Google 検索はフェイクニュースや情報の分断化にどう向き合っているのか?

Google マップやGmail、Google Workspaceといったサービスから、ChromebookやPixelシリーズなどのデバイスまで、幅広く展開しているGoogleですが、その原点とも言えるのがGoogle 検索です。

 

インターネットを利用するうえで欠かせないGoogle 検索は、モバイル環境への対応やAIの採用など、着実に進化を遂げています。その過程はどのようなものだったのでしょうか。今回、Google 日本法人が2021年9月で創立20周年を迎えたことを記念して、Google 検索のエンジニアチームにおける、日本オフィスの責任者を務める今泉竜一氏にインタビュー。Google 検索のこれまでと現状、そして今後についてお話を聞きました。

↑Googleのエンジニアリング ディレクターである今泉竜一氏。検索チームにて、スマートフォンドキュメントのインデックスシステムの構築やモバイルフレンドリーアップデートなどのモバイル向けランキング変更、及び Question Hub などパブリッシャー向けのプロダクトの開発を主導してきました

 

ユニバーサルサーチ/モバイル化/AIの、3つの方向性で進化してきた

―― まずはGoogle 検索の歴史を振り返っていきたいと思います。数々のアップデートを遂げている中で、特に印象的だったことをお話いただけますでしょうか。

 

今泉氏(以下、敬称略) Google 検索のスタート地点は「検索ワードを入れるとWebページの情報が返ってくる」というサービスでした。日本でサービスを開始して20年が経ちましたが、Google 検索は3つの方向性で進化を遂げています。

 

ひとつはWebサイト以外のさまざまな情報を検索結果として返す「ユニバーサルサーチ」です。たとえば「パンジー」と検索すると、花の画像も表示されますよね。ユニバーサルサーチは画像、ビデオ、マップ、ニュースなど、いろいろな検索結果を取り入れて、検索の利便性を大きく向上させました。

 

次が「モバイル」の波です。この10年くらいで世界的にスマートフォンなどの携帯端末での利用が進み、検索の使われ方も大きく変化しています。Googleではユーザーの使い方に合わせてアップデートを続け、新しい環境に合ったユーザー体験を提供できるように努めています。

 

3つ目はここ数年大きく動いている、「AI」による進化です。AIと呼ばれているテクノロジーは、検索エンジンを「より深く理解できる」ものへと進化させつつあります。今の検索エンジンは、キーワードをいくつか入れたら検索結果が返ってきますが、「なんで空は青いの?」といった、自然な話し言葉でも、ユーザーの意図を読み取って答えを返せるようになってきており、日々進化しています。

 

―― モバイルによる変化というと、スマホの登場が大きなきっかけではないかと想像するのですが、Google 検索はいつごろからモバイル対応が始まり、どう変わっていったのでしょうか?

 

今泉 モバイル化に対する技術開発は、スマホが主役になる少し前から始まりました。私がそのとき携わったのはフィーチャーフォン、いわゆるガラケー向けのモバイル検索機能の開発で、当時の検索の世界はパソコン向けの「大きなWeb」と、ドコモのiモードのようなフィーチャーフォン向けの「小さなWeb」がそれぞれ存在していました。

 

それからスマホが登場するのですが、衝撃的だったのは小さな画面で大きなWebに簡単にアクセスできたことです。初期のiPhoneやAndroidに触れたときは「手のひらに収まるデスクトップコンピューターができた」と驚きましたね。当時は「スマホが主流になれば、モバイル向けのWeb検索は不要になるのかな」と思ったものです。

 

ですが、そんな単純な話ではありませんでした。モバイルでアクセスしたときと、デスクトップやラップトップでアクセスしたときでは、Webサイトの“振る舞い”が違うことに気づいたのです。

 

スマホ対応は東京発のプロジェクト

―― “振る舞い”が違うというのは、どういうことでしょうか?

 

今泉 たとえばとあるピザ屋さんのWebサイトでは、検索結果にメニューページが表示されていました。しかし、このページをスマホで開くと「m.○○ピザ.com」といった、モバイル版のトップページに自動で遷移する設定になっていました。ユーザーは、期待していた検索結果とは関係ないトップページに連れて行かれてしまいます。

 

スマホでパソコンと同じWebサイトが表示されないならば、Google 検索もパソコン版とスマホ版で作り分けないといけません。そこでモバイル検索チームでは2010~2011年頃に、スマホ版のWebページを収集する「Google ボット」を作って、スマホ用サイトを理解するところから始めました。

 

このモバイル版のGoogle ボットの作成は、当時の東京のGoogle 検索チームが主導したプロジェクトでした。

 

―― スマホ対応は東京発のプロジェクトだったということですか?

 

今泉 はい。それには理由がありまして、ひとつは当時、日本の携帯は世界の最先端にいたためです。フィーチャーフォンの時代には、日本ではiモードやEZwebのようなモバイルインターネットがあり、世界の中でもユーザーが多い国でした。そのため、モバイルWebの市場が大きく、詳しいエンジニアも多く存在していたので、東京のGoogle 検索チームは、モバイル対応に特化できていました。

 

2つ目の理由は、スマホ時代に移行しつつある中で、やはり日本のユーザーがスマホを使う割合が高いというデータがあったことです。そういう市場の方が、スマホで新しいサービスを試しやすいという理由もあり、モバイル検索は日本チームが主導することになりました。

 

―― スマホ向けに特化した検索エンジンを開発したら、スマホとパソコンでまったく別の検索結果が表示されることになりそうですが、実際はどうなんでしょうか?

 

今泉 最終的にはそうはなりませんでした。過去にはスマホとパソコン向けの検索結果を分けてみるという検討もしましたが、現在は同一のインデックスを元に、スマホとパソコンでそれぞれ適した出し方をする方向に落ち着きました。

 

理由は、Google 検索のようなロボット型検索エンジンが持つインデックスは、膨大なデータ容量が必要となるからです。スマホ向けとパソコン向けでそれぞれインデックスを作成してメンテナンスするのは、やはり現実的ではありません。

 

その後、スマホの普及が加速したことで、Webの世界は大きく変化しました。Google 検索を使うユーザーも、大半はスマホなどのモバイルデバイスからアクセスするようになっています。

 

ユーザーはいつでも検索し、今この瞬間を調べることが多くなった

―― もっとも使われるデバイスがパソコンからスマホに変わったことで、どのような変化が起きたのでしょうか。

 

今泉 やはり「いつでも使える」というのがモバイルの一番の特徴だと思います。

 

どんなWebサービスでも利用パターンには「波」があります。たとえば夜はみんな寝ているから使われないとか、週末よりも平日の方が活発に使われているとか。デスクトップ環境では、その波が大きく現れる傾向があります。

 

一方で、モバイル検索は外でも家でも、日曜でも月曜でも使われています。パソコンはデスクに座っていないと使えないのに対して、スマホはすぐ手に取れる。この差はサービスの使われ方に大きな違いとして現れます。

 

もうひとつ挙げるとすれば、スマホによって「今この瞬間」の情報を求められることが多くなりました。たとえば地震が起きたときに関連情報を調べる検索は、モバイル検索の利用が大きく伸びます。

 

新機能を考えるときの起点はユーザーの声とデータ

―― Google 検索では、近くのお店やWikipediaの情報など、検索ワードにあわせた情報をカード形式で表示できるようになっていますね。これはスマホでの使われ方に寄せた情報の出し方になっているのでしょうか。

↑「新宿」を検索すると、新宿区の概要、上位の検索結果、ニュース、グルメ情報が並びます

 

今泉 一言で答えるなら「イエス」です。Google 検索に限らず、Googleが新しい機能を考えるときに、起点となる発想が2つあります。それは「ユーザーの声」と「データ」です。

 

ユーザーの声は、Googleが新しいサービスを開発するうえでもっとも重視する要素です。社内のメンバーで議論を重ねることもありますが、実際の生活者へのインタビューを通して新しい知見を得て、それをサービス開発につなげることはよくあります。

 

一方、データは、新たな機能がこのサービス上でどのように受け止められているか、反応を調べるうえで大切です。

 

実際の開発の流れとしては、まず検証用のプロトタイプを作ってみて、試験的に導入して、その結果を見て試行錯誤するという流れを取ります。

 

試しに作ってみて期待外れな反応だったり、予想よりも使われなかったりしてお蔵入りになるアイデアも多くあります。試行錯誤を重ねて、生き残ったダイヤの原石が、新たな機能やサービスとして広く展開されますね。

 

―― 検索の新機能で、ユニークなものはありますか。

 

今泉 スマホ向けではないですが、ここ1~2年で出てきたものだと、「ビデオの中から検索内容の答えを見つけて提案する機能」はユニークかつ便利なものですね。この機能は東京のGoogle 検索チームが主導して開発しました。

 

たとえば「正しいマスクのつけ方」を知りたいと思うことはありませんか? 新機能では、こういう質問に対する検索結果として、動画を表示します。さらに、提案される動画は、本当に見たい数十秒の部分、つまりマスクをつけている部分から再生されるようになっています。

↑パソコンで「正しいマスクの付け方」を検索すると動画が最初に表示されます

 

この機能は、Web上の膨大な動画があふれるようになったことや、その膨大な動画の内容をAIで判断して理解できるようになったという技術の進歩があって、初めて実現できた機能です。

 

検索結果は、ユーザーが求めた質問に対してなるべく幅広く意見を返す

―― 進化を続けてきた一方で、フェイクニュースがここ数年で話題にのぼり、情報の分断化が進んでいた時期もあったように思います。Google 検索ではどのように対策しているのでしょうか。

 

今泉 とても重要な問いかけだと思います。まず、この問題は2つに切り分けて考えるべきでしょう。

 

ひとつは、シンプルに誤った情報があります。正しくない情報を掲載していたり、ミスリードを誘ったりするようなコンテンツです。事実に誤りがあるようなコンテンツは、出すべきではないと考えています。

 

Googleでは、ファクトチェック団体と協力し、明らかに事実と異なる内容は検証し、正しい情報を世の中に出していく活動をサポートしています。

 

もうひとつのタイプは、同じ事象を目にしても、人によって意見が分かれるようなテーマです。人が多様な意見を持つのは当然のことですし、その背景には政治的な思想や信条など、さまざまな要因があります。そうした意見や背景に対して、Googleが「正しい方」を一方的に決めることはありません。

 

Googleは、ユーザーが求めた質問に対して、なるべく幅広く、いろいろな意見を返せるように努めるべきだと考えています。

 

―― Google 検索がいろいろな意見を検索結果として出すようにしても、そもそもユーザーは自分の知っている言葉で、“知りたい情報しか”検索しないこともあると思います。いわゆるフィルターバブルとも呼ばれていますよね。こうした状態への対策などはできるのでしょうか?

 

今泉 それは正直、とても難しい問題です。ユーザーが特定の立場からの具体的な質問だけを検索したときに、まったく求めていない答えを返したとしても、そのユーザーにとっては価値のない情報で、無視されるだけで終わるかもしれません。

 

Googleにできるのは、特定のエコーチェンバーにとらわれてしまう前の段階で、より幅広い立場、意見を含んだ答えを提供することだと考えています。たとえば、ユーザーの検索ワードから質問の意図を解釈して、より幅広い答えが得られるような検索ワードを提案するといった取り組みはその具体例です。

 

あるいはGoogle ニュースなら、ユーザーが興味を持っているトピックに対して、なるべく幅広い視点からの話題を提供するようにしています。

↑Google ニュースでは、どのカテゴリにおいても、さまざまなメディアの記事が表示されています

 

―― 検索結果によって、いろいろな選択肢があることを示そうとしているということですね。

 

今泉 そうですね、それが目指すところですね。

 

位置情報などから求める粒度の情報を表示するのが、もっとも満足する結果になる

―― 少し個人的なことなのですが、Google 検索を使っている中で、検索結果が「現在地」に寄っていると感じるときがあります。たとえば海外の英語ニュースを検索したくても、国内が現在地だからか、検索結果に反映されにくいように思います。

 

うがった見方をすれば、こうしたパーソナライゼーションが情報の分断化を進めてしまうようにも見えるのですが、地域に基づくパーソナライゼーションについてはどのようにお考えでしょうか?

 

今泉 パーソナライゼーションについては、2つのタイプのご指摘をいただくことがあります。ひとつは「過去の検索結果や表示したWebサイトの内容によって、検索結果を大きく変えているのではないか」というご指摘。

 

もうひとつは今いただいたような「現在地などの情報でパーソナライゼーションしているのか」というご指摘です。

 

前者は言い換えると、ユーザーの個人的な属性や過去の利用動向に基づく検索結果の最適化、後者は現在位置などのより一般的な情報に基づく最適化と言えるでしょう。

 

情報の分断化を考えるうえで、深刻な影響をもたらしかねないのは前者です。後者の位置情報などに基づいたパーソナライゼーションは、確かに地域によって得られる情報が違うということになりますが、この違いは検索の利便性を高めるものでもあります。

 

たとえば、同じ英語圏でもイギリスで銀行のWebサイトにアクセスしたいときと、アメリカで探しているときでは、「銀行」という同じ検索キーワードであっても役に立つ検索結果は異なります。「全員同じ検索結果を」という発想で返すと、誰にとっても役に立たない結果になってしまいます。

 

要するにバランスが重要で、検索地の国やおおよその位置情報などから、求めている粒度の情報を返すのが、ユーザーがもっとも満足する結果になると考えています。

 

もっとも、日本の検索ユーザーが、米国のローカルな情報を求めているときに、検索が適切な結果を返せるとは限らないというご指摘は、Googleとして検索結果を返す仕組みの改善の余地があると考えています。現状では検索の言語を指定することはできますが、検索結果を求めるユーザーが選べるオプションを提供していくのは、常に検討するべき課題だと認識しています。

 

個人の行動によって検索結果の並びが変わることはほぼない

―― では、「過去の検索結果や表示したWebサイトの内容によって、検索結果を大きく変えているのではないか」という指摘についてはいかがでしょうか。

 

今泉 Googleの基本的な考え方とは「それがユーザーにとって役立つときのみ適用する」というものです。ですが現実として、そのようなケースはとても少ないです。

 

個人ごとの最適化ではなく、多くの人の行動を基に、サービスを便利に使うための仕組みを作ることはあります。代表的なものはGoogle 検索の「オートコンプリート」です。

 

検索バーで、「コロナ」と入力すると「コロナ 感染者数」や「コロナ ワクチン」といった候補が並びますよね。こういった検索の候補は、過去に多くのユーザーが検索したワードから選ばれています。多くの人が検索しているワードを先回りで表示することで、省力化というメリットが得られるからです。

↑「コロナ」と検索したときのオートコンプリート

 

―― たとえばそうしたときに出た検索結果の並び順は、個人の行動によって変えることなどはあるんでしょうか。

 

今泉 基本的にはありません。ブラウザーの「シークレットモード」を使うと個人の行動履歴の影響を排除した検索結果が出るので、見比べてもらうとわかりやすいと思います。

↑左が通常時に「コロナ」と検索した結果で、右がシークレットモードで「コロナ」と検索した結果

 

Google 検索は、検索している時間帯や、Googleが認識しているユーザーの大まかな位置情報などによっても、検索結果が変わることがあります。ユーザー個人の行動による変化よりも、そちらの変化の影響の方が、大きく出ることが多いでしょう。

 

MUMは言語/写真/動画などあらゆる情報が統合された検索モデル

―― 最後に、新しい検索モデル「MUM」についてお聞きします。開発者向けのイベント「Google I/O」でのデモンストレーションで、言語の壁を越えて、画像や動画といったコンテンツの種類も横断して検索している光景を見て衝撃を受けました。この技術の特徴を紹介していただけますでしょうか。

 

今泉 MUMは2021年のGoogle I/Oのデモンストレーションで初お披露目した技術ですね。Multitask Unified Modeの略称で、「マム」と読んでいます。

 

2021年5月のGoogle I/Oでの披露はあくまでコンセプトの紹介でしたが、9月のSearch On ’21ではより実践的な、動くデモンストレーションを公開しました。

 

Google I/Oのデモでは、「前にアダムズ山に登ったことがあって、今年は富士山に登りたいと思っているのだけど、追加で装備を揃える必要ある?」という質問に対して、検索エンジンが山の標高といった情報や、登山者の服装を写した画像、SNSでの投稿などの情報を集約して、「秋の富士山は雨が降りやすいのでレインジャケットを用意した方が良い」と答える内容でした。

 

 

Search On ’21では、Google レンズでのデモンストレーションで、派手な柄のジャケットを写して「このジャケットと似た柄のスニーカー」という指定して検索するというデモンストレーションを披露しました。

↑デモンストレーションはこちらのページから見ることができます

 

MUMの最大の特徴は「マルチモーダル」な点です。英語や日本語といったあらゆる言語の情報、それに写真や動画、地図などあらゆる情報がひとつの巨大な検索モデルとして統合されています。デモのように、ユーザーが画像を出しつつ、テキストで質問しても、スムーズに結果を表示できるのがマルチモーダルならではのおもしろさです。

 

―― MUMによる新機能は、いつから、どのような形で使えるようになりますか?

 

今泉 Search On ’21でのプレゼンテーションでは、まだデモンストレーション段階だとしつつ「来年に向けて頑張る」といった表現を使っていましたね。実際に、そのぐらいから一部の機能が使えるようになると思います。

 

―― 日本ではいつ頃から利用できそうでしょうか?

 

今泉 現実問題として、各機能、提供地域ごとに展開時期は異なってくると考えています。MUMの検索モデル自体は、各地域で使われている言語に依らずサービス化しやすい仕組みとなっています。

 

一方で、信頼できるサービスとして提供するためには、実用環境でどのくらいきちんと動くか、テストを実施する必要があります。その段階で、なぜかこの言語では動かない、便利だと思えないといったことは、往々にしてあり得ることです。もちろん、すぐに提供されることもありますが、英語では見逃されていた課題が日本で提供しようとして気づくといったこともあるでしょう。ですので、楽しみに待っていてください。

 

【フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

Google Pixel 6&Pixel 6 Proを高速ワイヤレス充電! 「Google Pixel Stand」に第2世代が登場

Googleは、高速なワイヤレス充電器「Google Pixel Stand(第2世代)」の販売を開始しました。価格は税込9570円。

 

同製品は、「Google Pixel 6」を最大21W、「Google Pixel 6 Pro」を最大23Wのパワーで充電し、静音型のファンによる長時間の冷却と短時間の充電が可能です。「Google Pixel」スマートフォンの充電モードをカスタマイズでき、素早く充電したいときには「Max Charge」モードを、静かさを重視したいときには「Quiet Charge」モードを選択できます。充電モードを自動的に調整してくれる「Auto / Optimized」モードを選択することもできるほか、ワイヤレス充電対応のイヤフォンを簡単に充電するための専用コイルも内蔵しています。

 

前世代の「Google Pixel Stand」同様、めざましディスプレイ、フォトフレーム、おやすみ時間などの機能を、よりパーソナライズされた「Material You」デザインのビジュアル アップデートとあわせて、Google Pixelのスマートフォンで使用可能。USB-C充電器と、USB-C – USB-Cケーブルが同梱されています。

 

Google Pixel 6、Google Pixel 6 Proで最大速度のワイヤレス充電や最新の機能を利用するには、12月に配信を予定している最新のGoogle Pixelソフトウェア アップデートのダウンロードおよびセットアップが必要。アップデートについての詳細は Google Pixelヘルプ コミュニティの投稿を、セットアップの詳細については近日中に更新予定のPixel Phone ヘルプページをご覧ください。

Google Playのベストアプリは「ウマ娘 プリティーダービー」「ピッコマ」、Google Play ベスト オブ 2021発表

グーグルは11月30日、Google Playのなかで2021年に日本で人気を集めたコンテンツを紹介する「Google Play ベスト オブ 2021」を発表しました。

 

コンテンツはゲームアプリとそれ以外のアプリで分け、それぞれ2021年のベストアプリを公開。さらに、ユーザー投票部門/生活お役立ち部門/自己改善部門/隠れた名作部門/エンターテイメント部門に分けて、部門ごとに賞を発表しています。

 

グーグルによると、2021年は新型コロナウイルス感染症の長期的な影響を受け、オンラインでの過ごし方をより工夫して楽しく過ごせるようなエンターテイメントアプリに関心が高まったとのこと。また、地震や集中豪雨など天候が気になる日も重なったことで、状況をリアルタイムに把握することを助ける天気予報アプリなども人気を集めたそうです。

 

一方、ゲームにおいては、気軽に遊べるカジュアルゲームから高度な戦略性を求められるシミュレーションゲームまで、幅広い作品が喜びや発見を与えてくれたとしています。

 

賞には、2021年に話題となった「ウマ娘 プリティーダービー」や定番の天気ニュースアプリ「ウェザーニュース」などが名を連ねています。各賞の受賞作品は下記のとおり。

 

アプリカテゴリ

ベストアプリ 2021 ピッコマ
ユーザー投票部門 最優秀賞 ウェザーニュース
トップ 5 さとふる
TVer (ティーバー)
Disney+
リヴリーアイランド
生活お役立ち部門 大賞 ウェザーニュース
部門賞 毎日まめ
Lemon8 (レモンエイト)
自己改善部門 大賞 寝たまんまヨガ
部門賞 Endel (エンデル)
NewsPicks
隠れた名作部門 大賞 食べチョク
部門賞 さとふる
Tayasui Sketches
エンターテイメント部門 大賞 リヴリーアイランド
部門賞 TVer (ティーバー)
Disney+

 

ゲームカテゴリ

ベストゲーム 2021 ウマ娘 プリティーダービー
ユーザー投票部門 最優秀賞 ウマ娘 プリティーダービー
トップ 5 三國志 真戦
東方ダンマクカグラ (ダンカグ)
ブルーアーカイブ
Pokémon UNITE
エキサイティング部門 大賞 Pokémon UNITE
部門賞 ウマ娘 プリティーダービー
三國志 真戦
僕のヒーローアカデミア
ULTRA IMPACT
リネージュ2M(Lineage2M)
インディー部門 大賞 思い出の食堂物語2 〜心にしみる昭和シリーズ〜
部門賞 サバイバーズ・ギルト
人狼将棋
Baba Is You
冒険ダンジョン村2
キュート&カジュアル部門 大賞 すみっコぐらし 農園つくるんです
部門賞 東方ダンマクカグラ
トムとジェリー:チェイスチェイス
HoneyWorks Premium Live(ハニプレ)
ロイヤルマッチ (Royal Match)
クリエイティブ部門 大賞 NieR Re[in]carnation
部門賞  IDOLY PRIDE – アイドル・マネジメントRPG
ザ・アンツ:アンダーグラウンド キングダム
ディズニー ミュージックパレード
白夜極光

 

Google Storeブラックフライデーセール明日11月25日開催!PixelシリーズやGoogle Nest Hubなどがお得に

11月25日はグーグルのブラックフライデーセール開催日です。

 

特設ページでは、「Google Pixel 6」を購入すると「Google Pixel Buds A-Series」が50%引きされることや、スマートディスプレイ「Google Nest Hub Max」が4300円引きされることなど、ブラックフライデーセールの先行情報を確認できます。

↑Google Storeのサイトから

 

↑Google Storeのサイトから

 

↑Google Storeのサイトから

 

Google Storeでブラックフライデーセール予告、PixelシリーズやGoogle Nest Hubなどがお得に

↑Google Storeのサイトから

 

