ファンなら2つとも入手したい! オンキヨーが“シュタゲ”コラボのDAPとイヤホンを予約限定で販売

オンキヨーは、想定科学アドベンチャー「STEINS;GATE」とコラボしたDAP(デジタルオーディオプレーヤー)「DP-S1A S;G」と、イヤホン「SE-CH9T S;G」の2種を期間限定で予約販売します。予約はe☆イヤホン5店舗およびWEB本店、オンキヨー通販サイト「ONKYO DIRECT」で受付。予約受付期間は2018年4月26日11:00から6月25日(木)20:00まで、発送は8月末日より順次となります。

 

オリジナルUIやライブ音源収録など特典満載のDAP

「DP-S1A S;G」は、作中のラボメンバッジを元に制作したオリジナルロゴを本体背面に、「STEINS;GATE」のロゴをバンパーケース正面右サイドにレーザー刻印したオリジナルデザインを採用。バンパーケースもセットとなっており、作品の世界観を表現しています。

 

さらに、同社のコラボモデルとしては初のオリジナルUIを採用。「STEINS;GATE」プロデューサー松原達也氏のデザインによるオリジナルUIが、起動画面や終了画面、各種アイコン等に使用されています。また、プリインストール曲として、4月30日に開催予定の「科学アドベンチャーライブ2018 –SINGULARITY-」のライブ音源から4曲を収録するなど、ファンにはうれしい仕様が盛りだくさんとなっています。

 

本機は、ハイレゾ音源や高効率の圧縮技術を使ったMQA音源の再生に対応し、DSDは5.6MHzまでのネイティブ再生、FLAC/WAVは192kHz/32bitまでの再生に対応。また、DAC部から出力端子までをフルバランス回路設計を採用し、ESS製SABRE DAC「ES9018C2M」とアンプを2基ずつ搭載することでクリアで広がりのある音を実現しています。さらに、通常のバランス駆動方式(BTL)に加え、独自のActive Control GND駆動方式により、優れた定位感と奥行きのあるサウンドも楽しめます。

 

内蔵ストレージは16GBで、2枚のマイクロSDカードを使用可能。最大528GBまで拡張でき、ハイレゾ音源を豊富に持ち運べます。特典として、専用の画面保護ガラス「DPA-DT021B1」もプレゼント。直販価格は8万円(税込・送料込み)です。

 

DAPと合わせて使いたいバランス接続対応のイヤホン

ハイレゾ対応のイヤホン「SE-CH9T S;G」は、ラボメンバッジとともに作品の世界観を象徴するデザインを施したアルミプレートを両ハウジングに装着。2.5mmL型4極バランスケーブル「JAC-BM12C1」を付属し、「DP-S1A S;G」などのバランス出力対応モデルと接続することで、より解像度の高い広がりのあるサウンドを楽しめます(3.5mmステレオミニ端子のアンバランスケーブルは付属しません)。

 

本機は、50kHzの超高域まで再生する新開発9.7mm径ドライバーを搭載。躍動感のある低域再生に加え、ハイレゾ再生に最適な伸びのある高域再生を可能にしており広帯域再生を実現します。また、筐体の内部から外部に向かう通気部にチューブを使った「Airflow Control Port」(特許出願中)を設け、低音の音圧バランスを最適化することで、引き締まった低音とクリアな中音を再生。ノズル部にはアルミ製ハウジングと真鍮製ノズルの2層構造となっており、不要な共振を抑えます。

 

購入特典として、イヤホンと着脱式ケーブルをつなぐプラグ部分を保護するコネクターシールド「JAC-CS01(B)」をプレゼント。直販価格は2万円(税込・送料込み)です。

 

両コラボモデルは、2018年4月30日に中野サンプラザにて開催される「科学アドベンチャーライブ2018 –SINGULARITY-」のオンキヨーブースに出展され、実機を用いたハイレゾ楽曲の試聴を実施。試聴された方から先着500名に描き下ろしイラストA4クリアファイルがプレゼントされます。

 

「STEINS;GATE」シリーズのファンにはたまらない仕様が満載のコラボモデルは、2機種合わせて使うことでより世界観やハイレゾ音源を楽しめるものになっています。ぜひチェックしてみて下さい。

まるで秘密基地!? 秋葉原にオンキヨーのショールーム「ONKYO BASE」がプレオープン

オンキヨーは、「旧万世橋駅」跡地にある商業施設「mAAch ecute KANDA MANSEIBASHI」に、同社の製品などを展示する「ONKYO BASE」を4月27日にプレオープンしました。

↑mAAch ecute KANDA MANSEIBASHI

 

このONKYO BASEは、オンキヨーおよびパイオニアブランドの製品を展示するほか、直販限定のアニメコラボアイテムなども実際に手にとって試すことができるショールームスペース。高架下に設けられた秘密基地のようなスペースで、同社の様々な製品を試聴できます。

 

店内では同社のカスタムIEM(イン・イヤー・モニター)の耳型採取やオーダー、メンテナンスまでワンストップで行えます。

 

 

このほか、カスタムIEMのクリーニングが行える業務用のメンテナンス装置も設置。同社のカスタムIEMであれば、何度でも無料でメンテナンスしてもらえます。

 

7月にはグランドオープンし、約3倍の広さに拡大予定。オリジナル製品の販売やセミナー・トークショー・ライブなどの各種イベントも開催されます。

 

秋葉原はポップ・カルチャーの発信地

今回は、ONKYO BASEの責任者であるオンキヨー マーケティング部の川出善崇部長にお話を伺うことができました。

↑オンキヨー マーケティング部の川出善崇(よしたか)部長

 

――今回、秋葉原にONKYO BASEをオープンさせた経緯を教えてください。

川出部長(以下、敬称略):東京・八重洲に構えていたショールームが再開発により移転せざるを得なくなり、たくさんの候補地のなかからこの秋葉原を選びました。秋葉原に決めた理由は大きく2つあります。

まずこの秋葉原が日本のポップ・カルチャーの発信地であるということ。弊社はアニメ作品とのコラボモデルに注力しているほか、ハイレゾ音楽配信サービスの「e-onkyo music」でも、アニソンなどのニーズが年々高まってきていることから、この場所ならよりアニメやアニソンファンの声に接することができると考えております。

もうひとつは、弊社はアーティストととのつながりを重視しており、アーティストがライブやイベントを行える場を提供できるようにしたいと考えていたことです。7月のグランドオープン以降は、積極的にそのようなイベントを開催していきたいと思っています。また、カスタムIEMのワンストップサービスも提供しているので、アーティストの方にも気軽に立ち寄って頂ける場所にしたいですね。

 

――従来の八重洲のショールームと比較して、変わったことなどはありますか?

川出:まず、この施設内は弊社のショールームとほかのテナントがひと続きになっているので、ショールームにお越し頂いてから、そのあとにお茶やショッピングを楽しんで頂いたり、その逆にお茶するために足を運んで頂いた方々に弊社の製品を見て頂いたりと、いろいろな楽しみ方ができるようになっています。ショールームだけで完結していないので、多くの方に足を運んで頂けると思います。

また、こちらではカスタムIEMのほか、コラボTシャツなどの限定アイテムも販売する予定です。秋葉原は外国人観光客も多いので、そういった方々にも喜んで頂けるようなグッズを取り扱うことを検討しています。

先ほどお話したアニメ作品とのコラボモデルなどは、基本的には直販サイトで購入頂くよう案内いたしますが、商品の受け取りはこちらで行えるようにするつもりです。

 

――最後に、今後の展開についてお聞かせください。

まずはプレオープンということでスタートしましたが、弊社の様々な製品を実際に手に取って試すことができる場になっています。7月にはグランドオープンし、より広いスペースで様々なイベントやライブなども開催する予定です。

また、何度も足を運んで頂けるよう、なるべく短いスパンで展示やコンセプトなどを変えていきたいですね。足を運ぶたびに違った驚きがあるようなスペースにしたいと考えております。ぜひ7月のグランドオープンを楽しみにして下さい!

 

――本日はありがとうございました。

 

なお、ONKYO BASEではプレオープンを記念して、4月27日~5月6日までの期間に来店された先着50組にプレゼントが用意されているとのこと。連休中に秋葉原にお越しの際は、ぜひ足を運んでみて下さい。

傷や破損もへっちゃら! ハイレゾ再生にも対応するパイオニアDJのヘッドホン「HDJ-S7」

パイオニアDJは、高音質・高耐久性・高機能性を追求したオンイヤー型のDJ向けヘッドホン「HDJ-S7」を5月下旬に発売します。カラーはブラックとホワイトの2色展開。実売予想価格は2万5000円前後(税抜)。

↑「HDJ-S7」(ブラック、ホワイト)

 

プロフェッショナルモデル「HDJ-S7」は、40kHzの高音域まで再生可能なハイレゾ対応の新開発の40mm径HDドライバー(High Definition Driver)を搭載。キック音などの低音は力強く豊かに表現し、伸びやかな高域再生により細かな音も良く分かる高解像度を実現。クリアで抜けの良い中高音でスネアやハイハットなど、DJミックスに必要な音を大音量の現場でも正確にモニタリングできます。

↑新開発の40mmHDドライバー

 

また、ケーブルグランド線を左右それぞれ独立した構造にすることで、従来モデルよりも左右のチャンネルセパレーションを改善。ハウジング上部にはバスレフ方式のチャンバー(空気室)を搭載することで、高い遮音性と低域のレスポンス向上を実現しています。

↑バスレフ方式のチャンバーを備えている

 

本機は従来よりも厳しい水準の自社耐久試験に加え、アメリカ国防総省が制定したMIL規格(MIL-STD-810G)に準拠した試験をクリアしており、DJプレイに必要な高い耐久性を備えています。そのほか、前方向のスイーベル稼働域を45度までに限定することにより、特に首にかけた状態からのモニタリングがスムースに行えるようになっています。

 

同梱されているキャリングケースは、世界中をフライトで飛び回るプロフェッショナルDJのためにスーツケースに収納しやすいようコンパクトにデザインされており、頑丈な素材を採用することで長時間の移動でも傷や破損を防ぎます。また、USBデバイスやSDメモリカードを収納できるポケットを設けてあります。

 

長時間のDJプレイをストレスなく行えるよう設計されたプロフェッショナルDJヘッドホン「HDJ-S7」は、DJだけでなく一般的な音楽リスニングにもオススメ。クラブミュージックがお好きな方はぜひチェックしてみてください。

 

【SPEC】
●型式:密閉・ダイナミック型 ●再生周波数帯域:5Hz~40000Hz ●インピーダンス:48Ω ●出力音圧レベル:107dB ●最大入力:2000mW ●接続コード:1.2mカールコード(伸長時 約3.0m)、1.6mストレートコード ●質量:215g(コード含まず) ●付属品:6.3mmテレオ標準プラグアダプター(ネジ式)、キャリングケース

読み上げ機能が歩きスマホ問題を解決!? ネインがヒアラブルなワイヤレスイヤホン「Zeeny」発表

耳に装着して音楽を楽しむイヤホンは、エレクトロニクス製品の中でも古くから存在する“ウェアラブルデバイス”のひとつであると解釈することもできそうですが、そのイヤホンの中にも最近はBluetoothによるワイヤレス再生やスマホアプリと連携できる機能が搭載する製品が増えています。身に着けて音楽を聴くだけでなく、様々なスマート機能が使えるイヤホンは“ヒアラブル”と呼ばれることもありますが、日本のスタートアップ、NAIN(ネイン)もヒアラブルテクノロジーのエキスパートです。

 

そのネインが、身に着けて音楽再生やハンズフリー通話が楽しめるだけでなく、LINEやメールの通知を読みあげてくれるワイヤレスイヤホン「Zeeny(ジーニー)」を発売します。本日ネインが都内で新製品発表会を開催しました。

↑NAINが発表したスマートイヤホン「Zeeny(ジーニー)」

 

Amazon.co.jpでの予約販売は4月24日から開始。店頭では二子玉川の蔦谷家電、ビックカメラ、e☆イヤホンで5月下旬から販売がスタート予定です。価格は1万4040円。グローバルではIndieGogoでのクラウドファンディングキャンペーンも5月上旬から始まります。

 

カラバリはブラック/レッド、ホワイト/ターコイズ、ブラック/ゴールド、ホワイト/ローズの4色展開になります。

↑ブラック/ゴールドやホワイト/ターコイズなど4色のカラバリが発売される

 

 

装着スタイルはネックバンド。左右にバッテリーパックやBTレシーバーを分散させたことで、身に着けた時の負担感を最小化するデザインとしています。右側ケーブルのインラインは3ボタンのリモコン付マイクを搭載。イヤホンのハウジングに内蔵するマグネットを背中合わせにするとペンダントのように身に着けることができます。

↑ネックバンド式

 

↑マイク付の3ボタンリモコンを採用

 

イヤーチップはノーマルとダブルフランジの2種類が付属。耳元によりしっかりと固定できるようにイヤーウィングもS/M/Lの3サイズを用意しています。

↑イヤーウイングによって耳にしっかりと固定できる

 

音声でメールやメッセージをチェック

Zeenyはどのあたりが普通のイヤホンと違うのでしょうか。本機専用のアプリ「Zeeny」をスマホにセットアップすると、スマホに届いたメールやSNSの通知を「音で聞く」ことが可能になります。例えば満員電車で手が離せないとき、屋外を急ぎ足で歩いている時に、スマホの画面に目を落とさなくても通知がチェックできるのは便利に感じられるでしょう。

↑コンパニオンアプリ「Zeeny」はAndroid/iOS対応

 

↑アプリには使い方のチュートリアルを収録している

 

スマホアプリはAndroid版とiOS版をリリースしますが、Android版ではユーザーの発声をテキスト化できる機能が加わります。つまりメールやLINEの返事を声でダイレクトに返信ができるようにもなるのです。iOS版は読み上げにのみ対応。OS間で“できること”の違いが発生していることについては、今後ソフトウェアアップデートなどにより解消が図られる見込みです。

 

音声で通知を読み上げてほしいアプリはZeenyの設定画面から、スマホにインストールされているアプリを対象として細かく読み上げのオン・オフが選択可能。音楽や動画コンテンツを楽しんでいる間だけ全ての通知をミュートしたいときには、ホーム画面右上にあるスピーカーアイコンをタップするとミュートの設定が切り替わります。

↑通知のミュート機能も搭載

 

メールやLINEなどのSNSアプリは全文の読み上げも可能ですが、長い文書の読み上げはスキップしたくなるもの。その際にはイヤホンの曲送りボタンを長押ししたり、スマホの画面からスキップ選択できます。なお停止アイコンを押すと、そこまでに届いていた通知の読み上げがすべてキャンセルされるので注意。またメールのタイトルに「キャンペーン」など特定の文字列が入っているものは、ワードを指定して全件読み上げをキャンセルしたり条件は細かい設定が行えます。

 

リモコンのセンターボタンを長押しすると、ペアリングしているスマホに合わせて音声アシスタントのGoogleアシスタントやSiriが起動します。ネインの代表取締役兼CEOの山本健太郎氏は「将来はアップデートによってほかのAIアシスタントにも対応を広げたい」と語っています。

 

イヤホンの音楽再生の性能についても触れておきましょう。本体には10mm口径のダイナミック型ドライバーと高精度なDSPを搭載して厚みのある音を再現します。BluetoothのオーディオコーデックはaptX/AAC/SBCに対応しています。

↑イヤホンは音質にも妥協なし。10mm口径のドライバーを搭載している

 

ネイン独自のイコライザー機能「Spicetone(スパイストーン)」もZeenyに採用されています。Zeenyアプリからイコライザー機能にアクセスして、3種類がプリセットされているEQフィルターを切り替えて好みの音質が選択可能。発売後のアップデートによって、ユーザーが自身でパラメトリックEQを使って音質を調節できる機能が追加される予定です。

↑細かなイコライジングが楽しめる「Spicetone」の機能を内蔵

 

内蔵バッテリーによる音楽再生は最大8時間。約2時間でフル充電にできます。付属品にはノーマルタイプとダブルフランジタイプのイヤーチップのほか、耳のくぼみに掛けるシリコン製のウィングチップも含めてS/M/Lの3サイズのアクセサリーが揃います。

 

読み上げ機能で歩きスマホを減らしたい

記者向けに開催された発表会にはネインのCEOである山本氏が出席して、同社がヒアラブル製品に注力する狙いについて「現代人がスマホに依存していると言われている問題を解決したい。音で通知を聴いたり、応答も可能になれば歩きスマホを減らすことにつながるかもしれない」と説明しました。

↑新製品を説明するネインの山本氏

 

LINEやメールのメッセージを音声で受けて、Android端末では応答もできる機能については、ネインが過去に発売していたAndroid端末対応のスマートイヤホン「APlay」で実現できていたことですが、Zeenyではアプリも含めてさらに使い勝手が向上しています。通勤中やオフィスで過ごす仕事時間のあいだにも音だけで通知をチェックしたり、Android端末なら音声でかんたんなメッセージを返せる機能は便利さを実感できそう。

 

今後の展開について、山本氏は「韓国では販売が決定している。海外でコンセプトを出展した経験が生きてきて、現在は北米や欧州、中国の小売店、代理店から問い合わせが寄せられている。今後はグローバルに展開を広げていきたい」と語っていました。またSpicetoneはアプリ単体でのローンチも検討されているそうです。

↑イコライザーアプリは単体での提供も検討中

 

ネインが今回発売するZeenyの開発にはオンキヨーもサポートに入っています。オンキヨー、パイオニアブランドのワイヤレスイヤホン・ヘッドホンが対応する通知読み上げアプリ「Notification App」の開発にはネインが深く関わっています。両社のコラボレーションが進んで、これから色々な“ヒアラブルデバイス”が誕生することも期待しましょう。

 

手のひらサイズの万能カメラ!! 小型・高画質・高倍率の3拍子揃った「LUMIX TX2」実写レビュー

望遠撮影を手軽に楽しみたい、でも大きなカメラは持ちたくない。でもやっぱり画質に妥協はしたくない……。そんな欲張りな願いを持つ人に最適なカメラが登場しました。3月に発売された、パナソニックのコンパクトデジカメ「LUMIX TX2」です。今回は従来機「LUMIX TX1」との比較を交えつつ、実写レビューをお届けしましょう。

↑パナソニック「LUMIX TX2」。実売価格は10万1920円(2018年4月時点) ●撮像素子:1.0型、有効2010万画素MOSセンサー ●レンズ:24-360mm相当F3.3 – 6.4(35mm判換算) ●常用感度:ISO125~12800 ●大きさ・重さ:約111.2×66.4mm×45.2mm・約340g

 

【基本スペック・外観をチェック!】

携帯性を損なわずに光学15倍ズーム&高画質を実現! ホールド感も向上

近ごろのコンパクトデジカメは、スマホとの差別化のため、ズーム倍率やセンサーサイズにこだわった機種が増えています。ただし、ズームの高倍率化やセンサーの大型化を進めるとボディが大きく重くなり、コンパクトデジカメ本来の特徴である携帯性が損なわれるというジレンマもあります。

 

そんななか、パナソニックの新作「LUMIX TX2」は光学15倍ズームと1.0型センサーを搭載しながらも、手のひらに収まる小型軽量ボディを実現。2016年に発売された従来機「LUMIX TX1」から基本デザインを継承しつつ、ズームの倍率アップやファインダーの精細化、撮影機能の強化などさまざまな進化を遂げています。

 

まずはTX2の外観を、既存モデルTX1と比較しながらチェックしていきましょう。新旧2台を並べた場合、ひと目見てわかるのはボディ前面にラバーグリップが追加されたこと。これによってホールド時の安定感が向上。TX1も決してホールド感は悪くありませんが、2台を手に取って比べるとラバーによる滑り止めの効果は明らかです。

↑左が既存モデルTX1で、右が新モデルTX2(以下も同じ)。TX2には、赤いライン入りのラバーグリップが追加されており、ホールド感が向上。前面右下の「L」のマークは省かれた

 

↑天面のダイヤルまわりのデザインもほぼ前モデルを踏襲。細かな点ですが、TX1ではファインダー上にあったパナソニックのロゴが、TX2ではボディ天面に移動しています

 

↑ストラップの金具の形状や、リング部のローレット、スピーカーの穴なども変更されています

 

↑液晶モニターは、TX1(左)は3型/約104万ドットですが、TX2(右)では3型/約124万ドットへと精細化。視認性が向上しています

 

↑ボタンやダイヤルの基本レイアウトは継承。メニューUIは改良され、一画面の情報量が増えているのがわかります

 

TX2の外形寸法は幅111.2×高さ66.4×奥行45.2mm。TX1の幅110.5×高さ64.5×44.3mmに比べると、それぞれがわずかに拡大しています。重量は、30g増えて約340g(バッテリー、カードを含む)。ズーム倍率が10倍から15倍へと大きくアップしたにもかかわらず、サイズと重量の増加を最小限に抑えた点はお見事です。

【注目ポイントをチェック!】

特筆すべきはズームの倍率アップとファインダーの強化!

TX2最大のウリといえば、なんといっても進化した光学15倍ズームです。TX2のレンズの焦点距離は、35mm換算で24~360mm相当。TX1の25~250mm相当に比べると、ワイド端とテレ端の両方が拡張。広角撮影にも望遠撮影にも、より強くなっています。

↑TX1で撮影。ズームのワイド端(25mm相当)

 

↑TX2で撮影。ズームのワイド端(24mm相当)

 

↑TX1で撮影。ズームのテレ端(250mm相当)

 

↑TX2で撮影。ズームのテレ端(360mm相当)

 

ただし、レンズの開放値は、TX1がF2.8~5.6であるのに対して、TX2ではF3.3~6.4へとスペックダウン。ワイド端もテレ端も約1/3段強暗くなったのは少々残念ですが、サイズと重量を抑えるためには仕方ないのかもしれません。とはいえ、上の写真を見ていただくとわかるとおり、特に望遠側の強化は目覚しく、写真表現の幅が大きく広がったと言えるでしょう。

 

ズーム倍率の拡大に加え、もう1つの大きな改良といえるのがファインダーの進化です。TX1のファインダーは0.2型/約104万ドット/倍率1.25倍であるのに対して、TX2では0.21型/約233万ドット/倍率1.45倍。はっきりとわかるくらい、表示の大きさと精細感が高まり、見やすさが向上しています。

↑大型化と高解像度化、高倍率化を果たしたTX2の電子ビューファインダー

 

【撮影機能をチェック!】

Bluetoothでスマホ連携がラクラク! 「4Kフォト」には新機能も

続いて撮影機能を見ていきましょう。機能面での注目は、Bluetooth 4.2(Bluetooth Low Energy)に対応し、スマホやタブレットと常時接続が可能になったこと。専用アプリ「Panasonic Image App」を使用して、リモート撮影や画像転送、GPS情報の付加などがスムーズに行えます。

↑初回のみセットアップメニューの「Bluetooth」からペアリングを行えば、2回目以降はアプリ側から素早くカメラのコントロールができます

 

↑専用アプリ「Panasonic Image App」の画面。Wi-Fi接続によるリモート操作のほか、よりタイムラグの少ないBluetoothによる「シャッターリモコン」を新搭載

 

パナソニック独自の、4K動画を写真撮影に応用した「4Kフォト」機能も進化しました。これまでと同じ4Kフォトモードやフォーカスセレクト、フォーカス合成に加えて、新たに「軌跡合成」機能を搭載。これは4K撮影した連写ファイルから任意のコマを選択し、被写体の動きを軌跡として1枚の写真に合成する機能です。

↑再生メニューでは、新機能の「軌跡合成」のほか、花火や星空の撮影に役立つ「比較明合成」、4K連写ファイルから5秒分の写真を一括保存する「4Kフォト一括保存」などが選べます

 

そのほかには、質感重視のモノクロモード「L.モノクローム」や、好きな機能を登録できるマイメニュー、ファインダーの表示速度を落とす「ECO 30fps」モードなどが追加されています。

↑発色傾向を調整できるフォトスタイルには「L.モノクローム」が追加。これは「LUMIX GX7 Mark II」などのミラーレス一眼にはすでに搭載されているもので、立体感や質感を重視したモノクロ表現が味わえます

 

↑使用頻度が高い項目を最大23個まで登録できる「マイメニュー」にも対応

 

↑バッテリーはこれまでと同じくリチウムイオン充電池「DMW-BLG10」。モニター使用時の撮影可能枚数は、TX1の300枚からTX2では370枚へと大幅に増えています

【画質を実写チェック!】

使って実感! 高感度画質やマクロ性能が向上

最後に、実写を比較してみましょう。TX2の撮像素子は、TX1と同じく1.0型/有効2010万画素の高感度MOSセンサーです。感度も変わらずISO80~25600に対応(常用感度はISO125~12800)。センサーまわりのスペックに目立った違いはありませんが、実写を見ると、高感度ノイズが大きく低減されていることがわかります。

<高感度を比較>

↑TX1で撮影。ISO400

 

↑TX1で撮影。ISO3200

 

↑TX1で撮影。ISO25600

 

↑TX2で撮影。ISO400

 

↑TX2で撮影。ISO3200

 

↑TX2で撮影。ISO25600

 

また、最短撮影距離が5cmから3cmに短縮した点もうれしい進化。これにより、従来より被写体にグッと近づいて大きく写すなど、撮影自由度が広がりました。

<最短撮影距離を比較>

↑TX1で撮影。最短撮影距離5cm

 

↑TX2で撮影。最短撮影距離3cm

 

【まとめ】

3つの利点を兼ね備えた“万能”スナップカメラ

トータルとしては、高倍率ズームと1.0型センサー、小型軽量ボディという3つの利点を兼ね備えたスナップカメラとして、いっそう完成度が高まっています。個人的には、液晶のチルトやバリアングル機構に非対応なことが惜しく感じるものの、それ以外の満足度はとても高く感じました。風景からポートレート、動体、接写、旅行まで幅広い用途に役立つ、万能性の高いカメラと言えるでしょう。

↑TX2で撮影。ズーム倍率とマクロ性能に優れるので、植物などのクローズアップ撮影用にも最適

 

↑TX2で撮影。ここでは360mm相当の望遠を生かして、圧縮した構図を狙ってみました

 

↑TX2で撮影。360mm相当のテレ端では、大きなボケを生かした作画も楽しめます

 

「見放題サービス」の強い見方、STB(セットトップボックス) は何を基準に選んだらよい?【5機種徹底比較】

ネットのコンテンツをテレビで視聴可能にするセットトップボックス(STB)を使えば、配信コンテンツに非対応の少し古いテレビでも、NetflixやHuluなどの「見放題サービス」を楽しめます。ここでは、手持ちのテレビをまだまだ使いたい人にオススメの注目の新製品&定番製品を評価しました。

●各アプリの起動時間は、時間帯を変えて同一環境で複数回測定した平均を掲載しています。また、対応サービスのアイコンは、それぞれ下記を表しています。このほかのアイコンについては後半をご覧ください。

 

まずは代表的「定額見放題サービス」の内容と価格を紹介

定額で映像作品を楽しめる見放題サービスは種類が多く、それぞれ強みや得意ジャンルに違いがあります。まずは各サービスの料金と特徴を簡単に紹介しましょう。

Netflix 702円/月〜

オリジナル作品が充実。「ナルコス」「フラーハウス」などの人気作を楽しめます。

Hulu 1007円/月

国内外約5万コンテンツ以上を配信。日テレ系の番組に強く、人気バラエティも多数配信しています。

dTV 540円/月

映画やドラマのほかライブなどの音楽コンテンツも充実。約12万作品を配信しています。

DAZN 1890円/月(ドコモユーザー対象の「DAZN for docomo」は1058円/月)

スポーツ専門チャンネル。Jリーグやプロ野球など年間7500以上の主要スポーツが見放題です。

Amazon Prime Video 400円/月(Amazonプライム会員の費用)

日本オリジナルのバラエティ作品や人気映画など数千本以上をプライム会員に独占配信しています。

dTVチャンネル 1382円/月(ドコモユーザーは842円/月。dTVとセットで利用する場合は、ドコモユーザーは1058円/月、それ以外は1598円/月)

エンタメ、キッズなど様々なジャンル計30以上の専門チャンネルが見放題になります。

dアニメストア 432円/月

アニメ専門の見放題サービス。過去の名作から放送中のアニメまで幅広く配信されています。

U-NEXT 2149円/月

映画・ドラマ・アニメなど11万本以上が楽しめて、70誌以上の雑誌も読み放題です。

 

【STBの選び方】リモコンに求める機能が重要

STBを選ぶときのポイントとして重要なのが、リモコンの機能。よく使う機能だけに対応したシンプルなものから、テレビの操作にも対応した多機能タイプまで、各製品の個性が出ているので、リモコンでどこまで操作したいかに合わせて選ぶという手もあります。

 

ストレージは、ゲームのようなサイズの大きいアプリを使いたい場合には容量の大きなものを選ぶ必要がありますが、動画配信サービスの利用がメインならそれほど気にする必要はないでしょう。

 

【その1】ルーターとしても使えるスティック型STB

CCC AIR

Air Stick 4K

1万584円

小型の本体をHDMI端子に接続して使用するスティック型STB。Chromecast機能に対応しているので、対応スマホアプリの画面をテレビにミラーリングすることもできます。4Kおよび4K HDRにも対応し、有線LAN接続時はルーターとしても利用可能。【4K:対応】【有線LAN:対応】【音声対応リモコン】【ストレージ :16GB】【GoogleHome】

 

↑HDMI端子に本体を直接差し込めない場合やテレビ裏面のスペースが狭い場合は、付属の延長ケーブルを使います

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

U-NEXTなどは対応アプリがなく、スマホからミラーリングが必要です。他に「TSUTAYA movie powered by U-NEXT」にも対応。

※1:アプリには非対応ですが、ChromecastもしくはAndroid TVのミラーリング機能を使ってスマホから表示可能です

 

【使い勝手】★×3

Netflix起動まで「約1.1秒」/Hulu起動まで「約3.4秒」/dTV起動まで「約2.0秒」

アプリによっては起動に時間がかかりました。ホーム画面はアプリアイコンがシンプルに並ぶ構成で、初めてでも使いやすいです。

 

【リモコン】★×3

コンパクトなリモコンから音声検索もできる

子どもでも持ちやすいコンパクトサイズの音声対応リモコンは、コンテンツ選択や再生などの基本操作が可能。音量調整はできないのが残念です。

 

【こんなこともできる!】有線LAN接続時はルーターにもなる

ネットへの接続は有線LANでも可能。有線接続時は本体をWi-Fiルーターとして利用することもでき、同時に8台の機器を接続できます。帯域は、2.4GHzおよび5GHzに対応しています。

↑LANポートは、本体に給電するためのACアダプター部分に搭載されています

 

 

【その2】テレビの操作も可能な多機能リモコンが便利

NTTドコモ

ドコモテレビターミナル

1万6848円

本体は据え置き型。ドコモの各動画サービスやGoogle Playストアでダウンロードしたゲームを楽しめます。4Kのほか4K HDR、Dolby Visionにも対応。Android TV搭載で、対応アプリがない動画サービスもスマホのミラーリング機能を使って視聴可能です。【4K:対応】【有線LAN:対応】【音声対応リモコン】【ストレージ 16GB】【GoogleHome】

 

↑人気の専門チャンネルや独自番組を提供する「dTVチャンネル」にも対応します

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

テレビアプリのないものは、スマホのミラーリング機能を使って表示可能。「ひかりTV for docomo」(※2)も間もなくスタート予定です。

※1:アプリには非対応ですが、ChromecastもしくはAndroid TVのミラーリング機能を使ってスマホから表示可能です ※2:2018年春サービス開始予定

 

【使い勝手】★×4

Netflix起動まで 「約2.0秒」/Hulu起動まで「 約2.4秒」/dTV起動まで 「約0.9秒」

NetflixはスマホのGoogle Homeアプリを利用したミラーリングで表示する必要があり、少々不便。複数のdアカウントを切り替えて使える点が便利です。

 

【リモコン】★×5

テレビの操作も可能で日本語表示が見やすい

各ボタンの説明が日本語でわかりやすいです。音声検索やコンテンツの再生/停止などの操作が可能なほか、通常のテレビリモコンとしての機能も備えます。

 

【こんなこともできる!】使い方をテレビ上で確認できる「eトリセツ」が便利

取扱説明書をテレビ画面上で閲覧できる「eトリセツ」アプリを搭載。紙の説明書やWebサイトを見なくても、テレビの設定方法や使い方をすぐに確認できるので便利です。

↑画面左側に目次が表示されるので、必要なページをすぐに見つけられます

 

 

【その3】プライム会員サービスとの連携が充実

Amazon

Fire TV

8980円

4Kおよび4K HDRに対応。Amazon Prime Musicやプライムフォトなど、プライム会員向けサービスとの連携が充実しているので、特典をたっぷり活用したい人にはうれしい。Amazon Echoからの音声操作は、日本語未対応となっている(2018年3月現在)。【4K対応】 【音声対応リモコン】【ストレージ :8GB】※3

※3:別売のイーサネットアダプタを使えば有線LANにも対応可能

 

【対応動画アプリ充実度】★×5

主要な見放題サービスにはおおむね対応。YouTubeアプリは利用できませんが、Firefoxなどのブラウザからアクセスすれば視聴可能です。※4:ブラウザでの視聴に対応

 

【使い勝手】★×4

Netflix起動まで 「約1.1秒」/Hulu起動まで 「約3.4秒」/dTV起動まで「約1.0秒」

アプリによっては起動に少し時間が必要。ホーム画面にはPrime Videoの「次に観る」などが表示されており、別サービスをメインで使うなら少々うるさく感じるかもしれません。

 

【リモコン】★×4

使いやすいボタン配置の音声対応リモコン

リモコンからの音声検索に対応。ボタンの配置やストロークが程よく、今回試したなかで最も使い勝手が良く感じました。音量調整に対応していない点が惜しいです。

 

【こんなこともできる!】

プライム会員ならクラウド上の写真も閲覧できる

Amazonプライム会員向けフォトストレージ「プライムフォト」の写真を表示したり、スライドショーを楽しんだりできます。また、FirefoxやFire向けプラウザ「silk」を使ってWebの閲覧も可能です。

↑プライムフォトは容量無制限で写真を保存できるプライム会員向けサービスです

 

【その4】Siri搭載リモコンで様々な操作ができる

Apple

Apple TV 4K

2万1384円(32GB)、2万3544円(64GB)

据え置き型で4Kおよび4K HDRに対応。各動画アプリはApple TV用のApp Storeから入手する。リモコンの音声認識機能にはSiriが使われており、コンテンツの検索以外にも様々な操作を音声で行えます。【4K対応】【有線LAN対応】【音声対応リモコン】【ストレージ :32/64GB】

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

バンダイチャンネルやauのビデオパスも対応。テレビアプリのないサービスはAir Playで表示するため、iOS端末かMacが必要です。※5:アプリは非対応ですが、AirPlayを使った表示には対応。AndroidおよびWindowsデバイスからの表示は非対応

 

【使い勝手】★×5

Netflix起動まで「約0.9秒」/Hulu起動まで「約0.9秒」/dTV起動まで「約0.9秒」

いずれのアプリもすばやく起動するので、ストレスなく使えます。音声操作では、再生中の映画の情報を尋ねたり、字幕を切り替えたりもできます。

 

【リモコン】★×5

タッチパッド搭載の手のひらサイズリモコン

コンテンツの選択などをリモコン上部のタッチパッドから行えて快適。音声認識のSiriも優秀。iPhoneをリモコン代わりに使えるアプリも用意されています。

 

【こんなこともできる!】AirPlayでiOSの画面をテレビに表示

iOSが標準対応するミラーリング機能の「AirPlay」を使えばiPhoneなどの画面をテレビに表示することも可能です。また、「写真」アプリでは、iCloudフォトライブラリの写真を閲覧できます。

↑iPhoneやiPad、MacのAirPlayアイコンから、ミラーリングを開始できます

 

【その5】スマホからのシンプルな操作で手軽に使える

Google

Chromecast

4980円

手のひらサイズの本体をテレビのHDMI端子に接続して使います。専用のホーム画面などはなく、スマホからの操作でChromecast対応アプリの画面をテレビに表示して視聴する方式。4K対応の上位モデルChromecast Ultra(9720円)も用意されています。【GoogleHome】

画像提供:Google

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

スマホからの表示に対応(※6)

他と違ってアプリを使用せず、スマホ側のアプリ画面をテレビにミラーリングして視聴します。利用できるサービスは多いです。※6:スマホのアプリ画面をミラーリングして視聴する方式。ミラーリングには、アイコンで表示したもののうちPrime Video以外のサービスが対応しています

 

使い勝手:★×3

Netflix起動まで「約2.0秒」/Hulu起動まで 「約2.0秒」/dTV起動まで「約2.0秒」

表示には各アプリから2回のタップが必要になり、一手間かかる印象。タップ後は瞬時に表示されます。使い慣れたスマホアプリで操作できる点は便利。

 

リモコン:-

リモコンは同梱されずスマホで全操作を行う

専用のリモコンはなく、スマホに「Google Home」アプリをインストールして、リモコンとして使用します。再生などはアプリをそのまま操作すれば問題ありません。iOS、Androidともに対応。

 

【こんなこともできる!】Chromeブラウザからネット閲覧もできる

PC版のChromeブラウザからは、画面をテレビに映すことができるので、大画面でネットを楽しみたいときに役立ちます。Chromeブラウザなら、WindowsでもMacでも利用可能。

↑ブラウザ画面をテレビに映すには、Chromeのメニューで「キャスト」をクリック

 

 

【おまけ】PS4をSTBとして使うこともできる!

