低遅延&防滴仕様で7980円! マルチに使えるワイヤレスネックスピーカー

イヤホンやヘッドホンにはない開放感のあるサウンドが楽しめるとしてヒットしたネックスピーカーに、1万円以下で手の届きやすいモデルが登場しました。

 

サンワサプライの運営する直販サイト「サンワダイレクト」は、首元への負担を軽減させるやわらかいシリコン製ネック部を採用したワイヤレスネックスピーカー「400-SP090」を発売します。直販価格は7980円。

↑ワイヤレスネックスピーカー「400-SP090」

 

本製品は、首・肩にのせるタイプのウェアラブルスピーカー。のせるだけの簡単装着で耳に直接触れずに使用でき、耳を塞がずに開放感のあるスタイルで音を楽しめます。

↑肩にのせるだけでワイヤレスで音楽が楽しめます

 

Bluetoothによるワイヤレス接続に対応しており、スマホやタブレットとつないで音楽や動画の音声を聴くことが可能。また、遅延の少ないaptX Low Latencyコーデックに対応した送信機と組み合わせることで、音ズレを感じにくく、動画視聴時も違和感なく使うことができます。

↑低遅延のaptX Low Latencyに対応。動画やゲームなどでも音ズレが気になりません

 

↑別売のBluetooth送信機を使えばテレビ用スピーカーとしても使用可能

 

本体にはマイクを内蔵しており、スマホでのハンズフリー通話や、PCでのwebチャットも可能。操作ボタンを搭載しているので、簡単に音量を調整することができます。

 

重量はわずか約175gで、長時間肩に乗せて使い続けても気になりません。また、首元への負担を軽減させるためにやわらかいシリコン製ネック部を採用。水滴や汗がついても大丈夫なIPX5防滴仕様なので、キッチンなどの水回りや軽い運動時などでも使えます。

↑防滴仕様で屋外での使用も安心

 

充電ポートはUSB Type-Cを採用。連続再生時間は、音量50%時で最大約11時間、音量最大時で約5.5時間。Bluetooothコーデックは、SBCとaptX/aptX LL(Low Latency)/aptX HDをサポートしています。

 

音楽再生や動画視聴、ハンズフリー通話や屋外の使用など、様々なシーンで使えるワイヤレス式のネックスピーカーは1台あると便利に活用できそう。また、テレビの音が聴こえにくい高齢者用のスピーカーとしても使えるので、プレゼントしても喜ばれそうですね。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

料理しながらでもテレビの音が聴こえる! JVCの手元用スピーカー「SP-A900」

オフィスよりも快適なデスクを自宅に! 理想のテレワークを実現する「便利ギア」9選

「観る」と「撮る」を片手でこなす“望遠鏡型カメラ”! キヤノンの新コンセプトカメラが今回も即完の予感

キヤノンは2020年9月10日より、クラウドファンディングサイト「Makuake」にて新コンセプトの望遠鏡型カメラ「PowerShot ZOOM」の先行販売を開始。同日20時の時点で早くも目標金額を大きく上回る約2500万円の支援を集めています。

↑PowerShot ZOOM。「本体1台+急速充電器1台+クリアファイルセット」と充電器のつかない「本体1台+クリアファイルセット」の2種類が用意され、価格はどちらも3万1460円。各先着500名だが、すでに充電器付きのセットは完売している

 

即完したカラビナ型カメラに続くコラボ第二弾は“望遠鏡型カメラ”

本プロジェクトは、CANON × Makuakeコラボシリーズの第二弾。第一弾であるカラビナ型カメラ「iNSPiC REC(インスピック レック」は、目標台数1000台がわずか約13時間で完売となりました。

↑本体がカラビナ形状となっており、服やバッグに手軽に取り付け可能な「iNSPiC REC」。Makuakeでの反響を受け、2019年12月に正式に一般発売された

 

前回のヒットでキヤノンの新コンセプトカメラに対する期待という名のハードルはかなり高まっていたのですが、今回の望遠鏡型カメラ「PowerShot ZOOM」もかなり面白い製品です。

 

一言でいえば、ポケットサイズの単眼鏡にカメラ機能を付加したような製品です。こういうとカメラ機能がついでのように思われてしまうかもしれませんが、キヤノンだけあってカメラとしてもしっかりと作りこまれています。

 

例えば、最高約10コマ/秒の高速連写(フォーカスは固定)やFHDでの動画記録への対応。加えて、手ブレ補正機構やオートフォーカスといった機能も備えています。さらに、画像処理エンジンは同社のフルサイズミラーレス「EOS R」などにも採用されているDIGIC 8という本気ぶり。撮像素子は有効1210万画素の1/3型CMOSセンサーを採用しています。

 

ズームは35mm判換算で最高800mm相当の超望遠域まで対応しますが、そのズーム方法が少しユニークです。通常のカメラのように徐々にズームしていくのではなく、のぞきながら手元のボタンで100/400/800mm相当の3つを切り替える「瞬間ステップズーム」という方式を採用。微調整はできませんが、そのぶん瞬時に全体俯瞰/アップを切り替えられるというメリットもあります。

↑左下から100mm相当、400mm相当、800mm相当のイメージ。100mm/400mm時は光学ズーム、800mm時はデジタルズーム

 

「観る」と「撮る」を片手で実現する優れモノ

PowerShot ZOOMが活躍するシーンは、スポーツ観戦をはじめ、旅行、野鳥観察、子どものイベントなど多岐にわたります。本機の特に優れていると感じる点は、「観ながら」思い立った瞬間に「撮影」できて、しかもそれが片手で完結する点。従来だったら双眼鏡とカメラを持ち替えたりしていたシーンでも目を離すことなく撮影でき、見逃し・撮り逃しがありません。

↑ズーム倍率の切り替えは本体上部、写真/動画記録は親指が当たる部分に備えられたボタンで操作。片手で完結する手軽さがうれしい

 

また、145gと非常に軽量コンパクトな点もうれしいポイント。本機が必要とされるシーンは総じてできるだけ荷物を軽量化したいことが多いので、この手軽さは非常に魅力的です。

 

さて、本記事を書いている間にも着々と支援は集まっており、先着500名分用意されていた充電器付きのセットは早くも完売。このままの勢いだともう一方の充電器なしのセット(同じく先着500名)も早々になくなってしまう可能性が非常に高いです。反響の高さから今後一般販売される可能性もありますが、確実に手に入れたいならこのチャンスをお見逃しなく!

 

スマホ並みにコスパはいいのか!? OPPO初の完全ワイヤレスイヤホン「Enco W51/W11」を本音レビュー

ここ数年、急速に普及が進んでいる完全ワイヤレスイヤホン。オーディオメーカーだけでなく、スマホメーカーも続々と参入しています。アップルのAirPodsおよびAirPods Proを意識して開発されたと思われるモデルが多く、価格競争も進んでいます。

 

そんななか、スマホメーカーのOPPOも完全ワイヤレスイヤホン2モデルをリリースしました。アクティブノイズキャンセリング機能を搭載した「OPPO Enco W51」(1万5800円)と、コスパ重視のエントリーモデル「OPPO Enco W11」(5800円)です。ちなみに「Enco」は「アンコー」と読みます。

↑左が「OPPO Enco W11」、右が「OPPO Enco W51」

 

OPPOから、この2モデルをお借りして、いち早く試せる機会を得ました。装着感や音質など、率直な感想をお届けしたいと思います。

 

ノイズキャンセリング効果が明確な「OPPO Enco W51」

上位モデルのW51は、一見「うどん」と揶揄されたアップルのAirPodsに似ていますが、カナル型でピタリと耳に装着できます。4サイズのイヤーピースが同梱されているので、ほとんどの人の耳にフィットすると思われます。

↑W51は下にスティックが伸びた形状

 

↑OPPO Enco W51の充電ケース。カラバリは、このスターリー ブラックとフローラル ホワイトの2色から選べる

 

7mmのダイナミックドライバを搭載したイヤホン(片耳)の重さは約3.95gで、長時間着けていても気になりません。筆者は主に仕事中とスポーツジムで使用しましたが、結構激しく動いても外れることはなかったです。ただし、マスクを付けたり外したり、タオルで汗を吹いたりといったときに、手があたってイヤホンがずれてしまうことはありました。

↑長時間着けっぱなしでも気にならないほどの軽さ。さりげなく高級感が漂うデザインも◎

 

音質には2つの特徴があります。1つはフィードフォワード(FF)制御とフォードバック(FB)制御を備えた「ハイブリッドノイズキャンセリング機能」を搭載していること。最大35dBのノイズキャンセリングを実現し、左イヤホンをダブルタップすると、オン・オフを切り替えらえます。なお、音声でも切り替わったことが告げられますが、ノイズキャンセングの効果は誰でもハッキリとわかるので、一目瞭然ならぬ “一聴瞭然” といった感じ。

↑OPPOのスマホとペアリングした場合、「クイックガイド」で操作方法を確認可能

 

ノイズキャンセリングを有効にすると、低音の響きが強くなり、音に包まれるような没入感を味わえます。映画やYouTubeなどを見る際に、セリフの音声もより明瞭になるように感じました。ノイズキャンセリングをオフにすると、表現される音域が若干狭くなり、環境音も取り込まれる印象。W51には「外音取り込み機能」はないのですが、仕事中などは、ノイズキャンセリングをオフにすることで、周囲の音を聞こえやすくできます。

 

もう1つ「左右同時転送」という特徴があります。スマホから転送されるデータを左右のイヤホンで同時に受信するという仕組みです。これにより、遅延が低減され、音が途切れにくくなるというメリットがあるそうです。たしかに、音がズレたり、飛んだりすることはなく、非常に安定しているように感じました。

↑OPPOのスマホとペアリングする場合は、ケースを開けると自動でペアリングモードに

 

フル充電で約3.5時間再生でき、充電ケースと組み合わせると最大20時間使えます。充電ケースがワイヤレス充電の対応していることもメリットといえるでしょう。

↑USB Type-Cポートを搭載

 

お値段以上のサウンドを楽しめる「OPPO Enco W51」

W11のセールスポイントは、なんといっても価格。5800円と聞くと、音質は大丈夫なのか? 音飛びはしないのか? などと心配になる人もいるかもしれませんが、その点は心配ありません。むしろ、これを5800円で売っても採算が取れるのかと心配になりました。

↑OPPO Enco W11の充電ケース。カラバリはホワイトのみ

 

↑W11はスティックのないシンプルなデザイン

 

W11は8mm口径のダイナミックドライバを採用し、低域から高域までクリアな音で再生できることが特徴。W51と同じく「左右同時接続」方式を採用しています。音質は、正直にいえば「それなり」という印象。W51に比べると、音の厚みに欠けて、重低音の迫力に乏しく、高音域では多少シャカシャカ感が出ます。ですが、「5800円でこの音質な上々」というクオリティ。筆者は、W51と聴き比べたので、その差をはっきりと体感しましたが、初めてのワイヤレスイヤホンとしてこのW11を買った人は、十分に満足できるのではないかと思います。

↑OPPOのスマホと連携させた場合、「クイックガイド」を表示可能。なお、W51とは異なり、イヤホンの操作方法はカスタマイズできない

 

音楽再生用のノイズキャンセリング機能は搭載していませんが、通話用のノイズキャンセリングを搭載し、雑音が多い街中や交通量が多い場所でもクリアな音声で通話できる仕組み。実際、いろいろな雑音が混じる商業ビルの中で通話をしてみましたが、相手の声は聞き取りやすく、スムーズに通話できました。ただし、これはW11に限ったことではなく、上位モデルのW51も同等の通話品質でした。

 

フル充電で約5時間再生でき、充電ケースと組み合わせると最大20時間使用可能です。

↑ペアリング用のボタンはなく、ケースを開くとペアリング可能な状態になる

 

大人気の2モデルと比べても買う価値はあるのか?

筆者はOPPOのスマホを持っているので、充電ケースから取り出すだけで、スムーズにペアリングでき、操作ガイドも表示されるので、取扱説明書を読む必要さえありませんでした。iPhone 11 ProやGalaxy S10など、他のメーカーのスマホともペアリングしてみましたが、問題なく使えました。

 

iPhoneを使っている人がAirPods Proを買わずに、OPPOのイヤホンを選ぶ価値はあるのか? ほかのAndroidスマホを使っている人が、最近発売されて人気を集めているPixel BudsではなくOPPOを選ぶのはアリなのか? ちょうど手元に、両モデルがあったので、W51と聴き比べたり、使い比べたりしてみました。

↑W51(右)を、AirPods Pro(上)、Pixel Buds(左)と聴き比べてみた

 

あくまでも筆者個人の感想ではありますが、音の迫力を最も感じられたのはAirPods Pro。アクティブキャンセリング効果も明確で、さすがに高い(2万7800円/税抜)だけのことはあるなぁと。機能で選ぶなら、リアルタイム翻訳ができるPixel Buds。でも、やはりちょっと高い(2万800円)。OPPO Enco W51は音質にも操作性にも満足できて、価格は1万5800円。アリだと思います。コスパを重視する人は、選択肢に加えるべきでしょう。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

まるで“ほんやくコンニャク”!? 翻訳機能付きワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds」に感じる未来感

屈指のノイキャン性能なのに、とにかく手ごろ!! ファーウェイの「最注目」完全ワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds 3i」を徹底解説

 

パナソニックの新フルサイズカメラ、待望の小型化を果たす――動画撮影にも強い「LUMIX S5」登場

パナソニックは9月3日、フルサイズミラーレス一眼カメラの新モデル「LUMIX S5(DC-S5)」を発表。発売は9月25日の予定で、実売参考価格(税込)はボディ単体が27万5000円、20-60mm F3.5-5.6標準ズームレンズキットが31万9000円です。

↑LUMIX S5。カードスロットはSDカードのダブルスロット、背面モニターはバリアングル式を採用

 

ボディをコンパクト化したハイブリッドミラーレス

パナソニックは2018年春にフルサイズミラーレス市場に参戦。ライカ、シグマとの戦略的協業「Lマウントアライアンス」を締結し、ライカの大口径・短フランジバックの「Lマウント」を採用したことでも話題となりました。

 

現行のラインナップとしては有効4730万画素のセンサーを搭載した高画素モデル「LUMIX S1R」、有効2420万画素のセンサーを採用し、高感度画質や動画性能に優れた「LUMIX S1」、より動画機能に特化した「LUMIX S1H」の3モデルが存在しています。

 

今回発表されたLUMIX S5は、LUMIX Sシリーズの高機能を受け継ぎつつ、ボディを小型化したモデル。画素数はLUMIX S1と同じ有効2420万画素で、それ以外にも高感度画質に優れ、動画性能も充実しているなど共通点が多く、イメージとしてはLUMIX S1のコンパクト版といった印象です。

 

ディープラーニングを応用した独自の「リアルタイム認識AF」では、人体の「頭部認識」を新たに加え、人物に対するAF追従性能を強化。動く被写体や人物の顔が隠れてしまうようなシーンでも、頭部と人体の位置やサイズ、画角により撮影意図をカメラが自動で判別して背景抜けを抑えながらフォーカスし続けるよう進化しました。

 

手ブレ補正は対応レンズとの併用で最大6.5段、ボディ単体でも5段という強力な補正効果を実現。夜景などでも安定して撮影することが可能です。そのほか、9600万画素相当の高解像写真を生成する「ハイレゾモード」や、星や夜景の美しい光跡撮影を手軽に楽しめる「ライブビューコンポジット」といった機能も備えています。

 

動画に関しても4K60p記録や4K30p(4:2:2,10 bit)内部記録などに対応。4K30p/24p(4:2:0,8 bit)記録、FHD記録においては時間制限なしの動画記録を実現しています。

 

気になるのはズバリ“手に持ったときの満足感”

LUMIX S5で最も気になるトピックは「ボディの小型化」という点。というのも、パナソニック初のフルサイズミラーレスであるLUMIX S1/S1Rは、他社と比べて圧倒的に大きく、重いのが象徴的だったからです(ニコンやキヤノンの初代モデルがボディ+メモリーカード&バッテリーで600g台だったのに対し、S1/S1Rは1000g超え)。

 

大きく重いというとマイナスなイメージを抱きがちですが、当時は対応レンズもハイスペックで大柄なものが多く、体験会で実機を手にした際もレンズ装着時のバランスは良好でした。また、大きいぶん操作系にもゆとりがあり、ボディの剛性や質感などもあいまって「写真機」としてはプロの方を中心に好評だったように思います。

 

ただ、一般の写真愛好家が趣味機として持ち歩くにはやはりこの大きさと重さは躊躇してしまうという声も。そこで、キットレンズにもなっている「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」のように比較的小柄なレンズが登場しはじめたタイミングで、大きさ的にも価格的にもより手軽なモデルとして今回のLUMIX S5を市場に投入したのだと思われます(参考:LUMIX S1の外形寸法は幅約148.9mm×高さ約110mm×奥行約96.7mm、重さ約1017g。LUMIX S5の外形寸法は幅約132.6mm×高さ約97.1mm×奥行約81.9mm、重さ:約714g)。同社のフルサイズ機の描写が気になりつつも大きさ・重さをネックに感じていた人にとっては、まさに待望の一台といえるでしょう。

 

スペックを見る限り、機能性は十分。特に、動画も写真もマルチに楽しみたいクリエイターにとっては魅力的な選択肢となりそうです。あとは、LUMIX S1/S1Rを手にしたときに感じた所有欲をかきたてるような満足感・ワクワク感や、快適な操作性が小型軽量化された本機でも引き継がれているかが気になるところ。実機に触れる機会を楽しみに待ちたいと思います。

エヴァ×オンキヨーのコラボが実現! 特典満載の「XDP-20 NERV/WILLE」モデル

2020年6月27日公開予定とされていながら、新型コロナウイルスの影響で公開延期となっている「シン・エヴァンゲリオン劇場版」ですが、同作品とのコラボアイテムは様々なジャンルで登場しています。

 

オンキヨーは、「エヴァンゲリオン」シリーズとコラボしたハイレゾ対応ポータブル音楽プレーヤーとイヤホンのセットを、期間限定で予約受付開始しました。

 

このコラボセットは、パイオニアブランドのデジタルミュージックプレーヤー“private”(プライベート)「XDP-20」のコラボ専用新色モデルと、オリジナルアルミプレート仕様のハイレゾ対応インイヤーヘッドホン「SE-CH9T」、バランス接続対応ケーブル(φ2.5mm4極プラグ)「JAC-BM12C1(B)」、画面保護ガラス「DPA-DT021B1」、専用レザーケース、専用クリアケース、バンナイズとコラボしたオリジナルキャリングケースを同梱したもの。さらに、ハイレゾ楽曲5曲をプリインストールしており、これ1セットでハイレゾの高音質が楽しめます。

 

モデルは、NERVモデルとWILLEモデルの2種類を用意。それぞれデザインやUIが異なっているほか、各モデルにはオリジナル壁紙7種をプリインストールしているので、自分の好みに設定することができます。

 

作品の世界観を満喫できるオリジナル仕様

「XDP-20」は、持ち運びに便利で高音質再生ができるコンパクトなサイズのハイレゾ対応ポータブル音楽プレーヤー。手になじみ操作しやすいラウンドフォルムの“Round fit”デザインを採用し、カバンやポケットなどにも収まりのいいスタイルとなっています。コラボ専用モデルは、「NERVモデル」がメタリックレッド、「WILLEモデル」がマットブラックの特別なカラーで仕上げられています。

↑「XDP-20 NERVモデル」

 

↑「XDP-20 WILLEモデル」

 

コラボモデルの本体の右側には「EVANGELION」の文字を、背面には各モデルのマークをプリント。専用レザーケースには、本体同様のマークを背面に型押ししています。

 

さらに、各モデルごとにオリジナルUIと7種類の壁紙を用意。同梱するハイレゾ対応イヤホンにも各モデルのマークがあしらわれています。

 

↑「XDP-20 NERVモデル」のオリジナルUIと同梱イヤホン

 

↑「XDP-20 WILLEモデル」のオリジナルUIと同梱イヤホン

 

ハイレゾ音源はDSDが5.6MHzまでのネイティブ再生、FLAC/WAVが192kHz/32bitまでの再生に対応するほか、高効率の圧縮技術を使ったMQA音源の再生にも対応。また、MP3などの圧縮音源もアップサンプリングして高音質化する「Hi-Bit32モード」も搭載しています。

 

さらに、インターネットラジオ「radiko」や各種音楽ストリーミングを楽しめるWi-Fi機能や、ワイヤレスで音楽が楽しめるBluetooth機能も装備。本体に16GBの内蔵メモリを備えるほか、2つのmicroSDカードスロットを搭載しており、最大528GBまで拡張可能。データ容量の大きなハイレゾ楽曲もたっぷり持ち歩くことができます。

 

プリインストールしているハイレゾ楽曲は以下の通り。

 

1.「残酷な天使のテーゼ」(Director’s Edit. Version)(高橋洋子)
NEON GENESIS EVANGELION 【2013 HR Remaster Ver.】

2.「FLY ME TO THE MOON」(YOKO TAKAHASHI Acid Bossa Version)(高橋洋子)
NEON GENESIS EVANGELION 【2013 HR Remaster Ver.】

3.「Komm,susser Tod」 (Mー10 Director’s Edit.Version)
THE END OF EVANGELION

4.「EM20#070720」
EVANGELION:1.0 YOU ARE (NOT) ALONE. original sound track 【2014HR Remaster Ver.】

5.「3EM01_EM20_Master」
EVANGELION:3.0 YOU CAN (NOT) REDO. original sound track 【2014HR Remaster Ver.】

 

製品はオリジナルパッケージを採用。オーディオ好きに人気のカバンメーカー「バンナイズ」とコラボしたオリジナルキャリングケースも付属します。

↑「XDP-20 NERVモデル」のキャリングケースとパッケージ

 

↑「XDP-20 WILLEモデル」のキャリングケースとパッケージ

 

予約はエヴァンゲリオンのグッズを扱う「EVANGELION STORE」と、オンキヨーのECサイト「ONKYO DIRECT」で受付中。期間は2020年11月6日(金)15:00までで、商品の発送は2021年1月中旬から下旬にかけて順次発送予定。価格はどちらのモデルも5万5000円(税込・送料込み)。

 

エヴァンゲリオンの世界観を満喫できるコラボモデルセットは、同作品のファンだけでなく、これからハイレゾ楽曲を聴き始める方にもオススメ。気になった方は、ぜひお早めに予約してみて下さい。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

「オーディオメーカー×ゲーミング」の期待度大! オンキヨーのゲーミングブランド「SHIDO」が一般発売スタート

ピエール中野が自ら選曲! イヤホン同梱のコンピCD「#ピヤホンで聴こう」が12月リリース

数々のオーディオアイテムとのコラボやサウンド監修で注目を集めているアーティストのピエール中野氏が、今度は独自に選曲したコンピレーションCD「#ピヤホンで聴こう」をリリースします。その初回限定版には、“有線ピヤホン”の愛称でおなじみHi-Unitの有線イヤホン「HSE-A1000PN」の限定色「リミテッドレッド」(レッド×ゴールド)が同梱されることが明かされました。

↑ピエール中野氏

 

この「#ピヤホンで聴こう」は、ピエール中野氏が「より音質を楽しんで欲しい」という視点で選曲した、様々なアーティストの楽曲を収めたコンピレーション作品。ソニー・ミュージックレーベルズより12月16日にリリース予定となっております。

 

形態は、CD単体の通常盤(2200円/税別)に加え、CDと有線ピヤホンをセットにした初回生産限定盤(3745円/税別)の2形態でリリース。なお、収録曲はピエール中野氏のTwitterにて9月7日から毎日21:00に1曲ずつ発表予定とのこと。

 

初回限定盤に同梱されるイヤホンは、ALPEXのオーディオブランドHi-Unitから発売され、1700円という低価格にかかわらずハイクオリティな音質で話題となった「HSE-A1000PN」(通称:有線ピヤホン)の限定カラー「リミテッドレッド」です。

↑初回限定盤に同梱される「HSE-A1000PN」の限定カラー「リミテッドレッド」

 

有線ピヤホンは、ピエール中野氏が中国にあるHi-Unitシリーズの開発・製造拠点まで足を運び、自らエンジニアと議論を交わして理想の音質に追い込んだという入魂のカスタムチューニングモデル。このイヤホンでCDを聴くことで、ピエール中野氏の考える理想的なサウンドに近づけるとのこと。

 

【ピエール中野氏のコメント】

音楽をレコーディングする現場では、より良い音を届けるために計り知れないほどの労力と技術と時間が費やされています。楽器ひとつひとつの音作りから、奏法、録音マイク、ミックス、マスタリングなど、様々な音にこだわる工程を経て、楽曲はリスナーに届けられているのです。
では、リスナーが音楽を聴く環境はどうでしょうか。送る側がどれだけこだわったとしても、受ける側の環境が整っていなければ、本当に届けたかった音楽を伝えることはできないと思って取り組んだプロジェクトが「ピヤホン」です。
リリース後の反響は凄まじく、今まで聴こえなかった音が聴こえる、ライブ会場にいるみたい、今まで使っていたイヤホンは何だったんだ……、などなど様々な感動の声が届きました。
聴く環境を整えることで、音楽をより楽しめることがわかったので、次は音楽そのものの提案もしていきたいと思いこのコンピの発案に至ります。
ピヤホンで聴いていて楽しい楽曲、新しい発見を感じる楽曲、感動する楽曲、イヤホンのポテンシャルを測るのに適した楽曲などを基準にセレクトしています。
このコンピを聴いてもらうことによって、音楽とイヤホンの楽しさ、面白さを提案していきたいと考えています。 作り手の音楽が受け手にしっかり届く環境を整える役割を、しっかりと果たしていきたいです。

 

まだ有線ピヤホンを持っていない方はもちろん、すでに有線ピヤホンをお持ちの方も、ぜひこのコンピレーションCDを今のうちに予約しておきましょう!

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

凛として時雨・ピエール中野が全面監修! 音とデザインにこだわった完全ワイヤレスイヤホンAVIOT「TE-D01d-pnk」

ピエール中野が音を監修! 1700円で買える話題の有線イヤホン「HSE-A1000PN」、その実力は?

【給付金でいま買うべきモノ】<No.07>4K液晶テレビ

本稿は、給付金の使い道をまだ決めかねている方のために、“1人当たり10万円”で買って損なしの、家族の時間も、自分の時間も充実させる家電&デジタルを一挙ナビゲートします!!

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

4K液晶は現在テレビの主流だが、売れ筋は使い勝手の良い43V型モデル。国内製・海外製を問わず10万円程度の手ごろな価格で、幅広いユーザー層をカバーする汎用性の高さが魅力だ。

 

押さえておきたい! 4K液晶テレビ最新トレンド

10万円前後で使い勝手の良い43V型クラスが人気

OSの使い勝手が洗練され、ネット利用が快適に

超解像技術など上位機譲りの高画質機能の搭載

 

私がオススメします!

GetNavi編集部 編集長

川内 一史

長年オーディオ・ビジュアル機器を担当。テレビ放送だけでなくネット動画もよく見るので、アプリへの対応を注視する。

 

Android TV搭載なら、ネット動画視聴が超快適

手ごろなサイズで売り上げ好調の43V型クラスは、10万円前後の価格帯。給付金を充てるのに最適だ。

 

「4Kテレビではエントリークラスに当たりますが、各社の売れ筋モデルでもあり、その性能は底上げされています。上位モデルに搭載される高音質スピーカーなどは省略されがちですが、高画質技術が踏襲されることもあり、ネット機能も充実しているモデルがほとんど。基本性能は必要十分で、こだわりの強い人でなければ満足できるレベルです」(川内)

 

購入時のチェックポイントは?

 

「4Kチューナーは、できれば裏録が可能な2基搭載モデルが望ましいです。そして、ネット機能の使い勝手に関わる搭載OSにも注目。ソニーやシャープはAndroid TVなのでアプリを追加できます。東芝やパナソニックなどは独自OSで対応VODが限られているので事前に要確認。高画質技術は、上位機と共通ならベストです。特に超解像技術は重要で、地デジやYouTubeなど低画質の映像を見る機会の多い人は、より恩恵を受けられます」(川内)

 

<その1>4K放送もネット動画も高画質&高音質で楽しめる!

4Kチューナー 2基
4K VOD 8サービス
HDRフォーマット 3方式
音声最大出力 20W

 

ソニー

ブラビア KJ-43X8000H

実売価格 9万7460円

4Kダブルチューナーと映像プロセッサー「HDR X1」を搭載。新開発のスピーカー「X-Balanced Speaker」を2基備え、スッキリとした高音質を再現する。OSはAndroid TVで、豊富なネット動画アプリを楽しめるのも魅力。

 

SPEC●画面サイズラインナップ:75V/65V/55V/49V/43V型●チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地デジ/BS/110度CS×2●サイズ/質量:W970×H630×D286mm/9.8kg

 

↑4K高画質プロセッサー「HDR X1」を搭載。コンテンツを高コントラストなHDR画質にアップコンバートします

 

【いま買うべき理由】多彩なネット動画を楽しめて、音声での検索もラクラク

「Android TVを採用し、多彩なネット動画を楽しめます。Googleアシスタントに対応するため、音声操作によって自分が見たいコンテンツをサクサク検索できるのもストレスフリーです」(川内)

↑サービスのワンタッチボタンがリモコンに搭載。手動でも直感的に操作できる

 

<その2>上位機譲りの超解像技術で手軽に高画質を楽しめる

4Kチューナー 1基
4K VOD 6サービス
HDRフォーマット 2方式
音声最大出力 14W

 

東芝

レグザ 43C340X

実売価格 8万8000円

新開発の映像エンジンを搭載。高精度の映像信号処理で、滑らかなグラデーションや細かなディテールを描き出す。バスレフ型フルレンジスピーカーによる、低域から高域までバランスの良い音も特徴。

 

SPEC●画面サイズラインナップ:55V/50V/43V型●チューナー:BS 4K/110度CS 4K×1、地デジ/BS/110度CS×3●サイズ/質量:W959×H597×D219mm/9.0kg

 

↑新映像エンジンを採用。地デジのノイズを高精度に制御しつつ、複合的な画質処理でクッキリとした高画質を楽しめる

 

【いま買うべき理由】独自の超解像処理で地デジもクリアに再現!

「地デジのアップコンバート性能には一日の長があります。リモコンの『みるコレ』ボタンを押すと、動画配信サービスや、話題の映画やドラマ、アニメなどを表示してくれるのが便利です」(川内)

↑ユーザーの好みに合った番組や人気の番組を教えてくれる。放送日も丸わかりだ

 

<その3>人工知能がユーザーにマッチした番組を教えてくれる

4Kチューナー 2基
4K VOD 5サービス
HDRフォーマット 3方式
音声最大出力 20W

 

シャープ

AQUOS 4T-C43CL1

実売価格 10万510円

映像フォーマットに合わせて明暗を描き分け、メリハリのある美麗な映像を再現。クラウドの人工知能により、ユーザーにマッチした番組やビデオ作品を教えてくれる「COCORO VISION」も便利だ。

 

SPEC●画面サイズラインナップ:55V/50V/43V/40V型●チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地デジ/BS/110度CS×3●サイズ/質量:W965×H649×D253mm/約19.0kg

 

↑リフレクター構造とスピーカーネットをなくした前面開口の新機構を搭載。音抜けの良いクリアなサウンドをダイレクトに届ける

 

【いま買うべき理由】8K高画質技術を応用した画像処理エンジンを搭載

「同社8Kテレビの高画質技術を応用した映像エンジンを搭載し、精細感・色味・輝度を、高精度で復元。低反射パネルや回転式スタンドを備えるなど、使いやすさにも配慮しています」(川内)

↑画像処理エンジン「Medalist S1」。色鮮やかで高コントラストな画質を実現した

 

<その4>洗練のスマートTVアプリで直感的にコンテンツを楽しめる

4Kチューナー 2基
4K VOD 7サービス
HDRフォーマット 4方式(※)
音声最大出力 30W

※:静止画フォーマットを除く

 

パナソニック

ビエラ TH-43HX750

実売価格 9万9000円

独自の映像処理技術により、4K放送からネット動画まで臨場感あふれる画質で楽しめる。4Kダブルチューナー内蔵で、外付けHDDへ4K放送の裏録も可能。立体音響規格「Dolby Atmos」に対応する。

 

SPEC●画面サイズラインナップ:55V/49V/43V型●チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地デジ/BS/110度CS×2●サイズ/質量:W974×H626×D208mm/約11kg

 

↑「色忠実補正回路」を搭載。色鮮やかで、高コントラストの高精細映像を描き出す。ノイズを抑えた高い質感再現も可能だ

 

【いま買うべき理由】アイコンが大きく表示され、アプリ初心者も安心!

「独自OSはアプリなどが大きなアイコンで表示され、直感的な操作が可能。10年以上ぶりにテレビを買い替える人でも安心して使えます。『Dolby Atmos』に対応し、音の高低もリアルに再現!」(川内)

↑見やすい「かんたんホーム」画面。チャンネルやアプリなどを登録できる

 

<その5>広視野角IPSパネル搭載でリビングユースもOK

4Kチューナー 1基
4K VOD 5サービス
HDRフォーマット 2方式
音声最大出力 20W

 

LGエレクトロニクス

43UN7400PJA

実売価格 8万7500円

広視野角のIPSパネルを搭載。斜めから見ても美しく自然な色合いを正確に再現する。Amazon AlexaやGoogleアシスタントを搭載し、付属のマジックリモコンに話しかけるだけで操作できるのが快適だ。

 

SPEC●画面サイズラインナップ:65V/55V/49V/43V型●チューナー:BS 4K/110度CS 4K×1、地デジ/BS/110度CS×2●サイズ/質量:W973×H622×D221mm/約9.0kg

 

↑AIが映像を分析し、3種に分類。ジャンルに合わせた音質にチューニングしつつ、バーチャル4.0chサウンドに自動変換する

 

【いま買うべき理由】広視野角のIPSパネルでリビングでも快適視聴

「視野角の広いIPSパネルを採用し、リビングでの視聴も快適。独自のマジックリモコンは直感的に扱えるうえ、2種類の音声アシスタントサービスに対応。状況に応じて快適に操作できます」(川内)

↑斜めからでも美しいパネル(写真右)。大人数で視聴しても見にくく感じない

 

<その6>東芝との共同開発による高画質エンジンがさらに進化

4Kチューナー 1基
4K VOD 6サービス
HDRフォーマット 2方式
音声最大出力 14W

 

ハイセンス

43U7F

実売価格 7万6780円

新開発の映像処理回路を採用。階調表現と微小信号の再現性が向上し、地デジから4Kまで様々な映像を美しく描き出す。2画面機能を搭載し、別々の番組を同じ画面で一度に視聴できるのが便利だ。

 

SPEC●画面サイズラインナップ:65V/55V/50V/43V型●チューナー:BS 4K/110度CS 4K×1、地デジ/BS/110度CS×3●サイズ/質量:W959×H615×D194mm/約9.1kg

 

↑東芝映像ソリューションとの共同開発による「NEOエンジン 2020」を搭載。地デジから4K放送まで、滑らかかつ高精細に表現する

 

【いま買うべき理由】低遅延のゲームモードを備え、個人のゲーム専用機としても◎

「東芝との共同開発による映像エンジンがさらに進化し、より高い精細感と階調感を実現できるようになりました。低遅延のゲームモードを備えるなど、個人用モデルとしてもオススメです」(川内)

↑最小遅延は約0.83ms。シビアな格闘ゲームやリズムゲームも快適にプレイ!

 

※紹介した商品のスペックにある「サイズ/質量」は、いずれもスタンドを含む数値

 

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

【給付金でいま買うべきモノ】<No.06>4K有機ELテレビ

本稿は、給付金の使い道をまだ決めかねている方のために、“1人当たり10万円”で買って損なしの、家族の時間も、自分の時間も充実させる家電&デジタルを一挙ナビゲートします!!

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

圧倒的な高画質を誇る4K有機ELテレビは、この夏に新モデルが続々と登場中。機能や使い勝手も高まってきた一方で、以前より価格がこなれており、いまが購入のチャンスだ。

 

押さえておきたい! 4K有機ELテレビ最新トレンド

4Kチューナーを2基内蔵し、裏番組録画に対応する

多くの4Kネット動画配信サービスを視聴できる

最新のHDR方式をサポートし、メリハリのある映像を楽しめる

 

私がオススメします!

AV評論家

藤原陽祐さん

新聞記者、専門誌編集者を経てフリーに転身。核心を突いた評論とわかりやすい解説で、本誌をはじめ多媒体で人気を博す。

 

大画面の有機ELテレビなら家族全員が満足できる

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、7月から開催予定だった東京五輪は来年に延期。だが、それに照準を合わせて各メーカーが開発してきた渾身のテレビが、いま続々と登場している。

 

「今季は東京五輪に向けたプレミアムな製品が充実しています。なかでも注目すべきは、圧倒的な高画質を誇る有機EL。特に55V型モデルは、10年ほど前の40V型クラスからの買い換えなら、ほぼ同じスペースに収まる高い設置性を誇りつつも、価格は実売で30万円前後と手の届く範囲です。ほとんどが4Kチューナーを2基内蔵するとともにネット動画アプリを搭載し、幅広いジャンルの4K動画を手軽に楽しめます。いずれも3〜4種のHDRフォーマットに対応しているので、多彩なコンテンツを、より高コントラストに描写可能です」(藤原さん)

 

まだまだ予断を許さない状況が続くなか、大画面の有機ELテレビは、家族がリビングで安心して楽しめるエンタテインメントとして安全と感動を叶えてくれる。30万円を凌駕する価値は間違いなくある。

 

<その1>AI技術と新映像回路により、レグザ史上最高画質を実現

4Kチューナー 2基
4K VOD 6サービス
HDRフォーマット 4方式
音声最大出力 142W

 

東芝

レグザ 55X9400

実売価格 33万円

全録機能「タイムシフトマシン」を搭載した、同社最上位モデル。クラウドと連携して高画質処理を行う「クラウドAI高画質テクノロジー」や、新映像処理エンジン「ダブルレグザエンジンCloud PRO」などで、さらなる高画質を実現した。

 

SPEC●画面サイズラインナップ:77V/65V/55V/48V型●チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地デジ×9、BS/110度CS×3●サイズ/質量:W1234×H738×D279mm/32.5kg

 

↑クラウドと新映像回路による「ダブルレグザエンジン Cloud PRO」を内蔵。2基のエンジンにより高画質を実現する

 

↑番組レコメンドサービス「みるコレ」を搭載。AI学習により、ユーザー好みの録画番組や、放送予定の番組を勧める

 

【いま買うべき理由】新パネルの採用により、明るく抜けの良い映像に

「新開発の有機ELパネルが秀逸。中間輝度に余裕が生まれ、明るく抜けの良い映像に。動きの速い被写体を明瞭に再現するインパルスモーションモードでも、明るさを損なわずに表示します」(藤原さん)

↑有機ELパネルとメタルバックカバーの間に独自の放熱インナープレートを挿入

 

<その2>映像と音が一体となった新たな視聴体験を提供

4Kチューナー 2基
4K VOD 7サービス
HDRフォーマット 4方式
音声最大出力 30W

 

ソニー

ブラビア KJ-55A8H

実売価格 30万8000円

倍速駆動対応の有機ELパネルを搭載。高画質プロセッサー「X1 Ultimate」により、あらゆるコンテンツを美しく鮮明な映像で描写する。パネル自体を振動させて音を出す独自の音響技術を採用し、映像と音の一体感を生み出す。

 

SPEC●画面サイズラインナップ:65V/55V型●チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地デジ/BS/110度CS×2●サイズ/質量:W1227×H733×D326mm/18.6kg

 

↑独自の音響技術を採用。背面左右にアクチュエーターとサブウーファーを配置した構造により、映像と音の一体感を味わえる

 

↑同社の8K液晶モデルにも搭載される最上位の高画質プロセッサー「X1 Ultimate」。究極に迫る画質を実現した

 

【いま買うべき理由】厚みを感じさせる画作りで、映像の世界に引き込まれる

「同社持ち前のコントラストを生かした厚みを感じさせる画作りで、鮮やかな発色も特徴的。画面から鳴り響くサウンドの効果と相まって、思わず映像の世界に引き込まれてしまいます」(藤原さん)

↑超解像エンジン「4K X-Reality PRO」を搭載。あらゆる映像を高精細に描き直す

 

<その3>明るいリビングでも深遠なる黒を再現

4Kチューナー 2基
4K VOD 7サービス
HDRフォーマット 4方式(※)
音声最大出力 30W

※:静止画フォーマットを除く

 

パナソニック

ビエラ TH-55HZ1000

実売価格 26万5800円

黒の締まりを向上させるブラックフィルターを採用し、リビングなど明るい部屋でもメリハリの効いた映像を楽しめる。映画館の設備などでも採用される音声規格「Dolby Atmos」に対応し、ステレオ音声も立体音響に変換可能だ。

 

SPEC●画面サイズラインナップ:65V/55V型●チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地デジ/BS/110度CS×3●サイズ/質量:W1228×H778×D348mm/約26.0kg

 

↑AI変換技術を採用。SDRはHDRのように、HDRはより美しい階調の映像に自動で変換する

 

↑スイーベル(首振り)機能を搭載。左右それぞれ15度まで回転し、テレビ背面の掃除もスムーズに行える

 

【いま買うべき理由】パネル制御機能が進化し、暗部の階調表現をさらに強化

「黒の締まりや階調表現など、上位有機ELモデルのノウハウを継承。ディテールの描写、ノイズ感、色再現など、全体のレベルが上がった印象で、細部まで見通しの良い映像が楽しめます」(藤原さん)

↑髪の毛の質感も忠実に表現。黒つぶれがなく暗部のディテールもはっきりわかる

 

<その4>同社初の有機ELテレビは、8Kで培った技術を応用

4Kチューナー 2基
4K VOD 5サービス
HDRフォーマット 3方式
音声最大出力 65W

 

シャープ

4T-C55CQ1

実売価格 26万1330円

同社初の有機ELテレビ。新開発の4K画像処理エンジン「Medalist S1」を搭載し、高精細・広色域・高コントラストの映像を映し出します。スピーカーネットのないリフレクター構造で音声を前方へ導き、聴き取りやすいサウンドに。

 

SPEC●画面サイズラインナップ:65V/55V型●チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地デジ/BS/110度CS×3●サイズ/質量:W1228×H771×D290mm/約28.0kg

 

↑省スペース設置が可能な回転式スタンド。視聴位置に合わせ画面角度を左右それぞれ約15度まで調整できる

 

↑薄型ながら大容量のミッドレンジスピーカーBOXを採用。独自の構造により、豊かな音域を広範囲に届ける

 

【いま買うべき理由】液晶で培った技術は、有機ELでより強みを発揮

「メリハリが効いて、明るく、細部まで見通しの良い映像が楽しめます。これまで液晶オンリーだったシャープですが、液晶で培った高画質技術は、有機ELでより強みを発揮しています」(藤原さん)

↑独自の広色域技術で赤・緑・青の階調を描き分ける。10億色以上の色を表示可能

 

【CHECK!】リビングでも個室でもOK!「48V型」がちょうどイイ

今夏から有機ELとしては最小画面サイズの48V型が登場。リビングだけでなく、パーソナルなスペースでの使用など幅広いニーズに応えてくれる。

 

<その1>クラウド上の映像情報を活用して、高画質を実現

4Kチューナー 2基
4K VOD 6サービス
HDRフォーマット 4方式
音声最大出力 72W

 

東芝

レグザ 48X8400

実売価格 24万2000円

詳細ジャンルやコンテンツごとの画質特性をクラウドから取得し、視聴中のコンテンツに適切なAI高画質処理を行う。6基のスピーカーとマルチアンプによるパワフルな低音も魅力。

 

<その2>画面が振動することで豊かな高音質を生む

4Kチューナー 2基
4K VOD 8サービス
HDRフォーマット 3方式
音声最大出力 25W

 

ソニー

ブラビア KJ-48A9S

実売価格 25万3000円

専用チューニングを施した高コントラストパネルにより、臨場感あふれる映像を楽しめる。上位モデルと同様、画面から音が出る「Acoustic Surface Audio」を搭載し、迫力の高音質を実現。

 

●紹介した商品のスペックにある「サイズ/質量」は、いずれもスタンドを含む数値

 

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

プロ写真家の撮り方に学ぶ! 身近な風景を「超広角レンズ」で切り取ってみよう

筆者が愛用するスナップ向きのカメラボディFUJIFILM「X-E3」にベストマッチな交換レンズを探す本企画ですが、今回は35mm換算で超広角15mmから広角36mmまでを1本カバーする「XF10-24mmF4 R OIS」をセレクト。レンズ側に手ブレ補正機能を搭載するため、ボディ側に手ブレ補正機能を持たない「X-E3」との相性も抜群です。

↑「XF10-24mmF4 R OIS」は重量410gと軽く、φ72mmのフィルターも使えます。右はFUJIFILM「X-A2」にフォクトレンダー「SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5」を装着したものです。ホットシューには水準器が取り付けられています

 

スナップショットの基本を見つめ直すために、FUJIFILM「X-H1」のオフィシャルCM動画撮影に参加した小平尚典さんに同行してもらいました。小平さんは1980年より写真週刊誌「FOCUS」の専属カメラマンとして活躍、御巣鷹山の日航機墜落事故、ホテルニュージャパンの火災などの報道写真から、若き日のスティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツなどの人物写真まで幅広く撮影、現在はメディアプロデューサーとして活躍中。2020年には富士山ドローンサロンを開設するなど常に新しいことに挑戦し続けています。

↑現在はメディアプロデューサーとして活躍されている小平尚典さん

 

仕事でも広角は10-24mmがあれば大丈夫

小平さんが仕事で使っているFUJIFILMのカメラボディは「X-H1」と「X-T2」で、交換レンズは標準ズームの「XF16-55mmF2.8 R LM WR」と広角ズームの「XF10-24mmF4 R OIS」、そして望遠ズームの「XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」の3本で、これに単焦点のマクロレンズ「XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro」を加えているそうです。

 

「80mmはポートレートにも使える柔らかい描写の傑作レンズですよ。あ、今日は広角ズームの話でしたね。10-24mmは歪みが少ないので建築写真にも使えます。単焦点レンズを複数持ち歩く必要がないので仕事にも散歩にも欠かせませんね」と小平さんも太鼓判を押します。

 

私はさらに超広角が使える「XF8-16mmF2.8 R LM WR」とどちらがいいか悩みましたが、重さが805gもあり、手ブレ補正非搭載だったので、スナップにはちょっとヘビーかと思い、10-24mmを選びました。ということで、今回は2人とも自前の超広角ズーム10-24mmで撮影します。

 

「この10-24mmレンズは、まず超広角15mm(35mm換算、以下も同じく)でのぞいてみて、20mmぐらいに戻しながら、ファインダーの四隅を見ながら調整していきます。それ以外は24mmにしてますね。ズーミングをして動かない棒立ち状態だと迫力ある写真は撮れないので、自分自身が動いて被写体を撮影しています。自らが動くフットワークが大切。広角ワイドはどうしても歪みが出ますが、それを気にするより、やはり広角はグッと被写体に寄るタイミングがコツだと思います」と小平さん。

↑「X-A2」は背面のチルト式液晶モニターを使って素早くローアングル撮影ができるという

 

瞬間を切り撮るために風景も連写する

小平さんも私もフィルムカメラ時代からのカメラユーザーであり、モノクロフィルムの現像から引き伸ばしまで、暗室にこもって自分でやっていた世代です。当時のフィルムは36枚撮りが最長で、実際は38枚ぐらい撮れましたが、それが終わるとフィルム交換が必要でした。撮影機材+フィルムを持ち歩く必要があり、海外ロケではフィルム管理が重要でした。

 

当時、フィルムは貴重であり、無駄なシャッターを極力切らないように気を配っていました。まあ、スタジオ撮影の場合は話が別で、冷蔵庫にフィルムがたっぷり入っていてじゃんじゃんシャッターを切っていましたが。その当時から一転して、デジタル時代は電池がなくなるまでシャッター切り放題で、何千枚も撮影可能です。これは夢のような話なので、私は、つい無駄に撮影枚数が増えてしまいます。小平さんは連写モードを常用されているようで、1つの被写体に対してのカット数が多いそう。

 

「最もいい瞬間がいつ訪れるのかを予想してシャッターを切りますが、その前後にもっといい瞬間があるかもしれません。ほんの数秒の違いかも知れませんが。風景写真でも光線の加減、風向きの違い、ほんのわずかな動きを捉えるため連写します」(小平さん)

 

そして、小平さんのモードダイヤルは常にMモードつまりマニュアルです。

 

「撮影モードはマニュアルです。ミラーレスほど、マニュアルで撮影すると楽しいものはないです。スナップであれば、シャッター固定で、例としてISO200で1/500sec、F5.6あたりから、ファインダーを見ながら、その絵柄の状況に合わせながら絞りリングを動かします。自分の気に入った露出で撮影できることは最高に楽しいです。もちろん開放で撮影したい場合はシャッタースピードを変えていきますが、フジのXシリーズは非常に操作がしやすくストレスはないですね。ぜひ、マニュアルでの撮影に挑戦してください。画質を重視するのでISO感度も200に固定、オートにはしません」と小平氏が、自身の撮影スタイルを語ってくれました。

↑「X-E3」に装着した10-24mmはボディが小柄なので大口径ズームに見えます

 

繊維の街・日暮里から谷中銀座、根津神社まで歩く

小平さんと待ち合わせたのは繊維の街として有名なJR日暮里駅。繊維街をブラブラ歩いて駅まで戻り、谷中銀座から根津神社へと抜けるルートを歩きました。スナップなので特に被写体は決めていません。小平さんは「X-A2」と「X-H1」の両方のカメラを使って撮影しています。「X-A2」を使った撮影ではレンズの焦点距離は22.5mm(35mm換算)になります。私は10-24mmの広角ズームのみで撮影、絞り優先AEでISO感度はAUTOにしました。それでは作例をご覧下さい。

 

【作例】

↑繊維街に入りカラフルな紐が軒先に並べられた店頭を切りとりました
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/1700sec F13 ISO12800 20mm相当で撮影)

 

↑同じ店頭を小平さんが撮影。歩道と人物を入れることで奥行き感が出ると同時に、軒先という状況もハッキリ分かるようになりました
(FUJIFILM X-A2 SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 1/60sec F8 ISO200で撮影)

 

↑歩道にあったオブジェ。場所を説明するため交差点の日暮里駅前と書かれた信号を入れました。
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/420sec F5.6 ISO200 36mm相当で撮影)

 

↑同じ被写体をX-A2で撮影する小平氏。広角レンズなのでかなり被写体に接近しています

 

↑小平さんは正面から連写してバイクのドライバーのポーズと位置がいいカットをセレクトしました。オブジェは動きませんが、背景が変化するため連写モードを使っています
(FUJIFILM X-A2 SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 1/60sec F8 ISO200で撮影)

 

↑老舗の佃煮専門店、中野屋を撮影。歩いてきた女性を入れることで動きを出しました
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/340sec F8 ISO200 30mm相当で撮影)

 

↑小平さんは15mmで空と周囲の状況を写し込んでいます。歩いている女性の背景が暗い位置で撮影しているため、白い服が浮かび上がって見えます
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/2000sec F4 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑経王寺の山門。山門の暗部がつぶれないようにダイナミックレンジを拡張するモードで撮影。奥の風景が額縁のように見える様子を狙いました
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/240sec F8+0.67 ISO800 24mm相当で撮影)

 

↑小平さんは15mmで手前の花にピントを合わせて、山門はボカして遠近感を強調しています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F4 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑谷中銀座と七面坂の分岐点。正面に見えるのは犬専門のトリミングサロン。手前の道を入れて道路の二股の様子を強調しました
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/750sec F8 ISO200 29mm相当で撮影)

 

↑小平さんは電信柱が全部入るまで空を入れて撮影。左側の道路には自転車も入り、動きのある画面になっています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F8 ISO200 24mm相当で撮影)

 

↑谷中銀座を撮った小平さんの1枚目。人影のない人気商店街、新型コロナウイルスの影響を感じさせられます
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F5.6 ISO200 18mm相当で撮影)

 

↑小平さんの2枚目。ズーミングで画角を狭くして手前の道路をカットして影と日向のコントラストを強調しています。影の面積が増えて不安なイメージがかき立てられます
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F7.1 ISO200 19mm相当で撮影)

 

元々は小川だったへび道で猫を探した

これまでのカットを見比べると、私の方が説明的な構図が多いと感じます。お店はこう撮る、お寺はこう撮るといった既成概念にいつしか囚われてしまっていたようです。このため、15mmという画角を活かしきれずについズーミングしてしまいがちに。

 

小平さんは被写体と向き合った時には、凄く高い位置から、地面すれすれのローアングルまで様々な構図を試して、順光、斜光、逆光と光の向きも検討してシャッターを切っていました。お寺を撮るのではなく、そこに何か面白い発見があるかどうか探す。そんな視点で街を歩いているそうです。

 

ここからは藍染川という小川を埋め立ててできた、へび道を歩きます。猫を探しながら歩いたのですが、なかなか本物の猫には出会えませんでした。

 

【作例】

↑小平さんが最初に見つけた猫。民家の白壁に描かれホッコリした雰囲気、左手前のネコジャラシも効いています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F5.6 ISO200 36mm相当で撮影)

 

↑私が発見した猫は三次元に飛び出していました。トタンの壁に映った影の形もユニークでした
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/1100sec F4 ISO400 36mm相当で撮影)

 

↑小平さんが撮ったホテルリブマックス日暮里。超広角レンズのパースを使って建物の高さを強調しています。手前に自転車を入れることで画面に動きが出ました
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F7.1 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑小平さんが撮った、千駄木駅近くの通り、古い建物と新しい建物が混在、右に見えるリバティというパン屋さんは地元では有名らしいです。手前を走る自転車が街を生き生きと見せています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F5.6 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑私が撮った道端に植えられたほおずき。最短撮影距離24cmなのでマクロ撮影もできます
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/300sec F4 ISO200 29mm相当で撮影)

 

↑根津神社の千本鳥居。普段は参拝客で一杯らしいのですが誰もいませんでした。逆側から見ると家内安全などのお願い事が書かれています
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/75sec F8 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑小平さんが撮った千本鳥居。色褪せた鳥居を混ぜることで画面に奥行きが出ています。さらに道をカットして鳥居だけをオブジェとして魅せています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/60sec F4 ISO200 36mm相当で撮影)

 

広い所を広く、狭い所も広く撮れるワイドアングル

スナップには広角レンズがよく似合います。風景のより広い範囲を切り取りたい、狭い所は広く見せたい。そんな想いが広角レンズを選ばせます。その反面、被写体に思い切って近付かないと、テーマが背景に埋もれてしまうことも。広い範囲が写るので画面が散漫になりやすく、せっかく広角で撮影したのにPC画面でトリミングして使う。これでは広角レンズの意味がありませんね。

 

プロの物撮りなら周囲を広めに撮ってトリミングして使うこともありますが、スナップショットはなるべくノートリミングで。そのためには撮影時に画面の四隅まで神経を配って構図を決める必要があります。それだけではなく、一瞬のシャッターチャンスにも反応しなければなりません。インパクトのある被写体なら背景に負けずに目立ってくれるはずです。

 

最後に小平さんが最近テーマにしている木の写真と、私のホームグランドの吉祥寺で撮ったスナップをご覧下さい。

 

【作例】

↑逆光で絞り込み太陽の光芒を入れています。キレイな放射状の光が写るのがフォクトレンダーのこのレンズの特徴です
(FUJIFILM X-A2 SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 1/60sec F8 ISO200で撮影)

 

↑根津神社境内の巨木。こちらも逆光ですがレンズの性能がいいのでほとんどフレアが出ていません。階調性が豊かで、明るい空から暗い幹まできちんと描写されています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/1000sec F5 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑降り出した雨の中を傘も差さずに早足で歩く女性。ノーファインダーで撮影。絞り開放だったのでAFが合ったのは偶然でした。後ろ姿でも人物認識してほしいです
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/200sec F4+0.33 ISO400 15mm相当で撮影)

 

↑吉祥駅南口からアトレを出た交差点。パースが強調され、ベンツのフロントノーズが長く見えています。道路も実際より広々としています
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/300sec F4+0.33 ISO200 15mm相当で撮影)

 

これからの涼しい季節は、ぜひ広角レンズをつけたカメラを持って、身近な風景を撮ってみてはいかがでしょうか。レンズを通して見ることで、見慣れた景色のなかにも新たな発見があると思いますよ。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

レトロなミラーレス一眼に「圧倒的機動力」をプラスする! FUJIFILM「X-E3」を自分仕様にカスタマイズしてみる

「ネオクラシックカメラ」に似合うMFレンズを探せ! 「U3万円」から始める交換レンズ選び

 

レコードだってワイヤレス再生! ティアックのBluetooth対応レコードプレーヤー「TN-280BT」

オーディオ市場では、ポータブル分野のみならずホームオーディオ分野でもワイヤレス化が進んでいます。

 

ティアックは、Bluetoothトランスミッターを搭載したレコードプレーヤー「TN-280BT」を9月中旬に発売します。直販価格は2万7280円。

↑ティアック「TN-280BT」

 

「TN-280BT」は、ベルトドライブ方式を採用したアナログレコードプレーヤー。Bluetoothトランスミッターを搭載しており、BluetoothヘッドホンやBluetoothスピーカーと組み合わせることで、ワイヤレスでレコードの音が楽しめます。

↑レコードの音をワイヤレスで出力可能

 

また、Bluetooth機能のあるオーディオシステムと組み合わせれば、ケーブルの配線を気にせず自由に設置することも可能。フォノイコライザーアンプを内蔵しているので、フォノ入力を持たないステレオアンプやミニコンポ、ラジカセなどに出力して音楽を再生できます。

 

本体には高い剛性と制振性の高密度MDFを採用。安定した回転を実現するアルミ・ダイキャスト製プラッターや、アンチスケーティング調整機構付きスタティックバランス型ストレート・トーンアームも装備しています。

↑安定した回転を実現するアルミ・ダイキャスト製プラッター

 

↑アンチスケーティング調整機構付きスタティックバランス型ストレート・トーンアーム

 

VM型カートリッジを装着しており、カートリッジの交換も可能。回転数は33 1/3と45回転から選択できます。

 

ワイヤレスで手軽にレコード再生できるBluetoothトランスミッター内蔵のレコードプレーヤーで、お手持ちのレコードを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

スタイリッシュな薄型デザインのDD型ターンテーブル ティアック「TN-4D」

“機材シェア”でもっと手軽に!「Vlog」の楽しみ方とカメラの選び方

海外ではすでに多くの有名Vloggerを輩出している “Vlog”(ブイログ)。VlogとはVideo blogの略で、いわばブログを動画で撮影したもののこと。おうち時間が増えたことで、日本でも人気が加速してきています。配信されるVlogを観るのも楽しいけれど、撮る側になって発信してみたいと思う人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、動画撮影に必要な機材一式をレンタルできる新サービス「シェアカメ」に着目。東京カメラ機材レンタル株式会社 シェアカメ部を訪ね、Vlogの楽しみ方やおすすめのカメラについて教えてもらいました。

 

配信場所はYouTubeが優勢

これまでのSNSでは、今日どんなところへ行ったか、何を食べたか、友だちとどんな話をしたか……、それを文章でまとめたり、写真を掲載するのがブログのあり方でしたよね。それが、SNSでも長尺の動画配信ができるようになってきたことで、日常をVlogで表現する人が増えているのだとか。

 

「インスタグラムではIGTVというサービスがスタートし、フォロワー1万人以上の方は60分、一般の方でも15分までの動画が配信できるようになりました。今はYouTubeで配信している方が多いのですが、5Gになったことで動画配信に強いSNSが新たにできるかもしれませんし、IGTVがさらに使いやすくなるかもしれません。ストーリー機能でももっと長い動画をのせられるようになったら、Vlog人口はますます増えるでしょうね」(東京カメラ機材レンタル株式会社 シェアカメ部・浪岡拓也さん、以下同)

 

YouTubeは企画もの、Vlogは日常を伝えるためのもの

動画配信で人気を博しているYou Tuberとの違いは、その内容にあるそうです。

 

「You Tubeはかなり企画内容に特化していて、たとえば“○○をやってみた”というチャレンジ企画や、“○○をしたらどうなるか”という検証もの、お笑い番組のような企画ものの動画が多く上がっています。芸能人や有名人のコンテンツも多く、テレビの代わりに観られる新しいメディアという立ち位置です。タイトルにも奇抜な言葉が選ばれ、タイトルだけでバズらせる方法などもあるようですし、編集も上手です。

 

一方、Vlogはあくまで“ブログ”ですから、その人の日常を追えるような動画が人気です。編集も、テンポよく短くまとめるというより、時間の流れが感じられるような自然体のものが多いんです。たとえば近所のカフェまで散歩して行く動画や、旅行先で撮影した動画、カップルが家でまったりしている様子など、日常をありのままに映していきます。視聴者が笑えるとかためになるという軸ではなく、ただただその人の日常を垣間見て、“なんかこんな生活いいなあ”と思えるような、ほのぼのとしたコンテンツが多く見られます」

 

「日常をそのままに」が流行したのは“SNS疲れ”が原因

古くはmixiにはじまり、主に友人知人とのつながりを持つFacebook、まったく知らない人への情報拡散力が強いTwitter、共通の趣味や嗜好を持つ方とつながることができるInstagramと、これまでさまざまなSNSが生活に根づいてきました。

 

「なかでも若い世代に定着しているのがInstagramです。写真を加工することが当たり前になり、インスタ映えという流行語も生まれたように、非日常的な世界観を撮影したものが高く評価されています。ただ、現実とSNSに差があるわけですから、SNS疲れする方も多くなってきたんですね。そこで“ありのままの、なんでもない日常”を配信したり閲覧したりできるVlogが、“安心できる”“ほっとする”と人気になってきたのです」

 

外出自粛期間にVlog人気が急上昇した理由

日本でも、3月から自宅で過ごす時間が増えたことにより、Vlogはさらに成長を遂げました。Vloggerが撮影に割く時間が増えたことも要因のひとつですが、人と触れ合える機会が減ったことや外出ができなくなり、 “人が何をしているのか見たい”“バーチャルでも旅をしたい”と思う方が増えたことにあります。

 

「特に人気が高まったのは、地方に住んでいらっしゃる方の動画でしょうか。さまざまな地域で撮られた動画は旅の擬似体験ができて、楽しんでいた方が多かったように思います。また、これまでYou Tuberとして活躍していた方や芸能人がサブチャンネル的にVlogをはじめて、そこで日常生活を見せていく、という動きもありました。おうち時間をいかに充実させるか誰もが悩んでいた時期ですし、家での楽しみ方を工夫しているVloggerの動画は閲覧数が伸び、ダルゴナコーヒーに火がついたのも記憶に新しいですよね」

 

自分とは違う生活を覗き見して「擬似体験」できるのがVlogの魅力

企画ものではないVlogの中でも、あるテーマがトレンドになることがあります。そのひとつが「ルーティーン動画」。朝起きて出勤や通勤をするまでの家での過ごし方を追ったものや、夜帰宅してからの生活の様子を映したものです。

 

「ルーティーンで有名になったのは、in livingさんでしょうか。すでに1年前に朝のルーテーィン動画を上げていて、現在では36万人のチャンネル登録者がいます。また、チャンネル登録者数6万人の“とみいちゃんねる”のとみいさんは看護師さんでいらっしゃるようです。そういう一般の方の日常生活を見て、自分もこういう生活がしたいなと思ったり、同じものを買ったりするんですよね。芸能人のようにまったく手が届かないわけではなく、同じ生活ができそうだなと感じる身近さを感じられるのが人気の理由でしょう」

・in living https://www.youtube.com/c/inlivingjp/
・とみいちゃんねる https://www.youtube.com/channel/UC5sFOdJgghgbtiqyYrTpqvg

 

「これとは反対に、こういう人ってどういう生活をしているんだろう? という興味から閲覧数が伸びるものもありますよ。芸能人の日常生活や、国際結婚をしたカップルのチャンネルが人気です。Pizzangi Channelは、日本人男性とイタリア人女性のカップルのVlogで、文化の違いや料理にまつわるコンテンツ、イタリア語講座などがあります。Vlogのおもしろいところは、豪華な生活をしている芸能人や著名な方だけでなく、ワンルームで生活している方の暮らしぶりもおもしろく見られるところ。自分との共通点でつながるのではなく、自分とは違う生き方をしている人の動画も楽しめるのがいいところだなと思っています」

・Pizzangi Channel https://www.youtube.com/channel/UCDHr0JHqeJgR9yx5Mc04zTw

 

「カメラをシェアする」というシェアリングエコノミーの考え方

観るだけじゃなく自分で撮影してみたい! とVlogをはじめたい方におすすめなのが、カメラをレンタルできるサービス。東京カメラ機材レンタル株式会社が立ち上げた「シェアカメ」では、プロのカメラマンとしての目線を持ちながら、個人ユーザーが使いやすいカメラを中心に取り揃えています。

 

「20代〜30代前半の若い世代は、何かをシェアするということにとても長けています。カーシェアリング、シェアオフィス、シェアハウスなどをうまく活用して、自分のしたいことを低コストで実現しているんですよね。カメラは高価なものですし、すぐに買い換えるということもできないもの。それなのに、使いやすさや撮れる映像のクオリティーなどは使ってみないとわかりません。ですからまずはシェアカメでレンタルして、使ってみて買いたいものを決めていただいたり、旅行するときにだけ、あるいは作品撮りしたいときにだけカメラを借りて楽しんでもらえたらなあと思ってサービスを開始しました」

 

続いて、Vlogをはじめたい方に向けて、浪岡さんにカメラを選んでいただきました。

Vlogをはじめたい人におすすめの動画カメラ 3選

Vlogをはじめたい方に向けて、浪岡さんにカメラを選んでいただきました。スマートフォンでも動画は撮れますが、映像の美しさや撮れる範囲を考えると、やはり専用のカメラを持つことをオススメしたい、とのこと。

 

「スマートフォンで撮影したものは、どうしてもスマートフォンの域を超えないんですよね。試しに撮ってみてもいいとは思いますが、撮ったものを見返したときに、“こんなんじゃなかった”と、がっかりする可能性があります。最新のスマートフォンでも、背景のボケ感がいまいちだったり、歩きながら撮ったら手ブレが激しかったり……。いつも見ているVlogのように撮りたい!と思ったら、まずはカメラで撮影してみることをオススメします。きっと見返すのが楽しみになりますよ!」

 

1. 何を撮っても美しい! オールマイティーなSONYのVlog用カメラ

ソニー「VLOGCAM ZV-1G シューティンググリップキット」
シェアカメレンタル料9980円(税込/送料無料/2泊3日)

 

“VLOGCAM”という名称がつけられているとおり、まさにVlogを撮るために開発されたデジカメです。世界中のVloggerの声を集めただけあって、インカメ(自撮り)も商品撮影もなんでもオールマイティーに美しく撮影することができるよう、オート機能が充実しています。

 

「人物撮影のときには背景をぼかしたり、商品をカメラ前に出して紹介するときにはその商品にピントを合わせたり、まるでそこにカメラマンがいるかのようにカメラが感知して撮影してくれます。カメラ上部についているマイクは前に向かってついていますので、自撮りしていても声を鮮明に録音でき、車や風の音といった騒音はなるべく拾わず、声が聞き取りやすいのも特徴です」

↑「映像のきれいさは一眼レフやミラーレスには及びませんが、そのようなカメラは機能を理解して使いこなせるようになるのが難しいですよね。こちらは操作も簡単でわかりやすく、使い勝手も抜群です。グリップの部分を開くと三脚になるので、これ一台持っていけば何でも撮影できますよ」

 

2. 手ブレ知らずで広い画角が撮影できるアクションカメラ

GoPro「HERO8 Black」
シェアカメレンタル料7980円(税込/送料無料/2泊3日)
※初心者セット(アームや防水ケースつき)9000円

 

GoProは、探検撮影用のヘルメットカメラやウェアラブルカメラを開発している企業で、アクションシーンを撮るのに適したカメラを多く開発しています。

 

「GoPro社製のこのカメラは幅はわずか7cm弱、重さも126gと超軽量でありながら、画角が広く、腕を思い切り伸ばさなくても広い絵を撮ることができます。頑丈で防水効果も高く、身につけてスポーツしながら撮影したり、海や川など水のあるところに持っていったりするのも怖くありません。スマートフォンと比べても断然小さいので、カフェでお茶しているところや人が多いところでの撮影も仰々しくならず、人の目も気にならずに撮影できますよ」

