次期iOS 18、何が変わる? アップル独自開発AIや「ホーム画面にアプリを自由に置ける」など新機能が来るかも

アップルは6月のWWDC24(世界開発者会議)にて、次期「iOS 18」を発表する見通しです。同社内では初代iPhoneを発売してから「最も革新的なソフトウェア・アップデートの1つ」になるとの噂もありました。

↑iPhoneとAndroid端末とのメッセージのやり取りがしやすくなる?

 

これまで様々なリーク情報や予想が伝えられてきましたが、今のところ可能性が高いと思われる新機能をざっと振り返っておきましょう。

 

メッセージアプリのRCS対応

昨年アップルは、自社のメッセージアプリが2024年内に業界標準規格RCSに対応すると発表していました。

 

もしも実現すれば、AndroidスマホとiPhoneとのメッセージのやり取りが便利になります。具体的には次の通りです。

  • 高画質の画像や動画の送受信ができる
  • グループチャット機能
  • 既読の通知
  • タイピングインジケーター(相手が入力中だと表示)
  • 携帯の電波が届かないところでも、Wi-Fi経由で送受信できる

 

アップル独自開発AI

同社のティム・クックCEOは決算報告会にて、社内で2024年内に発表予定のAIソフトウェア開発に取り組んでいると述べていました

 

今のところ、様々なメディアで報じられた新たなAI関連機能はざっと以下の通り。

  • 中核アプリや生産性ソフトウェアの自動要約やオートコンプリート機能
  • Apple Musicのプレイリスト作成機能が強化
  • AIに重きを置いたSiriの強化
  • 開発者向けXcodeではプログラムの補完機能

 

サードパーティの生成AI搭載

アップルは生成AI機能の一部を強化するため、OpenAIやGoogle、さらには中国のBaiduと交渉しているとも報じられていました

 

もしも交渉が成立すれば、アップル独自開発のAIが間に合わなくとも、iOS 18は大いに強化されるはず。また生成AIにまつわる倫理やプライバシーの問題に悩まされることもないかもしれません

 

ホーム画面のカスタム性が向上

アップルの内情に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、iOS 18では初めて、ホーム画面のアプリを好きな場所に置けるようになると予想していました

 

すでにAndroidスマートフォンやタブレットで可能なことと似ている感もありますが、アップルが独自のセンスを持ち込み、自由かつ使いやすいカスタム性を持ち込むと期待したいところです。

 

「Apple ID」が「Appleアカウント」に変更

iOS 18や「watchOS 11」に移行すると同時に、Apple IDの名前を「Appleアカウント」に変更することを検討しているとの報道もありました。GoogleやMetaも、それぞれ「Googleアカウント」「Metaアカウント」という名前を使っているだけに、統一性があって分かりやすくなるかもしれません。

 

Source:BGR

「iOS 18」「iPadOS 18」で使えるiPhone/iPadはどれだ!? 海外メディアが大予測

今秋の登場が期待されている「iOS 18」「iPadOS 18」に対応するiPhoneとiPadの一覧を、海外メディアの9to5Macが予測しています。

↑rafapress / Shutterstock.comより

 

9to5Macによれば、iOS 18は現行バージョンの「iOS 17」と同じデバイスをサポートします。つまり、「iPhone XS」や「iPhone XR」、「iPhone SE(第2世代)」とその後にリリースされたすべてのiPhoneで、iOS 18が動作することになります。

 

一方でiPadOS 18では、「iPadOS 17」でサポートされていた「iPad(第6世代)」「12.9インチiPad Pro(第2世代)」「10.5インチiPad Pro」が利用できなくなるとされています。それ以外のiPad、具体的にはiPad(2019年以降)とiPad mini(2019年以降)、iPad Air(2019年以降)、iPad Pro(2018年以降)でiPadOS 18が利用できます。

 

今回の情報はあくまでも予測をベースとしており、実際の対応デバイスは若干異なる可能性もあります。それでも、もしiOS 18とiOS 17の対応デバイスが完全に同じなら、気軽にアップデートすることができそうです。

 

Source: 9to5Mac

iOS 18の生成AIに採用されるのはグーグルか? OpenAIか? それとも……

Apple(アップル)が「iOS 18」にてGoogle(グーグル)やOpenAI、さらには中国Baidu(百度)の生成(ジェネレーティブ)AI機能の採用を検討していることが、Bloomberg(ブルームバーグ)やThe Wall Street Journalにより報じられています。

↑Poetra.RH / Shutterstock.comより

 

iOS 18では生成AI機能を組み込むことで、「Siri」や「Spotlight」の機能強化がされています。また、ヘッドセット「Apple Vision Pro」に採用されている「visionOS」風のデザインが採用されるとの報道も登場しています。

 

The Wall Street Journalによれば、AppleはiPhoneの生成AI機能の一部にBaiduのAIモデルを採用すべく、話し合いをおこなたとのこと。Bloombergは以前、Appleが生成AI機能の採用でGoogleやOpenAIと協議を行ったと報じていました。

 

Appleが中国で生成AI機能を利用する際に、GoogleやOpenAIではなくBaiduのAIモデルを採用するといった棲み分けが想定されます。Googleの「Gemini」やOpenAIの「ChatGPT」は中国の規制当局の認証を受けていないため、中国では利用できないのです。

 

今年はiOS 18だけでなく、「iPhone 16」シリーズでもコア数を大幅に増やした「Neural Engine」が搭載され、生成AI機能のパフォーマンスアップが向上するとも噂されています。今年のiPhoneとiOSのトピックは、AI一色となりそうな予感です。

 

Source: The Wall Street Journal via MacRumors

iOS 18はカスタム性が大幅に向上? アプリが好きな場所に置けるかも

今年のリリースが期待されている「iOS 18」では、アプリを好きな場所に配置できるなどカスタム性が大幅に向上すると、MacRumorsやBloomberg(ブルームバーグ)が報じています。

↑MacRumorsより

 

現在の「iOS 17」を含めてこれまでのiOSでは、アプリがグリッドに沿って左上に詰めるように自動で整理されるので、好きな場所にアプリのアイコンを置くことができません。これは、アプリを好きな場所に設置できる「Android OS」との大きな違いとなっています。

 

MacRumorsによれば、iOS 18ではホーム画面のグリッド上の任意の場所に、アプリを配置できます。これにより、アプリとアプリの間を空けたり、空白の行や列を設置することが可能になるのです。

 

またBloombergも、iOS 18は「ホーム画面がよりカスタマイズ可能になる」と報じています。その詳細は明かしていませんが、iOS 18では「生成(ジェネレーティブ)AI」による「Siri」の進化やメッセージサービス「RCS」のサポート、デザインの変更が含まれると噂されています。

 

アプリが自動整列されるので自分で配置する必要がないのは、iOSのメリットでもありました。しかしアプリの自由な配置が可能になれば、ホームスクリーンで自分の個性を出すなど、利便性がより高まりそうです。

 

Source: Bloomberg via MacRumors 1, 2

まもなく配信のiOS 17.4、バグが一挙に修正! 「ビデオ会議中にピースサインで紙吹雪が暴発」もなくなりそう

アップルは3月にはiOS 17.4を正式に配信する予定です。これは公式に予告していることですが、なぜかといえばEUのデジタル市場法(DMA)に準拠する必要があり、期限が決まっているからです。

↑iOS 17.4はまもなく配信

 

そしてアップルは今週初め、iOS 17.4 RCを開発者及びベータテスト参加者向けに配信しました。このRCとは「Release Candidate(リリース候補版)」の略で、特に問題がなければ、このままの形で正式配信されるバージョンです。

 

それに伴いiOS 17.4のリリースノート全文も公開され、追加される新機能や、修正されるバグが明らかにされました。以下、そのリストです(一般ユーザーに関係が薄いものや、日本では利用不可なものは除く)。

 

  • 音楽認識機能により、Apple Musicのプレイリストやライブラリ、Apple Music Classicalに認識した曲を追加できるように
  • Siriに新しいオプションが追加され、受信したメッセージをサポートされている言語で読み上げ可能に
  • 「盗難デバイスの保護」において、すべての場所でセキュリティを強化するオプションが追加
  • iPhone 15シリーズ全モデルで、バッテリーのサイクル数、製造日、初回使用日が「設定」の「バッテリー残量」に表示される
  • 電話番号の識別機能では、アップルが確認した企業名、ロゴ、部署名が表示される
  • 「探す」アプリで連絡先の写真が空白になることがある問題を修正
  • デュアルSIMを使っている場合、電話番号がプライマリ(主回線)からセカンダリ(副回線)に変更され、メッセージを送ったグループに表示される問題が修正

 

また、一時注目を集めていた「ビデオ通話アプリでリアクション機能が暴発する」問題にも対応。アプリ開発者がデフォルト動作を無効に設定可能になる(一律に無効になるのではなく、開発者がアプリ毎に無効にできる)ことも確認されました。

 

これまでiOS 17、iPadOS 17、macOS Sonomaでは、FaceTimeやZoomなどビデオ通話アプリで通話中にハンドジェスチャーをすると、どのアプリでも3Dエフェクトが出てしまいました。そのため、マジメな会議中に恥ずかしい瞬間が生じていたわけです。

今後は安心して、ビデオ会議で身ぶり手ぶりを使うことができそうです。

 

Source:9to5Mac,Apple

iPhoneのメッセージアプリがRCSに対応するのは中国政府のおかげ? アップルが配慮したとの噂

昨年11月、アップルは自社のメッセージアプリで業界標準規格RCS(リッチ・コミュニケーション・サービス)に対応すると発表しました。2024年後半にソフトウェア・アップデートで対応すると述べており、次期「iOS 18」で実現する可能性が高いとみられています。

↑意外な理由でRCSに対応?

 

iPhoneがRCSに対応する主なメリットは「Androidスマホのユーザーとメッセージのやり取りがスムーズになり、より多くの機能が使えるようになる」ことです。

 

具体的には高画質の画像や動画を送ることができ、グループチャットや既読の通知、入力中との表示や位置情報の共有も可能となり、携帯の電波がなくてもWi-Fi経由で機能する見通しです。

 

なぜ、アップルが突如として態度を変えたのか? 同社が中国政府に配慮したためだと、アップルの内情に詳しい著名ブロガーが説明しています。

 

世界的なアップル関連ブログ「Daring Fireball」著者のJohn Gruber氏は、当初は欧州連合(EU)が新たな規制であるデジタル市場法(DMA)を施行するためだと思われたが、結局は違ったと指摘。

 

第1に、DMAの対象からiMessage(iPhoneの純正メッセージアプリ)が外されるとの噂があり、実際に本当だったこと。第2にDMAにはRCSへの言及がひと言もなかったためです。

 

そこでGruber氏が数か月かけて調べたところ、「アップルは(RCSを)事実上強制された。しかし、EUではなく中国によってだ」と結論づけています。

 

中国の通信キャリアは長年RCSを推進しており、昨年、中国政府も5G対応の新製品が認証を得る上でRCSのサポートを義務づけることを法律化する作業を開始したとのこと。

 

アップルとしては、新しいキャリア制御プロトコル(通信方式)もサポートしたくないため、RCSを無視し続けたかった。しかし、中国共産党がデバイスメーカーに対して国内で製品を販売するためにRCS対応を義務づけたおかげで、アップルも対応せざるを得なかったとの趣旨を語っています。

 

どういう経緯があれ、iPhoneのメッセージアプリがRCSに対応することで、Androidユーザーとのやり取りがスムーズになるのは事実です。iOS 18は6月のWWDC(開発者会議)で正式発表される見通しですが、RCSの実装も楽しみにしたいところです。

 

Source:Daring Fireball
via:9to5Mac

iOS 18はAI機能が盛りだくさん!? Apple「Xcode」はアプリの開発コードを自動生成する機能を搭載?

