「Jabra Elite 10」レビュー。空間オーディオに洗練されたノイキャンと、完成度の高さが際立つ!

デンマークのオーディオブランド、Jabra(ジャブラ)から左右独立型ワイヤレスイヤホンの新しいフラグシップモデル「Jabra Elite 10」(以下:Elite 10)が10月12日に発売されます。今回は、発売に先駆けて製品を体験。ドルビーのオーディオ技術による空間オーディオ再生やヘッドトラッキングといった機能を載せた、いま最先端のワイヤレスイヤホンでした。

↑Jabraの新しいフラグシップとなるワイヤレスイヤホン「Jabra Elite 10」

 

Dolby Atmosの立体音楽体験が可能に! ヘッドトラッキング対応も

Jabraは、2017年頃から左右独立型ワイヤレスイヤホンをいち早く商品化してきたブランドです。音質や接続の安定性に加え、ノイズキャンセリング機能を搭載するモデルは消音性能など、あらゆる面から製品に磨きをかけてきました。

 

Elite 10は7世代目になる、Eliteシリーズの左右独立型ワイヤレスイヤホンです。本体には10mm口径の大型ドライバーを搭載。また、リスニングシーンによってアクティブノイズキャンセリングと外音取り込み機能を使い分けることができ、さらにIP57相当の防水・防塵仕様です。屋外やスポーツシーンでの利用にも最適でしょう。

↑充電ケースもサイズがコンパクト。気になるバッテリーはイヤホン単体で約6時間、ケースによる充電を繰り返せば最大27時間の連続音楽再生を楽しめます

 

本機では映画館やホームシアターのサラウンドでおなじみの米ドルビーラボラトリーズの監修を受けて、立体音響技術のDolby Atmosに対応しました。左右独立型のワイヤレスイヤホンとしては先端を走る試みです。

 

これにより、できることが2つあります。ひとつはDolby Atmosで制作された音楽や映画の立体サウンドを楽しめることです。元が通常のステレオ方式で制作されたサウンドも、独自のアルゴリズムによって立体的なサウンドに再現する機能もあります。

 

もうひとつはヘッドトラッキングの機能です。オンにするとイヤホンに内蔵するセンサーがユーザーの頭の動きを検知して、上下左右問わず音が空間の中で鳴るべき位置に定位します。

 

Elite 10は、とてもナチュラルな解像度と力強さをあわせ持つサウンドが特徴です。サウンドの持ち味はそのままに、空間オーディオをオンにすると自然な包囲感を楽しめます。さらに、ヘッドトラッキングをオンにすると、スマホやタブレットなどのコンテンツを再生しているプレーヤーの方向から聞こえている映画やドラマのセリフが、顔の向きを変えると左右どちらかの耳にバランスが傾いて聞こえます。ヘッドトラッキングという身体を動かす行為がサウンドの聞こえ方とつながることによって、主体的なコンテンツへの没入感がぐんと高まるので、特にスマホやタブレットで映画・ゲームを楽しむ際に有効です。

 

それぞれの機能はiOS/Androidに対応する「Jabra Sound+」アプリから、好みに応じてオン・オフを選択できます。

↑Jabra Sound+アプリから、空間オーディオとヘッドトラッキングのオン・オフを切り換えられます

 

音質は力強い低音が特徴。ノイキャンは飛行機の中でもリラックスして過ごせる

Apple Musicで配信されている、Dolby Atmosによる空間オーディオコンテンツのリスニングにもElite 10がよくマッチします。Official髭男dismの楽曲『I LOVE…』はその好例。ボーカルが中央に力強く立ち、鮮やかな楽器のサウンドがまるでまわりをぐるりと囲むようにして楽しめる立体音楽体験は格別です。

↑Apple Musicで配信されている、Dolby Atmosによる空間オーディオに対応するコンテンツを再生

 

アップルのAirPods Proも同様に、Apple Musicの空間オーディオコンテンツによる立体音楽体験に対応するワイヤレスイヤホンです。同じ曲をふたつのイヤホンで聴き比べてみると、Elite 10の方が一段と温かみのある濃厚な低音再生が特徴的に感じられました。重心が低く、瞬発力にも富んだ筋肉質な低音が音楽の足もとをしっかりと固めます。

↑空間オーディオ再生に対応するElite 10とアップルのAirPods Pro

 

Elite 10はハウジング(外殻)を完全に密閉構造にしないセミオープン型のイヤホンです。セミオープン構造を採用すると一般的に、中低音域の切れ味が増して、見晴らしの良い音場感が得られます。反面、低音が少し痩せて感じられたり、賑やかな場所では周囲の環境音が漏れ聞こえたりする場合も考えられます。

 

その点、Elite 10は10mm口径の大型ドライバーで低音を力強く鳴らすため、全体の音のバランスも重心が低く安定感があります。さらに、強力なアクティブノイズキャンセリング機能によって高い遮音効果を実現しているので、賑やかな屋外でも極上のリスニング環境をつくり出して、静かに音楽や映画、ゲームのサウンドに集中ができました。

 

ちなみに、筆者は先日海外出張に出かけた際に、飛行機の中でElite 10の遮音性能を試しました。低いエンジン音から、機内に渦巻く高音域のノイズ、隣の乗客の話し声までElite 10はまんべんなく消してくれるので、とてもリラックスしながら過ごせました。

↑飛行機の中でElite 10のノイキャン機能を試しました。セミオープン構造なのに高い遮音性能を実現しています

 

なお、Elite 10にはユーザーの耳の形や、使用環境に合わせて消音効果の強弱を自動調整する機能があります。飛行機やバスの中など騒音が多い場所では消音効果を強く効かせて、反対に静かなオフィスやカフェでは少しマイルドな効き方になります。その強弱の度合いが大きく変わって気になることはなく、「いつもベストな消音効果」。こうした、賢く調整してくれるところに、筆者はとても好印象を感じました。

 

装着感が抜群に安定する新開発のイヤージェル

Elite 10が高い消音効果を実現できた背景には、新開発のイヤージェルのデザインも大きく貢献しています。通常はイヤーチップ、またはイヤーピースなどと呼ばれる、耳栓の役割を担うこの楕円形のシリコン製パーツは、S/M/L/XLの4種類のサイズを同梱。サイズに合うイヤージェルを選ぶと、耳穴の肌にぴたりと張り付くように装着感が安定し、高い耳栓効果を実感できます。

↑4サイズのイヤージェルが付属します

 

音楽再生をストップしてみると、賑やかな場所でもElite 10のイヤージェルだけである程度の消音効果が得られていることがわかります。なので、屋外を歩きながら音楽を聴く際には、Jabra Sound+から5段階の強さが選べる「ヒアスルー」(外音取り込み)の機能を上手に併用しながら、安全にリスニングを楽しむ環境をつくりましょう。

 

リモートワークにも欠かせない実力。23年秋冬にプッシュしたい製品

ちなみにJabra Sound+アプリには、サウンドを好みのバランスにカスタマイズできるイコライザーや、音楽の代わりに「鳥のさえずり」「海の波」「せせらぎ」など周囲の騒音を消して集中するための音を再生する「音楽プリセット」機能があります。特にリモートワークの機会が多い方は、音楽プリセットを使うと、歌詞のある音楽再生に集中を削がれることがなくなるので、とても便利だと思います。

↑耳栓効果を高めてくれるJabra Sound+アプリの「サウンドスケープ」機能

 

リモートワーク視点で言うと、Jabraはさまざまなタイプの無線通信機器を手がけるメーカーでもあります。Elite 10もイヤホン本体に計6つのマイクを内蔵して、ハンズフリー通話時にはユーザーの声だけを狙ってピックアップする技術を搭載しています。しかも通話の最中は、ユーザーの背景にある環境ノイズを抑制する機能が自動でオンになります。

 

筆者も家族にElite 10とほかのイヤホンを交互に着けてもらい、通話の音声を聴き比べてみました。Elite 10は声の輪郭が明瞭に定まったまま、前方にぐんと浮かび上がってくるような力強さ。これに加えてイヤージェルによる快適な装着感も持続するので、オンライン会議などがあるリモートワークにも欠かせないアイテムです。

 

Dolby Atmosによる空間オーディオ再生に対応する斬新さや、いつも身に着けていたくなる装着感の心地よさ、土台の完成度の高さなど、Jabra Elite 10は2023年秋冬に筆者が圧倒的にプッシュしたいワイヤレスイヤホンのひとつです。