SIE

PlayStation 4

実売価格3万2378円

PlayStation 4は、STBとしても使うことができます。主要見放題サービスに対応し、上位モデルのPlayStation 4 Proと4K対応テレビを組み合わせれば、一部サービスで4K画質での視聴も可能。

 

【対応動画アプリ】

 

 

↑無料動画サービスはYouTubeに対応。PS向けサービスの「PS Video」から映画をレンタルすることも可能です

「アコギ感覚で弾けるエレキ」って意味わかる? 細かすぎる楽器の進化を知ると大変驚く

年に1回開催されてる世界最大規模の楽器・音楽機材等の見本市「NAMM Show」で登場する、様々な新世代の製品を見ていると、楽器や音楽機材も日々進化していることがわかります。その進化は、音楽をやらない人にとってはなかなかピンとこないかもしれませんが、その進化によって起こる変化が理解できると、音楽の楽しみ方自体が変わるほどのレベルであることがわかります。

 

今回は、国内楽器メーカーのなかでも、特に意欲的な製品を次々と投入しているローランドの製品群をもとに、知ると大変驚くであろう最新楽器の現状をお伝えしたいと思います。

 

「アコギのように弾ける」新提案ギターアンプ

ギター向けアイテムを中心に展開する「BOSS」ブランドの製品では、こちらの新提案ギターアンプ「KATANA-AIR」にぜひとも注目してほしいです。

 

↑「KATANA-AIR」。予想実売価格は4万3000円前後。テーブルの上に置いておく感じで使えるコンパクトさ

 

↑ケーブル類を一切使わず使用可能。アンプの移動もストレスフリー

 

同社のギターアンプ「KATANA」シリーズは、いわゆる「真空管を使わずに真空管アンプのようなサウンドや挙動を再現する」タイプのアンプのひとつとして高い評価を得ています。なのでこちらの新モデルもそのサウンドは折り紙つきです。ギター側のボリューム操作での歪み具合の変化の滑らかさなんてところまで満足させてくれます。

 

その上でこのモデルが新たに提案してきたのは「AIR」の部分、つまりワイヤレスです。ギターのジャックにワイヤレス・トランスミッターを差し込めば、シールドケーブルでの接続なしでKATANAアンプから本格サウンドが飛び出します!モジュレーションやディレイなど基本的なエフェクトも内蔵しているので、別途のエフェクターの接続も必要ありません。

 

↑様々な形状のギターの端子周りに対応できるように工夫された形状です

 

↑トランスミッターはアンプ側にセットしておくことで充電されます

 

しかもそのトランスミッターにセンサーが搭載されていて、ギターをギタースタンドから持ち上げて抱えると自動でスタンバイ解除、スタンドに戻してしばらく動きがないと自動でスタンバイモードに戻ってくれます。なのでトランスミッターやアンプの電源をいちいちオンオフする必要なく、ギターを手にするだけでアンプから音が出るのです。アコギかよ!

 

ワイヤレスとなるとレイテンシー、弾いてから音が出るまでの遅れが気になるかもしれません。でもそれも心配無用。実際に弾いてみても音の遅延などの違和感は感じられませんでした。

 

「ギターを手に取るだけでアンプから本格サウンドが飛び出す」という気軽さは、自宅でギターを弾く時間を自然に増やしてくれそうです。製品自体も電池駆動でケーブル不要、音色もスマホアプリで調整できる完全ワイヤレス環境はとても快適な演奏空間をもたらします。これはエレクトリックギターの使い勝手に革命を起こすレベルではないでしょうか?

 

なおBOSSブランドの製品としては他に、マルチエフェクターの最新ハイエンドとして「GT-1000」も発表。こちらもライブからレコーディングまで活躍してくれることでしょう。

 

↑「GT-1000」。実売価格は10万8000円。旧モデル「GT-10」は、LUNA SEA/X JAPANのSUGIZOさんが愛用していることでも知られています

 

 

生音とエレクトリックサウンドを融合できる魔法のドラム

「ハイブリッドドラム」というシステムをご存知でしょうか? アコースティックのドラムに「トリガー」と呼ばれるセンサーを装着して、ドラムの生音にエレクトリックサウンドを重ねて発音するドラムシステムです。バスドラムの生音を補強するような生音主体の使い方から、生音では出せない特殊サウンドを鳴らすエフェクティブな使い方まで、実は結構普及している音楽機材でもあります。

 

とはいってもアマチュアのドラマーには、本格的なハイブリッドシステムは少し敷居の高いものでした。そこで、この「RT-MicS」です。

 

↑「RT-MicS」。予想実売価格は2万6000円前後。スネアに何かちょこんと付いてる?程度の存在感

 

見ての通りスネアドラムなどにポンと装着して使うスタイル。トリガーと音源モジュール、生音も拾えるマイクが一体化されているので、これ一個でシンプルなハイブリッドシステムを始めることができます。

 

生音とエレクトリックサウンドの細かな設定も可能。スネアの生音、生音とエレクトリックサウンドのミックス、エレクトリックサウンド単体を、叩き方だけで鳴らし分けることもできます。新世代ドラマーの皆様、いかがですか?

 

素人でも簡単に多重録音ができるスマホアプリ

音楽をやっていて作曲や録音もする方なら、「多重録音」の経験はあるかもしれません。ドラムスを録音→録音した音を聴きながら、重ねてベースを録音→ギターを同じく→ボーカルを同じく→バンドサウンド完成!」という工程が多重録音です。「4XCAMERA」は動画で多重録音が超簡単にできちゃうアプリなのです。

 

↑レイアウト例。画面を2〜4分割した演奏動画を簡単に作成できます
↑4XCAMERAはiOSのみ配信中。無償で2画面、App内課金480円で最大4画面まで分割できる。「歌ってみた」「弾いてみた」にはぴったり?

 

多重録音の「録音」の代わりに、「iPhoneのカメラで動画撮影」を重ねていきます。各パートごとに動画撮影し、マルチ画面の演奏動画を作れるのです。撮影済みの動画ファイルの読み込みもできるので、その場に集まってみんなで撮影しなくても、動画ファイルのやりとりで進めることもできます。例えば、ギターやエフェクターの試奏レビュー動画を作るのにもよいかもしれませんね。まずは手元で弾いている内容を撮影して、それに合わせて次に足元のエフェクターの設定やオンオフの流れを重ねて撮るとか。

 

 

雑に設置しても高音質で録音できるレコーダー

「R-07」は普通にポータブルオーディオレコーダーなのですが、しかし使い勝手の面に素晴らしく配慮されたモデルです。

 

↑R-07は実売価格2万6160円。小型というほどではありませんが、手のひらサイズで十分なポータビリティ

 

↑このちょっと上を向いた角度がポイント

 

ボディ背面の絶妙な柔らかさの素材、また絶妙な角度のマイク部分によって、机などにただ置いただけの状態でも、余計な振動や反射音を拾うことなく、狙った音を拾ってくれます。

 

専用ボタンも用意されている「リハーサル」機能も便利。バンド練習を録音する場合なら、曲の盛り上がって音が大きくなるあたりをあらかじめ「リハーサル」演奏すると、その音量をベストな音質で録音するための入力レベル調整を自動で行ってくれます。簡単にでも良い音で録りたいという根本的なニーズに応えてくれる機能です。

 

と、ここで紹介した製品だけでも、ローランドというメーカーが実に幅広いアイテムを展開していることも伝わったかと思います。楽器の世界にたまに目を向けてみると、その進化に驚きますので気になった方はチェックしてみてください。

 

 

画素数がほぼ同じのミラーレスカメラ、何が違う? キヤノン3モデルの意外な「差」と「選び方」

キヤノンのミラーレスカメラであるEOS Mシリーズは、小型・軽量で低価格な「EOS M100」を中心に人気を博している。そこに、この3月から“EOS Kissシリーズ初”のミラーレスカメラ「EOS Kiss M」が加わったことで、これまで以上に注目を集めている。

 

しかも、このEOS Kiss MはEOS M100同様にエントリーモデルという位置づけながら、スペック上は上位モデルの「EOS M5」に勝るとも劣らない性能を持っており、初級~中級のユーザーにとっては、Kiss M、M100、M5のどれを選ぶのがベストなのか悩んでしまう点も多いだろう。そこで本稿では、新登場のEOS Kiss Mを軸に上位モデルのEOS M5やEOS M100と比較。それぞれの機種の特徴などを探ってみた。

EOS Kiss M(中央)とEOS M5(右)はEVFを搭載し、一眼レフに似たデザイン。EOS M100(左)はEVFを非搭載としたことで小型・軽量化されただけでなく、スッキリとしたスクエアボディとなっている。センサーサイズや画素数はほぼ横並びだが、後発のKiss Mは映像エンジンが新型の「DIGIC8」となっており、そのパフォーマンスや画像の仕上がりの違いが気になるところ。

 

【基本スペック比較】

数値上では最新の映像エンジンを搭載するEOS Kiss Mに注目

3機種の基本スペックを比較してみると、センサーサイズや画素数はほぼ同じで、AFに像面位相差AFの「デュアルピクセルCMOS AF」を採用している点も同様。目立つところではEOS M100のみEVFが非搭載という違いはあるものの、いずれも可動式(可動方向に違いはある)のタッチパネル液晶モニターが採用されているなど、あまり差を感じさせない部分が多い。

EOS Kiss Mには最新の映像エンジンが採用されていることもあり、連写速度が最高約10コマ/秒(サーボAF時は約7.4コマ/秒)と高速でAF測距点が最大143点、最高ISO感度が51200(感度拡張時)と、ほかのモデルに比べて数値上ではEOS Kiss Mが優れている点が多い。

 

では、上位モデルのEOS M5の利点はというと、連続撮影可能枚数がRAW+JPEGで約16枚(Kiss Mは約10枚)と多い点が目を引く。またEOS M100に関しては、やはり約302gと軽量で小型な点がポイントだろう。

 

このほか、動画撮影機能にも違いがあり、EOS M100とEOS M5がフルHD(1080/60p)対応なのに対し、EOS Kiss Mは4K/24p撮影にも対応している。しかも、ボディ内の電子式手ブレ補正とレンズ側の光学式手ブレ補正の協調制御が可能な「コンビネーションIS」採用(対応レンズとの組み合わせで機能)で高精細な4K動画の手持ち撮影なども行いやすくなっているほか、4K動画からの静止画切り出しも可能だ。ちなみに、コンビネーションISについては、EOS M5やEOS M100にも採用されている。

 

【操作性比較】

操作性には明確なクラス分けが! 撮影スタイルに合わせて選ぶべし

数字上でのスペックでは最新モデルであるEOS Kiss Mがやや優位という程度で、3機種間に格別大きな差はなかったが、その操作性を見てみるとクラス分けが明確に行われているのがわかる。

 

まず、最初級モデルといえるEOS M100は、撮影モードダイヤルに絞り優先やシャッター速度優先などのモードがなく、モニター上で設定する方式。そのため、撮影モードを撮影条件に合わせて頻繁に変える撮り方よりも、フルオートでの撮影をメインにして、背景をぼかしたり、動体を止めて写したりといった効果を狙うときのみ撮影モードを変えるといった使い方が向いている。その意味で、かなりコンデジに近い使い方ができるミラーレスカメラといった印象だ。

↑EOS M100の撮影モードダイヤルには、「シーンインテリジェントオート」「通常撮影」「動画撮影」の3つのモードが配されている。絞り優先オートなどは、通常撮影モード(カメラマーク)にして、設定画面で撮影モードを選択する。手に持った印象は、グリップが浅めなのが気になるものの、軽量なので標準ズームレンズ装着時なら片手でも十分ホールドできる

 

一方、最上位機であるEOS M5は、各撮影モードがダイヤルに配置されているのはもちろん、メイン電子ダイヤルやサブ電子ダイヤル、コントローラーホイールなどのダイヤル類を備え、各種の設定を撮影意図に合わせて変えながら撮るといった撮り方に向く。同社のミドルクラス以上の一眼レフカメラユーザーであれば、操作性が似ているためサブ機としても扱いやすいだろう。

↑上面にメインとサブの電子ダイヤルのほか、独立した露出補正ダイヤルを備える(親指部分)。また、背面にコントローラーホールも装備され、各種設定がダイレクトに操作可能だ。グリップが深めでホールディングしやすいが、ボディの重さはやや気になる

 

EOS Kiss Mは、どちらかというとEOS M5に近い操作性となっているが、サブ電子ダイヤルやコントローラーホイールが省略され、ボタン類とメイン電子ダイヤルや十字キーとの組み合わせで設定変更を行う方式で、M5とM100の中間的な操作性といえる。

↑上面に撮影モードダイヤルとメイン電子ダイヤルを備える。サブ電子ダイヤルやコントローラーホイールは省略されているので、ボタンとメイン電子ダイヤルを組み合わせて露出などの設定を行う。グリップが大きく、比較的軽量なのでホールディングしやすい

 

背面モニターに関しては、3機種共通の特徴としてタッチパネル液晶が採用され、各種の設定もタッチ操作で行える。これは、ダイヤル数の少ないEOS M100やEOS Kiss Mでは、特に有効な機能だと感じる。また、EOS M5やEOS Kiss MでのEVF使用時には、液晶モニターに触れることでAF測距点の変更が行える「タッチ&ドラッグAF」にも対応し、EVF使用時の操作性向上に一役かっている。

↑背面モニターは、3機種ともに可動式だが、最新のEOS Kiss Mが上下左右可動のバリアングル式なのに対し、EOS M5は上下チルト式、EOS M100は上方向への跳ね上げ式だ。この点では、縦位置撮影にも対応しやすい、EOS Kiss Mのバリアングル式が使いやすい

【画質比較】

画素数はほぼ同じながら、手持ちで夜景を撮るならEOS Kiss Mが有利

前述のように画素数などは3機種ともにほぼ同じ仕様となっているが、EOS Kiss Mでは、映像エンジンが新型になっており、画質の差も気になるところだ。そこで3機種での実写を行って比較してみた。

 

まずは通常撮影時の画質をチェックするため、3機種で同じシーンを撮影。いずれもISO100、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:スタンダードで撮影したが、3機種ともほぼ同じ結果となった(ここではEOS M5とEOS Kiss Mの作例を掲載)。この撮影結果を見る限りでは、EOS M5やEOS M100のほうが色鮮やかに感じられ、逆にEOS Kiss Mは階調が豊かに感じられるが、その差は極わずかだ。

↑EOS M5で撮影

 

↑EOS Kiss Mで撮影

 

続いて高感度時の画質をチェックするため、ISO25600でF8、1/200秒という条件で撮影。ホワイトバランスは太陽光に固定している。見比べてみると、差はわずかながら、EOS Kiss Mは暗部の色ムラが少ない印象。さらに拡張感度ながらISO51200も使えることを考えると、高感度での撮影はKiss Mがやや有利だ。

↑EOS M100で撮影

 

↑EOS M5で撮影

 

↑EOS Kiss Mで撮影

 

今回試した限りでは、同一条件での通常撮影においてはほとんど差はないと感じた。ただし高感度では、わずかながらEOS Kiss Mが色ムラなどが少なく、解像感も高い結果となった。作例ではISO25600で撮っているが、ISO6400以上を使って夜景の手持ち撮影などを行うなら、EOS Kiss Mが有利だろう。

 

【連写比較】

連写速度が最も速いEOS Kiss Mが良い……とは限らない!?

このほか、連写についても試してみた。こちらは、連写速度はEOS Kiss Mが速いものの、サーボAF(シャッターボタンを半押ししている間、被写体にピントを合わせ続けるAFモード)を使ってRAW+JPEGで高速連写できるのは約1秒であり、その点で2秒以上連写できるEOS M5のほうが有利に感じた。また、EOS M100は連写速度は遅いものの4秒以上の連写が可能で、速度は不足しがちだが、特に動きの速いものを撮るのでなければ実用上の不満は少ない。

 

実際の作例を見ていこう。下の写真はいずれもサーボAFを使い高速連写モードで撮影。露出はシャッター優先で1/500秒を使用、画像記録はRAW+JPEGとした。撮影は、先頭車両の前面が画面左に入った時点でシャッターボタンを押し、先頭車両が画面から見切れるまでを撮影。各カメラで先頭車両の前面が画面のいちばん右端に写った写真を掲載している。

↑EOS M100で撮影

 

↑EOS M5で撮影

 

↑EOS Kiss Mで撮影

 

結果、EOS M100(上)とM5(中央)は、連写速度はEOS Kiss M(下)に及ばないものの連続撮影枚数が多く、画面の右端に先頭車両を入れることができた。一方でEOS Kiss Mは連写できる時間が短かく、かなり手前の時点で撮影が止まってしまっている。

 

もっとも、JPEGのみでの連写ならEOS Kiss Mでも4秒以上の連写が可能なので、EOS Kiss Mで高速連写を行う場合は、JPEGで撮るようにするか、あるいは連写速度を低くして撮影すればその実力をフルに発揮できるだろう。

 

ちなみにこの写真が撮れるまでの連写枚数は、M100が11枚、M5が14枚、Kiss Mが8枚であった

 

【まとめ】

選択肢が広がり、撮影スタイルやレベルに価格差を加味して選べるように!

キヤノンのミラーレスカメラは、EOS Kiss Mの登場で入門機から中級機の層に厚みが出て、ユーザーのレベルや使い方に合わせたカメラ選びができるようになったと感じる。

 

コンデジやスマホからのステップアップには、小型・軽量なEOS M100が扱いやすさの点で魅力的。中・上級者にはEOS M5や、今回は取り上げなかったが、EOS M5に近い操作性でEVFを外付け式としたEOS M6もある。そして、注目のEOS Kiss Mは、カメラを本格的に始めたい初心者や中・上級者のサブカメラにもぴったりだ。

 

また、予算に合わせたカメラ選びもしやすくなった。EOS M100の4万7570円というボディの実売価格(執筆時点)の安さは圧倒的で、EVFが必要なく、フルオートで気軽に撮影を楽しみたいならEOS M100がベストだろう。ほかの2機種を見ると、EOS M5の実売価格は9万7120円でEOS Kiss Mは7万9380円(ともにボディ)。2万円弱の差があり、高感度や4K動画撮影機能の搭載、最大143点のAF測距点などを考えると、EOS Kiss Mが非常にお買い得といえる。

 

とはいえ、M5にも上位機種ならではの良さがあり、今回チェックした高速連写時の実力のほか、外装の高級感や操作性の高さは、同社の一眼レフの中級機に準じたものであり、中級以上の一眼レフと併用しても違和感なく使える点はさすが。現時点で同社のEOS 80Dなどの中級一眼レフを使用していて、サブに小型一眼をと考えているなら、使いやすさの点でEOS M5という選択肢もあるだろう。ただ、その場合も同社の中級一眼レフには4K動画撮影機能搭載モデルは存在しておらず、4K動画撮影も楽しみたいという場合には、EOS Kiss M一択となる。

↑EOS M100で撮影。小型・軽量モデルは片手での撮影も容易。撮影シーンも自動認識してくれるフルオートを使えば、花やテーブルフォトなどの日常のシーンを素早く撮れる。大きさもコンデジに近く、普段使いのカメラに最適

 

↑EOS M5で撮影。今回テストした結果でもわかるように連写速度と連写枚数が比較的多く、RAW+JPEGでの高速連写にも向く。こうした点は、さすが最上位モデルと感じられる

 

↑EOS Kiss Mで撮影。高感度での撮影に強く、手持ちでの夜景や室内撮影も高画質で失敗なく撮れる。JPEGでの高速連写や静止画切り出しが可能な4K動画、高精細なEVFなどを使いこなせば、上位機に勝るとも劣らない撮影が楽しめる。コスパのよさも魅力

 

プロユースだけではもったいない! Bose「S1 Pro Multi-Position PA system」は音楽ファンこそ使おう

Bose「S1 Pro Multi-Position PA system」は「PA system」とされている通り、本来の主な用途は音楽ライブでボーカルや楽器の音を会場のお客さんに向けて届けるためのスピーカーシステムです。ボーカル+アコースティックギターやDJユース、ストリートやカフェといった比較的小規模なライブを想定。コンパクトでスタンド等を使わずとも自立で設置角度調整可能、オプションでバッテリー駆動にも対応と、その本来の主な用途での使いやすさやクオリティは改めて言うまでもありません。

 

↑「S1 Pro Multi-Position PA system」。実売価格は8万4240円。Boseストアおよび全国の楽器店で販売中

 

↑背面コントロールパネルを見ると、音域を細かに調整できることがわかります

 

ちなみに一般の音楽ファンには「ノイズキャンセリングヘッドホンのBose」の印象が強いかもですが、BoseはPA分野でもトップクラスです。しかし、普通の音楽リスナーにはPA向けスピーカーなんて関係ありませんし、楽器を趣味としている人でも、PAスピーカーを買うのはハードルが高いものです。それなりのお値段と大きさですし。自分は歌わないしアコギも弾かないしDJもやらない……という方もいることでしょう。……僕ですが。

 

でもこちらのスピーカー、実は普通に音楽再生にも使えますし、アコースティックではなくエレキギターやベースと組み合わせての活用も、ちょっと工夫すればできそうです。今回はそんな、この製品本来の想定とは少し違うかもしれない使い方を試してみました。

 

↑大きさはギターと並べると、こんな感じ。サイズはW240×H332×D282mm

 

音楽リスニング用としては……普通に良い!

まずは自室での音楽再生用としての使いやすさやクオリティをチェックしてみましょう。Bluetooth対応ですのでスマートフォンなどとのワイヤレス接続もできますし、ステレオミニの入力端子も用意されているので単純にケーブルでつないでもOKです。

 

↑Bluetoothボタンを長押ししてペアリング

 

↑プレイヤー側とスピーカー側のボリュームの兼ね合いに気をつけながらボリューム調整

 

ライブでの設置の自由度を高めるためのマルチポジション形状は自室で使う場合にも活躍!大きいのでほかに置き場所がなくて床に直置きなんて場合も少なからずと思いますが、その際にも椅子に座った顔に向かって音を届けやすい、斜めの角度で設置できるのです。

 

さらに設置ポジションの変更は内蔵センサーで検知され、それに合わせてスピーカーの音響特性が「Auto EQ」機能で自動補正されます。至れり尽くせり。

 

↑縦置きでスラント。床置きでの設置面積を小さくできます

 

↑横置きでスラント。横置きはラックの高さに合わせて入れたいときなどに便利そうです

 

Bluetoothスピーカーとして見ればかなり大型ですが、その大きさのおかげで低音再生に余裕があります。ベースやドラムスをドカンと目立たせるのではなく、でもしっかりとした存在感や弾むようなドライブ感を表現してくれるのです。小型スピーカーから無理矢理ひねり出す低音とは一味違います。

 

ボーカルなどの中高域は手触り感重視な印象です。ハイエンドオーディオのような透明感や繊細さではなく、それこそライブハウスで聴くような、適度なざらつきも備えた生々しさを感じられます。なのでリズムマシンのような低音中心のサウンドにもハマります。実際に試聴した中では、軽くて小気味良いドラムサウンドが特徴的なMONDO GROSSO「惑星タントラ」との相性が抜群でした。強いて言えば左右別ではなく一体型のスピーカーなのでステレオ表現は苦手。それを望む方にはフィットしないかと思います。

 

そんなこんなで見慣れてくると、この「でっかいスピーカーを無造作に床に置いちゃってます感」が逆に洒落ているようにも感じられてくるから不思議です……。

 

ギター用のモニターとしても……良い

では、エレクトリックギターとの組み合わせではどうでしょう? このスピーカーはギターアンプではないので、これにギターを直接にケーブル接続してもギターらしいサウンドは得られません。スピーカーとギターの間に「ギターアンプシミュレーター」を挟む必要があります。ギターアンプを使えない環境でも、そのアンプ回路やスピーカーの響きをシミュレーションしてギターアンプらしいサウンドを再現してくれるアイテムです。この機能単体の製品も豊富ですし、マルチエフェクターにその機能のひとつとして搭載されていることも多いですね。

 

↑今回は筆者手持ちのこちらVOX「amPlug」を使用。本来はヘッドホン用なのでスピーカーにつなぐのには向かないのですが……

 

アンシミュ単体製品を使う場合のケーブル接続の流れは、

エレクトリックギター

必要であれば各種エフェクター

アンプシミュレーター

BOSE S1のINPUT 1または2

となります。

 

音楽プレイヤーのINPUT 3につなぐことも可能ですが、そちらは後ほど別のアイテムをつなぎます。

 

↑amPlugのヘッドホン出力から出力して……

 

↑変換アダプタを使ってS1のINPUT 1に入力。「TONEMATCH」スイッチは、今回はギターに合わせました

 

アンプシミュレーターのヘッドホン端子からのヘッドホン再生でのサウンドとこのスピーカーから出てくるサウンドに違和感があるときは、スピーカー側に用意されている「BASS」「TREBLE」のイコライザーで調整。アンシミュ側でベストのセッティングを作り上げている場合、そちらの設定を動かすのは避けたいですよね。アンシミュとスピーカーのマッチング調整をスピーカー側できるのは便利です。「REVERB」を使えば響きを足してライブ気分を高めることもできます。

 

この使い方でのサウンドは……組み合わせるシミュレーター次第です!

 

好きな曲に合わせてギタープレイ!

さて、このスピーカーには音声入力がINPUT 1、2、3(ミニプラグ&Bluetooth)と3系統用意されており、そのすべての入力の音量バランスをミキシングして同時にスピーカー再生できます。

 

その機能を使えば、ギターと音楽プレイヤーなど手持ちの機材との組み合わせで、「好きな音楽を再生しながらギターを弾いて練習する」という環境も簡単に整えられます。リズムボックスなどと組み合わせても面白いかもですね。

 

音楽リスニング用としての使い方は先ほど紹介しました。それにギターのつなぎ方も紹介しました。あとはそれぞれのINPUTに用意されている「VOLUME」を調整して音楽とギターの音量バランスをいい感じにするだけです。

 

↑INPUT 1のギターとINPUT 3の音楽の音量バランスをそれぞれの「VOLUME」で調整

 

実際試してみると、うんやっぱり良い感じです。自分の腕がアレなのはさておき、ギターカラオケシステムとしては納得のサウンドクオリティ。

 

ギターアンプ製品の中にもオーディオ入力を装備していて同じことができるアンプはあります。でもあちらはギターアンプとして音作りされているので、音楽再生のクオリティは上質とまでは言えません。

 

対して、こちらは音楽再生メインのスピーカー。ギターサウンドのためにアンシミュを加えるという一手間は必要になりますが、音楽再生とギター、両方とも良好なサウンドを得ることができます。ギタープレイヤー視点から見ても「あえてギターアンプではない、もっとオールラウンダーな選択肢」として面白いアイテムなのではないでしょうか。

スポーツ時も安心して使える防沫仕様! Audioflyのワイヤレスイヤホン「AF33W」

ローランドは、オーストラリアのAudioflyブランドからBluetoothイヤホンのエントリーモデル「AF33W」を4月21日に発売します。実売予想価格は4400円前後。カラーはホワイトとブラックの2色展開となります。

 

AF33Wは、有線タイプの従来モデル「AF33」と同様、カナル型イヤホンに採用されている9mmダイナミックドライバーを搭載。また、ドライバーには音源の再現性に定評のあるMylarダイヤフラム(振動板)を使用し、低音域はすっきりと、中音域から中高音域にかけてリニアに音圧を引き上げ、高音域の急速な減衰を抑えてクリアな音質を得られる独自のチューニングが施されています。

 

さらに、防水保護等級IPX4に準拠した防沫仕様により、汗や雨に対しても強く、通勤・通学だけでなく、ジムでのトレーニングやジョギング中でも安心して使用可能。リモコン部分にマイクを内蔵しているので、イヤホンをしたままスマホでハンズフリー通話も行えます。

 

スマホと接続するケーブルの煩わしさを気にすることなく、通勤やスポーツ時でも手軽にいい音で音楽を楽しめます。ワイヤレスイヤホンを初めて購入される人にもオススメです。

 

【SPEC】

●ドライバー:9mmダイナミックドライバー●周波数特性:20Hz~20kHz●連続再生時間:約3.5時間●Bluetooth規格:Bluetooth 4.1 Class2(マルチポイント対応)●対応Bluetoothプロファイル:HFP、HSP、A2DP、AVRCP●対応コーデック:SBC●付属品:ノイズアイソレーション・シリコンイヤーピース(1種類/3サイズ)、キャリーケース、充電用USBケーブル(micro USB to USB-A)

ヘッドホンでもBTスピーカでもない第三のオーディオ JBL「SOUNDGEAR」

ハーマンインターナショナルは、オーディオブランド「JBL」から、ウェアラブルワイヤレススピーカー「SOUNDGEAR」とテレビ用Bluetooth送信機を同梱した「SOUNDGEAR BTA」を4月27日より発売します。直販価格はSOUNDGEARが1万9880円、SOUNDGEAR BTAが2万4880円。

「SOUNDGEAR(サウンドギア)」シリーズは、JBL初のウェアラブルワイヤレススピーカー。スマートフォンやタブレットなどとBluetooth接続するだけで、周囲の音環境を遮断することなく音楽を楽しむことができます。本体には31mm径スピーカー4基とバスブーストのユニットを搭載し、JBLならではの臨場感あふれるサウンドを再生。再生/一時停止や音量の調整が可能なボタンを備えており、スマホや音楽プレーヤーを取り出さなくても首元でコントロールすることができます。

 

デザインは首周りのラインにフィットするよう人間工学に基づき設計されており、長時間のリスニングでも快適に使用可能。通話用のデュアルマイクと、周囲の騒音を低減してクリアな通話品質を保つノイズキャンセリング機能により、スマホ接続時のハンズフリー通話も行えます。

 

テレビ用Bluetooth送信機を同梱した「SOUNDGEAR BTA」は、Bluetooth機能を持たないテレビの音声をワイヤレス伝送し、SOUNDGEARで聴取するためのセット。Bluetooth送信機は光デジタル入力端子、オーディオのアナログ端子(AUX端子)を装備しているため、ケーブル1本でテレビと手軽に接続でき、ドラマや映画のサウンドを大迫力で楽しめます。さらに、Bluetoothの対応コーデックは、SBCとaptXに対応しているので、高音質、低遅延で音声データの伝送が可能。家事や作業をしながらテレビの音声を聴くことができます。

↑Bluetooth送信機

 

SOUNDGEAR本体は、約2時間の充電で最大約6時間のワイヤレス再生が可能。長時間の映画鑑賞でも充電切れを気にすることなく使用できます。

 

これまでのイヤホン・ヘッドホンやBluetoothスピーカーとも一味違うウェアラブルなスピーカーなら、新しい音楽の楽しみ方が生まれるかもしれませんね。

 

入門機でも実力は折り紙つき!! 「はじめてのカメラ」におすすめなミラーレス一眼【パナソニック/富士フイルム】

ミラーレス一眼のなかでも、入門機は特に豊富な選択肢があり、各社とも1〜2年ごとにモデルチェンジを行っています。本記事では、パナソニックと富士フイルムの現行モデルをご紹介しましょう!