Apple(アップル)が次期モバイルOS「iOS 18」において、多数の新しいAI機能を搭載するとBloomberg(ブルームバーグ)が報じています。また、AIによるコードの生成機能も開発されているようです。

↑Poetra.RH / Shutterstock.comより

 

報道によれば、AppleはAIアシスタント「Siri」と検索機能「Spotlight」の両方を、大規模な言語モデル(LLM)にてトレーニングしているとのこと。これにより、より複雑な質問に正確に応えることが可能になります。また、Spotlightはアプリ内の特定の機能とより深く統合されるそうです。

 

さらにiOS 18ではAI機能により、「Apple Music」のプレイリストや「Keynote」のプレゼンテーションが自動で生成できるとのこと。また、「Health」「Messenger」「Numbers」「Pages」「Shortcuts」でも、AIとの統合が予定されています。このようなAI機能は、「Neural Engine」を強化した「iPhone 16」シリーズの専用機能となる可能性があると伝えています。

 

Appleが「Xcode」のアップデートにより、AIでコードを自動生成する機能に取り組んでいることも報じられています。これは、Microsoft(マイクロソフト)の「GitHub Copilot」にも似たもので、自然言語に基づきコードを生成し、またあるプログラミング言語から別の言語へとコードを変換できるそうです。

 

報道によれば、XcodeにおけるAIコード作成機能は「早ければ年内」にも、サードパーティのソフトウェア開発者向けにリリースされるとのこと。今年のiOS 18とXcodeは、AIの力により大幅に進化することになりそうです。

 

Source: Bloomberg

iOS 18はApple Vision Proの「visionOS」風デザインに? 半透明のナビゲーションバーを採用か

Apple(アップル)の次期OS「iOS 18/iPadOS 18」にて、「Apple Vision Pro」に採用されている「visionOS」風のデザインが採用されると、海外メディアのThe Verifierが報じています。

↑MacRumorsより

 

今月に米国にて発売されたApple Vision Proは、超高解像度なディスプレイとMR(複合現実)用のカメラを備えた、ハイエンド向けのヘッドセット(Apple曰く空間コンピューター)です。OSには新たに開発されたvisionOSが採用されており、半透明なウィンドウなどがインターフェイスの特徴となっています。

 

The Verifierによれば、「iPadOS 18」の「Apple TV」アプリでは、昨年の「tvOS 17.2」でも導入された、半透明のナビゲーションバーが採用されているとのこと。このメニューのデザインは、visionOSのものに類似していると伝えられています。さらに、iOS 18では「Safari」ブラウザを含む、さまざまなシステムメニューや内蔵アプリのデザインが変更されるそうです。

 

一方で別の海外メディアのMacRumorsは、The Verifierの過去のリーク情報の実績を考慮すると、今回の情報が間違っている可能性も指摘しています。

 

Appleから鳴り物入りで登場した、Apple Vision ProとvisionOS。その影響がその他のApple製品にも徐々に浸透していくことを、楽しみにしたいものです。

 

Source: The Verifier via MacRumors

iOS 17.4が3月に配信予定。アップデートで追加される新機能まとめ

アップルは先月、 次期iOS 17.4を3月に配信することを発表しました。すでにベータ版から判明している、新機能の数々を振り返っておきましょう。

Image:Shutterstock

 

EUにおけるApp Storeの変更

Image:Apple

 

EUのデジタル市場法(DMA)に準拠するため、アップルはApp StoreやSafariなどに大きな変更を加えることを発表しました。これらはEUに属する27か国に住むiPhoneユーザーだけに提供されます。

 

まず第1に、EUにおいては代替アプリストアと代替支払い方法(アプリ内課金以外の決済方法)も許可。ほか、iPhone上でアップルのWebKit以外のウェブエンジン(描画エンジン)を使うことが可能に。繰り返しになりますが、これらは日本は関係ありません。

 

Apple Podcastの文字起こし

Image:Apple

 

iOS 17.4から、アップル純正Podcastアプリに文字起こしが提供され、リスナーはエピソードの全文を読んだり、特定の単語やフレーズを検索したり、文字ををタップして特定の部分にジャンプできるようになります。

 

アップルによると、新しい話数が公開されると、自動的に文字起こしが生成されるそうです。iOS 17.4では英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語に限られますが、日本語も追加を期待したいところです。

 

HomePod向けSharePlay

アップル製品のユーザーが一緒に音楽を聴けるSharePlayが、HomePodスピーカーにも拡大します。これにより、家族や友人がリクエストを承認すれば、HomePodで再生中の音楽を制御できるようになります。今のところMusicアプリに限定されていますが、特に定額プランApple Music+への加入は必要ありません。

 

新たな絵文字

Image:Emojipedia

 

iOS 17.4では、壊れた鎖、茶色いキノコ、横/タテに揺れる頭、ライム、不死鳥などの新しい絵文字が追加されます。

 

次世代CarPlayも実現?

Image:Apple

 

iOS 17.4初のベータ版には、8つの新しいCarPlayアプリの手がかりが含まれていました。自動設定や車載カメラ、充電や気候、温度に閉鎖、メディアとタイヤ空気圧、トリップといったところです。

 

Source:MacRumors

Siriが大幅進化、さらにAIも? iOS 18は“史上最大のアップデート”になるとBloomberg名物記者

今年リリースされるであろう「iOS 18」が史上最大のアップデートになると、Bloomberg(ブルームバーグ)のMark Gurman(マーク・ガーマン)記者が報告しています。

↑rafapress / Shutterstock.comより

 

Gurman記者いわく、iOS 18は「新OSはApple史上最大とまではいかなくても、最大級のものとなると見られていると聞いている」とのこと。現時点では具体的な機能や変更点は明かされていないものの、現時点では「Siri」「RCS」に関する刷新が報じられています。

 

Siriに関しては、Siriやメッセージアプリがユーザーの質問に答え、文章を自動補完する方法が改善されるようです。またAppleはApple MusicやPages、Keynote、Xcodeなどのアプリにも、AI(人工知能)による自動生成機能の搭載が検討されています。またThe Informationは、大規模な言語モデルをSiriに組み込むことで、Shortcutsアプリを含めて複雑なタスクの自動化が可能になると指摘しています。

 

RCSは「SMS」や「MMS」の後継となるメッセージングサービスで、メッセージに写真や動画、音声メッセージ、グループチャット、暗号化など、さまざまな機能が提供されます。Appleは2024年後半からのRCSのサポートを明言しており、これがiOS 18に搭載される可能性は高そうです。

 

例年通りのスケジュールなら、今年6月にも開発者向けのベータ版が公開され、9月にはリリースされるであろうiOS 18。Siriがどれだけ便利に進化するのかに、注目したいものです。

 

Source: Bloomberg via MacRumors

iPhoneの新盗難防止機能がiOS 17.3で追加へ……Face IDかTouch IDでの認証を追加

Apple(アップル)は「iOS 17.3」のベータ版にて、iPhoneに新たな盗難防止機能を追加しています。

↑Appleより

 

実は最近、iPhoneのパスコードを覗き見た後にデバイスを盗むという手法が横行しています。この場合、窃盗犯がApple IDのパスワードをリセットしたり、紛失モードをオフにしたり、パスワードを覗き見ることができるなど、iPhoneの強固なセキュリティが無駄になってしまいます。

 

一方でiOS 17.3のベータ版には「盗難デバイス保護(Stolen Device Protection)」という機能が追加されました。これを利用すれば、「iCloud Keychain」に保存されているパスワードの保護、紛失モードのオフ、コンテンツの設定と消去などのアクションに、Face IDかTouch IDでの認証が必要となるのです。

 

またApple IDアカウントのパスワードの変更など特に重要な操作については、「セキュリティ遅延」という機能が追加されています。この場合、まずFace IDかTouch IDで認証し、1時間待ってからまたFace IDかTouch IDで認証する必要があるのです。ただし、自宅や職場などではこのようなアクションは必要ありません。

 

盗難デバイス保護は、設定アプリの「Face IDとパスコード」の項目から利用できます。このような新たなセキュリティ機能で、さらにiPhoneが安心して使えるようになることを期待したいものです。

 

Source: MacRumors

残念ながら2024年に延期へ……iOS 17で導入予定の、ホテルの「AirPlay」ストリーミング対応

Apple(アップル)は「iOS 17」の紹介ページを更新し、ホテルにおけるAirPlayの新機能の導入を2024年に延期すると明かしました。

↑Appleより

 

iOS 17は今年秋から配布が始まったモバイル向けOSで、先日には最新バージョンの「iOS 17.2」がリリース。1日の出来事が記録できる「Journal(ジャーナル)」アプリが追加され、アクションボタンへの翻訳機能や空間ビデオの撮影機能が追加されました。

 

ホテルでのAirPlay機能は、部屋のテレビでQRコードをスキャンすることで、iPhoneからテレビに動画や写真、音楽をワイヤレスでストリーミングできるというものです。もともと同機能は今年後半のリリースが予定されていましたが、現在は「2024年のアップデートで登場する」と案内されています。

 

このような機能は、すでにGoogle(グーグル)の「Android OS」と一部のホテルで提供されており、宿泊客は「Chromecast」経由でスマートフォンからコンテンツをストリーミングできます。

 

今年6月にAppleは、ホテル「Holiday Inn」を所有するIHGホテルズ&リゾーツが、AirPlay機能をサポートすると案内していました。また、LGのテレビで同機能が利用できるようになる予定です。今後も、さらに対応ホテルが増えることに期待したいものです。

 

Source: Apple via MacRumors

iOS 17.2/macOS 14.2/watchOS 10.2がリリース。今すぐアプデを!

