デスクトップ版「Chromeブラウザ」、リーディングモードが利用可能に。「ChromeOS」でも展開

デスクトップ版「Chromeブラウザ」とノートパソコンの「ChromeOS」に、簡易表示機能「Reading Mode(リーディングモード)」が2023年後半に搭載されることが、教育関連イベントのBETT 2023で発表されました。

↑画像は9to5Googleより

 

リーディングモードとは上画像のように、ウェブページの画像や動画、修飾的なフォント設定を省き、読書に集中するための機能です。デスクトップ版のChromeブラウザでは、サイドパネルから機能が利用できます。また表示エリアの幅の変更だけでなく、フォントや文字サイズ、背景色、行間、余白などを調整することも可能です。

 

リーディングモードは今年後半にWindowsやMac、Linux向けのChromeブラウザ、そしてChromeOSのバージョン114で展開。なおAndroid向けのChromeブラウザではすでに利用可能となっています。読書の際にはぜひ試してみたい機能です。

 

Source: 9to5Google

閲覧履歴などが見られにくい、Android版Chromeでシークレットタブに指紋などの生体認証ロックが可能に

米Googleは、Android版Chromeでもシークレットモードにしたタブに、指紋などの生体認証によるロックを掛けられる新機能を展開していると発表しました。

↑Android版Chromeのシークレットモード

 

この機能は、iOS版では1年以上前から実装されていたもの。実はAndroid版でも2022年秋から利用はできましたが、あくまで「chrome://flags」からフラグを有効にすると使えるテスト機能という位置づけでした。ようやく、正式な機能となったわけです。

 

シークレットモードでは、閲覧履歴やCookie、サイトのデータやフォームの入力情報がデバイス内に保存されません。が、閲覧履歴が消されるのは、あくまでタブを閉じたときです。もしもタブを開いたまま、ほかのアプリに切り替えた状態で第三者にスマホを渡した場合は、どんなサイトを閲覧していたかを知られる恐れがあります。

 

が、この新機能をオンにしておくと、ほかのアプリからChromeに戻った場合は、シークレットタブを見るときは生体認証が求められることになります。ほかのタブは、特にロックが掛けられず普通に見ることができます。

 

この機能が有効になったChromeでは、右上にある3つのドットのメニューをタップ。そして[設定]>[プライバシーとセキュリティ]内に「Chromeを終了するときにシークレットタブをロックする」の項目が追加されています。

 

もっともシークレットモードであれ、閲覧履歴などがアクセス先のWebサーバーなどには残り続けるはず。完全に匿名になれるわけではないことを意識しつつ、賢く使っていきたいところです。

 

Source:Google
via:The Verge

Chromeブラウザーでパスワードなしにログインできる「パスキー」、ついに提供スタート!

米グーグルは、Chromeブラウザーがパスワード不要な新たな認証システム「パスキー」に対応したことを発表しました。

↑Image:Apple

 

10月にChrome Canary(試験運用版)でサポートされたことに続き、一般公開の安定版「Chrome Stable for Mac M108」で利用可能になったとのことです。

 

パスキーとは「パスワードやそのほかのフィッシング可能な認証要素に代わる、より安全性の高い認証手段」と謳われる技術です。iPhoneやAndroidスマートフォンで、Webサイトでの認証やログインができます。

 

Androidスマホでパスキーを作る手順は、わずか2ステップ。(1)アカウント情報を確認、(2)指紋や顔認証などで本人確認するだけです。

 

またログインも簡単で、(1)サインインしたいアカウントを選択、(2)要求されたら指紋や顔で認証、で済みます。パスキーはGoogleパスワードマネージャが管理し、自動的にクラウドにバックアップされるため、もしもスマホを紛失しても利用不可になることはありません。

 

iOSとAndroid版Chromeの新バージョンでは、パスキーに対応したサイトでは、生体認証(顔認証や指紋認証)を使って本人確認ができます。またデスクトップPCなどを使っている場合は、近くにあるiPhoneやAndroidスマートフォンで画面上に表示されたQRコードをスキャンしてログインできるようになるそうです。

↑Image:Google

 

こうしてログインする際、パスキーはパスワードとは違い、安全に生成された(パスキーではない)コードのみがサイトとやり取りされ、漏洩する可能性はないとのことです。

 

すでに1PasswordやPayPal、マイクロソフトやeBayなど、多くの企業やアプリがパスキーに対応済み、あるいは今後のサポートを発表しています。新たなアカウントを作るたびにパスワードを考えるのに頭を悩ませる苦労から、もうすぐ解放されるのかもしれません。

 

Source:Chromium Blog

via:MacRumors

廉価版Chromecast with Google TV、デザインはほぼ変わらず?