 

【フォトギャラリー】(画像をタップすると閲覧できます)

Jabra、PC不要でオンライン会議ができるビデオバー「PanaCast 50 Video Bar System」を発売

オフィス・コンシューマー向けヘッドセットブランドJabraを展開するGNオーディオジャパン(以下、Jabra)は、9月1日からビデオバーシステム「PanaCast」シリーズより、「PanaCast 50 Video Bar System」を発売した。従来の「PanaCast 50」の性能はそのままに、Android OSを搭載。付属のタッチコントローラー「PanaCast Control」により、PC不要でオンライン会議の開始・参加を可能にした。価格はオープン。

 

コロナ禍を経てハイブリッド会議が定着

↑「PanaCast 50 Video Bar System」の使用シーンイメージ

 

コロナ禍を経てリモートワークが普及した一方で、現在、フルタイム出社の勤務形態へと戻りつつある。同社の調査では、約67%がほぼ毎日出社、約15%が週2~3回出社と、多くの企業が出社を推奨していることが明らかとなった。2021年には、35%の企業がオフィススペースを削減する動きがあったが、同調査の通り出社が盛んとなってきた今では、社内コミュニケーションの場として会議室を増設する傾向が強まっているという。

 

リモートワークとフルタイムのオフィス出勤とを組み合わせることが、現在の働き方では最も効果的であり、会議においても対面参加者とリモート参加者が同席する「ハイブリッド会議」が一般的となっている。同社 代表取締役 安藤靖氏は、こうした働き方の変化によるオンライン会議の増加に伴い、ヘッドセットやスピーカーといった会議用デバイスの需要が高まっていると説明。日本における会議用デバイスなどの状況は、新型コロナ禍以前と比較して、売上規模が約2倍に達したことを述べた。

↑GNオーディオジャパン株式会社 代表取締役 安藤靖氏

 

ユーザーや企業が、会議用デバイスを選択する際にチェックするポイントには、「会議室のサイズ」「オーディオクオリティー」「使いやすさ(UI)」「Cloud Platformとの連動」や、AI機能サポートがある「カメラ機能」、ファームウェアのアップデートによるAIやセキュリティなどの「将来性」が挙げられる。これらのニーズに応えたビデオバーシステムとして開発されたのが「PanaCast 50 Video Bar System」だ。

↑9月1日に発売した、Jabra「PanaCast 50 Video Bar System」

 

高性能なビデオ・オーディオとAI機能搭載で歪みのない映像を映す

「PanaCast 50 Video Bar System」は、先述の通りカメラとスピーカーが一体となった「PanaCast 50」の性能を踏襲した、小中規模の会議室用ビデオバーシステムだ。Android OSの搭載で、アップデートの簡略化と常に最新の機能・セキュリティの状態の維持を可能にした。

 

「インテリジェントズーム」機能では、独自のテクノロジーを活用した180度パノラマ4K対応の視野カメラとAI機能により、参加者の顔にフォーカスして歪まない映像を表示することができる。さらに、「バーチャルディレクター」機能で、アクティブなスピーカー(話者)に自動的に焦点が切り替わり、カメラが自動調整される。

↑「インテリジェントズーム」は「オートフレーミング」とも呼ばれる機能。顔を認識した箇所に焦点を合わせ、適切な画角に自動的に調整する

 

↑「バーチャルディレクター」は「スピーカートラッキング」とも呼ばれる。180度の視野内で、スタジオ収録での「1カメ」「2カメ」というように、瞬時に発話者にフォーカスを当てることが可能となる

 

最大4人を自動的に検出し、個々のビデオタイルにフレーミングする「ダイナミックコンポジション」をハードウェア内で行うことも可能で、これによりクラウドの負荷を低減させることができるという。

↑「ダイナミックコンポジション」機能により、参加者を切り取って個々のビデオタイルにフレーミングすることで、疎外感をなくし、円滑なコミュニケーションを実現した

 

また、同社が「驚きのサウンド」と宣言する、オーディオにも注目したい。マイクは独自のアルゴリズムを採用した8つのビームフォーミングマイクによって、発話者の声を狙って集音することが可能。筐体と一体化した4つのセットアップ方式のエンジニアスピーカーは、駆動時の振動を排除し、高解像度な音声を送ることができる。

↑USBで簡単にPCへの接続が可能

 

ワンタッチで会議が開始できる、タッチコントローラー「PanaCast Control」

↑付属のタッチコントローラー「PanaCast Control」

 

同製品は、付属のタッチコントローラー「PanaCast Control」により、ワンタッチ操作でPCや持ち込みデバイスが無くても会議に参加することができる。同コントローラーには3つのセンサーを搭載。1つ目はパッシブ赤外線と⼈体感知センサー(PIR)で、人が近づくと瞬時にシステムが起動するため、会議を短時間で始めることができる。

↑「PanaCast Control」には、TeamsとZoomがプリインストールされている。操作の際には、使用するプラットフォームを選択してログインするだけでOK

 

2つ目は超音波エミッター。「Zoom Direct Share」をサポートしており、ワイヤレスでプレゼン資料を会議参加者へ共有することが可能だ。3つ目は環境型センサーで、湿度、温度、二酸化炭素などを検知するので、会議室内を常にクリーンな環境に保つことができる(Zoom Roomsのみ対応)。

↑「PanaCast Control」に搭載された3つのセンサー概要

 

同社 エンタープライズセールス ビデオセールス マネージャーの橋本史朗氏は、同社の製品にはファームウェアによって機能追加できる構造が採用されていると説明。

 

「2024年以降も、ファームウェアのアップデートによる新機能追加を予定していますので、ぜひとも長く使っていただきたいです」(橋本氏)

 

さらに、安藤氏が「高性能のオーディオとAIによるカメラ機能、ファームウェアのアップデートによる機能追加など、使いやすさと将来性を判断基準にしたとき、必然的に “オールインワン” のデバイスであるJabraになるのでは、と考えています。我々は、業界に新しい風を吹き込むべく当製品を開発しました」と、新製品「PanaCast 50 Video Bar System」への自信を語った。

↑「PanaCast 50 Video Bar System」の主な初期機能(2023年9月時点)

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

AirPods と比べてどう? Jabra Elite 4をレビューしながら1万円台完全ワイヤレスイヤホンの狙い目を探る

2023年もポータブルオーディオは左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンが人気です。2023年のトレンドを予想しながら、筆者が注目するブランドのひとつであるJabra(ジャブラ)が発表した新製品「Jabra Elite 4」(以下:Elite 4)のファーストインプレッションを報告します。

↑デンマークのJabraが発売する完全ワイヤレスイヤホンの最新モデル・Jabra Elite 4

 

注目は1~2万円台の完全ワイヤレスイヤホン

はじめに、2023年の完全ワイヤレスイヤホンのトレンドを予想してみたいと思います。

 

長く続いたコロナ禍の間に、ワイヤレスイヤホンは音楽や動画の音声コンテンツを楽しむためのオーディオとしてだけでなく、リモート会議や友人・家族との音声通話にも役立つコミュニケーションデバイスとしてブレイクしました。特に左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンは5000円台から1万円未満のエントリーモデルがよく売れたようです。

 

今年も、完全ワイヤレスイヤホンは同価格帯のエントリーモデルが引き続き人気の足もとを支えています。そのうえで、ワンランク上の音質や便利機能を備える、1万円から2万円までのミドルレンジモデルにより注目が集まりそうです。理由は、この価格帯には高音質なイヤホン、音楽を聴きながら外の音も同時に聞ける開放型のイヤホン、スポーツシーンにも最適な防水モデルなど、レベルの高い個性派がそろっているからです。

 

ちなみに価格が3万円を超えるハイエンドモデルの完全ワイヤレスイヤホンも急速に進化。高音質であることは言うまでもなく、機能面でも際立っています。たとえば、360度に音が立体的に広がるコンテンツを再生しながら「ダイナミックヘッドトラッキング」と呼ばれる機能を使えるイヤホンがあります。ダイナミックヘッドトラッキングは、イヤホンを装着するユーザーの頭と体が向く方向を、イヤホンに内蔵するセンサーで追尾しながら、コンテンツの音があるべき位置から聞こえてくるようにする技術です。

