「iPhone 14 Pro Max」レプリカを開封? 人気YouTuberがハンズオン動画を公開

今年のiPhone 14(仮)シリーズのうち高価なProモデルは、iPhone 13シリーズと同じく6.1インチの「iPhonei 14 Pro」と6.7インチの「iPhone 14 Pro Max」が予想されています。これらProモデルの画面はノッチ(上部の切り欠き)がなくなり、代わりにパンチホール(ディスプレイに穴を開け、その下に自撮りカメラや顔認証のパーツを置く)が2つあるとの説も有力です。

Unbox Therapy

 

開封動画で有名なYouTuberが、その噂を裏付けるような「iPhone 14 Pro Maxのレプリカ」と称する動画を公開しています。

 

テック系の人気YouTubeチャンネル(以前もサムスンのGalaxy Foldなどを開封)Unbox Therapyが公開した「iPhone 14 Pro Maxレプリカ」は、画面デザインが変更された以外は、iPhone 13 Pro Maxから微調整に留まっているようです。

 

 

本体まわりでは端にアンテナ線がなく、電源や音量ボタンがわずかに大きくなった程度であり、どれほど違いがあるか正確には分かりません。

 

そのほか、インドメディア91mobilesや、リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)ShrimpApplePro氏が公開したダミーモデルなどの公開したイメージや寸法ともほぼ一致しているようです。

 

たとえば本体は分厚くなり、背面カメラのバンプ(部品を収納するスペース)は高さ、幅、出っ張り全てが少し大きくなっている、というぐあいです。ただしレンズの直径がiPhone 13 Pro Maxの15.51mmに対して16.17mmになっていることは、おそらく初出の情報です。

 

アップルの未発表製品に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏は、iPhone 14 Proモデルの背面カメラが大きくなるのは、広角カメラ従来の12MP(1200万画素)から48MP(4800万画素)に強化されるためだ、と述べていました。この48MPカメラはProモデルのみで、8Kビデオ撮影もできると予想されています。

 

今回の動画が本当であれば、iPhone 14 Proモデルのディスプレイは全画面に近づき、カメラの大幅な強化も期待できそうです。また、通常価格の「iPhone 14」と「iPhone 14 Max」はiPhone 13と同じくA15 Bionicチップが引き続き採用され、新しい「A16」チップはProモデル限定との噂もあり、今年はProモデルが“買い”なのかもしれません。

 

Source:Unbox Therapy(YouTube)
via:MacRumors

iPhoneへのUSB-C搭載がようやく実現? ただし今年じゃないかも

米アップルがLightningポートではなくUSB-Cポートを搭載したiPhoneやアクセサリ類を開発していると、米ブルームバーグが報じています。

 

これまでも新型iPhoneの登場前に何度も報じられてきた「USB-Cポートへの移行」ですが、これまでそれが実現することはありませんでした。一方でアップルはMacやMacBookシリーズだけでなく、「iPad Pro」や「iPad Air」でもUSB-Cポートの採用をすすめています。

 

ブルームバーグの報道によれば、アップルはUSB-Cポートを搭載したiPhoneや電源アダプター、さらにはアクセサリ類もテストしているとのこと。これには、Lightningポート用に設計されたアクセサリをUSB-Cポートに接続するための「Lightning to USB-Cアダプター」などが想定されるとも伝えられています。

 

ただしこの変更はすぐに反映されるというわけではなく、報道によれば「2023年移行にUSB-Cポートへの移行がおこなわれる」としています。つまり、今年秋に発売されるであろう「iPhone 14シリーズ」ではなく、「iPhone 15シリーズ」やその後でのUSB-Cポートの搭載を指摘しているのです。

 

現在多くのスマートフォン/パソコン向けアクセサリはすでにUSB-Cポートを採用しており、Lightningポートにこだわるアップルの姿勢にはユーザーから多くの不満の声が寄せられています。またEUもアップルに対して「互換性の高いUSB-Cポートをスマートフォンに搭載するように」との制度づくりをすすめており、そのような状況から「USB-C搭載iPhone」の開発がすすめられているのかもしれません。

 

Source: ブルームバーグ via Engadget

Google、「iPhoneにはヘッドホン端子がない」ことをネタにした数か月後にPixel 6aでも廃止

Googleは最新のミッドレンジ(中価格帯)5Gスマートフォン「Pixel 6a」を発表しましたが、廉価版モデルのaシリーズとしては初めて3.5mmヘッドホンジャックが廃止されています。このこと自体は、アップルが2016年のiPhone 7でヘッドホン端子をなくした流れに沿っており、別に不思議ではありません。

Google

 

しかしGoogleは昨年、Pixel 5aにヘッドホンジャックがあることを、アップルの元デザイン最高責任者ジョニー・アイブ氏の口調を真似たようなCM動画でアピールしたばかりです。まだ1年も経っていないのに、Googleが手のひらを返した? と話題を呼んでいます。

 

このPixel 5a紹介ビデオは昨年8月に公開され、Pixel 5aのヘッドホンジャックが「丸い」デザインであることを2分にわたってアピールしたCMです。その語り口は、アップルの元デザインチーフであるジョニー・アイブ氏がナレーションを担当したiPhoneやMac紹介ビデオそのものです。

 

しかもYouTube動画の説明文も、次のようなありさまです。

この完璧なまでにシンメトリーな技術的驚異を「ヘッドホンジャック」と呼ぶのは、控えめな表現に感じるかもしれません…しかし、技術的にはそう呼ばれていますので…まあいいでしょう。見てください。5G対応のGoogle Pixel 5aに搭載されたヘッドホンジャックを。

 

要するに「ヘッドホン端子の穴が丸い」というだけのことを、詩的な言葉でたっぷり2分かけて紹介して「最近のiPhoneにはヘッドホン端子がない」と揶揄っているわけです。しかも英国出身のアイブ氏の「アルミニウム(aluminum)」という発音を、2箇所も真似ていることが指摘されていました

 

GoogleはiPhoneにヘッドホン端子がないことを、2016年に初代Pixelスマートフォンを発表したときもネタにしていました(当時の標的はiPhone 7)。それから、ちょうど1年後のPixel 2ではヘッドホンジャックを廃止しています

 

かつてサムスンもGalaxy S9を発売した当時、iPhoneにヘッドホン端子がないことをイジっていました。そこまで他社に意識されるアップルやiPhoneの凄さが、逆に浮かび上がってくるのかもしれません。

 

Source:MacRumors

 

iPhone用ケースを変えると操作画面もガラリと変わる? アップルが特許を出願

人がコスチュームを変えると振る舞い方も変わるように、「iPhoneのケースを変えると、それに応じて操作やユーザーインターフェース(UI)もガラリと変わる」という特許を出願したことが明らかとなりました。

 

この特許は、近距離無線通信システムを備えたiPhone用ケースとドックに関するものです。つまりiPhoneが被せられたりセットされたアクセサリーと通信を取り合い、「自分が何を着せられているか」を認識し、そのアクセサリーに特化したUIに変化する仕組みです。

 

例えばスポーツ向けの保護ケースに入れると、iPhoneは自動的に画面のインターフェースをスポーツ寄りに模様替えできるということ。iPhoneをスピーカードックに差し込むと、楽曲を操作しやすいUIに自動的に切り替えられるという具合いです。

 

この新しいUIは、iPhoneの標準的なインターフェースよりもさらにシンプルになる見通しです。特許文書にはiPhoneが車載ドックに収まっている図もあり、CarPlay(カーナビなど車載ユニットとiPhoneの連携モード)とマップがiPhone標準画面を置き換えているイメージが描かれています。

 

また、iPhoneユーザーがふだん使いする2大用途といえば「カメラ」と「ゲーム」でしょう。この特許でもそこは行き届いており、カメラ用ケースに入れると撮影以外のボタンが消されて操作しやすくなる、ゲーム用の仮想ボタンが追加されるといったアイディアが紹介されています。

Apple/Patently Apple

 

初心者にとっては表示されたボタンが多すぎると使いにくく、熟練者もスピーカードックに挿した場合は音楽の操作だけをしたいはず。また、ケースごとに違うUIになるのであれば、日によってケースを替えたりする楽しみもあるでしょう。

 

アップルのようなハイテク大手は毎週のように多くの特許を出願しており、そのうち実現にこぎ着けるのはごく一部に過ぎません。ですが、この特許は多くの人から実現が待ち望まれそうです。

 

Source:Patently Apple
via:9to5Mac

「iPhone」のスクリーンが数年後に大きく変わる? 有力アナリストが予測

2022年秋の「iPhone 14(仮)」シリーズは、Proモデルがノッチ(画面上部の切り欠き)廃止となり、「ピル+パンチホール」(横長と丸い穴の2つが画面に開けられる)と予想されています。4月末も、それを裏付けるような前面パネル写真と称されるものが公開されていました。その一方で、通常価格モデルはノッチが残り続けると見られています。

↑まもなく見納めになるノッチの後はどうなる?

 

では、2023年の「iPhone 15(仮)」シリーズはどうなるのか? ディスプレイ関連の情報に定評あるアナリストが、全4モデルともノッチに代わる穴あき画面デザインを採用するとの予想を述べています。

 

ディスプレイ専門アナリストのRoss Young氏はツイートで、iPhone15の標準モデルとProモデルの両方が、「ピル+パンチホール」デザインになるというロードマップを公開。以前にYoung氏は、横長の穴(ピル)は顔認証のFace IDパーツ用で、丸い穴のホールは自撮りカメラ用だと述べていたことがあります。

 

さらにYoung氏は、アップルの最終目標はFace IDセンサーと自撮りカメラを完全に画面の下に移す(外からは見えなくする)ことだと考えている様子。開発が順調に進めば、2024年の「iPhone 16 Pro」では画面下Face IDが実現し、2026年の「iPhone 18 Pro」では自撮りカメラも画面下になるとの見通しです。

 

その一方、Young氏はiPhone 14 Proモデルについて、iPhone 13 Proモデルより画面が少し大きくなると予想。もっとも「6.06インチから6.12インチ」とほぼ誤差の範囲のようで、過剰な期待はできないようです。

 

かつてYoung氏は、第6世代iPad miniの画面サイズが8.3インチになることや、14インチと16インチのMacBook ProがミニLEDバックライト画面を搭載することも正確に予想していました。今回の予想が正しければ、「ディスプレイに穴が開いていない全画面iPhone」が実現するのは数年先のことになりそうです。

 

Source:Ross Young(Twitter) 
via:MacRumors

将来の「アップルカー」は充電プラグを自動で位置合わせ?アップルの特許取得が明らかに

現在EV(電気自動車)のほとんどは、ドライバー本人が手動で充電ケーブルを差し込む必要があります。しかしアップルが、開発中と噂される自動運転EV「アップルカー」向けと思しき「自動で充電プラグの位置合わせをしてくれる」特許を取得したことが明らかとなりました。

 

米特許商標庁が承認した「パッシブアライメント機構を備えた充電ステーション」(改訂版)では、ドライバーが駐車してすぐに充電を始められるような工学的システムを提案しています。

 

この特許の中心となるのは、車両本体のソケットに差し込むめる充電プラグを備えた充電ステーションです。このプラグはスライド式のロッドに取り付けられており、垂直および水平方向に移動できるものです。

Apple/USPTO

 

EV側のソケットの高さはメーカーや車種が同じでも、積載重量やタイヤの空気圧などで変わる可能性もあり、それに合わせてプラグ側が動くというわけです。

 

そして運転中のEV側では、充電ステーションに近づくと充電ソケットのカバーを上に開くしくみが備わることになります。ドライバーや自動運転車は、充電ステーションとうまく接続できるよう、車両をできるだけ近づけなければなりません。

 

この特許では、その努力を最小限に抑えるしくみも提案されています。すなわち充電プラグが繋げられる範囲まで近づけば、その後はほぼ自動的に調整できるとのことです。スライ式ドロッドにより充電プラグが動かせることで、車両を近づけすぎてもプラグを押し戻すことができ、車体にぶつかるダメージを最小に抑えられるというものです。

 

またアップルカー側のフラップ(パタパタ開閉するもの)が開いて充電プラグをソケット内に収まるようにしたり、壊れやすい充電プラグを保護するため上部に強い衝撃を吸収するプレートを配置したりと、故障対策にもかなりの注意が払われています。

Apple/USPTO

 

さらに適切に接続しやすくするため、ソケットの周りが漏斗のようになってプラグを充電コネクタに誘導したりするしくみもあり。また結合が外れないよう磁石を使うことも提案されており、iPhoneをワイヤレス充電するとき位置合わせに磁石を使うMagSafeに近い発想といえます。

 

アップルは毎週のように数多くの特許を出願しており、実際に製品化されるものは一部に過ぎません。今回の特許も「アップル社内で研究されている」以上の事実を裏付けておらず、仮にアップルカーが発売されたとしても採用される保証はどこにもないでしょう。

 

とはいえ、アップルカーの充電関連らしき特許は、これまでにも何回か出願されています。今回の特許出願も2020年に取得された特許の改良版であり、それだけアップルが真剣に検討している可能性も窺えます。先日も「声で指示すれば、行き先や駐車場所まで自動的に決めてくれる」特許出願が見つかっていましたが、夢のアップルカーが実現する日を楽しみにしたいところです。

 

Source:USPTO

via:AppleInsider

iPod touchが在庫限りで販売終了。20年以上の「iPod」ブランドが消滅に

アップルは10日(米現地時間)、iPod touchを製造終了することを正式に発表しました。アップル公式ストアやアップル直営店、アップル正規代理店では在庫限りの販売となります。

 

iPod touchは「iPod」ブランドとして最後に残った製品であり、3年前の2019年5月から後継モデルが投入されていません。今回の生産終了により、20年以上前に登場したiPodシリーズが消滅することになります。

 

アップルいわく、iPodの「外出先に音楽を持ち歩ける」機能はiPhoneやApple WatchからiPadやMacまですべてのアップル製品で利用できるとのことです。要するに音楽に特化したデバイスは時代遅れになった、と示唆しているようです。

 

アップルのワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデントのグレッグ・ジョスウィアック氏は声明のなかで、他のアップル製品にも「iPodの精神は生き続けている」と述べています。

 

初代iPodは、今から21年前の2001年10月に発表されました。当時は「1000曲をポケットに」をキャッチフレーズとして登場した画期的な音楽デバイスであり、当時としては小型軽量かつ低消費電力だった東芝製の1.8インチHDDのおかげで実現したとの関係者証言もありました

 

その後アップルはiPod Shuffle、iPod nano、iPod touchなど、多くのバリエーションを投入してきましたが、その後どれも段階的に製造中止され、市場や店頭から姿を消しています。

 

最後のiPodとなる第7世代iPod touchは、日本では2万3980円(税込)から。分厚いベゼルのある4インチ画面や指紋センサーのないホームボタンはiPhone 5から引き継いだもので、プロセッサのA10 FusionはiPhone 7と同じです。

 

一時は第8世代モデルが登場するとの噂もありましたが、伝統ある「iPod」ブランドは表舞台からこのまま立ち去っていくようです。

 

Source:Apple
via:MacRumors

AirTagがお手柄! 盗まれた90万円相当のノートPCやカメラを取り返すことに役立つ

アップルの忘れ物トラッカーAirTagはストーカーや自動車泥棒に悪用されること(大ヒット商品ゆえに「様々な人が使っている」ためでもあります)が注目を集めやすくなっていますが、盗難に遭った男性が90万円相当の写真機材などを取り返す役に立ったと報じられています。

 

写真家にとっての悪夢は、自分の撮影機材が盗まれたり行方不明になったりすることでしょう。シドニーに住むグラハム・テイトさんも5月初旬、南オーストラリア州での休暇を過ごすホテルで所持品の盗難に遭ってしまいました。ノートPCやソニーのカメラ、財布、GoProなど、1万オーストラリアドル(約90万円)もの物品を持って行かれたそうです。

 

しかしテイトさんは、ノートPCバッグとカメラの両方にAirTagを付けていました。そのため「探す」アプリを起動して盗まれたハードウェアの在処を探し、宿泊していたホテル内の別の部屋に持ち去られていたことを突き止めたと語っています。

 

その後に警察が呼ばれて、テイトさんは無事に持ち物を回収したとのこと。警察当局は現在、容疑者に対処していると伝えられています。

 

AirTagやアップル製品の場所が「探す」アプリで分かるのは、世界中のiPhoneやアップル製品がBluetooth経由で通信を取り合う「探す」ネットワークのおかげです。今回の事件でも、犯人の部屋の近くを通りかかった宿泊者のiPhone、ないし犯人が持っているiPhoneのおかげで、盗品の場所が突き止められたと思われます。

 

逆にいえば宿泊者がほとんどいない(アップル製品がほとんどない)ホテルであれば、見つからなかったのかもしれません。

 

「ディズニー・ワールドで不審者に追われた(疑い)」など批判の目が向けられやすいAirTagですが、盗難車の追跡に活躍したり、ロストバゲージの取り戻しに貢献したエピソードもありましたアップルが約束した各種の強化策が実現すれば、犯罪者には悪用しにくく、善良な市民にはよきパートーナーとなりそうです。

 

Source:9News
via:AppleInsider

iPhone 14 Pro Max(仮)のダミーモデル公開。噂のパンチホールは意外と大きい?

今年の秋に登場が噂されている「iPhone 14(仮)」シリーズのうち、高価なProモデルはノッチ(画面上部の切り欠き)がなくなり、パンチホール(ディスプレイに穴を開け、その下に自撮りカメラや顔認証のパーツを置く)が2つあるデザインになるとの予想が定説となっています。

↑ShrimpApplePro氏のツイートから

 

その新デザインをいち早く伝えたリーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)ShrimpApplePro氏が、「iPhone 14 Pro Max」(大型モデルの仮称)を3Dプリントしたダミーモデルの画像と動画を公開しています。

 

これまで前面パネルと称される写真モックアップとされるものは届けられてきましたが、噂通り「パンチホール2つ」を備えたダミーモデルを確認できたのは今回が(おそらく)初めてのことになります。

 

こうした未発表iPhoneのダミーは毎年のように現れており、サードパーティのアクセサリーメーカーが自社製品を生産するために(アップルの正式発表を待っていると間に合わない)情報をかき集めて自作していると思われ、かなり正確である可能性が高いものです。

 

さてノッチに代わる「ピルとパンチホール」(画面に開けられる横長と丸い穴)は、今回のダミーを見る限り、かなり大きくなるようです。単にノッチの周りにあった不要なスペースを取り除いただけで、その下にある自撮りカメラやFace ID部品は小さくしていないと推測されます。

↑ShrimpApplePro氏のツイートから

 

もうひとつ明らかになったと思われるのは、iPhone 14 Pro Maxのアスペクト比がiPhone 13 Pro Maxよりも縦長ということです。これは中国SNS上で公開されていた前面パネル画像とも一致しており、どうやら比率が19.5:9から20:9に変更されたようです。

 

さらに背面を見れば、iPhone 14 Pro Maxが先代より大きなカメラバンプ(部品を収納する出っ張り)を搭載するとの噂とも符合しています。なぜ大きくなるかというと、アップル関連の有名アナリストMing-Chi Kuo氏は「広角カメラの解像度が12MPから48MPに強化されるからだ」と説明していました

 

iPhone 14 Proモデルは新デザインとなってカメラも強化される可能性も高まり、新規で買う人にも、以前のiPhoneから乗り換える人にとっても魅力的な製品となりそうです。とはいえ、世界最大のiPhone組み立て工場がある中国・鄭州市が事実上ロックダウンされた事情もあり、もしかすると発売が遅れるのかもしれません。

Source:ShrimpApplePro(Twitter)
via:PhoneArena

アップルの原点「Apple I」がオークションに、しかもスティーブ・ジョブズの手書きシリアルナンバー入り!

アップルの原点ともいえるレトロコンピューター「Apple I」の初回生産分、しかもスティーブ・ジョブズ氏が手書きしたシリアルナンバー付きの逸品が、ネットオークションに出品されています。

↑Goldinから

 

Apple Iは1970年代半ば、アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏とスティーブ・ウォズニアック氏により製造・販売され(開発はウォズニアック氏の独力)、アップル設立のきっかけとなった製品です。

 

本来はワンボードマイコンの組み立てキットで、基板を収める筐体もキーボードも含まれていませんでした。

 

発売当時は約200台が生産されましたが、その後アップルがApple Iを下取りしてApple IIに乗り換えさせるキャンペーンを展開し、回収されたApple Iは廃棄処分されたため、現在では50~60台しか残っていない超レアものとなっています。実際に稼働するものは70万ドル以上で取引され、最初期のものは2億円近くで落札されたこともあります

 

そして、今回出品されたApple Iは本体のほか、当時のBrittany McGannon製電源やサンヨーVM-4509モニター、Dataneticsキーボード、さらにウォズニアック氏とロナルド・ウェイン氏(やはりアップル共同創業者の1人)のサイン入り複製マニュアルなども付いてきます。なおウォズニアック氏は「Think different!」とも書いていますが、このフレーズは1997年の広告スローガンであり、1970年代当時としてはあり得ません。

 

そして目玉となるのが、ジョブズ氏が手書きしたと証明されている「01-0050」なるシリアルナンバーです。レジストリ番号は「7」ですが、ファーストバッチ(初回生産分)と確認済み。また元アップル社員のダニエル・コトケ氏により、動作状態が確認されているとのことです。

↑Goldinから

 

この超レアなApple Iは5日から約2週間のオークションにかけられ、現在の最高入札額は27万ドル(約3500万円)となっています。長年のアップルファンにとっては魅力ある出品ですが、もしもオークションに参加すれば、世界の大金持ち達と札束で殴り合うことになりそうです。

Source:Goldin
via:9to5mac

これは怖い、一部のiPhoneユーザーで「幻のAirTag」から警告が来る問題発生

アップルの忘れ物トラッカー「AirTag」は、本来の目的から外れて悪用されることを防ぐため、数々の対策を施しています。先日も見知らぬAirTag(ストーカーが悪用している可能性がある)を見つけやすいよう、警告音を大きくしたことが明らかとなっていました

 

しかし新たに一部のユーザーから、実在しない「幻のAirTag」を警告されて困惑している、との報告が伝えられています。

 

iPhoneの初期設定では、不審なAirTagを検出すると通知し、さらにユーザーは音を鳴らして場所を特定したり、警察に相談したりできます(法執行機関は捜査に役立てるため、アップルに情報開示を求められます)。

 

ですが、The Wall Street Journalはここ数週間、一部のiPhoneユーザーにおいて、たびたび真夜中に存在しそうにないAirTagがあると警告され始めていると報じています。これらの通知を受けたユーザーは「探す」アプリで追跡されたらしき経路のマップを確認できますが、今回の場合は「現在位置から放射状に伸びる赤い直線」というあり得ないルートが共通しているようです。

 

もしもAirTagがこうした経路で移動(飛行?)したとすれば、工事現場を横切ったり、壁を突き破ったりしているはず。AirTagはさておき、人間であるユーザーはそんな動きができるわけがありません。

 

この問題が、どの程度の範囲で起こっているのか。また最近始まったことなのか、それともAirTag発売直後からのことか、いずれも記事執筆時点では不明です。

 

米アップルの広報担当者は、この問題を認識していることを確認しています。なぜ幻の警告が起こるのかといえば、iPhoneがWi-Fiを受信したため、一時的に位置情報サービス面で混乱した可能性があるそうです。また人口密度の高い地域では、近くにいる人が持つAirTagが不要なアラートを引き起こすかもしれない、と付け加えています。

 

アップルは年内に、AirTagと「探す」アプリをさらに強化することを約束していますが、その中には「不要な追跡アラートのロジック改善」が含まれています。ストーキングを正確に検出する一方で、ユーザーを不安にさせる誤検知を減らすことも望まれそうです。

Source:The Wall Street Journal
via:9to5Mac

【西田宗千佳連載】Mac Studioが出たからといって、現行のMac Proに意味がないとは言えない

Vol.114-3

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマはアップルが発表した、独自のCPU技術を駆使したMac Studio。本製品の登場で、現行のMac Proはどのような位置付けになるのかを解説する。

↑2019年に登場したMac Pro(画像左)

 

現在のMacのラインナップをみると、ほぼすべてがAppleシリコンへの移行を終えている。ただし唯一、インテルのCPUを使ったモデルも残っている。それがMac Proだ。

 

アップルはMac Studioの発表に際し、スピードの比較対象としてMac Proをピックアップしていた。実際問題として、多くの処理において、単純な性能であればMac ProよりもMac Studio(特にM1 Ultra搭載版)のほうが速く、消費電力が少ない……ということはあり得る。

 

特に動画を扱う場合には、M1 Max・Ultraに、プロ向けの「Apple ProRes」処理を高速化する機能が搭載されていること、SSDが高速であることなどもあり、有利な点はあるだろう。

 

Mac Proは「Pro」と名がついているため、これまで最高速のMacとして扱われてきた。だが、現在はすでに違う。では、Mac Proに意味がないか、というとまったくそんなことはないのだ。

 

理由は2つある。

 

ひとつ目は、業務フローの中で、まだ「Appleシリコンへの完全移行にリスクがある」場合だ。M1をベースとしたAppleシリコンの上では、すでにほとんどの作業が可能になっている。だが、企業や大学などで独自に開発されたソフトや、特定の業務だけに使われるマイナーなソフトの場合、Appleシリコンへの最適化が終わっていないことは多い。

 

Macの置き換えで業務が滞る可能性があるなら、まだ置き換えたくない……というところはあるはず。そろそろ少数派になってはいるだろうが、コアな業務に関わるものほど、移行措置には慎重になるものだ。

 

そして2つ目が「PCI-Expressでの拡張カードを必要とする用途」。完全に特定業種向けではあるが、特定の処理を速くしたり、特殊な機器を接続したりする用途のために、独自の拡張カードを設計することはある。同様に、GPUとしてAMDやNVIDIAのモノがどうしても必要である、というニーズもある。

 

そうすると、現状外付けGPUを搭載できるのはMac Proだけなので、Mac Proを選ばざるを得ない(ただし、Mac Proで使える外付けGPUは、アップルからの提供としてはAMD製に限られる)。

 

こうしたニーズであればWindowsでも……と思わなくもないが、やはり業務でMacが必要、というクリエイターや開発関係部門はある。そうした部分では、いまのM1をベースとしたAppleシリコン搭載Macでは限界がある。

 

また、メモリー搭載量が「最大でも128GB」ということも制約となる。なにしろ、現行Mac Proは「最大1.5TB」のメモリーが搭載できるのだから。

 

アップルは、Mac ProのAppleシリコン対応版については、また別の機会にアナウンスするとしている。ということは、それらの機器は、単に速いプロセッサーが搭載されているということではなく、Mac Proで現在実現されている拡張性を備えたモノ……ということになるのではないか、と予想している。

 

すなわち、文字通りの“Pro向け”であるという特性がさらに強くなるのだろう。

 

では、その速度はどうなるのだろう? M1はM1 Ultraで良好なパフォーマンスを示したが、さらに高速化する方法はどうなるのだろうか? その点は次回解説する。

 

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パスワード管理のお悩みがついに終焉? アップルとGoogleおよびマイクロソフト、パスワードなし認証の拡大と連携を約束

アップルとGoogle、マイクロソフトの3社は5日(米現地時間)、パスワードを要らないユーザー認証のしくみをWebサイトやアプリ上で使いやすくすることを共同で発表しました。

 

画像引用元:Shutterstock

 

具体的にはFIDOアライアンスとWorld Wide Web Consortium(W3C)が策定したパスワードレス規格のサポートを拡大するかっこうで、より迅速、簡単、かつ安全なユーザー認証を約束しています。

 

FIDOは「Fast IDentity Online(すばやいオンライン認証)」の略で、パスワードなしでログイン認証できる仕組みのこと。パスワードの代わりにUSBやBluetoothによる物理キーのほか、指紋や手の静脈、虹彩などの生体情報が“鍵”として使われます。

 

共同発表によると、今後は技術標準を広めることで、Webサイトやアプリがエンドツーエンドのパスワードレスオプションを提供できるようになるとのことです。ユーザーはパスワードを入力する代わりに、iPhoneのFace IDやTouch IDなど、毎日何度も行っているデバイスのロック解除と同じ操作で認証できるようになります。

 

FIDOアライアンスは、パスワードのみによる認証がウェブでの最大のセキュリティ課題の1つだと指摘しています。多くのパスワードを管理するのは面倒であり、ユーザーは同じパスワードを複数のサービスで流用しがちのため、アカウント乗っ取りやデータ流出、ひいては個人情報が盗まれることに繋がりやすいというわけです。

 

また、この新方式は従来のパスワード管理ソフトや二段階認証(SMSで送信するワンタイムパスワードなど)よりも「根本的に安全」だと説明されています。

 

アップル、Google、MSの3社とも、すでにFIDOアライアンス標準をサポートしていますが、今後は以下の新機能が使えるようになると予告されています。

 

  1. すべてのデバイスですべてのアカウントにFIDO認証を再登録することなく、そのユーザーが所有する他のデバイスや新しいデバイスでFIDO認証資格情報(一部では「パスキー」とも呼ばれる)を自動的にアクセスできるようにすることで、シームレスにパスワードレス認証を使える
  2. そのとき使っている(PCなどの)OSプラットフォームやブラウザに関係なく、近くにあるモバイルデバイスでFIDO認証を使うことで、(PCなどの)デバイスのアプリやウェブサイトにサインインできるようにすること

 

つまりMSのWindows 11がインストールされたPC上で動くGoogleのWebブラウザChromeに、iPhoneのFace IDなどでサインインできるようになる、といったところです。

 

これらの新機能は、この1年間でアップル、Google、MSの各プラットフォームで利用可能になる予定とのことです。

 

おそらくハイテク各社は自社プラットフォームごとにユーザー認証を別々にした方が、ユーザーを囲い込むためにも都合が良いはずで、利害関係を乗り越えて協力にいたったのは歓迎すべきことでしょう。まもなく世界の人々は、パスワードを管理する面倒さや個人情報が流出する恐怖から解放されるかもしれません。

 

Source:FIDO Alliance,Apple,PR TIMES

将来の「アップルカー」はSiriで操作、行き先や駐車場所も自動で決めてくれる?特許出願が明らかに

アップルが自動運転EV(電気自動車)、通称「アップルカー」を開発中であることは、ほぼ公然の秘密となっています。ちょうど先日も、元フォードのベテラン幹部を採用したと報じられたばかりです。

 

 

そのアップルカーに音声アシスタントのSiriを通じて話しかけると、どこに行くか、さらには駐車する場所まで自動的に決定する技術が検討されているらしき特許出願が明らかとなりました。

 

米特許商標庁(USPTO)が5日に公開したアップルの「意図信号を用いた目的地近傍における自動運転車の誘導」なる特許出願は、自動運転車のユーザーインターフェースや、ハンドルやアクセルやブレーキがない車体でユーザーが車のルートをどう制御するかを説明しています。

 

アップルの特許出願では「許可された個人」(運転手である必要はない)と「意図信号」の両方に繰り返し言及されています。意図信号とは、「こちらに曲がりたい」と操作をいちいち指示するのではなく、「ユーザーが何を望んでいるか」を車に伝える方法のことです。

 

例えば、大型小売店の近くで乗客が「庭用の植物を買いたい」と言った場合、ナビゲーション・マネージャーは「ガーデニング」または「ガーデニング用品」と書かれた入り口の近くに車を停めるのが望ましいと判断する、という具合です。アップルカーはベストな駐車場所だけでなく、まずユーザーの発言を解釈し、最寄りの「大型小売店」まで運転することを決めているわけです。

 

↑Apple/USPTO

 

あるいは、ドロップダウンメニューから「大型小売店に行く」と指示もできるそうです。その後、「正面玄関の近くに駐車する」「ガーデニングの入り口近くに」といった選択肢を提示できるとも書かれています。

 

また、目的地の近くまで来たと検出すると、ナビゲーションマネージャーは、許可された個人に「店の近くにまで来ました。正面玄関の近くに駐車しましょうか」と音声で問いかけ、やはり声で指示してもらえるとのことです。

 

さらに、どの店に行くのか、どこに駐車するのかユーザーが「タイムリーな入力」を提供できなかった場合、「停止場所を選ぶためにデフォルトの基準を使用することができる」と述べられています。人間からの指示待ちをせずに、完全に自動で駐車場所を選んで停めてくれるということです。

 

この特許出願には、「許可された個人」をどうやって特定するかは、何も説明がありません。音声を登録したユーザーに限られたり、登録さえすれば後部座席から運転を指示することもできるのかもしれません。

 

アップルカーは「目的地を入力すれば何もせず到着」を目標としているとの報道もありました。いずれは「iPhoneやApple Watchに話しかければ迎えに来てくれる」が実現すると夢見たいところです。

Source:USPTO
via:AppleInsider

アップルが元フォードのベテラン幹部を採用したウワサ。「アップルカー」の開発が加速?

アップルが、米フォード・モーターで長年にわたり安全対策や車両設計を率いていたベテラン幹部を採用したと報じられています。同社が開発中と噂される自動運転EV(電気自動車)、通称「アップルカー」のプロジェクトが大きく加速するのかもしれません。

 

米Bloombergは情報筋の話として、アップルがデジ・ウィカシェビッチ(Desi Ujkashevic)氏を自動車プロジェクトで採用したと伝えています。

 

ウィカシェビッチ氏はフォードに30年以上も勤務し、多くの車種において内装および外装、シャーシや電機部品のエンジニアリングを統括したことがあり、新たなEV開発にも関わっていたそうです。最近では自動車安全エンジニアリングのグローバルディレクターを務めていたとのこと。

 

1991年にウィカシェビッチ氏がフォードに入社してから出世街道を歩んできたことは、フォードの公式サイトにも詳しく説明されています。Bloombergによると、具体的にはフォード・エスケープやエクスプローラー、フィエスタやフォーカスの開発にも関わったそうです。

 

こうした経歴から、ウィカシェビッチ氏は「アップルカー」開発に役立つ豊富な専門知識を持っており、安全システムの開発に貢献する可能性がうかがえます。以前Bloombergは、アップルが「アップルカー」をテスラやWaymoの車より安全にしようと考えており、運転システムの不調にそなえてバックアップシステム搭載を検討していると伝えていました

 

アップルが自動運転EV開発計画「Project Titan」を社内で進めていることは公然の秘密であり、ここ数年、フォードをはじめとする自動車会社から何度も人材を採用してきました。ただしプロジェクトのリーダーが交代することも度々で、最近も有名アナリストMing-Chi Kuo氏は開発チームが「一時的に」解散したと述べていたことがあります。

 

そんななかでアップルは2025年までの発売を目指しながらも、実際には2028年までずれ込む可能性も指摘されています。むやみに開発を急ぐよりも、より安全なアップルカーを実現するためにも「徐行運転」が望ましいかもしれません。

Source:Bloomberg
via:MacRumors

iPhone 14(仮)生産に暗雲? 世界最大のiPhone組み立て工場がある中国・鄭州市がロックダウン

世界最大のiPhone工場がある中国・鄭州市が事実上ロックダウン(都市封鎖)され、iPhone 13の生産ばかりか、今年秋に発売が予想されるiPhone 14(仮)シリーズの生産準備に影響が出るとの懸念が生じています。

 

これまで中国・上海市や昆山市といったアップル製品の生産拠点がロックダウンされたことはありましたが、台湾Foxconnが最大のiPhone組み立て工場があり、「iPhone City」の異名を取る鄭州市はそれを免れてきました。やはりFoxconnのiPhone工場が2つある深セン市もロックダウンされたものの「クローズドループ」、つまり従業員が敷地内の社宅から職場の移動だけが許されるバブル方式により稼働が続けられ、大きな影響はなかった経緯もあります

 

しかし香港メディアSouth China Morining Postによると、鄭州市では4人の新型コロナ感染者と10人の無症状陽性者が見つかったため、1週間のロックダウン状態となっているとのことです。この間は市内の主要地区にある政府機関や企業の従業員は自宅待機とされ、鄭州への出入りは「必要な」状況でのみ許可されるそう。要はiPhone組み立て工場の従業員は作業できず、部品の搬入や製品の搬出もできそうにないわけです。

 

ちょうど直前に、Foxconは鄭州のiPhone工場でiPhone 14生産のための従業員を募集し始めた(しかもボーナス30%増)と報じられたばかりでした。中国でロックダウンが何度も起こる不確実性のなか、アップルがiPhone 14の発売が遅れるのを避けようと例年より早めに製造を始める狙いが推測されていたわけです。

 

その矢先での「iPhone City」のロックダウン。しかも、生産拠点である上海市や昆山市も緩和されたとはいえロックダウンが続いており、合計3つの拠点がフル稼働できない状況にあるといえます。

 

鄭州市のロックダウンはたった1週間ではありますが、それでも一度は感染が定着すると、さらなる感染の恐れもあり、再ロックダウンにも繋がりかねません。

 

中国の「ゼロコロナ」政策は全世界の工業生産にも悪影響を及ぼしており、いずれ遠からず、中国政府も方針を見直す必要に迫られるかもしれません。

Source:South China Morning Post
via:9to5Mac

「MacBook Pro」の生産が再開との噂。それでも消えない値上げの可能性

Appleの製造パートナーである台湾Quantaが、中国・上海市でロックダウン(都市封鎖)が緩和されたことを受けて、中国工場でMacBookの生産を徐々に再開しているとの噂が伝えられています。

↑生産が遅れているMacBook Pro

 

記事執筆時点で、14インチおよび16インチのMacBook Proは配送日が6月末~となっている状況。つまり、2か月近く先ということで大変な納期遅れとなっており、3〜4月に注文した商品が届かないとの声も聞こえてきます。これはMacの生産拠点である中国の上海市が、いわゆる「ゼロコロナ」政策により事実上のロックダウンとなり、製造が止まっていたためと見られています。

 

上海市では3月28日に東部からロックダウンが始まり、4月11日には全体の8割に当たる2000万人以上が外出できない事態となっていました。そして、上海市および隣接する昆山市には台湾のEMS(電子機器の受託製造サービス)大手がApple製品の組み立て工場を置いているため、ゼロコロナ政策の直撃を受けたわけです。

 

しかし、台湾の電子部品業界情報誌『DigiTimes』は、上海のQuanta工場でMacBook Proモデル生産ラインの稼働率が上がり、ここ数週間もの納期遅れが解消されそうだと報じています。

 

Appleのサプライチェーンに詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏は、QuantaはハイエンドMacBook Proを組み立てる唯一のサプライヤーであり、中国のロックダウン以降、納期が3週間から5週間まで延びていたと説明しています。

とはいえ、Appleのティム・クックCEOは半導体不足のため、消費者の強い需要を満たすために十分な製品を生産することが引き続き難しく、40億ドル~80億ドル(約5200〜1兆400億円※)相当の売上機会を失うかもしれないと述べていました

※1ドル=約130円で換算(2022年5月4日時点)

 

また、もし米ドルの為替レートが高止まりし続ければ、2022年秋のiPhone 14(仮)シリーズが米国外では価格が引き上げられるとの予想もあり、MacBook Proの品薄が解消されたとしても、Appleが日本での価格を改訂して値上げする可能性もありそうです。

 

Source:DigiTimes
via:MacRumors

Surfaceみたいなキーボード!?「iPad」の2年前の設計図が公表される

AppleはiPad Pro向けに独自のMagic Keyboardを、何世代にもわたって販売しています。が、同社がMicrosoftのSurface用タイプカバーに近いキーボードも検討していたことが、特許出願から最近、明らかになりました。

↑AppleはSurfaceに近いキーボードを検討していた

 

「タブレットコンピューティングデバイス用の複数のインストールモードを備えたヒンジ付きキーボードアクセサリ」と題された特許は、2020年7月に申請されたもの。米特許商標庁が公開した文書では、スライド式カバーやヒンジに始まり、本体からキーボードを取り外す方法まで、デバイス全体が説明されています。

 

まず人間が操作するインターフェースについては「1つ以上の入力デバイス「(たとえばキーボード、トラックパッド、タッチスクリーンディスプレイなど)を備えたベース部分を含められる」とのこと。つまりタッチパッド付きキーボードに画面付きのタッチパネルを追加してもよい、というわけです。

 

また「複数の異なる設置モードで、アクセサリ装置のベース部分をタブレットコンピューティング装置に着脱できる結合機構を含めてもよい」との記述や、「結合機構は、スタイラスを受け入れるための凹部を含んでもよい」という注釈もあり。要はタブレット本体に着けたまま色々な形に変形したり、タッチペンを置くスペースを設けたりしてもよい、ということでしょう。

 

同文書に添付された図面(以下の画像)は、どう見てもSurface用タイプカバーそのもの。もっとも「こうした製品を発売する」と約束したわけではなく、あくまでも特許の主張を分かりやすくする補助的なイメージに過ぎません。

↑Appleが開発していた(る?)Surface用タイプカバーの図面

 

さらにタブレット画面として描かれた図面(以下の画像)は、iPadOSやiOSでもなく、明らかにmacOSそのもの。2つ以上のウィンドウが画面の中に浮かんでおり、iPadアプリにはないメニューバーも確認できます。

↑タブレット画面として描かれた図面

 

加えて「タッチスクリーン画面の一部が、アクセサリ機器の結合機構に覆われていることに応じて変化する」との説明もあります。この「カップリング機構」により画面のインターフェースが変化する図面は、かなり作り込まれたバリエーションが何種類かあるという気合いの入れようです。

 

これらを総合すると「iPadをキーボードに繋ぐとmacOSのような画面になる」可能性も浮上します。以前もAppleが20インチ前後のiPadとMacのハイブリッドを開発中との噂話や、iPadの「Proモード」が準備中との観測もありましたが、そちらとも関係あるのかもしれません。

 

Source:USPTO
via:AppleInsider

今年秋の「iPhone 14」、米ドル高とロシア危機のために値上げ? アナリストが警告

アップルは第2四半期の業績を発表し、厳しい環境のなかでも売上高は前年同期比で9%増加、1~3月期としては過去最高を更新したと述べていました

 

しかしアナリストらは、今年秋に発売とみられるiPhone 14(仮)シリーズは為替レートのために米国以外では(13シリーズより)値上げとなり、アップルの収益が落ち込む原因となるかもしれないと警告しています。

 

アップルのティム・クックCEOは、第2四半期が「記録的な業績」だったと報告するとともに、第3四半期は部品の供給不足等により40億ドル~80億ドル相当の売上機会を失う可能性が高いと警告しました。談話のなかで挙げられた「収益に大きな打撃が予想される」5つの理由は次の通りです。

 

  • 部品の供給不足
  • 中国における新型コロナ禍の混乱
  • 為替レートの低迷
  • ロシアでの販売減
  • インフレによる消費者の消費意欲の減退

こうした発表につき、PED30では13人のアナリストらの反応がまとめられています。今後のアップルの業績に関しては概ね楽観的ではありますが、その中でChris Caso氏は「秋にiPhone 14シリーズが発表される際、米国外でiPhoneの価格が上がる可能性がある」と警告を発しているしだいです。

 

Caso氏いわく、ロシア問題と為替問題(米ドル高)が長期的に続く可能性があるとのこと。特に後者により、アップル製品の価格も米国外では軒並み上昇するかもしれず、ことiPhone 14については「特に不運なタイミング」となる恐れがあると指摘されています。

 

つまり秋にiPhone 14が発売されるまで米ドルが高いままであれば、アップルは各国の現地価格を引き上げる必要があるかもしれない。過去にそうした事態があった場合、アップル製品の需要にマイナスの影響があった、というわけです。

 

おそらくiPhone 14シリーズよりも先に、6月のWWDC(世界開発者会議)では「M2」搭載MacBook AirやMac miniが発表される可能性が高いはず。どちらも「安さ」が魅力的な製品カテゴリーですが、1ドル130円を前提にされたなら、とても割安とは言えなくなるかもしれません。

 

Source:PED30
via:9to5Mac

今年秋のApple Watch SE2(仮)は心電図が取れるように? より高速なチップも搭載されるウワサ

今年秋には例年通り新型Apple Watchが発表されつつも、今回は3モデルも登場するとの有力な噂があります。その候補の1つが廉価モデルの後継機「Apple Watch SE2(仮)」ですが、現行の上位モデルApple Watch Series 7と同じプロセッサを積み、心電図アプリが追加されるとの噂話が届けられています。

 

このウワサの発信源は、当たり外れのある有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)LeaksApplePro氏です。同氏は「M1X」(後のM1 Pro/Max)搭載のMac mini予想レンダリング図を公開していたこともありますが、この未発表製品は「Mac Studio発売を優先してボツにされた」との説もあり信ぴょう性は不明のままでした。

 

さてLeaksApplePro氏の情報源によれば、まずApple Watch SEのデザインは現行(先代モデル)のApple Watch SEと全く同じに見えたとのことです。サイズも同じで、40mm/44mmの2種類も変わらないままだそうです。

 

ただし搭載チップは先代のS5プロセッサから、Apple Watch Series 7と同じS7に変更されると伝えられています。第3世代iPhone SEも見かけは第2世代と同じながらもプロセッサをA15 Bionic(iPhone 13と同じ)に変更されていましたが、それと同じアプローチを取るというのは説得力があると思われます。

 

また「オーディオはより良く」なるほか、常時点灯ディスプレイ技術を搭載するそうです。この技術は手首を下ろしていても時間などの情報が表示され続け、バッテリーを節約するために画面を暗くする(画面書き換えのリフレッシュレートを1Hz=1秒に1回に落としている)仕組み。

 

さらに現行モデルよりも改善された心拍センサーを採用し、心電図アプリも使えるようになるとのことです。つまり上位モデル(Series 5以降)と同等の仕様になるというわけですが、Series 6以降に追加された血中酸素ウェルネス機能は付かないと述べられています。

 

そしてSEモデルの核である「価格(の安さ)」については299ドル~とされ、現行モデルの279ドル~から20ドル値上げされつつも、300ドル以内に留まるとのことです。

 

情報源がLeaksApplePro氏だけでは心許ないのですが、「Apple Watch SE2に心電図アプリが搭載される可能性」は信頼性の高いアップル関連情報サイト9to5Macも指摘していたことです。ひとまず、さらなる追加の情報を待ちたいところです。

 

Source:iDropNews

米ディズニー・ワールドで「不審なAirTagに追われた」家族。悪意あるAirTag使用から身を守る設定

アップルの忘れ物トラッカーAirTagを、本来の目的から外れて悪用される例がいくつか報じられてきました。そんなか、ある家族のディズニー・ワールドでの楽しいひとときが、AirTagによりストーキングされていた可能性があると分かったことで、ゾッとする雰囲気になったと伝えられています。

 

米テネシー州に住むガストン一家は、ディズニーワールドを一日がかりで楽しんでいたそうです。しかし、iPhoneから「見知らぬAirTagが一緒に移動している」との通知が届き、楽しむどころではなくなってしまったそう。

 

母親のジェニファーさんと娘のマディソンさんは、夜遅く車に向かって歩いていたところで通知を受け取ったそうです。最初の検出は午後7時9分で、午後11時33分に再通知され、約4時間にわたってストーキングされていたことが明らかに。母娘ともに駐車場でバッグや衣服を揺すったものの不審なAirTagは見つからず、その後に車でホテルに向かい、途中で警察に連絡したと語られています。

 

もし物理的にAirTagが見つかれば、シリアル番号から所有者、つまり犯人が突き止められたはず。しかし結局のところ発見されず、犯罪行為を特定できなかったそうです。それでも(iPhoneに通知があったことは事実のためか)捜査官は事件の調書を取ったとのことです。

 

真相としてあり得るのが、ひとつには「駐車場でAirTagが落ちて行方不明になった」ということ。しかしパーク内にはAirTagのほか、かなり多くのアップル製品があったと思われ(AirTagでも検出されます)「誤検出」だった可能性も指摘されています。

 

ディズニー・ワールドの人気アトラクションには数時間にもおよぶ行列ができることもあり、その間に「ずっと(行列とともに)一緒に移動している」として検知されるかもしれない、というわけです。

 

とはいえ子を持つ家族にとっては、それで気休めになるわけでもありません。ジェニファーさんは「親として、その時はだただ必死でした」「誰かが娘にそんな意図を持っていると考えただけで恐ろしかったんです」と振り返っています。

 

AirTagを悪用したストーキングと思しき事例は引き続き報告されており、米ニューヨーク州司法長官も注意を呼びかけていました

 

が、それはAirTagがストーカー防止対策を施しているために「悪事がバレやすい」という側面もあります。The New York Times記者も、実際に擬似ストーキングを実験してみて、AirTagが競合他社製品よりも強固なセキュリティ対策をしているとレポートしていました

 

AirTagによる迷惑な追跡を避ける、あるいは察知するには、こちらの設定をご確認ください(iOS 14.5以降)。

 

  • 「設定」>「プライバシー」>「位置情報サービス」を表示して、「位置情報サービス」をオンにします。
  • 「設定」>「プライバシー」>「位置情報サービス」>「システムサービス」の順に選択します。「iPhone を探す」をオンにします。
  • 「設定」>「プライバシー」>「位置情報サービス」>「システムサービス」の順に選択します。自宅など、特定の場所に着いたときに通知してもらうには、「利用頻度の高い場所」をオンにします。
  • 「設定」>「Bluetooth」の順に選択し、「Bluetooth」をオンにします。
  • 「探す」App を開いて、「自分」タブをタップし、トラッキング通知を有効にします。

 

アップルはストーカー対策を強化していくと約束しており、実際にファームウェア更新によりAirTagのアラーム音が大きくされたばかりです。今後も、いっそうの対策を望みたいところです。

 

Source:WKRN.com 
via:AppleInsider

今年のApple Watchはいよいよ体温計を搭載か?複数メディアで報道

米アップルのスマートウォッチ「Apple Watch」に関して、体温計機能の搭載は今年発売されるであろう「Apple Watch Series 8」のタイミングになるとの予測を、著名アナリストのミンチー・クオ氏が伝えています。

 ↑Halfpoint / Shutterstock.comより。画像はシリーズ5

 

心拍数や心電図など高度なヘルスケア機能を搭載したApple Watchですが、これまで体温計機能は搭載されていませんでした。一方で他社のスマートウォッチやスマートバンドは体温を測定することで、毎日の体調へ変化などに気づくヒントを提供しています。

 

 

一方でミンチー・クオ氏の報告によれば、アップルは昨年リリースされた「Apple Watch Series 7」において、体温計機能の搭載を見送ったと伝えています。この理由は、測定アルゴリズムが十分なレベルに達していなかったからだそう。スマートウォッチを装着する手首の表側は温度が変化しやすいので、高度なアルゴリズムが必要なのです。

 

しかし今年のApple Watch Series 8では、体温計機能のアルゴリズムがアップルによる要求を満たしていれば、いよいよ搭載が実現する可能性が指摘されています。

 

Apple Watch Series 8への体温計機能の搭載は、ウォール・ストリート・ジャーナルやブルームバーグによっても報道されています。ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、このセンサーは妊活のために使われる可能性があるとのこと。体温計機能はただの体調変化だけでなく、幅広く利用できるものとなるのかもしれません。

 

Source: 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) / Twitter

via 9to5Mac 1, 2

 

ケース買い替え必須!? iPhone 14(仮)のモックをチェックしてみたら…

米アップルの新型iPhoneこと「iPhone 14シリーズ(仮)」のものとされるモックを、国内テックサイトのMacお宝鑑定団Blog[羅針盤]が公開しています。また動画では、既存の「iPhone 13シリーズ」のケースとのフィッティングも検証されています。

↑Kuznetsovedit / Shutterstock.comより。画像はイメージです

 

iPhone 14シリーズでは、6.1インチサイズの「iPhone 14/iPhone 14 Pro」と、6.7インチサイズの「iPhone 14 Max/iPhone 14 Pro Max」の4機種の投入が噂されています。またそのデザイン変更としてパンチホールカメラ/顔認証機能の搭載や、背面カメラの大型化が噂されています。

 

 

今回、Macお宝鑑定団Blog[羅針盤]が公開したモックとされる画像では、iPhone 14シリーズの4機種すべてが確認できます。以前のリーク情報からも判明していましたが、下位モデルのiPhone 14/iPhone 14 Maxでは画面上部にノッチが存在し、上位モデルのiPhone 14 Pro/iPhone 14 Pro Maxではパンチホールデザインが採用されるようです。

 

そしてiPhone 13シリーズのケースをiPhone 14/14 Proのモックに装着しようとすると、背面カメラが邪魔をしてフィッティングに失敗してしまいます。これは、iPhone 14/14 Proの背面カメラが大型化しているからです。さらに、本体の厚みも増しているようです。

 

一方で大柄なiPhone 14 Max/14 Pro Maxの場合、iPhone 13シリーズのケースをなんとか装着することができました。たたしやはり大型化した背面カメラのせいで、完璧なフィッティング得られなかったと伝えています。

 

例年の新型iPhoneでもそうですが、今年のiPhone 14シリーズでもはそれにあわせた専用のケースの購入が必須となるようです。

 

Source: Macお宝鑑定団Blog[羅針盤] via 9to5Mac

コストは半額だけどさ…27インチiMacをStudio Display(相当)に改造したYouTuberの話

アップルの新型5K外付けディスプレイ「Studio Display」が発表された当時、その画面パネルがかつて27インチiMac(2014年発売/すでに販売終了)に採用されたものとほぼ同じだと指摘されていました。

 

それならばと、実際に古い27インチiMacをStudio Display(相当)に改造できるか試してみたYouTuberが現れました。

Luke MianiのYouTubeチャンネルより

 

新製品のStudio DisplayはWebカメラが内蔵されるほか、古いMacに繋ぐとSiri対応にするなど、なかなか面白いガジェットです。とはいえ1599ドルという価格(日本では税込19万9800円~)はお安くない印象。さりとて27インチで5K解像度のディスプレイは他にはほとんどないため、唯一の選択肢とも思われます。

 

そこで27インチiMacの改造を思いついたのが、テック系YouTuberのLuke Miani氏でした。Miani氏は強力Mac miniこと「Mac Studio」の予想画像を公開し、ほぼ的中させたことでも知られています。

 

かつてはiMacを他のMacの外付けディスプレイとして使える機能「ターゲットディスプレイモード」がありました。しかし、macOS Mojave以降では廃止されており、現在の最新Macでは利用できなくなっています。

 

Miani氏が取り掛かったのは「2014年に発売されたiMacを、完全に機能する外付けディスプレイに改造する」ことでした。このためiMacを完全に分解する必要があり、しかもMacを接続できる変換ボードを探す苦労もしています。


でき上がったものは、USB-C接続もでき、内蔵ウェブカメラも完全に機能します。このプロジェクトにかかった総費用は829ドルになり、Studio Displayの約半分の費用で済んでいます。P3色域(広色域)のサポートなど一部の機能は足りませんが、1000ドル以下としては素晴らしい成果と言えるでしょう。

 

もっとも、改造するための作業はかなり複雑であり、とてもハードウェアの素人ができることとは思えません。Miani氏のように技術があり、さらにYouTube動画で稼げる立場でなければ、素直にStudio Displayを買ったほうが賢いかもしれません。

 

Source:Luke Miani(YouTube) 
via:9to5Mac

Apple「古いアプリを消す」方針を少し修正。開発者の抗議を受けたポイントとは?

先日、アップルがしばらく更新されていないアプリをApp Storeから削除すると一部の開発者に通達を始めたことが物議を醸していました。おもに更新の終わった古いゲームやインディーアプリが消されると懸念され、しかも削除する具体的な基準を示さなかったためです。

 

その後、アップルが方針をより明確にした上に、削除するまでの猶予期間を少し長くしたことが報じられています。

 

アップルからの通達を受け取った開発者の多くは、自分のアプリがアップデートがなくても問題なく動作していることを指摘していました。さらにマイナーアップデートさえ必要な作業量が少なくないこと、ゲームなどは更新を続ける必要はなく「完成品」として存在できると主張して、アップルの方針に異議を唱えていたかっこうです。

 

これを受けてアップルは、「App Storeの改善」ページを改訂し(米国版のみ)、対象となったアプリ開発者がアップデートを提出するまでの猶予期間を30日から90日間に延長したしだいです。

 

また改訂後のページでは、基準も明らかにされています。過去3年以内に更新されておらず、最小のダウンロード数いき値(「12か月の間に全くダウンロードされていないか、極めて少ない」)を満たさないアプリが対象となり、開発者は電子メールで通知を受け取ると述べられています。

 

そのメールを受け取った開発者は、App Storeでのアプリ公開を続けたければ異議を唱えて、90日以内にアップデートを提出するよう求められます。また、アプリが削除された場合でも、すでにダウンロードしたユーザーは引き続き利用でき、影響を受けることはないとされています。

 

すでにアプリをダウンロードしたiPhoneを使い続けるのであれば問題なさそうですが、新型iPhoneに乗り換えあるいは買い足したときに、もしもアプリがApp Storeから削除されていたら再ダウンロードはできなくなりそうです。消して欲しくないアプリがあれば、iPhoneのほかiPadやiPod touchでダウンロードしたり、友だちにアプリを勧めるといいかもしれません。

 

Source:Apple
via:MacRumors

【西田宗千佳連載】アップルMac Studioの高性能をWindowsと比較するのは難しい

Vol.114-2

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマはアップルが発表した、独自のCPU技術を駆使したMac Studio。本製品はどれくらい高性能なのかを探る。

↑M1 Ultra搭載のMac Studioは最大128GBのユニファイドメモリーを備え、18本の8K ProRes 422ビデオストリームを同時に再生可能。PCでの重い作業を驚異的なスピードとパフォーマンスで処理できる。SSDのアクセス速度は最大7.4GB/秒と超高速なのも魅力的だ

 

アップルが3月末に発売したハイエンドMacである「Mac Studio」は、高性能であることがなによりも特徴だ。

 

実際ベンチマークをとってみると、ほかのMacに比べてCPUコア・GPUコアが多い分、性能はストレートに向上している。

 

ただ気になるのは“Windowsと比較してどうなのか”ということだろう。これは意外と難しい。

 

特に大きく違うのがGPUだ。WindowsとmacOSでは、グラフィックの処理がかなり違う。同じGPUであっても、Windowsで使う処理に特化したアプリケーションと、macOSに特化したプリケーションとでは、パフォーマンスがかなり異なる。

 

アップルは、iPhone/iPad/Macでのグラフィック処理に「Metal」という技術を使っている。当然、アップル製品に使われるプロセッサーはすべて、Metalに特化した作りになっている。

 

だが、Metalはほかのプラットフォームでは使われていない。ほかのプラットフォームと同じように評価するには、Metal以外でテストをするか、Metalに最適化したアップル向けのソフトと、Metal以外に最適化したWindowsなど向けのアプリをそれぞれ用意し、「同じ用途・同じ機能のアプリ」として比較する必要がある。

 

Mac Studioが発売されて以降、「アップルがいうほど速くないのではないか」という記事も出回っているが、それらは必ずしも間違いではない。だが、ポイントはちょっとズレている。Macに最適化されている訳ではない、Metal向けではないテストで比較してしまうと、Mac Studioといえど性能は出しきれないのだ。

 

そうすると、実際にはなにで評価すべきか? やはり、WindowsとMacで両方にあるソフトで、作業時間などで比較するのが適切だろう。

 

筆者の手持ちのデータで言えば、Mac Studioは確かに速い。Macの中では間違いなくトップの性能である。一方、世の中に存在するすべてのWindows PCよりも速いのか……というと、そうもいかない。

 

特にGPUについては、Mac StudioのGPUは「ハイエンドGPUと同等」ではあるものの、NVIDIAやAMDの最高性能のGPUの方が性能は上、という部分も多い。

 

ゲームや機械学習向けには、Windowsのほうが優れている部分もあるだろう。それは、開発環境やニーズが影響する部分も大きい。

 

一方で、CG制作などの場合だと、話が少し変わってくる。

 

Mac Studioに使われる「M1 Ultra」は、最大128GBのメモリーを、CPUとGPUが共有する構造になっている。極論、最大のビデオメモリーは128GB、とも言える。もちろん実効ではもっと少ない。とはいえ、100GBを超える容量のデータをGPUが一度に扱うこともできるのは間違いない。

 

Windowsで使われる外付けGPUの場合、GPUが使うビデオメモリーはGPU側についている。その結果として、Windows PCのビデオメモリーはゲーム用で十数GB、ワークステーション用でも32GB程度となっている。GPUが処理する場合、データをストレージからメインメモリー、メインメモリーからビデオメモリーへと転送する必要があるため、処理効率も落ちやすい。

 

ゲームなどではそこまで巨大なデータは使わないが、開発環境やCG制作では、巨大なデータを扱うこともある。そのときの効率では、結局Mac Studioのほうが良い……という可能性は高い。

 

さらに、Mac Studioは放熱効率が高く、フルパワーで動いても動作音が静かだ。作業環境として望ましいのは間違いない。

 

というわけで、性能評価は“場合による”のである。

 

では、Mac Studioはいつまで最高性能のMacでいるのだろうか? その点を次回予測してみたい。

 

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iPhone 14(仮)の前面パネル写真が流出? Proは「画面に穴2つ」で縦長になるかも

今年秋に発売が予想される次期iPhone 14(仮)シリーズでは、5.4インチの「mini」サイズが廃止されて通常価格モデルに大きな「Max」サイズが追加されることや、高価なProモデルではノッチ(画面上にある切り欠き)がなくなって画面に穴が2つ開くとの噂が有力となっています。

↑Saran Byte/Weiboから

 

そんななか、iPhone 14シリーズのフロントパネルと称される写真がネット上に公開され、噂を裏付けることとなっています。

 

コンテンツクリエイターのSaran Byte氏は、iPhone 14のフロントパネル(と称される写真)が中国SNSのWeiboで公開されたとツイートしています。

 

ここで引用されている画像はiPhone 14シリーズが13世代と同じ4モデル構成ながらも、miniサイズが消えて「iPhone 14 Max」(通常価格の大型モデル)が追加されたものです。またByte氏は、画面のアスペクト比、つまり縦横比が「Proモデルで少し異なる(iPhone 13世代の19.5:9から20:9へと変更)」ことがわかったと述べています。

 

ちょうど3月、アップル関連情報サイト9to5Macも、今年は「mini」サイズがなくなり、通常価格モデル2つがiPhone 13と同じアスペクト比になること。ただし「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」のディスプレイは、新たな「ノッチ+ピル」(横長と丸型、2つの穴があるデザイン)に対応するため、少し縦長になるかもしれないと予想していました

 

iPhone 13シリーズにあるノッチは、顔認証のFace IDと自撮りカメラを収納するためのスペースです。そしてiPhone 14 Proの画面にある2つの穴は、これらの部品を画面の裏に移しつつ、視界を確保するために開けられると推測されています。

 

もしもノッチがなくなり「穴が2つ」になれば、iPhoneの画面占有率も高くなり、より全画面デザインへと近づくはずです。が、アスペクト比が変わればアプリのデザインも対応する必要があるため、開発者やデザイナーの方々は苦労するかもしれません。

Source:Saran Byte(Twitter)

via:9to5Mac

【西田宗千佳連載】驚きの方法で高性能を実現したアップルの「Mac Studio」

Vol.114-1

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマはアップルが発表した、独自のCPU技術を駆使したMac Studio。製品の登場を支えた技術の秘密は何なのか。

↑M1 Ultra搭載のMac Studioは最大128GBのユニファイドメモリーを備え、18本の8K ProRes 422ビデオストリームを同時に再生可能。PCでの重い作業を驚異的なスピードとパフォーマンスで処理できる。SSDのアクセス速度は最大7.4GB/秒と超高速なのも魅力的だ

 

M1 Max以上の高性能CPUはあるか

アップルが3月に発売した「Mac Studio」は、多くの関係者の度肝を抜いた。

 

アップルはMacの独自半導体への移行を進めているが、残すのはハイエンド系だけになっていた。だから高性能をウリにした製品が出てくるのは予測の範囲内だった。

 

ただ、アップルがどう「M1 Max」より高性能なプロセッサーを作るのかは、PC業界内でも意見が分かれていた。

 

アップルのM1シリーズは、スマートフォンであるiPhoneのプロセッサーから派生している。そのため、CPUとGPUを混載し、さらに高速なバスで同じチップの中にメインメモリーまで搭載する構造になっている。これはベーシックなM1から、ハイエンドのM1 Maxまで変わらない。この構造であるから、データのムダな転送を減らし、効率的に扱うことで速度を稼いでいる。

 

ただ、半導体製造には技術的な限界がある。CPUやGPUを際限なく増やせるなら性能も上げやすいが、ある規模以上になると製造が難しい。実は、M1 Maxは限界に近い規模であり、単純に同じアプローチでさらに規模が大きく、性能が高いプロセッサーを作るのは無理だ、と考えられていた。

 

プロユースにも耐えうるM1 Ultraの実力

一般的なPCの場合、GPUを外付けにしたり、CPUを複数搭載したりすることで性能向上を図るのが通例だ。だからアップルも、M1シリーズを複数積んだ高性能Macを作るのではと予測されていた。

 

そして実際、Mac StudioはM1 Maxを2つ搭載したMacになった。ただし、実現の方法は非常に独特なものだ。単純にプロセッサーを2つ搭載するのではなく、最初からM1 Maxに“2つのM1 Maxを高速につなぐ”、“2基つなげても、ソフトから見るとひとつのプロセッサーに見える”機能を搭載しておき、それを使用して、製造の段階で2基のM1 Maxがつながった特別なプロセッサーを作ったのである。アップルはこれを「M1 Ultra」と名付けた。

 

2021年秋に発表されたとき、M1 Maxは単に高性能なM1だった。だが実は、M1 Ultraを実現する機構が隠されている、野心的なプロセッサーでもあった。そして、そのことはM1 Ultra登場まで秘密とされていた。

 

筆者も、Mac Studioをアップルから借り受け、性能をテストしてみた。実に速く素晴らしい。M1 Maxの倍の速度で動き、動作音はほとんどしない。M1 Ultra搭載モデルは約50万円という高価な製品だが、Macでなにかを作ってお金を稼ぐプロ向けのPCだから、十分価格に見合うものと言える。

 

ただ、Mac Studioにはいくつか疑問もある。性能はWindows PCと比較してどうなのか? アップルはMac Proについては後日別途に発表するとしているが、それはMac Studioとどう違うものになるのだろうか? そして、性能向上は今後どのように実現していくのだろうか?

