合わせるのが大切。それらの機能をフルに活用するには、もはやWi-Fi環境は必須です。最後に、大容量データのやりとりにもストレスフリーな、最新のWi-Fiサービスについて。

 

「Wi-Fi 6」を導入してプチストレスを解消

ペーパーレスを実現するには、複数のデジタルツールをうまく組み合わせるのが大切。それらの機能をフルに活用するには、もはやWi-Fi環境は必須でしょう。さらに最近ではオンライン会議なども増え、大容量データを扱う機会がグンと増えています。

「通信が遅いことで、知らないうちにプチストレスを感じている人は意外と多くいます。ちょうど今年の1月に、『5G』と同時に『Wi-Fi 6』がサービス開始になったので、通信環境を見直してはいかがでしょうか。Wi-Fi 6には、従来のWi-Fiに比べてスピードが早い、混雑に強い、省エネという3つのメリットがあります。今年はWi-Fi 6対応の機種が続々と登場しているので、仕事効率アップのためにも、ルーターの買い替えがオススメです」

 

スマホもPCもスイスイ繋がるからストレスフリー

バッファロー「WSR-5400AX6」
オープン価格(実売価格1万7200円)

高画質動画など大きなデータも安心して通信できるルーター。Wi-Fi 6にも対応しています。家全体にWi-Fiが行き渡るよう家の中心に置かれることを想定し、インテリアにも馴染むデザインを採用。

「ルーターを選ぶときは、スマホだけでなくPCでの通信も高速化したい場合、5GHzで160MHzに対応しているかを確認しましょう。本機はその基準を満たしているのと同時に、主要なiPv6サービスにもほぼ対応しています。遅延なくオンラインゲームをやりたい人も、本機なら問題なしです」

 

ペーパーレスは情報を簡単に共有できるだけでなく、ランニングコストが抑えられたり、自宅に紙書類が増えるのを防げたりと、メリットはたくさん。マクロな視点でいえば、環境保護にもつながります。最新のデジタルツールを駆使して、快適なペーパーレス環境を整えてはいかがでしょうか。

 

【プロフィール】

モノトレンド情報誌『GetNavi』ディレクター / 森 有史

創刊から20年超、デジタル機器など家電製品から自動車、食品にいたるまで、一貫してさまざまなモノに関する情報を提供してきた雑誌『GetNavi』で、ディレクターを務める。PCやスマホなどのデジタル機器からカメラ、ゲームまで幅広く担当する。在宅勤務導入によりほぼiPadのみで、雑誌の制作作業を行っている。

 

iOS 14で最高&最適な一台になる! AirPods Proの「3つのスゴい新機能」

アップルがiPhone向けの新OS「iOS 14」を公開しました。iPhoneと相性の良いワイヤレスイヤホン「AirPods」にも無料のソフトウェアアップデートにより、スゴい新機能が追加されたことをご存じでしょうか。

 

新しく追加された機能は、AirPods ProとiPhoneの組み合わせで映画のサラウンド音声が楽しめる「空間オーディオ」、ユーザーの聴こえ方に合わせてサウンド調整をカスタマイズできる「ヘッドフォン調整」、そしてAirPodsと接続設定を済ませているデバイスがサウンドを再生した時に、接続先を自動で切り換えてくれる機能の3点です。

↑iOS 14、iPadOS 14に搭載された新機能「空間オーディオ」が、AirPods Proのソフトウェアをアップデートすると楽しめるように

 

なお、今回の新機能はiOS 14をインストールしたiPhone、iPod touchのほかに、iPadOS 14をインストールしたiPadでも使えます。

 

「空間オーディオ」はAirPods Pro専用の新機能ですが、その他の2つについてはApple H1チップを内蔵する第2世代のAirPods、AirPods Proのほか、Beats by Dr.Dreブランドの製品でも楽しむことが可能です。「ヘッドフォン調整」についてはアップルの有線イヤホン「EarPods with Lightning Connector」にも対応しています。該当するイヤホン・ヘッドホンをお持ちの方はぜひこのレポートを読んだ後にお試し下さい。

 

【その1】AirPods Proでサラウンド音声が楽しめる「空間オーディオ」

空間オーディオは5.1ch/7.1chのサラウンド音声、またはドルビーアトモスに対応する立体音声を収録したビデオコンテンツの没入感溢れるサウンドをAirPods Proで聴ける、今回のアップデートの目玉機能です。

 

設定方法は簡単。iPhoneにイヤホンをペアリングしてから、Bluetooth設定のAirPods Proの名前の隣にある「i」アイコンをタップするとAirPods Proの設定詳細に入り、そこに新設された「空間オーディオ」をオンにします。

↑Bluetoothの機器リストに並ぶAirPods Proの右端「i」アイコンをタップすると詳細設定に入ります

 

その下にあるメニュー「機能を試してみる…」に入ると、空間オーディオの聴こえ方をプレビューできます。

 

空間オーディオに含まれる新機能はサラウンド再生だけではありません。イヤホンを装着した状態で顔の向きを変えることで、頭の動きを追従して音像の位置をリアルタイムに変化させる「ダイナミック・ヘッドトラッキング」の体験も驚きです。

↑空間オーディオの立体サウンドをプレビューから体験できます。空間オーディオを楽しむためには前提として、元のコンテンツの音声が5.1cn/7.1ch、またはドルビーアトモスの形式で作られている必要があります

 

その効果を言葉で説明すると、例えば映画の主人公がセリフを話している最中に顔を横に向けると、今まで正面から聴こえていた声が耳の方から聴こえてきて、そのまま後ろを向くと後頭部側から声が聴こえてくるような体験です。サラウンド音声の効果音も同様に、360度全方位から砲弾が飛んでくる音や、空から雨が降ってくるような立体的な音に「耳を傾けながら聴く」という、従来にないイヤホンリスニングを特徴としています。

 

アップルはこのように画期的なリスニング体験を、AirPods ProとiPhone、iPadに内蔵する加速度センサーとジャイロセンサーの情報を高度なプロセッサによってリアルタイムに解析して、ユーザーの頭や身体の向きを判定して音像をあるべき位置に定位させることで実現しています。イヤホンに搭載されているセンサーの情報を素速く、正確に処理できるアップル独自開発のApple H1チップの高いパフォーマンスがものを言います。

 

筆者が本稿を書いている2020年9月下旬時点で、空間オーディオ再生が楽しめるコンテンツは「Apple TV」アプリで視聴できる、定額制配信サービス「Apple TV+」のオリジナルコンテンツ、または都度課金でレンタル・購入して見られる作品が該当。その中で音声を5.1ch/7.1chサラウンド、またはドルビーアトモスにより収録しているタイトルになります。

↑Apple TV+のオリジナルコンテンツのタイトルページ。ドルビーアトモスの表記が目印になります。レンタル・購入して視聴できる映画作品も、元が5.1ch以上で制作されていれば空間オーディオで楽しめるものが多くありそう

 

試しに、Apple TV+で公開されたトム・ハンクス主演の映画「グレイハウンド」をiPhoneで再生してみました。広々と描かれる音場空間の中で弾丸が飛び交う迫力は圧巻。顔の向きを変えてみてもヘッドトラッキングが遅れることなく正確に、音源をあるべき位置に再現します。空間オーディオをオンにすると、シリアスな会話のシーンで役者のセリフがより前に迫り出してきて明瞭に聴こえてきます。

↑トム・ハンクス主演の映画「グレイハウンド」は、空間オーディオの3Dサラウンド、ヘッドトラッキング技術の効果がとても良くわかるコンテンツです

 

アップルは、元がステレオ収録されている音源を空間オーディオ対応のサラウンド音声にアップミックスするためのアプリ開発ツールをデベロッパーに向けて提供しています。今後様々な動画・音楽コンテンツ、そしてモバイルゲームで空間オーディオが楽しめるようになれば、AirPods Proに一段と注目が集まりそうです。

 

【その2】AirPodsシリーズのサウンドを好みに合わせてカスタマイズする「ヘッドフォン調整」

「ヘッドフォン調整」は、Apple H1チップを搭載するイヤホン・ヘッドホンが対応する機能です。機能設定の入り口が少し複雑で、「設定」から「アクセシビリティ」に入り、メニューに並ぶ「AirPods」を選択していきます。Beatsのイヤホンなども同じ操作。

↑iOSの設定アプリからアクセシビリティを選択。オーディオアクセシビリティ設定からヘッドフォン調整に入ります。

 

中に入ると「オーディオアクセシビリティ設定」と青色で表示されている項目があるので、こちらを選びます。さらにその中の「ヘッドフォン調整」をタップします。

 

こちらからは、ユーザーの耳の聴こえ方に合わせてイヤホン・ヘッドホンの音の出方を調整できる「カスタムオーディオ設定」を選べます。いくつかのサンプル音源がプレビューされるので、好みの聴こえ方に調整すると「カスタム」設定が作られます。

↑人の話し声、3種類の比較音源で聴こえやすい設定を選んでいくと、自分好みのカスタム設定が作られます。外部音取り込みの聴こえ方もカスタマイズできます

 

筆者の感覚だとAirPodsシリーズは元がバランスの良いサウンドにチューニングされているので、ヘッドホン調整で聴こえ方を「明るく」してしまうと、やや高域が立ってキラキラしすぎるようにも思いました。バランス調整は何度でもやり直せるので、音楽を聴く環境などに合わせながら使ってみるのもいいかもしれません。

 

【その3】Bluetooth再生機器を切り換える手間をなくす新機能

AirPodsなど、Apple H1チップを搭載するワイヤレスイヤホン・ヘッドホンの接続先デバイスを自動で切り換えてくれる機能も便利です。iOS 14/iPadOS 14/macOS Big Sur/tvOS 14を搭載する機器同士での自動切り替えに対応しています。

 

iOS 14の場合、自動切り替えの設定はBluetoothリストに並ぶ製品の「i」アイコンをタップしてから「このiPhoneに接続」のメニューが「自動」になっていればOKです。

↑イヤホンの設定メニューから「このiPhoneに接続」の項目を「自動」にします。

 

例えばiPadで映画を見終わった後に、iPhoneで音楽再生を始めるだけで、都度Bluetooth設定からワイヤレスイヤホン・ヘッドホンを選択していた手間を省いて自動的に機器の接続が切り替わります。最近は在宅ワークの間、ワイヤレスイヤホンやヘッドホンを身に着けたまま過ごす時間が長くなっていませんか。AirPodsシリーズならエンターテインメントやハンズフリー通話の音声を、複数の機器をまたぎながら1つのイヤホンでよりシームレスに聴けるようになります。

 

10月末で発売から1年を迎えるAirPods Pro、ほかApple独自開発のチップを搭載するワイヤレスイヤホン・ヘッドホンが今後もどこまで進化するのか目が離せません。

 

 

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「米Appleのスタッフ限定マスク」にマニアが悶絶! 「従業員だけなんて超残念!」と言わせたマスクとは?

外出時にはマスクの着用が必要となったwithコロナの現在。従来のマスク製造メーカーに加えて、さまざまな企業やブランドも独自のマスクを作るようになりました。そして最近、巷で話題になっているのが米Appleが作ったマスクです。iPhoneのデザインチームが開発したというから、どんなマスクなのか気になって仕方ありません。

↑マスクの箱からして、いかにもAppleらしい

 

Appleには、iPhoneやiPadなどの設計に携わるエンジニアリング&インダストリアル・デザインチームが手掛けた2種類のマスクがあります。

 

1つ目は「リユーザブル・フェイス・マスク」(下の画像)。3層構造になっており、水洗い可能で、最大5回まで再利用できるそう。写真を見ると、口元と鼻を覆う部分が横に長くデザインされているほかは、一般的なマスクと大差がなさそうです。でも、耳にかける紐は付ける人にあわせて調整可能。そして何よりも魅力的なのが、マスクが入れられたパッケージや箱が、iPhoneの世界観そのものであること。究極にシンプルなデザインにしながら、機能性はしっかり備えている。そんなAppleらしさを感じさせてくれます。

↑AppleのReusable Face Mask

 

2つ目の「クリア・マスク」はFDAの認可を受けた手術用マスク。こちらは透明な素材でできていて、マスクを着用していても耳の不自由な方が口元の動きを目で確認できるようになっています。

 

残念ながらこれらのAppleマスクは、一般販売用に作られたわけではなく、Appleのオフィスや小売店で働く従業員のために製造されたものです。これまで同社では従業員に市販のマスクを配布していたそうですが、9月からこの自社製マスクの配布を始めたとのこと。Appleでは社員に限定グッズを配る習慣があり、今回のマスク配布も一種の伝統のようなものだそうです。

 

しかしAppleマスクを紹介する記事に対して、「ほしい!」「どこで買える?」「従業員だけなんて超残念!」など、マスクをほしがる人のツイートがいっぱい寄せられており、Appleユーザーなら間違いなく使いたくなりそうな“お宝マスク”になりそうです。

↑マスクが入っている袋にもAppleらしさがある

 

医療従事者向けにフェイスシールドも開発

Appleのティム・クックCEOは新型コロナウイルスの感染が広まり始めた春、2000万枚のマスクの調達とあわせて、フェイスシールドを開発し医療機関へ提供すると発表していました。このフェイスシールドもAppleが独自にデザイン・製造しており、2分以内に簡単に組み立てができるそうです。

 

Appleが世に送り出してきた製品を考えると、ウイルスから防護する目的を果たしながら、装着しやすさや使い心地なども考慮したフェイスシールドが作られたのではないでしょうか? たとえ販売しないモノであっても、同社のデザイナーたちはとことんAppleらしさを追求してデザインしていることでしょう。マスクのような小さなアイテム1つひとつにも、作り手の魂が宿るものなのかもしれません。

 

「Apple Watch Series 6」を触って分かった、5つの気になるポイント

日本時間9月16日のApple Eventで発表された「Apple Watch Series 6」——。新たに血中の酸素濃度を測定できるなど、ユーザーにとって未知の機能が詰まっています。本稿では、発売前の実機に触れる機会を得ましたので、以下の気になる5つのポイントを検証してみました。

 

1)どんな文字盤が合いそうか?

2)血中酸素濃度の測定はどう使うか?

3)常時表示の画面輝度はどのくらい上がったのか?

4)高度計の常時測定はどう使うのか?

5)ソロループバンドの使い心地はどうか?

 

1)どんな文字盤が合いそうか?

Apple Watch Series 6の外観は、従来モデルのSeries 5と比べてさほど変わっていません。いくつかの新色こそ登場しましたが、新しさをアピールするためには、ウォッチフェイスを工夫したいところです。

↑写真は、ブルーアルミニウムケース(44mm)と、キプロスグリーンソロループの組み合わせ

 

watchOS 7を搭載するApple Watch Series 6で選択できる文字盤は下記の41種類ありました。多くの文字盤ではさらにカスタマイズが可能です。

↑Apple Watch Series 6で選択できる41種類の文字盤。赤字が新規のデザインだ

 

ちなみに、Apple Watch Series 6をセッティングしたところ、最初に「メリディアン」の文字盤が表示されました。その他の文字盤はデフォルトでは表示されず、手動で追加する必要がありました。

 

今回は全種類検証できていませんが、筆者の主観で新登場の文字盤を一通り試したかぎり、「タイポグラフィ」や「ストライプ」をカスタマイズしたものが、使いやすそうに感じました。ただし、好みが分かれるものなので、あくまで一例としてどうぞ。

↑タイポグラフィ文字盤をカスタマイズしたものの、常時表示中の見た目

 

↑ストライプ文字盤をカスタマイズすると、ストライプの数を減らして、斜めにしたりすることで、こんなデザインにも調整できた

 

「GMT」や「カウントアップ」「クロノグラフプロ」などは、情報量が多いので、時計好きの人には良いかもしれませんが、筆者はやや目が疲れてしまいそうになりました。人によって相性はありそうです。

 

2)血中酸素濃度の測定はどう使うか?

Apple Watch Series 6では、「血中酸素ウェルネス」機能が搭載されました。医療機関テスト時点ではアプリ名は「血中酸素濃度」として表示されているが、「血中酸素ウェルネス」に今後名称が変わる予定とのこと。

 

さらに注釈を加えておくと、「血中酸素ウェルネス」アプリの測定値は、自己診断または医師との相談を含む医療での使用を目的とするものではなく、一般的なフィットネスとウェルネスのみを目的としたものだそうです。

 

同機能を利用する方法は2つ。ひとつは、ウォッチ画面に表示される「血中酸素ウェルネス」アプリをタップして起動し、手動で測定する方法。もうひとつはバックグラウンドでの測定です。

 

手動測定の場合には、アプリを起動して、測定をスタートします。測定中には、手首を平らにして時計を上向きにした状態で、キープする必要がありました。この測定が意外と難しく、15秒待った結果「測定がうまくいきませんでした」と表示されることも多々。慣れるまでは、扱いが難しそうでした。

↑「血中酸素ウェルネス」機能の測定中画面。15秒は意外と長く感じた。なお、写真は画面撮影用に腕を持ち上げているだけで、測定時には机や膝に腕を置くのがよい

 

↑「血中酸素ウェルネス」アプリ(左)を起動し、諸注意を読んだあと「開始」をタップ(中)。測定結果の画面(右)

 

平常時に測定してみた結果は、100%や99%が表示されました。これがどう変化するのだろうと、まずは運動してみました。約5分ほどジョギングして息が上がったタイミングで測定したところ99%のままでした。

 

では、息を止めた状態で測定するとどうでしょうか。筆者の場合、1分弱くらい、可能な限り息を止めてから測定を試みたところ値は95%まで下がりました。結構苦しかったです。

↑平常時(左)、6分/km程度のペースで5分程度ジョギングした直後の数値(中)、1分弱息を止めていたときの数値(右)

 

バックグラウンドの測定に関しては、iPhoneの「Watch」アプリからカスタマイズ可能。「血中酸素濃度測定」のスイッチをオンになっていれば、終日測定が行われます。また、設定画面で「睡眠モード」中のスイッチがオンになっていれば、watchOS 7から追加された睡眠モードを有効にしている際にバックグラウンドで血中酸素濃度が測定できます。

 

まだ睡眠モードを検証はできていませんが、おそらく睡眠時無呼吸症候群のセルフチェックには、使える可能性がありそうだな、と思いました。なお、測定結果は「ヘルスケア」アプリ内で確認可能です。

↑ヘルスケアアプリから「ブラウズ」>「バイタル」>「血中酸素濃度」をタップすると(左)、測定結果のグラフ表示を確認できる(右)

 

3)常時表示の画面輝度はどのくらい上がったのか?

Series 6の常時表示は、Seires 5の最大2.5倍の明るさになったとされています。実際どのくらいのものなのか検証してみました。共通する文字盤として、ここでは「インフォグラフ」を選択。それぞれ比べてみました。

 

まず、通常表示での比較がこちら。

↑Series 6(左)とSeries 5(右)

 

続いて、常時表示での比較がこちら。

↑Series 6(左)とSeries 5(右)

 

確かに、コンプリケーションの部分を比べてみると、見え方が異なります。例えば、日付の17の上にある曜日の「木」の字がSeries 5でははっきり視認できませんが、Series 6では見えますね。

 

4)高度計の常時測定はどう使うのか?

高度測定はSeries 5でも対応していた機能です。これがSeries 6では常時測定可能になりました。例えば、ハイキングなどのワークアウトを測定している分には、これまでも高度の表示を確認できました。しかし、Series 6では文字盤のコンプリケーションにコンパスを配置し、標高の変化を常に確認できるのです。電池の節約をしながら登山をしたり、現在の標高を知りたいような場面で活用できるでしょう。

↑高度が39mだとコンプリケーションでわかる

 

5)ソロループバンドの使い心地はどうか?

新たに追加された「ソロループバンド」も試してみました。ソロループバンドは留め具がない新デザインのバンドです。素材には、ソフトシリコーンが使われており、特殊なUV加工を施すことで、滑らかでシルクのような仕上がりに整えられています。

↑留め具などがない

 

肌触りはよく、従来のスポーツバンドと同じような印象で使えると思います。引っ張るとびよんと伸びるので、大人はもちろん、留め具の扱いに苦戦する子どもや高齢のユーザーなどにもオススメしやすいと感じました。

↑引っ張ったらこんなに伸びた

 

ただし、サイズを間違えるとApple Watchが腕に正しく固定できず、多くの機能を活かせません。オンラインストアの画面には、印刷して確認できるサイズガイドも用意されているので、購入の際には上手く活用してみてください。

↑オンラインのストアでダウンロードできるサイズガイド

 

最後になりましたが、Apple Watch Series 6は、9月18日発売で、4万2800円(税別)〜。最低価格は、Series 5が発表されたときと同じです。価格据え置きで常時表示が進化し、新機能もどんどん追加されたことを思うと、昨年購入を見送った皆さんにとって、良い買い替え時と言えそうです。

 

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Apple WatchとiPadシリーズに何が起きた? 「Apple Events」新作発表で起きたことまとめ!

Appleのオンラインによる新製品発表会「Apple Events」が、日本時間9月16日午前2時から開催されました。Apple Watch Series 6や第8世代のiPadなど、注目の新作が登場した今回の発表会をダイジェストで振り返ります。

 

1.Apple Watch Series 6は血中酸素濃度の測定が可能に

健康志向が強くなっている近年のApple Watchですが、新作ではその傾向がより顕著になりました。運動の激しさで上下するVO2 MAX(最大酸素摂取量)、呼吸器や循環器の状態と関連するSpO2(血中酸素飽和度)を測定する機能を新たに搭載したのです。特に後者はCOVID-19の症状との関連性も指摘されており、大学などと連携した研究にも使われます。

チップには、A13 Bionicを搭載し、処理速度がSeries 5の1.2倍にアップ。常時ディスプレイ表示にも対応し、画面はさらに明るくなりました。また、文字盤のデザインが進化したほか、金具を全く使わないバンド「ソロループ」の登場など、ビジュアルや使い勝手の面でも新たな提案がなされています。

Apple Watch Series 6について、詳しくはこちら

Apple Watch Series 6とApple Watch SEのスペック比較について、詳しくはこちら

 

2.ついに出た! お手頃価格のApple Watch SE

低価格ながら、ほどよい機能を備えたApple Watch SEが新登場。チップにSeries 3の最大2倍速となるApple Watch Series 5のものを搭載し、加速度センサーやジャイロスコープ、高度計、心拍数測定機能、転倒防止機能はSeries 6と同様のレベルで装備しています。サイズはSeries 6と同様、40mmと44mmの2種類を用意、新たに登場したバンド「ソロループ」にも対応しました。

税込3万2780円からの販売で、Series 6より1万円以上安い価格設定の本機。入門機として最適な1本になりそうです。

Apple Watch SEについて、詳しくはこちら

Apple Watch Series 6とApple Watch SEのスペック比較について、詳しくはこちら

 

3.Appleのサブスクが超お得になる「Apple One」とフィットネスサービス「Fitness+」

Apple Oneは、Appleが展開している、iCloud、Apple Music、Apple TV+、Apple Arcadeといったサブスクサービスをまとめてお得な価格で利用できる、新たなパッケージプランです。個人プランでは、iCloud 50GBとその他3つのサービスをあわせて月額1100円。個別で契約するのに比べて、1210円もお得と、半額以下になっています。また、1850円のファミリープランなら、iCloudの容量が200GBにアップし、最大5人まで利用できます。

ヨガ、サイクリング、ダンス、コアトレーニングなど、様々なトレーニングの動画を毎週配信するサブスクサービス、Fitness+も登場しました。Apple Watchの機能とリンクし、Apple TVやiPhoneの画面上で心拍数などをウォッチしながらトレーニングができます。ただし、現時点で日本は配信の対象外です。

さらに、複数本のApple Watchを1台のiPhoneでペアリングできる、ファミリー共有機能も新登場。これにより、子どもの連絡先を親が管理してメッセージの送信先を制限したり、いまどこにいるのかがGPSで分かるようになったり、家族の安全をApple Watchが守ってくれます。

Apple One、Fitness+、ファミリー共有機能について、詳しくはこちら

 

4.iPadはスペックが大幅進化して、お値段据え置き!

10周年を迎えたiPadシリーズ。その節目を飾る第8世代iPadは、デザインは前世代モデルを踏襲しながらもスペックが大幅に進化。iPhone XSやXRと同じA12 Bionicチップを搭載し、前世代モデルと比較して、CPU性能は約40%向上し、グラフィックス性能は約2倍に高速化しました。

アクセサリーは、フルサイズのSmart Keyboardが使用可能なほか、Apple Pencil(第1世代)にも引き続き対応。最新のiPadOS 14との組み合わせにより、高精度な手書き入力が可能となっています。画面サイズは従来と同じ10.2インチRetinaディスプレイを採用し、カメラは背面に8MP HDカメラ、フロントに1.2MP FaceTime HDカメラを搭載。バッテリーは最大10時間の使用が可能です。

ここまで進化して、価格は従来から据え置き。幅広く使える高コスパモデルの登場です。

第8世代iPadについて、詳しくはこちら

新型iPad/iPad Air、iPad Proのスペック比較について、詳しくはこちら

 

5.新型iPad Airが、iPad Pro並みの性能を獲得!

第4世代となるiPad Airは、デザインを再設計し、フルモデルチェンジを果たしました。最新のチップとなるA14 Bionicを搭載したiPad史上最も先鋭的なこのモデルなら、4K動画の編集や高精細なゲーム映像の表示が可能です。

指紋認証を行うTouch IDをトップボタンに内蔵することで、利便性と高いセキュリティ性能を維持しながら、従来と同じサイズの筐体により大きな10.9インチのLiquid Retinaディスプレイを搭載。前面すべてがディスプレイとなる「オールスクリーンディスプレイ」デザインを実現しています。

アクセサリーは、iPad Proと同様、第2世代のApple Pencil、Magic KeyboardやSmart Keyboard Folioに対応。まさにiPad Pro並みといえるスペックを獲得しました。

新型iPad Airについて、詳しくはこちら

新型iPad/iPad Air、iPad Proのスペック比較について、詳しくはこちら

最新iPadシリーズの「差」が一目瞭然! 第8世代iPad、第4世代iPad Air/iPad Proの性能を比較してみた

9月16日深夜に発表された、第8世代のiPadと第4世代iPad Air。本記事では、Appleの発表をもとに両者のスペックを比較していきます。一目でわかるよう、違いを表にしてみました。なお、現行のiPad Proも比較表に含めています。

 

 

一目でわかる! 第8世代iPad、第4世代iPad Air、iPad Proの性能比較表

第8世代iPad 第4世代iPad Air 第4世代12.9インチiPad Pro
画面サイズ 10.2インチ 10.9インチ 12.9インチ
解像度 2160×1620ピクセル/264ppi 2360×1640ピクセル/264ppi 2732×2048ピクセル/264ppi
チップ A12 Bionic A14 Bionic A12Z Bionic
対応キーボード Smart Keyboard Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
バッテリー 最大10時間 最大10時間 最大10時間
ストレージ 128GB 256GB 1TB
対応Apple Pencil 第1世代 第2世代 第2世代
カメラ 8MP広角カメラ 12MP広角カメラ 12MP広角カメラ
10MP超広角カメラ
ホームボタン 搭載 非搭載 非搭載
ロック解除方式 Touch ID Touch ID Face ID
重量(Wi-Fiモデル) 490g 458g 641g
コネクタ Lightning USB-C USB-C
カラバリ 3色 5色 2色
価格(Wi-Fiモデル) 3万8280円~ 6万9080円 11万5280円

 

高コスパのiPad、高性能のiPad Air/iPad Proそれぞれの特色が明確に

今回発表された第8世代iPadには、チップとしてA12 Bionicが搭載されたことで、かなりの高コスパモデルになりました。

 

一方、最新のチップを搭載したiPad Airは、性能面でProとそん色ないレベルに進化。コンシューマーゲーム機並みのグラフィック性能も獲得し、性能と価格を兼ね備えたモデルとなっています。

 

新たな2機種の登場によって、画面が大きくイラストレーターなどのクリエイター向けのiPad Pro、ゲームプレイなどの用途で性能を求めるユーザーに向いたiPad Air、オフィス向けなど一般的ニーズをカバーするiPadとそれぞれの特色が明確になったラインナップが揃う結果となりました。

【スペック徹底比較】Apple Watch Series 6 & Apple Watch SEとおまけにSeries 3の違いを比べてみました

9月16日深夜に発表された、Apple Watch Series 6 とApple Watch SE。本記事では、Appleの発表をもとに両者のスペックを比較していきます。一目でわかるよう、違いを表にしてみました。なお、Series 3も販売が継続されているため、スペック表にはこちらも含めています。

 

 

一目で違いがわかるSE/Series 6/Series 3のスペック表

SE Series 6 Series 3
サイズ 40㎜/44㎜ 40㎜/44㎜ 38mm/42㎜
価格 3万2780円 4万7080円 2万1780円
処理速度 Series 3の最大2倍の速度 SEの1.2倍の速度 S3チップを搭載
文字盤の常時表示 非対応 対応 非対応
血中酸素濃度アプリ 非対応 対応 非対応
心拍数センサー 搭載 搭載 搭載
ジャイロスコープ 搭載 搭載 搭載
加速度センサー 搭載 搭載 搭載
モーションセンサー 搭載 搭載 搭載
コンパス 搭載 搭載 非搭載
高度計 搭載 搭載 搭載
転倒検出機能 搭載 搭載 非搭載
耐水性能 水深50m 水深50m 水深50m
販売モデル GPS/GPS + セルラー GPS/GPS + セルラー GPS

 

SEはApple Watch入門機としておすすめ!

価格が1万4000円以上離れているSEとSeries 6。Appleは、「Apple Watchを初めて使うお客様にとって、Apple Watch SEは最適なモデルです」と発表会で断言しました。

 

SEはSeries 6に比べて処理速度が劣るといえ、致命的なほど大きな差ではありません。また、文字盤の常時表示とApple Watch Series 6で初めて対応した血中酸素濃度の測定機能に非対応ですが、Apple Watchが大きな人気を集める要因となっているそれ以外の機能に関してはSeries 6と同様のものを揃えており、初めて使う1本としては必要十分といえるでしょう。

 

実際、Apple Watchは多機能化が進んでいますから、初めから高性能機を買っても使いこなせない……というケースもあり得ます。すでにApple Watchを使っているユーザーはSeries 6、初めての方はSEを買うのが基本線になりそうです。

Appleが新たな生活様式におくる2大サービス! 4つのサブスクをまとめた「Apple One」に、フィットネスサービス「Fitness+」発表

9月16日深夜2:00から開催されているAppleの発表会。GetNavi Webでは、様々な新作の発表が注目される本発表会の模様を速報でお届けします。

 

今回の発表会では、Apple Watchのファミリー共有機能に加え、Apple OneとFitness+、2つのサブスクリプションサービスが発表されました。

 

子どもの安全をApple Watchで守る! ファミリー共有機能

1台のiPhoneと1本のApple Watchをペアリングするのがこれまでの常識でした。しかし、Watch OS 7からは、1台のiPhoneに、複数本のApple Watchをペアリングできるようになります。つまり、自分のiPhoneに子どもや高齢の家族のApple Watchをペアリングでき、それぞれ個別の電話番号、アカウントで使えるようになるのです。

 

これにより、子どもの連絡先を親が管理してメッセージの送信先を制限したり、いまどこにいるのかがGPSで分かるようになったり、家族の安全をApple Watchが守ってくれます。

 

なお、このサービスを日本国内で提供する事業者として、Appleからアナウンスされたのはauのみです。

 

 

 

様々なサブスクサービスが超お得になる! Apple One

Appleが展開している、iCloud、Apple Music、Apple TV+、Apple Arcadeといったサブスクサービス。これらをまとめてお得な価格で利用できるのがApple Oneです。

 

個人プランでは、iCloud 50GBとその他3つのサービスをあわせて月額1100円。個別で契約するのに比べて、1210円もお得と、半額以下になっています。

↑個人プランのサービス内容

 

↑国内でも最大級の音楽サブスク、Apple Music

 

↑数多のオリジナル作品が見放題のApple TV+

 

↑ゲームのサブスクサービス、Apple Arcade

 

また、ファミリープランでは、iCloud 200GBと、その他3つのサービスを最大5人で一緒に使えて月額1850円。1人で4つのサービスを契約した場合より1250円安い価格設定です。5人で共有すれば、かなりお得感がありますね。なお、各プランには1か月の無料トライアルが付属しています。

 

トレーニングのモチベーションを爆上げするFitness+

 

Apple Fitness+は、週替わりでさまざまなワークアウトビデオを提供するフィットネスサポートサービス。

 

Apple TVや、iPhoneの画面に、トレーニングビデオとApple Watchから送られたワークアウト経過がリアルタイムに表示され、様々なデータを確認しながらトレーニングができます。

↑トレーニングの状況がiPhoneにも表示される

 

↑Apple TVにも対応

 

エクササイズは、ヨガ、サイクリング、ダンス、コアトレーニング、筋力トレーニング、高強度インターバルトレーニング、ランニング、クールダウンといったジャンルを広くカバー。トレーニング中の楽曲のプレイリストは、Apple Musicと連携して楽しめるそうです。

 

 

 

↑様々なジャンルのトレーニングをカバー

 

……が、残念ながらFitness+は、現時点で日本に対応していません。対応が待たれるところです。Appleがあらゆる分野で開拓してきたサブスクリプションを融合させたApple OneとFitness+は、新たな生活様式を過ごす日本の私たちにも大きな変化をもたらすはず。日本でのリリース、拡大を期待して待ちましょう。

 

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「Apple Watch Series 6」で健康管理は新たな局面へ。血中酸素濃度を計測できる新ハイエンドモデル

9月16日深夜2:00から開催されているAppleの発表会。GetNavi Webでは、様々な新作の発表が注目される本発表会の模様を速報でお届けします。

 

呼吸器や循環器の研究にも貢献するApple Watch Series 6

近年、健康への志向が高まっているApple Watch。COVID-19の感染拡大もあって、その傾向はさらに強くなっています。

 

今回のイベントで発表されたApple Watch Series 6では、運動の激しさで上下するVO2 MAX(最大酸素摂取量)、呼吸器や循環器の状態と関連するSpO2(血中酸素飽和度)を測定する機能を追加しました。

 

特に後者はCOVID-19の症状との関連性も指摘されており、Apple Watchの最新作は、この数値をわずか15秒で測定できます。

 

この機能を活かして、大学などと連携し、ぜんそく、心不全、インフルエンザといった病を治療するための研究にも使われるそうです。

 

処理速度は、Series 5の1.2倍に

Apple Watch Series 6に搭載されるApple シリコンは、A13 Bionicをベースにしたデュアルコアプロセッサを採用。Series 5で搭載されたものより処理速度が20%アップしているとのことです。

 

エネルギー効率が高い本製品は、常時ディスプレイ表示を実現しており、手首を下げていても従来の2.5倍の明るさを誇ります。また、高度計を搭載し、前述したとおり酸素の取り込みレベルも常時わかるので、アクティビティにはぴったりといえます。

 

 

また、充電速度も20%速くなりました。地味ですが、充電を忘れたときにはありがたいですね。

 

文字盤のバリエーションもパワーアップ

文字盤は、「時計の歴史に敬意を表す」としたクラシカルモデルのものから、サーフィンや写真といった趣味を楽しむ人向けにカスタマイズしたものまで、多彩なラインナップを用意。文字盤にミー文字を表示することもできます。

 

 

 

金具がないバンド「ソロループ」

金属やバックルがなく、重なる部分がないバンド「ソロループ」も発表されました。

液状シリコーンで作られ、伸縮性にも優れるこのバンドは、フラットなもののほか、極細のシリコーンを編みこんだモデルも用意されています。また、ナイキ、エルメスとのコラボモデルもリニューアルされます。

 

 

 

なお、本作では、Apple Watch史上初めてプロダクトレッドのカラーが登場。ブルー、ゴールドと併せて3色をラインナップします。

 

様々な進化をしたApple Watch Series 6は、4万2800円(税別)から、9月18日の発売です。

 

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iPad Pro並の性能獲得! 新「iPad Air」は最新“A14チップ”に“5色カラバリ”でフルリニューアル!