 

ほかにも、充電ケースにリモコンを搭載し、複雑なイヤホンのタップ操作を覚えなくても快適に楽しめるユニークなイヤホン「JBL Tour Pro 2」などもあります。

↑充電ケースにリモコン機能を内蔵する完全ワイヤレスイヤホン「JBL Tour Pro 2」

 

音質・機能のバランスに優れ、音声通話の品質も高いElite 4

今回注目したいJabraのElite 4は、販売価格が1万4300円(税込)。アンダー1万円の完全ワイヤレスイヤホンを使っていた方には、次のステップアップに最適なイヤホンで、アクティブ・ノイズキャンセリング(ANC)や防滴機能を搭載するオールラウンダーモデルです。

 

JabraのEliteシリーズには本機の上下に複数のラインナップがあります。そこで、価格が近接するモデルと比べた場合の、Elite 4の特徴についても触れたいと思います。

 

Elite 4はシリーズの中でもミドルレンジに位置付けられる完全ワイヤレスイヤホンです。本体と充電ケースがコンパクトで軽く、ポータビリティに優れています。内蔵バッテリーによる連続音楽再生時間はANC機能のオンとオフを切り換えた場合で変わりますが、オンで約5.5時間。AirPods Proの約6時間にほぼ近いレベルです。

↑左が上位のElite 5。右がElite 4。ケースのサイズはElite 4の方が少し小さく・軽くなりました

 

Jabraとしては本機の特徴を、小さなイヤホンの本体に計4つのマイクを載せて、ハンズフリー通話時の音声を明瞭にピックアップできるところとしています。Jabraはもともと業務用の通信機器も手がけるエキスパートなので、実際にオーディオリスニング用の完全ワイヤレスイヤホンも音声通話能力の安定度が高いと筆者は思います。Elite 4も音の“こもり”が少なく、声の輪郭が明瞭に伝えられる通話品質を実現しています。

 

ふだん使いに役立つ「マルチポイント」に対応

音声通話については、本機を同時に2台のBluetooth対応デバイスに接続できる「マルチポイント」に対応します。たとえばパソコンで動画を見ている最中、同時に接続しているスマホに着信があれば、通話に応答するとイヤホンから聞こえてくる音声が自動的にスマホ側に切り替わります。マルチポイントはビジネスシーンに便利な機能とされることが多いですが、実際にはふだん使いのさまざまな場面で役に立つと思います。

↑同時に2台までのBluetooth機器にペアリングできるマルチポイント機能に対応

 

なお、Elite 4が発売される前、Jabraは高い防水性能を備え、イヤホン本体に滑りにくい加工を施してワークアウトシーンに最適化した完全ワイヤレスイヤホンとして「Jabra Elite 4 Active」を発売しています。ただし、本機はマルチポイントに非対応で、販売価格は1万4850円(税込)。音声通話の利便性を重視するならばElite 4の方がおすすめです。

 

フラットで色づけのないサウンド。イコライザーで自由にカスタマイズもできる

Jabra Eliteシリーズのイヤホンはどのモデルもバランスの良いサウンドが魅力です。Elite 4も高音域や低音域への偏りが少なく、音色にむやみな色づけがありません。クラシックからロック、ボーカル曲までさまざまなジャンルの楽曲を聴いても相性の良さが実感できるでしょう。通話音声もクリアで聞きやすいと思います。

 

ただ、その魅力を反対側から見ると、Elite 4の音のバランスがフラットすぎるように感じるかもしれません。ボーカルを引き立たせたり、低音をどっしりと響かせたりする楽曲を聴く際には、iOS/Androidに対応するモバイルアプリ「Jabra Sound+」の「音楽用イコライザー」を活用しましょう。6種類のプリセットのほか、5つの帯域の音を細かく調整して好みのバランスに整えたカスタムイコライザーを使えます。

↑AndroidとiOSの両方に対応する専用モバイルアプリのJabra Sound+

 

↑5つの帯域を調整しながら好みの音のバランスに調整できるイコライザー機能。カスタムしたイコライザーは保存して繰り返し利用できます

 

コーデックには、音質に定評のあるBluetoothオーディオのaptXに対応。今は多くのAndroidスマホ、ポータブルオーディオプレーヤーがaptXコーデックによる接続に対応しているので、Elite 4の実力が存分に引き出せます。

 

一方、iPhoneやiPadなどAppleのデバイスが採用するBluetoothオーディオのAACコーデックをElite 4はサポートしていません。iPhoneに接続すると汎用コーデックのSBCでつながります。一般的な音楽リスニング、あるいは音声通話に支障を来すことはありませんが、リスニングの音質を比較してみると、やはりaptX接続ができるAndroidスマホとElite 4の組み合わせの方がサウンドは繊細で滑らかです。

↑Google Pixel 7など、新しいAndroidスマホはaptXコーデックを標準サポートしているので、Jabra Elite 4の音質面での実力を引き出せるアドバンテージがあります

 

消音効果に違い。高い性能のElite 5と自然で疲れにくいElite 4

iPhoneユーザーの方についてさらに言及すると、音楽再生の体験を重視するなら、Appleの製品に長らく採用されてきたAACコーデックにも対応する「Jabra Elite 5」を選ぶべきかもしれません。iPhoneによるオーディオ再生は音質や接続の安定性の面でも、やはりSBCよりAACの方が優れているからです。

 

Elite 5の価格はElite 4よりも約4000円高い1万8480円(税込)となりますが、ノイズキャンセリング機能の消音性能についてもElite 5の方がElite 4よりも高いと筆者は感じました。Elite 5がイヤホンの外側・内側の両方に載せたマイクで環境音を集めて、リスニングに不要なノイズを独自のアルゴリズムにより打ち消す「ハイブリッド方式」であるのに対して、Elite 4はマイクをイヤホンの外側だけに載せた「フィードフォワード方式」。方式の違いからも、ノイズを消す効果はElite 5の方が高いといえます。

 

とはいえ、フィードフォワード方式のノイズキャンセリングは消音効果が「自然で疲れにくい」という声もあります。Jabraの製品を販売するショップなどで、音質とノイズキャンセリング機能を確認してから自分に合うモデルを選ぶとよいでしょう。

 

なお、Jabra Eliteシリーズにはアンダー1万円でゲットできる「Jabra Elite 3」もあります。Jabraらしい、音楽再生や音声通話の安定した品質を誇る良質なエントリーモデルですが、ノイズキャンセリング機能を備えていません。こうした製品ごとの機能差を見て、ノイズキャンセリング機能の必要性を吟味しながら、自分のライフスタイルにフィットするJabra Eliteシリーズを見つけてほしいと思います。

 

AirPodsシリーズとどちらを選ぶ?

最後に、AppleのAirPodsシリーズと比較した場合のElite 4の特徴をあげてみたいと思います。

 

JabraのElite 4はなんと言っても価格がお手頃です。同じノイズキャンセリング機能を搭載する完全ワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」の半値以下で購入できます。本体のカラーバリエーションが3つの色から選べる魅力もあります。

↑圧倒的な人気を誇るAppleの完全ワイヤレスイヤホン・AirPods Pro

 

AirPodsシリーズはiPhoneやiPadなどAppleのデバイスとの接続がとてもシンプルにできますが、Elite 4はさらにAndroidスマホやBluetoothに対応するポータブルオーディオプレーヤーとも好相性です。接続するデバイスの切り換えもスムーズにできます。

 

AirPods Proの人気は高いですが、価格や機能を見ていくと、Elite 4も引けは取りません。この春以降にワイヤレスイヤホンの買い換え・買い増しを検討されている方は、AirPodsのほかにも、Jabra Eliteシリーズのような選択肢があることもぜひ意識してみてください。

 

【フォトギャラリー】(画像をタップすると閲覧できます)

1万円台でも満足度高し! 今買いの「完全ワイヤレスイヤホン」ランキング

価格は安いのに機能はスゴい、超お買い得な家電を大特集! 今回は「完全ワイヤレスイヤホン」カテゴリからランキング形式で10位から6位までを紹介しよう。物価高騰&家計圧迫時代を乗り切るために、“安物買いの銭失い”にならない、賢いチョイスをご参考アレ!!

※こちらは「GetNavi」 2022年10月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が選びました!