 

そのような謎については、次回解説していく。

 

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「iPhone 14 Max」と「iPhone 14 Pro Max」の価格差は200ドル? プロセッサやカメラ性能がかなり違うとの予想も

おそらく今年秋に発売される次期iPhone 14(仮)シリーズは、通常価格モデルではmini(5.4インチ)モデルが廃止されて、代わりにMax(6.7インチ)が追加されるとの噂が有力です。なぜminiがなくなるかといえば、すでにiPhone 12 miniのころから「期待をはるかに下回る需要」などが何度も報じられていたことから察しは付きそうです。

 

つまり、iPhone 14世代のラインナップは通常価格モデルが「iPhone 14」「iPhone 14 Max」、高価なモデルが「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」であり、それぞれ6.1インチと6.7インチになる、というわけです。そのうちiPhone 14 Maxのお値段が、iPhone 14 Pro Maxよりも少なくとも200ドルは安くなるとの予想が報じられています。

 

ここ2年ほどは、5.4インチのminiサイズが「最も安いフラッグシップiPhone」(iPhone SEモデルを除く)でした。しかし14世代ではminiがなくなることで、iPhone 14がその位置にスライドし、従ってスタート価格は上昇するとみられています。

 

その一方で、気になるのがiPhone 14 Maxの価格設定です。iPhoneの「画面が大きいほど高くなる」法則に従えば、iPhone 14よりは高価になる。しかし、上位モデルのiPhone 14 Pro Maxよりはお手ごろな価格にせざるを得ません。

 

アップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者によれば、iPhone 14 Maxの価格はPro Maxよりも少なくとも200ドルは安くなるだろう、とのことです。もっとも、今回の記事は「おいくらなのか」は明示されていません。

 

が、有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)LeaksApplePro氏はそれぞれの開始価格を「iPhone 14は799ドル、14 Maxは899ドル、14 Proは1099ドル、14 Pro Maxは1199ドル」と述べていました。つまり、おおむね13世代より100ドル値上げされつつ、14 Maxと14 Pro Maxの価格差は300ドルとされていたわけです。

 

さて、Gurman氏の主張する200ドルの価格差を、どう受け止めればいいのか。同氏のいうiPhone 通常モデルとProモデルの違いは、ざっくり言えば「デザイン」と「広角カメラの解像度」と「搭載プロセッサ」の3つです(ProモデルのみProMotion画面=最大120Hzまでの可変リフレッシュレートであることは14世代でも同じとの予想)。

 

まずデザインは、通常モデルは前世代と同じくノッチ(画面上部の切り欠き)あり。それに対してProモデルはノッチがなくなり、代わりに(顔認証と自撮りカメラ用に)穴が2つ開いて、画面占有率が高くなると見られています。

 

次に広角カメラは、Proモデルの解像度は13世代の12MPから48MPに、実に4倍もの進化。かたや通常モデルは12MPに据え置きとされています。

 

最後に搭載チップは、Proモデルには次世代の「A16 Bionic」が搭載される一方で、通常モデルにはiPhone 13シリーズと同じA15(ないし、そのバリエーション)に留まることに。半導体不足が続いていることも「Proモデルだけチップ更新」の理由の1つとも推測されます。

 

これだけの違いがあって200ドルの価格差は、果たして妥当といえるのか。大画面スマホを愛する人は、今年はiPhone 14 MaxとiPhone Pro Maxのどちらを選ぶか、頭を悩ませるかもしれません。

 

Source:Bloomberg
via:BGR

アップルAirTagとパワポのプレゼンでロストバゲージの荷物取り戻しに成功!

アップルが忘れ物トラッカーAirTagを発売してから、興味深い話がネット上でもたびたび報じられてきました。その新たなストーリーとして、新婚旅行中に航空会社に荷物を行方不明にされた男性が、AirTagの力を借りて無事に取り戻したことを報告しています。

 

エリオット・シャロッド(Elliot Sharod)さんと妻のヘレン(Helen)さんは、4月17日に南アフリカでの結婚式から英国に戻る飛行機に搭乗しました。当初、夫妻はアブダビとフランクフルトでストップオーバー(途中降機)するチケットを購入していたものの、新型コロナ禍により別ルート便に変更を迫られたそうです。その結果、本人達は英国に戻れましたが、荷物はそうではありませんでした。

 

しかし幸いなことに、シャロッドさんは3つのバッグすべてにAirTagを入れており、iPhoneなどの「探す」アプリから追跡できるようにしていました。おかげで荷物がフランクフルトまで行ったものの、ロンドン行きの飛行機には積まれなかったと突き止めたとのことです。

 

航空会社のエアリンガスは、荷物はご自宅に届けると連絡してきたものの、翌日の夜に届けられたのは3つのうち2つだけ。シャロッドさんは同社に何度も電話やメールを繰り返しましたが解決せず、Twitterでも苦情を伝えましたが、それでも満足な対応はありませんでした。

 

そこでシャロッドさんは、「探す」アプリの画像を使ってPowerPointのプレゼンテーションを作成、それを動画にしてツイッターに公開する方法に打って出ました。何度もバッグがこの場所にあると言っているのに、何もしてくれない!と全世界に見える形で航空会社に訴えかけたわけです。

 

このプレゼン動画が米大手メディアCNNにより取り上げられ、直後にシャロッドさんの自宅に残り1つのバッグが届けられたそうです

 

たしかにAirTagは世界中どこでも忘れ物・なくし物を追跡できる(近くにiPhoneなどアップル製品がある限り)便利な製品ではありますが、最後にはユーザー本人のプレゼン力がモノをいうのかもしれません。

Source:CNN

Apple Watch Series 6「画面が真っ黒になり何も表示されない」問題発覚。アップルは無償修理サービスプログラムを開始

アップルは週末、ごく一部のApple Watch Series 6において、画面が真っ黒になって何も表示されず、それが元に戻らなくなる問題があるとして、無償で修理するサービスプログラムを発表しました。

↑Appleのサイトから

 

この問題はApple Watch Series 6(40mm)のうち、2021年4月から 2021年9月までの間に製造されたデバイスとされています。本製品は2020年9月に発売されたため(後継モデルのSeries 7は2021年9月)、すべてのデバイスが対象に含まれているわけではありません。

 

アップルによれば、使用しているApple Watch Series 6でこの問題が見られる場合は、その製品のシリアル番号を公式サイトにあるボックスに入力して、本プログラムの対象になるかどうかを確認できるそうです。

 

本プログラムの対象となるデバイスは、アップルまたはアップル正規サービスプロバイダにて無償修理サービスを受けられます。お店への持ち込みのほか、アップル公式サポートにこちらから連絡し、リペアセンターへの配送修理の手配をしてもらうこともできます。

 

ただし、修理開始前にアップル側で実機を検査し、実際に本プログラムが適用されるかどうかが検証されるとのことです。

 

最後に本プログラムは対象となるApple Watch Series 6につき、最初の小売販売日から2年間だけ適用されます。それを過ぎると対象外となるため、問題があると思われる方は、早めに行動を起こした方がいいでしょう。

Source:Apple

アップル純正USB-C充電器の写真が流出? 小型かつ折りたたみプラグで持ち運びやすいかも

今月初めにアップルの公式サイトに「35WデュアルUSB-Cポート電源アダプター」なる未発表製品が出現しましたが(直後に削除)、その商品パッケージと称される写真がネット上で公開されました。

WHYLAB(Weibo)氏の画像から

 

中国SNSのWeiboユーザー・WHYLAB氏は、USB-Cポートが2つある電源アダプター関連らしきパッケージ写真をいくつか公開しており、異なる市場(国や地域ごとに電源プラグの形状や電圧が違うため)向けに最大5つのバリエーションが用意されると主張しています。箱に「USB-C+C」と印刷された電源アダプターは、USB-C端子が横に2つ並び、ACプラグが折りたためるようです。

 

冒頭の公式サイトでのアクシデント(「アップル公式リーク」との声もある)から数日後、香港メディアのChargerLABもほぼ同じリーク画像をツイートしていました

 

この製品には、GaN(窒化ガリウム)技術が採用されるとの予想もあります。GaNは発熱と変換効率に優れており、放熱構造を小さくできるため、小型・軽量化しやすいというもの。アップル製品でも、すでに16インチMacBook Pro(2021)同梱の140W電源アダプターに投入されていたりします。

 

アップルの未発表製品に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏は、3月初めに「アップルは30W対応のGaN充電器を2022年内に発売するかもしれない」と述べていました。その後、この30W充電器が実は35Wデュアル充電器と同じものだと示唆しつつ「まもなく量産に入る」と付け加えています

 

USB-Cの充電端子が2つ、しかもGaNが採用されるなら、複数のデバイスを充電できるアダプターが小さく軽くなり、カバンの中身を圧迫しなくても済むはず。「アップル純正の電源アダプターはデカくて重い」というぼやきもなくなるかもしれません。

Source:WHYLAB(Weibo)
via:Gizmochina

新型チップ「M2」搭載MacBook AirとMac miniが6月に同時発表されるウワサ

今年はまもなく、「M2」(M1チップの後継プロセッサ)を積んだ新型MacBook Airが発表されるとの噂話が盛んとなっていました。この製品が6月に開催されるWWDC(世界開発者会議)でお披露目されるとともに、M2搭載のMac miniまで同時に発表されるとの観測が伝えられています。

 

有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)LeaksAppleProはツイッターで「WWDCでM2 MacBook AirとM2 Mac miniが発表されるらしい」とつぶやいています。LeaksAppleProの噂話は百発百中とはいきませんが、第3世代AirPods 3については正式発表前に実物の写真を公開していました

 

今年のWWDCは6月6日(米現地時間)から始まります。この場では次期iOSやmacOSなど新たなが発表されるものですが、過去にはMac Proなどハードウェア製品が発表されたこともありました。

 

その一方で、アップルは「M2」搭載の新型Macを9種類以上もテストしているとの有力な噂話もありました。M2はM1よりも高速かつグラフィック性能が強化され(GPUが7~8個から9~10個に増やされる等)発熱や消費電力が少なくなり、バッテリー持ちも良くなると期待されています。

 

もっとも新型MacBook Airの発売は2022年後半にずれ込んだ、量産は早くても2022年第2四半期(7~9月)になるとの有名アナリスト予測もあり、予断を許しません。

 

しかし円安がすごいペースで進んでいるなかでは、お手ごろ価格が好評だったMacBook AirやMac miniも相当なお値段になる可能性も否定できません。円安が落ち着くか、アップルが日本のMacユーザーを思いやってくれることを祈りたいところです。

 

Source:LeaksApplePro(Twitter)
via:Cult of Mac

将来のiPhoneはUSB-C端子の搭載を義務づけられる? EUが「USB-C統一法案」を一歩前進

EUの域内市場・消費者保護委員会は、スマートフォンを含めたデジタル機器の充電端子をUSB-Cに統一する法案を圧倒的多数で可決しました。独自規格のLightning端子を採用し続ける、アップルのiPhoneやAirPodsに対して特に影響が大きいと予想されています。

 

この法案は、昨年9月に発表されていたものです。域内で販売されるすべての家電製品につき、全てのメーカーは携帯電話やタブレット、ノートPCやデジタルカメラ、ヘッドフォンや携帯ゲームなどにUSB-C端子の搭載が義務づけるという内容です。ただしスマートウォッチや活動量計、一部のスポーツ用品など、小さすぎてUSB-Cポートを搭載できない機器は例外とされています。

 

域内市場・消費者保護委員会での投票結果は、賛成43票、反対わずか2票となっています。公式リリースでは、この動きは電子機器の廃棄物を減らし、製品の持続可能性に対応しており、さまざまな機器をより使いやすくすると表明されています。

 

2020年初めに欧州議会で議論が始まった当時、アップルはこれを「コネクタの規格統一を強いる規制」と呼び、「技術革新を抑制する」として反対声明を出していました。こちらもドッキングステーションや既存のLightningアクセサリ全てが捨てられるとして、EU側と同じく「前例のない」電子機器の廃棄物が生じることを反対の理由の1つとしていたしだいです。

 

もっとも、今回の動きは「一歩前進した」にすぎません。発効のためには5月に欧州議会の本議会にかけられ、そこで承認された上で、最終的にどう実施するかについてEU加盟国と協議しなければなりません。

 

さらに言えば、アップルは将来のiPhoneを外部の開口部がない完全ポートレス化する計画とも噂されており、実際にワイヤレス充電方式のMagSafeを経由してデータをやり取りできる(データ転送のためにUSB-Cなど外部端子が必要ない)特許を申請しています。それが実現した場合、EUがどう対応するのかは興味深いところです。

 

Source:Europäisches Parlament
via:MacRumors

ウェルカム!「Apple Pay」が不正防止対策を強化

iPhoneやApple Watchの「Apple Pay」は、クレジットカードを登録しておくと、オンラインやお店で簡単に決済できる便利な手段です。このApple Payに初めてカードを追加したり、あるいは初めて決済しようとするとき、「不正防止機能が強化された」と通知されるようになったと海外で報じられています。

↑不正防止機能が強化されたApple Pay

 

これはツイッター上のユーザーや、アップル関連情報サイト「9to5Mac」のスタッフが気づいたこと。

アップルのメッセージ(iPhone上に表示)によると、その内容は次の通りです。

 

「特定の不正防止機能が強化されたカードでは、オンラインまたはアプリ内で取引を試みると、デバイス(iPhone等)がApple IDやデバイス、位置情報(位置情報サービスを有効にしている場合)に関する情報を評価し、不正防止評価を作成します。これをアップルは、不正を特定および防止するために使用します」

 

また、アップルは「不正防止の評価とお客様の取引に関する情報(購入金額、通貨、日付など)を、不正防止のためにお客様の決済カードネットワークと共有する」とも述べています。

 

さらに「決済カードネットワークとの不正防止評価の共有を防ぐため、別のカードを選ぶこともできます」とも警告しているそう。裏返せば、特定ブランドのカードであれば、ユーザーの同意がなくともカードネットワークに情報を共有するとも解釈できそうです。

 

9to5Macによれば、この機能は4月20日時点ではアメリカン・エキスプレスやマスターカードでは利用できないものの、世界中の一部のVisaカードには展開されているとのこと。

 

単なる現金を紛失あるいは盗まれることよりも、クレジットカードの不正利用は被害が青天井になる恐れもあります。こうしたアップルの対策は、歓迎すべきかもしれません。

 

Source:9to5Mac

ディズニーがオンライン事業に前のめりになったのは、ジョブズがきっかけだった! 秘話が明かされる

ここ数年のディズニーは動画配信サービス「Disney+」の絶好調ぶりをはじめとして、オンライン事業での躍進は目覚ましくあります。そうしてディズニーの経営姿勢は、アップルの共同創業者スティーブ・ジョブズが、ディズニーのボブ・アイガー元会長に影響を与えたことがきっかけだったと明かした書籍が米国で発売されました。

 

アップルとディズニーの関係は、ジョブズがピクサー・アニメーション・スタジオをディズニーに売却した2006年にまで遡ります。ジョブズはディズニーの個人筆頭株主になるとともに同社の役員に就任し、それを境として両社は距離を縮めており、ジョブズが逝去した2011年にはアイガーがアップルの取締役に就任していたほどです(後に退任)。

 

さて、新たに出版された「Binge Times」という本は、動画ストリーミング業界に関する書籍です。その中ではジョブズがディズニーを味方に付けるために多大な労力を費やしたと書かれています。

 

その始まりは、ディズニーが海賊版の問題を解決しようとジョブズを交えて行った2005年の会議からです。ディズニー・ABCグループ元社長のアン・スウィーニーは、「デスパレートな妻たち」(2004~2012年に放送されたTVドラマ)のシーズン最終回が3000万人の視聴者を獲得したものの、放送後わずか数分で海賊版があふれたことを振り返っています。

 

その数か月後、ジョブズは海賊版の問題を解決する方法を(アイガーを経由して)提案し、バーバンク(ディズニー本社)に飛んで行ってiPodの動画再生デモを行ったそうです。その場でノートPCを開いてiTunes Storeの画面を表示すると、そこにはABCのテレビドラマ「LOST」の画像が大きく表示。そして、ジョブズはスウィーニーに番組をダウンロードする方法を説明し、番組のエピソードを再生したiPodを手渡したとのことです。

 

スウィーニーは「彼が帰るまで気がつかなかったんだが、どうやってLostのエピソードを手に入れたんだろうと思った」と振り返っています。要するに、ジョブズもおそらく事前に(海賊版を)ダウンロードしていたわけです。

 

取引が成立した後、ディズニーは人気番組のマスター音源を密かにアップル本社に運んだとのこと。それは2005年10月、アップルがiTunesでテレビ番組をダウンロード販売することを発表するまで秘密とされていました。

 

この契約をきっかけにディズニーとジョブズの関係は修復され(それ以前には悪化していた)、ジョブズのブランドと品質を重視する姿勢がディズニーの事業全体に影響を与えたと語られています。またアイガーが会長に就任したとき、ハイテクを広く受け入れるようになった前触れだったと語られています。

 

ジョブズの行動力や「明らかに無許諾の動画のコピーを版権元に持ち込み、プレゼンをする」度胸はすさまじいものがありますが、その突破力がiPhoneで世界を変えたことに繋がったのかもしれません。

 

Source:AppleInsider

Apple Watch Series 3、発売から5年目でもwatchOS 9(仮)のアップデート対象になるウワサ

毎年のようにApple Watchユーザーが気になることは、「自分の持っているモデルが、次のwatchOSではリストラ(アップデートの対象外)にされるのでは?」ということでしょう。2021年のwatchOS 8では、アップルが販売中のうち最も古いApple Watch Series 3(2017年発売)が、多くの機能を制限されながらも、どうにか現役に踏み止まっていました。

 

しかし6月のWWDC(世界開発者会議)で発表され、おそらく今年秋にリリースされる次期watchOS 9(仮)でも、Apple Watch Series 3はアップデート対象になるという噂が伝えられています。

 

アップル関連情報サイト9to5Macの情報源によると、watchOS 9の対象製品は次の通りです。

 

  • Apple Watch Series 7
  • Apple Watch Series 6
  • Apple Watch SE
  • Apple Watch Series 5
  • Apple Watch Series 4
  • Apple Watch Series 3

 

アップルの未発表製品に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏は、Apple Watch Series 3は2022年内に製造中止になると予想していました。なぜなら「処理能力が新たなwatchOSの要件を満たさないかもしれない」という理由です。

 

Apple Watch Series 3はプロセッサーの古さ(Series 3搭載の「S3」チップは32ビット、Series 4以降は64ビットに変更)以上に、「内部ストレージが8GBしかない」ことが使いにくさの原因となっています。ソフトウェア更新するための十分な空き容量がないため、iPhoneとペアリング解除してから復元を求められたこともありました

 

これまでの情報をまとめると、「watchOS 9は、Apple Watch Series 3にとって最後のアップデートになる」可能性が高そうです。およそ5年前のハードウェアであり、やむを得なさそうです。

 

またwatchOS 9の新機能については、アップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者が予想を述べていたことがあります。以下、ざっくりしたまとめです。

  • Afib(心房細動)負担検出、つまりユーザーが一定期間内にどれくらいの頻度で心房細動になるかを監視する機能
  • 改善された低電力モード。一部のアプリや機能と連動する
  • iPhoneから離れた場所で、ショートメールやSOSを緊急サービスへ送信できる衛星通信機能
  • 新しい睡眠追跡機能
  • 「ヘルス」アプリ内に女性の健康や薬のトラッキング機能が追加
  • 新しいワークアウト
  • 新しいウォッチフェイス(文字盤)や刷新されたウォッチフェイス

 

これだけの新機能が一度にやってくるのであれば、さすがにApple Watch Series 3には荷が重いのかもしれません。

 

Source:9to5Mac

暗号通貨やWeb3対応のOpera Crypto Browserに、iOS版が登場

カスタム機能が豊富なブラウザー「Opera」を開発しているノルウェー拠点のオペラは、暗号通貨や「Web3」へのネイティブ対応が特徴のブラウザー「Crypto Browser」のiOS版を公開しました。

↑すでにMacやWindows、Android向けに公開されているCrypto BrowserのiOS版

 

Web3は、「ブロックチェーン」をベースとしたパブリック型のインターネットの概念で、従来の企業によって管理されたインターネットとは異なり、データやサーバーが分散的に存在するのが特徴です。

 

そのWeb3に対応するとうたうCrypto Browserの特徴は、Ethereum、Polygon、Celoといったブロックチェーンのシステムをサポートし、暗号通貨ウォレットを内蔵していること。これにより、暗号通貨の購入やトークンの受信、送信、交換が可能となっています。さらに別の暗号通貨ウォレットを持っている場合も、既存の資産や残高をCrypto Browserへと統合することができます。

 

ニュースとデータ収集のハブとなる、Crypto Cornerも搭載。暗号通貨に関する価格やニュース、さらにはポッドキャストを収集することができます。また分散型アプリやゲーム、メタバースプラットフォームでのわかりやすいユーザー体験、分散型取引所やWeb3ベースのNFT、ゲームサービス「Dapps」へのアクセスも可能です。

 

加えて、Crypto Browserはセキュリティ性能も高められており、ネイティブの広告およびトラッカーのブロック、ポップアップブロッカー、直感的なクッキーダイアログブロッカーなどが搭載されています。さらに暗号通貨採掘保護機能も搭載されており、iOSデバイスを危険に晒す採掘スクリプトをブロックできます。

 

アグレッシブに新技術を組み込んだCrypto Browser。現時点ではその需要はニッチかもしれませんが、今後の発展が楽しみなブラウザーといえそうです。

 

Image: Opera

Source: Opera

人命救助にも役立った! 車ごと息子をさらわれた母親、「iPhoneを探す」で犯人を追跡

米ジョージア州に住む母親が、「iPhoneを探す」機能を使って、盗まれた自動車に乗ったままだった9歳の息子を追跡したとのニュースが報じられています。

 

画像引用元:shutterstock

 

現地のアトランタ警察によると、ジェリカ・ムーア(Jerrica Moore)さんは4月4日に車を駐車し、キーを抜かないまま車から離れたそうです。その後に犯人の男が車に乗り込み、子供を乗せたまま走り去ったとのことです。

 

警官がすぐに現場に駆けつけて予備調査を開始した(警察のFacebook投稿から)一方で、ムーアさんは「探す」アプリから息子の持つiPhoneを追跡したおかげで、リアルタイムで位置情報を警官に伝えられたそうです。

 

さらにはジョージア州パトロール(GSP)やフルトン郡などの警察関連組織も助けに入り、盗難車を追跡。するとアトランタの警官がGSPに追われる車両を発見し、逃げようとしたところをPIT(車両を使った逮捕術)により取り押さえたと伝えられています。

 

容疑者は無事に逮捕され、子供も幸い無傷だったようですが、念のため病院に搬送されたとのことです。なぜ子供ごとさらわれたのかといえば、現地では車にエンジンをかけたまま持ち主が離れる瞬間を狙う車泥棒が珍しくないためです。

 

悪党はその隙をついて車を奪ってから、後部座席にいる子供を見るため、とアトランタ警察は説明しています。もっとも、ほとんどの場合は犯人らは直ちに状況が分かってパニックになり、車を捨てるか、道路脇に子供を捨て去るそうです。

 

日本ではあまりない事件とも思われますが、車だけならまだしも、大切な家族まで巻き添えにされ、命の危険にさらされることは理不尽という他はありません。どこに危険が潜んでいるか分からないこともあり、子供や家族は1台ずつiPhoneなど「遠隔から場所が追跡できるガジェット」を持つことが、いざというときの保険となりそうです。

Source:Independent

アップル「Studio Display」は在宅作業で周辺機器を増やしすぎた人こそ買うべき

クリエイタースタジオに導入されるような、高性能なデスクトップPC「Mac Studio」とあわせて発表された「Studio Display」。このディスプレイは、どのような人が使うといいのでしょうか。本記事では、筆者の環境に導入した感想とあわせて、その魅力を紐解いていきます。

↑13インチのMacBook Proと比較。存在感があります

 

Studio Displayはこれまでにない、新ジャンル製品

まずは価格から見ていきます。最小構成で19万9800円(税込)は、27インチのディスプレイとしては、明らかに高級品の部類。もちろん、5120×2880ドットと5K解像度なうえに、10億色の表現に対応していたり、P3規格の広色域を実現していたりと、忠実な色の再現性にこだわるクリエイター向けの製品という側面はあります。

 

しかし、Apple M1チップを搭載する24インチの「iMac」が最小構成価格15万4800円(税込)であることを考えると、ディスプレイがPC本体の価格を超えているのは珍しいです。

 

一方、よりハイエンドなディスプレイ「Pro Display XDR」と比べると、途端にお買い得な印象も出てきます。Pro Display XDRは32インチ(6016×3384ドットの6K)で、XDR(Extreme Dynamic Range)技術に対応するプロシューマー向けのディスプレイですが、その価格は58万2780円(税込)。個人利用ではなかなか手が出しにくい価格です。

 

40万円近い差を知ると、「Studio Displayにできて、Pro Display XDRにできないことはない」と考えそうになりますが、そんなことはありません。Pro Display XDRにはカメラもスピーカーも搭載されていませんが、Studio Displayには、122度の視野角を持つうえにセンターフレームに対応した12メガピクセルのカメラと、6ウェイのスピーカー、スタジオ品質をうたうマイクアレイが搭載されています。

 

しかも、Siriの呼び出しや、ドルビーアトモス規格のオーディオ再現性能も備えており、さらには、A13 Bionicチップも内蔵しています。

 

価格と仕様面を見ると、Studio Displayはこれまでのアップルのラインナップにはなかった、新たなジャンルの製品であることがわかります。iMacは、手軽にアップルの世界に入るためのデスクトップPCに位置付けることができるでしょう。そして、Pro Display XDRは、純粋にプロ環境の映像再現に特化したデバイスです。

 

対してStudio Displayは、Siriやセンターフレームなど、iPhoneやiPadで培った技術を、ディスプレイという形状に盛り込み、すでにアップル製のPCを使っているユーザーの環境をアップグレードさせるための「多機能型ディスプレイ」といえそうです。

 

スタンド形状は3種類。見た目の質感には徹底したこだわりを感じる

Studio Displayは、スタンド形状に「傾きを調整できるスタンド」「傾きと高さを調整できるスタンド」「VESAマウントアダプタ」の3つのオプションをそろえています。傾きと高さを調整できるスタンドのモデルは24万3800円(税込)で、ほかの2種類を選ぶと19万9800円(税込)です。

↑アップルの製品サイトなどで購入時に、オプションを選べます

 

さらなるオプションとしては、強い光の下でも写り込みを防げるという「Nano-textureガラス」も用意。これに傾きを調整できるスタンドもしくはVESAマウントアダプタを選ぶと24万2800円(税込)、傾きと高さを調整できるスタンドは28万6800円(税込)です。

 

今回は傾きと高さを調整できるスタンドのモデルを試用しましたが、片手でラクに調整できるほどスムーズなほか、安定性が高いです。さらに見た目は、アルミ製スタンドとボルトとのコントラストが美しく、質感に徹底的にこだわるアップルらしさが強く感じられます。

 

上下にはメッシュ状の細かな穴が設けられており、ここにスピーカーとマイクが収まっています。またカメラは、ベゼル上部にさり気なく配置。表面ガラスの奥に埋め込まれており、注意して見なければ存在に気付きません。

 

【製品外観フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

 

設定はほとんど不要で、軽快な使用感

ユーザーインターフェイスは、徹底して“アップル的”です。というのも、Studio Displayにはボタンやスイッチの類がひとつもありません。同梱のLightningケーブルで出力側のMacと接続すると、自動的に電源がオンになり、解像度も自動で調整されます。

↑接続するだけで電源が入り、解像度や輝度の設定も不要

 

MacBookと接続した場合、標準設定ではStudio Displayはサブディスプレイとして扱われます。MacBookのディスプレイでカーソルを端まで移動させると、Studio Displayの端からカーソルが出現。また、MacBookを閉じれば、MacBookのディスプレイがオフになると同時にStudio Displayがメインのディスプレイに切り替わります。

 

Studio Displayを接続すると、Mac側では同時に内蔵のマイクとスピーカー、カメラを認識します。マイク・スピーカーは「設定」アプリの「サウンド」から切り替えられ、カメラは、Web会議アプリの設定画面から切り替えられます。

↑設定アプリから、サウンドへ進むと、マイク、スピーカーが切り替えられます

 

多くのディスプレイのように、ベゼル下や本体サイドに設けられたスイッチやボタンで入力元を切り替えたり、解像度をあわせたりする必要はありません。設定というほどの設定もいらず、基本的には、つなぐだけで次の瞬間からディスプレイとして機能するため、使用感は軽快です。

 

導入で机がスッキリ! 3台のデバイスを一気に置き換えできた

ここで、今回Studio Displayを試用した筆者の環境に触れておきましょう。筆者はふだん、AirPods Maxを接続した15インチのMacBook ProをWeb会議用に、13インチのMacBook Proをメインの作業用に、iPad miniをサブのブラウザー用端末として使っています。

 

15インチのMacBook Proはスタンドに固定していますが、ほかの3つのデバイスは、気分や作業の内容に応じて随意に移動させるため、机の上は、なんとなく雑然とした印象です。

↑必要に応じてデバイスを足していく内に、雑然としてしまった机の上

 

13インチのMacBook Proだと、Web会議をしながら作業をするには表示領域が小さかったため、元々持っていた古い15インチをWeb会議専用機にしました。その後SNSやチャットツールを使う機会も多くなり、さらにiPad miniを導入。もちろん、同一のアカウントでログインしているから、データの連携は完璧です。

 

しかし、AirPods Maxを装着し、3台のデバイスを使い分けながら仕事をする自分の姿に疑問を抱かないわけでもありません。PCを使っているつもりで、PCに使われる側になっていないか? と。

 

ここに、Studio Displayを導入してみると、15インチのMacBookが不要になり、iPad miniは動画鑑賞など、趣味の領域で活躍させることに。AirPods Maxも同様です。詳細は後で述べますが、筆者の環境なら、Studio Displayのマイクとスピーカーがあれば、音声品質は十二分以上に満足できます。

 

導入後、はじめに述べたStudio Displayの「多機能型ディスプレイ」という評価は改めて正しいと思いました。Studio Displayだけで、3台のデバイスを机の上から取り除くことができたのです。

 

その代わりに、13インチのMacBook Proを閉じたままで使うため、純正の「Magic Keyboard」「Magic Trackpad」「Magic Mouse」を導入。これで美しく、整然とした机になりました。

↑Studio Displayが3つのデバイスの機能を置き換え、机の上はとてもスッキリ

 

ビジュアルを扱う作業でポテンシャルを発揮。スピーカーの音質は特に優秀

ディスプレイとして使用感は、27インチの作業領域に改めて余裕があることを感じます。元々13インチのMacBook Proを使っていたため、同じように作業するとStudio Display では2台分以上のスペースがあります。そのため、たとえばPhotoshop CCとブラウザーを同時に開き、ブラウザーの内容を参照しながら画像編集、といった複数のアプリを開いての作業も快適です。

 

もちろん、Web会議をしながらメモを取るようなビジネス作業もまったく苦労はしません。まだノートPCだけで作業しているという人は、導入すると快適さに驚くでしょう。

 

また、画素密度は218ppiと、よほど顔を近づけて見なければ、ピクセルが視認できないほどの細かさ。さらに輝度は高く、色域が広いため、色再現性も高く、画像編集時の色確認もスムーズにできました。ビジュアルを扱う作業が多いのであれば、この広大なサイズと優れた表示性能は最大限に活かせそうです。

↑27インチ(5120×2880ピクセル)で、画素密度は218ppi。ピクセルは非常に細かく、美しい色彩表現が楽しめます

 

一方、スピーカーの音質は特に優秀。PCやディスプレイに内蔵されているスピーカーの音質は、貧弱であることも多い分、ボリューム感には驚きます。また、音は確かにスピーカー部分から出力されていますが、音楽の再生や映像の鑑賞時において、ディスプレイ前面から音が前に飛び出してくるような迫力も感じられました。

 

Studio Displayを買うべきなのは、どんな人?

Studio Displayは、当初「Mac StudioやMac Mini、あるいはMac Proと組み合わせて使うのが基本のディスプレイ」と認識していました。

 

ですが、MacBookとの組み合わせが、実はStudio Displayの最もおもしろい使い方に感じました。時に持ち歩くMacBookの環境を100%維持しつつ、デスクトップPCライクに使えるようにする装置だと捉えると、また異なった魅力があるように見えます。

 

では、安価なディスプレイをつなぐことと、どこに違いがあるのか? それは、やはりアップル製品同士のスムーズな連携と、Studio Displayそのものが持っているハード的な付加価値という点でしょう。

 

見た目はシンプルなディスプレイですが、その本質は高精細な5Kディスプレイと、リモート時代に対応できる高機能なマイクとスピーカー、カメラの集合体。個人的には、業務がリモート環境に切り替わり、次第に増えてきた周辺機器の類を、1つのデバイスで補ってくれる存在でした。

 

お気に入りのマイク、お気に入りのスピーカー、お気に入りのカメラを組み合わせていて、既存の環境に満足しているなら、導入は見送った方が懸命かもしれません。

 

ですが、すでにmacOS環境があり、日によって自宅で作業したり、屋外で作業したりとフレキシブルな働き方をしている人、それにともなって、複数の周辺機器で机の上がごちゃついてきた人には、特に導入をおすすめしたい製品です。

 

【フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

2022年秋「Apple Watch」に「体温センサー」が新搭載される可能性。米国メディアの報道

アップルの計画が例年通りであれば、2022年秋には次期Apple Watch Series 8(仮)が登場するはず。その新型モデルに、体温測定機能が追加されるとの噂が伝えられています。

↑Apple Watchのヘルスケア機能が進化しそう

 

ウワサの発信源は、アップルの社内情報に詳しいBloomberg誌のMark Gurman記者です。最新記事によると、2022年は最大で3つの新型Apple Watchが投入されるとのこと。Apple Watch Series 7の後継モデル「Series 8」、お手ごろ価格のApple Watch SEのアップデート版、そしてエクストリームスポーツ向けの頑丈なモデルだとされています。Gurman氏はこの説をかなり以前から唱えており、それほど自信があるということでしょう。

 

Apple Watchは早くから健康関連に力を入れていますが、Series 8では体温センサーが追加される可能性があるそう。米The Wall Street Journalも同じ見解を報じたことがあり、これは妊活向けの機能と見られています。

 

また、アップルは6月の世界開発者会議(WWDC)にて、Apple Watch用の次期OS「watchOS 9(仮)」を発表すると予想されていますが、Gurman氏はそこで数々の新機能が導入されるかもしれないと述べています。

 

【関連記事】

アップル、世界開発者会議を6月6日~開催。今年はオンライン形式+小規模な対面イベント

 

その1つは、改善された省電力モード。現在の(watchOS 8までの)省電力モードでは時間を表示するだけで、ほかの機能は使うことができませんが(iPhoneとの通信も遮断)、改善版ではいくつかのアプリやほかの機能を実行することができるそう。

 

また、Apple Watch Series 4以降では心房細動(AFib)の兆候が検知できますが、これを基にして、一定期間内にAFibの状態になる頻度を検出する「負荷機能」も加わると予想されています。加えて、運動を管理するワークアウトアプリでより多くの運動タイプやランニング計測が使えるかもしれないとのこと。

 

起きている間は運動のアクティビティを管理し、夜になれば睡眠の記録もできるApple Watch。それだけに、数日は充電なしで使えるバッテリー持ちの良さも期待したいところです。

 

Source:Bloomberg

Mac Studio用の小型で高品質なディスプレイ「Mini Pro Display XDR」が実現→実はiPad Proでした

パワフルなMac Studioや16インチMacBook Pro(2021)を買うと外付けディスプレイも一緒に使いたくなりますが、アップル純正の最高級ディスプレイ・Pro Display XDRは税込50万円以上で高すぎる……。そんな人向けに高品質なディスプレイを小型かつ安上がりに済ませる方法が紹介されています。

↑Tom氏のツイートから

 

このアイディアを実現に移したのがYouTuberのByte ReviewことTom氏です。Tom氏がTwitterで公開した「Mac Studio with Mini Pro Display XDR」は、Mac Studioの上にサイズぴったりの小型ディスプレイが載せられ、まるでセットとして作られたような一体感が醸し出されています。

 

もちろんアップル純正のディスプレイにこんな「mini」製品は存在しませんが、コンパクトな画面内にはmacOSの画面が表示されています。ある人は偽物のレンダリングだと言い、すぐに別の人がレンダリングではないと訂正するリプライが繰り広げられました。

 

タネを明かせば、12.9インチiPad Pro(2021)を、macOSやiPadOSの標準機能SideCarを使ってMac Studioのディスプレイ代わりにしているだけです。

 

最新の12.9インチiPad Proに採用されたLiquid Retina XDRディスプレイは、Pro Display XDRと同じく「ミニLEDバックライト」技術を採用しています。この技術は従来の液晶画面の延長にありつつも、バックライトを微細なミニLEDに置き換え、ローカルディミング(部分的に制御できる技術)と組み合わせることで、高コントラストの鮮やかな画面や低消費電力を実現するものです。世代的にはiPad Proのほうが新しく、画質に遜色はないと思われます。

 

「それを理解するのに数分かかったよ」との声もあれば、「うぉー、アップル製レジだ」という声もあり。誰もが総じてクールなセットアップだと拍手を送っています。このうちレジに似ていることはTom氏も同意しており「しかも、かなり高価なものだ」と付け加えています。

 

12.9インチiPad Proは確かに安くはありませんが(税込で約13万円~)それでもPro Display XDRの4分の1ほどで済みます。アップル製品はデザインの統一性もあるため、こうしたお遊びがしやすいのかもしれません。

Source:Byte Review(Twitter) 
via:Cult of Mac

アップル、Nintendo Switchのようなゲームコントローラーなどを開発中? 特許出願から明らかに

アップルは3月末に磁石で取り付けるゲームコントローラーの特許を出願していることが明らかとなっていました。それとは別に、iPhoneやiPadをまるでNintendo Switchのようにしたり、パッドとボタンの間に情報を表示したりするなど、さまざまなゲームコントローラーの特許を申請していたと伝えられています。

↑Patently Appleから

 

アップルの特許情報に詳しいPatently Appleによると、まず第1のスタイルはiPhoneとiPadを左右から挟み込むように取り付けるゲームコントローラーに関する特許です。この類のサードパーティ製品はGameSir X2など数々あり、「アップルがNintendo Switchのようなコントローラーを?」という文脈を除けば、特に意外性はありません。

 

第2のスタイルはiPhone向けのゲーム用フォリオ(カバーのような形状の製品)です。こちらはiPhoneの画面側の下にあるフォリオに、主人公の体力が低下している、あるいは友人や家族、仕事仲間から電子メールやFaceTimeの着信があるなど、ゲームに関するメッセージまたはそれ以外のメッセージを表示するといったもの。また、オンラインのマルチプレイに参加したいほかのプレイヤーを受け入れるためにも使えるようです。

 

そして第3のスタイルは、Apple TVと連動し、スライド式のスイッチでゲームモード、電話モード、メッセージモードを切り替えられるというものです。一見すればXboxコントローラーのようですが、マイクロソフト製品にはないスライド式スイッチから、アップルが純正コントローラーを検討していると推測できるわけです。

 

冒頭でお伝えした磁石取り付け式コントローラーが米国、今回のスイッチ風などのコントローラー特許は欧州で出願されていますが、どちらも公開日は3月31日です。つまり、アップルがゲーム用コントローラーに関して何らかの大きなプロジェクトを進めていることが強く窺えるといえます。

 

これがアップル純正の製品として出るのか、それともサードパーティの開発者に特許をライセンスする「MFi」認証的なものになるのかは、今のところ不明です。このほかアップルがNintendo Switchのようなハイブリッド(携帯機と据え置き機の中間)ゲーム専用機を開発中との噂もありましたが、今後ゲーム方面でなんらかの動きがあるのかもしれません。

Source:Patently Apple

アップル、Nintendo Switchのようなゲームコントローラーなどを開発中? 特許出願から明らかに

アップルは3月末に磁石で取り付けるゲームコントローラーの特許を出願していることが明らかとなっていました。それとは別に、iPhoneやiPadをまるでNintendo Switchのようにしたり、パッドとボタンの間に情報を表示したりするなど、さまざまなゲームコントローラーの特許を申請していたと伝えられています。

↑Patently Appleから

 

アップルの特許情報に詳しいPatently Appleによると、まず第1のスタイルはiPhoneとiPadを左右から挟み込むように取り付けるゲームコントローラーに関する特許です。この類のサードパーティ製品はGameSir X2など数々あり、「アップルがNintendo Switchのようなコントローラーを?」という文脈を除けば、特に意外性はありません。

 

第2のスタイルはiPhone向けのゲーム用フォリオ(カバーのような形状の製品)です。こちらはiPhoneの画面側の下にあるフォリオに、主人公の体力が低下している、あるいは友人や家族、仕事仲間から電子メールやFaceTimeの着信があるなど、ゲームに関するメッセージまたはそれ以外のメッセージを表示するといったもの。また、オンラインのマルチプレイに参加したいほかのプレイヤーを受け入れるためにも使えるようです。

 

そして第3のスタイルは、Apple TVと連動し、スライド式のスイッチでゲームモード、電話モード、メッセージモードを切り替えられるというものです。一見すればXboxコントローラーのようですが、マイクロソフト製品にはないスライド式スイッチから、アップルが純正コントローラーを検討していると推測できるわけです。

 

冒頭でお伝えした磁石取り付け式コントローラーが米国、今回のスイッチ風などのコントローラー特許は欧州で出願されていますが、どちらも公開日は3月31日です。つまり、アップルがゲーム用コントローラーに関して何らかの大きなプロジェクトを進めていることが強く窺えるといえます。

 

これがアップル純正の製品として出るのか、それともサードパーティの開発者に特許をライセンスする「MFi」認証的なものになるのかは、今のところ不明です。このほかアップルがNintendo Switchのようなハイブリッド(携帯機と据え置き機の中間)ゲーム専用機を開発中との噂もありましたが、今後ゲーム方面でなんらかの動きがあるのかもしれません。

Source:Patently Apple

アップル、35WのデュアルUSB Type-C充電器をまもなく量産開始?有名アナリスト予測

先週末、アップル公式サイトに「Dual USB-C Port 35W Adapter」のサポートページが現われ(すぐに削除)、実は同社が35Wのデュアル(2つの機器を同時充電できる)USB Type-Cポート搭載電源アダプターを準備中であることが明らかになりました

 

また、この製品が実際に発売されるか、いつ発売されるのかは不明でしたが、「まもなく量産に入る」とのアナリスト予測が伝えられています。

 

TF International Securities(証券会社)のアナリストMing-Chi Kuo氏は、上記のニュースを受けて「量産が近づいている」とTwitterでコメントしています。Kuo氏はアップルのサプライチェーン情報に精通しており、これまで何度も未発表製品を正確に的中させたことで知られている人物です。

↑Ming-Chi Kuo氏のツイートから

 

もしも製品の量産に入ったとしても、直ちに発売されるわけではありませんが、数か月以内に発表される可能性は大いにあると言えます。

 

またKuo氏は、2022年内に本製品の出荷台数が200万台~300万台に達するとも付け加えています。すでにサードパーティ製のデュアルUSB Type-C充電器が珍しくなくなっているなかで、強気の見通しと思われます。

 

35Wがどれほどの電力かといえば、iPhone 13 Pro Maxの急速充電は最大27Wであり、Apple Watch Series 7の急速充電は5Wということで、2つを同時に充電しても十分に余裕のある容量です。

 

製品について気になるのはやはり、充電アダプターを小さく軽くできるGaN(窒化ガリウム)技術が採用されるかどうかでしょう。ここ数年、アップルはGaN関連チップを調達していると報じられており、実際に16インチMacBook Pro(2021)同梱の140W電源アダプターはGaN充電器だと判明しています

 

より小型の製品についても、Kuo氏は3月に「30W対応のGaN充電器を2022年内に発売するかもしれない」とツイートしていました。最近のiPhoneには充電アダプターが同梱されていませんが、どうせ買い足すのであれば「一度に2つ」を充電できる製品がありがたいかもしれません。

Source:Ming-Chi Kuo(Twitter) 

「App Store」が方針転換! NetflixやSpotifyアプリから外部リンク可能に

アップルは最近、App Storeアプリのうち「リーダー」アプリについて、外部サイトへのリンクや外部での支払いができるようになったと発表しました。これまで同社は外部サイトへのリンクを許さず、支払いも自社の「App内課金」以外は認めなかったことから、これは大きな方針転換と言えるでしょう。

↑App Storeアプリの「リーダー」で外部サイトへのリンクや外部での支払いが可能に(引用元/9to5Mac)

 

開発者向けに配信が始まったiOS 15.5ベータ版では、実際に外部サイトへのリンクや購入ができるうえ、それに伴って警告が追加されたことが明らかとなっています。

 

アップル関連情報サイトの「9to5Mac」は、iOS 15.5ベータではアプリがユーザーに外部購入させるための「外部リンクアカウント・エンタイトルメント」(エンタイトルメントとは、アプリが何かを行うための資格)がフルサポートされていると報告しています。

 

「リーダー」アプリとは、雑誌、新聞、書籍、オーディオ、音楽、動画などのデジタルコンテンツを提供するものを指し、具体的にはSpotify、Netflix、Huluなどが該当。

 

このエンタイトルメントを取得したアプリは、外部サイトに移れるアプリ内リンクを提供できるようになります。例えば、Netflixアプリの場合は、Netflix公式サイトにリンクして、そこで購読を申し込んだり設定を管理できたりするというわけ。

 

ただし、新たな警告も追加されているそうです。リーダーアプリを削除する際は「外部購入の管理、キャンセルはApp Storeではできません。詳細については、開発者にお問い合わせください」とのメッセージが表示されるとのこと。これまでのiOSアプリは、すべてApp Store内で管理できましたが、外部購入を認めた後ではApp Storeの対象外であり、アップルに問い合わせないでください、という意味でしょう。

 

iOS 15.5がいつ正式配信されるかは不明ですが、アップルは外部リンクアカウント・エンタイトルメントの使用に関心があるリーダーアプリからリクエストを受け付けています。NetflixやSpotifyなど月額料金制であれば問題ないと思われますが、電子書籍のKindleアプリでは「書籍ごとに購入リンク」が必要となるため、実現は難しいかもしれません。

 

Source:9to5Mac

Mac用「指紋認証ボタン」だけを自作した猛者が出現! 製品化を望む声多し?

アップルは数年前からMacBookシリーズにTouch ID(指紋認証)システムを採用しており、昨年ついにTouch ID内蔵のMagic Keyboardを発売しました。これを買い足すことで、本体にはTouch IDがないM1 Mac miniなどでも指紋認証が使えるようになり、本体のロック解除や買い物が便利になっています。

↑大人気の「Touch ID」ボタン

 

しかし、誰もがMagic Keyboardのデザインを好きなわけではなく、冗談で「Touch IDだけのボタンが欲しい」との声もありました。そして最近、それを本当にかなえる「マジックボタン」を自作した猛者が現われました。

 

これは開発者のKhaos Tian氏が概念実証(実現可能性を示すために、簡単かつ不完全に実現化すること)として行った実験です。Tian氏はTouch ID内蔵Magic KeyboardからTouch IDパーツを抜き出して、実際に機能する「マジックボタン」を手にしたわけです。

 

iPhoneのTouch IDは強固なセキュリティで守られており、本体から切り離して使うことは(おそらく)不可能。が、Touch ID内蔵Magic Keyboardは、紐付けられたMacのSecure Enclave(Touch IDデータの保護やストレージの暗号化などを担当するチップ)と通信することで機能しています。

 

つまり、指紋認証にとって肝と言える「登録と照合」作業はMac側で行われているため、キーボード側のパーツはそこまで強固に守られていないというわけ。そこで、Tian氏は指紋センサーと、Mac側の通信を管理する「ハードウェア公開鍵アクセラレータ(PKA)ブロック」を抜き出して、Touch ID専用ボタンを完成させた次第です。

 

本プロジェクトは、The Basic Apple Guyがエイプリルフール企画として、「もしもアップルがマジックボタンを作ったら」というコンセプト画像を冗談で公開した数日後に発表されたかっこうですが、「Touch IDボタンだけ」を真剣に望む人は少なくない模様。例えば、Relay FM(Podcastネットワーク)のMyke Hurley氏らは、机の下にMagic Keyboardを貼り付けてTouch IDボタンだけを利用し、仕事には好きなキーボードを使っているとTwitterで明らかにしています

 

とはいえ、実際にアップルが製品化して販売したなら、Magic Keyboard開発者は少なからずショックを受けるかもしれません。

 

Source:Khaos Tian(Twitter) 
via:9to5Mac

「iPhone XのFace ID修理」が部品交換だけで済むようになる可能性が浮上

ここ数年の新型iPhoneに採用された顔認証の「Face ID」関連パーツは、かつては故障した場合は「本体ごと交換」となり、そのため修理費用も高くなっていました。

↑iPhone XでもFace IDシステムの修理だけを受けることができるようになりそう

 

しかし、2022年3月からは「iPhone XS(2018年発売)」以降で、TrueDepthカメラなどパーツ交換だけで済むように方針が変更されています。裏返せば、2017年発売のiPhone Xだけが「顔認証を持つiPhone」の中では例外とされていました。

 

が、この「iPhoneを丸ごと交換せずに、Face IDシステムの修理だけを受けられる」プログラムが、iPhone Xに拡大したとの噂が伝えられています。

 

ウワサの発信源は、アップル関連情報サイト「MacRumors」が確認したされる社内メモ。同サイトはアップルの修理方針については正確な情報を伝えることで知られており(正規の修理技術者への通達は、「顧客向け」である公式サイトには告知されません)、これまでも「iPhone 12|miniの背面ガラスひび割れが本体交換ではなく修理対応に」などを当ててきた実績があります

 

この方針変更がユーザーにとって、どういうメリットがあると推測されるのか? 1つには本体交換よりも費用が安くなることが考えられます。また、本体はそのままのためバックアップから復元する手間が省けるほか(バックアップするに越したことはありませんが)、部品交換だけで済めば、待ち時間が短くなる可能性もあります。

 

iPhone Xは現在でも現役を続けられる処理能力があり、あと数年は使い続けたいユーザーも少なくないはず。「Face ID対応iPhone」がすべて部品交換だけですぐに手元に戻るとすれば、ありがたい変更といえそうです。

 

Source:MacRumors

ウクライナ人、ロシア軍が盗んだアップル製品を「探す」アプリで追跡

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続くなか、ウクライナ人が盗まれたアップル製品を「探す」アプリにより追跡することで、ロシア軍兵士らの行き先をリアルタイムで確認、報告できると伝えられています。

↑iPhoneなどに搭載されている「探す(Find My)」アプリ

 

戦争のさなかでは、軍隊が「戦利品」を持ち帰ることがありますが、今回のウクライナ侵攻ではその中にアップル製品が含まれていました。つまり、本来の持ち主がアップル純正の「探す」アプリを使い、盗品を持っているロシア軍の行き先がわかるのです。

 

ベラルーシの民主的野党指導者でSviatlana Tsikhanouskaya氏の上級顧問Franak Viačorka氏は、「ウクライナ人は、ロシア軍の一部が撤退したベラルーシのホミエル地域内で自分のデバイスを見つけている」とツイートしています。

 

このツイートのリプライには、本来は一般向けの技術を戦時中に使いこなしていることに感心している声も。例えば、「これはFitbitの公開データを見ることで、海外の秘密軍事基地を発見していたことを思い出させる。追跡データだけで、境界の柵や門の位置もだいたいわかった」という人がいます。

 

これは2018年初め、スマートフォンやスマートウォッチのGPS情報を使ってアクティビティを記録・分析するサービス「Starva」から、米軍の秘密基地の場所がバレてしまったことを指しています。Stravaにはが、アプリを使っている人たちのデータをまとめて「どの場所で多くのアクティビティが行われているか」が見られるヒートマップ機能がありますが、それにより主要施設と思われる場所がくっきり浮かび上がってしまったのでした

 

また別のコメントでは、混沌とした紛争の中で追跡技術とSNSの情報が錯綜していることを「トリップ(旅行と頭が混乱することを掛け合わせている)」と表現しています。すでに起こってしまったことは元に戻せませんが、せめて奪われたiPhoneなどが持ち主の元に帰ることを祈りたいところです。

 

Source:Franak Viačorka(Twitter) 
via:Cult of Mac

アップル、世界開発者会議を6月6日~開催。今年はオンライン形式+小規模な対面イベント

アップルは4月5日(米現地時間)、毎年恒例の世界開発者会議(WWDC)を6月6日から10日まで開催することを発表しました。今年の形式も3年連続でバーチャル(オンライン)となる予定です。

↑6月6日から開催されることが発表されたWWDC(出典:アップル)

 

参加費は無料。次期iOSやiPadOS、watchOSやtvOSにおける最新のイノベーションが披露されることが予告されています。

 

アップルのワールドワイドデベロッパリレーションズ、エンタープライズおよびエデュケーションマーケティング担当VPのスーザン·プレスコット氏は、「本質的にWWDCはずっと、つながりを築きコミュニティを構築するためのフォーラムでした。このような考えのもと、WWDC22では世界中の開発者の皆さんを招待して、最高のアイデアを形にしたり、可能性の限界を押し広げたりする方法を探ります」と、開発者の人々との交流を楽しみにしていると述べています。

 

ただし昨年と違うのは、6日当日には小規模な対面式(会場を人に入れた)イベントも行われること。Apple Park(アップル本社屋)で開発者と学生のためのSpecial dayを開催し、オンラインで視聴する人たちと一緒に基調講演とState of the Unionのビデオを視聴することができるそうです。こちらはスペースに限りがあり、Apple DeveloperサイトおよびApple Developerアプリケーションで近日中に告知される予定。

 

また、WWDC22では3年目となるSwift Student Challengeも開催し、コーディング好きの学生らも支援するとのこと。iPadやMac用の「Swift Playgrounds」で作ったアプリケーションのプロジェクトの応募期限は4月25日です(詳しくはこちら)。

 

WWDC22では、iOS 16、iPadOS 16、watchOS 9、macOS 13、およびtvOS 16(以上、すべて仮称)の発表が確実視されています。また、開発者向けの新たなハードウェア製品も発表される可能性も。2019年のWWDCではMac ProやPro Display XDRがお披露目された(発売は年末)前例があります。

 

Source: Apple

アップル、9インチの折りたたみ製品を開発中の噂。iPhoneとiPadのハイブリッドか

Wccftech

サムスンは2019年に初代Galaxy Foldを投入して以来、折りたたみデバイス競争でかなり先行しています。初期の弱点だったヒンジ(折曲げの軸)を完成させた「Galaxy Z Fold」や「Galaxy Z Flip」のシリーズも重ねており、技術的なアドバンテージも相当なものと思われます。

 

そんななか、アップルも9インチ画面の折りたたみ製品をテストしているとの噂話が伝えられています。

 

この情報は、アップルの未発表製品に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏がTwitterでつぶやいていることです。それによれば9インチの有機EL折りたたみ端末を「積極的にテスト中」であり、PPI(画素密度)はiPhoneとiPadの間に位置するそうです。もっとも、この試作機はカギとなる技術を検証するためであり、最終的な製品のスペックにはならないかもしれない、と但し書きされています。

 

またKuo氏は、以前は折りたたみ式iPhoneが早ければ2024年になると予想していたが、修正するとも付け加えています。そしてアップルの折りたたみ製品は最速でも2025年となり、折りたたみiPadかもしれないし、iPhoneとiPadのハイブリッドかもしれないとのことです。

 

ふだんはiPhoneのサイズで持ち歩き、机の上で広げればiPadサイズで仕事ができる。そうしたハイブリッド機の噂話は、1年以上前にイスラエルのテック系情報サイトThe Verifier が伝えていたことです。もっとも、当時は2022年発売とされ、その後はiPad miniの新型も出なくなると述べられていましたが、両方とも外れています。

 

また「20インチ前後の折りたたみMac(iPadとのハイブリッドかもしれない)」が開発中との噂話も、米Bloombergディスプレイ専門アナリストRoss Young氏も述べており、確度は高いはず。しかし、やはり2025年以降になると予想されており、iPhoneやiPadを閉じたり開いたりする夢はしばらく叶わないようです。

Source:Ming-Chi Kuo(Twitter) 
via:Wccftech

iPhone本体を使えるサブスクリプション、月額4300円から? 2022年末に発表か

先週、アップルがiPhoneなどのハードウェア製品を使えるサブスクリプション(定額支払いサービス)プログラムを検討しており、2022年末から2023年初めに発表するとの噂話がありました。これは大手金融機関モルガン・スタンレーのアナリストが今後の株価を占う材料として真剣に検討するなど、すでに噂の域を超えつつあります。

 

その続報として、それぞれのモデルの月額料金はいくらか、という具体的な予想が伝えられています。

 

今回も発信源は、アップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者です。すでにアップルは(米国では)iPhoneを24回分割払いで利用できる「iPhoneアップグレードプログラム」を実施していますが、そちらは支払いが終わればiPhoneは自分のもの。それに対して噂のサブスクはレンタルに近く、所有権が移ることはないと思われます。

 

そしてiPhoneアップグレードプログラムは月額35.33ドル(iPhone 13の場合)からですが、Gurman氏はサブスクが事実上はレンタルに過ぎないことから、もう少し安くなると考えています。そうした計算から、最新iPhoneの各モデルにつき、どの程度の費用が掛かるかが予想されています。

 

  • iPhone 13:月額35ドル(約4300円)
  • iPhone 13 Pro:月額45ドル(約5500円)
  • iPhone 13 Pro Max:月額50ドル (約6100円)

 

なぜアップルがサブスクを計画しているのか。それは当然ながら、より多くの収益を得ることだと推測されています。米CNBCは2019年に、投資家がアップルにiPhoneをサブスク方式で販売することを望んでいると報じていましたが、そこでも定期的な収益を得ることができるためとされていました。

 

平均的なアップル製品ユーザーは3年ごとにiPhoneを買い替え、約825ドルを出費しているとの調査結果もありました。これに対して、もし「iPhone 13が月額35ドルでリース」が本当だとすれば、3年間で1260ドルも支払うことになります。さらにユーザーが新機種に乗り換えた場合、アップルは中古端末を販売し、さらに収益を上げられるというわけです。

 

一方で、消費者にとっては、大きな金額を前払いせず、気軽に新機種にアップグレードできるメリットもあるはず。iPhoneを買う以上のお金があれば、アップルの株を買っておくのもいいかもしれません。

Source:Bloomberg
via:PhoneArena

iOS/iPadOS 15.4.1配信開始。バッテリー消耗が激しいバグが修正

アップルは1日未明、iOS 15.4.1およびiPadOS 15.4.1を配信開始しました。「マスク姿でFace ID解除」のiOS 15.4やユニバーサルコントロール(iPadとMacの操作を連携)のiPadOS 15.4から、約半月ぶりのマイナーアップデートとなります。