※「画質」は、ISO感度と絞り値、焦点距離を揃え、露出とホワイトバランスはオートで撮影して評価。「AF」は、カメラに向かって走るオモチャの電車をAF-Cモードで連写して評価。「電子シャッター」は、高速な扇風機を撮影することで、動体歪みの発生具合をテストしました。スジが多く写るものほど歪みが生じがちです

 

【私が評価しました!】

カメラマン 永山昌克さん

雑誌やWEBで撮影と執筆を行います。休日は、父としてミラーレス一眼で息子たちの成長記録を撮影。

 

【その1】

さらに自分撮りを強化した極小マイクロミラーレス

 

パナソニック
LUMIX GF10/GF90
実売価格9万5130円(ダブルレンズキット)

昨年発売のGF9の後継機。180°反転するチルト式タッチパネル液晶などを受け継ぎつつ、自分撮り機能を強化。夜景をバックにした自分撮りに対応するモードやスリム効果などが利用可能になりました。ボディは、オレンジのほか、ホワイトやブラックも用意します。

【SPEC】
●撮像素子:4/3型、有効1600万画素MOSセンサー ●常用最高感度:ISO25600 ●レンズマウント:マイクロフォーサーズ ●モニター:3.0型、約104万ドット、チルト、タッチ対応 ●EVF:非対応 ●大きさ・重さ:W106.5×H64.6×D33.3㎜・約270g

↑ボタン類は最小限。多くの操作はタッチで行います

 

↑ボディの内側にリセットボタンを搭載。様々な設定をいじったあとでも、素早く初期状態に戻せます

 

画質:★×3

画素数こそ少なめだが発色や階調は良好

クリアな発色と滑らかな階調性、低ノイズな高感度画質を実感。少なめの画素数が惜しいです。

 

AF:★×5

コントラストAFでも良好なテスト結果

合焦率は96%と優秀。コントラストAFで、顔・瞳認識AFや追尾AFにも対応します。

 

電子シャッター:★×4

歪みはやや見られるものの、用途に応じて切り替え可能

動体歪みの度合いは普通。撮影メニューから、メカ/電子シャッターの切り替えができます。

 

【プロのイチ押し機能!】

スマホ感覚の美肌モード

顔認識と連動した美肌モードやスリムモードを搭載。自分撮りをいっそう際立たせられます。

↑美肌補正の画面。プレビューを見ながら補正の度合いを調整できます

【その2】

クラシカルデザインで4K動画撮影にも対応

富士フイルム
X-A5
実売価格7万2080円(レンズキット)

APS-C型センサーを搭載するXシリーズ最廉価機。レトロな雰囲気漂うデザインを受け継ぎながら、新たに像面位相差AFに対応。発色や高感度画質なども進化している。タッチ操作もサポートするほか、4K動画撮影機能やBluetoohでのスマホ連携機能も備えます。

【SPEC】
●撮像素子:APS-Cサイズ、有効2424万画素CMOSセンサー ●常用最高感度:ISO12800 ●レンズマウント:Xマウント ●モニター:3.0型、約104万ドット、チルト、タッチ対応 ●EVF:非対応 ●大きさ・重さ:W116.9×H67.7×D40.4㎜・約361g

↑液晶モニターは上側に180°回転。自分撮り時は、背面のダイヤルでズーム操作などが可能です

 

↑コマンドダイヤルは、回しやすい角度で配置

 

画質:★×4

大きな印刷にも適した高解像と鮮やかな色

彩度とシャープネスを適度に高めた見栄え重視の画質。A3印刷に耐える解像感もあります。

 

AF:★×3

瞳AFを使えるが動体追尾はもの足りない

AFは位相差を併用するハイブリッド式。今回の条件では合焦率75%とあまり振るわず。

 

電子シャッター:★×2

 

歪みがやや目立っており高速で動く被写体は不向き

 歪みが大きめなので、高速で動く被写体には注意。その場合はメカシャッターを使いましょう。

 

【プロのイチ押し機能!】

 光量調整に長けたフラッシュ

 内蔵ストロボは、スーパーiフラッシュ対応。シーンに応じて自然な光量に調整されます。

↑小型軽量ながら内蔵ストロボと外部ストロボの両方に対応する点も◎

 

第1号機の発売から10周年でますます勢いにのるミラーレス一眼。機能の進化も著しく、目が離せませんね! 今回紹介したエントリーモデルよりもワンランク上のミドルクラスをお探しであれば、こちらの記事をチェックしてみてください。

往年の“Aurexサウンド”は健在か? カセットテープの音源までハイレゾ化するCDラジカセ「TY-AK1」を聴く

世界的にアナログレコードの売上が伸長するなど、ここへきてアナログメディアへの関心が急速に高まっている。なかでもカセットテープは扱いやすさからいまもなお根強い人気を保ち続けているメディアだ。そんな折、東芝エルイートレーディングより、かつて東芝がオーディオ専用ブランドとして使っていた「Aurex(オーレックス)」を冠する新製品を発売された。それが世界初の“ハイレゾ対応CDラジカセ”「TY-AK1」である。

 

Aurexブランドを冠した製品としては2016年に“ハイレゾ対応CDラジオ”「TY-AH1000」が発売済みだったが、この時すでに本体にSDカードスロットとUSBポートを搭載。ここを経由してSD/USBメモリー内のハイレゾ音源を再生できていた。スピーカーもハイレゾ再生に対応するべく高域40kHzをカバー。ハイレゾのロゴマークも取得し、手軽にハイレゾを楽しめるシステムをとして話題を呼んだ。本機はこれをベースにカセットデッキを追加し、出力系アンプに変更を加えたモデルとなる。

↑TY-AH1000

 

TY-AH1000と同様、“ハイレゾ対応”をアピールするだけに本機は搭載スピーカーにもこだわっている。スピーカーユニットは左右共に6.4cmのコーン型フルレンジと2cmシルクドームツイーターを組み合わせた2ウェイ。このユニットは本機のために新規で開発されたもので、これを左右独立型のスピーカーボックスに収め、20W+20Wの高出力アンプで駆動する。これによってラジカセながらダイナミックなサウンドを可能としたのだ。

 

本機ならではのポイントとなっているのは「さまざまな音源をハイレゾ音質に」するアップコンバート新機能の搭載だ。この機能を使うとCD音源なら88.2kHz/24bit相当、カセットテープとラジオ音源の場合は96kHz/24bit相当にアップコンバートして再生することができる。これにより、CDをはじめ、カセットテープ再生やFMラジオとアナログソースまでも“ハイレゾ”的に再生して楽しむことが可能となるわけだ。

↑「UP CONVERT」ボタンを押すだけで簡単にアップサンプリングできる

 

最近のオーディオ機器では見かけなくなったレベルメーターを搭載。ハイレゾ再生中はインジケーターが点灯する

 

再生可能なカセットテープの種類は、ノーマル、クローム、メタルの全てに対応。本体正面左下に「ノーマル/ハイ」を切り替えるポジションスイッチを装備している。ドルビーノイズリダクション(NR)機能は非搭載で、この機能で録音されたノーマルテープを再生する際はハイポジ設定にして使うことを推奨されている。

 

なお、カセットテープの機能は再生だけでなく、カセット音源をSDメモリーカード/USBメモリーにMP3で録音することも可能。反対にCDをはじめSDメモリーカード/USBメモリーの音源をカセットに録音してアナログ化することもできる。ただし、ハイポジションでの録音には対応していない。

↑本体右下にはSDカードスロットとUSBポートを搭載。ハイレゾ音源はこのメディアを通して再生する

 

操作は本体上部のスイッチのほか、リモコンも付属する。最近のCDラジカセは高齢の人が使うことを想定してボタン類が大きくシンプルにデザインされているが、本機はよりオーディオ的な設計になっているため、やや細かくデザインされている。

↑本体上部の操作スイッチは一般的なラジカセと同じようなスイッチが並ぶ。カセット系は機械式ではなく電気式で動作することがわかる

 

↑付属のリモコン。ほとんどが遠隔操作できるが、スイッチのサイズが均一なので少々わかりにくい

 

アップコンバートで高域がクリアに

試聴はまずハイレゾ音源から始めた。カテゴリは女性のジャズボーカル。想像以上に高域が伸びていて、ピアノのタッチが小気味よく響いてくる。ボーカルの息遣いも見事なまでに伝わり、ボリュームを上げていっても音がだれることなく迫力を増していく。ベースの音が弱含みなのがやや物足りないが、全体のサウンドとして捉えればとてもラジカセの音とは思えない。

 

続いてカセットの音をノーマルポジションで聴いてみた。ソースは1970年代から1980年代にかけて流行した、日本のポピュラー音楽のジャンル“ニューミュージック”だ。ドルビーNRをかけて録音したソースだったため、とりあえずハイポジションに切り替えて再生してみる。早々に懐かしいサウンドがよみがえってきた。滑らかで温かみあってBGMとして聴くには十分なクォリティだ。

 

ただ、ハイレゾを聴いた後だけに高域があまりに物足りない。そこでハイポジションをノーマルポジションに戻してみた。レベルが低いところでは「シャー」というヒスノイズが気になるものの、演奏中の再生ではノイズは埋もれてしまってほとんど気にならない。むしろ高域がスッキリして聴きやすくなった。個人的にはドルビーNRを使ったソースでのノーマルポジションで聴いた方が良いように思えた。

 

そして注目のアップコンバート機能を使ってみる。最初に試したのはCD。高域のクリアさが明らかに増し、やや強調感もあるものの、明瞭感は飛躍的に伸びた。次にカセット。ソースがドルビーNRがかかっていることもあり、高域がシャリシャリしてちょっと聞きにくい。ここでハイポジションに切り替えてみると高域がグッとマイルドになった。明瞭感もあり、これならイケルなと思った次第。とはいえ、カセット再生では必ずしもアップコンは使う必要はないとも思う。マイルドなサウンドもカセットならではの味なのだから。

 

個人的にカセット再生で気に入ったのは、カセットを“正立式”で挿入する機構を採用していたことだ。これは磁気データを読み出すヘッドが下側に置くタイプのことを指すもので、コンポデッキはこのタイプを採用することが多かった。本機が透過式でないため、ローディング後のカセットの動作状況が視認できないのが残念だが、カセットを挿入する時にカセットを逆さにしないのはオーディオ好きとしてはちょっとうれしい。

↑カセットテープは逆さにせずに挿入できる“正立式”を採用。透過式にしてカセットの回転が見えるとよかった

 

カセットテープは全盛時代を経験した熟年層にとっては懐かしさ故の楽しみ方となるだろうが、音楽をネット上で楽しむことが多い若年層にとっては、音楽ソースそのものを手にできることに新鮮さを感じているという。カセットテープそのものはいまでもコンビニでも手に入る根強い需要を保ち続けている。本機を通してカセットの新たな音楽の楽しみ方を味わってみてはいかがだろうか。

 

「Kiss」の名前はダテじゃない!! キヤノン渾身のミラーレス「EOS Kiss M」丸わかりレビュー!

3月にキヤノンから、EOS Kissシリーズ初のミラーレスカメラ「EOS Kiss M」が発売された。これまで同社のミラーレスカメラはEOS Mシリーズとして独自の展開を遂げてきたが、本機は一眼レフカメラ入門機のベストセラーモデル「EOS Kissシリーズ」の思想を取り入れ、初心者でも扱いやすく、しかも上位機種並みの高性能という伝統を受け継いだモデルとなっている。ここでは、その実力や操作性などを、実写を交えて紹介する。

キヤノン
EOS Kiss M
実売価格/7万9380円(ボディ)、9万5580円(15-45㎜レンズキット)、12万9340円(18-150mmレンズキット)、11万4980円(ダブルズームキット)、11万2290円(ダブルレンズキット)

EVF搭載で小さな一眼レフのような外観を持つミラーレス一眼。ボディカラーは、ホワイトとブラックの2色が用意されている。製品名がボディ上面に記されていることもあり、正面から見るとスッキリとした印象を受ける。

 

【基本スペックをチェック!】

最新映像エンジン採用でエントリー機とは思えぬハイスペックに!

まずは、本機の基本スペックをチェックしてみよう。

 

撮像素子は有効約2410万画素のAPS-Cサイズで、現行のEOS Mシリーズと同等だ(厳密には、ほかのモデルは有効約2420万画素)。一方で、映像エンジンには最新の「DIGIC8」を採用。現行のEOS Mシリーズは「DIGIC7」採用なので、それによる進化が注目される。

 

実際、連写速度は約10コマ/秒(シングルAF時、サーボAF時は約7.4コマ/秒)と高速化。これはEOS Mシリーズ最上位モデルの「EOS M5」の約9コマ/秒を超え、同社製一眼レフの中級機「EOS 7D MarkⅡ」と同等だ。

また、常用最高感度はISO25600とほかのMシリーズ同等ながら、拡張感度設定によりISO51200相当まで対応している。AFも像面位相差AFとコントラストAFを併用した「デュアルピクセルCMOS AF」を採用し、測距点は最大143点にアップ。より細やかなAFが可能なので、フレーミングの自由度なども高まっている。

 

そのほか、Wi-FiやBluetooth、NFCへの対応により、スマホなどへの画像の転送もスムーズでSNSへの画像アップロードも快適。同社のミラーレスカメラとしては初の4K動画撮影にも対応し、写真や動画撮影を存分に楽しめる仕様となっている。

↑スマホなどとの接続は、Wi-FiとBluetoothに対応し、NFCでの接続も可能。専用アプリ「Camera Connect」により、スマホの画面を見ながらのリモート撮影やボディ側の画像の閲覧、スマホへの画像取り込みなどが可能

 

↑リモート撮影中のアプリ画面。シャッター速度や絞りなどのほか、ISO感度やホワイトバランス設定など、必要な操作をスマホから行って撮影することができる

 

【操作性をチェック!】

小型軽量ながらファインダー&バリアングル液晶搭載の本格派

次に操作性を見ていこう。まずは、ボディ背面のボタン類が右手側に集中配置されていることに注目したい。これは、EOS Kissシリーズの伝統を色濃く引き継いでいる点で、右手だけで撮影から再生といった操作のほとんどが行えるため、初心者でも迷わず操作しやすい。ちなみに、上面の撮影モードダイヤルなども右手側に配置されている。

↑電源スイッチを含むボタン類が右手側に集中配置されている。加えて、タッチパネル式液晶モニターの採用などによりボタン数も少なめなので、初心者でも操作に迷いにくくなっている

 

↑こちらの作例では、絞り優先オートで露出補正を+1にして明るく仕上げた。レンズは、122㎜(195.2㎜相当)の望遠を使用して絞りをF8に設定。背景を適度にぼかしつつ、チューリップの花をシャープに写した。EOS Kiss Mは、ボタンやダイヤルが右手側に集中配置されているので、こうした細かい設定も行いやすい

 

ユーザーインターフェイスも初心者にやさしい作りとなっており、各撮影モードを使うことで得られる効果が作例の表示により視覚的にわかる「撮影モードガイド」や、説明付きで分かりやすいメニュー表示などが採用されている。

↑「撮影モードガイド」の例。撮影モードダイヤルを操作することで表示され、どういった効果が得られるかが作例と解説文で理解できるようになっている。不要な場合は、設定により従来型の表示にすることも可能

 

↑初心者でも使いやすい「シーンインテリジェントオート」は、どんな被写体かをカメラが認識し、自動的に被写体に最適な設定で撮影できる。さらに画面のアイコンをタッチすることで背景のボケや彩度、コントラストなどを好みに応じて調整できる

 

また、小型軽量ながら高性能EVFや可動式液晶を備えている点も、本機の操作性を高めている一因だ。タッチパネルの採用もうれしい。

↑背面モニター使用時は、撮影・再生時のカメラ設定やピントの位置などを画面タッチ操作で設定できる。EVF使用時は、タッチパネルに触れることでAF位置を変えられる「タッチ&ドラッグAF」に対応する

 

↑EVFは約236万ドットの高精細タイプを採用。接眼部にアイセンサーが搭載され、背面モニターとEVFの自動切り替えが可能

 

↑背面モニターは、上下左右可動のバリアングル式。撮影ボジションを問わずラクな姿勢で、自由なアングルでの撮影が可能だ

【実写でチェック!】

携行性、AF、手ブレ補正――実に軽快に撮影が楽しめる!

実際に手にして撮影してみると、まず驚くのがその軽さだ。現行Mシリーズの最軽量モデルは「EOS M100」の約302gだが、こちらのモデルはEVFを搭載していない。EVF搭載モデルとしては、EOS M5があるが、こちらは最上位機種ということもあり約427gとやや重い。

 

その点EOS Kiss Mは約387gでM5よりも約40gも軽量となっている。ミラーレスカメラは小型モデルが多いこともあり、その見た目から実際よりも重く感じられるケースも少なくないが、本機は適度な大きさのグリップが備わっていることもあり、持ちやすく軽快に撮影が楽しめる。

↑十分な深さのあるグリップを採用。小型ボディであるため指は余りがちだが、軽量なので片手でも十分にカメラを支えられる

 

画質も十分に高精細で、ジャイロセンサーと撮像素子からのブレ情報を活用した「デュアルセンシングIS」により、手持ち撮影を行っても高精度に手ブレが補正され、ブレによる失敗が少ない。また、高感度でもノイズが発生しにくく、夕景や夜景、室内撮影なども安心して行える。

 

↑18-150㎜レンズの105㎜(168㎜相当)、ISO100、F6.3(開放)で撮影。画素数が有効約2410万画素と高く、小さな花の1つ1つまでシャープに写せた。画面の四隅でごくわずかに像が流れているが、絞り解放であることを考えると十分以上に優秀な写りだ

 

↑夜の東京タワーとこいのぼり。画面全体にピントが合うように絞りをF16まで絞っての手持ち撮影、というブレが心配になるシーンだが、ISO12800にすることで1/60秒で撮影できた。ノイズも目立たず、色再現も自然だ。

 

続いて、AFと連写性能をチェック。向かってくる列車をAIサーボAFでピントを合わせながら高速連写で撮影した。動きはそこまで速くなかったものの、AFが十分に追従していることを確認できた。

↑ AIサーボAFで撮影しているので、連写速度は約7.4コマ/秒。RAW+JPEGで撮影する場合は、10コマまで高速連写が可能だ。時間にすると約1秒と短く、その後は低速連写となる。そのため、撮影開始のタイミングが重要だ。動きが読めない被写体の場合は、JPEGのみでの撮影(約33枚撮影可能)がオススメ。

 

また、簡単な設定でさまざまな写真表現が可能な「クリエイティブフィルター」も楽しい。写真を印象的に仕上げたい場合に活躍するだろう。

↑「クリエイティブフィルター」の「水彩風」を使用。18㎜(28.8㎜相当)の広角で新緑と空を広く入れて撮影した。フィルターは、水彩風のほか「ソフトフィルター」や「ラフモノクローム」「トイカメラ風」「HDR」など複数が用意されており、フィルターによっては、効果の強弱などの調整も可能

 

【総まとめ】

扱いやすさと高性能を両立した、入門機を超えた入門機! サブカメラにも◎

EOS Kiss Mは、軽量で操作しやすく入門機として魅力的なのはもちろん、基本性能が高く、中・上級者にとっても不満なく使用できるパフォーマンスを持っている。そのため、入門者の最初の1台としてはもちろん、同社の一眼レフのサブカメラとして捉えても活躍が期待できる1台だ。

 

数少ない弱点としては、専用のEF-M交換レンズの数が執筆時点で6本と少ないのが気になるところ。ただ、この点に関しても「マウントアダプター EF-EOS M」を使用すれば、ほとんどすべての一眼レフ用EF&EF-Sレンズを使用することができる。

 

そのため、本機で大口径レンズを使っで大きなボケ描写をしたい、超望遠レンズで遠くの被写体を大きく写したい、といった場合には、このアダプターと目的に合ったEF&EF-Sレンズを揃えるのがおすすめ。むしろ、そうしたレンズや外付けフラッシュなどの拡張性の高さも魅力の1つと言えるだろう。

サウンドバー入門機はどれが買い? 人気の2万円台4機種をプロが徹底レビュー

ホームシアターといえば、AVアンプに5.1chスピーカーをつないで……というのは、ひと昔前のお話。近年人気なのは、テレビの前に置いて手軽に迫力のサウンドが楽しめるバータイプのスピーカーです。なかでも売れ筋は、初めてのサウンドバーに最適な2万円台のエントリーモデル。

 

そこで今回は、人気メーカーのエントリーモデル4機種を実際に設置、試聴して、その使い勝手を徹底レビューしました。これからサウンドバーを購入したいと考えている方は、ぜひ参考にして下さい。

 

【レビュアー】

なお、試聴に使用した液晶テレビは43型サイズ。テレビとテレビ台のサイズによってサウンドバーを設置できるかどうかが左右されますので、製品サイズはしっかりチェックしておきましょう。

 

1.これなら置けるコンパクトな1台

パナソニック
SC-HTB200

実売予想価格:2万円前後(2018年5月18日発売予定)

高さ5.1cmの低背設計で、テレビの足元に置いても邪魔にならず省スペースで設置しやすい小型のサウンドバー。新搭載のダイナミックエアロポートにより、気軽に臨場感のある低音サウンドを楽しめます。サウンドモードは、スタンダード、ミュージック、シネマの3種類を搭載。普段のテレビ視聴から映画鑑賞や音楽再生まで、幅広いシーンで活躍します。ワイヤレスサブウーファーをセットにした上位モデル「SC-HTB250」(実売予想価格3万円前後)もラインナップしています。

【SPEC】●出力:80W(40W+40W)●Bluetooth:対応(SBC) ●端子:光デジタル入力×1、HDMI出力(ARC対応)×1 ●サイズ/重量:W450×H51×D135mm/1.6kg

 

【設置性】

今回の4機種のなかでは最もコンパクトなモデル。テレビの足元にスッと収まる薄型デザインで、視聴の置き場所に困りません。

 

 

【レビュー評価】

 

2.サブウーファーを内蔵した2.1chスピーカー

ソニー
HT-S200F

実売価格:2万5310円

サブウーファーを内蔵した2.1chのサウンドバー。小型で電力効率に優れたソニー独自のデジタルアンプ「S-Master」を搭載し、原音に忠実なサウンドを再現します。バーチャルサラウンド技術「S-Force PROフロントサラウンド」を搭載し、前方のスピーカーだけで臨場感のあるサラウンド音声を楽しめます。シネマ、ミュージック、スタンダードなど6つのサウンドモードのほか、人の声を強調してセリフなどを聴きとりやすくするボイスモードも備えています。カラーはチャコールブラックのほか、クリームホワイトもラインナップします。

【SPEC】●出力:80W(フロント25W+25W、サブウーファー30W)●Bluetooth:対応(SBC) ●端子:光デジタル入力×1、HDMI出力(ARC対応)×1 、アナログ入力(ステレオミニ)×1、USB×1 ●サイズ/重量:W580×H64×D95mm/2.3kg

 

【設置性】

4機種のなかではJBLのBAR STUDIOに近いサイズ。やや長めのボディですが、置き場所に困ることはないでしょう。

 

 

【レビュー評価】

 

3.低音が魅力のサウンドバー

 

JBL
BAR STUDIO

実売価格:1万8220円

低音を増強するデュアルバスポートを搭載した、同ブランドのエントリークラスのサウンドバー。迫力と臨場感を実現する独自のサラウンドモードに加え、スタンダード、ムービー、ミュージック、ボイス、スポーツの5種類のサウンドモードを搭載しており、ジャンルやソースに応じてお好みのサウンドを選ぶことができます。付属の壁掛け用ブラケットを使えば壁面への設置も可能。

【SPEC】●出力:30W ●Bluetooth:対応 ●端子:光デジタル入力×1、HDMI出力(ARC対応)×1 、アナログ入力(ステレオミニ)×1、USB×1 ●サイズ/重量:W614×H58×D86mm/1.4kg

 

【設置性】

ソニーHT-S200Fより若干長めですが、サイズ感は似ています。こちらも設置性は問題ないでしょう。

 

 

【レビュー評価】

 

4.クラスを超えたシアターサウンド

ヤマハ
YAS-107

実売価格:2万6740円

最新バーチャル3Dサラウンド技術「DTS Virtual:X」に対応したサウンドバー。前方・左右・後方に加え、高さ方向の音場も再現する3Dサラウンド技術により、映像に音声が一体化し、映画や音楽での没入感がより向上します。不足しがちな低音を増強する機能「バスエクステンション」で重低音再生も可能。専用のスマホアプリ「HOME THEATER CONTROLLER」により、設定や操作などが簡単に行なえます。ワイヤレスサブウーファーがセットになった「YAS-207」(実売価格4万1750円)もラインナップしています。

【SPEC】●出力:120W(フロント30W+30W、サブウーファー60W) ●Bluetooth:対応(SBC、AAC) ●端子:HDMI入力(4K/HDCP2.2対応)×1、光デジタル入力×1、アナログ入力(ステレオミニ)×1、HDMI出力(ARC対応)×1 、 マイクロUSB×1、サブウーファー出力×1 ●サイズ/重量:W890×H53×D131mm/3.4kg

 

【設置性】

長さが最もコンパクトなパナソニックHTB200の2倍近くあるため、事前に設置場所の確認が必要でしょう。高さは抑えられているため、画面の邪魔にはなりません。

 

 

【レビュー評価】

 

テレビの音声を手軽にパワーアップさせることができるサウンドバー。まずは気軽に試しやすい2万円台のエントリーモデルを店頭などでチェックしてみて下さい。

 

テレビのデッドスペースを有効活用! 隙間に絶妙なパナソニックの小型サウンドバー「SC-HTB250」

パナソニックは、テレビの前に置いても邪魔にならないコンパクトデザインが特徴のシアターバー「SC-HTB250」と「SC-HTB200」の2機種を、5月18日より発売します。実売予想価格はHTB250が3万円前後、HTB200が2万円前後(いずれも税抜)。

↑SC-HTB250

 

HTB250/HTB200は、高さ5.1cmの低背設計で、テレビの足元に置いても邪魔にならず省スペースで設置しやすい小型のサウンドバー。HTB200はサウンドバーのみ、HTB250はサウンドバーとワイヤレスサブウーファーがセットになっています。

 

サウンドバーは80Wの高出力で、コンパクトながらパワフルなサウンドを実現。また、新搭載のダイナミックエアロポートにより、気軽に臨場感のある低音サウンドを楽しめます。さらに、キャビットを台形型にすることで定在波の反射を抑え、共振も低減しています。

 

HTB250のサブウーファーは、面倒な本体とのケーブル接続が不要なワイヤレスタイプ。縦置き・横置き両対応なので、インテリアなどの配置に合わせて自由に設置することができます。

 

 

HDMI-CEC対応によりテレビに連動し、テレビリモコンの操作で本製品の電源オン/オフや音量調節が可能。Bluetoothにも対応しているので、スマホやポータブル音楽プレーヤーから音楽を送信して、サウンドバーで音楽を楽しむこともできます。

 

サウンドモードは、スタンダード、ミュージック、シネマの3種類を備えており、普段のテレビ視聴から映画鑑賞やライブ映像の視聴まで、幅広いシーンで活躍します。

 

テレビの音声を向上させたいけど、大きいスピーカーを置くのはちょっと……とお考えの方は、コンパクトなパナソニックのサウンドバーをぜひ検討してみて下さい。

レコーダーなのに録画の話がない? 「テレビ録画機」卒業を目指す「ディーガ」の風変わりな発表会

ビデオレコーダーはテレビ番組を録画する機械。それはVHSの時代から変わっていません。これまで、テレビの放送をいかにキレイに録画して便利に観るか、ということにメーカー各社は心血を注ぎ、機能・性能を進化させてきました。ところが、4月3日に都内で開催されたパナソニックのブルーレイディスクレコーダー「ディーガ」の新製品発表会のプレゼンでは、録画機能の説明を一切しない、という一風変わったものでした。その背景には、ユーザーの変化を見越したパナソニックの明確な狙いがありました。以下で、その発表会をレポートしていきましょう。

 

DEWKs層をターゲットとした新たなテーマが「家族をつなぐ」

パナソニックは今年創業100周年を迎えるにあたり、昨年秋から「Creative! 毎日を、ちょっとクリエイティブに。」をスローガンとした新しいプロモーションを展開中。その中心となる「Creativeセレクション」商品群に、今回発表したブルーレイディスクレコーダー「おうちクラウドディーガ」6機種が加わることとなりました。

↑創業100周年の新スローガン「Creative!」と同社執行役員 コンシューマーマーケティング ジャパン本部 河野 明本部長

 

「Creative!」の旗印のもと同社は、「提供価値の革新」と「顧客とのつながり強化」という2つの面でのチェンジを進めています。「提供価値の革新」については、4つのくらしの役立ち、すなわち「家事シェア」「おいしい7days」「健康なわが家」「どこでも楽しむAVライフ」について、それぞれに具体的に製品を当てはめ、ユーザーに新しい家電ライフを提案します。

 

ユーザーターゲットとして考えているのは、近年の消費文化の中心となっているDEWKs層(※)。いわゆる、共働き子どもあり世帯です。執行役員コンシューマーマーケティングジャパン本部長の河野 明氏は、同ターゲット世帯に向けた新製品のコンセプトを次のように語ります。「DEWKs層の人々は、忙しくても夫婦や家族との時間を大切にしたいと思っている。しかし、実際にはなかなか時間が取れません。あと少しだけ、家族とのコミュニケーションを充実させたい、そんな願いから生まれた『Creative!』の新たなテーマが『家族をつなぐ』です」。

※DEWKs(デュークス)……Double Employed with Kidsの略で、子どものいる共働き家庭のこと

↑DEWKs層の9割が家族との時間が大切だと思っているものの、実際に時間が取れているのは半数以下。そのため、あと1時間だけでも家族と一緒にいたいと願っています

 

離れて暮らす家族、同じ空間で別のことをする家族をディーガでつなげたい

同社AVC商品部の梶恵理華さんも、現代の家族の状況が今回の新製品につながったと説明します。

↑同社のAVC商品部の梶恵理華さん

 

「離れて暮らしている親と会うのは月に1回以下が62.7%と多く、加えて、週に1回以上電話などで連絡する人もそう多くはありません。同居家族においても、全員がリビングにいながら別々の行動をとっている割合が高い。それでも、家族とのつながりを今よりもっと大切にしたいと考えている人が多いんです。そこで、同居家族、同居していない家族とほんの少しでも会話やコミュニケーションができたら素敵だな、と考え、『おうちクラウドディーガ』を提案しました」

↑離れて暮らす親と会うのは月1回以下が62.7%と多いものの、電話などで週1回以上、親と連絡とる子世帯は24.2%と少ないです

 

↑同居世帯でも家族全員がリビングで過ごす時間は長いものの、過ごし方はてんでバラバラ

 

ディーガと専用アプリを介して祖父母と写真や動画が共有できる

おうちクラウドディーガは、放送番組だけでなく、自分で撮影した写真や動画、CD音楽も楽しめるのが特徴。例えば、公園で子どもと遊んでいる最中にスマートフォンで撮った写真、動画をその場からインターネットを通じて自宅のディーガに送ることができます。自宅だけでなく、専用アプリに登録した祖父母の家のディーガにもスマホから直接送信可能。祖父母宅では、視聴中のテレビ画面に写真・動画を受信したことがポップアップ表示されるので、そのままリモコンで実行すれば、送られてきた写真・動画を簡単に見ることができるのです。「これまでは写真をプリントしたり、動画をDVDに焼いたりして郵送していましたが、ディーガならばその手間は不要。そのときの感動をすぐに共有できる良さがあります」と梶さんは説明します。

↑おうちクラウドディーガ機能により、スマホで撮影した写真・動画をそのままディーガに送信・保存ができ、リビングの大画面で楽しめます

 

↑離れて暮らす祖父母宅のディーガにも写真を送信できます

 

録画に言及しないのは、「録画需要が減っても使ってもらえる価値」を強調するため

さて、今回発表されたのは、11チューナー・HDD7TB搭載機など全自動録画モデル3機種と、 6チューナーモデル1機種、2チューナーモデル2機種の合計6機種。なかでも、全自動モデルの11チューナー搭載機「DMR-UBX7050」(実売予想価格23万円前後・税抜)は、ユーザーが自分で録画予約をすることなく最大10チャンネルを28日分丸々録画できるので、見たかった番組の取り逃しが防げます。

↑ブルーレイディスクレコーダー DMR-UBX7050

 

…と、録画機能も充実しているのですが、実は、今回の発表会では録画に関する言及が一切ありませんでした。その理由を河野本部長は次のように説明します。

 

「早晩、録画機市場は頭打ちになる。観たいときにビデオ・オン・デマンド・サービスで観ればいいと、テレビ番組は録画しないユーザーが増えていくでしょう。『ユーザーの行動が変化しても、ディーガを使ってもらう価値とはなにか』という点を考えた結果、それが、おうちクラウドによる『家族をつなぐ』という提案になりました」

 

なるほど、確かに「レコーダーの録画以外の価値」に焦点を当てたのは納得です。筆者の家庭でも家族4人全員がスマホを持ち、デジカメ・デジタルビデオを数台保有しているなかで、撮影した写真・動画が家の中でバラバラに存在していることに頭を悩ませていました。その点、今回登場したディーガのように、レコーダーを「テレビ録画機」ととらえるのではなく、「ホームサーバー」として位置づければ、こうした悩みが一気に解決します。スマホの「ひとり1台」が当たり前となったいま、家電がネットワークでつながることで、その役割は大きな転換期を迎えているわけですね。

 

音を家族で共有できるシーリングライト搭載スピーカーも紹介

発表会では、ディーガ以外の「家族をつなぐ」群として2月に発売したスピーカー搭載LEDシーリングライト「AIR PANEL LED THE SOUND」と、参考出品として今年度内発売予定の短焦点プロジェクターも紹介されました。

↑「家族をつなぐ」ではディーガ、スピーカー搭載LEDシーリングライト、短焦点プロジェクターを商品群として提案

 

「AIR PANEL LED THE SOUND」は、テレビのヘッドホン端子に付属のワイヤレス送信機をつなぐことで、音声をテレビと天井のシーリングライト搭載スピーカー両方から流すことができるもの。映画やスポーツ観戦で使えば、部屋が音で包まれ、臨場感溢れる映像が楽しめるのです。つられて自然と家族がリビングに集まり、同じ空間で同じ楽しみを共有できる、という寸法ですね。

 

スマホの音楽を飛ばすこともできるので、環境音楽をかければ、カフェのような落ち着いた空間になりそう。子どもは勉強、お母さんは読書、お父さんは昼寝がはかどるでしょうね。ディーガも含め、家族で楽しめる未来のビジョンが見えた発表会でした。

↑スピーカー搭載LEDシーリングライト「AIR PANEL LED THE SOUND」。センターのLED本体と左右のパネルにより様々なパターンの調光調色ができます

 

↑映画を観るときはテレビ側を明るくして、画面と壁の明るさの違いを和らげ、目の負担を軽くすることも可能です

 

↑短焦点プロジェクターは、発売時期、価格、仕様はすべて非公表。すべてが謎のベール包まれていますが、「それほど高くはない。誰でも手が届く価格」(河野本部長)とのこと

 

 

写真が変わる7つの「プロ視点」を伝授!! 都会のオアシス「新宿御苑」でちょっと遅めの桜撮影旅

桜(ソメイヨシノ)の開花の便りが届くと、それまで寒々しかった風景が一気に“春模様”に変わり、気持ちも高揚してくる。そして、開花、三分咲き、五分咲き、満開……と開花が進むにつれて、カメラマンの写欲も高まってくるのだ。ソメイヨシノが散ると、今度は、八重咲きのサトザクラが見ごろを迎える。そんな華やかな春の姿を求めて、都会のオアシス「新宿御苑」を訪れてみた。今回はこの桜撮影を例に、写真表現の幅を広げるコツをお伝えしたい。

 

【今回の旅の相棒】

キヤノン
EOS 6D MarkⅡと交換レンズ3本(EF16-35mm F4L IS USM/EF24-70mm F4L IS USM/EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM)

今回の撮影機材には、小型軽量で機動性に優れるフルサイズ一眼レフ「キヤノン EOS 6D MarkⅡ」を選択。そしてレンズには、広角、標準、望遠(超望遠域もカバー)という、3本の高性能な“L仕様”ズームレンズを用意した。

 

【撮影スポット】

新宿御苑(東京都・新宿区)

明治39年、皇室の庭園として造られた「新宿御苑」。第二次世界大戦後は国民公園として一般に公開され、多くの人に親しまれている。約58ヘクタールの広大な敷地には、イギリス風景式庭園、フランス式整形庭園、日本庭園などが巧みに組み合わせられている。そして、春の花見の名所としても有名で、ソメイヨシノの開花時期には大勢の来園者でにぎわう。また、ソメイヨシノが散ったあとも、4月下旬くらいまで、多くのサトザクラの花を楽しむことができる。

※酒類持込禁止、遊具類使用禁止

■新宿御苑ホームページ
https://www.env.go.jp/garden/shinjukugyoen/

 

【その①相反する要素を組み合わせる】

数々の桜と高層ビル群の取り合わせの「妙」を楽しむ

新宿御苑内の桜を“風景の一部”として見た場合、木立ちの向こうに見える高層ビルとの組み合わせが、1つの狙いどころになるだろう。桜の木を含めた樹林と、高層ビル群……。この相反する要素を組み合わせることによって、この場所の“都会のオアシス”ぶりが、表現できるのである。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(135mmで撮影) 絞り優先オート F11 1/40秒 -0.3補正 WB:太陽光 ISO100 三脚

 

ただし、写真の主役はあくまでも桜なので(多くの場合は)、まずは絵になる桜の木や枝を見つけること。そして、その主役が映える構図を心がけながら、印象的なビルを画面内に取り入れるようにする。

 

次の作例では、満開を過ぎたソメイヨシノと周囲の新緑を絡めて、広角ズームの超広角域でダイナミックに写し込んだ。そして、樹林の向こうに見える独特な形状のドコモタワー(通称)も取り入れ、都会らしさを演出している。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF16-35mm F4L IS USM(16mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/125秒 +0.3補正 WB:太陽光 ISO100

 

【その②ドラマチックな瞬間を切り取る】

望遠ズーム+三脚で花びらが舞う“一瞬の絶景”を狙う

新宿御苑を訪れた4月上旬、ほかの桜スポット(都内)と同様、苑内のソメイヨシノは、かなり花弁が散っているようだった。しかし、まだ花が多く残っている木もあって、それらは風が吹くたびに花吹雪を散らしていた。そんなドラマチックな瞬間を、望遠ズームを使って切り取りたいと考えた。

 

だが、1枚の写真のなかに“ドラマチックな桜吹雪”を捉えるのは結構難しい。「いまだ!」と思ってシャッターを切っても、僅かにタイミングがずれて、思ったよりも桜吹雪が目立たない……という結果も多くなる。だから、可能ならばカメラを三脚に固定して構図を一定に保ち、桜吹雪が舞う瞬間を辛抱強く待つようにしたい。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(188mmで撮影) シャッター優先オート F5 1/2000秒 -0.3補正 WB:太陽光 ISO200 三脚

 

↑桜吹雪が舞った瞬間にとっさにシャッターを切ろうとすると、カットごとの構図の乱れも顕著になり、ピンボケやカメラブレの危険性も高まってくる。だから、こういった“瞬間待ちの撮影”では、三脚の使用をオススメしたい

 

【その③視点を変えてみる】

ポジションとアングルの変化で花の存在感を高める

新宿御苑内のサトザクラなどを観察していると、手が届く位置に咲く花が多いことに気づかされる。だから、焦点距離の長い望遠や超望遠レンズを使わず、標準系のレンズで近づいて大きく写すことができるのだ。

 

こういった“手が届く被写体”は、撮影ポジションやアングルを変えることで、写真の写り方が大きく変わってくる。それを意識しながら視点を変え、被写体と周囲(主に背景)がバランス良く見えるポイントを見つけて撮影したい。例えば、背後に絵になる建造物や木立ちなどがあったり、上空に爽やかな青空が広がっていたら、下から見上げるようなアングルで、それらの背景要素を積極的に取り入れよう。

↑大温室近くの芝生広場の端で、淡黄色の花のサトザクラを見つけた

 

↑淡黄色のサトザクラの名前は、ウコン(鬱金)。こういった品種名のプレートをチェックして、被写体に対する知識も深めたい

 

ウコンの背後には、背丈の高いユリノキがある。その木の高さと鮮やかな新緑も印象的である。ということで、近くのウコンの花(枝)を広角ズームで見上げて、背後のユリノキの高さも表現した。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF16-35mm F4L IS USM(35mmで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/200秒 WB:太陽光 ISO100

 

【その④思い切って寄って撮る】

手が届く位置ならマクロの視点で花の表情を捉える

手が届く位置(距離)の桜の花なら、当然“一輪だけ”を大きく写すことも可能である。そんな撮影に最適なレンズと言えば、やはりマクロレンズになる。今回の撮影では、広角、標準、望遠の、3本の高性能ズームレンズを持参しているが、ここではそのなかの標準ズーム「EF24-70mm F4L IS USM」に注目。「最短撮影距離0.2m・最大撮影倍率0.7倍」という、マクロレンズ並のスペックを備えているのである。ということで、この標準ズームのマクロ機能を利用して、淡紅色のサトザクラの花を大きく捉えることにした。

↑淡紅色の花が高密度に集まり、木全体もボリュームが感じられる「長州緋桜」という名のサトザクラ。その木の下では、多くの来園者が“花見の宴”を楽しんでいた。この桜の花も、手が届く高さ(低さ)まで咲いている

 

↑マクロ切り換えレバー(ズームリングロックレバー)をMACROの方向にスライドさせ、ズームリングをテレ端の先の“黄色線ゾーン”まで回す。これで「最大撮影倍率0.7倍」のマクロ撮影が可能になる

 

こちらが実際の作例。すでに満開は過ぎた「長州緋桜」だったが、花弁の整った花もまだ多く残っていた。そのなかから、花弁が逆光に映える花を見つけて、周囲の葉やがくを絡めてアップで捉えた。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF24-70mm F4L IS USM(70mmで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/100秒 WB:太陽光 ISO100

 

こちらは、別の個体を順光で捉えたもの。花の様子(形状や質感)はよくわかるが、逆光時のような透明感は出ない。このように、同じ寄りの撮影であっても、選んだ個体や構図によって印象は異なってくる。

【その⑤低速シャッターで躍動感を出す】

風に揺れる桜をあえてぶらして動感を表現

今回の撮影には三脚も持参しているので、望遠ズームを使用する際に、構図を一定に保ったり、カメラブレを防ぐことができる。そして、三脚を使用すれば、手持ち撮影では困難な“低速シャッター撮影”も可能になる。この手法で撮影すれば、風に揺れる桜の枝を大きくぶれさせて、動感のある写真に仕上げることが可能になるのだ。

 

しかし、明るい日中の撮影で低速シャッター(1/4秒以下とか)に設定すると、露出オーバーで明る過ぎる写真になってしまう。また、レンズを絞り込み過ぎると、解像感が低下する回折現象によってアマい印象の仕上がりになる。EOS 6D MarkⅡには、この現象を補正する「回折補正」という機能が搭載されているが、それでも最良の画質を得るなら極端な絞り込み(最も絞った状態)は避けたいところ。

 

そういう場合には、色や階調に影響を与えずに光量を減らせる「NDフィルター」が便利。これをレンズ前面に装着すれば、明るい日中でも低速シャッターで適正な明るさに写せるようになるのだ。

↑まず、NDフィルターを使用する前に、ISO感度を最低値まで下げておこう。キヤノン EOS 6D MarkⅡの場合、メニュー操作で「ISO感度の範囲」の下限値を「L(50)」に設定する事で、ISO100より1段低い「ISO50」が使えるようになる

 

↑今回持参したNDフィルターは、光量が4絞り分ほど減らせる「ND16」というタイプ。つまり、そのままでは1/60秒までしかシャッター速度を下げられないケースなら、これを使うことで1/4秒まで下げられるようになる

 

実際の作例がこちら。解像感の高い描写を得るため、設定絞りはF16くらいに止め(使用レンズの場合)、ND16フィルターを装着して、1/2以下のシャッター速度を得た。このくらいの速度なら、風による枝も大きくぶらせて、迫力のある仕上がりになる。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(148mmで撮影) 絞り優先オート F16 0.4秒 WB:太陽光 ISO50 三脚

 

こちらはNDフィルターなしで、ほかは同条件で撮影したもの。得られたシャッター速度は1/40秒。細部をよく見れば、風によってぶれている部分もある。だが、その範囲やブレ具合は中途半端で、イメージするブレ効果とは程遠い。

 

【その⑥可動式モニターを活用する】

可動式モニターの活用で斬新なアングルを!