↑「シェアカメでは、グリップや三脚として使えるアームや防水用ケースなども含めた初心者セットもレンタルできます。このままでは撮影している絵が見えないのですが、スマートフォンと連動させることで映像を確認することができるようになります。スマホでシャッターを押すなど、リモコンとしても使うことができますよ」

 

3. 2台目としてもオススメ! スマホより小さいから旅先にも

DJI「OSMO POCKET」
シェアカメレンタル料3480円(税込/送料無料/2泊3日)

 

ブレずにレンズをスムーズに回転させてくれるジンバルが、撮影したいものをしっかり捉えてくれる手持ちカメラです。

 

「とにかくこのジンバルが優秀で、歩く人を追いかけるだけの映像でも映画のような臨場感と安定感があります。ポケットサイズで立ち上がりも早く、“今!”と思ったときにすぐ取り出して撮影できる手軽さがあります。インカメにして自分を撮影するより歩きながら街を撮影したり、家族を追いかけて撮影したりするのに適しています。映像の質はやや下がりますが、このコンパクトさを気に入って2台目として使われている方も多いです。いくつかのカメラで撮影して編集したいときにもオススメです」

↑「スマートフォンをドッキングさせて、撮影している画像を確認することもできます。編集機能にも優れていて、テンプレートがあるので、初心者の方にもスムーズにお使いいただけますよ」

 

他にも「シェアカメ」では、一眼レフや写真用の撮影セットなどの取り扱いがあり、「動画配信セット」や「星空・夜景撮影セット」などと用途に合わせて一式レンタルできるのも魅力的です。そのなかでもVlogやブログに必要となりそうなアイテムを紹介します。

 

・スマホで撮影したい人はアクセサリーをレンタルしてクオリティアップ

DJI「OSMO MOBILE 2」
シェアカメレンタル料:3480円(税込/送料無料/2泊3日)

 

こちらは動画のブレを抑えて撮影することができるジンバル。スマートフォンで撮影したい方は、折り畳めるスマートフォンジンバルをレンタルするのがオススメです。485gと軽量なので、片手で持って自撮りをすることもできます。「手ブレが防げるだけでなく、アプリを導入すればタイムプラスやスローモーション撮影もできるんです。操作も簡単ですから、カメラの扱いに慣れていない方でも満足できる撮影ができると思いますよ」

 

・映像がキレイなカメラも使ってみたい! という人はやっぱり一眼レフ

パナソニック「LUMIX DC-GF10 標準&望遠レンズセット」
シェアカメレンタル料7500円(税込/送料無料/2泊3日)

 

しっかりとした絵が撮れて、さらにかわいいカメラでテンションを上げたい方には、こちらのLUMIXがオススメ。スマートフォンより小さくて、肩にかけてお出かけしても重さが気になりません。「風景や料理など、映像の美しさを追求したい方や、動画だけでなく写真も撮りたい方は、やはり一眼レフやミラーレスがよいでしょう。SNSにアップすると解像度が下がってしまうので、撮ったままの画質で載せることはできませんが、それでもやはり絵の美しさが際立ちます」

 

・作品や料理などの物撮りメインで写真の撮影をしたい人はセットで

「料理・趣味撮影セット」
シェアカメレンタル料1万6000円(税込/送料無料/2泊3日)

 

自宅ではなかなかできないのが、白い背景で物を撮影すること。このライトボックスを使えば白い背景で明るく撮影することができます。「ハンドメイドの作品を撮影する方や、料理などの仕上がりを撮影したい方に向けたセットです。物を美しく撮れるキヤノンEOS7Dに、薄型ビデオライトをセットしています。ストロボと違い、スイッチを入れればずっとつけておける照明なので、画面で明るさを確認しながら明暗を調整することができます。三脚は真俯瞰から撮れるよう直角にもセッティングできます」

 

何かおもしろい映像を、と思うと気後れしてしまいますが、日常をありのままに撮影するVlogなら気軽にチャレンジできそう。文章を書くのが苦手でブログやSNSを積極的にしていなかった人も、動画を撮影して発信する楽しみを知れば、いずれ人気Vloggerになれるかもしれません。

 

【Information】

東京カメラ機材レンタル シェアカメ部

https://s-came.jp/
https://www.instagram.com/sharecame_jp/
問い合わせ先=support@s-came.jp

9月より、撮影した写真を補正や合成をしてもらえる「写真・画像加工スタジオ」サービスもオープン。
https://s-came.jp/photo

 

ネット動画やゲームに最適! テレビの可能性を広げる東芝の液晶テレビ「レグザ V34」シリーズ

東芝映像ソリューションは、「REGZA(レグザ)」ブランドより、ネット動画視聴やゲームプレイなどのプライベートユースに適した液晶テレビ「レグザ V34」シリーズ3機種を9月18日から発売します。

↑レグザ V34シリーズ

 

ラインナップは、フルHD解像度(1920×1080ドット)の40型「40V34」と、HD解像度(1366×768ドット)の32型「32V34」、24型「24V34」の3機種で、実売予想価格は40型が6万3000円前後、32型が4万8000円前後、24型が3万6000円前後(いずれも税抜)。

 

コロナ禍で中小型テレビのニーズが急増

この数年間、前年比80~90%で推移していた中小型テレビ市場が、ステイホームによるプライベートニーズの高まりにより急激に拡大。視聴傾向としては、YouTubeやAmazon Prime Video、Netflixなどのネット動画の利用率が上昇しており、同社の調べによると、5月時点のテレビでのネット動画視聴時間は1日約1時間30分で、昨年12月と比較し177%伸長しているそう。

↑東芝映像ソリューションのブランド統括マネージャー 本村 裕史氏によると、ステイホームによりネット動画の視聴時間が大きく伸びているとのこと

 

そのようなニーズに対応するため、同社ではネット動画やゲームプレイを快適に楽しめるプライベートユース向けの液晶テレビをを開発。低価格な中小型の非4Kモデルをラインナップに追加し、2台目・3台目需要を狙います。

 

ネット動画やゲームが快適に楽しめる

V34シリーズは、地デジ放送に加えてネット動画まで高画質化し、快適なクイックレスポンスを実現する新開発映像処理エンジン「レグザエンジン Power Drive」を搭載。豊富なネット動画配信サービスに対応するほか、6つのサービスに瞬時にアクセスできる「ネット動画ダイレクトボタン」も備えています。

↑40型の「40V34」

 

【対応するネット動画配信サービス】

Netflix、Amazon Prime Video、YouTube、dTV、ABEMA、Hulu、TSUTAYA TV、DMM.com、U-NEXT、DAZN 、Paravi、スカパー!オンデマンド、Rakuten TV

 

↑リモコンに「ネット動画ダイレクトボタン」を採用。瞬時にネット動画サービスにアクセスできます

 

また、ゲームプレイ時に映像表示の遅延を抑える「瞬速ゲームモード」を搭載。表示遅延0.83msという、業界トップクラスの高速表示を実現しています。

↑「瞬速ゲームモード」のイメージ。遅延を抑え、快適にゲームをプレイできます

 

画質面では、「レグザエンジン Power Drive」が高度にダイナミックガンマ制御を行い、高コントラストな画質と36色軸カラーイメージコントロールによる自然な色合いを再現。視聴環境に合わせて輝度や精細感を自動調整する「おまかせオートピクチャー」や、地デジのノイズを抑えて高精細に再現する「地デジビューティHD」、ネット動画を高画質化する「ネット動画ビューティHD」などの機能を搭載。テレビ放送もネット動画もノイズの少ないクリアな画質で楽しむことができます。

↑新開発映像処理エンジン「レグザエンジン Power Drive」を搭載

 

↑ネット動画を高画質化する「ネット動画ビューティHD」

 

音質面では、バスレフ型ボックススピーカーシステムとデジタルサウンドプロセッサーで、明瞭な音質と自然な音像定位のリアルな高音質を実現する「レグザパワーオーディオHD」を搭載しています。

 

また、録画機能に強いレグザらしく、「おすすめドラマ」「ゴルフ」「話題の番組」などお気に入りのジャンルを登録しておくだけで、録画予約しなくても自動録画してくれる「おまかせ録画」など、録画機能も充実しています(録画には別売のUSB HDDが必要)。地デジ/BS/CS放送のチューナーは各2基備えており、番組を視聴しながら裏番組の録画も可能です。

↑録画した番組をジャンルなどで分類して表示する「おすすめ録画リスト」

 

これまでの、4K/8Kの高精細な大画面でテレビ放送やBD/DVDなどのコンテンツを視聴する、という方向性とは異なり、ネット動画やゲームを楽しむことに主眼を置いたコンセプトが新しい東芝レグザ「V34シリーズ」は、テレビの可能性を広げる“ニューノーマル時代のテレビ”として注目を集めそうです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

テレビ新製品の季節。レグザは史上最高画質を実現した4K有機EL「X9400」が映像エンジンからして凄い

もう面倒な画質調整は不要! “クラウド×AI技術”で進化した東芝4K液晶レグザ「Z740X」

音の“キモ”がほかとは違う! ゼンハイザーが2万円台の完全ワイヤレス「CX 400BT」発売

ゼンハイザーが、音質を徹底追求した完全ワイヤレスイヤホン「CX 400BT True Wireless」を9月下旬に発売します。価格はオープンですが2万3500円前後で購入できそうな期待のミドルレンジモデルです。

↑CX 400BT True Wireless

 

ゼンハイザー入門にも最適なミドルクラスのTWS

カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色展開になります。今年の4月に発売された「MOMENTUM True Wireless 2(以下:MOMENTUM TW2)」に続く、ゼンハイザーの3つめの完全ワイヤレスイヤホンです。

 

CXはゼンハイザーのミドルレンジクラスの定番モデルが冠するシリーズ名です。音質とシンプルな機能性のバランスがとてもよいシリーズなので、国内外でポータブルオーディオの入門層にも多く支持されています。

↑CX 400BT True Wireless(ブラック)

 

↑CX 400BT True Wireless(ホワイト)

 

上位モデルが搭載するアクティブ・ノイズキャンセリングや外音取り込みの機能は省かれていますが、ゼンハイザーが自社で設計・開発してチューニングを追い込んだ7mm口径の高音質ダイナミック型ドライバーが本機にも搭載されています。自社開発のドライバーを搭載する完全ワイヤレスイヤホンはまだあまり多くないだけに、ゼンハイザーが本気で音質にこだわってこのイヤホンをつくった意気込みが伝わってきます。

↑側面にブランドロゴを配置。耳に触れる側に緩やかな曲面を設けています

 

ワイヤレスイヤホンにとってもうひとつ音作りの核となるシステムICチップには、クアルコムの製品を採用しています。スマホなど音楽プレーヤー機器との接続はaptXのほか、AAC/SBCの各コーデックに対応しています。音楽プレーヤー機器とのワイヤレス接続は片側イヤホンを基点とするリレー方式になりますが、上位のMOMENTUM TW2と同じく感度の高いLDSアンテナを積んだことで、音途切れやノイズの混入が少ない安定した接続性能を実現しているそうです。

↑ケースも片手に収まるサイズ感としています

 

初代機にもよく似た力強いサウンド

aptX接続に対応するGoogle Pixel 4aと、AAC接続によるリスニングをiPhone 11 Proをリファレンスにして音を聴いてみました。音質は明るくてパワフル、元気なサウンドです。力強さと繊細さの両方を持ち合わせており、音楽の輪郭を正確に、かつ丁寧に描き分けます。結果、ボーカルや楽器の生演奏を間近で聴いているような、真に迫るイヤホンリスニングが楽しめました。

 

高域の見晴らしや細かな音の粒だちの良さは上位機種のMOMENTUM TW2の方がさすがに上手であるように感じますが、中低域の鋭いアタックと肉付きの良さは初代の「MOMENTUM True Wireless」にもよく似ていると思います。どのジャンルの音楽も楽しく聴けるイヤホンですが、特にロックやポップス系の楽曲を聴いてみたファーストインプレッションは良いものでした。

↑右側の大きい方が上位機のMOMENTUM True Wireless 2

 

↑CX 400BTは上位機に迫る高い質感としています

 

イヤホンの形状は長時間の音楽リスニングを続けていても耳に負担がかからないよう、人間工学に基づく設計を重視しながら装着感を高めています。耳に触れる内側部分に緩やかなカーブを付けて優しいフィット感に整えています。シリコン製イヤーピースのサイズはXS/S/M/Lの4種類が付属。

 

機能充実のアプリと連携

ゼンハイザーのワイヤレスヘッドホン・イヤホンが対応する「Smart Control」アプリはCX 400BTの設定操作にも対応しています。無料のアプリをダウンロードして、アプリから接続設定やイコライザーによる音質調整ができます。

 

今年の夏に実施されたソフトウェアアップデートにより、音質調整は円形のオブジェクトをグラフィックイコライザーの中で任意の位置に動かして好みのバランスに設定できるモードのほかに、高中低域3つのスライダーを調整するモードの2つが揃いました。カスタマイズしたイコライザー設定に名前を付けてプリセットとして保存すると繰り返し使えます。またアプリにはイヤホンを接続するプレーヤー機器をリストから選んで簡単に切り換えられる機能も新設されました。

 

シリコン製イヤーピースによるパッシブな遮音性能も高いので、音が漏れることなくストレートに鼓膜を刺激する力強さが実感できます。外音取り込み機能が搭載されていないので、屋外でのリスニング、オフィスや自宅でビデオ会議の場面などに使う場合は周囲に気を配りたいところです。

 

コンパクトでフィット感が高いイヤホンなので、スポーツシーンで使いたくなるかもしれません。ところが残念ながらCX400 BTのイヤホン本体は防滴・防水性能をうたっていません。本体に水滴が付着した場合は乾いた布などで速やかに拭いて使うことをおすすめします。

 

本体の左右サイドパネルにはタッチセンサーリモコンが内蔵されています。上位のMOMENTUM TW2と同様にタッチ操作に対して機敏に反応してくれます。リモコンのボタン操作に割り当てるコマンドはSmart Controlアプリから自由に設定を変更可能。

 

イヤホンの内蔵バッテリーによる連続音楽再生は約7時間、ケースによる充電を足すと約20時間に到達します。MOMENTUM TWS2と使い勝手の上では肩を並べるスペックです。フル充電に必要な時間は約1.5時間。10分間のスピードチャージで約1時間の連続再生が楽しめます。

↑充電ポートはUSB Type-C

 

同価格帯TWSのリファレンスになれる音質

独自開発のダイナミック型ドライバーの量産を安定軌道に乗せて、2万円台で購入できる手頃なCX 400BTにも展開してきたゼンハイザーの底力には脱帽しました。最新の音楽作品も力強く鳴らすことができて、音質面の完成度がとても高いイヤホンであることを誰もが実感できると思います。ドイツの老舗・ゼンハイザーの完全ワイヤレスイヤホンを気軽に楽しんでみたい方の期待にベストマッチするモデルではないでしょうか。

 

本機をふだんから音楽を聴く時の「基準の音」にできれば、将来ゼンハイザーの上位製品や他社製品と音を比べてイヤホンの買い増しを検討する場面でも、きっとCX 400BTを使っていてよかったと実感もわいてくるはずです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

圧倒的じゃないか! 高音質を極めたゼンハイザーの完全ワイヤレス「Momentum True Wireless 2」

ダイソーで300円の「高音質イヤホン」は“買い”か!? 100円イヤホンと比べてみた

有線イヤホンが100円、片耳タイプのワイヤレスイヤホンが300円から買えるという、驚異の安さを誇るダイソーのオーディオアイテムですが、その実力はどうなのでしょうか?

 

今回は、ダイソーで300円(税抜)で販売されている有線式イヤホン3種類を購入して使ってみました。

↑ダイソーで300円で販売されている有線式イヤホン3モデル

 

まずは100円イヤホンを聴いてみる

今回試してみたのは、ダイソーで「高音質」イヤホンとして、ほかの商品よりお高めな300円(税抜)で販売されている3モデル。比較のため、同じくダイソーで100円(税抜)で販売されているイヤホンも聴いてみました。

 

こちらが100円の「カナル型イヤホン[シルバーライン]」。プラスチックの袋に入れられたシンプルなパッケージです。ケーブル長は1m。付属品はありません。

↑ダイソーの100円イヤホン

 

リモコンやマイクなども搭載しておらず、きわめてシンプルに音を聴くだけのモデルとなっています。プラグはストレート型の3極ステレオミニ。

↑リモコンやマイクは搭載していません

 

イヤホンにはシルバーのラインがあしらわれており、見た目はごく一般的なイヤホンという感じ。実際に手にしてみるとオールプラスチックで、かなりチープな印象です。そもそも、100円イヤホンに高級感を求めるほうが間違っているのでしょう。

↑シルバーをあしらったデザイン

 

今回は手持ちのソニー「ウォークマン NW-A106」を再生機にして音質をチェックしてみました。音を聴いてまず感じたのが、「あれ、左右の音が違う?」ということ。ステレオと思いきやモノラルだった、同じくダイソーのBluetoothイヤホンとはまた違う違和感がありました(詳しくは以前のレビューを参照下さい)。

 

片方ずつ聴いてみると、どうやら右は低域が強く、左は高域が強い音になっています。そのせいで両耳同時に聴いたときに違和感があったのでしょう。これが個体差なのか、仕様なのかはわかりませんが、残念ながら音楽を聴くのに適したイヤホンではないと思います。

 

音が聴こえればなんでもいいから、とにかくイヤホンがいますぐ必要なんだ! という緊急事態以外で、このイヤホンを選ぶ理由はないでしょう。

 

ダイソーの“高音質イヤホン”のクオリティは?

しょっぱなから不安を覚えてしまったのですが、続いて今回のメインアイテムである高音質モデル3種を聴いていきます。各モデルには型番があり、「HQ-002」「HQ-003」「HQ-004」となっています。もしかするとHQ-001やHQ-005というモデルも存在するのかもしれませんが、筆者が購入した店舗にはこの3モデルしか置いていませんでした。

↑ダイソーの高音質イヤホン。左からHQ-002、HQ-003、HQ004

 

いずれもスペックや使用は同じで、ケーブル部にマイク付きリモコンを備え、ケーブル長は1.2m。インピーダンスは32Ωで、再生周波数帯域は20Hz~20kHzとなっています。イヤホンで32Ωというのは、やや音量が取りにくい方に入るかもしれません。

↑音量はスライダーで調整可能。再生に使用したウォークマンではボタン操作はできませんでした

 

まずはHQ-002から見ていきましょう。このモデルは、白熱電球のソケット部分のようなハウジングデザインが特徴的です。

↑高音質ステレオイヤホン「HQ-002」

 

↑電球のソケットのようなハウジングが特徴

 

音を聴いてみると、一聴して先ほどの100円イヤホンとは“格”が違うのがわかります。さすが高音質をうたうだけあって、安心して音楽を聴けるクオリティにあると感じました。じっくり聴いてみると、低域が強めで中高域は控えめ。こもりのある暗めの音で、解像度は低いなりによくまとまっています。昔のジャズ音源などを聴くと雰囲気が出ますね。

 

続いてHQ-003を聴いてみます。こちらは黒のボディにゴールドのラインがあしらわれています。特筆すべきは、ハウジングの後方がパンチングされており、複数の穴が空いていること。そのせいか、ほかのモデルより若干音漏れしやすくなっています。

↑高音質ステレオイヤホン「HQ-003」

 

↑イヤホンの後方に穴が空いています

 

音質は、パンチングの効果もあってか音の抜けがよく、メリハリがあって明るい音となっています。低音もよく出ており、いわゆる“ドンシャリ”的なサウンドといえるでしょう。ポップスやロック、打ち込み系などノリのよいジャンルの楽曲に合う音です。

 

最後にHQ-004を試してみます。こちらはブラックをベースにシルバーがあしらわれており、デザイン的には3モデルのなかで最もシンプルなものとなっています。

↑高音質ステレオイヤホン「HQ-004」

 

↑ブラックのボディにシルバーがあしらわれたシンプルなデザイン

 

また、3モデルのなかでは唯一、ハウジングに角度がつけられており、そのおかげで耳にしっかりフィットしました。装着性を求める方はこのHQ-004一択でしょう。

↑上から見るとイヤホンに角度がつけられているのがわかります

 

音質は、HQ-002に似た暗めの音で、メリハリはないけどうまくまとまっています。若干低音の押し出しが強めな分、中高域が埋もれてしまっている感じも。解像感もあまり高くありません。

 

いずれも300円なら満足できるクオリティ

3モデルを試聴して筆者が1番気に入ったのは、メリハリのある音質のHQ-003。次点で、装着性の高いHQ-004でしょうか。いずれのモデルも300円という価格なら十分満足できるクオリティだと思います。

 

外出先でイヤホンを忘れたとき、ダイソーに駆け込んでイヤホンを調達するなら、100円のイヤホンではなく、この300円の高音質モデルを選ぶことをオススメします。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

「ダイソー」のオーディオは使えるのか? 500円のヘッドホンを買って聴いてみた

Bluetoothイヤホンが“500円”の衝撃! SNSで話題の「ダイソーイヤホン」の実力は残念ながら……

まるで“ほんやくコンニャク”!? 翻訳機能付きワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds」に感じる未来感

Googleが手がけた完全ワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds」が8月20日に発売されました。このモデルのために設計された12mm口径のダイナミックスピーカードライバを搭載して高音質を実現したことはもちろん、Androidスマートフォンと連携して使う場合に “リアルタイム翻訳” が利用できることもセールスポイントとしています。実売価格は2万800円。高すぎず、されど安すぎずという絶妙なお値段ですよね。買う価値はあるのか否か? いち早く使ってみました。

↑「Google Pixel Buds」(Clearly White)

 

安定した装着感で、スポーツ時も落下の心配無用

Pixel Budsは、手のひらにすっぽり収まる楕円形のケースで充電します。このケースはUSBケーブル(同梱)で充電できるほか、市販のワイヤレス充電器でも充電可能。

↑コンパクトな充電ケースは、シンプルでかわいらしい外観

 

↑市販のワイヤレス充電器でも充電可能。スマホをワイヤレスで充電している人は同じ充電器を併用できる

 

イヤホン単体では5時間の音楽再生、2.5時間の通話が可能で、ケースに入れて持ち歩けば、24時間の音楽再生、12時間の通話に使えます。

↑カラバリはQuite Mint、Clearly White、Almost Blackの3色から選べる

 

イヤホンには自分の耳に合うサイズのイヤチップを取り付けられて、安定させるための固定用アークも付いています。筆者は、スポーツジムで走ったり、エクササイズをするときに使うことが多いのですが、イヤホンが外れることがなく、ズレることもほとんどありません。耳からほとんど出っ張らないように装着できるので、装着したままで衣服を着替えることもできます。

↑耳に差し込むイヤチップは取り替え可能。固定用アークは取り外せない

 

↑Pixel Budsの同梱品。イヤチップはあらかじめMサイズが取り付けられていて、SサイズやLサイズに交換可能

 

ただし、耳の形状は人それぞれ。固定用アークがフィットするかどうかは個人差があると思います。筆者の場合はフィット感は良好でした。

↑フィット感が良好で、走ったりしても外れそうになる不安を感じなかった

 

Androidスマホとのペア設定はあっという間

筆者は同じく8月20日に発売されたGoogle Pixel 4aと接続させて使ってみました。スマホのBluetoothをオンにして、Pixel Budsのケースの蓋を開けるだけでペアリングが行われます。そのままスマホ画面での初期設定に導かれるのですが、その過程で主な機能やイヤホンのタッチ操作などが案内されるので、マニュアルを読むことなく使い始められます。

↑スマホ画面に表示される案内に従って設定できる

 

なお、Pixelシリーズに限らず、Android 6.0以降を搭載するスマホでは同じように設定できます。筆者はGalaxy S10で試してみましたが、ペアリング後、「Pixel Buds」アプリのダウンロードが求められ、インストール後は画面の案内に従うだけで設定が完了しました。ちなみに、iPhoneやパソコンなどと接続する場合は、ケース背面のボタンを押してペアリングを行う必要があります。

↑充電ケースの背面にBluetoothペアリングのためのボタンがある

 

気になっていた低音の迫力不足もすでに解決

初期設定後、「YouTube Music」や「Spotify」で音楽を聴いてみました。最近のJ-POP、K-POP、80年代の洋楽など、いろんな楽曲を聴き比べてみましたが、低音域から高音域まで歪みがなく豊かでクリアに聴こえました。ボーカルの細かい息づかいなども聴き取れます。筆者は、現在3つのワイヤレスイヤホン(AirPods、Galaxy Buds、Soundcore Liberty Air2)を使っているのですが、それらと比べても音質は良いほうだと感じました。

 

ただし、低音の響きが弱めで、ボリュームをフルに上げてもさほど“大音量”にはならず、迫力には欠ける印象も。耳に優しいともいえますが、重低音を響かせて音楽に浸りたい人は物足りなく感じるかもしれません。しかし、発売後にアップデートがあり、低音を強調する「バスブースト」が追加されました。好みの音質に変える機能は、今後も追加されることを期待していいでしょう。

↑Pixel Budsの設定画面。発売直後に低音のレベルを上げる「バスブースト」という機能が追加された。周囲の環境に合わせて自動で音量が調整される「アダプティブ サウンド」機能も備えている

 

Pixel Budsには、環境音を適度に取り込む空気孔があります。音楽を聴いているときでも周囲の気配がわかる仕組みで、例えば音楽を聴きながら街を歩いていると、セミが鳴く声が静かにザワザワと聞こえたり、車が近づくとその気配がわかったり。しかし、気になる音量ではなく、音楽に環境音がミックスして聞こえるような感じです。

 

筆者はスポーツジムで使うことが多かったのですが、館内アナウンスがあると、その内容は聞き取れないものの、アナウンス中であることはわかりました。1日中イヤホンを着けていたいという人には、安心感が得られる、非常に良い機能だと感じました。

 

反面、周囲の雑音が聞こえることをデメリットと捉える人もいるでしょう。Pixel Budsには「パッシブノイズキャンセリング」という、イヤホンの物理的な遮音性で周囲の音を聞こえにくくする技術が用いられています。しかし、先述の通り、雑音が低減されるだけで、消えるわけではありません。最近人気を集めている「アクティブノイズキャンセリング」は、周囲の音を検知して、逆位相の音を出すことで積極的に雑音を消す機能です。それが必須であれば、アップルの「AirPods Pro」やソニーの「WF-1000XM3」など、より高価なモデルを選んだほうがよさそうです。

 

タップ操作のしやすさは出色。Googleアシスタントも活用

イヤホンをタップすると、音楽を再生・一時停止させたり、ダブルタップして次の曲に切り替えたりできます。さらに、前方になぞると音量が大きくなり、後方になぞると音量を下げられます。機種によっては、このタップ操作がしづらかったり、思うように反応してくれないことがあるのですが、Pixel Budsはフラットなスペースが広いこともあり、タップやスワイプがしやすく感じました。

↑タップ操作は一般的なものなので、すぐに使いこなせる。設定を変えることも可能

 

Androidスマホと接続させて使う場合、イヤホンを長押しする、もしくは「OK Google」と話すと、Googleアシスタントを起動できます。「いま何時?」「今夜の天気は?」「最新ニュースを聞かせて」などと話して、スマホを手にすることなく、必要な情報を聞き出すことができます。筆者のように、普段Googleアシスタントを使うことが多い人には非常に便利で、これだけでもPixel Budsを買う価値があるように感じました。

 

メッセージやメールが届くと、小さくチャイムが鳴って知らせてくれて、イヤホンをタップすると通知を確認できます。メッセージを受信した場合は全文を読み上げてくれて、それに声で返信することもできます。Gメールは送信者と件名だけが告げられ、本文は確認できないのですが、件名だけでもすぐに読むべきメールかどうかの判断ができるので便利です。

 

リアルタイム翻訳のためだけに買うのもアリ

注目の「リアルタイム翻訳」機能を使うには、まず、スマホに「Google 翻訳」アプリをインストールする必要があり、使用する言語データをダウンロードしておかなければなりません。

 

日本語と英語の翻訳を行うには、Pixel Budsを装着した状態で、スマホで「Google 翻訳」アプリを起動し、イヤホンを押しながら日本語を話すと、その翻訳結果がスマホの画面に表示され、音声も出力されます。スマホ画面で「English」アイコンをタップして、相手に英語で返事をしてもらうと、翻訳結果が画面に表示されると同時に、イヤホンからも聞こえる仕組みです。

 

本来は、実際に外国語のネイティブスピーカーと話して試すべきなのですが、そんな機会はなかったので、自分で話したり、外国語の音声を聞かせて、スムーズに翻訳されるかどうかを試してみました。比較的長いスピーチでも、まるで同時通訳者のように翻訳してくれて、英語で行われる会議や講演などでも役立つように感じました。ここ数年、人気を集めている音声翻訳機よりも断然使いやすい印象です。

↑様々な言語を翻訳してみたところ。音声だけでなく、画面にも表示されるので、相手に伝わりやすい。なお、Googleアシスタント機能を使う仕様になっているため、オフラインでは利用できない

 

コロナウィルスが終息し、海外旅行や出張に行けるようになったら、積極的に使ってみたいと思える機能でした。この翻訳機能も、Pixel Budsの購入を決める動機となり得るでしょう。

 

Google謹製ということで注目の完全ワイヤレスイヤホンでしたが、実際に使ってみると、音質だけでなく、スマホのハンズフリー操作や翻訳にも役立つ多機能なデバイスという印象でした。用途によっては、2万800円は決して高くないかもしれません。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

触ってみたら…廉価版という認識を改めました! 十分に安い「Google Pixel 4a」の必要十二分な「性能」

落下や水に強い! 米軍規格に対応した超タフネス仕様の完全ワイヤレスイヤホン「S-FIT」

ケーブルのない自由な装着感が人気の完全ワイヤレスイヤホンですが、うっかり落として壊してしまったり、水に濡らして使えなくなってしまったりしたことがある方も多いのではないでしょうか。そんな方にピッタリの超タフなモデルが、米国のオーディオブランドSOULから登場します。

 

モダニティは、米軍ミリタリースペック810H-516.8規格に対応したSOULブランドの完全ワイヤレスイヤホン「S-FIT」を8月下旬に発売します。価格は9480円。カラーは、ブラック、ブルー、ライトブルー、レッド、ピンク、グリーンの全6色。

↑SOUL「S-FIT」(グリーン)

 

↑カラーは全部で6色をラインナップ

 

「S-FIT」は、米軍ミリタリースペック810H-516.8規格に対応した耐衝撃性と、IP67の高い防塵・防水レベルを兼ね備えたタフ仕様の完全ワイヤレスイヤホン。落としても壊れにくく、水やほこりに強い耐久性を備えています。

↑衝撃や水・ほこりに強いタフネス仕様

 

また、人間工学に基づいて開発されたFreebitのウイング形状を採用したイヤーロックを搭載。激しい運動時でも落下の不安を解消し、最高のフィット感を得られます。

↑Freebitのウイング形状のイヤーロックにより、しっかり耳にフィットします

 

ケースから取り出すだけでスマホとつながる「オートペアリング」機能や、イヤホンを付けたまま外部音を取り込む「オーディオトランスパレンシー」機能も搭載。独自のサウンドチューニングにより、迫力のある低音とバランスの取れた中高音域を再生します。BluetoothコーデックはAACとSBCをサポート。

 

連続再生時間はイヤホン単体で最大約6.5時間、充電ケース併用で最大約33時間使用可能。ケースには、リュックなどにかけられるカラビナフックも付属しています。

 

これまで、うっかりワイヤレスイヤホンを壊してしまった経験がある方は、ぜひタフネス仕様のSOUL「S-FIT」を試してみて下さい。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

黒以外のワイヤレスイヤホン欲しい人は必見! 全6色が揃うお手ごろモデル「JBL TUNE115BT」デビュー

5000円台でこの完成度! JPRiDEの完全ワイヤレスイヤホン「TWS-X」を聴いてみた

Bluetoothスピーカーとしても使える! JVCのワイドFM対応ラジオ「RA-C80BT-B」

テレワークの普及により、音楽よりも邪魔にならず適度に聴き流せるラジオ放送の需要が高まっているそうです。また、ラジオはアウトドアや災害時などの情報取得手段としても見直されています。

 

そんななか、JVCケンウッドは、JVCブランドからBluetoothスピーカーとしても使えるホームラジオ「RA-C80BT-B」を8月下旬に発売します。実売予想価格は8000円前後(税抜)。

↑「RA-C80BT-B」

 

「RA-C80BT-B」は、コンパクトなサイズでベッドサイドなどに置けるポータブルFMラジオ。AMラジオ番組をFM放送で楽しめるワイドFM(FM補完放送)に対応しています。AC電源駆動のほか、単3乾電池4本で25時間の長時間再生ができ、アウトドアや非常時に持ち出して使用可能。

 

スマートフォンやタブレットの音楽をワイヤレスで楽しめるBluetooth機能を搭載。また、ライン入力端子も装備しているので、手元用のスピーカーとしても使えます。

 

本体上面には、4つの放送局をプリセットしてすぐに呼び出せるワンタッチボタンを搭載。また、操作部はわかりやすい日本語表記を採用し、使いやすさにこだわっています。そのほか、表示部の明るさを3段階で切り替えできるディマー機能付きLCDディスプレイを備えており、ディスプレイの明るさを抑えたい深夜にベッドサイドで使用する際などに便利です。

↑操作ボタンは上面に集約

 

指定時刻にブザー音やラジオ放送を流せるアラーム再生や、指定時間に電源が切れるスリープタイマーなどの機能も搭載しています。

 

在宅業務時のBGMとして、就寝時のお供として、また非常時の情報取得用として使えるBluetooth機能搭載のホームラジオは一家に1台あると便利ですね。

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

“パリピ”感強め! 大口径ウーファーと7色LEDライト搭載の重低音スピーカーシステム「RV-NB250BT」

これ1台でラジオもライトもスマホの充電もOK――大容量バッテリー搭載の災害用ポータブルラジオ「MIGHTY」

やっぱり老舗は“上質さ”がひと味違う! ノイキャン機能付き完全ワイヤレス「ATH-ANC300TW」レビュー

2020年はアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載する完全ワイヤレスイヤホンが特に注目を集めています。老舗オーディオメーカーであるオーディオテクニカからも、初めてのアクティブ・ノイズキャンセリング機能搭載機である“QuietPoint”シリーズの完全ワイヤレスイヤホン「ATH-ANC300TW」が発売されました。高品位なサウンドとハイレベルな通話品質、スムーズなモバイルアプリ連携によりノイズキャンセリングとヒアスルー機能を使い分けられる利便性など、ATH-ANC300TWの魅力に迫りたいと思います。

 

上質なたたずまい。中身のテクノロジーは最先端

ATH-ANC300TWはオーバーヘッドタイプのヘッドホン「ATH-ANC900BT」、ネックバンドタイプのイヤホン「ATH-ANC400BT」に続く“QuietPoint”シリーズの3番目のラインナップです。落ち着いた日常の装いに溶け込むブラックを基調としたデザインとしながら、オーディオテクニカが誇るポータブルオーディオのための最先端テクノロジーを詰め込んだ挑戦的なシリーズです。

↑オーディオテクニカの完全ワイヤレスイヤホン「ATH-ANC300TW」(実売価格2万7280円)

 

完全ワイヤレスイヤホンのATH-ANC300TWは本体とケースのカラーを上品なネイビーブルーとして、既存のシリーズ製品から少し変化を付けてきました。イヤホンの側面にオーディオテクニカのブランドロゴを配置しています。

↑ケースのサイズはコンパクト。フタを開けると左右のイヤホンが縦に装着されています

 

コンパクトなイヤホンには5.8mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載。厚みのある中低域に加えて、煌びやかでクリアな高音再生を実現するため振動板にDLC(Diamond Like Carbon)コーティングを施して、全帯域に渡ってスムーズでつながりの良いサウンドに整えています。人の声がとても自然に再現されるので、ボーカルものの音楽再生が心地よいだけでなく、ハンズフリー通話の音声まで聴きやすく感じられます。

 

バランスの良いノイズキャンセリング機能

ノイズキャンセリング機能は本体シェルの外側に向けて搭載したフィードフォワードマイクと、ノズルの内側にも超小型のフィードバックマイクを内蔵したことにより、リスニング環境周囲のノイズをモニタリングしながら、音楽再生の邪魔になるノイズ成分だけをきれいに消去するハイブリッド・デジタルノイズキャンセリング技術としています。

↑側面にオーディオテクニカのブランドロゴを配置

 

↑ハウジングの内側向き、外側向きにノイズキャンセリング用のマイクを内蔵しています

 

ノイズ成分を集中的に消せるだけでなく、再生している音楽と周囲の環境音を自然にミックスして聴けるヒアスルー機能のバランスも良好です。騒音を消して音楽再生に集中したい時と、周囲の音に気を配りながら街歩きなどで気軽に音楽をBGMとして鳴らしたい時の両方に効果があります。

 

アプリやリモコンの操作性も快適

スマホとの接続前後の設定はiOS/Androidに対応する専用モバイルアプリ「Connect」で行います。Connectアプリ自体はQuietPointシリーズをはじめオーディオテクニカの他のワイヤレスオーディオ製品も共通して使うオーディオテクニカ純正アプリ。ATH-ANC300TWをスマホにペアリングしてアプリを立ち上げると、ノイズキャンセリングやヒアスルーの強度調節をはじめ、本機専用のメニューが画面に表示されます。ATH-ANC300TWはaptXとAAC/SBCの3つのBluetoothオーディオのコーデックに対応しているイヤホンですが、それぞれの接続状態の確認とコーデックの切り換え選択、バッテリーの残量チェックなどができます。

 

アプリは完全ワイヤレスイヤホンは初めてという方でも直感的にすぐ使いこなせるよう、とてもシンプルなユーザーインターフェースにしています。探している機能に素速くたどり着けます。ノイズキャンセリング機能は強く効果がかかるAirPlaneから順にOn The Go/Office-Studyまで、切り換えて効果を確認しながらリスニングシーンに合ったシーンが選べます。

↑Connectアプリからイヤホンの各機能を操作・設定します

 

左右イヤホンのシェルの上側に、音楽再生とハンズフリー通話の際に使うリモコンボタンがあります。確かなクリック感が得られるボタンなので押し間違い発生しにくいのが良いところ。音量のアップダウンも含めて、スマホをポケットやバッグから取り出さなくてもオーディオの音量がイヤホンから変えられる所も優れています。左利き・右利きの違いによって、リモコンのキー配置をA/Bふたつのパターンから選択できます。

↑リモコンはボタン式。確実な操作性を実現しています

 

イヤーピースによるカスタマイズも可能

オーディオテクニカのATH-ANC300TWを完全ワイヤレスイヤホンの初心者の方にもおすすめする理由は、とてもナチュラルなサウンドバランスを実現しているから。ノイズキャンセリング機能をオンにすると、静かな環境の中で音楽リスニングに集中できるぶん、特定の帯域にバランスが偏ったチューニングは目立って聞こえる場合があります。偏ったバランスのサウンドはやはり長く聴き続けていると疲れてくるのです。

 

ATH-ANC300TWは特定の帯域を強調しないフラットバランスにチューニングされていて、ノイズキャンセリング機能をオンにした時の静寂の純度がとても高いイヤホンです。山の湧き水で淹れたコーヒーを味わうように、ジャンルやカテゴリーの区別なく、どんな音楽を聴いてもアーティストの存在がすぐ側に感じられ、楽器の音の生々しさ、演奏空間のスケールが真に迫る描写ができることも本機の特徴です。筆者は特にボーカルやアコースティック&エレキギターをハイライトした音楽が好みなので、それぞれのディティールが自然に浮き立ち、アーティストの熱気を近い距離で感じさせてくれるATH-ANC300TWに脱帽しました。

↑aptXにも対応するATH-ANC300TW。原田知世さんのシルキーな歌声もそのまま再現してくれます

 

ノイズキャンセリング機能のレベルを一番強い「AirPlane」に設定しても、音楽再生を邪魔しないナチュラルバランスで耳にストレスを感じない自然な消音効果もお見事。本機を飛行機の中で試したことは残念ながらまだありませんが、地下鉄に乗りながら動画を視聴する場面で使ってみたところ、セリフを明快に聞き取るためにはもう少し強い消音効果が欲しいと思うことがありました。

 

製品のパッケージには純正のシリコンイヤーピースのほかに、Comply製のフォームイヤーピースも付属しています。後者を選択するとパッシブな遮音性能が高められるのでおすすめ。また本体のノズルが汎用性の高い形状なので、サードパーティ製のイヤーピースに交換して音の違い、装着感のアレンジもできます。

↑シリコン製と低反発フォーム製のイヤーピースを同梱。サウンドやフィット感が調節できます

 

↑サードパーティ製のイヤーピースを装着して、音のカスタマイゼーションを深めることもできます

 

aptX再生に対応するスマホとペアリングして、アプリからAAC/SBCの各コーデックを手軽に切り換えながら好みの音を探りつつ楽しめるところも本機の魅力です。aptX接続で聴くサウンドは楽曲によってボーカルの艶っぽさ、生楽器の音色の鮮やかさが引き立ち、音場の広がりも一段と豊かになります。ふだん聴き慣れた楽曲も、ATH-ANC300TWで聴けば新たな発見があるかもしれません。

 

高機能マイク内蔵により通話品質も高い

今年は春から少しずつ、オフィスを離れてテレワークスタイルで仕事をこなせる環境を整えてきた方も多いでしょう。ワイヤレスイヤホンを使うと、周囲が賑やかな場所でも音が聞こえやすくなるので音声コミュニケーションのストレスが格段に減らせます。オーディオテクニカのATH-ANC300TWは高性能な通話用マイクを搭載したほか、周囲の環境ノイズを抑制するクアルコムのcVc(Clear Voice Capture)テクノロジーにより、ハンズフリー通話の際にはユーザーの声をクリアに相手へ届けることができます。本体の落ち着いたデザインとカラーはビジネススーツにもフィットするので、リモートワークのビデオ会議で使うと相手に“できるビジネスパーソン”の印象を与えるでしょう。

 

ノイズキャンセリング機能を搭載する完全ワイヤレスイヤホンの人気が高まってきて、今年の後半には1万円前後の製品も様々なメーカーから発売されにぎわいそうです。もちろん高価な製品であることが、イコール上質な体験を得られるイヤホンを意味しているわけではありませんが、オーディオテクニカのATH-ANC300TWのように、音質から装着感まであらゆる側面から抜かりなく「上質であること」を真面目に探求したイヤホンは、手に取って試してみるとすぐに違いがわかるものです。そして長く使うほどに飽きのこない魅力がにじみ出てくることを知り、「最高の買い物」ができたこと実感できるはずです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

バイオレットな色合いが美しい!オーテクの定番モニターヘッドホン「ATH-M50x」に数量限定カラー登場

今年は「AirPods Pro」のライバルが一気に増える! CESで決定的になった2020年のオーディオトレンド

“パリピ”感強め! 大口径ウーファーと7色LEDライト搭載の重低音スピーカーシステム「RV-NB250BT」

屋外でのアクティビティやレジャーに欠かせないのがポータブルBluetoothスピーカーですが、小型なものでは十分な音量で再生できないことも。そんなときには、懐かしのラジカセスタイルのオールインワンシステムを利用してみてはいかがでしょうか?

 

JVCケンウッドは、JVCブランドより大音量・重低音サウンドを楽しめるオールインワンCDシステム「RV-NB250BT」を8月下旬に発売します。実売予想価格は4万円前後(税抜)。

↑「RV-NB250BT」

 

「RV-NB250BT」は、“重低音&タフボディ”をコンセプトにしたヘッドホンなどを展開する「XX」シリーズ初のパワードウーハーCDシステム。1台でCD/ラジオ/USB/Bluetoothなどの各種音楽ソースを楽しめるほか、マイク入力とギター入力端子を備え、カラオケや音楽演奏などにも利用できます。

 

迫力の重低音を実現するため、本体の両サイドに大口径16㎝ウーファーを水平対向配置し、正面には10㎝フルレンジスピーカーを配置。それらを計60Wの4chハイパワーアンプで駆動します。また、ボディにはタフなチューブ構造を採用して不要な振動を抑制し、引き締まった重低音サウンドを再生します。

↑本体両サイドに16cmのウーファーを搭載

 

視覚面でも盛り上げるために、前面スピーカー部が光る「ライトエフェクト機能」を搭載。赤の常時点灯に加え、7色に点灯するモードなど計4種類のモードで演出します。

↑スピーカーの周辺が光る「ライトエフェクト機能」

 

AC電源と内蔵バッテリーの2電源に対応しており、様々なシーンで活用可能。持ち運びに便利なショルダーベルトが付属しているので、手軽に屋外へ持ち出せます。本体外形はW696×H261.5×D265mmで、質量は8kg。

 

大口径ウーファーと4chハイパワーアンプ、スピーカー周辺が光る「ライトエフェクト機能」など、“パリピ”仕様の「RV-NB250BT」をぜひチェックしてみて下さい。

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

映画館に行けないときはコレ! ワイヤレスで立体音響が楽しめるビクター「XP-EXT1」に注目!

「ダイソー」のオーディオは使えるのか? 500円のヘッドホンを買って聴いてみた

有線イヤホンが100円、片耳タイプのワイヤレスイヤホンが300円から買えるという、驚異の安さを誇るダイソーのオーディオアイテムですが、その実力はどうなのでしょうか?

 

今回は、ダイソーで500円(税抜)で販売されている有線式ヘッドホン2種類を、自腹購入して使ってみました。

↑ダイソーのヘッドホン「クロム風 シロ」(左)と、「カラーコンビ ブラウン×ブルー」(右)

 

おもちゃっぽい質感の「カラーコンビ」

最初に聴いたのは、ツートーンの「ヘッドホン カラーコンビ ブラウン×ブルー」。シックな茶色と暗めのブルーがおしゃれな印象です。

↑「ヘッドホン カラーコンビ ブラウン×ブルー」

 

実際に手に取ってみると、ヘッドバンドからハウジングまですべてプラスチックでできており、かなりおもちゃっぽい感じ。子ども用として使うならアリですが、いい大人が外で装着するにはツライものがあります。

↑ヘッドバンドからハウジングまでプラスチックな質感で、おもちゃっぽい

 

スペックを確認してみると、端子は3.5mm/3極のステレオミニで、ケーブルの長さは1.2m。マイクやリモコン等は搭載していません。インピーダンスは32Ω。再生周波数帯域は20Hz-20kHzで、もちろんハイレゾ非対応。この価格なら仕方ありませんね。

 

特筆すべき点は、ハウジングを開いてフラットにできること。折りたたみ式ほどコンパクトにはなりませんが、カバンの中に入れるときなどにはかさばらず便利です。

↑フラットにすればかさばりません

 

さっそく音をチェックしてみましょう。今回は再生機にソニーのウォークマンNW-A106を使用しました。

 

音を出してまず初めに思ったのは、「音がこもっている……」ということ。安いイヤホンやヘッドホンは解像感が低く音の分離がよくないため、全体的にモヤっとした音になりがちなのですが、こちらも御多分に漏れずこもり気味な音質でした。

 

全体的に音にメリハリがなく、もっさりした感じに聴こえるものの、ボーカルなどの中音域は割としっかり出ています。J-POPなどのボーカル主体の曲なら、そこそこ聴けるかもしれません。

 

ヘッドバンド部分は長さを調整でき、ハウジングの角度も変えられるので、ちゃんとフィッティングさせれば装着感は良好。オールプラスチックでとにかく軽いため、頭や首が疲れにくいのもメリットでしょう。ただし、しっかりフィットさせても遮音性は低いです。

↑ヘッドボンドは長さを調節できます

 

高級感のある金属風パーツを使った「クロム風」

続いて、「ヘッドホン クロム風 シロ」を試してみました。こちらは、クロームメタル風のパーツを使っているので、見た目は先ほどのカラーコンビよりは高級感があります。大人が外で装着しても、そんなに違和感はなさそう。なお、カラバリとして黒もあるようです。

↑「ヘッドホン クロム風 シロ」

 

スペックはカラーコンビとまったく同じで、インピーダンス32Ω、再生周波数帯域20Hz-20kHz。ケーブル長は1.2mの3.5mmステレオミニプラグとなります。

 

さっそくヘッドホンを頭に乗せてみると、「うっ!」と思うほど締め付けがキツイ! ヘッドバンドの幅が狭く、調節もできないため、普通に装着するとかなり強力に締め付けられてしまいます。頭が小さめの人じゃないとキビしそう。筆者はヘッドバンドを後頭部にズラして、なんとか装着することができました。ヘッドバンド部はプラスチックなので、無理やり広げてクセをつければゆるくなるかもしれません。

↑ヘッドバンドの幅が狭いので、締め付けがキツイ

 

ヘッドバンドの長さは調整できますが、カラーコンビと違いハウジング部を開くことができないため、装着感は劣ります。

 

音質については、カラーコンビよりも高域がクリアでメリハリを感じます。こもり感はそれほど感じませんが、全体にややエコーがかっている印象。カラオケで歌っているような感じに聴こえます。打ち込み系の曲などはカラーコンビよりも楽しく聴けそうです。

 

ダイソーヘッドホンはどちらが買い?

ヘッドホンは、イヤホンに比べてコストがかかるため、ダイソーにしてはお高めな500円という価格ですが、正直なところコスパはそれほど良くなく、「これが500円!?」という驚きは感じられませんでした。

 

2つのヘッドホンを比べてみると、見た目だけならクロム風の方がよいけど、装着感はカラーコンビの方が上。音質ははどちらもそれほど良くないものの、ボ―カル曲を中心に聴くならカラーコンビ、打ち込みやダンス系の曲ならクロム風の方が合っている、という感じでしょうか。

↑2つのヘッドホンを並べてみます

 

どちらを選ぶかとなると、やはり締め付けがキツいヘッドホンを使うのは厳しいので、装着感の差でカラーコンビの方に軍配が上がります。いずれにせよ、今回試したダイソーのヘッドホン2種は、あまり積極的に選ぶ理由がないと感じました。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

Bluetoothイヤホンが“500円”の衝撃! SNSで話題の「ダイソーイヤホン」の実力は残念ながら……

国産第1号蓄音器を忠実に再現! スマホ用スピーカーにもなる「インテリア蓄音器」

演歌界のプリンス・氷川きよしさんなどのCDを発売しているレコード会社「日本コロムビア」の前身は、蓄音機を製造・販売する「日本蓄音器商会」というメーカーだったことをご存じでしょうか? 創業はなんと1910年。100年以上も続く、歴史ある企業なのです。

 

その日本コロムビアは、美しい木目調の仕上げでスマートフォン用スピーカーとしても使える朝顔ラッパ型の「インテリア蓄音器」を7月29日に発売しました。

↑日本コロムビア「インテリア蓄音器」

 

この「インテリア蓄音機」は、同社が1910年(明治43年)創立当初に発売した国産第1号蓄音器「ニッポノホン35号」をベースに再現。SP盤風レコードやアーム、ロゴなど、細部までこだわった仕上がりとなっています。

↑「インテリア蓄音器」(手前)と「ニッポノホン35号」

 

本体は質感のある木目調仕上げで、銅製のラッパは時間とともに味わいが出て、和洋問わず部屋に自然になじむおしゃれなインテリアとして飾ることが可能。本体下部にスマホを設置して内蔵スピーカーで音楽などを再生すれば、スマホの音がメガホンと同様の効果で増幅される構造になっており、心地よいラッパ型蓄音器のような味わいのある音を楽しむこともできます(電源不要)。

↑電源不要のスマホ用スピーカーとしても使用可能

 

本製品は、同社のECサイト「コロムビアミュージックショップ」のほか、Amazon.co.jpや「道の駅日光 日光街道ニコニコ本陣 船村徹記念館」および同ECサイト「道の駅日光 日光街道ニコニコ本陣 オンラインショップ」などで購入できます。実売価格は1万5000円前後。

 

コンパクトなサイズながらディテールまでこだわったインテリア蓄音機を、ぜひお部屋に飾ってみてはいかがでしょうか。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

スピーカーも個性派の時代! ユニークな機能を備えた「ワイヤレススピーカー」4選

5000円台でこの完成度! JPRiDEの完全ワイヤレスイヤホン「TWS-X」を聴いてみた

昨今、ワイヤレスオーディオは低価格化が進み、1万円以下のエントリーラインでも、スペックや音質面で上位モデルにひけをとらない製品が出始めています。

 

エムピートレーディングのオーディオブランド「JPRiDE(ジェイピーライド)」より発売された完全ワイヤレスイヤホン「TWS-X」は、実売価格がなんと5480円。にもかかわらず、スペック面では1万円以上の製品と互角となっており、コスパの高い製品といえそうです。

↑JPRiDE「TWS-X」

 

今回は、メーカーより実機をお借りし、その使い勝手や音質をチェックしてみました。まずは「TWS-X」の基本的なスペックをチェックしていきましょう。

 

男心をくすぐるシンプルかつコンパクトなデザイン

外観は非常にシンプルかつコンパクトで、マットなブラックのケースにはロゴや文字などが一切ありません(底面を除く)。シャツのポケットに入れても目立たないほどコンパクトなので、カバンを持たない手ぶらのときでも手軽に持ち運べます。

↑ケースは一切のロゴや文字表記がないシンプルなデザイン

 

イヤホンには同社のロゴがプリントされていますが、あくまで主張は控えめ。イヤホンはやや厚みがあるタイプですが、装着しても耳から飛び出すことはありません。音楽再生中にLEDライトが点滅することもないので、きわめて目立たずに装着できるといえるでしょう。

↑イヤホンにはブランドロゴのみプリント

 

5000円台という価格ながら、完全ワイヤレスイヤホンの性能を左右するSoCチップには、品質の高さに定評のあるクアルコム製チップセット「QCC3020」を採用しています。これにより、イヤホン単体で連続再生時間が最長約9時間という省エネ性能と、ワイヤレス接続の安定性を実現。途切れにくくストレスフリーに使うことができます。

 

Bluetoothコーデックは、SBC/AAC/aptXをサポート。iPhoneでもAndroidでも高音質コーデックが使えるのはうれしいポイント。

 

イヤホンにはタッチ操作に対応したマルチファンクションボタンがついており、音楽の再生/一時停止や音量調整などが可能。ワンタップで行えるのは着信時の通話開始や終話のみで、再生/一時停止はツータップ、曲送り/曲戻しは2秒長押し、音量調整はトリプルタップになっており、イヤホンの位置を直すときなどに誤操作しにくくなっているのが非常に快適です。タッチ操作対応のイヤホンのなかには、ちょっと触れただけですぐに反応してしまい、予期せぬ操作をしてしまうのも多いので、この点は好印象でした。

 

web会議やスマホでの通話時に役立つマイク機能も備えており、「CVC通話用ノイズリダクション」機能により、会話音声のノイズを抑えてクリアな音声で会話ができます。

 

充電ケースの端子はUSB Type-Cを採用しており、最新のAndroid端末などと充電ケーブルを共用することも可能。もちろん充電ケーブルも付属しています。このほか、シリコン製イヤピースが計5種類(ラウンド型3サイズ、砲弾型2サイズ)同梱されています。

↑イヤピースは計5種類が同梱されています

 

聴き疲れしにくいウォームな音質

続いて、気になる音質をチェックしてみました。iPhone 11を再生機に使い、AACで接続しています。

↑実際に音を聴いて音質をチェックしてみます

 

一聴して感じるのは、低音にフォーカスを当てた音であるということ。EDM音源などを再生すると、ズンズンと低音が迫ってくるような重心の低いサウンドが楽しめます。鳴り方は、タイトな重低音というよりも、包み込むようなやわらかい低音という印象。少しボヤつきも感じられます。

 

一方、中高域はかなり控えめで、そのせいか解像感はあまり感じられません。一音一音を分析的に聴き分けるよりも、音源の空気感を楽しむような聴き方のほうが向いていると思います。ジャズボーカルやアコースティックな曲、ライブ音源などが合っているようです。

 

高域が控えめなため、長時間聴いていても耳が疲れにくく、仕事中にBGM的な感じで音楽を流すのに最適なイヤホンといえるでしょう。L/Rどちらでも片耳だけ再生することもできるので、片方の耳だけイヤホンをつけて、もう片方はフリーにしておく“ながら聴き”もOKです。

 

以前、Amazonで購入したノーブランドの激安完全ワイヤレスイヤホンを試した際に、可もなく不可もなく、だけど3000円台ならいいかな、と感じたものですが、それに2000円ほど上乗せするだけでこのクオリティなら、高性能なチップと音質チューニングが施されたこちらの方がお得でしょう。できるだけお安く、でもスペックや音質はなるべく妥協したくない、という方にオススメの完全ワイヤレスイヤホンといえそうです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

Amazonで売っている「激安中華イヤホン」は本当に使えるのか!? オーディオ担当が買って試してみた

約1万円でノイキャン機能付き! 高コスパな完全ワイヤレスイヤホン「PURECORE」デビュー

こだわりのチューニング×ノイキャンに注目! NUARLからANC搭載の完全ワイヤレス「N10 Pro」登場

 

持ち歩きやすさ主義の方に朗報! タムロンが世界最小・最軽量のフルサイズ対応望遠ズームレンズ「70-300mm」を開発発表!

総合光学機器メーカーのタムロンは8月4日、35mmフルサイズミラーレス一眼カメラ対応のソニーEマウント用望遠ズームレンズ「70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD (Model A047)」の開発を発表。長さ148mm、最大径φ77mm、質量545gで、300mmクラスのフルサイズミラーレス用望遠ズームレンズとしては世界最小・最軽量となっています ( 2020年7月時点。タムロン調べ)。

↑70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD (Model A047)。2020年秋頃発売予定で、価格は未定

 

コンセプトが明確なタムロンのソニーEマウント用レンズシリーズ

タムロンはこれまでにもフルサイズ対応のソニーEマウント用レンズとして、大口径標準ズームレンズ「28-75mm F/2.8 Di III RXD」や大口径超広角ズームレンズ「17-28mm F/2.8 Di III RXD」、大口径望遠ズームレンズ「70-180mm F/2.8 Di III VXD」、大口径単焦点レンズシリーズ「20mm/24mm/35mm F/2.8 Di III OSD M1:2」など多彩な製品を発表してきました。

 

これらのラインナップを見ると、コンセプトが非常に明確なことがわかります。1つは、「小型・軽量」を追求している点。フルサイズ用レンズでは画質重視のために大柄な製品が多いなか、タムロンのこのシリーズでは妥協できる点は潔く割り切り、高画質と携行性の両立を図っています。代表的な例でいえば、28-75mm F/2.8 Di III RXDは従来は、24mmスタートが多かった大口径標準ズームレンズの広角端を28mmスタートとするなどして、550gという驚きの軽さを実現しています(参考:ソニー純正の大口径標準ズームレンズ「FE 24-70mm F2.8 GM」の重さは886g)。

↑2018年5月に発売された「28-75mm F/2.8 Di III RXD」(Model A036)。大口径レンズでありながら実売価格で10万円を切るコスパの高さと小型・軽量サイズで人気

 

そのほか、フィルター系もφ67mmで統一されており、PLフィルターなどの各種フィルターを共有することができるのも魅力。レンズごとにフィルターを用意せずに済むので余計な出費を抑えることができ、機材の管理もシンプルです。

 

ソニーの純正レンズやその他のメーカーのEマウント用レンズにもそれぞれの良さがありますが、タムロンのソニーEマウント用レンズは総じて持ち歩きやすさやコスパのよさを重視するユーザーにおすすめです。

 

今回開発発表された70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXDも、同じ焦点距離をカバーする純正レンズとして「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS」が存在しますが、望遠側のF値が暗くなるものの重さは約300g軽くなっています。スポーツや鉄道、あるいは運動会など、望遠域の撮影を手軽に楽しみたいユーザーに魅力的な一本といえそうです。

 

テレワークで使うなら通話品質にもこだわったイヤホンを! 会話がクリアな「SoundLiberty88」

自由な装着感で人気の完全ワイヤレスイヤホンですが、実は音楽を聴くだけでなく、内蔵しているマイクで通話が可能なことはご存じでしょうか? 完全ワイヤレスイヤホンは、このコロナ禍によるテレワークの普及により、単なる音楽聴取用のデバイスではなく、スマホやPCと組み合わせてチャットや通話ができるコミュニケーションツールとしての側面にも注目が集まっているのです。

 

そんななか、サンバレージャパンのオーディオ・家電ブランド「TaoTronics」から、通話に最適なインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン「SoundLiberty88」が8月7日より発売されました。実売価格は7599円。

↑TaoTronics「SoundLiberty88」

 

この「SoundLiberty88」は、耳を塞がないインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン。最大の特徴は、スマホでのハンズフリー通話やPCでの音声チャットなどに使用する際、ノイズを抑えてこちらの発する音声をクリアに相手に届ける「AIノイズキャンセリング」機能を搭載していること。これにより、屋外などの騒がしい環境下でも明瞭な音声での会話が可能となります。

↑通話時のノイズを抑えてクリアな音声で会話できる「AIノイズキャンセリング」機能を搭載

 

また、イヤホン部に静電式センサーを備えており、自動で装着しているかどうかを検出。耳から外せば停止し、再び装着すれば再生を再開する「自動耳検出機能」も搭載しています。

↑耳に装着すると自動で再生してくれる「自動耳検出機能」

 

イヤホンには二重構造の振動板を採用した10mm径ドライバーを搭載し、クリアで聴きやすい音質を実現。BluetoothコーデックはSBCとAACをサポートしているので、高音質なワイヤレス再生も楽しめます。

↑人間工学に基づいたデザインにより、快適な装着感を実現

 

連続再生時間はイヤホン単体で最大約4時間、付属の充電ケース併用で最大約25時間。充電時間は約1時間。充電端子はUSB Type-Cとなります。

 

在宅作業やテレワーク時のコミュニケーションツールとして使うなら、通話品質にもこだわったワイヤレスイヤホンを選びたいもの。TaoTronicsの「SoundLiberty88」は、ノイズを抑えたクリアな通話品質で、web会議などにも最適です。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

約1万円でノイキャン機能付き! 高コスパな完全ワイヤレスイヤホン「PURECORE」デビュー

テレワークや在宅勤務に最適! 通話しながら会話もできる片耳イヤホン「MM-BTMH52BK」

ヘルメットをつけたまま音声ナビや通話もOK! 骨伝導を応用した「Headtooth」が便利そう!!

自転車のハンドル部分にスマホを取り付け、ナビとして利用している方を見かけますが、画面を見ようとして前方不注意になるのは極めて危険。かといってイヤホンやヘッドホンをつけて音声ナビを聴こうとすると、耳をふさいでしまい周囲の音に気づけなくなってしまいます。

 

そんなお悩みを持つ方にオススメしたいのが、耳をふさがず音声ナビを聴けたり、スマホでの通話もできたりしてしまうという便利なデバイス「Headtooth」です。

 

クラウドファンディングサイト「Makuake」でプロジェクト展開中のヘルメット用オーディオデバイス「Headtooth」は、骨伝導技術を応用してヘルメットを振動スピーカーにするというアイテム。本体に内蔵する2つの骨伝導スピーカーによりヘルメットを振動させ、イヤホンをつけなくてもスマートフォンなどからワイヤレス伝送した音声を聴くことができます。

 

↑骨伝導技術の応用により、ヘルメットを振動させて音を伝達します

 

使用方法は手持ちのヘルメットに本体を固定するだけ。ケーブルのわずらわしさもなく、ワイヤレスで音楽を聴いたり、ナビアプリの音声を確認することできます。専用アプリ(Android用)を使えば、電話をかけてきた相手の名前を音声通知してくれるほか(電話帳に登録されている場合のみ)、SNSの通知やメール・メッセージ受信時の送信元や内容の読み上げも可能です。

 

2種類のブラケットが付属するので、バイク用ヘルメットやスキー・スノーボード・スケートボードなどのアウトドアスポーツ用ヘルメットなど、様々なヘルメットに装着することが可能。IPX6相当の防水仕様なので、雨や雪でも装着したままでOK。本体にはタッチコントロールボタンを備えており、手袋をしたままでもボタンを押すだけで操作できます。

↑様々なヘルメットに装着可能

 

↑防水仕様なので雨や雪に濡れても大丈夫

 

また、付属のマイクを取り付ければ、スマホでのハンズフリー通話やアプリを使ったグループチャットも可能。マイクはフルフェイス用とハーフフェイス用の2種類が同梱されます。

↑2種類のマイクが同梱されるので、ヘルメットの形状に合わせて選べます

 

Makuakeでは、販売予定価格2万5000円から20%オフとなる1万9900円で支援を募集しているほか、数量限定でさらに安くなる早割プランも用意されています。バイクや自転車、アウトドアスポーツの際に手軽に使えるオーディオデバイスをお探しの方は、支援してみてはいかがでしょうか。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

ただのメガネに見えて音楽もSNSの通知もチェックできちゃうスゴイやつ! 「Vue Smart Glasses」が日本上陸決定

SF好きにはたまらない! クラファンで注目の球体ロボット型スピーカー「Gravastar」

約1万円でノイキャン機能付き! 高コスパな完全ワイヤレスイヤホン「PURECORE」デビュー

従来は、完全ワイヤレスイヤホンのなかでもハイエンドモデルにのみ搭載されてきた「ノイズキャンセリング機能」ですが、2020年に入り手ごろな価格帯のモデルにも裾野が広がってきました。なかでも1万円程度のモデルは初めてノイキャンイヤホンを使う方にもオススメ。

 

高コスパで人気のオーディオ・家電ブランド「TaoTronics」からも、ノイズキャンセリング機能を搭載したカナル型の完全ワイヤレスイヤホン「PURECORE」(TT-BH1003)が登場します。8月7日よりe☆イヤホンにて先行発売がスタートし、順次販売を拡大するとのこと。実売予想価格は9980円前後です。

↑TaoTronics「PURECORE」

 

「PURECORE」は、10mm径の大口径ダイナミック型ドライバーを搭載した完全ワイヤレスイヤホン。クセのない中高域と迫力のある低域で、どんな音楽にもマッチします。また、周囲の騒音を低減するアクティブノイズキャンセリング機能を搭載し、騒がしい環境下でも音楽に没頭することができます。

↑アクティブノイズキャンセリング機能を搭載

 

↑騒がしい環境でも雑音を抑えて音楽に没頭できます

 

イヤホンはIPX4相当の防沫性能を備えており、ちょっとした小雨や汗にも耐えられます。耳の大きさに応じてフィット感を調整できる3サイズのイヤーピースを同梱。

 

Bluetoothコーデックは、SBCとAACをサポート。連続使用時間は、イヤホン単体で最大約5時間20分(ノイキャンON時)/同6時間(ノイキャンOFF時)。専用の充電ケース併用で最大約20時間となります。充電ケースはUSB Type-Cでの充電が可能です。

↑専用ケースで充電が可能

 

いよいよ低価格帯のモデルにも搭載されるようになってきた「ノイズキャンセリング機能」は、2020年のトレンド機能としても注目です。まだノイキャン機能を未体験の方は、TaoTronics「PURECORE」を試してみてはいかがですか?