 

iOSとiPadOSともに、更新が届いていれば通知から、あるいは「設定 – 一般 – ソフトウェア・アップデート」から確認して手動でアップデートできます。

 

今回のアップデートはバグ修正が中心ですが、注目すべきは「iOS(PadOS 15.4)にアップデートしたあと、バッテリーが予想よりも早く消耗する可能性がある問題」に言及されていることです。アップル公式サポートに苦情が相次いでいたものの、「アップデートから48時間待てば、問題が解決します」という紋切り型の回答に終始していましたが、ようやく正式に対応されたかっこうです。

 

また公式リリースには書かれていませんが、セキュリティページではゼロデイ脆弱性(修正プログラムがリリースされていなかったセキュリティ上の不具合)を修正したと報告されています。アップルの説明によると、1つはiOSとmacOSの両方に影響するもの。これにより悪意のあるアプリがカーネル権限で任意のコードを実行できるようになる、ざっくり言えば「ハッカーが何でもできてしまう」ということです。

 

もう1つはIntel Graphics(インテル製チップ内蔵GPU)ドライバに見つかったもので、macOSのみが影響を受け、カーネルメモリが開示される可能性があるとのことです。これらに対応するmacOS 12.3.12も配信が始まっています。

 

これらは放置しておくと百害あって一利なしであり、すべてのiPhone、iPadおよびMacユーザーにアップデートをお勧めします。

via:9to5Mac,BleepingComputer

今iPadに入門するなら第5世代「iPad Air」が一番、その特徴を解説

アップルのiPadシリーズに、新しく第5世代「iPad Air」が加わりました。この新しいiPad Airは、これからiPad/タブレット入門を考えている方々にベストな選択であると言えそうです。その理由を解説します。

↑10.9インチのLiquid Retinaディスプレイを搭載する第5世代iPad Air。M1チップ搭載による処理性能の向上や、5G対応などが注目のポイントです。Apple Storeで7万4800円(税込)から購入できます

 

2022年3月現在、アップルのiPadシリーズにはフラグシップモデルのiPad Proを頂点に、ハイエンドモデルのiPad Air、8.3インチのコンパクトなiPad mini、最も安価なベーシックモデルである第9世代の“無印”iPadが揃います。

 

これらのラインナップの中で、iPad Airはどんな存在なのか、見比べていきます。

↑最新のiPadファミリー。左から12.9インチのiPad Pro、iPad Air、無印iPad、iPad miniが出揃いました

 

iPad Proと同じ高性能なM1チップに加え、iPad ProにはないTouch IDも搭載

まずは第5世代iPad Airの特徴を解説します。本機の頭脳となるシステムオンチップには「Apple M1」を搭載。現行のiPad Proと同じ、高い処理性能と省電力性能を備える、アップル独自設計のチップです。

 

一方で、フロント側にボタンなどの操作部分を持たないオールスクリーンデザインや、本体の大きさ幅178.5×高さ247.6×厚さ6.1mmと、第4世代iPad Airから変わらない部分もあります。

↑オールスクリーンデザインにしたことで、動画や写真だけでなく、ゲームや電子書籍などのコンテンツをゆったりと楽しめます

 

画面のロック解除や、Apple Payによる電子決済などを、ユーザーの指紋を識別しながらセキュアに行うTouch ID指紋認証センサーは、iPad Air本体側面のトップボタンに内蔵しています。このトップボタン埋め込みタイプのTouch ID指紋認証センサーは第6世代iPad miniにも採用済みです。

 

筆者はFace ID搭載のiPad Proをメインに使用していますが、外出先ではマスクを着けたまま画面ロック解除をできないことが時折不便に感じており、指紋認証ができる第5世代iPad Airはその点で、欲しいと思わせます。

↑本体側面のトップボタンにTouch ID指紋認証センサーを内蔵。指紋を登録した指で触れるとすぐに画面のロックが解除されます

 

さて、第5世代iPad AirをiPad Proのように、ノートPCに代わる使い勝手のよいタブレットとして見るなら、今こそ背伸びをしてモバイルデータ通信ができるWi-Fi+Cellularモデルを購入すべきです。

 

Wi-Fi+CellularモデルはWi-Fi単体モデルよりも1万8000円(税込)高値ですが、4G LTEも含めて「常時ネットワーク接続ができるタブレット」の快適さを一度体験すると、後戻りができません。リモートワークの自由度が一気に広がるうえ、公衆Wi-Fiよりもセキュアなネットワーク通信ができるメリットは、ビジネスシーンで大きなアドバンテージになるでしょう。

 

アップル純正キーボードを使えるのは、iPad miniにはない魅力

第5世代iPad Airは、Smart Connectorに接続するMagic Keyboard(税込3万4980円)やSmart Keyboard Folio(税込2万1800円)といった、アップル純正のキーボードアクセサリーを使えます。これらは、Bluetoothによるペアリング設定や別途充電がいりません。

 

画面の角度調整ができるiPadスタンドに加え、堅牢性の高いカバーの役割も兼ねているので、少し値の張るアクセサリーではありますが、さまざまな用途に使い倒せばしっかりと元は取れるはずです。

 

ポータビリティの高さでは8.3インチのLiquid Retinaディスプレイを搭載する第6世代iPad miniも魅力的なタブレットですが、このアップル純正キーボードには対応しておらず、ユーザー体験において第5世代iPad Airと大きな差になります。特にiPadをモバイルノートPCの代わりとして、長いテキストやプレゼンテーションシートの制作に活用することを視野に入れている方は、第5世代iPad Airと一体になるアップル純正キーボードの特長を見逃すべきではありません。

 

iPad miniも使用している筆者は、本体のポータビリティを損なわないワイヤレスキーボードとスタンドを見つけることになかなか苦労しました。

↑Magic Keyboardはキーボードにトラックパッドを搭載するうえに、iPad Airのスタンド兼カバーとしても機能します。iPad miniで同じような作業環境を揃えると、本体のポータビリティが犠牲になってしまいます

 

第5世代iPad Airと第6世代iPad miniの、ディスプレイサイズの差は、映画やドラマなどエンターテインメント系コンテンツを楽しむ際に効いてきます。ただ、モバイルゲームに関して言えば、電車や飛行機などの移動中に両手で画面を操作できる限界はiPad miniであるように思います。

 

そこでモバイルゲームの場合は、外出先ではiPhoneでプレイして、自宅では腰を落ち着けて、BluetoothワイヤレスリモコンもつないだiPad Airの大きめな画面で楽しむという使い分けができれば最高です。

↑iPad Airにワイヤレスゲームコントローラーを接続。ゆったりとプレイできます

 

iPad Airが無印iPadよりも“入門者向き”なのは、第2世代Apple Pencilやオールスクリーンデザインが理由

第9世代のiPadもリモートワークやリモートスクールを強力にサポートする優秀なタブレットです。A13 Bionicチップが実現するパフォーマンスは、第5世代iPad Airに比べて明らかに見劣りするものではないうえに、4G LTEによるモバイルデータ通信やTouch IDによる指紋認証、Smart Keyboardへの対応など、「できること」に不足を感じることはありません。

 

最もストレージ容量が少ない64GBのWi-Fiモデルが3万9800円(税込)と安価なので、コストパフォーマンスも文句なしです。

 

ところが、iPadをより本格的に使い込むようになればなるほど、ベーシックモデルである無印iPadの心許なさが、細かな点で気になり始めるかもしれません。特にApple Pencilの使い勝手は大きく違います。

 

無印iPadが対応しておらず、第5世代iPad Airでは使える第2世代Apple Pencilは、より軽くコンパクトで取り回しが良いのです。また、第5世代iPad Airのディスプレイは反射防止コーティングに対応。さらにはフルラミネーションディスプレイの技術により、液晶パネルからペン先までのギャップがほぼないので、手書きの文字や線がペン先に吸い付いてくるような心地よい書き味が得られます。

 

なお、キーボードのタイピング感は人それぞれに好みが分かれるところですが、筆者は無印iPadが対応するSmart Keyboardのソフトな打鍵感が少し心許なく感じられてしまいます。

 

もうひとつ、無印iPadはディスプレイ側にTouch ID指紋認証センサーを内蔵するホームボタンがあるため、動画やゲームの映像を表示したときの没入感はやはり、オールスクリーンデザインのiPad Airに軍配が上がります。

 

使い始めてから出てきそうな不満を解消しているのが第5世代iPad Air

このように、iPad Pro/iPad mini/無印iPadと見比べてみると細かい部分で差異化されていることがわかります。その中で、入門機として選ぼうとした場合、名前に「Pro」が入るiPad Proは脇に置いたとして、iPad miniや無印iPadでもいいように見えます。

 

しかし、そもそも製品としての完成度が高いiPadは、持っているとより使いこなしたくなり、そうなるとアップル純正のアクセサリーの購入を検討したくなります。その際、Magic Keyboard/Smart Keyboard Folioに対応していないiPad miniや、第2世代Apple Pencilが使えない無印iPadだと、不満がでてくるかもしれません。また、タブレットでコンテンツを楽しみたい場合も、画面が小さいことやオールスクリーンデザインでないことは、後々後悔することもあるでしょう。

 

そうした入門後に出てきそうな不満を、第5世代iPad Airは解消しているように見えます。より本格的にiPadを仕事やエンターテインメント鑑賞に幅広く使うことを考えている方は、「初めてのiPad」としてiPad Airを選ぶと、長く満足できる買い物になるでしょう。

 

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5万円台から買えるiPhone SE(第3世代)は最高の5G入門機だった

アップルが第3世代のiPhone SEを発売しました。上位のiPhone 13シリーズと同じ、高性能なA15 Bionicチップを搭載したほか、5Gの高速通信にも対応。また、初代のiPhoneから受け継ぐホームボタンによる、シンプルな操作性などの特徴を備えています。

 

この新しいiPhone SEを、発売から1週間ほど使ってみました。

↑約2年ぶりのアップデートを遂げ、5G対応も実現した第3世代のiPhone SE

 

慣れ親しんだデザインを第2世代機から踏襲

第3世代のiPhone SEはスリムかつコンパクトで、価格も手頃なことから、iPhone入門機として注目されています。外観は2016年に発売されたiPhone 7からほぼ変わらず。4.7インチのRetinaディスプレイの下に、Touch ID指紋認証センサーを内蔵するホームボタンを搭載しています。

 

アップルストアでの販売価格は内蔵ストレージ64GBのモデルが5万7800円(税込)から。5G対応のiPhoneが5万円台で買えることから、2020年に発売された第2世代のiPhone SEをはじめとする、4G LTE対応のiPhoneを使っているユーザーからの“買い換え”も進みそうです。

 

カラバリはブラック系のミッドナイト、ホワイト系のスターライト、PRODUCT(RED)=レッドの3色。正直、第2世代のiPhone SEとまったく違うカラバリモデルも欲しかったところですが、厳密に言えばミッドナイトとスターライトは「新色」です。

 

筆者が使用しているミッドナイトのiPhone SEは、背面やアルミニウムのサイドフレームに光をあてると、やや青みがかったブラックにも見えます。日本の伝統色「藍色」にも近いと感じました。

↑ブラック系の新色「ミッドナイト」。光の当たり方によっては藍色のようにも見えます

 

iPhone 13と同じ最新世代のチップで操作性とカメラ性能が向上

冒頭でもお伝えしましたが、第3世代のiPhone SEは上位モデルであるiPhone 13 Proシリーズ、iPhone 13シリーズと同じ、A15 Bionicチップを搭載しました。その効果が4つのポイントに表れていると感じます。

 

ひとつはアプリの起動や動作がより俊敏に感じられることです。SafariのWeb検索とマップの地図検索は、結果が表示されるまでの動作がとてもスムーズです。また、ミュージックアプリは楽曲再生、カメラアプリは写真・動画の撮影がスタンバイ状態になるまでの間が“もたつかない”ので、とても心地よい操作感が得られます。筆者は普段iPhone 13 Proを使っていますが、第3世代のiPhone SEの操作感は遜色ないと言えます。

 

ふたつめのポイントは、カメラの性能が第2世代のiPhone SEよりも安定したことです。A15 Bionicチップには高性能なISP(画像処理プロセッサー)が統合されています。これが機械学習処理に特化した16コアのNeural Engineと連動して、1度のシャッター操作で複数の静止画像を記録。瞬時に画像を合成して1枚の高精細な写真を残す、コンピュテーショナルフォトグラフィの性能が飛躍を遂げています。これにより、明るい場所では色合いやコントラスト感が正確に反映された写真を撮れます。

 

ただ、第3世代のiPhone SEを使って室内で撮影した料理の写真は、ホンモノよりも少し色合いが大人しい感じもします。そんなときには撮影前に写真の色合い、暖かみを調整できる新機能「フォトグラフスタイル」を併用すると、より美味しそうな料理の写真を撮れるでしょう。

 

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ちなみに、iPhone 13シリーズにはあって、第3世代のiPhone SEにはない機能が「ナイトモード」。こちらは暗い場所でカメラのシャッターを切ったときに、驚くほど色鮮やかで明るい写真を撮れる撮影補助的な機能です。

 

ただ、ダジャレではありませんが、「ナイトモードがないと心許ない」と思いつつ、暗めな室内でiPhone SEのカメラのシャッターを切ってみたところ、思いのほか色合いを残した写真を撮れました。「写真」アプリの画像補正を使えば、さらに満足できる明るさと色合いに仕上げられます。ここは「iPhone SE、やるじゃん!」と素直に思えました。

↑夜間に花壇を撮影。暗めながらも花の色合いを残した写真に仕上がりました

 

AI機能も快適動作。バッテリーも長持ち

3番目めのポイントがAI関連の機能がサクサクと動くことです。iOS 15以降から「写真」アプリに保存した静止画からテキストをコピーして検索・翻訳したり、電話をかけたり、住所をタップしてマップアプリで検索したりできる「テキスト認識表示」機能が使えるようになりました。

 

肝となるのがAIによる自動文字認識で、第3世代のiPhone SEはテキストを認識して、検索などの機能に連携する操作が驚くほどスムーズにできます。テキスト認識表示はまだ日本語に対応していませんが、英語からの日本語翻訳は可能。これからまた海外に足を運ぶ機会が訪れたときに、とても役立ちそうな気がします。

↑写真アプリから「テキスト認識表示」を利用。外国語の資料の翻訳などにも役立ちます

 

最後の4番目のポイントは、「バッテリー持ち」が改善されたことです。A15 Bionicは処理能力が高いだけでなく、省電力性能にも優れているシステムオンチップです。さまざまな処理をこなしながらバッテリーの無駄な消費を抑えることによって、第2世代のiPhone SEと比べてビデオ再生は最大2時間、オーディオ再生は最大10時間も連続使用できる時間が延びました。

 

その程度かと思うかもしれませんが、第3世代のiPhone SEが通信時にモデムチップなどにより多くの負荷がかかる5G対応であることを思い出すと、A15 Bionicチップがよく頑張っていることがわかります。

 

5Gの便利さも実感が出てきた

現在筆者が暮らしている東京都内には5G通信のカバーエリアが少しずつ拡大しています。実際に5Gの高速・大容量通信の利用がマストなコンテンツはまだほとんどありませんが、第3世代のiPhone SEで楽しめる動画・音楽コンテンツのストリーミング再生などはとても安定していると思います。

 

5Gに接続できる地元の駅前などで計測した限り、場所によってはダウンロード側だけでなくアップロード側も高速接続ができるので、リモートワークのビデオミーティングにも5G対応の効果が実感できそうです。

↑Sub-6による5Gのネットワークスピードは4G LTEと大きな差はないものの、下り・上りの通信ともに安定感があります

 

なお、第3世代のiPhone SEが対応する周波数帯は、4G LTEと互換性の高い6GHz帯以下の「Sub-6」に限られます。5Gのメリットと言われる高速・大容量・低遅延を特徴とする「ミリ波」の5Gには対応していませんが、今後国内にミリ波の提供エリアが本格的に拡大するまでの間は、第3世代のiPhone SEで十分に心地よい使い勝手が得られるでしょう。

 

iPhoneにホームボタンは必要?

第3世代のiPhone SEには、Touch IDによる指紋認証センサーを内蔵するホームボタンが受け継がれました。一方で、Face IDは非搭載です。

 

コロナ禍でマスク装着の機会が増えたことに伴い、生体認証はTouch IDの方が有利な部分がありました。ですが、OSがiOS 15.4にアップデートされ、iPhone 12シリーズ以降に発売されたFace ID搭載のiPhoneであれば、顔にマスクを着けたまま画面ロック解除やApple Payによる支払いができるようになりました。これにより、生体認証システムの違いが使い勝手に影響を与えることはほぼなくなったといえます。

 

では、ホームボタンは不要かというと、特にシニアの方々が初めてのスマホにiPhoneを選ぶ場合、ホームボタンのクリック感が得られるiPhone SEのほうが、手応えと一緒に操作を覚えやすいという声もよく聞きます。

↑Touch IDを内蔵するホームボタンを継承した第3世代のiPhone SE。マスクを装着したまま、画面ロックを簡単に解除できるメリットがあります

 

筆者はiPhone X以降からオールスクリーンデザインのiPhoneを使い慣れてしまったので、ホームボタンのスペースにも画面を広げて、ゲームの画面や電子書籍が見やすくなる方がありがたく思えてしまいます。ですので、これからiPhone SEの購入を検討する人は、画面や本体のサイズが近いiPhone 13 miniと、ホームボタンの有無によるディスプレイの見え方、操作感の違いを丁寧に比べてみることをおすすめします。

 

長く使えて元が取れるスマホ

第3世代のiPhone SEは、iPhone 13シリーズが本体の背面パネルに採用するタフなガラスパネルを、本体の前面と背面の両方に採用しました。iPhoneにカバーを装着したり、ディスプレイに保護フィルムを貼って使ったりする人も大勢いると思いますが、それでも本体の耐久性能が上がったことは、すべてのユーザーが頼もしく感じられるメリットです。

 

A15 Bionicチップによる性能向上やロングバッテリーに加え、高い耐久性と、新しいiPhone SEは長くしっかりと使って元が取れるスマホだと思います。また、5万円台から買える5G対応iPhoneの入門機としてもおすすめです。

 

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A15搭載の新iPhone SEやM1搭載iPad Airなど、まとめてわかるアップル5つの新製品情報

アップルは日本時間の3月9日午前3時から、オンラインで発表会イベントを実施しました。ここでは、発表された新製品の主な特徴と価格、発売日をまとめて紹介します。

 

新製品その1 iPhone 13と同じA15搭載で5万7800円からの新iPhone SE

コンパクトなサイズと手頃な価格で根強い人気を集める「iPhone SE」が2年ぶりに刷新。6コアCPUと4コアGPUのA15 Bionicチップを搭載しました。

↑新iPhone SE。前モデルは2020年登場だったので、2年ぶりです

 

このA15 Bionicチップ搭載により、2021年発売の「iPhone 13」と同等の処理性能を手に入れたことになります。ストレージ容量は64GB、128GB、256GBの3種類で、直販価格は5万7800円(税込)から。iPhone 13の直販価格が8万6800円(税込)からなので、iPhone 13より3万円近くも価格を抑えながら、最新の処理性能を楽しめることになります。

↑A15 Bionicチップの搭載で4.7インチのiPhone 8に比べて1.8倍高速になりました

 

カラーバリエーションはミッドナイト、スターライト、(PRODUCT)REDの3色を用意。そのほか主なスペックは、4.7インチのRetina HDディスプレイ(1334×750ピクセル)、色温度を自動調整するTrue Toneディスプレイ採用、触覚タッチ対応、ホームボタン内蔵のTouch ID、12メガピクセルの広角リアカメラ、7メガピクセルのフロントカメラなどとなっています。

↑スマートフォンの中で最も頑丈とうたうガラスを前面と背面に採用。また、IP67等級の耐水性能と防塵性能を備えています

 

↑5G対応もトピックです

 

サイズは約幅67.3×高さ138.4×厚み7.3mmで、重量は約144g。3月11日から予約注文の受付を開始し、3月18日に発売する予定です。

 

新製品その2 MacBookに搭載のM1がiPad Airにも来た! 新たなカラバリにも注目

スペック面で意表を突いて来たのが新しい「iPad Air」です。

↑新iPad Air

 

iPad Airは今回で第5世代となりますが、プロセッサーにはなんとApple M1チップ(8コアCPU、8コアグラフィックス、Apple Neural Engine、8GB RAM)を搭載。A14 Bionicチップを搭載していた第4世代のiPad Airと比べると、CPUの処理性能は最大60%、グラフィックスの処理性能は最大2倍に向上しているとのことです。

↑M1搭載のiPad Airは同価格帯の「最も売れているWindowsノートPC」より最大で2倍高速としています

 

これまで、M1を搭載するiPadは最小構成で9万4800円(税込)のiPad Proのみでした。高機能なiPadを求める人にとって、新たに有力な選択肢が生まれた格好です。

 

フロントカメラは広角の12メガピクセル。FaceTimeなどビデオ通話の使用時に、自動的に話者を中央に配置する「センターフレーム」に対応しています。

↑iPad全モデルがセンターフレームに対応

 

↑iPad Airも5Gに対応しています

 

なお、オプションとしてApple Pencil(第2世代)、Magic Keyboard、Smart Keyboard Folioに対応する点などは、第4世代のiPad Airと同様。10.9インチ(2360×1640ピクセル)のLiquid Retinaディスプレイや、Touch IDセンサーを兼ねたトップボタンなども、第4世代から変わっていません。

 

デザインも基本的には第4世代を踏襲しますが、カラーバリエーションは、スペースグレイ、スターライト、ピンク、パープル、ブルーの5色展開となりました。

↑iPad Airのカラバリ。左からパープル、ブルー、ピンク、スターライト、スペースグレイ

 

サイズは約幅178.5×高さ247.6×厚み6.1mmで、重量はWi-Fiモデルが約461g、Wi-Fi+Cellularモデルが462g。ストレージは64GBと256GBから選択できます。

 

価格はWi-Fiモデルの64GBが7万4800円(税込)、256GBが9万2800円(税込)。Wi-Fi+Cellularモデルの64GBが9万2800円、256GBモデルが11万800円です。3月11日から予約注文の受付を開始し、3月18日から販売を開始します。

 

新製品その3 制作スタジオ向けデスクトップ「Mac Studio」が、M1シリーズ最上位チップ「M1 Ultra」を携えて登場

発表イベントの特設サイトには、数日前から「最高峰を解禁(米国版では「Peek performance」と表記)」という文字がありました。「最高峰」が何を意味するのか、SNSなどを中心に議論になっていたのです。

 

その答えを明かすかのように発表されたのが、M1シリーズ最上位チップ「M1 Ultra」を搭載した「Mac Studio」です。

↑右下のボックスがMac Studio。ディスプレイは後述のStudio Displayです

 

Mac Studioは、およそ幅197×奥行き197×高さ95mmというコンパクトなボディながら、16コアのIntel Xeonを搭載するMac Proや、10コアのIntel Core i9を搭載する27インチiMacをも超えるパフォーマンスを実現したというデスクトップマシンです。

 

M1 Ultraは、アップルが「パーソナルコンピュータ史上、最もパワフル」と説明するチップで、2つのM1 Maxをつなぎ合わせる「UltraFusion」という方式で製造されています。

↑新たに発表されたM1 Ultra

 

↑2つのM1 Maxのダイをつなげることで低遅延、膨大な帯域幅、優れた電力効率を実現。驚異的なパフォーマンスを実現するとうたうチップです

 

↑2つのダイの間で2.5TB/秒の帯域幅、PC用のチップとしては史上最多という1140億個のトランジスタ、800GB/秒のメモリー帯域幅など、スペック面でまさに圧倒的なチップです

 

20コアCPU、64コアGPU、32コアNeural Engineなど、コア数も驚異的。そのCPU処理性能は27インチiMac(10コアIntel Core i9搭載)の最大3.8倍、GPU処理性能は27インチiMac(Radeon Pro 5700 XT搭載モデル)の最大3.4倍を実現しています。

↑最上位のMacProよりも最大80%高速化

 

これにより、「複雑な粒子シミュレーション」や「巨大な3D環境のレンダリング」など、「かつてないほど負荷の高い作業」をパワフルにこなせるとアップルは説明しています。

 

底面の空気口から吸気し、チップの真上に取り付けられたファンでチップを冷やしつつ、背面の排気口から排熱するという排熱設計にも特徴があります。

↑底部には穴が開いており、そこから吸気します

 

↑背面の穴から排気

 

ラインナップは、M1 Max搭載モデル(最小構成32GBメモリー、512GB SSD)とM1 Ultra搭載モデル(最小構成64GBメモリー、1TB SSD)の2モデル展開で、価格はM1 Maxモデルが24万9800円(税込)から、M1 Ultraモデルが49万9800円(税込)から。

 

インターフェイスは、M1 Max搭載モデルがUSB Type-C×2、SDXCカードスロット×1、Thunderbolt 4×4、USB Type-A×2、HDMI×1、10GB Ethernet端子×1、3.5mmヘッドフォンジャック×1を搭載。一方のM1 Ultra搭載モデルは、SDXCカードスロット×1、Thunderbolt 4×6、USB Type-A×2、HDMI×1、10GB Ethernet端子×1、3.5mmヘッドフォンジャック×1をそろえています。

↑最大で4台の32インチRetina 6Kディスプレイ「Pro Display XDR」に加え、1台の4Kテレビと接続できます

 

なお、注文画面で最もハイエンドなスペックにカスタマイズした場合、M1 Ultra(20コアCPU、64コアGPU、32コアNeural Engine)、128GB メモリー、8TB SSDという仕様になり、価格は93万9800円となります。

 

すでに予約注文の受付が始まっており、3月18日に発売予定です。

 

ここまでハイスペックなモデルなら、Mac Proを置き換える存在になるのかとも思えましたが、発表会中には「Mac Proについては、また次の機会」とのコメントも聞けました。M1 Ultraという新しいチップ、Mac Studioという新しいシリーズが加わったことで、今後、Macの製品ラインアップがどのように展開していくかも楽しみです。

 

新製品その4 空間オーディオやセンターフレーム対応の5Kディスプレイ「Studio Display」

またMac Studioと合わせて、27インチディスプレイ「Studio Display」も発表されました。5120×2880ピクセルの5K仕様で、ディスプレイでありながらA13 Bionicチップを搭載。6基のスピーカーユニットによる空間オーディオの再生や、センターフレームに対応する12メガピクセルの超広角カメラ、「Hey Siri」の呼びかけでのSiriの起動、「スタジオ品質」をうたうマイクアレイの搭載といった機能を持ちます。

↑Studio Display

 

↑Macシリーズ初対応のセンターフレーム

 

また、標準で傾きを調整できるスタンドを備えますが、オプションとして、傾きと高さを調整できるスタンドと、VESAマウントアダプタも用意されるとのことです。

↑ディスプレイは最大30度まで傾けられます。また、横から見る限りはかなりスリムな印象です

 

↑VESAマウントアダプタを装着すれば横掛けはもちろん、縦掛けも可能

 

↑3基のUSB Type-Cと1基のThunderbolt 3を装備。Thunderbolt 3は、MacBookの充電も可能です

 

価格は19万9800円(税込)から。すでに予約注文の受付を開始しており、3月18日に発売予定です。

 

新製品その5 iPhone 13とiPhone 13 Proに新緑を思わせる新色

iPhone 13とiPhone 13 Proに、新色が追加されたのも今回のトピックです。

↑新色追加のiPhone 13とiPhone 13 Pro

 

iPhone 13、iPhone 13 miniの「グリーン」は、ややくすんだ渋めのグリーン。これまでのアップル製品には見られなかった色味で、新鮮に思えます。iPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Maxの「アルパイングリーン」も色の系統としてはiPhone 13のグリーンに似ていますが、iPhone Proシリーズ特有の磨りガラスの質感、ステンレスフレームの光沢感が加わり、より高級感のある仕上がりになっています。

 

iPhone 12、iPhone 12 miniにも「グリーン」というカラーバリエーションが存在していましたが、あちらは淡い色味でした。はっきりと濃い緑系統の色は、iPhone 11 Proの「ミッドナイトグリーン」以来です。これからiPhone 13シリーズに買い替える予定のある方は、要注目ですね。

 

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最新のiPhone 16発売日や特徴は?iPhone 15・iPhone 14との比較や安い購入先を解説

iPhoneおすすめ
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「iPhoneの最新機種はいつ発売されるのだろう」「最新のiPhone 16シリーズをなるべく安く買う方法が知りたい」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

今回は2024年9月に発売が噂されるiPhone 16シリーズの詳細や、iPhone 16の購入がおすすめできる人を解説します。

博士

iPhoneの機種別に購入がおすすめな人や価格比較も紹介しているから、最新機種の登場で旧モデルの値下げを期待している人もチェックしてほしいのじゃ!

結論から言うと、iPhoneの最新機種を安く購入するなら端末価格がキャリア最安値の楽天モバイルがおすすめです。

iPhone最新機種の端末価格がキャリア最安値!
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「最新のiPhoneを安い価格で手に入れたい」と考えている人は、この記事をぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者
小川正人
新聞社が推薦する通信サービスに精通したコンサルタント。QUANTA代表。光回線や携帯電話・ポケット型Wi-Fiなどのモバイルサービスの専門家。大手家電量販店で販売員を行っていたが光回線やモバイルサービスの種類や料金体系の複雑さを痛感。「お客様が最適なプランを選べるようにしたい」との思いから月間60万PVの通信サービスメディアサイト「XERA」を運営。一時期は光回線を3社、携帯電話を12社同時に契約していた。2019年には2019年度バリューコマースMVPを受賞。監修者について(マイベストプロ)

iPhone最新機種「iPhone 16」の発売予想

iPhonは毎年9月に新機種を発表しています。

2024年も最新機種としてiPhone 16が発売されるのではないかと噂されています。

最新のiPhone 16について、わたしのネット編集部が国内外から集めた情報を基に予測した発売日や気になる新機能、旧モデルとの違いを解説します。

ナビ博士
ナビ博士
2024年8月時点でiPhone 16発売にまつわる噂や公式発表されていることをまとめたぞ!

最新のiPhone 16の発売日は2024年9月20日か27日が最有力

最新のiPhone 16の発売日は、これまでの傾向から2024年9月の第3週か第4週の金曜日になるのではと言われています。

つまり、iPhone 16の具体的な発売日は2024年9月20日(金)か9月27日(金)が有力と予想できます。

また、iPhoneの最新シリーズはこれまで発売日の1週間前に予約受け付けを開始しているので、iPhone 16の予約も2024年9月13日(金)または9月20日(金)になるのではないかと考えられます。

iPhone 15・iPhone 14の発売日と比較

iPhone 16シリーズの発売日・予約日を予測するために、iPhone 15シリーズとiPhone 14シリーズの発売日と比較してみました。

iPhone 16 iPhone 15 iPhone 14
予約開始日 2024年9月13日(金)
または9月20日(金)
※予想
2023年9月15日(金)
※9月第3週
2022年9月9日(金)
※9月第2週
発売日 2024年9月20日(金)
または9月27日(金)
※予想
2023年9月22日(金)
※9月第4週
2022年9月16日(金)
※9月第3週

たとえば、2023年モデルのiPhone 15シリーズは2023年9月12日(火)にAppleが販売と発売日を正式発表し、3日後の2023年9月15日(金)午後9時からApple Storeほか、日本国内ではドコモ・楽天モバイル・ソフトバンク・auで予約を開始しました。

予約開始から1週間後の2023年9月22日(金)に発売を開始し、端末が受け取れるようになっています。

2024年最新モデルのiPhone 16シリーズに関する公式発表は8月時点でまだありませんが、9月に入ってから何らかの動きがあると予想されるので今後も注目していきます!

最新のiPhone 16の販売価格は円安でiPhone 15より高め?

最新のiPhone 16シリーズは近年の円安の影響で、昨年度発売のiPhone 15シリーズの販売価格より値上がりするのではと噂されています。

ゲット君
ゲット君
円安は外国から輸入するものの価値が米国ドルで支払うよりも高くなることを指すよ!1ドル=100円を基準として、たとえば1ドル=120円だった場合は1ドルのものを買うのに120円が必要なんだ!
ナビ博士
2024年8月11時点で1ドル=146.66円だから、今は「円安」じゃ!

2023年9月発売のiPhone 15(128GB)はアメリカでの販売価格が799ドルで、当時の為替レートから1ドル=150円前後で計算され、日本国内での販売価格は124,800円でした。

日本では2024年7月に最高で1ドル=161.69円まで円安が進んでいましたが、8月現在では円安にストップがかかりつつあります。

しかし、今後の為替レートや円安状態の推移によってはiPhone 16の日本国内での価格が昨年より高くなる可能性も捨てきれません。

iPhone 15・iPhone 14の販売価格と比較

iPhone 16シリーズの販売価格は未定ですが、これまでの機種とほぼ同じ価格帯になると予想して、iPhone 15シリーズとiPhone 14シリーズと比較してみましょう。

iPhoneは機種のグレードとメモリ容量によって、販売価格が異なります。

メモリ iPhone 16
※予想
iPhone 15 iPhone 14
iPhone 128GB 125,000円前後 124,800円 119,800円
256GB 140,000円前後 139,800円 134,800円
512GB 170,000円前後 169,800円 164,800円
iPhone Plus 128GB 140,000円前後 139,800円 134,800円
256GB 155,000円前後 154,800円 149,800円
512GB 185,000円前後 184,800円 179,800円
iPhone Pro 128GB 160,000円前後 159,800円 149,800円
256GB 175,000円前後 174,800円 164,800円
512GB 205,000円前後 204,800円 194,800円
1TB 235,000円前後 234,800円 224,800円
iPhone Pro Max 256GB 190,000円前後 189,800円 179,800円
512GB 220,000円前後 219,800円 209,800円
1TB 250,000円前後 249,800円 239,800円
※価格は税込
発売日時点のAppleでの販売価格

iPhone 14とiPhone 15では、販売価格が5,000円~10,000円値上がりしています。

しかし、アメリカでの販売価格はiPhone 14とiPhone 15で値上がりをしていないことから、日本国内での販売価格は為替レートに大きく左右されるとわかります。

結論として、iPhone 16の価格はiPhone 16発売が公式に発表されると予想する2024年9月1~2週目の為替レートで決定するでしょう。

最新のiPhone 16のラインアップは従来とおり4モデルか

iPhone 16のグレード別のラインアップは、これまでのiPhoneと同じ4モデルになるのではと言われています。

ナビ博士
ナビ博士
4つのラインアップの違いを、iPhone 15とiPhone 14を参考にしながらまとめたぞ!
種類 特徴
iPhone ベーシックモデル
iPhone Plus ・画面サイズが6.7インチと大きい
・スペックはiPhoneとほぼ同じ
iPhone Pro スペックやカメラ性能が向上したハイエンドモデル
iPhone Pro Max ・画面サイズが6.7インチと大きい
・スペックはiPhone Proとほぼ同じ

過去にはiPhone 13 miniやiPhone 12 miniといった画面サイズが5.4インチと小さく、スペックはベーシックモデルと同じ「iPhone mini」が発売されていました。

しかし、アプリゲームや動画視聴など大画面に対するニーズが高まったことから、iPhone 14以降は「iPhone mini」に替わり画面サイズが大きい「iPhone Plus」が登場しています。

iPhone 15・iPhone 14のラインアップと比較

iPhone 16シリーズのラインアップを予想するうえで、iPhone 15シリーズとiPhone 14シリーズのラインアップとメモリ容量を比較してみましょう。

iPhone 16
※予想
iPhone 15 iPhone 14
iPhone 128GB/256GB
/512GB
128GB/256GB
/512GB
128GB/256GB
/512GB
iPhone Plus 128GB/256GB
/512GB
128GB/256GB
/512GB
128GB/256GB
/512GB
iPhone Pro 128GB/256GB
/512GB/1TB
128GB/256GB
/512GB/1TB
128GB/256GB
/512GB/1TB
iPhone Pro Max 256GB/512GB
/1TB
256GB/512GB
/1TB
128GB/256GB
/512GB/1TB

直近に発売されたiPhoneシリーズの傾向から、iPhone 16もiPhone/iPhone Plus/iPhone Pro/iPhone Pro Maxの4種類がラインアップされると予想できます。

最新のiPhone 16のカラーバリエーションは新色登場が噂される

iPhoneでは最新機種が発売されるたびに、本体カラーの新色が登場しています。

iPhone 16もカラーバリエーションについてさまざまな憶測が飛び交っており、注目の話題となっています。

ゲット君
ゲット君
国内外で噂されているiPhone 16のカラーに関する噂やリーク情報をまとめてみたよ!
  • iPhone 16 Pro Maxに新色としてブロンズが登場か?フレームはチタニウムのよう-Fixed focus digitalさんがWeiboに投稿した情報より
  • iPhone 16 Proにローズが追加される-ShrimpAppleProさんがXに投稿した情報より
  • iPhone 16 Pro Maxには「スペースブラック」「シルバーホワイト」が登場-ShrimpAppleProさんがXに投稿した情報より
  • iPhone 16とiPhone 16 Plusは「ホワイト」「ブラック」「ブルー」「グリーン」「ピンク」がラインアップか-Sonny DicksonさんがXに投稿した情報より

ただし、上記にまとめた情報はあくまで噂レベルで、iPhone 16のカラーバリエーションに関する公式情報はまだないので、正式に発表されるのを楽しみに待ちましょう。

iPhone 15・iPhone 14のカラーと比較

iPhone 16シリーズのカラーバリエーションを予想するために、iPhone 15シリーズとiPhone 14シリーズを確認しておきましょう。

iPhone 16
※予想
iPhone 15 iPhone 14
iPhone ピンク/グリーン/
ブルー/ブラック/
ホワイト

ピンク/イエロー/
グリーン/ブルー/
ブラック

ブルー/パープル/
イエロー/ミッドナイト/
スターライト/
RED (PRODUCT)
iPhone Plus ピンク/グリーン/
ブルー/ブラック/
ホワイト

ピンク/イエロー/
グリーン/ブルー/
ブラック

ブルー/パープル/
イエロー/ミッドナイト/
スターライト/
RED (PRODUCT)
iPhone Pro ローズ/ブロンズ/
ナチュラルチタニウム/
スペースブラック/
シルバーホワイト

ナチュラルチタニウム/
ブルーチタニウム/
ホワイトチタニウム/
ブラックチタニウム

ディープパープル/
ゴールド/シルバー/
スペースブラック
iPhone Pro Max ローズ/ブロンズ/
ナチュラルチタニウム/
スペースブラック/
シルバーホワイト

ナチュラルチタニウム/
ブルーチタニウム/
ホワイトチタニウム/
ブラックチタニウム

ディープパープル/
ゴールド/シルバー/
スペースブラック
※画像引用:Apple公式サイト

iPhoneはiPhone/iPhone PlusとiPhone Pro/iPhone Pro Maxそれぞれに毎年新色が登場しています。

つまり、iPhone 16シリーズにも新色が追加されるという情報は信ぴょう性が高いと考えられます。

最新のiPhone 16のCPUはA18 Bionicが濃厚

Appleでは毎年、最新機種にはCPUチップの新型を搭載しています。

開発者のNicolas AlvarezさんがXにリークした情報によると、iPhone 16シリーズには全モデルで「A18 Bionic」が搭載されると予想しています。

「A18 Bionic」の全容は明らかになっていませんが、これまでのチップと比較してもさらに高速処理ができるのではと噂になっています。

iPhone 15・iPhone 14のCPUと比較

iPhone最新機種に搭載されるCPUの傾向として、iPhone 15シリーズ・iPhone 14シリーズのチップも比較してみましょう。

iPhone 16
※予想
iPhone 15 iPhone 14
iPhone A18 Bionic A16 Bionic A15 Bionic
iPhone Plus A18 Bionic A16 Bionic A15 Bionic
iPhone Pro A18 Bionic
またはA18 Pro
A17 Pro A16 Bionic
iPhone Pro A18 Bionic
またはA18 Pro
A17 Pro A16 Bionic

これまでの傾向から、iPhone Pro/Pro Maxに搭載されているCPUチップが、次世代のiPhone/iPhone Plusに搭載されています。

しかし、iPhone 15 Pro/Pro Maxに搭載されている最新のA17 ProチップはiPhone 16シリーズには搭載されず、新たに開発されたA18 Bionicが全モデルに搭載されるのではという予想が立っています。

また、iPhone 16 Pro/Pro Maxにはさらに高性能なA18 Proが搭載されるのではという声も聞かれました。

最新のiPhone 16には独自AI「Apple Intelligence」が搭載予定

Appleは2024年6月に独自のAIシステム「Apple Intelligence」を発表しました。

ゲット君
ゲット君
Apple Intelligenceは生成AIを活用したシステムとして誕生したよ!

Apple Intelligenceの特徴や現時点でわかっていることをまとめました。

Apple Intelligenceのポイント

  • Apple IntelligenceはAppleが開発した独自AI
  • 2024年内に米国英語のベータ版から公開予定
  • 日本語対応は2025年以降と予想される
  • iPhoneでの対応はiPhone 15 Pro/Pro Max(A17 Pro)のみ
  • テキスト・画像・絵文字などの生成ができる
  • Siriがパワーアップ、ChatGPTとの連携も可能に
  • デバイス内に蓄積されたユーザーの情報を基に提案などを行う

Apple Intelligenceは2024年8月時点でサービスは開始されておらず、年内に米国英語でのベータ版が公開されると公式サイトに記載されています。

日本語版の公開時期は未定で、2025年以降になるのではと言われています。

iPhone 15・iPhone 14のAI機能対応状況と比較

Apple Intelligenceの対応状況を、iPhone 15シリーズ、iPhone 14シリーズで比較してみました。

iPhone 16
※予想
iPhone 15 iPhone 14
iPhone
(A18 Bionic)

(A16 Bionic)

(A15 Bionic)
iPhone Plus
(A18 Bionic)

(A16 Bionic)

(A15 Bionic)
iPhone Pro
(A18 Bionic
またはA18 Pro)

(A17 Pro)

(A16 Bionic)
iPhone Pro
(A18 Bionic
またはA18 Pro)

(A17 Pro)

(A16 Bionic)

Apple Intelligenceは2024年8月時点で最新のCPUチップ「A17 Pro」を搭載した、iPhone 15 Pro/Pro Maxにしか対応していません。

つまり、iPhone 16シリーズが発売されればA17 Pro以上のCPUチップが搭載されると予想されているので、Apple Intelligenceにも対応するといえます。

最新のiPhone 16はカメラ機能も向上するはず

iPhoneは毎年新機種が出るたびに、カメラ性能も向上しています。

最新のiPhone 16シリーズも、当然カメラ性能はさらに良くなっているのではという情報が飛び交っています。

iPhone 16シリーズのカメラについて多く寄せられているリーク情報のひとつに、カメラレイアウトの変更があります。

ナビ博士
ナビ博士
iPhone 16ではカメラ配置が縦一列になるのではと言われているぞ!

また、iPhone 15シリーズではメインカメラが4,800万画素にグレードアップしましたが、iPhone 16シリーズは加えて超広角カメラも1,200万画素から4,800万画素になるのではという情報もあります。

iPhone 15・iPhone 14のカメラ機能と比較

iPhone 16シリーズのカメラ機能とiPhone 15シリーズ、iPhone 14シリーズを比較してみましょう。

iPhone 16
※予想
iPhone 15 iPhone 14
iPhone メイン:4,800万画素
超広角:4,800万画素
メイン:4,800万画素
超広角:1,200万画素
ズーム機能:0.5~2倍
絞り値(F値):1.6
メイン:1,200万画素
超広角:1,200万画素
ズーム機能:0.5~1倍
絞り値(F値):1.5
iPhone Plus メイン:4,800万画素
超広角:4,800万画素
メイン:4,800万画素
超広角:1,200万画素
ズーム機能:0.5~2倍
絞り値(F値):1.6
メイン:1,200万画素
超広角:1,200万画素
ズーム機能:0.5~1倍
絞り値(F値):1.5
iPhone Pro メイン:4,800万画素
超広角:4,800万画素
メイン:4,800万画素
超広角:1,200万画素
ズーム機能:0.5~5倍
絞り値(F値):1.78
メイン:4,800万画素
超広角:1,200万画素
ズーム機能:0.5~3倍
絞り値(F値):1.78
iPhone Pro メイン:4,800万画素
超広角:4,800万画素
メイン:4,800万画素
超広角:1,200万画素
ズーム機能:0.5~5倍
絞り値(F値):1.78
メイン:4,800万画素
超広角:1,200万画素
ズーム機能:0.5~3倍
絞り値(F値):1.78

iPhoneは新機種が出るごとに画素数だけでなく、ズーム機能や絞り値(F値)も性能が上がっています。

ズーム機能は光学ズームを使って、遠くの被写体も鮮明に撮影できます。

また、絞り値(F値)が高いほど撮影時に光を多く取り込んで、暗い場所や夜景なども美しく再現します。

ゲット君
ゲット君
写真や動画にこだわりたい人は、カメラ性能も注目してみてね!

最新のiPhone 16で予想されるその他追加機能

iPhoneにはその他、便利な機能がいくつも搭載されています。

iPhone 16シリーズにも以下の機能が搭載されるのではないかと予想されています。

iPhone 16の機能面に関する噂

  • 省エネ対応の有機ELディスプレイになる?
  • セキュリティはFace IDによる顔認証のまま?
  • Dynamic Islandは変わらず?
  • バッテリー持ちが良くなる?
  • iPhone 15 Pro/Pro MAxに搭載のアクションボタンがつく?
  • 充電ケーブルはUSB Type Cで継続の見込み?

実際のところ、iPhone 16シリーズの機能やスペックについて正式な発表がないので、あくまで予測にすぎません。

ただ、iPhone 15シリーズに搭載されている機能は継続、または多少のバージョンアップが予想されるので、Face IDでの顔認証やDynamic IslandなどはiPhone 16シリーズでも使えると考えていいでしょう。

また、省エネパネルを採用した有機ELディスプレイやバッテリー持ちの向上など、iPhone最新機種としてのグレードアップも期待したいところです。

iPhone 15・iPhone 14の機能と比較

iPhone 16シリーズの機能を予想するために、iPhone 15シリーズとiPhone 14シリーズの機能を表でまとめました。

まずはiPhone 15シリーズの機能比較からご覧ください。

iPhone 15 iPhone 15 Plus iPhone 15 Pro iPhone 15 Pro Max
画面サイズ 6.1インチ 6.7インチ 6.1インチ 6.7インチ
ディスプレイ Super Retina XDR
ディスプレイ
Super Retina XDR
ディスプレイ
・Super Retina XDR
ディスプレイ
・ProMotionテクノロジー
・常時表示ディスプレイ
・Super Retina XDR
ディスプレイ
・ProMotionテクノロジー
・常時表示ディスプレイ
材質 カラーインフューズド
ガラスの背面と
アルミニウム
カラーインフューズド
ガラスの背面と
アルミニウム
テクスチャード
マットガラスの背面と
チタニウム
テクスチャード
マットガラスの背面と
チタニウム
ボタン 着信/消音スイッチ 着信/消音スイッチ アクションボタン アクションボタン
Dynamic Island
バッテリー 最大20時間のビデオ再生 最大26時間のビデオ再生 最大23時間のビデオ再生 最大29時間のビデオ再生
充電コネクタ USB-C
(USB 2)
USB-C
(USB 2)
USB-C
(USB 3)
USB-C
(USB 3)
セキュリティ 顔認証 顔認証 顔認証 顔認証
防沫/耐水/防塵 IP68等級 IP68等級 IP68等級 IP68等級

iPhone 15シリーズでは全モデルでDynamic Islandが搭載されたことと、充電コネクタが従来のLightningケーブルからType-Cケーブルになった点が話題となりました。

2022年発売のiPhone 14シリーズの機能面も確認しておきましょう。

iPhone 14 iPhone 14 Plus iPhone 14 Pro iPhone 14 Pro Max
画面サイズ 6.1インチ 6.7インチ 6.1インチ 6.7インチ
ディスプレイ Super Retina XDR
ディスプレイ
Super Retina XDR
ディスプレイ
・Super Retina XDR
ディスプレイ
・ProMotionテクノロジー
・常時表示ディスプレイ
・Super Retina XDR
ディスプレイ
・ProMotionテクノロジー
・常時表示ディスプレイ
材質 ガラスの背面と
アルミニウム
ガラスの背面と
アルミニウム
テクスチャード
マットガラスの背面と
ステンレススチール
テクスチャード
マットガラスの背面と
ステンレススチール
ボタン 着信/消音スイッチ 着信/消音スイッチ 着信/消音スイッチ 着信/消音スイッチ
Dynamic Island
バッテリー 最大20時間のビデオ再生 最大26時間のビデオ再生 最大23時間のビデオ再生 最大29時間のビデオ再生
充電コネクタ Lightning
(USB 2)
Lightning
(USB 2)
Lightning
(USB 2)
Lightning
(USB 2)
セキュリティ 顔認証 顔認証 顔認証 顔認証
防沫/耐水/防塵 IP68等級 IP68等級 IP68等級 IP68等級

iPhone 14シリーズとiPhone 15シリーズでバッテリー持ちや顔認証、防沫/防水/防塵性能に違いはありません。

しかし、iPhone 16シリーズでは機能面での大きなバージョンアップの可能性もあります。

今後もiPhone最新機種の情報に注目していきます!

2024年最新版iPhoneの価格表

iPhone

2024年8月時点のiPhoneシリーズの本体価格を見てみましょう。

現在、キャリアやApple Store、格安SIM、家電量販店などで販売されている3シリーズの価格をまとめています。

ナビ博士
iPhoneの価格相場やどこから購入すると安いのか知りたい人はチェックしてほしいのじゃ!

iPhone 15/iPhone 15 Plusの最新価格比較

まずは2023年9月発売のiPhone 15とiPhone 15 Plusの最新本体価格を、Apple Store・キャリア(楽天モバイル、ドコモ、ソフトバンク、au)・格安SIM(mineo、QTモバイル)・家電量販店(ビックカメラ)で比較します。

【iPhone 15/iPhone 15 Plusの本体価格】
モデル/販売店 Apple Store 楽天モバイル ドコモ ソフトバンク au mineo QTモバイル ビックカメラ
iPhone 15
(128GB)
124,800円 131,800円
(実質53,880円~)
149,490円
(実質40,898円~)
145,152円
(実質22,008円~)
145,640円
(実質32,740円~)
135,168円 142,560円 124,800円
iPhone 15
(256GB)
139,800円 153,800円
(実質64,896円~)
172,040円
(実質51,040円~)
166,320円
(実質83,160円~)
166,780円
(実質82,130円~)
150,480円 158,400円 139,800円
iPhone 15
(512GB)
169,800円 187,800円
(実質81,888円~)
212,300円
(実質67,540円~)
206,640円
(実質103,800円~)
206,930円
(実質102,485円~)
181,368円 169,800円
iPhone 15 Plus
(128GB)
139,800円 146,800円
(実質61,392円~)
168,740円円
(実質85,580円~)
163,440円
(実質58,900円~)
163,490円
(実質80,290円~)
139,800円
iPhone 15 Plus
(256GB)
154,800円 167,800円
(実質71,880円~)
190,080円円
(実質96,360円~)
184,320円
(実質64,300円~)
184,850円
(実質91,330円~)
154,800円
iPhone 15 Plus
(512GB)
184,800円 204,800円
(実質90,384円~)
230,890円
(実質116,050円~)
224,640円
(実質75,460円~)
225,360円
(実質111,915円~)
184,800円

※価格は税込
※各公式サイトを参照、ビックカメラは価格.com参照
※()内はセット購入、各種割引や端末購入プログラムを適用した場合

一見すると大手キャリアと比較してApple Storeやビックカメラなら、約10,000円~30,000円も安く購入できます。

しかし、大手キャリアには「下取りプログラム」や「端末購入プログラム」など、お得に買えるサービスが用意されています。

助手のジョン

大手キャリアでは、定価の半額くらいの価格で利用できるようになるサービスもあるよ!

くわしくは「最新のiPhoneを安く買う方法8選」で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

iPhone 15 Pro/iPhone 15 Pro Maxの最新価格比較

iPhone 15 ProとハイエンドモデルのiPhone 15 Pro Maxの最新本体価格を、Apple Store・キャリア(楽天モバイル、ドコモ、ソフトバンク、au)・格安SIM(mineo、QTモバイル)・家電量販店(ビックカメラ)で比較しました。

【iPhone 15 Pro/iPhone 15 Pro Maxの本体価格】
モデル/販売店 Apple Store 楽天モバイル ドコモ ソフトバンク au mineo QTモバイル ビックカメラ
iPhone 15 Pro
(128GB)
159,800円 174,700円
(実質75,336円~)
192,060円
(実質97,020円~)
185,760円
(実質12,136円~)
185,860円円
(実質77,705円~)
iPhone 15 Pro
(256GB)
174,800円 192,800円
(実質84,384円~)
218,790円
(実質110,550円~)
211,680円
(実質22,000円~)
211,930円
(実質90,930円~)
iPhone 15 Pro
(512GB)
204,800円 225,800円
(実質100,896円~)
255,090円
(実質131,010円~)
248,400円
(実質31,900円~)
184,800円
iPhone 15 Pro
(1TB)
234,800円 259,800円
(実質117,888円~)
291,830円
(実質158,510円~)
285,120円
(実質40,900円~)
iPhone 15 Pro Max
(256GB)
189,800円 210,800円
(実質93,384円~)
236,940円
(実質119,460円~)
229,680円
(実質77,440円~)
230,360円
(実質100,360円~)
iPhone 15 Pro Max
(512GB)
219,800円 244,800円
(実質110,400円~)
273,680円
(実質145,640円~)
266,400円
(実質88,420円~)
267,100円
(実質119,105円~)
iPhone 15 Pro Max
(1TB)
249,800円 276,800円
(実質126,384円~)
305,910円
(実質169,950円~)
293,040円
(実質97,420円~)

※価格は税込
※各公式サイトを参照、ビックカメラは価格.com参照
※()内はセット購入、各種割引や端末購入プログラムを適用した場合

キャリアの中で端末価格がもっとも安いのは、楽天モバイルです。

ただし、ソフトバンクで「新トクするサポート」を利用し、13か月目に端末を返却すれば、実質12,136円でiPhone 15 Pro(128GB)が利用できます。

iPhone 14/iPhone 14 Plusの最新価格比較

2022年モデルのiPhone 14とiPhone 14 Plusの最新価格も比較してみましょう。

【iPhone 14/iPhone 14 Plusの本体価格】
モデル/販売店 Apple Store 楽天モバイル ドコモ ソフトバンク au mineo QTモバイル ビックカメラ
iPhone 14
(128GB)
112,800円 120,800円
(実質48,384円~)
124,465円
(実質12,133円~)
127,440円
(実質22,008円~)
127,900円
(実質47円~)
122,760円 134,640円 112,800円
iPhone 14
(256GB)
127,800円 135,900円
(実質55,944円~)
161,480円
(実質71,780円~)
138,072円 127,800円
iPhone 14
(512GB)
157,800円 165,900円
(実質70,944円~)
168,696円 157,800円
iPhone 14 Plus
(128GB)
124,800円 135,900円
(実質55,944円~)
158,180円
(実質68,220円~)
149,760円
(実質44,160円~)
139,800円
iPhone 14 Plus
(256GB)
139,800円 150,900円
(実質63,432円~)
179,520円
(実質79,000円~)
167,760円
(実質51,480円~)
139,800円
iPhone 14 Plus
(512GB)
169,800円 180,900円
(実質78,432円~)
202,320円
(実質65,400円~)
169,800円

※価格は税込
※各公式サイトを参照、ビックカメラは価格.com参照
※()内はセット購入、各種割引や端末購入プログラムを適用した場合

iPhone 14(128GB)の場合、auの「スマホトクするプログラム」を利用して乗り換えでセット契約すると実質47円で利用できます。

ゲット君
ゲット君
auでiPhone 14(128GB)を47円で使うには、25か月目に端末を返却する必要があるよ!

iPhone 14やiPhone 14 Plusは発売から約2年経過しているため、販売終了しているモデルもあります。

価格はiPhone 15シリーズより抑えられているので、お得に購入したい方はお早めに検討してみてください。

iPhone 14 Pro/iPhone 14 Pro Maxの最新価格比較

iPhone 14シリーズでハイスペックなiPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxの最新販売価格も確認してみましょう。

【iPhone 14 Pro/iPhone 14 Pro Maxの本体価格】
モデル/販売店 Apple Store 楽天モバイル ドコモ ソフトバンク au mineo QTモバイル ビックカメラ
iPhone 14 Pro
(128GB)
185,760円
(実質12,136円~)
iPhone 14 Pro
(256GB)
211,680円
(実質22,000円~)
iPhone 14 Pro
(512GB)
1,650円
(実質31,900円~)
iPhone 14 Pro
(1TB)
285,120円
(実質40,900円~)
iPhone 14 Pro Max
(128GB)
201,850円
(実質67,650円~)
iPhone 14 Pro Max
(256GB)
229,680円
(実質77,440円~)
iPhone 14 Pro Max
(512GB)
266,400円
(実質88,420円~)
iPhone 14 Pro Max
(1TB)
293,040円
(実質97,420円~)

※価格は税込
※各公式サイトを参照、ビックカメラは価格.com参照
※()内はセット購入、各種割引や端末購入プログラムを適用した場合

iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro MaxもApple Storeをはじめ、ほとんどのキャリアで取り扱いを終了しています。

ソフトバンクではまだ在庫があり、「新トクするサポート」でハイエンドモデルをお得に手に入れられます。

iPhone SE(第3世代)の最新価格比較

コンパクトで価格帯も手ごろなiPhone SE(第3世代)の価格も、Apple Store・キャリア(楽天モバイル、ドコモ、ソフトバンク、au)・格安SIM(mineo、QTモバイル)・家電量販店(ビックカメラ)で比較しました。

【iPhone SE(第3世代)の本体価格】
モデル/販売店 Apple Store 楽天モバイル ドコモ ソフトバンク au mineo QTモバイル ビックカメラ
iPhone SE(第3世代)
(64GB)
62,800円 64,000円
(実質19,992円~)
73,370円
(実質5,654円~)
73,440円
(実質22,008円~)
70,935円
(実質47円~)
70,224円 72,072円 62,800円
iPhone SE(第3世代)
(128GB)
69,800円 70,900円
(実質23,448円~)
81,360円
(実質26,784円~)
82,190円
(実質4,600円~)
77,880円 79,992円 69,800円
iPhone SE(第3世代)
(256GB)
84,800円 85,900円
(実質30,936円~)
104,500円
(実質36,520円~)
99,360円
(実質52,560円~)
103,415円
(実質33,775円~)
84,800円

※価格は税込
※各公式サイトを参照、ビックカメラは価格.com参照
※()内はセット購入、各種割引や端末購入プログラムを適用した場合

iPhone SE(第3世代)はauの「スマホトクするプログラム」を利用して25か月目までに端末を返却すると、実質47円~と安い価格で手に入ります。

また、キャリアから一括購入するなら楽天モバイルが最安値でお得です。

最新のiPhone 16は買うべき?機種ごとにおすすめできる人

2024年9月に発売が噂される最新機種のiPhone 16シリーズを待つべきか、お得に購入できる型落ち機種を在庫切れになる前に手に入れるべきか、迷っている方もいらっしゃるでしょう。

iPhoneの機種はどれをえらぶべきなのか、それぞれにおすすめな人を解説します。

自分にあったiPhoneはどれなのか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

iPhone 16がおすすめな人

iPhone 16シリーズの発売を待つのがおすすめなのは、以下に当てはまる人です。

iPhone 16シリーズがおすすめな人

  • iPhoneの最新機種を使いたい人
  • 生成AIを活用した最新機能を試したい人
  • iPhone最速のCPUチップが気になる人
  • 新色のiPhoneを選びたい人

iPhone 16シリーズは何より新しい機種やデザイン、カラーバリエーションにこだわりたい人におすすめです。

また、iPhone 16シリーズには独自AIの「Apple Intelligence」への対応が濃厚なので、生成AIを使ったテキスト・画像作成などをスマホで気軽に行いたい人にも注目してほしい機種です。

ただし、iPhone 16シリーズの発売やスペックなどは正式に発表されていないので、実際に販売されてから旧モデルと比較してみてもいいでしょう。

iPhone 15がおすすめな人

引用:Apple Store

iPhone 16シリーズが発売となれば型落ち機種となるiPhone 15シリーズが狙い目の人は、以下のとおりです。

iPhone 15シリーズがおすすめな人

  • ハイスペックなiPhoneを安く購入したい人
  • 最新機種にはこだわらない人
  • カメラ性能にこだわりたい人
  • USB Type-Cケーブルに利便性を感じる人

「どうしても最新機種がいい!」というわけでないのであれば、iPhone 15シリーズがおすすめです。

iPhoneは毎年最新機種が登場するのと同時に、型落ちとなる前年度モデルが値下げされる傾向にあります。

iPhone 15シリーズはメインカメラが4,800万画素と高画質で、iPhone 14シリーズまで主流だったLightningケーブルから汎用性が高いUSB Type-Cケーブルに変更されています。

高性能でなおかつ価格を抑えてiPhoneを購入したい方に、iPhone 15シリーズはおすすめできます。

iPhone 14がおすすめな人

iPhone 14シリーズもApple Storeや各キャリアではまだまだ取り扱い中です。

iPhone 14シリーズの購入がおすすめな人は、以下のとおりです。

iPhone 14シリーズがおすすめな人

  • 安さを重視してiPhoneを選びたい人
  • 従来のLightningケーブルに利便性を感じる人
  • カメラ性能はそこそこでいい人

iPhone 14シリーズは在庫処分で安く購入でき、今後も値下がりする可能性があります。

最新のスペックでなくても価格最優先でiPhoneを購入したい人に、iPhone 14シリーズはおすすめです。

ただし、Apple Storeやキャリアではモデルやメモリ容量によって、在庫わずかや販売終了となっているのでご注意ください。

iPhone SE(第3世代)がおすすめな人

iPhone SE(第3世代)は4.7インチディスプレイの小型サイズや指紋認証に対応しているなど、他の機種にはない魅力的な機能が搭載されています。

iPhone SE(第3世代)がおすすめなのは、以下に当てはまる人です。

iPhone SE(第3世代)がおすすめな人

  • 手に持ちやすいサイズのiPhoneが欲しい人
  • ホームボタンにこだわりがある人
  • お子さん用に手ごろなiPhoneを購入したい人
  • カメラ性能にこだわらない人

iPhone SE(第3世代)は一括でも100,000円以下で購入できる手ごろさも、人気の理由の一つです。

お子さんや女性など手が小さめの方でも操作しやすく、Androidからの乗りかえでも操作しやすいホームボタンもポイントです。

iPhone SE(第3世代)は価格面と便利さのバランスに魅力を感じる方におすすめです。

最新のiPhoneはどこで買うのがおすすめ?