Appleのオンラインによる新製品発表会「Apple Events」が、日本時間9月16日午前2時から開催されました。こちらの記事では、フルリニューアルとなったiPad Airの新モデルについての情報をお届けします。

 

フルモデルチェンジを果たしたiPad Air

iPad Airは、デザインを再設計し、最新のA14 Bionicチップを採用したフルリニューアルにより、iPadシリーズで最も先鋭的なモデルに進化しました。

 

デザイン面では、指紋認証を行うTouch IDをトップボタンに内蔵することで、利便性と高いセキュリティ性能を維持しながら、従来と同じサイズの筐体により大きな10.9インチのLiquid Retinaディスプレイを搭載。前面すべてがディスプレイとなる「オールスクリーンディスプレイ」デザインを実現しています。ディスプレイの解像度は2360×1640ドット、380万ピクセル。

↑Touch IDをトップボタンに内蔵

 

↑「オールスクリーンディスプレイ」デザインとなっています

 

また、アップル初となる5ナノメートルプロセスで製造された「A14 Bionicチップ」を採用したことで、CPUのパフォーマンスが前モデル比で40%向上したほか、グラフィック性能も30%高速化しています。これにより、4K動画の編集や高精細なゲーム映像の表示が可能に。

 

↑ゲームも据え置き機並みの高精細な映像でプレイできます

 

さらに、Neural Engineが従来の倍となる16コアアーキテクチャに進化したことで、毎秒11兆回もの演算が可能となり、機械学習のパフォーマンスが前世代の約2倍に。CPUが第2世代の機械学習アクセラレータに最適化され、機械学習で使われる行列乗算のスピードも約10倍に高速化されています。

 

本体カラーはスペースブラック、シルバー、新しくなったローズゴールドに加え、新たにグリーンとスカイブルーが追加され、全5色のカラバリをラインナップします。

↑カラバリは全5色をラインナップ

 

アクセサリーは第2世代のApple Pencil、Magic KeyboardやSmart Keyboard Folioに対応しました。また、USB Type-C端子を採用したことで、デジタルカメラなどの外部機器との接続が容易になり、最大5Gbpsでのデータの転送も可能となっています。

 

↑USB Type-C端子を採用したことで、外部機器との高速接続が可能に

 

背面のカメラはiPad Proと同じ12MPカメラを搭載し、4K動画の撮影も可能。フロントには7MPのFaceTime HDカメラを備えています。

 

このほか、高速通信規格のWi-Fi 6に対応。LTE通信速度も60%高速化しています。

 

ストレージ容量は64GBと256GBから選択可能。価格は、Wi-Fiモデルの64GBが6万2800円、256GBが7万9800円。Wi-Fi+Cellueモデルの64GBが7万7800円、256GBモデルが9万4800円(いずれも税別)となっています。10月より販売開始です。

 

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「第8世代iPad」はスペックが大幅進化! なのにお値段据え置きで超お得!!

Appleのオンラインによる新製品発表会「Apple Events」が、日本時間9月16日午前2時から開催されました。こちらの記事では、今年で発売10周年を迎えたiPadシリーズの新モデルについての情報をお届けします。

 

 

 

第8世代iPadはスペックが大幅進化

今回発表された第8世代iPadは、デザインは前世代モデルを踏襲しながらもスペックが大幅に進化していることが特徴です。昨年発売されたiPhone 11と同じA12 Bionicチップを搭載。前世代モデルと比較して、CPU性能は約40%向上し、グラフィックス性能は約2倍に高速化しています。

 

 

 

また、iPadとしては初となる機械学習処理に特化したNeural Engineを搭載し、毎秒5兆回もの演算が可能に。これにより、映像処理や分析など様々な機能が利用できるようになっています。

 

 

アクセサリーは、フルサイズのSmart Keyboardが使用可能なほか、Apple Pencil(第1世代)にも引き続き対応。最新のiPadOS 14との組み合わせにより、高精度な手書き入力が可能となっています。

 

 

 

 

画面サイズは従来と同じ10.2インチRetinaディスプレイを採用。カメラは背面に8MP HDカメラ、フロントが1.2MP FaceTime HDカメラを搭載。バッテリーは最大10時間の使用が可能となっています。

 

 

本体カラーは、スペースグレイ、シルバー、ゴールドの3色で、ストレージ容量は32GBと128GBから選択可能。価格は、Wi-Fiモデルの32GBが3万4800円、128GBが4万9800円。Wi-Fi+Cellueモデルの32GBが4万9800円、128GBモデルが5万9800円。9月16日から予約受付を開始し、9月18日より販売開始となります。

 

 

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ついにお手頃な「Apple Watch SE」登場! ほどよいスペック&ちょうどいい装着感で約3万3000円から

9月16日深夜2:00から開催されているAppleの発表会。GetNavi Webでは、様々な新作の発表が注目される本発表会の模様を速報でお届けします。まずはついにApple Watchでも登場した「SE」モデルをご紹介!

 

ついにApple Watch SEが登場!Series 5のチップを搭載

 

今回の発表では、Apple Watch SEの登場もアナウンスされました。チップはSeries 3の最大2倍速となるApple Watch Series 5のものを搭載し、加速度センサーやジャイロスコープ、高度計、心拍数測定機能、転倒防止機能はSeries 6と同様のレベルで装備。ただし、文字盤の常時表示には対応していません。

 

 

なお、GPSモデルに加え、GPS + セルラーモデルも用意されています。

 

サイズはSeries 6と同様の大型画面

Apple Watch SEのサイズは、44mmまたは40mmと、Series 6と同じ。今回の発表会で登場した金具のないバンド「ソロループ」にも対応しています。

 

 

 

↑丁寧に糸を編み込んだブレイデッドソロループも用意

 

多機能性とほどよいスペック、そして身に着けやすい装着性を兼ね備えたApple Watch SEは、税込3万2780円からの発売。Series 6より1万円以上安い価格設定となっています。

 

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新「27インチiMac」の大事な4つの変化。一見変わってないようだけど…実はパワフル

Appleは、27インチiMacのメジャーアップデートを発表しました。新iMacは、最大10コアのIntelプロセッサ、従来の2倍のメモリ容量、次世代AMDグラフィックスを搭載と、全方位に渡ってのスペックアップが特徴。全モデルに超高速SSDを採用して、記憶容量が最大で従来の4倍になりました。

 

ディスプレイなどのハードウェアの進化はありませんでしたが、細やかなスペック面での向上がうれしいアップデート内容をまとめました。

 

↑新しい27インチiMacの価格は19万4800円(税別)~

 

【変化その1】最大10コアのプロセッサとメモリ容量の強化

27インチiMacは最新の6コアまたは8コアの第10世代Intelプロセッサによって、幅広いニーズにプロレベルのパフォーマンスで応えます。また、iMacの限界をさらに押し広げる必要があるプロのために、初の10コアオプションも用意。10コアプロセッサなら、Turbo Boost使用時で最大5.0GHz、CPUパフォーマンスは最大65パーセント高速化を実現します。また、メモリ負荷が高いアプリケーションの利用を想定し、メモリは最大で従来の2倍の128GBを搭載可能。

 

↑10コアのプロセッサならハードな音楽制作にも耐えうる

 

【変化その2】次世代AMDグラフィックスの採用

グラフィックスへの負荷が高い動画編集やゲームのプレイにも最適な、次世代のAMDグラフィックスを搭載しています。最新のAMD RDNAアーキテクチャをもつRadeon Pro 5000シリーズは、グラフィックスパフォーマンスの55パーセント高速化を実現。また、iMac初の16GBのメモリを搭載したグラフィックスオプションも用意されており、前世代の27インチiMacと比べて2倍の容量を搭載できます。

 

【変化その3】全ラインナップにSSDとApple T2 Securityチップを搭載

27インチiMacのすべてのラインナップにSSDが標準搭載されました。アプリの起動や大容量ファイルを開く際に、最大3.4GB/sという圧倒的な速さのパフォーマンスを実現します。 今回初めて8TB SSDオプションを用意したのもポイントです。8TB SSDオプションを選択すれば、前世代モデルと比較して4倍ものSSD容量になります。

 

Appleが独自にカスタム設計した第2世代のシリコンであるApple T2 Securityチップにも注目です。T2 Securityチップのストレージコントローラにより、SSDに保存されるあらゆるデータを暗号化し、ファイルとデータの安全とセキュリティを守ります。さらに、T2チップは起動プロセス時にロードされるソフトウェアが不正に書き換えられていないことをチェックし、iMacおよびT2チップを搭載するすべてのMacに、どのコンピュータよりも安全なストレージと起動プロセスを提供します。

 

【変化その4】Retina 5Kディスプレイの細かな性能向上

サイズや解像度は変化なしでしたが、ディスプレイにも細かな変化点があります。ユーザーの環境光に合わせてディスプレイの色温度を自動的に調整する、「True Toneテクノロジー」を採用したことが1つ。また、明るい部屋や間接的な太陽光など、様々な光の状況下で画面を見やすくする「Nano-textureガラス」をオプションで選べるように。鮮明な画質とコントラストを保ちながら、反射率を最小限に抑えて光の映り込みを減らせます。

 

↑Nano-textureガラスによって、Retina 5Kディスプレイに革新的なマット仕上げをもたらす

 

以上、4つが新たな27インチiMacの変化になります。さらに細かな点では、FaceTime HDカメラが1080p解像度にアップしていたり、高品質な音声を生み出す3つの内蔵マイクなどもうれしいポイントです。在宅勤務で最高の仕事環境、クリエイティブの場を整えたい、そんな希望がある人は思い切ってiMac導入してみてはいかがでしょうか?

9年間iPhone使っても2、3機能しか使えてない。それでも私がXSを欲しくなってしまった理由

iPhone歴9年目の私。現在はiPhone 7を使っており、その前はiPhone 5c(黄色)、さらにその前はiPhone 4s、そして最初のiPhone 3GS。会社携帯で、iPhone 5も使っていたのでほぼiPhoneと共に歩んだ9年でした。

 

 

スティーブ・ジョブズが亡くなった時はそりゃ寂しかったし、並びはしないけど新製品が出たら、Appleストアで必ずチェックしています。普段もNetflix見たり、LINEやったり、仕事メールやチャットをチェックしたり使わない日はないけど、はっきり言ってiPhoneの素晴らしい多機能性を使いこなせていない! だけど、やっぱりこれからもiPhoneを使い続けて行くのかな? この私の心を離さない魅力ってなんだろうか。もう2年経つし、そろそろ新しいのを買おうかしら〜なんて価格を調べてびっくり!

 

え? じゅ、じゅうろくまんえん!?

 

この値段…そろそろiPhone卒業なのかなぁ、Androidが呼んでいるのかなぁ…と思っていたら、「使ってレポートしてほしい」との依頼が! これは、iPhoneの神様(多分、スティーブ・ジョブス)が「ずっとiPhoneを使って」と言っているんだ! と、勝手な勘違い。さてiPhoneの新作は欲しくなるのか、ならないのか! 検証結果をご覧ください。

 

 

起動までに1時間かかった! リテラシーの低い私にはオーバースペック?

よっしゃー! 新しいiPhoneじゃ〜! ということで今回レポート用にお預かりしたのは、SIMフリー(キャリア契約していない端末)の「iPhone XS」と「iPhone XS Max」。早速「iPhone Xs Max」を起動すると、近くにあった今使っているiPhone 7に「新しいiPhoneを設定」の表示が!

 

↑え、何これ?

 

↑なんかiPhone XS Maxにすごい動いてるかっこいいい絵が出てきた(写真左)!!!

 

iPhoneの設定ってPCと繋いで、ダウンロードして…みたいなのじゃないんですか? 言われるがままに設定して「おー!」「すごい〜」「あ、ホームボタンない!」と感動していると、あれ? 全然この画面から変わらないんですけど。

 

↑進まなくなってしまいました…

 

「でたよ、Appleのこういうところぉー」なんて独り言も出ちゃいますが、こう手こずらせられる事にも慣れてしまっている自分を再確認しながら1時間ほど待っていましたが、画面は変わらず。さすがにテンションも落ちてきたので、もう一台あった設定済みの「iPhone XS」を起動させました。

 

もし3年以上iPhoneの機種変更をしていないという方がいたら、起動の時点で結構驚くと思います(どうやらOS X以降)。ただ、Apple IDってなんだっけ? とか、パスワード忘れた? 今の家のWi-Fiってどれ? とかあると、起動までかなりモタつきます。あと、もともとのiPhoneのOSを最新版にアップデートしておくのがおすすめです。

 

表示されるもの全てが違って見える画質

iPhone XSを使ってみると、めっちゃ画質がキレイ! YouTubeで見る動画の映像も音も全然違う!! 普段よく見るFacebookやTwitterも、画面が大きいせいか迫力が増しているっ! 投稿されている写真や動画が、Super Ratinaディスプレイのせいか、はっきり大きくクリアに見えて、すごくどの投稿も「楽しそう」さが増しました。

 

数分で、下がったテンションは元通りに。困らせるけど、ちゃんとワクワク感を演出してくれるのがiPhoneらしくて好きだな〜。早速、このために購入した自撮り棒をハメてみると……サイズもOK!

 

「これは、どこか夜景がキレイな場所でセルフィーしてみたい」。そう、ポートレート撮影機能はiPhone 7には搭載されていないため、背景をボカしたかっこいい写真をずっと撮ってみたかったんです。ということで、いざお台場へ。出不精な私をお台場まで導いてくれるiPhone Xs、これだけでもハイスペック!

 

夜景でポートレート写真を撮影するためお台場へ

おしゃれな写真といったら、夜景。夜景といったら、お台場。ということで到着した「東京テレポート駅」。もちろん、ひとりです。テンション上がりすぎて、電車を降りて早々に自撮り棒を取り出し、初めて自撮りした写真がこちら!

 

 

わっ! 背景がボケてる。何もしてないのにーー!

 

・カメラアプリを起動

・ポートレートモードにして

・セルフタイマー(3秒)の設定

・あとは撮影ボタンをピッ!

 

たったこの4ステップで素人が一眼レフカメラで同じように撮影するなんて無理だもの! この感動を伝えたいのに、写真がイケてなくて申し訳ない!! なんでこんなに微妙な表情、そしてメガネが反射したかというと、ポートレートモードって、内側のカメラを使うんですが、撮影する際に画面全体が真っ白に光って、フラッシュみたいになるんですよね。「光った!」と驚いちゃったのと、意外とセルフタイマーの時間が短かったからと言い訳します。続いて、レインボーブリッジが見える素敵なスポットを探しにいきましょう。

 

さすがに月は撮れないけど、肉眼で見るよりキレイに撮影できる!

この日はとても月がキレイで、どれくらい撮れるかな〜と思って撮影してみたのですが、ちょっと難しかったです。iPhone 7だと、こんなに月に近づけられなかったので、撮影しているだけでも楽しくなっちゃいました。

 

↑東京テレポート駅から歩くこと約15分。たどり着いた定番の夜景がこちら!

 

↑どうですか!! レインボーブリッジの奥にある、東京タワーまでしっかり見えますでしょ?

 

↑ちなみに、今持っているiPhone 7で同じ場所から撮影したものがこちら

 

ちょっと比較しにくいかもしれませんが、自由の女神の輪郭のクリアさや色味表現が全然違いますよね。iPhoneが出たばっかりの時には、カメラで撮影出来ただけでもテンション上がっていたんだけどなぁ〜。時代は進化したんですね。

 

自撮りし始めて30分以上経ってくると、自撮り棒にも慣れたもので、外国人観光客がたくさんいる中、ピースできるくらいの余裕が出てきました。

 

↑やっぱりメガネは反射してしまいますね(笑)

 

ちなみにiPhone Xsのカメラですが、これまでよりセンサー速度が早くなったことで、取り込む光の量が50倍に増えたんだとか。だから夜景でもこんなにキレイに撮影できるのかー!

 

私は基本1シーン1枚の写真しか撮影しませんでしたが、最近の若者はインスタ1枚の投稿のために何十枚も撮影しているそうです。そんな子たちにもiPhone XSはぴったりかもしれません。だって撮影した後に写真のボケ具合を後から変えられちゃうんですから! その場ではいっぱい撮影しておいて、良い表情のものをじっくりピックアップして、背景のボケ具合を自分好みに変更してインスタに投稿……が、手軽にできちゃうわけですよ。「映え」に命をかける若者たちよ! ファイト!!

 

 「まだそれで遊んでるの?」って言われるくらい使ったミー文字

iOS 11から搭載されていた「ミー文字」はご存知の方も多いはず。CMで流れていたこの歌を聞けば思い出す人もいるかも?

 

 

Big Boiさんの『All Night』という曲なのですが、この時はCMでは「アニ文字」と言われていましたが、「ミー文字」に進化したということは……? そうです、自分のアニメアイコンを自作してそれを喋らせられるようになったのです! 任天堂DSの『トモダチコレクション』が大好きだった私にはぴったりなサービス。だって、iPhone Xsを使えば無料でできるわけですからね!

 

ガラケーを使っていた頃には、デコメの登場に感動して、スマホに切り替えてからは、LINEスタンプに感動して、そのスタンプが喋ったり動いたりするようになって驚いていたのに、無料で自分のアイコンが作って動いてする時代が来たとは。Appleさんさすがです!

 

↑ミー文字はこんな画面で顔を作れるのですが、詳細は動画でぜひご覧ください!

 

参考:ミー文字の作り方 Appleサポート

ちなみに私が作ったアイコンはこちら!

 

 

さんざん自撮り写真を見せた後だから、「可愛くしてませんか?」とお叱りを受けそうで、恥ずかしいのですが、変顔してみたり、舌を出してみたり、驚いた顔をしてみたり、これだけで1時間くらい遊べてました。ずっとiPhone XSに向かって喋ったり、変な顔したりしている私をみた旦那は「16万円もするのに使うのはカメラとミー文字だけかよ」と呆れておりました。

 

でもきっとそんなもんなんだろうと思います。もはや一緒にいない日がないiPhone。起きてから寝る時まで共に過ごしているので、もう価格とかじゃない!新機能は試したいし、共有したい。

 

あとXSとXS Max両方触ってみて、私は手が小さいので必然的にXSがハマりました。はじめて握ったときは、ホームボタンがないのが違和感ありましたが、サイズ感は「大きいなー」程度で使い続けていれば慣れていきました。よくよく考えるとこれってスゴイこと。毎日使うものだからこそ、ちょっとしたサイズ変化にも敏感になってしまうけど、本当にちょっと触ってたら慣れてしまいました。ずっと使う、使ってきた人たちのことを考え続けないと、そうすぐに違和感ないようなモノにできないんじゃないかなあ?

 

この「自然さ」があれば、私はどれだけ機能を使いこなせなくても十分なんだなーって思います。それさえ手に入るなら、価格は関係ない!

 

「いや、価格でしょ」という声が聞こえてきますが、もう10年近くiPhoneを使っていたら今さらAndroidスマホに機種変なんて出来ません。腐れ縁でもありますので、今の7が使えなくなったら、iPhone XSにしようと積極的に考えはじめました。現在iPhoneを使っていて、今後どうしようかな……とお悩みの方がいましたら、ぜひ一度触れてみてください。あっという間に時間が過ぎますよ。

デザイン重視でセレクト! カフェで使いたいスタイリッシュなノートPC5選

プライベートで使うノートパソコンは、やはりデザインで選びたいもの。オシャレなカフェで広げても、違和感のないスタイリッシュさが欠かせません。そこで今回は、持ち運びに適した軽量コンパクトなノートパソコン5選をご紹介。ディスプレイを360度可動させ、タブレットとして使えるパソコンもピックアップしています。ノートパソコンを様々な場所で使いたいと考えている人は、ぜひチェックしてみて下さい。

 

その1.

原点にして頂点! スタイリッシュさを追求し続ける「MacBook」


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Apple
MacBook MNYH2J/A
楽天市場実売価格 13万9980円

洗練されたデザイン、軽量薄型、優れた操作性の全てを兼ね備えた「MacBook」。その薄くて軽いボディを最大限に活かすため、内部の部品一つひとつに至るまで入念に設計されています。最大の特徴は、一般的なパソコンに搭載されている冷却ファンを必要としない仕様。わずか5ワットの電力でプロセッサが駆動するので、発生する熱が多くありません。また冷却ファン非搭載により、ほとんど音を立てずに動きます。

 

<注目ポイント>
・発生する熱が少ない冷却ファン非搭載設計
・5ワットの電力でプロセッサが駆動する静音仕様
・バッテリー持続時間は最大10時間
さらに内部スペースを余すところなく活用できるよう、本体の輪郭にフィットする革新的なバッテリーを開発。最大10時間という驚異的なバッテリー持続時間が実現されました。もちろんキーボードやタッチトラックパッドにもこだわりの技術が施されているので、持ち運びに特化した薄型パソコンとは思えないほど快適な使用感を味わえます。

 

その2.

Surface史上最軽量デザインのタブレットパソコン決定版!


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マイクロソフト
Surface Go MCZ-00014
楽天市場実売価格 8万1080円

スタイリッシュなデザインに加え、重さ約522g、薄さ8.3mmのコンパクトな軽量ボディを誇る「Surface Go」。タブレットとして活用できるのはもちろん、専用キーボードやマウスを駆使すればラップトップに早変わりします。“いつでもどこへいても”やりたいことを実現するため、「Office デスクトップアプリケーション」が利用できる仕様。

 

<注目ポイント>
・「Office デスクトップアプリケーション」が使えるタブレットパソコン
・重さ約522g、薄さ8.3mmのコンパクトな軽量ボディ
・本体には165度まで角度調節できるキックスタンドを搭載
本体には165度まで角度調節できるキックスタンドが搭載され、快適な角度で動画視聴などを楽しめます。また筆圧や傾きに対応している専用のタッチペンなら、まるでノートに鉛筆で書いているような繊細な表現が可能。場所を選ばず本格的な作業をするのに最適なデバイスですよ。ちなみにキーボード、マウス、タッチペンは別売なので注意しましょう。

 

その3.

ジオメトリックデザインによる洗練されたデザイン


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HP
ENVY 13 x360
楽天市場実売価格 8万6500円~

アルミニウムボディによって軽量薄型化を実現したスタイリッシュなノートパソコンです。ディスプレイを反対側に折りたためるタブレットモードに対応し、画面タッチでの操作も可能。約1.31kgの重量を誇り、薄さも15.0mmしかないので、様々な場所やシーンでマルチな活躍を見せてくれるはず。

 

<注目ポイント>
・アルミニウムボディを採用したノートパソコン
・タブレットモードにも対応
・ダマスカス鋼の模様をあしらった目を引くデザイン
本体の一部分には、高級な包丁やナイフに使われるダマスカス鋼の模様をあしらっています。さらにスピーカーグリルやディスプレイとキーボードを繋ぐヒンジ部は、ジオメトリック(幾何学的)デザインを採用。人の目につくところで使用すれば、洗練されたフォルムで注目を集めそうですね。

 

その4.

オシャレなだけじゃない! 様々な便利機能を搭載したハイスペックパソコン


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Lenovo
YOGA 720
楽天市場実売価格 7万1993円

ベゼルの狭い12.5型の液晶を搭載した、どこにでも持ち運びたくなるコンパクトボディのノートパソコン。ダイヤモンドカットによるエッジデザインに加え、アルミアルマイト仕上げの美しいプラチナカラーを採用しています。

 

<注目ポイント>
・ベゼルの狭い12.5型の液晶を搭載
・アルミアルマイト仕上げの美しいプラチナカラー
・高音質の「Harman」製ステレオスピーカーを装備
本体には高音質の「Harman」製ステレオスピーカーが装備され、動画や音楽をクリアなサウンドで楽しめます。持ち運びに適した仕様にかかわらず、使いやすさなど細部にまでこだわったスペックが特徴。DisplayPort出力機能つきの「USB Type-C」ポートを使えば、外部ディスプレイにも簡単に接続できます。

 

その5.

驚異の27時間駆動を実現したスリム&ハードなノートパソコン


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LG
gram 13Z980-GR56J
楽天市場実売価格 11万4980円

軽量&スリムなコンパクトデザインと、ハードに使える耐久性を両立した「LG gram」。長時間使える72Whの大容量バッテリーを搭載し、最大27時間の駆動を可能にしました。またバッテリー切れの時も、急速充電でスピーディに対応。活躍のシーンを広げてくれるノートパソコンです。

 

<注目ポイント>
・コンパクトなデザインと耐久性を両立
・最大27時間駆動する大容量バッテリー
・メモリ&SSDスロットには各1本ずつ空きスロットを準備
もともと快適な操作性を実現したハイスペック仕様ですが、メモリ、SSDスロットには各1本ずつ空きスロットも準備されています。よりパフォーマンスを向上させる余地があるのはありがたいですよね。

 

※商品価格は、2018年9月14日時点の楽天市場の最安値を記載しています。

 

提供:楽天市場

Apple Watch Series 4先行レビュー! 気になる4つの進化点で、リアルに便利なところ教えます

米国時間9月12日のAppleスペシャルイベントで発表された「Apple Watch Series 4」。従来シリーズからデザインが刷新されたのは、ご存知の通り。今回、同機の発売に先立ち、44mmケースモデルを手にする機会を得ましたので、短い期間ではありますが腕に装着して生活してみました。本記事では、その使用感についていち早くお届けしたいと思います。

 

【進化点1】大画面化によって手元の情報量が激増

既報の通り、Apple Watch Series 4のケースは従来のサイズよりも2mmずつ大きい40mm/44mmの2サイズ展開です。ケースサイズの変化は微々たるものですが、ディスプレイの表示領域は、それぞれ30%以上もサイズアップしています。また、厚みは0.7mmほど薄くなり、着け心地は以前よりもスッキリした印象に。

 

↑今回レビューした44mmケースは腕につけるとこんな感じ

 

特にディスプレイについては、従来「丸いケースの中に、四角い画面」というデザインでしたが、新モデルでは「丸いケースの中に、角が同じ丸みを帯びた画面」と変わり、見た目がかなり洗練されました。そのため、従来からある文字盤デザインをそのまま大画面で使っても、見やすさはだいぶ向上します。

 

↑Series 3の38mmと比べると、Series 4の44mmの視認性は圧倒的に良い。つい昨年発表されたモデルなのに、両者を比べると時代が変わったことを実感させられる

 

一方、ファッションアイテムとしての用途を鑑みると、Sereis 4のみで利用できる新しい文字盤が用意されたことに納得がいきます。コンプリケーションを8つ配置する「INFOGRAPH」や6つ配置する「INFOGRAPH MODULAR」文字盤では、広くなったディスプレイをカラフルなアイコンと情報で埋めることで、見た目は引き締まり、実用性も両立できるからです。

 

↑INFOGRAPH文字盤は、どこかアナログ腕時計のクロノグラフを想起させる

 

↑カスタマイズで中央の縁を黒くすることもできる

 

また、「FIRE AND WATER」や「VAPOR」「LIQUID METAL」といった文字盤は、画面全体にアニメーションが広がることで、ディスプレイ全体を贅沢に使います。ちなみに、カスタマイズでアニメーションが表示される領域を、全画面ではなく、円形に絞ることも可能。その場合には、コンプリケーションも併用できるようになっていました。

 

↑筆者のお気に入りは「VAPOR」だ。例えばシンプルなTシャツに、同フェイスをワンポイントとして使うなんて良いかもしれない

 

さらに、こうした大画面化は、9月18日にリリースされた「watchOS 5」の新機能とも相性抜群。新OSでは、メッセージに記載されたURLからウェブサイトの画面を表示できるので、Apple Watch単体で共有されたウェブの記事を確認できるということになります。実際に44mmモデルで試しましたが、写真付きの記事もしっかり確認できました。

 

↑メッセージで送られてきたURLをタップするとそのまま記事が読める

 

↑GetNavi webの記事も手元で読めてしまう

 

また、ワークアウトでは、直近のペースや平均のペースなど、表示できる項目が増えています。Series 4のディスプレイでは、こうした運動中の数値確認も視認しやすくなっていると言えますね。

 

↑ワークアウト中の画面も見やすい

 

【進化点2】転倒検知の誤動作は心配なさそう

続いて、Series 4固有の新機能といえば、改良された加速度センサーによる転倒検知機能が気になります。初期設定時の画面には、「緊急SOS」の情報が表示され、「Apple Watchでひどい転び方や落ち方が検出された場合に、転倒検知機能によりApple Watchから緊急SOSを発信して緊急通報サービスへ通報することができます」などの文言が表示されました。詳細画面を見る限りでは、もし位置情報サービスを有効にしていなかった場合でも、通報時には一時的にオンになるとのこと。

 

↑設定画面で詳細を確認できる

 

また、緊急通報が実行されるときに、「その通報を行いましたよ」という知らせをメッセージで送ることもできます。この送り先は「ヘルスケア」アプリで設定できるメディカルIDの情報と紐づいているので、もし高齢の家族にApple Watchを装着してもらおうと思っている場合には、連絡先をしっかり設定しておく必要がありますね。なお、転倒検知のアラートは65歳は以下はデフォルトでオフになっています。

 

【進化点3】自動検知で日常の運動意識を呼び起こす

こちらは「watchOS 5」の新機能となりますが、ワークアウトの開始・停止の自動検知は、使ってみて便利だなと感じました。

 

試しにワークアウトアプリを起動せずにのんびりとジョグしてみたところ、数分で「ワークアウト中のようですね」と通知が表示されました。表示された選択肢から「屋外ランニングを記録」をタップすると、それまでに走っていた時間と距離もしっかりと反映され、ワークアウトの途中から続きを行えるような感覚で記録できます。

 

↑ワークアウトのスタートをせずに走り出すとこんな画面が表示される

 

また、ランニングを終えた後に、ワークアウトを終了せずにいると、こちらも数分で「ワークアウトを終了しましたか?」という表示が現れました。ワークアウトを止め忘れて、電池が一気に減ってしまったなんて失敗を回避できるので、ありがたい機能です。

 

↑便利だけど、なるべく機能に頼らずワークアウトを止めるのを忘れずに(笑)

 

そして、筆者が特に良いなと感じたのは、長い距離を歩いている時に「ワークアウト中ですね?」と確認してくれること。例えば、家から最寄り駅までの道を歩いているときに、それをエクササイズとして認識している人は少ないでしょうが、Apple Watchから「ワークアウト中ですね?」なんて言われてしまうと、「はい、そうです」と答えたくなるもの。何気無い日々のウォーキングをワークアウトとして意識させてくれるだけで、健康に結びつきそうです。

 

また、Appleが公開している資料によれば、Apple Watch Series 4では、GPSのみを使用した際にワークアウトで6時間の連続使用が可能になりました。これは同条件でSeries 3を使用する場合と比べて、1時間も電池持ちが向上しているということ。フルマラソンのタイムを計測しても、バッテリーがゼロになる心配が大幅に少なくなったので、市民ランナーにとっては朗報と言えるでしょう。Apple Watchで記録できる時間が伸びることで、自身のベストタイムが5時間以上でも安心して使えることを意味するからです。

 

【進化点4】腕をあげるだけでSiriはコツがいる

「Hey Siri」のウェイクアップワードを口にせずとも、腕を口元に持ち上げるだけでSiriが起動するというのもwatchOS 5の新機能。これをApple Watch Series 4で試しました。

 

↑腕を口元にあげるとSiriが起動するので、「ヘイSiri」もデジタルクラウンの長押しも不要

 

コツはあまり焦らないこと。腕を持ち上げて、画面が起動してから声を出すと上手く認識されます。また、きちんと口元に寄せて話すのを忘れずに。Siriが認識すると非常にスピード感のある検索や操作が実行できました。

 

なお、Series 4では、ケースの左右にマイクとスピーカーが別れて配置されるようになり、さらにスピーカーの音声もアップしました。そのため、デフォルトの音量ではSiriの受け答えがかなりの大声になるので、要注意。必要に応じて、設定からレスポンスの音量を調整しておくと良いでしょう。

 

Series 4でデザインを刷新し、watchOS 5で便利な新機能が加わったApple Watch。これまでとはひと味違うウェアラブルデバイスとして生まれ変わっています。すでにApple Watchを使い込んでいる皆さんも、新鮮な感覚で使用できるはずです。

iPhone XS/XS Maxのカメラを一足早く検証! Xと比べてどれだけ綺麗に撮れるの?

