OpenAI、ついにAI検索エンジン「ChatGPT Search」を無料開放!

OpenAIは、AI検索機能「ChatGPT Search」をついにすべてのユーザー向けに提供すると発表しました。

↑AI時代のベストな検索エンジンになるか?

 

ChatGPT Searchは、AIチャットボット「ChatGPT」がインターネットを検索して、最新情報に基づき回答を提供する機能。

 

ユーザーは自然な言語で質問を入力でき、関連するウェブ情報源へのリンクと共に回答が得られます。OpenAIによると「以前よりもはるかに優れた方法」でウェブを検索できるとのこと。追加の質問にも対応しています。

 

10月下旬に公開されたものの、当時は有料サービスのChatGPT PlusやChatGPT Teams加入者だけが利用できました。しかし、今後は無料ユーザーも利用できます。

 

その利用方法はChatGPTのiOS/Androidアプリ、あるいは公式ウェブサイトにアクセスします。どちらも無料で使えますが、アカウントの作成とログインは必要です。

 

ウェブ版・アプリ版ともに、入力欄に質問を書き込んでから、検索(地球の形)アイコンをクリック。そして上矢印をタップすると回答を出力し、最後に情報源となったリンクを並べてくれます。

 

OpenAIは、同社のAI検索機能がここ数か月の間で改善され、モバイルでも高速かつ高機能になったと述べています。また、ChatGPTと会話しながら検索できる新たなオプションや、Chromeブラウザのデフォルト検索エンジンとしてChatGPT Searchを使うオプションも追加されたとのことです。

 

すでに日本語でもChatGPT Searchは利用できます。iOSとAndroid版ともに動作を確認できていますので、興味のある方は試してみてはいかがでしょうか?

 

Source: OpenAI
via: MacRumors

OpenAI、「ChatGPT Plus」を倍以上に値上げ!? すでに高すぎるのに…

生成AIやチャットボット人気に火を点けたOpenAIのChatGPTは、記事執筆時点では有料版「ChatGPT Plus」は月額20ドル(約3000円※)です。この価格が数年後には月額44ドル(約6500円)に上がるかもしれないと報じられています。

※1ドル=約147円で換算(2024年10月3日現在)

↑赤字をどうやって黒字にする?

 

米ニューヨーク・タイムズ紙が入手したOpenAIの社内文書によると、2024年内に個人向けChatGPT Plusを月額20ドルから22ドル(約3300円)に引き上げる予定とのこと。さらに、今後5年間で大幅な値上げを行う予定であり、2029年には月額44ドルにする見通しだと伝えています。

 

この動きは、OpenAIが投資家から損失を縮小するように圧力をかけられた結果のようです。同社の月間収益は8月に3億ドル(約440億円)に達し、2023年初めから1700%増。それでも、サービス運営に関連する費用や従業員の給与、オフィス賃料などの経費を差し引くと、約50億ドル(約7350億円)の損失を計上する見通しとのことです。

 

別のメディアは、ChatGPTの訓練や運営だけで1日当たり70万ドル(約1億円)も掛かっていると報じていました。要は稼ぎは順調に増えているものの、出ていく費用に追いついていないというわけです。

 

もしOpenAIが急激に値上げをすれば、ユーザーの反発を招く恐れもあります。現在は約1000万人の有料ユーザーがいますが、多くの人が月額20ドルでも高すぎると回答していました

 

Source: The New York Times
via: TechCrunch

ChatGPTを登録から解説。けんすう氏おすすめの初心者向け7つの使いこなし方

2022年11月にアメリカのOpenAI社が公開した「ChatGPT」。わずか2か月でユーザー数が世界で1億人を突破するなど、いまもっとも熱いAIチャットボットといえます。これまでも似たようなサービスはありましたが、ChatGPTは人間同士のような自然な会話ができる点が強み。AIチャットボットにありがちなパターン化された答えではなく、より自由で役立つ答えをもらうことができます。

 

Twitterフォロワー数25万人超で、インターネットやWebサービスに詳しいけんすうさんに、おすすめのChatGPTの使い方について教えていただきました。

 

「ChatGPT」は何がすごい?

いまやAIは私たちの生活に欠かせないものとなり、たくさんの関連サービスが開発されています。その中で、なぜChatGPTはこんなにも大きな注目を集めているのでしょうか?