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

テレワークや在宅勤務に最適! 通話しながら会話もできる片耳イヤホン「MM-BTMH52BK」

こだわりのチューニング×ノイキャンに注目! NUARLからANC搭載の完全ワイヤレス「N10 Pro」登場

テレワークや在宅勤務に最適! 通話しながら会話もできる片耳イヤホン「MM-BTMH52BK」

テレワークや在宅勤務が増え、仕事に関する電話やweb会議をする機会が増えた方も多いのではないでしょうか。そんなときに役立つのが、マイク機能を備えたイヤホンやヘッドホン。スマホやPCに接続するだけで、簡単にハンズフリー通話やチャットなどが行えます。

 

でも、家族や小さいお子さんがいるので、まったく周囲の音が聞こえなくなるのは心配……という方には、耳を塞がない開放型や片耳タイプのイヤホンがオススメ。完全に耳を塞がないので、音声を聴きながら周囲の音に気を配ることもできます。

 

サンワサプライは、web会議やハンズフリー通話に最適な片耳ヘッドセット「MM-BTMH52BK」を発売しました。価格は5500円。

↑片耳ヘッドセット「MM-BTMH52BK」

 

「MM-BTMH52BK」は、超小型・超軽量の完全ワイヤレスイヤホン型の片耳ヘッドセット。Bluetooth接続で音楽が聴けるほか、本体に内蔵されたマイクでハンズフリー通話も可能。ZoomやMicrosoft TeamsなどのWeb会議アプリにも対応しているので、テレワークや在宅勤務での使用に最適です。

↑マイク内蔵でハンズフリー通話が可能

 

片耳タイプなので、装着しながらもう片方の耳で周囲の音を聴くことができ、テレワークや在宅勤務での使用に最適です。

↑片耳タイプなので、装着しながら周囲の音も聞こえます

 

イヤホン部はIPX4の防水性能を有しており、室内だけではなく屋外でも安心して使用可能。また、マルチポイント接続に対応しているため、同時待ち受けで2台のBluetooth対応機器を使い分けることができます。

 

約2回分の充電が可能な専用の充電ケースが付属しているので、充電しながらイヤホンを持ち運ぶことが可能。連続使用時間は、音楽再生時が約4.5時間、通話時が約5時間。Bluetoothの対応コーデックはSBC。

↑ケースに入れると充電できます

 

両耳で使う通常の完全ワイヤレスイヤホンよりも手軽な片耳タイプは、ながら作業やテレワークに最適です。仕事用のイヤホンをお探しの方は、ぜひチェックしてみて下さい。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

世界初! “ながら聴き”できる骨伝導式の完全ワイヤレスイヤホンBoCo「PEACE TW-1」

屈指のノイキャン性能なのに、とにかく手ごろ!! ファーウェイの「最注目」完全ワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds 3i」を徹底解説

衝撃の登場から約1年、新たな活躍の場も――異色のフルサイズミラーレスカメラ「SIGMA fp」を改めて振り返る

カメラに興味がある人なら「フルサイズ」という言葉を見たり聞いたりしたことがあると思う。最近ではキヤノン、ニコン、ソニーが相次いでフルサイズミラーレスカメラの新型機を発表し、話題になっている。この「フルサイズ」は「35mm判」「ライカ判」などとも呼ばれるカメラの画面サイズ(センサーサイズ)の一種で、フィルム時代から人気が高く、歴史も長い。

 

デジタル一眼レフやミラーレスカメラで広く普及している「APS-Cサイズ」や「マイクロフォーサーズ」よりも画面サイズの大きなフルサイズは、一般的に画質面で有利とされている。ざっくり言えば、写りのいいカメラが欲しいならフルサイズを選びましょう、といったところである(フルサイズ以上にセンサーが大きいカメラもあるが)。

 

それも手伝って、カメラ好きや写真好きの間ではある種のステータスとなっているのだが、カメラ本体も使用するレンズも大きく、重くなりがちという泣きどころもある。まあ、プロカメラマンやその道の趣味の人たちが本気で撮るための道具としてはそれでもいいのだけれど、逆に言えば本気を出さないと持ち歩くのが大変なカメラでもあるわけだ。たとえば、家族との温泉旅行だとか、親戚の結婚式だとか、友人との飲み会だとかに持っていくには大げさで野暮ったくもある。ちょっとした散歩のお伴には似合わないのである。

 

そんなところに登場したのが「SIGMA fp」。レンズメーカーとしても名高いシグマが発売したフルサイズミラーレスカメラだ。昨年発売された製品ではあるが、再びフルサイズミラーレスへの注目が高まっているいま、改めてこの異色な存在感を放つカメラについて語ってみたい。

↑フルサイズなのに手のひらに乗るコンパクトさ。それがSIGMA fpのいちばんの魅力だ。2020年7月末時点の実売価格(税込)は、ボディ単体で20万4440円、45mm F2.8 DG DN レンズキットが23万1100円

 

圧倒的に小さくて軽いフルサイズカメラ

↑ボディサイズは幅112.6×高さ69.9×奥行き45.3mm。重さはバッテリーとメモリーカードを含めて422gだ

 

SIGMA fpのいちばんの特徴は、ご覧のとおりの小ささ。そして軽さである。といっても、シャツの胸ポケットに入れるには厚みがありすぎるし、レンズを着けた状態では上着のポケットにだってあやしい。が、ほかのフルサイズのカメラに比べれば圧倒的に小さくて軽い。なんたって、現行のフルサイズのカメラとしては世界最小・最軽量なのだ。ボディサイズは幅112.6×高さ69.9×奥行き45.3mm。重さはバッテリーとメモリーカード込みで422gしかない。

 

ちなみに、現行のフルサイズミラーレスカメラでは600g台後半のものが多く、重いものは1kgを超えてしまう。そういうなかでの422gなのであって、「わずか」とか「たったの」といった修辞を添えて語られる軽さなのだ。

↑厚みはそこそこあるのでシャツの胸ポケットにはきついが、十分にポケットサイズと言える小ささだ。なお、マウント部の黄色いぴかぴかはレンズ着脱指標の代わりに筆者がつけたラインストーン

 

↑撮像センサーは有効2460万画素のローパスフィルターレスCMOS。マウントにはドイツの名門ライカSL/Tシリーズと同じLマウントを採用している

 

↑レンズキットに同梱の45mm F2.8 DG DN Contemporaryを装着。金属製のかっこいいレンズフードを取り付けた状態でも677gという軽さだ

 

↑ボディの小ささに対して上面のダイヤルはかなり大きめ。小型化しても操作性が悪くならないように工夫されている

 

つまり、温泉旅行や結婚式や飲み会に持っていくのが苦にならず、野暮ったくもならない稀有なフルサイズカメラ。それがSIGMA fpのすごいところのひとつである。

 

足りないものはアクセサリーでカバー

小さくて軽いSIGMA fpだが、その代わりにいろいろなものがない。

 

主なフルサイズミラーレスカメラでファインダーを内蔵していないのはSIGMA fpだけだし、液晶モニターが固定式なのもほかにはない。スマートフォンからSNSに投稿したりするのに欠かせないWi-Fi機能もなければ、すでに7割近くが搭載しているボディ内手ブレ補正もない。そのうえ、握りやすくするためのグリップさえ省かれている。

 

当然、不便はある。が、不便を解消しようとすればカメラは大きく重くなる。それを避けるために、SIGMA fpでは必要に応じてアクセサリーを使ってカバーする方式が採用されている。

 

カメラを顔にくっつけて構えたい人のためにはLCDビューファインダー「LVF-11」がある。少々かさばりはするが、画面は見やすくなるし安定感も増す。握りやすさを重視するなら外付け式のグリップを使えばいい。こちらは普通サイズのハンドグリップ「HG-11」と大きめのラージハンドグリップ「HG-21」の2種類が選べる。暗いシーンでブレが気になるなら手ブレ補正を内蔵したレンズを使えばいいし、高感度の性能もいいから三脚なしでも頑張れる。

↑別売のハンドグリップHG-11を装着した状態。持ちやすさが格段にアップするので持っておいて損はしないアイテム

 

こうしたシーンに合わせてアクセサリーを組み替えて対応する変幻さも魅力の1つ。風景だったりポートレートだったりに本気で取り組みたいときのカメラとしても十分やっていけるだけの能力を備えている。それでいて、アクセサリーを外した素のままの状態に戻せば誰もが気軽に持ち歩けるお散歩カメラとしても文句なしなのだ。

 

こういうのを待ってたんだよ、と世界中のカメラ好き・写真好きが沸き立った。

 

カメラの世界では、写りのよさ、性能のよさを求めれば、大きさと重さは我慢するしかない、というのがメーカーにとってもユーザーにとってもあまりうれしくはない、けれど、受け入れざるを得ない共通の認識だった。それをSIGMA fpはあっさりとひっくり返して見せた。フルサイズならではの写りの楽しさと、軽快さを両立させてしまったのだ。

 

事前のリークやうわさが全くなかったことがあったにせよ、SIGMA fpが発表された2019年7月11日、Twitterのトレンドに「SIGMA fp」の名がおどった。加えて、アクセス殺到によって公式サイトは一時ダウン。深夜までつながりにくい状態が続いた。それだけSIGMA fpのコンセプトが注目を集めたのだ。

 

見た目もいいが、写りもいい

SIGMA fpがいちばんかっこよく見えるのは、やはりなにもアクセサリーをつけない素のままの状態だと思う。ボディの幅と高さの比率は16:10。いわゆる黄金比に近似する。ようは、かっこよく見える比率なわけだ。とはいえ、持つときに指がかかる部分があったほうがらくちんなこともあるので、個人的にはハンドグリップ HG-11などを装着するのをおすすめする。

 

軽いカメラなので右手だけで持ってもかまわないが、左手で下から支えるようにして持つのがいい。そうすると右手の仕事が減るので、そのぶんダイヤルやボタンの操作に専念できるわけだ。

 

さて、SIGMA fpのカメラとしての実力は上々と言っていい。描写はキレがよくて被写体の細かい部分まできっちり表現してくれるし、階調再現もいい。発色はややこってり系で、天気のいい日中なら気持ちよく色が乗る。露出を少し暗めにしてやると渋い雰囲気の仕上がりになって、これもまた楽しい。レンズキットの45mm F2.8 DG DN Contemporaryもコンパクトタイプながらシャープでボケもいい。

↑45mm F2.8 DG DN Contemporaryでのスナップ。シャープな描写が気持ちいい

 

↑カラーモードをシネマで撮ったカット。鮮やかさを抑えた渋い色味に仕上がる

 

↑発色はやや濃厚で色ノリがいい。控えめがお好みならカラーモードをニュートラルにするといい

 

↑天気がいい条件だとちょっと強気なぐらいに色が出るのも楽しい

 

↑画面右手の標識にピントを合わせていて背後の建物は少しボケているのだが、そのボケ具合が自然で美しい

 

カメラ好きや写真好きが注目しているのは、新しく加わった「ティールアンドオレンジ」というカラーモード。オレンジ系とその補色のティール系(シアンっぽい青)を強調するモードで、人物を引き立たせる効果もあるが、秋の風景にもマッチするのが評判になった。

↑カラーモードに新しく加わった「ティールアンドオレンジ」。暖色系が強調されるので紅葉などの秋の風景にぴったりだと評判になった

 

↑カラーモードをティールアンドオレンジに変更すると、オレンジ系の部分がぐっと引き立つ

 

高感度にも強いので、室内や夜スナップなどの暗いシーンはISO3200とかISO6400で対応できる。このあたりはフルサイズならではの強みでもある。

↑フルサイズならではの高感度性能も見どころ。ISO6400でも普通に使えるぐらいの写りなのだ

↑上の写真の画面右上の建物をピクセル等倍で切り出したもの。ISO6400の高感度なのに、ノイズらしいノイズはないし、シャープさも素晴らしい

 

電源をオンにしてから撮影可能になるまでが遅いとか、動きの速いものにはAFが追いついてくれないといった欠点はあるが、持ち歩くだけでも楽しいフルサイズカメラというのはほかにはない魅力だと思うのだ。

 

ウェブカメラにも使える動画機能も見どころ

もうひとつ見逃せないのは、SIGMA fpには映画カメラとしての顔もあるところ。

 

「動画」ではなくてあえて「映画」と書くのは、すでにSIGMA fpだけで撮影した映画が制作されていて、その道のプロからも高い評価を得ているからだ。

 

高度な画づくりにも対応できるCinemaDNGという形式での4K動画記録が可能なことに加えて、外部レコーダーとの連携機能も充実している。記録メディアとして外部SSDが使えるあたりがもう尋常ではない。

 

長時間の動画撮影や高温下でもオーバーヒートしにくいようにヒートシンクを備えていたり、内外の業務用シネマカメラの見え具合をチェックできるディレクターズビューファインダーというユニークな機能もヘビーなプロユースを意識したものだろう。

↑上面左手側に電源スイッチがあって、そのとなりがCINE/STELLスイッチ。誤操作を防止するために向きも変えてある。液晶モニターとボディ本体のあいだに放熱用のヒートシンクを備えている

 

↑上がSTILL(静止画)モードでのメニュー画面。CINE(動画)モードに切り替えるとメニューの構成も下のように動画仕様に切り替わる仕組みだ

 

↑業務用途を意識したディレクターズビューファインダー機能を使うと、ARRI、SONY、REDのシネマカメラでの見え具合をシミュレートできる

 

↑ディレクターズビューファインダー機能をオンにしたときの画面。映画撮影用のカメラで実際に写る範囲を簡単に確認するための機能だ

 

そんなSIGMA fpがこのところ注目されているのがウェブカメラとしての活用法だ。

↑SIGMA fpはUSBケーブルでパソコンにつなぐだけでウェブカメラとしても活用できる

 

SIGMA fpはライブストリーミングなどに活用するためのUSB Video Class(UVC)に対応している。そのため、パソコンとUSBケーブルで接続するだけでウェブカメラとして機能する。フルサイズならではの高画質の、である。なかにはSIGMA fpをモニターの上に固定するためのブラケットを自作している強者までいるというから楽しみすぎなぐらいである。

 

20万円からするフルサイズミラーレスカメラをオンライン会議用のウェブカメラに使おうと最初に考えたのが誰なのかはわからないが、そういう使い方もできる自由度の高さもSIGMA fpの持ち味だ。

 

問題は、SIGMA fpに似合うレンズが現時点ではまだ1本しかないということ。

 

レンズキットに同梱されている45mm F2.8 DG DN Contemporaryはフルサイズ対応レンズとしては小型軽量で画質もいい。見た目もSIGMA fpにマッチしている。……のはいいとして、ほかのシグマ製レンズはどれも大きくて重い。これは高性能タイプのレンズが多いからでもあるのだが、標準ズームの24-70mm F2.8 DG DN Artは835gあるし、それより重いレンズもざらにある。というか、大半が1kgオーバーだったりするのだから、422gしかないSIGMA fpには大きすぎ、重すぎですこぶるバランスがよろしくないのである。

↑標準ズームの24-70mm F2.8 DG DN Artを着けるとこんな感じ。高性能タイプだからしかたがないとはいえ、SIGMA fpには不釣り合いな巨大さだ

 

マニアックな人たちにならってマウントアダプターとM型ライカ用のレンズ(小型軽量でかっこいいものが多い)を着けるのも手だが、気軽に楽しむにはやはりAFが使えるレンズが欲しい。

 

そんな声が届いているのだろう、同社社長みずからがSIGMA fpに似合うレンズを増やす予定だと発言しているので、このへんは期待してよさそうだ。45mm F2.8 DG DN Contemporaryと同じテイストの広角レンズや望遠レンズが登場すれば、SIGMA fpの魅力はさらにアップするはず。まだまだこれからも楽しめそうでうれしいかぎりである。

 

軽くてコスパも良し! シグマの超望遠ズームレンズはフルサイズミラーレスユーザー必携だ!!

世界最小・最軽量のフルサイズミラーレスとして注目されている「SIGMA fp」はEVF(電子ビューファインダー)レス、メカニカルシャッターも省略、FOVEONセンサーもやめてライカ、LUMIXのフルサイズミラーレスと同じLマウント採用のシンプルなモデルです。動画撮影を重視した仕様ですが、今回はあえて、発売されたばかりでLマウント仕様の超望遠ズーム「100-400mm F5-6.3 DG DN OS Contemporary」を取り付けて静止画を撮影しました。

 

このレンズは同社初のフルサイズミラーレス専用超望遠ズーム。希望小売価格は12万円で、実勢価格U10万円で入手できるハイコスパレンズとなります。フードは付属しますが、三脚座と1.4倍と2倍のテレコンバータは別売オプションになります。

↑fp+100-400mm F5-6.3 DG DN OS Contemporary の撮影重量は1582gと軽量

 

アクセサリー追加で拡張性のあるボディ

fpはコンパクトなボディを実現するためにさまざまなものが省かれています。ボディよりも重たいレンズを装着するには、大型ハンドグリップHG-21にLCDビューファインダーLVF-11を加えてバランスの良いホールディングを実現したいところ。今回、アクセサリーなしで撮影しましたが、数分すると腕がプルプルと震えてきて、三脚が欲しくなるシーンはありました。ちなみに作例は全て手持ちでおこなっています。

↑コンデジのボディサイズだがフルサイズのミラーレスのシグマ「fp」

 

↑背面は専用ボタンが多く誤操作しないように持てる場所が少ない

 

ちなみに、このfpは2019年10月に発売されましたが、2020年の6月25日に大型アップデートが行われ、シネマグラフの作成/再生機能や、動画ファイルから静止画ファイルを作成する機能などが追加されたほか、多数の機能追加、機能拡張、不具合修正が盛り込まれています。詳細は下記のリンクから確認してみて下さい。

SIGMA fp メジャーアップデート(ファームウェア Ver.2.00)の詳細はコチラ

 

重量1135gと軽量レンズに手ブレ補正機能を内蔵

ところで、フルサイズ向けの100-400mmの超望遠レンズと聞いて、個人的に思い浮かぶのはソニーの「SEL100400GM」というレンズです。トップクラスの軽量モデルで重量1395g(三脚座別)で全長205mmです。開放絞り値はF4.5−5.6で希望小売価格は32万円です。これと比較するとシグマは重量1135g、全長197.2mmとコンパクトで、開放絞り値はF5.6-6.3とやや暗めになります。Canonから登場予定の新しい「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」は全長207.6mm、重量1370g(三脚座別)と発表されています。予約価格は33万円超えです。

 

つまりミラーレス専用設計の100-400mmでU10万円はシグマだけといえるのですが、残念ながら専用マウントはSONY用のEマウントとLマウントしかありません。AF性能が見直されているのでLマウントアダプタを使って、NikonやCanonに装着しても爆速でピントが合うそうです。残念ながらfpに装着した場合、爆速にはなりませんでした。

 

【製品画像ギャラリー】(クリックすると拡大されます)

 

ポートレートからバードウォッチングまでこなせる

フルサイズで400mmで撮影となるとかなり身構えてしまいますが、シグマのペアは小型軽量なのでザックに機材を入れて背負えば、その重さは気になりません。取り出すとさすがにズシリとレンズが重いので、左手でレンズをホールドして、右手はカメラにそえるだけで、そっとシャッターボタンを押します。手ブレ補正をONにすれば液晶モニターの画像は400mmでも揺れません。

↑カメラにEVFがないので顔から離れた位置で構えることになります

 

↑ほぼレンズを持ってカメラは軽くホールドしてシャッターを押します

 

ピントはAF-Cで、露出はマニュアルモード、ISO感度はオートにして撮影しました。暗い場所でAFが迷うことがありましたが、AFはおおむね良好でした。機会があればαシリーズに装着して高速AFを実感したいです。

 

MFに切り換えての撮影はピントリングが軽く動き快適でしたが、それに反してズームリングが重く、400mm側に行くには直進式で、100mm側に戻るのは回転式を使うとやりやすいと感じました。個人的には直進できなくていいので、ズームリングがもう少し軽いとありがたいですね。または、ズームリングのトルク調整機能が欲しいところ。

 

【作例】

↑100mmで撮影すると周囲の状況が分かります
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/160sec F5 +0.3 ISO100 100mmで撮影)

 

↑400mmまでズームアップすると鳥の瞳にピントが合いました。絞り開放からシャープです
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/320sec F6.3 +0.3 ISO800 400mmで撮影)

 

↑284mmで撮影すると絞り開放でも後ろの鳥はボケて主題が引き立てられました
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/1000sec F6.3 ISO1250 284mmで撮影)

 

↑サルを400mmで撮影、感度は2000まで上がったが毛の柔らかい質感が再現されています
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/1000sec F6.3 ISO2000 400mmで撮影)

 

↑さらに暗い状況で感度は4000まで上がりましたが、さすがフルサイズ問題ありません
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/1000sec F63 ISO4000 100mmで撮影)

 

↑高感度12800ですが解像度は落ちません。高速シャッターを使いたい超望遠とフルサイズの相性がいいことを実感しました
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/500sec F8 ISO12800 239mmで撮影)

 

↑フルサイズなのでトリミングしても画素数に余裕があります。これは画面の中心部をトリミングしています。テレコンがなくてもかなりアップにできました
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/100sec F5.6 ISO8000 198mmで撮影)

 

↑望遠ズームなのでポートレートも得意です。fpのポートレートモードを使って撮影するとやわらかい質感の描写が得られました
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/100sec F5 +0.3 ISO500 100mmで撮影)

 

やっぱり交換レンズは軽い方がいい!

普段は広角レンズばかり使っている私ですが、SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OSを使うと400mmの視界が新鮮に感じられました。テレコンを使えば手持ちで800mmですから、最強の超望遠ズームといえます。銀塩一眼レフの時代であれば、開放絞り値を気にしましたが、フルサイズミラーレスであれば、高感度が使えるので明るいレンズの必要性はありません。

 

また、手ブレ補正機能も進化を続け、手持ちをサポートしてくれます。このレンズがU10万円で手に入るのは、かなりハイコスパだと思います。フルサイズミラーレスユーザーの方には無条件でオススメのレンズです。

 

モデル/亜希子

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

フルサイズミラーレスカメラ「SIGMA fp」は、静止画・動画の垣根を越える!?

音楽制作現場の音が手軽に聴ける! ビクタースタジオ監修のモニターヘッドホン「HA‐MX100V」

音質的な装飾が少なく、より制作現場の意図に近いサウンドが手軽に楽しめると人気のモニターヘッドホンに、新たな定番となりそうなモデルが登場します。

 

JVCケンウッドは、ビクターブランドより、スタジオモニターヘッドホン「HA‐MX100V」を7月下旬より発売します。実売予想価格は2万3000円前後(税抜)。

↑「HA‐MX100V」。ビクターブランドの象徴である「犬のマーク」が刻印されています

 

同社が2016年に発売したモニターヘッドホン「HA-MX100-Z」は、原音再生能力と高い耐久性を両立したプロユースのヘッドホンとして、ビクタースタジオをはじめ多くの音楽制作現場で使用されています。そのHA-MX100-Zで培ったモニターヘッドホンの音響技術を継承し、「ビクタースタジオのモニタースピーカーで聴く現場の音をヘッドホンで再現する」というコンセプトで生まれたのが、今回の「HA‐MX100V」です。

 

そのサウンドは、ビクタースタジオエンジニアによる音質チューニングが施されています。ハイレゾ対応のモニタードライバーユニットは、スタジオでのモニタリングに必要とされる高い分解能を持ち、楽器やボーカルの質感などを豊かに表現します。また、モニタードライバーユニットの性能を最大限に発揮させるために、振動板前面に独自技術のサウンドディフューザーを搭載。伸びやかで解像感の高い高域再生と、音場の自然な広がりを実現しています。

↑ヘッドバンドにはビクタースタジオの刻印

 

振動板の前室側と後室側の両方の背圧は最適化され、振動板を入力信号により忠実に動かすことで低音再生力を強化。歪みが少なく自然で繊細な音場表現が可能です。

 

スタジオでのハードな使用に対応する高耐入力、高耐久性を実現しているほか、セパレーションを向上させるL/R独立グランドプラグ&ケーブルも採用。ポータブル環境での使用に便利な3.5mmプラグに加え、ネジ式6.3mm変換アダプタも付属しているので、機器に応じて使いわけることができます。

↑L/Rが色分けされているので見分けやすくなっています

 

音楽レーベルやスタジオを持つビクターならではのハイクオリティなモニターサウンドは、実際に音楽制作を行うプロの現場だけでなく、原音に忠実であることを好むオーディオファンにも人気となりそうです。

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

はやりのモニター系オーディオとは? ビクターの新型モニターヘッドホン「HA-MX100-Z」を聴く

アニソン好きならこれで聴け! 「アニソンを最高に楽しむためのヘッドホン」をプロがセレクト

「太鼓の達人」決勝大会の公式モニターに東芝レグザの4K有機ELテレビが採用

バンダイナムコエンターテインメントは、開催が延期されていた「おうちでドンカツ!太鼓の達人eスポーツオンライン大会!」決勝大会を、8月30日に特別生番組としてオンライン配信することを発表しました。

 

同大会決勝戦は、当初は7月19日に開催される予定だったものの、コロナ感染予防の観点から延期となっていましたが、参加者の安全を考慮してオンラインで生配信されることになりました。配信は、YouTubeの「バンダイナムコエンターテインメント公式YouTube Liveチャンネル BANDAI NAMCO Entertainment Live」のほか、OPENREC.tvやアソビストアでも視聴可能。

 

また、同大会では東芝映像ソリューションの4K有機ELレグザ「48X8400」が公式ゲーミングモニターとして採用され、エキシビジョンマッチなどで使用されます。

↑東芝4K有機ELレグザ「48X8400」

 

東芝「レグザ」は、2009年発売のZ9000シリーズで初めて「ゲームダイレクト」を搭載して以来、低遅延のゲームモードがユーザーの支持を集めています。「ゲームダイレクト」モードは、ゲーム時に必要な高画質処理を行いながら画像処理による遅延時間を低減するもので、「太鼓の達人」などボタンを押すタイミングが重要なゲームに特に利便性を発揮します。

 

今回決勝戦で使用される「48X8400」は、ゲーム画面を間近で見ても違和感がない、きめ細やかで高い質感の映像が特徴で、ゲームモードON時は約9.2msecという高いレスポンス性能(HDMI 1080p/120Hz入力時)を実現。動きの速いシーンでの残像を抑制し、クリアな高画質を実現する「インパルスモーションモード」も搭載するなど、快適なゲームプレイをサポートしています。

 

「おうちでドンカツ!太鼓の達人 eスポーツ オンライン大会!」概要は以下の通り。

URL: https://esp.taiko-ch.net/event/online2020.php

 

eスポーツ大会の公式モニターとしても採用されている「レグザ」は、自宅でのゲームプレイにも最適。この夏は自宅でゲーム三昧の予定という方は、低遅延なゲームモードを備えたレグザをぜひチェックしてみて下さい。

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

テレビ新製品の季節。レグザは史上最高画質を実現した4K有機EL「X9400」が映像エンジンからして凄い

ニコンからも新しいフルサイズミラーレスが出た! 「Z 5」は既存モデルとどこが違う?

7月上旬にキヤノンが「EOS R5」「EOS R6」という新モデルを発表したことで再び盛り上がりを見せているフルサイズミラーレス。今度はニコンがコスパに優れた新型機「Z 5」を発表しました。既存モデルとの比較を交えつつ、新製品の詳細を見ていきましょう。

↑有効2432万画素のフルサイズセンサーを搭載するニコン「Z 5」。写真は、キットレンズにもなっている同時発表の標準ズームレンズ「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」を装着した状態。8月下旬発売予定で、参考価格(税込)はボディ単体で18万2600円、レンズキットが22万2200円

 

フルサイズミラーレスデビューにうれしい高コスパモデル

ニコンは2018年秋に高画素モデル「Z 7」とスタンダードモデル「Z 6」でフルサイズミラーレス市場に参戦。翌2019年11月には、同じZマウントを採用しつつセンサーをフルサイズよりも小さなAPS-Cサイズとした小型軽量モデル「Z 50」を発売しました。

 

今回発表されたZ 5はセンサーの画素数的にはZ 6に近しいですが(Z 5:有効2432万画素、Z 6:有効2450万画素、Z 7:有効4575万画素)、後継機というよりは良いところを継承しつつ一部のスペックを抑えることでコスパとの両立を図ったフルサイズ入門者向けモデルといえます。

 

具体的にZ 5とZ 6の違いを見ていくと、まず見た目でわかるところではZ 6のボディ上面に搭載されている撮影情報などを表示するパネルがZ 5では省力されています。機能面では連写性能の違いが目立ちます(Z 5は低速で約1~4コマ/秒、高速で約4.5コマ/秒。Z 6は低速で約1~5コマ/秒、高速で約5.5コマ/秒、さらに拡張で約12コマ/秒に対応)。また、前述の通りセンサーの画素数はほぼ同じですが、Z 6は光をより効率的に取り込める「裏面照射型」を採用しているため、暗所での撮影に関わる一部のスペックではZ 6がやや優位となっています。そのほか、動画に関してもZ 5ではフルHDでの120p記録や動画Log出力などの上位機能が省かれています。

 

一方、Z 6/7で好評だった約369万ドットのEVFをはじめ、映像エンジンやボディ内手ブレ補正、ハイブリッドAFシステム、防塵・防滴性、堅牢性などは踏襲。むしろ、撮影可能枚数が増えているなど、部分的にZ 5が勝っている点もあります。

 

個人的には、ラインナップとしては下位モデルという位置づけながら、ニコン Zシリーズの大きな魅力である“自然な見え”と評判のEVFをきっちり受け継いでいるのが非常にうれしいポイント。全体としてどう工夫して価格を抑えるかというなかで、このカメラを手に取るであろうユーザーをしっかり想定し、うまく機能の取捨選択がなされている印象です。

↑メディアスロットはZ 6がXQDカード(もしくはCFexpressカード)のシングルスロットだったのに対し、Z 5(写真)ではSDカードのダブルスロットに変更されています。これはむしろ多くのユーザーにとってメリットといえるでしょう

 

さて、肝心の価格はというと、7月28日時点のZ 6のボディ単体の実売参考価格が24万2820円であるのに対し、Z 5のボディ単体の予約価格は18万2600円と約6万円も安くなっています。一般用途であればスペック差をそこまで感じないわりに価格差が大きく、またフルサイズミラーレス市場全体を見回しても20万を切るモデルはあまりないためコスパの高さが光ります。フルサイズミラーレスデビューを考えている人にとってはかなり有力な選択肢となりそうです。

料理しながらでもテレビの音が聴こえる! JVCの手元用スピーカー「SP-A900」

テレビの薄型化や狭額化により、内蔵スピーカーが小型化され、音声が聴き取りづらいと感じる人が高齢者を中心に増えています。音量を上げても聴きとりにくいと感じるなら、テレビ用スピーカーを利用してみてはいかがでしょうか。

 

JVCケンウッドは、ビクターブランドより、テレビから離れた場所でもクリアな音声が手元で楽しめるテレビ用ワイヤレススピーカーシステム「SP-A900」を7月下旬に発売します。カラーはブラックとホワイトの2色。実売予想価格は1万6000円前後。

↑SP‐A900-B(ブラック)

 

↑SP‐A900-W(ホワイト)

 

「SP-A900」は、テレビの音量を上げても音声が聴きとりにくいと感じている高齢者や、家事やテレワークなどをしながら手元でテレビの音声を聴きたいという需要に応えたテレビ用のワイヤレススピーカー。テレビ側に送信機を接続することで、手元のスピーカーからテレビの音声をワイヤレス再生することができます。

 

2.4GHzデジタルワイヤレス方式を採用し、テレビから離れた場所で障害物があっても音が途切れにくく、ノイズの少ない音声で聞き取ることが可能(ワイヤレス伝送距離は最大約30m)。周囲への音漏れが気になるときなどは、イヤホンをつないでテレビ音声を聴けるイヤホン出力端子も搭載しています。

 

また、テレビの音量では物足りない時に、さらに大きな音量にすることができる「大きめ音量」機能や、人の声をクリアに聞き取りやすくする「はっきり音声」機能を搭載。IPX2相当の生活防水にも対応し、キッチンなどで家事をしながらでも快適にテレビ音声を楽しめます。

 

高齢者の方でも操作しやすいよう、電源や各種機能のオン/オフなどには大きなツマミと分かりやすい大きな文字を採用。

 

大容量充電池を内蔵し、最大約20時間の連続使用が可能。音声入力がない状態が一定時間続くと、スピーカー部と送信機の電源がともに自動で切れる「ツインオートパワーセーブ」機能も備えています。ワイヤレススピーカーは、送信機の上に置くだけで簡単に充電ができる「のせるだけ充電」に対応。また、充電中も音声を聞くことができます。

 

ワイヤレス&充電式で、誰でも手軽につかえる手元スピーカーは、高齢者やテレビをよく見る方へのプレゼントにも最適ですね。

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

2018年は「テレビ用スピーカー」に新たな潮流! いまさら聞けない「ネックスピーカー」「手元スピーカー」とは?

黒以外のワイヤレスイヤホン欲しい人は必見! 全6色が揃うお手ごろモデル「JBL TUNE115BT」デビュー

近年では、イヤホンやヘッドホンは音楽を聴くためだけのものではなく、自分の好みのデザインやカラーを表現するファッションアイテムとしても注目されています。服装に合わせてカラーを選んだり、気分に応じてイヤホンを使い分けたりするなら、カラーバリエーションが豊富なものを選びたいですね。

 

ハーマンインターナショナルは、JBLブランドより、Bluetoothワイヤレスイヤホンのエントリーモデル「JBL TUNE115BT」を8月7日に発売します。カラーは、ブラック、グレー、コーラル、ティール、ホワイト、ブルーの全6色。オンラインストアでの直販価格は3380円。

↑「JBL TUNE115BT」

 

「JBL TUNE115BT」は、全6色の豊富なカラーバリエーションと、JBLならではのメリハリの効いた力強いサウンドが楽しめるエントリークラスのワイヤレスイヤホン。シンプルなデザインと操作性で、ワイヤレスイヤホンを初めて使う人にもオススメです。

↑全6色のカラバリが特徴

 

左右のイヤホンをつなぐケーブルには、絡みにくいフラットケーブルを採用。マイク付き3ボタンリモコンも搭載しているので、スマホや音楽プレーヤーを取り出さなくても通話、音量調整、曲の操作(再生・一時停止・曲頭戻し・曲送り)が可能です。

↑マイク付き3ボタンリモコンを搭載しているので、ハンズフリー通話も可能

 

イヤホン部にはマグネットを内蔵しており、使用しないときは左右のイヤホンをマグネットでくっつけておけるので、首にかけたままでも邪魔になりにくい設計になっています。

 

マルチポイント接続に対応しており、同時に2台の端末に接続しておくことが可能。内蔵バッテリーでの連続再生時間は最大約8時間で、15分の充電で約1時間の再生ができる急速充電機能にも対応しています。

 

エントリークラスのワイヤレスイヤホンなら、複数のカラーを購入して「通勤用はシンプルなブラック」「プライベートではポップなブルー」というように使い分けてもいいですね。全6色のカラフルなラインナップが揃う「JBL TUNE115BT」を、ぜひチェックしてみて下さい。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

音がパワフルに進化! ペットボトル大の防水ワイヤレススピーカー「JBL FLIP5」

良音をたっぷりと味わうがいい!! “ロック様”コラボのJBLヘッドホン&イヤホン登場!

完全ワイヤレスには真似できないサウンド! クリエイティブのBluetoothイヤホン「Aurvana Trio Wireless」

昨今のポータブルオーディオのトレンドはケーブルのない「完全ワイヤレスイヤホン」ですが、完全ワイヤレスイヤホンにはまだサイズやバッテリー持ちなどの制約があります。音質を追求するのなら、従来のケーブル式のワイヤレスイヤホンの方が有利なケースも。

 

とくに、有線タイプでは珍しくない複数のドライバーを積んだ「マルチドライバー」や、2種類の異なるドライバーを組み合わせた「ハイブリッドドライバー」は、完全ワイヤレスイヤホンではまだほとんど登場していません。

 

そんななか、クリエイティブメディアは、発売中のハイブリッド型トリプルドライバーの有線イヤホン「Aurvana Trio」をワイヤレス化したネックバンド式のBluetoothイヤホン「Aurvana Trio Wireless」を直販限定で7月下旬に発売します。価格は1万1000円。

↑Bluetoothイヤホン「Aurvana Trio Wireless」

 

「Aurvana Trio Wireless」は、特別チューニングを施した2基のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーと1基のダイナミックドライバーを搭載したトリプルドライバー仕様が特徴。スーパーツイーターとミッドレンジドライバーによるクリアでエネルギッシュな中高音と、ダイナミックウーファーによるパワフルな低音を再生します。

↑BAドライバー2基、ダイナミックドライバー1基の計3基のドライバーを搭載

 

Bluetoothコーデックは、標準規格のSBCに加え、高音質オーディオコーデックであるaptX HDをサポート。aptX HDに対応したスマートフォンやオーディオプレーヤーと組み合わせることで、高音質なワイヤレス再生が楽しめます。また、低遅延コーデックのaptX Low Latency(aptX LL)もサポートしており、動画やゲームなど遅延の気になるコンテンツも、音の遅れを気にせず楽しめます。

 

また、クリエイティブ独自の音響技術「Super X-Fi」にも対応しており、「SXFI App」を利用すると手持ちのスマホやタブレットで自然な広がりのある音楽を楽しむことができます。

 

Qualcomm cVc 8.0ノイズ キャンセレーションテクノロジーに対応した通話用マイクも搭載しており、スマートフォンやタブレットなどで環境ノイズを抑えたワイヤレス音声通話も可能。Bluetoothマルチポイント接続に対応しており、2台のBluetoothデバイスとワイヤレス接続状態を保つことも可能です。

↑マイクを内蔵しているので、スマホやPCで通話も可能

 

人間工学に基づいてデザインされたネックバンドは、しなやかで軽量のシリコンラバーを採用。長時間でも快適な装着感を実現します。また、ネックバンド部分には、最大約20時間の連続再生が可能なバッテリーを搭載。1日中快適な音楽リスニングが行えます。ネックバンドの右側には、音量調節や再生操作、通話の応答、対応デバイスのSiriやGoogleアシスタントを呼び出すコントロールボタンを備えており、手元で素早く操作することができます。

 

3基のドライバーを搭載したトリプルドライバーに、高音質なaptX HDコーデックも利用できるワイヤレスイヤホンは、完全ワイヤレスでは味わえないハイクオリティなサウンドが楽しめます。音質にこだわる方は、ぜひチェックしてみて下さい。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

あなたに合うのはどっちのタイプ? 人気のワイヤレスオーディオの選び方

ここまでエコなイヤホンも珍しい! 「SMILE JAMAICA WIRELESS 2」はSDGsでワイヤレス

こだわりのチューニング×ノイキャンに注目! NUARLからANC搭載の完全ワイヤレス「N10 Pro」登場

2015年末に登場し、一気に普及した感のある“完全ワイヤレスイヤホン”ですが、2020年はノイズキャンセリング機能を備えたモデルがトレンドとなっています。

 

そんななか、こだわりの音質に定評のあるエム・ティ・アイのNUARL(ヌアール)ブランドから、アクティブノイズキャンセリング機能(ANC)を搭載した完全ワイヤレスイヤホン「NUARL N10 Pro ANC TRULY WIRELESS STEREO EARBUDS」(N10 Pro)が2020年9月上旬に発売されます。カラーはブラックメタリックのみで、価格は2万4500円(税抜)。

↑「NUARL N10 Pro ANC TRULY WIRELESS STEREO EARBUDS」

 

「N10 Pro」は、剛性と弾性に優れたPEEK振動膜の表面にTPEとチタンを皮膜蒸着した「PTT多層皮膜振動板」と、ダブルマグネット磁気回路を組み合わせた独自の「NUARL DRIVER [N10]」を搭載。高域から低域までキレのあるパワフルなサウンドを再生します。

 

さらに、ドライバーを金属筐体に収納しモジュール化することで、有線イヤホンと同様のアナログ音調が可能に。このイヤホンモジュールとSoC内蔵のDSPを駆使したデジタルイコライザーを組み合わせることで、これまでにない繊細な音質チューニングが施されています。

 

また、歪みを抑えて臨場感を再現する音響技術「HDSS」を採用しており、従来比30%効率向上した第3世代ETL音響モジュールがカナル型イヤホンにありがちな頭内定位を防いで、厚みと立体感のある自然な音の広がりを再現します。

 

SoCにはクアルコムの「QCC5124」を採用。「Qualcomm Active Noise Cancellation technology」によるフィードフォワードNC+フィードバックNCの「デュアル・デジタルANC」により、周囲のノイズを消音して静かな環境で音楽が楽しめます。イヤホンを装着したまま周囲の音が聞ける「外音取込み機能」にも対応。

↑ノイズキャンセリング機能を搭載しています

 

専用アプリを使用すれば、ANCのモードの切り替えやイコライザの設定などのカスタマイズも可能。ファームウェアのアップデート機能や、イヤホンの接続が切れた時点を地図上に表示する「Find Earbuds」機能も利用できます。

↑専用アプリ「N10 CONNECT」で様々な操作や設定が可能

 

イヤホンには、通話やテレワークに最適なツインcVc(Clear Voice Capture)マイクを搭載。音声通話や音声アシスタント機能の起動もスムーズに行えます。

 

プロダクトデザイナーには「Akihiro Momozaki(by BATTLES DESIGN)」を起用。一見シンプルながら「波紋が消えていくさま」をデザインに取り入れています。また、イヤホンの内部までナノコーティングによる撥水処理を施しており、小雨や水濡れにも耐えるIPX4相当の耐水性も備えています。

 

イヤーピースは、シリコン製の「Block Ear+」と、フォームタイプの「Magic Ear+ for TWE」の2種類の抗菌タイプを付属。装着安定性を高めるイヤーフックも付属しており、好みや装着感に応じて自由に付け替えることができます。

↑2種類のイヤーピースを同梱しています

 

連続再生時間は、イヤホン単体で最大7時間(ANC OFF時)/最大5時間(ANC ON時)。充電ケースと併用すると最大30時間使用できます。Bluetoothコーデックは、SBC/AAC/aptXをサポート。

↑充電ケース併用で最大30時間の使用が可能

 

NUARLならではの音へのこだわりと、最新のノイズキャンセリング機能が融合した「N10 Pro」は、いつでも最高クラスのサウンドに包まれたいオーディオファンにオススメのモデルといえそうです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

コンパクトなのにパワフル! NUARL N6シリーズの“弟分”「N6 mini」8月発売

あなたはどっちが好み? 2つのサウンドが選べる完全ワイヤレスイヤホン NUARL「N6シリーズ」を聴いてみた

ただのメガネに見えて音楽もSNSの通知もチェックできちゃうスゴイやつ! 「Vue Smart Glasses」が日本上陸決定

近年ではスマートホームやスマート家電など様々なIoTデバイスが開発されていますが、トレンドのひとつとなっているのは“ウェアラブル”。その名の通り、日常的に身に付けて使用するタイプのIoTデバイスです。

 

なかでも注目したいのは、メガネ型の「スマートグラス」と呼ばれるデバイス。Googleが開発していた「Google Glass」や、ファッショナブルなスタイルが話題となったボーズ「Bose Frames」など、多種多様な製品が登場しています。

 

クラウドファンディングサイト「きびだんご」でプロジェクト展開中の「Vue Smart Glasses(ビュースマートグラス)」も注目を集めているスマートグラスのひとつ。プロジェクト開始から約1か月で目標支援額1240万円を達成し、日本上陸することが決定しました。

↑骨伝導スピーカー内蔵スマートグラス「Vue Smart Glasses」

 

この「Vue Smart Glasses」は、普通のメガネやサングラスとして普段から気軽に着用できるスマートグラス。骨伝導スピーカーを内蔵しており、Bluetoothでスマートフォンと接続すれば、音楽、通話、ショートメールの読み上げ、時刻の確認や地図アプリのナビまで再生することができます。

↑外観は普通の眼鏡のような印象

 

各種の操作もフレームをタッチ&スワイプするだけで簡単に行え、スマートフォンのカメラシャッターの遠隔操作も可能。また、アクティブトラッキング機能により、移動距離や歩数、消費カロリーなどを計測できるなど、体調・運動管理アイテムとしても活用できます。さらに「ファインドマイグラス機能」を搭載しており、置き場所を忘れてしまった場合でもアプリですぐに探し出すことができます。

↑フレームをタッチすると様々な操作が行えます

 

フレーム形状は、四角い「Classic」と丸型の「Trendy」の2種類から選ぶことができ、レンズもブルーライトカットや色付レンズ、調光レンズなど5種類から用途や好みに合わせて選択できます。

↑フレームは四角い「Classic」(左)と丸型の「Trendy」(右)の2種類

 

 

音楽の最大連続再生時間は5時間。省エネモードで待機する場合は1回の充電で3日間、ケースとともに持ち運べば最大7日間(充電3回分)使用することができます。ワイヤレス充電対応で、ケース型のスタンドに乗せておくだけで充電可能です。

↑ケースにしまうだけで充電可能

 

きびだんごでは、最もお得な超早割プランで2万9900円(税込・送料込み)~から支援を募集中。締め切りは8月13日23:59までとなっていますので、いち早く手に入れたい方はぜひ支援してみて下さい。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

テクノロジーは「人のサポート」から「人の拡張」の時代へーー最新の筋電義手やスマートグラスに感じた可能性

オーディオ業界に新風を巻き起こすか! ボーズのサングラス型スピーカー「Bose Frames」超濃厚レビュー

映画館に行けないときはコレ! ワイヤレスで立体音響が楽しめるビクター「XP-EXT1」に注目!

外出自粛の期間は、自宅で映画やドラマを鑑賞していた、という方も多いはず。映画館の大画面と迫力の音響は作品への没入感を高めるのに役立ってくれますが、自宅でも周囲に気兼ねなく臨場感のあるサウンドが楽しめるオーディオシステムが登場します。

 

JVCケンウッドは、ビクターブランドより、独自の頭外定位音場処理技術「EXOFIELD(エクソフィールド)」を搭載したワイヤレスシアターシステム「XP-EXT1」を8月上旬に発売します。実売予想価格は10万円前後(税抜)。

↑ワイヤレスシアターシステム「XP-EXT1」

 

本機に搭載した「EXOFIELD」は、ヘッドホンリスニングでもスピーカーで聴いているかのような音場を、個人特性に応じた最適な音場効果で再現。従来のステレオ2ch音源に加えて、新たに「Dolby Atmos」「DTS:X」などのマルチチャンネル音源(7.1.4ch)の再生に対応し、自宅にいながら映画館やライブ会場、スタジアムにいるような立体音場を体験できます。従来のステレオ2chや5.1chなどのコンテンツも7.1.4chにアップミックスすることができるので、どんな音源でも開放感のある全方位の広い音場で楽しめます。

 

また、視聴するソフトの種類やユーザーの好みに応じて、「CINEMA」「MUSIC」「GAME」「CUSTOM」の4つのサウンドモードから選択可能。コンテンツに最適なサウンド環境が簡単に作れます。

↑ワイヤレスヘッドホンで手軽に立体音響が楽しめます

 

新開発の専用スマートフォンアプリにより、従来は専用のオーディオルームで行っていた個人特性の測定が自宅で簡単に行える点もポイント。ヘッドホン部に内蔵したマイクで個人特性を測定し、アプリ内のデータベースから最適なデータを抽出・生成することが可能となりました。イコライザ調整などのリモート操作もアプリから行えます。

↑アプリを使って簡単に個人特性を測定可能

 

接続は、テレビとプロセッサー部をHDMIケーブルでつなぐだけでOK。プロセッサー部とヘッドホン部は、2.4/5GHz帯デュアルバンドのデジタルワイヤレス伝送で接続するので、ケーブルのストレスなく自由な姿勢で利用できます。

↑プロセッサー部をテレビに接続します

 

プロセッサー部には、4Kパススルー出力に対応したHDMI入出力端子を装備。3系統のHDMI入力を搭載し、BDレコーダーや4K放送用チューナーなど、最大3台までの機器を接続できます。HDMI端子のほか、光デジタル音声入力端子やアナログ音声入力端子なども搭載し、幅広い機器との接続に対応可能。

 

初回生産限定特典として、最新音響技術「Dolby Atmos」体験デモディスクと、映画「ボヘミアン・ラプソディ」(4K UHD+BD 2枚組)が同梱されます(なくなり次第終了)。購入してすぐに立体音響を体感できるうれしい特典ですね。

 

自宅でネット配信の映画やドラマを見る機会が増えた、という方は、手軽に映画館のような立体音響を楽しめるビクターのワイヤレスシアターシステムを導入してみてはいかがでしょうか。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

ビクターブランドが復活! ヘッドホン聴取の悩みを解決する新技術「EXOFIELD」にも期待

Victorブランドが本格復活! 18万円の高級イヤホン「HA‐FW10000」など製品展開を加速

SF好きにはたまらない! クラファンで注目の球体ロボット型スピーカー「Gravastar」

ちょっと変わった面白いプロダクトが集まっているクラウドファンディング市場では、多くの注目を集めて一般販売までこぎつけたアイテムが日々登場しています。今回は、短期間で多額の支援金を集めたロボット型ワイヤレススピーカーを紹介します。

 

近未来感あふれる球体ロボット型スピーカー「Gravastar」(グラバスター)は、クラウドファンディングに登場するやSNSなどで拡散され、わずか4日間で1000万円の資金を調達。最終的に3000万円超の支援金を集めた話題のワイヤレススピーカーです。

↑球体ロボット型スピーカー「Gravastar」

 

この球体のデザインは、一般的な箱型スピーカーと比べてより均一に音を反響させることが可能で、サウンド面でも意味がある形体なのだとか。

↑スピーカー部分が青く光るなど、こだわりの設計

 

Bluetoothによるワイヤレス接続で最大約20時間の使用が可能で、2台用意すればステレオ再生させることもできます。今回は2台セットで10%オフになるプランも用意されているとのこと。より臨場感のあるサウンドを楽しみたければ、2台セットで購入してもよいでしょう。

 

また、今回は前モデルから仕様が変更され、1.スピーカーの内部構造を改善、2.高音質オーディオケーブルを導入、3.出力を15Wから20Wにアップ、という3つの改善が施されています。

 

さらに、ひとつひとつ手作業で外部塗装が施されたウェザリング加工バージョンも加えられ、よりプロダクトの世界観が強調されています。

 

【画像ギャラリー】(クリックすると拡大されます)

 

販売を行うクラウドファンディングサイト「きびだんご」では、7月20日~8月20日23:59まで、「日本正規輸入決定キャンペーン」を期間限定で開催中。価格は、キャンペーン期間限定で2万7200円~、2個セットは最大10%となります(予約販売)。

 

【価格(税・送料込)】
・Gravastar G1(パールホワイト):2万7200円
・Gravastar G1(メタルグレー):2万7200円
・Gravastar War Damaged(ウェザリングイエロー):4万400円
・Gravastar War Damaged(ウェザリングレッド):4万400円
・Gravastar G1 2個セット:4万8960円
・Gravastar War Damaged 2個セット:7万2720円

 

ロボット好きやSFファンなら絶対気に入りそうな球体ロボット型ワイヤレススピーカーを、ぜひチェックしてみて下さい!

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

レコード盤を立てて聴く!? Jasmine Audioから斬新な再生スタイルのレコードプレーヤー登場

手持ちのCDがワイヤレスで聴ける! Bluetooth対応CDプレーヤー「enas EASY CD PLAYER」登場

キヤノンの“第二世代”フルサイズミラーレスカメラに抱いた期待感

キヤノンは2020年7月9日に開催したオンライン発表会にて、フルサイズミラーレス一眼カメラや交換レンズなど複数の新製品を一挙に発表。その内容は、販売台数の落ち込みや新型コロナウイルス感染症によるイベント中止など昨今なにかと暗い話題の多かったカメラ業界において、久々に大きな期待感と高揚感を感じさせるものでした。本稿では、ついに全貌が明らかになったハイスペックフルサイズミラーレス機や、“隠し玉”的に発表された注目モデルなどを中心に、新製品の概要について紹介します。

 

キヤノンの最高峰、ここにあり! ハイエンドモデル「EOS R5」

今回の新製品の目玉は、なんといっても新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でしょう。2月に開発発表されたあと、少しずつスペックや外観などが明らかにされ、正式発表をいまかいまかと心待ちにしていたカメラファンも多いはず。

 

ここで少し、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラの歩みについて振り返っておきたいと思います。キヤノンがそれまでソニーの独壇場だったフルサイズミラーレスカメラ市場に参戦したのは、2018年秋のこと。同時期にニコンも新規参入し、さらに翌年にはパナソニックやシグマも加わるなど、カメラ業界でいま最も盛り上がっているカテゴリだといえます。

 

キヤノンは2018年10月に初号機となる「EOS R」を発売。翌2019年春には廉価版「EOS RP」を投入し、フルサイズ機とは思えない低価格で一気に普及を狙うなど戦略的に製品を展開していました。そこから約1年後に開発発表されたのが、同社ミラーレスシステムにおけるハイエンドモデル「EOS R5」です。

 

今回正式に発表されたそのスペックを見てみると、EOSシリーズ史上最高の解像性能を謳う有効約4500万画素の撮像素子と新映像エンジン「DIGIC X」、最高8.0段分の手ブレ補正、8K30p動画撮影機能(4Kでは120pにも対応)、電子シャッターによる最高約20コマ/秒の高速連写(メカシャッター時は12コマ/秒)などなど、ハイエンド機にふさわしい驚きの数字が並んでいます。当然、防塵・防滴にも対応。既存のユーザーにとっては特にEOS初となるボディ内手ブレ補正がうれしいニュースかもしれません。

 

AF性能も大幅に強化されており、独自のデュアルピクセルCMOS AFは「デュアルピクセル CMOS AF II」に進化。瞳検出・人物検出では精度の向上に加え人物の瞳・顔・頭部、動物 (犬・猫・鳥) の瞳・顔・全身検出にも対応します。

 

背面モニターはバリアングル式、電子ビューファインダーは約576万ドットの有機ELパネルを採用。気になるカードスロットは、CFexpressカード (Type B) とSDメモリーカード (UHS-II 対応) のデュアルスロット。

 

操作性もブラッシュアップされており、EOS Rで導入されたマルチファンクションバーは廃止されて、代わりに直感的なAFフレーム選択操作が可能なマルチコントローラーが搭載されています。

 

キヤノンがいまもてる技術をすべて詰め込んだという印象で、製品名に一眼レフ機の中核を担う「EOS 5D」シリーズなどで使われている「5」という数字を使っている点などからも、同社が本機に懸ける期待の高さがうかがえます。

 

発売は2020年7月下旬予定で、キヤノンオンラインショップの価格は46万円 (税別) となっています。

 

一般ユーザーはこちらに注目! 新・スタンダードモデル「EOS R6」

EOS R5の正式発表に関しては多くの人が予想していたと思いますが、想定外だったのが新たなスタンダードモデル「EOS R6」の発表です。こちらはEOS R5より約1か月あとになる8月下旬の発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格はEOS R5より15万5000円安い30万5000円 (税別)となっています。

 

気になるEOS R5との違いですが、これだけ価格差があるとかなりスペックも抑えられているのかと思いきや、ボディ内5軸手ブレ補正や連写性能など多くの部分でEOS R5と同等の性能を備えています。

 

目立って異なる部分としては、センサーが有効約2010万画素であること、動画が8K対応でないこと(4K 60pに対応)などが挙げられます。その他、メディアスロットがSDカードのデュアルスロットであること、上面の表示パネルが省かれていること、EVFが約369万ドットであること、外装の素材などなど、細かな部分で違いはいくつかあります。

 

とはいえ、センサーは同社一眼レフのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」のセンサーをカスタマイズしたものということで、信頼性は十分。むしろ画素数を抑えたことで低輝度合焦限界や常用最高ISO感度など暗所での撮影に関わるスペックではEOS R5を上回っている部分もあります。

 

8K動画や4500万画素の解像感、という点にこだわらないのであれば、価格差を考えてもEOS R6はかなりお買い得に思えます。キヤノンはEOS R6をR5の廉価版ではなく、フルサイズミラーレスにおける“新標準”モデルと位置づけていますが、この仕様を見れば納得です。

 

待望の超望遠ズームなど新レンズも続々登場!

今回の発表では交換レンズの新製品4本も発表されました。

 

1本目は、超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」。一眼レフ用EFレンズのなかでもプロ・ハイアマ層から特に人気の高い「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」のミラーレス版ともいうべき存在ですが、あちらよりも焦点距離を100mm延長し、より幅広い撮影領域に対応しています。鏡筒に刻まれた赤いラインが目印の、キヤノンのレンズラインナップのなかでも特に高品質な「Lレンズ」の1本です。

↑RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM。2020年9月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は33万5000円 (税別)

 

続いて紹介するのは、小型軽量を新コンセプトにした超望遠単焦点レンズ「RF600mm F11 IS STM」と「RF800mm F11 IS STM」です。絞り値をF11固定とすることで、RF600mmは930g、RF800mmは1260gとおよそ超望遠レンズとは思えない軽量化を実現。小型なミラーレスボディとも相性がよく、手持ちで手軽に超望遠撮影を楽しみたいというユーザーにぴったりなレンズです。

↑RF600mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は8万8000円(税別)

 

↑RF800mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は11万3000円(税別)

 

これら3本のレンズに対応したエクステンダーとして、焦点距離を1.4倍に伸ばす「エクステンダー RF1.4×」と、2倍に伸ばす「エクステンダー RF2×」もあわせて発表されました。

↑エクステンダー RF1.4×(左)とエクステンダー RF2×。どちらも2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は「RF1.4×」が6万3000円、「RF2×」が7万5000円

 

最後の1本は、中望遠単焦点レンズ「RF85mm F2 MACRO IS STM」です。最大撮影倍率0.5倍、最短撮影距離0.35mに対応したハーフマクロレンズ。F2.0の明るさを生かしたポートレート撮影などにもおすすめです。

↑RF85mm F2 MACRO IS STM。2020年10月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は7万6000円

 

“第二世代”の登場でますます注目度が高まるフルサイズミラーレス

2018~2019年にかけてカメラメーカー各社が相次いで市場に参入したことで、一気に「フルサイズミラーレス」というカテゴリの注目度が高まりました。しかし、実力が未知数だったこと、専用レンズが少なかったことなどから、一眼レフからの買い替えは少し様子見しようというカメラファンも少なくなかったはず。結果、各社健闘してはいるものの、先駆者でありレンズラインナップも充実しているソニーの優位は変わらずといった印象でした。

 

ところが、ここにきてキヤノンが早くも第二世代を投入。その飛び抜けたスペックと完成度は、大きな衝撃を与えました。レンズラインナップが参入当初に比べて充実してきたこともあり、次のカメラはフルサイズミラーレスに……と検討するユーザーは一気に増えそうな予感がしています。

 

もちろん、キヤノン以外のカメラメーカーがこのまま黙っているはずはないので、今後ますます業界が盛り上がることにも期待したいですね。

 

キヤノンの“第二世代”フルサイズミラーレスカメラに抱いた期待感

キヤノンは2020年7月9日に開催したオンライン発表会にて、フルサイズミラーレス一眼カメラや交換レンズなど複数の新製品を一挙に発表。その内容は、販売台数の落ち込みや新型コロナウイルス感染症によるイベント中止など昨今なにかと暗い話題の多かったカメラ業界において、久々に大きな期待感と高揚感を感じさせるものでした。本稿では、ついに全貌が明らかになったハイスペックフルサイズミラーレス機や、“隠し玉”的に発表された注目モデルなどを中心に、新製品の概要について紹介します。

 

キヤノンの最高峰、ここにあり! ハイエンドモデル「EOS R5」

今回の新製品の目玉は、なんといっても新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でしょう。2月に開発発表されたあと、少しずつスペックや外観などが明らかにされ、正式発表をいまかいまかと心待ちにしていたカメラファンも多いはず。

 

ここで少し、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラの歩みについて振り返っておきたいと思います。キヤノンがそれまでソニーの独壇場だったフルサイズミラーレスカメラ市場に参戦したのは、2018年秋のこと。同時期にニコンも新規参入し、さらに翌年にはパナソニックやシグマも加わるなど、カメラ業界でいま最も盛り上がっているカテゴリだといえます。

 

キヤノンは2018年10月に初号機となる「EOS R」を発売。翌2019年春には廉価版「EOS RP」を投入し、フルサイズ機とは思えない低価格で一気に普及を狙うなど戦略的に製品を展開していました。そこから約1年後に開発発表されたのが、同社ミラーレスシステムにおけるハイエンドモデル「EOS R5」です。

 

今回正式に発表されたそのスペックを見てみると、EOSシリーズ史上最高の解像性能を謳う有効約4500万画素の撮像素子と新映像エンジン「DIGIC X」、最高8.0段分の手ブレ補正、8K30p動画撮影機能(4Kでは120pにも対応)、電子シャッターによる最高約20コマ/秒の高速連写(メカシャッター時は12コマ/秒)などなど、ハイエンド機にふさわしい驚きの数字が並んでいます。当然、防塵・防滴にも対応。既存のユーザーにとっては特にEOS初となるボディ内手ブレ補正がうれしいニュースかもしれません。

 

AF性能も大幅に強化されており、独自のデュアルピクセルCMOS AFは「デュアルピクセル CMOS AF II」に進化。瞳検出・人物検出では精度の向上に加え人物の瞳・顔・頭部、動物 (犬・猫・鳥) の瞳・顔・全身検出にも対応します。

 

背面モニターはバリアングル式、電子ビューファインダーは約576万ドットの有機ELパネルを採用。気になるカードスロットは、CFexpressカード (Type B) とSDメモリーカード (UHS-II 対応) のデュアルスロット。

 

操作性もブラッシュアップされており、EOS Rで導入されたマルチファンクションバーは廃止されて、代わりに直感的なAFフレーム選択操作が可能なマルチコントローラーが搭載されています。

 

キヤノンがいまもてる技術をすべて詰め込んだという印象で、製品名に一眼レフ機の中核を担う「EOS 5D」シリーズなどで使われている「5」という数字を使っている点などからも、同社が本機に懸ける期待の高さがうかがえます。

 

発売は2020年7月下旬予定で、キヤノンオンラインショップの価格は46万円 (税別) となっています。

 

一般ユーザーはこちらに注目! 新・スタンダードモデル「EOS R6」

EOS R5の正式発表に関しては多くの人が予想していたと思いますが、想定外だったのが新たなスタンダードモデル「EOS R6」の発表です。こちらはEOS R5より約1か月あとになる8月下旬の発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格はEOS R5より15万5000円安い30万5000円 (税別)となっています。

 

気になるEOS R5との違いですが、これだけ価格差があるとかなりスペックも抑えられているのかと思いきや、ボディ内5軸手ブレ補正や連写性能など多くの部分でEOS R5と同等の性能を備えています。

 

目立って異なる部分としては、センサーが有効約2010万画素であること、動画が8K対応でないこと(4K 60pに対応)などが挙げられます。その他、メディアスロットがSDカードのデュアルスロットであること、上面の表示パネルが省かれていること、EVFが約369万ドットであること、外装の素材などなど、細かな部分で違いはいくつかあります。

 

とはいえ、センサーは同社一眼レフのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」のセンサーをカスタマイズしたものということで、信頼性は十分。むしろ画素数を抑えたことで低輝度合焦限界や常用最高ISO感度など暗所での撮影に関わるスペックではEOS R5を上回っている部分もあります。

 

8K動画や4500万画素の解像感、という点にこだわらないのであれば、価格差を考えてもEOS R6はかなりお買い得に思えます。キヤノンはEOS R6をR5の廉価版ではなく、フルサイズミラーレスにおける“新標準”モデルと位置づけていますが、この仕様を見れば納得です。

 

待望の超望遠ズームなど新レンズも続々登場!

今回の発表では交換レンズの新製品4本も発表されました。

 

1本目は、超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」。一眼レフ用EFレンズのなかでもプロ・ハイアマ層から特に人気の高い「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」のミラーレス版ともいうべき存在ですが、あちらよりも焦点距離を100mm延長し、より幅広い撮影領域に対応しています。鏡筒に刻まれた赤いラインが目印の、キヤノンのレンズラインナップのなかでも特に高品質な「Lレンズ」の1本です。

↑RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM。2020年9月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は33万5000円 (税別)

 

続いて紹介するのは、小型軽量を新コンセプトにした超望遠単焦点レンズ「RF600mm F11 IS STM」と「RF800mm F11 IS STM」です。絞り値をF11固定とすることで、RF600mmは930g、RF800mmは1260gとおよそ超望遠レンズとは思えない軽量化を実現。小型なミラーレスボディとも相性がよく、手持ちで手軽に超望遠撮影を楽しみたいというユーザーにぴったりなレンズです。

↑RF600mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は8万8000円(税別)

 

↑RF800mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は11万3000円(税別)

 

これら3本のレンズに対応したエクステンダーとして、焦点距離を1.4倍に伸ばす「エクステンダー RF1.4×」と、2倍に伸ばす「エクステンダー RF2×」もあわせて発表されました。

↑エクステンダー RF1.4×(左)とエクステンダー RF2×。どちらも2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は「RF1.4×」が6万3000円、「RF2×」が7万5000円

 

最後の1本は、中望遠単焦点レンズ「RF85mm F2 MACRO IS STM」です。最大撮影倍率0.5倍、最短撮影距離0.35mに対応したハーフマクロレンズ。F2.0の明るさを生かしたポートレート撮影などにもおすすめです。

↑RF85mm F2 MACRO IS STM。2020年10月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は7万6000円

 

“第二世代”の登場でますます注目度が高まるフルサイズミラーレス

2018~2019年にかけてカメラメーカー各社が相次いで市場に参入したことで、一気に「フルサイズミラーレス」というカテゴリの注目度が高まりました。しかし、実力が未知数だったこと、専用レンズが少なかったことなどから、一眼レフからの買い替えは少し様子見しようというカメラファンも少なくなかったはず。結果、各社健闘してはいるものの、先駆者でありレンズラインナップも充実しているソニーの優位は変わらずといった印象でした。

 

ところが、ここにきてキヤノンが早くも第二世代を投入。その飛び抜けたスペックと完成度は、大きな衝撃を与えました。レンズラインナップが参入当初に比べて充実してきたこともあり、次のカメラはフルサイズミラーレスに……と検討するユーザーは一気に増えそうな予感がしています。

 

もちろん、キヤノン以外のカメラメーカーがこのまま黙っているはずはないので、今後ますます業界が盛り上がることにも期待したいですね。

 

キヤノンの“第二世代”フルサイズミラーレスカメラに抱いた期待感

キヤノンは2020年7月9日に開催したオンライン発表会にて、フルサイズミラーレス一眼カメラや交換レンズなど複数の新製品を一挙に発表。その内容は、販売台数の落ち込みや新型コロナウイルス感染症によるイベント中止など昨今なにかと暗い話題の多かったカメラ業界において、久々に大きな期待感と高揚感を感じさせるものでした。本稿では、ついに全貌が明らかになったハイスペックフルサイズミラーレス機や、“隠し玉”的に発表された注目モデルなどを中心に、新製品の概要について紹介します。

 

キヤノンの最高峰、ここにあり! ハイエンドモデル「EOS R5」

今回の新製品の目玉は、なんといっても新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でしょう。2月に開発発表されたあと、少しずつスペックや外観などが明らかにされ、正式発表をいまかいまかと心待ちにしていたカメラファンも多いはず。

 

ここで少し、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラの歩みについて振り返っておきたいと思います。キヤノンがそれまでソニーの独壇場だったフルサイズミラーレスカメラ市場に参戦したのは、2018年秋のこと。同時期にニコンも新規参入し、さらに翌年にはパナソニックやシグマも加わるなど、カメラ業界でいま最も盛り上がっているカテゴリだといえます。

 

キヤノンは2018年10月に初号機となる「EOS R」を発売。翌2019年春には廉価版「EOS RP」を投入し、フルサイズ機とは思えない低価格で一気に普及を狙うなど戦略的に製品を展開していました。そこから約1年後に開発発表されたのが、同社ミラーレスシステムにおけるハイエンドモデル「EOS R5」です。

 

今回正式に発表されたそのスペックを見てみると、EOSシリーズ史上最高の解像性能を謳う有効約4500万画素の撮像素子と新映像エンジン「DIGIC X」、最高8.0段分の手ブレ補正、8K30p動画撮影機能(4Kでは120pにも対応)、電子シャッターによる最高約20コマ/秒の高速連写(メカシャッター時は12コマ/秒)などなど、ハイエンド機にふさわしい驚きの数字が並んでいます。当然、防塵・防滴にも対応。既存のユーザーにとっては特にEOS初となるボディ内手ブレ補正がうれしいニュースかもしれません。

 

AF性能も大幅に強化されており、独自のデュアルピクセルCMOS AFは「デュアルピクセル CMOS AF II」に進化。瞳検出・人物検出では精度の向上に加え人物の瞳・顔・頭部、動物 (犬・猫・鳥) の瞳・顔・全身検出にも対応します。

 

背面モニターはバリアングル式、電子ビューファインダーは約576万ドットの有機ELパネルを採用。気になるカードスロットは、CFexpressカード (Type B) とSDメモリーカード (UHS-II 対応) のデュアルスロット。

 

操作性もブラッシュアップされており、EOS Rで導入されたマルチファンクションバーは廃止されて、代わりに直感的なAFフレーム選択操作が可能なマルチコントローラーが搭載されています。

 

キヤノンがいまもてる技術をすべて詰め込んだという印象で、製品名に一眼レフ機の中核を担う「EOS 5D」シリーズなどで使われている「5」という数字を使っている点などからも、同社が本機に懸ける期待の高さがうかがえます。

 

発売は2020年7月下旬予定で、キヤノンオンラインショップの価格は46万円 (税別) となっています。

 

一般ユーザーはこちらに注目! 新・スタンダードモデル「EOS R6」

EOS R5の正式発表に関しては多くの人が予想していたと思いますが、想定外だったのが新たなスタンダードモデル「EOS R6」の発表です。こちらはEOS R5より約1か月あとになる8月下旬の発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格はEOS R5より15万5000円安い30万5000円 (税別)となっています。

 

気になるEOS R5との違いですが、これだけ価格差があるとかなりスペックも抑えられているのかと思いきや、ボディ内5軸手ブレ補正や連写性能など多くの部分でEOS R5と同等の性能を備えています。

 

目立って異なる部分としては、センサーが有効約2010万画素であること、動画が8K対応でないこと(4K 60pに対応)などが挙げられます。その他、メディアスロットがSDカードのデュアルスロットであること、上面の表示パネルが省かれていること、EVFが約369万ドットであること、外装の素材などなど、細かな部分で違いはいくつかあります。

 

とはいえ、センサーは同社一眼レフのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」のセンサーをカスタマイズしたものということで、信頼性は十分。むしろ画素数を抑えたことで低輝度合焦限界や常用最高ISO感度など暗所での撮影に関わるスペックではEOS R5を上回っている部分もあります。

 

8K動画や4500万画素の解像感、という点にこだわらないのであれば、価格差を考えてもEOS R6はかなりお買い得に思えます。キヤノンはEOS R6をR5の廉価版ではなく、フルサイズミラーレスにおける“新標準”モデルと位置づけていますが、この仕様を見れば納得です。

 

待望の超望遠ズームなど新レンズも続々登場!