AVライター

野村ケンジさん

ポータブルオーディオやホームオーディオなど音響機器全般に精通。的確な分析と評論に定評がある。

 

事前に使用環境を想定して最適なANC性能の検討を

完全ワイヤレスイヤホン(以下TWS)は、2万円以下の価格帯でも選択肢が豊富。使用環境を想定して必要十分なANC(※)性能の製品を選ぶのがベターだ。アプリ連携などの機能性を基準に選んでも良いだろう。

※:アクティブノイズキャンセリング。騒音と逆位相の音を発生させて打ち消す技術のこと

 

騒音の大きい環境で多用する人は、ハイブリッド式など高性能なANC搭載機がオススメ。一方、静かな環境で使用し音質にこだわる人は、音のクリアさ、歪みの少なさを重視して比較検討すると良い。

 

また、TWSに限らず好みの音響機器があるなら、同じブランドから選ぶのもアリ。老舗メーカーほど音質やサウンドキャラクターが確立されており、音色傾向の共通性から気に入る可能性が高い。

 

いざ購入する際には、「装着感」と「音」が自分の好みに合っているか、実物を手に取ってチェックすることが重要。気になるモデルがあれば、店舗に行って試聴を!

 

【第10位】ANCとイヤホン形状による総合的な騒音除去が高水準

実売価格1万780円

【ハイブリッドANC/2021年11月発売】

GLIDiC

TW-6100

ハイブリッドANCに加え、カスタムIEMメーカー「カナルワークス」監修のイヤホン形状は遮音性が高く、騒音を除去。通話時の騒音を抑えて音声にフォーカスする「ノイズリダクション」機能も備える。IPX5の防水仕様で水洗い可能。

SPEC●ドライバー径:φ9.2mm●充電時間:イヤホン約1時間、ケース約2時間●最大再生時間●イヤホン約10時間、ケース込み:約35時間●防水:IPX5●イヤホン質量(合計):約13.0g

 

↑安定した接続により音声遅延を低減する低遅延モードを搭載。音声遅延によるデメリットが大きいゲームプレイや動画視聴などをストレスなく楽しめる

 

[ココが価格以上!] イヤホン形状が特筆! 音響はアッパーに鳴らす

「独自の『IEM形状』イヤホンを採用。格別のフィット感で使用中の脱落がほぼなく、遮音性も抜群です。音質面では、丁寧なディテール表現とメリハリの良さが両立したアッパーな印象」(野村さん)

 

【第9位】ANCと外音取り込みを排し音質で勝負する意欲作

実売価格1万4800円

【ANC非搭載/2022年7月発売】

final

ZE2000

ANCや外音取り込み機能は搭載せずに音質を追求。姉妹品の「ZE3000」を基に異なるチューニングを施し、価格を抑えた。新設計の超低歪ドライバーとイヤホン内部の機構が、細かな強弱も感じられる明瞭な音響を実現。

SPEC●ドライバー径:φ6mm●充電時間:イヤホン約1.5時間、ケース約2時間●最大再生時間:イヤホン約7時間、ケース込み約35時間●防水:IPX4相当●イヤホン質量(合計):非公表

 

↑特徴的な形状のイヤホンは、3点のみで耳に接触する設計。どんな耳穴にもフィットしやすく、圧迫感が少ない優れた装着感だ

 

[ココが価格以上!] ワイヤレスの常識を覆す上質でメリハリある音響

「自社開発のドライバーとイヤホン内部構造、サウンドメーカーとしての理念に基づく調音で、TWSとは思えない上質感を獲得。メリハリのあるサウンドはポップスやロックなどの現代音楽向きです」(野村さん)

 

【第8位】老舗メーカーのリッチな音がTWSで手軽に楽しめる

実売価格1万6500円

【ハイブリッドANC/2021年10月発売】

デノン

AH-C830NCW

老舗オーディオブランドの同社で全製品の音質チェックを行う「サウンドマスター」がチューニングを担当。楕円形の大口径ドライバーを搭載し、広範な音域で解像感の高いサウンドを再現する。音声アシスタントにも対応。

SPEC●ドライバー径:11×10mm●充電時間:イヤホン非公表、ケース約2時間●最大再生時間●イヤホン約6時間、ケース込み約24時間●防水:IPX4相当●イヤホン質量(合計):約10.6g

 

↑片側3基のマイクを搭載し、ビームフォーミング技術とエコーキャンセル技術の併用で快適な通話を実現。ANC機能面ではハイブリッド方式を採用した

 

[ココが価格以上!] 周囲音ミックス機能が自然で外出時に重宝

「周囲の音をミックスする外音取り込みは、装着していることを忘れるほど自然な印象。3Dシミュレーションやサンプルの試作を繰り返したというイヤホン形状はフィット感が格別です」(野村さん)

 

【第7位】耐久性とフィット感に優れるワークアウトのパートナー

実売価格1万4850円

【シングルANC/2022年1月発売】

Jabra

Elite 4 Active

IP57準拠の防塵防水仕様で、耐汗能力を高めたタフな一台。片側2基のマイクは独自構造のメッシュカバーで保護され、風切り音を抑えて明瞭な通話をサポートする。触覚的なボタンをタッチして外音取り込みONなどの操作が可能。

SPEC●ドライバー径:φφ6mm●充電時間:イヤホン非公表、ケース約3時間●最大再生時間:イヤホン約7時間、ケース込み約28時間●防水:IP57相当●イヤホン質量(合計):約10.0g

 

↑ハイレベルな防塵防水性能を備えワークアウトに最適。人間工学に基づいたデザインで、ウィングはないが安定したフィット感だ

 

[ココが価格以上!] 通話性能が高くワークアウト以外でも活躍

「JabraのTWSとしては入門機とも言える価格帯ですが、機能性は十分。『Spotify Tap再生』機能ではクイックに音楽を楽しめます。マイク性能にもこだわり、クリアな通話品質はビジネスで有効」(野村さん)

 

【第6位】小型化とANCの強化を実現し圧倒的な長時間再生は健在

実売価格1万1990円

【ハイブリッドANC/2022年6月発売】

AVIOT

TE-D01v

人気シリーズの最新機種。片側2基のマイクが集音するハイブリッドANCを採用し、中・高音域における低減率は従来比170%まで伸長した。独自の省電力技術により、イヤホン単体で最大約18時間という驚異的な再生時間を誇る。

 SPEC●ドライバー径:φ10mm●充電時間:イヤホン約1.5時間、ケース非公表●最大再生時間:イヤホン約18時間、ケース込み約60時間●防水:IPX4相当●イヤホン質量(合計):約12.6g

 

↑高品質通話用マイクを搭載し、通話やオンライン会議が快適に。マルチポイント対応なので、作業中の着信にもすぐにレスポンス可能

 

[ココが価格以上!] ANC機能や装着感が従来機から大幅に強化

「強化されたANCをはじめ、最新モデルならではの高機能が魅力。イヤホンが小型化し装着感は格段に向上しています。10バンドのイコライザー設定など、アプリ連携機能も便利」(野村さん)

リモートワークなどのオンライン会議をサポート! Jabra、カメラとスピーカーフォンのセットを発売

ヘッドセットブランド「Jabra(ジャブラ)」を展開するGN Audio A/S社の日本法人・GNオーディオジャパンは、会議用カメラとスピーカーフォンやアクセサリをセットにした「Jabra PanaCast Meet Anywhere」と「Jabra PanaCast Meet Anywhere+」を、5月9日に発売しました。税別価格はJabra PanaCast Meet Anywhereが7万8000円、Jabra PanaCast Meet Anywhere+が9万円。

 

今回発売された同シリーズは、180度パノラマ4K対応の会議用カメラ「PanaCast」や、通話相手と同時に音声を送信し、離れていても自然な会話を可能にするスピーカーフォン「Jabra Speak 750」などのオーディオ・ビデオ製品のセット。

 

Jabra PanaCast Meet Anywhere、Jabra PanaCast Meet Anywhere+ともに、トラベルケースと必要なアクセサリがセットになっており、すべての主要なユニファイドコミュニケーション(UC)プラットフォームに接続して、プラグアンドプレイでどこでも即座に会議を開くことができます。MSバージョンはMicrosoft Teamsに、またUCバージョンはZoom、Google Meetほか、一般的なビジネスコミュニケーションプラットフォームで利用可能です。

↑Jabra PanaCast

 