グーグルが、ブラックフライデーセールを11月25日から開催すると予告。Google Storeで特設ページが公開されています。

 

特設ページでは、「Google Pixel 6」を購入すると「Google Pixel Buds A-Series」が50%引きされることや、スマートディスプレイ「Google Nest Hub Max」が4300円引きされることなど、ブラックフライデーセールの先行情報を確認できます。

↑Google Storeのサイトから

 

↑Google Storeのサイトから

 

↑Google Storeのサイトから

 

なお、この先行情報のセールはまだ開始されているわけではなさそうです。気になる人は11月25日のセール開始を待ちましょう。

お手頃価格の「屋内用」発売! Googleのスマートカメラ「Google Nest Cam(屋内用 / 電源アダプター式)」

Googleは11月10日、屋内用スマートカメラ「Google Nest Cam(屋内用 / 電源アダプター式)」の販売を、国内で開始しました。税込価格は1万2300円。

 

同製品は、機械学習の能力と強化されたHDR機能を備え、カメラ越しに発生するイベントの映像処理をデバイス上で行うことで、より正確でタイムリーな通知が可能です。

 

人、動物、車両を検出し、重要なことについてのみ通知を受け取ることができるほか、3 時間のアクティビティの動画履歴と、特定のエリアで何かが起きたときに通知するアクティビティ エリア機能を提供。ローカルストレージ バックアップにより、Wi-Fi 接続が途切れてもデバイス上に映像を記録します。接続が復旧すると、映像は「Google Home」アプリにアップロードされます。

 

Google Homeアプリで操作して、動画を確認可能。受け取る通知の選択や、アクティビティ エリアの設定ができるほか、家中の「Google Nest Cam」や「Google Nest Doorbell」など、互換性のあるデバイスのアクティビティ履歴をまとめて確認できます。「Google Nest」デバイス向けのサブスクリプションサービス「Google Nest Aware」を定期購入すると30日間のアクティビティの動画履歴、「Google Nest Aware Plus」の定期購入では60日間のイベントビデオ履歴と10日間の連続動画履歴を利用できます。いずれのサービスにも、認識済みの人物の検出機能が含まれます。

Google「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」が日本で発売! 独自チップでカメラとAIが超進化

↑Pixel 6 Pro

 

Google 日本法人(グーグル)は、Androidスマートフォン「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」を10月28日に発売すると発表。グーグル直販のGoogle ストアなどで取り扱われます。Google ストアでの直販価格は以下の通りです。

 

Pixel 6 128GB:7万4800円(税込)

Pixel 6 256GB:8万5800円(税込)

Pixel 6 Pro 128GB:11万6600円(税込)

Pixel 6 Pro 256GB:12万7600円(税込)

 

また、携帯キャリアではソフトバンクとauがPixel 6シリーズを販売。ソフトバンクは、Pixel 6とPixel 6 Proの両機種を取り扱い、auはPixel 6のみを販売します。

↑Pixel 6とPixel 6 Pro

 

カメラが際立つ新デザイン

Pixel 6シリーズは、これまでのPixelシリーズからデザインを一新。カメラが際立つ新たなデザインを採用しました。

 

とりわけ目を引くのは背面の「カメラバー」。太帯のように出っ張った外観に、カメラユニットが収まっています。

↑Pixel 6 Proのカメラバー

 

Pixelシリーズはもともと、グーグルが作ったスマホであると同時に、「カメラが優秀なスマホ」としても認知されてきました。今回のカメラバーのデザインは、その強みを外観でも表現しています。

 

カラーはPixel 6がStormy Black(嵐のような黒)、Sorta Seafoam(波の花っぽい白)、Kinda Coral(ちょっと珊瑚っぽいピンク)の3色(括弧内は筆者による意訳です)。背面はガラス素材で、しっとりとしたマット調の仕上げです。

↑Pixel 6。左から、Stormy Black、Sorta Seafoam、Kinda Coral

 

Pixel 6 ProはStormy Black、Sorta Sunny(お日様っぽい黄色)、Cloudy White(雲のような白)の3色展開となっています。Pixel 6 Proの背面はガラス素材をつややかなポリッシュ加工で仕立てています。

↑Pixel 6 Pro。左から、Stormy Black、Sorta Sunny、Cloudy White

 

なお、別売りでシリコン素材の純正ケースが販売されます。Google ストアでの価格は3630円(税込)で、Pixel 6向けに3色、Pixel 6 Pro向けに4色が用意。このケースはカメラバーの部分がくりぬかれており、ケースに入れてもバーが引き立つようにデザインされています。

↑Pixel 6 Proに純正ケースを装着したところ

 

6インチ以上の大画面で高速駆動のディスプレイ

画面サイズはPixel 6が6.4インチ(縦横比20:9)。また、側面まで平らなディスプレイを採用しています。

 

一方のPixel 6 Proは6.7インチ(縦横比19:9)で、左右の側面にかけてディスプレイが回り込むエッジディスプレイです。どちらも2021年のAndroidスマホの中ではかなり大柄な部類に入ります。

↑Pixel 6シリーズのディスプレイの特徴

 

ディスプレイでは大きさだけでなく、駆動速度も異なります。Pixel 6は最大90Hz駆動、Pixel 6 Proは最大120Hz駆動。Pixel 6 Proの方がより滑らかに画面表示が可能です。

 

壁紙から色を抽出して、スマホ全体のカラーテーマを設定するAndroid 12

Pixel 6シリーズが搭載するAndroid 12は、「Material You」という新たなデザインシステムに対応し、装いがガラッと変化しています。

 

このMaterial Youの特徴は、その人らしさを全面に表現できること。たとえば設定した壁紙から色を抽出して、アプリのアイコンやウィジェット、通知エリアや設定の配色などスマホ全体のカラーテーマを設定できます。

↑Android 12を搭載

 

Android 12にはこのほかにも、スマホの中の情報をまとめて検索できる新たなシステムや、セキュリティ関連の管理機能を集約した「セキュリティハブ」など、多くの新機能が追加されています。

 

AI処理能力を高めた“Google チップ”を初搭載

Pixel 6シリーズは、デザインを変えただけでなく、その中身も大きく変化。グーグルが独自にカスタマイズしたプロセッサー「Google Tensor」を初搭載します。

↑“グーグルが作ったチップ”ことGoogle Tensorを搭載

 

Google Tensorは、スマホの主要な処理機能を集約した統合チップセット(SoC)です。スマホのさまざまな機能を担う重要な部品ですが、グーグルがこだわったのは「TPU」と呼ばれる、いわゆるAI処理(ディープラーニング)を担うチップ。このTPUはグーグルが独自に回路を設計して、性能を高めています。

 

また、写真に関わる重要な部品「ISP(イメージシグナルプロセッサー)」や省電力なAI処理ユニット「コンテキストハブ」もSoCに統合して、省電力性能と処理性能を向上させています。

↑TPUとISPはグーグル独自の設計。CPUはArm X1ベースとされています

 

また、ハッキングなどの対策として、Google Tensorの中にセキュリティチップを統合しているほか、独自設計のセキュリティチップ「Titan M2」も搭載。Titan M2は、指紋認証のための情報やパスワードなどを、高度なハッキングから守れるチップです。

 

動く被写体の顔をしっかり描写するなど、AIで強化されたカメラ

Pixelシリーズが強みとしていたカメラは、ハード、ソフトの両面から強化されています。

 

標準モデルのPixel 6は超広角+広角のデュアルカメラ構成。上位モデルのPixel 6 Proはそこに光学4倍の望遠レンズが加わったトリプルカメラを搭載します。この望遠カメラはいわゆるペリスコープ構造(潜望鏡構造)で、望遠レンズが横向きに配置されています。

↑Pixel 6 Proの望遠カメラは目を引きます

 

↑望遠レンズはペリスコープ構造を採用

 

カメラのハードウェアとしての性能は、従来モデルから大きく向上しました。たとえば広角レンズのイメージセンサーは1/1.31インチで50メガピクセルという、スマホの中では最大クラスのセンサーを搭載。前モデルと比べて2.5倍多くの光を取り込めるようになっています。

↑グーグル公式の夜景作例

 

そして、グーグルが得意とする「コンピュテーショナル・フォトグラフィー」のアプローチはもちろんPixel 6シリーズも受け継いでいます。コンピュテーショナル・フォトグラフィーとは、ソフトウェアやAI処理を通じて写真の画質を高めるという設計思想です。たとえばデジタルズームをAIの力で強化する「超解像ズーム」はわかりやすい一例と言えるでしょう。

↑グーグル公式の「超解像ズーム」作例

 

そんなカメラでは、いくつかの新機能が追加されています。なかでも、「モーション モード」はGoogle Tensorの高いAI処理能力を生かしたもので、Pixel 6シリーズ限定の機能です。これは、動きのある被写体をビシッと写真に収めるもので、たとえば駆け抜ける犬の躍動感を表現しつつ、顔だけはしっかり描写する写真を撮影できます。また、長時間露光で夜景を流し撮りしつつ、手前にいる人物はしっかり描写するといったような、これまでにない表現も可能です。

↑グーグル公式の「モーションモード(長時間露光)」作例

 

このほか、どんな肌の色の人もその人らしい美しさを引き立たせる「リアルトーン」に対応。夜景モードも強化されています。

 

また、Pixel 6シリーズのGoogle フォトでは映り込んだ通行人などを検出して写真から消せる「消しゴムマジック」という新機能を搭載しています。

↑「消しゴムマジック」では映り込んだ人などを自動検出。ワンタップで消せます

 

ついに「日本語の文字起こし」が可能に

AI処理能力の強化は、文字起こしや翻訳機能といった分野にも生かされています。

 

レコーダーアプリではついに「日本語の文字起こし」が可能となりました。話し言葉をリアルタイムで文字化して表示する機能で、これまでは英語のみに対応。この文字起こし機能は笑い声なども検出することができるようになっており、録音された会話の中でも盛り上がったところを検索といった使い方も可能です。

↑レコーダーアプリの文字起こしがついに日本語対応

 

文字起こしは端末内のAI処理で行われており、機内モードにしても利用可能。また音声が外部のサーバーで読み取られたり、データ通信を使いすぎたりする心配はありません。

 

一方の翻訳機能はGoogle製アプリのいたるところで活用されています。Google翻訳では会話モードとして、2つの言語を認識して双方の言葉で翻訳する機能があるほか、Google レンズではカメラで写した外国語やスクリーンショットから文字を読み取って翻訳できます。Pixel 6シリーズはGoogle Tensorによって、この翻訳の速度も向上し、消費電力は従来の2分の1になっているとしています。

 

音声入力はもっと実用的に

AIの力によって認識能力があがった音声入力は、さらに使いやすくなるよう改良されています。入力したテキストの修正したい部分をなぞってから音声入力して、入力し直せるようになりました。

 

また、一部の絵文字はたとえば「ハートの絵文字」と発音して入力できるほか、SMSアプリでは「CCに田中さんを追加」といったような操作も音声で対応できるようになっています。

 

国内版はおサイフケータイにも対応

Pixel 6シリーズの国内版は過去の製品と同様に、おサイフケータイをサポートします。モバイルSuicaやiD、nanaco、WAONといった電子マネーが利用可能です。

 

もちろん防水防じん仕様となっており、IP68相当の規格に準拠しています。

 

また、SIMはnanoSIMカードに加えて、eSIMもサポート。nanoSIMとeSIMの2回線同時待受にも対応します。

↑Pixel 6シリーズの特徴まとめ

 

Pixel 6とPixel 6 Proの違い

Pixel 6とPixel 6 Proの大きな違いは、大きさ、カメラ、ディスプレイ、仕上げ、5G通信性能の5点です。

 

おさらいすると、Pixel 6が画面サイズ6.4インチで90Hz駆動、Pixel 6 Proは6.7インチで120Hz駆動のディスプレイを搭載。背面カメラはPixel 6が超広角、広角の2眼カメラで、Pixel 6 Proは光学4倍望遠カメラが付いた3眼カメラになっています。

 

ディスプレイの形状は、Pixel 6がフラット、Pixel 6 Proがエッジディスプレイを採用。背面はPixel 6がマット調の仕上げ、Pixel 6 Proは光沢感のある仕上げです。

 

5Gの通信では、Pixel 6がサブ6エリアのみ対応となっているのに対して、Pixel 6 Proはサブ6エリアとミリ波エリアの両方に対応します。なお、日本での5G対応については発売当初はau網とソフトバンク網のみに対応しており、アップデートで他社の周波数帯に対応する予定となっています。

名称 Pixel 6 Pixel 6 Pro
容量/直販価格 128GB:7万4800円(税込) 128GB:11万6600円(税込)
256GB:8万5800円(税込) 256GB:12万7800円(税込)
取り扱いキャリア au、ソフトバンク ソフトバンク
ディスプレイ 6.4インチ 有機EL 6.7インチ 有機EL
フルHD+(1080×2400ドット) QHD+(1440×3120ドット)
最大90Hz駆動 最大120Hz駆動
チップセット Google Tensor Google Tensor
メモリー(RAM) 8GB LPDDR5 12GB LPDDR5
ストレージ 128GB/256GB UFS 3.1 128GB/256GB UFS 3.1
microSDカード 非対応 非対応
背面カメラ デュアルカメラ トリプルカメラ
広角82度:50MP(1/1.31インチ、F1.85) 広角82度:50MP(1/1.31インチ、F1.85)
超広角114度:12MP(F2.2) 超広角114度:12MP(F2.2)
望遠:48MP(1/2インチ、光学4倍相当、F3.5)
レーザーAF レーザーAF
光学・電子手ブレ補正 光学・電子手ブレ補正(超広角:望遠対応)
超解像ズーム:最大7倍 超解像ズーム:最大20倍
インカメラ 8MP(84度、F2.0) 11.1MP(94度、F2.2)
5G通信 Sub6 Sub6/ミリ波
国内キャリアは当初au、ソフトバンクのみ対応 国内キャリアは当初au、ソフトバンクのみ対応
4G LTE通信 国内4キャリア対応 国内4キャリア対応
SIM nanoSIM×1、eSIM×1 nanoSIM×1、eSIM×1
2回線同時待受 2回線同時待受
Wi-Fi Wi-Fi 6E(802.11ax) Wi-Fi 6E(802.11ax)
2.4GHz/5GHz/6GHz 2.4GHz/5GHz/6GHz
MIMO、HE160対応 MIMO、HE160対応
Bluetooth Bluetooth 5.2 Bluetooth 5.2
防水・防じん IP68 IP68
おサイフケータイ/NFC 対応 対応
生体認証 画面内指紋認証 画面内指紋認証
オーディオ ステレオスピーカー ステレオスピーカー
外部端子 USB Type-C 3.1 Gen 1 USB Type-C 3.1 Gen 1
バッテリー容量 4614mAh(標準) 5003mAh(標準)
電池持ち時間 24時間以上(標準) 24時間以上(標準)
急速充電 USB PD 3.0 PPS準拠 USB PD 3.0 PPS準拠
ワイヤレス充電 最大23W(第2世代Pixel Stand利用時) 最大21W(第2世代Pixel Stand利用時)
最大10W(Qi充電器利用時) 最大10W(Qi充電器利用時)
大きさ 158.6×74.8×8.9mm 163.9×75.9×8.9mm
重さ 207g 210g
カラー Stormy Black、Sorta Seafoam、Kinda Coral Stormy Black、Cloudy White、Sorta Sunny

 

【フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

Google マップは日本の影響を強く受けたサービスだった

いまや、多くの人の日常生活に欠かせない存在となっている地図アプリ。昼ご飯を食べるお店を探す時から、旅先の観光スポットへの道順まで、さまざまな場所へ案内してくれる、心強い存在です。そんな地図アプリの代表的存在ともなっている「Google マップ」は、2005年にパソコン(Webブラウザー)向けのサービスとして登場して以来、常に機能改良を重ねて、進化を続けてきました。

 

Google マップは世界中で提供されているサービスですが、その進化の源には日本ならではのアイデアが多く取り入れられています。今回、Google 日本法人が2021年9月で創立20周年を迎えることを記念して、Google マップの日本における開発責任者を務める後藤正徳氏にインタビューを敢行しました。

↑技術開発本部長の後藤正徳氏。2006年 Google 入社以来、Google マップの初期から、Google における地理情報に関する製品全般の技術開発に携わり続けています

 

Google マップは、地図サービスを開発するベンチャー企業のWhere 2 Technologiesを買収し、Webブラウザーで表示する地図としてスタート。その後、街中の写真を見られる「Google ストリートビュー」「衛星写真サービス」「インドアマップ」などさまざまな機能を追加しています。さらに、スマホの普及とともにモバイル対応も進めて、利用シーンにあわせた変貌を遂げてきました。今日のGoogle マップには、もはや単なる“地図”に留まらない無数の機能が含まれています。

 

Google マップの初期からサービス開発に携わっていた後藤氏は、Google マップが全世界で使われるサービスとして成長していく中で、“日本特有の課題“への対応が飛躍のカギとなったと指摘します。

 

日本はGoogle マップの主要な開発拠点

GetNavi web(以下、――) Google マップは誕生から16年で世界中の人が使うサービスへと成長しました。

 

後藤氏(以下、敬称略) Google マップは使う環境、機能など時々に応じてさまざまな改良を続け、現在は世界で月間数十億人が使うサービスへと成長を遂げています。

 

最初のコンセプトは「紙の地図のデジタル化」で、Webサイト上で地図が見られるサービスでした。その後、Google Earthの機能を取り込みつつ衛星写真の地図に対応し、現在では路線図やインドアマップ(建物内部の地図)など、さまざまな地図が統合されています。

 

また、機能面でも、場所を探す検索機能はもちろんのこと、クルマや徒歩によるナビ機能、その場所の写真が見られるGoogle ストリートビューなど数え切れないほどの機能を追加してきました。

 

さらに、地図の作り方も変わってきています。2014年には店舗の運営者などに情報を投稿してもらう「Google マイビジネス」を開始し、2015年には口コミを投稿するユーザーさん同士のコミュニティをつなぐ「ローカルガイド」がスタートしました。Googleが出した地図をユーザーさんに使っていただくだけでなく、ユーザーさんと一緒に地図を作っていくような動きも出てきています。

 

―― 頻繁なアップデートはGoogleのサービス全体に見られる特徴ですね。プレスリリースなどで大々的に発表されない更新も多くあるように思います。

 

後藤 おっしゃる通り、Google マップは頻繁に機能を刷新しています。Google マップの開発チームは世界各地にありまして、各国の要望を取り入れつつ、年間で数百というアップデートを実施しています。

 

その中でも、日本はGoogle マップのサービス開始初期の段階から、主要な開発拠点のひとつとなっています。

 

「地図先進国」で「課題先進国」である日本

―― 日本がGoogle マップの主要な開発拠点であるとは驚きました。日本ならではの事情があるのでしょうか。

 

後藤 深い理由があります。僕は日本のことを「地図先進国」かつ「課題先進国」と考えています。

 

日本の地図には独特の地図文化があり、さらに課題もありました。日本の地図が抱える課題に取り組むことで、全世界のユーザーの課題解決に役立っているのではないかと思います。

 

―― 地図先進国で課題先進国とは、どういうことでしょうか。

 

後藤 少し深掘りになりますが、日本の住居表示は、世界でもほとんど類例がない、複雑なものになっています。「2丁目3番4号」という住所があったとき、どこに2丁目があるのかは、住所だけではわかりません。ここから1番、ここは2番といった区分けは、実は統一したルールがなく、地域によってさまざまな順番で振られているのです。

 

海外では、ほとんどの国が「通り」に沿って番号を付けていく住居表示を採用しています。たとえばGoogle本社の住所は「1600 Amphitheatre Parkway Mountain View, CA 94043 United States」。通りさえ知っていればたどり着けるのです。

 

それに対して、日本では地図を見て初めて、その住所がどこにあるかわかるということになります。いわば全国民が地図を見ることに親しんでいる、その状況が地図先進国の文化を育んだのではないかなと考えています。

↑地図帳を元に日本の地図文化を解説する後藤氏

 

徒歩のナビ機能やインドアマップは日本のニーズが強い機能

―― そうした日本ならではの地図文化は、Google マップにどのような影響を与えたのでしょうか

 

後藤 たとえば、Google マップには「地図上にレストランのアイコンをタップすると、お店の情報や料理の写真が表示される」という機能があります。いまでは当たり前のように使われていますが、実はこの機能は日本のチームが主導して開発したものです。

 

開発当初は「ラーメン屋さんに行くならラーメンの写真は見たいよね」という発想で、地図上からタップして、ラーメンの写真が見られるような機能を作りました。すると他の国の開発チームから「なんて便利なんだ」と驚きをもって迎えられたのです。

↑新宿のラーメン店をタップすると、ラーメンの写真とともにそこに行くまでの距離や、営業時間、おすすめ度なども表示されます

 

地図と写真を組み合わせて使うという発想は、日本では当たり前ですよね。日本の旅行ガイドブックを開くと、写真満載で観光スポットやお店の魅力を伝えています。それに対して、海外の旅行ガイドブックは写真や挿絵は少なめで、文字の説明で多くを伝えようとしています。写真と地図を組み合わせるという発想は、こうした日本の文化的背景があって生まれたのではないかなと、考えています。

 

―― 日本ならではといえば、東京のような大規模な都市も世界では珍しいものですよね

 

後藤 そうなんです。東京では特に鉄道のような公共交通機関と、徒歩による移動が重要ですよね。

 

アメリカはまさしくクルマ中心の社会で、電車に乗った方が遅くなることもあるんですが、日本では電車も徒歩も非常に重要な存在です。単に生活スタイルが違うというだけの話ではなくて、日本ならではの交通事情が地図の使われ方にも影響しているということですね。

 

Google マップには徒歩のナビ機能がありますが、この機能は日本で強いニーズがあるだろうと見ていました。日本は徒歩ナビゲーションを全国規模に展開した、最初の国になっています。

↑スマホ向けのGoogle マップアプリで目的地を設定し、「ナビ開始」のボタンを押すとナビ機能を利用できます

 

また、そうした機能はほかにもたくさんあります。たとえばインドアマップ。日本は大きな駅ビルや地下街など、屋内の公共空間が多く存在します。そうした建物の情報も地図に反映させたのが、インドアマップです。

 

―― 新宿駅や大阪梅田駅の複雑さはよく知られていますよね

 

後藤 俗に「ダンジョン」とも呼ばれていたりもしますよね(笑)。これだけ屋内の施設が多く並んでいて、多層構造になっている都市って世界でもあまり多くはないんです。そもそも地下が何層にもなっており、さらに地上には道路があって電車が走っているうえに高速道路もある。そしてその間をペデストリアンデッキが通っている。そうした都市の構造自体が特殊なのかもしれません。

↑スマホ向けのGoogle マップで屋内をズームインすると、屋内施設のマップを見ることができるインドアマップ機能。画面左に縦表示されているのは、いま表示されているフロアの階数です

 

―― 逆に「このアイデアは日本にはなかった!」という機能はありますか?