米グーグルの廉価版ストリーミングデバイス「Chromecast with Google TV HD(仮称)」のものとされる画像が、海外テックサイトのtecnoblogに掲載されています。

↑tecnoblogより

 

Chromecast with Google TV HDについては、以前からもその登場が噂されてきました。FCC登録によれば、同デバイスは4K解像度出力ではなく、1080p/60Hzでのビデオストリーミングに対応。さらにヨーロッパでの価格は40ユーロ(約5700円)となり、既存モデルの70ユーロ(約9900円)からかなりお安くなるようです。

 

今回tecnoblogが掲載した画像をみると、その外観は現行モデルの「Chromecast with Google TV」にそっくりであることがわかります。一方で内部スペックとしては2GB RAMとAmlogicのS805X2チップを搭載し、「AV1」コーデックに対応するようです。また、Chromecast with Google TVと同じリモコンも搭載されます。

 

グーグルは10月6日にイベントを開催し、Pixelデバイスの詳細や新たなNestデバイスを発表する予定です。そのイベントの一部として、今回のChromecast with Google TV HDがリリースされることになるのかもしれません。

 

Source: tecnoblog via 9to5Google

Google、古いPCやMacをChromebookにできる「ChromeOS Flex」を一般公開! 10年前のマシンでも動きます

米Googleは15日(現地時間)、古いノートPCやMacBookをChromebookに変える「ChromeOS Flex」を一般公開しました。今年2月に早期アクセスをリリースしてから5か月、ようやく安定版(バージョン103)となり、誰もが広く利用できるようになりました。

↑ChromeOS Flexが利用可能に

 

ChromeOS Flexは、Googleが2020年末に買収したNeverware社のCloudReadyをベースにしたものです。ただし本家ChromeOSと完全に同じというわけではなく、Google PlayストアやAndroidアプリは使えません。

 

とはいえ、バックグラウンドでのシステム更新、わずか数秒で起動、Chromeブラウザーやインターフェイス画面、クラウド同期(設定とブックマーク)やGoogle アシスタント、スマートロックなど主な機能はあらたかサポートされています。すでに製造元から見放された骨董品のようなノートPCであれ、ある程度は新しい機能の恩恵にあずかれるわけです。

 

ChromeOS Flexは、ネットワークまたはUSBデバイスを通じてインストールできます。またWindowsとmacOSが動くインテル製またはAMD製のx86(ARMは未対応)チップ搭載コンピューターで動きます。

 

7月15日現在では、Googleは400台以上の製品を認定リストに載せており、10年前のデバイスでも動くことが確認されています。ここでいう「認定」とは、音声入出力、内蔵ディスプレイ、ネットワーク、USB、Webカメラなどのコア部分が機能することを意味しています。

 

Googleは早期アクセスを始めてから、600以上の問題を解決したそうです。ハードウェアの最小要件は次の通りです。

  • アーキテクチャ: IntelまたはAMD x86の64ビット互換デバイス
  • RAM: 4GB
  • 内部ストレージ: 16GB
  • USB ドライブからの起動をサポート
  • BIOS: すべての管理者権限 – 問題が発生した場合、管理者はChrome OS Flex USBインストーラーから起動して BIOS で設定する必要があります。
  • プロセッサーとグラフィック: 2010年より前に製造されたコンポーネントは、動作が不安定になる可能性があります。
    注: Intel GMA 500、600、3600、3650のグラフィック ハードウェアは、Chrome OS Flexのパフォーマンス基準を満たしていません。

 

古いPCを再び蘇らせることは、半導体不足のなかで値上がりしている新製品を買わずに済むばかりか、産業廃棄物を減らせて環境にも優しい行いでしょう。数年ほど眠らせていて使っていない、何か不具合が起きても困らないノートPCがあれば、オモチャと割り切ってChromeOS Flexをインストールしてみてもよさそうです。

 

なお、ChromeOS Flexの入手はこちらからどうぞ

Source:Google