今回の発表では交換レンズの新製品4本も発表されました。

 

1本目は、超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」。一眼レフ用EFレンズのなかでもプロ・ハイアマ層から特に人気の高い「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」のミラーレス版ともいうべき存在ですが、あちらよりも焦点距離を100mm延長し、より幅広い撮影領域に対応しています。鏡筒に刻まれた赤いラインが目印の、キヤノンのレンズラインナップのなかでも特に高品質な「Lレンズ」の1本です。

↑RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM。2020年9月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は33万5000円 (税別)

 

続いて紹介するのは、小型軽量を新コンセプトにした超望遠単焦点レンズ「RF600mm F11 IS STM」と「RF800mm F11 IS STM」です。絞り値をF11固定とすることで、RF600mmは930g、RF800mmは1260gとおよそ超望遠レンズとは思えない軽量化を実現。小型なミラーレスボディとも相性がよく、手持ちで手軽に超望遠撮影を楽しみたいというユーザーにぴったりなレンズです。

↑RF600mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は8万8000円(税別)

 

↑RF800mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は11万3000円(税別)

 

これら3本のレンズに対応したエクステンダーとして、焦点距離を1.4倍に伸ばす「エクステンダー RF1.4×」と、2倍に伸ばす「エクステンダー RF2×」もあわせて発表されました。

↑エクステンダー RF1.4×(左)とエクステンダー RF2×。どちらも2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は「RF1.4×」が6万3000円、「RF2×」が7万5000円

 

最後の1本は、中望遠単焦点レンズ「RF85mm F2 MACRO IS STM」です。最大撮影倍率0.5倍、最短撮影距離0.35mに対応したハーフマクロレンズ。F2.0の明るさを生かしたポートレート撮影などにもおすすめです。

↑RF85mm F2 MACRO IS STM。2020年10月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は7万6000円

 

“第二世代”の登場でますます注目度が高まるフルサイズミラーレス

2018~2019年にかけてカメラメーカー各社が相次いで市場に参入したことで、一気に「フルサイズミラーレス」というカテゴリの注目度が高まりました。しかし、実力が未知数だったこと、専用レンズが少なかったことなどから、一眼レフからの買い替えは少し様子見しようというカメラファンも少なくなかったはず。結果、各社健闘してはいるものの、先駆者でありレンズラインナップも充実しているソニーの優位は変わらずといった印象でした。

 

ところが、ここにきてキヤノンが早くも第二世代を投入。その飛び抜けたスペックと完成度は、大きな衝撃を与えました。レンズラインナップが参入当初に比べて充実してきたこともあり、次のカメラはフルサイズミラーレスに……と検討するユーザーは一気に増えそうな予感がしています。

 

もちろん、キヤノン以外のカメラメーカーがこのまま黙っているはずはないので、今後ますます業界が盛り上がることにも期待したいですね。

 

バイオレットな色合いが美しい!オーテクの定番モニターヘッドホン「ATH-M50x」に数量限定カラー登場

限定コラボや限定カラーなど、ファッション業界では当たり前になりつつある「限定モデル」ですが、オーディオ製品にもその波は到達しつつあります。

 

オーディオテクニカは、同社の定番モニタースタジオヘッドホン「ATH-M50x」とそのワイヤレスモデル「ATH-M50xBT」に、バイオレットとマットブラックのカラーリングを施した数量限定モデルを7月22日に発売します。

↑バイオレットとプラックの数量限定カラー

 

同シリーズは、2012年から定期的に限定モデルをリリース。通常モデルでは、プロ用のモニターヘッドホンという製品のコンセプト上、控えめで目立たないカラーを採用していますが、限定モデルではプロ用というイメージを感じさせない個性的なカラーを展開しています。

 

有線モデルの「ATH-M50x PB」は、片耳モニタリングが可能な90度の反転モニター機構や、長時間装着しても疲れにくいイヤーパッドを採用するなど、プロの現場のニーズに応えたタフな仕様となっています。

↑「ATH-M50x PB」

 

また、モニターヘッドホンならではの広帯域でフラットな特性で解像度の高いモニタリングを実現。カールケーブルや3mのロングケーブルなど3種類のケーブルが付属するので、使用するシーンや現場によって使い分けが可能です。

↑DJに最適なカールケーブルなど3種類のケーブルを同梱しています

 

ワイヤレスモデルの「ATH-M50xBT PB」は、モニターヘッドホン「ATH-M50x」の音響パフォーマンスをワイヤレスで再現。ハウジングにタッチコントロール機能を搭載し、ロングタッチによりスマートフォンの音声アシスタント機能を呼び出すことができます。

↑「ATH-M50xBT PB」

 

バッテリーを内蔵しており、約7時間の充電で、最大約40時間の連続使用が可能。持ち運びに便利な折りたたみ機構も採用しています。

↑折りたたみ機構を採用

 

プロ用モニターヘッドホンの磨かれたサウンドと、個性的で主張のあるカラーリングを兼ね備えた限定モデルは、音にもファッション性にもこだわりたい人にピッタリですね。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

ワイヤレス化の勢い続く――オーディオテクニカ新製品発表会から見える市場トレンド

旅行・出張が多い人にオススメ! 自然なノイキャン効果が魅力の「ATH-ANC900BT」どっぷりレビュー

バイオレットな色合いが美しい!オーテクの定番モニターヘッドホン「ATH-M50x」に数量限定カラー登場

限定コラボや限定カラーなど、ファッション業界では当たり前になりつつある「限定モデル」ですが、オーディオ製品にもその波は到達しつつあります。

 

オーディオテクニカは、同社の定番モニタースタジオヘッドホン「ATH-M50x」とそのワイヤレスモデル「ATH-M50xBT」に、バイオレットとマットブラックのカラーリングを施した数量限定モデルを7月22日に発売します。

↑バイオレットとプラックの数量限定カラー

 

同シリーズは、2012年から定期的に限定モデルをリリース。通常モデルでは、プロ用のモニターヘッドホンという製品のコンセプト上、控えめで目立たないカラーを採用していますが、限定モデルではプロ用というイメージを感じさせない個性的なカラーを展開しています。

 

有線モデルの「ATH-M50x PB」は、片耳モニタリングが可能な90度の反転モニター機構や、長時間装着しても疲れにくいイヤーパッドを採用するなど、プロの現場のニーズに応えたタフな仕様となっています。

↑「ATH-M50x PB」

 

また、モニターヘッドホンならではの広帯域でフラットな特性で解像度の高いモニタリングを実現。カールケーブルや3mのロングケーブルなど3種類のケーブルが付属するので、使用するシーンや現場によって使い分けが可能です。

↑DJに最適なカールケーブルなど3種類のケーブルを同梱しています

 

ワイヤレスモデルの「ATH-M50xBT PB」は、モニターヘッドホン「ATH-M50x」の音響パフォーマンスをワイヤレスで再現。ハウジングにタッチコントロール機能を搭載し、ロングタッチによりスマートフォンの音声アシスタント機能を呼び出すことができます。

↑「ATH-M50xBT PB」

 

バッテリーを内蔵しており、約7時間の充電で、最大約40時間の連続使用が可能。持ち運びに便利な折りたたみ機構も採用しています。

↑折りたたみ機構を採用

 

プロ用モニターヘッドホンの磨かれたサウンドと、個性的で主張のあるカラーリングを兼ね備えた限定モデルは、音にもファッション性にもこだわりたい人にピッタリですね。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

ワイヤレス化の勢い続く――オーディオテクニカ新製品発表会から見える市場トレンド

旅行・出張が多い人にオススメ! 自然なノイキャン効果が魅力の「ATH-ANC900BT」どっぷりレビュー

バイオレットな色合いが美しい!オーテクの定番モニターヘッドホン「ATH-M50x」に数量限定カラー登場

限定コラボや限定カラーなど、ファッション業界では当たり前になりつつある「限定モデル」ですが、オーディオ製品にもその波は到達しつつあります。

 

オーディオテクニカは、同社の定番モニタースタジオヘッドホン「ATH-M50x」とそのワイヤレスモデル「ATH-M50xBT」に、バイオレットとマットブラックのカラーリングを施した数量限定モデルを7月22日に発売します。

↑バイオレットとプラックの数量限定カラー

 

同シリーズは、2012年から定期的に限定モデルをリリース。通常モデルでは、プロ用のモニターヘッドホンという製品のコンセプト上、控えめで目立たないカラーを採用していますが、限定モデルではプロ用というイメージを感じさせない個性的なカラーを展開しています。

 

有線モデルの「ATH-M50x PB」は、片耳モニタリングが可能な90度の反転モニター機構や、長時間装着しても疲れにくいイヤーパッドを採用するなど、プロの現場のニーズに応えたタフな仕様となっています。

↑「ATH-M50x PB」

 

また、モニターヘッドホンならではの広帯域でフラットな特性で解像度の高いモニタリングを実現。カールケーブルや3mのロングケーブルなど3種類のケーブルが付属するので、使用するシーンや現場によって使い分けが可能です。

↑DJに最適なカールケーブルなど3種類のケーブルを同梱しています

 

ワイヤレスモデルの「ATH-M50xBT PB」は、モニターヘッドホン「ATH-M50x」の音響パフォーマンスをワイヤレスで再現。ハウジングにタッチコントロール機能を搭載し、ロングタッチによりスマートフォンの音声アシスタント機能を呼び出すことができます。

↑「ATH-M50xBT PB」

 

バッテリーを内蔵しており、約7時間の充電で、最大約40時間の連続使用が可能。持ち運びに便利な折りたたみ機構も採用しています。

↑折りたたみ機構を採用

 

プロ用モニターヘッドホンの磨かれたサウンドと、個性的で主張のあるカラーリングを兼ね備えた限定モデルは、音にもファッション性にもこだわりたい人にピッタリですね。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

ワイヤレス化の勢い続く――オーディオテクニカ新製品発表会から見える市場トレンド

旅行・出張が多い人にオススメ! 自然なノイキャン効果が魅力の「ATH-ANC900BT」どっぷりレビュー

ここまでエコなイヤホンも珍しい! 「SMILE JAMAICA WIRELESS 2」はSDGsでワイヤレス

昨年話題となった「SDGs」(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を筆頭に、環境負荷の少ないエコロジカルな企業活動を求める動きが世界的に広がっています。

 

そんななか、パッケージから製品までサステナブルな素材を使用したワイヤレスイヤホンが、オーディオブランド「House of Marley」より登場しました。

 

同社のワイヤレスイヤホンの最新モデル「SMILE JAMAICA WIRELESS 2」(直販価格4980円)は、イヤホンのハウジングにFSC認証の木材やリサイクル加工されたアルミニウム素材を使用。ケーブルには使用済みプラスチックボトルからリサイクルした繊維を使っているほか、パッケージは100%リサイクル可能なプラスチックフリーの紙繊維素材を採用しています。ここまで環境に徹底配慮している製品はめずらしいのではないでしょうか。

↑リサイクル素材など環境負荷の低い素材を使用

 

カラーは、ベーシックな「シグネチャーブラック」に加え、「デニム」「カパー」「ラスタ」の計4色をラインナップ。スタイリッシュなデザインと、あたたかみのあるHouse of Marleyのシグネチャーサウンドが楽しめます。

↑左から、デニム、カパー、ラスタ、シグネチャーブラック

 

↑装着イメージ

 

1回の充電で最大約9時間の連続再生が可能。クイックチャージ機能に対応しており、約15分の充電で最大約2時間再生することができます。

 

ケーブル部には3ボタンのリモコンを備えているほか、汗や水しぶきに強いIPX4相当の防水性能を備えています。BluetoothのコーデックはSBCとAACをサポート。

↑再生/一時停止や曲送りなどの操作ができる3ボタンリモコンを搭載

 

サステナブルな素材を採用したワイヤレスイヤホンは、できるだけ環境に配慮した製品を選択したい、と考える方に最適。エコに関心をお持ちの方へのプレゼントにも良さそうですね。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

衣・食・住の身近なモノ・サービスが劇的進化! SDGsもキーワードに

電気代削減に環境保全にも効く! トレンドワード「SDGs」視点の新たな家電選び

ここまでエコなイヤホンも珍しい! 「SMILE JAMAICA WIRELESS 2」はSDGsでワイヤレス

昨年話題となった「SDGs」(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を筆頭に、環境負荷の少ないエコロジカルな企業活動を求める動きが世界的に広がっています。

 

そんななか、パッケージから製品までサステナブルな素材を使用したワイヤレスイヤホンが、オーディオブランド「House of Marley」より登場しました。

 

同社のワイヤレスイヤホンの最新モデル「SMILE JAMAICA WIRELESS 2」(直販価格4980円)は、イヤホンのハウジングにFSC認証の木材やリサイクル加工されたアルミニウム素材を使用。ケーブルには使用済みプラスチックボトルからリサイクルした繊維を使っているほか、パッケージは100%リサイクル可能なプラスチックフリーの紙繊維素材を採用しています。ここまで環境に徹底配慮している製品はめずらしいのではないでしょうか。

↑リサイクル素材など環境負荷の低い素材を使用

 

カラーは、ベーシックな「シグネチャーブラック」に加え、「デニム」「カパー」「ラスタ」の計4色をラインナップ。スタイリッシュなデザインと、あたたかみのあるHouse of Marleyのシグネチャーサウンドが楽しめます。

↑左から、デニム、カパー、ラスタ、シグネチャーブラック

 

↑装着イメージ

 

1回の充電で最大約9時間の連続再生が可能。クイックチャージ機能に対応しており、約15分の充電で最大約2時間再生することができます。

 

ケーブル部には3ボタンのリモコンを備えているほか、汗や水しぶきに強いIPX4相当の防水性能を備えています。BluetoothのコーデックはSBCとAACをサポート。

↑再生/一時停止や曲送りなどの操作ができる3ボタンリモコンを搭載

 

サステナブルな素材を採用したワイヤレスイヤホンは、できるだけ環境に配慮した製品を選択したい、と考える方に最適。エコに関心をお持ちの方へのプレゼントにも良さそうですね。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

衣・食・住の身近なモノ・サービスが劇的進化! SDGsもキーワードに

電気代削減に環境保全にも効く! トレンドワード「SDGs」視点の新たな家電選び

手持ちのCDがワイヤレスで聴ける! Bluetooth対応CDプレーヤー「enas EASY CD PLAYER」登場

近年では、スマートフォンの普及やネット動画配信、音楽ストリーミングサービスなどの登場により、ネット経由で音楽を楽しむことが主流となっています。一方、CDやレコードなどの記録メディアを再生する方式も根強く残っていますが、それらを再生できる機器の販売は減少傾向にあり、CDは持っているけど再生環境がない、という方も多いのではないでしょうか。

 

そんな悩みを解決するデバイスを、家電やデジタル製品を扱うECサイト「ECカレント」を運営するストリームが開発しました。

 

同社の会社設立20周年を記念した新プライベートブランド「enas(イーネーズ)」の第1弾アイテムとして登場するのは、Bluetooth CDプレーヤー「enas EASY CD PLAYER」です。

↑Bluetooth CDプレーヤー「enas EASY CD PLAYER」(直販価格1万4800円/税別)

 

CDをワイヤレスで手軽に聴ける

「enas EASY CD PLAYER」は、Bluetooth送信機能を備え、別売のBluetoothスピーカーやBluetoothイヤホン・ヘッドホンなどにワイヤレス接続して、CDの音楽が聴けるというもの。CDの再生に特化した設計により、シンプルな操作で手軽にワイヤレス再生が楽しめます。

↑コンパクトなフォルムが特徴

 

↑操作は非常にシンプル

 

音飛びを防ぐESP機能を備え、内蔵メモリに60秒分のデータを蓄えることで振動などを加えても途切れることなく再生できます。

 

デザインはレコードプレーヤーを彷彿とさせるフォルムで、半透明なカバーから回転するディスクを見ることができます。また、CDジャケットと同サイズのコンパクトなサイズも特徴。背面には壁掛け用の穴が設けられており、壁につけたフックなどを利用すれば壁掛け設置もできます。

↑レコードプレーヤーを彷彿させるデザイン

 

↑壁掛け設置も可能です

 

電源はUSB給電のほか、単三乾電池2本を使用すれば最大約3時間のポータブル使用も可能。ステレオミニのヘッドホン出力端子を備えているので、有線イヤホンやヘッドホンを接続できるほか、別売のオーディオケーブルを使えば、Bluetoothに対応していないアクティブスピーカーなどに接続することも可能です。

 

「enas EASY CD PLAYER」は、ECカレントにて7月15日15時より先行発売を開始。発売を記念し、7月21日までの期間、ECカレントにて同製品を購入した人に先着500名で1000ポイントをプレゼントするキャンペーンも実施されます。

 

今後はAmazon.co.jpや楽天市場などで同社が出店するオンラインショップでも順次発売予定とのこと。

 

むかし集めたCDや、思い出のCDを手軽に聴きたいとお考えの方は、ぜひチェックしてみて下さい。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

レコード盤を立てて聴く!? Jasmine Audioから斬新な再生スタイルのレコードプレーヤー登場

音と光が織りなすグルーヴ感! バルミューダ初のワイヤレススピーカー「BALMUDA The Speaker」

レコード盤を立てて聴く!? Jasmine Audioから斬新な再生スタイルのレコードプレーヤー登場

部屋に設置して使うオーディオアイテムは、音質や機能性はもちろん、デザインにもこだわりたいもの。お気に入りのデザインの製品なら、音楽を聴くのがもっと楽しくなりそうです。そんなこだわり派の方に紹介したいのが、斬新な再生スタイルがユニークなレコードプレーヤーです。

 

Jasmine Audioの「バーティカルレコードプレイヤー(J-TML01)」は、レコード盤を垂直に近い85度の角度に立てて再生できる点が特徴。レコード盤をターンテーブルに置くと針がゆっくりとスライドしていき、レコードがくるくると回る様子を眺めながら音楽を楽しめます。

↑Jasmine Audio「バーティカルレコードプレイヤー(J-TML01)」

 

本体には2つのフルレンジスピーカーと、ミッドバススピーカー×1を内蔵。デュアルパワーアンプ搭載で2.1chのサウンドが楽しめます。

 

また、Bluetooth機能を備えており、手持ちのBluetoothスピーカーやBluetoothイヤホン・ヘッドホンなどでレコードの音楽を聴くことも可能。RCA出力も備えているので、外部スピーカーを接続して有線で再生することもできます。

 

本体カラーは、明るい色味の「WHITE OAK」と落ち着いた配色の「WALNUT」の2色を用意。お部屋のインテリアや雰囲気に合わせて選ぶことができます。直販価格は6万8000円(税抜)。

↑本体は2色を用意

 

レコード盤がくるくると回転する様子は、アナログならではの温かみを感じさせますね。ゆったりとした気分で音楽を楽しめる斬新なデザインのレコードプレーヤーを、ぜひチェックしてみて下さい。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

この春レコードデビューしてみる? 初心者におすすめの「レコードプレーヤー」5選

円盤派待望! 持ち歩けるスタイリッシュなワイヤレスCDプレーヤー「BCPLAY_」

完成されたデザイン、でも中身は大幅パワーアップ ! 1万円台で買える英国RHAの完全ワイヤレスイヤホン「TrueConnect 2」を徹底レビュー

来年に誕生10周年を迎えるスコットランドのオーディオブランドRHAから完全ワイヤレスイヤホンの第2弾「TrueConnect 2」が7月17日に発売されます。抜きん出て高いデザインの完成度と、さらにブラッシュアップされたサウンドの魅力をレポートします。

↑RHAの完全ワイヤレスイヤホン第2弾「TrueConnect 2」

 

徹底進化した完全ワイヤレスイヤホン第2弾

本機は2018年にRHAが発売したブランド初の完全ワイヤレスイヤホン「TrueConnect」の後継機です。価格は変えずに1万7900円(税別)。カラバリにはカーボンブラックとネイビーブルーの2色が揃います。

 

デザインはイヤホン本体とケースともに、高評価を受けた初代機をほぼそのまま受け継いでいます。片手で開閉できるケースはフタの素材にアルミニウムを使用。飽きのこないミニマルデザインがRHAのプロダクトに共通する魅力です。

↑TrueConnect 2の充電ケース。イヤホンとケースを合わせて約44時間の連続音楽再生が楽しめます

 

↑片手でフタを開閉できるスタイリッシュなデザイン

 

正円形のハウジングから伸びるスティック形状の部分を外耳のくぼみにフィットさせて身に付けます。シリコン製のイヤーピースと合わせて、とても装着感が安定しています。本体をIPX5相当の防滴対応としたTrueConnectの仕様を、一段と強化したTrueConnect 2はIP55相当の防塵・防滴対応。スポーツで身体を動かしながら音楽を楽しみたい場面にも最適です。

↑ハウジングからスティック形状の部分が伸びたような形

 

本体とケースのバッテリーもスタミナを強化しています。イヤホン単体で約9時間の連続音楽再生が楽しめるほか、ケースによる充電を足すとトータルで約44時間。TrueConnectの計約25時間(イヤホン単体で約5時間)よりも大幅に伸びています。充電端子の形状はUSB Type-C。15分のスピードチャージで約1時間15分のリスニングが楽しめます。

 

側面のリモコンは防塵・防滴性能を高める狙いもあったためか、ボタンからタッチセンサーに変更されています。ワイヤレスイヤホンのリモコンはボタン式、タッチセンサー式とで好みが分かれる部分だと思いますが、TrueConnect 2はタッチ操作に対する感度のバランスが丁度よく、誤操作が少なく抑えられます。音楽再生時には音量のアップダウンもリモコンからできるので便利です。

↑TrueConnect 2はサイドパネルがリモコンになっています

 

↑左側がタッチセンサー式になった「2」。右がボタン式の初代機。見た目にはほとんど変わりません

 

ハンズフリー通話の集音性能を高めるため、イヤホンに搭載するマイクは数をひとつ増やして2マイク仕様にしました。ピックアップした音声にノイズリダクションをかけるため、よりクリアな通話品質が得られます。ビデオ会議の時にも役立ちそうです。

 

広がりを増したサウンド。カスタマイズも楽しめる

TrueConnect 2のサウンドをチェックしていきましょう。本機はBluetoothオーディオのコーデックとしてベーシックなSBCのほかにAACもサポートしています。iPhone 11 ProにペアリングしてApple Musicの音源を聴いてみました。

↑iPhoneに接続してサウンドを確認してみました。AACコーデックに対応しているのでアップルのデバイスでも良質なサウンドが楽しめます

 

その前に、本機に付属するイヤーピースを確認しておきましょう。TrueConnectにはコンプライの低反発フォーム(Rx-2000)が付属していましたが、TrueConnect 2はシリコン製イヤーピースがS/M/Lの3サイズを付属する仕様に変わりました。汎用性の高いノズル形状なのでイヤーピース交換を楽しむ自由度も高いと思います。

↑シリコン製のイヤーピースが3サイズ付属しています

 

本体には6mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載しています。ノイズキャンセリングや外音取り込みの機能は搭載していないストレートなワイヤレスイヤホンですが、パッシブな遮音性能が十分に高いと感じました。

 

とてもクリアで見晴らしの良いサウンドです。中高音域の透明感が高く、ボーカルやジャズピアノのハイトーンの描写力が初代のTrueConnectよりも格段に向上していました。音の芯が力強く輪郭線が鮮やか。音場は奥行きの立体感に富んでいます。オマーラ・ポルトゥオンドとブエナ・ビスタ・ソシアルクラブの演奏による「Canta Lo Setimental」を聴くと、ボーカルの繊細な表情の変化とシルキーな質感が指で触れているみたいに生々しく伝わってきました。

 

tofubeatsの「WHAT YOU GOT」のようなEDMはタイトでスピード感あふれる低音再生が印象に残ります。前機種のTrueConnectよりも低音再生の安定感が増しているぶん、中高域より華やかな広がりが感じられるように思います。

 

パッケージに付属するシリコン製イヤーピースで聴くサウンドはとてもクールで切れ味に富んでいます。筆者が普段使っている交換用イヤーピースの中ではNUARLのMagic Ear低反発イヤーピースが、サウンドに一体感が生まれて、装着感が高まる点でも相性が良かったと思います。

↑汎用性の高いノズル形状なので、他社製の交換イヤーピースに付け替えて音の違いが楽しめます

 

スマートフォンやオーディオプレーヤー機器とのBluetooth接続は、初代機ではマスターからスレーブ側へのリレー方式でした。TrueConnect 2からは左右同時伝送方式に変更されたため、音楽再生時の音切れやノイズが格段に減っています。前機種からTrueConnect 2への大きな改善点のひとつです。無線通信の電波が混雑しそうな駅前や商業施設などで試してみたところ、とても安定したリスニングが楽しめました。

 

完全ワイヤレスイヤホンは新旧様々なブランドが参入してきたことで、今やどの価格帯にも魅力的な製品が出揃い、激戦が繰り広げられています。RHAのTrueConnect 2は音質と安定感あふれる接続性、スタイリッシュなデザインのバランスがハイレベルに揃ったイヤホンです。操作や設定に迷うところもなく、シンプルに楽しめるところもおすすめできそうです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

クオリティで勝負! ソニーも参戦する「1万円台のおすすめ完全ワイヤレスイヤホン5選」

約1万円でノイキャン搭載の完全ワイヤレスイヤホン! MPOW「X3 ANC」を聴いてみた

凛として時雨・ピエール中野が全面監修! 音とデザインにこだわった完全ワイヤレスイヤホンAVIOT「TE-D01d-pnk」

プレシードジャパンは、オーディオブランドAVIOTと「凛として時雨」のドラムス担当ピエール中野氏とのコラボモデル第2弾「TE-D01d-pnk」を、7⽉11⽇より予約受付を開始し、7⽉18⽇より販売します。価格は1万890円。

↑「凛として時雨」のピエール中野氏

 

この「TE-D01d-pnk」は、同社のロングンセラーモデル「TE-D01d」をベースに、ピエール中野氏の全面監修のもと、音質やデザインに改良を加えたもの。

↑ピエール中野氏が全面監修したコラボモデル「TE-D01d-pnk」

 

イヤホンのマルチファンクションボタンにゴールドを採用しているほか、左側のボタンにはピエール中野氏のシグネチャーロゴを刻印。さらに、チャージングケースにもシグネチャーロゴをプリントしています。

↑デザインにもこだわっています

 

音質面では、人並外れた聴覚とチューニングスキルによって、多くのイヤホンマニアからも尊敬を集めるピエール中野氏が、TE-D01dのポテンシャルを更に引き出すために、0.1dBオーダーでのチューニングを実施。

 

量感を増やしながら、キックとベース音がしっかりと分離して聴こえ、かつスピード感が損なわれないよう調律された低音域。エージングによる変化を期待して中音域の固さをほんの少し残しつつ、中低音にマスキングされがちな高音域を単純に「音圧」ではなく「情報量や密度」を増やす事で、シンバルやハイハットの響きが刺さることなく、伸びやかで心地良く聴こえるよう極めて高度な調律が施されました。

 

ドラマーのピエール中野氏らしく、低音域の質感と音の分離感にこだわったチューニングになっているとのことなので、いつも聴いている楽曲も新鮮な響きに聴こえそうですね。ファンならずとも必聴な1台になりそうです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

【この記事を読んだ方はこちらもオススメ】

ピエール中野が音を監修! 1700円で買える話題の有線イヤホン「HSE-A1000PN」、その実力は?

「携帯性」「音質」「デザイン」三拍子揃った超厳選キャンプ用スピーカー!

キャンプなどアウトドアアクティビティのハイシーズンを迎えているいま、防水仕様のポータブルスピーカーを探している人も多いのでは。音質をはじめとする基本性能はもちろん、デザイン性も優れたモデルをガイドします。

 

 

●キャンプ場などの不特定多数の利用者がいる施設でスピーカーを使用する際は、音量や使用時間(深夜などは使用しない)に注意が必要です。

 

【ジャッジした人】

テクニカルライター

湯浅顕人さん

AV&PCライター。音楽とキャンプをこよなく愛し、アウトドア向けのBTスピーカーは常にチェックしています。

 

 

デザインやカラバリに注力しSNS映えするモデルが人気

Bluetooth再生に対応するポータブルスピーカーは元々人気の高いジャンルですが、本格的にアウトドアシーズンへ突入したいま、さらに需要が高まっています。防水・防塵性能を備えるほか、携帯性や操作性に優れることはもちろん、最近では「見た目」を重視するユーザーが多いと、テクニカルライターの湯浅顕人さんは語ります。

 

「ライト層が手軽にキャンプを楽しめる環境が整備され、その模様がSNSに投稿されることも多くなりました。デザインがユニークで多彩なカラバリを揃えた“映える”モデルが人気を集めています」

 

今回紹介している4モデルは、すべてスピーカーの向きが一方向。音が埋もれてしまいがちな屋外でも良いサウンドで楽しむには、設置の仕方を工夫する必要があります。

 

「指向性のあるスピーカーは、サイト(キャンプの区画)の隅から真ん中へ向けて、できるだけ耳の高さへ来るよう設置するのが基本。平らな岩など、硬くて重いものの上に置くことで、クリアな音で鳴らせます。適した置き場所がない場合は、木やロープに吊り下げるのもアリです」(湯浅さん)

 

【その1

ラウンド形状で共振を防ぎクリアな重低音を鳴らす

 

ソニー

SRS-XB01

実売予想価格5000

10月6日発売予定

手のひらに収まるコンパクトサイズで軽量のため、持ち歩きに便利。ストラップも付属します。ラウンド形状を採用することで余計な共振を防ぎ、クリアな音を実現しました。屋外の不安定な場所に置いても倒れにくい設計です。

 

SPEC●スピーカーユニット:約37.5㎜径フルレンジ×1●充電:約3時間●再生周波数帯域:非公表●最大出力:非公表●接続端子:microUSB×1ほか●付属品:充電用USBケーブル、ストラップ●サイズ:W81.5×H57.5×D56.5㎜

 

↑USBケーブルやヘッドホンの端子は底面のシリコンカバー内に集約。カバーを閉じておけば、水に濡れたり汚れたりしても安心だ

 

↑天面の操作部で、再生/一時停止/通話やペアリング、音量調整が行える。ボタンは突起しており、見なくても直感的に操作可能

 

↑カラバリは4モデルのなかで最多の全6色を用意。ビビッドなカラーを多く備えており、アウトドアでも視認性が高い

 

<JUDGEMENT>

抜群のポータブル性と頼もしいサウンドを両立

4モデルで群を抜く軽さで携帯性はピカイチ。ストラップホールを備えるのもアウトドアアクティビティに向いています。低音が大きく鳴り、屋外でも頼もしいサウンド。

 

【その2】豊富なスピーカーユニットが大迫力の低音を実現!

 

JBL

CLIP 3

実売価格6350

同社独自の40㎜径フルレンジスピーカーに加えて、パッシブラジエーターを搭載し、クリアな中音域と強力な低音を実現します。エコーキャンセリング機能を搭載したハンズフリー通話に対応し、クリアな音質で利用可能。

SPEC●スピーカーユニット:40㎜径フルレンジスピーカー×1●充電:約3時間●再生周波数帯域:120Hz〜20kHz●最大出力:3.3W●接続端子:microUSB×1●付属品:充電用USBケーブル●サイズ:W97×H137×D46㎜

 

↑落ち着いたカラーリングの全5色をラインナップ。ビルトインカラビナの色を本体に合わせているのが、さりげなくスタイリッシュだ

 

↑丈夫な設計のビルトインカラビナを備え、キャンプ場のロープや木に吊り下げて鳴らせる。ベルトループやバッグにも取り付け可能

 

<JUDGEMENT>

エネルギッシュなボーカルがアウトドアでも鳴り響く

広がりがあり、透き通った音質。ボーカルがエネルギッシュで屋外でも際立ちます。デザインはシンプルですが、カラビナの存在感が効いていて、アウトドアシーンにマッチ。

 

【その3】2基のパッシブラジエーターがクリアな低音を鳴らす

 

オーディオテクニカ

AT-SBS50BT

実売価格1万670円

φ40㎜のフルレンジスピーカーユニットと2基のパッシブラジエーターを搭載し、低域から中高域まで滑らかなサウンド。アルミボディに施されたハニカムパンチングが高い開口率を実現し、音の再現性が高いです。

SPEC●スピーカーユニット:40㎜径フルレンジスピーカー×1●充電:約7時間●再生周波数帯域:非公表●最大出力:4W●接続端子:micro USB×1ほか●付属品:充電用USBケーブル(30㎝)●サイズ:W105×H100×D45㎜

 

↑カラバリは3種類を用意。全体がワントーンでまとめられている。横置きでも使用でき、より広がりのある音が楽しめる

 

↑側面の操作ボタン。電源ボタン(一番左)とBluetooth接続のボタン(左から2番目)はON時にライトが点灯する

 

<JUDGEMENT>

音声で案内してくれるから接続や再生に手間取らない

操作した内容を音声でフィードバックしてくれる機能が秀逸。音質はアウトドアで聴くにはおとなしめですが、細部まで繊細に描かれ、豊かで奥行きを感じられます。

 

【その4】水に浮かぶ設計なので川に落としても大丈夫

ハウス・オブ・マーリー

NO BOUNDS

実売価格8770円

IP67相当の防塵・防水仕様。コルクをベースとして、リサイクルアルミニウムなどを素材に使用したボディは水に浮く設計で、川やプールに落としても安心です。本機2台をBluetooth接続すればステレオ再生もできます。

SPEC●スピーカーユニット:非公開●充電:約2時間●再生周波数帯域:非公表●最大出力:3.0W●接続端子:microUSB×1、AUX×1●付属品:充電用USBケーブル(約52㎝)、カラビナ●サイズ:W108×H50×D108㎜

 

↑音量調節と再生/停止の操作ボタンを本体側面に備えている。片手で持った際に自然と指が当たる位置に来るため、手軽に操作しやすい

 

↑IP67相当の防塵仕様。砂場などに置いても故障の心配なく使用できる

 

 

↑カラバリは4色を用意。本体と同じ色のカラビナが付属し、ストラップに取り付けられる

 

<JUDGEMENT>

大音量でも歪まずキレイに音が聴こえる

コルクと大理石を模したシリコンを組み合わせたデザインがオシャレ! 輪郭は柔らかめですが、濁りのない音質。大音量でも、低音から高音まで歪まずキレイに聴こえる。

 

 

<自宅使いならコッチ!>

サウンドコンシャスなBTスピーカー

室内向けのBTスピーカーには、音質にこだわったモデルも多く登場しています。独自の技術により上質なサウンドを鳴らす3モデルをチェックしました。

 

木製キャビネットによる自然で豊かな音質

Olasonic

IA-BT7

実売価格3万2400円

木製キャビネットに高性能スピーカーユニットを搭載し、自然で豊かな低音と繊細な高音を再生。プロのエンジニアによるチューニングで、スタジオ録音のクオリティを再現します。

 

 

パワフルな重低音と連動するライトでアガる

ソニー

SRS-XB501G

実売予想価格3万5000円

10月6日発売予定

φ45㎜のサテライトスピーカー2基とφ125㎜径サブウーファーを装備し、パワフルな重低音を鳴らします。内蔵のライトは音に合わせて点滅します。Googleアシスタントによる音声操作に対応。

 

 

深くキレのいい重低音が部屋いっぱいに広がる

オーディオテクニカ

AT-SBS70BT

実売価格1万8230円

パッシブラジエーター2基を備え、深くキレのある低域を実現。さらに重低音専用のディフューザーが音を拡散し、部屋中に響かせます。IPX5相当の防水仕様のため、キッチンなどで使用可能。

 

文/ブルーラグーン

流行の「完全ワイヤレスイヤホン」はコレを買え! 最新9モデル辛口採点

いまホットなカテゴリである完全ワイヤレスイヤホンは、多機能モデルが続々登場。注目すべき9モデルの性能を、プロが5段階でチェックしました(☆は1点、★は0.5点の5点満点評価)。

 

【採点した人】

AVライター/野村ケンジさん

市場に出ているほとんどのワイヤレスイヤホンを試聴済み。的確な分析と評論に定評があります。

 

完全ワイヤレスイヤホンは高機能化

防水性や装着時の安定性に優れるスポーツ向けモデルがトレンド。また、接続したスマホの音声アシスタントを起動したり、ノイズキャンセリングに対応したりと、機能面が充実したモデルも数多く登場しています。

 

01.機能性と音質を高いレベルで両立

Jabra

Elite Active 65t

実売価格2万6870円

IP56認定の高い防塵・防水機能を備えたNFMI対応モデル。装着部分には肌触りの良い特殊コーティングを施し、長時間の使用も苦になりません。「音声アシスタント対応など、ウェアラブルデバイスとしての機能性を追求しながらサウンドも良質。バランスの優れたモデルです」(野村さん/以下同)

【Bluetooth:Ver5.0】【連続再生:5時間】【防水:IP56相当】

 

【評価】

音質:☆☆☆☆☆

機能性:☆☆☆☆☆

装着感:☆☆☆☆

 

02.フィットするノズルでストレスフリーの装着感

M-SOUNDS

MS-TW2

実売価格9980円

耳のくぼみにピッタリとフィットする設計の3次元ノズルにより、装着感が良好で、長時間の使用でも聴き疲れしにくいです。遅延が少なく高音質なコーデックのAACに対応。「パワフルな低音は、単に音量が大きいだけではなく、フォーカス感が高い。ノリは良いのですが繊細さには少々欠けます」

【Bluetooth:Ver5.0】【連続再生:約3時間】【防水:IPX4相当】

 

【評価】

音質:☆☆☆☆

機能性:☆☆☆☆

装着感:☆☆☆☆

 

03.重低音をしっかり聴かせる個性派モデル

JVC

HA-XC70BT

実売価格1万6070円

ドライバーユニットの性能を引き出す「エクストリームディープバスポート」を採用。迫力の重低音を実現します。「重低音が楽しめる個性派で、好みは分かれるかも。内蔵アンプにより低音を増強するバスブーストモードや、音と光でイヤホンの位置を知らせるFIND機能など、多機能な点は魅力」

【Bluetooth:Ver4.2】【連続再生:約3時間】【防水:非対応】

 

【評価】

音質:☆☆☆

機能性:☆☆☆☆

装着感:☆☆☆★

 

04.リーズナブルな価格で本格派の音が楽しめる

Anker

Soundcore Liberty Lite

実売価格5999円

5000円台の格安モデル。ドライバー部分に最先端のグラフェン素材を採用し、没入感のあるサウンドを鳴らします。LDSアンテナによる安定した接続も魅力です。「グラフェン振動板は音色のクセが強く、扱いにくさがあるものの、そこそこまとめられています。ハキハキとした明瞭なサウンドが好ましいです」

【Bluetooth:Ver5.0】【連続再生:最大3.5時間】【防水:IPX5相当】

 

【評価】

音質:☆☆☆☆

機能性:☆☆☆☆

装着感:☆☆☆☆

 

05.片耳ずつを分け合って使える!

サンワサプライ

MM-BTTWS001

実売価格1万1880円

片側だけの音楽再生に対応。再生中の「ながら聴き」が快適に行えるほか、2人でイヤホンを分け合って使用することも可能です。「ボタンまわりの剛性にやや不安を覚えるものの、約4.5gという軽量ボディは魅力的。装着感はとても軽快です。ボーカルの付帯音が聴こえるのが惜しいです」

【Bluetooth:Ver4.1】【連続再生:最大約2.5時間】【防水:非対応】

 

【評価】

音質:☆☆☆

機能性:☆☆☆☆

装着感:☆☆☆☆★

 

06.ノイズを低減しつつ外音を取り込める

Nuheara

IQbuds

実売価格4万3070円

周囲の環境音から騒音だけを低減して、快適な音楽再生を楽しめます。操作はタッチで行い、各操作の割り当ては専用アプリで自分好みに変更可能。「BAドライバー+声を聴きやすくする機能で、良質なサウンドを実現。外音取り込みは音量バランスを調整できて、使い勝手は良好です」

【Bluetooth:Ver4.2】【連続再生:最大約4時間】【防水:IPX4相当】

 

【評価】

音質:☆☆☆☆★

機能性:☆☆☆☆☆

装着感:☆☆☆☆★

 

07.耳をふさがない設計で「ながら聴き」を満喫

ソニーモバイル

Xperia Ear Duo XEA20

実売価格3万2270円

耳穴をふさがない独自設計により、周囲の音を取り入れながら音楽を自然に楽しめます。音漏れも抑えられているうえ下掛けスタイルのため、耳への負担が少ないです。「音声によるLINEメッセージ送信など、便利機能も満載。音楽を聴きながらしっかりと周囲の音が認識できるハードウェアが秀逸です」

【Bluetooth:Ver4.2】【連続再生:約4時間】【防水:IPX2相当】

 

【評価】

音質:☆☆☆☆

機能性:☆☆☆☆☆

装着感:☆☆☆☆★

 

08.精巧なチューニングによるバランスの良いサウンド

COWON

CF2

実売価格1万1010円

人間工学に基づいたデザインによる小型サイズで耳にすっぽりと入り、フィット感は上々。精巧なチューニングが施されたバランスの良いサウンドも魅力です。「片側約4gの軽量ボディは軽快な装着感をもたらしてくれます。ナチュラル&フラット志向のチューニングで、迫力という点ではいまひとつ」

【Bluetooth:Ver5.0】【連続再生:約3時間】【防水:IPX4相当】

 

【評価】

音質:☆☆☆☆

機能性:☆☆☆☆

装着感:☆☆☆☆

 

09.新技術を採用してより歪みのない音に

NUARL

NT01 HDSS True Wireless Stereo Earphones

実売価格1万4200円

歪みのないクリアなサウンドを実現する音響技術「HDSS」を採用。自然で臨場感のある音声再生を楽しめます。「清々しい音は好印象ですが、ややドライなボーカルは、アーティストによっては大人びすぎることも。ボタンを押しやすい位置に配置するなど、使い勝手に配慮されている点はうれしいです」

【Bluetooth:Ver5.0】【連続再生:約5時間】【防水:IPX4相当】

 

【評価】

音質:☆☆☆☆

機能性:☆☆☆☆

装着感:☆☆☆☆★

 

うるさいいびきも気にならない! ノイズを“マスキング”するボーズの睡眠サポート型イヤープラグ

眠りが浅い人にとっては、家族のいびきや近隣の騒音の悩みは、どうにかして解決したいもの。ここでは、そんな眠りに悩む人に向けて、ノイズをマスキングすることで、スムーズな睡眠をサポートする新アイテムを紹介します。

 

環境ノイズを「キャンセル」でなく「マスキング」して質の高い眠りを実現する新発想のイヤープラグ!

ボーズ
Bose noise-masking sleepbuds

実売価格3万2400円

再生するヒーリングサウンドによって不快な環境ノイズをマスキングし、快適な睡眠をサポート。超小型軽量設計に加えて、3サイズのStayHear+Sleepチップを同梱することで、どんな形状の耳にもフィットします。

【SPEC】●連続再生:最長16時間●充電:イヤープラグ最大8時間、ケース最大3時間●サイズ/質量:W26.9×H23.8×D14.2mm/2.3g(イヤープラグ片側)、W77.0×H27.0×D77.0mm/約111.4g(ケース)

 

↑専用のスマホアプリを利用してヒーリングサウンドを再生可能。ビーチに打ち寄せる波や、風にそよぐ木の葉の音など10種を用意します

 

眠ることだけに特化した究極の“一芸”アイテム

ボーズのお家芸ともいえる「ノイズキャンセリング」は、騒音と逆位相の音をヘッドホンなどから発して相殺する技術。一方、本機の「ノイズマスキング」は、ヒーリング音楽を再生することで騒音を「覆う」という新しい発想。同社がこれまでと異なるアプローチで導き出した、もうひとつの“答え”です。

↑ケースから取りだしたイヤホンはとてもコンパクト。片方の質量は約14g

 

GetNavi編集部・川内が試用したところ、「着けていることを忘れるほどのフィット感が印象的。ノイキャンの音楽世界へ没入するような感覚とは異なり、ごく自然に睡眠へ入っていけました」とコメント。

 

本機は流行の完全ワイヤレス型ですが、音楽ストリーミングサービスを聴けなければ、音声アシスタントも起動できません。専用アプリを使ってできることは、ヒーリングサウンドの再生と、目覚まし用アラームのセットだけ。この究極の“一芸”アイテムにつけられた3万2400円という価格を、どう受け止めるかはアナタ次第!?

 

【そのほかの注目アイテム】

独自のドライバー配置でワイドなステレオサウンドに

Bose Home Speaker 500

実売価格5万760円

「Amazon Alexa」を利用して各種情報の確認や音楽再生、Amazon.co.jpでの買い物などを音声操作で行えます。2基のドライバーを逆向きに配置することでワイドなサウンドを実現しました。

 

定位感のあるサウンドは映画鑑賞にピッタリ

Bose Sound Bar 700

実売価格10万3680円

「Amazon Alexa」による音声操作に対応したバースピーカーシステム。クリアで迫力のあるサウンドを鳴らします。独自の音響技術で定位を的確に再現可能で、映画鑑賞にピッタリ。

 

↑高さを抑えた設計。テレビの前に設置しても視聴の邪魔になりにくいです

 

新発想の製品でいつも驚かせてくれるボーズならではの斬新な製品を、ぜひチェックしてみて下さい。

 

ついに発売された「ニコン Z 7」、その実力は? 実際に使って確信した2つのメリット

ニコンの新型フルサイズミラーレスカメラである「Z 7」が9月28日にいよいよ発売。本機は発表と同時に予約が殺到するほどの人気ぶりとのことですが、実売で43万7400円(ボディ)という高価なカメラで、かつ新マウントの採用によりレンズやマウントアダプターも必要であることを考えると、いかにこのカメラが注目を集めているかがわかります。本稿では、このニコン Z 7の実写と実際に使用してみての感想などをレポートしたいと思います。

【今回紹介するカメラはコレ!】

ニコン
Z 7
実売価格43万7400円

新設計の「Zマウント」を採用する、ニコンの新型フルサイズミラーレスカメラ。外観はファインダー部などの意匠が一眼レフのDシリーズから大きく変わっているものの、グリップなどの操作に関わる部分にDシリーズとの共通点が多く、Dシリーズから持ち代えても違和感はありません。タッチパネルやサブセレクターの採用により操作性が向上している印象です。

 

【関連記事】

ついに「フルサイズミラーレスカメラ」市場に打って出たニコン、その特徴や狙いとは?

 

操作性は踏襲しつつ圧倒的な“軽さ”を手に入れた

「ニコンファンミーティング」などのイベントですでに実機に触れた人もいるかと思いますが、本機はグリップ部のデザインなどを従来のDシリーズから踏襲。そのため、ニコンユーザーにとっては、ほぼ違和感なく使えるものになっています。しかもフルサイズ機であることを考えると、“とにかく軽い!”というのが第一印象です。

 

キットレンズにもなっている「NIKKOR Z 24-70mm F4 S」も約500gとF4の高性能ズームレンズとしては軽量で、ボディとレンズを合わせても約1175g(バッテリー、カード含む)なのでなおさら軽く感じるでしょう。例えば、スペックの近い同社の一眼レフ「D850」では、軽量な普及タイプの標準レンズ「AF-S NIKKOR 24-85mm F3.5-4.5G ED VR」と組み合わせると約1470g(バッテリー、カード含む)となり、300g近い差があります。

 

しかも、「NIKKOR Z 24-70mm F4 S」は繰り出し部分の沈胴機構を備えていて、収納時には88.5mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで)となり、コンパクトに持ち運べるのもメリットです。

↑Z 7にNIKKOR Z 24-70mm F4 Sを装着した状態。ズームリングを広角側(24mm)からさらに回転させることで、レンズの繰り出し部分が引っ込み、さらにコンパクトになる(写真は繰り出した状態)

 

操作性の面では、背面モニターが3.2型のチルト液晶となっており、タッチ操作も可能。手持ちでのローポジション撮影などが容易で、三脚使用時にモニターを見ながらのタッチ操作で素早く設定を変えるといったことも可能です。

↑モニターは、上下可動式のタッチパネルとなっている。手持ちでのローポジション撮影などが行いやすいほか、三脚使用時の視認性や操作性向上にも役立つ

 

また、撮影関連のボタンが右手側に集中配置されているので、ファインダー(EVF)を見ながら設定を変更する場合も快適。さらに、ジョイスティックタイプの「サブセレクター」が採用され、AF測距点の選択も素早く的確に行えます

 

加えて、ボディ上面には撮影情報液晶が用意されているので、同じシーンを露出を変えながら撮る場合や、残り枚数やおおよその露出、露出モードなど、素早くカメラの状態を確認したい場合に役立ちます。ただし、電源を切ると何も表示されなくなります(同社の一眼レフの従来機では残り枚数などが表示される)。もっとも、ミラーレス機の場合は一眼レフに比べると電力消費が多めの傾向があるので、無駄な電力を少しでも消費しないという点ではメリットとも言えます。

↑ボディ上面の情報表示液晶は、シャッター速度や絞り、露出補正量、撮影可能枚数、バッテリー残量などを素早く確認できる

 

気になる“描写力”を標準ズームと35mm単焦点でチェック!

前にも記したように、キットレンズにもなっている「NIKKOR Z 24-70mm F4 S」は、非常にコンパクトな標準ズームでF4のズームとしては軽量です。ただ、一般に「コンパクトで軽量なレンズは写りもそれなりなのでは?」と思われがちなのも確か。今回はその点を実写でチェックしてみました。

 

また、今回はもう1本、「NIKKOR Z 35mm F1.8 S」も用意しました。こちらも約370gと大口径なF1.8のレンズとしては軽量な部類といえますが、Fマウント(一眼レフ)用の「AF-S NIKKOR 35mm F1.8G ED」に比べるとサイズ・重さともに大きくなっています。とはいえ数十グラムの差なので、その分画質が良くなっているのであれば、納得がいく差だと思います。

↑今回使用したNIKKOR Z 24-70mm F4 S(上)とNIKKOR Z 35mm F1.8 S(下)。レンズ鏡筒のデザインは、Fマウントレンズからは大きく変わり、かなりシンプルな印象を受ける。2本とも高性能な新シリーズ「S-Line」の製品。最近の高性能レンズでは性能を引き出すために鏡筒がかなり太いものが増えているなか、少なくともこの2本は細身な印象で、携帯性にも優れているといえる

 

この2本で実写チェックを行ってみたところ、標準ズーム、35mmレンズともに絞り解放から極めてシャープな写りが得られ、ボケ描写も美しく、高画素なZ 7との組み合わせでも十分以上の性能が得られることを実感できました。加えて、Z 7自体の描写も色鮮やかで見栄えのする写りという印象。また、ホワイトバランスなどの設定を「オート」に設定しても、多くのケースで自然な色再現が得られます

↑NIKKOR Z 24-70mm F4 Sを24mm・F8にセットして撮影。ズームレンズの広角側は画面の四隅が流れてしまうものも多いが、このレンズはそうしたことがなく、四隅でもかなりシャープな写り。4575万画素と高画素なZ 7の性能を十分に引き出すことができる。Z 7の写りも色鮮やかでメリハリの効いた色再現で好印象

 

↑NIKKOR Z 35mm F1.8 Sの絞り開放で撮影。ピント位置は極めてシャープでありながら、前後のボケのクセが少なく、美しいボケを生かした写真が撮れる

高感度も十分実用的な画質

次に高感度での写りをチェックしてみましたが、ISO6400程度までは解像感の低下が比較的少ない印象。常用最高感度となっているISO25600でも色の変化などが少なく、多少解像感が低下したり、暗部にムラが確認できたりするものの、実用的な画質といえるでしょう。

↑ISO6400で撮影。ノイズは多少発生するものの、超高感度域としては解像感の低下が少なく、十分実用的な画質だ

 

↑ISO12800で手持ち撮影。かなり暗いなかでの撮影だが、絞りをF8にして被写界深度(ピントが合って見える範囲)を稼ぎながらも1/30秒で撮影できた。結果、画面右下に写る低速走行中の機関車をどうにか止めて写すことができた

 

注目の「ボディ内手ブレ補正」の実力は?

Z 7で気になるのが、同社のレンズ交換式カメラでは初となる、約5段分の効果というボディ内手ブレ補正の性能です。そこで、手持ち撮影でどの程度の低速シャッター撮影が行えるか試してみました。

 

その結果、62mm(24-70mmF4レンズの望遠側)で1/4秒でもブレなく撮ることができました。これなら、下の写真のように三脚なしで水の流れを表現したり、夜景撮影を楽しんだりすることが十分可能だと思います。

↑水の流れを1/4秒の低速シャッターで手持ち撮影。約5段分とされる手ブレ補正のおかげで62mmの中望遠域でありながら、水の流れ以外の岩や苔などをぶらさず撮ることができた

 

新搭載のピクチャーコントロールで写真に変化を

こうした写りの基本的な画質のほか、Z 7の絵作りで気になるのが、新搭載のピクチャーコントロール[ミドルレンジシャープ]と[Creative Picture Control]です。

 

[ミドルレンジシャープ]は、「輪郭強調」と「明瞭度」の中間の細かさの模様や線に対して効果的とのこと。実際に試してみると差が出るのは細かい部分ですが、緻密な風景写真の質感描写などに効果的だと感じました。

 

[Creative Picture Control]については、いわゆるデジタルフィルターで、20種類が用意されています。これらについては、撮影後に画像加工をすることなく手軽に効果が得られるので、写真に変化を付けたい場合に使ってみるといいでしょう。

↑Creative Picture Controlのデニム(上)とバイナリー(下)で撮影。Creative Picture Controlでは計20種類の効果が選べてその度合いも調整でき、同じシーンでも印象が大きく異なる仕上がりを手軽に楽しめる

 

動きモノ撮影にも対応。ただし、連続撮影枚数に注意

Z 7は通常撮影においてAF/AE追従で約5.5コマ/秒、14ビットRAW撮影時で約5コマ/秒での連写(拡張設定で約9コマ/秒)が可能です。そこで、負荷の大きな14ビットRAWで実際に走行中の列車を撮影してみました。

 

結果、多少タイミングを計る必要はあるものの、動きモノの撮影にも対応できる印象。ただ、連続撮影枚数が18コマ(4秒弱)となっているため、できるだけ短時間での連写に留めるのが連写時のコツとなります。長めに連写する必要がある場合は、連続撮影枚数が25コマとなるJPEGで撮影するのが良さそうです

↑画面の左1/3程度の位置に先頭車両が入ったあたりから連写を行って、連続撮影枚数の少なさをカバー。何度かテスト撮影を行い、約5コマ/秒で先頭車両が画面右端に写る位置を計算しながら撮影した

 

ボディは「Z 6」とどちらを選ぶか見極めるべし

短い時間でしたが、実際にZ 7で撮影してみての感想は、やはりボディが軽く気軽に持ち歩けることと、レンズも比較的小型で描写性能に優れていることの2つがZ 7を使う最大のメリットだと感じました。

 

特に風景撮影やスナップを撮影するユーザーには、小さく軽いことは撮影フィールドが広がることに直結するので、メリットが大きいと思います。また、EVFやモニターで撮れる画像を実際に見ながら撮れるので、一眼レフに比べるとエントリーユーザーも使いやすいのではないでしょうか。

 

強いて問題を挙げるとすればその価格の高さですが、フルサイズの高画素モデルの価格としては特別に高いということはありません。ただ、従来のFマウントレンズを持たず(あるいは使わず)、新規でレンズも揃えるとしたら、金額的な負担はかなり大きくなります。

 

レンズ性能が極めて高く、それだけの価値はあると思いますが、ボディに関しては、11月下旬発売予定のZ 6(参考価格/27万2700円)と比べてみて、本当に高画素が必要か見極めてみるのもよいでしょう。

↑ニコン Z 6。基本的なデザインはZ7と同様。画素数は有効2450万画素だが、高感度撮影や連写に強い

【新4K放送対応】シャープの4Kテレビはダブルチューナーで裏番組録画も可能

今年12月1日から放送が始まるBS/CS 4K放送に向けて、メーカー各社から4Kチューナーや4Kチューナー内蔵テレビなどの対応製品が続々と発売されています。先行して4Kチューナー内蔵製品を発売してきた東芝や三菱電機、パナソニックに続いて、シャープからも新4K放送に対応した製品が登場します。

 

ラインナップは、4Kチューナー内蔵液晶テレビ「アクオス 4K」3モデルと、4Kチューナー内蔵BDレコーダー「アクオス 4Kレコーダー」2モデル、4Kチューナー「4S-C00AS1」の計6製品を揃え、いよいよ始まる新4K放送に備え万全の品揃えを用意します。

 

4K放送の裏番組録画も可能なダブルチューナー搭載

シャープの4Kチューナー内蔵液晶テレビ「アクオス 4K」の特徴は、BS/CS 4K放送用チューナーを2基内蔵しており、別売の外付けHDDを接続することで新4K放送の裏番組録画が可能なこと。テレビで新4K放送の裏番組録画をしたい人にとってはうれしい仕様となりそうです。

 

また、新4K放送を臨場感豊かに表現する「AQUOS 4K Smart Engine PRO」を搭載。「4Kマスターアップコンバートプロ」により4K映像と地デジなどの映像を判別し、それぞれの解像度に応じた映像処理を行うことで、どのコンテンツでも精細感のあるクリアな映像が楽しめます。

 

このほか、新4K放送で採用されるBT.2020色域規格の豊かな色彩を再現する「リッチカラーテクノロジー」を搭載。HDR映像にも対応し、新4K放送の広い輝度情報も忠実に復元します。

 

音声面では、2.1ch3ウェイ5スピーカーで構成される「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」(※)を採用し、聞き取りやすく臨場感豊かなサウンドを再生します。明るいリビングでも反射を抑える「低反射パネル」や、画面角度を調整できる「回転式スタンド」など、日本の視聴スタイルに合った機能も搭載しています。

※:45型「4T-C45AL1」は2ch1ウェイ2スピーカー「FRONT OPEN SOUND SYSTEM」となります

 

さらに、同社のテレビに搭載されている独自のAI機能「COCORO VISION」が進化。地域のイベント情報や家族のスケジュールをテレビ画面で確認できる新サービス「COCORO CALENDAR(ココロカレンダー)」に対応しました。 カレンダーには付属のリモコンから音声で予定を入力できるほか、スマホアプリ「ジョルテッシモ」からも入力可能。家族でスケジュールをいつでもどこでも確認できます。

 

ラインナップは、60型「4T-C60AN1」(実売予想価格28万円前後/税抜)と50型「4T-C50AN1」(同20万円前後/税抜)、45型の「4T-C45AL1」(同15万5000円前後/税抜)の3モデルを用意。発売は60型と50型が11月17日、45型が12月22日を予定しています。

 

すでに4Kテレビを購入している人にはレコーダー&チューナーがオススメ

すでに4Kテレビを購入してしまったけど、新4K放送を視聴したいという人にオススメなのがBDドライブ搭載の「AQUOS 4Kレコーダー」と、4Kチューナー「4S-C00AS1」です。いずれもBS/CS 4K放送用のチューナーを内蔵しており、HDMIでつなげば4Kチューナーを搭載していない従来の4Kテレビでも新4K放送が楽しめます。

 

BDレコーダーは、4TB HDD搭載の「4B-C40AT3」(実売予想価格14万円前後/税抜)と2TB HDDの「4B-C20AT3」(同11万円前後/税抜)の2モデルをラインナップ。いずれも11月24日発売予定です。

↑アクオス 4Kレコーダー「4B-C20AT3」

 

同機は内蔵ハードディスクに4K放送を高画質のまま録画できるので、 いつでも好きな時に4K番組を高画質で楽しめます。 録画した4K番組は、 そのままBDへのダビングもでき、 お気に入りの番組を4Kの高画質でディスクに残すことも可能。

 

また、 4Kテレビの高画質を存分に楽しめる高解像度「4K」、 高輝度「HDR」、 広色域「BT.2020」に対応した次世代規格「Ultra HD ブルーレイ」の再生や、 高精細な文字と番組や出演者の画像付きで見やすく便利な「4Kビジュアル番組表」、 解像度の高い子画面と4Kテレビに適した文字フォントで美しく見やすい「4K録画リスト」も搭載しています。

↑録画リストも4K解像度に。4Kコンテンツにはサムネイルの右上に4Kのアイコンが表示される

 

さらに、 連続ドラマが手間無く録画できる「ドラ丸」機能や、 BDドライブ内部へのチリやホコリなどの侵入を防ぐ耐塵対策と、 光学性能の改善により耐久性を高めた「ホコリシールドBDドライブ」なども搭載しています。チューナーは、BS/CS 4K放送用が1基、地デジ/BS/CS用が3基となっています。

 

BD再生やBDダビング機能が不要なら、4Kチューナー「4S-C00AS1」を選択するのも手です。こちらは実売予想価格3万2000円前後/税抜とお手ごろ価格ながら、別売の外付けHDDを使用すれば新4K放送の録画も可能。テレビのリモコンでチャンネル操作ができる「アクオス ファミリンク」にも対応しています。内蔵チューナー数はBS/CS 4K放送用1基のみ。発売はレコーダーと同じく11月24日の予定。

↑4Kチューナー「4S-C00AS1」

 

同社によれば、新4K放送に対応するテレビは2020年度には90%に拡大する見込みということで、いずれ4Kチューナー搭載が当たり前になるとのこと。この秋冬以降にテレビやレコーダーの買い替えを検討されている方は、4Kチューナー搭載モデルを選んでおけば長く使えそうですので、ぜひチェックしてみて下さい。

 

あおり運転対策には2カメラを止めるな! ケンウッドの最新ドラレコなら前後ともフルHD画質で記録!

大事故にもつながりかねない「あおり運転」対策としてドライブレコーダーのニーズが高まるなか、業界ナンバーワンブランドであるケンウッドが出した答えは「2カメラタイプ」。前後ともにフルHD画質で記録できる決定版が登場した!

 

ケンウッドのドライブレコーダーの詳細についてはこちら

 

 

ビデオカメラ事業で培われた高精細で滑らかな映像が魅力

ケンウッドの調査によれば、ドライブレコーダーに求める機能として最も多くのユーザーが挙げたのは「高画質録画」だという。事故やトラブルが発生した際の“証拠映像”としての用途を考えれば、その結果にも納得がいく。

 

ケンウッド初の2カメラタイプDRVーMR740は、前後いずれもフルHD解像度で記録できる高画質モデルだ。同社が業務用・家庭用のビデオカメラ開発で培ってきた高度なカメラ技術を生かして、高精細なだけでなく、明るく滑らかな画質を実現している。

 

機能面も抜かりはない。本体に内蔵するセンサーが衝撃や動体を感知したときに起動する駐車監視録画は、業界最長クラスとなる24時間に達する。そのほか「前方衝突警告」や「リフレッシュ通知」など6項目の運転支援機能のように、安全で快適なドライビングライフを送るための配慮が満載。来たるドラレコ“一車に一台”時代の、マストアイテムとなる快作だ。

 

↑水平100°、垂直52°のレンズでワイドな映像を実現。画面の端も細部まで描写し、ナンバープレートも読み取りやすい

 

↑フロントのメインユニットは、名刺よりひと回り小さいサイズ。バックミラーに隠れて、運転中も気にならない

 

↑2ndカメラのスペックはメインカメラと同等で、フルHD画質での記録を実現。映像は明るく、夜間でも視認性が高い

 

↑リアウインドウに取り付ける2ndカメラはより小型だが、車外からでもしっかり視認可能。「あおり運転」の抑止につながるはずだ

 

↑ドライバーから見て本体の右側に4つの物理ボタンを備える。タッチ操作には非対応だが、使い勝手は良好だ

 

↑2基のUSB(miniB)端子は、給電用(上)と2ndカメラとの接続用(下)。ケーブルが干渉しない

 

 

ケンウッド
DRV-MR740
実売予想価格:3万7000円前後
10月上旬発売

モニターを備えたメインユニットと別体の2ndカメラで、前後を同時録画できる。2カメラとも小型設計ながら、フルHD解像度での記録に対応。F1.8の明るいレンズも相まって、細部までくっきりと描写できるのが魅力だ。

 

視野角:水平100°×垂直52°(※1)●記録解像度:約208万画素●GPS内蔵●HDR対応(※2)

SPEC●モニター:2.7型TFT液晶●付属SDカード容量:16GB●サイズ/質量:W87.9×H50.6×D33.0㎜/106g(メインユニット)、W44.0×H40.4×D30.0㎜/35g(2nd)

※1:メインカメラ、2ndカメラともに ※2:メインカメラのみ

 

 

「車内録画」ならコレ! 赤外線LED搭載で車内をハッキリ記録

DRV-MP740
実売予想価格4万円前後
10月上旬発売

赤外線LED搭載の車内録画用2ndカメラを備える。トラックやタクシーなど業務用車両への設置が想定される。ドラレコとしての基本性能は、MR740と同等。

 

視野角:水平100°×垂直52°(※1)●記録解像度:約208万画素●GPS内蔵●HDR対応(※2)

※1:メインカメラ、2ndカメラともに ※2:メインカメラのみ

 

↑前方(写真左)、車内(写真右)

 

 

次世代完全ワイヤレスイヤホン登場! ハイブリッドドライバー搭載「KONG-X HMC-K980TWS」

人気の完全ワイヤレスイヤホンで初となるハイブリッドドライバー(ダイナミック型+バランスドアーマチュア型)搭載モデル「KONG-X HMC-K980TWS」が、イヤホン・ヘッドホン専門店e☆イヤホンにて9月22日より独占販売されます。実売価格は1万2980円。

↑KONG-X HMC-K980TWS

 

本機は、メカニカルでパンキッシュなデザインに、ゴリラのイラストがアクセントとなった完全ワイヤレスイヤホン。ドライバーは、高音域にBA(バランスドアーマチュア)型ドライバーを1基、低音域にチタンフィルムを使用した10mm径のダイナミックドライバー1基を採用。低域から高域までクリアでパワフルなサウンドを再生します。

↑完全ワイヤレスイヤホンでは初となるハイブリッドドライバーを採用

 

また、完全ワイヤレスの弱点である耳からの脱落を防ぐため、フレキシブルに曲げられる脱着式耳かけフックを採用。装着性や安定感を高め、脱落の不安を解消します。

↑耳かけフックは脱着可能

 

再生時間は約5時間で、専用のカラビナ付き充電ケースに入れると最大5回の充電が可能。BluetoothコーデックはSBCとAACをサポートしています。

↑充電ケースに入れて約5回分の充電が可能

 

完全ワイヤレスの利便性と、ハイブリッドドライバーによる高音質を両立させた次世代のイヤホンを、ぜひe☆イヤホンの店頭で体感してみて下さい。

 

【SPEC】●対応コーデック:SBC/AAC ●再生周波数帯域:20Hz~40kHz(Bluetooth伝送帯域20Hz~20kHz) ●電池持続時間:約5時間 ●充電時間:約1時間 ●質量:- ●付属品:シリコンイヤーピース(S/M/L)、低反発ウレタンイヤーピース(M ※本体装着済)

既存の4Kテレビでも新4K放送が楽しめる! パナソニックの4Kチューナー内蔵BDレコーダー「DMR-SUZ2060」

今年12月1日から放送が始まるBS/CS 4K放送に向けて、メーカー各社から4Kチューナーや4Kチューナー内蔵テレビなどの対応製品が続々と発売されています。そして今回、パナソニックからも4Kチューナーを内蔵したBDレコーダー 4Kディーガ「DMR-SUZ2060」が11月16日に発売されます。実売予想価格は13万円前後(税別)。

↑DMR-SUZ2060

 

本機の最大の特徴は、4Kチューナーを内蔵しており、テレビにつなぐだけでBS/CS 4K放送が視聴できるようになること(※)。これまでに発売された4Kチューナーを内蔵していない4Kテレビでも、本機を接続すればBS/CS 4K放送が楽しめるようになります。さらに、4K放送の内蔵HDDへの録画およびBDディスクへの保存にも対応しています。

※:受信にはBSデジタル放送受信設備が必要。既存の右旋アンテナで最大6チャンネル、新しい左旋アンテナおよび設備を導入すると最大18チャンネルの視聴が可能

 

また、4Kチューナー内蔵のメリットとして、4Kチューナー単体をテレビにつなぐよりも配線をすっきりとさせることができ、録画のために4Kチューナーとテレビそれぞれに外付けHDDを接続するといったムダも省くことができます。

 

このほか、UHD BD(Ultra HDブルーレイ)や4Kネット動画の再生にも対応しており、これ1台で4Kコンテンツをとことん楽しめる仕様となっています

 

チューナーは、4K/地デジ・BS・CS両対応が1基、地デジ・BS・CS対応を2基の計3基備えており、4K放送+地デジ・BS・CS放送×2もしくは地デジ・BS・CS放送×3の同時録画が可能。録画モードは4K放送のみDR固定となっています。

 

内蔵HDD容量は2TBで、4K放送で最大約130時間の録画が可能。4K放送のBDディスクへの保存は、25GBディスクで約1時間30分、50GBディスクで約3時間となっており、映画などの長時間コンテンツもBDに保存できます。

 

BS/CS 4K放送だけでなく、様々な4Kコンテンツも楽しめるBDレコーダーの登場で、これまで十分に発揮されてこなかった既存の4Kテレビのポテンシャルを100%引き出すことができそうですね。

新進気鋭の風景写真家が語る「アカデミーX」の魅力――初心者から上級者まで納得するそのワケは?