 

後藤 街並みの様子を見られる「ストリートビュー」はさすがに僕もびっくりしましたね。「え、この街並みを全部撮っちゃうの?」って。

 

実は、ストリートビュー機能はGoogleの創業者のひとり、ラリー・ペイジの発案でした。「世界の360度の地図を作りたい」という素朴な発想ですが、大胆ですよね。ただ、よくよく考えてみるとなぜこれまでなかったのかという画期的な機能でした。

↑いまやおなじみとなったストリートビュー。新宿アルタ前は2021年5月に撮影されたとあり、ストリートビュー自体も日々アップデートされていることがわかります

 

パソコンは将来のために地図を調べる、スマホは「今、ここからの行き先」を探す

―― Google マップが2005年にサービスを開始した時点では、パソコンのWebブラウザーで閲覧できる地図でした。その後、2007年のiPhone登場を契機にスマートフォンの時代が到来しましたが、その中でも地図は重要な機能となっています。スマホの登場はGoogle マップにとって、どのような変化をもたらしたのでしょうか。

 

後藤 Google マップは、いまで言うフィーチャーフォンからモバイル対応をスタートしました。その後、2008年にAndroidアプリを、2012年にiOSアプリを提供しています。スマホ時代の到来は、地図にとっても大きな変化をもたらしました。

 

パソコンで見る地図とスマホで見る地図の大きな違いは、「使われ方」です。パソコンだと、旅先への行程を調べたり、行きたい観光スポットを旅行の前に検索したりと、「これから起きる将来を調べる」という使われ方になりがちです。

 

それに対してモバイルの地図では、通信がつながる限りどこまでも地図を持ち歩けます。使い方も変わってくるんです。モバイルでは「今」「ここで」探す。つまり、明日や明後日の行き先を探すのではなく「今、ここからの行き先」を探すために地図が使われます。

 

―― 使い方がまったく違うのですね。

 

後藤 Google マップでは、パソコン版とモバイル版で、それぞれの使われ方にあわせたチューニングを行っています。同じ使い方・同じ機能でも少しずつ表示の仕方が違うなど、細かな差があるのです。

 

モバイル版ではスマホを出して開いたときに、現在地を中心に表示して、周りのスポットを探せるようになっています。

↑パソコンのWebブラウザーでGoogle マップを表示させたときの画面。上野広小路駅あたりを中心にすると、隣の駅くらいまでは表示されるほど、広範囲なマップを見ることができます

 

↑こちらはiOS向けのGoogle マップ。パソコンに比べて表示される範囲は狭いですが、下部分に上野の最新情報が表示されるなど、周辺の観光名所や飲食店を見つけやすくなっています

 

駐車場を検索するときに、辞書的な意味を調べたいわけじゃない

―― 新しい機能のアイデアはどのように生まれてくるのでしょうか。

 

後藤 実際にユーザーさんの使い方を観察したり、開発チームでこういう使い方があると良いよねといったアイデアを出し合ったりするなど、いろいろな角度から研究しています。また、ユーザーさんに「問題の報告」をいただいて改善するケースももちろんあります。そうした新しいアイデアは、実際に提供する前に試作版を作ってみることもあります。

 

―― 近年のGoogle マップでは、口コミを表示するローカルガイドのように、ユーザーの発信する情報を取り入れるようになっていますね。

↑ローカルガイドは、Google マップで口コミを投稿したり、写真を共有したり、質問に回答したり、場所の追加や編集を行ったり、情報を確認したりするユーザーの世界的なコミュニティ。Google アカウントを持っていれば誰でもコミュニティに参加できます

 

後藤 Googleは創業時から「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」をミッションに掲げています。これを愚直に守っていたら、ローカルガイドという機能に行き着いたのです。

 

移り変わりの早い世の中にあって、ユーザーさんに投稿いただくフレッシュな情報は、ほかの多くの方にとっても役立つものです。さらに、ローカルガイドで投稿された情報は、Google 検索にも表示されるようになっています。投稿していただいた情報を整理して表示することで、多くのユーザーが便利に使っていただけるのです。

 

―― ローカルガイドを通して、検索と地図が強く結びついているんですね

 

後藤 そしてGoogle 検索でも位置情報は重要です。統計的には、検索エンジンで調べる情報のうちおよそ2割には「場所の意図」があると言われています。

 

―― 検索の「場所の意図」?

 

後藤 たとえばスマホで「駐車場」と検索しているとき、その人は駐車場の辞書的な意味を知りたい訳ではないですよね。「駐車場」という検索ワードには、自分の周りにある駐車場の場所を探しているというユーザーの意図が込められています。今どこにいて、駐車場がどこにあるのかは情報がないと探せないんですね。

↑スマホで「駐車場」を検索すると、マップと現在地付近の駐車場情報が上部に表示されます

 

それが「場所の意図」です。人間ってやっぱりインターネットの世界に生きているわけではなくて、現実世界に生きている。現実世界っていうのは場所というのが非常に重要です。だから場所というのは検索においても重要な要素となっているわけですね。

 

Google マップは課題だらけ

―― 2019年末から、新型コロナウイルス感染症の流行で社会が大きく変化しました。Google マップがその変化を受けて変わったところはありますか。

 

後藤 2020年に最初の緊急事態宣言が出て、外出自粛が呼びかけられた頃、Google マップではテイクアウトできるお店を探せるボタンを表示していました。そのテイクアウトの情報も、店舗のオーナーさんやローカルガイドでいただいた情報を元に表示していました。

 

社会の変化への対応という意味では、Google マップでの自転車ナビゲーションも2020年に日本でリリースしました。コロナ禍で自転車通勤に切り替える方がすごく増えましたので、ユーザーさんの使い方の変化にあわせて、自転車ナビゲーションの提供に至ったという訳です。

↑スマホ向けのGoogle マップでは、自転車で通れるルートの確認が可能。さらに右画面のように自転車ナビゲーションにも対応しています

 

―― スマホの普及が進む中で、Google マップは今後、どのように進化していくのでしょうか。

 

後藤 Google マップはユーザーさんの使われ方にあわせて改善を遂げて、いまに至っています。時には、もともとGoogleが思いもしなかったような使われ方をすることもあるんですよ。

 

たとえば、WebサイトにGoogle マップを埋め込むという使い方は、いまでは当たり前ですよね。これは実はユーザーさんが「これ便利じゃん」とGoogleの許諾を得ずに勝手に埋め込んで使い始めたのが最初でした。それを見たGoogle マップの開発チームは「こんな使い方あったんだ!」と。それならみなさんがより便利に使えるような形で提供しましょうということで、Google Maps APIが誕生しました。

↑Google マップは埋め込みはもちろん、ストリートビューの画像や経路表示など、さまざまなAPIを「Google Maps Platform」として公開しています

 

そして、コロナ禍での変化のように、社会の変化にあわせて進化を続けている面もあります。

 

―― 最後に、Google マップが抱えている課題があれば教えてください。

 

後藤 たくさんありすぎて、どれから手を付けていけば良いやら、まだまだ課題だらけだなと思っています。

 

時には「Google マップって完成しているんじゃないですか?」と言われることも結構あるのですが、我々からするとまだまだ改善の余地があります。お店の検索ひとつとっても、新しいお店ができてもすぐには検索できなかったり、情報がそろっていなかったりといった、現状では満足できていない面もあります。

 

年間数百回のアップデートをしているとはいえ、使い勝手のまだまだ道半ばです。ユーザーさんが「んっ?」と違和感を持つところをできる限りなくしていって、より信頼性が高く、便利な地図になるように、日夜議論を重ねて参ります。

 

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【西田宗千佳連載】GoogleがAIやサービスなどの活用で日本のセキュリティカメラ市場を圧倒か

Vol.106-4

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマは引き続き、Googleが日本で発売したセキュリティカメラ「Google Nest Cam」。Googleがこの製品をどのようにして機能強化しているのかに迫る。

 

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過去からある「セキュリティカメラ」は、文字通り「カメラ」だった。カメラが設置された場所から見える映像を記録しており、そこになにが映っているのか、ということを判断するのはあくまで人間だった。

 

だが、スマートホーム向けにAmazonやGoogleが提供し、アップルが「HomeKitと連携するカメラ」に搭載しているのはそれだけにとどまらないものだ。

 

カギを握っているのは画像認識技術だ。なにが写っているかをAIが判断し、必要な部分だけを記録しつつ、速やかに警告すべき場合にはスマートフォンなどに通知を出すようになっている。

 

店舗のセキュリティカメラのように「記録し続ける」ことは自宅の場合は意味がなく、必要に応じて自分に変化を通知してくれることが望ましい。だから、機器内に組み込まれた「オンデバイスAI」でカメラになにが写っているのかを認識し、ネットサービスを介してスマホなどに通知するという「一貫した仕組み」が必要になってくる。

 

そうした部分は、Amazon・Google・アップルのようなIT大手が得意とするプラットフォームビジネスである。どの企業もセキュリティ強化・プライバシー強化については「有料のネットサービス」を用意するようになっている。ハードウェアを売るだけでなく、ネットサービスも有料で売れるくらい期待されている市場、ということでもある。

 

そうなると各社の差別化ポイントは「いかにサービスを充実させるか」「いかにAIの精度を高めるか」ということになる。

 

日本の場合、このジャンルに参入しているIT大手はGoogleだけだが、アメリカ市場で磨いた技術で、日本国内にある家庭向けセキュリティカメラ市場を圧倒しようとしている。

 

おもしろいのは、AIを育てるために「現実以外」も使っていることだ。Googleはゲーム用のグラフィックエンジンを開発している「Unity」とも提携している。Unityによって家の内外で考えられるシーンを大量にリアルなCGとして作り、それをAIが学習するための情報として使うことで精度を上げているのだ。

 

学習に使われたCGの量は2500万枚以上とされており、それだけ大量の映像を短時間に用意するには、現実の映像だけでなくCGを活用する必要があった……ということなのだ。また、CGを使うのであれば、誰かのプライバシーを侵害することに留意しながら映像を集める必要がない、という点も重要だろう。

 

今のCGが現実に近いリアルさを実現できるのは、ゲームを見ればよくわかるはず。そうした畑違いとも思える要素を機能アップに生かす発想もまた、Googleの柔軟さを示すものといえそうだ。

 

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【西田宗千佳連載】Google Nest Camは日本に需要がない、だからGoogleは「見守り」で攻める

Vol.106-3

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマは引き続き、Googleが日本で発売したセキュリティカメラ「Google Nest Cam」。本来、家の外をスマートに監視するカメラへの需要が日本にない中で、Googleはどう攻めるのかを解説していく。

 

前回のリンクはコチラ

 

過去、IT機器は「世界的にニーズがあまり変わらない機器」だと思われてきた。PCにしろスマートフォンにしろ、細かな差異はあっても、本質的な使い方や要求は、どの国でも大差がない。アメリカで「ハイスペックで快適な製品」は、日本でもやはり「ハイスペックで快適な製品」であることに変わりはない。カメラの画質や音質についても、良し悪しの基準が国で違うわけでもない。

 

テレビやオーディオ機器も同様だ。家の広さや放送規格の違いなどで、まったく同じ製品がどの国でも売れるというわけではないものの、違いはそのくらい。良いものはどの国に持って行っても「良い」ものだ。

 

だが、いわゆる「白物家電」はそうではない。日本で人気の冷蔵庫は、アメリカに持って行けば小さくてニーズを満たさず、洗濯機も欧米では強力な乾燥機能が必須だが、日本では「いかに楽に干せるか」が大切にされることもある。

 

生活や文化基盤が違うので、より生活に密着した家電はニーズが国によって大きく違ってくるのだ。そして、スマートホーム関連機器も同じように、国によってニーズは変わってくる。

 

前回の本連載で解説したが、アメリカでは特に「ホームセキュリティ」へのニーズが強い関係で、家の外をスマートに監視するカメラと、それに連携する機器に大きな需要がある。だが、日本はそうではない。

 

しかし、今回Googleが日本市場に持ち込んだスマートカメラ「Google Nest Cam」は、機能面ではアメリカのものも日本のものもまったく同じになっている。

 

ではGoogleが日本のニーズを無視したのか? というと、それは違う。

 

Googleは日本市場をリサーチしたうえで、ある切り口を見つけている。それが「見守り」だ。

 

監視カメラ・セキュリティカメラというと「家の外を映像でチェックする」ものという印象が強い。だが、同じカメラを自宅内に向ければどうだろう? 家の中にいるペットの状況、小さな子どもや高齢の方の過ごし方などをチェックするカメラになりうる。

 

もちろん、Google Nest Camには「屋内を監視する機能」も元々あった。そこで、ドアの外につけるセキュリティカメラと同時に、家の中につけると見守りに使えるカメラをラインナップし、そちらをより強くアピールする戦略を採ったのだ。

 

見守り用カメラには昔から一定のニーズがあったが、スマートフォンやスマートスピーカー、ネットサービスとの連動に加えて、AIによる自動認識と、Googleが提供する最新の技術による使い勝手と同等のものを備えたものはあまりない。アメリカ市場でAmazonなどと激しい競争が起きた結果磨かれたことがプラスに働いている。

 

ただし、日本における「見守りカメラ」ニーズも、アメリカにおけるセキュリティカメラのニーズほどは大きくないかもしれない。それでも、未開拓である市場を機能で掘り起こそう……というのが、Googleの作戦であるといえる。

 

ではそれはどんなものなのか? そこは次回解説したい。

 

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【西田宗千佳連載】Googleのセキュリティカメラ、いよいよ日本に上陸

Vol.106-1

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマはGoogleが日本で発売するセキュリティカメラ。その特徴である「オンデバイスAI」について解説する。

 

端末内で処理することでプライバシーも守られる

グーグルは8月末より、家庭向けの見守り・セキュリティ機器である「Google Nest Cam」シリーズを日本でも発売する。バッテリー式で屋内外で使用できるネットワークカメラと、カメラ付きのドアホンの2モデルである。

 

同シリーズは、AIによる画像認識技術を用い、セキュリティ対策を行うための機器である。例えば、ドアの前に人が来たことや荷物が置かれたこと、家の中で猫が動いたことなどを自動的に認識して動画として撮影し、スマートフォンにも転送してくれるモノだ。

 

この種の製品で重要になっているのが「オンデバイスAI」技術である。

 

画像認識はもう珍しい技術ではなく、スマホやPCのカメラにも使用されている。スマホでは笑顔などを認識して自動で撮影してくれるモデルもある。これもオンデバイスAI技術によるものだ。業務用セキュリティカメラはもっと高度に進化している。だが、セキュリティカメラを「自宅内で使う」となると、プライバシーの問題も大きくなる。常に映像がクラウドに送られ続けているのでは、誰かに覗かれているようで落ち着かないという人も多いだろう。

 

そこで、クラウドへデータをアップロードすることなく認識をする「オンデバイスAI」を使う。これは読んで字のごとく、AIの処理をすべてデバイスのなかだけで完結するものだ。プライバシー面で安心できるだけ
でなく、クラウドへデータをアップロードせず、リアルタイムで処理するため反応も早くなる。使い勝手の面ではプラスに働くと言えるだろう。

 

市場競争の加速が米国での普及を後押し

ただ、この種のセキュリティカメラは、日本ではまだあまり普及していない。一方で、アメリカでは数年前から大きな市場となっている。「スマートホーム」というと、日本では家電連携やエアコンの操作などを思い浮かべる人が多いのだが、アメリカでの主軸は間違いなくセキュリ
ティの向上だ。

 

アメリカでは早期に市場競争が起きたことが、AIを使ったセキュリティカメラの普及を後押しした。グーグルが2015年よりアメリカでNest Cam事業を開始したのに続き、アマゾンも2017年にセキュリティカメラ関連企業「Blink」を買収しラインナップに加えたことで、競争が加速したのだ。いまはほかにも多数の企業が参入している。アップルも自社でセキュリティカメラこそ作っていないが、Apple TVなどを利用して他社製カメラをコントロールすることで、グーグルやアマゾンが実現した機能
と同様のことができるようになっている。また、アップルはオンデバイスAIへの対応を強化することを発表している。今秋公開のiOS15で実装予定だ。

 

とはいえ前述の通り、日本ではまだ普及前。治安と自衛に関する意識の差、DIY的にカメラを自宅に取り付けることへの積極性など、文化的な違いが影響している。だが今回、グーグルはそれを理解したうえで、日
本に本格参入してくる。どんな戦略を持っているのか? そして、技術的にどのような特徴があるのか? そのあたりは次回で解説していく。

 

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最新Google Pixel 5a(5G)レビュー、コスパ重視ならグーグルスマホの中でベストバイ

グーグルがスマートフォンの最新モデル「Google Pixel 5a(5G)」(以下、Pixel 5a(5G))を発表しました。8月26日発売で、Google ストアでの価格は5万1700円(税込)。また、ソフトバンクでも取り扱っており、ソフトバンクオンラインショップでは6万4800円(税込)です。なお、2年後の機種変更時に端末を返却する「トクするサポート+」を利用した場合の実質負担金は3万2400円(税込)になります。

 

グーグルのスマホ「Pixel」シリーズにおいて、末尾に「a」が付くAシリーズは、価格重視の廉価版。Pixel 5a(5G)は、発売中のPixel 5の下位モデルにあたります。しかし、廉価版とはいえ、基本性能は上位モデルと比べて大きな差はないため、Aシリーズのコスパの高さには定評があります。そこで、まずは、既存モデルと主なスペックを比べてみました。

 

Pixel 5 Pixel 5a (5G) Pixel 4a (5G)
Google ストア価格 7万4800円(税込) 5万1700円(税込) 6万500円(税込)
ディスプレイ 6.0インチ(2340×1080ドット) 6.34インチ(2400×1080ドット) 6.2インチ(2340×1080ドット)
背面カメラ 広角(12.2メガピクセル)+超広角(16メガピクセル)
前面カメラ 8メガピクセル
プロセッサー Snapdragon 765G
メモリー(RAM) 8GB 6GB
ストレージ 128GB
バッテリー容量 4080mAh 4680mAh 3885mAh
防塵・防水 ○(IP68) ○(IP67) ×
ワイヤレス充電 ×
内蔵スピーカー ステレオスピーカー
イヤホンジャック ×
サイズ 144.7×70.4×8.0mm 156.2×73.2×8.8mm 153.9×74×8.2mm
重さ 151g 183g 168g

 

↑左からPixel 5、Pixel 5a(5G)、Pixel 4a(5G)。スペック違いのほかに、Pixel 5と4a(5G)は、それぞれのカメラで撮った写真を容量無制限で「Google フォト」にアップロードできるという特典が付いています。Pixel 5a(5G)は通常通り、Google フォトは15GBまで無料で利用でき、それを超過すると有料プランに移行する必要があります

 

プロセッサーは上位モデルのPixel 5と共通で、カメラの画素数も同じ。しかも、Pixel 5よりも画面が大きかったり、バッテリー容量が多かったりというアドバンテージもあります。強いて弱点を挙げるのであれば、ワイヤレス充電が非対応であることくらいでしょうか。

 

従来のAシリーズ以上に、上位モデルとの差分は少ないようです。それでいて、価格はPixel 5より2万円以上安い5万1700円(税込)。では、いったいどこに差があるのか、グーグルから借りた端末をいち早く使ってみました。

 

有機ELの大画面6.34インチディスプレイが見やすい

まずはボディから見ていきましょう。Pixel 5a(5G)のディスプレイは、6.34インチの有機ELディスプレイで、アスペクト比は20:9。縦に長いので、ボディ幅は73.2mmに抑えられています。

 

Pixel 5よりもひと回り大きいうえに、重量は183gと若干重くなっていますが、片手で操作しづらいということはありません。個人的には、画面が大きくなった分、Webページの文字や映画の字幕が見やすくなったように思えました。

 

↑大画面ながら横幅はスリムで、片手でしっかりつかめます。また、ディスプレイは高コントラストで、小さい文字もクッキリと表示されます

 

ディスプレイの細かいスペックを比べると、リフレッシュレートはPixel 5が最大90Hzであるのに対して、Pixel 5a(5G)は一般的な60Hz。また、画面を保護するガラスには、Pixel 5が「Gorilla Glass 6」を使っているのに対して、Pixel 5a(5G)はグレードの低い「Gorilla Glass 3」を採用しています。

 

電源キーや音量キー、USBポートなどの配置は、従来のPixelシリーズと同様なほか、スピーカーは上下に搭載されていて、音楽や動画の音声をステレオサウンドで楽しめます。

 

なお、Pixel 5と違うのは、ヘッドホンジャックを搭載している点で、有線接続のイヤホンやヘッドホンをメインで使っている人にはうれしいはず。Aシリーズならではの利点と言えるでしょう。

 

【Pixel 5a(5G)の外観フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

 

ボディの素材にはプレミアム金属製ユニボディを用いていますが、手触りはマットでサラサラとしています。従来のAシリーズはポリカーボネートを使っていたので、見た目がややリッチになった印象です。

 

カラーはMostly Blackの1色で、別売りで4色の専用ケースが用意されています。その専用ケースは、頑丈な2重構造を採用しているうえ、簡単には外れないほどピタリと装着できます。保護用にケースを使うのなら、まず専用ケースから検討するのがおすすめです。

 

↑背面パネルはマットで、サラサラとした質感。背面に装備されている指紋センサーの反応も良好でした

 

↑グーグル純正のケースは3630円(税込)。これで端末のカラーに変化を付けることができます

 

操作感はPixel 5と遜色なし、2日間の連続使用が可能なバッテリーも魅力

Pixel 5a(5G)のプロセッサーは上位モデルのPixel 5と同じSnapdragon 765G。ミドルハイ向けのスマホに搭載され、ゲームにも適しているチップです。メモリー(RAM)はPixel 5が8GBを搭載しているのに対して、Pixel 5a(5G)は6GBとやや控えめ。それでも5万円台のスマホとしては十分な容量です。

 

実際の使用感も、Pixel 5と比べて遜色はなく、サクサクと軽快に操作できます。この機種に限らず、Pixelシリーズのスムーズな操作性は、OSと端末を提供しているグーグルならではの、Androidに最適化されたモデルだからこそと言っていいでしょう。

 

バッテリーは4680mAhと、Pixel 5よりも大容量です。なお、グーグルはバッテリーセーバーを使うことで最大48時間の連続使用を見込めるとアピールしていますが、実際に、電池持ちは良い印象。通常モードでも、長時間ゲームをしたり、動画を見続けたりしないのであれば、2日間は使い続けられそうです。

 

↑「電池」画面で、バッテリーが持続する時間の目安を確認できます。残り81%で2日間以上使えると表示されました

 

↑「スーパーバッテリセーバー」をオンにすることで、効率よく電池を長く持たせることが可能

 

デュアルカメラの画質もほとんど差はない

Pixel 5a(5G)のアウトカメラはデュアルレンズで、広角(12.2メガピクセル)+超広角(16メガピクセル)という構成。こちらもやはり、Pixel 5と同じスペックです。とはいえ、レンズの質や画像処理エンジンなど、どこかに差分があるのではないかと思い、撮影した画像を比較。しかし、ほとんど差は認められず、Pixel 5a(5G)でも非常にクリアなうえに鮮明な画質で撮影できました。

 

↑アウトカメラは2眼構成。3眼構成が主流の他社モデルに比べると物足りなく思えるかもしれませんが、画質では負けていません

 

【Pixel 5の作例フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

 

【Pixel 5a(5G)の作例フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

 

また、「ポートレート」モードで撮影すると、背景をナチュラルにぼかすことができます。さらに、撮影後に「フォト」アプリで、ボケの度合いを変更できたり、ライティング効果を変えたりできるのも便利です。このあたりの画像処理はソフトウェア技術を培ってきたグーグルならではの特徴と言えます。