Apple(アップル)は本日、「iOS 17.2/iPadOS 17.2」「macOS Sonoma 14.2」「watchOS 10.2」をリリースしました。

↑Yasar Turanli / Shutterstock.comより

 

iOS 17.2/iPadOS 17.2では、1日の出来事を記録できるる「Journal(ジャーナル)」アプリが搭載されています。また「iPhone 15 Pro/Pro Max」では、アクションボタンに翻訳機能が設定できるようになりました。空間コンピューター「Vision Pro」で3D表示ができる、空間ビデオが撮影できます。

 

macOS Sonoma 14.2では、「PDF」文章向けの拡張オートフィルが導入されています。これにより、名前や住所などを自動で入力することができます。メッセージアプリではステッカー機能が強化され、天気ウィジェットや時計ウィジェット、Apple Musicのお気に入り曲プレイリストなどが追加されています。

 

watchOS 10.2では、「Apple Watch Series 9」「Apple Watch Ultra 2」の「Health(ヘルス)」アプリへと「Siri」を使ってアクセスしたり、データを記録することができます。また、スワイプでApple Watchのウォッチフェイスを変更するオプションが復活しました。

 

Source: MacRumors 1, 2, 3

一部のiPhoneがWi-Fiに繋がりにくい/異常に遅いバグ、次期iOS 17.2で解決の見通し! アップルが回答

先月iOS 17が配信開始されてから、複数のiPhoneユーザーが「Wi-Fiが繋がりにくい」「頻繁に途切れる」「異常に遅い」との不満を漏らしていました。それから数週間が経ちましたが、アップルがiOS 17.2で修正することが明らかとなりました。

↑アップル、迅速に対応

 

この問題は、Wi-Fiを一度無効にしてから再び有効にすると解決することも多かったものの、効果は一時的に過ぎず、すぐに元に戻ってしまうとの声も上がっていました。

 

アップル情報サイトiClarifiedはこの問題につき、アップルにバグレポートを提出したとのこと。その後アップルはiOS 17.2ベータ版をリリースし、これで問題が解決するはずだと回答したそうです。

 

その回答によれば「皆様からのフィードバックの結果、最新のアップデートであるビルド21C5029gには、この問題を解決するソフトウェアの変更があります」とのこと。「設定」>「一般」>「ソフトウェア・アップデート」をタップして、最新のアップデートを確認するよう勧めています。

 

そしてiClarifiedのスタッフがベータ版を試したところ、Wi-Fiのパフォーマンスが改善されたことが確認されたそうです。もっとも、まだ十分な時間を使っていないためか、「全ての問題が完全に解決したかどうかはまだ不明です」と但し書きを付けています。

 

iOS 17.2の正式版は、2023年内にリリースされる見通しです。ウェブブラウザやメール、ゲームに至るまでWi-Fiは必要不可欠な要素でもあり、なるべく早い配信を期待したいところです。

 

Source:iClarified
via:9to5Mac

アップル版チャットボットAI、「iOS 18」には実装されるかも? プライバシー保護に重点を置く見通し

アップルはChatGPTのような大規模言語モデル(LLM)に基づく生成AIを、社内で独自に開発中との噂もありました。それが早ければ2024年後半には、iPhoneとiPadに実装され始めると著名アナリストが主張しています。

↑アップル版ChatGPTはiOS 18に搭載?

 

投資会社アナリストのJeff Pu氏は投資家向け研究ノートで、サプライチェーン情報筋の話として、アップルは2023年に数百台のAIサーバーを構築し、来年にはさらに台数を増やす可能性が高いと述べています。

 

Pu氏によれば、アップルはクラウドベースのAIと、いわゆる「エッジAI」(「デバイス内で処理を行い、クラウドとの通信を減らすしくみ)を組み合わせて提供するとのこと。また、顧客のプライバシーを保護する形で、個人データをどのように利用・処理するかを検討することになるとも付け加えています。

 

もしも2024年後半に実現すれば、「iOS 18」と「iPadOS 18」から生成AI機能の展開が始まることになります。が、どのように活用していくのかは未知数です。

 

独自の情報源を持つThe Informationは、アップルがSiriにLLMを組み込み、ユーザーが複雑なタスクを自動化できるようにする予定だと報じていました。

 

また著名アナリストMing-Chi Kuo氏は、アップルの生成AIへの取り組みは「競合他社に大きく遅れをとっている」と述べていました。iPhoneへの組み込みは2024年後半には間に合わず、2025年以降になる可能性もありそうです。

 

アップルのティム・クックCEOは、米Forbesのインタビューで「我々は何年も生成AIに取り組んでおり、多くの研究を行ってきました」と言いつつ「本当に思慮深くアプローチし、深く考えていくつもりです」とも述べていました。特にiPhoneではプライバシーを厳重に守る必要があるため、実装を急ぐことはないのかもしれません。

 

Source:MacRumors

iPhoneの夜のシャットダウンバグ、iOS 17.1で直っていない……!?

iPhoneで報告されている、夜に勝手にシャットダウンしてしまうという問題が、「iOS 17.1」で解決されていないことを、海外メディアのMacRumorsが報告しています。

↑DANIEL CONSTANTE / Shutterstock.comより

 

この問題は、「iOS 17.0.1」や「iOS 17.0.3」をインストールしたiPhoneを使っているユーザーから寄せられていました。問題が発生すると、朝にiPhoneがパスコード画面になったり、アラームが正しい時刻に鳴らなかったりするようです。また、iPhoneが再起動している場合もあれば、数時間電源が切れていたケースも報告されています。

 

Apple(アップル)は今週にもiOS 17.1を一般公開する予定ですが、すでに公開されている開発者向けのベータ版では、残念ながらiPhoneの夜間のシャットダウンバグは修正されていませんでした。

 

夜間にiPhoneの電源が切れているかどうかは、設定アプリのバッテリーのタブから、過去24時間の充電状況をチェックすることができます。そこに空白がある場合、iPhoneの電源は一定期間オフになっています。「iPhone 15」のユーザーを中心に報告されている今回のバグ、早めの修正が待たれます。

 

Source: MacRumors Forums, MacRumors

ぜひアプデを。iOS 17.1でiPhoneの画面焼き付きが修正へ

Apple(アップル)が近日中にリリースする予定の「iOS 17.1」では、iPhoneの画面の焼き付き問題が解決されるとの情報を、海外サイトのMacRumorsが報告しています。

↑Appleより

 

今年9月に発売された「iPhone 15」シリーズではリリース直後から、画面が焼き付くという報告が寄せられていました。また、AppleはすでにiOS 17.1のリリース前バージョンとなる「iOS 17.1 Release Candidates」を開発者向けに配布しています。

 

MacRumorsによれば、iOS 17.1のフィーチャーノート(機能リスト)には、「ディスプレイ画像の保持を引き起こす可能性がある問題に対処する」という記載があります。これは、先述の画面の焼き付きを解決するものとおもわれます。

 

iOS 17.1ではその他にも、「Apple Watch」のペアリングの問題、着信音のバグ、キーボードの反応の問題、衝突検知機能の最適化が予定されています。

 

ディスプレイの焼き付きはiPhone 15シリーズのユーザーから多く寄せられていますが、同様の問題は「iPhone 12 Pro」や「iPhone 13 Pro」でも発生しているようです。有機ELディスプレイを搭載したiPhoneユーザーは、iOS 17.1がリリースされたら早めに適応したいものです。

 

Source: MacRumors

iOS 17のバグ? 一部ユーザーからWi-Fiが「繋がりにくい」「異常に遅い」との声

iPhone 15 Proモデルが過熱する問題については、修正アップデートiOS 17.0.3が配信開始されました。

↑今度はWi-Fiが?

 

が、今度はiOS 17をインストールしたiPhone、特にiPhone 15モデルでWi-Fiが繋がりにくい、データ転送速度が超遅いと一部ユーザーが報告しています。

 

米9to5Macの読者David Chen氏によると、アプリがコンテンツを読み込めなかったり、接続が超遅く感じたりするとのこと。ほかアプリ開発者のWillian Max氏 も、iPhone 15 Pro MaxをWi-Fiに接続したとき、異常に遅いことに気づいたと述べています。

 

また9to5MacライターのFilipe Esposito氏も、iPhone 15 Pro MaxでWi-Fi接続時にThreadsやTikTok、Safari等のアプリで読み込みが止まることがあると報告。

 

ほかM2 iPad Pro(最新版iPadOSを使用)でも同じ症状が起こっているものの、Macでは問題なくウェブを閲覧できるため、ネットワークではなくiOS 17/iPadOS 17の問題だと示唆しています。

 

また公式アップルサポートコミュニティでも、iPhone 15 Pro MaxのWi-Fiは定期的に切断されるが、ほか全ての機器は問題なく繋がるとのこえもあり。Xでも、iPhoneがWi-Fi接続時に「ページの読み込みが非常に遅い」と嘆くユーザーが見つかっています。

 

今のところ、この問題が広範囲に及んでいるのか、それとも一部ユーザーに限られているのかは不明です。もしもiOS 17のバグであれば、早急な対応が望まれそうです。

 

Source:9to5Mac

 

※Espositoの1つ目のoは、アキュートアクセント付きが正式な表記です

iOS 17の新機能「ライブ留守番電話」、詐欺師が悪用する恐れがあると専門家が警告

最新のiOS 17では、「ライブ留守番電話」(Live Voicemail)という新機能が追加されました。iPhoneに電話がかかってきて、本人が電話に出ない場合、相手が留守番電話を残している最中に、その書き起こしをリアルタイムで表示するものです。

ios-17
↑「ライブ留守番電話」はiOS 17で追加された新機能のひとつ

 

そして相手が留守電を残している途中で、今すぐに対応したい用件を言った場合、画面上で「承諾」をタップすれば、すぐに録音を中断して話すことが出来ます。

 

この仕組みを詐欺師が悪用して、銀行の口座番号やパスワードなどを聞き出す恐れがあることを、専門家が警告しています。

 

米テレビ局ABC7は、ライブ留守番電話は被害者に、じっくり考えるべき事柄の決断を急かす危険があると指摘しています。

 

詐欺電話を防ぐアプリ会社「YouMail」のレックス・キリチCEOは、これまでは詐欺師が留守番電話を残しても、時間をかけて詐欺なのか、本物なのかを判断できたと前置き。

 

しかし、ライブ留守番電話の場合はiPhoneの画面に「あなたの口座から2,000ドルを送金しようとしています、これが間違いの場合は、1を押してください、そうでなければ、送金します」といったメッセージが表示されます。

 

これを読んでしまった人はタイムリミットが迫っていると焦り、相手が銀行だと信じて録音の途中で電話を取り、暗証番号やパスワードを教えかねないというわけです。

 

この機能を無効にしたい場合は、「設定」>「電話」>「Live Voicemail」からオフに切り替えます。

 

記事執筆時点では、「ライブ留守番電話」機能は日本では提供されていません(米国およびカナダで英語に限り利用可能)。とはいえ、日本向けの公式サポートページも用意されているため、リリース時には同じように注意したいところです。

 

Source:ABC7
via:PhoneArena

iOS 17は「画像の切り抜き」がめっちゃ便利になります

今秋にリリースされる「iOS 17」にて、搭載が予定されている「写真」アプリの「クイッククロップ(クイック切り抜き)」機能が注目を集めています。

↑9to5Macより

 

現在の写真アプリでは、編集ボタン→トリミングボタンを選び、そこから作業を行う必要があります。特に煩雑な操作というわけではありませんが、このトリミングボタンの位置を見つけられなかった人もいたことでしょう。

 

しかしiOS 17のベータ版では、クロップ作業にずっと簡単にアクセスできるようになっています。まず写真アプリで編集をしたい画像を選び、二本指で拡大します。そして右上にあるトリミングボタンをタップした後に完了をタップすれば、トリミング作業が完了するのです。

 

このトリミングボタンは、写真を拡大すると約4秒間だけ表示されます。またトリミングボタンを長押しすることで、アスペクト比を変更しての作業も可能です。

 

このようにベータ版で登場した機能が、正式版にも搭載されるかどうかは断言できません。しかしこの便利なクイッククロップ機能、ぜひiOS 17で使いこなしてみたいものです。

 

Source: 9to5Mac

iOS 17にもゲームモードがやってくる…かも

Apple(アップル)が「iOS 17」へのゲームモードの導入を検討していることが、海外テックメディアの9to5Macにより報じられています。

↑GraphicsKS / Shutterstock.comより

 

Appleは今秋リリースされる「macOS Sonoma」にて、「ゲームモード」の導入を予定しています。これはバックグラウンドのタスクの使用率を下げ、CPUとGPUをゲーム最優先で割り振るモードです。さらにAirPodsやコントローラーなどのレイテンシも低減され、ユーザーはゲームに集中することができます。

 

