覚えておいて損はナシ! 天候別サクラのきれいな撮り方

もうすぐ2月も終わりです。3月に入れば、いよいよ待ち焦がれた春がやってきます。ニッポンの春といえば“桜”ですよね! 今年はどこにお花見に行こうかな? と、今から楽しみにしている人も多いことでしょう。

37243434 - spring cherry blossoms, pink flowers.

 

桜をきれいに撮るコツは?

桜の花を見ていると写真を撮りたくなりますよね。

 

インスタ映えする写真を撮るべく、今から一眼レフを買って腕を磨いておこうという人には、「CAPA 2018年3月号」(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)がおすすめです。これからの時期にぴったりな、桜を美しく撮るテクニックが満載です。

 

桜を撮るとき、いちばん気を付けたいのが天候です。天気によって桜の色合いは大きく変わるので、一筋縄ではいきません。けれども、本書では、天候別に桜の撮り方がレクチャーされているので、すぐに実践できます。さっそく見てみましょう!

 

天候によって撮り方を変える

まずはお花見にもベストな、快晴の日です。桜の花に接近してもいいですが、むしろ積極的に青空を入れて、ダイナミックに撮影してみましょう。一眼レフの場合、PLフィルターというフィルターを使えば、空の青さを際立たせることができます。

 

うっすらと雲が出て、空が霞んでいるときはどうでしょうか。肉眼では空が印象深く見えるのですが、写真にするとメリハリのない画面になってしまいます。そこで、空をなるべく省いて撮影するのがコツです。なるべく、主役である桜を引き立たせて撮るのがよいでしょう。

 

ただし、特徴的な雲が出ているときは、むしろ桜と組み合わせて撮ってみましょう! 臨機応変に対応するのもまた、写真の楽しみです。

 

曇り空でもシャッターチャンスが!

完全に空が曇っているときは、桜のピンクが鮮やかな写真は残念ながら期待できません。けれども、曇り空で陰影がつかないぶん、桜の隅々までくっきりと写した写真を撮るには最適なのです。

 

さて、一眼レフには、天候によって様々な撮影モード(ホワイトバランス)が搭載されています。こんなときは「曇り」の設定を選ぶのが正しいように思いますが、「太陽光」を選ぶのがポイントです。「太陽光」なら花びらの白さが際立ち、清楚な印象の写真に仕上げることができます。

 

ところが、「曇り」を選ぶと画面が赤味がかってしまい、ピークが過ぎた桜のようになってしまうので要注意です。モニターでしっかりチェックしながら、最高の一枚を撮影したいですね。

 

 

雨も味方につけて、最高の一枚を撮ろう

雨の日は、桜を撮るには向いていないと思うかもしれません。けれども、雨だからこそ、オリジナリティあふれる写真が撮れるのです!

 

例えば、桜の花びらについた水滴をアップで狙った一枚は、どうでしょう。桜からどこかやさしさが感じられる、ステキな一枚が撮れるかもしれません。また、雨に濡れて黒くなった枝や幹を生かした写真も面白いかもしれません。

 

ちなみに、本書ではインスタ映えする桜の名所も紹介されています。新潟県弥彦山のヤヒコザクラ、国宝の天守が有名な彦根城など、「いいね!」がもらえるスポットが満載です。本書を片手に、ぜひ出かけてみてはいかがでしょうか。

 

 

【著書紹介】

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CAPA 2018年3月号

著者:CAPA編集部
出版社:学研プラス

デジタル一眼カメラや交換レンズ、周辺機材の最新情報が満載。豊富な作例とわかりやすいハード記事で、多くの一眼カメラファンの支持を集める。撮影テクニック記事やプロ写真家の作品紹介、充実したフォトコンテスト記事も人気。

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デジタル一眼レフか、ミラーレス一眼か。究極の問いの答えはコレだ!