セット内容は、PanaCast、Jabra Speak 750、トラベルケースのほか、Jabra PanaCast Meet Anywhereでは1mケーブル、Jabra PanaCast Meet Anywhere+では、1.8mケーブルとテーブルスタンドが付属します。

↑Jabra Speak 750

ワイヤレスイヤホンみたいな“目立たない補聴器”「Jabra Enhance」登場

デンマークのオーディオブランドJabra(ジャブラ)から、スマホとBluetoothで接続して音楽リスニングとハンズフリー通話が楽しめるだけでなく、耳の聞こえをサポートする補聴器としても使えるワイヤレスイヤホン「Jabra Enhance」が2月25日に発売されます。

↑耳の聞こえをサポートするワイヤレスイヤホン「Jabra Enhance」

 

Jabraの「目立たない補聴器」

Jabraといえば左右独立型の完全ワイヤレスイヤホン「Jabra Elite」シリーズが、国内の音楽ファンにも人気です。このJabra Enhanceは、“耳あな補聴器”として日本の医療機器認証も取得しています。40代以降から、耳の聞こえにくさを感じている軽度・中等度の難聴の方を対象としたデジタルデバイスとなっています。特殊な聴力強化機能を搭載しているため、販売価格は8万9000円とオーディオリスニング用の完全ワイヤレスイヤホンに比べると少し高め。ただし、医療機器として販売される補聴器なので、消費税のかからない非課税対象商品になります。

 

医療機器認定も取得したデバイスですが、Amazonのオンラインストアのほか、ビックカメラ、ヨドバシカメラの店舗とオンライン、および全国の補聴器専門店、補聴器を取り扱う眼鏡店、Jabraのオンラインストアで販売されます。

 

カラーバリエーションはダークグレーの1色。Jabraのオーディオリスニング用完全ワイヤレスイヤホン「Jabra Elite 75t」の約半分の本体サイズなので、耳に装着した状態でとても目立ちにくい外観になっています。

↑右がオーディオリスニング用の「Jabra Elite 75t」。左のJabra Enhanceは約1/2のサイズにコンパクト化しています

 

聴力強化・音楽・通話の機能を併せ持つ「3in1」

実は、Jabraは補聴器など医療機器のメーカーとしても世界的に有名なGNグループ傘下のオーディオブランドです。Jabra EnhanceにはGNグループが培ってきた補聴器など、聴覚支援を目的とする医療機器の開発技術、そしてJabraがコンシューマ向けのポータブルオーディオを展開するなかで得てきたノウハウが詰まっています。

 

イヤホンのデザインは、年齢の若い方も抵抗感なく着けられるように、オーディオ用のワイヤレスイヤホンに近付けています。筆者も実機を装着してみましたが、イヤホンが耳から飛び出さないサイズなので、いつも耳に着けっぱなしにしても良さそうです。

 

また補聴器でありながらBluetoothのA2DPオーディオ用プロファイルに対応しているので、スマホで再生する音楽やビデオの音声、ハンズフリー通話音声を聴く用途にも使えます。Jabraでは本機の特徴を、聴力強化・音楽・通話の機能を併せ持つ「3in1仕様のワイヤレスイヤホン」としてアピールしています。

↑音楽を聴いたりハンズフリー通話にも使えます

 

実際に着けっぱなしで使うとなれば、内蔵バッテリーのスタミナも気になるところです。Jabra Enhanceは1回のフル充電から、イヤホン単体で最長10時間の連続再生に対応しています。ケースによる充電を繰り返せば、最長30時間の連続使用にも対応します。イヤホン本体はIP52等級の防塵・防滴対応です。汗や雨に濡れても素敵を拭き取って使えば故障の心配はなさそうです。

↑Jabra Enhanceの充電ケース。最長30時間の連続リスニングに対応します

 

課題はペアリングして使えるスマホがiPhoneに限られること。対応デバイスはiOS 15以降をインストールしたiPhone 11以降の機種という条件も付きます。日本は海外に比べてiPhoneユーザーの割合が多いともいわれていますが、シニア層の方にはAndroid OSベースのシンプルスマホを使っている方も多いので、なるべく早くAndroidユーザーにも門戸を開くべきだと思います。

 

実機を体験:人の声がとてもクリアに聞こえるイヤホン

iPhoneとのペアリング方法は、通常のBluetoothに対応するオーディオリスニング用のイヤホンと少し違います。専用アプリのJabra EnhanceをiPhoneに入れて、ガイダンスに従ってセットアップを進めれば迷うことはないでしょう。「設定」の中に並ぶ「アクセシビリティ」から、「ヒアリングデバイス」として登録します。

↑iOSのアクセシビリティにヒアリングデバイスとして登録されます

 

ペアリングを済ませたらアプリを使って初期設定を行います。本機は補聴器なので、使い始める前にユーザーの耳にあった「聞こえ方」の調整が大事なポイント。設定はアプリのガイダンスに従えば迷うことなくできますが、イヤホンを耳に装着して、聴力検査のようにビープ音を聴きながら聞こえ方を調べていきます。とても小音量のビープ音を聴き分けなければならないため、静かな場所で初期設定を行う必要があります。

 

左右の耳ごとに約数分間の聴力チェックを行った後に、アプリから3種類に分かれているリスニングモードを選択します。「アダプティブ」は周囲の状況に応じて自動的に会話を聞きやすくするモード。「フォーカス」は正面にいる会話の相手の声にズームインして聴きやすくするモードです。もうひとつの「サラウンド」は周囲の音を多めに取り込んで聴きやすくします。基本の音量設定もアプリからできます。

↑Jabra Enhanceアプリからユーザーの聞こえ方に合うサウンドに調整したり、3つのリスニングモードに切り替えが可能

 

左右のイヤホンに2基ずつ、合計4基を搭載するビームフォーミングマイクにより、人の声がとても自然に再現されます。マイクの性能に由来する電気的なノイズ感がとても少なく抑えられています。賑やかなカフェで試してみましたが、周囲の環境音を抑えつつ、正面に向かい合いながら話す人の声が明瞭に聞こえてきます。

 

フィッティングはアプリで簡単。でもサポートが必要になる場合もありそう

一般的に補聴器は使用開始前後に、ユーザーの聞こえ方の程度に合わせたフィッティングを入念に行わなければならないデバイスです。Jabra Enhanceの場合、面倒な初期設定をモバイルアプリで簡単にできることを特徴としていますが、もしスマホを使い慣れていない高齢の方が使うのであれば、家族によるサポートも必要になるかもしれません。またユーザーの耳の聞こえ方をデバイスが解析して、自動的に聞こえ方を最適化する機能は搭載していないため、ユーザーの耳に合ったリスニング感になっているかどうかは、本人の自己採点に委ねられます。本機を長く、より心地よく使い続けるためには、購入後に通い付けの耳鼻咽喉科へ相談することもアリなのかもしれません。

↑専用アプリはシンプルな機能に抑えていますが、スマホに不慣れなユーザーが使う場合は、周囲のデジタルガジェットに明るい方が初期設定をサポートする必要があるかもしれません

 

オーディオ用イヤホンとしての使い心地はiPhoneと組み合わせてチェックしました。補聴器としての機能はオフにならないため、「やや強めの外音取り込み機能」をオンにしたまま音楽を聴くような感覚になります。従って屋外で使用すると、音楽と一緒に周囲の声もよく聞こえてきます。エンターテインメント用途にはやはりJabra Eliteシリーズのような遮音性能の高いオーディオリスニング用イヤホンがメインになると思います。Jabra Enhanceは通話音声がとても聞き取りやすいイヤホンだと思いました。

 

もしも耳の聞こえ方に自信がなくなってきたら、一度Jabra Enhanceを試してみても良いと思います。発売後に家電量販店の実機展示もチェックしてみて下さい。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

新AirPodsに強力なライバル登場! ノイキャン搭載の完全ワイヤレス「Jabra Elite 7 Active」を徹底レビュー

デンマークのオーディオブランドJabra(ジャブラ)から第6世代の新しい完全ワイヤレスイヤホン「Jabra Elite 7 Active」が発売されました。スポーツタイプの左右独立型完全ワイヤレスイヤホンの先駆的ブランドである、Jabraの最新モデルを体験レポートします。

↑スポーツイヤホンとしても個性的な「Jabra Elite 7 Active」

 