「撮影ポジションやアングルを変えることで、写真の写り方が大きく変わってくる」と、前のほうで述べた。しかし、その被写体が自分の目線より高かったり極端に低かったりすると、液晶モニターを見ながらのライブビュー撮影でも、構図やピントの確認が難しくなる。そんな極端なポジションやアングルでは、液晶モニターを見やすい角度に調節できる、可動式モニターを搭載するカメラが有利である。

↑液晶モニターが上下に可動する「チルト式モニター」を搭載する一眼レフも増えてきた。だが、EOS 6D MarkⅡには上下左右に可動する「バリアングル式モニター」が搭載されている。だから、カメラを縦位置に構えた状態でも、画面の確認が快適に行えるのだ

 

こちらが、上の状況で撮影した実際の作例。これを可動式モニターなしで撮ろうと思うと大変だ。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF16-35mm F4L IS USM(24mmで撮影) 絞り優先オート F11 1/30秒 -1.3補正 WB:太陽光 ISO100

 

【その⑦アスペクト比を変更してみる】

「16:9」のアスペクト比で空間の広がりを表現

写真のアスペクト比(長辺と短辺の比率)は、メーカーやカメラのタイプによって異なるが、現在のデジタルカメラでは「3:2」と「4:3」の2種類に大別される。キヤノンの一眼レフEOSには「3:2」が採用されているが、今回使用したEOS 6D MarkⅡは、3:2、4:3、16:9、1:1、と、4種類のアスペクト比が選択できる。

↑カメラの設定画面から、アスペクト比の変更が可能

 

これを利用し、被写体の形状やスケール感に応じて、通常の3:2とは異なるアスペクト比を選択するのもおもしろい。それによって、通常のアスペクト比とは異なる空間表現(広がりや集約)を得ることができる。

 

例えば、「16:9」のアスペクト比は、現在のハイビジョンテレビやビデオカメラのフォーマットとして馴染みがある。通常のスチルカメラよりも横長の画面なので、広い場所や連なる被写体を雄大に見せることができる。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/400秒 -0.3補正 WB:オート ISO200 三脚

 

桜のように特定の被写体を撮影しに出かけると、ともすれば似たような写真になってしまいがち。今回紹介したようなことを頭に置きつつ、写真表現の幅を広げてみよう。そうすれば撮影旅がもっと楽しくなるはずだ。

 

ソニーが世界初! ノイキャン×防滴×完全ワイヤレスのスポーツイヤホン「WF-SP700N」

ソニーは、左右独立の完全ワイヤレスイヤホンとして世界で初めてノイズキャンセリング機能と防滴性能を両立した「WF-SP700N」など、スポーツ向けBluetoothイヤホン3機種を4月28日に発売します。実売予想価格は、完全ワイヤレスモデル「WF-SP700N」が2万3000円前後、ビハインドネックスタイルの「WI-SP600N」が1万9000円前後、周囲の音を聴きやすい開放型イヤホンの「WI-SP500」が9000円前後(いずれも税抜)。カラーはすべて、ブラック、ホワイト、イエロー、ピンクの4色をラインナップしています。

 

↑WF-SP700N

 

「WF-SP700N」は、左右独立した完全ワイヤレスタイプのBluetoothイヤホン。スポーツシーンでも汗や小雨などを気にせず使えるIPX4相当の防滴性能を備えていることに加え、周囲の騒音を低減するノイズキャンセリング機能も搭載。アンビエントサウンド(外音取り込み)モードにも対応しており、静寂のなかで音楽のビートを感じながら運動に集中したい場合や、運動時に周囲の状況を把握しながら利用したい場合など、状況に合わせてリスニングスタイルを選べます。

 

激しい運動時でもイヤホンが外れないよう、耳のくぼみに合う形状に改善されたアークサポーターと、重心の位置を工夫した設計を採用。日常生活においてとっさに走り出したときなどでも安定した装着感を実現しています。

↑カラーは4色をラインナップ

 

充電ケースは、片手でも開けやすいスライドタイプ。使わないときはケースにしまっておけば自動的に充電を行ってくれます。イヤホンの連続再生時間は約3時間(ノイズキャンセリングON/OFFとも)で、ケースに入れると約2回分の充電が可能。使わないときはケースに収納しておけば、1日中使えそうですね。対応コーデックはSBC/AACです。

 

密閉型と開放型の2機種も同時発売

「WI-SP600N」はビハインドネックスタイルのワイヤレスヘッドホン。「WF-SP700N」と同様にデジタルノイズキャンセリングとアンビエントサウンド(外音取り込み)モード、防滴性能を備えています。

↑WI-SP600N

 

連続再生時間は約6時間。対応コーデックはSBC/AACとなります。

 

「WI-SP500」は装着した状態でも周囲の音が聞きやすい開放型イヤホンを搭載。環境音が気になるランニング時や、周囲の人とコミュニケーションを取りながらトレーニングする際に便利です。

 

耳に合わせた形状で突起状の滑りにくいイヤーチップを採用し、耳にしっかりフィットするので運動中も快適に装着できます。また、ほかの2機種と同様IPX4相当の防滴性能を備えているので、運動中の汗にも耐えます。

連続再生時間は約8時間。対抗コーデックはSBC/AACとなります。

 

気温が上がり始め、夏に向けて身体をシェイプアップしたいこの時期にうれしいスポーツタイプのワイヤレスイヤホンを、ぜひチェックしてみて下さい。

 

「最上位ミラーレス一眼」はどこまで進化したか? ソニー/富士フイルムの二大モデルを実写比較

近年のハイクラスミラーレスではソニーの躍進が著しいですが、富士フイルムも強力なフラッグシップを投入しました。両機ともプロユースまで視野に入れたモデル。ここではその2台をプロのカメラマンが評価しました。なにかとイベントが多く撮影の機会が多い4月〜5月。ちょっと奮発して、最高級のモデルを買ってみてはいかがでしょうか。

 

※「画質」は、ISO感度と絞り値、焦点距離を揃え、露出とホワイトバランスはオートで撮影して評価。「AF」は、カメラに向かって走るオモチャの電車をAF-Cモードで連写して評価。「電子シャッター」は、高速な扇風機を撮影することで、動体歪みの発生具合をテストしました。スジが多く写るものほど歪みが生じがちです。

 

【解説する人】

カメラマン 永山昌克さん

雑誌やWEBで撮影と執筆を行います。休日は、父としてミラーレス一眼で息子たちの成長記録を撮影。

 

秒10コマ以上の高速連写や高精度な位相差AFに対応

写真愛好家など中上級者向けの分野でも、一眼レフからミラーレス一眼への主役交代が進んでいます。なかでも注目は、ソニーと富士フイルムが投入した新モデル。

 

ソニー「α7Ⅲ」は、人気のフルサイズ機α7シリーズの最新作であり、従来モデルの「α7Ⅱ」からあらゆる部分が進化。特に連写やAFといったスピード面での性能アップが目覚ましいです。

 

一方の富士フイルム「X-H1」は、シリーズ初のボディ内手ブレ補正を搭載するなど、同社技術の粋を注いだ最上位機です。動画性能やボディ剛性も大きく向上しています。

 

今回の試用は短期間でしたが、両機ともプロ仕様の一眼レフに勝る高機能と高速性、快適さを実感できました。20万円を超える価格を決して高価に感じない完成度の高さです。

 

【ソニー】

これからの“標準”となる爆売れ必至フルサイズ

ソニー

α7

実売価格26万9870円(レンズキット)

そのスペックの高さがプロやハイアマチュアから高く評価されているα9やα7R Ⅲといった上位機の長所を受け継いだスタンダード版。693点の位相差AFや10コマ連写、ボディ内5軸補正などのプロ機級の性能を、フルサイズ機としては破格の小型ボディに凝縮しました。【2420万画素】【秒約10コマ連写】【常用最高ISO51200】【約650g】

SPEC●レンズマウント:Eマウント●モニター:3.0型約92万ドット、チルト、タッチ対応●EVF:約236万ドット●サイズ:W126.9×H95.6×D73.7㎜

 

↑背面操作部のレイアウトは、先行する上位機α9やα7Rとほぼ同様。固化幕ボタンをカスタマイズできます

 

 

↑α9などと同じく、スティック形状のマルチセレクターを装備。ぐりぐりと動かしてAF測距点を軽快に移動できます

 

画質:★×5

撮影の自由度が大きく広がる階調や感度の余裕

今回のテスト機のなかでは唯一のフルサイズ機ということもあり、画素数こそほかのモデルと大きく変わりませんが、階調描写と高感度画質は抜きん出ていました。ISO6400やISO12800でも描写に汚い印象は皆無で、撮影の自由度は非常に高いです。

 

AF:★×3

浅い被写界深度ゆえシビアな合焦が求められた

AFテストの合焦率は85%と振るわない成績。テストは画角を統一して行いましたが、本機はセンサーサイズが大きいため、焦点距離が長くなり、被写界深度がシビアになることが影響しました。

 

電子シャッター:★×3

サイレント撮影の動体の歪みはやや目立つ

動体歪みの度合いはやや大きめでした。上位モデル「α9」とは異なり、アンチディストーションシャッターが非搭載なのは残念。もちろん通常のメカシャッターによる撮影なら歪みは生じません。

 

【イチ押し機能!】

裏面照射センサーによる超高感度に注目

新開発のフルサイズ裏面照射型センサーによって、拡張最高感度ISO204800に対応。屋内スポーツや野生動物など、薄暗いシーンで高速シャッターを使いたいときに役立ちます。

↑超高感度は、星景などの写真を撮るユーザーにもありがたいです

 

【富士フイルム】

写真も動画も最上級のXシリーズ新旗艦モデル

富士フイルム

X-H1

実売価格25万8660円(ボディ)

Xシリーズ最上位機として、ボディ内手ブレ補正を初搭載。既存モデルのX-T2より一回り大型化しましたが、ボディ剛性が強化され、大口径レンズ装着時のバランスは向上しました。AFや連写、動画も進化し、動きモノに強いカメラに仕上がっています。【2430万画素】【秒約8コマ連写】【常用最高ISO12800】【約673g】

SPEC●レンズマウント:Xマウント●モニター:3.0型約104万ドット、3軸チルト、タッチ対応●EVF:約369万ドット●サイズ:W139.8×H97.3×D85.5㎜

 

↑防塵防滴&耐低温に対応したマグネシウム合金製ボディ。表面硬度8H相当の対擦り傷性も備えています

 

↑各種設定値を素早く確認できるサブ液晶を天面に新搭載。電源オフでも露出補正量や電池残量などを表示してくれます

 

画質:★×4

初期設定では見栄えを重視した鮮やかな発色傾向

独自のAPS-Cセンサー「X-Trans CMOS III」と処理エンジン「X-Processor Pro」によって、フルサイズに迫る高解像と低ノイズを実現。発色は、青や緑は濃厚に、赤や肌の色は明るく再現。人肌を美しく見せる見栄え重視の傾向でした。

 

AF:★×4

動く被写体にもしっかりと追従する十分なテスト結果

AFテストの合焦率は90%と十分。AFは最大325点の測距点を持つ像面位相差AFに対応します。タッチパネルまたはフォーカスレバーを使って、ダイレクトに測距点を選べる点も快適です。

 

電子シャッター:★×4

 

撮影シーンに応じてシャッター方式を自動選択できる

 動体歪みの度合いは及第点。撮影メニューから、メカシャッター、電子先幕シャッター、電子シャッターの選択ができ、シーンに応じて各方式を自動的に切り替えることもできるのが便利です。

 

【イチ押し機能!】

映画のような落ち着いた色と豊かな階調

新フィルムシミュレーションとして、映画用フィルムの色合いを模した「ETERNA(エテルナ)」に対応。動画だけでなく静止画でも使用でき、雰囲気ある写りが得られます。

↑フィルムシミュレーションは撮影時や現像時に選択可能

 

 

スマホをナビやドライブレコーダーとして使える! JBLの車載用Bluetoothスピーカー「JBL SMARTBASE」

ハーマンインターナショナルは、JBLブランドからクルマ用Bluetoothスピーカー「JBL SMARTBASE」を4月13日に発売します。カラーはブラックのみで、価格は通常モデルが1万4880円、ワイヤレス充電Qi対応モデルは1万9880円(いずれも税別)。

「JBL SMARTBASE」は、独自の27mm径フルレンジスピーカーを2基搭載し、サイズを超えた広がりと奥行きがある高音質サウンドを楽しめる車載用Bluetoothスピーカー。デザインは、スマホでADAS(運転支援システム)や簡易ドライブレコーダー、運転ナビなどのアプリを使用する際に適した仕様となっており、スマホ用車載ホルダーとしても使用可能。また、スマホをダッシュボードにしっかりと固定できる粘着式フラップ部分やスマホのカメラ位置も考慮してデザインされています。

 

本機底面には、ダッシュボードにぴったりと取り付けができる粘着&吸盤構造と取り付けた後も角度調節ができる機構を搭載しており、簡単に設置できます。 裏面には電力供給専用のUSBポートを搭載しているので、手持ちの充電用ケーブルを接続すればスマホを充電しながらアプリを使用することも可能。スマホを置くだけで充電が可能なQi規格ワイヤレス充電対応のモデルもラインナップしており、本機にQi対応スマホを設置すれば、わずらわしいケーブルなしでスマホの充電ができます。使わないときはたたんでコンパクトにすれば、運転の邪魔になりません。

そのほか、独自のノイズキャンセル技術により、走行中や風の音などの悪条件下でも、ノイズを最小限に抑え、クリアで高性能なハンズフリー通話が可能。乗車中に操作しやすいよう、再生や音量調整などの操作系ボタンは大きくデザインされています。また、Bluetooth接続経由でAppleのSiriやGoogle Nowにも対応しているため、音声での操作や検索、ナビゲーションなどの利用が可能。加えて、日本限定仕様として自宅でも使用できるようACアダプタを同梱しているので、クルマだけでなく、デスクに設置しスマホの充電やBluetoothスピーカーとして使うことができます。

 

ADASやドライブレコーダーアプリの使用に適したオンダッシュBluetoothスピーカー「JBL SMARTBASE」で、安全かつ快適なドライブを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

一眼レフの王道・ニコン「 D850」再評価レビュー! 「高画質」と「高速連写」どっちも欲しい贅沢派にぜひ

昨秋発売のニコンのフルサイズ高画素機「D850」は画素数が従来モデルのD810の3635万画素から4575万画素にアップ。連写性能も大幅に増え、AFシステムや画像処理エンジンはフラッグシップ機のD5同等となっている。

 

D810まで採用されていた内蔵フラッシュは廃止されたが、ペンタ部を中心にシャープで精悍なデザインとなり、可動式背面モニターが採用されたことで従来機以上の機動力を獲得。ここでは、こうした数多くの改良により人気となっている同機種を従来モデルと比較しながら、その特徴について紹介する。

↑高画素モデルながら連写に強く、ボディ単体で約7コマ/秒を実現。さらに、ボディ底面に取り付けるマルチパワーバッテリーパックMB-D18を併用すると約9コマ/秒で撮影できる。参考価格/ 39万9600円(ボディ)
↑高画素モデルながら連写に強く、ボディ単体で約7コマ/秒を実現。さらに、ボディ底面に取り付けるマルチパワーバッテリーパック「MB-D18」を併用すると約9コマ/秒で撮影できる。実売価格/ 39万9600円(ボディ)

 

【基本スペック】

画素数を上げながらも連写性能が格段に向上

有効画素数4575万画素で、最高約7コマ/秒(MB-D18使用時は9コマ/秒)の高速連写という“画質と高速性能の高次元バランス”が、D850の魅力の神髄。画素数での優位性はより高まり、連写性能はフラッグシップ機D5に近づいた。可動式モニター採用で機動性はD750並み。高級機ではあるが、多くのユーザーにとって非常に魅力的なフルサイズ機になるだろう。

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画素数を増やしながらも常用ISO感度上限値は1段アップ。4K動画撮影にも対応した。質量はわずかに増したが、機能や仕様からすれば納得いく数値だ。ISO感度ボタンの位置などは変更されたが、基本的なボタンレイアウトは前機種を踏襲。モニターのタッチ操作に対応し、操作性も向上している。

↑正面
↑正面

 

↑背面
↑背面

 

↑上面
↑上面

 

↑可動式(チルト式)の液晶モニターを搭載しているが、D810ボディ(左)と比べても特に厚みは感じない。内蔵フラッシュを廃止したことで、前方へのせり出しも抑えられている
↑可動式(チルト式)の液晶モニターを搭載しているが、D810ボディ(左)と比べても特に厚みは感じない。内蔵フラッシュを廃止したことで、前方へのせり出しも抑えられている

 

↑背面モニターはタッチ操作対応。直感的にAF 測距点を選択可能で、タッチシャッターを切ることもできる
↑背面モニターはタッチ操作対応。直感的にAF 測距点を選択可能で、タッチシャッターを切ることもできる

 

↑高速で信頼性の高いXQDカードと、UHS-Ⅱ規格対応のSDカードのダブルスロット仕様。高速連写後の書き込みも速い
↑高速で信頼性の高いXQDカードと、UHS-Ⅱ規格対応のSDカードのダブルスロット仕様。高速連写後の書き込みも速い

【特徴①画質】

ニコンデジタル一眼レフ初の「裏面照射型CMOSセンサー」採用

有効4575万画素の撮像素子は、ニコンデジタル一眼レフ初の裏面照射型CMOSセンサーとなっている。このタイプは、フォトダイオード上に配線層が重ならないため、入射光を素子に効率的に導ける。これにより、優れた高感度性能や感度全域で広いダイナミックレンジが得られる。さらに、高い解像感が得られる光学ローパスレス仕様な点も画質向上に寄与している。

↑開放F2.8の高性能な大口径望遠ズームを使用し、ユニークな構造のビルを撮影。極めて解像感が高く、立体感のある描写が得られた。雲などの階調も豊かで、高画素でもダイナミックレンジが広いことを感じさせる写りだ。120ミリ相当 絞り優先オート(F8 1/250秒) WB:晴天 ISO64
↑開放F2.8の高性能な大口径望遠ズームを使用し、ユニークな構造のビルを撮影。極めて解像感が高く、立体感のある描写が得られた。雲などの階調も豊かで、高画素でもダイナミックレンジが広いことを感じさせる写りだ/120mm相当 絞り優先オート(F8 1/250秒) WB:晴天 ISO64

 

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↑裏面照射型センサーに加え、画像処理エンジンにD5と同じ「EXPEED5」を採用。高画素センサーから得られる情報を高速・高精度に処理。優れた描写と同時に、約9コマ/秒の高速連写や、4K UHD動画も実現された
↑裏面照射型センサー(上の写真)に加え、画像処理エンジンにD5と同じ「EXPEED5」を採用(下の写真)。高画素センサーから得られる情報を高速・高精度に処理。優れた描写と同時に、約9コマ/秒の高速連写や、4K UHD動画も実現された

 

【特徴②高速連写】

約9コマ/秒の高速連写に対応

「最高約9コマ/秒」の連写が可能なので、従来のD800シリーズ機とは異なる本格的な連写が堪能できる。また、ニコンデジタル一眼レフ初の「シャッターカウンターバランサー」を搭載。これにより、画質に悪影響を及ぼす露光中の機構ブレも徹底的に低減された。

↑ボディ単体の約7コマ/秒連写で捉えた、走るフラミンゴの一瞬。14ビットロスレス圧縮RAWで約51コマの連続撮影が可能なのも魅力だ。200mm相当 マニュアル露出(F3.5 1/3200秒) WB:自然光オート ISO400
↑ボディ単体の約7コマ/秒連写で捉えた、走るフラミンゴの一瞬。14ビットロスレス圧縮RAWで約51コマの連続撮影が可能なのも魅力だ/200mm相当 マニュアル露出(F3.5 1/3200秒) WB:自然光オート ISO400

 

【特徴③高感度】

高画素機だが、高感度でも高画質

サイズが同じセンサーで高画素化が進むと、高感度性能の悪化が懸念される。だが、裏面照射型CMOSセンサーと画像処理エンジン「EXPEED5」との連携で、D850は常用感度ISO25600を実現。3635万画素のD810と比較しても、その高感度画質の向上が確認できるほど画質がアップしている。

↑ISO12800の高感度で夜景を手持ち撮影。それでも1/25秒の低速シャッターとなったが、カメラブレもぜず、感度を考慮すれば十分に高画質に撮影できた。46ミリ相当 絞り優先オート(F4 1/25秒) -0.7補正 WB:オート ISO12800
↑ISO12800の高感度で夜景を手持ち撮影。それでも1/25秒の低速シャッターとなったが、カメラブレもぜず、感度を考慮すれば十分に高画質に撮影できた。46mm相当 絞り優先オート(F4 1/25秒) -0.7補正 WB:オート ISO12800

 

APS-Cミラーレスカメラ・ソニーα6500とα6300の高倍率ズームレンズキット発売

ソニーのAPS-Cミラーレスカメラ「α6500」「α6300」に、高倍率ズームレンズキットが追加される。いずれも、キットレンズとして「E 18-135mm F3.5-5.6 OSS」が付属する。発売日は2018年4月20日(金)。価格はオープン価格。

「E 18-

α6500 高倍率ズームレンズキット(ILCE-6500M)。発売日は2018年4月20日(金)。価格はオープンで、市場推定価格は180,000円前後(税別)。これまでボディ単体のみの販売だった「α6500」にレンズキットが加わる。

α6300 高倍率ズームレンズキット(ILCE-6300M)も2018年4月20日(金)発売。価格はオープンで、市場推定価格は130,000円前後(税別)。発売中のパワーズームレンズキットに高倍率ズームレンズキットが加わり、2つのレンズキットから選択可能になる。

 

「α6500」「α6300」は、いずれも画面のほぼ全域に425点の像面位相差検出AFセンサーを配置し、0.05秒の高速AFや、AF/AE追従で最高約11コマ/秒(ライブビューで最高約8コマ/秒)の高速連写が可能。「α6500」は、最高5.0段分のボディ内手ブレ補正機構やタッチパネル式液晶モニターも搭載している。
製品の詳細はこちら α6500 │ α6300(動画)

 

135mm F3.5-5.6 OSS」は、35mm判換算で27〜202.5mm相当をカバーする高倍率ズームレンズ。「α6500」「α6300」のAF/AE追従高速連写に対応し、静かで高速・高精度なピント合わせを実現する。

 

製品の詳細はこちら。

専門店スタッフが選んだ玄人好みの「完全ワイヤレスイヤホン」Best4はこれだ!

完全ワイヤレスイヤホンは現在認知度が上がってきていますが、市場に出ている製品は玉石混交。ここでは、あまり知られていないが高性能な、ツウ好みのモデルを専門店スタッフがレビューします。

 

【e☆イヤホン秋葉原店のスタッフふたりが評価】

シャツ(長め)さん

ヘッドホン担当。バンドでベースを務めています。アニメが大好きで、いま推しの声優は内田真礼。

 

モアナさん

新品担当。好きなアーティストはChara、YUKI、aikoなど。お酒も大好きな期待の若手スタッフです。

 

 

【市場解説】防水仕様で装着感の良い「スポーツ仕様」がトレンド

AppleのAirPodsを皮切りに、ソニーやボーズなど大手メーカーが続々と完全ワイヤレスイヤホン市場へ参入。オーディオで一番ホットなジャンルになりました。

 

完全ワイヤレスイヤホンの最新トレンドは「スポーツ仕様」。防水機能はいまや当たり前で、激しい動きをしても外れないよう、各社が独自のテクノロジーにより装着感を高めたモデルも多いです。また、充電ケースの性能も高められ、大容量バッテリーを備えるだけでなく、5分ほどの充電で使えるようになるクイックチャージ対応機もいくつか登場しています。

 

完全ワイヤレスはBluetoothモジュールやバッテリーなどを筐体に内蔵するため、必然的にネックバンド型よりも大型になります。そのため、デザインに注力したモデルが多いのも特徴。アクセサリー感覚で身に着けられるものも登場し、女性人気を集めそうです。

 

 

【第4位】

低遮音イヤピースを同梱しランニング中の安全性に配慮

JVC

HA-ET900BT

実売価格1万5390円

イヤフィンが回転する独自の「ピボットモーションサポート」により、様々な耳の形や大きさに対応。安定した装着性を実現した。IPX5相当の防水性能を備え、水洗いも可能です。周囲の音が聞こえやすい低遮音イヤピースを同梱します。【再生周波数帯域:20Hz〜20kHz】【イヤホンフル充電:約2時間】【防水:IPX5相当】【片側質量:約6.5g】

 

【装着イメージ】

【ケース】

↑イヤホンは約3時間再生で、ケースで2回フル充電。ケースは防滴仕様でクリップ付きポーチが付属します

 

【評価】スポーツ向けゆえ犠牲にした性能も

装着感の追求や水洗い対応など、スポーツ向けに特化。それゆえにスタミナ不足や機能の乏しさは否めません。破損や紛失時の補償制度はうれしいです。

 

【e☆イヤスタッフのココがイイ!】

バッテリー残量をアプリで確認できる

独特の縦長ボディで装着時の3点支持構造を実現し、フィット感を高めています。アプリと連携してバッテリー残量の確認などが行えるのも便利です。(シャツ(長め)さん)

 

ユニセックスで使えるカラーとデザイン

ブルー(上の写真)のほか、イエローやレッドなどビビッドな色で展開し、デザインもユニセックス。低音に迫力があり、ヒップホップなどにマッチします。(モアナさん)

 

【第3位】

独自のイヤフィンがフィットし激しい動きでもズレにくい

Jaybird

Jaybird RUN

実売価格2万5090円

防汗・耐水性能を備えるランナー向けモデル。同梱する数種のイヤピースとイヤフィンにより様々な耳型に対応し、激しい動きでもズレにくいです。専用アプリを利用して音源をカスタマイズできるイコライザ機能がユニークです。【再生周波数帯域:20Hz〜20kHz】【イヤホン:フル充電2時間】【防水:対応】【片側質量:約6.8g】

 

【装着イメージ】

【ケース】

↑イヤホンは4時間再生可能で、ケースで2回フル充電できます。5分の充電で約1時間再生できるクイックチャージに対応

【評価】スタミナ不足だがクイックチャージが◎

スタミナ性能はいまひとつですが、クイックチャージに対応するのは便利。音質はフラットなので、イコライザで自分好みにカスタマイズしたいですね。

 

【e☆イヤスタッフのココがイイ!】

イヤホンをなくしてもアプリで捜索できる

二重の疎水性ナノコーティングで、汗に含まれる酸からも筐体を守ります。イヤホンをなくしたときに、アプリと連携して探せる機能もうれしい!(シャツ(長め)さん)

 

ケースが小型軽量で持ち歩きにも便利

フィット感が高く、運動しているときも落ちる心配がありません。ケースは軽量コンパクトなので、ポケットに入れて持ち歩いても気にならないです。(モアナさん)

【第2位】

スマホなどに給電できる大容量バッテリーケースが魅力

SOUL

X-SHOCK

実売価格1万3820円

独自のサウンドチューニングにより、バランスの取れた深い低音を実現。人間工学に基づいて装着感を高めた設計とIPX5の防水仕様で、スポーツ時の使用に最適です。ケースに大容量バッテリーを搭載し、イヤホンを18回充電できます。【再生周波数帯域:20Hz〜20kHz】【イヤホンフル充電:1.5時間】【防水:IPX5相当】【片側質量:6g】

 

【装着イメージ】

【ケース】

↑充電ケースは3000mAhのバッテリーを積み、最大約54時間の再生に対応。スマホなどの外部機器も給電可能です

 

【評価】低音重視のサウンドは好みが分かれそう

モバイル充電器として使える大容量バッテリー搭載ケースは利便性が高いです。サウンドは低音を強化したチューニングで、好みが分かれるところ。

 

【e☆イヤスタッフのココがイイ!】

テンポが速い曲との相性がピッタリ!

広がり感のある滑らかな低音が特徴。ロックやパンクなどテンポの速い曲との相性がピッタリでした。ケースはバッテリー容量のわりに小さいのも◎。(シャツ(長め)さん)

 

ペアリングが簡単で誰でもすぐに使える

スマホなどとのペアリングはイヤホンをケースから取り出すだけで、デジタルが苦手でも安心! 低音は重い感じではなく、私は聴きやすかったです。(モアナさん)

 

 

【第1位】

メモリ内蔵やジェスチャー操作など多機能すぎる完全ワイヤレス

BRAGI

The Dash Pro

実売価格4万6310円

4GBの内蔵メモリに最大1000曲の音源を収録でき、スマホなどと接続しなくても音楽を楽しめます。IPX7相当の防水性能や、心拍数や消費カロリー、歩行距離などのトラッキング、ヘッドジェスチャー操作対応など、圧巻の機能性。【再生周波数帯域:20Hz〜20kHz】【イヤホンフル充電約1.5時間】【防水IPX7相当】【片側質量:13g】

 

【装着イメージ】

【ケース】

↑イヤホン本体で最長5時間の連続再生に対応します。充電ケースがフル充電の状態で本体を5回充電可能

 

【評価】多機能ゆえの「重さ」以外は極めて優秀

多機能ぶりは圧巻で、音質や使い勝手も及第点。多機能ゆえに筐体がかなり重く、そのぶん装着感は犠牲となりました。高額なのもネックか。

 

【e☆イヤスタッフのココがイイ!】

ベース音が強めだが高音もしっかり鳴らす

完全防水仕様なので、プールなどでも使えちゃうのがスゴい! 少しベース音が強く出る印象の音質ですが、低音から高音までしっかり鳴らせます。(シャツ(長め)さん)

 

スマホの電池切れが気になる人にオススメ

スタンドアロンで音楽を楽しめるので、BT再生でスマホの電池切れが気になる人にオススメ。有線イヤホンにも劣らない臨場感のある音質も優秀です。(モアナさん)

 

【こちらも注目!】

e☆イヤスタッフの超私的オススメ品

ランキング外となりましたが、スタッフふたりが激推しするモデルをそれぞれ紹介。いずれもトガった個性を持ち、刺さる人も多いはず!