多くの写真ファンの人気を集める富士フイルムX&GFXシリーズ。同社は、それらデジタルカメラを駆使してフォトライフをより楽しむためのセミナーを今春から大幅にリニューアルした。その内容やおすすめの受講方法などを講師の1人でもある写真家・今浦友喜さんに伺った。

アカデミーX講師 今浦友喜さん

1986年、埼玉県生まれ。写真誌の編集者を経て写真家に転向。風景からスナップまで「情景を拾い撮る」スタイルで活動を続ける。作品づくりにとどまらず、写真セミナーなどの講師としても多忙な日々を送る。
https://ja-jp.facebook.com/imaura.yuki

 

↑アカデミーXは、東京会場(富士フイルムイメージングプラザ)、大阪会場(富士フイルム大阪サービスステージョン)、福岡会場(富士フイルム福岡サービスステーション)の全国3か所で開催中

 

■アカデミーXの詳細・申込みはコチラ!
https://imagingplaza.fujifilm.com/academyx

 

魅惑の描画力に惚れ込んだ若き“Xシリーズ使い”

新進気鋭の風景写真家・今浦友喜さん。Xシリーズと出会い、その魅力に心惹かれてしまったという。

「なんといっても色彩美にしびれました。以前はRAW現像、プリントを自宅でしていましたが、狙いどおりに出力するのが一苦労。それがX-T1のJPEGデータをクリエイト(※1)でプリントしたら、一発で最高の仕上がり! 本当に衝撃でした。

 

いま愛用しているのは、X-H1とX-Pro2、それと中判ミラーレスのGFX 50S。私は、紅葉の名所や風景写真家の聖地のような場所に縛られず、琴線に触れた光景を“拾い撮る”スタイルなので、コンパクトなXシリーズはうってつけ。TPOで使い分けますが、特にX-Pro2は携行するだけでワクワクします。シャッターの音もたまりません(笑)」(今浦さん)

↑富士フイルム GFX 50Sを使った今浦さんの作品。「幹から出ていた葉にグッと近づきパースを強め、かわいらしさを狙いました。黄色はハイキーにすると色飽和を起こしがちですが、GFX 50Sの深い色再現はリッチなトーンで描ききっています。『カラークロームエフェクト(※2)』はデジタルの色の常識を塗り替えるほど優れた機能です」(今浦さん)

 

カメラ愛に溢れた今浦さんだけに、その多彩な機能の使いこなしにもこだわりがあり、かつ編集者の経験もあるためか、操作方法などの解説もわかりやすい。CP+で開催された「フォトウォーク」では2年連続で講師を務め、そのナビゲートがすこぶる好評だった。

「デジタルカメラは多機能ですから、意外と皆さん100パーセント使いこなせていなかったりします。中級以上の方でも失礼ながら『こう設定すれば、もっとキレイに撮れるのに』と感じる場面もありました。指導なんておこがましいことじゃなく、少しでもより良い写真表現のためのお手伝いができればと考えています」(今浦さん)

↑「講座では他の参加者にも触発されますし、密度の濃い体験ができると思います」と今浦さん。爽やかなキャラで人気も上昇中だ。「新製品のX-T3も楽しみです!」とメカ好きの横顔も

 

※1:クリエイト・・・富士フイルムが運営するプロラボサービス。リバーサル現像、各種プリント、デジタル出入力サービス等を行う
※2:カラークロームエフェクト・・・GFX 50SやX-T3に搭載されている、彩度が高く階調が出にくい部分に深みのある階調表現を加える機能

 

実践的なアドバイスが新しい表現世界を気づかせる

アカデミーXでの今浦さんの担当セミナーは、直近では『歴史と文化財の町“川越”でスナップ&風景!』撮影講座(9月29日*)が予定されている。

「私の講座では、現場で皆さんがどんなふうに撮りたいのかをお聞きして、具体的なカメラ設定や狙い方のコツなどを丁寧にお伝えしたいです。春の講座での一例を挙げると、露出に迷われていた方に、『ダイナミックレンジ拡張』機能の使い方を説明させていただきました。本機能はハイライトの白トビが自然に抑えられるので汎用性が高く、ノイズが目立つようなこともありません。階調再現が重要な風景写真だからこそ積極的に使っていきたい機能です」(今浦さん)

↑ヒントが満載の、今浦流セミナーの様子。春に開かれた講座では幅広い世代のXユーザーが参加し、今浦さんの話に熱心に耳を傾けていた

 

アカデミーXは今浦さんの講座以外にも、初心者から中・上級者までを対象とした多彩な講座が用意されている。

「中・上級者の方は、経験豊かなプロ写真家による自然風景、ポートレート、スナップ、モノクロなどの実践的な講座がいいと思います。もちろん、Xシリーズ各機種の使い方講座で、操作方法や各種設定を学び直してみるのもいいでしょう。

 

個人的にはXシリーズ対応RAW現像ソフトの講座を受けてみたい(笑)。講師の横山 崇さんはもともと画像処理ソフト開発に携わっていた方で、講座を聞けば目からウロコが落ちること間違いなしです。いずれにしても、まずは1回完結の講座から気軽に試してみるのがおすすめ。実践によって得られる“気づき”は、ガラッと写真を変えられる可能性を秘めていますからね」(今浦さん)

↑東京のセミナールームは富士フイルムイメージングプラザ内。スタジオが併設されていて、ポートレートなど、さまざまな講座で使用することもある。新型カメラやレンズのタッチ&トライコーナーも見逃せない。ギャラリーも要チェックだ

 

【10月の講座にも注目!】

10月21日(日)『昔にタイムスリップ! ~江戸東京たてもの園で風景写真講座~』*

江戸時代から明治、大正、昭和期の建物が復元・保存されている場所で、今浦さんが一味違う風景やスナップ撮影の楽しみ方を教えてくれる。

 

Xシリーズをもっと楽しむための『アカデミーX』 Q&A

Q1 Xシリーズをまだ持っていないのですが、受講可能ですか?

A1 可能です。カメラ貸し出しの講座があります。セミナーごとに対応が異なりますので、お問い合わせ下さい。

 

Q2 仕事帰りでも受講できますか? 土日の講座はありますか?

A2 平日夜の講座や土日の講座もあります。

 

Q3 講座は1クラス何名が定員ですか?

A3 講座によって異なり、8~20名程度。撮影実習を含む講座は16名程度です。

 

Q4 無料講座はありますか?

A4 Xシリーズの使い方を学べる「基礎講座」と「入門講座」は無料です。プロ写真家や専門家による講座は有料で、内容・回数などにより受講料は異なります。

 

Q5 今後、講座の数やバリエーションは増えていくのでしょうか?

A5 いろいろなジャンルやレベルに合わせたセミナーをどんどん増やしていきます。

 

■アカデミーXの詳細・申込みはコチラ!
https://imagingplaza.fujifilm.com/academyx

TEL 050-3786-7034

 

*すでに応募がスタートしているため、申し込みが締め切られている場合があります

 

ソニー、ニコン、そして――キヤノン「EOS R」の登場で「フルサイズミラーレスカメラ」はどうなる?

8月23日発表のニコン「Zシリーズ」に続き、キヤノンも9月5日に新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R」を発表しました。ニコンが高画素機の「Z 7」と高速連写機の「Z 6」の2製品の同時発表だったのに対し、EOS Rのみというのは、やや物足りなさも感じます。が、そこはさすがキヤノンというべきか、画素数を有効約3030万画素に高めつつボディの実売価格を20万円台半ばに抑えた意欲的な中級機に仕上がっており、今後のフルサイズミラーレスカメラの普及に大きく影響を与えるはずです。

 

ニコン、キヤノンという主要メーカーが相次いで新機種を投入したことにより、すでにα7/9シリーズで先行するソニーも含め、今後、このジャンル(フルサイズミラーレスカメラ)がさらに注目を集めることは間違いないでしょう。そこで本稿では、EOS Rのスペックや使用感などを踏まえつつ、現状の3社の立ち位置や課題、注目ポイントなどについて考察していきます。

キヤノン
EOS R
発売:2018年10月下旬予定
参考価格:25万6500円

有効約3030万画素のフルサイズセンサーを搭載する、ミラーレス一眼。新マウントとして、「RFマウント」を採用しています。外観はEOSやEOS Mシリーズの基本デザインを踏襲しており、従来モデルのユーザーなら違和感なく使えるはず。

●撮像素子/36×24㎜有効約3030万画素CMOSセンサー ●レンズマウント/キヤノンRFマウント ●常用ISO感度/100~40000 ●連写/最高約8コマ/秒 ●ファインダー/約369万ドット ●背面モニター/3.15型約210万ドット、バリアングル式タッチパネル ●サイズ/約W135.8×H98.3×D84.4㎜ ●質量/約660g(バッテリー、カード含む)

 

バランスの良さが光る実用的な一台。ユニークな新操作ギミックも

まず、キヤノン EOS Rの基本スペックをチェックしてみると、前述のとおり画素数は約3030万画素で感度は常用で最高ISO40000、連写が約8コマ/秒と、おおよそ他社の高画素機と高速連写機の中間的なスペックとなっています。とはいえ、実用上はプロスポーツなどを撮影するのでない限り十分以上の性能を持っており、デジタルカメラのEOSシリーズ共通の基本思想である「快速・快適・高画質」を体現したカメラだといえるでしょう。

 

AFも同社独自の像面位相差AFである「デュアルピクセルCMOS AF」を採用し、AF測距点も最大143点で画面の横約88%、縦約100%をカバー。加えてAF追従性能なども向上し、瞳AFへの対応や低輝度限界EV‐6を実現するなど、さまざまなシーンでAFの合いやすい仕様となっているのも特徴です。

 

操作性は、既存のEOS Mシリーズのものを踏襲しつつ、ボディ上面に「撮影情報表示パネル」や左右のタップ操作とスライド操作に好みの機能を割り当てられる「マルチファンクションバー」を、レンズ鏡筒部に「コントロールリング」を追加することにより、従来モデル以上に素早いカメラ操作を可能にしています。

↑ボディ背面右手側上部に配置された「マルチファンクションバー」は、バーの左右がボタン(タップ操作が可能)となっており、左右のスライド操作で素早い設定変更が可能。AFやISO感度、ホワイトバランス設定などの機能ショートカットが割り当て可能です(上)。撮影時と再生時で機能を変えることもでき、再生画像の拡大・縮小なども手早くできます(下)

 

↑レンズ鏡筒部に新設された「コントロールリング」。ISO感度や絞り、露出補正などの機能を割り当てて、素早く設定可能。適度なクリック感があり、使用感も上々

 

EVFは約396万ドットと高解像で、背面モニターは3.15型約210万ドットのバリアングル式タッチパネルとなっており、EVF、背面モニターともに快適な撮影が可能。サイズ感は、大きさに関しては他社製品に比べるとやや厚みがあり、大きめに感じられるものの、重さは約660g(ボディ、バッテリー、カード含む)と軽量で、グリップ部も十分な深さと高さがあって握りやすくなっています。

↑実際に手にしてみると、小型・軽量ボディながらEOS一眼レフ同様の高いホールド性に感心しました。EVFが高精細でクリアな点に加え、バリアングル式の背面モニターを搭載しているフルサイズミラーレスカメラはほかになく、本機の魅力の1つとなっています

 

このように、ボディ単体で見ると飛びぬけたスペックは多くはないものの、実際に手にしてみると、トータルでのバランスの良さが光り、実用的なカメラだと実感できます。

 

意欲的なレンズラインナップに高まる期待。マウントアダプターはまさかの4種類!?

レンズに関しては、マウントに新しい「RFマウント」を採用。EFマウント同様の内径54㎜の大口径を確保しながら、ミラーがないことでショートバックフォーカス化(レンズ最後端から撮像面までの距離が短いこと)を可能にし、レンズ設計の自由度や画質を高めることに成功しています。

 

ボディと同時に発表されたレンズは、24-105㎜F4、28-70㎜F2、50㎜F1.2、35㎜F1.8マクロの4本。大口径レンズ中心のラインナップで、その性能が気になるところ。特に28-70㎜F2は、フルサイズ用としてはこれまでにない、ズームレンズで開放F2の超大口径を実現しており、新たな写真表現が可能になるレンズとして要注目の1本です。

↑RF24-105㎜ F4L IS USM。F4の標準ズームとしては小型・軽量で質量は約700g。約5段分の強力なレンズ内手ブレ補正を搭載している点も魅力。発売は2018年10月下旬予定で、参考価格は15万円

 

↑RF50㎜ F1.2L USM。F1.2と極めて明るく、高解像、高コントラストな標準レンズ。美しく大きなボケ描写が得られ、収差も極めて少ない仕様となっています。発売は2018年10月下旬予定で、参考価格は31万5900円

 

↑RF28-70㎜ F2L USM。ズーム全域でF2の明るさを実現した標準ズームレンズ。3枚の非球面レンズと3枚のスーパーUD&UDレンズを使用し、実用的な大きさで大口径化。最短撮影距離も39㎝と被写体に十分近寄って撮れるのも魅力です。発売は2018年12月下旬予定で、参考価格は40万8100円

 

↑RF35㎜ F1.8 Macro IS USM。最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロレンズ。F1.8と大口径で約5段分の手ブレ補正機構も搭載されているので、手持ちでの近接撮影が楽しめます。305gと小型・軽量で、通常撮影時も高画質が得られます。発売は2018年12月下旬、参考価格は6万8710円

 

現状では4本のみのラインナップということで、交換レンズの少なさを気にする人がいるかもしれません。しかし、別売の純正マウントアダプターを併用することでEFマウントレンズが一眼レフボディと遜色なく使えるので(EF-Mレンズ除く、EF-Sレンズはクロップで対応)、RFマウントにないレンズはEFマウントレンズで補完できます。EOS一眼レフユーザーにとっては、現在使用中のレンズがそのまま使えるのは大きなメリットといえるでしょう。

 

興味深いのは、純正マウントアダプターを4種類も用意している点。特にEFレンズ使用時にコントロールリングを使えるようにしたアダプターが用意されている点がユニークです。

↑マウントアダプターは、通常の「マウントアダプター」(上から1番目、参考価格/1万3770円)のほか、コントロールリング付きの「コントロールリングマウントアダプター」(同2番目、参考価格/2万7500円)、フィルター内蔵型の「ドロップインフィルターマウントアダプター円偏光フィルター A付」(同3番目、参考価格/4万1310円)と「ドロップインフィルターマウントアダプター可変式NDフィルター A付」(同4番目、参考価格/5万5080円)の4種類を用意。発売は、上2つが2018年10月下旬、下2つが2019年2月下旬予定

ソニー、ニコン、そしてキヤノン――フルサイズミラーレスカメラ市場はどうなる?

キヤノン EOS Rの登場で国内主要3社がフルサイズミラーレスカメラで競争するという状況になりました。ユーザーにとっては選択肢が増えてカメラを選ぶ楽しみが増したわけですが、実際のところ、どのカメラを選べばいいかは悩ましい問題でもあります。

 

まず、このジャンルで先行するソニーは交換レンズが豊富で、ボディもスタンダードといえる「α7Ⅲ」、高画素な「α7RⅢ」、高感度な「α7SⅡ」、高速連写仕様の「α9」が揃い、従来モデルも併売しているので、必要な性能や予算に応じた選択ができるというメリットがあります。

 

ニコン Zシリーズは、高画素機のZ 7と高速連写機のZ 6を用意。専用レンズは現状では数が少ないものの、超大口径の高画質レンズが使えるメリットがあります。

 

キヤノンはボディこそ1機種ですが、ニコン同様に超大口径レンズがラインナップされている点がメリット。20万円台半ばでバランスに優れたボディが使えると考えるとお買い得に思えます(その点は、ニコン Z 6も20万円台で購入できて魅力的です)。

 

また、ニコンとキヤノンに関しては、モーター内蔵タイプであれば、従来の一眼レフ用レンズをアダプターを介して専用レンズ同様の使用感で使えるというのもメリットの1つです(ソニーもAマウントレンズが使えますが、AFについてはトランスルーセントミラー方式になります)。

↑11月下旬発売予定のニコン Z 6。有効2450万画素で約12コマ/秒の連写が可能です。操作性などは上位機種のZ7同様で、重さも675g(バッテリー、カード含む)と小型・軽量。参考価格は27万2700円(ボディ)とフルサイズミラーレスとしては比較的低価格。ただ、記録媒体が高価なXQDカードのみとなっている点が費用面でやや気がかり。アダプター併用で多くのFマウントレンズも使用可能な点は同社の一眼レフユーザにとってうれしいところ

 

↑ソニー α7Ⅲ。画素数は有効約2420万画素で約10コマ/秒の連写が可能。実売価格が23万3000円と最新のフルサイズミラーレスカメラとしては低価格。本機に限らず、α7シリーズは3世代目と熟成が進んでおり、カメラのレスポンスや操作性などがかなりこなれてきているのも魅力です

 

ニコンとキヤノンはレンズ性能を追求している一方で、最初のラインナップが高価なレンズ中心となっており、高画質かつ手ごろな価格の普及タイプレンズの登場が期待されます。これはソニーも同様ですが、Eマウントレンズは、すでに低廉なサードパーティー製レンズが登場しつつあります。

↑タムロン 28-75mm F2.8 Di III RXD(Model A036)。ソニーEマウントの大口径標準ズーム。高い解像力と柔らかなボケ描写を両立した高性能レンズながら、実売で9万4500円と購入しやすい価格も魅力。ニコンZマウント用やキヤノンRFマウント用の登場も期待したい1本です

 

このように各社特徴がありますが、共通しているのは、静止画だけでなく、本格的な4K動画撮影機能なども盛り込むなど、将来性の高いモデルを投入している点。今後を見越してこれからフルサイズカメラを買うなら、ミラーレスカメラが有力な選択肢になるでしょう。

 

将来的にミラーレスカメラの性能や機能は、まだまだ伸びてくるはずです。既存の一眼レフユーザーならまずはサブカメラとして、新規ユーザーなら使いやすいフルサイズ・エントリーとして、各社の20万円台のフルサイズミラーレスカメラ(ソニー α7Ⅲ、ニコン Z 6、キヤノン EOS R)を検討してみてはいかがでしょうか?

寄れる“大口径広角レンズ”はやはり良い!! 富士フイルム「XF 16mm F1.4 R WR」で実感

吉森信哉のレンズ語り~~語り継ぎたい名作レンズたち~~ 第7回「富士フイルム 広角で寄れる大口径単焦点レンズ」

 

高画質設計のズームレンズは、どうしてもレンズの構成枚数が多くなる。だが、現在の製品では、光学特性に優れる特殊硝材やガラスの採用や、ナノレベル(1ナノメートルは、100万分の1ミリメートル)の最新コーティングの採用などにより、サイズの肥大化を抑えながら逆光特性なども向上させているものも少なくない。

 

そんなズームレンズの高性能化が進む一方で、それでもなお、単焦点レンズの魅力は捨てがたい。開放F値が明るくてもズームレンズより小型軽量設計が可能だし、ズームレンズでは難しい抜群に明るい開放F値も可能になる。そして、現在の大口径単焦点レンズにも、先ほど述べた先進技術が採用されている。だから、満足度の高い優れた描写性能を得ることができるのだ。

 

【今回紹介するレンズはコレ!】

15cmまで寄れる開放F1.4の広角24mm


富士フイルム
XF 16mm F1.4 R WR
実売価格11万3660円

35ミリ判換算「24mm相当」の広角になる大口径単焦点レンズ。開放F値1.4の明るさを持ちながら、世界で初めて(※)15cmまでの接写を可能にした。また、最速0.1秒の高速AFも実現し、過酷な環境下でも活躍する防塵・防滴・-10℃の耐低温構造も備える。約375gの軽量さと、コンパクトサイズも魅力。2015年5月発売。

●焦点距離:16mm(35mm判換算:24mm相当) ●レンズ構成:11群13枚 ●最短撮影距離:0.15m ●最大撮影倍率:0.21倍 ●絞り羽根:9枚(円形絞り) ●最小絞り:F16 ●フィルター径:67mm ●最大径×全長:73.4mm×73mm ●質量:約375g

※APS-Cサイズ以上のカメラ用で、開放F値1.4の24mm相当のレンズとして(発表時点)

 

高性能ズームレンズとは違う軽快さが魅力

現在のXシリーズの交換レンズ群で、広角24mm相当(実焦点距離16mm)をカバーするズームレンズは、広角ズームの「XF 8-16mm F2.8 R LM WR」(2018年11月下旬発予定)と「XF 10-24mm F4 R OIS」、標準ズームの「XF 16-55mm F2.8 R LM WR」の3本である。このうち、明るさと高画質の両方にこだわるとなると、XF 8-16mm F2.8 R LM WRと、XF 16-55mm F2.8 R LM WRの2本が選択肢となるだろう。

↑XF 16-55mm F2.8 R LM WR。実売価格は12万1180円

 

↑XF 8-16mm F2.8 R LM WR。2018年11月下旬発売予定で、希望小売価格は27万7500円(税別)

 

この2本、高画質かつズームレンズならではの利便性が魅力ではあるが、XF 8-16mm F2.8 R LM WRは全長121.5mm・重さ約805g、XF 16-55mm F2.8 R LM WRは、全長106mm・重さ約655gと、どちらもそれなりのサイズと重さになる。一方、単焦点の「XF 16mm F1.4 R WR」は全長73mm・重さ約375g。両ズームレンズと比べると、かなり小振りで軽量である。しかも、開放F値が“2絞り”も明るいのだ。

↑F1.4という抜群の明るさを誇るXF 16mm F1.4 R WRだが、APS-Cサイズ用ということもあり、そのサイズや重さは思ったほど“ヘビー級”ではない(フルサイズ対応の同クラスの製品は、大体重さは大体600g台になる。だが、本製品は300g台と各段に軽量だ)

 

「XF 16mm F1.4 R WR」の操作性や質感をチェック!

XF 16mm F1.4 R WRは重さ約375gの軽量設計が特徴のレンズだが、鏡筒は金属製でその材質感や仕上げはとても上質である。フォーカスリングも金属製で質感が高く、前後にスライドさせることでAFとMFが切り換えられる(AFはフロント側、MFはマウント側)。このスライド操作も快適で、AFの位置ではフォーカスリングは誤って回転しないようロックされる仕様となっている。

↑プラスチック製の花形フードが付属。このフードとは別に、剛性や質感に優れるアルミ製の角型フード「LH-XF16」が別売で用意されている

 

AFの挙動は、少しスムーズさに欠ける印象だが(クックッと動く感じ)、速度は広角レンズとしては不満のないレベル。また、AF作動音も割と静かで気にならない。

 

また、富士フイルムの交換レンズは、多くの製品が指標入りの絞りリングを装備している。このXF 16mm F1.4 R WRも絞りリングを備え、1/3段刻みでクリックが設けてあり、快適に絞りの微調節が行える。

↑マウント部近くに、指標入りの絞りリングを装備。昔のカメラに慣れ親しんだ人なら、違和感なくスムーズに扱えるだろう

 

やや惜しいと感じるのは、「円形絞り」が採用されているものの、ほかの円形絞り採用レンズと比較すると、少し角が見られる点(1、2段絞った状態でチェック)。とはいえ、その角はさほど目立たないし、極端に絞り込んでも径の形は整っている。

 

広角レンズゆえに開放F1.4でもボケ効果は感じにくい?

続いて描写性能をチェック。まずは本製品の開放値「F1.4」と、一般的な大口径ズームレンズの開放値を想定した「F2.8」で、背後のボケ具合を比較してみた。

 

【F1.4とF2.8のボケ具合を比較】

実焦点距離が「16mm」と短いため、被写体との距離が極端に近くない限り、F1.4でも“背景が大きくボケる”という印象はあまりない(ボケの大きさは実焦点距離の長さに比例する)。それでも、背景手前の木造家屋あたり(丸型ポストの右側)を見比べると、F1.4の方はF2.8よりもボケの大きさが実感できる。

↑F1.4(上写真)とF2.8(下写真)の比較/共通データ:富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート WB:オート ISO400

 

“最短撮影距離10cmの差”が大きく描写を変える

被写体との距離を詰めて“相手の懐に踏み込む”撮り方は、広角特有のダイナミックな描写につながる。この撮り方で重要になるのが「最短撮影距離」である。特に、画角が広くて遠近感が誇張される広角域では、近接時のわずかな距離の違いによって、画面に写る範囲や被写体の大きさがかなり変わってくる。

 

XF 16mm F1.4 R WRの最短撮影距離は「15cm」と、このクラスの広角単焦点レンズとしては非常に短い。一方、広角ズームのXF 8-16mm F2.8 R LM WRは「25cm」で、標準ズームレンズのXF 16-55mm F2.8 R LM WRは広角マクロ時に「30cm」である。広角24mm相当で撮影する場合、この10/15cm距離の差が、大きな影響を与えるのである。

↑フォーカスリングをMFに切り替えて、最短撮影距離「0.15m(15cm)」に設定した状態(上の数字と線は、被写界深度の表示)。撮影距離が15cmの場合、レンズ先端から被写体(ピント位置)までの距離はわずか5cmくらいである。

 

【撮影距離での描写の違い(15cm/25cm)】

花壇に咲いていた、色鮮やかなマリーゴールドの花。そのなかの一輪に注目し、最短撮影距離「15cm」と、ほかの広角レンズの最短撮影距離に多い「25cm」を撮り比べてみた。両者の差はわずか10cmだが、画面に写り込む範囲や花の大きさは、思った以上に違ってくる。

↑撮影距離15cmで撮影した写真(上)と25cmで撮影した写真(下)/共通データ:富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F2.8 WB:オート ISO200

作例で見る「明るい広角レンズ」の魅力

ここからは、作例とともに本レンズの魅力を語っていこう。

 

【その1】

屋内の様子をしっかり写し込める

移築され復元された茅葺の農家。その内部の囲炉裏端を、自然光を生かしながら撮影した。24mm相当の広角画角により、内部の様子(背景)もしっかり写し込める。また、開放F1.4のボケ効果により、自在鉤(じざいかぎ)の背後も適度にぼかすことができた。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F1.4 1/20秒 -0.3補正 WB:オート ISO500

 

【その2】

自然な描写も誇張した描写も可能

24mm相当の画角や遠近描写は、超広角レンズ(20mm相当より短いレンズ)ほど強烈ではない。だが、建物を斜めから狙って奥行きをつけると、肉眼とは異なる“遠近感の誇張”を表現することができる。使いようによって、自然な描写にも誇張した描写もできるのだ。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F8 1/320秒 WB:オート ISO200

 

【その3】

寄りながら背後の様子や雰囲気を写し込める

古刹の山門前にあったモミジに、最短撮影距離の短さを生かして“一葉”に近づいて撮影。標準や望遠での近接撮影とは違い、背後の様子や雰囲気も写し込めるのが広角レンズの特徴だ。そして、接近しながらF1.4で撮影したことで、通常の広角撮影とは違う大きなボケ効果も得られた。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F1.4 1/250秒 +0.3補正 WB:オート ISO200

 

【その4】

画面周辺の歪みも目立たない光学設計

本レンズは非球面レンズ2枚やEDガラスレンズ2枚を使用し、歪曲収差や色収差など諸収差を効果的に補正した光学設計だ。広角レンズで目立ちがちな“画面周辺近くの直線の歪み”も、しっかり抑え込まれるのである(電気的な補正ナシで)。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F2.8 1/15秒 -0.3補正 WB:オート ISO1600

 

【その5】

先進のコーティング技術でクリアな描写を実現

レンズ全面に、透過率の高いHT-EBCコートを施し、独自開発のナノGI(Gradient Index)コーティング技術も採用。これにより、斜めの入射光に対しても効果的にフレアやゴーストを低減。今回、画面内に強烈な太陽を入れて撮影したが、予想以上のクリアさに感心した。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F8 1/1700秒 +0.7補正 WB:オート ISO400

 

【その6】

被写体の懐に大胆に踏み込める

ピンク色のペチュニアの花の間から、クローバーに似たカタバミの葉が顔をだす。その“ピンクと緑のコントラスト”に惹かれて、15cmの最短撮影距離近くまで接近して撮影した。被写体の懐に大胆に踏み込める本製品ならではのアプローチである。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F2.8 1/420秒 WB:オート ISO200

 

【その7】

適度なボケで背景がスッキリ

色が薄くなった焼き物のタヌキ。ちょっと強面だが、首をかしげるポーズが可愛らしい。F1.4の開放で撮影したことで、雑然とした背景が適度にボケた。また、よく見ると、鼻先の部分もボケている。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F1.4 1/320秒 -0.3補正 WB:オート ISO400

 

“ここ一番”の重要な場面で、大口径広角の魅力を実感

今回取り上げたのは、開放F値「1.4」の大口径広角レンズだが、一般的に「広角」は、ボケの大きさや手ブレの心配をすることが少ない画角である。だから、標準や中望遠と比べると“大口径単焦点レンズの恩恵”を実感しにくいかもしれない。

 

だが、実際に大口径の広角レンズを使い込むと、軽快な単焦点レンズのフットワークの良さや、被写体の懐に踏み込める最短撮影距離の短さに感心する。

 

そして、光量に恵まれない場所や、被写体に接近した際に背景処理を行いたいときなど、“ここ一番”の場面で広角レンズの抜群に明るい開放F値のありがたさが実感できるだろう。

【比べてみた】1万円以下の格安プロジェクターと10万円以上の高い機種は何が違うの?「初めてのプロジェクター」の選び方

週末の映画鑑賞でちょっとした癒しに、友だちや家族との上映会に……1台持っておくといろいろ楽しいプロジェクター。しかし、店頭にたくさん展示されているテレビなどと違い、事前に試して比較するのが難しいという導入のハードルがあります。

 

10万円以上の中級~高級モデルを選んでおけばハズレは少ないとはいえ、最近は通販サイトなどで1万円を切る格安プロジェクターもちらほら。そこまで価格が開いていると、安い方を検討したくなるのも当然ですよね。ということで今回は「高いヤツと安いヤツは何が違うのか?」を、松・竹・梅の3モデルで実際に確かめてみることにしました。

 

この3製品をチェックしてみた

プロジェクターの性能はかなりピンキリで、家庭用でも高級機だと100万円を超えてしまいます。ここでは「初めてのプロジェクター」として現実的な選択肢に入りそうな、最大10万円ぐらいのものを基準に3機種を集めました。

 

1台目はエプソン「EH-TW5650」(実売価格:約11万円)。今回選んだ3台のうち最も高価ですが、国内メーカーのフルHDモデルとしてはコスパのいい製品です。筆者も過去にテストしたことがあり、「プロジェクター入門にはこれを選んでおけば文句なし」と感じられた一台でもあります。

↑エプソン「EH-TW5650」

 

2台目はエプソン「EB-W05」(実売価格:約6万円)。基本的にはビジネス用途向けのモデルで、解像度はやや低めのWXGA(720p)となりますが、基本性能は悪くない1台。いくつかの通販サイトで人気ランキング1位になっている機種でもあり、「EH-TW5650」とどれぐらい違うのかをテストしたいと思います。

↑エプソン「EB-W05」

 

3台目は海外の格安プロジェクター、DBPOWER「PJ06」(実売価格:約7000円)です。Amazonなどで注目を集めている機種で、「この値段で買えるなら…」と気になっている人もいるのではないでしょうか。1万円を切るプロジェクターは筆者もまったく未知の世界だったので、今回はおそるおそる試してみることにしました。

↑DBPOWER「PJ06」

 

 

DBPOWER「PJ06」は真っ暗な部屋で使わないと厳しい?

今回のテストは、上位モデルの映像で目が慣れてしまうと格安モデルが圧倒的に不利だろう……という考えから、低価格なものから順番に見ていくことにします。

 

まずは7000円の格安機「PJ06」。こちらは、本体サイズがとても小さかったのが好印象。これぐらいの大きさなら、ポータブルとして外出先へ持ち出すような使い方もしやすそうです。映像は、40インチ程度の画面サイズだと「お、意外と見れるか?」と感じられたものの、スクリーンから距離をとり、80インチ程度まで画面を大きくしたときの明るさ不足がかなり気になりました(テストは日中におこない、完全には遮光できなかったので特につらかった……)。また、もともと解像度が低い機種なので当然といえば当然ですが、映画の字幕などもつぶれやすいので注意が必要です。

【スペック】解像度:800×480(WVGA) 明るさ:1500ルーメン コントラスト比:1000:1 本体サイズ:187×149×77mm

 

↑映像をスクリーンに投写したところ

 

↑今回比較したエプソン2製品(中央/右)と並べてみると、本体サイズは圧倒的に小さい

 

エプソン「EB-W05」は画質よし、コスパよし!

2番目に試した「EB-W05」、この機種で画面を映して第一声が……「うわっ、きれい」! 格安機の「PJ06」とはスペックがまったく違うので、何から何まで良くなりますが、ひと目見て違うのが明るさです。カーテンを閉めず、部屋の明かりも少しついている日中の部屋で投写をしても、画面と文字がくっきりと見えました。ホームシアター用としてはちょっと解像度が低めなのが懸念材料だったものの、80インチぐらいの画面サイズではあまり気になりません(むしろ、現時点では大満足)。画面位置の補正が簡単にできるようになっているのも特徴で、特にシビアな高さ位置調整がしやすかったのは◎です。

【スペック】解像度:1280×800(WXGA) 明るさ:3300ルーメン コントラスト比:15000:1 本体サイズ:302×234×77mm

 

↑映像をスクリーンに投写したところ

 

↑本体下面に引き出し式のスタンドがあり、画面の投写方向を微調整できます(「EH-TW5650」にも同様の機能あり)

 

エプソン「EH-TW5650」は至れり尽くせりを感じられる1台

そして最後が「EW-TW5650」。その性能の高さは知っていたものの……あらためて他2台と比べてみると、より本格的なホームシアターらしい高画質です。やはり解像度が高いのが重要で、80インチ以上の大画面にしても“ドット感”がなく、なめらか。映画の字幕や、Blu-rayのメニュー画面などで字が細かく表示されるとき特に違いが実感できます。セッティング時に便利な画面位置の補正機能が充実しているほか、映像モードの変更で使用中の排気音が簡単に小さくできるのも良い。性能的に至れり尽くせりな分、本体がかなり大きくかさばるのは、致し方ないところですね。

【スペック】解像度:1920×1080(フルHD) 明るさ:2500ルーメン コントラスト比:60000:1 本体サイズ:309×278×107mm

 

↑映像をスクリーンに投写したところ

 

↑輝度を抑えた「シネマ」モードに変更すると、本体の排気音がかなり小さくなります。静かに映画を観たいときにはありがたい

 

初めてのプロジェクターに「EB-W05」を勧めたくなった理由

こうして比べてみると、高い(安い)プロジェクターは何が違うのか? が少し見えてきました。まず、安いモデルは「大画面で映したときに明るさ不足になる」(プロジェクターを投写面から離すと、画面が大きくなるかわりに暗くなる)ということを知っておいたほうがいいでしょう。価格に直結する画面解像度に関しては、比べれば違いはわかるものの、WXGA以上であれば(フルHDに満たなくても)見るに堪えない……というほどではありません。

 

今回の3モデルは、どの機種も「価格なりの価値」を感じられますが、コスパを含めトータルでおすすめしたいと感じたのは6万円の「EB-W05」。ビジネス(プレゼン)特化の製品と思いこんでやや敬遠していましたが、「初めてのプロジェクター」としてはかなり楽しめるでしょう。エプソンは画面補正機能が豊富で、設置が簡単なのもいい。「上を知らなければコレで十分」という感じです。

 

いっぽう、同じエプソンで11万円の「EW-TW5650」は、価格が倍近くまで上がるものの、それだけに不満が見当たりません。映画やアニメをじっくり楽しみたい、高画質のシアターに憧れているという人はケチらずにこちらを選んでほしいところ。ホームシアター用のプロジェクターとしては、むしろここがエントリークラスです。

 

逆に、ある意味「画面サイズは小さめでもいい」「常に真っ暗な部屋で使うから大丈夫」という割り切りがあれば、7000円の「PJ06」も安さなりの利用価値はありそうです。なにしろ破格の安さなので……。多少の不便は承知のうえで、安いものを工夫して使うという楽しみ方も個人的にはありだと思います。使う目的やシーンにあわせて選んでみてください。

 

これがソニーの最高画質! 有機EL&液晶ブラビアのフラッグシップ「A9F」「Z9F」登場

ソニーは、次世代高画質プロセッサーを搭載した4Kブラビアのフラッグシップモデルとして、有機ELテレビ「A9Fシリーズ」と液晶テレビ「Z9Fシリーズ」の2シリーズ4機種を10月13日に発売します。

 

ラインナップは、有機ELの「A9Fシリーズ」が65型「KJ-65A9F」(実売予想価格65万円前後)と55型「KJ-55A9F」(同45万円前後)の2機種、液晶の「Z9Fシリーズ」が75型「KJ-75Z9F」(同90万円前後)と65型「KJ-65Z9F」(同60万円前後)の2機種となります。

 

次世代プロセッサーを搭載した新フラッグシップ

今回発表された2シリーズは、ソニーが独自に設定した厳しい内部基準をクリアした最高峰モデルにのみ付与される「MASTER Series(マスターシリーズ)」として位置づけられるブラビアのフラッグシップモデル。

↑IFA2018に出展されたMASTER Series「A9F」

 

両モデルとも最新の高画質プロセッサー「X1 Ultimate」を搭載しており、そのリアルタイム処理能力は従来の「X1 Extreme」の約2倍に向上。より細部まで高精細化する「オブジェクト型超解像」や、デュアルデータベース分析による高性能なノイズリダクション、より細部まで高コントラスト化する「新HDRリマスター」といった高画質化技術の性能が大幅に強化されています。

↑高画質プロセッサー「X1 Ultimate」

 

高輝度になった有機ELと高視野角/高コントラストを両立した液晶

4K有機ELテレビ「A9Fシリーズ」は、深い黒から高輝度映像までも忠実に再現する独自のパネル制御技術「Pixel Contrast Booster」を新たに搭載。高輝度時の色表現をより鮮やかにし、有機ELパネルのポテンシャルを最大限に発揮します。

 

また、画面そのものを振動させて音を出す「Acoustic Surface」を進化させた「Acoustic Surface Audio+」により、従来の2.1ch(実用最大出力50W)構成にセンターと左右のサブウーファーを加えた3.2ch(同98W)構成へ強化され、立体的な音質が楽しめるようになりました。

↑A9Fの背面

 

さらに、新機能の「センタースピーカーモード」により、AVアンプやホームシアターシステムと組み合わせればA9Fをセンタースピーカーとして利用可能に。サラウンドシステム構築時でも画面から音が聴こえる体験を維持します。

 

4K液晶テレビ「Z9Fシリーズ」は、動きの速い映像で明るさを保ったまま残像感を低減できる独自技術「X-Motion Clarity」のほか、高コントラストなパネルで広視野角を可能にする新技術「X-Wide Angle」を採用。ななめから見てもクッキリとした画質で映像を楽しめます。

↑4K液晶の「Z9F」

 

↑Z9Fの背面

 

両シリーズに共通する仕様として、Android 8.0に対応しているほか、テレビ本体にマイクが内蔵されており、ブラビアに話しかけるだけで、テレビの電源のオン/オフやチャンネルの切り替え、テレビ番組やインターネット動画を検索できるなど、ハンズフリーによる音声操作・検索が可能。

 

また、Googleアシスタントに対応したソニーの機器や他社の対応機器をGoogle Homeアプリで連携させると、対応機器の音声操作が可能になります。Amazon Alexaにも対応し、Amazon EchoなどのAmazon Alexa搭載デバイスに話しかけることで、ブラビアのボリュームコントロールや電源のオン/オフなどの操作も行えます。

 

さらに、従来モデルと比較し、Netflixアプリは最大約1/4、YouTubeアプリは最大約1/2の起動時間を実現。Netflixと共同開発した、クリエイターの制作意図を忠実に再現する「Netflix画質モード」も搭載しています。

 

なお、いずれもBS/CS 4Kチューナーは搭載しておらず、12月1日からスタートする4K放送を視聴するには外付けチューナーが必要となります。

 

BS/CS 4K放送が楽しめる外付けチューナーも

テレビの発表に合わせて、BS/CS 4K放送を受信できる4Kチューナー「DST-SHV1」(実売予想価格5万5000円前後)も11月10日に発売されることが決定しました。HDMI端子を備えた4Kテレビと接続することで4K放送を高画質で視聴できます。本機には、BS/CS 4Kチューナーを2基搭載しており、4K放送を視聴しながら、別の4K放送の裏番組の録画が可能です。

↑4Kチューナー「DST-SHV1」

 

4Kチューナーこそ搭載していないものの、次世代プロセッサーの採用やAndroid 8.0の採用など、確実なブラッシュアップが施されたソニーの新フラッグシップ機「A9F」「Z9F」シリーズに注目が集まりそうです。

ソニー・オーテク・ゼンハイザーなど注目オーディオ製品がズラリ揃ったIFA2018レポート

IFAには毎年秋冬に発売されるポータブルオーディオの注目製品が勢揃いします。ヨーロッパや日本の人気ブランドが発表した新製品を振り返ってみましょう。

 

ソニーはフラグシップイヤホン「IER-Z1R」など多彩な製品を発表

ソニーは日本で発売が決まった1000Xシリーズの第3世代機「WH-1000XM3」のほか、プールや海で泳ぎながらでも使える完全ワイヤレスイヤホン「WF-SP900」、エントリークラスのウォークマン「NW-A50」シリーズが注目されました。ウォークマンのほかにヨーロッパでは参考展示として紹介されていた“ステージモニター”「IER-M9」「IER-M7」は日本でも特に注目されそうな、音楽クリエーターの声を開発に採り入れたプロフェッショナル志向のイヤホンです。

↑ソニーの高い防水機能と音楽プレーヤーを搭載した完全ワイヤレスイヤホン「WF-SP900」

 

プレミアムクラスの“Signature Series”から登場するフラグシップイヤホン「IER-Z1R」は日本で未発表の製品ですが、ダイナミックとBAによるユニークなハイブリッドドライバー仕様。3Hzから100kHzまでのワイドレンジ再生にも要注目です。

↑Signature Seriesとしてくわわるフラグシップイヤホンの「IER-Z1R」

 

新しいヘッドホン、WH-1000XM3についてはヨーロッパではソフトウェアのアップデートによりGoogleアシスタントの機能を内蔵することも明らかにされています。またAmazon Alexaとの連携にも対応するプロトタイプがIFAには出展されていました。それぞれのAIアシスタントへの対応が日本国内でどうなるのか、発売後も要チェックです。

↑WH-1000XM3はアマゾンのAIアシスタント「Alexa」対応も検討中。会場に試作機が展示されていた

 

人気のブランドから完全ワイヤレスイヤホンがそろい踏み

ほかにも人気・実力ともに日本でもトップクラスの3つのブランドが完全ワイヤレスイヤホンを発表しました。

 

オーディオテクニカは音質重視の“Sound Reality”シリーズに加わる「ATH-CKR7TW」と、スポーツタイプの「ATH-SPORT7TW」を発表しました。欧州での発売時期は11月頃。価格は前者が249ユーロ(約3万2000円)、後者が199ユーロ(約2万5000円)になることが明らかにされています。

 

去る7月中旬に発売を予定していた「ATH-CKS7TW」の展開が中止になったため、改めて今回発表された2機種がオーディオテクニカにとって、初めての完全ワイヤレスイヤホンということになります。「ATH-CKR7TW」は、内蔵するBluetoothレシーバーで受けた音楽信号をチップと一体型になっているDACとアンプを使わずに、音質を重視した外付けのDAC/アンプに送り込む設計としています。クリアで歯切れが良く、Bluetooth再生とは思えないほど情報量にも富んだサウンドが実現できた理由がここにあります。BluetoothのオーディオコーデックはaptXにも対応。カラバリはブラックとグレーの2色です。

↑オーディオテクニカの「ATH-CKS7TW」

 

「ATH-SPORT7TW」は本体をIPX5相当の防滴設計とした、雨や汗濡れにも強いスポーツイヤホンです。明瞭度の高い中低域の鮮やかな押し出し、引き締まったサウンドが特徴的なだけでなく、外字のくぼみに広くフィットするような専用のイヤーフィンが、頭や体を激しく動かしてもビクともしない安定した装着感を実現してくれます。

↑スポーツタイプの「ATH-SPORT7TW」も2色展開

 

なお、オーディオテクニカからは2014年に発売されたハイレゾ対応ポータブルヘッドホン「ATH-MSR7」を改良した後継機「ATH-MSR7b」や、Sound Realityシリーズの高音質ワイヤレスヘッドホン「ATH-SR50BT」、軽くて内蔵バッテリーのスタミナが約70時間というロングライフ設計を実現した「ATH-SR30BT」など魅力的な製品が目白押し。日本での発売に関する正式なアナウンスがとても待ち遠しいですね。

↑ハイレゾ対応ポータブルヘッドホンの「ATH-MSR7b」

 

ゼンハイザーもブランド初の完全ワイヤレスイヤホン「MOMENTUM Ture Wireless」を発表しました。ヨーロッパでは11月の中旬に299ユーロ(約3万8700円)で販売を予定しています。

↑ゼンハイザーの完全ワイヤレスイヤホン「MOMENTUM True Wireless」

 

音質は「MOMENTUM Wireless」や「MOMENTUM Free」とはまたひと味ちがう、インパクトのある力強さが感じられました。BluetoothのオーディオコーデックはaptX classicのほか、低遅延性能を特徴とするaptX Low Latencyにも対応しています。左右間の接続はNFMI。両サイドパネルがタッチセンサーリモコンになっていて、音量のアップダウンもイヤホン単体で操作ができます。本体はIPX4相当の防滴仕様。ファブリック素材の外装を採用するスタイリッシュな充電ケースも魅力です。

↑充電ケースもスタイリッシュなファブリック仕様

 

そしてJBLからも完全ワイヤレスイヤホンの第2弾が登場。「JBL Endurance PEAK」はIPX7というハイレベルな防水対策を施した、スポーツシーンにも安心して活用できるタフネスを特徴としています。ヨーロッパでは11月に149ユーロで発売を予定しています。日本円だと2万円を切る価格帯になるところも気になります。

↑JBLの完全ワイヤレスイヤホン「JBL Endurance PEAK」

 

耳に掛けるイヤーハンガータイプのイヤホンで、変わったデザインに見えるかもしれませんが、試作機でためした装着感は思いのほか心地よく、イヤーハンガーと組み合わせた安定感は抜群に良かったです。サウンドも過度に低域にバランスをシフトさせずに、切れ味で勝負したチューニングに好感が持てました。本体側のマグネットで吸着するイヤーハンガーを外すと電源がオンになるギミックもJBLらしいところ。

 

ベイヤーがブランドロゴを一新

日本でも人気の海外ブランドは、ほかにもドイツのベイヤーダイナミックが今年もIFAに出展していました。同社のヘッドホンやイヤホンには「beyerdynamic」というアルファベットとタテの4本線のロゴが入っていました。今年の秋以降に発売される製品から、既存の現行製品までブランドロゴがアルファベットの「Y」をデザインした新しいロゴに変更されます。

↑創立90年を超える老舗、ベイヤーダイナミックがブランドロゴを一新した

 

ベイヤーダイナミックのスタッフによると、新しいロゴは「Your beyerdynamic(あなたのベイヤーダイナミック)」という、新しいブランドスローガンから生まれたもの、あるいは「beyer」の真ん中に「Y」があることからインスパイアされたものなのだそうです。ベイヤーダイナミックは昨年のIFAで、ドイツのスタートアップであるMimi(ミミ)が開発した、ユーザーの音の“聴こえ方”を測定してリスニング感を向上させるアルゴリズムを搭載する「MIY(Make It Yours)」アプリに対応する「AVENTHO Wireless」を発表しました。このアプリを中心とした、ベイヤーダイナミック独自のプラットフォームを「MOSAIC(モザイク)」としてブランド化して、新たに発売するワイヤレスヘッドホン&イヤホンに対応させます。今後は「ユーザーの耳に最適なポータブルオーディオ」を強化していくという思いが、「Your beyerdynamic」というスローガン、あるいはブランドロゴの「Y」の文字に込められています。

 

以上の新しいブランド戦略を踏まえて、“生まれ変わったベイヤーダイナミック”が初めて発売する製品がアクティブNC+Bluetoothリスニング機能を搭載する「LAGOON ANC」、ネックバンドタイプのノイズキャンセリングイヤホン「BLUE BYRD ANC」に、Bluetoothの入門機「BLUE BYRD」、エントリークラスのワイヤードイヤホン「BEAT BYRD」「SOUL BYRD」などになります。ノイズキャンセリングの消音効果がとても高く、音楽への深い没入感が得られます。MIMIアプリを使った聴こえ方のカスタマイズ機能も健在。ヨーロッパでは早いモデルから秋以降に順次発売を予定しています。LAGOON ANCについてはアマゾンAlexa対応も有り得るかもしれないとベイヤーダイナミックの担当者が語っていました。どれも気合いの入った新ラインナップの登場に期待が膨らんできます。

↑ノイズキャンセリング機能を搭載するBluetoothヘッドホン「LAGOON ANC」は399ユーロ

 

↑イヤーカップの内側に搭載するLEDランプが点灯する

 

↑ネックバンドタイプのノイズキャンセリングイヤホン「BLUE BYRD ANC」

 

最後にスコットランドのブランド、RHAが発表した平面駆動型ドライバーを搭載するイヤホン「CL2 Planar」もIFAでお披露目されました。イギリスでは9月12日から出荷を開始。日本にも秋以降に登場が期待されるブランドのフラグシップイヤホンです。

↑RHAの平面駆動型ドライバーを搭載する「CL2」

 

名前の由来はハウジングに硬度の高いセラミックを使っているから。平面駆動型ドライバーを力強くドライブできる素材であることからもセラミックが選ばれています。OFC銅線に銀コートをかけた2.5mm/4極端子のバランスケーブルと、PFC銅線の3.5mmステレオミニ端子のアンバランスケーブルが付属。イヤホン側のコネクタがCL1に採用されている独自のsMMCXから、より汎用性の高いMMCXに変更されています。またインピーダンスもCL1の150Ωから、本機は15Ωになったのでスマホでも軽々と鳴らせます。

↑コネクター部分に付け替えてaptX対応のBluetoothイヤホンに変更することも可能

 

会場で試聴したサウンドはRHAのイヤホンらしい高域の解像感と鮮やかさを保ちながら、中低域をより透明かつ滑らかに仕上げているように感じられました。価格は799.95ポンド(約11万5000円)となかなか高価なイヤホンですが、自社開発による平面駆動型ドライバーを搭載した現状とてもレアなモデルとして、日本に上陸した際にはぜひ聴いておきたい製品です。

 

ほかにも、マスター&ダイナミックからあのマイケル・ジャクソンをモチーフにした限定ヘッドホンが展示されるなど、注目製品が盛りだくさんのオーディオ関連ブースとなっていました。いずれも日本での発売が楽しみな製品ばかり。国内での正式発表が待ち遠しいですね。

↑マスター&ダイナミックはワイヤレスヘッドホン「MW50+」のマイケル・ジャクソンモデルを発表。限定6000台

 

8K・有機EL・AI化――これからのテレビの進化を占う「IFA2018」レポート

世界最大級のエレクトロニクスショー「IFA2018」がドイツ・ベルリンで開催されています。今年、ソニーやパナソニック、シャープをはじめとするメーカーが展示した最新のテレビを、サムスン、LGエレクトロニクスなど海外勢の動向と合わせてご紹介したいと思います。

↑毎年ドイツの首都ベルリンで開催されるエレクトロニクスショー「IFA」に今年も最新の多くの新製品が集まりました

 

テレビのトピックスは4K/HDR映像の正常進化以外にも、「8K」の製品、または技術展示を積極的に行うメーカーがありました。Googleアシスタント、アマゾンAlexaなどAIアシスタントへの対応はヨーロッパでも話題になっています。

 

ソニーはフラグシップの有機EL&液晶“4K/HDRブラビア”を同時発表

ソニーは日本でも2018年後半に発売が期待される4K/HDR対応のブラビアを発表しました。それぞれに新しく開発された映像プロセッサー「X1 Ultimate」を搭載したことで、画質がまた大きく飛躍したところに注目が集まります。映像クリエーターの意図をそのまま過程に届けられる高画質を、新たに「Master Series」というフラグシップモデルだけが冠することのできる名前を設けてアピールしています。

 

ヨーロッパでも人気の有機ELテレビは「AF9」として65型と55型の2サイズ展開。液晶テレビ「ZF9」は75型と65型の2モデルが展示されました。

 

AF9シリーズは有機ELの特性を活かしながら、より“深い黒”から高輝度の映像まで自然、かつ忠実に再現する「Pixel Contrast Booster」を新搭載。現行モデルのA1で初めて実現した、フロントパネルから音が鳴るような体験が味わえる「Acoustic Surface Audio+」は、アクチュエーターの数を追加して、サブウーファーも背面に横向きに開口部を付けて搭載するなど、より臨場感あふれるサウンドに仕上げていました。

↑ソニーの4K/HDR対応フラグシップ有機ELテレビ「AF9」シリーズ

 

液晶テレビのZF9シリーズは、広視野角の液晶パネルの上にソニー独自の光学設計技術により開発した特殊なフィルムを配置して、横から画面をのぞき込んだ時にも鮮やかな色彩やコントラスト感が失われない新技術「X-Wide Angle」が見どころです。

↑液晶のフラグシップは「ZF9」シリーズ。ともにMaster Seriesとして高画質をアピールしています

 

両シリーズともに、ヨーロッパでは本体にGoogleアシスタントをビルトインして発売されます。リモコンのGoogleアシスタントボタンを押すだけで、「OK グーグル」の発声が省略できるところがテレビならではのポイントですが、AF9とZF9は本体にマイクを搭載します。画面が消えているスタンバイ状態の時にもトリガーワードに反応して、スマートスピーカーのようにスマート機能を音声で操作できるようになります。

↑Googleアシスタントをリモコンなしで起動できるところも特徴

 

パナソニックはHDR10+をアピール

パナソニックはテレビのビエラシリーズに新製品の発表はなかったものの、画質の進化に関連する大きなアップデートのアナウンスがありました。

↑パナソニックの展示テーマは“Hollywood to your home”。各家庭で映画館の臨場感を再現できる4K/HDR有機ELテレビが一堂に揃いました

 

昨年夏に20世紀フォックス、サムスンと3社共同で起ち上げた新しい映像の高画質化技術の規格「HDR10+」に対応したテレビを2018年度に発売。ヨーロッパで展開しているFZ950/FZ800/FX780/FX740/FX700の各シリーズにもアップデートで提供することが明らかになりました。

↑パナソニックは「HDR10+」の高画質化技術をアピールしています

 

HDR10+に対応する映像コンテンツには、映像の各フレームに「ダイナミック・メタデータ」と呼ばれる情報が収録されます。対応する映像機器は、このメタデータ情報を読み込むことで作り手の意図を忠実に再現する色彩、明るさとコントラストを再現できるようになります。メーカーはダイナミック・メタデータをもとにHDR映像を忠実に再現するアルゴリズムをテレビに搭載するだけで、高度な映像処理エンジンを開発・搭載するために必要な開発の負担を軽減できることが大きなメリットになります。引いてはHDR10+に対応する「お手頃な価格のHDR対応・高画質テレビ」も作りやすくなって、HDRの普及を後押しする期待があります。

 

パナソニックではヨーロッパ向けのモデルにソフトウェアのアップデートにより、Chromecast built-in/Works with Google Assistantへの対応を進めていくことも発表されました。Googleアシスタントを搭載するスマートスピーカーなどから、テレビの起動や音楽コンテンツのキャスト再生などが手軽に楽しめるようになります。海外ではAmazon Alexaを使ってUltra HDブルーレイプレーヤーのディスク再生を音声でコントロールする機能もスタートしていますので、新しいインターフェースまわりの機能が日本のビエラにも近く乗ることを期待したいところです。

↑パナソニックのテレビもGoogleアシスタントによる音声コントロールに対応予定

 

シャープはAQUOS 8Kの第2世代機を展示

シャープは昨年からまたIFAの出展を復活。今年もAQUOSのテレビとモニター、サウンドバーにスマホなどを積極的に紹介していました。

↑シャープは8Kテレビの第2世代モデルをIFAで初めて披露しました

 

日本国内では昨年末から70型の“AQUOS 8K”テレビ「LC-70X500」を発売していますが、今年は第2世代へのアップデートを予定。サイズ展開も80型と60型を上下に加えた3サイズに広がります。

↑60型の8Kテレビが今年は日本でも発売予定

 

ヨーロッパ市場向けとして、チューナーを搭載しないモニター仕様の第2世代機がIFAで展示されました。このうちヨーロッパでは80型のモデルのみが来春ごろを目処に商品化が予定されているそうです。シャープの広報担当者は「日本向けには3サイズともにチューナーや録画機能を内蔵するモデルを投入したい。Dolby Atmos対応のサウンドバーも用意する予定」と説明していました。コンテンツについてはユーザーがデジタルカメラで撮影した静止画の再生などを含めた高画質訴求を行っていくそうです。

 

シャープはヨーロッパで一時テレビの販売を撤退していたので、ブランドイメージを再構築するための取り組みにも力を入れています。AQUOSのテレビも、イタリアでフェラーリなど高級自動車のデザインやエンジニアリングを手がける会社として有名なピニンファリーナと組んで、デザインを一新したプロトタイプを出展。プレミアムブランドとしてのイメージ戦略に力を入れています。

↑ピニンファリーナによるAQUOSのプレミアムデザインモデルのプロトタイプ

 

LGエレクトロニクスは88型・8K・OLED

LGエレクトロニクスも8Kへの一歩踏み込んだ提案をしていました。ブースには88型の8K解像度を持つ有機ELを展示。パネルの技術をただ見せるのではなく、チューナーに独自の映像処理プロセッサー「α9」、その他の制御ソフトを組み込んだ「8Kテレビ」が作れる技術力をアピールしています。

↑LGエレクトロニクスは8Kテレビとして88型の大画面OLEDを検討中

 

ただ、8Kテレビとしての導入計画については「世界各地の市場性を見ながら、少し時間をかけて判断したい」(同社広報担当)ということで、すぐに新製品として発売する予定はいまのところないそうです。

 

現行の有機ELテレビはAI搭載もLGがアピールしている大きなポイントのひとつです。Googleアシスタントをビルトインしただけでなく、独自のAIアシスタントであるThinQ(シンキュー)も共存。音声操作でテレビのセッティングまで変えることができたり、LGが韓国にヨーロッパ、アメリカなどで展開するスマート家電のコントロールを、テレビを軸に置いて快適に音声で操作できるところにもスポットを当てて紹介していました。

↑LGのテレビはGoogleアシスタントとThinQの両AIアシスタントを搭載しています

 

サムスンも8Kテレビを展示

サムスンとLGはいつもテレビの最先端技術をIFAでお披露目して競い合っています。サムスンもQLED(液晶)の8K対応テレビを“QLED 8K”「Q900R」として、88/82/75/65型の4サイズで展開していくことを発表しました。こちらはヨーロッパでは秋頃に商品として販売をスタートする計画があるようです。コンテンツについてはアップスケーリングの技術を駆使してカバーする戦略を打ち出しています。

↑サムスンも8Kの液晶テレビを多数発表

 

また次世代のディスプレイ技術として、自発光型の映像素子であるマイクロLEDを使ったパネルを試作して展示も行っていました。こちらは家庭用というよりは、いまのところデジタルサイネージ用途などを検討しているようです。パネルモジュールを組み合わせることで大画面化にも対応。色鮮やかな映像が来場者を釘付けにしていました。

↑次世代のディスプレイ技術として注目されるマイクロLEDの試作機も展示されていました

 

 

ついに「フルサイズミラーレスカメラ」市場に打って出たニコン、その特徴や狙いとは?

2018年8月23日、ニコンから、新型フルサイズミラーレスカメラ「NIKON Zシリーズ」2機種が発表されました。このカメラは35㎜判フルサイズのセンサーを備えつつ、レンズマウントは約60年の歴史を持つ伝統の「Fマウント」ではなく、新設計の「Zマウント」を採用。2017年に100周年を迎えた同社が“次の100年”に向けて開発したという、いま最も注目されているカメラとなっています。

 

本稿では、このNIKON Zシリーズの特徴や魅力に加え、いまニコンがフルサイズミラーレスカメラ市場に参入する狙いや、今後も含めた注目ポイントについて解説していきます。

↑8月23日に行われた、NIKON Zシリーズの発表会「New Products Global LAUNCH EVENT」より。NIKON Z7を手に新製品発表を行う、ニコン代表取締役 兼 社長執行役員の牛田一雄氏。「究極・最高を意味しアルファベットの最後の1文字として未来への懸け橋を想起させるもの」として新シリーズ名を「Z」としたという

 

↑同発表会より、新製品のコンセプト「MIRRORLESS REINVENTED」について解説する、ニコン 常務執行役員 光学事業部長の御給伸好氏。①大口径マウント採用による新次元の光学性能を持ち、②エルゴノミクス、信頼性、画像品質、互換性といった「NIKON QUALITY」を継承し、③未来の映像表現の進化への対応する、という3つの価値を新たに提起するものとして、Zマウントシステムでミラーレス市場に参入するという

 

最大の特徴は新規格のレンズマウントにあり! そのメリットは?

今回登場したニコンのミラーレスカメラの最大の特徴は、いままでにない新規格のレンズマウントを採用した点にあります。従来、ニコンのレンズ交換式カメラは、約60年の歴史を持つ「Fマウント」を基本としてきました。それは、デジタルカメラになっても変わらず、途中、1型センサー用の「NIKON 1マウント」なども登場しましたが、プロ・アマ問わずメインストリームは現在においてもFマウントのカメラです。

 

とはいえ、このFマウントはセンサーの前にミラーボックスを備えた「一眼レフ」用の規格であり、ミラーレス用としては不向き。フランジバック(センサー面からレンズマウント面までの距離)が46.5㎜、マウントの内径が44㎜で、そのままミラーレス機を設計すると、ミラーレスカメラのメリットの1つである小型軽量化が難しいなどの制約が出てしまいます。

 

そこでニコンが新型ミラーレスカメラのために用意したのが、全く新しいミラーレス用マウントである「NIKON Zマウント」です。このマウントでは、フランジバックを16㎜と短くし、マウントの内径を55㎜と大きくとったことで、レンズ設計の自由度を高めています。これにより、ボディの小型軽量化(Zシリーズ2機種は、ともに約675g)だけでなく、特に広角レンズにおいて、収差の少ない高画質なレンズの登場が期待できるなどのメリットがあります。

↑マウント径の大きさは、他社製品と比べても圧倒的な大きさ。ボディとレンズ間の通信は、現状で11点の電子接点で行われ、機械的な結合は廃されている。これにより、今後の情報伝達の多様化や大容量化に対応する

 

Z7/Z6の基本スペックをおさらい。両者の違いは?

それでは新型マウントの話はいったんここまでとして、今回発表されたZシリーズ2機種の基本スペックをチェックしてみましょう。

 

まず1機種目は、“ニコン史上最高画質”を謳う「NIKON Z7」(以下、Z7)。有効4575万画素と高画素でありながら、裏面照射型CMOSセンサーの採用や新型画像処理エンジン「EXPEED 6」の採用などにより、常用感度で最高ISO25600を達成しています。

↑NIKON Z7。ボディが薄型化されてはいるが、大型グリップの採用で十分なホールド性が確保されている。操作性は、ボタン類を右手側に集中配置したタイプで、印象としては同社のD5600などに近い。発売は2018年9月下旬予定、参考価格は43万7400円(ボディ)

 

高速なAFが可能な像面位相差AFと高精度なコントラストAFを併用したハイブリッドAF採用で、493点のAF測距点により、画面の約90%の範囲でAFが行えます。ミラーレスカメラを使ううえでキモとなるEVFは、約369万ドットの有機ELパネルで視野率は約100%を確保。加えて、液晶モニターに3.2型約210万ドットの上下可動式タッチパネル液晶が採用されているので、背面モニターを使っての撮影も快適です。

↑Z7での試し撮り。解像感が極めて高く、花の質感などが立体的に描写されている。レンズ(24-70㎜ F4使用)も優秀で、収差が少なくニコンらしいキリっとした写り。ボケ描写も、ズームレンズであることを考えると極めて優秀といえる

 

2機種目は、“オールラウンドフルサイズミラーレス”「NIKON Z6」(以下、Z6)です。本機は画素数こそ2450万画素ですが、常用感度が最高ISO51200と高く、高速連続撮影も約12コマ/秒(Z7は約9コマ/秒)での撮影が可能。AF測距点は273点とZ7に比べると少なめですが、画面の約90%をカバーする点はZ7同様です。

↑NIKON Z6。基本的なデザインはZ7と同様。高感度撮影に強く、静止画だけでなく動画撮影においてもその実力を発揮すると思われる。ちなみにZ6、Z7ともに4K/30pやフルHD/120pの動画撮影に対応し、独自のN-Log記録によるグレーティング(撮影後の色などの調整)も可能だ。発売は2018年11月下旬予定、参考価格/27万2700円(ボディ)

 

EVFや背面モニターなどもZ7同等で、Z7に比べると動きモノ撮影や舞台などでの高感度撮影などにも向くカメラといえそうです。ちなみに今回の2機種では、ボディ内(センサーシフト式)手ブレ補正が搭載され、使用レンズを問わず、約5段分の手ブレ補正が有効な点も魅力の1つとなっています。

このタイミングでの市場参入の狙いは?