ご存知の通り、「iPhone XS/XS Max」の予約販売が既にスタートしています。日本時間同月21日の発売を前に、実機を手にする機会を得ました。本記事では、iPhone Xを1年間使い続けた筆者が、静止画を中心に、カメラの実力を検証。速報では伝え切れなかった魅力について、お伝えできればと思います。

 

↑iPhone XS/XS Maxともに、背面カメラは1200万画素(広角、f/1.8)+1200万画素(望遠、f/2.4)のデュアル仕様

 

既報の通り、iPhone XS/XS Maxでは、A12 Bionicという7nmプロセスを採用したチップを採用しています。2つの性能コア、4つの効率コアに加え、4コアのGPU、8コアのNeural Engine、深度エンジンを搭載したISP(Image Signal Processor)で構成されます。そして、この強化されたNeural EngineやIPSの働きによって、カメラセンサーから取得した情報を、大量に処理できるようになりました。

 

具体的な機能として進化点を噛み砕いていくと、従来「自動HDR」と表記されていたカメラの設定項目が、「スマートHDR」へと変わりました。同機能はデフォルトでオンになっており、オフにしない限り、必要なタイミングで自動で適用されます。

 

まずはiPhone XS MaxとiPhone Xで、撮影した写真を比べてみましょう。

 

↑iPhone XS Maxで撮影(スマートHDR有効)

 

↑iPhone Xで撮影(自動HDR有効)

 

路面の明るさを比べるとiPhone XS Maxの方が、やや明るく感じますね。しかし、この写真だけではさほど大きな差は感じられません。まぁiPhone Xのカメラも十分綺麗なのですから当然です。

 

スマートHDRとは何か

さて、そもそもHDR撮影とは何かおさらいしておきましょう。例えば、HDRを使わずに、明るい部分と暗い部分が混在するシーンを撮影したときに、露出を明るい定めれば、暗い部分が黒く潰れます。また、露出を暗い部分に合わせれば、明るい部分が白く飛んでしまうのです。

 

一方、HDRが有効になっている写真というのは、明るく撮った写真と、暗く撮った写真を1枚に合成することで、双方の良いとこどりをするわけです。

 

↑明るい写真(左)と暗い写真(中)を合わせて、いいとこ取りの写真(右)にするのがHDRの基本的な原理。白くなった空や、黒く潰れた建物などが解消されているのがわかる。上記はiPhone Xで撮影したもの

 

しかし、複数の露出で写真を撮影するために、わずかながらタイミングがずれてしまうというのが従来のHDRの弱点でした。つまり動きのある被写体で活用するのが難しかったのです。

 

今回登場した「スマートHDR」では、センサーの処理スピードが向上し、ISPやアルゴリズムも強化されました。これによって、動きのある被写体でもHDRを有効にして、明るい部分と暗い部分が混在するシーンでも、美しく捉えることができるようになっています。

 

逆光でもシャッタータイミングにズレが生じなくなった

実際に検証しているうちに実感したのですが、iPhone Xで動きのある被写体を逆光で撮影しようとすると、シャッタータイミングにかなりのラグが生じました。例えば、布を投げて、その落下中を捉えてみようとしたところ、シャッターをタイミングよく押しても、写真が撮影されるのは、布がカメラの画角よりも下へ落ちた頃だったり。

 

↑iPhone XS Maxで撮影。逆光でHDRが有効になっているが、放り投げたカーテンの動きを捉えている

 

↑iPhone Xではそもそもカーテンを投げて浮いている間にHDRで撮影されないことが多々…。下部に見える白い布の一部が落ちていくカーテンだ

 

しかし、iPhone XS/XS Maxでは、シャッターを押してから撮影されるまでの感覚が短く、布を画角に収めやすかったのです。もちろん動きの早すぎる被写体はブレてしまいますが、この例では、揺らめくテクスチャーの質感を捉えつつ、HDRが有効になっているのが分かります。

 

TrueDepthカメラでも使える

さらに、スマートHDRはインカメラでも、ポートレートモードでも利用できます。例えば、インカメラで撮影したこちらの写真では、被写体の明るさを維持したまま、空の色をはっきりと表現できているのがわかります。

 

↑インカメラ(TrueDepthカメラ)のポートレート撮影で比較。iPhone XS Maxで撮影した左の写真では空の色が再現されている。一方、iPhone Xで撮影した右の写真では、HDRが反映されず、全体的に暗く、空も白とびしてしまった

ポートレートモードのボケを調整できるように

もう一つ、大きな進化点として、「ポートレート」撮影で、自由に背景のボケ具合を調整できるようになったことが挙げられます。「深度コントロール」と称されるこちらの機能は、撮影時ではなく、撮影後の編集画面で使用可能。従来も「Focos」のようなサードパーティ製アプリを活用すれば、ポートレートで撮影した写真のボケを編集することができましたが、やはり純正の写真アプリで手軽に調整できるようになったのは嬉しい限りです。

 

「写真」アプリでポートレートモードが有効になっている写真を表示し、右上の「編集」をタップ。すると下部にスライダが表示されるので、これを調整することでF1.4〜F16まで、細かくボケ具合を変更できます。

 

↑深度コントロール機能で、背景のボケ具合を調整した例。街灯や車のヘッドライトなどが、玉ボケになるのを楽しめる

 

暗所での撮影も低ノイズに

なお、iPhone XS/XS Maxでは、ピクセルサイズが1.2μmから1.4μmへとサイズアップしました。より多くの光をセンサーに取り込めるようになったことで、明るさの足りない暗所での撮影も、精彩な写真を記録できるようになっています。公式サイトの記述によれば、ノイズリダクションも進化しているようです。

 

↑iPhone XS Max(左)とiPhone X(右)で比較。前者の方が、クリアに撮影できているのがわかる

 

諸々カメラ機能が進化していますが、iPhoneユーザーが意識して使うのは、ポートレートモードの「深度コントロール」機能くらいなもの。そのほかの改良点は、どれも今まで通りに使うだけで、より鮮明で美しい写真が撮れるというのが良いですね。

 

特にiPhone XSについては、iPhone Xの価格を据え置きで、性能だけ向上しているというモデルなので、「値段は変わらず、カメラなどを中心に性能が色々アップしている」と覚えておくと良いかもしれません。

 

もちろん今回紹介した以外にもアップデートされたポイントは多いので、引き続き検証を続けたいと思います。

iPhone XS/XS Max/XRにまつわる全数字を現行iPhoneと比べてみた!

Appleは9月13日、iPhoneの新モデルを発表しました。発表されたのは、「iPhone XS「iPhone XS Max」「iPhone XR」の3機種。

 

 

本記事では、新機能や性能の向上が見られる「ディスプレイ」「カメラ」「プロセッサ」、さらに誰もが気になる「価格」の4つの観点から、旧機種(iPhone 7/8/8 Plus)と比較しつつ、その特徴を見ていきます。

 

iPhone史上最大のディスプレイが登場

はじめにディスプレイから見ていきましょう。今回発表された新機種のうち、XS/XS Maxには、OLED(有機EL)ディスプレイが搭載されました。両機種は、現行モデルのiPhone Xの後継モデル。XSにおいては、画面サイズや解像度、本体サイズなどはiPhone Xと変わらず、ホームボタンがない点も共通しています。

 

XS Maxは、そのXSを大型化したモデルといえます。本体サイズはiPhone 8 Plusとほぼ同じですが、ホームボタンがなく、さらに狭額縁設計がなされているため、画面は6.5インチとiPhone史上最大のディスプレイとなりました。

 

↑XS Maxは8 Plusとほぼ同じサイズだが、画面占有率が大幅にアップしている

 

iPhone XRのディスプレイは6.1インチ。新機種のなかでは中間のサイズに位置します。有機EL搭載のXS Maxとは異なり、XRはLiquid Retina HDディスプレイ(液晶ディスプレイ)を採用しているのが特徴。解像度は新機種のなかでは低く、画素密度に関しては、iPhone 7/8と同水準となっています。

 

↑液晶ディスプレイを採用。解像度、画素密度の点では、XS/Maxにやや劣る

 

XS/XS Maxは本体サイズに変更もなく、iPhone XやPlusシリーズに慣れた人であれば、違和感なく使えるでしょう。XRはPlusシリーズよりも若干小さいですが、厚さは増しています。以下にディスプレイに関するスペックと本体サイズを表にまとめました。

 

「深度コントロール」を新たに搭載。「ボケ」を自在に調節できる

次にカメラです。基本はiPhone Xを踏襲した仕様ですが、注目すべきは、新機種すべてに搭載された「深度コントロール」。この機能によって、撮影後に背景のボケ具合を調節できます。さらに、「ボケ(背景のぼかし)効果」の性能も向上しました。

 

↑XS/XS Maxに搭載されたデュアルカメラ

 

↑XRはシングルカメラだが、XS/XS Max同様に深度コントロールに対応している

 

フロントカメラはXS/XS Max/XR共通で、「TrueDepthカメラ」を搭載。背面カメラと同じく、ポートレートモードでの撮影が可能です。また、キャラクターに自分の表情を映す「アニ文字」に加えて、顔のパーツを自由に選んでキャラクターを作れる「ミー文字」に対応しています。

 

プロセッサも「A12 Bionic」にバージョンアップ

XS/XS Max/XRは、次世代のニューラルエンジンを搭載したチップ「A12 Bionic」を採用。従来の「A11 Bionic」と比較して、パフォーマンスが最大15%の高速化し、消費電力も最大50%抑えられています。

 

↑15%の高速化と、50%の省電力化が実現

 

それによって、バッテリー駆動時間も伸びました。連続通話時間は、XSが20時間、XS Maxが25時間、XRが25時間と、iPhone 7/8と比較しても6~9時間ほど伸びています。

 

 

最もリーズナブルなのはXR

最後に価格を見ていきます。iPhoneは年々高額化していますが、今回発表された3機種もその流れに乗るかたちとなりました。XS/XS Maxの2機種は、512GBの大容量モデルが選べるようになりましたが、XSは11万2800円~、XS Maxは12万4800円~と、最安モデルでも10万を超える高額モデルです。64/128/256GBが用意されたXRは、他の2機種ほど高スペックでないこともあり、8万4800円~と新機種のなかでは一番手頃な価格となっています。

 

最大モデルが登場した「ディスプレイ」、新たに深度コントロールが搭載された「カメラ」、より高速化した「プロセッサ」、そして誰もが気になる「価格」、以上4つのポイントから新機種を見てきましたが、いかがでしたでしょうか。Xs/Xs Maxは512GBの大容量モデルも登場し、これまでにない高価格モデルとなりました。XRは他2機種ほどのスペックではないものの、シングルカメラでもポートレートモードで撮影が可能な点や、手ごろな価格は魅力です。上記以外の仕様も表にまとめたので、買い換えを検討している方は参考にしてください。

 

早速3機種触ってきました! iPhone XS/XS Max/XRの最適解教えます!

Appleは9月12日(米国現地時間)、クパティーノのApple Parkにてスペシャルイベントを開催。iPhoneについては、「iPhone XS」「iPhone XS Max」「iPhone XR」の3機種を発表しました。本記事では、現地のハンズオンで実機を触った筆者が、各機のファーストインプレッションをお届けします。

 

↑筆者私物のiPhone X(左)。今回発表されたiPhone XS(中)とiPhone XS Max(右)

 

↑iPhone XRの前面・背面

 

iPhone XSと、それよりもひと回り大きなiPhone XS Maxは、既存の「iPhone X」を正統進化させたシリーズだと言えます。一方のiPhone XRはよりお手頃なモデルとして展開。一番わかりやすい違いとしては、iPhone XS/XS Maxには、ディスプレイにOLED(有機EL)が搭載されており、iPhone XRにはLCD(液晶ディスプレイ)が採用されていること。また、iPhone XRには複数のカラーバリエーションが用意されています。

 

iPhone XSはXの正統進化モデル

iPhone XSは、ディスプレイは5.8インチで、解像度2436 x 1125の「Super Retina」。ボディについては、背面がガラス製で、側面のフレームにはステンレススチールが使用されています。側面にあるアンテナのラインが新たに上下の側面にも見られますが、それ以外に外見が大きく変化したところはありません。ただし、カラーには「スペースグレイ」「シルバー」に加えて、新色の「ゴールド」が登場しています。

 

↑新色として「ゴールド」が追加された

 

防水性能については、IP68に向上しました。これは”最大水深2mの深さに最大30分間沈めても大丈夫”ということ。公式サイトには「コーヒー、紅茶、ジュースなどがこぼれても大丈夫です」と表記がありますが、水没を恐れずに使えることは一つのウリとなりそうです。そのほか、ワイヤレス充電や、Apple Payにももちろん対応します。

 

Apple Storeオンラインでの価格は、11万2800円〜となり、従来iPhone Xが販売されていた価格と同じ。容量は64GB、256GBに加えて512GBも選択できるようになりました。

 

iPhone XS MaxはPlusサイズでX仕様に

一方のiPhone XS Maxは、多くの仕様がXSと共通しますが、ディスプレイサイズは6.5インチになり、XSよりもさらにひと回り大きくなります。手に持ったサイズ感は、従来のPlusシリーズに近い印象でした。公式サイトでは、XSまたはXS Maxについて、従来機種とサイズを比較できるようになっているので、お手持ちの端末と比べたい方はそちらを参考にすると良いでしょう。

 

↑iPhone XS Maxを片手で持つとこんな感じ

 

ディスプレイの解像度は2688 x 1242ピクセルで、こちらもSuper Retinaです。画素密度はXSと共通して458ppiなので、精細さに違いはありません。両機共に「Dolby Vision」や「HDR10」もサポートします。また、ステレオスピーカーのサウンドも強化されているとのこと。ハンズオン会場では、各国から集合した報道陣の話し声など、ノイズが多かったため、音質を確認できませんでしたが、こちらも期待大です。

 

↑これだけ画面が大きいと、コンテンツが非常に見やすくなる

 

動画コンテンツやゲームを楽しみたい場合にはもちろんですが、iOS 12では複数人でビデオ通話が行える「グループFaceTime」なども導入されますし、ARKit 2を活用した様々なアプリが登場すると思われます。大画面でより多くの情報を表示できるというだけで、かなりの恩恵がありそう。

 

価格は12万4800円〜となります。カラーバリエーションや、容量の選択肢はXSと共通です。

 

ポートレートモードが進化する

iPhone XS/XS Maxともに、背面カメラは1200万画素(広角、f/1.8)+1200万画素(望遠、f/2.4)のデュアル仕様。新たに「Smart HDR」をサポートし、シャッターラグのない合成が可能になりました。試してないので正確な評価はできませんが、動く被写体に対しHDRを有効にして撮影する場合には、より美しい仕上がりになるのでは、と期待できます。

 

両機に共通する特徴として、次世代のニューラルエンジンを搭載した7mmチップ「A12 Bionic」を採用していることが挙げられます。1秒で5兆回の演算を実行するというから驚きです。1枚の写真撮影に対しても、ISPと連携して、兆単位の演算を実行。特に、ポートレートモード撮影においては、深度情報測定や、セグメンテーションの精度に貢献するとのこと。

 

↑ポートレートで撮影した写真の編集画面。下部にスライダが表示されている

 

こうした技術的進化に併せて、ポートレートモードで背景のボケ具合を調整できるようになったことがわかりやすいトピック。従来はポートレートのオン・オフは切り替えられましたが、ボケの段階的な編集はできませんでした。新機種では、編集画面の下部にスライダが表示され、f/1.4からf/18までの数値を段階的に調整できるようになっています。スライダを動かすと、ボケ具合は画面上にリアルタイムに反映されるので、微調整もかけやすいはず。なお、TrueDepthカメラでも同様の機能が利用できます。

 

iPhone XRは単眼だけどポートレート対応

さて、3モデルのなかで、唯一LCD(液晶ディスプレイ)を採用するのが、iPhone XRとなります。直販価格は8万4800円〜となり、他の2モデルよりも安価。とはいえ、チップセットはA12 Bionicを搭載します。容量は64GB、128GB、256GBの3種類から選択可能です。

 

 

本体は、アルミフレームに背面ガラスという構成で、ワイヤレス充電にも対応します。カラーバリエーションは「ホワイト」「ブラック」「ブルー」「イエロー」「コーラル」「(PRODUCT)RED」の6種類を展開。どのカラーも上品な仕上がりです。

 

iPhone XS/XS Maxと比べると、手に持った際に少し厚みを感じました。スペックを確認すると、幅が75.7mmで、厚さが8.3mm。Plusシリーズよりは幅が狭いですが、厚みは増えています。また、他のXシリーズと同様に、ホームボタンがなく、画面にノッチのあるデザインとなっています。ホームボタンが兼ねていたTouch IDはなく、TrueDepthカメラシステムによる「Face ID」機能でアンロックを行えます。

 

同機のディスプレイサイズは6.1インチで、解像度は1791 x 828ピクセル。「Liquid Retina HDディスプレイ」という名称で表現されました。ただし、他の2機種と比べると少しベゼルは広め。周囲の環境に応じて色味を調整する「True Tone」機能や、広色域(P3)ディスプレイといった特徴を備えており、ディスプレイ表示は十分綺麗に感じました。

 

↑iPhone XRはシングルカメラ仕様だが、ポートレートモードで撮れる

 

そして、背面カメラは広角レンズのみのシングル構成。1200万画素でf値は1.8となります。しかし、シングルカメラでありながら、ポートレートモードの撮影が可能。しかも、ほかの2機種と同様に、深度コントロールにも対応するので、コストパフォーマンスは高いです。

今シーズンに機種変更を検討する多くの人は、iPhone 7/7 Plusや、それ以前の機種をお持ちの人でしょう。すでにPlusシリーズを扱っている人にとっては、iPhone XS Maxの大きめのサイズ感も違和感なく使用できるはず。6.5インチという超大画面を存分に満喫してみてはどうでしょうか。

 

一方で、Plusシリーズのサイズ感が手に合わないという人は、スリムなiPhone XSがオススメです。価格も従来のiPhone Xから激変したわけではないので、従来からiPhone Xが気になっていた人の食指も動くかもしれません。

 

また、iPhone XRについては、「シングルレンズだけれどもポートレート撮影ができる」という点に惹かれます。厚みやディスプレイの違いにはこだわらないという人であれば、価格が安くて諸々の最新機能の恩恵を享受できる同機も有力候補となるでしょう。

 

最後になりましたが、iPhone XS/XS Maxは9月14日から予約開始、同月21日から発売となります。一方、iPhone XRは10月19日から予約開始、同月26日に発売です。

まもなくリリースのiOS 12徹底解説! スマホ依存を解消できる新機能に期待!

スマホとの付き合い方を考えなくてはいけないーー。iPhoneが登場してから10年が経ち、スマホは無くてはならないライフラインのひとつとなりました。一方で、誰もがスマホに依存する危険性を孕むようになったことも事実。便利だけど、だからこそ使いすぎてはダメ。この距離感が実に難しいのです。

 

 

18年秋にリリースされる「iOS 12」を見ていると、「Siriがもっと便利になる」とか「アプリがリニューアルする」といった目立つトピックがいくつもあります。しかし、最も印象的なのは「iPhoneと適切な距離を置きましょう」と背中を押してくれる機能が強化されたこと。いよいよスマホ習慣を本格的に見直すタイミングが来たのかもしれませんね。

 

本記事では取材に基づく特別な許可のもと、iOS 12のパブリックベータ版の画面を用いて、特徴的な新機能についてご紹介します。後日提供される正式版とは一部表示が異なる可能性はありますが、前もって注目のポイントをチェックしておきましょう。

 

不要な通知から距離を置くために

スマホを煩わしく感じる原因の多くは、「通知」にあります。自分が話題に参加していないLINEのグループが盛り上がっている。新しくインストールしたアプリから、不要な通知が定期的に届く。例えば、それが集中したい作業中だったり、勉強時間に来ると自然と私たちの手はスマホに向かい、時間が奪われていきます。

 

もちろん、iOS 11でも「設定」アプリからこうした通知をオフにしたりカスタマイズは可能。通知を全く許可しないことも、通知のスタイルを限定することもできました。しかし、こうした操作を各アプリに対してこまめに行うのは、少々手間のかかる作業です。例えば、グループLINEが盛り上がっているときは通知をオフにしたいけれど、常にオフでは家族や友人からの急を要する連絡を見逃してしまう。こうしたアプリにはその度の切り替えが必要となるのです。

 

↑新しい通知の「管理」機能(左)と、おやすみモードの新機能(右)

 

iOS 12では、こうした課題に対し、主に2つの機能でアプローチしています。1つ目は通知センターでの新しい操作、2つ目はおやすみモードの新機能です。

 

新しい通知センターでは、関連する通知がグループ化します。例えば、怒涛の勢いでLINEの通知が届いたとしても、通知センターには1つの束としてまとまるので、画面スペースを占拠しません。束をタップすれば、各通知を確認できます。

 

そして、その束ごとに通知のカスタマイズを素早く行えるようになっています。グループ化された通知を左へスワイプし、「管理」をタップ、「目立たない形で配信」を選択すれば、”通知センターには表示されるが、バナーやAppアイコンのバッジは表示されず、サウンドも鳴らない設定”に一瞬で切り替わります。 そして元に戻すには、同様の手順で「目立つ形で配信」に切り替えればOK。従来よりも必要な操作手順が簡略化されているわけです。

 

↑グループ化した通知を左へスワイプ(左)し、「管理」をタップする(中)。「目立たない形で配信」をタップすると通知の設定一式が変わる(右)

 

おやすみモードについては、1時間だけ有効にしたり、カレンダーに登録してある現在の予定が終わるまで有効にしたりする、といった操作が行えるようになります。例えば、勉強に集中するから「1時間」だけ有効にする。あるいは、会議の間は「このイベントが終了するまで」を選択するといった具合です。なお、こうした操作のメニューはコントロールセンターから3D Touchでおやすみモードのアイコンをプレスすると表示される仕組みで、「設定」アプリからは操作できません。

 

「おやすみモード」という呼称がまぎらわしくなってきましたが、寝るときだけに使っていては勿体無い。着信通知がされないという点には注意さえすれば、昼間にもカジュアルに使えるはずです。

 

↑iPhone Xでは画面右上を下へスワイプ(他は画面下部を上へスワイプ)し、通知センターを起動する(左)。おやすみモードアイコンを3D Touchでぎゅっと押す。非対応機種では長押し(中)。メニューを選ぶ(右)

 

アプリ別の通知が煩わしければ通知画面から「目立たない形の配信」に切り替える。スマホ断ちして作業に集中したいときにはコントロールセンターから「おやすみモード」をオンにする。これら2つの操作は必ず覚えておきましょう。

「ゲームは1日1時間まで」を実現する

ゲームや動画など、エンタメ系のコンテンツをついつい楽しみ過ぎてしまうこともありますよね。人によってはSNSなども対象になるでしょう。あとちょっとだけ、あとちょっとだけ、と繰り返しているうちに、一日が終わっているなんてこともよくある話。しかし、自分の意思だけで、使いすぎを予防するのは存外難しいものです。

 

ここで役立つのが、iOS 12で新登場する「スクリーンタイム」という機能。特定カテゴリのアプリに対して、使用制限を設けられます。また、子ども用のデバイスとして設定を施す場合には、パスコードを把握する親の許可でだけ設定を変更できるという仕様。

 

↑「設定」を起動し、「スクリーンタイム」をタップ(左)。「スクリーンタイムをオンにする」をタップ(中)。画面支持に従って操作を進め、自分用か子ども用かを選択する(右)

 

スクリーンタイムが有効になると、「ゲーム」や「SNS」など、どんなカテゴリのアプリを多く使ったのかが図示されるようになります。また、端末を持ち上げた回数や、通知の頻度についても把握可能に。自分のiPhoneの使い方について、現状を分析できます。

 

↑「スクリーンタイム」を有効にしたあとには、こんな画面が表示される。赤枠で囲ったエリアをタップ(左)。時間ごと、アプリごとの使用時間が確認できる(中)。下部へスクロールすると、端末を持ち上げた回数や通知の頻度も確認可能だ(右)

 

使用制限を設けるには、「休止時間」や「App使用時間の制限」の項目をカスタマイズします。「休止時間」を定めると、夜間の指定した時間帯に必要なアプリ以外が使えなくなります。また、「App使用時間の制限」を設定すると、設定した利用時間を超過したアプリが使用不可に。例えば、「ゲームは1日1時間まで」と定めた場合、1時間が経過した時点でゲームカテゴリのアプリに制限がかかるという仕組みです。

 

↑「休止時間」をタップし(左)、「休止時間」のスイッチをオンにして、時間帯を設定する(中)。「常に許可」をタップし(左)、制限の対象外にしたいアプリを「+」をタップして追加する(右)

 

↑「App使用時間の制限」をタップ(左)。「制限を追加」をタップし、制限の対象としたいAppを選択する(中)。利用可能な時間の上限を定める。一度時間を定めると曜日ごとのカスタマイズも可能となる(右)

 

ここが難しいところなのですが、スクリーンタイムを自分自身のデバイスとして設定している場合には、こうした制限が表示されても「制限を無視」という操作で、操作時間を延長できてしまいます。ついついもうちょっとだけ…と指先が震えそう。良いアラートではありますが、最終的には意思の強さが問われます。

 

↑制限がかかるとアプリが暗くなる(左)。暗くなったアプリをタップすると、「時間制限」などの画面が起動(中)。自分用のiPhoneとして設定しているので、「制限を無視」をタップすると、15分の延長か、終日無視かの選択が行える(右)

 

一方で、子ども用として設定した場合には、パスコードを知る者に延長をお願いしないと強制終了となります。もしゲームがボス戦に突入していた、なんて場合には、”あと15分だけ…”といった交渉が発生するのでしょう。ちなみに、子どもの端末を「ファミリー共有」機能で「ファミリーメンバー」として登録している場合には、親に対する時間延長のおねだりを遠隔操作でも行えます。

 

↑「子供用iPhone」として設定した場合の画面。「時間延長の許可を求める」をタップし、「リクエストを送信」をタップ(左)。ファミリー共有の親アカウントが承認すると、アプリが使える時間が伸びる(右)。なお、「スクリーンタイム・パスコードを入力」では、直接画面にパスコードの入力画面が表示される

 

このようにスクリーンタイムを使えば、「電話」など緊急時に必要となるアプリ以外に対し、制限時間を設けておくことができます。なるべく多くの人に試してみて欲しい機能です。

ちなみに、iOS 12には他にも多くの新機能が追加されます。例えば、Siriの「ショートカット」機能では、特定の機能を呼び出すためのフレーズを自由に登録できるようになります。また、AR機能を用いて長さなどを調べられる「計測」アプリが新たに追加されたり、アニ文字機能に「ミー文字」が追加されたりします。複数人でFaceTimeが利用できるようになります。

 

↑設定の「Siriと検索」からSiriのフレーズをカスタマイズ。「いつものを再生して」で特定のアルバムやプレイリストが再生されるように(左)。「計測」アプリで用紙の四辺を測る(中)。「メッセージ」でミー文字をカスタマイズ(右)

 

また、「写真」「ボイスメモ」「株価」などのアプリは、デザインが刷新され、使い勝手も向上します。特にiPadをビジネス用途で使っている人にとっては、「ボイスメモ」がiPadでも使えるようになるのは、割と嬉しいトピックです。「iBooks」アプリが「Apple Books」としてリニューアルするのも忘れてはいけません。

 

↑「写真」は2つのキーワードで検索可能に(左)。「ボイスメモ」は削除したファイルが一時保存される(中)。「株価」はチャート表示が見やすくなった(右)

 

このように、より便利に使える機能を複数追加しながら、「iPhoneとの使い方も見直して」と提案するiOS 12。スマホを持つのが当たり前になったいまだからこそ、改めてモバイル機器との接し方を考えるきっかけになりそうです。

あなたに合ったMacBookはどれ? 現行モデルの「差」を細かにチェック!

Macのノートパソコンは、「MacBook」「MacBook Air」「MacBook Pro」の3シリーズで展開しています。そろそろ買い替えを検討しだした人も、初めてMacを購入しようという人も、いざ機種を選び出すといろいろと目移りするものです。

 

 

今夏には、Touch Bar付きのMacBook Proがアップデートされたばかり。さらに秋の新モデル発表があるかどうか期待が高まるなか、改めて物欲が刺激されている人も多いはず。ラインナップの特徴を改めてチェックし、自身にとってベストな一台を探してみましょう。

 

とにかく安く買いたいならMacBook Air

オプションなどを無視して、それぞれの最小構成で比較した場合には、発表日の古いモデルほど価格が安いという構図が成り立ちます。なお、13インチのMacBook Proについては、Touch Barの有無によって、性能やUIも異なりますので、Touch Barの有無で別モデルになると思った方がよいでしょう。つまり、現時点で選べるMacBookは下記の5種類となります。

 

1)2015年3月    MacBook Air:10万6704円~
2)2016年4月   MacBook:15万4224円~
3)2016年10月 13インチMacBook Pro(Touch Bar無し):15万4224円~
4)2018年7月   13インチMacBook Pro(Touch Bar有り):21万4704円~
5)2018年7月   15インチMacBook Pro(Touch Bar有り):27万9504円~

 

なお、これはあくまでも最低価格です。オプションの選択や、AppleCare+の加入でさらに数万円~が上乗せされることになります。

 

そのため、予算が10万円台半ばという場合には、必然的にMacBook Airが有力候補となるでしょう。また、同機はSDカードスロットや、USBポートも備えているため、追加でコネクタ類を購入するコストも抑えられます。コスパは随一です。

 

↑価格とインターフェースを重視するなら、まずMacBook Airを検討しよう

 

ただし、MacBook Airは「Retinaディスプレイ」を搭載していない唯一のモデルです。Retinaディスプレイの画面解像度が2304×1440ピクセルであるのに対し、MacBook Airの解像度は1440×900ピクセル。両者を比較すると、後者の画面は多少ざらつきを感じます。写真や動画の細やかな編集を行いたい場合には、Retinaを選択した方が無難です。

 

また、「感圧タッチトラックパッド」もMacBook Airでは搭載していないので、強めにクリックする操作は行えません。写真ファイルのプレビュー表示や、ファイル名の編集などをトラックパッドの操作で素早く行えるかどうかは、作業効率に直結しがち。

 

↑「強めにクリック」があるモデルなら、リンク先を開かずにプレビューを表示できる。画像では、記事のタイトル(黄色い部分)を強めにクリックした

 

これらのメリットを求めるなら、+5万円でMacBookを検討した方がよいでしょう。

持ち運びやすさで選ぶならMacBook

ノートパソコン選びにおいて持ち運びやすさはかなり重要。ノートパソコンの軽量さの基準となるのは1.5kgと1.0kgだと筆者は思っています。1.0kgを下回るモデルはかなり軽量で持ち運びに適していて、1.0~1.5kgのモデルはずば抜けて軽くはないが持ち運んでも負担に感じにくい。1.5kgを超えるとちょっと重くなるといった感じ。

 

この基準に当てはめると、持ち運びやすさを重視するなら0.92 kgのMacBook一択となります。そのほかの13インチモデルは1.0~1.5kgの範囲にあるため可。15インチモデルは1.83kgとなるため、持ち運ぶ前提で買うなら心して選択すべし。

 

↑主にオフィスソフトを使う人で、持ち運びやすさを想定するならスリムなMacBookが向いている

 

また、サイズについてもMacBookの方がMacBook Airよりもひと回り小さいです。とにかく快適に持ち運びたいなら、MacBookをおすすめします。

 

<MacBookのサイズ>
高さ:0.35〜1.31 cm、幅:28.05 cm、奥行き:19.65 cm/重量:0.92 kg
<MacBook Airのサイズ>
高さ:0.3~1.7 cm、幅:32.5 cm、奥行き:22.7 cm/重量:1.35 kg

 

ブラウジングとテキスト入力がメインの用途で、写真や短い動画の編集をたまにする程度、という場合にはMacBookで十分でしょう。ただし、MacBookのディスプレイは12インチ。MacBook Airの13.3インチよりも一回り小さくなります。Retinaディスプレイなので画質は充分美しいですが、縦の表示領域がやや狭くなります。微々たる差ではありますが、ブログの編集など縦スクロール画面の操作が多い場合には、やや不便に感じることもあるかもしれません。

 

↑正確ではないが、13.3インチと12インチの表示領域を大雑把に比較するとこんなイメージに。画像が13.3インチの表示で、内側の赤枠が12インチを想定した領域

 

ちなみに、FaceTimeカメラも、ほかモデルはHD画質ですが、MacBookのみ480pとなります。ビデオ通話などを頻繁に使うと想定している場合には、それでもよいか確認しておきましょう。

快適さを重視するなら 13インチMacBook Pro

軽さや、ストレージ容量を追求しないのであれば、MacBookと同じ価格帯で購入できる13インチMacBook Pro(Touch Bar無し)の128GBモデルを選択した方が、最小構成でのプロセッサの性能は高くなります。

 

↑用途が多岐に渡るならオールラウンダーのMacBook Proに注目

 

例えば、Adobe系のアプリケーションを動かすなら、最低でもCore i5以上(できればCore i7以上)を選ぶのが大まかな目安。MacBookのオプションを追加するか、MacBook Proを選択するのをおすすめします。さらに、MacBook ProはThunderbolt 3(USB-C)ポートを2基備えるので、拡張性の面でもメリットがあります。

 

↑シンプルにプロセッサーの選択肢と価格を比較した。正確にはさらにGPUやRAMの差があるので、そちらも考慮する必要がある

 

MacBook ProがアリならTouch Bar搭載モデルも検討せよ

 

価格差は約6万円~ありますが、予算に余裕があれば、Touch Bar搭載モデルを選択すると、CPUがデュアルコアからクアッドコアになり、GPUの性能もさらに上がります。例えば、普段から頻繁の動画を編集していて、エンコードを快適に行いたい場合などには検討の価値があるでしょう。

 

また、Touch Barの操作で作業時短に繋がることも多々あります。例えば、メールなら「新規作成」などの操作をタッチ1回で実行可能。トラックパッドで小さなボタンをクリックするのに比べると、作業は相当楽になります。

 

↑「Touch Bar」の表示は使用しているAppで変化する。上から順に「マップ」「メール」「App Store」「iTunes」の場合の例

 

ほかにもTouch Barに備わっている「Touch ID」を使えばサインインやアプリ購入の際のパスワード入力を省けます。そして、「Siriボタン」や「Hey Siri」での音声コマンドにも対応。「Hey Siri、~を起動して」と言えば、アプリやフォルダが起動できるようになります。

 

Touch Bar付きモデルは、Thunderbolt 3(USB-C)ポートが左右に2基ずつの計4基を備えます。拡張性が強化されるのはもちろん、充電やディスプレイ出力、アダプタを介してLANケーブルをセットする際などに、ケーブル接続の左右を問いません。出張先のビジネスホテルなど、どこでも快適に運用できるのは、見落としがちですが大きなメリットとなります。

 

コスパを維持したまま、MacBookよりも高いマシンスペックを望むならMacBook Pro(Touch Bar無し)で十分です。ただし、「仕事の効率が上がれば6万円はすぐに元が取れる」という人なら、Touch Bar有りモデルも選択肢に入れてみてはどうでしょうか。

 

動画やゲーム、音楽は15インチMacBook Pro

さらに本格的な創作活動に利用したい場合には、最上位の15インチモデルがおすすめです。CPUは6コアになります。例えば、4K動画をガンガン編集したり、アプリ開発などでエミュレータソフトを稼働させたりする上で、処理速度が速くなる恩恵があります。

 

13インチMacBook Pro(Touch Bar有り)と共通するメリットは多いですが、本体ディスプレイだけでも複数ウィンドウを見やすく表示できるのは、15インチならではのメリット。具体的には、13インチモデルでは、縦長のウィンドウを2つ横に並べると画面が埋まりますが、15インチモデルでは3ウィンドウまで視認しやすいサイズで表示できます。ブラウザを閲覧しつつ、テキストエディターや表計算ソフトを操作し、さらにTwitterなどを開いておくような使い方が可能です。

 

また、内蔵スピーカーは低音が良く響きます。映画を視聴したり、営業先で動画を見せたりする際にも、大画面と併せて一味違うクオリティを体感させてくれます。

 

↑動画編集やプログラミングにも挑戦する場合、15インチのMacBook Pro(写真右)だとサクサクで、しかも見やすい

 

ただし、価格はTouch Bar有りの13インチMacBook Proからさらに+6万円~。オプションの幅も広く、例えばCPUならCore i9まで選択することができますが、それこそ価格は青天井です。最小構成でも一般使用には十分すぎるスペックなので、オプションは予算が潤沢にあるか、どうしても必要な場合にのみ追加すればよいでしょう。

 

↑13インチモデルまではApple Watchのバンドがパームレストに乗らない

 

ちなみに、ひとつ注意してほしいのは、15インチモデルだとパームレストが広いということ。Apple Watchや腕時計を装着している場合、バンド部分がパームレストに当たってしまいます。メタル素材のバンドで使用している人は、操作の度に腕時計を外したり、保護シートをつけるなど、マシンを傷つけないような配慮が必要になります。

 

最後に・・・

それぞれ特徴が分かれるMacBookシリーズですが、みなさんはどれが気になりますか。最後に各機の特徴をまとめたので参考にしてみてください。

 

↑各モデルのSPECを比較した表組み

 

余談ですが、筆者はPCを持ち運ぶ頻度が高く、ライティングや画像・動画編集をメインに活用することもあり、バランス感のよい13インチのMacBook Proを購入しました。いまのところ、とても快適に使えています。

iPhoneの「Live Photos」機能って何? 面白い動画がつくれるかも!