 

モアナさんの超私的オススメ品

Dearear

OVAL

実売価格1万3820円

「美しいデザインが魅力。音の解像度は高く、IPX4防汗仕様の本格設計です。環境音取り込み機能も備えます」【再生周波数帯域:20Hz〜20kHz】【イヤホンフル充電:2時間】【防水:IPX4相当】【片側質量:非公表】

 

シャツさんの超私的オススメ品

 Anker

 Zolo Liberty+

 実売価格1万4980円

「まだ数少ないBluetooth 5.0対応モデルで、音途切れとは無縁。ケース使用で合計48時間再生のスタミナも魅力です」【再生周波数帯域:20Hz〜20kHz】【イヤホンフル充電:非公表】【防水:IPX5相当】【片側質量:非公表】

 

現時点で「買い」なリーズナブル4Kはどれだ? 10万円未満の「コスパ系4Kテレビ」3選

12月の4K・8K放送を前にして、低価格帯モデルが充実してきている4Kテレビ。そこでここでは、10万円を切る格安モデルを3種類ピックアップ。高画質技術などでは大手メーカーと比べて多少劣るところはあるものの、性能は必要十分です。プロが性能や使い勝手を検証しました。

※テレビのサイズ/質量はスタンドを含む数値

 

【解説する人】

テクニカルライター 湯浅顕人さん

PC&AVのライター。様々な音楽コンテンツをよく視聴するため、4Kテレビの音質にもこだわっています。

 

【採点項目】

1.操作性:リモコンの使い勝手を中心にチェック。ボタンの配置やレスポンスのスピードを検証しました。

2.ネット機能:ネットコンテンツの充実度をチェック。検索のしやすさやアクセス時のラグも検証しました。

3.画質:地デジ放送の4Kアップコンバート性能に注目。ワイプ画面などでの微細な描写も評価しました。

4.音質:人の声の聴き取りやすさを中心に検証しました。重低音強化など音声モードの多彩さも評価。

 

 

【その1】Active HDRで映像本来の明るさや色を描写

LGエレクトロニクス

49UJ6500

実売価格8万8210円

「Active HDR」技術を搭載し、映像が持つ明暗や色彩情報を再現。色彩情報の処理能力を高める「True Color Accuracy」技術により、BT.2020の広色域もカバー。色彩を忠実に描きます。【4Kチューナー:非搭載】【4K VOD対応数:2】【地デジ/BS・110度CS:各2】【HDMI入力端子4】●サイズ/質量:W1107×H705×D259㎜/12.7㎏

 

【お買い得度チェック】

操作性:★×3.5

中央部に凹凸があり持ちやすさは抜群だが方向キーは押しにくい

「リモコン中央部に凹凸があり持ちやすいですが、方向キーボタンが小さいため押しにくさを感じることも。ワンタッチでAmazonビデオにアクセスできるボタンを備えるのは便利です」

 

ネット機能:★×4

VODやアプリが豊富で追加登録も手軽だが動作はやや遅い

「購入時からVODサービスやアプリが豊富に登録されているので、使い勝手は抜群。ストアからの追加ダウンロードも手軽に行えます。ただ、動作が少し遅いのがマイナス要素です」

 

画質:★×4

ざらつきや白飛びが抑えられて見やすい映像に

「地デジのアップコンでは多少のっぺり感があるものの、ざらつきのない映像に。Ultra HD Blu-rayでは、明暗差の大きなシーンでも、明るい場所での白飛びが抑えられていました」

 

音質:★×3.5

広がりのある音で輪郭も際立つが迫力に欠ける

「音に広がりがあり、テレビにありがちな『一点から聴こえてくる』という印象はありません。輪郭もそこそこ際立っています。一方で、低音があまり出なかった点が気になりました」

 

【その2】スポーツなどの速い動きも鮮明な映像で描写する

FUNAI

FL-49UD4100

実売価格9万6984円(ヤマダ電機専売)

倍速駆動により毎秒120コマの映像を表示して、スポーツなどの速い動きも鮮明に。環境音の成分を抑えることで、人の声をより聴き取りやすくする「音声アシストモード」も秀逸。【4Kチューナー:非搭載】【4K VOD対応数:5】【地デジ/BS・110度CS:各2】【HDMI入力端子:4】●サイズ/質量:約W1103×H706×D235㎜/約14.9㎏

 

【お買い得度チェック】

操作性:★×3.5

専用アプリとの連携でスマホをリモコンとして使えるのが便利

「専用アプリを使用すれば、スマホをリモコンとして使えて便利。付属のリモコンは、下部に同じ色や形のボタンが多く密集しているため、押し分けがしにくいです」

 

ネット機能:★×4

対応VODサービスは8種類と豊富だが追加できないのは残念

「対応するVODサービスはNetflixやYouTubeなど8種類と豊富ですが、任意で追加できないのは少し不満。コスパ系モデルとしては珍しく、Wi-Fiを内蔵しているのはメリットです」

 

画質:★×3

残像は全体に少なめで快適にみられるが人の顔はややのっぺり

「残像はかなり少なめ。動きの速いシーンでもストレスなく見られました。地デジの4Kアップコンでは、ワイプ内の顔がややのっぺりするのが気になります。細かい部分描写はまずまず」

 

音質:★×3

細かい音までしっかり聴こえるが迫力はいまひとつ

「迫力はそれほどないものの、解像感はまずまず。背景でチリンチリンと鳴っている細かい金属音なども十分に聴き取れます。ステレオらしい広がりも、それなりには感じられました」

 

 

【その3】アイワ復活を告げるブランド初の4Kテレビ

アイワ

TV-49UF10

実売価格8万6184円

同社初の4Kテレビ。高輝度・広視野角なIPS液晶パネルを採用し、メリハリのある映像を再現します。オンキヨー製スピーカーを正面に配置し、4K対応のHDMI 2.0を4系統備えています。【4Kチューナー:非搭載】【4 K VOD対応数:0】【地デジ/BS・110度CS:各2】【HDMI入力端子:4】●サイズ/質量:W1105×H727×D246㎜/約11.8㎏

 

【お買い得度チェック】

操作性:★×3.5

リモコンの操作性が高くザッピングしながらでもストレスなく視聴

「リモコンが小さくて軽いため、ザッピングしながらの視聴も快適。持ち変えなくても隅々まで指が届くのもラクです。主要ボタンの色や大きさが似通い、直感的に操作できないのは難点」

 

ネット機能:-

ネット機能は非搭載だが接続端子が豊富で拡張性は高い

「ネットコンテンツの視聴に非対応なのは大きなデメリットです。一方で、HDMI端子を4基、USB端子を3基と、接続端子を豊富に揃えており、コンテンツの拡張性を担保しています」

 

画質:★×4

4Kアップコン非対応だがネイティブ4K映像はハッキリした輪郭

「4Kアップコンに非対応なのが残念。ネイティブ4K映像はハッキリとした輪郭で描写し、色もしっかりと出ていました。残像や室内照明の映り込みも少なく、全体的に見やすい映像です」

 

音質:★×2.5

クリアな音質だが音の広がりや迫力は物足りない

「クリアな音質なので、ニュースやドキュメンタリー番組などの人の声を鮮明に聴き取れます。一方で、音の広がりや低音の迫力はいまひとつのため、映画鑑賞などには不向きです」

クラシックで新しい、そんなミラーレス――もはや名機確定「FUJIFILM X-E3」を改めて評価&レビュー!

ミラーレス一眼は光学ファインダーを持たないためデザインの自由度が高く、コンパクトデジカメのようなスクエアでスマートなデザインのカメラも存在する。そうしたカメラの注目株が、昨年発売された富士フイルム「FUJIFILM X-E3」だ。このX-E3は、ファインダー搭載ミラーレスのXシリーズで最小最軽量ボディを実現し、2430万画素センサーと画像処理エンジン「X-Processor Pro」の組み合わせで、画質に関してもハイレベル。タッチパネルの採用により操作性も進化している。ここでは、このX-E3について従来機からの進化点や特徴をチェックし、その魅力を探る。

↑上面のシャッター速度ダイヤルなどは従来機種を踏襲しつつ、背面モニターをタッチパネル化。十字ボタンなどを廃して、すっきりとした操作系を実現
↑上面のシャッター速度ダイヤルなどは従来機種を踏襲しつつ、背面モニターをタッチパネル化。十字ボタンなどを廃して、すっきりとした操作系を実現。実売価格/ 8万7510円(ボディ)

 

【基本スペック】

画素数が2430万にアップして4K動画撮影などにも対応

独自のカラーフィルター配列を採用するローパスフィルターレス構造の「X-Trans CMOSセンサー」は、高品位画質の重要ポイント。そのセンサーの有効画素数が1630万画素から2430万画素にアップ。画像処理エンジンの進化などで、常用ISO感度も1段アップした。タッチ対応モニターや、4K動画撮影機能も魅力。それでいて、ボディ横幅はかなり抑えられた。

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↑正面
↑正面

 

↑背面
↑背面

 

↑上面
↑上面

 

↑X-E2はフラッシュが内蔵されていたが、X-E3には非搭載。代わりに「クリップオンフラッシュEF-X8」が付属している
↑X-E2はフラッシュが内蔵されていたが、X-E3には非搭載。代わりに「クリップオンフラッシュEF-X8」が付属している

 

【特徴①タッチパネル】

タッチパネル採用により十字キーを省略したシンプルな操作系

操作面では、タッチパネル式背面モニターにより、直感的にピント位置の移動やレリーズ操作が可能。スマホのようなフリックやダブルタップなどの操作に対応し、各種の機能呼び出しや設定を直感的に行える。これにより十字キーを省略して背面がシンプルになり、よりグリップしやすいボディに進化した。

↑十字キー操作のような感覚で、フリック操作で主要機能を呼び出して設定できる。スマホのような感覚で、違和感なく操作を行える
↑十字キー操作のような感覚で、フリック操作で主要機能を呼び出して設定できる。スマホのような感覚で、違和感なく操作を行える

 

↑ファンクション設定により、各種ボタンの機能割り当てが変更できる。上下左右のフリック操作で呼び出せる機能も変更可能
↑ファンクション設定により、各種ボタンの機能割り当てが変更できる。上下左右のフリック操作で呼び出せる機能も変更可能

 

【特徴②AF】

像面位相差AF採用で高速かつ高精度なAFが可能

AF測距点は91点(最大325点)。高速で高精度な位相差AFエリアは全画面の横50%と縦75%の広い範囲をカバーする。画像認識アルゴリズムの改善で、被写体への追従性も向上。また、フォーカスレバーによるダイレクトな操作で、迅速なAF測距点選択が行える。

↑背面のフォーカスレバーを操作し、被写体に重なるAF測距点を選択。タッチAFが可能なだけでなく、ファインダー使用時の測距点選択も快適だ。305mm相当 絞り優先オート(F4.8 1/60秒) +0.3補正 WB:オート ISO400
↑背面のフォーカスレバーを操作し、被写体に重なるAF測距点を選択。タッチAFが可能なだけでなく、ファインダー使用時の測距点選択も快適だ/305mm相当 絞り優先オート(F4.8 1/60秒) +0.3補正 WB:オート ISO400

 

【特徴③連写】

電子シャッター使用により14コマ/秒連写が可能

小振りでクラシカルな外観だが、本格的な連写機能を搭載。メカシャッター連写の最速値は8コマ/秒で、画質設定がJPEGモードなら連続62枚まで撮影することができる(非圧縮RAWでは23枚)。なお、電子シャッター設定時には、約14コマ/秒という高速連写も可能だ。

↑食事中のチョウを「8.0コマ/秒」の高速連写で撮影。フォーカスレバーによる測距点選択と相まって、リズミカルに一瞬が捉えられた。305mm相当 絞り優先オート(F4.8 1/60秒) +0.3補正 WB:オート ISO400
↑食事中のチョウを「8.0コマ/秒」の高速連写で撮影。フォーカスレバーによる測距点選択と相まって、リズミカルに一瞬が捉えられた/305mm相当 絞り優先オート(F4.8 1/60秒) +0.3補正 WB:オート ISO400

 

【特徴④フィルムシミュレーション】

手軽にフィルム感覚での仕上がり設定が可能

80年以上のフィルム製造で培ったノウハウを生かした「フィルムシミュレーション」も、Xシリーズの大きな魅力の1つだ。PROVIA /スタンダード、Velvia /ビビッド、ASTIA /ソフト、ACROS、など、フィルムを交換するような感覚で仕上がりが調整できる。

↑豊かな階調を追求した新モノクロモード「ACROS」で撮影。さらに、グレインエフェクト機能も使い、フィルム風の粒状感を演出した。305mm相当 シャッター優先オート(F4.8 1/500秒) WB:オート ISO250
↑豊かな階調を追求した新モノクロモード「ACROS」で撮影。さらに、グレインエフェクト機能も使い、フィルム風の粒状感を演出した/305mm相当 シャッター優先オート(F4.8 1/500秒) WB:オート ISO250

 

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↑フィルムシミュレーションは計15モードを搭載

 

↑「グレインエフェクト」の機能は、メニューの画質設定内で設定する。OFF、弱、強から強度を選択可能
↑画像の粒状感が調整できる「グレインエフェクト」の機能は、メニューの画質設定内で設定する。OFF、弱、強から強度を選択可能

 

【特徴⑤Bluetooth】

スマホとの常時接続が可能で画像の自動転送が容易

Bluetooth機能を搭載。これにより、専用アプリを導入したスマホやタブレットと常時接続が可能になり、撮影画像を自動的に転送することが可能になった。また、スマホやタブレットを使ったリモート撮影やカメラ内閲覧も可能だ。

↑セットアップメニュー内の「Bluetooth設定」。各端末とのペアリングや、機能のオンオフ、自動画像転送の有無を設定できる
↑セットアップメニュー内の「Bluetooth設定」。各端末とのペアリングや、機能のオンオフ、自動画像転送の有無を設定できる

 

軽くてオシャレでワイヤレス! JVCから4000円のヘッドホン「HA‐S28BT」登場

JVCケンウッドは、JVCブランドよりコンパクト設計のBluetoothヘッドホン「HA‐S28BT」を4月下旬より発売します。実売予想価格は4000円前後(税抜)。カラーは、チャコールブラック、ダスティピンク、エーゲブルー、ウォームグレーの4色。

 

HA‐S28BTは、軽量・コンパクト設計で女性にも使いやすい、バンドタイプヘッドホンのエントリーモデル。ハウジング部とバンド部の小型化と軽量設計により、質量約96gの軽さを実現。加えて、イヤーパッドに面接触タイプのソフトタッチクッションを採用しており、長時間でも快適に装着できます。

 

トレンドのスモーキーカラーを採用し、カジュアルでありながら上品なデザインも特徴。折りたためるスイーベル機能を採用し、持ち運びにも便利です。

 

本体にはスマートフォンの音声アシスタント機能にも対応した簡単リモコン&マイクを搭載。音楽再生時の操作やハンズフリー通話も可能です。

 

軽快な着け心地のワイヤレスヘッドホンで、手軽に音楽を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

【SPEC】
通信方式:Bluetooth Ver.4.1
出力/最大通信距離:約10m
対応コーデック:SBC
再生周波数帯域:20Hz~20kHz
電池持続時間:約11時間
充電時間:約2.5時間
質量:約96g
付属品:充電用USBケーブル

あの“ながら聴き”イヤホンにワイヤレスモデル登場! ambie「wireless earcuffs」が販売スタート

ambie(アンビー)は、耳を塞がず音を楽しむワイヤレスイヤホンを4月5日より発売します。直販サイトやビームス、蔦屋家電、蔦谷書店、e☆イヤホンで販売され、価格は1万2000円(税抜)。カラーは全6色をラインナップしています。

 

2017年2月に発売された有線モデル「ambie sound earcuffs」は、従来のイヤホンのように耳穴を塞がず、耳穴の近くで音を放出することで、自分だけに聴こえるように音楽を鳴らしながら、外部の音も同時に聴きとることができる新感覚のイヤホンとして話題となりました。今回は、そのワイヤレスモデルが登場。ケーブルの煩わしさを気にすることなく、開放的なサウンドが楽しめます。

 

有線モデルの耳を塞がない特徴はそのままに、ワイヤレスかつ軽量で、付けていることを忘れるほどの快適な装着感を実現。再生ボタンの長押しでBluetooth接続したスマートフォンのGoogleアプリやSiriも起動できるため、ランニング中などスマートフォンの操作が難しい環境下でも使いやすい設計になっています。

 

一度の充電で連続6時間まで音楽再生が可能で、長時間の使用でも耳への負担が少なく、疲れにくいのも特徴。丸みのあるシンプルなデザインは、男女を問わず装着しやすいように設計されています。

 

さらに、有線モデルからの変更点として、イヤーカフ部の先端が取れないようになっています。これでカバンやポケットにしまっているうちに、先端部が外れてしまったということもなくなりますね。

 

仕事をしながら音楽を聴いたり、家事やスポーツの際に安全に音楽を楽しんだりしたいとお考えの方は、せひワイヤレスタイプもチェックしてみて下さい。

【体験レポ】予算がなくても大丈夫!! 「レンズレンタル」使ってみたらめちゃ便利だった!

高級レンズを使ってみたいが予算があまりないといった場合や、たまにしか使わない交換レンズなので購入するほどではないといった場合は、レンズをレンタルするという方法があります。本稿では、実際にレンタルショップを利用してわかったメリットや注意点などをご紹介!

↑高価な一眼用交換レンズは、常用するのでなければ購入のほかレンタルするのもコスト面でのメリットは多い
↑特に高価な一眼用交換レンズは、常用するのでなければ必要なときだけレンタルで利用するのもあり!

 

【体験レポート】短時間で手続きでき、低予算でレンズを使える!

交換レンズや撮影機材のレンタルは、システムは理解できていても実際に使ってみないとわからない点が少なくありません。そこで都内の大手レンタルショップで実店舗を持ち、ネット経由での貸し出しも行っている「マップレンタル」を取材。実際に機材を借りてみました。結果、いくつか注意点はあるものの、入会手続きや貸し出し、返却手続きなどは短時間で行うことができ、機材も十分に整備されていて大満足! 1~2日間の使用であれば多くのレンズを1万円以下で借りることができ、低予算で撮影が楽しめると実感できました。

 

今回取材したマップレンタルは、東京は新宿駅南口から徒歩数分の距離。首都圏なら実店舗で借りたほうが、金額的にもお得で便利。今回は店頭で貸し出し、返却を行いました。

↑マップレンタルのビル入り口。JR新宿駅南口から歩いて数分という利便性の高い立地が魅力実店舗での貸し出しのほか、ネット経由で全国配送も行っている大手レンタル店。交換レンズだけでなく、カメラボディやビデオカメラ、アクセサリー関連まで取り扱い品揃えも豊富。(http://www.maprental.com/)
↑マップレンタルのビル入り口。JR新宿駅南口から歩いて数分という利便性の高い立地が魅力です。実店舗での貸し出しのほか、ネット経由で全国配送も行っています。交換レンズだけでなく、カメラボディやビデオカメラ、アクセサリー関連まで取り扱い品揃えも豊富(※写真では3Fとなっていますが、現在は同じビルの2Fに移転しています)

 

↑JR新宿駅南口から甲州街道を初台方向に進み、西新宿1丁目交差点を左折。マクドナルドの手前を右折して直進、左手側にある
↑JR新宿駅南口から甲州街道を初台方向に進み、西新宿1丁目交差点を左折。マクドナルドの手前を右折して直進、左手側にあります

 

【Step.1 申し込み】

まずは会員登録を行おう

レンタル店では、実店舗、ネット経由とも、基本的に会員登録が必須。その際、ほとんどのケースで運転免許証などの本人確認書類が必要です。マップレンタルでは、2種類の本人確認書類を用いて本人確認を行っています。

↑申し込みの際に用意される書類。申し込み書のほか、個人情報、会員約款、補償制度の案内など。店頭ではそれらの説明も受けられます

 

↑マップレンタルでは、店頭での会員登録のほか、Webでの登録も可能。ただし、Webの場合は数日の時間を要する。本人確認用に顔写真の付いた免許証、パスポートなどに加え、保険証などの2点が必要
↑マップレンタルでは、店頭での会員登録のほか、Webでの登録も可能。ただし、Webの場合は数日の時間を要します。本人確認用に顔写真の付いた免許証、パスポートなどに加え、保険証などの2点が必要

 

【Step.2 リクエストと受け取り】

Webで事前予約を行えばスムーズ&安心

会員番号が決定した段階で機材の貸し出しが可能になりますが、使用したい機材の在庫が必ずあるとは限りません。そのため、事前にWebから予約するのがおすすめ。特に運動会シーズンなどは、望遠レンズが出払ってしまうことも多いそうです。予約自体は会員登録前でも可能。

↑マップレンタルのWebページ。画面の「カートに入れる」をクリックし、予約する。予約は1か月前から可能で、直前でも貸し出しがスムーズに行える。ただし、Webから行えるのはあくまでリクエストのみで、その後メール通知で予約が確定する方式となっている
↑マップレンタルのWebページ。画面の「カートに入れる」をクリックし、予約します。予約は1か月前から可能で、直前でも貸し出しがスムーズに行えます。ただし、Webから行えるのはあくまでリクエストのみで、その後、メール通知で予約が確定する方式となっています

 

↑Web予約は店頭で借りる場合も有効だが、どの機材がいいか迷うこともある。店頭なら現物が見られるうえ、店員に相談も可能。予約がなければ、当日その場で借りられる
↑Web予約は店頭で借りる場合も有効ですが、どの機材がいいか迷うこともあるでしょう。そんなときは、店頭で現物を見ながら店員さんに相談も可能。予約がなければ、当日その場で借りられます

 

【Step.3 受け取り】

配達と店頭受け取りの違いを知ろう!

配達の場合は、基本的に機材の元箱に入った状態で送られてきます。内容の詳細が書かれた貸し出し票が同梱されるので、到着したら機材と合わせて、付属品の有無などを確認しましょう。

 

店頭受け取りには、会員証が必要。店頭貸し出しは、貸し出し書類に記入して、機材が正常に動作するかを確認。貸し出し時は、保護フィルターを付けた状態でカメラバッグやポーチに入れて貸し出してくれます(なしも可)。貸し出しまでの時間は10~20分程度。

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↑店頭貸し出し時は、貸し出し票が付属品の確認票を兼ねています

 

↑店頭貸し出し時は、貸し出し票が付属品の確認票を兼ねる(上)。借りる前に機材の動作を確認できる。店舗所有の機材のほか、自分のカメラで動作確認することも可能だ(下)
↑店頭貸し出しでは借りる前に機材の動作を確認できます。店舗所有の機材のほか、自分のカメラで動作確認することも可能

 

↑マップレンタルでは、店頭貸し出しの場合は1日レンタルが可能で実質2泊3日で借りられてお得。配送では、到着日が1日とカウントされ、2日からの貸し出しとなる点が異なる
↑マップレンタルでは、店頭貸し出しの場合は1日レンタルが可能で実質2泊3日で借りられてお得。配送では、到着日が1日とカウントされ、2日からの貸し出しとなる点が異なります

 

↑今回借りたM.ZUIKO DIGITAL ED 25ミリF1.2 PRO。実売で13万円を超えるレンズだが、1日3300円で借りられた
↑今回借りたM.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO。実売価格で13万円を超えるレンズですが、1日3300円で借りることができました

 

↑今回借りたオリンパスの25ミリF1.2レンズを使用して撮影してみた。十分に整備されていて、機材の状態もベスト。1日思う存分撮影を楽しめた
↑今回借りたオリンパスの25mmF1.2レンズを使用して撮影。十分に整備されていて、機材の状態もベスト。1日思う存分撮影を楽しめました

 

【Step.4 返却】

返却時は付属品の漏れに注意しよう

返却時は、付属品の漏れがないように注意。紛失した場合は、実費を支払う必要があります。送付の場合は、送付されてきた箱に戻してショップに送ればOK。申し込み時に送料も支払った場合は、同梱の返却用の着払い伝票を使います。

レンズレンタル5つの疑問

レンズや機材を借りる際は、故障や期限など気になることも多いですよね。そこで、今回取材したマップレンタルの清水さんに、機材を借りるときに気になる5つの疑問を聞いてみました。

お話を聞いた人/清水由香子さん

↑「プロの方だけでなく、写真やカメラのファンの皆さまに、広くご利用いただいています。店頭では、貸し出し機材の相談も可能です」(清水さん)
↑「プロの方だけでなく、写真やカメラのファンの皆さまに、広くご利用いただいています。店頭では、貸し出し機材の相談も可能です」(清水さん)

 

Q1. 万が一レンズを壊してしまったら?

機材が壊れたり、水没したりといった場合のために、レンタル代金の10%を必ず支払っていただく補償制度を設けています。ただし、5000円は免責となり、お支払いいただく必要があります。紛失など実機がない場合は補償できなくなりますので、壊れていても機材をお持ちいただくようにお願いいたします。

 

Q2. 海外旅行に持っていってもOK?

海外への持ち出し自体は禁止していませんが、当店の補償制度は国内のみ有効となります。そのため、海外でトラブルがあった場合、すべて実費となりますので、ご自身で別途、保険にご加入いただくことをおすすめします。

 

Q3. 返却期限に間に合わなかったら?

期間終了日時までにご連絡いただければ、ほかのご予約が入っていない場合は、貸し出しの延長が可能です。ご連絡いただけなかった場合は、レンタル料金の150%をご請求させていただきます。また、延長をお断りした機材の場合も、同額をご請求させていただきますのでご注意ください。

 

Q4 貸し出しているレンズのマウントは?

ニコン、キヤノン、ソニーのEマウントとマイクロフォーサーズのレンズをご用意しています。ただ、レンズの種類は、現時点ではニコンとキヤノンが多くなっています。ソニーとマイクロフォーサーズもご要望が多くなってきていますので、今後拡充していけたらと考えております。

 

Q5. 交換レンズを借りやすいタイミングは?

機材はできるだけ数多く用意するようにしておりますが、主に運動会シーズンは望遠レンズを中心に在庫がなくなってしまう場合が多くなっています。5月から9 月にかけては、オンシーズンとなりますので、早めのご予約をおすすめします。また、ご来店いただいて機材を選ぶといった場合は、金曜日や10時、12時、19時といった混雑時を避けていただいたほうが、スムーズにご対応できるかと思います。

 

【まとめ】カメラ専門店はレンズが豊富、かつレンズ以外もお得!

レンタルショップのなかでも、今回取材したマップレンタルのようにカメラ機材専門のショップは、交換レンズの種類や数が豊富。また、店頭で相談できるメリットもあり、多少割高でも安心して借りられます。長期間借りる場合は割引制度がある場合も多いでうが、1日ごとに加算されるので使う日にちを決めて、1~3日程度でのレンタルがおすすめです。

 

レンズのレンタルサービスは、メーカーが行っている場合もあります。現在のところ、オリンパス(オーナーズケアプラス)やパナソニック(LUMIXコンシェルジュサービス)などがレンズレンタルサービスを行っており、多くは有料サービスとなりますが、レンタルショップよりもさらに低価格で提供しているケースも多くあります。ただ、これらは、基本的にレンズを試してもらうためのサービスなので、自分の都合に合わせて機材を借りられるとは限りません。あくまで購入する前に試したいという場合に有効なサービスといえます。

 

今回は対象をレンズに絞りましたが、レンタルショップではカメラ本体やビデオカメラ、周辺機器なども借りることができます。とりあえず会員になっておいて、気になる機材があったら借りて使ってみて、必要な機材は別途購入するといった使い方もよさそう。ただし、マップレンタルも含めて、発売直後のカメラや高級機材は取引実績がないと貸してもらえない場合もあります。そのため、日ごろからレンタルショップと仲良くしておくと、より便利に使えるでしょう。

 

解説/吉森信哉 写真/河野弘道

 

協力/マップレンタル

 

“NOレフ”時代のカメラ選び。中級ミラーレス購入前に確認すべきポイント

第1号機の発売から10周年を迎えたミラーレス一眼は、その進化のスピードを一層加速。今春発売のモデルの多くは一眼レフを超える高速連写と多点AFを実現しています。ここではそのなかでも、機能と携帯性、価格のバランスが取れたミドルクラスモデルの性能をチェックしました。

 

※「画質」は、ISO感度と絞り値、焦点距離を揃え、露出とホワイトバランスはオートで撮影して評価。「AF」は、カメラに向かって走るオモチャの電車をAF-Cモードで連写して評価。「電子シャッター」は、高速な扇風機を撮影することで、動体歪みの発生具合をテストしました。スジが多く写るものほど歪みが生じがちです。

 

【解説する人】

カメラマン 永山昌克さん

雑誌やWEBで撮影と執筆を行っています。休日は、父としてミラーレス一眼で息子たちの成長記録を撮影。

 

「一眼レフ」から主役を奪う「ミラーレス一眼」の急成長

本格的なカメラといえば、従来は一眼レフでしたが、最近ではミラーレス一眼が取って代わりつつあります。販売ランキングを見ても、市場の主役がもはやミラーレス一眼なのは明らか。世界シェアではまだ一眼レフが優勢とはいえ、逆転するのも時間の問題でしょう。

 

そんな主役交代を象徴するような製品がキヤノン「EOS Kiss M」です。Kissシリーズといえば、フィルムの時代からデジタルの時代まで、ファミリー向け一眼の定番として人気を集めているロングセラー機。それがついにミラーレス化したのです。

 

Kissの特徴である初級者でも迷わずに扱える操作性と安定感ある画質を継承しつつ、小さなボディに中級機に迫る高機能を凝縮。ミラーレス機にKissブランドを冠したことは、時代の流れと同社の意気込みの表れと言えます。

 

それを迎え撃つライバルは、ミラーレスの実績ではキヤノンを上回るパナソニックとオリンパスの新作。センサーサイズや画素数といったスペックではKiss Mに及びませんが、機能の豊富さや交換レンズの充実度では勝っています。

 

【その1】一眼の雄“Kiss”がついにミラーレスに出陣

キヤノン

EOS Kiss M

実売価格9万5580円(15-45キット)、12万420円(ダブルズームキット)

EOS Kissブランドを冠する初のミラーレス一眼。外観は既存モデルのEOS M5と似ていますが、モニターがチルト式からバリアングル式に変更されたほか、操作部のレイアウトを初級者にも扱いやすいように一新。瞳AFや4K動画などにも対応し、撮影機能が大幅に強化されています。

SPEC●レンズマウント:EF-Mマウント●モニター:3.0型約104万ドット、バリアングル、タッチ対応●EVF:約236万ドット●2410万画素●秒約7.4コマ連写●常用最高ISO25600●サイズ:W116.3×H88.1×D58.7㎜/約387g

 

 

樹脂製ボディで、上級機ほど高級感はありません。EVFを内蔵しながら小型軽量ボディを実現したのは魅力大。

 

画質:未評価(※)

APS-Cセンサーと新開発エンジンを搭載

APS-Cサイズの有効2410万画素センサーと新エンジンDIGIC 8によってクリアで色ノリのいい発色を実現。押すだけのフルオートでも見栄えのいい画質が得られそうです。

 

AF:未評価(※)

センサーの全画素がAFと撮像の働きを兼ねる「デュアルピクセルCMOS AF」によってスピーディなAF駆動を達成。動きのある被写体にもサクサクとピントが合います。

 

電子シャッター:未評価(※)

シーンモードから「静音撮影」を選択することで、電子シャッターによる無音撮影ができます。ただし、その際は絞りや感度の選択、連写などはできず、カメラまかせになります。

 

【プロのイチ押し機能!】

シビアにピントを合わせる瞳AFに対応

人物の顔を検出した状態であれば瞳の部分にピンポイントでフォーカスを合わせる「瞳AF」に対応。同社ミラーレスでは初の搭載で、ポートレート撮影が快適になりました。

↑2瞳AF使用時は、モニターに顔検出の枠と瞳検出の枠の両方が表示されます

 

※:EOS Kiss Mの作例はすべて試作機で撮影したものです。そのため、評価を行っていません

 

 

【その2】独自のチルト式EVFで自在にスナップを楽しめる

 

パナソニック ルミックス

GX7 Mark

実売価格11万9750円(レンズキット)

2016年に発売されたGX7 MarkⅡの後継機。チルト式EVFを内蔵しつつ、センサーの高画素化や撮影機能の強化を実現。手ブレ補正は、ボディ内5軸+レンズ内2軸で強力。グリップには手触りの良いシボ素材が張られ、ホールド感も良好です。

SPEC●レンズマウント:マイクロフォーサーズ●モニター:3.0型約124万ドット、チルト、タッチ対応●EVF:約276万ドット●2030万画素●秒約6コマ連写●常用最高ISO25600●サイズ/質量:W124×H72.1×D46.8㎜/約450g

 

このクラスとしてはボタン類が多めで、直感的に操作できます。柔軟なカスタマイズに対応する点も魅力。

 

前機種で省かれたEVFのチルト機構が復活。最大90度可動でローアングル撮影がしやすいです。現状、GX7特有の機構となります。

 

画質:★×4

新センサーで細部まで解像!自然な発色も◎

前モデルよりも高画素化された有効2030万画素の4/3型Live MOS センサーによって、細部まで比較的くっきりと描写できた。発色にクセはなく、素直で自然な色再現。ISO3200くらいまでなら気になるノイズも見られませんでした。

 

AF:★×5

位相差AF非対応も動体予測に優れた高精度なAFを搭載

AFテストの合焦率は93%と好成績を記録。独自の空間認識技術を用いたコントラストAFを採用し、動体予測や顔・瞳認識にも対応。好きな測距点を登録できるカスタムマルチAFも便利です。

 

電子シャッター:★×4

撮影シーンに応じてメカ/電子シャッターの自動切り替えも可能

撮影メニューのシャッター方式では「自動切り替え/メカシャッター/電子シャッター」の3種類が選択できます。動体歪みの度合いは少なめ。歪みが気になる場合はメカシャッターを使うといいでしょう。

 

【プロのイチ押し機能!】

モノクロ撮影をとことん楽しめる

発色傾向をカスタマイズする「フォトスタイル」の新モードとして「L.モノクロームD」に対応。ハイライトとシャドウを強調しつつ、階調豊かなモノクロ表現が楽しめます。

↑「L.モノクロームD」では、フィルム風になる粒状感も調節可能です

 

【その3】高品位なデザインと豊富なアクセが魅力

オリンパス

PEN E-PL9

実売価格10万5840円(ダブルズームキット)

女性や若年層から絶大な支持を得ているPENの最新作。2016年発売のE-PL8から撮影機能が強化されたほか、よりビギナーに親しみやすいように操作系を改良。SNSとの連携機能や4K動画への対応、多彩なアクセサリー群も魅力です。

SPEC●レンズマウント:マイクロフォーサーズ●モニター:3.0型約104万ドット、チルト、タッチ対応●EVF:非搭載●1605万画素●秒約4.8コマ連写●常用最高ISO25600●サイズ/質量:W117.1×H68×D39㎜/約380g

 

EVFは非搭載。チルト式の液晶は下方向に最大180度まで可動し、自分撮りもスムーズに楽しめます。

 

E-PL8ではストロボを外付けとしていましたが、本機は天面にポップアップ式ストロボを内蔵。使い勝手がよくなりました。

 

画質:★×3

低ノイズな高感度画質とクリアな発色は好印象も控えめな画素数が惜しい

最新モデルにしては画素数が有効1605万画素と控えめに感じられます。わずかな差とはいえ、2000万画素クラスに比べて細部表現はやや劣ります。クリアで抜けのいい発色は好印象で、高感度画質についてもISO3200くらいまでは十分実用的。

 

AF:★×5

コントラストAFながら優秀な合焦率を記録し瞳AF機能にも対応

AFテストでは、合焦率92%と優秀な成績を記録しました。AFは121点の測距点を持つコントラストAFで、顔優先AFや瞳優先AF、9点のグループターゲットAFなどにも対応しています。

 

電子シャッター:★×4

通常モードでは電子シャッターは使えませんが、アドバンスフォトモードの「静音撮影」を選ぶと、作動音がしない電子シャッターによる撮影が可能になります。動体歪みの度合いは合格レベルです。

 

【プロのイチ押し機能!】

さらに充実した16種類のアートフィルター

特殊効果によって雰囲気のある写真を手軽に撮れるアートフィルターに「ネオノスタルジー」が追加。ノスタルジックな雰囲気と現代性が融合したユニークな効果です。

 

↑アートフィルターの設定画面では、効果を確認しながら選べます

 

小倉 唯が語る「デザインのこだわり」とは!? ハイレゾプレーヤー「AK70 MkII Yui Ogura Edition」の誕生秘話を聞く

Astell&Kernから、人気のハイレゾプレーヤー「AK70 MkII」と声優・小倉 唯とのコラボモデル「AK70 MkII Yui Ogura Edition」が4月14日より数量限定で発売されます。販売は、アキハバラe市場、アニメイト(オンラインショップのみ)、e☆イヤホン、ビックカメラ、フジヤエービック、ヨドバシカメラ各店で、先行予約を受付中。直販価格は8万9980円です。

 

「AK70 MkII Yui Ogura Edition」は、人気のハイレゾ対応オーディオプレーヤー「AK70 MkII」をベースに、小倉 唯さんの監修の下で実姉のイラストレーターsakittyart描き下ろしのイラスト&ロゴをフィーチャー。ボイスメッセージのほか、録り下ろしの新曲「Brand-New-Road」を192kH/24bitのハイレゾフォーマットで収録しています。

 

今回は、小倉唯さんと、曲を手がけた多保孝一さんのインタビューをお届けします。

 

――今回のコラボの話を聞いたとき、どう思われましたか?

小倉さん(以下、敬称略):こういったコラボは初めての経験なので、うれしい反面不安な気持ちもあって、みなさんに迷惑かけないように頑張らなきゃ、という気持ちになりました。

 

――今回は製品のデザインも小倉さんがご自身で行われたということですが。

小倉:もともと私は自分がCDデビューすることすら予想していなかったので、まさか自分の音楽プレーヤーが出るなんて考えてもみませんでした。ただ、デザインを自分で決められると伺ったときに、パッと姉にデザインを描いてもらいたい、というアイデアを思い付いたんです。今回は、色々な方とコラボして作り上げていくということがテーマだったので、姉の力も借りることにしました。カラーのピンクは私のイメージカラーでもあるのですが、男女問わず使って頂きやすいようにちょっと濃いめのピンクにしています。ぜひ、差し色として使ってほしいですね!

 

――収録曲「Brand-New-Road」を初めて聴いたときはいかがでしたか?

小倉:感動しました! 仮歌の時点で完成されているんじゃないかと思ったくらい。わたしが歌わせて頂くのも恐れ多かったのですが、せっかく歌わせて頂くのなら楽しんでやろう、と決めて精一杯歌いました。歌を入れ終わって完成した曲を聴いたときは、自分の声なんだけど自分じゃないみたいな不思議な感覚になりました。

 

多保さん(以下、敬称略):今回の曲を作る際、小倉さんのステージ映像を拝見したのですが、小倉さんの包み込むような存在感がすごいなと思って。それで“母性”をテーマにしました。曲はもともと打ち込みだけで作っていたのですが、ハイレゾであることを意識して生楽器を入れました。曲の最初のほうはシンセサイザーの音が続くんですが、サビになるとピアノとストリングスが入ってきて、バッと霧が晴れて世界が切り替わっていく感じをぜひ聴いて頂きたいですね。

 

――収録のときのエピソードなどがあれば聞かせて下さい。

多保:僕の曲はメロディのリズムが独特らしく、歌うのが難しいと言われることもあるのですが、小倉さんは最初からかなり歌いこなしていたのが印象的でした。

 

小倉:多保さんのボーカルディレクションがすごくわかりやすくて、スッと頭に入ってきました。そして、歌っていくうちに色々発見もあって、すごく貴重なレコーディングになりましたね。

 

――今回の曲はハモリなどもあって難しいそうでしたが……

小倉:私はもともとハモリが好きなので、楽しく収録できました。

 

――どういうシーンで聴くのがオススメでしょうか?