Z7/Z6の2機種は、現行のFマウントカメラでいうと、D850とD750が比較的近いスペックを持っています。

 

主なスペックを見比べてみると、Z7とD850が4575万画素で連写速度も最高約9コマ/秒(D850はマルチパワーバッテリーパックMB-D18とリチャージャブルバッテリーEN-EL18b使用時)、常用最高感度もISO25600で同等といえます。また、D750とZ6は、連写や常用最高感度では最新モデルであるZ6が勝るものの、画素数2432万画素と同等です。

↑D850(上)とD750(下)。D850は高速連写も可能な高画素モデルとして人気が高い一方で、年齢の高い層を中心に重さを気にするユーザーも少なくない。そうしたユーザーにとって、Z7の登場は朗報といえるだろう。D750は、フルサイズ一眼レフとしては軽量で、画素数にこだわらないユーザーの支持を集めている。ただ、連写性能などに物足りない部分があり、そうしたユーザーとって、さらに軽量化しつつ連写性能や高感度性能をアップさせたZ6は魅力的に写るはず

 

D850/D750とも両機とも同社を代表する人気機種で、特に昨年発売のD850はプロ・ハイアマ層を中心に高い支持を集めています。発表会では、Fマウントを採用する一眼レフカメラは光学式ファインダーなどの利点から根強い支持があるとして、今後も一眼レフカメラの開発・生産は継続しておくことが明言されていました。

 

では、Fマウント一眼レフカメラで多くのシェアを持っているニコンが、いまになってフルサイズミラーレス市場に製品を投入する狙いはどこにあるのでしょうか?

 

その答えは、現状でフルサイズミラーレスカメラを投入している国内唯一のメーカー、ソニーの動きが参考になるでしょう。ソニーは、「α7シリーズ」でフルサイズミラーレス市場を切り開いたパイオニアといえますが、そのシェアはここにきて急速に伸びています。レンズ交換式フルサイズカメラ市場でおよそ30%程度を有しているといわれ、ニコンやキヤノン、ペンタックスなどフルサイズ一眼レフカメラを展開するメーカーを脅かす勢いです。

↑2018年3月発売のソニー「α7Ⅲ」。同社の最新フルサイズミラーレスカメラは3世代目となっており、そのアドバンテージがどの程度あるのか、逆にニコンの新製品が先行するαシリーズにどの程度まで追いついているのか気になるところ。近い将来、両社が切磋琢磨して、より優れたミラーレスカメラが登場してくることも期待される

 

また従来のミラーレスカメラは、EVF採用によるファインダー表示の遅れ(タイムラグ)などが問題になっていましたが、表示速度が高速化し、表示品位も向上したことで、特殊な状況以外ではそうした不満もあまり聞かれなくなってきました。むしろ最近は、ホワイトバランスや露出などが撮影画像とほぼ同等の表示が可能な点や、暗い場所でも像を明るく映し出せるなどのメリットが見出だされるようになってきています。

 

つまり、そうしたミラーレスのデメリットの多くが解消されつつあり、かつメリットが感じられるようになったいま、ハイエンドカメラを得意とするニコンが、満を持して投入したのが新型のZシリーズだといえます。しかも、一般にフランジバックが短く、マウント内径が大きいほうがレンズ設計などの点で有利といわれているなかで、フランジバック18㎜、マウント内径約46㎜のソニーEマウントを超えるマウントを用意できた点は、今後のレンズ展開において大きなポイントだといえます。

 

レンズラインナップの今後に期待! “ニコン史上最高の明るさ”を持つ製品も

現状、Zマウントレンズは「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」、「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」、「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」の3本のレンズの登場がアナウンスされているほか、「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」という超大口径のレンズの開発も発表されています。ただ、それでも計4本のラインナップということで、今後の展開が期待される状況です。

↑NIKKOR Z 24-70mm f/4 S。ズーム全域で最短撮影距離0.3mと近接撮影に強く、収差も極めて少ない標準ズーム。ナノクリスタルコート採用でゴーストやフレアも発生しにくく、幅広い撮影フィールドに対応する。発売は2018年9月下旬予定、参考価格/13万2300円

 

↑NIKKOR Z 35mm f/1.8 S。ボケ描写が美しく、点光源などのフレアが少ない。EDレンズ2枚、非球面レンズ3枚を採用した贅沢な設計だ。ナノクリスタルコートも採用。発売は2018年9月下旬予定、参考価格/11万700円

 

↑NIKKOR Z 50mm f/1.8 S。軸上色収差が徹底的に除去され、画面全域で高い質感描写や解像力を発揮する。近距離撮影でのボケ描写も美しく、動画を含めた多くのシーンで活用できる標準レンズ。ナノクリスタルコート採用。発売は2018年10月下旬予定、参考価格/8万1000円

 

↑NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct。ニコンでは、Zシリーズ用レンズ中、独自の高い品質管理がなされ、光学性能が高い製品を「S-Line」と呼称している(今回の4製品は、いずれも該当)が、そのラインナップ中、Zマウントシステムの新次元の光学性能を象徴するレンズとして開発されているのが本レンズだ。ニコン史上最高の明るさを持つF0.95のマニュアルフォーカスレンズで、ボケ描写や解像感、点像再現性に優れるという

 

↑発表会では、今後のレンズロードマップなどについても解説された

 

しかしながら、「マウントアダプター FTZ」によって数多くのFマウントレンズが使用できること、Fマウント機の周辺アクセサリーが流用できること、また、現時点でそれらのユーザーが相当数存在することを考えると、ソニーα7シリーズと互角に勝負できる素地は整っているといえるかもしれません。少なくとも、ニコンZシリーズの登場で、今後さらにミラーレスカメラ市場が盛り上がっていくことは間違いないでしょう。

↑マウントアダプター FTZ。Aiニッコール(改造含む)以降のMFレンズを含むFマウントニッコールレンズをZマウントカメラに取り付けられるアダプター。モーター内蔵レンズでは、従来のDシリーズ同等のAF速度が得られるという。また、VR機構を有していないレンズでは、ボディ内の手ブレ補正が機能するといった点も魅力だ。発売は2018年9月下旬予定。参考価格/3万5100円でボディとのキットも用意されている

 

↑Zシリーズの発表会当日にFマウントの新レンズAF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VRが発表された。これは、今後もFマウントカメラ及びレンズについても開発を続けていくとの意思の表れと思われる。本レンズは、レンズの小型化に貢献する「位相フレネルレンズ」を採用した超望遠の意欲作であり、高解像でフレアの少ない仕様となっている。アダプターを介してZシリーズで使用することもできるが、今後、Fマウントカメラ&レンズとZマウントカメラ&レンズがどのようにすみ分けされ、発展していくのか楽しみだ

 

毎日の通勤地獄を極楽へ変える「高級イヤホン」6選+α

スマートフォンで音楽を聴く人が増えたことや、ハイレゾ再生に対応したハイレゾポータブルプレーヤーが登場したことにより、移動中や外出先でもいい音で音楽を楽しみたいという人が増え、音質にこだわった高級イヤホン市場が盛況となっています。

 

今回は、高級イヤホンのなかでもメーカー各社がしのぎを削っている3万円~6万円台の製品のなかから、オススメモデルを紹介していきましょう。

 

高い遮音性と伸びやかな高域が人気のシュア「SE535」

 

シュア
SE535 LTD(Special Edition)

実売価格6万50円

シングルツイーターとデュアルウーファーによる3基のMicroDriver(BAドライバー)を搭載した耳掛け式イヤホン。このスペシャルエディションは、通常モデルに比べて高域を強化した周波数特性にチューニングされており、伸びやかな高域と豊かな低域が楽しめます。耳にしっかりフィットする形状による高い遮音性もポイント。リケーブルにも対応しており、別売のBluetooth対応交換ケーブル「RMCE-BT1」を利用することでワイヤレス化することも可能です。カラーはスペシャルエディションがレッドのみ、通常モデルはクリアとブロンズの2色をラインナップしています。

 

【SPEC】●インピーダンス:36Ω ●音圧感度:119dB/mW ●再生周波数帯域:18Hz~19kHz ●コード:1.62m ●プラグ:3.5mm 3極ミニプラグ(L型/MMCX対応) ●質量:約30g ●付属品:キャリングケース、フォーム・イヤパッド (S/M/L)、ソフト・フレックス・イヤパッド (S/M/L)、イエロー・フォーム・イヤパッド、トリプルフランジ・イヤパッド、6.3mmアダプター、レベルコントローラー、航空機内用アダプター、クリーニングツール

 

【高遮音性ならこちらもオススメ】

 

シュア
SE215

実売価格1万1830円

シングルダイナミックドライバーを搭載したパンチのある低音が特徴の耳掛け式イヤホン。SE535などの上位機種から受け継いだ設計思想により、ハイエンドモデル譲りの高い装着性と遮音性を実現。ケーブル着脱式で、MMCXコネクタ採用の市販ケーブルも使用可能。カラーはクリアーとトランスルーセントブラックの2色のほか、トランスルーセントブルーのスペシャルエディションもラインナップしています。

 

【SPEC】●インピーダンス:17Ω ●音圧感度:107dB/mW ●再生周波数帯域:22Hz~17.5kHz ●コード:1.62m ●プラグ:3.5mm 3極ミニプラグ(L型/MMCX対応) ●質量:約30g ●付属品:キャリングケース、ソフト・フォーム・イヤパッド (S/M/L)、ソフト・フレックス・イヤパッド (S/M/L)

 

ソリッドなメタルボディが輝くJVC「SOLIDEGE HA-FD01」

JVC
SOLIDEGE HA-FD01

実売価格3万6340円

ソリッドなデザインと高解像でキレのあるサウンドをコンセプトとする「SOLIDEGE(ソリデージ)」シリーズのハイエンドモデル。クリアで伸びのある音を実現するフルステンレスボディに、「DLCドームデュアルカーボン振動板」を搭載した新開発の「D3ドライバーユニット」を搭載しています。最大の特徴は、ノズルの交換により音色のカスタマイズが楽しめる業界初の「Jマウントノズル交換システム」を採用していること。「チタニウム」「ブラス」「ステンレス」の3種の交換用ノズルを付属し、好みに合わせて各金属の音色の違いを楽しめます。

 

【SPEC】●インピーダンス:16Ω ●音圧感度:103dB/mW ●最大入力:200mW ●再生周波数帯域:8Hz~52kHz ●コード:1.2m(Y 型/MMCX対応) ●プラグ:3.5mm 3極ミニプラグ(ストレート型) ●質量:約20g(コード含まず) ●付属品:ノズル(チタニウム、ブラス、ステンレス)、スパイラルドット+(プラス)イヤーピース(S/MS/M/ML/L)、キャリングケース

 

【自然な音が好みならこちらもオススメ】

JVC
WOOD HA-FW01

実売価格3万8210円

木製パーツを使用しナチュラルな音を奏でるWOODシリーズのハイエンドモデル。独自の薄膜加工技術で薄型化した軽量11mmウッドドーム振動板を搭載し、音源が持つ繊細なニュアンスまで表現します。ウッド、ステンレス、ブラス、アルミなど異種材料の組み合わせにより、不要な振動をコントロールする新設計「クアッドメタルハーモナイザー」を採用。木製素材の「ウッドスタビライザー」によりハウジングの響きを最適に制御し、にごりのないクリアなサウンドを実現します。

 

【SPEC】●インピーダンス:16Ω ●音圧感度:104dB/mW ●最大入力:200mW ●再生周波数帯域:6Hz~50kHz ●コード:1.2m(Y型) ●プラグ:3.5mm 3極ミニプラグ(ストレート型) ●質量:約14g(コード含まず) ●付属品:スパイラルドットイヤーピース(S/MS/M/ML/L)、低反発イヤーピース(S/M)、ケーブルキーパー、クリップ、キャリングケース

 

重低音を体感するならオーディオテクニカ「SOLID BASS」

オーディオテクニカ
SOLID BASS ATH-CKS1100X

実売価格2万1450円

重低音とハイレゾ音源の高域を両立したSOLID BASSシリーズ最上位モデル。過渡特性に優れた11mm径の「SOLID BASS HDドライバー」を搭載し、くもりのない重低音を再生します。また、本体導管の内径やイヤーピースの高さを調整し、より多くの高域成分を伝達可能に。解像度を高めてハイレゾ音源も鮮明に再現します。

 

【SPEC】●インピーダンス:11Ω ●音圧感度:106dB/mW ●最大入力:100mW ●再生周波数帯域:5Hz~45kHz ●コード:1.2m(Y型) ●プラグ:3.5mm 3極ミニプラグ(L型) ●質量:約9g(コード含まず) ●付属品:ケース、イヤピース(XS/S/M/L)

 

【重低音を手軽に楽しむならこちらもオススメ】

オーディオテクニカ
SOLID BASS ATH-CKS770X

実売価格8590円

11mm径「SOLID BASS HDドライバー」を搭載したハイグレードモデル。切削無垢アルミニウムエンクロージャーにより、不要な共振を抑えてクリアな音質を実現しています。CKS1100Xと同様、本体導管の内径やイヤーピースの高さを調整し高域をブラッシュアップ。カラーはブラックとシャンパンゴールドの2色を用意します。

 

【SPEC】●インピーダンス:13Ω ●音圧感度:105dB/mW ●最大入力:100mW ●再生周波数帯域:5Hz~42kHz ●コード:1.2m(Y型) ●プラグ:3.5mm 3極ミニプラグ(L型) ●質量:約8g(コード含まず) ●付属品:ポーチ、イヤピース(XS/S/M/L)

 

完全ワイヤレスイヤホンの先駆け的存在「EARIN」

EARIN
EARIN M-2

実売価格3万750円

初代EARINの超軽量、超小型の完全ワイヤレスイヤホンのコンセプトを踏襲し2代目モデル。新たにNXP SemiconductorsのMiGLOテクノロジーを採用し、信号のドロップアウトを極力抑え、より安定したステレオサウンドを実現。通話機能とノイズリダクション機能を追加装備したほか、マイクを4つ搭載。外部の周辺ノイズの取り込みレベルも調整することが可能で、周辺のノイズを低減させることによって、相手の声を聞こえやすくすることができます。専用充電ケースに入れることで約3回分の充電が可能。

 

【SPEC】●対応コーデック:SBC、AAC、aptX ●再生周波数帯域:20Hz~20kHz ●電池持続時間:約3時間(充電用ケース使用時:約12時間) ●充電時間:本体約75分、充電ケース約90分 ●質量:本体のみ(左右各)約3.6g ●付属品:充電用USBケーブル、シリコンチップ、フォームチップ、マニュアル

 

【手軽に完全ワイヤレスデビューしたいならこちらもオススメ】

 

GLIDiC
Sound Air TW-5000

実売価格9864円

ジュエリーケースをイメージしたコンパクトな充電ケースと、女性の耳にも馴染みやすい小型イヤホンが特徴の完全ワイヤレスモデル。優れた装着感と洗練されたデザインを両立した「ウルトラ・マルチ・フィッティング」により、使用時の耳へのストレスを軽減します。コーデックはSBCのほかAACにも対応。カラーはホワイト、ブラック、シャンパンゴールドの3色。

 

【SPEC】●対応コーデック:SBC、AAC ●再生周波数帯域:20Hz~20kHz ●電池持続時間:約3時間(充電用ケース使用時:約10時間) ●充電時間:本体約1.5時間、充電ケース約2時間(フル充電) ●質量:本体のみ(左右各)約5g ●付属品:イヤーピース(XS/S/M/L)、充電用USBケーブル、かんたんガイド

 

手軽にハイレゾ聴くならソニーのワイヤレス

ソニー
WI-1000X

実売価格3万7670円

「デュアルノイズセンサーテクノロジー」と「フルオートAIノイズキャンセリング」により、驚異の消音性能を誇るノイズキャンセリングイヤホン。音楽を聴きながら周囲の音も確認できる「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」を備え、イヤホンを付けたままでもアナウンスなどを聴くことができます。9mm径のダイナミック型ドライバーとBA(バランスド・アーマチュア)型ドライバーの2つのドライバーによる「HDハイブリッドドライバーシステム」により、ハイレゾ音源も忠実に再生可能。カラーはブラックとシャンパンゴールドの2色。

 

【SPEC】●対応コーデック:SBC、AAC、LDAC、aptX、aptX HD ●再生周波数帯域:3Hz~40kHz ●電池持続時間:最大10時間(NC ON時)、最大13時間(NC OFF時) ●充電時間:約3.5時間(充電15分で約70分使用可能) ●質量:約71g ●付属品:充電用USBケーブル、航空機用プラグアダプター、ハイブリッドイヤーピース(SS/S/M/L)、トリプルコンフォートイヤーピース(S/M/L)、キャリングポーチ、専用ヘッドホンケーブル(1m)

 

【ノイキャン不要ならこちらもオススメ】

ソニー
h.ear in 2 WI-H700

実売価格1万7750円

ミディアムトーンの全6色のカラーバリエーションを揃えたスタイリッシュなネックバンド型Bluetoothイヤホン。高音質コーデック「LDAC」や「aptX HD」に対応しているので、対応するハイレゾプレーヤーやスマートフォンなどと組み合わせることで、ワイヤレスでもハイレゾ音源の高精細なサウンドが楽しめます。また、音声データをアップスケーリングする高音質エンジン「DSEE HX」により、MP3などの圧縮音源もハイレゾ相当で再生。音質にこだわる人にオススメなワイヤレスイヤホンです。

 

【SPEC】●対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX HD、LDAC ●再生周波数帯域:5Hz~40kHz ●電池持続時間:約5.5~8時間 ●充電時間:- ●質量:約40g ●付属品:マイクロUSBケーブル、ハイブリッドイヤーピース(SS/S/M/L)、マグネットクリップ、専用ヘッドホンケーブル

 

ノイズキャンセリングならやっぱりボーズ

ボーズ
QuietControl 30 wireless headphones

実売価格3万4560円

ノイズキャンセリングのレベルをリモコンで自由にコントロールして、環境に応じたリスニングを楽しめるBluetoothイヤホン。軽量設計のネックバンドは、身体に適度にフィットするため、ストレスを感じにくい仕様。ノイズキャンセリングをオフにした状態でも、ボーズならではのダイナミックなサウンドを楽しめます。

 

【SPEC】●対応コーデック:非公表 ●再生周波数帯域:非公表 ●電池持続時間:約10時間 ●充電時間:約2時間 ●質量:約28.4g ●付属品:StayHear+ QCチップ(S/M/L)、充電用USBケーブル、キャリングケース

 

【より静寂を求めるならこちらもオススメ】

ボーズ
QuietComfort 35 wireless headphones II

実売価格3万9960円

ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンに「Googleアシスタント」機能が追加された“スマートヘッドホン”。ハウジングに備えた「アクションボタン」を押すだけで、天気や予定の確認、音楽配信サービスなどが手軽に利用できます。ノイズキャンセリングレベルは高/低/オフに設定でき、音楽を流さずにノイズキャンセリング機能だけ使用することも可能。イヤーカップには低反発フォーム素材、ヘッドバンド部にはアルカンターラ素材を使用しており、快適な装着感を実現しています。

 

【SPEC】●対応コーデック:非公表 ●再生周波数帯域:非公表 ●電池持続時間:約20時間 ●充電時間:15分間の充電で2.5時間再生 ●質量:約234g ●付属品:充電用USBケーブル、音声ケーブル、キャリングケース

 

音質にこだわる人に人気の高級イヤホンを、ぜひチェックしてみて下さい。

 

テレビをリビングから解放する――シャープ「AQUOSポータブル」でポータブル市場に再参入

シャープは、自宅内で自由に持ち運んでどこでもテレビを視聴できる小型テレビ「AQUOSポータブル」シリーズ3機種を9月20日に発売します。

 

ラインナップは、タッチ操作対応のAPシリーズとして16型「2T-C16AP」(実売予想価格8万円前後/税抜)と12型「2T-C12AP」(同6万5000円前後)、タッチ操作非対応の12型「2T-C12AF」(同4万5000円前後)の全3機種。いずれもカラーは、ブラックとホワイトの2色を用意します。

 

キッチンやお風呂で使える「防水×ワイヤレス」のポータブルテレビ

「AQUOSポータブル」は、バッテリー内蔵の防水モニターと専用チューナーがセットになった宅内用ポータブルテレビ。モニターはIPX6/7相当の防水設計で、もしもの際の水没にも耐えるほか、画面には撥水加工が施されており、画面が濡れてもサッと拭くだけでOK。タッチ操作対応のARシリーズは、家事をしながら濡れた手でも操作できます。

↑画面には撥水加工を施し、水や汚れが簡単に拭き取れる

 

解像度は、16型モデルが1920×1080ドットのフルHD、12型モデルが1366×768ドットのHDで、テレビ視聴に最適化した広視野角・高精細液晶パネルを採用しており、どんな角度から見ても見やすい設計になっています。

↑16型モデルはフルHD解像度の高輝度・広視野角パネルを採用

 

モニターとチューナーは無線LANでワイヤレスにつながっているため、モニターをキッチンやお風呂、ベッドサイドなど家中の好きな場所へ持ち運んでテレビ番組を楽しめます。また、ホームネットワークを介して、リビングのレコーダーに録画したテレビ番組の視聴も可能。ARシリーズのみチューナー部に500GBのHDDを内蔵しており、テレビ番組の録画に対応。Wチューナー搭載により裏番組録画も可能です(2番組同時録画は不可)。

 

片手で楽に持ち運べる軽量設計で、見たい時に最適な角度でさっと設置できる便利な「スリムハンドルスタンド」(ARシリーズのみ)を搭載。

↑持ち運びやすいスリムハンドルスタンド(ARシリーズのみ)

 

また、ARシリーズはAIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」アプリを搭載しているので、同社の調理家電「ウォーターオーブン ヘルシオ」や「ヘルシオ ホットクック」との連携が可能。見やすい大画面でヘルシオやホットクックのレシピを見ながら料理の下ごしらえができ、AQUOSポータブルからレシピを送信することも可能です。

↑レシピを「COCORO KITCHEN」対応機へ送信することが可能

 

ARシリーズはブラウザを搭載しており、インターネットサイトや動画サイトなどを表示することも可能。一方、タッチ操作非対応のAFシリーズはテレビを見ることに特化しており、専用の防水リモコンが付属します。

 

ポータブルテレビ市場に再参入の勝算は?

シャープは2011年にポータブルテレビ「フリースタイルAQUOS」シリーズを発売していたものの、セカンドテレビ需要を狙った20型以上の大きめなラインナップが市場のニーズに合致せず撤退。今回は、キッチンやバスルームといった水回りで使える小型防水モデルに絞った「AQUOSポータブル」でポータブルテレビ市場に再参入となります。

↑メインターゲットはキッチンやバスルームでテレビを視聴する「主婦層」

 

ポータブルテレビはパナソニック「プライベート・ビエラ」シリーズが市場をけん引しており、2013年以降堅調に拡大、2017年度は17万台市場に成長する見込みとのこと。シャープでは、先行する他社製品などに対して、「どこへでも持ち運びやすい軽量設計と、テレビを見ることにこだわった高輝度・広視野角パネルで差別化していきたい」として、東京オリンピックが開催される2020年にシェア50%まで伸ばしていきたいと語っています。

 

テレビはリビングに座って見るもの、という概念を超えた新しいテレビ視聴スタイルを提案する「AQUOSポータブル」が市場に受け入れられるのか、今後の展開に注目ですね。

 

コスパで選ぶならコレ!! プロがオススメする「格安カメラ&レンズ」まとめ

価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック! 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。今回のテーマはミラーレスカメラや一眼レフカメラ、交換レンズ、ストロボ、三脚といった格安カメラ用品です。

 

まだまだ発展途上のスマホカメラとは異なり、最近の一眼カメラはもはや安定期にあります。一世代前の旧製品でも、十分に納得できる画質と性能なのです。そんなおトクな格安モデルのなかから特にオススメの機種を紹介します。

 

【○×判定した人】

カメラマン・永山昌克さん

写真スタジオを経てフリーに。写真や動画撮影のほか、カメラ誌やWEB媒体での執筆も多数。

 

一世代前のモデルでも画質や操作性に不都合はない

エントリークラスのカメラは各社1〜2年ごとに新製品が登場しますが、モデルチェンジ後しばらくの間は旧製品も併売されます。この、いわゆる型落ち品が格安で、コストパフォーマンスが非常に高いです。

 

最近のモデルチェンジは、画質や操作性が大きく変わるわけではなく、新機能の追加がメインであることが多いです。その新機能が自分にとって重要でなければ、あえてひとつ前の製品を選ぶのも十分アリなのです。余った予算で交換レンズを1本追加したほうが、写真撮影の楽しみはいっそう広がります。

 

交換レンズに関しても、高価な新モデルだけが優れているわけではありません。発売が古い安価なレンズでも、描写性能に優れた製品はたくさんあります。ここで取り上げるのは、そんな掘り出し物の数々です。

 

【カメラ編】

その1

タッチ操作や4K動画に対応した薄型軽量モデル

パナソニック

LUMIX GF9

実売価格6万9800円(ダブルレンズキット)

【ミラーレス(EVF非搭載)】【1600万画素】【秒約5.8コマ連写】【常用最高ISO25600】【約269g

薄型軽量ボディの入門機ながら、4Kフォトによる30コマ/秒の高速連写など、便利で実用的な機能が満載。液晶は自分撮りがしやすいチルト可動式で、タッチ操作にも対応。ボディに巻き付けられた合皮素材は、低価格を感じさせない高品位な雰囲気を生み出しています。

SPEC●レンズマウント:マイクロフォーサーズ ●モニター:3.0型約104万ドット、チルト式(上方向のみ)、タッチ対応 ●EVF:非搭載 ●サイズ:約W106.5×H64.6×D33.3㎜

 

【check】

画質:〇

中級機に匹敵する描写力

ローパスレスの16M Live MOSセンサーを搭載し、中級機に匹敵する描写力。フォトスタイル機能によって細かく色をカスタマイズできる点も◎。

 

操作性:○

初心者でも安心して使いこなせる

操作部はシンプルにまとまっていて使いやすいです。薄型のキットレンズ装着時のボディバランスは良好で、切れ味の鋭いシャッター音も好印象。

 

機能:○

「4Kプリ連写」が動体撮影に好適

独自の「4Kプリ連写」では、シャッターボタンを押した前後の60コマを自動的に記録できます。撮るのが難しい動物や野鳥、子どもなどの撮影に好適。

 

 

その2

ワンランク上の撮影も楽しめる高機能モデル

パナソニック

LUMIX GX7 Mark 

実売価格6万9800円(標準ズームレンズキット)

ミドルクラスの高機能ミラーレス。高さを抑えた横長ボディに、視認性に優れた電子ビューファインダーと、アングルの自由度を高めるチルト可動液晶を搭載。撮影モードはオートからマニュアルまで完備。

【ミラーレス(EVF搭載)】【1600万画素】【秒約8コマ連写】【常用最高ISO25600】【約426g】

SPEC●レンズマウント:マイクロフォーサーズ ●モニター:3.0型約104万ドット、チルト式、タッチ対応 ●EVF:約276万ドット ●サイズ:約W122×H70.6×D43.9㎜

 

【check】

画質:〇

ハイアマも満足できる解像感

撮像素子は特に高画素ではありませんが、ローパスフィルターレス仕様であり、解像感は優秀なレベル。キットレンズの写りも悪くありません。

 

操作性:×

2ダイヤルは便利だがチルト液晶が惜しい

電子ダイヤルはグリップの前後に2つあって多機能をスムーズに設定可能。ただし、チルト液晶は自分撮りや縦位置撮影に非対応なのがイマイチ。

 

機能:〇

一段上の機能が薄型ボディに凝縮

強力なボディ内手ブレ補正や4Kフォトによる高速連写、本格モノクロモードなど、一段上の機能が満載。各ボタンの機能を柔軟にカスタムできるのも便利です。

 

 

その3

シンプルな操作性が魅力の小型軽量機

ニコン

D5300

実売価格6万4900円(AF-P 18-55 VRキット)

小型軽量ボディとシンプル操作が魅力の一眼レフ。使用頻度の高い項目にダイレクトアクセスが可能なiボタンを搭載。凝った効果を素早く適用できるスペシャルエフェクトなどのビギナー向け機能も充実しています。

【一眼レフ】【2416万画素】【秒約5コマ連写】【常用最高ISO12800】【約530g】

SPEC●レンズマウント:ニコンFマウント ●モニター:3.2型約104万ドット、バリアングル式、タッチ対応 ●OVF:約95%、約0.82倍 ●サイズ:約W125×H98×D76㎜

 

【check】

画質:〇

高精細な2416万画素

低価格の旧モデルながら、最新の中級機に匹敵する2416万画素の高精細を実現。遠景の細かい部分までシャープに描写できます。

 

操作性:×

ライブビュー時のAFの遅さが残念

一眼レフとしては小型軽量なボディであり、携帯性とホールド性を両立。しかし、ライブビュー使用時のAFの遅さとタイムラグが残念です。

 

機能:〇

39点位相差検出AFが使えるのが良い

AFには、最大39点の測距点を自動/手動で選べる位相差AFを採用。ペットや子どもといった動体にも、ストレスなく軽快に合焦します。

 

【交換レンズ編】

その1

高倍率ズームレンズ】低価格と高倍率、小型軽量を兼ね備える

タムロン

18-200mm F/3.5-6.3 Di Ⅱ VC (Model B018)

実売価格2万5650

高倍率ズームのパイオニアであるタムロンが、2015年に発売したAPS-C一眼レフ用レンズ。より倍率の高い製品と比べても、持ち運びに優れた小型軽量である点がうれしい。低価格ながら、適度な剛性感も備えています。

【キヤノンEFマウント用】【ニコン用】【ソニーAマウント用】

SPEC●35㎜判換算焦点距離:28〜310㎜ ●最短撮影距離:35㎜時0.77m、180㎜時0.49m ●フィルター径:62㎜ ●長さ:キヤノン用96.6㎜、ニコン用94.1㎜ ●質量:約400g

↑幅広い焦点距離をカバー。そのため、自由に動けない場所でも狙いに応じた厳密なフレーミングが可能です

 

【ここが〇】

手ブレ補正の効きが良好

ズームすると前玉部分が長くせり出しますが、鏡胴にガタつきはなく、安っぽさは感じません。手ブレ補正の効果も十分にあります。

 

【ここが×】

AFスピードが遅めでもたつく

AFの作動音はあまりうるさくありませんが、AFスピードは遅め。マウント部がプラスチック製である点も不満。

 

その2

【マクロレンズ】銘玉といわれる「タムキュー」の2008年モデル

タムロン

SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 (Model272E)

実売価格2万9140円

タムロンの90㎜マクロといえば、高画質と美しいボケに定評があり、1979年発売の初代モデル以来、モデルチェンジを繰り返しながら多くのユーザーに親しまれています。これは2008年発売モデル。AFはうるさいが画質は一級品です。

【キヤノンEFマウント用】【キヤノン用】【ニコン用(AFモーター内蔵:272EN Ⅱ)】【ソニーAマウント用】【ペンタックス用】

SPEC●35㎜判換算焦点距離:90㎜ ●最短撮影距離:0.29m ●フィルター径:55㎜ ●長さ:97㎜ ●質量:約400g

↑PC上で等倍表示すると、花粉の粒がはっきりわかるくらいシャープに解像。リアルで立体感のある描写が得られました

 

【ここが〇】

切れ味の鋭い描写力が魅力

フルサイズ対応ながら四隅まで高解像を実現。一方で、絞り開放値ではピントを合わせた前後に美しいボケが生じます。

 

【ここが×】

AF駆動音が少々大きめ

超音波モーター非搭載なのでAF駆動音は少々大きめ。AFからMFに切り替える際、ピント位置が動きやすい点も×。

 

 

その3

【望遠ズームレンズ】1万円台前半で超望遠域を味わう

タムロン

AF70-300㎜ F/4-5.6 Di LD MACRO 1:2 (Model A17)

実売価格1万2240円

フルサイズに対応した小型軽量の望遠ズーム。通常の最短撮影距離は1.5mですが、マクロモードを選ぶと0.95mまでの接写もできます。手ブレ補正は非搭載。ゴースト対策として前玉にはマルチコートが施されています。

【キヤノンEFマウント用】【ニコン用(AFモーター内蔵:A17N Ⅱ)】【ソニーAマウント用】【ペンタックス用】

SPEC●35㎜判換算焦点距離:70〜300㎜ ●最短撮影距離:通常1.5m、マクロモード時0.95m(180-300㎜域) ●フィルター径:62㎜ ●長さ:116.5㎜ ●質量:約458g

↑描写性能は色収差がやや目立ち、最上とはいえませんが、十分に実用的。小動物をアップで撮れるのは便利です

 

【ここが〇】

軽量で携帯性に優れている

フルサイズ対応ながら、質量458gという軽さが最大のメリット。300㎜側でF5.6というスペックやマクロ機能も◎。

 

【ここが×】

手ブレ補正が非搭載

300㎜の超望遠撮影ができるが手持ちではブレやすいので、手ブレ補正非搭載は残念。AFが遅めといった弱点もあります。

 

 

その4

【単焦点レンズ】単焦点レンズの入門用に打って付け

シグマ

30mm F2.8 DN

実売価格1万6360

わずか140gの軽さを実現したミラーレス用単焦点レンズ。両面非球面レンズの採用で諸収差を補正したほか、スーパーマルチレイヤーコートによってフレアやゴーストの発生も低減しました。AFは駆動音の静かなリニアAFモーター式です。

【マイクロフォーサーズ用】【ソニーEマウント用】

SPEC●35㎜判換算焦点距離:マイクロフォーサーズ60㎜、APS-C45㎜ ●最短撮影距離:0.3m ●フィルター径:46㎜ ●長さ:40.5㎜ ●質量:約140

↑スムーズなボケは単焦点ならでは。この写真では、絞り値F2.8に設定し、被写体に近寄ることで背景をぼかします

 

【ここが〇】

小型軽量で画質も優秀

キット付属の標準ズームに比べて小型軽量で、携帯性が高いです。画質もキットレンズより上で、美しいボケが得られます。

 

【ここが×】

外装に指紋がつきやすく目立つ

開放値F2.8は、キットレンズよりは明るいものの、F1.8クラスよりは暗く、中途半端な印象。外装も指紋がつきやすいです。

 

【撮影アイテム編】

その1

薄型軽量のクリップオンストロボ

GODOX

TT350デジタルカメラフラッシュ

実売価格1万4310

各社のTTLオート撮影に対応したクリップオンストロボ。単3形乾電池2本で駆動し、200gと軽量です。マルチ発光や高速シンクロ撮影に対応するほか、発光部を上下左右に動かすことで天井や壁を使ったバウンス撮影も行えます。

【ストロボ】【キヤノン用】【ニコン用】【ソニー用】【富士フイルム用】

SPEC●ガイドナンバー:36(105㎜、ISO100) ●フラッシュ範囲:24〜105㎜(14㎜ワイドパネル付) ●電源:単3形乾電池2本 ●サイズ/質量:W62×H140×D38㎜/200g

↑背面には、各種機能の設定状態がひと目でわかる液晶パネルを装備。その下のホイールを回して発光量を調整します

 

【ここが〇】

各社のTTL発光に対応

4つのメーカー用の製品が用意され、押すだけのフルオート撮影で使用できます。高速シンクロなどの機能も充実。

 

【ここが×】

チャージに時間がかかる

単3形乾電池2本で駆動するのは携帯性では有利ですが、4本使用の他社製品に比べてチャージに時間がかかります。光量もやや弱め。

 

 

その2

憧れのカーボン三脚がわずか1万円で購入可能

アマゾンベーシック

トラベル三脚 130cm  5小型

実売価格9980

軽量で剛性感の高いカーボン素材を採用したトラベル用三脚。脚を伸ばし、中央のエレベーター部分を動かすことで、高さは30.5〜135.5cmの範囲で調整可。ボールヘッドの自由雲台やクイックプレート、キャリングケースも付属します。

SPEC●耐荷重:3.6㎏ ●全高:135.5㎝(EVあり) ●最低高:30.5㎝ ●縮長:31㎝ ●質量:1.11㎏

 

↑持ち運ぶ際は、脚の部分を反転させることで小さくまとめることが可能。出っ張りが少ないナット式ロックも便利

 

【ここが〇】

カメラバッグに収納可能

縮長が31㎝と短いので、通常のカメラバッグに入れて持ち運ぶことも可能です。また、ローアングル撮影にも対応します。

 

【ここが×】

一眼レフ用には安定感が不足

全長135.5cmはやや物足りず、脚も5段でセッティングに時間がかかります。ミラーレス用で大きな一眼レフには不向き。

 

 

 

人気の「Bluetoothイヤホン」最新選び方ガイド――4大タイプ別オススメ機種はコレだ!!

近年、ポータブルオーディオ市場のなかでも急速にシェアが拡大しているBluetoothオーディオ。なかでも、スマホと組み合わせて手軽に通勤・通学時などに音楽が楽しめるBluetoothイヤホンは、完全ワイヤレスタイプなど様々なモデルが登場し、注目を集めています。

 

しかし、数多くのメーカーから様々な製品が発売されているため、「どの製品を選んでいいか分からない」、「自分に合った製品を知りたい」という声も聞かれます。そこで今回は、Bluetoothイヤホンをタイプ別に分類し、それぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介していきます。製品選びの参考にしてみて下さい。

 

1.初心者にオススメな「ケーブルタイプ」

両端のイヤホンを1本のケーブルでつないだシンプルなケーブルタイプは、多くのメーカーから発売されている最もスタンダードなタイプ。ケーブルをまとめるとコンパクトに持ち運べ、手軽に使える点がメリットです。一方で、バッテリーなどを小さなリモコンボックス部に搭載していることが多く、バッテリー持ちは短め。低価格帯の製品が多いので、はじめてワイヤレスイヤホンを購入する方にオススメしたいタイプといえます。

JVC
HA-FX27BT

実売価格2480円

イヤホンの重さを気にせず使える約11gの小型軽量設計に、3ボタンで簡単に操作できるリモコンを搭載したワイヤスイヤホン。エントリーモデルながら高磁力ネオジウムマグネット採用の高音質ドライバーにより、低域から高域までバランスよくパワフル&クリアなサウンドを実現します。雨や水しぶきに強い防滴仕様なので、スポーツシーンでの使用もOK。カラーはレッド、ブラック、ブルー、ホワイトの4色。

【SPEC】●対応コーデック:SBC ●再生周波数帯域:20Hz~20kHz ●電池持続時間:約4.5時間 ●充電時間:約2.5時間 ●質量:約11g ●付属品:充電用USBケーブル、イヤーピース(S/M)

 

Anker
Soundcore Spirit

実売価格2999円

潜水艦に着想を得た内部構造と疎水性の多層ナノコーティングから成るSoundcore独自の「SweatGuardテクノロジー」を採用。通常の水よりも腐食性の高い塩分を含んだ汗もしっかり防いで、水濡れによる故障からイヤホンを守ります。Bluetoothコーデックは、SBCのほかAACにも対応。スポーツ時などの安定性を高めるイヤーウイングが付属しています。カラーはブラックのみ。

【SPEC】●対応コーデック:SBC、AAC ●再生周波数帯域:- ●電池持続時間:約8時間 ●充電時間:約1.5時間 ●質量:約16g ●付属品:イヤーチップ(S/M/L/XL)、イヤーウィング(S/M/L)、トラベルポーチ、マイクロUSBケーブル、ケーブルクリップ(2個)、シャツクリップ

 

2.こだわり派にオススメな「ネックバンドタイプ」

ネックレスのように首にかけて使うネックバンドタイプは、イヤホンが耳から外れにくく安定した装着感が特徴。また、ネックバンド部にバッテリーや通信モジュールを備えるモデルが多く、バッテリー持ちや通信安定性も優れています。デメリットは、ネックバンド部を折りたためない製品が多いので、ケーブルタイプに比べて持ち運び時にかさばってしまうこと。ミドル~ハイエンドクラスの製品が揃っているため、音質や装着感にこだわりがある人にオススメです。

 

オーディオテクニカ
ATH-DSR5BT

実売価格4万630円

ワイヤレスのデジタル信号をドライバーまで高純度伝送し、耳に伝わる直前で音声へとダイレクト変換する「Pure Digital Drive(ピュア・デジタル・ドライブ)」を搭載。対向する2つのドライバーにより、パワフルで濁りのない広帯域再生を行う「DUAL PHASE PUSH-PULL D/A DRIVERS」との組み合わせにより、従来のイヤホンの概念を超えた、解像度の高いクリアなサウンドを実現しています。aptX HDコーディングをサポートしており、ワイヤレスでのハイレゾ再生も可能なハイエンドイヤホンです。カラーはブラックのみ。

【SPEC】●対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX HD ●再生周波数帯域:5Hz~45kHz ●電池持続時間:約8時間 ●充電時間:約3時間 ●質量:約63g ●付属品:充電用USBケーブル、イヤーピース(XS/S/M/L)、ポーチ

 

ソニー
WI-1000X

実売価格3万7670円

「デュアルノイズセンサーテクノロジー」と「フルオートAIノイズキャンセリング」により、驚異の消音性能を誇るノイズキャンセリングイヤホン。音楽を聴きながら周囲の音も確認できる「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」を備え、イヤホンを付けたままでもアナウンスなどを聴くことができます。9mm径のダイナミック型ドライバーとBA(バランスド・アーマチュア)型ドライバーの2つのドライバーによる「HDハイブリッドドライバーシステム」により、ハイレゾ音源も忠実に再生可能。ソニー独自のハイレゾ対応コーデック「LDAC」のほか、aptX HDにも対応しています。カラーはブラックとシャンパンゴールドの2色。

【SPEC】●対応コーデック:SBC、AAC、LDAC、aptX、aptX HD ●再生周波数帯域:3Hz~40kHz ●電池持続時間:最大10時間(NC ON時)、最大13時間(NC OFF時) ●充電時間:約3.5時間(充電15分で約70分使用可能) ●質量:約71g ●付属品:充電用USBケーブル、航空機用プラグアダプター、ハイブリッドイヤーピース(SS/S/M/L)、トリプルコンフォートイヤーピース(S/M/L)、キャリングポーチ、専用ヘッドホンケーブル(1m)

 

3.新しいモノ好きにオススメな「完全ワイヤレスタイプ」

近年トレンドとなっているのが、両側のイヤホンが独立した完全ワイヤレスタイプ。ケーブルがないため、ケーブルの絡まりや引っかかりから解放された自由な装着感がウリです。バッテリー持ちは最も短いものの、専用の充電ケースと合わせて使うことで他のタイプと遜色ない時間使うことが可能。デメリットは、左右のイヤホン間もワイヤレス接続でデータを伝送しているため、通信安定性が他のタイプよりも劣ること。とくに人が多く集まる場所では様々な電波が飛び交い、通信が不安定になりやすいといえます。最先端のアイテムを使いたい新しいモノ好きな人にオススメです。

GLIDiC
Sound Air TW-5000

実売価格9864円

ジュエリーケースをイメージしたコンパクトな充電ケースと、女性の耳にも馴染みやすい小型イヤホンが特徴の完全ワイヤレスモデル。優れた装着感と洗練されたデザインを両立した「ウルトラ・マルチ・フィッティング」により、使用時の耳へのストレスを軽減します。コーデックはSBCのほかAACにも対応。カラーはホワイト、ブラック、シャンパンゴールドの3色。

【SPEC】●対応コーデック:SBC、AAC ●再生周波数帯域:20Hz~20kHz ●電池持続時間:約3時間(充電用ケース使用時:約10時間) ●充電時間:本体約1.5時間、充電ケース約2時間(フル充電) ●質量:本体のみ(左右各)約5g ●付属品:イヤーピース(XS/S/M/L)、充電用USBケーブル、かんたんガイド

 

↑専用の充電ケースは非常にコンパクト(画像はホワイト)

 

ソニー
WF-SP700N

実売価格2万4710円

スポーツシーンでも汗や小雨などを気にせず使えるIPX4相当の防滴性能を備えていることに加え、周囲の騒音を低減するノイズキャンセリング機能も搭載。アンビエントサウンド(外音取り込み)モードにも対応しているので、周囲の音も聴き取りながら音楽を楽しめます。耳のくぼみに合う形状に改善されたアークサポーターと、重心の位置を工夫した設計で運動時も快適に装着可能。カラーはブラック、ホワイト、イエロー、ピンクの4色。

【SPEC】●対応コーデック:SBC、AAC ●再生周波数帯域:20Hz~20kHz ●電池持続時間:最大3時間(NC ON/OFF) ●充電時間:本体約1.5時間、充電ケース約3時間(フル充電) ●質量:本体のみ(左右各)約7.6g、充電ケース約45g ●付属品:ハイブリッドイヤーピースロング(SS/S/M/L)、アークサポーター(M/L)、充電用USBケーブル

 

↑スライド式カバーの専用充電ケース

 

4.日常使いもできる「スポーツタイプ」

スポーツタイプは、ジョギングなどの運動時でも安定して使えるよう、イヤーハンガーやフックなどで装着性を高めたタイプ。また、汗や不意の小雨などにも耐えられるように防水性能を備えたモノも多くなっています。もちろん日常用としても使えますので、一般的なワイヤレスイヤホンは耳から外れやすくて……とお悩みの方にもオススメです。

 

パイオニア
E7 Wireless(SE-E7BT)

実売価格8770円

ハンガー部とカナル型インナー部の接合部にボールジョイントを組み込んだ特許技術「3D Active Fit」を採用したスポーツ向けワイヤレスイヤホン。使う人の耳の形状や耳穴の角度に合わせてインナー部の角度が可変し、激しい動きでも外れにくく、優れたフィット感を維持します。フック部分が取り外し可能な構造になっており、使用シーンに合わせて「イヤーフック」と「セキュアイヤーフィン」の2種類から選択可能。もちろん汗に強い防滴仕様です。カラーはイエロー、グレー、レッドの3色。

【SPEC】●対応コーデック:SBC、AAC、aptX ●再生周波数帯域:5Hz~22kHz ●電池持続時間:約7.5時間 ●充電時間:約1.5時間 ●質量:約20g ●付属品:イヤホンチップ(S/M/L)、マイクロUSBケーブル、セキュアイヤーフィン(S/M/L)、キャリングポーチ

↑「イヤーフック」(左)と「セキュアイヤーフィン」(右)が選択できる

 

 

パナソニック
RP-BTS55

実売価格7560円

耳の形に合わせて変形可能な「フレキシブルイヤークリップ」を採用し、激しい動きでも外れにくく安定した装着性を実現するスポーツ向けワイヤレスイヤホン。イヤホン部分にブルーエッジLED搭載し、LEDが光ることで周囲からの視認性を向上させ、ナイトランなど夜間でも安全に使うことができます。IPX5相当の防水設計により、汗に強く、突然の雨にも対応します。カラーはブラックとピンクの2色。

【SPEC】●対応コーデック:SBC、AAC ●再生周波数帯域:18Hz~20kHz ●電池持続時間:約6時間 ●充電時間:約1.5時間(充電15分で約70分使用可能) ●質量:約22g ●付属品:イヤーピース(S/M/L)、USB充電ケーブル、キャリングケース

 

以上のように、タイプによって個性や特徴の異なるワイヤレスイヤホンですが、自分に合ったタイプのものを選べば満足度も高まります。これから購入を検討される方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

東芝レグザZシリーズの最新機は“4Kチューナー内蔵×全面直下LED×タイムシフトマシン”で隙のない仕上がりの「Z720X」だ!

東芝映像ソリューションは、BS/CS 4Kチューナーを内蔵した4K液晶テレビのハイエンドモデル液晶レグザ「Z720Xシリーズ」を9月下旬から発売します。サイズは55型と49型の2種で、実売予想価格は55型が24万円前後、49型が20万円前後(いずれも税抜)。

 

Z720Xは、東芝レグザのハイエンドモデルに受け継がれてきた“Zシリーズ”の名を冠した4K液晶テレビ。レグザのフラッグシップとしては7月25日に発売された4K有機ELテレビ「X920」が存在しますが、Z720Xは液晶モデルの最上位機種という位置づけになります。

 

フラッグシップ機と同様の高画質化技術を採用

同機の最大の特徴は、今年12月1日から放送が始まるBS/CS 4K放送用チューナーを内蔵していること。購入後に申し込むことで別送される「BS/CS 4K視聴チップ」を取り付けることで、すぐにBS/CS 4K放送を見ることができるようになります。

↑55Z720X

 

また、映像処理エンジンには、フラッグシップ機「X920」と同様、高い処理能力を誇る「レグザエンジンEvolution PRO」を採用。4K映像のフレームレートに応じて適切なフレームを参照し、三次元ノイズリダクション処理・フレーム超解像処理を実行する「BS/CS 4KビューティX PRO」や、地上デジタル放送の気になるノイズを高精度に抑制しくっきりと映し出す「地デジビューティX PRO」など、様々な高画質化技術であらゆる映像を美しく再生します。

↑レグザシリーズのなかでもハイエンドモデルにのみ搭載される「レグザエンジン Evolution PRO」

 

バックライトには「新開発全面直下LEDバックライト」を採用しており、LEDを緻密に制御する新開発「リアルブラックエリアコントロール」技術と相まって、高いピーク輝度と濃密な黒の高いコントラストでクリアな臨場感あふれる映像を実現。外光の反射を抑えて約2倍の高コントラストを実現した「高コントラストIPSパネル」も搭載しています。

↑全面直下型LEDバックライトを採用

 

音質や録画機能にも抜かりなし

画質だけでなく音質にもこだわり、新設計の「重低音バズーカオーディオシステムPRO」を搭載。「重低音バズーカウーファー」と「新型バスレフボックス2ウェイフロントスピーカー」を、総合出力66Wの4.1chマルチアンプにより駆動することで、迫力のある重低音と透明感のあるクリアな音質を再現します。さらに、「レグザサウンドイコライザー・ハイブリッド」のサウンドリフト機能により、画面の中央から音が出ているような自然な音像定位と臨場感のあるサウンドを体感できます。

↑重低音バズーカオーディオシステムPRO

 

レグザならではの録画機能「タイムシフトマシン」も搭載。別売のタイムシフトマシン対応HDDを接続することで、最大6ch分のテレビ番組を丸ごと録画でき、番組表から見たい番組を選ぶように過去の放送番組を視聴できます。

↑過去番組表のイメージ

 

このほか、2つの番組を同時表示する「ダブルウィンドウ」機能や、地デジ番組最大6chを画面上に同時表示する「まるごとチャンネル」機能も搭載。テレビ放送を楽しみ尽くすための機能を豊富に備えています。

 

「Z720X」の登場により、フラッグシップの4K有機ELテレビ「X920」、4K液晶のハイエンドモデル「Z720X」、音にこだわった重低音バズーカ搭載の「BM620X」、BS/CS 4Kチューナー搭載のエントリーモデル「M520X」と、全4機種の振るラインナップとなった東芝レグザなら、予算と欲しい機能に合わせて自分に合った機種が見つかりそうですね。12月からスタートするBS/CS 4K放送は、チューナー内蔵の東芝レグザで視聴してみてはいかがですか?

白物ライターに黒物家電の招待状が、なぜ。「画質こだわらない派」にも薦めたい三菱電機の新4K液晶テレビ「REAL 4K RA1000」

「画質」や「音質」といわれても……

皆さんは家電に「黒モノ」と「白モノ」というジャンルがあることを知っているでしょうか? 黒モノとはテレビやオーディオなどのAV機器、そして白モノとは冷蔵庫や掃除機、調理家電といった生活家電のことを指します。これは、テレビなどは黒いデザインが多く、冷蔵庫などの生活家電が白いデザインが多かったことから普及した名称といわれています。ちなみに筆者は白モノ家電を専門に執筆する「白モノ家電ライター」なのですが、そんな筆者になぜか三菱電機から「10月に発売するテレビの新製品説明会」の招待状が届きました。

↑新製品説明会が行われた京都にある三菱電機 京都製作所。音響などのさまざまな研究施設もあります

 

筆者が「黒モノ」に手を出さない理由は非常にシンプル。それは画質や音質にそこまでのこだわりがないからです。もちろん画質や音質が良いなら嬉しいとは思いますが、大金をはたいて「最高画質」を追求する熱意はありません。そして、じつは一部のAV機器好きを除いて、世の中にはこういったユーザーは意外と多いと思っています。そこで、ここでは「画質に(そこまで)こだわりのない人」の視点で新製品について紹介したいと思います。

 

4Kチューナーと録画機能の「全部入り」テレビ

さて、今回発表された製品は三菱電機の4K液晶テレビ「REAL 4K RA1000シリーズ」(以下、RA1000)。名前の通り4K対応のテレビで、40インチ、50インチ、58インチの3モデルが用意されています。本製品の特徴は新4K衛星放送チューナーを内蔵していること。また、2TBのハードディスクを内蔵していて、4K番組の録画も可能。もちろんUltra HDブルーレイディスクの再生にも対応した、いわゆる「全部入り」テレビです。

↑新しく発表されたREAL 4K RA1000シリーズ。左から40型のLCD-A40RA1000、50型のLCD-A50RA1000、58型のLCD-A58RA1000

 

AV機器に詳しくない人にとって、この「全部入り」は非常に魅力的。とくに嬉しいのが4Kチューナーの内蔵でしょう。じつは今年の12月から新4K8K衛星放送が本格的に開始しますが、この放送を受信するのに必要となるのがこの4Kチューナーなのです。ところが、現在発表されているK4テレビの多くはチューナーを後から取り付けるタイプ。こういった「外付け機器」の導入は、テレビに詳しくないユーザーにとっては意外と高いハードルです。

 

掃除がしやすいのはかなり魅力的

さらに、外付けの機器を導入するデメリットには「テレビ裏の配線が増える」という問題があります。チューナー1台くらいなら問題はありませんが、レコーダーやアンプなどを足していくとテレビ裏の配線はスパゲティのような状態に。こうなると、ケーブルのあいだにホコリは溜まる上、テレビ台をずらしてケーブルが抜けようものなら、元に戻すのも困難です。ところが、RA1000は本体裏から出ているコードは電源コードとアンテナ用のコードの2本だけ。これで4K衛星放送の視聴からレコーダーへの録画、ダビングなどができるのは嬉しいポイントです。

↑一体型のRA1000(写真右)とチューナーとレコーダーを外付けにした製品(写真左)の背面の配線を比較。非一体型は配線の汚さはもちろんですが、外付け機器ごとに電源を必要とするのも大きなデメリット

 

また、付属するリモコンがシートタイプなのも掃除をするうえで便利。一般的な「ゴムでできたボタン式のリモコン」はボタンと本体の隙間に細かなチリやベタつく食べかすなどが入り込みやすいもの。このため、リモコンには専用ビニールを貼り付けている人も多いのです。ところが、本体とボタン一体型のシート式リモコンなら、全体をさっと布で拭くだけで汚れが落ちます。毎日触るものだけに、こういった細かな配慮は嬉しいですね。

↑シート式リモコンなので「ボタンの隙間が汚れる」といった問題もなし。ちょっとジュースがかかってしまったくらいならティッシュですぐキレイになります。ただし防水ではないので注意

 

「ながら見」に便利な機能満載

もうひとつ気に入ったのがRA1000の「ながら見」に最適な機能の多さです。ニュースや天気予報といった番組は「ながら見」することも多いもの。そんなユーザー向けにRA1000はリモコンで画面の向きを変更できる「オートターン」機能を搭載しています。最近はリビングにオープンキッチンが隣接した部屋も多いですが、料理をしながらの視聴にも最適です。また、専用アプリをインストールすればスマホからもテレビ操作が可能なので、いちいちリビングまでリモコンを取りに行く必要もありません。

↑オートターンで液晶画面を前後40度(前20度、後ろ20度)まで回転可能。液晶テレビは斜めから見ると色が薄く見える視野角の問題があるので、地味ながら便利な機能です

 

↑スマホの専用アプリを使った操作も可能です。わざわざリモコンを取りに行くこと泣く手元で操作が可能。もちろんオートターン機能もスマホで操作できます

 

もうひとつ「ながら見」に便利だと感じたのがBluetooth送受信に対応している点。テレビの音声をBluetooth対応のスピーカーやイヤホンに飛ばして再生できるため、台所で洗い物をしているシチュエーションでも手元スピーカーなどで音声を聞き逃すことがありません。他社製品でもBluetooth対応テレビはあるのですが「Bluetooth使用時はテレビ本体スピーカーからは音声出力できない」という仕様が多いもの。その点RA1000は本体とBluetooth対応機器両方から音声出力ができます。このため、リビングの家族とキッチンで料理する人が同時にテレビを楽しむことができるのが魅力的でした。

↑写真ではJBLの手元スピーカーでテレビ音声を出力。シンクで水を流していてもハッキリと音声が聞き取れます

 

ちなみに「ながら見」でもうひとつ便利に感じたのが「声ハッキリプラス」機能の搭載。これは人の声だけを強調する機能です。バラエティのロケ番組などでは、背景音に紛れた声が聞き取りにくく、画面上に音声スーパーをいれることも多いものですが、家事中は画面を見ずに音声だけで内容を把握することも多いもの。こんな場合に声だけをハッキリと再生する本機能が力を発揮しそうです。

 

いざというときの安心感も

ちなみに、三菱電機スタッフによるとRA1000は耐転倒設計にも力を入れているのだとか。最近は日本各地で地震が起きていますが、年々薄く大きくなるテレビは地震の際の転倒も心配です。同社によると、日本では「テレビが10度傾いても倒れない設計」にする必要があるそうですが、RA1000はそれ以上の角度でも倒れることのない地震に強い設計になっているといいます(対転倒角度の数値は非公開)。会場ではスタッフが無理にテレビを傾けたり、揺らしたりしましたが、本体をかなり傾けた状態にしても倒れることはありませんでした。ただし、この耐転倒設計のためか、本体下にある専用スタンドは本体画面よりもかなり前方に張り出ています。最近の「インテリアの邪魔をしないミニマムデザイン」からは逆行しているので、このあたりは好みが分かれるかもしれません。

↑会場ではスタッフがテレビを勢いよく傾けたり、押したりしましたが倒れることはありませんでした。スタッフによると、最近の地震では「本棚が倒れたのに三菱電機のテレビは倒れなかった」という声もあったのだとか

 

このほか、レコーダーやブルーレイディスクプレイヤーなど、機能一体型テレビの場合「どれかのパーツが壊れたらテレビが観られなくなるのでは?」と心配になりますが、RA1000は録画用の内蔵HDDやブルーレイディスクドライブなどのユニットを取り外してもテレビの視聴が可能です。内蔵HDDやブルーレイディスクドライブだけの故障なら、修理中もテレビを使い続けられるのは便利だと思いました。

↑内蔵HDDやドライブを取り外しても、テレビの視聴は可能。取り外せるユニットだけの問題なら、修理中もテレビを使い続けられます

 

個人的に残念なのは全録に対応していないところ

実際にRA1000を触ってみて、さまざまな点で魅力を感じた本製品ですが、ひとつだけ残念だったのが、ここまで生活に密着した「使いやすさ」を追求しているにもかかわらず「全録」機能を搭載していないこと。全録とは複数チャンネルを数時間~数日間全部録画する機能で、わざわざ番組を指定して録画しなくても、視聴し忘れた数時間~数日分の番組などを気軽に視聴できます。このため忙しいユーザーや子育て世帯などに人気の機能。本製品は生活密着型の製品だけに、できれば搭載して欲しかった機能です。

 

ちなみに、今回は画質や音質についてあえて言及しませんでしたが、RA1000は高性能の4Kエンジンを搭載しているため、もちろん非常に高画質。会場ではテレビを並べて画質の比較なども行われましたが、RA1000はコントラストが高く鮮やかな映像をパキッと表現していました。個人的にはアニメやCG系向きの派手な映像に向いた画質だと感じます。また、音質については同社の老舗音響ブランドDIATONEのスピーカーを搭載しており、とくに中高域の音にキレのある音を楽しめました。

↑スピーカーにはこだわりの「DIATONE NCVスピーカー」を搭載しているそう。非搭載テレビとの聞き比べ体験もありましたが、スキッと澄んだ音が印象的でした

 

音の“パーソナライズ”が次のトレンドに!? 個人の「聴こえ方」に応じて音を変えられる「The nuraphone」を試した

いま最も注目すべきイヤホンのトレンドといえば間違いなく「完全ワイヤレス」が筆頭に上がります。そしてヘッドホンにもノイズキャンセリング、ワイヤレスに続く新しい流行の波が到来しています。それが、ユーザーの“聴こえ方”に音楽再生のパフォーマンスを自動で最適化する「パーソナライゼーション・サウンド」機能。どうやら今年の秋以降にはこのパーソナライゼーション・サウンドの機能を体験できるヘッドホンがいくつかのメーカーから出揃いそうです。

 

今回は同機能を搭載する新製品をひとつ紹介します。オーストラリアのベンチャー企業、「nura(ニューラ)」が開発したノイズキャンセリング+Bluetoothワイヤレス+パーソナライゼーションという機能“フル盛り”のヘッドホン「The nuraphone」です。

↑オーストラリアからやってきたポータブルオーディオの先端技術をフル盛りにしたヘッドホン「The nuraphone」

 

オーストラリアのベンチャー企業が開発した多機能ヘッドホン

nuraはオーストラリアのメルボルンに拠点を置く、2015年に設立された若いブランドです。人がひとりずつ異なる音の「聴こえ方」にフォーカスしたnuraは、独自の「OAE(Oto Acoustic Emission)=耳音響放射」の研究成果をベースに開発したアルゴリズムにより、ヘッドホンを身に着けた時のフィット感だけでなく、音の聴こえ方まで最も心地よい状態に自動で最適化する独自技術を開発。ブランド初のヘッドホンである「The nuraphone」に搭載しました。

 

説明を聞くだけでは、なんだか小難しい技術のように思えるし、ヘッドホンの出で立ちはまるで検査機械のように無機質で大柄なものを想像してしまうかもしれません。ところが、実際のThe nuraphoneは見た目には普通のオーバーヘッドタイプのヘッドホンです。むしろ外観は少し普通過ぎる感じがするぐらい。

↑外観は一般的なヘッドホンと同じ

 

音の「聴こえ方」の自動調整についても、ヘッドホンのほか必要になるものはAndroid/iOS対応のスマホアプリ「nura」だけ。誰でも1人で簡単に測定できてしまいます。

↑スマホアプリ「nura」を使って調整を行える

 

The nuraphoneが日本上陸間近と聞いた筆者は、いち早く日本で発売予定のサンプルを入手して本機がどんなヘッドホンなのか試してみました。専用アプリ「nura」も国内のApp StoreからiPhoneにダウンロードができたので、最大の特徴であるパーソナライゼーション・サウンドの自動測定も体験。ノイズキャンセリング機能の使い心地やリスニング感と一緒にレポートしてみたいと思います。

 

独特の高い遮音性を実現する形状。無線&有線接続で楽しめる

The nuraphoneは見た目にはよくある普通のヘッドホンですが、備えている機能は驚くほどに多彩です。ノイズキャンセリング機能はオン・オフの切替えが可能。BluetoothオーディオはaptX HDによるハイレゾ相当の高音質再生をサポート。ほかにはaptX/AAC/SBCに対応しています。音楽を聴きながら外の環境音を同時にモニタリングできる「ソーシャルモード(いわゆるヒアスルー機能)」や、低音再生を好みに合わせてブーストできる「イマージョン」、さらに本体の両側面にタッチセンサー内蔵リモコンボタンも搭載。ハンズフリー通話にも対応しています。

↑ヘッドホンの側面、ジョイントの先端部分がタッチセンサーになっています

 

↑音楽を聴きながら周囲の音も聞こえるようにする「ソーシャルモード」

 

特徴であるパーソナライゼーション・サウンドの機能が使えるのはワイヤレスリスニングの時だけなので、メーカーが推奨する楽しみ方はワイヤレスが基本といえそう。フル充電からの連続音楽再生は約20時間。オプションとして販売される専用の有線ケーブルを装着すると、通常のワイヤードのヘッドホンとしても楽しめます。3.5mm端子のアナログイヤホンケーブルのほかにも、Lightning/USB Type-C/micro USB/USB-Aの各ケーブルを用意。

 

The nuraphoneは装着スタイルもかなり独特。「Dual Passive Noise Isolation」と呼ぶ方式は、シリコン素材のカナル型イヤーチップを耳の穴に挿入して、さらに密閉形状のイヤーカップで耳全体を覆うというものです。だからヘッドホンを装着しただけで、かなり周囲のノイジーな音がきこえなくなります。そのうえ、アプリからオン・オフを切り替えられるアクティブノイズキャンセリング機能も付いてくるので、消音性能はこの上なく高いレベルにあります。

↑ヘッドホンの内側にイヤホンが付いているような独特な構造

 

聴こえ方の測定は全自動で簡単。誰でもすぐにできる

パーソナライゼーション・サウンドの設定を体験してみましょう。今回の取材時点では技術的な詳細を取り寄せることができなかったので、nuraが実際にどのようにしてユーザーの“聴こえ方”を測定しているのかまではわかっていませんが、とにかくユーザーは専用アプリを使って、難しい手順抜きで簡単に自分にぴったりなプロファイルを作成できるのが本機の良いところ。設定プロセスはすべて自動化されていて、アプリのガイダンスに従いながらセットアップを進めていけば、わずか数分程度で測定が完了します。

↑アプリの初期設定時にパーソナライゼーション・サウンドについて詳しい解説が表示されます。音声ガイダンスも付くのですが、どちらも英語になるので、日本語化をぜひ実現して欲しいところ

 

まずはイヤーチップを左右の耳穴にしっかりと装着してから、イヤーカップも耳全体をカバーする最適なポジションにフィットさせます。

 

続いてヘッドホンを装着した状態で解析信号が聞こえてきます。これはどうやら装着した状態で音漏れがないかをチェックしているようです。アプリにはボイスガイドも付いてくるのですが、残念ながら今回筆者が取材をした時点では英語とフランス語、ドイツ語しか搭載されておらず。日本にデビューする頃にはぜひガイダンスの日本語化を実現して欲しいところ。

 

最後に解析信号が鳴っている状態でヘッドホンを着けたまま1~2分ほど“聴こえ方”の解析が実行されます。アプリの画面にはユーザーの“聴こえ方”を可視化したイメージグラフが段々とできあがってきます。以上のプロセスを静かな場所で落ち着いて行えば、だいたい4~5分前後でパーソナライゼーションの作業が完了します。

 

パーソナライズされた「聴こえ方」はどれぐらい違うのか

完成したプロファイルはアプリの画面からオンとオフの状態を切り替えながら比べることができます。筆者も試してみたところ、ボーカルのビビッドな力強さと立体感、音場の広がりや余韻の滑らかさが明らかに違っています。ニュートラルな状態が平板でつまらないもののようにすら感じてしまいます。

↑ひとそれぞれの「聴こえ方」が色や形状の異なるグラフによって視覚化されます

 

nuraアプリにつき最大3件のプロファイルをつくって保存しておくことが可能です。音の聴こえ方は時間帯によっても変化するはずなので、例えば朝昼晩で1件ずつ作り置いてもいいかもしれません。測定にかかる時間が短いので、定期的にプロファイルを書き換えるのもありでしょう。あまりないケースだとは思いますが、もし1台のスマホ、タブレットを家族でシェアしながらThe nuraphoneで音楽を聴く場合は、家族それぞれのプロファイルを登録して、切り替えながら使うこともできます。

 

家族が別途作ったプロファイルを自分が聴いてみたらどうなるのかも試してみました。アプリには明らかに形状や色の違うグラフが出来上がりました。このカタチや色が何を表しているのかぜひ知りたいですね。比べて聴いた音については、やはり自分の耳にパーソナライズしたデータの方が中高域がクリアで耳馴染みの良い感じがしました。家族が作ったプロファイルを聴くと、極端にズレている感じはないものの、やはり強調されたり柔らかくなる音域が人によって違うことがわかって、思わず「へえー」と声を上げて関心した次第です。

↑筆者の家族に測定してもらったプロファイル。筆者のものとはグラフが異なっている

 

充実するその他の機能の特徴

The nuraphoneの音質については、パーソナライゼーションありきのヘッドホンだと思うので、そのキャラクターを自分の経験をベースに記述することがいつもより難しく感じるのですが、土台の傾向としてはどちらかと言えば解像度の高さで勝負するよりもエネルギーを前面に押し出すパワフルな音づくりであるように感じました。

 

とにかく色んな機能が豊富に揃っていて、遮音性もかなり高いヘッドホンなのですが、屋外で歩きながら音楽を聴くときにも便利な「ソーシャルモード」はかなり外音が明瞭に聞き取れるようになるので、使えるシーンは色々あると思います。

 

低音ブーストのイマージョンは値を最大値にするとかなり低音が増強されてしまうので、元から低音の成分が濃厚に収録されている音楽を聴く時には“ちょい足し”ぐらいでちょうど良いと思います。スマホでアクション映画を観る時などにおすすめです。

 

タッチセンサーリモコンは感度が非常に鋭いので、ちょっとボタンの表面に触れると反応してしまいます。アプリから左右のシングルタップ/ダブルタップのアクションごとに機能を割り当てることができて、例えば「シングルタップは何もしない」という設定も可能です。左右のダブルタップにボリュームのアップダウンをそれぞれ割り当ててシンプルに使ってみるのも良いかもしれません。ヘッドホン外すと自動的に楽曲再生が一時停止する機能は便利です。

 

日本での正式発売のアナウンスが楽しみ

The nuraphoneは、今年これから流行りそうな「パーソナライゼーション・サウンド」の醍醐味を複雑な設定操作も必要とせず、手軽に楽しめるオーディオ機器です。最先端のガジェットとしても楽しみ甲斐があるアイテムでした。日本ではいつごろ、どれぐらいの価格で販売されるのか、いまから待ち遠しいですね。

 

 

格安製品は本当に買い? 「5万円台の4Kテレビ」など7製品をプロが〇✕ジャッジ

価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック! 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。

 

ここでは、4K液晶テレビやスマートスピーカー、ワイヤレスイヤホンなど、人気のカテゴリから格安品をピックアップ。いずれも画質や音質といった基本性能が高いため、判定が難しくなりました。テクニカルライターの湯浅さんが判定します。

 

【○×判定した人】

テクニカルライター/湯浅顕人さん

AV機器やPC関連に精通。画質や音質だけでなく、操作感や使い勝手の細かいところまでチェックしました。

 

AV機器メーカーならではの高いクオリティを実感した

オーディオ&ビジュアルの最注目アイテムは、FUNAIが送り出した50V型の4K液晶テレビ。実売価格はなんと、ドン・キホーテの最新機種よりも5000円以上も安いです。しかし、画質はそれを凌駕するレベルで、さらにリモコンの操作性なども強いこだわりが感じられます。AV機器メーカーの手がけた製品だと実感できました。

 

そのほかでは、名門ブランドJBLのBluetoothスピーカーとイヤホンのクオリティが際立っていました。前者は約4000円、後者は約2000円とかなりリーズナブルな価格ですが、音質はさすがJBL。有象無象のオーディオ製品とは格が違います。スタイリッシュなデザインや、カラーバリエーションの豊富さもメリットで、いずれも非常に魅力な製品といえます。

 

【その1】先進の高画質・高音質技術を搭載し5万円台前半の驚安価格を実現!