今、レンズ交換式のデジタルカメラは、フィルムカメラと同様の機構を利用したデジタル一眼レフと、ミラーをなくした小型のミラーレス一眼の2種類が存在する。

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僕は、メインはニコンのD750というデジタル一眼レフを、ミラーレス一眼は、オリンパスのOM-D E-M10 Mark IIを使っている。

 

 

僕なりのデジタル一眼レフとミラーレス一眼の使い分け

僕なりの使い分けは、インタビューカットやポートレート、ちゃんとしたブツ撮りなど、ストロボを多用する撮影にはD750を、街歩きや食レポなどのロケ、家で手軽にブツ撮りをするときにはE-M10 Mark IIをという感じになっている。

 

本音で言えば、D750ですべて撮影できればいいのだが、歩き回ってササッと撮影したい場合は、小型軽量のカメラのほうが都合がいいので、2つのシステムを使い分けている。

 

2つのシステムを使うということは、機材を揃えるのにもお金がたくさんかかってしまうので、できれば一本化したいところ。お金がいっぱいあれば、両方のシステムを充実させたいところだが、なかなかそうもいかないのが歯がゆい。

 

 

風景写真家による両者の使い分けポイント

CAPA 2018年2月号』の第1特集は「一眼レフvs.ミラーレス大決戦!!」というもの。両方を使っている僕としてはかなり興味深い。

 

特集は、さまざまなジャンルの写真家が、デジタル一眼レフとミラーレス一眼をどのくらいの割合で使い分けているのかを掲載している。

 

風景では両方を使い分けている写真家が多く、モータースポーツ系はデジタル一眼レフが多いという印象。ドキュメンタリーの分野では、100%デジタル一眼レフという写真家と、100%ミラーレス一眼という写真家がいるのが興味深い。

 

デジタル一眼レフとミラーレス一眼を同じくらい使っている風景写真家の相原正明氏は、ミラーレス一眼のメリットについてこう語っている。

 

 

オーストラリアの砂漠での撮影は、その色の変化をどう捉えるかが勝負。だから、その場で色がファインダーを見ながら確認撮影できるミラーレスが断然有利。刻々と変化する色に合わせて、WB、彩度、シャドー、ハイライトを調整していき、クォリティーの高いJPEGデータを作り上げることができる。

『CAPA 2018年2月号』より引用

 

 

EVF(液晶ビューファインダー)は、光学ファインダーと違い、撮影後のイメージがそのまま表示される。いわば、仕上がりの状態が撮影前に確認できるので、微調整をして追い込む撮影に向いているということだ。

 

一方、デジタル一眼レフのメリットについては以下のように語っている。

 

かたや一眼レフは色こそファインダー内で見ることは不可能だが、光学式ファインダーにより、夕暮れから夜間では、画面の四隅がとても見やすい。(中略)また動物などの動体に関しては、その視認性は、ミラーレスのEVFよりも2枚も3枚も上手だ。

『CAPA 2018年2月号』より引用

 

そのほか、ミラーレス一眼は完全に無音で撮影できる点もメリットに挙げている。

 

 

そして答えはひとつになる

画質に関しては、現在のデジタルカメラは総じて高画質なので、あまり問題ではない。一番のポイントは、両者のメリット・デメリットを把握して、状況に応じて使い分けることができるかということなのだ。

 

僕にもいろいろこだわりがあって、やはり光学ファインダーが好きなので、メインはデジタル一眼レフを使い続けることは間違いない。

 

ただし、ミラーレス一眼の機動力はとても有用であることも実感しているので、やはり二刀流で使い分けていくことになるだろう。

 

もし、デジタル一眼レフとミラーレス一眼、どちらを選ぼうか悩んでいるのなら、『CAPA 2018年2月号』の特集を一読してほしい。

 

プロの使い方、使い分けを参考にすることで、自分の撮影スタイルにどちらが合っているかがわかるかもしれない。

 

そして、ひとつの答えにたどり着くだろう。

 

「両方欲しい」と。

 

 