 

「ChatGPTは人と話しているかのような感覚でAIとやり取りできる、AIチャットボットです。他のAIチャットボットとは回答の精度が段違いで、より私たちの役に立つ情報を得られます。分からないことを聞くのはもちろん、小説、論文、メール文、プログラミング言語などを書くときにも頼りになります。
ところが、元楽天常務執行役員でWell-being for Planet Earth財団の理事も務める北川拓也さんによると、なぜこんなにも急激にAIの進化が起こったのか、については     理解できていないらしいんです。私たちがインターネットを使えば使うほどAIが学習できる情報量が増えていく上、AI開発が進むにつれて情報処理能力も上がっていくため、AIがどんどん進化していくのは当たり前のこと。ところがChatGPTはこれまでの進化速度を超えた精度の高さを見せています。
イーロン・マスク氏をはじめとしたテック界の著名人たちは、『自分たちでさえ理解できないデジタル知性を開発する統制不能な競争に陥っている」と批判しています」(けんすうさん、以下同)

 

ちなみにイーロン・マスク氏はそう牽制する一方で、独自のAIソフト開発を進めているそうなのですが……。そうライバルを言わせるほどChatGPTがもつ能力は高いということなのでしょう。

↑メッセージを送信した直後に答えが返ってきます。まさに人と話しているかのようなスピード感でやり取りをすることができます

 

ChatGPTの始め方と基本の使い方

百聞は一見にしかずということで、早速ChatGPTを使ってみましょう。ここではアカウント登録の仕方や基本の使い方について紹介します。

 

【アカウントを登録する】

1. ChatGPTの公式サイトにアクセス。

2. 「Log in」または「Sign up」をタップし、必要事項を入力。

↑Log in…既存のOpen AIアカウント、Googleアカウント、Microsoftアカウントでログインする場合。Sign up…新規でOpen AIアカウントを作成する場合

 

【メッセージを送信する】

1. ログイン後、画面下部の「Send a message」と書かれた入力フォームにメッセージを入力。

2. 紙飛行機のマークをタップして送信。

3. すぐに答えが返ってくるので、続けてやり取りをしたい場合は入力・送信を繰り返す。

↑やり取りの部屋を変えたいときは、右上の【+】をタップしてください

 

【過去のやり取りを確認する】

1. ログイン後、画面左上の【≡】をタップ。

2. 左側に表示されるメニュー画面で、過去のやり取りを確認。

↑鉛筆のマークをタップするとやり取りの見出しを変更でき、ゴミ箱のマークをタップすると各やり取りを削除できます

「2023年4月時点ではアカウントの登録画面はすべて英語のため、使いづらいと感じることもあるかもしれません。そういう方におすすめなのがLINEの公式アカウント『AIチャットくん』https://picon-inc.com/ai-chatです。友だち登録するだけでLINEのメッセージ上でChatGPTが利用できるようになります。精度は変わらず、日本人にとっても使いやすい形になっています」

 

ChatGPTはどんな場面で活躍する?

精度の高さや使い方がわかっても、実際にどう活用したらいいのか分からない人も多いでしょう。続いて、けんすうさんに「おすすめの使い方」と「ほしい情報を引き出す質問例」について教えていただきました。

 

1. インターネット検索では解決しなかった疑問に答えてもらう

ChatGPTの特徴は人に質問する感覚でAIに質問できるところ。話し言葉で疑問をぶつけられるので、インターネット検索ではどう調べればいいのかわからないときに役立ちます。

 

【質問例】

中東の王様ってどうして謎のフルーツを持ってるイメージがあるの?

 

「この前ふと『なんで中東の王様って謎のフルーツを持っているイメージがあるんだろう』と気になったんです(笑)。でも『中東の王様 謎のフルーツ 理由』と検索してもピンとくる回答が見つからなかったので、ChatGPTに聞いたら真剣に答えてくれました」

 

2. 小難しい説明をわかりやすくしてもらう

ChatGPTは必ずしも正しい答えが返ってくるわけではないので、単純な調べものはインターネット検索のほうが適しているかもしれません。ただ、調べたはいいけど意味が理解できないときはChatGPTの出番です。

 

【質問例】

以下の文章を小学生でもわかるように要約してください。

 

「『分かりやすく説明して』でもよいですが『小学生でもわかるように』『中学生レベルで』といった条件をつけると、もっと理解しやすい文章になります」

 

3. メールや手紙を書いてもらう

謝罪メールやお礼状などは、なんだか書くのが億劫なときがありませんか? ChatGPTにメールや手紙に入れ込みたい要素を伝えるとベースとなる文章をつくってくれます。