 

↑「ポートレート」モードで撮影すると、背景を自然にぼかすことができます

 

↑ボケ具合は、後から「フォト」で調整可能

 

↑8メガピクセルのインカメラでも「ポートレート」モードで撮影できるうえ、「フォト」でライティング効果を変更することも可能。自撮りも満足できる一枚に仕上げられます

 

相手の名前や用件を確認できる「通話スクリーニング」や、「自動車事故検出」機能も注目

Pixelシリーズは、セキュリティに注力しているのもポイントです。Pixel 5a(5G)は、日本で今年6月から提供されている「通話スクリーニング」機能にも対応。知らない番号から着信があった場合、相手の名前や用件を確認してから、応答できます。

 

↑すでに使っているユーザーから評価が高い「通話スクリーニング」機能も搭載

 

また、Pixel 5a(5G)の発売のタイミングで新たに「自動車事故検出」機能が提供されました。自動車事故を検出すると、アラームが鳴り、それに反応しないと自動で119に発信されるという機能です。

 

↑新機能「自動車事故検出」もすぐに利用可能

 

もちろん、これらの機能は従来のPixelシリーズでもソフトウェアのアップデートによって利用可能。Pixel 5a(5G)ならではと言うことはできませんが、Pixelシリーズの購入検討の際には注目しておきたい機能です。

 

コスパ重視ならPixel 5a(5G)がベストバイ

Pixel 5a(5G)のスペックは、前モデルのPixel 4a(5G)を上回ることはもちろん、上位モデルのPixel 5と比べても大きな差はありません。冒頭でも触れましたが、ワイヤレス充電が不要であれば、Pixel 5よりもPixel 5a(5G)を選んだほうが断然お得です。今まさにPixelシリーズを購入するならPixel 5a(5G)がベストバイでしょう。

 

ただし、さらに高いスペックを求めるのであれば、今秋の発売が予告されている最新フラッグシップ「Pixel 6」の詳細が明らかになるのを待った方がよさそうです。

 

↑グーグルは、すでにPixel 6の発売を予告済み。コスパではなく、スペックを重視する人は、Pixel 6の発売を待ちましょう

 

 

【フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

グーグルから1万円台の完全ワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds A-Series」

グーグルは、完全ワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds A-Series」を8月26日に発売します。価格は1万1900円(税込)です。

 

Google Pixel Buds A-Seriesは、スマホのPixelシリーズと同様に「A-Series」と付いていることから、廉価版に位置付けられるモデル。ただし、カスタム設計された12mmのダイナミック型ドライバーやノイズリダクションなど、イヤホンとしての性能は上位モデルの「Google Pixel Buds」と同等になっており、パワフルな低音と透き通った高音を楽しめるとしています。

 

また、外出先で移動している際に、周りの騒音に合わせて音量が自動調整される「アダプティブ サウンド機能」や、通話中の相手に声をはっきり届ける「ビームフォーミング マイク」などを搭載。

 

さらに、ワークアウト中でも安定した装着感の本体デザインを実現しているとのこと。

 

このほか、Google アシスタントや、防滴仕様、タップ操作による着信応答や曲の再生/停止などに対応しています。

 

バッテリーは連続再生で最大5時間、付属の充電ケースを使用すると最大24時間再生が可能です。なお、Google Pixel Budsでは充電ケースをワイヤレス充電できましたが、Google Pixel Buds A-SeriesはUSB Type-Cによる有線充電のみとなっています。

 

なお、Google ストアで同時発売の「Google Pixel 5a (5G) 」と一緒にGoogle Pixel Buds A-Seriesを購入すると、2400円(税込)割引になります。どちらも購入を検討しているのであれば、まとめての購入がいいでしょう。

グーグルから防水機能や大容量バッテリー搭載スマホ「Google Pixel 5a(5G)」が登場

グーグルは8月18日、Google Pixel A シリーズ スマートフォンから最新の「Google Pixel 5a(5G)」を発表。8月26日から発売します。価格は5万1700円(税込)です。なお、Google ストアや各販売店、オンラインストアのほか、ソフトバンクからも販売されます。

 

Google Pixel 5a(5G)は、シリーズとしては初めて防水に対応。IP67の防塵・防水性能を実現しています。また、ボディの素材にはプレミアム金属製ユニボディを採用し、高い耐久性を確保しています。さらに、バッテリー容量は4680mAhと大容量を搭載しており、使い勝手に優れたモデルに仕上がっています。

 

 

ただし、スペック面はSoCがSnapdragon 765G、メモリーが6GB、ストレージが128GBと、従来モデルの「Google Pixel 4a(5G)」と同じ。またディスプレイは6.34インチ、本体サイズは約幅73.7×高さ154.9×厚み7.6mm、重さは約183gで、従来モデルより若干ディスプレイは大きいですが、その分重くなっています。

 

カメラは12.2メガピクセルと16メガピクセルの超広角の組み合わせで、こちらも従来モデルと同じ仕様です。

 

カメラ機能としては、人の顔に当たるライトの明るさと位置を調整できる「ポートレート ライト」や、撮影時の手ぶれを自動的に補正するうえに風景をなめらかに撮影できる「シネマティック撮影」などを搭載。また、夜景モードと天体写真機能により、街の明かりから月や星まで、さまざまなものを簡単に撮影できるとしています。

 

さらに、Google Pixelユーザーが自動車事故にあったことをGoogle Pixelが感知したときに、ユーザーに代わって110に自動的に発信する「自動車事故検出機能」も搭載しています。

 

カラバリはMostly Blackの1色展開で、端末に装着したときの重なった色合いを楽しめる専用のケースは4色展開となっています。

 

家の見守りを強化、GoogleのIoT製品新モデル「Google Nest Cam」と「Google Nest Doorbell」が登場

 

グーグルは、バッテリー式のスマートカメラ「Google Nest Cam(屋内、屋外対応/バッテリー式)」とバッテリー式のビデオドアホン「Google Nest Doorbell(Battery Type)」を、8月26日に発売すると発表。それぞれ価格は2万3900円(税込)です。

 

Google Nest CamとGoogle Nest Doorbellは、GoogleのIoT製品「Google Nest」シリーズの新製品。どちらもスマートなアラート通知、さまざまな設置方法に柔軟に対応できるワイヤレス機能、自宅になじむデザイン、強力なプライバシーとセキュリティを重視して開発されたとしています。

 

Google Nest Camは、人・動物・車両を検出し、屋内外で発生する重要なイベントのみに絞ったスマートな通知を送信。一方のGoogle Nest Doorbellは、人・動物・車両に加えて荷物も検出できるといいます。

 

検出の際に録画した映像は、クラウドに接続することなく、デバイス上で処理することで、より関連性の高い通知ができるほか、プライバシーとセキュリティの強化を実現。また、特定のエリアを指定し、そこで何か起きたときに通知を受け取れる「アクティビティ エリア」や、カメラが誰を認識すべきかユーザー自身で設定、管理することができる「認識済みの人物の検出」などの機能を搭載しています。

 

さらに、バッテリー内蔵のため、どちらも電源や既存のドアホン配線に左右されることなく自宅に設置可能。これに加えて、Google Nest Camは、別売りのスタンドアクセサリーを使って屋内の卓上に設置もできます。なお、どちらもバッテリー駆動時間は明らかになっていません。

 

 

このほか、Google Nest スマートディスプレイなどと組み合わせての使用も可能となっています。

 

また、Google Nest 製品向けの定期購入サービス「Google Nest Aware」も合わせてリリースされました。これは、月額630円(年6300円)(どちらも税込み)で、自宅で使用しているGoogle Nest カメラ、スピーカー、ディスプレイを対象に、過去30日間のアクティビティの動画履歴を確認できるほか、認識済みの人物の検出機能を利用できるというもの。これにより、昼夜を問わず、自宅を見守ることができるとしています。

Google マップが新宿駅や商業施設の屋内ナビゲーションに対応、渋谷駅や東京駅もこれで迷いにくいかも

↑Googleのサイトから

 

グーグルは、Google マップにおいて、東京駅や渋谷駅などJR東日本の主要駅や、商業施設における屋内ナビゲーションを実現した「インドア ライブビュー」を提供すると発表。iOS版とAndroid版で、7月5日から順次提供を開始しています。

 

インドア ライブビューは、Google マップからカメラアプリを起動し、実際の道路や街を見ながら、ARを使用してナビゲーションする「ライブビュー」を利用したもの。AIで数百億枚のストリートビュー画像をスキャンすることで、ユーザーが向いている方向を特定する「グローバル ローカライゼーション」という技術を活用しています。

 

これにより、屋内でも正確な高度と位置の判別が可能になり、空港や駅での乗り換え、ショッピングモールなどのナビゲーションが難しい施設でも、スムーズにナビゲーションできるとのこと。

 

また、インドア ライブビューを利用することで、矢印で目指す方向を確認しながら、最寄りのエレベーターやエスカレーター、改札口、プラットフォーム、トイレなどの場所を知ることができます。

 

インドア ライブビューが利用できる駅の一例は、東京駅、新宿駅、渋谷駅、品川駅、上野駅、池袋駅、新橋駅、秋葉原駅、高田馬場駅、五反田駅、恵比寿駅、日暮里駅、中野駅、北千住駅、立川駅、大宮駅、浦和駅。なお、対象施設は順次拡大予定とのこと。

 

都内だと新宿駅や渋谷駅、東京駅は特に迷いやすく、待ち合わせなども不便に感じる人が多いでしょう。そんな人のためにピッタリな機能と言えそうです。

 

↑Googleのサイトから

Google フォトの写真が全国のセブン‐イレブンでプリント可能に

Googleは5月25日、Google フォトに保存されている写真を、全国のセブン‐イレブンでLサイズの写真としてプリントできるサービスを順次提供開始すると発表。

 

iOS版とAndroid版のGoogle フォトアプリからプリントしたい写真を選び、「プリントを注文」をタップすると、予約番号と暗証番号が表示。その番号をセブン‐イレブンに設置されているマルチコピー機に入力し、料金を支払うだけで写真をプリントできます。料金は1枚あたり40円で、一度の注文でプリントできる写真は10枚までです。

 

家族や友人にプリントした写真を手軽に渡せるようになりそうですね。

冬の新作スマホで“買い”なのは? 価格帯別オススメ3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、スマホ。国内では5Gサービスのスタートから半年以上が経過。新型iPhoneの発売を機に、不十分だった5Gエリアの整備の加速も期待されている。今日では、中級機以上のスマホであれば5G対応は当たり前といえる。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新スマホ、“買い”のポイント

新型iPhoneは全機種が対応! いまや5Gは常識

「とりあえずハイエンド」はNG。コスパ抜群の中級機が狙い目

低価格帯の端末でもカメラはデュアル構成以上が望ましい

 

私たちが解説します!

フリーエディター

有馬真一さん

スマホはSIMフリーモデルを中心にチェックする。5G対応製品が想定していたよりも安かったため5Gへ移行を検討中。

モバイルライター

まきはらとよかずさん

モバイルギア全般を愛するフリーライター。スマホは国内製品だけでなく、海外向け製品の動向も日々追いかけている。

 

端末価格が高まるなか狙い目はミドルクラスに

国内では2020年3月にスタートした5G(第5世代移動通信)サービス。各キャリアがサービスエリアの整備を進めるなか、5Gに対応するスマホも続々と登場している。

 

「10月には“大本命”のiPhone 12シリーズが発表されました。新たに発表された4機種すべてが5G対応モデルとなったこと、そしてiPhone 12が予想よりも手ごろな価格だったことを機に5Gエリア整備が加速すると期待しています」(まきはら)

 

さらに各キャリアの端末展開も5G普及を後押ししていく。

 

「今日では中級機も5G対応が当たり前になり、まだ4Gでいいと考える人でも買い替え時は5Gを検討せざるを得ない状況です。5Gは使い放題プランが主流で、動画配信サービスなどを利用しやすいため、画面サイズの大きなRakuten BIGやバッテリー持ちの良いPixel 5なども人気機種になるでしょう」(有馬)

 

【《松》クラス】予算額10万円以上

各メーカーのフラッグシップ端末が揃う価格帯。5Gへの対応や高いカメラ性能は当たり前で、注目すべきは、その機種ならではの「個性」だ。新型iPhoneでは「Pro」と「Pro MAX」が10万円を超える。

 

【No.1】カメラ性能がさらに向上した5G対応の最上位モデル

Apple

iPhone 12 Pro Max

12万9580円〜

最新のA14 Bionicチップを搭載し、演算能力やカメラ性能が大きく向上した6.7インチモデル。背面カメラと並ぶ形で、照射したレーザーの反射から空間情報を高精度で計測できるLiDARスキャナを搭載。これより、ナイトモード時のポートレート撮影にも対応している。

SPEC ●OS:iOS14 ●カメラ:超広角約1200万画素、広角約1200万画素、望遠約1200万画素 ●サイズ/質量:W78.1×H160.6×D7.4mm/約226g

CPU A14 Bionic
ストレージ 128GB 256GB 512GB
質量 約226g
ディスプレイ 6.7インチ

 

↑MagSafeシステムに新対応。端末背面にマグネットを内蔵し、ケースやカードポケット、ワイヤレス充電器などを吸着できる

 

↑Proシリーズは共通で、落ち着いたトーンのカラバリ4色をラインナップ。最注目は、新色となるパシフィックブルー(写真右)だ

 

↑iPhone 12 Pro Maxの画面サイズは6.7インチ。12 Proは6.1インチで、ひと回り大きい。側面のエッジが立った新デザインも魅力

 

↑ディスプレイのカバーガラスに「セラミックシールド」を新採用。従来の4倍という耐落下性能を確保し、画面が割れにくくなった

 

<クロスレビュー!>

耐久性がアップしておりもしものときも安心

「長期間使うことを考えると、セラミックシールドの採用で、耐久性は従来機から大きく向上した点が魅力。ただ、ディスプレイがゲームで有利な高速駆動に対応しなかったのはやや残念です」(まきはら)

 

リセールバリューが高く次の買い替え時に有利

「光学2.5倍ズームに新対応しており、カメラ機能重視ならオススメ。価格は高めですが、iPhoneはリセールバリューも高いので、次の機種変時の下取りまで考慮すると、この価格も許容できます」(有馬)

 

【No.2】手書き派も納得できる高精度なペン入力がイイ!

Galaxy

Galaxy Note20 Ultra 5G

14万5728円(ドコモ)

手書き入力が可能なSペンを収納できる「Galaxy Note」シリーズの最新作。ディスプレイがリフレッシュレート120Hzの高速駆動をサポートしたことで、書き心地がさらに自然に。パワフルなCPUに大容量のメモリ&バッテリーを備えており、ゲームプレイも快適だ。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:超広角約1200万画素、広角約1億800万画素、望遠約1200万画素 ●サイズ/質量:W77.2×H164.8×D8.1mm/208g

CPU Snapdragon 865+
ストレージ 256GB
質量 208g
ディスプレイ 6.9インチ

 

↑背面カメラは1億800万画素の広角を含む3眼仕様。光学5倍ズームが可能なほか、最大50倍の超解像ズーム撮影にも対応する

 

↑イヤホン「Galaxy Buds Live」(実売価格2万2740円)も用意。ANC対応で、人間工学に基づいた装着感の良さが魅力

 

<クロスレビュー!>

処理性能が非常に高く効率重視派も満足

「パワフルな最新のオクタコアCPUを搭載するほか、メモリは12GBと大容量で、バッテリーも4500mAhと十分です。急速充電やワイヤレス充電にも対応し、とにかく高性能!」(まきはら)

 

メモにも動画視聴にもSペンが大活躍!

「スマホとしてはほぼ本機のみが対応する高精度のペン入力が何より魅力。手書きと相性の良い6.9インチの大画面は、動画視聴にも便利です。Sペンを各種リモコンとして使用できるのも◎」(有馬)

 

【No.3】映画もゲームも音楽もOK! エンタメに強い国産スマホ

ソニー

Xperia 5 2

10万9425円(au)

縦横比21:9の6.1インチ有機ELディスプレイを搭載。ディスプレイ上にノッチやパンチホールがなく、動画視聴時は映像に集中できる。リフレッシュレートは120Hzで、タッチ検出レートは240Hzと高速駆動に対応し、ゲームとの親和性も高い。オーディオ端子も装備。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:超広角約1220万画素、標準約1220万画素、望遠約1220万画素 ●サイズ/質量:W68×H158×D8.0mm/約163g

CPU Snapdragon 865
ストレージ 128GB
質量 約163g
ディスプレイ 6.1インチ

 

↑一般的な端末より縦長なデザインで、大画面と片手での持ちやすさを両立。2つのアプリを同時に使う画面分割機能との相性も良好だ

 

↑ゲーム中の動作を最適化できる「ゲームエンハンサー」に対応。動作パフォーマンスや通知表示の設定などを細かく変更可能だ

 

<クロスレビュー!>

静止画も動画も美しく撮れる高いカメラ性能

「リアルタイム瞳AFに対応するなど、超広角・標準・望遠で構成される3眼カメラに、デジタル一眼『α』シリーズで培ったノウハウを注入。ツァイスレンズを搭載する点も魅力です」(まきはら)

 

場所を選ばずエンタメを楽しみたいなら有力候補

「ハイレゾヘッドホン装着時に高音質再生できるDSEE機能に対応したほか、内蔵ステレオスピーカーも高音質で、エンタメ用途に最適。スリムで軽い点も魅力で気軽に高音質を持ち運べます」(有馬)

 

【《竹》クラス】予算額5万円〜10万円

価格性能比に優れたミドルクラス機が揃う価格帯。近年、市場全体が盛り上がりを見せており、iPhone 12やGoogle Pixel 5 などの人気製品も含まれる最注目ゾーンだ。

 

【No.1】有機ELを新採用しさらにお買い得になった王道モデル

Apple

iPhone 12

9万4380円〜

A14 Bionicチップを備え、5G通信をサポートしたほか、6.1型ディスプレイが有機ELへと変更されるなど大きく進化した新型iPhone。磁力を用いて安定したワイヤレス充電が可能なMagSafeシステムに対応した点も「Pro」と同様だ。

SPEC ●OS:iOS14 ●カメラ:超広角約1200万画素、広角約1200万画素 ●サイズ/質量:W71.5×H146.7×D7.4mm/約162g

CPU A14 Bionic
ストレージ 64GB 128GB 256GB
質量 約162g
ディスプレイ 6.1インチ

 

↑カメラは前期種同様、超広角と広角の2眼仕様。広角カメラのF値がF1.8からF1.6へ明るくなっている

 

↑「Pro」同様、エッジの立った新デザインに。筐体素材はアルミニウムを使用する。カラバリは全5色だ

 

<クロスレビュー!>

ズーム性能が不要なら格段にハイコスパ

「上位モデルの『Pro』との大きな違いはカメラ性能。iPhone 12は、望遠カメラを搭載しないため、ズーム性能では不利があります。逆に言えば、それ以外はほぼ同等。非常に高コスパな一台です」(まきはら)

 

さらに小さなminiも用意されたのが◎

「これまで不満だったディスプレイが改善されたのは魅力大。大きさとバッテリー容量以外はほぼ差がない5.4インチモデルの『mini』が登場したことで、好みに合わせて選べるのもうれしいです」(有馬)

 

【No.2】使い勝手を最重視したGoogle初の5G端末

●画像提供:Google

Google

Google Pixel 5

7万4800円〜

5Gに対応したGoogleのフラッグシップ端末。超広角と広角で構成される背面カメラは、機械学習を活用しており、シーンを問わずキレイに撮れる。IPX8の防水設計で、おサイフケータイやワイヤレス充電に対応するなど、使い勝手に優れる。

SPEC ●OS:Android 11 ●カメラ:超広角約1220万画素、広角約1600万画素 ●サイズ/質量:W70.4×H144.7×D8mm/151g

CPU Snapdragon 765G
ストレージ 128GB
質量 151g
ディスプレイ 6.0インチ

 

<クロスレビュー!>

3年のアップデートが保証されており長く使える

「Google製だけあって、3年間のOSアップデートが保証される点が魅力。5Gにも対応しており、長く安心して使えます。指紋認証対応なのも便利」(まきはら)

 

丸1日安心して持ち歩ける優れたバッテリー性能がイイ

「消費電力を抑えたミドルレンジ向けCPUを搭載。賢いバッテリー自動調整機能に対応するほか急速充電も利用可能で、高いスタミナが魅力です」(有馬)

 

【No.3】約6.9型ディスプレイにカメラを内蔵した5G対応モデル

楽天モバイル

Rakuten BIG

6万9800円

インカメラと指紋センサーを6.9インチ有機ELディスプレイに内蔵した5G端末。IP68の防塵防水に対応するほか、おサイフケータイも利用可能。背面には、超広角、広角、マクロと深度測定からなる4眼で構成されたカメラを搭載する。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:超広角約800万画素、広角約6400万画素、マクロ約200万画素 ●サイズ/質量:約W80×H174×D9mm/約227g

CPU Snapdragon 765G
ストレージ 128GB
質量 約227g
ディスプレイ 約6.9インチ

 

<クロスレビュー!>

安価に入手・運用できる大画面機として注目

「約6.9インチ有機ELを搭載しながらこの安さは破格。5Gプランも使い放題月額3278円と安価で、1年間無料キャンペーン中と、とにかく安い!」(まきはら)

 

SIMカードスロットがないeSIM専用な点には注意

「本機は、スマホ利用に必要な情報を電子的に書き込むeSIM専用設計。ほかの格安SIMに乗り替えようとしたとき選択肢が限られる点に注意を」(有馬)

 

【《梅》クラス】予算額5万円未満

このクラスは、安さを重視したエントリーモデルが中心。5Gに対応したモデルはまだごく一部のみだが、十分に実用的な4Gモデルはある程度の数が出揃っている。

 

【No.1】 AI処理を生かした高画質なカメラを楽しめる廉価機

●画像提供:Google

Google

Google Pixel 4a

4万2900円

Pixelシリーズで最廉価の5.8インチモデル。機械学習を活用して暗所でも明るくキレイに撮れるシングルカメラを備える。おサイフケータイにも対応し、発売から3年間のアップデートが保証される。5G通信や防水には非対応だ。

SPEC ●OS:Android 11 ●カメラ:標準約1220万画素 ●サイズ/質量:W69.4×H144×D8.2mm/143g

CPU Snapdragon 730G
ストレージ 128GB
質量 143 g
ディスプレイ 5.8インチ

 

↑カメラの高画質は上位モデル譲り。夜景モードで撮る写真は明るく低ノイズで、5万円未満の機種としては十分すぎる実力だ

 

↑純正ケースにはリサイクルプラスチックを原料とするファブリック素材を使用。洗濯機で洗うことも可能だ

 

<クロスレビュー!>

いち早く最新のOSにアップデートされる

「低価格モデルですが、Googleの純正端末なので、発売から3年間、OSなどのソフトウェアについてはいち早く最新の内容が提供されます。OSの進化を体感したい人にもオススメです」(まきはら)

 

ディスプレイやカメラなどトレンドを押さえたつくり

「安価ながら5.8インチ有機ELディスプレイを搭載するなど、トレンド機能を押さえたつくりです。ステレオミニ端子を備えており、有線イヤホンを使用できる点も地味にうれしいポイント」(有馬)

 

【No.2】シリーズ出荷台数300万台を突破した人気の4Gモデル

シャープ

AQUOS sence3

3万1680円

5.5インチIGZO液晶ディスプレイを搭載した廉価モデル。4000mAhという大容量バッテリーを装備しており、指紋認証にも対応。お風呂でも使えるIP68の防塵防水設計が採用されたほか、おサイフケータイもサポートするなど、機能が充実。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:広角約1200万画素、標準約1200万画素 ●サイズ/質量:W70×H147×D8.9mm/約167g

CPU Snapdragon 630
ストレージ 64GB
質量 約167g
ディスプレイ 5.5インチ

 

<クロスレビュー!>

後継モデルが登場してさらなる値下げに期待も

「5Gに対応した後継モデルなどが先日発表され、間もなく型落ちに。機能的にはさほど古びてはいないのに、さらなる値下がりが期待できます」(まきはら)

 

安価でも必要十分な機能は揃っているのが人気の理由

「低価格で必要十分な機能を備えるというコンセプトを体現した点が人気の理由。2年間のOSバージョンアップ保証されており、まだ現役です」(有馬)

 

【No.3】この価格で5G対応を実現した高コスパモデル

シャオミ

Mi 10 Lite 5G

4万2740円

約6.6インチ有機ELディスプレイを搭載し、5Gにも対応したハイコスパ端末。背面カメラは4眼設計で、夜間撮影から超広角撮影、マクロ撮影、ポートレート撮影と幅広く対応する。家電を操作できる赤外線リモコン機能を備える点も魅力だ。

SPEC ●OS:MIUI 11 ●カメラ:超広角約800万画素、標準約4800万画素、マクロ約200万画素 ●サイズ/質量:W75×H164×D8.7mm/約193g

CPU Snapdragon 765G
ストレージ 128GB
質量 約193g
ディスプレイ 約6.6インチ

 

<クロスレビュー!>

性能的には極上だが国内向け機能はやや不足

「この価格で5Gに対応しただけでなく、端末の処理能力やディスプレイの性能なども優れています。ただ、防水やおサイフケータイは非対応です」(まきはら)

 

世界的メーカーの実力が存分に発揮された買い得機

「世界シェア3位のシャオミとして国内キャリアでは初採用となる端末ですが、その完成度の高さは見事。コスパの高さでは他の追随を許しません」(有馬)

 

【Topic1】高価でも気になる「折りたたみスマホ」のいま!