お金のアイコン

最新のiPhoneを買える場所は、以下の4通りがあります。

結論から言うと、最新のiPhoneをお得に購入するなら以下の2パターンが特におすすめです。

  • 最新モデルのiPhoneを割引サービスなどで安く買うなら→大手キャリアで購入
  • 初期費用だけでなく毎月の通信料金も安く抑えたいなら→格安SIMとセット購入
博士

自分の希望に合わせて購入先を選ぶのじゃ!

それぞれ詳しく見ていきましょう。

大手キャリアで購入

楽天モバイル・ドコモ・au・ソフトバンクといった大手キャリアでiPhoneを購入する方法です。

大手キャリアで購入するメリットは、以下のとおりです。

  • 最新のiPhoneを購入できる
  • 端末購入プログラムが利用できる
  • 各種割引サービスが充実している
  • アクティベートなど初期設定を行ってもらえる
  • 安定した通信速度でiPhoneを使える

大手キャリアで購入する最大の魅力は、最新機種を取り扱っている点と、端末購入プログラムが利用できることです。

iPhoneの最新機種は発売当初、Appleと楽天モバイル・ドコモ・ソフトバンク・auの4つのキャリアでしか取り扱いがありません。

ナビ博士
ナビ博士
iPhone 15も発売から1年近く経ってようやく格安SIMでも取り扱う会社が出てきたぞ!

また、キャリアでは「端末購入プログラム」が用意されており、端末購入から1年~2年後に端末を返却すれば、最大約半額の購入代金が免除されます。

高額のiPhoneの最新機種を手に入れやすい価格で購入できるので、最新機種を発売直後にお得に購入したいならキャリアがおすすめです。

ゲット君
ゲット君
Apple Storeや格安SIM、家電量販店では端末購入プログラムを用意していないよ!

また、大手キャリアではポイント還元やキャンペーンなど、割引サービスが豊富に用意されています。

のちほど、iPhone対象のキャンペーンを利用するの項目で各キャリアのiPhoneに関するキャンペーンも紹介します。

ただし、キャリアからのiPhone購入は下記の注意点もあります。

  • 通信料金が格安SIMより高くなりやすい
  • Apple Storeより、iPhoneの本体価格が高い
  • 実店舗だと待ち時間が長い

キャリアの実店舗では待ち時間が発生しやすく、土日は1時間以上の待ち時間になることもあります。

ただし、オンラインショップなら、待ち時間がないのでスピーディに購入できます。

格安SIMとセットで購入

mineoやQTモバイルなどの格安SIMと、iPhoneをセットで購入する方法です。

格安SIMとセットで購入するメリットは、以下のとおりです。

  • 毎月の通信話料金が安くなる
  • 料金プランが豊富
  • ポイント還元やキャンペーンなどが受けられる場合がある

格安SIMは、大手キャリアから回線を借りてサービスを提供しています。

そのため、通信整備への莫大な設備投資を行っていないので、月額料金が安いのが特徴です。

ナビ博士
ナビ博士
iPhone 15を取り扱うmineoでは1GB=月額1,298円からiPhoneを運用できるぞ!

格安SIMよっては端末をセットで買うと、ポイント還元やキャッシュバックが受けられ、安くiPhoneを購入できます。

たとえば、QTモバイルでは、iPhoneと指定のプランをセットで契約すると最大10,000円分のキャッシュバックが受け取れます。

ただし、格安SIMからiPhoneを購入する際には、以下の注意点があります。

  • 選べるiPhoneの機種が限られている
  • 基本的に回線とのセット購入のみ
  • サポートが電話やメールのみの場合が多い
  • 口座振替では購入できないケースもある

選べるのは古いiPhoneに限られていることが多く、バリエーションも少ない傾向があります。

また格安SIMでは支払い方法が、クレジットカード払いのみで口座振替に対応していないことが多いです。

助手のジョン
格安SIMでiPhoneの端末のみの購入は基本的にできないよ!

ただし、一定条件をクリアすることで、格安SIMでもしても口座振替で支払いができるケースもあります。

博士

例えば、mineoはeo光を契約している人のみ口座振替が可能となるのじゃ!

クレジットカードを持っていない方は、口座振替に対応しているか事前に確認しましょう。

iPhoneでおすすめの格安SIMは、以下の記事で詳しく紹介しています。

Apple Storeで購入

Apple StoreでiPhoneの最新機種を購入するメリットは、以下のとおりです。

  • 大手キャリアよりも端末代金が安い
  • SIMフリー端末を購入できる
  • 最新モデルのiPhoneが手に入る

iPhoneの価格比較表で解説したとおり、Apple Storeでは最新機種がキャリアよりも約10,000円~30,000円も安く買えます。

また、Apple Storeで販売しているiPhoneはSIMフリー版です。

そのため、au・ドコモ・ソフトバンクはもちろん、格安SIMのワイモバイルなどでも利用できます。

助手のジョン
ちなみに、iPhone 13以降に販売された機種はキャリアで購入してもSIMロックはかかっていないよ!

将来的に端末を売却する際も「キャリア版」と「SIMフリー版」でカテゴリー分けされており、SIMフリー版のiPhoneの方が高額で売れやすい傾向があります。

ただし、Apple Storeでの購入時は以下の点に注意しましょう。

  • 通信サービスは別途契約する必要がある
  • 各キャリアで実施している端末購入プログラムやキャンペーンが適用されない

大手キャリアは端末購入プログラムや機種代金割引などのキャンペーンがあるので、条件に該当すればお得に購入できます。

一方でApple Storeは定価で購入しなければなりません。

「最新機種のiPhoneを安く使いたい」と思うなら、大手キャリアの方がおすすめです。

店舗やサイトで中古のiPhoneを購入

中古ショップやフリマサイトで、中古のiPhoneを購入するのもおすすめです。

中古のiPhoneを購入するメリットは、以下のとおりです。

  • iPhoneを安く買える
  • 中古のiPhoneでも、売るときは意外と高く売れることが多い

iPhoneの購入価格を安く抑えられるのは中古商品の大きな魅力です。

iPhoneの状態にもよりますが、フリマサイトなら大手キャリアよりも約18,000円~20,000円くらいお得に購入できます。

博士

商品によっては、新品の半額以下で購入できる場合もあるのじゃ!

また、iPhoneは発売してから数年間は、中古でも比較的高い価格で販売されています。

そのため、買い取り価格も他のスマホに比べて高くなりやすいです。

しかし、以下の注意点もあります。

  • 中古品のため、状態にばらつきがある
  • SIMロックがかかっている場合がある

中古品は新品と違ってそれぞれ状態が異なり、傷も人によってどの程度なら気になるか感じ方が違います。

iPhoneの中古品を購入するなら、実際の端末や写真を確認してから買うことをおすすめします。

助手のジョン

オークションサイトやフリマアプリは実物を確認できないので、出品者にいろいろな角度から撮った写真を見せてもらうのがおすすめだよ!

できれば中古ショップで直接状態を見て買う方が安心です。

また、SIMロックがかかったままだと、利用できる格安SIMが限定されてしまいます。

SIMロックがかかっていた場合もiPhoneのSIMロック解除の条件をクリアすれば解除はできますが、手間がかかるので解除されていないものを選ぶのが良いでしょう。

最新のiPhoneを安く買う方法8選

貯金箱のマークのアイコン

「最新のiPhoneをできるだけ安く買いたい!」と思っている人もいるでしょう。

iPhoneを安く買う方法を8つピックアップして紹介します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

端末購入プログラムを利用する

大手キャリアでは、iPhoneを指定されたタイミングに返却することで端末代の支払いが免除される「端末購入プログラム」が導入されています。

楽天モバイル・ドコモ・ソフトバンク・auの端末購入プログラムについて、一覧表でまとめたのでご覧ください。

キャリア/プログラム名 返却時期 条件
楽天モバイル/買い替え
超トクプログラム
25か月目以降 楽天カード支払いで48回払いで対象機種を購入
ドコモ/いつでも
カエドキプログラム
23か月目まで 残価設定型の24回払いで対象機種を購入
ドコモ/いつでも
カエドキプログラム+
1~22か月目まで ・残価設定型の24回払いで対象機種を購入
・早期利用特典あり
・早期利用料(12,100円)が別途発生
ソフトバンク/
新トクするサポート
(スタンダード)
25か月目 残価設定型の48回払いで対象機種を購入
ソフトバンク/
新トクするサポート
(プレミアム)
最短13か月目 ・残価設定型の48回払いで対象機種を購入
・早トクオプション利用料(12,100円)が別途発生
au/スマホトクする
プログラム
13か月目〜25か月目まで 残価設定型の24回払いで対象機種を購入

例えば、楽天モバイルの「買い替え超トクプログラム」でiPhone 15(128GB)を48回払いで購入し、楽天カードで支払った場合、25か月目に端末を返却すると残り24回分の代金(65,920円)が免除されます。

ただし、端末の返却時に破損があったり、正常に動作しなかったりする場合は適用されないので注意しましょう。

助手のジョン

「支払いは分割払いにしたい」という方は、ぜひ端末購入プログラムを検討してみよう!

iPhone対象のキャンペーンを利用する

楽天モバイル・ドコモ・au・ソフトバンクでは、最新のiPhoneを安く買うためのキャンペーンが用意されています。

ナビ博士
キャリアで実施中のiPhoneに関するキャンペーンをまとめたぞ!
キャリア キャンペーン
楽天モバイル ・対象iPhoneを購入&楽天モバイル初めて申し込みで楽天ポイント6,000円分還元
・MNP乗り換え&楽天モバイル初めて申し込みで楽天ポイント6,000円分還元
・一括または24回払いで対象iPhoneを購入&楽天モバイル初めて申し込みで最大20,000円値引き
・15分(標準)通話かけ放題1か月無料
ドコモ ・5G WELCOME割(端末代金割引)
・eximoお乗換えキャンペーンで端末代金最大40,000円割引
・家族まとめてキャンペーンでdポイント還元
ソフトバンク ・オンラインショップ割
・U22オンラインショップ割
・事務手数料0円特典
au ・au Online Shopスペシャルセール
・au Online Shop お得割
・5G機種変更おトク割
助手のジョン

条件を満たせるキャンペーンを利用して、お手頃価格でiPhoneを手に入れよう!

下取りプログラムを利用する

今お使いのスマートフォンがあれば、下取りプログラムを利用してiPhoneの購入代金を抑えられる可能性があります。

下取りプログラムとは、今使っているスマートフォンやタブレットを下取りに出すことで端末価格が割引され、通常よりも安い価格で購入できるというものです。

博士

例えばiPhone SE(第3世代)の場合、キャリアによっては最大24,000円が値引きされるぞ!そのまま購入するよりもずっとお得じゃな!

【キャリア別下取り価格の一例】
iPhone SE(第3世代)
64GB
iPhone SE(第3世代)
128GB
iPhone SE(第3世代)
256GB
楽天モバイル 最大19,500円 最大22,000円 最大24,000円
ドコモ 最大14,000円 最大17,000円 最大20,000円
ソフトバンク 最大19,200円 最大19,200円 最大19,200円
au 最大13,200円 最大18,700円 最大19,800円

キャリアで下取りプログラムを利用して最新のiPhoneを買えば、下取り額が機種代金から割引されるので、お得に購入できます。

下取りには対象機種があるため、事前にiPhoneを購入するキャリアの公式サイトから自分の機種が含まれているか確認しましょう。

また、以下のような機種は下取り不可のため注意してください。

  • 電源が入らない
  • 充電を行っても充電ランプがつかない
  • 暗証番号ロック解除とオールリセットがされていない

電源が入って動作に支障がなくても、傷や破損がある場合は下取り価格が下がってしまう点にも、留意しておきましょう。

自分に合った料金プランを選ぶ

毎月のデータ量に過不足がないような料金プランを選べば、必要以上に支払うこともなくなり、スマホ代を節約できます。

まずは自分が毎月どれくらいのデータ量を使用しているかを把握しましょう。

その上で、通話を頻繁にするなら「5分以内の国内通話が無料になる」などのプランがないかチェックしてください。

「複数デバイスを持っている」「家族で利用したい」などの場合は「1つの契約で最大5回線が使えるシェアプラン」などを選ぶとお得に利用できます。

割引サービスを利用する

家族で同じスマホキャリアを使っていたり、光回線とセットで利用していたりするのであれば、割引サービスを利用するのもおすすめの方法です。

割引はキャンペーンと違って長年続くことが多いため、iPhoneの分割払いなどが高くても毎月のコストが節約できます。

ゲット君
ゲット君
キャリアごとに毎月のスマホ代が安くなる割引サービスをまとめたよ!
キャリア キャンペーン
楽天モバイル ・最強家族プログラム:1台あたり110円割引(最大20回線)
・最強青春プログラム:1台あたり110円分のポイント還元
・最強こどもプログラム:1台あたり440円分のポイント還元
ドコモ ・ファミリー割引:家族間の国内通話が無料
・みんなドコモ割:ファミリー間で2回線目以降を1台あたり最大1,100円割引
・ドコモ光セット割:1台あたり最大1,100円割引(最大20回線)
・はじめてスマホプラン:3Gから乗り換えでお得な5分かけ放題つき特別プラン
・U15はじめてスマホプラン:18歳までのお得な5分かけ放題つき特別プラン
ソフトバンク ・家族割引:家族間の国内通話が無料
・新みんな家族割:ファミリー間で2回線目以降を1台あたり最大1,210円割引
・おうち割光セット:1台あたり最大1,100円割引(最大10回線)
・スマホデビュープラン+:22歳までのお得な特別プラン
au ・家族割:家族間の国内通話が無料
・家族割プラス:ファミリー間で2回線目以降を1台あたり最大1,100円割引
・auスマートバリュー:1台あたり最大1,100円割引(最大10回線)
・スマホスタートプランライト 5G/4G:22歳以下の新規契約または乗り換えでお得な特別プラン

家族全員で同じキャリアの対象の料金プランを利用していれば、家族割引サービスが適用されて毎月一人あたり1,100円前後が割引されます。

博士

割引は利用中ずっと適用されるから、毎月お得にiPhoneを使えるぞ!

ぜひキャリアの公式サイトから詳細をチェックしてみてください。

最新ではなく前のモデルを選択する

安くiPhoneを手に入れたいなら、最新モデルより前に発売された型落ちの機種を選ぶのもおすすめです。

型落ちモデルは最新機種の発売と同時に値下げされることがほとんどです。

iPhoneはもともとの性能が高いので、1~2代前のモデルでも使い勝手に問題はありません

特に最新モデルにこだわりがないのなら、前のモデルを検討してみると良いでしょう。

博士

型落ちのモデルでも十分に使えるぞ!

中古も検討する

中古のiPhoneなら新品よりも価格が安いです。

また型落ちのモデルも豊富にあるので、気に入った機種を選びやすくなるでしょう。

中古と聞くと「傷が多そうだしちゃんと動くか不安……」と思うかもしれません。

しかし、大手キャリアでは端末購入プログラムなどで回収したiPhoneを自社でクリーニングし、厳しい動作チェックを行ったうえで「認定中古品」として公式オンラインショップで販売しています。

ナビ博士
キャリアが責任を持って動作確認しているから、中古品とはいえ安心して購入できるぞ!

また、格安SIMでは開封済みの未使用品や傷がほとんどない美品も販売されています。

助手のジョン
格安SIMのIIJmioでは美品や未使用品の中古iPhoneが豊富にラインアップしているよ!

iPhoneの購入価格を抑えたいとお考えの方は、中古端末も候補として検討してみてください。

格安SIMを使う

前述したとおり、格安SIMとiPhoneをセット購入するのも、安く抑える方法の一つです。

格安SIMでは、iPhoneとセットにすることで割引やキャッシュバックなどお得なキャンペーンが適用されるケースがあります。

また、キャリアに比べて格安SIMは安い料金プランで利用できるのも大きな特徴です。

博士
iPhoneをセット契約して、毎月のスマホ代を節約しよう!

大手キャリアと格安SIMでどのようなメリットや注意点があるのか、あらためて比較してみました。

【大手キャリアと格安SIMの比較】
種類 大手キャリア 格安SIM
メリット ・通信速度が速い
・取り扱い端末が豊富
・実店舗が多く、サポート体制が整っている
・月額料金が安い
・自分に合ったプランを選べる
注意点 ・プランの選択肢が少ない
・月額料金が高くなりやすい
・最新のiPhoneを購入できない
・キャリアメールが使えない
・キャリアより速度が遅い可能性がある
おすすめな人 ・安定した通信速度で利用したい人
・オンラインでの手続きが苦手な人
・携帯電話番号を使ってよく電話をする人
・月額料金を少しでも安くしたい人
・携帯電話番号を使ってあまり通話しない人
・スマホを2台持ちしたい人

格安SIMはキャリアよりも月額料金が安い上、自分にぴったり合った料金プランを選べます。

最新のiPhoneと格安SIMをセットで購入できない場合もあるため、「旧型でも良いから毎月の料金を節約したい」という方におすすめです。

iPhoneでおすすめの格安SIMは、以下の記事で詳しく紹介しています。

iPhoneが人気の理由!メリット

おすすめアイコン

iPhoneが人気の理由やメリットは、次の7つです。

それぞれ見ていきましょう。

シンプルで直感的に使いやすい

iPhoneの最大の魅力は直感的に操作できる点です。

ホーム画面にすべてのアプリが並ぶので、スマートフォンを持つのが初めてな人でも「このアプリはこの機能かな」と想像しやすいでしょう。

説明書を読み込まなくても感覚的に使えるのは嬉しいポイントです。

年齢を問わずおすすめできるスマートフォンといえます。

博士

機械に詳しくなくても、サクサクと操作ができるのじゃ!

デザインがオシャレ

iPhoneは洗練されたデザインがオシャレで、カラーバリエーションも豊富

博士

例えば、iPhone 15のカラーはピンク、イエロー、ブルー、グリーン、ブラックの5色から選べるんじゃ!

ファッションにも合わせやすい、絶妙な色合いが揃っています。

また「iOS 14」からは、ウィジェットを使ってホーム画面をオシャレにカスタマイズすることも可能です。

ウィジェットとは、ホーム画面にアプリの機能を表示できるというもの。

例えば、カレンダーアプリなら、カレンダーをホーム画面に置いて一目で予定を確認できます。

カメラ性能や処理速度などスペックが高い

iPhoneはカメラ性能や処理速度などスペックが高いです。

2023年9月発売のiPhone 15 Pro/iPhone 15 Pro Maxは、カメラ機能がより強化されたモデルです。

iPhone史上最大といわれる5倍の光学ズームに対応し、メインカメラは4,800万画素の高性能レンズを搭載しました。

また、写真撮影だけでなく映画製作にも使える「シネマティックモード」でプロ顔負けの動画撮影も可能です。

加えて被写体に近付いて撮影できる「マクロモード」で、一眼レフにも負けない映像や写真を撮れます。

「家族や友人との思い出をより美しく残したい!」という人におすすめです。

また、iPhone 15シリーズは「最大水深6メートルで最大30分間」耐えられる防水性能があります。

助手のジョン

「うっかり水に落としてしまった」場合も慌てずに済むのは嬉しいね!

さらにApple PayでSuicaなど交通系電子マネーや、イオンカード・楽天カードなどの各種クレジットカードを登録できます。

スペックが高い上、財布の中身をスマートにできるのもメリットの一つです。

iPadやApple Watchと連携しやすい

iPadを持っている場合、デバイス間でデータ共有できるので作業効率が高まります

外出先で片方のデバイスしか持っていない場合も、メモやカレンダーの変更がすぐに反映されるので書き換えの手間を省略します。

また、どちらかのデバイスを紛失したときも、もう一方のデバイスで位置情報を調べて探し出すことができます。

博士

家族のスマホの位置情報を共有しておけば、お子様がスマホをなくしたときも見つけやすくなるぞ!

さらに、iPhoneとApple Watchを連携させれば、次のような使い方も可能です。

  • 毎日のスケジュールをApple Watchで確認する
  • Apple Watchで睡眠時間や眠りの質を計測し、結果をiPhoneで整理する

この機能があれば、仕事もプライベートもより充実した日々を送れます。

OS更新されるのでセキュリティが強固

iPhoneはOSアップデートが随時行われるので、常に最新の状態を保てます。

iPhoneのOSはiOSといい、Appleが独自開発したもの。

そのため、OSアップデートをすればすぐに端末を最適化できます。

またiPhoneのアップデートには、機能の追加や不具合の修正をする「メジャーアップデート」と、バグや不具合の微調整をする「マイナーアップデート」の2種類があります。

博士

セキュリティを強固に保つ工夫がなされているため、安心して使い続けられるのじゃ!

周りに操作方法を聞きやすい

日本ではAndroidスマートフォンより、iPhoneのシェア率の方が高くなっています。

つまり、会社や学校でも身近な人がiPhoneを使用しているケースが多いのです。

そのため、操作方法が分からないときは気軽に聞いて解決できます。

実店舗に聞きに行ったり、ネット上で情報収集したりといった手間もかかりにくいのはメリットでしょう。

助手のジョン

iPhoneを使っている人が多いからこそのメリットだね!

価値が下がりづらくリセールバリューが高い

リセールバリューとは購入した商品を売りに出すときの再販価格のこと。

一般的に、iPhoneはAndroidスマートフォンよりもリセールバリューが高いといわれています。

新品で購入して1年使っても約5~7割の価格で売れる場合が多いです。

助手のジョン

「新品を購入→1年で売る→また新品を購入」を繰り返しても5~7割が戻ってくるので、新しい商品を毎回安く購入できるよ!

傷の有無や程度にもよりますが、常に新しいモデルを手に入れたい人は検討してみる価値があるでしょう。

iPhoneへ乗り換える注意点

注意アイコン

iPhoneを購入する際は、次の7点に注意しましょう。

詳しく解説します。

SDカードが使えない

iPhoneはAndroidスマートフォンと違い、SDカードが使えません。

SDカードを差し込むスロットが搭載されていないのです。

博士

端末内のストレージの容量不足で「せっかく撮った写真やアプリを削除しないといけない……」なんてこともあるんじゃ!

ちなみにストレージの容量が大きい機種ほど価格も上がっていきます。

「価格を抑えつつ容量を増やしたい」という場合は、以下のようなオンラインストレージサービスを活用するのが良いでしょう。

  • iCloud(無料で5GBまで使用可能)
  • GoogleDrive(無料で15GBまで使用可能)

端末価格がAndroidのスマホより高くなりやすい

iPhoneはサポートの充実度や性能が高い製品のため、Androidスマートフォンよりも価格は高くなりやすいです。

iPhoneは関連するサービスまで高品質と使いやすさを追求しており、音楽アプリの「iTunes」を使えばiPhoneで音楽を聴ける上、iTunes Storeから新曲を購入したり他のApple製品と共有・同期したりできます。

音楽関連のことはiTunesだけで済ませて、他のサービスやアプリを使わなくてもよいようになっているのです。

また問題が発生した場合の対処法もしっかり用意されているため、便利に利用できる環境が整っています

助手のジョン

ちなみにApple公式サイトでは、iPhoneユーザー同士で問題を解決しあえるコミュニティがあるよ

iPhoneの品質とサービス力を考えれば、価格が高いのも相応といえるでしょう。

iPhone 7以降はイヤホンジャックがない

2016年に発売されたiPhone 7まではイヤホンジャックがありましたが、それ以降のシリーズではなくなっています。

「イヤホンの使い回しができなくて不便!」と感じる方も多いのではないでしょうか。

しかし、これはiPhoneの限られたスペースの中で、カメラ性能や手ブレ補正機能、バッテリー容量などを向上させるためといわれています。

また、イヤホンジャックがない分、本体の薄型化や軽量化を可能にしているのです。 

なお、Lightning端子に対応した有線イヤホンを使えば、イヤホンジャックがなくても有線で音楽を聴けます。

博士

最近はワイヤレスのイヤホンが充実しているので、不便さはあまり感じないのじゃ!

ワイヤレスのイヤホンは、有線のイヤホンと違ってケーブルがないので、身軽です。

充電はLightning

iPhoneではiPhone 14シリーズまでケーブルがLightning端子でした。

iPhoneやスマートフォン、タブレットの充電ケーブルは、主に以下の3種類に分かれます。

  • Lightning(ライトニング)
  • USB Type-C
  • microUSB

USB Type-CやmicroUSBは、タブレットやモバイルルーター、AndroidOSの端末などさまざまな機器で使われている型です。

対してLightningはiPhoneやiPadなどのApple製品で使われているもので、Apple社独自の規格なので、他の製品で使い回せないという注意点があります。

そのため、Apple製品自体を初めて利用する人はこれまで使っていたケーブルや端子が使用できないというデメリットがありました。

しかし、iPhone 15シリーズからUSB Type-Cが採用されており、互換性が高くなっているため、Androidからの乗り換えも安心です。

iPhone X以降はSE以外は指紋認証がない

2017年に発売したiPhone Xで、初めて顔認証機能のFace IDが搭載されました。

それ以来、iPhone SEなど一部機種をのぞいて、指紋認証機能が搭載されていません。

博士

最新のiPhone 15でも指紋認証を待ち望む声が多くあったが、搭載されていないんじゃ!

iPhoneに指紋認証が搭載されない理由は以下のように考えられています。

  • 新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでおり、マスク着用の機会が減って顔認証でも使いやすくなってきた
  • マスクをしたままiPhoneのロック解除ができるようになった

iOS 15.4 以降の新しいOSでは、マスクを付けたままでも顔認証が可能となりました。

どうしても指紋認証がいいという方は、iPhone SE(第3世代)を検討してみてください。

戻るボタンがない

iPhoneには、Androidスマートフォンのような戻るボタンがついていません。

しかし、iPhoneでは戻るボタンに代わる「戻る操作」があります

画面の左端に指を置き、右へスワイプさせることで一つ前の画面に戻ることが可能です。

もちろん進む操作もあり、画面の右端に指を置き、左にスワイプさせることでできます。

わざわざ画面下のボタンに指を伸ばすことなく「戻る・進む」操作ができるので、慣れれば不自由に感じなくなるでしょう。

博士

慣れれば戻るボタンがなくても快適じゃぞ!

マルチウィンドウができない

Androidには画面を分割し、2画面で別々のアプリを操作できる「マルチウィンドウ機能」が標準搭載されています。

「YouTubeで好きな音楽を流しながらSNSをチェックする」など快適な使い方も。

iPhoneには上記の機能がありませんが、「2画面ブラウザ」のような画面分割してくれるアプリを使えば実現できます

助手のジョン

アプリを使えば解決できるんだね!

最新のiPhoneへ機種変更するおすすめのタイミング

スマホのアイコン

最新のiPhoneへ機種変更するタイミングは、下記の4パターンあります。

それぞれ詳しく解説します。

新型iPhoneが出たタイミング

iPhoneは一年に一度は新型機種をリリースしています。

博士

2024年9月には最新のiPhone 16シリーズが発売されると言われているぞ!

最新型モデルの場合は、発売した直後に購入しても、期間を置いて購入しても大きく値段は変わりにくいです。

最新型が欲しいなら発売を待って購入すると一番長く利用できるでしょう。

また、新型が発売されると1世代前のiPhoneが安くなります。

1世代前なら性能も十分に高いので、安く手に入れたいなら新型が出たタイミングでチェックしてみましょう。

Appleのサポートから外れたタイミング

Appleでは不具合の修正やウイルス対策のために、月1回程度のOSアップデートを実施しています。

購入から数年が経つと、このアップデートの対象外になってしまうのです。

アップデートの対象から外れてもiPhoneを使い続けることはできます。

しかし、セキュリティが弱くなり、ウイルスなどに感染する可能性が高くなってしまうのでおすすめできません。

助手のジョン

さらに、新機能が使えなくなる場合もあるよ!

そのため、サポート対象外になったタイミングで買い替えを検討するのが良いでしょう。

iPhoneが故障した場合

iPhoneの寿命は3年前後といわれています。

寿命が近づくと画面が映らなくなる、動きが遅くなる、うまく動作しなくなるなど何かしらの症状が出始めるのです。

またフルに充電しても数時間で消耗するなど、不便に感じる場面も多くなります。

バッテリーは充電回数を重ねるほど劣化していくため、丸一日電池が持たなくなったら買い替えのタイミングといえるでしょう。

助手のジョン

iPhoneの調子が悪くなってきたら買い替え時だね!

iPhoneの端末購入プログラムの利用時期が来た時

iPhoneの端末代金を分割払いで支払っているなら、端末購入プログラムを利用するタイミングに端末を返却して最新のiPhoneに乗り換えるのがおすすめです。

端末購入プログラムが利用できるタイミングはキャリアによって異なるので、条件を確認しておきましょう。

ゲット君
ゲット君
端末購入プログラムを利用するの項目で、各キャリアの端末購入プログラムの端末返却時期をまとめているよ!

また、端末購入プログラムを利用しない場合、使用しているスマホの端末代金を支払い終わったタイミングなら、負担なく機種変更できます。

支払いが終わっていない場合「新しい機種の代金+旧端末の代金」を支払わなければなりません。

分割で支払っている方は、あと何か月で支払いが完了するのか一度確認してみましょう。

博士

例えば、ドコモの場合は「My docomo」ページの「契約内容」から確認できるぞ!

最新のiPhoneを契約する前に準備すべき3ステップ

チェックマークのアイコン

最新のiPhoneを契約する前は、以下の3つの準備が必要です。

詳しく解説していきます。

必要書類をまとめる

まずはどんな書類が必要かを確認し、整理しておきましょう。

博士

基本的には、次のような書類が求められるんじゃ!

本人確認書類 運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど
月々の利用料金の支払い手続きに必要なもの ・クレジットカード
・キャッシュカードまたは預金通帳+金融機関お届け印
契約事務手数料 3,300円(税込)
未成年の場合 親権者同意書や親権者の確認書類
MNP乗り換えの場合 MNP予約番号

「当日に書類やカードが足りず手続きできなかった!」とならないよう、公式ホームページをしっかりとチェックしてください。

Webでの手続きだと事務手数料が無料なことが多いため、少しでも節約したい人はオンラインで行うことをおすすめします。

また、ドコモからauに変更するなど今使っているキャリア自体を変更するMNP乗り換えの場合は、同じ電話番号を利用するためにまず現在契約している携帯電話会社でMNPの予約をする必要があります。

その後、新規契約の携帯電話会社で契約の手続きを行うという流れです。

今契約している携帯会社にMNPの予約番号を発行してもらってから15日間以内に、新しい携帯電話会社で手続きをしましょう。

助手のジョン

15日を過ぎてもペナルティはないけど、再度MNPの予約番号を発行する必要があるよ!

また、手数料は「新規契約の事務手数料」がかかります。

Apple IDとパスワードを準備しておく

今iPhoneを使っている場合は、バックアップの復元やアプリの購入にApple IDとパスワードが必要です。

次の手順で確認しておきましょう。

  1. ホーム画面から「設定」をタップする
  2. アカウント名を選択する
  3. 「名前、電話番号、メール」をタップする

パスワードを忘れてしまった場合は、Apple IDアカウント管理ページで「Apple IDまたはパスワードをお忘れですか?」をタップすればパスワードリセットできます。

データをバックアップしておく

データをバックアップしておきましょう。

iPhoneを使っている場合とAndroidを使っている場合に分けて解説していきます。

ぜひ参考にしてください。

iPhoneを使っている場合

すでにiPhoneを使っている場合は、データをバックアップしておくことで新しいiPhoneにスムーズに引き継ぐことができます

iCloudやiTunesを利用してバックアップをとっておきましょう。

現在の機種で電話番号、メールアドレス、パスワードが登録されているか確認してください。

パスワードはあとで入力が必要なので、忘れた場合は再登録しておくとよいです。

Androidを使っている場合

Androidスマートフォンの場合は、アプリごとに決められた操作を行ってバックアップを取る必要があります

ゲームアプリなら旧機種で引き継ぎコードを発行し、新しいiPhoneに入力することでセーブデータを引き継げる場合が多いです。

博士

データをしっかり保持したいなら、各アプリの公式サイトで引き継ぎ方法をチェックしておくんじゃぞ!

また、キャリアで契約中なら「データお預かり」サービスを利用できます

事前にデータを預けておくことで、アドレス帳・写真・動画データを簡単にiPhoneで引き出せるので、ぜひ活用してみてください。

最新のiPhoneへデータ移行する方法

iPhoneのデータを移行する方法は次の3つです。

データ移行は実店舗でサポートしてもらえる場合もありますが、有料のケースがほとんどです。

助手のジョン

以下の手順を見て「自分一人でやるのは難しいかも……」と感じた方は、サポートを検討してみてね!

それぞれ移行方法を解説します。

クイックスタート

クイックスタートとは、今まで使用していたiPhoneの情報を使って、新しいiPhoneのセットアップができる機能です。

iOS 12.4以降からデータ移行も行えるようになりました。

注意すべきなのが、クイックスタートを使うとバックアップが作成されないこと。

万一の時に備えて、iTunesやiCloudでバックアップを取得しておきましょう。

  • Bluetoothをオンにする
  • 新しいiPhoneのストレージ容量が、既存よりも大きいことを確認する
  • Apple IDと端末のパスコードを用意する
  • Wi-Fiをオンにする

<移行手順>

  1. 古いiPhoneのBluetoothをオンにし、新しいiPhoneの近くに置く
  2. 新しいiPhoneにSIMカードを挿入して起動する
  3. 古いiPhone上に「新しいiPhoneを設定」と表示されるため、Apple IDに間違いがないか確認して「続ける」をタップ
  4. 新しいiPhoneでイメージが表示されたら、古いiPhoneのカメラで読み取る
  5. 新しいiPhoneで、古いiPhoneで使用していたパスコードを入力する
  6. 新しいiPhoneでFace IDなどを設定する
  7. 「データ転送」の画面が表示されるので「iPhoneから転送」を選択する

クイックスタートを始めると両方の端末が仕様できなくなるため、時間に余裕があるときに行ってください。

博士

実際にやってみると簡単じゃぞ!

iTunes

パソコンとiPhoneを接続し、iTunesを使って移行することもできます。

<事前準備>

  • 以下のOSのパソコンを用意する
    Windows:Windows 7以降
    Mac:OS X バージョン10.8.5以降
  • パソコンにiTunesをインストールしておく

ここからは移行手順として、バックアップと復元の手順を解説します。

<移行手順①:バックアップ>

  1. パソコンのiTunesを起動する
  2. パソコンとiPhoneをUSBケーブルで接続する
  3. iTunesのメニューバーの下に表示されるスマホのマークをクリックする
  4. 「今すぐバックアップ」をクリックし、バックアップを開始する

画面上のステータスバーがAppleマークに変わり、最新のバックアップに現在の日時が表示されたら完了です。

<移行手順②:復元>

  1. パソコンでiTunesを起動し、「編集」→「環境設定」をクリックする
  2. 「デバイス」から「iPod、iPhone、およびiPadを自動的に同期しない」をチェックし、OKをクリックする
  3. iPhoneとパソコンをUSBケーブルで接続する
  4. メニューバーのスマホマークをクリックする
  5. 「バックアップを復元」をクリックする
  6. バックアップの一覧から復元したいバックアップを選択し、「復元」をクリックする
  7. パスワードの入力を求められたら、設定したパスワードを入力する
助手のジョン

手順が多いから、1つずつ落ち着いて進めてみてね!

iCloud

iCloudでも簡単にデータの移行を実施できます。

事前準備として、Wi-Fiに接続しておきましょう。

<移行手順①:バックアップ>

  1. ホームの「設定」をタップする
  2. 自分の名前をタップし、「iCloud」→「iCloudバックアップ」をタップする
  3. 「iCloudバックアップ」をオンに切り替える
  4. 「iCloud バックアップを開始」でOKをタップする
  5. 「今すぐバックアップを作成」を選択する

バックアップ画面の下部に「最後に作成されたバックアップ」の時間が表示されれば、バックアップ完了です。

<移行手順②:復元>

  1. ホーム画面の「設定」→「一般」→「リセット」をタップする
  2. 「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択する
  3. 「iPhoneを消去」をタップする
  4. 「iPhoneを消去」を再度タップする
  5. Apple IDのパスワードが求められるので入力し、「消去」を選択する
  6. 画面を右にスライドさせ、ロックを解除する
  7. 言語や使用するキーボード、Wi-Fiを選択する
  8. アクティベート完了までしばらく待つ
  9. 位置情報サービスのオン・オフを選択する
  10. iCloudバックアップから「復元」をタップする
  11. Apple IDとパスワードを入力し「次へ」をタップする
  12. SMSにApple ID確認コードが送信されるため、コードを入力する
  13. 利用規約に同意する
  14. 復元したいバックアップを選択する
  15. バックアップ完了後、「復元しました」と表示されるため「続ける」をタップする
博士

データ移行が完了したあとは、必ず写真やアプリなどが問題なく引き継がれているか確認するのじゃ!

iPhoneのよくある質問

?マークのアイコン

ここでは、iPhoneに関するよくある質問をまとめてみました。

iPhoneのバッテリー交換をしたい場合は?

Apple StoreやApple公式プロバイダで申し込みましょう。

「AppleCare+」の保証に入っている場合は無償で交換が可能です。

非正規店でもバッテリー交換はできますが、メーカー保証から外れてしまう可能性があります。

そのため、基本的には公式の修理を受けるのがおすすめです。

iPhoneへ機種変更するタイミングは?

最新のiPhoneには次のようなタイミングで機種変更するのがおすすめです。

詳細は「最新のiPhoneへ機種変更するタイミング」で解説していますので、あわせてご覧ください。

iPhoneの最新機種はいつ発売される?

iPhoneの最新モデルは例年9月第3週か第4週に発表されることが多いです。

正式な時期はApple公式サイトなどを確認しましょう。

Appleの慣例として、新型iPhoneの発表は水曜日、発売は翌週金曜日に決まっています。

以上の点から予想すると、iPhone 16シリーズは2024年9月20日か27日に発売される確率が高いでしょう。

iPhoneは防水?

iPhone 7以降の機種には防水性能が備わっています。

例えば、最新のiPhone 15シリーズは「深さ6mで最長30分間」まで耐えられると公表されています。

iPhoneを紛失した場合はどうしたらいい?

虫眼鏡のアイコン

「iPhoneが見つからない!」そんな時も落ち着いてください。

iPhoneには「iPhoneを探す」という便利な機能が備わっています。

例えば、以下のようなことが可能です。

  • iPhoneの音を鳴らし、場所を知らせる
  • iPhoneを紛失したときに追跡や現在地の確認ができる
  • 紛失した場合に遠隔ロックできる
  • iPhoneのデータを初期化し、個人情報の漏えいや悪用を防ぐ

iPhoneの音を鳴らせるので、近くにある場合は見つけやすくなります。

遠隔ロック機能では、ロック画面に自分の電話番号やメッセージを表示できます。

iPhoneを拾ってくれた人に「ここに連絡してください」とお願いすることが可能です。

遠隔ロックで電話番号やメッセージを表示した状態で、音を鳴らせば、通行人に見つけてもらいやすくなります。

助手のジョン

メッセージを表示しない場合よりも、連絡をもらえる可能性が高いよ!

iPhoneのバッテリーが残っているうちに「iPhoneを探す」を使うのがおすすめです。

また、長期間iPhoneが見つからず盗難に遭った可能性が高い場合は、データを初期化するという選択肢もあります。

すべてのデータが消えてしまうので、最終手段にするのが良いでしょう。

iPhoneが壊れた時の修理方法は?

リサイクルのアイコン

iPhoneが壊れた場合、以下の2とおりの修理方法があります。

Apple Storeやキャリアの正規店

例えばApple Storeで修理する場合は、「持ち込み」か「配送」のどちらかを選べます。

Apple公式サイトの「iPhoneの修理サービス」ページで「修理サービスを申し込む」をクリックすることで修理を依頼できます。

旧型のiPhoneだと修理サービスがすでに終了している可能性があるため、事前に利用できるか確認しましょう。

また、「AppleCare+」に加入している場合、「エクスプレス交換サービス」を利用できます

iPhoneを修理に出す前に交換機が届くため、ぜひ利用してみてください。

非正規の修理店

非正規の修理店などに持ち込む場合は、次のようなポイントに注意しましょう。

  • 実店舗があるか
  • 「総務省登録修理業者」か
  • 修理価格がわかりやすく示されているか
  • アフターケアが受けられるか
博士

「総務省登録修理業者」とは、iPhone修理に関する法制度で定められた基準をクリアした修理業者のことじゃ!

「総務省登録修理業者」かどうか業者のホームページ上に記載がない場合は、問い合わせてみるのがおすすめです。

非正規業者のなかには悪質なサービスを提供しているところもあるため、上記の基準を満たしていれば安心して依頼できるでしょう。

また、ホームページで格安価格だったからとお店に行くと、他の部分まで修理されて高額な料金をとられるケースもあります。

必ず事前に問い合わせて、料金を明確にしておくことが重要です。

加えて「修理後最大3か月間の保証期間がある」「初期不良があったら無償で再点検が受けられる」といったアフターケアがある業者をおすすめします。

iPhoneのSIMロック解除の条件は?

iPhone 13シリーズ以前の機種をキャリアで購入した場合、他のキャリア回線で使う際はSIMロック解除をしなくてはいけません。

各キャリアのSIMロック解除の条件を解説します。

それぞれ見ていきましょう。

博士

SIMロック解除をしたい場合は、参考にするのじゃ!

ドコモの場合

以下の条件をすべて満たす必要があります。

  • ネットワーク利用制限、おまかせロックなどの各種ロックがかかっていないこと
  • 以下1~4のいずれかを満たす場合、即時にSIMロック解除の手続きが可能
    1. 機種を購入してから100日が経過している
    2. 同じ回線で過去にSIMロック解除を行っており、その受付から100日が経過している
    3. 機種を一括払いで購入している、または分割払いで購入して精算が済んでいる
    4 . ドコモの携帯電話料金の支払方法をクレジットカードに設定している

auの場合

auも次のような条件をすべて満たすことで、SIMロック解除を行えます。

  • 2015年4月23日以降に発売されたSIMロック解除機能対応の機種であること
  • ネットワーク利用制限中のau携帯電話でないこと
  • 機種を購入してから101日目以降であること
    ※ただし、以下の場合は100日以内でも解除が可能
    1. 端末代金を支払い終えている
    2. 利用中の回線で、前回SIMロック解除の受付日から100日経過している
    3. 利用料金の支払いをクレジットカードに設定している

ソフトバンクの場合

ソフトバンクも下記の条件をクリアした場合に、SIMロックの解除が可能になります。

  • 機種を購入してから101日目以降であること
    ※ただし、以下の場合は100日以内でも解除が可能
    1. 端末代金を支払い終えている
    2. 利用料金の支払いをクレジットカードに設定している
  • 利用中の回線で、前回SIMロック解除の受付日から100日経過している

まとめ

今回はiPhoneの最新機種について、以下のとおり紹介しました。

iPhoneは最新機種になるほど高性能なため、価格も高くなります。

そのためiPhoneを安く入手するなら、次の8つのポイントを意識しましょう。

特にキャリアでは定期的にキャンペーンを行っているので、条件が合えばお得に購入できます

端末購入プログラムも活用すれば、最大で半額以下まで端末価格を抑えられるのが魅力です。

ぜひオンラインショップをこまめにチェックして、タイミングを逃さないようにしてくださいね。

オシャレなデザインで高性能な「iPhone」
iPhone
  • カメラ性能や処理速度などが高スペック
  • シンプルで直感的に操作できる
  • 他のApple製品と連携して日常を豊かに

「最新のiPhoneでなくてもいいからできるだけ安く購入したい」という人には、格安SIMでiPhoneをセット契約するのがおすすめです。

iPhoneにおすすめの格安SIMは以下の記事で紹介しているので、あわせてご覧ください。

参考サイト

総務省
消費者庁
国民生活センター
日本データ通信協会
電気通信事業者協会
電気通信消費者相談センター
電気通信サービス向上推進協議会
一般財団法人 インターネット協会
一般社団法人 無線LANビジネス推進連絡会
Apple公式サイト
ドコモオンラインショップ
auオンラインショップ
ソフトバンクオンラインショップ

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何度でも言いたい。M1 Pro搭載MacBook Proは必ず買い替えたい完成度であると

macOSユーザーにとって、2021年最もホットなトピックだったのが新型「MacBook Pro」の発売です。

 

MacBook ProはMacBookのラインナップの中でもハイエンドに位置付けられる存在です。その歴史は2006年から始まり、これまでに何度かのメジャーアップデートがありましたが、前回のメジャーアップデートは2016年。すでに5年以上が経っています。

 

そんな中、久しぶりにメジャーアップデートを遂げたのが2021年発売のMacBook Pro。最新のプロセッサー「Apple M1 Pro」および「Apple M1 Max」と、新デザインのボディが特徴となっており、買い替えを決意した人も少なくないのではないでしょうか。

 

かく言う私も、2016年にMacBook Proを購入し、これまで5年間使い続けてきました。5年の間にプロセッサーがインテル製のものからApple M1に変わったり、ESCキーがハード仕様になったり、キーボードの世代が刷新されたりと、何度か心動かされるタイミングはありました。ですが、基本的なデザインには変更がありませんでしたし、2016年モデルの性能にも不満がなかったので、買い替えることはありませんでした。

 

しかしながら、今回のメジャーアップデートは何もかもが変わった大進歩。特に、処理性能は段違いに向上していることは明らかです。そこで本稿では、最新MacBook Proを試用し、魅力や処理性能に迫るとともに、「2016年モデルから買い換えるとどれだけいいのか?」を見ていきます。

 

最新スペックに対して適正な価格設定

今回試用した2021年モデルのMacBook Proは、14インチ/Apple M1 Pro/16GBメモリーという構成。また、比較のために所有している2016年モデルのMacBook Pro(13インチ/Core i5 プロセッサー/8GBメモリー)を用意しました。

↑手前が2021年モデルのMacBook Proで、奥が2016年モデル

 

2016年モデルはインテル製のCoreプロセッサーが搭載されていた時期で、当時の定価は19万円(税込)を下回っていました。対して、2021年モデルは本稿で試用している最小構成モデルでも23万9800円(税込)なので、価格が5万円ほどアップしています。

 

ただし、スペックを細かく見ると、プロセッサーのコア数が2から8へと4倍に向上しており、メモリー容量も8GBから16GBへと2倍になっています。

 

さらに、ディスプレイや搭載端子も最新仕様に変更されていることを考えれば、5万円という価格差は、単純に値上がりしたとは言い切れません。スペックの進歩に対して、適正な価格設定と言えそうです。

 

クラシカルさも感じさせる新世代デザイン

外観を一見すると、2021年モデルのMacBook Proは、2016年モデルからデザインコンセプトが大きく変わっていることを感じさせます。

 

2016年モデルは中央からエッジにかけて厚みを絞り、薄さを強調したデザインだったのに対し、2021年モデルは中央からエッジまでの厚みが一定です。

↑右の2016年モデルは端が丸みを帯びているように見えていますが、左の2021年モデルはアルミニウムをそのまま削り出したかのような、一定の厚みが特徴

 

↑底面部分は、2016年モデルが無駄な要素を排除した、シンプルに振り切ったものだったのに対し、2021年モデルはゴム足を大きめに取り、中央には「MacBook Pro」とエンボス加工で刻印

 

薄い箱型の形状とも言い表せる2021年モデルの形状は、2006年モデルのMacBook Proを彷彿させます。2006年の次にデザイン変更があった2008年発売のMacBook Proはアルミニウムユニボディを採用。以降、2016年モデルまでは、やはり中央からエッジにかけて細くなるデザインを採用していて、長らくデザインコンセプトをキープしていました。

 

2021年モデルのMacBook Proは、2008年から続いたMacBook Proのデザインの系譜が区切られ、新世代のMacBook Proが始まったことを感じさせます。

 

前モデルの外観も気に入っていましたが、新しいデザインを見ると、途端に前モデルに古さを感じてしまうのがアップル製品の常。実際に触ってみると、ソリッドな見た目とさらっとした触り心地が所有欲を刺激し、欲しい気持ちがぐんと高まります。また、箱型の形状は持ったときに手のひらのくぼみに収まりやすいため、安定して持ち運べます。

 

賛否両論のノッチは作業に影響なし。何より画面の鮮やかさがまるで違う

ディスプレイの解像度は、2016年モデルの13インチが2560×1600ドットで、2021年モデルの14インチが3024×1964ドットです。サイズが1インチアップしているうえに、縦横の表示領域が増えています。

 

ディスプレイの精細さを表す画素密度は、2016年モデルが227ppiだったのに対し、2021年モデルは254ppi。2016年モデルでもピクセルが識別できないほど高精細なディスプレイでしたが、精細さがさらに向上しています。

 

本体サイズは、2016年モデルが約幅30.41×奥行き21.24×高さ1.49cmで、2021年モデルが約幅31.26cm×奥行き22.12cm×高さ1.55cm。全体的に少し大きくなっていますが、1インチアップしたディスプレイを収めていることを考えると、それほど差がないことに驚くべきところでしょう。

↑左が2021年モデルで、右が2016年モデル。サイズは一回り違うように見えます

 

また、ディスプレイのベゼル部分は狭くなり、上部にはiPhoneなどでもおなじみの「ノッチ」を設けています。

↑ベゼルを見比べるとかなり狭くなっていることがわかります。また、右の2021年モデルにはノッチを採用。スマホのデザイントレンドを取り入れるあたりに、iPhoneも展開するアップルならではの製品力を感じられます

 

発表時、SNSなどでは「作業時にノッチが気にならないか」と心配する声も散見されましたが、使ってみた印象としては、まったく気になりません。というのも、ノッチがある部分は画面上部のメニューバー部分とぴったり重なっており、アプリケーションの作業領域に影響しないからです。

 

何より、解像度が高くなり、ベゼルが狭くなったことで、写真や映像をこれまで以上に高精細に表示でき、しかも没入しやすくなっています。試しに映像をいくつか見てみましたが、鮮やかに表示され、2016年モデルとの間に明確な差を感じることができました。

 

デザイナーや映像編集をするクリエイターにはもちろん、ここ数年ですっかり定着した映像配信サービスを楽しみたい一般ユーザーのニーズにもピッタリでしょう。

 

復活したSDXCカードスロットとMagSafe

インターフェイス部分に目を向けると、2016年モデルは4基のUSB Type-C端子(Thunderbolt 3)とヘッドホンジャックを搭載。さかのぼって2008年モデルはSDカードスロットを設けていました。2021年モデルでは、これがSDXCカードスロットとして復活しています。

 

2016年モデルが登場した当時は、ローカルでのデータのやり取りを限りなく減らすという考え方が、設計のベースにあったのでしょう。実際、クラウドサービスもかなり普及してきました。

 

ですが、クリエイター向けのハイエンドモデルとなると、まだまだSDXCカードスロットは必要と判断したのだと思います。特に最近のデジカメは写真だけでなく、動画の撮影もこなします。そのデータをPCに転送となると、より手軽なSDXCカードスロットはあるに越したことはないでしょう。

 

個人的にも、遠出できないせいか、せめて日常をちゃんと記録に留めようと思い、どうせならと、スマホではなくデジタル一眼カメラで撮影する機会が増えました。ですので、SDXCカードスロットの復活は大歓迎です。

↑右側面にSDXCカードスロット、USB Type-C端子(Thunderbolt 4)、HDMI(2.0)出力をそなえています。外部ディスプレイと接続して作業をする機会が増えた昨今、このHDMI出力もうれしいという人も多いのではないでしょうか

 

また、復活したものといえば、MagSafeによる充電にも触れなければいけません。

 

2016年モデルではUSB Type-C端子が充電端子を兼ねていたため、充電する際は、USBが1系統埋まってしまうという問題がありました。何かと接続する周辺機器が多い現代において、充電専用の端子がMagSafeで復活しているのは大きなメリットです。個人的には、足を引っ掛けても端子部分のみが外れ、本体が損傷しにくいという設計に安心感を持っており、こちらの復活も大歓迎です。

↑左側面にMagSafe、USB Type-C端子(Thunderbolt 4)×2、ヘッドホンジャックを装備。Thunderbolt 4は充電、映像出力、データ転送にも対応。専用のMagSafeケーブルを忘れてしまっても充電できます

 

↑細かな点では、MagSafeケーブルの皮膜が、以前のビニールから、ナイロンの繊維を編み込んだ、より頑丈さを感じさせるものへと変更されています(写真左側のケーブル)

 

SDXCカードスロット、MagSafeが復活する一方で、Touch Barは廃止。Touch Barはアプリケーションに応じて表示されるボタンが変化する動的なタッチスクリーンでしたが、最新モデルでは物理的なファンクションキーに置き換えられました。

 

Touch Bar自体はおもしろい機能でしたが、有効的な使い方を提案できたソフトウェアベンダーがいたかというと、難しいところです。個人的には、意図せずSiriを起動させてしまうことも度々あり、あまり好ましく思っていませんでした。対して物理的なファンクションキーは、キーの位置と用途を覚えてしまえば使いやすいため、こちらもうれしいところです。

↑左がTouch Bar 搭載の2016年モデルで、右が物理的なファンクションキー搭載の2021年モデル。物理的なファンクションキーが復活するのに合わせて、キーボード部分全体はフレームごとブラックに変更され、操作エリアが明確になりました

 

処理性能は文字通りの桁違い

最後に、「Geekbench 5」というベンチマーク用アプリケーションで、プロセッサーの進歩による処理性能の差も検証しました。

 

結果は、Core i5搭載の2016年モデルではマルチコアのスコアが1794、シングルコアのスコアが699でしたが、Apple M1 Pro搭載の2021年モデルはマルチコアのスコアが9953、シングルコアのスコアが1751でした。シングルコアの処理性能は、文字通り「桁違い」で、マルチコアの処理性能も大きく差が開いています。

↑2016年モデルのマルチコアのスコア(左)とシングルコアのスコア(右)

 

↑2021年モデルのマルチコアのスコア(左)とシングルコアのスコア(右)

 

では2016年モデルが非力なのかというと、そのようなこともありません。古いモデルであるとは言え、やはりMacBook Pro。画像処理や映像の編集、エンコードなどもそれなりのスピードでこなせますし、日常使用する分には、大きなストレスは感じない範囲の性能です。

 

つまり、2021年モデルのMacBook Proは、それだけ驚異的な処理性能の高さを持っていることになります。特にプロセッサーに負荷がかかる映像のエンコードや、3D CAD、PCゲームに触れる機会の多い人が買い換えれば、作業効率や快適さは大幅にアップすることでしょう。

 

日常利用でもその性能の高さは発揮されます。実際に数日間使ってみたところ、アプリケーションの立ち上がりやウィンドウが開くスピードなど、細かな部分も含めて、あらゆる面で処理速度の速さを体感できました。

 

MacBook Proユーザーなら必ず手に入れたい完成度

2016年モデルとの比較で、2021年モデルのMacBook Proの魅力を探ってきましたが、デザイン、仕様、処理性能の、どこをとっても世代が変わったことを大きく感じさせる完成度の高さを持っています。

 

Apple M1を搭載している2020年モデルと比較した場合、処理性能の差はもう少し縮まると考えられますが、処理性能を抜きにしても、インターフェイスやディスプレイ、デザインといった本稿で紹介した数々の魅力で惹き付けてくれるのが、最新のMacBook Proです。

 

最小構成で23万9800円(税込)という金額だけを見れば、高価な製品であることに違いはありません。ですが、私個人で言えば、これまでも5年間MacBook Proを使ってきており、2021年モデルも同じくらい使用することを考えると、コストパフォーマンスに優れていると言うこともできます。そして、それだけ使用するに耐えうる、最新の技術が備わっています。買い替えを検討している人にとっては、間違いのない買い物になるでしょう。

 

【フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

2021年のApple製品ベスト10。MacBook Pro、iPad miniを抑えて1位になったのは?

2021年も多くのApple製品が発売されました。本稿では、完成度が高く、驚きのあった製品について、筆者の独断と偏見によるランキング形式で紹介していきたいと思います。

 

10位:ハイフレームレートHDRやドルビービジョン対応のApple TV 4K

まずは、5月に発売された「Apple TV 4K」。HDR(ハイダイナミックレンジ)ビデオのフレームレートが高い「ハイフレームレートHDR」や「ドルビービジョン」に対応するようになったこと、リモコンである「Siri Remote」のデザインが刷新されたことなどがトピックでした。

 

関連したコンテンツとして、フィットネスのサブスクリプションサービス「Apple Fitness+」などを利用できればより印象に残ったと思うのですが、残念ながらこちらは日本未対応。ゲームのサブスクリプションサービス「Apple Arcade」やコンテンツとしてのApple TV+など、体験としてのインパクトがいま一歩という意味で10位にしました。

アップル、7色そろえる新iMacやiPad Proを5月21日販売開始

 

9位:インテリアとしての遊びごころをくすぐったHomePod mini

2021年は「HomePod」の販売終了というニュースがあった一方で、11月には「HomePod mini」の新色が発売されるというトピックがありました。鮮やかなカラーリングは、インテリアとしての遊びごころをくすぐりますし、12月にはApple Musicのより安価なプラン「Voiceプラン」が提供されていることからも、存在感を強めました。

 

ちなみに、筆者も旧カラーではありますが、自宅で2基を愛用しています(下記にある2020年の記事のもの)。音質は良く、日本の住宅事情にも適したサイズ感で、いまでは生活に欠かせない装備になっています。

初スマートスピーカーの大本命に!「HomePod mini」の基本から強化されたSiri連携まで細かく使い倒す

 

8位:技術的な順当進化を遂げたiPad Pro

5月に発売された最新の「iPad Pro」シリーズは、最近のMacシリーズと同様に「M1」チップを搭載。特に、12.9インチモデルは、ディスプレイにミニLEDを採用したLiquid Retina XDRディスプレイを搭載したことで話題に。また、最大2TBという大容量のストレージを選択できるようになったことや、ポートのThunderbolt/USB 4対応によって、よりプロフェッショナル向けのニーズをカバーできるモデルとなりました。

 

さらに、インカメラは、センターフレーム機能が追加され、ビデオ通話で被写体を自動追従する効果を再現できるようになりました。

 

一方、こうした技術的な順当進化こそあったものの、ユーザー体験の変化はそこまで大きくなかった印象。プロ向けに特化した良い端末ではありますが、市場におけるインパクトを考えたうえで8位としました。

新型「iPad Pro」を徹底解説! M1チップ搭載、5G対応で何が変わる?

 

7位:わかりやすいデザイン変更に驚いたApple Watch Series 7

10月に発売された「Apple Watch Series 7」は、2018年に発売された「Series 4」から3年ぶりとなる、わかりやすいデザイン変更がありました。ケースサイズを極力維持したまま、ベゼルをさらに小さくし、より広いディスプレイを搭載しています。これは素直に驚きです。

 

デザイン変更によって、ディスプレイのタッチ操作でメッセージを入力できるなど、ウォッチから情報発信できるようになったことが大きな進化ポイントだったのですが、残念ながら日本語は未対応。先述のApple Fitness+も日本未対応ということで、ポテンシャルを活かしきれなかったことを鑑みつつ、7位に。

Apple Watch Series 7を1ヶ月使ってわかった3つの良いところ

 

6位:撮影機材としての存在感が増したiPhone 13シリーズ

2021年には挑戦的なAndroidスマートフォンが続々と登場しましたが、9月に発売された「iPhone 13」シリーズは順当進化を遂げたという印象。驚きが少なかったという点で、ベスト5には入れませんでした。

 

一方、カメラ機能の進化はかなり面白く、撮影機材としての存在感は強まっています。たとえば、静止画撮影ではAIの力を借りながらユーザーの好みに応じて仕上がりを自然に調整できる「フォトグラフスタイル」機能が使えるようになり、動画撮影ではプルフォーカスの撮り方を再現できる「シネマティックモード」が新たに追加されました。

iPhone 13の全モデルを試したライターが解説、最新iPhoneはココが肝

 

5位:需要を強く意識して進化したiMac

大幅なデザイン刷新を遂げたという点でインパクトがあったのが、5月に発売された「iMac」です。背面に明るいカラーリングを施し、Webカメラやマイク、スピーカーの強化に注力している点を見ても、昨今の需要を強く意識した製品でした。使い勝手の点では、Touch ID搭載のキーボードを選択できるようになったこともポイントです。

 

もっと順位を高くして良いのでは、と悩む部分がありつつも、個人的に「Appleならさらに良いデザインにできたのでは」と期待できる部分もまだ混在していたため、5位という順位に。

デスクトップPCの新基準! スリムなiMacが仕事&エンタメを変える

 

4位:デザインの方向性が変わったことを象徴するMacBook Pro

10月に発売された「MacBook Pro」シリーズは、M1チップの上位モデルに相当する「M1 Pro」および「M1 Max」をついに搭載。Touch Barを廃止したり、SDカードスロットやMagSafeなどのインターフェース類を復活させたりするなど、同社のデザインの方向性がガラッと変わったことを象徴する一台となりました(個人的には、同機が発売されたことで、iPad Proシリーズの存在感が少し弱まった気がします)。

 

ただし、プロフェッショナル向けのニーズを意識しているという点で、万人向けの製品ではないことも事実。M1チップ搭載の「MacBook Air」のコストパフォーマンスの高さが改めて際立った印象もあるので、悩んだ末に4位とさせてもらいました。

【まとめ】新型MacBook Proの性能が怪物すぎる、AppleEventで発表されたもの

 

3位:完成度の高さと手ごろな価格が魅力のAirPods(第3世代)

「iPhoneユーザーはみんなこれを買っておけば良いのでは?」と思えるほど完成度が高く、価格も手を伸ばしやすかったのが、10月に発売された「AirPods(第3世代)」です。同製品は、これまで上位モデルしかサポートしていなかった「空間オーディオ」に対応したことで、ヘッドトラッキングに対応した立体的な音響体験をより多くの人に届ける製品となりました。

 

筆者個人としても、AirPods Proのようなカナル型では、長時間装着していると耳が痛くなりがちなので、インイヤー型の高機能製品の登場は待ち侘びていました。

第3世代AirPods購入ガイド、第2世代との違いや買うときの注意点は?