 

【質問例】

あなたは入社8年目の会社員です。
以下のメールを取引先である株式会社○○の▲▲さんに送りたいと思っています。
また会いたいと思ってもらえるように、丁寧めにつくってください。

-今日の午前に打ち合わせをした
-打ち合わせを通して、改善点がたくさん見つかった
-特に「~~」というフィードバックが勉強になった
-また会って話がしたい

「ベースとなる文章をつくって終わりにせず、『厳しい取引先ならどんな返事がきますか?』『厳しい取引先でも納得するような内容を追記してください』などと質問し調整していけば、より非の打ち所のない文章になります」

 

4. 文章を整えてもらう

報告書やブログ、メール文など誰かに読んでもらう文章は、わかりやすさが重要! ChatGPTを使えば文章をもっと読みやすくブラッシュアップすることができます。

【質問例】

上記の文章を評価してください。

わかりやすさ
テンポのよさ
簡潔さ
ていねいさ
親密さ

をそれぞれ5点満点で評価してください。

 

「これは個人的な意見ですが、他人に指摘されるとムッとしてしまうような内容も、AIなら素直に受け入れられるんです。満点でない項目があったら『じゃあ、すべて満点になるように修正してください』などとお願いしています(笑)。評価軸となる項目は送る相手に合わせて変えながら、適切な文章づくりに役立ててみてください」

 

5. ブレスト会議をする

仕事でアイデアを出さなくてはいけないとき、いい案が浮かばずに行きづまってしまうことはありませんか? 一人で考えていると思考が凝り固まってしまいますが、ChatGPTを使えばブレスト会議ができます。自分が参加者となってもよいですし、ファシリテーターとしてひたすらChatGPTに意見を出し続けてもらうこともできます。今回は自分も参加者となり、自分の意見を起点にブレスト会議を開催しました。

 

【質問例】

あなたは花屋の新製品開発のブレスト会議に参加しています。
あなたは予算を管理するマネージャーです。
以下のアイデアについて、予算やコストの観点から意見を出してください。

花のエキスを配合したスキンケア商品
花を使ったティー
花の香りを使ったルームフレグランス

 

反対意見が出ることでブレスト会議がさらに白熱します。流行に敏感な新卒1年目のメンバーや厳格な部長に登場してもらいましょう。

 

若干ヒリヒリとした空気になったところで、温厚で頭のよい大企業の社長に締めてもらいましょう。

 

「ChatGPTでブレスト会議をするときのコツは『あなたは○○です』と役職を与えることです具体的なワードを入れると、一般論とはちがう角度の答えをもらうことができます。
また、議論の起点となるアイデアを出してほしいときも『花を使った新製品のアイデアを考えて』と質問するのではなく、『花を使った文房具を考えて』『花を使ったこれまでにない製品を考えて』などと細かな条件を盛り込むことで、面白い意見を出してくれます。
AIのメリットは50個、100個など無理難題な数をリクエストしてもなんとか絞り出してくれるところです。対人ではないからこそ、使えないアイデアは容赦なくボツにできるのも安心ですよね(笑)」

 

6. 本を読む

勉強のために読むべきだけど、小難しかったり分厚かったりして気が進まない本ってありますよね。古典文学や名著と呼ばれるものであれば、ChatGPTに内容を教えてもらうことができます。

 

【質問例】

「嫌われる勇気」の内容を小学生でもわかるように説明してください。

 

「以前、知人にとあるビジネス書を勧められたのですが、正直読むのがめんどくさいな~と思ってしまったんです。でも話を合わせたかったのでChatGPTに内容を教えてもらい、あたかも読んだかのような気になったことがありました(笑)。
また、本の内容を教えてもらう方法として、インターネットに落ちている要約文をわかりやすく書き換えてもらうやり方もあります。3サイト分くらいやると、本の内容の8割くらいは理解できると思います」

 

7. 海外の動画を見る

字幕がついていない海外の動画を見たいとき、内容を理解するのにChatGPTを活用できます。動画を文字起こしして、テキストを翻訳してもらいましょう。今回は海外セレブの動画の冒頭を翻訳してもらいました。

 

【質問例】

以下の文章を翻訳してください。

 

「映像もチェックしたいときは訳したテキストとあわせて見ればよいですし、内容がわかればよいときはテキストだけ読めば事足ります。数十分の動画をほんの数分で理解できるので、とても効率的です!」