多保:希望を感じる曲なので、心が疲れたときに聴いてもらいたいな、と思っています。

 

小倉:この曲は不思議な曲で、聴くときの気持ちによって聴こえ方が違ってくるんです。聴く人の気持ちに寄り添ってくれる曲なので、楽しいとき、辛いとき、色々な気分のとき聴いてほしいです。

 

――お二人にAK70MkIIを使って頂いたとのことですが、聴いた感じはいかがでしたか?

小倉:わたしが普段聴いているプレーヤーと比べると、音質がすごく良くてびっくりしました。わたしは音楽を作る側の人間でもあるのですが、スタジオで聴くような音に近いと感じました。

 

多保:「Brand-New-Road」をずっと聴いていたんですけど、まず解像度の高さにビックリ。レンジの広さもすごいです。細かいところまで聴こえ過ぎたり、派手過ぎたりすると疲れることもあるんですが、解像度が高いのに心地よく聴けました。小倉さんの声の高いところもキレイに聴けて、お気に入りですね。

 

――最後にファンの方々にメッセージをお願いします。

小倉:今回の曲や製品は、色々な方とのコラボによって生まれたものになっていますので、私のファンの方はもちろん、音楽ファンの方にも聴いて頂ければなと思っています。みなさんの人生の宝物のひとつに加えて頂ければうれしいです。ぜひよろしくお願いします。

 

「AK70 MkII Yui Ogura Edition」は4月14日より限定500台で発売となります。収録曲の「Brand-New-Road」は、今後のリリースなどは現在のところ未定となっており、当面はこのコラボモデルでしか聴けないとのこと。気になる方は、ぜひチェックしてみて下さい。

4Kテレビ本当の「お買い得度」チェック! 大手の入門モデルが使い勝手抜群だった

12月の4K・8K本放送開始に向け、4Kテレビは低価格帯モデルが充実してきました。そこで今回は、機能が充実した大手メーカーのエントリーモデルを3機種ピックアップ。プロが性能やリモコンの使い勝手などを検証し、本当にお買い得かを見極めます。

※テレビのサイズ/質量はスタンドを含む数値

 

【解説する人】

テクニカルライター 湯浅顕人さん

PC&AVのライター。様々な音楽コンテンツをよく視聴するため、4Kテレビの音質にもこだわっています。

 

大手メーカー製の入門機は高コスパ

4Kテレビは低価格帯モデルのラインナップが充実してきました。ここで取り上げたのは、大手メーカー製の入門機モデル。テクニカルライターの湯浅顕人さんによれば、これらのモデルは高い技術を搭載しているといいます。

 

「大手メーカーのエントリーモデルは上位機に使われる高画質技術を踏襲していることが多く、高コスパです。東芝のレグザ C310Xは、同社のミドルクラス・M510Xと性能がほぼ変わりません」

 

<採点項目チェック>

1.操作性

リモコンの使い勝手を中心にチェック。ボタンの配置やレスポンスのスピードを検証しました。

2.ネット機能

ネットコンテンツの充実度をチェック。検索のしやすさやアクセス時のラグも検証しました。

3.画質

地デジ放送の4Kアップコンバート性能に注目。ワイプ画面などでの微細な描写も評価しました。

4.音質

人の声の聴き取りやすさを中心に検証しました。重低音強化など音声モードの多彩さも評価。

 

【その1】新回路の搭載により鮮やかで自然な色を再現!

パナソニック

ビエラ TH-49FX600

実売価格16万4220円

多くの補正ポイントを持つ色忠実補正回路を搭載し、鮮やかかつ自然に再現。よく見るチャンネルやアプリなどを登録すると、「かんたんホーム」画面からすぐアクセスできます。●サイズ/質量:W1102×H699×D232㎜/約15㎏4Kチューナー:非搭載4K VOD対応数:7地デジ/BS・110度CS:各2HDMI入力端子:3

 

操作性:★×5

リモコン上部左によく使うボタンを配置

「アプリ一覧を表示する『マイアプリ』や、録画&VODコンテンツを一覧できる『アレコレ』など使用頻度の高いボタンを集約し、押しやすい設計。起動のレスポンスも早く、快適でした」

 

ネット機能:★×4.5

ウェブプラウザがプリインストールされてすぐページ閲覧可能

「VODやアプリは購入時から非常に豊富で、さらにマーケットでアプリを追加可能。初めからウェブブラウザが利用でき、ネットをつないですぐにページの閲覧ができるのも便利です」

 

画質::★×5

ワイプ内に映った小さな顔も柔らかくキレイに描写

「地デジの4Kアップコンバートは、自然な色合い。ワイプ内の人の顔では輪郭こそキリッとしていないものの、柔らかく表現されキレイでした。4Kネイティブ映像は、艶やかな鮮やかさです」

 

音質:★×5

内蔵スピーカーとは思えないほどの重厚な音質を実現

「スピーカーを外付けしているかと思うほどの美音で、小音量でも人の声がクリアに聴こえました。映画鑑賞では『低音強調』をオンにすれば、より迫力のあるサウンドが楽しめます」

 

【その2】明るさセンサーを内蔵し部屋の明るさに即マッチ!

シャープ

AQUOS LC-50US5

実売価格15万4630円

新開発エンジンを搭載したことで、従来モデルよりも精細感を高め、臨場感豊かな映像を再現。「明るさセンサー」によりバックライトを自動調整でき、見やすい映像を実現します。●サイズ/質量:W1126×H719×D271㎜/約22.0㎏●4Kチューナー:非搭載●4K VOD対応数:3●地デジ/BS・110度CS:各3●HDMI入力端子:4

 

操作性:★×5

テレビとネットの操作ボタンエリアを視覚的に区分

「リモコンの上半分は『テレビ操作ゾーン』で黒色に、下半分が『ネットコンテンツ操作ゾーン』で白く塗り分けられて見やすいです。音声操作の認識精度は抜群で、自然に話せばOK」

 

ネット機能:★×5

視聴履歴を基にオススメの番組やネットコンテンツを表示

「AIoT技術を生かしたクラウドサービス『COCORO VISION』が秀逸。テレビの前に座るだけで電源が入り、ユーザーの視聴履歴などを基にオススメの番組やネットコンテンツを表示します」

 

画質:★×4

肌の質感を滑らかに仕上げ色合いも自然

「地デジの4Kアップコンは髪の毛や肌の質感が滑らかで、色合いも自然。4Kネイティブに迫るほどの精細な映像を楽しめます。ワイプ内の人の小さい顔も、自然に表現されていました」

 

音質:★×4

定位感があり楽器や人の位置を確かに感じられる

「定位感があり、楽器の位置や話している人の移動を鮮明に感じられます。特に高音に優れ、映画内の金属音などは、大きな音は歪まず、小さな音は埋もれずにしっかりと聞こえました」

 

【その3】ノイズを効果的に除去して地デジ放送もクリアな画質に

東芝

レグザ 49C310X

実売価格10万円

「地デジビューティ」で地デジ放送の映像ノイズを効果的に除去し鮮明な映像に仕上げます。「みるコレ」機能を使えば「SFアニメ」などテーマを登録するだけで一年中自動で録画。●サイズ/質量:W1110×H695×D248㎜/12.0㎏●4Kチューナー:非搭載●4K VOD対応数:6●地デジ/BS・110度CS:各3●HDMI入力端子:4

 

操作性:★×5

録画・再生に使うボタンが集約されて使い勝手良好

「録画予約や録画番組の再生に必要な『番組表』『録画リスト』『十字ボタン+決定ボタン』といったボタンを集約しているため、快適に操作可能。数字ボタンは大きくて押しやすいです」

 

ネット機能:★×5

好きなタレントやジャンルの映像を手軽に探して見られる

「『みるコレ』ではタレントやジャンルで検索すると、テレビ番組とVOD全体から探し出します。加入していないVODのコンテンツからも検索可能。テレビCMも検索対象となるのは秀逸です」

 

画質:★×4

動きの速いシーンでも滑らかに描写し輪郭も際立つ

「残像が少なく、動きの速いシーンでも滑らか。地デジではわずかに輪郭がぼやけますが、ネイティブ4K動画なら問題ありません。色再現も忠実で、鮮やかかつ自然に濃淡を表現できます」

 

音質:★×4

「クリア音声」をオンにすれば人の音声がハッキリ!

「デフォルトでは音がややこもるものの、『クリア音声』をオンにすると、人の声が際立ちます。効果音やBGMとの相性も良く、ニュース番組のほかドラマや映画でも不自然さがありません」

日本と海外のカメラはこれからどうなる? ソニーブースに訪れたアジアの写真家たちに聞いてみた

スマートフォンで写真を撮る人が世界中で増えましたが、日本が誇るデジタルカメラはどうなっていくのでしょうか――。3月1日、GetNavi webは世界最大級のカメラの祭典「CP+」でソニーブースに訪れた外国人写真家たちを取材。私たちは彼らにインタビューを行い、日本のカメラをどう見ているのかを調査しました。取材からはミラーレス機の発展に高い期待が寄せられていることがわかってきました。

 

ベトナム

Tuan Ngnyen (ウェディングフォトグラファー)
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CP+に来たのは今回が初めて。Tuanさんは「日本のカメラは世界一」と興奮気味に話してくれました。「毎年、新しい機能や性能を見るたびに、日本のカメラはスゴいと思っています」

 

なぜソニーのカメラを気に入っているのでしょうか。「ソニーはお客様の話をきちんと聞いてくれる」とTuanさんは言います。「ソニーはユーザーのニーズをきちんと把握し、いつも期待に応えてくれます。これは私にとって最高ですよ」

 

日本のカメラには今後もテクノロジーを進化させてほしいと話すTuanさん。カメラのテクノロジーが増えることは、写真家にとっても良いことだと考えています。

 

インドネシア

Fajar Kristiono (ウェディングフォトグラファー)、Benny Lim (ウェディングフォトグラファー)、Daniel Tjongari (風景フォトグラファー)、Glenn Prasetya (ファッションフォトグラファー)

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↑ (右から)Benny Lim氏、Glenn Prasetya氏、Daniel Tjongari 氏

 

CP+は、外国人の写真家にとっても刺激的な場所。インタビューした4人のインドネシアの写真家たちは、口を揃えてカメラの最先端テクノロジーを見に来たと話していました。オートフォーカスやセンサーなど「日本のカメラはテクノロジーという点で1歩先を行っている」とDanielさんは言います。

 

彼らは「α」の性能に大満足しているようですが、特にウェディング写真やファインアートを撮影するプロにとってこのシリーズは良いと話していました。「画像は細部に至るまで美しい」という意見が出ると、全員が同意。

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↑ 一番左がFajar Kristiono氏

 

カメラの今後のトレンドについて尋ねると、4人は「ミラーレスカメラにシフトしている」と話していました。インドネシアではプロの写真家の間でもミラーレスの話題で持ちきりだとか。また、日本でも見られるように、インスタグラムなどソーシャルメディアが普及するにつれて、良い写真を撮りたいと思う人が増えてきているようです。Bennyさんは「みんながミラーレスカメラを欲しがっている」と言います。カメラで撮った写真をスマホに簡単に送れることもその一因のようですね。

 

マレーシア

KL Yeam(デジタルカメラや写真のメディアを持つ出版社「Digital Imaging Publication」のエグゼクティブ・ディレクター)
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KL YeamさんにとってCP+は今回で2回目。「ほぼすべてのカメラ・写真ブランドが集結し、業界を盛り上げようとしている所が素晴らしい」と、このイベントを高く評価しています。イベントの規模も「ちょうど良い」と考えており、ドイツのカメラ見本市のフォトキナと比べて、出展者の質が良いことも注目に値すると話していました。

 

他の写真家と同じように、KL Yeamさんは「未来はミラーレスだ」と言い切ります。最近ではソニーのα9をスポーツイベントの取材で使ったそうですが、その画質や性能――特にサイレント撮影――は「とても良かった」と話していました。さらに、ミラーレスカメラは年々より小さくなっており、バッグのなかでかさばらず、とても持ち運びやすいとも述べていました。これが、マレーシアでミラーレスカメラが人気を伸ばしている理由の1つです。

 

そして、そのなかで一番の人気を誇るのがソニーです。他のカメラメーカーはαシリーズに追いつこうと努力していますが、「マレーシアではソニーのカメラがナンバー1」とKL Yeamさんは断言。「ソニーは他のどのメーカーよりも革新的で創造的です」

 

カメラ業界のゲームチェンジャー

スマホに脅かされている日本のデジタルカメラは、「インスタグラム効果」によってミラーレス機に活路を見出しました。ある調査によると、タイではミラーレスカメラがステータスシンボルを示す「高級品」になりつつあるようです。しかし、このようにカメラ業界の状況を劇的に変えているのは、インスタとソニーなのかもしれません。

 

撮影/我妻慶一

手間がかかるのが魅力の「ジュークボックス」をあえて現代に使うマニアたち

かつて、アメリカのカフェや娯楽場では必ずと言って良いほど存在したジュークボックス。コインを入れ、目当ての音楽を聴く機械ですが、1980年初頭までは日本でも喫茶店やスナックなどでよく置かれていました。まばゆい光で自由なデザインは、映画のワンシーンでも時代を表現する際のシンボリックなモノとして度々登場していますが、このジュークボックスを現代でも愛し続けコレクションをする人がいました。自宅で鳴らすジュークボックスの魅力と、コレクターたちの深い世界についてマニアの一戸英樹さんに話を聞きました。

 

↑ジュークボックスマニアの一戸英樹さん。古いモノ好きが高じて、一時は恵比寿に雑貨店を開いていたことも

 

 

音を鳴らすまで手間がかかるのもジュークボックスの魅力

――もともと一戸さんがジュークボックスにハマったきっかけは何だったのですか?

 

一戸英樹さん(以下:一戸) もともと富士重工が作っていた「ラビット」というスクーターが好きで集めていたのですが、集めているとバイク仲間ができて。バイクに乗りながら、ジュークボックスも愛するマニアの方が手持ち以外の機械をレストアするために、「いま持っているものを手放したい」という話を聞きました。その方が持っていたモデルは以前からカッコいいと思っていたので、すぐ購入することに。それがワーリッツァー社の2700というモデルでした。そこからどんどんハマっていったんです。

 

――でも、ジュークボックス自体、もともとが業務用だから家に置くのは大きいですね。

 

一戸 そう。でも、カタチとかデザインがカッコ良いことと、僕はなんでもそうなんですけど、便利なモノが嫌いで(笑)。

例えば、レコードを聴くにしても、古いメカ的なほうが好きで、色々と段取りをして、やっと音が出る……みたいなほうが楽しいんです(笑)。いま、スマホとかパソコンとかで簡単に音楽を聴ける時代になってるけど、僕はそれがあまり面白くない。むしろ面倒臭いほうが好きなんです。

 

↑一戸さんが最初に購入したジュークボックス(ワーリッツァー2700/1963年製)。ネオンのまばゆい光が美しい

 

 

ジュークボックスコレクターの情報網はネットより速い?

――ジュークボックスは基本業務用ですし、大きいし、現代に残っている個体自体もすごく少ないように思うのですが。

 

一戸 そうですね。ただ、最近は目黒にあるフォルクスワーゲン・ビートルの専門店「FLAT-4」とかでも売られるようになったし、昔に比べれば手に入れやすくなったんじゃないですかね。

 

――そのコレクターのお仲間はどうやって古いジュークボックスを見つけてきたのでしょうか?

 

一戸 どうなんでしょうね。インターネットではないことだけは確か(笑)。きっとマニア同士の繋がりで「◯◯県で◯◯製のジュークボックスがあった」「売り手を探しているらしい」という情報がすぐに入ってくるんだと思うけど、それだけ狭い世界だからかもしれません。

 

僕は2台のジュークボックスを持っていますが、1台はさっき言った最初に買ったワーリッツァー社製の2700というモデル。次に買ったのが同じワーリッツァー社製の「2500」というモデルなんですが、これは「どうも沖縄にあるらしい」という話をマニア同士の情報網を通じて聞いて、ボロボロだったものを譲り受けて、レストアして再生しました。

 

――レストアすると言っても、技術はもちろん、パーツの入手などはどうされるんですか?

 

一戸 仲間内で直せる人もいたし、ジューク全盛期から設置されているお店に出向いてメインテナンスをし続けていたプロのメカニックの人もいたので大丈夫でしたね。あと、パーツはアメリカから直接取り寄せて。僕が買ったのは今から22年前で、いまみたいにebayとかがある時代ではないから、やはり仲間内でまとめてアメリカのパーツ屋さんに通販でオーダーする。一度にオーダーしたほうが送料が安いですからね。

 

↑一戸さんが沖縄から仕入れ、仲間内でレストアしたという2台目(ワーリッツァー2500/1961年製)。スピーカーの前面に竹を模したパーツを配列するなど、アメリカ人が考えたであろう、オリエンタルなデザイン

 

↑アメリカの業者から通販で購入し、ストックしているレコード針と真空管。「アメリカは古いパーツも長く取っておく習慣のあるすごい国」と一戸さん

1960年代のジュークボックスが一番近未来的

――いわゆるジュークボックスと言うと、丸いドーム型の木箱に入ったものを想像しますが、一戸さん所有の2台はどちらかと言うと、エッジが利いたデザインですね。

 

一戸 みんながジュークボックスをイメージするドーム型のタイプは1940~1950年代までのもので、アメリカの主力機。よくジュークボックスと言うと、フィフティーズとかのリーゼントっぽい人が好むけれど、ああいうのが好きな人たちは、この辺の丸いドーム型が好きかもしれないですね。でも、僕はあまりこのタイプが好きじゃなくて、1960年代のクロムメッキのパーツが多くて、ビカビカしているデザインが自由なもののほうが好きなんです。

 

たぶんアメ車とかと同じだと思うんです。アメ車も1950年代までは、流線型のいかにもクラシックな感じだけど、1960年代に入ると、直線でクロムメッキパーツが増えていくでしょう。こっちのほうが僕は断然カッコ良いと思ってるんです。ジュークボックスもあえてなかに入っているレコードの動きがスケルトンで見える仕組みになっていたり、近未来的な感じなんですね。

 

だけど、 これが1970年代に入ると、ジュークボックスはまた、ただの箱のようになって、レコードの中身は見られなくなるんです。こうなるとまた面白くないんですね。だから、僕や仲間内で欲しいなと思うジュークボックスは1960年代のモデルにほぼ限定されるんです。

 

――何社くらいのメーカーがあったんですか?

 

一戸 代表的なのは、アメリカのワーリッツァー、アミ、シーバーグ、ロッコーラという4つ。それに日本製もビクターなどが作っていました。

 

↑一戸さん所蔵の資料を見てお勉強。ジュークボックスとして象徴的なドーム型は確かに1940年代の製造とありました

 

↑一方、別の資料に載っていた1960年代製のジュークボックスはギンギラギンでスペイシーなデザイン。この時代のジュークボックスが一戸さんは好みとのこと

 

 

アナログのシングルレコードのドーナツ盤は、ジュークボックスのために開発された規格だった!

――ジュークボックスの中に入れるレコードはすべてシングルですが、自由に入れ替えられるんですよね?

 

一戸 そうです。特に1960年代の音楽は、やっぱりこの時代の機械で聴くのが一番良いですね。いまみたいな良い音が鳴るわけではないんだけど、その時代の雰囲気が感じられますね、やっぱり。

ジュークボックスって、だいたい50枚とか100枚のレコードを収納できるんですけど、アメリカではジュークボックス用のセットが売られているんです。その時代のレコードをベストセットみたいな感じで買うことができる。しかも、単品のシングルでは手に入りにくい曲が入っていたりするから、その曲1枚を入れたいがために、やむを得ずセットで注文してみたり……。でも、アメリカから届いて箱を開けてみたら、目当てのレコードだけ何故か入っていなかったり(笑)。結構テキトーなんですけど、そういう苦労も楽しみながらですね。

 

あと、余談ですけど、アナログのシングルレコードのドーナツ盤って、あれはもともとジュークボックスのための規格だったんです。

 

↑ジュークボックスの中を開けたところ。100枚のシングルレコードが輪のように縦に配列され、目当てのレコードをアームで持ち上げた後、プレイする仕組み

 

↑一戸さんの場合、収録楽曲のタイトルは、すべて手書きですが、レコードをセットで買う場合は、このタイトルカードも印字されたものが同時に封入されているそうです

 

ジュークボックスが日本で主に稼動したのは約30年!

――調べたところによると、日本でのジュークボックス市場は1948年に日本橋高島屋に初展示され、1953年に有楽町の外人バーに設置、1958年ごろのロカビリーブームで盛んになったようですね。

 

一戸 1960年初頭は数千台のみでしたが、1960年代後半から1970年代には、台数がうなぎ登りに伸びて、最盛期は7万台のジュークボックスが稼動していたようです。

 

――しかし、やがて、ジュークボックスは姿を消していくわけですが、この原因はなんだったのですか?

 

一戸 有線放送が始まったことと、あと、やっぱりカラオケですね(笑)。そりゃカラオケには叶わないですよね。

でもね、自分で所有してみると、すごい愛着が湧くものなんですよ。メッキの部分を磨いてレストアした記憶とか、タイトルカードを細かく書いて入れることとか。面倒くさいことではあるんですけど、そこも含めてジュークボックスの楽しさだと思っていますから。

 

――肝心の市場価格ですが、実際に手に入れたいと思ったら、今の相場はいくらくらいですか?

 

一戸 どうだろう……。ピンキリだとは思うけど、だいたい100万円くらいじゃないですかね。ちなみに僕のワーリッツァー社製2500は、沖縄から仕入れたあと、修理費用やパーツ代も含めると、100万円は遥かに越えています。高いものだけど、いまでも飽きず手放したくないし、ジュークボックスがずっと楽しいです。

 

その一番の理由はやはり「手間がかかる子ほどかわいい」という(笑)。やっぱり電話といったらダイヤルを何度もクルクル回したほうが楽しいっていう。僕がジュークボックスが好きなのは、電話機のダイヤルのほうがいまだに好きなのと同じことかもしれない(笑)。

 

ジュークボックスの稼動の様子を見てください。このつたない動き、どこまで柔らかい音は、確かに癒されます。

 

最後に一戸さんは「ジュークボックスで音楽を聴きながらお酒を飲むのがたまらなく好き」とおっしゃっていました。確かに、この音、この光、そしてつたないけど、愛らしいジュークの動き……一度ハマるとヤメられないかも。どこまでも奥が深いジュークボックスの世界、機会がありましたら皆さんも是非一度触れてみてはいかがでしょうか?

 

 

撮影/我妻慶一

人気の「おひとり様向けホームシアター」はどっちのソニーを選ぶべき? ポイントをプロが解説

毎年4月は多くの人々が新しい生活をスタートさせるシーズン。職場や住まいが変わった機会に何か新しいことも初めてみようと考えている方も多いのでは。新生活はワクワクすることもいっぱいですが、何かとストレスもたまりがち。この機会にわが家で映画や音楽、ゲームを大迫力のサウンドと一緒に楽しめる“マイ・シアター”をつくって、うっぷんをスッキリ解消してみてはいかがでしょうか。

 

自宅でゆっくり映画を見るなら“マイ・シアター”がオススメ

就職や転職で新しい住まいに移ったら、まずやるべきことはテレビの確保。最近はパソコンやスマホ、タブレットをテレビの代わりにしているという方も増えたと聞きますが、最新のテレビドラマや生放送のスポーツ番組をタイムリーに見られるのはテレビだからこその魅力です。ブルーレイレコーダーやプレーヤーをつなげば、いつでも好きな時にディスク系のコンテンツも楽しめ、グーグルのChromecastやアマゾンのFire TV Stick、アップルのApple TVなどの端末を使えば様々な動画配信サービスも手軽に楽しめます。休日はNetflixやAmazonプライムビデオ、dTVなどの動画配信サービスで映画やドラマ、アニメ三昧、なんていうのもいいですね。

 

そして、シアターというからには、音にもこだわりたいもの。テレビにもスピーカーは内蔵されていますが、映画のセリフをハッキリとシャープに、効果音を大迫力で楽しむには力不足と感じている方も多いのではないでしょうか。最も手軽にテレビの音をグレードアップするなら、サウンドバーがおすすめです。テレビの足もとに置いて、HDMIや光ケーブルでつなぐだけで、テレビのサウンドがリッチになります。ただ、サウンドバーは人によっては使いづらく感じられるポイントがあります。

 

ひとつは設置性。テレビの前にスピーカーを置くスペースが必要になります。いまどきのサウンドバーはコンパクトでスリムなものも多くなりましたが、使う時だけ出し入れすることの方が手間なので、あらかじめテレビラックの上など置き場所を確保してから導入を考えた方がよいでしょう。

 

そしてもうひとつ注意したいポイントは、迫力ある音が出せるぶん、夜中や音が漏れやすい集合住宅などでは大音量を出すことがためらわれてしまいます。映画館のような大音量は無理でも、せっかくならば大きな音で聴きたいものですよね。そこで、周囲や時間帯を気にせず、ひとりで思いっきりシアターサウンドを楽しめる注目アイテムを紹介します。

 

震える肩乗せスピーカー「SRS-WS1」

最初に紹介するのは、肩に乗せて使うソニーのワイヤレスウェアラブルスピーカー「SRS-WS1」です。本機は3月のはじめに放送されたテレビ番組で紹介されたところ人気に火が付いてしまい、残念ながら現在はオーダーストップがかかっているという人気ぶり。価格はオープンですが、発売当初はソニーの直販サイトで2万6000円前後で販売されていたように記憶しています。生産完了になったわけではないので、近く販売が再開されることを期待しましょう。

 

本製品は主にテレビのサウンドを迫力いっぱいに楽しむためのスピーカー。専用のデジタル無線送信機をテレビに接続して、見通し約10mの距離まで離れてもデジタル無線技術で音声信号を飛ばして、クリアなサウンドを耳元で鳴らせます。

 

さらにもうひとつ大きな特徴があります。再生されるコンテンツの音声信号に70~80Hz以下の低音成分が含まれていたら、信号を増幅して振動に変えて、本体が震える機能が搭載されています。例えば迫力の重低音を含むアクション映画やゲームを視聴する際に、臨場感がプラスされる新しい体験を味わうことができます。

 

バイブレーション機能は特にゲームを遊ぶときにいつも以上の臨場感を加えてくれます。振動は「オフ」を含めて全3段階に切り替え可能。シリアスなドラマやジャズボーカルの音楽ビデオをしっとりと聴きたい時にはオフにしておくといいでしょう。本体にスマホをつなぐこともできますが、Bluetoothではなくパッケージに同梱される専用のイヤホンケーブルを使います。

 

テレビとの接続には光デジタルケーブルやアナログ音声ケーブルを使うので、基本的にはテレビとの互換性は広く確保されています。スピーカーのサウンドがとても明瞭なので、リビングに置いたテレビのサウンドを、少し離れたキッチンで家事をしながら聴くなど、カジュアルな使い方にも向いていると思いました。

 

ウェアラブルスピーカーのいい所は、よっぽど大音量を出さない限りは周りにいる人から話しかけられても声が聞こえるところです。急な来訪者があってインターホンが鳴っても大丈夫。ただ、反対に周囲の騒音も聞こえてきます。そしてスピーカーで鳴らしている音はまわりの家族や友だち、恋人にも聞こえてしまうので、一人で盛り上がっているとひんしゅくを買いがち。やはりプライベートルーム用、または一人暮らし用がメインのスピーカーといえるかもしれません。

 

ヘッドホンのように耳を塞がなくても没入感が得られるので、特に夏場には涼しくて重宝しそう。充電台をテレビの横に置いておき、サッと装着すればすぐに自分だけのシアターサウンドが楽しめる手軽さもいいですね。

 

遮音性ばっちりのサラウンドヘッドホン「WH-L600」

より深く、お一人様シアターの世界にのめり込むならサラウンドヘッドホンがオススメ。ソニーから発売された新製品「HW-L600」は、独自の7.1chバーチャルサラウンド機能を搭載するワイヤレスヘッドホンです。ソニーストアの直販価格は2万9800円(税別)。

 

設置は信号処理回路や入出力インターフェースを搭載するスタンドを、薄型テレビにHDMIケーブル、または光デジタル/アナログ音声ケーブルでつなぐだけ。ヘッドホンとスタンドのあいだはデジタル無線接続になり、最大30mの見通し距離まで音声信号を伝送できます。

 

ソニー独自のVPT(Virtualphones Technology)によるサラウンド感はとてもリアル。自然な没入感を特徴としています。元のソースが2chまたは5.1chだったとしても、MATRIXデコーダー機能をオンにすると、入力音声を最大7.1chまでより立体的なサラウンド音場に拡張できます。映画やライブ系の音楽コンテンツと相性抜群。アクション映画では高さ方向の物体の移動感が生々しく再現されるようになり、作品の世界にのめり込んでしまいます。コンテンツに合わせてシネマ/ゲーム/ボイス/スポーツのエフェクトモードも選択可能。

 

イヤーカップが完全に遮蔽されている密閉型ヘッドホンなので、音が聞こえてくる方向や細かな環境音の移動感も実にリアル。例えばFPS(プレーヤー目線でフィールドを駆け巡るシューティング)系のゲームを楽しむなら、音像の定位感や解像度にも優れる本機がおすすめです。そしてスピーカー系の製品のように周囲に音が漏れないので、真夜中にも爆音が出せます。仕事で帰宅時間の遅い方には最適でしょう。イヤーパッドが柔らかく、装着感がとてもいいので、時間を忘れてコンテンツにのめり込まないようご注意を。まわりとのコミュニケーションを度外視して、シアター環境にどっぷり浸りたい一人暮らしの方々を中心におすすめしたい製品です。

 

スタンドもコンパクトなので、常にテレビ横に置いておいても気になりません。普段はテレビの後ろなどに見えないように置いてOK。

 

選ぶポイントは「コミュニケーションの有無」

どちらを選べばいいか、選ぶ際のポイントは2つ。ウェアラブルスピーカー「SRS-WS1」は、テレビの音声を聴きながら周囲の音も耳に入ってくるので、映画を見ながら家族や友人とコミュニケーションを取ることができます。一方、「HW-L600」は密閉型のヘッドホンなので、周囲の音をシャットアウトしてどっぷりコンテンツの世界に入り込めます。視聴中に周囲の音も聴きたいのか、余計な音はシャットアウトしたいのか、自分の視聴環境を考えてみましょう。

 

また、「SRS-WS1」はスピーカーを増やせば最大2人まで同時に音を聴けますが、「HW-L600」は送信機とヘッドホンが1対1なので、後から増設したくてもできません。家族や友人と一緒に映画を見る可能性があるなら、SRS-WS1のほうがいいでしょう。

 

以上のことから、家族と同居されている方や音漏れが気にならない環境の方は「SRS-WS1」、一人でじっくり楽しみたい方や夜間の視聴が多い方は「HW-L600」がオススメです。

 

自分の視聴スタイルや環境に合った1台を選んで、自分だけのマイ・シアターで映画やドラマを楽しんでみて下さい。

 

迷ったら「買う」より「借りる」が正解? 「レンズレンタル」ってなんぞや!?

高級レンズを使ってみたいが予算があまりないといった場合や、たまにしか使わない交換レンズなので購入するほどではないといった場合は、レンズをレンタルするという方法があります。従来、機材レンタルを行っているのは「プロショップ」と呼ばれる業務向けのショップが多く、少しハードルが高い印象がありました。ところが、インターネットの普及などによりショップの数が増え、広く一般向けにも機材を貸し出すレンタルショップが増加。本稿では、そうした一般向けレンタルショップやレンズの借り方などを基礎から紹介します!

↑一眼の交換レンズは、ボディ以上に高価な製品も多く、特にF2.8の大口径ズームといった高級レンズは、使ってみたくてもなかなか買えない。また、そうしたレンズは買う前に一度試してみたいというケースや年に数回しか使わないため、購入するほどでもないといったケースも多いだろう。そうしたときにレンズのレンタルサービスが活躍する
↑一眼の交換レンズは、ボディ以上に高価な製品も多く、特にF2.8の大口径ズームといった高級レンズは、使ってみたくてもなかなか買えません。また、そうしたレンズは買う前に一度試してみたいというケースや、年に数回しか使わないため購入するほどでもない、といったケースも多いでしょう。そうしたときにレンズのレンタルサービスが活躍します

 

レンズレンタルの種類――ショップの形態や料金体系に注目!

レンズをレンタルできるレンタルショップには、カメラ機材専門のレンタルショップやレジャー用品などを取り扱うレンタルショップなどいくつかあり、それぞれ実店舗を持っているショップと、実店舗がなくネット経由でレンタル事業を行っているレンタルショップ、実店舗とネット経由の両方で取り扱っているショップがあります。最近は実店舗とネット経由の両方で取り扱っているショップが多いようです。

 

ネット経由の場合は手軽に注文できるというメリットがあり、この普及がプロ以外でも利用しやすくなった大きな要因でしょう。一方、実店舗では実物を見ながらレンタルする製品を選んだり、ショップによっては店員さんからのアドバイスをもらったりできるなどの利点があります。

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↑大手の撮影機材レンタルショップ「マップレンタル」のWebページ(上)と実店舗の様子(下)。ネットでの製品探しや注文は便利だが、実店舗での“現物チェック”は安心感がある。最近は、ネット店舗のみのレンタル店も増えているが、実店舗があるショップなら店員からのアドバイスなども期待できる
↑大手の撮影機材レンタルショップ「マップレンタル」のウェブページ(上)と実店舗の様子(下)。ネットでの製品探しや注文は便利ですが、実店舗での“現物チェック”は安心感があります。最近は、ネット店舗のみのレンタル店も増えていますが、実店舗があるショップなら店員さんからのアドバイスなども期待できます(実店舗は2017年撮影)

 

主なレンタルショップとレンタル時の注意点

全国には大小さまざまなレンタルショップがありますが、カメラ専門のレンタルショップとしては「マップレンタル」「ビデオエイペックス」などが挙げられます。そのほか、カメラ専門以外にもさまざまなショップがあり、カメラやレンズのレンタルを行っています。ただし、機材の種類や数に関しては、当然ながらカメラ専門ショップのほうが多いでしょう。

 

【主なレンタルショップとその特徴】

■アットサービス

デジタル一眼やビデオカメラ、交換レンズを中心としたレンタルショップ(一部生活家電などもあり)。東京・浅草橋に実店舗を持ち、店頭での受取りや返却が可能(ただし、日曜日は定休)。店頭返却の場合、返却日が日曜日になったときは「サービスday」扱いとなり、月曜の19時までに返却すればOKなのでお得です。交換レンズはキヤノンマウントとニコンマウントの製品が中心ですが、量販店で23万8660円のキヤノン EF70-200mm F2.8L IS Ⅱ USMが2泊で5800円など、良心的な価格設定なのが魅力。

 

■ビデオエイペックスレンタル館

ビデオ編集、製作などを行っている「ビデオエイペックス」のレンタル部門。映像関連機器専門のレンタルショップで一眼カメラや交換レンズ、ビデオカメラなどのほか、プロジェクターやテレビなども扱っています。注文や予約はウェブのみでの受け付けとなりますが、受取りや返却は配送のほか実店舗でも可能。レンタル料金の合計金額の10%を支払うことで、国内・国外に対応した「安心補償」をつけることができるので、海外旅行先で使用したい場合も安心です。

 

■マップレンタル

映像機器全般を扱うレンタルショップで、カメラやレンズだけでなく、大型ストロボなどのプロ用機材を含む、撮影用アクセサリーも豊富に用意。ウェブでの申し込みはもちろん、実店舗がJR新宿駅南口から歩いて数分という利便性の高い立地も魅力で、カメラ初級者でも店頭でじっくり相談しながら製品をレンタルすることができるので安心です。

 

【ショップによるシステムの違いに注意しよう】

レンズを借りる際に気になるのは、やはり価格ですよね。当然、借りる日数によって価格は変わりますが、同じ「2泊3日」でもショップによって日数の算出方法が異なります。特に、配送を利用して借りる際には、価格表の日数だけでなく、実際の日数計算の方法も正しく把握しておきましょう。

 

配送された日を1日目と数えるケース

最も多いのが、このカウント方法。到着日が「レンタル1日目」になるので、撮影日や出発する日に合わせて、その日の出発前に受け取るとお得です(夜明け前などは難しいですが)。

↑最も多いのが、このカウント方法。到着日が「レンタル1日目」になるので、撮影日や出発する日に合わせて、その日の出発前に受け取る(夜明け前などは難しいが)とお得

 

 

到着した日の翌日を1日目と数えるケース

到着日の翌日を「レンタル1日目」にカウントする店もあります。この計算方法だと、上の例と同時間に受け取るとしたら半日ぶんお得になるため、価格表上は多少高価でも納得できます。

↑到着日の翌日を「レンタル1日目」にカウントする店もある。この計算方法だと、上の例と同時間に受け取るとしたら半日ぶんお得になる。価格表上は多少高価でも納得できる

 

【補償制度の有無や適用範囲を確認しよう】

レンタル品を破損させたり、紛失や盗難が発生したり……。そういうトラブルへの対応はショップによって異なります。レンタル代とは別に補償料金が必要か、海外でのトラブルにも適応されるかなどを事前にチェックしましょう。今回挙げたショップでは、ビデオエイペックスなどが国外でのトラブルに対応しています。

 

これから本格化する行楽シーズン、レンズレンタルをうまく利用して思い出をとびっきりの写真で残しましょう!