大画面と持ち運びやすさを兼備したのが折りたたみスマホ。まだまだ高価な存在だが、日本にも特徴の異なる5G対応モデルが上陸している。

 

【No.1】

Galaxy

Galaxy Z Flip 5G

18万5835円

縦向きに折りたためてコンパクトに持ち歩ける5G対応スマホ。開くと約6.7インチのフルHD+ディスプレイが現れ、“普通のスマホ”と同様に扱える。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:超広角約1200万画素、広角約1200万画素 ●サイズ/質量:W73.6×H167.3×D7.2mm/約183g

CPU Snapdragon 865+
ストレージ 256GB
質量 約183g
ディスプレイ 約6.7インチ

 

【No.2】

Galaxy

Galaxy Z Fold2 5G

25万9980円

タブレット級に大きい約7.6インチの画面を横向きに折りたためる5G対応スマホ。背面にもディスプレイを備え、折りたたんだ状態でも操作可能だ。

SPEC ●OS:Android 10 ●カメラ:超広角約1200万画素、広角約1200万画素、望遠約1200万画素 ●サイズ/質量:W128×H159×D6.1mm/約282g

CPU  Snapdragon 865+
ストレージ 256GB
質量 約282g
ディスプレイ 約7.6インチ

 

【Topic2】急速充電に対応! USB Type-Cアダプターのすすめ

スマホの充電ケーブルは本格的にUSB Type-Cへ統一されつつある。急速充電が可能なUSB Type-C端子付きアダプターへ切り替えよう。

 

【No.1】

RAVPower

PD対応 90W 2ポートUSB-C×2 急速充電器

4844円

USB Type-Cポートが2口ついたアダプター。USBケーブルも付属する。出力90Wと余裕があるので、スマホだけでなくUSB PD対応のPCなども充電できる。

 

【No.2】

ANKER

PowerPort III 65W Pod

2990円

USB Type-Cポートは1口のみだが、筐体が小さいため、他のコンセントと干渉しにくく、場所をとらないことが最大の利点。PCの充電などにも活用できる。

 

【No.3】

ANKER

PowerPort I PD – 1 PD&4 PowerIQ

3499円

USB Type-Cポート1口に加えて、Type-Aポートも4口ついている。コンセントへの接続はコードを介するタイプのため、ほかの機器とも干渉しにくいのが◎。

フツーのTVが「スマートTV」になる感覚! 「Chromecast with Google TV」は7600円の価値あり

Googleの「Chromecast」が「Chromecast with Google TV」に進化しました。と聞いても、どういうことなのかがわからない人も多いことでしょう。筆者もその1人でした。

 

Chromecastは、スマホやタブレットなどで視聴できるコンテンツをテレビの大画面で楽しめるストリーミングデバイス。たとえば、スマホで見ているYouTubeの動画を、画面に表示されるアイコンをタッチするだけで、テレビ出力に切り替えることができます。初代モデルが日本で発売されたのは2014年ですから、すでに使っている人も多いことと思います。

 

11月25日に新たに発売されたChromecast with Google TVは、従来のChromecastの機能はそのままに、「Google TV」と「Googleアシスタント」が追加されたもの。価格は7600円(Netfixの6か月分のメンバーシップとセットで1万1200円)。Chromecastのどこが進化したのか? Gooole TVでは何が楽しめるのか? さっそく使ってみました。

↑進化した「Chromecast with Google TV」のリモコン

 

従来のChromecastと同じように設定可能

新たに発売されたChromecast with Google TVは、従来のChromecastとほぼ同じ手順で設定可能。ChromecastをテレビのHDMIポートに差し込んで、テレビの電源をオンにし、テレビ入力をChromecastが接続されているHDMIに切り替えます。続いて、スマホにインストールした「Google Home」アプリを起動。あとは、画面の案内に従って設定を進めるだけです。

↑Chromecast with Google TVの内容物一式。写真はSnow(白)だが、カラバリは、ほかにSunrise(淡いサーモンピンク)とSky(水色)から選べる

 

↑手のひらサイズの本体に付属のケーブルを挿して電源につなぐ

 

↑片方はテレビのHDMIポートに挿し込む。これでデバイスの準備は完了

 

筆者は従来のChromecastを使っていたので、それを新しいChromecastに差し替えました。すでに「Google Home」アプリは使っていたので、新しいデバイスとしてChromecast with Google TVを追加するだけで設定完了です。

↑すでに「Google Home」アプリを使っている場合は、「デバイスのセットアップ」→「新しいデバイス」で設定に進める。初めての場合は、「Google Home」アプリをインストールした後、テレビ画面に表示されるQRコードを読み取ると設定に進める。使用するサービスも選択可能

 

従来モデルとの大きな違いは、新しいChromecastはリモコンで操作できること。リモコンとテレビのペアリングが必要でしたが、テレビのメーカーを選んで、音量ボタンや電源ボタンが反応するパターンを選択するだけで、スムーズに設定できました。メーカーを選択する画面では、筆者が知らないメーカーの名前が多数表示されたので、おそらく世界中のテレビメーカーにもれなく対応していると思われます。

↑設定の最後に、テレビに表示されるガイドを見ながら、リモコンで音量を調整したり、電源をオン・オフしたりできることを確認する

 

リモコンの使い勝手は?

Chromecast with Google TVの「Google TV」は、簡単にいえばスマートテレビのプラットフォーム。新しいChromecastを取り付けたテレビの電源をオンにすると、Android TVのようなホーム画面が表示されます。映像コンテンツやアプリのメニュー画面で、アップルの「Apple TV」やAmazonの「Fire TV」と同じように使えるといってもいいでしょう。

↑Google TVのホーム画面。ユーザーの視聴・検索履歴などに基づいて、おすすめのコンテンツが優先表示される

 

リモコンにはナビゲーションキーがあり、それでテレビの画面に表示される項目を選択・決定できるほか、「YouTube」と「Neflix」は、それぞれワンタッチで起動できる専用ボタンがあります。さらに、「Googleアシスタント」ボタンを押すと、視聴したいコンテンツを声で検索することも可能。ちなみに、「OK Google」「ねぇ Google」などと話しかけて、ハンズフリーでGoogleアシスタントを起動することはできません。ボタンを押しているあいだのみ、リモコンのマイクが音声を聞き取る仕組みです。

↑リモコンはちょうど手のひらに収まるほどの大きさ。右側面に音量ボタンを備えている

 

↑動画の再生中もリモコンボタンを押せば、音声アシスタント機能を呼び出せます

 

ただし、Googleアシスタント搭載のスマートスピーカーやスマートディスプレイを持っている場合は、従来モデルと同じように声でChromecastを起動できます。筆者は新しいChromecastのデバイス名を「テレビ」にしていますが、スマートスピーカーに「ねぇ、Google テレビで○○のビデオを再生して」などと話して、テレビの電源を自動でオンにして、「YouTube」を起動することもできます。

 

その場合、従来のChromecastでは、ユーザーの音声コマンドを認識したあと、Chromecastが選んだコンテンツが自動で再生されましたが、新しいChromecastではテレビ画面に候補が表示されて、それをリモコンで選ぶ仕組みです。従来は、目的のコンテンツが再生されるまで、何度も話す必要がありましたが、その手間がなくなったといっていいでしょう。

 

もちろん、従来通り、スマホやタブレットからのキャスト操作も可能。Chromecast対応アプリでキャストのアイコンをタップするだけで、テレビ出力に切り替えることができます。

↑スマホの画面でコンテンツを選択してから、テレビにキャストすることも可能

 

4K/HDRの高画質にも対応

新しいChromecastの解像度は最大4K(60fps)で、HDRにも対応しています。動画形式はドルビービジョン、HDR10、HDR10+、音声形式はドルビーデジタル、ドルビーデジタルプラス、ドルビーアトモス(パススルー)に対応。しかし、残念ながら、筆者の家のテレビはフルHD(1920×1080)の庶民的なモデルなので、画質と音質の向上を確かめることはできませんでした。

 

なお、これまで使っていた第3世代のChromecastの解像度はフルHD(1920×1080)なので、筆者の環境では従来モデルで十分なはずなのですが、新しいChromecastのほうが「YouTube」視聴時の画質が安定しています。おそらく処理性能やWi-Fiの受信感度などが向上しているのではないかと思われます。

 

テレビ向けアプリも追加できる

Chromecast with Google TVは、主に映像コンテンツを楽しめる設計になっていますが、大画面で楽しみたいアプリを追加することも可能。OSは「Android TV OS」なので、Android TVで楽しめるアプリをダウンロードして追加できます。

 

追加できるアプリは、ゲームやカラオケ、フィットネスなど、バラエティに富んでいます。しかし、ゲームの中にはAndroid TV対応のゲームパッドが必要なものがあったり、日本向けのコンテンツが乏しかったり、有料の会員登録が必要だったりと、Google Playストアのように無料で楽しめるコンテンツが充実しているわけではありません。ですが、従来のChromecastとは違って、アプリで用途を広げられることも「with Google TV」の魅力といっていいでしょう。

↑Android TV向けのアプリをインストールすることも可能。ただし、日本のユーザーにはメリットが少ないアプリも多い

 

従来のChromecastを持っていても買う価値はあるのか?

Chromecast with Google TVの価格は7600円。販売が継続されるChromecast(第3世代)は5072円なので、“with Google TV” によって2500円ほど高くなります。

 

筆者が1週間ほど使った率直な感想としては、いま使っているChromecastをChromecast with Google TVに買い替えることで、自宅のフツーのテレビがスマートテレビに進化したように思えるので、2500円ほど高いものの乗り換える価値は十分あると思います。メディア向けの説明会で聞いたところ、Google TVの最大の利点は検索とレコメンド機能にあるとのこと。長く使うほどに、自分の嗜好に合ったコンテンツが続々と勧められて、Google TVを視聴する頻度も高くなるのだそうです。また、Google Nest Audioなどのスマートスピーカーを持っている場合は、グループを作って、同時に再生することもできます。

 

すでにアマゾンの「Fire TV Stick」やアップル「Apple TV」などのデバイスを持っている人なら、新たにChromecast with Google TVを購入するメリットは少ないかもしれませんが、まだテレビでネットストリーミングを試したことのない人には、ぜひ使ってみてほしい端末といえます。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

【ブラックフライデー2020情報】Google ストアで「Pixel」シリーズのスマホなど最新ガジェットがおトクに!

グーグルは、11月27日~30日、「Google ストア」にて、ブラックフライデーセールを行なうことを発表しています。

 

「Pixel」シリーズのスマートフォンでは、「Pixel 3a XL」が2万6660円引きの3万4500円に、「Pixel 4 XL(64GB)」が3万5000円引きの8万1600円になります。また、割引はされないものの、「Pixel 5」を購入すると7500円分のGoogle ストア クレジット、「Pixel 4a(5G)」を購入すると6000円分のGoogle ストア クレジットがそれぞれ特典としてもらえます。

 

スマートフォン以外では、「Nest Hub Max」が4250円引きの2万3800円、「Nest Hub」が2200円引きの7700円、「Nest Mini」が2000円引きの4050円、「Nest Wifi」が2970円引きの1万6830円となっています。

触ってみたら…廉価版という認識を改めました! 十分に安い「Google Pixel 4a」の必要十二分な「性能」

Googleが8月20日に最新スマートフォン「Google Pixel 4a」を発売します。発売中の「Google Pixel 4」の廉価版です。と聞くと、機能を削って安くした、さほど特徴がない端末をイメージしてしまうかもしれませんが、違うんです。機能や性能は本家とそんなに変わらず、されど安い。そんな、超お買い得のモデルなんです。

 

前モデルにあたる「Google Pixel 3a」も、本家を上回るほどの注目を集め、Googleいわく「近年で最も売れた製品の一つ」となったそうです。Pixel 4aも人気を集めること必至でしょう。

 

価格はPixel 4の半額以下。その理由はどこに?

まずは、Pixel 4とPixel 4aの違いをチェックしておきましょう。

 

Pixel 4 Pixel 4a
プロセッサ Snapdragon 855 Snapdragon 730G
メモリ 6GB 6GB
ストレージ 64GB/128GB 128GB
ディスプレイ 5.7インチ(2280×1080) 5.81インチ(2340×1080)
背面カメラ 16メガピクセル(F2.4)
+12.2メガピクセル(F1.7)
12.2メガピクセル(F1.7)
前面カメラ 8メガピクセル(F2.0) 8メガピクセル(F2.0)
バッテリー 2800mAh 3140mAh
ワイヤレス充電 ×
生体認証 顔認証 指紋認証
FeliCa
eSIM
Motion Sense ×

 

ディスプレイはPixel 4aのほうが若干大きいが、ほぼ同サイズ。プロセッサと外側カメラのスペックを抑えたことに加えて、ワイヤレス充電とジェスチャー機能「Motion Sense」を省いたことが、コストダウンにつながっていると言えるでしょう。

 

↑Pixel 4(右)よりもPixel 4aのほうが若干小さいが、画面は広い。価格はPixel 4が8万9980円(税込)〜で、Pixel 4aは半額以下の4万2900円(税込)

 

Pixel 4aを手にした印象は、とにかく軽いということ。Pixel 4の重さは162gですが、Pixel 4aはさらに軽い143g。ちなみに、4.7インチ画面のiPhone SE(第2世代)は148gなので、Pixel 4aの軽さは頭ひとつ抜きん出ている印象です。

 

↑Pixel 4aのサイズは144×69.4×8.2mm。片手で楽に持てて、画面のほとんどの場所に指が届く

 

Pixel 4は独立したイヤホンジャックを搭載せず、USBポートにイヤホンを挿せる仕様でした。しかし、Pixel 4aは上部にイヤホンジャック、下部にUSBポートを搭載しています。古い仕様ですが、充電しながらイヤホンも使えることは利点と捉えることもできます。

 

↑右側面に電源ボタンと音量ボタンを搭載

 

↑上部にイヤホンジャックを搭載

 

↑底部にUSB Type-Cポートを備える

 

↑左側面にSIMスロットを搭載。SIMは1枚しか挿せないが、eSIM(組み込み型SIM)を追加できる

 

背面パネルはポリカーボネート製。要するにプラスチック製で、お値段なりという印象。しかし、サラサラした手触りで、指紋が付きにくいにことは利点。カラバリが1色しかないのが、残念ですが、純正のファブリックケースが3色用意されているので、それで自分らしさをアピールするといいでしょう。

 

↑背面にはシングルカメラと指紋センサーを搭載。色はJust Blackのみ

 

↑別売のファブリックケースは5280円(税込)で、Basically Black(写真)、Static Gray、Blue Confettiの3色展開

 

シングルカメラだけど、画質は大丈夫?

Pixelシリーズは、カメラの性能でも高い評価を得ています。デュアルカメラを搭載したPixel 4は、画質の劣化が少ない超解像ズームや、星空も撮れる夜景モードなどが評価されています。

 

↑Pixel 4(左)はデュアルカメラだったが、Pixel 4a(右)はシングルカメラだ

 

Pixel 4aのアウトカメラは、最近ではレアなシングルカメラ。多くの機種が搭載している超広角カメラはありませんし、深度測定用のカメラも備えていません。ですが、Googleによると「Pixel 4とほぼ同等の性能を搭載している」とのこと。そこで、Pixel 4とPixel 4aで、同じ被写体・シチュエーションを撮り比べてみました。

 

↑Pixel 4で街の景色を撮影

 

↑Pixel 4aで撮影。色味に微妙に差が出たが、気になるほどの違いはない

 

↑Pixel 4の「夜景モード」で撮影

 

↑Pixel 4aでも、同じように明るい夜景を撮影できた

 

↑Pixel 4で料理を撮影

 

↑Pixel 4aでも、見栄えよく撮影できた

 

Pixel 4とPixel 4aの撮影画質に大きな差はなく、Pixel 4aはシングルカメラながら非常にキレイな画質で撮影できることを確認できました。写真全体の明るさと、コントラストを別々に調整できる「デュアル露出補正」も引き続き搭載されています。

↑撮影時に画面の右側に表示されるスライダーで明るさとコントラストを調整可能

 

背景をぼかせる「ポートレートモード」は、人物撮影でなくても使えます。Pixel 4aはシングルレンズなので、デジタル処理によってボケが作られますが、ピントを合わせた被写体が際立つように、かなり強目のボケが作られます。ポートレートモードで撮ると、背景をぼかした写真と、ぼかさない写真のどちらも保存されます。これはPixelならではの利点です。

 

↑「ポートレートモード」で撮ると、背景ボケある・なしの2枚の画像が保存される

 

超解像ズームは、Pixel 4は最大8倍で撮影できたが、Pixel 4aは最大7倍まで。倍率を高くすると、それなりに画質は荒くなるが、スマホの画面で見るには気にならない程度には補正されるようだ。

 

↑ズームを使わずに犬のオブジェを撮影

 

↑7倍ズームで撮影。オブジェの質感がはっきりわかる画質で撮影できた

 

8メガピクセルのインカメラは視野角84°と広めで、4倍までのデジタルズームも使うことができます。インカメラでも背景をぼかすことができる優秀な性能。“美顔補正” といった機能はなく、デフォルトで撮った時には、ありのままに写ってショックを受けましたが、メニューを開くと「顔写真加工」という機能があり、「スムーズ」に設定すると、肌のキメを多少整えてくれます。

 

↑自撮りの際は「顔写真加工」を「ナチュラル」または「スムーズ」に設定するのがおすすめ

 

特別な機能がないことがアドバンテージ

先にも述べましたが、Pixel 4aは、Pixel 4の目玉機能である「Motion Sense」に対応していません。「Soliレーダー」という高精度のセンサーによって、画面に触れずに音声をミュートしたり、再生楽曲をスキップさせたりできる機能ですが、なくても困らない機能とも言えます。Pixel 4aは、むしろ目立った独自機能がなく、潔いほどシンプルなことが特徴と言えるでしょう。

 

Google純正モデルなので、Googleアプリケーションとの相性が良いことも利点。進化を続ける「Googleアシスタント」は最新のバージョンが使えて、プリインストールされた「レコーダー」アプリでは、英語の自動書き起こしを利用できます。

 

↑英語の音声を録音する際に、同時にテキスト化して記録することが可能。再生時には再生位置が表示される。将来的には日本語にも対応する予定だ

 

CPUは、Snapdragon 730Gで、ミドルハイ向けのチップです。筆者がよく使うベンチマークアプリがPixel 4aにはインストールできなかったので、他のモデルと数値で比較することはできませんでしたが、より高性能なチップを搭載するPixel 4と比べても、使用感に大きな差は感じません。Snapdragon 730Gは、ゲームなどにも適したチップと聞いているので、ヘヴィユーザーでも心配しなくてよさそうです。

 

バッテリー容量はPixel 4よりも多い3140mAh。最近のスマホの中では、さほど多いとは言えない容量ですが、「自動調整バッテリー」機能によって、効率よく電池を使えることが特徴。筆者が実際に使った印象では、1日は持つが、長時間動画を見たり、ゲームをしたりするなら、モバイルバッテリーを持ち歩くべきかも……と感じました。

 

↑電池周りの機能は、Android標準のものだけ。Androidに最適化されている端末なので、「自動調整バッテリー」が有効に機能することを期待できる

 

日本向けモデルの仕様として、FeliCaを搭載していることも特筆すべきポイントでしょう。多くの人が使っている「おサイフケータイ」に加えて、登録が簡単な「Google Pay」も使えます。SIMフリーで、なおかつFeliCaも使いたい人には有力な選択肢となるでしょう。

 

↑おサイフケータイは「モバイルPASMO」にも対応。「Suica」や「nanaco」は、おサイフケータイでもGoogle Payでも使えるが、利用できる機能に差があるので注意が必要

 

これといった欠点は見当たらず、ほとんど褒めっぱなしのレビューになってしまいましたが、実際、非常に出来の良い端末です。Pixel 4の半額以下ですから、コスパも良いです。ですが、今年のSIMフリー市場は、「OPPO Reno3 A」やシャオミの「Redmi Note 9S」など、高性能で安いモデルが多いんですよね。持ちやすさを重視する人には「iPhone SE」もあります。購入を決める前に迷うことは避けられないでしょう。

 

【フォトギャラリーを見る】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSでは表示できません。

お値段半分で、カメラも性能も妥協なし! Google「Pixel 4a」はiPhone SE対抗の大本命!

鮮やかな写真を撮影できる優れたカメラ性能、端末を常に最新の状態に保つ最新のソフトウェア、洗練されたデザインでより求めやすい価格、これら全てを備えたGoogle Pixel 4aが登場します。Google ストアでの価格は 4万2900円(税込)。…きましたよiPhone SE対抗、いま注目の4万円台スマホの価格帯です!

 

↑Pixel 4aの価格は4万2900円(税込)

 

Pixel 4aの特徴は、まずPixel 4と同じ高性能カメラを採用していること。Pixel 4の半額以下で、デュアル露出補正機能付きHDR+、ポートレートモード、トップショット、天体写真の撮影が可能な夜景モード、動画手ブレ補正など、これまでの Pixelシリーズでおなじみのカメラ機能が使えてしまうのです!