Live Photosはシャッターを切る前後の1.5秒ずつを自動的に動画撮影してくれるもので、3D Touchすると再生できます。このLive PhotosをiOS 11では編集できるようになりました。

 

動く被写体をLive Photosで撮影

動画にする被写体は普通の静止画の写真と違って、動きのあるものの方がいいでしょう。人物のスナップでも、表情が変化する一瞬を撮影できれば動画に最適です。

↑「カメラ」アプリで画面上部中央の二重丸アイコンをタップして、Live Photosをオンにしてから写真を撮影します

 

エフェクトでループまたはバウンスを選択

Live Photosから動画にする場合のエフェクトには2種類あります。「ループ」は通常の再生の繰り返しで、境界がクロスフェードします。「バウンス」は通常の再生と逆再生が行ったり来たりするエフェクトです。

↑「写真」アプリで撮影したLive Photosの画像を表示し、上方向にスワイプします

 

↑「エフェクト」が表示されるので、「ループ」または「バウンス」を選んでタップします

 

↑Live Photosが動画に変換され、3Dタッチしなくても再生されます

 

Live Photosは何気ない観光写真や記念撮影のときでも、たまたまその瞬間に何かハプニングが起きると、面白い動画のネタ元にできます。ストレージに余裕があるなら、普段からオンにしておくといいでしょう。

 

▼動作確認バージョン
iOS ver. 11.4.1

新MacBook Proの圧倒的性能で、PC初級の編集者を説きふせたい!

アップルから、「MacBook Pro」の新モデルが発売されました。13インチと15インチの2種類を用意し、まさにプロ仕様と言える性能を詰め込んでいます。

 

↑突如発表されたMacBook Pro新モデル。その性能は?

 

今回はいかにその性能がすごいかを説明したいところなのですが、GetNavi webの担当編集が「そんなスペックいるの?」という疑問を持っているそうなので、合間に茶々を入れてくるかもしれませんが、大目に見てやってください。

 

第8世代のIntel Coreプロセッサーを搭載。15インチモデルは6コアのCore i7/i9プロセッサーに対応し、従来よりも最大70%の高速化が図られています。メモリーは最大32GBまでサポート。内蔵GPUとしてRadeon Proを選択でき、外部GPUを最大4基まで接続できるという内容で、ノートブックとしては過剰とも言えそうなスペックを備えています。

 

編:つまり、めちゃくちゃ処理が速いってことですよね…? 数年前からMacbook Airを使ってますが、ウェブをみるのと書類や表作成をするくらいですが、そこまで速度に不満はないかなー…。ただウェブでもとにかく動画を観ることが増えていて、ほぼテレビいらずになっています。良いテレビは欲しいと思えるので、そう考えるとアリだと思え…ます?

 

これにより、例えば開発者ならコードのコンパイルをより迅速に実行でき、複数の仮想マシンを立ち上げた状態でのテストも簡単に実行できるようになります。内蔵GPUを選択すれば、動画のエンコードや写真の編集なども操作もサクサクと動作します。13インチモデルはクアッドコアのCore i5/i7プロセッサーを選択でき、従来の最大2倍の処理能力を備えるとしています。

 

↑複数の仮想OSを立ち上げてコンパイルしても余裕のスペック

 

編:仮想OS…? コンパイル?? 動画のエンコード…しないなあ。写真の編集がサクサクというのも、カメラマンやデザイナーのようなクリエイター職のレベルで、日常的に行うのならアリなのかも。知り合いのカメラマンによると、「サクサクになったからといってソフトが落ちたりしないわけではないしなあという気持ちもあります」とのことです。

ディスプレイは新たに、「True Toneテクノロジー」に対応。これはiPad Proで先行して搭載されていたもので、日光や蛍光灯などの環境光にあわせて自然な色味で表現するという技術です。

 

↑出先で画像編集するデザイナーやフォトグラファーにも嬉しいTrue Toneサポート

 

編:これはありがたい! もし買い換えるとしたら、持ち運びもするメインPCになる予定なんですが、私とにかくやたらと電子書籍を読むんです。特にマンガを深夜のファミレスでひとり、延々とMacbook Airで読むこともあります。ファミレスの鈍い光でも最適化してくれるなら…。

 

また、iMac Proで搭載されていたセキュリティチップ「Apple T2チップ」も搭載。ストレージの暗号化機能が強化されたほか、音声アシスタントのSiriを「Hey Siri」と呼びかけて起動できるようになりました。

 

従来通り、アプリなどを表示するサブディスプレイ「Touch Bar」に対応。指紋認証「Touch ID」も変わらず対応します。もちろん、今秋登場する新OS「macOS Mojave」へのアップデートも可能です。

 

↑13インチの上位モデルと15インチの全モデルは「Touch Bar」を搭載

編:Touch Barは以前からすごく気になってました。写真の一覧やらはシンプルに使ってみたい気持ちです。動画の早送り、巻き戻しとかは直感的にやれそう。ショートカットも基本的なものしか覚えてないので、けっこう自分には合いそうです。

 

気になるお値段ですが、13インチモデルは21万4704円から。15インチモデルは27万9504円からとなっています。オンラインストアではパーツを選んで購入するBTOにも対応。15インチMacBook Proをフル構成で購入した場合、Core i9プ‍ロセッサー、32GBメモリー、4TBストレージとなり、価格は79万344円となります。

 

編:!

 

↑別売でレザー製のスリーブケースも用意(13インチ用:2万4624円、15インチ用:2万6784円)

 

 

前モデル(2017年モデル)は13インチ版が継続して販売されています。ほとんどのユーザーには、安くなった前モデルでも十分なスペックを備えていると言えるでしょう。「我こそはこのスペックを使いこなせる」という自信があるプロユーザーには、夏のボーナスで新モデルの購入をおすすめします。

 

編:79万…。最低構成なら現実的だけど、このスペックで13インチってどうなんですかー? 違う意味でスペックの凄さを理解してしまったかも…。

価格かサイズか手書き感か? 今さら聞けないiPadの選び方

2010年に初代iPadが登場してから、はや8年---。今年2018年には、第6世代となるiPad(9.7インチ)が発売されました。

 

最大のトピックは、従来「iPad Pro」シリーズのみが対応していたスタイラスペン「Apple Pencil」をサポートしたこと。久しく買い替えを検討していなかったiPadユーザーも、もしかすると今までタブレットPC自体を敬遠していた人も、今回ばかりは興味が湧いたのではないでしょうか?

 

とはいえ、第6世代になりラインナップも増えており、現在iPadは何モデルが展開されているのか、把握していない人も多いでしょう。そこで「いま買うべきiPadはどれか?」と悩む人に、各機の選び方を解説していきます。

 

「価格」を重視するなら新しいiPad一択!

現在Apple Storeで販売されているiPadは、4モデルあります。小さい方から順に、7.9インチの「iPad mini 4」、9.7インチの「iPad(第6世代)」、10.5インチの「iPad Pro」、12.9インチの「iPad Pro」です。

 

基本的には、大きくなるほど高性能になると思っていいでしょう(2つのiPad Proの違いは、画面サイズくらいです)。

 

↑4モデルのサイズを比較。左から「iPad mini 4」「iPad」「iPad Pro(10.5)」「iPad Pro (12.9)」(※以下同順)。9.7インチiPadと10.5インチiPad Proは、画面サイズは大きく違うが、本体サイズの差はわずかだ

 

発売時期を比較してみると、最も長寿なのが、2015年9月に発売されたiPad mini 4。次に、2017年6月発売のiPad Proの10.5インチ、12.9インチと続きます。そして、最新モデルが2018年3月に登場した新しいiPadです。

 

↑背面カメラはiPad Proシリーズが1200万画素、他2機種が800万画素。よく見ると、レンズのサイズも違い、iPad Proではレンズが少しだけ飛び出ている

 

この時点で、「iPad mini 4が一番安いのかな?」と思われるでしょうが、実は最新のiPadがお得です。オンラインのApple Storeで、各機の最安価格を比較すると、iPad mini・128GBモデルが4万5800円(税別、以下同)、iPad・32GBモデルが3万7800円となっています。ストレージの量にさえこだわらなければ、新しいiPadを買う方が安くあがります。

 

ちなみに、iPad Proは10.5インチ・64GBモデルが6万9800円~、12.9インチ・64GBモデルが8万6800円~となります。

 

小回りが利くのは10.5インチまで

どういったシーンで利用するのかも重要です。特に、屋外に持ち出す場合には、なるべく片手で持ちやすいモデルがよいでしょう。

↑筆者の手(ぐっと広げると親指先端から中指先端までが約22cm)で各機を支えてみた

 

筆者の場合、iPad mini 4は片手でガシッとホールドできました。iPadとiPad Pro(10.5)は、両側面を握ることこそできませんが、片手で支えることは可能です。電車など、「移動中にiPadを使ってコンテンツを視聴したい」という人には、これらのモデルが良いでしょう。

 

一方、iPad Pro(12.9)は、頑張れば片手で支えられるものの、長時間の維持はできません。コンテンツを視聴する際などには、机上に設置するか、両手でホールドするのが現実的です。

 

ペンでメモを取る人はiPad Pro 10.5がベスト

Apple Pencilの対応にも差があります。Apple Pencilを使いたい場合には、iPadあるいは、iPad Proを選択しましょう。iPad mini 4では利用できません。

 

なお、Apple Pencilは本体に付属しないので、別途購入する必要があります。

 

↑Apple PencilはiPad mini 4以外で利用できる。キャップを外すとLightning端子が現れるので、iPad側のコネクタに差し込めば、本体とペンをペアリングできる

 

Apple Pencilがあると、手書きのメモを取ったり、アプリで繊細なイラストを描画したりできます。Apple Pencilは筆圧感知に対応しており、ペン先の角度も認識できるので、リアルな鉛筆を用いて描くようなリアルなスケッチが可能。また、iPadで写真の加工を行いたい人は、細かい部分のレタッチをする際に、この細いペン先が活躍するでしょう。

↑iPad Proは“ピタッ”と線が筆先に付いてくる

 

iPadとiPad Proには、Apple Pencilの使い心地に若干の差があります。これは画面の「リフレッシュレート」(1秒当たりに画面を更新する頻度)に差があるからです。

 

難しいことを抜きにして結論を言うと、iPad Proの方が、書いた線が表示されるまでの遅延を感じることなく使えます。

↑手書きメモを書く人にとってはApple Pencil×iPad Proの組み合わせが至極

 

筆者の経験上では、iPad上で絵を描くとき、筆先の速さはさほど早くなりません。とりあえずイラストを描きたいという人は新しいiPadを選択しても問題ないでしょう。もちろん、大画面を広く使って細かい描写をしたいという人はiPad Pro(12.5)を選んでもOKです。

 

一方、遅延の影響をもろに感じやすいのが、文字を素早く書いているとき。新しいiPadだと、微妙な遅延があるので、文字を書いている手元では筆跡が見えていない状況になります。これでメモが取れなくなることはありませんが、文字の綺麗さに多少影響します。

 

これがiPad Proになると、リアルな紙に書いているかのように、筆跡が筆先に一致します。ビジネスシーンなど、手書きのメモを大量に取ろうと目論んでいる人は、iPad Pro(10.5)を選択するのがオススメです。

 

↑Apple Pencilを持ち運ぶには収納機能のあるアクセサリを活用するといい。写真はApple Storeサイトでも販売しているiPad Pro用の「レザースリーブ」(別売)

 

キーボードの充電が面倒ならiPad Proにしておこう

iPad Proにのみ許された特権のひとつが、「Smart Connector(スマートコネクター)」という側面に付いている端子です。これにより対応のキーボードケースを活用できます。

↑小さな丸が3つ並んでいるのが「Smart Connector」だ。iPad Proシリーズのみに備わっている

 

Smart Connectorで接続する場合、キーボードとのペアリング操作は要りません。マグネットでカチャッと接続した瞬間に、自動でキーボードが認識されます。Bluetoothキーボードのように「キーボードの電源を入れて、設定をオンにして…」のような煩雑な操作が不要なので、使い勝手はかなり良いです。

 

また、Smart Connectorを通じてiPad Proから対応キーボード側へ給電されます。これにより、キーボードの充電切れという不安も解消。うっかりBluetoothキーボードの充電を忘れたために、いざというときに使えない! という最悪の事態を防げます。

 

文字入力を仕事で頻繁に使用するという人は、iPad Proを選択するといいでしょう。また「Smart Keyboard」のような、キーボード付きのカバーを利用する際には、iPadのサイズによってキーボードの幅も変わることに留意してください。例えば、12.9インチのiPad Proを選択すると、より幅の広いキーボードを使えます。

 

本体のスピーカーで聴くならiPad Proの圧勝!

最後に、iPad Proシリーズを選択するメリットをもうひとつ紹介しておきましょう。それは、スピーカーの性能が段違いだということです。

↑赤丸がスピーカーから発する音のイメージ。iPad Proは4隅に大音量のスピーカーを搭載する

 

iPadは2個のスピーカーを搭載しますが、iPad Proは4隅に1個ずつスピーカーを搭載します。また、iPad Proは横向き、縦向きによって、高音と低音の出るスピーカーを調整する機能も搭載。音量もかなり大きいので、これで映画をみるとかなりの迫力を感じられます。正直、一度iPad Proの音響に慣れてしまうと、iPadには戻れません。

 

「Apple Music」はもちろん、「Netflix」や「Hulu」などの定額制動画配信サービスを使い倒そう、と考えている人は、iPad Proを選択した方がいいです。

 

以上のように、最新のiPadを選ぶには、具体的な活用シーンを想定し、それによってどんな機能を重視するかが大切になってきます。バリエーション豊かに4種類が揃った今は、まさに買い替え時。なんとなく「iPadが欲しい」と考えていた人は、予算や使い道を絞り込んで、じっくり検討してみましょう。

 

【プロフィール】


ITライター/井上 晃

スマートフォン・スマートウォッチを中心に最新製品を追いかけて国内外を取材。情報誌やウェブメディアで記事を執筆している。モノを実際に見て・触って確かめた生の情報を届けるのがモットー。運動が好きで、ヘルスケア関連デバイスのレビューも多い。

 

GetNavi webがプロデュースするライフスタイルウェブメディア「@Living」(アットリビング)でくわしく読む

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ビズリーチのエンジニアは「iMac Pro」を選んだ――会社に300台を一斉導入した理由

TVCMでもお馴染みのビズリーチは2009年4月の創立以来、多種多様な“転職サービス”を提供する伸び盛りの企業です。インターネットの力を活用して「即戦力」になる人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」が絶好調。そんなビズリーチでは今春、社内に在籍する優秀なエンジニアとデザイナーの開発環境に、アップルの最新デスクトップPC「iMac Pro」を一斉導入しました。

 

↑ビズリーチが展開している多彩なサービスはすべて社内のエンジニアとデザイナーが開発しています。開発チームにベストな仕事環境を整えるためiMac Proを300台揃えました

 

メインマシンをiMac Proにしたことによってビズリーチの仕事環境がどのように変わり、作業効率を高めることに結びついたのでしょうか。そして同社の改革には、ほかの多くの企業が学ぶべき「生産性向上」のためのヒントが隠されているのでしょうか?その真相を探るため、ビズリーチを訪ねてきました。

 

プロダクト開発のアイドルタイムが大きく改善できた

今回は株式会社ビズリーチ取締役の竹内真氏にインタビューしながら、iMac Proが一斉導入された背景をうかがいました。

 

↑ビズリーチがiMac Proを一斉導入する理由を取締役の竹内 真氏にインタビューしました

 

ビズリーチには現在エンジニアとデザイナーが約300名在籍しており、転職サイトのビズリーチ以外にも20代向けの転職サービス「キャリトレ」や、戦略人事クラウドサービス「ハーモス」、M&Aプラットフォーム「ビズリーチ・サクシード」など幅広いプロダクトを開発しています。

 

竹内氏によると、iMac Proの導入はスタッフの希望をヒアリングしながら先行136台から用意して、最終的には約300名のスタッフが全員、最新のマシンを標準機として使える環境を整えるのだといいます。

 

竹内氏はiMac Proを「自作PCを除けば、現在手に入るコンシューマー向けオールインワンPCの中では世界最高水準のマシン」と高く評価しています。確かにその通りですが、1台あたりの導入コストも高くつくはず。なぜ製品開発のチーム全員に支給する必要があったのでしょうか。竹内氏は「スタッフの作業効率を最大限まで高めるためには、仕事のメインツールになるPCに由来するアイドルタイムを減らすことが肝要だと考えたから」であると説明しています。

 

「ある時に、当社のエンジニアが自分の席でぼんやりとPCのモニターを眺めていたことがあって、声を掛けてみました。すると『いま“ビルド”の時間に時間を取られているのだ」という答えが返ってきました。ビルドとは、エンジニアがプロブラミングしたソースコードをコンパイルした後から、最終的に実行可能なファイル形式にまで落とし込む作業のことです。ハイスペックなマシンを導入することでビルドにかかる時間が短縮できて、エンジニアたちの作業効率も上がるのであれば、iMac Proの導入は十分に費用対効果があると判断しました」と竹内氏。

 

↑ビズリーチではひとつのコアあたりのスペックが高い方が作業効率もアップするという理由から標準スペックに近いiMac Proを選択しました

 

↑ビズリーチ本社、開発チームのフロアはオープンな雰囲気

 

ビルドが完了したソフトウェアをユーザーの実環境に近い“たたき台”にして、エンジニアやデザイナーはバグのチェックや改善点を見つけるための動作確認を行います。ところがここでも、例えばたった1文字を直すだけの小さなプログラム修正箇所が見つかると「ソースコードを直して>ビルドして>テストする」という作業の繰り返しが発生します。その1件ずつが数十秒~数分単位の作業だったとしても、毎日・1年間と積み重なってくればスタッフの作業を妨げる要因になることは明白です。

 

竹内氏は、思い切ってiMac Proを導入したところ、以前の作業環境と比べてビルドのための待機時間短縮に大幅な違いが現れたと強調しています。例えば同社プロダクトのひとつである「ビズリーチ・サクシード」のWebフロントのクリーンビルドでは、待機時間が100秒から15秒に、つまり約6.7倍も短くなったそうです。ほかにも「キャリトレ」のプラットフォームに公開するために、長さ約3分間の1080/60p画質の動画をレンダリング/エクスポートするために必要なアイドルタイムが、およそ3時間から10分へ劇的な“時短”を達成したというから驚きです。

 

↑iMac Proが東京・本社のビズリーチのオフィスに到着したときの様子。壮観な眺めです

 

「近頃はエンジニアやデザイナーなど技術職の優秀な人材を確保することが難しくなっています。ヒューマン・リソースが入れ替え可能であるという昔ながらの考え方が、今はもう通用する時代ではありません。自社に在籍する大事な人材を育てて、個人の能力を最大限に引き出せる環境を整えることが会社に求められています。これを実現することはまた企業経営の成功にもつながっていると考えます。当社は今回、iMac Proを一斉導入するために合計2億円前後になる投資を行いました。その負担は絶えず新たな人材を確保するための人的投資に比べれば軽微であると判断しました。」

 

↑まるで屋外のゴルフコースのようなビズリーチ本社のレセプションエリア。伸び伸びとしたスペースのそこかしこでミーティングが行われていました

 

現場のエンジニアもiMac Proの可能性を実感していた

では実際にビズリーチのプロダクト開発の最前線で働くエンジニアの方々は、自身の新しいメインマシンになったiMac Proをどのように使っているのでしょうか。「ビズリーチ」のプロダクト開発のチームで、Webフロントエンド デザイナーとして活躍している小枝氏に訊いてみました。

 

↑「ビズリーチ」のサービス開発に携わる小枝氏にiMac Proの手応えを訊ねました

 

「iMac Proで仕事をするようになってから、作業中に随所で発生していたアイドルタイムが解消されました。おかげで細かなストレスを感じることもありません。私は画像処理系にブラウザ、エディタなど複数のアプリケーションを立ち上げてマルチタスクを走らせることも多いのですが、それぞれのスピードと安定感がまるで違います」

 

マシンスペックの数値だけでは計れない“作業の健全性”が高まることが、エンジニアの満足感を引き出しているのかもしれません。小枝氏はまたiMac Proのディスプレイが大型、かつ高精細であるおかげで作業がはかどる手応えもあると語ってくれました。

 

ビズリーチの竹内氏は、現在はmacOSとLINUXサーバーの組み合わせによる開発環境が業界のグローバルスタンダードになっていることも、iMac Proを選んだ理由のひとつであると説いています。Windows PCによる開発環境の構築は難易度が高く、動作保証やウィルス対策の面でもリスクが高いといいます。社内には一部、営業・管理部門のスタッフが仕事にWindows PCを使っていますが、Macとそれぞれに互換性のあるディレクトリサービスによって一元管理しているので、スムーズに運用ができているそうです。このあたりの知見についてはこれからiMac Proの導入を検討している企業、あるいはクリエイターの方々にも参考になるのでは。

 

↑開発チームのフロアにはセミナーなどが開催されるイベントスペースも設けられています

 

iMac Proによる開発環境の大型強化を実現したビズリーチが、これからも一段と独創的なアイデアを形にしていくことを期待したいと思います。

この秋、macが変わります!「macOS Mojave」、9大アップデートをおさらい

6月上旬のWWDC 2018で発表された「macOS Mojave(モハベ)」。砂漠の名を冠した新バージョンでは、どんな機能が使えるようになるのでしょうか。速報を見逃した人のために、今回は秋に控える9つの更新について、概要をおさらいしていきたいと思います。

 

1)黒を基調にした画面デザインも選べる

macOS Mojaveでは、デスクトップを暗い色調にする「ダークモード」が登場します。標準のアプリケーションもすべてこのモードに対応。ツールバーとメニューが目立たなくなり、表示されるコンテンツに集中できます。

 

↑「ダークモード」ではUIが暗くなる。「システム環境設定」でオンにすればよい

 

また、時刻に合わせてデスクトップ画像を変更する「ダイナミックデスクトップ」機能も実装。砂漠の昼から夜への移ろいが再現されます。

 

2)ごちゃごちゃした画面とおさらば

しばらく使っているうちにデスクトップがごっちゃごちゃ―—。そんな経験をお持ちなら、新搭載の「スタック」機能が大活躍するかもしれません。

 

↑デスクトップ画面がすっきり。カーソルでスタックの上をなぞるとスタック中のファイルをチェックできる。クリックでスタックが拡大する

 

スタック機能を活用すると、自動的にファイルがフォルダに振り分けられます。どのように振り分けるのかというルールは、ユーザーがカスタマイズ可能。日付やタグなどのファイル属性に基づいて、ファイルを分類できます。例えば、種類ごとに分類した場合、画像や、書類、スプレッドシート、PDFなどで仕分けが実行されます。

 

3)ファイル管理や編集はスムーズに

Finderには、新たに「ギャラリー表示」が追加されます。プレビュー表示の視認性が高まり、ファイルのメタデータをすべて表示可能に。

 

↑4つある表示形式のうち、右端を選択

 

クイックアクションでは、画像の回転やパスワードによる書類保護などを素早く行えます。また、ファイルを指定してスペースバーをタップすると起動する「クイックルック」では、トリミング編集やマークアップ操作などをその場で実行可能。

 

4)iOSでおなじみのアプリケーションが登場

iOSで提供されていた「News」「株価」「ボイスメモ」「ホーム」などのアプリが使えるようになります。インタビューを録音したり、家電のコントローラーとして活用したりするなど、より便利になる予感。

 

↑「ボイスメモ」などのアプリがMacのアプリケーションとして登場

 

なお、2019年後半には、こうしたフレームワークがデベロッパ向けにも提供されます。iOSのサードパーティ製アプリがMac上でも動くようになる日は近そうです。

 

5)「Group FaceTime」に対応

iOS 12のアップデートでも紹介された「Group FaceTime」をサポート。最大32人でビデオ通話を行えます。話している人が大きく表示されるなど、画面は動的に変化します。

 

↑「Group FaceTime」では、複数人でビデオチャットが可能

 

ちなみに、iPhoneやiPadを使う相手とも通話可能。Apple Watchはオーディオのみの対応となります。

 

6)Mac App Storeのアップデート

App Storeのデザインが刷新されます。 左端にタブが表示され、目的にあったアプリケーションを検索できるように。タブは、「Discover」 「クリエイティブ」 「仕事効率化」 「ゲーム」 「開発」などに大別されます。

 

↑「Work(仕事効率化)」タブのイメージ

 

また、ビデオによる紹介も掲載されるので、ダウンロード前の動作のチェックも可能になります。

 

7)「いいね」ボタンを表示しない

safariのプライバシーとセキュリティ対策が強化されます。許可なくユーザを追跡するソーシャルメディアの「いいね」ボタンや「シェア」ボタン、コメントウィジェットをブロックできるようになるのがトピックです。

 

↑Facebookのトラッキングについての承認画面

 

また、システム構成に基づく追跡防止や、パスワードの自動作成、パスワードの使い回し警告機能なども搭載。さらにカメラやマイクの使用や、メールやメッセージなどへのアクセスには、ユーザの許可が必要になります。

 

8)動画で画面を録画しやすくなる

スクリーンショットのオプションも充実します。例えば、画面上の一部分を動画で記録できるように。

 

↑選択した領域を動画として記録できる選択肢がある

 

スクリーンショットを撮ると、サムネイルが画面の隅に表示されるようになります。そこをクリックするとメニューが表示される仕組みです。

 

9)iPhone・iPadのカメラを連携

iPhoneのカメラを連携する機能も登場します。「連携カメラ(Continuity Camera)」と表現された同機能では、Macの近くにあるiPhone・iPadのカメラを利用して、撮影やPDFスキャンを実行可能。

 

↑iPhoneでデータを撮影するとMac上の画面(人型になっている部分)に即時に反映される流れ

 

なお、連係カメラは、「メール」「メモ」「Pages」「Keynote」「Numbers」などに対応します。利用するには「編集」メニューで「写真を挿入」を選択すればOKです。

 

以上、macOS Majaveで注目したい9つのアップデートでした。ちなみに、メールで絵文字の追加が簡単に行えるようになり、日本語発音による英単語入力の対応など、その他の改良もありますので、リリースされたら一通り試してみてくださいね。

【watchOS 5の10大進化ポイント】プロが断言、この秋「Apple Watch」が熟します!

iPhoneやMacのOSがアップデートするたび、新機能の登場に胸躍る。Apple Watchだって同じです。どうやら今秋に大きく進化するようです。6月上旬のWWDC 2018では、Apple Watch用の次期OSである「watchOS 5」が発表されました。今回は秋に進化を控える10個のポイントについて、おさらいしたいと思います。

 

↑WWDC 2018で「watchOS 5」が発表された

 

1)友達とのダイエット競争が白熱へ

Apple Watchといえば、やっぱりヘルスケアですよね。watchOS 5では、運動量をリングで表示する「アクティビティ」アプリについて、新機能が登場します。

 

↑目標値の達成率を元に算出したポイントで競い合う

 

その名もずばり「競争」。1週間単位で、運動量を競い合えるようになりました。リアルタイムの順位や、勝負が明確に通知されて、しかも勝った方はトロフィーをゲットできるって……。運動好きの友達がいれば楽しくなりそうです。

 

2)「ヨガ」も「ハイキング」も計測できる

「ワークアウト」は、ランニングやウォーキングをするときに、タイムや消費カロリーなどを計測するのに使うアプリです。

 

↑「Hiking(ハイキング)」の測定ができる

 

watchOS 5では、新しい測定可能種目として「ヨガ」と「ハイキング」が登場します。従来は「その他」という項目で「まあいっか…」と思いながら計測してきた人も多いはず。各種目の愛好者には嬉しい知らせです。そうそう、Apple WatchはSeries 3になって「高度」も測定できるようになっていましたよね。ってことは、「ハイキング」で高低差のログとかとれるのかな。

 

3)ガチのランナーでも嬉しい計測機能が

ランニングを「ワークアウト」で計測するときって、「計測時間」や「平均のペース」「心拍数」「移動距離」が表示されます。日頃のジョギングで使うくらいならこれで十分なんですけれど、「タイム狙うぞ!」ってトレーニングしている人の中には、少しだけ物足りないと感じる人もいたのかも。

 

↑「ROLLOING MILE」が直前のペース、「AVG. MILE」が平均ペースの意味

 

watchOS 5では、表示される項目が増えます。「1分間あたりのステップ数」や「直前の走行ペース」などが確認できるように。こうした項目を重視するランナーには朗報ですね。あとは屋外ランニングの際に、目標ペースより遅いか早いかを通知してくれる機能も追加されます。筆者はこれがありがたいな。

 

4)「あっ…測り忘れた」も予防してくれるって

たまーにやっちゃいます。本当にたまーに。せっかく5キロとか10キロ走ったのに、計測アプリのスタートを忘れていて、走り終わってからショックを受けること。あとは、走り終わったのにストップし忘れて、気づいたらタイムと電池残量が大変なことになっていること。

 

↑測定し忘れのまま走り出したらこんな通知が表示される

 

watchOS 5だと、こういう凡ミス減りそうです。走り出しと走り終わりを自動で検知して、「スタート/ストップしますか?」ってレコメンドしてくれるから。

 

5)ラジオだってストリーミングで聴ける

watchOS 5では、「Podcast」アプリが新登場。普段から聴いているお気に入りの配信がある人は、Apple Watchでも聴けるようになります。聴くときには、AirPodsみたいなワイヤレスイヤホンを接続してくださいね。

 

↑英語表記だと複数形になって「Podcasts」。ストリーミング再生にも対応

 