 

2位:ファッショナブルなモデルに昇華したiPad mini

9月に発売された「iPad mini(第6世代)」は、個人的にもかなり物欲をそそられた製品。Smart Connector対応のキーボードが不要ならば、同機を選択するメリットは多いと感じます。ビューワーや手帳として扱いやすいiPad miniシリーズ特有のサイズ感を踏襲しつつ、ホームボタンのない新世代デザインを採用したことで、ファッショナブルな製品に昇華しました。

 

正直、AirPods(第3世代)とどちらを2位にするか悩みましたが、多くのiPad miniファンがアップデートを待ち望んでいたであろうと想像し、iPad miniを2位にしました。

【Apple Event速報】これまでで最強のiPad mini発表!ホームボタン廃止など4つの進化点

 

1位:独自の価値を提案してくれたAirTag

1位にしたのは、4月に発売した「AirTag」です。スマートタグ/紛失防止タグという製品ジャンルは同社としてはチャレンジングなものでしたが、良い形で多くのiPhoneユーザーに新しい体験を届けたであろうと思います。

 

価格は、競合と比べれば安価ではありませんが、ほかのデバイス類と比べれば手を出しやすいということがポイント。もちろん、周辺機器を揃えるとやや高額になりますが、サードパーティ製のキーリングなどと組み合わせればそこまで困ることもないため、評価には影響させていません。

 

同ジャンルは、決してこれまでなかったわけではなく、競合に対してむしろAppleが後発になる立場でした。しかし、最近のiPhoneが搭載しているU1チップによる超広帯域無線通信技術「UWB(Ultra-Wide Band)」を活かし、独自の価値を提案していた点に魅力を感じます。具体的には、対応のiPhoneからAirTagまでの距離と方向が正確にわかり、「おそらく別の階にある」、「右斜めまえ何メートルのあたりにある」といった情報を音を鳴らさずに知ることができます。

 

もっと小型化したら良いのに、と思うところがないわけではありませんが、それを踏まえても2021年の象徴的な製品だと判断しました。

Apple「AirTag」を自宅の鍵に付けたら、家の中を歩く速度が変わった話【愛用品コラム66】

 

以上、独断と偏見でのランキングでした。さて、皆さんならこれらの製品をどう並べるでしょうか?

Apple Watch Series 7を1ヶ月使ってわかった3つの良いところ

ディスプレイのサイズが拡大して、高速充電にも対応した最新の「Apple Watch Series 7」。ひとつ前の世代の「Apple Watch Series 6」を愛用している筆者が、この最新モデルの良いところや物足りなく感じたところ、さらにはスケールアップを期待したいことなどを報告していきます。

↑Apple Watch Series 7。筆者が使用しているのは44mm・アルミニウムケースの新色グリーンです

 

Apple Watchの新旧ファンを開拓した最新モデル

10月15日の発売から1ヶ月の間、筆者のまわりでは前のモデルからApple Watch Series 7に買い換えた、あるいは初めてApple Watchを買ったという方々の報告が届きました。「Apple Watch Series 7のどこに惹かれたのですか?」と、聞ける方には理由を尋ねてみたところ、買い換えた方はやはり「ディスプレイが大きく、見やすくなること」を第1の理由に挙げていました。

 

アウトドアレジャーを趣味にする別の友人は、本体にIP6X等級の防塵性能が加わったことが、安心して買える決め手になったみたいです。

 

また、多くの方がApple Watch Series 7から高速充電対応になったことで、毎日のバッテリー管理が少し楽になるはずと期待したようです。就寝前後に気が付いたらバッテリーを素早くチャージできるので、睡眠トラッキング機能も使いやすくなりました。ちなみに筆者のまわりでは新色「グリーン」のApple Watch Series 7が人気です。

↑アルミニウムケースのモデルは、落ち着いた深い色合いのグリーンが人気のようです

 

大型化したディスプレイはやはり便利、ただし質量で注意すべきポイントも

筆者も、新しいApple Watch Series 7では3つの点が特に気に入っています。ひとつは多くの注目が集まる「大きくなったディスプレイ」です。

 

Apple Watch Series 7はディスプレイ周囲の黒いベゼル(縁)の部分を減らして、画面の表示領域をApple Watch Series 6から約20%、Apple Watch Series 3から約50%以上も拡大しています。これにより、メールやLINEなど、文字量が多いアプリの情報を一目で把握しやすくなりました。最近はもっぱらメールをApple Watchでチェックする習慣も付いてしまいました。

↑従来モデルから大型化を図ったApple Watch Series 7のディスプレイ。メールのチェックも楽々とできます

 

そのぶん本体も大きく、重くなっています。筆者はこれまで44mmのステンレススチールケースのApple Watch Series 6を使っており、質量は47.1g。これに対して、Apple Watch Series 7は、45mmのステンレススチールケースのモデルを選ぶと、質量が51.5gにもなります。

 

日中はさほど気にならないのですが、Apple Watchを眠る間も身に着けて睡眠トラッキングに使うときにはやっぱり軽いモデルが良いと感じます。Apple Watch Series 7の場合は、アルミニウムケースのモデル、または小さい方のケースにサイズダウンを検討しても良いかもしれません。

↑左側がステンレススチールケースのApple Watch Series 6。キラリと輝く金属の贅沢な質感は魅力的ですが、質量が少し重くなりますので、Apple Watch Series 7で選ぶ際は一度考えてからの方がいいでしょう

 

耐久性が向上。新機能の高速充電も歓迎したい

ふたつめの気に入っているポイントは、Apple Watch史上で最も強いというApple Watch Series 7の風防ガラス。これは確かに耐久性に優れていると思います。意図的に風防ガラスを硬いものにぶつけてみたりはしていませんが、毎日身に着けていても細かいキズが付くことはなく、透過性が落ちることも今のところありません。

↑耐久性が向上した風防ガラス。保護フィルムなどを貼らずに1ヶ月以上使っていますが、細かい擦り傷が付かないのでガラスの透明感が失われません

 

そして3つめの良いところは、付属するUSB Type-Cタイプの磁気充電ケーブルによって、チャージスピードが速くなったことです。Apple Watch Series 7を1日中しっかりと使って、電源残量が15%を切っている状態から、約45分でフル充電になります。

 

筆者はApple Watchを初代のモデルから使い続けているので、「ウォッチを毎日充電する習慣」がもう身に付いています。そのため、毎晩眠る前に1時間程度Apple Watchを充電することがあまり苦になりませんが、それでもやはりチャージが手早くできたらありがたいと思います。

↑付属するUSB Type-C対応の磁気充電ケーブルを使ったときに、高速充電に対応するApple Watch Series 7

 

なお、Apple Watch Series 7は画面表示を「常時オン」に選択してスタンバイ状態になっても、屋内ではApple Watch Series 6よりも約70%明るく見えるようになっています。また、ディスプレイが大きいということは当然電力をより多く消費することにもなります。

 

それでも、内蔵バッテリーによる最大駆動時間はApple Watch Series 6と同じ最大18時間としています。これは、Apple Watch Series 7に内蔵されている64ビットデュアルコアプロセッサ搭載のシステムチップ「S7 SiP」が、駆動時に消費する電力をより高度に最適化しているためです。バッテリー容量が減るスピードについてはApple Watch Series 7も以前のモデルとほぼ同じだと思います。

 

サイクリングの自動検知が毎日のワークアウトを楽しくしてくれる

続いてOSに目を向けてみましょう。watchOS 8の新機能については、以下のふたつを筆者は特に活用しています。

 

ひとつはワークアウトアプリに加わった「サイクリング」の自動検知です。筆者は自宅から駅を往復する手段として、あるいは体力作りのため自転車に乗ってよく移動しています。watchOS 5以降から、Apple Watchはウォーキングにランニング、スイミング、エリプティカルにローイングといった各種目を始めると、ワークアウトアプリが記録を付けるように促してくれます。ここに、サイクリングが含まれたことで、アクティビティアプリのワークアウトリングが達成しやすくなりました。これで毎日ワークアウトを続けるモチベーションにもなります。

↑普通の速度で自転車をこぎ始めると、5分もしないうちにワークアウトアプリがサイクリングの動作を検知。ワークアウトの記録を忘れないように促してくれます

 

また、ワークアウトの開始時だけでなく、終了時も自動検知してくれるので誤ったデータを積み上げてしまうことを未然に防げます。これには設定が必要ですが、Apple Watchで「設定」アプリを開き「ワークアウト」を選択し「ワークアウトの開始を通知」「ワークアウトの停止を通知」のそれぞれをオンにするだけと簡単です。

 

もうひとつは、「Apple Music」に続いて「Amazon Music」も、Apple Watchで直接音楽ストリーミングを受信して再生できるようになったことです。Apple Watchは「AirPods」のようなワイヤレスイヤホン、あるいはワイヤレスヘッドホンをペアリングして音楽を聴くことができます。さらに、GPS+CellularモデルであればiPhoneが近くになくても、Apple Watch単体で音楽のストリーミングを受信しながら身軽にランニングやウォーキングに出かけられます。

 

ただし、Amazon MusicはApple Watchによるオフライン再生には対応していません。Apple Musicのように配信楽曲をApple Watchのストレージにため込んで聴ければGPSモデルでも十分に活用ができそうですが、ここは少々残念です。

↑Amazon Musicの音楽ストリーミング再生にも対応しました

 

セルラー版Apple Watchの進化に要注目

Apple Watch Series 7は完成度の高いスマートウォッチです。しかし、その便利さが実感できるようになると、物足りなく感じられる部分もはっきりとしてきます。

 

ひとつは英語のアルファベット入力から先行対応した「QWERTYソフトウェアキーボード」の日本語対応がまだできていないことです。

 

ディスプレイが大きくなって、さらにGPS+Cellularモデルのように直接モバイルデータ通信ができるApple Watch Series 7であれば、メールやメッセージの返信もより込み入った内容をキーボードでタイピングしたくなるものです。ですが、QWERTYキーボードの日本語対応はなかなかの難関なのかもしれません。アップルにはぜひ早めの対応に向けて奮闘してもらいたいです。

↑メールやメッセージの入力に活用したいQWERTYキーボード。日本語対応が待ち遠しい限りです

 

そしてもうひとつはYouTubeのストリーミング再生ができないことです。さすがにウォッチの画面で動画を長時間見たいとは思いません。ただ、ランニングやウォーキングの最中にYouTubeのトーク系番組の音声だけを聞くことができたら便利そうです。ライバルであるグーグルのサービスとの深い連携が求められる機能であることは承知のうえで、アップルにはぜひ対応してほしいです。

 

または今後、グーグルのWear OS陣営のスマートウォッチでYouTubeの音声ストリーミングが“聴ける”モデルが発売されたらすぐに買いたいです。

 

これまで述べたように、メールの受信・返信や音楽ストリーミングもApple Watch単体で活用できるようになれば、もはや「ウェアラブルなiPhone」と変わりません。

 

これからはウォッチ単体で通信しながら積極的にコンテンツを利用できるGPS+CellularモデルがApple Watchの進化をリードするように思います。Apple Watchの購入を真剣に検討される方は、GPS+Cellularモデルを選んでおくと魅力的な機能をタイムリーに試して役にも立てられるのでおすすめです。

 

【フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

マクロ撮影、フォトグラフスタイル…プロが新機能を解説!「iPhone 13」シリーズ撮影術

年々進化するスマートフォン。中でもカメラ機能の進化は凄まじく、一眼レフカメラに引けを取らない印象的な写真を撮影できるようになってきています。とはいえ、どんな斬新な新機能が搭載されようとも、使いこなせなければ意味がないですよね。

 

毎年、新作の発表が話題になるiPhoneもしかり。そこで、2021年発表の最新機種「iPhone 13 Pro」を使って、誰でも簡単に実践できる撮影テクニックを紹介します。プロのフォトグラファーとして活動する増田元太さんに、基本的なスマホ撮影のポイントやiPhoneの最新カメラ機能の使い方などを教えていただきました。

 

被写体本来の魅力を引き立てる、iPhoneのカメラ機能

根強い人気をキープするiPhone。中でもカメラ機能は、新モデルが発表されるたびにもっとも注目すべきポイントといっても過言ではありません。元太さんによると、iPhoneのカメラ機能は現在のスマホ市場においてトップレベルにあるのだとか。

 

「スマホに搭載されているカメラ機能はどんどんと進化を遂げていますが、その中でもiPhoneは常にトップを走り続けていると思います。他のスマホが、各機能を動かすOS(ソフト)と端末(ハード)を別のメーカーが作っているのに対し、iPhoneはソフトであるiOSも端末も、すべて自社=Appleで開発しているので、チューニングと呼ばれるソフト・ハード間の調整作業がしやすいんです。そのため、カメラ機能の進化も他社より早くなるのだと思います」(増田元太さん、以下同)

 

また、性能の高さだけではなく、“ニュートラルな色味”を表現できる点も、iPhoneのカメラ機能における大きな特徴なのだそう。

 

「スマホの中には、彩度調整などの加工をデフォルトで行う機種もあります。そういった機種は、簡単に“画になる”派手な写真が撮れる反面、後から色味の繊細な調整がしづらいという面も……。その点、iPhoneはレンズに映った色がそのまま写真になる、つまりニュートラルな色表現をするため、後から自分好みの写真に編集しやすいのが強みなんです」

 

2021年9月に発表されたAppleの最新機種「iPhone 13」シリーズのうち、上位機種である「iPhone 13 Pro Max」「iPhone 13 Pro」には、マクロ撮影や望遠レンズなどといった高性能なカメラが搭載されました。また、比較的お手頃な価格の「iPhone 13」「iPhone 13 mini」には、上位機種と同じ「フォトグラフスタイル」という色味を調整できる新機能が

 

これらトップレベルの性能を誇るiPhoneのカメラ機能を使いこなせれば、日常的な写真撮影もハイクオリティで楽しいものになるはず! 元太さんのレクチャーを参考に、iPhone13シリーズの新機能の使い方をマスターしていきましょう。

 

↑上位機種の「iPhone 13 Pro Max」「iPhone 13 Pro」。超広角カメラ、広角カメラ、望遠カメラの3つを装備しています。動画機能として、撮影中にフォーカスポイントを変えたり、被写界深度(ボケ具合)を撮影後にコントロールしたりできる「シネマティックモード」を新搭載しているのも話題

 

↑カジュアルプライスの「iPhone 13」と手に収まるコンパクトサイズの「iPhone 13 mini」には、超広角カメラ、広角カメラが装備。同じくシネマティックモードを搭載しています

 

まずはおさえておきたい! 基本的な撮影テクニック

iPhone 13シリーズの新機能を知る前に、まずはiPhoneで撮影する際の基本的なテクニックについて学びましょう。

 

1.構図と背景を入念にチェックする

「被写体以外をぼかすことのできる一眼レフと違い、基本的にスマホは写真の隅々までハッキリと映ります。だからこそ、レンズに映るすべての物に気を配ることが重要です」と元太さん。「これさえ覚えればバッチリ!」という王道の構図を2つ教えていただきました。

 

・覚えておきたい構図①「日の丸構図」

日の丸のように、画面の中央(赤い丸印)に被写体を配置する構図のこと。

 

・覚えておきたい構図②「3分割構図」

画面を縦横3分割にし、線の交わる箇所(赤い丸印)に被写体を配置する構図のこと。

 

いずれかの構図に沿って被写体を配置することで、バランスの取れた写真が撮影できます。また、その際に役立つのがiPhoneに搭載されている「グリッド」機能。この機能をオンにすることで、先ほどの画像にもあった縦横2本の線が表示されます。表示された線を目安に、構図を作っていきましょう。

 

【グリッド機能の設定方法】
「設定」→「カメラ」→「グリッド」をオンにする

 

2.ピントと明るさを調整する

構図が決まったら、被写体にピントを合わせ、明るさを調節しましょう。レンズを通すと思い通りの明るさにならないことが多いため、撮影前にしっかり整えることが大切です。

 

【ピントの合わせ方】
被写体をタップ→狙った位置に黄色い枠が表示されたらOK

 

【明るさの調節方法①】
ピントを合わせた際に表示される太陽マークをタッチ→上下にスライドして調節

 

【明るさの調節方法②】
画面上部の三角形をタップ→左から5つ目の「露出」を選択→左右にスライドして調節

 

3.編集は左から順番に

編集で自分好みの写真にできる点がiPhoneカメラの特徴のひとつ。とはいえ、加工のしすぎで被写体本来の魅力が失われてしまうのは避けたいですよね。そこで覚えておきたいのが「左側にある設定から順に調整する」ということです。

 

写真の右下にある「編集」をタップすると、「自動」「露出」「ブリリアンス」などが表示されます。「自動」はiPhoneが自動で編集してくれる機能のため、自分ではうまくできないという方におすすめ。自分好みに微調整したい場合には、その次の「露出」から順に、それぞれの設定をしっくりとくる数値へ変更しましょう。左側の設定から順に調整することで、被写体の持つ色味や明るさのバランスが崩れにくくなります。

 

では次のページから、iPhone 13シリーズのカメラ機能の使いこなし方と、いままでとちょっと違った写真を撮るコツを解説していただきます。


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

iPhone 13シリーズの最新機能をマスターしよう

iPhone 13シリーズには、プロ並みの写真が撮れる機能がいろいろ! 各機能の使い方や活躍するシチュエーションなどを紹介します。

[Index]
・マクロ撮影
・ポートレートモード
・フォトグラフスタイル
・超広角カメラ
・ナイトモード
・望遠カメラ
・〈番外編〉グルメ撮影

 

■「マクロ撮影」で被写体のより細かな魅力を表現

対応機種:iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Pro

これまでは10cm程度しか被写体に近寄ることができませんでしたがiPhone 13シリーズでは2cmまで近づいてもピントを合わせることができるようになりました。なお、マクロ撮影は特別な設定などの必要はなく、2cmの距離で被写体をタップし、ピントを合わせることで撮影できます。

 

今回は花束を被写体に、マクロ撮影を行ってみました。

 

30cmの距離から撮影

 

2cmの距離から撮影

 

同じ花束でも大きく印象が異なりますね。ぐっと近寄ることで、ダイナミックかつ花弁の細かな模様やグラデーションまで伝わる写真になりました。

 

「マクロ撮影は、アクセサリーや化粧品などといった小物の撮影にも使えます。物の美しさはもちろん、細かな傷や汚れも鮮明に伝えることができるため、フリマアプリに出品する際も役に立つと思います」

 

■暗い場所でも「ポートレートモード」で人物をもっときれいに

対応機種:iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Pro、iPhone 13、iPhone 13 mini

ポートレートモードはiPhone 7 Plusから搭載されている機能ですが、一定の距離や明るさが保てる場所でないと撮影できませんでした。iPhone 13シリーズは、至近距離や暗い場所でも使えるようになったため、より幅広いシーンで使用することができます。

 

食べものや小物など、様々な被写体で活用できるポートレートモード。今回は人物撮影を例に、より素敵なポートレート写真に仕上げるテクニックを教えていただきました。

 

ポイント① 光を探す

きれいな写真を撮りたいときは、光を意識しましょう。光の活かし方は、光源にカメラを向ける「逆光」と光源を背にする「順光」の2種類があり、どちらを選ぶかによって写真の雰囲気はガラッと変わります。

 

順光……直に光が当たるため、被写体が明るく鮮明に。建物や草木で光が遮られる場合でも、顔にさえ当たれば、素敵な写真に仕上がるのだとか。建物や草木からこぼれた光を探し、その中に被写体を配置するのがポイントです。

 

逆光……後ろから射す光で背景が透き通った感じになり、よりドラマティックな写真に。最新のiPhoneは顔を認識し、自動で明るくしてくれるため、被写体が暗くなってしまう心配もありません。

 

逆光で撮影

緑が透き通り、キラキラとした印象に。明るさなどを何もいじっていないものの、顔が暗くなっていません。ちなみにプロのフォトグラファーさんは、背景が美しく映るなどの理由で、逆光で人物撮影をする人が多いのだとか。

 

ポイント② 目線の高さを合わせる

撮る方向が決まったら、被写体の目線とカメラの高さを合わせましょう。

 

「上から撮ると高圧的に、下から撮ると威圧感のある写真になってしまいます。高さを合わせることでフラットな目線になり、与える印象も良くなりますよ」

 

ポイント③ ぼけと明るさを調整

ポートレートモードの特長である背景のぼけ(被写界深度)は、後から自由に調節可能。また、どうしても顔が暗くなってしまうときには、被写体の明るさだけを変えることもできます。

 

【被写界深度の調節方法】
「編集」→左上の「f○○」をタップ→左右にスライドして調節

【被写体の明るさ調整】
「編集」→左上の六角形のマークをタップ→「スタジオ照明」or「輪郭協調」を選択→メモリを左右にスライドして調節

 

自然光

スタジオ照明

輪郭協調照明

 

ノーマルの状態である「自然光」に比べ、「スタジオ照明」や「輪郭協調照明」を選択した写真は被写体がパッと明るくなりました。中でも元太さんがおすすめだというのが、「スタジオ照明」。まるでライティングしたかのような自然な明るさに仕上がります。派手すぎないナチュラルな変化を楽しめるのも、Apple製品ならではといえます。

 

「自撮りの場合でも、意識するポイントは同じです。光の位置や目線を気にしながら、様々な角度を試し、自分好みのカットを見つけてください」

 

■「フォトグラフスタイル」でInstagramの投稿に統一感を

対応機種:iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Pro、iPhone 13、iPhone 13 mini

iPhone 13シリーズで初めて登場した機能のひとつ「フォトグラフスタイル」。今流行りのプリセット(明るさや色味などを撮影前に設定すること)を使うことができます。既に用意されている4種のプリセットを使うもよし、「トーン」と「暖かみ」を調整して自分好みのプリセットを作るもよし。常に同じプリセットで撮影すれば、Instagramのギャラリーに統一感が生まれます。

 

【フォトグラフスタイルの設定方法】
画面上部の三角形をタップ→左から4つ目の「フォトグラフスタイル」を選択→スワイプしてベースとなるプリセットを選ぶ→下部のメモリをスライドして「トーン」と「暖かみ」を調整

 

「『トーン』は、写真の鮮やかさを決める “彩度”と考えて良いと思います。彩度を上げたいときはプラス、抑えたいときはマイナスにしてください。『暖かみ』は、“色温度”に近いもので、プラスにすることでウォームな印象、下げるとクールな印象になります」

 

トーン-100のフォトグラフスタイルで撮影

 

トーン+100のフォトグラフスタイルで撮影

 

暖かみ-100のフォトグラフスタイルで撮影

 

暖かみ+100のフォトグラフスタイルで撮影

 

■「超広角カメラ」で目に映る風景すべてを写真に残す

対応機種:iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Pro、iPhone 13、iPhone 13 mini

高い建物やカフェの内装など、広い範囲を撮影したいときに役立つのが超広角カメラ。iPhone 13シリーズはカメラのセンサーが大きくなったことにより、より明るく、鮮明に撮影できるようになりました。また、「iPhone 13 Pro Max」「iPhone 13 Pro」には、今回新たにオートフォーカス機能が追加され、被写体を認識する機能が向上。被写体はより明確に、背景はよりぼけやすくなり、遠近感のある写真が撮影できます。

 

【超広角カメラ】
画面下部に表示される「.5」を選択

 

次の2枚は、同じ場所から撮った東京タワーの写真です。

 

標準カメラ(1×)で撮影

 

超広角カメラ(.5)で撮影

標準のカメラでは脚の部分が切れてしまいますが、超広角カメラであれば手前の歩道を含む東京タワーのすべてを映すことができました。大きな建物の撮影だけではなく、背景や周りの景色をたっぷり入れたいときにも大活躍する機能です!

 

■「ナイトモード」で夜景の輝きをもっと美しく

対応機種:iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Pro、iPhone 13、iPhone 13 mini

夜間や暗い屋内などで活躍するナイトモード。レンズの性能が上がったことで、より明るく撮影できるようになりました。「iPhone 13 Pro Max」「iPhone 13 Pro」は望遠カメラもナイトモードに対応しており、撮影できる被写体の幅が広がっています。

 

なお、ナイトモードを使用するにあたっては、特別な設定は必要ありません。暗い場所でカメラを起動すると、自動でナイトモードに切り替わります。画面の左上に黄色い文字で秒数が表示されたら、設定完了の合図です。

 

今回は夜景を被写体に、ナイトモードで撮影する際のポイントやより魅力的な写真に仕上げるテクニックを教えていただきました。

 

ポイント① iPhoneを固定する

ナイトモードで撮影する際、左上に表示される数字は撮影時間を表しています。数秒間で複数の写真を撮影し、それらを合成することで一枚の写真が完成します。そのため、カメラがぶれると合成前の複数の写真にズレが生じ、仕上がりが悪くなってしまうのです。手首を固定するなど、できる限りぶれのないようにしましょう。

 

「iPhone13シリーズは合成機能が強化しているため、多少ずれてもきれいな写真に仕上がります! これまで『ぶれるからあまり使っていなかった』という方も、ぜひ一度ナイトモードでの撮影に挑戦してみてください」

 

ポイント② ブリリアンスでキラキラ感をプラス

夜景写真に欠かせないのが、ビルなどの明かり。明かりをどれだけきれいに見せられるかが、夜景写真の良し悪しを決めるといっても過言ではありません。そこで役立つのが、編集機能のひとつ「ブリリアンス」です。元太さんによるとブリリアンスを上げることで、明かりのキラキラ感がぐっと増すのだとか。

 

【ブリリアンスの調節方法】
「編集」→左から3つ目の「ブリリアンス」を選択→左右にスライドして調節

 

ナイトモードで撮影

 

ブリリアンスを+100に変更

ビルや道路の輝きが増し、暗い場所とのコントラストがよりはっきりとしました。夜間や暗い屋内で撮影したときは、ブリリアンスでより魅力的な写真にしてみてはいかがでしょうか。

 

■「望遠カメラ」で撮影範囲を自在に操る

対応機種:iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Pro

遠くのものを鮮明に撮影することができる望遠カメラ。ズーム機能でも遠くのものを大きく撮影できますが、標準カメラの画像を引き伸ばして大きくするため、どうしても粗い写真になってしまいます。その点、望遠カメラはレンズの力で遠くのものを撮影するため、画質がとてもきれいなんです。iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Proの望遠カメラは、これまでよりもレンズの性能がアップしているため、遠くの被写体をより鮮明に映すことができますよ!

 

【望遠カメラ】
画面下部に表示される「3」を選択

 

次の2枚は、同じ場所から撮ったオブジェの写真です。

 

標準カメラ(1×)で撮影

 

望遠カメラ(3)で撮影

 

望遠カメラで撮った写真は、オブジェの細かな模様まで確認することができますね。遠くにあるものをアップで撮りたいとき、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

 

「写真を撮っていて『背景に余計なものが映り込んでしまう……』と感じたことはありませんか? 実はそんなときにも望遠カメラが活躍します。少しだけ後ろに下がり、望遠カメラで撮影することで、標準カメラで撮るときと被写体の大きさはほぼ同じまま、背景に映る範囲だけがぎゅっと小さくなります」

 

最後に、食べ物がよりおいしく見える撮影テクニックを教えていただきました。


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

~番外編~ グルメ写真をもっと“おいしく”撮るコツ

日常生活の中でも撮る機会の多いグルメ。最後に、食べ物がよりおいしく見える撮影テクニックを教えていただきました。

 

ポイント① 真俯瞰+食器のバランス

「真俯瞰(真上からの撮影)の場合、食器のバランスが大切です。写真全体を埋め尽くすように食器同士の間隔を詰めて置けば、テーブル全体が主役の写真になります。逆にひとつの料理を際立たせたいときは、お皿の周りに間隔を設けることで、写真を見た人の目が自然とその料理に誘導されます」

 

ポイント② 斜俯瞰+逆光

「斜俯瞰(斜め上からの撮影)で食べ物を撮るときは、逆光がおすすめです。透明感が出て、より新鮮に、より美味しそうに映ります。また、写真の無機質さが気になった時は、自然な仕草の手を背景に映り込ませてください。写真に息が吹き込まれたように、生き生きとしたイメージになります」

 

ポイント③ 暖かさをプラス

「寒色系は食欲をなくし、暖色系は食欲を増進させるという効果は、写真にも応用できます。撮影後、編集機能で『彩度』と『暖かみ』を上げることで、より食べ物が美味しく見えます」

 

元太さんは「良い写真は、見た人の心や体を動かす」と話します。つまり、おしゃれな被写体を揃え、ただ撮影するだけでは不十分。撮影時のストーリーや想いを乗せることが何よりも大事になってきます。「かっこいい写真を撮ろう」と意気込むのではなく、日常のひとコマを切り取る感覚でリラックスしながら撮影を楽しんでみてください。

 

【プロフィール】

写真家・フォトグラファー / 増田元太

Instagramをきっかけに写真の楽しさに目覚め、デザイナーからプロのフォトグラファーに転身。作品発表の傍ら、多くのブランドや観光局の撮影案件を手掛ける。また、Appleストアなどで講座や講演も行っている。

Webサイト=https://gentamasuda.com/
Instagram=https://instagram.com/gnta

第3世代AirPods購入ガイド、第2世代との違いや買うときの注意点は?

アップルの「AirPods」と言えば、いま世界で最も売れている左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンとして知られています。そんなAirPodsに、待望の第3世代にあたる新製品が登場しました。ここでは、新しいAirPodsの購入を検討するうえで注目したい機能、従来モデルとの違い、注意したいポイントをまとめて紹介します。

↑新しい第3世代のAirPodsが発売されました

 

アップル独自の「空間オーディオ」体験にフル対応

新しいAirPodsは、従来の“無印”AirPodsと同じ、「ノイズキャンセリング機能を搭載しない」ワイヤレスイヤホンです。iPhone、iPadとのワンタッチペアリングのような、アップルデバイスとスムーズに連携する機能はもちろん受け継いでいます。価格は2万3800円(税込)。

 

前モデルの第2世代AirPodsはエントリーモデルとして1万6800円(税込)で販売を継続します。また、ノイズキャンセリング機能を搭載する上位の「AirPods Pro」も引き続き併売。ハイエンドクラスのワイヤレスヘッドホン「AirPods Max」も含む4機種が“AirPodsファミリー”として出そろいました。

 

そのなかで、新しいAirPodsの最大の魅力は、ミドルレンジにあたるモデルながらアップル独自の立体音楽体験「空間オーディオ」に関連する技術「ダイナミックヘッドトラッキング」に対応したことです。現在、ダイナミックヘッドトラッキングが利用できるイヤホン・ヘッドホンは世界に、新しいAirPodsのほか、AirPods ProとAirPods Maxの3機種しかありません。

↑空間オーディオのダイナミックヘッドトラッキングにより、コンテンツ再生時の没入感がさらに高まります

 

ダイナミックヘッドトラッキングにより、空間オーディオに対応するコンテンツを再生したときに、顔や体の向きを変えてもコンテンツの音があるべき位置に定位したまま聞こえてくる効果を体験できます。

 

たとえばiPhoneで映像を視聴する際、画面を見ながら顔を横の方に向けると、顔を向けている耳から役者のダイアローグがより強く聞こえてきます。このように、ダイナミックヘッドトラッキングは、コンテンツ視聴の没入感をさらに高めてくれる機能で、アップルのApple TVほか、Netflixなどの動画コンテンツを再生したときに楽しめます。

 

また、2021年の夏から、Apple Musicにも「ドルビーアトモスによる空間オーディオ」を使って制作された楽曲が次々に増えています。楽曲の情報を開いて「Dolby Atmos」のロゴが掲げられているタイトルの場合、iPhoneやiPadなどのアップルデバイスに新しいAirPodsを接続した環境で、ダイナミックヘッドトラッキングを使った立体再生が可能になります。

↑Apple Musicの、ドルビーアトモスによる空間オーディオコンテンツの再生時にも、高い臨場感が楽しめます。空間オーディオ対応楽曲は、“Dolby Atmos”のロゴが目印

 

さらに、iOS 15/iPadOS 15以降から、通常のステレオ音源にバーチャル処理をかけて空間オーディオのようなリスニング感に変換できる「ステレオを空間化」機能が追加されました。Apple Musicのステレオ制作の楽曲はもちろん、SpotifyやAmazon Musicで配信されているステレオ制作の楽曲、YouTube動画のステレオ音声も“空間化”できる機能です。バーチャル処理ではあるものの、元から空間オーディオの技術を使って制作されているコンテンツに引けを取らない立体音楽体験が手軽に味わえます。

 

新しいAirPodsなら、このステレオを空間化されたコンテンツにおいても、ダイナミックヘッドトラッキングの効果を合わせて楽しめます。iOS/iPadOSの場合、コントロールセンターを表示して新しいAirPodsの音量メニューを長押しすると、空間化とダイナミックヘッドトラッキングのオン・オフを切り替えることができます。

↑コントロールセンターから空間化、ダイナミックヘッドトラッキングのオン・オフが選択できます

 

開放型イヤホンならではの爽やかなサウンド

では、肝心の音質はどうでしょうか。新しいAirPodsは、ハウジングと呼ばれるイヤホンの外殻に空気の通り道となる小さな孔を設けて、大型のダイナミック型“Appleドライバー”を力強く動かしてパワフルなサウンドを再現する開放型(またはオープン型)の構造を採用しています。

 

イヤホン本体のトップにある黒いメッシュのところなどに配置されている孔から、ドライバーのピストンモーションの背圧により生まれる空気が抜けて、切れ味鋭く躍動感に富んだサウンドを楽しめます。

↑イヤホンのハウジングに空気の通り道になる小さな孔が設けられています

 

新しいAirPodsでボーカル系の楽曲を聴くと、とても爽やかな声の余韻に驚くはずです。同じ開放型のワイヤレスイヤホンである第1・第2世代のAirPodsから、クールで煌びやかな高音域の特徴は健在。また、ピアノやギターのハイトーンが高く突き抜けるスピード感も、AirPodsで聴く音楽の醍醐味だと思います。

 

さらに新しいAirPodsは、従来のAirPodsに比べて低音再生の表現力が大幅に向上しました。音に厚みとパワーが感じられるだけでなく、ベースやドラムスのディティールが豊かになっています。バンドやオーケストラにおける、低音楽器の演奏をとても正確に再現してくれるため、そうした楽器を担当するミュージシャンが新しいAirPodsで聴いても、そのサウンドに納得するはずです。

 

一方で、ロックやEDMのアップテンポなサウンドは低音のビートがしっかりと安定するので、ボーカルやメロディを演奏する楽器の抑揚感がいっそう艶やかに感じられます。

↑iPhoneとのワンタッチペアリングにも対応。相性が抜群にいいイヤホンです

 

ただし、開放型のイヤホンであるAirPodsは、ハウジングに孔が空いていることから、やはり騒々しい屋外では音楽が聴こえづらくなる場合があります。

 

それでも、従来のAirPodsに比べると新しいAirPodsは、低音を中心に音楽再生のエネルギー感がアップしているため、音楽再生のボリュームを余計に上げなくても、屋外で十分に心地よいリスニングが楽しめました。

 

ただ、騒音の強い地下鉄の車内、そしておそらくは飛行機の機内では音楽や映像コンテンツのダイアローグが聞こえづらくなるでしょう。コンテンツ再生を楽しむ環境や場面に合わせて、ノイズキャンセリング機能を搭載するAirPods ProやAirPods Maxを上手に併用するスタイルが理想的です。

↑騒音の多い場所ではノイズキャンセリング機能を搭載するAirPods Proが有効です

 

耐水耐汗に明瞭なハンズフリー通話対応など、使えるシーンがさまざま

新しいAirPodsはそろっている機能も非常にバランスがいい完全ワイヤレスイヤホンです。本体、および充電ケースがともにIPX4等級の耐水耐汗に対応しました。雨の降る屋外やスポーツで汗を流しながら音楽を聴きたい場面、キッチンで過ごすエンターテインメントの時間などがよりいっそう楽しくなります。

↑充電ケースも耐水耐汗対応

 

もちろん、ハンズフリー通話にも対応しています。ユーザーの発話する音声を高精度にピックアップするデュアルビームフォーミングマイクを搭載しているので、iPhoneの内蔵マイクに引けを取らないほど明瞭な声を通話相手に届けられます。

 

なお、イヤホンは1回のフル充電から最大4時間の連続音声通話をサポートします(音楽再生の場合は最大6時間)。長時間に渡るオンラインミーティングにも十分なバッテリー容量が確保されていることと、開放型のイヤホンなので耳に装着した状態で自然に周囲の環境音が聞こえてくるため、疲れを感じにくいところも新しいAirPodsの魅力だと筆者は感じています。

↑MagSafe充電器によるワイヤレスチャージに対応しました

 

新旧AirPodsで装着感が変わるはず。購入前の試着が大事

最後に、AirPodsを選ぶうえで、ひとつ注意したいポイントがあります。新しいAirPodsはイヤーチップなどを装着せずに裸の本体をそのまま耳に乗せるように装着するイヤホンです。AirPods Proのように、シリコン製のイヤーチップを使う耳栓タイプのイヤホンは、イヤーチップのサイズを変更して耳へのフィットを調節できるところにもメリットがあります。反対に、この耳栓タイプの装着感が苦手という方も多いことから、耳乗せスタイルのAirPodsが定番として人気を獲得しているのでしょう。

 

新しいAirPodsは、第2世代AirPodsからデザインが変更されています。ハウジングのサイズはほんのわずかながらも大きくなっているので、第2世代AirPodsから買い換え・買い増しを考えている方、あるいは新しくAirPodsを買う方は、購入を真剣に検討する段階になったら、ぜひフィッティングを入念に確認することをおすすめします。Apple Storeなどや量販店であれば試せるでしょう。

↑新しいAirPodsはハウジングのサイズが少し大きくなっているため、購入前の試着が大事なポイントになってきます

 

左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンは、今どき5000円前後で良質な製品も見つかるようになりました。それに比べると、2万円台の新しいAirPodsは一見するととても高価な製品のように思えるかもしれません。ですが、充実したアップルデバイスとの連携、空間オーディオへのフル対応など、ほかのイヤホンにない魅力を満載していることを考えれば、きっと後悔しない買い物になるはずです。

 

【フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

 

【西田宗千佳連載】聴いてもらう回数を増やすことに腐心するSpotifyやApple Music

Vol.107-4

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマは引き続き音楽配信。SpotifyやApple Musicはどこに注力しているのかを掘り下げていく。

 

Vol.107-3のリンクはコチラ

 

日本も遅ればせながら、音楽ビジネスの主軸が聴き放題型の「ストリーミング・サービス」に移行しようとしている。毎月のように大物アーティストの「楽曲配信解禁」のニュースが流れてくるが、それは別の言い方をすれば、まだまだ市場拡大が途上である、ということでもある。

 

日本の場合には、海外勢であるSpotifyやApple Music、Amazon Musicなどだけでなく、LINEの「LINE MUSIC」やサイバーエージェント系の「AWA」など、国内勢もそろっている。特に若年層向けとしては海外サービスよりも国内サービスの方が強かったりもして、独自のエコシステム構築の流れが見える。

 

とはいえ、大胆なサービス展開という意味では海外勢が一歩先を行っている。ハイレゾや空間オーディオを「追加料金なし」で提供するアップルやアマゾンの動きは、特に影響が大きいだろう。

 

ハイレゾを軸に高付加価値型サービスをやっていたところもあるが、それらは軒並みサービス内容の見直しを迫られるだろう。Spotifyも例外ではない。2月にハイレゾを含めた「Spotify HiFi」をスタートすると発表したが、提供国や価格などは未公表のまま。おそらく、ライバルに対してなんらかの対抗措置をとってくるものと思われる。

 

アップルの動きとしておもしろいのは、「DJ Mix」に関する展開だ。DJが音楽をミックスしたトラックなのだが、複数のアーティストの楽曲が含まれているため、収益構造が複雑になるという欠点があった。同様のDJ Mix配信を展開するサービスはあるが、それを使う場合には、ミックスしたDJ側が楽曲のリストを作り、それが配信可能曲に適合しているかを確認しなければならず、手間もかかる。

 

これに対して、アップルは音楽をAIが聞いてタイトルを見つけ出す「Shazam」の技術を使い、DJ Mixの権利処理を自動化・簡便化している。DJ Mixの量を増やすことは配信楽曲の多様化につながるので、これは良い施策だ。8月にはクラシック専門の配信サービス「Primephonic」を買収しており、楽曲検索などの技術を2022年の早期に、Apple Music内に取り込むべく、準備を進めている。

 

一方、Spotifyが力を入れているのは「ポッドキャスト」だ。音楽でなく音声の番組を多数用意することで、ラジオのように気軽に聴けるものを目指している。最近は日本の著名なポッドキャストはもちろん、ラジオ局などにも積極的に働きかけ、「音声番組の価値向上」に力を入れているのだ。前回説明した、楽曲を自分で組み込んでトークをし、オリジナルの音楽番組を作れる「Music + Talk」も、同社のポッドキャスト強化の一環である。そうやって、音楽の利用量を増やしてサービスの価値を高める、という戦略に変わりはない。

 

結局どこも、「いかに日常的に楽しく聴いてもらうか」という考えに変わりはない。CDの時代は「曲を売る」ことが目的であり、聴いてもらうことは二の次になりがちだった部分がある。だがストリーミングになり、楽曲の再生回数とサービス価値が重要になったいま、「聴いてもらう」ことの意味は大きく変わってきた、と言ってもいいだろう。

 

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【まとめ】新型MacBook Proの性能が怪物すぎる、AppleEventで発表されたもの

10月19日深夜2時(日本時間)に、Appleの新製品発表会であるAppleEventが開催されました。9月に引き続き、2か月連続となります。

 

新たなAppleシリコンを搭載した新型MacBook Proが目玉になった本イベント。発表された製品&サービスを一挙に紹介していきます。

 

1.Apple MusicにSiri専用で月額480円の新プラン! その名も「Voice Plan」

冒頭で発表されたのが、音楽配信サービスApple Musicの新プラン「Apple Music Voice Plan」です。このプランはSiriでの操作のみが可能で、ミュージックビデオなどの一部の機能にこそ対応していませんが、Apple Musicで配信されている楽曲、プレイリストやステーションすべてにアクセスできます。

 

「ディナーパーティーのプレイリストを再生して」などと、シチュエーションを指定した再生指示も可能になるとのことです。Apple Music Voice Planの利用料金は月額480円。個人プランでは月額980円となっているApple Musicですが、その約半分の価格で同様の楽曲を楽しめるため、かなりお得な設定といえそうです。

 

Apple Music Voice Planは、日本を含む17か国で、この秋からサービス開始となります。

 

2.HomePod miniに鮮やかな新カラー&第3世代AirPodsが登場

続いて発表されたのが、HomePod miniの新色です。オレンジ、イエロー、ブルーの3色が新たに登場しました。オレンジとイエローはともに色の温かさが印象的。一方のブルーは、ネイビーに近い落ち着いた色になっています。

 

また、第3世代AirPodsも登場しました。AirPods Pro・AirPods Max向けの機能であった、空間オーディオに初めて対応したモデルです。

 

また、デザインを一新したほか、本モデル専用に設計した新ドライバーを搭載。耳の形や周囲の環境に合わせて音の周波数を調整し、アーティストが意図したとおりの音を再現するアダプティブEQも搭載しました。こちらもAirPods Proの機能だったので、従来のAirPodsよりもパワーアップしているといえます。ただし、ノイズキャンセリング機能は搭載していません。

 

バッテリー駆動時間は従来製品より伸びて最大6時間になりました。充電ケースを利用すれば、計30時間の再生時間を確保できます。

 

その充電ケースはMagSafeに対応し、さらに使いやすいものになりました。また、5分の充電で1時間の再生が可能というスピード感も魅力です。その上、耐汗耐水性能も備えており、アクティブに使えます。

 

第3世代AirPodsの価格は2万3800円(税込)ですでに予約受付を開始しており、発売は10月26日です。この発売にあわせて第2世代AirPodsは値下げし、1万6800円(税込)となっています。

 

3.今回の目玉! 新たなAppleシリコンとmacOS

昨年、Appleが発表したMac向けのチップ「Appleシリコン」。今回の発表では、プロ向けラインナップとして「M1 Pro」を、そしてさらなる上位モデルとして「M1 Max」を発表しました。

 

M1 Proは、M1の3倍近くとなる最大200GB/sのメモリー帯域幅を確保し、32GBまでのユニファイドメモリーに対応します。10コア構成のCPUは、8つの高性能コア、2つの高効率コアを搭載。CPUパフォーマンスはM1に比べて70%向上しました。GPUは16コアでM1の2倍のコア数となり、処理速度も最大2倍にパワーアップしています。

 

また、最上位チップのM1 Maxは、メモリー帯域幅がM1 Proの2倍となる最大400GB/s。加えて、最大64GBのユニファイドメモリーに対応します。

 

CPUの構成はM1 Proと同じ10コアですが、GPUは2倍となる32コア。まさに、モンスタースペックです。なお、発表ではGPUについて32コアとのみ説明していましたが、Apple ストアを確認すると24コアGPUのM1 Maxチップを搭載したモデルも発売されるようです。

 

電力効率も追求したという最新の2つのチップ。ピーク時は、「一般的な8コアCPUに比べて、同じ電力量で1.7倍の性能を発揮する」としています。

 

また、M1 ProのGPUも、「一般的なラップトップPCに搭載されるGPUより、70%低い電力でピーク性能を発揮できる」そうです。M1 Maxについてはより顕著で、「ハイエンドなラップトップPCのGPUと比べて、100W少ない電力でピーク性能を発揮できる」とのこと。

 

新しいAppleシリコンに最適化するようmacOSもアップデート。タスクの割り振りを最適化することで、機械学習の処理速度は、Core i9を搭載したモデルに比べて3倍以上も速くなったそうです。

 

iPadやiPhone向けアプリもMac上で動作するほか、各アプリケーションの処理速度が向上。具体的には、FinalCut Proでオブジェクトトラッキングのための映像分析が最大5倍速に、CompressorではProResのビデオトランスコードが最大10倍速、といった数字が公表されました。

 

4.進化点が多すぎる、M1 Pro&M1 Max搭載の新たなMacBook Pro

 

新たなMacBook Proは、14インチと16インチのモデルが登場。M1 Pro、M1 Max搭載モデルがそれぞれラインナップされています。

 

デザインには大きな変化があり、Touch Barの廃止と、多くのポートを搭載する点が特徴的。ブラック基調のキーボードは、プロが好むというメカニカルな打鍵感になっています。

 

搭載するポートは非常に多く、片側にHDMIとSDカードスロット、Thunderbolt 4ポートが1基ずつ、もう片側にはヘッドフォンジャックと2基のThunderbolt 4ポートを備えています。充電にはMagsafeが復活しましたが、Thunderbolt 4経由での充電も可能だそうです。

 

ディスプレイは、ベゼル幅が3.5mmに。上部のベゼルは従来の60%に縮小し、iPhoneと同様のノッチデザインを採用しました。

 

16インチモデルは16.2インチのディスプレイを搭載し、その解像度は3456×2234ピクセル。MacのノートPC史上最大のものとなっています。一方の14インチモデルは3024×1964ピクセルです。

 

また、リフレッシュレートが高いProMotionテクノロジーを搭載し、120Hz駆動に。輝度は持続輝度が最大1000ニト、ピークは1600ニトとなっています。

 

これに加えてHDRの映像編集に最適化されたほか、コントラスト比は100万:1を実現。黒色をかつてないほど美しく映せるとしています。

 

フロントカメラにも進化があり、解像度が従来比2倍の1080ピクセルになりました。

 

また、マイクはノイズを最大60%軽減することに成功し、これまでにない繊細な録音が可能になっています。

 

スピーカーは、2つのツィーターと、4つのフォースキャンセリングウーファーからなる6スピーカーシステムを採用。大型化したウーファーにより低音域の音が従来より80%も増しているとのことで、これまでは聞こえなかった音も再生できるそうです。

 

パフォーマンスの面では、新開発のAppleシリコンが真価を発揮しています。Core i9搭載のモデルと比べて、CPUは最大2倍高速、機械学習は最大5倍高速に。GPUに至っては、Radeon Pro 5600M搭載モデルと比較して、M1 Proが2.5倍、M1 Maxは4倍になりました。

 

メモリーの最大搭載量は64GBとなっており、カスタマイズの幅も向上。M1 Max搭載モデルを使えば、Final Cut Proで、4K ProResの映像がなんと最大30本編集できるとか。相当なクリエイターでもないとこれを使いこなすのは難しそうですが、なんとも夢のある性能です。

 

チップの電力効率アップなどによってバッテリーの持続力も伸びており、16インチモデルではバッテリーによるビデオ最大時間が従来より10時間長い最大21時間。14インチモデルでも、最大17時間のビデオ再生ができます。また、30分で最大50%までの充電ができる高速充電にも対応しました。

 

価格は、14インチモデルが23万9800円(税込)から、16インチモデルが29万9800円(税込)からとなっています。カラーは、スペースグレイとシルバーの2色です。

 

ちなみに、M1 Max、64GBメモリー、8TB SSDを搭載した最高スペックの16インチモデルだと、その価格は70万5800円(税込)。ストレージ容量を抑えればもっと安く手に入れることは可能です。

 

新しいMacBook Proは、すでに予約受付が始まっています。発売は、第3世代AirPodsと同様、10月26日とのことです。

【西田宗千佳連載】SpotifyとApple Musicのプレイリストは何が違うのか

Vol.107-3

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマは引き続き音楽配信。サービスの重要な機能である「プレイリスト」を例に、SpotifyとApple Musicのサービスの発想の違いを見ていく。

 

Vol.107-2のリンクはコチラ

 

音楽が聴き放題になると、どれだけ聴いても経済的負担が変わらないことが大きな魅力になる。一方で、人は意外と「何を聴くべきかわからない」ものである。ゆえに、聴き放題型・ストリーミング形式による音楽サービスを使い始めた当初は、よく知っている曲を探す「懐メロ発見器」のようになってしまう。だがもちろん、それでは音楽の消費は拡大しない。

 

そこで活用されたのが「レコメンド」と「プレイリスト」。どちらもいまやおなじみの存在だ。利用者が過去に聴いた音楽や登録した好みなどから、その人が好んで聴きそうなアーティストや楽曲を提示するのがレコメンドであり、アルバムという形に縛られず、好きな曲をまとめて聴けるようにしたのがプレイリストである。

 

新しい曲に出会える機会を増やすことによって楽曲消費を増やし、結果として「便利で価値があるからサービスを契約し続けよう」と考えてもらう……という作戦だ。

 

だが、単に機能があるだけでは利用は伸びない。そこで、各社各様の発想が組み合わさり、新しい形が生まれている。

 

特に発想が明確に分かれているのが、SpotifyとApple Musicである。

 

プレイリストの価値拡大に着目したのはSpotifyが先だ。というよりも、「聴き放題型」でのビジネス拡大はSpotifyがかなり先行していたのだが、過去からあったプレイリストの価値が聴き放題型ではより高い……ということに彼らが先に気づいて有効活用し、ほかの事業者がそれを真似していった、というのが正しいだろう。

 

Spotifyはプレイリストを作ってシェアすることを推奨し、プレイリストをまとめた人をフォローする機能も搭載した。最初は著名なアーティストや音楽プロデューサー、DJなどが注目されたが、そのうち「良いプレイリストを作る人」そのものも注目されるようになる。そうやって楽曲の聴き方を増やしていくことで、古い曲も新しい曲もうまくピックアップされる流れを作っていったわけだ。

 

結果、音楽が聴かれる量が増えて音楽業界への還元額が高まり、Spotifyは契約の継続が安定的になって収益が上がっていった。

 

最新の試みとして、自分でポッドキャストを作る際、その中にDJとしてSpotifyで配信される楽曲を組み込める「Music + Talk」をスタートした。簡単に言えば、しっかりと権利者に利益が還元される形で「自分で音楽番組が作れる」ものであり、トーク視聴の利用拡大も含め、音楽を聴く機会をさらに拡大する試みと言える。

 

それに対してアップルは、音楽雑誌の元編集者などを多数社内に抱え、自らプレイリスト作成やその解説執筆を行い、「音楽のメディア化」を推し進めることで対抗した。自分たちで「Radio 1」などの音楽番組を多数配信し、ラジオや音楽雑誌から音楽を楽しむのに近い糸口を作り出したのである。

 

現状、両社のアプローチは大きく違うが、それぞれが利点を持っており、利用者拡大につながっている。

 

ではこれからどうなっていくのか? その辺は次回のウェブ版で解説する。

 

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Apple Watch Series 7の注文受付が10月8日21時から開始! 発売は10月15日

アップルは、Apple Watch Series 7の注文受付を10月8日午後9時(日本時間)から開始し、10月15日(金)から販売開始すると発表しました。

 

先日発表されたApple Watch Series 7は、再設計された常時表示Retinaディスプレイを搭載し、一段と広くなった画面領域と細くなった外枠が特徴です。

 

サイズを維持しつつ、画面を拡大した新しいApple Watch

Apple Watch Series 7のデザインは、四隅がより柔らかく丸みを帯びるように改良されています。わずか1.7mmの外枠により、Apple Watch自体の寸法の変更は最小限に抑えながらもディスプレイの画面領域が拡大しました。

↑Apple Watch Series 7のディスプレイは独特な縁で光を屈折させ、フルスクリーンの文字盤とアプリケーションがケースの曲面と繋がっているように見えます

 

バッテリーはこれまでと同様の一日中使える18時間のバッテリー駆動時間を維持しつつ、充電を33%高速化しています。

 

41mmと45mmのサイズから選べるApple Watch Series 7。カラーバリエーションとして、ミッドナイト、スターライト、グリーン、新色のブルーに加え、プロダクトレッドの5つのアルミニウムケースと、様々なカラーやスタイルの新しいバンドが加わります。

 

ステンレススチールモデルはシルバー、グラファイト、ゴールドのステンレススチールから、Apple Watch Editionはチタニウムとスペースブラックチタニウムから選ぶことができます。

↑アルミニウムケースのカラバリ

 

Apple Watch NikeとApple Watch Hermèsにも、専用の新しいバンドとストラップ、文字盤が提供されます。また、Apple Watch SEとApple Watch Series 3は既存のカラーのままで提供されます。

↑Nikeスポーツループを付け、新しい「バウンス」文字盤を表示したApple Watch Nike

没入感たっぷり! ヘッドホンやスピーカー1台だけで立体音場を体感できる「3Dオーディオ」

音に包み込まれるような体験ができる「3Dオーディオ」が、身近な機器や音源で手軽に楽しめるようになり話題を集めている。対応するヘッドホンやイヤホン、スピーカーがソニーやAppleから続々と登場し、爆売れ中だ。

※こちらは「GetNavi」 2021年10月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

 

私が解説します!

オーディオライター

山本 敦さん

精力的に取材を重ね、業界の最新動向に明るい。新製品や新技術が登場したら、まずは試してみることを信条とする。

 

動画やゲームに波及すればさらに大きなムーブメントに

かつては大がかりなシステムを必要とした3Dオーディオは、モバイル機器の高性能化や音楽配信サービスの普及により、ライトユーザーも楽しめるようになった。

 

「周囲から聞こえる感覚が自然の聴感に近いため、ステレオ再生よりコンテンツへの没入度が高いうえ、長時間リスニングでも疲れにくいのがメリットです」(山本さん)

 

このトレンドをリードするのは、ソニーとAppleの2社だ。ソニーの「360 Reality Audio」とAppleの「空間オーディオ」の規格に準拠した純正イヤホン、ヘッドホン、スピーカーはいずれもカテゴリ別の販売台数ランキング上位をキープし、品薄となっているモデルも多い。

 

「前者は足下にも広がる球体の音場感が特徴。後者も広がり豊かな立体感では引けを取りません。いま対応コンテンツは音楽が主流ですが、動画やゲームへ波及するとさらに盛り上がりそうです」(山本さん)

 

【トレンドのツボ】想定を上回る注文数で納期の遅延が発生中

ソニーの立体音響規格「360 Reality Audio」にスピーカーとして初めて対応したSRS-RA5000は、想定を大幅に上回る注文数により納期の遅延が発生。Appleの「空間オーディオ」に対応するAirPods Maxも発売後しばらくは在庫切れが常態化していた。

 

【ワイヤレススピーカー】2021年4月発売

ソニー

SRS-RA5000

実売価格6万3580円

ソニー独自の立体音響技術による「360 Reality Audio」を1台で体験できるスピーカー。上向きスピーカー3基、ミッドスピーカー3基、低音の迫力を生むサブウーファー1基という6.1chのシステムで、臨場感豊かで広がりのある音場を実現する。

 

↑上向きスピーカーが高さの音場を、ミッドスピーカーが水平方向の音場を再現。サブウーファーによる低音の迫力も十分だ

 

↑「360 Reality Audio」音源は、Amazon Music HDなどのストリーミングサービスで配信中。導入のハードルはかなり低い

ヘッドホンやイヤホンも対応!

【ヘッドホン】

WH-1000XM4

 

【イヤホン】

WF-1000XM4

 

↑「360 Reality Audio」に対応するヘッドホンやイヤホンもラインナップ。音の定位をしっかり再現でき、ライブ会場にいるような臨場感を味わえる

 

Appleの「空間オーディオ」も話題沸騰中!