 

解説/吉森信哉  写真/河野弘道

 

協力/マップレンタル

 

ガジェ通カメラマンが伝授!! カメラ用品選び5つのポイント&おすすめアイテム10選

カメラやレンズにこだわる人はたくさんいるが、アクセサリーに関しては無頓着な人が多い。なんとなく標準付属品で満足してはいないだろうか。こだわりのストラップやカメラバッグは、機能性はもちろん、身にまとうことで撮影意欲を高め、“趣味”としてのカメラをより豊かに彩ってくれる。本稿では、3月に行われた日本最大級のカメラの祭典・CP+2018で見つけたおすすめアイテムを例に、アクセサリー選び5つのポイントをお伝えしよう。

 

【ポイント1】素材にこだわる

さまざまなカメラアクセサリーのなかでも最も身近なアイテムといえるのがカメラストラップだ。元々はカメラの持ち運びや取り回しの自由度を高めるために使うものだが、そうした実用面だけでなく、デザイン性とファッション性も考慮して選びたいところ。メーカー名やカメラ名がでかでかと入った標準ストラップを使っている人は多いが、見た目にこだわって人と違った個性を出したいなら、まずこれを使うのを止めるところから始めてみよう。

 

「そうはいってもセンスに自信がないし……」という人におすすめなのが、「素材」にこだわったアクセサリー選びだ。上質な素材を使ったアイテムは、それだけで高級感やオシャレさがただようもの。

 

まずは、時計ベルトメーカーとしてお馴染みのバンビが手がけた革製のハンドストラップ「HSG-Y4」シリーズをおすすめしたい。イタリアンレザーのGUIDI革を編み込んで作られたもので、見るからに高品位な雰囲気に満ちている。

↑バンビ「カメラストラップ HSG-Y4シリーズ」。税別8800円~。ブラックのほか、ピンクやレッド、ブラウンなどのカラーが選べる

 

↑使えば使うほどに手になじみ、味が出る革素材。時計ベルトのようなスタイルで腕に固定して使用する

 

↑「レザーによって縛られるようなフィット感がたまりません。カメラと手が一体化し、撮ることに集中できそうです」(編集部)

 

↑こちらは薄型のタイプの「カメラストラップ HSG-Y3シリーズ」。税別6200円~

 

カメラバッグについても同様で、素材にこだわったものは街中でもすんなりなじみ、普段使いも可能なものが多い。たとえば、クランプラーの新作「プロパーローディー 2000 スエードレザー」だ。フラップ部分に手触りのいいスエードレザーを採用し、カジュアルなデザインでありながら適度な高級感を生み出している。

↑クランプラー「プロパーローディー 2000 スエードレザー」。税別1万2000円。「クランプラーといえば派手めのデザインを連想しがちですが、このバッグは落ち着いた印象なので、服装とのコーディネートもラクそうです」(編集部)

 

↑クランプラーは、このたびオーストラリアからドイツ生産へと切り替わり、新モデルが多数登場。こちらはナイロン素材の「プロパーローディー 2.0 カメラスリング4500」。税別9500円

 

【ポイント2】限定生産にこだわる

人と同じものはイヤだ、人とは違うものを持ちたい。そんな人には「限定生産」のカメラアクセサリーをオススメする。

 

次のカメラリュックは、ケンコー・トキナーが数量限定で現在発売中のもの。同社のブランド「aosta」と、198年の鞄づくりの歴史を持つ「木綿屋五三郎」とのコラボレーション製品であり、和風のデザインが特徴的だ。素材には日本製8号帆布「富士金梅」を使用。藍色、抹茶色、カフェオレ色の3カラーから選べる。

↑ケンコー・トキナー「五三郎リュック」。価格はオープン。「限定という言葉に弱く、それだけで買ってしまいそうです。和のテイストも良い雰囲気ですし、カメラの出し入れがしやすい大きな開口部も気に入りました」(編集部)

 

【ポイント3】機能性にこだわる

カメラアクセサリーには、思わず手に取ってみたくなるようなアイデア商品もある。実用的であることはもちろん、ちょっとした話のネタにもなるこうした商品は、カメラ好きの大好物だ。ここでは、アイデア勝負の個性派カメラグッズを数多くリリースしている、よしみカメラとジャパンホビーツールの注目製品2つを紹介しよう。

 

よしみカメラの「カメラストラップ カリーナ」は、首ではなく、背負ったリュックに固定することで、首にかかるカメラの負担を軽く感じさせるストラップ。素材は綿および本革で、オレンジ/ネイビー/レッド/ライトブルーの4色から選べる。

↑よしみカメラ「カメラストラップ カリーナ」。税別5500円。正面から見ると普通のストラップのようだが……?

 

↑背面から見ると、ストラップのベルトがリュックの取っ手部分に装着されていることがわかる。「首が軽く感じる魔法のようなストラップ。地味なようで、効果は抜群です」(編集部)

 

ジャパンホビーツール「イージーラッパー」は、風呂敷のようにカメラやレンズを包み込んで保護できるクッション素材のクロス。表地と裏地がぴったりとくっつく素材なので、バッグのなかでバラけることがなく、カメラに巻き付けた状態で持ち歩きもできる。

↑ジャパンホビーツール「イージーラッパー」。2100円~。色は、ブラック、カモフラージュ、デジタル迷彩さくら、デジタル迷彩グリーンの4タイプ、サイズはS/M/L/XLの4種類から選べる

 

↑首からカメラをさげた状態で包むという使い方も可能。「重ねるだけでくっつく、まさに現代版の風呂敷ですね。使い心地に優れ、なんだか幸せな気分にさせれくれます」(編集部)

 

【ポイント4】色使い・柄にこだわる

とにかくオシャレに、目を引きたい、ということであれば、こんなアクセサリーはいかがだろうか。カラフルな見た目のカメラストラップ「サクラカメラスリング」だ。こちらはストール状の生地で作られており、見た目が華やかなだけでなく、首や肩に掛けた際にカメラの重さを分散し、ラクに持てるというメリットもある。さらに、カメラを包んで収納したり、日よけや冷房対策に使ったりもできる。

↑サクラカメラスリング。Mサイズが税別1万4800円、Lサイズが1万6800円。「この華やかな色づかいは気分があがりますね。男性にはカモフラージュ/カーキのタイプもよさそうです」(編集部)

 

↑包んだ状態で持ち運んだり、そのまま撮影したりできる

 

続いて、迷彩や木目の柄が美しいポケット三脚を紹介しよう。最近日本でも取り扱いがスタートした上海の写真用品メーカー、レオフォトが手掛けたもので、小型軽量ながら約10kgの耐荷重を誇る。

↑レオフォト「ポケット三脚MT-01+LH-25」。シルバーは税別1万5000円。カムフラージュ/ウッドのタイプは税別1万8000円。最低高45mm、収納高150mm、重量168g

 

↑カメラバッグに入れたままにしても負担にならない軽量コンパクトが魅力。「普段から持ち歩いて、積極的に使いたくなるビジュアルとサイズ感が◎。特に木目柄のものが温もりを感じられていいですね」(編集部)

 

【ポイント5】シンプルさにこだわる

「あまり派手なのはちょっと……」という人は、逆にシンプルさにこだわってみよう。見た目や機能が洗練されたアイテムは、使用シーンを選ばないだろう。

 

CP+2018の会場で見つけた、使い方も見た目もシンプルなおすすめアイテムがコレ。「ヨセミテカメラストラップ」だ。近ごろは、長さの調整をスムーズに行えるカメラストラップが流行っているが、こちらは特にバックルなどは使わず、ごくシンプルな方法で素早く長さ調整ができる。

↑ヨセミテカメラストラップ。税別1万800円。全長105cm/111cm/126cmの3タイプを用意。いずれも職人が1本1本を丁寧に縫製して仕上げたもの。リング部は高品質な真鍮製

 

そもそもこの商品は、アウトドアの過酷な条件下で写真を撮ることの多いクライマーの「ザイルのように頑丈で、煩わしくないカメラストラップがあればいい」という発想から考案されたもの。ストラップ部分にクライミングロープを採用することで、重いカメラをしっかりと支える丈夫さを実現しつつ、ロープを「結ぶ」という簡単操作で長さを自由に調整できるようになっている。

↑「丈夫さとシンプルさを兼ね備えた美しいストラップ。これさえ付ければ、インドア派の自分も見た目だけはアウトドア派になれそうです」(編集部)

 

以上、5つのポイントにこだわりながら、オススメのカメラアクセサリーを紹介してきた。こうしたアイテムによってカメラまわりを着飾ることは、自らの満足度を高めると同時に、大切な自己表現の1つでもある。さまざまなコーディネートを楽しんでもらいたい。

大人の雰囲気漂う天然木ハウジング採用! デノンの密閉型ヘッドホン「AH-D5200」

デノンは、天然木材をハウジングに使用した「AH-D5200」と、ポータブルに最適な「AH-D1200」のヘッドホン2機種を4月上旬より順次発売します。実売予想価格は、D5200が6万5000円前後、D1200が1万9000円前後(いずれも税抜き)。

 

AH-D5200は、フラッグシップモデル「AH-D7200」同様に天然木をハウジングに採用したプレミアムヘッドホン。美しい縞模様のゼブラウッドのハウジングは、高い硬度により圧倒的な透明感とディテールの緻密な描写を可能にします。

 

ドライバーにはAH-D7200と同じく50mm径の「フリーエッジ・ドライバー」を採用。スピーカーと同様に振動板外周をロールエッジで保持するフリーエッジ構造によって振動板全域にわたる均一なピストンモーションを可能にし、入力信号に正確で低域の量感豊かなサウンドを実現しています。発売は4月上旬予定。

 

ポータブルに最適なAH-D1200は、ブラックとホワイトの2色を用意。50mmの大口径ドライバーを搭載し、デノンのヘッドホンの代名詞ともいえる豊かな低音再生を実現しています。一方で、再生周波数は可聴帯域を超え、ハイレゾに対応する40kHzまでをカバー。密閉型でりながら、開放的で抜けの良い中高域と豊かな低音再生を絶妙なバランスでチューニングしています。発売は4月下旬予定。

 

両モデルともイヤーパッドには一般的な人工皮革のおよそ2倍の耐久性を持つ人工皮革を採用。頭部のカーブに合わせて最適なフィット感が得られる形状記憶フォームと合わせ、ストレスフリーな付け心地を実現しています。ハンガー部にはアルミダイキャストを用いて長期間の使用に耐える信頼性を確保しています。AH-D1200のハンガー部には2軸式のヒンジが組み込まれており、フォールド・イン、フォールド・フラットの2通りの折りたたみ方に対応しています。

 

また、デノンのリアルウッド・ヘッドホンの魅力を伝えるスペシャルサイトもオ-プン。天然木のハウジング、フリーエッジ・ドライバー、ストレスフリーな装着感など、デノンのこだわりを知ることができる内容となっています。

 

デノンならではの豊かな響きを、ぜひ店頭などで体感してみて下さい。

【2018年春版】ソニーの人気ミラーレス一眼「α6500/α6300/α6000」3モデルの「違い」と「買い」の正解【後編】

後継機が発売されると、旧モデルは注目されなくなりがち。とはいえ、新旧の差が少ない製品も多く、旧モデルが実はお買い得というケースも少なくない。そこでここでは、ソニーのAPS-Cサイズミラーレス一眼、α6500、α6300、α6000の3世代のカメラを比較。それぞれの操作性や画質、連写性能などをチェックした。カメラ初心者的視点で吉森信哉さん、プロカメラマンの視点で永山昌克さんの評価を交え、3機種を評価する。

※記事内の価格は2018年3月現在の編集部調べによるものです

α6000シリーズは、APS-Cサイズ一眼で中級機の位置付けだが、連写は3機種とも約11コマ/秒と高速。新機種のほうが機能や性能面で進化しているが、2014年登場のα6000でも、あまり古さを感じない
↑α6000シリーズは、APS-Cサイズ一眼で中級機の位置付けだが、連写は3機種とも約11コマ/秒と高速。新機種のほうが機能や性能面で進化しているが、2014年登場のα6000でも、あまり古さを感じない

 

【連写性能を比較】連写速度は同じだが連続撮影枚数でα6500が圧倒

連写は3機種とも約11コマ/ 秒。ただし、α6300とα6000はRAW+JPEGだと連続21コマまでの対応で、α6500のみ連続100コマまで対応だ。

 

「今回実際に特急電車などを撮影したが、連続100コマのα6500は不足を感じることはなかった。ほかの2機種は連続21コマまでで、2秒弱しか高速連写できず、やや不満が残る。撮影開始のタイミングを上手く調整する必要がありますね」(吉森)

 

「α6300やα6000では、JPEGのみの連写を行うのがオススメ。AF追従も3機種とも優れていますが、不規則に動く被写体の場合は、測距点数の多いα6500やα6300が、ピントが合いやすいと思います」(永山)

↑奥の信号機の位置に先頭車両が来たら連写を開始。RAW+ JPEGで連写して高速連写の最終カットか、画面に先頭車両が入っている最後のカットを掲載
↑写真のように奥の信号機の位置に先頭車両が来たら連写を開始。RAW+ JPEGで連写して高速連写の最終カットか、画面に先頭車両が入っている最後のカットを掲載

 

↑α6300とα6000は、スペックどおり21コマ目以降で連写速度が低下し、その後は秒間1 ~2コマの連写になってしまった。α6500は、電車の先頭が画面を通り過ぎても連写できた。AF測距点自動選択を用いて撮影したが、3機種ともほとんどのカットでピントが合っていた。電車など、規則的な動きの被写体では、AFの差はほとんどないといえる
↑α6300とα6000は、スペックどおり21コマ目以降で連写速度が低下し、その後は秒間1 ~2コマの連写になってしまった。α6500は、電車の先頭が画面を通り過ぎても連写できた。AF測距点自動選択を用いて撮影したが、3機種ともほとんどのカットでピントが合っていた。電車など、規則的な動きの被写体では、AFの差はほとんどないといえる

 

【吉森信哉さんの連写性能の10段階評価】
●α6500・9/10
●α6300・6/10
●α6000・6/10

連写は、α6500の一択といっていいと思う。特に初心者の場合は、連写開始のタイミングを計るのは難しく、撮り続けられるほど有利だ。

 

【永山昌克さんの連写性能の10段階評価】

●α6500・9/10
●α6300・6/10
●α6000・5/10

連写は3機種とも十分速いが、連続撮影枚数でα6500が圧勝。連写中のAF追従については、α6300も測距点数が多くα6000よりもやや有利だ。

 

【価格比較】ダブルズームキットも選べるα6000がコスパに優れる

それぞれのボディの大手量販店での実売価格は、α6500が15万730円、α6300が10万4560円、α6000が6万4670円と大きな差がある。しかもα6500はレンズキットの設定がなく、別途レンズも必要だ。レンズキットは、α6300が10万8990円、α6000が7万5470円でα6000はダブルズームキット(8万7530円)も選べる。

 

「Eマウントレンズを持っているならα6500がおすすめですが、レンズも購入するとα6500は20万円程度必要。α6000ならダブルズームキットでも10万円を切るのが魅力です」(吉森)

 

「キットレンズを単体で買うと標準ズーム、望遠ズームともに3万円以上する。α6500は画質重視で高級レンズを狙うのもアリだと思いますが、そうなると予算的には25万円コース。コスパはα6000が圧倒的です」(永山)

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↑キットレンズのE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS(写真)は、実売価格3万2640円。ダブルズームキットの望遠レンズ(E 55-210mm F4.5-6.3 OSS)も実売価格3万2590円なので、ダブルズームキットは非常にお得だ

 

↑高級なバリオ・テッサーT* E16~70ミリ F4 ZA OSSは、8万5970円。写りは申し分ないので、α6500の性能をフルに引き出したいなら有力候補
↑高品位なバリオ・テッサーT* E16-70mm F4 ZA OSSは、実売価格8万4230円。写りは申し分ないので、α6500の性能をフルに引き出したいなら有力な候補だ

 

【吉森信哉さんの連写性能の10段階評価】
●α6500・5 /10
●α6300・6/10
●α6000・9/10

α6000のコスパは圧倒的。4K動画を撮るにはα6300以降が必要だが、初めてEマウントのカメラを買う場合や静止画オンリーというならα6000ダブルズームキットが○。

 

【永山昌克さんの連写性能の10段階評価】

●α6500・6/10
●α6300・7/10
●α6000・9/10

できればα6500を選びたいが、キットレンズがないことも考慮するとやはり高価。ただ、4K動画機能も捨てがたく、α6300がバランス良く感じる。

価格変動は少なく、新機種登場時期にやや安くなる程度

α6000シリーズは旧機種も併売となっているため旧型でも型落ちせず、価格低下しにくい製品ではあるが、それでも時間経過や新機種の登場によって多少の低価格化は期待できる。そこで今後の価格変動を「価格.com」に掲載のα6000ボディの平均価格グラフを参考に予想してみよう。

↑グラフの青い線が購買支援サイト「価格.com」でのα6000ボディの平均価格(赤い線は最安値)だ。グラフは過去2年間のものだが、初値は6 万1000 円で最近でも5万9000円台。とはいえ、α6500登場時期となる、昨年12月に5万7000円台をマークしている。どうやら新機種登場時期が狙い目のようだ
↑グラフの青い線が購買支援サイト「価格.com」でのα6000ボディ(ブラック)の平均価格(赤い線は最安値)だ。グラフは過去2年間のものだが、初値は6 万1000 円で最近でも5万9000円台。とはいえ、α6500登場時期となる、昨年12月に5万7000円台をマークしている。どうやら新機種登場時期が狙い目のようだ。(2018年2月時点)

 

2014年登場のα6000は初値が6万1000円で、初値の段階でα6500よりもかなり低価格だった。グラフを見ると、2016年中盤に価格高騰しているが、これは4月に発生した熊本地震の影響と思われ、それを除くと2015年後半から16年にかけては概ね6万円台前半、2017年が6万円台前半から5万円台後半で推移。α6500登場の昨年12月に5万7000円台と比較的低価格になった。α6500も価格は大きくは変動せず、新機種登場時期に多少安くなる程度と思われる。

 

【総合評価】コスパのα6000と機能のα6500で識者の意見も割れる

操作性や実際の写りなどを考えるとα6500が魅力的だが、価格も考慮するとα6300やα6000に分がある。価格と性能のバランス面では、写りがα6500に近く、4K動画撮影も可能なα6300がベストな印象もある。

 

「まずは、高速連写が必要かで判断するのがいいと思います。連写はα6500がやはり有利。5軸手ブレ補正の有無については、手ブレ補正対応レンズを使えば、ほかの2機種でもある程度カバーできます」(永山)

 

「決定的な差があるのは、連写と価格。画質はRAW現像や仕上がり設定でカバーできそうです。性能重視のα6500、バランス重視のα6300、コスパのα6000といった感じ。個人的には、α6300は少し中途半端な印象。予算次第でα6500かα6000を選びたい」(吉森)

 

α6500の機能も凄いが、α6000のコスパも凄い。メインの被写体と予算に合わせて機種選びすれば、後悔のない買い物ができそうだ。

 

【吉森信哉さんの総合評価】
●α6500・41/50
●α6300・33/50
●α6000・34/50

トータルではα6500が優れているが、コスパで有利なα6000も魅力的。画素数的には3機種とも同等なので、4K動画撮影機能が必要なければα6000でも十分撮影を楽しむことができると思う。

 

【永山昌克さんの総合評価】

●α6500・42/50
●α6300・34/50
●α6000・31/50

プロ目線という点で操作性や画質に優れたα6500をおすすめしたい。とはいえ、コスパも重要なので、サブ機と割り切れるならα6000も良さそうだ。α6300は手軽に4K動画を楽しみたい人に向く。

 

【まとめ】こんな人にオススメ!
a6500/連写や操作性を重視する人に向く
a6300/4K動画撮影を手軽に楽しみたい人に最適
a6000/コスパ重視で小さな一眼が欲しい人に向く

 

写真/吉森信哉 解説/河野弘道

 

協力/価格.com

テクニクスの真髄! 最上位ターンテーブル「SP-10R」は開発者もニヤリと笑みが溢れる一台

2017年秋にドイツ・ベルリンで開催されたIFAで、パナソニックが初めてお披露目したテクニクスのアナログターンテーブルのフラグシップモデル「SP-10R」と、フルシステムの「SL-1000R」がいよいよ日本国内で3月27日から受注生産を開始します。

↑ダイレクトドライブターンテーブルシステム「SL-1000R」

 

気になる日本での販売価格はオープンですが、SL-1000Rが160万円前後、SP-10Rが80万円前後になる見込み。相応のアンプとスピーカーを組み合わせたらウン百万円の豪華なシステムになりそうです。発売日は5月25日を予定しています。

 

テクニクスの宇都宮「モノづくり革新センター」を訪問

パナソニックは3月に、SP-10R/SL-1000Rをはじめテクニクスの上位クラスの製品が生産されている栃木県・宇都宮の拠点「パナソニック モノづくり革新センター」で新製品説明会を開催。テクニクスの製造ラインも見学することができました。

↑テクニクスのハイエンドモデルの生産拠点、パナソニック モノづくり革新センターを訪問した

 

栃木県といえば古くからモノづくりが盛んな地域として知られています。例えば近年とても有名なのは“いちご”。「とちおとめ」や「スカイベリー」などのプレミアム・いちごの品種は栃木県の名産としても全国に名を轟かせています。ほかにも益子焼の美しい陶器の生産地として、または餃子の消費量が全国でナンバーワンの地域として栃木県を知る人も多いのでは。

 

パナソニックは全世界で様々な種類の家電製品を販売する総合家電メーカーです。その生産拠点はアジアのマレーシアとインドネシア、中南米のブラジル・メキシコなど地球規模に広がっています。今回訪問したモノづくり革新センターは2012年に同社の宇都宮工場から発展するかたちで設立されました。現在は4K有機ELテレビやテクニクスのオーディオ製品の上位モデルがこちらで生産されています。今回発表された新しいアナログターンテーブルも2018年に製造ラインが稼働を始めました。

↑4K有機ELテレビやテクニクスのオーディオ製品の上位モデルを生産

 

パナソニックのモノづくり革新センターは質の高い製品を製造するための施設であると同時に、モノづくりを支える「技術」や「人材」を育むことも使命として帯びている特別な場所。4K有機ELテレビやテクニクスの製品は1台あたりの部品点数も多く設計も複雑です。精度を高くキープしながら、しかもたくさんのユニットを効率よく製造するために求められる作業のオペレーションは、ここモノづくり革新センターで確立され、練度を高めながらパナソニックの全世界に広がる生産拠点に“ひな形”として共有されます。パナソニックのすべての製品が高い品質をクリアしたできる理由を、私たち記者もモノづくり革新センターを訪れることで初めて知ることができた次第です。

 

開発者も胸を張る、テクニクスの最上位アナログプレーヤーの出来映えとは

まずは5月に国内で発売されるテクニクスの新しいアナログターンテーブルがどんな製品なのか、説明会に登壇したテクニクス製品のCTO(チーフ・テクニカル・オフィサー)を務める井谷哲也氏のコメントから概要を振り返ってみましょう。

↑テクニクス製品の開発を統括するパナソニック アプライアンス社 テクニクス事業推進室CTOの井谷哲也氏

 

「SP-10R」はターンテーブル本体、「SL-1000R」はシャーシやトーンアームを含むフルシステムとして発売されます。どちらもテクニクスのオーディオ製品のトップシリーズである「Reference Class」に加わります。

↑ダイレクトドライブターンテーブル「SP-10R」

 

アナログレコードプレーヤーにあまり詳しくない方は「ターンテーブルだけがあっても音が聴けないのでは?」と不思議に思うかもしれません。実は、アナログレコードプレーヤーというオーディオ機器は、それがハイクラスな製品になるほど本体を構成するパーツを交換して、自分好みのサウンドを追求できる仕組みになっています。SP-10Rはアナログレコードプレーヤーの中でも心臓部分になるターンテーブルと、その動きを制御するコントロールユニットのセットになります。

 

こちらの部分をごっそりと、シャーシと呼ばれる筐体に装着して、好みのトーンアームやカートリッジを組み合わせて楽しめる、いわばトップ・オブ上級者向けのシステムが「SP-10R」だとすれば、復活したテクニクスのフラグシップモデルを中心に、アナログレコードを再生できる環境を1からつくってみたいという、いいモノに徹底的にこだわるアナログ入門層に最適なフルシステムが「SL-1000R」というわけです。

 

SP-10Rはテクニクスが1975年に発売した「SP-10MkII」や、1981年発売の「SP-10MkIII」とターンテーブルのサイズや形状に互換性を持たせています。つまり、旧機種をずっと愛用していたという方は、既存のリスニング環境を活かしながらSP-10Rが楽しめることになります。

↑1981年発売の銘機「SP-10MkIII」

 

↑1975年発売の「SP-10MkII」にアクリルのシャーシを装着したもの。ターンテーブルのサイズは互換性があるので、シャーシを流用できる

 

「現代テクニクス」の音を実現した

「テクニクスのアナログターンテーブルにとって、技術の要になっているのがコアレス・ダイレクト・ドライブ・モーターです」と語る井谷氏は、最新のSP-10R/SL-1000Rには基本思想からさらに発展させた「現代テクニクス」のターンテーブル技術が搭載されていると強調しています。アナログレコード再生にとって、ターンテーブルの回転軸の歪みは音質に悪い影響を与える最大の敵。テクニクスでは不要な振動の発生源にもなり得る「コア=鉄芯」を廃して、重量級のターンテーブルプラッター(=皿)のスムーズで安定した回転を実現しています。

↑両面コイルを採用したコアレス ダイレクトドライブモーター

 

さらに回転部の信頼度と精度を高めるため、2016年から発売する「SL-1200G」シリーズに搭載するモーターに改良を加えて、基板の片面に9個ずつ、角度を60度ずつずらしながら12極18個のコイルを配置。モーターの力を最大限に引き出しながら、回転ムラの発生を徹底して抑えています。

 

ターンテーブルの回転を制御するコントロールユニットも、ユニット自体から発生するノイズがターンテーブルに伝わらないように独自のノイズ補正回路を搭載しています。フロントパネルに設けた有機ELの表示窓にはコンマ2ケタ精度で回転数を表示。回転ピッチ調整も細かく変更できる機能が、いかにもハイエンドなアナログプレーヤーらしいですね。

 

そしてユニークな機能をもうひとつ。SP-10R/SL-1000Rともに、ターンテーブルにトーンアームベースを最大3台まで拡張できます。つまり3種類のアームを装着して、音の違うアームやカートリッジの組み合わせに素速くスイッチしながらアナログ再生が楽しむことができます。この機能がない場合はトーンアームやカートリッジを毎度交換しなければなりません。もっともその手間こそ愛おしいと思える方がアナログ再生を極められるのかもしれません。

↑別売のトーンアームベースが最大3本まで取り付けられる

 

熟練の「匠」たちが1台ずつ手作りで組み上げる

テクニクスのフラグシップモデルであるターンテーブル「SP-10R/SL-1000R」は、宇都宮のモノづくりセンターで1台ずつ、丁寧にハンドメイドで生産されます。モノづくりセンターで行われる工程は大別すると「組み立て」「検査」「包装」の3つになります。組み立てはチリやホコリのない、清潔な空気環境も徹底的に管理された専用室の中で熟練した作業員がクリーンな作業着に身を包んで行います。

↑モノづくり革新センターの一角にあるテクニクスの製造ライン

 

テクニクス製品の組み立てラインは、熟練したスタッフたちが集まって1人が1台の商品を組み上げていくオペレーション体制を採っています。ターンテーブルとコントロールボックス、それぞれを構成する全パーツが台車に並べられ、スタッフがパーツを一つずつ確認しながら丁寧に、かつテキパキと素速く組み上げていました。

↑熟練したスタッフが1台ずつターンテーブルを組み上げていた

 

重量級のターンテーブルプラッターは大人の男性でも片手で持ち上げるのは難しいほど重量級。重さは約7.9kgにもなります。プラッターは3層構造になっていて、真鍮製のプレートとアルミダイカストのボディを12個のタングステンウェイトを外周に配置して接続。大きな慣性モーメントを得ています。検査に当たるスタッフは、組み立てられたプラッターを高速で回転させながら重さの偏りをチェック。回転バランスがずれていると、余分な振動のもとになって音に歪みが発生します。偏りを見つけた場合は、その箇所を削りながらバランスを微調整するとのこと。

↑総重量7.9kgという重量級の3層構造プラッター

 

↑組み上げた後にプラッターの回転精度を専用の検査機で確認する

 

全体が組み上がったターンテーブルは、さらにセンター内の専用測定室で検査用レコードを使いながら、全数の回転ムラを検査していきます。この作業にも長年に渡ってオーディオ製品を手がけてきた、テクニクスとパナソニックのノウハウが詰まっています。

↑センター内の専用測定室。検査用レコードを使いながらターンテーブル全数の回転ムラを検査する

 

この日の取材では同じ部屋にセットされていたSL-1000RとReference Classのコンポーネントによる組み合わせを試聴することができました。そのサウンドは、驚くほど見通しがクリアで解像感も高く、明瞭な定位と立体感。深々と沈む低音。目の前に広がる音楽に吸い込まれそうになりました。ハイレゾを超えて、最先端のオーディオ技術から“アナログを超えるアナログ”が生まれたような強い印象を受けました。

↑↑モノづくりセンター内のテクニクス専用試聴室でSL-1000Rのサウンドを聴いた

 

↑ドナルド・フェイゲンの名盤「The Nightfly」を再生

 

世界に広がるパナソニックの高度なモノづくりの技術

パナソニック モノづくり革新センターでは質の高い生産体制を確立して、他の生産拠点に知見を広げるために「モノづくり道場」をセンター内に設けて、スタッフのスキル向上にも力を入れています。

 

センター内で組み立てや検査の作業に当たる生産パートナー企業のスタッフは、モノづくりセンターに入所するとまず最初に2日から最大5日にわたる独自の教育プログラムを受講。プログラムの項目は安全管理から製造の知識習得、さらにはドライバーによるビスどめ、ラジオペンチやピンセットなど工具の扱いなど多岐に及んでいます。そして一定のレベルに到達したスタッフだけが生産の現場に立つことができるのです。プログラムは各々のスタッフが持っている能力を最大限に発揮しながら、適材適所に人材を置いてスムーズなオペレーションを実現することにも重きを置いています。

↑スタッフは現場に立つ前にモノづくり道場でビスどめやラジオペンチの扱い方など実技を学ぶ

 

現場に出た後も、スタッフは技術の習熟度を高めるほど「帯(オビ)」と呼ばれる評価スコアを獲得できるシステムが導入されています。そして最高位である「赤帯」を獲得すると「匠」の称号を授与。モノづくりセンター所長の阪東弘三氏は「匠のレベルまで訓練されたメンバーで丁寧にテクニクス製品を組み上げ、最新の測定技術を組み合わせながら出荷まで品質管理を徹底して行っている」と述べていました。

↑モノづくり道場にて。スタッフは保有するスキルによって「黒帯」「赤帯」といった名称の評価が与えられる

 

パナソニックでは3月28日からパナソニックセンター東京・大阪のリスニングルームにSP-10R/SL-1000Rを公開します。また代官山のT-SITEでは3月28日から4月1日まで期間限定の試聴イベントも開催されます。ひと皮も、ふた皮もむけて生まれ変わったテクニクスの最新フラグシップ・アナログターンテーブルの音は必聴ですよ。

 

 

プライベート・ビエラ 19Z1を丸裸にする8つの証言――世代も属性も様々なテスターたちが本音で語る!

迫力の映像と音を楽しめる“ひとり贅沢”テレビ、パナソニック プライベート・ビエラ 19Z1を、様々な嗜好を持つ8人のテスターが視聴。自身の視聴スタイルと合わせて、製品の性能や使い勝手のリアルなインプレッションをお届けする!

 

 

【CASE1:50代・マンガ家 鈴木みそさんの証言】

CSのスポーツ専門チャンネルや、ネットコンテンツを中心に視聴する。GetNavi本誌にて「おひろめ」連載中。

 

ネットコンテンツの画質が思っていた以上に良かった

19V型のコンパクトなテレビということでそこまで期待していなかったのですが、Netflixなどのネットコンテンツの再生画質が、思っていた以上に良かったです。音質にも注力しているため、映画鑑賞時の没入感がありました。ブルートゥーススピーカーとして使えるのも面白い機能ですね。

 

●ココが使える!

環境に応じて選べる5つの画質モードを用意

暗い部屋での使用に適した「ナイト」や明暗をはっきりさせる「ダイナミック」など、5つの画質モードを用意。ユーザーの好みに応じてカスタマイズできる「画質の詳細設定」モードもある。

19Z1便利機能http://panasonic.jp/privateviera/products/19z1/convenient.html

 

【CASE2:30代・企業広報 菊池紗矢香さん】

主にBSのDlifeでドラマ、映画、音楽番組を楽しむ。ネット動画も大画面で見たいと思っていた。

 

外出先からでもLINEで録画予約できるのが最高!

Club PanasonicのLINE公式アカウントを友だちに追加すると、外からLINEで番組検索&録画予約できるのはありがたい! 録画予約を忘れたことで、それ以降見なくなった番組がいくつもあるので……。部屋が広くないため、ブルートゥーススピーカーやブルーレイ/DVDプレーヤー機能を備えるのもうれしいです。

 

●ココが使える!

検索結果はすぐ返信され録画予約もワンタップで

キーワードのほか「予約ランキング教えて」などと入力すると、すぐに検索結果が返信される。モニターのリモート接続をONにしておけば、画面をタップするだけで録画予約ができる。

LINEでもっとテレビを楽しもうhttps://club.panasonic.jp/guideinfo/linetv/

 

【CASE3:20代・ライター 園田菜々さんの証言】

YouTubeやAmazonプライム・ビデオなどのネット動画を楽しむ。好きなジャンルはバラエティ。

 

デジタル機器に疎い私でも簡単にセッティングできた

リビングにあるテレビは知り合いにセッティングを頼んだほどデジタル機器に疎いのですが、これは画面の案内に従いひとりでできました。このサイズにも関わらず画質と音質が良く、お笑いのネタ番組を臨場感たっぷりに楽しめます。当然ながらスマホで見るより手や目が疲れないのも◎。

 

●ココが使える!

画面の案内に従うだけで誰でも迷わず視聴できる

地デジ放送を受信するための初期設定は、郵便番号を入力するだけでOK。その他、ネット動画を視聴するためのセッティングなども、画面の案内に従って行うだけなので迷わず行える。

19Z1持ち運びhttp://panasonic.jp/privateviera/products/19z1/portable.html

 

【CASE4:50代・カメラマン 福永仲秋さんの証言】

地デジ放送のほか、Netflixなどのネット動画を視聴。スポーツ、バラエティ、報道番組がメイン。

 

作業中のBGMとしてラジオを流しておけるのが◎

地味な機能かもしれませんが、radiko.jpに対応しているのは、ラジオファンにとって重宝します。音質が良いので、作業中のBGMとして流しておくのに最適です。YouTubeは、PCやスマホと同様に再生しているコンテンツの関連動画が表示されるので、コンテンツの幅が広がりますね。

 

●ココが使える!

