Galaxy Watch、次期アプデでGoogle Geminiに対応しそう

サムスンの次期スマートウォッチ向けソフトウェア「One UI 8 Watch」に関する情報がリークされ、新たな健康機能やGoogle Geminiの統合などが明らかとなりました。

↑David Bokuchava/Adobe Stockより。One UI 8 Watchは今年後半にリリースされる見込みです。

 

この情報は、X(旧Twitter)のユーザー@DevOfIpos氏がOne UI 8 Watchのファームウェアを発見し、一部のアップデート内容を公開したことが発端です。さらに、Android AuthorityがAPK(Androidアプリのインストール用ファイル)を解析し、ファイル内のコードから新機能を推測しました。

 

今回判明した新機能は、以下の通りです。

 

ユーザーインターフェースの改善

  • サムスン製アプリの新しいカラフルなアイコンが導入

  • スマートフォン向け「One UI 7」と一致するデザインスタイル

  • 新アプリ「ショートカット」が追加され、ホーム画面からアプリへ素早くアクセス可能

 

Google Geminiの統合

  • Googleアシスタントの代わりにGeminiを搭載

  • 「Geminiアクション」機能により、カレンダーイベントの移動やメールの要約が可能

  • 従来のアシスタント機能を拡張する形で実装される見通し

    ※GeminiがWear OS 6の標準アシスタントとなる可能性を示唆

 

新たな健康機能「抗酸化指数」の追加

  • 時計の裏側のセンサーに親指を押し当てることで非侵襲的(注射針などを使わない)に測定

  • 測定結果はスマートフォンで確認可能

  • 「フィットネス」「ウェルネス」目的に限定され、医療診断や治療には使用できないと明記

 

「抗酸化指数」は、体内の抗酸化能力を示す指標であり、主に体内のベータカロテン濃度を測定して算出します。数値が高いほど、動脈硬化や糖尿病のリスクが軽減され、老化の進行が遅いとされています

 

サムスンは今年後半、「Galaxy Watch 8」シリーズと同時にOne UI 8 Watchをリリースする予定と見られています。また、同社の新型折りたたみスマートフォンも7月に発表されると予想されており、これらが同時発表される可能性もあります。

 

Source: @DevOfIpos (X), Android Authority

via: 9to5Google

次世代Galaxy RingやWatchは新型バッテリー搭載? 電池持ち大幅強化か

サムスンは、2025年後半よりGalaxy WatchやGalaxy Ringといったウェアラブル機器に新型バッテリーを搭載する予定だと報じられています。

↑David Bokuchava/Adobe Stockより。今年中にも、次世代機に全個体電池が搭載される可能性があります。

 

韓国の大手経済メディア「Money Trade」によると、今年第4四半期に発売が見込まれている次世代Galaxy Ringから、全固体電池の採用が始まるとのことです。

 

この「全固体電池」は、現在主流のリチウムイオン電池と異なり、液体の電解質を使用しない点が特徴です。代わりに固体電解質を用いることで、液漏れのリスクがなくなり、安全性が大幅に向上します。また、エネルギー密度が高くなるため、同じサイズでもより大容量のバッテリーを実現しやすくなるというメリットもあります。

 

昨年秋にもGalaxy Watch後継機に全固体電池が搭載されると報じられていましたが、先に次世代Galaxy Ringが対象となるようです。

 

サムスンは昨年、エネルギー密度が約200Wh/Lの全固体電池を開発しましたが、現在は360Wh/Lの改良版の実用化に取り組んでいるそうです。これは、従来の1.8倍の容量を実現できる可能性があることを意味しており、次世代Galaxy Ringではさらなるバッテリー性能の向上が期待されています。

 

ただし、この技術はコストが高いため、収益性の確保が課題になると見られています。それでも、サムスンは2026年に完全ワイヤレスイヤホン「Galaxy Buds」へ、2027年には「Galaxy Watch」へ順次搭載する計画を持っているようです。

 

なお、今回の報道内容について、サムスンが正式に認めたわけではありません。しかし、同社は今年初めに全固体電池の量産施設への投資を示唆しており、信憑性の高い情報と見なされています。

 

現行のGalaxy Ringは1回の充電で最大6〜7日間、Galaxy Watch6などは最大40時間の使用が可能です。これらが将来的にさらに長時間使えるようになることが期待されます。

 

Source:Money Trade
via:9to5Google

全世界スマートウォッチ市場、2024年に初の縮小。大きな原因はApple Watch?

これまでスマートウォッチ市場は年を追うごとに成長を続けてきましたが、2024年には初めて世界的に減少したとのレポートが発表されています。

↑ARM/Adobe Stockより。Apple Watchの出荷量減少が大きく影響しているようです

 

市場調査会社Counterpoint Researchによると、2024年は全世界のスマートウォッチ市場が前年比で7%減少し、初めて市場規模が縮小したとのこと。その主な原因はApple Watchの落ち込みであり、出荷量が19%減ったと述べています。

 

その一方で、サムスンのGalaxy Watchシリーズは3%の成長を記録。特に新型モデルのGalaxy Watch7、Galaxy Watch Ultra、Galaxy Watch FEが「高い採用率」となり、昨年よりも多くのスマートウォッチを出荷するのに貢献したとのことです。

 

全体としてサムスンはスマートウォッチ総出荷台数の9%ものシェアを獲得し、3位に付けています。昨年よりも1%アップですが、それでも35%増加したファーウェイや、数を減らしたもののトップを守るアップルには及んでいません。

 

なぜApple Watchの出荷が落ち込んだかといえば、「米国ではそれほど人気がないため」と分析されています。最上位モデルの後継機「Apple Watch Ultra 3」も登場せず、最新のSeries 10も買い替えるほど魅力がないと見られているようです。

 

興味深いことに、子供向けスマートウォッチは前年比で増えています。この分野のトップブランドはImooであり、日本では馴染みがありませんが、中国では大きな人気を勝ちえており、EUやイギリスでも展開しています。

 

こうした市場の変化が、サムスンが今年初めに「キッズモード」を搭載したGalaxy Watch FEを投入し、Galaxy Watch7などのモデル向けに「Galaxy Watch キッズバンド」を発売する決定に繋がったのかもしれません。

 

2025年のスマートウォッチ市場については、「緩やかに回復し、一ケタ台の成長率」が予想されています。新モデルには「より多くのAI機能と高度なセンサーが統合される」とみられており、健康機器としてのスマートウォッチの価値がますます高まりそうです。

Source:Counterpoint Research
via:Sammobile