Apple Musicでは今夏、ドルビーアトモスの立体音響「空間オーディオ」対応音源が多く投入。より手軽に楽しめるようになった。

 

【ヘッドホン】2020年12月発売

Apple

AirPods Max

実売価格6万7980円

左右ハウジングにH1チップを搭載。「空間オーディオ」の再生やアクティブノイズキャンセリングに対応する。独自設計の40mm径ドライバーによる深みのある高域、正確な中域、明瞭な高域も秀逸だ。

 

【スマートスピーカー】2020年11月発売

Apple

HomePod mini

実売価格1万1880円

直径10cm以下のミニサイズながら豊かな広がりのサウンドを実現し、「空間オーディオ」にも対応。2台以上設置して家族間で声のやりとりができるほか、HomeKit対応デバイスの操作も可能だ。

 

【コレもヒット間近!】1本で5.1.4ch再生を実現する超ド級サウンドのフラッグシップ

【サウンドバー】2021年7月発売

ゼンハイザー

AMBEO SoundBar

実売価格35万7500円

バータイプのワンボディで5.1.4chのサラウンド再生を楽しめるサウンドシステム。ドルビーアトモスや360 Reality Audio、DTS:Xといった先進の立体音響フォーマットに対応し、圧倒的な臨場感を味わえる。コアなホームシアターファンやHi-Fiオーディオマニアから熱視線を浴びる。

【西田宗千佳連載】高音質で価値を高め、日本でも成長する音楽配信

Vol.107-1

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマはアップルやアマゾンがハイレゾ音源や空間オーディオでシェア拡大を狙う音楽配信。その狙いとは何か。

 

CD優位の牙城を崩すストリーミング型が伸張

日本は長らく、音楽については「CD」が強い国だった。現在も音楽ビジネスの中心がCDであることは間違いないのだが、音楽配信、なかでも「ストリーミング型」の比率が徐々に高まりつつある。

 

一般社団法人・日本レコード協会によれば、2020年の国内音楽ソフトウェア総売上は約2726億円。そのうちCDを中心とした物理メディアは約1298億円でまだ半分弱を占めるが、前年比で15%も下がっており、急激な減少傾向にある。一方で音楽配信は約782億円だが、前年比11%増。特にストリーミングについては、有料配信のみをピックアップしても前年比25%増となっている。2021年はまだ半期分しか集計されていないが、前年同時期比28%増とさらに加速している。

 

ちなみに、アメリカの場合83%の売り上げがストリーミング型によるもの(全米レコード協会調べ・2020年)であり、ここ数年10%ずつ成長しており、日本の流れと真逆だ。その伸びを支えているのがストリーミング型ビジネスの急成長でもある。

 

日本でも海外でも、これからの音楽産業を支えるのがストリーミング型になるのは間違いない。当然そこでは、サービスの競争も激化している。

 

今年6月、ストリーミング型サービスの競争に大きな変化が起きた。アップルとアマゾンが、標準で使うフォーマットを高音質な「ハイレゾ」「ロスレス」楽曲に切り替えたからだ。Dolby Atmosを使った「空間オーディオ」の提供も開始している。これらを追加料金なく楽しめるようになり、音楽配信サービス内での価値が上がった。

 

ハイレゾ音源を聴くにはユーザー側も準備が必要

従来、ハイレゾやロスレスによる楽曲提供は付加価値と見なされ、より高い料金で提供するサービスが多かった。たとえば、ソニー・ミュージックソリューションズが提供するハイレゾ特化のストリーミングサービス「mora Qualitas」は月額2178円だが、Apple Musicは980円。ハイレゾ特化での使い勝手で差があるため完全な同列で比較は難しいが、同じような品質のデータで音楽が聴ける、という観点で比較すると価格差は大きい。

 

アップルもアマゾンも利用者の多いサービスではあるが、世界的なシェアではSpotifyがトップ。アップルが2位、アマゾンが3位とされている。ここでシェアを引っくり返すには、より価値の高い楽曲の提供が重要だと判断しての策だろう。

 

ストリーミング型サービスはスマートフォンとヘッドホンの組み合わせで聴かれていることが多いが、ハイレゾやロスレスの価値を100%生かすには、対応機器の準備も必要になる。だから全員がいきなり音質向上を体感できるわけではないし、楽曲のデータ容量が数倍に増えるというデメリットもある。しかし、機器を用意すれば音質が上がるということでもあり、利用者には望ましいことではある。

 

とはいえ、単純に音質だけが価値ではない。トップシェアのSpotifyは「新しい音楽の聴き方」の訴求で差別化を進めている。それはどんな点なのか? 利用者はどこを見てサービスを選ぶべきなのか? その辺は次回解説する。

 

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iPhone 13の全モデルを試したライターが解説、最新iPhoneはココが肝

アップルが新しい「iPhone 13」シリーズを発売しました。

 

フラグシップのiPhone 13 Proシリーズは6.1インチの「iPhone 13 Pro」、6.7インチの「iPhone 13 Pro Max」を展開。また、バランスのいいハイエンドモデルである6.1インチの「iPhone 13」と、現行iPhoneの中で最もコンパクトな5.4インチの「iPhone 13 mini」をラインアップしています。

 

これら全4モデルをすべて試した筆者が、iPhone 13シリーズの魅力を解説したいと思います。

↑2021年の最新モデル、iPhone 13シリーズが発売されました

 

カメラはマクロ撮影とシネマティックモードに注目

今年のiPhoneも、やはりカメラの機能が最も注目されています。iPhone 13 Proシリーズは望遠・広角・超広角のトリプルレンズカメラを搭載。iPhone 13/13 miniは広角・超広角のダブルレンズカメラ構成となっています。

↑左からトリプルレンズカメラのiPhone 13 Pro/iPhone 13 Pro Max、ダブルレンズカメラのiPhone 13/iPhone 13 mini

 

そんなiPhone 13シリーズのカメラについて、筆者は2つの新機能に注目しています。ひとつはiPhone 13 Proシリーズの2モデルだけが搭載する「マクロ撮影」機能です。超広角カメラを使って被写体に最短2cmまで寄って大きく写せます。

 

マクロ撮影のためにカメラの設定や特別な操作は不要。iPhoneのカメラを被写体に近づけると、マクロ撮影に対応する超広角カメラに自動で切り替わるので、オートフォーカスで被写体にピントがあったらシャッターアイコンをタップするだけで印象的な写真を撮れます。

 

超広角カメラを使うため、ピントが合った部分の周辺が自然にぼけて形の歪みが出る場合もあります。しかしながらアーティスティックな表現手段として上手に活かせば、花や植物などはよりいっそうSNS映えする写真になるでしょう。

↑iPhone 13 Proシリーズに搭載されたマクロ撮影機能。被写体にカメラを近づけると自動でマクロ撮影モードに切り替わります

 

もうひとつカメラに関連するおもしろい機能は、iPhone 13シリーズの4モデルで共通に搭載する「シネマティックモード」です。iPhoneで撮影する動画の背景に、写真のポートレートモードのような自然なボケ味を加えて、まるで映画のような動画を簡単に撮ることができます。

 

ボケ味は、iPhoneに搭載されている高性能なNeural Engineを活かした、ソフトウェアによる機械学習処理で実現。さらに、撮影を始める前だけでなく、シネマティックモードで撮った動画は後からボケ味の強弱を変えることもできます。

 

動画の手前側と奥側に写る被写体の、どちらにフォーカスを合わせて、どちらにボケ味を加えるかを選ぶことも可能です。

↑シネマティックモードでは被写体をタップで選択してフォーカスをロックし、背景にボケ感を加えたり、背景側の被写体へ意図的にフォーカスを合わせて撮影したりすることができます

 

筆者は学生の頃8ミリフィルムカメラで映画を撮っていましたが、意図的に被写体の姿にボケ味を加えて、しかも前後の位置関係にある被写体に素早くフォーカスを切り換えるなんてことをするには、複雑な操作や前準備が必要でした。それをいとも簡単にこなしてしまうiPhone 13シリーズのカメラには感心するばかり。もしあの頃にiPhone 13シリーズを持っていればきっと傑作を作ることができて、今頃は名の通った映画監督、映像作家になっていたかもしれない、そんな想像も膨らむ機能です。

 

長持ちバッテリーに文句なし

iPhone 13シリーズは4つのモデルともに「バッテリーの持ち」が、2020年に発売されたiPhone 12シリーズと比べてさらに良くなりました。

 

公称ではiPhone 13 ProとiPhone 13 miniが約1時間半、iPhone 13とiPhone 13 Pro Maxが約2時間半、それぞれiPhone 12シリーズの同型モデルよりも駆動時間が長くなったとされています。

 

実際に、iPhone 13 Pro MaxとiPhone 12 Pro MaxでApple TVアプリを立ち上げて、Wi-Fiにつないで2時間の映画をストリーミング視聴してみたところ、バッテリーの減り具合はiPhone 13 Pro Maxの方が2分の1程度に抑えられていました。

 

また、iPhone 13 miniを満充電にしてから、そのまま1日普通に使ってみたところ、バッテリーの残量は50%を少し切る程度までキープしました。外出先でiPhoneのバッテリー残量を気にしなくても済むようになれば、これほどうれしい進化はありません。

↑iPhone 13 miniもバッテリー持ちがかなり良くなっています

 

内蔵スピーカーの音質は想像以上の迫力とリアリティ

iPhone 13シリーズはFace IDによる、顔認証システムを実現するためのTrueDepthカメラをフロントパネル上部に内蔵。また、このフロントパネル上部のノッチ(切り欠き)を約20%小さくして、ディスプレイの表示領域を広げています。

↑左がiPhone 13 Pro Maxで、右がiPhone 12 Pro Max。ノッチの形状が変わったためか、内蔵スピーカーによるサウンドが迫力を増しています

 

合わせてトップスピーカーの位置や形状を変更。これに加えて、内蔵スピーカーによるサウンドの切れ味がiPhone 12シリーズと比べてより鋭くなっています。たとえばApple Musicで音楽を再生すると、センターの位置にボーカルが明瞭に定位するうえに、バンドの演奏位置もより深い奥行きが感じられます。また、映画のサウンドも明瞭度が増し、左右に展開する効果音のバランスも良くなりました。

 

外出時に、音楽を楽しむためにはイヤホンやヘッドホンを使わざるを得ませんが、これから在宅時間にはiPhone 13シリーズのスピーカーサウンドもぜひ試してみてください。きっと想像以上の迫力とリアリティに驚くはずです。

 

アップルは現在、Apple TVアプリで再生する映画はもちろん、Apple Musicでもアップル独自の立体音楽体験である「空間オーディオ」に対応するコンテンツを次々に増やしています。iPhoneで空間オーディオの魅力を体験するためには、それぞれに対応するコンテンツが必要ですが、最近ではNetflixで配信されている映画やドラマがiPhone/iPad向けのアプリで空間オーディオ再生に対応しました。

 

また、最新のiOS 15を搭載するiPhone 13シリーズでは、AirPods Pro、AirPods Maxを組み合わせれば、Apple Musicで配信されている通常のステレオ音声の楽曲やYouTubeの音声なども「空間オーディオ化」されます。どちらかの製品を持っている方はぜひ試してみてください。

↑ステレオ音声の音楽コンテンツやYouTube動画のステレオ音声を「空間オーディオ化」できる機能がiOS 15に搭載されました

 

5G対応iPhoneはもう買いどき

2020年の春から、国内でも5Gによるモバイル通信サービスが本格的に立ち上がりました。現在も国内の大手携帯電話キャリアによる5G対応のモバイルネットワークエリアは、日々拡大しています。筆者が住んでいる東京都23区の外れの街でも5Gでつながる場所が増えてきました。

↑東京郊外の街中にも5Gでつながるエリアが広がっています

 

5Gの普及が進むと、その特長であると言われる高速・大容量通信を活かしたコンテンツサービスが増えて、iPhone 13シリーズのような5G対応スマホで快適に楽しめる環境も整うはずです。昨年は5G対応スマホの購入を見送ったという方も、今年は検討を始めてもよいタイミングです。5Gの普及期を迎えたときに、いち早くそのメリットを使いこなせるように、5G対応のiPhone 13シリーズで慣れておくべきだと思います。

 

バランスの良さはiPhone 13、カメラはPro、miniは片手で楽に操作できるのが魅力

そんななかで、iPhone 13シリーズの4機種すべてを試してみて、筆者はコストパフォーマンスを含むバランスの良さで選ぶならばやはりiPhone 13を一押ししたいと思います。

 

また、望遠カメラやマクロ機能など、ハードウェアに由来するカメラの表現力にもこだわるのであれば、少し値段は張るものの、頑張って13 Proシリーズを選ぶのがいいでしょう。このカメラに加えて、6.7インチの大画面仕様のiPhone 13 Pro Maxは動画再生時に高い没入感が得られます。

 

一方、片手で持ちながら楽に操作ができるiPhone 13 miniの軽快さは、ほかのモデルにはない魅力です。やや個性的でクセのある端末に感じられるかもしれませんが、ハマると手放せなくなる可能性はあると思います。

 

手に持ったときのなじみの良さも検討しながら、自分に最適なiPhone 13シリーズを探し当ててみてください。

 

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【9月24日発売】ゼロハリバートンが新型iPhone13ケースをドロップ! 手帳型と背面型どっちを選ぶ?

ゼロハリバートンブランドの象徴である、ダブルリブのプレスラインが際立つデザインが印象的なiPhoneケースに、新型iPhone13対応モデルが登場。スタイリッシュな外観でありながら、高い機能性と堅牢性を兼ね備えており日常をグレードアップさせてくれます。発売日は9月24日で、手帳型と背面型の2種類を展開。

 

ポリカーボネートケースとTPU素材のインナーケースを合わせた二層構造で、米軍軍事規格の衝撃試験MIL-STD-810GMethod 516.6 を取得。(第三者機関による試験実施)落下テストをクリアしており、頑丈で衝撃に強く耐久性に優れます。新作ケースでは抗菌効果(JIS Z 2801に基づいた抗菌性能)を施し、より安心して使用できます(抗菌効果の持続力は使用状況によって異なり、徐々に低下します)。

↑「持つ人の大切な荷物を守り、持つ人に所有する喜びを与える」というブランドフィロソフィーを体現した、ゼロハリバートンのiPhoneケース

 

↑手帳型の内側のカードポケットにはICカードなどを1枚収納でき、通常の0.33mm保護ガラスとの併用も可能

 

↑ストラップホールもあり、落下防止アイテムを装着可能

 

↑ケースを装着したままMagSafeでの充電が可能

 

「ZERO HALLIBURTON Hybrid Shockproof Flip Case 」(手帳型)
■対応機種:iPhone13、iPhone13 mini、iPhone13Pro
■カラー:ブラック/シルバー/ブルー
■価格:手帳型7920円(税込)

 

「ZERO HALLIBURTON Hybrid Shockproof Case 」(背面型)
■対応機種:iPhone13 、iPhone13 mini、iPhone13Pro
■カラー:ブラック/シルバー/ブルー
■価格:背面型5830円(税込)

 

「ZERO HALLIBURTON Hybrid Shockproof Case 」(背面型)
■対応機種:iPhone13Pro Max
■カラー:シルバー
■価格:背面型6380円(税込)

 

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Apple新製品、専門家の評価は? iPad miniは大きな進化、iPhone 13のカメラはぜひ使ってみたい

日本時間の15日未明に、アップルはオンラインでスペシャルイベントを開催。「iPhone 13」シリーズ4機種と「iPad」シリーズ2機種に加え、秋に発売予定の「Apple Watch Series 7」が発表された。

 

毎年恒例となっている9月の新製品発表会だが、今年のそれは例年以上にバリエーション豊富なラインナップを披露した格好だ。

 

フルモデルチェンジとも言える第6世代のiPad mini

なかでも前モデルから大きな進化を遂げたのが、第6世代の「iPad mini」だ。iPad miniとしては2019年に発売された第5世代から約2年ぶりの登場になり、デザインを刷新。「iPad Pro」や「iPad Air」と同じ、ホームボタンを廃したフルディスプレイのデザインに生まれ変わった。

 

これにより、ベゼル(額縁)いっぱいまで液晶を広げられるようになった結果、画面のサイズは第5世代の7.9インチから8.3インチへとアップ。また指紋センサーのTouch IDは、昨年発売されたiPad Airと同じトップボタンに統合される形になった。

 

↑前モデルから刷新されたのがiPad mini。サイズ感はそのままにホームボタンがなくなり、大画面になった

 

2年ぶりということもあり、スペックの向上にも目を見張る。チップセットには、「iPhone 13 Pro」/「iPhone 13 Pro Max」と同じ「A15 Bionic」を採用。ギリギリ片手で握れるサイズ感ながら、動画の編集などもスムーズにこなせる高性能を実現した。さらに、通信方式は5Gに対応。

 

サイズこそ小さいが、機能的にはiPad AirとiPad Proの中間に位置するタブレットとして生まれ変わったというわけだ。

 

もちろん、「Apple Pencil」はマグネットで側面に装着できる第2世代のもの。また、iPad Proから導入された、超広角のインカメラも搭載し、ビデオ会議の際に自動で被写体にフレームを合わせる「センターフレーム」にも対応する。

 

↑A15 Bionicを搭載しており、高い処理能力でコンパクトながら動画編集もこなせる

 

廉価版のiPadはディスプレイなどの性能を向上させ、正統進化を遂げた

このセンターフレームは、同時に発表された第9世代のiPadにも共通した機能だ。

 

ProやAir、miniといった修飾語のつかないiPadは、いわゆる廉価版のシリーズ。販売数量的にもiPadのなかでもっとも多く、同シリーズの代表的なモデルと言える。

 

そんなiPadも第9世代になり、基本性能を向上させた。ホームボタンのあるクラシックなiPadのスタイルはそのままだが、チップセットはiPhone 11シリーズと同じ「A13 Bionic」になっている。

 

↑iPadはセンターフレームに対応。ビデオ会議がさらにしやすくなった

 

iPadの性能向上において、よりユーザーの目に留まりやすいのは、ディスプレイだろう。サイズや解像度はそのままだが、sRGB相当の広色域に対応。また周囲の環境に応じて画面の色温度を調整し、自然な見え方を実現する「True Tone」にも対応した。

 

iPad miniのようなフルモデルチェンジを果たしたわけではないものの、普及促進の役割を担うど真ん中のiPadとして正統進化したと言えそうだ。

 

第1世代ながら引き続きApple Pencilにも対応し、幅広い用途で利用できる。

 

↑第1世代のApple Pencilにも対応。安価ながら、幅広い用途に活用できる

 

iPhone 13シリーズはかつて型番に「s」とついたモデルに近い位置付けの進化

iPhone 13シリーズの進化の仕方も、どちらかと言うと第9世代iPadに近い。かつてのiPhoneは2年ごとにフルモデルチェンジしながら、その間を埋める製品として型番に「s」とついたモデルをリリースしていた。「iPhone 4s」や「iPhone 5s」がそれだ。

 

2020年に登場した「iPhone 12」は、フレーム部分のデザインを曲面からスクエアへと大きく変え、5Gにも初めて対応したが、iPhone 13はこうした基本部分を踏襲している。その意味では、型番に「s」のついたiPhoneに近いと言えるだろう。

 

一方で、それぞれの機能には確実に磨きがかかっており、特にカメラ機能は刷新と呼んでいいほどの進化を遂げている。

 

iPhone 12のときは、最上位モデルとして「iPhone 12 Pro Max」のみセンサーサイズが大きく、手ブレ補正の方式も唯一センサーシフト式を採用していたが、今年は「iPhone 13 mini」を含む「無印」のiPhone 13と、「Pro」の名を冠するモデルでカメラ機能に差をつけてきた。

 

これにより、iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxの差分は、純粋に画面の大きさだけになったというわけだ。

 

↑iPhone 13 Pro/Pro Maxはカメラを刷新

 

Proの名がつくiPhoneは暗所撮影が強いうえに、マクロ撮影、映画のような撮影などが可能に

iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxは標準広角カメラに、画素ピッチ1.9μmのセンサーを採用した。これまでのiPhoneでもっとも画素ピッチが大きかったのはiPhone 12 Pro Maxの1.7μmだったが、iPhone 13 Pro/iPhone 13 Pro Maxはさらに大型化を進めている。

 

またレンズのF値もF1.5になり、暗所での撮影にさらに強くなった。

 

これに加えて、望遠カメラは焦点距離が変わり、35mm判換算で77mmに。これによって光学ズームは「iPhone 12 Pro」の2倍やiPhone 12 Pro Maxの2.5倍より高倍率な3倍になっている。さらに超広角カメラもF1.8になったうえに、新たにオートフォーカスが加わった。

 

↑センサーを大型化し、レンズも明るくなった

 

↑望遠カメラは77mmになり、ちょうど3倍ズームに

 

また、この超広角カメラはマクロ撮影にも対応。被写体に近づいていくと自動的にマクロモードに切り替わり、物や草花、食べ物などのディテールをクッキリと写すことが可能だ。

 

さらに、撮影モードには新たに「フォトグラフスタイル」が導入された。これは、単純なフィルターと違い、肌のトーンを一定に保ったままコントラストを高めたり、暖かみを出したりできる機能。機械学習で写っているものを認識できる、iPhoneならではの新機能だ。

 

↑マクロモードで撮影した写真

 

↑肌のトーンを一定に保ったまま、背景の鮮やかさや細部のトーンなどを変えられるフォトグラフスタイル

 

動画撮影も大きく進化し、「シネマティックモード」に対応した。フォーカスを合わせる人物をシーンごとにiPhone側で判断して、あたかも映画のワンシーンのように自動で切り替えることが可能。タップしてフォーカスを合わせたあと、編集でピントの合う場所を変える機能も用意されている。

 

こうした処理ができるのも、最新のiPhoneに採用されたチップセット「A15 Bionic」の高いパフォーマンスがあってこそだ。

 

↑映画のようなピント合わせを実現するシネマティックモードに対応

 

ディスプレイは、新たに「ProMotion」に対応し、10Hzから120Hzの間でリフレッシュレートを自動で切り替える。画面の滑らかさと省電力を両立させた機能だが、これを搭載したのもProの名を冠した2機種のみになる。

 

なお、細かな点では、屋外での明るさが最大1000ニトと、さらにディスプレイが明るくなっているのも特徴だ。

 

iPhone 13もカメラ機能が大きく進化

一方で、iPhone 13やiPhone 13 miniは、広角と超広角のデュアルカメラを踏襲しながら、センサーサイズはiPhone 12 Pro Maxと同じ1.7μmに拡大した。先に挙げたフォトグラフスタイルやシネマティックモードにも対応するなど、無印のiPhoneとしてはカメラ機能が大きく進化している。

 

このほか4機種とも、Face ID用のノッチがコンパクト化するなど、正統進化ながら、各機能にはしっかり磨きがかかった印象を受ける。

 

↑iPhone 13やiPhone 13 miniもカメラのハードウェアは進化している

 

Apple Watch Series 7はディスプレイの大型化がポイント

これらに加えて、スマートウォッチのApple Watch Series 7も発表された。今年は、投入時期がやや遅れ、iPhoneより後の秋発売になり、正確な日程も公表されていないが、サイズはそのままにディスプレイサイズが大型化しており、印象が変わった。

 

充電時間も、Apple Watch Series 6比で33%高速化するなど、基本性能も向上した。耐久性も上がり、歴代最高になったという。

 

↑Apple Watch Series 7はディスプレイサイズが大型化。ベゼルが細くなり、デザインが洗練された

 

新鮮味に欠けるところはあったものの、製品の完成度は高そう

デザインを含めた、フルモデルチェンジを果たしたiPad miniやApple Watch Series 7に対し、基本性能やカメラ機能を向上させたiPhone 13シリーズやiPadは新鮮味に欠けるところはあったものの、いずれの製品も完成度は高そうだ。

 

特にiPhone 13シリーズのカメラは、画質を向上させただけでなく、シネマティックモードでの動画撮影といった新たな提案があり、ぜひ使ってみたいと思わせる1台に仕上がっている。

 

Apple Watch Series 7以外はいずれも24日に発売される。発売まで残すところあと1週間。その時が今から楽しみだ。

 

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iPhone 13シリーズとiPhone 12シリーズは何が違うの? 主な違いを比較

アップルが、9月15日に発表したiPhone 13、iPhone 13 Proシリーズ。ムービー撮影などの進化が注目される本シリーズですが、販売が継続される前モデルのiPhone 12とはどこが違うのか、それぞれの主な違いと主な共通点をまとめてみました。

 

①ディスプレイ

↑新作のiPhoneは、ノッチが縮小され、画像の表示領域が拡大

 

iPhone 12 mini iPhone 12 iPhone 13 mini iPhone 13 iPhone 13 Pro iPhone 13 Pro Max
5.4インチSuper Retina XDRディスプレイ

2340×1080pix

476ppi

6.1インチSuper Retina XDRディスプレイ

2532×1170pix

460ppi

5.4インチSuper Retina XDRディスプレイ

2340×1080pix

476ppi

ノッチの縮小化

6.1インチSuper Retina XDRディスプレイ

2532×1170pix

460ppi

ノッチの縮小化

6.1インチProMotion搭載Super Retina XDRディスプレイ

2532×1170pix

460ppi

ノッチの縮小化

6.7インチProMotion搭載Super Retina XDRディスプレイ

2778×1284pix

458ppi

ノッチの縮小化

 

画面サイズは、iPhone 13/iPhone 12ともにminiが5.4インチ、iPhone 13 Pro Maxが6.7インチで、ほかは6.1インチ。解像度は、画面サイズにより異なります。

 

iPhone 13 Proシリーズは、”ProMotion搭載”Super Retina XDRディスプレイを採用していて、最大フレームレート120Hzに対応。ゲームプレイ時にフレームレートを向上させ、通常時は落とすなど、10~120Hzの範囲で自動調整する機能も備えています。

 

また、iPhone 13以降では、フロントカメラを搭載するノッチ部分が縮小されており、より広い範囲の画像表示を可能にしました。なお、6機種のディスプレイ全てが、OLEDディスプレイ(有機EL)となっています。

 

②カメラ

↑iPhone 13シリーズでは、レンズの配置を12シリーズの縦並列から対角に変更しました

 

iPhone 12 mini iPhone 12 iPhone 13 mini iPhone 13 iPhone 13 Pro iPhone 13 Pro Max
広角・超広角

2倍の光学ズームレンジ

光学式手ブレ補正

広角・超広角

2倍の光学ズームレンジ

光学式手ブレ補正

広角・超広角

2倍の光学ズームレンジ

センサーシフト光学式手ブレ補正

シネマティックモード対応

広角・超広角

2倍の光学ズームレンジ

センサーシフト光学式手ブレ補正

シネマティックモード対応

広角・超広角・望遠

6倍の光学ズームレンジ

デュアル光学式手ぶれ補正

センサーシフト光学式手ブレ補正

シネマティックモード対応

LiDARスキャナ搭載

ナイトモードのポートレート

広角・超広角・望遠

6倍の光学ズームレンジ

デュアル光学式手ぶれ補正

センサーシフト光学式手ブレ補正

シネマティックモード対応

LiDARスキャナ搭載

ナイトモードのポートレート

 

カメラ性能では、iPhone 12シリーズ、iPhone 13シリーズ、iPhone 13 Proシリーズの間に明確な差があります。

 

まず、iPhone 12シリーズとiPhone 13シリーズを比較すると、手ブレ補正機能がiPhone 13シリーズは、高性能なセンサーシフト光学式手ブレ補正を標準搭載。また、ムービー撮影中に、被写体にあわせて自動でピント調節をする、シネマティックモードにも対応しています。

 

これに加えて、iPhone 13 Proシリーズでは、カメラが3基になっているため光学ズームレンジが6倍に拡大し、被写体との距離をレーザーで測るLiDARスキャナも搭載。さらに、ナイトモードでもポートレート撮影が可能になっているほか、RAWデータの記録、長編映画や放送向けの映像で使用されているフォーマット「ProRes」への対応など、Proの名に恥じない性能を備えました。

 

③チップ

↑アップルの発表によれば、A15 Bionicは、「他社主要製品より、50%高速」とのこと

 

iPhone 12 mini iPhone 12 iPhone 13 mini iPhone 13 iPhone 13 Pro iPhone 13 Pro Max
A14 Bionic(CPU6コア、GPU4コア、ニューラルエンジン16コア) A14 Bionic(CPU6コア、GPU4コア、ニューラルエンジン16コア) A15 Bionic(CPU6コア、GPU4コア、ニューラルエンジン16コア) A15 Bionic(CPU6コア、GPU4コア、ニューラルエンジン16コア) A15 Bionic(CPU6コア、GPU5コア、ニューラルエンジン16コア) A15 Bionic(CPU6コア、GPU5コア、ニューラルエンジン16コア)

 

iPhone 12シリーズはA14 Bionic、iPhone 13/iPhone 13 ProシリーズはA15 Bionicを搭載。世代が異なるため、A15 Bionicのほうが高性能です。

 

また、iPhone 13 Proシリーズのみ、GPUが5コアと、グラフィック性能がより高まっているため、高負荷なグラフィック表示を要求されるゲームにも向いているでしょう。

 

④バッテリーの持ち時間

↑新世代のiPhoneは、バッテリーの持続時間を従来機種より向上させました

 

iPhone 12 mini iPhone 12 iPhone 13 mini iPhone 13 iPhone 13 Pro iPhone 13 Pro Max
最大15時間のビデオ再生 最大17時間のビデオ再生 最大17時間のビデオ再生 最大19時間のビデオ再生 最大22時間のビデオ再生 最大28時間のビデオ再生

 

バッテリー性能には段階的な違いがあり、上位モデルであるほど、バッテリーの持続性は高くなっています。また、iPhone 12シリーズとiPhone 13シリーズの間での世代間格差も存在します。

 

⑤ボディ素材とカラーリング

↑iPhone 13シリーズのカラバリ

 

iPhone 12 mini iPhone 12 iPhone 13 mini iPhone 13 iPhone 13 Pro iPhone 13 Pro Max
アルミニウム

6色(パープル・ブルー・グリーン・プロダクトレッド・ホワイト・ブラック)

アルミニウム

6色(パープル・ブルー・グリーン・プロダクトレッド・ホワイト・ブラック)

アルミニウム

5色(スターライト・ミッドナイト・ブルー・ピンク・プロダクトレッド)

アルミニウム

5色(スターライト・ミッドナイト・ブルー・ピンク・プロダクトレッド)

ステンレススチール

4色(シルバー・グラファイト・ゴールド・シエラブルー)

ステンレススチール

4色(シルバー・グラファイト・ゴールド・シエラブルー)

 

ボディ素材は、iPhone 13 Proシリーズのみがステンレススチール、それ以外はアルミニウムとなっています。カラバリはiPhone 12シリーズ、iPhone 13シリーズ、iPhone 13 Proシリーズでそれぞれ異なっており、iPhone 13 Proシリーズにはプロダクトレッドがありません。

 

⑥本体サイズと重さ

iPhone 12 mini iPhone 12 iPhone 13 mini iPhone 13 iPhone 13 Pro iPhone 13 Pro Max
64.2×131.5×7.4mm

133g

71.5×146.7×7.4mm

162g

64.2×131.5×7.65mm

140g

71.5×146.7×7.65mm

173g

71.5×146.7×7.65mm

203g

78.1×160.8×7.65mm

238g

※サイズはすべて、幅×高さ×厚み

 

iPhone 13シリーズは、iPhone 12シリーズと比べて、ほんの少し厚く、重くなりました。ただし、どちらもわずかな差に収まっており、体感での違いはあまりなさそうです。

 

一方、iPhone 13 Proは、iPhone 13と同一の画面サイズ、本体サイズながら、重さには30gの開きがあります。

 

⑦容量と価格

iPhone 12 mini iPhone 12 iPhone 13 mini iPhone 13 iPhone 13 Pro iPhone 13 Pro Max
64GB:6万9800円

128GB:7万5800円

256GB:8万7800円

64GB:8万6800円

128GB:9万2800円

256GB:10万4800円

128GB:8万6800円

256GB:9万8800円

512GB:12万2800円

128GB:9万8800円

256GB:11万800円

512GB:13万4800円

128GB:12万2800円

256GB:13万4800円

512GB:15万8800円

1TB:18万2800円

128GB:13万4800円

256GB:14万6800円

512GB:17万800円

1TB:19万4800円

 

iPhone 13シリーズでは、容量の下限が128GBからとなり、大容量化が進行。iPhone 13 Proシリーズでは、iPhone初となる1TBモデルが登場しました。

 

 

6機種で共通の主なポイント

↑「探す」機能に対応したMagSafeウォレットアクセサリ。アクセサリを紛失しても安心です

 

・エッジ部分が角ばった本体デザイン

OLEDディスプレイ(有機EL)

・Face IDの搭載(指紋認証は非対応)

・IP68等級の防塵・耐水性能

・MagSafeアクセサリとワイヤレス充電への対応

 

今回の進化ポイントは、カメラの高性能化、チップの高性能化、大容量化、と言えそうです。新型iPhoneの予約は、9月17日午後9からスタート。発売日は9月24日となっています。

最高スペックの「iPhone 13 Pro」登場、マクロ撮影可能なカメラや最長バッテリーなどを搭載

アップルは9月15日、最新の「iPhone 13 Pro」シリーズを発表。6.7インチの「iPhone 13 Pro Max」と6.1インチの「iPhone 13 Pro」をラインアップします。価格は以下のとおりです。

 

iPhone 13 Pro Max
128GBモデル 13万4800円(税込)
256GBモデル 14万6800円(税込)
512GBモデル 17万800円(税込)
1TBモデル 19万4800円(税込)

 

iPhone 13 Pro
128GBモデル 12万2800円(税込)
256GBモデル 13万4800円(税込)
512GBモデル 15万8800円(税込)
1TBモデル 18万2800円(税込)

 

予約は9月17日開始で、販売は9月24日からとなります。

 

iPhone 13 Proシリーズは、カメラシステムの最大の進歩、これまでで最長のバッテリー持ち、最速のパフォーマンスを備えたとするモデル。ここでは、その特徴をいくつかのポイントに分けて紹介します。

 

ポイント1 あらゆるスマホで最速のグラフィックパフォーマンス

まずは搭載されている最新チップから見ていきます。iPhone 13 ProシリーズにはA15 Bionicチップが搭載。新しい6コアCPUと5コアGPUという構成になっており、これまでのiPhoneで最高のグラフィックパフォーマンスを実現するうえ、あらゆるスマホで最速のグラフィックパフォーマンスを実現したとうたっています。

 

ポイント2 3眼カメラはマクロ撮影や明るい撮影が可能

続いてカメラを見ていきます。カメラは12MPセンサー搭載で77mmの望遠、広角、超広角カメラの3眼構成。さらに、A15 Bionicチップによる新しい画像信号プロセッサーを搭載しており、これまでのiPhoneで最高のカメラシステムを備えたといいます。

 

↑3眼構成のiPhone 13 Proシリーズ。iPhone 13シリーズにはない望遠が追加されています

 

また、超広角はマクロ撮影も可能。2cmまで寄って被写体を撮影できるほか、スローモーションやタイムラプス動画の撮影も可能です。なお、光学ズームは3倍となっています。

 

↑マクロはこのように鮮明な撮影が可能

 

さらに、超広角はf値1.8に加えて新たなオートフォーカスシステムを採用することで、より明るい撮影が可能。これに加えて3眼すべてで暗い場所でも撮影できる「ナイトモード」や、色やコントラスト・照明を改善することで複数人が写る撮影でも全員の顔が明るくなる「スマートHDR4」などを搭載しています。

 

↑超広角カメラはこれまで以上に多くの光を集め、暗くなりにくい撮影ができます

 

一方の動画では、撮影中に自動でフォーカスを変更できる機能を備えたシネマティックモードを搭載するうえに、長編映画や放送向けの映像で使用されているフォーマット「ProRes」に対応。より高い色再現度と優れた圧縮を実現するといいます。

 

↑動画中に新たな被写体が登場すると、その被写体にピントを合わせるシネマティックモード

 

このほか、動画は4K/30p撮影が可能です。

 

ポイント3 最大120Hz対応の「ProMotion」採用Super Retina XDRディスプレイ

ディスプレイは最大フレームレート120Hzに対応する「ProMotion」採用のSuper Retina XDRディスプレイを搭載。可変フレームレートにも対応しており、ゲームプレイ時はフレームレートを最大にし、通常操作ではフレームレートを落とすなど、10~120Hzの間でフレームレートを自動変更します。

 

↑最大120Hz駆動に対応。スマホゲームも楽しめます

 

また、有機ELパネルを採用するうえに、明るさはこれまでのiPhoneで最大の1000ニットを実現しています。

 

ポイント4 前モデルに比べて最大2時間半長持ちするバッテリーと高耐久ボディ

バッテリーはA15 Bionicチップによる優れた電力効率性と大型バッテリーを搭載することで、iPhone 13 Pro MaxであればiPhone12 Pro Maxに比べて最大2時間半長持ちするとのこと。ビデオ再生の場合は、最大28時間再生が可能です。

 

↑これまでのiPhoneで最長のバッテリー容量を実現

 

また、ボディの素材は耐摩耗性と耐腐食性を備えたステンレススチールバンドやテクスチャード加工のマットガラスバックなどを採用。さらに表面全体にナノメートルスケールの金属セラミックを何層も塗布して耐久性を確保しています。

 

これに加えて、IP68等級の防塵・耐水性能を備えています。

 

iPhone 13 Pro Maxの本体サイズは約幅78.1×高さ160.8×厚さ76.5mm、重さは238g。iPhone 13 Proは幅71.5×高さ146.7×厚さ7.65mmで、重さは203gです。

 

ここ数年は20万円超えも珍しくないiPhoneですが、今回は1TBモデルでも19万円台とちょっとお買い得です。早めに購入したいという人は、9月17日の予約に臨みましょう。

 

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史上最大かつ、最強のApple Watchが誕生! 充電も高速化して使いやすそう!!

9月15日、アップルが新たに発表したApple Watch Series 7。Apple Watch史上最大のフェイスを備える本品は、充電の早さや頑強さなど、機能性の面で大きな進歩を遂げました。

 

ポイント1 Apple Watch史上最も大きいディスプレイで視認性アップ

Apple Watch Series 7 は、本体のサイズを変えることなく、ディスプレイを拡大しました。ふちのサイズを40%削減して1.7mmとすることで、スクリーンの広さをSeries6から約20%、3からはなんと50%以上も拡大しています。

 

Retinaディスプレイの表示はより明瞭になり、手首を下げているときでも、屋内では70%以上も明るく見えるそうです。画面が大きくなったこととあわせ、明るさの面でもフェイスの視認性が向上しています。

 

 

ポイント2  文字入力も楽々! アプリのUIが進化

画面が大きくなったことによる大きな影響は、視認性だけにとどまりません。ボタンが大きくタップしやすくなり、アプリのUIが向上しました。

 

大きくなったディスプレイをフル活用できるよう、システム全体のボタンのデザインを改良し、計算機やストップウォッチなどのアプリが使いやすくなっています。テキストの表示量は、Series 6と比較して、50%も増加しました。このApple Watchなら、フルキーボード入力もお手の物ですし、機械学習による入力する単語の予測機能も搭載しています。

 

 

ポイント3 Apple Watchとして初めて、IP6Xの防塵規格に対応

Apple Watch Series 7は、耐久性も向上しました。同シリーズで初めて、IP6Xの防塵規格に対応し、土ぼこりなどへの耐性が向上。防水性能も、50m防水に対応しています。

ディスプレイの亀裂耐性も向上しているとのことで、アウトドアでも安心して使えそうです。

 

 

ポイント4 45分で0から80%に達する高速充電

Apple Watch Series 7のバッテリー稼働時間はこれまでと同じ18時間ですが、充電が高速化しました。

 

充電速度は、Series 6と比べて最大33%速くなり、45分間の充電で、バッテリーの80%を充電できます。また、8分間充電するだけで、8時間の睡眠記録に対応できるため、わずかな時間充電するだけでも、多くのライフログを残せます。

 

ポイント5 サイクルウォッチとして大きく進化

Apple Watch Series 7は、サイクルウォッチとして大きく進化。

自転車に乗り始めると自動検知、ストップすると計測を自動停止するほか、万が一転倒した場合もそれを検知して緊急通報サービスに自動で電話をしてくれます。また、速度や走行距離などを声で知らせる音声フィードバック機能を搭載しており、アスリートレベルでも活用ができそうです。

なお、定額サービスで、毎週新しいワークアウトがビデオで提供されるApple Fitness+には、ピラティスなどの新しいワークアウトが配信されます。配信先の国として既存の6か国に加え、新たに15か国が加わるとのことですが、日本はそれに含まれておらず、今後の対応が待たれます。

 

 

Apple Watch Series 7のカラーは、アルミニウムモデルが、グリーン、ブルー、プロダクトレッド、スターライト、ミッドナイトの5種類。ステンレススチールモデルが、シルバー、グラファイト、ゴールドの3種類。さらに、チタニウムモデルが、自然色と、スペースブラックチタニウムの2種類となっています。また、Apple Watch Nike、Apple Watch Hermèsも発売されます。

なお、バンドは、既存のすべてのバンドに対応するということです。

↑アルミニウムモデルのカラバリ

 

↑ステンレススチールモデルのカラバリ

 

↑チタニウムモデルのカラバリ

 

↑Nikeモデルには、新たなデザインのバンドを採用

 

発売時期は今秋で、価格は、Apple Watch Series 7が399ドルから、Series 3が199ドルから展開すると発表がありましたが、日本円での価格は現時点で未発表となっています。

 

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今年のiPhoneはどんな感じ?「iPhone 13」の魅力を4つのポイントで解説! 注目はムービー撮影

アップルのオンラインによる新製品発表会「Apple Event」が、日本時間9月15日午前2時から開催されました。こちらの記事ではiPhone 13シリーズより、「iPhone 13」「iPhone 13 mini」についての情報をお届けします。

↑iPhone 13/iPhone 13 mini

 

iPhone 13シリーズは、iPhone 12シリーズのデザインや機能性を着実に継承しつつ、より高めたものになりました。そのポイントを4つに渡って紹介します。

 

ポイント1 画面の表示領域が拡大し、明るさもアップ

iPhone 13シリーズのデザインは、iPhone 12シリーズを順当に引き継いでいます。外見の大きな変化は、カメラの配置が縦の並列から、対角配置へと変更された程度にとどまりました。画面サイズも、iPhone 13が6.1インチ、iPhone 13 miniが5.4インチと、iPhone 12シリーズと同様です。

ボディは、角ばったエッジのフォルムで2つの背面カメラレンズを備えており、IP68の耐水性能を確保しています。

↑レンズの配置が変化

 

一方、前面のカメラスペースは従来モデルより20%縮小されたため、画面の表示領域が広がりました。また、Super Retina XDRディスプレイは、従来モデルより28%明るくなり、輝度は最大800ニトに。日差しの強い環境でも、画面の美しさが損なわれません。

↑従来より28%明るくなったディスプレイ

 

ポイント2 まるで映画のようなムービーが撮れる「シネマティックモード」

背面カメラは、iPhone 12シリーズと同様、広角と超広角の2つのカメラを搭載。広角カメラは従来より47%多い光を取り込み、写真やムービーのノイズを減らすことに成功しました。また、超広角カメラは、写真の黒のイメージを追求。高いコントラストを実現することで、より高精細な写真撮影が可能になっています。

これらのカメラにはセンサーシフト式の光学手ブレ補正を備えており、撮影速度も従来モデルより高速化されているほか、光が十分でないシーンでの撮影をアシストするナイトモードなども搭載されています。なお、手ブレ補正について、アップルの公式スペックでは「センサーシフト光学式手ぶれ補正(広角)」という記載になっており、超広角がセンサーシフト光学式手ぶれ補正に対応しているかは現時点で不明です。

↑センサーシフト式の光学手ブレ補正を搭載

 

↑暗い場所でも明るい写真が撮影できます

 

iPhone 13シリーズのカメラにおける大きな目玉はシネマティックモードの搭載です。ムービー撮影中に力を発揮するこのモードは、動画中に新たな被写体が登場するとセンサーがそれを検知し、ピントをその被写体に切り替えてくれます。

↑動画撮影中でもピントを被写体に切り替えてくれます

 

これにより、ユーザーはまるで映画ような映像を手軽に撮ることが可能になります。なお、iPhone 13シリーズで撮影される映像は、明暗の差をくっきり表現する高画質映像規格・ドルビービジョンHDRによって記録されるため、内容、質の両面で、より映画に近い映像を撮影することができるようになりました。

 

ポイント3 バッテリー稼働時間は、従来より2.5時間アップ

iPhone 13のバッテリー稼働時間は、iPhone 12と比べて最大2.5時間アップ。iPhone 13 miniは、12 miniより最大1.5時間長くなりました。

↑iPhone 12と比べてバッテリー稼動時間がより長くなりました

 

5G通信が不要な時はLTE通信に自動で切り替えるなど、電源の使用を効率化することでこの進化を実現したということです。

 

ポイント4 さらに高速化した A15 Bionicチップ

新たに開発したA15 Bionicチップは、2つの高性能コア・4つの高効率コアをあわせた6コアで構成されています。Appleの発表によると、この新しいチップは他社主要製品より50%高速で、GPU性能は30%高い、ということです。

↑A15 Bionicチップ

 

↑A15 Bionicチップは6コア構成

 

また、機械学習のための16のニューラルエンジンを搭載し、これらは毎秒15.8兆回もの演算が可能。テキスト認識表示や、実際のマップと3Dマップの融合が従来より高速化します。

↑機械学習のための16のニューラルエンジンを搭載

 

iPhone 13、iPhone 13 miniは、プロダクトレッド、スターライト、ミッドナイト、ブルー、ピンクの5色のカラーで展開されます。容量は、iPhone 13、 iPhone 13 miniともに、128GB、256GB、512GBの3種類。

↑カラーは5色

 

価格は、iPhone 13が9万8800円、11万800円、13万4800円(それぞれ、128GB、256GB、512GBモデル)、iPhone 13 miniが、8万6800円、9万8800円、12万2800円(それぞれ、128GB、256GB、512GBモデル)となっています。

 

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【Apple Event速報】これまでで最強のiPad mini発表!ホームボタン廃止など4つの進化点

アップルは9月15日、新型iPad miniを発表。同日から予約を開始しています。価格は以下のとおりです。

 

64GB/Wi-Fiモデル 5万9800円(税込)

64GB/Wi-Fi+Cellularモデル 7万7800円(税込)

256GB/Wi-Fiモデル 7万7800円(税込)

256GB/Wi-Fi+Cellularモデル 9万5800円(税込)

 

発表されたのは第6世代にあたるモデルです。アップルのティムクックいわく「これまでで最強のiPad mini」であるとのこと。そんな最新iPad miniのポイントを紹介していきます。

 

ポイント1 ホームボタン廃止

発表会で「まったく新しいデザインを採用」したとうたうとおり、TouchIDをホームボタンではなく、トップボタンに搭載。これにより、ホームボタンをなくした「全画面デザイン」を採用し、コンパクトなサイズながら大きめな8.3インチのLiquid Retinaディスプレイが搭載されています。

 

↑iPad miniのロック解除や、アプリへのログイン、Apple Payの使用はトップボタンからになります

 

また、このLiquid Retinaディスプレイは、明るさ500ニット、Display P3規格の広い色域、周囲の光に合わせてディスプレイの色合いを調整するTrue Toneに対応。

 

↑高精細かつ大きめなディスプレイにすることで、優れた映画鑑賞体験を提供するとのこと

 

ポイント2 CPU性能は約40%、GPU性能は80%向上

CPUにはA15 Bionicチップを搭載。前世代に比べてCPU性能は約40%、GPU性能は80%向上したとしており、優れたグラフィックスのゲームも楽しめるといいます。さらに、ニューラルエンジンとCPU由来の機械学習アクセラレーターを搭載。たとえば、写真内のテキストを認識し、7つの異なる言語に変換などが可能になっています。

 

↑前世代iPad miniはA12 Bionicチップ搭載。最新iPad miniはA15 Bionicチップ搭載でCPU性能が約40%向上したとしています

 

↑最新チップ搭載でGPU性能は前世代モデルから約80%向上。デザイナーや医師などが使うプロ向けアプリによる厳しい要求のタスクも処理可能だそうです

 

ポイント3 カメラはFaceTime中に人を自動でフレーム内に収めるセンターフレーム対応

メインカメラは12MPセンサーと、鮮やかな写真を撮影するためとしている大きな絞りを搭載しています。一方のフロントカメラは、12MPの超広角レンズを採用するうえに、FaceTime ビデオ通話中にカメラを自動調整し、話している人やほかのユーザーを常にフレーム内に収めるセンターフレームにも対応しました。

 

↑iPad Proにも採用されたセンターフレームに対応するフロントカメラ

 

↑スピーカーはステレオ仕様になっています

 

ポイント4 5GやUSB Type-Cなどの最新規格に対応

前世代のiPad miniまでは第1世代のApple Pencilに対応していましたが、今回発表のiPad miniは第2世代のApple Pencilに対応。また、OSは最新のiPadOS 15を搭載しています。

 

さらに、5GやWi-Fi 6などの最新規格に対応。これに加えて、外部インターフェイスにUSB Type-Cを搭載しています。

 

↑最新の5Gにも対応

 

ラインアップは冒頭でも書いたとおり、ストレージが64GBのモデルと256GBのモデルを用意。本体サイズは約幅134.8×奥行き195.4×厚さ6.3mmで、重さはWi-Fiモデルが約293g、Wi-Fi+Cellularモデルが約297gです。

 

なお、カラバリはスペースグレイ、ピンク、パープル、スターライトをそろえています。

 

↑カラバリはこれまでとは違った印象のカラーを用意しています

 

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【Apple Event速報】「第9世代iPad」はフロントカメラが大幅進化! 価格据え置きでストレージ2倍の高コスパモデルに

Appleのオンラインによる新製品発表会「Apple Event」が、日本時間9月15日午前2時から開催されました。こちらの記事では「iPad」の新モデルについての情報をお届けします。

↑Apple Eventに登壇したティム・クックCEO

 

今回発表された第9世代iPadは、デザインは前世代モデルを踏襲しながらもスペックを進化させていることが特徴です。iPhone 11同じA13 Bionicチップを搭載。前世代モデルと比較して、CPUやGPU性能は約20%向上しています。

↑第9世代iPadは従来と同じデザイン

 

↑A13 Bionicチップ搭載

 

↑CPUやGPU性能は20%向上しています

 

また、新モデルではフロントカメラが大幅に強化され、従来の1.2MPから12MPに解像度が向上。さらに、iPad Proに搭載されて好評を博したセンターフレーム機能に新たに対応。これはカメラが捉えた人物がフレームの中心から外れないように、自動でズームして調整してくれるというもの。FaceTime通話のほか、Zoomなどのビデオ会議アプリなどでも活用できます。なお。バックカメラはこれまでと同じ8MPです。

↑フロントカメラが大幅に進化

 

↑自動で人物を追従するセンターフレーム機能を新搭載

 

アクセサリーは、フルサイズのSmart Keyboardが使用可能なほか、Apple Pencil(第1世代)にも引き続き対応。最新のiPadOS 15との組み合わせにより、高精度な手書き入力が可能となっています。なお、充電端子は引き続きLightning端子となっています。

↑Smart Keyboardに対応

 

↑Apple Pencil(第1世代)を使用可能

 

画面サイズはTrue Tone対応の10.2インチRetinaディスプレイを採用。本体カラーは、スペースグレイ、シルバーの2色で、ストレージ容量は前モデルから倍増され64GBと256GBから選択可能です。価格は64GBのWi-Fiモデルが3万9800円、セルラーモデルが5万6800円。256GBのWi-Fiモデルが5万7800円、セルラーモデルが7万4800円。9月15日より予約を開始し、9月24日に発売となります。

 

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Apple「AirTag」を自宅の鍵に付けたら、家の中を歩く速度が変わった話【愛用品コラム66】

本連載ではGetNavi web編集長・山田佑樹が日々の生活で愛用している品々を紹介していきます。

【#愛用品 コラム66:Apple「AirTag」】

●起

物をどこに置いたかすぐに忘れてしまう。特に、多いのが自宅の鍵だ。それなら誰でもたまにある現象だと思うが、僕の場合、やや事情が異なる。キーケースに自宅の鍵と6 in 1のマルチツールをつけているのだ。で、マルチツールを使って段ボールの解体したり、ビールの栓抜き代わりに使ったあと、その辺に置いて行方不明になる。そして探すタイミングは大抵、外出前の焦っているとき。典型的な学習しないパターンである。

 

●承

AirTagは「家庭内遺失物」を探すときに、効果を発揮するデバイスだ。ペアリングしたデバイスの「探す」アプリを立ち上げるだけで、10センチ単位で位置がわかる。近づけば振動し、音がして、ご対面。本棚の数センチの隙間から、玄関の空気清浄機の裏側から、物置きのケーブル箱から、発見された実績がある。なぜ? ちなみに、本体はキーケースの小ポケットに生身のまま突っ込んでいる。

 

●転

使い方としては、ベタすぎる。だが、面白いのは、家の中を歩くスピードに新たな速度域がもたらされる点だ。家の中をゆ〜っくりと歩くって意外としない。トイレに行くとき、家事をするとき、支度をするとき、結構速い。特に在宅勤務になって以降は、自宅がオフィス化しているから、屋外を歩くようなスピードで部屋を往来していることに気づかされる。

 

●結

AirTagで家の中を巡るとき、10センチ単位のゆっくりとした移動が新鮮だ。部屋を内見しているときのような速度感。部屋の中を色々なスピードが行き交うのは、それはそれで生き方にバリエーションが出る。だから、僕は今日も自信を持って、家の中で鍵を失くし、ゆったりと部屋を闊歩する。変な方向に学習しているパターンである。

 

GetNavi web編集長・山田佑樹の「愛用品コラム」はInstagramでも展開中。週3回公開しています。

アップルが世界22ヵ国を表したデザインのApple Watchバンドを発売

アップルは、世界22ヵ国を表したカラフルなデザインが特徴の「Apple Watch」向けインターナショナルコレクションバンドを発売しました。価格は40mmケースサイズモデル/44mmケースサイズモデルともに5280円(税込)です。

 

アップルによると、すべてのアスリートとファンの言葉にできないほどの思いと競争心に敬意を表して発売するバンドであるとしています。

 

バンドに合わせて、対応するストライプ文字盤も用意。文字盤をダウンロードすることで、Apple Watchをパーソナライズし、自分が応援する国を表現することができるといいます。

 

バンドは柔らかいうえに通気性に優れており、軽量な素材を採用。また、面ファスナーを採用しているため、サイズの調整が簡単にできます。デザインは米国やドイツ、英国などをそろえています。もちろん、日本デザインのバンドもラインアップしています。

 

↑こちらが「日本・インターナショナルコレクションスポーツループ」

Apple Musicの空間オーディオとは何か? やり方や対応曲など7つの疑問を解説

Apple Musicは7500万曲以上の作品が“聴き放題”で楽しめる、アップルの定額制音楽配信サービスです。ミュージックビデオの視聴も可能なほか、インターネットラジオ「Apple Music 1」の番組も充実しています。今回は、そのApple Musicに6月から新しく加わった、ドルビーアトモスによる「空間オーディオ」の楽しみ方を紹介します。

 

↑iPhoneで簡単に楽しめるApple Musicの新コンテンツ、空間オーディオを紹介します

 

Q1.空間オーディオってなに?
A.アーティストの演奏空間に自ら飛び込むような音楽体験ができる機能

Apple Musicは2015年の夏にスタートしてから間もなく6年を迎えるサブスクリプション(定期購買)スタイルの音楽配信サービスです。その間、規模を徐々に拡大してきており、2021年6月現在で音楽作品の配信数は7500万曲以上。国内外の作品をロック・ポップスからジャズ、クラシックまで幅広くジャンルをまたいでバランスよくそろえています。

 

Apple MusicはiPhoneやiPad、Macなどのアップル製デバイスに標準インストールされている「ミュージック」アプリから聴くことができます。また、Androidデバイス向けには「Apple Music」アプリが提供されています。さらに、Windows PCなどでも気軽に楽しめるように、Webブラウザーからのリスニングにも対応しました。

 

↑今年スタートから6年を迎えたアップルの定額制音楽配信サービスであるApple Music

 

今回のテーマであるドルビーアトモスによる空間オーディオ(以下:空間オーディオ)とは、通常のステレオ再生を超えた豊かな音場の広がりを感じられる、新しい立体音楽体験です。

 

米ドルビーラボラトリーズが開発した独自のサラウンド技術であるドルビーアトモスをベースにした機能で、左右に加えて高さ方向も含んだ立体的な音空間を音楽リスナーに提供できるところに特徴があります。それはまるで、アーティストが音楽を演奏している空間に、自ら飛び込んでしまうほどリアルな体験と例えることができるでしょう。

 

この空間オーディオを楽しむには、Apple Musicで配信されている楽曲の中で、対応している楽曲を再生する必要があります。そのほか、空間オーディオを楽しむ方法や、対応曲を探す方法は後述します。

 

Q2.利用料金はかかるの?
A.追加費用は不要! Apple Musicの従来月額料金で楽しめる

Apple Musicの利用料金には、1人のユーザーが1つのアカウントで使える月額980円(税込)の「個人プラン」と、登録したユーザーに加えて最大5人のユーザーアカウントを登録でき、同時にそれぞれのデバイスで再生できる月額1480円(税込)の「ファミリープラン」があります。また、学生のユーザー向けにはお得な月額480円(税込)の「学生プラン」が用意されています。

 

筆者が本稿を執筆している6月中旬時点、アップルではApple Musicの3か月無料トライアルを実施しています。有料プランの利用を開始する前に自分が聴きたい楽曲は配信曲の中にあるのか、サービスの使い勝手が期待に沿うものなのかなど、トライアル期間中に確かめてから使用を続けるか決めてもよいと思います。

 

↑初めてのユーザーのために無料トライアル期間も設けられています

 

なお、空間オーディオを利用するには追加費用はいりません。従来と同じ月額利用料金のままで、Apple Musicに新しく加わった数千を超える空間オーディオ対応曲を楽しめます。

 

Q3.空間オーディオを利用するには何が必要なの?
A.iPhoneと普通のヘッドホン・イヤホンがあれば楽しめる

続いて、空間オーディオに対応する楽曲を楽しむために必要な環境を解説します。

 

空間オーディオ再生に対応するデバイスはiPhone、iPad、Mac、Apple TV 4Kです。さらに、iPhoneやiPad、Macであれば、本体に内蔵するスピーカーで聴ける機種もあります。その内訳は下記の通りです。

 

・内蔵スピーカーで空間オーディオを楽しめるiPhone/iPad
iPhone SEを除くiPhone XR 以降
iPad Pro 12.9インチ(第3世代以降)、iPad Pro 11インチ、iPad(第6世代以降)、iPad Air(第3世代以降)、iPad mini(第5世代)
※iPhoneはiOS 14.6、iPadはiPadOS 14.6にアップデートしておく必要があります

 

・内蔵スピーカーで空間オーディオを楽しめるMac
MacBook Pro(2018年モデル以降)、MacBook Air(2018年モデル以降)、iMac(2021年モデル)
※macOSを11.4にアップデートしておく必要があります

 

↑iPad Proは内蔵スピーカーも強力。空間オーディオ対応曲の醍醐味を満喫できます

 

Q4.空間オーディオの設定方法を教えて
A.iPhoneやiPadの場合は、アプリの「設定」から選択できる

例えばiPhoneのみで空間オーディオを楽しむ場合は、「設定」から「ミュージック」アプリを選択し、「オーディオ」の一覧に並ぶ「ドルビーアトモス」を選択すると「自動」「常にオン」または「オフ」という3つの選択項目が表示されますので、「自動」もしくは「常にオン」にしておきます。

 

なお、「自動」を選択すると、アップルのAirPodsシリーズのワイヤレスヘッドホン・イヤホン、またはBeats by Dr.Dreから発売されているBeats Flexなどの、Bluetoothオーディオ向けチップ「H1」もしくは「W1」を搭載する機種をiPhoneやiPadにつないで再生した際に、自動で再生モードを空間オーディオに切り換えてくれます。反対にステレオ再生で聴きたい場合はこれを「オフ」にします。

 

自動で再生モードを切り換えてくれるアップルとBeatsのヘッドホン・イヤホンは以下の通りです。

 

・AirPods、AirPods Pro、AirPods Max
・BeatsX、Beats Solo3 Wireless、Beats Studio3、Powerbeats3 Wireless、Beats Flex、Powerbeats Pro、Beats Solo Pro

 

↑「ドルビーアトモス」の選択を「自動」にすると、アップルやBeatsの一部ヘッドホン・イヤホンで空間オーディオ対応曲を再生するときに、自動的に空間オーディオに切り換えてくれます

 

また、「ドルビーアトモス」の選択項目を「常にオン」に設定しておくと、Apple Musicの空間オーディオを、アップル以外のあらゆる無線・有線タイプのヘッドホン・イヤホンを使って聴けるようになります。

 

↑楽曲の再生中には「Dolby Atmos」の表示が出ます

 

Q5.ヘッドホンやイヤホン以外でも楽しめるの?
A.Apple TV 4Kとスピーカーを使って、最高の空間オーディオ再生環境を作れる

テレビなどのHDMI端子を搭載するディスプレイ機器に接続して、Apple MusicやApple TVなどさまざまなコンテンツを楽しめるメディアプレーヤー「Apple TV 4K」の場合は、空間オーディオの楽しみ方が少し変わります。

 

まず、アップルのSiriを内蔵するスマートスピーカー「HomePod」を接続して聴く方法があります。しかも、HomePodを2台用意して、ステレオペアにしてApple TV 4Kに接続することもできます。もちろん、空間オーディオの立体サウンドは1台だけでも再現可能です。

 

HomePod以外で空間オーディオを楽しむ場合は、ドルビーアトモスに対応したサウンドバーやAVアンプ、スマートテレビなどをApple TV 4KにHDMIケーブルで接続すれば聴くことができます。サウンドバーやAVアンプとそれに接続するスピーカー、それらのクオリティにこだわれば「最高の空間オーディオ再生環境」を家に作ることも可能です。

 

なお、Apple TV 4KにAirPodsシリーズなどのワイヤレスヘッドホン・イヤホンやBeatsのヘッドホン・イヤホンをBluetoothで接続する方法もあります。この場合、Apple TVの「設定」から「ミュージック」を選択、ドルビーアトモスの設定を「自動」にします。ただしこの方法だと、他社製のBluetoothヘッドホン・イヤホンは空間オーディオに対応していないようです。

 

↑Apple TV 4Kによる空間オーディオ対応曲のリスニングは、AirPods Maxでも十分楽しめます

 

Q6.空間オーディオの対応曲はどうやって探すの?
A.Apple Musicの「プレイリスト」から探そう

Apple Musicの7500万曲を超える作品の中から、空間オーディオに対応する楽曲を見つけ出すにはどうすれば良いのでしょうか。

 

最もシンプルなのは、ミュージックアプリの「見つける」タブからいける、8種類の「空間オーディオ:プレイリスト」からたどる方法です。「検索」機能からドルビーアトモス、空間オーディオなどのキーワードを入れて検索もできるようにしてほしいところですが、筆者が本稿を書いている6月中旬時点ではまだ対応していません。

 

↑空間オーディオのコンテンツは「プレイリスト」から探すのがベストです

 

「空間オーディオ:ヒッツ」や「空間オーディオ:ポップ」など、テーマごとに分かれているプレイリストには、さまざまなアーティストの空間オーディオ楽曲がずらりと並んでいます。

 

また、アーティストによってはアルバムの作品がまるごと空間オーディオで聴ける場合と、プレイリストに並ぶ1曲だけがアルバムから先行して空間オーディオ対応になっている場合があります。自分の好きなアーティストが空間オーディオ対応の作品をリリースしているか、深掘りして探す楽しみがあるでしょう。

 

ちなみに、筆者が探したところ、日本のアーティストはクラシックのプレイリストにアリス=紗良・オットの空間オーディオ作品を見つけることができました。空間オーディオに対応する日本人アーティストの作品が本格的に増えるのはこれからになりそうです。

 

Q7.ギガの減りが気になるけど、どうしたらいいの?
A.外出時にはダウンロードして聴こう

iPhoneの場合、外出先でモバイルデータ通信を使って動画や音楽を再生すると、データ通信容量の消費、つまり「ギガの減り具合」が気になるものです。

 

空間オーディオに対応する楽曲はApple Musicのほかの音楽コンテンツと同様、iPhoneのストレージ容量が許す限りデバイスに楽曲をダウンロードしてオフラインで聴くことができます。ミュージックアプリの「設定」から、「ダウンロード」の項目に並ぶ「ドルビーアトモスでダウンロード」の選択をオンにしましょう。これで外出先では、ギガの減りを気にすることなく、空間オーディオを楽しむことができます。

 

↑空間オーディオ対応曲はiPhone/iPadにダウンロードして聴くこともできます

 

解放的で立体感あふれる音楽体験が空間オーディオの醍醐味

最後に、iPhoneにAirPods Proを接続して空間オーディオの楽曲を聴いてみた印象をお伝えします。楽曲を再生すると、ボーカリストやピアノのメロディがセンターに力強く定位するうえに、バンドの演奏が広々と空間を描きます。これは、「耳で聴く」というよりも「音楽を体に浴びる」という、スピーカーリスニングに近い、解放的で立体感あふれる音楽体験であり、これこそ空間オーディオの醍醐味です。

 

今は海外アーティストの作品を聴いていますが、筆者はふだん邦楽系の作品をよく聴いているので、なじみのアーティストの楽曲が空間オーディオによってどんなふうに聴けるようになるのか、今からとても楽しみです。

 

なお、アップルは早くも、近日中に空間オーディオに関連するアップデートを実施する計画があることを予告しています。

 

ひとつは、ヘッドホン・イヤホンを装着した状態でユーザーが顔の向きを変えても、楽曲の音がブレることなく適切な方向から聞こえてくる「ダイナミックヘッドトラッキング」という機能への対応です。空間オーディオのダイナミックヘッドトラッキングは、iOS 14.6以降のiPhone、iPadOS 14.6以降のiPadと、AirPods ProまたはAirPods Maxによる組み合わせで楽しめます。Apple TVのビデオコンテンツでは、ひと足先にダイナミックヘッドトラッキングをサポートしているので、どういうものか体験してみることをおすすめします。

 

もうひとつは、Android版の「Apple Music」アプリでも近日中に空間オーディオを楽しめるようになりそうです。

 

スマホでリアルな立体音楽体験を楽しめるコンテンツやサービスは、意外にまだ多くありません。いつでも・どこでも音楽ライブに近い臨場感あふれるサウンドを楽しめる、Apple Musicの空間オーディオはとても画期的な試みだと筆者は思います。空間オーディオがどのようなものか、「考える」よりも先にぜひ「体験」してみてください。

 

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「AirPods Pro」が2万2942円と特価、Amazonプライムデーで再販

Amazon.co.jpでは、本日6月22の23時59分まで、年に1度のセール「Amazonプライムデー」を実施しています。

 

これにともなって、アップルの「AirPods Pro」が17%オフの2万2942円(税込)で販売されています。製品ページはこちら

 

AirPods Proは、AirPodsの上位モデル。耳の外側と内側の音をマイクで検知して、雑音を打ち消すアクティノイズキャンセリングに対応しています。

 

また、ラージ、ミディアム、スモールの3サイズのイヤーチップが付属し、耳の穴の大きさによって装着感がカスタマイズできるのも特徴。さらに、「外部音取り込みモード」も搭載し、AirPods Proを装着したまま、周囲の音を取り込むことも可能です。

 

バッテリー駆動時間は、ケース込みで最大24時間、本体のみで最大5時間と長めなので、旅行や出張のお供としても最適でしょう。アクティノイズキャンセリングと外部音取り込みモードは、在宅勤務をするときや、カフェで仕事をするときにも、便利な機能です。

 

新品のアップル製品が値引きされることは、ほとんどありません。また、AirPods ProはAmazonプライムデーで一度売り切れています。購入のチャンスをうかがっていた人はいまが買い時ですよ。