仕事や日常生活の面倒なことを少し楽にするChatGPT。まだまだ世の中に浸透していないからこそ、使うか使わないかでパフォーマンスに大きな差が生まれます。AIに詳しくないから……と食わず嫌いをせずに、まずは一度使ってみてはいかがでしょうか。

 

プロフィール

アル株式会社 代表取締役 / けんすう(古川健介)

アル株式会社代表取締役。学生時代からインターネットサービスに携わり、2006年リクルートに入社。新規事業担当を経て、2009年に株式会社nanapiを創業。2014年にKDDIグループにジョインし、Supership株式会社取締役に就任。2018年から現職。会員制ビジネスメディア「アル開発室」において、ほぼ毎日記事を投稿中。
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アル開発室


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

画像もAIが生成! BingとEdgeブラウザーが「Bing Image Creator」を実装

マイクロソフトはOpenAI社のAIチャット技術を検索エンジンBingとWebブラウザーEdgeのプレビュー版に搭載し、大きな注目を集めていますが、それに続いて今度はOpenAIの画像生成AI・DALL-Eの技術を使った「Bing Image Creator」を実装することを発表しました。

↑画像もAIが作る(画像提供/Microsoft)

 

このBing Image Creatorには、DALL-Eの「高度なバージョン」が搭載され、ユーザーは見たい絵を自分の言葉で説明するだけで画像を生成してもらえるそう。つまりBingにテキストを入力すると、文章と画像のどちらでも創り出せるわけです。

 

また、EdgeブラウザーからもBing Image Creatorが使えるようになります。使い方は、サイドバーのBing Image Creatorアイコンをクリックして画像を生成するか、Bingチャット(クリエイティブモード)から呼び出すだけ。

 

その一方、画像生成AIが悪用されないよう予防措置も施されているそうです。例えば、有害な画像が生成されそうなことを検知した場合にはユーザーをブロックして警告するとのこと。また、Image Creatorにより生成された画像にはBingアイコンを付けて、AIが作ったことを明確に示すと述べられています。

 

今回のアナウンスは、ちょうどAdobeが画像生成AI「Firefly」を発表した直後のこと。AIチャットボットと画像生成AIともに、大手IT企業の競争がさらに激しさを増していきそうです。

 

Source:Microsoft
via:The Verge

最新AIチャット技術「GPT-4」発表! 司法試験で上位10%の成績を叩き出す

機械学習ソフトウェア企業のOpenAIは3月14日、新たなチャットAI技術「GPT-4」を発表しました。この技術は人気のChatGPTやマイクロソフトの「新しいBing」などを支える、LLM(大規模言語モデルの略。インターネットから収集した大量のデータにより学習したプログラムのこと)の最先端として注目を集めています。

openai
↑機械学習ソフトウェア企業「OpenAI」

 

OpenAIの発表によると、GPT-4はさまざまな専門的・学術的な分野で人間並みの性能を発揮できるとのこと。たとえば司法試験の模擬試験では、受験者の上位10%程度のスコアで合格するほどです。前バージョンのGPT-3.5では下位10%程度のスコアしか取れなかったため、かなり大きな進歩といえます。

 

またGPT-3.5まではテキスト入力のみでしたが、GPT-4では画像入力も受け付けます。すでにテキスト入力はChatGPTとAPIで公開中(ウェイトリストに登録が必要)。画像入力については、まずは1社の提携企業と緊密に協力し、広く提供できるように準備中とのことです。

 

さらにこれまでのLLMは英語が得意で、それ以外の言語は不得意な傾向がありましたが、GPT-4は26言語中24の言語においてGPT-3や他のLLMの英語での性能を上回っています。例えば「GPT-3.5で英語を処理した際の性能」は70.1%で、「GPT-4で日本語を処理した際の性能」は79.9%となっています。

 

OpenAI社内でもGPT-4を実用しており、サポートや営業、投稿規制やプログラミングなどに大きな成果を上げているとのこと。またすでにDuolingo、Stripe、Khan Academyなど多くの企業と提携し、GPT-4を製品に組み込んでいるそうです。

 

そして一般向けには、OpenAIの有料サブスクリプション「ChatGPT Plus」(月額20ドル)が提供されるほか、新しい Bingにも搭載済みだと発表されています。コストを掛けることなく、手軽に最新AI技術を試してみてはいかがでしょう。

 

Source:OpenAI
via:The Verge