今回iOS 17のベータ版の内部コードから発見された情報によると、AppleはゲームモードをiOSやiPadOSに移植すべく、取り組んでいるとのこと。実際にmacOS Sonomaのゲームモードに利用されているフレームワークが、iOS 17のベータ版にも組み込まれていたそうです。

 

iPhoneやiPadといえば、Macよりもさらに多くのユーザーがゲームを楽しんでいます。ベータ版に登場した機能が実際にリリースされるかどうかは不透明ですが、ゲームファンのためにもぜひ実装されてほしいものです。

 

Source: 9to5Mac

iOS 17、画面スクショがめちゃ便利になります! デュアルSIMの機能強化も

年内にリリースされる「iOS 17」にて、ページ全体のスクリーンショットに「写真で保存(Save to Photos)」のオプションが追加されていることを、海外テックサイトのMacRumorsが報告しています。

↑MacRumorsより

 

現在リリースされている「iOS 16」では、すでにSafariやメモ、マップなどのアプリのページ全体の画像を、PDFファイルとして保存することができます。しかしPDFファイルよりも、使い慣れた画像でスクリーンショットを撮影したいケースの方が多いはずです。

 

そしてiOS 17の最新のパブリックベータでは、ページ全体のスクリーンショットに写真(画像)で保存のオプションが追加されました。これによりスクリーンショットを気軽に加工したり、メールに添付したり、他人と共有できるようになります。なお、同様のオプションは「iPadOS 17」や「macOS Sonoma」にも追加されています。

 

その他にもTechCrunchは、iOS 17にてデュアルSIMの機能が強化されていることを伝えています。具体的にはSIMごとにメッセージを振り分けたり、着信音を分けたり、知らない番号にかける際にSIMを選ぶことができるようです。こちらも、自分のプライバシーを高めるために役立つ機能となりそうです。

 

Source: MacRumors, TechCrunch

iPhoneの画面長押し機能、iOS 17でさらに高速化できます

iOS 17ではiPhoneの長押し機能「Haptic Touch(触覚タッチ)」をさらに早く動作させることができるのを、Twitter(ツイッター)アカウントのApple Introが報告しています。

↑Apple Intro / Twitterより

 

Haptic TouchとはiPhoneの画面を長押しすることで、新たなアクションを呼び出す機能です。たとえばホームスクリーンのアプリを長押しすれば、アプリごとに異なった機能を実行することができます。

 

そしてiOS 17のベータ版には、Haptic Touchの動作をさらに早くしたり、あるいは遅くしたりする機能が追加されました。これにより、より素早くHaptic Touchのメニューを開いたり、あるいは遅くして誤動作を防ぐことができるようになります。現在のiOS 16でもHaptic Touchの速度は調整できますが、iOS 17ではより早い設定が可能です。

 

Haptic Touchの調整機能は、「設定」アプリの「アクセシビリティ」→「タッチ」→「Haptic Touch」から利用できます。また設定アプリの画像をタップすることで、Haptic Touchの動作をテストすることができます。私のようにせっかちな人間は、iOS 17の「早い」設定がちょうどよさそうです。

 

Source: Apple Intro / Twitter via MacRumors

あなたのiPhone、iOS 17の新機能が使える? iPhone 12以降の“限定モノ”をチェック!

今年秋に配信予定のiOS 17は、対象となるiPhoneに新機能を追加するメジャーアップデートです。しかし、特定の機能は新しめのモデルでしか利用できません。

Image:Apple

 

そこでiOS 17の新機能のうち、iPhone 12とそれ以降のモデル(iPhone SEシリーズを除く)でしか使えないものをリストアップしてみました。

 

iPhone 12以降で利用できる新機能

FaceTimeでの3Dリアクション

iPhone 12以降のモデルをお持ちの方は、通話アプリFaceTimeで3Dの拡張現実エフェクトを使ったリアクションを追加できます。エフェクトとしてはハート、紙ふぶき、花火などが用意されています。

 

より正確な自動修正/タイプ入力中に予測テキストを表示

iOS 17では、タイプ入力中の自動修正もレベルアップ。そして入力中の予測テキストも改善され、スペースバーを押すだけで単語や文章が自動で完成します。これらの機能を英語で使うには、iPhone 12以降が必須となります。

 

iPhone 12 Proとそれ以降のモデルで利用できるもの

「ポイントして読み上げ」

視覚障がいのある方のために設計された、iOS 17の新たなアクセシビリティ(どんな人でも使いやすくする)機能です。ユーザーがiPhoneのカメラを何かに向けると、書かれた文字を検出して読み上げるというもの。

iPhone 14 Proモデル限定の新機能

スタンバイモード

iPhoneがスマートディスプレイに変身!

充電中のiPhoneを横向きに置くと、スマートディスプレイに変身する機能です。置き時計の代わりにしたり、カレンダーを確認したり、写真のスライドショーも表示できます。非常に便利そうですが、常時表示ディスプレイを備えたiPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxに限定されています。

 

現在iOS 17は、開発者向けのベータ版が配布されています。今後、正式版が配信されるまでの数ヶ月間に、古いモデルでも新機能が使えるようになることもあり得るかもしれません。ともあれ、iOS 17をフルに活用したければ、なるべく新しいモデルを買った方がよさそうです。

 

Source:Apple(1),(2) 
via:Wccftech

疲れ目に朗報。iOS 17が目の負担を軽減してくれます

今秋にリリースされる「iOS 17」「iPadOS 17」にて、目の疲れを軽減する「Screen Distance」機能が搭載されていることを、海外テックサイトのMacRumorsが伝えています。

↑MacRumorsより

 

Screen Distanceとはユーザーの顔がディスプレイに長時間近づいている場合、警告を表示するというもの。Apple(アップル)によれば、この機能は健康的な視聴習慣を推奨することで、子どもが近視になるリスクを下げることを目的としているそうです。

 

Screen Distanceは、「設定」アプリの「スクリーンタイム」から有効にできます。そして顔認証機能「Face ID」にて用いられる「TrueDepth」カメラにより、ディスプレイと目との間の距離を測定。もしユーザーが12インチ(約30cm)より近い距離で長時間画面を見続けている場合には、「iPhoneが近すぎます。視力を守るために、腕の長さより遠くで画面を見てください」というアラートを表示するのです。

 

Screen Distanceは「iPhone XS」以降のiPhoneと、11インチ/12.9インチの「iPad Pro」にて利用できます。iPhoneやiPadの使いすぎによる視力の低下を防ぐことができる、なかなか便利な機能といえそうです。

 

Source: MacRumors

Vision Pro以外にも……。Appleは数年後を見据えた歴史的発表をしたのかもしれない

アップルが本社のApple Parkで開催した世界開発者会議「WWDC23」は、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックが明けてから、2度目のリアルイベントになりました。今年も現地で取材した筆者が、 “空間コンピュータ”のほか、MacBook Airの新機種と秋に正式リリースを予定するOSのハイライトなどを、改めて振り返ります。

↑2023年WWDCのステージで発表されたアップルのハイライトをまとめます

 

Apple Vision Proは2024年後半発売だけど、実はあまり「日がない」?

Apple Parkがある米カリフォルニア州の都市クパティーノは、サンフランシスコ国際空港を降りてから車で約1時間の場所にあります。今回、日本から取材に訪れたジャーナリストチームは最寄りの都市サンノゼに拠点を構えて、現地時間6月5日に始まったWWDC23を取材しました。サンノゼは元々静かな街ですが、今回は昨年と比べて街中が一段と活気にあふれていました。

↑Apple Parkで取材する筆者。基調講演の会場には世界中から多くのジャーナリストやデベロッパーが集まりました

 

今年のWWDCは、既報のとおりアップル初のアイウェア型ウェアラブルデバイスである「Apple Vision Pro」が話題をさらいました。

 

アップルが“空間コンピュータ” のコンセプトをうたうこのデバイスは、単に4Kの高画質な仮想現実映像を楽しめるだけでなく、視線トラッキングや指先・頭のジェスチャーと声による操作を駆使しながら、仮想空間の中でオフィスワーク&クリエイティブワークも可能。また、ビデオ通話による遠隔コミュニケーションを取れるなど、幅広く利用できるところがとても魅力的です。

↑WWDC23はアップルが“空間コンピュータ”「Apple Vision Pro」を発表した歴史的なイベントになりました

 

アップルが独自に開発した、Apple Vision Proのための専用OS「visionOS」は6月末から開発キットがリリースされる予定です。また東京を含む世界6都市には、開発者とデバイスの体験を共有するためのApple Vision Pro developer labsが開設されます。Apple Vision Proを活用するための、アプリ開発なども今後進んでいくでしょう。

 

Apple Vision Proはアメリカでは2024年初旬、そのほかの国と地域では2024年の後半から販売を開始します。まだ少し先のことのように思えますが、デベロッパーが開発キットの提供を受けて、そこから日本語対応のアプリやサービスを作り込む時間を考えれば意外と発売まで「あまり日がない」状況なのかもしれません。

 

一方で、Apple Vision Proは魅力的なデバイスですが、約49万円と高値なので、多くの方々が「一度体験してから購入を本格検討したい」と思うのは当然です。ウェアラブルデバイスなのでフィッティングも確かめたいポイント。今後一般のコンシューマが体験できる機会も早めに設けてほしいです。

↑東京を含む世界6都市で、デベロッパーのためのApple Vision Pro developer labsが開設されます

 

15インチのMacBook Airはクリエイティブワークに活用できそう

WWDCではMacの新製品も発表されました。一般に広く注目を集めそうなマシンは15.3インチの「MacBook Air」です。MacBook Airとしては歴代最大サイズのモデルになります。

↑薄くて軽い、15インチのMacBook Airが発表されました

 

本機は、薄さが11.5mm、約1.5kgというポータビリティの高さが魅力。WWDCの会場で実機に触れましたが、大きく高精細なLiquid Retinaディスプレイを搭載する本機を軽々と持ち歩くことができれば、リモートワークが数段快適になりそうな印象です。デザインは昨年発売された13.6インチのMacBook Airと同じですが、本体の大きさは明らかなインパクトがあり、新製品を手にした満足感は十分に得られると思います。

 

ディスプレイの美しさもさることながら、13.6インチのモデルよりもユニットを増やした6スピーカーサウンドシステムが再生する音がとてもパワフル。Apple M2チップによる安定したパフォーマンスも期待できることから、動画・音楽コンテンツの編集など本格的なクリエイティブワークにも活用できるモバイルPCになりそうです。

↑Appleシリコンの最高峰「M2 Ultra」とM2 Maxのいずれかを選択できるハイエンドマシン「Mac Studio」も第2世代になって登場

 

↑最強のデスクトップマシン「Mac Pro」も遂にAppleシリコンを搭載しました

 

MacがゲーミングPCとして進化するなど、次期OSも注目ポイントが

秋に正式リリースを迎えるiOS 17、iPadOS 17、watchOS 10、macOS 14 Sonomaも発表されました。各OSに多彩な機能が搭載されていますが、大きな進化のポイントは3点あります。

 

ひとつは、すべてのOSでロック画面や壁紙など、ユーザーが自身の好みに合わせてカスタマイズできる領域が拡大していること。端末の使い勝手に深く関わるところで言えば、筆者はiPadOS 17のウィジェットがインタラクティブになることに注目しました。

 