FUNAI

FL-50U3010

実売価格5万3784円

シンプルな機能で価格を抑えた50V型液晶テレビ。高画質技術「4K クリアピクスリマスター」や3D音声技術「Sonic Emotion PREMIUM」など、先進の機能を搭載します。チューナーを2基備え、外付けHDDに裏番組録画が可能。

 

↑リビングでも寝室でも映えるムダのないデザイン。スタンドやベゼルがスリムなので、設置場所を必要以上に取らなくて済みます

 

<売れ筋格安4Kテレビ スペック比較>

世は格安4Kテレビ戦国時代。ドン・キホーテ(情熱価格PLUS)の最新機種や、ハイセンスのエントリーモデルと、各スペックを比べてみた!

FUNAI

FL-50U3010

実売価格5万3784円

チューナー数:2  、音声最大出力:20W、HDMI端子:4、ネット動画:非対応、サイズ:約W1123×H700×D225mm、質量:約10.2kg

 

情熱価格PLUS

LE-5001 TS4KH-BK

実売価格5万9184円

チューナー数:2、音声最大出力:20W、HDMI端子:3、ネット動画:非対応、サイズ:約W1125×H705×D244mm、質量:約11.9kg

 

ハイセンス

HJ50N5000

実売価格6万4120円

チューナー数:2、音声最大出力:20W、HDMI端子:4、ネット動画:対応、サイズ:約W1118×H666×D240mm、質量:約14.6kg

 

【Check!】

画質:〇

地デジ放送(イメージ)

 

4K変換後(イメージ)

 

高精細かつ色鮮やかな画質

「クッキリした精細さと色彩の鮮やかさで『4K』を実感できました。視野角も広いため、部屋のどこからでも快適に視聴可能です」

 

操作性:〇

 

ボタンを気持ち良く押せる

「リモコンのボタンにはクリック感があり、気持ち良く確実に押せます。配置もわかりやすく、あまり持ち替えずに使えました」

 

音質:×

↑シネマ

 

ミュージック

 

広がりや低音の迫力に欠ける

「音量は十分ですが、広がりや低音の迫力に欠けます。『シネマ』や『ミュージック』などコンテンツに合わせた音声モードは秀逸」

 

総評

「省略されているのは無線LANや内蔵HDDなどの付加機能。それらが不要な人なら、外付けスピーカーで音を強化すればバッチリです」

 

【その2最小限の設置スペースでPCなどの音をグレードアップ

TaoTronics

TT-SK018

実売価格2699

PCやスマホ、テレビの音を強化する、ワンボディタイプのバースピーカー。45mm径ドライバーユニットを2基搭載し、クリアな音質と広大なサウンドステージを実現します。幅約40cm、高さ約6cmの小型サイズで、設置の自由度も高いです。

SPEC●実用最大出力:6W(3W×2)●インピーダンス:4Ω●再生周波数帯域:90Hz〜20kHz●接続端子:DC入力×1、USB×1、マイク出力×1、ヘッドホン出力×1ほか●サイズ/質量:約W400×H55×D60mm/約4645g

↑テレビの音質強化にもうってつけ。サウンドに迫力と深みが出るだけでなく、人の声が聞き取りやすくなり、報道番組の視聴も快適になります

 

【Check!】

音質:〇

音が力強く迫力を感じた

「PCの内蔵スピーカーと比べて、サウンドが劇的に向上しました。ひとつひとつの音が力強く、低音にも迫力を感じられます」

 

サポート:×

マニュアルの説明が不親切

「同梱のマニュアルは、マイク端子の役割や電源接続の説明などが不十分。直感的にも使えますが、少し不親切に感じました」

 

設置性:〇

USB経由で電源を取れる

「電源はPCなどのUSB端子から取れるため、ACアダプターが不要で駆動できるのが便利。家中どこへでも持ち運んで使えます」

 

総評

「最小限の専有面積で、PCやテレビ、スマホの音質をグレードアップできる点は評価できます。側面の大型音量ツマミが使いやすかったです」

 

【その3】豊富なインターフェースを備え様々なメディアを再生できる

 

DBPOWER

PJ06

実売価格7360円

1500ルーメンの明るさとフルHD解像度を実現する小型プロジェクター。USB、HDMI、SDカードなどの端子を備え、PCやスマホ、ゲーム機などの映像・音声を出力できます。ビジネスシーンでプレゼンのお供としても活躍します。

SPEC●投写画面サイズ:32〜176インチ(推奨120インチ)●投写距離:約1〜5m●アスペクト比:4:3、16:9●LEDライト寿命:5万時間以上●コントラスト比:最大2000:1●サイズ/質量:W187×H77×D149mm/950g

 

【Check!】

画質:×

輝度が暗いため映像が見にくい

「スペックは1500ルーメンですが、投光の輝度がやや暗めに感じられました。日中や、照明の点いている部屋では、映像が見づらいです」

 

拡張性:〇

接続端子を豊富に備える

「HDMI端子のほか、USBメモリやSDカード内の映像・音声・写真を再生可能です。イヤホン端子から外部スピーカーへの出力も対応」

 

設置性:〇

リモコン受光器を前後に搭載

「本体正面(写真)と背面の両方にリモコンの受光器を搭載。自身の前方に設置しても後方に設置してもスムーズに操作できて便利です」

 

総評

「コンパクトながら本体にスピーカーを内蔵するため単体で使用できるのが◎。真っ暗な部屋で専用スクリーンに投射して使うぶんには、画質も及第点です」

 

【その4】「Alexa」のスキルを活用できコンパクトながら音質も上々

Anker

Eufy Genie

実売価格3980円

Amazonの音声アシスタント「Alexa」対応のスマートスピーカー。「アレクサ」と話しかけて、音楽の再生、ニュースやスケジュールの読み上げ、スポーツ結果の確認などが行えます。同ブランドのスマート家電も音声での操作が可能となります。

SPEC●電源:AC●実用最大出力:2W●Wi-Fi:2.4GHz帯●付属品:AUXケーブル(1.5m)ほか●サイズ/質量:約W90×H48.5×D90mm/約258g

 

↑同ブランドでは、エアコンや照明器具などの家電を今後展開します。本機を使って、これらの音声操作が可能となる予定です

 

【Check!】

音質:〇

厚みと迫力のある360°サウンド

「手のひらに乗るほどコンパクトサイズのスピーカーながら、音には厚みと迫力がありました。音が360°に広がり、部屋中に届きます」

 

機能性:〇

できることは上位モデルと同等

「Alexaの音声アシスタント機能すべてに対応。情報を検索したり、音楽ストリーミングを楽しんだりと、できることは上位機と同等です」

 

拡張性:×

BTスピーカーとしては使えない

「Bluetooth機能は非搭載。スマホ内の音楽を本機で聴いたり、本機から高音質BTスピーカーに転送して聴いたりはできません」

 

総評

「機能は他のAlexaスピーカーと同等で、音質も文句なし。ただ、マイクの感度が悪いのか、大きな声を出さないと正しく反応しないという難点も」

 

【その5】手のひらサイズの軽量モデルながら広がりのある音を鳴らす

JBL

JBL GO 2

実売価格4190円

手のひらサイズで184gの超軽量設計を実現。独自の40mm径フルレンジスピーカーとパッシブラジエーターを内蔵し、サイズを超えた広がりと奥行きのあるサウンドを鳴らす。連続再生は最大約5時間。全12色のカラバリを揃えます。

SPEC●Bluetooth:ver.4.1●対応コーデック:SBC●実用最大出力:3W●再生周波数帯域:180Hz〜20kHz●充電:約2.5時間●サイズ/質量:W71.2×H86×D31.mm/184g

 

↑本体側面に備えられたヘッドホン端子とUSB端子はキャップで保護されており、水没時も安心。有線接続による音楽再生にも対応します

 

【Check!】

音質:〇

音に広がりがありボーカルはクリア

「一点から音が出ている感じはなく、きちんと広がりをもって聴こえます。ボーカルのクリアさも際立っていました。低音は控えめです」

 

機能性:〇

完全防水で利用シーンが広い

「水没にも耐えるIPX7防水で、浴室やビーチなど利用シーンが広いです。コンパクトなのでキッチンでも作業の邪魔になりませんでした」

 

操作性:×

ボタンの反応がいまひとつ

「操作ボタンは強く押し込まないと反応しません。曲送りの操作は再生ボタン2度押しですが、多用するので専用ボタンが欲しかったです」

 

総評

「安価でカラバリが多彩なので、色違いでたくさん揃えるのも楽しいです。キッチンや浴室、寝室など使う部屋の数だけ購入するという贅沢もできそう!」

 

【その6】快適な装着感に加えて定位に優れた迫力のある音も魅力

 

JBL

ENDURANCE RUN

実売価格2030円

独自のイヤチップ構造を採用し、長時間の激しい運動時にも落下を防いで、快適な装着感でリスニングを楽しめるインイヤーイヤホン。IPX5相当の防水に対応し、雨天時や多く汗をかいたときでも安心して使えます。カラバリは全4色。

SPEC●ドライバー型式:8.2mm径密閉ダイナミック型●再生周波数帯域:20Hz〜20kHz●出力音圧レベル:100dB/mW●インピーダンス:16Ω●プラグ:3.5mm径4極ステレオミニ●ケーブル長:約1.2m●質量:約20g

 

↑人間工学に基づいた形状と素材を採用したイヤチップで、フィット性は抜群。本格的なスポーツ中のリスニングも快適です

 

【Check!】

音質:〇

迫力があり定位感も抜群

「定位感が高く、楽器の位置や移動をはっきり感じられました。低音はずっしりとした迫力。音の輪郭がもう少しクリアならなお良かったですね」

 

装着感:〇

耳かけスタイルに合うイヤピースを用意

「ケーブルを耳穴から垂らすほか、耳にかけるスタイル(上)でも装着可能です。それぞれに合うイヤピースを同梱します」

 

操作性:×

リモコン操作が限定される

「リモコン操作は再生と一時停止のみ。音量調整や曲送りの機能も欲しかったです。ただ、ハンズフリー通話や音声アシスタント利用に対応します」

 

総評

「価格をはるかに超える音質は、さすがJBL。イヤチップは確実にフィットして抜け落ちないだけでなく、柔らかい素材のため装着感も良好でした」

 

【その7】装着感や操作性に優れスポーツ時の使用も快適

TaoTronics

TT-BH035

実売価格2000円

高音質コーデックのAACに対応し、iPhoneの音楽をクリアなサウンドで楽しめます。DSPノイズキャンセリング機能や、最新のMEMS技術を用いたマイクの搭載により、騒音のある環境でも快適にハンズフリー通話可能です。

SPEC●Bluetooth:ver.4.2●対応コーデック:SBC、AAC●防水:IPX4相当●バッテリー容量:110mAh●連続再生:6〜7時間●充電:1〜2時間●アンテナ素材:セラミック●質量18.1g

 

↑ハウジングにマグネットを内蔵。使用しないときは2つのイヤホンをくっつけて首にかけられ、落下の心配がありません

 

【Check!】

音質:×

音がこもりがちで輪郭の際立ちがない

「音の広がりや低域の迫力はそれなりですが、少しこもりがちなのが気になりました。クッキリとした輪郭の際立ちはいまひとつです」

 

装着感:〇

どんな人の耳にも合う

「イヤピースとイヤフックは柔らかく、肌触りが心地良いです。それぞれ3サイズを同梱し、耳の形状に合うものを確実に選べます」

 

操作性:〇

手探りでも操作できる

「リモコンのボタンが大きくて、ストロークも深めなので、手探りでも確実に操作できます。音量調節や曲送りなども行えました」

 

総評

「耳触りの良さに加えて、ケーブルもフラットで軽いため、長時間の装着でも疲れません。音質より装着感や操作性など機能面を重視する人にオススメです」

 

“遠くを撮りたい”なら買って損ナシ!! キヤノンの超望遠レンズ「100-400mm」をプロが賞賛する理由

吉森信哉のレンズ語り~~語り継ぎたい名作レンズたち~~ 第6回「キヤノン 超望遠ズームレンズ(100-400mm)」

 

ここ数年の間に、多くのカメラ・レンズメーカーから、焦点距離400mmまでカバーする、いわゆる「超望遠レンズ」が発売されるようになった。だが、キヤノンはかなり前から、このカテゴリに該当する一眼カメラ用交換レンズ「100-400mm」を発売している。しかも、現在ラインナップされているのは“二代目の100-400mm”であり、画質面でも操作面でも大きく進化させた製品なのだ。

↑高画質設計で操作性にも優れる、高い機動力が自慢の超望遠ズームレンズ「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」

 

現在、各社から発売されている400mmまでの超望遠ズームレンズには、コストパフォーマンスを重視した製品と、光学性能やAF性能を追求した製品がある(厳密に分類するのは難しいが)。

 

今回紹介する、キヤノン「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」は後者に該当する製品であり、プロやハイアマチュアのシビアな要求に応える「L(Luxury)レンズ」の1本。その進化した超望遠ズームレンズの特徴や魅力を、実際に撮影した作例写真とともに探ってみたい。

 

【今回紹介するレンズはコレ!】

光学性能も手ブレ補正も大幅に向上した二代目モデル


キヤノン
EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM
実売価格23万9620円

先代のロングセラー製品「EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM」の後継モデルで、最新の光学設計により画質が大幅に向上。蛍石レンズ1枚とスーパーUDレンズ1枚を含む新しい光学設計により、ズーム全域において、画面周辺部まで高画質を実現。さらに、独自の新開発コーティング技術「ASC(Air Sphere Coating)」の採用で、フレアやゴーストも大幅に抑制。IS(手ブレ補正機構)の効果も、従来モデルのシャッター速度1.5~2段分から「4段分」に大幅に向上している。不規則な動きの動体撮影に最適な「ISモード3」も新搭載。2014年12月発売。

●焦点距離:100-400mm ●レンズ構成:16群21枚 ●最短撮影距離:0.98m ●最大撮影倍率:0.31倍 ●絞り羽根:9枚 ●最小絞り:F32-40 ●フィルター径:77mm ●最大径×全長:94mm×193mm ●質量:約1570g ●その他:手ブレ補正効果4.0段分(CIPAガイドライン準拠)

 

約20年前に発売された初代「100-400mm」を振り返る

二代目モデルを語るうえで、まずはデジタル一眼レフが普及する前の“2000年以前”に発売された、超望遠400mmまでカバーする初代モデルについても触れておきたい。

↑最大径92mm×全長189mmと、二代目モデルよりもわずかに小さい。そして、質量は200g近く軽い1380g。ズーム方式は、速写性に優れる直進式を採用(二代目は回転式)

 

1998年12月に発売された本レンズは、報道写真の分野や動きの激しいスポーツ、近づけない動物など、プロフェッショナルや特殊な撮影現場で高いパフォーマンスを実現。L(Luxury)レンズに相応しい描写性能や、手ブレ補正機構「IS」の搭載により、望遠や超望遠撮影を重視するカメラマンに支持されてきた。

今回紹介する二代目「100-400mm」レンズは、そんな初代レンズから画質面でも操作面でも大きく進化しているのだ。

 

超望遠ズームのメリットを具体的なシーンで語る

望遠ズームレンズの最大の特徴は、近づけない被写体でもズーム操作によって“大きく写せる”という点である。そして、望遠側の焦点距離が長くなるほど、より離れた被写体も大きく写せるし、同じ距離なら画面上により大きく写すことができる。

 

それでは、筆者が実際に撮影していて感じたメリットを、この超望遠画角を生かした具体的な撮影シーンを挙げながら紹介しよう。

 

【その1】近づけない被写体を、超望遠画角で大きく写す

駅前に設置された木製の案内板に、削り出しのネコのキャラクターを見つけた。その可愛らしい表情を400mmの画角で切り取る。目線よりも高い位置になり、しかも周囲に柵が設置されている――。超望遠の画角を利用すれば、そんな“近づけない被写体”も大きく写すことができる。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/400秒 -0.3補正 WB:オート ISO100

 

【その2】引き寄せ効果+前ボケ効果で幻想的な雰囲気に

離れた被写体が、あたかも近くにあるように写せる。これは「引き寄せ効果」と呼ばれるもので、望遠になるほど高まる効果である。この花もけっこう離れた位置に咲いているが、400mmの画角によって、手が届く位置にある花のような感覚で捉えられた。そして、手前にある草を「前ボケ」として画面内に取り入れることで、幻想的な雰囲気に仕上げることができた。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/80秒 +0.7補正 WB:太陽光 ISO100

 

【その3】一輪の花も大きく写せる、短めの最短撮影距離

花壇に咲く花のなかから、比較的近い位置にある一輪を主役に抜擢。そして、望遠端400mmの画角で、最短撮影距離近くの間合いで撮影。当然、マクロレンズには敵わないが、超望遠ズームレンズとしてはけっこう“寄れるレンズ”と言えるだろう。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/320秒 WB:オート ISO500

 

↑近年、望遠ズームレンズがモデルチェンジする際には、よく“最短撮影距離の短縮”が実施されている。本製品の場合も、従来モデルの1.8mから「0.98m」へと大幅に短縮された

 

【その4】離れたフラミンゴも大きくシャープに!

多くのフラミンゴが活発に活動する、動物園内の浅い池。その池の対岸近くに、これから羽ばたこうとする一羽を見つけた。そして、素早くズームリングを望遠端に設定し、羽ばたく瞬間を大きく捉えた。“望遠端で絞り開放”という条件になったが、レンズの光学性能とAF精度のおかげで、シャープな描写を得ることができた。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) シャッター優先オート F5.6 1/1000秒 WB:オート ISO1000

 

【その6】進化した手ブレ補正機構ISでファインダー像も安定

超望遠の手持ち撮影では、わずかなカメラの動きで、ファインダー(または液晶モニター)の像が大きく揺らいでしまう。高速シャッターで撮影画像のブレは抑えられるが、それでは安定した構図を得るのが難しくなる。だが本レンズでは、手ブレ補正効果がシャッター速度「4段分」に進化した手ブレ補正機構ISにより、そのあたりの不安もかなり解消される。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) シャッター優先オート F6.3 1/500秒 WB:オート ISO1250

 

【その7】贅沢な光学設計で画面周辺部まで画質が安定

中央付近はシャープだが、画面周辺部をチェックすると、像のアマさや乱れが見られる……。そのあたりが、コスパや大きさ・重さを重視して設計される“安価な望遠や超望遠ズーム”の泣き所。だが、本レンズは、色収差を抑える蛍石レンズ1枚やスーパーUDレンズ1枚などを含む贅沢な光学設計によって、ズーム全域で画面周辺部まで高画質を実現する。だから、画質が最重要視される風景撮影にも安心して使用できる。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(182mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/125秒 -0.3補正 WB:オート ISO800

 

【その8】超望遠で離れた列車をじっくり撮る

こちらに向かってくる列車は、距離が近くなるほど体感速度が増してくる。そして、わずかなシャッターのタイミングのズレによって、写り具合(列車の位置など)も大きく変化する。もちろん、そういう状況の醍醐味もあるが、思い通りに写せない確率も高くなる。だが、超望遠域で距離を置いた撮影なら、列車位置の変化も激しくないので、シャッタータイミングによる失敗も少なくできる。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) シャッター優先オート F6.3 1/1000秒 WB:オート ISO500

 

快適さを左右する「操作性」も要チェック!

「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」は、従来モデルよりも手ブレ補正機構「IS」の補正能力を高めたことで、手持ちでの超望遠撮影の活用範囲が広がっている。また、ズームリングの調節機能の搭載によって、撮影スタイルや好みに応じて“ズームリングの重さ”が変えられるのも、本製品の魅力的な部分と言える。

 

こうした「操作性」は画質や大きさ・重さに比べるとパッと見ただけでは気づきにくい地味なポイントではあるが、長く使うことを考えると快適さを左右する重要なポイントだ。本製品に関してもいくつか取り上げておこう。

 

【その1】操作しやすい幅広のズームリング

三脚座を使用して三脚に固定し、望遠端の400mmまで伸ばした状態(フードも装着)。前方に配置される幅広のズームリングは、三脚使用時でも手持ちでも操作しやすい。

 

【その2】“ズームリングの重さ”を調整できる

ズームリングとフォーカスリングの間に「調整リング」が設置されている。このリングを「SMOOTH」方向に回転させるとズームリングの動きは軽くなり、反対の「TIGHT」方向に回転させると重くなる。

 

【その3】ワンタッチで切り替え可能な手ブレ補正機能ほか

マウント部近くの左手(カメラを構えた状態)側に、フォーカスと手ブレ補正機構「IS」関連の設定スイッチが並ぶ。上から、撮影距離範囲切り換えスイッチ、フォーカスモードスイッチ、手ブレ補正スイッチ、手ブレ補正モード選択スイッチ。

 

【その4】フードにはPLフィルターの操作窓を装備

レンズ前面を雨や雪などから守り、写りに影響を与える有害な光線をカットする、付属のフード「ET-83D」。そのレンズ取り付け部の近くには、C-PL(円偏光)フィルターを操作するための、スライド方式の操作窓が設けられている。風景派カメラマンにはありがたい機能である。

 

 

一般的な望遠ズーム「70-200mm」「70-300mm」と比較すると?

望遠側の焦点距離が長くなると、レンズ本体の大きさ(主に長さ)が大きくなり、また、画質劣化や開放F値の暗さなどの不安要素も増えてくる。そのあたりが、少し望遠側を抑えた70-200mmや70-300mmなどの望遠ズームと比較検討する際のポイントになってくるだろう。

 

特に、高画質設計で開放F値も明るい「70-200mm F2.8」や「70-200mm F4」は魅力的だ。あるいは、もう少し望遠域までカバーしたいという思いで、「70-300mm F4-5.6」などの望遠ズームレンズを選ぶ人も多いだろう(価格や大きさ重さの問題もあるが)。

 

そこで、300mmの画角と、本製品がカバーする400mmの画角を比較してみた。

<300mmと400mmの画角を比較>

300mm(上写真)と400mm(下写真)の比較。400mm/共通データ:キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM 絞り優先オート F5.6 1/320秒 WB:オート

 

100-400mmを使う場合、あまり焦点距離を意識せず、普通に400mmで撮影することが多い。だが、こうやって同条件(同じ被写体を同じ位置から撮影)で300mmと比べてみると、思った以上に400mmの“アップ度の高さ”を実感する。70-300mmクラスでも十分な望遠効果は得られるが、より被写体を大きく撮ることを重要視するのであれば、100-400mmクラスを選びたい。

 

しかも、本製品「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」は、L(Luxury)レンズに相応しい優れた光学設計を採用しつつ、大きさや重さは70-200mm F2.8クラスに近い値に収めている。その点でも、超望遠ズームのデメリットを1つ解消していると言えるだろう。

 

 

【まとめ】多くの人に推奨できる、バランスの良い超望遠ズームレンズ

超望遠撮影で描写性能やAF性能にこだわると、必然的にキヤノンのL(Luxury)シリーズのような製品を推奨することになる。もちろん、報道やスポーツイベントの現場などで使われているような超弩級の超望遠レンズ(極端な大きさ重さで、価格も100万円前後になる)もあるにはあるが、購入して使いこなせる人は限られるだろう。

 

だが、今回取り上げた「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」なら、70-200mm F2.8望遠ズーム並みの大きさ・重さで価格帯も近い。だから、高画質な超望遠撮影を堪能したい多くの人にオススメできる製品なのである。

空中浮遊スピーカー、ってオシャレすぎでしょ!? この夏チェックしておきたいイケてるスピーカー4選

テクノロジーの進化は音楽の世界にも恩恵をもたらし、コンパクトながらハイクオリティのサウンドを奏でるスピーカーが続々と登場しています。とはいえ家電量販店に行くと、あまりに種類が多くて悩んでしまいます。そこで今回は、今チェックしておきたいイケてるスピーカー4選をご紹介。アウトドアシーンでも活躍するポータブルタイプや、見る人を釘付けにする先進的なフォルムのスピーカーなどをピックアップしました。これからは周辺機器にもこだわって音楽を聴いてみてはいかが?

 

出典画像:日本ポステック 公式サイトより

 

[その1]

軽量コンパクトかつ本格仕様!

出典画像:Bose 公式サイトより

Bose
SoundLink Mini Bluetooth speaker II
わずか680gという軽さで、バッグに入れて持ち運ぶのにも便利な小型スピーカー。薄型のデザインは置き場所を選ばず、重心が低いので倒れる心配もありません。1回の充電で約10時間の再生が可能。家で使う場合は「充電クレードル」に乗せておけば音楽を聴きながら充電できるので、電池の残量を気にせず外に持ち出せます。

 

<注目ポイント>
・重量はわずか680g
・1回の充電で約10時間の再生が可能
・Bluetoothデバイスを8台まで記憶
スピーカーに搭載された低音用ユニット「デュアルパッシブラジエーター」によって、小型化と豊かな低音再生を両立。さらにBluetoothデバイスは8台まで記憶できるため、家族や友人などのスマートフォンやタブレットにも簡単に切り替えられます。

 

[その2]

耳元に直接響いて圧倒的な臨場感を演出

出典画像:ソニー 公式サイトより

ソニー
ウェアラブルネックスピーカー SRS-WS1
首にかけて音楽を楽しめる一風変わったフォルムのスピーカーです。スピーカー開口部から放射状に音が広がるソニー独自のボディ構造により、これまでにない音場と振動体感を実現。映画やライブ映像、ゲームの視聴などでは、まるでその場に居るような気分になれます。

 

<注目ポイント>
・首にかけて使えるスピーカー
・耳元で響く大迫力サウンド
・長時間の使用でも快適な形状
ワイヤレスなので、スピーカーを首にかけたまま移動しても問題ありません。また首周りのラインに沿ったアーチ形状とインナークッションにより、長時間の使用やラフな姿勢でも快適。大きな音を出しにくい時間帯や住環境でも音が耳元で響くので、周囲を気にせずいつでも大迫力サウンドを楽しめます。

 

[その3]

世界屈指のアンプメーカー・Marshallのオシャレなスピーカー

出典画像:Marshall 公式サイトより

Marshall
STANMORE BLUETOOTH
Marshall特有のギターアンプデザインを踏襲した、インテリアとしても映えるスピーカーです。Bluetoothによる無線接続だけでなく、3.5mmカールコードケーブルを使った有線接続にも対応。コンパクトながらパワフルなステレオスピーカーで、クリアな中・高音と迫力の低音を再生します。

 

<注目ポイント>
・ギターアンプのようなオシャレなデザイン
・無線・有線の両方に対応
・3種類のカラーバリエーション
カラーバリエーションは、ブラック・クリーム・ブラウンの3種類を展開。音楽をカスタムコントロールする「インタラクション・ノブ」は、ロックンロールの黄金時代を髣髴させるレトロなデザインに仕上げられています。

 

[その4]

SF映画のような未来的デザイン!

出典画像:日本ポステック 公式サイトより

ASWY
AirSpeaker2
磁力の力で空中浮遊しながらサウンドを出力するBluetoothスピーカー。下部の台座には電磁石が内蔵されており、電源接続することで上部のスピーカー本体と磁力の反発を起こします。SF映画に登場するようなインパクトのある見た目に、誰もが驚くでしょう。

 

<注目ポイント>
・空中浮遊するスピーカー
・クリアで立体感のあるサウンド
・台座部分からの非接触給電
スピーカー本体を浮遊させることで床などへの共振が限りなくゼロになり、クリアで立体感のあるサウンドを実現しています。また上部のスピーカー本体にはバッテリーが内蔵されていますが、台座部分からの非接触給電によって充電が可能です。

イヤホンをデコったら「立派なアクセサリー」になった! 素材費2000円でできる「デコイヤホン」の作り方

スマホで音楽を聴く人が増え、移動中やカフェなどでイヤホンをつけている姿を男女問わず目にするようになりました。これまで黒主体だったイヤホンやヘッドホンのカラーも、白やカラフルなものなど女性も手に取りやすいカラーがラインナップされることが多くなっています。そんななか、ソフトバンク コマース&サービスのオーディオブランド「GLIDiC(グライディック)」から完全ワイヤレスイヤホン「Sound Air TW-5000」の新色として「シャンパンゴールド」が発売されました。実売価格は9864円。

↑Sound Air TW-5000(シャンパンゴールド)

 

この「Sound Air TW-5000」は、1万円を切るコストパフォーマンスの高さに加え、AACコーデックをサポートするなど音質面でも人気となっている完全ワイヤレスイヤホンです。他社品に比べてイヤホン・ケースともコンパクトで、女性人気も高いモデルで、すでに「ブラック」と「ホワイト」の2色が販売されていましたが、6月29日より女性をターゲットにした新色「シャンパンゴールド」がラインナップに追加されました。

 

さっそくサンプルをお借りし、編集部の女性スタッフに見せたところ、「かわいいですけど、ちょっと地味ですね。シャンパンゴールドというか、ベージュ……? ちょっとシニアっぽいような気もするかな」と、印象は悪くないものの、女性の心をワシ掴みにするまでのパンチ力はない様子。

 

それなら、この「Sound Air TW-5000」を女性が思わず「かわいい!」と声に出してしまうようなオシャレなイヤホンに変えてしまおう、ということでグルーデコというハンドクラフトを活用したデザインアレンジに挑戦してみました。

 

グルーデコに初挑戦

グルーデコとは、エポキシ系の粘着性のあるパテを接着に利用し、クリスタルやストーンなどを装飾して様々なものを作ることができるハンドクラフトの一種。グルーはボンドより強い接着力があり、金属・ガラス・プラスチックなどを接着することができます。今回は、ご自宅でグルーデコサロンを開催している日本グルーデコ協会認定講師の前川千津子さんに教わりながら、イヤホンにスワロフスキー・クリスタルを飾り付けていきます。

↑デコる前のTW-5000

 

まず、イヤホンの表面がツルツルしているとパテが乗りにくいため、表面をサッと粗めの紙ヤスリで削ってザラザラにします。

 

続いて、グルーの準備に取り掛かります。A剤とB剤の2種類のグル―を規定量混ぜ合わせ、乾かないうちにイヤホンに乗せていきます。混ぜ合わせたグル―はおよそ1時間半~2時間程度で硬化が始まり、24時間後に完全硬化するとのこと。イヤホン程度の大きさなら1時間程度で作業できるので一度にグルーを作っても大丈夫ですが、大きいものの場合は作業中に硬化が始まってしまうため、複数に分けてグルーを混ぜていきましょう。

↑2種類のグルーを混ぜ合わせる

 

グルーをしっかり混ぜたらイヤホンに隙間なく乗せていきます。グルーは熱で柔らかくなるので、指で乗せていくと指にくっついて作業しづらい場合も。特に体温の高い男性などは、指先を保冷剤などで冷やしながら乗せていくと、グルーが指にくっつかずスムーズに作業できます。

 

グルーを乗せ終えたら、クリスタルを置く前にはみ出したグルーを拭き取ったり、乗せすぎた部分をならしたりしながら形を整えていきます。TW-5000には電波通信用の穴が開いているため、その部分にはマチ針や爪楊枝などを挿しておくと、穴が塞がれずにグルーを乗せることができます。

 

クリスタルを1つずつ地道に置いていく

全体が整ったら、いよいよクリスタルを1つずつグルーに埋め込むように置いていきます。今回は、2色のクリスタルをそれぞれ大小2サイズずつ使用します。作業には、サロンで使用している、クリスタルを吸引して簡単にグルーの上に置くことができる専用の機器を使用しました。ピンセットで1つずつ摘まむより楽に置くことができます。

↑無色とネイビーの2色のクリスタルを使用します

 

↑クリスタルはグルーに埋め込みやすいように裏が円錐状になっています

 

まず全体に大きい方のクリスタルを置いていき、その隙間を埋めるように小さい方のクリスタルを敷き詰めていきます。これがなかなか根気のいる作業。細かい手仕事が苦手な筆者は、前川さんの助けを借りながらなんとか両方のイヤホンをクリスタルで埋めることができました。

 

イヤホンの専用ケースの天面には、ブランドのロゴマークに合わせてフラットなクリスタルをボンドで付けていきます。

 

↑こちらがケースに使ったクリスタル。裏面がフラットになっています

 

まるでジュエリーのような輝きのイヤホンが完成

そして完成したのがこちら。まるでジュエリーのような輝きと存在感を備えた、ゴージャスな完全ワイヤレスイヤホンに仕上がりました。

 

専用の充電ケースにもクリスタルの輝きを。ちなみにフタはしまりませんが充電はちゃんと行えます。

 

このイヤホンを編集部の女性スタッフに見せたところ、「キラキラでカワイイ!! 売ってたら欲しいです!」と、かなり気に入ってもらえました。ただ、若い女性スタッフからは、「ちょっと派手すぎて気おくれしちゃうかも……大人の女性が付けていると素敵だと思います」との声も。どのようなデザインにするかは、身近にいる女性に相談してみるといいかもしれません。

 

 

↑光を受けるとキラキラを輝きを放つ

 

今回のグルーデコにかかった費用は、サロンの受講料を除いておよそ2000円程度。残ったクリスタルはほかの物の装飾に使うこともできます。女性へのプレゼントにもぴったりなグルーデコ仕様の完全ワイヤレスイヤホンを、ぜひご自分で作ってみてはいかがでしょうか?(※)

※:グルーデコで装飾すると、故障などの際にメーカー保証が受けられなくなる可能性があります。実際に試してみる場合は自己責任で行なって下さい。

 

協力:グルーデコサロン Merci(Instagramアカウント chizuklo_m_814)

森の響きを自宅で! 貴重な「会津桐」を使ったウッドヘッドホンをオンキヨーが発売

オンキヨー&パイオニアは、オンキヨーブランドより、和楽器に用いられる 「桐」 素材と 「彫り」 の技法を採用した密閉型ヘッドホンを、クラウドファンディングサイト「未来ショッピング」で先行販売します。募集期間は2018年8月1日~9月30日。先行販売先着特典プランとして、桐ヘッドホンと特製オリジナルヘッドホンスタンドのセットが限定15セットで30万円(税別)で販売されます。

 

このヘッドホンは、ハウジングに高級和楽器にも用いられる「会津桐」を採用。和楽器の筝の内部に施される「綾杉彫り」 を施すことで、ハウジング内部の定在波を防ぎ、桐素材の響きを生かしています。

↑和楽器のようにハウジングに「彫り」を入れている

 

さらに、自然素材由来のセルロースナノファイバーを世界で初めて100%使用した振動板(特許出願中)を採用した50mm径ドライバーを搭載し、クリアな広帯域再生を実現。ハイレゾ音源にも対応する80kHzの超高域まで再生します。ユニットのベースにはマグネシウム合金を採用し、不要な共振を抑制しています。

↑セルロースナノファイバーを100%使った振動板

 

ヘッドバンドと立体形状のイヤーパッドには高級車のシート等に使われる高級素材アルカンターラを使用。リケーブルに対応しており、3.5mmステレオミニケーブルと2.5mmバランスケーブルの2本が付属します。

↑桐箱に入れてお届け

 

さっそく試聴させてもらったところ、まず驚いたのは密閉型ヘッドホンにもかかわらず開放型のような広がりのある音場が感じられたこと。メタルハウジングのソリッドな音とは異なるウッドハウジングならではの自然な響きが味わえます。サウンドは味付けの少ないモニター寄り。「原音再生を目指して音作りをした」というように、音源そのものの良さを確認できる音となっていました。

 

この桐のヘッドホンは、神田万世橋にオープンした同社のショールーム「ONKYO BASE」に展示され、試聴も可能となっています。プレミアムな桐材を使ったヘッドホンの音を聴きに、ショールームへ足を運んでみてはいかがでしょうか?

“音だけじゃない”その個性は新時代の幕開けか? 音楽をさらに楽しめる一風変わったスピーカー4選

音楽を彩るアイテムとして、スピーカーなどの周辺機器にはこだわりたいもの。近ごろはスマートフォンの進化に伴い、スピーカーの機能やデザインも大きな変貌を遂げています。そこで今回は、一風変わったスピーカー4選をご紹介。思わず欲しくなってしまう魅力あふれる逸品をピックアップしているので、ぜひチェックして下さい。

出典画像:ダルトン 公式サイトより

 

[その1]

音楽に合わせて踊ってくれる!?

出典画像:ソニー 公式サイトより

ソニー
Smart Bluetoothスピーカー BSP60

Bluetoothでスマートフォンに接続すると、音声で操作できるワイヤレススピーカー。話しかけると音楽の再生以外にも天気やスケジュール、メッセージなどを読み上げてくれます。さらにスマートフォンと連動させて、スピーカーで通話することも可能。着信時はスピーカー本体をタッチして通話に切り替えれば、ハンズフリーで相手と会話できます。ビジネスシーンでも電話会議などで活躍してくれそうです。

 

<注目ポイント>
・Bluetooth接続で音声操作が可能
・ハンズフリー通話に対応
・音楽に合わせたアクション機能も搭載
楽曲に合わせてスピーカー本体がアクションする機能を搭載。スピーカーカバーが動いてLEDライトがシンクロするほか、本体が回転したり前進するなど多彩な動きを披露します。ペットロボットのように身近な存在として楽しめるかも。

 

[その2]

首にかけて楽しめるスピーカー

出典画像:BOSE 公式サイトより

BOSE
SOUNDWEAR COMPANION SPEAKER

ヘッドホンのように周りの音を遮断せず、首にかけるだけで楽しめるウェアラブルスピーカーです。Bluetooth接続によるワイヤレス仕様なので、持ち運びもラクラク。自由に調整できる形状固定ワイヤーは、首や肩の形に合わせてぴったりフィットします。着信を振動でお知らせしたり、通話や「Siri」などにも対応します。

 

<注目ポイント>
・形状固定ワイヤーで首や肩の形にフィット
・アプリと連動させて設定のカスタマイズが可能
・多彩なデザインのオプションカバー
「BOSE CONNECT」のアプリを連動させれば、設定のカスタマイズなど様々なコントロールができます。またオプションのカバーは、サウンドに一切影響を与えないよう設計。静電気を防ぐため、髪の毛や糸くずを寄せつけません。どんな方向にも伸縮するので、身体にぴったりフィットしてくれます。

 

[その3]

電源いらずのオシャレなスピーカー

出典画像:ダルトン 公式サイトより

ダルトン
GLASS SOUND EXPANDER

蓄音機のようなホーンを搭載した特徴的な形のスピーカー。電源を必要とせず、本体の振動を使って音を増幅します。スマートフォンやポータブルオーディオプレーヤーを乗せるだけのシンプル仕様も特徴。ガラス製なのでインテリアとしても存在感を発揮してくれそうです。

 

<注目ポイント>
・ガラス製のオシャレなデザイン
・電気を必要としないエコスピーカー
・持ち運びにも適したコンパクトサイズ
電気を使わないため、これからの季節はアウトドアシーンなどでも役立ちます。オシャレなデザインゆえにまわりの目線を独り占めしてしまうかも。コンパクトサイズで持ち運びにも適していますが、割れないようにだけ気をつけましょう。

 

[その4]

使い方無限大? 進化し続けるスマートスピーカー

出典画像:Amazon 公式サイトより

Amazon
Amazon Echo

大きな注目を集めるスマートスピーカーですが、「Amazon Echo」はその先駆けともいえる存在。7つのマイクによる優れた音声認識機能を誇り、騒音のある場所や離れたところからでもしっかり声を聞きとってくれます。また搭載されるAIアシスタント「Alexa(アレクサ)」に対応した電化製品や赤外線コントローラーがあれば、自宅で使用しているテレビやエアコン、扇風機なども声で操作できます。

 

<注目ポイント>
・優れた音声認識機能
・対応製品を駆使すれば自宅のスマートホーム化も可能
・新しい機能・スキルが続々と追加中
「Alexa」の大きな特徴は、現在も新しい機能やスキルが続々と追加されていることです。個人でも独自の機能を追加できるので、上手く使えば利便性はさらにアップ。ちなみにAmazonプライム会員の様々なサービスとも連携しており、100万曲以上の楽曲が聴き放題の「Prime Music」は追加費用なしですぐに利用できます。

みんなの意見で音が決まる! オウルテックがe☆イヤコラボのハイレゾイヤホンを開発中

先日、東京・秋葉原で開催されたポータブルオーディオの祭典「ポタフェス2018 SUMMER」の会場では、国内外から190を超えるメーカーが参加し、最新のオーディオ製品を展示していました。そのなかでも一際賑わっていたブースが、最も人出の多い会場1Fに出展していたオウルテックブース。同社はUSBケーブルなどのPC・スマホ周辺機器やドライブレコーダーを製造・販売していましたが、その技術を生かしBluetoothスピーカーやイヤホンといったオーディオ製品の開発にも注力しています。

 

今回のポタフェスに出展するにあたり、目玉として用意されたのが、e☆イヤホンとコラボにより開発中のハイレゾ対応イヤホン。オウルテックで同製品を担当する安藤省吾さんに開発背景を伺ったところ、「e☆イヤホンの運営するイヤホン・ヘッドフォンの修理を請け負うクリニック事業では、修理依頼理由の多くがケーブルの断線である一方、オウルテックでは高耐久USBケーブル『超タフストロング ケーブル』などを開発しており、ケーブルの断線に強いイヤホンに一定の需要が見込めることからコラボの実現に至りました」とのこと。製品の開発はセラミック振動板を使用したハイレゾ対応イヤホン「intime 碧 -SORA-」を手がけるO2aidが携わり、音質のチューニングはe☆イヤホンが担当しているそうです。

↑オウルテックは高耐久ケーブル「超タフ ストロングケーブル」など断線を防ぐノウハウを持っていることからコラボが実現

 

今回、ブース内にはチューニングの異なる2種類のイヤホンが用意され、投票によって音の方向性を決めるというテスト試聴が実施されていました。内容は、ブースの来場者に2つのイヤホンを聴き比べてもらい、どちらの音が好みか選んでもらうというもの。試聴した人の意見が最終的な音質チューニングに反映されるということで、みなさん真剣に聴き比べを行っていました。

↑開発中のe☆イヤホンコラボのイヤホンは2種類の異なるチューニングを用意

 

ゲットナビ編集部でも試聴させて頂いたところ、Aは高域がクリアでスッキリした音、Bは低音が強くノリのいい音、という印象。試聴した方による投票では、ややAの方が優勢となっているようでした。

↑同社の安藤さんによれば「Aの方が両日ともやや優勢」とのこと

 

このイヤホンは、最終的にはクラウドファンディングによる製品化を目指すということで、今後、クラウドファンディングサイトで支援を募る予定とのこと。ハイレゾ対応で音質へこだわりつつ、断線に強いケーブルも備えたイヤホンに期待が高まります。

 

このほか、開発中の低価格モデルも展示。「SE-01」はアルミ筐体、「SE-02」はセラミック筐体を採用し、さらにSE-01をベースに試聴してもらった方の意見を音に反映させたチューニングモデル「SE-01 Type-R」もラインナップ。こちらも発売が楽しみなイヤホンです。

↑低価格なSEシリーズも開発中

 

↑8月下旬発売予定の防水Bluetoothスピーカー

 

↑ブースには同社に所属するレースクイーン「オウルテックレディ」が常駐。左の女性は昨年のオウルテックレディを務めた方なのだとか

 

オウルテックのように、クラウドファンディングを活用し、一般ユーザーの声を製品化に生かす企業は今後増えていきそうです。

声優・小岩井ことりが案内する「ポタフェス2018 SUMMER」のイチオシブース10選

7月14日~15日にかけて東京・秋葉原で開催されたポータブルオーディオの祭典「ポタフェス2018 SUMMER」には、国内外から190を超えるメーカーが参加し、最新のイヤホンやヘッドホンなどが展示されました。GetNaviも昨年に引き続きブースを出展し、最新のワイヤレスオーディオをメーカーの枠を超えて展示。多くの来場者の方に試聴して頂けました。

 

さらに、15日に開催されたステージ「GetNavi presents プレイバック2018 SPRING&SUMMER」では、声優の小岩井ことりさんをゲストにお招きし、ポータブルオーディオに詳しい専門家とともに、2018年上半期のポータブルオーディオシーンを振り返るトークショーを実施。こちらのステージでは、小岩井さんに「そして、少女は呼吸を止めない。」と、「chocoNekoβ(ちょこねこび)」に提供された「inner wave」の特別Ver.の2曲も熱唱して頂きました。

↑トークショーではオーディオネタで大盛り上がり

 

↑小岩井さんのライブで熱気は最高潮へ

 

小岩井さんは、自身でDTMによる作曲活動を行っており、オーディオ製品にもこだわりを持っていらっしゃるそうで、トークショーではお気に入りのイヤホンとしてfinal「E3000」やEarSonics「ES3」を紹介して頂きました。そこで今回は、オーディオ好きの小岩井さんが、ポタフェス2018 SUMMERに出展された数あるブースのなかからイチオシのブースを紹介していきます。

 

小岩井ことりのイチオシブース10選

1.まずはSNS映えする名物スポットで記念撮影

ブース巡りの1発目は、大通りに面したヘッドホン型のアーチが名物となっているオーディオテクニカブースへ。ここはSNS映えする写真が撮れるということで、撮影スポットにもなっています。会場で数量限定発売された「ポタオル」を広げて、ハイポーズ!

 

↑イヤホンなどもしっかり試聴させてもらいました

 

2.開発中の「肩掛けスピーカー」に驚き!

続いて訪れたオウルテックブースでは、開発中のイヤホンのほかにも独自の「超タフストロングケーブル」など様々なアイテムが展示されていました。

 

↑オウルテックブース

 

こちらではまだ商品化されていないという「肩掛けスピーカー」を試させて頂くことに。この肩掛けスピーカーは、他社の製品と異なり、スピーカー部分を取り外して小型のワイヤレススピーカーとしても使えるというアイデア商品。音を再生して頂くと、「わ~低音が振動になって身体に伝わる」と驚いていました。こちらはクラウドファンディングによる商品化を目指しているそうです。

↑小岩井さんは発売未定の「肩掛けスピーカー」が気になったようです

 

3.真空二重構造のヘッドホン

1Fフロアーで目立っていたのは、オーディオブランド「VECLOS(べクロス)」として初のヘッドホンを展示していたサーモスブース。同社が魔法びんの開発で培ってきた真空二重構造エンクロージャーを使ったヘッドホンとなっています。

 

4.ハイエンドヘッドホンの代名詞が進化

地下1Fフロアで小岩井さんが見つけたのは、高級ヘッドホンブームの先駆けとなった名機「HD 800」をベースに、ハウジング素材に強化ガラスを使用した独ゼンハイザーの密閉型ヘッドホン「HD 820」。お値段なんと30万円超という、超ド級のハイエンドヘッドホンです。

↑ゼンハイザーの「HD 820」

 

さっそくゼンハイザーのスタッフの方にお願いして試聴させて頂くことに。音を聴いた小岩井さんは、「すごくクッキリ・ハッキリした音ですね。すべての音がしっかり聴き取れる感じ。ガラスを使うとこういう音になるんですね~」とうっとり聴き入っていました。

 

5.お気に入りのマイク&ケーブル

続いて向かったのは、小岩井さんがポタフェスのライブステージでも使用したお気に入りのマイク&ケーブルを手がけるORBブース。こちらでは、iPhone 7などイヤホン端子のないiOS機器のLightning端子をイヤホン端子に変換するアダプターや、ヘッドホン・イヤホン用交換ケーブルなどを展示。

 

ORBのマイク&ケーブルがお気に入りな点について小岩井さんに伺ったところ、「音はもちろん、触った感触がとても好きなんです」と答えてくれました。

 

6.会場内で最も高額なイヤホン

続いて伺ったのは、e☆イヤホン広報の松田さんいわく、「今回のポタフェスで1番高額なアイテム」という60万円のイヤホン「Erlkönig(エルケーニッヒ)」を出展していた、ドイツのカスタムIEMメーカーVISION EARSブース。このエルケーニッヒは、同社初のユニバーサルモデルだそうです。

 

7.愛用のイヤモニが展示されたEarSonicsブース

小岩井さんのお気に入りイヤホンとしてトークショーでも紹介していたのが、フランスのブランド「EarSonics(イヤーソニックス)」。こちらには、小岩井さんが実際にステージでも使用したカスタムIEM「EM32」が展示されていました。

 

小岩井さんがブースを訪れると、ちょうど試聴をされていた小岩井さんのファンの方に遭遇。「まさか本物の小岩井さんが目の前に現れるなんて……」と驚かれたようでした。

 

8.スピーカーで聴く音をイヤホンで再現

小岩井さんが気になっていたのが、開放感のあるサウンドが聴ける新感覚のイヤホン「INAIR」ブース。このイヤホン、小岩井さんがプライベートで参加したほかのオーディオイベントでも聴く機会があったそうで、ぜひもう一度聴いてみたいとのことでした。

↑INAIRの開発者である佐川大介さんと

 

開発者のアンドカラー代表・佐川大介さんに装着方法を教わり、イヤホンを耳に入れてみます。このINAIRはイヤホンの管の部分を耳に引っかけるように装着する、独特な装着方法なんだとか。佐川さんによれば、スピーカーで聴いている音を持ち歩きたい、と思ったのが開発のきっかけになったそう。従来のイヤホンとは異なる広がりのあるサウンドが楽しめます。

 

9.小岩井さん愛用のDACも

アユートブースでは、小岩井さんが愛用しているポータブルDAC「Hugo」の最新モデルである「Hugo 2」や、ハイレゾ対応のポータブル音楽プレーヤー「ACTIVO CT10」などを展示。普段から、「A&futura SE100」と「Hugo」を組み合わせて音楽を聴いているという小岩井さんの音へのこだわりを垣間見ることができました。

↑小岩井さんが持っているA&futura SE100とHugoはなんと私物です

 

↑「ACTIVO CT10」のイメージキャラを務めるVTuber電脳少女シロと同じポーズで

 

10.最新ワイヤレス機が自由に試せるGetNaviブース

最後はGetNaviブースにも立ち寄って頂きました。GetNaviブースでは「最新ワイヤレスを体験」をテーマに、各社の注目ワイヤレス製品を展示。試聴や聴き比べが自由に行えるようになっており、多くの方に足を運んで頂きました。

 

今回、急ぎ足で各ブースをまわったのでゆっくり試聴する時間がなく、「またじっくり試聴しに来たいな~」と語っていた小岩井さん。7月26日よりスタートとなるご自身初の冠ラジオ番組「ことりの音」でもDTMやオーディオについて語りたい!! ということですので、みなさまぜひチェックしてみて下さい!

↑ステージの最後に「大事なお知らせ」ということで、初の冠ラジオ番組スタートを発表! ファンの方からは「おめでとう!」の声が

 

【番組情報】

小岩井ことりさん初の冠ラジオ番組「ことりの音」

◆ニコ生:ボイスガレッジにて月2回放送(第2、第4木曜22時~)

初回放送:7月26日(木)22:00~スタート

詳しくは番組インフォメーション(http://ch.nicovideo.jp/voicegarage/blomaga/ar1622868)をご確認ください

 

【出演情報】

小岩井ことりさんが主人公・宮内れんげ役を務めている劇場版アニメ「のんのんびより ばけーしょん」が8月25日より公開されます。前売り券好評発売中!

声優・小岩井ことりが案内する「ポタフェス2018 SUMMER」のイチオシブース10選

7月14日~15日にかけて東京・秋葉原で開催されたポータブルオーディオの祭典「ポタフェス2018 SUMMER」には、国内外から190を超えるメーカーが参加し、最新のイヤホンやヘッドホンなどが展示されました。GetNaviも昨年に引き続きブースを出展し、最新のワイヤレスオーディオをメーカーの枠を超えて展示。多くの来場者の方に試聴して頂けました。

 

さらに、15日に開催されたステージ「GetNavi presents プレイバック2018 SPRING&SUMMER」では、声優の小岩井ことりさんをゲストにお招きし、ポータブルオーディオに詳しい専門家とともに、2018年上半期のポータブルオーディオシーンを振り返るトークショーを実施。こちらのステージでは、小岩井さんに「そして、少女は呼吸を止めない。」と、「chocoNekoβ(ちょこねこび)」に提供された「inner wave」の特別Ver.の2曲も熱唱して頂きました。

↑トークショーではオーディオネタで大盛り上がり

 

↑小岩井さんのライブで熱気は最高潮へ

 

小岩井さんは、自身でDTMによる作曲活動を行っており、オーディオ製品にもこだわりを持っていらっしゃるそうで、トークショーではお気に入りのイヤホンとしてfinal「E3000」やEarSonics「ES3」を紹介して頂きました。そこで今回は、オーディオ好きの小岩井さんが、ポタフェス2018 SUMMERに出展された数あるブースのなかからイチオシのブースを紹介していきます。

 

小岩井ことりのイチオシブース10選

1.まずはSNS映えする名物スポットで記念撮影

ブース巡りの1発目は、大通りに面したヘッドホン型のアーチが名物となっているオーディオテクニカブースへ。ここはSNS映えする写真が撮れるということで、撮影スポットにもなっています。会場で数量限定発売された「ポタオル」を広げて、ハイポーズ!

 

↑イヤホンなどもしっかり試聴させてもらいました

 

2.開発中の「肩掛けスピーカー」に驚き!

続いて訪れたオウルテックブースでは、開発中のイヤホンのほかにも独自の「超タフストロングケーブル」など様々なアイテムが展示されていました。

 

↑オウルテックブース

 

こちらではまだ商品化されていないという「肩掛けスピーカー」を試させて頂くことに。この肩掛けスピーカーは、他社の製品と異なり、スピーカー部分を取り外して小型のワイヤレススピーカーとしても使えるというアイデア商品。音を再生して頂くと、「わ~低音が振動になって身体に伝わる」と驚いていました。こちらはクラウドファンディングによる商品化を目指しているそうです。

↑小岩井さんは発売未定の「肩掛けスピーカー」が気になったようです

 

3.真空二重構造のヘッドホン

1Fフロアーで目立っていたのは、オーディオブランド「VECLOS(べクロス)」として初のヘッドホンを展示していたサーモスブース。同社が魔法びんの開発で培ってきた真空二重構造エンクロージャーを使ったヘッドホンとなっています。

 

4.ハイエンドヘッドホンの代名詞が進化

地下1Fフロアで小岩井さんが見つけたのは、高級ヘッドホンブームの先駆けとなった名機「HD 800」をベースに、ハウジング素材に強化ガラスを使用した独ゼンハイザーの密閉型ヘッドホン「HD 820」。お値段なんと30万円超という、超ド級のハイエンドヘッドホンです。

↑ゼンハイザーの「HD 820」

 

さっそくゼンハイザーのスタッフの方にお願いして試聴させて頂くことに。音を聴いた小岩井さんは、「すごくクッキリ・ハッキリした音ですね。すべての音がしっかり聴き取れる感じ。ガラスを使うとこういう音になるんですね~」とうっとり聴き入っていました。

 

5.お気に入りのマイク&ケーブル

続いて向かったのは、小岩井さんがポタフェスのライブステージでも使用したお気に入りのマイク&ケーブルを手がけるORBブース。こちらでは、iPhone 7などイヤホン端子のないiOS機器のLightning端子をイヤホン端子に変換するアダプターや、ヘッドホン・イヤホン用交換ケーブルなどを展示。

 

ORBのマイク&ケーブルがお気に入りな点について小岩井さんに伺ったところ、「音はもちろん、触った感触がとても好きなんです」と答えてくれました。

 

6.会場内で最も高額なイヤホン

続いて伺ったのは、e☆イヤホン広報の松田さんいわく、「今回のポタフェスで1番高額なアイテム」という60万円のイヤホン「Erlkönig(エルケーニッヒ)」を出展していた、ドイツのカスタムIEMメーカーVISION EARSブース。このエルケーニッヒは、同社初のユニバーサルモデルだそうです。

 

7.愛用のイヤモニが展示されたEarSonicsブース

小岩井さんのお気に入りイヤホンとしてトークショーでも紹介していたのが、フランスのブランド「EarSonics(イヤーソニックス)」。こちらには、小岩井さんが実際にステージでも使用したカスタムIEM「EM32」が展示されていました。

 

小岩井さんがブースを訪れると、ちょうど試聴をされていた小岩井さんのファンの方に遭遇。「まさか本物の小岩井さんが目の前に現れるなんて……」と驚かれたようでした。

 

8.スピーカーで聴く音をイヤホンで再現

小岩井さんが気になっていたのが、開放感のあるサウンドが聴ける新感覚のイヤホン「INAIR」ブース。このイヤホン、小岩井さんがプライベートで参加したほかのオーディオイベントでも聴く機会があったそうで、ぜひもう一度聴いてみたいとのことでした。

↑INAIRの開発者である佐川大介さんと

 

開発者のアンドカラー代表・佐川大介さんに装着方法を教わり、イヤホンを耳に入れてみます。このINAIRはイヤホンの管の部分を耳に引っかけるように装着する、独特な装着方法なんだとか。佐川さんによれば、スピーカーで聴いている音を持ち歩きたい、と思ったのが開発のきっかけになったそう。従来のイヤホンとは異なる広がりのあるサウンドが楽しめます。

 

9.小岩井さん愛用のDACも

アユートブースでは、小岩井さんが愛用しているポータブルDAC「Hugo」の最新モデルである「Hugo 2」や、ハイレゾ対応のポータブル音楽プレーヤー「ACTIVO CT10」などを展示。普段から、「A&futura SE100」と「Hugo」を組み合わせて音楽を聴いているという小岩井さんの音へのこだわりを垣間見ることができました。

↑小岩井さんが持っているA&futura SE100とHugoはなんと私物です

 

↑「ACTIVO CT10」のイメージキャラを務めるVTuber電脳少女シロと同じポーズで

 

10.最新ワイヤレス機が自由に試せるGetNaviブース

最後はGetNaviブースにも立ち寄って頂きました。GetNaviブースでは「最新ワイヤレスを体験」をテーマに、各社の注目ワイヤレス製品を展示。試聴や聴き比べが自由に行えるようになっており、多くの方に足を運んで頂きました。

 

今回、急ぎ足で各ブースをまわったのでゆっくり試聴する時間がなく、「またじっくり試聴しに来たいな~」と語っていた小岩井さん。7月26日よりスタートとなるご自身初の冠ラジオ番組「ことりの音」でもDTMやオーディオについて語りたい!! ということですので、みなさまぜひチェックしてみて下さい!

↑ステージの最後に「大事なお知らせ」ということで、初の冠ラジオ番組スタートを発表! ファンの方からは「おめでとう!」の声が

 

【番組情報】

小岩井ことりさん初の冠ラジオ番組「ことりの音」

◆ニコ生:ボイスガレッジにて月2回放送(第2、第4木曜22時~)

初回放送:7月26日(木)22:00~スタート

詳しくは番組インフォメーション(http://ch.nicovideo.jp/voicegarage/blomaga/ar1622868)をご確認ください

 

【出演情報】

小岩井ことりさんが主人公・宮内れんげ役を務めている劇場版アニメ「のんのんびより ばけーしょん」が8月25日より公開されます。前売り券好評発売中!

プロが太鼓判! BS/CS 4K放送見るなら東芝レグザの有機ELテレビ「X920」がベストチョイス

今年12月1日よりいよいよ放送開始となる「BS/CS 4K放送」にむけて、メーカー各社からは外付けのBS/CS 4Kチューナーが続々発表されています。この4Kチューナーを従来のテレビに接続すれば、既存のテレビでもBS/CS 4K放送の視聴が可能となります。

 

詳しくはコチラの記事を参照下さい。

意外と手軽!?「新4K8K衛星放送」見るのに“本当に必要なもの”はなにか

 

しかし、それらの外付けチューナーを用意しなくてもBS/CS 4K放送を視聴できる“4Kチューナー内蔵テレビ”が東芝から発表され話題となりました。それが、同社のレグザシリーズ2018年夏モデルである4K液晶テレビ「M520X」、「BM620X」と、4K有機ELテレビ「X920」の3機種。また、今後の予定として「Z」シリーズの後継機となる4K液晶テレビのハイエンドモデルも登場予定とのこと。現段階で4Kチューナーを内蔵するテレビは、この東芝レグザだけとなっています。

 

すでに発売中の4K液晶テレビ「M520X」、「BM620X」に加え、いよいよ7月25日よりレグザシリーズ最上位機種となる4K有機ELテレビ「X920」が発売となります。そこで今回は、GetNavi読者にはおなじみのAV評論家・藤原陽祐さんによる徹底レビューをお届け。レグザの最新フラッグシップ機「X920」の画質は? 音質は? 機能性は? 気になる点をしっかりチェックしていきましょう。

↑サイズは65型と55型の2サイズをラインナップ(写真は65X920)

 

【プロがチェック】

AV評論家/藤原陽祐さん

新聞記者から専門誌の編集を経て独立。製品レビューやAV専門誌での評論活動などを行っています。

 

↑藤原陽祐さんが発売前のX920を徹底チェックしました

 

4Kチューナー内蔵は東芝レグザだけ

「X920」の最大の特徴は、なんといっても有機ELテレビでは唯一、4Kチューナーを内蔵していること。東芝では4K放送受信用CASを含む「BS/CS 4K視聴チップ」をテレビ購入後に別送し、それをテレビ背面の専用端子に装着するだけで4K放送が視聴可能になるという仕組みを採用しています。このチップは10月以降から順次送付されるので、12月より始まるBS/CS 4K放送を初日から楽しむことができます。

↑BS/CS 4K視聴チップは10月以降に送付される予定

 

最新パネル×新エンジンで有機ELレグザ史上最高の画質

X920の特徴はそれだけではありません。新開発の画素構造によりピーク輝度が向上した最新世代の有機ELパネルを採用しているほか、新開発の映像エンジン「レグザエンジン Evolution PRO」を搭載しており、画質も従来より大幅に向上しています。

↑レグザシリーズのなかでもハイエンドモデルに搭載される「レグザエンジン Evolution PRO」

 

この「レグザエンジン Evolution PRO」は、発売中の4K液晶テレビ「M520X」、「BM620X」に搭載されている映像エンジン「レグザエンジン Evolution」よりも処理能力が高く、先進の映像処理技術とAI技術により、有機ELのポテンシャルを引き出しています。

 

例えば4K映像でも、映画/アニメやCM、ビデオなど映像の種類によってフレームレートが異なりますが、X920では映像の種類を判別して超解像処理を行う「BS/CS 4KビューティX PRO」により、映像の種類に応じた適切なフレームを参照し、適切なノイズリダクション処理・超解像処理を行うことで、BS/CS 4K放送をより美しく再生します。

↑4K映像の種類に応じた処理を行う「BS/CS 4KビューティX PRO」

 

藤原さんに持参して頂いたUHD BDソフトを視聴して頂いたところ、「パネルが最新世代になって全体的に明るくなりましたね。これなら明るいリビングに置いても大丈夫。また、暗部の色味や諧調もねばっている印象です」とコメント。有機ELならではの、引き締まった深みのある映像が楽しめます。

↑引き締まった黒の表現は有機ELならでは

 

【藤原’s EYE】

 

 

4K映像だけじゃない! 地デジもBDも高画質に再現

美しく再生するのは4K映像だけではありません。レグザシリーズは、従来より地デジ放送のアップコンバート技術に定評があり、普段のテレビ番組も高精細かつノイズレスな画質で見ることができましたが、X920では「地デジビューティX PRO」により地デジ画質も大幅に向上しています。

 

一般的な4Kテレビでは、1440×1080ドットの地デジやBS放送の映像を3840×2160ドットの4K映像に引き伸ばし、その後で画質処理を行いますが、X920では、まず横1440ドットの映像を1920ドットに水平4/3倍伸長して再構成型超解像処理を実施。続いて、1920ドットに引き伸ばした映像をさらに3840ドットに水平2倍伸長して自己合同性型超解像処理を実施し、縦1080ドットの映像を2160ドットに垂直2倍伸長して自己合同性型超解像処理を行うという3段階のステップで超解像処理を施しているのです。この細かい処理によって、アップコンバート時に発生しがちなノイズを抑制し、自然で高精細な映像を実現しています。

↑3ステップの超解像処理により、ノイズの少ない4K映像にアップコンバートしている

 

このほか、映像の種類によって異なるフレームレートを判別し適切な参照フレームを決める「アダプティブフレーム超解像」や、処理対象画素の周囲を解析した絵柄の相関性に基づいてフィルターの形状を適正化する「絵柄構造適応型MPEG-NR」、映像のエリアごとに画素単位で適した超解像処理を実施する「絵柄解析 再構成型超解像」などの画像処理技術を用いることで、ネイティブ4Kと見間違えるほど精細感のある画質で地デジ放送が楽しめます。

 

タイムシフトマシンで録画した地デジ番組を視聴したところ、従来よりもノイズの少ない高精細な画質に思わず驚きの声が。「S/Nがかなり向上していますね」(藤原さん)。また、フルHD画質/HDR非対応のBDソフトで映画やアニメ作品を視聴してみると、まるでネイティブ4K/HDR映像と見間違えるような高精細で高コントラストな映像が再生されました。「AI機械学習HDR復元」機能により、シーンごとに画像をAI分析することで、SDR(スタンダードダイナミックレンジ)映像でもHDR並みの高いコントラストに復元することができるのだそう。

 

【藤原’s EYE】

 

スピーカー設計を一新して音質も強化

せっかく美しい映像を再生できても、音質に満足できなければ没入感は得られませんよね。X920では、フルレンジスピーカー、ツイーター、バスレフボックスのすべてを新設計した「有機ELレグザオーディオシステム」を採用。総合出力46Wのマルチアンプ駆動することで、迫力の低音から伸びやかな高音まで臨場感豊かなサウンドを再生します。

また、低音と中高音をそれぞれ適切な分解能で補正する「レグザ サウンドイコライザー・ハイブリッド」により、全帯域にわたってフラットで明瞭なサウンドで再生。さらに、画面の高さから音が出ているような自然な音像定位に調整する「サウンドリフト機能」により、音と映像の一体感を高めています。

 

スマート機能でテレビ番組がネット動画のように自在に見られる

レグザならではの録画機能「タイムシフトマシン」も、さらに使いやすく進化しています。同機能は、対応する外付けHDDをつなぐことで地デジ番組を最大6チャンネル分丸ごと録画できる機能ですが、X920では見たい番組やシーンを検索する機能がよりスマートになりました。

 

見逃してしまった話題の番組を探すときは、リモコンの「過去番組表」ボタンを押すと、まるで新聞の番組欄から選べるように過去の番組を探すことができます。

↑過去番組表のイメージ

 

また、帰宅してテレビをつけると、見たかった番組がすでに終盤に……そんなときは、リモコンの「始めにジャンプ」を押すと瞬時にオープニングに戻って再生することができます。

 

録画した番組のなかから、見たい番組やシーンにすぐにアクセスすることも可能。リモコンの「ざんまい」ボタンを押すと、様々なカテゴリから好きなカテゴリを選び、画面下部にリストアップされた番組のなかから、スムーズに見たい番組を再生できます。さらに、番組を再生するとシーンリストが表示され、見たいニュースや好きなアーティストの出演シーンなどを選んで再生することができます。まるでテレビ番組がネット動画になったかのように、自由自在に再生することができますね。

また、X920のリモコンはマイクを搭載しており、音声で見たい番組やシーンを検索することも可能です。膨大な録画番組のなかからリモコン操作だけで見たい番組を探すのは大変ですが、音声検索ならすばやく目的の番組にアクセスすることができます。音声による録画予約にも対応しています。

 

Googleアシスタントを搭載したスマートスピーカーに連携することも可能で、リモコンを持たずに音声でチャンネル変更や音量調整なども行えます。家事で手が離せないときや、急な電話対応のときなどに便利に使えますね。

 

このほか、タイムシフトマシン録画時に放送中の地デジ6チャンネルを表示する「まるごとチャンネル」や、地デジ2チャンネルや地デジ+外部入力映像など2画面を同時に表示する「ダブルウインドウ」機能も搭載。テレビ番組を見ることにこだわった機能が多数備わっています。

↑6チャンネル分の番組を表示する「まるごとチャンネル」の画面イメージ

 

【藤原’s EYE】

 

プロが太鼓判! 4Kテレビを画質で選ぶなら「X920」がベスト

ここまで藤原さんに、東芝4K有機ELレグザ「X920」の画質や音質、使い勝手を徹底チェックして頂きましたが、その結論やいかに……?