 

 

ボディは、5.8インチ OLED ディスプレイを搭載。マットブラックの筐体は手に馴染みやすく、Pixelユーザーに好評だったミントカラーの電源ボタンを採用しています。色は、Just Blackの一色展開です。また、パンチホールディスプレイを生かした「楽しい」壁紙も提供します。

 

↑主張しすぎないシックなデザイン

 

その他のスペック面では、Qualcomm Snapdragon 730G、オンデバイス セキュリティ用のTitan Mセキュリティチップ、6GB RAM、128GBストレージ、3140mAhの1日中使える大容量のバッテリーを搭載。チップセットでこそPixel 4に劣っていても、その他の点ではPixel 4と同等かそれ以上の質を保っています。

 

また、昨年登場した新しいGoogleアシスタントを活用することで、アプリ間のマルチタスク処理や写真の検索、メッセージの送信などをすばやくこなせるのも特徴。事前に登録した緊急連絡先に通知を一斉送信できる「緊急事態の共有」などの機能も便利です。

 

8月14日よりGoogleストアで予約受付スタート、20日より発売開始です。今年の大本命となる一台をぜひ手に入れてください。

【使い込みレビュー】3階一戸建てで検証! Google Wifi3台セットの実力は?

去る4月、Googleから新しいハードウエアが登場しました。「Google Wifi」は家庭内などでWI-Fi環境を作り出せる無線機能付きルーターです。固定回線に接続することで、WI-Fi経由でインターネット接続が可能になります。実売価格は1万6200円/4万2120円(1機/3機セット)。製品の概要については以下の記事も参考にしてみてください。

 

【関連記事】

極めてストレスフリーなネット環境をもたらす「Google Wifi」、プロは優秀なアプリ管理も注目!

 

↑GoogleブランドのWi-Fiルーター。設定にはスマホが必須。通信速度は5GHzで最大867Mbps、2.4GHzでは最大300Mbps。暗号化技術としてWPA2-PSKを採用しており、512MBメモリと4GBのストレージを内蔵している。本体サイズは直径106.12mm、高さ68.75mm、重さは約340g

 

Google Wifiの特徴は複数の本体を利用することで、家庭内のどこからでも安定的にWi-Fi接続ができるようになる「メッシュネットワーク」を構築できることです。例えば一戸建てで、1階にWi-Fiのアクセスポイントを設置している場合、2階や3階などの、離れた部屋からは接続できなかったり、速度が低下したりしていました。しかし、Google Wifiでは複数の本体を宅内の様々な場所に置くことで自動的に最も安定的に通信できる本体を選んで通信します。

 

このため、本体を各階に設置しておけば、スマートフォンを持って1階から3階に移動しても、何か操作することなく、自動的に切り替えて通信を続けることができるのです。

 

↑最大の特徴であるメッシュネットワークを使うためには3台セットがおすすめ。この3台で、大規模な住宅でも対応できるとしている。ただし、それでも足りない場合、メッシュネットワークには最大32台まで接続できる

 

3台の端末が相互に接続して自動切り替え

さらに一般的なWi-Fiルーターでは2.4GHzと5.0GHzの2つの周波数が利用されていて、接続する機器によって接続するSSIDを選ぶ必要があります。ちなみに、PCやスマホなどはより高速な5GHzが使えますが、IoT機器などは2.4GHzのみ対応であることが多いです。

 

しかし、Google Wifiでは「ネットワークアシスト」機能を搭載、2.4GHzと5.0GHzを意識することなく自動的に選んで接続します。さらにWi-Fiの電波は複数のチャンネルを選択できますが、これも自動選択が可能。近いエリアにあるアクセスポイントが使っていない、空いているチャンネルを選んで通信してくれるのです。特にこちらが選択することなく、いつでも快適なネットワーク環境を保てるわけです。

 

設定はスマートフォンから

では早速設定してみましょう。利用するには最初にスマートフォンに「GoogleWifi」アプリをインストールします。これはAndroid用だけでなく、iOS用も用意されています。あとはスマートフォンのBluetooth機能をオンにしておくだけ。アプリの指示に従って進めて行くだけ。プロバイダーの接続設定やWi-Fiの名称やパスワードは入力する必要がありますが、それらも全てスマートフォン上でできるのでスムーズです。

 

↑「Google Wifi」アプリを起動してセットアップを開始

 

↑固定回線のログイン情報などを入力する

 

↑スマホとの接続には本体背面のQRコードを利用する

 

スマートフォンとGoogle Wifi本体はBluetoothで接続したあと、背面にあるQRコードを撮影するだけで、自動的に認識できる仕組み。アプリ上で入力した各種設定が本体側に転送されて自動的に設定できます。

 

↑設定が進んだところ。スマホで入力した設定が本体に転送される仕組み

 

1台目の設定が完了すると、アプリから追加機器設定をするか確認が表示されます。ここで残りの台数を選択すると、メッシュネットワークの設定が行われます。2台目以降は、スマートフォンとの接続ができると、あとは自動的に設定できます。

 

↑2階のダイニングにメッシュ用の本体を1台設置

 

↑3階の階段上にも1台設置。Wi-Fiが届いている場所に置く必要がある

 

3階建ての筆者宅ではインターネット回線のある一階にメインのWifiポイントを設置し、2階と3階にメッシュポイントを配置した。設定が終わると自動的にネットワーク接続のテストなどが行われ、必要に応じてファームウェアのアップデートなども適用されます。それらが完了したら接続は終了。これまでは電波が弱く、Wi-Fiの利用が厳しかったかった3階でもメッシュネットワークの効果により通信速度がしっかり出ていました。

 

↑2台目、3台目で設定が終わるとネットワークの構築は完了

 

さらにこれまでは一階にWi-Fiルーターを設置していたものの、2階では電波の届きが悪かったので、別のWi-Fiアクセスポイントを設置していました。このため、2階に上がったときは、自分でアクセスポイントを切り替える必要がありましたが、Google Wifiならアクセスポイントを意識することなく、自動的に切り替えてくれます。これは非常に便利でした。

 

また、端末がある場所を狙って電波を送るTXビームフォーミング機能も搭載しているため、より安定して通信できます。

 

↑アプリのテスト機能で通信速度や接続性が確認できる

 

↑これまでほとんど繋がらなかった3階でも100Mbpsを超える通信速度が出た

Google Wifiは機能が充実しているのも魅力です。例えば、ゲストWi-Fi機能を用意。様々な機器が繋がっている、自宅のWi-Fiとは別のSSIDを来客に伝えられるため、セキュリティやプライバシーを気にすることなく、Wi-Fiを提供できます。

 

↑不特定多数に提供できるゲスト用のSSIDを別途用意できる

 

また、子どものインターネット接続を制限できる「ファミリーWi-Fi」機能を搭載。深夜のインターネット接続などを時間で禁止したり、子どもに見せたくないサイトなどをブロックすることができます。さらにアプリの詳細設定からはポート転送などの、より高度な設定も可能です。

 

↑就寝時間に元付いた利用可能時間の設定やアダルトコンテンツなどを制御できる

 

↑よりきめ細かい設定もスマホから行える

 

Google WifiはWi-Fiルーターとしては決して安くありませんが、メッシュネットワークやスマートフォンアプリから各種設定ができる点などは非常に便利だと感じました。特に1台のWi-Fiルーターではなかなか全部屋をフォローできない一戸建てでは、メッシュネットワークが有効です。各階に設置することで、家の中を自由に動き回ってもWi-Fiを切り替える必要がありません。子どものネット利用にも気遣った機能性など、Google WifiはWi-Fiやネット、スマホなどに詳しくない家族でも安心して使えそうな一品です。

「見放題サービス」の強い見方、STB(セットトップボックス) は何を基準に選んだらよい?【5機種徹底比較】

ネットのコンテンツをテレビで視聴可能にするセットトップボックス(STB)を使えば、配信コンテンツに非対応の少し古いテレビでも、NetflixやHuluなどの「見放題サービス」を楽しめます。ここでは、手持ちのテレビをまだまだ使いたい人にオススメの注目の新製品&定番製品を評価しました。

●各アプリの起動時間は、時間帯を変えて同一環境で複数回測定した平均を掲載しています。また、対応サービスのアイコンは、それぞれ下記を表しています。このほかのアイコンについては後半をご覧ください。

 

まずは代表的「定額見放題サービス」の内容と価格を紹介

定額で映像作品を楽しめる見放題サービスは種類が多く、それぞれ強みや得意ジャンルに違いがあります。まずは各サービスの料金と特徴を簡単に紹介しましょう。

Netflix 702円/月〜

オリジナル作品が充実。「ナルコス」「フラーハウス」などの人気作を楽しめます。

Hulu 1007円/月

国内外約5万コンテンツ以上を配信。日テレ系の番組に強く、人気バラエティも多数配信しています。

dTV 540円/月

映画やドラマのほかライブなどの音楽コンテンツも充実。約12万作品を配信しています。

DAZN 1890円/月(ドコモユーザー対象の「DAZN for docomo」は1058円/月)

スポーツ専門チャンネル。Jリーグやプロ野球など年間7500以上の主要スポーツが見放題です。

Amazon Prime Video 400円/月(Amazonプライム会員の費用)

日本オリジナルのバラエティ作品や人気映画など数千本以上をプライム会員に独占配信しています。

dTVチャンネル 1382円/月(ドコモユーザーは842円/月。dTVとセットで利用する場合は、ドコモユーザーは1058円/月、それ以外は1598円/月)

エンタメ、キッズなど様々なジャンル計30以上の専門チャンネルが見放題になります。

dアニメストア 432円/月

アニメ専門の見放題サービス。過去の名作から放送中のアニメまで幅広く配信されています。

U-NEXT 2149円/月

映画・ドラマ・アニメなど11万本以上が楽しめて、70誌以上の雑誌も読み放題です。

 

【STBの選び方】リモコンに求める機能が重要

STBを選ぶときのポイントとして重要なのが、リモコンの機能。よく使う機能だけに対応したシンプルなものから、テレビの操作にも対応した多機能タイプまで、各製品の個性が出ているので、リモコンでどこまで操作したいかに合わせて選ぶという手もあります。

 

ストレージは、ゲームのようなサイズの大きいアプリを使いたい場合には容量の大きなものを選ぶ必要がありますが、動画配信サービスの利用がメインならそれほど気にする必要はないでしょう。

 

【その1】ルーターとしても使えるスティック型STB

CCC AIR

Air Stick 4K

1万584円

小型の本体をHDMI端子に接続して使用するスティック型STB。Chromecast機能に対応しているので、対応スマホアプリの画面をテレビにミラーリングすることもできます。4Kおよび4K HDRにも対応し、有線LAN接続時はルーターとしても利用可能。【4K:対応】【有線LAN:対応】【音声対応リモコン】【ストレージ :16GB】【GoogleHome】

 

↑HDMI端子に本体を直接差し込めない場合やテレビ裏面のスペースが狭い場合は、付属の延長ケーブルを使います

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

U-NEXTなどは対応アプリがなく、スマホからミラーリングが必要です。他に「TSUTAYA movie powered by U-NEXT」にも対応。

※1:アプリには非対応ですが、ChromecastもしくはAndroid TVのミラーリング機能を使ってスマホから表示可能です

 

【使い勝手】★×3

Netflix起動まで「約1.1秒」/Hulu起動まで「約3.4秒」/dTV起動まで「約2.0秒」

アプリによっては起動に時間がかかりました。ホーム画面はアプリアイコンがシンプルに並ぶ構成で、初めてでも使いやすいです。

 

【リモコン】★×3

コンパクトなリモコンから音声検索もできる

子どもでも持ちやすいコンパクトサイズの音声対応リモコンは、コンテンツ選択や再生などの基本操作が可能。音量調整はできないのが残念です。

 

【こんなこともできる!】有線LAN接続時はルーターにもなる

ネットへの接続は有線LANでも可能。有線接続時は本体をWi-Fiルーターとして利用することもでき、同時に8台の機器を接続できます。帯域は、2.4GHzおよび5GHzに対応しています。

↑LANポートは、本体に給電するためのACアダプター部分に搭載されています

 

 

【その2】テレビの操作も可能な多機能リモコンが便利

NTTドコモ

ドコモテレビターミナル

1万6848円

本体は据え置き型。ドコモの各動画サービスやGoogle Playストアでダウンロードしたゲームを楽しめます。4Kのほか4K HDR、Dolby Visionにも対応。Android TV搭載で、対応アプリがない動画サービスもスマホのミラーリング機能を使って視聴可能です。【4K:対応】【有線LAN:対応】【音声対応リモコン】【ストレージ 16GB】【GoogleHome】

 

↑人気の専門チャンネルや独自番組を提供する「dTVチャンネル」にも対応します

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

テレビアプリのないものは、スマホのミラーリング機能を使って表示可能。「ひかりTV for docomo」(※2)も間もなくスタート予定です。

※1:アプリには非対応ですが、ChromecastもしくはAndroid TVのミラーリング機能を使ってスマホから表示可能です ※2:2018年春サービス開始予定

 

【使い勝手】★×4

Netflix起動まで 「約2.0秒」/Hulu起動まで「 約2.4秒」/dTV起動まで 「約0.9秒」

NetflixはスマホのGoogle Homeアプリを利用したミラーリングで表示する必要があり、少々不便。複数のdアカウントを切り替えて使える点が便利です。

 

【リモコン】★×5

テレビの操作も可能で日本語表示が見やすい

各ボタンの説明が日本語でわかりやすいです。音声検索やコンテンツの再生/停止などの操作が可能なほか、通常のテレビリモコンとしての機能も備えます。

 

【こんなこともできる!】使い方をテレビ上で確認できる「eトリセツ」が便利

取扱説明書をテレビ画面上で閲覧できる「eトリセツ」アプリを搭載。紙の説明書やWebサイトを見なくても、テレビの設定方法や使い方をすぐに確認できるので便利です。

↑画面左側に目次が表示されるので、必要なページをすぐに見つけられます

 

 

【その3】プライム会員サービスとの連携が充実

Amazon

Fire TV

8980円

4Kおよび4K HDRに対応。Amazon Prime Musicやプライムフォトなど、プライム会員向けサービスとの連携が充実しているので、特典をたっぷり活用したい人にはうれしい。Amazon Echoからの音声操作は、日本語未対応となっている(2018年3月現在)。【4K対応】 【音声対応リモコン】【ストレージ :8GB】※3

※3:別売のイーサネットアダプタを使えば有線LANにも対応可能

 

【対応動画アプリ充実度】★×5

主要な見放題サービスにはおおむね対応。YouTubeアプリは利用できませんが、Firefoxなどのブラウザからアクセスすれば視聴可能です。※4:ブラウザでの視聴に対応

 

【使い勝手】★×4

Netflix起動まで 「約1.1秒」/Hulu起動まで 「約3.4秒」/dTV起動まで「約1.0秒」

アプリによっては起動に少し時間が必要。ホーム画面にはPrime Videoの「次に観る」などが表示されており、別サービスをメインで使うなら少々うるさく感じるかもしれません。

 

【リモコン】★×4

使いやすいボタン配置の音声対応リモコン

リモコンからの音声検索に対応。ボタンの配置やストロークが程よく、今回試したなかで最も使い勝手が良く感じました。音量調整に対応していない点が惜しいです。

 

【こんなこともできる!】

プライム会員ならクラウド上の写真も閲覧できる

Amazonプライム会員向けフォトストレージ「プライムフォト」の写真を表示したり、スライドショーを楽しんだりできます。また、FirefoxやFire向けプラウザ「silk」を使ってWebの閲覧も可能です。

↑プライムフォトは容量無制限で写真を保存できるプライム会員向けサービスです

 

【その4】Siri搭載リモコンで様々な操作ができる

Apple

Apple TV 4K

2万1384円(32GB)、2万3544円(64GB)

据え置き型で4Kおよび4K HDRに対応。各動画アプリはApple TV用のApp Storeから入手する。リモコンの音声認識機能にはSiriが使われており、コンテンツの検索以外にも様々な操作を音声で行えます。【4K対応】【有線LAN対応】【音声対応リモコン】【ストレージ :32/64GB】

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

バンダイチャンネルやauのビデオパスも対応。テレビアプリのないサービスはAir Playで表示するため、iOS端末かMacが必要です。※5:アプリは非対応ですが、AirPlayを使った表示には対応。AndroidおよびWindowsデバイスからの表示は非対応

 

【使い勝手】★×5

Netflix起動まで「約0.9秒」/Hulu起動まで「約0.9秒」/dTV起動まで「約0.9秒」

いずれのアプリもすばやく起動するので、ストレスなく使えます。音声操作では、再生中の映画の情報を尋ねたり、字幕を切り替えたりもできます。

 

【リモコン】★×5

タッチパッド搭載の手のひらサイズリモコン

コンテンツの選択などをリモコン上部のタッチパッドから行えて快適。音声認識のSiriも優秀。iPhoneをリモコン代わりに使えるアプリも用意されています。

 

【こんなこともできる!】AirPlayでiOSの画面をテレビに表示

iOSが標準対応するミラーリング機能の「AirPlay」を使えばiPhoneなどの画面をテレビに表示することも可能です。また、「写真」アプリでは、iCloudフォトライブラリの写真を閲覧できます。

↑iPhoneやiPad、MacのAirPlayアイコンから、ミラーリングを開始できます

 

【その5】スマホからのシンプルな操作で手軽に使える

Google

Chromecast

4980円

手のひらサイズの本体をテレビのHDMI端子に接続して使います。専用のホーム画面などはなく、スマホからの操作でChromecast対応アプリの画面をテレビに表示して視聴する方式。4K対応の上位モデルChromecast Ultra(9720円)も用意されています。【GoogleHome】

画像提供:Google

 

【対応動画アプリ充実度】★×4

スマホからの表示に対応(※6)

他と違ってアプリを使用せず、スマホ側のアプリ画面をテレビにミラーリングして視聴します。利用できるサービスは多いです。※6:スマホのアプリ画面をミラーリングして視聴する方式。ミラーリングには、アイコンで表示したもののうちPrime Video以外のサービスが対応しています

 

使い勝手:★×3

Netflix起動まで「約2.0秒」/Hulu起動まで 「約2.0秒」/dTV起動まで「約2.0秒」

表示には各アプリから2回のタップが必要になり、一手間かかる印象。タップ後は瞬時に表示されます。使い慣れたスマホアプリで操作できる点は便利。

 

リモコン:-

リモコンは同梱されずスマホで全操作を行う

専用のリモコンはなく、スマホに「Google Home」アプリをインストールして、リモコンとして使用します。再生などはアプリをそのまま操作すれば問題ありません。iOS、Androidともに対応。

 

【こんなこともできる!】Chromeブラウザからネット閲覧もできる

PC版のChromeブラウザからは、画面をテレビに映すことができるので、大画面でネットを楽しみたいときに役立ちます。Chromeブラウザなら、WindowsでもMacでも利用可能。

↑ブラウザ画面をテレビに映すには、Chromeのメニューで「キャスト」をクリック

 

 

【おまけ】PS4をSTBとして使うこともできる!

SIE

PlayStation 4

実売価格3万2378円

PlayStation 4は、STBとしても使うことができます。主要見放題サービスに対応し、上位モデルのPlayStation 4 Proと4K対応テレビを組み合わせれば、一部サービスで4K画質での視聴も可能。

 

【対応動画アプリ】

 

 

↑無料動画サービスはYouTubeに対応。PS向けサービスの「PS Video」から映画をレンタルすることも可能です

運転中に消し忘れた自宅のエアコンをオフに――「AI音声アシスト」で訪れるクルマの“現実的な”未来

世界最大のIT家電ショーとして知られる「CES(セス)2018」が1月初旬、米国ラスベガスで開催された。近年は家電だけにとどまらず、電動化や自動運転といった最先端の自動車技術を披露する場としても世界的に注目を集めている。そんな「CES2018」で見た自動車の最新テクノロジーを追った。

↑4日間の開催で約20万人が集まる世界最大級のIT家電ショー「CES(セス)」。今年はCESが積み上げてきた51年の歴史の中で過去最大の開催規模となったという↑4日間の開催で約20万人が集まる世界最大級のIT家電ショー「CES(セス)」。今年はCESが積み上げてきた51年の歴史で過去最大の開催規模となったという

 

AI音声アシストがついに車載に

これまでCESに出展されてきた自動車の最先端分野は「自動運転」だった。数年前まで各社はこぞって自動運転に向けた可能性を訴え、そのコンセプトを競い合うフィーバーぶりだったのだ。しかし、一昨年あたりからその熱も冷め、より現実的な路線へと転換し始めた。たとえば、オートパーキングやラストワンマイルの機材、さらにはドライバーに対する様々なアシスト技術といった、より足元の先進技術を充実させる方向へと切り替わったのだ。そんななかで、CES2018で目立った出展が「AI音声アシスト」である。

 

クルマにとって最も使いやすいインターフェースは、これまでにも様々なアプローチが試みられてきた。ディスプレイのタッチパネルや、視線によるコマンド選択もそれらのひとつ。しかし、いずれも画面を視認しなければ操作はできないという問題を抱えていた。一方で、インターフェイスとしての優秀性を理解しながらも、その認識率が課題となって普及してこなかったのが音声認識だ。しかし、その問題はネット接続したクラウドでの処理によって解決の糸口が見えてきた。その最先端に位置するのが「AI音声アシスト」なのだ。

↑話題の中心はAI音声アシスタント。アマゾンのエコーを迎え撃つグーグルは「Google Assistant」専用ブースを用意し、Google Homeが当たるイベントも展開された↑話題の中心はAI音声アシスタント。AmazonのEchoを迎え撃つGoogleは「Google Assistant」専用ブースを用意し、Google Homeが当たるイベントも展開された

 

その急先鋒となっているのがGoogleやAmazon、Appleが提供しているAI音声アシストサービスだ。GoogleやAmazonのスマートスピーカーは、日本にも上陸したことで広く認知されているが、ここアメリカでは近年にない大ヒットを遂げているという。その理由は家庭にある家電をスマートスピーカー経由でコントロールできるから。たとえば照明器具やコンセント、エアコンのON/OFF、テレビの観たいチャンネルが音声操作によって即座に実行される。これらはスマートフォンと接続して外部からでもコントロールでき、それは鍵の解錠/施錠にまで及ぶ。つまり、「便利だから」スマートスピーカーは普及しているわけだ。

↑先行発売した「amazon echo」。音声での商品注文にも対応するなど、多彩な機能が高い支持を得る要因となっている↑先行発売した「Amazon echo」。音声での商品注文にも対応するなど、多彩な機能が高い支持を得る要因となっている

 

↑AI音声アシストで勢いを増している「Google Home」。Android端末との高い親和性が最大のポイントとなっている↑AI音声アシストで勢いを増している「Google Home」。Android端末との高い親和性が最大のポイントとなっている

 

そして、CES2018ではその便利さが自動車の中にまで入り込み始めた。会場では各社がこぞって車内からコントロールするデモを展開しており、車内に乗り込んでそれを体験する姿があちこちで見ることができた。便利な機能だからそれが家だけでなくクルマでも使いたいと思うのは自然な姿。そんな単純明快な理由が車載でのAI音声アシスタント利用を推し進めているのだ。

 