現在iPadOS 16もホーム画面にさまざまな情報を表示するウィジェットを配置できます。iPadOS 17はそこから進化し、ウィジェットに表示される情報をタップして、たとえばスマートホームデバイスを操作したり、Apple Musicの楽曲を再生したりといったインタラクティブな操作が可能になります。各アプリを開かなくても、iPadのホーム画面からさまざまな操作が直接できる便利な機能を、ぜひ多くのアプリが採り入れてほしいです。

↑一例として、「ホーム」アプリのウィジェットから直接スマート家電の操作ができるようになります

 

ふたつめのポイントはヘルスケアの機能が充実することです。これまでにiOSとwatchOSが対応している「ヘルスケア」アプリがiPadOSにも対応することで、大きな画面で健康データを確認できるようになります。

↑iPadOSも対応する「ヘルスケア」アプリで横断的に健康データをチェックできます

 

またwatchOS 10には、現在搭載するマインドフルネスアプリに「心の健康」をサポートする機能が加わります。ウォッチからその時の気分、その日の気分をブックマークすると「ヘルスケア」アプリには“日記”のようにユーザーの気分の状態が記録されます。健康データはエクササイズ、睡眠などユーザーの健康状態やアクティビティの履歴との関わりも見られるようになるので、心の健康のセルフチェックに役立てられると思います。ユーザーの身体と心をケアするデバイスとして、Apple Watchの人気拡大にもつながりそうな新機能です。

↑Apple Watchの「マインドフルネス」アプリから、心の健康をセルフチェックする新しいメニューが加わります

 

新macOSの名称“Sonoma”は、米カリフォルニア州の有名なワイン処に由来するそうです。みっつめはこのmacOSで、今年のWWDCでアップルはMacがゲームコンテンツと相性の良いパソコンであることを、強くアピールしていました。Mac AppStoreを通じて入手できるゲームは年々拡大しており、その流れを加速するためか、基調講演ではコジマプロダクションの小島秀夫監督が登壇。2023年中にMac版『DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT』が発売されることも明らかになりました。

↑新しく「ゲームモード」が加わるmacOS Sonoma。ゲーミングPCとしてユーザーの拡大を狙います

 

さらに、macOS Sonomaには「ゲームモード」が新しく追加され、Appleシリコンを搭載するマシンが対応します。ゲームコンテンツが起動されたことをOSが自動で認識して、ゲームを快適に楽しめるように、CPU/GPUのパフォーマンスを割くほか、Bluetooth経由によるAirPodsシリーズへのワイヤレス音声や、ゲームコントローラーへの操作信号を遅延なく伝送します。これらの実力を試す価値は、大いにありそうです。

 

AIテクノロジーでも抜かりのない進化を見せた

Open AIのChatGPTやグーグルのBardなど、昨今はジェネレーティブAI(生成型AI)に関連するテクノロジーの話題が盛り上がっています。ChatGPTなどのジェネレーティブAIには、悪意を持って不正に使用されるリスクがあると言われています。

 

その点、アップルはユーザーのプライバシーを厳重に確保しつつ、同社の端末やOS、クラウドサービスに安心・安全に使える形で、機械学習モデルによるAIテクノロジーを組み込むことを丁寧に、時間をかけて行なっています。

 

一例を挙げるならば、iOS 17に搭載される新機能「ライブ留守番電話」があります。電話の相手が留守番電話のメッセージを残した場合、リアルタイムに音声からテキストへ文字起こしする機能です。電話にすぐ出られないとき、書き起こしされるテキストを読んで相手の要件を把握しながら応答方法を検討できます。

 

ライブ留守番電話は、デバイス上で処理されるため、メッセージの情報がアップル側に共有されることはないとしています。

↑音声メッセージを即座にテキスト化する「ライブ留守番電話」

 

visionOSにも、本体を装着した自分の代わりにビデオ通話に写ってしゃべる「Persona(アバター)」を、機械学習のテクノロジーによって生成する機能があります。筆者もVision Proのデモンストレーションで、ホンモノの人の映像と見間違うぐらいにリアルな通話相手のPersonaを目の当たりにしました。ただリアルな人の顔を写すのではなく、話し方やまばたきのような“表情”まで、リアルに再現するPersonaのグラフィック表現にAIの力がフルに活きています。

↑人物の顔を正確にキャプチャーした「Persona」。ビデオ通話の際にはリアルにまばたきをしながら、表情豊かに話しかけてきます

 

実際に体験すると、アップル独自の高度なAIテクノロジーが実践的な形で製品やサービスの各所に組み込まれていることがよくわかります。いまから数年後、あるいは10年後に振り返れば、2023年にアップルがWWDCで“空間コンピュータ”をはじめ、多くの歴史的な発表をしたイベントであることが見えるのかもしれません。

 

【フォトギャラリー】画像をタップすると閲覧できます。

iOS 17、QRコード読み取り機能がめっちゃ改善

今秋にリリースされる「iOS 17」にて、QRコードの読み取り機能が改善されることを、9to5Macが報じています。

↑9to5Macより

 

現在のiPhone(iOS 16)では、カメラにてQRコードを読み取ると、QRコードの位置にあわせてリンクへの移動ボタンが移動してしまうのです。さらに移動ボタンが小さいので、かなり使いにくい印象でした。

 

しかしiOS 17では、リンクボタンが画面下部、シャッターボタンの上に固定されるようになりました。これで、動き回るリンクボタンを追いかける必要がなくなったのです。ボタンがもう少し大きければさらに押しやすいのですが、これでも十分な改善といえるでしょう。

 

iOS 17では「地図」アプリで地図データのダウンロードが可能だったり、ペットの写真が検索できたりと、さまざまな改良が盛り込まれています。このような小改良で、iOSの使い勝手がますます良くなるのはありがたいですね。

 

Source: 9to5Mac

iOS 16.5アプデ後にバッテリーの消耗が激しい? アップルは48時間待つように推奨

今月半ばにiOS 16.5が配信開始されて10日ほど経ちましたが、SNSでは複数のユーザーが「バッテリー消費が激しくなった」と報告しています。これに対してアップル公式サポートが、アップデート後は48時間、調整を待つ必要があると回答しています。

↑アップル公式サポートが回答

 

あるユーザーは「iOS 16.5はバッテリーに致命的だ」とツイート。別のユーザーはバッテリー持続時間がひどく、充電時間は劇的に遅く、バッテリーが非常に高温になったとアップルに呼びかけています

 

では、どうすれば直るのか? 実はほとんどの場合は、自然に解決する可能性が高かったりします。

 

新バージョンのiOSをインストールすると、バックグラウンド(アプリが動く裏側)では様々なことが起こるからです。まず内部データは新たなソフトウェアに最適化され、バッテリー設定は再調整され、もしも更新に写真アプリのアルゴリズム変更が含まれている場合、写真の再スキャンも行われるかもしれません。

 

これらは全てバッテリーを消費しますが、一時的な現象に過ぎません。数日後も待てば、バッテリーが調整され、正常に戻るはずです。

 

実際アップルの公式サポートも「通常、アプリや機能の調整は、アップデートから最大で48時間かかることがあります」とユーザーに伝えています。

 

昨年春にiOS 15.4で同じようなことが起こったと報告されたとき、アップルは同様の回答をしていました。つまり、アップデートは長時間にわたり充電できない時期を避けて行えばいいわけです。

 

しかし、48時間待ってもバッテリーの問題が解消しない場合はどうすればいいのか? まず最初にすべきことは、「設定」アプリから[バッテリー]>[バッテリーの状態と充電]を確認することでしょう。最大容量(新品と比較した場合のバッテリー容量)が80%未満であれば、バッテリー交換が推奨されます

 

そこで問題がない場合でも、さらに2~3日待てば解消することもあります。それ以降も解決しない場合は、アップル公式サポートの言うように、TwitterのDM等で相談するとよさそうです。

 

Source:Tom’s Guide

iOS 17には日記アプリが搭載される…かも

現在Apple(アップル)が「Journaling(ジャーナリング:日記)」アプリの開発をすすめているとの情報を、The Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)が報じています。

↑fafapress / Shutterstock.comより

 

報道によれば、iOS 17のジャーナリングアプリではユーザーの日常生活を記録することができます。そして家でどれくらい過ごしているか、あるいはワークアウトなどの情報を記録することで、ユーザーの1日を分析。これにより、メンタルヘルスの改善などに役立てるというのです。

 

アプリはテキストメッセージや電話などのデータにもアクセスできると同時に、プライバシーにも配慮。データの分析はデバイス上でのみおこなわれ、4週間後に削除されると伝えられています。現時点ではこのジャーナリングアプリがいつリリースされるのかは不明ですが、6月のWWDCでの発表が期待される「iOS 17」に搭載されることになるのかもしれません。

 

またBloomberg(ブルームバーグ)のMark Gurman(マーク・ガーマン)記者は、iOS 17では「Wallet(ウォレット)」「Find My(探す)」アプリが改善されると伝えています。またApp Store以外のアプリをインストールする機能「サイドロード」は、ヨーロッパ限定の機能になると伝えているのです。

 

個人的には日記は常に三日坊主になってしまうので、Appleのジャーナリングアプリでは、日記を書き続けられるための工夫が取り入れられているとありがたいです。

 

Source: MacRumors 1, 2

「iPhone X」「初代iPad Pro」ピンチか? iOS 17にアプデできないかも…

Apple(アップル)から今年のリリースが期待される「iOS 17」「iPadOS 17」では、「iPhone X」や「初代iPad Pro」がサポートされないとの情報が海外から届いています。

iphone-x
↑iPhone X、ピンチか

 

これまでもiOSやiPadOSのアップデートのたびに、対応デバイスから過去の製品が外されてきました。たとえば2022年にリリースされた「iOS 16」「iPadOS 16」では、「iPhone 6s」や「初代iPhone SE」、「第2世代iPad Air」など、多数のデバイスでのサポートが打ち切られました。

 

今回Twitter上に投稿されたリーク情報によれば、iOS 17とiPadOS 17では「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」「iPhone X」「初代iPad Pro」「第5世代iPad」のサポートが打ち切られるとのこと。2015年から2017年に発売されたこれらのデバイスでは、プロセッサに「A11 Bionic」「A10 Bionic」「A9/A9X」が搭載されています。

 

なお「A5」から「A11 Bionic」を搭載したiPhoneとiPadには、ブートロムのセキュリティ上の脆弱性があり、この問題を修正することができません。このことでiOS 17とiPadOS 17では数多くのiPhoneやiPadのサポートが打ち切られるのかもしれません。

 

Source: Fame_G_Monster / Twitter via MacRumors

iOS/iPadOS 16.1は今月末にリリース? 期待される新機能とは

米アップルがモバイル向けOSのアップデート「iOS 16.1」「iPadOS 16.1」を10月24日の週にリリースするとの情報が、海外にて報告されています。

↑モバイル向けOSのアップデートが迫っているようです

 

9月に「iPhone 14」シリーズと同時にリリースされた「iOS 16」とは異なり、10月にリリースが遅れていた「iPadOS 16」。しかし現時点では、iOS 16.1と同時にiPadOS 16.1が、iPadOS 16のかわりに登場すると予測されています。

 

そして米ブルームバーグのMark Gurman記者によれば、新たなソフトウェアやバグの問題がなければ、10月最終週にiPadOS 16.1がリリースされるとしています。また同OSは、iPad Proの全モデル、第3世代iPad Air、第5世代iPad mini、第5世代iPad以降に対応する予定です。