アプリ一覧のアイコンからアクセスしてすぐ聴ける

インターネットに接続すれば、radiko.jpを利用してラジオ放送を高音質で楽しめる。アプリ一覧のアイコンからアクセスできる。エリアフリー聴取など一部の機能は利用できないので注意。

19Z1見る/聴くhttp://panasonic.jp/privateviera/products/19z1/view.html

【CASE5:30代・営業マン 河森博紀さんの証言】

スポーツやビジネス、ドキュメンタリー番組などを好んで見る。テレビ視聴は録画がメイン。

 

アニメのブルーレイ/DVDを手軽に見られて子どもも大満足

小さな子どもがいるので、アニメや教育番組などのブルーレイ/DVDを手軽に再生できるのは非常に便利です。モニター部にバッテリーを内蔵しており、家の中で持ち運んで一緒に見られるのもうれしいですね。Huluなどのネットコンテンツにも幅広く対応し、個人的にも楽しめました。

 

ココが使える!

リビングのテレビにつないでブルーレイ/DVD鑑賞もできる

チューナー部にブルーレイ/DVDドライブを搭載。映像はモニター部に無線で転送されるので、離れた部屋で視聴できる。チューナー部をリビングのテレビにつないで、ブルーレイプレーヤーとしても使える(※)。

※:ディスク再生は、モニター部とテレビ(HDMI接続)で同時に視聴することはできません

ブルーレイ/DVD再生:http://panasonic.jp/privateviera/products/19z1/blu-ray_dvd.html

 

【CASE6:30代・スタイリスト 宮崎 司さんの証言】

視聴は地デジ放送やネットがメイン。ドラマや映画から、スポーツ、バラエティまで幅広く楽しむ。

ブルートゥーススピーカーとしてスマホの音楽を高音質再生

モニター部とスピーカー部がセパレートできるのは、何気ないようで使ってみると実は便利でした。特に、ディスクメディアを好きな場所で見られるのはストレスがなくて良いです。単体で高性能なブルートゥーススピーカーとして使えるのもポイントで、スマホの音楽を高音質で流して楽しんでいます。

 

●ココが使える!

モニター部と切り離して単体で音楽を楽しめる

スピーカー部はBluetooth接続に対応しており、スマホなどの音楽を転送して良音で楽しめる。モニター部で映像を流しているときでも、スピーカー部単体で音楽を再生できるのも便利だ。

19Z1高音質で聴くhttp://panasonic.jp/privateviera/products/19z1/speaker.html

 

CASE7:40代・GetNavi web編集部 小林史於の証言

地デジのほかAbemaTVを頻繁に視聴。本機を導入してNetflixにハマり、寝不足の日々を送る。

 

身体まで響くほどの重厚なサウンドを堪能

低音から中高音まで良く鳴り、解像感も高いです。「エクストリーム シネマ」モードで映画を鑑賞すると特に顕著で、Netflixで「パシフィック・リム」を見ると、爆発音などが身体に響いてくるほどの迫力でした。映画を見るなら、リビングのテレビを見るよりもこちらのほうが良かったほど。

 

●ココが使える!

充実の音響ユニットで迫力のサウンドを楽しめる

左右4つのフルレンジスピーカーと中央のサブウーハーで、広がりのある音と迫力の重低音を実現。映画向けの「エクストリーム シネマ」のほか、音楽向け、夜間視聴向けのモードがある。

19Z1高音質で聴くhttp://panasonic.jp/privateviera/products/19z1/speaker.html

 

【CASE8:30代・本誌編集部 鈴木翔子さんの証言】

テレビ放送よりもネットコンテンツの視聴がメイン。ドラマや映画などを楽しむことが多い。

 

NetflixやHuluなど多彩なネット動画を空き時間に視聴

時間が決まっているテレビ放送よりも、空いている時間にYouTubeなどのネット動画を見ることが多いです。NetflixやHuluなど多くのコンテンツに対応しているのがうれしいですね。ルームシェアしている友人(女性)はDAZNでスポーツ中継を楽しんでいて、満足しています。

 

●ココが使える!

ドラマや映画だけでなくスポーツや音楽も一台で

ネットコンテンツは、YouTubeやNetflix、DAZN、Hulu、dTVなどに対応。ドラマや映画だけでなく、スポーツ、音楽などあらゆるジャンルを一台で楽しめるので、満足度が高い。

19Z1見る/聴くhttp://panasonic.jp/privateviera/products/19z1/view.html

 

テレビ放送に加えてブルーレイ/DVDやネット動画も一台で堪能できる!

パナソニック
プライベート・ビエラ UN-19Z1
オープン価格

19V型モニター、ドックスピーカー、500GB HDD内蔵のチューナーのセット。チューナー部からの映像・音声転送はワイヤレスのため、バッテリー内蔵のモニター部だけを家じゅう(※)に持ち歩いて視聴できる。スピーカー部はBluetooth再生に対応し、単体でも使用可能だ。

SPEC●バッテリー持続時間:最長約3時間30分(モニター部)●サイズ/質量:W316×H46×D180㎜/約1.5㎏(チューナー部)、W446×H
294×D29.5㎜/約2.2㎏(モニター部)、W606×H251×D119㎜/約2.9㎏(スピーカー部)

 

※建物の構造や周囲の環境によって電波が届かない場合があります。

 

商品の問い合わせ先:パナソニック panansonic.jp/privateviera

SFの銃みたいだ! 山梨の町工場が男心をくすぐりまくるカメラ専用グリップを開発!

山梨のとある町工場が、カメラ専用グリップ「5Ax」でクラウドファンディングに挑戦。目標金額達成まではまだ届いていないが、多数の応援が寄せられている。

出典画像:「カメラをスタイリッシュに持ち歩こう! カメラ専用グリップ『5Ax』アルミ削り出し」CAMPFIRE より

 

スタイリッシュなカメラ専用グリップ「5Ax」

「5Ax」は2つのカメラを一体化させて持ち歩けるカメラグリップ。例えば小型のデジタルビデオカメラとコンパクトデジタルカメラを取り付けることで、わざわざ機体を持ちかえることなく動画と写真を撮影できる。

 

そんな同カメラグリップは銃のような形をしており、カメラを搭載する部分には小火器にスコープなどを取り付けるための台座“ピカティニーレール”を採用。これにマウントを介して、カメラを上下に2つ取り付けて使用する。

出典画像:「カメラをスタイリッシュに持ち歩こう! カメラ専用グリップ『5Ax』アルミ削り出し」CAMPFIRE より

 

また様々なカスタムパーツにも対応しており、一眼レフなどのハンドストラップやコンパクト3脚なども取り付け可能。スマートフォンをカメラとしてグリップに取り付けても面白いかもしれない。

出典画像:「カメラをスタイリッシュに持ち歩こう! カメラ専用グリップ『5Ax』アルミ削り出し」CAMPFIRE より
出典画像:「カメラをスタイリッシュに持ち歩こう! カメラ専用グリップ『5Ax』アルミ削り出し」CAMPFIRE より

 

今回のクラウドファンディングで集まった資金は、グリップ部分の精度向上や生産体制の強化、カメラグリップ専用アフターパーツの開発などに使用される。「5Ax」自体は製品化目前のところまで出来上がっているそうなのだが、同プロジェクトのオーナーにはまだまだ納得できない部分があるという。

出典画像:「カメラをスタイリッシュに持ち歩こう! カメラ専用グリップ『5Ax』アルミ削り出し」CAMPFIRE より

 

ちなみに現在開発中のアフターパーツには、「引き金式レリーズ」というアイテムも。これを取り付ければ、本当に銃の引き金を引くような操作で撮影が出来るようだ。見た目もスタイリッシュなカメラグリップに、SNSなどでは「望遠レンズをつけて使ったら銃みたいな形状になりそう」「こういうのちょっと欲しかった」「アクションカメラと親和性が高そう」といった声が。その形状に思わず心をくすぐられる人も少なくない。

 

目標達成まであと半分!

3月20日現在、同クラウドファンディングには15万5000円もの金額が集まっている。目標金額は32万円なので、まだまだ道半ばといったところ。募集終了までは残り54日とまだまだ時間は残されているが、目標金額に届かないと支援金がファンディングされないAll-or-Nothing方式でのプロジェクトなので予断は許されない。

 

そんな町工場の挑戦に、支援者からは「同じモノづくり業界で働いてるから、こういう素敵な試みは是非とも応援したい!」といった温かい声が。同クラウドファンディングのリターンは「5Ax」の本体などで、発送は7月が予定されている。気になった人は夏休みの行楽シーズンに、「5Ax」で写真を撮りまくってみてはいかが?

ももクロ10周年の記念コラボウォークマンはファン必携! こだわり仕様&ベスト盤全曲ハイレゾ収録

ソニーマーケティングは、「ももいろクローバーZ」結成10周年を記念して、ウォークマンAシリーズ「MOMOIRO CLOVER Z 10th ANNIVERSARY MODEL –Hi-Res Special Edition-」をソニーストアで販売を開始しました。6月11日10時まで期間限定&数量限定販売で、価格は2万9880円(税別)。また、「ももいろクローバーZ」公式ファンクラブ「ANGEL EYES」でもファンクラブ会員限定で販売されています。

 

「MOMOIRO CLOVER Z 10th ANNIVERSARY MODEL –Hi-Res Special Edition-」は、10周年を記念した「ももいろクローバーZ」特別ロゴと「桃」と「四つ葉のクローバ」をあしらった「ももクロ」の家紋マークが本体背面パネルに刻印されているほか、ホーム画面のメニューアイコンや音楽再生時の操作ボタンなども「ももいろクローバーZ」の特別仕様になっています。

 

 

また、5月23日発売される10周年記念ベストアルバム収録曲(全曲)に加え、本モデルでしか手に入らない限定リミックス音源を、全曲ハイレゾ音源でプリインストール。歴代楽曲タイトルをコラージュした、オリジナルデザインのパッケージなど、細部までこだわった仕様になっています。

 

ももクロの結成10周年を記念した貴重なコラボモデルは、ファンならずとも必携の1台ですね!  期間限定&数量限定なので、欲しい方はお早めに!

 

いつでもどこでも音楽を聴きたいのです! 快適音楽リスニンググッズ4選

テレビやラジオ、音楽などを観たり聴いたりする時に欠かせないのがリスニンググッズ。最近では、「入浴中に音楽を聴きたい」「横になりながらテレビを見たい」といった希望を叶えてくれるアイテムが続々登場しています。今回は、生活がワンランクアップするリスニンググッズ4選をご紹介。普段の暮らしやビジネスシーンに役立つ商品が揃っているので、あなたの理想にマッチしたグッズが見つかるかも。

出典画像:「MusicBand」公式サイトより

 

防水機能が備わった“ネックピロー型スピーカー”

出典画像:「J-Force」公式サイトより

フォースメディア
ウォーター枕スピーカー
「ウォーター枕スピーカー」は、プールやビーチサイドなどで手軽に音楽を聞けるネックピロー型スピーカーです。空気で膨らませるネックピローにスピーカーと防水ケースを内蔵しているため、水濡れが気になるところでも使用可能。風呂場やプールサイドでくつろぎながら、お気に入りの音楽を楽しんでみては?

 

<注目ポイント>
・横になりながら音楽が楽しめる
・水に濡れても心配ない「防水ケース」
・カラーバリエーションは「ピンク」「ホワイト」「イエロー」の3色
内蔵スピーカーは、スマートフォンのミニジャックなどの「3.5mmステレオミニプラグ」に対応。もう1つのタイプ「ワイヤレスレシーバー付属モデル」は無線で使用できるため、音楽を聞きながらスマートフォンを自由に操作できるのが嬉しいですね。

 

快眠のパートナーにぴったり

出典画像:「MusicBand」公式サイトより

匠の技
MusicBand 枕用スピーカー
PS001
「PS001」は枕の中や下に置いて、寝ながら使用できる有線ピロースピーカーです。スマートフォンやテレビなどに接続すれば枕元から音が流れるので、就寝前のリラックスタイムに活用できるのがポイント。スピーカー機能だけでなく、横になりながら通話できる「マルチファンクションボタン」も付いているので活用してみましょう。

 

<注目ポイント>
・寝ながら使用できるステレオスピーカー
・スマートフォンやテレビ、ラジオなどに接続可能
・横になりながら通話できる「マルチファンクションボタン」
同梱される「ステレオミニケーブル」には、音量調整&通話用マイク機能を搭載しています。ミニケーブルを使えば、音楽を聴く時や通話する時などにスマートフォンを直接操作しなくてもOK。快眠をサポートしてくれるパートナーとして、同商品を利用してみては?

 

子どもの耳を守るヘッドバンド型ヘッドホン

出典画像:「MusicBand」公式サイトより

匠の技
子供用ヘッドバンド型ヘッドホン MBZERO
旅行時やリラックスタイムに最適なヘッドバンド型ヘッドホン「MBZERO」。イヤホンからの「音漏れ」を抑えるために、最大音量は85デシベルに設定されています。また子どもの耳を守る「音量制限機能」も搭載。カラーは「ピンク」「グレー」「ブルー」の3色を用意しているので、子どもに似合った色を選んでくださいね。

 

<注目ポイント>
・最大音量は85デシベルに設定
・子どもの耳を守る「音量制限機能」
・蒸れにくい素材「スパンデックス」を採用
スポーツウェア素材を採用し、快適な装着感を実現しました。レギンスやスポーツブラなどにも使用される素材「スパンデックス」を使っているので、汗をかいても蒸れにくいのが特徴です。スピーカー部分の厚みはわずか「11mm」のため、ソファーやベッドで横になりながら利用しても違和感がありません。

 

プレゼンで大活躍する振動式スピーカー

出典画像:「KING JIM」公式サイトより

KING JIM

Bluetooth(R)振動式スピーカー BTSP10

振動式スピーカー「BTSP10」はテーブルの上に置くと、設置面を振動させて広範囲に音を届けてくれます。ケーブル接続する必要がなく、ただ設置するだけで大音量のスピーカーとして使えるのが魅力的。しかも小型なので置き場所に困る心配もありませんよ。

 

<注目ポイント>
・テーブルに置くだけで大音量のスピーカーに早変わり
・ワイヤレスでストレスフリー
・コンパクトサイズで持ち運びラクチン
振動式スピーカーの他にサテライトスピーカーも内蔵されていて、より高音質な音を実現。蛇腹部分は伸ばすことが可能で、使う場所の広さによって音量の調節ができます。会議やセミナー、プレゼンなど人前で話す時に役立つ同商品は、ビジネスパーソン必見のアイテム。

【2018年春版】ソニーの人気ミラーレス一眼「α6500/α6300/α6000」3モデルの「違い」と「買い」の正解【前編】

後継機が発売されると、旧モデルは注目されなくなりがち。とはいえ、新旧の差が少ない製品も多く、旧モデルが実はお買い得というケースも少なくない。そこで本稿では、ソニーのAPS-Cサイズミラーレス一眼、α6500、α6300、α6000の3世代のカメラを比較。それぞれの操作性や画質、連写性能などをチェックした。カメラ初心者的視点で吉森信哉さん、プロカメラマンの視点で永山昌克さんという両カメラマンの評価を交え、両機を評価する。

↑α6500(中央)、α6300(左)とα6000(右)。2014年の初代モデルα6000の発売から3年以上経過したが3機種とも現行機だ。それだけに、性能や金額の差が気になる
↑α6500(中央)、α6300(左)とα6000(右)。2014年の初代モデルα6000の発売から4年が経過したが、3機種とも現行機だ。それだけに、性能や金額の差が気になる

 

【基本スペック比較】画素数などは同等だが連続撮影枚数に差

基本スペックは3機種とも2400万画素クラスで、α6000は有効約2430万画素とわずかに画素数が多い。連写速度や常用感度も3機種ともに同じ。ただし、連続撮影枚数は、α6500が高くなっている。AF測距点数は、α6500とα6300が多くなっているが、3世代とも像面位相差AFには対応しており、スペック上の差はわずかだ。

 

「α6500とα6300は発売時期も半年しか違わず、スペックも差がないように見えますが、α6500はボディ内手ブレ搭載でモニターのタッチ操作対応。連続撮影枚数がα6500はRAW+JPEGで100枚、α6300とα6000が21枚です。AF測距点数も考慮すると、動きモノを撮るならα6500の一択のように思います」(永山)

 

「連写性能を求めないなら、α6000の価格は魅力的。α6300はちょっと中途半端かも」(吉森)

↑α6000の発売からα6500登場まで3年近く経過している割にスペックの差は少ない。それだけα6000の完成度が高かったということだが、α6500ではBluetoothへの対応や連続撮影枚数の増加などのブラッシュアップが図られた。加えて、ボディ内手ブレ補正にも対応しているので、常用感度は同じでも室内や夜景など、撮影の幅が広がった。(※)RAW+JPEG時
↑α6000の発売からα6500登場まで3年近く経過している割に、スペックの差は少ない。それだけα6000の完成度が高かったということだが、α6500ではBluetoothへの対応や連続撮影枚数の増加などのブラッシュアップが図られた。加えて、ボディ内手ブレ補正にも対応しているので、常用感度は同じでも室内や夜景など、撮影の幅が広がった(※)RAW+JPEG時

 

↑各機種の動画設定を比較。α6500とα6300が4K/30p対応でα6000がフルHD/60pまでのサポートとなっている。記録形式は、いずれも業務用の記録形式を民生化したXAVC Sを選択可能だ。α6000はAVCHDのみ対応だったが、ファームウェア2.0で100MbpsのXAVC Sに対応した(4K撮影は不可)
↑各機種の動画設定を比較。α6500とα6300が4K/30p対応でα6000がフルHD/60pまでのサポートとなっている。記録形式は、いずれも業務用の記録形式を民生化したXAVC Sを選択可能だ。α6000はAVCHDのみ対応だったが、ファームウェア2.0で100MbpsのXAVC Sに対応した(4K撮影は不可)

 

【吉森信哉さんの基本スペックの10段階評価】
●α6500・9/10
●α6300・7/10
●α6000・6/10

4K動画撮影にこだわらなければ、α6300とα6000の差は小さい。連写を多用するならα6500がオススメだが、価格差を見るとα6000も魅力的。

 

【永山昌克さんの基本スペックの10段階評価】

●α6500・9/10
●α6300・7/10
●α6000・5/10

α6300にはないボディ内手ブレ補正は動画にも有効でα6500がオススメ。あくまでサブ機として見るなら、小型・軽量なα6000もアリ。

 

【操作性を比較】タッチパネル採用で操作性に優れるα6500が◎

α6000とα6300を比べると、α6300では背面のAEロックボタンの周囲にレバーが付き、AF/MF切り替えとAFロックを切り替えて使えるようになった。次にα6300とα6500を比べると、α6500はグリップ部が大型化して天面にカスタムボタンが追加されている。背面モニターもタッチ対応になり、操作性が向上した。

 

「使い勝手の面でタッチパネル採用は大きいと思います。それと、α6500はボディ内5軸手ブレ補正も搭載され、安心して手持ち撮影ができる点も魅力です」(吉森)

↑基本的なデザインやボタンレイアウトは3機種で共通だ。目立った違いは、α6500のグリップが大型化した点で、持ちやすさは格段に向上している。機能割り当てが可能なカスタムボタンも天面に2つ用意された。α6000にはAF/MF切り替えボタンがないが、カスタムボタンには登録可能だ
↑基本的なデザインやボタンレイアウトは3機種で共通だ。目立った違いは、α6500のグリップが大型化した点で、持ちやすさは格段に向上している。機能割り当てが可能なカスタムボタンも天面に2つ用意された。α6000にはAF/MF切り替えボタンがないが、カスタムボタンには登録可能だ

 

↑α6300(右)では横方向に太かったグリップが、α6500(左)では細めで深さのあるグリップに変更された。これにより、手が大きな人でもホールドしやすくなった
↑α6300(右)では横方向に太かったグリップが、α6500(左)では細めで深さのあるグリップに変更された。これにより、手が大きな人でもホールドしやすくなった

 

20180130_kohno_001

↑α6500は背面モニターがタッチ操作対応になった。タッチAFが可能なほか、ファインダー使用時にはタッチパッドとして機能し、AF位置を素早く変更できる
↑α6500は背面モニターがタッチ操作対応になった。タッチAFが可能なほか、ファインダー使用時にはタッチパッドとして機能し、AF位置を素早く変更できる

 

【吉森信哉さんの操作性の10段階評価】
●α6500・9/10
●α6300・7/10
●α6000・6/10

タッチ操作が可能な点でα6500を高く評価したい。α6300とα6000は操作性の面の差はあまりないが、α6300の電子水準器の搭載は◎。

 

【永山昌克さんの操作性の10段階評価】

●α6500・9/10
●α6300・6/10
●α6000・5/10

グリップが持ちやすく、タッチ操作対応のα6500を評価。動画撮影時のAFもタッチ操作なら行いやすく、録音中のノイズも最小限に抑えられる。

【画質を比較】差はわずかながら新機種ほど写りも進化

画素数は基本的に変わらないので、感度を上げない限り解像力は同等かと思われたが、実際は異なるようだ。α6300以降はセンサーの集光力がアップしており、拡張感度でISO51200に対応するなど、高感度性能も向上している(α6000は拡張感度に非対応)。

 

「各機種とも低感度、高感度のどちらも十分優秀な描写だと思いますが、α6000は、高感度撮影時にわずかながらノイズが見られます。α6300ではノイズが減り、α6500では解像感もアップ。大きくプリントしないとわからないレベルの差ですが、新型のほうが画質はよくなっているようです」(永山)

↑α6500とα6300は適度にメリハリが効いた写りなのに対し、α6000は比較するとわずかに緩い写りでシャープネスが弱めにかかっているようだ。結果としてα6500とα6300の解像感が高く感じられる。気になる場合は、α6000の設定などでシャープを少し高めにするといいだろう
↑各機種のISO100(低感度)での画質を比較。α6500とα6300は適度にメリハリが効いた写りなのに対し、α6000は比較するとわずかに緩い写りでシャープネスが弱めにかかっているようだ。結果としてα6500とα6300の解像感が高く感じられる。気になる場合は、α6000の設定などでシャープを少し高めにするといいだろう

 

↑最高常用感度のISO25600まで感度を上げて撮影。拡大して見ると、いずれもノイズを処理した形跡が確認できるが、α6500はムラが少なく、質感も十分に残っている。α6300はノイズは目立たないものの、質感が粗く感じる。α6000は多少ノイズは残っているが、質感描写は悪くない
↑最高常用感度のISO25600まで感度を上げて撮影。拡大して見ると、いずれもノイズを処理した形跡が確認できるが、α6500はムラが少なく、質感も十分に残っている。α6300はノイズは目立たないものの、質感が粗く感じる。α6000は多少ノイズは残っているが、質感描写は悪くない

 

【吉森信哉さんの画質の10段階評価】
●α6500・9/10
●α6300・7/10
●α6000・7/10

低感度、高感度ともにα6500が優秀であった。ただ、低感度ではα6300、高感度ではα6000の画質も悪くはなく、この2機種は甲乙付け難い。

 

【永山昌克さんの画質の10段階評価】

●α6500・9/10
●α6300・8/10
●α6000・7/10

最新のα6500の画質が優秀なのは当然として、低感度でのα6300の画質もダイナミックレンジが広めで好印象。α6000も解像感は悪くない。

 

後編では連写性能やコスパの比較、買い時情報などを紹介していく。

 

写真/吉森信哉 解説/河野弘道

プロが溺愛するオリンパス「M.ZUIKO PROレンズ」珠玉の3本ーースペックだけでない美しさを語り尽くす

吉森信哉のレンズ語り~~語り継ぎたい名作レンズたち~~ 第1回「オリンパス M.ZUIKO PROレンズ」

 

一眼レフやミラーレス一眼の醍醐味は、“交換レンズを駆使できる”ことである。カメラボディは同じでも、違うレンズを装着することで、まったく異なる視覚効果(画面の広さ、遠近感、ボケの度合い)が得られるのである。だから、そのカメラでどんなレンズが使用できるかは、極めて重要なポイントだ。

 

そして、名作といわれる製品は、ただハイスペックなだけでなく、語りたくなるポイントがある。本連載ではそんな“語りどころ”にフォーカスし、おすすめの交換レンズを紹介していく。

 

第1回で取り上げるのは、オリンパスのM.ZUIKOレンズ群のなかでも、高い光学性能と防塵防滴や堅牢性を兼ね備え、過酷な状況下でも高画質が得られる「M.ZUIKO PROレンズ」(現在9本)。本稿では、同シリーズでも特に魅力的な描写やパフォーマンスが得られる3本をピックアップして紹介したい。

 

【その1】

驚きの明るさと近接能力を誇るハイスペック魚眼レンズ

オリンパス
M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO
実売価格10万7710円

交換レンズとしては世界初「F1.8」の明るさを実現した、画期的な魚眼レンズ。対角線画角が180°と極端に広いが、高い光学性能により画面中心から周辺まで優れた描写を得ることができる。

●焦点距離:8mm(35mm判換算:16mm相当) ●レンズ構成:15群17枚(非球面レンズ1枚、スーパーEDレンズ3枚、EDレンズ2枚、スーパーHRレンズ1枚、HRレンズ2枚) ●最短撮影距離:0.12m ●最大撮影倍率:0.2倍(35mm判換算:0.4倍相当) ●絞り羽根:7枚(円形絞り) ●最小絞り:F22 ●フィルター径:- ●最大径×全長:62mm×80mm ●質量:315g ●その他:防塵・防滴・耐低温性能

 

コツさえつかめばダイナミックな空間表現が思いのまま!

画角が極端に広くて、画面周辺部に向かうほど像が大きく湾曲する。その魚眼(フィッシュアイ)レンズの独特な描写は、肉眼とは異なるダイナミックな空間表現を可能にする。だが、その独特な描写ゆえに“特殊なレンズ”という印象を持つ人は多いだろう。

↑魚眼の独特な描写が楽しいM.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO。さらに、ボディがOM-D E-M1 MarkⅡ(2月28日公開のファームウェアVer.2.0以降を適用)なら、新規機能の「Fisheye補正」によって、歪みのない3種類の画角の超広角レンズとしても使用できる

 

事実、魚眼レンズを思い通りに使いこなすには、ある程度は経験を積んでコツをつかむ必要がある。例えば、画面内に“目を引くポイント”を取り入れたり、画面の四隅に目障りなモノを入れない、といったことである。そういった点に注意しながら、F1.8の明るさを生かした夜間の手持ち撮影を楽しんだり、レンズ先端から2.5cmまでピントが合う近接能力を生かしたダイナミックなマクロ撮影などを堪能したい。

 

次の作例では、逆光の光と影が印象的な竹林を、すぐ近くから見上げるように撮影。対角線画角180°の広大な画面と、竹や周囲の木が大きく歪む描写が、実際よりも開放的な雰囲気に演出してくれる。

オリンパス OM-D E-M1 Mark Ⅱ M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO 絞り優先オート F11 1/60秒 WB:オート ISO250

 

このレンズの最短撮影距離は12cm。だが、それはセンサー面からの距離で、レンズ先端からの距離は前述の通り「2.5cm」である。次の作例をご覧いただいてわかるように、その抜群の近接能力によって、極端に画角が広い魚眼レンズでも一輪の桜をここまで大きく写せるのだ。

オリンパス OM-D E-M1 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO 絞り優先オート F5.6 1/160秒 +1補正 WB:オート ISO200

 

また、レンズの被写界深度(ピント位置の前後のシャープに見える範囲)は、焦点距離が短いほど深くなる。だから、焦点距離わずか8mmの本レンズは、必然的に被写界深度は深くなる。一方、F値が明るいほど被写界深度は浅くなる。だから、F1.8の開放で撮影すれば、割と近い被写体なら、狙った被写体の前後をぼかすことも可能になる。

オリンパス OM-D E-M1 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO 絞り優先オート F1.8 1/5000秒 WB:オート ISO200

 

ボケ表現だけでなく、開放F値が明るいということは、それだけ“ISO感度を上げなくても速いシャッターが使える”ということである。次の作例は夜間、外灯に照らされる植え込みの木を、手持ちで撮影したもの。こうした場面でも、極端な高感度が避けられ(ボディ内手ブレ補正の効果も手伝って)、画質劣化を最小限に抑えることができた。

オリンパス OM-D E-M1 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO 絞り優先オート F1.8 1/5秒 -0.3補正 WB:オート ISO800

 

【その2】

ボケを極めし「F1.2大口径単焦点シリーズ」の中望遠レンズ

オリンパス
M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO
実売価格13万7490円

人物撮影に最適な画角を持つ、大口径中望遠レンズ。特殊レンズを贅沢に使用し、高い解像力が得られるレンズである。と同時に、ボケを極める「F1.2大口径単焦点シリーズ」の1本でもある。その開放F1.2での“美しくにじむボケ”は、一般のレンズとはひと味違う。

●焦点距離:45mm(35mm判換算:90mm相当) ●レンズ構成:10群14枚(EDレンズ1枚、HRレンズ4枚、非球面レンズ1枚) ●最短撮影距離:0.5m ●最大撮影倍率:0.1倍(35mm判換算:0.2倍相当) ●絞り羽根:9枚(円形絞り) ●最小絞り:F16 ●フィルター径:62mm ●最大径×全長:70mm×84.9mm ●質量:410g ●その他:防塵・防滴・耐低温性能

 

ズームレンズにはない上質なボケで被写体の存在感を高める

単焦点レンズの魅力のひとつに“開放F値の明るさ”が挙げられる。もちろん、ズームレンズと同等の明るさ(もしくは暗い)の製品もあるが、広角から中望遠の焦点距離なら、F1.2やF1.4といったズームレンズにはない明るさの製品も多い。この45mmもそんな中望遠レンズで、F1.2の明るさでピント位置の前後を大きくぼかした“被写体を浮かび上がらせる”描写を堪能することができる。

↑本レンズと同じ焦点距離のレンズとしては、「M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」というコンパクトな製品もあるが、F1.2大口径単焦点シリーズの“より大きくて上質なボケ描写”や、PRO仕様の堅牢で重厚感のある作りは魅力的

 

また、広角17mmと標準25mmと中望遠45mm(本レンズ)の3本は、ボケを極める「F1.2大口径単焦点シリーズ」にもカテゴライズされている。最先端の超精密機器「収差測定器」を使用して、歴史的な名レンズの“レンズの味”を検証。そして、ボケ描写に影響を及ぼす球面収差の調整を最適にコントロールして、開放F1.2の“美しくにじむボケ”を実現するレンズなのだ。

 

百聞は一見にしかず、ということで、同じ被写体を開放のF1.2とF2.8で撮り比べてみた。「F2.8」は大口径ズームの開放F値でお馴染みの数値で、これでも十分に明るい印象がある。だが、F1.2はそれより「2段と2/3段」も明るい。そのぶん、背景描写などでボケ効果の違いを実感する。

↑F1.2で撮影

 

↑F2.8で撮影/オリンパス OM-D E-M1 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO 絞り優先オート WB:晴天 ISO200

 

では、この美しいボケ味を生かした作例を見ていこう。まずは、あまり明るくない古民家の雛飾り。そのなかの一体の人形を、前後の飾りや人形を絡めながら撮影。90mm相当の中望遠の画角は、こういった撮影に最適で、距離的にあまり大きくボケない飾りや人形も“美しくにじむボケ”によって、上質な写真に仕上げられた。

オリンパス OM-D E-M1 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO 絞り優先オート F1.2 1/30秒 WB:電球 ISO800

 

続いて、閑散とした冬枯れの花壇に咲く、可憐なスイセンの一群。そのなかの一輪にピントを合わせ、開放F1.2で撮影することで、周囲の花や背景を大きくぼかした。背後に広がる冬枯れ花壇の“まろやかなボケ”も美しい。

オリンパス OM-D E-M1 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO 絞り優先オート F1.2 1/640秒 WB:オート ISO200

【その3】

超強力手ブレ補正で手持ち撮影が可能な600mm相当の超望遠レンズ

オリンパス
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
実売価格31万6760円

非常に高い光学性能と、防塵防滴性能や堅牢性を持った、600mm相当の単焦点超望遠レンズ。オリンパスの交換レンズでは、初めてレンズ内に手ブレ補正機構を搭載(ボディ内手ブレ補正方式を採用しているため)。OM-D E-M1 MarkⅡやPEN-Fなどのボディとの組み合わせで、ボディ内手ブレ補正機構とレンズ内手ブレ補正機構をシンクロさせて補正効果を高める「5軸シンクロ手ブレ補正」を実現した。

●焦点距離:300mm(35mm判換算:600mm相当) ●レンズ構成:10群17枚(スーパーEDレンズ3枚、HRレンズ3枚、E-HRレンズ1枚) ●最短撮影距離:1.4m ●最大撮影倍率:0.24倍(35mm判換算:0.48倍相当) ●絞り羽根:9枚(円形絞り) ●最小絞り:F22 ●フィルター径:77mm ●最大径×全長:92.5mm×227mm ●質量:1,270g(三脚座除く)、1,475g(三脚座含む) ●その他:防塵・防滴・耐低温性能

 

一般的な望遠ズームとはひと味違う圧倒的な引き寄せ効果

超望遠レンズといえば“特殊なレンズ”という印象があるが、現在は、比較的リーズナブルな150-600mmなどの超望遠ズームが発売されている。しかし、その光学性能(解像力や開放F値など)は、単焦点の500mmや600mmのレンズには及ばない。

 

とはいえ、35mm判フルサイズ対応の500mmや600mmのレンズは、大きさや重さの面で簡単に扱えるシロモノではない。たとえば、フルサイズ対応の600mmF4だと、全長400mm台・質量4000g弱。このくらいになる。だが、本製品は、600mm相当F4ながら「全長227mm・本体質量1270g」という小型軽量な設計だ。

↑4本レンズで、ボディ内手ブレ補正機構とレンズ内手ブレ補正機構をシンクロさせる「5軸シンクロ手ブレ補正」が可能になるボディは、前述のとおりM-D E-M1 Mark ⅡとPEN-F。あとは、ファームウェアVer.4.0を適用したOM-D E-M1と、ファームウェアVer.2.0を適用したE-M5 Mark Ⅱも可能

 

そして、特殊レンズを贅沢に使用した光学設計・製造技術の結集によって“オリンパス史上最高の解像力”を実現している。また、シャッター速度換算6段分の補正効果が得られる「5軸シンクロ手ブレ補正」の実現によって、通常の超望遠レンズでは考えられないような、手持ちでの低速シャッター撮影(1/15秒とか)も可能になる。

 

次の作例は、同じ場所から600mm相当(本レンズ)と200mm相当(一般的な望遠ズームの望遠端)で撮影したもの。手前に障害物があったり、時間的に難しかったりなどの理由で、撮りたい被写体に近づけないケースは多い。そんなときには、望遠レンズの引き寄せ効果(遠くの被写体が拡大できる)が必要になる。動物園などの撮影では、特にその効果の重要さを実感する。このケースでも、200mm相当までの一般的な望遠ズームだと不満な大きさだが、600mm相当の超望遠なら十分な大きさに写せた。

↑600mm相当で撮影

 

↑200mm相当で撮影/オリンパス OM-D E-M1 MarkⅡ 絞り優先オート WB:オート ISO200

 

離れた動物が大きく写せる……だけでなく、600mm相当の極端に狭い画角なら、その動物の一部分だけを切り取ることも可能になる。次の作例では、夕方の光を浴びるゾウの表情を、穏やかな目を中心に切り取ってみた。

オリンパス OM-D E-M1 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO シャッター優先オート F5 1/1000秒 WB:オート ISO200

 

さらに、本レンズでは、焦点距離を1.4倍に変えるテレコンバーター「M.ZUIKO DIGITAL 1.4x Teleconverter MC-14」が使用できる。それによって、焦点距離を300mm相当からさらに「840mm相当」に伸ばすことができるのだ。野鳥などの撮影で、その効果のありがたさを実感!

オリンパス OM-D E-M1 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO+M.ZUIKO DIGITAL 1.4x Teleconverter MC-14 シャッター優先オート F7.1 1/1000秒 WB:オート ISO200

 

↑全長14.7mm・質量105gと、非常にコンパクトで軽量なテレコンバーター。3群6枚(HRレンズ1枚)のレンズ構成で、画質の劣化がほとんどなく望遠効果を高めることができる。PROシリーズのレンズと同様に、防塵・防滴・耐低温性能も備えている

 

今回はオリンパスのM.ZUIKO PROレンズから3本を紹介した。今後も注目すべき名作レンズについて語っていきたい。