運転しながら自宅の家電を声で操作

そのなかで注目だったのが、音声認識のソフトウェア開発を行っているニュアンス社(アメリカ)だ。同社はPCで使う音声認識ソフト「ドラゴン・スピーチ」を開発したことでも知られ、いまや世界中の大手自動車メーカーが同社の音声認識ソフトを使う、まさにこの分野でのトップメーカーでもある。同社はCES2018開催に合わせ、ラスベガス市内のホテルに特設会場を用意。ここで最先端のAI音声アシストを披露して見せた。

↑ニュアンス社は別ホテルで専用会場を用意。そこではAI音声アシスタントを使って遠隔操作する「Dragon Drive」のデモが披露された↑ニュアンス社は別ホテルで専用会場を用意。そこではAI音声アシスタントを使って遠隔操作する「Dragon Drive」のデモが披露された

 

なかでも注目だったのが、車内のドライバーの声を認識し、サーバーを介して自宅のスマートスピーカーをコントロールする技術だ。車内からコマンドを発するだけで「Amazon Alexa」や「Google Home」につながり、しかも複数のAI音声アシスタントを使い分けられる。そのため、運転中にアップルの「Siri」を使うスマートフォンに話しかけると、そのコマンドによって家にある様々なスマートスピーカーのコントロールを可能とする。もちろん、これもまた家のエアコンや照明のON/OFFを行い、鍵の施錠/解錠まで行える。つまり、ニュアンス社のシステムが多彩な音声アシストに対応するインターフェイスとしての役割を果たすわけだ。

↑外部からAI音声アシストを使い、家のエアコンや照明のON/OFFを行い、鍵の施錠/解錠まで実行。その端末は異なる音声アシストでも構わない↑外部からAI音声アシストを使い、家のエアコンや照明のON/OFFを行い、鍵の施錠/解錠まで実行。その端末は異なる音声アシストでも構わない

 

こうしたAI音声アシストをさっそく採用する自動車メーカーも現れている。トヨタは「CES 2018」に出展された「TOYOTA Concept-愛i」のオートモーティブアシスタントにニュアンス社の音声技術「Dragon Drive」を採用。Concept-愛i向けにカスタマイズしており、トヨタの感情推定エンジンとも連携するのだという。一方、ケンウッドは三菱自動車のエクリプスクロスに採用されたディスプレイオーディオを出展。会場内にはエクリプスクロスの実車を展示してグーグルアシスタントを使ったデモを行った。このディスプレイオーディオは、北米だけでなくグローバルでの展開になるそうで、日本で発売されるエクリプスクロスも同仕様になる予定だという。

↑三菱自動車の最新モデル「エクリプスクロス」に搭載されたディスプレイオーディオ。ケンウッドによるOEMで、CarPlayやAndroidAutoに対応する↑三菱自動車の最新モデル「エクリプスクロス」に搭載されたディスプレイオーディオ。ケンウッドによるOEMで、CarPlayやAndroidAutoに対応する

 

 

パナソニックはAmazonと共同開発した車載システムを公開した。最大のポイントはAlexaをオンラインだけでなく、オフラインでも使えるようにし、車内のエアコン調節や窓の開け閉め、音楽再生、道案内などができる新しい仕組みを取り入れたことだ。しかも驚いたことにパナソニックはこれをGoogleアシスタントでも同様な対応をして見せた。

 

 

また、世界有数の自動車部品サプライヤーであるコンチネンタル(ドイツ)もAmazon Alexaと連動した車載向けAI音声アシスタントを披露し、その使い勝手の良さを強調した。

↑世界有数の自動車部品サプライヤーコンチネンタル(ドイツ)が披露したAmazon Alexaと連動する車載向けAI音声アシスタント↑世界有数の自動車部品サプライヤーコンチネンタル(ドイツ)が披露したAmazon Alexaと連動する車載向けAI音声アシスタント

 

また、車載オーディオのOEMで知られるBoseが披露したのは、オーディオが大音量で鳴り響く車内でもドライバーの声だけを抽出できる技術「ClearVoice(クリアボイス)」。これはオーディオだけでなく、窓を開けた状態だったり、オープンカーでも効果があるという。音声アシストが普及すればするほどこうした技術の後押しは重要となっていく。究極のインターフェイスとして長いこと日の目を見てこなかった車載での音声認識がようやく花開き始めた。CES20108はそんな時代の変化を読み取ることができたショーとなったのだ。

↑Boseが公開した「ClearVoice」は、大音量の音楽を再生中でもドライバーの声を抽出できる新技術で、風切り音などにも対応できる↑Boseが公開した「ClearVoice」は、大音量の音楽を再生中でもドライバーの声を抽出できる新技術で、風切り音などにも対応できる

 

 

なぜ売れた? 「スマスピ」と「格安4K」ヒットの背景を専門家がバッチリ解説

様々なAV機器が登場した2017年。とくに、各種家電のハブとしても大きな可能性を秘めたスマートスピーカーの国内販売が開始され、話題になりました。また、ドン・キホーテは4KテレビやノートPCの常識を覆す低価格品をリリース。ここでは、この2つのトレンドを紹介するとともに、背景を専門家が解説。2017年あんまりAV機器に縁がなかったという人も、この記事を読めば2018年のトレンドにも追いつけるはず!

 

【私が教えます!】

20180110_bln1_01

AV評論家

藤原陽祐さん

新聞記者から専門誌の編集を経て独立。製品レビューやAV専門誌での評論活動などを行っています。

 

 

音声認識技術の向上でスマートスピーカーが話題に

2017年に新たに登場し、一挙に注目が高まったAV機器といえばスマートスピーカーが挙げられます。その背景についてAV評論家の藤原陽祐さんはこう語ります。

 

「技術の向上によって話し言葉による操作がスムーズになった点がまず大きいでしょう。さらに成長中の音楽配信サービスもより活用しやすくなり、ユーザーの好みやシーンにマッチした音楽を快適に楽しめるようになりました」

 

スマートスピーカーは2017年12月時点で3つのプラットフォームが国内販売されていますが、その選び方を藤原さんに聞きました。

 

「アマゾンプライム会員なら音楽配信のPrime MUSICが使えるAmazon Echo、LINEのヘビーユーザーならClova WAVEがおすすめ。複数のユーザーで使うなら最大6人のアカウントを登録できるGoogle Homeがベストです」

 

【スマートスピーカーのココが空前絶後のヒット!】

価格が手ごろで話題性も高いことからから脚光を浴びました。今後スマートスピーカーを介して連携する家電が普及すれば、照明やエアコンやテレビなどの操作を音声だけで行えるようになります。

 

スマートスピーカーって何?

AIアシスタントを搭載したスピーカーのこと。音声認識機能を持ち、端末に向かって操作内容を話しかけることで、ニュースや天気予報の読み上げ、音楽の再生、連携する家電の操作などを行えます。

20180110_bln1_02↑リビングなどに置いて、やりたいことを話しかけるだけで操作できる手軽さも魅力です

 

20180110_bln1_03

Google

Google Home

実売価格1万5120円

Googleアシスタントを搭載し、Googleカレンダーでのタスク管理やGoogle Play Music上の音楽再生が可能。スピーカー部分の素材やカラーを変えることのできるオプションを用意しています。

 

20180110_bln1_04↑音楽再生はGoogle Play Musicのほか、ストリーミング配信サービスのSpotifyも利用できます

 

20180110_bln1_06

Amazon.co.jp

Amazon Echo

1万1980円

クラウドベースの音声サービスに対応。Amazon Musicの曲を再生したり、対応端末の操作などが可能なスキルと呼ばれる機能を追加したりできます。本体カラーは3色から選択可能で、別売りの交換用カバーも用意。

20180110_bln1_07↑コンパクトサイズのEcho Dot(写真・5980円)のほか、上位機種のEcho Plus(1万7980円)も揃います

 

20180110_bln1_05

LINE

Clova WAVE

1万4000円※

AIアシスタント「Clova」を搭載。登録した相手に音声でLINEメッセージを送信したり、受信メッセージを読み上げたりできる点が最大の特徴。ストリーミング音楽再生はLINE MUSICに対応しています。

 

※:2018年1月31日までは、キャンペーン商品として「Clova WAVE + LINE MUSIC セット」を1万2800円で販売中。Clova WAVE(本体価格1万4000円)と「LINE MUSIC」(月額960円)12か月分がセットになっています

 

20180110_bln1_08↑バッテリーを搭載しているので、電源に接続していない状態でも利用可能です

 

初回出荷分が1週間で完売した格安4Kテレビの第2

「ドン・キホーテ 4Kテレビ」

6月発売の初代製品が5万円台で買える4Kテレビとしてブレイク、10月には第2弾も発売されました。追随して低価格4Kテレビを発売するメーカーも現れており、市場を牽引しました。

 

【ドンキ4Kテレビの「ココ」が空前絶後のヒット!】

なんといっても圧倒的な安さが魅力。画質や細かい機能などスペックにはそれほどこだわらず、低予算で話題の4Kテレビを手に入れたいという層の心をしっかりとつかんでヒットしました。

 

【価格革命を起こした初代】

6月発売の初代製品が4Kテレビの常識を変えた

6月発売の初代ドンキ4Kテレビは、初回出荷分の3000台が1週間で完売。追加生産分も即完売して話題に。国産メーカーの50型は10~20万円台が中心だった4Kテレビ市場に革命を起こしました。

20180110_bln1_11↑初代には東芝製のメインボードが使用され、「ジェネリックレグザ」とも言われました

 

20180110_bln1_12

ドン・キホーテ

LE-5060TS4K-BK

5万9184円

6月に発売された50型4Kテレビの後継機。前機種から大きなスペックの変更はないものの、輝度が300カンデラから350カンデラに改良されたことで、より明るい環境でもクッキリと映像を楽しめるようになりました。

 

20180110_bln1_14↑幅はスタンド部を除いて約6.6cm。国産メーカーの4Kテレビと変わらない薄さで、リビングに置いたときもすっきり見えます

 

【プロはこう見た】

初代モデルがヒットした要因は、価格の安さと話題性の高さ。今後は、デザイン性や使いやすさなど、安さにプラスしたメリットがある製品も期待したいですね。(藤原さん)

 

他のメーカーも格安4Kテレビに続々参入

ドンキに追随するメーカーも増えています。ゲオはグリーンハウス製の50型4Kテレビを発売中。全国のゲオショップ約50店舗などで購入できます。

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グリーンハウス

GH-TV50A-BK

5万3784円

 

【モバイルPCも最強コスパ!】

PCでもドンキの価格破壊が話題に

ドンキ家電の価格破壊はテレビだけではありません。これまでの常識を覆すような格安のモバイルPCも話題となりました。

 

人気の2 in1タブレットが約2万円で手に入る

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ジブン専用PC&タブレット

2万1384円

0.1型Windowsタブレットと着脱式キーボードのセット。Officeモバイルを搭載しているので資料作成などにも活用しやすい。質量はキーボードを装着した状態で1180g。バッテリー駆動時間は約6.1時間となっています。

 

ついにノートPCにも格安アイテムが登場

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MUGAストイックPC

2万1384円

14.1インチのWindows 10ノート。機能を絞り込み低価格を実現する一方でディスプレイにはこだわり、フルHD表示に対応した高精細IPSパネルを搭載しています。メモリは2GBと少なめ。ネットや動画を気軽に楽しみたいライトユーザーにおすすめです。質量約1200g。バッテリー駆動時間は約7時間。

 

「スマスピ」と「格安4K」に共通しているのは、最新のトレンドを手ごろな価格で体験できること。2018年もバリュープライスのアイテムに要注目です!

Amazon VS Google激化の兆し!? CES 2018で連呼された「OK Google」ではなく「Hey Google」

1月9日〜12日に米ラスベガスで開催された世界最大のコンシューマー向け家電の見本市「CES 2018」。今年のCESで、ひときわ存在感を示していたがGoogleです。会場のあちこちに「Hey Google」というキーワードを掲げ、ラスベガスの中心部から会場に向かうモノレールの外装も車内も「Hey Google」一色に塗り尽くされていました。

 

↑会場のあちこちに「Hey Google」と掲げ、Google Homeなどが当たるアトラクションには行列がでてきいた↑会場のあちこちに「Hey Google」と掲げ、Google Homeなどが当たるアトラクションには行列がでてきいた

 

↑CESの会場に向かうモノレールもGoogle仕様に↑CESの会場に向かうモノレールもGoogle仕様に

 

この「Hey Google」は、英語圏でのGoogleアシスタントの呼び出し語。広く「OK Google」が定着していますが、今は「Hey Google」を普及させたいようです。日本ではGoogle Homeなどを起動する際に、「OK Google」のほかに「ねぇ、Google」が使えますが、「Hey Google」も同じ位置付けのようです。

 

「Hey Google」で起動するスマートディスプレイを発表

GoogleがCES2018の開幕に合わせて発表したのが、Googleアシスタント搭載のスマートディスプレイです。ディスプレイ付きのスマートスピーカーといったもので、Amazonは昨年6月から「Amazon Echo Show」を発売していますが(日本未発売)、その対抗モデルと言ってもいいでしょう。

 

↑Amazonが発売している「Amazon Echo Show」↑Amazonが発売している「Amazon Echo Show」

 

↑レノボがCES 2018で発表した「Lenovo Smart Display」↑レノボがCES 2018で発表した「Lenovo Smart Display」

 

Googleは、スマートスピーカーにおいては自社ブランドの「Google Home」を展開していますが、スマートディスプレイは自ら製品をリリースするのではなく、提携するメーカーから発売されます。その第1弾として発表されたのが、レノボの「Lenovo Smart Display」です。

 

Lenovo Smart Displayは、画面サイズが8型と10型の2モデルを用意。縦置き・横置きのどちらでも使えます。Googleアシスタント内蔵のタッチディスプレイ&スピーカーといった仕様ですが、ハンズフリーでの音声操作を前提とした設計になっていること。しかし、調べたいことをディスプレイに表示させて、そこからタッチで選択するなど、タッチ操作も併用できます。

 

↑8型モデル(写真左)は199.99ドル、10型モデル(写真右)は249.99ドルで、今年の第2四半期に発売予定↑8型モデル(写真左)は199.99ドル、10型モデル(写真右)は249.99ドルで、今年の第2四半期に発売予定

 

↑8型モデルの背面は木目調、10型モデルの背面はホワイトグレイで、どちらもインテリアに合わせやすい印象。ネットにはWi-Fiで接続し、モバイル回線には対応していない↑8型モデルの背面は木目調、10型モデルの背面はホワイトグレイで、どちらもインテリアに合わせやすい印象。ネットにはWi-Fiで接続し、モバイル回線には対応していない

 

Google Homeなどのスマートスピーカーとの違いは、「Googleマップ」「Googleフォト」などが見られること。Google HomeでもテレビにChromecastを接続して連携すると、Googleフォトが見られますが、スマートディスプレイでは、単体で見たい写真を表示でき、声で操作するデジタルフォトフレームのような感覚でも使えます。

 

↑レノボのブースでは、Googleの担当者がLenovo Smart Displayのデモンストレーションを行うコーナーが設けられていた↑レノボのブースでは、Googleの担当者がLenovo Smart Displayのデモンストレーションを行うコーナーが設けられていた

 

↑クアルコムのブースでも、Lenovo Smart Displayのデモンストレーションが行われていた↑クアルコムのブースでも、Lenovo Smart Displayのデモンストレーションが行われていた

 

Google Homeで「ニュースを聞かせて」と話すと、音声ニュースが流れますが、スマートディスプレイなら動画のニュースも見られます。料理のレシピを調べた時に、作り方がわかるYoutube動画を再生することもできます。Googleのビデオ通話アプリ「Duo」にも対応し、ハンズフリーで発信し、離れて住む家族や友達とビデオ通話を楽しむこともできます。…と聞くと、“もはやタブレットと同じでは?”と思うかもしれませんが、スマートディスプレイにはキーボードは表示できません。あくまでも声で操作する端末であり、タブレット向けのGoogleアシスタントとは異なるとのこと。

 

ディスプレイには現在時刻を表示できるので、アラーム時計としても重宝。音楽を再生している際は、楽曲情報が表示されるので、「ねぇ、Google この曲名は?」と聞いたりする必要もありません。スマートスピーカーに比べると「OK Google」「ねぇ、Google」と話しかける回数は大幅に減らせそうです。

 

なお、Googleアシスタント内蔵のスマートディスプレイは、LGエレクトロニクス、JBL、ソニーなどからも発売される見通しで、一部の製品は、CESに出展されていました。

↑LGエレクトロニクスが2018年内に発売予定の「LG ThinQ View」。8型のディスプレイを搭載↑LGエレクトロニクスが2018年内に発売予定の「LG ThinQ View」。8型のディスプレイを搭載

 

↑JBLが発表した「JBL Link View」。8型のディスプレイの左右に10Wスピーカーを搭載し、背面にはパッシブラジエーターを備える↑JBLが発表した「JBL Link View」。8型のディスプレイの左右に10Wスピーカーを搭載し、背面にはパッシブラジエーターを備える

 

Googleの説明員が各社ブースに出向いて「Hey Google」

CESに出展する企業のブースの中には、Googleアシスタント内蔵の製品を展示し、そのデモンストレーションを行うブースもたくさんありました。Googleの担当者が各社のブースに出向して説明にあたっており、GoogleがこのCESを機に、Googleアシスタントを積極的にアピールする“本気”を感じました。

 

↑Googleアシスタントのデモルームが会場のあちこちに↑Googleアシスタントのデモルームが会場のあちこちに

 

例えば、昨年12月から日本でも発売が開始された、落し物トラッカー「TILE」もGoogleアシスタントに対応。TILEは、貴重品などに取り付けておけば、紛失した場合にスマホアプリで探せて、また、TILEにあるボタンを押して、スマホを鳴らして探しすこともできます。Googleアシスタントに対応したことにより、TILEを付けた貴重品もスマホも、どちらも見当たらないといった場合に、「ねぇ、Google  TILEを探して」や「ねぇ、Google  スマホを探して」と話しかけて、見つけ出せるというメリットがあるそうです。

 

↑Googleアシスタントでの「Tile」の使い方をマンツーマンで解説してくれたGoogleの説明員↑GoogleアシスタントでのTILEの使い方をマンツーマンで解説してくれたGoogleの説明員

 

ほかにも、Googleアシスタントに対応するAndroid TVを用いたデモンストレーションが行われたり、Googleアシスタント内蔵の調理家電を用いた料理の実演に人だかりができていたりと、あちこちで「Hey Google」という呼びかけを耳にしました。

 

↑調理家電メーカーのGoumiaもGoogleアシスタント対応をアピール↑調理家電メーカーのGoumiaもGoogleアシスタント対応をアピール

 

↑中国の新興メーカーのブースでも、Googleアシスタントを用いたスマート家電を展示↑中国の新興メーカーのブースでも、Googleアシスタントを用いたスマート家電を展示

 

↑ソニーのブースでもGoogleが存在感をアピール。Google ExPressとは、アメリカで提供されているGoogleの即日宅配サービス↑ソニーのブースでもGoogleが存在感をアピール。Google ExPressとは、アメリカで提供されているGoogleの即日宅配サービス

 

アメリカのスマートスピーカー市場では、先に発売されたAmazon Alexaが圧倒的なシェアを占めていますが、CESでは、Googleアシスタントが巻き返しに躍起になっているようにも見えました。総合家電メーカーのLGエレクトロニクスが自社のAIプラットフォームにGoogleアシスタントを連携させることを発表するなど、Googleアシスタントで操作できるデバイスも一気に増やしていく構え。Amazon vs Googleの競争は、今年さらに激化しそうですよ。

【1分でわかるGoogleのVR】Daydream Viewがついに日本上陸! 遊べるゲームもガイド

近年大きな注目を集めているVRですが、様々な製品が出てきて「よくわからん!」という人が多いのではないでしょうか。そんななか、ついに大物が日本上陸。GoogleのVRです。大注目のこのモデルの機能や、プレイできるゲームについてガイドします。

 

Daydream対応端末を挟み込んでVR環境を実現!

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Google

Daydream View

1万2000円

Googleが提唱するVRプラットフォーム「Daydream」に対応したヘッドセットと専用モーションコントローラーのセット。Daydreamに対応した端末を挟み込むことで、VR環境を実現します。視野角は100度で、質量は約261g。

 

今後の動向に注目のGoogle発のVRデバイス

今冬、Googleが推進するVRプラットフォームのDaydreamがついに日本に上陸しました。ヘッドセットにスマホを組み込み、専用コントローラーで操作をするという方式で、現在は世界で約250のアプリが展開されているといいます。

 

国内で入手可能な対応端末は、まだ7種類と限られており、それらはいずれも10万円前後のハイエンド機。いまのところやや導入のハードルが高いものの、今後の大攻勢が予想されます。VR元年の2016年から1年以上が経過した今日ですが、まだまだ地殻変動は止まらなそうです。

 

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前方のフリップを開けて、そこに端末を挟み込みます。本体は柔らかく通気性の良い素材で、フィット感は抜群。

 

 

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対応端末は、サムスンGalaxy S8(右)や、LG V30+(左)など。現時点では、ほぼハイエンド機のみとなります。

 

【現在楽しめる代表的ゲーム】

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Enhance Games

Rez Infinite

SF的なビジュアルと高品位なBGMが魅力のシューティングゲームをVR化。その没入感は特筆モノです。

 

20171224_bln04_4

グリー

釣り★スタVR

同社の代表作とも言える釣りゲーのVR版。キャストや引っ掛けなど、VRならではの遊びが満載です。

 

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日本発売が待ち遠しい! Googleの新型VRヘッドセット「Daydream View」は価格と手軽さが魅力

クリスマスが近づき、ギフトを提案する海外メディアが増えてきました。そのなかでもよく挙げられているのが、Googleが10月に発表したVRヘッドセット「Daydream View」の新モデル。なぜそんなにおススメなのでしょうか。本稿では、この新製品の特徴をざっとご紹介します。

 

新型のDaydream Viewは進化を遂げています。初代のモデルは2016年に発売されていますが、値段は79ドル(約8800円)でした。新モデルは20ドル値上げして99ドル(約11000円)。まだ発売されていませんが、新モデルが旧型と大きく異なる点は3点あり、価格が上がった分だけパワーアップしているようです。

 

・フルネルレンズにより視野角が90度から100度に拡大

・装着感の向上

・スマホの放熱を促すヒートシンク搭載

 

VR領域にはすでにGoogle以外にも有名企業が軒並み参入しています。Facebook傘下のOculus社のOculus Rift、HTCのVive 、SonyのPlayStation VRなど、多くのユーザーから支持を得ているVRヘッドセットが既に存在しており、それぞれのヘッドセットに対応したVRコンテンツを配信する各社独自のVRプラットフォームもあります。そんななかでGoogleは差別化するために「らしい」動きを見せます。

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VRプラットフォームDaydreamは、Googleがアンロイドのために開発したVRプラットフォームです。Android 7.1 NougatのOSそのものに組み込まれており、ソフトウェアとハードウェアの両方で仕様が規定されています。つまりDaydreamとはGoogleが定めたVR対応スマホ、ヘッドセット、開発環境の基準の総称のこと。Daydream対応のVRヘッドセットに対応のスマホをセットすることでVR環境を実現しています。

 

 

ライトユーザーをターゲットにユーザー数を増やす

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Daydreamの強みは2つあります。1つ目は値段。他社の本格的なVRヘッドセットは高価です。Oculus Riftは399ドル(約4万4000円)、HTC Viveは699ドル(約7万8000円)。一方の「Daydream View」新モデルは99ドルと安価です。