 

iOS 16.1では、ロック画面からアプリのリアルタイム情報を確認できる「Live Activities」、「バッテリー表示の改善」、iPhoneだけでの「Fitness+」の利用、より環境に優しい充電方法を提供する「クリーンエナジー充電」、「アプリコンテンツの事前読み込みによる、より素早いアプリ使用」などを利用できる見込みです。

 

というわけで、いよいよメジャーアップデートを迎えるiPadOS。Gurman記者が述べるように、これまでアップルは10月に何かしら製品を発表してきた経緯もあるので、それも考慮すると別の期待もしてしまいますね。

 

Source: MacRumors 1, 2

新MacBook Airは歴代で最も使い勝手がいいかも、アップル「WWDC」現地取材レポート

アップルが今年も世界開発者会議「WWDC」を開催。初日の基調講演はカリフォルニア州クパチーノに構える本社「Apple Park」に、総勢1300人を超えるデベロッパーとジャーナリストを集めて、リアルとオンライン配信によるハイブリッド形式のイベントとなりました。

 

筆者もジャーナリストのひとりとして現地に足を運び、M2チップを搭載する新しいMacBook Airに触れてきました。

↑秋に発売を迎えるであろうアップルの新しいデバイスにも深く関連する、OSの新機能とサービスがWWDCで発表されました

 

異例の野外ステージ開催となった2022年のWWDC

イベントはWWDCの基調講演としては異例となる野外ステージで開催されました。大勢の来場者が集う場所での感染症対策も兼ねていたのだと思います。筆者は今回初のWWDC現地取材となりましたが、長年イベントを取材してきたジャーナリストの各氏は「Apple Parkの中で開催されるイベントも初めて」なのだと、目を輝かせながら話していました。

↑クパチーノの本社Apple Parkに1300人を超えるデベロッパーとジャーナリストを初めて招き入れて、WWDCが開催されました

 

↑発表イベントの開催直前。興奮のあまり弾ける筆者

 

午前中からカリフォルニアの強い陽射しが照りつけた基調講演のステージに、“生の”ティム・クックCEOが久しぶりに登壇すると客席から大きな歓声が上がりました。

 

WWDCのテーマは、世界中から集まるデベロッパーたちにアップルの次期OSのイノベーションを伝え、秋以降の正式リリースに向けて、iPhoneやMacといったハードウェアの魅力を高めるアプリケーションやサービスを一緒に開発してもらうためのアイデアを共有することです。

 

今年は初日のイベントを除き、すべての開発者向けセッションがオンライン配信で実施されました。平時であればWWDCは、デベロッパー同士が顔を合わせて情報を交換したり、互いに共同開発を呼びかけて仲間になったりといった出会いと交流の場にもなります。

 

WWDCの基調講演、ならびに開発者向けのセッションはすべてオンラインから無料で観ることができます。Macやアップルデバイスのユーザーであれば「Apple Developer」アプリから動画をトピックごとに、条件を指定して探せるので便利です。

 

たとえばiPhoneやiPadで楽しむARアプリの開発ツールについて、最新の開発Kitの発表動画を見ながら、アップルのARデバイスの将来を予想するのも楽しいと思います。

↑WWDC22で発表されたOSやプラットフォームの新しい技術は、WWDCのオンラインセッションとして無料で視聴できます

 

カスタマイズしまくれるiOS 16

基調講演ではiOS、iPadOS、macOS、watchOSの進化がハイライトされました。各OSは秋に正式リリースを予定しています。通常であれば新OSの配信開始とほぼ同時期に、新しいハードウェアも発売を迎えることが多いです。

 

ただ、今年は一足早くアップルが独自に設計するシステム・オン・チップ(SoC)「M2」を搭載するMacBook Air、13インチのMacBook ProがWWDCで発表されました。それぞれ7月からの販売を予定しています。

 

次期OSについては発表の日に本誌で詳細が紹介されているので、ここでそれを繰り返すことはしません。注目したいポイントを簡単に触れたいと思います。

 

iOS 16のメインテーマは「パーソナライゼーション」です。これまでユーザーは壁紙を選ぶことぐらいしか手出しができなかった「ロック画面」で、日時表示のフォントを変えたり、カレンダーのイベント、バッテリー残量やアクティビティリングの進捗などの情報表示を「ウィジェット」として配置したりできるようになります。

↑iOS 16ではロック画面のパーソナライゼーションが自由自在にできるようになります

 

ほかにも「ライブアクティビティ」がロック画面の下側に表示されます。スポーツの試合の途中経過、フードデリバリーの配達状況などリアルタイムにアップデートされる情報が見られる通知機能です。ウィジェットと合わせて、今後は外部のデベロッパーから対応するアプリやサービスが続々とリリースされることが予想できます。

↑スポーツの試合の経過、フードデリバリーの配達状況などリアルタイムに更新される情報をロック画面に表示する新機能「ライブアクティビティ」

 

Macの操作感に近づくiPad

iPadOS 16は新しく追加するユーザーインターフェイスである「ステージマネージャ」により、使い勝手がよりMacに近づきます。これまでのiPadはひとつのアプリを全画面表示にして使うか、Split Viewで画面を2つに分割して2つのアプリを同時に動かすか、またはSlide Overを組み合わせて別に立ち上げたアプリの画面を重ねて使うかなどの、マルチタスキング体験を提供していました。

 

ステージマネージャでは、メイン画面に複数のアプリを立ち上げて、ウィンドウのサイズを自由に変えることができるようになります。使わないアプリは画面の左側に並べて、必要なときに選択するとメイン画面のアプリと素早く切り替わります。

↑iPadOS 16の新機能である「ステージマネージャ」は、iPadの画面に4つのメインで作業するアプリを表示しながら、ケーブルで接続する外部ディスプレイにも同時に画面を出力、最大4つのメインアプリによるマルチタスキング体験を可能にします。なお、ステージマネージャはM1チップを搭載するiPad Pro、iPad Airに対応

 

Apple Watchに新スポーツタイプの予感

watchOS 9にも新しい文字盤が追加されます。中にはデザインやカラーがとてもポップな文字盤もあります。同時にOSのワークアウトをユーザーの好みに合わせてカスタマイズしたり、ランニングフォームをチェックできたりする機能も加わります。このことから、秋には“スポーツ推し”でカジュアルなルックスの「Apple Watch Sport Edition」的な新シリーズが出てくるのではないかと筆者は楽しみにしています。

↑カジュアルなデザインもそろうwatchOS 9の新しい文字盤

 

ヘルスケア系の機能は、睡眠の深さや質を判定できる「睡眠ステージ」が新たに追加。またApple Watch Series 7が搭載するQWERTY配列のキーボードが日本語入力をサポートします。iPhoneを持たずにCellularモデルのApple Watchだけを身に着けて外出する際にも、メールやメッセージに対してより複雑な応答が可能になるでしょう。

 

MacとiPhoneが合体!

macOS Venturaのプレゼンテーションの中で、WWDCの会場が最も沸いた新機能が「Continuity Camera=連係カメラ」でした。MacにiPhoneを合体して、iPhoneをWebカメラとして使う機能です。

 

コロナ禍の中でオンラインミーティングや、離れた場所にいる家族・友だちとのコミュニケーションにビデオ通話アプリを使い、その重要性を実感したという方も多いはずです。その中で、ビデオ通話に使うパソコンやタブレットの内蔵カメラが低画質だと、互いに相手の表情がよくわからずストレスを感じてしまいます。

↑iPhoneをMacに接続して、Webカメラとして使えるようになる「連係カメラ」

 

これに対して、連係カメラは動作環境に制限があるものの、対応するiPhoneとMacが手元にあれば、最新のMacに匹敵する高精細な映像をビデオ通話の相手に届けられるようになります。

 

満足度の高い新MacBook Air。M2チップのパフォーマンスに期待

WWDCで発表されたMacBook Airの実機にも触れてきました。ファーストインプレッションを報告します。

 

MacBook Airは誕生以来、本体を閉じたときに先端側に向かってスリムな形状になる“くさび形”のウェッジシェイプデザインを採用し続けてきました。ですが、新しいMacBook Airはデザインを一新。フラットでシャープな出で立ちとしました。

 

カラーバリエーションには従来のシルバーとスペースグレイに加えて、ミッドナイトとスターライトを加えました。

↑M2チップを搭載する新しいMacBook Air

 

↑ミッドナイトは光のあたり方で深いブルーにも見えます

 

アップルが新たに設計した独自のSoCであるM2チップはパフォーマンスと省電力性能を同時に高めています。1日中持続するバッテリー性能により、モバイルPCとして歴代のMacBook Airを超える快適な使い勝手を発揮してくれそうです。

 

また、プロフェッショナルグレードの動画ファイルの処理も素早くこなすパワフルなメディアエンジンを追加しているので、動画の編集やアップロードなどの作業を移動しながらこなすためのワークステーションとしても頼もしいツールになりそうです。

 

ディスプレイには、表示領域を画面の隅にまで拡大した13.6インチのLiquid Retinaディスプレイを搭載するほか、内蔵スピーカーや3.5mmヘッドホンジャックからの出力もパワーアップしています。エンターテインメント用のモバイルPCとしてもMacBook Airはとても魅力的です。

 

【MacBook Airフォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

 

いろいろな進化を遂げたことで、M1チップを搭載するMacBook Airよりも標準仕様モデルの比較で3万円ほど高くなっています。新機種の発売後もM1搭載モデルは併売されるので、予算と必要な機能を、時間をかけて吟味しながら自分に合うマシンを選ぶと良いでしょう。

↑MacBook Airのタッチ&トライが実施されたApple Park内の施設「Steve Jobs Theater」

 

↑ティム・クックCEOもタッチ&トライのイベント会場に訪れました

 

久しぶりの米国取材。事前準備で大変だったこと

今回筆者はジャーナリストとして初めてアップルが米国で開催するイベントに参加して、とても充実した時間を過ごすことができました。

 

海外出張は2020年1月に米国ラスベガスで開催されたCESを訪れて以来だったので、感染症対策も含めて、旅の準備はいつもよりも入念に行いました。海外渡航に必要とされる準備と、再び日本に入国するための条件などは、特に感染症対策の周辺に日々アップデートがあります。加えて渡航する地域によっても条件は変わるため、渡航の時期に合わせた準備が求められます。

 

現地滞在中は感染対策に気を配りながら過ごしていれば大丈夫だと思いますが、日本に戻る際の準備が少し大変です。

 

米国への渡航に関しては、2022年6月1日から日本の水際対策措置が変更され、年初に比べて日本入国時の条件が大幅に緩和されました。それでもなお、筆者が本稿を書いている現時点もすべての帰国者・入国者には、米国からの出国前72時間以内の検査と陰性証明書の提出が義務付けられています。

 

特に日本の厚生労働省・検疫所が求める有効な検査と証明書の発行に対応できる現地のクリニックを見つけて、出発前に足を運ぶことが大変です。日本を発つ前にクリニックの目星を付けて、検査の予約などを済ませておけば負担が減らせると思います。

 

また、現地での買い物は、昨今の円安ドル高のあおりを受けてつい尻込みしてしまいました。ただWWDCの期間中だけにApple Park最寄りのApple Storeで販売される限定Tシャツはしっかりとゲットできたので本望です。

↑Apple Parkに隣接するビジターセンターにもApple Storeのプレミアムストアがあります

 

↑2022年WWDCの限定デザインのTシャツをゲット!