ちなみに、従来もApple Watchには「Radio」というアプリが表示されていましたが、これはApple Musicの中の「Radio」タブをピックアップしたものでした。

 

6)新機能「トランシーバー」が登場

そもそもApple Watchって「電話」も「メッセージ」も使えるんですけど、新たな選択肢として「トランシーバー」という機能が登場します。

 

↑「トランシーバー」はいわゆるボイスメッセージ機能だ

 

内容は至ってシンプル。「TALK」と書かれたアイコンをタップして話すと、それがボイスメッセージとして相手に送信されるっていうもの。なんだか純粋に楽しそう。ちなみに、受信側は「いまはトランシーバー受けません」っていう設定も可能。会議中とかに急なボイスメッセージが鳴っちゃうかも……という心配は要りません。

 

7)もう“Hey Siri”って言わないで

「Hey Siri、今日の天気は?」とはもう言いません。「今日の天気は?」だけでOKになります。watchOS 5では、Apple Watchを口元に近づけるだけで、Siriが起動するんです。すごく魅力的。

 

↑冒頭に「Hey Siri」って付けずに質問してOK

 

どうやら、文字盤を確認する動作もちゃんと識別するらしい。だから、パッと画面を見て、うっかりSiriが起動しちゃったなんて事態はあまりなさそう。

 

8)iPhoneで作成したSiri Shortcutsも使える

「iOS 12」では、Siriにオリジナルのボイスコマンドを登録できる「Siri Shortcuts」機能が登場します。作成したコマンドは、Apple Watchでも使えるんです。「watchOS 5で進化するポイント」って表現しちゃうと少しだけ語弊があるかもしれませんが、そこはご愛嬌。

 

↑「Siri Shortcuts」が連携すると便利だ

 

例えば、「家に帰るよ」って言うと、地図でナビゲーションが起動して、家族にメッセージが送信されます。iPhoneで一度設定しておけば、Apple Watchからでも使用可能に。既に書きましたが、Apple Watchでは「Hey Siri」も言わなくてよくなるので、上手く連携させたらとても便利になりそうな予感がします。

 

9)文字盤から起動できるアプリが増える

Siri関連でもう一つ。Siriの文字盤も、パワーアップします。表示されるショートカットが増えて、「スポーツの試合結果」や「通勤時間の目安」なんかも表示されるようになるんだって。

 

↑サードパーティ製アプリもSiri文字盤に表示される

 

「Nike+ Run Club」や「Mobile」など、サードパーティ製のアプリを操作するカードも使えるようになるそうです。今後どんなアプリが対応していくのか楽しみですね。

 

10)通知から直で操作できるように

通知の役割が大きく変わるかもしれません。基調講演では「インタラクティブな通知」として説明されましたが、要は通知内に操作用のボタンが表示されるようになります。

 

↑「インタラクティブ」って直接操作できるみたいな意味だと思っておけばいい

 

例えば、「Yelp」アプリからの通知なら、予約の時刻や人数を変更できるようになるとのこと。これは筆者の妄想を含みますが、「そろそろいつもの時間だよ。走りますか?」→「Yes/No」みたいな通知とか、増えるのかもしれません。

 

最後に、watchOS 5をサポートするモデルは、Apple Watch Series 1以降。初代Apple Watchでは利用できません。また、iOS 12のiPhone 5s以降とセットで利用する必要があります。そして繰り返しとなりますが、watchOS 5は今秋にリリースされる予定。もうしばらく首を長くして待ちましょう。

Appleが認めた最新のスマホアプリってどんな作品? 開発者3人をWWDCで直撃

Appleは6月4日(米国現地時間)、WWDC 2018の会期中に「Apple Design Awards 2018」の受賞者を発表しました。同賞は、優れたディベロッパーの才能・技能・創造性を表彰するもので、計10組のチームに授与されました。今回は、3名の受賞者にインタビューをする機会を得たので、彼らにWWDC 2018で発表された技術で、最も気になったもの」について尋ねてみました。

 

【関連記事】

WWDC 2018でリアルに実感! iOS 12の大型アップデートでiPhone/iPadは別次元の使い勝手に

 

翻訳アプリに、「画面を見なくてよい」というユーザー体験を。

1人目は、翻訳アプリ「iTranslate Converse」を開発したKrasimir Hristovさん。オーストリアのグラッツという街に拠点を置く、20名のチームで、同アプリを開発しました。受賞については、「“やったぞ!”という気持ちがありましたよ。これは、我々にとって画期的なことでした」と語ります。

 

↑iTranslateのプロジェクトリーダーであるKrasimir Hristovさん

 

同アプリの最大の特徴は、UIが非常にシンプルなこと。まずは、アプリを起動して、言語を指定します。画面上を3Dタッチしながら話すと、話しかけた言葉を設定した2言語のどちらかで認識して、もう片方へと翻訳します。対応言語は、日本語を含む38言語。7日間は無料で試せますが、その後は4,99USD/月などの料金を支払うサブスクリプション制へと移ります。

 

↑3Dタッチをしながら話す。使い方はそれだけだ

 

Hristovさんは、同アプリを開発した動機について、「翻訳アプリには操作が煩雑なものが多いんです。そこで、より“会話”そのものに集中できるように、シンプルなデザインを追求しました。他者がテクノロジーにフォーカスするなかで、我々はユーザーエクスペリエンスに焦点を当てたんです」と語ります。また、開発のポイントについては「最も重要だったのは、画面を見なくてよくするということ。3Dタッチを利用することで、画面上に表示されたボタンを確認しなくて済むようにしました。ただスマホを持っていればよいので、相手の顔を見て会話できるようになります」と述べています。

 

ちなみに、同アプリにはApple Watch版もリリースされています。同じように画面をタップして話すだけで使えるほか、腕の角度によって、文字表示の向きが手前と奥で入れ替わるので、相手とコミュニケーションが取りやすいデザインになっています。実はこちらも2017年に「App of the year」のApple  Watch部門を授賞しています。

 

Q)今回のWWDCで発表されたなかで、最も気になったものは何ですか?

A)最も気になっているのは、「自然言語」を認識する新しいAPIです。自然言語の認識というのが、私たちが興味を持っているところ。ぜひ使ってみたいと思います。また、「ARKit 2」も今後の開発に活かせるかどうか、チェックしてみたいと思っています。

 

子どもとスマホの関係を改めて考える

2人目は、子ども向け音楽アプリ「BANDIMAL」を開発したYAYATOYのディベロッパーであるILARI NIITAMOさん。フィンランドのヘルシンキに拠点を置きます。社員は4名ですが、内3名でこのアプリを開発したとのこと。受賞については、「ちょっと衝撃的でした。一瞬“え…”ってなりましたよ(笑)。ステージに登ったときはドキドキしちゃいました。でもとにかく、とても幸せです」と驚きを隠せない様子でした。

 

↑「BANDIMAL」を開発したディベロッパーのILARI NIITAMOさん

 

同アプリの名前は、「バンド」と「アニマル」を掛け合わせた造語。その名の通り、動物たちを選択して、バンドを構成していきます。まず、動物を選び(これが楽器を選ぶのに相当する)、その動物の演奏パターンを指定します。3匹の動物に、それぞれ演奏指示を出したら、パーカッションのエフェクトを追加して、作曲は完了します。画面に文字は一つもなく、キュートなイラストで作られているのが特徴。小さな子どもでも、直感的な作曲体験ができます。同アプリの価格は480円。

 

↑画面内に文字の説明が一つもなく、触っているうちにルールに気づく。下部にある点々を触ることで、演奏パターンを変更できる

 

NITAMOさんは、同アプリの開発動機について「元々は2015年に“LOOPIMAL”というアプリを作ったのが始まり。こちらは一つのシークエンスしかありませんでした。BANDIMALでは、より本来の作曲に近いことが行える。少し複雑になったんです」と語ります。また、開発のポイントについては「インターフェースを限りなく洞察的なものにする、という一つのルールに基づいて作っています。ただ、デバイスによって表示領域が異なるので、いろいろと試行錯誤を繰り返した部分もあります」と述べています。

 

Q)今回のWWDCで発表されたなかで、最も気になったものは何ですか?

A)「Screen Time」ですね。子ども向けのアプリを作る身としては、やはり「スマホ依存」について気にしています。しかし、これだけデジタルデバイスが普及した世の中で、どうやって子どもを切り離すか、という部分はよくわかりませんでした。なので、Screen Timeのような機能が登場したのは、とても喜ばしいことです。私たちは、「制限」について一旦忘れて、良いアプリを開発することに注力できそうです。

ゲームは経験を共有し、アートとの接点にも存在する

3人目は、ゲームアプリ「Florence」を開発したMountainsのクリエイティブディレクター、KEN WONGさん。オーストリアのメルボルンに拠点のスタジオを構えており、このアプリは4人で製作したといいます。受賞については「名誉なことだと思います。Appleのデザインとは、私たちにいつもインスピレーションを与えてくれるものです。ですから、Appleが私のこと、私たちの作品のことを認めてくれたというのは、とてつもなく嬉しいことでした」と冷静ながらも、喜びを表現していました。

 

↑MountainsのクリエイティブディレクターであるKEN WONGさん。アプリ製作にはUnityのエンジンを使っているが、デザインはまず紙におこし、そこからワコムのタブレットと、フォトショップでデジタル化しているという

 

同アプリは、何の変哲もない一般女性「フローレンス・ヨー」の日常に寄り添う形で進行していきます。朝起きて、歯磨きして、母親と電話で話して…。一コマ一コマが、何気ない日常のシーンで演出されています。そして、それぞれに小さなパズル(あえて「パズル」と言うほど小難しいものではないが)が構成されていて、それをクリアしながら物語を進めていきます。その魅力は、じわじわとクセになる、あるいは琴線にふれてくるような、優しい描写にあります。なお、アプリの価格は360円です。

 

↑主人公の日常を、まるで小説をめくるように、課題をクリアして読み進める。文字表現は少なく、直感的な操作がポイントとなる

 

WONGさんは、元々コンセプトアーティストで、その後アートディレクターの経験を経て、ゲームデザイナーとなったという経歴の持ち主。数年前に数々の賞を受賞したアプリ「Monument Vally」のデザインにも携わった人物です。同氏は、Florenceを開発したきっかけについて、以下のように語ります。ーー「Monument Vallyを作ったときに、素晴らしい体験をしました。いろんな人とのつながりができたんです。そこから新しいチームを作り、こういった体験ができるアプリを作りたいと思いました。普段ゲームをしない人にも響くような形で……。誰でも共感できるテーマってなんだろうと考え、恋愛を中心とした人間関係について扱うことにしました」。

 

「元々ゲームが大好きだったんです。任天堂もCAPCOMも大好きなんです」とWONGさんは述べます。「ゲームとは、アートになり得ります。一番重要なのは、お互いの経験を共有できる、そして美しいものをつくるということです。このアプリでは、キャラクターの体験を通して、自身との共通点を見つけてほしい。例えば、愛とか男女の恋愛について、私が思っていることをゲームに反映できますよね。ゲームをした人には、私の考えを分かってもらえるでしょう。ゲームというのは、常にアートとの接点に存在するのです」

 

Q)今回のWWDCで発表されたなかで、最も気になったものは何ですか?

A)「ARKit 2」がすごく面白いですね。アプリのデモをみる限り、Appleの古典的な非常に良いデザインだなぁと感じます。つまり「魔法的」なんだけれど、ちゃんと「現実的」に動くということです。我々の次回作に使うかどうかは、正直まだわからないですけどね。

 

筆者のようなユーザー目線からみると、機能に着目してしまうので、「Siri Shortcuts」や「Group FaceTime」が気になるものです。しかし、やはりディべロッパー視点で注目するポイントは異なりますね。三者三様な回答ではありましたが、トップディベロッパーが注目する「自然言語認識のAPI」や、「ScreenTime」、「ARKit 2」は、今後のアプリケーション製作に関して、大きな役割を担いそうです。

 

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Appleは6月4日の午前10時より(米国現地時間)、開発者向けイベント「WWDC 2018」(ワールドワイド・ディベロッパーズ・カンファレンス)を開催しました。ネット上で密かに噂されていたようなハードウェアこそ発表されませんでしたが、純粋に次期OSのアップデートについて、多くのことが発表されました。本記事では、多くのiPhoneユーザーにとって重要になりそうなポイントをピックアップ、「すこ〜し先の未来はこうなる」ということを、伝えたいと思います。

 

iPhone/iPadを使って、あちこちでテレビ電話会議が始まる

皆さん、「FaceTime」は使ったことありますか? iPhoneやiPadに標準搭載されているビデオ通話アプリです。ビデオ通話を使っているかどうかは人それぞれでしょうが、遠く離れた家族や、友人、恋人と連絡を取るのに、使える有効な手段です。

 

iOS 12では、このFaceTimeが進化します。紹介された新機能の名は、「Group FaceTime」。最大32人でのビデオ通話を可能にします。通話中の画面では、大きさの不揃いな正方形が左右交互に並び、それぞれの正方形の中に通話相手の顔が表示されます。この画面は常に動的で、誰かが言葉を発すると、その人物の枠がポンッと大きくなる仕組みです。

 

↑ダブルタップすることで特定の人物を大きく表示することも可能

 

5〜6人の友人や同僚が集まって「ちょっとやってみようぜ」と、この機能を試す日も近いでしょう。ITに親しい会社なら、これを使ってちょっとした社内会議を行うこともあるかもしれませんね。同機能は、MacやiOSデバイスで利用可能。Apple Watchではオーディオのみ利用できます。

 

「いやいや、顔を出して話すとか恥ずかしい」という人もいるでしょう。そんなとき、iPhone Xなら「アニ文字」機能が使えます。前面カメラ(TrueDepthカメラ)を利用して、自分の顔をキャラクターに変換できるのです。このアニ文字機能もちょっと進化します。まず、選べるキャラクターが少し増え、おばけ、コアラ、トラ、Tレックスが使えるようになります。そして、新たに舌の動きも反映されるようになります。

 

↑「アニ文字」と「Memoji」でGroup FaceTimeをしている様子

 

また、「Memoji(ミー文字)」という自分自身の顔をスタンプで再現する機能も新登場。こちらは顔を自動で読み取ってスタンプに……、という機能ではなく、パーツをカスタムしていき、自身の好みのキャラクターを再現できるというもの。手動で手間はかかるものの、どうせ最初の一回だけでよいので、さほどストレスはないでしょう。むしろ好みに応じて自由に調整できる分、実用的です。

 

子どもの「使いすぎ」を予防するため、家族ルールが定められる

iPhoneやiPadは非常に便利なツールですが、そこに時間を取られすぎてしまうのはよくありませんよね。子どもが使う場合には、なおさらでしょう。今回発表された「Screen Time」という新機能では、こうしたリスクを軽減する工夫が施されました。

 

↑Screen Timeの画面イメージ

 

Screen Timeを活用すると、毎日どのくらいの時間、アプリやウェブサイトを使っていたのかがわかります。どのくらいの通知が届き、何回iPhoneやiPadを手に取ったのか……。自身の使い方を振り返り、改善するヒントが得られるわけです。

 

また、子どもがファミリーシェア機能を使っている場合には、親は子どものScreen Timeのレポートを見ることができます。そして、「どのくらいの時間までiPhoneやiPadを使っていいよ」という制限をかけられるようになります。使ってはいけない時間、常に使っても良いアプリなどを細かくカスタマイズ可能。子どもを持つ家庭では、改めてiPhoneやiPadの使い方について考える場が設けられることでしょう。

 

ちなみに、より快適性を高める機能としては、「おやすみモード」や「通知」の改良も告知されました。特に、通知はカスタマイズがロック画面から行えるようになります。また、スレッド単位で通知がまとめて表示されるため、一括削除もできるようにより、快適な操作性が実現しそうです。

 

Siriを一生懸命カスタマイズして、ベストな組み合わせを探りたくなる

iOS 12では「Siri」を強化する「Shortcuts」アプリが登場します。ここからクイックアクションをカスタマイズすることで、複数の操作をまとめて行えるようになります。これはかなり便利になりそうです。

 

Shortcutsアプリでは、特定のタスクを処理するためのコマンドを設定できます。これをタップやボイスコマンドで呼び出せるわけです。キーノートでは、「家に向かうよ(Heading Home)」といって、スマートホーム関連の連携機器を一度に起動する例が印象的でした。iPhoneの画面には、マップアプリが起動し、自宅へのナビゲーションが表示され、ラジオでお気に入りのチャンネルが再生され、家族に通知のメールが送られ、家ではエアコンが起動して……。嗚呼、なんて未来感。何をどう使うかは使い手のカスタマイズ次第ですからね。

 

↑ショートカットの使用例。周辺機器と連動したり、買い物をしたりするなどなど

作成したShortcutsに関しては、HomePodやApple Watchからでも利用できるそうです。ふむふむ。つまり、iPhoneのショートカットで「走るよ」とコマンドを作っておけば、Apple WatchでSiriを起動し「走るよ」と指示することで、家の鍵が自動で閉まり、音楽が再生され、ワークアウトが起動し、帰ってきたときのためにエアコンがオンになり、外出中の家族にSMSで連絡が届くというわけですね。筆者の妄想がどこまで実現可能なのかは、現段階ではまだわかりませんが、夢は膨らみます。

iPadを持ってみんなでテーブルを囲む、対戦ゲームが始まる

すでにARを活用したアプリが大分増えてきましたよね。ゲームや、学習、道案内など、いろんなことに活用されています。今回も「ARKit 2」が発表されました。今後登場するARアプリにも変化が生まれそうです。

 

ARKitで一番印象的だったのは、AR空間を人と共有できるという機能。特定の場所にARが紐づけられることで、複数人で同じARを同時に楽しめます。会場では、テーブルの上にARで積み木が表示され、パチンコを打ち合うというゲームのデモが実施されていました。ルールはよくわからなかったのですが、見るからに楽しそうでした。

 

従来、iPhoneやiPadで使えるARアプリといえば、自分一人の画面で完結するものがほとんどでしたが、今後は「他人と共有する」ことをウリにしたアプリが増えてくるでしょう。また、ARの状態が保存されるようになるのも特徴です。「ちょっと休んで続きから……」なんてことは、いままでのARアプリではできませんでしたが、今後はそういったアプリも登場するはず。

 

↑LEGOを認識してARが作成される。その空間を2人で同時に楽しめる

 

また、実際のモノに対して、ARの描写を重ねることも可能になります。キーノートのデモでは、レゴで作成した建物を認識して、周囲に建物や道を拡張。そこに動くキャラクターを設置して複数人で操作していました。

 

ちなみに、新しいオープンファイルフォーマットとして「USDZ」が採用されます。これは映画制作スタジオの「Pixer」とコラボして作られたもの。同フォーマットを利用することで、何ができるようになるかというと、メッセージやSafari、メール、ファイルといったアプリで、3Dのオブジェクトを表示できるようになります。

 

↑鯉が3Dで表示される

 

例えば、デモでは記事中の鯉のイメージが3Dとなって表示されている様子が紹介されました。つまり、この記事に写真が挿入されているように、3Dのデータを挿入して、iPhoneで表示できるようになるわけですね。多くのウェブサイトが新しい表現にチャレンジするきっかけになるかもしれません。

 

そのほかいろいろ改良される

iOS 12になることで、機器のパフォーマンスが向上します。例えば、カメラ起動は70%高速化し、キーボード表示も50%高速化します。iPhone 5s(2013年発売)以降のデバイスをサポートするので、旧機種をお使いの人も忘れずにアップデートするようにしましょう。

 

また、本記事で取り上げた機能以外にも、さまざまなアップデートが施されています。例えば、「写真」アプリの検索機能が強化。また、アルバムをiCloud上で友達と共有しやすくなった点も忘れてはいけません。

 

プライバシーに関しては、Safari上でサイトの「共有」ボタンを非表示にできるようになり、トラッキング防止が強化されています。「ボイスメモ」もリニューアルされるし、iBooksは「Apple Book」に名称を変えます。「株価」のニュース連携に、Siriの翻訳が40言語以上に拡大されるなど、細かく挙げていくとキリがありません。

 

WWDCでの発表は、開発者向けのもの。一般ユーザーの手に届くまでは、もう少々かかります。新しい機能にワクワクが止まりませんが、夏が終わるまで、首を長くして待ちましょう。

教師がiPadを使えば環境が変わる、熊谷特別支援学校で見たICT教育の実際

「これから美術をはじめます――。気をつけ、礼。」 高等部の教室には元気のよい号令が響き、新学期を迎えて初となる「美術」の授業が始まった。教室の中央には、長方形に整えられた大きな白い紙が敷かれている。その四辺には、同じく白い紙で作った壁が設置され、まるでビニールプールのようだ。車いすに座った生徒がその周りを囲む。クラスを担当する内田先生はおもむろにiPadと球状のロボットを手に取り、こう言う。――“今日は体育祭のポスターを描きます”。iPadを駆使した授業の「実際」を目にした。

 

内田先生が働く学校へ

舞台は埼玉県熊谷市。猛暑が訪れるたびに、ニュースでよく耳にする地名だ。熊谷市は、同県の北側に位置し、平成30年4月時点で8万5696世帯が暮らす地区。主要な駅から離れると、ちょっとした田園風景が望める、自然豊かな場所でもある。

 

そんな熊谷市の中央には、荒川に沿うようにして、秩父鉄道が東西に走る。熊谷駅から、西に数駅。市内の西端に位置するエリアに、「埼玉県立熊谷特別支援学校」がある。

 

↑埼玉県立熊谷特別支援学校は、昭和42年5月に開校した特別支援教育のための学校。昨年には創立50周年を迎えた。取材日の天候は曇りのち雨だった

 

同校は「肢体不自由特別支援学校」と呼ばれる。児童・生徒たちは、立位や歩行に困難があるが、教員のサポートを受けつつ努力できる。校内は、小学部、中学部、高等部に分かれており、小中高一貫教育で学べる仕組みが整う。

 

通学している児童・生徒数は計126名で、16の市町村からスクールバスなどで通う。寄宿舎も設置されており、集団生活を経験する場も用意されている。また、入院しながら学べる「訪問教育部」もあり、こちらの児童・生徒数を合わせると、総計151名に上る。特別支援学校としては、大規模な部類だ。

 

一方、教員は131名おり、おおよそではあるが、児童生徒1名に対し、教員が1名いることになる。手厚いサポートを行える体制が整っているわけだ。この学校に、iPadを駆使して授業を行う内田先生が勤めていると聞き、授業の様子を取材させてもらった。

 

iPadで行う、「美術」の授業

学期始めの美術の授業――。教室の中央には、白い紙が敷かれている。その周囲を8名の生徒が囲む。今回見学させてもらった「ミッキーグループ」のクラスは、歩行および認知に困難があるが努力している生徒が対象となる「重複学級」のクラスだ。今回の授業では、生徒一人に対し、教員一名が付き添い、生徒の能力に応じて適切な補助がついた。

 

↑教室ではICT機器を利用。モニターが配置され、校内用のiPad数台が用意された

 

正面には、黒板の半分ほどのサイズのディスプレイが設置され、内田先生が手に持ったiPadの画面が投影される。

 

↑「○○さん、この作品について、覚えていますか?」と語りかける内田先生。「〇〇さん」と敬称をつけて、生徒を呼ぶのが印象的だった。補助の先生方も同じで、どの先生も非常に優しく、丁寧だった

 

楽しかった昨年度の授業の思い出を、豊富な写真で振り返りながら、場の空気を和ませていく――。見慣れない報道関係者がいるせいで、緊張感が漂っていた教室に、少しずつ笑い声が響いていく。なるほど、これは黒板ではできないな、とICT機器の活用のメリットを実感した。こんなアイスブレイクがあれば、授業は楽しくなる。

 

場が和んできたところで、本題に入る。内田先生によれば、2コマで文化祭のポスターを製作するそうだ。1コマ目は、iPadとロボットを使った下絵づくり。そして2コマ目では、その下絵からインスピレーションを受けて絵を描こうというもの。今回は1コマ目の授業だった。

 

しかも、単にiPadを使ってロボットを操作するだけではない。ここから「的当てを楽しもう!」とゲーム化するのがこの授業のユニークなところだ。

 

↑まず、白い画用紙を2枚ずつ生徒に配り、それぞれの名前を書いておく。床に敷いた紙の上に、名前を書いた白い画用紙をばらまく

 

↑iPadを球状のロボットとペアリングし、ロボットに青と黄色の絵の具をたっぷりつける

 

↑床に置かれたコーンのような的に、ロボットを当てていく。生徒はiPadに表示されたUIをタッチ操作して、ロボットをコントロールする。的は10点~最大40点までの4種類が用意された

 

↑ロボットについた絵具が薄くなると「絵具おねがいしまーす!」という掛け声で、先生がすかさず塗料を追加する。先生方の手は次第に絵具まみれになっていった

 

↑得点を記録するのは生徒の役割。1ゲーム2人ずつ、5分交代で進んでいった

 

↑ゲーム形式でチャレンジするうちに、生徒は自然と笑顔に

 

↑下絵が完成。2枚のうち、どちらを採用するか、生徒自身が選択する。これで今回の授業は終了した

 

授業が終わる頃には、白い画用紙の上にカラフルな模様が完成していた。もちろん、生徒は得点で勝てたら誇らしい。そして、たとえ0点で負けてしまっても、先生は綺麗な線をたくさん描けたことをちゃんと見てくれていて、そこを褒めてくれる。――そう、これは美術の授業なのだ。

 

なぜ、下絵を描くのか?

そもそも、内田先生とは、何者か。彼は、元々施設職員として福祉の仕事をしていた。しかし、教員になりたいという想いがあり、通信教育で資格を取得。まず臨時職員という形で3年間を過ごした。その後、小学校教員の試験に合格し、初任で同校に配属された。それからもう10年が経つという。中高の美術教員としての資格も持つ。

 

↑内田考洋氏、群馬県出身。取材時点で38歳。笑顔が素敵で、情熱的な先生という印象を受けた

 

内田先生に、なぜiPadで下絵を描くのか、ということを尋ねてみたところ、興味深い答えが返ってきた。――“もっと大胆に描いて欲しいから”という理由だ。

 

下絵無しで生徒に絵を描かせると、どうしてもこじんまりした作品になってしまうそうだ。もっと大胆な色や構図で絵を描いて欲しい。そういう想いで下絵を使う工夫を始めたという。

 

“下絵を使うと、「気づき」が生まれるんです。例えば、「この線は羽に見える」とか。実際、画面からはみ出るくらいに描けるようになるので、見ごたえのある絵になっていきます。” (内田先生)

 

↑下絵を活用して描いた昨年度の作品(作者:島田亜有美さん、作品名:HAND in HAND)。こちらは画用紙ではなくキャンパスを使って躍動感のある絵が描かれている

 

一方で、こうした下絵づくりは、必ずしもiPadとロボットで行う必要はない。内田先生は、“例えば、夏に水着を着て、裸足になって足に絵の具をつけて歩いてもよい。それでも楽しめるはずです”と述べる。iPadを活用することは一つの選択肢なのだ。“授業そのものの目的が大事なので、そこは意識してやっています”、とのこと。

 

“iPadを使い始めて、自由度が広がった――”。内田先生の発する言葉からは、ICT機器活用のリアルが伝わってくる。

 

iPadを活用することで成長するチャンスが生まれる

特別支援学校では、iPadのようなツールを活用するための準備段階も重要だ。先生がプレゼンする内容を、見られるか・聞けるか、それ自体が学習内容になる場合があるからだ。何か刺激があったときに、生徒が拒否反応を示してしまうと、それは“学習”にならなくなってしまう。iPadのような機器を導入するには、生徒の段階にあわせたアセスメントが必要になる。この生徒はiPadを使って大丈夫、という段階になって、初めて授業で活用できる。

 

一方で、実際にiPadを活用できる条件が整うと、(担当の先生にもよるが)ほぼ全ての教科で使われることになるという。内田先生曰く、“iPadという教科がないので、一つの「教具」という位置づけになる”からだ。例えば、理科で災害について調べるのに使う。国語なら作文を書くときに使う、といった具合である。 手の可動域が限られてしまう場合でも、スワイプやタップで操作するiOSのUIなら、いろんなことに活用しやすい。

 

↑動画編集アプリClipsを活用した自己紹介動画の作品(作者:新井春樹さん)。AppleのEveryone Can Createのカリキュラムでも紹介されている課題だ。 “手軽で、スタンプやアニメーションで楽しくアイデアを形にできるところが、自己表現の練習にもなる”と内田先生

 

印象的だったのは、音声入力を使って、発音の練習を試みることもあるということだ。“専門家からは怒られちゃうかもしれないですけれど”――なんて笑いながら、内田先生は説明する。“例えば、Siriを使った発音の練習で、「キ・リ・ン」と分けて発音すれば認識される。そういうことに気づくことが大切なんです。もちろん、たまに誤変換されることもありますが、その生徒の場合は誤変換される内容を楽しめるから、学習のモチベーションにもなっています。”

 

iPadを活用することは、生徒が成長するチャンスを生むことにもつながるという。内田先生は、“障がいのある子にとって、刺激が少なくなってしまうことが良くない。障がいそのものではなく、障がいから起こる環境によって、成長するチャンスを逃してしまう”と指摘する。こうしたチャンスを逃さないのが、教師の腕の見せ所だ。

 

↑教室で生徒が使うiPadには、グリップ付きのケースが装着されていた

 

例えば、月曜の朝に開かれる「合同朝の会」で、気管切開をしている生徒が、「DropTalk」というアプリを使って作文を発表をした。他の生徒の前で話す貴重な機会だが、iPadというツールを活用することで、こうした機会を逃さずに、課題に挑戦できる。そして、何より、他人と繋がるきっかけにもなる。ICT機器の活用には、一言では語りつくせない魅力がある。

 

“一人一人、クリエイティブであってほしい”と内田先生は述べる。“作品をアウトプットすることをイメージしますが、そうではありません。例えば、iPadに触れると、音で聴いたり、映像や写真で見たりすることができます。そういったことに生徒が自分から手を伸ばしていければよい。友達に聞かせたり見せたり、テレビに写したりする。その子の動きがダイレクトに環境を変える。それも表現の一つなんです。そういうことを丁寧に見ていきたいですね。実際に子ども達は1年くらいかけて、着実に成長します”(内田先生)

 

行政面の課題が残っている部分も

埼玉県立熊谷特別支援学校では、多くの職員が興味を持ったため、iPadをスムーズに導入できたそうだ。校内では研修会が開催され、iPadを使った授業の「実践集」作りが行われたりした。この授業では・どんな目的で・どんなことをやりました、といった形式で、50の事例が集まったという。

 

↑「iPadを導入するのに、うちの学校ではさほど苦労しなかった」と内田先生。特別支援学校では、元々ICT機器を積極的に活用する取り組みがあった。また、そもそも教材選びに悩むことが多かった。そういった背景が関係しているという

 

現在、同校では校内の貸し出し用として20台以上のiPadを用意する。また、高等部の生徒は、就学奨励費の補助を活用して、自身のiPadを購入するケースもあるようだ。個人で所有するiPadも申請することで、持ち込める仕組みになっている。ICT機器を活用するための環境は、着実に整ってきている印象を受けた。

 

一方、行政面での課題は残っているとも、内田先生は指摘する。同校の高等部では、iPadをインターネットに無線接続するために、Wi-Fiルーターを設置しているが、生徒が校内に持ち込む端末は接続できないようになっている。これは、“情報セキュリティに関する埼玉県の条例で定まっている”(内田先生)とのことで、同校ではどうしようもない。

 

そのため、生徒や職員としては、iPadを自費購入する際にモバイル通信が可能なWi-Fi+Cellularモデルを選択する、またはWi-Fiモデルでは自身のスマホからテザリングを行うなどの工夫が必要になる。セキュリティが関わる問題ゆえに繊細ではあるが、利便性の面で改善を求める声も多いようだ。

↑iPadは目的によって、どのようにでも活用できる

 

“教員がiPadを使うことで、環境は変えられる――”、内田先生はこう断言する。iPadを実際に使う現場から、私たちが学べるものは多い。

「iPadで簡単に絵が描ける」ことを、本当にあなたは子どもに教えられますか?