アップル新OSはコロナ禍で変わったライフスタイルに寄り添った進化だ

アップルは、6月7日(現地時間)に開発者向けイベント「WWDC2021」を開催した。コロナ禍で2回目のオンライン開催となるWWDCだが、発表された各OSを見ると、“新しい生活様式”を意識した新機能が多かった印象を受ける。コロナ禍の始まりから1年以上が経ち、各OSがライフスタイルの変化を取り入れつつあると言えるだろう。特に強化されたのは、オンラインでのコミュニケーション機能やヘルスケアに関する機能だ。

↑毎年開催されるWWDCでは、iOSやiPadOS、watchOS、macOSについての発表があるが、今年はオンラインで新バージョンが明らかになった

 

オンライン会議の需要の高まりに応じたFaceTime

その象徴とも言えるのが、「FaceTime」の新機能だ。新たに、ほかのユーザーを招待するためのリンク作成に対応。カレンダーに登録したり、メールで送ったりすることで、FaceTimeを始められるようになった。しかも、FaceTimeがWebブラウザーに対応し、AndroidのスマートフォンやWindows PCからもアクセス可能になる。

 

これまではアップル製デバイス同士のコミュニケーションツールだったFaceTimeが、より開かれたミーティングツールに進化するというわけだ。さらには、画面共有も可能になり、資料を見せ合いながらの打ち合わせなどにも使えるようになる。

↑FaceTimeは、リンクを作成して共有できるようになる。あたかもZoomなどのようだ

 

↑AndroidスマートフォンやWindows PCでも、Webブラウザー経由でFaceTimeの利用が可能になる

 

この新機能の背景にあるのは、オンライン会議の需要の高まりだろう。コロナ禍でZoomやMicrosoft Teams、Google MeetといったWeb会議ツールが伸張したのは周知のとおり。一方で、FaceTimeはグループ通話こそできたものの、あくまでビデオ電話の延長線にある機能だった。それが、新機能によってあらかじめコミュニケーションの“場”を作れるようになり、他社製品のユーザーにまで対象を拡大したことで、FaceTimeの用途が大きく広がりそうだ。

 

離れた場所にいながら、一緒にコンテンツを楽しめるSharePlay

昨今は、ビジネスツールとしてだけでなく、プライベートのコミュニケーションもオンライン化が進んでいる。海外のように厳格なロックダウンが実施されているわけではないが、友人と顔を合わせる機会は激減したはずだ。こうした状況を踏まえ、プライベートのコミュニケーションを促進するような機能にも対応した。「SharePlay」がそれだ。

↑FaceTimeを通じて、動画や音楽を友人と一緒に楽しめるSharePlay

 

この機能を使うと、FaceTimeでやり取りしている友人に、自分が再生している音楽を聴かせたり、動画を見せたりといったことができる。サブスクリプション契約が必要なサービスは、お互いに加入していなければならないなどの制約もあるが、同じコンテンツを複数人で同時に楽しむことができるのがメリットだ。

 

動画を停止したり、再生位置を変更したりすると、相手にもそれが反映される。離れた場所にいながら、一緒にコンテンツを楽しむ手段になるのが、この機能の魅力と言えるだろう。

 

プライベートとビジネスのモードを強制的に切り替えてくれるFocus

iOSやiPadOSに搭載される「Focus」も、コロナ禍で対応が求められている生活の変化に応える機能の一つだ。Focusは、通知や着信の音を鳴らさなくなる「おやすみモード」の利用シーンを拡張したもので、ユーザーが設定した“仕事”や“プライベート”といったステータスに応じて、通知や着信を制限することができる。

 

例えば、“仕事”に設定したときには、友人からの電話やメッセージを制限したり、ゲームなどのアプリから送られてきた通知をブロックしたりできる。逆に、“プライベート”のときには、仕事に関連した連絡を目にしないようにすることが可能だ。

↑Focusを使うとシーンに応じて許可するアプリや人の通知を選択可能。仕事や生活に集中できる

 

どのアプリからの通知を許可するかは、ユーザー自身で選択できるほか、機械学習を通じての提案も受けられる。また、アプリだけでなく、ウィジェットの配置もシーンに合わせて変更できる。

 

コロナ禍でリモートワークが広がる中、プライベートとビジネスが地続きになってしまい、ライフワークバランスが崩れてしまうケースも報じられるようになった。こうした状況を踏まえ、新機能のFocusは、ある種強制的にユーザー自身のモードを切り替えるために生まれた機能と言えそうだ。

↑許可するアプリはユーザー自身で設定できるほか、OS側からも提案される

 

新OSのコンセプトはライフスタイルに寄り添った使い勝手の向上

メンタルの健康を保つという観点では、watchOS 8に搭載される新機能の「マインドフルネス」も発想は近い。

 

Apple Watchには、「呼吸」と呼ばれるアプリが搭載されていたが、マインドフルネスはこれを拡張した機能。呼吸アプリのように、単に深呼吸を促すだけでなく、ユーザーに対して「最近で落ち着きを感じた時間を思い出してください。その感覚をこの瞬間に感じてみてください」といったメッセージがApple Watchに表示される。また、睡眠時の呼吸の状態を、Apple Watchで計測できるようになる。

↑watchOSの呼吸アプリはマインドフルネスに進化

 

さらに、家族の健康状態を離れた場所から確認できたり、自分の健康状態を長期的に見られる「トレンド」が追加されたりと、ヘルスケアに注力した機能も発表されている。

 

このように、新機能でコロナ禍の新しい生活様式に応えたアップルだが、それだけがすべてではない。

 

機械学習を使って写真に写っている文字を認識したり、インターネットに接続することなくデバイス上でSiriの音声認識が可能になったりするなど、従来から同社が注力していた分野の機能には、さらに磨きがかかっている。

 

macOS Montereyでは、「ユニバーサルコントロール」に対応。iPadを近づけるだけでMacにシームレスに連携し、Mac上からiPadを直接操作できるようになる。iPadで作成したデータを、ドラッグ&ドロップでMac側に移動できるなど、連携のスムーズさはアップルならでは。さらに、MacをiPadの外部ディスプレイとして使う「AirPlay to Mac」も新機能として追加された。

↑文字の認識など、機械学習を応用した機能はさらに増えた

 

↑MacとiPadを近づけるだけでシームレスに連携させることが可能なユニバーサルコントロール

 

誤解を恐れず言えば、iOSが初めてホーム画面に直接配置できるウィジェットに対応したり、macOSのユーザーインターフェイスが刷新されたりした2020年と比べ、見た目の変化は少ない。裏を返せば、そのぶん、1年という時間をかけ、細かな部分がブラッシュアップされているということだ。

 

見た目の派手さより、コロナ禍で大きく変わったユーザーのライフスタイルに寄り添い、使い勝手を向上させることを重視したのが、新OSに共通するコンセプトと言えそうだ。

 

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Apple新製品を深掘りレビュー!最新iPad Pro&iMac、新機軸の紛失防止アイテムにも注目

夏を前にして、Appleから新製品が登場。そこで今回は、M1チップ搭載iPad Proやデザインを刷新したiMacを含め、特に注目すべき4アイテムを紹介する。

※こちらは「GetNavi」 2021年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

中身が進化したiPad 見た目も変わったiMac

アップルは日本時間4月21日のApple Eventにて、複数の新製品を発表した。同イベントで多くの時間を割かれた製品が新しいiPad Proと、デザインを刷新したiMacだ。

 

新型iPad Proは、外観こそ従来モデルから大差ないものの、最新のMacシリーズに採用されるM1チップを搭載。USB Type-CポートがThunderbolt/USB 4をサポートし、5G通信にも対応するなど、仕様面ではエポックメイキングな進化を遂げた。特に、12.9インチモデルは、ミニLEDを採用し、HDRコンテンツ視聴時のピーク輝度を1600ニトに高めつつ、深みのある黒の再現も両立。プロフェッショナルなクリエーターの用途にも余裕をもって応える製品へと磨きがかけられた印象だ。

 

iMacはデザインを一新。カラバリ豊富なスッキリしたデザインに生まれ変わった。こちらにもM1チップが搭載されたのはサプライズ。キーボードにTouch IDを備え、磁石で着脱する電源コネクタを採用した点も注目だ。

 

そのほか登場した、紛失防止タグの「AirTag(エアータグ)」や「Apple TV 4K」といった新製品も見ていく。

 

【新製品1】最新Macと同じCPUを搭載して高性能をさらに追求

Apple

11インチiPad Pro(左)

9万4800円~(Wi-Fi)

11万2800円~(Wi-Fi+Cellular)

12.9インチiPad Pro(右)

12万9800円~(Wi-Fi)

14万7800円~(Wi-Fi+Cellular)

最新Macと同じM1チップを搭載するiPadのフラッグシップモデル。最大容量2TBが選択可能になったほか、122度の超広角インカメラを装備し、5G通信へ対応するなど、大きく進化した。12.9インチモデルがディスプレイにミニLEDを採用した点も注目だ。

SPEC ●ストレージ:128/256/512GB、1/2TB●アウトカメラ:12MP(広角)+10MP(超広角)●インカメラ:7MP(超広角)●バッテリー駆動:最大10時間(Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生)

 

↑これまでと同様にiPad Pro用のキーボードアクセサリー「Magic Keyboard」を用意(3万4980円)。従来のブラックに加え、新色であるホワイトが追加されている

 

LiDARスキャナを活用したClipsアプリにも注目

光の反射で空間を測定する「LiDARスキャナ」は継承。ver3.1の「Clips」で追加されたAR空間への効果付与にも対応する

 

12.9インチモデルだけ超美麗ミニLEDを採用

12.9インチモデルが搭載する「Liquid Retina XDRディスプレイ」は、HDRのピーク輝度で1600ニトを実現。従来機の液晶ディスプレイではバックライトに計72個のLEDが使われていたが、新型では極小の「ミニLED」が1万個以上散りばめられた。

 

↑高輝度な白から深みのある黒まで正確に表現。コンテンツに応じて調整される

 

↑従来比で体積120分の1以下の極小LEDを1万個以上使用。2500以上のエリアに分けて制御している

●写真はイメージ

 

【ココが変わった新iPad Pro】

[Point1]M1チップ搭載

最新のMacシリーズと同じ高性能チップセットで動く

昨秋のMacシリーズに採用され、高い評価を受けているApple独自の「M1」チップを新型iPad Proも搭載。CPUは従来機と比較して最大50%、GPUは40%高速に。USB Type-Cポートは、Thunderbolt/USB 4もサポートした。

 

↑Thunderbolt 4対応により長編動画など大容量のデータも扱いやすくなった。6Kモニターへの出力にも対応

 

[Point2]5G対応

最新の通信規格サポートで場所を問わずに使いやすく

モバイル通信が行えるWi-Fi+Cellularモデルは、5G通信にも対応。対応の通信プランを契約済みなら、5G対応エリアにいると超大容量の高速通信が利用可能だ。Wi-Fiのアクセスポイントがない場所でも快適に活用できる。

 

↑最新のiPhone 12シリーズと同様に5G通信をサポート。長期的に使うことを考えると重要なアップデートだ

 

[Point3]カメラ性能

静止画HDRの強化やインカメラの改良にも注目

インカメラは、新たに12MP・f/2.4の超広角カメラを搭載。ビデオ通話時にパンやズームを駆使して被写体を自動で追いかける「センターフレーム」なる新機能にも対応。アウトカメラも「スマートHDR 3」をサポートした。

 

↑LiDARスキャナの恩恵で、暗所でもピントが正しく合う。ブレやノイズの少ない撮影が行えるのも魅力

 

【最新iPadシリーズ、比べてみました】

 

【プロのインプレ!】

モバイルライター

井上 晃さん

スマホやタブレット、スマートウオッチに精通。iPad Proシリーズは初代から触れてきた。

 

「Pro」シリーズらしさが増した

「ミニLED採用の12.9型は、最大2TBの選択肢が追加されたように動画や写真編集、デザイン業務などを生業とする人に最適。M1搭載のMacは超快適で、iPad Proでもゲームや動画視聴の体験がリッチになると期待できます」(井上さん)

 

↑M1搭載MacBook Airは、非常に高性能でバッテリー持ちも優秀。高く評価されている

 

GetNavi編集部 デジタル担当

森 有史

テレワーク導入以降、iPadをフル活用中。現在は、iPad Airで快適なペン入力を謳歌している。

 

Proならではの発展性に期待

「Airとの比較になる11型は、ARコンテンツを重視するならProが買い。12.9型は超高品位なディスプレイが魅力ですが、厚みが変化した点に注意。0.5mmの差ですが、旧モデルのケース類を流用できない可能性があります」(森)

 

↑旧Magic Keyboardは新モデルでも使えるが、閉じた時のフィット感にはやや影響が出る

 

【Topic】iPhoneに新色のパープルが追加!

iPhone 12&12 miniに関しては、新色の「パープル」が追加され、4月30日に発売された。併せて、純正のレザーケースにも新色の「ディープバイオレット」が加わっている。

 

↑ブルー/グリーン/ブラック/ホワイト/(PRODUCT)REDにパープルを加え、全6色展開に

 

【新製品2】「アレどこ?」を完全に解消できるiOSの「探す」を利用するタグ

Apple

AirTag

3800円(1個)、1万2800円(4個セット)

Apple純正の紛失防止タグ。落ちている場所の近くを通った他人のiOS端末を経由して場所を知らせてくれる。内蔵スピーカーから音を鳴らすことも可能。注文時にはテキストや絵文字の刻印を無料で加えられる。IP67の防塵・耐水もサポートした。

SPEC ●バッテリー:CR2032コイン型電池●センサー:加速度センサー●サイズ/質量:φ31.9×H8mm/11g

 

↑絶縁シートを引き抜くと電源がオンに。iOS 14.5以降搭載のiPhoneを近づけると初期設定画面が起動。数ステップで完了する

 

↑AirTagを付けたアイテムを失くしたら「紛失」モードに。場所が検出されると、持ち主に通知が飛ぶ

 

↑AirTagの場所は、アプリから地図上で把握できる。位置情報は他人のiOS端末を介して取得されるが、そのプロセスは匿名で行われえるので安心

 

↑AirTagが近くにある場合、UWBを利用して距離や方向が正確にわかる。iPhone 11/12シリーズが対応する

 

↑アクセサリも豊富。こちらは、特殊ななめし加工が施されたヨーロピアンレザーを使ったキーリング

 

↑こちらは、Appleデザインの「ポリウレタンループ」。バンド部の穴にタグ部分を通して固定する

 

【プロのインプレ!】慌ただしい朝の「カギどこやった?」を矢印表示で解決

「市場には様々な紛失防止タグが存在しますが、AirTagはU1対応のiPhoneならば矢印や距離表示で位置情報を確認できる点がユニークです。カギがソファの隙間に落ちてしまっているような状態でも、あと「1.7m右側」や「ここ」と、具体的に表示されるため、アイテムを容易に見つけられます」(井上さん)

 

↑蓋は、ロゴのある面をグッと押して反時計回りに回すと外れる。コイン型電池の交換時期を、電池切れ前に通知してくれるのも◎

 

【新製品3】M1搭載でTouch IDにも対応して7色をラインナップ

Apple

24インチiMac

15万4800円~

iMacの24インチモデルがM1チップを搭載し、筐体デザインも一新。ディスプレイは4.5Kで、広色域P3やTrueToneに対応する。スタジオ品質のマイクや空間オーディオ対応の6スピーカーシステムなど、ウェブ会議向けの機能も充実。

SPEC ●CPU:Apple M1●メモリ:8/16GB●ストレージ:256/512GB、1/2TBSSD●ディスプレイ:24インチ(4480×2520ピクセル)●サイズ/質量:W547×H461×D147mm/4.46kg

 

↑電源ケーブルは、マグネットで固定する独自仕様のコネクターに。電源アダプターは有線LAN端子も備え、電源ケーブル経由で通信が可能。スッキリした配線で有線LANを使用できる

 

↑Touch IDによる指紋認証を行えるMagic Keyboardが選択可能。サインインや購入時の認証などがスムーズに完了するようになる

 

↑背面にThunderbolt/USB 4端子×2(最大40Gbps)を搭載。上位モデルであれば、USB 3端子×2(最大10Gbps)も備えている

 

【プロのインプレ!】テレワークでも快適に使える仕様強化に注目

「スリムでインテリア性の高い新デザインに加え、指紋認証への対応をはじめとした新機能も魅力的。ビームフォーミング対応の3マイクアレイやウーファーの搭載、スピーカーのDolby Atmosサポートなど、オーディオ性能も強化されたのがうれしいです」(井上さん)

 

↑M1搭載により、ディスプレイ部は薄さ11.5・を実現。リビングなどに置いても圧迫感がない。ロゴマークは背面に移り、さりげなく主張する

 

【新製品4】iPhoneを使ってテレビの画質を美しく調整可能に!

Apple

Apple TV 4K

2万1770円~

A12 Bionicを搭載したApple TV 4Kの新モデル。60fpsのHDRやドルビービジョン対応コンテンツをサポートする。iPhoneを使ってモニターのカラーバランスを調整する機能も新搭載。リモコンの「Siri Remote」はデザインが刷新された。

SPEC ●プロセッサー:A12 Bionic●ストレージ:32/64GB●サイズ/質量:W98×H35×D98mm/425g(本体)、W35×H136×D9.25mm/63g(Siri Remote)

 

↑動画視聴だけでなく、コントローラーを繋いでゲームなども楽しめる。サブスク制のApple Arcadeにも対応

 

↑複数ユーザーの共有に対応している。家族それぞれが自分向けのオススメコンテンツを楽しむことも可能だ

 

【プロのインプレ!】見失いやすかったリモコンが使い勝手良く改善されている

「Apple TV用リモコンである「Siri Remote」の改良が最大の注目ポイント。ややクラシックなデザインに回帰したようにも思えますが、パッと見つけやすく、上下の向きも分かりやすい見た目に改善されていると思います」(井上さん)

 

↑タッチ操作対応のクリックパッドを備えており、かつての「iPod Classic」を想起させる。「戻る」ボタンが備わったのも◎

iOS以外も注目! アップルWWDC2021の新OS情報まとめ

アップルは現地時間6月7日、開発者向けのイベント「WWDC2021」を開催。iOSやiPadOS、macOSに関する新機能などを発表しました。ここでは、iOS以外で編集部が注目したヘルスケアに関する新機能や、「iPadOS 15」「macOS Monterey」などについて紹介します。

 

【注目ポイント1】転倒リスクや健康データのトレンドがヘルスケアで把握可能に

 

まずはヘルスケアの新機能から見ていきましょう。新機能はiPhoneが記録していた歩行データを活用する「転倒リスク」予測、安静時の心拍数や睡眠などから長期的な変化を見られる「トレンド」、家族とヘルスケアデータを共有できる「ファミリー」です。

 

アップルによると、iPhoneはすでに歩く際の歩行データを「歩行安定性」として、科学的に検証された指標で記録しているといいます。この歩行安定性を利用して転倒リスクを予測。歩行が安定していればヘルスケアアプリ上で「OK」と表示されるようになります。

 

↑歩行安定性は、内蔵モーションセンサーが歩幅やステップを認識して算出しているといいます

 

また、日が経つにつれて変化していく歩行安定性を確認できるようになるほか、歩行安定性が低くなり、転倒リスクが高まると通知が届くとしています。さらに、転倒リスクが高まると、ヘルスケアアプリ上でエクササイズによる改善方法が提示されます。

 

↑歩行安定性が低いとデバイスに通知が届きます

 

続いてトレンドは、健康状態をより包括的に理解できる機能と位置付け。歩行や安静時の心拍数、血糖値、睡眠などのデータを長期的な変化で確認できるようになります。また、医師との相談が必要となる兆候がデータに現れると通知が届くとのこと。

 

↑トレンドも通知が届くので、健康状態を確認しやすいです

 

さらに、トレンドで表示される情報は自分で選んで、プライバシーが保護された状態で医療機関と共有が可能。ただし、この機能は先行してアメリカの電子カルテ企業がサポート予定となっており、日本で利用できるかは不明です。

 

3つ目のファミリーは、家族や大切な人の健康データ、トレンドを見られる機能です。例えば、母親と共有関係を設定すれば、母親の心拍数やアクティビティなどのデータを見ることができます。また、見ているデータに変化が表れたら通知が届くようになる機能も追加。相手の健康を見守ることが可能になります。

 

↑健康状態を見守りたい人と設定することで、細かい健康状態が通知で届きます

 

【注目ポイント2】iPadOSは素早くメモを取れる「クイックメモ」などが登場、既存機能が便利に

 

iPadOSは最新のiPadOS 15を発表。既存のアプリが便利に使える新機能の発表がメインとなりました。

 

まず注目なのは、素早く簡単にメモを取ることができるようになる「クイックメモ」。ホーム画面をスワイプするとメモが画面の隅から表示され、タイピングやApple Pencilで書き込みできます。

 

Safariやほかのアプリケーションを開いていてもすぐにメモを開けるので、たとえばリンクの追加やお気に入りのレストランの情報などをすぐにまとめられるとしています。電子書籍や動画と相性のいいiPadですぐにメモできるようになるのは便利と言えそうです。

 

↑ホーム画面右下からメモが出現
↑Safariを開きながらメモを取ることが可能。リンクも追加できます

 

次に注目したい新機能は会話のために設計されたとうたう「自動翻訳」です。ユーザーが話している時に自動でどの言語かを検知し、会話をより自然な形で翻訳してくれるようになったとのこと。さらに、Safariで表示されるテキストや写真内のテキストなども翻訳可能です。なお、翻訳機能はiPadOS 15だけでなく、iOS 15とmacOS Montereyでも利用できるとしています。

 

↑自動翻訳は、Safariで表示されているテキストや写真内のテキストも翻訳してくれます

 

このほか、ホーム画面にウィジェットを置き、表示したい情報を並べやすくなったり、2つのアプリを同時に使用できる「マルチタスク」が追加されたりしています。

 

↑ウィジェットの情報は追加や削除も容易にできます
↑2つのアプリを同時使えるマルチタスキング。メールとメモの同時表示なんてことも可能です

 

【注目ポイント3】MacとiPad間でシームレスに操作できる「ユニバーサルコントロール」などが登場

 

macOSはMontereyという名前で登場。いくつかのWebサイトで事前に出ていた予想通りの名前となりました。

 

↑macOS新バージョンの名前はカリフォルニア州のモントレーに

 

macOS Montereyでも大きな新機能はなく、iPadOS 15やiOS 15との連携機能を中心に紹介。たとえばiOS 15で紹介された相手の話す方向から声が聞こえるFaceTimeや、ディスプレイに表示された映画やテレビ番組を共有できる「SharePlay」、iPadで作成したクイックメモの編集などが、Macでできるようになります。

 

↑iOS 15やiPadOS 15で発表された「Facetime」「クイックメモ」などはmacOSでも利用できます

 

なかでも特に注目なのは、マウスとキーボードでMacとiPadをシームレスに操作できる「ユニバーサルコントロール」です。MacのカーソルをiPadの方に動かすだけで、iPadが自動的にカーソルを認識できるほか、MacのキーボードからiPadの操作が可能。さらにデバイス間でファイルのドラッグ&ドロップもできます。また、このユニバーサルコントロールは、2台以上のデバイスを接続できるとしています。

 

↑iPadとMacが連携できるユニバーサルコントロール
↑MacのキーボードとマウスでiPadの操作が可能に

 

ロジクール製品の機能が搭載されたような印象ですね。ただし、ここで使用されているキーボードとマウスが純正品以外でも利用できるのかは明らかになっていません。

 

さらに、AirPlayに対応したほか、複数のアプリをひとつにまとめて一括で開けるショートカットや、Safari上で複数のサイトやページをまとめておけるタブの追加などが発表されました。

 

↑AirPlay対応で、たとえばiPadで描いたスケッチなどをMacで表示可能となりました
↑Macにもショートカット導入。クリエイターなどはツールをひとまとめにできそうです

 

【注目ポイント4】メールとSafariはプライバシーを強化、iCloudも身元情報を暗号化する新機能追加

 

最後に注目したいのは、プライバシーについてです。今回の発表では、iOS、iPad OSなど複数のOSについての発表がメインでしたが、合間にプライバシーについて触れていました。それだけ今のアップルにとってプライバシーとどう向き合うかは重要なポイント、ということでしょう。

 

プライバシーについては、メールやSafariのプライバシー強化と、「iCloud+」の2つの発表が大きく説明されていました。

 

まずはメールについて、「メールプライバシー保護」を導入。これはユーザーのIPアドレスを隠すもので、メールが送られてきた相手に位置情報やメールを開いたタイミングなどを特定されなくなります。Safariでも同様に、IPアドレスを隠し、個人情報の収集を防ぐうえ、プライバシーレポートで個人情報の収集を防いだかどうかを確認可能です。

 

↑企業から来るメールは開くと、開いたタイミングが特定される可能性があります。メールプライバシー保護はそれを防いでくれます
↑Safariは個人情報の収集を防いでくれたかがわかるプライバシーレポートを導入

 

いっぽうのiCloud+は、iCloudの機能に新機能を追加したものとして発表。デバイスからWebサイトを閲覧した時に割り出されやすい身元情報や閲覧履歴を暗号化し、誰にも見られないように設計した「Private Relay」が発表されました。

 

↑iCloud+のPrivate Relay
↑iCloud+の身元情報や閲覧履歴はアップルにも見えることはありません

 

また、「メール非公開」も新機能として発表。これは、Webのフォームなどにメールアドレスを記載する際に、ユニークかつランダムなメールアドレスを発行し、そのアドレス宛に届いたメールが、ちゃんと個人のメールボックスに転送されるという機能です。

 

↑iCloud+のもうひとつの新機能であるメールを非公開
↑ランダムのメールアカウントを作成してくれ、そこに送られたメールを転送してくれます

 

これらの新機能を追加したiCloud+は、価格変更なしで提供されるとしています。iCloudを利用しているのであればぜひとも利用したいところです。

 

最後に、WatchOS 8ですが、こちらは新機能がやや少なめ。睡眠アプリで1分間の呼吸が測れるようになったり、ワークアウトで「太極拳ワークアウト」「ピラティスワークアウト」が追加されたりと細かい機能のアップデートに留まりました。

 

↑WatchOSは8に進化

 

全体的には細かい部分のアップデートが多い印象でしたが、どれも使ってみれば便利と言えそうな新機能です。最後に、今回新たなデバイスの登場はありませんでした。新型のMacBookやiPadを望んでいた人にとっては少し残念だったのではないでしょうか。またの機会に期待したいですね。

 

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iOS 15は「シェア」で便利に! WWDC21で発表された新機能まとめ

Appleの世界開発者会議「WWDC21」が、日本時間6月8日午前2時から開催されました。Appleの最新情報が多数発表されたこの発表会について、速報をお届けします。

↑冒頭に登壇したティム・クックCEO

 

こちらの記事では、WWDC2021で多数の新機能が発表されたiOS 15について紹介していきます。

↑iOS 15の新機能について紹介するクレイグ・フェデリギ氏

 

コミュニケーションやシェア機能を強化

コロナ禍でオンラインコミュニケーションの機会が増えたことを受け、ビデオ通話アプリ「FaceTime」の機能が大幅に強化されました。まず、アップルが推進する空間オーディオに対応し、画面上に表示された方向から話者の音声が聞こえるなどより自然な通話ができるように改善されるとともに、周囲の雑音を低減して話者の声だけにフォーカスすることが可能に。これはオンオフを切り替えられるので、周囲の音も届けたいときはオフにするなど、シーンに応じて使い分けることができます。また、カメラでおなじみのポートレートモード機能が利用できるようになり、背景をぼかして人物だけを際立たせられるようになります。

↑FaceTimeが空間オーディオに対応

 

さらに、リンクからビデオ通話に参加できる「FaceTime Link」機能が追加され、リンクを送ることでAndroidやMac以外のPCからも参加できるようになります。リンクをカレンダーに登録しておけば、先々のビデオ通話の予約をすることも可能。FaceTimeをビデオ会議のツールとして利用しやすくなっています。

↑通話リンクを作成できる「FaceTime Link」

 

↑リンク機能によりAndorid端末やMac以外のPCでもFaceTime通話が可能に

 

このほか、FaceTimeの通話者同士で音楽や動画を同時に楽しめる「Share Play」機能も利用可能に。インカメラで自分が視聴している姿を映すことができるので、反応を共有して一緒に盛り上がることができます。Share PlayはApple MusicやApple TVのほかにも、HuluやTikTokといったサードパーティーのアプリにも対応する予定です。

↑FaceTimeで音楽を一緒に聴くことも可能に

 

↑動画も楽しむことができます

 

↑動画はApple TVで再生し、FaceTimeをiPhoneに表示させるなどの使い方も可能

 

Messageアプリもシェア機能を中心に強化されています。これまでMessageで複数の写真を送ったときにはタイムライン上に画像が1枚ずつ表示されていましたが、新たに複数の写真をコラージュして見やすく表示できるようになるほか、たくさんの画像をまとめて1枚だけタイムライン上に表示し、タッチするとアルバム画面が開くような動作が可能となっています。

↑複数の写真をコラージュして表示

 

↑たくさんの写真を送った場合はまとめて表示することもできます

 

また、MessageでApple Musicのプレイリストを共有などが簡単に行えます。

↑気に入ったプレイリストを簡単にシェアできます

 

プライベートを確保するための機能を搭載

iOS 15では、仕事に集中したりプライベートな時間を確保するために、通知機能をカスタマイズする機能が追加されました。朝や夕方など決まった時間に通知をまとめてお知らせする「サマリー」機能や、あらかじめ設定したアプリからの通知のみ表示させる「集中モード」を使えば、余計な通知に邪魔されずに時間を有意義に使うことができるようになります。

↑通知をまとめて知らせる「サマリー」機能

 

また、ナイトモードにすれば通知をすべてオフにでき、メッセージを送った人にもいまは通知できないことが伝えられます。緊急時などには、相手がナイトモードに設定していても通知を表示させるようにすることも可能です。

↑緊急時には相手が通知オフにしていても通知されるようにすることも可能

 

画像上のテキストを認識する機能も強化されました。ノートやホワイトボードに書いた文字を撮影すると、画像上の文字をテキストとして認識し、ほかのアプリにドラッグ&ドロップしたりコピペしたりすることが可能となります。これは自分で撮影した画像だけでなく、web上の画像などでも利用可能。写真に写った電話番号をタップし、そのまま電話することもできます。

↑ホワイトボードなどを撮影すると、文字をテキストデータとして扱えます

 

ただし、このテキスト認識は、当初は英語や中国語、仏語などのみ対応となり、日本語には対応していません。日本語対応する日が待ち遠しいですね。

↑当初は英語や中国語などのみ対応

 

このほか、ウォレットアプリで対応する自動車のロックを解除したり、予約しているホテルのルームキーをスマホ上で操作できたり、といった機能が追加されます。

 

↑クルマのロックをiPhoneから解除可能

 

↑ホテルのルームキーなどもウォレットに集約されます

 

↑天気アプリもグラフィックが刷新され、紫外線情報なども表示されるように

 

目新しい新機能や大きな変更点はないものの、様々な機能が細かく改善されている印象のiOS 15ですが、これらの新機能は2021年秋に予定されているOSアップデートにより利用可能になるとのこと。iPhoneユーザーは秋が待ち遠しくなりそうですね。

↑iOS 15へのアップデートは2021年秋の予定

 

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デスクトップPCの新基準! スリムなiMacが仕事&エンタメを変える

アップルの「iMac」がデザインを大きく変えて、シゴトとエンターテインメントの両方にとても魅力的なオールインワンデスクトップになりました。24インチの4.5K Retinaディスプレイを搭載する新iMacの底力に迫ります。

↑明るく映えるデザインに生まれ変わった新iMac。グリーンのモデルをレポートします。

 

技術の粋を詰め込んだ11.5ミリのスリムな本体

iMacは1998年に誕生したアップルのデスクトップパソコンです。CPUにストレージなどパソコンの心臓部を備える本体とディスプレイを一体化、さらにBluetooth対応のワイヤレスキーボードやマウスが付属されます。購入後に箱から出して、電源とインターネットに接続すればノートパソコンのようにすぐ使える即戦力になります。

 

新しいiMacは眺めているだけで気分があがるビビッドな7色のカラーバリエーションを揃えました。本体のメインカラーと、付属するマウスにキーボードなどのアクセサリーやケーブルの色まで丁寧に合わせ込んでいます。

↑付属するマウス、キーボードにトラックパッドなどアクセサリーの色も丁寧に揃えています

 

↑背面はボールドな力強いカラーに

 

本体の薄さにはおそらく誰もが驚くでしょう。24インチのディスプレイを搭載するパネルの厚さはわずか11.5ミリ。Magic Keyboardを装着した12.9インチのiPad Proとほぼ変わらないサイズ感です。

↑左側はMagic Keyboardを装着した12.9インチの2020年モデルのiPad Pro

 

新しいiMacには、昨年アップルが発表した自社設計のApple M1チップが搭載されました。CPUにGPU、メインメモリなど従来は個別に配置されていた基幹部品をひとつのシステムオンチップアーキテクチャとしてより小さくなったロジックボードに搭載。本体のスリム化と駆動時の電力効率を高めることに貢献しています。

 

空冷方式による熱管理システムは全体の熱処理のバランスを図りながら、前機種よりもかなりコンパクトにしています。結果、4K動画ファイル編集などパソコンに高い負荷がかかる作業を行ってもファンノイズが上がらず静かな環境で作業に集中できます。

 

仕事の効率アップを引き出す24インチの広い画面

筆者もコロナ禍の影響により、働く環境を在宅リモートワーク中心に切り換えてから1年が経ちた。以前からパソコンは取材先に持ち出す機会が多かったためMacBookシリーズをメインにしてきましたが、在宅で働く時間が長くなるとiMacのように画面が大きくて高性能なオールインデスクトップの良さが身に染みます。

 

24インチの4.5K RetinaディスプレイはExcelやPowerPointのファイル作成を広々としたワークスペースでできるので、10インチ台のノートPCより作業効率が上がる実感もあります。Adobe Photoshopによる画像補正も細部までもれなくチェックができます。

 

ZoomやMicrosoft Teamsのようなビデオ通話アプリケーションを同時に開きながら、会議の資料としてExcelのデータやPDFのファイルを別ウィンドウで開いても、24インチの大きな画面にはまだ余裕があります。

 

ビデオ会議に“効果大”の高画質カメラと高音質マイク

iMacには高画質な動画が撮れる1080p FaceTime HDカメラや、スタジオグレードのマイクが内蔵されています。ビデオ会議に参加する際に、顔色の良い自分の姿を相手にアピールして、クリアな声まで届けられたら印象アップにつながること間違いなし。テレワークに必携のPC周辺機器として注目を集めている外付けタイプのカメラやマイクはiMacならば不要です。

↑iMacの1080p FaceTime HDカメラでキャプチャしたZoomの画面。明るく解像度の高いセルフィ動画が撮れます

 

一般的にテレビの場合、4K映像を視聴する際にはテレビの画面の高さに対して約1.5倍の最適視聴距離を確保することがベストと言われています。iMacは本体の縦寸法を測ってみたところ約37cm、スタンドからトップまでの高さが約46cmあるので、画面から60cm〜80cm前後離れると画面の隅々まで快適に見渡すことができて、目に負担も掛けません。

 

あるいは本格的に映画やドラマを楽しむ際にはもう少し画面から離れてもよいでしょう。24インチのiMacは省スペース設置が可能です。

 

指摘すべき点があるとすれば、新しいiMacは背面に搭載するポートの種類と数が少なめです。USB-A端子に外部オーディオ機器を接続したり、デジタルカメラで撮影した写真データをSDメモリーカードの抜き差しして直接読み込めないので、代わりになるUSB-Cタイプのマルチポートハブ、読み取りアダプターは用意したいところです。

↑新しいiMacは背面ポートの数がやや少なめ。USBハブ等を備えておくと安心です

 

iMac史上最強のサウンドシステムを内蔵

新しいiMacには合計6基のスピーカーユニットが構成するパワフルなサウンドシステムを、本体のボトム側に内蔵しています。音の出口を下に向けながら、独自のデジタル音声信号処理によって、あたかも画面から音が鳴っているような没入体験を引き出します。

↑本体のボトムにスピーカーからの音の出口を設けて、パワフルなサウンドを再生します

 

24インチの4.5K RetinaディスプレイにNetflixやAmazonプライム・ビデオの映像を表示しながら、内蔵サウンドシステムによるパワフルなサウンドを浴びていると、映画館よりもiMacで好きな作品をひとり占めしている方が贅沢な体験じゃないかと思えてきます。

 

アップルオリジナルの映画やドラマを多数揃える定額制動画配信サービス「Apple TV+」に公開されている作品の中には、音声をドルビーアトモス形式で収録するタイトルが充実しています。またはiTunes Storeで購入・レンタルしたドルビーアトモス音声の作品をmacOSのTVアプリで再生すると、視聴者の周囲をぐるりと効果音が取り囲むようなリスニング感が味わえます。アップルはこのような独自の没入型音楽体験を「空間オーディオ」と名付けて、新しいiMacのほかにiPhone、iPadなどアップルのデバイスに広く展開しています。

 

今年の6月から、アップルの定額制音楽配信サービスであるApple Musicにも数千を超える、ドルビーアトモスによる空間オーディオ作品が追加されます。もちろん新しいiMacならApple Musicの空間オーディオ再生もベストな環境で楽しめます。

 

新しいiMacは本体の質量が約4.48g。21.5インチの4K Retinaディスプレイを搭載する前機種のiMacよりも約1kg軽くなっています。本体背面にマグネットで着脱する電源ケーブルの抜き挿しも簡単にできるので、iMacを自分のワークスペースやプライベートルームから家族が集まるリビングルームやダイニングルームに移動させて、家族と一緒に映画や音楽を楽しむ用途にも楽しみ方が広げられます。

↑電源アダプターはマグネットで簡単に着脱できるコネクターを採用しています

 

テレビも見られるiMac。これからはリビングの中心的マシンになる?

24インチのiMacを仕事以外の用途に使うようになると、より大きな画面サイズのモデルが欲しくなってきます。

 

コロナ禍の中、リビングルームにあるテレビで視聴されるコンテンツがテレビ番組に限らず、動画配信サービスやゲームにビデオ電話など、ステイ・アット・ホームライフの時間を有意義に過ごすための多様な用途に広がっていると言われています。iMacはテレビチューナーを内蔵していませんが、サードパーティが商品化している外付けテレビチューナーを接続すると、大きな画面とパワフルなスピーカーによるスポーツ番組の観戦も簡単に楽しめるようになります。またドラマやバラエティ番組は見逃し配信を提供する「TVer」が便利。AbemaTVのニュースやバラエティ、アニメ番組も迫力の映像と音が楽しめるiMacと好相性でした。

↑iMacならゲーミングも高画質・高音質。ソニーのDualSenseなどBluetoothゲームコントローラーが幅広く使えます

 

もしかすると、今後は家の中で楽しむ様々なコンテンツの視聴もiMacに任せて使い倒すユーザーが増えてくるかもしれません。筆者は新しいiMacに触れながら強く思いました。

 

在宅リモートワークの中核としてもiMacは文句なしに優秀です。これからMacBookはさらに本体を軽量・スリムにしたり、モバイルポータブルPCとしての存在感を際立たせていかないと、iMacをメインのPCに選ぶ人が増えてきそうです。またiPadをアウトドア用のサブマシンに選ぶ人も多くなるのではないでしょうか。新しいiMacが登場したことで、MacBookとiPadの“三つ巴”によるライバルどうしの競争が激化しそうです。もちろん他社のオールインワンデスクトップPC製品にも負けない奮起を期待しています。

 

 

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アップル、7色そろえる新iMacやiPad Proを5月21日販売開始

アップルは5月18日、新型iMacとiPad ProおよびApple TV 4Kを、5月21日からApple Store直営店とアップル製品取扱店で販売すると発表。すでに製品を予約している人は、21日から届けられます。

 

新型iMacは、CPUに独自のApple M1を搭載。これに加えて、わずか11.5mmという本体の厚さと4480×2520ドットの高解像度を実現した24型Retinaディスプレイが特徴です。また、7色のカラバリをそろえている点にも注目が集まっています。

 

iPad ProもApple M1を搭載しており、従来モデルに比べて大きく性能が向上。また、12.9型モデルには1万個以上のミニLEDを採用したLiquid Retina XDRディスプレイを搭載し、驚くほどの視覚体験を提供するとしています。

 

Apple TV 4Kは、A12 Bionicチップを搭載するほか、リモコンを刷新。また、ハイフレームレートHDRとDolby Visionに対応し、動きの速い映像も60fpsでスムーズに再生できます。

【西田宗千佳連載】アップルやマイクロソフトはChromebookにどう対抗するのか

Vol.102-4

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマは、低コストな個人向けコンピュータ市場。低価格デバイスとして広がってきている「Chromebook」に対してアップルやマイクロソフトはどう対抗していくのかを探る。

↑レノボ IdeaPad Duet Chromebook/3万8438円

 

海外だけでなく日本でも、低価格なデバイスとしてChromebookが広がり始めた。まずは教育市場向けが中心だが、家庭内でのネット端末として選ばれる率が増えていく可能性はあるし、それだけの能力がある。

 

ノートPCを作ってきたメーカーやGoogleは、このプラットフォームを活用することでビジネスができる。では、これまでGoogleと戦ってきた側であるアップルやマイクロソフトはどうするのだろうか?

 

アップルの戦略はシンプルだ。iPadという競争力のあるプラットフォームがあるので、それを活用すればいい。価格レンジも、4万円以下から用意されているし、アプリやサービスの量も申し分ない。

 

ではマイクロソフトは? 実はこちらのほうが課題は多い。

 

低価格なWindows PCを用意することはできる。事実、GIGAスクール構想向けの製品としてはそうしたものは少なくない。パーツレベルで言えば、ChromebookであろうがWindows PCであろうが大差ない。だが問題は、現在のWindows 10を使う場合、3万円程度で入手できるハードウェアのスペックでは快適なものになりづらい、ということである。少なくとも、Chromebookと同じ快適さにはならない。

 

そうなると必要とされているのは、「低スペックなハードウェアでも快適に動作するWindows」ということになる。

 

実は、マイクロソフトはそうしたものを開発している。「Windows 10X」と呼ばれるものがそうだ。だが、このOSを搭載したデバイスはまだ発売されていないし、OSも正式公開されていない。

 

Windows 10Xは当初、2画面デバイスを含めた新しいハードウェアなどを想定し、核となる部分から作り直した新しいWindows、という意味合いを持っていた。そのうえで既存のWindows用ソフトもすべて動くようになり、次第に代替していく……という計画だった。より新しい技術で開発したものなので、スペックの低いハードウェアでも快適に動く想定もされていた。

 

だが、開発の難航により、位置付けが少々変化している。2画面デバイスなどでの活用は後退し、既存のWindows用ソフトを動かす計画も一時的に停止された。その結果、現在ではウェブアプリやWindows Store向けに開発されたUWPアプリなどだけが動作する特別なWindows、という位置付けになっている。結果的には「スペックの低いハードウェアでも快適に動く別のWindows」になる可能性が高い。となると、Windows 10 Xマシンは「マイクロソフト版Chromebook」と呼べる製品になりそうな雲行きだ。マイクソフト以外にも、同OSのライセンスを受けて低価格コンピュータを作るメーカーは出てくるだろう。

 

ただし、Windows 10Xの計画はまだすべてが正式に公開されたわけではなく、Chromebook対抗のWindowsという方向性は「予測」に過ぎない。少なくとも2021年後半まではいまの状況が続くだろう。その後、どうなるかは状況を精査する必要がある。

 

どちらにしろ、「一般的なPC」とは別に「低コストな個人向けコンピュータ」の市場が立ち上がりつつあり、現状、アップルとGoogleがそこをカバーしているのは事実だ。マイクロソフトとしても無視できない領域であり、2022年に向けて何かしらの変化が見えてくると予測できる。

 

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iPhone新色からAirTag、Apple TV 4Kまで! Apple Eventに登場した注目製品を一挙に紹介

4月21日午前2時(日本時間)から行われたApple Eventでは、iMacやiPad proのほかにも多数の新製品が登場しました。こちらの記事では、それらの注目アイテムを一挙紹介します。

 

iPhone 12の新色パープル

iPhone 12の6.1インチと、5.4インチのiPhone 12 miniに追加される新色パープルが紹介されました。スペックや価格などは既存モデルと同様になります。価格はiPhone12が9万4380円~、iPhone 12 miniが8万2280円~。

↑iPhone 12と12 miniに追加される新色パープル

 

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紛失や忘れ物を防ぐ「AirTag」

AirTagはBluetoothを利用したトラッカーで、ユーザーの持ち物をあっという間に見つけてくれます。iOSデバイスの「探す」から検索が可能で、iPhone 12のようなU1チップを搭載したデバイスなら、紛失した物が近くにあればAR表示を用いて誘導してくれます。さらに、「Hey Siri、お財布を探して」と指示すれば、タグ自身に搭載しているスピーカーを鳴らして見つけることも可能です。

↑コインのような大きさのAirTag

 

↑マップなどから場所を確認できます

 

↑U1チップを搭載したiPhone 12なら、より詳細な案内を表示できます

 

また、AirTagは不要な追跡に使われないように設計されています。誰かのAirTagがユーザーの持ち物に紛れ込んでも、iPhoneが検知してアラートを表示するなど、プライバシーに配慮した設計となっています。

 

そのほか、1年以上使えるバッテリーと耐水性能も備えています。Apple Store Appで購入すると、イニシャル、絵文字、または両方を組み合わせた刻印で自分だけのAirTagをオーダーすることも可能。価格は1個3800円、4個パックが1万2800円。専用のキーリングやループなども用意されます。

↑キーリングやループといった専用アクセサリーも用意されます

 

iPhone連携でどんなテレビでもプロ画質で楽しめる

Apple TV 4Kは、A12 Bionic搭載によってかつてないレベルのパフォーマンスを実現しました。ドルビービジョンなどハイダイナミックレンジの形式に対応しており、リアルな色合いや細部を表現。また、HDR高フレームレートで、より滑らかにビデオを再生することができます。そして、ゲームプレイが一段とリアルとなり、120Hzフレームレート対応で動きもよりスムーズになっています。

↑新しいApple TV 4K

 

↑A12 Bionicチップにより性能を強化

 

リモコンのSiri Remoteはタッチ対応クリックパッドを搭載しており、5方向の操作ができ、素早く映像コンテツを選択できます。外側のリングを使い、ジョグコントロールも可能。リングを回して、映像を目的の場所まで早送りする事も可能。さらに、テレビ用の電源操作やミュートができるボタンも備えられています。

↑新しくデザインされたSiri Remote

 

そして、さらに高画質で映像を楽しむための機能があります。通常、テレビはメーカーごとに色味や画質が異なりますが、iPhoneの先進的なセンサーを連係してキャリブレーションを行い、どんなテレビでもプロが確認している画質と同じように調整できます。価格は32GBモデルが2万1800円、64GBモデルが2万3800円。

↑iPhoneの光センサーをテレビ画面の表示位置に合わせます

 

↑カラーバランスなどを測定し、テレビに合わせた画質にApple TVの方で調整します

 

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今回のイベントで注目を集めたiPad ProやiMacだけではなく、ここで紹介した新製品も高スペックなものばかり。特にAirTagは性能だけではなく、ファッションのひとつとして活用することもできそう。AppleTV 4Kは自宅での時間が増えるなかで気軽に高品質なネット動画を楽しめるようになります。Appleのならではの魅力的なアイテムが出揃った新製品発表会でした。

 

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新型「iPad Pro」を徹底解説! M1チップ搭載、5G対応で何が変わる?

4月21日午前2時(日本時間)から行われたApple Event。ここで発表された新製品で最も注目を集めそうなのは、驚異的なパワーを誇るM1チップが内蔵された「iPad Pro」です。外観上の形は従来から大きく変わってはいませんが、性能はさらに大幅にアップ。この記事では、どんなスペックを持っているのか解説していきたいと思います。

↑新iPad Proは4月30日より予約受付を開始

 

M1チップにより性能が飛躍的に進化

新「iPad Pro」最大の注目ポイントはM1チップの内蔵でしょう。昨年発売された「MacBook Air」などに搭載され、パフォーマンスレベルが格段にアップ。いままでのApple製品と比べて処理速度が最大2.8倍速くなり、グラフィック性能も最大5倍で速く、美しくなりました。それらを、僅かな電力で発揮できることでバッテリー駆動時間も増加。まさに驚異的なパワーを誇るチップなのです。

↑M1チップを搭載

 

今回iPad Proに搭載されるM1チップは、CPU、GPUが8コア、機械学習関連の処理を担うNeural Engineは16コアという構成で、先代の「iPad Pro」に搭載されたチップ「A12Z Bionic」と比べて、CPUの処理能力は最大50%、8コアのGPUは、最大40%向上しました。また、複雑なARモデルを構築やコンソール級グラフィックスを駆使したハイフレームレートのゲームをプレイするなど、あらゆることが思いのままとなります。

 

11/12.9インチの2モデルをラインナップ

新iPad Proは、ディスプレイの仕様が異なる11インチと12.9インチの2モデルを展開。なかでも、12.9インチモデルに採用される「Liquid Retina XDRディスプレイ」の美しさは圧倒的。ディスプレイの背面に1万個以上のミニLEDを詰め込んだことにより、100万:1の高コントラスト比を実現し、現実世界に近い精細な映像を映し出せます。目の覚めるようなフルスクリーンの最大輝度は1000ニトと非常に明るく、HDRのピーク輝度は1600ニトに達します。また、P3の広色域、True Tone、ProMotionなどの先進的なディスプレイテクノロジーも組み込まれており、11インチモデルでもサポートされます。

↑12.9インチモデルに採用される「Liquid Retina XDRディスプレイ」

 

↑1万個以上のミニLEDを搭載しています

 

↑HDR規格にも対応

 

カメラは、前面が1200万画素センサー/122度の視野角を持つ新しい超広角カメラを搭載。このカメラと学習機能を使って、ユーザーがフレームの中心から外れないように自動でパンを調整してくれる「センターフレーム」機能を新たに搭載しました。ほかの人がビデオ通話などで出入りする際にも、全員が映るように自動で拡大や縮小してくれます。

↑自動で全員がフレームインするように調整する「センターフレーム」機能を搭載

 

背面カメラには背面は1200万画素の広角と、1000万画素の超広角、そしてLiDARスキャナが備えられています。LiDARスキャナは、光が物体に反射して戻るまでの時間を計測。ユーザーがどんな空間にいても、臨場感のあるAR体験を楽しめるようになっています。暗い環境で写真やビデオを撮る時は、パワフルなISPと連係して細部まで捉えてくれるそう。

↑LiDARスキャナにより手軽にAR映像が楽しめます

 

USB Type-CコネクターはThunderboltに対応し、最大40Gbpsのデータ転送を可能。そして、超高速の5GやWi-Fi接続も利用できます。映画をストリーミングで楽しむ、仕事仲間と共同作業をする、コンテンツをアップロードするなど、そのすべてを外出先で最速のネットワークに接続して行えます。

↑5Gネットワーク通信にも対応

 

タブレットという枠から飛び出してしまうほど規格外な機能を持つ「iPod Pro」。M1チップが内蔵されたことにより圧倒的なパフォーマンスが発揮されており、ディスプレイの美しさ、広角カメラの素晴らしい性能など、すべてにおいてトップ・オブ・トップのタブレットといえるでしょう。

 

●新型11インチiPad Proラインナップ

・容量…128GB/256GB/512GB/1TB/2TB

・サイズ…178.5mm(横)/247.6mm(縦)

・カラー…シルバー/スペースグレイ

・価格…9万4800円~

 

●新型12.9インチiPad Proラインナップ

・容量…128GB/256GB/512GB/1TB/2TB

・サイズ…214.9mm(横)/280.6mm(縦)

・カラー…シルバー/スペースグレイ

・価格…12万9800円~

 

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M1チップに7色カラバリ!生まれ変わった新iMacはココがすごい

Appleのオンラインによる新製品発表会「Apple Event」が、日本時間4月21日午前2時から開催されました。こちらの記事では、SoCチップ「Apple M1」を搭載してリニューアルした一体型モデル「iMac」の新モデルについての情報をお届けします。

↑新しくなったiMac

 

色鮮やかな全7色のカラバリに注目

新iMacでまず目を惹くのが明るくカラフルな筐体。カラーバリエーションは最大で7色を展開します。背面と側面はビビッドなカラーとなりますが、フロント部分は薄めのカラーとライトグレーのベゼルにより画面に集中しやすいデザインになっています。

↑カラフルな全7色展開

 

↑フロントは薄めのカラーになっており、集中しやすいデザインとなっています

 

【クリックすると拡大表示します】

 

筐体は薄さ11.5mmで、前モデル比で体積が50%コンパクトに。設置面積も小さくなったため、置き場所に悩むこともありません。

↑前モデル比で50%コンパクトに

 

昨年のMacBookシリーズに続き、アップルが独自開発するCPUやGPUを統合した「Apple M1」チップとmacOS Big Surを採用しており、よりパワフルな処理速度を実現。M1に最適化されたアプリはCPUパフォーマンスが最大で85%高速化したほか、PhotoShopなど一部のアプリではGPUパフォーマンスが2倍高速に。高負荷な4K動画の編集などもスムーズに行うことができます。

↑パワフルで省電力なM1チップを採用

 

↑CPUパフォーマンスは最大で85%高速に

 

M1チップはiPhoneやiPadに採用されているAシリーズチップと共通のアーキテクチャを採用しているため、親和性が高いのもポイント。iPhoneやiPadのアプリ上で編集していた続きをiMacで編集したり、iCloudを介してシームレスにデータを共有したりできます。ユニバーサルクリップボード機能により、iPhoneでコピペしたテキストや画像をiMacのドキュメントに直接ペーストすることも可能です。

↑iPhoneやiPadと親和性が高く、iOS用アプリもそのまま動きます

 

4.5K大画面で動画も楽しめる

新iMacは、新たに狭額デザインの24インチの4.5K Retinaディスプレイ(4480×2520ドット)を搭載。P3の広色域と10億色の色表示、輝度500nitの明るさで、様々な画像や映像を美しく再生します。iPhoneなどでおなじみの、周囲の環境に応じて色を変化させる「True Tone」機能も搭載。画面は低反射コーティングされており、見やすさも向上しています。

↑4.5KのRetinaディスプレイを採用

 

また、コロナ禍でリモートワークやビデオ会議をする機会が増えたことを意識しており、カメラやスピーカーなども一新。ディスプレイ上部に1080pの「FaceTime HDカメラ」を搭載しており、USBカメラを用意しなくてもビデオ会話が行えます。カメラで撮影する映像は、M1チップがピクセルごとに処理することで適切な画質に自動で調整。暗い場所でも明るくノイズの少ない映像でビデオ会話などを行うことができます。

↑1080pのFaceTime HDカメラを内蔵しています

 

↑M1チップがカメラ映像を処理することで、自動で最適な画質に調整してくれます

 

マイクは、スタジオ品質の3マイクアレイを搭載。ビームフォーミング技術により話者の声にフォーカスすることで、余計なノイズを抑えて自然な音質で会話することができます。

 

スピーカーは、大型のスピーカーユニットとツイーターに加え、フォースキャンセリングウーファーを搭載した6スピーカーシステムを採用。音楽も動画も迫力のサウンドで楽しめます。さらに、ドルビーアトモスに準拠したコンテンツを再生する際には、アップル独自の空間オーディオが体験できます。

↑6スピーカーシステムでパワフルなサウンドを実現

 

デスクトップ初のTouch ID搭載キーボード

キーボードは3種類から選択可能。ベーシックな「Magic Keyboard」に加え、デスクトップ用で初めてTouch IDを備えたモデルと、Touch ID+テンキーを備えるモデルから選べます。Touch ID搭載モデルは、指で触れるだけでログインや決済処理ができるほか、複数のユーザーで使用する際は、ユーザー切り替えもタッチ操作のみで行えるように。家族で共有して使うときなどに便利ですね。

↑ベーシックなMagic keyboard。カラーは本体と合わせています

 

↑デスクトップ用としては初となるTouch ID搭載モデルも

 

↑Magic Mouseも同系色で揃えています

 

本体には2つのThunderboltポートを含む、最大4つのUSB Type-Cポートを搭載し、最大6Kまでの外部ディスプレイに対応しています。電源ポートはマグネット式で簡単に取り外しが可能。電源アダプタ部分にEthernetポートを備えているので、本体には電源ケーブルを接続するだけでよく、デスクの上がスッキリした印象に。

↑電源アダプタにEthernet端子を内蔵。これにより本体には電源ケーブルだけが接続され、見た目もスッキリ

 

ラインナップは、4色展開の8コアCPU/7コアGPUモデルが15万4800円~、7色展開の8コアCPU/8コアGPUモデルが17万7800円~。いずれも4月30日より予約受付を開始し、5月後半より販売されます。

 

M1チップ採用やディスプレイ、カメラ、スピーカーなどの一新により、仕事用としてもプライベート用としても使えるオールインワンモデルとして生まれ変わったiMac。ポップなカラバリ展開も話題を呼びそうですね!

 

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【西田宗千佳連載】半導体リスクは「安全保障」問題に。そこで立ち回るアップルのパワーゲーム

Vol.101-4

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマは、「世界的な半導体不足」。ソニーがPS5をすぐに大幅増産できない、その背景にある“原因”はいったい何なのか?