 

【フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

WWDC22で発表のiOS 16はテキスト認識表示が進化! 動画の中のテキストを選択したり、写真から犬だけ切り抜いてメール添付したりが可能に

アップルの世界開発者会議(WWDC 2022)で登場した次期iOS 16では、これまでも好評だった「テキスト認識表示(Live Text)」がビデオにも拡大されることが発表されました。

↑Appleより

 

この機能は、iOS 15(またはiPadOS 15以降)で導入されたものです。静止した写真や画像から情報を取り出し、テキストをコピーしたり、電話を掛けたり、外国語を翻訳したりできることが好評でした

 

iOS 16では、本機能が動画についても使えるようになり、ビデオ内のテキストを選択したり、(アプリが対応していれば)リアルタイムで翻訳したりすることも可能となりました。アップル純正のアプリはもちろんのこと、サードパーティの開発者も本機能を利用できる新たな「Live Text API」も用意されているそうです。

 

また、画像の被写体を簡単に選ぶことができ、背景から抜き出して(背景を削除して)、別のアプリにコピーできる驚きの機能もあり。これはiPhoneのAシリーズチップに内蔵されているNeural Engineを活用した機械学習によるものだそうです。デモ映像では犬が映っている風景写真から犬だけをきれいに切り取っていました。

WWDC22で「iOS 16」正式発表。ロックスクリーンのカスタムがすごい!

米アップルは開発者向けイベント「WWDC22」にて、次期モバイル向けOS「iOS 16」を正式発表しました。まずアピールされたのは、そのカスタムの柔軟さです。

↑アップルより

 

iOS 16のロックスクリーンには、新しいフォントや背景、時計と日付の色、ウィジェットをカスタムして選べるほか、アプリの直接制御機能が取り入れられています。

 

まずデザインでは、時計の前に画像の特定の部分をおいて、奥行きを表現。カラーフィルターや背景、時刻のフォントなどを変更できます。ウィジェットギャラリーの中には写真をシャッフルしたり、おすすめ写真を表示する機能も。さらに、iPhoneに複数のロックスクリーンを設定することもできます。

 

天気予報のロック画面では、現在の天気が表示されます。それだけでなく、地球を表示する天文系のロック画面も用意されています。

↑アップルより

 

通知機能も刷新。通知はロック画面の下側から、ロールインするように表示されます。「ライブアクティビティ」機能では、スポーツイベントやUberの情報などをホーム画面におき、自動更新することができます。

 

「フォーカス」機能もアップデートされ、写真やウィジェットにフォーカスを関連付けることが可能に。ロック画面とフォーカスの設定が統一されます。またフォーカスでは「Safari」のタブグループ、メッセージの会話、カレンダーのイベントをフィルタリングできます。

 

Source: MacRumors

暗号通貨やWeb3対応のOpera Crypto Browserに、iOS版が登場

カスタム機能が豊富なブラウザー「Opera」を開発しているノルウェー拠点のオペラは、暗号通貨や「Web3」へのネイティブ対応が特徴のブラウザー「Crypto Browser」のiOS版を公開しました。

↑すでにMacやWindows、Android向けに公開されているCrypto BrowserのiOS版

 

Web3は、「ブロックチェーン」をベースとしたパブリック型のインターネットの概念で、従来の企業によって管理されたインターネットとは異なり、データやサーバーが分散的に存在するのが特徴です。

 

そのWeb3に対応するとうたうCrypto Browserの特徴は、Ethereum、Polygon、Celoといったブロックチェーンのシステムをサポートし、暗号通貨ウォレットを内蔵していること。これにより、暗号通貨の購入やトークンの受信、送信、交換が可能となっています。さらに別の暗号通貨ウォレットを持っている場合も、既存の資産や残高をCrypto Browserへと統合することができます。

 

ニュースとデータ収集のハブとなる、Crypto Cornerも搭載。暗号通貨に関する価格やニュース、さらにはポッドキャストを収集することができます。また分散型アプリやゲーム、メタバースプラットフォームでのわかりやすいユーザー体験、分散型取引所やWeb3ベースのNFT、ゲームサービス「Dapps」へのアクセスも可能です。

 

加えて、Crypto Browserはセキュリティ性能も高められており、ネイティブの広告およびトラッカーのブロック、ポップアップブロッカー、直感的なクッキーダイアログブロッカーなどが搭載されています。さらに暗号通貨採掘保護機能も搭載されており、iOSデバイスを危険に晒す採掘スクリプトをブロックできます。

 

アグレッシブに新技術を組み込んだCrypto Browser。現時点ではその需要はニッチかもしれませんが、今後の発展が楽しみなブラウザーといえそうです。

 

Image: Opera

Source: Opera

アップル、世界開発者会議を6月6日~開催。今年はオンライン形式+小規模な対面イベント

アップルは4月5日(米現地時間)、毎年恒例の世界開発者会議(WWDC)を6月6日から10日まで開催することを発表しました。今年の形式も3年連続でバーチャル(オンライン)となる予定です。

↑6月6日から開催されることが発表されたWWDC(出典:アップル)

 

参加費は無料。次期iOSやiPadOS、watchOSやtvOSにおける最新のイノベーションが披露されることが予告されています。

 

アップルのワールドワイドデベロッパリレーションズ、エンタープライズおよびエデュケーションマーケティング担当VPのスーザン·プレスコット氏は、「本質的にWWDCはずっと、つながりを築きコミュニティを構築するためのフォーラムでした。このような考えのもと、WWDC22では世界中の開発者の皆さんを招待して、最高のアイデアを形にしたり、可能性の限界を押し広げたりする方法を探ります」と、開発者の人々との交流を楽しみにしていると述べています。

 

ただし昨年と違うのは、6日当日には小規模な対面式(会場を人に入れた)イベントも行われること。Apple Park(アップル本社屋)で開発者と学生のためのSpecial dayを開催し、オンラインで視聴する人たちと一緒に基調講演とState of the Unionのビデオを視聴することができるそうです。こちらはスペースに限りがあり、Apple DeveloperサイトおよびApple Developerアプリケーションで近日中に告知される予定。

 

また、WWDC22では3年目となるSwift Student Challengeも開催し、コーディング好きの学生らも支援するとのこと。iPadやMac用の「Swift Playgrounds」で作ったアプリケーションのプロジェクトの応募期限は4月25日です(詳しくはこちら)。

 

WWDC22では、iOS 16、iPadOS 16、watchOS 9、macOS 13、およびtvOS 16(以上、すべて仮称)の発表が確実視されています。また、開発者向けの新たなハードウェア製品も発表される可能性も。2019年のWWDCではMac ProやPro Display XDRがお披露目された(発売は年末)前例があります。

 

Source: Apple

iOS/iPadOS 15.4.1配信開始。バッテリー消耗が激しいバグが修正

アップルは1日未明、iOS 15.4.1およびiPadOS 15.4.1を配信開始しました。「マスク姿でFace ID解除」のiOS 15.4やユニバーサルコントロール(iPadとMacの操作を連携)のiPadOS 15.4から、約半月ぶりのマイナーアップデートとなります。

 

iOSとiPadOSともに、更新が届いていれば通知から、あるいは「設定 – 一般 – ソフトウェア・アップデート」から確認して手動でアップデートできます。

 

今回のアップデートはバグ修正が中心ですが、注目すべきは「iOS(PadOS 15.4)にアップデートしたあと、バッテリーが予想よりも早く消耗する可能性がある問題」に言及されていることです。アップル公式サポートに苦情が相次いでいたものの、「アップデートから48時間待てば、問題が解決します」という紋切り型の回答に終始していましたが、ようやく正式に対応されたかっこうです。

 

また公式リリースには書かれていませんが、セキュリティページではゼロデイ脆弱性(修正プログラムがリリースされていなかったセキュリティ上の不具合)を修正したと報告されています。アップルの説明によると、1つはiOSとmacOSの両方に影響するもの。これにより悪意のあるアプリがカーネル権限で任意のコードを実行できるようになる、ざっくり言えば「ハッカーが何でもできてしまう」ということです。

 

もう1つはIntel Graphics(インテル製チップ内蔵GPU)ドライバに見つかったもので、macOSのみが影響を受け、カーネルメモリが開示される可能性があるとのことです。これらに対応するmacOS 12.3.12も配信が始まっています。

 

これらは放置しておくと百害あって一利なしであり、すべてのiPhone、iPadおよびMacユーザーにアップデートをお勧めします。

via:9to5Mac,BleepingComputer

子どもを「英語嫌い」にしないための「聞く&話す」を自然に体得できるiOSアプリ「アルファベットストーンズ」

我が家には11歳になる娘がいますが、以前こんなことを言われました。

 

娘「NIKEって『ニケ』って読むんじゃないの?」

筆者「それはローマ字読み。NIKEはナイキといって、読み方のルールがあるんだよ」

娘「じゃあ、Nだけだと『エヌ』なのに、NIKEだと『N』が『ナ』になるのはなんで?」

筆者「……。うーん、それはそういう英語のルールなんだよ」

娘「英語って難しいんだねぇ」

 

先日、娘は英検5級に合格しましたが、このときの会話、一歩間違えると「英語嫌い」になっていたかもしれないと感じています。英語は同じ文字でも読み方が異なり、この「英語の文字と音の関係のルール」を学ばせる指導法のことをフォニックスと言うのですが、子どもに理解してもらうのはなかなか難しいこと。筆者も「漢字だって音読みと訓読みで読み方が違うでしょ」というのが精いっぱい。こういったものは構造を理解してもらうよりは、自然に体得できるのがベストだと感じています。

 

本日配信を開始した「アルファベットストーンズ(アルスト)」はまさにそんな悩みを解決してくれるiOSアプリ。本アプリは、“ツムツム”的なゲーム操作でパズルをクリアしていくことで英語に楽しく触れられます。

20171212_01

 

アルファベットストーンズ(アルスト)の操作は簡単で、表示されるアルファベットを3つ以上つなげていくだけ。例えば、「APPLE」なら「A」「P」「P」「L」「E」の文字を画面上から探し、それぞれの文字をつなげられたらクリアとなります。このとき、「A」のアルファベットをつなげたときは「エイ」(※)、すべてつなげられると「アッポゥ」と音声が流れ(※)、アルファベットと英単語の音の違いをしっかり学べるのが特徴。クリア後は実際に自分で英単語を発話するコーナーもあるので、ネイティブの発声を「聞く」だけでなく「話す」も自然と反復練習できます。

※カタカナの読みは便宜上のもので実際の発音を正しくあらわしているものではありません。

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実際に娘にやってもらいましたが、親が説明せずともゲーム内容を理解しプレイ。このあたりの操作は「ツムツム」「妖怪ウォッチ ぷにぷに」のような定番パズルゲームのUIに近いので、多くの子どもたちが迷うことなく学べることができるでしょう。また、そうした内容を文字(アルファベット)とかけ合わせたものはほかにはないので、唯一無二の存在といえます。

 

ゲーム性を高めて飽きさせない工夫も満載

子どもを飽きさせない機能も充実。例えば、ステージクリアに応じてカードがゲットできる「ご褒美機能」や学習度に応じて付与される「トロフィー機能」、クリアした英単語を閲覧&再生可能な「単語帳コレクション機能」など、達成度を感じられる機能を搭載。さらに、一定の進捗ごとに「虫食いモード」が登場し、単語を隠して表示。聞く力の定着度を測ることもできます。

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このあたりは知育アプリで450万DLを誇るキッズスターとコラボしていることもあり、しっかり作りこまれている印象です。プロトタイプテストでは約9割の親が「子どもが英語に慣れ親しむことができる」と回答し、高い評価を得ているとのこと。現在のところ、100ステージ分(100単語分)は無料。随時、追加コンテンツ(有料)を充実させていくそうです。