ノイキャン搭載で超軽量なスポーツイヤホン

Jabraはポータブルオーディオからハンズフリー通話用のワイヤレスヘッドセットまで、音に関わる様々な製品を展開しています。スポーツタイプの完全ワイヤレスイヤホンは2017年春に発売した心拍センサーを内蔵する「Jabra Elite Sport」、コンパクト軽量サイズとソフトウェアアップデートによるアクティブ・ノイズキャンセリング機能の追加を実現した2019年発売の「Jabra Elite Active 75t」に代表される画期的なモデルを送り出してきました。

 

最新のJabra Elite 7 Activeはアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載する完全ワイヤレスイヤホン。片側の質量が5.5gという軽量コンパクトな設計にも注目です。本体はIP57等級の防塵・防水対応として、汗にも高い耐久性能を備えているスポーツイヤホンとなっています。

 

イヤホン本体の外皮に液状シリコンラバーをコーティングして、耳に装着した時に安定したグリップ感が得られることも新製品の特徴です。ラバー(=ゴム)素材とはいえ、肌に触れてもベタつかず質感はサラッとしています。汗や水滴のはけもよく、タオル等の布で拭き取れば清潔に保てます。Jabraの完全ワイヤレスイヤホンはケースもコンパクトなので、スポーツウェアのポケットに入れて軽快に持ち運びOK。カラーバリエーションにはブラックのほか、ネイビーとミントの3色があります。

液状シリコンラバーをコーティングした本体。外耳にしっかりとグリップする安定した装着感を実現しています

 

アプリで自由にカスタマイズできる

Jabra Elite 7 Activeは、Jabraが開発したiOS/Android対応のモバイルアプリ「Jabra Sound+」を使いこなせばイヤホンの実力がフルに発揮されます。

↑Jabraのイヤホン・ヘッドホン専用のモバイルアプリ「Jabra Sound+」

 

アプリの設定メニューから「ヘッドセットのパーソナライズ」を選択すると、音の聞こえ方やノイズキャンセリング機能の様々な調整が細かくできます。

 

最初はイヤホンのフィット感を調べる「MyFit」で、耳に合う正しいイヤーチップを選べているか確認するとよいでしょう。続いて「MySound」という項目から、ユーザーの耳の聞こえ方に合うようにイヤホンの音のバランスをカスタマイズできます。アクティブ・ノイズキャンセリングの強弱を微調整するための「ANCのパーソナライズ」機能も備えています。

↑アプリからイヤホンのフィット調整、音の聴こえ方のカスタマイズができます

 

しっかり効くけど自然な消音感

本機はイヤホンのノズルの中と、周囲の環境音をそれぞれ別のマイクで集音してノイズ成分を打ち消すハイブリッド方式のアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載。遮音性能の高いシリコン製のイヤーピース“イヤージェル”は密閉度が高く、耳穴の中でしっかりとグリップしてくれます。音楽の邪魔になるノイズを自然に消してくれる消音効果がJabra Elite 7 Activeの特徴です。従来のモデルに比べても、周囲で話している人の声の消音効果が高くなったと筆者は感じました。

↑3つのサイズのイヤージェルを同梱

 

イヤホンに内蔵するマイクで周囲の環境音を取り込む「ヒアスルー機能」も搭載しています。スポーツで身体を動かしながら、あるいは街を歩きながら音楽を聴きたい時にも便利で、本体側面のボタンリモコンからノイズキャンセリングとヒアスルーのモードを素速く切り換えられます。ヒアスルーをオンにすると外の音がクリアに聴こえ、マイクに由来するノイズの不快感がありません。

 

ノイズキャンセリングとヒアスルーはSound+アプリからそれぞれ5つの段階で強弱を調整可能なので、常時任意のセッティングで使いやすいようにセットしておけます。

↑ノイズキャンセリング、外音取り込みはそれぞれ5段階で強弱を調整できます

 

スポーツシーンを華やかに彩るアクティブサウンド

さっそくJabra Elite 7 Activeのサウンドを確かめてみましょう。本機はJabraが独自に設計した6mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載しています。ハウジングの構造は密閉型で、パワフルでタイトなサウンドを再生。BluetoothオーディオのコーデックはAAC/SBCに対応しています。

 

iPhone 13 Proに接続してApple Musicで配信されている楽曲を聴いてみました。これまでに筆者が聴いてきたJabraの完全ワイヤレスイヤホンは音のバランスがニュートラルで、原音に対して忠実なサウンドを特徴としていました。Jabra Elite 7 Activeはより低音域に厚みを持たせて、中高音域もエネルギッシュで伸びやかに再現するようになった印象です。スポーツモデルにふさわしく、これまでよりもアクティブなイメージのサウンドに仕上がっています。

 

松本伊代の「センチメンタル・ジャーニー(40th Anniversary Version)」はふくよかなボーカルの温かみが感じられます。バンドが演奏する楽器の音色がとても鮮やかで、コーラスが重なりあうスケールの大きな演奏を描き出します。

↑iPhone 13 ProにつないでJabra Elite 7 Activeのサウンドをチェックしました

 

上原ひろみ「Sliver Lining Suite」の収録曲「フォーティチュード」では、アップテンポなジャズピアノが躍動します。ピアノの音色が温かく、弦楽器のしっとりとした和音と柔らかく溶け合います。熱量の豊かな演奏がイヤホンを通して伝わってきます。

 

スポーツで身体を動かしながら音楽にも集中したい場面では、エネルギー感をストレートに伝えてくるJabra Elite 7 Activeのサウンドがなおのこと魅力的に感じました。Sound+アプリにはサウンドのバランスを自由にカスタマイズできるイコライザー機能もあるので、シーンや楽曲に合わせて音のバランスを変えたり、ボーカルを強調して聴いてみるなど工夫を楽しむのもいいでしょう。

 

同時期に発売されたJabra Elite 7 Proは、より全体に均整の取れたピュアなサウンドを特徴とする兄弟機です。音質に関してはそれぞれを聴き比べて好みのイヤホンを選ぶか、または両方手に入れてリスニングシーンに合わせて使い分けられればベストですね。

 

ビジネスシーンにも活躍する高い通話性能

Jabra Elite 7 Activeは本体に4基のビームフォーミングマイクを内蔵しており、ハンズフリー通話の音声もクリアに伝えることができます。身体を動かしながらでもクリアな音声を相手に伝えられるよう、風切り音ノイズを防ぐアコースティックメッシュでマイクの箇所を入念に覆う構造としています。

 

イヤホンに内蔵するバッテリーは通話で約6時間、音楽再生で約8時間の連続駆動に対応しています。ケースによる充電を繰り返せば最長30時間の使用も可能。本体が片側5.5gと軽量なので、ビジネスユースにも対応できるワイヤレスイヤホンとして最良の選択といえそうですね。

↑ケースで充電すれば約30時間の連続使用に対応します

 

本機はスポーツイヤホンだからと使用シーンを決め込んでしまうのはとても勿体ないほど、多彩な機能を詰め込んだオールラウンダーです。価格は2万3980円(税込)ということで、新しいAirPodsが同価格のライバルになるでしょう。さらに上位機種であるノイキャン機能搭載のAirPods Proにとっても強力なライバル登場といえそうです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

オンライン会議は「顔を見せた方がいい?」--Jabraが調査結果を発表

業務向けおよびコンシューマ向けヘッドセットブランドJabraを展開するGNオーディオジャパンは、 週1回以上WEB会議を行うビジネスマンを対象に、 オンライン会議で多くの人が抱える課題と改善点を明らかにするため、「オンライン会議と周辺デバイスに関する調査」を実施しました。

【調査概要】 ・調査対象:20~50代の働く男女(合計300名)  ・調査期間:2021年6月15日~6月16日  ・調査エリア:日本全国  ・調査方法:インターネット調査  ・調査機関:株式会社ネオマーケティング

 

オンライン会議で顔を表示することについての質問では、「相手の顔が見えてる方が話しやすい」と答えた人は全体の7割以上を占め、 オンライン上でも相手の顔を見たほうが話しやすいと感じている人が多いことが分かりました。

「Jabra(GNオーディオジャパン)調べ」

 

一方で、 自分自身が「毎回自分の顔を映している」と回答した人は約3割にとどまり、相手の顔は見えたほうが良いが、自分は毎回表示したくないという矛盾が生じていることが判明しました。