日本時間で3月28日、Apple Pencilに対応した新しいiPadが発表された。機能は抑えつつ低価格を実現しApple Pencilにも対応したことで、すでに発売から一ヶ月経った現在もさらに多くの人々から注目されているモデルだ。

 

話を3月28日の発表日に戻すが、このiPadのお披露目以外にも大きなトピックがあったことを忘れてはいけない。それは、先の発表会を兼ねたスペシャルイベントがシカゴの高校で開催されたことだ。

 

本記事で注目したいのは、そのスペシャルイベントで設定されたテーマの方だ。シカゴの「高校」で開催された――の文言からもわかるように、実は同イベントは「教育」にフォーカスしたものだった。

 

↑米国イリノイ州シカゴにあるLane Tech College Prep High Schoolがスペシャルイベントの会場として使用された

 

これを聞くと、教師でもない限り、大抵の大人は「自分には関係ない」と心理的に距離を置きたくなるかもしれない。しかし、日本の教育現場にも関係してくる話なので、基本的な背景情報は知っておいて損はないはずだ。少し長くなるが、その概要を伝えたい。

 

現代日本の教育市場におけるタブレットデバイスの需要

Appleの製品展開について話す前に、まず日本の話をしたい。知っておきたいのは文部科学省が提示する「第2期教育振興基本計画」のことだ。これは平成25年の6月14日に閣議決定された計画で、2020年までに教育方法の革新を推進させ、現状の課題の解決を図る内容となっている。

 

なかでも注目しておきたいのが、ICT(情報通信技術)の活用だ。同計画では、ICT機器を取り入れるための環境づくりが目標の一つとなっている。簡単に言うと「教室に設置する機械、生徒が持ち歩くための機械はそれぞれ何台にしましょう」という目標が定められた。なお、ここでいうICT機器は、単なるパソコンだけでなく、タブレットや電子黒板なども含まれる。

 

↑従来のiPadも既にICTデバイスとして授業に利用されてきた。国内では、関西大学高等部での活用事例がAppleの公式サイト上で紹介されている

具体的には、1つの学校に対して、「コンピュータ教室に40台(大画面のPC)」「各普通教室に1台」「特別教室に6台」「設置場所を限定しない可動式コンピュータ40台」を整備するという数字が掲げられている。そして、これを元に計算した「児童生徒数3.6人あたりに教室用コンピュータ1台を用意する」という目標が、目安値としてよく語られる。また、こうした環境整備を実現するために、平成29年度までの4年間で総額6,712億円の地方財政措置が講じられる(※「教育のIT化に向けた環境整備4か年計画(平成26~29年度)」に基づく)。

 

また、同じく総務省の「学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(平成28年度)」によれば、教育用コンピュータ当たりの児童生徒数は、小学校の場合で6.7人に1台が普及しているという。なお、小学校児童生徒が使う教育用コンピュータの台数は95万5323台あり、そのうちの30万1284台がクラス用コンピュータとなる。そして、そのうちの20万3156台をタブレットデバイスが占める。つまり、小学校において、クラス用コンピュータの約67.4%がタブレットデバイスを採用していることになる。

 

そして、この割合は中学校でも約65.3%、高等学校で約60.9%、特別支援学校で64.9%となっている。年代を問わず、クラス用のコンピュータにおける約6割がタブレット型コンピュータを採用しているわけだ。以下は筆者の推測を含むが、電源を確保しづらい環境下では、バッテリー持ちのよいタブレットデバイスの方が重宝するのかもしれない。また、最近のタブレットデバイスは、物理キーボードを利用できるタイプも多いため、レポート作成のようなテキスト入力作業にも対応できると想像できる。

 

ここまでの背景をまとめると、「日本の教育市場は、政府から自治体に財政措置が図られているタイミングである。そして、教室で使うICTデバイスは、タブレット型がやや多く選ばれる傾向がある」ということになる。

 

つまり、ノートPCやタブレットデバイスを取り扱うメーカーにとって、「設置場所を限定しない可動式コンピュータ40台」という部分は、無視できない市場なわけだ。ここに安いiPadが最新のチップセットを搭載して現れた。しかもApple Pencilが使える状態で登場した。今後の市場動向は、非常に興味深い。

 

ちなみに、同市場には、Appleのほかにも、GoogleがChrome OSを搭載する「Chromebook」を展開している。同社はAppleの発表会に合わせるかのように、Chrome OSを搭載するタブレットデバイスを直前に発表した。また、マイクロソフトのWindowsももちろんある。国内メーカーでは、例えば富士通なら「School Tablet」といった商品を展開していたりする。ライバルは少なくない。

 

9.7インチiPadは一般人だけでなく、教育市場に向けてもプレゼンされた

ここからはAppleが提示する教育関係の施策をかみ砕きたいと思う。これは「①学ぶための製品」「②教えるためのツール」「③カリキュラム」の3つで見ていくとわかりやすい。

 

↑スペシャルイベントの際に、ARアプリを体験した。ダムを建設して、河川の氾濫を抑えるなど、治水について学べる

 

まず、「①学ぶための製品」は、まさに新しいiPadのことを意味している。電池持ちがよく、ARのような高負荷のアプリも実行できる。Apple Pencilも使える。教育機関向けの割引も用意し(国内事情は不明だが)、値段も現実的となった。ちなみに、教職員と生徒には、無料で200GBのiCloudストレージが提供されるという特典も用意されている。

 

特に日本の場合、初等教育以外でも、画面タッチで直観的に操作できるiOSは力を発揮するだろう。iPhoneの普及率は高く、家庭で親や兄弟、あるいは自身がiPhoneを操作する環境がある。そういった意味でiOSの操作方法は親しみやすく、限られた時間のなかで課題を行わなくてはならない日本式の授業とも相性がよいはずだ。

 

要は、授業中にそもそもICTデバイスの使い方で生徒や児童が躓いてはいけない。もちろん“先生”もだ。解説映像を視聴する、資料を作成するなどの「学習のために利用する」ためのICTデバイスとしては、iOSは最適だ。もちろん「パソコンの操作を覚える」ための授業には、キーボード付きのパソコンを使えばよい。そして、その際にはデスクトップ型が並ぶコンピュータルームへ行けばよい。

 

ちなみにスペシャルイベントでは、Apple Pencilよりも安く機能が限定されたスタイラスペン「Crayon(クレヨン)」や、Bluetoothキーボード付きケース「Rugged Combo」もグローバル向けに発表された(どちらもロジテック製)。これらも教育市場での利用を考慮した際に、活用が見込まれるアクセサリーだ。ただし、現状では、日本でこれらの商品が取り扱われるかどうか、一切わからない。

 

授業中にiPadで遊ぼうとしてもできない仕組みづくり

次に「②教えるためのツール」は、教師がiPadを運用するためのシステムを意味している。まず大本の設定は、IT担当者が「Apple School Manager」を使って行う。そして、各教室の先生は、生徒を管理する「クラスルーム」アプリや、「スクールワーク」アプリを活用する。なお、Apple School Managerについては本記事では割愛する。

 

↑「クラスルーム」アプリケーションはiPadだけでなくMacでも使える

 

共有のiPadに、生徒のアカウントが一覧表示される。生徒は、自身のアカウントを選択し、パスワードや4桁のパスコードを入力して、利用を開始する。例えば、前回の授業で閉じてしまった画面があるとして、次回の授業ではその画面から起動できる。

 

教師側が「スクールワーク」アプリを活用すると、生徒全員のiPadの画面をコントロールできる。スペシャルイベントの際に、特設された模擬授業の場で筆者も生徒側として体験したが、これが興味深かった。

 

例えば、先生が「これを見てみましょう」と言いながら、特定のウェブページやPDFファイルを表示する。「このアプリで作業しましょう」と言いながら、特定のアプリの画面を表示できる。この際、使用できるアプリが1つだけにロックされるので、授業中にいたずらっ子が「ゲームアプリで遊んじゃおう」「YouTube観よう」なんて考えたとしても、そういった操作は行えない。生徒側がホームボタンを押しても反応しないのだ。

 

また、先生のデバイスには、生徒全員の画面が映っているので、どの生徒がどのくらい作業を進めているのかが、瞬時に把握できる。ちょっと進みが遅い生徒に対しては、すぐに先生が駆けつける。

 

小学校プログラミング必修化にベストマッチするカリキュラムが強み

続いて、「③カリキュラム」については、大きく2つ用意されている。まず、従来からある「Everyone Can Code」だ。これはプログラミングを教えるカリキュラムで、最終的にはAppleが用いているプログラミング言語「Swift(スウィフト)」を習得できるようになっている。

 

大まかな流れはこうだ。まずはICT機器を利用する前に、ゲームのようなアクティビティを行う。例えば「機械には事細かに指示しないといけない」ということを理解してもらう。

 

そこからiPadを活用し、「Swift Playgrounds(スウィフト・プレイグラウンド)」アプリを介して、コーディングの概念を学んでいく。キーボードで直接コードをタイプすることはないが、ゲーム感覚で、画面内のキャラクターを操作し、「関数」や「ループ」「条件文」について理解することができる。主な対象は、小学校高学年以上だ。

 

次の段階では、同じくSwift Playgroundsを用いるが、今度は現実世界のロボットを操作する。原理は同じだが、これを通じてコーディングが現実世界に関与していることに理解が深まっていく。

 

↑スペシャルイベントでは、ロボットを動かせる体験コーナーもあった。球状のロボットをプログラムで指定した通りに動かして、街の模型の中を走らせる

 

そして最終的には、Macで「Xcode」(アップル製品のアプリを開発するためのツール)を使い、プロのディベロッパーと同じ環境でコーディングにチャレンジするのをサポートする。

 

さて、日本においては、2020年度から実施される新小学校学習指導要領において、プログラミング教育が必修化する。3月30日に文部科学省から公表された「小学校プログラミング教育の手引(第一版)」では、その目的が「プログラム的思考を育む」ことにあるとしており、「プログラミングに取り組むことを通じて、児童がおのずとプログラミング言語を覚えたり、プログラミングの技能を習得したりするといったことは考えられますが、それ自体をねらいとしているのではない」とも明記されている。

 

これはまさにSwift Playgroundsがカバーしている部分であり、相性は非常に良いだろう。もちろん定められた学習指導要領と完全一致する、というわけではないだろうが、クラブ活動や教育課程外の学習活動として、教育現場で運用するメリットは充分にある。

 

一方、「Everyone Can Create」は今回新たに発表されたカリキュラムで、この秋に登場する。ビデオ、写真、音楽、スケッチという4つのジャンルにおいて、レッスンが用意される。生徒側は、iPadを活用して、製作手順や創造性を学んでいける。

 

日本の教育事情を踏まえると、こうした創作活動との相性がどこまでよいのかわからない。しかし、動画編集の仕方、写真のレタッチやスライドの作り方、簡易的なDTMの考え方、いわゆる“デジ絵”の書き方など、筆者としては「どれももっと早く学ぶ機会が欲しかったなぁ」と思える内容ばかりだ。

 

要は、iPhoneやiPadで使える「GarrageBand」アプリを使えば、簡単に作曲が行えるが、「そうした手順を正確に把握している大人はどのくらいいるだろうか?」ということではないだろうか。どことなくプログラミング教育に通ずるものを感じる。スマホを持つことが当たり前になったいまでこそ、子どもに「こんなことは簡単にできる」と知らせる機会を与えるのは意義深い。

 

余談だが、教師側にもラーニングプログラムが用意されている。こちらは「Apple Teacher」という名称で、iPadやMacの利用方法について学べるようになっている。もし上記のような内容に興味が出てきたら、調べてみるとよい。

 

最後に

現行の9.7インチiPadは、高いコストパフォーマンスを誇る。そのため、一般市場で注目を浴びているわけだが、一方で前述のような、教育市場における役割・立ち位置についても非常に興味深くはないだろうか。

 

「ICTを活用した教育」というテーマは既に学校を卒業した大人にとって、馴染みのない部分ではある。しかし、日本がどう変わっていくのか、というテーマは少なからず面白い。

 

今回、筆者が紹介できた事例や予想は限定的なものだが、これを通じてアレコレと考え、議論してもらうきっかけになれば嬉しい限りである。

「見放題サービス」の強い見方、STB(セットトップボックス) は何を基準に選んだらよい?【5機種徹底比較】

ネットのコンテンツをテレビで視聴可能にするセットトップボックス(STB)を使えば、配信コンテンツに非対応の少し古いテレビでも、NetflixやHuluなどの「見放題サービス」を楽しめます。ここでは、手持ちのテレビをまだまだ使いたい人にオススメの注目の新製品&定番製品を評価しました。

●各アプリの起動時間は、時間帯を変えて同一環境で複数回測定した平均を掲載しています。また、対応サービスのアイコンは、それぞれ下記を表しています。このほかのアイコンについては後半をご覧ください。

 

まずは代表的「定額見放題サービス」の内容と価格を紹介

定額で映像作品を楽しめる見放題サービスは種類が多く、それぞれ強みや得意ジャンルに違いがあります。まずは各サービスの料金と特徴を簡単に紹介しましょう。

Netflix 702円/月〜

オリジナル作品が充実。「ナルコス」「フラーハウス」などの人気作を楽しめます。

Hulu 1007円/月

国内外約5万コンテンツ以上を配信。日テレ系の番組に強く、人気バラエティも多数配信しています。

dTV 540円/月

映画やドラマのほかライブなどの音楽コンテンツも充実。約12万作品を配信しています。

DAZN 1890円/月(ドコモユーザー対象の「DAZN for docomo」は1058円/月)

スポーツ専門チャンネル。Jリーグやプロ野球など年間7500以上の主要スポーツが見放題です。

Amazon Prime Video 400円/月(Amazonプライム会員の費用)

日本オリジナルのバラエティ作品や人気映画など数千本以上をプライム会員に独占配信しています。

dTVチャンネル 1382円/月(ドコモユーザーは842円/月。dTVとセットで利用する場合は、ドコモユーザーは1058円/月、それ以外は1598円/月)

エンタメ、キッズなど様々なジャンル計30以上の専門チャンネルが見放題になります。

dアニメストア 432円/月

アニメ専門の見放題サービス。過去の名作から放送中のアニメまで幅広く配信されています。

U-NEXT 2149円/月

映画・ドラマ・アニメなど11万本以上が楽しめて、70誌以上の雑誌も読み放題です。

 

【STBの選び方】リモコンに求める機能が重要

STBを選ぶときのポイントとして重要なのが、リモコンの機能。よく使う機能だけに対応したシンプルなものから、テレビの操作にも対応した多機能タイプまで、各製品の個性が出ているので、リモコンでどこまで操作したいかに合わせて選ぶという手もあります。

 

ストレージは、ゲームのようなサイズの大きいアプリを使いたい場合には容量の大きなものを選ぶ必要がありますが、動画配信サービスの利用がメインならそれほど気にする必要はないでしょう。

 

【その1】ルーターとしても使えるスティック型STB

CCC AIR

Air Stick 4K

1万584円

小型の本体をHDMI端子に接続して使用するスティック型STB。Chromecast機能に対応しているので、対応スマホアプリの画面をテレビにミラーリングすることもできます。4Kおよび4K HDRにも対応し、有線LAN接続時はルーターとしても利用可能。【4K:対応】【有線LAN:対応】【音声対応リモコン】【ストレージ :16GB】【GoogleHome】

 

↑HDMI端子に本体を直接差し込めない場合やテレビ裏面のスペースが狭い場合は、付属の延長ケーブルを使います

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

U-NEXTなどは対応アプリがなく、スマホからミラーリングが必要です。他に「TSUTAYA movie powered by U-NEXT」にも対応。

※1:アプリには非対応ですが、ChromecastもしくはAndroid TVのミラーリング機能を使ってスマホから表示可能です

 

【使い勝手】★×3

Netflix起動まで「約1.1秒」/Hulu起動まで「約3.4秒」/dTV起動まで「約2.0秒」

アプリによっては起動に時間がかかりました。ホーム画面はアプリアイコンがシンプルに並ぶ構成で、初めてでも使いやすいです。

 

【リモコン】★×3

コンパクトなリモコンから音声検索もできる

子どもでも持ちやすいコンパクトサイズの音声対応リモコンは、コンテンツ選択や再生などの基本操作が可能。音量調整はできないのが残念です。

 

【こんなこともできる!】有線LAN接続時はルーターにもなる

ネットへの接続は有線LANでも可能。有線接続時は本体をWi-Fiルーターとして利用することもでき、同時に8台の機器を接続できます。帯域は、2.4GHzおよび5GHzに対応しています。

↑LANポートは、本体に給電するためのACアダプター部分に搭載されています

 

 

【その2】テレビの操作も可能な多機能リモコンが便利

NTTドコモ

ドコモテレビターミナル

1万6848円

本体は据え置き型。ドコモの各動画サービスやGoogle Playストアでダウンロードしたゲームを楽しめます。4Kのほか4K HDR、Dolby Visionにも対応。Android TV搭載で、対応アプリがない動画サービスもスマホのミラーリング機能を使って視聴可能です。【4K:対応】【有線LAN:対応】【音声対応リモコン】【ストレージ 16GB】【GoogleHome】

 

↑人気の専門チャンネルや独自番組を提供する「dTVチャンネル」にも対応します

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

テレビアプリのないものは、スマホのミラーリング機能を使って表示可能。「ひかりTV for docomo」(※2)も間もなくスタート予定です。

※1:アプリには非対応ですが、ChromecastもしくはAndroid TVのミラーリング機能を使ってスマホから表示可能です ※2:2018年春サービス開始予定

 

【使い勝手】★×4

Netflix起動まで 「約2.0秒」/Hulu起動まで「 約2.4秒」/dTV起動まで 「約0.9秒」

NetflixはスマホのGoogle Homeアプリを利用したミラーリングで表示する必要があり、少々不便。複数のdアカウントを切り替えて使える点が便利です。

 

【リモコン】★×5

テレビの操作も可能で日本語表示が見やすい

各ボタンの説明が日本語でわかりやすいです。音声検索やコンテンツの再生/停止などの操作が可能なほか、通常のテレビリモコンとしての機能も備えます。

 

【こんなこともできる!】使い方をテレビ上で確認できる「eトリセツ」が便利

取扱説明書をテレビ画面上で閲覧できる「eトリセツ」アプリを搭載。紙の説明書やWebサイトを見なくても、テレビの設定方法や使い方をすぐに確認できるので便利です。

↑画面左側に目次が表示されるので、必要なページをすぐに見つけられます

 

 

【その3】プライム会員サービスとの連携が充実

Amazon

Fire TV

8980円

4Kおよび4K HDRに対応。Amazon Prime Musicやプライムフォトなど、プライム会員向けサービスとの連携が充実しているので、特典をたっぷり活用したい人にはうれしい。Amazon Echoからの音声操作は、日本語未対応となっている(2018年3月現在)。【4K対応】 【音声対応リモコン】【ストレージ :8GB】※3

※3:別売のイーサネットアダプタを使えば有線LANにも対応可能

 

【対応動画アプリ充実度】★×5

主要な見放題サービスにはおおむね対応。YouTubeアプリは利用できませんが、Firefoxなどのブラウザからアクセスすれば視聴可能です。※4:ブラウザでの視聴に対応

 

【使い勝手】★×4

Netflix起動まで 「約1.1秒」/Hulu起動まで 「約3.4秒」/dTV起動まで「約1.0秒」

アプリによっては起動に少し時間が必要。ホーム画面にはPrime Videoの「次に観る」などが表示されており、別サービスをメインで使うなら少々うるさく感じるかもしれません。

 

【リモコン】★×4

使いやすいボタン配置の音声対応リモコン

リモコンからの音声検索に対応。ボタンの配置やストロークが程よく、今回試したなかで最も使い勝手が良く感じました。音量調整に対応していない点が惜しいです。

 

【こんなこともできる!】

プライム会員ならクラウド上の写真も閲覧できる

Amazonプライム会員向けフォトストレージ「プライムフォト」の写真を表示したり、スライドショーを楽しんだりできます。また、FirefoxやFire向けプラウザ「silk」を使ってWebの閲覧も可能です。

↑プライムフォトは容量無制限で写真を保存できるプライム会員向けサービスです

 

【その4】Siri搭載リモコンで様々な操作ができる

Apple

Apple TV 4K

2万1384円(32GB)、2万3544円(64GB)

据え置き型で4Kおよび4K HDRに対応。各動画アプリはApple TV用のApp Storeから入手する。リモコンの音声認識機能にはSiriが使われており、コンテンツの検索以外にも様々な操作を音声で行えます。【4K対応】【有線LAN対応】【音声対応リモコン】【ストレージ :32/64GB】

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

バンダイチャンネルやauのビデオパスも対応。テレビアプリのないサービスはAir Playで表示するため、iOS端末かMacが必要です。※5:アプリは非対応ですが、AirPlayを使った表示には対応。AndroidおよびWindowsデバイスからの表示は非対応

 

【使い勝手】★×5

Netflix起動まで「約0.9秒」/Hulu起動まで「約0.9秒」/dTV起動まで「約0.9秒」

いずれのアプリもすばやく起動するので、ストレスなく使えます。音声操作では、再生中の映画の情報を尋ねたり、字幕を切り替えたりもできます。

 

【リモコン】★×5

タッチパッド搭載の手のひらサイズリモコン

コンテンツの選択などをリモコン上部のタッチパッドから行えて快適。音声認識のSiriも優秀。iPhoneをリモコン代わりに使えるアプリも用意されています。

 

【こんなこともできる!】AirPlayでiOSの画面をテレビに表示

iOSが標準対応するミラーリング機能の「AirPlay」を使えばiPhoneなどの画面をテレビに表示することも可能です。また、「写真」アプリでは、iCloudフォトライブラリの写真を閲覧できます。

↑iPhoneやiPad、MacのAirPlayアイコンから、ミラーリングを開始できます

 

【その5】スマホからのシンプルな操作で手軽に使える

Google

Chromecast

4980円

手のひらサイズの本体をテレビのHDMI端子に接続して使います。専用のホーム画面などはなく、スマホからの操作でChromecast対応アプリの画面をテレビに表示して視聴する方式。4K対応の上位モデルChromecast Ultra(9720円)も用意されています。【GoogleHome】

画像提供:Google

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

スマホからの表示に対応(※6)

他と違ってアプリを使用せず、スマホ側のアプリ画面をテレビにミラーリングして視聴します。利用できるサービスは多いです。※6:スマホのアプリ画面をミラーリングして視聴する方式。ミラーリングには、アイコンで表示したもののうちPrime Video以外のサービスが対応しています

 

使い勝手:★×3

Netflix起動まで「約2.0秒」/Hulu起動まで 「約2.0秒」/dTV起動まで「約2.0秒」

表示には各アプリから2回のタップが必要になり、一手間かかる印象。タップ後は瞬時に表示されます。使い慣れたスマホアプリで操作できる点は便利。

 

リモコン:-

リモコンは同梱されずスマホで全操作を行う

専用のリモコンはなく、スマホに「Google Home」アプリをインストールして、リモコンとして使用します。再生などはアプリをそのまま操作すれば問題ありません。iOS、Androidともに対応。

 

【こんなこともできる!】Chromeブラウザからネット閲覧もできる

PC版のChromeブラウザからは、画面をテレビに映すことができるので、大画面でネットを楽しみたいときに役立ちます。Chromeブラウザなら、WindowsでもMacでも利用可能。

↑ブラウザ画面をテレビに映すには、Chromeのメニューで「キャスト」をクリック

 

 

【おまけ】PS4をSTBとして使うこともできる!

SIE

PlayStation 4

実売価格3万2378円

PlayStation 4は、STBとしても使うことができます。主要見放題サービスに対応し、上位モデルのPlayStation 4 Proと4K対応テレビを組み合わせれば、一部サービスで4K画質での視聴も可能。

 

【対応動画アプリ】

 

 

↑無料動画サービスはYouTubeに対応。PS向けサービスの「PS Video」から映画をレンタルすることも可能です

何が違うの、スマートウォッチ!初心者が選ぶべき4選を徹底比較

「スマートウォッチ」という言葉は皆さんご存知でしょうが、どんな商品があるかは分からないという人も多いのでは? 今回はディスプレイをタッチして操作する4種類の代表的なモデルをご紹介。各機の概要と、健康管理という側面にフォーカスして、それぞれの特徴を解説します。

 

おなじみのApple Watch Series 3の実力は?

Apple Watchは、Appleが販売するスマートウォッチ。「watchOS」を採用しており、iPhoneとペアリングして利用します。2014年に初代「Apple Watch」が発表されてから3年以上が経過。いまでは、第3世代に相当する「Apple Watch Series 3」が最新モデルとなります。

 

↑「Apple Watch Series 3」の38mm・Nike+モデル。

 

 

同製品には、LTE通信が可能なモデルも選択でき、iPhoneを大手通信会社で契約している場合、専用のオプションプランを契約すれば、Apple Watch単体でモバイル通信を利用可能。iPhoneの電源を切った状態でも、あるいは屋内にiPhoneを置いて外出してしまった場面でも、ウォッチから電話を掛けられます。Apple Musicのストリーミング再生も可能です。Siriを用いた音声操作もできます。

 

↑Nike+モデルのバンドは通気性に優れており、丸一日装着していても蒸れにくい。ランニングなど、汗をかくワークアウトで活躍する

 

↑背面には光学式の心拍センサーを搭載。リアルタイムに心拍数をチェックできる

 

ケースは38mmと42mmの2種類。ケースおよびバンドも複数の組み合わせを展開しており、素材・種類によって価格が異なります。

 

↑アプリ一覧の画面

 

防水・防塵性能を備えるので、腕時計OKのプールや海水浴場でも使用可能。屋外のランニング中に雨が降ってきても故障を心配せずに使用し続けられます。そのほか、Apple Payが利用できることもメリット。Suicaを登録して、公共交通機関の利用やコンビニの決済に利用できるので、ちょっとした外出やワークアウトの際に、サイフを持ち歩く必要がなくなります。

 

↑ワークアウトの際の画面。ディスプレイサイズはコンパクトながら、文字表示がはっきりと見えるので、視認性もよい。GPSで経路のログも残る

 

運動の測定については、「アクティビティ」と「ワークアウト」の2種類のアプリを標準搭載。前者は日常生活で、どのくらいのカロリーを消費したのかモニターできます。後者はランニングなどの運動中のデータを測定できるアプリです。

 

↑Nike+モデル(38mmケース)では、総重量が50g台前半となる。マラソンなどの長距離を走る場合でも、使い勝手はよい

 

【Apple Watch Series 3(Nike+)の5項目評価】

使いやすさ:       ★★★★★

拡張性:              ★★★★★

電池持ち:           ★★★★

見やすさ:           ★★★★

運動利用:           ★★★★★

 

【ここが良い】

  • iPhoneとの連携がしやすい&初期設定が分かりやすい
  • 軽くてかつ文字盤も見やすいので運動利用に最適
  • 運動しながらApple Musicを単体でストリーミング再生できる

 

【ここはやや注意】

  • Androidでは利用できない
  • LTEモデルは固定費が発生する
  • 画面がずっと点灯しているわけではない

 

AndroidユーザーならWear OS by Googleを検討しよう

一方、Android搭載のスマホを使っている場合には、「Wear OS by Google(旧Android Wear)」というOSを搭載したスマートウォッチを検討するとよいでしょう。多くのブランドからこうしたデバイスが登場しているので、一概にどれが良いかは判断しかねますが、自身の好きなデザインやブランドで選択するのがよいと思います。ネットで購入する場合には、Wear OS by Googleをサポートしている比較的新しい機種を選びましょう。

 

初期設定時には、Wear OS by Googleアプリからペアリングを行います。実はiOS版の同アプリも存在するので、iPhoneでも利用可能。ただし、このアプリを常に起動していないと接続が途切れますし、利用できる機能は限定されます。

 

↑「Diesel On」。ディスプレイが常に点灯しており、使用時以外にはアンビエント表示に切り替わる。時針らしいデザインというメリットがあるが、バッテリー消費量は多い

 

また、完全に円形のディスプレイを搭載しているモデルがオススメです。比較的古いモデルでは、ディスプレイが円形でも下端に切れ込みが入っていて、デザイン的に美しくありません。

 

本記事では、例として「ディーゼル」ブランドのスマートウォッチ「Diesel On」を取り上げます。

 

↑同モデルのバンドは革製で運動利用には適さない。ケースは防水対応だが、バンドはあまり濡らしたくない

 

 

↑同機のケースには心拍計が付いていない。リアルタイムに心拍数を計測したい場合には、心拍計が搭載された別ブランドのWear OS by Googleを選択したほうがよい

 

同機は、先述のWear OS by Googleを搭載。ディスプレイは完全に丸く、サイドにはリューズのほかに2つのボタンがあります。Wear OS by Googleのスマートウォッチは基本的な構成がほぼ一緒ですが、こうしたボタンの有無は機種によって異なるので、チェックしたいポイントです。

 

また、「OK Google」で音声操作が行えたり、手首をひねって操作するジェスチャー操作も利用できるのも特徴です。

 

↑「Step Goals」アプリから、1日の目標歩数を設定できる(200~30000歩)

 

 

↑Wear OS by Googleでは、筋力トレーニングの回数測定ができる

 

運動利用に関して、Wear OS by Googleでは、「Fitエクササイズ」というアプリが基本となります。ランニングやウォーキングの測定のほか、筋力トレーニングを測定できるのがポイントです。例えば、ベンチプレスやラットプルダウンなどを行った際に、腕の動きを検出して、候補の種目を提示。レップ数も自動で入力してくれます。重さは手動で入力する必要があります。

 

↑ただし、同機は重量が100g近いため、運動利用には向かない

 

 

【Diesel Onの5項目評価】

使いやすさ:       ★★★★

拡張性:              ★★★★★

電池持ち:           ★★★

見やすさ:           ★★★★★

運動利用:           ★

 

【ここが良い】

  • AndroidでもiPhoneでも利用できる
  • アナログ腕時計に引けをとらないケースの重厚感
  • 非使用時にもディスプレイが省電力で点灯する

 

【ここはやや注意】

  • 重い&心拍計非搭載なので本格的な運動には不向き
  • ディスプレイ常時点灯のためバッテリー消費は早い
  • Wear OS by Googleの初期設定は、初心者にはやや難しい

 

 

 

Galaxyユーザーなら迷わず「Gear S」シリーズを選ぶべし

Androidのなかでも、サムスンのGalaxyシリーズを使っているなら、「Gear S」シリーズがオススメ。同シリーズは「Tizen(タイゼン)」をベースにしたウェアラブルOSを搭載しています。日本で入手できる現状の最新モデルは「Gear S3」で、「Frontier(樹脂バンド)」と「Classic(革バンド)」の2モデルを展開中。

 

ちなみに、Galaxy以外のAndroidや、iPhoneもペアリング可能。前者は「Gear Manager」、後者は「Gear S」アプリを通じて設定します。ただし、Galaxy以外では、一部の機能が利用できません。

 

↑「Gear S3 Frontier」のディスプレイサイズは約1.3インチ

 

最大の特徴は、ベゼルをくるくるっと回して操作できること。まるでダイバーズウォッチを触っているような感覚で、最小限の画面タッチで操作を行えます。ちなみに、右サイドにはバックキー(上)とホームキー(下)という物理ボタンも搭載。

 

↑ベゼルをくるくると回して操作できる。そのため、UIも円を意識したものになっている

 

 

↑Frontierのバンドは樹脂製。ただし、ちょっと脱着しづらい

 

 

↑背面には、光学式の心拍センサーが搭載されているが、LEDの数が少ないため精度は低め

 

 

運動に関しては、目標の歩数を設定できたり、ワークアウト時のデータを記録できたりするなど、基本をしっかり押さえている印象。

 

↑ランニング記録時の画面

 

 

↑心拍ゾーンの推移をグラフで確認できる

 

 

特徴的なのは、スマートウォッチ単体でもデータを後から見返しやすいということでしょう。なお、GPSもサポートするので、経路の情報も保存されます。

 

↑重量は軽くもなく、重すぎもせずといったところ。運動でも利用できるギリギリの範囲。ただし、マラソンなど、長距離走で使うには、不向きだ

 

 

【Gear S3 Frontierの5項目評価】

使いやすさ:       ★★★★★

拡張性:              ★★★

電池持ち:           ★★★★

見やすさ:           ★★★★★

運動利用:           ★★★★

 

【ここが良い】

  • ベゼルを回す操作感が良い
  • GPSや防水をサポートし、運動測定にも適する
  • ワイヤレス充電用のドッグが付属する

 

【ここはやや注意】

  • 樹脂バンドの着脱がスムーズにしづらい
  • 細かい機能をフル活用するにはGalaxyで使う必要がある
  • マラソンなどの長距離走で使うには少しずっしり感じることも

 

拡張性にこだわらないなら「Fitbit Ionic」もあり

 

最後に紹介するのは、ウェアラブル健康デバイスで有名な「Fitbit(フィットビット)」が展開するスマートウォッチです。従来は、ディスプレイのないアクセサリータイプのデバイスを中心に展開してきましたが、スマートウォッチ黎明期に話題となった「Pebble(ぺブル)」を買収。その技術を取り込み、タッチディスプレイを搭載するスマートウォッチを発売するに至りました。

 

「Fitbit Ionic(フィットビット・アイオニック)」は、そんな同社が発売した新モデル。OSには独自のFitbit OSを採用。カラーディスプレイを搭載していて、タッチ操作が可能です。また、防水性能を備えるほか、本体に音楽を保存しておきワイヤレスイヤホンから再生できるなど、同社のラインナップのなかでは、ハイエンドに相当する仕様となっています。

 

↑「Fitbit Ionic」(写真はスレートブルー&バーントオレンジ)は、スクエア型の角張ったディスプレイがユニーク。バンド表面には凹凸で模様が描かれ、樹脂製だがチープさを感じないデザインになっている

 

ケースの側面には、左側にひとつ、右側にふたつの物理ボタンを備えます。左側のボタンは、ホームボタンのように機能。右上のボタンは短く押すと当日のログを、長く押すと音楽プレイヤーを起動します。右下のボタンは短く押すとエクササイズアプリをクイック起動、長押しすると通知一覧を確認できます。

 

↑バンド(「クラシック」タイプ)は樹脂製で、形状を維持できる程度に堅い。先端にピンがついていて、固定する仕様になっている。内側は滑らかで肌ざわりも良いが、滑らかな表面は汗をかくと蒸れやすい。付け替えも可能

 

 

↑背面には心拍センサーを搭載。GPSも内蔵する

 

 

運動に関しては、「エクササイズ」と「Coach」アプリの2つがメインとなるでしょう。前者はランニングなどの7種目の測定が可能。後者では、3つのワークアウトプログラムを実行できます。

 

↑「Coach」アプリでは、短いアニメーションで運動の解説があり、その後運動するための時間が表示される

 

 

また、ランニングの動作を検知し、自動でランニングモードに移行する機能も備わっています。

 

↑軽量さは4モデルのうち随一。普段使いでも軽やかに使用できるだろう

 

 

ちなみに「Fitbit Pay」機能にも対応していますが、日本ではFitbit Payがまだ使えません。

 

【Fitbit Ionicの5項目評価】

使いやすさ:       ★★★★

拡張性:              ★★

電池持ち:           ★★★★★

見やすさ:           ★★★★★

運動利用:           ★★★★

 

【ここが良い】

  • スクエア型のユニークかつ見やすいディスプレイ
  • iPhoneでもAndroidでも利用可能
  • 質量が非常に軽い

 

【ここはやや注意】

  • ケースがステンレス製なので肌ざわりはやや冷たい
  • 提携しているアプリは限定的
  • 充電端子(マグネット式)があり充電に少し手間がかかる

 

春はスマートウォッチデビューに最適な季節です。使い慣れれば、どれも面白い端末ですので、自身の環境や目的、好みにあった機種があれば、ぜひ挑戦してみてください。

※本記事の内容は2018年3月時点にレビューした情報を元にしています。ソフトウェアの詳細はアップデートで更新される可能性がありますので、ご留意ください。

今年はブラックパネルで登場! 真っ赤なボディが目を引く「iPhone 8/8 Plus (PRODUCT)RED Special Edition」

アップルは、iPhone 8/8 Plusの新色として「iPhone 8/8 Plus (PRODUCT)RED Special Edition」を4月9日に発表しました。4月10日21時30分より予約を受け付け、4月13日から販売が開始されます。

 

(PRODUCT)REDは、購入することでアフリカのエイズ対策プログラムを支援することができる取り組み。製品の売上から生み出された資金が、「世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)」に直接寄付されます。

 

今回発表された「iPhone 8/8 Plus (PRODUCT)RED Special Edition」は、販売中のiPhone 8/8 Plusとスペックや価格、ストレージ容量(64GB、256GB)は変わらないものの、外装に真っ赤なカラーを採用。また、「iPhone 7/7 Plus (PRODUCT)RED Special Edition」ではホワイトのフロントパネルでしたが、今回はクールなブラックパネルが採用されています。

 

iPhone Xでは(PRODUCT)REDモデルは発売されませんが、(PRODUCT)RED製品としてiPhone X用レザーフォリオが同じく4月10日21時30分より受付開始となります。

 

この春、スマホの機種変を検討している方は、ひときわ目立つ鮮やかなレッドカラーが人気の(PRODUCT)REDモデルをぜひチェックしてみて下さい。

あなたは新iPad派、それともiPad Pro派? どちらを買うべきか分かる10個のチェックポイント

Apple Pencilに対応したiPad(9.7インチ)が登場しましたが、既存のiPad Pro(10.5インチ)も魅力的です。いざ買うとなるとどちらにすべきか悩ましい!  そこで、両者を比較しながら10個のチェックポイントを設定しました。どちらを購入するべきか、自分に合ったモデルが分かります。

 

~Yes/Noで答えてYesの数をチェックしてみよう~

 

【1】できれば予算は5~6万円以下に抑えたい

【2】スマホを持っているからあまりiPadでは撮影しない

【3】音楽を聴くときにはイヤホンを使うことが多い

【4】お気に入りのゲームアプリは縦画面だ

【5】使う場所は自宅内がメイン

【6】電子書籍はあまり読まない方だ

【7】Apple Pencilは使いたいが、そこまで描き味にはこだわらない

【8】常にスマホやPCの充電を怠らない

【9】海外で通信手段を安く確保する方法を知っている

【10】子どもに持たせるためにiPadの購入を考えている

 

YESとNOどっちの数が多かったでしょうか? それでは早速解説を始めたいと思います!