【著書紹介】

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CAPA 2018年2月号

著者:CAPA編集部(編)
出版社:学研プラス

【巻頭特集1】今、最注目のテーマを徹底検証「一眼レフvsミラーレス 大決戦!!」
【特集2】スナップ写真で紡いでいく、街と人と自分の写真物語 人と街を撮るスナップ写真
【特集3】月の光で情緒豊かな風景を撮ろう! 月の風景を撮る・月光の演出で撮る

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青空をより青く! PLフィルターは●●のときに使おう

カメラに詳しい方なら、「フィルター」と聞けば何のことかわかるだろう。カメラに詳しくない方に簡単に説明すると、カメラのレンズの前に付けるものが「フィルター」だ。

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フィルターにはさまざまな種類がある。単純に色をオレンジっぽくしたり紫っぽくしたりするものや、光芒を十字型にするクロスフィルター、わざと画面を暗くするNDフィルターなどもある。

 

また、レンズ保護のためのプロテクトフィルターというものもある。これが一番使われているのではないだろうか。

 

 

光の反射を抑える「PLフィルター」

さまざまなフィルターがあるが、風景写真を撮る人の間でよく使われているのが「PLフィルター」だ。

 

PLとは「Polarized Light」(偏光)の略。画面内の不要な光の反射を除去することができるのが、PLフィルターだ。レンズに装着後、PLフィルターを回転させることで効果を増減させることができる。一番利用されるのが、青空の濃度をあげるとき。PLフィルターを使うことで、空に反射している光を抑え、青空をより濃く描写できる。

 

また、水面の反射を抑えたり、葉などの反射を除去して色のコントラストを高くすることができる。新緑や桜、紅葉撮影などにも使われる。僕もPLフィルターを持っている。風景写真をじっくり撮ることがあまりないので、使用頻度は低いが、夏の風景を撮影するときなどに使うことがある。構図を決めたらPLフィルターを回転させて、反射が少なくなったなーというところで止めて撮影。そんな感じで使っていた。

 

 

PLフィルターの効果

しかし、実はPLフィルターは効果的な場合とそうでない場合があるようだ。

 

CAPA 2018年1月号』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)に「レベルアップ撮影術 冬景色にキク! PL活用テクニック」という記事が掲載されている。その記事内に、PLフィルターの役割が記述されている。

 

1つ目は、被写体の放つ偏光を除去して素材の色を引き出すこと。2つ目は、主役以外が放つ偏光を除去して主題をハッキリさせることだ。

『CAPA 2018年1月号』より引用

 

冬景色の場合、雪や氷がメインの被写体となるため、1つ目の効果は期待できない。となると、2つ目の効果のためにPLフィルターを用いることになる。つまり、空にかかった靄というか霞のようなものを除去して青空をはっきりさせて、白い雪や氷をより引き立たせるという使い方だ。

 

 

PLフィルターは斜光で使え!

僕が昔、PLフィルターを使っていたのは、主に夏の空、それも雲を撮るときだ。あまりカメラの知識がなかったが、「PLフィルターを使えば青空が濃くなる」と思い、使っていた。ただ、あまり効果を実感したことはなかった。なぜなのか。この記事内にある記述でわかった。

 

またPL効果の変化は常に得られるわけではなく、被写体とカメラと太陽の位置関係が垂直、つまり横からの光線のときが効果的。故に、順光や逆光ではPLの効果は弱くなる。

『CAPA 2018年1月号』より引用

 

これを読んで気が付いた。僕は空を撮影する際、青く写すためにたいてい順光で撮影している。これではPLフィルターはあまり機能しない。効果が実感できないわけだ……。

 

 

PLフィルターでワンランク上の印象的な写真に

PLフィルターを効果的に使えば、いつもの写真をより印象的に仕上げることができる。デジタル一眼レフやミラーレス一眼を持っている方は、PLフィルターを使ってみよう。使い方自体は難しくない。あとは適切な条件で使いこなすようにすればよい。フィルター1枚で、印象を大きく変えることができるのだから、写真はおもしろいものだ。

 

よし、年末年始はPLフィルターを使って写真を撮ってみようと思う。

 

 

【著書紹介】

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CAPA 2018年1月号

著者:CAPA編集部
出版社:学研プラス

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