 

「まだBS/CS 4K放送が始まっていない段階ですが、現在視聴できる地デジやBS/CS放送を見るなら『X920』がベストチョイス。早くBS/CS 4K放送をこのX920で見てみたいと思えるテレビです。来年には各社から4Kチューナー内蔵テレビが発売されると見通しですが、今年テレビを買い替えるなら、東芝レグザを選んでおけば間違いありません」(藤原さん)。

 

4Kチューナー内蔵や最新世代の有機ELパネル、タイムシフト録画にスマート視聴機能など、画質や音質、使いやすさにもこだわった東芝レグザの4K有機ELテレビ「X920」は、プロが太鼓判を押す、テレビの購入や買い替えを検討している方にオススメな1台です。7月25日から全国の家電量販店に並ぶとのことですので、ぜひ店頭でその画質や性能をチェックしてみて下さい。

 

1ボタン1機能という固定概念を捨てよ! プロが教える究極のカスタマイズ方法――『CAPA 2018年8月号』

僕は、普段ニコンのデジタル一眼レフをメインカメラとして使用している。そのほか、ミラーレス一眼やコンパクトデジカメも状況に応じて使い分けている。

 

メインのデジカメに関しては、自分の使いやすいようにボタン類によく使う機能を割り当ててカスタマイズしている。長年使っているので、操作時にそれほど迷ったりすることはほとんどない。

 

 

メインカメラ以外は結局初期設定のまま

問題は、メイン以外のカメラだ。やはり操作に関しては大きく違うことが多い。一応使いやすいように、背面などにあるボタンによく使う機能を割り当てたりしてカスタマイズしているのだが、機種ごとにボタンの数や位置も異なるため覚えられるわけもなく、メインのカメラ以外はほぼ初期設定で使うという感じになっている。

 

例えば、オートフォーカスの測距点を変更した場合。メインカメラはボタン一発で中央に戻すことができるが、他機種の場合は、そもそも測距点の移動方法からして違っていたり、中央に戻すにも違う動作が必要になるなど、ややこしい。

 

また、ISO感度やホワイトバランスの変更なども頻繁に行うため、割り当てるボタンを変えたりするものの、カスタマイズした結果、ボタンにアイコン表記されている機能と異なってしまうため迷ってしまい、結局初期設定のままだったりする。

 

 

複数ボタンに同一機能を割り当てるというカスタマイズ

このようなカスタマイズ問題に対するひとつの答えを、『CAPA 2018年8月号』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)内の特集「俺の/私のカメラ・カスタマイズ」という特集で見つけた。

 

この特集は、プロカメラマンのカメラ設定項目のカスタマイズを紹介している。いろいろ役立つ設定が掲載されているのだが、僕が一番感銘を受けたのが、ポートレート撮影で有名な増田賢一氏のカスタマイズだ。

 

増田氏は、僕と同じニコンのデジタル一眼レフ「D750」と「D500」をメインに使っている。両機種とも操作系統は似ているので、同時に使うのにとてもいいと感じる。

 

しかし、ニコン以外の機種ではやはり戸惑うこともあるようだ。そこで増田氏が編み出したカスタマイズがこちら。

ソニーやルミックスなどは、カスタムキーが多くて自由度が高い反面、覚えきれない場合も多い。そんなとき、一部付近のボタンすべてに同じ機能を割り当て、手探りでも迷わず操作できるようにしている。

『CAPA 2018年8月号』より引用

 

これは目から鱗だった。どうしても、1つのボタンに1つの機能を割り当てるという固定概念があり、4つボタンがあったら4つの機能をそれぞれに割り当てようとしてしまっていた。

 

デジカメの背面にはよく上下左右にボタンが配置された十字ボタンがある。僕なら、上に「ISO」、下に「ホワイトバランス」、右に「セルフタイマー」、左に「連写設定」などというように、それぞれ機能を割り当ててしまう。正直言えば、左右のボタンに割り当てた機能なんかはほとんど使わないのだが、ボタンが余っているからしかたなく割り当てるといった感じだ。

 

しかし、増田氏は違う。例えば、十字キーのボタン4つにすべて「ISO」を割り当てるということなのだろう。これなら、アバウトに十字キーを押すだけで、どれを押しても「ISO」の機能が立ち上がる。

 

頭のよい人というのは、こういう発想ができる人のことを言うのだろう。

 

1ボタン1機能という固定概念よ、さらば

かたくなに、1ボタン1機能ということに無意識にこだわり、使いもしない機能にボタンを無駄遣いしていた自分が恥ずかしい。

 

さっそくデジカメの設定を見直して、ボタンの割り当てについて検討してみたいと思う。これがうまくいけば、かなり撮影のときに迷うことがなくなるはずだ。みなさんも、自分がよく使う機能を複数のボタンに割りあててみてはいかがだろうか。撮影時のストレスが大幅に軽減されるかもしれない。

 

【書籍紹介】

CAPA 2018年8月号

著者:CAPA編集部
発行:学研プラス

デジタル一眼カメラや交換レンズ、周辺機材の最新情報が満載。豊富な作例とわかりやすいハード記事で、多くの一眼カメラファンの支持を集める。撮影テクニック記事やプロ写真家の作品紹介、充実したフォトコンテスト記事も人気。

kindlleストアで詳しく見る
楽天Koboで詳しく見る
Bookbeyondで詳しく見る

プロも太鼓判の高品質! 4K有機ELテレビ、コスパで選んだらやっぱりFUNAIでした

昨年初めて4K液晶テレビを発売して話題を呼んだFUNAIから、超高画質の4K有機ELテレビ「FE-55V7010」がヤマダ電機独占販売で登場。画質、音質、使い勝手のすべてにおいて、価格を超えた品質を実現した逸品だ。

 

FUNAIのオフィシャルサイトはこちら

ヤマダウェブコム FUNAIブランド専用ストアはこちら

 

国内の工場で製造することで高いクオリティを実現!

漆黒の空に、花火が燦然と煌めいた。瞬間、かすかに照らし出された街の建物は、仄暗いところから少し明るいところまで、滑らかなグラデーションで描かれる。やがて散りゆく火花は、一つひとつが潰れることなくクッキリとして、残像なくきれいに流れていく――。

 

FUNAIが満を持して投入した4K有機ELテレビは、国内の自社工場で製品の最終組立を行い、厳しい出荷検査を実施。同社が標榜する「JAPAN QUALITY」に相応しい逸品に仕上げられた。テクニカル・ライターの湯浅顕人さんは、その品質の良さに驚きを隠せない。

 

「リーズナブルな価格ですが、性能を落としたり、機能を省略したりということはありません。有機ELの魅力を存分に味わえる画質だけでなく、リアルなサラウンド音響や、多彩なネットコンテンツ、リモコンや録画機能の使い勝手に至るまで、すべてが最高クラス。間違いなく“買い”です」

 

【私がチェックしました】

テクニカルライター・湯浅顕人さん

AV機器とPCに精通。4Kテレビでは、画質はもちろんのこと、音質や使い勝手、デザインにもこだわる。

 

 

【画質】

独自の高画質エンジンで有機ELの魅力を引き出す

有機ELパネルのポテンシャルを最大限引き出すため、映像エンジンを独自に開発。コントラストや鮮やかさを強調しつつ、色飽和を抑えた自然で上質な画質に仕上げた。地デジやBDの映像も4K画質にアップコンバートする。

↑左側が従来の画質、右側が4K有機ELモデルの画質。HDR映像技術「Dolby Vision」に対応。従来のテレビに比べて広色域かつ高コントラストな表現が可能に

 

“肉眼で見たまま”の自然な映像が好印象

「真っ黒な部分はきちんと真っ黒で、暗い部分の階調も滑らかで正確に表現されていました。色彩表現は鮮やかですが、不自然な派手さはなく“肉眼で見たままの映像”という印象です」(湯浅さん)

 

 

【録画】

1TBのHDDを内蔵し自動録画にも対応

4K有機ELテレビとして唯一、録画用HDDを内蔵。ジャンルや出演者などを事前に選んでおけば自動で録画予約される「おまかせ録画」に対応する。残り容量が少なくなると、古い番組から自動で消去されるため安心だ。

↑リモコンの「録画」ボタンを押すだけで放送中の番組をすぐ録画。番組表を表示しているときに押せば予約できる

 

番組が自動で分類されるから探す手間なし

「録画した番組はジャンルごとに自動分類され、目当ての番組がすぐ見つかります。同社のBDレコーダーを組み合わせると、録画メディアを選択できるため、自在に使い分けられます」(湯浅さん)

 

 

【音質】

スピーカーを正面に配置し音がダイレクトに届く

正面に配置されたフルレンジスピーカーがダイレクトな音を実現。さらに、ウーファーとパッシブラジエーターが低域の迫力を増強する。コンサートホールなど、プロの現場で培われた技術を応用したサラウンドサウンドも秀逸だ。

↑画面下部の正面にスリムなスピーカー開口部を備える。薄型テレビにありがちな音の“こもり”を解消した

 

不要な残響のないシャープなサウンド

「フロントスピーカーの効果による、不要な残響のないシャープな音質が持ち味です。「シネマモード」では低音がどっしり。目の前にフワッと音が広がり、豊かな膨らみを感じました」(湯浅さん)

 

 

【意匠】

画面だけが空間に浮かび、映像世界へと引き込まれる

超スリムベゼルの採用に加えて、スタンドが正面から見えない設計としたことで、まるで映像だけが空間に浮かんでいるよう。映像コンテンツの世界に引き込まれる。奥行きが抑えられているため、大画面でも設置性は高い。

↑映像だけを際立たせるスタイリッシュなミニマルデザイン。「FUNAI」のロゴも左下に小さく収められた

 

画面がちょうど良いアングルに上向き傾斜

「視聴距離(約2.5m)からベゼルの存在が確認できないほど。画面をやや上向きに傾斜させた設計で、ラックに設置してソファなどから視聴するとちょうど良いアングルとなります」(湯浅さん)

 

 

 

FUNAI
FE-55U7010
想定販売価格28万584円
65V型は同43万1784円

さらに10%ポイント進呈

同社初となる4K有機ELテレビ。独自開発の高画質エンジン「クリアピクスエンジン4K HDR」により、高品位な映像を描き出す。また、最大出力50Wのサウンドシステムを搭載しており、立体的で迫力のある音を響かせる。

SPEC●ラインナップ:65V型、55V型●内蔵HDD容量:1TB(約128時間録画)●接続端子:HDMI入力×4、USB×2、LAN×1ほか●サイズ/質量:約W1228×H
731×D267㎜/約33.5㎏(スタンド含む)

 

↑リモコンのボタンは押し心地にクリック感があり、操作しやすい。ネット動画に直接アクセスできるボタンを下部に備える

 

↑有機ELパネルならではの極薄デザインを実現した。画面をわずかに傾かせることで見やすくなり、コンテンツに没頭できる

 

 

BDレコーダーもチェック!

FBR-UT2000
想定販売価格6万264円
1TBモデルは同5万3784円

さらに10%ポイント進呈

チューナー数:3●内蔵HDD:2TB●UHD BD再生対応●ハイレゾ再生対応

4K HDRを楽しめるUltra HDブルーレイの再生に対応。地デジ放送などの低画質映像も、自然で滑らかな4K/60p画質にアップコンバートする。ハイレゾ音源の再生にも対応。

 

 

液晶モデルのラインナップも大充実!

 

姉にはない“活発さ”が魅力!? JH姉妹の末妹「Billie Jean」は最強のエントリーイヤホンだった

マイケル・ジャクソンはいわずと知れたアメリカのスーパースターですが、2009年に亡くなってから早くも9年の月日が流れました。そのマイケルの代表曲である「Billie Jean(ビリー・ジーン)」に敬意を評して名前を授かったイヤホン「Billie Jean」が、“インイヤーモニターの神”としてリスペクトされているアメリカのエンジニア、ジェリー・ハービー氏のブランドJH Audioと、元祖ハイレゾ対応オーディオプレーヤーのブランドであるAstell&Kernとのコラボレーションによって誕生しました。JH Audioのイヤホンといえば高級モデルが勢ぞろいするイメージが強いかもしれませんが、Billie Jeanは4万円を切る手の届く価格を実現した「THE SIRENシリーズ」の新エントリーモデルです。いったいどんな音がするのか? 実力を徹底解剖してみたいと思います。

↑JH AudioとAstell&Kernのコラボにより誕生したイヤホン「Billie Jean」(実売価格3万9980円)

 

JH AudioとAstell&Kernがコラボしたイヤホンには3Dプリント技術を使ってシェルを成形したことでも話題を呼んだ、3ウェイ・3BAドライバー仕様の「Michelle(ミシェル)」というモデルがありました。現在はMichelleをベースに本体のシェルを再成形して、サウンドもチューニングを新しくした「Michelle Limited」が好評発売中です。

↑Michelle Limited

 

Billie JeanはJH Audio独自開発による2Way・2BAドライバー仕様のイヤホンで、Michelle Limitedの妹分という位置付けになります。高域用のドライバーがすべての音楽情報を再生して、中低域用のドライバーでフラットな中域と、歪みのないクリアな低域を補います。カスタム・イヤーモニターを含むJH Audioの上位モデルにも採用されている「freqphaseテクノロジー」により、複数のドライバーから出力される音のタイミングと位相のズレを筐体内部に配置したチューブの長さを微調整しながら、0.01ミリ秒以内に抑えて正確で自然なイヤホンリスニングを可能にしています。

 

イヤホン本体のサイズは、先に発売されたMichelle Limitedよりも30%ほどダウンサイジングを図りました。イヤホンのサイズが小さくなれば様々なユーザーの耳の形に素直にフィットするからです。

↑左がMichelle Limited。本体のサイズが30%ほどダウンサイジングされています

 

ところが本体のサイズをただやみくもに小さくしてしまうと、今度はエンジニアやミュージシャンが意図した迫力のあるサウンドを再現しづらくなるものです。幅広い帯域で豊かな情報量と自然な音色・質感を持ったサウンドを鳴らすために、Billie Jeanではイヤホンのノズル部分を音響室として、イヤホン内部のスペースをすべて有効に活用しながら伸びのあるクリアな音を響かせることにチャレンジしました。この「アコースティック・チャンバー・サウンド・ボア」と呼ぶ独自のテクノロジーが、特に高域の特性を最適化するために重要な役割を果たしているそうです。

↑ノズルを音響室として活用しながらリッチな音を再現する「アコースティック・チャンバー・サウンド・ボア」の技術を特徴としています

 

音響室としてのパフォーマンスを十分に発揮させるため、ノズルは比較的ゆったりとしたサイズに設計されています。そのぶんイヤーピースを薄皮にしたことで、耳穴のサイズが比較的小さめな方でも心地よいフィット感が得られます。メタリックレッドの鮮やかな本体色なので、女性の音楽ファンにもアクセサリー感覚で身につけられるイヤホンです。

 

THE SIRENシリーズのエントリーモデルでありながら、Billie Jeanも付属のケーブルを着脱して2pinタイプのケーブルと交換できる仕様としています。商品パッケージに付属するケーブルは銀メッキ銅線を圧縮して、平らにした状態で強化繊維のケブラーに巻きつけて伸縮強度を高めています。ケーブルを曲げたり引張ったときにかかるテンションにも強く、ポーチやバッグの中から取り出したときにケーブルが絡んでいても簡単に解せる取り回しの良さも特徴としています。プレーヤー側の端子が3.5mm/3極プラグのアンバランス接続仕様のケーブルですが、Michelle Limitedに付属する2.5mm/4極のバランスケーブルなど2pin端子の一部ケーブルに交換して音の違いを楽しめます。

↑2pin端子のリケーブルに対応。音のカスタマイズが楽しめます

 

そのサウンドは「日に焼けた体育会系の妹」……?

今回、このBillie Jeanのレビューの内容をGetNavi編集部の担当者に相談したところ、「マイケル・ジャクソンの名曲『ビリー・ジーン』をイヤホンのビリー・ジーンで聴く」というのはどうでしょう? という、誰もが思いつきそうな超ベタな提案をされたので、さっそくやってみたいと思います。プレーヤーにはAstell&KernのA&futura SE100を組み合わせています。

↑Astell&Kernのオーディオプレーヤー「A&futura SE100」でマイケル・ジャクソンの代表曲「Billie Jean」を再生

 

イヤホンBillie Jeanで聴くと、どんな音楽もまるで“録れたて”のイキイキとした鮮度で楽しめるのが大きな特長だと思います。楽曲冒頭のドラムスとエレキベースによるプリッとした弾力感あふれるリズムを、柔らかくきめ細かなシンセサイザーが包み込む。そして重厚なバックグラウンドの演奏を、マイケルのあふれんばかりにエネルギッシュなボーカルが鋭く切り裂きます。

 

コンパクトサイズなイヤホンからは想像もつかないほどスケールの大きな音場が広がります。ボーカルやバンドの楽器がのびのびとうたい、高域のキラキラとした明るいトーンがこの楽曲と怖いぐらいマッチしました。やっぱりジェリー・ハービー氏も「Billie Jean」を聴きながらこのイヤホンの音をベストパフォーマンスに追い込んでいったのでしょうか。大満足です。ちなみに「Billie Jean」を収録するアルバム「Thriller」は冒頭の「Wanna Be Startin’ Somethin’」から、ポール・マッカートニーとのデュエットソング「The Girl Is Mine」、そしてエンディングの「The Lady in My Life」まで、すべての楽曲がこのイヤホン「Billie Jean」と相性良好でした。なんだかとてもアメリカに行きたくなってきます。

 

本機にとっては“姉”であるイヤホン、Michelle Limitedは中高域の音の輪郭を繊細に描く表現力がより長けているように感じます。低域も解像度が高く、量感が十分にありながらダブついた感じがなく、余韻がさわやかな後味を残しながら空間に溶けこんでいきます。音の分離感がとても鮮明で、例えばマイケル・ジャクソンの「Wanna Be Startin’ Somethin’」はスケールの大きな演奏ですが、楽器のそれぞれの音色と、小さい音の粒まで定位がはっきりと見えてきます。Michelle Limitedの特徴を頭に入れながらBillie Jeanの特徴を振り返ってみると、特に中域の熱量にはほかにない特徴と魅力がありそうです。「小麦色に焼けた肌とショートボブがキュートな体育会系の妹」のイメージが頭に浮かんできました。妹属性に惹かれる方にオススメです。

↑Michelle Limitedと聴き比べてみました

 

エントリーモデルとはいえども、4万円に近い3万円台というBillie Jeanのプライスにやや二の足を踏んでしまうかもしれません。本稿の取材には試聴機としてA&futura SE100を使いましたが、実はBillie JeanはiPhoneなどスマホと組み合わせて見ても鮮やかな音楽を痛快に鳴らしてくれます。どんな音楽プレーヤーと組み合わせても最高のパフォーマンスを引き出すことができて、しかもケーブル交換による音のカスタマイズも含めて長く楽しめるイヤホンであることも考えれば、きっと後悔しない買い物になるのではないでしょうか。

 

「逸材を撮るならこのカメラ!」プロレスラー・棚橋弘至が認めた本格ミラーレス「FUJIFILM X-H1」

「タナハシ~!」黄色い歓声の響く後楽園ホール。最近のプロレス会場は、「プ女子」(女性のプロレスファン)と呼ばれる新たなファン層に牽引されるように、活気に満ちあふれています。そして、そのファンの多くがカメラやスマホを手に試合を撮影しています。しかし、プロレスに代表されるような、動きが速く照明が限られた室内でのスポーツ撮影はブレやピンボケが発生しやすく、上手く撮るのが非常に難しい被写体。そこで重要になるのが、高感度やAF性能に優れたカメラと、被写体に最適化したカメラ設定です。

 

GetNavi webでは、そうしたプロレス撮影向きのカメラや設定を知って、かっこいいプロレス写真を撮ってもらいたい! ということで、スポーツ写真家の山田高央さんを講師にプ女子読者を招待しての撮影会を実施。山田さんオススメの富士フイルム製ミラーレス一眼「FUJIFILM X-H1」と山田式プロレス用スペシャル設定を駆使して、存分に撮影を楽しんでいただきました。

 

さらに後日、撮影会当日の試合に出場し、今回の参加者がともにファンだという新日本プロレスの棚橋弘至選手に3人の作品をプリントして見ていただき、山田さんとともにプロレスやプロレス写真の魅力、面白さなどについて語ってもらいました。本稿では撮影会~インタビューまで、その一部始終をお届けします!

↑「色鮮やかで力強い写真を撮っていただけて感激です。表情などもすごくシャープに撮れていてスゴイ! X-H1は軽くて、操作も簡単。しかも、AFが速い! プロレスの試合を撮るならコレ! ですね」(新日本プロレス・棚橋弘至選手)。棚橋選手のインタビューは記事後半でたっぷりご紹介!

 

【今回紹介する製品はコチラ!】

富士フイルム
FUJIFILM X-H1
実売価格25万8660円(ボディ)

仕上がりの良さで定評のある「フィルムシミュレーション」や高感度性能に加え、シリーズ初のボディ内5軸手ブレ補正、フリッカー低減撮影機能などを備えるハイパフォーマンスモデル。防塵・防滴・耐低温構造を持つ高剛性・高耐久ボディも魅力です。撮影会では、このボディに小型で高性能な望遠ズームレンズ「フジノンレンズ XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS」(実売価格8万460円)を組み合わせて使用しました。現在、期間内(~2018年9月30日)に購入した場合に3万円がキャッシュバックされるキャンペーンも実施中。

製品の詳細情報はコチラ↓
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/x/fujifilm_x_h1/

■キャッシュバックキャンペーンの詳細についてはコチラ↓
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/promotion/xh1_cash_back2018/

 

ロープにピントが合って選手がピンボケ――“プロレス撮影あるある”解決法とは?

撮影会当日、まずはカメラの使い方や撮影時の設定、撮り方のコツなどを山田高央さんが作品を交えながらレクチャー。その後、後楽園ホールに移動し、FUJIFILM X-H1(以下、X-H1)を使って実際の試合の写真を撮る、というプログラムです。

【講師】

山田高央さん。1968年東京都出身。日本写真芸術専門学校卒。出版社写真部を経て2005年からフリーとして活動開始。週刊誌・月刊誌などではスポーツ・ポートレートなどジャンルを超えて多方面で作品を発表している。日本スポーツプレス協会会員・国際スポーツプレス協会会員。

 

【参加者】

小山さん。海外遠征も厭わないプロレス好きで、普段はコンデジを使用。選手がピンチのときの表情が好きだが、ぶれてしまうことが多く、なかなか上手く撮れないと悩み中。

 

石塚さん。棚橋選手が好きでプロレスを見るようになり、写真も撮るようになったという。高倍率ズーム機のオート機能で撮影を楽しむも、ブレやピンボケ、露出アンダーなどで苦しんでいる。

 

野口さん。気合を入れてミラーレス一眼を購入するも、ロープにピントが合ってしまい、ピンボケになることが多いそう。

 

山田さんによると、プロレスを客席から撮る場合には、

①ロープが邪魔でピントが合わない

②シャッター速度が遅くなってぶれる

③照明の加減によって露出が変化しやすい

という3つが問題になってくるといいます。

 

①については、AF測距点の位置をいかに素早く、最適な位置に合わせられるかがポイント。ピントは必ずしも顔に合わせるのではなく、顔とほぼ同じ距離にあり、かつ比較的動きの緩やかな胸の位置などで合わせると、合わせやすいとのこと。②については、被写体を止めて写すにはシャッター速度を目安として1/1000秒以上にする必要があり、そのためにはISO感度を上げて撮らないと露出アンダー(暗く写る)になるため、高感度時の性能がキモになります。③については、写真の明るさを一定に保つ必要があり、自動露出ではなく、マニュアル露出の使用がオススメとのこと。

 

これらの条件を考えると、AF測距点の操作がしやすく、高感度でも画質が破綻しない、しかも連写に強いというX-H1はプロレス撮影にぴったりだと、山田さんは語ります。蛍光灯などの照明のちらつき(フリッカー現象)による露出や色のばらつきを低減する「フリッカー低減機能」が搭載されている点も、室内スポーツ撮影における確実性を高めてくれるでしょう。

↑X-H1は、フォーカスポイントを直感的に動かせる「フォーカスレバー」を背面に装備。ファインダーをのぞきながらでも、ロープの合間をぬうようにピントを合わせることができます

 

↑上面には感度ダイヤル、シャッタースピードダイヤルという専用ダイヤルを装備。難しい印象のあるマニュアル撮影も手軽に行えます。また、大きなサブ液晶モニターで細かな設定状況が一目でわかる点も◎

 

↑AF-Cモード時の動体追従性を、被写体やシーンに応じて3つのパラメーターで細かく設定可能。「加速減速に強い」「激しい動きに強い」など5つのプリセットに加え、ユーザーカスタムにも対応します

 

↑高精細で視認性の高い、369万ドットの大型EVFを装備。連写モードを中速の「CM」にすると、ブラックアウトする時間が短くなり、動く被写体も快適に追いかけることができます

 

そのほか、ホワイトバランス(WB)などもオートでは多少のタイムラグが出る可能性があるので、固定するほうがチャンスに強くなるそうです。それらを踏まえた、プロレス撮影用のオススメ設定が以下の表のようになります。

【山田式プロレス用“スペシャル設定”(後楽園ホール版)】

↑「フィルムシミュレーション」は、フィルムメーカーである富士フイルムならではの絵作り機能。プロレス撮影では、スタンダードである「PROVIA」に設定し、なおかつWBを3600Kにすることでやや赤寄りの鮮やか描写となり、筋肉を美しく表現できます

 

実際の撮影での狙いとしては、選手がコーナーポストに登っているシーンなどは写真撮影に邪魔なロープがなく、確実に押さえたいシーン。さらに、試合中でも選手がにらみ合っているシーンや組み技が決まったシーンなどは、比較的動きが緩やかなので狙いどころです。そのほか、動きが速いシーンは狙いにくいですが、その場合は動きを予想しながら、最適なピントの位置を考えつつ構図を決めるのがポイントです。

↑講義では技術的な指導に加え、「何よりもあきらめないことが重要。連写するのであれば、イメージしている動きが終わるまでは連写を止めない。あるいは、狙った次の瞬間も撮ってみる。そうしたことで、運を呼び寄せるのも撮影のコツ」と山田さんは語ります

 

↑初めて手にするX-H1に興味津々の参加者。がっちりしたボディですが、約673g(レンズは除く)と見た目の印象ほど重くはなく、グリップもしっかりしているため女性でも無理なく扱えます

 

「単なる記録じゃない楽しさがあった」クリアな描写に大満足!

講義のあとは、いよいよ後楽園ホールに移動です。イベント当日もホールは満員。周りを見渡すとカメラを持った方も大勢いて、気持ちが盛り上がってきます。ということで、参加者の皆さんに試合前の意気込みを聞いてみました。

「仕事では一眼も使ってはいるのですが、X-H1はファインダーがキレイで期待しています。かわいい表情をアップで狙えたらと思います」(小山さん)

「躍動感のあるシーンを狙ってみたいですね。本格的なカメラで(グリップがしっかりしているので)持ちやすいです。あと、いい写真が撮れたら自分で大きなパネルに仕上げたいと思います。」(石塚さん)

「あわてずに撮りたいシーンをじっくり撮れたらと思います。ロープに邪魔されずにピントが合わせられるかどうか、挑戦してみます」(野口さん)

↑後楽園ホールは満員。試合が近づくにつれ、会場の熱気が高まっていきます。ファンのコールや拍手が続き、選手が入場。いよいよ試合開始です!

 

↑みなさん、撮影中は真剣そのもの。決定的瞬間を収めようと、夢中でシャッターを押していました

 

試合前半は少し緊張気味でしたが、後半はカメラにもかなり慣れてきたようです。当日、棚橋選手はセミファイナルの出場で、ちょうどいいタイミングでの撮影となりました。熱戦が終わり、3人とも数百枚の写真を撮って満足した様子。撮影後の感想を聞いてみると、

「いつもよりもキレイに撮れていてうれしかったです。アップで撮れて、新たな萌えポイントも見つかるなど、単なる記録じゃない楽しさがありました」(小山さん)

「ファインダーをのぞいただけでもキレイで、撮っていてテンションが上がりました。瞬間瞬間がぶれずに髪の毛までキッチリ撮れていてすごかったです」(石塚さん)

「思った以上にAFが合っていました。クリアに撮れて、満足度は100点でした」(野口さん)

みなさん、いままでの失敗を克服しつつ、撮影を楽しんでいただけたようです。試合はもちろん、最新一眼で撮るプロレス写真の仕上がりに、心底満足されていた表情が印象的でした。

 

こちらが参加者のみなさんが実際に撮影した写真。ベストな1枚を山田カメラマンのコメントとともにどうぞ!

↑小山さん撮影。「フレーミングを横にとり、相手選手とレフェリーを画面いっぱいに入れることで、リング上の緊張感を表すことができました。相手に向けられる棚橋選手のシャープな視線が勝負の厳しさを感じさせてくれます」(山田さん)

 

↑石塚さん撮影。「相手選手をコーナーに追い込み攻め続け、次の技を繰り出す僅かな合間に見せた、棚橋選手の気合いに満ちた表情が見事に写し出されています。被写体から目を外さない心掛けが、このような素晴らしい作品を生みました」(山田さん)

 

↑野口さん撮影。「試合前のアナウンス、彼の耳には全く聞こえていないような集中力。棚橋選手の表情から緊張感が伝わってきます。一瞬の動きも見逃さず捉えることで、真剣勝負を十分に感じさせてくれる作品となりました」(山田さん)

「写真1枚で多くのことが伝わる」棚橋選手ロングインタビュー

後日、参加者のみなさんの写真を見てもらうため、山田さんとともに棚橋選手を取材させていただきました。写真を見た瞬間「この写真いいなあ~」と一言。今回使用したX-H1にも触っていただきましたが、「持ちやすくて操作しやすい」と大変お気に入りのご様子でした。

 

――早速ですが、普段ファンの方が撮られた写真を目にされる機会はありますか?

棚橋弘至選手(以下、棚橋):最近、リングサイドで写真を撮ってくださる方が増えて、すごくうれしいんです。そこで、ポーズを少し長くとるようにしていますし、シャッターチャンスには合図もしています。ビッグマッチだと、そうしたシーンが特に増えますね。写真をツイッターなどのSNSにアップされている方もいるので、けっこう写真を目にする機会は多いです。

 

――では、今回の参加者の方の写真をご覧になられての感想はいかがでしょうか?

棚橋:この写真、いいなあ~。やっぱり、被写体もいいのかな(笑)。プロレスの試合って動画で見ることが多いと思うのですが、実は印象的なシーンというか、いわゆる“名シーン”と呼ばれるものは、写真のほうが記憶や記録に残るので、1枚の写真に残したいという気持ちがあります。そんななかで、いまはたくさんのファンのみなさんが写真を撮ってくださるというのは、本当にありがたい。その写真をSNSなどで見た方がプロレスを好きになってくれる可能性もありますし。

SNSや口コミを通じて、ファンの方が新しいファンを増やしてくれているのですが、そのときに1枚の写真があるかどうかで印象が変わると思うんです。例えば、同じ「面白かった」というツイートでも、そこに1枚の写真がつくだけで面白さが伝わりやすい。まさに「百聞は一見に如かず」です。文字が少なくても写真1枚で多くのことが伝わりますよね。

↑「様々な表情を撮っていただいていて、うれしいですね。しかも、髪の毛までシャープ。枝毛まで写ってそうですね(笑)」(棚橋選手)

 

――今回の撮影で使用したX-H1はBluetoothによるワイヤレス通信に対応していて、手軽にスマホに転送できるのでSNSへの投稿も簡単なんです。ところで、ご自身でも写真を活用される機会はありますか?

棚橋:巡業で各地を周っていますが、そうしたときに、自分がどこにいって、何を食べて、何を見たのか……それらを撮った1枚の写真を添えてブログなどにアップするようにしています。そうすることで、ファンの方にも追体験してもらえると思うので。

 

――写真はご自分で撮っていらっしゃるのですか?

棚橋:基本的に写真はすべて自分で撮っています。例えば、セルフタイマーを使ってモデル風に歩いているシーンを撮ってみたりとか。ときにはタイミングが合わなくて、失敗したりもするんですけどね(笑)。試行錯誤しています。

↑「1枚の写真で伝わることの多さを日々実感しています。それだけに、ブログの写真なども大切にしているんです」(棚橋選手)

 

――選手の立場から見たプロレス写真の面白さについて教えてください。

棚橋:リング上には喜怒哀楽が満ちていて、試合前の集中している顔だったり、相手に対して気迫で押している顔だったり、ときにはやられて苦しみもがいている顔だったり、様々なシーンがあると思いますが、そうした様々な表情を見られるのも写真の良い点だと思います。自分で見て気づかされることも多いですね。(参加者の写真を見ながら)……少し、ダイエットしなきゃいけないかな? G1(※)に向けて頑張らないと……。今日は歩いて帰りますね(笑)。

※毎年恒例の“真夏の最強戦士決定戦”「戦国炎舞 -KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28」のこと。インタビューは本大会の開幕前に行いました

↑棚橋選手自身が撮ってほしいシーンについてうかがうと、「先日、棚橋選手は横顔がかっこいいですねって言われたので、棚橋を撮るなら横顔でってことで。じゃあ、正面はどうなんだという話ではあるんですが(笑)」と笑顔で語ってくれました

 

――読者の方の写真に続いて、プロの写真家である山田さんがX-H1で撮られた写真もご覧ください。

山田高央カメラマン(以下、山田):撮る側からすると、コーナーポストに上がったときやキメのシーンで少しタメを作っていただけると、私だけでなく、一般の方も撮りやすいと思うのですが、棚橋選手はそうした点も気を遣っていただいているんですね。撮影するファンにとっては本当にうれしいはず。一般の方もそうしたシーンが1枚でも撮れると、満足度が高いのではないかと思います。

↑入場後、ポストに上って決めポーズをとる棚橋選手。こうしたシーンでは選手が静止してくれることも多く、大きなシャッターチャンスに!(撮影/山田高央)

 

↑パートナーとの交代を待つ棚橋選手の真剣な一瞬の表情を捉えた1枚。ズームでぐっと寄って表情を切り取ると、選手の新たな一面が見えてきます(撮影/山田高央)

 

↑客席からだと、どうしてもロープが被ることが多くなりますが、X-H1のフォーカスレバーを駆使すればロープを避けてのAFも容易です(撮影/山田高央)

 

↑技を掛け合う激しいシーンでは、ある程度動きを予測してシャッターチャンスを待ちましょう。必ずしも画面内でロープを水平にする必要はなく、むしろ斜めになっているときのほうが躍動感が出る場合も(撮影/山田高央)

 

棚橋:さすがプロですね。画角にキチッと収まっていて、1枚1枚の表情がすべて違っている。選手の側では、写真を見るとどんな気持ちで試合をしていたかを思い出すことができるのですが、ファンの方が見ても、その時々の表情などから、シーンや感情を想像していただけると思います。そういう点でも写真は良いですよね。

 

――今回は山田さん含めて、このX-H1で撮影していただきました。棚橋選手も、よろしかったら少しカメラを触ってみてください。

棚橋:おっ、連写が速いですね。しかもAFも速い。撮りたいところに瞬時にピントが合う。以心伝心って感じですね。一眼カメラって少しハードルが高い印象もあったんですが、これは意外と軽くて撮りやすいです。操作も簡単だし、使っていくとカスタマイズできる部分も多いと思うので、初心者でもハイアマチュアでもプロでも撮影が楽しめそう。プロレスの試合を撮るなら、このカメラって感じですね。写りも、表情だけでなく髪の毛の1本1本まで見事に解像してますし。

↑「これは“100年に一台の逸カメラ”だ!!」(棚橋選手)

 

山田:私は普段の仕事ではリングの下から撮っているので意識していなかったのですが、今回のように客席から撮ると、やはり選手の前にロープが入るので、難しいケースもあるんですよね。その点、このカメラはフォーカスレバーでピントの位置を自在に変えられるなど、本当に撮りやすいんですよ。

 

棚橋:よく、ロープにピントが合っていて選手がピンボケになっている写真、ありますよね。

 

山田:そうなんです。今回参加された方からも、ロープにピントが合ってしまうという声が多くて。でも、このカメラは選手にピントが合いやすくて、一般の方でも使いやすいカメラだと思います。

 

棚橋:使いやすさとか、ピントの合わせやすさとか、これはもうプロ泣かせじゃないですか? 色もインパクトがあって、少し“盛れる”感じ。リングは照明が入るので背景が黒くなりますが、先ほど見せていただいた作品だと黒のトーンというか、黒い色のバリエーションもしっかり出ています。いまの時代、写真が盛れるというのは、SNSなどで使う場合などには重要ですよね。

↑「背面モニターもファインダーも見やすくてクリアですね。ピント合わせが特に速い!」(棚橋選手)

 

山田:プロレスのリング上は照明もきれいなので、そうした黒い色のトーンなどがきれいに写ると、選手もよりかっこよく撮れると思います。色も濃くそれでいてトーンもしっかり出るので、棚橋選手がおっしゃるとおり、写真が盛れるカメラですね。カッコいい写真が撮りたくて、今日は棚橋選手が出るから見に行こう! という方もいるのではないかと思います。そんな方に使ってもらいたい1台です。

 

棚橋:そうだと僕もうれしいですね。これだけ情報やエンタテインメントが数多くあるなかで、名前と顔を覚えてもらえるというのは本当に重要だと思います。会場でも、顔と名前が一致している選手は、応援しやすいと思いますし、そのぶん、声援も増えます。写真ももっと撮ってもらいたい。ただ、入場のときは拍手もしてもらいたいので悩ましい……。2回拍手して1回撮るって感じでお願いできるといいですね(笑)

 

――試合も写真も楽しんでほしいということですね。

棚橋:そうですね。もっともっと楽しんでほしいですね。試合を楽しんで、帰って写真を見て楽しんで、さらにプリントして楽しんでと1粒で3度楽しめる。そんな楽しみ方をしてもらえればと思います。

↑取材当日はA1サイズにプリントしたパネルも用意。大きくプリントして楽しめるのも一眼ならでは

 

――それでは最後になりますが、今回の参加者の方と読者のみなさんにメッセージをお願いします。

棚橋:みなさんにたくさん写真を撮って頂いているおかげもあり、いま、プロレスはさらなる発展が感じられるものになっています。もっといい写真を撮っていただけるように、我々ももっといい被写体であるために……僕もダイエット頑張ります(笑)。7月14日の大田区総合体育館から8月12日の日本武道館まで、G1 CLIMAX 28という全国的なシリーズも行われます。ここは1つ優勝して、優勝旗を振り回すといった感じで、絵になるシーンを目指しますので期待してください。最後に、GetNavi webとCAPA CAMERA WEBをご覧のみなさん、愛してま~す!

今回は3人の読者の方にFUJIFILM X-H1を使ってプロレス撮影を楽しんでいただきましたが、参加者の方はもちろん、指導していただいた山田さん、さらには被写体となっていただいた棚橋選手も含めて、みなさん納得の写りを得ることができました。

 

高感度に強く、フィルムシミュレーションにより色鮮やかでトーンも美しい。そんな富士フイルムのカメラの特徴に、快適なAFやクリアなEVF、高速連写など、ハイパフォーマンス機ならではの魅力がプラスされたFUJIFILM X-H1。このカメラなら、撮るのが難しい室内スポーツも楽しく撮れる――そんな魅力を存分に実感できるイベントになりました。読者のみなさんも、プロレスをはじめ、室内スポーツを撮るならFUJIFILM X-H1で存分に撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか?

製品の詳細情報はコチラ↓
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/x/fujifilm_x_h1/

■キャッシュバックキャンペーンの詳細についてはコチラ↓
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/promotion/xh1_cash_back2018/

 

取材・執筆/河野弘道  モノ・状況撮影/我妻慶一

ソニー「RX100」、6代目でついに……!! 待望の「望遠」と「タッチパネル」を手に入れた歓喜のレビュー

ソニー「RX100」シリーズは、胸ポケットサイズの小型ボディに1型センサーを搭載した高級コンパクトデジカメです。その6代目として「Cyber-shot DSC-RX100M6(以下、RX100M6)」が登場。シリーズで初めて光学8倍ズームやタッチパネルを採用した注目機です。その実写レビューをお伝えしましょう。

↑ソニー「Cyber-shot DSC-RX100M6」。実売価格は14万4730円

 

これまでとほぼ変わらない胸ポケットサイズのボディのまま高倍率化!

RX100M6最大の見どころは、ズームの高倍率化を図り、望遠撮影に強くなったこと。35mm判換算の焦点距離は24~200mm相当。既存モデル「RX100M5」の24~70mm相当に比べた場合、ワイド端(広角端)の広さはそのままで、テレ端(望遠端)の焦点距離が倍以上長くなっています。

 

これがどれほど描写に違いを与えるのか。まずは、同じ場所で撮ったワイド端とテレ端の写真を見てください。

↑ズームのワイド端で撮影。高倍率化しつつもワイド端の焦点距離はシリーズの3代目「RX100M3」から5代目「RX100M5」までと同じく、24mm相当(35mm判換算)を維持。広がりのある構図で風景やスナップを撮影できます

 

↑ズームのワイド端の状態。電源ボタンを押すと、前面のバリアが開いてレンズがせり出し、約1.4秒で素早く起動します

 

↑ズームのテレ端で撮影。ワイド端の写真とほぼ同じ位置から撮影していますが、特定の部分のみを大きく引き寄せたフレーミングが楽しめます

 

↑ズームのテレ端の状態。ズームアップすると、レンズの前玉部分がさらにせり出します。なお、ズームレバーの指があたる部分には従来機にはなかった凹凸が加わり、操作時の手触りが向上。細かいですが、うれしい改良です

 

これまでのシリーズとほぼ変わらない胸ポケットサイズのボディに光学8倍ズームを凝縮したことは、ただただお見事です。しかも画面周辺までの高解像を維持。PCのディスプレイ上で等倍表示にした場合、上のワイド端の写真では川沿いの歩行者まで、テレ端の写真では展望室の観客の姿までしっかりと確認できます。

 

レンズはやや暗くなったものの描写力は十分!

レンズ開放値はワイド端がF2.8で、テレ端がF4.5。既存モデルRX100M5のワイド端F1.8、テレ端F2.8に比較すると、1と1/3段ほど暗くなっています。ここは、高倍率化と薄型軽量ボディを両立するためには仕方がない部分でしょう。これが影響するシーンとしては、例えば室内や日陰といった薄暗いシーンで動きのある被写体を狙う際、被写体ブレを防ぐためにある程度ISO感度を高めにすることが必要になります。

↑200mm相当の長い焦点距離は、動物園などでのスナップ用にも好適。ただし光量が乏しい場所では高感度を利用して被写体ブレを抑えることが欠かせません。この写真はISO640で撮影

 

手ブレ補正は、これまでと同じく光学式の補正機構を採用。電子ビューファインダーを利用しながらカメラをしっかりと構えた場合、ズームのテレ端をシャッター速度1/15秒で撮影しても手ブレはほとんど見られませんでした。

↑ズームのテレ端を使用し、シャッター速度1/15秒で撮影。靴の縫い目までシャープに再現しつつ、背景には滑らかなボケが生じています

 

レンズの最短撮影距離(レンズ先端から被写体までの距離)は、ワイド端で8cm、テレ端で100cm。特に接写に強いというほどではありませんが、植物や小物などのクローズアップ撮影が気軽に楽しめます。下の写真は、ズームのテレ端にセットし、最短撮影距離付近で撮影したものです。

↑最短撮影距離付近で撮影。この写真は、200mm相当となるズームのテレ端を使用していますが、50mm相当前後のズーム位置の場合、さらに被写体を大きく捉えることも可能です

 

AFは、位相差AFとコントラストAFを併用する「ファストハイブリッドAF」を既存モデルRX100M5から継承しています。そのうえで、処理エンジンなどのブラッシュアップによって合焦速度が向上。メーカーでは世界最速の合焦速度0.03秒を謳っています。試用では、シーンを問わず快適にピントが合うAF性能を実感できました。位相差AFの測距点が315点と多く、画面のほぼ全域をカバーしているので、画面端にある被写体にも素早くピントが合うことも便利に感じました。

↑路上のパターンに重なる人影に注目しながら、画面上部の歩行者にピントを合わせて撮影。約10カットを高速連写し、影のバランスが最もいい1枚を採用しました

 

↑RX100シリーズでは初めてタッチパネルに対応。タッチ操作による測距点の選択や撮影、マニュアルフォーカス時の拡大表示などがスムーズに行えます。また、電子ビューファインダー利用時は、液晶上をなぞって測距点を動かすタッチパッド機能が使えます

 

連写は、最高24コマ/秒に対応。既存モデルRX100M5と同じく非常に高速です。しかも連続撮影可能コマ数は150枚から233枚に向上。動物や乗り物、スポーツなどの撮影にも役立つでしょう。

地味!? にうれしいファインダーとチルト液晶の変更点

電子ビューファインダー(EVF)には、0.39型/約235万ドットの有機ELを搭載。このスペック自体は既存モデルRX100M5と同じですが、自動ポップアップの仕組みが改良されました。従来は上にポップアップさせたあと、接眼部を引き出すという手間が必要でしたが、RX100M6ではボディ側面のレバーを押すというワンアクションですぐに使用可能になっています。

↑ワンアクション化によって素早く使用できるなど、操作性が改良された電子ビューファインダー。一方で、接眼部の周辺にあった小さな枠がなくなったため、のぞいたときに外光の影響を感じやすくなった点は少々残念。上部にある視度調整レバーが動きやすい点にもやや注意

 

↑晴れた日の屋外など液晶モニターが見えにくくなるシーンでは、電子ビューファインダーが重宝します

 

液晶モニターには、3型/約92.1万ドットのTFTを搭載。RX100M5の約122.8万ドットに比べるとドット数は低下していますが、操作感は進化しました。シリーズ初となるタッチパネル対応になったほか、チルト可動の範囲が拡大しています。

↑液晶モニターのチルト可動は、既存モデルRX100M5では下方向に最大45度までしか開きませんでしたが、RX100M6では下方向に最大90度まで開きます

 

↑チルト可動の角度拡大によってハイアングルからの撮影がいっそう楽になりました。上方向については、これまでと同じく最大180度に対応。自分撮りもスムーズに行なえます

 

そのほかには、フォーカスエリアの登録機能やフォーカスエリアの「ゾーン」、ハイライト重点測光、画面全体平均測光、5段階のレーティング機能、好きな項目を登録できるマイマニュー機能などに新対応しています。既存モデルRX100M5と比べた場合、EVFの表示タイムラグの軽減や高感度ノイズの低減、瞳AFの追従性向上なども図られています。

 

さらに、メニューの画面デザインが一新され、細かい機能や設定へのアクセス性がよくなったことや、各種ボタンのカスタマイズがいっそう柔軟に設定可能になった点も見逃せません。

↑フォーカスエリア登録機能では、任意のフォーカスエリアを登録でき、特定のボタンを押すことで素早く呼び出せます。例えば、普段はフォーカスエリアの「ワイド」を使ってスナップ的な撮り方をし、厳密に合わせたいときは事前に登録した「フレキシブルスポット」に切り替えるといった使い方ができます

 

↑測光モードに2つの新モードが追加。「ハイライト重点測光」は被写体の白とびを抑えて撮影したいときなどに、「画面全体平均測光」は同じ被写体を構図や距離を変えながら撮影したいときなどに役立ちます

 

↑オートホワイトバランスは「標準」のほか「雰囲気優先」「ホワイト優先」が選択可能になりました。例えば、室内の電球光の色を残したいときは「雰囲気優先」が、完璧に補正したいときは「ホワイト優先」がそれぞれ役立ちます

 

↑動画機能も強化。S-Gamut3.Cine/S-Log3やS-Gamut3/S-Log3に対応したピクチャープロファイルなど、プロ仕様の設定が選択できます

 

望遠撮影を気軽に楽しみたい人に最適! レンズの明るさを優先するなら「RX100M5A」もアリ

トータルとしては、ズームレンズの高倍率化に加えて、電子ビューファインダーや液晶モニターの改良など操作面にもさまざまな進化が見られ、完成度の高いコンパクトデジカメに仕上がっています。

 

個人的に気になったのは、これまでと同じくグリップ部が平坦で滑りやすく、持ちにくく感じることです。筆者のような手の大きなユーザーは、オプションの「アタッチメントグリップ」や8月発売予定の「シューティンググリップ」が必須かもしれません。

 

ズームの倍率アップにともなってレンズの開放F値が暗くなったことについては仕方ありません。レンズの明るさを優先したい人は、既存モデルRX100M5を、あるいはRX100M5の操作性と機能を向上させた後継モデル「RX100M5A」(7月13日発売/実売価格11万3270円)を検討するのがいいでしょう。

 

RX100M6は、24mm相当の広角撮影に加えて、最大200mm相当の望遠撮影を気軽に楽しみたい人に最適なモデルです。実売価格14万円前後はやや高めに感じますが、薄型軽量ボディながら、1型センサーとチルト式液晶、高倍率ズームというすべての条件を兼ね備えたカメラはほかにはありません。高価なりに、得られる満足感も高い――。そんな高級志向のカメラといえそうです。

↑外形寸法は幅101.6×高さ58.1×奥行き42.8mmで、重量は約301g。ポケットに入れて持ち歩いても大きな負担は感じません

 

 

こんなイヤホン見たことない! 見知らぬオーディオと出会える 「ポタフェス2018 SUMMER」に行ってきた

半年に一度のお楽しみ、ポタフェスがまたまたやってきましたよ。7月14~15日の2日間にわたり、秋葉原のベルサール秋葉原にて開催されました。ライブあり、最新ポータブルオーディオの試聴あり、お得な即売会ありと盛りだくさんのイベントですが、今回も気になる製品をピックアップしてきました。

↑おなじみのオーディオテクニカのヘッドホン型アーチがお出迎え

 

ハイレゾ対応の「かいじゅうがーるずイヤホン」

まずはオンキヨーパイオニアからです。パイオニアブランドから、怪獣娘コラボイヤホン「CH3~かいじゅうがーるずイヤホン化計画~」です。AGIRA、PIGMON、KING JOE、ALIEN GUTS、ZETTONの5種類の怪獣娘を用意し、ハウジングには怪獣娘のシルエットとアイコンがレーザー彫刻されています。ファン向け商品であることは間違いないですが、キャラ物と侮るなかれ、価格が6000円(税込)ながら、ハイレゾ対応とかなりコスパの良い商品だったりします。

↑左からPIGMON、ZETTON、AGIRA、KING JOE、ALIEN GUTS

 

↑ハイレゾ対応ということもあり、e-onkyo musicでは「怪獣娘」のハイレゾ楽曲も配信中です

 

同じくオンキヨーパイオニアのオンキヨーブランドからハウジングに無垢の桐を使った高級ヘッドホンが参考出品されていました。かなり響きのよいヘッドホンで、たぶんギターとかバイオリンとか、和楽器など、木を使った楽器と相性が良いのではないでしょうかね。わからないですけど。機械彫りながらひとつひとつをきっちりと掘っていくため、手間がかかる分の音質向上は見込めそうです。

↑無垢材そのままの木目が高級感あふれています。まだ製品名も決まっておらず、価格は30~40万円くらいになるとかならないとか

 

↑和楽器の内部にみられる綾杉彫りを採用しているとのこと!

 

耳に音がダイレクトに届く「Spinfit」

次はSpinfitのインナーイヤー用のイヤーチップです。イヤーチップって、無くしたりするんで買い足したりするのですけど、基本的にはイヤホン買った時の予備と同じものを追加で買ったりしますよね。このSpinfitはそういった予備的な類いのものではなく、わざわざ買い換えたいと思わせる機能があるスグレモノなんです。通常のイヤーチップだと、軸とチップが固定されているので、入り組んだ耳の穴に音がダイレクトに伝わらなかったりするんですが、Spinfitであれば、軸が動くので耳の穴の方向にチップを向けることができ、ダイレクトに音を届けるとのこと。

↑見た目は軸に色がついた半透明のイヤーチップですが、この色が付いた部分がグリグリとフレキシブルに動きます。ちなみにカラーはサイズわけで、黄緑がS、オレンジがM、ブルーがLとなっています

 

↑曲がりくねった外耳道に沿って装着ができるので、音がダイレクトに届きます

 

イヤーパッドが交換できるヘッドホン「MW50+」

次はAKシリーズなどでお馴染みのアユートブースを訪れました。ここでオススメされたのが人気のBluetoothヘッドホン「MW50」のイヤーパッドが交換できるタイプ「MW50+」です。耳がすっぽりと入るオーバーイヤータイプと、MW50と同じコンパクトなイヤーパッドの付け替えが可能になっています。マグネットで簡単に着脱できるのが便利。イヤーパッドは別売りでなく、2種類とも同梱しているとのこです。

↑2種類のイヤーパッドが同梱するMW50+。イヤーパッドを変えるだけで、音の印象が結構変わりました

 

もうひとつがアユートの新ブランドのACTIVOのポータブルハイレゾプレーヤー「CT10」です。これはこれでまったくもって良いのですが、それ以上にVtuberの電脳少女シロとコラボしているのが見逃せません。紹介動画ではちゃんとCT10を持っていましたよ。

↑電脳少女シロとコラボしたACTIVOのCT10

 

↑なにやら記者会見っぽい動画がずっと流れていました。シロ、カワイイよ、シロ

 

広がりのある音が特徴のイヤホン「INAIR」

お次はINAIRのイヤホンです。一見するとピンマイクの様で、一風変わった見ためのイヤホンです。イヤーチップでなく、スポンジを採用しているのは、ドライバーから筒を伝わって音が聞こえるこれまでのイヤホンとは違い、AIR TUBE Woofer Technologyというものが搭載されており、チューブ内で低音を増幅するようになっています。そのため、そのチューブを覆うようにスポンジが採用されているというわけです。試聴してみましたが、音に広がりがあるような気がしました。

↑イヤーチップにスポンジを採用した珍しいイヤホン。見た目は完全にピンマイク

 

↑スポンジを外すと、丸っこいチューブがあるのがわかります。ここで低音が増幅されます

 

スピーカーで聴くような音場を再現するヘッドホン「CZ-1」

次はCROSSZONEの「CZ-1」です。ヘッドホン特有の頭内定位を解決すべく、独自技術でスピーカーから聞こえるような音場を作り上げるとのこと。ハウジング内には3つのドライバーユニットが入っており、メインとなるドライバーユニットが前方にあり、反対の耳から聞こえる音のずれを、パイプを通すことで表現。さらに後方からの反射音をさらに長いパイプを通して遅らせることで、音場が形成されるということです。で、どうなるかというと、8畳程度の部屋のなかで前方のスピーカーから音を聴いているような感覚になるわけです。

↑メインのドライバーユニットは前方に配置されています

 

↑ハウジングそれぞれにステレオのコードが刺さっており、どちらからも左右両方の音が聴これます。右耳なら左側の音をパイプにより遅らせて聴くことでヘッドホン特有の頭の真ん中で音がなっているような感覚から解放されます

 

3Dサウンドが楽しめるゲーミングヘッドホン「MOBIUS」

最後にAUDEZEのゲーミングヘッドホン「MOBIUS」。独自の立体音響機能を搭載しており、5.1chや7.1chのバーチャルサラウンド音声を楽しめることができます。「3D」ボタンを押すと顔の向きに関係なく音が定位するので、VRのような環境で音を聴いた時に、映像表現とリンクして音を感じられます。つまり、普通の立体音響では、顔を90度横に向いたとすると、音も90度移動し、右側から聞こえてくる音は絶えず右耳から聞こえるようになっています。MOBIUSの3Dの場合は、90度横に向くと、音自体は定位しているので、今まで横から聞こえてきた音が正面から聞こえるようになるわけです。

↑右のハウジングの左側面ギリギリに写っているのが3Dボタン。これを押すと、立体音響が定位し、顔を動かしても音の出所は固定されており、その場にいる感覚が得られます

 

そうそう、GetNaviも今回のポタフェスに出展しておりました。本誌で取り上げたオススメのワイヤレスオーディオアイテムを、メーカーの枠を超えて一堂に展示しており、製品の聴き比べをするには最適の場所になっていました。ゲットナビウェブ編集部員がスタッフとしてかり出されており、35度を超える気温のなか、来場者に説明を行っていました。

↑GetNaviブースにはトレンドのワイヤレスオーディオがメーカーの枠を超えて展示され、自由に聴けるようになっていました

 

GetNaviでのレポートは、新機軸や独自機能を備えた製品を中心にピックアップするので、今回はネタが少ないかなって思っていましたけど、いやはやどうして、これだけの気になる商品がありました。ヘッドホンって成熟した製品のイメージがありましたけど、まだまだいろいろなことができそうですね。ということで、次回は年末。今回来られなかった方々はぜひ遊びにきてみて下さい。きっと楽しいですよ。

 

キレのある重低音が魅力! 音にこだわったオーディオテクニカ初の完全ワイヤレスイヤホン「ATH-CKS7TW」

完全ワイヤレス(トゥルーワイヤレス)イヤホンは、2018年のオーディオシーンの一大トレンド。国内外の各メーカーから、星の数ほど多くの製品がリリースされています。

 

しかし、そのなかにはサウンドクオリティに注力したモデルはそれほど多くありません。そんななか、オーディオテクニカが満を持して送り出す「ATH-CKS7TW」は、キレのある“本物”の重低音を楽しめる、唯一無二のイヤホンとして注目を集めています。

 

オーディオテクニカ
ATH-CKS7TW
実売予想価格2万1470円
8月3日発売予定

SOLID BASSシリーズならではの鮮明な重低音再生を楽しめる、同社初の左右独立型イヤホン。音響エリアと電気エリアを分割する「Dual-layer Technology」により、クリアなサウンドを実現した。ケース併用で最大約20時間の再生が可能。

↑カラーはレッドのほか、ブラックとシャンパンゴールドの全3色を用意

 

SPEC●対応コーデック:AAC、SBC●出力音圧レベル:100dB/mW●付属品:充電用USBケーブル(USB Type-A/Micro USB Type-B)、イヤピース(XS、S、M、L)●質量:イヤホン約8g(片側)、充電ケース約75g

 

↑耳穴への収まりが良く、長時間のリスニングでもストレスを感じにくい。ユニセックスなデザインで、カラバリも3色用意するため、どんなユーザーでも使える

 

本機専用に独自開発された先進のテクノロジーが満載

イヤホンだけで最大8時間の長時間リスニングが可能

完全ワイヤレスイヤホンとしては驚異的な、本体のみで最大約8時間の連続再生を実現。長時間の移動中や、出張時の使用でも安心だ。充電ケース併用で最大約20時間使用できます。

↑ケースからイヤホンへの充電、ケースへの充電(USBケーブル経由)はいずれも約2時間

 

音響/電気エリアを分割して高解像度サウンドを実現

完全ワイヤレスの音質を追求すべく、独自設計の「Dual-layer Technology」を採用。音響エリアと電気エリアを分割することでドライバーの性能を引き出し、高解像度のサウンドに。

↑音響エリア(右側)と電気エリア(左側)を分割。ドライバー駆動に対して電気的な干渉を抑える

 

独自のドライバー&大口径音導管がよりクリアな重低音を鳴らす

高精度設計の磁気回路により、11mm径SOLID BASS HDドライバーの駆動力と制動力を高めています。また、大口径音導管により音の伝達効率を向上させ、広帯域再生を実現。

↑本体導管の内径やイヤピースの高さを緻密に調整。より多くの高域成分を伝達可能とした

 

オーディオのプロも音質に太鼓判!

SOLID BASSを冠するモデルだけあって、品質の高い低音が特徴。EDMやロックでビート感を堪能できるだけでなく、クラシックやジャズなども透明感のあるサウンドが楽しめます。また、空間表現が豊かなのもポイント、いい意味でイヤホンらしくない開放感が味わえました(オーディオライター/山本 敦さん)

 

“後発”としてのハードルを超える完成度の高い逸品

多くの名機を生み出してきたオーディオテクニカが満を持して送り込む初の完全ワイヤレスイヤホンに、ユーザーが寄せる期待は大きい。オーディオライターの山本 敦さんはこう語っています。

「玉石混交の同カテゴリにあって、本機はオーディオを熟知するメーカーが作った製品という印象。音質は、雑踏でもしっかり聴こえるほどパワフルでありつつ、どんな音楽ジャンルにも合うオールラウンド性を備えます。本体で約8時間の再生は圧巻で、ゆとりあるリスニングを楽しめます。より便利に使用できる専用アプリも用意され、後発モデルとしてのハードルを超える完成度を誇る逸品です」(山本)

 

7月14日~15日にかけて東京・秋葉原で開催された「ポタフェス 2018 SUMMER」では、発売前のATH-CKS7TWをいち早く試聴できるとあって大勢の人が同社のブースを訪れていました。完全ワイヤレスの購入を検討されている方は、ぜひ8月3日の発売以降に店頭で迫力の低音をチェックしてみて下さい。

 

一見、イロモノ製品と思いきや、違った。フランスのクラウドから生まれた「石畳のスピーカー」

フランスのクラウドファンディングプラットホーム 「KissKissBankBank」において32日間で159%を超える支持を得た、コンクリート・ファミリー社の「ル・パヴェ・パリジャン(Le Pavé Parisien)」。「パヴェ」には石畳に使われる”敷石”の意味がありますが、その名の通り、まるでパリの石畳から抜け出してきたかのようなキューブ状が特徴的なコンクリートでできたスピーカーです。このスピーカーが支持を得られた理由とは? その謎を解明していきます。

 

10cm角で1.3kg。小型ながらもハイスペックなスピーカー

ル・パヴェ・パリジャン(以下パヴェ・パリジャン)は、10cm角の大きさで、重量1.3kgの片手で持てるサイズのコンパクトスピーカー。小さいけど、その実力はなかなかのものです。

 

10cm角という大きさにもかかわらず、バランスの取れたパワフルで正確なサウンドを実現。これにはエンクロージャー(スピーカー周りの枠)として使われている、新世代の素材と呼ばれる「超高機能繊維コンクリート(以下UHPC)」に秘密があるようです。

 

UHPCは密で抵抗に強い素材で、オーディオスピーカーの素材には最適と言われています。エンクロージャーの材質が重ければ重いほど、また変形を最小限に抑えられることでインパルス応答に直接反映されるようになり、元の信号に近い音を返すことが可能になるのです。

音響以外の機能面も優れています。パヴェ・パリジャンは、スマートフォンとのペアリングが簡単にできるBluetoothや、エネルギー管理システム(EMS)を備えたリチウムイオンバッテリー(LiPo)を搭載。このバッテリーで6時間から8時間の再生ができるのです。

 

また、超高性能デジタルアンプ(20 WワットでRMS出力のD級アンプ)を搭載した同スピーカーは、スマホなどの充電器に搭載されているマイクロUSBの充電ケーブルを使用しています。このおかげで、世界中あらゆるところで充電可能。出入力用のミニジャックでステレオ機器と接続もできます。

 

スピーカーが劣化した場合は、エンクロージャーの枠から外して内側の部品を交換できます。修理サービスだけではなく拡張性もあり、外のコンクリート枠は残したまま、中のスピーカーをバージョンアップさせるなどのカスタマイズも可能となっています。

4兄弟によるスタートアップ企業「コンクリート・ファミリー」

パヴェ・パリジャンという製品名は、パリによくある石畳の敷石から着想を得たもの。日常的に目にするものにもっと注目してほしいとの思いから、パリ発のスタートアップ企業「コンクリート・ファミリー」創立者の4兄弟によって名付けられました。

 

「コンクリート・ファミリー」の「コンクリート」には、2つの意味があります。まずひとつは「素材」としてのコンクリート。もうひとつは、フランス人音響技師ピエール・シェフェールが提案した電子音楽のジャンルである「ミュージック・コンクレート(具体的な音楽)」へのオマージュでもあるのです。

 

ミュージック・コンクレートは、「音楽は音と時間の編成である」ことを考察した運動。通常の音楽が抽象的な構想を基に具体的な作品へと昇華することに対し、ミュージック・コンクレートは、日常的に聞いている音を抽象的な表現へと導くことを試みたもの。ミュージック・コンクレートの理念は、コンクリート・ファミリー社が持つ価値感のひとつでもあると言います。

ベルギーのモンスにある王立音楽アカデミーで電子音響学を研究しながら、コンクリートを使ったスピーカーに関する設計開発のアイデアを温めていたという創立者4兄弟の長兄であるピエール=アクセル。実の弟であり「コンクリート製カヌー」の研究をしていたエンジニアのスタニスラスとともに、実家の庭で製品開発を始めたのが同社創立のきっかけです。

 

最初の注文仕事はスイスの演劇カンパニーに依頼された、野外劇場に12個のオーディオスピーカーを設置するというもの。このスピーカーが機能的にも美観的にも屋外の劇場にマッチし、プロや専門家たちの厳しい要求へ見事に応えた形となりました。

 

クラウドファンディングを成功させた実績

クラウドファンディングでは、パヴェ・パリジャンの支援者先着100名に、希望販売価格350ユーロの40%オフ、つまり210ユーロで同製品を提供していました。260ユーロ以上の支援者には、ストリート・アーティストのペイントによるカスタマイズを頼むことができます。

 

支援は10ユーロから可能で、すべての支援者名は「コンクリート・ファミリー」社内の壁に名前が刻まれます。2018年4月に始まったクラウドファンディングでは先述した実績への評価も得られ、複数の企業から大口の寄付も集まり、約1か月間で目標金額の3万ユーロに達成。同年11月からの一般販売開始を目指しています。

 

音響学の世界において、コンクリートという素材は、ダイナミックなサウンドを正確に復元するのに適した材料として認識されています。1980年代には、重量が30kg以上もあるコンクリート製のスピーカーがすでに「LEEDH」というフランスのメーカーから開発されていました。同メーカーのファンでもあったコンクリート・ファミリー社の4兄弟は、コンクリートの特質を活かしながらもミニマルで軽量、高性能なスピーカーを仕立て上げたのです。