 

~解答~

Yesが多いほど、あなたは新しいiPad(9.7インチ)向き。特にYesが6~10個ついた人なら、今すぐ同モデルを購入しても不満なく使えるでしょう。一方で、Noが多いほどiPad Pro(10.5インチ)向きの可能性大です。Apple Storeなど、実機が展示してある店舗を訪れて、実際に触って確かめてみた方が良いかもしれません。

 

それでは各項目の解説をしていきます。なお、本記事で以下「iPad Pro」と呼称するモデルは「10.5インチモデル」のことを指しています。12.9インチモデルでは価格やスペック値に差がありますので、ご留意ください。

 

【1】できれば予算は5~6万円以下に抑えたい

ペン付きで新iPadなら約5万円! コストパフォーマンスで選ぶなら絶対的に新iPad

↑新しいiPad(左)と10.5インチiPad Pro(右)。後者の方がベゼルが細い。※特に記載がない場合、写真は以下同順

 

 

新しいiPadの最大の魅力はそのコストパフォーマンスです。Apple Storeで購入する場合、Wi-Fiモデルでよいなら、32GBモデルで4万824円~で入手可能です。これがiPad Proだと64GBで7万5384円~となります。さらにApple Pencilを付けると別途1万1664円かかるので、新しいiPadでは計5万2488円となります。iPad Proだと8万7048円。

 

たとえば初めてiPadを使う人、これから自分の中でタブレットの細かい用途を見極めたいという人なら、絶対的に新iPadをおすすめします。やはり、予算に見合うかどうかは重要です。無理せずお得なモデルを買うのか、ちょっと奮発して長く使える良いモデルを買うのか。まずはここを検討しましょう。

 

【2】スマホを持っているからiPadではあまり撮影しない

iPadはインカメラの写りがやや粗い。iPad Proなら問題なし

↑iPadのカメラは一回り小さい。上部のアンテナもデザインが異なる

 

 

 

 

 

両機のカメラには違いがあります。画素数を比較すると、新iPadは背面800万/前面120万、iPad Proは背面1200万/前面700万です。

 

最近のiPhoneに慣れてしまっている人では、前面120万画素だと、画質が少し粗く感じてしまうはず。iPadを旅行に持ち歩いてインカメラで記念撮影をしたいなら、この点も考慮に入れておくとよいでしょう。撮影した写真を大画面に表示したり、大きく印刷したい場合はなおさらです。

↑背面カメラで撮影した写真を比較。iPad(左)のデータを引き伸ばしてサイズを揃えているが、粗さはそこまで気にならない。iPad Pro(右)がやや暗い印象があるが、自然光で撮影したため雲の動きで光量の差が出てしまったようだ。ここはあまり気にしないで欲しい

 

↑同じく前面カメラで画質を比較。この程度のサイズなら差はそこまで気にならない

 

↑iPad(120万画素)とiPad Pro(700万画素)の写真は、引き延ばすと精細感に差がでる。髪の毛の写り具合を比べると分かりやすい

とは言え、画質にこだわらなければこのくらいでも十分。「スマホを持っていなくて、初めてタブレットを持つ」という年配の両親にプレゼントする――といった場合には、120万画素のインカメラでも十分楽しめるでしょう。

 

【3】音楽を聴くときにはイヤホンを使うことが多い

スピーカー性能はiPad Proが優れるが、イヤホンを使うなら差はなし

↑青い丸がサウンドのイメージ。iPad Proは4か所のスピーカーで高音質を実現

 

スピーカーの数に違いがあります。新iPadにはスピーカーが下部側面に2基搭載されています。一方のiPad Proには四隅にそれぞれ搭載されているので、計4基のスピーカーから音が出ます。iPad Proはスピーカーのサウンドがかなり良いです。気になる人は店頭で試してみるといいかもしれません。

 

リビングルームに立てかけてApple Musicを再生すれば、もはやBluetoothスピーカーとか不要です。一方で新iPadだとそこまでの満足感はありません。しかし、AirPodsみたいなお気に入りのイヤホンがあって、そもそもスピーカーを使わないというのであれば、このデメリットはあまり気にしなくてもOKです。

 

【4】お気に入りのゲームアプリは縦画面だ

新iPadの音も縦向き&手持ちならそんなに悪くない

 

前述の通り、ハイエンドモデルと比べたら新iPadのスピーカーはやはりiPad Proと比べると少し見劣りします。スピーカーも、2基が両方下側面に配置されているので、横向きで持つと片側からしか音がでません。でも縦向きで再生するならiPadでも結構良い音します。手で持って扱うときには、音量も充分です。

 

例えばYouTubeを視聴するとき、ゲームアプリを楽しむとき、iPadの向きはどうなりますか? もし、縦画面が多いという人なら新しいiPadでも不満なく使えるかもしれません。一方で、「横画面で視聴することが多い」「横画面のゲームアプリを楽しみたい」と言う場合には、4基のスピーカーで左右の偏りがないから立体的なサウンドが楽しめるiPad Proを選んだ方がよいでしょう。

 

【5】使う場所は自宅内がメイン

新iPadのディスプレイは明るい場所だと見えづらいことがある。iPad Proは反射が低減される

 

↑暗所での見え方はさほど変わらない

 

↑窓際だと新iPadが白く反射してほとんど見えなくなっている。ガラス表面も全体的に白くぼんやりしている。一方のiPad Proは比較的反射が抑えられていて、かろうじて表示している写真内の空や花の色も視認できる

 

新iPadは9.7インチのRetinaディスプレイ(2048×1536ピクセル)を搭載します。一方、iPad Proは10.5インチのRetinaディスプレイ(2224×1668ピクセル)を搭載します。どちらも画素密度は264ppiで、両者に差はありません。しかし、iPad Proにしか採用されていない性能がいくつかあります。まずは「フルラミネーションディスプレイ」「反射防止コーディング」の2点に注目しましょう。

 

「フルラミネーションディスプレイ」は、要するに映像が表示されているディスプレイと、表面にあるカバーガラスの間に隙間がないことを意味します。さらにかみ砕けば、新iPadではタッチするガラスと映像の間に隙間がありますが、iPad Proではこの隙間がなく、映像そのものをタッチしている感覚で使えます。また、隙間が無くなることで光の反射も抑えられます。iPad Proでは、さらに反射防止コーティングも施されているわけです。

 

夜間の室内などで使う分には、新iPadでも視認性に問題はありません。一方で、太陽光のような強い光源のある場所――つまり屋外や窓際など――で使うならばiPad Proの方が見やすく表示されます。

 

【6】電子書籍はあまり読まない方だ

iPad Proには「紙の白さ」を再現する機能があるが、新iPadは非対応

前項とも関連してきますが、「True Toneディスプレイ」という機能もiPadは非搭載です。iPad Proなら利用できます。こちらは「白」の表現がよりアナログの紙に近くなるという機能です。周囲の光源に合わせて、白の表現が変化します。やや赤みを帯びた暖かみのある色味になります。

 

電子書籍を読む場合には、長時間余白部分の白さと対面することになります。機械的な青みの強い白よりも、より自然な紙の白さが再現された方が、目が疲れにくくなるはず。長時間のブラウジングをする場合も同様です。しかし、「電子書籍は読みません」あるいは「長時間のブラウジングはしません」という人は、この機能の有無にそれほどこだわる必要はないでしょう。

 

【7】Apple Pencilは使いたいが、そこまで描き味にはこだわらない

Apple Pencilの書き心地の差は絵描きくらいしかわからない微々たるもの。でも、こだわるならiPadよりiPad Proの方が良い

 

↑「Adobe Photoshop Sketch」で実際にそれぞれの機種で絵を描き、筆の反応と書き心地を比較した

 

両機ともApple Pencilが使えます。しかし、使い心地が完璧に一致するというわけではありません。スペック上では、ディスプレイの「リフレッシュレート」が異なります。これは「画面が更新される速さ」のようなもの。iPadが60Hzで、iPad Proが120Hzとなります。つまり、iPad Proの方が2倍の頻度で画面を書き換えているというわけです。

 

普段のタッチ操作では、どちらでもあまり問題ありません。しかし、Apple Pencilを活用する場合には、iPad Proの方が滑らかな操作感を味わえます。実際に使用した上で、筆者は「iPadには書き出し時の微妙なタイムラグがあるのに対し、iPad Proにはほとんどない」と感じました。

 

また、「摩擦」というか「硬さ」と言うか――。書き心地についても、若干の差がありました(主観的な評価であり、筆者の推察を含みます)。例えば、濃い線を描こうとしてペンを強めに引くときに、iPad Proのディスプレイは少したわむようで、引っかかりが強くなるんです。一方、iPadは画面が堅くて、強く書いても摩擦が変わらない。こうした理由から、長く描いて疲れないのはiPad Proの方かな、と思いました。

 

メモ書きや、写真のレタッチ、書類の修正指示などに使うなら、こうした部分は無視できます。しかし、細かい描画を目的にするならiPad Proの方が心地よく使えるはず。

 

【8】常にスマホやPCの充電を怠らない

iPadでBluetoothキーボードを使うと、キーボードも充電しなくてはいけなくなることも。iPad Proはスマートコネクター対応キーボードが使えてこちらは充電不要

 

↑iPadでソフトウェアキーボードを表示している様子と、iPad ProでSmart Keyboardを装着している様子

 

両機の大きな差として、「Smart Connector(スマートコネクター)」の有無があります。新iPadは非搭載ですが、iPad Proには搭載されています。

 

つまり、外付けの物理キーボードを使いたいと思った場合に、新iPadではBluetooth接続のキーボードを使う必要があります。そして、そういったキーボードは充電が必要というケースも多いのです。キーボードの充電を毎日欠かさずにできる、もしくは急な充電に対応できる周辺機器の用意があるなら問題ありませんが、ちょっとズボラな人だと、いざ使いたい場面でキーボードが電池切れ……、なんてことも起こりがち。その際にはソフトウェアキーボードで入力しなくてはいけません。

 

↑「Smart Keyboard」にある「Smart Connector」という端子。ここをiPad Pro側の端子に、磁石でカチッと接続する。それだけで、自動的に接続が完了し、キーボード側への給電も行われる

 

一方、iPad ProではSmart Connector対応のキーボードが使えます。こちらは同端子から給電もできるので、キーボード側の充電作業が不要。つまり、キーボードのバッテリーが切れて使えなくなるというケースが一切ありません。ビジネスシーンで使いたいならiPad Proの方が安心です。

 

【9】海外で通信手段を安く確保する方法を知っている

新iPadは別売りのApple SIM対応。iPad ProはApple SIM内蔵。でもプリペイドSIMを購入して使う場合に差はない

 

↑iPad ProはApple SIMが内蔵されているので、SIMカードを挿さなくても「モバイルデータ通信」の設定項目からプリペイドの通信プランを購入できる

 

前提知識として、本体価格が少し高くなりますが、Wi-Fi+Cellularモデルを選択すれば、SIMカードをセットすることでモバイル通信を利用できます。また、Apple Storeで購入したモデルや、SIMロックを解除したモデルなら、海外で現地の通信が行えるプリペイドSIMをセットして利用することも可能です。

 

加えて注目したいのが、「Apple SIM」の存在。iPad Pro(Wi-Fi+Cellularモデル)には、これが内蔵されています。言い換えると、「設定」アプリ内の操作でプリペイドの通信プランを購入できるようになっています。海外旅行ではプリペイドSIMを購入する手間が省けます。また、国内でも通信プランの長期契約をしたくない場合――例えば、年に1・2回だけモバイル通信を利用したいなど――に都合がよいです。

 

とは言え、実は新iPadでもカード状で販売されている「Apple SIM」を購入してセットすれば同じことができます。また、プリペイドSIMの購入方法を知っていれば、より安い通信プランを選択できることもあります。ちょっとした知識があれば、新iPadでも使い勝手の差を埋められるはずです。

 

【10】子どもに持たせるためにiPadの購入を考えている

新iPadのチップセットはiPhone 7と同様。学習向けのARアプリも使えるし、プログラミングの勉強にも使える

 

「教育」をテーマに発表された端末ですからね。子どもに持たせようかな、なんて考える人も多いのではないでしょうか。価格を考慮すると、「iPad mini 4」(128GB・Wi-Fiモデルで4万9464円)よりも安い。つまり、iPadシリーズで一番安いですので、必然的に選びやすいですね。

 

新しいiPadはiPhone 7と同じ「A10 Fusion」チップを搭載します。iPad Proが搭載する「A10X Fusion」チップには劣りますが、それでも性能は充分です。処理の重いアプリもサクサク動きます。

 

例えば、ARアプリをサポートしているので、学習向けのARコンテンツが出てきたらすぐに試せます。また、プログラミングを覚えさせたければ、「Swift Playgrounds」アプリを活用できます。もちろん前述の通り、Apple Pencilもサポートするので、お絵描きにも使えますね。子どもに持たせるならコレで十分です。

 

終わりに……

以上、10個のチェックポイントでした。もし「自分はiPad Proの方が良いかも?」と思った人は、一回り大きい12.9インチというサイズも選択できるので、こちらも忘れずに。

ネオン輝く世界一の繁華街・新宿にリンゴマークが! 4年ぶりの新店舗「Apple新宿」が7日オープンへ

Appleは4月7日(土)、同社直営店舗の「Apple新宿」をオープンします。ドアオープンは午前10時です。これに先立ち、5日(木)に報道機関向けの内覧会が開催されました。新店の開業は、2014年に「Apple表参道」がオープンしてから4年ぶりのこととなります。

 

なお、オープン当日には、店舗オリジナルのTシャツとピンバッチが特典として用意されるようです。展示・販売されるわけではないようなので、特典をゲットしたい人は早めに訪れるのがよいかもしれませんよ。

 

6KディスプレイにネオンサインっぽいApple新宿ロゴが

さて、同イベント冒頭には、Appleシニアマーケットディレクターのデニー・トゥーザ氏が登壇。Apple新宿の開業について、以下のように述べました。

↑Appleシニアマーケットディレクターのデニー・トゥーザ氏

 

「新宿は独創性と自己表現の伝統を持つ、活気に満ちたエリアです。エンターテインメント、ビジネス、そして文化の中心地であります。私たちはこのストアを、そんな新宿の中心にある、“タウンスクエア”――つまり街の広場にしたいと考えています。コミュニティにとっての集まる場所。みなさんに集まっていただき、お互いに繋がりを築いてもらう。学ぶためのインスピレーションを得て、自らの“クリエイティビティ(広い意味での創造性)”を解き放ってもらう。そういう場所です。そして、私たちのストアは、そのような場に命を吹き込むようにデザインされています」

 

Apple 新宿は、新宿三丁目駅からすぐ、伊勢丹 新宿店の真ん前に位置する「新宿マルイ本館」の1階に入居します。通りに面した店舗正面は、長さ37mの開放的な全面ガラスで覆われ、同社の建築物に共通する見通しの良いデザインが採用されています。

 

 

店舗に入ると、正面には大型6Kのビデオウォールが設置されており、その前には膝の高さほどのイスが並びます。このスペースは「フォーラム」と呼ばれ、Apple製品の活用法などを学べるプログラム「Today at Apple」を実施する際にも使用されます。

↑店舗内に入ると、正面奥の壁にディスプレイがあり、その手前に椅子が並ぶ。そして両脇に製品展示の机が広がる

 

店舗内には、実際に製品を体験できるよう、iPhoneやiPad、Macなど、90以上の製品がインターネットに接続しています。また、壁にはアクセサリーや関連商品も展示されます。そのほか、製品修理やテクニカルサポートなどを行う「Genius Bar」も設けられます。無料のパーソナルセットアップにも対応するとのこと。

 

同店舗には160名以上のスタッフが勤務し、その平均在勤年数は6年。国内または海外の他のストアでの勤務経験があるスタッフが大部分を占めるそうです。

 

体験型プログラム「Today at Apple」をチェックしよう

先ほども触れましたが、Apple新宿では、iPhoneやiPadなどの活用法などを学べる「Today at Apple」というプログラムが実施されます。これは既存の他店舗と同様。

↑内覧会にて筆者もClipsを用いて動画を撮影・編集する方法を学べるプログラムを体験した

 

こうしたプログラムは「How To」「Music Lab」「Studio Hours」「Quick Start」「Basics」「Photo Walks」などのジャンルに分類されます。そして、こうしたジャンルごとにも様々なテーマが用意されます。公式サイト(https://www.apple.com/jp/today/)にアクセスすると、日程ごとにどんなプログラムが実施予定か分かるので、ここから予約すれば参加できます。例えば、すでに予約で満員ではありますが、4月7日には「How To:iPhoneで写真を撮ろう」というプログラムが実施されることがわかります。

↑iPadやApple Pencilを活用したプログラムも用意される

 

なお、Apple新宿のオープンを契機に、iPad&Apple Pencilを使い、「Procreate」アプリを用いてオリジナルの家紋をデザインするプログラムが始動します。ちなみに、「家紋」がテーマになるのは、日本オリジナルの試みのようです。

 

日本一の乗降客数を誇る新宿だけに、新店舗のオープンで利便性が高まる人も多いのではないでしょうか。新宿に立ち寄った際は、ぜひApple新宿に足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

新iPadがiPad Proより3万円以上安いけど、もしかして”神タブ”ですか?

先日発表された9.7インチiPadの新モデルは、新たに「Apple Pencil」をサポートしました。Apple Pencilは従来、「iPad Pro」シリーズでしか対応していなかったので、「興味はあるけどまだ使っていない」という人も多いはず。新iPadの登場で、改めてApple Pencilが欲しくなる人が続出するかもしれません。

 

とはいえiPad Proではできるけど、新iPadではできないこともあります。ここをしっかり見極めて、自身に最適なモデルをチェックしましょう。

 

ペンは使えるけど物理キーボードはワイヤレス接続のみ対応

今回アップデートされたのは、9.7インチの「iPad」。従来モデルとスペック上の情報を比べると、チップセットが「A9チップ+M9モーションコプロセッサ」から「A10 Fusion+M10コプロセッサ」へと変更されています。また先述の通り、新たにApple Pencilをサポートした点がトピックです。

 

↑現在展開しているモデルは、「iPad Pro」が12.9と10.5インチで、「iPad」が9.7インチ、「iPad mini 4」が7.9インチとなる

 

今回のアップデートで、iPadの新モデルでもApple Pencilが使えるようになったわけですが、iPad Proとの機能・性能差は残っています。例えば、iPad Proでは「Smart Connecter」の端子が側面に備わっていて、対応のキーボードを接続して利用できます。この利点は、iPad Proからキーボード側に給電を行いながら利用できるため、充電が不要ということ。

 

一方、新しい9.7インチiPadには、このSmart Connecterは搭載されていないため、物理キーボードを活用したい場合には、Bluetooth経由で接続するアクセサリーを選択しなくてはなりません。つまり、キーボードの充電も必要となるわけです。

 

↑各モデルのアクセサリーの対応状況

 

そのほか、自然な紙の白色を再現する「True Toneディスプレイ」機能や、カメラの「4Kビデオ撮影」および「光学手ぶれ補正」機能などは、iPad Proのみが対応しています。新しいiPadではサポートしていません。ほかにもカメラの性能には細かい差があります。

 

また、スピーカーの数についても、iPad Proが4基である一方、新しいiPadは2基となります。Touch IDもiPad Proでは第2世代が用いられますが、iPadでは第1世代のままです。

 

LTEモデルの場合、Apple SIMのサポートも気になるところ。iPad Proでは端末に内臓されていますが、iPadでは別途購入したカードを挿入する必要があります。

 

↑各モデルの価格をみると、新しいiPadのWi-Fiモデル(32GB)が一番安いのがわかる

 

一方、価格を比較すると、iPad Proの10.5インチ・Wi-Fiモデル(64GB)は実売価格が7万5384円。片や、新iPadのWi-Fiモデル(32GB)は4万824円で前モデルから据え置き。先述のような機能差はあれど、コストパフォーマンスを考えるとiPadが有力な選択肢となることがわかりますね。

 

特に別売のApple Pencilの1万800円も合わせると、iPad Proなら約8万6000円〜、iPadなら約4万1600円〜となります。つまり3万円以上も安くApple Pencilが使える環境を整えられるわけですから、従来コスト面で購入を躊躇してきた人にとって、間違いなく魅力的なモデルになります。

 

なお、新iPadについては、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社でも取り扱われることが明らかになっています。こちらの価格にも注目ですね。

 

教育市場を見据えての発表

さて、今回のスペシャルイベントはアメリカ・イリノイ州シカゴにある高校の講堂で開催されました。背景にあるテーマは「教育」。実は、前述の「iPad」のアップデートは、同社の教育への取り組みのアップデートへ直結するんです。

 

↑今回のAppleスペシャルイベントが開催された「Lane Tech College Prep High School」の講堂

 

例えば、iPadが新しいチップセットを搭載したことで、処理の重いARアプリもスムーズに使えるようになります。画面上に立体的な情報が表示されるので、視覚的な理解を深めることにつながります。

 

具体的には、美術館や博物館の展示をディスプレイ越しに再現したり、カエルの成長過程を学びつつ解剖を擬似的に体験したりするアプリのデモなどが行われました。また、教科書の表紙自体がARのマーカーとなっていて、カメラを向けると関連した立体映像が表示されるという展示もありました。

 

↑タッチアンドトライ会場がないという異例の構成。端末が展示される代わりに、いろんな側面からの学習を体験できた

 

もう一つ注目しておきたいのが、新たに対応したApple Pencilを使って、「iWork」アプリへ書き込みが行えるようになること。作成したスライドや資料に手書きのイラストや注釈が加えられるわけです。同機能はアプリのアップデートにより実現します。

 

↑「Pages」「Numbers」「Keynote」に対してApple Pencilで直接描き込めるように

 

体系的な学習はプログラミングだけでなくクリエイティブにも広がる

iPadを利用する「学び」には、能動的に取り組まなくてはいけない課題が多く用意されています。例えば、同社では以前より「Everyone Can Code」という体系的な学習プログラムを用意していました。「Swift」というAppleの用いるプログラミング言語について、コーディングの基礎から順を追って学べるカリキュラムです。

 

↑今回の会場ではロボットやドローンを操作する体験ができた

 

例えば、「Swift Playgrounds」アプリを使って、プログラミングの概念を体系的に学べます。キーボードで直接コードを入力するわけではないので、実践的な書き方を覚えられるわけではありませんが、ゲーム感覚で子どもに「プログラムとはなんぞや」という部分を概念的に理解させるには非常に有効です。最終的には、ロボットやドローンを操作することにつながり、コーディングの実用性を理解させることにつながります。

 

今回のスペシャルイベントでは、こうした学習プログラムとして新たに「Everyone Can Create」掲げられました。こちらは「Clips」を用いて動画作品を製作したり、「GarageBand」を使って作曲を行ったりするものです。写真やスケッチも含まれます。まさにiPadが強みとする領域ですね。

 

↑「GarageBand」で作曲を行う画面

 

会場では、テーマを工夫してほかの学習と結びつけることがアピールされました。例えば、何かを覚えさせるための替え歌を使ったり、韻を踏んだ詩をテーマにした動画を作成したりするといった具合です。

 

クレヨンも教育市場向けに登場

最後になりましたが、新しいiPadは教育機関向けに、いくつかの特典が付与されることが明らかになっています。発表時のスライドに表示された価格では、一般向けが329USドル〜であるのに対し、教育機関向けが299USドル〜。つまり30USドルほど割引になると説明されました。日本国内向けに展開する場合もおそらくこうした特典が用意される可能性が高いですが、具体的な割引額などは明かされていません。

 

また、教育機関向けのiPadには、iCloudのストレージが200GB提供されます。通常が5GBなので、195GB分増量されます。

 

↑ロジテックのCrayon(クレヨン)も登場

 

アクセサリーとしてはロジテックから「Crayon(クレヨン)」というスタイラスペンが用意されました。Apple Pencilのように筆圧検知はないものの、ペン先の角度検知はサポート。Lightningコネクタ経由で充電を行います。

 

クレヨンの価格は、Apple Pencilの約半額。そしてペン自体の形状が角ばっているので、Apple Pencilのように机の上を転がりづらいという点もメリットでしょう。

 

↑同社からは「Lagged Combo」というキーボード付きケースも登場した

 

ただし、こうしたアクセサリーは教育機関向けの販売を想定していると思われます。一般向けに取り扱われるかどうかは不明です。

 

こうした教育市場への取り組みが背景にあると分かれば、iPadがApple Pencilに対応した理由も納得できますね。とは言え、やはり一般向けの商品として、一段と魅力的な製品になったと感じてしまうのは筆者だけではないはず。もし「キーボードは要らないんだ。ペンが使いたいんだ」と思うなら、買いです。ただ、ディスプレイやスピーカーにもこだわりたいなら、iPad Proも併せてチェックしておくことをお勧めします。

Apple Watchでジム活が捗っちゃうなあ! 日本上陸した「GymKit」でジム通いへの意識がさらに高く

Apple Watchについて、watchOS 4で導入されたテクノロジー「GymKit(ジムキット)」をご存知でしょうか? これは2017年6月のApple 世界開発者会議 (WWDC)で発表されたもので、ジムに設置された対応フィットネスマシンとApple Watchを連携できるようにするためのプラットフォームのこと。実は、オーストラリア、米国、ヨーロッパ、中国、香港に続き、3月15日から日本でも利用できるようになりました。

 

 

Gymkitについては、「テクノジム」「ライフ・フィットネス」「シュウィン」など、世界シェアトップクラスの7メーカーとパートナーシップが結ばれています。今回はまず、ライフ・フィットネス社製のマシンが日本に導入されたということで、筆者も早速体験しにいってきました。なお、同社が提供するマシンでは、「トレッドミル」「エリプティカル」「インドアバイク」「ステッパー」で対応しています。

 

LifeFitness社PresidentのJaime Irickさんは、「LifeFitnessでは、世界中のフィットネス愛好家の方、フィットネスクラブ、そしてパートナーにとって最適なプラットフォームであることを目指している。その3者にとってGymKitのテクノロジーは最高の成果を提供してくれるだろうと考えている」といった旨をコメント。また、「LifeFitness のマシンでは年間約10億のワークアウトが行われている。将来的にこの大部分がApple GymKitで使われるだろう」とも述べています。

 

↑GymKit対応マシンの例。リカベントタイプのインドアバイクで、Apple Watchを連携できる

 

今回訪れたのは、24時間年中無休で使えるフィットネスジム「エニタイムフィットネス」の恵比寿店。同ジムでは、ひとつのキーを用いて国内および海外にある3500以上のジムすべてを利用できるのが特徴です。店舗により異なり、利用頻度の高い店舗の価格が適用される仕組み。なお、恵比寿店の場合には、9180円/月となります。

 

そもそも、ジムでトレッドミル(ランニングマシン)などを利用すると、Apple Watchに表示される心拍数や消費カロリーと、マシン側に表示されるデータが異なってしまうという課題がありました。さらにトレーニングが終了した際に、せっかくマシン側で測定したデータを、持ち帰ることができませんでした。GymKit対応のフィットネスマシンが普及すると、こうした状況の改善が期待されます。

 

国内のANYTIME FITNESSのメインフランチャイザーであるFast Fitness Japan 代表取締役社長COOの土屋 敦之さんは 「GymKit導入は、利用者にとっての快適さをさらに高めるサービスであり、ジム・日常生活問わずApple Watchを通じて運動や健康状態をモニタリングできるようになれば多くのお客様に喜んでもらえるのではないかと思う」とコメントしています。

 

フィットネスマシンを実際に使ってみた

まず、Apple Watchを対応マシンに近づけるとNFCが反応して、両者がBluetooth経由で接続されます。NFCとBluetoothの2段階になっているので、不要な自動接続を防げます。

 

初回は確認画面が表示されるので、「続ける」をタップ。トレッドミルの場合、その後「室内ランニング」か「室内ウォーキング」を選択。Apple Watchではワークアウトアプリが起動し、マシン側には集約された情報が表示されます。

 

↑マシンにある「NFC」のマークにApple Watchを近づけてから、ウォッチ画面上で確認操作を行う。するとワークアウトアプリが起動し、マシン画面にデータが共有される

 

Apple Watchからトレッドミルへは身長・体重、心拍数などのデータが送られます。一方、トレッドミルからApple Watchへは、ランニングのペースや傾斜などの情報が送られます。Apple Watch側では、消費カロリーが計算され、それがトレッドミルへと送り返されてモニターに表示される仕組みです。

 

↑ワークアウト中に表示されるマシン側の画面。「時間」「距離」「カロリー」「心拍数」「ペース」「メッツ」「傾斜率」「速度(KPH=km/時)」「経過時間」「アクティブカロリー」「合計カロリー」が確認できる

 

マシンの画面左下にある停止ボタンをタップすると、一時停止状態に。そのまま終了を選択すれば、測定が終わり、サマリー画面が表示されます。この状態で、Apple Watchにもデータが共有されていることがわかりました。

 

接続を解除するとトレッドミルにある個人情報は消去されるようになっています。また、測定データはiPhoneの「ヘルスケア」アプリや「アクティビティ」アプリで管理できます。

 

↑iPhoneの「アクティビティ」アプリからワークアウトの結果が確認できる。LifeFitnessのマシンを使ったことも記録されていた

 

ついに日本上陸を果たしたGymKitですが、連携具合はとても滑らかでした。使い勝手もよく、筆者の通うジムにも早く導入されれば良いのに、と願うばかり(笑)。今後も普及が進めば、多くのジムで見かけるようになると思うので、Apple Watchをお使いの皆さんは、ぜひ試してみてくださいね。

iPad Proがあればこれだけできる――出張でも使えるiPad Pro実践テクニック7選

果たして仕事に使えるのか――。iPad Proの購入を検討するとき、どんな操作が行えるのか、悩む人も多いでしょう。

 

筆者は初代iPad Pro 12.9インチモデルを使い、実際に取材業務を行っています。取材および原稿の執筆はもちろん、写真の編集までする必要がありますが、そうした作業はすべてiPad Proで行えます。職業によって目的となる作業は異なりますが、今回は筆者の利用経験を参考に、iPad Proを用いた実践的なテクニックをいくつかご紹介します。

 

【1】まずアクセサリーを揃えよう

iPad Proの機能を最大限に活用するためには、必ず周辺機器を揃えましょう。ビジネスシーンで活用するには、キーボードは必須。Apple Pencilも写真編集や、PDFへの書き込みに役立つので揃えた方が良いです。また、Apple Pencilのホルダーがないキーボードやカバーの場合には、1000円弱くらいで適当なホルダーを買えば持ち運びやすくなります。

 

↑筆者は初代iPad Proにロジクール製のキーボードを合わせて使っている。「Smart Connector」対応なので、キーボード自体の充電は不要。同製品はバックライトが付いているので、暗い発表会場でも文字を打ちやすい

 

Appleの公式サイトでは、純正アクセサリーも販売中。キーボードのバックライトなどにこだわらなければ、こちらのほうがデザインの統一感が出ますので、併せて検討してみてください。そのほか、SDカードからのデータ取り込むためには、専用のアダプタが必要となります。スクリーン上に画面を転送する機会が多い人は、HDMIケーブルのアダプタも用意しておくとよいでしょう。

 

【2】2つのアプリを同時に表示すべし

iPad Proを活用する際に必須となるのが、アプリ画面を2つ同時に表示する操作です。まず、通常通りにアプリを起動したら、画面下部をスワイプアップ。「ドッグ」と呼ばれる画面が表示されます。

 

↑画面下部に表示される「ドッグ」。使用頻度が高いものを配置しておこう。別のアプリを起動している際には、画面下部をスワイプアップすると表示される

 

ここからアプリアイコンをドラッグ&ドロップ。すると、画面の手前に2つ目のアプリが小さく表示されました。この画面は左右の端のどちらかに表示できます。移動方法は、上部のバー部分をタッチして、そのまま左右に移動させるだけ。なお、一時的に非表示にするには、画面右端でさらに右へ移動させればOK。再表示するには、画面右端を左へとスワイプします。

 

↑2つ目のアプリが浮いた状態で仮表示される。ここではメモアプリをメインに、写真アプリをサブに表示した

 

さて、2つのアプリをじっくりと使いまわすには、さらに別の表示方法を活用しましょう。先ほどの浮いた画面の上側にあるバーを下向きに軽くスワイプして手を離します。すると、完全に画面が2つのアプリで分割されました。

 

↑2つのアプリを同時に使うには、このスタイルがおすすめ

 

切れ目の部分には、中央にバーが表示されています。ここをタッチして左右に移動させると、画面表示の割合を変更可能。大体4分割されているので、[1:3][1:1][3:1]のなかから、使いやすい比率で選択しましょう。

 

Android派も納得! iPhoneデビューこそ“X”を選ぶべき5つの絶対的理由!