「Jabra(GNオーディオジャパン)調べ」

 

「オンライン会議で自分の顔を通常映さない」と回答した人にその理由を聞くと、「自分が映るのが嫌だから」という回答が51.7%、また次に多い「音声だけでも問題ないと思うから」という回答が46.6%となりました。

「Jabra(GNオーディオジャパン)調べ」

 

この結果に対し、 大企業の社長や企業幹部にコミュニケーションのコーチングを行っている、 コミュニケーション・ストラテジストの岡本純子さんは、「音声だけで伝わると思っている人がこんなにいることに驚きました。確かに電話での会話などでも、円滑なコミュニケーションは可能ですが、その場合は、端的に伝える力が求められますね。オンラインであっても、きちんと相手の顔を見て話すのと音声だけで話すのでは、伝わり方や理解力に大きな差がでます。ビジネスを行う上では、目的に合わせて、最適なコミュニケーション方法を選ぶようにしてほしいですね」と話していました。

 

テレワーク時の企業のサポートに不満な人が半数近くに

続いて、テレワークが推奨されているなか、企業が実際にどのような対応をとっているのかについての質問では、「あなたのお勤めの会社では、 テレワークが推奨されていますか」という問いに対して、82%の人が「推奨されている」と回答。

「Jabra(GNオーディオジャパン)調べ」

 

その一方で、オンライン会議用の備品(ヘッドセット、webカメラ、スピーカーなどPC以外の外付け設備)に対する会社からの援助に不満を感じている人は44.3%と半数近くに上り、テレワーク環境の整備に対し、企業からのサポートが足りないと感じている人が多いことが分かりました。

「Jabra(GNオーディオジャパン)調べ」

 

そこで同社では、オンライン会議に役立つアイテムとして、広範囲を映すことができるオフィスに最適なwebカメラ「Jabra PanaCast50」や、コンパクトな個人向けwebカメラ「Jabra PanaCast20」、オンライン通話に最適なヘッドセット「Jabra Evolve2 30」を提案。これらのアイテムを活用することで、クリアな画質・音質で快適なオンライン上のコミュニケーションがとれるとしています。

 

Jabra PanaCast50は、世界初180°パノラマ4K対応インテリジェントカメラを採用しており、 会議室全体の様子をより鮮明に映し出すことができるオフィス向けwebカメラ。 カメラの性能はもちろんのこと、 8つのビームフォーミングマイク搭載で、 音声を正確に検出しノイズを除去するため、 よりクリアな音声を提供し、 会議のスムーズな進行をサポートします。

 

さらに、 会話の流れを追い、 自動で発話者をアップで映し出すインテリジェントズーム機能や会議室内の人数を数え、 定員をオーバーしている場合にアラームで知らせてくれるPeopleCount機能など、 オフィスで役立つ機能が充実しています。

↑Jabra PanaCast50(14万5000円/税抜)

 

Jabra PanaCast20は、 コンパクトで持ち運びやすく、 4K Ultra HDビデオ、 HDRビデオ対応で高精細な映像を届けられる個人向けwebカメラ。自動で発話者を適当な画角に収まるよう調整するインテリジェントズーム機能や、 時間帯や周囲の状況に関わらず適切な明るさで映してくれる自動照明補正機能などを備え、テレワーク環境をより快適にしてくれます。

↑Jabra PanaCast20(3万5000円/税抜)

 

Jabra Evolve2 30は、 2つのマイクを使った通話テクノロジーと28mmのスピーカー、最新のデジタルチップセット搭載したヘッドセット。 独自のイヤーカップ設計により、 周囲の雑音を遮断することができます。 通話中は自動でビジーライトが点滅するため、 通話中であることを周囲に示すことができ、 通話や作業に集中できます。

↑Jabra Evolve2 30(1万2100円/税抜)

 

オンライン会議時のコミュニケーションで不満を感じている方や企業は、ぜひJabraブランドのwebカメラやヘッドセットを取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

編集部が激推したい! 「BlueParrott M300-XT」でテレワークと趣味の不満もパーフェクトに解消された

昨今ではテレワークの機会が増え、GetNavi web編集部でもオンラインでの取材やインタビューが当たり前に。編集部のオーディオ担当・一條は、テレワークをいかに快適にするか研究していましたが、そんなときに出会ったのが、プロユースで定評のあるBlueParrott(ブルーパロット)のBluetoothヘッドセット「BlueParrott M300-XT」です。

 

BlueParrottは、ワイヤレスイヤホンEliteシリーズなどで知られる人気ブランドJabraの製品を製造販売しているGNグループのブランドのひとつで、Jabraとは姉妹ブランドにあたります。

 

音質、通話性能、接続性の高さに定評のあるJabraの姉妹ブランドだけあって、BlueParrott製品の音声品質の良さも折り紙つき。現場作業や運送業などで使われるプロユースのヘッドセットを手がけており、激しい騒音が伴う環境でも、ノイズキャンセリング技術によってクリアな通話を実現できるとして、世界中で支持されています。

 

この5月に登場した最新モデル「BlueParrott M300-XT」は、片耳タイプのBluetoothヘッドセット。筆者は発売されてから2週間以上このM300-XTを使っていますが、その通話音質のクオリティの高さに惚れ込み、いまでは仕事やプライベートに欠かせないマストなパートナーになりつつあります。

BlueParrott M300-XT

実売価格1万880円

ハンズフリーで通話しやすい片耳タイプのBluetoothヘッドセット。約80%の騒音を除去するノイズキャンセリングマイク搭載。マイク、フック部分を回転させることにより、左右どちらの耳にも装着できます。最長約14時間通話可能、最長約420時間の待ち受け時間。最大8台のデバイスまでペアリングでき、その内2台に同時接続(マルチポイント接続)できます。

→アマゾンでの購入はコチラ

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

なぜそんなにM300-XTを気に入っているのかというと、その理由は3つあります。

 

【ポイントその1】耳を塞がないから疲れにくく、周囲の音も聞こえる

1つめは、ヘッドセットを装着していても周囲の音がしっかり聞こえること。外観を見て頂ければわかる通り、M300-XTは片耳タイプなので、装着していないほうの耳がフリーになります。また、耳を塞ぐ一般的なカナル型イヤホンと異なり、吸盤のような形のイヤージェルを耳の穴に軽く乗せるように装着するので、イヤホンを付けている側の耳もある程度周囲の音が聞こえます。

↑独特な形状のイヤージェルを耳穴に乗せるように装着します。イヤージェルは3サイズ付属

 

一般的なカナル型のワイヤレスイヤホンを付けていたころは、テレワーク中に突然背後から家族に肩を叩かれてビックリしたことが何度もあったのですが、M300-XTなら会話をしていても家族の呼びかけに気づくことができるので、突然呼ばれて驚くことがなくなりました。これ、テレワーク経験者のあるあるですよね。特に、自宅で小さいお子さんがいる場合は、常に気を配ることができるので安心です。

↑オフィスでオンライン会議に参加するときにも、周囲の音を聞けて便利

 

このイヤージェルにはもうひとつ良さがあって、耳穴に入れないので長い時間装着していても耳が疲れにくいのです。本体の重量もわずか20gなので付け心地が軽く、1日中通話したりオンライン会議するようなときも安心して使えます。

 

【ポイントその2】とにかく通話時の音質がイイ!

2つめのお気に入りポイントは、「とにかく通話品質が良い」こと。M300-XTは2つのマイクを使用する「2-マイクテクノロジー」により、周囲の雑音を約80%除去することができます。騒がしい環境で使用しても騒音に邪魔されることなく、相手とクリアな音声で通話できるのです。

↑2つのマイクで声を効率的に拾いつつ、余計なノイズを抑えてくれます

 

この「2-マイクテクノロジー」によるノイズ除去性能の高さは、自宅でテレワークしているときはもちろん、取材などで外出するときや移動中の通話で特に威力を発揮します。通話しているときに自分の音声を聞くことはできないので気づいていない人も多いのですが、屋外で通話していると、クルマの走行音や街を行き交う人の会話、駅のアナウンスなど周囲の様々な音がノイズとなって通話の妨げとなります。また、歩きながら話していると風切り音や衣服がこすれる音なども耳障りなノイズに。ひどいときは、「声が聞き取りにくいので後でかけ直してくれますか?」と言われてしまうことも。

 

そんなシーンでも、このM300-XTはバツグンの音質を保証してくれます。試しに、街中を歩きながらスマホで直接通話した音声と、M300-XTを使って通話した音声を録音してみましたが、その差は歴然。M300-XTを使うと周囲のノイズを抑えてクリアな音質で通話できることがわかります。

 

筆者の場合、1日の予定にオンライン会議や打ち合わせが3~4つ入ることもあるので、スマホを使って移動中に参加することも多いのですが、このM300-XTを使うようになってから、「ちょっと声が聞こえにくいです」と指摘されることもなくなりました。移動中の通話が多い人にぜひ試してもらいたいですね。

↑移動中にオンライン会議に参加することが多い筆者にはマストなアイテムです

 

 

【ポイントその3】スマホを持ち歩かなくても接続が切れない!