 

世界的な半導体不足。そのなかで、生産ラインの増強もすぐにはできない。

 

このことは、世界的なリスクになっている。それは、単に特定の製品、例えばPlayStation 5の在庫が足りなくて買えない……ということだけに止まらない。世界的な経済・安全保障上のリスクと見られるようになっている。

 

半導体やディスプレイパネルの製造は、その8割以上は中国・台湾・韓国に集中している。そして、そこに部材や製造機器を提供しているのは日本、という構図だ。日本から供給する半導体製造に必須の素材も潤沢な状況ではなく、それもまた半導体製造のスピードに影響している。

 

20年前、半導体は「開発したメーカーが生産する」スタイルだった。そのころと違い、今は開発メーカーと生産メーカーが分かれている。生産する企業は東アジアに集中しているため、ここでの需給が世界的な状況を左右しているのだ。つまり、昔と違って成長リスクは分散されたが、その代わりに今回のような「地域的リスク」が生まれたわけである。

 

ソニー・インタラクティブ エンタテインメント PlayStation 5/実売価格5万4978円

 

そのため、アメリカは政府を通じて直接、TSMC(台湾新竹市新竹サイエンスパークに本拠を置く半導体製造ファウンドリ)に対して増産を要求しているし、今後はリスクヘッジのために、アメリカやヨーロッパにも先進半導体を中心とした製造ラインを作ろう……という話が出ている。元はといえばアメリカが中国との対抗上の理由で始めた政策によるリスク上昇なのだが、それはそれとして、だ。

 

かといって、そうした施策が有効に働き始めるには、まだ数年が必要だろう。現在目の前にある半導体不足の解消は難しい。ソニーが「PS5をすぐに大幅増産することができない」というのはそのためだ。

 

一方、そうした話があまり聞こえてこない企業もある。アップルだ。iPhoneやMacBook Airなどでは、TSMCの最新半導体プロセスを使ったアップルオリジナル設計のプロセッサーを多用している。だが、部品不足の話はそこまで聞こえてこない。

 

理由はシンプル。アップルが一定期間の大量調達を最初から持ちかけ、他社より早く、優先的に生産ラインを押さえているからだ。TSMCとしても、アップルは長年のお得意様であり、数量・金額的に非常に大きな存在である。

 

これは、企業戦略としては力技ではあるがストレートなやり方と言える。パーツが欲しいなら、製造ラインをカネの力で押さえてしまうのが一番だ。ゲーム機は大きな需要だが、数量ではアップルの需要に敵わない。自動車用半導体も、スマホなどとの競争になればいまは厳しい。

 

今後、短期的には、いかにTSMCのキャパを増やし、各企業が「自分向けの数量を確保させるか」というパワーゲームが続く。その間に、TSMC以外でも生産できる半導体は、早急に生産企業を増やしてカバーしていくことになるだろう。

 

メーカーと国家、両方のパワーゲームのなかで、半導体は文字どおり戦略物資として扱われることになるのだ。

 

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子どもの「初めてのPC」は予算とスペックで妥協してはいけない【愛用品コラム10】

本連載ではGetNavi web編集長・山田佑樹が日々の生活で愛用している品々を紹介していきます。

【#愛用品 10(今回は娘):Apple「iMac」】

 

●起

21.5インチ iMac Retina 4Kディスプレイモデルは娘の初めてのパソコンだ。昨年、国と区の給付金で購入した。塾のオンライン授業をスマホサイズで受けるのは辛い、というのと、良い機会かなと思ったのだ

 

●承

購入してすぐ娘は動画編集に興味を持った。が、そんなにすぐに動画編集に興味を持つとは思っていなかったのだ。このiMac、メモリが8GB(!)で日常使いするなら全く問題ないが、編集作業はキツイ。2020年にもなって、8GBを選んだ私も私だが。

 

●転

で、なんというか、娘の可能性を狭めてしまった気がした。大げさな言い方かもしれないけど、その可能性自体も否定はできない。お金でカバーできる可能性なら、パパ節約するで!と思い、余計な出費にはなってしまうけど、メモリを増設を計画。

 

●結

が、自室に置いてYouTube三昧、配信観戦三昧で、成績がガタ落ち。増設計画はペンディングで設置場所はリビングに変更。とりあえず、スペックが未来を狭めるみたいなカッコつけたことを言う前に、PCとの付き合い方を教えないと未来が狭まる。

 

話にまとまりがないが、お伝えしたいのは、長く使う高額商品を買うときは馬鹿高くならないなら、2つか3つ上のスペックを選んだほうがいい。不満がないことが、一番の満足だと思う。

 

GetNavi web編集長・山田佑樹の「愛用品コラム」はInstagramでも展開中。

新料金プラン目前の今こそ再検討しよう! iPhone現行5機種、10のチェックポイント

3月にはMNO各社からオンライン専用の新ブランドなどが提供されることもあり、5G対応の通信プランをリーズナブルに選択できるようになります。2020年秋に発売されたiPhone 12シリーズが気になりつつも、「5Gモデルはちょっと高いからなぁ…」と二の足を踏んでしまっていた皆さんにとって、今春は維持費の見直しとともに、端末を新調するのにも最適なタイミングとなるでしょう。

 

本稿では、iPhone SE(第2世代)を含めて、改めて現行iPhoneの選び方について、10のポイントでチェックしていきます。

 

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12シリーズ+SE(第2世代)=計5機種ある

2020年秋に登場した「iPhone 12」シリーズは、全部で4機種。価格が安い順に「iPhone 12 mini」「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」「iPhone 12 Pro Max」です。これに、同年4月に発売された「iPhone SE(第2世代)」を加えた計5機種が、現行のラインナップとなります。なお、iPhone SE(第2世代)は、5Gには対応していません。

↑左から順に「iPhone SE(第2世代)」「iPhone 12 mini」「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」「iPhone 12 Pro Max」

 

1)見た目を比べてみる → 12とSEに大きな差

外観については、ホームボタンのあるSE(第2世代)を除き、iPhone 12シリーズは、上部にノッチのある「X(テン)」シリーズのデザインで統一されています。本体のエッジはアンテナの都合もあって角張りました。前面ガラスには耐久性に優れる「Ceramic Shield」が使われていることも4機種で共通です。

↑SEより12 miniの方がディスプレイサイズが大きい。12と12 Proはサイズが共通している

 

また、iPhone 12シリーズには、ディスプレイにOLEDが使われており、コントラスト比が高いのが特徴。動画視聴時に、深みのある黒を表現できます。液晶ディスプレイを使う「iPhone SE(第2世代)」と比べると、視野角がついた際などに一定の差が出ます。

↑暗所で真正面からコンテンツを視聴する分には、SEでもバックライトが気になることはなく、黒の表現にそこまでの差は感じないが……
↑明るいところで、少し角度がつけてみると、黒の表現に違いがあるのが一目瞭然だ

 

一方で、「Touch ID(指紋センサー)」が使えることはSEだけの特権。どうしてもFace IDが苦手など、こだわりがある場合には、有力な選択肢となるでしょう。

 

2)サイズ感を比べてみる → 機動性は12 miniが◎

本体サイズに注目すると、最もコンパクトなのは「iPhone 12 mini」です。ホームボタンのある「iPhone SE」よりも小さく、筆者は片手で握った状態で、画面の対角線上もタッチ操作が行えました。

↑筆者の場合、片手持ちでは、SEと12 miniは最上段のアプリアイコンまで届いた。一方、12/12Proは上2段分が届かず、12 Pro Maxは上3段が届かなかった

 

12と12 Proは、これよりも一回り大きく、筆者の手では、端末を持ち直さないと画面上部には指が届きません。また、12 Pro Maxはさらに大きいので、片手でのタッチ操作では画面の半分程度まで届かすのがやっと。両手操作やリングタイプの周辺機器が必須です。

 

ただし、iOS 14では、背面タップ操作をカスタマイズすることで、コントロールセンターを表示するなどのショートカット操作が行えるようにもなっていますし、タッチ操作頻度の少ないホーム画面上部をウィジェット用に活用する手もあります。さらに、在宅時間が長い人ならば、「Siri(シリ)」を使って操作することで、最低限のタッチ操作で済んでしまう場面も増えているでしょう。文字入力も音声入力を活用できれば、さほど片手操作に囚われる必要はないかもしれません。

 

3)価格を比べてみる → SE(2nd)はやっぱり安い

各機種の画面サイズと、Apple Storeにおける価格(税別)は下記の通りとなります。

 

普段から外部ストレージを使って小まめに容量の整理を行えている人はともかく、一般的な運用を想定するならば、どの機種を選ぶ場合にも、長期的な運用を前提に128GB以上のモデルを選択するのが無難です。特に、SE(第2世代)/12 mini/12については、最小構成での価格の安さが目を引きますが、ストレージ不足に悩まされないためには、5000円プラスの128GBを基準に検討しておくべきでしょう。さらに、動画をよく撮影する人ならば、256GBを選んだ方が安心です。

 

4)チップセットを比べてみる → 12とSEで1世代違う

チップセットに関しては、iPhone 12シリーズは共通して「A14 Bionic」を搭載しており、4機種間に大きな性能差はありません。一方、iPhone SEも、2019年モデルの「iPhone 11/11 Pro/11 Pro Max」にも使われた「A13 Bionic」を搭載。5Gには対応しないものの、アプリ利用で不満を感じることはほぼありません。

 

iPhone SE(第2世代) :A13 Bionic
iPhone 12シリーズ   :A14 Bionic

↑両手持ちでゲームアプリをプレイするならば、画面サイズ的に、12/12 Pro/12 Pro Maxがおすすめ。SEや12 miniでもできなくはないが、特にSEでは表示領域がかなり小さくなるので、画面上にゲームパッドなどが表示されるタイトルでは不利になる

 

5)スピーカーを比べてみる → 12シリーズの圧勝

内蔵スピーカーについては、iPhone 12シリーズ、SE(第2世代)のどちらもステレオスピーカー搭載しています。しかし、音質を聞き比べてみると、かなり差を感じます。

↑SEも十分な音量がでるものの、12シリーズの方がクリアかつ迫力ある音響を楽しめる

 

SEでも、10畳以上の部屋でスピーカー代わりになりそうな十分大きな音量は出せますが、低音域のクオリティでは、iPhone 12シリーズのそれに劣ります。

 

なお、iPhone 12シリーズに関しては、12 miniと12 Pro Maxを聴き比べてもさほど違いはありません。機種間での差分はさほど気にせずに選んで問題ないでしょう。

 

6)MagSafe対応は? → 12シリーズのみ

iPhone 12シリーズのみが使える新機能としては「MagSafe」があります。これは、背面に対応周辺機器をぴったりと張り付けられるという規格です。例えば、対応のワイヤレス充電器を使う場合、iPhone 12シリーズでは、充電器のコイルがずれるような心配がありません。また、カーマウントやカードを収納できるケースなども便利です。

↑カードを収納できるレザーウォレット(左)とMagSafe充電器(右)

 

一方で、iPhone 12シリーズには、端末自体に磁力があるため、腕時計などの磁力に弱い機器類などは重ね置きしないように気をつけておいた方が良い注意点も——。英語版のサポートページでは、ペースメーカーやICD(植込み型除細動器)から15cm以上の距離を離すように、という注意書きも追記されています。

 

7)電池もちを比べてみる → 12 Pro Maxが有利か

各機種の画面輝度を最大にした状態で、Wi-Fi接続下でYouTubeの動画を3時間視聴し、バッテリーの減り具合を記録してみました。視聴した映像は、夜間に焚き火がゆらめいている動画で、OLEDに有利な条件ではありましたが、SEと12シリーズには大きな差が出ました。

 

↑Wi-Fi接続下でYouTubeを視聴し、30分毎にバッテリー残量の%を記録。120分経過後には、iPhone 12 Pro Maxが89%、iPhone 12/12 Proが85%、iPhone 12 miniが81%、iPhone SE(第2世代)が67%になった

 

また、iPhone 12シリーズの中でも、12 miniと、iPhone 12/12 Pro、12 Pro Maxのそれぞれには僅かに違いがありました。特にバッテリーもちが良かったのが、12 Pro Maxです。なお、今回のテスト条件では画面サイズが共通するiPhone 12と12 Proの間に大きな差は生まれませんでした。

 

なにより、iPhone 12 miniは電池もちが心配、という人も多かったでしょうが、SEと比べてみて、十分スタミナは高いと思うので、そこまで過敏に構える必要はないでしょう(まぁ、5G通信をした場合はどうなるかわかりませんが……)。

 

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8)背面カメラを比べてみる → 望遠ならProを

背面カメラの仕様に関しては、SE(第2世代)がシングルカメラを、iPhone 12/12 miniがデュアルカメラシステムを、iPhone 12 Pro/12 Pro Maxがトリプルカメラシステムを搭載します。各機種のカメラの仕様は下記の通りです。

 

・iPhone 12 Pro Max
画素数:1200万画素 超広角:ƒ/2.4絞り値 広角:ƒ/1.6絞り値 望遠:ƒ/2.2絞り値
・iPhone 12 Pro
画素数:1200万画素 超広角:ƒ/2.4絞り値 広角:ƒ/1.6絞り値 望遠:ƒ/2.0絞り値
・iPhone 12
画素数:1200万画素 超広角:ƒ/2.4絞り値 広角:ƒ/1.6絞り値
・iPhone 12 mini
画素数:1200万画素 超広角:ƒ/2.4絞り値 広角:ƒ/1.6絞り値
・iPhone SE(第2世代)
画素数:1200万画素 広角:ƒ/1.8絞り値

 

旅行先の記念撮影など、超広角カメラでの撮影が行い場合には、12シリーズの方がメリットがあります。特に12シリーズは「スマートHDR 3」に対応したことで、逆光下などの難しい条件下でも鮮明かつ綺麗な写真が撮れることがポイント。下記の作例のように、従来機と比べてもカメラ性能の進化は顕著です。

↑「iPhone 12」の超広角カメラで撮影。「スマートHDR 3」の恩恵で、色味も自然に写っている。超広角やスマートHDR 3はSE(第2世代)にはないメリットの一つだ

 

↑比較用に、同じ構図を19年モデルの「iPhone 11 Pro」で撮影したもの。こちらはスマートHDR 3非対応なので、iPhone 12で撮影したものと比べて色味がやや不自然だ

 

また、望遠カメラが必要な場合には、Proシリーズを選択した方が満足度は高まるでしょう。例えば、遠くの被写体を撮影する際や、小物や食べ物を撮影するときに手元の影を入れたくないような場面で活躍します。

 

ちなみに、12 Proの望遠カメラが光学2倍相当なのに対し、12 Pro Maxは2.5倍相当で、倍率がやや異なります。実際に撮影してみると、12 Pro Maxの方がぐっと被写体に寄れるので、使い勝手は良好。屋外で花や鳥を撮影したり、遠くから子どもやペットを撮影するなら、後者の方が便利です。

↑各機種で一番上の枝を撮影。望遠カメラのあるProシリーズなら精細感を失わずに、葉の形を捉えられる

 

ちなみに、12シリーズは前面カメラでも、やや広角での撮影ができます。こちらは従来機種でも使えた特徴ではありますが、カメラアプリの中心に表示されるUIで、画角を切り替えられるのは、SEにはない特徴です。

 

9)動画撮影を比べてみる → 12シリーズが良好

動画撮影に関しては、iPhone 12 シリーズが「ドルビービジョン対応HDRビデオ撮影」をサポートしたのがポイント。明暗差の激しいシーンでも、階調豊かな映像が撮影可能です。

 

↑「設定」>「カメラ」>「ビデオ撮影」から「HDRビデオ」をオンにして(左)から撮影。焚き火を撮影した動画ファイルの左上に「HDR」と表示されている(右)

 

↑HDRで撮影した動画の一部をスクリーンショットで撮影したものがこちら。薪の黒い部分も黒つぶれせず、ディティールが残っているのがわかる(※ただし、表示するディスプレイや輝度によって見え方が異なることがあるかもしれない)

 

例えば、実際に撮影したHDR動画では、炎の明るい部分と、影になる薪の表面も精細感を残したまま、撮影できているのがわかりました。

 

なお、Proシリーズは60fpsまで対応しますが、12と12 miniは最大30fpsまでしか対応していない点が異なります。動画作品を作るのを目当てに購入する場合には、Proシリーズの方がおすすめですよ。

 

10)こだわり撮影機能を比べてみる → Proが◎

Proシリーズには、カメラシステムのなかに、iPad Proにも搭載された「LiDARスキャナ」が組み込まれました。AR機能を活用する際の空間認識が素早くでき、暗所や棚などの通常認識しづらい空間でも、AR機能が使いやすくなっています。

 

また、同センサーは、ポートレートモードの強化にも利用されています。12シリーズでは、暗所での「ナイトモードポートレート」撮影に対応するほか、被写体の輪郭をより正確に認識できるようになりました。

 

実際に撮影してみて、大きな違いを感じるのは、コップにストローが刺さっているような場面。LiDARスキャナーなしのモデルでは、ストローが背景として認識されてボケてしまうのに対し、Proシリーズではストローも被写体として認識されます。

↑iPhone 12 Pro/12 Pro Maxでは、ストローまでしっかり被写体として認識されているのがわかる。特にPro Maxではコップ全体を大きく捉えら得ているのが特徴だ。一方、12/12 miniではストローの先端がボケてしまっている。SEでは同条件でポートレート撮影自体がうまくできなかったので、上記の画像は画面をキャプチャしたものとなっている

 

バリエーションが多く、どのiPhoneが良いか悩んでしまうところではありますが、やはり自身の使用スタイルにあったモデルを選択するのがおすすめです。価格や新しく追加されたminiなども気になる要素ではありますが、それだけでなく、総合的に使いやすいモデルを判断して選んでみてください。

 

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iPad Air 4はPC代わりの仕事用途に耐えられるか?

iPad Air 4は、iPad Pro向けの周辺機器も利用可能で、トラックパッドを用いた操作などが快適に行える。そんな新型iPadは、仕事にも生かせるのだろうか? 今回は、同クラスの様々な機器と比較してみた。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が検証します

フリーエディター

有馬真一

スマホはSIMフリーモデルを中心にチェックする。5G対応製品が想定していたよりも安かったため5Gへ移行を検討中。

 

A14 Bionicチップ搭載で処理性能がUP

Apple

iPad Air 4

6万9080円〜

iPad Proと同サイズの10.9インチディスプレイを採用した新型iPad Air。最新のA14 Bionicを搭載する。第2世代Apple PencilやMagic Keyboardといった、Proシリーズのアクセサリーを使用可能だ。

SPEC ●OS:iPadOS 14 ●CPU:A14 Bionic ●ストレージ:64/256GB ●ディスプレイ:10.9インチ(2360×1640ドット)●サイズ/質量:W178.5×H247.6×D6.1mm/約458g

 

Appleが設計した64bitの最新プロセッサーを搭載。6基のコア構成にすることで、高性能コアを4基用いたiPad Proに迫る処理能力を実現。リアルタイムの音楽ミキシングなども軽くこなす。

 

仕事に使いやすいアクセサリーも充実!

Apple Pencil(第2世代)

1万5950円

ピクセル単位の描画に対応したApple Pencilの第2世代。iPad側面に磁石で装着して充電する。

 

Magic Keyboard

3万4980円

新型のMagic Keyboardも使用可能。トラックパッドを備えており、よりPCのような操作性に。

 

vs

 

【Case 1】U-10万 2 in 1 Chromebook

Chrome OSを搭載するChromebookは多様なモデルが登場している。着脱式2 in 1タイプのIdeaPad Duetは、タッチ対応のモニターが分離し、タブレット感覚でも使用可能だ。

レノボ

IdeaPad Duet Chromebook

4万841円

Chrome OSは起動の早さも魅力。本機は、iPadより手ごろな価格だ。

 

【Case 2】Surface Go 2

iPadのライバル・Surfaceも要検討。Surface Go 2は、高解像度の10.5インチ液晶を搭載した最廉価モデル。別売のキーボードカバーやペンと合わせれば操作感はiPadと同様だ。

マイクロソフト

Surface Go 2

6万5780円

Windows OSを搭載する点が最大の魅力。PCと同様の環境で作業ができる。

 

【Case 3】U-10万円PC+板タブレット

PCに板タブレットを追加すれば、iPadと同じようにペン入力を活用できる。今回は、PCと板タブレットを合わせて、iPad Air 4と似た価格帯になるように製品を選出した。

HP

14s-dk 1000

5万5000円

Ryzenプロセッサーを搭載する14型機。USB Type-Cを備えるなど、拡張性も◎。

 

ワコム

Wacom Intuos Small

1万4080円

ペン入力の入門に最適な小型の板タブレット。Bluetooth接続にも対応している。

 

【その1】コスパ勝負

キーボードやペンまで一式購入した場合にかかるコストを調査。さらに、Performance Testを用いて各機のベンチマークスコアも計測した。これらを総合的に考慮して順位を付けた。

 

ノートPCと板タブのセットはバランスが良好

価格だけで見るなら着脱式キーボードが同梱のIdeaPad Duetは圧倒的に安いが、性能ではやや不利。一方で、iPadとSurface Go 2は、どちらもキーボードが別売だが、その価格に大きな差がある。iPadのMagic Keyboardは3万4980円で、1万6940円のSurface Goの「タイプ カバー」の倍以上。やはりApple製品はアクセサリーが高い。総合的な性能とコスパのバランスでは、HPの「14s-dk 1000」が非常に優秀だった。

CPUベンチマークスコア(※) 合計価格
iPad Air 4 1592 12万110円
U-10万円 2 in 1 Chromebook 1479 4万841円
Surface Go 2 1619 9万5700円
U-10万円PC+板タブレット 4227 6万7100円

※:PassMark SOFTWAREの「Performance Test」アプリを用いて計測したスコア

ペンやキーボードを考慮すると、iPadもSurfaceもやや高価。ノートPC+板タブの組み合わせは、ペン入力の操作性にクセがあるが、コスパは優秀だった。

 

【その2】携帯性勝負

実際の使用時に近づけるべく、本体に着脱式キーボードと専用ペンを加えた合計の質量を計測して比較した。目安としては、1500gを超えると持ち運ぶ際に重さを感じがちといえる。

 

新型iPad Airは本体の質量は軽かったが……

本体質量だとiPad Air は約458gであるのに対して、Surface Go 2は約544gとやや重い。だが、iPadのMagic Keyboardは600gとかなり重く、Surface Go 2が用いる「タイプ カバー」はわずか245gしかない。実際に持ち歩く一式では、Surfaceが最優秀。次点はIdeaPad Duetとなっている。

 

↑iPad Air 4はフラットなデザインも特徴。GetNaviよりも小さく、収納性は良好だ

 

合計の質量 備考
iPad Air 4 約1079g Magic Keyboardは600gと重め。とはいえ、合計質量で考えても、最新のMacBook Airなどよりは軽い。
U-10万円 2 in 1 Chromebook 約935g キーボードとスタンドは合計で470g。ただし、スタンドの磁石がつく本体側に重心が偏り、重く感じる。
Surface Go 2 約814g カバーと一体化したキーボードは250gと超軽量。だが、タッチパッドの左右クリックが誤反応しがち。
U-10万円PC+板タブレット 約1580g Wacom Intuos Smallは230gと軽く、接続もBluetoothならワイヤレス。とはいえ、やはり携帯はしにくい。

キーボードなしの単体での軽さは、新型iPad Airが圧勝だった。ペン入力は使うもののキーボードがなくても問題ないのであれば、iPad Airがオススメとなる。

 

【その3】作業効率勝負

仕事用マシンとして使用するなら必須のOfficeソフトの対応状況を調査。そのうえで、定型の文章を打って、キーボードの感触をチェックした。また、通信速度の平均値も調べた。

 

CPU性能と通信形式の差がDL速度の差につながった

Officeは全機種で使用可能だが、iPadとChromeのアプリは機能に制限アリ。着脱式キーボードの打鍵感はいずれも良好で、文字配置に違いはあるものの慣れの範疇だ。ダウンロード速度は3回試行した平均を比較。結果、IEEE 802.11gの通信までしか対応していなかったノートPCが最下位に。

 

↑IdeaPad Duet Chromebookのキーボード。深さが1.2mm以上あり、十分優秀

 

マイクロソフトOfficeとの互換性 キーボードの打感 1GBファイルのDL速度
iPad Air 4 △(制限あり) 2分13秒
U-10万円 2 in 1 Chromebook △(制限あり) 2分41秒
Surface Go 2 5分24秒
U-10万円PC+板タブレット 5分42秒

iPadは、Excelがマクロに非対応なので、同機能が必要な人は注意。とはいえ、通信速度が他機種よりも断トツで早く、ストレスなく作業できる点で1位とした。

 

【その4】ペン入力のしやすさ勝負

タブレットとしての使用感を決定づけるスタイラスペンの使用感の差を検証。手書きで線を引くだけでなく、ペンでアイコンをポインティングした場合などの操作感も検証した。

 

使いこなしに慣れが必要も精緻な入力は板タブが一番

IdeaPad Duetを除き、どの機種のペンも機能や色の切り替えを登録できるサイドボタンを装備していた。筆圧検知も4096段階で共通。板タブは傾き検知こそ非対応だが、タッチ操作への追従性ではトップだと感じた。ただし、操作性はクセがあり、習熟が必要。その点、iPadは初心者も使いやすい。

 

↑板タブの入力位置はモニターの同じ位置とリンクする。この感覚に慣れが必要

 

サイドボタン 感圧検知 傾き検知 使用感
iPad Air 4 4096段階 ペン先の滑る感覚が◎。ペンの平らな部分はサイドボタンだ。
U-10万円 2 in 1 Chromebook × × × 専用ペンはなく、指操作が主。タッチ操作はあくまで補助か。
Surface Go 2 4096段階 ペンの裏が自動的に消しゴムに割り当てられているのが◎。
U-10万円PC+板タブレット 4096段階 × プラスチックのペン先で、鉛筆のような書き心地だった。

安価な板タブには傾き検知機能がなく、イラストなどではやや使いにくい。しかし、写真のレタッチやPDFへの手書きコメントの付与などは十分快適に行えた。

 

<より描き心地を求めるなら、液タブであれば高精度かつ直感的に使える>

手元のディスプレイ上に直接書き込める液晶タブレットなら、板タブのように画面と手元の動きを体に染み込ませなくても作業可能。メモをとるだけなら、電子ペーパーという手段もオススメだ。

 

富士通クライアントコンピューティング

QUADERNO A5サイズ

3万9800円

膨大な資料を持ち運び、取り出して書くことに特化した電子ペーパー。一度の充電で約3週間も駆動するスタミナが魅力。鉛筆のような書き心地を実現したペンが付属し、メモには最適だ。

 

ワコム

Wacom One 液晶ペンタブレット 13

4万2900円

充電不要のスタイラスペン「Wacom One Pen」が付属する、13.3型液晶を採用したペンタブレット。60度までの傾き検知に対応し、自然な書き心地となっている。最大表示色は1677万色だ。

プロが選んだ「新しい生活様式」が充実しすぎるデジタルガジェット5選

デジタル分野では、2021年も引き続き「テレワーク」や「衛生管理」、「ステイホームに伴う運動不足の解消」がキーワード。今回は3人の専門家が、2021年に注目を浴びそうなアイテムを紹介します。

※こちらは「GetNavi」 2021年2月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私たちが解説します!

ジャーナリスト

西田宗千佳さん

モバイル機器、PC、家電などが観測領域。各種媒体に寄稿し、テレビ番組の監修も手がける。

テクニカルライター

湯浅顕人さん

PC&AVに通じるライター。紙に記録するのが苦手で、ほとんどの作業をスマホやPC上で行っている。

家電ライター

コヤマタカヒロさん

PCからキッチン家電まで幅広い分野に精通。家電テストの空間「コヤマキッチン」を運営し、米・食味鑑定士の資格も持つ。

 

【その1】ビデオ会議が快適になる「ノイキャンPC」

高性能CPUの登場により、高度なノイズキャンセリング機能を低負荷で実現できるようになった。まだまだ続くリモートワーク態勢下で需要が増えそうだ。

ASUS

ZenBook Flip S UX371EA

実売価格17万4800円〜

2 in 1タイプのノートPC。独自のAIノイズキャンセリング機能を備え、マイクで送る音声やスピーカーから出る音声のノイズを除去する。CPUは第11世代Core i7、メモリは最大16GBと処理能力が圧倒的で、Wi-Fi 6にも対応する。

↑モニターを回転させてタブレットにも。13.3インチ4K有機ELを搭載し、薄さは13.9mmを実現した

 

【ネクストヒットの理由】

「2021年もリモートワークの推奨は続きます。タイプ音や空調ノイズを消せるビデオ会議向きPCは人気を集めるでしょう。ノイキャンに必要なAI機能を備えたCPUが登場しており、他社製品と差別化できるノイキャン対応PCが増えそうです」(西田さん)

【その2】作業効率を上げる「4Kモバイルノート」

ビデオ会議でも資料作成でも作業効率に大きく影響するのが画面の解像度。コンパクトさと広い画面を両立できる4K搭載モバイル機が注目を集めそうだ。

VAIO

VAIO SX14 VJS14390111B

実売価格33万5660円

14インチの4K液晶ノート。CPUには第10世代Core i7 1065G7を搭載し、内蔵グラフィックスでビデオ会議や動画処理もスムーズに行える。堅牢なボディに水かけにも耐える静音キーボードを装備。端子類も豊富で実用性に優れる。

 

【ネクストヒットの理由】

「リモートワークの普及で、自前のPCにも快適さを求める傾向が強まっています。ディスプレイの解像度が高いと作業領域が広くなり、効率性は大きく向上します。今後は、4Kに対応したモバイルノートがより人気を集めそうです」(コヤマさん)

 

【その3】高速処理と省電力を両立させた「Appleシリコン」

メインの処理チップが、従来のインテル製から自社設計の「Apple M1」に変更されたMacのPC。大幅なパフォーマンスアップで注目されている。

Apple

MacBook Air(M1搭載モデル)

実売価格11万5280円~

最新のmacOS「Big Sur」に対応。旧製品に対し、CPUは最大3.5倍、グラフィックスは最大5倍、機械学習は最大9倍高速化している。バッテリー駆動時間も6時間延びて最大18時間を実現。ファンレス仕様なので雑音が発生しないのも美点だ。

↑最新のAppleシリコンである「Apple M1」。開発元のアップルによれば、省電力シリコンとしては世界最速であり、内蔵型グラフィックス機能も世界最速を誇るという

 

【ネクストヒットの理由】

「M1搭載Macは低価格帯製品でも極めて処理能力が高く、不快な発熱や騒音もありません。バッテリーの持ちもよく、Mac未経験者でも要検討なレベルのハイコストパフォーマンスです」(西田さん)

 

【その4】手軽に衛生対策できる「スマホ除菌ツール」

ウイルスは物体の表面に付着後もしばらく感染力を保持することが知られている。たとえば吊り革から手にウイルスが付着し、その手からスマホにもウイルスが付着したとしよう。すると、いくら帰宅後に手洗いを厳重にしてもスマホにはウイルスが付いており、その後スマホを操作しながら食事でもすれば、再び手についたウイルスが口に運ばれて感染するということもありうるわけだ。

 

「菌の数は便器の18倍」という説もあるスマホ。1日を通して頻繁に触れるアイテムであるだけに、スマホの除菌は感染予防の重要なポイントに。手を洗うのと同じタイミングでスマホの表面のウイルスも除去することが、重要な感染予防策になるといえるだろう。

 

PHONESOAP

PHONESOAP

実売価格9800円

スマホ専用の除菌装置。スマホを中に入れるだけで除菌される。USB端子も装備しており、除菌中にスマホを充電できる。クリーニング液を利用した除菌に比べて、スマホの外装にダメージを与える可能性が少ないのもメリット。

 

アーバン通商

UV除菌ハンドライト

5980円

紫外線(UV-C)を利用したハンディ除菌器。約20秒の照射で99%の除菌が可能だ。手持ちでライトを当てるタイプなので、鍵やアクセサリーなど複雑な形状のものも除菌できる。バッテリーを内蔵しており、便座や飛行機内のテーブルなど、出先でも利用しやすい。

↑菌が付着しやすいわりに、清掃しにくい形状なのがキーボード。ハンドライト型なら簡単に除菌できる

 

携帯に便利なスプレータイプも

PanzerGlass

スマホ専用除菌スプレー Spray Twice A Day

990円(8ml)〜

スマホ、タブレット、ゲーム機などの画面に使用できる除菌スプレー。肌に優しい水分ベースのアルコールフリー仕様ながら、99.999%の菌を取り除くことができる。

 

【ネクストヒットの理由】

「コロナ禍を前提とした『Withコロナ』の生活が必要になり、感染予防の重要性が増しています。大きな感染源になりうるスマホを除菌することへの関心も、今後さらに高まるでしょう」(湯浅さん)

 

【その5】外出せずに運動不足を解消「自宅でバイクフィットネス」

ジムや公道と違い人との接触が少なく、天候や時間帯にも左右されない自宅用トレーニングバイクが進化中。感染リスクを避けつつ有酸素運動ができる!

東急スポーツオアシス

WEBGYM BIKE

16万8000円(バイク)

連続使用時間の制限がなく、高負荷でも騒音のないトレーニングバイク。サドルやハンドル調整の自由度が高く、体型にぴったり合わせられる。情報表示用の液晶モニターを備えるほか、タブレットホルダーも装備。

↑「WEBGYM LIVE」アプリ。ジムのトレーニングプログラムに参加できる(会員登録が必要。月額1950円)

 

【ネクストヒットの理由】

「『ジムに行くのが怖い』『外で走るのは天候や時間帯に左右される』といった問題を解決できるのがトレーニングバイク。ジムを休会して浮いた費用は、バイクの購入代金に充てられます」(湯浅さん)

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

2021年のAppleに期待するのは5G対応、M1搭載の…!? 2020年の月別で振り返るApple

パンデミックの影響もあり、例年の慣習が通用しなかった2020年——。製品発表を伴うAppleのイベントも完全にオンライン化されました。秋の製品発表が、3か月に分かれて行われたことも印象的でしたね。同社が近年実施しているサプライズ形式の製品リリースも含め、ほぼ毎月のように何かしらの話題のある年だったとも感じます。

 

本稿では、ハードウェアの製品発表にフォーカスし、改めて同年に発表された内容を振り返ってみましょう。

 

【3月】新型「iPad Pro」発表

3月18日(日本時間)には、iPad ProやMacBook Airなどの新製品が発表されました。iPad Proの新モデルでは、背面カメラにLiDARスキャナーが搭載されたほか、iPad用の「Magic Keyboard」が登場したこともトピックでした(Magic Keyboardの販売時期は少しズレました)。

MacBook Airでは、シザー構造のキーボードが採用されたのがこのタイミングでした。ちょうど、この後に春の緊急事態宣言が出され、本格的なテレワーク需要が増えてきたところ。多くの人が注目した機種だったのではないでしょうか。

新iPad Proの何が良いってトラックパッド対応よ! 2 in 1のMacBook Air的にも使えるしビジネスに最適っしょ

やっぱりMacBook Air好き! 新モデルはMagic Keyboard搭載で…安くなりました!

 

【4月】「iPhone SE」が第2世代に

4月16日には、従来の4.7型機種をベースにしたiPhone SE(第2世代)が発表されました。比較的安価でありつつ、チップセットにはA13 Bionicを積んでいたことで、ライトユーザー層には待望のモデルでした。また、たまたまマスク装着時でも使いやすいTouch ID搭載が搭載されている久しぶりのiPhoneということでも注目されましたね。結局、同年の販売データランキングなどでも上位を占める定番モデルとなりました。

おかえり。ホームボタン! 5万円弱のiPhone SEを買う前に考えておきたいこと

【5月】13インチ「MacBook Pro」がアップデート

5月4日には、13インチの「MacBook Pro」の新モデルが発表されました。こちらもバタフライ式のキーボードからシザー構造のキーボードへと戻ったのがトピック。ストレージが増えるなどの仕様強化も目立ちました。

 

筆者はMacBook Proユーザーなのですが、もうすっかりバタフライ式の打鍵感に慣れてしまったので、「次の買い替えでまた新しいキーボードに指を慣らさねば……」と覚悟したタイミングでもありました。

新MacBook Pro、ストレージ2倍にMagic Keyboard採用。「在宅勤務」の相棒感あるな

【6月】WWDCは完全オンラインに

6月のワールドワイドデベロッパカンファレンス(世界開発者会議、WWDC)は、例年とは異なり完全オンラインで開催されました。Apple Silicon搭載のMac miniが開発者向けに用意されたのもこのタイミング。そのほか、「watchOS 7」については、手洗い検出機能の追加が発表されるなど、2020年らしい発表もありました。

本稿では、細部を割愛しますが、各OSの新機能や新サービスについても、iOSのウィジェット対応や、コンテンツの立体音響対応など、挑戦的な変化も多く見られましたと思います。

 

【WWDC2020まとめ】今回のアップル発表は結局何がすごかった? 5分で読めるまとめ

 

【8月】27インチ「iMac」が発表

8月4日には、iMacの上位モデルである27インチモデルのメジャーアップデートが発表されました。デザインに大きな変更はなかったものの、仕様は全方位で強化。Retina 5KディスプレイがTrue Tone対応になったり、大容量のSSDオプションを選択できるようになったり、と細かいトピックもありました。

ちなみに、後述するM1対応製品についても、ハイエンドのMacBookをはじめ、iMacなどでもまだ出ていません。クリエイティブな業種では、まだまだこちらのiMacが主力製品ですね。

新「27インチiMac」の大事な4つの変化。一見変わってないようだけど…実はパワフル

 

【9月】Appleイベント(1回目:ウォッチ&iPad)

9月にはスペシャルのつかない「Appleイベント」を開催。ウォッチ2機種——血中酸素ウェルネスセンサーを備えた「Apple Watch Series 6」と、常時表示は非対応なもののベゼルレスディスプレイを搭載する「Apple Watch SE」——が発表されました。また、第8世代に相当するA12 Bionic搭載の「iPad」や、Proシリーズに近いデザインを備えた「iPad Air」も同イベントにて発表されました。

筆者としては、iPhoneを持っていない家族にウォッチ使わせるための機能が整えられたタイミングで、SEを出してきたのが興味深かったです。iPad Airも、「もしProを所有していなければ買っただろう」と思うくらい完成度の高い製品でした。

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【10月】Appleイベント(2回目:スピーカー&iPhone)

10月には2回目のAppleイベントを開催。りんごサイズのスマートスピーカー「HomePod mini」や、5G対応を果たした「iPhone 12」シリーズの4モデルが発表されました。

 

HomePod miniは、従来からあったHomePodよりもかなりコンパクトになったことで、ちょっとした隙間に設置しやすくなったのがポイント。筆者も実際に2台購入して使っています。

 

iPhoneでは、これまでなかったサイズの「iPhone 12 mini」が話題に。国内の5G整備状況がまだそれほど進んでいなかったこともあり、iPhone SE(第2世代)よりも小さく、画面は大きいというハードウェアのデザイン的な側面が、多くの場面で評価されていたように思います。

 

ちなみに、Proシリーズのカメラには、iPad Proにも搭載されたLiDARスキャナーが加わったこともトピック。なおProシリーズのカメラは後日のアップデートで、Apple ProRAW形式での撮影も可能になっています。

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【11月】Appleイベント(3回目:M1搭載Mac)

11月には3回目のイベントを実施。WWDCで予告されていた「M1」チップが大々的に発表されるとともに、それを搭載した「MacBook Air」「13インチMacBook Pro」「Mac mini」が発表されました。

 

M1搭載MacBook Airは、比較的リーズナブルな価格の割に、性能面の評価も高く、省電力性も強化されているという点で、コストパフォーマンスが飛び抜けた存在になったのではないでしょうか。

Appleの新チップ「M1」の凄さが1分でわかるまとめ! mac OS Big Surについても触れます。

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【12月】「AirPods Max」を発表

12月8日には、オーバーイヤー型のワイヤレスヘッドフォンである「AirPods Max」が発表されました。AirPods Proでもお馴染みのアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を備え、一部有線接続にも対応します。

 

強気な価格相応のハイエンド仕様で、見た目も高級感がありますが、癖のある専用ケースには賛否両論の様子。サードパーティ製のケースの併用にも注目ですね。

AirPods Maxレポート:長期使用で見えてきた「6万円ヘッドホンを楽しむヒント」

 

こうして振り返ると、ソフトウェア面から下地を整えてきた2019年とは異なり、2020年にはハードウェア製品に関して、これまでになかった“新しいもの”がたくさん発表された印象を受けます。LiDARスキャナ、HomePod mini、iPhone 12 mini、M1搭載Mac、AirPods Maxなどなど、新しい技術や製品シリーズが世に出てきた1年でした。

 

コロナ禍で外出機会が減り、5Gの恩恵などはまだあまり感じられていませんが、在宅時間を豊かにするために、ちょうど良い製品が揃ったとも言えそうですね。2021年以降については、今年登場しなかったもの——例えば、「iPadシリーズの5G対応」や「M1搭載のハイエンドMacBook、iMac」などがどうなるのか——について引き続き、注目したいところです。

AirPods Maxレポート:長期使用で見えてきた「6万円ヘッドホンを楽しむヒント」

アップルのハイエンドヘッドホン「AirPods Max」を冬休みの間に使い込んでみたところ、6万円のヘッドホンが持つ価値が色々と発見できました。AirPods Maxの実力をフルに活かしながら楽しむ方法をレポートしてみたいと思います。

↑AirPods MaxにはノイズキャンセリングやSiri連携、空間オーディオなどアップルのハイエンドヘッドホンらしい機能が数多く搭載されています

 

【AirPods Maxのディテールを写真で見る】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは表示できません。

 

強力なアクティブノイズキャンセリング機能

AirPods Maxはアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載するヘッドホンです。ANCヘッドホンといえばボーズやソニーの製品も人気です。飛行機に乗って旅をしていると両社のヘッドホンを機内で身に着けてエンターテインメントを楽しむ乗客の姿をよく見かけます。コロナ禍が治まってきて、また空の旅を楽しめるようになる頃にはAirPods Maxを携える旅行者の姿も見られるようになるのでしょうか。

 

AirPods MaxもANC機能を試すと、その効果がとても高いヘッドホンだと感じました。密閉型ハウジングと、クッション性の高いイヤーパッドで耳のまわりをしっかりと覆うアラウンドイヤースタイルのヘッドホンなので、AirPods Proよりもさらにノイズが遮断されて音漏れも抑えられます。

 

消音効果は車のロードノイズ、人の話し声、甲高い地下鉄のブレーキ音など幅広い帯域にバランス良く及びます。機能をオンにした時に耳にかかる圧が少なく、音楽のバランスも崩れません。屋内外を問わず音楽や動画のサウンドを静かな環境で楽しめるワイヤレスヘッドホンです。

↑ペアリングしたiPhoneのコントロールセンターから、AirPods Maxのノイズキャンセリング/外部音取り込みの機能をスイッチできます

 

最近の4KスマートテレビはBluetoothオーディオの送信機能を搭載する製品が多くあります。AirPods Maxを直接ペアリングすれば夜間のテレビ鑑賞も迫力たっぷりのサウンドが楽しめます。もしテレビにBluetoothオーディオ送信機能がなければ、外付けタイプのトランスミッターを付け足す方法もあります。録画したスポーツ番組の音声もAirPods Maxで聴くとリアルな没入感が味わえます。

↑TaoTronicsのBluetoothトランスミッター/レシーバー「TT-BA09 Pro」のような機器をテレビに接続してBluetoothオーディオをAirPods Maxに飛ばして聴くこともできます

 

空間オーディオが楽しめるヘッドホンは世界中でAirPods Maxだけ

iOS 14.3/iPadOS 14.3以降をインストールしたiPhone/iPadにAirPods Maxをペアリングして、Apple TVアプリで配信されているDolby Atmos、または7.1ch/5.1chの音声を収録するコンテンツを再生するとアップル独自の「空間オーディオ」再生が楽しめます。

 

空間オーディオ再生は映画やドラマ、アニメコンテンツの立体サラウンド再生が楽しめるようになる機能です。ワイヤレスイヤホンのAirPods Proが先に対応した際に本誌でレビューしています。機器の設定などはAirPods Maxの場合も同じなので、レビューを読んでみてください。

 

空間オーディオにはサラウンド再生のほかにもうひとつ「ダイナミック・ヘッドトラッキング」という機能があります。例えばセリフが正面から聞こえている時に顔を左に向けると、右の耳から強く声が飛び込んでくるような体験が味わえます。サラウンド音声の空間内に飛び込んでしまったようなリアルな没入感を、iPhone/iPadとのシンプルな組み合わせで楽しめるヘッドホンは今の世にはAirPods Maxしかありません。

↑iTunes Storeのコンテンツ詳細に音声をDolby Atmos、または7.1ch/5.1chで収録していることが記載されているタイトルがApple TVアプリで空間オーディオ再生が楽しめるものです

 

冬休みの間、筆者はこの空間オーディオの楽しさにどっぷりと浸ってしまい、iTunes Storeで対応するコンテンツを買い漁って見ていました。「ゼロ・グラビティ」「インターステラー」「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」などざっくりまとめると“宇宙もの”の作品や、「ボヘミアン・ラプソディ」「アリー スター誕生」のような“音楽ライブもの”は特に空間オーディオとの相性が抜群に良かったです。AirPods Proを持っている方も、空間オーディオの没入感が一段と高いAirPods Maxのサウンドを試してみる価値があると思います。

 

今回はiPhone 12 Pro Max、iPad Pro 12.9インチとの組み合わせで視聴しましたが、やはりもっと大きな画面でもダイナミック・ヘッドトラッキングを満喫したくなってきます。早くApple TV 4KとAirPods Maxの組み合わせでも空間オーディオが楽しめるようになってほしいです。

 

足回りの良いラグジュアリーカーでドライブを楽しむようなサウンド

AirPods Maxによる音楽再生はニュートラルなバランスと解像度の高さを特徴としています。長時間聴いていても疲れない上品できめ細かなサウンドなので、お気に入りの音楽を聴き込むほど耳に馴染んでいくような体験が得られます。さすが6万円のハイエンドヘッドホンであることを納得させる完成度でした。

↑Apple Musicで配信されている楽曲なども高品位なサウンドが楽しめます

 

ボーカルの自然な声質、アコースティックなピアノやギターなど楽器の音色を素直に再現するヘッドホンです。低音はタイトでディープ。膨らみすぎず、音像は立体感に富んでいて輪郭は滑らか。自動車の乗り心地に例えるなら、足回りの良いラグジュアリーカーのようです。十分な馬力を持ち合わせた力強さを感じさせますが、ロックやダンスミュージックのアップテンポな楽曲を聴いてみても荒っぽさが顔をのぞかせることがありません。

 

楽曲によっては、アプリのイコライザー機能などを使ってより好みのサウンドに仕上げるのもアリでしょう。例えばiOS純正の「ミュージック」アプリであれば、設定から「イコライザ」を開くと23種類のプリセットから好みのサウンドが選べます。

↑楽曲のテイストに変化を付けたい場合はアプリのイコライザー機能を活用してみるのも良いでしょう。画面はiPhone標準の「ミュージック」アプリに搭載されている23種類のイコライザです

 

リモートワークにも便利。クリアに外の音が聞ける「外部音取り込み」

ヘッドホンに内蔵されているマイクでリスニング環境周辺の音を拾い、音楽や通話音声にミックスして聞ける「外部音取り込み」も便利に使いこなしたい機能です。AirPods Maxの場合は右イヤーカップの上部に搭載するノイズコントロールボタン、またはペアリングしたiPhoneのコントロールセンターなどからANCと外部音取り込みをスイッチします。

↑右イヤーカップの奥側に搭載されているボタンがANCと外部音取り込み機能を切り換えられるノイズコントロールボタンです。オーディオ機器とペアリングする時にも使います

 

AirPods Maxの外部音取り込み機能はヘッドホンを装着したままでも周囲の人と会話ができるぐらい、外の音がクリアに聞けます。音楽再生を始めるとまるで耳の側にスピーカーを近づけて聴いているみたいに開放的なリスニング感が得られます。

 

屋外では機能をオンにして使うと音楽リスニングが安全に楽しめます。駅のアナウンスや、ちょっとした買い物の際に会話の声が確認できます。比較的静かな環境でヘッドホンを使う場合も外部音取り込み機能を常時オンにしたままでもよいかもしれません。例えば自宅でビデオ会議に参加中に家族に話しかけられたり、一人でいる時に音楽を聴いていても玄関チャイムに反応できるので安心です。

 

ゲーム音声の遅延問題が解決! iPhoneに有線接続もできる

Bluetooth接続のヘッドホン・イヤホンはスマホで動画やゲームを再生すると、Bluetoothの技術的な制約を受けて音声が少し遅れて聴こえる場合が多くあります。

 

AirPods Maxはアップル純正の別売アクセセリーである「Lightning-3.5mmオーディオケーブル」を使えば、3.5mmイヤホンジャックを搭載するスマホやポータブルゲーム機と直接有線接続ができるので音声の遅延が発生しません。3.5mmイヤホンジャックを持つ機内エンターテインメントシステムにも接続できるようになります。飛行機の旅には欠かせないアイテムです。

 

さらにアップル純正の「Lightning-3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」を追加で装着すると、3.5mmイヤホンジャックを持たないiPhoneにも有線接続ができます。スマホやプレーヤー機器と有線接続ができないAirPodsシリーズに比べて、AirPods Maxが有利に感じられるポイントです。

↑アップルのアクセサリー、Lightning-3.5mmオーディオケーブルとLightning-3.5mmヘッドフォンジャックアダプタを使えばiPhoneとAirPods Maxの有線接続ができます

 

豊富な「AirPods Max専用アクセサリー」の拡大にも期待

AirPods Maxはハウジングのアルミニウム、ヘッドバンドのステンレススチールなどメタル素材を贅沢に使ったヘッドホンです。質感が高いぶん本体の質量は384.8gと、ANC機能を搭載するワイヤレスヘッドホンの中ではやや重い方ですが、耳のまわりに優しくフィットするクッション性の高いイヤーパッドと、頭頂部を支えるニットメッシュ形状のヘッドバンドにより軽快な装着感が楽しめます。空間オーディオ対応の映画を2時間前後、iPadで視聴しても疲れることがありません。

 

ヘッドホンをファッションアイテムとして選ぶ音楽ファンも多いのではないでしょうか。AirPods Maxのクラシックでレトロなルックスは誰が見ても「アップルのヘッドホン」であることをまわりに主張できるインパクトがあって魅力的だといえます。

↑AirPods Maxの独特なデザインは身に着けているユーザーの個性も主張できそうです

 

AirPods Maxを発売以来使い込んでみて、筆者がひとつ気になっているのが専用アイテムとして付属する「Smart Case」です。Smart Caseはヘッドホンのハウジングとイヤーパッドの部分を保護するケースですが、ヘッドバンドがむき出しの状態のままバッグに入れて持ち運ぶことになります。強度と耐久性の高い金属とシリコン素材で作られているヘッドバンドなので、バッグの中に入れていれば壊れる心配はないと思いますが、筆者は普段バックパックにPCや充電器などを入れて多少荒っぽく持ち歩いてしまうため、ヘッドホンやイヤホンは全体を保護できるケースに入れて持ちきたい性分なのです。

↑AirPods Max専用のSmart Case。本体のイヤーカップとハウジングを保護する耐久性の高いシリコン素材で作られています

 

サードパーティーのアクセサリーメーカーからは「AirPods Max対応」をうたうハードケースが発表されています。充電用ケーブルが入るポケット付きのケースもあるようなので便利に使えそうです。

 

アップル製品に対応するアクセサリーはサードパーティーのメーカーからも数多く販売されています。他社のスマホやワイヤレスイヤホンに比べると、やはりiPhoneやAirPodsシリーズに対応するアクセサリーは種類・品数ともに圧倒的に多く見つけることができます。「アップルのヘッドホン」であることの強みは、きっとこれから充実するAirPods Max専用アクセサリーを使って装着感やデザインをカスタマイズできる所にも発揮されるでしょう。

↑サードパーティーのアクセサリーメーカーからもAirPods MaxをSmart Caseに入れたまま収納できるヘッドホンケースが発表されました

 

AirPods Proの発売後に追加された「空間オーディオ」のように、ソフトウェアアップデートによる新機能の追加も期待できそうです。最新のApple製チップ内蔵による、様々な機能性が今後進化するであろうことも、AirPods Maxの6万円という価格に「長く楽しみ尽くせそうなヘッドホン」だという印象を与える大きなポイントと言えます。本記事を読んで少しでも引っかかるところがあった方は、思い切ってAirPods Maxを手に入れて頂けたら幸いです。

 

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2021年、「5G」が大化けするために不可欠な「3つのパートナー」

世代高速通信の「5G」が本格的に始動したことで、関連市場にも新しい風が吹き込んでいる。5Gであることが前提になる2021年以降、社会に起こるだろう変化をここで予測しよう。

 

【解説してくれた人】

 

モバイルライター・井上 晃さん

モバイル製品に精通するライター。自宅で、Oculus Questを使ってリズムゲームやイラストを楽しむ。

 

【その1】5G×VR

2021年のVRは映像がより高精細化。5Gが普及することで、ライブストリーミングなどの提供基盤も整い、新たな体験が生まれていく!

 

VRの高解像度化を次世代通信が支える

ここ数年で個人向け機器が普及し、VRは身近な存在となった。その次なるトレンドは、高解像度化だ。解像度が限られたディスプレイでは、仮想空間の映像にドットなどの粗が目立ってしまい、どうしても臨場感に欠けた。

 

しかし、次世代のデバイスでは、これが目立たなくなり、さらにHDRにも対応するなど、進化を遂げそうな兆しがある。例えば、20年10月に発売されたOculus Quest 2も、従来機よりも大きく解像度を向上している。また、同年1月に米国で開催した技術見本市「CES」で参考出品されたパナソニックの有機ELVRグラスは4K・HDRをサポートしていることで話題となった。

 

↑パナソニック/HDR対応 UHD眼鏡型VRグラス(仮)/価格未定

 

↑Facebook/Oculus Quest 2/実売価格3万7180円〜。ディスプレイの解像度が約1.5倍になり、初代よりも精細な映像が楽しめる

 

こうしたVR用のコンテンツ供給には、5Gが貢献する場面も出てくる。高解像度が進めば進むほど、通信量は膨大になるためだ。従来はこうした大容量の通信にはどうしても有線ケーブルが必要だった。例えば、有線ケーブルが引きにくいスポーツやライブの会場などの屋外施設から、高解像度の360度映像などをライブストリーミング配信するといった場面では、Wi-Fi 6や5Gの高速な無線通信の力が不可欠となろう。

↑スポーツ観戦では選手や審判がウェアラブルカメラを装着。すると、彼らと同じ目線で、これまでにない臨場感あるVRスポーツ観戦が可能に

 

↑ライブ視聴では会場の特等席からVRでライブを視聴できる。また、リアルタイムにCG合成を行うことで、いままで見たことのない演出も

 

【ネクストヒットの理由】
VRはワイヤレス化がヒットのカギを握る

「ケーブルに縛られず、美しい映像世界に入り込めることで、VRの没入感や汎用性が高まります。高速・低遅延な5Gが普及すれば、VRクラウドゲーミング等の実現にも近づきます」(井上)

↑プレイする場所が限られやすいVRゲームは、ワイヤレス化で課題が一気に解決する

 

【その2】5G×Arm PC

2021年は、高性能で省電力性に優れると言われるARMベースのPCが存在感を強める。消費電力を抑えやすく、5Gとの相性もピッタリだ。

 

スマホの頭脳の設計図がPC市場でも力を発揮

「Arm(アーム)」についてを知らなくとも、多くの人がすでに恩恵を受けている。スマホに組み込まれたSoC(システムオンチップ)が、このArm社が設計したアーキテクチャーのライセンスを使っているからだ。スマホ市場で高性能化&省電力化を果たした設計が、PCに逆輸入されるのだ。

 

Armベースの製品は数年前からあったが、マイクロソフトやアップルがモバイルPCに採用したことで話題に。今後は、5G通信対応型が登場すると予測でき、外出先でも有線と変わらない環境で仕事を行えるようになるだろう。

 

↑アップルが搭載するM1チップはArmがベース。MacBook Airのほか、13インチ MacBook ProとMac miniが新搭載。ラインナップ拡充も期待される

 

↑2019年10月発表のSurface Pro Xは、クアルコム社の技術を採用した「SQ1」なるArmベースのSoCを搭載。2020年10月に「SQ2」にアップグレード

 

【ネクストヒットの理由】
新型プロセッサーと出会うことで5G対応PCがより実用的に

「5Gに対応したノートPCはすでに登場していますが、高速通信使用時は電力消費量が大きく、スタミナが課題に。省電力なArmプロセッサーは、5Gの普及とともにその存在感を強めそうです」(井上)

 

【その3】5G×格安スマホ

安価なMVNOでも5G通信サービスがスタート。通信速度においては、大手キャリアのそれに劣る部分はあるが、安価に利用できる点で注目だ。

 

大手キャリア以外でも5Gの選択肢が登場

最新ハイエンドスマホを、大手キャリアの大容量プランで運用するという従来の5G のイメージはすでに変わりつつある。安価な端末が増え、MVNOの5Gプランを含んだ選択肢が生まれているからだ。

 

5G対応のSIMフリースマホはすでにミッドレンジ帯が中心に。例えば、11月に発売した「TCL 10 5G」は4万円ほどの価格ながら5G通信をサポートしており、背面カメラも4基を備える。

↑TCL 10 5G/実売価格3万9800円。国内向けTCLブランドの製品としては初の5G対応モデルで、バンド「n77」「n78」に対応

 

通信プランでは「mineo」が5G通信オプションを提供。「IIJ」も法人向けサービスで5G対応プランを提供している。

↑mineo(マイネオ)は、オプテージが提供するMVNOの通信サービス。2020年12月1日よりトリプルキャリアに対応した「5Gオプション」の提供を月額200円で開始

 

【ネクストヒットの理由】5G黎明期ゆえの“お試し”に格安モデル&プランが◎

「真の意味で高速大容量な5G通信を利用するには、大手キャリアのプランのほうが適していますが、対応エリアが限定的などの課題も。安価に試せるMVNOの5Gプランも注目です」(井上)

 

2020年の「ベスト5Gスマホ」はどれだ? モバイルライターが選ぶトップ5ランキング

2020年3月に商用サービスが開始された5G。新たに発売されたスマホは、ほとんどが5G対応で、まさに “5G元年” といった様相でした。でも、まだ5Gにつながるエリアは限定的。せっかく5Gスマホを買ったのに、「5G」という表示が出ず、虚しい気持ちになった人もいることでしょう。また、そんな噂を聞いて、5Gスマホへの機種変更を躊躇している人もいるかもしれませんね。

 

5Gに関してはそんな2020年でしたが、日本で発売された5Gスマホの、ほぼ全機種に触れた筆者が “初めての5Gスマホ” としてレコメンドしたい5機種を選びましたので、紹介していきましょう。一応、順位をつけましたが、それぞれ個性が異なり、価格も異なる端末なので、同率1位と言ってもいいほどです。予算に合って、惹かれるモデルがあれば、ぜひお店に行って触れてみてくださいね。

 

第5位:Galaxy Z Flip 5G

スマホの新しいトレンドとして注目される「フォルダブル」、つまり折りたためるディスプレイを搭載するモデル。海外では、複数のメーカーがリリースしていますが、日本では今のところGalaxyの独壇場。今年は、本のように開ける「Galaxy Z Fold2 5G」に加えて、縦開きの「Galaxy Z Flip」「Galaxy Z Flip 5G」も発売されました。

↑au/サムスン電子製/価格:18万5835円(かえトクプログラム適用時:11万1435円)。開くと約H167×W74×D6.9mmで、折りたたむと約H87×W74×D15.4mmになる

 

Galaxy Z Flip 5Gは、2月に発売された4GモデルのGalaxy Z Flipを5Gに対応させたもの。5Gになってもサイズ感はそのまま。コンパクトに折りたたんで持ち歩けて、使うときに開いて約6.7インチの大画面を利用できます。折りたたみ時には小さいサブディスプレイで時刻や通知を確認できます。世代によっては、ガラケーの使い勝手が返ってきたようで、懐かしく感じるかもしれません。

↑時刻や電池残量などを確認できるサブディスプレイを搭載。閉じた状態で、このサブディスプレイでプレビューを確認して撮影することも可能

 

半開きにすると、端末を置いて撮影できたり、ハンズフリーで動画を見たり、ビデオ通話ができたり、フォルダブルならではの使い勝手も考え尽くされています。使っているだけで注目され、人に自慢できること請け合いですが、ネックは価格。次の機種変更時に端末を返却する「かえトクプログラム」を利用しても10万円超え。でも、この端末は返したいくないですよね?

↑半開きにすることで卓上に置いて操作するなど、折りたたみ形状を生かした使い方が可能

 

第4位:iPhone 12 mini

秋に発売されたiPhone 12シリーズも全4機種が5Gに対応。最も注目されたのは、最も小さくて軽いiPhone 12 miniでしょう。

↑SIMフリー、NTTドコモ、au、ソフトバンク/アップル製/価格:8万2280円(SIMフリー版 64GBモデル)〜。サイズはH131.5×W64.2×D7.4mmで、重さはわずか133g

 

5.4インチの有機ELディスプレイを搭載し、重さは133g。横幅は64.2mmしかないので、片手で楽に操作できます。されど、最新のA14 Bionicチップを搭載し、パフォーマンスは他の3機種と比べて遜色なし。ゲームやマルチタスク操作はもちろん、4Kビデオの編集もサクサクと行えます。

↑5.4インチのSuper Retina XDRディスプレイを搭載。4Kビデオの再生・編集もスムーズに行える

 

上位モデルのiPhone 12 Pro/12 Pro Maxは超広角+広角+望遠のトリプルカメラを搭載していますが、12/12 miniは超広角+広角のデュアルカメラ。されど、実際に撮り比べてみたところ、画質にはさほど差はない印象。望遠がなくても、デジタルズームでも2〜3倍くらいまでなら鮮明な画質で撮れます。

↑左がiPhone 12 Pro Maxで、右がiPhone 12 mini。超広角(1200万画素)+広角(1200万画素)のデュアルカメラを搭載。デジタルズームは最大5倍

 

ボディが小さい分、バッテリー容量が少なめで、電池持ちは今ひとつ。しかし、大きく重くなりがちな5Gスマホで、このサイズを実現したことは高く評価すべきでしょう。

 

第3位:TCL 10 5G

ここ数年、世界市場でテレビの出荷台数を伸ばしている中国の大手家電メーカー・TCL。2019年から自社ブランドのスマホの製造・販売を開始しましたが、早くも2年目にして5Gスマホをリリース。SIMフリーモデルで、3万9800円という激安価格をしました。

 

6.53インチの液晶ディスプレイは、パンチホール型のインカメラを搭載することで、91%の画面占有率を実現。テレビの開発で培った「NXTVISION」という高画質化技術によって、写真や動画、ゲームをより鮮やかな画質に拡張したり、SDR動画をリマスターして、HDR並みのコントラストと色合いにアップコンバートすることが可能。

↑SIMフリー/TCLコミュニケーション製/価格:3万9800円。6.53インチの液晶ディスプレイを搭載。解像度はフルHD+(2340×1080ドット)で、自分好みの画質にカスタマイズすることも可能

 

6400万画素をメインとする4眼カメラを搭載し、超広角撮影に加え2cmまで近づけるマクロ撮影も楽しめます。AIによる被写体・シーン認識にも対応し、不自然には見えない範囲で、映える写真を撮ることが可能。さらに、4500mAhの大容量バッテリーを搭載するなど、満足度が高い仕様です。

↑背面にはクアッドカメラと指紋センサーを搭載

 

ボディが210gとやや重く、SIMを1枚しか挿せないことは残念ですが、この価格なら納得。コスパを重視する人は、TCLというメーカーを覚えておいて損はないでしょう。

↑SIMフリースマホは2枚のSIMを挿せる機種が多いが、TCL 10 5GはシングルSIM仕様。なお、microSD(最大1TB)は装着可能

 

第2位:Xperia 5 II

今年2機種の5Gスマホをリリースしたソニーモバイル。「Xperia 1 II」は約6.5インチの4Kディスプレイを搭載し、「Xperia 5 II」は約6.1インチのフルHD+ディスプレイを搭載。どちらも1220万画素のトリプルカメラを搭載しています。Xperia 1 IIの方がグレードが高く、価格も高いのですが、個人的には、Xperia 5 IIの使い勝手に強く惹かれました。

↑NTTドコモ、au、ソフトバンク/ソニーモバイルコミュニケーションズ製/価格:9万9900円(スマホおかえしプログラム適用時:6万6600円)*NTTドコモ版の場合。約6.1インチの有機ELディスプレイを搭載しつつ、ボディ幅は約68mmに抑えられているので、片手でも楽に操作できる

 

Xperiaは縦横比が21:9の「シネマワイドディスプレイ」を搭載し、大画面ながらボディ幅が細く、片手で操作しやすいことが利点。Xperia 1 II/5 IIにはデジカメライクに設定・撮影できる「Photography Pro」というアプリがプリインされていますが、とくにXperia 5 IIとの相性は◎。横向きにして構えて、側面のカメラボタンをシャッターにする操作感はデジカメそのもの。

↑デジタル一眼カメラと同じように詳細な設定ができる「Photography Pro」アプリは、横向きで使う仕様。側面のカメラボタンをシャッターにして、デジカメライクに撮影できる

 

さらに、Xperia 1 IIにはない5 IIのアドバンテージが、120Hzの高速リフレッシュレートに対応したこと。ゲームや動画再生に有利であることはもちろん、通常の画面スクロール時にもなめらかな表情が得られます。

↑リフレッシュレート(画面の更新速度)は120Hzに設定でき、ゲームプレイ時はタッチサンプリングレート(タッチ反応の頻度)は最大240Hzにできる

 

性能と使い勝手のバランスが良く、ボディの質感などデザイン面での完成度も高い。価格がもう少し安ければ、1位にしたかったモデルです。

 

第1位:Mi 10 Lite 5G

1位に選んだのは、auからリリースされたシャオミ製の5Gスマホ「Mi 10 Lite 5G」。最大の魅力は価格です。9月に発売された当初から5Gスマホでは最安だったのですが、さらに値下げされて、12月28日現在、一括価格は3万2470円。次の機種変更時に端末を返却する「かえトクプログラム」を利用すれば、なんと実質2万5990円で購入できるんです。

↑au/シャオミ製/価格:3万2470円(かえトクプログラム適用時:2万5990円)。約6.6インチの有機ELディスプレイを搭載。しずく型ノッチに搭載されたインカメラは約1600万画素

 

ちょっと心配になるような安さですが、性能や使い勝手はお値段以上。プロセッサーはSnapdragon 765G(最大2.4GHz)で、メモリ(RAM)は6GB。ミドルクラスの最上位と言える仕様で、日常的な用途での操作感はハイエンドモデルと比べて遜色なし。約6.6インチの有機ELディスプレイを搭載し、画面内に指紋センサーを内蔵。4800万画素をメインとするクアッドカメラは4Kビデオの撮影にも対応。4160mAhの大容量バッテリーを搭載しているので、電池持ちも安心。

↑指紋センサーはディスプレイ内に搭載。画面オフの状態からでも素早くロックを解除できる

 

↑背面パネルは光沢が強めで、ハイエンドモデルに見える仕上がり。4眼カメラはメイン(広角)+超広角+マクロ+深度センサーという構成

 

強いて弱点を挙げるとしたら防水とおサイフケータイに対応していないこと。それらがなくても平気なら、買って損なしのモデルでしょう。

 

気になるモデルはありましたか? ビビッと響くモデルがなかった人は、2021年に発売されるモデルに期待しましょう。筆者は、さらに高性能で、価格的にも魅力がある5Gスマホが増えるのではないかと予測しています。

 

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