バルセロナでは現在、年に一度開催されるモバイルの祭典、MWC(モバイル・ワールド・コングレス)で賑わっています。刺激的な新たなスマホや技術の発表に触発されている人も多いはず。そんななか、ケータイ・スマホの購入を検討する人もいるのではないでしょうか。

 

新端末が続々姿を表していますが、まず検討に入るモデルといえば、やはりiPhoneでしょう。特に最新端末である「iPhone X」は、発売からしばらく経ちますが、いまから購入しても決して遅くないと言える魅力のあるモデルです。そこで、本記事では「初めてiPhoneを使う人」にとって、iPhone Xが最もオススメできると断言できる、5つの絶対的理由をご紹介します。

 

【絶対的理由1】iPhone同士の連携がうれしい

きっと皆さんの周りにもiPhoneを使っている人がいるでしょう。そもそも、iPhoneを使っている人が身近にいれば、操作が分からなくなったときに「ちょっとこれどーするの?」と訊けます。そして大抵の場合、そうした疑問を解消してくれるはずです。身近にこうした“iPhoneのベテラン”が多いのが、初心者にとって一番のメリットかもしれません。

 

また、iPhone同士で使える便利な機能があります。例えば、「AirDrop(エアードロップ)」が良い例です。これはすぐ近くにいるiPhoneユーザーに写真や動画を素早く共有できる機能のこと。機能をオンにして、送信先を指定するだけで、写真を渡せます。無線通信を利用するので、ケーブルなどで接続する必要はありません。

 

↑「AirDrop」を活用すると、近くのiPhoneに写真などのデータを素早く共有できる。iPhoneだけでなく、iPadなどのApple製デバイスにも共有可能だ↑「AirDrop」を活用すると、近くのiPhoneに写真などのデータを素早く共有できる。iPhoneだけでなく、iPadなどのApple製デバイスにも共有可能だ

 

iPhoneを使う理由については、「直観的に分かりやすいから」「使いやすいから」といったことをよく耳にしますが、こうした部分は人によっても異なることがあるでしょう。しかし、「iPhoneを使っている人がたくさんいて、そうした人に質問できる。そして連携も取りやすい」というのは、iPhoneを使おうとする誰しもに共通するメリットです。

 

【絶対的理由2】Androidからもすんなりと移行できる

では、なぜiPhoneのなかでも「X」に注目するのか。その一つの理由は、操作性でAndroidに共通する部分があるから。例えば、iPhone Xには、ホーム画面に戻るための物理ボタンがありません。いままでAndroidのスマホをずっと使ってきた人にとって、端末側面にあるボタンと、画面上のボタンで操作するのは、きっと朝飯前でしょう。

 

180228tama11↑iPhone Xには、ほかのiPhoneシリーズと違い画面下部に「ホームボタン」がない

 

また、機内モードやWi-Fiのオン・オフを切り替えるためのスイッチも画面の上端から現れます。この点もAndroidを使ってきた人なら違和感なく使える部分です。ちなみに、Androidと違うのは、画面上端がスッキリしていること。特に設定をカスタマイズしなくとも、通知を知らせるアイコンがバンバンと表示されたりしません。

 

180228tama12↑画面上端の右端を下へスワイプすると、Wi-Fiなどをオン・オフできるスイッチの画面「コントロールセンター」が表示される。反対にほかのiPhoneでは、画面下から上へスワイプする

 

なお、データ移行については「Move to iOS」というAndroid向けアプリが提供されていますので、参考にしてみてください。ちなみに、初めてスマホデビューするという人にとっては、ホームボタンがない最新の操作方法に慣れておけるというメリットがありますよ。

 

【絶対的理由3】バッテリー関連の管理が気楽である

ほかのiPhoneに比べて、バッテリー持ちが良いというのもiPhone Xならではの特徴です。これはディスプレイに有機ELを採用している点が大きいでしょう。

 

ざっくり原理を説明すると、液晶ディスプレイでは、バックライトが常に点灯しています。黒を再現するには、シャッターでその光を遮るんです。一方、有機ELディスプレイでは、明るいところがピンポイントで光る仕組みのため、バックライトが不要。つまり、真っ黒なところは、何も光りません。これが節電につながり、さらに黒の表現が美しくなる理由です。

 

180228tama13↑iPhone Xのディスプレイには有機EL(OLED)が採用されている。有機ELを使ったスマホの特徴は、電池持ちがよいこと。そして、黒に深みが出てコントラストが美しくなることだ

 

また、最新のiPhone Xおよび8/8 Plusならワイヤレス充電にも対応します。「Qi(チー)」という規格に対応した充電パッドを購入すれば、ケーブルを接続せずに充電できます。

 

180228tama14↑Qi対応のワイヤレス充電パッドにiPhone Xを置くだけで小まめに充電できる

 

例えば、会社のデスク――。または、自宅の書斎、キッチンの棚、ベッドサイド――。普段スマホを置いている場所に、こうしたチャージャーを設置することで、小まめに充電が可能になります。充電コードを接続し忘れて困った、なんて事態はもう起こりません。

 

【絶対的理由4】画面が大きいから見やすい。でも持ちづらくない

iPhone Xのディスプレイは、対角線で5.8インチという大型。数字だけ見ればiPhone 8 Plus(5.5インチ)より画面がデカい。それなのに、端末の横幅はそれぞれ70.9mmと78.1mm。つまりiPhone Xのほうがスリムなのに画面は大きいということになります。

 

180228tama15↑動画コンテンツを視聴するには最適だ。動画再生中にピンチアウト(2本の指で拡大するような操作のこと)すれば、最大表示に切り替わる

 

また、水滴で誤動作を起こしづらくなっていることも、ほかのiPhoneに比べるとメリットと言えます。半身浴をしながらのんびり動画を視聴したい、といったシーンで、画面に水が付いてもiPhone Xならへっちゃら。軽く画面の水気を拭きとれば、それほどイライラせずに操作できちゃいます。

 

180228tama16↑水滴がついた状態でも、ある程度は画面タッチで操作できる。ちなみに、言うまでもないが、充電しながら浴槽で使用するのは危険なので絶対に控えよう

 

【絶対的理由5】2つのカメラを使い分ける流行りの機能が体験できる

スマホを使う理由の半分が、「電話」そのものより「カメラ」である、という人も多いのではないでしょうか。やはり新しいスマホを買うなら、最先端の機能を試せる方ほうがワクワクしますよね。スマホのカメラの性能はここ数年で大きく進化しました。画素数が大きくなり、レンズが明るくなり――、そしてついには、カメラのレンズが2つ付くようになりました。

 

180228tama17↑iPhone XやiPhone 8 Plusにもカメラが2つ付いている

 

この2眼カメラが搭載されているおかげで、iPhone Xでは背景をボカして、雰囲気の良いポートレート写真を撮れます。「ちょっと古いコンパクトデジカメより綺麗なのかも?」と感じる人も多いでしょう。

 

180228tama18↑2倍の光学ズームを使えば、手元の影や周囲のモノが邪魔になる構図でも、綺麗に撮影できる

 

180228tama19↑iPhone Xで「ポートレートライティング」を活用した作例。背景がボケている

 

また、iPhone Xと8 Plusを比較すると、前面カメラに違いがあります。iPhone Xは前面カメラでもポートレート撮影が可能。また、顔認証機能「Face ID(フェイスアイディ)」によって、ロック解除やアプリ購入時の認証を行うことができます。

 

180228tama20↑iPhone Xでは前面に「TrueDepthカメラ」というシステムを採用している。ちょうどディスプレイの凹型のくぼみ部分にこのカメラのシステムが配置されている画面は「アニ文字」というiPhone Xオリジナルの機能

 

180228tama21↑iPhone Xの前面カメラでは「ポートレート」モードで背景をボカし、ライティングが悪い場所でも顔を明るく調整できる

 

iPhone Xだけでしか使えない撮影機能があると、記念撮影のときにはきっと大活躍。「せっかくならiPhone Xのカメラで撮ろうよ」なんて依頼で、盛り上がれると良いですね。最後になりましたが、iPhone Xの価格は11万2800円~。小さくない買い物になるかもしれませんが、いま初めて使うiPhoneなら、長く大切に使う前提で、絶対に後悔しないものを選んでください。

【徹底検証】LINE、Amazon、Appleのスマートスピーカーで“買い”はどれだ!?

国内では先んじて発売されたLINEの「Clova WAVE」や、世界トップシェアの大本命「Amazon Echo」、2018年発売といわれるもいまだ謎の多いApple「HomePod」の3モデルが、着々とGoogle Home包囲網を張っています。それぞれの“切り札”となる機能をチェックしました。

 

私が比較しました:ジャーナリスト西田宗千佳さん

西田

スマートスピーカー市場の動向に精通。成功のカギは「パートナーデバイス」にあると見ている。

 

パートナー戦略でリードするAmazon Echoが優位

Google アシスタント搭載スピーカーが賑わう一方で、その他の音声アシスタント搭載モデルも盛り上がりを見せています。

 

国内メーカーとしてひとり気を吐いているLINEのClova Waveが10月に発売されると、およそ1か月後には米国市場で約70%のシェアを誇る大本命Amazon Echoが上陸。スマートスピーカー市場はまさに群雄割拠です。ジャーナリストの西田宗千佳さんは、Amazonの「連携力」が躍進の切り札になると語ります。

 

「AmazonはLINE、Googleからひと足遅れて11月に日本市場へ参入しましたが、パートナー戦略で他社を一歩も二歩もリード。盤石の体制を整えつつあります。LINEは、少なくとも現段階では音声認識の完成度で劣っており、早期改善が必須です」

 

また、日本での発売は未定ながら、2月にアメリカ、イギリス、オーストラリアで発売開始となったAppleのHomePodも、大注目のスマートスピーカー。実機のデモは行われておらず、西田さんはこれについての明言を避けましたが、今後の動向が注目されます。

 

ついに日本に上陸した世界一のスマートスピーカー

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Amazon

Amazon Echo

実売価格1万1980円

音声アシスタントAlexaを搭載。「スキル」と呼ばれるコマンドを呼びかけて、天気予報やニュースの読み上げやスマート家電の操作、飲食店でのテイクアウト予約注文といったサービスを利用できます。カラバリは3色を用意。

 

「Alexa」搭載スピーカーでできること

・Amazon Musicを利用して音楽を再生

・スポーツ試合の結果や次の予定を知る

・スマートホームをコントロール

・ショッピングリストやTo-Doリストの管理

・飲食店のテイクアウト注文

20171219_suzuki20↑上位モデルのAmazon Echo Plus(1万7980円)もラインナップ。スマートホームの操作が容易に行えるハブを内蔵しています

 

Amazon Echoの切り札! 連携サービスが多彩で気軽に始められる

国内での発表時点で100社以上の提携パートナーが存在し、265もの「スキル」を用意。スマート家電の操作やニュースの読み上げほか、娯楽やお役立ち情報などのサービスが満載で、誰でも気軽に始められます。

20171219_suzuki19↑エントリー機のAmazon Echo Dot(5980円)。機能は上位機と共通します

 

音質・機能ともにスタンダードで無難なセレクト

「音質・機能ともに、まさに“スタンダード”。本機かGoogle Homeのどちらかを選べば、まず失敗しないでしょう。価格も抑えられています。メッシュ部の交換が難しいのは欠点かも」

 

音声でメッセージも送れる日本メーカー希望の星

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LINE

Clova WAVE

1万4000円

AIアシスタントClovaを搭載。音楽再生や天気予報の案内、スマート家電の操作のほか、音声でLINEメッセージの送信もできます。バッテリー駆動にも対応し、宅内の好きな場所に持ち出して使用可能。

 

「Clova」搭載スピーカーでできること

・音声でLINEのメッセージ送信

・LINE MUSICを利用して音楽鑑賞

・スマート家電のコントロール

・天気予報や運勢などの案内

・BTスピーカーとして音楽を再生

 

Clova WAVEの切り札! LINE MUSICを聴き放題で1万2800円の格安価格に

同社が手がける音楽ストリーミングサービスLINE MUSICの利用(12か月間聴き放題)と本体がセットで1万2800円に。キャンペーンは2018年1月31日まで実施中です。4000万曲以上が聴き放題で楽しめる。通常料金は月額540円〜です。

20171219_suzuki24↑LINE MUSIC

 

20171219_suzuki25↑4つのマイクに加えて、ノイズキャンセリング機能を搭載。あらゆる方向からの音声を高精度で認識できます

 

音質は上々だが、アシスタントの完成度に疑問

「現状では音声アシスタントの完成度はいまひとつで、操作性には不満があります。他モデルと比べてサイズが大きく場所を取るのもネックですが、そのぶん音質は良好です」

 

国内発売が待望されるAppleの秘密兵器

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Apple

HomePod

349米ドル(未発売)

音声アシスタントSiriを搭載。Apple Musicと連動して音楽を手軽に楽しめるよう、アーティストやレーベルなど固有名詞の学習を強化しました。カスタムA8チップによる低音の管理をはじめ、音質に注力します。

 

「Siri」搭載スピーカーでできること

・部屋の中でどこに置かれているのか認識

・Apple Musicと連動して音楽鑑賞

・スマート家電のコントロール

・最新ニュースや天気予報のチェック

・iOS「ホーム」アプリと連動

20171219_suzuki29↑iPhoneなどと同じように、「Hey Siri」と話しかけてからリクエスト。本体に6個のマイクを搭載し、高精度での音声認識を実現します

 

HomePodの切り札! オーディオ機能を強化して最強のホームスピーカーに

それぞれにアンプを搭載した7個のビームフォーミングツイーターのカスタムアレイなど、オーディオ機能を強化。Apple Musicとの連携により、快適なリスニングを実現します。

20171219_suzuki28↑Apple Musicとの連携を強化。音楽・アーティスト関連の音声認識や検索の精度を高め快適に使えるように

 

「HomePodは、現時点ではまだ実機デモが行われておらず、詳細はベールに包まれています。日本での発売は未定ですが、2018年以降になるといわれています」

 

 

Braun、そしてAppleの風化しないデザイン…両者の関係は単なるコピーではない ライフスタイル

ロンドンは、博物館・美術館が大変充実しています。テレンス・コンランが設立したロンドンのデザイン・ミュージアムはケンジントン地区に移転し、2016年にリニューアル・オープンしました。様々なカテゴリーのデザイン展示がされていますが、その中でも目を引くのが、家電~エレクトロニクス分野でのデザインに関する展示です。Braun、Sony、Appleがこのカテゴリーでのデザインにおける重要ブランドとして選ばれています。

デザイン・ミュージアム・ロンドンデザイン・ミュージアム・ロンドン

 

私自身はデザイナーではありませんが、プロダクトをリサーチしていく上で、(カテゴリーによって差はありますが)デザインは顧客にとってブランドの価値を決める重要な要因となります。デザインがブランド価値に貢献した模範となるのが、現在世界で最も高い企業価値を誇るAppleです。Appleのデザインを理解する上で、その源流とも言えるデザイン・フィロソフィーを作り上げたのは、ドイツのBraunです。例えば、こちらの動画にある50年代末から70年代までのBraunとAppleのデザイン比較を見れば、その相似性に驚きます。

 

■ディーター・ラムスが作り上げたBraunのデザイン・フィロソフィー

Braunデザインの基盤を作り上げたのが、1955年にBraun社に入社し、1961年から1995年までBraunのCDO(チーフ・デザイン・オフィサー)として500以上の製品に関わってきたディーター・ラムスです。彼は「より少なく、しかしより良く(Less But Better)」という信条をもとに、10ヶ条からなるGOOD DESIGNであるためのデザイン・フィロソフィーを提唱しました。

 

革新的である(is innovative)

製品を便利にする(makes a product useful)

美しい(is aesthetic)

製品を分かりやすくする(makes a product understandable)

慎み深い(is unobtrusive)

正直だ(is honest)

恒久的だ(is long-lasting)

首尾一貫している(is thorough down to the last detail)

環境に配慮する(is environmentally friendly)

可能な限りデザインをしない(is as little design as possible)

(Wikipediaより引用)

20171124_suzuki2

デザインに絶対的正解はないと考えますが、Braun、そしてAppleの風化しないデザインを生み出した源は、ラムスの原則にあると言えるでしょう。2009年に府中博物館で「純粋なる形象 ディーター・ラムスの時代 ー機能主義デザイン再考」 というタイトルで、ディーター・ラムス展が開催されました。この時のインタビューで、ラムスはAppleのCDO、ジョナサン・アイブを評価しており、こう答えています。

 

「アップルのデザインは私のデザインのコピーなどではなく、私の過去の仕事に敬意を表してくれていると思っている」

「ドイツの巨匠 ディーター・ラムスに学ぶ、真のデザイン」より

 

■Braunの歴史を紐解く博物館「BraunSammlung」

ここでBraun社の歴史を紐解いてみましょう。

 

Braunは、1921年にマックス・ブラウンによってフランクフルトの近くクロンベルクに設立されました。現在は電動シェーバーが代表的な製品となりますが、ラジオの部品から始まり、ラジオ本体、そして50年代にはオーディオ分野へと発展して行きました。ラジオが出発点という意味ではSonyに近いです。

 

また、50年代には現在のBraun事業の核となる電動シェーバーの生産販売が始まりました。1967年に、剃刀で知られるGillette社が出資を始め、1984年にはGillette社の完全子会社となりました。Gillette社としては、髭剃り市場がウェットシェービング(剃刀)、ドライシェービング(電動シェーバー)のどちらに行っても成長できる両面構えの戦略です。2005年にはP&G社がGillette社を買収したことで、Braun社はP&Gの子会社となり、現在に至っています。また、シェーバー関連以外の製品に関しては、De’Longhi社などが販売しています。

 

私はP&Gにいた時代に、仕事でクロンベルクのBraun社を訪れたことがあります。Braun社には「BraunSammlung(Braun Collection)」と呼ばれるBraunの歴代の商品展示がされたBraun博物館があります。90年以上の歴史を振り返る約300点の展示がされています。もともとBraunのデザインに憧れていた私としては、特にラムス時代のBraunデザインは見る価値がありました。フランクフルトまで来られた方には是非、この博物館まで足を延ばすことをお勧めします。

 

BraunSammlung(火~日:11時~17時)

 

■電動シェーバーのシェア争い

電動シェーバーの金額シェアは、日本ではPanasonicがトップで、Braun、Philipsと続きますが、世界市場では、Philipsが1位、Braunは2位となります。BraunとPanasonicは往復式(Foil)、Philipsは回転式(Rotary)の電気シェーバーを主力とし、往復式ではBraunは世界トップとなります。2016年に京都芸術劇場で行われた日独デザインシンポジウム「デザイン、何処にか行き給う―ディーター・ラムス、日本のデザイナーや学生と語る」で、ラムス氏の講演を聴く機会がありました。彼の発言から、現在のBraunは彼が作り上げたデザイン・フィロソフィーが十分活かしきれていないとの思いが読み取れました。

 

電動シェーバーとしてBraunは性能的には評価が高いブランドですが、ディーター・ラムスのデザイン・フィロソフィーを重要な資産として活用していく事で、Braunのブランド価値はさらに上がる可能性があると私見ながら考えます。個人的には、ウェットシェーバー(剃刀)派なので、Braunデザインのパワー剃刀ホルダーなんてあれば、是非欲しいです。

 

【著者プロフィール】

プロダクト・リサーチャー・四方宏明

1959年京都生まれ。神戸大学卒業後、1981年にP&Gに入社。以降、SK-II、パンパースなど、様々な消費財の商品開発に33年間携わる。2014年より、conconcomコンサルタント、WATER DESIGN顧問として、商品、サービス、教育にわたる幅広い業種において開発コンサルティングに従事する。パラレルキャリアとして、2001年よりAll Aboutにてテクノポップ・ガイドとしてライター活動を始め、2016年には、音楽発掘家として世界に類書がない旧共産圏の電子音楽・テクノポップ・ニューウェイヴを網羅する『共産テクノ ソ連編』を出版。モットーは「“なんとなく当たり前”を疑ってみる」。

四方宏明の“音楽世界旅行”:http://music.sherpablog.jp/

弁当箱の応用、これは思いつかなかった! Apple製品のアクセサリーをスッキリまとめてくれる海外で人気の「Bento Stack」

毎日の通勤やちょっとした外出時にもデジタルデバイスや充電器、イヤホンといったアクセサリーを持ち歩くことが普通になりましたよね。しかし、これが少し厄介。カバンにどれだけキレイに入れても、オフィスについたらケーブルや充電器がこんがらがっていることが多々あります。カバンの収納スペースの使い方を決めている人も「もっと楽に収納と持ち運びができたらいいのに」なんて思っていませんか?

 

Indiegogoで見事に1000万円以上の資金を集めている「Bento Stack」はその名の通り、日本の弁当箱からヒントを得たプロダクトです。

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すっきりした見た目がカッコイイBento Stackは、アップル製品の充電器やイヤホン、AirPodケース、Apple Watchのバンド、さらにはApple Pencilと様々なアクセサリーや周辺ケーブルを一気にスマートに収納してくれるのです。日本文化がこんな形でプロダクトの設計に使われるなんてちょっと感激ですよね。

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開発者は「日本のミニマリスティックなデザインのモダンな弁当箱からインスピレーションを受けた」と紹介ビデオで語っています。

 

全部が1つのケースに入っているというのは確かに便利。オフィスについたらBento Stackをデスクにおいて、必要な物だけを取り出せば良いわけですね。カバンに入れるのも楽です。

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何より見た目がごちゃごちゃしないのは涙ものです。ケーブルの根本がカバンのなかの本やデバイスに押しつぶされてしまったり、ケーブル自体がラップトップの下に引っかかって取り出せなかったりということは日常茶飯事。Bento Stackに入れておけばスッと取り出せてスッと入れることができます。なかの仕切りは動かせるので、自分の持っているアクセサリーの組み合わせに最適なデザインに調整することも可能。

 

フタの部分もしっかりと収納スペースになり、Apple Watchのバンド部分を収納できたり、Apple Pencilを収納したりすることができます。

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こちらはスクリーンを斜めにディスプレイするためのマウントとしても活用可能。ちゃんと考えられたデザインですね。

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デザイン、値段、機能のバランスが逸品!!

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Indiegogoのコメント欄には「素晴らしいアイデア! 手に入れるのが待ち遠しい!」という声だけでなく「値段も良心的で最高」と手ごろな価格も絶賛されています。Bento Stackは1つ約4300円(発送料別)から予約受付中ですが(発送は12月の予定)、確かにどれだけ便利でも結局これはケース。高価過ぎると手が出しづらいですよね。だからといって安いメッシュバッグなどを買うのも不格好。その点、デザイン、機能、そして値段のバランスがうまく整ったBento Stackは魅力的です。

 

箱は用途に合わせて小さい収納箱としても使えます。一段だけでも利用可能。つまりデバイスのヘビーユーザーでもライトユーザーでも、ニーズに合わせたサイズで使えるというわけです。

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日本人としてはパッと見ただけで使い方もピンと来る、嬉しくなるプロダクトです。これまではオフィスに着いたら、いちいち1つずつケーブルやアクセサリーをバッグから取り出していましたが、Bento Stackならデスクについてスッと取り出すだけで終わり。多くの人がこれを欲しがるのも納得ですね。

iPhone Xの「気になるとこ」超要約! Face ID、サイズ感、ポートレート撮影が丸わかり

iPhone10周年の節目に登場した「iPhone X」――。来たる11月3日に、ついに発売を迎えます。ホームボタンが廃止され、全面に広がる有機ELディスプレイを新搭載。使い慣れた「iPhone」とは異なる挑戦的な姿勢に、多くの人が興味を持っていることでしょう。

 

今回は、発売前の実機を手にする機会を得たので、数ある特徴の中でもiPhone Xの独自性が高いインカメラ――「TrueDepthカメラ」に焦点を当て「ポートレート撮影」や、特に気になる顔認証機能「Face ID」をじっくり検証してみました。

 

【気になるとこ1】「Face ID」の動作はスムーズ?

とにもかくにも、まずは「Face ID」について。こちらはTrueDepthカメラによって、ユーザーの顔を認識し、画面ロック解除やコンテンツ購入時の認証に利用できる機能です。iPhone Xでは、ホームボタンが廃止されていることもあり、「Face ID」の使い勝手は、そのまま端末の使い勝手に直結してくるところ。

 

登録方法は、従来の指紋認証機能「Touch ID」の登録と似ています。まずは、「設定」アプリの「Face IDとパスコード」から「Face ID」をタップ。その後は、画面表示の指示に従って、顔の情報を登録していきましょう。カメラを見ながら首をぐるっと回して、立体的な情報を覚えさせます。登録時には、何とも言えない「未来感」が伝わってきました。

 

↑Face IDの登録画面。画面を見ながら顔の角度を変えていく。一周分、円が緑色になるようにゆっくりと首を回そう。赤外線カメラとドットプロジェクタにより立体的な情報が登録される↑Face IDの登録画面。画面を見ながら顔の角度を変えていく。一周分、円が緑色になるようにゆっくりと首を回そう。赤外線カメラとドットプロジェクタにより立体的な情報が登録される

 

実際の使い心地は、非常に良好でした。iPhone Xは「サイドボタンを押す」または「画面をタップする」とスリープ状態が解除されるのですが、次の瞬間には画面ロックが解除されています。そのまま画面下端をスワイプアップすれば、ホーム画面が起動。先述の通り、鍵のアイコンが開錠される表示はありますが、実際の操作ではその表示を待つ必要はありません。スリープ復帰後、すぐにスワイプアップすればOK。流れるような操作が実現します。

 

↑ロック画面では、上部に鍵のアイコンが表示されている。顔を認識させると、ここが「開錠」された状態になり、ロックが解除されたことがわかる↑ロック画面では、上部に鍵のアイコンが表示されている。顔を認識させると、ここが「開錠」された状態になり、ロックが解除されたことがわかる

 

またFace IDでは、顔の正面だけでなく、立体的な情報を照らし合わせているので、iPhone Xを顔の正面まで持ちあげる必要はありません。普段通りの姿勢でも、問題なく使用できます。「寝ている間にロックを解除されやすいのでは?」と疑問に思う人も多いでしょうが、その心配は不要。設定項目で、「Face IDを使用するには注視が必要」をオンにしておけば、iPhoneを見たときのみに認証されるようになります。なお、同項目はデフォルトで有効になっています。

 

【気になるとこ2】結局ちゃんと認証できるの?

他社スマホの顔認証機能というと、機種によっては、眼鏡の有無でも認証できなくなることがあります。では、iPhone XのFace IDではどうなのでしょうか? みなさんが実際気になるのはここでしょう。今回は様々な条件で検証を行い、使い勝手を調べてみました。なおFace IDの登録は、メガネや帽子などを一切身に着けずに行っています。

 

(1)暗所でも解除できるのか? → 〇

↑写真は顔認証時のイメージを「ポートレート」で撮影したもの(以下同)。まずは光の入らない廊下にて。薄暗い場所でも問題なく認証できた↑写真は顔認証時のイメージを「ポートレート」で撮影したもの(以下同)。まずは光の入らない廊下にて。薄暗い場所でも問題なく認証できた

 

(2)帽子をかぶると? → 〇

↑帽子をかぶって検証。こちらも問題なくクリア↑帽子をかぶって検証。こちらも問題なくクリア

 

(3)マフラーを深く巻くと? → ×

↑顔が隠れるくらいにマフラーを巻いた状態では、Face IDでは認証できなかった。この場合はパスコードを入力して画面ロックを解除することに↑顔が隠れるくらいにマフラーを巻いた状態では、Face IDでは認証できなかった。この場合はパスコードを入力して画面ロックを解除することに

 

(4)眼鏡をかけても大丈夫か? → 〇

↑眼鏡をかけた状態で検証。問題なく認証された↑眼鏡をかけた状態で検証。問題なく認証された

 

(5)サングラスではどうか? → 〇

↑目が完全に隠れるサングラスで。意外にこれは認証された↑目が完全に隠れるサングラスで。意外にこれは認証された

 

(6)マスクをつける場合は? → ×

↑一般的なマスクを装着。顔の大部分が隠れることもあり、Face IDは使えなかった↑一般的なマスクを装着。顔の大部分が隠れることもあり、Face IDは使えなかった

 

(7)顔の輪郭が隠れたらどうか? → 〇

↑プチ仮装して検証。輪郭は完全に隠れているが、スムーズに認証された↑プチ仮装して検証。輪郭は完全に隠れているが、スムーズに認証された

 

どうやら口周りが隠れていると、Face IDではうまく認証できないことが分かりました。マスクやマフラーで口元を隠すことが多い人は、パスコードを4桁に変更しておくと良いかもしれません。一方、帽子や髪型などが変わっても、メガネ・サングラスの装着の有無でも、認証結果はさほど影響を受けませんでした。日々の生活の大部分で、快適に利用できることが期待されます。

 

想像していた以上の高度な認識率。実機に触る前に抱いていた、Face IDに対するほのかな不信感はいっさい消えてしまいました。指紋認証から顔認証への変更は大きな変化ではありますが、従来のiPhoneユーザーでも違和感なく移行できるでしょう。

 

【気になるとこ3】8/8 Plusと比べてサイズは大きいの? 小さいの?

 

↑iPhone X(シルバー)。側面にはステンレススティールを採用。前面・背面はガラスとなっており、ワイヤレス充電に対応↑iPhone X(シルバー)。側面にはステンレススティールを採用。前面・背面はガラスとなっており、ワイヤレス充電に対応

 

Face IDの実力は堪能して頂いたと思いますが、せっかく実機が手元にあるのでその他の気になる点にも少しだけ触れたいと思います。iPhone Xと言えば、ご存知の通り凹型のディスプレイが特徴的。サイズは5.8インチであり、iPhone 8と8 Plusの間くらい。シリーズ初となる有機ELディスプレイを採用していて、コーナーに沿って曲線的なエッジを実現しています。視野角も非常に広いのが特徴です。

 

↑左からiPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone X。画面はXが最も縦に長い↑左からiPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone X。画面はXが最も縦に長い

 

解像度は、2436×1125ピクセルで、458ppi。従来のiPhoneよりも高精細なディスプレイは「Super Retina HD Display」と呼称されます。HDRコンテンツを視聴できることもポイントです。

 

↑静止画を表示してみた↑静止画を表示してみた

 

【気になるとこ4】「TrueDepthカメラ」って何がすごいの?

上部の「凹」部分に位置するのが「TrueDepthカメラ」。冒頭ではインカメラと紹介しましたが、正確にはフロントカメラのほか、赤外線カメラ、投光イルミネータ、近接センサー、環境光センサー、ドットプロジェクタなどが集まったカメラシステムです。iPhone X独自の機能で、Face IDと同じく注目度の高いカメラのすごさをサクっと解説します。

 

iPhone Xでは、「ポートレート」撮影が背面カメラだけではなく、前面のTrurDepthカメラでも使用可能となるのがポイント。なお、「ポートレート」はiPhone 7 Plusで初搭載された撮影モードで、背景をぼかす「被写界深度エフェクト」により、被写体を際立たせられます。

 

↑iPhone Xを使って自撮りでポートレート撮影。被写界深度エフェクトにより背景がぼけている↑iPhone Xを使って自撮りでポートレート撮影。被写界深度エフェクトにより背景がぼけている

 

注目したいのは「ポートレートライティング」機能。プロのカメラマンに撮ってもらったかのような照明効果を追加できます。iPhone 8 Plusの背面カメラ、およびiPhone Xの背面・前面カメラで使用可能です。

 

↑撮影時、または写真の編集時に照明のエフェクトを選択できる。背面カメラでも同様の感覚で使用可能だ↑撮影時、または写真の編集時に照明のエフェクトを選択できる。背面カメラでも同様の感覚で使用可能だ

 

背面カメラでは、自分のポートレートを撮影するのに、人に頼まなければいけませんでした。でも、人に撮ってもらうのが苦手な人も多いはず。前面カメラなら、自分の思うままに撮影可能。この点は、ほかのiPhoneにはない魅力の一つです。

 

次世代機が誕生するたび、未体験の新機能を打ち出してきたiPhoneですが、iPhone Xが搭載するFace IDや独自のポートレート機能は、不安を一切感じさせない確かな使い勝手と機能性を与えてくれるでしょう。