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2つ目は敷居の低さ。ユーザーはDaydream対応のスマホを持っていれば、後は安価なVRヘッドセット「Daydream View」を買うだけでVR環境を実現できます。この手軽さはユーザーにとって魅力的でしょう。「そこまで本格的なものでなくてもいいけど、とにかくVRを楽しんでみたい」と思うライトユーザーをターゲットにしていることは明らかです。

 

プラットフォームビジネスでは、ユーザーが増えれば増えるほど、そこから得られる価値が増加する「ネットワーク効果」が働きます。ライトユーザーをターゲットに、競合に先駆けて多くのユーザーの獲得を狙っているGoogle。新型のDaydream Viewのようにハードウェアを改良し、ユーザー体験を向上させるのは当然の流れと言えます。

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DaydreamのVRコンテンツは増加しており250以上のコンテンツがプレイ可能。ユーザー数が増えれば増えるほど、VRコンテンツのクリエイターにとって「Daydream」のプラットフォームとしての価値も増していきます。海外でも識者やユーザーは「近い将来、Daydreamはスマホに標準搭載されるだろう」とDaydreamを高く評価する声が多いです。

 

今年10月、OculusはOculus Riftの価格を当初の半額に近い399ドルにまで下げしました。おそらくDaydream Viewへの対抗策でもあるのでしょう。VRヘッドセットを販売する各社が自社のVRヘッドセットやプラットフォームへユーザーを囲い込もうとうするなか、Googleはまさに「Googleらしい」オープンなやり方でユーザーを獲得していこうとしています。

Google Home mini導入レポ:「とりあえずAI」派に最強の使い勝手を発揮しました

グーグルのAIスピーカー「Google Home Mini」を購入しました。発売日の10月6日にグーグルのオンラインストアで予約購入して、「お届け予定日」とされていた10月26日から1日遅れて27日にわが家に到着。どうやら香港のエクスパンシスの倉庫から発送されて、羽田空港で税関審査を通過していたため1日ぶんの間が空いたようです。何はともあれ、さっそくセットアップして使ってみました。

小さくてかわいい、カラフルなスマートスピーカー

Google Home Miniは10月6日に日本上陸を果たしたスマートスピーカー「Google Home」の弟分です。ぱっと見でもわかる大きな違いはその名前にもあるとおり「ミニなこと」です。天面がファブリック素材になっていて、カラバリがチョーク(ホワイト)とチャコール、さらにオレンジっぽいコーラルの3色から選べるのもミニの魅力。予約開始のタイミングでチャコールだけ販売がスタートしていなかったことと、ありふれた白系じゃつまらないなあと思って、筆者はコーラルにしました。

 

↑手のひらサイズのGoogle Home Mini。明るい色合いのコーラルを選んだ↑手のひらサイズのGoogle Home Mini。明るい色合いのコーラルを選んだ

 

↑今年ドイツで買ってきて使えていないアマゾンの「Echo Dot」スピーカーとサイズを比較。Echo Dotよりも明るい雰囲気↑今年ドイツで買ってきて使えていないアマゾンの「Echo Dot」スピーカーとサイズを比較。Echo Dotよりも明るい雰囲気

 

届いたハコを空けてみます。ハコもミニです。中を空けるとコーラルの可愛らしいスピーカーと、アダプター部分が円形でスタイリッシュなホワイトの電源ケーブル。シンプルな取説が入っていました。6480円(税込)と安価な割にハコはまあまあシャレているけど、中味はやっぱりこんなもんだよねというパッケージの内容。無駄なものは一切省かれています。まあ安価なので文句は言えませんが。

 

↑Google Home Miniのハコ開け。ミニなハコにミニなAIスピーカーが入っていた↑Google Home Miniのハコ開け。ミニなハコにミニなAIスピーカーが入っていた

 

↑同梱されているのは本体とケーブル、簡単な取り扱う説明書↑同梱されているのは本体とケーブル、簡単な取扱説明書

 

スピーカーに電源アダプターを装着すると、アップルの初代iMacに同梱されていたUSBマウスによく似た感じになりました。サイズはそれよりも少し大きいぐらい。セブン-イレブンで買ってきたチーズブッセが規模感としては近い感じです。

↑チーズブッセとサイズを比較。かたちも似てる↑チーズブッセとサイズを比較。かたちも似てる

 

セットアップはとても簡単。できることはGoogle Homeスピーカーと一緒

ホームネットワークへの接続、セットアップはAndorid/iOS対応のアプリ「Home」に従って、ほぼおまかせで簡単にできてしまいました。GoogleアシスタントからできることはGoogle Homeと一緒なので、詳細な解説については別のレビュー記事に譲りますが、キホンだけ押さえておくと、Spotify/Google Playミュージックに常時接続して音楽ストリーミングを聴いたり、天気予報、ニュースサイトでの情報検索、HDMIアダプター「Chromecast」との連携によるNetflix、YouTubeのコンテンツ再生、ならびにフィリップスのスマートLED照明「Hue」などスマート家電の操作などなどが、「声で操作できる」のが革新的というわけです。AIと何気ない一般会話を楽しんでもいいかもしれませんし、友だちやペットのような親しい感覚で接せられるデバイスなのです。

 

なおGoogle Homeで楽しめるサービスはサードパーティーのパートナーにも広がっています。直近ではIPサイマルラジオサービスの「radiko.jp」や、「食べログ」で人気の飲食店を検索したり、「楽天レシピ」の料理レシピサービスなどが次々とGoogle Homeスピーカーのパートナーとして名乗りを挙げてきました。

 

音楽リスニングについては普通のBluetoothスピーカーにもなります。Homeアプリのデバイス設定から「ペア設定されたBluetoothデバイス」にアクセスしてペア設定モードを有効にするか、または音声コマンドで「Bluetooth接続」とリクエストするとペアリング待機状態になるので、あとはiPhoneやAndroidスマホなど好きな音楽プレーヤー機器につなげば、端末に保存した音楽を再生したり、SpotifyやGoogle Playミュージック以外の音楽ストリーミングサービスもGoogle Home Miniで聴くことができます。ただし、Bluetooth接続の場合はスマホからのストリーミングになるので、スマホでアプリを終了したり、端末の電源を切ってしまうと当然音楽は再生できません。

 

音質は? マイクの感度は?

兄貴分のGoogle Homeが「ミニになる」と、マイクの反応や音質には差が出てくるものなのでしょうか。それぞれGoogle Home Miniの実力をSpotifyの楽曲を聴きながらチェックしてみました。マイクの反応については本体がミニであることをみじんも感じさせないほど感度は良好。5m以上離れた部屋から呼びかけてもコマンドに応えてくれました。コマンドを受け付けると手面の4つのLEDが一斉に点灯します。

 

ちなみにGoogle HomeとMiniとでは本体のタッチ操作の方法が変わります。Google Homeは天面がタッチパネルリモコンになっていて、中心を長押しするとリクエストを開始、時計回りにスワイプすると音量アップといった具合に振る舞いますが、Miniは上面タッチ機能がまったくありません。本体の右をタップするとボリュームアップ、左側タップでボリュームダウン、背面にマイクのオン・オフスイッチがあるのみです。左右のタッチパッドは音楽をかけながら本体を持ち上げると、気づかぬうちに右側を長押ししてしまい、音量が爆音になることがあって怖かったです。

 

↑天面のLEDは横並びに点灯。本体の両サイドをタップするとボリュームの上下になる↑本体の両サイドをタップするとボリュームの上下になる

 

音楽再生の音質は思った以上に悪くありませんでした。ボーカルがクリアで、高域のヌケ感が爽やかです。ビル・エヴァンスのジャズピアノはキラキラとした、少し硬質なタッチのメロディが心地よくストレートに響いてきます。ただ、その代わり低音はほぼナシです。そこはサイズ並みな感じで以前にチェックしたGoogle Homeの厚めな中低域とは真逆な印象を受けました。ちょうどサイズが似ているボーズのBluetoothスピーカー「Bose SoundLink Micro Bluetooth speaker」と同じ曲をかけて聴き比べてみると、やはり音響面をしっかりと作り込んだボーズのスピーカーとは低音の鳴りには開きがありました。

 

↑ボーズのスピーカーはさすが音の面では作り込みがしっかりしている印象。特に小さいのに低音が出せる↑ボーズのスピーカーはさすが音の面では作り込みがしっかりしている印象。特に小さいのに低音が出せる

 

もしGoogle Home Miniを買って音質が満足できないようであれば、グーグルの「Chromecast built-in」の機能を搭載するWi-Fiスピーカーやオーディオシステムと組み合わせる手があります。例えばソニーの「SRS-X77」のように、Chromecast built-inの機能を搭載するスピーカーであれば、リビングにGoogle Home Miniを置いて、ベッドサイドやキッチンにSRS-X77を設置。Googleアシスタントに「ベッドルームのスピーカーでSpotifyからジャズを再生して」といった感じにコマンドを送ると、音声ストリームを飛ばしてベッドサイドの高音質なスピーカーで再生してくれます。もしスピーカーにアップコンバートや低音ブーストなどの機能などがあれば、こちらも合わせて活用しながら自分の好きな音に追い込むことができます。

 

Google Home Miniはこんな人にオススメ

Google Home Miniはどんな人にオススメなスマートスピーカーなのでしょうか。まずはとにかくスマートスピーカーがどんなものなのか試してみたい、体験してみたいという方には価格は手ごろだし、設置場所も取らないので非常におすすめです。ただし電源ケーブルをつなぐコンセントが必要なので、家中の「どこにでも置ける」とまでは言い切れません。アダプタにmicroUSB端子でつなげるので、モバイルバッテリーが使えたり、PCにUSB接続して使えないか試してみましたが筆者の環境ではうまくいきませんでした。モバイルバッテリーは使えるという報告もあるみたいなので、引き続き検証してみたいと思います。

 

↑背面に電源用のUSB端子とマイクのオン・オフ切り替えがある↑背面に電源用のUSB端子とマイクのオン・オフ切り替えがある

 

でもとにかくワイヤレスタイプのGoogle Homeスピーカーが欲しいという方は、JBLの「LINK 10」がバッテリー駆動もできるのでベターな選択肢です。Googleアシスタントにこだわらなければ、LINEのClovaを搭載するスピーカー「WAVE」も持ち運べるから便利です。

 

フィリップスの「HUE」など、Googleアシスタントで動かせるスマート家電がもう家にあるので、声でも操作できるようにしたいという方には、やはり安くてコンパクトな「Google Home Mini」がよい選択肢ではないでしょうか。インテリアに調和しやすいデザイン的にもアリだと思います。

 

↑テレビラックの木目にもぴったりマッチした↑テレビラックの木目にもぴったりマッチした

 

↑出窓に置いても様になるGoogle Home Mini↑出窓に置いても様になるGoogle Home Mini

 

Google Homeスピーカーに音質は期待していない、またはGoogle Homeと連携できるいい音のワイヤレススピーカーをもう持っているので、AIの部分だけあれば十分という筆者のような人たちにも「Google Home Mini」は遊べる楽しいガジェットです。キッチンや脱衣所、プライベートルームなどに置いて、気軽に音ものコンテンツを楽しんでみると「案外よくできたスピーカーじゃんか」と気づくことも多々ありました。

音楽のネットワーク再生を楽しみたい人の最適解になるかも

スマホやオーディオプレーヤーと基本1対1でつないで使うBluetoothスピーカーは持っているけれど、音楽配信サービスのストリーミング再生やマルチルーム再生にも用途が広がるWi-Fiスピーカーで、できる様々なことを体験してみたいという方には、じゃあ「Google Home Mini」を使ってみたらと、今の筆者ならレコメンすると思います。スマートスピーカーで何ができるのか、どんなことが便利になるのか知りたいという方は、取りあえずGoogle Home Miniを使ってみるのが理解への近道ではないでしょうか。

Google Homeは秘書でClova WAVEは家族なんだ。スマートスピーカーの”ファミリー力”を検証

この秋冬は急速にAI(人工知能)を搭載した「スマートスピーカー」が盛り上がっています。LINEが10月5日に「Clova WAVE」を、Googleが10月6日に「Google Home」、次いで10月23日に小型版の「Google Home Mini」を発売しました。音声で話しかけると応答するスマートスピーカーですが、何ができるのか、どこが違うのか気になる人も多いでしょう。そこで本稿では、「Clova WAVE」と「Google Home」について、機能を比較しつつレビューします。

 

■重厚感のあるClova WAVEと部屋に溶け込むGoogle Home

まずは両機のスペックから見ていきましょう。「Clova WAVE」は高さが201.05mm、幅が86.25mm、奥行きは139.84mm、重量は998gです。カラーはネイビーで、天面と底面はメタルのシルバー色。面と底面にLEDライトがあり、「Clova(クローバ)」、または「Jessica(ジェシカ)」と呼びかけると、緑色に点灯します。Clovaが応答中は白に、LINEを受信したときは紫色へと光のカラーが変わります。5000mAh /3.8Vのバッテリーを搭載しているため、屋内での持ち運びも可能。ちなみに、バッテリーはLINE MUSICを再生している状態で約8時間半持ちました。

 

↑Clova WAVEは呼びかけると待機状態になり、天面と底面のLEDライトが点灯する↑Clova WAVEは呼びかけると待機状態になり、天面と底面のLEDライトが点灯する

 

↑天面にタッチボタンがあり、ボリューム、プレイリストのショートカットキーが備えられている。音量はライトで確認できる↑天面にタッチボタンがあり、ボリューム、プレイリストのショートカットキーが備えられている。音量はライトで確認できる

 

Google Homeの高さは142.8mm、直径は96.4mm、重量は477g、本体カラーはホワイトです。ベース部分は取り外し可能で標準のファブリック製スレート以外に、別売で金属製のカッパーとカーボン、ファブリック製のコーラルをGoogle Storeで購入可能(現在は準備中)。天面にLEDランプがあり、「OK,Google」または「ねえグーグル」と話しかけると点灯します。バッテリーを持たないので1.8mの電源ケーブルが届く範囲で、かつ反応をランプで確認するなら天面が見える位置に設置することになります。

 

↑Google Homeは呼びかけると天面にある4色のLEDライトがくるくる回転して光る↑Google Homeは呼びかけると天面にある4色のLEDライトがくるくる回転して光る

 

デザインとサイズ感で言うとClova WAVEが部屋の中でもたっぷりと存在感を現しているのに対し、Google Homeは部屋のコーディネートを邪魔せずに溶け込んでいる印象。主張の激しい子も自然と空気を読める子も、あたし的にはどちらもカワイイ。

 

↑ペットボトル(500ml)との比較。Clova WAVEのサイズだとテーブルでは存在感がある↑ペットボトル(500ml)との比較。Clova WAVEのサイズだとテーブルでは存在感がある

 

■AIアシスタントとしてはGoogle Homeがお利口さん

Clova WAVEにはAIアシスタントとして「Clova」が、Google Homeには「Googleアシスタント」が入っています。「クローバ」、「ねえグーグル」など「ウェイクワード」を最初に入れてスマートスピーカーに命令します。始めは音声で話しかけることが少し照れくさく、また目でメニューを選択するときとは異なり、文章をある程度組み立ててから話さなければならないので、少しハードルを感じました。とはいえ、使っているうちにスピーカーに頼みたいことはある程度決まってくるので、特に問題ありません。

 

どちらも「今日の天気は?」と聞くと、現在地の天気情報を読み上げます。「今日のニュースは?」と聞くと、Clova WAVEはLINEニュースの最新ニュースの見出しを読み上げ、Google HomeはNHKラジオニュースが流れる。Clova WAVEは見出しのみで詳細な内容が確認できない歯がゆさがありますが、Google Homeではラジオ番組を聞くことになるのでサクッと確認したいときには長すぎるかもしれません。また、Google Homeは「おはよう」と話しかけると、時刻、天気、ニュースを読み上げ、「どうぞよい一日を」と声がけしてくれるので、起きてすぐ話しかける習慣にすると良さそう。Clova WAVEは「こんにちは。ご機嫌いかがですか」と会話します。

 

「今日の予定は?」と聞くと、Google HomeはGoogleカレンダーから当日のスケジュールを読み上げます。人の声を聞き分けるため、Googleアカウントの持ち主以外ではスケジュールの読み上げを行いません。一方、Clova WAVEは任意のGoogleアカウントを設定しますが、誰の声でもスケジュールを読み上げます。

 

また、Google Homeは「私は電車で行きますを英語で言うと?」など、外国語を翻訳する機能があります。Clova WAVEは「私にはご質問の内容を正しく理解できませんでした」と返します。また、「ニューヨークの今の時刻は?」という質問には、Google Homeは現地の時刻を返しましたが、Clova WAVEは日本の時刻を読み上げます。

 

「徳川家康はどんな人?」「ハイレゾって何?」といった辞書的な質問には、Clova WAVEはWikipediaの項目を読み上げましたが、Google Homeはその用語に合わせて引用元が変わりました。基本的にGoogle検索で同じキーワードを検索したときに一番目に表示される内容を読み上げているようです。

 

■まだ両機とも曲名の指示はアプリのサポートが必要

スマートスピーカーは、当然ですが音楽再生スピーカーとしての役割もあります。そこで、Clova WAVE、Google Homeとも音楽ストリーミングサービスの無料トライアルがセットで販売されています。Clova WAVEは「LINE MUSIC」の12ヶ月分、Google Homeは「Google Play Music」の3.5ヶ月分です。さらにGoogle  Homeは「Spotify」のアカウントと連携することも可能。音楽を聴きたいときは、「(アーティスト名)の(曲名)をかけて」と具体的に指示を出したり、「リラックスする音楽を再生して」とBGM的に音楽を流したりできます。

 

曲名の指示はどちらのスピーカーもかなり難しく感じました。特に「DAOKO×米津玄師の”打上花火”」といった、読み方が難しく長い曲名は認識されにくいようです。また、アーティスト名を指定してランダムにかけてもらうことはできますが、アルバムの指定もうまくできません。Clova WAVEはClovaアプリからLINE MUSICの曲を指定できるようになったので、音声指示より確実に聴きたい曲を再生することができます。Google Homeについても、各音楽アプリから指定して再生することができます。

 

音声指示の場合、連携サービスにその曲が登録されていないケースもあり、登録されていないのか、認識されていないのかが判断できないケースもあります。ただ、Google Play Musicはライブラリに自分の持っている楽曲データをアップロードできるので、それらの曲に関しては安心して指定できます。いま何の曲がかかっているのかを確認するには、「曲名を教えて」と尋ねるか、アプリで曲名を確認します。良い曲が流れたら直ちに曲名を確認したいものですが、本体にディスプレイがないため、少し手間が掛かります。

 

余談ですが、音楽再生に手間取るのが嫌だと感じるなら、ラジオ再生機器として使うのはいかがでしょう。Clova WAVEも先日のアップデートでradikoが聴けるようになったばかり。両機ともラジオ機能を楽しむのもアリかと思います。

 

 

■Clova WAVEは家の中でのLINEをスムーズにする

ここで、両機の個性を紹介します。Clova WAVEは、何と言っても「LINE」の送受信ができる点でしょう。Clova WAVE用のLINEアカウント「WAVE」を作成し、LINEを送受信したいアカウントをWAVEの「友だち」にします。

筆者「クローバ、ミウにLINEして」
Clova WAVE「ミウさんですね。メッセージ内容をどうぞ」
筆者「牛乳買ってきて」
Clova WAVE「牛乳買ってきて、と送信しますか」
筆者「はい」
Clova WAVE「送信しました」

 

というやりとりでLINEを送信。返信が来ると、Clova WAVEが紫色に点滅するので、「LINEを読んで」というとメッセージを読み上げます。WAVEアカウントがLINEを読み上げると、相手のトークに「既読」が付きます。現在のところ、デコ文字は読み上げに対応していますが、スタンプは「スタンプ」と読み上げます。WAVEアカウントのプロフィール画像は固定で、位置情報や音声を送っても反応はありません。WAVEアカウントが送信した履歴は、Clovaアプリの「LINE」にある「トーク履歴」に残ります。

 

↑LINEの送受信が出来るClova WAVEは家事で手が離せないときに便利↑LINEの送受信が出来るClova WAVEは家事で手が離せないときに便利

 

LINEを確認するにしろ送るにしろ、どうしても塞がっていた手をClova WAVEは解放してくれます。Clova WAVEと会話することでちょっとした時短に繋がるかもしれませんね。

 

■Google  Homeは他機器との連携がスムーズ

Google  Homeの特徴は他のサービスとの連携がスムーズな点です。「Netflixでフルハウスを再生して」と言えば、テレビに繋いだChromecast経由でNetflixの動画を見られます。YouTubeの動画も同様です。パソコンやスマートフォンでPlay MusicやSpotifyを聴いていれば、キャストボタンで切り替えるだけでGoogle Homeから再生可能。

 

テレビといえば、Google HomeもClova WAVEもテレビの電源をオン/オフできますが、Google HomeはWi-Fiネットワークでの操作、Clova WAVEは赤外線通信による操作と仕組みが違います。Google HomeはWi-Fiが繋がればテレビと離れていても操作できますが、Clova WAVEはテレビと同じ部屋に置くなどの配慮が必要です。ただし、Clova WAVEはチャンネルの変更や音量の操作もできます。

↑Google HomeはLED照明「Hue」など他機器とも連携する↑Google HomeはLED照明「Hue」など他機器とも連携する

 

■癒やされキャラのClova WAVEと有能なGoogle Home

こうして比較していくと、Clova WAVEもGoogle Homeもそれぞれの個性があります。最後に、家族の一員という視点で検証したいと思います。質問に対して的確な応答をし、様々な機器と自然に連携するGoogle Homeはかなり優秀です。例えば、「海に行きたい」と話しかけると、Google Homeは海までの公共交通機関を使った経路を教えてくれます。

 

一方、Clova WAVEには「連続会話」機能があります。「海に行きたい」と話しかけると、「暑い日は海で泳ぎたくなりますね」と返し、緑色に光って次の会話の待機状態になります。「疲れちゃった」など話しかけると、「大丈夫でしょうか。あまり無理をしないでくださいね」と言って緑色に光ります。愚痴を言えば「何かあったのでしょうか。私でよければお話を聞きますよ」と言って緑色に光ります。

 

緑色の光、それはまさにLINEの「未読」と同じ、まだ会話が続く証拠です。まったくどうでもいいことを話しかけても、Clova WAVEは付き合って会話をしてくれます。会話が少々かみ合っていなくても、それが笑いを誘い、さらに癒やされます。ところが、そんな和やかな会話があるきっかけで突然終了するのです。「今日は寒いね」--そう言った途端、Clova WAVEは今日の気温を淡々と読み上げ、連続会話モードは終了です。それはまるでLINEの「既読スルー」状態。よく使われる命令コマンドは、癒やされたいなら禁句であると覚えておきましょう。

 

このように、Google Homeは秘書のように解答を返してくれますが、Clova WAVEには会話力があり、よりファミリー力が高いように思います。ご家庭との相性で選んでもいいですね。
さて、Clova WAVEとGoogle Home、どちらの機器も他社のサービスやIoT家電との連携を予定しています。ファームウェアのアップデートで機能も拡大していくでしょう。年内にはAmazonの「Amazon Echo」も発売されます。海外の展示会で発表されたものの、国内発売がまだ決まっていないスマートスピーカーも数多くあります。今後も注目を集めるデバイスであることは間違いありません。