 

2020年の英語必修化を前に、英語に慣れ親しむ環境を構築する家庭も増えてきています。部屋の壁に英語のポスターを貼ったり、トイレに英単語帳を作ってみたり、というのを実践しているのにイマイチ効果が出ていないかも、と感じている親御さんはぜひ試してみてはいかがでしょうか。

 

幼児から小学校低学年の「これから英語に出会う層」がいちばんのターゲットだそうですが、我が家は妻がやってみたいと息巻いていました。大人でもしっかり学べるし、気分転換にもオススメですよ。

 

 

名称 :アルファベットストーンズ
価格 :100ステージ(100語分)が無料(順次有料コンテンツ追加予定)
対応OS :[iOS 9以上]iPhone5以上/iPadAir以上/iPad miniシリーズ/iPad Proシリーズ
※Androidへの対応は未定

◆ストアページ
https://itunes.apple.com/jp/app/id1313632940

◆アプリ特設ページ
https://gk-zemi.jp/alphabet-stones/

視覚障がい者目線のiPhone――ブラインドライターからみたiPhoneの進化とは?

iPhone 8とiPhone 8 Plusの発売、およびiOS 11のリリースからはや2か月以上、iPhone Xの発売からも約1か月、新しいiPhone熱も一段落してきたタイミングだ。

 

さて、多くの人に普及しているiPhoneだが、「アクセシビリティ」という設定項目があるのをご存じだろうか? 「設定」→「一般」の下層に位置する目立たない項目だが、実は重要な役割を担っている。これをカスタマイズすることで、視覚や聴覚に障がいを持つ人でもiPhoneを利用できるのだ。そして、こちらの機能群も着実に進化を遂げている。

 

そこで今回は、ブラインドライターとして活躍する松田昌美さんに、iPhone 8(iOS 11)を使ってもらい、視覚障がい者の立場からiPhoneについて語ってもらった。ブラインドライターとは、視覚に障がいを持っているが、聴力を生かして音声をテキスト化する「テープ起こし(※)」のプロ。松田さんはiPhone 4sからのユーザーでiPhone歴は7年。前編となる本記事では、従来機能も含めたiPhoneの全体的な使い勝手について、後編では最新機能について触れていく。

 

※:インタビュー・講演などの発話内容をテキストデータにすること。取材者が記事執筆前に行うのが一般的だが、時間と手間がかかる作業といわれている

 

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松田昌美さん。東京都内在住の31歳。静岡県内の盲学校を卒業後、上京。26歳のときに目の病気が進行して、現在の視力は目の前に出された指の数がわかる程度。日中は会社員として働きつつ、帰宅後や土日を利用してブラインドライターとしてテープ起こし業を行っている。メディア出演はNHK「ハートネットTV」、ウェブメディア「ログミー」など多数。https://peraichi.com/landing_pages/view/blindwriter

 

「らくらくホン」が主流の時代に、iPhoneの世界へ

――iPhoneはどのモデルから使っていますか?

 

最初にiPhoneを購入したのは4sのときなので、約7年ですね。いま使っているのは、iPhone 6 Plusです。それ以前はいわゆる「ガラケー」を使っていました。

 

――なぜiPhone に替えたのでしょう?

 

インターネットを自由にやりたかったというのが大きな理由ですね。外出先で「Yahoo!」を検索できたときには、感動しました。一方で、視力的な意味でも使いやすさはありました。画像を拡大しやすいので、ガラケーよりも見やすかったのです。デザインは、ブラックがかっこいいなって思っていました。

 

――実際に、スマホに替えてみてどうでしたか?

 

正直、すごく大変でした。実はその当時、視覚障がい者の間ではスマホってタブーだったんですよ。ガラケーではボタン操作が当たり前ですが、iPhoneはボタンなんてほとんどないから! いちばん早く乗り換えたので、「バカなんじゃないの?」とか「無謀なんじゃない?」と知人には言われていました。

 

ただ、そのころは、いまよりもう少し視力があったので、画面を拡大したり、文字のサイズアップや太さを調整したりすることで対応できていました。

 

20171206_iphone_002↑いまではiPhoneをスラスラ操作する松田さん

 

だんだん慣れてくると、「文字の倍率を上げてもぼやけないで鮮明に見えるな」とか、「PDFが画面上で見える!」といった、便利なところが分かってきて、どんどんハマりました。写真を加工するアプリもいっぱいあって、楽しかったです。

 

――iPhoneに乗り換えなかった人はどんな携帯電話を使っていたのですか?

 

目が見えない方にとって、当時の主流は、ドコモのらくらくホンでした。というのも、音声読み上げがついていたからです。障がいがあると、新しいことを始めるのに勇気がいるので、「できれば替えたくない」と思っている人が多かったんじゃないでしょうか。

 

“手元でインターネットがやりたくて、美しいデザインに惹かれて”というAppleが提供する価値は、何も健常者のためだけのものではない――「すべての人に平等」と語る松田さん。続いてのパートでは、より具体的な機能で感動した点について掘り下げていこう。

 

Apple製品は音声読み上げソフトの追加購入がいらなかった

――iPhoneに替えて感動したことはありますか?

 

「音声読み上げ」機能が最初から搭載されているのが衝撃でした。この当時、パソコン別途、読み上げ用の装置を買ってきて追加するのが普通だったんですよ。しかも、それが高額! Apple製品だったら追加購入しなくて良いんだと驚きました。

 

ほかにも、「ズーム機能」がついていて、画面を拡大できるんです。そういった機能の中から使いたいものをカスタマイズできるところに感動しました。

20171206_iphone_003↑「ズーム機能」のイメージ。iPhoneにはピンチイン/アウトでできる拡大/縮小以外に、より拡大率を挙げられる「ズーム機能」が搭載されている。「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」→「ズーム機能」で設定可能

 

――4sから購入されていたということですが、いまは何台目ですか?

 

いまは3台目ですね。最初が4s、次が5s、いまは6 Plusですね。画面の大きさは大きいほうが良いと思って6 Plusにしましたが、ポケットに入れづらかったので、次はサイズダウンしようかな、と思っています。

 

表情豊かにインタビューに答えてくれる松田さん。彼女はケースにもこだわりがあり、いま使っているケース(下写真)は友人がデザイナーを務める「tenbo」というブランドのもの。「iPhoneは自分を主張できるアクセサリーの多さも魅力ですよね」と語ってくれた。

20171206_iphone_004

 

視力の低下ともに「ボイスオーバー」を利用するように

――3年くらい前に視力の低下が進行したと聞いています。どういったところが変わりましたか?

 

それまでは「ズーム機能」に頼っていたのですが、本格的に「Voice Over(ボイスオーバー)」を活用するようになりました。

20171206_iphone_005↑「ボイスオーバー」。画面内で表示されている文字を読み上げてくれる機能で、iPhoneのすべての内蔵アプリと連携。他社製アプリにも対応しているものがある

 

――「ボイスオーバー」の良いところ、悪いところは?

 

とても便利なんですけど、当初は読み上げ音声の滑舌が悪かったし、日本語は言語として難しいのか、なかなか読み上げてくれませんでした。また、人命とか地名とか苦手みたいで、「佐村河内」とか読めないですね(笑)。

 

あとはiOSが変わるたびに、新しい単語が読み上げられるようになったり、逆に読み上げられなくなったりします。最近だと、「Messenger」アプリが読めなくなったりしました。こうしたアプリごとの不具合も、対処方法を知らないと困りますね。そんなとき、ダウングレードも簡単にできれば良いのにな、と思ったりします。

 

そもそも、音声に対応してないと、「らくらくホンでいい」となってしまう人も出てきますからね。“おしゃれなモノ好き”な私としてはiPhoneを使いたいですけど。

 

――App Storeアプリを購入するとき、そのアプリが「ボイスオーバー」に対応してるというのはわかるんですか?

 

パっと一目でわかる表示はないんですよ。とりあえずインストールして試して、「これは使えないんだ」とひとつひとつ判断しています。冒険ですよね。いくつかダウンロードして、対応するものを見つけて保管する。友だち同士で、情報をシェアするのも大事になってきます。

 

そんななかでも、絵文字が詳細に読めるようになったときは感動しました。ひと口に絵文字といってもバリエーション豊かですよね。「男性の不快な顔」、とか「赤のハートマーク」といったところまで教えてくれるので、視覚障がいがあっても絵文字を正確に送信できるんです。

 

そう、LINEも最初のころは、スタンプ選択しても「スタンプ」「スタンプ」しか言わなかったから、「それはわかるよ!」となっていました(笑)。最近は声が出るスタンプもあるから良いですね。例えば、志村けんが「だっふんだ」って言ったりしてるのが分かると、見えなくても面白いのが伝わりますから。

 

――ほかにも良い機能はありますか?

 

「ボイスオーバー」をオンにしているときだけ使える機能があるんですよ。例えば、画面を3本指でトリプルタップすると、「スクリーンカーテン」がオンになって、画面が真っ暗になります。こうすると電池持ちがかなり良くなるんです。

 

20171206_iphone_007↑このほかにも昨日は豊富。例えば、「ローターアクション」もボイスオーバーに関連する機能だ。画面くるっと傾ける感覚で、画面を同時スワイプしよう。すると「読み上げ速度」など、上下スワイプで変化する項目を変更できる

 

「ボイスオーバー」への不満もある一方、松田さんはこれまでできなかったことが確実にできるようになってきていて、コミュニケーションの幅が広がったとも語ってくれた。さて、LINEやMessengerといったキーワードが出てきたが、iPhoneといえば魅力はやはりアプリ。松田さんはどのようなアプリを愛用しているのだろうか。

 

Siriはやっぱり頭がいい

――よく使うアプリやオススメのアプリはどういったものがあるのでしょう?

 

LINEやTwitter、Safari、Messenger、乗り換え案内あたりをよく使います。オススメは「TapTapSee(タップタップシー)」というアプリですね。カメラにモノを写すと、「何色の●●です」と教えてくれるんです。これを使ってから、服のコーディネートができるようになった友だちがいるし、モノの種類を判別するときに役立っています。例えば、「缶ビール」と「缶ジュース」の違いを判別できるわけです。

 

20171206_iphone_006↑「TapTapSee」を試した様子

 

あとはアプリというと少し違うかもしれませんが、Siriは頭が良いですね。音声でメール入力できたりしますし。「ボイスオーバー」って、オンにして使っていると、たまにフリーズしてしまうんですよ。そうなると再起動させるか、ボイスオーバーを一旦オフにするかしないといけなくて。Siriはそういうとき、助けてくれる。「ちょっと困ったらSiri」って感じですね。

 

あとは、どこに置いたか分からなくなったら、「Hey Siri」って呼びかけると、音で返してくれるから見つかりやすい。「歌って」とかもありますよね。アレでたまに助けてもらっています。

 

「iPhoneはかっこいい」――松田さんがサラっと述べた言葉に、筆者は刺さるものを感じた。視覚的なハンデの有無に関わらず、デザインの力は普遍的なものなのだ。一方、こうした魅力を感じられることは、陰から支えるテクノロジーの恩恵も大きい。

 

次回はiOS 11で追加された機能を中心に深掘り。テクノロジー、そしてiPhoneの進化が人生の選択肢の幅を広げてくれるという点をお伝えしていきたい。