お気に入りポイント3つめは、「ワイヤレス接続距離が最大100m」(※)という点。一般的なBluetoothイヤホンは、壁や障害のない環境で最大10m程度のワイヤレス接続範囲となっていますが、このM300-XTはその10倍となる最大100mまで対応しています。その結果、日常生活ではほとんどワイヤレス接続範囲の制限を気にすることなく自由に動き回ることができます。

※:接続するデバイス、使用環境により異なります

 

例えば、自宅でテレワーク中に宅配便が届き、玄関まで荷物を取りに行くとき。うっかりスマホを置き忘れたままだと、ヘッドセットの接続が切れてしまうことがありますが、M300-XTならスマホを置いたまま玄関まで行ってもまったく切れません。

 

これがもっとも活躍するのは、趣味の土いじりをしたり、大好きな自転車のメンテナンスをしているとき。作業の邪魔になりやすいスマホは自宅の中に置いておき、M300-XTを付けたまま自宅の外で作業していると、ふいに電話がかかってきても、M300-XTのBlueParrottボタンを押すだけで通話することができます。通話中にガレージに道具を取りに行ったり歩き回ったりしても問題ありません。自宅でDIYをやる人にもオススメです。

↑スマホを自宅に置いたまま、庭や屋外で通話することができます

 

また、M300-XTはIP54相当の防塵・防水性能を備えているので、不意に雨が降ってきても慌てる必要がありません。アウトドアなどでも安心して使えます。

↑本体には電源ボタンや音量調節ボタンも備えています

 

 

高音質なヘッドセットはニューノーマル時代のマストアイテム!

このように、一般的なワイヤレスイヤホンとは一線を画す通話品質の良さが特徴の「BlueParrott M300-XT」は、テレワークやオンライン会議の機会が増えたニューノーマル時代のマストアイテムといえます。

 

「テレワークでオンラインのやりとりが増えた」「通話中に『声が聞こえにくい』と言われる」「移動中の通話の音質をもっとよくしたい」などのお悩みをお持ちの方は、ぜひ試してみてください。

 

また、趣味でDIYやアウトドアを楽しむ方にも「BlueParrott M300-XT」はピッタリ。ハンズフリーで使用できるので、作業中で手が離せないときでも手軽に家族や友人と通話を楽しむことができますよ。

 

→アマゾンでの購入はコチラ

 

撮影:我妻慶一

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

高級モデルが期間限定15%オフ、Jabraのノイズキャンセリング完全ワイヤレスイヤホン「Jabra Elite 85t」がお得に

GNオーディオジャパンは6月3日、アクティブノイズキャンセリング機能付き完全ワイヤレスイヤホン「Jabra Elite 85t」の価格を期間限定で約15%オフにすると発表。期間は6月3日~6月16日の間で、Amazon、e☆イヤホン、エディオン、Joshin、ビックカメラグループ、ヨドバシカメラ、Jabra オンラインストアで販売されているJabra Elite 85tが対象です。

 

Jabra Elite 85tは、ブランド史上最高のアクティブノイズキャンセリング機能を搭載したとうたうモデル。左右のイヤホンに2基ずつのマイクを搭載し、周囲の雑音はもちろん、体の内部から発生するノイズまで効率的に除去するとしています。また、アクティブノイズキャンセリング専用チップを搭載しており、高精度なノイズキャンセリングを実現するうえ、ノイズキャンセル強度の調整も可能とのこと。

 

また、左右のイヤホンに3基ずつの通話用マイクを搭載しており、クリアな通話が可能です。

 

音質面では、イヤホンに12mmのドライバーを搭載。パワフルな音と迫力のある低音を再生し、豊かな音の広がりを再現するとしています。

 

このほか主なスペックは、周波数帯域が20Hz~20kHz、対応コーデックがSBC/AAC、Bluetoothが5.1に対応で、バッテリーはアクティブノイズキャンセリング機能をオンにした状態でイヤホン単体だと約5.5時間、充電ケースの内蔵バッテリーも合わせると最長25時間の再生が可能です。

 

なお、充電はUSB Type-C経由となるほか、Qi規格のワイヤレス充電に対応。USB Type-Cは最長3時間で満充電なるうえ、急速充電にも対応しており、15分の充電で最長60分使用できます。いっぽうのワイヤレス充電は、最長3時間半で満充電となります。

 

イヤホンのサイズは幅19×長さ23.1×高さ16.2mmで、重量は各イヤホン7gです。

 

Jabra オンラインストアでは2万9480円のところ、2万4860円で販売中。高級モデルがお得に買えるチャンスです。

世界初180度パノラマ4K対応オンライン会議カメラに、新たに「会議室用」と「個人用」が登場

デンマーク・コペンハーゲン発ヘッドセットブランド「Jabra(ジャブラ)」を展開するGN Audio A/S社の日本法人・GNオーディオジャパンは、180度パノラマ4K対応オンライン会議カメラ「Jabra PanaCast」の新しいラインナップとして、会議室での使用を想定したインテリジェントビデオバー「PanaCast 50」を6月15日に、インテリジェントパーソナルカメラ「PanaCast 20」を8月1日に発売します。税抜価格はPanaCast 50が14万5000円、PanaCast 20が3万5000円。

 

PanaCast 50は、AIベースのビデオおよびオーディオストリームと、Jabra独自のAIアルゴリズムの両方を使用して、会議中の動きに応じてフレームを自動的に調整するバーチャルディレクター機能により、会議の“ディレクター”の役割を担います。

↑PanaCast 50

 

高精度なマルチカメラアレイに搭載された3台の13メガピクセルカメラにより、180度パノラマ4Kで部屋全体が見渡せて、高度なアルゴリズムを使用したビデオストリームのライブスティッチングをリアルタイムに正確に行います。端に位置するユーザーまで常に完璧なフレームで表示する「インテリジェントズーム」機能も搭載しています。

 

2つのビデオストリームを同時に配信することができ、会議参加者に焦点を当てながら、ホワイトボードなどの室内の特定の関心領域に焦点を当てることが可能。デバイスに内蔵されているホワイトボード共有機能で、ホワイトボードの内容をリアルタイムに取り込むこともできます。

 

また、会議室にいる全員をカウントし、匿名の人数メタデータをリアルタイムの数値情報として提供。ネットワークインターフェースを介して長期的な分析データをIT管理者に提供し、ミーティングスペースの利用についてデータに基づいた意思決定を行なうことが可能です。

 

8つのビームフォーミングマイクを搭載し、音声を正確に検出しノイズを除去するアルゴリズムを備えています。ゼロバイブレーションにセットされた2つの50mmウーファーと2つの20mmトゥイーターの合計4つのパワフルなJabra独自設計のスピーカーからの高品位音声で、自然な会話を実現します。

 

PanaCast 20は、コンパクトで持ち運びや使用が簡単で、場所を問わず働く人も、高品質で安全なビデオ通話をすることができます。すべての機能がデバイス本体内で行なわれ、セキュリティ侵害のリスクを大幅に軽減。レンズカバーも内蔵されているので、誤ってカメラを「オン」にしたままにすることもなく、プライバシーが守られ、安心感の高いモデルです。

↑PanaCast 20

 

4K Ultra HDビデオ、HDRビデオに加え、パーソナライズされたインテリジェントズームにより、あらゆる環境で常にメインユーザーを適切にフレームに収めることができます。自動照明補正機能も搭載しており、時間帯や周囲の状況に関わらず、可能な限り映像が最適化されます。